★阿修羅♪ > リバイバル3 > 214.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
QUAD ESL57 が似合う店 _ 喫茶店 荻窪邪宗門
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/214.html
投稿者 中川隆 日時 2012 年 2 月 18 日 20:16:59: 3bF/xW6Ehzs4I
 

(回答先: アンティーク・オーディオが聴ける店 _ 長野県 _ JAZZ喫茶 BUD 投稿者 中川隆 日時 2012 年 1 月 19 日 00:09:14)

荻窪邪宗門店内 : QUADの静電型スピーカーESL-57 ('11/03/09 登録)
http://r.tabelog.com/tokyo/A1319/A131906/13012930/dtlrvwlst/2564877/7095504/

      /⌒X⌒ヾ%ヽ     ,. -  ,.-----‐'      \
    /⌒X ,.二、ヽ爻ハ  /  / (_二二 _/ ̄_     ヽ
/⌒X不ヽソノ{ 仄 } } 厂}人/ //        〈_/´     ̄`ヽ '.
,.二、{弋ソ,.二弋辷ンノノ-‐〈 /  {    ヽ     i  |      ハ
{ 仄 }} 八 仄} `辷ン八うY } :|  八  、   \ ヽ.!   レ-、ヽヽ ∧
_‐(>( 辷ン 仄ィ介=≦ミ、N   \ \   }_  |:i  |'^ヽ|i :! :!:!∧
、Y/ ,.二、`Y_ノ-=彡'´`ー'´^ミ!、  i :ト、\x(_\ |:| i :!} } !| | :|:レ'
ノ( { 仄 }}八 《《 _,. -=≠  ,.ィ=ミ茫N  `´ィ芹rt刈:! | !'´ 爪 !ハト!
⌒ヽ 辷ン{ } }}}´_,.ィ伝ミヾ {以刈ゞヽ   `¨´ | | | 「´i | N:|
Y 二 ヽ 人ノノノハ ゞ┴'   、` }   }         ! ! !八 |从八
{ 仄} }} ノミ辷彡'}      ,. '  从 ヽ'_       !:/:/レ人( ヽ
弋辷ン乂}{ミ辷彡'}    _,. - /辷`ヽ  `    //://  ̄`ヽ
辷彡'辷彡{ミ辷彡'}>、   ´ /辷彡}  `  (イj:/         '.
辷彡'辷彡{ミ辷彡'}j  ≧=- '辷彡} _____} _,. /           '.   /
辷彡'辷彡'⌒{辷彡}   { !辷彡}´       /           i/
八  `ヽ.  /{辷彡}    ヽ j辷彡} 、 /    /             |
ヘ      `V {辷彡}_  /  )ノ´  ヽ_, /            / ;
.∧       {  `)ノ   `    (´   ,.'´  /          ,.'_,...:
 人     ヽ {{        ,.   /  /           ,. '   ,'
    \      \`ヽ     `ヽ   { /        /     ,'
     \     \         \/        /      /
     '. ヽ     \     /         /     /   /
          \     `  、/       /     /   /
       '.    \        '         /     ,.'   /
        '.    \            /      /    /
       '.     \      / /`   ' ´     /
        '.        `、、ー  /   |          /
         '.       '.  ̄ __j__,.    -―'――‐- ...__
           、       '´ ̄                           ヽ
            `、                      _____/   |
            ハ 、           _,.  -‐   T「      |    |
            ヽ `ー  _,.  -‐  「          \     |    !
            / ̄ ̄       |          \   !    ヽ
            /            !           \  ヽ     :i
        /,. '           '.              \ }  , i{ !、
       //                 :                  V / } 〉)
       /                ; '.             〈_/ | |/
     /                     ,' ヽ.   _          { |
  /         ` 、          /´ ̄ },. '´           ヽ_jハ
 /             \     /  /                     }

荻窪邪宗門

東京都杉並区上荻1-6-11
03-3398-6206

営業時間 15:00頃〜22:00
定休日 不定休
http://www.jashumon.com/index.htm


荻窪 邪宗門の地図 -NAVITIME
http://www.navitime.co.jp/pcnavi/?ctl=0190&name=%E8%8D%BB%E7%AA%AA+%E9%82%AA%E5%AE%97%E9%96%80&lon=502648826&lat=128526012&address=%E6%9D%B1%E4%BA%AC%E9%83%BD%E6%9D%89%E4%B8%A6%E5%8C%BA%E4%B8%8A%E8%8D%BB1-6-11+&spotId=13012930&phone=0333983411&groupId=00001&provId=01125&FromSite=gourmet&sendP=res_ranking


東京にもこんなお店があるんだ '11/03/09 ('11/03 訪問)
カメさん7 (476) さんの口コミ

朝から雪が降る寒い日 杉並公会堂に用事があって初めて荻窪駅に降り立ちました。

目指すは、食べログで下見していた邪宗門さん
地図を印刷して持って行ったのですが、一本(違)路地を入ってしまい元に戻って手前の薬屋さんでお聞きして、やっと行く事が出来ました。着いたのは3時15分くらいでしたが、年配のご婦人がちょうど開店準備をしているところで入ってよいかお聞きしましたら、15分ほどお待ちいただければ良いとの事で2階への急な階段を上がって席に着きました。

その後、常連さんと思えるお客さんが続々入店され あっという間に席が埋まりました。雪の降る、あいにくの天気でしたのに凄い人気です。皆さん、共通したところは静かに話されているので全体にたいへん静かでした。

やがて店内にケニードリュートリオの曲が流れ始め急な階段を上がって先程のご婦人がお水とお手拭を持ってきてくれました。

当初は、珈琲とホットケーキをと考えていましたが、他の方の迷惑と思いおススメと書かれたコロンビアのストレートコーヒー 500円をお願いしました。

ゆったりした椅子と通路の他は、所狭しと漫画本、骨董品、オーディオの数々が置かれ眺めているだけで、時のたつのを忘れさせてくれます。特に興味を持ったのはオーディオの数々で
英国QUADの静電型スピーカーESL-57やDENONのオープンリールデッキの名機、DH-710など
又、手塚治虫先生の本も多く懐かしく拝見していました。

階下ではコーヒー豆を挽く音がして約15分後、もってきてもらいましたが予想と違ってデミタスカップのように小さいカップとコーヒーポットに入った状態で出てきました。カップに注ぐと大変良い香りがして、一口、口に含みますと予想以上の本格的なコーヒーでビックリしました。私の少ない経験の中でベスト5に入る美味しいコーヒーです。

ポットは大変熱く、二杯目を入れても熱々のまま試しに砂糖を入れてみましたが、味のバランスが崩れず更に芳醇になりました。
都合三杯半の珈琲を楽しめましたが、他の方のブレンドやウィンナに比べ大変お得に思いました。

BGMは、アンプのボリュームが錆びているようで時々音量が強弱するのはご愛嬌、

帰りがけにお話をする事が出来ましたがお休みはやはり不定休で、今は3時半位から9時半位まで営業との事、

年なので大変とおっしゃっていましたが、何時までも続けてほしい、本格的珈琲がいただける憩いのお店でした。

ご馳走様でした。次回はすいていましたら、ホットケーキを頂戴します。

http://r.tabelog.com/tokyo/A1319/A131906/13012930/dtlrvwlst/


階段を上がると '11/10/03 ('11/09 訪問)
こむたん (27) さんの口コミ ( 女性)


最近、喫茶店巡りを始めました。そのきっかけになったお店です。
お店の扉を開けると目の前に急な階段が。そこを上ると別空間です。

たまに、タイムスリップをしたかのような感覚に陥る空間がありませんか?

長年のその空間の息遣いと言うとおおげさですけど。
現実世界と切り離してくれる空間がこのお店にはあります。

初めてこのお店に来た時に感じた、時間がゆっくり流れるというよりは時間が止まってるんじゃないかという感覚。あの感覚を味わいたくて通ってます。

いつも頼むメニューはアイスコーヒーとホットケーキ。
本が平積みされているので、世界地図を見ながら想像を膨らませるのが楽しみの一つです。

http://r.tabelog.com/tokyo/A1319/A131906/13012930/dtlrvwlst/3314217/

ゆったりした時間を過ごしたい時に '11/06/12 ('11/06 訪問)
iryu2011 (344) ( 女性・東京都)


こちらの評価を拝見し訪問を決心。地図で予測した位置から一本ズレた位置にありました。

年季の入った外観に一瞬躊躇するも探索心のほうが強く扉を開く。
掃除は行き届いています。心配した埃の匂いは一切しない。

なんか懐かしい感覚に全身が包まれます。

品の良い夫人の声が「二階へどうぞ」とする。
やわらかで耳に心地よい澄んだ声です。

が、急で踏み板の巾が狭い階段にギョッとなる。
気を付けて階段をあがる。
リュックを背負っているのですが、存外上りやすかった。

先客は一人。
間隔をあけて座る。

木枠に彫刻が施され座面が革張りの椅子は座りやすい。
あちらこちらに年月を重ね、積み重ねられたものが散在している。

それらを見回すと、主人がマジシャンであられたことがわかる。
ゆっくりと階段をあがり夫人が姿をみせた。
足が長くスタイルの良い品の良い夫人に飲み物を注文する。

アイスカフェオレにチョコレートケーキ。
丁寧に最初からきちんと飲み物を作られます。
ファーストフード系のドリンクになれてるとかなり待つ感がありますが。
こちらに伺うにはゆったりした時間を過ごすつもりで待ちもありと考えて来るべきです。

氷も削って作っている音がします。
角のない氷に感動。
氷の入ったグラスにシルバーポットにはいったカフェオレを注ぐ。
二杯分ありました。
チョコケーキはチョコよりスポンジ感の強いタイプのケーキでした。

なつかしい感じのする喫茶店です。
これからも長く続いて欲しいと思います。

http://r.tabelog.com/tokyo/A1319/A131906/13012930/dtlrvwlst/

セピア色の似合う喫茶店 '10/05/30 ('10/02 訪問)
からくちエンジェル (578) ( 40代前半・男性・東京都)


昔学生のころ私は荻窪に住んでおり そのころからのお付き合いですが・・・・・

荻窪駅の北口を出て右側の再開発の手が及ばない商店街の一角にこちらの邪宗門さんがあります
店内は1階から急階段を2階に上ると まるで30年ぐらい前(イメージ昭和40年代)の時代にさかのぼったようなレトロ感満際の雰囲気が広がり、素敵なアンティーク家具を見ながらのんびりとすごせます

こぎれいではあるが、あちこちに積み上げられたこれまた30年ぐらい前にはやった漫画の単行本が読み放題

一階の厨房から素敵な雰囲気のおば(あ)様が注文を取りに来ていただけます

今回も久しぶりにふらりと行ってきましたが「G線上のアリア」など懐かしい漫画を漫画喫茶みたいに読ませていただき
ほかにもお客さんがいなかったので貸しきり状態でのんびりさせていただきました

ずっと変わってほしくない素敵なお店です
荻窪近辺で時間がつぶせる素敵な空間を探されるのであればマックやチェーン系の喫茶店ではなくてこんな店に行くべきだな〜

哀愁漂うな〜
セピア色が似合うお店です

http://r.tabelog.com/tokyo/A1319/A131906/13012930/dtlrvwlst/1726419/


              /  / _
            . /   ノ /   `丶      _ .. ,
           / /   /  ′      ` ¨´   /
          /     /    、    ヽ    ノ/
         ′    /     /`ミ、/ヘ、  ´ /
       /       {      /       | '.   /
        /l       /  i   /   ,、    |ハ  !
      ; l     l  | /,. '"     /ヽ.l_, |
      ||   ′i|   l  ,ニ、    /}、/ } |
      |     {   !   lィ、_ ノ    /イノ!イ  ;
      |、 !  、 ヽ  l 代 ソ     じ' ハ/
      l Y|  i \   | l ::::::    ' :::/  }
       ; ノ!|   ゝ-‐`ー .l、ゝ   r ァ /  /
      〃 リ /    ヽl >  _ ィ'}ヽ  /
     /  / /      マ!|   // ハ /
     / ,  ,′       i }l !  // / l
    / /   !       リ l l // /   |
    / /    |  i      ヽl ∨/ /  |
   ノ /     : l       ヽ./  }   l
  ( イ       l l        {   /   |
   ヽ!       ‖       、 : /   |
    人       l        ヽV      |
   ん、ヽ.     |          }     )


ゆっくりと流れる時間を感じながら、一杯の珈琲をどうぞ。

「珈琲」と書かれたドアを開けて階段を昇ると、アンティーク家具や絵画に囲まれたどこか懐しい空間が広がる「邪宗門」。壁の落書きや、本や雑誌が積み重ねられた雑多な光景が、当店の50年以上の歴史を物語る。柱時計の燻された音色を聴きながら、ゆっくりと腰を落ち着けて一杯のコーヒーを楽しみたい。

5種をブレンドした「邪宗門ブレンドコーヒー」のほか、ストレートコーヒー、甘いリキュールとエスプレッソコーヒーを交互にいただく「ベネディクティン・コーヒー」もおすすめ。ここにしかない深い味わいと空間が、心静かな時間をもたらしてくれる。

http://locoplace.jp/t000031779/

荻窪邪宗門の珈琲Posted on 2011年11月9日 by akinobu@admin


荻窪邪宗門の珈琲は、ちょっと変わった淹れ方をしています。エスプレッソマシンという器具を使って珈琲を淹れるのです。珈琲を頼むと、目の前でエスプレッソマシンからカップに珈琲を注いでくれます。とても香りが良く、酸味の少ない珈琲でとても美味しいですよ。

エスプレッソマシンには、一杯分より多めに珈琲が入っているので、2杯目の珈琲が楽しめるところも良いところです。

エスプレッソマシンで淹れた珈琲を出してくれる喫茶店を他に知りませんので、珈琲を沸かす時間や火加減など難しいところがあるだと思います。邪宗門の中でも、荻窪だけです。是非一度、エスプレッソマシンで淹れた珈琲を味わいに荻窪邪宗門に行ってみてください。

ちなみに邪宗門で、一番古いのは荻窪邪宗門だそうです。

http://www.jashumon.com/wp/?tag=%E8%8D%BB%E7%AA%AA%E9%82%AA%E5%AE%97%E9%96%80


初めて珈琲が美味しいと思ったお店です '07/10/31 ('05/10 訪問)
食べすぎちゃん (109) ( 神奈川県)


 初めて珈琲を美味しいと思ったお店がここです。

 それまで珈琲は苦くて飲めなかったので、珈琲屋さんに行きたいと思ったこともなかったのです。だから父にこのお店に連れてきてもらったときも、一番苦くないコーヒーは何かと尋ねて、ウィンナーコーヒーを頼んだのだくらいです。もちろんウィンナー珈琲も美味しかったですが、父が注文していたコーヒーをちょっと飲ませてもらったら、苦いだけでなく甘みというか何とも言えない味がして、コーヒーに対する好みが変わりました。

 もちろん、このお店のレトロな雰囲気(2階の席はまるで屋根裏部屋のようでした)も、コーヒーが美味しいと感じた一因だったと思います。

http://r.tabelog.com/tokyo/A1319/A131906/13012930/dtlrvwlst/350672/

心と時間にゆとりのある時の一杯。'10/03/04 ('10/03 訪問) カズ子 (1)


前から存在は知っていましたが普段コーヒーは飲まない(ブラックだと飲めないくらい)ので入りづらいよなあとは思っていたものの、食べログの写真を見てどうしても行ってみたかった場所。友人が「つきあってもいいよ」と言ってくれたので意を決して潜入!

どうやっても一人しか通れないドアをくぐるとカウンター席らしきものの向こうにいたご婦人より2階へどうぞと言われ、ドアの真正面にあるこれまた一人しか通れないギシギシと音を立てる階段を上がると狭い店内に所狭しと並ぶ席が 2人掛け×3と4人掛け×3くらいでしょうか。

訪れた時はそこそこ人が入っていたので2人掛け席へ。この2人掛けが不思議で、2人が横並びで座るという2人掛け。まるで観光バスか新幹線の座席のよう。

店内はごちゃごちゃと物が置かれ、オープンリールのデッキ(というのでしょうか)やいくつもの壁掛け振り子時計、テーブルといすの間隔も狭く、少し圧迫感があります。でもテーブルの上の小さな花瓶の花はどれも生花でした。

まず最初にドキドキしたのが誰も来ないこと。はて、注文を先にとるようなシステムとは思えないが…と、それでもしばらく席で待っていると5分ほどでしょうか。先ほどのご婦人が水とおしぼりを持ってきて、「お待たせしてすみません」とその辺に置かれたメニューを渡してくれました。もう背中がだいぶ曲がってらして、慣れているだろうとはいえよくあの階段を…と待たされたことを忘れて90近くで亡くなった祖母を思い出してみたり。

また一目見て自分より歴史がありそうだと思えるメニュー表は表紙にポットが置かれてしまったらしき丸い跡が残り、中の紙は過去には四角であったろうに角が取れて丸くなり過ぎ、載せている写真も昭和しか感じられません。素敵すぎる…

冒頭でも述べたようにあまりコーヒーを飲まない私は、それでもチャレンジということでベタにウインナコーヒーを。友人は「当店オリジナル」と書かれなぜか写真にはふたつのカップが写るイタリアンコーヒーなるものを注文。

待つことしばし。…っていうか、かなり。

やっと来た!と思ったら「お待たせしてすみません。もうちょっとお待ちくださいね」と私たちよりあとから来たお客さんのトーストとコーヒーが運ばれていく。

えええええええええええ…とは思いつつも、水を持ってきたときからこの程度のことは覚悟していたし、この時分にはこのごちゃごちゃとした狭い空間がなぜか居心地よくなっていたのと、ご婦人の放つ穏やかな空気が悪い意味でなく「もういいや」と思わせてくれるわけで。

小柄なカップにたっぷりのクリームが乗ったウインナコーヒーはかわいらしく。
でもそれより友人のイタリアンコーヒーが写真通りカップふたつを出され「こちらはレモネードになります。コーヒーと交互にお飲みください」と。

れ、レモネード!!!??

ひとくちなめて「あ、これおいしい!」というレモネードを私もちょっといただく。甘い!おいしい!なんだか懐かしい!?そんなホットレモネードといただくコーヒー。あ、新しい…(メニューができたのが何十年前か存じませんが…)(おそらく「イタリアのコーヒー」ではなく「イタリアをイメージした飲み方」という意味でのイタリアンなんですよね)

コーヒーは酸味が効いていましたが、飲み慣れない私でも苦もなくすんなり飲めました。量もちょうど良かったのかも。

ぼんやりしてると本当に時間を忘れそうになるので入店から1時間ほどで撤収。でもまた来たい。帰り際にまた「お待たせしてすみませんでした」と言われましたがこっちは気にしてませんよ!

昭和生まれですがバブル崩壊後の方が長いクチなので、このバリバリの昭和っぷりはたまりません。ただ、こういう感じですので心も時間もたっぷりと余裕のあるときに訪れることをオススメします。

http://r.tabelog.com/tokyo/A1319/A131906/13012930/dtlrvwlst/1507585/


荻窪の喫茶店「邪宗門」に行く。

調べてみると、邪宗門は全国に8店舗もある。ホームページに行くと、「邪宗門はチェーン店ではありません。 ある趣味を持った仲間たちのお店なのです」と書いてある。変わった喫茶店だ。キセルをくわえた名物マスターがいるのは国立のお店だが、用事のついでに荻窪のお店に入った。

ドアを開けると、そこに座席はなかった。古い時計やカップ、置物など、アンティークとは呼べない「ガラクタ」がぎっしり置いてある。頭上から「お上がりください」という優しい声がした。仰ぎ見ると、狭い階段の上から小柄なおばあさんがこちらを見下ろしていた。

2階にあがると、小さな空間におじさんがぎっしり。皆煙草を燻らせながらコーヒーを飲み、文庫本や漫画を読んでいる。

カプチーノをお願いする。クリームと星型の砂糖菓子がのっていた。
驚くほどおいしかった。香ばしさと甘さの絶妙なバランス。魔法にかかったような素敵な感覚。お店のおばあさんは魔女?ヘンゼルとグレーテルの魔女の屋敷に迷い込んだような気分になる。

黒い灰皿の上に、赤いボルトが入っていた。魔法のコーヒーを飲みながら、その螺旋をながめていた。

http://tkyw.jp/archives/1787317.html

今日は荻窪にある「邪宗門」という50年以上の歴史ある、喫茶店をご紹介いたします。

「邪宗門」とは北原白秋の詩集のタイトルからとった名前で、とてもロマンチックな詩集だそうです。このお店は、なんとも懐かしい雰囲気のお店がならんでいて、おまけに屋根がある、駅前アーケードの中にあります。私は、ちょうど荻窪で飲み会があったので、荻窪のガイドブックで名前を知っていたこのお店に、帰りがけに一人で立ち寄って、コーヒーを一杯いただきました。

店内は完全に時間が止まってます。

店内に入ると、一階は注文スペースだけで、コーヒーを飲むスペースはないのですが、年季の入った本やら骨董品やらが所狭しと並べられ(重ねられ!?)、電球のブラケットのやさしい明かりが店内をぼうっと照らしています。

骨董品屋さんか古本屋さんか?!
はたまた、学者さんの書斎に遊びに来たような雰囲気。

注文をして、急勾配の階段で二階にあがると、そちらもとても年季の入ったクラシカルな雰囲気の中(下の写真 素敵でしょ!)、やはりこちらも本が所狭しと並べられ(重ねられ!?)、ブラックジャックやら、日本文学やら、英米文学やら、興味の尽きない本たちが、、
      
お店の人が二階にいないということもあってか、お客さんみなさん、リラックスして思い思いの好きな姿勢で、本を手にとられて読まれてました。(私は少しだけリラックスして、居眠りしました)

荻窪「邪宗門」の、長い時間の中で培われてきた豊かな空間が、ずっと残っていって欲しいと切に願います。

荻窪にいらっしゃった際は、時間は止まることを、是非「邪宗門」で実感してください!

http://www.sice-net.com/andre/archives/2010/12/post-109.html

国立に本店がある「邪宗門」は、そのお店の のれん分け?という形で、都内や鎌倉、全国に数軒ある。

荻窪の、駅から少し歩いた、あまりにもひっそりとした商店街の中にも、1つある。

私は、ここがとても好きで、マスターのセンスの良さが光る入口や、こじんまりとしすぎている一階や、急な階段や、中野のクラシックを思い出させるような、埃っぽいインテリアがたまらなくいいのである。

ここでも、お気に入りの席は、商店街を見下ろせる窓際の席。

急な階段を、何度も上り下りしている高齢のマダムの心配をしながら、冷たいアイスコーヒーを注文する。

時間の合っていない柱時計が、店内にはたくさんあって、きっと当時は高価だったであろうと分かるスピーカーなども何気なく置かれて埃をかぶっている。

隅々まで良く見ると、とても貴重な喫茶店なのに、そこにいる人たちは何食わぬ顔で、日常の一コマを過ごすためだけにいる、という感じが、ここではとてもいい。

http://retrocoffee.blog15.fc2.com/blog-entry-185.html

隠れ家のような喫茶店というのが、ひげまるは好きである。地下なんかにあって照明が暗く、穴倉のような喫茶店で美味いコーヒーを啜ると、ほっと気持ちが落ち着いてくる。荻窪にはそんなひげまるお気に入りの喫茶店が2箇所あるのだが、ここはその一つ、「邪宗門」である。

ドアを開けてみてまずびっくりだ。1階はガラクタの山で足の踏み込み場もない。目の前にはいきなり、普通の民家並みの狭くて急な階段があり、梁に頭をぶつけそうになりながらギシギシと2階へ上がると、絵画とアンティークと、マンガ本に囲まれた癒しの空間が広がっている。適度な狭さ、低い天井、そしてランプ風の照明はやわらかい光を投げかけ、椅子に腰掛けて一息つくと、階段をギシギシ言わせて店主の老婦人が水とおしぼりを持ってオーダーを取りに来る。

コーヒーは結構本格的である。先に「美味いコーヒーを啜ると」という表現をしたが、ひげまるが喫茶店でオーダーするのはたいていアイスコーヒーだ。だがアイスコーヒーでも馬鹿には出来ん。香りは豊かで味わいも深く、口の中で噛み下しながら喉へ流し込んで味と香りを楽しむ。アイリッシュ系のBGMを聴きながら持参の文庫本を紐解きつつコーヒーを一口。そして時折紫煙を燻らせる。静かに立ち昇る一筋の紫煙、壁に掛けてある柱時計のコッチコッチという音が心地良い。時間が緩やかに過ぎていく…。

いつまでもこの至福の時間に埋没していたいのだが、そうもいかない。再び頭上に気をつけながら、そして足を踏み外さないように注意を払いながら階段をギシギシと下りていく。店から一歩外に出ると、さながら異界から現世に戻ってきてしまったような感覚に囚われ、眠りから覚めたときのような気分になる。

…あぁ、また明日から1週間仕事かぁ。

ちなみにこの「邪宗門」、全国に8店舗あるらしいが、チェーン店ではないとのことで、店名もさることながら、まるで秘密結社のような喫茶店である。諸君の住む町にも「邪宗門」の看板を掲げた異空間がひっそりと隠れるように存在しているかもしれない。

http://homepage3.nifty.com/higemaru/page004.html

:::;;;;::::.:|,  ´/      `ヽ ン'´   `丶
::;;;;;;;;:.:.!`ン         `ヽ /      ヽ
::;;;;;;;;::.:l/           /ミ、/ハ        ー-- 、
;;;;;;:;;;::.:.!         /゙``'ーヘ        l,. -ァ'7
;;;;;;;;;;;:.:.|    /   /      :.:.;       l:.:. /
;;;:::;;;;;:.:.|    /    /        :.'   i    | /
;;;;;::;;;::.:.|   /.  ,__′       ';. |.   ヽ.レ′
;;;;::::;;;::.:|   /:.:/、       ‐-∨|: i   |
;;;;::::;:::.:.l   /イァミ:、       ,.   '.l:.   |
;;:::::::;;::.:.! / んィ'}           んアハ|.:. l.  ! |
;;;;:::::;;::::.:∨ ,ゞzソ         {'ー1ノl:.: l: .:|: !
;;:::::;;:::::;.:.l′           `ー  |.:.l  .:l:.;
;;:::::;;;:::;;:.:.!  '""       '   ,.,.,  |:.l:. .:.;./
;;;;;:::;;;:::;;;:.l                  /.:l/.:/:|
;;;;:::::;;:::;;;;:.l〉、       っ      イl.:/.:/|:.l
:::;;;r―- 、.'! 丶          _ イ: //:./、リ
::r‐`ー- 、)',   `   ___   7´: : : 〃.:/: : \

邪宗門 '06/07/14 ('06/07 訪問)
ViveLaBibendum (131) ( 40代後半・男性・埼玉県)


元々小生コーヒーよりも紅茶、更には緑茶派なので滅多に呑まないのだが、付き合いで頼むどちらの喫茶店でも、ここ邪宗門のコーヒーを最も美味と記憶して比較基準にして来た。

軽く呑んだ帰りだったのでアイスコーヒーを註文。グラスの氷に客の前で注ぎ込むと、香り高く円やかで優しい味。変らず¥500なのは逆に言えば当時相当の贅沢だったということになろうか。元気そうな女将さんと24年振りに、戦後の闇市跡で買い物した子供時分の話題に華を咲かせた。

小生の母方の親類がブラジルに移民しており、年端も行かぬ頃には祖母にネルドリップのコーヒーを呑ませて貰っていたのが懐かしい。30年も前のコーヒーは旨かったが今は滅多に旨いのに当たらない、とこぼすと、至極納得の答えが返って来た。

コーヒー産地は皆貧しく家族総出で手摘みしていたので、紅く熟した豆だけ厳撰して出荷していたのが、豊かになって機械化が進み、熟成度合いがまちまちな豆を完璧には選別出来ぬまま出荷するようになってしまったからだというのである。

機械摘みの出来ない急傾斜地の畑を指定して豆を買い入れれば必ず旨いのだそうだが、かなり高価になるとか。

確かに同じ紅茶の茶葉でも眞に手摘みのOrange Pekoe級は庶民には手が届かないですからね。

ダンディな旦那さんの姿が見えなかったが、若しもご他界遊ばしていて女将さんに悲しい思いをして貰うのも申し訳けないと思い、話題にするのは控え、再会を約して店を後にした。

http://r.tabelog.com/tokyo/A1319/A131906/13012930/dtlrvwlst/81024/

国立「邪宗門」には古時計、ランプ、人形のアンティークがいっぱい 2006年03月05日 | 国立


2008年に店主の名和さんが亡くなり、閉店しました。

以下は2006年3月当時のものです。

 国立駅南口から歩いてすぐのところにある「邪宗門」は、全国で8店ある邪宗門グループ(チェーン店ではないそうです)では一番古く、昭和25年(1950年)の開店だそうで、今も80歳を超えたマスターがカウンターの奥に鎮座しています。

 すぐ隣にある、これまた有名な老舗の喫茶店「ロージナ茶房」とともに、国立文化の象徴のような喫茶店です。 25席ほどの薄暗い店内には、ランプ、古時計、古銃、人形などのアンティークが所狭しと飾られ、異空間に迷い込んだよう。

マスターは奇術界では著名な方だそうで、関連の著作もされていて、店内にも様々な記念品が飾られていました。

 ブレンド(525円)は酸味があり飲みやすく、ウィンナ・コーヒー(写真・630円)のカップは Wedgwoodでした。BGMは趣味のよいシャンソンなどで、営業時間は12時〜21時。

此処も大好き (ミズトリ) 2006-03-09 15:29:52

あのマスターとお話するとトテモ楽しくなります。お店の内はおもちゃ箱の様で、ドリッパーも特性、ペーパーも特性、淹れているところを眺めていると、今はいつなんだろうと感じて、「ロジーナ」と並ぶ東京の珈琲店でいつまでも続いていえ欲しい貴重なお店ですね。


「セーヌは流れる」「セッシボン」、・・・・
シャンソンが聞けますね、行きたくなりました。 Unknown (toki) 2006-03-11


僕はいつも奥の席で異空間に浸っているのが好きで、珈琲を淹れているところは見たことがありませんでした。一度は見ておきましょう。シャンソンを聴けるというのも魅力ですね。ロージナ茶房のカレーのボリュウムの多さに仰天した記憶があります。学生が多いからなんでしょうが、今でも同じかな。

http://blog.goo.ne.jp/tokizawa2004/e/af8e4e9d598333f064dcd2b764283298
http://blog.goo.ne.jp/tokizawa2004/e/47b50bdf573675c37ef96bfcf7a1411c

珈琲店「邪宗門」は全国に8店舗ありました。過去形で書くのは、前の記事に書きましたように、本家本元の国立(くにたち)邪宗門がマスターの逝去に伴い、その53年の歴史の幕を閉じ12月21日に閉店してしまったからです。そのショックや悲しみから覚めやらないのに、荻窪「邪宗門」の記事を書くのは、やはり今紹介しておかないと古いお店はいつ無くなっても不思議でない状況にあるという思いからです。

荻窪北口のアーケード商店街にある荻窪「邪宗門」も創業は古く、50年以上の歴史があると思われます。国立「邪宗門」に次いで古いのではないでしょうか。荻窪店のマスターは奇術界の重鎮でいらっしゃるそうです。荻窪「邪宗門」は西荻窪の我が家から近いこともあって、邪宗門チェーンの中で一番訪れたように思います。

小さな扉をあけて、小さな階段を昇っていった右側辺りの席がお気に入りでした。1階にも席がありましたが、やはり2階の雰囲気が好きでした。若い頃、この2階の席に座り、珈琲を飲みながら読書や勉強などをしたものです。今も昔と変らぬ佇まいなのが、とても嬉しく思います。

今日、国立「邪宗門」閉店を知った今、どうぞ荻窪「邪宗門」がいつまでもありますように・・・・。そう祈らずにはいられない気持ちになりました。 2009/1/11(日) 午後 5:42

http://blogs.yahoo.co.jp/julywind727/21965645.html

【喫茶】荻窪・邪宗門

荻窪はルミネという超オシャレ施設があるにも関わらず、中央線独特の淀んだ空気が相まって、いい感じにモヤっている街である。そんな荻窪の中でも特にディープな北口アーケード商店街に邪宗門はある。あの有名な邪宗門グループの一つである。(なんか悪の組織みたいだけど)

そもそも邪宗門とは今は無き伝説の喫茶店、国立・邪宗門の門主(邪宗門では店主と呼ばない)を慕っている人たちが各々自発的に始めた喫茶店で、チェーン店ではない。邪宗門創設者の国立の門主は元船乗り、そして奇術者だったらしく、他の門主も奇術愛好者というキーワードで繋がっている。荻窪の門主も奇術界の重鎮らしい。私は門主をお見受けしたことはないけど、普段は上品で優しそうなマダムがお店を切り盛りしている。

歴史の重みを感じるお店は多くの人から愛されている。それはお客の表情を見ればわかる。コーヒーが出てくるまで少し時間がかかるけど、その待ち時間さえ愛おしく感じる素敵な喫茶店である。

ここのウィンナーコーヒーは美味ですぞ。

荻窪も再開発が進んでいるようで、駅前の焼鳥屋もなくなって更地になってしまった。あそこで昼間から飲むのが夢だったのに!邪宗門もいつまでもあの場所に存在していることを心から願ってます。

http://tokyoburabura.blog107.fc2.com/blog-entry-35.html


            -―- -―-
          /   ヾ/   \
        / /⌒丶. /⌒`ヾ 、',
    __.. '-ァ′    /´    V` ー 、
   ヾー― 7     ,ヘハ     l ` ̄フ
     \ _l     / /ー‐'i  i   l _/
     / l / / /    '.  |  l |
      〃!| l l/ー'、 ,.ー\!  | l
    / |  | |ヘィT   Tしィ!  ||
       !| V !、"  .   " |   ハ .
      ハ}v'ノ |: 丶. ‐-‐ ,.イ川/\.ゝ     ,イ
       ,イ: :、 |: :'; : `V´: : /イ/: : ハ    } {:.'v(
     l: ヽ: :ヾ: : :ヽ/: :/: : : : / /!ー- 、 ノ'":.:.:.:}
     |: : :'; : : : :/: :/ : : : : :イ /|:.:.:.:.:`:.ー-':.:.}
      l: : i: i: : :/: : :/: : : : : : :/ / : |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.イ
      ! :|:|: :/: : :/ : : : : : : /:/ : : l:.:..:.:.:.:.:.:.:.:.:ノ

前回来た時はお休みだった喫茶店。やっと来れたよーわーい。

初めて入る喫茶店は本当にドキドキ。

どこに行っていいのか勝手が分かりづらければ分かりづらいほどテンションが上がる!!

二階に上ると…。
こんな感じ。

良いよね。
かっこいいよね。

すべての時間がゆっくりで優しいおばあちゃんが接客してくれました。
かわゆ。

珈琲。
レトロでかわいいと思ったら、ジバンシィーのカップでした。

電車みたいに座る席で。横並び。(笑)

うーん。
落ち着いちゃうよ。
ねちゃうよ。

ずっとやってて欲しいなぁー

http://ameblo.jp/le-journal/entry-10660147519.html

              _.. ‐'  ̄   _  `丶、   |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
           / . -- 、    ´   `丶--―|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
        __∠_/              \:.:,.!;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
    ャ= 二:.:.:.:.:., ′ __                 ヾ|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
     '.     `ソ  /´    .ヘ//ヘ    ヽ   |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
     ヽ   /  /     ,′    \ \ :.   !;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
      \ノィ  {     |       ヘ  ヽ!   !;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
       7V       /|-       _ ゝ 、l   |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
       l.:i } /    ハ!       ´ {ヘ::ィl   l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
      /.:i ノノ:i   / /} ゞ、        ゞ-'| }:.|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
      /.:/  .:.:i  /イ/{ヘ::ハ      :::::l イ:.:l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
       l,ィ'´ .:.:.i   {   ゞzり           |:.:.|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
       リ! i .:.:.:   :.、  ::::::           ,イ:.:.:l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
      | .:i .:.:.:.:..、 :. .:.丶        `` / j:/l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
      | ハ:.:.:.:.:.:ヽ .:.、.:.ノ:`: : .、ー― ´  /´: : l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
      ´  ヽ:.i :.:.:.:ゞ''´\ : : : : \     /: : : : |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
            } .:/ . : . : . \: : : : : \ /: : : : : l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
           ノ.イ . : . : . : . : . \: . : . : .ソ: : : : : /|;;;;;;__;;;;;;;;;
             l: . : 丶 : . : . : . \ . : /: . : . : /: レ'´∠ 、;;
           l: . : . : \ヽ. : . : . ヽ/: . : . : /, ′´ ‐ };;;
           |. : . : . : . :ヾ . : . : ./ : . : . :〃    ´,,;;';;;;;
          ノ . : . : . : . : .i . : . / . : . //     /;;;;;;;;;;;
       . -‐ ´. : . : . : . : . : .|: : :/:_. :-ァ ''´   ,ィ'´;;;;;;;;;;;;;;;;;
     /: . : . : . : . : . : . : . :__.ゞ‐ ´ /    . '|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
    {: . : . : . : . : . : . : . : ´''´ . : . /    /: : :l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;

______________
______________

QUAD(クォード) ESL-57 静電型スピーカーシステム 1955年頃発売


許容入力:定格15W
出力音圧レベル:100dB−70〜7,000Hz
         93dB−50〜10,000Hz

インピーダンス 
100Hz:28Ω
1kHz:12Ω
6.3kHz:10Ω

指向特性:水平70° 垂直15°
外形寸法:W×880 D×265 H×790mm, 重量:18Kg

http://speaker.kir.jp/cm-sp/quad-esl.htm


ドイツQUAD社「ESL57」&「22+IIアンプ」復刻版新発売!
http://www.soundbox.co.jp/quad.htm


コンデンサー型、フルレンジ。とにかく音がよい。独特の世界がある。限界はいろいろあるが、ホントニ音楽を聞き込むには最良の友となる。
かのマークレビンソン氏もダブルスタックにて愛用したというオリジナルの Quad ESL-57

http://vt52.blogspot.com/2008/08/quad-esl57.html

QUAD ESL57


●UKイーベイにてあのクォードESL57を見つける。私が生まれる前後の製品で骨董である。駆動膜が正常な状態のものはまず見つからず、メンテナンスが必要である。QUADはアンプが有名であるが、実はこのESLこそがQUAD社最大のこだわりであり、アイデンティティである。

●ESL(エレクトロ・スタティック・ラウドスピーカー)はいわゆるコンデンサー型スピーカーである。振動板となる薄いフィルム電極とそれをサンドイッチした固定電極とを持ち高電圧によるクーロン力、いわゆる静電気力でフィルム全体を駆動して音を出すスピーカーの理想的な駆動方式である全面駆動を実現した傑作である。1955年ピーターウォーカの開発により製品化、全面駆動による高いレスポンス性能による中高域の魅力は驚異的で英国にとどまらず世界を魅了。この魅惑的な音質は多くのオーディオファン、音楽ファンを虜にし特に人の声の再生に掛けては独壇場であったと言われている。EU最大の音楽メーカーであるフィリップス社が自社製品を押しのけてまで録音時のモニターとして使用したことでも有名である。

●美しい中高音に反して低域の量感が不足しているが室内であまり大きくない音量で楽しむのに向いていると思う。肉声や器楽の再現性が素晴らしくフルオケでのアインザッツが決まったときのピンと張った緊張感を見事に再現してくれる、これはコーン型ではありえない表現力である。生産中止となってから相当経つにもかかわらず今だ世界中にファンを持つスピーカである。素晴らしいスピーカであるにもかかわらず私が所有していない理由は、設置にある程度の空間を必要とし日本の住宅事情にマッチしないことだけでなくメカニズムの欠点があるためである。

ESLは数kVのドライブ電圧をかけるが音量を上げると電極同士が近づき過ぎる。ここで日本の梅雨時のように湿度の高い時にはスパークを起こす事があり駆動フィルムを焼き切り穴を空けてしまい最悪の場合は燃える、日本では欠陥と指摘されかねない問題なのである。スピーカーとしてのセッティングも取り扱いもデリケートで私のようないい加減な人間にはケアできないスピーカーである。

フィルムは経年変化でビビリが発生するため張替えが必要となるがこれができるメーカが少なく私が聴いたESLはどれもプチプチ音がしていた。わりと耳障りで壊れていると思ったものである。現在QUAD Musikwiedergabe GmbH(クォード・ムジクビィーダガーベ社)でも修理可能であるが高いと思う。

●開始価格が£850(=\17万)である。程度の良いものはほとんどないがきちんとレストアされたもので\35万が相場、\10万で即買いと勝手に根付け。欲しいことは欲しいのだが、、、面倒見のいい人向きであることは間違いない。

http://audioagent.wordpress.com/2005/12/10/quad-esl57/

Quad ESL の進化とは…


ESL-63の名前は、ピーター・ウォーカーの手による最初のアイディアスケッチの日付が 1963年であることに由来します。発売は1981年なので、初期のアイディアスケッチの段階から18年もの間、慎重な開発がされてきたのでしょう。

製品化に至るまで、しっかりした開発を行い、目先の変更は行わないのが、 QUAD社の基本方針です。ESL63がフィリップスの録音モニターとして使われていたのをうけてスタジオモニター仕様のESL63Proが発売されたのが1986年になります。

http://www.rocky-international.co.jp/zaiko/esl.pdf


18年間の開発によって得られた進歩、ESL-57とESL-63の違い。

• ユニット構成

ESL-57では3つのエレメントを使い、うち2つを低域、1つを中高域と高域の2Wayとして使用して、 全体としては3Wayスピーカーとしていました。。

ESL-63は、エレメントは4枚ですが、同軸ユニットの様に動作するように、同心円上に、 電気的に8分割されていて、球面波が出るようになっています。 (リングの外周になるにしたがって、高域成分を落とす工夫をしているので、 ESL-57は3WAYだがESL-63はフルレンジという表現は、必ずしも正しくないように思います。)

ESL-57が平面波を発する事に対して、ESL-63は自然界の音に近い、球面波が出るように工夫されているのである。これが、最大の違いであり、設計者のピーター・ウォーカーがもっとも注力した部分である。

• 保護回路の徹底。
過大入力により壊れやすかったESL-57と比べて、保護回路を徹底することにより、相対的に壊れにくいスピーカーとして仕上がっています。


• 寸法比
横長のESL-57に対して、縦長のESL-63と、部屋の設置条件は随分かわった。 ステレオで部屋の中に2台置くために少しでも設置場所を減らす工夫をしたのではないでしょうか? (ESL-57が発売された時期は、まだ、モノラル時代でしたから、スピーカーは部屋に1個でした。)

Philipsの要望でESL-63をレコーディングモニターとしてより適した仕様に変更したものが1985年発売のESL-63Proです。

http://www013.upp.so-net.ne.jp/rasenkan/audio/esl63.htm

ESL-57 と ESL-63 の違い


BBC発表データ仕様のスピーカーとは全く違う方向を長年目指している英メーカーにQUAD社があります。50年の歴史の中で静電型のスピーカー一筋で製造を続けています。もちろん、そのスピーカーを駆動するためのアンプも真空管時代から作り続けています。

「ESL-63」は1963年に開発に着手(これは最初のESL-57が発売されて、そんなに経ってない時期なのですが次のステップにすぐ移ってる。)実際に製品化されたのは、1982年なのです。いかに、真面目にやっているかというのもこんなところからもわかります。
QUADはひとつひとつの音を聞くと、静電型らしくとっても真面目で弦楽器や木管楽器は生の楽器の音にとても近い音がしますが、大き目の響きのいい部屋で聴くと、ホールの2階席できいているようなとっても耳に心地よい音がします。

原音に忠実らしく、オーケストラで演奏している現役の演奏家がよくこのスピーカーを好んで使っているようです。また、フィリップスでは長くこのスピーカーを出来あがったレコードを再生という観点でチェックするためのモニター・スピーカーに使用していました。

私自身もこのスピーカーから再生されるチェンバロ、弦楽器、そして木管楽器の質感がとても好きで三年ほど小編成のクラシックのためのスピーカーとして使っていました。但し、響きのよい大きな部屋なぞ望むべくもなく、オーケストラやこれ以外の楽器(金管楽器や打楽器)では、ねばりや迫力といった感じがでないので、大編成のクラシックやジャズ等の音楽では躍動感が出ず、それらの音楽は別のスピーカーを使っていました。
 
その後、この部分を改善した新しいモデル、ESL-63が発売されたのを機に、もう少し違うジャンルまでを同じような音で聴くことを望んでこの新しいスピーカーに変えたのですが・・ 

確かに、音圧レベルも上がり、低音も大編成のオーケストラをカバーできるほどの改善があったのですが、高音域での独特の音味、一部の楽器での原音に近い質感がなくなってしまって、なんの変哲もない普通のスピーカーになってしまったのでした。

どちらかというと、スタジオ・モニター的なスピーカーの音に近づいた感じです。もちろんしっかりした音がどの帯域でも出ており全体の質は非常に高いのですが。個人的に望んだ高音域での独特の質感はいろいろアンプを変えて試しましたが、同じ音は出てきませんでした。

頭の中にはその前のESL-57の音がこびりついていて、チェンバロやヴァイオリン等の試聴の時にどうしてもその音と比べてしまうのです。 
  
http://www.ne.jp/asahi/ballads/sound/sp3.htm

"ESL" 投稿者:ピンキー - 2002/05/21(Tue) 20:31


 QUADの405を使っていたのは知っていたんですが、ESL-57もですか。

良くも悪くもコンデンサースピーカーでしか出せない音楽を奏でていたのを思い出してます。

 QUAD社はESL-57の欠点を無くした ESL-63 を発表しました。
が、私個人的には、確かにESL-57の欠点は無くなりました。でも魅力も無くなったって感じています。

これってボクサーの新旧にも当てはまる様で・・・。

人間も同じで欠点の多い人間のほうが、より魅力的だったりして・・。


”Re: 小屋裏オーディオルーム計画”投稿者:HIKO - 2002/05/21(Tue) 21:08

僕も ESL-63 はちょっと好かない。

K1200とかR1100とかだね。確かに他のスピーカーとは違う雰囲気がある。性能はいい。軽く吹け上がる、高速も低速もいい。ブレーキも効く。フレーム剛性も高い(なんのこっちゃ、なんとなくわかるでしょ)ディレイ機構で面じゃなくて円形に振動が伝わるハイテクも新型って感じ。

でも、面白くない。性能これくらいだったら、もっと他のでいいのがあるじゃないって感じ。

ESL-57は二本サスOHVてな感じかな。2ウエイだしね。湿気多いとバチバチ火花飛ぶから聞けない。電源入れても3時間以上しないとボリューム上げられない(今は入れっぱなしでいつでもOK)リスニングポイントが滅茶苦茶狭い。パワーアンプがヒーヒー言うのをあざ笑うかのような効率の悪さ。乗りにくさはOHV並み。

でも、いいんだよね。ちょうど劇場のバルコニー席から聞いているって表現がピッタリ。

こいつを2枚くっつけたスピーカーがあったね。

一度だけ聞いたけど、すごかった。 ESL-63よりも絶対いい。

ESL57の特徴は独特な音場構成にあります。残響はとてもよく聴こえるのですが、奥行き感はありません。いわゆるSPが消えると言うT4的な平行配置の音場は出現しないのです。

45度の交差型配置にしても、GRFの様に音が前に飛び出して来ると言う三次元的な音場も構成しません。あたかも、二枚の屏風がまっすぐになっているか、折れ曲がっているかと言う違いはありますが、その屏風の平面で音は鳴っているのです。残響は聴こえますが奥からは聴こえないのです。

この点を改良したのが、20年も研究したESL63なのですね。

だからといってステレオが楽しめないのではないのです。あたかも、コンサートホールに窓を開けてそこから内部の響きが聴こえてくる様に鳴ります。それも極めてリアリティが感じられる音です。

マニュアルをみると1.5メートル以内では聴くなと書いてありました。また、各スピーカーの中心線から左右35度以内がプレゼンスゾーンだとも、上手く鳴った場合は窓枠が無くなりコンサートホールの中にいる様に聴こえるとあります。

部屋の中で一番いい音をするところを探しなさい。前面と後面の両方方向に音が出るので後面の壁にあまり近づけない事、壁と平行にしない事、左右の壁からも離しなさいと。

そうすると余り小さな部屋では鳴らなくなります。だからといって5000 cubic feet(145立方m)=高さ3mとすると30畳以上の部屋で、床も壁も木で出来ている部屋では、残響が大きすぎて直接音が聴こえなくなる恐れが有るそうです。

 コンサートホールでの音を思い出し、そのイメージが出現する場所を探しなさいと書いてあるのです。一見難しい様ですが、結局聴く人の経験で音が決まるのです。コンサートホールに行った事が無い人がそのイメージを膨らませろと言われても無理ですね。いろいろなホールに出かけて自分の好きな音のイメージを作る事が大事なのです。

50年前のESL57の説明書に書かれている事がやはりステレオ再生の基本だと思います。
その意味ではGRFの音像が結ぶところ、T4の後方イメージが出現する辺りに、ESL57を置くとステージの上にオケが並んできます。左右の間隔は微妙です。5ミリ単位で音の厚みが変ってきます。

そして何よりも角度調整が大事です。平行でも良いのですが、幾分内側に向ける事で音に立体感がでてきます。前の方の席が好きな人は、交差法の中心に来るのが良いでしょう。後方二階席のイメージなら、自分の聴いているポイントより幾分前で左右のSPの中心点が交差する様にすると良い様です。

http://tannoy.exblog.jp/13799252/

ESL57は普通のSPのような音場は出していないのです。前にも後ろにも拡がりはしません。振動膜が音源となってその部屋に音が浸透していくのです。当然その音は、会場の残響も含んでいますから、コンサートホールのような響きはするのですが、部屋の中に音場は浮かび上がらないのです。それでも極めて美しい音質なので、音楽は充分以上楽しめます。

 そのことは、音を聴きながらESL57の間を通り過ぎるとよく分かります。音が出ているのは平面上の二次元空間なのです。この感覚は、どこかで聴いたことがあります。位相の良く合ったSPで聴くモノラルの音と同じです。SPが一つなのに、会場の残響を忠実に再現しますから、ホールの音は聞こえるのです。しかし、その空間の中には入れません。

SPが音源となりステージ上に並んでいるのです。しかし再現されている音は極めて質の高いいい音なのです。同じ事が、ほかの平面型SPでもいえます。アポジーもステージの被り付きで聴いているような臨場感があります。

ESL57はステージは出ません。厚みが無いのです。でも音は前にも後ろにも放射され、音楽が鳴り響きます。不思議です。ステージや舞台は出現しないのですが、臨場感はあるからです。

このユニークな、それでも凄く音の良いSPがもっと普及しないのは不思議です。ESL57は時代を先取りしすぎていたのです。真価が出始めたのは、CD時代に入ってからだと思います。でもその時は、ESL63に変わっていたのです。

http://tannoy.exblog.jp/15534923/

ESL57で聴くモノラル 2012年 02月 12日


QUADのESL57で聴くモノラルは、両方のSPが一体化して、巨大な平面パネルとなって同相で鳴ります。逆に言うと、左右を空けすぎず、モノラルが一体化して聞こえる間隔に設置するとステレオも良く鳴ってくれます。ESL57は、構造上音場の再現は出来ないのですが、パネルその物が発音体となって音楽を奏でるのです。勿論、一緒に録音されている残響音も見事に鳴りますから、コンサートホールの二階席で聴いている感覚になれるのです。昨日は、フルトヴェングラーのブラームスの2番を聴いていて、今更の様に確認しました。

このユニークなスピーカーが世に出たのは、1957年と言われていますが、私のところの製品は、70年代後半です。余程の大音量を出すと時々ノイズが出ますが、実用上はほとんど問題有りません。茅野は一年を通じて湿気のないところです。特に乾燥した冬場はESLには理想的なところですね。しかし、ESLの音を聴かれている人は、一様に高音はきれいだけれど、低音が弱く、室内楽や人の声に向くと言われています。小音量で近くで限定した音源を聴くのには適しているが、フルオーケストラは向かないとも言われています。

インターネットをざっと見ても、以上のような感想や使いこなしの方法が書かれています。私も、茅野の家で以前より使っている Quad44+405II で聴くまではそう思っていました。しかし、ESL63が1982年に発売されるまでは、 ESL57が主役でした。そして、真空管時代のQUAD IIより、遥かにダイナミックな音がする、405IIが主力のメインアンプだったのです。通常のダイナミックSPを405で鳴らすと、とても元気のいい音がします。しかし、ESL57を聴くと一転して迫力があるけど、柔らかい音で鳴り始めるのです。そしてESLがオーケストラに向かないと言われている理由の一つである、金管や打楽器群が過不足無い迫力で鳴り始めます。

従来の実験で44+405II の音が硬いと言われるほとんどの原因は、送り出しのCDプレーヤーに起因すると思っています。CDプレーヤーの質を高めれば、驚くほどの迫力としなやかさでESLは鳴り始めます。ESL57の時代は、勿論レコードの音に標準が合わしています。しかし、その時代にもFM放送はありましたし、当然マスターテープの音も聴いていたでしょう。レコード一辺倒ではないのです。バイアスの電圧は、普通では低音がでないので、230v仕様ででなければ駄目だと言われますが、まったくそんな事はありません。

マーラーなどの大編成のオーケストラの重低音や迫力ある金管、そして大活躍の大太鼓までESL57はまったく問題なく再生するのです。その中でも、アルトやメゾの声の美しいこと。コーラスのハーモニーが見事です。そして、定評ある弦楽器が浮かび上がります。またピアノソナタなどは実物大で低域も鳴ります。本当に見事です。昨日はクラウディオ・アラウのシューベルト・D664を聴いていました。

何遍も言いますが、私の装置で一つだけ持って行けと言われたら、このESL57を選ぶでしょうね。

http://tannoy.exblog.jp/m2012-02-01/


よくESL-57は1957年に世界で初めてフルレンジの静電型(Electro Static Loudspeaker)として発売されたとありますが、実はESL-57は1957年にマイナーチェンジを受け、ESL-57になっただけであって原型のモデルはそれ以前に存在していますので、「57が世界で初めて・・・」ではありません。

原型はESL-53まで遡ります。つまり1950年頃に「コーナーリボン+QUADT(1953年生産終了)」のセットがモデルチェンジされ「ESL-53+QUADU(1953年発売)」となり、ダイナミック型スピーカーシステムから静電型(ESL)スピーカーシステムにアコースティカル社(現QUAD社)は舵をきる訳です。

確かにESLは理論的に言えば理想的な構造のスピーカーだろうと思いますが、理想を簡単に具現化出来るほど甘くはないというのが現実です。BBC技術研究所の主任研究員だったD.E.Lショーターの論文中にも「全帯域ESLはまだ開発されたばかりだから、最大再生音圧レベルの制限など、いろいろ問題はあるが、モニタースピーカーとしての可能性は大いに持っている」と記しているようです。小音量時の分解能や独特の透明感のある音色はまさにそれですね。ソースも限定しますが、上手くソースとマッチしたESLは魅力的なサウンドを聴かせてくれます。

ESLを上手く使用するには、一般的な広さのライブな部屋でスピーカーの背面を壁から適度に離し、リスナーはスピーカーに極めて近い距離で小音量で限定的なソースを楽しむということになります。

組合わせるアンプはESL53、ESL-57では管球式のQUADUが最もマッチングが取れています。

スピーカーの過度に敏感な所をアンプ側でぼかす事でマッチングが取れます。

LEAK等のHiFi系のアンプを組合わせると、繊細さばかりが強調されたサウンドになり、コンデンサー型ヘッドホンで聴いているようなサウンドになってしまいます。オーディオサウンドは機材のマッチング(纏め上げ)が重要なのです。

それから、話しはそれますが。。。QUADUは出力段にKT66を使用しています。このアンプはオリジナルの回路定数であれば、出力管をオーバーロードの状態で使用しており出力管に厳しい動作をさせています。その為、出力管をセレクトせずに使用すると故障の原因になりますので、ご注意下さい。KT66の製造期やコンディション等十分にセレクトしなければ使えないのです。

http://vintage-audio.jp/?p=499

TANNOYにQUADUという組み合わせが国内では常識化されていますが、QUADUはESL専用アンプと考える方が普通でしょう。ESLはコンデンサー型スピーカーでその発音構造から考えても(勿論試聴しても)わかりますが、繊細ではあるけどダイナミック型スピーカーと比較すれば全くエネルギーバランスが異なります。

スピーカーとアンプの組み合わせでは、それぞれのメリットとデメリットを補いあいマッチングを取るのですが、ESLの過度な線の細さや押し出し感の無さをQUADUは補うような音質(バランス)で作られているのですから、TANNOYの様なダイナミック型スピーカーに組合わせるとボケ気味の音になって正常なのです。

しかも、TANNOYは当時の英国系の中でも、どちらかと言えば荒い音質のスピーカーに分類されるのですから・・・余計にボケて荒い音になります。

http://vintage-audio.jp/?p=450


初めてのTAO邸とESL 2009年 05月 11日


音が出た瞬間いや・・・本当に驚きました!!

そこには小生がここ1−2年頭のなかで仮想的に描いていたQuad ESL の再生音楽世界が出現している!!

小生の過去のESL体験(30年以上前の京都Jazz喫茶ZABOの初代Speaker) は決して幸せなものではなく(大音量に弱い、低域の量感が・・・)又 その後のAudio記事もその印象を加速させる物であった。でもUnicornの禁断の世界に足を踏み入れ、何故か常に小生が勝手に 想像するESL再生音楽世界が頭の中で鳴り始めた!!

CartridgeとAnaloguePlayerは最新の物だが、アンプは40年以上前に 作られた真空管アンプ、でもオーケストラの再生音楽からは本当に Freshで軽やかに空気を無理なく振動させた音楽が聞き取れる!!

特に低域の軽やかでその存在を意識させない表現は見事でさえある!!

だれが低域の量感が・・・なんて批評を、一部Audioマニアの押し出しの強い低域に毒された顔が浮かぶ・・・

でも何度かそのESLの世界を経験されているGRFさん、小生とは異なり 冷静に手と口を出され(!?)微妙に演奏者像を変化させる・・・・

TAOさん、もうこれで音楽マニアに戻れるのでは・・・


二階の寝室に置かれたQUADのESLは理想的な環境なのかも知れません。

驚いたのは、そのESLの音です。16畳ぐらいの広めの寝室/音響空間は隣の和室まで?で悠々とならされる50年前のコンデンサースピーカーには、Uさんも驚きの色を隠せません。長年思い抱いていた恋人に出会ったようなお顔をされていました。寝室に入るのは、何だか遠慮がいるのですが、この部屋では置かれたベッドが適度な吸音材となってストレスの無い音が響いています。窓から眺められるお隣さんの見事なお庭も借景として環境を良くしています。


何も言う事はありません。音楽が流れていました。Taoさんの熱心で長いオーディオ遍歴も、この部屋を得た事でひとまず小休止ではないでしょうか?


Commented by Tao at 2009-05-11 19:47 x

QUAD ESLをQUAD22とUで鳴した音を「QUADを聴く会」で耳にしたとき、「今まであれこれ苦労しお金も相当使ったけど、今までのことは何だったのだろう・・・」と肩から力が抜けました。

そして同様の音を我が家の2階で聴けるようになり、「回り道をずいぶんしたけどそれもよしとしよう・・・」という気になりました。

http://tannoy.exblog.jp/d2009-05-11/


: : : : : | |!: : : : : : : : : :| |  |!.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.
: : : : : | |!: : : : : : : : : :| |  |!.;.;.;._.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;
__ 」 L ____」 |  |マ´ `マ;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;
――――――――‐┘ mj   i !、――――−
――――――――――:i ! i  :!:!.}―――――
__________ !ハj } l :!癶、____
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄∧ ハ川 :!ヽ∧ ̄ ̄ ̄ ̄
              r'  ハj从ノ r' }
_________.{  {/⌒ハへ! :!____
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ '、 jヽ,ノ癶_,ノ、j ̄ ̄ ̄ ̄
,:´`; _            ヽi /,.:.:.:.:、ヾ
,. . . .;:゙ 、    ,,  _ ___ | 7.:.:ヽ.:.:.:.:.ヽ _,  _
. . . . . . .; . .''゙`';'゙;: :..'';;, ̄ ̄ | ⌒ヽ,j.:.:.:.:.:.: ノ ))  ̄
. . . . . . . . . . .,.゙';’; ; ;,'    :|    `丁 ¨´
. . . . . . . . . . ,゙ ; ; ; ,;:'  _  :! ____! ____
. . . . . . . . . .;'゙`;..,'゙``;、; ;`; `「 {⌒「 !´  ̄ ̄ ̄ ̄
. . . . . . . . . ゙. . . . . . . .゙; ; ; `;, | :{  :! |
. . . . . . . . . . . . . . . .. .,゙; ; ; ; ;;,行  行   __ ,,- ' ` 、
. . . . . . . . . .、`;, _ ;`;; ; ; ; ; ;_;;,じ __ じ_  ̄ ̄,;''゙. . . . . .
. . . . . . . _ ,, '`; ; ; ; ; ; ; ; ;ソ⌒ ̄    ̄⌒ヾ,,;'. . . . . . . .
. . . . . . .`;; ; ; ; ; ; ; ; ; _,ソ. :_ : : : : : : : ,,'゙;;'''゙ソ. . . . . . . . .
. . .,,''゙` _;;゙; ; ; ; ; ; r''⌒  ` 、,,,,;;;`;;;,, _,, -''. . . . . . . . . .

本物がわかる人の選んだスピーカー ESL57


クォードの響き

久しぶりに家族そろって、大分の由布院に出かけました。女房の友人のB夫妻に誘われての、日曜日の日帰りの旅です。由布院にはいると、すぐ目の前に薄く雪化粧をした由布岳がそびえて、私達を出迎えてくれました。

竹細工作家であるNさんの仕事場を見学に行くことになりました。仕事場は空想の森の手前にあり、山々に囲まれた自然の中にありました。

その仕事場の前方の一番良い場所にクォードのスピーカーが置いてあり、自作の木枠に二段スタックになっており、渋く金色に輝いています。

真空管アンプに灯がともり静かにレコードがプレイヤーの上にのり、バッハの音楽の捧げものがクォードのスピーカーから鳴りだした。

この由布院の冬の激しさの中にそびえる由布岳のようにきりりとした中に、さわやかな香りを帯びた音楽の響きに心が震えた。久しぶりのバッハである。この由布院にも偶然にもイギリスのスピーカーであるクォードに出会い、そして私の好きなバッハに巡り会いました。
曲はフルートの調べからチェンバロにかわった。実に雰囲気が出ている。ヨーロッパの雰囲気が出ている。聴きながら今度の旅は、この音楽に出会っただけで、大きな収穫であった。Nさんの作る味わいのある竹と和紙で作った照明の作品には、繊細でかつ雄大な響きを併せ持つ、クォードと共通するやさしさとデリケートさが感じられ、とても豊かな気持ちになった。

この、由布院に来てはじめて、しみじみと日本の美しさを発見し、私達家族にとっても、この由布院は、これからも必ず大切な心のよりどころになる場所になる「予感がしています。

http://www.geocities.jp/fuku25252/013.html

 

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
 
01. 2012年2月18日 20:41:34 : MiKEdq2F3Q

ESL57はここでも聴けますね:

信州・戸隠 山の小さなホテル
フォックスフィールド・イン

〒381-4102 長野県長野市戸隠一の鳥居
Tel 026-254-3434  

http://www.mapion.co.jp/m/36.7084727777778_138.12079_7/

メインアンプはラックスとダイナコMk.3

プリアンプはラックスの管球でアルテックA-7,JBL4345をならす。

QAUD405はESLとつなぎ室内楽を奏でる。


オープンデッキはアカイとティアック

CDはSONYの200連奏とフィリップス

アナログプレーヤーはガラードとティアックでJAZZを鳴らす。


リビングルーム

28畳の広さのゆったり寛げる部屋、

中央には大きい欅の一枚板のテーブル、冬は床暖房で下からポカポカ....

ストーブの火を見ながら素晴らしい音楽を....... 

今夜はバーボンorワイン?

リビングルームは2階まで吹き抜けで、薪ストーブのほのかな暖かさが2階まで伝わります。

定   員 12名

客   室 ツインルーム4室・和洋室1室(4人)/全室バス・トイレ付き

ダイニング カラマツ林を見ながらゆっくり食事ができる明るく広いスペース

リヴィング 28畳の広さで欅の一枚板の大きいテーブル、冬は床暖房でホカホカ、
ストーブの炎と素晴らしい音楽を聞きながらワインで乾杯。

そ の 他 スキー乾燥室・駐車場6台

料金 大人 11.000円            

ペットも受け入れていますが、犬は一日一組のみですので空室ありでもご希望に添えない場合があります。ペットの宿泊料金は今の所、一頭目は無料・二頭目からは500円です

http://foxfield.ne.nu/


02. 2012年2月26日 18:43:37 : MiKEdq2F3Q

.        厶ィV            `辷爻x \ヽ   __
       /刈ー'          ;     i   `辷爻x } }/⌒\
      __}厂      /  ′  |  i|  :| }  ≪⌒'アrヘf⌒> /
     /'7{    ,  l  |   |  i|  i| } ;  》く〕L」[_彡く
    〈〈// , / ′ |  |   |  i|  i| ' /  〃 } 爪f⌒> )
.    〉 イ / ;  |  :  |   |  i| _」厶  《 __/尢汀¨_/
.    \| l  i  |  |   l  .斗 爪 |  }  . 'ー1| l| l「
      i| |  |  L,, _|   l´ ;∧_」抖-‐_/ /   坏 l| l|
      i| |  l/「ト、 l、 l\lxァ灼芥笊ア      || l| l|
        ,  V{ _l」土{ \l   '′ V)ン' /      || l| l|
       ′f{\jf灼芥x      ^´  厶'   /  || l| l|
        Yl狄{ _Vン ,          / /  八V)ノ
           } ハ    }         // }
         'イ :.             /   /  〃 :.
         } ∧    ⌒          /   {{   :.
          ; /   :..             〃   ;|{    :
        /   } \      ,,__´__;   ,小.   |
                :.>;‐=ァ'-==ニニ′ ,ニ} \ |
            ;   八 {_/ニニニニ;  /ニ{__ _ 斗‐=
          x‐=7 {_X/7ニハニニニ.′ 厶ィア¨ニニニ
.        /ニニ  ,れ/=/水! }ニニ′ 爻'アニニニニ
         /ニニニ7  /{ {W/ | |∧ニニ'   , C7ニニニニニ
.       /ニニニ/  /八 V/ /| |  込′ /C7ニニニニニ
      /ニニニ/  厶√'v://_」  _/  /C7ニニニニニニ
     /ニニニ7  /}⌒'y /しク厂L「'  /C7ニニニニニニ
   (ニニニ7  /ニ)フ /:/ //   /  /C7ニニニニニニニ
    }ニニ7  /ニ)フ └' //   /  /C7ニニニニニニニ


珈琲とクラシック ♪カフェ ウォルフガング

〒041-0835 函館市東山2丁目5番8号
0138-33-1143

♪カフェ・ウォルフガングには、6名さままでご利用いただける個室と100インチの大画面でビデオをご覧になれる「シアター・ルーム」がございます。

営業時間: 午前10時〜午後7時、水曜は午後9時
定休日:火曜日
店内すべて禁煙
http://www1.ncv.ne.jp/~wolfgang/index.html


店の地図
http://www1.ncv.ne.jp/~wolfgang/chizu.htm
http://www.its-mo.com/map/detail/150498330_506795459_16/76006_0100000000%3A0100800000%3A010084999k/%E3%82%AB%E3%83%95%E3%82%A7%E3%83%BB%E3%82%A6%E3%82%A9%E3%83%AB%E3%83%95%E3%82%AC%E3%83%B3%E3%82%B0_%E5%8C%97%E6%B5%B7%E9%81%93%E5%87%BD%E9%A4%A8%E5%B8%82%E6%9D%B1%E5%B1%B1%EF%BC%92%E4%B8%81%E7%9B%AE%EF%BC%95%EF%BC%8D%EF%BC%98_%E6%BC%AB%E7%94%BB%E5%96%AB%E8%8C%B6%E3%83%BB%E3%81%9D%E3%81%AE%E4%BB%96%E5%96%AB%E8%8C%B6%E5%BA%97/


♪カフェ・ウォルフガングで使用しているオーディオ機材


1) スピーカー


@ TANNOY:GRFメモリーHE イギリス・タンノイのプレステージ・シリーズ、創設者の頭文字をつけたスピーカーです。ユニットは38cm同軸2ウェイ、バスレフ仕様です。近年のハイスピードなスピーカーではありませんが、疲れない音です。この疲れない音というのが1番のポイントで、旧いモノーラル録音やFMエアチェックもそこそこの音質で音楽を楽しむことができるスピーカーです。

真空管アンプとの組み合わせは抜群で、奥行きのある音で、心地よい雰囲気で音楽を聴けます。また時々聴くジャズもなかなかいいのです。上においてあるのは友人のザルツブルク土産のモーツァルトろうそくです。写真では見えませんが、特注のステンレス円錐3点支持で設置しています。


   A QUAD:ESL57  

  2) アンプ

@ 自作211シングル真空管          
   
A QUAD:U+22(KT66プッシュプル真空管)  
   
B QUAD:303(トランジスタ・パワー)

 



  3) プレイヤー

CDプレイヤー STUDER:D730MKU  
 
DATデッキ ソニー:DTC-ZA5ES  
   
パイオニア:D-07
 
  オープンリール・デッキ ティアック:X−2000M  
   
テクニクス:RS:1700U  
 
PCMプロセッサー ソニー:PCM-F1 + SL-F1  

  ターンテーブル   マイクロ:BL-91
 
トーン・アーム   オーディオクラフト:AC-3000SILBER
 
カートリッジ   オルトフォン:SPU Gold
     
オルトフォン:MC30
     
オルトフォン:MC20MKU
     
デンオン:DL103

   エンパイア:4000DV
     
サテン:(型番不明)
   
オーディオテクニカ:(型番不明モノーラル)
 
ステップアップ・トランス   ピュアレス(マイクアンプに内蔵されていたもの)
 
CD用(1:1)トランス   エルタス(ウェスタンのトランス)
 
FMチューナー   ソニー:ST-J88
 
CSチューナー   オンキョー:T-421CSM


 

4) ヘッドフォン  

スタックス:SR-Λ + SRM-1MK2        

http://www1.ncv.ne.jp/~wolfgang/audio.htm

個室

お一人から6名さままでご利用いただける個室です。広さは約6畳、テーブルと6人分のいすを用意しています。

個室に設置しているスピーカーは往年の名機、イギリスQUAD社のコンデンサー・スピーカーESL57です。アンプも純正のU+22の真空管アンプです。あまり音量を上げずに、編成の小さい室内楽など絶品です。スピーカーの台は特注です。音量も調整可能です。空いているときはお一人でもご利用いただけます。


個室のスピーカー

イギリスQUAD社 ESL-57(コンデンサー型)

1957年に発売され1980年頃まで販売されていた往年の名機です。下の台は特注です。  


アンプもイギリスQUAD社 U(プリ)+22(パワー)

ESL57用のアンプ、純正の組み合わせです。
22の出力管はKT-66のプッシュプルで出力は15ワット×2

カフェ・ウォルフガングで使用しているものは、東京のミュージック&サウンド社で純正パーツを使って出力トランスのまき直しなどすべてオーバーホールし、再塗装したものです。プリアンプの下にあるのはファンクション代わりの入力切替パネルです、

http://www1.ncv.ne.jp/~wolfgang/koshitsu.html


珈琲とクラシック ♪カフェ ウォルフガング


音楽喫茶・クラシック音楽専門店です。でも単なる名曲喫茶ではありません。マスター自身も演奏家であり、かつてはいわゆる業界の人。珍しい音源なども多数保存しており、それを実際に聴かせてくれます。クラシック音楽関係の雑誌や単行本、主要名曲のスコアなど多数揃っています。喫茶といっても全面禁煙なので愛煙家は行ってはいけません。


自作管球アンプやQUADの真空管プリとメインアンプ

懐かしいオープンリール(TEAC:X−2000M)

アナログLP演奏のためのマイクロのターンテーブル

貴重な音源が聴けるDAT(SONY&Pionner)や

スチューダー:D730mk2のプロ仕様CDプレーヤー

などこだわりの機器群です。 そして何よりもクラシックを聴くなら

英国のTANNOYのスピーカー(GRFメモリー、38cm同軸2way)

ウイークデーの10:00-15:00の間は、懐かしい軽音楽等を流していますので、クラシック嫌いの人もオーケーです。

懐かしき音楽のひとときMENU  (10:00−15:00)

日曜 日曜はALL CLASSIC
月曜 抒情歌、歌声喫茶愛唱歌、落語
火曜 残念!定休日です
水曜 映画音楽、ヴォーカル
木曜 ムード音楽、ハワイアン
金曜 ラテン、タンゴ、ジャズ
土曜 ホームミュージック&ソング、マーチ


さらに、6名収容の個室なら気兼ねなくおしゃべりが楽しめます。

(QUADのコンデンサーSP:ESL57が聞けます)

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

毎週水曜だけ 19:00から21:00は水曜コンサート
毎回テーマをもって色々なソースからマスターの解説を加えて開かれます。


第1週 決定盤コンサート 決定盤コンサート
第2週 ライブ・コンサート ライブコンサートの記録を聴くことができます。
第3週 マスター・コンサート 普通では、聴くことのできない音源を聴くことができます。(DAT中心)
第4週 ライブ・コンサート ライブコンサートの記録を聴くことができます。
第5週 アナログ・レコード・コンサート 文字通りLP(輸入盤中心)のコンサート

音楽だけでなく、珈琲も本格的なネルドリップ、時間をかけて入れてくれます。
(私のおすすめは深炒りブレンドコーヒー580円)

そして手作りのスイーツも女性には大人気
(オススメはアップルパイ、コーヒーとのセットで850円)

住宅街にひっそりとたたずんでいます

http://www16.plala.or.jp/bakkin/mozart2.html


クラシックが流れる店内で、ゆったりといただくおいしいコーヒー。
最高の贅沢が、このお店でできちゃいます♪
シアタールームもあって、隠れたデートスポットかも!?

8種類の豆をブレンドしたコーヒーは、香りからして全然違います!
いれ方にもこだわりがあって、コーヒーのおいしさをすべて詰め込んだ1杯が飲めますよ〜

布フィルターで少しずつ落とすコーヒー。
コーヒーのおいしい所しか飲みません。
独特のいれ方、ぜひ実際に見てみてください♪

カップもおしゃれ!
お店のカップは全部柄が違って中には高価なものもあります!
ケーキセットのケーキは手作りされています☆
余計なものは一切使っていなくて、コーヒーとの相性抜群!

店内に流れる心地よい音楽で癒されます♪
真空管アンプにレコードとたくさんの機械があって、それぞれ音の違いがあるんですよ〜感動☆

お店のマスター帰山さん!貴重なものをいっぱいみせてくれました♪

http://ncvteketeke.blog23.fc2.com/blog-category-20.html


                         ,.ィ≦三ヽ、_
                 ,..::'´:._j三三三ニ廴
                 /:r'二´三三三三二}
                 /:.:.:.:.)三三三三三三く_
      rー-v一'⌒ヽノj:.:.: , イ  ̄ ̄` (三三三ニ)
      |匸7:.:.:.:.:.:.:/_7:.:/:r┘/        ヽ、三〔_
    /人/:.:.:.:.:.:.ハ7:.:.:.:.:.〈  ′     、   ヽ三フ
    \V{:.:.:.:.:. /ニ7.:.:.:.:.:_:ノ, l  |    、ヽ  ヽ ∨ 〉
     └う:.:.:.:.{三{:.:.:.:.:.:ヽ l | lト、\ヽ ヽ` 、`、Vニヽ、
      / {:.:.:.:.:.|三|:.:.:.:.r‐'‖ l | ',丶 l 川 l | l | !  ヽ\
    // ∧:.:.:.:.l三l:.:.:.:ヽ |ヽ」斗-ヘ }ノ,エZ{ノ/リヘ\ \ヽ
.    | l / ヽ、:.:Vニヽ:.:r个ト,ィfl圷  ` 化ノケハ  `ヽ>└′
   l|,'   「ヽ{lHlリ:{ 小 ` ゞ ′    八ヽ\
   |V  ,'  l| | ` (7/ | lヽ、    , .′, 仆 ヽ \ヽ
    `7 /  ,イ |    l├ヘヽ―ヘ、__,.:'⌒ヽ `、`、 ヽ\
    /   / ||   | |:./ヽ\::.::rヘ::.::.::.::.::\ヽ \ \ヽ
   ,' ′ / /|| /ヽ\::.::.::.) ){廴r-、__::.:rく  \ ヽノ /
   / /    /ハ !/:.:.:._:_;>=≠-‐、::.f‐ミ ヽV  \ } 〉 /
.  / /    / 'rヘヽ:.:.:. ヽ二ニ==、 }:「`{  ,ゝ、_V_/∠_
 / ,     / ,':.:.:.:.ヽ\:.:.:.:.:.: r‐彡ィ´:::|::.::>‐':.:.:.:.`)ー‐r≠ニ }
./ /    / /:.:.:.:.ノ:.\ヽ:.:.:.:.:.ヽ>:l ::.::|::└r1 :.:.:.:.:.ヽノ/_/ く
//  | / /:.:.:.f⌒ヽ:.:.ヽ`、:.:.:.:.:{{ヽL 厶-‐'/:.:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.人   ヽ
. /  l | /ヽ、:_>ク^ヽ:_:\ヽ:.:.:.:`T¬ー‐く丶:.:.:.:.:.:.:.:!:ハ `ヽ  \
,′ | | /    /:.:.:.:.:.:.:.:/〉、\:-勹::-‐¬__〉:ヽ:.:.:.:.:.:}ヽ \ \   ヽ
i   l/     /:.:.:.:.:.:.:.:〃:.:.:\ヽく_:_:_:_j-‐个、:.:.:.:.:./  / ∧  ヽ、 `、
|  |l  ,...-勹:.:.:.:.:.:.:.:. l^ヽ、:.:.:.ヽ\:.:.:.:.:.:.:八\ー'ニ二ノ  `丶、 l  ト、
|  |レ'´:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:\:.:.:ヽ l:.:.:.:.:´:.:.:〉:.`Y⌒ヽ        l  ‖ \
l  |ト、_厶:.:.:.:.:.:,':.:.:.:.:.:j:.:.:.:.:.:.:.:`ヽ:.}|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ト、:_厶      ! l「`ヽ 丶、
|  ||人:.:.:.:.:.:.:.:l:./:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.//`丶、:.:.:.:.:.:.:.:lヽ :_:_:>-:―:―:┴::┴ -ヘ、
|  l |:.:.:.:>〜'て:.:厂:.:.l:.:.:.:.:.:.:.:.://:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.′:\  ̄`ヽ、:ー:-::-:.、:.:. .:.. ...
ハ  l ヽr'′,  /´:.:.:.:.:.j:.:.:.:.:.://:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ、 __\:.:.:.:.:.:.ヽ、.:.. .:.
:.:| |  {l_」/{/:.:.:., -‐,ニ二´/:.:.`、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:∨‐冖ミヾー--
:!l   Y:.:.:ヽ:./ /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:、:.:.:.:.:.:.\:_:_:.ヽ\
:.:.、`、  \:.:八 (_::_::_ :.:.:.:.:.:.:.:.: \:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:.:.:.:.:.:.:.:ヽ、:.`丶、
:.:.:.\ヽ、  ∨:.:.:`===≠ ノ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`丶、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\:.:.:.:.:.:.: `ヽ、
:.:.r―`==、_>ー--‐' (二ニ== 、:.:.:.:.:.:.:.:.:.`ヽ、:.:.:.:.:.:.:.ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\
:.:.:`ヽ、>'´   -‐    ー-- `ヽ:_:_) ):.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\:.:.:.:.:.:.:.`、:.:. :.. : .
二 ̄ -‐ '   _ -――‐-ァ-、 >‐ヘ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: .:. 丶:. :...
__    ,..::'´:.:.:.:.:.:.:.:___/ /:.:.:.:.:`、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.. .. :.:..
:.:.:.:.:.  ̄´.:r==ニ二´     ∠____:丶、:.:.:.:.:.:.. :..
二>、___>‐==二 -=ニニニ-――-、ヽ:.:.:.:.:.:. .. .


QUAD ESL57 - playing Ipod
http://www.youtube.com/watch?v=MPp4oG99blU

Quad ESL 57-加藤登紀子 (CD)
http://www.youtube.com/watch?v=FI6q-4ciiI8


Quad ESL57
http://www.youtube.com/watch?v=3EsdwQ2weC0
http://www.youtube.com/watch?v=KvNkRaF7F70


QUAD ESL 57.AVI
http://www.youtube.com/watch?v=_SJ-G_sRm5A


Quad ESL 57- Gary Karr (LP)
http://www.youtube.com/watch?v=h52w73wCcrk


__________________
__________________

A. 完璧な音のオーディオは味が薄い

先日BS放送でチャップリンのライムライトと言う映画を久しぶりに観ました。 映画と言う物は一回観れば当分観ないものですが、観るたびに新しい発見とか、以前観た時と違う 感動を覚えたりします。 この度のこのライムライトも何度か観ているはずなのですが今回また違う部分で感動してしまいました。どの部分について感動したかと言うとチャップリンがバイオリンを演奏している場面ですが、そのバイオリンの音に妙に感動してしまいました。

そのバイオリンの音には、最近録音されたCDなどではまず味わう事の出来ない味が有りました。 言葉ではうまく言い表せませんが、妙に実体感の有る、躍動感の有る音に私は聴こえました。それもテレビのスピーカーからです。一言で言ってしまえば昔の音ですが、生々しいと言うか音に芯があって太いと言うか。バイオリンの真髄の音と言う感じを受けました。

時代も移り変わり、このような『濃い』音は嫌われるのか、音の録り方も随分変わったなあ、とつくづく考えさせられてしまいました。現代の録音は確かに弱音部も余すところ無く録られており、そういう意味においては忠実に録音されていると言う事になるのでしょうが、その分何か味が薄れたようにも感じてしまいます。

以前にもこのコーナーでお話したと思いますが、録音機器、再生機器、全ての物が高性能になった訳ですが、そのぶん何か忘れ去られてしまった部分が有るように思います。バイオリンの音については『ギーコ、ギーコ』『ゴシゴシ』『コーコー』と言う表現で表される『松脂が飛ぶ様な音』という音に私は惹かれます。と言うかそういう音になぜか郷愁を覚えます。ハイフェッツ、カンポーリ、リッチなどを聴くとそういう音がします。イダ ヘンデルなんかもそうです。こう思うのは私だけなのでしょうか。


______

最近行列の出来る食べ物屋さんをあちこちに見かけます。 僕も食べることが好きなのでその情報を得てあちこちに出かけますが、今いちピンと来る店が 少ないように思います。やたら辛いだけとか、甘いだけとか、大きな煮豚が沢山入っているとか、そういう食べ物に人気が有るようです。また、コクが有るという表現をされる店に行ってみると、ただくどいだけとか、何かちょっと違うぞ、と思う食べ物が多いような気がします。コクが有る、旨みが有る、良く出汁が効いている、というのと『くどい』というのは違うのではないか、 と僕は思いますが皆さんはどう思われますか?

