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世の中おかしな事だらけ 三橋貴明の『マスコミに騙されるな!』 第164回 暖冬経済(週刊実話)
http://www.asyura2.com/16/hasan106/msg/257.html
投稿者 赤かぶ 日時 2016 年 3 月 03 日 16:45:45: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

世の中おかしな事だらけ 三橋貴明の『マスコミに騙されるな!』 第164回 暖冬経済
http://wjn.jp/article/detail/2689699/
週刊実話 2016年3月10日号 


 昨年暮れ12月の家計調査において、2人以上の世帯の実質消費が対前年同月比4.4%減少と大きなマイナスになったことを受け、安倍政権が「暖冬で衣料品が大幅に落ち込んだ」と言い逃れをしていたため、何となく予感はしていた。それにしても、2015年10〜12月期の経済成長率がマイナスに落ち込んだ言い訳についてまで「暖冬」を持ち出すとは、さすがにあぜんとさせられてしまったわけである。

 2月15日、'15年10〜12月期の経済成長率(速報値)が発表になった。予想通り、対前期比▲0.4%(年率▲1.4%)と、マイナス成長に終わった。

 名目GDPは、対前期比▲0.3%(年率▲1.2%)で、やはりマイナス成長。デフレギャップ(需要不足)が拡大している。

 特に、最大の需要項目である民間最終消費支出が対前期比▲0.9%と、大きな落ち込みになったのが響いた。先の実質消費のマイナスといい、民間最終消費支出の縮小といい、わが国の消費の落ち込みは、目を覆いたくなるほどの惨状になっている。

 ちなみに、外需の寄与度は0.1%とプラスだったのだが、これは輸出が伸びたためではない。輸出は▲0.9%だったのだが、輸入が▲1.4%と輸出を上回る落ち込みになり、純輸出(外需)がプラス化したのだ。

 純輸出=「輸出-輸入」であるため、輸出がマイナスになったとしても、それ以上に輸入が落ち込めばプラス化する。輸入の落ち込みにより純輸出がプラス化。典型的な“不況型”の外需の拡大というわけである。

 '15年通年の経済成長率は、'15年1〜3月期のプラス(対前期比+1%成長)が貢献し、通年で0.4%のプラスであった。'15年度、つまり'15年4月〜'16年3月で見ると、プラスかマイナスか微妙なところである。今期もマイナス成長となると、'14年度、'15年度と連続でマイナス成長という話になってしまう('14年度は▲1%)。

 個人的に気になっているのは、安倍政権が'15年に公的固定資本形成(公共投資から用地費等を除いたもの)を「どれだけ減らしたか?」である。'14年の公的固定資本形成が23兆7980億円だったのに対し、'15年は23兆4943億円。金額にして3037億円、割合では1.27%の縮小だ。

 '15年の安倍政権は、公共事業費のみならず、公的固定資本形成ベースでも「緊縮財政」にかじを切ったことが明らかになったわけである。

 GDPデフレータは、'15年10〜12月期は0.1%だったのだが、国内需要デフレータで見ると「0%」と、相変わらずゼロの線で推移している。安倍総理は年頭(1月4日)の記者会見で、
 「『もはやデフレではない』という状況を創り出すことができました」
 と語ったが、どこの国の話をしていたのだろうか。名目GDPまでもがマイナス成長になってしまった以上、安倍内閣が創り出した「状況」は、「デフレではない状況」ではなく「再デフレ化」である。

 さて、金融政策が行き詰まり、円高と株安が襲い掛かり、長期金利は0.03%(何とか、プラスには戻った)、さらに経済成長率までもがマイナス。

 この状況においても「財政出動」という普通の薬を飲もうとしない安倍政権は、もはや「異常」の域に達している。しかも経済成長率のマイナスを受け、持ち出した言い訳が「暖冬」なわけだから、笑うしかない。

 エアコン(冷夏)だの、暖冬だの、日本経済は高々天候の影響で大きなマイナス成長になるほど脆弱というわけだ。まこと不思議なことに、経済成長率がプラス化した場合は天気のせいにはされない。経済成長したら政策のおかげ。マイナス成長になったら天気のせい、というわけである。

