
※2025年6月26日 日刊ゲンダイ12面 紙面クリック拡大
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西田昌司発言を容認、天皇を元首に、日本も核武装を…これが都議選で躍進した参政党の主張だ ラサール石井 東憤西笑
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/373863
2025/06/27 日刊ゲンダイ
参政党代表兼事務局長の神谷宗幣氏(C)日刊ゲンダイ
先日の都議会選挙では参政党が初議席を獲得した。
ならびに兵庫県尼崎市議選、福井県あわら市議選、愛知県西尾市議選では、参政党の新人が皆さんトップ当選した。
総じて既成政権与党が軒並み得票数を下げ、他の新しい党に票が流れた。
つまり、自公に不満は抱くが、リベラルには票を入れたくない人々の受け皿に、他政党より一番票が流れたのが、参政党だ。
一時期の国民民主党的立ち位置だが、あちらは最近立て続けにヘタを打ってやや後退気味、その票も流れたのかもしれない。
参政党、日本保守党やその他の保守勢力に票を投じているのは、現在の石破政権に不満のある岩盤保守層だと思うが、それだけではないだろう。無党派層の何パーセントかは、自民党を批判するその勇ましさや分かりやすさに引かれた人もいたはずだ。
さて、本当にその考えを知りしっかり調べて支持したのなら何も言うことはない。
だが、果たしてどうなのか。私も過去には考え方より、容姿や雰囲気で選んだこともある。いやちゃんとマニフェストも読んだ、という人も、そこにはかなりソフトに表現されている。もっと他の顔はご存じなのだろうか。
来たる参院選に向けて、特定の党の批判を書くのはやめておく。ただ、その現実に口にした主張を知ってもらうだけにとどめる。とくにカルト的側面を持つ参政党の。
まず、先日の沖縄慰霊の日に、わざわざ沖縄に来て言ったことは、ある意味、先に自民党の西田昌司氏が言って大問題となった発言の容認であった。
「あの時本土は沖縄守ろうとしたんでしょ。それを日本兵に酷い目に遭ったとか、嘘でしょ。戦争に勝ったアメリカが歴史を変えたんですよ」との主張。
参政党の憲法草案なるものには、「天皇は国の元首であり、さまざまな権限を持つ」「自衛隊ではなく自衛軍が国を守る」「国民主権ではない」「基本的人権への言及はない」など、かなり驚くことが書いてある。
「がんは戦後に出来た」とも
また、核武装すべきと説き、こんなことを言っている。
「佐渡を独立させて国を作り、そこで核ミサイルを置くんです。日本じゃないんだから問題ない」
対馬でも同じことを言っている。離島の人のことを何とも思っていない。またオーガニック右翼と呼ばれ、農薬を否定。「小麦が一番危ない。うどんやお好み焼きなんか戦後に出来たもの」
もちろんうどんは平安時代から、お好み焼きは大正からある。小麦を否定する割に、過去に大きなピザを前に満面の笑みの神谷氏の写真があったりする。
「がんなんて戦後に出来た」
いやいや紀元前2600年にエジプトで乳がんの記録がある。
藤井セイラさんのXでは、参政党のポスターが紹介され、聖徳太子、天武天皇、北条時宗がイラストで並び、西郷隆盛の次は、特攻隊員がおり、その前に現代の若者がいて、日の丸を背に「これ以上、日本を壊すな!」と書かれ、大きな文字では「次は私たちの番だ」となっている。
つまり日本を外国から守った人を、過去から順に並べているわけだ。しかし特攻隊員は自分の意思とは関係なく、無謀な作戦によって無駄死にさせられたのであり、霊を鎮魂することはあれ、美化してはいけないと思うのだが。藤井氏は「特攻隊の順番が再び回ってくるというメッセージ」と断じる。
さて、まだまだいっぱいあるのだが、あとはご自分でお調べください。それを見て共感する人はよし、えっと驚いた人は一つの判断材料にいたしましょう。
ラサール石井 タレント
1955年、大阪市出身。本名・石井章雄(いしい・あきお)。鹿児島ラ・サール高校から早大に進学。在学中に劇団テアトル・エコー養成所で一期下だった渡辺正行、小宮孝泰と共にコント赤信号を結成し、数多くのバラエティー番組に出演。またアニメの声優や舞台・演劇活動にも力を入れ、俳優としての出演に留まらず、脚本・演出も数多く手がけている。石井光三オフィス所属。
http://www.asyura2.com/25/senkyo297/msg/566.html