最近、味覚と言う感覚が違ってきたのかな、と考えてしまう事が多くなりました。昔ながらの出汁の効いた『旨い』と言うか『味わい深い』と言う食べ物を知らないから基準が解らないのかな、とも思います。

オーディオでも同じようなことが言えます。

低音、高音、が良いの悪いのと言うことは良く聞きますが、音の深みとか、潤い、音のゆりかごに包まれるような、というような言葉で表される、具体的な評価が難しい音の良さというものを理解出来ない人が多いように思います。

最近のオーディオ業界を改めて眺めてみると、何をいくらで、という感じに価格ばかりが目に付き肝心の音がどうであるかという論議が後回しになっているように思います。この様なことも、音楽に関する感性と言うような物を鈍化させている原因のひとつの様に思います。

旨い食べ物とは何か、を感じる味覚と言う感覚の変化と、音に対する感覚の変化が良く似ているなと思った本日でした。

________

すべて良いものは高くつく


本日QUADのESL63の修理についてお客様と話をしていました。

現在QUAD ESL63の振動板を交換すると1台につき30万円以上の修理代が掛かります。 ステレオとして聴くには2台必要ですのでどうせなら両方とも交換した方が良いと思います。となるとステレオペアで60万円以上の修理代が掛かってしまいます。

それでもその客様は直して使うと言われます。なぜならその製品が気に入っているからです。私はそのお客様の潔さには感銘を受けました。私はどのお客様に対しても、そういう気持ちでオーディオと付合って頂きたいとその時思いました。特に中古で手に入れた製品など、新品で手に入れることに比べたら当然その分安く手に入れている訳ですがその分のリスクもいっしょに背負って購入していると言うことなのです。

その製品に思い入れが有るなら、その事を頭に入れて手に入れるという、おおらかな気持ちが必要なのではないでしょうか。 なんと言っても趣味なんですから。

http://www.sound-pit.jp/about/aboutaudio/page5.html


                                  /ヽ
                                 /  !|
                                     /    |!
                                 /  ,   !i
                               i  冫  ム',
                             >::::::!  ヽ   i::',
                         /::::::::::::::'、  冫    !:::',
                       >::::/:::::::::::::::::::::::-=彡   !:::::',
              、、_>::::´::::::/::::::::::::::::::::::::::::::::`::レ;:::::....',::::::i、
              ヽ   ..::::::::/::::i::::::i::::::::l::::::::::::::::::::::::::',:::::::::::ヽ::';;',
               \...::::::::::/:::::::!/:::!:::::::|:::::::::::::/!:::::::::::',::::::::::::::!:::::',
                 \:::::/´::::::/::::::|:::::::|::::::::::::! ',:::::>─‐:::::::::|:::::::!
                   > .__/:::::___i!:::::::::::! / .-、|:::::!::::|:::::::l
                  ´゙レ´ !:::::::::! __`、:::::リ ,ィJ圭1`::!::::::l::::::i
                     i::::::::::、/ 'ヤ心. ` ' ';r'躡iリ::::!::::::::!::::!
                     /:::::::::::ハ ';r'J     '鼇夛|::::!::::::::l::/
                       /:::::::::::::::ム  ヾ′、   ///|::::!:::::::!/
                   /:::::::::::::::,-‐'、 ゙゙   ___    /::::!:::::::l::|
               _    /:::::::::::::::/   ` ‐-/ヽ`ヽ-‐i、:::::!/::::::/:::ヤ
         >:::::::::::::::::::::`:::..、::::::::::::マ   , /- ' u/、 /::::::::_:_/:::::::ヤ
      >:::´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ;:/   , ,.. !ヽ_ノ /:::::::::/ヽ、:::::::ヤ
     /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/___/ ` ` ̄ij  ,..!:::::::/   i::::::::::ヤ
    /::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/´     ̄ `丶_ `!|::::::!   {:::::::::::ヤ
    /イ:::/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/           ヽ'  !i::::::l     i::::::i::::::l
   / i::/:::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::(丶.___.へ .  i iヽ_ヽ. |:::::!   ム:::λ::::!
.     !/ /:::;;::;;:::::::::;;;::::::::::::::::::;;:;;ヽ::::::/     〉ハ、ノ.j    //   ム:::/ ';:::!
   //i ! ; ;;;;;;  ;;;;::::::;;;;'   ハ/      ´     '  i   マ:/i  i::!
  /´/ !人                ハ      :}           |    i:::l  l/
      .-‐リ            リ             _!___!:/  /
    /  //!         、   !           /´      `丶、
.   /   ′ |/、   i     |  ト、         /           ヽ.
   l       ヽ  /.     / / ヽ.       _,イ              ',
.   '、       リ!/    //    ヤ     ′                  ',
    ヽ、 ー-、  ;i!    /     、 ,  /'                 i
      `ー-、 `ヽ、!  i         〉 ヽ、/                       |ヽ、
           ̄ ̄ヽ、!─----- ‐='__...)!、                  /  '´Y
                  __      `   ー─- ._      __/   /
                     /  , /⌒ヽ___           ̄ ̄ ̄   ̄ ̄
                |ヽ ( / -=´、  о
               __ヽ、\|,r─-=-
               `ー' ̄


_____________
_____________


B. ESL57 を鳴らすのは難しい

QUADとESL 

1936年にその産声をあげたThe Acoustical manufacturing Company(後のQUAD社)は創始者であるPeter Walker 氏の指導のもとその卓越した先進性を内外に知られるようになるとともに、のちの名声を生む製品を次々と送り出しました。1955年に発売されたQuad−II(Quality Unit Amplfier Domestic)はロンドンのロイヤル・フェスティバル・ホールとニューヨークのカーネギー・ホールでワーフデール社のGilvert Briggs氏との共催の生演奏とレコード演奏のコンサートで絶賛を浴びその名前を確固たるものにしました。その同じ年に発売されたESL55は世界で初めてフルレンジの静電型(Electro Static Loudspeaker)はQuadの技術を世界に知らしめる製品となりました。

このESLは従来のダイナミック型のスピーカーと全く異なる動作原理で音を再生します。ESLの動作原理は向かいあう2つの固定電極の間に振動板電極をおきその電極間に高圧電源を接続し、オーディオ信号を入力することにより互いに異符号の電荷が与えられると物体同士が引きあう力が生じる性質を利用しています。こうした原理そのものは昔から知られておりスピーカーとして理想に近い動作をすることもよく知られていましたが、技術的に困難な問題を解決する必要がありました。その問題点はまず耐圧の点です。電圧で駆動されるESLはその電極間が狭ければ狭いほどより大き音圧(大きな音)をドライブ可能になるのですが、ここで高圧放電がおきやすくなるわけです。

古くなったESLはこの絶縁が悪くなってきますので電極間でスパークが起き、薄い振動板に穴をあけてしまします。さらに一度振動板に穴を明けてしまうと今度はたとえ、より低い電圧であってもその小さな穴に向けてスパークが飛ぶようになってしまします。この問題を解決する唯一の方法は振動板(アッセンブリー)の交換しかありません。

こうしたスパークが起きているかどうかをチェックする方法をご紹介しましょう。先ずESLを音の出る状態にします。次に部屋の電気を消して暗くします。音楽を再生しながら振動板にスパーク(放電)現象が起きていないかみます。もし放電がおきていますと小さな線香花火にようにみえます。その際ESLの振動板のどの部分でその放電が起きてているかを確かめて下さい。交換する必要のある振動板が特定できます。

もう一つ忘れてならないのがダストカバーです。ダストカバーはESLが持っているほこりを吸い付ける性質から振動板を保護しています。ユーザーが喫煙者の場合はその煙を吸い付けるため、ダストカバーに破れがればをこから煙が直接電極に吸い付けられ最悪の場合は振動板をショートさせることにもなります。破れたダストカバーも交換する必要があります。このようにESLは通常のダイナミック型のスピーカーと異なり、長期間にわたって安定して使うためには部品交換等の手入れが欠かせません。

http://www.soundbox.co.jp/quad.htm

120118sage02/05/17 09:25 ID:???

静電型SPを6・7年使った経験がある。結構満足していたけどていたけど,だんだんと音が甘くなった様な気がしてしようが無かった。 プチプチと言う放電ノイズが始まったのをきっかけにユニットを全数交換をしたら,驚いた。エッジが立って,音の粒がはっきりしてこれまでの数年間はなんだったんだろうと思った。経年変化は,とてもゆっくりと進行するので,ユーザ−には認識され難いのじゃないだろうか。



122118age02/05/22 00:47 ID:???

古い機械は,それが設計者の意図通り動いているかどうか,ユーザーの満足とは別の事ですが,初期性能が保たれているか,私はそこに大きな疑問を覚えています。QUADのESLを6・7年使っていましたが,だんだん音が甘くなったような気がしていました。一方で,私自身が鮮烈な音に慣れ,はじめに感じたような刺激を感じなくなっているだけではないかという疑問もありました。梅雨になって片側のスピーカーからプツプツというノイズが出るようになったのをきっかけに,ユニットの総替えを試みました。輸入元は,ノイズは片側だけで交換が必要なものは2個だけだというのをこの際に左右全部変えてくださいと8個のユニット交換をしました。

ドキドキしながら電源を入れて,聞きたいのを我慢して一晩放置(ESLは充分長時間通電しないと寝ぼけた音がする事がありますから)。明くる朝恐る恐る聴きました。

ハハハ 大笑いでした。全く別物でした。妻もたたき起こして聴かせ,「ほら見ろ俺の言ったとおりじゃないか!」と言いますと「ぜんぜん違う」と喜んでくれました。でも 「6年に一回ユニット交換が必要なの?」と心配顔です。それで,少し情報を集める事にしました。


125名無しさん@お腹いっぱい。02/05/23 05:06 ID:ddmUnN0k

エレメントより、電源のバイアス回路のほうが劣化してるんだけどね。
なにせ、6000Vを作り出す回路だから。

131118age02/05/24 13:15 ID:???

ESL 63Proをモニタースピーカーとして採用しているレーベルは外国にもありますが国内にもあるのですね。そこに電話をして私の体験を話した上で訊きました。

「家庭で音楽を鑑賞するのと違い、録音現場で使うスピーカーはいわばものさしですよね。

ESLはどうも経年変化が大きいようですが、その影響を受けないようにするにはどのような管理をなさっていますか?」


答え:「5年毎に全数ユニット交換しています」

放電ノイズが出る出ないにかかわらず交換だそうです。
やはり、振動膜のたるみが問題になるそうです。




134名無しさん@お腹いっぱい。age02/05/25 08:50 ID:???

63PROを12年使い続けています。 131の書き込みは刺激的ですね。

私の愛器は、2回修理して振動膜を交換しました。 メーカの倒産時期もあり、以来85Vを給電しています。 音のハリが若干弱くなるのは確かです。

電源のケーブルの影響の大きさも経験しました。 数年前に内部の保護回路が壊れたので、安全性を無視してストレートな、回路レスに変更して音がよみがえりました。 最近では、外部にインピーダンス補正回路を挿入し、なめらかな音を作りました。 補正後のインピーダンスは、低域で4オーム高域で2.5オームです。 フラットなインピーダンスより、デコボコのないインピーダンスが聴感上よいようです。

989などの次の機種に期待はしているのですが、今ひとつパットしなくて残念に思っています。

http://hifi.denpark.net/1017935575.html

質問した人:papageno1121さん 2010/5/23 1:00:30

3年ほど前に、英国のオーディオブランド、QUADのドイツ輸入代理店がドイツで復刻製造した往年の静電気型スピーカー、ESL57を手に入れまして、その素晴らしさに惚れ込んで愛用しているのですが、三十年少し前に同じスピーカー(当時は英国製のオリジナル)を買おうかどうか迷っていた頃に(当時は結局買わなかったんですが)、このスピーカーの大変な美質と思っていた二つの点が、現在のドイツ製QUADからは、いまひとつ聴き取れないので、残念に思っています(音の記憶というものは、自分でも驚くほど鮮明に残っているものです)。それは、


@ チェンバロの音の繊細なきらめき(表現が難しいですが、英語でいえば"crisp"な感じ、といいますか・・・)と、


A 弦楽器(特にチェロ)の、何とも心地よいシャリシャリした質感(これも言葉では難しいですが、言ってみれば上質な絹地の表面の手触りというか、最上質のなめし皮の絶妙な触感というか・・・)


でして、昔はQUAD ESLからははっきり聞こえたこれらの美質が、今のスピーカーからはいまひとつ聴き取れないんです(といっても、他の並みのスピーカーよりはずっと良いんですが)。これは自分の耳が衰えたせいか、或いは復刻QUADとオリジナルとの差なのか?今のところ謎です。

特に往年のQUAD ESLをお使いの(お使いだった)皆さまなど、ご経験から、私の疑問にお答えいただけるととても有難いのですが・・・

電源は常に繋ぎっぱなしで、四六時中通電した状態で使っています。

ついでにアンプは、今はプリ、パワーとも英国のEARというメーカーの真空管のやつに繋いでいますが、言わばESL専用のQUAD22とQUAD IIで鳴らした時も同じ状況でした。

回答した人:telel156sieさん 2010/5/23 15:12:23
.
オーディオ的な耳の良さは、高域聴覚とは何の関連性もありませんよ。
可聴帯域が狭くなっても、音の良し悪しは、分るものですよ。

回答した人:alema_mareaさん 2010/5/23 1:59:29
.
以前足しげく通っていたオーディオショップで、オリジナルESLの出物があって、その時聞いた話では、

「静電型スピーカーというのは通電しっぱなしで電気を食わせないと本来の音が出て来ない」

というもので、そのショップでは一週間電源を入れっぱなしの状態で視聴させてくれたせいか、スピーカーとしての見かけとはかけ離れた素晴らしい音でビックリした記憶があります。その後ヤマギワでESL63だったかな、開店直後に視聴させてもらった時は、音がぜんぜん出てこなくて、先の店主の言が証明され、納得したワケです。

てなワケで、使い方はどうですか?


セオリー通りにお使いになっているとなると、疑わしきはリバイバルのELSってコトになりますネ。

件の店主は日ごろからリバイバル製品に対して極めて懐疑的、否定的な見解の持ち主で、それは扱っていたMLのアンプだとか、EMTのプレーヤーで経験したことから来ていたようです。

特にMLは、後にCelloブランドを立ち上げても同じで、当初数十台までは設計段階の指定通りのパーツを使い、コマーシャルベースに乗って順調に売れだすと、生産管理と称したコストダウンをパーツレベルで行うので、初期、中期、後期では音がぜんぜん違ったものになってしまっていたとのことで、コレはストックの聞き比べでも確認できるほどでした。

EMTのプレーヤーも一時ゴールド塗装のモデルが安価で日本に出回ったことがありましたが、これはアメリカのコロンビア系列のスタジオからの大量発注が納入間際にキャンセルされたモノを民生用に回したシロモノだそうで、イコライザーがスタジオ専用設計なので、上と下をバッサリ切ってしまったために、リスニングルームではハイファイにならない欠点があったようです。

リペアで有名な電研精機って言ったかな、そこに出すとみんなアキュフェーズの音になってしまうと友人が言ってましたが、パーツを現在入手可能なモノで賄うと、出て来る音はみな同じになってしまうというコトなのでしょう。

以上のようなことから類推すると、40年以上も隔たりのあるスピーカーですから、どんなに似通った特性のパーツを用いても、オリジナルの音は再現できないのではないでしょうか?


回答した人:roland_gr1_mahler_no_2さん 2010/5/23 1:17:32
.
人間の方ではなくスピーカーの問題ではないかと思います。電源周りに手を入れると変わると思います。

LPなら一度かけたら針圧のによる盤面の歪みを直すため日はかけないでおくとか、3回かけたら音が変わるとか、そのレベルだと耳も影響あるかもしれません。かけたレコードのマトリックスが同じなら、原因は加齢か復刻かわかりません。ただエレキギターのピックアップ(マイク)でもオリジナルと復刻版でお値段ゼロが2つ違いますし(家が買えます。)音も違います。私の場合CDでも耳が自働修正しますが。再生レベルはいかかですか?

http://music.yahoo.co.jp/answers/dtl/1441200174/


Quad ESL-57 2011年07月13日 15:59

静電気が均一に蓄積されるまで最低一晩、できるなら一週間はスピーカーのコンセントを刺したままじっと待つ。

年中通電しておけば面倒な「儀式」は必要ないが、それでは高電圧でポリエステルの膜に穴が空いてしまう。

音が出るようになっても半日ぐらいはまともなで鳴らない。

きっちりとした定位で聴けるのはピンポイントのリスニングエリア。

これほど扱いにくい奴だが、時として無性に聞きたくなるので手放せないでいる。商品として世に出て既に半世紀が経つ。骨董品としての値打ちもそろそろ出るのではないだろうか。

http://fugaku2.blog74.fc2.com/blog-entry-1028.html

コンデンサースピーカーは幾つかの弱点があると言われています。 

先程書いたようなセッティングの問題。 

また能率のことも良く言われます。 能率が低いので低出力アンプではダメだと! 

しかし、私もそうですが、ESLを使っている多くの方は300Bなどの真空管アンプを使っていると思います。
 
わずか片チャンネル8W程度の出力ですがESL-63を十分にドライブしてくれます。

 
デリケートだと言われるコンデンサー型スピーカーですが、私が注意していることは、以下の2点だけです。


・大音量を出さない。 (リミッターが入るほどの)

・湿度が70%を越えたらにエアコンをON。

これ以外はあまり神経質になっていません。 この程度でもう20年近く問題は起きていません。

http://homepage.mac.com/bshige/audio/sp/esl-63.html


ウェストミンスターの前は、クォード(QUAD)ESLでした。

その頃はまだオーディオルームはなく、8畳のいわゆる応接室にオーディオを置いていました。最近になってオーディオショップさんから聞いた昔話の初耳話。
思ったように音がでないせいだったか、さらに良い音で鳴らす為だったか忘れてしまったけど、湿気が嫌いなクォードさんの為に除湿機を購入。

とにかく使わない間は除湿機付けっぱなしで部屋を封印という努力をしていたらしいです。あまり湿度は下がらずうまくいかなかったらしい。

この話をお伺いした時、苦笑を堪えるのに必死。


父、奮闘していたんですねぇ。
湿度が下がらなかった犯人は私かも?(´▽`*

仕事で家を開けている間、応接室が封印されているはずもなく・・・・
父が居ないのをよいことに、応接室に侵入!オーディオを勝手に鳴らす人約1名(あ、私)、さらに友達も連れてきたり(ナハハ)。使ったものは一寸の狂いもなくもとの場所に戻し、使った形跡を残さないという周到ぶり。(^^)v

本当に気が付いてなかったんだ!(笑)

湿度が下がるはずもなく・・・・

いやぁ〜なんか悪い事しちゃったかなーって。

母だって掃除に入ってるはず。窓は開け放たれ掃除機ガーガー。

父自分で掃除しないんだから、そのぐらい気がつけよって思います。

努力むなしく・・・・除湿機役立たず?

で、専用オーディオルームとタンノイ ウェストミンスターに走った?
まさかね(笑)

http://www.diosa.jp/cgi-bin/mt/2007/01/quadesl.html

普段は自作の布カバー(シーツ改造)をかぶせてタバコ吸っています。

狭い部屋に20畳対応の空気清浄機もフル稼働しています。

ESL動作時は禁煙です、

まぁESLがスイングしているとそれだけで楽しくタバコを吸う暇もないくらい充実した時間を過ごせます。

http://www.tamaroya.com/sugoude/esl/ESL_57.html


ジョージ・セルのマーラーの四番では、鈴の音が空間に響き渡り弦楽器が宙に浮かんで行きます。

途中で上の蛍光灯を消したら、音がより高く上がって行きます。

蛍光灯の雑音は音の大敵ですね。

http://tannoy.exblog.jp/11921673/


Re: コンデンサースピーカー Quad ESL-57

ドイツにもQUADファンは多くいるようですね。 イギリスは無くなりましたが、ドイツQUADで今でもユニットを作っていて、サウンドボックスというお店で入手できます。

http://www.soundbox.co.jp/quad63repair.html

このSPもここでユニットを購入して交換しました。 音は出ますので心配していません。ブツフツといノイズが出るとヤバイですが。
( 2011年10月26日 17:41 [編集] )

ESL57ファン | URL | wyv2mqo.

Re: コンデンサースピーカー Quad ESL-57

わたしもこのSPの大ファンです、いまフランクフルトに住んでいます。

このSPは高電圧の直流6000V、1500Vのバイアス電圧が必要でその回路が内蔵されています。ですがつくられてからおよそ40年を経ていますので部品劣化で電源投入後にすぐにでてきません。そうなると貴方のSPのような挙動をします。

これは故障です、でもなおります。問題は日本で修理をしてくれるところがあるかどうか、これは探すのがむずかしい。私は自分で修理しました。 ぜひそこを直してください、設計者が目指したおとがよみがえります。

現代でもこれをしのぐSPはありません、そうおもいます。

http://fugaku2.blog74.fc2.com/blog-entry-1028.html

papageno1121さん 2010/3/7


Q : 静電型スピーカー、QUAD ESL57が、片側だけ、電源を入れるとボツボツという音が出るようになってしまいました。

3年前、ドイツ滞在中に、ドイツのQUADインポーターであるQUAD Musikwiedergabe社が復刻して販売している往年のコンデンサー型スピーカー、ESL57(100V仕様)を新品で購入して、大変気に入って使っているのですが、最近、片チャンネルのみ、電源をつなぐとボツボツと音がします。過入力で極薄の振動膜に穴が空いたためのパチパチいうスパーク音ではなく、あくまで内部の回路の不具合が原因と思われる、鈍い音です。

音楽再生中にもボツボツいうため、最近は別のスピーカーで聞いていますが、他には替えられない色気のある美音は、とても諦められません。

ドイツ製の復刻品は、本体の金属グリルなどは古いオリジナル品を再塗装して使っているものの、振動膜や回路部品などの内部は全て新しく製造したものなので、普通のヴィンテージ品などと違って部品の経時劣化による問題ではないと思われます。

昔、(あるいは今も)オリジナルのESL57をお使いだった方々など、同じような問題を経験された事はありませんか?ご自身の体験なども含め、年季の入ったオーディオファンからのアドバイスなど頂ければ大変ありがたく。 どうぞよろしくお願い致します。

補足 少し追加しますと、アンプに繋がなくても(アンプの電源を入れなくても)ボツボツ言います(ご存じの通り、静電型スピーカーは常に帯電させておくため、スピーカーに100V電源を供給していますので)。

ベストアンサーに選ばれた回答 kiyomonnosukeさん 2010/3/7

今まで運が良くてその故障に遭遇したことがなかったんでしょうが、QUADのコンデンサースピーカーに普通に起こる、経年変化による固定極のソリで振動板との距離が近くなって自己放電しているときの音です。

日本のように高温から低温、多湿から乾燥と目まぐるしく天候の変わる国では仕方のない面もありますが。

振動板ユニットの交換以外に方法はありません。

http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1437656244


美しい中高音に反して低域の量感が不足しているが室内であまり大きくない音量で楽しむのに向いていると思う。肉声や器楽の再現性が素晴らしくフルオケでのアインザッツが決まったときのピンと張った緊張感を見事に再現してくれる、これはコーン型ではありえない表現力である。

生産中止となってから相当経つにもかかわらず今だ世界中にファンを持つスピーカである。素晴らしいスピーカであるにもかかわらず私が所有していない理由は、設置にある程度の空間を必要とし日本の住宅事情にマッチしないことだけでなくメカニズムの欠点があるためである。

ESLは数kVのドライブ電圧をかけるが音量を上げると電極同士が近づき過ぎる。ここで日本の梅雨時のように湿度の高い時にはスパークを起こす事があり駆動フィルムを焼き切り穴を空けてしまい最悪の場合は燃える、日本では欠陥と指摘されかねない問題なのである。

スピーカーとしてのセッティングも取り扱いもデリケートで私のようないい加減な人間にはケアできないスピーカーである。フィルムは経年変化でビビリが発生するため張替えが必要となるがこれができるメーカが少なく私が聴いたESLはどれもプチプチ音がしていた。わりと耳障りで壊れていると思ったものである。現在QUAD Musikwiedergabe GmbH(クォード・ムジクビィーダガーベ社)でも修理可能であるが高いと思う。

http://audioagent.wordpress.com/2005/12/10/quad-esl57/

 懐かしのESLスピーカー

 上に載せたのは、私が始めて家に持ち込んだクォードのスピーカー「ESL」モデルの写真です。二十代の頃、MJ誌で知った読売日響の楽員氏から譲り受けたESLは、まことに素晴らしいスピーカーでした。この暖房器具のようなスピーカーをハの字の形に置いて中心軸の交点に身をおくと、あたかも眼前に人が佇み歌っているような感じがしました。これが私と静電型スピーカーとの衝撃的な出会いです。

私は、この頃、ブックシェルフ型スピーカーの雄として知られた「AR3a」も使用していましたが、クォードのESLは、暗めで重厚な音のARとは全く対照的に聴こえました。このスピーカーは、弦楽合奏や人の声の再生で比類の無い澄み切った音を聴かせてくれたのです。

しかし、ESLは、マッキントッシュのアンプで鳴らしているうちに入力オーバーで壊れてしまいました。ダイアフラムから火花一閃、どうやら焼け焦げてピンホールが開いたらしく、断続的に「ジー」というノイズが出るようになりました。これが引き金になり、このあと出会ったクリプッシュホーンの豪快な音に魅せられたこともあって下に出してしまいましたが、今の私なら決して手放すことはしないでしょう。

 私の経験では、このタイプのスピーカーは静電気を利用しているためか、電源を切ってから長時間経過すると自然放電で振動膜が緩んでしまうようです。このため、休止の後は通電して一週間くらい経たないと元のように本領を発揮してくれません。これは、永年愛用し「改造版」まで作ったアコースタットの「M3」も同じでした。恐らく振動膜と固定極の間に電荷が溜まり安定するのに時間が掛かるのでしょう。

ともかく、我が家に嫁いだESL 63は、快調に謳っています。構造や大きさで決まる限界(いわゆる重い低音、ドスンと腹に響くような音は到底望めない)はあるものの、音楽を楽しむ上で何の不足も感じません。それだけでなく、このタイプ特有の「前後8の字の指向性」が功を奏して、スピーカーの奥に深い音場を提示してくれるので部屋が広くなったような感じがします。

考えてみれば、箱に入ったスピーカーのように前方だけに音が出る楽器は少なく、多くの楽器は四方八方に音を振りまいています。ホーン型スピーカーは管楽器の再生に向いていますが、静電型は弦楽器の再生が得意です。これは弦楽器(胴の部分)と発音構造が似ているせいかも知れません。私は、これまでホーンスピーカー中心のシステムを追求してきましたが、コンデンサー型が醸し出す自然でフックラした感じも好きなのです。

 
静電型スピーカーに対する否定的な評価について

 オーディオマニアの中にはコンデンサー型スピーカーを正当に評価せず、

「力強い音が出ない」、
「低音再生が苦手なスピーカー」、
「曖昧な表現しかできない」

などと批判する方がいます。確かに、この意見はある程度の根拠があるかもしれません。しかし、真に正鵠を射ているとは認められません。


静電型に限らず、どんなタイプでもスピーカーに低域信号が入ると振動板の振幅が大きくなります。文字通りコンデンサーを形成している静電型スピーカーは、原理的に大振幅での制動が甘く低域になるほどコントロールが難しくなります。極端な場合は振動膜が固定極にタッチしてショートすることさえあります。これは静電型固有の弱点です。ダイナミック型の振幅を規制しているのは磁気回路とサスペンションですが、静電型の場合は振動膜と固定極が相対しているため、構造的に大振幅動作に向いていないといえます。市販のコンデンサー型スピーカーの多くが大きな振動膜を備えているのは、大振幅に頼らず全域をカバーしようとする努力の現われです。

 私は、静電型に対する批判の大部分はダイナミック型と同じ土俵で議論したもので、一面的な意見だと考えています。静電型スピーカーは、鳴らし方を工夫すればダイナミック型が及ばないような自然な音を出せると思います。以下、私は、このタイプのファンの一人として、ストーンテクノ流・静電型スピーカーの好ましい鳴らし方、使いこなしを述べ、併せて「いわれなき批判」への反論を試みたいと思います。

1.ダイナミック型と同じようなセッティングをしてはならない

  ダイナミック型は多くの場合、壁にエンクロージャーの裏面を近づけてセットしますが、静電型は裏側にも前と同じ音を出すので、後方にたっぷりした空間を持たせて設置する必要があります。これを知らずにダイナミック型と同じような置き方をすると概ね失敗します。つまり、このタイプの発音原理を知ってセットすることが大切なのです。

2.適度な再生レベルを設定する

  一般家庭における音楽再生のレベルはそれほど高いものではなく、聴取位置で90〜95dbあれば十分すぎるほどです。それなのに大音量を要求するのは不自然です。私たちが普段暮らす生活空間にオーケストラが収まる筈はなく、部屋のキャパシティーによって自ずから適度な音量が決まるはずです。

ストーンテクノの実験室は、壁バッフルの手前側だけで20畳ほどの広さがありますが、25W出力のアンプ CROWN D-45をブリッジ接続した状態で、オーケストラの再生を十分楽しむことが出来ます。音楽鑑賞といえども、耳を聾するほどの大音響は耳に良くないうえ、はた迷惑でもあります。それよりも、家族、隣人の顰蹙を買わないよう部屋の遮音に努めて、音楽が持つピアニッシモの美しさを楽しむべきではないでしょうか。


3.オールマイティーを望まない

  静電型スピーカーは拡声装置ではありません。「QUAD」の由来、DはDomestic(家庭的)からきているそうです。ですから、同社は最初からPA装置のような大入力、大音量再生や「遠鳴り」を目的にしていないはずです。静電型はダイナミック型と開発意図が異なるのですから、LOCKミュージックやフュージョンなどを大音量で聴きたいリスナーは、他のタイプを選択すべきで、コンデンサー型に同じ働きを求めて不満を述べるのは誤りではないでしょうか。

3.パワーアンプを選ぶ

 静電型スピーカーは、それ自身がコンデンサーなので、高域になるほどインピーダンスが低下します。この点はダイナミック型と大きく異なるので容量性の負荷に弱いアンプでは上手く鳴らせません。それは、このタイプのスピーカーをアンプの負荷にした場合、出力端子を大きなコンデンサーでショートした状態になるからです。

かつて市販されていたアンプの中には静電型スピーカーを繋ぐと腰砕けになって不安定になるものがありました。しかし、生活空間の大きいアメリカでコンデンサー型やリボン型のスピーカーが流行った時期があり、低負荷に強いアンプが次々開発されたので開発時期の新しいものなら大抵のモデルが使えるとは思いますが、出来ることなら2Ω程度の負荷でもギブアップしないタフなタイプが望ましいと思います。

なんといっても低負荷に強いのは民生機よりプロ機で、おおかたのアンプが使用に耐えます。一般家庭の居間よりも大きめの空間であるストーンテクノの実験室では、公称25W出力のCLOWN D-45のブリッジ/モノ動作で十分鳴らせることを述べましたが、比較的新しい民生機MARANTZ SM-17SAVer.2も、リーズナブルな価格の製品ながらBTL接続することで期待に応えてくれました。

http://homepage3.nifty.com/stonetechno/quad%20esl-63.html

________

ESL57のダブルスタックは?

マークレビンソン HQD System 瀬川冬樹

ステレオサウンド 46号(1978年3月発行)「マーク・レビンソンHQDシステムを聴いて」より


 マーク・レビンソンについてはいまさら改めて紹介の必要もないと思うが、アメリカのコネチカット州の郊外に生まれた、音楽家としてもまたオーディオエンジニアとして非常に有能な若者で、一九七三年に発表したローノイズ・プリアンプLNP2によって一躍世に認められ、いまや世界最高のアンプリファイアーのメーカーとして確実な地盤を築いた。彼の工場は、総員20名そこそこの小企業だが、妥協を許さずに常に最高の製品しか発表しないという姿勢が評価を高めて、ここ数年来、アメリカ国内でもマーク・レビンソンの成功に刺激されて中小のアンプメーカーが次々と名乗りを上げはじめたが、それらのほとんどが、発表資料の中に「マーク・レビンソンに比較して云々」という表現でデータを発表している例が多いことをみても、逆に、マーク・レビンソンの性能や声価のいかに高いかを読みとることができる。

 数年前から社名をMLAS(マーク・レビンソン・オーディオ・システム)と改称したことに現われているように、マーク・レビンソンは、自らの理想とするオーディオを、単にアンプの高性能化だけでは実現できないことを知っていたようだ。実際、二年前に来日したときにすでに「いま全く新しい構想のスピーカーシステムを実験している。やがてこれは市販するつもりだ」と語っていた。

 また、昨年からは彼の録音による半実験的なレコードの制作もはじめていることからも、彼自身が、プログラムソースからスピーカーシステムに至る一連のプロセスに、すべて自分で責任を持って手を下すことを最終目的としていることが読みとれた。とりわけ興味深かったのは、スピーカーシステムとしてQUADのESLを二本パラレルにドライブする、いわゆる「ダブル・クォード」システムを芯に据えた彼のHQDスピーカーシステム。

これらの話はマーク自身の口からすでに聞いてはいたが、彼がそのオーディオ・システムの一切をほぼ完成させて、東京でデモンストレーションをする、というニュースを耳にして、想像していたよりも完成の早いことに驚くと共に、非常な期待を持って試聴に臨んだ。

 HQDシステムは、


ダブル・クォードESLに100Hzから7kHzまでの、ほとんどの音域を受け持たせ、

100hz以下の重低音域に、別の大型エンクロージュアに収めたハートレイの24インチ(60センチ)ウーファー224HSを、

7khz以上にデッカ=ケリィのリボン・トゥイーターの、フロントホーンを取り外したのを、


それぞれ組み合わせた彼のオリジナルシステムで、ハートレイ、クォード、デッカの頭文字を合わせてHQDシステムと呼ぶ。

各帯域はそれぞれ専用のパワーアンプでドライブされるが、そのために彼は、ピュアAクラス動作のモノーラル・パワーアンプML2Lを開発した。出力は8Ω負荷で25ワットと小さく、しかも消費電力は一台あたり400ワット。これが、片チャンネルの高・中・低に各一台ずつ、合計六台使われるのだから、スイッチを入れた瞬間から、パワーアンプだけで2・4キロワットの電力を消費しはじめるという凄まじさである。

 彼自身が、例のマークレビンソン=スチューダーで録音した秒速30インチ(76センチ)の2トラックテープがレビンソン=スチューダーのデッキに装着されて、まずギターのソロが鳴りはじめた。ギターの音色は、スピーカーがそれを鳴らしているといった不自然さがなくて、全く誇張がなく、物足りないほどさりげなく鳴ってくる。左右のスピーカーの配置(ひろげかたや角度)とそれに対する試聴位置は、あらかじめマークによって細心に調整されていたが、しかしギターの音源が、椅子に腰かけた耳の高さよりももう少し高いところに呈示される。ギタリストがリスナーよりも高いステージ上で弾いているような印象だ。これは、二台のQUADがかなり高い位置に支持されていることによるものだろう。むしろ聴き手が立ち上がってしまう方が、演奏者と聴き手が同じ平面にいる感じになる。

 念のため一般市販のディスクレコードを所望したら、セル指揮の「コリオラン」序曲(ロンドン)をかけてくれた。ハーモニィはきわめて良好だし、弦の各セクションの動きも自然さを失わずに明瞭に鳴らし分ける。非常に繊細で、粗さが少しもなく、むしろひっそりとおさえて、慎重に、注意深く鳴ってくる感じで、それはいかにもマーク・レビンソンの人柄のように、決してハメを外すことのない誠実な鳴り方に思えた。プログラムソースからスピーカーまでを彼自身がすべてコントロールして鳴らした音なのだから、試聴室の条件が悪かったといっても、これがマークの意図する再生音なのだと考えてよいだろう。

http://audiosharing.com/review/2011/09/-hqd-system.html

瀬川先生も書かれているように、そのとき鳴っていたHQDシステムの音は、マーク・レヴィンソンが完全に満足すべき状態では鳴っていなかったこと、それでもマーク・レヴィンソンが意図して音であること、そして瀬川先生だったら、もう少しハメを外す方向で豊かさを強調して鳴らされるであろうこと、これらのことはわかった。

このときは、瀬川先生が背の高いスピーカーシステムを好まれない、ということを知らなかった。最初に読んだときも気にはなっていたが、それほと気にとめなかったけれど、たしかに書いてある。


     *
左右のスピーカーの配置(ひろげかたや角度)とそれに対する試聴位置は、あらかじめマークによって細心に調整されていたが、しかしギターの音源が、椅子に腰かけた耳の高さよりももう少し高いところに呈示される。ギタリストがリスナーよりも高いステージ上で弾いているような印象だ。これは、二台のQUADがかなり高い位置に支持されていることによるものだろう。むしろ聴き手が立ち上がってしまう方が、演奏者と聴き手が同じ平面にいる感じになる。

     *

HQDシステムの中核はQUADのESLをダブルスタック(上下二段重ね)したもので、この2台(というよりも2枚)のESLは専用のスタンドに固定され、しかも下側のESLと床との間にはけっこうなスペースがある。HQDシステムの寸法は知らないが、どうみても高さは2mではきかない。2.5m程度はある。瀬川先生が「横倒しにしちゃいたい」パトリシアン600よりも、さらに背が高い。これは瀬川先生にとって、どんな感じだったのだろうか。HQDシステムの背の高さはあらかじめ予測できたものではあっても、それでも予測していた高さと、実際に目にした高さは、また違うものだ。

HQDシステムの試聴場所はホテルの宴会場であり、天井高は十分ある状態でも、背の高すぎるスピーカーシステムである。これが一般的なリスニングルームにおさまったら(というよりもおさまる部屋の方が少ないのではないだろうか)、見た目の圧迫感はもっともっと増す。それは実物を目の当りにしていると容易に想像できることだ。

瀬川先生がHQDシステムの実物を見て、どう思われたのかは、その印象については直接書かれていない。それでもいい印象を持たれてなかったことだけは確かだろう。

http://audiosharing.com/blog/?p=5880


瀬川先生はQUADのESLを購入されている。シングルで鳴らすときのESLの音の世界に惚れ込まれていたことは、それまで書かれてきたことからも、はっきりとわかる。ただそれがダブルスタックになると、「きつい」と感じられる、ということだ。
おそらくESLは、ごく小音量で鳴らされていたのだろう。そういう鳴らし方をしたときに、真価を発揮するESLが、ダブルスタックにすると一変する、というのは、ダブルスタックの音に対して肯定的に受けとめられる人たちだ。

山中先生もそのひとりで、長島先生もそうだ。長島先生はスイングジャーナルで、ダブルスタックの上をいくトリプルスタックを実現されている。

ESLのダブルスタックは香港のマニアの間ではじまった、といわれている。その香港のマニアの人たちも、トリプルスタックをやった人はいないかもしれない。しかも長島先生のトリプルスタックは、ただ単に3段重ねにしたわけではなく、もともとの発想は平面波のESLから疑似的であっても球面波をつくり出したい、ということ。そのため真横からみると3枚のESLは凹レンズ上に配置されている。


下部のESLは、ESLの通常のセッティングよりもぐっと傾斜をつけて斜め上を向き、
中央のESLはやや前屈みになり、下側のESLとで「く」の字を形成していて、
上部のESLは下部のESLよりさらに倒しこんで斜め下を向くように特註のスタンドは工夫されている。


聴取位置に対して、それぞれのESLの中心が等距離になるように、という意図もそこにはあったと考えられるが、長島先生の意図は、疑似的球面波をつくり出すことによって、平面波特有の音に対する長島先生が不満を感じていたところをなんとかしたい、という考えからであって、このESLのトリプルスタックを実際に試された長島先生だからこそ、ESL63への評価がある、といえる。

http://audiosharing.com/blog/?p=6070


QUADのロス・ウォーカーらが、山中敬三、長島達夫、両氏のインタヴュー、編集部のインタヴューに答えている。ロス・ウォーカーのインタヴュアーは、長島・山中の両氏。

ここにダブル・クォードについて、たずねられている。ロス・ウォーカーの答えはつぎのとおりだ。

     *

ダブルにしますと、音は大きくなるけれども、ミュージックのインフォメーションに関しては一台と変わらないはずです。

ほとんどの人にとってはシングルに使っていただいて十分なパワーがあります。

二台にすると、4.5dB音圧が増えます。そしてベースがよく鳴る感じはします。ただ、チェンバー・ミュージックとか、ソロを聴く場合には、少しリアリスティックな感じが落ちる感じがします。

ですから、大編成のオーケストラを聴く場合にはダブルにして、小さい感じのミュージックを聴く場合には、シングルにした方がよろしいのではないかと思います。

世の中のたくさんの方がダブルにして使って喜んでいらっしゃるのをよく存じていますし、感謝していますけれども、私どもの会社の中におきましては二台使っている人間は誰もおりません。いずれにしても、それは個人のチョイスによるものだと思いますから、わたくしがどうこう申しあげることはできない気がします。

     *

「ステレオのすべて ’81」の特集には「誰もできなかったオーケストラ再生」とつけられているし、「コンポーネントステレオの世界 ’78」の読者の方の要望もオーケストラ再生について、であった。オーケストラ再生への山中先生の回答が、ESLのダブルスタックであることは、

この時代(1970年代後半から80年にかけて)の現役のスピーカーシステムからの選択としては、他に候補はなかなか思い浮ばない。

なぜ、そのESLのダブルスタックの音が瀬川先生にとっては「ずいぶんきつくて耐えられなかった」のか。

http://audiosharing.com/blog/?p=5939

                  r〈沙夊ァ        , - ´  ̄  ̄`ヽ
                ,x)水.ゞムイ´Xx,`   、  /        ハ
              ,xXXXxxxxXXXXXXx,. ` ヽ、        \
            /ァ''^"´,   `^''xXXXXX,.  ヽ.ヽ     ̄`丶 _>
            / ´    !       l `xXXXX,    ヽ         \
           /     l      l   `xXXX,.   ),ハ      \ \
           ′     l.     l l   `xXX{.   ハ     \ ヽ、\
          !  / /  i| i   ! l / ! ,仆、 `XxL ヽ.「 ヽ     { ヽ  ̄
          l /,/ | _|小、!   |/)' |/,斗∨ |XXマk !  |  l〉   j\
          ! 〉l ∨ |≧t圦  リ_>チ〒ァ、} ! };;ト、 }|       |  ヽ|
          l l 从. ト、ト弋リゝ\{ イ弋リノ' ノ ノ/l;;|,リ|_」j      /  │
        ___| ‖ ', マヽ`ー'      _,ノ / /|;! ||.i |/    / ∧ .│
      r≪  `丶  ', '込 ""  、  "" _,ノ,/ / l! ノ'| !| l   //  | |
     〃 `d、  ヽ´', マ价x、 ー -' , イ/ /`l!ー'/  |   //   ヽ{
     /     d、  ヽ', ∨从 > .ィ /../ / l!.   Y l {
    .      d、  .ヽ::.{ { >‐─(_   ノ     │/∨
     {         d、 }」≫ ´≧===ミ`、く   _    l/
    ∨     、  ≫≫'"´       d V´〃{≪(
.     ∨     `〃/´             Y//L}  `い
       ∨      /                    }レL{    `}
        ヽ    /∧                  /         ,'
          〉、 {   ヽ、              /         /
       /  ヽ  、    { /     /       /
.      /    >‐`ー──`ー─‐ァ゙        ∠}
      .    '´              /       ∠二ユ{{
       i                 _/        /`ヾ〜《 ゞ=-
       {       _   -‐ ´         ∠  {/二フ′
       ー─ ァァ^ト、             /{{ハ リ二フ
           / /  { \      /  ゙|{ { /ノ {
.           {     :   丶    /    }爪{´ 、」_
           ∨         `¨´       〃      ̄}
.             ∨             〃 -‐ ¬ァ  {
              ∨          __彡'    /    ヽ.
           》、_ _≫=キ^´           __   }
.          / `¨´    {        /   f癶VAY
       _x≦ミ 、            /    d   リ{⌒ヽ____
       {>'⌒)ヘ、         /     _  d〃∧  \‐く)
      /    (_≫ヘ、   -‐  ´  _,x≪癶≧ 、     ハ   _,ノ
    , '      ⌒)≫ミ 、_ __ __ 彡'≪>'⌒ ≪弐≧、 _}_/
.   , '         `⌒)ノ{二≫辷≫ァ'´     `゙ー〜{{≫V乙>
  /            `≫≪彡'^7´          }  ム少
  .               ,. '´ /`⌒´{               ,′厶)
. i         , '´  /    !           /  {
 {          /   . ´       l             /  !
  、        -‐ ´           l          /    ,'
   ` ̄ ̄´              l           /   /
                     l        ,'   /
                         l       {   /
                       l       , '
                       、     /


______________
______________


C. 昔のQUAD製品を今修理するのは難しい


有名どころのビンテージでいうと、マランツの#7あたりは、動作が非常に不安定なアンプなうえ、音質の多くの部分を好ましい音質のパーツの選択によるチューンナップに頼っている部分があるので、本来の音質で鳴らせている人は殆どいないでしょう。 RSコンポーネンツあたりで売っているような、今のパーツじゃ直せないんですよ。(というわけで、普通の中古業者では治せない。)

私が好きなQUADも、絶対買ってはいけない

QUAD II の中古の見分け方、などもあるのですが、公に教えることはしていません。パーツを持っていないので、電源コンデンサの過剰容量の修理が多いですね。容量アップ → 音質アップと考える能天気な人につける薬はないですが^^; 球の寿命は確実に縮みます。

車は良くわかりませんが、古いオーディオ機器を使うということは、知識とお金を必要とします。気軽なものではありません。特にアンプはそうですね。私もビンテージスピーカーは100本以上もっていますが、アンプはメンテナンスコストを考えると、数台しかもてません。

知識はなくても良いけど、最低でも、知識のある業者にまっとうなお金を払う必要はあります。(仕事しっかり、値段は安く。なんて、ありえないですよね)

http://tonoji.seesaa.net/article/6407714.html


当方が購入したQUADUは、全くメンテされていませんでした。
抵抗、コンデンサーも当時のままでした。(画像参照)

さすがに、これではまずいと思い、各部の電圧を計ってみました。
案の定、初段のEF86のプレート電圧が、20Vでした^^;
まあ、これでよく動作していたものだと変に感心しました。

原因を調査した結果、結合コンデンサーと、EF86のプレート抵抗の不良であることが判明しました。これを交換したら規定値になりました。(交換した部分をアップします)

「プレート抵抗に英国ERIE製を使用」やれやれです。

クオードUは、当時KT66を使用してたアンプの中では、最も安価と言うかコストパフォーマンスの高いアンプだったようです。さらに、コンデンサースピーカー用に設計されたアンプだと聞いています。

http://garrard301.exblog.jp/11396672/

古いQUAD製品の修理について市場に流通する現状動作品たとえば、QUAD 405でいうと、最初のモデルは1975年発売、306や606が1986年に発売になっているから、1980年前後のして20〜25年くらい経っていると考えられる。現状、動作しているものでも、ノイズの混入や、本来の性能を発揮できていないものなど不具合があって当然だと思う。

現状品を売り買いするオークションや一部販売店もあり、市場には半故障品があふれているのだろう。状態が悪く、本来の性能を維持していないQUAD製品が世の中には大量にあふれかえっていると思われる。

これを機会に、QUADの修理に関する情報をまとめてみた。

QUADの正規修理業者アンプでいうと、QUAD33, 303以降、スピーカーはESL63以降のものは、 Harman Internationalから業務を引き継いだ、QUADの正規代理店

株式会社ロッキーインターナショナル (東京都荒川区東日暮里1-27-13 TEL:03-5850-6960)
http://www.rocky-international.co.jp/


で修理を受け付けている。実際に修理業務を行うのは、DENON系の修理会社である。 QUAD UKからエンジニアが来日し、修理についての講習を行ったそうだ。業務引継ぎから、あるていど時間がたったので、作業にも慣れていると思う。私も、ここに 66プリの修理を依頼し、特に問題はなかった。

真空管アンプのQUAD 22やII、ESL-57の修理は、

SOUND BOX :
http://www.soundbox.co.jp/


で可能である。ここではESL63の修理も可能だが、交換用のエレメントは中古再生品を使っている。その分、ロッキー経由より安く修理できるが、その点を了承しておく必要があるだろう。 正規代理店ではないのだが、QUADの本筋の系統(ドイツにおけるQUADの販売店が独自に行っている修理サービス。ESLの製造ジグなども引き継いでいる)の修理を行っているので、安心できると思う。知人がESL63の修理をここで行い、問題なかったそうだ。


音質を考えた修理を行えない業者その他にも、自称修理業者がQUAD等のアンプの修理例を載せているWebを見たことがあるが、まともな修理をしているのを見たことがない。 パーツを持っていないので、音質に影響の大きな電源の電解コンデンサにRSコンポーネンツあたりの通販で買うことのできる、音響用パーツではない、一般の国産部品を使った酷いものであった。


国産パーツメーカーの名誉のために言うが、国産部品の品質は優秀だ。が、電源を例に取れば、QUADの音が、英国産のコンデンサーで決められているのだ。電源ケーブルで音が変わることを知っているオーディオマニアが、電源を構成する部品の音を無視するのであれば、それは滑稽なことだ。 Harmanとロッキーの業務引継ぎのとき、一番もめたのが、補修部品の引継ぎに関することだったのだそうだ。

Harman International取り扱い当時、QUAD306の電源コンデンサの交換をお願いしたことがあるが、当然元の銘柄とは異なるが、きちんと英国製の音響用部品を用いて修理がなされていた。(QUADに限らず、英国メーカーがすべての部品を英国製でそろえているわけではないし、それが良いといっているわけではない。音質を気にするのであれば、メーカーの意図にそった修理が必要だ。という話である。)

QUADのメンテナンスを考えている方へもし、このページを見たあなたが、QUAD製品の修理を希望しており、 QUADの音質を気に入っている人ならば、少々予算オーバーでも上記の純正修理を受けて欲しい。修理代をケチって、外観がQUADなだけのものになってしまうのであれば、それはQUAD製品にとっても、あなたにとっても不幸なことなのだから。

オークションなどで安く手に入れたのだから、安く治したいという気持ちはわかるが、本来、修理とは非常に手間と時間の掛かる仕事である。安くて高品質はありえない。(部品をストックする倉庫代だって、大変なコストなのだ。)

車を想像するとわかりやすいかもしれない。300万円で買った新車と30万円の中古車、車検代は1/10だろうか?30万円のおんぼろ車のほうが車検代はかさむかもしれない。逆に、メンテナンスにお金の掛かるような状態だから30万円だったと考えるべきかもしれない。個人間売買などの中古オーディオもしかりである。

もちろん、非純正でもまともな修理が出来るところがあれば、それはそれでOKだ。 QUAD 22やII等の真空管アンプについては、最高品質のパーツによる最高音質のメンテナンスを行える技術者を知っているので、希望があれば、ご紹介する。

http://www013.upp.so-net.ne.jp/rasenkan/audio/quadrep.html


QUAD 製品の修理 

メンテナンスをしていない古い製品は寿命ですし、それをオークションで無保証でやり取りするのだから無理もありません。市場には半故障品があふれているのでしょう。状態が悪く、本来の性能を維持していないQUAD製品が世の中には大量にあふれかえっていると思われます。44、405以前の製品は、メンテナンス無しの使用は困難と考えて良いでしょう。

これを機会に、QUADの修理に関する情報をまとめてみましたから、参考にしてください。(2009/12/23 現在の状況に合わせて内容をUpdateしました)


QUADの正規修理業者は2通りあります。

アンプでいうと、QUAD33, 303以降、スピーカーはESL63以降のものは、Harman Internationalから業務を引き継いだ、現在の日本におけるQUADの正規代理店である

株式会社ロッキーインターナショナル
http://www.rocky-international.co.jp/

で修理を受け付けています。実際に修理業務を請け負っている下請け業者は、QUAD UKから来日したエンジニアより修理についての講習を受けています。業務引継ぎから、あるていど時間がたったので、作業にも慣れていると思います。私も、ロッキーに66プリの修理を依頼し、特に問題はありませんでした。もちろん、正規修理の為のパーツも所有しています。(全て、オリジナルパーツの修理は不可能なので、一部国産パーツを使うこともあると聴いています。)

真空管アンプのQUAD 22やII、初期型スピーカーのESLの修理は、

SOUND BOX
http://www.soundbox.co.jp/


で可能です。ここでは、ESLやESL63の修理も可能ですが、交換用のエレメントは再生部品を使っています。その分、ロッキー経由より安く修理できますが、その点を了承しておいてください。

ここは、正規代理店ではないのですが、QUADの本筋(QUADのドイツの輸入代理店がベースになっていると聞きます)の修理を行っているので、安心できると思います。知人がESL63の修理をここで行い、問題なかったそうです。(私は、この店と一切面識や付き合いがないので、保障はできかねますが…)ただし、QUAD 22やIIに関しては、比較的新しいパーツで修理を行っているので、ある程度、音質が変化するのは覚悟してください。

その他にも、自称修理業者がQUAD等のアンプの修理例を載せているWebを見たことがありますが、まともな修理をしているのを見たことがありません。適切な音響用パーツを持っていないのでしょう。音質に影響の大きな電源の電解コンデンサにRSコンポーネンツ等のネット通販で買うことのできる、一般的な部品を使った酷いものでした。おそらく、通信・無線関係の高周波屋さんが、パーツによる音の違いを大切にするオーディオの世界を理解しないで参入しているものが多い様です。他にも無知なので、405の天板についてる鳴き止めパーツを素人のチューニングと勘違いして取り外したり、電源コンデンサの容量をアップ(突入電源的に危険な場合がある)してみたり…

しかも、その修理代金は、正規代理店系の修理料金よりも遥かに高額なのです!!!

国産パーツメーカーの名誉のために言いますが、国産部品の品質は優秀です。しかし、電源コンデンサーを例に取れば、QUADの音が、英国製のコンデンサーで決められているのを忘れてはいけません。電源ケーブルで音が変わることを知っているオーディオマニアが、電源を構成する部品の音を無視するのであれば、それは滑稽なことでしょう?QUADが基準と認めたパーツで修理するのが、正しい形です。勿論、素人(自称マニアも含む)によるチューニングなんて論外です。一流のオーディオメーカーが長年安定した特性で販売していたアンプを素人がチューニング?お笑いです。

Harman取り扱い当時、私はQUAD306の電源コンデンサの交換をお願いしたことがあります。時代が違うので、元の銘柄とは異なるものでしたが、きちんと英国製の音響用部品を用いて修理をしていました。QUADに限らず、英国メーカーがすべての部品を英国製でそろえているわけではないし、それが良いといっているわけではありません。音質を気にするのであれば、メーカーの意図にそった修理が必要だ。という話です。

もし、このページを見たあなたが、QUAD製品の修理を希望しており、QUADの音質を気に入っている人ならば、上記の純正修理を受けてください。修理代をケチって、外観がQUADなだけのものになってしまうのであれば、それはQUAD製品にとっても、あなたにとっても不幸なことなのですから。

中古品やオークションやなどで安く手に入れたのだから、安く治したいという気持ちは判ります。しかし、修理とは非常に手間と時間の掛かる仕事なのです。安くて高品質はありえません。(部品をストックする倉庫代だって、大変なコストなのです。)

車を想像するとわかりやすいかもしれません。300万円で買った新車と30万円の中古車、車検代は1/10ですか?30万円のおんぼろ車のほうが車検代はかさむかもしれません。メンテナンスにお金の掛かるような状態だから30万円だったと考えるべきかもしれません。個人間売買などで安く入手した無保証、現状動作品の中古オーディオもしかりです。

最近、ロッキーインターナショナル系列の修理業者で、QUAD 50Eの修理を依頼しました。意外とリーズナブルな修理代金で驚きました。一般的な606や405の修理代金も教えてもらいましたが、安いといえる範囲だと思います。(前後する可能性があるので、WEBでの公開は避けますが)ただし、部品によっては純正が手に入りにくくなっていて、修理できないものや、代替パーツによる修理となるものもあるようです。

もちろん、非純正でも良い修理が出来るところがあれば、それももちろんOKです。QUAD 22やII等の真空管アンプについては、純正をはるかに超える、最高品質のパーツによる最高音質のメンテナンスを行える技術者を知っているので、お金をかけても、最高級のメンテナンスを受けたい意思のある方には、御希望があれば、ご紹介します。

P.S.
実は、ESLのエレメントの故障については、非純正となりますが、DIY修理も可能です。私も手元の2ペアのESL63proを自分で治していますし、友人のESLも2ペアほど修理のお手伝いをしています。

海外サイトで、修理用キットを配布しているところもあるので、腕に自信のある方は挑戦しても良いでしょう。ただし、自分で中を開いたものは、今後のメンテナンスに問題が出ることもあるので、中古市場などに手放すときは、その旨を明記すべきでしょう。

なお、私は、ESLのDIY修理についての情報を共有もしくは、協力をするつもりはありませんので、この点について質問されても、一切、回答いたしません。冷たいようですが、技術に自信のない人が、数千Vの電圧を扱うコンデンサ型スピーカーを自分で修理しようとしてはいけません。DIY AUDIOというのはそういうものです。

http://rasenkan.blog.so-net.ne.jp/2005-04-04

QUAD修理で判明したとんでもない新事実 2012年 01月 15日
http://dracdrac.exblog.jp/15273611/

帰ってきたESLの音 2012年 01月 19日

もう使うことはないだろうと諦めていたESL-63が修理を終えて無事帰ってきた。

京都は八瀬(中川注 :サウンドポイント55) のオーディオ職人の手であらゆる問題がクリアになった。過去の病歴までわかってしまうのはさすがに名医である。

QUADからライセンスを得たという業者の1つに10年ほど前依頼したが、個々は散々であった。交換はされていたが交換したものが動いてないという診断で、そういえば戻ってきた後どうもおかしいので、サイド見てもらったが、問題なしで戻された経緯があったが、この時小生の耳は確かで、なにかおかしいと感じたのだったが、2度のチェックデ問題なしと言われ、他の要因があるのかとおもっていたのだった。しかし4つ有るユニットのうち交換した3つが全く動いていないのだから、おかしいに決まっている。業者は本当にチェックしたのだろうかと非常に疑わしい。原因は修理業者の導電塗料の塗り忘れ、あるいは前任機種ESL-57の塗料を流用してしまったかどちらかのミスであるということが今回の診断で判明した。このSPは因縁がついていたのか、その他にも修理のミスによる影響をまともに受け続けたのであった。

新品同様のユニットが3つ内蔵されているので、しばらくはエージングが必要だが、そのうち更に音が変化してくると思われる。
ファーストインプレッションは非常に高いレベルの満足度である。音圧も以前よりは相当高くなっていて、アンプのヴォリュームは2目盛ほど少なくて済むのはオドロp機だが、多分これは電源ユニットを2台ともソックリ交換したことによるのかも知れない。

また片方のSPが交換した3枚が働いてなかったから、音圧が出なくて当たりまえなのだが、ESL-63は後方にも音を放出するからどちらのSPが良くないのか1台づつ切り離して聴かないとわからないことと知った。

http://dracdrac.exblog.jp/15293509/


Quad ESLの修理価格

株式会社 ロッキーインターナショナル

(1)ESL63(PRO)エレメント全交換の場合(4枚)
1台につき 新価格 約265,000円

(2)ESL57エレメント全交換の場合(ベース2枚・トレブル1枚)
1台につき新価格 約390,000円

http://www.rocky-international.co.jp/zaiko/esl.pdf

サウンドボックス

ESL63/ESL63Proの修理(振動板の交換等)の受付開始しました。ドイツQUAD社にて新品再生した振動板(エレメント)を使用して交換修理します。返送された不良振動板をドイツQUAD社ではすべて分解し、新品のフィルムを組み込み、英国QUAD社で使用されていた装置を使用、全く同じプロセスと仕様にて、新品再生、その振動板(エレメント)を日本に返送してきます。当店ではその部品を使用してエレメント(振動板パネル)を交換します。振動板は消耗品です。時期がきたら交換することが必要です。

 振動板(エレメント)一枚につき¥68,000(税込)、工賃一台当たり¥31,500(税込)より - 詳細はお問い合わせ下さい。

  例)振動板の一枚交換ですと¥68,000(税込)部品代+¥31,500(税込)工賃=¥99,500(税込)です。
 
  2枚ですと¥68,000(税込) x 2+¥31,500(税込)=¥167,500(税込)となります。

注)QUAD ESL63/ESL63Pro は片チャンネル4枚の振動版で構成されています。
 
http://www.soundbox.co.jp/quad63repair.html

サウンドポイント55 ; ここが一番お薦め


QUAD ESLの修理を始めました。旧製品からの部品取り整備後移植。

63,63PROの振動板の張替(MTAUDIO提携)

1ユニットあたり¥1万〜¥4万、基本工賃¥1万です。

(整備で済む場合と振動板交換またはオリジナルの整備品の移植等でお値段が変わります)

ESLのノイズでお困りの方、ロッキー、サウンドボックスの修理代が高額で諦めて居られた方一度御相談下さい。現物を見せて頂いてお見積り致します。

http://homepage2.nifty.com/soundpoint55/newpage2.html

               ,、rm__rv竺vヘュrヘ- 、
              {辷彡'こ三三三三≧ヘV,ニニヽ
              /彡クー^ー'^ー^¬卞〈\ヽ∨
            / 乃了   `ヽ  ヽ∨∧ヽ \`、
           //_/7 ′     ハ `、〈〈_ノ ノ   ヽヽ
        r,ニY/」 ′〃   , ' l| ト、 l l ̄l「`、   | ハ
        __〉イ〃 ,  /, l   / ,イ!} |リ 八 ヽ |ハ
       〈 rク// ,′ ,'/l‖ ,' / 厶‐十ナ/}小、ヽ ∨/  、
     , -ァ7イ {  l   |l ハ ト、 { l / ィ乏f千ァ l |ヽ}_ノ   、、 `、
    // 〃l ハ  、 レイ下丶、j′ 'ヾ゙ジ// rヘ川 U ヽ ヽ
  //   {l { い、、\V ,ィf赤      //  ,ィ|l |  ト、
  {_/    ヾ \/ ヽ\ヾ `ー'′      { !  仆//  ,′ | ヽ
          ノ{ {  八_〉、   ` , - ァ  ゝ, ' V ハl /   ハ }
      , -‐'´/ハ 、 { |lヽ、      ∠ニ-V リ / /  ∨
           \|   | |   ̄/ ̄ ̄ ヽ|/ ヽ  / / / |
              |  /l l   /       ヽヽ ヽ / /  |
               | / l/   |         | |  |ヽ、  |
                |/     /|           | l   l | `、 |
                 /  |          | | //  i
                    / ,..-‐''´l       /   | |//    |
              //      |     |   ||  ,l  |
            / /        |     |  //l | /   |
             | |          |     | // | |/  |
            | |          |       | //  | |   |
_____       | |ヽ   /   |     |/  | |     |
_____ \    | l `ー- /   |     |  /'/|     |
        \  / |丶、  l   /|     |  l//     /
_____/_し_|  `一'⌒)/|     |_ ヽ、 _/
____ /      |   O /  |      |―/[]ヽ
              l    /  /      | 〈/ ヽ〉ヽ、
               \/ /  /     |       \
               /  /  l        |   丶、     ヽ
                 /  /  l        l       ヽ       \
                /   /   |      |      ヽ       ヽ
            /  /   |       |        l       `i
            / / |   /      |        |        l`ヽ、
             l /  l  /   l    |        l        l ノ⌒ヽ
              | |   \   ノ    |       l        l`ヽ  )
            〉 l    `(_      l       /         |ヽヽ /
           /  \=ニ二/   ノ      /          l  /
           〉    ̄ニ  )  /     /            ヽl/
           / -― ̄   ノ‐ '′     ハ              l
          /     J⌒ノ        / l               l
         /    ノ ノノ           /  l               l
        /  ノ⌒(⌒         /    l               l
       / ノ⌒ノ⌒          /       l                   l
      /ノ⌒ノ⌒            /      l                   l
     //              /   _  -―l                 l
     l/               /--―    ノ⌒ヽ l                 l
    /             /ヽ(⌒しヽノ⌒      l                 l


________________
________________

D. どうしても QUADUで ESL57 を鳴らしたいのなら


QUAD ESL57(クォード・ムジクビィーダガーベ社による復刻版)

ドイツのQUAD Musikwiedergabe GmbH(クォード・ムジクビィーダガーベ社)から名機としてオーディオの歴史に一時代を作った静電型スピーカーESL57と真空管式アンプ22+IIをお届けします。同社はドイツにおける英国QUAD社の代理店として設立され、現在は英国QUAD社より譲り受けた製造設備を使ってESL等QUAD製品の部品製造、レストア、復刻製作をしています。今回ご紹介するアンプとスピーカーは全ての消耗部品は新品に交換、英国工場で行われれていたQC基準に準拠、新品当時と同じ品質を確保しています。長期間にわたり安心してご使用いただけます。もちろん今後の部品供給の心配はありません。尚、少量 手作り生産のため、ご注文頂いてから少しお待ちいただくことがございますのでご了承下さい。

QUAD ESL57 (再生新品) \760,000/ペア(税込)

英国QUAD社ではこのESLの部品供給をやめてしまいましたので入手をあきらめてしまった方が多いと思います。
今回供給を開始します部品は英国QUAD社で実際に製造に使用されていましたジグを使って、ESL用の部品を作ったものです。従って品質は従来、英国QUAD社で供給していたものと全く同じです。さらにESL用の部品が供給可能となりました。

http://www.soundbox.co.jp/quad.htm


QUAD 22+II 復刻・再生新品 好評発売中!

ドイツのQUAD Musikwidergabe GmbHがお届けするアンプセット。QAUD-IIについては全て新規製造、オリジナルに限りなく近い復刻をめざしたオール・ニュー、22プリアンプはオリジナルを全てにわたって完全オーバーホール、初期性能を確保しています。このプリ+パワーアンプの組み合わせは限りなくオリジナルモデルの最高レベルです。100Vで使用できます。パワー・アンプのソケットは独自の規格の高信頼のものを採用、電源スイッチが付いていますのでパワーアンプ単独使用も容易です。

QUAD 22+II(復刻・再生新品) ¥735,000 /セット

全て新規製造、真空管も全て新品。オリジナルに限りなく近い復刻をめざしました。さらに使いやすさを追求して、電源、入力コネクター等を変更、単独使用できるように仕様を変更しています。100V仕様。

QUAD II (復刻新品、パワー・アンプのみ)  ¥525,000 /ペア

シャーシは設計し直して専用のコネクターを採用、電源スイッチを付けていますので単独使用も容易です。内部のコンポーネントは厳選したパーツを使用、真空管は新品の特性の揃ったものをペアとして搭載しています。

http://www.soundbox.co.jp/quad.htm


QUAD II-Classic ¥525,000 /ペア

QUAD-IIを、ベースに現在入手できる最新の部品を採用しクオリティアップを実現させたのがQUAD II-Classicです。
オリジナル「QUAD-II」で採用された、充分なゲインが得られる五極管による独創的な入力回路や優れた特性を持つビーム出力管の採用など、シンプルでありながら安定した動作により高い評価を得ている基本レイアウトを踏襲し、現代のオーディオに要求されるハイパワーや高S/N比をクリアすることで、さらに高い完成度を実現しました。

・新開発の出力トランスを採用。
KT66の特性を活かしたコンパクトな出力トランスを独自に開発。
とくに高域特性の優れたワイドレンジでハイクオリティな特性を再現します。

実効出力: 15W rms
使用真空管:EF86 ×2(入力), KT66 ×2(出力), GZ34 ×1(整流管)
スピーカーインピーダンス:8Ω
外形寸法: 336(W)×172(H)×120(D)mm, 重量: 9.0kg

http://www.rocky-international.co.jp/brand/quad/ii_classic/index.html

443 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 12:34:53 ID:WP8hNXpH

質問! 復刻版のII-classicとオリジナルでは音は違うんでしょうか。


444 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 13:12:31 ID:xyLcv8Wh

オリジナルの程度のよいのが22とセットでももっと安く買えるのに classicを買う理由は
「なにがなんでも新品でないとイヤ」以外ない。


446 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/24(火) 00:16:43 ID:GI5HCua7

22+U×2の純正組み合わせのも同時試聴させて頂いたんですが正直22は今一でした。

CDではボケます。同時に比較したリピーターにパッシブアッテネーター入れた物に比べると鮮度がドンと落ちました。
イコライザーも箱庭的になりました。

基本的にセットで使われるアンプですのでUの評価が不当に低いって店の人は言ってましたね。私もそう思います。

U-classicは中国製でしょ。付いてる球も酷い。

昔金ぴかのありましたよね。それ聴いた時は何だこんな物かと思ってました。
それがUに出会うのが遅れた原因の一つですね。

451 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/24(火) 10:09:03 ID:E+V0bXeB

コンデンサSPは真空管というよりOPTとの相性が良い。

コンデンサSPを通常のTRAMPで鳴らすのはかなり難しく米国のアンプは、コンデンサSPをターゲットにしだしてからモンスター化が進行したがさすがにQUADは小型AMPでも十分に駆動力があるのは凄い。

オリジナル22はコンストラクションの問題からコンデンサがほぼ確実に劣化しているので問題がなさそうなものでも本来の音質ではないので注意が必要。

ステレオサウンドが輸入しているリビルド版22は、本来QUAD本社が保有していた保守用設備及びパーツを使用しているので チャンスがあったら一度聴いてみる事をお勧めする。

(QUADの経営体制が変わった時に手放したものをその国の輸入総代理店が一括して購入した)

453 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/01(火) 23:23:27 ID:cGCJ21Qs

クオードはコンデンサーよりも抵抗の数値変質の方が大きいよ。
でもリビルト22でオリジナルのコンデションの良い奴の音は出ないぞ。
肝のパーツが違うんだろ。


461 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/26(土) 09:39:01 ID:9zuVFJ93
>>453
いくらベストコンディションでも40年以上使われたものと未使用パーツで作られたものが同じ音がする方がおかしい。
現代のわれわれはむしろ劣化したパーツの音を22の音だと思ってる可能性だってある。

462 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/27(日) 02:34:56 ID:9elmHkoV

未使用パーツって違うパーツって事だろ。 昔のパーツは殆ど無いよ。 あくまで修理用の代替え品。
それにドイツで造られたのとイギリスで造られたのが同じ音がする筈もなく。
特に新造のUは酷いよ。 どう違うのかは内部写真見りゃ一目瞭然。

ESLの修理もMusikwiedergabe GmbHは下手だよ。
ハーマンの63の修理なんてすぐまた壊れる。

同じく旧クオードの製造器買った北欧の会社の方が上手くって安い。

今までに好きで22を5台程とQCUを7台レストアーしたけど音質の個体差はそんなに無いよ。もちろん悪い所を直しての話だけど。

ま、22なんてどうでもいいよ。QCU×2が良いな。
リビルト22が良いならせいぜいサウンドボックスに御奉仕してくれ。
おおっと、関係者かな? 箕口氏に儲け過ぎだと言っといてくれ。

463 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/27(日) 07:31:09 ID:nq5hEeFf
>>462
クオードはパーツでコロコロ音が変わったりしないのが美点なんだと思うけどな。実際あなたも

>音質の個体差はそんなに無いよ。

と書いてるのがそういうことだと思うしウオーカー爺さんも「パーツの定数が同じなら音も同じ」と喝破してたでしょう(まあこれは自分の設計を自慢してるので文字通りは受け取れないとは思うが)。

いろいろ使うと差に敏感になるのはしかたないけど全然違う,こっちはすごい,あっちは糞というのだけが「わかってる」ということではないでしょう。

464 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/27(日) 10:34:22 ID:9elmHkoV

わかってるのはリビルトの22がオリジナルの22とは音が違うって事。
それで十分なんじゃない。

確かに多少修理で違うコンデンサーや抵抗が入ってもそんなには変わらないって意味で書いたんだがすっくりパーツの違うリビルト物は直ぐにわかる。

Uはトランスも違うし音に多大な影響をする電界コンが違う。 全く別のアンプとして買えばいい。
でもあの値段出して買う香具師の気は知れん。


466 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/27(日) 20:37:55 ID:uCw8WfRM

今本屋に出ている「往年の真空管アンプ大研究」でQUADの歴代真空管アンプの比較試聴があるけど、発売された雑誌の文章では、編集と再構成によりあまり気づかないけど、現行機種は評者3人とも全くお気に召さなかったらしい。

あの試聴で使用したQUAD22とQUADUはSOUNDBOXが用意し、ドイツの再整備ではなく、良く手入れされたオリジナルらしいが、別格の音の良さだったそうで、QUAD22とUを何台も聴いている某氏も驚いたらしい。


467 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/27(日) 21:05:41 ID:K4X5n+Gu

22とUが、最高でつ!!!


468 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/28(月) 02:08:55 ID:GG+1IdFs

QCU×2+U×2の方が断然いいって。

結局よく整備されたオリジナルが良いって販売元も認めてるって事だろ。
程度の良いオリジナル持って来て目を旧型機に行かせてリビルトの方が安心して使えますしオリジナルのミントコンディションと同等ですよって売るわけだ。 でなきゃ幾ら程度が良いって言っても中古にリビルトの値段以上付けて売るのは難しいものな。


469 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/30(水) 21:08:38 ID:w8cl5Ri/
>>462
同じく旧クオードの製造器買った北欧の会社の方が上手くって安い。

これってどこですか。教えて欲しいです。


470 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/07/31(木) 04:32:43 ID:Sn1nHb7A

よい修理屋はむやみに他人に教えない,が基本だ。
素人客が増えると必ずトラブルが増えて技術レベルが下がったり最悪の場合廃業しちゃったりするから。


474 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/08/01(金) 23:32:09 ID:dFm0FSBf
>>469
教えてもいいけどスエーデンまで送るの?

日本でちゃんと治してくれるところもあるぞ。
そこの供給パーツ使って。

http://mimizun.com/log/2ch/pav/1171701565/


124 名前:くわど :03/10/15 20:13 ID:GH30dikf

再生品のクオードはオリジナルに比べてかなり音がシャープでふくよかさに欠ける
真空管がチャイナのせいかもしれない。

タマを英国製に替えると結構いいかもしれない。

http://hifi.denpark.net/1065539700.html


571 : 名無しさん@お腹いっぱい。: 2008/12/07(日) 22:00:14 ID:OGDhD9Uf [1/1回発言]

QUADUクラシックを買おうと思ってるんだが、持ってる人レポよろ

本当は往年のQUADUのオリジナルが欲しいけど、ないモノねだりしても仕方ない
それともクラシック買うくらいならまだレプリカの方がいいのか・・・?

572 : 名無しさん@お腹いっぱい。: 2008/12/07(日) 22:24:37 ID:zXsPj041 [2/2回発言]
>>571
クラッシックとフォーティと復刻記念版と有るが昔のQUAD IIにはかなわないらしいとさ。中古も20〜30万円台でQUAD22付きで買えて幸せになれるよ。

てか、目的もなくTwentyfour持ってる漏れは馬鹿だが(w
いや、逸品館にQUAD II Gold復刻記念版があるんでそれ買おうと思い先にPre買ったら、株暴落で買えなくなっちゃった(w(w(w orz...


603 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/08(木) 06:46:36 ID:X+MQ8PqI
>>571
クラッシックとフォーティと復刻記念版と有るが昔のQUAD IIには かなわないらしいとさ。中古も20〜30万円台でQUAD22付きで買えて幸せになれるよ。

それはオリジナルのGEC KT66、ムラードがついての話ですか?
オリジナルは高いし、KT66を新品で探すのであれば何もいまさら、QUADにこだわる必要はないかなあと思ってます。

真空管を新しい代替品に変えて聴いている人どうですか?


604 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/08(木) 07:03:31 ID:FAT86ynP

今の人は実際に聴いてみる前にネット情報とかで頭がいっぱいになっちゃってるからかわいそうだね。

ロシア管で鳴らしたってちゃんとQUADはQUADの音がするよ。


605 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/08(木) 12:27:59 ID:tyv4jNol
>>603
そもそも、単にKT66アンプが欲しいだけならワザワザこのスレには来ないと思うが?
QUADの音が好きだから買うんじゃないの


>>604
前半はその通りだと思うが、後半は賛同しかねる

606 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/16(金) 23:30:50 ID:z9tlAk4O

QUADが好きとか言うよりもKT-66(6L6系の球アンプ)の中で対コストが抜群にリーズナブルなのがQUADUの魅力。
クラッシックとフォーティと復刻記念版じゃ対コスト悪過ぎ。

でもなんでオリジナルのQUADUが高い?なんて言ってるの?
GECやマルコーニのKT66の新品なんてまだいっぱい有るし、、、わからん???

573 : 名無しさん@お腹いっぱい。: 2008/12/07(日) 23:46:35 ID:EV85Wj8O [1/1回発言]

レプリカもやめた方がいいよ。 パーツの品質が悪過ぎ。


574 : 名無しさん@お腹いっぱい。: 2008/12/08(月) 00:10:05 ID:PrAiliH2 [1/1回発言]
>>572-573
 やっぱオクしかないか・・・数万程度なら泣き寝入りですむレベルだけど、
数十万でオクはさすがに怖いんだよなぁ・・・レプリカ買うくらいならclassicの方がいいんかね


575 : 名無しさん@お腹いっぱい。: 2008/12/08(月) 06:40:49 ID:cVNSoOI8 [1/2回発言]

まだレプリカの方がましじゃない。


576 : 名無しさん@お腹いっぱい。: 2008/12/08(月) 08:07:02 ID:61lqE7pD [1/1回発言]
>>574
オクなんかで買うよりオーディオショップや中古販売店であるって。ググるとハイハイ堂とか引っ掛かるし。

577 : 名無しさん@お腹いっぱい。: 2008/12/08(月) 12:19:10 ID:DGo7rNQf [1/1回発言]
>>575
故障すると数ヵ月放置で、数十万の出費だよ。 新品買い直すのと同じくらいかかるから。

578 : 名無しさん@お腹いっぱい。: 2008/12/08(月) 22:14:56 ID:cVNSoOI8 [2/2回発言]

甘いなぁ。
クラシックだって中国製でトランス切れたら法外な値段と時間掛かるって以前にレス有ったでしょ。
トランス切れで¥17万だっけ。

まだオリジナルの方が部品取りやリビルトパーツ扱ってる店が多いので早く安く直るよ。

数ヵ月放置で、数十万の出費ってよっぽどまともな店知らないんだね。
ボッタのサウンドボックスでもそんなにや取らないし時間も掛からないよ。

ついでに、ハイハイ堂の商品がヤフオクよりまともとはとっても思えないけど一応保障らしきものは有るんだろうね。
物はどっこいでしょ。

売るだけの中古店より球アンプの修理とかしてるとこで買った方が良いんじゃない。
ヤフオクで買ってレストアに持って行っても知れてるでしょ。
ちゃんと診断して本当に必要な場合のみ直してくれる店も有るよ。
オリジナルならアウト切れたって¥5万も掛からず交換修理してくれるよ。
みんなよっぽど酷い店に騙されてるんだ。

http://logsoku.com/thread/toki.2ch.net/pav/1171701565/501-600

579 : 名無しさん@お腹いっぱい。: 2008/12/10(水) 21:33:55 ID:VqM32ILC [1/1回発言]

QUAD は英国製じゃないんだよね、もはや

861 :名無しさん@お腹いっぱい。:2010/06/03(木) 00:38:44 ID:osrmmdbQ

会社自体は息子が売っちゃってるんで全く別物になってるよ。
要は名前が同じってだけ。

862 :名無しさん@お腹いっぱい。:2010/06/03(木) 07:04:28 ID:of8YDidE

それを言ったらマランツだってJBLだって
タンノイだってデノンだってレヴィンソンだって
昔とは全く別の会社で名前が同じだけ。
どうしてクオードだけそんなにそれにこだわるのか。


864 :名無しさん@お腹いっぱい。:2010/06/09(水) 04:20:09 ID:SxnK4tz0

別にクオードだけに拘ってるわけじゃない。
マランツは日本製に成り下がってるし、タンノイも昔の面影は無くゴールドで終わってるし、レビンソンはただのマドリガルのブランドになっちゃってる。

どれも名前だけの会社だよ。 その証拠にこれらのメーカー品でマニアに評価されるのは昔のオリジナルの頃のだけだよ。

QUADも同様ってだけ。


520 : 名無しさん@お腹いっぱい。: 2008/09/19(金) 16:25:19 ID:ZvsFF3+G [1/3回発言]

QUADがブランド売って別の会社になってるって知らない人が居るんだ。

ESLも海外の修理サイト(業者)とかを見ると分かるけど、評価、修理等されてるのは本国製の63PROまでだよ。
以降の物は話にも出てこない。

ESLの製造機材もドイツに売られて現在修理もドイツだしね。
ESL2905に高額出して買う意味があるとは思えないなぁ。

521 : 名無しさん@お腹いっぱい。: 2008/09/19(金) 22:58:53 ID:oUeACMTE [1/1回発言]

ドイツのQUAD Musikwiedergabeが独自にやってるビジネスとQUAD本社の仕事を混同していると思う。

ESLの修理は今でもハンチンドンでできる。
ドイツの修理とどっちを選ぶかは趣味の問題
たしかに事業はIAGに買収されたがサービス部門の信頼性は前とそれほど変わらない。
いまでも33や44のパーツは普通に用立ててくれる。


522 : 名無しさん@お腹いっぱい。: 2008/09/19(金) 23:02:44 ID:ZvsFF3+G [2/3回発言]

今のQUADはQUADに有らず、ブランド売った先が勝手に作ってる。
QUAD社はALTEC同様既に潰れてます。


523 : 名無しさん@お腹いっぱい。: 2008/09/19(金) 23:15:26 ID:ZvsFF3+G [3/3回発言]

ストックの修理パーツも全部QUAD Musikwiedergabeに売却してます。
今はブランド維持の為新会社が修理再開してるだけ。
昔のESLの製造機はドイツに有ります。

中華製のスピーカー売ってる会社が本家クオード?
一時アメリカに身売りしブランド買い戻して再出発してるTANNOYと似たようなもの。
今のTANNOYとかQUADを認めるかどうかは???

526 : 名無しさん@お腹いっぱい。: 2008/09/20(土) 10:40:30 ID:cGB8ZMme [1/1回発言]

中国資本になっても、雲散霧消してしまうより遥かにいいとおも。
で、新品のESL2905なんかはどこで作ってるんだろう。やっぱ中国か?

527 : 名無しさん@お腹いっぱい。: 2008/09/20(土) 16:07:33 ID:UaZC8H/I [2/2回発言]

買収されようが中国になろうが,現に33や44のパーツを送れと言えば送ってくれる。
本体を送れば修理もしてくれる。

ずっと同族でやってるくせに修理も受け付けない国内メーカーよりは格段にまし。


528 : 名無しさん@お腹いっぱい。: 2008/09/21(日) 05:41:06 ID:RhM0w8Hy [1/1回発言]

オリジナルと全然違うパーツが来るね。

「英国QUAD社ではこのESLの部品供給をやめてしまいました」

とサウンドボックスのホームページにあるが?

ハンチンドンでもQUAD Musikwiedergabeのリビルトパーツを使うって事かな?


529 : 名無しさん@お腹いっぱい。: 2008/09/21(日) 19:11:37 ID:tXZl2xHi [1/1回発言]

もともとQUADには「オリジナルと全く同じパーツでなければダメ」という発想はない。ロスの時代(買収される前)でもごく当たり前に互換パーツを送ってきたし,そもそも新品のアンプでもロットによって全然違うパーツを使っていたりする。

「定数が同じで品質が良ければ出てくる音は同じ」というのがウォーカー爺の考え方だったと思う。

530 : 名無しさん@お腹いっぱい。: 2008/09/22(月) 05:58:51 ID:cHL9uLBS [1/2回発言]

本当にそうなら国産パーツで直せばいいんだけど、実際には違うよね。
それにステサンだったか管球王国だったかの試聴で絶賛されたのはオリジナルパーツをいいとこどりで完全復刻されたサウンドパーツの試聴用だよね。 リビルトとは全く違うアンプって事だったと思うが。

ESLの修理にしたってハーマンで直したとこ、他のユニットより先にまた壊れるって有名なんだけど。 ロッキーはどうなんだろう?


532 : 名無しさん@お腹いっぱい。: 2008/09/22(月) 23:45:43 ID:cHL9uLBS [2/2回発言]

ごめん、トラのQUADに興味無いんだ。
でも音が悪くなった理由が解るね。

http://mimizun.com/log/2ch/pav/1171701565/

402 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/05/31(土) 23:37:12 ID:uslY23IX

2年ぐらい前に出てすぐ新品で買った2クラシックの片側が真空管全部消えちゃって音が出なくなり、修理に出したら17万の見積もりなんだけどこんなもんなの?

ペアで50万だから片側25万としても高いよなあ。
一瞬新品に買い直そうかと思ったが片側だけなので修理続行。
クオードファンってみんなこんな感じでつかってるのかね〜。

真空管じゃなくてトランス関係が故障らしいけど。
クオードの小型スピーカーでおとなしく使っていたんだけど。

403 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/01(日) 00:13:27 ID:xXDUTlc6
>>402
2年前に買って定価25万の新品アンプが、修理で17万は無いと思うよ。
どうして2年前の定価に近い金額になるのか代理店のサービス部門ではなく、営業部門(あるいは購入店へ)に聞くべきでは?
そもそも使い方に問題が無かった前提だけど。


404 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/01(日) 01:03:11 ID:4mTmwsuy
>>403
ごく普通の使い方なんだけどね。
スポーカーを大音量で鳴らしたり、ヘッドホンで大音量で鳴らしたりのしなかったし、衝撃も与えていないのだけど。

ある日突然片側がならなくなった。 正規品だから修理もロッキー

405 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/01(日) 09:33:07 ID:Aw+Bs9im
>>404
ロッキーだったら、修理に出したときに普通に見積書出すでしょ?そのときに、あまりに高額な代金だったら文句をいわないとダメだよ、もう支払っちゃったんでしょ。

それとも見積書も請求しなかったのか。とにかく、その件は腑に落ちないところがある。


406 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/01(日) 10:05:28 ID:L6azOiOU

修理の前にきちんとした修理明細送ってきた記憶があるんだが。
パーツ一個の値段まで書いてあったよ

407 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/01(日) 14:40:16 ID:cKeSvh//

トランス交換ってことなのかな。それにしても高いな。
前44と606をロッキーに修理に出そうとしたら、ライフプラネットという契約会社を紹介された。そこは工賃は2台で3万弱で良心的な価格設定だと思った。


408 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/02(月) 01:12:44 ID:MITzZkDY
>>405
購入したお茶の水のオーディオ専門店から電話で見積もり金額を聞いたんだけど。
随分と高いので聞いたんだけどトランス関係とのこと。
工賃もあるからと。
純正は高いのかなあ?と。

>>407
トランスの交換みたいです。


409 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/02(月) 22:02:36 ID:7t+HwL3w

トランス交換だったら部品代だけで10万行くだろ。
あと技術料7万を高いと思うかどうかだな。


410 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/02(月) 23:46:24 ID:tYiXvxm7

真空管も交換でしょ?