 ところで、NHKが昨年10〜12月期のマイナス成長を受け、
 「GDPがマイナスに“実体経済は変わらず良好”」
 というテロップを打っていたため、筆者は大変驚いた。上記のレトリックは「黒は白色のこと」と主張するほど無茶苦茶だ。何しろ実体経済とは、
 「生産者が働き、モノやサービスを生産し、顧客が消費、投資として支出(購入)した結果、所得が創出される」
 という、所得創出のプロセスのことを意味するのである。

 そして、上記所得創出のプロセスの「生産」の合計を国内総「生産」と呼ぶ。すなわち、GDPとは実体経済そのものなのだ。

 GDPがマイナス成長になったということは、実体経済が良好「ではない」という結果を意味するわけだが、それを真逆に報じる。NHKまでもが「嘘」を平気でつく。あるいは「言葉」をいいかげんに使う。

 ちなみに消費について付け加えておくと、'15年の民間最終消費支出は実質GDPベースで306.5兆円と、第2次安倍晋三内閣が発足した'12年の308.0兆円から1.5兆円も縮小してしまった。消費税増税を強行した以上、筆者に言わせれば当然の結果だが、安倍内閣にとっては衝撃的だろう。

 実質値で民間最終消費支出が減ったということは、国民が「量」で消費をできなくなってしまっているという話になる。分かりやすく書くと、貧困化だ。

 細かい数字を書いておくと、'13年は313.2兆円と増えていた(消費税増税前の駆け込み消費の影響もあったのだろうが)民間最終消費支出が、'14年は310.4兆円に落ち込み、'15年は306.5兆円と、野田政権期を下回ってしまったのだ。

 結局、物価上昇率に賃金上昇率が追い付かない実質賃金の低下を放置し、それどころか消費税増税を含む実質賃金切り下げ政策にまい進した結果、国民が「量」で消費をできなくなってしまった。つまりは国民が貧困化したというのが、安倍政権の経済政策の「結果」なのである。

 財政政策という「普通の薬」から目をそらす限り、安倍政権にできることは、
 「マイナス成長の言い訳が可能なように、天候不順が続きますように」
 と神様に願うことだけだ。

 読者も安倍政権が失政の言い訳ができるよう、「天候不順が続きますように」と祈ってあげてほしい。

みつはし たかあき(経済評論家・作家)
1969年、熊本県生まれ。外資系企業を経て、中小企業診断士として独立。現在、気鋭の経済評論家として、分かりやすい経済評論が人気を集めている。
 

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コメント
 
1. 2016年3月03日 18:07:09 : OO6Zlan35k : ScYwLWGZkzE[337]
三橋貴明の「経済記事にはもうだまされない!」

第347回 再びのゼロ(1/3)
2016/03/01 (火) 13:13
今年1月の消費者物価指数が発表になった。

『2016年2月26日 読売新聞「1月の消費者物価指数、102・6で横ばい」
http://www.yomiuri.co.jp/economy/20160226-OYT1T50061.html
 総務省が26日発表した1月の全国消費者物価指数(2010年=100)は、値動きの大きい生鮮食品を除く「総合」が102・6となり、前年同月比で横ばいだった。
前月までは2か月連続で0・1%上昇していたが、勢いは鈍化した。
 原油価格の値下がりで、ガソリン代が16・7%、電気代が6・4%それぞれ下落した。テレビなど「教養娯楽用耐久財」が11・7%上昇したほか、菓子類なども上がったが、原油安に打ち消された格好だ。
 原油価格が一段と下落しているうえ、円高により輸入品価格の下落が見込めるため、「物価はしばらく下落基調が続く」(SMBC日興証券の牧野潤一氏)との見方が強い。』

