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ロマンティックジャパン(2):日本列島に流れるartアールとテクネー
http://www.asyura2.com/0403/lunchbreak3/msg/231.html
投稿者 すみちゃん 日時 2004 年 4 月 22 日 21:13:48:xnvpUXgHxuDw6
 

(回答先: Re: ロマンティックジャパン(1):日本列島文明(?)の背景から 投稿者 まっくす 日時 2004 年 4 月 22 日 18:37:55)

ロマンティックジャパン(2):日本列島に流れるartアールとテクネー

まっくすさん。 こんばんは。

プロローグが終り、やっと眺望が現れたというところです。

ここで高台に登って風景を見てみましょう。

平田篤胤は、日本列島に流れる「(広義の)技術」を探ろうとした人だと思われるのです。
彼は西洋科学技術の先端情報を集めまくっていた人物であり、
これと同時に日本古文献から心霊体験記まで探索していた。
こういう意味で前振りにふさわしいかと思いました。

「技術」−−この奥深い言葉。これを
「アール:art」と「テクネー:technique」
に分けてみたいとう誘惑を覚えます。

いわゆる近代的科学技術や経済体系を「テクネー」と考え、
もっと身体的、個体的な生活に密着した「技術」を「アール」というように二面から見ていくと、
わりとうまく整理できないかと思うのです。

物質を操作し、規定する技術を「テクネー」と考え、
ハートを高め、規定する技術を「アール」と考える。

もしかすると、あまり意味がないかもしれませんが、
この線で全景を見渡してみたい。


(ことばとおかね)

我々を本質的に規定する「技術」媒体は、
いろいろありますが
「ことば」「おかね」でしょうか?

最も本質的なものは「ことば」だと思う。
「ことば」から、人間関係、社会習俗が生まれる。
次に「おかね」

そして、ここでは、「ことば」と「おかね」とについて、
同一水準でお話しすることにしましょう。

もう「ことば」について前振りは終わりましたね。
(前振りでは、まっくすさんの考えと異なる視点を強調するように書きました。
これで読者には、ものごとの両面が見え易いと思う。
今後もときどきやるつもりです。)

表題も、否定的側面が主流のときは「ディアスポーラ」
肯定的側面が主流のときは「ロマンティック」とすれば良いのではないかと思います。


(やまとことばと唐言葉)

まっくすさん。
「私が言いたかったのは、神話的感性(やまとことば)は漢字(記紀神話)の
オブラートにくるまれて、その核心は保存されている、ということです。

この手のわかりにくい手法は、太古から連綿と引き継がれている
民族の叡智ではないかな。

漢字は外圧への見事な対応に見える。概念を輸入していると見せて、
内へ取り込み、別物に消化してしまうためのトリックでは?
島嶼列島ならではのサバイバル。

岸田秀的に言い直すと、日本は「したたかな手弱女」に見えます。
ただで強姦されたわけじゃありません。
進んでカラダを開いて相手を油断させ、隙を見て反撃に出ます。
反撃の材料(エキス)は、ちゃんとオブラートの中にしまわれている。

このような知恵の結晶がこの国土に本来漂っている和わす空気であり、
ものづくりの力であり、庶民の素の表情ですよ。」

「とくに、ものづくりは基幹。
テクノロジーとはイデオロギーを和わす手段であり、
製品には精神が結晶されている。
見事な伝承形式といえます。」


大陸の高度な物質文明(「テクネー」と見る)を移植するためには、
漢字の全面的導入が必要だという判断でしょう。

これに対して、万葉集において噴出した「やまとことば」の「アール」は、
やはり別種の高度文明の存在を想定せざるを得ない。

「時代を追って低下した」という判断は、
指標として「やまとことば」を駆使するアールが時代を追って下がったのではないか
という疑念を表したものです。
ここでいう「徳性」は相対的なものではなく、
あくまでアールとして認識できる客観的なものと思いたい。


(愛を伝える媒体としての「やまとことば」を探る)

まっくすさん。

「おそらく「高度文明」は3つの方式で伝承されてきたのでしょう。

1.「古事記」「日本書紀」「万葉集」その他の表の古典(韜晦・偽装技法)
2.焚書はあったかもしれないが、散逸した文献や人の伝承を通じて
古史古伝や秘伝、密教的伝授(日本的カバラ)、修験道、神社の謂書
(本来の「延喜式」?)など(隠遁拡散技法)
3.ひとそのもの

この意味で、全編やまとことばで貫かれている「ホツマツタヱ」は
今後とくに重視すべき資料でしょうね。」


たぶん、今でも我々の生き方とか基本的人間関係とかは、やまとことばで規定されています。
その奥義が最も分かりやすいのは「ホツマツタヱ」なのでしょう。
私はこれを昭和63年の発売時に買って読み、とても驚きました。
次は万葉集?
(他にあるかもしれませんが)

次から、「ことば」とは何なのかを見てみたいと思います。
それから「おかね」へ
おかねの難しい話になるとついていけませんが。

私もそんなに詳しくないので宜しくお導きのほどを。


(蛇足です)

まっくすさん

「津田左右吉史観って苦手ですね。

私にとって吉本は敬して遠ざけたい「津田病患者」のひとりです。
「観念の専制遺構」というような言葉づかいそのものに、
ここでやろうとしていることにそぐわない「からごころ(?)」を感じます(笑)。

吉本が観念の上塗りで日本に「掘っ立て小屋」を建てようとする姿は、
圧倒的な外圧への窮余の対策として「擬似一神教」を打ちたてた
明治の元勲たちを彷彿とさせます。」


吉本氏は立派な思想家なのでしょう。
「共同幻想論」の前半(遠野物語編)はとても良いと思いますよ。
後半がよく理解できないんですよね。

津田氏は、古事記の編年や天皇の名前等を文献批判から、
「8代が架空」という結論を導き出しただけでの人はなかったでしょうか?
それは文献史学上は正しいのでしょう。
これは弾圧する方が悪い、と思うよ。

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