411 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/03(火) 05:21:55 ID:Fw6iAmXV

2クラシック、流石中国製。
症状から察するに電源トランス切れただけでしょ。

球やそれ以外の部品は無事だと思われるけどね。
代えないと金取れないから適当に代えた事にしてってか。
¥17万は流石ボッタのロッキー面目躍如だね。

ビンテージの方のUの電源トランス壊れた時サウンドボックスで¥25000でリビルト品と交換してくれたよ。
壊れたのは次の為に巻き直しておくんだって。 おれは自分で換えたけどやって貰っても倍は無いだろ。

2クラシックの中華製の電源トランスが補修パーツとして¥10万なんてありえない値段。いいとこ2万。原価は¥1万以下だろ。

2クラシックなんておかしなの買った時点でロッキーの餌食だね。

412 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/03(火) 06:12:50 ID:JWpU9l2c

数万台作られたQUADIIとせいぜい1000台のクラシックの修理代を比較してもあまり意味はないわなあ。
そもそも原価がどうのこうの言うんならオーディオを趣味にするのが間違っていると思う。

413 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/03(火) 06:20:33 ID:Fw6iAmXV
お金持ちなんだ、精々ロッキーに御奉仕でもすれば。


414 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/03(火) 06:29:46 ID:Fw6iAmXV
>>399
ESLのノイズの原因の殆どは湿気じゃないよ。
ここでも(ESLでも)ロッキーのボッタ修理代凄いよね。

415 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/03(火) 19:58:54 ID:04AZmmr4

408です。 みなさんいろいろ情報ありがとうございます。
そもそもが高価格なもんだから部品も工賃も高いのかもしれないですね。
たしかに古い設計の英国変わりモノに手をだした授業料でしょうか。

しかも修理部品が在庫切れで1ヶ月後の修理だそうです。合計3ヵ月の入院。
痛い出費ですけど、半分じゃしょうがないので泣く泣く修理です。


418 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/06(金) 08:59:54 ID:kyTXZHHt
>>411
>ビンテージの方のUの電源トランス壊れた時サウンドボックスで¥25000で
>リビルト品と交換してくれたよ。壊れたのは次の為に巻き直しておくんだって。

最近、エナメル線と称してホルマル線使ってることがあるから、あんまり安いのは確認したほうが良くないか? 細いエナメル線はほぼ入手不可能だし、エナメル線自体の生産が減ってる。

420 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/06(金) 12:39:11 ID:hFaKf6Vy
>>418
電源トランスだから正常な電圧出れば問題無いんじゃない。
まず使えるようになることが先決だよね。
アウトプット等のオーディオトランスなら古いジャンク探して部品取りするのがいいよ。


http://mimizun.com/log/2ch/pav/1171701565/

                _イf它メミー-  ヽ、
             / {い辷彡ク―- 、 \\
            / / >=≠=ー-   \ \ヽ、
           ///   ′    ヽ ` 、\ヽ i
          / / /  l   |   l     \  l `l
          l /  / l l|   l| |l  | |l   l ト、| |
          l   ′| l|   l| |l  | |ト、  | l | l  |
           |  l| |||」|   l|`T 7 ハT | l | |  |
          |  |l kヘ 八   | |/,,斗=ミk j | !  |
             |  |l_|孑テミ\ | l〃 弋ヅ゙} ' 从  |
             |  lヘド _ゞソ       ̄  l /| |
            |  l 八 '''''  、   """" / / l  | ',
             |  {  ヽ    、_,    イ l| |   | ',
             i   |    ヽ      / | ノl     |  ',
            ,'  _i.    i,、 .`l ""´  .|-、l    |  ',
          .,',r ´.i    ,'               i     i.ヽ ',
         ,'/  i.    /   `¨'''`  '' ¨´    '、    ', ハ.',
        ,','   i  ,、ィ-‐‐  、            ト 、.  ',. i.',
        ,' i  /イ       ヽ  /        `ヽ,', l ',
       ,'. i  /          ヽ,'           ヽ i. ',
      ,' i ,'              l               ヽ ',
        i. i _i_::c::::                  _::c:::  }. ',
      r‐,'ニ ィ,、 ̄`'ヽ、.        i        , r ( `ヽ, i   ',
       i/,、         ` > 、  ノ、_,、r‐‐'"     ヽ、 ヽ,.   ',
      .i〈,ゝ、,_            ``ゝ 、             ヽ 〈    i
     | {ノ  `, >‐‐‐- 、        ``¨ヽ、       ノヽ}.   i
      .i  l r'´        `ヽ、           `ヽ,__ -‐,ノ" i i i
       i  ´i         ,、 - "ヽ,.         iゝ'./   i i.i
       .i.   '、_ , 、 ィ‐ ' ´        `ヽ,_        i /   i /
       i       ノ ゝ              `> 、     /    i /
       .i    /              ´   '、` - '    /
       '、 /            -‐-           V      /
         , ´                          `,   /
        ./     、                  ',. /
        /     ` ‐ゝ,              /-‐‐   i
     .,'        ヽ,          ,、.'´        .i
     i              ヽ     , '.          i
      |             ヽ   /               l
      |                ', ,'                |
      |                V             |
     i                  ',                  |
       ',               i              |

______________
______________


E. ESL57 純正アンプ QUADII の代わりが務まるアンプは?

1) QUAD トランジスター・アンプ : 抵抗を一本入れないとスピーカーを壊す


9 :お尋ねします:2006/11/09(木) 14:53:00 HOST:i220-109-7-124.s02.a020.ap.plala.or.jp

ESL57と別れたあと直ぐESL63が発売され試聴したが繊細さもなく緩くてヒドイかったなぁ。

やはり孤高のESL57と言いたいね。


12 :フォックス:2006/12/10(日) 00:45:53 HOST:server12.janis.or.jp

ESL57、今でも使っています。購入してから30年はたっていますが、今でも時々ならしていますが、独特の音には魅了されますね。

このスピーカーはセッティングやアンプをかなり選びますので使いこなしは難しい事がありますが、きちんとしたセッティングで定位置で聞くと引き込まれてしまいます。

まずアンプですが、QUADでは当時405を推奨していました、このアンプは通常100WですがESL57を使用する時には抵抗を一本入れて50Wにして使うように指示しています。

これはオーバーパワーを防いでESL57を壊さないための使い方です。

現在は405が不調のためLUXのBM88で鳴らしていますがオーバーパワーには神経を使います。
これで聞く音楽は小編成の室内楽などが最高です。ESL57購入当時はJBLのL26でJAZZを中心に聞いていましたが、2セット置くには部屋が狭かったのでJBLは友人の家に、、、

このスピーカーで聞く弦の音やボーカルは最高です。

15 :お尋ねします:2006/12/10(日) 18:08:36 HOST:i220-109-5-215.s02.a020.ap.plala.or.jp

ESL-2805が賞を取ったと書き込みがありましたが ちょっと聴いて来ましたがパワーも入りレンジも広く殆んど皆さん良くなったと言ってましたが過去に使用していた時の音とは違います。
現代的になっちゃいましたよ。

今ESL独特な可憐さが非常に懐かしく思い起こされます。


16 :フォックス:2006/12/11(月) 00:48:54 HOST:server12.janis.or.jp

ESLは平面放射で背面にも同じに放射しているのでバックスペースをかなり必要としますので場所を工夫するのが大変ですね。後ろから出る音をうまくコントロールして定位が合うと音に包まれるような音場感が得られます。ボーカルも結構聞けるようです。

19 :タンノイおやじ:2006/12/26(火) 00:01:06 HOST:softbank219015152123.bbtec.net

15年以上前ですが使用していました。片方がバチバチ音がして時たま火花ばみえましたので怖いので処分しました。
特にチェンバロがいい音で鳴っていたのを思い出します。ときたまヤフオクで見かけますが本当に音が出るのかどうかアヤシイので入札はしません。

20 :フォックス:2006/12/27(水) 20:50:58 HOST:server12.janis.or.jp

>片方がバチバチ音がして時たま火花ばみえました。

これは過大入力のためフィルム(ここがコンデンサースピーカーのコンデンサーの由来ですが)ショートしたためです。ショートするとフィルムが接着して火花が出ます。


私が購入した頃はESL推奨のアンプは405でしたが、405は100W出ますのでESLを使用する時は抵抗を1本入れて50Wに抑えて使うよう指示されていました。


ESLはデリケートなので過大入力は絶対に禁物です。もし修理が必要な場合は「サウンドボックス」で出来るそうですので検索して下さい。

http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/11602/1162875343/l50

2008/11/24 KM氏邸訪問記 (迎えてくれたQUAD達)


さて、昨日は、KM氏のオーディオルームに到着したところまでお話しましたが、いよいよ、たくさんのQUAD達と対面のときがやってきました。 階段を上がり、めっちゃ広いオーディオルームに入ると、KM氏が、この上なく暖かい満面の笑顔で迎えてくださいました。 まずは、本日の主役・・・・


【QUAD ESL(57)】

続いては、本日ESLをサポートしてくれるアンプたちです・・・・

まずは、プリ君


【QUADの歴代プリアンプと66CD】

手前から、前回も登場の送り出し標準機のQUAD 66CD、次の上のが22モノ、下が22のステレオ、奥後ろが33、手前が44と、歴代のQUADのプリアンプが勢揃いです。 なお、44だけは、AcousticTaoさんがお持ちいただいたものです。

何れも、非常に個性のある、粋なデザインですね。 持つなら、さりげなくリビングに、22モノのデザインが好みですね。


続いては、同じくパワーアンプ君たち

【QUADの歴代パワーアンプ】

手前から、QUAD II(16Ω)、真ん中のベージュ系のが303、その奥隣がQUAD II(8Ω)、一列奥のヒートシンクつきのが405−2となります。やはりIIのチャーミングなデザインが秀逸に思えます。

で、これらを全て240Xにて駆動します。(404のみ100V)

画像上部に2台と一番手前に1台の青いボックスが、電源の要、240Vへのステップアップトランスです。 そして、いきなり、本日のメイン構成での試聴です。


1) 66CD→22→II→ESL57の試聴から・・・・・・

何とやわらかく、暖かく、濃い音がするのでしょうか!!

すんごく、熱く、濃い音です!!

下も上も十分出ているのですが、それとは比べ物にならない中音域の充実感、艶かしさは、たまらん物がありそうです。

HiFiって何?そんなのいるの?という声が聞こえてきそうです。(^^;

2) 続いて、66CD→33→303→ESL57の試聴から・・・・・・

非常に繊細な感じが強くなり、同時に何となくカチッとした印象

ホールエコーも良く聞こえ、ボーカルやピアノの艶がなんとも言えません。自然な空間感が感じられ、ポット音が浮かぶ感じがします。

3) 続きましては、66CD→44→405−2→ESL57の試聴から・・・・・・

何となく、ハイファイ的になってきたような気がします。これまでのアンプと比べると、なんかCDみたいな感じで、艶っぽさや響きのようなものが、少し後退した感じがします。


さて、ここまで、最初からの印象では、57の表現は、一種独特の広がり感、空間感を出し、何ともやわらかに広がる印象が中心でしたが、それを改善してみましょうという事になりました。

っと、おもむろに、KM氏が引き出しから何やら取り出してきた。

【黒檀の延長足】

そして、後方にスラントした57を、おもむろに直立に起し、後ろの足の下に黒檀の延長足をかませた。 そして、試聴。

何と、何と!JAZZが前に飛んでくる!!

素晴らしく、ダイナミックに前に押し出してくる!

凄い!
これは、まさしく言いたい放題だが・・・・・・この熱い音は強烈でした!

いやはや、こんなにも違うものか!!

さて、これで、一応、一通りのアンプ郡を聞いてきたのですが、いかがでしたでしょうか。

バランスの素晴らしさからすると、σ(^^;は、33と303に惹かれますが、じっくり聞き込むには、その音の熱さを感じた44と405−2が、オーディオ的快感が感じられていいかなあ?と言ったところでしょうか。

でも、何といっても、22とIIの組み合わせは、現代の製品にはない独特の音で、その中域の濃さと艶が何とも言えませんでした。

http://mtt2.blog60.fc2.com/blog-entry-147.html


                     -――――-
                、 /        ゙:.、 ..\        
                ..*'" / / ト、     ゙:.、    \     
              -/ / /    :l ゙; ゙、        ハ:     
              / ,.イ / /    :!   ゙;      ゙;    l:     
             {/  / /{   l! l    ! ヽ  ゙、゙、  ゙、 ト    
            /   ,イ i! l {  l ! ト、__}_}  マ  \ヽ ゞ    
           /  〃./ /斗-゙;゙、 l ゙、.l `メ/}: ̄} .ハ   ヾト、 \  
           l  i! /:ト{  l__,,,ゝ、_l シ符筍ミ,イ:}  ト:}  }.}ト \ ヽ
           弋 { :{ ゝl  代豸    "~/ ,イリノ / ノ //} )) ) リ
            )人ミ、.弋トミ、  、    / {ノ /〃/ノノイ / /
               jノ} ノ代_   、.. .-乂 弋 ( {! λ(__:( / /
            γ`=彡イ } ゙ト)ト.、_     ,.ィ`ヽヽYヽヽ_゙゙)ノ弋(_
              {(__ 弋(.ζ戈ζ)ノ` ーイ,.ィ" )ノ ノソ#:`゙ヾ__ )
                        >ー - /     'i:   ! 
                  / ィ:.T/|      j    |  
                    / / / /:. ::{      |:    i    
                     i ,.-―ノ:. :.ハ     |    ..|
                 レ '{. /j/   !       !'  .  l    
                   | ,.'        |      | ..   i  
                  V       !      |    .i
                      /        |     |    .i 
                  {        |     |     |  
                     ‘.          ノ!     |   ` ヽi  
                    \._  _  /`|      ,'|      i
                     /  ̄ \    !    /       i
                      〈   / / \       /  'V    i
                 |\〈 i  / |\  /    './   .'
                   /  ハ | { ハ `´       ヽ  リ \'__
              /  /   | ! .ノ          、     \ \
              |   /    j/-‐            \       \ {
              |  /  /    {                   ヽ      V\
           __j/  {    \                '.      V{  ̄\
          /  /    ヽ       |                 '.      | >‐、\__
____厂 ̄/      }        !                  !       ヒ_  \__
____/ ̄ ̄/     i /    ヽ   /               ,'       /   V
___/    /| |    |       〉 { ` ‐- ..._    / ̄ ̄ヽ /    ,.'      `ーr_、
    /   ∧/   /       /  \      ̄'´        〈、__,.イ-- 、      }-}
_/__/ /\/ /    /  〈   /              ヽ____    > 、 ' ヽ
          / ./  /    /      {                   -、-_、    `ー(
_           ___/       ヽ ――-- .._            }-'、      \
  ヽ.  /   _/         /   \ ̄ ̄ ̄ ̄\≧‐--/\_,.  -―-'


_________

2) EAR の真空管アンプ


EAR 日本法人設立のご挨拶
http://www.youtube.com/watch?v=cn3gRGJYhJc&feature=related

EAR 2011年 New Model V12 詳細説明と音質試聴
http://www.youtube.com/watch?v=w3qhStJLDDE&feature=related
EAR 834 SPENDOR S8E .MOV
http://www.youtube.com/watch?v=E4Un-dlq5mQ

EAR 834 音質試聴
http://www.youtube.com/watch?v=ZXaauqtj2FA&feature=related

EAR代理店

輸入開始当初のEARは販売価格も安く、非常にお買い得な真空管アンプだったが、今は…

ヨシノトレーディング

EARがヨシノトレーディングを代理店として新たに日本市場に出てきた。これにより価格は以前より安くなるということです。(ハインツ&カンパニーの あくどさに呆れたのかな?)
http://www.yoshinotrading.jp/
http://www.ear-yoshino.com/products.php?catId=6

逸品館お薦めのプリメインアンプ 真空管方式
http://www.ippinkan.com/bargain/integrated_amp_tube.htm

ハインツ&カンパニー(悪名高いボッタクリ代理店)
http://www.heinz-company.jp/index.html


55 : 名無しさん@お腹いっぱい。: 2007/03/19(月) 07:44:59 ID:/QjZ7nym [1/2回発言]

ESLはアンプ次第っていう話ですが、玉系はどうなんでしょうか?
純正は玉ですが、話題のトライオードとかユニゾンRとかの相性が気になります

56 : 名無しさん@お腹いっぱい。: 2007/03/19(月) 14:34:35 ID:TSlv/83K [1/1回発言]
>>55
 EARのパラビッチーニはアンプ設計で想定しているスピーカーとして、
 ESLの初期型をあげていたのを見たとおもう。

http://logsoku.com/thread/toki.2ch.net/pav/1171701565/

投稿者:K 2009/5/11 23:58

 うちにもQUAD ESL57がありますが、EAR859,EAR864L+QUAD405-2を使用しています。

 ご存知かもしれませんが、EARのパラビッチーニは、以前QUAD ESL57を良く鳴るスピーカーと管球王国のインタビューに答えていました。 859は10年以上に渡り、トラブルフリーですので、試聴されてみてはどうでしょうか?

http://moon.ap.teacup.com/tao7637/1162.html


EAR 859・・・鬼才ティム デ パラビッチーニの設計で、EARを代表するプリメインアンプ。クロームと金メッキを使い独自の質感表現がなされている。

 QUAD ESL・・・コンデンサー式のスピーカー。ピーター・ウォーカーの設計による孤高の存在である。

 これらはK氏のお宅のオーディオ・ラインナップ。その顔ぶれを一瞥しただけで何かしら一筋縄ではいかない「こだわり」を感じさせてくれる。構成メンバーの全てが一癖あるのである。

 K氏のお宅に着いたのは夕方の5時を少しばかりまわっていた。まずはESLが目に入る。なんとパネルの色はブラック。一般的なブロンズとは違い、この色はかなりめずらしいのでは・・・受ける印象も結構違う。 そして駆動系は上記のような独自のラインナップ。この駆動系でESLがどのように鳴るのか、興味深々である。

 さて、その音の印象は・・・自然な質感の音像であるが、我が家のESLと比べるとより鮮明でその実体感が高い。 真空管アンプらしい音の表面の滑らかさや艶やかさはあるが、音の土台が実にしっかりしている。「やわ」な感じはない。その土台の堅牢さは「ソリッドステート」をも感じさせる。何かしら両者の良いとこ取りをしたような音の質感である。EARは当然ティム デ パラビッチーニの設計。ティム デ パラビッチーニの指向する音がこのEAR859には端的に表れているような気がした。

 ティム デ パラビッチーニは自宅ではQUAD ESLを使っているという。そして、雑誌のインタビューでもEARの製品と組み合わせる推奨スピーカーとしてQUAD ESLをあげている。EARとQUADはなかなか良い組合せのようである。

 この組合せによると、中高域の鮮度感は損なわれることなくクリアで透明度も充分。それでいて音像に不自然な隈取がない。

 EAR & QUADのコンビ・・・真空管アンプとコンデンサー型スピーカーとの組合せからイメージする幽玄な雰囲気よりもより地に足の着いた正確さが印象的な組合せであった。

http://moon.ap.teacup.com/tao7637/1182.html


英国のティム・デ・パラヴィチーニの設計したEAR 8L6...
papageno1121さん 2009/8/11 18:29:11

英国のティム・デ・パラヴィチーニの設計したEAR 8L6というプリメインでQUADの静電型 スピーカーESL57を鳴らしてます。これにEARのプリ、834Lを繋いだら音質向上しますか?

EARアンプの濃厚、芳醇、メロウでクリーミーな方向が大変気に入っていますが、EAR8L6は切換えスイッチでプリメインにもパワーアンプにもなるので、今はプリメインとして使っています。

ただ一般的に、別のプリを噛ませると表現に繊細さ、緻密さが加わるのは他で経験済みなので、これがEARのケースにも当てはまるのかどうか? 経験豊富なオーディオ愛好家諸氏の見解をお聞かせください。

ベストアンサーに選ばれた回答
kazumyclassさん

間違いなくワンランクあがりますね。音像が一回り大きくクッキリなり低〜高域迄の伸びが変わります。個人的にはEARのプリはシンプル過ぎて他メーカーの方が真空管らしさが出るような気がしますがEARの音が気に入ってるなら満足すると思いますよ。
回答日時:2009/8/11 21:56:48

http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1029316630

EAR861 パワーアンプ 標準価格 ¥1,280,000(税込¥1,344,000)

純三極管以上の音質と極めて高い信頼性を確保した、新開発EL519エンハンス・トライオード・モードを採用。圧倒的なドライブ力を持つシングル・プッシュプル・クラスAチューブアンプが完成。出力にはなんとクラスAで、32Wx2を確保しました。モノラル切換え用スイッチを装着し、モノブロッククラスAチューブパワーアンプとしても使用可能となり、出力はなんとクラスAで、64Wを確保することができます。

出力管:EL519(プロ)クラスAエンハンスシングルプッシュプル
最大出力:32W×2(8Ω),64W(8Ω)モノラル
サイズ:W400×D420×H150(mm), 重量:32s

http://www.heinz-company.jp/ear861.html


独特の美音を放つEARのアンプは熱狂的なファンが多く、僕もその一人かもしれない。数年前になるが新宿のダイナミック・オーディオで数台のEARを聞く機会がありEAR861のその美音には驚いた。視聴スピーカーのヨーロッパ小型スピーカーとの相性もあったのだろうが、とにかく美しいの一言。

それ以来レビンソンLNP2と合わせたらどうなるのだろう?と思っていたが過去に真空管パワーを使い失敗しているのですんなりと手が出なかった。数ヶ月前、会社近くのオーディオショップにEAR861があったので、相場よりも安いので失敗してもともと、と購入してしまった。サブとして置いてある

ガラード → ML6 → LNP2 → NO.29 →ロジャース LS5/9

に早速、NO.29をEAR861に換え視聴。

ロジャース LS5/9

http://speaker.kir.jp/rogers/ls5-9.htm

いやぁ〜マイッタ。今までこのような絶品のLS5/9を聞いたことがない。何とも繊細で甘く美しい音なのだろう。

一つ一つの音の密度感はこのパワー独特のものでありEARのパワーの中では一番「濃い」音で、とてもトランジスタのアンプでは表現出来ないかもしれない。

EARのプリアンプの組み合わせで過去何度か聞いた美音とは別物の美音でLNPとEARの良いところが両方いい感じで出ている。EARは比較的聞く機会が多かったがスピーカーとの相性で時には独特の美音が消えてしまう組み合わせもあった。チョイ聞きでは判断できないアンプである

http://more.main.jp/zakkichou01.html

僕が一番好きなオーディオ・・・スピーカーではL-300(フロアー型)、LS-5/9(ブックシェルフ)、アンプではマランツ#7(プリ)、EAR681(パワー)となるけど、これらを組み合わせても好きな音にはならないのはSS誌のベストバイと同じ、不思議なモノである。

さて、PROJECT K2のその後であるが、このスピーカー僕の好きなL-300と並ぶことの出来る唯一のスピーカーかも知れない。それほど魅力的なスピーカーは久々で、ほぼ毎日12時間以上事務所で歌い続けている。もちろんハーツなどのヴィンテージなどは時として軽くこれらのスピーカーを追い抜くが、安定度が違う。こちらの体調にかかわらず、いつも同じように歌ってくれる。音質安定度でいうとD-66000が一番かも知れないが、まるで日の丸写真で面白みに欠ける。そう言う意味ではJBL的な最後の魅力あるスピーカーであろう。

さて、最初はなかなか歌ってくれなく苦労したが、まず周りに吸収板を並べ低音の調整につづき、調子を見るためにLNPの前にML-6Lと2Lで・・・

非常に音が堅くEAR681で駆動すると、まるで別世界の色気が出てきて、

しばらくプリは6Lでと決めたは良いが、さらに欲が出てきて、どうしてもパワーアンプをラックに収めたい・・・と言うことでCELLOのパワーを持ってきた次第。ところが色気が無くなり困っているがCELLOの高域の細かな滑らかさは独特の魅力でもあり、本気で聞くときには681につなぎ換えて、ということになりそう。

http://more.main.jp/zakkichou05.html


37 :ヤフオクの詐欺師、denden95でございます。:2008/06/07(土) 16:44:45 ID:w+QT+D9P

EAR はイギリス人のティム・デ・パラビチーニが日本人スチュワーデス吉野をなんぱして、手篭めにしああげく女房にして立ち上げた管球オーディオブランドなのです。

造るやつがエロいので、音のほうもエロいんですが内部の真空管がロシア製なので、エロいアンプが台無しです。

http://mimizun.com/log/2ch/pav/1212015207/


真空管交換に向けて 2008年10月13日

あれから色々調べてEAR859の真空管交換をやってみることにしました。 EARの球交換はとにかく音が化けるとの評判にも後押しされました。まずは第一弾として出力管を交換してみようと思います。

オリジナルのEAR859は出力管はEL519という球が使用されております。 このアンプはシングルなので左右で2本。

写真でいうとちょうど丸い形状をした黒いカバーの中にあり、灯を入れるとヒーターが入ってほんのり橙色になります。EL519を抜くのにはこのカバーを先に外さなければなりません。 カバーは内側からビスで固定されているため、底蓋を外してからの作業となります。さらにカバーのビスを抜いてもシール材で管とカバーがくっついているためこれを外す必要があります。(絶縁と固定の意味があるのでしょうか?)

少しカバーをねじるようにしてやればシールがはがれ、カバーと管が分かれます。次は管頂部にハンダ付けされている線をハンダこてを使って外してやります。ここまでやってEL519がソケットから抜けます。

オリジナルのEL519は英国はCVC製でした。 外観的には異常は見られませんでしたが、14年間お疲れさまでした。

今回管交換にあたり、あと準備したのはプレートキャップです。 いちいちハンダ付けしていたら面倒なのでワンタッチで抜きさしができるキャップを取り付けました。あとは新しい(といっても古い!?)管がくるの待つだけです。

http://community.phileweb.com/mypage/entry/943/20081013/

ムラード球に替えました 2008年10月14日

EAR859の出力管を交換しました。オリジナルであるCVCのEL519からムラードの6KG6Aです。早速音だしして1時間ほどなのですが、一聴して音の変化に驚いております。まず、音の雰囲気がゴロッ変わりました。

倍音がしっかり出ており、実在感がかなりアップしました。 簡単にいえば今までのCVC球をモノクロとするとムラード球はカラーです。とにかく音の彩りが出て2ランクも3ランクも上のアンプに変えたみたいです。高域は若干刺々しさを感じますが、これは使っていくにつれて落ち着くでしょう。

これが音の第一印象です。 はじめてヴィンテージ管を経験しましたが、正直いってこれほどのものとは思っておりませんでした。これでまたしばらくは楽しめそうです♪

http://community.phileweb.com/mypage/entry/943/20081014/7699/

次の真空管は!? 2008年10月19日

電力管をムラードに替えてから少し経ちました。 替えた直後に気になった高域の硬さはなくなりました。実在感の高さ、豊かな音というのはやはり素晴らしいです。 音量を上げめにしてやると何ともいえない芳醇な音で小生の好きな女性ボーカルは絶品です。 こうなれば残りも球も変えてみようということでアンプ内部をのぞいてみました。

これはEAR859筐体内部の電圧管です。「TRIGON」 PCC88が使われておりますね。トライゴンと言えばドイツのオーディオメーカーが一番頭に浮かびますが・・・
この「TRIGON」は英国製みたい。

http://community.phileweb.com/mypage/entry/943/20081019/7847/


王者!?テレフンケン  2008年10月25日

EAR859の真空管交換もいよいよ大詰め。 電圧管を手に入れました。
テレフンケンのPCC88 ダイヤマーク入&軍用管です。EARは英国製アンプですので使用されている真空管も 英国製でした。

今回交換した球のうち、出力管はムラードで英国製なのですが この電圧管はテレフンケンなので独逸製。

はたして英国―独逸の融合はどのような音になるのか!?
明日にでも交換してみようと思います。

http://community.phileweb.com/mypage/entry/943/20081025/7957/


EAR859(改!?)完成 2008年10月27日

EAR859の真空管(PCC88)をテレフンケンに交換しました。まずは底蓋を外し、古い管を外します。 TRIGONの真空管でした。よくみると3本中1本だけ表示の大きさが違〜う

これがどういう影響を及ぼしていたかは考えないことにします(^^ゞ
次に交換するテレフンケンの真空管です。ソケットにしっかり差し込んで完成〜
この作業はカンタン、カンタン
早速音だし〜 聴いてまず一言

「音が濃い〜〜!」

「上から下まで音の芯がしっかり通り、非常に気持ちいい」

音の実在感はさらに磨きがかかり、ボーカルものはノーマルの妖艶の上を いく妖艶さ
木目もさらに整ってこのクラスのアンプとしては申し分ない表現力・・・・だと思う。。。
ただ、音が真ん中に集まりすぎる傾向があるので、スピーカーセッティングで 微調整したいと思っております。

これでアンプ内の真空管は全部交換したことになります。

長年使ってきて古くなってきているとはいえ、今までのEARは何だったのか!?
という驚きを隠せません。

カンタンに書くなら曖昧でモヤモヤしていた音でした。これがEAR859のよく言われる短所だったりしたわけです。

一般のオーディオ製品と比べればEARは生産数が少ないほうでしょうが やはり工業製品としてのアンプとしては球の選択に限度があるのは事実でしょう。ヴィンテージ管を手を出すにあたりはじめは躊躇しましたが、結果的にはEARの 真価を発揮できるようになったようになり満足しております。
設計者のティムはそれを望んだかどうか分かりませんが(^^ゞ


レス一覧


ボーカルの妖艶さに磨きがかかりましたか〜〜。

あの独特の魅力に更に磨きがかかったんですね〜〜。

もはや想像もつかんほど良さそうデス。(^^♪

byさもえど at2008-10-28 00:07



 そうですか?そんなに変わるんですね〜?私はスペア持っていないし、10年くらい真空管を換えずに使っているので、そろそ考えなくてはと思っていました。貴重な情報をありがとうございます。

 一本だけ寿命を迎えた時があり、販売店でサービスで頂いた管を着けた事がありましたが、音にとても違和感があったことがあります。管の表示が2本ずつ違い(4本のうち)、並べ替えてみたところ音がそろったことがありました。とくそう屋さんのEARの一本表示が違うのは何しら影響していんじゃないかな?なんて想像します。

byzyan at2008-10-28 08:42


古くなった球アンプは球の交換はもとよりコンデンサも物凄く効くんですよ。ケミコンは元々他の種類のコンデンサより諸特性も著しく劣る上寿命が短いのに加えて高電圧だと余計に駄目なんです。ここは奮発してフィルムコンを使うべきなんです。寿命の点でも安心出来る上に一番肝心の音が素晴らしく良くなるんですよ。と経験者は語る。

bykobaman at2008-10-28 12:44
http://community.phileweb.com/mypage/entry/943/20081027/

    |〃、 ii  川 ヾ  レ'/::::::::::〃爪::::::川::::::::||:::ヽ::::i::::::::::::i!\ \::::::::::
 ノ  ,/  |! i||  iiハ  | //::i:::::::::||:::| |i:|:::||!i::::::::::|i::::ヽ:::::|!:::::::::||:::\ \::::::
 / /ノi  | i!  |i川  | i::|:::|:::i::::::i!::| |ili:|:::||ヾヽ::::|i!:::::ヽ:::|!:::::::::||:::::\:::\:::
 //ノ i!│!| |!i |川ii  |i::!:::|:::|::::::|:::| i !ト!::| !ヾ゙i:::::|i!::::::ヽ:|!:::::::::|!::::::::\::::\
 //i! | | |_,,i,,L|ト!ilハ ||:|::::|:::|l::::||:i:| i ゙!゙ト、,i_ 'i,::!::|ii:::::::::i,:|i::::::::|!::::::::::::ヽ:::::
  /il i!| ‐''|´! | ハ!| | |i!::i:::|:::||::::|::::| !ヾ!:i`''‐i,,::::||!::::::::::||::::::::|::::::::::::::::ヽ::::
 i i!i | | | i/ / | /  ii | |ト、i:|!:::!゙!::|::::| ゙i ゙、ヾ'、 ゙、‐|、i:::::::::||:::::::|::::::::::::::::::ヽ:::
/i/|ii!//|!/!i/´i/   .|i |/ノi\i!゙、:iヽ|:::|  ヽ 'i  ! ヾi |'!ヽ::::||::::::/:::::::::::::::::::::ヽ
i i 川i!ハ/" _!   | │川 ヾ:ii ゙'∨     |    ゙ヾiヽヽ;||:::::i':::::::::::::::::::::::::
ノ ノ/リ,,,,,,二三テ=''" ヽノル |ノノヽヾ ノ  、,,,ノ,、     iヽ:::||:::::i'::::::::::::::::::::::::::::
 /   ̄ ´~~゙''''    ゙''‐- ..,,_,, ‐'    `゙ヾミッ、,,   ヽ::|::::/::::::::::::::::::::::::::::
,,イ|                i'"         `'‐='   `'|/i!:::::i::::::::::::::::::::::::
 i | :::::::ヽ::::ヽ::::::ヾ::    ゙、      〃:::::       i//::::ハ::::::::::::::::::i:::
  i i \\\\\ヽ    入       ′′′   / /:::::/:::::::::::::::::::|::::
!  | i            ,,ィノ(         :::: :    /:::::/:::::::::::::::::::/::::
i!  i i!            /i/  \             /:::::/:::::/::::::::::::/:::::
゙i!  | i          /⌒' y'⌒゙i           /::::::/::::::/::::::::::::/::::/i
 i  i ゙!         ん、,,ノ,__,,,r''          /:::::::/::::::/::::::::::::/:::://
゙、ii! ゙| i           ノ  。 `i          //:::::/:::::/::::::::::::/::::::/:::
ヾ!トl ゙iU          i     |         //::::::/::::::/::::::/:::/:::::i!::::::
 iiミ! ハ             i °  ゙、       //::::://::::/::::::/:::::/::::i::::ii::
 i!ヾ!i ゙、!         , '     |゙ヽ......,.,.,.,,,///://::://::::/::::://::::i::::リ::
 !ヽヾi  i゙、  ___,,,/      レWノ'レi/、//::/:://:/:::/::/:::ハ:i |::
、、iヾミヽ ヾ''~川リ i i゙、           "  ∨ノ / i/::///:/ .|:i i:::
! | i ヾ、゙、 ヽ、!i i|ヾ ゙、゙、゙、              /i  ,ニニ--..,,/ |! !ノ::
ヾ ! ヾ、ヽ ゙ヽi |!iヾ、ヽヽヽ              ,,!r''~      `~゙'''''ヽ、


______________


3) PX25 のシングル または パラレル・シングルアンプ

英国オーディオン社(Audion International) Silver Night PX25 Mk-II \525,000(税込)

シングル・エンド・ステレオ・パワー・アンプ
定格出力 RMS Class A(1KHz/8Ω):8W+8W

負荷インピーダンス:8Ω(4-16Ωに対応)
使用真空管:PX25 2本, 6922/E88CC 1本, 5687 1本
外形寸法:232(w) x 270(H) x 425(D) 、重量:18Kg

PX25(直熱三極管)シングルパワーアンプがMk-IIとして生まれ変わりました

数ある出力管のなかで、米国における直熱三極管の王者がウェスタン・エレクトリック300Bとすれば欧州における直熱三極管の王様は英国で生まれたPX25でしょう。PX25はその性能・音質については一部のオーディオ・ファンには良く知られており、そのすばらしい再生音は一部の自作マニアの独占物でした。

オーディオン社では現在チェコKR社で製造されている英国生まれの高性能三極管PX25がその特性を余すところなく引き出すべく、最終段にシングル動作で配置、高いレベルのリニアリティを実現しました。特性よりも音質を重視する設計思想から音楽再生に最も適した純クラスA回路により、スーパーリニアドライブで直熱三極管PX25の特性を余すところなく引き出しています。

入力段から出力段の全てにわたってNFBを全くかけていません。

配線はプリント基板から、音質重視のハード・ワイヤ方式に変更、回路には様々な改良を加え、部品の選定に当たっては長時間にわたる試聴テストを行い、電源部には高品質のポリプロピレン・バイパスコンデンサ、ブラックゲート・コンデンサ、タンタル抵抗等を採用、さらに真空管アンプにとって最も重要な部品である出力トランスはよりコアの容量の大きなものとしています。繊細で豊かな音楽再生をお約束します。

http://www.soundbox.co.jp/Audion.htm
http://www.soundbox.co.jp/Audion%20brochure1.pdf


サンバレー VP-2500SE 398,000円(税・送料込み)

・形式    PX25パラシングル  モノブロック構成 2台セット
・使用真空管 12AU7-12AU7-KR PX25パラ
・定格出力  12W(THD10%、各チャンネル)
・SPインピーダンス 4/8/16オーム
・サイズ(mm)W177×D455×H195(突起部含む), 重量(kg)  13.5kg×2台


私どもがかねてより夢描いていたPX-25のパラシングルアンプがいよいよ登場です!
回路的には初段ECC82/12AU7パラレル直結二段,PX25パラシングル・・・
即ち「オールパラレルドライブ」ともいうべき透明感と出力の両立を図ったアンプです。

PX25の魅力と実用性を最大限に引き出す為、敢えてパラシングル構成とし、音質と出力の両立を期しました。またモノーラル2台構成とすることでPX25ならでの透明感と彫りの深い音場感を最良のかたちで現実のものとしています。

ターゲットとするSPはやはり英国製。出来れば伝統的な中大型システムで極上のジョンブルトーンを引き出して欲しいと考えています。タンノイやグッドマン,ローサー,ワーフェデール・・・まさに「オールブリティシュ」な瑞々しく美しさを秘めながら何時までも聴いていたくなるような寛ぎのサウンドを約束してくれるアンプです。

http://www.kit-ya.jp/product_info.php?cPath=86_87&products_id=477
http://www.kit-ya.jp/product_info.php?cPath=86_87&products_id=484


ヒノオーディオ HK-PS25New ¥580,000

PX25パラシングルステレオパワーアンプ。
重心が低く厚みのある音。スピーカーの制動能力も高くしっかりとした音です。
帯域も広く15〜50.000Hz、出力:12W+12Wとハイパワーです。
パーツも高音質なものを使用しています。トランスは特注TANGOトランスを採用。

http://www.hino-audio.co.jp/04/04_set.html

サウンドパーツ

PX25シングルステレオパワーアンプ ¥288000
PX25プッシュプル…4球独立DC点火フィラメント/ドライバートランス仕様 ¥400000

三極管シングルアンプはまるで300Bだけが王者であるかのように云われていますが、経験者ほど300Bは球の寿命を優先して「音」は犠牲にした部分があるのを知っています。 そのひとつはホールトーン優先で低域が軽いこと…フィラメント電力を抑えた球が持つ宿命です

一方PX25は最近まで高信頼レプリカ球が作られず、その素晴らしさは一部ファンが伝えるのみでした

創業からの10年間は特に欧州球中心の販売実績を持つサウンドパーツ
300Bの音質に不足する部分の克服に苦労を重ねたからこそPX25は三極管の魅力が一杯…と考えます

芯の強い低域と高域の冴え…はホールトーン優先の米国球とは一味異なる素晴らしいもの

http://www5.ocn.ne.jp/~sound/
http://www5.ocn.ne.jp/~sound/prodct.html


カトレア KR PX-25
http://www.cattlea.jp/product/?no=11


手作り真空管アンプ工房Valves' World 
PX25シングル トランス結合アンプ・300B/PX25コンパチ トランス結合アンプ
http://tomo.fine.to/V.World/gallery.html

オデオ PX25ツインモノラールパワーアンプ
http://www.odeo-co.co.jp/sub5.htm


_________

欧州の真空管(PX25とDA30属)
http://www5b.biglobe.ne.jp/~tritium/px25.htm

英国版300Bとも言われる大変エレガントな球、PX25/VR40

300Bの中低域のはりだし感やケバの立った音触感とはまるで異なる超微粒子のカシミアタッチ。どこまでもキメ細やかで透明感のある、むしろVT-62的な煌びやかさが大変印象的です。これでUSAのビッグウーハを鳴らそうとは全く思いませんが、

アキシオム, タンノイ, ソナス・ファベール, QUAD, アコラボ, B&W・・・

ひとことでいうとヨーロッパ系のSPを貴婦人のように鳴らしたくなります。

http://www.kit-ya.jp/blog/index.php?eid=2461


マルコニ・オスラムPX25アンプ 2010/2/3(水)

 ◎写真はマルコニ・オスラムのPX25を使ったアンプの外観とシャシー裏の組み立て状況

今日は欧州系英国の球を使ったアンプについて語ってみよう。今日の主人公は1927年中頃にもてはやされたPX25と言う球で、いまでもその栄冠は揺るぎない。ちょうどその時代はアメリカRCA系UX-250と時期を同じくしていた両横綱とでも言える両者であった。しかし両者にはお国柄とも言える、同じオーディオにあっても思想が異なる。

 アメリカでの使われ方はこの’250をdoublep-pで使った例が多くあるのに対し方や欧州ではシングルかp-p程度だ、勿論それぞれのパワーの違いもあろうが。 '250を好む方にはパンチの効いたジャズ系?を趣向するようにも見受けられるが、PX25を好む方にはクラシックやムード音楽を好む方が多いように感じる。

 PX25は当時でも非常に完成度が高く、これはUX-250にも言えることで、オーディオ界においては今でも貴重な高値の花的存在である。

 PX25の生みの親マルコーニ・オスラム・バルブは1919年イギリス空軍(勿論海軍でも使われていたが)の依頼でオスラムでは新型真空管タイプCに続いてタイプD(主にフィラメント電圧の改良)を開発、これを機にマルコーニ無線電信会社とジェネラル・エレクトリック・カンパニー(GEC)の合併によって設立されたと言われてる、が私も最近まではその辺の事情は知らなかった。前出のQUADUの球も全てGECであり、同じ球でも今の球とGECのそれでは値段に10倍の違いがある。

 PX25の人気は一体どこに違いがあるか?

音質の違い、爽やかさ、音の柔らかさ?等など上げられるが、最も違う点がある。それは球の効率だ。

所謂フィラメント電力ー出力特性だ!

 因みにPX25の場合はEf:4v,If:2A(8w)に対してUX-250の場合はEf:7.5v,If:1.25A(9.375W)だ。

PX25の場合は出力が5.9Wだから 5.9÷8=0.7375  
これに対するUX-250のそれは4.6÷9.375=0.4901であり、その差は歴然としてるのだ。

 昔からよく言われているように欧州の球には開発の根底からポリシーに違いがあると言い聞かされていたのが、これだったのか!

私は 今でもPX4とPX25の両者は愛用しているが、PX25等は秋葉原で買うとしたら2本で18万円はとられる、

特性もそうだが値段から見ても宝物だ!

http://blogs.yahoo.co.jp/kiyo19371122/8023955.html


歐洲 PX25 真空管 2008/07/31

PX25の各種同等管

 左から
PX25旧型(OSRAM),
PX25(MARCONI),
DET5(MARCONI),
PX25新型(GEC),
PP5/400(MAZDA)

です。 (PX4のところでも説明しましたが、OSRAM、MARCONI、GECは、それぞれMOV社のサブブランド名で、製造も全てMOVが行っていました。 上記の表示も余り意味は有りません。)

 PX25は、米国の250発売から数年後(一般には1932年と言われていますが、もう1〜2年早かったかも)に登場したMOVのオーディオ用大型3極出力管です。 プレート損失も250と同じ25W(PX4の2倍強)ですが、その完成度と使いやすさでは、250を凌ぐ存在でした。

 左のPX25旧型は、発売当初(1931〜1932年頃)のタイプで、ベースは1920年代のMOV社の旧型をそのまま使用しています。 また、MAZDA社と同じようにガラスの頂部に真空管の型番をプリントしていたのもこの時代の特徴の一つです。(PX4の最初期の物も同様です。)

 右のPX25ナス管と比べますと、電極等のパーツは共通ですが、細部は少し異なり、特にグリッド部分は非常に緻密に仕上がっています。 右のPX25ナス管は、数年後登場した一般に良く知られたPX25旧型タイプです。 ベースもご覧のようにMOV社の新型ベース(このベースはGT管が登場するまで使用されました)に切り替わっています。 また、ゲッタも新型の物に代わっています。

 なお、PX25は軍用にも多く使用されていました。 この場合、PX25と言う名称は使用せず、NR47または、VR40の各コード番号を記入して軍に納入されました。 (NR、VRは、それぞれ英国海軍および空軍用受信管のコード記号です)

 次のDET5は、PX25から派生した送信管バージョンです。 プレート損失は、同じく25Wですが、プレート電圧は、MAX 600Vとなっています。 構造的には、送信管らしくプレートからのリード線をガラスステム下部から直接引き出しています。 また、グリッドの支持も2本のガラスサポート材を介して両側から(PX25は片側のみ)固定するようになっています。
 ただ、これらの改良は、より高い周波数帯での使用を前提としたもので、オーディオ周波数帯では差違はなく、PX25として当然使用できます。 なお、軍用管としてのナンバーは、NT40(NTは、英国海軍用送信管のコード記号)です。

 次のPX25新型管は、1940年頃に登場する改良版です。 最大の改良点は、プレート損失を30Wに強化したことでしょう。 また、プレート電圧もMAX 500V となり、当然最大出力もアップしています。 外観的には、MOV独特の通称ドームタイプです。 構造的には、能率を高めるためか、補助グリッドが有り、内部でプレートに接続されております。 また、上下のマイカ板により各電極をしっかりサポートする構造となり、耐震性はかなり向上しています。

 なお、PX25は、PX4と異なりナス管からいきなりドーム管に移行したようで、STタイプの球は、存在しなかったようです。

 最後は、MAZDAのPP5/400で、特性的にはPX25とほとんど同じです。 発売時期は、PX25より若干早かったようです。
 MAZDAは、比較的早くから絶縁材にマイカを採用していますが、まだこの時代はST管の時代のように積極的に電極を支持する使用法ではなく、ご覧の様に各電極の支柱(ピラー)の間隔を一定に保つ為のものでした。 外観は、PP3/250(PX4系参照)同様ガラス部分の頂部がやや扁平なナス管形状ですが、PP3/250よりかなり大型の真空管です。

 なお、MAZDA社は、PX25の新型管(ドーム管)に相当するタイプは、どうやら生産しなかったようです。 新型管に関して、他社からのOEM品も余り見かけたことがありません。(ただ、PP3/250に関しては、新型管として、MullardからOEM品(ACO44と同じ)の供給を受けておりました。)

http://tw.myblog.yahoo.com/ayu65228/article?mid=-2&next=300&l=a&fid=8

幻の真空管「テスラのPX25」〜2010年02月06日


我が家のオーディオ・システムのメインは何といってもスピーカーの「アキシオム80」。

そして、このSPを駆動しているのは真空管アンプ「PX25」。                       

先日、アンプともどもあの定評ある真空管WE300Bと入れ替えて聴いてみたが、やっぱりイギリスのSPには同じ国の真空管が相性がいいみたいで、音の繊細さが違う。 改めてこの真空管が失くなると我が家のシステムは根底から崩壊してしまうとつくづく思い知らされた。

「命よりも大切な」というとちょっと大げさだが、この真空管「PX25」は1950年代の製造なので現在出回っているのはごくわずか。そして我が家のストックはいまのところ使用中の2本を除いて1本。

真空管はどんなにいい音が出ても所詮は消耗品、いくつまで長生きできるかサッパリ見当がつかないが、せめて毎日安心して聴けるようにストックをもっと十分確保して安全圏に入っておきたいもの。


PX25の代替菅が現在でも作られているという:

「ご存じかも知れませんが、現行管で推薦できるのはチェコのKRのPX-25です。

値段はビンテージとあまり変わらない高価な真空管ですが、KRはベルリンの壁が崩壊する前は、TESLAの研究所でした。チェコとスロバキアが分離独立して後、真空管メーカーとして再生されましたから、KRのPX25はTESLAのPX25の発展型と言えます。」

すぐに教えてもらった「URL」へアクセスすると値段は65,000円〔ペア:半年間の保証付き)と近代菅にしてはちょっと高いがとにかく、これでどんなに長時間聴いても球の供給が途切れる心配はしなくてよいのが分かったのは非常に大きな収穫。
これからは「枕を高くして寝られる〜」。

http://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/8f46df89e9e3c7d485e659928433f53d


幻の真空管「テスラのPX25」にすっかりトチ狂ってしまった自分。

左が「テスラRD27AS」で右がオークションで表示の「テスラRD25A」。形状が直筒型とナス型の違いがあり、製造年代もナス型の方が古い。PX25系で音が良いとされているのはもちろんナス型。

一般的に真空管は1950年代以前が全盛期で製造年代が古ければ古いほど音が良いとされているが、この場合はどうだろうか。

ネットを通じて出品者に質問。「RD25Aと型番にありますが、PX25A(DA30)とは違うのですね?」

「PX25」と「PX25A(別名DA30)」の両者は姿格好はよく似ているが、規格は大違いで似て非なるもの、バイアスが違うので差し替えが利かないし、もしPX25A同等菅だとアンプを根本から作り替えないといけないのでその点を確認。

すぐに返事が来て「RD25AはPX25と同等菅でRD27ASとも互換性があります、PX25Aとは違います」と明快な返事。

同じテスラなのに「ふくよかな余韻」とでも言うべきか、ウットリするようなピアノの音に思わず聴き惚れてしまった。明らかに今回購入したRD25Aナス菅の方が一枚上だった。

http://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/b6363adf030de15223793e4928eec1f9


PX25は周知のとおり英国製で、およそ60年ほど前の古典菅。アメリカ生まれのWE300Bと並び称され、音がいいとされる三極管である。一緒に試聴したMさんは、300BよりもPX25のほうが好きだとおっしゃる。いかにも英国風の奥ゆかしさがあって音楽性が豊かとのこと。

ただし、やや中低域が薄くてチェロの響きが今一歩とのことで、この辺は湯布院のAさんからもこれまで再三再四指摘を受けており、ず〜っと前から自分の悩みの種である。繊細な表現力が特徴とされるPX25の場合、独特の色彩感を持つテスラの音楽的表現力はGECやオスラムの銘柄を凌ぐと評価されているが、まさにそれを実感している。

つい先日も、湯布院のAさんとPX25真空管の聴き比べをしたところ微妙な音色の肌合いなどで圧倒的にテスラに軍配が上がった。

http://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/c/efca4d25974b323a3217e344a4edabfa


オーディオ談義〜「真空管PX25とWE300Bの聴き比べ」 2010年07月28日

今年の1月にオークションで落札した真空管アンプ「PX25シングル」はひどい代物だった。左右のレベルの音がマチマチだし、ブ〜ンというハム音がするしと、もうアタマを抱えっぱなし。オークションの品物を購入する以上、博打はある程度覚悟の上だったが残念なことに期待ハズレだった。

しかし、使ってある出力トランスがオルトフォンのカートリッジで一世を風靡したあのデンマークの「JS社」製のもので「素性がいい」のは疑いを容れないのでなんとしても生かしたいところ。「全面改修をお願いします。」と、M崎さんに全幅の信頼を寄せて2週間ほど前に預けていたアンプがようやく手元に戻ってくる。

その間は手持ちの真空管アンプWE300Bで代用していたわけだが、いよいよ両者の全面対決が実現するので胸がワクワク。

PX25(イギリス)は欧州を代表する出力菅、片やWE300B(オールド)はアメリカを代表する銘菅。

マニアの間でも優劣の論議が果てしない夢の対決〜。


さ〜て、ちょっと早めにお見えになったM崎さん、出来上がってきたアンプを聴く前に、WE300Bのアンプのほうでまず試聴。

テスト盤はM崎さんの所望で内田光子さんが弾くベートーヴェンのピアノソナタ31番〔作品110)の第三楽章。終り際に強烈な低音が入っている。

ひとしきり聴いた後、いよいよ全面改修を施したPX25のアンプに入れ替え。結線を済ませてスイッチ・オン。「アキシオム80」ユニットにピタリと耳をくっつけてハム音を確認するもかすかなサーッという音。完璧、合格。見事なまでに治っている。

 次に音出し。これまで聴いたことがないような澄んだ音が部屋中に広がっていく。


「素晴らしい!いやあ、こんな音が聴きたかったんです」と感激のあまり思わず口に出た。

「どこをどんな風に変えたんですか?」

「このアンプはどうもわけのわからない人が作ったみたいで、ちょっと回路がお粗末だったね。まず部品を全部バラしたうえで、最短距離で結線、部品をシャーシからできるだけ離す、シンプルな回路、アース一点主義といったところかな。測定器を見ながらハム音を最小に抑えるだけで3日間ほどかかってしんどかったよ。」

そして両管の試聴結果については?

「やはりPX25のほうがクラシック向きだな。内田光子さんが目をつむって瞑想しながら弾いてる感じがするが、

300Bの方は目をはっきり見開いて演奏してる印象。ジャズとかポピュラーを聴くのなら出番が回ってくるくらいかな」


まったく同感だった。伝統あるイギリスのお国柄を偲ばせる奥ゆかしくて渋い、それでいて芯と艶のあるPX25のサウンドに改めて敬服。やはりクラシックを聴くのならイングリッシュ・サウンドで決まりとの感を深くした。

ふと、今年の3月末に福岡で聴かせてもらったS木さん宅での音を思い出した。老練なイギリス人が作ったとされる世界で2セットしかないアンプとアキシオム80との組み合わせだったが、あの素直で抜けのいい音にせまる勢い。

こうなると次から次に聴きたくなる。次の試聴盤はベートーヴェンの後期弦楽四重奏曲12番。演奏はもちろんアルバン・ベルク・カルテット。

「ネット情報ではアルバン・ベルクの演奏は高音がキンキンしているといって大変評判が良くない難しいソースだが、こうして聴いてみると全然うるさくないなあ」

「ベートーヴェン後期の弦楽四重奏曲群はあまりの完璧な出来栄えに、後世の作曲家たちが手も足も出ないと嘆いたそうですね」

「うん、これに匹敵するのはバルトークの作品くらいだと言われてるけど、ちょっととっつきにくいよね。たしかバルトークは餓死したんだっけ」

「そうです。在世中にまったく評価されず貧窮を極めたそうです。まあ、ホンモノの芸術家とはそんなものでしょう。一方、在世中に評価されて境遇に恵まれた人は後世に名は遺らないとおおかた相場は決まってます。神様はじつに公平でよくしたものです。」

雑談はさておき、これからずっとこんな音で聴けるなんてと、まるで夢のような毎日が始まりそうだが、これまでの経験からするといつも聴き込んでいく内に何らかの不満が出てくる。早くオーディオを卒業して音楽に専念したいのは山々で今度こそはと思うのだが・・・。

http://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/f8d04fd42e63119f31a401f0d9b35ef0


           / 乃了   `ヽ  ヽ∨∧ヽ \`、
              //_/7 ′     ハ `、〈〈_ノ ノ   ヽヽ
       r,ニY/」 ′〃   , ' l| ト、 l l ̄l「`、   | ハ
       __〉イ〃 ,  /, l   / ,イ!} |リ 八 ヽ |ハ
       〈 rク// ,′ ,'/l‖ ,' /厶‐十ナ/}小、ヽ ∨/  、
    , -ァ7イ {  l   |l ハ ト、 { l /ィ乏f千ァ l |ヽ}_ノ   、、 `、
  // 〃l ハ  、 レイ下丶、j′'ヾ゙ジ  // rヘ川 U ヽ ヽ
//   {l { い、、\V,ィf赤       //  ,ィ|l |  ト、 \
{_/    ヾ \/ ヽ\ヾ`ー'′       { !  仆//  ,′ | ヽ  ヽ
         ノ{ {  八_〉、   ` , - ァ  ゝ, ' V ハl /   ハ }   \
      , -‐'´/ハ 、 { |lヽ、      ∠ニ-V リ / /  ∨
  ,.|ヽ .ヽヽ、ヽ| ,'  ,..-,, `ヽ''-''-'、 __ヾ  ,,. -‐ V"´ __ `ヽ、_ ,
r''".| ヽヽ _,.´,, ',´´        `ヽ、'   ,.. - ''"´   ``ヽ 、`ヽ、ィ
|  ,|  川ヽ、/ /ト-;:::、        u丶 '´         .....ヽ、 i  /l
| ハ  |! j/ ./::`:::::、                        .:::r::、::.ヽ レ'  |
   ヽヽヽ .、 i   : : : : : : : : : : : : u: :/   、: 。: : . . .  . : : : : : ': : : :|    k   
    ヽヽヽヽ、ヽυ : : : : : : : : : : :, :'´: : : : : :ヽ : : : : : j : : : : : : : : : : :,'r;;=;;、  \
     \\ヽ ヽ、: : : :υ: : , : : : : : : : : : : : : : : : : : ι: : : : : : : : ιl L;;;ノ    \
      | l! ヽ、ヽ、--‐ '´: : :     : : : : : : : : :`: ヽ、、_:_:_:_:.: :j'´}:::::::::::::::::...   ┌――--,
、        ヽv-、.ヽ ヽ   ,,,_   ゜        : : : : : : : : : : : :υ,' .i   ,\::::::::      /
  `ヽ 、   丿 ヽゝ,, ::' "´        . . . . . . . . . .: : : : : : : : : :/ ,'.   ' ̄ \::::r';;ヾ /
     ``ヽl. |   y \          ``''''     . :-、、: : : ,' ,'.、     ̄ ̄ :::ヾソ ,'
        ヽヽ  ト、 `` フ                 : :ヽ-く ,'  ヽ、  __    _,(,,,,,,,,,..--
: : : : : .     ヽ、|!: :`‐‐': : :                。 : : : :\ u  ,,,ι- ''"´´
: : : : : : : .      ,,,.. -- ーー-、 __             : : :,, -‐''´


ESL57 純正アンプ QUAD II は5極管KT66を使ったプッシュプルで、使っている部品も当時の安物ばかりなんですね。

5極管プッシュプル・アンプより直熱三極管を使ったシングル・アンプの方が音質が遥かに良いのは常識でしょう。 大昔の一般大衆向け安物アンプだった QUAD 22 + QUADU はもうあきらめて 3極管 PX25 のシングル・アンプ か パラレル・シングルアンプにしておくのが正解でしょうね。 新品で、価格もQUADUより安いし。

EAR も悪くはないのですが、使っている部品や真空管はQUADU同様やはり安物ですね。 販売値段が今の半額にならなければちょっとね。真空管を高級品に換えなければ良い音にならないですしね。



03. 2012年2月27日 21:08:28 : MiKEdq2F3Q

F. 真空管アンプの音質は何で決まるのか?

アンプの音質に構成部品がどの程度関与してるのであろうか?

この問題は,昔から数多く議論されてきました.これらの議論をかいつまんで述べると,

最も影響が大きいのは出力トランス.次は出力管.

従って,この2者で音質はほぼ決定されると言っても間違いないでしょう.その割合が判明しているわけではありませんが,感覚的には95%と言ったところでしょう.

つまり,ラジオ用のトランスではラジオの音しかでないと言うことです.特性の悪い駄球では,結局NFのお世話にならなければまともな音は出ず,いくら頑張っても高が知れています.

真空管は我々では何ともできませんが,トランスは使い方で多少は融通が利きます.シングル用では流す電流を定格電流より小さくする,少なくとも半分以下にし,出力レベルも定格の2〜3割に止めるとかなり改善できます.プッシュプルではアンバランス電流を可能な限る少なくすることです.ただし,この手が通じるのは国産のみです.外国製の中には,どうにもならない物が結構あります.特に,普及品は要注意です.国外では2〜30ドルの普及品が,国内では1万数千円になっていたり,中には3万円近い物までありますので,値段では特性は解りません.


残りのわずかな5%は何になるでしょう.前置増幅段の球と回路位な物でしょう.


ここでの回路は通常のハイインピーダンスCR結合か,カソードフォロアのようなローインピーダンスの差が考えられます.そして,そこで使われる球による変化ですが,相当に良いモニタースピーカと注意深い試聴がなければなかなか分かりません.無理な?音作りをしたスピーカでは判別不能ではないでしょうか.まあ,その程度の差と考えるべきでしょう.

段間コンデンサーを変えたくらいで,と言っても容量は時定数と共に利いてきますので,これは別の問題でありますが,コンデンサーの種類によって音がそれほど変わるはずはありません.

容量が変わる=時定数が変わる,これはとんでもなく音質を変えます.
当たり前でしょう!基本的な交流理論です.いわば,設計段階で問題のある物は論外です!

ましてや,線材やハンダで音が変わるなどは,気違い沙汰と言うべきでしょう.
誰が考えたって,コンセントで音が変わりますか????
はハはハは・・・・バッカジャナイ!!

こんなところで無駄な出費をするくらいならば,その資金を本当によいトランスへ回すべきです.あるいは,本当によい真空管を購入すべきです.

http://triodeamp.web5.jp/talk/quality.html

シングル方式とプッシュプル方式の音の違い

Q : takemm67さん

真空管アンプで、シングル方式とプッシュプル方式とでは、同じ型番の真空管を使用してもその音質が変わると思いますが、何故なのでしょうか? 以前、製作した「6V6」プッシュプルアンプの音質が、シングルアンプよりつまらない音でしたので、ガッカリした経験を持っています。 (そのプッシュプルアンプは、ラビンゲンアンプの回路を利用した、「PK分割」の位相反転(アルテック型)で、自己バイアス方式なんですが・・・。)

なお、参考に添付した写真は、止むを得ず「6L6G」に差し替えたものです。この場合は、逆に、シングルアンプでは潤いのなかった「6L6」アンプが、プッシュプルアンプにすると結構いい音になり、上記「6V6」より、良かったのです。・・・理由が、良くわかりません。^^;

A : kieros2005さん

真空管そのものの差よりも回路差が大きいと思います。

1.シングル(A級)に対して、プッシュプルはたいてB級(A級にもできる)ですので、パワーが4倍ほどになります。そのダイナミックレンジの拡大はメリットです。

2.シングル用出力トランスと、プッシュプル用トランスは構造が違います。


真空管アンプの音質の大半は出力トランスで決まるでしょう。

シングル用はプレート直流電流がながれトランス鉄心が磁化されてしまうので、低域のインダクタンスが大きく取れません。これは低域再生能力のデメリットです。プッシュプル用はプレート電流が互いに逆向きに流れるために鉄心が磁化されませんので、低域再生限界が広いのです。


3.プッシュプルのB級では波形の上下を別々に増幅して張り合わせる形ですので、継ぎ目に歪が出やすいことがありますが、A級は継ぎ目がありませんので、波形伝送が素直です。これはパワーの少なさを補って余りあるメリットです。

4.真空管もメーカーによって電極構造が違いますから、特性もかなり違います。まあ、とりあえず互換性があるぐらいに考えておくべきでしょう。

5.さらに負帰還の量がかなり特性差を生み出します。周波数特性、ダンピングファクタ、SN比など、別物のようにかわります。

PK分割という位相反転方式は安定性は高いのですが、その真空管段は増幅しませんので、パワー段のドライブが大変です。相当大きな入力電圧を入れなくてはなりません。ムラード方なら増幅率がとれますから有利です。
さらに、自己バイアスではカソードに抵抗を入れる分、パワー損失が出ます。できればマイナス電源を用意して固定バイアスで駆動したほうが良いでしょう。

真空管アンプのあれこれを書きましたが、実はアンプとスピーカーの組み合わせでも大きく音質が変わります。アンプがスピーカーインピーダンスの影響を受けやすい回路形式だと、アンプ単独では特性が決まらず、スピーカーを接続してやっと決まるので、使うスピーカーで駆動状態が変わるという厄介な性質があります。

最終的には耳で聴いて評価すると言いますが、それも実は当てになりません。人間の耳は高性能ですがいいかげんです。

鋭敏なときと鈍感なときがあります。プラシーボ効果などでいいはずだと頭で判断すると良く聴こえるというデタラメさがあります。こうして泥沼にはまり込むのです。:2010/12/9 11:13:40
.
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1351721528

カンノ製作所 KB300 モノパワーアンプ×2台


カンノ製作所 KB300 が当社試聴室のリファレンス真空管パワーアンプになります。2台で当時の定価\196万、非常に珍品です。

本機の回路は米国WE ウエスタンエレクトリック(株)の流用です。

出力管300Bは勿論WEの300Bで、WE1985年のカンノ製作所保管分です。

6SN7−INTR-300B真空管−OUTTRのシンプルなモノです。

入力はXLR/RCAで、入力VRがあるため、プリアンプを必要としません。スピーカーターミナルには、WBT社大型バインディングポスト型を採用しています。

しかしそのパーツ、配線技術などは格段の違いがあります。

本機は、故永沼課長全盛期の作品です。

北九州市の菅野製作所(株)の会長で居られた故菅野省三氏が、自分の音楽の趣味のため資材、私財を投入し、昭和30年台に、当時としては珍しい電子顕微鏡!!までをを購入し、米国WE ウエスタンエレクトリック(株) の真空管アンプ類を分解し、音の秘密がコア材のパーマロイにあることを発見されます。

石にも目があるように、金属にも目があります。金属結晶の分子列配合です。石の目にそって鏨(タガネ)を入れると、僅かな力で石は目に沿って割れます。TVなどでも石切場で見られたことと思います。昔の方はどのようにして金属の目を見つけるのか?

それは光線の縞に答えがあります。同じパーマロイ厚板から切断しても、組み方が違えば同じ音にはなりません。
そんなことはない!!と言われる方も多いですが、事実、組み手が変われば音は変わります。それは長い熟練と経験と音楽に対する造指の上に完成します。


残念ですが、カンノ製作所の超熟練の永沼課長が鬼籍に入られ、カンノ製作所にこれと同じ物を組める方は居られなくなりました。音の空間、静けさ、倍音、突発的な広ダイナミックレンジなど、生の演奏が持つ独特な雰囲気を、カンノアンプは再生します。

勿論8W位ですから、何でも鳴るわけではありません。オールドの16オーム仕様のSPは最高に鳴ります。オートグラフ、ハーツフィルド、パラゴン、A5などです。最高の至福の時間を貴方に与えます。貴方のそばに置きたいアンプです。

http://www.auduo-1.com/casa_007.html

定価\196万のカンノ製作所KB300と次の廉価300Bアンプの違いはトランスと300Bの品質の差でしょうね:


トライオード TRV-A300SE 標準価格¥160,000(税別)

■最大出力:8W+8W(8Ω)

■使用真空管:300B/A級シングル

試聴は、ウィーンアコースティックT3Gと出来たばかりのAIRBOW SA8400/Specialの組合せで行った。

ウィーンアコースティックT3G
音圧レベル 91dB
http://www.ippinkan.com/vieneracoustics_t3g-b.htm

このモデルはTRV-35SEと同じ12万円だが、シングルで出力が低い。でも音質は、比較にならないほど素晴らしいと思う!

出力は8Wと低いが、通常家庭で音楽を聴くためなら十分だ。それに、私はこのアンプが「シングル」だから音が良いと考える。なぜなら、シングル出力とプッシュプル出力では、比較にならないほど「トランスの設計の難しさやコスト」が違うからだ。それは、過去に音質研究のために真空管アンプを作っていたとき思い知らされている。

シングル出力のトランスは、安物でも結構いい音がする物があるのにプッシュプルのトランスで「これはいい!」と感じたのは数えるほどしかない。一つの信号をそのまま変換するシングルトランスに比べ、プッシュ側とプル側の二つを一つにまとめて出力するプッシュプルトランスに要求される「精度」は、比較にならないのだ。

その上、プッシュ側のとプル側の動作が完全にシンメトリーになっていないと中高域に濁りを生じて透明感が出にくかったり、音が硬くなったりする。しかし、真空管を選別したり経年変化で動作点がずれてゆく真空管をメンテナンスして回路を完全なシンメトリー動作にするのは、至難の業だ。そんな理由からか、過去を振り返っても「音の良いプッシュプル真空管アンプ」は、非常に少ないように思う。

中低域の力感やパワーは、あっても「透明度」や「高域のヌケの良さ」を実現したトランスは非常に少ない。サンスイやラックスが、アンプメーカーとして名を上げられたのは、彼らの作る「プッシュプルトランス」が非常に優秀で、音が良かったからなのだろうと思う。それが証拠かどうかはわからないが、ラックスの「OY型トランス」などは、今聞いても素晴らしい特性を彷彿とさせるほど透明度が高く、音のにじみがない。最新のトランジスターアンプにまさるとも劣らないほど素晴らしい透明感とレンジの広さを感じることが出来る。

A300SEの音質は、それらの名器を彷彿とさせるほど透明度が高く、自然だ。安物の真空管アンプにありがちな、ボケた音ではない。スッキリ透明で、それでいて優しく、エコー感が心地よい。う〜ん、これはやられた!最新のCDとスピーカーの「持ち味」を損なわず「潤い」を与えるために、このアンプに投資する16万円は、嘘のように安い。


TRV-A300SEの出力は、8W+8W。 比べるべきは、300Bのシングルアンプ。

以前、私はシルバーナイト300Bをチューンナップして24万円程度で販売していたが、TRV-A300SEは、そのアンプと同等以上の音質だと思う。たぶんトランスがシルバーナイト300Bよりも優秀だからだろう。

パートリッジのトランスを使っていた、逸品館オリジナルのMINIWATT 300Bと比べると、さすがに低域の厚みが足りないけれど、それはこの価格、このサイズのアンプの限界だから仕方ないとあきらめもつく。それに今さらパートリッジのトランスなんて手に入らない。少なくとも同じ300Bシングルなら大阪の某販売店オリジナル?で売られていた50万円程度の300Bシングルアンプよりは、格段に音が良いことは保証できる。

使用されている300Bは、チャイナ(中国)球らしいが、チャイナの300Bは、選別すれば音はかなりいける。でも、ウエスタンの300Bに球を換装したら・・・、アンプは16万円なのに、球にさらに10万円近く投資しなければならないけれど、もっと良くなるに違いない。そして、ウェスタンを聞いたが最後・・・、元には戻れなくなるだろう。


____________


トライオード VP-300BD

標準価格¥278,000(税別)

■最大出力:21W+21W(8Ω)

■使用真空管:300B/A級パラシングル

続いて、VP-300BDを聞いてみた。、ウォーミングアップが完全に終わった段階でもTRV-A300Bほどの清々しいまでの透明感には至らない。やはり、出力管を2球(プッシュプルでもパラシングルでも)以上使ってシングルと同じような透明度を出すのは難しいのだろうか?

やはり、さんざん真空管アンプを嬲って実験した経験から、ハイパワーと音質の両立には、送信管のような巨大な球をシングルで使うか(電圧が高く危険、音のために命を捧げたくはない)あるいは、完全に対称動作となるように真空管、トランス、回路を完璧に測定、選定して「完全なるシンメトリー」の状態にするしかないと実感する。

とは言え、プッシュプルよりは、パラシングルの方が濁りは少なくなるから、その点ではこのアンプは有利だ。中高域のほんの僅かな、透明度の低下と引き替えに出力が8Wから21Wに増えて、音質的には失ったものばかりなのだろうか?

そうではない。このアンプの真骨頂は、中高域の透明度にあるのではない。中域の厚みとエネルギー感、低域の力感が半端じゃない。真空管アンプとは、思えないほど力強くウーファーを押してくる。低域のリズム感が心地よい!シンバルの切れ味も良い!ドシリとしたピラミッド型の安定した、安心感のある、体に響いてくるようなサウンドは、重低音が必要な交響曲、あるいはパンチが必要なJAZZやROCKに向いているとさえ思えるほどだ。

TRV-A300SE は小編成のクラシック(室内楽)や弾き語りのボーカル、スローなJAZZやバラードに最適だが、組み合わせるシステムや聴き方によっては大編成では厚みが足りなくなるかも知れないけれど、VP-300BDならそんな心配はいらない。直熱3極管らしい、良くできた300Bのアンプらしい、地を這うような低音管が出る。それを承知でパラシングルを選ぶなら、その期待をこのアンプは裏切らないだろう。

大地を悠々と流れる、大河のようなそんなイメージの音質だ。そして、TRV-A300Bは、高原の渓流、そんな清々しく透明で瑞々しいサウンドだ。 いっそ両方買って、気分や音楽に合わせて繋ぎ変えるという贅沢な楽しみも許されるくらいの価格なのがとてもありがたいと思った。

http://www.ippinkan.com/triode_trv-a300se.htm


日本ではちょっと神格化された感もあるWE300Bですが、あまりにも有名が上に、批判的な意見もよくみかける真空管ですね。ただ、いかに優れた真空管といえども、アンプに組み込まれて初めて音が出る訳です。よく300Bの音質は・・云々のコメントを見かけますが、アンプは真空管だけで音質が決まる訳では無いという当たり前の事に注意する必要があるんじゃないかと感じます。同じ真空管を使っていてもアンプが違えば相当に音は違って来ます。ただ、300Bに関しては何台か聴いたことはありますが、比較的、似通った印象を持った記憶があります。そういう意味ではかなり個性の強い真空管かも知れません。

MelodyのH300Bの印象も過去に聞いた300Bを使用したアンプと大きく異なるものではないですね。ただ、現代の真空管アンプらしく、ハイスピードで十分にレンジの広いスッキリとした音です。その中にも独特の響きの深さ、透明感のある可憐な高域の表現に300Bらしさを個人的には感じました。ただ、このあたりの表現はシングルアンプには共通する部分でもありますので、どこまでが300Bによる表現なのかは微妙な感じです。

どちらにしてもH300Bは独特の魅力に満ちたアンプです。この個性に魅せられると、ちょっと抜け出せない方が多いのも納得できます。300Bがお好きな方はシングルに限るとおっしゃる方が多いのですが、個人的にはMelodyのモノブロック300Bプッシュプルのパワーアンプにはびっくりしました。

まるで地の底から湧き上がってくるかのような低音と、その幽玄とした響きは別世界でした。生演奏では絶対に聴けない音なのですが、オーディオの面白さを痛感させられます。

僕はどちらかというと原音再生派ではなく、自分が納得できれば良しとするタイプですのでいくつかの好きな傾向の音があります。その中の一つに300Bシングルの音は含まれます。じゃあ300Bシングルならどのアンプでも良いのかとはいえば、そうじゃないところがオーディオの面白さであり、悩ましいところですね。

http://blog.beans-sound.com/?eid=157118


Melody H300B定価 \420,000(税込)

タイプ 300Bシングル・プリメインアンプ

使用真空管 300Bx2、6SL7GTx2、6SN7GTx2、5AR4x1

出力 8W+8W

サイズ 430(W)x185(H)x380(D)mm 重量 28kg


Melody SHW300B 定価 \294,000(1台/税込)

タイプ 300Bプッシュプル・モノブロック・パワーアンプ

使用真空管 300Bx2、6SL7GTx1、6SN7GTx2

出力 28W+28W

サイズ 285(W)x185(H)x275(D)mm 重量 18kg

http://www.e-staff-net.com/price/melody/melody_products/shw300b/shw300b.html

Melody M300BP 定価 \367,500(1台/税込)

タイプ 300Bプッシュプル・モノブロック・パワーアンプ

使用真空管 300Bx2、6SN7GTx2

出力 28W+28W

サイズ 290(W)x215(H)x480(D)mm

シングルアンプとは別世界の300Bプッシュプルです。その地の底から湧き上がってくるような深い響きはリスナーを幽玄の世界へと導きます。あたかも音楽が、神秘的な力を手にいれたかのようです。300Bの新たな世界をご堪能ください。

http://www.trn-japan.com/Melody_Power.html

__________
__________

                   ,... -――-- 、
               /         ,イ^\
            /  /        ´ ̄`ヽ、
              /   |        /  、 、 ヽヽ
           '   /! /イ /! ,イ,ハ !  } ', ',ヽ ',
            |   / ! /!/|_/_l/ ||ノ {| イ  | ム、} |
            |  /| |/ {! リ ル ̄{!  }!/、|  }  |/,イ
            | / | i; |下赱オヽ   ,ィ、 } / , j/
            | ∧{!   | ///     tテ {/l/ /
           ;'/  ム  ‘,      , // /{/ イ
            / {   }   }     っ  イ |l/ i
            イ |   |   |> _ ,... イ/ /| } ム
         /| |_l_,..|!  |   |__ ,.イ / j! |  ム
          /ィ| | 、.   |  {    _ ,: | { ̄`ヽ、 }
       /  | |  `ヽリ /r‐ '´    |/     ∨
       ,   | {    /イ        |       }
       {,ノ  Y!  /              |
      /   ヾ!          ∨、     {
      ,         ,           }ム
    /..       ;:: /    .:,::.    | }     i
   ゞ::'         , {   ゞ::'     ;' > -―- 、!
   人      / 八           / /      {
      r  ._ /   \      / /       i
     j!   }      ` ー ´ ,:'  ,
     {    ',             /  |       i
     |     、}             /    !       ',
     ',   ',        ,'    |       ',
:\    、    ', 、       ,       ',       }ヽ
:::::´`ヽ、  ,    ', i}     j!      {.         ,
/    \',    ',        j!      ',        ', }
         ヽ   ヽ      j!
        ヽ    ゙、     |           ':,       ', }
         }    ヽ   |         ',      ,
         |      ‘, !          l、        , i
         {     } | ム         j!ム      {
、            マ{ ', } ト、} { i         jヽム       ',`ヽ、
 \        `ゝ}ハ、ヽ |             /  }  ,     } つ`マ
   `ヽ、       ヽ.   {        , '     ',    ',`  ̄´

G. 伝説のアンティーク・アンプの音の秘密

管球プリアンプ、Marantz#7は古今の名器とされる多種多様なオーディオ機器の中でも、今日のワイドレンジなソースにも十分以上に対応するだけでなく、近年の機器にない豊かな音楽性を備えた名器中の名器とされ、未だに50年以上も前に作られた中古品が高値で取引されています。

私が考える#7の美点は何よりも抜けの良い、明るく暖かで上質な音質であること、躍動感あふれる豊かな中低音であり、底抜けのダイナミックレンジにも驚かされます。一言で言えば#7は音楽のあらゆる相反する要素、例えば繊細さー彫りの深いある種の線の太さ、暖色―寒色の多種多様な美しい音色、静―動のコントラスト等々を一つに兼ね備えているということです。

そして驚くべき事は、この優れた#7が米国で発売されたのが、1958年、今からおよそ60年も前の出来事であり、世にステレオのLPが発表され市場に出てから2年も経過していない時期であったという事で、そのステレオ初期にこのような優れた完成度の高い工業製品が生まれたことにも畏怖の念を禁じえません。


何故、Marantz#7が単なるヴィンテージ機器の枠を超え、未だに銘機足り得るのかを考察してみたいと思います。

もちろんその最大の要素は奇才と言われた、ソウル・B・マランツによる優れた回路設計による物である事は論を待たないでしょう。特に抜きん出ているのは、前段のフォノイコライザーだと言われていて、回路の安定度を重視する立場からは在り得ない設計と様々に解説されてきたのですが、一度あの生き生きとした再生音を聴いてしまうと、#7以後のこれを越えようとする様々な機種のフォノイコライザーの試みが果たして成功したのだろうか、と思わざるを得ないのです。

そして60年代後半より日本の著名な各メーカもこの#7を意識して、同様の回路も試みたのですが#7ほどの名声を勝ち得なかった事実を考察すると、単に回路だけが優れていたわけではない事にも思い至ります。

これは自作真空管アンプマニアであれば、自明の事実なのですが、当時の米国製の個々の部品の持つ優れた個性も最終的な音質に大きく寄与していると言えるのです。

例えば、カップリングに使われているコンデンサー、名高いスプローグのバンブルビー、ブラックビューティ、アーレン・ブラッドレイのソリッドカーボン抵抗はすでに生産も中止され入手も難しくなっていますが、未だにNOS品を求めるマニアがいるのも如何にこれらのパーツに魅力にあふれているかの傍証と言えると思います。

もちろん、例えば何故、ABのソリッドカーボン抵抗が高抵抗の箇所に使われて好ましいのかは、定性的には語られてきました。例えば、抵抗体となるカーボンの純度が極めて高いからだ、あるいは構造上、L成分を含まないからだと。

これはコンデンサーの世界にも言えることで、初段のカソードのパスコンとして当時の銀タンタル(湿式タンタル)に敵うコンデンサーはないのですが、残念なことにその原因について定性的に語る事はできてもそれらの部品の持つ特性を物理的に、定量的に解析し、聴感特性と関連付けるのは、たとえ最新の測定手法を駆使したとしても至難の業であるというのが、現時点での到達点なのです。

そうであるならば、オーディオ機器開発に関わる我々のなすべき責務は、貪欲に優れた音質のパーツを求めて実際に機器に組み込み、自らの聴感と感性を最大限に磨きあげ、ここにその部品の良否の判断の基準を求める事なのではないでしょうか。

http://www.spec-corp.co.jp/message/index.html


マランツ7 ブラックビューティー160P 2011/5/11(水)

マランツ7は、コンデンサーをブラックビューティーの160Pに換えたという。かつて持っていたマランツ7はオリジナルのコンデンサーがついていたが、どうも実力を出していなかったと思うようになっていたのである。きっかけはLeakアンプのコンデンサーを交換するようになってからである。英国製オイルコンで交換したLeakアンプは、以前ブログで書いたように、別物と思えるような音でなってくれた。あのマッキンやマランツも、コンデンサーを交換したら、どんな音でなったのだろうかと、そのとき以来考えていた。

ちなみに、彼の交換前のコンデンサーはビタミンQであった。そのときの音は、悪くはないけれど、あれほど定評のあるマランツ7、これぐらいなのだろうかと思っていた。

さて聴いた。私の持っていったGoodmans Maximが朗々となったのである。 ネットワークをオイルコンに換えたものと換えないものとの違いも、はっきりと分かる。換えたほうが、音も強くつやがある。

ブラックビューティー160Pでの、コンデンサーの交換。正解だな。マランツ7が生き返ったように感じた。

何度も云ってきましたが、コンデンサーはアンプの心臓です。いや血管かな。 どっちでもいい、最重要であるといいたいのです。友人は手馴れた人だから、自分でコンデンサーの交換をしました。ブラックビューティー160Pの交換部品だけで、9万ほどの出費だったそうです。 まあ、それ以上の価値があります。あれだけ音が変わるなら、安いものです。

トランスを除けば、音に一番の影響を与えるものは、コンデンサーです。コンデンサーに比べれば、真空管による音の違いは小さなものです。

http://blogs.yahoo.co.jp/gakuyujp/62439897.html


マランツの#7のカップリングコンデンサー

ブラックビューティーが使われているなら問題はないが他のコンデンサーの場合は良く知っている人に相談するといい。そのほか何か新しい部品に換わっているかどうかはハンダを見て確認し、新しいハンダがあれば業者に説明を求める。 なかなかよい音のマランツ#7は見つからないがオリジナル・マランツの音を聴いてしまうとその美しい音の虜になる

さて、レプリカ#7はどうだろう?