「横ばい」と書かれてしまうと、インフレ率が横ばいなのか、物価指数が横ばいなのか、一瞬、混乱してしまうが、「物価指数」が横ばいである。すなわち、インフレ率0%だ。
 2%のインフレ目標を設定している国において、インフレ率が0%に戻ってしまったわけだ。金融政策主導のデフレ対策が失敗したことを明確に意味しているわけだが、「消費者物価指数 横ばい」との見出しを読んだ読者は、事の重大性を理解することができないのではないか。
 本来、各紙は、
「インフレ率ゼロ%に逆戻り」
 といった見出しを掲げるべきだと思う。
 さて、15年1月の対前年比%の各消費者物価指数は、以下の通りであった。

◆CPI(総合消費者物価指数) 0%
◆コアCPI(生鮮食品を除く総合消費者物価指数) 0%
◆コアコアCPI(食料エネルギーを除く総合消費者物価指数) 0.7%

 上記の通り、日銀定義のインフレ率(コアCPI)で、ゼロ%に舞い戻ってしまった。一年前と、物価が変わっていない、という話である。コアコアCPIの上昇率も、12月の0.8%から0.7%に下がった。
 というわけで、インフレ率(コアCPIベース)とマネタリーベースのグラフをアップデートしよう。14年4月から15年3月までのインフレ率は、消費税増税分(2%)を控除してある。

【日本のマネタリーベース(左軸)とインフレ率(右軸)】
20160229.png
出典:日本銀行、統計局

 黒田日銀は2013年5月には150兆円だったマネタリーベースを、量的緩和政策で16年1月には355兆円にまで拡大した。実に、200兆円を超すおカネ(日銀当座預金)が発行されたのだが、インフレ率は0%に戻ってしまった。

http://www.gci-klug.jp/mitsuhashi/2016/03/01/025347.php


第347回 再びのゼロ(2/3)
2016/03/02 (水) 13:47
 インフレ率低迷の理由が、あらゆるマスコミで「原油価格の下落」となっていた。つまりは、総足し算エコノミストと化しているわけで、まことに興味深い現象である。
 足し算エコノミストとは、かつての岩田規久男教授(現、日本銀行副総裁)が、講演等で物価水準の話をする際に、
「個別価格の変化が、一般物価に影響を与える」
 と、極々当たり前のことを主張した論者を揶揄する意味で使っていた造語である。
 今や、
「個別価格の変化は、一般物価に影響を与えない」
などといった、岩田規久男理論はすっかり姿を消してしまった。何しろ、岩田副総裁までもが「物価下落は原油価格のせい」と、足し算エコノミストに転身してしたわけである。
 そもそも、消費者物価指数とは個別のモノ、サービス価格の合算なのだ。一般物価とは、元々「足し算」で計算されるのだが、岩田教授らは、
「特定のモノやサービスの価格が下がったとしても、余剰になったお金が『必ず』別のモノやサービスの購入に回るため、全体の物価水準は変化しない」
 と、不思議なロジックを拡散していた。学者先生には理解できないかも知れないが、この世には「預金」というものがあるのだ。原油価格が下落し、所得が余剰になった際に、おカネが預金に回ってしまうと、当たり前だが全体の物価水準は下がる。
 先述の通り、最近の岩田教授はインフレ率が上昇しないことを「原油価格が下落しているため」と、自らも足し算エコノミストと化している。現実の世界に戻られたようで、まことに結構なことだ。
 それはともかく、総務省が2月16日に発表した2015年の家計調査によると、2人以上世帯の実質消費は平均28万7373円で、対前年比2.3%のマイナスであった。これで14年に続き、二年連続のマイナスになる。
 15年は名目でも対前年比1.3%のマイナスであった。
 実質の消費が2.3%減るということは、分かりやすく書くと、
「14年は100個のパンを買えていた国民が、15年は97.7個しか買えなかった」
という話になる。
 ここまで国民の消費にダメージを与える政策を採っている以上、日本銀行が200兆円のおカネを発行したにも関わらず、インフレ率が「ゼロ」に戻って当然だ。日本銀行が購入できるのは国債をはじめとする債券であり、モノでもサービスでもない。
 そして、インフレ率は(くどいようだが)、生産者である国民が生産するモノやサービスの価格を意味しているのだ。
http://www.gci-klug.jp/mitsuhashi/2016/03/02/025348.php

第347回 再びのゼロ(3/3)
2016/03/03 (木) 12:19
 というわけで、インフレ率が再びゼロに戻ってしまった以上、安倍政権は即座の緊縮財政の撤回、消費税増税の凍結、財政出動の拡大の三つを直ちに実行しなければならない。さもなければ、我が国の再デフレ化は避けられない状況に至った。
 ちなみに、長期金利は相変わらず▲0.06%と、マイナス金利のままで推移している。
バブルの時には8%を上回っていた日本の長期金利は、その後、バブル崩壊と経済のデフレ化で低下。2002年10月31日に「人類史上初めて」1%を下回ってしまった(最近、お仲間が増えたが)。
 日本の国債金利が下がったのは、別に、
「日本政府に信用があったため」
 といった話ではなく、単にデフレ深刻化で銀行から民間への貸し出しが細っていったためである。反対側で、国民が預金を増やしたため、銀行は運用先を「国債に逃がす」しかなかったのだ。
 日本銀行のマイナス金利政策により、さらに銀行が国債の購入に殺到。2015年2月9日に、ついに長期金利がマイナスに突入してしまったことを受け、銀行を「批判」する人が少なくないのには、吃驚してしまう。銀行は、投資資金を運用しているわけではない。我々の預金という「債務」を運用しているのだ。
 銀行預金とは投資ではなく、債務なのである。銀行は国民から「借りた」預金について、100%返済することを求められる。デフレという経済縮小期に、銀行から民間への貸し出しが増えるはずがない。
 優良企業は十分な内部留保を持ち、国内に設備投資する気もないため、銀行からカネなど借りない。逆に、弱小零細企業に対しては、銀行側がおカネを貸したがらない。デフレが継続し、会社の存続が危ぶまれるようなところに、「絶対に返済しなければならない債務」を貸し出せるはずがないのだ。
問題の本質は、
「銀行という既得権益が〜」
 といった意味不明なレトリックではなく、あくまでデフレという総需要不足を政府が放置していることだ。厳密にはデフレ対策を「日銀に丸投げ」しているわけだが、日本銀行ができるのはマネタリーベース拡大や金利引き下げ「程度」で、直接的に需要を作り出すわけではない。
 しかも、長期金利がマイナス。つまりは、銀行が額面以上の価格で国債を買っている状況が続いているにも関わらず、政府で国債増発と財政出動の議論が始まらないのは、異様を通り越し、もはや笑うしかない。
 麻生財務大臣は、2月26日の閣議後の記者会見においいて、
「今直ちに財政出動の話しをしなければいけないほど日本のファンダメンタルズは悪くない。新たに補正予算を考えるつもりはない」
と、語った。
2014年度がマイナス成長。このままだと15年度もマイナス成長の可能性が高く、実質賃金は三年連続で下落。15年の実質消費が、野田政権期をすら下回ってしまった惨状で、
「今直ちに財政出動の話しをしなければいけないほど日本のファンダメンタルズは悪くない」
 などと本気で思っていたとしたら、麻生大臣は財務大臣の職を辞するべきだ。現実を見ることができない財務大臣を抱えるのでは、国民が迷惑する。
 現実を見ることができないといえば、安倍総理大臣も同様だ。
 2月25日の講演で、安倍総理は、
「日本経済のファンダメンタルズ(基礎的条件)はしっかりしており、経済の好循環は確実に生まれている。『アベノミクスが失敗した』などという言説は全く根拠がない」
と述べ、経済政策への批判に反論したのである。
 ちなみに、2013年12月に、ある政治家が以下の発言をした。

「大企業の業績の果実が国内の中小小規模企業、その従業員に行きわたらないようであれば、アベノミクスは失敗であると考えています」
http://www.kantei.go.jp/jp/96_abe/statement/2013/1219speech.html