じつは初期のレプリカ#7を1年半くらい所有していた。とても良くできていて欠点らしい欠点はないのだが、強いて言えば、大音量になると音が団子状態になる。しかし値段を考えると、とてもこの値段では手に入らない音質だと想う。真空管の差し替えだけでも音がずいぶん違うので良質のECC83で試してほしい


これはメーカーの保証外なのでやってはいけないがレプリカのカップリング・コンデンサーをブラック・ビューティに換えた人がいたが何の不満点も見つからないほど音が激変した。こうなるとセレンを付けてほしかったが、そこまではさすがに改造しなかった。下手なオリジナルのマランツ#7を購入するのだったらレプリカをお勧めする

http://more.main.jp/maramtz.html

僕はマランツ#7オリジナルを入手するまでは、マランツ#7と同じ回路で、パーツを最新にしたプリアンプを使っていた。音には満足していた。最強だと思っていた。はっきり言って、この音に満足し、アーレン・ブラッドレーのソリッド抵抗や、ブラック・ビューティやバンプルビーのコンデンサを馬鹿にしていた。

しかし、オリジナルマランツ#7を入手して、レプリカは知らないが、オリジナル#7と比べると、何ともギラギラした悪い意味で艶っぽい音である事に気が付いた。パーツの性能は上がっているのだろうが、50年以上昔に作られたマランツ#7の音には、言葉では言い表せない味が有る。これは、今となっては旧式の、アーレン・ブラッドレーのソリッド抵抗に、バンプルビーのオイルペーパーコンデンサ、それにセレン整流器だからこそ出る音なのであろう。

http://www.korngold.jp/blog/


マランツ#7やマッキントッシュのプリアンプのカップリングコンデンサーはスプラーグのバンブルビーを採用している。このコンデンサーのお陰でマランツ、マッキンも世界のトップクラスの音作りに影響を与えているのは言い過ぎではない、

ではブラックピティーとバンブルビーとの音の違いをマランツを使って比較試聴してみた、

正直な話音は歴然と差が出たが同じスプラーグであるから音色的には似たような感じだがバンブルビーはもっと深く味がありコクのある音に変わる。ワインで例えるなら安いワインと高級ワインの違いである。この違いには私も驚いたがもう良質なバンブルビーは手に入らないと思う、もし手に入れる事が出来たのなら入念にチェックしてから使用してほしい

http://www.kit-ya.jp/etc/club/audio/y-018.html


バンブールビーってのはカラーコード時代のブラックビューティを楽器屋が勝手に付けた呼称。ここ10数年前から言い出したこと。 昔から正式名称はずっとブラックビューティですし構造中身一切変わってません。

http://toki.2ch.net/test/read.cgi/pav/1296269023/


私が真空管アンプのメンテナンスを依頼している、懇意にしているビンテージオーディオショップに聞いてみました。(そのお店は、真空管専門です)

マランツの#7の回路図、今の精度のパーツでつくったら、発振してしまうのは有名ですね。

元の状態にしたとしても安心とは言い切れないそうです。したがって、メンテナンスは非常に難しいそうです。

http://rasenkan.blog.so-net.ne.jp/2005-05-14


有名どころのビンテージでいうと、マランツの#7あたりは、動作が非常に不安定なアンプなうえ、音質の多くの部分を好ましい音質のパーツの選択によるチューンナップに頼っている部分があるので、本来の音質で鳴らせている人は殆どいないでしょう。

RSコンポーネンツあたりで売っているような、今のパーツじゃ直せないんですよ。(というわけで、普通の中古業者では治せない。)

私が好きなQUADも、絶対買ってはいけない QUAD II の中古の見分け方、などもあるのですが、公に教えることはしていません。パーツを持っていないので、電源コンデンサの過剰容量の修理が多いですね。容量アップ → 音質アップと考える能天気な人につける薬はないですが^^; 球の寿命は確実に縮みます。

http://tonoji.seesaa.net/article/6407714.html

レプリカのパワーで有名なのはマッキン(MC275)とマランツ(#8・#9)でしょうが、何れもレプリカを企画するに当たり、特にトランスの質を確保できるかが大問題となったようです。 で、両社ともご苦労されたようですが(トランス以外の回路では、マランツは非常にオリジナルに忠実、マッキンは多少デフォルメしています)、

ただ、当時と異なり、トランスの質を完全に往年のものと合わせることは、難しかったように仄聞します。


それが音にでているか(往年の音を再現できているか)…。

残念ながら…、というのが大方の意見のように思います。

http://jbbs.livedoor.jp/bbs/lite/read.cgi/music/11602/1110765266/


マランツ、マッキントッシュの中古品・レプリカの音はオリジナルとは全く違う


ビンテージ系の機器は、ヤフオクによる個人売買ではリスキーのため、信頼の置ける専門ショップ、またはメンテナンス工房からの購入が妥当である。

ビンテージの名器、マランツの#7/#9やマッキントッシュのC22/MC275、JBLのSG520/SE400Sなど、人によって、その音質評価に著しく差が出るのは、機器のコンディションによって、次元が異なるほど「良し悪し」に差が出るからである。

ビンテージを愛用するならば、きっちりとメンテナンスされた機器をチョイスするのが大前提だ。

http://blogs.yahoo.co.jp/namechan9999/archive/2011/7/6

Vintage Audioについての幾つかの誤解 


さて、皆さんは10年使い続けた家電製品が初期性能を維持していると思いますか?

数年ぶりに押入れから出した、電熱器。やっぱり、使えるかどうか、不安ですよね?

普通は、劣化していると思うでしょう。


たとえ未使用で良い環境で保存されていたとしても、経年変化により電解コンデンサは容量抜けしますし、実際に使用されたものは、熱によりソリッド抵抗は抵抗値が倍くらいになり、オイルコンデンサやフィルムコンデンサの類も一部の高級品以外は耐圧が劣化し、動作中にDC漏れを起こすようになります。真空管アンプのアウトプットトランスの断線だって珍しくありません。

プッシュプルアンプは、片側の巻線が切れていても、音が出ます。(比較的メジャーなあるアンプ、OPTの断線率が非常に高いのですが、それを扱っていたある業者、そのことを全く知らなかったそうです。音が出てるかどうか程度のチェックしかしていないからですね。当然、客も故障に気づいていないのです。)

もし、Vintage Audioに興味がある人は、必ず、これらを、“本来あるべき形”に修繕してから、音を聴いて欲しいのです。だって、故障品がどんな音をだしているかなんて、興味ないでしょう?

金銭的理由、技術的理由、どちらでもいいけど、Vintage Audio機器を正常な状態に戻すことが出来ないのならば、手を出さないほうが良いです。 本来あるべき形 これも、ちょっと難しいです。世の中に、まともに修理が出来る人が、殆どいないからです。私も出来ません。

技術もそうですが、パーツのストックがありません。秋葉原やRSコンポーネンツの通信販売では、音響的に充分な性能の補修部品がそろわないのです。もちろん、いいかげんな代替部品では、”本来あるべき姿” とは、音質的に言い難い。

往年のハイファイ機器と呼ばれたものは、多くのものが、今聞いても、ちゃんとハイファイの音が出ます。当時の資料を見ても、欧州のFM放送は高域15KHzを保証していました。レコード会社間の特性アップ競争だって、すさまじいものがあります。性能に対する要求は非常にシビアだったのです。

私は、雑誌類のVintage Audioのレビューで、高域のレンジの狭さとか、音が甘いが。といっているレビューの多くが、本来の性能を発揮出来ていない物を聞いているからではないかと疑っています。

当時は、ハイファイオーディオが花形産業だった時代ですから、大企業が研究費を出し、博士号を持つ一流の科学者が音声増幅回路の研究・改良に心血を注いだ時期でもあります。現在のオカルト系オーディオメーカー等とは比較にならない位には科学的に開発されています。

Vintage Hifi機器から、ノスタルジックな音と形容される音が出ていた場合、かなりの確率で本来の性能を維持していない。と、考えても良いと思っています。最近のオーディオ雑誌では、無責任にビンテージオーディオ機器を紹介しているものもあり、非常に危険だと思います。

http://rasenkan.blog.so-net.ne.jp/2005-05-27

                                           ,. -―._====>ミ'ヽ、
                                        ,.ィ,. -‐''二 ̄  ___   `゙'(
                                         //x‐''"´ ァ‐''"´_二ニ-――=-ミ、
                                     /':/,.ィ´ / >'"/       _
                                    / / イ////,.イ ,.-‐ァ'"´ ̄,.ィ"´ ̄
                                 _z=/ :////=,/ // ̄/フTメ==、_,.イ´   _,. -‐
                               // Y /// /-ノ とテ斧ミメx、  `Х ,.ィ''"´
                                  レ'/ Y :/ /イ:/´。``':ミテメミト/ /   u  ,.ィ
                                   /´/ノ:/, ' .l{   :::::::::::ヾ(゙///      ,.l /
                      _              /// 、_リ     :::::::::::::::....     /,.ィ!
                    ,. -‐''"´  ``ヽ         /(ノ7            ,; :::::::::::..  / xく l!ノ
               ,. '"           \ ,.-‐=ァ==ァ':l/'.    __  、   ::::::::::o'´xェ;-‐''" l!/
            ,,. '"      _,.          Y  ./ ,.ィ/.とノ     ヾヽ.ヽ    ::::::::::ヾヾミメ,_,.ノl!_
           ,. '"    u  /         ヽ、(   {:l/ ./l      、 ヾ,、}    ::::::::::::.Yi芽.l-‐|
        ,. '"  _,.っ,,.__o゚ノ            ヽ`゙'ー--‐'".:::::l         ノ'       ::::::::ノ'"}lメ! ,レ
    ,. ,. -‐''"´ -::r=:、:.、  ``丶、      u     ヽ.   / .:::::::l、   ι´´   _     ::::U '゙’-ィ-/
 ,. ' イ    /::::::::::゙'':´::::::::..                ヽ./  ..:::::::::>:..、      ´u (( ̄``ヽ=ァニ二イ/,ィ
'"/     : : :: : : : : : : : : :                              `゙' ァ,.、 _  ゞ_,.-‐'ア´__ノ__ノ ノ
/                                            /´// / ̄/ / / ̄(/ //
                                    ´``ヽ、   l、:l l /  / / // //_/// ,
                     _,.:==    _____   __ `丶 \l l :/ / // ///  / /,.イ /
   ι                u'´       (ノ ̄ ̄フ‐'"´ ̄    ̄``丶 、゙ ‐- l.,l_l //l { / / l !(
            u                     ,. ィ''´               `丶、 `ヽ、Y :l l iヾ
                            /             ι       ヽ、 ヾ、 l ! !〃
                              , '         u              ....-\: ヽl / / l
、ij               ι           /                       ..:::::::::::::ヽ_j./ / l
::::ヽ、                  ,..:::::                               :::::::ヽ:(;;;':)/ /
::::::::::\               ...:::::::::::                           ...:::::::::::゙'´:! /



04. 2012年2月28日 22:11:58 : MiKEdq2F3Q


H. ESL57用純正アンプ QUAD II で他のスピーカーを鳴らすと

昔、オーディオ評論家の第一人者だった青木周三さんが当時これ以上はあり得ない最高の装置として音楽評論家 宇野功芳さんに推薦し、宇野さんがそれ以来50年間ずっと使い続けている装置

プリアンプ : 米マランツ♯7

パワーアンプ : 英クォードU型モノーラル用2台


スピーカー

トゥイーター : 英ワーフェデールスーパー3
ウーファー : 英ワーフェデールスーパー15
スコーカー : 英グッドマンのAXIOM80

エンクロージャー : テレビ音響製9立方フィートマルチホール型

ターンテーブル:トーレンス=TD126MK111
トーンアーム:SME3012
カートリッジ:シュアー=ウルトラ500


青木周三

分割の良すぎる音より、演奏会場の一番いい席で聴こえる音、実演に近い音の方が良い

マランツとマッキントッシュの真空管式パワーアンプは音が硬くて音楽を聴くのには向かない。メインアンプは QUADII以外には考えられない

AXIOM80 はJBL の30cmウーハーと組み合わせて、大型のエンクロージャーに入れると真価を発揮する。

宇野功芳

最新の機器は情報量が多すぎる

上記のアンプとスピーカーは いずれもモノーラル時代あるいはステレオ初期の名品である。 今のものに比べると、周波数レンジは狭いし分解能も悪いが、中音域の美しさ、豊かさ、気品は最高で、使用年数は実に五十年を超える。 もちろん、一生使い続けるつもりだ。

他のプリアンプと聴き比べたが、マランツ♯7の音は冷たい位の気品が他のプリアンプとはまるで違う。 清水の舞台から飛び降りるつもりで買ったが、それが正解だった

QUAD II の音質の暖かさと柔らかさは無類である

QUAD II をQUAD のトランジスター・アンプに変えると、最初は楽器の細部のニュアンスが良く聞き取れて愉しめたが、すぐにうるさくなってしまう。 QUAD IIの暗く沈んだ音は何時間聴いても飽きない、疲れない。


上の装置の音質を10 とするとタンノイでは最高級アンプを使ったがせいぜい 3 か 4 程度の音しか出なかった。山中敬三さんもこれには驚いておられた。


ESL63は音質自体は良いのだがエネルギー不足で失格


___________

要するに、オーディオ評論家の宇野功芳さんは仕事上、自宅のマンションの6畳のリスニングルームで毎日6時間、7時間 大音量で音楽を聴かなければならないので、以下の条件を満たす機器しか使えないという事でしょう:


クラシックしか聴かない
リスニングルームは6畳
疲れる音は ×
音楽の陰影が巧く表現できないと ×
低音が出て、スケールが大きな音で、音場感も良くないと ×
楽器の音色が正確に再現できないと ×
故障が多いものは ×

即ち、

音が硬いトランジスター・アンプ や マランツ・マッキントッシュの真空管式パワーアンプは ×

故障が多いマランツの真空管式パワーアンプは ×

低音が出ない小型スピーカーや QUAD の静電型スピーカーは ×

クラシック音楽の陰影が表現できないJBLやアルテックやマッキントッシュのスピーカーは ×

従って、QUAD II型アンプ と ワーフェデールかグッドマンの 3 way スピーカー以外は最初から対象外になってしまうのですね。

ESL63 専用のCDプレーヤー Quad CD 66 の分解能が極端に悪かったのと同様、オリジナルの QUAD IIも音がボケています。ESL の分解能が極端に高かったので、ESLから ホールトーンを出す為に、わざわざ そういう仕様にしたのです。普通のダイナミック型スピーカに使うと比類なく柔らかくて暖かい雰囲気が出ますが、典型的な Lo-Fi の音になります。


                          >     ̄ ̄ ̄ > `丶、
                          ´         (
                       ´      /              \
                            /                      ヽ
                           / / /    /     /          ヽ:   ',,,
                        ' / /    /      / //     :|      : :   ;、、
                    / |/ / :/  /     .:/ //    :|     |: :  |  、
                 /  / /    /   :/ .:/ //   / ;|     |: i  |、 |
                 |  ,′:'  :│    :/ .:/ //    : /:|: |     |: i  | 、|  
                 /   /  i  : |  |ーイ .:/      \  |: ;     | : :   |  、
              |   / / |│ :│  | /  ://  /// ̄:|メ|     |八 !|  、
                //∨|八i |  | ヒ|乂 /// イ弐示く |     :j: : : . '.
                ///: : i: : : :i i  │∠ : イ//   弋少 刈    //: : :八: :\
                /{:八: : :i/: :八: ∨|八|  |/ :j         `` /    /: : :/ ハ :  \
              /   /: :\ \ \ : : \\////  〈| .  ////// /   / : :  / } : | 、ヽ
               / : : : : \ \ \: :从⌒             ∠/ ///: / ノ.: :リ 〉: 〉
         /   人 : : :  -=ニ二 ̄}川 >、  ` ' ニつ    ∠ -匕 /´ ̄ ̄ ̄`Y: :{/: /
         {   { 厂      . : { ⌒  \  u 1 |    イ///: : : .____   人: :\/
         ':   ∨} _: : : : 二二  ))))) |  \_    -=≦⌒ く_: : /: : : : : : :_:): ///// >
              ∨} _: : : : ::::::::::::: ノ         |、((////:::::::::::////:::::::::)) ))))>
              (:::::::((:::. -‐…・・・  ´        u ` ー−-- .((((::::(((>>
             ( ;;;;;;;;;> /             ヽ  /         ヽ(( >>
.              (:::::: ,′   し            u            '.((
              ((:::i         ` ー- .   \           {   | >>
               :: |                 |        八    |:::::::>>))
              (:: |   `              しu           \  |((::::::::::>
              (: |    ヽ  ´                          \ |(::::::::)
               ((|            1    `ヽ                \::::::>
               :::|   ,′U        し   |   :.′               :.
.                  i  ′            | |   i            ..:.:::::.. 、   '.
.                 i                u   i       :.:.:r::.,.:.:.    i
                  l   i   ..:.:.::::..、          i    |    、::ゝ.:.:ノ  
                :.   i   :.:r';:):::: u         八    し          ′
                 :.     、 ゝ..:.::ノ  u        ′丶              . '
             :.      丶.       し     . '     丶.        . イ

________________

1) タンノイ と QUAD II を組み合わせると

TANNOYの中でも珍しいシステムが入荷しましたので、ご紹介致します。

12インチモニターシルバー搭載のスピーカーシステム「Landsdown」です。

「Landsdown」は1954〜61年頃まで製造されていたようです。1958年までが12インチのモニターシルバー、それ以降はモニターレッドが搭載されていましたが、今回はモニターシルバー搭載モデルです。当時の12インチ搭載モデルの中では最高級タイプです。(下記を参照下さい)

1956年のHiFi Years Bookでは。。。

・Tannoy Autograph(15in) £150.3
・Tannoy GRF(15in) £116.10
・Tannoy York(15in) £71.8
・Tannoy Landsdown(12in) £68.5


1960年のHiFi Years Bookでは。。。

・Tannoy Chatworth U(12in) £49.15
・Tannoy Canterbury(12in) £43.15
・Tannoy Landsdown(12in) £75
・Tannoy York(12in) £66
・Tannoy York(15in) £75
・Tannoy GRF(15in) £122
・Tannoy Autograph(15in) £165

写真をご覧頂くとわかりますが、丁度TANNOY AutographやGRFを半分にした様な、ロータイプです。スピーカーの高さって、試聴ポイント(通常は椅子に座って耳の位置)より下にユニットがくる様な設計のスピーカーシステムは基本的に家庭用となりますので、このモデルも家庭用高級タイプになります。また、キャビネットの構造は、バスレフタイプとなります。

結構勘違いされている方が多いと思うのですが、通常英国では家庭用スピーカーシステムとしては大型でも12インチ搭載モデルを使用していました。Tannoy AutographやGRFなどはある意味特殊用途で大きな広間などにおく場合に使われていました。その場合はキャビネットの構造もバックロードホーン型を採用しています。一般的な部屋の広さでスピーカーシステムからリスナーまでの距離が近い場合は、低域がリニアに出る、バスレフ型か密閉型なのです。

余計なお話しですが、モニター(検聴用)スピーカーにバックロードホーン型なんて存在しないのです。低音域のリニアリティを求めるなら、バスレフ型か密閉型なんです。Tannoy AutographやGRFなどバックロードホーン型は家庭用PAに位置付けられます。スケール感や音場感には優れますが、リニアリティは無理な要求なのです。Tannoy AutographやGRFはメーカーのフラッグシップモデルだから良いと言うのは間違いです。リスナーの用途に応じて機材は選択するべきです。

だから、一般の家庭での音楽鑑賞用としてはTANNOYであればこの「Landsdown」が最も高級であり適当だと思います。そしてモノラル(1本)で使用する場合は、やはりモニターシルバーが良いですね。モニターレッドが悪い訳ではないのですが・・・


TANNOYという会社は世の中の流行りに敏感なメーカーだと思います。一般的には1958年にステレオが始まったと同時に、モニターレッドにモデルチェンジしますが、モニターレッドはステレオ再生に最適化されたエネルギーバランスになる訳です。だから、逆にモノラル1本で使用する場合はモニターシルバーの方がバランスがいいのです。


組合わせるパワーアンプは、QUADUではありませんよ。 通常はLEAK TL-12plusあたりが適当です。


TANNOYにQUADUという組み合わせが国内では常識化されていますが、QUADUはESL専用アンプと考える方が普通でしょう。ESLはコンデンサー型スピーカーでその発音構造から考えても(勿論試聴しても)わかりますが、繊細ではあるけどダイナミック型スピーカーと比較すれば全くエネルギーバランスが異なります。

スピーカーとアンプの組み合わせでは、それぞれのメリットとデメリットを補いあいマッチングを取るのですが、ESLの過度な線の細さや押し出し感の無さをQUADUは補うような音質(バランス)で作られているのですから、TANNOYの様なダイナミック型スピーカーに組合わせるとボケ気味の音になって正常なのです。

しかも、TANNOYは当時の英国系の中でも、どちらかと言えば荒い音質のスピーカーに分類されるのですから・・・余計にボケて荒い音になります。

そこで、まぁ一般的に使えるのがLEAKとなります。こだわるならモニターシルバー時代であればTANNOYのアンプやその他HiFi系のアンプとなり、いろいろ選択肢はありますが、QUADUだけは違いますよ。どうしてもQUADと言われるなら、QUADT型が良いでしょう。QUADTは「コーナーリボン」というGoodmansの12インチウーファーにリボントィーターを組み合わせたアコースチィカル社(QUAD社)のオリジナルスピーカーシステム用のアンプで、こちらは通常のダイナミック型スピーカー使用なので良いのです。

Landsdown+LEAK TL-12plusでの組合わせは、やはり家庭用高級機の内容を伴ったサウンドです。ソースを選ばず、忠実度の高い鳴りをします。普通に聴けるいいシステムだと思いますよ。


・PYE HF-25SC 15inモニターシルバー 数台
 └ステレオ仕様で使用する場合はモニターレッドに入れ替えも可能


Comments


藤田 学 10-05-05 (水) 20:28

Landsdown…..大昔他のサイトで見たことが有ります!
話は変わりますが、LEAKパワーアンプ+ESL57の組み合わせにするとどんな音がするのでしょうか?

cyberman 10-05-05 (水) 23:55

ESLとLEAKの組合わせは今ここでもその組み合わせで鳴っていますが、あまりにも繊細さが強調されてしまいます。やはりQUADUとの組み合わせがベストです。

メーカーは意図してQUADUをあの音を作っている訳ですから、やはり大メーカーの意図とか研究はある意味普遍的ですよ。

http://vintage-audio.jp/?p=450


安西さんは今夜は QUAD IIを借りてきたという。

エージングもしていないのにいきなり美音が出た。しかし情報量は決して多いとはいえない。質感は今一つで、音は結構粗い。しかし混濁した泥水の上澄みをすくい取ったかのような清らかさがある。音の整理の仕方が上手で、弦楽器などはとても綺麗に鳴る。

が、JAZZは押しなべて駄目だった。私の好みの音ではない。エバンスのピアノがいささか五月蝿く響く。特定の帯域から音がすっと無くなってしまう感じがした。音楽との相性を選ぶのかもしれない。

もっとも、これはあくまでも安西さんの音響空間でマランツ7とタンノイ/GRFを鳴らした時という個別限定状況下での結果ににすぎない。誤解なきよう。

http://www.shu-ks.com/nikki/2005/nikki8-1.html


TANNOY(タンノイ) [Autograph]管球式アンプ レストア 2010-11-26 (金) 21:26


1950年代タンノイも自社スピーカーシステムと組み合わせる為の管球式アンプ(プリアンプ・パワーアンプ)を製造していました。TANNOYとQUADが純正みたいに言っている方が多いですが、モニターレッド搭載システム辺りまでは、TANNOY社製アンプが、本来純正の組み合わせなのですよ。

今回のレストア依頼品は・・・

 ・プリアンプ TYPE HF.C/VA/200 (1956〜1958年)【初期型】
 ・パワーアンプ TYPE HF/200AC/12L (1958〜1959年)

お客様からはオリジナルに準じた仕様で復元(レストア)して下さい。というご依頼!

当店では基本的に故障した個所のみ、また電気的にのみ正常になるような修理、つまり一般修理は基本的に行っていません。当然お客様からのご要望やご予算があれば、そういった一般修理も行いますが、基本的にはレストア(復元)となります。

しかし、レストアは言うほど簡単ではありません。

オリジナルの回路構成、回路定数、ワイアリングを遵守する事は当然です。ただ、交換に要する部品全てがオリジナル部品(デットストック)が入手できる訳でもありませんし、デットストックと言っても交換時点で良品であっても、スグに不良となる部品もあります。その辺りを見極めながら、オリジナル以外の部品を使用する場合は、極力オリジナル部品の特性に近い内容のモノをセレクトして、適材適所で使って行きます。

最近(現行)部品を使えば良いとか、定数が近似値だから使うとか、そういった安易な修理ではオリジナルの復元(レストア)は不可能です。Vintageアンプは、電気的には正常な修理が出来ていても、駄目なんですよ。また、修理代をケチったのか?修理者の能力・経験不足なのか?酷い内容の修理が多いです。例えばWE製のワイアを使った方が、音が良くなるとかで、全てのワイアをWEのケーブルに交換されている英国製アンプを目にしますが、交換されてしまった段階でそのアンプは、復元できない状態になっており、大切な機材がこの世の中から消えてしまいます。こういった修理者の訳の分からないエゴで、わざわざ壊されている機材が最近多いのです。

さて。。。下記の写真をご覧下さい。今回のTANNOYのアンプで交換した部品です。

殆どは経年劣化による部品の不良ですが、このプリアンプは改造されていました。改造のされ方から考えて、たぶんファクトリーカスタマイズだろうと思いますが、プリアンプの最終段にEF86でカソードフォロア回路が組まれていました。本来このプリアンプはECC83×2本構成なのです。

たぶん、当時のオーナーがプリ⇒パワー間を離して設置したかった?のではないでしょうか。。。ただ、TANNOYのプリアンプは小電流型の回路構成です。ここに1つ回路を追加する事は、電源回路の大幅な定数変更必要になるのですが、このプリアンプでは電源の供給方法を変更せず安易に電源を取られていました。結果、ノイズレベルが当時のHiFi系のアンプでは考えない値(7〜8mV)出ていましたので、ここはお客様に確認しオリジナル構成に戻しました。

その他、劣化したCR部品は1点1点測定し、適材適所で置き換えています。プリアンプのデカップリング用の電解コンデンサー等は、複数個使用しオリジナルの定数になるようにしています。あり合わせの部品を使った訳ではないのですよ。電解コンデンサーは基本的に消耗部品なので、ケースバイケースで現行の一般部品を使います。

カップリングコンデンサーは、直接信号が通過する部品なので、気を使います。修理費用に制限がなければ、軍規格のハーメチックシールタイプを使用します。当時のカップリングコンデンサーは、信号の通過特性が現行のフィルムコンデンサー程良好ではありませんので、ここに特性の良すぎるコンデンサーを使用すると設計時点の予測外の事が起こったり、音質が大きく変化してしまいます。ただ、一般規格のデットストック品等を使うと、交換時には正常な部品であっても、スグに不良になる事が多いのです。この辺りの耐久性は、さすが軍規格です。

抵抗器はカーボン抵抗ならカーボンを使います。特に当時の英国製アンプは、米国製アンプに比較し電力容量が1クラス低い抵抗を使っており、熱の影響で抵抗値が増大しているモノが多いのです。また、交換時に金属皮膜抵抗を使いたがる修理者がいますが、当時の英国製アンプはハイ・インピダーンス設計のアンプが多いので、金属皮膜抵抗を入れてしまうと、誘導ノイズ等いろいろ悪影響が出ます。あと、英国系のアンプの可変抵抗器(VR)にガリが発生したからといって、接点復活剤をスプレーする方って多いと思いますが、接点復活剤を入れるとその可変抵抗器は死にますのでご注意ください。ウェハに接点復活剤が染みて僅かでも導通が出来ます。ハイ・インピーダンス回路ではその抵抗値さえも影響がでますので、そのVRは使えなくなるのです。

また、TANNOYのプリアンプは、フォノイコライザー回路が各社イコライジングに対応しているマルチタイプなので、大量のコンデンサーを交換します。この交換を行わなければ、正常なイコライザーカーブ特性が出ません。

最後に、真空管の選別です。今回はお客様からの指定でムラード製・GEC製当時のオリジナルで全て揃えました。元々付いていた真空管で不良なのモノは交換。出力管のKT66は特性が若干落ちておりこのアンプには使えないという判断と、アンバランスが30mAもあったので2本交換してバランスさせました。前段管はノイズレベルを確認しながら、セレクトしました。

接続ケーブルもケーブルとコネクター部の断線や半田不良がありましたので、その他細かな所と合わせて手直しを行います。これでレストアは完了です。

ご使用時の注意点としては・・・

・パワーアンプのカバーは外してご使用ください。外した方が通気が良くなりパワー管(KT66)に優しくなります。

・電源電圧200Vで調整していますので、必ず200Vで使用すること。また、現時点で真空管のセレクトは行っているので、興味本位で真空管を差し替えな事、真空管の順番を変更しないことくらいでしょうか。。。

今後は2〜3年に一度、真空管と電解コンデンサーの定期チェックを行っていけば長らく安定して使えることでしょう!

レストア後の試聴ですが・・・


特に1950年代の英国製HiFi系アンプの能力(帯域特性・歪み特性・S/N特性)は非常に優れています。高級機になればなる程その傾向が強いのです。だから、かなりクリアーでシャープな音質になります。レストア直後は、音が硬すぎるという印象を持つ人も多いのです。ただ、それで正常なのです。レストア直後にも関わらず、まったりしたボケ気味の音質だった場合は、それは完全な修理が行われていない可能性もあります。各メーカーの音作りやシリーズ(グレード)により、若干の傾向の違いはありますが、概ねそんな感じになります。現在において、部品が劣化した状態のアンプの音を基準に考えたら駄目なのです。部品が劣化し特性が出ていないのですから、ボケボケの音質になって当然なのです。


今回のTANNOYのアンプも当時の英国系高級HiFiらしいサウンドです。派手な色付けない、極めて端正なサウンドです。

英国系の高級HiFi機材(アンプやスピーカー)って、高級機になればなる程色付けの少ないクリアーで端正なサウンドになっていきます。水を飲んでいるような感覚です。だから、コメントに苦労するんですよね。悪く言えば特徴的な音質ではないのです。HiFi(高忠実度)ですから・・・ね。機材に色が付いていては、ソースに対して高忠実度再生になりませんからね。

オーディオの音質の骨格はスピーカーとアンプによってほぼ決定されますが、これも高級機なればなる程、それぞれの相性を求めてきます。TANNOYのアンプは、TANNOYのスピーカーによくマッチします。どこがどうとかという話ではなく、ほんとスムーズに音が出てきます。バランスもいいのです。当然といえば当然ですね!これがTANNOYの考えていた音質なんですから・・・

今ここに試聴用として12インチシルバーが搭載された「Landsdown」があり、それで試聴していますが・・・LEAK TL-12Plusでは若干音の線が細くなり上ずった感じになるのですが、TANNOYのアンプではそれが全くありません。重心が下がり音に厚みが増した感じです。バランスが良くなりました。しかも、クリアーなサウンドで、J-pop等Vintage機材では苦手とされるソースも見事に朗々と鳴らしてくれます。てか、J-popが鳴らないVintage機材はどこか故障していますよ。

http://vintage-audio.jp/?p=650


まあ、QUAD II は発売当時でも HiFiアンプでも、高級機でもなかったという事ですね。

QUADII に合うのは ESL57 だけだと思った方がいいです。

マランツとマッキントッシュの真空管式パワーアンプがあまりに酷かったので、QUADII に人気が出たというだけでしょう。



05. 2012年2月29日 21:14:21 : MiKEdq2F3Q


             /        /  イf它メミー-       ヽ
            /        // {い辷彡ク―- 、 \     ヽ
          /       / / >=≠=ー-   \ \ヽ _    丶
         /        ///   ′    ヽ ` 、\ヽ (      ヽ
        /        / / /  l   |   l     \  l l       |
       /        /l /  / l l|   l| |l  | |l   l ト、| |       |
       !′      / l   ′| l|   l| |l  | |ト、  | l | l >      |
      !       /  川  l| |||」|   l|`T 7 ハT | l | | |       |
      {        〈  川  |l kヘ 八   | |/,,斗=ミk j | ! |       |
     \::      ヽノ川  |l_|孑テミ\ | l〃 弋ヅ゙} ' 从 |:      |\
       ヽ       \ノ|  lヘド _ゞソ   u  U / /| j:       |\ ヽー- 、
        ヽ        ヘ  l 八 U   、       / /l  |´      {  、  ̄ ヽヽ
         \       \{  ヽ     __   u イ l| |       | \ \ }ノ
           〉、:      〔_ト   ト   ` ̄  /┼ノ |        |   ヽ l\ ヽ
          / ヽ        |  |├]>  (_|/l/  ;        /   '.| ヽ ゛、
 .        / / l | 丶       |  |ノ└       /  ∧       { | l |、  }|
        / / ハ  ヽ      ' 〃        V  ′       / l || \ ノノ
       / / / 弋  \   l  ||        ノ  /  .:..     /j:i、   ノ人  ヽ
      ´ / /   / `7⌒ヽ/ | ノ|ー-      イ ;′.:´     ヽ{i:i:i:i:ト--(ハ  }
 .     /  イ \ー ‐=彡i:i:i:i:iノ |{ l    `ヽ   |l {           .\i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:ト、
    / / 乂  >i:i:i:i/i:i/:i:i/  い  u      八 ゝ             i:i:i:i:i:i:i:ハi:i:ハ
    { {   イ:i:i:i:i:i:i/:i:i':i:i:/    \ \_ノ)        u         l:i:i:i:i:i:i:{:i:}i:i:i:ト、
       /:i:i:i:/:i/:i:i:i:i:i/      ` ー '´                   :|i:i:i:fヾi:i〉トi:i:i:i:i〉
       {i:i:i/i:i:i/:i:i:i|:i:i:|        u                 ::c ;   |:i:i|i:}:i:l:i:i||:i:i:|/
       ヽ/i:i:i/:i:|i:i:|i:i:l{:  :::c ;              、          ∧i:||i:i:i|:i:ハi:i|
        'i:i:i:イ:i:i:|i:i:|i:i:八   `´              \        :.イ  }ハi:i|/  }iノ
       li:i:il |:i:i:|:i:i||i:{  \:       __ノ       >ー - ―f´ し   }丿
       |i:i:iハi:i:{ ノl:i:iゝ   ゝ、                   |
       人{  ヽ′      〔                    :|
                   |                    /


2) Goodman AXIOM80 と QUAD II を組み合わせると


 QUAD22+II の最大の魅力は古今東西のアンプ中でも屈指のデザインレベルであろうと思います。#22は信じられない程可愛く、従えるQUADIIは機関車のような様相で、誠に男性的であります。オーディオなどと肩を張らずに、家庭の棚の上に置かれていて、家族の誰もがラジオのように使っていたに違い在りません。

 音も独特で、実のところ、私のAXIOM80とのマッチは余り好みではありません。

非常に優しい音を鳴らしてきます。

少々惚けたというか?柔らかい音です。

瞬発力等のシャープな面が少なく、イージーリスニング的な音であります。

また、少々大味であり力感もありますが、反面シャープでは無く繊細さに欠けましょう。

馬力は在るのですがシャープで無く、とにかく優しい感じです。しかし、単なる優しい感じでは無く、少々深みに欠けます。即ち、本来の優しさも甘くなってしまい、曲に深みが出ません。

切ないようなところも切なさが浅く、どうにももどかしい時があります。

また、精神的な闘争を表現しようとする時、これはかなり苦しく微妙なニュアンスながら何かに到達出来得ないものを感じてしまうのです。

力感とは別に、音そのものは細めで(ニュアンスとしての細めです)今一つ迫るものは薄くなるようです。

 AXIOM80自体がタンノイ等に代表されるブリティッシュサウンドでないからかも知れません。AXIOM80はJBLのスタジオモニターをも破る程の解像力とスピードを持っています。純3極管によってドライブすると、設計者であるE・J・ジョーダンの狙いが見えてきました。スピーカー設計者の最大の難関と、最大の憧れがフルレンジ設計であるという事が、AXIOM80によって良く理解出来ました。

 しかしながら、QUAD には心のゆとりと生活感があります。音楽を精神性まで掘り下げて聴く必要が在るか否か?と自身に問えば、私は無論絶対必要でありますが、そうではない生活空間を得たいならば、QUAD の音は誠に心地よいと思います。

Goodman社のAXIOM80は1963年の物で、エンクロジャーもオリジナルで、バスレフポートにARUなる圧力調整装置?も付いています。確かにオリジナル状態のAXIOM80は珍しいらしいですね。父が使ってきたものを譲り受けて使っております。

http://www.siscom.or.jp/~sasaki/quad/photo/mg-22set.html


_______________

3) SPENDOR BCUと QUAD II を組み合わせると

317 :名無しさん@お腹いっぱい。:2011/07/02(土) 12:29:38.73 ID:Hev2S5TB

quad33と405でBCUを鳴らしてる。 しばらくはこれでいいな。33かわいい!

LUXMAN L-570ZS 使ってたこともあった。
演出過多な感じだった。化粧が濃い女、みたいな。 悪くはなかったよ・・。

http://logsoku.com/thread/awabi.2ch.net/pav/1287149747/


BCUやタンノイなど、英国色の濃いスピーカーとQUADのアンプの相性は定評のあるところですが、我が家ではそのセオリーが適用されないようです。

BCUにはユニットが3つ(3ウェイではなく、2ウェイ+スーパーツィーター)付いていますが、QUADで鳴らすと、スーパーツィーターでない方の高域ユニットが鳴り切っていないような印象で音の豊麗さが不足です。

http://blogs.yahoo.co.jp/tatupulin/38506774.html

437 :432:2008/06/21(土) 11:43:52 ID:ix8o1ahk

QUAD 405-2 は以前持ってました。BCU繋いでましたがあんまりぱっとしませんね。

ALTEC用の球の128Aってアンプもあるのですがそっち繋いでみると割と良いのですが音像が大きくなり粗さを感じてしまいます。何より音楽性が合わない気が。

440 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 01:09:40 ID:WX1pFLhH

OUADU 買っちゃいました。
パワーがどうかなとか思ってたんですが繋いだとたんにそんな事どうでも良くなりました。

低音緩いのかなって想像してたのも全く問題なし。
オーディオの進歩って何なのでしょう?

流石にBCV繋ぐと低音気持ち緩いかなって思いますけどそんな事どうでもいいくらいこっちでも見通しのいい音になります。 405じゃ絶対に出なかった音です。 正直おんなじクォードこんなに音が違うとは・・・

http://mimizun.com/log/2ch/pav/1171701565/


     / ィ/         /  /               `ーヘ.三三三=
     / / イ    /   /   i               /      {ヽ三三三
    .ヽ.Y_/ /  /  /   |          /  ,′      `{\三三
      ,イ /   '   '  / !         /  /   ,′    V__V三_
    ./イ ′/ |_   !  ,′|      /  ,イ   /     ヽイ三=
  ./´= | | i |`7ト、| |      ,'  //   ′  /   く_}、三
      .| | |  |  |_ヽ`ト 、!    / / ,'   ,イ   ,′    |=
      .| ! !  |  |Y^Nヽ.ヾ.   ,'/   / //  ,.イ         |三    ___
      ヘ|| |、 | 、 |心、ヽヽ. / =- ‐/‐ァ'-/、/ ,′ /   |=>'´⌒ヽ  ヽ
     `ヾ、 ' 、', ヽ', ヾ廷j゙  ∨  __/∠ _// `メ、 ,イ     |=    y'  ̄ ヽ
       >、ヽヘ. ヽ     ヽっ  '´7' Tニァャ、 ノ /     イ三⌒ヽ、イ     \
      /   ``rヽ、_    , i ..   ヾ廷_フ,ムィ´     / / ,'三    Y    u
      ,′/   ハ     ,イ  じ         /´ノ   / .ィ′//´`   /
     / ,イ    ,' ,ヘ   ヾ           /   _, ィ /  ,′,イー―‐〈
     / /    .ィ /ニヽ   ヽ ___,. ___, イ __二´-‐'´   /|! !     )
    / /   /  /二二r\ 丶 u       ̄_,.イ      ,'  /ノ/// /  (    !
    / /   ,' , イ ____久_ゝ__, .-‐ ニ三=ノ     /  ,'´イ レ ,〈__,. --、  !j
   / /   ,' , : :冫: : : : : : : : ヽ : : :Y 三ニ イ     ノ  .イ/ i    〉V´   ヽ
   ,',ィ′//   ヽ i i i i i i l l: : } ): :{_三/    / / {'{ニ|  /__}     !
  |'|ィ /      }i i i i i i i i: :.し ノ:.),ィ´     / ィ| ヾ ノ`ヽ !ヽY-、____,ィ、
  |/|' ! /    ` ノ:__,.-‐"゛´ヽヽフ /. __,. -‐' /二|   r'>、__}ニヽ:::/  ヽ
   ||-,'     / ヽ、ヽヽヽヽヽ>アし'/   __, イ   | v´ ヽf、: ヽ ̄ ̄ヽ   |
   Vv'、人_,/   `T=ニ二二 イ) / ァ'´ /‐/      ! ヽ´  ` ー:.j、__入
   /    /      ヾ_` ̄ ̄´  / U             ', `ー、   ヽ: /   ヽ
  /   /     ヽ_j   ヽ` ー 、  i !           U  '.,   ヽ    \ー‐:7
  i   /`ヽ          ヽ し' ! ヽ_ノ            ヽ    ',     \,--.、
 ヽ  / ヽ            ',⌒ヽ!-、   /'´  /        \   ',       }!:::::ト、
   Y   `ヽ,          し  !⌒ヽ(   /. . : : : : :ヽ     ヽ  ヾ    r―ニニニ
   |                ( ',   i !  !r'''ヽ: : : : : :!     ',  |   !r´:::::::::::::::
   ゝ               ヽ ! ',   i!  !、_ィノ: : : :,'      !   !   !!:::::::::::::::::
   /: :ヽ               !ヽ ヽ  ハ  ヽ、: : : : ノ    i   !  |    |::::_::::::::::::
 r':ヾ: : : ヽ        ヽ     ! ヽヽ  )ヽ   ̄ ̄      し' } ,イ    |::::ft::::::::::
 ヽ  ,,: : :.ヽ         !    !  ノ\            //    _j::!::! !:::::::::
  ー'へ--テ、        !_j   ,' //〃! `>、._      ___,.イノ´  -―''´////_,.(
      ヽ `ヽ、_______,.イVハメムY从人メメ二二´  _,.-_,. ―''´ ̄^´`´
        \   Y   ヽ  ヽ≧二- ――-- 二_` (_ ̄ ̄`ー´` ‐- 、_
         ヽ-'^ー―' ̄ ̄イ           ヽ  `ヽ

_______________
_______________


参考1 QUAD22 + QUAD II について

上記セット品に含まれる QUAD II を単独使用するには以下のものが必要です:


QUAD IIアンプ用・入力ケーブルセット (パワーアンプの単独使用を可能にします。通常のプリアンプからの信号入力用) ¥16,800/ペア

QUAD 22入力用RCAピン・コード(22にベストフィットのRCA端子を使用、緩みが出にくいイ仕様です) ¥7.350/ペアより

QUAD−II 単独用変換プラグ ¥10,500

http://www.soundbox.co.jp/newcoming.html#QD_Cable

QUAD22


#22プリの球は初段より「ECC83」×2本、「EF86」×2本の非常にシンプルな構成です。球は総べて英Mullard製でオリジナルです。特にEF86のMullard製のメッシュタイプは現在入手が難しいものです。回路的にも凝った点は無く、素直な音が期待できます。しかし構造は非常に凝ったもので、プッシュ式のスイッチはアマチュアには至難極まる設計でありましょう。

また、LPレコード再生のイコライザーを3つのスイッチで設定しますが、SP盤からモノーラル初期、LPのRIAAまで各レコード会社のカーブに設定出来ます。如何なる初期盤を持ってきても、合わないカーブは在りません。プリアンプ中ここまでのカーブを持ち合わせているのは、この#22以外在りません。この事から、初期盤を愛するファンの方が愛用するケースが多いです。

 写真の#22プリは少々珍しいもので、つまみ類が通常「赤」でありますが、私の物は白地に赤ラインと言うものです。これはごく初期のモデルです。内部構造と言うか?配線とスイッチシステムは異常を極めている?程こちょこちょしています。#22の電源スイッチにノイズキラーを後付けした以外は、どちらもオリジナルの内容であります。ノイズキラーはスイッチオフ時に出るノイズが嫌で付けました。


●フィルター回路とトーンコントロール回路

 また、フィルター回路とトーンコントロール回路が特徴的で、キャンセル位置で総ての回路を切り離します。また、ハイのフィルターについては各周波数(10k/7k/5k)を選択し、そこでのレベル調整をその左側のVRにて行えます。この3つの周波数帯域はそれぞれ、ステレオ、モノーラル、SP盤とわけると、ピタリと合ってまいります。(スクラッチノイズ除去)レベル調整は、トーン回路とも併用出来、先のイコライザーを更に追い込む程のものとなります。レコードマニアはうるさい人が多いものです。

●電源部

 次に電源部でありますが、全くプリアンプ自体は電源を持たず、パワーアンプから供給されます。パワーアンプの左チャンネルから供給されます。しかし、コントロールセンターという意味で、プリ部にスイッチを集合させていて、パワーのみの使用は無改造では不可能であります。チューナーは持っておりませんが、チューナーも総べてこの#22プリで制御されますと共に、電源は総べてパワー部が担います。恐ろしいのは、プリ部のスイッチの接点容量ですが、恐らく15A以上在るかと思います。ボリュームと同軸に配されていて、ボリュームを上げる方向に捻ると”パチッ”とスイッチが入るという、正に昔のラジオ的な感じです。

 なお、写真のシステムは電源は220V仕様でセットしております。


●その他

 また、後部に見えるプラグ状の物は、入力ゲインを設定するものです。フォノ用でもMC,MM等に対応し、テープも数種類に対応出来ます。中身は抵抗とコンデンサで構成されていて、全データは公開されています。私はMC用のプラグとテープ(2Vppくらい)用を持っていて、CDでも何でもokです。

 元々モノーラルとステレオの移行期の設計で、ステレオとモノーラルを全面のスイッチで選択出来ます。モードセレクタというものなのでしょうが、凄い事にモノーラルにセット致しますと、右チャンネルのQUADIIの電源は落ちて、左のみがなります。経済的な設計!という訳では無く、モノーラルは本来片チャンで聞くのが一番良い方法でありましょう。電気的にも一番正しい方法であります。

http://www.siscom.or.jp/~sasaki/quad/photo/mg-22set.html



QUADII

●測定(実測)

 パワーアンプであるQUADIIは、あまりにも有名であります。 写真のQUADIIは、暫くの間使用していませんでしたが、一応、測定等も行ってみたところ完調でした。参考までに、簡単ではございますが、以下の測定結果でありました。

最高出力:19.3W(10kHz)周波数特性:20Hz〜50kHz(3W時、±0.3dB) TONE-Cancel
※プリアンプ(#22)とのシリーズで測定。

●出力及び周波数特性

 メーカー発表の最高出力は15Wでありますが、 クリップ寸前で20Wくらいでます。但し、メーカー発表の値は歪み率を設定しております。私の測定は波形がクリップする寸前であります。しかしながら、比較的長寿命設計の回路で、出力管に無理をかけていません。本来KT-66のPPなら倍以上の出力設計も可能です。

 周波数特性については、今回初めて測定しましたが結構ワイドレンジであります。特に高域特性は素晴らしいものでありましょう。低域に関しては50Hz近辺からプラスに転じてきました。これは回路的な問題で、 NFBの影響であろうと思われます。聴感上も多少ブーミーな低域に感じる点もありますが、実際にはこの低域特性とは無関係であろうと思います。周波数特性に関しても、カタログデータより良さそうです。

●真空管及び回路構成

 真空管につきましては、位相反転段に「EF86」×2、出力段に「KT-66」×2を使用しております。整流管には「GZ-32」を使用しております。EF86、GZ-32はこちらもMullardでオリジナルです。KT-66に関しては、英GEC社製がオリジナルであると思われます。私の物はGECとMullardの混成であります。出力トランスは「分割巻き」という特殊なもので、回路設計に多少のゆとりを与えるものです。内部に見える四角い箱は、オイルコンデンサーで、良質の音が期待出来るパーツであります。

 回路的にはこちらも恐ろしくシンプルであります。プッシュプルなのにDCバランサーも何も無い設計で驚きましたが、絶妙なコンデンサーの挿入に因りオートバランス的な回路構成となっています。負帰還量についても奇をてらった点はなく、ごく普通の設計でありますが、当時の流行りからすると少なめの設定であろうかと思われます。

KT-66は世界初のビーム管で、当時の回路設計者、ウィリアムソン氏が強力な負帰還を介して回路を構成した事で有名です。Quad氏もこれにかなり傾倒しても良さそうでありますが、実際にはそうでもない、若しくは弊害を体験していたのかも知れません。コンデンサー容量は全回路通して、非常に少ない構成であります。

これは明らかに前世代的なパーツ状況で、WE(ウェスタン・エレクトリック)の時代の方が、より近い感じを受けます。これによる音質の悪さ?は意外な程感じませんが、残留ノイズそのものは少なくはありません。特に、リプルの除去率が悪く、高能率のスピーカーにはあまり向かないかも知れませんが、半導体的なノイズではなく気にならないのでした。この点、やはり整流管が寄与していると思われます。

http://www.siscom.or.jp/~sasaki/quad/photo/mg-22set.html

                 _
              _ 二二二 _ `  、
          / ...::.::.::{薔}〉::.::.::.::.:..丶 \
         //..::.::  -――-  ::.::.:..\ \
         /.::.::.::/         \::.::...\ ヽ
        /.::.:/              \::.::.::ヘ '
       /.::./      |         l   |  ヽ::.::.:l i
       |.::/   |  | | l    | |  | l |   ト::.::| イ
       |/l  | ‖ | || | || | l l| | |l | ハr‐く |
       | |  |_」L _| |‖ | |! | |イl 厂||_| .'  |::.::.ハ
       | |  |ノ_ヽ_l_`ハ l l jノ斗≠Tド/   |::./.::}
       _rく|_||リバ扞 _ヽ     ヾ辷ソ / / |/.::/|
    イ:ノ rく::{_| ヽ、 ゞ= '        ̄ / /  〈::/ |
   / ::iハ \ヽト ヾミ /// 丶  /// 彡イ   / l  l
  l :i l ::ヘ  ヽ:: :: {` \    ー‐'    イ/  /l l |
  |::i | ::ハ . >-ヽU l> 、 __   ´  ;′ , | ||イ‐ 、
  |i :ト! :| ::ハ   ,' //             |! ;:::/ノイ  │
  |ハ| .Y| ::| |  | /イ   ` ー-、  , ─ | ! ;:/      │
  l!ヘ | | ::!:|  l |::|   ∪        |  :|      ,'
   ヽヽ|7::フ/   レ7::|            i|  :|       ,'
     | ::7/   | )::|、   ヽ/     i|  :ト    i
     ノ:://   | (|::((.    ./       !| :||      |
    ソ:ノi′   iヘ_)):))    i        !| ;:|.|     |
   ,rン'|:|    lヘ: :/c ;      ::c ;    | ;: |     !
     リ.    ,'人 `´   人  `´    |;:i;:i       i'
     |    ノ/ |` ー - '  ` ー   ' |;:i;{    .i
     i    / 丿                  |;:|    │
     i   ,/ /               |;|     │
     `ー.'/           j            |    i
      /    u               |     ,'
.     ,'                      /     ,'
.     ,'         丶   .,        /     ,'
     i           `. /      .i     i
.    │              .Y       i    │
    /!            ',       i    │
    | !             ',       ;    !
    ', !             ',      ',    !
    ハ              !       ',´  !
    |',ヽ                 .!      ./i   ',
    { ', ヽ            !       / i   ',,
―――) ', v        し'  l______/_ノ  ,r ヘヽ、,,,、_ ___
     し.', (          /     / 、' ゝ \,\\`i,
       ヽ         /      Y .ヘ〜弋  ト、ト、ト'
        \ _ ._ ,/         \_)   `-' \.)'


__________


参考2 英国最高のアンプ・メーカーであった LEAKが滅びた理由


Leak TL12 amp, point one plus preanp and trough line Fm tuner
http://www.youtube.com/watch?v=XNG4pewMfVY&feature=related

Leak Stereo 20 Amp Starsky10.mov
http://www.youtube.com/watch?v=tNPtdkBIORU&feature=related

LEAK STEREO 20 & POINT ONE STEREO
http://www.youtube.com/watch?v=L3phojjBAPo

Leak Stereo 20
http://www.youtube.com/watch?v=9pWlkdUovuE&feature=related

LEAK VALVE AMPS
http://www.youtube.com/watch?v=b-7dLA4LQRM&feature=related

Leak Stereo 50 Amplifier.mov
http://www.youtube.com/watch?v=eq14ZoH9A3k&feature=related


Leak アンプ 中古品販売

機材・部品販売 - Vintage Audio(ヴィンテージ オーディオ) 1950年代のHiFi Audio販売・修理・レコード販売
http://vintage-audio.jp/?page_id=7

GTKオーディオ
http://profiles.yahoo.co.jp/-/profile/?sp=J_iM7_82eq1lT5p6K4uGow--&.src=blog&.done=http%3A%2F%2Fblogs.yahoo.co.jp%2Fgakuyujp%2FMYBLOG%2Fyblog.html
http://blogs.yahoo.co.jp/gakuyujp/48836474.html
http://blogs.yahoo.co.jp/gakuyujp

ウエスタンラボ
http://www.westernlabo.com/18.html

LEAK AMPの修理と試聴 - duranties Jimdoページ
http://duranties.jimdo.com/leak-ampの修理と試聴/

1950年代の英国製HiFi系アンプ


1950年代の英国製HiFi系アンプの能力(帯域特性・歪み特性・S/N特性)は非常に優れています。高級機になればなる程その傾向が強いのです。だから、かなりクリアーでシャープな音質になります。レストア直後は、音が硬すぎるという印象を持つ人も多いのです。ただ、それで正常なのです。

レストア直後にも関わらず、まったりしたボケ気味の音質だった場合は、それは完全な修理が行われていない可能性もあります。各メーカーの音作りやシリーズ(グレード)により、若干の傾向の違いはありますが、概ねそんな感じになります。現在において、部品が劣化した状態のアンプの音を基準に考えたら駄目なのです。部品が劣化し特性が出ていないのですから、ボケボケの音質になって当然なのです。

英国系の高級HiFi機材(アンプやスピーカー)って、高級機になればなる程色付けの少ないクリアーで端正なサウンドになっていきます。水を飲んでいるような感覚です。だから、コメントに苦労するんですよね。悪く言えば特徴的な音質ではないのです。HiFi(高忠実度)ですから・・・ね。機材に色が付いていては、ソースに対して高忠実度再生になりませんからね。

http://vintage-audio.jp/?p=650


LEAK社は現在は存在しない、英国の総合オーディオメーカーです。主にアンプが有名ですが、チューナー、スピーカー等も作っていました。POINT 1シリーズのアンプは歪み率1%という低ひずみ高性能で有名です。

比較的小型のアンプは6BQ5/EL84を、大型のアンプにはKT66を使用し、モノアンプ、ステレオアンプ、多くのアンプのラインナップを持っていました。KT66を使用したTL12は仕様を若干変更して初期のBBCモニターの駆動用にも使用されており、高い技術と実績を持つメーカーであることがわかります。

後に、トランジスタアンプも製品化しますが、303→405とトランジスタ化後も元気だったQUADに比べて、トランジスタ時代になって間もなく会社を閉じてしまいます。
http://rasenkan.blog.so-net.ne.jp/2010-04-11


要するに、HiFi だけが売り物の超高性能真空管アンプはマークレビンソンの様な高音質のトランジスタ・アンプが出て来たらその存在価値を失うという事でしょう。 マランツも #7を例外として、他は唯のプロ用高性能アンプというだけだったので簡単に倒産してしまったのですね。 スピーカーのB&W も遠からず同じ道を辿る事になるでしょう。


逆に、QUAD U の様な安物の LoFi アンプでも他のメーカーには真似のできない美的空間を創造できたものは時代を越えて生き続けるという事でしょうか。


LEAK STEREO20 メンテナンス 


ヴィンテージオーディオの 修理 と メンテナンス のお話。ちょっとUpdate。

写真は1960年代の英国の代表的なオーディオメーカー、LEAK社の真空管式ステレオアンプ Stereo20の内部写真(プロによるメンテナンス済です)

このアンプは、出力段に6BQ5/EL84のPushPullを採用した、英国の標準的な構成の家庭用ハイファイアンプです。出力10W。両チャンネルで20Wあることが、型番の由来と考えられます。標準的な の、意味は“基準となる高品質”という意味であって、安物の意味ではないので、ご注意を。なお、直熱3極管シングルのような出力のとれない構成の真空管アンプは、比較的最近のブームです。

40年も昔のアンプですから、音が出ていたとしても、そのままでは半分壊れているような状態で、本来の音質は望むことができません。それどころか、DC漏れを起こして、スピーカーを壊してしまったり、耐圧の落ちたコンデンサが原因で発火する危険性もあります。個人間売買や技術のない店の現状販売品をそのままつかうのは、非常に危険な行為です。

40年もたてば、どんな電気製品でも壊れてしまいます。かりに、音が出ていても、正常な状態ではありえません。完全オリジナルにこだわっても、壊れていては意味がありません。とはいえ、どんな部品で直しても良いというわけではなく、オリジナルで使っていた部品と音質的に近いものや、十分な安定性を持ったもの。また、それなりの佇まいをもった部品を使うべきではないでしょうか?

これが、ヴィンテージ機器を使うときの難しさのひとつです。 懇意にしている、ヴィンテージオーディオ業者に依頼して修理してもらったのがこの写真です。もちろん、許可をもらって公開しています。

判る人には判ると思いますが、非常に良い部品を使ってメンテナンスされています。秋葉原を一日、足を棒にして歩いても、これだけの部品はそろわないはずです。ちゃんとしたパーツを持っていて、技術力のある業者に修理を依頼するかどうかで、出来上がりがぜんぜん違います。もちろん、音質もです。

このクラスのパーツをそろえることは、今の秋葉原では不可能。また、ほとんどヴィンテージオーディオ取扱店では、この程度の修理はできないので、ご注意を。

http://rasenkan.blog.so-net.ne.jp/2004-11-27-5

今出ているAudio Basic(vol.34)に、ロジャース LS3/5aにはLeak Stereo30やStereo70が良く合う、と無責任に勧めているコラムがあります。初心者も対象にしたオーディオ誌で、40年も昔の、しかもネットオークションで買ったと言う、アンプを勧めてもいいのかな?


Audio Basicの記事によれば、

LS3/5aにジャストミート、
著者の友人宅ではセレッションの700、700SE、KEF105、ウィーンアコースティック、Dynaudioにもいい相性だ

ということが書かれています。

Posted by Sound_Solitaire at 2005年05月15日 22:41

LEAKの記事について一言。筆者の出した情報が不十分なので、皆さんは情報を読み違えおります。筆者の経験とこの記事から読み取るべきは、

「今は無き40年前このアンプを作ったリークという会社には、サウンドポリシーとして今聞いても魅力的な黄金のブリティッシュサウンド確立していた。」

この事実です。私も「そんなバカな!」とおもった一人ですが、友人宅でSTEREO70でドライブしたQUAD ESL57の音を聞き、これはと思い急いでSTEREO70を購入致しました。

自分でもいろいろ試した結果、ロジャース LS3/5Aのドライブに於きましては歴代QUADのアンプより魅力的に聞こえショックを受けました。

この経験を自分流にまとめますと、アメリカンサウンドの代表にJBL、アルテックの系譜が存在する様に、ブリティッシュサウンドにはQUADさえ凌駕するようなLEAKサウンドの系譜が存在していたのです。日本のオーディオマニアはいずれH.J.LEAK氏の仕事を再評価しなくてはならないでしょう。山本氏の記事はそれを私に気付かせてくれたのです。

Posted by マニア at 2005年06月15日 18:45

英国の標準アンプといえば、LEAKだというのは、今も昔も変わらぬ“常識”だったと思うのですが、あの程度の“稚拙”な記事で思い出さなければならないような事でしたか?

BBCモニターの最上位機種用のモニターアンプも、BBC仕様のLEAKですね。

私やとのじさんが、繰り返し申し上げているのは、そういった常識ではなく、40年前のアンプは、初期性能は維持していないから、ちゃんと補修が必要。それが出来ないのならば手を出してはいけない。という、まあ、これまた常識レベルの事ですがね。


英国の標準アンプという高い評価を得ていたのは、真空管アンプ時代です。

真空管アンプ時代にあった、超高級モデルや業務用に採用されたモデルに対応するトランジスタアンプはなくなってしまいました。これは、モノラル → ステレオ時代の、オーディオ製品の安物化 に起因する部分も多いと思いますが、LEAK製品も真空管アンプ時代のオーラを失ってしまいます。405の大ヒットで会社を大きくしたQUADとは相反しますね。

さて、現状品同士で比べると、10年新しい分、トランジスタアンプのほうが、初期性能に近い音を出すかもしれません。

Posted by YAS@螺旋館 at 2005年06月15日 19:42

http://tonoji.seesaa.net/article/6407714.html


@ LEAK TL-12plus管球式パワーアンプ

出力12W + 12W
出力管 KT66PP、整流管GZ32
ダンピング・ファクター 20


Leak TL/12 plus 2010/11/13(土)

先日、新規のお客様が突然来店された。電話してくれないと、いない時もあるのですと断って、試聴していただいた。

ちょうどWharfedaleをモノで鳴らしていた。この頃は、ステレオでなくてもモノで充分と感じてしまっている。その上、面倒なのでCDは片チャンネルで聴いている。そのときもそうだった。

「いいですね」

「そうでしょう」

聞けば、真空管オーディオフェアーに来られたそうである。ただし音は聴かなかったと云われる。
ただ、リークが出展されていたのを覚えていらしたとのことである。ある懇意にしている店で、

「一番良い音のするオーディオアンプは何ですか」

と尋ねたら、

「Leak」

とその店主は答えたそうである。その店には、Leakは置いていないのに、である。まあ、正直な店主であることか。

それで、私の店を訪ねる気になったらしい。

http://blogs.yahoo.co.jp/gakuyujp/61924603.html


LeakのフラグシップTL/12と専用プリアンプRC/PA/U,VarislopeUの2台です。

TL/12はプリアンプへの供給電圧が、他の機種より高く設定されています。300Vかそれ以上になります。

その電圧に見合うプリアンプは少数で、RC/PA, RC/PA/U, VarislopeT, VarislopeUの4台です。

GoldのPoint Oneプリアンプは160Vを、それ以降のほとんどのプリアンプは180Vを供給されることを想定して設計されています。TL/12のテスト用に4台以外のプリアンプを使うことは出来ますが、常時使う場合は、抵抗を変更し電圧を低くする必要があります。4台の専用プリアンプの中で最初期に作られたRC/PAは、高出力カートリッジ用で、MM型カートリッジを鳴らすことが出来ません。以降は入力感度に違いはありますが、鳴らすことが可能です。

http://blogs.yahoo.co.jp/gakuyujp/58458529.html

2010-05-18

英国の標準アンプといえば、LEAKだというのは、今も昔も変わらぬ“常識”だったと思うのですが、国内での知名度は決して高くないメーカーですね。ただ、国内のヴィンテージオーディオの様にまともな修理もされずに現状品で音質を語られても誤解されるだけで、大した事のないアンプと評価されてるんだろうと思います。

誰か著名な人が使っていたからという事で、流されていく日本人はある意味滑稽でもあります。

TANNOYにマランツ・QUAD・マッキンが日本の標準?

TANNOYも決して標準とは言えないが、それでもPYE等高級HiFiメーカーも高級機種にはTANNOYは使用していましたので、TANNOYはそれなりの評価は出来ると思いますが、「黄金のブリティッシュサウンド」とか言いながら、「TANNOYにマランツ・QUAD・マッキン」はないでしょう…と思うのは私だけ?

いやいや、わかってる人はわかっているんですね。「黄金のブリティッシュサウンド」を目指すなら、最低限LEAKを組み合わせないと駄目ですよ。標準機ですからね。ただ、LEAKが最高ではないんです。当時の英国はある意味異常だったんで、LEAK以上の上級機種は数多く存在します。だから、最低限と言わせてもらいました。時代は異なりますが、LEAK TL-12plusの上級機はオリジナルのTL-12ですね。BBCモニターLSU/10(Parmeko)にBBC仕様のTL-12が採用されていました。

LEAKのモノラルアンプplusシリーズやSTEREOシリーズは、現在でも数多く出回っており、比較的安価に入手する事が可能ですので、日本の標準機(マランツ・QUAD・マッキン)に疑問を持っている方は検討されるといいと思います。するとより上級機の存在が気になるでしょうが…まぁ、それが普通の流れです。研究することで、モノ用途、ステレオ用途、家庭用、家庭用PA、家庭用HiFi、業務機の区別が付く様になり、ますますヴィンテージオーディオの楽しみは広がっていきますね。その入り口が英国の管球アンプでは、TL-12plusなのです。そんなアンプです・・・(*^。^*)


ただ、特に英国のHiFi系のアンプは、フォーミュラーカーの様な所があります。かなりデリケートなので、経験豊富な技術者が適切なメンテナンスを施さなければ、本来の性能が発揮できません。オークション等で安価に購入できますが、結構な確率でそれは落とし穴なのです。気をつけて下さい。

http://vintage-audio.jp/?p=555

●イーベイUSにて、リークのあのTL-12を見つけました。とても古いアンプです。リークとはHarold.J.Leak & Ltdという会社のことで1934年に創業されています。リーク氏自身は、当時映画産業における音響システム開発に携わっていました。さて、今回のTL-12ですが、出力管にKT66をP.Pで用いた12W出力のモノラルアンプで、当時BBCモニターLSU/10のアンプに使用されていたことでも有名です。


●歪はもちろんポイントワンなので0.1%です。DF20、出力12Wで、出力にKT66のPP、整流管GZ32と一見オーソドックスなつくりに見えますね。

しかしBBCモニタに採用されるなどの実力機で、この時期からすでにトリプルループのフィードバック回路を採用、KT66を自己バイアスの三結で使用、3段増幅構成で初段は反転回路と直結にせずに12μを介して安定性を重視しています。この安定性という点では随所で凝ったつくりが見られます。初段管のバラツキによって電圧が変動することを避けるために初段のスクリーングリッドに1MΩの抵抗を入れてアースに落としたり、出力管のグリッドには高域発信防止用の10kΩの抵抗が直列に挿入されていたり、バイアス抵抗がプッシュプルの各管にそれぞれついていて1本が壊れてもとりあえず音がでるようになっていたりなどです。

内部配線も見事なもので、非常にメンテしやすいプロ用途を意識したつくりです。専用のコネクターでのSPターミナル、綺麗に配置された真空管と、トランス。トランスのように見える端のケースには、コンデンサーが入るなど、概観にも凝っていると思われますが、実は、部品の配置はちょっと替わっていて、これは、部品配置=デザインよりも、内部配線を優先して設計しているからなんです。


●ヒータがAC点火になっているためハムが出やすいはずですが、そうではなく特にクセもなくて聴きやすいアンプのようです。音は、もちろん昔の音なんですが、落ち着いた音で、意外とピアノの音がいいようです。私は使ったことがないので、こんな古いアンプで?と思ってしまいます。

高域補正がしっかりしているのはLEAKの面目躍如たるところですが、この技術によりシンバルやピアノなどがとても綺麗に聴けるというのはうなづけます。立ち上がりは甘いようですが、音の消え方がとても綺麗で、音場の雰囲気がよく、定位がしっかりしていて、音楽を聴いていて楽しいと感じさせてくれる数少ないアンプと、もう愛好者絶賛状態です。



●当時はウィリアムソンアンプの回路がもてはやされており、リークはあまり日本では話題になっていなかったようですが、今となっては知名度はバツグンですね。TL12plusになると回路もトランスもかなり簡略化されていて、チョークコイルも省かれていますが、初期TL-12ではあの凝ったつくりがそのままとなっています。

というわけで初期TL-12ですがか$3250(≒\35万)で20Bidsを超えているという人気です。名器たるゆえんだとは思いますがそれにしても高いですねぇ、私にはまったく手が届きません。

マランツやマッキンと競合してくる価格帯だとやっぱり旗色が悪くなるのでは、、と思い、\20万が相場で\10万で即買いと勝手に値付けしました。オブジェ的に置いてもいいし、実際に素晴らしい性能をまだ出すというスゴイアンプですから、いい買い物なのかもしれませんが、、プラス送料と保険で、、、。

http://audioagent.wordpress.com/2008/10/25/leak-tl-12/


____________


A LEAK STEREO 20 管球式パワーアンプ

出力10W + 10W
出力管 EL84PP

2011-04-07 (木)

LEAK STEREO 20は1958~1967年まで製造されたLEAK社を代表するパワーアンプです。ボディーカラーも初期~中期型はゴールド系、中期以降はガンメタに塗装が変わります。今回は、お客様のご要望により、電気的には正常な状態に復元は希望するが、出来る限りコストを抑えた仕様でお願いします。という事でした。また、スピーカーケーブルとパワーアンプの接続部はバナナプラグを使用したいという事でした。

販売コストを抑える為に、後期型となります。真空管はロシアか中国製の中からセレクトします。経年劣化で不良になっている、コンデンサーや抵抗器等の電子部品も、フィルムコンデンサー、国産の電解コンデンサー、抵抗はA&Bのカーボン抵抗や金皮抵抗器を適材適所で置き換えていきます。

これで、電気的には復元できています。

素材は同じでも、真空管や交換する電子部品(真空管はムラード製、コンデンサーはハーメチックシール等の高信頼部品等)で例えばこのLEAK STEREO 20でも、販売価格が2〜2.5倍になります。音質的にいえば、ロシアや中国製の真空管を使用するのと、当時のムラードオリジナルを使用するのでは、若干ですがロシアや中国製の真空管の方が、華やいだ感じになります。高額修理の方だと、もっと重心が下がり、グッと落ち着いた感じになります。どちらも、電気的特性は同じなのですが、部品による僅かな違いが音質として現れる訳です。ただ、部品のグレードはどうであれやはりキッチリメンテナンスしたLEAKは、英国HiFi系のアンプらしく、中庸のバランス、解像度が高い中にも品位のあるサウンドを聴かせてくれます。
部品が劣化(不良)になっている現状品のサウンドとは、雲泥の差があります。

http://vintage-audio.jp/?p=767

LEAK 真空管式パワーアンプ STEREO 20 

私は英国系の古いスピーカーを鳴らすのに、LEAKのパワーアンプ STEREO 20を使用しています。プリアンプには、現在の真空管アンプであるQUAD QC24をつかい、半世紀の年の差コンビです(笑

STEREO 20は同社で一番小型のステレオアンプで、EL84のプッシュプルで10W/chの出力です。これくらいの出力があれば、家庭環境で同時期の30cmクラスのスピーカーまでなら過不足なく鳴らすことができます。タンノイの38cm同軸用には、ちょっとパワーが足りませんでした。

ビンテージスピーカーを鳴らす、標準的なアンプとして使用可能です。

もちろん、半世紀前の電気製品ですから部品の劣化もあります。簡単な修理をして販売している業者もありますが、音質について充分にケアしてあるとは限りません。音の良いパーツは高いですからね。多くの場合は、音が出る程度。くらいに考えておけばよいでしょう。悪い場合は、貴重なスピーカーを道連れに壊れてしまうかもしれません。脅しではありませんよ。

1枚目の写真。これが、私が英国で入手したときのSTEREO 20の内部です。一部のパーツはケアしてあるのかな?でもL/Rで別々のパーツを使っているところなど、音質的には気になりますね。海外からの入手品は、こんなもんです。下手に弄られて無い分、マシともいえます?

そして2枚目が、私の信頼するビンテージオーディオラボにメンテナンスをしてもらった後の内部。
判る人にはわかる高級パーツを使っています。真空管もアンプに載せた状態で実動作環境において、ペア取りした完全なもの。ビンテージアンプの価値を活かす為には、ちゃんとした修理をしてあげてください。

http://rasenkan.blog.so-net.ne.jp/2010-04-11


06. 2012年3月01日 21:08:40 : MiKEdq2F3Q

             ,.へ、  ,.へ、/ 小\____
          ┌―‐' 小 `'           |___
       __|   _,.- 、._       >へ _    !
       「ヾ   / :|     ` ー‐ '´    ヽ \ |__
       |    /   |                  ヽ  `、 | 
      ∧  /    !                     '. L__
      ト、ヽ /                         '. /
       レ  |                         V
     く    |         i                 '.
      |:\ |      ト、 |          ト、 |          '.
      |:/ |   _, -┼VT「`   i    'Tヘ.卞、     ト、ハ
      |:\,.イ   ´ |  |_,.ヒヘ   |     「 V!      |ハ |
      | /: |     | ,xう芹ミ、  :|    /弐示 ヽ   ./: : | !
      レ': : :| i     《 ゞ‐┴  | :ト、 /.ゞ‐┴!  i   /!: : :j/\
    /: : : : | |ト、   | :|:::::::::::::::::ヽ! ヽ/:::::::::::::::|  | / |: : :i: : : : \
   く: : : : : :N:|∧  \|::::::::::::::::    r     八/j/  !: : :|: : : :/
    \: : :/: :| |∧  八     r_‐ァ   ,イ j/ :!  :|: : ∧: /\
      ∧/ : : | !  \  ` 、       / :| ト、ト、  ト、∧ V: :_\
    /: : V : : | |   \ | ` 、  ,.イ  :/|ヽ!  ヽ |   \/   `
     ´ ̄>:∧|\ト、ト、. `レ-――┬‐┐/ ,レ'´ ̄ ̄ ` 、
.      /      ` (V_j       !  :「 ̄  \     `ヽ
    /    >― 、  }ヽ        〉 }      〉    \  \
.  /    /     \  \  \ 〈 / / ̄`  、     ヽ  ヽ
/      /  ,. ----( 〉     冫⌒Y /     `(     `、  〉
      / /       ̄ ̄`ヽ {{   !V         \    `、 ヽ
    / /           `‐┐ヽ_ノ〈_/|  、      ヽ.   `、 .〉
   /   /           ,. イ !/ Y: :\ /{___,.{ '- _     |     V
  /   ノ――-、/  ̄ ̄ ̄`ヽ八_/: : !: : : : `ヽ. _ `ー'´  `ヽ. ノ\   〉
. /   |    /          /: : : |: : :iヽ: : : : 〉      ヽ ̄\ /
〈     |   /          `ヽ>!: !: ! | \/           '.   ヽ
 ト、  /   .,'             \: :|: |: !: :/          '.   |
 | } 〈     :|   . : : : .         Y: レV        . : : :. !    |
. 八`ーヽr―.|   : rぃ: :            V´  U        : : r; : |   |
/::::|\__/::::::八   `                           八   |
:::::::!::::::/::::::::::::::..            /              ,::::::〈ヽ/
::::::::::::∧:::::::::::::::::\       _,.イ     ` 、      ,.イ:::/:::::〉
::::::::::/::::\::::::::::::::::::::≧==≦:::::::::\     /`  -=≦:::::::::/:::::/


I. みんなに愛され続けた英国QUAD社が店仕舞いせざるを得なくなった事情とは?

QUADII+22が気付かせてくれた事 2004,08,20, Friday


 実は今、或る演奏家の方からQUADII+22のセットをお預かりしています。こうしてオリジナルQUADIIを目の当たりにするのは結構久しぶりで、思い起こすとSV-4の開発時に入手して解析した時以来ですから、もう5年以上前の事になります。一方22(プリ)はお客さまのところで聴かせて頂いたことは何度かありますが手元でしっかり聴かせて頂くのは初めてのことです。
 
 ところでこのQUAD,皆さんはどんな印象を持つでしょうか。私はその虚飾の無い意匠,コンパクトなサイズ,家庭で使用するに必要充分な出力・・・などから車で言うところのVW(独)に感ずるのと同様の合理性を感じて大変好きです。言うなればアメリカやわが国からは決して生まれて来ない上品で極上の文化の薫りを感じます。

実際この旧い製品を今でも大切にお使いの方はオーディオファンというよりも音楽愛好家とでもいうべき方が多いような気がします。回路的には独特で且つ、動作的にもややクリティカルなところがありチョークなどは経年の劣化も手伝ってレアショートし易かったりと、一緒に暮らすにはそれなりの愛情と知恵が必要なアンプですが、製造後約40年を経て今なおこのように愛され続けているというのは実に素晴らしいことです。

 今回たまたま縁あって暫く私どもの手元II+22をお預かりしている訳でありますが22プリの独特の表現にはすっかり舌を巻いてしまいました。金子さんがショールームでズート=シムズのLPを掛けていたのですが、今まで一度も聴いた事のない濃厚さでA7がまさに深々と鳴るのです。

IIパワー単独では決してこうは鳴りません。もっと開放的に明るい音なのですが相棒22と一緒になると「おお、これがQUADの音なのか!」というくらいの濃密さが現れる訳です。

フラットアンプ部分については分かりませんがフォノ部については実機測定で100Hz〜15KHz(RIAA偏差プラスマイナス1dB)という、決して優秀なものではありませんが、特性を超えた独特の個性,表現があるのは紛れも無い事実です。

以前、何かの本で都内の某ジャズ喫茶店主がUREI813+QUADの組み合わせの音を聴いて「こんなものなっちゃいねえ!」と持ち主に毒づいたという逸話を読んだことがありますが、音だけ聴いてると確かにそう思うひとがいても決して不思議でないノスタルジックな表現です。

でも今日ショールームで聴いたA7は私の中でのベストプレイだったような気がします。どちらか言うと金属的で高域を「カチーン」と決めるのがA7的な味だと勝手に考えていたのですが、QUAD(22)で聴くA7はもっと肉厚でふくよかです。

 正直言いまして私どもとしてはSPよりも帯域の狭いアンプを作るというのは非常に抵抗があります。SPの周波数帯域は仮に20Hz〜20KHzだとしたらアンプのF特は10Hz〜40KHzは欲しい。現代の広帯域なSPならばもっと・・・と欲が出ます(勿論カタログデータと音色は別ですよ、これを忘れてはいけません)。

今日ショールームで聴いたA7の音はそんな先入観を遥かに超えたとても良い表現でした。現代オーディオの陽炎のように実体感の無い音より余程血の通った活き活きした音・・・私にはそう感じました。

http://www.kit-ya.jp/blog/index.php?eid=921

47 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/17(土) 13:10:24 ID:42zWB2D4

U+22っていいよね。
タンノイとはベストマッチングではないだろうか。
音が濃厚で冴え渡って澄み切っている。
いいタマにめぐり合った。


440 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/23(月) 01:09:40 ID:WX1pFLhH

OUADU買っちゃいました。 パワーがどうかなとか思ってたんですが繋いだとたんにそんな事どうでも良くなりました。

低音緩いのかなって想像してたのも全く問題なし。
オーディオの進歩って何なのでしょう?

流石にBCUに繋ぐと低音気持ち緩いかなって思いますけどそんな事どうでもいいくらいこっちでも見通しのいい音になります。 405じゃ絶対に出なかった音です。 正直おんなじクォードこんなに音が違うとは・・・

OUADUってESL用だと思ってましたがESL-63にもばっちりです。
流石に22までは手を出す気にはなれませんがOUADUは凄いです。

ピン入力に改造したのを買いました。 今までセットでしか見た事がなく単品では使えないものと思ってましたがこれはいけます。 何よりESL-63の音の凄いところであるリアリティーに磨きが掛かります。気持ち悪いくらいにリアルな立体感ある音像が浮かび上がります。 トランジスターじゃこういう音って出ないのかな?

ここまでくれば ESL-57 聴いてみたくなりました。


446 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/24(火) 00:16:43 ID:GI5HCua7

22+U×2の純正組み合わせのも試聴させて頂いたんですが正直22は今一でした。
CDではボケます。同時に比較したリピーターにパッシブアッテネーター入れた物に比べると鮮度がドンと落ちました。
イコライザーも箱庭的になりました。

基本的にセットで使われるアンプですのでUの評価が不当に低いって店の人は言ってましたね。私もそう思います。

451 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/06/24(火) 10:09:03 ID:E+V0bXeB

コンデンサSPは真空管というよりOPTとの相性が良い。

コンデンサSPを通常のTRAMPで鳴らすのはかなり難しく米国のアンプは、コンデンサSPをターゲットにしだしてからモンスター化が進行したがさすがにQUADは小型AMPでも十分に駆動力があるのは凄い。

オリジナル22はコンストラクションの問題からコンデンサがほぼ確実に劣化しているので問題がなさそうなものでも本来の音質ではないので注意が必要。

http://mimizun.com/log/2ch/pav/1171701565/


579 : 名無しさん@お腹いっぱい。: 2008/12/10(水) 21:33:55 ID:VqM32ILC [1/1回発言]

QUAD は英国製じゃないんだよね、もはや

861 :名無しさん@お腹いっぱい。:2010/06/03(木) 00:38:44 ID:osrmmdbQ

会社自体は息子が売っちゃってるんで全く別物になってるよ。
要は名前が同じってだけ。


520 : 名無しさん@お腹いっぱい。: 2008/09/19(金) 16:25:19 ID:ZvsFF3+G [1/3回発言]

QUADがブランド売って別の会社になってるって知らない人が居るんだ。

ESLも海外の修理サイト(業者)とかを見ると分かるけど、評価、修理等されてるのは本国製の63PROまでだよ。
以降の物は話にも出てこない。

ESLの製造機材もドイツに売られて現在修理もドイツだしね。
ESL2905に高額出して買う意味があるとは思えないなぁ。


522 : 名無しさん@お腹いっぱい。: 2008/09/19(金) 23:02:44 ID:ZvsFF3+G [2/3回発言]

今のQUADはQUADに有らず、ブランド売った先が勝手に作ってる。
QUAD社はALTEC同様既に潰れてます。


523 : 名無しさん@お腹いっぱい。: 2008/09/19(金) 23:15:26 ID:ZvsFF3+G [3/3回発言]

ストックの修理パーツも全部QUAD Musikwiedergabeに売却してます。
今はブランド維持の為新会社が修理再開してるだけ。
昔のESLの製造機はドイツに有ります。

中華製のスピーカー売ってる会社が本家クオード?
一時アメリカに身売りしブランド買い戻して再出発してるTANNOYと似たようなもの。 今のTANNOYとかQUADを認めるかどうかは???


532 : 名無しさん@お腹いっぱい。: 2008/09/22(月) 23:45:43 ID:cHL9uLBS [2/2回発言]

ごめん、トラのQUADに興味無いんだ。
でも音が悪くなった理由が解るね。

http://mimizun.com/log/2ch/pav/1171701565/


764 : 名無しさん@お腹いっぱい。: 2010/01/08(金) 23:30:06 ID:A95vB/0V [1/1回発言]

QUAD llの歴史をおしえてくれ

765 : 名無しさん@お腹いっぱい。: 2010/01/12(火) 05:04:54 ID:EHATOM0j [1/1回発言]

1953年発売、1967年没。


766 : 名無しさん@お腹いっぱい。: 2010/02/09(火) 19:58:30 ID:PxqJ3L48 [1/1回発言]

今度のプリメインなんかいい。80万は高いけど


767 : 名無しさん@お腹いっぱい。: 2010/02/09(火) 21:26:21 ID:WqLA/L0B [1/1回発言]

 最近、QUADはパラビッチーニへ委託してるみたいだけど、音の傾向は、QUADらしいの?それとも、EARに似てるの?

768 : 名無しさん@お腹いっぱい。: 2010/02/10(水) 10:49:44 ID:cyGYtjUF [1/3回発言]

英国のQUADは実際にはもう潰れて無い会社だし、今は名前を使って再編した会社が有るだけだから何でもいいんじゃないの。


769 : 名無しさん@お腹いっぱい。: 2010/02/10(水) 21:24:31 ID:JYFNJnIF [1/1回発言]

QUADは潰れたこともなくなったこともない。ただ会社ごとIAGに売却されただけ。
会社も工場も昔と同じハンティンドンにあるし古い製品の補修部品もきちんと持っている。 昔と同じ純正修理もできる。


770 : 名無しさん@お腹いっぱい。: 2010/02/10(水) 22:57:11 ID:cyGYtjUF [2/3回発言]

会社ごとIAGに売却された段階で昔のユニットの製造機等も海外流出して従業員も辞めてる。

社屋と名前が売られただけ。 昔のQUADは存在しないよ。
それ以降の製品(部品)は殆ど中華製に成り下がってる。


774 : 名無しさん@お腹いっぱい。: 2010/02/11(木) 10:31:18 ID:A7Y0Wtn5 [1/2回発言]
>>770
実際に連絡取ってみるとサービス部門には20年前と同じ人も働いている。
50年前の22の修理だってちゃんとできる。

従業員は年を取るわけだし会社が売却されればリストラもあっただろうけど,社名と社屋が同じ町にそのまま存在して,同じブランドのオーディオ製品の製造販売や旧製品のサポートが継続しているなら「潰れてなくなった」とは言わないだろうという話。

あなたの論だとラックスもケンウッドもデンオンもコロムビアも「潰れてなくなった」ことになる。

771 : 名無しさん@お腹いっぱい。: 2010/02/10(水) 23:05:16 ID:PMQVup95 [1/1回発言]

流出した機材を使っているのがドイツの例の会社なのですか?

772 : 名無しさん@お腹いっぱい。: 2010/02/10(水) 23:30:25 ID:cyGYtjUF [3/3回発言]

ドイツとスエーデンに売られました。


775 : 名無しさん@お腹いっぱい。: 2010/02/11(木) 10:53:50 ID:r30YqZht [1/1回発言]

LUXもDENONも身売りしてるね。 昔とは違う。
QUADを含め少なくともそのメーカーの音決めをしていたブレーンや設計者は残ってないよ。

780 : 名無しさん@お腹いっぱい。: 2010/02/12(金) 13:51:25 ID:lHvPL1xd [1/1回発言]

LUXもサンスイも中華系資本にブランド名、一回売ってるよね。
LUXの設計者はその次点でトップはリタイアし下はみんな独立した。

QUADもESLの製造機売ってしまってる段階でほり出したって事でしょ。
一時期何年か修理不能の時期があったし。

ブランド名継承した以上はアンプなんか回路図有るわけだから部品供給も修理も同等品でなら可能だけど、ESLの新型はドイツからの逆輸入だったし。 最近また自社用にもまた設備したのかな?

特にSPなんかESLしか造らなかった会社が身売り後中国製のユニットでただのブックシェルフSP作ってブランドイメージ落としてる。 明らかに志向の違う別会社だってわかるだろう。


776 : 名無しさん@お腹いっぱい。: 2010/02/11(木) 12:11:05 ID:18eNO1K1 [1/1回発言]

旧製品のサポートを続けてくれるのはありがたいことだよ。


782 : 名無しさん@お腹いっぱい。: 2010/02/13(土) 15:30:08 ID:jiuGcNfm [1/1回発言]

 QUADは出来た頃から、かなり完成度が高いものを出していて、結局、 買い替えよりも、修理等で維持するユーザーが多くなり、売上げが減った。  というのが、問題だったのでは?

 ユーザーとしては、非常に良いのだけれど、企業としては、厳しかったと。
 で、身売りする前の製品を使っている者が多い気がする。


 
783 : 名無しさん@お腹いっぱい。: 2010/02/13(土) 17:53:51 ID:jHHd070y [1/1回発言]

修理でちゃんと収益の出るビジネスモデルってありえないのかねえ。

784 : 名無しさん@お腹いっぱい。: 2010/02/13(土) 22:44:28 ID:Uo9TDfYH [1/1回発言]

修理部門を維持するだけで莫大な費用がかかります。
結局その分だけ製品に上乗せせねばならず買う人がそれを評価するかどうかにかかってきます。

785 : 名無しさん@お腹いっぱい。: 2010/02/14(日) 11:42:28 ID:DhxGFWGs [1/1回発言]

つか、かかるコストを修理代で回収できるかどうかだろ。
他人の修理代まで新品の価格に上乗せされたんじゃかなわん。
そんな価格の付け方したら競争力があるわけない。


787 : 名無しさん@お腹いっぱい。: 2010/02/14(日) 12:46:44 ID:gOLiX8+y [1/1回発言]
>>785
>他人の修理代まで新品の価格に上乗せされたんじゃかなわん。

実際昔はそうやって価格設定してたんだよ。 だから何年経っても修理ができた。


>そんな価格の付け方したら競争力があるわけない。

だからすべて使い捨てになった。 そういう時代にはそもそも趣味のオーディオなど成り立たない。

みんな古い製品を探して買うようになってオーディオ業界はますます衰退。
他の業界もそうだけど,価格破壊は蟻地獄だよ。

788 : 名無しさん@お腹いっぱい。: 2010/02/14(日) 17:24:43 ID:LVU9YlAt [1/1回発言]

大メーカーがコスト削減できたのは主要機能部品の供給を製造終了後8年と法律で制限をつけてくれたおかげで

つまり8年もてばあとは後は諦めろと言える様になった事が大きい。実際部品も保有をミニマムに押さえ8年経過後は破棄される場合もけっこうある。 それ以上でも修理してくれるという場合も可能なのは汎用部品に問題がある場合だけで特殊部品に問題が発生した場合は修理不可能となる。

これでも日本はまだましなほうで価格競争で新興国に負けているがこれらの国では専用部品を交換しなければならない修理可能期間はもっと短くクレームをつけてくる客には新製品を割安で売ることで代替としているケースが多い。 (この場合でも卸売り価格以上の値段を付けているのでメーカーとしては逆に儲けが増える)

一度購入すれば修理を行いつつ数十年使い続ける方がユーザーとすれば得なのだがそういう発想は薄れとにかく1円でも安ければ良いという風潮が強くなっている。 あらゆる条件が同じでただ安いだけのものなど滅多になく
安い物にはそれなりに理由がある場合が多いのでそれをしっかり弁えた上でなにを購入するか考える必要がある。


781 : 名無しさん@お腹いっぱい。: 2010/02/13(土) 14:49:02 ID:PMazBJ6O [1/1回発言]

ブックシェルフでイメージ落ちたか?

789 : 名無しさん@お腹いっぱい。: 2010/02/24(水) 00:14:00 ID:tFEbWIB1 [1/1回発言]
>>781
思いっきり落ちたね。

昔は1機種ずつしか造らなかった会社だったのに(新しいの出した時しばらくのみ被って2機種存続)、並みのメーカーに成り下がった。

790 : 名無しさん@お腹いっぱい。: 2010/02/24(水) 00:49:43 ID:t2IZhUdb [1/2回発言]
>>789
成り下がったはちょっと酷い言い方。

時間をかけて開発し丁寧に作り寿命が長くしかも価格も一般の人が買える範囲に収まる。 まさに家庭の中で使って本当に価値あるオーディオ製品を目指し努力を続け本当に良い製品を生み出してきたが それだからこそ経営が破綻した。

かってのQUADになんらミスは無くただそんな存在を市場が拒絶したから破綻した。 市場が求めるのは壊れたら使い捨てでもかまわないからひたすら安い製品か普通の人が買えないような無意味に金をかけた無茶苦茶高価な製品で適度な値段で寿命の長いオーディオなど求めなかった。

いまやっている安いSP路線も加味して企業を存続させながら99シリーズのように本来のQUADらしい製品を維持し続けている事は賞賛こそすれ非難するのはあまりに酷いと思う。

793 : 名無しさん@お腹いっぱい。: 2010/02/24(水) 06:19:06 ID:5zLo/gTm [2/2回発言]
>>790
>それだからこそ経営が破綻した。

QUADは経営破綻して身売りしたわけではない。
創業者の息子が会社を高値で売却して悠々自適の生活に入ったというお話。


794 : 名無しさん@お腹いっぱい。: 2010/02/24(水) 12:11:24 ID:t2IZhUdb [2/2回発言]
>>793
売却したのは事実だが売れ行きが思わしくなく身売りか破綻の択一だった。

リペアパーツ製造用の機械や保有していたリペア用部品を高値でドイツのディーラーに売ったのも赤字削減および経費圧縮を迫られたからで身売り当時の英国の論調でも仕方ないが一般的だった。

795 : 名無しさん@お腹いっぱい。: 2010/02/28(日) 22:41:24 ID:4HJDHxUA [1/1回発言]

昔のQUADを知ってる者にとって今のQUADはQUADであってQUADじゃない。

そういう意味ではQUADの理念はLINNが引き継いでるのかも知れない。
英国風シスコン(高級)という意味ではね。

かつてのQUAD社は斬新な技術を形にして他に無い物を完璧な形で自社提供してきた。 今のQUADは良くも悪くも普通のオーディオメーカーになった。

良い物を求めるのに中古を求めて悪い事は無いでしょう。
残念ながら99シリーズも含めて後世に残るような物は現行品には全く無いと思います。


797 : 名無しさん@お腹いっぱい。: 2010/03/04(木) 00:02:39 ID:Q+CRLdkz [1/1回発言]

ま、今も悪くはないのかも知れんが、昔が素晴らしすぎたのかもな。。

http://logsoku.com/thread/toki.2ch.net/pav/1171701565/701-800


07. 2012年3月17日 11:03:19 : MiKEdq2F3Q

   \: . : . : . : .    :/ /__ ∨:. :. :. :.  :. :. :. :./:. :. /:. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :.ヽ:. :. :. :. :. :. :. \
      `ーァー-、:   : | /    /:. :. :. :. :. :. /:. :. :/:. / :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. : :. :./:. :. :. :.| :. :. :. :. :. :. :. :. .ヽ
       /:. :. :. ヽ:  : j |  /,:. :. :. :. :. :. :/:. :. ://:. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :./:. :. :. :. /:. :. }:. : l: 、:. :. :. :. :. :. :. :. :.',
       ,′:. :. :. ∧ //   ./:. :. :. :. :. :./:. :. :〃:. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :/:. :. :. :. ./:. :. : /:. :. , :. ', :.', :. :. :. :. :. :. : ,
      /:. :. :. : /:. :.V ,   ,:. :. :. :. :. :. , :. :. ://:. :. :. :. :. :. :. :. :. /:. :. :. :. :/:. :./:. :/:. :. :/:. :. :,:. |:. :. :. :. :. :. :. :,、
      /:. :. :. : / :. :. | |   |:. :. :. :. :. :./:. :. :,/:. :. :. :. :. :. :. :. :/:. :. :. :. :/:. :./:. :/:. :. :./:. :. :. |:.:|:. :. :. :. :. :. :. :|:|
     , :. :. :. :./:. :. :. .〉l   |:.|:. :. :. :. :.|:. :. :.,′:. :. :. :. :. _, ':: :. :. :. :. / :. /:. :.〃:. /:./!:. :. :. :.!: |:. :. :. :. :. :. :. :|:|
     /:. :. :. :./:. :. :. :.| |  \.!:.! :. :. :. :. |:. :. .:|:. :. :. :._ :. ' ::.:. :. :. :. , :":. :/:. :.//:. :/:./ .!:l:. :. :. !: |:. :. :. :. :. :. :. :|:|
    , :. :. :. :/:. :. :. :. :| | __.|:.|:. :. :. :. :.!_:.:.斗:. :. ´:._:.  ‐  ブ:. :. :./:. :./ /:. :/:./  ,:l:. :. :.:|:.:|:. :. :. :. :. :. |:. !:!
    l:. :. :. /:. :. :. :. :. | |   .∧'.,:. :. :(:._ : 斗‐_'_     /:.:. :/:. :./  /:. /:./   ヾ:. :. :.l:. !:.}:. :. :. :. :. |:.:|:|
     |:. :. :/:. :. :. :. :. ::.〉l     ∧:.,:. :. :. :.|:. l:丁     `>(._.:./:. :./ ノノ./:.:人/    ヽ :. :l:/:.l:. :. :. :. :.:.:|:.:|:|
     |:. :.// ̄ ̄ヽ:. | |   : . ハ:. :. :. :. ,:. |: | 弋气≠ァ=≠=ミー'一 ''" ./:.//:/ニー-、/:.ヽ:. l!:./:. :. :. /!:./|:. !:!
     |:. /{     ハヘ ,   : . :ヘ:. :. :. :. ,:.l: |  ヽ イっ;;;;r―ノヾ     // ィ 气乍ア:. :. :. :.ヽ!/:. :. :. //:/ j:. |リ
     |:/ノ ィ ̄ Y  \ヽ   : . :.\:. :. :. ヽ\  r弋ー‐ぅ '"          ん:::: fフ , 1:. |:. :. :. /:. :. :. //:/  |:. !
   / ̄  /;/; ; ; ;{  ̄ ヽム ,  : . : . ヽ\:. :. :.ヽ:.ヽ ゝ'´  ̄          ゝニ,7 ./: l:. :|:. :. :/:. :. :. イ/:/  j:./
  {.  /;/; ; ; ; ;ヽ 厂 ヽハ ,  . : _: . lヽ:. :. :. \:ゝ           :,       /: . |:./:. :..ム イ:| //    レ
  ∧ /; ;./; ; ; ; ; ; ; ; ̄;ヽヽハ ヽ  : . : . : . : \: . : ヽ           .〉   ,イ:|: . l!/:. :/:/ . : .| |〃
 ,:. :.V; ; ;, ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ;r‐ ' __\ヽ  /: | \: トヽ:._: ゝ   r―- zォ     . イ-| | : /:./: .―:‐ | |
./:. :./; ; ; l ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ;|    ヾ      . : : |. \       .: ̄  _ .  ' .∧lイ| |://: |: .\   ! !
':. :. :l ; ; ; | ; ; ; ; ; ; ; ; ; ;ハ  r― 、',ヽ     . !   > .   .  (   ,斗-}; ;.| |': .       j ,
:. :. :.| ; ; ; | ; ; ; ; ; ; ; ; ; ;!; ;∨__} \ヽ    :|\     /. ̄         /  ./; ; .! !        , l
:. :. :.| ; ; ; ! ; ; ; ; ; ; ; ; ; ;ヽ ; ; ; ; ; ;l!  }ヽ     |  \  /         {、__/; ; ; ;.N           | |


オーディオの部屋


QUAD#22+II

(「音楽の友社」昭和34年発行の「レコード音楽講座」第5巻)

QUADの名前を初めて知った本。当時は、まだモノーラルの時代で、LEAKのポイントワンとか、Mc IntoshやHEATH KITなどが紹介されている。



(Published by Wharfedale Wireless Works Ltd. Nov. 1960)

WHARFEDALEスピーカーで有名なG.A.BRIGGS氏の" A to Z in Audio "表紙に、QUAD#22とIIが載っている。



QUADの輸入元(当時)、シュリロ・トレーディング・カンパニーのカタログ。

後に、ハーマン・インターナショナルに変わる。明らかにモノーラルの時代であることが分かる。


 

●時代は、アナログからデジタルに移り変わり、CDやMDで手軽に音楽が聴けるようになった。しかし、昔は、少しでもいい音で聴けるように、みんなが悪戦苦闘したのである。

●そんな中に、アクースティカル社のQUADがあった。真空管の時代から、トランジスタへとアンプの世界も変遷を遂げるが、この会社の一貫したポリシーには多くの学ぶべきことがある。

●" For the closest approach to the original sound "

というのがQUADのポリシーであったが、" Think Different "などのコピーで有名なMacintoshのアップルコンピューターとよく似ている。猫も杓子もWindowsでなくてもよいのではないか。

 



英文のbrochure。

開くと、美しい写真とRoss Walker氏の文章が飛び出す。

(Published by Wharfedale Wireless Works Ltd. Dec. 1959)

G.A.BRIGGS氏の別の書 " STEREO HANDBOOK"

当時の再生装置の最新情報が記載されていた。



●QUAD#22(ステレオ)プリアンプ
パワー・アンプより電源の供給を受ける。



●QUAD#IIメインアンプ
出力管は、有名なGECのKT-66。他に、整流管のGZ32(Mullard)とEF86(本来は、
Mullardであるが、Telefunkenに替えている)。

http://www2.nkansai.ne.jp/sch/kayo-net/av4.htm


QUAD brochure (English)
Brochure designed by T.Richard Johnson. Written by Ross Walker.


●英文のQUAD brochure。作成年代は不明である。これを見ると、QUAD製品群の歴史的歩みがわかる。

●1949年 初のプリ・メインアンプQA/P12
●1951年 コントロール・ユニットとメインアンプ
●1953年 QUADIIパワーアンプとQCII
●1957年 QUAD ESL
●1958年 QUAD22とQUADII
●1958年 QUAD FMtuner
●1967年 QUAD33とQUAD303, QUAD FM-3
●1975年 QUAD 405
●1979年 QUAD 44
●1981年 QUAD ESL-63
●1985年 QUAD 405-2
●1986年 QUAD 606
●1989年 QUAD 66CDとQUAD 66
●1993年 QUAD 66AとQUAD 67CD

「ステレオのすべて’75」(音楽之友社)にINTERVIEW WITH QUADという記事が載っていて、社長のRoss Walke氏と会長である、お父さんのPeter Walke氏への対談は、大変興味深い。


●なぜ、QUADはあまりモデルチェンジをしないか?

「われわれの方の研究開発の態度というのは、どうしたらもっと売れるアンプをつくれるかということではなく、どういうふうにすれば、よりお客様である一般消費者に満足してもらえる製品をつくれるかということにつきる。」


●モデルチェンジに関して・・・

「本当に技術的な革新がなされたときにおいては、たとえば、22のプリから、33のプリアンプに変わったような、あるいは真空管時代のIIのアンプから、303に変わったときのような技術的な革新がなされると確信したときにはじめて、モデルデェンジを行います。」


●補修パーツのストックについて。

「最終的に製造が中止されてから最低25年間部品のストックを持っております。」


●IIの生産台数について。

「全部で約8万台生産されております。」




●QUAD44やQUAD606、さらに、QUAD34、QUAD FM−4、QUAD ESL−63の写真も巻末近くにあるが、デザイン的にも、性能的にもQUADは、22とIIに始まるといってよく、完成度の高さから33と303,405以降、変更の必要はあまり認められなれなかったのではあるまいか。


●作家の五味康祐氏や、安岡章太郎氏、音楽評論家の小林利之氏などが愛用されたそうだが、QUADは、音楽を愛する人の、良識の音なのである。

http://www2.nkansai.ne.jp/sch/kayo-net/av5.htm


QUAD#33 + 405


QUAD#33は、#22のあとトランジスタ化されたプリアンプであり、これと組み合わせるメインアンプは、#303が最初に出た。

#405は、その後1975年に発売になったモデルである。


QUADの音の傾向は、トランジスタ化されても一貫して変わらない。

第2回で、真空管式のLUX SQ38LXのことをとりあげたが、この高名なアンプも決して悪い音ではないが、QUADを聴いて驚くのはアンプを造るリスナーの耳の違いである。ダン・タイ・ソンもホロヴィッツもピアノが良い音で鳴るのはともかく、「同じに」聞こえては困るのである。


ホロヴィッツは生で聴いていないから何ともいえないが、LUXでは、ピアノとして申し分のない音はするが、黙っていられると、ダン・タイ・ソンだとは分からない。昔から入力信号にたいしてそのままを素直に再生する機器のことを「色付けのない音」と評されたが、技術者は、どれほど演奏会に通い、演奏家の個性や違いが出るように、アンプやら、スピーカーやらカートリッジをつくってきたのだろうか。周波数特性が良いのは、一定水準の機器なら当たり前のことで、そこから先どうその演奏家だと一聴すれば分かるような再生装置造るのか、残念ながら技術力に勝るわがオーディオ界にあってはそういう製品は希有である。

レーザー・ターンテーブルという針を使わず昔のアナログのLPやSPを再生する画期的な製品が開発された。盤面が反っていても平気だし、針を使わないから盤面も痛めないしノイズも拾わない。レコード・プレイアーがほとんど姿を消した現在、恐ろしく高い価格はともかくとして、このプレイアーは理論的には優れたものだ。

この視聴用のCDを送ってもらった。なにもかもが綺麗サッパリと片づけられた風呂上がりの音。

さて、この「色付けのない音」をよしとするか、いわゆる昔から「色付けされた」という音をとるか、それは好みの問題だ。

http://www2.nkansai.ne.jp/sch/kayo-net/av6.htm

QUAD#44 + 405


QUAD#44、405後期モデルである。発売になったのは1975年だから、この後期モデルはいつ頃のものだろうか?

入出力系がDINとともにRCAタイプも付加されて使いやすくなっている。デンマーク製のSCANDYNA−A25MKIIとの相性が良く、#33+405(前期モデル)にとってかわった。

TANNOY−IIILZだとどんなにいいだろうと思って繋ぎかえるとこれが予想に反して耳を突き刺すような鋭い音でとても聴くに耐えない。この辺がオーディオの難しさである。試聴せずに購入するととんでもないことになるし、試聴した時が良い音でも自分の部屋で果たしてそのように鳴るかは全くわからない。アンプでもスピーカーでも同じである。


QUADのアンプは、管球式の#22+IIですでに完成されていたが、時代の進歩とともに真空管はトランジスタに置き換わった。イギリスには、アンプならアンプ、スピーカーならスピーカーと単独のメーカーも多いが、QUADは昔の蓄音機のようにアンプからスピーカーまで自社製品を1つの再生装置として考えていたのではなかろうか。つまり、QUADのアンプを他社のスピーカーにつないでも総合的に良い結果が得られることは少なく、ESLなどで判断しないとその良さはわかりにくいのではないだろうか?(写真上が、#44、下が405。いづれも前期モデルにくらべると黒っぽく、セレクト・ボタンの配色などデザイン的には前期モデルの方が優れている。)


スポーツタイプの市販車によく羽のついた車があるが、このようなものをいくらかっこよく付けてみても基本性能がしっかりしていれば空力学的に見ても不必要なように、QUADのアンプはこれ以上でも、これ以下でもない線が実にうまく引かれていて、バランスが素晴らしい。

街では簡単にオーディオコンポーネントを入手でき、音楽をいつでもどこでも聴ける時代となった。しかし、音楽を再生するという行為は、ただ単に音楽を「聴く」こととは少し違い、その人がなにをどのように聴いてきたか、人生をどのように生きてきたかが音となって顕れる行為のような気がする。そこに聞こえてくる音楽は、人生を生きてきた凄まじい格闘ややすらぎが音楽を再生している人ととともに聞こえてきて、単に再生装置をつないで音楽を鳴らしているレベルとは明らかに違う。だから、小さなラジカセでも、カーオーディオでもその人の鳴らす音楽は恐ろしい。

そんな人物に出会うと、打ちのめされ、私はあと何年たてばこのような音で鳴らせるようになるのだろうか、と非力さをつくづく思い知らされるのである。

http://www2.nkansai.ne.jp/sch/kayo-net/av7.htm


QUAD ESL


QUADのESLは、市場ではほとんど見かけないコンデンサー型スピーカーで、ヘッドフォンンタイプにはSTAXのものが有名であった。昔使ったことがあるが、今も昔もSTAXは高級なヘッドフォンだ。しかし、ウオークマンによらず、語学学習以外に耳に突っ込んだり、耳をふさいだりする形で音楽を聴こうとは思わない。やはり空間を伝わって音楽は流れてきてほしい。

ESLの形状はパネルヒーターに似た特異な形をしていて、電極用の電源が別に必要である。スピーカーはどんなものでも、一応アンプに繋げば音は出るが、しかし、スピーカーほど使いこなしのむずかしいものはない。部屋の音響特性に微妙な影響を受けるからで、コーナーにきっちり配置してイメージ・ホーンのように使うものもあれば、壁に密着するもの、適度なバックスペースを必要とするものなどさまざまである。

ESLのマニュアルにも下図のような指示があるが、スピーカーの裏面側に十分スペースをとって鳴らせる日本の住宅事情はそうあるものではない。だから、このスピーカーを生かしきって使うなどとても望めることではないだろう。実際、当時でもオーディオ店でこのスピーカーがいい音で鳴っていたところは皆無であったし、QUADのアンプに繋がれていることも全くなかった。


ESLのマニュアルによれば、壁に密着させることは、箱形スピーカーと違って厳禁されている。モノラルとして1台使う場合でも、その一方の端は60cm以上離せ、と指示がある。また、大きなパワーは入らないのでピアノの音を原音にちかい形で鳴らすなどは最も不得意とするところである。まあ、箱庭的というか、大音量でなく声楽曲や室内楽をひっそりと鳴らすと非常にクリアな音像が現れる。

" For the closest approach to the original sound "

というのがQUADのポリシーであるが、オリジナル・サウンドといってもJBLのような音もあるし、どんな音をオリジナル・サウンドとするかは、メーカーによってさまざまである。むしろ、音楽再生とは、演奏家のように再生装置を使って演奏をする行為と言った方がよく、いくらお金をかけたとろで解決するようなものではない。それよりも、一曲でも名曲や名演奏といわれるものをFM放送ででも聴いた方がどれほどいいかわからない。われわれは長い間ずっとそうしてきたのである。そうしてはじめてその人の美意識や美的センスも育つ。

http://www2.nkansai.ne.jp/sch/kayo-net/av8.htm


QUAD ESL63


QUADによって誕生したコンデンサースピーカーESLは、ダイナミック型スピーカーとは違った音で、特に弦楽器や、木管楽器、金管楽器の音やオペラのアリアなど人間の声を一度でも聴くと、その自然さや眼前で演奏されているような生々しさで、ゾクッとするような鳴り方をする。

今年、日本人指揮者として初めてドイツのバイロイト音楽祭に登場した大植英次はワーグナーの楽劇「トリスタンとイゾルデ」を振ったが、現地誌のフランクフルター・アルゲマイネ誌は、音楽のボリュームの大きさを「騒音と化したオーケストラ」と大植の音作りを批判したそうである。(読売新聞8月18日の記事)

オペラをご覧になると分かるが、オーケストラは、舞台前の一段低くなった穴場のようなオーケストラ・ピットに入る。オペラが始まって会場が暗くなっても楽譜が読めるように薄暗い照明がこのピットには点いているので、観客は時にはそれが邪魔になることがある。ところが、バイロイトのオーケストラ・ピットは、指揮者側から見て階段状に奥の方に下がって潜り込み、指揮者の頭の上は丸いひさしのような反射板に覆われている。従って、音はまるで地底から湧くように舞台に投げかけられるし、観客からピットにいる楽員は全く見えない。この構造は実に巧妙で、観客は舞台に繰り広げられるドラマに集中できるのである。その音が大きすぎるとは。。。


海外で活躍する日本人音楽家は増える一方でわれわれとしては大変誇らしいことだ。今回の演奏はまだ放送されていないし、実際に現地で聞いてみないと何とも言えないが、騒音と音楽、日本人の音感覚には少し疑問があるので、それを考えてみたい。

日本人の音感覚を探るのに、一つの例は、既に終わったが衆議院議員など選挙カーのボリュームに注意してみるとよい。回ってくる1台1台の音量を聴いていると音感覚が分かる。それと同じように、TVでもアナウンサー、ニュースキャスター、タレントなどのしゃべり方、その声の大きさなどを聴いていると、これまたその人の音感覚が分かる。

これを逆に言うと、音感覚はボリュームと非常に関係があるので、音楽を再生する時でも、そのコントロールは意外とむづかしい。よく間違うのは、フォルテは「音の大きさ」ではなくて「音の強さ」であり、ピアニシモも「音が小さい」だけではない。ムソルグスキーの歌劇「ボリスゴドノフ」で苦悩するボリス(バス)の歌うピアニッシモの声は、聴き手にとっては非常にクリアで、「強く」聞こえるのである。

音楽再生装置などでも、音量を上げると、楽器の大きさがギターが、コントラバスに化けたりして聞こえるものがあるように、ステージでPAを使うと各楽器が分離して聞こえず音が一塊りになって怒濤のように押し寄せる。こうなると音楽もなにもあったものでない。七尾市でのJAZZフェスティバルで、「渡辺貞雄グループ」の怒濤のような音量と音圧は、帰り道、旅館の近くまでその音が聞こえてきて何とも異常なことであった。

大植英次さんや渡辺貞雄さんは、実際に客席や視聴者のいる場所に来て自分たちの演奏する音量がどのようであるかを聴いてみたのだろうか。音楽は、指揮者の位置で聴こえてくる楽器の音・音量や歌手の声ではない。客席を歩いてみてその場所その場所での聴こえ方をチェックしてみてこそ演奏も生きるのであり、指揮者やプレイアーのセンスも評価される。そうしないとせっかくの音楽が騒音になってしまう。

QUAD/ESLは1957年に、パネルヒーターのような衝立型が発表されてから長い間モデルチェンジされなかったが、1981年にQUAD/ESL63となり音の放射パターンが平面波から球面波になって今までより耐入力性も増した。だから、例えば、QUAD/ESLでは少し無理だった発売当時その録音技術が評判になった英デッカのワーグナーの楽劇「ラインの黄金」(ショルティ指揮、ウイーンフィル・右の写真は、独プレスのLONDON盤)などもかなりの迫力で再現する。しかし、何よりも素晴らしいのは、音量はこのあたりで十分という限界をいつも教えてくれるセンスの良さである。

エレナ・オブラスツオワのメゾ・ソプラノ、レジェ・パスキエのヴァイオリン、JAZZでもウイントン・マルサリスのトランペットなどをQUAD/ESL63で聴くと、よほどのことがない限り演奏会場へ出かける必要はなくなってしまった。

先日の新聞によれば、日本人としてバイロイトに初登場した大植英次さんは、今年だけで降板とか。大変残念なことだが、ここらでもう一度日本人の音感覚・・・TVコマーシャルの音量、町の発する音、駅のアナウンスなどを含めて考えてみようではないか。

http://www2.nkansai.ne.jp/sch/kayo-net/av13.htm


QUAD 67−CD;#66Pre


市場では姿を見ることがほとんどないプリアンプとCDプレイヤーである。操作もすべてがリモコンに依存するので電源SWオンリーというきわめてシンプルな外観をしている。これは、以前からQUADのFMチューナーやパワーアンプなどにも言えることで、これらには電源SWすらない。だから、プリだけとか、メインだけとかを他社の一連のオーディオ機器と組み合わせて使うユーザーはまれで、蓄音機のようにすべてをQUADで統一して、それらをひとつの音楽再生装置として使ってはじめてその特徴を窺い知ることができるようである。

QUADは、もともとアンプやスピーカーのメーカーなので、CDプレイヤーを出すとは意外であった。アナログの時代なら、ちょうどLPプレイヤーを発売するようなもので、音の入口まで出したからには、QUADのシステムにつないで是非一度聴いてみたかった。

ちょうどギドン・クレメル、クレメラータ・ヴァルティカの演奏を聴いて、シュニトケの合奏協奏曲第1番でのヴィオラの音が記憶の中にあったので、会場で買い求めた「8つの四季」をこれでかけてみて驚いた。(プリは、#44)オーケストラでもクレメラータ・ヴァルティカのような小編成の室内楽団でも第一ヴァイオリン、第二ヴァイオリン群とともに、確かにヴィオラの音は聞こえるはずなのに、再生装置でこれらがはっきり聞こえる装置はきわめて少なく、だだ弦楽器が鳴っていると言う感じのものが多いのである。

「うーん、まさにヴィオラの音だ!」

周波数レンジはフィリップスなどに比べると狭く詰まったような感じがするのに、古いSP復刻版を再生した時のような、なんとも懐かしい音楽が聴こえてくる。これは、QUADが昔から大切にしてきた音だ。

一方、QUAD #66 Preの方はというと、DINコネクタはすっかり姿を消してすべてがRCAピンとなり、入力ジャックがたくさん増えて、いろんなソースに対応できるようになっている。1989年の発売だからもう結構昔のことだが、はっきりとデジタル時代を見据えていたことが分かる。今までのQUADにはない音だが、デジタル機器(MDとかCD)にデジタルソースのソフトを入れるとあまりにも鮮鋭な音で耳がついていかない。むしろ、アナログのカセットとか、LPの再生とかがうまくミックスされていいのではないだろうか。

先日、友人が劣化寸前(一部音が歪んだ箇所があった)の4トラックオープン・テープを持ってきてCD化を頼まれた。アナログをデジタル化するわけだが、このCDなどを再生するとほどほどにバランスの取れたいい音がする。#66のコントロール・パネルは非常に良くできていて、67CDごとコントロールでき使い勝手が素晴らしい。特徴は、#44を世襲するかたちで、フィルタースロープとチルト、バスをコントロール・センターで操作し、その結果はプリの前面パネルにカーブとなって表示される。

QUAD #22から、#33、#44、#66となって音も少し引っ込んだ感じから前面にでるようになったが、#44あたりがその中間、どれがよいやら好みは分かれることだろうが、上述のごとく、QUADは入口から出口までを統一しなければ評価はなかなかむづかしい。

http://www2.nkansai.ne.jp/sch/kayo-net/av12.htm

QUADは電蓄の一種


QUADのアンプ(#22プリとllパワー)を買ったのは、昭和42年のことである。一方、スピーカーシステムはこの頃、多分ワーフェデール(Whafedale)のスリムライン2(Slimline2)だったと思うので、ESL-57はこちらを友人に譲ってから後に購入したようである。

このスピーカーは、当時のオーディオ店に展示されているところはあったが、まともに試聴出来るところは皆無であった。というのは、QUADとは別のアンプで鳴らされていたり、あまり優遇されていなかった、というよりも真価がよく分からなかったのではないだろうか。

それは、自分でこつこつと入口から出口までをQUADで統一してゆくにしたがって、ますますそのさりげない凄さを感じるようになった。そして、フィリップスをはじめとする欧州の録音現場でもモニター用として使われていたり、多くの指揮者やアーティストが使っていることが分かってきた。それは、いわばプロの仕事用なので、われわれ素人が音楽観賞用に用いるのとは使用目的が異なっていた。しかも、彼らはそれをいちいち公表したりはしないから、ほとんど知られなかっただけである。そこで求められたのは、ただ一つ、絶対的な信頼感であった。そうでなければ、50年近く経ってもいまだに使用出来るし、補修パーツがあるなんて考えられないことである。ビンテージといった捉え方をする人もいるが、それだけではない何かがあるようだ。

QUADを鳴らすとき音量はそれほど上げない。今までずっとそうしてきた。盤鬼と言われた西条卓夫氏は、名著と言われる「名曲この一枚」で、ワンダ・ランドフスカの弾くJ.S.バッハの「ゴールドベルグ変奏曲」のところで、

「その再生にあたっては、音量を控えめにすることだ。」

と述べておられるが、これは音楽的センスの問題のことである。再生音楽は、一人で聴く。深夜、それほど大音量で聴くことは必要ではない。

しかしながら、ふとしたきっかけで最新のオーディオ機器による試聴をさせてもらった。これを機に、今まで音量をそれほど上げて聴かなかったQUADをある程度上げて聴いてみてはどうだろうか、と若干環境を見直してみたのである。そうしたことにより、より録音現場で使われた様子が分かってきたし、使い方をさらに追い込めたようである。




上から、QUAD QCll×2, #22


QUAD#22プリのことはよく知られているが、モノラル・プリのQCIIのことはあまり知られていない。それは無理からぬことで、程度のよいものを探すのがきわめて困難であるからである。これをステレオの場合は、L・Rに使ってパワーアンプのIIに渡す。(モノラルの場合は、L・Rのどちらか一方でよいし、L・R同時に出してもよい。)

ラッキーなことに最近、程度のよいものがもう1台入手できたので、念願通り上記の実験が可能となった。#22も秀れたプリなのだが、音質はこちらがさらに上をゆく。

EMI-711Aは、どちらかというとクラシックの方がよいが、ESL-57は音量を上げたJAZZの演奏が、なぜ録音現場でも使われてきたのかがよく理解出来る鳴り方をする。

クラシックで交響曲の再生などは、家庭ではどだい無理である。それを望むなら、広い空間(30〜40畳くらいの部屋)で加藤秀夫さんのオール・ホーン・システム(モノラル)を聴かないと何故だか分からないだろうし、生の音だと思っていても、それはただ音量が馬鹿でかいだけで、音場の広さは出ない。

非凡な指揮者のガリ・ベルティーニは、マーラーのシンフォニーが有名であるが、私が1996年にシュトゥトガルト放送響でマーラーの第1番に先立って聴いたモーツアルトの第40番は、それは素晴らしかった。私はガリ・ベルティーニの演奏を生で聴いてショックを受けた。シンフォニーとはこういうもので、40番とはこういうものだったのか、と初めて納得ができたからだ。残念ながら再生装置には限界がある。

そして、昔は冷遇された形でしか試聴出来なかったQUADを、もし、お聴きになる場合は、是非とも入口から出口までが揃った、いわば、「QAUD蓄音器」の形で試聴出来るような環境のオーディオ店を探されることを願っている。そうでないとQUADのことは分からない。

http://www2.nkansai.ne.jp/sch/kayo-net/av25.htm

QUAD22からQUAD66まで、そしてQUAD QCIIへ


クワードのESLコンデンサー・スピーカーには、

QUAD 22 + QUAD II x 2

から始まって、

QUAD33 + 303、
QUAD44+ 405、405-2

なども試して、

QUAD66 + 405や405-2や606まで使ってみた。


しかし、結局、通常は、一番古い1950年代のモノラルのプリ2台QUAD QCIIからQUAD II x 2 がメインとなった。

ステレオで聴くことはあまりないので、どちらかのプリからモノラルの音が流れている。しかし、2チャンネルモノラルでLPを聴いたり、CDを聴くときは、これが QUAD 22 + QUAD II x 2 となり、CDプレイヤーもQUAD67CDからREVOX B22へと替わることもある。スピーカーは、EMIのモニター711Aに切り替えて聴くことも多い。

JBLのハーツフィールドを使ってJAZZを聴いている人の記事を読むと上は9000Hz位しか出ていないのに、何の不自由もないというようなことを書いておられたが、シュナーベルやコルトーの78回転の復刻CDについで、エドウイン・フィッシャーのモーツアルト(1930年代)のピアノ協奏曲第20番や22番、ロンドK.382(指揮はジョン・バルビローリ)を英EMI711Aに繋いで聴くと最新録音の同曲でなくても、例えばファゴットはじめ各楽器も非常に鮮明、よく聞こえるので、少しも困らないどころか演奏に引き込まれてしまう。最新録音と一番違うのは、スポーツのように身体で感じる爽快感ではなく、心の深淵に触れる点であろう。このARKADIAというレーベルのことはよく知らないが音はLPに非常に近い。




QUAD FM-1の下がREVOX B22


再生装置がうまく鳴る、あるいはよく聞こえるソフトに制約されることは分かるが、例えば、ブルーレイ・ディスクにしてもとても今のソフト群では購入しようとは思わない。つまりハイビジョン画面で、5.1チャンネルだかなんだか知らないが、年がら年中同じソフトを見ているわけではないので、成瀬巳喜男や溝口健二を持ち出すまでもなく狭い画面の白黒映画やドラマでも十分。結局、音楽再生でもSP復刻CDあたりに戻ってしまい、そんなに大がかりな装置でなくともよいことに気づき、8インチくらいのシングル・コーンになってしまうのではないか。しかし、それが分かるまでは、装置にうんと無駄な投資をしてみないと分からないかもしれない。

人間、いろいろと道楽を重ねると、必ず That's enough. という瞬間が訪れるので、それまでやってみる。そうすると、なにもかも要らなくなって、ごくわずかなもので十分ということになりそうである。演奏の本質もそうなると簡単に見えてくる。レナーSQ、ブタペストSQ、ブッシュSQ、ミッシャ・エルマンあたりを聴いていて十分幸せである。

http://www2.nkansai.ne.jp/sch/kayo-net/av35.htm

.        厶ィV            `辷爻x \ヽ   __
       /刈ー'          ;     i   `辷爻x } }/⌒\
      __}厂      /  ′  |  i|  :| }  ≪⌒'アrヘf⌒> /
     /'7{    ,  l  |   |  i|  i| } ;  》く〕L」[_彡く
    〈〈// , / ′ |  |   |  i|  i| ' /  〃 } 爪f⌒> )
.    〉 イ / ;  |  :  |   |  i| _」厶  《 __/尢汀¨_/
.    \| l  i  |  |   l  .斗 爪 |  }  . 'ー1| l| l「
      i| |  |  L,, _|   l´ ;∧_」抖-‐_/ /   坏 l| l|
      i| |  l/「ト、 l、 l\lxァ灼芥笊ア      || l| l|
        ,  V{ _l」土{ \l   '′ V)ン' /      || l| l|
       ′f{\jf灼芥x      ^´  厶'   /  || l| l|
        Yl狄{ _Vン ,          / /  八V)ノ
           } ハ    }         // }
         'イ :.             /   /  〃 :.
         } ∧    ⌒          /   {{   :.
          ; /   :..             〃   ;|{    :
        /   } \      ,,__´__;   ,小.   |
                :.>;‐=ァ'-==ニニ′ ,ニ} \ |
            ;   八 {_/ニニニニ;  /ニ{__ _ 斗‐=
          x‐=7 {_X/7ニハニニニ.′ 厶ィア¨ニニニ
.        /ニニ  ,れ/=/水! }ニニ′ 爻'アニニニニ
         /ニニニ7  /{ {W/ | |∧ニニ'   , C7ニニニニニ
.       /ニニニ/  /八 V/ /| |  込′ /C7ニニニニニ
      /ニニニ/  厶√'v://_」  _/  /C7ニニニニニニ
     /ニニニ7  /}⌒'y /しク厂L「'  /C7ニニニニニニ
   (ニニニ7  /ニ)フ /:/ //   /  /C7ニニニニニニニ
    }ニニ7  /ニ)フ └' //   /  /C7ニニニニニニニ

ヴィンテージとはなにか?


ここに1953年頃のQCII CONTROLL UNITというモノラルプリアンプがある。(写真・左)

いずれ修理してもらって使おうと思って購入してあるものだ。NAB、COL LP、INT LP、EUR-LP、INT 78、EUR 78などのセレクタがついていることから、78回転のSPやLP再生の時代に発売された最も古い部類に入るQUADのプリアンプである。デザインの素晴らしさは、そのまま2チャンネルが組み込まれてQUAD22ステレオプリアンプになったし、すべてのQUAD製品にその流れが引き継がれている。

同じようにリール・ツー・リール、いわゆるオープン・デッキのREVOX A77 MK4(写真・右)も、1977年からつい最近手放すまで使ってきたので、30年近く経つが、世界的に著名な製品は20年や30年は使えてあたりまえなのである。むしろ、3、4年で壊れてしまう製品をつくるメーカーにこそ問題がある。よく開け閉めするカセット(ダブルラジカセのZS−D1)の蓋のツメが壊れて部品保有期間中にもかかわらず修理に出したら突き返されてきたSONYは、それ以来絶対購入しないことにした。

上記のオーディオ製品に限らず、他にも、サンビームのトースターやアラジンのオイルヒーター、Appleの古いパソコンなども捨てる必要がなく使っているものは多い。ヴィンテージなどといわなくとも、いいものは購入時に高価であってももともと長く使え、従って大事に使うのである。

http://www2.nkansai.ne.jp/sch/kayo-net/av14.htm


モノラルからモノラルへ?


およそ50年以上も昔のQUADモノラル・プリアンプ QCII CONTROLL UNIT の整備をして音出しをした。なにしろ78回転SPやモノラルLP再生が中心で、ステレオ・レコードもボツボツ出だした頃のものであるから、セレクタも見慣れないNAB、COL LP、INT LP、EUR-LP、INT 78、EUR 78などのプッシュ・ボタンが付いている。

白いボタンは左からRADIO、MIC、2つを同時に押せばTAPEのセレクタとなり、赤い4個のボタンは、左側の2つがLP用、次の2つが78回転SP用である。一連のQUADのプリでもこのQCII はFILTERが特に強力で、FILTERのロールオフ・ポイントを5K、7K、10Kの3段に切り替える一番右側のダイヤルとレコードのサーフィス・ノイズや雑音などを強力にカットするその左側のダイヤルとで、どんな状態のLPやSPに対しても非常に快適に音楽を楽しめる。

古いLPのMaster of the Bowシリーズやプルジフォダ、モリーニ、ヴィート、イダ・ヘンデルなどのヴァイオリンから、新しい時代のヴェンゲーロフまで、また、ボーカルでもホイットニー・ヒューストン、グラシェラ・スサーナからマリア・カラスまで実に生々しく見事に再生する。


1961年頃、加藤秀夫氏は音楽を楽しむならモノラル再生をと一貫して主張された。氏の装置は一度だけ聴いたことがあるが、ピック・アップからスピーカーまでがすべて氏の設計、製作によるもので、低域が倒立のMFBコンクリート・ホーン、中域は木製のMFBホーン(左側に配置される)、高域がマッシュルーム・ベルと呼ばれたものによって構成されたかなりおおがかりなものだった。その音は、ホールの良い席で聴くのと同じプレセンスをもったもので大変素晴らしかった。

それがまた、最近、季刊「オーディオ・アクセサリー」誌124号を何気なく見ていたら、逆オルソン方式(Profile Monitor の外付SPのBOSE 101M にこの方式を以前から使っている)で有名な江川三郎氏の記事が載っていて、そのタイトルがなんと「オーディオで音楽再生を楽しむためにSPレコード、モノラル再生という原点を見直す」とあった。氏によれば、「80%のCDがモノラルにするとダイナミズムが高まって、音楽がいきいきとする。」そうだし、「ステレオ再生の特徴である定位感や方向感は実は音楽の再生にはそれほど必要ではない」とのこと。

それを証明するかのごとく、車の装置はPanasonicのごく普通の機種だが、モノラルLPからの曲をMDに入れて持ち込むことが多い。(不思議なことに、古いLPが後にCD化される場合があるが、そのCDよりも自分でLP→MD化した方が音楽として聴きやすい)車の中では、定位も方向感も聴く位置がダッシュボードから至近距離なのでなきに等しい。それが聴いていて曲そのものに引き込まれるのはどうしてだろうか。ところがなぜ大がかりな装置になればなるほど、音楽そのものではなくて、やれ高音がどうの、低音がどうのと言い出すのだろうか。演奏自体が優れているものはラジオで聴こうがなんで聴こうがほとんど関係がない。

先日、1960年代のオーディオ製品のカタログや写真が出てきた。装置らしい装置の初めは、パイオニアの8インチスピーカーにいわゆるトライアンプ(レシーバー付きのモノラル・プリメイン・アンプ)FM-R301をつないで主にFM放送を聴いていた。レコード・プレイアーは、リオンのTA-3アームにKSのターンテーブル、カートリッジはGRACEのF-3DA。後に、アンプはLUXのSQ62(SQ5Bにバリアブル・クロスオーバーMFBのついたもの)になったが、英Wharfedaleのスピーカーはまだ1台。モノラル・サウンドの時代が長く右の写真のように(英WharfedaleのSlimline2をもう1台追加して)ステレオになったのはかなり遅かった。装置もひとつひとつそろえてゆくのがやっとのせいもあるが、結局ステレオそのものになじめなかったのである。この頃のLPも断然モノラルが多い。今回、音出しに使ったのは当時(1963年購入)の10インチ盤のシューベルト「ます」(パドゥラ・スコダのピアノ:ウイーン・コンツエルトハウス弦楽四重奏団 WE-1)である。

通ってきた道で幸いだったのは、1968年頃に海外から入ってきた優れた機器をかなり聴けたことだった。中でも当時ではまだ珍しかった音響に配慮したK氏のリスニングルームで独ノイマンのプレイアー、マランツ#7プリ、#9メインで、英Wharfedale社のスピーカー・システムの数々、AiredaleやSFB/3(砂入りのバッフルの3ウエイ・スピーカー・システム、五味康祐氏や山中敬三氏などもお使いになって絶賛されていたが、この音は本当に素晴らしかった!)、Slimline2、JBLのパラゴン(映画館の音響装置の音だと思った)などを聴かせてもらったことが決定的だった。他にもグッドマン(AXIOM)やエレクトロヴォイス(PATRICIAN)、アルティック(A-7)などをいろんなところで試聴させてもらった。

これらの体験は、いきなり名器のストラデバリウスで優れたアーチストによる演奏を聴くようなもので、音にたいする美的感覚が養われた。当時レコードは高価だったのでほとんどはFM放送で海外の音楽祭などを聴き、時々SONYのTC-262で録音、フルトヴェングラーやカラスを知ったのはこの頃であり、あとは事情の許す限り演奏会に足を運ぶことにした。

こうしてQCII CONTROLL UNITをつないで、再びモノラルサウンドに戻ってみると、音楽再生の原点に戻った感じがする。上記の季刊誌に江川氏が紹介しておられる電池駆動も可能なVestax社のhandy traxという(スピーカー内蔵の)ポータブル・レコード・プレイアーは78回転も付いるそうで、片面が3分から5分程度とかけ替え操作が忙しいSPは、このプレイアーを使ってレコード・コンサートをされているとか。いずれにしても、この頃のオーディオ専門誌に出ている再生機器は、ゼロが一桁も二桁も多い恐ろしい価格である。モノラルならアンプもスピーカーも半分ですむし、モノラルLP専用やSP専用のカートリッジもオーディオ・テクニカのカタログにリーズナブルな価格でちゃんと載っている。ここらでもう一度、音遊びではなく音楽を聴くという原点そのものを見つめなおしてはどうだろうか。

http://www2.nkansai.ne.jp/sch/kayo-net/av15.htm

TANNOY IIILZ


英タンノイのスピーカーといえば、作家の五味康祐氏がわが国で初めてその最高級モデルのオートグラフ(当時の雑誌の「ステレオサウンド」創刊号・1967年/左の写真参照には、その写真が掲載されていた。)をイギリスから購入されて「芸術新潮」誌の「西方の音」で紹介されたことで有名だが、このスピーカーを上回る気品の高い音はなかなか聴くことが出来ない。特に、中高域の高貴なピアノやヴァイオリンの音を一度でも耳にするとと容易に忘れることの出来ないもので、たいがいの人は虜になってしまう。オリジナルのキャビネットに入ったものが1つの楽器のように鳴るので、スピーカー・ユニットだけ買っても意味はなく、箱を自作するとなるとそれこそヴァイオリン制作者のような技術と耳を要するだろう。

私が今までに聴いたことのあるタンノイは、オートグラフ、G・R・Fメモリー、CHATSWORTH、スターリングなどだが、上位機種だからといって必ずしもいい音で鳴っているかは別の話である。スピーカーの選択は考えられるほど簡単ではなく、その人の音楽的なセンスがもろに出てしまうので、音楽をどのように聴いてきたか、人生をどのように生きてきたか、その豊かな経験が最も重要である。

(写真・右はIIILZ、ユニットはモニターゴールド)

スピーカーのマニュアルなんてものはたいがい簡単なことしか書いてないので、理想の響きをめざして、自分の部屋に合わせて、それこそ死にもの狂いで格闘しなければならない。スピーカーのケーブルには何を使うか、スピーカーの高さはどのくらいの位置にするか、リスニングの位置から見て2つのスピーカーの向き(角度)をどのくらいにするかなどなど悪戦苦闘が続くのである。

IIILZは中に入っているスピーカー・ユニットによって初期のものから順に、モニター・レッド(クロスオーバーユニット付き、ボイスコイルは15Ω)、モニター・ゴールド(クロスオーバーネットワークの他に、高域のレベルコントロール、ロールオフが付いている。ボイスコイルは8Ωになった。)と呼ばれているが、1967年から1974年にかけて製造されたらしい。当然ヴィンテージ市場でしか見つからないし、見つかっても当然どこかが経年変化を起こしているだろうから、思い通りに鳴るかは分からない。アンプとのマッチングも考えなければならないし、ハムスターなどの生き物を飼うのと同じで、愛情を持って接しないと決していい音では鳴ってはくれない。だから、メンテナンスをふくめてクラシックカーのようにそれなりの知識と経験が要求されるだろう。

また、楽器は弾き込まないといけないように、スピーカーも聴き込まないといい音にはならないし(エージングといっている)、ついているトーンコントロール(エナジーとロールオフ)の調整やなによりも部屋の環境が大きく影響する。いい音になるには何年もかかる場合もあるだろう。IIILZは10インチのユニットだから、12インチのユニットの入ったCHATSWORTHなどと比べると一回り小さく、昔から弦楽器の再生が素晴らしいといわれたスピーカーであるが、大音量でなければ、他のタンノイの機種同様、ピアノの音も大変素晴らしい。

不思議なことに、私の知り合った周りの友人たちもオーディオの話になると、結局タンノイを持っていることが多く驚いてしまう。今ではIIILZはなかなかヴィンテージ市場にも出てこないので入手はむづかしく、市販されている最近のモデルになってしまうが、スターリングやメモリーを所有している人が多い。TANNOY社一時期アメリカ資本になってしまったことがるが、無事英国に買い戻されて再びタンノイの高貴な音がもどってきたのは嬉しいことだ。

http://www2.nkansai.ne.jp/sch/kayo-net/av9.htm

サブウーファのテスト


スピーカーが一番影響を受けるのはそれを設置する部屋であって、例えば、試聴室や友人の部屋でいい音がしていたからと言って必ずしも自分の部屋で同じ音で鳴るとは限らない。また、音楽会にまったく足を運んだことがないと、出てくる音が化け物のような再生音になることもあるだろう。ヴァイオリンが音量をあげるにつれてコントラバスのようになったり、オペラ歌手の口が怪獣のようになっては困るのである。つまり、レコードやCDを再生することは、それらを楽器に譬えれば「レコード・CD演奏家」ということになる。

F氏宅で聴かせていただいたアルフレート・ブレンデルのモーツアルト「ピアノソナタ K333」のピアノの音。あの左手で弾かれたたった一音のズンと下に響く音は決して忘れられないが私の装置ではうまく再生できない。

昔、映画「アマデウス」のLDが発売になった頃、SONYのサラウンド・プロセッサーを介し、QUAD#303パワー・アンプで後方のスピーカー:ジム・ロジャースの円筒形スピーカーを駆動してホールのように残響値を設定して聴いたこともあった。しかし、映画鑑賞には面白いかもしれないが、音楽の鑑賞にはそれほどの必要性は感じないので、いつの間にか取り外してしまった。現在のようにAVが盛んになるとアンプもそれに対応したものがどんどん出てきて、やれ5.1チャンネルだなんだとややこしい。だから、センター・スピーカーとか、サブ・ウーファーとかいってもその延長上にあるものだろうとあまり関心がなかったが、英KEFのサブ・ウーファーが入手出来たので、TANNOYのIIILZに付けてテストしてみることにした。(左下に黒く写っているのがKEF)

※指向性はあまり問題にしなくてよいとのことだったので、4月14日の時点では写真の通り部屋の左側であったが、右SP後方で部屋の中央に移動した。この方が音がずっと自然である。

サブ・ウーファーは、本来は低域を補う目的で開発されたものであろうが、最近のものはDVD化された映画の音響再生の目的のものが多いのではなかろうか。したがって、私のようにAVアンプを持っていないものには、LINE入出力だけでなく、SPEAKER入出力端子を備えているものが望ましい。

以前にゲオルグ・ショルティ来日の際、ウイーン・フィルでブルックナーの第7を聴いた時、フォルテシモではズーンと音が下に響くのを体験したが、これと同じようにピアノの低い音も「ボン」と空間に鳴るのではなく、下に響く。高橋アキのエリック・サティはとても素晴らしく、LP時代からの愛聴盤であるが、CDの「三つのサラバンド」から「サラバンドIII」をかけてみる。「ああ、やっと出た、あの音!」F氏宅に近い音である。

しかし、これがサブ・ウーファーのせいなのか?スピーカーの高さも、TAOCを1枚載せてほぼ耳の高さにしたし、この際(今、流行の高価なモノは決して用いないが、サブ・ウーファーまでの距離の関係で)SPコードも替えたので、総合的なものかもしれない。

http://www2.nkansai.ne.jp/sch/kayo-net/av16.htm

ロジャースの場合
 

英BBCモニタースピーカーには、LSのナンバーを課すものがあって、その中でもLS3/5A(左の写真)は非常によく知られている。元Wharfedale社の技術部長をしていたレイモンド・クック氏が起こした英KEFやハーベス(HARBETH)、チャートウエルについでロジャース(Rogers)でもライセンス生産されるようになったものである。小型で可搬性にすぐれているので主に移動用のコンパクトなモニターとして使われていたようだが、4.5畳〜6畳くらいの部屋でスピーカーからの距離が近い場合に最適の音場を形成するのでわが国でも人気が高い。スピーカーから1.5〜2mの位置で聴くとその精緻なフォーカスと格調高い音質は本当に素晴らしい。

ところで、あまり知られていないようだがこのLS3/5Aを家庭で使う場合にスピーカー・スタンドを兼ねたまことに心憎いサブ・ウーファがあった。(右の写真)以前にLS3/5Aは親友から頂戴して別のところで使わせてもらっていたが、北欧SCANDYNAの方をそちらに持ってゆきこのサブ・ウーファを接続してみた。駆動するアンプは、QUAD#66+405。さすがに専用に開発されたものだけあってカットオフ周波数とか入力レベルの調整、フェーズ調整などの必要は初めからないのでまるでひとつのスピーカー・システムのように働く。口径わずか12.5センチのこの小さな2WAYスピーカーからコントラバスのピチカートが快く響くのには全く驚いてしまった。ラヴェルの「左手のためのピアノ協奏曲」(ピアノは、ホアン・カルロス・マルティンズ)の出だしは低弦のピアニシモで始まるのだが、スピーカーからの位置が近いこともあって非常によく聞こえる。その意味では、非常にモニター的であって、もう少し広い部屋で鳴らす場合にはスピーカー容積がせめてTANNOY IIILZとかSCANDYNAくらいないとゆったりとホールに響くような感じには鳴らない。

1985年代の音楽雑誌の「音楽現代」(3月号)をなにげなく見ていると「CD時代の客観的アナログ優位論」というおもしろい記事があった。杉村氏というかなり技術的に詳しい方であろう。曰く。まず「録音時の最重要課題は、マイクセッティングとミキシングであり、これが殆ど録音の成果を決定する」

英DeccaのSXLナンバーのLPはその好例でこのような録音のCDは昨今ではほとんど聴くことができない。最新録音のCDの音はシンセサイザーの音を連想するものが多く、どうもなじめないが自分で簡単なADDのCDを製作してみると結構楽しめる。つまりは、SPU−A→CDレコーダーで録音編集・焼き上げ。氏は、特にCDの量子化歪のことを取り上げておられるが、それは「デジタルは、音が小さくなるにつれ、記録された符号と実際の音楽信号との差が開いてゆくこと」で、「アナログには皆無の物」なのだそうである。つまり、アナログはノイズはあってもピアニッシモがきれいで微妙なニュアンスを表現出来ることになる。

LS3/5Aは移動用のコンパクトモニターとして開発されているので、サイズは、30×19×16センチ。逆オルソン方式(左上の写真)などの実験が簡単に出来る。江川氏のおっしゃるように実際にこの方式にしてみると、ノーマルに左右にスピーカーを置き逆三角形の頂点の位置で聴くということに縛られないので少々位置がずれても音楽そのものに没頭出来る。しかし、LS3/5Aと専用サブウーファの組み合わせはなかなか魅力的ではあるが、開発年代の古いTANNOY IIILZなどと同様、この頃では、音楽のソースがほとんどSACDとかCDに限られてきたので、オルトフォンのSPU−AやShureV−15TypeIVなどで英DeccaのSXLナンバーのLPなどを聴いてきた人でないとビンテージものとして片づけられるかもしれない。

(なお、市販モデルでLS3/5Aに相当するものは、ハーベス(HARBETH)のMastering Monitor 20があるようである。)

http://www2.nkansai.ne.jp/sch/kayo-net/av17.htm

サブ・ウーファというのは、ブンブンと鳴るのではなくて、KEFでもRogersでも、耳を近づけて聴いてみると風のようなゴーゴーという唸りのような音がしているだけなのに、なぜ全体としてはコントラバスなどの楽器がよりそれらしく豊かな響きになるのか不思議である。だからだまっていると、サブ・ウーファが接続されていることにまったく気がつかないような存在でないと逆にバランスが崩れていることになる。今回、TANNOY IIILZにKEFのサブ・ウーファを取り付けるにあたってウーファまでの距離の関係でスピーカー・コードを代えざるをえなくなったことでいろいろと気がついたことがあった。

その一つは、ESLには、設置当時から網状のSPコードを付けていたが、最新のSPコードにしたら一体どんな音になるのだろうか実験してみた。SPコードにも何十万円もするものがあると友人に聞いて驚いたが、せいぜい300円〜1,000円/mまでのものである。替えてみると周波数レンジの伸びはすぐに分かり低域のピアノの音などはF氏宅の音がいとも簡単に再現できた。サブ・ウーファはいらない。ところが、アテフ・ハリム(Vn)とルシエンヌ・ロヴァノ(Alto)のデュオ、モーツアルトの二重奏曲は、録音・演奏とも実に素晴らしいADDのCDで、高域もさらに伸びたその「音」をしばらくは楽しんでいたら、やがてたまらないイライラが起こってきた。これは一体どうしたことだ。従来の網状のものに戻して驚いた。楽器が高域という束にひとくくりにされ、だんごになってしまっていたのだ。ヴァイオリンとビオラ、それぞれの奏者がたがいに相手の楽器の音を聴き、呼吸をはかりながら演奏を創りあげてゆくというイキイキ感がすっかりなくなってしまている。

SPコードのほかに、壁コンセントをホスピタル用以上のものに替えることは今では常識だそうだ。もうずっと昔の話、1970年代の頃FMのエアチェックをする際に、冷蔵庫や蛍光灯のON/OFFノイズを防ぐという単純な目的だけのためにライン・ノイズ・フィルターを壁コンセントに付けていた。それが今もくっついたままだ。(右の写真)

ホスピタル用以上の壁コンセントも、いきなり電気屋さんに頼んで取り替えてもらうと、もし、音質が気にくわなかった時に元に戻すのが大変なので、パソコン用の電源ケーブルに暫定的にテーブルタップのように付けたものを自作してテストすることにした。(上の写真)SPコード同様、音の変化は明らかでやや硬質で全体に引き締まった音になり、ダイナミックレンジも伸び楽器のかたちも極端に崩れたりはしない。しかし、ライン・ノイズ・フィルターの方に戻して驚いた。なによりも音楽の風景の差が違うのである。どうして躍動するようなイキイキ感が失われるのだろうか。

一昔前ならオーディオ屋さんの装置のテスト・レコードやCDは、ショルティ指揮の「ラインの黄金」の鉄槌とか雷鳴、サンサーンスの交響曲第3番のオルガン、鬼太鼓座の大太鼓、もっとありきたりのものならチャイコフスキーの序曲1812年の大砲の音。しかし、年中こんなものばかり聴いているわけでもあるまい。

今やオーディオ・アクセサリー市場は、恐ろしい価格の電源ケーブルをはじめとする接続ケーブル類、テーブル・タップ類でにぎわっている。しかし、どういうわけかライン・ノイズ・フィルターはカタログからもすっかり姿を消してしまっている。さいわい時代物だが上記のライン・ノイズ・フィルターが健在なので、引き続きこれを使うことにした。なお、パソコンやコピー機などノイズ源が近くにあるRogersの方には、これを駆動するQUAD#66+405、CDプレイヤー、MD、レコード・プレイヤーなどのためにやや大型のライン・ノイズ・フィルターを使っている。

先月の日経だったか、「慣れれば良い音」というのがあった。真意は「慣れてしまえば良い音に聞こえる」という意味だそうだが、音を楽しむのか、音楽を聴くのか。どちらであっても人からどうこう言われる筋合いのものではないが、未知の曲や演奏はたくさんあるのでTVでもラジオでも、装置は二の次にしてそれらを少しでも多く聴きたい。

http://www2.nkansai.ne.jp/sch/kayo-net/av18.htm

                         ,.ィ≦三ヽ、_
                 ,..::'´:._j三三三ニ廴
                 /:r'二´三三三三二}
                 /:.:.:.:.)三三三三三三く_
      rー-v一'⌒ヽノj:.:.: , イ  ̄ ̄` (三三三ニ)
      |匸7:.:.:.:.:.:.:/_7:.:/:r┘/        ヽ、三〔_
    /人/:.:.:.:.:.:.ハ7:.:.:.:.:.〈  ′     、   ヽ三フ
    \V{:.:.:.:.:. /ニ7.:.:.:.:.:_:ノ, l  |    、ヽ  ヽ ∨ 〉
     └う:.:.:.:.{三{:.:.:.:.:.:ヽ l | lト、\ヽ ヽ` 、`、Vニヽ、
      / {:.:.:.:.:.|三|:.:.:.:.r‐'‖ l | ',丶 l 川 l | l | !  ヽ\
    // ∧:.:.:.:.l三l:.:.:.:ヽ |ヽ」斗-ヘ }ノ,エZ{ノ/リヘ\ \ヽ
.    | l / ヽ、:.:Vニヽ:.:r个ト,ィfl圷  ` 化ノケハ  `ヽ>└′
   l|,'   「ヽ{lHlリ:{ 小 ` ゞ ′    八ヽ\
   |V  ,'  l| | ` (7/ | lヽ、    , .′, 仆 ヽ \ヽ
    `7 /  ,イ |    l├ヘヽ―ヘ、__,.:'⌒ヽ `、`、 ヽ\
    /   / ||   | |:./ヽ\::.::rヘ::.::.::.::.::\ヽ \ \ヽ
   ,' ′ / /|| /ヽ\::.::.::.) ){廴r-、__::.:rく  \ ヽノ /
   / /    /ハ !/:.:.:._:_;>=≠-‐、::.f‐ミ ヽV  \ } 〉 /
.  / /    / 'rヘヽ:.:.:. ヽ二ニ==、 }:「`{  ,ゝ、_V_/∠_
 / ,     / ,':.:.:.:.ヽ\:.:.:.:.:.: r‐彡ィ´:::|::.::>‐':.:.:.:.`)ー‐r≠ニ }
./ /    / /:.:.:.:.ノ:.\ヽ:.:.:.:.:.ヽ>:l ::.::|::└r1 :.:.:.:.:.ヽノ/_/ く
//  | / /:.:.:.f⌒ヽ:.:.ヽ`、:.:.:.:.:{{ヽL 厶-‐'/:.:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.人   ヽ
. /  l | /ヽ、:_>ク^ヽ:_:\ヽ:.:.:.:`T¬ー‐く丶:.:.:.:.:.:.:.:!:ハ `ヽ  \
,′ | | /    /:.:.:.:.:.:.:.:/〉、\:-勹::-‐¬__〉:ヽ:.:.:.:.:.:}ヽ \ \   ヽ
i   l/     /:.:.:.:.:.:.:.:〃:.:.:\ヽく_:_:_:_j-‐个、:.:.:.:.:./  / ∧  ヽ、 `、
|  |l  ,...-勹:.:.:.:.:.:.:.:. l^ヽ、:.:.:.ヽ\:.:.:.:.:.:.:八\ー'ニ二ノ  `丶、 l  ト、
|  |レ'´:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:\:.:.:ヽ l:.:.:.:.:´:.:.:〉:.`Y⌒ヽ        l  ‖ \
l  |ト、_厶:.:.:.:.:.:,':.:.:.:.:.:j:.:.:.:.:.:.:.:`ヽ:.}|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ト、:_厶      ! l「`ヽ 丶、
|  ||人:.:.:.:.:.:.:.:l:./:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.//`丶、:.:.:.:.:.:.:.:lヽ :_:_:>-:―:―:┴::┴ -ヘ、
|  l |:.:.:.:>〜'て:.:厂:.:.l:.:.:.:.:.:.:.:.://:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.′:\  ̄`ヽ、:ー:-::-:.、:.:. .:.. ...
ハ  l ヽr'′,  /´:.:.:.:.:.j:.:.:.:.:.://:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ、 __\:.:.:.:.:.:.ヽ、.:.. .:.
:.:| |  {l_」/{/:.:.:., -‐,ニ二´/:.:.`、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:∨‐冖ミヾー--
:!l   Y:.:.:ヽ:./ /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:、:.:.:.:.:.:.\:_:_:.ヽ\
:.:.、`、  \:.:八 (_::_::_ :.:.:.:.:.:.:.:.: \:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:.:.:.:.:.:.:.:ヽ、:.`丶、
:.:.:.\ヽ、  ∨:.:.:`===≠ ノ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`丶、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\:.:.:.:.:.:.: `ヽ、
:.:.r―`==、_>ー--‐' (二ニ== 、:.:.:.:.:.:.:.:.:.`ヽ、:.:.:.:.:.:.:.ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\
:.:.:`ヽ、>'´   -‐    ー-- `ヽ:_:_) ):.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\:.:.:.:.:.:.:.`、:.:. :.. : .
二 ̄ -‐ '   _ -――‐-ァ-、 >‐ヘ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: .:. 丶:. :...
__    ,..::'´:.:.:.:.:.:.:.:___/ /:.:.:.:.:`、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.. .. :.:..
:.:.:.:.:.  ̄´.:r==ニ二´     ∠____:丶、:.:.:.:.:.:.. :..
二>、___>‐==二 -=ニニニ-――-、ヽ:.:.:.:.:.:. .. .

英Deccaのデコラの音を求めて


英デッカには、デコラという電蓄があって、その気品に満ちた音のことは五味康祐氏が「西方の音」や五十嵐一郎氏が池田圭氏との対談などで述べてこられてご存じのかたもあろうが、実際にその音を聴いた人は私を含めて殆どないはずである。その音は、SPレコードをイギリスのHMVの蓄音機(163や202など)で長年聴いてきた人が辿りつくであろう音と言われ、憧れに似た気持ちはあってもSPレコードを所有していないのでHMVの163や202はおろか、今更、デコラを手に入れようとは思わない。

その理由は、特に、プリ・アンプやパワー・アンプ、パワーサプライの保守が困難であるのと、レコード・プレイヤー部(多分、ガラードの301モーターにデッカのMK−1スーパー・アーム、Mark2のカートリッジが付いているはず)もカートリッジの良品の入手や針交換の困難さに起因している。

こういった機種は、保守の専門家の存在が不可欠なばかりか、同時に本人がそのファンであって、その音を熟知し、アダプタやコンデンサ、真空管を1つ替えても音が変わることを知った人がいないと購入しても意味がない。

五味康祐氏の「西方の音」などから、その音を想像することはできても、音を文字で表現することは不可能に近いのでどのような音なのかも分からないのに、一体どうやってその「気品のある」音を求めればいいのだろうか?また、電蓄は、ひとつのまとまりとして音が出るので、ばらばらに組み合わせてもデコラの音はしないはずである。

ところで、英デッカは、以前にこのデコラのスピーカーだけを別売したことがあった。上の2枚の写真は、長年持ち続けていたカタログである。デコラの電蓄とやや異なっている部分は、6個のトゥイーターの向きと、ウーファー部分が別ボックスになってフローティングした独立形状でなくバスレフになって、向きもやや正面を向いていることである。デコラでは、このスピーカーが本体の両端に配置されているから、いわゆる逆オルソン方式に近いが、独立して使う場合は、部屋の左右のコーナー型として使うようスピーカーの向きもリスナーが逆三角形の頂点位置で聴くようになっていて上から見れば形は扇形である。しかし、過去にこのスピーカーが輸入されたということも、使っている人のことも聞いたことはない。

デコラも、このスピーカーも実物を知らないまま私がずっと注目してきたのは、使われているスピーカー・ユニットにあった。ウーファーの形状は、見てすぐ分かるように楕円形をしている。池田圭氏の「スピーカー変遷史」を見ると楕円形のスピーカーはドイツのSabaとかイギリスのマルコニーホン社が1937年頃にはじめて採用したそうで、デコラのユニットは英EMI社のものであった。

まさか、その英EMIのスピーカーシステムが今頃入手出来るとは夢にも思わなかったが、型番319というモニター・スピーカーが入手できたのである。譲って下さった前オーナーは、HMVの163蓄音機も所有されていた方なので恐らくこのEMIの319はその延長上にある音、従ってデコラを彷彿させる音ではあるまいか。輸入の噂も聞いたことがない英EMIのスピーカーは、本国でしか入手出来ないだろうし、ひょっとするとアメリカやカナダには輸出されたかも分からない。はたせるかな、このEMI−319はイギリスで購入されたものだそうである。

http://www2.nkansai.ne.jp/sch/kayo-net/av19.htm


映画監督の溝口健二や成瀬巳喜男を挙げるまでもなく、優れた芸術作品は1950年代後半から1960年代、1970年代、またはそれ以前にかたまって存在する。これは、音楽の世界にも言えるようで、新しいCDが次々と出るがそれらを購入することは希(まれ)である。

そうなると、映画はモノクロがほとんどだし、音楽の世界でもモノラルの音声が多い。 薄型の大きなインチ数の高品位TVも必要なく、モノラルの音声をわざわざステレオ2チャンネルの音声で聴く必要も起こらない訳である。また、これらの時代のLPやCD(復刻版)を再生するのには、その年代の機器が入手できればそれにこしたことはない。英EMIの319(左の写真)は、1968年の内外スピーカー事典(ステレオサウンド社)によれば、エンブレムの位置などが異なっているが、どうやら2ウェイでスピーカー・ユニットはTANNOY IIILZなどと同じく同軸のコアキシャルではないかと思われる。

(後に、92380BPというユニットで楕円形のウーファーに3インチのコーン型トゥイータを同軸上に配置した2WAYと分かった。)

五味康祐氏は、デコラの音を次のように述べておられる。

「音そのものはむしろ渋く、渋すぎるほど音の鳴り方も控え目で、ふと耳にした時はなんとなく鬱陶(うっとお)しい。けっしてテレフンケンそれのようにパッと、目のさめる明るい音ではない。しかしよく聴きこめば細部の細やかな音の美しさ、折り目正しい各楽器の的確な音色の再現、とうていテレフンケンの比ではない。

(「西方の音」の「蓄音機の章II」(新潮社・芸術新潮 1964.2)


また、五十嵐一郎氏は、

「英HMV#202とか#203のような手巻き蓄音機のティボーの音色とデコラの音とは非常に近い。」

「ハイもローもなしで、小さい音で人をうならせるような、いや、黙らせる装置」

「復刻盤をかけて音が全然へたらない。」

(以上、「サウンド・コニサー」(ステレオ・サウンド社)の「幻の名器研究〜デコラにお辞儀する」1982)

「デコラのスピーカーは、EMI製のダ円形ウーファーに、コーン型の中高音スピーカーが6個。それをあちこち向きを変えて取りつけてある。」

(「ブリティッシュ・サウンド」(ステレオ・サウンド社)の「HMVとデコラにみる英国の音」昭和58年3月)

と書いておられる。


さて、EMI−319は、どんな音なのか。

この頃、音楽を再生して思うことはすぐれた良い演奏というのは空気みたいな存在で、意識しないほど呼吸がらくで、疲れることがまったくなく、一日中でも次から次へと音楽をかけたくなるような演奏、という気がする。

QUAD#22プリアンプは、モノラルのボタンを押せば、左チャンネルのみとなり右のパワーアンプには電源が入らない。QCIIのモノラル・プリアンプが入ってからは、CDやLPからの音声を左は#22に、右はQCIIを経由してからメインアンプへ送っている。こうするとモノラル音声を聴くときは、#22かQCIIのいずれか片一方でよく、ステレオの時はそれぞれのボリュームでバランスをとってやればよい

CDプレイヤーは、QUADのCD67。やっと陽の目をみたペルルミュテールのモーツァルト「ピアノ・ソナタ全集」(1956年)を小ボリュームでかけてみる。1942年のRCA盤のシュナーベル、ベートーヴェンのピアノ・ソナタOP.109やOP.111。同じく1932〜1935年の「ピアノ・ソナタ全集」、リパッティのピアノでバッハのコラールBWV599、ハスキルのショパン:ピアノ協奏曲第2番(クーベリック指揮の方)、同じくベート−ヴェンのピアノ協奏曲第4番(クリュイタンス指揮)、プルジホダのヴァイオリン。ヘレン・メリルのボーカル。

次々と時を忘れるくらいだ。デコラの音とは違うかもしれない。しかし、デコラの音を求めて、到達した音が今ここで鳴っている。

http://www2.nkansai.ne.jp/sch/kayo-net/av20.htm

先日、ムターのモーツアルト「ヴァイオリン協奏曲集」全曲が放映になった。1976年ルツェルン音楽祭でカラヤンに認められ、翌年、ザルツブルグ音楽祭でベルリンフィル演奏会にソリストとして登場したのはだれでもご存じだろう。このところベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ全集やモーツァルトのヴァイオリン・ソナタ全集など、多くの録音が発売になっていて、大変精力的に活動している。また、五嶋みどりさんの「みどり教育財団」と同じように、若い音楽家を支持する目的で「アンネ・ゾフィー・ムター財団」をつくって社会的な貢献をしていることはよく知られている。

この演奏はCDで発売されると共に、DVDでも発売されているが、大きな特徴は、本人自身が番組の中で語っているように、もうカラヤンにまかせておけばそれで終いではなく、ムターがソリストをつとめるとともに、指揮をすると言う点である。また、モーツアルトを俳句との関連性で捉えた点は大変評価出来る。

プレイ・バックして驚いた。クラシック界もずいぶんと変わったものだ。これは、まるでプロモーション・ビデオのように「見る」演奏である。ヴァイオリンを弾くムターの人魚のような美しい衣装。流れるようなカメラ・ワークも大変素晴らしい。耳当たりのよい演奏。

しかし、同じように以前にCSで放映されたギドン・クレメルの「ヴァイオリン協奏曲」全曲(指揮はアーノンクール)とは大違いである。ムターの方は、たぶん1回見たら、もう見ないであろう。「聴く」演奏と、「見る」演奏の違いである。

では、繰り返し聴きたくなる演奏とはどんな演奏なのか。カラヤンは、音楽のビジュアル化に熱心であった。カラヤンから離れたムターではあるが、ビジュアル化はしっかり受け継がれていた。深い精神性をどのように表現すればいいのか。1950年代から1970年代にかけてのLPや、それ以前のSPレコードの復刻盤を聴く度に考えさせられる。

同じように、音楽の再生装置も、いくら周波数レンジが優れていても数回聴けば飽きてしまう。結局、五十嵐一郎氏の言葉を借りれば、「ハイもローもなしで、小さい音で人をうならせるような、いや、黙らせる装置」で、四半世紀も経つのに飽きない音がある、という事実に、一体、現代の再生装置はどのような位置を占めるのであろうか。

あるプロのミュージシャンが英EMIの711Aというモニターを使っていた。ビートルズも彼らの往年のヒット曲の録音ミキシング時にこれと同じ機種を使っていたそうである。そのアメリカ人がこのスピーカーを譲ってくれるという。EMI−319とはひとまわり大きく、かなり重い。EMIのスピーカーユニットの特徴である楕円形のウーハーを縦に、同じく楕円形のスコーカーを横に配置し、2個のコーン・ツィーターを備えた3WAYである。それがはるばる太平洋を越えて届いた。

上の写真の通り、TANNOY IIILZと比べるとかなり背丈---70センチを越える---があり、奥行きも深く---40センチ近い---重量が30Kg近くある。デザイン的には、319と全く同じで、前面は網目のメタルで頑丈なエンクロージャーに入っている。また、裏側のプッシュ・ボタンでTWEETERとMIDレンジがそれぞれ+・−4db調整可能、FLAT RESPONSEにもできる。

1960年代のモニター・スピーカーを愛するプロのミュージシャンの存在はなんとも嬉しいことだ。彼が繰り返し言った言葉は、mids、つまり中音域のレスポンスが素早く、暖かい音のプレゼンスとソリッドで引き締まった低音域は描写にすぐれ、スムースに高音域とつながる、という表現だった。PAを使って難聴になるほどの大音量で公演するミュージシャンとの音のセンスの違いはどこからでてくるのか。

五十嵐氏の言われる「ローもハイもない・・・」とは、midsの重要性のことなのである。これは人の声を再生してみるとすぐに分かる。英デコラは朗読のレコードをかけると素晴らしいそうであるが、私が長年スピーカーのテストに使ってきたのは、伊藤ゆかりのEP盤の「恋のしずく」であった。これが滑らかに再生できれば、まず問題はない。

319は、後で分かったことだが、92380BPというユニットが付いていて、楕円形のウーファーに、3インチのコーン型トゥイーターを同軸上に配置してあった。711Aと比べるとひとまわり小さいが、EMIのスピーカーは、ステレオ初期の時代にEMI、HMV、グラモフォン、デッカなどでモニターとしてレコーディング・スタジオで使われていたらしい。デコラは、そのユニットを家庭用に使った例である。(参考文献:「ヴィンテージ・スピーカー大研究」ステレオ・サウンド社)

ミッド・レンジがベスト、と彼が言ったように、クラシックは言うに及ばず、ジャズやボーカルが実に素晴らしく、音楽ソースを選ばない。やはり、これがEMIのユニットを家庭用に用いたデコラの基の音なのだ。

http://www2.nkansai.ne.jp/sch/kayo-net/av21.htm

コルトーとマイルス・デイビス


319に入っているEMIの楕円形のスピーカー・ユニット92380BPの音を

「今まで聴いたコルトーの中で、この音ほど違和感のない音はなかった」

(「ヴィンテージ・スピーカー大研究」・ステレオ・サウンド社)と新氏が述べておられるが、319の上位機種の711Aで、私の持っている Anthony GriffithによるSP盤(1933,1934)からの復刻LP(英EMI SH326)でショパンの「エチュード OP.10」(写真・左)を聴くとそのしっかりとしたピアノの音に驚いてしまう。

また、8CDからなるマイルス・デイビスの1950年代の「コンプリート・プレスティッジ・レコーディングス」(写真・下)は、プレスティッジ・レーベルへの17回のセッションをLP12枚で発売していたものがCDになったものである。テナー・サックスのソニー・ロリンズ、チャーリー・パーカー、ジョン・コルトレイン、ピアノのジョン・ルイスやセロニアス・モンク、ヴィブラフォンのミルト・ジャクソン、ドラムスのアート・ブレイキー、ベースのパーシー・ヒースといったそうそうたるメンバーがきら星のごとく出ているので、このところ711AでこのCDを中心にJAZZを聴くことが多い。

6月24日には「ジャズの帝王・破壊と創造の65年〜マイルス・デイビス」というタイトルで放映になったのでご覧になった方もあろうが、マイルス・デイビスと言えば、ヌーベルバーグ、ルイ・マル監督のフランス映画「死刑台のエレベーター」の中のモダーン・ジャズが有名で、彼のトランペットの音はクラッシックとかJAZZとかいったジャンルをはるかに越えて深く心に滲みこむものがある。そして、この1957年のフランス映画での音楽が711Aで聴くと、あぁ、まさしくあの時のマイルスのトランペットの音だと体感出来る。

放映されたタイトルが示すように、彼は1950年代、1960年代、1970年代、1980年代、そして1991年に亡くなるまで非常に高い能力を持ったバンド・メンバーを構成し、各年代ごとに革新的な音楽を生み出しながら、自らそれを打ち壊して新しい音楽を創造していった。彼から影響を受けないプレイヤーはないと言ってもよく、彼のバンド・メンバーからは、後にジョン・コルトレーン、ビル・エヴァンス、チック・コリア、キース・ジャレットなど優れたアーチストを輩出した。

私の好みとしては1960年代までのものだが、マリア・カラスと同様、彼のCDは多く発売になっているので入手しやすい。

http://www2.nkansai.ne.jp/sch/kayo-net/av22.htm


JAZZの名盤を聴く


左の写真は、英EMIの特徴ある楕円形のフルレンジ・スピーカー・ユニット92390ALである。モニタースピーカー319も711Aも中に入っているウーファーやスコーカは同じような形をしている。昔、日本ではダイヤトーンのロクハンP-610(16センチ)というフルレンジの名SPユニットがあったが、ダイヤトーンに限らずパイオニア等のロクハンは平面バッフルに取り付けただけで十分な音がしたので子供用に独DUALのオートチェンジャを組み合わせたステレオ装置を作ってやったりしたものだ。このフルレンジのユニット92390ALは現用のBOSE-101に替えて、TVの外付けSPにと考えているので、これから箱を設計して入れなければならない。

ところで、最近のように音楽ソースがCDオンリーになるとプリ・アンプにはフォノイコライザーがほとんど省略されているのでLPレコードを聴くためにはフォノイコライザー・アンプを別に購入しなければならないようだ。今頃、アナログのレコードを聴く人はいなか少ないからという発想らしいが、一昔前には考えられないことだ。一方、古い管球式のプリアンプなどにはしっかりとしたフォノイコライザーが搭載されているので、CDよりはアナログLPの再生に威力を発揮する。

しかも1954年以前の初期LPは、まだイコライゼーションがRIAAに統一されていないものも存在したので、QUAD22には、RECORD EQUALISATION GUIDEなるチャートが付いていて、プッシュボタンで各レコード会社に合わせて最適のイコライザー・カーブが選択出来る親切なプリ・アンプであった。


(右の3つのプッシュ・ボタンの組み合わせでイコライザー・カーブを変える)


例えば、October 25,1954録音のLP、SONNY ROLLINSのMOVIN' OUT には、Users of wide-range equipment should adjust their controls to the RIAA curve for the best results.という注意書きがある。LP再生に当たっては、フォノモーターの良し悪しが音に影響を与えるそうで、トーレンスとともにガラードが有名であった。そのGarrard 301で1957年〜1960年代のモノラルLPを再生してみると、最近やっと指摘されるようになってきたが、CDが逆立ちしてもかなわないような音場感が生まれる。音の密度、バランスがまったく違う。小原由夫氏曰く。「最高のデジタル録音機材や最新の録音手法をもってしても到底かなわないのではないか」

それは何故か?CDの時代は、周波数レンジオンリーの音楽ソース作りになり、そこで忘れられてしまったのは、---ヨアヒム・エルンスト・ベーレントの著「ナーダブラフマー(原著はドイツ語・Die Welt ist Klang、邦訳・「世界は音」)」を読んだ人などなかろう---根元音を感じ取る音楽プロデユーサーがいなくなったからである。