 お分かりだろうが、13年末に上記の発言をしたのは、安倍晋三内閣総理大臣その人である。自身の定義で、「アベノミクスが失敗した」ということになってしまっているわけだ。「アベノミクスが失敗した」の根拠は、現実の数字と総理の「失敗の定義」なのである。
 ちなみに、アベノミクスを失敗させたのは日本銀行でもなければ、国内の民間銀行でもない。日本企業でもなければ、日本国民でもない。安倍政権だ。
安倍政権が14年度から消費税増税、政府支出削減という緊縮財政に舵を切ったからこそ、我が国はデフレから脱却できず、国民の貧困化は続き、長期金利までもがマイナスという異様な状況に至ってしまったのである。
「財政拡大への転換」
「消費税再増税の凍結」
「消費税『減税』」
 といった「普通の政策」をやらない限り、総理がどれほど言い張ろうとも、全国民が「アベノミクスが失敗した」と結論付ける日が近づいてきている。
http://www.gci-klug.jp/mitsuhashi/2016/03/03/025349.php

 


 
FX Forum | 2016年 03月 3日 15:53 JST 関連トピックス: トップニュース
コラム:マイナス金利がもたらす「水没世界」=竹中正治氏
竹中正治
竹中正治龍谷大学経済学部教授
[東京 3日] - ケビン・コスナー主演の米SF映画「ウォーターワールド」(1995年)をご存知の方は多いだろう。水没した世界で、人々はわずかに残る水上の空間や陸地を求めてもがき争う。

欧州諸国のマイナス金利に加え、日銀のマイナス金利導入によって10年物前後までマイナス利回りとなった国債市場は、債券投資家にとってさながらこの「水没世界」の到来だろう。その中長期的な効果と影響について考えてみよう。

その前段として、日銀によるマイナス金利導入について、誤った理解が流布しているので、まず、それについて2点、解説しておく必要がある。

<誤解その1:銀行が日銀当座預金に資金を寝かしているから融資が増えない>

メディアの解説などでよく見かける誤りの第1は、「日銀が民間銀行から国債を大規模購入しマネーを供給しているのに、民間銀行は日銀の当座預金に資金を寝かしておけばリスクなしに0.1%の利息が得られるので融資を十分に伸ばさないでいた。今回のマイナス金利導入でようやく銀行の尻にも火がつくだろう」という理解である。

これは全くの間違いだ。実は民間銀行が融資を伸ばしても、日銀当座預金残高は変わらない。具体的な例で示そう。単純化して民間銀行は1行だけだと想定する。私が銀行から5000万円の住宅ローンを借りると、銀行のバランスシート上に資産として「住宅ローン5000万円」が計上される。同時に銀行の負債サイドにある私の普通預金に5000万円が入金され、預金残高が増える。私が住宅の売り主に5000万円を払うと、私の預金はその分だけ減り、売り主の預金が5000万円増える。以上の金融取引は銀行が日銀に置いている当座預金残高をなんら変化させない(下の図表1参照)。

http://static.reuters.com/resources/media/editorial/20160303/fxforum-1.gif

もちろん現実には複数の銀行があり、私の支払先が他の銀行(B銀行)の預金口座であれば、私に融資した銀行(A銀行)の預金は5000万円減り、同時に銀行間の決済によりA銀行の日銀当座預金残高はその分減り、B銀行の同残高が同額増える。しかし、銀行業界全体の日銀当座預金残高は全く変わらない。これは融資と預金が両建てで増減する銀行の信用創造の基本原理である。

正確に言うと、銀行は預金残高に応じて一定の残高を日銀当座預金に置くことを義務付けられている。これを所要準備額と呼び、現在約9兆円だ。融資(=預金残高)が5000万円増えると、銀行の所要準備額が5000万円に準備率を掛けた分だけ増える。

「日銀当座預金残高=所要準備額+超過準備額」であるから所要準備額が増え、超過準備額は同額減る。今回導入されたマイナス0.1%金利は、超過準備額の今後の増分にのみ課され、所要準備額には課されないので、銀行にとってその分だけ損益的な変化が起こる。ただし、現行の準備率は流動性預金の場合、最高でわずか1.3%なので、極めて微細な損益変化でしかない。

<誤解その2:銀行が国債保有を増やすと融資が増えない>

第2の誤解は、「銀行は融資が伸びないので(あるいは伸ばさないで)国債での資金運用を増やした。ところが今回のマイナス金利導入で期間10年近くまで国債利回りがマイナスになったので、銀行がもっと融資を増やす圧力になるだろう」というものだ。これもマクロで見ると基本的に間違いである。