1950〜1960年代のLPから聴こえてくるものは低音とか高音とかではなく、バイブレーションである。しかも、アーティスト自身が神の声とも言えるバイブレーション(ナーダ・ブラフマー、いずれもサンスクリット語で宇宙意識たる根元音を意味する)を聴いて音楽をつくったのである。デジタルになって失われたものは、雑音やノイズだけでなない。これらがきれいさっぱり消えてしまっている。試みに、同じマイルス・デイヴィスのLPでもアナログマスター・テープからデジタル・リ・マスタリングされたものは、ちょっと聴くといい音のように聞こえるが、バイブレーションが感じられない。そのもっとも良い例として、ソニー・ロリンズによる有名なSAXOPHONE COLOSSUS(LPは、LP-7079・デジタル・リ・マスタリングされたCDは、PRCD-8106-2)をあげれば事足りるであろう。

(写真は、LPの方だが、CDも同じジャケットの写真が使われている。)

そして、ナロウ・レンジと言われるQUADのESLやローもハイも出ないEMIのモニターを聴くとこの大事な部分はちゃんと再生するように出来ていることがわかる。 現在はB&Wなどデジタルに対応したモニターSPに置き換わっているが、これらのSPがモニターとして使われた時代は、とりもなおさず根元音を聴くことのできた優れた音楽プロデューサーが存在したのである。そしてステレオ・サウンド誌なども注意深く読めば、このことに深入りせずに口を濁す、逆に言えば本音が語られていることに気が付くだろう。

http://www2.nkansai.ne.jp/sch/kayo-net/av23.htm


山村サロンさんで試聴


山村サロン

〒659-0093 芦屋市船戸町4-1-301 ラポルテ本館3階
TEL 0797-38-2585
毎週木曜・定休
http://www.y-salon.com/


SNSでYKさんから、また、古い盤友のTさんから芦屋の山村サロンでDecca Decola Concertのあることを教えていただいて参加、やっと念願が叶ってその音を聴くことが出来た。オーナーの山村さんからは、ご厚意により写真掲載のお許しをいただいたのでその素晴らしいデザインの写真をご覧いただきたい。


プリアンプに相当する部分は、右袖にある。

スピーカー・グリルに当たる部分は、ちょうどウインブルドンのテニスコート壁面のカラーによく似た特徴のあるグリーンである。中央上部には、大きな開口部があり、ここにターンテーブルとデッカのFFSSトーンアームのプレイヤー部がある。当日のカートリッジは、MK1であった。

山村さんが向かって左側のパネルをはずして下さったが、雑誌などの写真で見たとおり、スピーカー部分のユニットはEMIで、ウーファーは、別エンクロージャーに入っていて、上部に6つのツィータがあちこちの方向を向いて付いている。私のEMI-319や711Aで見慣れたユニットである。スピーカー上部の左袖には、FMチューナーがセットされていて、とにかく見事なデザインである。

26日のコンサートの曲目は、ストコフスキーによるロンドン交響楽団で、ワーグナーの「ニーベルングの指輪」抜粋。ロンドン交響楽団と言えば、ゲオルク・ショルティでベートーヴェンの第7番を聴いた初めての海外オーケストラ。しかし、デコラで聴く音は、大阪フェスティバル・ホールで聴いたオーマンディ指揮・フィラデルフィア管弦楽団の音であった、というよりも、まさにこれがストコフスキーの音であろう。

音は予想したよりも固めの音で、もちろんイギリスの音に共通なナロウレンジ。だから、フルオーケストラになると私のQUADやTANNOY、EMIと同様ちょっと苦しい。しかし、オーケストラのソロ独奏になった時の(これは、カートリッジのMK1が多分に寄与していると思うが)木管やハープの音の美しさは比類がないし、これもまたイギリスの音の特徴で、音量を上げても決して楽器が化け物のように大きくならず、オーケストラのしかるべき位置から正確に聴こえてくる。また、イギリスの箱入りスピーカー、例えば、TANNOYとかEMIは上手に箱を鳴らすので、低域が出過ぎることがある。山村さんも、やはりトーンコントロールでBASSを1目盛り下げておられたのは私と同じであった。

最新のオーディオ装置の周波数レンジが広いのは当たり前だが、生に近い音が出るというのは、音場の再現ではなく、たいがい音量がバカでかいだけのことが多い。とにかく、限定100台とはいえ、50数年も前に民生用の電蓄としてこれほど品位のあるステレオ装置を創りあげたデッカに感心する。

Daccaのデコラをやっと聴けたおかげで、自分のめざす再生装置の音が、というよりも好みの音が一層確立出来そうである。

http://www2.nkansai.ne.jp/sch/kayo-net/av26.htm


不運なDecca MK-V


「デッカのレコードをオルトフォンなどで再生しても、デッカのカートリッジで再生したときのような音はでない。」

(管球王国No.26)と箕口勝善氏は述べておられるが、デッカの本当の音とはどのようなものであろうか。

英デッカのffssレコードは結構多いので、それらをデッカの意図した音で再生しないと、たしかにその恩恵に浴しているとは言えまい。しかし、デッカの使いこなしは、専用のアームMK-1を入手し、古くはMK-1から、MK-II、MKIIIとあのコブラのヘッドのような、しかし、きわめて魅力的な形のカートリッジを装着した、いわばアームとカートリッジの切り離せない一体化したピックアップを取り付けなければならない。

デッカのデコラを聴かせてもらったおかげで、デッカ・サウンドというものにたいする基準のようなものが得られたので、あとは、自分の意図するデッカ・サウンドをどう取り出すかにかかっている。

蓄音機としてのデコラは、あのあちこちを向いたツゥイータの取付けをはじめ、デコラ用のMK-1、組み込まれているらしい遅延回路などから、モノラルに近い鳴り方をする。しかし、私としては音場にもう少し拡がりと各楽器群のセパレーション感、つまりチェロならチェロ、コントラバスならコントラバスがひとかたまりになって聞こえるのではなくて、合奏として響いてほしい。

私はモノラル派なので、ステレオ感の強調されたものは好まないし、ワイド・レンジ派でもない。従って、再生音を1950年代とか1960年代とかの時代にあわせるのか、それとも新しいシステム、つまりナロウなレンジもやや広く、情報量も多い豊かな音で鳴らすかである。

デッカの特徴を新 忠篤氏は「どの楽器も丸くて、しかも切り込みが鋭い音」と表現しておられる。しかし、私は、MK-1、MK-IIという代表的なピックアップは聴いたが、まだ、このように再生されたデッカの音には出会っていない。また、MK-IIIまでの記事は良く読むが、それ以降のデッカのカートリッジ、つまりそれまでの専用アームではない、デッカ・ロンドン・インターナショナル・アームとかSMEなどユニバーサル・アーム用のMK-IVとかMK-Vに関しては、良い評判を聞いたことがない。

アームとカートリッジの切り離せない一体化したピックアップの取り付けは、現用のプレイヤーには無理なので、邪道と言われる方法を選ぶことにする。MK-Vでは、カートリッジの自重が非常に軽くなった。SMEなら3009/S2−Improvedでもよいのだが、これをSME-3010Rに取り付けてみた。シェルの上にはインド硬貨の1ルピーをバランスをとるために載せてある。(上の写真)針圧は1.5g。

先ずは、昔だれもがテストに使ったワーグナーの「ラインの黄金」(ショルティ指揮のウイーン・フィル 私のは、ちょっと変わったフランス・デッカ盤。7414)をかけてみる。

同じくショルティ指揮のシカゴ・シンフォニーでムソルグスキーの「展覧会の絵」(米London盤 LDR-10040)

次いで、ベンジャミン・ブリテン自作自演のセレナーデ(英Decca盤。417 311-1、もう1枚 SXL6110もあるが)バレイ・タックウエルの絶妙なホルンの出だしはどうか。ピーター・ピアーズのテナーの声は。

英デッカ盤ではなくて他の盤はどうか。先ずは、マリア・メネギーニ・カラスのプッチーニ・アリア集(EMI傘下の英Columbia盤 33CX 1204)。

これが不運なデッカMK-Vの音か。Ortfon SPU-Aでもなく、Shure V-15 TypeIVでも、Shure V-15 TypeIIIでもない音がそこにある。私はひとりほくそ笑んでこれらのレコードを聴いていたい。結局、みんな黙っているのだ。いい音は。。。。

http://www2.nkansai.ne.jp/sch/kayo-net/av27.htm

二つの「オテロ」を聴く

Deccaのレコードは、昔から音が良いことで知られているが、しかし、なかなか再生はむづかしい。例えば、ここに挙げるヴェルディの「オテロ」は、オテロが、デル・モナコ、デズデーモナがレナータ・テバルディ、イヤーゴがアルド・プロッティとキャストが同じで指揮者とオーケストラが異なる、カラヤン盤とエレーデ盤であるが、この二つ英Decca盤はそこそこの音では鳴るが、ともすれば高域が耳障りでうまく再生できていたかというと、そうではなかった。DeccaのMK-Vではどうだろうか。

黄金のトランペットと称されたテノールのマリオ・デル・モナコは、日本には1959年のNHK主催の「第2回イタリアオペラ公演」で初来日しオテロを、続く1961年の第3回公演では、アンドレア・シェニエや、「道化師」でのカニオを歌った。1961年の公演は、モノクロテレビにかじりついて見たが、度肝を抜かれるような凄さで唖然としたのを覚えている。カラヤン指揮のこの盤は、劇的な迫力に優れ、晩年の極度の効果のみを狙った嫌みのカラヤンでは、まだなかった。

デッカの特徴は「どの楽器も丸くて、しかも切り込みが鋭い音」(新 忠篤氏)だと言われる。まずは、デル・モナコのオペラ・アリア集から聴いてみる。いずれも、彼の得意とするヴェルディやプッチーニ、ジョルダーノ、チレア、マスカーニ、レオン・カヴァルロからのアリアである。

次いで、エレーデ盤の「オテロ」。カラヤン盤と違って、まるで演奏会形式のような盤である。

この3枚を聴いて、いずれも今までとずいぶんと印象が違う。瞬発的な音の立ち上がりも早く鋭いし、オケ、声とも高域が耳を刺さない。他のレコードでも体験したが、弦のピチカートが、素晴らしい。

J・カルーショーの「ニーベルングの指輪〜リング・リサウンディング」には、イギリスでは、デッカとライバル同士だったEMIの録音クルーとバイロイトで出会った様子や音質的にデッカの方がはるかに優れていたことが興味深く書かれてあるが、そのEMIのモニター・スピーカーの711Aとはきわめて相性が良く、これで聴くDeccaの音は、他のどのカートリッジからも聴けない音を体験できた。

http://www2.nkansai.ne.jp/sch/kayo-net/av28.htm


Victrola グレデンザを聴く


先月に引き続いて、山村サロンさんで、「Victrola・グレデンザ」を聴かせていただいた。アルフレッド・コルトーによるオールショパンのプログラムで曲目は下記の通り。

【前半】
●ショパン:ワルツ 第1番、 第2番、第3番(日・ビクター盤)
●ショパン:ポロネーズ 第6番「英雄」(英・HMV盤)
●ショパン:ピアノ・ソナタ 第2番「葬送」(日・ビクター盤 以下、同じ)
●ショパン:ノクターン 第2番 op.9-2

【後半】
●ショパン:バラード 第1番、第3番
●ショパン:ワルツ 第17番、4番「華麗なワルツ」、第5番、
  第6番「小犬のワルツ」、第12番

再生装置で音楽を再生する場合に、最もセンスの出るのがその人のボリュームの設定である。言うまでもなくグレデンザは、手巻き式のモーターとサウンドボックスによるSPの再生機であるのでアンプによる電気的な増幅は無い。ボリュームはいわば固定である。しかし、この音量はどうだ。通常、われわれが聴く最も適切な音量が、ちゃんと出ているのにまずビックリさせられる。それは、音楽再生にあたって、これくらいの音量が適切だと教えてくれているようなものだ。


出てくる音は、日・ビクター盤と英・HMV盤とでは若干違うが、意外に日・ビクター盤が良かった。「葬送ソナタ」、「ノクターン変ホ長調」、「バラード」の美しさは比類が無く、グレデンザは、電気蓄音機のデコラより一枚上手である。

帰宅して、早速、「あらえびすSP名曲決定盤・第1集」からCDへの復刻の出来具合を聴き比べてみた。QUAD 67CDから送り出して、QUAD・QCII+QUADII経由、EMI711AとQUAD ESL-57での再生である。

トーンコントロールを調整して耳の記憶からグレデンザに近づけてみる。同じコルトーのピアノで、曲はショパンの「ワルツ第7盤」、「ノクターン第7番」、それに当日は演奏されなかったが、シューマン「子供の情景」など。こちらのソースSPは英・HMV盤である。その特徴は、ポロネーズ 第6番「英雄」(英・HMV盤)と同じ傾向がはっきり出ていて、当日の日・ビクター盤の方がよい。そして全体として復刻はかなりいい線までいっているが、やはりグレデンザ特有の芯の強いホーンの音は本物でないと無理である。それに復刻版は、針音がかなり強い。

源流の音を聴くことは大切である。これで英デコラの音とグレデンザの音を掴んだので、自宅での音楽再生には計り知れない指針が得られた。次次回くらいには、シューマンの「子供の情景」のコンサートもあろうが、「あらえびすSP名曲決定盤・第1集」の同曲は、当日の音に近い状態で鳴っていて大変楽しめるのは嬉しいことだ。

グレデンザの音は、中高域が鋼のように強く比類のない美しさで鳴る。また、左手のアタック音がズーンと下に響くのは、あのF氏宅で聴いたTANNOYと同じ体験であった。自宅でアンプを通ると低域は若干ふくらんで、よりLPに近い音とはなるが、やはり電気的なものを通さない方がずっとよい。

http://www2.nkansai.ne.jp/sch/kayo-net/av29.htm


    |〃、 ii  川 ヾ  レ'/::::::::::〃爪::::::川::::::::||:::ヽ::::i::::::::::::i!\ \::::::::::
 ノ  ,/  |! i||  iiハ  | //::i:::::::::||:::| |i:|:::||!i::::::::::|i::::ヽ:::::|!:::::::::||:::\ \::::::
 / /ノi  | i!  |i川  | i::|:::|:::i::::::i!::| |ili:|:::||ヾヽ::::|i!:::::ヽ:::|!:::::::::||:::::\:::\:::
 //ノ i!│!| |!i |川ii  |i::!:::|:::|::::::|:::| i !ト!::| !ヾ゙i:::::|i!::::::ヽ:|!:::::::::|!::::::::\::::\
 //i! | | |_,,i,,L|ト!ilハ ||:|::::|:::|l::::||:i:| i ゙!゙ト、,i_ 'i,::!::|ii:::::::::i,:|i::::::::|!::::::::::::ヽ:::::
  /il i!| ‐''|´! | ハ!| | |i!::i:::|:::||::::|::::| !ヾ!:i`''‐i,,::::||!::::::::::||::::::::|::::::::::::::::ヽ::::
 i i!i | | | i/ / | /  ii | |ト、i:|!:::!゙!::|::::| ゙i ゙、ヾ'、 ゙、‐|、i:::::::::||:::::::|::::::::::::::::::ヽ:::
/i/|ii!//|!/!i/´i/   .|i |/ノi\i!゙、:iヽ|:::|  ヽ 'i  ! ヾi |'!ヽ::::||::::::/:::::::::::::::::::::ヽ
i i 川i!ハ/" _!   | │川 ヾ:ii ゙'∨     |    ゙ヾiヽヽ;||:::::i':::::::::::::::::::::::::
ノ ノ/リ,,,,,,二三テ=''" ヽノル |ノノヽヾ ノ  、,,,ノ,、     iヽ:::||:::::i'::::::::::::::::::::::::::::
 /   ̄ ´~~゙''''    ゙''‐- ..,,_,, ‐'    `゙ヾミッ、,,   ヽ::|::::/::::::::::::::::::::::::::::
,,イ|                i'"         `'‐='   `'|/i!:::::i::::::::::::::::::::::::
 i | :::::::ヽ::::ヽ::::::ヾ::    ゙、      〃:::::       i//::::ハ::::::::::::::::::i:::
  i i \\\\\ヽ    入       ′′′   / /:::::/:::::::::::::::::::|::::
!  | i            ,,ィノ(         :::: :    /:::::/:::::::::::::::::::/::::
i!  i i!            /i/  \             /:::::/:::::/::::::::::::/:::::
゙i!  | i          /⌒' y'⌒゙i           /::::::/::::::/::::::::::::/::::/i
 i  i ゙!         ん、,,ノ,__,,,r''          /:::::::/::::::/::::::::::::/:::://
゙、ii! ゙| i           ノ  。 `i          //:::::/:::::/::::::::::::/::::::/:::
ヾ!トl ゙iU          i     |         //::::::/::::::/::::::/:::/:::::i!::::::
 iiミ! ハ             i °  ゙、       //::::://::::/::::::/:::::/::::i::::ii::
 i!ヾ!i ゙、!         , '     |゙ヽ......,.,.,.,,,///://::://::::/::::://::::i::::リ::
 !ヽヾi  i゙、  ___,,,/      レWノ'レi/、//::/:://:/:::/::/:::ハ:i |::
、、iヾミヽ ヾ''~川リ i i゙、           "  ∨ノ / i/::///:/ .|:i i:::
! | i ヾ、゙、 ヽ、!i i|ヾ ゙、゙、゙、              /i  ,ニニ--..,,/ |! !ノ::
ヾ ! ヾ、ヽ ゙ヽi |!iヾ、ヽヽヽ              ,,!r''~      `~゙'''''ヽ、


GE VR-1000(バリレラ)、米DYNACOのパワーアンプもまた良し


General Electricのバリレラ型カートリッジGE V-1000を取り付けてみた。当然、ハイなし、ローなしの音域である。 試聴LPは、昔よく使った45回転のSOUND LABORATORYから、ブルーベック・カルテットのTAKE FIVE、THREE TO GET READY。

この当時のスピーカーは、多分、Wharfedaleの2WAY Slimline2、カートリッジは独エラックとか、米Shure M-44-7だったと思うので、ESL-57とではずいぶん感じが違う。Wharfedaleのツイーターはよく砂金が入っているといわれたように、シンバルが叩かれると細かい金粉がばらまかれるような音がしたが、GEだと結構リアルに鳴るし、ウッド・ベースがいい。「サキソフォン・クロッサス」もOrtfon CG-25Dの方がずっとリアルだが、GEの図太い音(まるでドラム缶を叩いているようだ、と言われそう)は違った魅力があり合格。

ついでボーカル。誰でも鳴らすだろうLPのエラ・フィッチジェラルドやヘレン・メリルやサラ・ボーン、そしてお気に入りのドリス・デイのDAY BY NIGHT(下の写真) をかけてみる。こういうLPには、GEは威力を発揮する。なんだかジューク・ボックスから聞こえてくるような雰囲気だ。

事務所で使っているEMI-319を鳴らしているパワーアンプもQUAD405から管球式のDYNAKIT STEREO 70に替えてみた。プリは、QUAD66のままだが、古き良き時代の米製アンプで、音がずっと柔らかくなった。しかもこのアンプは結構馬力がある。こちらのCDプレイヤーはPHILIPS LHH-700。マルサリスなどいい感じだ。

http://www2.nkansai.ne.jp/sch/kayo-net/av30.htm


米ダイナコのプリアンプ PAS-3X


「プレミアム・オーディオ」誌No.1にも紹介されていたが、米ダイナコのアンプは、マランツやマッキントッシュほど高級なものではないが、パワー・アンプのSTEREO-70を使ってみて暖かみのある音で結構好きなアンプである。

昔、カルマン・ギアのVW(フォルクス・ワーゲン)が「貧乏人のポルシェ」と言われたように、当時、マランツやマッキントッシュは高嶺の花、われわれの買えるような金額ではなかった。

DYNACOは、DYNAKITというキットと完成品とで売り出されていて、高性能で信頼性も高く愛用者も多かったようである。QUAD#66のようにプリはトランジスタでもパワーアンプを管球式に変えるとずいぶんと音が柔らかくなった。では、プリもオリジナルのPAS−3Xにするとどうだろうか。

上の写真のようにPAS−3Xというのがよく知られたダイナコのステレオ・プリ・アンプで、左からセレクタ、ボリューム、 STEREO(3段階に切り替え可能)・MONO(A+B/A/Bに切り替え可能)、バランサー、左右のTREBLE・BASSトーンコントロールと大層使いやすい。

EMI319につないで聴くと、QUAD#66のほうが、クリアで澄んだ音だが、ダイナコの幾分ふくらんだような音も捨てがたい。やっぱり管球式のアンプに慣れ親しんだ耳には懐古趣味も手伝ってかこちらに落ちつきそうである。

http://www2.nkansai.ne.jp/sch/kayo-net/av33.htm


プリーアンプも、英LEAK POINT ONE PLUSに変わった


EMI-319に繋いでいるパワーアンプが、QUAD405から管球式のDYNAKIT STEREO 70になったことは書いたが、プリ・アンプも、かなり古い英LEAK POINT ONE PLUS になった。これで古き良き時代のモノラル再生装置が完成した。音はイメージした通りで、年代的にもほぼマッチングがとれているようだ。


        (左から、INPUT、BASS、TREBLE、FILTER、VOLUMEである)


英LEAKは、当時、QUADと同様、BBCのモニターにも採用されていた代表的なアンプで「ポイント・ワン」の名前で知られていた。PYE社のアンプともよく似たデザインのアンプで、POINT ONE PLUSはVARISROPE III型になる前の古いタイプである。

当時のアメリカ系のアンプは、マッキントシュがC-8、MC-60の型番である。面白いのは、インプット・セレクタに780E、NARTBというよく分からないものがあり、LP、RIAA,TUNER、TAPEとなっていることで、QUAD QC-IIと同じように、まだRIAAに統一されていないLPにも対応していたようである。また、フィルターもQUADと同じようにSP盤などの再生に配慮し、針音などのノイズを強力にカットできるようだ。ノブも昔のラヂオを想い出すようなデザインで、とても操作しやすい。一方、最近のCDやHDDレコーダーなどは、スイッチ類も小さくて分かりにくいどころか誤操作することもあり、もっと大きく人間の手に合ったものにしてほしいとつくずく思う。

ルイサダのコンサートに行ったので、久しぶりにアファナシェフのショパン「夜想曲」をかけてみる。音はなかなか良い感じで鳴り、満足。自宅の池で素晴らしい鯉を何十匹も買っていた知り合いがあったが、池の水はまるで谷間で水しぶきをあげているようなみずみずしさで、躍動し、生きていた。それと同じように、なによりも音楽が生き生きと躍動するように鳴る。

インドの師は、10年、20年、50年と時が流れると、家やTVや車は技術的に進歩して快適になっているだろうが、人間も同じように進歩しているだろうか、と問いかけられる。こういった音楽再生装置から出てくる音はどうなのだろうか。単なる懐古趣味的でない、なにかわれわれに問いかけるような音楽がそこから流れてくるのはどうしてだろう。

http://www2.nkansai.ne.jp/sch/kayo-net/av31.htm

EMIユニットを使ったフルレンジ・スピーカーの制作


TVの外付け用スピーカーにと思って購入してあった英EMIの楕円形のフルレンジ・スピーカー・ユニット92390ALは、TVの下に収まらないことが判明したので、この際、フルレンジ・スピーカーを制作してみることにした。

「管球王国」No.1に、昔憧れたワーフェデールのSFB-3スピーカー・システムのバッフル実測図面が載っていたので、近くの腕利きの指物大工さんに作ってもらおうと電話したら、なんと身体を悪くして廃業しておられた。高齢化のせいもあるがショックだった。平面バッフルにこだわりたかったので、ふと物置に入れてあった古い折り畳みテーブルのことを想い出した。多分、祖父の時代からのものなので、かなり古い。非常に固い木質としっかりしたものなので、これに取り付けると良い結果が得られそうである。英デコラのユニットもそうだが、EMIのスピーカーの特徴の楕円形なので、穴あけがかなりむづかしい。専門家に頼んで、後はペーパーで磨いて仕上げた。完成したスピーカーの前面は、下の写真の通りである。


舞台裏、背面にまわってみるとこんな具合。

音だしは、プリが英LEAKのPOINT ONE PLUS(モノラル)、メイン・アンプは、ダイナコのSTEREO 70。曲は、内田光子のピアノで、モーツアルト:幻想曲ニ短調K.397、ロンドニ長調K.485、ロンドイ短調K.511、トン・コープマンのチェンバロでクラヴィーア小曲ヘ長調K.511、カプリッチョ ハ長調K.395、行進曲ハ長調K.408-1など。結構しっかりした音で、みずみずしい響き。モノラルの再生にはうってつけだ。

前面のサラン・ネットをどうするか、机の脚のうち上部は不要なので取ってしまうか、転倒対策のプロテクターは。。。などなどゆっくり考えよう。


http://www2.nkansai.ne.jp/sch/kayo-net/av32.htm


英EMIフルレンジSPとQUAD QC-2 + QUAD II


英EMIのフルレンジSP+テーブルのバッフルはモノラル専用で使っている。通常は英LEAKのPOINTONE PLUSのプリに、米ダイナコのパワー・アンプをモノとして使用しているが、さて、QUAD QC-2 + QUAD IIにするとどうだろうか。

このQUADのアンプの組み合わせは、1953年に発表されたものであるからかなり古いモノである。ソースの送り出しは、PHILIPSのLHH700をモノにしてQC-2プリヘ。CDのソースはコルトーのピアノでショパン:ピアノ協奏曲第2番(下の写真)。78回転のSPからの復刻盤である。EMI-319モニターに入っているSPユニットの92380BPを「今までに聴いたコルトーの中で、この音ほど違和感のない音はなかった」と新氏がST誌で言っておられたが、このシングルコーンのユニットも同じで、ショパンのピアノ・コンチェルトが、あのラウラ・デ・フスコ同様、涙が出るほど美しい。何度もCDのリピート・ボタンを押した。

LPもかけてみた。Thorens + Shure V-15Type4でちゃんと再生が可能だ。50年前の機器に戻っても、いいものはいいとしか言いようがない。

http://www2.nkansai.ne.jp/sch/kayo-net/av34.htm




 

 


08. 中川隆 2013年3月15日 19:42:03 : 3bF/xW6Ehzs4I : W18zBTaIM6


        ´   . : : : : : : : : : : ,...  -―    ̄ ̄ ̄「
        . ´   . : : : : : : : : :   j´ iヽ   \  ヽ   :i
       /    . : : : : : : : : : /  .:   ノ  \   丶    : :l
       ′  . : : : : : : : : :./   :/     ''" ̄ >,、 \}: : :j  i
      /     . : : : : : : : : :.//   _/_,       〃 f、ノ\ ヽ :′ j
    ;     : : : : : : : : : ://  . .:/ __ヽ        ゞ:;り 〕 ー\ ′
     {    : : : : : : : : : : /   V〃f ):,           "´ |.:/  .:
        : : : : : : : : :./ .: ハ  ゞ:リ          ' '''' |   .:.′
      \    : : : : : : / .: / :∧ "´ r'          ;  .::′.:
           : : : :/ .:. :/ .:.:.:.:', ''''            .′:/ ,.:.
         `   _/ .:.:j:ハ .:.:.:.:八      ⌒     /. .://.:;  /
            ノ/ .:.:.:i{ { .:.:}.:.:.:.:\          ..:'.:.:;〃 .:/ /
             //:.:.:/' i.:.:.j:.:.:.:.:.:.:.丶..      /:.://: .://:/
             .'/i:.:./   li ;.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.> /:. イ /   .::/:/
             li|:!   リ .′.:.:/.:.:.:.:.:.:.:.:/"´:.:.::∨′.:.:;イ:/
             { !:.iゝ   j/.:.:.:.〃:/:.:.:ィ.:.:.:.:.:.:.:.:.:/.:// /′
             :.{   /.:.://:./;//.:.:.:.:.:.:./.://   /
                 ヾ  // /.:// /.:.:.:.:.:.:イ.:/ ´     ′
                  /´   /:.イ:{ /:.:.:.:/ ´       /  /

荻窪 邪宗門 (オギクボジャシュウモン)
http://www.jashumon.com/index.htm
http://tabelog.com/tokyo/A1319/A131906/13012930/03-3398-3411

酔狂老人卍さんの口コミ( 60代前半・男性 ) '12/06 訪問

切支丹邪宗門ノ儀ハ堅ク御制禁タリ


「切支丹邪宗門(きりしたんじやしゆうもん)ノ儀(ぎ)ハ堅(かた)ク御制禁(ごせいきん)タリ
若(もし)不審(ふしん)ナル者有之(ものこれあら)ハ其筋之役所(そのすぢのやくしよ)ヘ可申出(まうしいづべし)
御襃美可被下事(ごほうびくださるべきこと)」

とは慶應四戊辰歳(けいおうよんつちのえたつどし)太政官令(だじやうくわんれい)の一(ひとつ)。

僕(やつかれ)、嘗(かつ)て武州(ぶしう)豐嶋郡(としまぐん)なる古書店(ふるほんや)にて、この高札(かうさつ)覽 (み)し記憶(おぼえ)あり。

賣價(うりね)は大約(およそ)三萬圓(さんまんゑん)。

沽(か)ふ べきか沽(か)はざるべきか迷(まよ)ひしかどその大(おほ)きさに魂消(たまげ)これを諦(あきら)めぬ。

有左程(さるほど)に、ある夜(よ)、淺草(あさくさ)より地下轍道(ちかてつだう)を用(つか)ひ荻窪(おぎくぼ)に。

旅立(たびだ)ちには遑(いとま)ありしかば、手頃(ほどよ)き茶屋(ちャや)にて寛(くつろ)がんと目論(もくろ)む。

此度(こだみ)の狙(ねら)ひは當家(こちら)『邪宗門』。

停車場(ていしやば)近(ちか)き鋪(みせ)の佇(たゝづ)まひは寔(まこと)古式蒼然(ふるめかしげ)。

齢(よはひ)八十餘(やそぢあまり)の姥(おみな)の教導(あなひ)に遵(したが)ひ、急峻(けはし)き階段(きざはし)を昇(のぼ)り中程(なかほど)の席(むしろ)に一安堵(ひとおちゐ)。

傍(かたは)らには甚(いと)古(ふる)めかしげなる録音機(ろくおんき)、
窗(まど)の上(うへ)の壁(かべ)には鐵砲(たねがしま)三挺(さんちやう)。

ほどなくして緩慢(ゆるやか)なれど矍鑠(かくしやく)たる足音(あしおと)あり。

その主(ぬし)を尋(たづ)ぬれば紛(まが)ふ方(かた)なき當家(こちら)の女將(おかみ)。

品書(しなが)きを覽 (み)るもやらで、冩眞撮影(さつえい)の許諾(ゆるし)を庶幾(こひねが)ふに、「他人(あだしひと)も居(ゐ)ますれば、、、」と躊躇(たゆた)ふこと頻(しき)り。

已(や)む事(こと)を得(え)ずして、それを諦(あきら)め、品書(しなが)きより"モカ"を選擇(えら)む。

咖啡碗(こおふィわん)は小(ちい)さく、長細(ながほそ)き急須(きふす)より咖啡(こおふィ)を注(そゝ)ぐ。

この碗(わん)にして三杯斗(さんばいばかり)。

茶菓子(ちやぐわし)として白耳義(べるぎ)渡來(わたり)の燒菓子(やきぐわし)。

押(お)し竝(な)めて白耳義(べるぎ)の燒菓子(やきぐわし)は、牛酪(ばた)を用(つか)ひ、價格(ね)も廉(やす)き佳品(よきしな)揃(ぞろ)ひ。

これを齧(かじ)りて碗(わん)を傾(かたぶ)け、また一齧(ひとかじ)り。

電光石火(かすか)に奧齒(おくば)に抗(あらが)ふも、忽地(たちまち)舌(した)に熔解(と)けぬ。

咖啡(こおふィ)の焙煎(いり)は淺(あさ)く聊(いさゝ)か薄(うす)め。

俗(よ)に云ふ"米利堅咖啡(めりけんこおふィ)"に彷彿(さもにた)り。

刻限(とき)來(きた)るまで、"項羽(かうゝ)と劉邦(りうはう)"なる繪草紙(ゑざうし)・漫畫本(まんぐわぼん)に現(うつゝ)を拔(ぬ)かす。

秦(しん)の御世(みよ)ゝり漢楚(かんそ)相爭(あひあらそ)ふまでの卷(まき)にて、戲作者(げさくしや)は横山光輝(よこやまみつてる)。

勿論(いふまでもなく)、かの"鐵人廿八號(てつじんにじふはちがう)"の作者(さくしや)。

囘想(おも)へば一世風靡(よをなびか)せしは昭和卅年代(せうわさんじふねんだい)初頭(はじめ)。

件(くだん)の録音機(ろくおんき)なるものを目(ま)の當(あ)たりにせしもその頃(ころ)。

かくて、心(こゝろ)、幼(いとけな)き頃(ころ)へと馳(は)せ、感慨(おもひ)は 電視(てれう゛いじよん)稀(まれ)なるあの頃(ころ)へと誘(いざな)はる。

ほどなくして拙宅(わがや)にも電話(でんわ)に續(つゞ)き電視(てれう゛いじよん)が、、。

近會(ちかごろ)、電話(でんわ)・電視(てれう゛い)の進歩(あゆみ)顯著(いちじるし)く、往古(そのかみ)とは隔世(よをへたつ)るの感慨(おもひ)。

現生(うつしよ)は移(うつ)ろひ行(ゆ)けど、長(なが)らく不變(かはら)ぬものもあり。

實(げ)に、現今(いま)の儘(まゝ)永久(とこしへ)に殘(のこ)るべき舖(みせ)と云ふべし。
http://tabelog.com/tokyo/A1319/A131906/13012930/dtlrvwlst/4275435/


09. 2013年4月12日 16:37:27 : W18zBTaIM6

【ラジオ技術 2013 年 4 月号/Radio Technology 2013 April】


静電型スピーカーの存続に取り組むドイツQUADMusikwiedergabe


話:マンフレート・シュタイン 聞き手:中村吉光

英国クォードが開発した静電型スピーカーESL57とESL63は,マニアの語り草となっています.これらクラッシック・クォードの生産や修理を今も続けているドイツのクォード・ムジークビーダーガーベ社のオーナー,マンフレート・シュタイン(Manfred Stein)氏に,静電型スピーカーに関わる取り組みについて話を聞きました.
https://docs.google.com/viewer?a=v&q=cache:xnAjLGK1LVoJ:www.quad-musik.de/Interview_of__QUAD_Musikwiedergabe__In_Japanese_.pdf+ESL63QA&hl=ja&gl=jp&pid=bl&srcid=ADGEESjq8MCH-PuzALfd-6AbETTATowHdAFOqnT_RBogYTjs-0JUuFyHoc8lWB0irkY4PDJWBYfdWLeVuRl8CpSp-ZWdkurzwD9DkEnu5jwDxJB0p9tKu05M2nIxM0pvMl19O5gbQfFh&sig=AHIEtbTDbgH7lndaTiPyTgEkAVXwIPILcA


QUAD Musikwiedergabeが開発した新製品 ESL57QA と ESL63QA

ESL57とESL63の末尾に“QA”を付したモデルが発売されています.
http://www.audiencejapan.com/QUADMusikwiedergabebyManfredStein.html

ドイツQUAD社が ESL63、ESL57向けサブウーファーを発売

ESL57 (QA) subwoofer,“the round shaped”
ESL63 subwoofer,“the professional”
ESL63QA subwoofer,“the Elegant”
http://www.quad-musik.de/html/subwoofer1.html

ドイツ QUAD Musikwiedergabe社
http://www.quad-musik.de/index.html

QUAD Musikwiedergabe社の日本正規ディーラー サウンドボックス
http://www.soundbox.co.jp/
http://www.soundbox.co.jp/quad.htm



10. 中川隆 2013年8月02日 05:31:25 : 3bF/xW6Ehzs4I : W18zBTaIM6


QUAD22+QUADIIは、時代に沿って安価に大量にリリースされた、ミニコンポのようなものだったろうとおもいます。

ひたすら性能を追求することが可能なハイエンドとは一線を隔て、製品自体が陳腐化することすらを恐れていなかったのだろうと。まさか、50年たっても生き残って使われるとは設計者のピーター・ウォーカー氏はおもっていなかったでしょう。

生前、会社を中国資本(後年、ラックスマンもこの資本は取得します)に売ったあと、QUADIIの復刻の声があがっても、よい返事を出さなかったと聞きます。いわく「今ならもっとよい物が作れるのに、なぜあんな古いものをつくるのだ?」。

 いまだに謎めき、数多の腕利きや理論派が挑むも明確な回答がでないあの回路は、当時の状況、制約を踏まえて氏が限界に挑んだ究極の労作ともいえると思います。それ故、その後の、真空管から半導体への進歩などを考えると、往時の制限から生じた限界もよく知っていたのでしょう。

 しかしながら、手元のQUADIIは、QUADIIフェイクを作る為の参考として本物を購入したものですが、DC特性を軽く見ただけでも、前段の電圧的バランスが取れずに傾いでおり、原回路図のバランスの取れた反転側、非反転側の各値は机上の値であり、現実的には、PC上でのシミュレーションの値に沿う値[1]。

 本来の値を求めないと、フェイクをつくるための落としどころが難しいアンプです。

[1]TESLA製造のEF806sペア取り、かつ、公式スペック準拠品での結果から。
http://community.phileweb.com/mypage/entry/1485/20120826/32511/

雑感:QUADIIの入力インピーダンス

2012年08月30日


[1]

 QUADIIの入力インピーダンスは回路図の通り1.5MΩ(赤丸部分)。
 低インピーダンス化がすすんだ現代のアンプからすると、マーク・レビンソン氏の息のかかったアンプを除けば、滅多にお目にかからない高インピーダンス。極端に言えばアンテナみたいなものですから現代においてはNAS他デジタル機器、スイッチング式のACアダプタ、蛍光灯他、環境ノイズ対策が大変で、無論、マーク・レビンソン氏のアンプを使う位の人は環境面での対策も十分なされているという前提なのでしょうが、ハイエンドとは無縁のQUADIIユーザ層では…はともかく、前段にQUAD22という高インピーダンス出力の真空管式プリアンプが接続されているという前提があるので相当の高インピーダンスで受けざるを得ず、ノイズも少なく、真空管式しかなかった時代としては珍しくもなく、実用的にも許容範囲の時代だったのでしょう。

※[2012.09.02] ネットでサーチしていたところ同じ意見が書かれていたのでリンクを張ります。[3]

 真空管やFETのように電圧制御の入力であれば高インピーダンス入力でいけますが、Trのように電流制御の場合、入力インピーダンスは低くならざるを得ません。ということは、高インピーダンス出力の真空管プリアンプに低インピーダンスのTr入力の録音機材(テープデッキなど)という組み合わせは危険です[2]。

 話をQUADIIに戻すと、前段に、出力インピーダンスの低い半導体式のプリアンプを使う場合は、抵抗値を100kΩ以下(ex. 47kΩ)にした方が、思わぬところにノイズ発生源があったり、ノイズが飛び込んでくる現代においては実用的ではないかと思います。

[1]REFORMED QUAD-II POWER AMPLIFIERShttp://www.turneraudio.com.au/quad2powerampmods.htm

[2]電圧増幅回路の設計と計算その7 (入力回路) ラインレベル
http://www.op316.com/tubes/tips/b250.htm

[3]コラム: インピーダンスの話 ハイ・インピーダンスのデメリット
http://www.tritech.tv/column/600ld.html

http://community.phileweb.com/mypage/entry/1485/20120830/32556/


雑感:QUADIIのOPT 2012年09月03日


[1]
http://community.phileweb.com/images/entry/326/32612/1L.jpg?1347161888

 QUADIIの出力トランス(OPT ※赤枠部分)はくせ者だ。

 しかし、前段部の回路のロジックで割り切れない不可解さとは別に、仕様に準じた、実直そのものな部品なのかもしれない。

 特徴を挙げると


(1)KT66の「適正な」負荷インピーダンスからすると倍以上重い一次インピーダンス。

(2)分割巻き

(3)プッシュプル用のトランスだけれど、定インダクタンス特性。つまり、バットジョイントなうえに、ギャップを設けてる。おそらく、スペーサーも入っているだろう。まんま、シングル用トランス。

(4)一次と三次の巻線比が9.375 : 1。換算、3kΩ:約32Ωという現行の市販、特注トランスではみかけない高い比率。

 (1)は、氏家高明氏の推察によれば[2]、要因は、当時のQUADの看板スピーカー、ESL57にあるという。ESL57は、滅茶苦茶なインピーダンス特性の持ち主で、よくもまぁ、出力インピーダンスが高く、出力の限られている真空管アンプでドライブしようとしたものだと驚くけれど、トランスレスな半導体アンプがなかったのだから仕方が無い。

 ESL57のフラットとおぼしき、かつ、人間にとって重要な帯域である1kHz〜3kHzのインピーダンスラインをみると約12Ω。なので、ESL57を8Ωで接続すれば、3kΩの一次インピーダンスは4.5kΩに化ける。実際には、一次巻きに三次巻が直列にはいるので換算3.5kΩ程度になる[3]。その1.5倍(=12/8)、5.25kΩとなり、6L6族の球には妥当な値。 実際、氏家氏はISOに特注トランスを発注してQUADIIのコピーを二度製作しているが、どちらも5kΩの一次インピーダンスを指定している。

 勿論、これは推察で、1kHzより低い周波数で、12Ωより高いインピーダンスの帯域も無視できないほどの幅があるのだから、QUADIIの15Ω端子にESL57を接続するべしという意見もある[1']。

 はてさて、あとはつないでみるしかないわけだけれど、KT66の適正な負荷インピーダンスはそもそもいくつなのだろう。

 ロシア製Gold Lion KT66の場合、那須好男氏(=ISO社長の鈴木氏)がシングルアンプを製作した際に調べている[4]。その値は3.5KΩ。グラフからすると最大出力を維持できる負荷インピーダンスに幅があるので、4kΩ強くらいまでは美味しい領域か。シングルで3.5KなのでA級プッシュプルならその倍、7KΩ。MOVのデータシートでは8kΩを標準事例として挙げているので、ロシア製Gold Lion KT66はオリジナル通りの特性を維持しているということの片鱗を示している。

 QUADIIの3kΩとは隔たりが大きい。

 ひとつに、QUADIIは出力を捨てているということがあるのではないだろうか。適正な負荷の定義が問題で、那須氏の場合、最大出力をだせる負荷値を適正としてデータを取った。QUADIIは最大出力15Wで、性能を保証するのは10W強程度まで。KT66は出力30Wを事例としてデータシートに載せている、結構な出力を誇る球であり、しかも、ヒーター電力は、0.9Aの6L6にくらべて、KT66は1.3Aと一回り大きく(これは出力と無関係に消費する)、結果、余裕のカソードエミッションが期待できる。そういう元から贅沢な球を、さらにおいしいところだけ使ったのがQUADIIのミソ。

 (4)に絡むのだけれど、ほどほどの質で、出力が欲しければ、UL接続でバイアスを深くし、負荷インピーダンスを高く設定し、B級動作をメインに考えればいい。MOVのデータシートでもUL接続の事例がでている。ちなみに、KT77に至ってはビーム管接続ではUL接続の事例しかない。

"The KT77 is designed primarily for use under ultra-linear conditions and this connection is recommended."

とのこと。話をKT66に戻すと、しかし、QUADIIは、逆に、歪みの少ないバイアスの浅い領域を相対的にたっぷり電流を流して使う。それでも満足せずに、大量のKNF(カソード帰還)を掛けるべく、換算32Ωの三次巻線で歪みを退治する。UL接続ではプレートではなく、グリッドに帰還してしまうので、KNFのように球トータルの歪みの改善はそれほど期待できない。

また、KNFで球の出力インピーダンスも低下させることができるものの(ULでも下がる)、一次インピーダンスが低いのでそれほど効果的ではない。三次巻きのインピーダンスを一定という前提であれば、KNFは一次インピーダンスが低いほうが効く、しかし、ダンピングファクターとして一次側インピーダンスが分子にくる計算を最終的にすることとなるので、結局、一次インピーダンスが高い方が「効く」ことになる。

このあたり、勝負に勝って試合に負けた的にややこしい。そして、Gmの高い球ほど効く。KT66は所詮、6L6なのでGmはほどほど。KT77やKT88との比較では半分から六割程度。つまり、QUADIIはKNFがかかりづらい構成のアンプだ。おそらく、その対応策として一次巻きに対して三次巻きの比率を高めているのだろうが、KNFはスパイス的なものだろう。

 (3)は、調整箇所のないアンプ故の苦肉の策にも思える。二本の出力管が経年変化でバランスが崩れても、定インダクタンス特性のトランスであればかなりの直流電流が流れたとしても影響がほとんどない。そして、おまけとして、トランス内での電磁合成が弱く、シングルアンプ同様の音が期待できる。いや、ほとんどシングルアンプ用のトランスなんだから当たり前だけれど。

 (2)については、ケチというか合理的というか、無駄が嫌いなんだろうなぁ。シャーシ内に遊んでいる部品があるというのは許せないのかなと思う。8Ωと15Ωの選択式で、シャシー内部で接続を組み直す必要があるけれど、どちらを選んでも余っている「巻き」はない。ピーター・ウォーカー氏は無駄を客に売らない。

 アマチュアやガレージメーカーだと物理スペックに着眼して追求しがちであり、あるいは、部品「信仰」や定性面のみに着目し、定量面として効果がどうか?という「暖簾に腕押し」方向にいってしまいがちに思うけれど、QUADIIは、ひとつの技術に頼ることなく、多彩な技を組み合わせ、かつ、そのさじ加減が絶妙で、技におぼれることがない。まるでアングロ・サクソンの支配原理そのもの。逆に、いくら個別の機能、ロジックを追ってもそれを選択した思想が読めないとこのアンプは「わからない」のだろう。


[1]REFORMED QUAD-II POWER AMPLIFIERShttp://www.turneraudio.com.au/quad2powerampmods.htm

[2]『ラジオ技術 1998年6月号』<インプレス>
 氏家高明「タンゴの定インダクタンス型OPTを生かして QUADII型パワー・アンプを作る」

[3] Z1'= (√Z1+√Z3)^2=(√3000+√32)^2=(54.77+5.66)^2=3652Ω

[1']REFORMED QUAD-II POWER AMPLIFIERS " Of course with ESL57 which was a full range speaker meant to give good bass, the impedance varies hugely from 33 ohms at LF to 1.8 ohms at HF, and in the main power band centered around 120Hz the average Z = 15 ohms, and the Quad-II is fairly well matched to ESL57 in this band. 20Watts into 15 ohms means 17.3Vrms signal voltage. "

 「べし」とは言っていないが(笑)…引用箇所の前後を含めてQUADII+ESL57について興味深い考察がなされている。

[4]『別冊ステレオサウンド 管球王国 2006 SPRING Vol. 51』ステレオサウンド
那須好男「KT66シングルパワーアンプの製作」

http://community.phileweb.com/mypage/entry/1485/20120903/32612/


雑感:続・QUADIIのOPT 2012年09月12日


 QUADIIのOPTについて、前日記で

「ひとつに、QUADIIは出力を捨てているということがあるのではないだろうか。適正な負荷の定義が問題で、那須氏の場合、最大出力をだせる負荷値を適正としてデータを取った。」

と書きました。今回はEp-Ip動作曲線にロードラインを引いて検討してみます。

 ※ロードラインについてはこちらのサイト[0]の解説がわかりやすいかと思います。

http://community.phileweb.com/images/entry/327/32738/1L.jpg?1347481437
 上図はQUADIIのロードライン。

 実線がB級ロードラインでプッシュプル両球を合わせた場合の動作線。

 点線はA級のロードラインで片球動きを追った線。QUADIIはAB級動作ですので、図面右、430V付近からA級の動作線である点線の線に則り左上に向かい、途中、200V付近でB級の動作線と重なりB級の動作線に移行します。A級動作領域では両球で動きますが、B級動作領域では片球だけで動き、もう片方の球はお休みです。


http://community.phileweb.com/images/entry/327/32738/2L.jpg?1347481437

 上図は以前日記で取り上げた

「雑感:「上杉佳郎:807pp高性能メイン・アンプの設計・製作」」
http://community.phileweb.com/mypage/entry/1485/20120405/30049/

で上杉氏が807(6L6)で製作したQUADIIコピーのロードライン。

 最大出力は807(6L6)のニーポイントの下ぎりぎりを通る上杉氏の作例の方が出そうです。本家QUADIIは3kΩと重い負荷を与えているため「立った」ラインを引いており、ニーポイントを過ぎ、さらに右側にしばらくいったところを通しています。

 歪みの点ではニーポイントぎりぎりを狙った上杉氏の場合、左上で線間が詰まっており通常でもB級領域は歪みは多そうです。それに対して、本家QUADIIはB級に移行したあとも最後までさして変わりません。A級領域では間隔が詰まって歪み勝ちですが、両球で歪みを打ち消しながら動作し、A級からB級動作に切り替わって片球動作の領域では歪みの少ない領域で動かしています。絶妙なライン取り。

 もうひとつ、重要な点があります。負荷の変動にどの程度対応できるか?

 テスト時であれば、8Ω抵抗なりのインピーダンス変化のない相手なので問題も露呈しませんが、実際に接続されるスピーカーが一定のインピーダンスであることはまずありません。

 前回の日記でも取り上げた

ESL57のインピーダンス特性
http://www.turneraudio.com.au/quad2powerampmods_files/graph-quad-esl-57-impedance.jpg

は酷いものですし、たとえば、LS3/5aも上下動が激しく、特にfo付近では100Ω弱まであがります[1]。

 二次側が変動すればダンピングファクターの低い真空管アンプの場合、一次側のインピーダンスも見かけ上振られてしまいます。5kΩ:8Ωで設計したつもりが、スピーカーの、ある周波数でのインピーダンスが16Ωであれば、一次側は10kΩの動きをしてしまいます。

 公称16Ωのスピーカーを真空管アンプの8Ω端子に何故繋いではいけないのか?。それは、ロードラインが寝てしまい、所定の出力を出せないだけなく、歪んでしまうからです。

 上記の図では上杉氏のロードラインは5kで最適化されているため、スピーカーのインピーダンスが変動するとその影響をモロに喰らってしまいます。しかし、QUADIIのラインなら、50%程度までなら、つまり公称8Ωのスピーカーが12Ωに化けたとしても、影響を少なく踏ん張れる余裕があります。

以下は、通常3.6kΩ負荷のところ、二次側負荷インピーダンスの変動で5kΩまで変化した場合のロードライン(灰色)を図示。
http://community.phileweb.com/images/entry/327/32738/3L.jpg?1347481437

 動作点(ロードラインと0mAの交点)を中心にしてロードラインを左右に回転した場合を想像していただければ両者の線の引き具合の違いがわかると思います。上杉氏のロードラインだと、左に回してみると線分が急激に短くなることが想像できると思います。

 出力に最適化すれば上杉氏のラインが正解であり[2]、真空管のデータシートに記載されている標準事例も最大出力がとれるところや低歪みのところを狙っている場合がほとんどでしょう。しかし、実際の現場で、どんなスピーカーが接続されるのか分からない場合、ピーター・ウォーカー氏のラインの取り方であれば安定した性能を発揮できるのではないかと思います。

 アンプの内部抵抗が0.1Ω以下でダンピングファクターが100以上ある半導体アンプ(フルデジタルアンプは除く)であれば問題になりませんが、1Ω以上が当たり前、高帰還アンプであるQUADIIでも8(7)Ω端子で0.5Ω程度、ダンピングファクターにして16前後しかありません。ある程度、インピーダンス変動への対応を検討しておく必要があります[3]。

※脱線しますが、ダンピングファクターの低い真空管アンプの場合、インピーダンスが高い領域はそのまま出力が上昇してしまいます[4]。

一般的に、なんらかのインピーダンス対策をしているスピーカー以外は、低域と高域でインピーダンスは上昇しますので、低域、高域共にブーストされた状態で再生されます。つまり、これは一種のラウドネス効果です。小音量再生の場合、例の等ラウドネス曲線のとおり、人間の耳は低域、高域とも感度が落ちます。小音量再生の領域であれば、真空管アンプは場合によっては人間の特性にあった実用的なものであり、好まれる理由はこのあたりにもあるのかもしれません。


[0]私のアンプ設計マニュアル / 基礎・応用編
12.ロードラインその5 (電力増幅回路・・プッシュプル基礎編)
http://www.op316.com/tubes/tips/b120.htm


[1]雑感:外様の扱い
http://community.phileweb.com/mypage/entry/1485/20120714/31774/


[2]上杉氏がこのアンプを発表したのは1968年。まだ26歳のとき。また、パワースペックが性能の第一の指標であった時代の背景もあると思います

[3]Rogers LS3/5A スピーカ・インピーダンス・データの測定
http://www.op316.com/tubes/datalib/spimp.htm

 LS3/5aをQUADIIに接続する場合、8(7)Ω端子/15Ω端子のどちらに接続してもいいような気がします(笑)。

[4]MJ 無線と実験 No.1033 2009/3 新井悠一「スピーカーの特性を左右するパワーアンプの出力インピーダンス」

 オーディオ専科のKT88をつかったプッシュプルアンプを対象にデータを取得。真空管アンプの基本的な使いこなしや、設計を検討するのに重要な記事だと思います。
http://community.phileweb.com/mypage/entry/1485/20120912/32738/

雑感:続々・QUADIIのOPT 2012年09月27日


(1)KT66の「適正な」負荷インピーダンスからすると倍以上重い一次インピーダンス。

 他の見方をしてみると、一次側3kΩということは、二次側が同じインピーダンス、巻き数とした場合、一次側が5kΩや、8kΩのOPTより一次側の巻き数が少ないということになります。ということは、浮遊容量が少なく、OPTの高域を伸ばせる素質を持っています。たとえば、ISOのFE-25-8とFE-25-5というOPTが市販されていますが、一次インピーダンス8kΩのFE-25-8(50kHz/-1dB)より5kΩであるFE-25-5(80kHz/-1dB)の方が高域は伸びています(ただし、インダクタンスは少なくなります)。一次インピーダンス3kΩ程度の新しい設計の標準トランスは市販では見掛けなくなりましたが、同社の特注トランスであるS-2377(XE-60-3相当?)では大型で不利な条件にもかかわらず、100kHz(-1dB)まで伸びています。


(2)分割巻き

 高オーバーオール帰還アンプであるQUADIIは前段部を第一ポールに設定しています。そのため、第二ポールとなるトランスの高域特性への要求は厳しいものがあります。トランスの周波数帯域が十分に広く、位相特性が安定していないと、前段部の帯域を圧迫し、帯域の狭いアンプになってしまいます。分割巻きを多用しているのも高域に悪影響がでる浮遊容量の増加を嫌ってのことでしょう。

 QUADIIのOPTは7Ωと15Ωの二種類の二次側インピーダンスを選択できますが、内部での接続をつなぎ替えておこなっており、実質、ひとつしか出力がありません。これは最適化という面では優れており、複数の出力インピーダンス対応をしているトランスは妥協を余儀なくされているともいえます。

 オクターブ(Octave)という真空管アンプメーカーがありますが、出力がひとつしか基本なかったかと思います。接続されるスピーカーは限られてしまいますが、その分絞った設計ができます[1]。

(4)一次と三次の巻線比が9.375 : 1。換算、3kΩ:約32Ωという現行の市販、特注トランスではみかけない高い比率。

 市販や特注トランスで見受けられる値より三次巻きの比率が大きく、その結果、大量の局部負帰還がかかり、KT66の内部インピーダンスは片球あたり実に1.4kΩまで下がります[2]。これはKT66を三極管接続にしたに等しく、ビーム管の特性のままインピーダンスを三極管並に下げた形になります。もちろん、その分、副作用として、感度がおちていますが、前段が、利得に余裕のある五極管EF86ですので問題はありません。

 また、一次インピーダンスが3kΩで、KT66の出力インピーダンスが二球で2.8kΩで両者の値が近いという関係は、効率的な伝送が期待できます。

 ところで、徹底的に三次巻きの比率を増やしていくと、往年のマッキントッシュのMC275、MC240のトランスに行き着くと思います。マッキントッシュ型トランス(日本ではCSPPと呼称?)は50%を三次巻きに費やし、出力管の内部インピーダンスは数百Ωにまで落ちます。

 ただし、その分、前段部への負担は大きくなり、QUADのように二段構成ではなく三段構成が無難な選択となりますが、当然、それは複雑かつ高コストとなります。
 また、QUADIIが定インダクタンス型OPTであるとすると、これはDEPPの宿命であるトランス内での信号合成の力を極端に落としていることになりますが、マッキントッシュ型(CSPP)はシングルエンド並列による、トランス内での信号合成をしない方式です。 QUADとマッキントッシュ、このように根っ子の考え方がよく似ているところがあり、客層、コストに合わせてどこまで実装をやるかの違いではないかと思うこともあります。

[1]「5極管による設計の最適化を行うことで、私どもでは、並外れた負荷安定性を持つパワーアンプリファイアーを開発することができました。(中略)

私どもでは、出力トランスフォーマーを4Ωのスピーカーに合わせて最適化しています。8Ω、16Ωはありませんが、これは以下の理由によります。

@純然たる8Ωや16Ωのスピーカーは、現在ではもうほとんど作られていません。

A追加の出力口を備えつつ、しかも正しい最適化の施された出力トランスフォーマーは、設計が極めて複雑なものとなり、不必要なコストが生じてしまいます。4Ωの出力で8Ωのスピーカーを駆動しても害はありません。単に8Ωの負荷に対して、アンプリファイアーの与える電力が、少し小さくなるだけです」…『管球王国 Vol.36』p.57

 オクターブV70のマニュアルにある記述とのこと。ちなみにV70の負荷インピーダンスは2Ω〜8Ωを謳っています。スピーカーの負荷インピーダンスと真空管の内部事情の関係については前日記で妄想してみました。ロードラインをどのようにとるのか、それによって負荷変動に弱いアンプ、強いアンプとなります。ただし、負荷変動に弱いからダメアンプというわけではないでしょう。設計者の想定した環境、狙った仕様、設定によります。


[2]ラジオ技術 1993年7月号p.62 山口侃氏実測データ
 計算でも求まります。

 KT66 gm=6.39mS
BataK = 1/(一次と二次の巻き数比+1) = 1/((√3000:√32)+1)= 1/(9.68+1) = 0.09
 Zo=2x(1/(gmxBetaK))=2x(1/(6.39x0.09)=3.44kΩ←2球の合計。1球当たり1.72kΩ
http://community.phileweb.com/mypage/entry/1485/20120927/32968/


11. 2013年8月02日 05:37:08 : W18zBTaIM6


雑感:QUADIIの固定バイアス化 2012年11月03日


 長真弓氏の作例「ウルトラリニア接続KT88pp パワーアンプ」の記事中に「付け加えると、固定バイアス方式にすれば70Wくらいの最大出力も得られるはずですが、出力管のグリッドリーク抵抗を100kΩにまで下げなければならないので、クォード型で対応できるかどうかについては再検討を必要とします。」[1]とありました。

 QUADIIの出力段、KT66のグリッド抵抗は680kΩであり、データシート上では1MΩ以下(ただしプレート損失27W以下の場合)ですので、問題ない値ですが、自己バイアス形式を採用した自作アンプの作例からすれば比較的高い値かと思います。これは、ピーター・ウォーカー氏が多極管による多極管ドライブの長所を最大限生かそうした現れではないかと思います。多極管によるドライブの場合、出力インピーダンスが高くなり高域の特性できつくなります。300Bなど入力容量の大きな三極管相手だとミラー効果もあって絶望的な特性となり[2]、カソードフォロワーや真空管抵抗でも使わないと実用が難しいところです。

しかし、QUADIIは、KT66を三結接続でもウルトラリニア接続でも無い、純ビーム管接続のままで使っているため、ミラー効果を弱めており、かつ、大量のKNF帰還をかけることで入力インピーダンスを高くしています。さらに、前述のようにグリッド抵抗に高めの値を与えて、と、やれることは全部やり、ドライバー段の負荷を軽くしようとしているのでしょう。

 ということは、固定バイアス化に伴い、グリッド抵抗値が100kΩにまでさがってしまう(KT88の場合、KT66の場合は250kΩ(ただしプレート損失27W以下の場合))のではピーター氏の対策が一つが崩れることになります。元々、長氏のクォード型は出力段をウルトラリニア接続でつかっているので拘ることもないのかもしれませんが、物理特性が良くなる方向より悪くなる方向であり、出力が量的に大きくなっても質的に問題を抱え込むような気がします。

 上杉佳郎氏によれば、QUADII出力段の固定バイアス化を検討すると、マイナス電圧を扱うこととなり、そのため、ドライブ段の下球にマイナス電圧がかかることになり、ひいては上球にまで影響を及ぼし、それを防ぐにはコンデンサで直流分を切る必要があり、当然、それは回路の複雑化をきたしてしまうとしています[3]。

 QUADIIの特徴の一つに、パーツ点数の少なさがあります。

 考え抜かれた設計思想が最小のパーツ構成、簡素な回路で実体化していることがQUAD22+QUADIIの魅力の根源でしょう。

 プリアンプQUAD22のイミテーション製作記事の末尾に上杉氏は以下のように記しています。

 「HiFi=SIMPLE!!」[4]
 
[1]長真弓「真空管アンプ製作自由自在」<誠文堂新光社> p.89

[2]ぺるけ(木村哲)「低域の設計・高域の設計」
http://www.op316.com/tubes/tips/b290.htm

[3]上杉佳郎「管球式ステレオアンプ製作80選下巻」<誠文堂新光社> p.211

[4]同上 p.289

http://community.phileweb.com/mypage/entry/1485/20121103/33609/


12. 2013年8月08日 19:39:06 : W18zBTaIM6

vintageaudio

QUAD社 QC2✕2台/QUAD2✕2台 オーバーホール 2013.07.10

QUAD社 QC2✕2台/QUAD2✕2台


今回はQUAD社 QC2✕2台/QUAD2✕2台というステレオセットをオーバーホールさせて頂きました。

他店で購入され、長らく使用されていたが片chの音が出なくなったので修理して欲しいというご依頼でした。


■修理前の所見
経年劣化する部品が殆ど交換されていない
交換してあっても定数に間違いがある(EQ回路)

■修理内容
コンデンサー、抵抗器等経年劣化して不良となっている部品の交換
出力管のカソード抵抗器の定数変更
真空管のチェックと選別

■解説

ヴィンテージ機材の修理・オーバーホールで悩ましいのは、少々不良になっていても完全不良でない限り音が出ているケースが多い事です。お客様は、音が出ていれば正常だと判断されますし、業者も部品が不良になりボケボケの音を「これがオリジナルの音です!」と真面目に言う。全く意味の分からない話しであり、理解に苦しみます。

ヴィンテージオーディオは、製造後既に半世紀を経ている電化製品なのです。
半世紀前に製造販売された家電で、現在でも常用で使用できるモノがありますか?

オーディオだけが特別ではないのです。確かに、今までに何度か修理されながら現在に至っているモノが殆どですが、それは騙し騙し(通常修理)が多いのです。
だから、音はなんとか出ますが、本来の音質かと言えば、それは違うと思います。


今回のQUADもそうでした。

カップリングコンデンサー、及び電解コンデンサーは全てオリジナルのままであり、全て不良品となっています。

抵抗器も殆どが数十%増しになっています。

誤解されないように申し上げますが、英国の機材では、抵抗の対電力容量をギリギリで使用しているので、電力容量のマージンを取っているアメリカ製等に比べ抵抗値が上がっているモノが多いのです。決して当時の英国製カーボン抵抗器の品質が悪いという訳ではありません。

真空管も大したチェックされずに挿されているようです。

QUADは、オリジナルの定数のままであれば出力管にかなり厳しい動作をさせているアンプですから、OH後の実機に挿して出力管を選別していく必要があります。

■コンデンサーと抵抗器

カップリングコンデンサーは、オリジナルに近い通過周波数特性と今後の常用目的と安定性(メンテナンスフリー性)、修理ご予算を勘案しハーメチックシール タイプのオイルコンデンサー、

また電解コンデンサーは、スプラグ製電解コンデンサーに交換。

EQ回路等の小容量コンデンサーは、ディップマイカコンデン サーに交換。

抵抗器は、オリジナルがカーボン抵抗なので、同様のカーボン抵抗器(A&B)に交換。

但し、正常値だったり増大していても問題無い箇 所は、そのままオリジナル抵抗器を温存しています。

また、出力回路のカソード抵抗器は、オリジナルの定数のままでは電流量が多く設定されており、真空管全盛期の頃はまだ良かったのでしょうが、現在の様にオリジナル系のKT66は非常に高価な真空管ですから、動作を若干緩和する意味で、カソード抵抗値を若干上げて電流を少なく使用する方が、現在の修理としてはベターだと思っています。今回も、DALE メタルクラッド抵抗に交換しました。

■真空管

真空管は最初に真空管測定器(当店ではTV-7)で、状態をチェックします。

電圧増幅管は、OH後実機に挿して動作チェックは当然ながら、ノイズチェックを注意深く確認し、メーカーと製造時期は極力合わせ選別します。結局、4本を交換しました。

出力管は、黒ベース(スモーク)、茶ベース(スモーク)、茶ベース(クリア)と製造時期別に選べますが、今回は元々挿されていたのが、茶ベース(クリア)でしたのでそれで揃えることになりました。ただ、その内の1本が、KT66としては正常だったのですが、QUADには使えない状態でしたので、1本のみ選別し交換しています。

■総括

このように適切な部品で不良部品を交換し、真空管を注意深く選別することで、電気的な特性は完全に蘇っていますし、音質的には修理前と比較し、歪み感が少なくスッキリした音質です。

この「スッキリした」という所ですが、コンデンサー(特にカップリングコンデンサー)は、不良になってくると絶縁不良だけではなく、充放電特性が劣化します、音質的には音に歪っぽい余韻が残るようになりますが、コンデンサーを交換することで回復するので、スッキリ感に繋がるわけです。

前修理者による、EQ回路の定数間違いはEQカーブに影響がでますので、その部分での音質的な改善もありました。お客様にお返しし、一週間程後に確認してみましたが、

「音がクリアーになった! そして、音楽が安心して聴けるようなった!
これが、オリジナルに近い音なんだろうね・・・」

ということで、評価して頂けました。

QUAD2は、ESL(静電型コンデンサースピーカー)と共に開発販売されたアンプですから、アンプ自体の音質もESL(スピーカー)を補う様な設定をされています。

当時の英国製HiFi系パワーアンプに比べると若干音は膨よかな感じで正解なのですが、そうは言っても当時の英国製HiFiアンプですから、それ相応の音質も能力も有した良いアンプだと思います。
http://vintage-audio.co.jp/?p=182


13. 2013年8月09日 14:26:40 : W18zBTaIM6

QUADU型アンプのメンテナンス   平成23年3月10日 

イギリス製でかの有名なビンテージアンプQUADU型のメンテナンスを依頼された。 このアンプは初段と位相反転回路が2本のEF86で構成され、出力段はKT66PP(ビーム管接続、カソード帰還)である。

 このアンプの電源は200V仕様であるため、調整するにも100V/200Vのトランス(300VA程度)が必要である。

 下の回路図はQUADU型アンプである。電源の平滑コンデンサーが16μFであるが、25μFとなっている回路図も存在する。


《 故障内容 》

 1台のメインアンプがSWオンと同時に整流管(GZ32)内部で放電し、ヒューズが切れる状態であった。内部電極タッチの模様。

 整流管GZ32の入手は難しく、代替品としてヒーター電流1.9AであるGZ34(5AR4)が使用出来る。 とりあえず、手持ちの5AR4を挿入する。5U4Gはヒーター電流が3Aのため使用不可である。

 OPT、PT、CHコイルの点検を行ったが、製造からすでに50年近く経過しているにも関わらず、異常はみられない。

 SWオンの後、出力管カソードバイアス抵抗180Ωの両端電圧を測定した。真空管が温まるに従って徐々に増加し、23V程度を示した。

 その状態で20分ほど放置すると180Ω両端電圧が30Vを超えるまで上昇していた。明らかに異常である。 暗くしてみると片側のKT66プレートが赤熱を始めていた。

 その時のグリッド電圧を測定すると+3V程度を示していた。しかも、時間とともにさらに上昇傾向が見られた。 これは交換する以外に方法はない。もう一方は+0.2V程度で変化はない。

 1台のB電源電解コンデンサーは初期のものが使用されていた。 WEBで見つけた回路図では25μF450Vであるが、実機では16μFであった。 実測容量は16〜17μFを示していたが、すでに50年近く経過している。もう1台はすでに交換されていたが、350V仕様のものである。 また、出力管カソードバイパスコンデンサーも絶縁が低下していた。結局、電解コンデンサーはすべて交換することにした。

 カソード抵抗は180Ω3Wであるが、1台は190Ω程度に増加し、温度上昇と共にさらに増加する状態であった。 カソード電流値144mAから計算した容量は3.73Wであり、3Wでは明らかに不足している。

 なお、カップリングコンデンサーはすでにオレンジドロップに交換され、絶縁状態も良好であった。

 不良のKT66を除いた残り3本をバルブチェッカーで測定したところ、幸いなことに、元とは違う組み合わせでマッチングが取れたペアーが見つかった。

《 修理内容 》

1.不良の整流管GZ32をGZ34(5AR4)に交換

2.出力管KT66(1ペアー)の交換

3.電源平滑回路用16μF450V×2、出力管カソードバイパス用25μF50Vをそれぞれ47μF450V×2、47μF100Vに交換

4.カソードバイアス抵抗(180Ω3W)を100Ω(5W)と500Ω(5W)を並列、さらに100Ω(10W)直列に交換(合成抵抗183Ω実質容量13W)

5.グリッドリーク抵抗680KΩ間に挿入されている2.7KΩの実測値が3.4KΩであったので新しいものに交換

《 測定結果 》

 ここまで作業を実施した後、周波数特性、歪率、矩形波応答などの測定データ取って見た。以下がそのデータである。

 歪率は問題ないが、周波数特性、矩形波応答を見れば、明らかに高域補償不足と思われる。と言うか、回路上では何も対策が施されていない。

 しかし、この特性がQUADアンプの特徴かもしれないので、大幅な変更は差し控えることにする。

改造前矩形波 No.1 8Ω 1W

改造前矩形波 No.2 8Ω 1W

《 改造後の測定結果 》

 高域補償回路として負帰還抵抗並列に1000PF、EF86両プレート間に15PFと22KΩを挿入した。(改造後の回路図参照)

 以下は改造後の周波数特性、歪率、矩形波応答である。 100HZ、1KHZの歪率にはほとんど変化が無かったので10KHZのみ測定した。

 10KHZの歪率は若干悪化したが、矩形波応答はかなり改善された。 また、周波数特性の凸凹が少し小さくなり、0dB以上に上昇するピークはなくなった。
http://seppotl.web.fc2.com/zht01/quad2.html


14. 2013年10月17日 12:33:25 : W18zBTaIM6

荻窪 邪宗門

時間を忘れるノスタルジックな喫茶店('13/03 訪問)

スカーフ さんの口コミ 20代前半・男性・東京都

初めて訪れたのは1年前、近所の喫茶店を食べログで探していたところここを見つけ興味を持った。
荻窪駅北口から近いのだが、地図で見てもどうも場所が分かりにくい、外装も地味な為たどり着くのに一苦労した。

北口を出てすぐ右、松屋の裏の通りを直進し右手にある。

小さな扉を開け、今にも壊れそうな木造の階段を軋ませて登ると客席が十数席・・・なのだがテーブル1つあたりに割り当てられた椅子が小さく実質は6席程度。

天井が低く大柄な人は立ち上がれないかもしれない。

客層は老若男女幅広いが、当時高校生だった私は流石に浮いていた。だがほとんどが1人客なので疎外感はない。

特徴はやはり内装。

狭い店内がいわゆるアンティーク品や古い雑誌で埋め尽くされ、少々壊れぎみの巨大なスピーカーから流れるクラシックやジャズがそれを彩り独特の空間を作り出している。

しかしアンティークによくある小汚い感覚はなく、まさにノスタルジックという言葉がしっくりくる。


年季の入ったメニューには様々なコーヒーがあり、どれも600円前後で飲めるがオススメはストレート。毎日豆が変わり(外に掲示あり)、2杯半位がたっぷり入ったポットで提供してくれる。熱々で香り高い。

高齢の女性店主が珈琲を淹れてくるまで20分近くかかるときもあるが、店内の絵画や壁の落書き、積み上がった漫画を見てれば気にならない。

流石開店57年の歴史は長い、相合い傘の隣に書かれた日付は80年代の物だった。後ろを振り返れば北原白秋直筆の年賀状。

これらを楽しむためにも、1人で訪れコーヒーを飲みながら1時間位長居させてもらっている。

全席喫煙だが、不思議と(?)煙草の煙が気にならないくらいよく換気されている。

初めて訪れてからずっと週1から週2で通い続けているが、何度来ても新鮮でかつ懐かしく、時を忘れてリラックス出来る有数の喫茶店だと思う。荻窪界隈では一番。
特に減点する理由もないので、評価は5を入れさせてもらう。
http://tabelog.com/tokyo/A1319/A131906/13012930/dtlrvwlst/5038977/?lc=0&srt=update&sby=D&use_type=0&PG=1&smp=2

なんて艶のある喫茶店なんだろう
なんて艶のある喫茶店なんだろう('13/02 訪問)

恵比寿ライダーさんの口コミ

荻窪にある老舗中の老舗カフェ。カフェというよりは喫茶店です。

「昭和のレトロな雰囲気」という言葉はよく聞きますが、それは「昭和」で「レトロ」な雰囲気を意図的に作り上げているお店への褒言葉。

ところがこちらのお店は、演出ではなく「地」で行ってるのですから、そんな言葉は意味がありません。


見た目は明らかに古そうだけれど、そこには生命力さえ感じる入口ドアを開けると、左側に急勾配の階段があり、お客はまず二階へ通されます。

みしみしと音を立てながら階段を上がると、テーブルが8席程度の”それはまぁ味のあるフロア”が登場するわけですよ。


しばらくすると注文を取りにおばあちゃんが上がってくるんですが、お年寄りにこの階段はちょっと厳しいのではないだろうかと心配になってしまう。


初回訪問なので、シンプルなブレンドを。


10分くらいすると、芳醇な香りただよう見事なコーヒーが・・・
おばあちゃんありがとう。

小さなクッキーも添えられていました。


一口頂こうとコーヒーカップを手に取ると、見た目通りの素晴らしい香りがカップ周辺に芳香しているんです。
その香りを存分に楽しみながら静かに目を閉じて実飲。
苦みの薄い上品な味わい。

これは旨い!。

スタバやタリーズなどコーヒーチェーンの味に慣れてしまった自分でしたが、改めて「美味しいコーヒーとはこういうものか」と唸ってしまった。


おしゃべりをする方には向かないかもしれないけれど、静かに美味しいコーヒーを頂きながら落ち着く時間を過ごしたい方にはぴったりの喫茶店と思います。

いつまでもお元気でいてほしいおばあちゃん。
そしていつまでも無くならないで欲しい、宝物の様なお店です。
http://tabelog.com/tokyo/A1319/A131906/13012930/dtlrvwlst/4933468/?lc=0&srt=update&sby=D&use_type=0&PG=1&smp=2


15. 中川隆 2014年10月17日 19:48:30 : 3bF/xW6Ehzs4I : b5JdkWvGxs

5 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/10/13(月) 14:41:05.32 ID:QfHp18yI

静電型では高域にかけて1Ωぐらいにインピーダンスが下がる。

応答性が高い、歪率がアンプ並みに低い、後ろに音が放射される。

この問題を避けるため、スピーカーケーブルをモノアンプを使って実質なくすとか。

低インダクタンスのものを出来るだけ短くステレオアンプにつなぐとか。
くそ馬力のあるクレルとかマークレビンソンのアンプを使うとか。

部屋は最低でも10畳は要るとか。

9 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/10/15(水) 19:17:43.67 ID:huguTXA
>>5
クォードは球アンの22とUでESLの開発をしたんじゃなかったのか?
あれ、30Wもでないだろ


11 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/10/16(木) 02:05:30.39 ID:IiDRjUM+
>>9
57はね。
Uは12W。
あれに405とか繋いでみんな高域ユニット焦がしてるよ。

57スタックで使ってたレビンソンはML-2(8Ω時25W)を造ったわけだ。
2台パラに25Wね。

63は違うよ。
保護回路も付いたしピークで50V入る。
何Wかって? 計算してみろよ。

高域でインピーダンス下がるからOTLのトラアンプだと盛大にハイ上がりになる。

この辺が評価の分かれる所と言うかクラ向けとか室内楽向けとか誤解される所以。

だからプロはアウトプットトランス使ったトラアンプで鳴らしてる。

BBCもフィリップスも。

球で100Wオーバーって結構厳しいからね。
63は鳴らしきるアンプが無いってのもこの辺の問題。
SPの歪率無茶苦茶低いからアンプの性能もろだしね。
QUADはHiFi過ぎるんだ。

マーティンローガンなんか分厚い振動板使ってハイ出ないようにして
アンプで持ち上がって行って来いにしてる。
ゆえにQUADほどセンシティブに追従しない。
http://yomogi.2ch.net/test/read.cgi/pav/1412663235/l50


16. 中川隆 2014年10月18日 11:17:08 : 3bF/xW6Ehzs4I : b5JdkWvGxs

ESL ファンESL ファン 2014/01/20 23:06

世の中にはESLファンがやっぱりいるんですね。

僕も57を8組持ってます、仕事場、住宅などに。それは故障品を自分でレストアしました。レストアからいろいろ学びました。

この会社の事を。1950年代によくぞこうい物を設計して売ろうとした英国人に感服しました。

レストアの過程で設計問題がわかりそれを改善しましたので放電問題はもう起きません。

使えば使うほどに、このESLの音の良さがわかります、先人に感謝です。


kk 2014/02/12 23:06

ESLファンさん。私も、ESL57を使っていますが、

低音ユニットから、パチパチ音がするようになりました。

やはり、湿気によって、パチパチの頻度が変わりますが、もし、よろしければ、改善点を御教示ください。


ESLファンESLファン 2014/03/03 01:10

音がパチパチと乾いた音か、あるいはボツボツとかポツポツ音で故障の原因が違います。

前者ですと、振動膜の破れです。

後者ですと固定電極が固定枠から外れて浮いています。

ともに4分割されたパネルの不良です。

日本の修理代行店にたのんでも直らないです、修理代だけが高くて。


lotuscalifornialotuscalifornia 2014/03/04 21:15

ESLファンさん、もっとはやくにお会いできていたら良かったのにと思います。
いつかまた手に入れたときにはいろいろ教えてくださいね。

僕は、もう少し広い家が手に入ったら(夢ですが)10帖くらいの寝室のベッドの足下にポンとESLをおいて、朝おきたらそのやさしい音でゆっくりと目を覚ましたいと夢みていますW


ESLファンESLファン 2014/03/05 03:02

もう一点重要なポイントです。

ESL57は床から50cm以上あげて聞くともっと素直な低音〜高音が聴けます。

高さのポイントは、ご自身の耳の高さまでESLを上げることです。

私の場合はやく65cmにしました。

ちなみにオランダ・フィリップス社、英国BBCでは、いまだこのESLをモニターで使ってます。


ESLファンESLファン 2014/03/05 03:23

http://community.phileweb.com/mypage/2796/

ここにESL57の写真を掲載しています。
ご覧ください
http://d.hatena.ne.jp/lotuscalifornia/20120616/p1


17. 2014年10月18日 21:22:45 : b5JdkWvGxs

11 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/10/16(木) 02:05:30.39 ID:IiDRjUM+

高域でインピーダンス下がるからOTLのトラアンプだと盛大にハイ上がりになる。

この辺が評価の分かれる所と言うかクラ向けとか室内楽向けとか誤解される所以。

だからプロはアウトプットトランス使ったトラアンプで鳴らしてる。
BBCもフィリップスも。

球で100Wオーバーって結構厳しいからね。
63は鳴らしきるアンプが無いってのもこの辺の問題。


17 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/10/18(土) 10:22:47.76 ID:R+JMBKCT
>>11
本当かよ?佐藤かよ

なんか講釈師、見て来たような・・・ って気ガス

トラアンはDFが高いから、スピーカーのインピーダンス・カーブにf特が影響されにくいんだろ?

それにOPT付のトラアンなんて、マッキン以外にあるのか?

100W以上でる球アンも沢山あるじゃん。
ビーム管パラって片チャン4本とか8本、さらにそれ以上とかな


19 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/10/18(土) 20:58:50.70 ID:NsxOGiTr
>>17
オームの法則勉強し直せ。
8Ωで100wのアンプが4Ωだと200W、2Ωだと400Wってくらいは知ってるだろ?

OPT付のトラアンプも業務用なら一杯有る。

球の100W以上は無いなって言ってないだろ?厳しいって言ってる。

コンデンサー型のSPはそれ自体の歪が普通のSPより一桁少ないので アンプの性能はもろなんだよ。

ビーム管パラってパワー求めた様なアンプじゃ荒過ぎて駄目なんだよ。

オースチンのMI-200ってアンプも使ってみたけど鳴りますよってレベルだった。
そのクラスになるとトランスが大変なんだよ。

マッチングトランスとしてだけなら電流流さないんで結構使えるが普通のアウトプットとなると電流的に無理がある。


18. 中川隆 2014年11月13日 19:26:59 : 3bF/xW6Ehzs4I : b5JdkWvGxs

QUADの新い静電スピーカESL2805/ESL2905 はあれはダメだとおもいます。

えらくひずんで waltsu for debeu がクリップしていたが?なんで、こんなんけ?
というもの

説明員は、それがわかって、「CDが悪いとか?」

うそつくな

静電は正直に音が出るので、ひずみまで再現しすぎる??とか、

「置き場所によってシステムの音は変わるものと考えてください?」

でたらめな説明には、閉口。直ぐに出る。
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/lite/read.cgi/music/11602/1301612344/

387 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/21(金) 12:00:54.26 ID:I5mBnGRd

ESLはドイツ製?と旧いイギリス製では音がちがうの?

388 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/03/23(日) 00:53:00.64 ID:wNJTbXdg

違いますね。 変な音になっちゃいました。

イギリス製の頃はJAZZでも思いのほかHOTに聴けたけど今のドイツのは
冷めちゃいます。

全部ドイツ製で新貼りの57も聴いたけどハイが出るようになっただけで、ただの細みな煩いSPになってた。

本来ESL-57の持ってる熱気みたいな物が全く無くってただ綺麗に鳴ってったよ。
その代わり直ぐに音圧は出るよ。


389 :387:2014/03/23(日) 11:43:55.55 ID:sqsJIrls

足の長いドイツ製は、格好良い感じなんですが。イギリス製を大事にしよう。
http://awabi.2ch.net/test/read.cgi/pav/1303158619/l50

48 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/11/09(日) 03:27:48.81 ID:J6r5nMxk

大きな音を出せないコンデンサー型だけど、家庭で聴く分には十分すぎる。

日本人には人気が無いため、新製品が出ず、買い替えせずに10年以上たった。
恒例のハイエンド行ってるけど、我が家のコンデンサー型の優秀さを確認することになってしまう。


49 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/11/09(日) 18:38:38.53 ID:cRlGP+CH

QUADのESL2805は繊細感がないように感じた

安くて薄っぺらいESL988の方がコンデンサー型らしい爽快な音だった

51 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/11/13(木) 00:11:34.23 ID:ZwGdLKL0
>>48
そのとおりですね。

>>49
ESL-63PROの方がよりいいよ。
ドイツのは何か違う。

52 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/11/13(木) 09:15:56.33 ID:ib4724v3

ドイツQUADのESL57はどうよ

53 :名無しさん@お腹いっぱい。:2014/11/13(木) 16:18:21.89 ID:FdAhO73j

直接の再生産品は聴いたこと無いけど全ユニットをサウンドボックスでドイツのに交換した奴なら聴いたよ。

6枚全部ユニット交換して約¥50万だと。

出て来た音はオリジナルとは似ても似つかないやたらハイだけ良く出る
煩いSPになってたよ。
http://yomogi.2ch.net/test/read.cgi/pav/1412663235/l50



19. 中川隆[-6984] koaQ7Jey 2021年3月01日 19:46:47 : 9ah5GoqAQI : Q2hDSm1RZmd6VXM=[10] 報告

318: 薬漬け :2021/02/28(日) 17:34:34 HOST:p4109014-ipoe.ipoe.ocn.ne.jp

今日はウエストミンスターをQUAD22+IIで。
タンノイのロナルド・ラッカム前社長が、タンノイはことごとく開発中はQUADで試験していたと
言っていたという伝説がありますが、それかあらぬか、なかなかのパフォーマンスをあの小さな
筐体から聴かせます。(もっとも今日はマランツ7をフォノイコにしていましたが。)

あの音の秘密は何処にあるのやら。KT66?それともあの摩訶不思議な回路?サテ。個人的には、
何となくKT66の役割が大きいとにらんでいますが。素人の独断と偏見。

319: 前期 :2021/02/28(日) 18:16:37 HOST:h175-177-057-206.hikari.itscom.jp
>あの摩訶不思議な回路

まったくですね。動作を理解できません。
あれならまだ405のブリッジ回路のほうが理解できます。賛成はしかね
ますが。クオードの設計者はへそ曲がりなんですかね?

320: パルジファル :2021/02/28(日) 18:35:26 HOST:KD106132204152.au-net.ne.jp
〉318 あの音の秘密は

 名機に詳しい友人は、ピアレス製のトランスだと信じておりますよ。

321: 薬漬け :2021/02/28(日) 20:49:32 HOST:p4109014-ipoe.ipoe.ocn.ne.jp
>>319 前期さん、こんばんは。

>>クオードの設計者はへそ曲がりなんですかね?

多分そうだと思います。(笑) フォノイコライザー回路にしても、一部を切り取ってモジュール
形式にして、それをはめ込んだらまともな回路になるようにしてみたり。スピーカーも普通並の
ダイナミック型スピーカーではなくてコンデンサー型スピーカーを開発したり。余り通り一遍の
ことはお好きでは無かったのかも?

322: 薬漬け :2021/02/28(日) 21:05:54 HOST:p4109014-ipoe.ipoe.ocn.ne.jp
>>320 大先輩、こんばんは。

>>ピアレス製のトランスだと信じておりますよ

なんですかね。拙宅で活躍しているピアレスMCトランスは、確かに明晰な部分はお互い相通ずる
ところがあるようにも思えますが、ピアレスの方が少し派手というか押し出しが強いようにも
感じますが。
QUADIIの方は明晰でハイファイなんだけれども、微妙な地味さが感じられなくもないというか。
鳴らしているのがタンノイであることも影響していますが、どこかそんな質感を感じますね。

あけすけでないハイファイというのも変ですが、いまWE755Aをドライブしているパワーアンプの
IPC1047(だったかな?)がKT66を搭載していて似たような質感を感じたので、それで下手人は
KT66かな、とも思ったりしたのですが、さてどうやら。

323: RW-2 :2021/03/01(月) 02:45:28 HOST:164.5.52.36.ap.yournet.ne.jp

QUADUって達観して作ったアンプでしょね。オーディオファンがそれなりに本格的に自作
するとしたらありえない手法で作ってますもん。配線材が細ッ。電源がプア。π型フィル
ターさえ無し。ポータブルラジオ程度。ケースの中のトランスが小っちゃ。おそらくロクな
特性じゃなさそう。なのにカソード巻線でKT-66にNF掛けて、さらに前段にオーバーオール
のNFまで断行。トランス類が小さいのでパワーも25W。KT-66の実力なら40Wは出せるのに。

グダグダ書きましたけどそれで音が出て評価も高い。オーディオとは科学じゃありませんから。
出力25Wと言っても、このアンプをお使いの方は能率が85dBとか88dBのスピーカーは繋がない。
たいがい高能率の大型スピーカー。であれば5〜10Wくらいの出力で聴いとるわけで、そしますと
A級動作領域。そう思って聴きますと更にイイ音に聴こえるでしょ。プラシーボも重要なんです。

https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/music/11602/1596031365/l50

20. 中川隆[-5721] koaQ7Jey 2021年4月14日 18:07:45 : FQrGsP3YVY : VUVVL3ZhT3JrRms=[34] 報告
audio identity (designing) 宮ア勝己  現代真空管アンプ考


Date: 8月 8th, 2018
現代真空管アンプ考(その1)
http://audiosharing.com/blog/?cat=48&paged=6

こうやって真空管アンプについて書き始めると、
頭の中では、現代真空管アンプとは、いったいどういうモノだろうか、
そんなことも並行して考えはじめている。

個人的に作りたい真空管アンプは、現代真空管アンプとはいえないモノである。
それこそ趣味の真空管アンプといえるものを、あれこれ夢想しているわけだが、
そこから離れて、現代真空管アンプについて考えてみるのもおもしろい。

現代真空管アンプだから、真空管もいま現在製造されていることを、まず条件としたい。
お金がいくら余裕があっても、製造中止になって久しく、
市場にもあまりモノがなく、非常に高価な真空管は、それがたとえ理想に近い真空管であっても、
それでしか実現しないのは、現代真空管アンプとはいえない。

真空管もそうだが、ソケットもきちんと入手できること。
これは絶対に外せない条件である。

ここまではすんなり決っても、
ここから先となると、なかなか大変である。

大ざっぱに、シングルなのかプッシュプルなのか、がある。
プッシュプルにしても一般的なDEPPにするのかSEPPにするのか。

SEPPならばOTLという選択肢もある。
現代真空管アンプを考えていくうえで、出力トランスをどうするのかが、やっかいで重要である。
となるとOTLアンプなのか。

でも、それではちょっと安直すぎる。
考えるのが面倒だから省いてしまおう、という考えがどこかにあるからだ。


Date: 8月 9th, 2018
現代真空管アンプ考(その2)

現代真空管アンプで、絶対に外せないことがまだある。
真空管のヒーターの点火方法である。

交流点火と直流点火とがある。
物理的なS/N比の高さが求められるコントロールアンプでは、直流点火が多い。
パワーアンプでは交流点火が多いが、
シングルアンプともなると、直流点火も増えてくる。

交流点火といっても、すべてが同じなわけではない。
例えば出力管の場合、一本一本にヒーター用巻線を用意することもあれば、
電流容量が足りていれば出力管のヒーターを並列接続して、という場合もあるし、
直列接続するという手もある。

ヒーター用配線の引き回しも音にもS/N比にも影響してくる。

直流点火だと非安定化か安定化とがある。
定電圧回路を使って安定化をはかるのか、
それとも交流を整流・平滑して直流にする非安定化なのか。

電源のノイズ、インピーダンスの面では安定化にメリットはあるが、
ではどういう回路で安定化するのかが、問題になってくる。

三端子レギュレーターを使えば、そう難しくなく安定化できる。
それで十分という人もいるし、三端子レギュレーターを使うくらいならば、
安定化しない方がいい、という人も、昔からいる。

ここでの直流点火は、電圧に着目してであって、
ヒーターによって重要なパラメータは電圧なのか、電流なのか。
そこに遡って考えれば、定電流点火こそ、現代真空管アンプらしい点火方法といえる。

Date: 8月 9th, 2018
現代真空管アンプ考(その3)

オーディオに興味をもち、真空管アンプに、
そして真空管アンプの自作に興味をもつようになったばかりのころ、
ヒーターの点火は、ノイズが少なくインピーダンスが十分に低い定電圧回路を採用すれば、
それでほぼ問題解決ではないか,ぐらいに考えていた。

三端子レギュレーターはともかくとして、ディスクリート構成の定電圧回路、
発振せず安定な動作をする回路であれば、それ以上何が要求されるのかはわかっていなかった。

そのころから交流点火のほうが音はいい、と主張があるのは知っていた。
そもそも初期の真空管は直流、つまり電池で点火していた歴史がある。

ならば交流点火よりも直流点火のはず。
それなのに……、という疑問はあった。

ステレオサウンド 56号のスーパーマニアに、小川辰之氏が登場されている。
日本歯科大学教授で、アルテックのA5、9844Aを自作の真空管アンプで鳴らされている。

そこにこんな話が出てきたことを憶えている。
     *
 固定バイアスにしていても、そんなにゲインを上げなければ、最大振幅にならなくて、あまり寿命を心配しなくてもいいと思ってね、やっている。ただ今の人はね、セルフバイアスをやる人はそうなのかもしれないが、やたらバイアス電圧ばかり気にしているけれど、本来は電流値であわせるべきなんですよ。昔からやっている者にとっては、常識的なことですけどね。
     *
電圧ではなく電流なのか。
忘れないでおこう、と思った。
けれど、ヒーターの点火に関して、電圧ではなく電流と考えるようになるには、もう少し時間がかかった。

現代真空管アンプ考(その4)

いまヒーターの点火方法について書いているところで、
この項はそんな細部から書いていくことが多くなると思うが、
それだけで現代真空管アンプを考えていくことになるとは考えていない。

現代真空管アンプは、どんなスピーカーを、鳴らす対象とするのか、
そういったことも考えていく必要がある。

現代真空管アンプで、真空管アンプ全盛時代のスピーカーシステムを鳴らすのか。
それとも現代真空管アンプなのだから、現代のスピーカーシステムを鳴らしてこそ、なのか。

時代が50年ほど違うスピーカーシステムは、とにかく能率が大きく違ってきている。
100dB/W/m前後の出力音圧レベルのスピーカーと、
90dBを切り、モノによっては80dBちょっとのスピーカーシステムとでは、
求められる出力も大きく違ってくる。

そしてそれだけでないのが、アンプの安定性である。
ここ数年のスピーカーシステムがどうなっているのか、
ステレオサウンドを見ても、ネットワークの写真も掲載されてなかったりするので、
なんともいえないが、十年以上くらい前のスピーカーシステムは、
ネットワークを構成する部品点数が、非常に多いモノが珍しくなかった。

6dBスロープのネットワークのはずなのに、
写真を見ると、どうしてこんなに部品が多いのか、理解に苦しむ製品もあった。
いったいどういう設計をすれば、6dBのネットワークで、ここまで多素子にできるのか。

しかもそういうスピーカーは決って低能率である。
この種のネットワークは、パワーアンプにとって容量負荷となりやすく、
パワーアンプの動作を不安定にしがちでもあった。

井上先生から聞いた話なのだが、
そのころマランツが再生産したModel 8B、Model 9は、
そういうスピーカーが負荷となると、かなり大変だったらしい。

現代真空管アンプならば、その類のスピーカーシステムであっても、
安定動作が求められることになり、そうなると、往年の真空管アンプでは、
マランツよりもマッキントッシュのMC275のほうがフレキシビリティが高い──、
そのこともつけ加えられていた。
http://audiosharing.com/blog/?cat=48&paged=6

 

衝撃体験「口臭きつい人はめっちゃ出るよ」自分では気づけない訳とは
衝撃体験「口臭きつい人はめっちゃ出るよ」自分では気づけない訳とは
詳細を見るPR株式会社ソーシャルテック
朝クチ臭い…「日本人の9割が辞めるべき習慣」が衝撃すぎた!
朝クチ臭い…「日本人の9割が辞めるべき習慣」が衝撃すぎた!
詳細を見るPR株式会社ソーシャルテック
  拍手はせず、拍手一覧を見る
コメント
1. 中川隆[-5881] koaQ7Jey 2021年4月09日 10:17:12 : 6gG22Swxpc : bm5xUFA5bmFnVjI=[8] 報告
▲△▽▼

audio identity (designing) 宮ア勝己  現代真空管アンプ考
Date: 8月 9th, 2018
現代真空管アンプ考(その5)
http://audiosharing.com/blog/?p=26876

容量性負荷で低能率のスピーカーといえば、コンデンサー型がまさにそうである。
QUADのESLがそうである。

QUADはESL用のアンプとして真空管アンプ時代には、
KT66プッシュプルのQUAD IIを用意していた。

私はQUAD IIでESLを鳴らした音は聴いたことがないが、
ESL(容量性負荷)を接続してQUAD IIが不安定になったという話も聞いていない。

QUAD IIを構成する真空管は整流管を除けば四本。
電圧増幅に五極管のEF86を二本使い、これが初段であり位相反転回路でもある。
次段はもう出力管である。

マランツやマッキントッシュの真空管アンプの回路図を見た直後では、
QUAD IIの回路は部品点数が半分以下くらいにおもえるし、
ものたりなさを憶える人もいるくらいの簡潔さである。

NFBは19dBということだが、これもQUAD IIの大きな特徴なのが、位相補正なしということ。
NFBの抵抗にもコンデンサーは並列に接続されていない。

出力トランスにカソード巻線を設けているのはマッキントッシュと同じで、
時代的には両社ともほほ同時期のようである。

同じカソード巻線といっても、マッキントッシュはバイファイラー巻きで、
QUADは分割巻きという違いはある。
それにマッキントッシュのカソード巻線はバイファイラーからトライファイラーに発展し、
最終的にはMC3500ではペンタファイラーとなっている。

マランツの真空管アンプにはカソード巻線はない。
マランツのModel 8BのNFB量はオーバーオールで20dBとなっている。
QUAD IIとほぼ同じである。

Model 8BとQUADのESLの動作的な相性はどうだったのか。
容量性負荷になりがちな多素子のネットワークのシステムで大変になるということは、
ESLでもそうなる可能性は高い。

マランツとQUADではNFB量は同じでも、
それだけかけるのにマランツは徹底した位相補正を回路の各所で行っている。
QUAD IIは前述したように位相補正はやっていない。

マッキントッシュだと、MC240、MC275は聴く機会は、
ステレオサウンドを辞めた後もけっこうある。
マランツもマッキントッシュよりも少ないけれどある。

QUADの真空管アンプは、めったにない。
もう二十年以上聴いていない。
前回聴いた時には、現代真空管アンプという視点は持っていなかった。
いま聴いたら、どうなのだろうか。

MC275同様、フレキシビリティの高さを感じるような予感がある。
http://audiosharing.com/blog/?p=26876


現代真空管アンプ考(その6)
http://audiosharing.com/blog/?p=26879

QUAD IIの出力は15Wである。
高能率のスピーカーならば、これでも十分ではあっても、
95dB以下ともなると、15Wは、さすがにしんどくなることも、
新しい録音を鳴らすのであれば出てくるはずだ。

実際には25W以上楽に出る感じの音ではあったそうだが、それでも出力に余裕があるとはいえない。
QUAD IIはKT66のプッシュプルアンプである。
出力管がKT88だったら……、と思った人はいると思う。

私もKT66プッシュプルアンプとしての姿は見事だと思いながらも、
もしいまQUAD IIを使うことになったら、KT88もいいように思えてくる。

実際、QUADはQUAD IIを復刻した際、
EF86、KT66とオリジナルのQUAD IIと同じ真空管構成にしたQUAD II Classicと、
EF86を6SH7、KT66をKT88に変更したQUAD II fortyも出している。

QUAD II Classicはオリジナルと同じ15Wに対し、
QUAD II fortyは型番が示すように40Wにアップしている。

QUADが往年の真空管アンプを復刻したとき、QUADもか、と思った一人であり、
内部の写真をみて、関心をもつことはなくなった。
それにシャーシーのサイズも多少大きくなっていて、
オリジナルのQUAD IIのコンストラクションの魅力ははっきりと薄れている。

ならば基本レイアウトはそのままで、
トランスカバーの形状を含めて細部の詰めをしっかりとしてくれれば、
外観の印象はずっと良くなる可能性はあるのに──、と思う。

QUAD II fortyはオリジナルのQUAD IIと同じ回路なのだろう。
位相補正は、やはりやっていないのか。

現代真空管アンプを考えるうえで、いまごろになってQUAD II fortyが気になってきている。
QUAD II fortyはどういう音を聴かせるのか。

QUADのESLだけでなく、
複雑な構成のネットワークゆえ容量性負荷になりがちなスピーカーシステムでも、
音量に配慮すれば不安定になることなくうまく鳴らしてくれるのか。
http://audiosharing.com/blog/?p=26879

現代真空管アンプ考(その7)
http://audiosharing.com/blog/?p=26885

QUAD IIの存在に目を向けるようになって気づいたことがある。
ここでは現代真空管アンプとしている。
最新真空管アンプではない。

書き始めのときは、現代と最新について、まったく考えていなかった。
現代真空管アンプというタイトルが浮んだから書き始めたわけで、
QUAD IIのことを思い出すまで、現代と最新の違いについて考えることもしなかった。

最新とは、字が示すとおり、最も新しいものである。
現行製品の中でも、最も新しいアンプは、そこにおける最新アンプとなるし、
最も新しい真空管アンプは、そこにおける最新真空管アンプといえる。

では、この「最も新しい」とは、何を示すのか。
単に発売時期なのか。
それも「最も新しい」とはいえるが、アンプならば最新の技術という意味も含まれる。

半導体アンプならば、最新のトランジスターを採用していれば、
ある意味、最新アンプといえるところもある。
けれど真空管アンプは、もうそういうモノではない。

いくつかの新しい真空管がないわけではないが、
それらの真空管を使ったからといって、最新真空管アンプといえるだろうか。

最新アンプは当然ながら、時期が来れば古くなる。
常に最新アンプなわけではない。
いつしか、当時の最新アンプ、というふうに語られるようになる。

そういった最新アンプは、ここで考える現代アンプとは同じではない。
http://audiosharing.com/blog/?p=26885

現代真空管アンプ考(その8)
http://audiosharing.com/blog/?p=26887

1983年に会社名も変更になり、ブランド名として使われてきたQUADに統一されたが、
QUADが創立された当初はThe Acoustical Manufacturing Company Ltd.だった。

QUADとは、Quality Unit Amplifier Domesticの頭文字をとってつけられた。
DomesticとついていてもQUADのアンプは、BBCで使われていた、と聞いている。

BBCでは、真空管アンプ時代はリーク製、ラドフォード製が使われていた。
QUADもそうなのだろう。
このあたりを細かく調べていないのではっきりとはいえないが、
それでもBBCでQUAD IIが採用されていたということは、
QUAD初のソリッドステートアンプ50Eの寸法から伺える。

QUAD IIの外形寸法はW32.1×H16.2×D11.9cmで、
50EはW12.0×H15.9×D32.4cmとほぼ同じである。

それまでQUAD IIが設置されていた場所に50Eはそのまま置けるサイズに仕上げられている。
50Eは、BBCからの要請で開発されたものである。

しかも50Eの回路はトランジスターアンプというより、
真空管アンプ的といえ、真空管をそのままトランジスターに置き換えたもので、
当然出力トランスを搭載している。

50Eの登場した1965年、JBLには、SG520、SE400S、SA600があった。
トランジスターアンプの回路設計が新しい時代を迎えた同時期に、QUADは50Eである。

こう書いてしまうと、なんとも古くさいアンプだと50Eを捉えがちになるが、
決してそうではないことは二年後の303との比較、
それからトラジスターアンプでも、
トランス(正確にはオートフォーマー)を搭載したマッキントッシュとの比較からもいえる。
これについて別項でいずれ書いていくかもしれない。

とにかくQUAD IIと置き換えるためのアンプといえる50Eは1965年に登場したわけだが、
QUAD IIは1970年まで製造が続けられている。
QUAD IIはモノーラル時代のアンプで、1953年生れである。
http://audiosharing.com/blog/?p=26887

2. 2021年4月13日 20:19:48 : 34i32T20cM : VjNnTnE1eGhXTzY=[53] 報告
▲△▽▼

現代真空管アンプ考(その9)
http://audiosharing.com/blog/?p=26895

オーディオ機器にもロングラン、ロングセラーモデルと呼ばれるものはある。
数多くあるとはいえないが、あまりないわけでもない。
スピーカーやカートリッジには、多かった。

けれどアンプは極端に少なかった。
ラックスのSQ38にしても、初代モデルからの変遷をたどっていくと、
何を基準にしてロングラン、ロングセラーモデルというのか考えてしまう。

そんななかにあって、QUAD IIはまさにそういえるアンプである。
1953年から1970年まで、改良モデルが出たわけでなく、
おそらく変更などなく製造が続けられていた。

ペアとなるステレオ仕様のコントロールアンプ22の登場は1959年で、
1967年に、33と入れ代るように製造中止になっている。

22とQUAD IIのペアは、ステレオサウンド 3号(1967年夏)の特集に登場している。
     *
 素直ではったりのない、ごく正統的な音質であった。
 わたくしが家でタンノイを鳴らすとき、殆んどアンプにはQUADを選んでいる。つまりタンノイと結びついた形で、QUADの音質が頭にあった。切換比較で他のオーソドックスな音質のアンプと同じ音で鳴った時、実は少々びっくりした。びっくりしたのは、しかしわたくしの日常のそういう体験にほかならないだろう。
 タンノイは、自社のスピーカーを駆動するアンプにQUADを推賞しているそうだ。しかしこのアンプに固有の音色というものが特に無いとすれば、その理由は負荷インピーダンスの変動に強いという点かもしれない。これはおおかたのアンプの持っていない特徴である。
 10数年前にすでにこのアンプがあったというのは驚異的なことだろう。
     *
瀬川先生が、こう書かれている。
ここで「選んでいる」とあるのは、QUAD IIのことのはず。

ただし52号の特集の巻頭「最新セパレートアンプの魅力をたずねて」では、
こうも書かれている。
     *
 マランツ7にはこうして多くの人々がびっくりしたが、パワーアンプのQUAD/II型の音のほうは、実のところ別におどろくような違いではなかった。この水準の音質なら、腕の立つアマチュアの自作のアンプが、けっこう鳴らしていた。そんないきさつから、わたくしはますます、プリアンプの重要性に興味を傾ける結果になった。
     *
実を言うと、これを読んでいたから、QUAD IIにさほど興味をもてなかった。
http://audiosharing.com/blog/?p=26895

現代真空管アンプ考(その10)
http://audiosharing.com/blog/?p=26898


ステレオサウンド 3号のQUADのページの下段には、解説がある。
この解説は誰による文章なのかはわからないが、8号の特集からわかるのは、
瀬川先生が書かれていた、ということ。

QUAD IIについては、こう書かれている。
     *
 公称出力15Wというのは少ないように思われるが、これは歪率0.1%のときの出力で、カタログ特性で、OVERLOAD≠ニある部分をみると、ふつうのアンプなら25Wぐらいに表示するところを、あえて控えめに公称しているあたり、イギリス人の面目躍如としている。コムパクトなシャーシ・コンストラクションと、手工芸的な配線テクニックは、実に信頼感を抱かせる。
 イギリスでは公的な研究機関や音響メーカーで標準アンプとして数多く採用されていることは有名で、技術誌のテストリポートやスピーカーの試聴記などに、よく「QUAD22のトーン目盛のBASSを+1、TREBLEを−1にして聴くと云々」といった表現が使われる。
     *
岡先生もステレオサウンド 50号で、
《長年に亘ってBBCをはじめ、イギリスの標準アンプとして使われていただけのことはある傑作といえる。》
と書かれている。

その意味でQUAD IIは、業務(プロフェッショナル)用アンプといえる。
けれどQUAD IIはプロフェッショナル用を意図して設計されたアンプではないはず。

結果として、そう使われるようになったと考える。

同じ意味ではマッキントッシュのMC275もそうといえよう。
マッキントッシュにはA116というプロフェッショナル用として開発され使われたアンプもあるが、
MC275はコンシューマー用としてのアンプである。

それがCBSコロムビアのカッティングルームでのモニター用アンプとして、
それから1970年代初頭、コンサートでのアンプには、
トランジスターの、もっと出力の大きなアンプではなくMC275がよく使われていた、とも聞いている。

MC275もQUAD IIと、だから同じといえ、
それがマランツの真空管アンプとは、わずかとはいえはっきり違う点でもある。
http://audiosharing.com/blog/?p=26898

現代真空管アンプ考(その11)
http://audiosharing.com/blog/?p=26935


多素子のネットワーク構成ゆえに容量性負荷となり、
しかもインピーダンスも8Ωよりも低くかったりするし、
さらには能率も低い。

おまけにそういうスピーカーに接続されるスピーカーケーブルも、
真空管アンプ全盛時代のスピーカーケーブル、
いわゆる平行二芯タイプで、太くもないケーブルとは違っていて、
そうとうに太く、構造も複雑になっていて、
さらにはケーブルの途中にケースで覆われた箇所があり、
そこには何かが入っていたりして、
ケーブルだけ見ても、アンプにとって負荷としてしんどいこともあり得るのではないか。

QUAD II以外のアンプのほとんどは位相補正を行っている。
無帰還アンプならばそうでもないが、NFBをかけているアンプで位相補正なしというのは非常に珍しい。

大半のアンプが位相補正を行っているわけだが、
どの程度まで位相補正をやっているのか、というと、
メーカー、設計者によって、かなり違ってきている。

マランツの真空管アンプは、特にModel 9、Model 8Bは、
徹底した、ともいえるし、凝りに凝った、ともいえる位相補正である。

積分型、微分型、両方の位相補正を組合せて、計五箇所行われている。
それ以前のマランツのパワーアンプ、Model 2、5、8でも位相補正はあるけれど、
そこまで徹底していたわけではない。

私がオーディオに興味をもったころ、Model 8に関しては8Bだけが知られていた。
Model 8というモデルがあったのは知っていたものの、
そのころは8Bはマイナーチェンジぐらいにしかいわれてなかった。

ステレオサウンド 37号でも、
回路はまったく同じで電源を少し変えた結果パワーが増えた──、
そういう認識であった。
1975年当時では、そういう認識でも仕方なかった。

Model 8とModel 8Bの違いがはっきりしたのは、
私が知る範囲では、管球王国 vol.12(1999年春)が最初だ。
http://audiosharing.com/blog/?p=26935

現代真空管アンプ考(その12)
http://audiosharing.com/blog/?p=26937


Model 8とModel 8Bの違いについて細かなことは省く。
詳しく知りたい方は、管球王国 vol.12の当該記事が再掲載されているムック、
「往年の真空管アンプ大研究」を購入して読んでほしい。

以前の管球王国は、こういう記事が載っていた。
そのころは私も管球王国には期待するものがあった。
けれど……、である。

わずかのあいだにずいぶん変ってしまった……、と歎息する。

Model 8はよくいわれているようにModel 5を二台あわせてステレオにしたモデルとみていい。
Model 8は1959年に発売になっている。
Model 8Bは1961年発売で、前年にはModel 9が発売されている。

Model 8と8Bの回路図を比較すると、もちろん基本回路は同じである。
けれど細かな部品がいくつか追加されていて、
出力トランスのNF巻線が8Bでは二組に増えている。

そういった変更箇所をみていくと、Model 8Bへの改良には、
記事中にもあるようにModel 9の開発で培われた技術、ノウハウが投入されているのは明らかだ。

石井伸一郎氏は、Model 8Bはマランツの管球式パワーアンプの集大成、といわれている。
井上先生も、Model 8Bはマランツのパワーアンプの一つの頂点ではないか、といわれている。
上杉先生は、マランツのパワーアンプの中で、Model 8Bがいちばん好きといわれている。

マランツの真空管パワーアンプの設計はシドニー・スミスである。
シドニー・スミスは、Model 5がいちばん好きだ、といっている(らしい)。

ここがまた現代真空管アンプとは? について書いている者にとっては興味深い。
http://audiosharing.com/blog/?p=26937

3. 中川隆[-5759] koaQ7Jey 2021年4月13日 20:26:57 : 34i32T20cM : VjNnTnE1eGhXTzY=[54] 報告
▲△▽▼
現代真空管アンプ考(その13)
http://audiosharing.com/blog/?p=26949

上杉先生は管球王国 vol.12で、
マランツのModel 8Bの位相補正について、次のように語られている。
     *
上杉 この位相補正のかけ方は、実際に波形を見ながら検証しましたが、かなり見事なもので、補正を一つずつ加えていくと、ほとんど原派生どおりになるんですね。そのときの製作記事では、アウトプットトランスにラックス製を使ったため、♯8Bとは異なるのですが、それでも的確に効果が出てきました。
     *
上杉先生が検証されたとおりなのだろう。
位相補正をうまくかけることで、NFBを安定してかけられる。
つまりNFBをかけたアンプの完成度を高めているわけである。

真空管のパワーアンプの場合、出力トランスがある。
その出力トランスの二次側の巻線から、ほとんどのアンプではNFBがかけられる。
つまりNFBのループ内に出力トランスがあるわけだ。

出力トランスが理想トランスであれば、
位相補正に頼る必要はなくなる。
けれど理想トランスなどというモノは、この世には存在しない。
これから先も存在しない、といっていいい。

トランスというデバイスはひじょうにユニークでおもしろい。
けれど、NFBアンプで使うということは、それゆえの難しさも生じてくる。

Model 8と8Bは、トランスの二次側の巻線からではなく、NFB用巻線を設けている。
しかも(その12)でも書いているように、8BではNFB用巻線がさらに一つ増えている。

上杉先生が検証されたラックスのトランスには、NFB用巻線はなかったのではないか。
二次側の巻線からNFBをかけての検証だった、と思われる。

それでも的確に効果が出てきた、というのは、そうとうに有効な位相補正といえよう。
なのに、なぜ、複雑な構成のネットワークをもつスピーカーが負荷となると、
マランツのModel 8B、Model 9は大変なことになるのか。

凝りに凝った位相補正がかけられていて、
NFBアンプとしての完成度も高いはずなのに……、だ。
http://audiosharing.com/blog/?p=26949

現代真空管アンプ考(その14)
http://audiosharing.com/blog/?p=26951


結局のところ、抵抗負荷での測定であり、
入力信号も音楽信号を使うわけではない。

上杉先生の検証も抵抗負荷での状態のはずだし、
マランツがModel 8Bの開発においても抵抗負荷での実験が行われたはず。

ほぼ原波形どおりの出力波形が得られた、ということにしても、
音楽信号を入力しての比較ではなく、
正弦波、矩形波を使っての測定である。

アンプが使われる状況はそうてはない。
負荷は常に変動するスピーカーであり、
入力される信号も、つねに変動する音楽信号である。

ここでやっと(その4)のヒーターの点火方法のことに戻れる。
おそらくヒーターも微妙な変動を起しているのではないか、と考えられる。
安定しているのであれば、定電圧点火であろうと定電流点火であろうと、
どちらも設計がしっかりした回路であれば、音の変化は出ないはずである。

ヒーターに流れる電流は、ヒーターにかかっている電圧を、
ヒーターの抵抗値で割った値である。

ヒーターは冷えている状態と十分に暖まった状態では抵抗値は違う。
当然だが、冷えている状態のほうが低い。

十分に暖まった状態で、ヒーターの温度が安定していれば抵抗値も変動しないはず。
抵抗値が安定していれば、かかる電圧も安定化されているわけで、
オームの法則からヒーターに流れる電流も安定になる。
定電圧点火でも定電流点火でも、音に違いが出るはずがない。

けれど実際は、大きな音の違いがある。
http://audiosharing.com/blog/?p=26951

現代真空管アンプ考(その15)
http://audiosharing.com/blog/?p=26999


いまでこそアンプに面実装タイプの部品があたりまえのように使われるようになっている。
小さい抵抗やコンデンサーには、そのサイズ故のメリットがあるのはわかっていても、
それ以前のアンプでのパ抵抗やコンデンサーの大きさを知っている者からすれば、
デメリットについても考える。

もちろんメリットとデメリットは、どちらか片方だけでなく、
サイズの大きな部品にもメリットとデメリットがあるわけだが、
昔から、抵抗は同じ品種であっても、ワット数の大きいほうが音はいい、といわれてきた。

1/4Wのの抵抗よりも1/2W、さらには1W、2W、5W……、というふうに音はよくなる、といわれていた。
富田嘉和氏はさらに大きな10W、20Wの抵抗を、アンプの入力抵抗に使うという実験をされていたはずだ。

ワット数が大きいほうが、なぜいいのか。
その理由ははっきりとしないが、ひとつには温度係数が挙げられていた。
音楽信号はつねに変動している。

1/4Wの抵抗で動作上問題がなくても、
大きな信号が加わった時、抵抗の内部はほんのわずかとはいえ温度が上昇する。
温度係数の、あまりよくない抵抗だと、その温度上昇によって抵抗値にわずかな変動が生じる。
それが音に悪影響を与えている可能性が考えられる──、
そういったことがいわれていた。

確かに抵抗であれば、ワット数が大きくなれば温度係数はよくなる。
この仮説が事実だとしたら、真空管のヒーターもそうなのかもしれない、と考えられる。

温度のわずかな変化、それによるヒーターの抵抗値のわずかな変動。
そこに定電圧電源から一定の電圧がかかっていれば、
ヒーターへの電流はわずかとはいえ変動することになる。

電流の変動はエミッションの不安定化へとつながる。
ならば安定化しなければならないのは電圧ではなく、電流なのかもしれない。

定電流点火によってヒーターのなんらかの変動が生じても、電流は一定である。
そのためヒーターにかかる電圧はわずかに変動する。

それでも重要なのはエミッションの安定であることがわかっていれば、
どちらなのかははっきりとしてくる。
http://audiosharing.com/blog/?p=26999


現代真空管アンプ考(その16)
http://audiosharing.com/blog/?p=27001


ヒーターはカソードを熱している。
カソードとヒーター間に十分な距離があれば問題は生じないのだろうが、
距離を離していてはカソードを十分に熱することはできない。

カソードとヒーターとは近い。
ということはそこに浮遊容量が無視できない問題として存在することになる。
ということは真空管アンプの回路図を厳密に描くのであれば、
カソードとヒーターを、極小容量のコンデンサーで結合することになる。

それでも真空管が一本(ヒーターが一つ)だけであれば、大きな問題とはならないかもしれないが、
実際には複数の真空管が使われているのだから、浮遊容量による結合は、
より複雑な問題となっているはず。

仮に定電圧点火であっても定電流点火であっても、
エミッションが完全に安定化していたとしても、この問題は無視できない。

そこに定電圧電源をもてくるか、定電流電源をもってくるかは、
それぞれの干渉という点からみれば、
低インピーダンスの定電圧電源による点火か、
高インピーダンスの定電流電源による点火か、
どちらが複数の真空管の相互干渉を抑えられるかといえば後者のはずだ。

念のためいっておくが、三端子レギュレーターの配線を変更して定電流点火は認めない。

私は真空管のヒーターは、きちんとした回路による定電流点火しかないと考える。
けれど、ここで交流点火について考える必要もある。

交流点火はエミッションの安定化、つまりヒーター温度の安定化という点では、
どう考えても直流点火よりも不利である。

けれど交流点火でなければならない、と主張する人は昔からいる。
ここでの交流点火は、ほとんどの場合、出力管は直熱三極管である。
http://audiosharing.com/blog/?p=27001
4. 中川隆[-5758] koaQ7Jey 2021年4月13日 20:30:27 : 34i32T20cM : VjNnTnE1eGhXTzY=[55] 報告
▲△▽▼
現代真空管アンプ考(その17)
http://audiosharing.com/blog/?p=27010

直熱三極管の交流点火ではハムバランサーが必ずつくといっていい。
この場合、電源トランスのヒーター用巻線の両端のどちらかが接地されることは、まずない。

傍熱管の場合でもハムバランサーがついているアンプもある。
マッキントッシュの場合は、モノーラル時代のモノ(つまりMC60までは)ハムバランサーがあり、
ステレオ時代になってからはヒーター用巻線の片側が接地されている。
MC3500ではハムバランサーが復活している。

同時代のマランツのパワーアンプは、というと、ヒーター用巻線にセンタータップがあり、
これが接地されている。ハムバランサーはない。

ハムバランサーがない場合でも、マッキントッシュとマランツとでは接地が違う。
正直いうと、この接地の仕方の違いによる音の変化を、同一アンプで比較試聴したことはない。

マランツの真空管アンプも聴いているし、マッキントッシュの真空管アンプも聴いているが、
これらのアンプの音の違いは交流点火における接地の仕方だけの違いではないことはいうまでもない。

なので憶断にすぎないのはわかっているが、交流点火の場合、
ヒーター用巻線にセンタータップがあり、ここを接地したほうが音はいいのではないのか。

交流点火が音がいい、という人がいる。
けれど理屈からは直流点火のほうがエミッションは安定化するように思える。
それでも──、である。

ということは交流点火で考えられるのは電流の向きが反転することであり、
この反転がヒーターの温度の安定化にどう作用しているのか。

交流点火になんらかの音質的なメリットがあるとしよう。
ならば交流点火でも、定電圧点火と定電流点火とが考えられる。
通常の交流点火ではヒーター用巻線からダイレクトに真空管のヒーターに配線するが、
あえてアンプを介在させる。小出力のアンプの出力をヒーターへと接続する。

そうすることで出力インピータンスを低くすることができ、
この場合は定電圧点火となるし、このアンプを電流出力とすれば、
交流の定電流点火とすることができる。
しかもアンプをアンバランスとするのか、バランスとするのかでも音は変ってこよう。
http://audiosharing.com/blog/?p=27010


現代真空管アンプ考(その18)
http://audiosharing.com/blog/?p=27012


ここまでやるのならば、ヒーター点火の周波数を50Hz、60Hzにこだわることもない。
もう少し高い周波数による交流点火も考えられる。
十倍の500Hz、600Hzあたりにするだけでも、そうとうに音は変ってくるはずだ。

そのうえで定電流でのバランス点火とする手もある。

つまりヒーター用電源を安定化するということは、
真空管のエミッションを安定化するということであり、
ヒーターにかかる電圧を安定化するということではない。

エミッションの安定化ということでは、重要なパラメーターは電圧ではなく電流なのだろう。
そうなると定電流点火を考えていくべきではないのか。

300Bだろうが、EL34、KT88だろうが、真空管全盛時代のモノがいい、といわれている。
確かに300Bをいくつか比較試聴したことがあって、刻印タイプの300の音に驚いた。

そういう球を大金を払って購入するのを否定はしないが、
そういう球に依存したアンプは、少なくとも現代真空管アンプとはいえない。

現代真空管アンプとは、現在製造されている真空管を使っても、
真空管全盛時代製造の真空管に近い音を出せる、ということがひとつある。
そのために必要なのは、エミッションの安定化であり、
それは出力管まで定電流点火をすることで、ある程度の解決は見込める。

もちろん、どんなに優れた点火方法であり、100%というわけではないし、
仮にそういう点火方法が実現できたとしても、
真空管を交換した場合の音の違いが完全になくなるわけではない。

それでも真空管のクォリティ(エミッションの安定)に、
あまり依存しないことは、これからの真空管アンプには不可欠なことと考える。
http://audiosharing.com/blog/?p=27012

現代真空管アンプ考(その19)
http://audiosharing.com/blog/?p=27014


定電流点火のやっかいなのは、作るのが面倒だという点だ。
回路図を描くのは、いまでは特に難しくはない。

けれど作るとなると、熱の問題をどうするのかを、まず考えなくてはならない。
それに市販の真空管アンプ用の電源トランスではなく、
ヒーター用に別個の電源トランスが必要となってくる。

もっとも真空管アンプの場合、高電圧・低電流と低電圧・高電流とを同居しているわけで、
それは電源トランスでも同じで、できることならトランスから分けたいところであるから、
ヒーター用電源トランスを用意することに、特に抵抗はないが、
定電流回路の熱の問題はやっかいなままだ。

きちんとした定電流点火ではなく、
単純にヒーター回路に抵抗を直列に挿入したら──、ということも考えたことがある。

たとえば6.3Vで1Aのヒーターだとすれば、ヒーターの抵抗は6.3Ωである。
この6.3Ωよりも十分に高いインピーダンスで点火すれはいいのだから、
もっとも安直な方法としては抵抗を直列にいれるという手がある。

昔、スピーカーとアンプとのあいだに、やはり直列に抵抗を挿入して、
ダンピングをコントロールするという手法があったが、これをもっと積極的にするわけで、
たとえば6.3Ωの十倍として63Ωの抵抗、さらには二十倍の126Ωの抵抗、
できれば最低でも百倍の630Ωくらいは挿入したいわけだが、
そうなると、抵抗による電圧低下(630Ωだと630Vになる)があり、
あまり高い抵抗を使うことは、発熱の問題を含めて現実的ではない。

結局、定電流点火のための回路を作ったほうが実現しやすい。
定電流の直流点火か交流点火なのか、どちらが音がいいのかはなんともいえない。

ただいえるのは定電流点火をするのであれば、ヒーター用トランスを用意することになる。
それはトランスの数が増えることであり、トランスが増えることによるデメリット、
トランス同士の干渉について考えていく必要が出てくる。
http://audiosharing.com/blog/?p=27014


現代真空管アンプ考(その20)
http://audiosharing.com/blog/?p=27016


真空管パワーアンプは、どうしても重量的にアンバランスになりがちだ。
出力トランスがあるから、ともいえるのだが、
出力トランスをもたないOTLアンプでも、
カウンターポイントのSA4やフッターマンの復刻アンプでは、重量的アンバランスは大きかった。

電源トランスが一つとはいえ、真空管のOTLアンプではもう一つ重量物であるヒートシンクがないからだ。
SA4を持ち上げてみれば、すぐに感じられることだが、フロントパネル側がやたら重くて、
リアパネル側は軽すぎる、といいたくなるほどアンバランスな重量配分である。

重量的アンバランスが音に影響しなければ問題することはないが、
実際は想像以上に影響を与えている。

出力トランスをもつ真空管アンプでは、重量物であるトランスをどう配置するかで、
アンプ全体の重量配分はほぼ決る。

ステレオアンプの場合、出力トランスが二つ、電源トランスが一つは、最低限必要となる。
場合によってはチョークコイルが加わる。

マッキントッシュのMC275やMC240は、重量配分でみれば、そうとうにアンバランスである。
マランツのModel 8B、9もそうである。
ユニークなのはModel 2で、電源トランス、出力トランスをおさめた金属シャーシーに、
ゴム脚が四つついている。
この、いわゆるメインシャーシーに突き出す形で真空管ブロックのサブシャーシーがくっついている。

サブシャーシーの底にはゴム脚はない。いわゆる片持ちであり、
強度的には問題もあるといえる構造だが、重量的アンバランスはある程度抑えられている、ともいえる。

Model 5は奥に長いシャーシーに、トランス類と真空管などを取り付けてある。
メインシャーシー、サブシャーシーというわけではない。
このままではアンバランスを生じるわけだが、
Model 5ではゴム脚の取付位置に注目したい。

重量物が寄っている後方の二隅と、手前から1/3ほどの位置に前側のゴム脚がある。
四つのゴム脚にできるだけ均等に重量がかかるような配慮からなのだろう。

でもシャーシー手前側は片持ち的になってしまう。
http://audiosharing.com/blog/?p=27016

5. 中川隆[-5757] koaQ7Jey 2021年4月13日 20:37:44 : 34i32T20cM : VjNnTnE1eGhXTzY=[56] 報告
▲△▽▼
現代真空管アンプ考(その21)
http://audiosharing.com/blog/?p=27019

これまで市販された真空管パワーアンプを、
トランスの配置(重量配分)からみていくのもおもしろい。

ウエスギ・アンプのU·BROS3は、シャーシーのほぼ中央(やや後方にオフセットしているが)に、
出力トランス、電源トランス、出力トランスという順で配置している。
重量物三つをほぼ中央に置くことで、重量バランスはなかなかいい。

同じKT88のプッシュプルアンプのマイケルソン&オースチンのTVA1は、
シャーシーの両端にトランスを振り分けている。
片側に出力トランスを二つを、反対側に電源トランスとなっている。

電源トランスは一つだから、出力トランス側のほうに重量バランスは傾いているものの、
極端なアンバランスというほどではない。

ラックスのMQ60などは、後方の両端に出力トランスをふりわけ、前方中央に電源トランス。
完璧な重量バランスとはいえないものの、けっこう重量配分は配慮されている。

(その20)で、マッキントッシュのMC275、MC240はアンバランスだと書いたが、
MC3500はモノーラルで、しかも電源トランスが二つあるため、
内部を上から見ると、リアパネル左端に出力トランス、フロントパネル右端に電源トランスと、
対角線上に重量物の配置で、MC275、MC240ほどにはアンバランスではない。

現行製品のMC2301は、マッキントッシュのパワーアンプ中もっとも重量バランスが優れている。
シャーシー中央にトランスを置き、その両側に出力管(KT88)を四本ずつ(計八本)を配置。

出力は300W。MC3500の350Wよりも少ないものの、MC3500の現代版といえる内容であり、
コンストラクションははっきりと現代的である。
2008年のインターナショナルオーディオショウで初めてみかけた。
それから十年、ふしぎと話題にならないアンプである。
音を聴く機会もいまのところない。

インターナショナルオーディオショウでも、音が鳴っているところに出会していない。
いい音が鳴ってくれると思っているのに……。
http://audiosharing.com/blog/?p=27019


現代真空管アンプ考(その22)
http://audiosharing.com/blog/?p=27023


ここまで書いてきて、また横路に逸れそうなことを思っている。
現代真空管アンプとは、いわゆるリファレンス真空管アンプなのかもしれない、と。

ステレオサウンド 49号の特集は第一回STATE OF THE ART賞だった。
Lo-DのHS10000について、井上先生が書かれている。
     *
 スピーカーシステムには、スタジオモニターとかコンシュマーユースといったコンセプトに基づいた分類はあが、Lo-DのHS10000に見られるリファレンススピーカーシステムという広壮は、それ自体が極めてユニークなものであり、物理的な周波数特性、指向周波数特性、歪率などで、現在の水準をはるかに抜いた高次元の結果が得られない限り、その実現は至難というほかないだろう。
     *
こういう意味での、リファレンス真空管アンプを考えているのだろうか、と気づいた。
製品化することを前提とするものではなく開発されたオーディオ機器には、
トーレンスのReferenceがある。

ステレオサウンド 56号で、瀬川先生がそのへんのことを書かれている。
     *
「リファレンス」という名のとおり、最初これはトーレンス社が、社内での研究用として作りあげた。
アームの取付けかたなどに、製品として少々未消化な形をとっているのも、そのことの裏づけといえる。
 製品化を考慮していないから、費用も大きさも扱いやすさなども殆ど無視して、ただ、ベルトドライヴ・ターンテーブルの性能の限界を極めるため、そして、世界じゅうのアームを交換して研究するために、つまりただひたすら研究用、実験用としてのみ、を目的として作りあげた。
 でき上った時期が、たまたま、西独デュッセルドルフで毎年開催されるオーディオ・フェアの時期に重なっていた。おもしろいからひとつ、デモンストレーション用に展示してみようじゃないか、と誰からともなく言い出して出品した。むろん、この時点では売るつもりは全くなかった??、ざっと原価計算してみても、とうてい売れるような価格に収まるとも思えない。まあ冗談半分、ぐらい気持で展示してみたらしい。
 ところが、フェアの幕が開いたとたんに、猛反響がきた。世界各国のディーラーや、デュッセルドルフ・フェアを見にきた愛好家たちのあいだから、問合せや引合いが殺到したのだそうだ。あまりの反響の大きさに、これはもしかしたら、本気で製品化しても、ほどほどの採算ベースに乗るのではないだろうか、ということになったらしい。いわば瓢箪から駒のような形で、製品化することになってしまった……。レミ・トーレンス氏の説明は、ざっとこんなところであった。
     *
トーレンスのReferenceには、未消化なところがある。
扱いやすいプレーヤーでもない。
あくまでもトーレンスが自社の研究用として開発したプレーヤーをそのまま市販したのだから、
そのへんは仕方ない。

その後、いろいろいてメーカーからReferenceとつくオーディオ機器がいくつも登場した。
けれど、それらのほとんどは最初から市販目的の製品であって、
肝心のところが、トーレンスのReferenceとは大きく違う。

Lo-DのHS10000も、市販ということをどれだけ考えていたのだろうか。
W90.0×H180.0×D50.0cmという、かなり大きさのエンクロージュアにもかかわらず、
2π空間での使用を前提としている。

つまりさらに大きな平面バッフルに埋めこんで使用することで、本来の性能が保証される。
価格は1978年で、一本180万円だった。
しかもユニット構成は基本的には4ウェイ5スピーカーなのだが、
スーパートゥイーターをつけた5ウェイへの仕様変更も可能だった。

HS10000も、せひ聴きたかったスピーカーのひとつであったが、
こういう性格のスピーカーゆえに、販売店でもみかけたことがない。
いったいどれだけの数売れたのだろうか。
http://audiosharing.com/blog/?p=27023

現代真空管アンプ考(その23)
http://audiosharing.com/blog/?p=27053


トランスのことに話を戻そう。

重量物であるトランスをうまく配置して、重量バランスがとれたからといって、
トランスが複数個あることによる問題のすべてが解消するわけではない。

トランスは、まず振動している。
ケースにおさめられ、ケースとトランスの隙間をピッチなどが充填されていても、
トランスの振動を完全に抑えられるわけではない。

トランスはそれ自体が振動発生源である。
しかも真空管パワーアンプでは複数個ある。
それぞれのトランスが,それぞれの振動を発生している。

チョークコイルも、特にチョークインプット方式での使用ではさらに振動は大きく増す。
しかも真空管アンプなのだから、能動素子は振動の影響を受けやすい真空管である。

一般的な真空管アンプのように、一枚の金属板に出力トランス、電源トランス、チョークコイル、
そして真空管を取り付けていては、振動に関してはなんら対策が施されていないのと同じである。

トランスと金属板との間に緩衝材を挿むとか、
その他、真空管ソケットの取付方法に細かな配慮をしたところで、
根本的に振動の問題を解消できるわけではない。

もちろん、振動に関して完璧な対策があるわけではないことはわかっている。
それでも真空管アンプの場合、
トランスという振動発生源が大きいし多いから、
難しさはトランジスターアンプ以上ということになる。

30年ほど前、オルトフォンの昇圧トランスSTA6600に手を加えたことがある。
手を加えた、というより、STA6600に使われているトランスを取り出して、
別途ケースを用意して、つくりかえた。

その時感じたのは、トランスの周囲にはできるだけ金属を近づけたくない、だった。
STA6600のトランスはシールドケースに収められていた。
すでにトランスのすぐそばに金属があるわけだが、
それでも金属板に取り付けるのは、厚めのベークライトの板に取り付けるのとでは、
はっきりと音は違う。

金属(アルミ)とベークライトの固有音の違いがあるのもわかっているが、
それでも導体、非導体の違いは少なからずあるのではないのか。

そう感じたから、トランスの周りからは配線以外の金属は極力排除した。
ベークライトの板を固定する支柱もそうだし、ネジも金属製は使用しなかった。
http://audiosharing.com/blog/?p=27053


現代真空管アンプ考(番外)
http://audiosharing.com/blog/?p=27060


現代真空管アンプ考というタイトルをつけている。
「現代スピーカー考」という別項もある。

現代、現代的、現代風などという。
わかっているようでいて、いざ書き始めると、何をもって現代というのか、
遠くから眺めていると、現代とつくものとつかないものとの境界線が見えているのに、
もっとはっきり見ようとして近づいていくと、いかにその境界線が曖昧なのかを知ることになる。

1989年、ティム・バートン監督による「バットマン」が公開された。
バットマンは、アメリカのテレビドラマを小さかったころ見ていた。

バットマンというヒーローの造形が、こんなに恰好良くなるのか、とまず感じた。
バットモービルに関しても、そうだった。

「バットマン」はヒットした。
そのためなのかどうかはわからないが、
過去のヒーローが、映画で甦っている。

スーパーマン、スパイダーマン、アイアンマン、ハルク、ワンダーウーマンなどである。
スパイダーマンは日本で実写化されたテレビ版を見ている。
ハルクとワンダーウーマンのテレビ版は見ている。

スーパーマンの映画は、
1978年公開、クリストファー・リーヴ主演の「スーパーマン」から観てきている。

これらヒーローの造形は、現代的と感じる。
特にワンダーウーマンの恰好良いこと。

ワンダーウーマンの設定からして、現代的と感じさせるのは大変だったはずだ。
けれど、古い時代の恰好でありながらも、見事に成功している。

日本のヒーローはどうかというと、
仮面ライダー、キカイダー、ガッチャマン、破裏拳ポリマーなどの映画での造形は、
アメリカのヒーローとの根本的な違いがあるように感じる。

較べるのが無理というもの、
予算が違いすぎるだろう、
そんなことを理由としていわれそうだが、
ヒーローものの実写映画において、肝心のヒーローの造形が恰好良くなくて、
何がヒーローものなのか、といいたくなる。

日本の、最近制作されたヒーローものの実写映画での造形は、
どこか根本的なところから間違っているように思う。

「現代」という言葉の解釈が、アメリカと日本の映画制作の現場では大きく違っているのか。
日米ヒーローの造形の、現代におけるありかたは、
「現代」ということがどういうことなのかを考えるきっかけを与えてくれている。
http://audiosharing.com/blog/?p=27060

現代真空管アンプ考(その24)
http://audiosharing.com/blog/?p=27321


オルトフォンのSTA6600のトランスを流用して自作したモノは、
うまくいった。
トランスの取り付け方だけが工夫を凝らしたところではなく、
他にもいろいろやっているのだが、その音は、
誰もが中身はSTA6600のトランスとは見抜けないほど、音は違っている。

もっといえば立派な音になっている。
自画自賛と受けとられようが、
この自作トランスの音を聴いた人は、その場で、売ってほしい、といってくれた。

その人のところには、ずっと高価な昇圧トランスがあった。
当時で、20万円を超えていたモノで、世評も高かった。

だから、その人も、その高価なトランスを買ったわけだが、
私の自作トランスの方がいい、とその人は言ってくれた。

そうだろうと思う。
トランス自体の性能は、高価なトランスの方が上であろう。
ただ、その製品としてのトランスは、トランス自体の扱いがわかっていないように見えた。

この製品だけがそうなのではなく、ほとんど大半の昇圧トランスが、そうである。
インターネットには、高価で貴重なトランスをシャーシーに取り付けて──、というのがある。

それらを見ると、なぜこんな配線にしてしまうのか。
その配線が間違っているわけではない。
ほとんどのトランスでやられている配線である。

それを疑いもせずにそのまま採用している。
私にいわせれば、そんな配線をやっているから、
トランス嫌いの人がよくいうところの、トランス臭い音がしてしまう。

取り付けにしても配線にしても、ほんのちょっとだけ疑問をもって、
一工夫することを積み重ねていけば、トランスの音は電子回路では味わえぬ何かを聴かせてくれる。

MC型カートリッジの昇圧トランスと、真空管パワーアンプの出力トランスとでは、
扱う信号のレベルが違うし、信号だけでなく、真空管へ供給する電圧もかかる。

そういう違いはあるけれど、どちらもトランスであることには変りはない。
ということは、トランスの扱い方は、自ずと決ってくるところが共通項として存在する。
http://audiosharing.com/blog/?p=27321

6. 中川隆[-5756] koaQ7Jey 2021年4月13日 21:02:00 : 34i32T20cM : VjNnTnE1eGhXTzY=[57] 報告
▲△▽▼
現代真空管アンプ考(その25)
http://audiosharing.com/blog/?p=27342

無線と実験、ラジオ技術には、毎号、真空管アンプの製作記事が載っている。
この二誌以外のオーディオ雑誌にも、真空管アンプの製作記事が載ることがある。

トランスにはシールドケースに収納されているタイプと、
コアが露出しているタイプとがある。

シールドケースに入っているタイプだとわかりにくいが、
コアが露出しているタイプを使っているアンプ、
それもステレオ仕様のアンプだと、出力トランスの取り付け方向を見てほしい。

きちんとわかって配置しているアンプ(記事)もあれば、
無頓着なアンプも意外と多い。

EIコアのトランスだと、漏洩磁束の量がコアの垂直方向、水平方向、
それに巻線側とでは、それぞれに違う。

そのことを忘れてしまっている製作例がある。

複数のトランスが、一つのシャーシー上にあれば、必ず干渉している。
その干渉をなくすには、トランス同士の距離を十二分にとるのがいちばん確実な方法だ。

けれどこんなやり方をすれば、アンプ自体のサイズがそうとうに大きくなるし、
それに見た目も間延してしまう。

それにトランス同士の距離が離れれば、内部配線も当然長くなる。
どんなワイヤーであってもインダクタンスをもつ。
そうであれば高域でのインピーダンスは必然的に上昇することになる。

配線の距離が長くなるほど、インピーダンスの上昇も大きくなるし、
長くなることのデメリットは、外部からの影響も受けやすくなる。

NFBを、出力トランスの二次側からかけている回路であれば、
NFBループ内のサイズ(面積)が広くなり、このことにも十分な配慮が必要となる。

配線の長さ、仕方によるサイズの変化については、以前書いているので、ここでは触れない。
http://audiosharing.com/blog/?p=27342

現代真空管アンプ考(その26)
http://audiosharing.com/blog/?p=27557


トランスの取り付け方、取り付け位置は注目したいポイントである。

カタログやウェブサイトなどでの製品の説明で、
良質で大容量の電源トランスを使用していることを謳っているものはけっこうある。

オーディオ雑誌の記事でも、製品の内部写真の説明でも、
電源トランスは……、という記述があったりする。

アンプにしても、CDプレーヤーにしても交流電源を直流にして、
その直流を信号に応じて変調させて出力をさせているわけだから、
電源のクォリティは、音のクォリティに直結しているわけで、
電源トランスは、その要ともいえる。

だからこそ良質で(高価な)トランスを採用するわけだが、
その取り付け方をみると、このメーカーは、ほんとうに細部までこだわっているのだろうか──、
そう思いたくなるメーカーが、けっこう多い。

ケースなしの電源トランス、
特にトロイダルコアの電源トランスをどう固定するか。

どんなに電源トランスのクォリティにこだわりました、と謳っていても、
こんな取り付け方しかしないのか、取り付け方を自分たちで工夫しないのか、考えないのか、
そういいたくなることがある。

安価な製品であれば、それでもかまわない、と思うけれど、
数十万円、百万円をこえる製品なのに、
電源トランスも大きく立派そうにみえるモノであっても、
取り付け方は標準的な方法そのままだ。

ここまで書けば、製品内部をきちんと見ている人ならば、
どういうことをいいたいのかわかってくれよう。

細部まで疎かにせず、とか、細部までこだわりぬいた、とか、
そういう謳い文句が並んでいても、電源トランスの取り付け方が、
そのこだわりがどの程度のものなのかを、はっきりと示している。
http://audiosharing.com/blog/?p=27557

現代真空管アンプ考(最大出力)
http://audiosharing.com/blog/?p=27653


マイケルソン&オースチンのTVA1は、KT88のプッシュプルで出力は70W+70Wだった。
TVA1に続いて登場したEL34プッシュプルのTVA10は、50W+50Wだった。

TVA1の70Wの出力は理解できた。
けれどTVA10の50Wという出力は、EL34のプッシュプルにしては大きい。
EL34のプッシュプルで、AB1級ならば出力は35W程度である。

TVA10に続いて登場したM200は、EL34の4パラレルプッシュプルで200Wの出力。
出力管の本数がTVA10の四倍に増え、出力も四倍になっている。

TVA1は何度か聴いている。
TVA10も一度か二度聴いているけど、M200は聴く機会がなかった。

TVA1とTVA10は、出力管が違うとはいえ、ずいぶん音が違うな、と感じたものだった。
TVA1の音には魅力を感じたが、TVA10には、まったくといっていいほど魅力を感じなかった。

M200までになると、印象は変ってくるかもしれないが、
TVA1とTVA10は、同じ人が設計しているとは思えなかった。

そのことがはっきりしたのは聴いてから数年経ったころで、
TVA10とM200の設計者はティム・デ・パラヴィチーニであることがわかった。

パラヴィチーニはラックスに在籍していたこともある。
コントロールアンプのC1000とパワーアンプのM6000は、彼の設計といわれているし、
管球式モノーラルパワーアンプのMB3045もそうである。

ならば、パラヴィチーニは、ラックス時代に上原晋氏と一緒に仕事をしていた可能性もある。

上原晋氏は、ラジオ技術の1958年8月号で、EL34のプッシュプルアンプを発表されている。
このアンプの出力は60Wと、一般的なEL34のプッシュプルよりもかなり大きい。

だからといって、EL34の定格ぎりぎりまで使っての、やや無理のある設計ではない。
記事の冒頭に、こう書かれている。
     *
このアンプでは、定格いっぱいの用法は敬遠し、できるだけ球に余裕を持たせ、とくにSgの損失を軽くすることによって寿命を延ばすようにしました。結果からいいますとSgの損失を定格の半分くらいに押えましたので、いちおうこの点での不安は解消しましたが、これでも球によってはグリッドのピッチの不揃いからか、2〜3本の線が焼けるものに当る時もありますが、この程度ならたいして実害はないようで、かなり長く使っていてなんともありませんから、まず大丈夫だと思っていいでしょう。
     *
パラヴィチーニは、この上原晋氏のEL34のプッシュプルアンプの動作点を参考にしての、
TVA10とM200の出力の実現なのかもしれない。
http://audiosharing.com/blog/?p=27653
7. 中川隆[-5755] koaQ7Jey 2021年4月13日 21:14:41 : 34i32T20cM : VjNnTnE1eGhXTzY=[58] 報告
▲△▽▼
現代真空管アンプ考(その27)
http://audiosharing.com/blog/?p=30130

真空管アンプではどうしても不可欠になってしまうトランス類、
これらをどう配置して、どう取り付けていくのかについて、
こまかく書いていこうとすると、どこまでも細かくなってしまうほど、
やっかいな問題といえる。

それに真空管アンプを自作される人ならば、
こうやって文章だけで伝えてもイメージされるだろうが、
自作されない方のなかには、なかなかイメージしにくいと思われている方もいるのではないか。

ここまで書きながら、もう少し具体的に、
もう少しイメージしやすいようにしたい、と考えていた。

なので、過去の真空管アンプで、
私が考える現代真空管アンプに近いモデルはあっただろうか、とふり返ってみた。

マランツの管球式アンプ?
マッキントッシュ?

いくつかのブランド名とモデル名が浮びはするが、
どれも違うな、と思う。

結局、QUADのIIが、意外にも、
私が考える現代真空管アンプに近いようにも感じている。

ここで考えている現代真空管アンプとは、
あくまでも自分の手でつくれる範囲において、である。

加工機械を駆使して、金属ブロックからシャーシーを削り出して──、
そういうことまでは、ここでのテーマではない。

もちろん理想の現代真空管アンプとは? ということは考えながらも、
個人でつくれる範囲に、どうもってくるのか。
それもテーマの一つである。

そういう視点で眺めてみると、
QUAD IIというモデルこそが、という想いが確固たるものになってくる。
http://audiosharing.com/blog/?p=30130

現代真空管アンプ考(その28)
http://audiosharing.com/blog/?p=34357


現代真空管アンプをどうイメージしていくか。
こまかな回路構成について後述するつもりなのだが、NFBをどうするのか。

私は出力管が三極管ならばかけないという手もあると考えるが、
ビーム管、五極管ともなるとNFBをかけることを前提とする。

NFBはほとんどの場合、出力トランスの二次側巻線から初段の真空管へとかけられる。
信号経路とNFB経路とで、ひとつのループができる。
このループのサイズを、いかに小さく(狭く)していくかは、
NFBを安定にかける以上に、
真空管アンプ全盛時代とは比較にならないほどアンプを囲む環境の悪化の点でも、
非常に重要になってくる。

プッシュプルアンプならば、初段、位相反転回路、出力段、出力トランス、
これらをどう配置するかによって、ループの大きさは決ってくる。

信号経路をできるだけストレートにする。
初段、位相反転回路、出力段、出力トランスを直線状に並べる。
こうするとNFBループは長く(大きく)なってしまう。

初段、位相反転回路、出力段、出力トランス、
これらを弧を描くように配置していくのが、ループのサイズを考慮するうえでは不可欠だ。

QUAD IIのこれらのレイアウトを、写真などで確認してほしい。
しかもQUAD IIは、出力トランスと電源トランスを、シャーシーの両端に配置している。

やや細長いシャーシー上にこういう配置にすることで、
重量がどちらかに偏ることがない。

出力トランスと電源トランスの干渉を抑えるうえでも、
この二つの物理的な距離をとるのは望ましい。
http://audiosharing.com/blog/?p=34357

現代真空管アンプ考(その29)
http://audiosharing.com/blog/?p=34437


私がQUAD IIの詳細を知ったのは、
ステレオサウンド 43号(1977年夏号)掲載の「クラフツマンシップの粋」でだった。

QUADのアンプのことは知っていた。
トランジスターアンプの前に管球式のコントロールアンプの22、
パワーアンプのIIがあることだけは知ってはいたが、
具体的なことを知っていたわけではなかった。

記事は、井上先生、長島先生、山中先生による鼎談。
QUAD IIのところの見出しには「緻密でむだのないコンストラクション」とあった。

内容を読めば、そして写真をみれば、
この見出しは納得できる。

山中先生は
《とにかく、あらゆる意味でこのアンプは、個人的なことになりますけれども、一番しびれたんですよ。》
と発言されていた。

この時から、QUAD II、いいなぁ、と思うようになっていた。

43号から約二年後の52号。
巻頭に瀬川先生の「最新セパレートアンプの魅力をたずねて」がある。

そこで、こう書かれていた。
     *
迷いながらも選択はどんどんエスカレートして、結局、マランツのモデル7を買うことに決心してしまった。
 などと書くといとも容易に買ってしまったみたいだが、そんなことはない。当時の価格で十六万円弱、といえば、なにしろ大卒の初任給が三万円に達したかどうかという時代だから、まあ相当に思い切った買物だ。それで貯金の大半をはたいてしまうと、パワーアンプはマランツには手が出なくなって、QUADのII型(KT66PP)を買った。このことからもわたくしがプリアンプのほうに重きを置く人間であることがいえる。
     *
瀬川先生も、QUAD IIを使われていたのか──、
もちろん予算に余裕があったならばマランツの管球式パワーアンプを選択されていただろうが、
いまとは時代が違う。

マランツのModel 7とQUAD IIが、
瀬川先生にとって《初めて買うメーカー製のアンプ》である。

52号では、こんなことも書かれていた。
     *
 ずっと以前の本誌、たしか9号あたりであったか、読者の質問にこたえて、マッキントッシュとQUADについて、一方を百万語を費やして語り尽くそうという大河小説の手法に、他方をあるギリギリの枠の中で表現する短詩に例えて説明したことがあった。
     *
このころはQUAD IIを聴く機会はなかった。
意外にもQUAD IIを聴く機会は少なかった。

マランツやマッキントッシュの同時代の管球式アンプを聴く機会のほうがずっと多かった。
http://audiosharing.com/blog/?p=34437


現代真空管アンプ考(その30)
http://audiosharing.com/blog/?p=34452


QUADの22+IIの組合せを聴く機会には恵まれなかったけれど、
ステレオサウンドで働いていたから、QUADのトランジスター式のアンプをよく聴いた。

QUADのペアで聴くことも多かったし、
それぞれ単独で、他のメーカーのアンプとの組合せでも、何度も聴いている。

そうやってQUADのアンプの音のイメージが、私のなかでできあがっていった。
このことが、QUAD IIの真価をすぐには見抜けなかったことにつながっていったように、
いまとなっては思っている。

QUAD IIは22との組合せで、とある個人宅で聴いている。
他のアンプと比較試聴をしたわけではない。
あくまでも、その人の音を聴かせてもらうなかで、
アンプがQUADの22+IIであった、というわけだから、
その時の音の印象が、QUAD IIの音の印象となるわけではない。

それは十分承知していても、
私がQUAD IIを聴いたのは、このときとあと一回ぐらいだ。
どちらも22との組合せである。

22との組合せこそ、もっともQUADの音なのだが、
こうやってQUAD IIのことを書き始めると、QUAD II単体の音というのを、
無性に聴いてみたくなる。

おそらくなのだが、かなりいい音なのではないだろうか。
出力は公称で15Wである。
実際はもう少し出ているそうだが、
その出力の小ささとコンパクトにまとめられた構成、
そしてQUADのその後のアンプの音の印象から、
なんとなくスケール感は小さい、とどうしても思いがちだ。

実際に大きくはないだろう。
際立ったすごみのような音も出ないだろう。

それでも、フレキシビリティの高い音のような気がする。
このことはQUAD IIのアンプとしてのつくりとともに、
現代真空管アンプとしての重要な要素と考えている。
http://audiosharing.com/blog/?p=34452


現代真空管アンプ考(その31)
http://audiosharing.com/blog/?p=34496


QUAD IIと同時代の真空管アンプ、
たとえばマランツのModel 5と比較してみたい。

比較といっても、その音を聴いてどちらかが優れているとか、
こんな音の特徴もっているとかいないとか、そんなことではなく、
現代真空管アンプ、それもオーディオマニアが自作できる範囲でのあり方を、
二つのアンプを比較して考えていきたい、というものである。

マランツの管球式パワーアンプは、
Model 2、Model 5、model 8(B)、Model 9がある。
Model 8(B)だけがステレオ仕様で、あとはモノーラル仕様である。

QUAD IIもモノーラルである。
QUAD IIの発表は1953年。
Model 2は1956年、Model 5は1958年である。

QUAD IIの出力管はKT66で、マランツはEL34である。
出力はQUAD IIが15W、Model 2が40W(UL接続)、Model 5が30W。

外形寸法は、QUAD IIがW32.1×H16.2×D11.9cm、
Model 2はW38.1×H16.5×D24.1cm、Model 5はW15.2×H18.7×D38.7cmで、
QUAD IIと比較するならばMODEL 5である。

マランツのModel 2、Model 5は、シャーシー構造がいわゆる片持ちといえる。
底板にゴム脚が四つあるが、これらはトランスの重量を支えるためといえる場所にある。

Model 2はシャーシー上後方にトランス(重量物)をまとめている。
手前に真空管が立っているわけだが、
この部分はトランスを支えるシャーシーにネジで固定されたサブシャーシーとなっている。

そして、このサブシャーシーの下部にゴム脚はない。

Model 5はサブシャーシーという構造はとっていないが、
真空管が立っている箇所の下部にゴム脚はない。

Model 8(B)、Model 9はオーソドックスな位置にゴム脚がついている。
http://audiosharing.com/blog/?p=34496

21. 中川隆[-5713] koaQ7Jey 2021年4月14日 21:00:42 : FQrGsP3YVY : VUVVL3ZhT3JrRms=[44] 報告
audio identity (designing) 宮ア勝己 QUAD・ESLについて

Date: 11月 21st, 2008
QUAD・ESLについて(その1)
http://audiosharing.com/blog/?p=249

QUADのESL(旧型)を使っていたときに、山中先生にそのことを話したら、
「ESLをぐんと上まで持ちあげてみるとおもしろいぞ。
録音スタジオのモニタースピーカーと同じようなセッティングにする。
前傾させて耳の斜め上から音が来るようにすると、がらっと印象が変るぞ!」
とアドバイスをいただいたことがある。

やってみたいと思ったが、このセッティングをやるための、
壁(もしくは天井)からワイヤーで吊り、脚部を壁からワイヤーで引っ張る方法は、
賃貸の住宅では壁に釘かネジを打ち込むことになるので、試したことはない。

山中先生は、いちどその音を聴かれているとのこと。
そのときの山中先生の口ぶりからすると、ほんとうにいい音が聴けそうな感じだった。
http://audiosharing.com/blog/?p=249


QUAD・ESLについて(その2)
http://audiosharing.com/blog/?p=251

QUADの旧型のESLを、ESL63とはっきりと区別するために、ESL57と表記するのを見かける。

ESL63の末尾の「63」は、発売年ではなく、開発・研究が始まった1963年を表している。
なのに、ESL57の「57」は発売年を表しているとのこと。
ESLが発表されたのは1955年である。

なぜ、こう中途半端な数字をつけるのだろうか。

ところで、ESLだが、おそらくこれが仮想同軸配置の最初のスピーカーだと思う。
中央にトゥイーター・パネル、その左右にスコーカー・パネル、両端にウーファー・パネル。
ESLを90度向きを変えると、仮想同軸の配置そのものである。

ESLを使っていたとき、90度向きを変えて、鳴らしたことがある。
スタンドをあれこれ工夫してみたが、安定して立てることができず、
そういう状態での音出しだったので満足できる音ではなかったが、
きちんとフレームを作り直せば、おもしろい結果が得られたかもしれない。
http://audiosharing.com/blog/?p=251

QUAD・ESLについて(その3)
http://audiosharing.com/blog/?p=252

ウェスターン・エレクトリックの555ドライバーの設計者のE.C.ウェンテは、1914年に入社し、
3年後の1917年にコンデンサー型マイクロフォンの論文を発表している。
555の発表は1926年だから、コンデンサー型マイク、スピーカーの歴史はかなり長いものである。

コンデンサー型スピーカーの原理は、1870年よりも前と聞いている。
イギリスのクロムウェル・フリートウッド・ヴァーリィという人が、
コンデンサーから音を出すことができるということで特許を取っているらしい。
このヴァーリィのアイデアを、エジソンは電話の受話器に使えないかと、先頭に立って改良を試みたが、
当時はアンプが存在しなかったため、実用化にはいたらなかったとのこと。

ウェンテのマイクロフォンは、0.025mmのジュラルミン薄膜を使い、
その背面0.0022mmのところに固定電極を置いている。
11年後、改良型の394が出て、これが現在のコンデンサー型マイクロフォンの基礎・基本となっている。

このことを知った時にふと思ったのは、可動電極がジュラルミン、つまり金属ということは、
コンデンサー型スピーカーの振動板(可動電極)にも金属が使えるのではないか、と。

いまのコンデンサー型スピーカーは、フィルムに導電性の物質を塗布しているか、
マーティン・ローガンのCLSのように、導電性のフィルムを使っている。
金属では、振幅が確保できないためだろう。
しなやかな金属の薄膜が実現できれば、コンデンサー型スピーカーに使えるし、
かなりおもしろいモノに仕上がるはず、と思っていた。

だから数年前にジャーマン・フィジックスのDDDユニットを見た時は、やっと現われた、と思っていた。
DDDユニットに採用されているのはチタンの薄膜。触ってみるとプヨプヨした感触。
これならば、そのままコンデンサー型スピーカーに流用できるはず、という予感がある。

いま手元に要修理のQUADのESL63Proが1ペア、押入れで眠っている。
初期型のものだ。

純正のパネルで修理するのが賢明だろうが、いずれ、かならず、また修理を必要とする日が来る。
ならばいっそチタンの薄膜に置き換えてみるのも、誰もやってないだろうし、楽しいはず。
ただ、あれだけの面積のチタン薄膜がなかなか見つからない。
http://audiosharing.com/blog/?p=252


QUAD・ESLについて(その4)
http://audiosharing.com/blog/?p=254

QUAD・ESLの2段スタックは、1970年代前半、
香港のオーディオショップが特別につくり売っていたことから始まったと言われている。

ステレオサウンドでは、38号で岡俊雄先生が「ベストサウンド求めて」のなかで実験されている。
さらに77年暮に出た別冊「コンポーネントステレオの世界’78」で山中先生が、
2段スタックを中心にした組合せをつくられている。

38号の記事を読むと、マーク・レヴィンソンは75年には、自宅で2段スタックに、
ハートレーの61cm口径ウーファー224MSを100Hz以下で使い、
高域はデッカのリボン・トゥイーターに受け持たせたHQDシステムを使っていたとある。

山中先生が語っておられるが、ESLを2段スタックにすると、
2倍になるというよりも2乗になる、と。

ESLのスタックの極付けは、スイングジャーナルで長島達夫先生がやられた3段スタックである。

中段のESLは垂直に配置し、上段、下段のESLは聴き手を向くように角度がついている。
上段は前傾、下段は後ろに倒れている格好だ。
真横から見ると、コーン型スピーカーの断面のような感じだ。
上段と下段の角度は同じではないので、写真でみても、威容に圧倒される。

この音は、ほんとうに凄かったと聞いている。
山中先生の言葉を借りれば、3段だから3乗になるわけだ。

長島先生に、この時の話を伺ったことがある。
3段スタックにされたのは、ESLを使って、疑似的に球面波を再現したかったからだそうだ。

繊細で品位の高い音だが、どこかスタティックな印象を拭えないESLが、
圧倒的な描写力で、音楽が聴き手に迫ってくる音を聴かせてくれる、らしい。

その音が想像できなくはない。
ESLを、SUMOのThe Goldで鳴らしていたことがあるからだ。

SUMOの取り扱い説明書には、QUADのESLを接続しないでくれ、と注意書きがある。
ESLを鳴らすのならば、The Goldの半分の出力のThe Nineにしてくれ、とも書いてある。

そんなことは無視して、鳴らしていた。
ESLのウーファーのf0は50Hzよりも少し上だと言われている。
なのに、セレッションのSL6をクレルのKMA200で鳴らした音の同じように、
驚くほど低いところまで伸びていることが感じとれる。
少なくともスタティックな印象はなくなっていた。
http://audiosharing.com/blog/?p=254

QUAD・ESLについて(その5)
http://audiosharing.com/blog/?p=255

ステレオサウンドの弟分にあたるサウンドボーイ誌の編集長だったO氏は、
QUADのESL63が登場するずいぶん前に、スタックスに、
細長いコンデンサースピーカーのパネルを複数枚、特注したことがあって、
それらを放射状に配置し、外周部を前に、中心部を後ろに、
つまり疑似的なコーン型スピーカーのようにして、
長島先生同様、なんとか球面波に近い音を出せないかと考えての試作品だった、と言っていた。

結果は、まったくダメだったそうだ。
だからO氏も、ESL63の巧みな方法には感心していた。
http://audiosharing.com/blog/?p=255


Date: 12月 16th, 2008
QUAD・ESLについて(その6)
http://audiosharing.com/blog/?p=307

QUADのESLを、はじめて聴いた場所は、オーディオ店の試聴室でもなく、個人のリスニングルームでもなく、
20数年前まで、東京・西新宿に存在していた新宿珈琲屋という喫茶店だった。

当時のサウンドボーイ誌に紹介されていたので、上京する前、まだ高校生の時から、この店の存在は知っていた。
ESLを鳴らすアンプは、QUADの33と50Eの組合せ。記事には場所柄、電源事情がひどいため、
絶縁トランスをかませて対処している、とあった。
CDはまだ登場していない時代だから、LPのみ。
プレーヤーはトーレンスのTD125MKIIBにSMEの3009SII、
オルトフォンのカートリッジだったように記憶している。

新宿珈琲屋の入っていた建物は、木造長屋といった表現のぴったりで、2階にあるこの店に行くには、
わりと急な階段で、昇っているとぎしぎし音がする。
L字型のカウンターがあり、その奥には屋根裏に昇る、階段ではなく梯子があって、
そこにはテーブル席も用意されていた。

ESLは客席の後ろに設置されていた。
濃い色の木を使った店内にESLが馴染んでいたのと、パネルヒーター風の形状のためもあってか、
オーディオに関心のない人は、スピーカーだとわかっていた人は少なかったと、きいている。

鳴らしていた音楽は、オーナーMさんの考えで、バロックのみ。LPは、たしか20、30枚程度か。
そのなかにグールドのバッハも含まれていた。

この装置を選び、設置したのは、サウンドボーイ編集長のOさん。
Mさんとは古くからの知合いで、相談を受けたとのこと。

新宿に、もう一店舗、こちらはテーブル席も多く、ピカデリー劇場の隣にあった。
ふだんMさんはこちらのほうに顔を出されることが多かったが、
ときどき西新宿の店にも顔を出された。
運がよければ、Mさんの淹れたコーヒーを飲める。

ふだんはH(男性)さん、K(女性)さんのどちらかが淹れてくれる。
Kさんとはよく話した。

よく通った。コーヒーの美味しさを知ったのはこの店だし、
背中で感じるESLの音が心地よかった。

いまはもう存在しない。
火事ですべてなくなってしまった。

その場所の一階に、いまも店はある。名前が2回ほど変っているが、基本的には同じ店だ。
ただMさんはもう店に出ないし、HさんもKさんもいなくなった。

オーディオ機器も、鳴らす音楽も、他店とそう変わらなくなってしまった。
http://audiosharing.com/blog/?p=307

Date: 7月 18th, 2009
QUAD・ESLについて(その7)
http://audiosharing.com/blog/?p=743

KEFのレイモンド・E・クックは、最初に市販されたフェイズリニアのスピーカーシステムは、
「1954年、QUADのエレクトロスタティック・スピーカー」だと、
1977年のステレオサウンド別冊「コンポーネントステレオの世界」のインタビューで、そう答えている。

ただ当時は、位相の測定法が確立されていなかったため、まだモノーラル時代ということもあって、
ESLがフェイズリニアであることに気がついていた人は、ほんのひとにぎりだったといっている。
そして、QUADのピーター・J・ウォーカーに、そのことを最初に伝えたのはクックである、と。

このインタビューで残念なのは、そのとき、ウォーカーがどう答えたのかにまったくふれられていないこと。
KEF社長のクックへのインタビューであるから、しかたのないことだとわかっているけれども、
ウォーカーが、フェイズリニアを、ESLの開発時から意識していたのかどうかだけでも知りたいところではある。
http://audiosharing.com/blog/?p=743


QUAD・ESLについて(その8)
http://audiosharing.com/blog/?p=744

フェイズリニアが論文として発表されたのは、1936年で、
ベル研究所の研究員だったと思われるジョン・ヘリアーによって、であると、クックはインタビューで答えている。

ウーファーとトゥイーターの音源の位置合わせを行なっていた(行なえる)スピーカーシステムは、
QUADのESL以前にも、だからあった。
有名なところでは、アルテックのA5だ。
1945年10月に、”The Voice of The Theater”のAシリーズ全10機種のひとつとして登場したA5は、
低音部は515とフロントロードホーン・エンクロージュアのH100と15インチ・ウーファーの515の組合せで、
この上に、288ドライバーにH1505(もしくはH1002かH805)ホーンが乗り、
前後位置を調整すれば、音源の位置合わせは、できる。
ほぼ同じ構成のA7は1954年に登場している。

クックは、A5、A7の存在は、1936年のアメリカの論文の存在を知っていたくらいだから、
とうぜん知っていたであろう。
なのに、クックは、ESLを、最初に市販されたフェイズリニアのスピーカーだと言っている。
http://audiosharing.com/blog/?p=744


QUAD・ESLについて(その9)
http://audiosharing.com/blog/?p=745

アルテックのA5、A7で使われていたネットワークは、N500、N800で、
12dB/oct.のオーソドックスな回路構成で、とくに凝ったことは何ひとつ行なっていない。

QUADのESLのネットワークは、というと──かなり以前に回路図を見たことがあるだけで、
多少あやふやなところな記憶であるが──通常のスピーカーと異り、
ボイスコイル(つまりインダクタンス)ではなく、コンデンサーということもあって、
通常のネットワークが、LCネットワークと呼ばれることからもわかるように、
おもなパーツはコイルとコンデンサーから構成されているに対し、
ESLのネットワークは、LCネットワークではなく、RCネットワークと呼ぶべきものである。

低域をカットするためには、LCネットワーク同様、コンデンサーを使っているが、
高域カットはコイルではなく、R、つまり抵抗を使っている。

アンプのハイカットフィルターと同じ構成になっている。
このRCネットワークの遮断特性は、6dB/oct.である。
http://audiosharing.com/blog/?p=745

QUAD・ESLについて(その10)
http://audiosharing.com/blog/?p=746

QUADのESLのほかに、遮断特性(減衰特性)6dB/oct.のカーブのネットワークを採用したスピーカーとして、
井上先生が愛用されたボザークが、まずあげられるし、
菅野先生愛用のマッキントッシュのXRT20も、そうだときいている。

これら以外にもちろんあり、
ダイヤトーンの2S308も、トゥイーターのローカットをコンデンサーのみで行なっていて、
ウーファーにはコイルをつかわず、パワーアンプの信号はそのまま入力される構成で、やはり6dB/oct.である。

このタイプとしては、JBLの4311がすぐに浮ぶし、
1990年ごろ発売されたモダンショートのスピーカーもそうだったと記憶している。

比較的新しい製品では、2000年ごろに発売されていたB&WのNSCM1がある。
NSCM1ときいて、すぐに、どんなスピーカーだったのか、思い浮かべられる方は少ないかもしれない。
Nautilus 805によく似た、このスピーカーのプロポーションは、
Nautilus 805よりも横幅をひろげたため、ややずんぐりした印象をあたえていたこと、
それにホームシアター用に開発されたものということも関係していたのか、
多くの人の目はNautilus 805に向き、
NSCM1に注目する人はほとんどいなかったのだろう、いつのまにか消えてしまったようだが、
井上先生だけは「良く鳴り、良く響きあう音は時間を忘れる思い」(ステレオサウンド137号)と、
Nautilus 805よりも高く評価されていた。
http://audiosharing.com/blog/?p=746


Date: 7月 27th, 2009
QUAD・ESLについて(その11)
http://audiosharing.com/blog/?p=758

少し前に、あるスピーカーについて、ある人と話していたときに、たまたま6dB/oct.のネットワークの話になった。
そのとき、話題にしていたスピーカーも、「6dBのカーブですよ」と、相手が言った。
たしかにそのスピーカーは6dB/oct.のネットワークを採用しているが、
音響負荷をユニットにかけることで、トータルで12dB/oct.の遮断特性を実現している。

そのことを指摘すると、その人は「だから素晴らしいんですよ」と力説する。

おそらく、この人は、6dB/oct.のネットワークの特長は、
回路構成が、これ以上省略できないというシンプルさにあるものだと考えているように感じられた。
だから6dB/oct.の回路のネットワークで、遮断特性はトータルで12dB。
「だから素晴らしい」という表現が口をついて出てきたのだろう。
http://audiosharing.com/blog/?p=758