銀行業界全体のバランスシートで資産サイドの主要な項目は、融資残高が709兆円、国債と財融債が245兆円(そのうち、ゆうちょ銀行の保有が98兆円)、日銀当座預金残高が233兆円、一方負債サイドの預金は1337兆円となっている(日銀資金循環表、2015年9月末時点)。すなわち預金残高が融資残高を上回る「預貸超過」である。

この預貸超過の度合いは銀行により違うが、銀行業界全体で預貸超過になっているのは、別に銀行が貸し渋っているからではない。その原因は、実は政府の毎年30兆円を超える財政赤字と国債発行の結果である。

これも銀行が1つだけ存在する単純化した例で考えるとわかりやすい(次ページの図表2参照)。政府が30兆円の財政赤字予算を組んで、30兆円の国債発行で資金を調達するとしよう。国債が民間銀行によって引き受けられると、銀行の資産サイドに国債保有30兆円が計上される。その対価として日銀当座預金から30兆円が引き落しされ、日銀に置かれた政府口座に30兆円が入金される。その後、財政支出が行われると民間銀行は政府の支払い依頼を受けて受け取り手である個人や企業の預金口座に30兆円を振り込む(預金増)。同時に政府口座から民間銀行の日銀当座預金に30兆円が振り返られて決済が終了する。

http://static.reuters.com/resources/media/editorial/20160303/fxforum-2.gif

もちろん国債の購入者は銀行だけではないので、法人や個人が銀行から国債を購入すると銀行の資産サイドから国債保有は減り、同時に購入者の銀行への支払いで預金も減る。証券会社を経由して投資家が国債を購入した場合も、経路が長くなるが、同じことになる。すなわちノンバンクの法人や個人投資家が発行された国債を全部購入するという極端なことがない限り、銀行には国債保有増と預金増が資産負債両建てで残ることになる。

融資による信用創造のケースと国債引き受けのケースの違いは、前者は民間銀行限りの信用創造で起こるが、後者の銀行の国債引き受けは最初に日銀当座預金残高がないと起こり得ないという点である。もちろん銀行業界全体が融資を増やしても、既述の通り融資と預金両建ての原理が働くだけなので、国債保有額が減少することはない。こうしたマクロの金融の原理については、銀行関係者でも勘違いしている場合が少なくない。

<量的金融緩和の本質>

以上理解すると、日銀の量的金融緩和の本質もはっきりする。日銀に保有国債を売るたびに民間銀行の国債保有残高は減少し、代わりに日銀当座預金残高が増える。ただそれだけのことだ。ゼロ金利下で銀行が所要準備額をはるかに上回る日銀当座預金残高を保有している現状では、融資の増減と銀行の国債保有残高や日銀当座預金残高との直接的な関係性は失われている。

では、量的金融緩和や今回のマイナス金利は、どのように効果をあげるのか。リフレ派は一般に次のように理解している。

1)時間軸効果:ゼロ金利(あるいはマイナス金利)が長期に持続するという予想から生じる長期金利の低下。

2)ポートフォリオバランス効果:日銀が国債を大規模に購入すると、その分だけ民間のポートフォリオが変化し、民間投資家が社債や株式、不動産、海外証券の購入を増やす効果(資産効果や円安効果への波及)。

3)インフレ期待効果:長期間にわたる「異次元緩和」がインフレ期待を高めることで実質金利(=名目金利−期待インフレ率)が下がり、借り入れによる投資や消費が増える。

ただし、昨年10月27日の本欄「日本に灯る円高デフレ回帰の黄信号」で書いた通り、雇用の回復にもかかわらず賃金上昇率が抑圧されている現状では、こうした金融緩和もその効果は限界に近づいており、このままでは景気回復の持続もインフレ目標の達成も危ういと私は考えている。