QUAD・ESLについて(その12)
http://audiosharing.com/blog/?p=760

スピーカー用のLCネットワークの減衰特性には、オクターブあたり6dB、12dB、18dBあたりが一般的である。
最近ではもっと高次のものを使われているが、6dBとそれ以外のもの(12dBや18dBなどのこと)とは、
決定的な違いが、ひとつ存在する。

いまではほとんど言われなくなったようだが、6dB/oct.のネットワークのみ、
伝達関数:1を、理論的には実現できるということだ。
http://audiosharing.com/blog/?p=760


Date: 8月 10th, 2009
QUAD・ESLについて(その13)
http://audiosharing.com/blog/?p=782

この「伝達関数:1」ということが、「だから素晴らしい」と力説した人の頭の中にはなかったのだろう。

では、なぜ彼は、6dB/oct.のネットワークがいいと判断したのだろうか。
彼の頭の中にあったのは、
「思いつき」と「思いこみ」によってつくられている技術「的」な知識だけだったように思えてならない。

そこに、考える習慣は、存在していなかったとも思っている。
考え込み、考え抜くクセをつけていれば、あの発言はできない。

いま、彼のような「思いつき」「思いこみ」から発せられた情報擬きが、明らかに増えている。
http://audiosharing.com/blog/?p=782


QUAD・ESLについて(その14)

己の知識から曖昧さを、できるだけなくしていきたい。
誰もが、そう思っているだろうが、罠も待ち受けている。

曖昧さの排除の、いちぱん楽な方法は、思いこみ、だからだ。
思いこんでしまえれば、もうあとは楽である。
この罠に堕ちてしまえば、楽である……。
http://audiosharing.com/blog/?p=784


QUAD・ESLについて(その15)
http://audiosharing.com/blog/?p=785

「思いこみ」のもつ力を否定しているわけではない。
思いこみ力が、いい方向に作用することだってあるのは、わかっている。

ただ「思いこみ」で、だれかにオーディオの技術や方式について、
そのことを音に結びつけて、オーディオ、オーディオ機器について説明するのは、
絶対にやってはいけないことだ。

これは害以外の何ものでもない。
けれど「思いこみ」の人は、そのことにまったく気づかず、害を垂れ流しつづけるかもしれない。

「思いこみ」の人のはなしをきいている人が、よくわかっている人ならば、こんな心配はいらないが、
そうでない人のことの場合も、案外多いと思う。

「だから素晴らしい」と語る、その人の仕事の詳細を、私は知らないが、
それでも、オーディオに明るくない人のシステム導入のことをやっているのは、本人からきいている。
彼は、ここでも、思いこみだけの技術的説明を行なっているのだろう、おそらく……。
http://audiosharing.com/blog/?p=785


Date: 11月 10th, 2009
QUAD・ESLについて(その16)
http://audiosharing.com/blog/?p=972

最近のオーディオ誌では、ほとんど伝達関数という言葉は登場しなくなったが、
私がオーディオに興味をもち始めた1976年ごろは、まだときどき誌面に登場していた。

チャンネルデバイダーがある。
入力はひとつで、2ウェイ仕様なら出力は2つ、3ウェイ仕様なら3つあるわけで、
通常なら、それぞれの出力はパワーアンプへ接続される。

このチャンネルデバイダーからの出力を合成したとしよう。
当然、入力信号と振幅特性、位相特性とも同じになるのが理想だが、
これができるは、遮断特性が6dB/oct.だけである。つまり伝達関数:1である。

12dB/octのカーブでは振幅特性にディップが生じ、位相特性も急激に変化する。
18dB/oct.のカーブでは振幅特性はほぼフラットでも、位相特性はなだらかにシフトする、といったぐあいに、
6dB/oct.カーブ以外、入力と合成された出力が同じになることは、アナログフィルターを使うかぎり、ありえない。
http://audiosharing.com/blog/?p=972

QUAD・ESLについて(その17)
http://audiosharing.com/blog/?p=973

チャンネルデバイダーを例にとって話をしたが、スピーカーのネットワークでも同じで、
ネットワークの負荷に、負荷インピーダンスがつねに一定にするために、
スピーカーユニットではなく、8Ωなり4Ωの抵抗をとりつけて、その出力を合成すれば、
6dB/oct.のカーブのネットワークならば、振幅特性、位相特性ともにフラットである。

他のカーブでは、伝達関数:1は実現できない。
ただし6dB/oct.のカーブのネットワークでも、実際にはスピーカーユニットが負荷であり、
周波数によってインピーダンスが変動するために、決して理論通りのきれいにカーブになることはなく、
実際のスピーカーシステムの出力が、伝達関数:1になることは、まずありえない。

ただインピーダンスが完全にフラットで、まったく変化しないスピーカーユニットがあったとしよう。
それでも、現実には、スピーカーシステムの出力で伝達関数:1はありえない。
スピーカーユニットの周波数特性も関係してくるからである。

ひとつひとつのスピーカーユニットの周波数帯域が十分に広く、しかもそのスピーカーユニットを、
ごく狭い帯域でのみ使用するのであれば、かなり伝達関数:1の状態に近づけることはできるが、
実際にはそこまで周波数帯域の広いユニットなく、
ネットワークの減衰特性とスピーカーユニットの周波数特性と合成された特性が、
6dB/oct.のカーブではなくなってしまう。
http://audiosharing.com/blog/?p=973


QUAD・ESLについて(その18)
http://audiosharing.com/blog/?p=974

この項の(その11)
http://audiosharing.com/blog/?p=758

で書いたスピーカーシステムは、
6dB/oct.のネットワークとスピーカーユニットに音響負荷をかけることで、
トータル12dB/oct.の減衰特性を得ているわけだが、
これまでの説明からおわかりのように伝達関数:1ではない。

スピーカーシステムとしての出力の合成は、位相特性は急激に変化するポイントがある。
つまり6dB/oct.ネットワーク採用の技術的なメリットは、ほぼないといえよう。
もちろん12dB/oct.のネットワークを使用するのとくらべると、ネットワークのパーツは減る。
ウーファーのハイカットフィルターであれば、通常の12dB/oct.では、
直列にはいるコイルと並列に入るコンデンサーが必要になるのが、コイルひとつで済むわけだ。

パーツによる音の違い、そして素子が増えることによる、互いの干渉を考えると、
6dB/oct.のネットワークで、
12dB/oct.のカーブが、スピーカーシステム・トータルとして実現できるのは意味がある。

けれど、事はそう単純でもない。
http://audiosharing.com/blog/?p=974


QUAD・ESLについて(その19)
http://audiosharing.com/blog/?p=975

目の前にオーディオのシステムがある。
パワーアンプは? ときかれれば、「これ」と指さすわけだが、
スピーカーシステムから見たパワーアンプは、そのスピーカーシステムの入力端子に接がっているモノである。

つまりパワーアンプとともに、スピーカーケーブルまで含まれることになる。

そしてスピーカーユニットから見たパワーアンプは? ということになると、どうなるか。
スピーカーユニットにとってのパワーアンプとは、信号源、駆動源であるわけだし、
スピーカーユニットの入力端子に接がっているモノということになる。

つまりスピーカーユニットにとっての駆動源(パワーアンプ)は、
パワーアンプだけでなく、ネットワークまで含まれた系ということになる。

ということは、パワーアンプの出力インピーダンスに、
ネットワークの出力インピーダンスが関係してくることになる。
このネットワークの出力インピーダンスということになると、
6dB/oct.カーブのネットワークよりも、12dB/oct.仕様の方が有利となる。
http://audiosharing.com/blog/?p=975


QUAD・ESLについて(その20)
http://audiosharing.com/blog/?p=976

ウーファーのハイカットフィルターは、6dB/oct.だとコイルが直列にひとつはいる。
この場合、ウーファーユニットにとってのパワーアンプ(駆動源)の出力インピーダンスは、
パワーアンプの出力インピーダンス+コイルのインピーダンスとなる。

コイルは、高域になるにしたがってインピーダンスが上昇する。
この性質を利用してネットワークが構成されているわけだが、
つまりカットオフ周波数あたりから上の出力インピーダンスは、意外にも高い値となっていく。

これが12dB/oct.だとコイルのあとにコンデンサーが並列に入るわけだから、
パワーアンプの出力インピーダンス+コイルのインピーダンスとコンデンサーの並列値となる。
コンデンサーは、コイルと正反対に、周波数が高くなるとインピーダンスは低くなる。

つまり6dB/oct.と12dB/oct.のネットワークの出力インピーダンスを比較してみると、
そうとうに違うカーブを描く。
18dB/oct.だと、さらにコイルが直列にはいるし、24dB/oct.だとコンデンサーがさらに並列にはいる。

6dB/oct.、18dB/oct.の奇数次と、12dB/oct.、24dB/oct.の偶数次のネットワークでは、
出力インピーダンスが異り、これはスピーカーユニットに対するダンピングにも影響する。
http://audiosharing.com/blog/?p=976


QUAD・ESLについて(その21)
http://audiosharing.com/blog/?p=977

スコーカー、トゥイーターのローカットについても、同じことがいえる。
6dB/oct.だと、コンデンサーがひとつ直列にはいる。
コンデンサーは、高域になるにしたがってインピーダンスが下がるということは、
いうまでもないことだが、低い周波数になればなるほどインピーダンスは高くなる。

12dB/oct.だと、コイルが並列にはいる。コイルは低域になるにしたがってインピーダンスは低くなる。
パワーアンプの出力インピーダンス+コンデンサーとコイルのインピーダンスの並列値が、
スコーカー、トゥイーターにとっても、駆動源のインピーダンスとなる。

カットオフ周波数よりも、ローカットフィルターならば低い周波数、ハイカットフィルターならば高い周波数は、
できるだけきれいに減衰させたいわけだが、その部分で駆動源のインピーダンスが上昇するとなると、
ダンピングファクターは低下する。

ダンピングファクターは、スピーカーのインピーダンスを、
駆動源(パワーアンプ)の出力インピーダンスで割った値である。
http://audiosharing.com/blog/?p=977


QUAD・ESLについて(その22)
http://audiosharing.com/blog/?p=978

ダンピングファクターによってのみ、スピーカーのダンピングが決まるわけでもないし、
必ずしもダンピングファクターの値が高い(つまり出力インピーダンスが低い)パワーアンプが、
低い値のパワーアンプよりもダンピングにおいて優れているかというと、そんなことはない。

現代アンプに不可欠なNFBを大量にかけると、出力インピーダンスは、けっこう下がるものである。
NFBを大量にかけるために、NFBをかける前のゲイン(オープンループゲイン)を高くとっているアンプは、
ひじょうに低い周波数から高域特性が低下していく。

良心的なメーカであれば、ダンピングファクターの値のあとに、(20Hz)とか(1kHz)と表示している。
つまり、そのダンピングファクターの値は、括弧内の周波数におけるものであることを表わしている。

ダンピングファクターの値が、200とか、それ以上の極端な高いパワーアンプだと、
たいていは数10Hzあたりの値であり、それより上の周波数では低下していくだけである。

つまりごく狭い周波数においてのみの、高いダンピングファクターのものがあるということだ。
http://audiosharing.com/blog/?p=978


QUAD・ESLについて(その23)
http://audiosharing.com/blog/?p=979

にもかかわらず、ダンピングファクターの、単に表面的な数値のみにとらわれて、
このパワーアンプはダンピング能力が高い、と誇張表現しているサイトが、どことは名指しはしないが、ある。

いまどき、こんな陳腐な宣伝文句にだまされる人はいないと思っていたら、
意外にそうでもないようなので、書いておく。

ダンピングファクターは、ある周波数における値のみではなく、
注目してほしいのは、ダンピングファクターの周波数特性である。
つまり、そのパワーアンプの出力インピーダンスの周波数特性である。
何Hzまでフラットなのか、その値がどの程度なのかに注意を向けるのであれば、まだしも、
単に数値だけにとらわれていては、そこには何の意味もない。

ダンピングファクターから読み取れるのは、そのパワーアンプの、NFBをかける前の、
いわゆる裸の周波数特性である。

それにどんなに可聴帯域において、高い値のダンピングファクターを維持しているパワーアンプだとしても、
奇数次のネットワークが採用されたスピーカーシステムであれば、
カットオフ周波数以下(もしくは以上)の帯域では、ダンピングファクターが低下する。
http://audiosharing.com/blog/?p=979


QUAD・ESLについて(その24)
http://audiosharing.com/blog/?p=980

カットオフ周波数以下(もしくは以上)の帯域こそ、すみやかに、そしてきれいに減衰させたいわけだから、
むしろこの帯域こそダンピング能力が、求められるのではないだろうか。

なぜ、マルチウェイのスピーカーシステムで、その周波数より上(もしくは下)をカットするのか、を考えれば、
ごく低い周波数近辺だけでの高い値のダンピングファクターは、ほぼ無意味であるといっても言い過ぎではないし、
この点からのみネットワークを判断すれば、12dB/oct.、24dB/oct.といった偶数次のものが有利である。

ただ偶数次の場合、たとえば2ウェイならばトゥイーターの極性を、
3ウェイならばスコーカーの極性を反転させなければ、フラットな振幅特性は得られない。
しかも、この部分で安易にスピーカーユニットの極性を、他のユニットと反対にしてしまえば、
音場感の再現力に関しては、大きなマイナスになってしまう面ももつ。

それに位相特性を重視すれば、6dB/oct.しかないともいえる。
http://audiosharing.com/blog/?p=980

QUAD・ESLについて(その25)
http://audiosharing.com/blog/?p=981

それに6dB/oct.以外のネットワークでは、並列にはいるコンデンサーなりコイルの存在があり、
サイズ項の(その37)、(その38)、(その39)、(その40)、(その41)でふれた、
信号系のループの問題が発生してくる。

ネットワークはフィルターであり、そのフィルターの動作をできるだけ理想に近づけるためには、
アース(マイナス)線を分離していくことが要求される。

スピーカーのネットワークは、基本的にコンデンサーとコイルで構成される、さほど複雑なものではないのに、
スロープ特性だけをとりあげても、けっこう端折った書き方で、これだけある。

なのに、この項の(その11)でふれた人のように、「だから素晴らしい」と断言する人が、現実にはいる。

なぜ、その程度の知識で断言できるか、そのことについて考えていくと、ある種の怖さが見えてくる気がする。
http://audiosharing.com/blog/?p=981


Date: 11月 15th, 2009
QUAD・ESLについて(その26)
http://audiosharing.com/blog/?p=982

オーディオの技術的知識について問われれば、
中途半端なレベルであれば、むしろ持っていないほうがいいように思っている。

もちろんオーディオ機器を正しく接続するための知識は必要なのは言うまでもないことだが、
それ以上の技術的知識となると、人によるとわかっていても、
知識を吸収している段階の、ある時期は、真摯に音を聴くときの害になる。
中途半端な技術的知識が、耳を騙す。

「だから素晴らしい」と語った人は、私の目にはそう映ってしまう。

耳が騙された人は、本人も気づかぬうちに、だれかを騙すことになる。
あるサイトの謳い文句に騙された人も、同じだ。
悪気は無くても、同じ謳い文句を口にしては誰かを騙している。

そういう人のあいだから発生してきた、まともそうにきこえても、じつはデタラメなことがらが流布してしまう。
http://audiosharing.com/blog/?p=982


Date: 12月 27th, 2009
QUAD・ESLについて(その27)

技術的知識は「有機的に体系化」できなければ、
害をもたらすことが多いということを肝に銘じてほしい。
http://audiosharing.com/blog/?p=1061

22. 中川隆[-5696] koaQ7Jey 2021年4月15日 11:35:41 : 2WCnPZKA5U : aFYyNHFXQVpEVEk=[12] 報告
audio identity (designing)宮ア勝己 BBCモニター考(LS3/5Aのこと)

BBCモニター考(LS3/5Aのこと・その9)
http://audiosharing.com/blog/?p=5845

山中先生は、この点どうかというと、パトリシアン600を使われていることからもわかるように、
背の高いスピーカーシステムに対して、瀬川先生のように拒否されるところはないわけだが、
以前書いたように、QUADのESLを、ぐっと思いきって上にあげて前に傾けるようにして聴くといいよ、
と、ESLを使っているときにアドバイスしてくださったことから、
むしろ瀬川先生とは反対に背の高いスピーカーシステム、
もしくは目(耳)の高さよりも上から音が聴こえてくることを好まれていたのでないか、とも思う。

スピーカーシステムの背の高さ(音が出る位置の高さ)を強く意識される方もいれば、
ほとんど意識されない方もいる。
これはどうでもいいことのように思えても、スピーカーシステムの背の高さを強く意識されている方の評価と、
そうでない方の評価は、そこになにがしかの微妙な違いにつながっていっているはず。

だから、なぜその人が、
そのスピーカーシステムを選択されたのか(選択しなかったのか)に関係してくることがあるのを、
まったく無視するわけにはいかないことだけは、頭の片隅にとどめておきたい。

メリディアンのM20もQUADのESLも、そのまま置けば仰角がつく。
フロントバッフル(もしくはパネル面)がすこし後ろに傾斜した状態になる。
これは何を意味しているのか、と思うことがある。
そして、メリディアンのM20をつくった人たち、QUADのピーター・ウォーカーは、
どんな椅子にすわっていたのか、とも思う。
その椅子の高さはソファのように低いものなのか、それともある程度の高さがあるものなのか。

私の勝手な想像にすぎないが、椅子の高さはあったのではないか、と思っている。
このことはESL、M20がかなでる音量とも関係してのことのはずだ。
http://audiosharing.com/blog/?p=5845


BBCモニター考(LS3/5Aのこと・その10)
http://audiosharing.com/blog/?p=5876

すこし横道にそれてしまうけれど、
ステレオサウンド 46号に「マーク・レビンソンHQDシステムを聴いて」という、
瀬川先生の文章が2ページ見開きで載っている。

当時、ステレオサウンドの巻末に近いところで、このページを見つけたときは嬉しかった。
マークレビンソンのHQDシステムの試聴記が、ほかの誰でもなく瀬川先生の文章で読めるからだ。

マークレビンソンのHQDシステムについて知っている人でも、実物を見たことがある人は少ない、と思う。
さらに音を聴いたことのある人はさらに少ないはず。

私も実物は何度か見たことがある。
秋葉原のサトームセンの本店に展示してあったからだ。
いまのサトームセンからは想像できないだろうが、当時はオーディオに力を入れていて、
HQDシステムがあったくらいである。
サトームセン本店以外では見たことがない。

ただ残念なことに音が鳴っていたことはなかった。
「聴かせてほしい」といえるずうずうしさもなかった。

ステレオサウンド 46号の記事は、サトームセンで見る3年ほど前のこと。
そのときは実物をみることすらないのではないか、と思っていたときだった。

わくわくしながら読みはじめた。
ところが、読みながら、そして読み終って、なんだかすこし肩透しをくらったような気がした。
だから、もういちどていねいに読みなおしてみた。

でも、私が勝手に期待していたわくわく感は得られなかった。
http://audiosharing.com/blog/?p=5876


BBCモニター考(LS3/5Aのこと・その11)
http://audiosharing.com/blog/?p=5880

HQDシステムが、非常に高い可能性をもつシステムであることは理解はできる書き方だった。
結局、瀬川先生も書かれているように、そのとき鳴っていたHQDシステムの音は、
マーク・レヴィンソンが完全に満足すべき状態では鳴っていなかったこと、
それでもマーク・レヴィンソンが意図して音であること、
そして瀬川先生だったら、もう少しハメを外す方向で豊かさを強調して鳴らされるであろうこと、
これらのことはわかった。

このときは、瀬川先生が背の高いスピーカーシステムを好まれない、ということを知らなかった。
最初に読んだときも気にはなっていたが、それほと気にとめなかったけれど、たしかに書いてある。
     *
左右のスピーカーの配置(ひろげかたや角度)とそれに対する試聴位置は、あらかじめマークによって細心に調整されていたが、しかしギターの音源が、椅子に腰かけた耳の高さよりももう少し高いところに呈示される。ギタリストがリスナーよりも高いステージ上で弾いているような印象だ。これは、二台のQUADがかなり高い位置に支持されていることによるものだろう。むしろ聴き手が立ち上がってしまう方が、演奏者と聴き手が同じ平面にいる感じになる。
     *
HQDシステムの中核はQUADのESLをダブルスタック(上下二段重ね)したもので、
この2台(というよりも2枚)のESLは専用のスタンドに固定され、
しかも下側のESLと床との間にはけっこうなスペースがある。
HQDシステムの寸法は知らないが、どうみても高さは2mではきかない。2.5m程度はある。
瀬川先生が「横倒しにしちゃいたい」パトリシアン600よりも、さらに背が高い。

これは瀬川先生にとって、どんな感じだったのだろうか。
HQDシステムの背の高さはあらかじめ予測できたものではあっても、
それでも予測していた高さと、実際に目にした高さは、また違うものだ。

HQDシステムの試聴場所はホテルの宴会場であり、天井高は十分ある状態でも、
背の高すぎるスピーカーシステムである。
これが一般的なリスニングルームにおさまったら(というよりもおさまる部屋の方が少ないのではないだろうか)、
見た目の圧迫感はもっともっと増す。それは実物を目の当りにしていると容易に想像できることだ。

瀬川先生がHQDシステムの実物を見て、どう思われたのかは、その印象については直接書かれていない。
それでもいい印象を持たれてなかったことだけは確かだろう。
http://audiosharing.com/blog/?p=5880


BBCモニター考(LS3/5Aのこと・その12)
http://audiosharing.com/blog/?p=5892

瀬川先生は、QUAD・ESLのダブルスタックに対して、どういう印象を持たれていたのか。

ステレオサウンド 38号で岡先生がQUAD・ESLのダブルスタックの実験をされている。
「ベストサウンドを求めて」という記事の中でダブルスタックを実現するために使用されたスタンドは、
ESL本体の両脇についている木枠(3本のビスでとめられている)を外し、
かわりにダブルスタックが可能な大型の木枠に交換する、というものだ。

このダブルスタック用のスタンドは、
1977年暮にステレオサウンド別冊「コンポーネントステレオの世界 ’78」でも使われている。

「ひと昔まえのドイツ系の演奏・録音盤を十全なかたちで再生したい」という読者の方からの要望に応えるかたちで、
山中先生が提案されたのが、QUAD・ESLのダブルスタックだった。
ここでダブルスタック実現のため使われたのが、38号で岡先生が使われたスタンドそのものである。

「コンポーネントステレオの世界 ’78」では、
井上卓也、上杉佳郎、岡俊雄、菅野沖彦、瀬川冬樹、山中敬三、六氏が組合せをつくられているが、
この組合せの試聴すべてに瀬川先生がオブザーバーとして参加されている。
つまり山中先生がつくられたESLのダブルスタックの音を瀬川先生は聴かれているわけだし、
その音の印象がどうなのか、「コンポーネントステレオの世界 ’78」の中で、
もっとも関心をもって読んだ記事のひとつが、山中先生のESLのダブルスタックだった。

ところが、何度読み返しても、ESLのダブルスタックの音の印象についてはまったく語られていない。
http://audiosharing.com/blog/?p=5892


BBCモニター考(LS3/5Aのこと・その13)
http://audiosharing.com/blog/?p=5897

ステレオサウンド別冊「コンポーネントステレオの世界 ’78」では、
前年の「コンポーネントステレオの世界 ’77」では読者と評論家の対話によって組合せがつくられていったのに対し、
最初から組合せがまとめられていて、それを読者(愛好家)の方が聴いて、というふうに変っている。
そして、組合せはひとつだけではなく、もうひとつ、価格を抑えた組合せもある。

山中先生による「ひと昔まえのドイツ系の演奏・録音盤を十全なかたちで再生」するシステムは、
QUAD・ESLのダブルスタック(アンプはマークレビンソンのLNP2とQUADの405)のほかに、
スペンドールのBCIIを、スペンドールのプリメインアンプD40で鳴らす組合せをつくられている。

このBCIIの組合せの音については、つぎのように語られている。
     *
ぼくもBCIIとD40という組合せをはじめて聴いたときには、ほんとうにびっくりしました。最近のぼくらのアンプの常識、つまりひじょうにこった電源回路やコンストラクション、そしてハイパワーといったものからみると、このアンプはパワーも40W+40Wと小さいし、機構もシンプルなんだけれど、これだけの音を鳴らす。不思議なくらい、いい音なんですね。レコードのためのアンプとして、必要にして十分ということなんでしょう。ぼくもいま買おうと思っていますけれども、山中さんがじつにうまい組合せをお考えになったなと、たいへん気持よく聴かせていただきました。
     *
この山中先生の組合せの記事のなかで、瀬川先生の発言は、じつはこれだけである。
最初読んだときは、QUAD・ESLの音についての発言を読み落とした? と思い、ふたたび読んでみても、
瀬川先生の発言はこれだけだった。

当時(1977年暮)は、その理由がまったくわからなかった。
http://audiosharing.com/blog/?p=5897

BBCモニター考(LS3/5Aのこと・その14)
http://audiosharing.com/blog/?p=5899

「コンポーネントステレオの世界 ’78」では、他の組合せとは毛色の異る、
異様な(こういいたくなる)組合せがひとつあった。
井上先生が、アマチュア・バンドで楽器を演奏して楽しんでいる読者が、
「楽器の音がもうひとつ実感として感じられない」不満に対してつくられた組合せである。

スピーカーは、JBLの楽器用の18インチ・ウーファーK151をダブルで使い、
その上に2440にラジアルホーンの2355、
トゥイーターは075のプロ用ヴァージョンの2402を片チャンネル4つ、シリーズ・パラレル接続する、というもの。
これだけのシステムなので、当然バイアンプ駆動となり、パワーアンプはマッキントッシュのMC2300を2台、
エレクトロニック・クロスオーバーはJBLの5234、コントロールアンプはプロ用のクワドエイトLM6200R、
アナログプレーヤーはマカラのmodel4824にスタントンのカートリッジ881S、というもの。

「コンポーネントステレオの世界 ’78」ではこの組合せのカラー写真が見開きで載っている。
もちろんほかの組合せもカラーで見開きだが、そこから伝わってくる迫力は、ほかの組合せにはない。
K151をおさめた、かなり大容量のエンクロージュアが傷だらけということ、
それにアンプもアナログプレーヤーの武骨さを覆い隠そうとはしていないモノばかりであって、
これに対してコストを抑えたもうひとつの組合せ──
こちらもJBLの楽器用のウーファーK140をフロントロードホーンの4560におさめ、2420ドライバー+2345ホーン、
アンプはマランツのプリメイン1250、アナログプレーヤーはビクターのターンテーブルTT101を中心としたもの──、
これだって、他の評論家の方々の組合せからすると武骨な雰囲気をもってはいるというものの、
比較すれば上品な感じすら感じてしまうほど、井上先生が価格を無視してつくられた組合せの迫力は、凄い!

この組合せで、ピンク・フロイドの「アニマルズ」、「狂気」、ジェフ・ベックの「ライブ・ワイアー」、
テリエ・リビダルの「アフター・ザ・レイン」、
ラロ・シフリンの「タワーリング・トッカータ」、それに「座鬼太鼓座」などを鳴らされている。
http://audiosharing.com/blog/?p=5899


BBCモニター考(LS3/5Aのこと・その15)
http://audiosharing.com/blog/?cat=45&paged=2

「コンポーネントステレオの世界 ’78」でつくられた井上先生の組合せは、
それで鳴らされる音楽も、その音量も、その音自体も、
瀬川先生が好んで聴かれている音楽、音量、音質とは大きく違ったものである。

けれど、というべきか、ここには瀬川先生の印象が語られている。
     *
お二人といっしょに聴いていて、この装置に関しては、アドバイザーとかオブザーバーなんていう立場は、いっさいご辞退申し上げたいわけでして(笑い)、これはまことに恐るべき装置ですよ(笑い)。千葉さん(読者の方)のお手紙に対して、こういう回答をだされた井上さんという人は、ものすごいことをなさる人だと、あらためて敬服かつたまげているわけ(笑い)。
ぼくは楽器をなにひとついじらないし、いまここで鳴らされた音楽も、ふだん自宅で楽しんで聴いている音楽とは違うものですから、どのくらいの音量がふさわしいのかちょっと分かりかねるところがあるんだけれど、それにしても、いま聴いた音量というのは、正直いって、ぼくの理解とか判断力の範囲を超えたものなんですね。ただ誤解のないようにいっておくと、それだからといって箸にも棒にもかからないというような、否定的な意味ではありません。ことばどおり、理解とか判断力の範囲を超えたところのものだ、ということなんです。しかし、いま聴いた音というのは、自分の知らない、ひじょうに面白い世界をのぞかせてくれたことも、またたしかです。ただ重ねていいますけれど、こういう音はぼくは好まないし、ぼく自身は絶対にやりませんね。ある意味では拒否したい音だといっていいかもしれません。
ほくは、自分の現在の条件もあるでしょうが、性格的にもあまり大音量で聴くのは好きではありません。どちらかというと、小さめで、ひっそりと聴くほうを好みます。しかし、いま聴いていて、この装置が出した、むしろ井上さんがお出しになったというべきかもしれませんがともかくここで鳴ったすさまじい音は、けっして不愉快ではない。一種の快感さえ感じたほどです。井上さんはよく、音のエネルギー感ということをいわれますが、それが具体的に出てきた、エネルギー感の魅力が十分に感じられたわけで、ぼく自身ただただ聴きほれていたわけですよ。
     *
この井上先生の組合せよりも、山中先生のESLのダブルスタックの組合せがめざした「世界」が、
瀬川先生がふだん接していられた世界と共通するものは多い。
にもかかわらず、ESLダブルスタックの音に関しては、なにもひとつ活字にはなっていない。
http://audiosharing.com/blog/?cat=45&paged=2


BBCモニター考(LS3/5Aのこと・その16)
http://audiosharing.com/blog/?p=5905

「コンポーネントステレオの世界 ’78」を読んでいた14歳の私が強い関心をよせていたスピーカーシステムは、
JBLの4343だったり、ロジャースのLS3/5Aだったり、キャバスのブリガンタンであったり、
そしてQUADのESLだった。
他にもいくつかあるけれど、ここでは直接関係してこないので省かせていただく。

当時なんとなく考えていたのは、4343をしっとり鳴らすのと、
ESLから余裕のある音を鳴らすのはどちらが大変か、であって、
ESLにはダブルスタックという手法があることを知り、
ESLの秘めた可能性についてあれこれ思っていた時期でもあるから、
よけいにダブルスタックのESLの音を、どう瀬川先生が評価されているのかが、とにかく知りたかった。

たとえばほかのスピーカーシステムであれば、オーディオ店でいつか聴くことができるだろう。
それが決していい調子で鳴っていなかったとしても、ほんとうに出合うべくして出合うスピーカーシステムであれば、
多少うまく鳴っていないところがあったとしても、そこからなんらかの魅力を感じとることができるはず。
だから聴く機会に積極的でありたい、と思っていたけれど、
ダブルスタックのESLは、それそのものがメーカーの既製のスピーカーシステムではないため、
そのオーディオ店が独自にスタンドを工夫・製作しないことには、聴くことが無理、ということがわかっていたため、
だからこそ瀬川先生がどう、その音を表現されるのかが、読みたくてたまらなかった。

「コンポーネントステレオの世界 ’78」は、数少ないその機会を与えてくれるはずだったのに……。
山中先生のダブルスタックのESLの記事は12ページある。
けれど、また書くけれど、そこには瀬川先生の発言はなかった。

いまなら、なぜないのかは理解できる。
けれど、当時14歳の私には、ないことは、とにかく不思議なこと、でしかなかった。
http://audiosharing.com/blog/?p=5905

BBCモニター考(LS3/5Aのこと・その17)
http://audiosharing.com/blog/?p=5908

瀬川先生は、ステレオサウンド 43号「ベストバイ」の記事中にこう書かれている。
     *
いまところは置き場所がないから考えないが、もし製造中止になるというような噂をチラとでも耳にしたら、すぐにでもひと組購入するぞ、と宣言してある。部屋や置き方や組み合わせなど条件を整えて聴くときのQUAD・ESLのみずみずしい音質は実にチャーミングだ。最適位置にぴたりと坐ったが最後、眼前に展開する一種独特のクリアーな音像の魅力から抜け出すことが難しくなる。このデザインの似合う部屋が欲しい!
     *
そして、購入されている。
ステレオサウンドだけを読んでいては気がつかないが、当時の別冊FM fanの記事中、
瀬川先生の世田谷・砧のリスニングルームの写真に、ESLが置かれているのが写っている。
ESLは、瀬川先生のお気に入りのスピーカーシステムのひとつであったはずだ。

山中先生は、「コンポーネントステレオの世界 ’78」では、次のように語られている。
     *
シングルで使っても、このスピーカーには、音のつながりのよさ、バランスのよさといった魅力があって、そうえにオーケストラ演奏を聴けるだけの迫力さえでれば、現在の数多いスピーカーシステムの中でもとびぬけた存在になると思うんですよ。そこでこれをダブルで使うと、とくに低域の音圧が比較にならないほど上昇しますし、音の全体の厚みというか、レスポンス的にも、さらに濃密な音になる。むしろ高域なんかは、レスポンス的には少し下がり気味のような感じに聴こえます。いずれにしても、2倍といようりも4倍ぐらいになった感じまで音圧が上げられる。そういった魅力が生じるわけで、そこをかってESLのダブル使用という方式を選びました。
     *
しかも、この数ページ後に、こんなことも言われている。
     *
このスピーカーはごらんのようにパネルみたいな形で、ひじょうに薄いので、壁にぴったりつけて使いたくなるんですけれど、反対に、いま置いてあるように、壁からできるだけ離す必要があります。少なくとも1・5メートルぐらい、理想をいえば部屋の三分の一ぐらいのところまでってきてほしいと、QUADでは説明しているのです。ただ、ダブル方式で使った場合には、それほど離さなくてよさそうです。そのことも、ダブルにして使うことのメリットといえるでしょう。
     *
ここまで読んできて、ダブルスタックのESLへの期待はいやがおうでも高まり、
瀬川先生の発言を期待してページをめくっていた……。
http://audiosharing.com/blog/?p=5908


BBCモニター考(LS3/5Aのこと・その18)
http://audiosharing.com/blog/?p=5910

私が知るかぎり、瀬川先生がダブルスタックのESLの音について語られているのは、
音楽之友社からでていた「ステレオのすべて」の’81年版だけである。

この年の「ステレオのすべて」の特集は、
「音楽再生とオーディオ装置 誰もできなかったオーケストラ再生」であり、
瀬川冬樹、山中敬三、両氏を中心に読者の方が3人、それにリポーターとして貝山知弘氏によるもの。

ここでも組合せがつくられている。
瀬川先生による組合せが3つ、山中先生による組合せが2つ、
そして読者の方による組合せがそれぞれつくられ、
それぞれの音について討論がすすめられている、という企画である。

ここで山中先生の組合せに、ダブルスタックのESLが登場している。
アンプはコントロールアンプにマークレビンソンのML7L、パワーアンプにスレッショルドのSTASIS2。
アナログプレーヤーは、トーレンスのTD126MKIIIC、となっている。

ESL用のスタンドは、ステレオサウンドでの試聴のものとは異り、
マークレビンソンのHQDシステムで使われているスタンドと近い形に仕上がっている。
ただしHQDシステムのものよりも背は多少低くなっているけれど、
ステレオサウンドのスタンドと較べると、下側のESLと床の間に空間がある分だけ背は高い。

2枚のESLの角度は、
ステレオサウンドでの試聴では、下側のESLのカーヴと上側のESLのカーヴが連続するようになっているため、
横から見ると、とくに上側のESLが弓なりに後ろにそっている感じになっている。
音楽之友社(ステレオのすべて)の試聴では、
2枚のESLができるだけ垂直になるように配置されている(ように写真では見える)。

実験はしたことないものの、2枚のESLをどう配置するか、
その調整によってダブルスタックのESLの音が想像以上に変化するであろうことは予測できる。

だから同じダブルスタックといっても、ステレオサウンドでのモノと音楽之友社のモノとでは、
かなり違うといえばたしかにそうであろうし、
それでも同じダブルスタックのESLであることに違いはない、ともいえる。
http://audiosharing.com/blog/?p=5910

BBCモニター考(LS3/5Aのこと・その19)
http://audiosharing.com/blog/?p=5927

音楽之友社別冊「ステレオのすべて ’81」を書店で手にとってパラパラめくったときは、うれしかった。
ここにもESLのダブルスタックの記事が載っていて、その記事には瀬川先生と山中先生が登場されているからだ。

じっくり読むのは家に帰ってからの楽しみにとっておきたかったので、ほとんど内容は確認させずに買った。
そして帰宅、読みはじめる。

誌面構成としては、まず貝山さんがレポーター(司会者)となって、瀬川・山中対談がはじまる。
そして囲み記事として、
瀬川先生の組合せ試案(これはロジャースPM510とマークレビンソンのアンプの組合せ)があり、
そのあとにいよいよ山中先生によるESLのダブルスタックの試案が、これも囲み記事で出てくる。
3000文字弱の内容で、瀬川・山中、両氏の対談を中心に、参加されている読者の方の意見も含まれている。

まず、瀬川先生は、
「やっぱり、クォード・ダブルスタックを山中流に料理しちゃってるよ。
これ、完全に山中サウンドですよ、よくも悪くもね。」と発言されている。

このあとに山中先生によるダブルスタックの説明が続く。
そして、ふたたび瀬川先生の発言。
「さっき山中流に料理しちゃったというのは、ぼくがこのスピーカーを鳴らすとこういう音にならないね。具体的にいうと、ほくにはずいぶんきつくて耐えられなかったし、低音の量感が足りない。だからかなわんなと思いながらやっぱり彼が鳴らすと、本当にこういう音に仕上げちゃうんだなと思いながら、すごい山中サウンドだと思って聴いていたの。」

ただ「低音の量感が足りない」と感じられていたのは、山中先生も同じで、
ステレオサウンドでの試聴のことを引き合いに出しながら、「低域がもっと出なくちゃいけない」と言われている。
音楽之友社での試聴では、低域の鳴り方が拡散型の方向に向ってしまい集中してこない、とも指摘されている。
その理由は2枚のESLの角度の調整にあり、
できればESLの前面の空気を抱きかかえるような形にしたい、とも言われている。

山中先生としても、今回のESLのダブルスタックの音は、不満、改善の余地が多いものだった、と読める。
http://audiosharing.com/blog/?p=5927


BBCモニター考(LS3/5Aのこと・その20)
http://audiosharing.com/blog/?p=5937

音楽之友社の試聴室がどのくらいの広さなのか、「ステレオのすべて ’81」からは正確にはかわらない。
けれど50畳もあるような広さではないことはわかる。20畳から30畳程度だろうか。
そこに、「ステレオのすべて ’81」の取材では、
瀬川、山中、貝山の三氏プラス読者の方が三名、さらに編集部も三名にカメラマンが一人、計10人が入っている。
そう広くない部屋に、これだけの人が入っていては条件は悪くなる。
そんなこともあってESLのダブルスタックは、本調子が出なかったのか、うまく鳴らなかったことは読み取れる。
けれど瀬川先生にしても山中先生にしても、そこで鳴った音だけで語られるわけではない。
ESLのダブルスタックは、この本の出る3年前にステレオサウンドの「コンポーネントステレオの世界 ’78」にいて、
手応えのある音を出されているわけで、そういったことを踏まえたうえで語られている。

もちろん話されたことすべてが活字になっているわけではない。
ページ数という物理的な制約があるため削られている言葉もある。
まとめる人のいろいろな要素が、こういう座談会のまとめには色濃く出てくる。

つまり「コンポーネントステレオの世界 ’78」では瀬川先生のESLのダブルスタックに対する発言は、
削られてしまっている、とみていいだろう。
なぜ、削られたのか。しかもひと言も活字にはなっていない。
このことと、「ステレオのすべて ’81」の瀬川先生の音の印象を重ねると、
瀬川先生はESLのダブルスタックに対して、ほぼ全面的に肯定されている山中先生とは反対に、
否定的、とまではいわないもの、むしろ、どこか苦手とされているのではないか、と思えてくる。

「ぼくにはずいぶんきつくて耐えられなかった」と語られている、
この部分に、それが読みとれる、ともいえる。
http://audiosharing.com/blog/?p=5937


BBCモニター考(LS3/5Aのこと・その21)
http://audiosharing.com/blog/?p=5939

ステレオサウンド別冊「コンポーネントステレオの世界 ’78」の巻末には、
「新西洋音響事情」というタイトルのインタヴュー記事が載っている。
「全日本オーディオフェアに来日の、オーディオ評論家、メーカー首脳に聞く」という副題がついているとおり、
レオナルド・フェルドマン(アメリカ・オーディオ評論家)、エド・メイ(マランツ副社長)、
レイモンド・E・クック(KEF社長)、コリン・J・アルドリッジ(ローラ・セレッション社長)、
ピーター・D・ガスカース(ローラ・セレッション マーケティング・ディレクター)、
ウィリアム・J・コックス(B&Oエクスポートマネージャー)、S・K・プラマニック(B&Oチーフエンジニア)、
マルコ・ヴィフィアン(ルボックス エクスポートマネージャー)、エド・ウェナーストランド(ADC社長)、
そしてQUAD(この時代は正式にはThe Acoustical Manufacturing Co.Ltd.,社長)のロス・ウォーカーらが、
山中敬三、長島達夫、両氏のインタヴュー、編集部のインタヴューに答えている。

ロス・ウォーカーのインタヴュアーは、長島・山中の両氏。
ここにダブル・クォードについて、たずねられている。
ロス・ウォーカーの答えはつぎのとおりだ。
     *
ダブルにしますと、音は大きくなるけれども、ミュージックのインフォメーションに関しては一台と変わらないはずです。ほとんどの人にとってはシングルに使っていただいて十分なパワーがあります。二台にすると、4.5dB音圧が増えます。そしてベースがよく鳴る感じはします。ただ、チェンバー・ミュージックとか、ソロを聴く場合には、少しリアリスティックな感じが落ちる感じがします。ですから、大編成のオーケストラを聴く場合にはダブルにして、小さい感じのミュージックを聴く場合には、シングルにした方がよろしいのではないかと思います。世の中のたくさんの方がダブルにして使って喜んでいらっしゃるのをよく存じていますし、感謝していますけれども、私どもの会社の中におきましては二台使っている人間は誰もおりません。いずれにしても、それは個人のチョイスによるものだと思いますから、わたくしがどうこう申しあげることはできない気がします。
     *
「ステレオのすべて ’81」の特集には「誰もできなかったオーケストラ再生」とつけられているし、
「コンポーネントステレオの世界 ’78」の読者の方の要望もオーケストラ再生について、であった。

オーケストラ再生への山中先生の回答が、ESLのダブルスタックであることは、
この時代(1970年代後半から80年にかけて)の現役のスピーカーシステムからの選択としては、
他に候補はなかなか思い浮ばない。

なぜ、そのESLのダブルスタックの音が瀬川先生にとっては「ずいぶんきつくて耐えられなかった」のか。
http://audiosharing.com/blog/?p=5939


BBCモニター考(LS3/5Aのこと・その22)
http://audiosharing.com/blog/?p=5941

瀬川先生の「ずいぶんきつくて耐えられなかった」ということを、
オーディオの一般的な「きつい音」ということで捉えていては、なかなか理解できないことだと思う。

ダブルスタックとはいえQUADのESLから、いわゆる「きつい音」が出るとは思えない。
そう考えられる方は多いと思う。

私も、「ステレオのすべて ’81」を読んだときには、
「ずいぶんきつくて耐えられなかった」の真の意味を理解できなかった。
これに関しては、オーディオのキャリアが長いだけでは理解しにくい面をもつ。
私がこれから書くことを理解できたのは、ステレオサウンドで働いてきたおかげである。

コンデンサー型、リボン型といった駆動方式には関係なく、
ある面積をもつ平面振動板のスピーカーシステムの音は、聴く人によっては「きつい音」である。
それは鳴らし方が悪くてそういう「きつい音」が出てしまう、ということではなく、
振動板が平面であること、そしてある一定の面積をもっていることによって生じる「きつい音」なのだが、
これがやっかいなことに同じ場所で同じ時に、同じ音を聴いても「きつい音」と感じる人もいれば、
まったく気にされない方もいるということだ。

そして、一定の面積と書いたが、これも絶対値があるわけではない。
部屋の容積との関係があって、
容積が小さければ振動板の面積はそれほど大きくなくても「きつい音」を感じさせてしまうし、
かなり振動板の面積が大きくとも、部屋の容積が、広さも天井高も十分確保されている環境であれば、
「きつい音」と感じさせないこともある。

瀬川先生に直接「ずいぶんきつくて耐えられなかった」音が
どういうものか訊ねたわけではないから断言こそできないが、
おそらくこの「きつい音」は鼓膜を圧迫するような音のことのはずである。

私がそのことに気づけたのは、井上先生の試聴のときだった。
http://audiosharing.com/blog/?p=5941


Date: 9月 23rd, 2011
BBCモニター考(LS3/5Aのこと・その23)
http://audiosharing.com/blog/?p=6043

じつは井上先生も、振動板面積の大きい平面型スピーカーの音に対して、
瀬川先生と同じような反応をされていた。
「くわっと耳にくる音がきついんだよね、平面スピーカーは」といったことをいわれていた。

といってもスコーカーやトゥイーターに平面振動板のユニットが搭載されているスピーカーシステムに対しては、
そういったことをいわれたことはまず記憶にない。
もしかするとすこしは「きつい」と感じておられたのかもしれないが、
少なくとも口に出されることは、私がステレオサウンドにいたころはなかった。

けれどもコンデンサー型やアポジーのようなリボン型で、低域まで平面振動板で構成されていて、
しかも振動板の面積がかなり大きいものを聴かれているときは、
「きついんだよなぁ」とか「くわっとくるんだよね、平面型は」といわれていた。

でもアポジーのカリパーをステレオサウンドの試聴室で、マッキントッシュのMC275で鳴らしたときは、
そんな感想はもらされていなかった(これは記事にはなっていない)。
だから私の勝手な推測ではあるけれども、
ステレオサウンドの試聴室(いまの試聴室ではなく旧試聴室)の空間では、
アポジーのカリパーぐらいの振動板面積が井上先生にとっては、
きつさを感じさせない、意識させない上限だったのかもしれない。

それにMC275の出力は75Wだから、それほど大きな音量を得られるわけでもない。
これが低負荷につよい大出力のパワーアンプであったならば、
ピークの音の伸びで「きつい」といわれた可能性もあったのかもしれない。

井上先生が「きつい」と表現されているのも、音色的なきつさではない。
これも推測になってしまうのだが、瀬川先生と同じように鼓膜を圧迫するようなところを感じとって、
それを「きつい」と表現されていた、と私は解釈している。

ただ、この「きつさ」は、人によって感じ方が違う。
あまり感じられない方もおられる。
いっておくが、これは耳の良し悪しとはまだ別のことである。
そして、圧迫感を感じる人の中には、この圧迫感を「きつい」ではなく、好ましい、と感じる人もいる。
だから、瀬川先生、井上先生が「きつい」と感じられたことを、理解しにくい人もおられるだろうが、
これはひとりひとり耳の性質に違いによって生じるものなのだろうから。
http://audiosharing.com/blog/?p=6043


BBCモニター考(LS3/5Aのこと・その24)
http://audiosharing.com/blog/?p=6047

直径が大きく異る円をふたつ描いてみる。
たとえば10倍くらいの差がある円を描いて、その円周を同じ長さだけきりとる。
たとえば2cmだけ切り取ったとする。

そのふたつの円周を比較すると、直径の小さな円から切り取った円周は同じ2cmでも弧を描いている。
直径が10倍大きい円から切り取った円周は、もちろん弧を描いてはいるものの、
小さな円の円周よりもずっと直線に近くなっていく。

ある音源から球面波が放射された。
楽器もしくは音源から近いところで球面波であったものが、
距離が離れるにしたがって、平面波に近くなってくる。

だから平面波の音は距離感の遠い音だ、という人もいるくらいだ。

平面波が仮にそういうものだと仮定した場合、
目の前にあるスピーカーシステムから平面波の音がかなりの音圧で鳴ってくることは、
それはオーディオの世界だから成立する音の独特の世界だといえなくもない。

しかもアクースティックな楽器がピストニックモーションで音を出すものがないにも関わらず、
ほほすべてのスピーカー(ベンディングウェーヴ以外のスピーカー)はピストニックモーションで音を出し、
より正確なピストニックモーションを追求している。

そういう世界のなかのひとつとして、大きな振動板面積をもつ平面振動板の音がある、ということ。
それを好む人もいれば、そうでない人もいる、ということだ。

瀬川先生の時代には、アポジーは存在しなかった。
もし瀬川先生がアポジーのオール・リボン型の音を聴かれていたら、どう評価されただろうか。
大型のディーヴァよりも、小型のカリパーのほうを評価されたかもしれない。
そんな気がする……。
http://audiosharing.com/blog/?p=6047


BBCモニター考(LS3/5Aのこと・その25)
http://audiosharing.com/blog/?p=6070

誤解のないようにもう一度書いておくが、
瀬川先生はQUADのESLを購入されている。シングルで鳴らすときのESLの音の世界に惚れ込まれていたことは、
それまで書かれてきたことからも、はっきりとわかる。
ただそれがダブルスタックになると、「きつい」と感じられる、ということだ。

おそらくESLは、ごく小音量で鳴らされていたのだろう。
そういう鳴らし方をしたときに、真価を発揮するESLが、ダブルスタックにすると一変する、というのは、
ダブルスタックの音に対して肯定的に受けとめられる人たちだ。

山中先生もそのひとりで、長島先生もそうだ。
長島先生はスイングジャーナルで、ダブルスタックの上をいくトリプルスタックを実現されている。

ESLのダブルスタックは香港のマニアの間ではじまった、といわれている。
その香港のマニアの人たちも、トリプルスタックをやった人はいないかもしれない。

しかも長島先生のトリプルスタックは、ただ単に3段重ねにしたわけではなく、
もともとの発想は平面波のESLから疑似的であっても球面波をつくり出したい、ということ。
そのため真横からみると3枚のESLは凹レンズ上に配置されている。

下部のESLは、ESLの通常のセッティングよりもぐっと傾斜をつけて斜め上を向き、
中央のESLはやや前屈みになり、下側のESLとで「く」の字を形成していて、
上部のESLは下部のESLよりさらに倒しこんで斜め下を向くように特註のスタンドは工夫されている。

聴取位置に対して、それぞれのESLの中心が等距離になるように、という意図もそこにはあったと考えられるが、
長島先生の意図は、疑似的球面波をつくり出すことによって、
平面波特有の音に対する長島先生が不満を感じていたところをなんとかしたい、という考えからであって、
このESLのトリプルスタックを実際に試された長島先生だからこそ、ESL63への評価がある、といえる。
http://audiosharing.com/blog/?p=6070


BBCモニター考(LS3/5Aのこと・その26)
http://audiosharing.com/blog/?p=6072

長島先生の音楽の聴き方として、前のめりで聴かれる。
それに長島先生はオルトフォンのSPUをずっと愛用されてきた。
ただし晩年はリンのカートリッジをお使いだったが。

そのSPUのコンシューマー用のGタイプではなく、プロフェッショナル用のAタイプのSPU-A/Eだった。
これは、Aタイプのほうが、Gタイプよりも、音の形が鮮明だから、ということが大きな理由である。

ジェンセンのG610Bを、タンノイのあとにいれられたのも、
このことがやはり関係しているはずである。

ステレオサウンド 61号で、こんなふうに語られている。
     *
(G610Bの)怪鳥の叫びのような、耳から血がでるような、それだけのエネルギーがでる。そんなスピーカーって聴いたことがなかった。そのエネルギーがすばらしいなって、ぼくはひそかに思ったわけです。〈これはつかっていけばなんとかなる!〉と考えました。それまではタンノイでした。タンノイのやさしさもいいんですが、ぼくにはもの足りなかった。あれは演奏会のずうっと後の席で聴く音でしょう。ところが、ぼくは前のほうで聴きたかった。それはもうタンノイじゃない。そこへ、このものすごいラッパを聴いたってわけです。
     *
そんなG610Bにつないで鳴らされたパワーアンプは、マッキントッシュのMC2105だった。
このMC2105に対して、61号では、「やさしいアンプ」と語られている。
だから力量不足がはっきりしてきて、次に同じマッキントッシュの管球式のMC275にされている。
このMC275についても、G610Bのエージングがすすんでいくにつれて、
甘さが耳についてきて、「その甘さはぼくには必要じゃない」ということで、もっと辛口のアンプということで、
マランツModel 2を導入され、続いてコントロールアンプをマッキントッシュのC26からModel 7にされている。

これらのことからわかるように、長島先生は、そういう音楽の聴き方をされてきた。
だからESLを、
「ナチュラルな音場空間が得られる製品。使いこなしには工夫が必要」(ステレオサウンド 47号)と、
評価されながらも、ESLはスピーカーとして理想に近い動作が期待できる、とされながらも、
もうひとつもの足りなさを感じられたことは、容易に想像がつくことだ。
http://audiosharing.com/blog/?p=6072


BBCモニター考(LS3/5Aのこと・その27)
http://audiosharing.com/blog/?p=6083

ステレオサウンド 61号には、長島先生による登場したばかりのQUAD・ESL63の詳細な記事が載っている。
1機種のスピーカーシステムに、16ページを割いている。

当然、記事の中でESL63の、ディレイによる球面波の効果についてふれられている。
     *
中域以上で球面波を作りだし、音像定位を明確にする全く新しい独創的な手法がとられていることだ。
いままで一般的に、ESLがつくりだす音像定位とステレオ感には独特のものがあるといわれてきた。これのひとつの原因としては、結果的に広い面積の振動板が一様な動きをするため、つくりだされる音の波面が平面波に近くなることが考えられる。これに対して、ふつうに使われるコーン型のダイナミック・スピーカーでは、波面はあくまでも球面波なのである。
このふたつの波面の違いは、実際に音を聴いたとき、音源までの距離感の違いとなってあらわれる。
点音源を考えたとき、発生する音の波面は球面波になる。この音をリスニングポイントで聴いたとき、音源の位置をどこに感じるかというと、波面と直角に引いた線の交点に音源位置を感じるのである。したがってESLの場合、つくり出される波面の曲率が非常に大きく平面波に近いため、球面波を発生する一般的なスピーカーよりずっと遠くに音源位置を感じてしまうのである。これがESLと普通のスピーカーの大きな違いになっている。
     *
タンノイですら、長島先生は「ずうっと後の席で聴く音」と評され、
前の席で聴きたくてG610Bにされているのだから、ESLはタンノイよりも「後の席で聴く音」になる。

長島先生はスイングジャーナルの別冊の「モダン・ジャズ読本」でESLの組合せを、
’76年度版と’77年度版、2回つくられている。
スイングジャーナルだから、当然、この組合せで鳴らされるのはジャズのレコードだ。
何も奇を衒って、長島先生はESLを使われているわけではない。
ESLの良さを十分認めておられるのは記事を読めばわかる。
だからこそ、ESLで、前のほうで聴けるようになれば、
長島先生にとってESLは理想に近いスピーカーだったのかもしれない。
http://audiosharing.com/blog/?p=6083


Date: 1月 8th, 2014
BBCモニター考(LS3/5Aのこと・その28)
http://audiosharing.com/blog/?p=12917

ステレオサウンドにいたころ、ESLを買ったことを長島先生に話した時、
スイングジャーナルでのトリプルスタックの音について話してくださった。
そして、こういわれた。

「スイングジャーナルに、まだあの時のフレームがあるはずだよ」

あの時のフレームとは、 QUAD・ESLのトリプルスタック用のフレーム(スタンド)のことを指している。
つまり、私にESLのトリプルスタックをやってみなよ、ということであった。

あのころであれば、まだESLの程度のいいモノをあと二組手に入れるのは、そう難しいことでもなかったし、
費用もそれほどかからなかった。
その面では特に障害はなかったけれど、
さすがにトリプルスタックをいれるだけの天井高のある部屋に住んでいたわけではなかったから、
住居探しをまずやらなければならなくなる。

音は、長島先生が熱く語られていたことからも、良かったことはわかる。
かなりいい結果が期待できる──、とはいうものの、
背の高いスピーカーに対する強い拒否反応はないというものの、
トリプルスタックのESLの高さとなると、話は違ってくる。

天井高が十分にあり、広さも十分にとれる部屋にいたとしても、
トリプルスタックに挑戦したか、というと、なんともいえない、というのが正直なところである。

それでもトリプルスタックの音だけは、一度聴いてみたかった。
http://audiosharing.com/blog/?p=12917


Date: 1月 9th, 2014
BBCモニター考(LS3/5Aのこと・その29)
http://audiosharing.com/blog/?p=12931

演奏会で前の方で聴きたいから、ということで、
タンノイからジェンセンのG610Bにスピーカーを替えられた長島先生にとって、
ESLのトリプルスタックもまた、演奏会での前の方で聴く音だった。

長島先生は前の方で、山中先生の聴き方もそうだと思っている。
だが、クラシックを聴く人のすべてが前の方で聴きたい、と想っているわけではなく、
中ほどの席で聴きたい人もいるし、天井桟敷と呼ばれるところで聴きたい、という人もいる。

いわば音源との距離をどうとるのか。
ここでの音源とは、スピーカーと聴き手の距離のことではないし、
スピーカーのどの位置に音像を結ぶのか、その音像と聴き手との距離のことでもなく、
そういった物理的な距離とは異る、
スピーカーそのものが本来的に持つ鳴り方に起因するところの、音源との距離感ということになる。

1980年ごろまでのイギリスのスピーカーは、概ね、やや距離を置いた鳴り方をする傾向が強かった。
BBCモニター系のスペンドール、ロジャース、KEFなど、
アメリカや日本のスピーカーほど音量を上げられないということも関係して、
ひっそりと鳴る感じを特徴としており、そのひっそりと鳴るということは、
眼前で楽器が鳴っているという感じとは結びつかない。

このことは録音の場における、楽器とマイクロフォンとの位置関係にも関係してくることであり、
ピアノの録音にしてもオンマイクで録るのかオフマイクで録るのか、で、
楽器との距離感には違いが出るのと同じである。
http://audiosharing.com/blog/?p=12931

Date: 7月 29th, 2017
BBCモニター考(LS3/5Aのこと・その30)
http://audiosharing.com/blog/?p=23235

QUADのESLのダブルスタック、トリプルスタックのことを書いていて思い出したのは、
LS3/5Aのダブルスタックのことだ。

私は試したことがないけれど、
ステレオサウンド 55号に、マラソン試聴会の記事が載っている。
1ページ、モノクロの記事である。写真は九点。
どれも不鮮明な写真ばかりだが、一枚だけ目を引くものがあった。

ロジャースの輸入元オーデックスのブースで、
写真の説明には「ダブルLS3/5Aがガッツな音を聴かせてくれた」とある。

写真は小さく、くり返しになるが不鮮明。
はっきりとは確認できないが、上下二段スタックされたLS3/5Aは、
上側のLS3/5Aは上下逆さまになっているように見える。

サランネットについているネームプレートが、上側のLS3/5Aは左下にあるように見えるからだ。
ユニット配置は、下からウーファー、トゥイーター、トゥイーター、ウーファーとなっているはずだ。

ESLのスタックもそうだが、最大出力音圧レベルの不足を補うための手法である。
LS3/5Aもその点ではESLと同じであり、ESLがダブルスタックにするのであれば、
LS3/5Aも……、と輸入元の人が考えたのかどうかははっきりしないが、
この時のダブルLS3/5Aの音は、取材した編集者の耳も捉えていたようだ。

55号の編集後記の最後に、《小さな一室でLS3/5Aのダブルが良く鳴っていた》とある。
http://audiosharing.com/blog/?p=23235

23. 中川隆[-13977] koaQ7Jey 2022年2月03日 07:30:40 : tOh3ugIRWs : d3hwYjVOdlFyZWs=[8] 報告
QUAD ESLの修理お任せください _ サウンドポイント55
https://geolog.mydns.jp/www.geocities.co.jp/soundpoint55/newpage4.html


旧製品からの部品取り整備後移植。

63,63PROの振動板の張替(MTAUDIO提携)

1ユニットあたり¥1万〜¥4万、基本工賃¥1万です。

(整備で済む場合と振動板交換またはオリジナルの整備品の移植等でお値段が変わります)

ESLのノイズでお困りの方、ロッキー、サウンドボックスの修理代が高額で諦めて居られた方一度御相談下さい。

現物を見せて頂いてお見積り致します。

お問い合わせ電話 075−711−0055 までお気軽に

年中無休朝9時〜夜8時まで電話受付

お問い合わせメールはこちらから soundpoint55@nifty.com

サウンドポイント55への地図
https://geolog.mydns.jp/www.geocities.co.jp/soundpoint55/tizu.html

〒601−1253
京都市左京区八瀬大衛町717−2 秋岡ビル 4F
サウンドポイント55
рO75−711−0055
https://geolog.mydns.jp/www.geocities.co.jp/soundpoint55/newpage4.html

サウンドポイント55 真空管アンプ組み立て修理
QUAD ESLスピーカー格安修理出来ます 年中無休で受付いたします

オーディオ買取soundpoint55. オーディオ買取 真空管、ビンテージ物、なんでも買取 いたします
お問い合わせ電話 075−711−0055 までお気軽に

お問い合わせメールはこちらから soundpoint55@nifty.com
https://geolog.mydns.jp/www.geocities.co.jp/soundpoint55/

24. 中川隆[-13962] koaQ7Jey 2022年2月03日 08:25:45 : tOh3ugIRWs : d3hwYjVOdlFyZWs=[23] 報告
サウンドポイント55 スピーカー在庫のページ
https://geolog.mydns.jp/www.geocities.co.jp/soundpoint55/newpage3.html


RCA LC−1B IN オリジナルBOX  在庫あり  写真1,2,3             \75万
 (スタジオモニター用壁掛け型、バッチ付き)

RCA LC−1B ユニット 超極上品   1ペアーあり            ¥60万
 (LC-1Aとの違いはエッジ改良によるfo改善、見た目の違いはありません)

JENSEN H−520 極上品     1ペアーあり              ¥28万
 (604類似同軸2WAY)

JENSEN G−610 オリジナル   1本のみあり             ¥50万
 (銘記3WAY,弁当箱ネットワーク、Cとは別物です)

パルメコ 38cm同軸2WAY LS−1     2ペアー在庫  写真1,2,3 ¥63万

(初代BBCモニター、WE系の特注品と思われる構造です。ドライバーは713か?)

(残念ながらコーン紙に破れ補修が御座いますが音質には問題御座いません。)

(超ヘビー級のユニットでコーン紙はジェンセンより遥かにパンパン、ロレンツの

ツイーターを付けて3WAYにしてBBCで使われました。あのアビーロードスタジオ、
  アメリカのバンガードのスタジオでも採用されてました。)

バイタボックス 30cm同軸       1ペアー在庫あり 写真1,2,3   ¥20万完売
(ロンドンWE直系、601とは比べ物にならないクオリティーです)

シーメンス ワイド・アングル       極上1ペアーあり。          ¥60万 完売
(25cmコアキシャル3パラ。マッチングトランス付き。平面バッフルで御使い下さい)

これらはビンテージの中でも最高に位置するユニット群です。
アルテック、JBL、TANNOYに愛想をつかした方御試聴ください。  

    その他のビンテージ

ボザーク  30cm 同軸ユニット    2ペアー在庫あり        ¥8万、12万
 (東海岸の勇)

EMI     楕円同軸ユニット      1ペアー在庫あり            ¥6万
 (メタルセンターによるメカニカル2WAY+ツイーター)

ロンドンRCA38cmウーハー        1ペアーあり             ¥30万完売
 (最高のパーマネントウーハーです、ロンドンWE2080Aより凄いです。)

IPC ドライバー 555マウント         2本在庫          ペアー¥15万
 (ジェンセンOEM,砲弾ドライバーの555マウント、金属振動板)

IPC ホーン 1049                1ペアーあり       ペアー¥12万
 (上記ドライバー用ホーン、勿論555使えます)

アンペックス  1インチ用ホーン         1ペアーあり       ペアー¥6万完売
 (JBLのホーンより1ランク上の造り、WEホーンのようなデッドニングがして有ります)

フィールド・ウーハー  38cm          2ペアー       ペアー¥20万、¥25万

(ジェンセン)      30cm          4ペアー       ペアー¥12万より

(素晴らしい音留まりです。WEのウーハーもジェンセン製です)

RCAビクター  25cmフルレンジ 1910年代貴重珍品   1ペアーあり  ¥18万

(HIS MASTERS VOICE ラベル、片方セーム皮エッジに交換されております。)

ステフェンス  1インチドライバー          2ペアー       ペアー¥12万完売

 (ウエスタン・ツルーソニック、WEが後期モニターに使って有名になりました)

ラーコン  555用マルチセルラー(26Aホーン近似8セル、珍品) 1ペアー ¥30万

(KS6368と同じような布と鉄板の張り合わせです。6368もラーコン製です)
(555に使用すると25Aホーンより良い音です。)

ジェンセン  38cmパーマネントウーハー           2ペアーあり ¥10万より
(定番、アルテック、JBLからのグレードアップにどうぞ)

アルテック 604D 38cm同軸 N−1600ネットワーク付き     ペアー¥25万

(オリジナルNEWコーン紙に貼り替えました。音質には問題御座いません。)

アルテック 604−8G 38cm同軸 ネットワーク付き         ペアー¥21万

アルテック 604−8K 38cm同軸 ネットワーク付き         ペアー¥18万
(コーン紙に少しだけ傷があります)

806,802各種在庫あり。  アルニコユニットのみです。        ペアー¥5万より

416A、416−16Z、803A他在庫あり                    ペアー¥7万より

JBL LE-85(3ペアー有り¥8万) 、LE375(20万)、LE-15A、2220B他各種ウーハーあり。

TAD TD4001ペアー(極上オリジナル振動板)              ペアー¥30万

TL-1601A、2ペアー(極上のオリジナルコーン)             ペアー¥12万

QUAD ESL57(3ペアー在庫あり、金、黒、ベージュ)          ペアー¥18万

QUAD ESL63(3ペアー在庫あり、茶、黒)                ペアー¥25万

QUAD ESL63PRO                              ペアー¥28万
ESLは全て整備済み。

JBL オリンパスS8Rシステム 程度良                   ペアー¥90万完売

JENSEN G−610C inBOX エッジ補修小、音質には問題ありません。

 純正ユートピアウルトラフレックスBOX入り 定価¥266万       ペアー¥95万完売

Gauss 2インチドライバー HF−4000(アルニコ) 4本在庫在り     ペアー¥20万完売

写真1,2,3 振動板の状態、ボイスコイルの抵抗値等は揃っております。

外観は多少剥げ錆等御座いますが電気特性音質は完品です。 4本まとめて ¥35万完売

JBL 2インチ用ホーン2350 2本在庫  再塗装致しました  ペアー¥90000
スロートアダプター2328付です。

        随時写真アップ予定です。しばらくお待ちください。

https://geolog.mydns.jp/www.geocities.co.jp/soundpoint55/newpage3.html

25. 中川隆[-13945] koaQ7Jey 2022年2月04日 03:38:06 : JKSPu7iMHo : eDYxc1lad1o1NEk=[9] 報告
因みに、QUAD ESLでまともな修理ができるのはサウンドポイント55だけです。
QUAD代理店のロッキーインターナショナルでは既に旧型ESLの修理は受け付けていません。
ドイツQUAD Musikwiedergabe GmbH 代理店のサウンドボックスではエレメント総入替え以外にはまともな修理ができません。

4年前にサウンドポイント55の主人が亡くなられてから、QUAD ESL使用者は修理ができなくなってみんな困っていたのです。
今度の再開はおそらく前に仕事を手伝っていた弟さんだと思いますが、何とか潰れない様に応援して下さい。

26. 中川隆[-12765] koaQ7Jey 2023年2月23日 06:14:22 : ubL7Ij0jd6 : djhYZnRDUzlLcjY=[11] 報告
オーディオ買取センター
https://www.kaitori.audio/

〒061-2283 北海道札幌市南区藤野3条2丁目1-54 第一恵成ビル2F
TEL:011−522−7822


●私たちのポリシーについて
私たちはオーディオ製品を販売する上で、次のオーナーにはより長く使ってもらいたいという思いがあります。そのためお客様から買取したオーディオ機器を丸投げして販売するようなことは行わず、専門的な技術者による入念な整備・メンテナンスを行って再販することを基本としています。

専門的な知識を持った技術者によって入念なメンテナンスを行った機器は古い製品であっても長期間使い続けることができ、お客様が長年大切に使ってきたオーディオ機器は、次のオーナーの元で現役で長年活躍し続けることでしょう。

このように私たちはモノを大切にするという初心を忘れずに、業務を行っていくことを根底に日々業務を行っております。

●オーディオ買取店の現状について
現在、オーディオ買取業界には、広く浅く不特定多数の商材を扱うリサイクルショップ業者が数多く参入しております。このような業者は商品についての知識を持ち合わせていないことが多く、買取した品物は十分な整備等を行わずに転売を行い利ざやを稼ぎます。サイト上で高価買取をうたっているにも拘わらず、いざ査定を依頼すると査定額が非常に安い場合も多いので注意が必要です。

【多くのお客様が当店を選ぶ理由】
●高度な木工・塗装・電気技術
商品に十分な知識を持ち合わせていない業者は、不具合が生じた場合に適切な対処を行うことができません。そのようなリスクを考慮して低い査定額を提示するのは当然だと言えます。

それに対して私たちは高度な木工・塗装・電気的な技術を持ち合わせており整備や修理の大半を自社工房にて行っております。自社工房にて整備・修理が行われた品物はリニューアル商品として再販がなされ新しいオーナーの元に旅立ちます。

⇒修理・調整について詳しくは

https://www.kaitori.audio/repair


中古品といえども商品に安全性を付加して再販することができるため、例え壊れている品物を高く買取をしても十分な利益を得ることができるのです。

当店のように特に木工技術と電気技術という異なる2つの技術を持ち合わせている中古オーディオ店は全国でも少数だと自負しております。


▲△▽▼


壊れたコンデンサスピーカー高価買取・下取・修理します!
https://www.kaitori.audio/condenserloudspeaker


QUAD
「空気のように漂うような出音」
「スピーカー後方からも音が出る」

QUAD ESLに代表されるコンデンサスピーカーは、エンクロージャーにスピーカーユニットをマウントするダイナミックスピーカーシステムとは一線を画する独特の鳴り方・広がり方をするのが特徴です。
しかし埃や湿気に弱く非常にデリケートかつ・故障しやすいのも特徴でした。

過去、素晴らしい製品が数多くありましたが、湿気の多い日本では取り扱いが不向きと言われ、現在では日本国内で販売されている新製品はごく一部となりました。
また、日本国内で販売されていたコンデンサスピーカーの多くが発売から既に20年以上が経過しており、中古市場でも正常に出音動作するものも数少なくなってしまいました。

当店は正常動作しないコンデンサスピーカーの修理・オーバーホールを開始しました。
コンデンサスピーカーの修理・オーバーホールを行える技術者は日本国内でも極わずかです。

QUAD
「音が出ない」、「音が歪む」、「左右の音量バランスが異なる」、「音量レベルが全体的に小さい」、「ノイズが出る」等の症状のコンデンサスピーカーをお持ちの方は是非当店へお問合せください。

修理することを前提に、他店が提示しない高額にて査定します。
また、当店在庫との下取交換であればより高く査定します。
修理も行っていますのでお気軽にご相談ください。

QUAD / クオード
コンデンサスピーカーの代名詞的ブランド英国のQUAD社。
湾曲した畳のようなデザインのESL57と、ストレートかつモダンなルックスのESL63。
いかなるオーディオコンポーネントを駆使してもダイナミックスピーカーでは決して得られない鳴り方。
現在でも世界中に愛用者が多いコンデンサスピーカーシステムのスタンダードです。

⇒ QUAD製スピーカーの商品情報はこちら

MARTIN LOGAN/マーチンローガン
同社の多くのモデルが低音域をエンクロージャーに収納されたダイナミックスピーカーで再生を担い、中高域を静電型スピーカーにて再生するハイブリッド方式を採用しています。
ハイスピードかつ量感のある低域と、コンデンサスピーカーならではの音の広がりを両立しています。
背が高くスリムなトールボーイ型スピーカーにより定位感が良く「ステージが目の前に出現する」といった高い評価を得ており、QUADと同様世界中に愛用者の多いブランドです。

⇒ MARTIN LOGAN製スピーカーの商品情報はこちら

APOGEE / アポジー
現在オーディオインターフェイス等、プロ音響製品を扱うアポジー社ですが、80年代中期からハイエンドコンデンサスピーカーシステムを販売していました。
同社ではリボン型スピーカーと呼び、2〜3WAYまたは、コーン型スピーカーとのハイブリッド製品等が存在していました。

⇒ APOGEE製スピーカーの商品情報はこちら

MAGNEPAN / マグネパン
QUADやMARTIN LOGANに比べ市場の流通量、情報が少ないコンデンサスピーカーシステムです。

⇒ MAGNEPAN製スピーカーの商品情報はこちら

27. 保守や右翼には馬鹿し[23] lduO54LiiUWXg4LJgs2Ubo6tgrU 2023年2月27日 09:25:34 : uBg5Ktb9tw : MEdJSGhNYW83MmM=[8] 報告

シゲさん
2021/11/21 16:42
QUAD ESL57 110Vに対する電圧環境の整備について
1.「100Vのまま」と「110V」との使用環境による音の違い
2.115Vや120Vの電圧で使用する場合の問題
以上について知見のある方からのご回答をお待ちしています。


ベストアンサー
tar********さん
2021/11/21 17:06

下記にサービスマニュアルがあります。
https://www.manualslib.com/download/407326/Quad-Esl-57.html

この中でHT(高電圧を発生するユニット)の電圧が±7%に入っていることを確認しろとあります。EHTは単なるコッククロフト・ウォルトン回路なので、電源電圧の差がそのまま出てきて、110Vを100Vのままで使っていると -9%になると思います。
もともとの設計が±7%のセンターを狙っているとすると、故障と判断される程度に電圧が低いという事になると思います。Loss of Sensitivity と Distortion の二つの項目にEHTの電圧のことが書いてあるので、感度が低くなるのと歪みが大きくなるという事でしょう。

とはいえ、構造的に悪影響があるとは思えないので、性能の低下があっても構わないのなら使い続けても壊れるようなことは無いと思います。
120Vだと±7%を外れるのでまずいかもしれませんが、低い分には大丈夫でしょう。
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/682.html


▲△▽▼


115V用オーディオ機器を100V電源に接続してはいけない
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/982.html


プリケーブル社の 115Vへの昇圧トランス(600W容量)

非メッキ3ピン! 115Vへの昇圧トランス(600W容量)
当店販売価格9,750円(税込)
https://procable.jp/trans/115vtrance.html

28. 中川隆[-11481] koaQ7Jey 2024年2月25日 11:29:03 : ErGf6HbXqu : WjBhL09IVFJJR00=[4] 報告
<■138行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
GRFのある部屋 2024年 02月 22日
https://tannoy.exblog.jp/33846078/

温暖化のせいか、季節も早く回っている様です。連日続く雨の中を走ってきました。朝、中央高速に乗ると、小雨ですが寒いですが、気温は+8.5度ありました。東京都と茅野の気温差は6度ぐらいですから、南から暖かい空気を送り込んでいる今日の気温なら、茅野辺りも雪ではなく雨だと思いました。

SAに入り、茅野の天気をみたら今日は、終日、雨の予想。関西には行くのですが、新東名が多く、この冬、茅野には寄っていないので、時間的余裕がある今日、点検も兼ねて寄ってみようと思いました。

いつものインターを出ると、一面の霧です。原村も五里霧中の中でした。昼前に、ついたので、早速水回りや電源周りの点検。去年のうちに頼んでおいた、お風呂場の換気扇も交換され静かに回っていました。点検がてら、風呂場の掃除も兼ねて熱いシャワーを浴びたらようやく昨晩の新年会のワインが溶けて行きました。

お風呂から出ると、つけておいたQuadESL-57からいい音が出ています。ロストロポーヴィッチのチャイコフスキーのくるみ割り人形です。迫力あるティンパニーの音がどんどんと鳴り響き、とてもコンデンサーSPから出ている音とは思えません。

先日の石岡のAさん邸の巨大コンデンサーSPとは比べものにはならないのですが、うちの57は世間で思われている音とは全く違い、低音楽器がとてもいい音になります。オーケストラのバランスに相似しているからでしょう。いつも言いますが、最後に一組装置を残すとしたら、このQuadのシステムでしょうね。
https://tannoy.exblog.jp/33846078/

GRFのある部屋 2024年 02月 19日
常陸の国 石岡のAさんを訪ねる 前篇
https://tannoy.exblog.jp/33843590/

一月の横浜のMさんのサロンで開かれた「テープの会」でお会いした、常陸の国のAさん邸を訪問いたしました。石岡の街に来るのは、四十年ぶりです。そのころは高速もない時代でしたから、環七から常磐道を通り水戸を目指しました。遠かったです。

古い街並みがまだ何軒か残っており、ゆったりとした道が、歴史を感じます。早速、近くの行きつけのお蕎麦屋さんに案内されました。田舎蕎麦が緩く切ってある、柔らかなお蕎麦でおろし大根と一緒にいただきました。Aさんからこの街の歴史をお聞きしました。長い歴史のある街で、この地方をまとめる行政の中心の城下町で、霞ヶ浦を利用した水運で栄え、常磐線が開通後は、徐々に地方の行政や商業で生きる街になっていったとのこと。

裏通りまで道が広いのは、お城の防衛上真っ直ぐな道がなくて、あみだくじの様に曲がった裏道が昔の街道筋だった名残だそうです。大正時代からの少しハイカラな洋館も残っており、昔の栄光が偲ばれます。高速ができて、静かになった街並みは、とても懐かしく、タイムマシーンで時代を遡った気がしました。

落ち着いた街並みが昔の記憶を呼び起こします

本日、私のためにご用意してしてくださったプログラムは、最初は現在のCDから始めて、ステレオレコード、モノラルLP、蓄音器によるSPレコードの再生を体験しつつ、レコード発明前のオルゴールの時代まで遡るという壮大なものです。夕方5時ごろまで、時間を延長してレコード音楽の歴史に身を委ねるという贅沢な時間になりました。

お昼から戻ると、すぐにショーの開演です。玄関からお部屋に入る前から、廊下にはCDやレコードが溢れて並んでいます。嬉しくなってきますね。

部屋に入ると、目の前のスピーカーが天井近くまであります。これは、すごい高さです。横浜のMさんのMcIntosh XRT-26の2200ミリを遥かに凌駕しています。伺ってはいたのですが、実物を拝見すると、圧倒的な大きさですね。

このスピーカーは、アメリカはユタ州のSound Lab社のコンデンサー型スピーカーで、一番大きなMajestic 945PXという形式で、高さは、106インチ(2.7メートル)もあります。この下のモデルでも、94インチ(2.4メートル)あり、これでも通常の日本の部屋では入らないでしょう。

106インチと94インチのモデルの差は、低域の再現能力で、106インチモデルは24Hzから、94インチモデルは26Hzから再現するそうです。特性上は2Hzの差ですが、振動板の大きさは、30センチの差があり、スケールの大きさはやはり違うそうです。

この部屋は、背の高いスピーカーを前提に設計されており、天井高は最初から3メートルを設定されています。中のエレメント大きさは、中央部が小さく高音用で仮想同時みたく中央部に焦点が来るそうですが、座っている時と立って聴く時では、音像の高さが変わりスケール大きな音を聴かせます。


それらを駆動するアンプ類が向こう側に見えます。すべてのアンプが、上蓋を外しています。私と同じ様に蓋を外したほうが、音の上方への響きが変わるからです。徹底していますね。一台だけ外されていないアンプがありました。DVAS社の光カートリッジ用イコライザーです。理由は内部のボードが上からぶら下がっている構造だからだそうです。

大型のスピーカーの位置調整は、ぴったりとあっています。平面スピーカーですが、少しだけ内向きの分だけ奥行き方向にも展開して、普通に聞けば後方のシーメンスがなっている様に聞こえます。面白いですね。

Phono系統は左の927からEMTやOrtofonの入力が、左奥のBoulderのphonoアンプに入り、中央のジェフローランドのプリへ、音量調整は、手前の数字が見れるディスプレイでコントロールしています。右側のThechnicsのプレーヤーからは、Klaudioのリニアトラッキングアームで、光カートリッジを鳴らし、DVASのEQからJeffに入り、一番手前のBoulderの850モノブロックでコンデンサーSPが駆動されているわけです。

低域まで豊かになるコンデンサースピーカーのピタリと定位した音は、あたかも中央奥のモノラル用のシーメンスのSPがなっている様に聞こえます。普通のコンデンサーSPだと、音色はきれいなのですが、なかなかスケールと奥行き感が出ません。ネットワークやチャンネルでヴァイダーがない無垢な音がこの素直な音を出しているのでしょう。驚きました。


右側は、エソテリックのCDプレーヤーとそれらの電源です。こちらも上蓋がないので、エソテリック特有の音がせず、素直な音です。Vivaldiのリコーダー協奏曲から掛かりました。私がシューベルトが好きだということで、シューベルトのピアノトリオとグルダの即興曲をお聞きしました。 両方ともピアノの音が秀逸でした。

ハーディングがマティアス・ゲルネをスウェーデン放送響で振ったプロジェクトもあり、CDの最後は、私も愛聴しているコジナのAh Mio Corがかかりました。これは素敵なアルバムです。聞き惚れました。


CDはここで終わり、次はレコードです。まずは、ステレオレコードから。ステレオだけでも、アームが四本ですから4系統あります。まずは、定番のEMT927です。専用アームに、最初期のEMTのカートリッジが付いています。

イコライザーは、Boulderのフォノ・プリアンプです。良い音ですね。針圧はそれほど重くなく、2.5g前後だそうです。しなやかな音がしますね。イコライザーもしっかりと役割を果たし、歪み感はありません。927特有の力感もあり安定してかかります。

Vivaldiのリュート曲が掛かりました。こういう漂う様な弦の音が会場に消えていく響きは、大型のコンデンサースピーカーの独壇場です。Emma Birkbyの美しい声で、パーセルのソングブックです。きれいな声ですね。この表紙に見覚えがあります。帰ってきてからバロック棚の辺を探したら出てきました。


ロマンチックなCelloの演奏がかかりました。柔らかな音です。通常、オルフェオのレコードは、DMMもあり少しだけキツくなるのですが、流石に超大型のコンデンサーのスピーカーが効いているのでしょうね。本当にロマンチックな音です。こういう柔らかな、美しい音楽がコンデンサーにぴったりの曲なのでしょう。音が安定して深く柔らかな音します。


プレーヤーを変えて、光カートリッジも聞いてみました。S/Nがよく、低域の再現性が別物です。DVASイコライザーも、スピーカーの特性によくマッチして、広帯域で力のある音を聴かせます。奥行きもうちで鳴らした時より立体的展開します。アームはクラウディオでした。どのレコードも、あたかも38/2トラのテープが鳴っている様に、悠揚迫らぬ音がします。初めて聞く大型のコンデンサースピーカーの音に圧倒されました。

いや、圧倒されたのは、長年かけて培ってきたAさんのエネルギーの総量と思いの丈ですね。素晴らしいです!

Commented by TANNOY-GRF at 2024-02-20 14:32
Aさんの訪問記 最初は全3巻になりましたが、何とか整理して二回に納めました。最近は5時間分を覚える記憶力がなくなりました。写真を撮っておいて、後から機種名等を復習いたします。膨大なレコードをお持ちのAさん邸には、視点を変えて何回かお邪魔しないとその全容が見えてきません。


Commented by me-me-1948 at 2024-02-20 16:18
GRFさん、先日は遠路をお出で頂き有り難うございました。
今回私が用意したプログラムと、GRFさんの音楽&オーディオ歴が上手くシンクロしたようで、私も大いに楽しませて頂きました!
ただチョット褒め過ぎの感も有りますので、お詠みになる方は、80%の話とお考え下さい(笑)。


Commented by TANNOY-GRF at 2024-02-20 17:23
A さん 私は話半分ぐらいに抑えて書いています(爆)。実際に装置を目の前にして、その音を聞かれ、後編も合わせて読まれるとその凄さが伝わってきます。

https://tannoy.exblog.jp/33843590/

  拍手はせず、拍手一覧を見る

この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
 重複コメントは全部削除と投稿禁止設定  ずるいアクセスアップ手法は全削除と投稿禁止設定 削除対象コメントを見つけたら「管理人に報告」をお願いします。 最新投稿・コメント全文リスト
フォローアップ:

 

 次へ  前へ

▲このページのTOPへ      ★阿修羅♪ > リバイバル3掲示板

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。

     ▲このページのTOPへ      ★阿修羅♪ > リバイバル3掲示板

 
▲上へ       
★阿修羅♪  
この板投稿一覧