現在の株価の下落や円高への戻りは、中国リスクを筆頭に新興国経済の不振やそれと表裏をなす資源価格の下落による投資家層のリスクオフ(リスク回避)による部分が大きいが、同時にアベノミクスが掲げてきた「インフレ期待」の剥げ落ちという面もあると警戒的に考えておくべきだろう。

<マイナス金利の波紋はどこまで広がるか>

今回のマイナス金利効果の別の側面にも目を向けておこう。まずインフレ目標が未達成のまま現行の量的緩和やマイナス金利が解除されることはなさそうなので、長期国債のマイナス利回りを含めて現下の事態は長期化するだろう。その結果、第1に長期債券投資主体の機関投資家にとってマイナス金利は長い「水没世界」の始まりとなる。

長期債券からの収益依存度が高い機関とは、ゆうちょ銀行、生保、年金、一部の地銀などである。現時点では債券価格が一段と上がった(利回りが下がった)ことで評価益が発生しているが、問題は今後の新規債券投資がマイナスリターンになることだ。

また、住宅ローンをはじめ各種融資金利も一段と下がり始めているが、銀行にとっては一般の預金金利がゼロ金利の壁でマイナスにならない以上、利ザヤはさらに圧縮され、逆転すらあり得る。ゆうちょ銀行をはじめ銀行株全体が大幅に下がっているのはそのためだ。

ただし、銀行にも逆転のチャンスがないわけではない。これを機に銀行が普通預金や当座預金に手数料を求めるようになるかもしれない。これは他国を見ても決して異例なことではない。例えば米銀では小切手の決済サービスを提供しているチェッキングアカウントなどには昔から手数料が課せられることが一般的だ。一方、日本の銀行は自動引き落としという便利な決済サービスを提供しながら、これまで預金者から手数料を明示的に徴収することはなかった。例えば、ゆうちょ銀行が手数料徴収を開始すれば、他の民間銀行も追随するだろう。

第2の効果は、財政収支に与える効果だ。発行されている国債の平均残存期間は8年である(15年3月末時点)。15年度の予算では約10兆円の国債利払い費が計上されている。この国債利払い費はかねてより毎年度実際よりも大きめに計上されてきたものだが、今後次第にゼロ金利あるいはマイナス金利の新規債に乗り換えられれば、利払い費もゼロに近づく。10兆円は消費税率4%分に匹敵する規模だ。

ただし、マイナス利回りで発行された新発債は「市中消化」されても、その多くは日銀が保有することになるだろう。その場合はマイナス利回りによる財政的な損得は、ほとんど政府と日銀の間の損得に過ぎない。将来国債利回りが上昇した場合、日銀は既存の国債保有残高から莫大な損失を被る。それは政府がマイナスの資金コストを享受した益と表裏一体であり、政府・日銀間の損得の振り換え(政府による日銀への資本補填など)をすれば済む問題だとも言える。

<現金通貨の廃止で可能となる「完全水没世界」>

さらにマイナス金利の深化はあり得るだろうか。黒田日銀総裁は必要ならもっとマイナス幅を拡大することができると語っている。しかし、一般の預金金利がゼロの壁に阻まれてマイナスにならないとすると、既述の通り銀行の利ザヤは圧縮されるばかりで、合理的な金利形成が阻害される。一方、現行のまま一般銀行預金にマイナス付利をすれば、預金者は大規模な現金(日銀券)引き出しという防衛行動に出るので、無効化されてしまう。

その限界を破る方策はある。ちょっと空想的になるがご説明しよう。例えば、日銀券とコインを廃止して、すべて銀行預金とつながったキャッシュカードで決済することにすれば可能だ。今日これは技術的には全く可能だ。海外からの旅行者にはプリペイドカードでも買っていただこうか。 

例えば、預金金利はマイナス1.5%、融資金利(例えば短期プライム金利)はマイナス0.5%というマイナスの金利階層が合理的に形成されれば、金融システムはマイナス金利下でも正常に機能し得る。この例の場合、銀行は預金者からより多くの利息を徴収することで1%の利ザヤを確保しながらマイナス金利で融資をすることになる。

ゼロインフレ下でも名目金利がそれ以下のマイナス0.5%であるから、企業や個人は融資を受けて0.5%の利息を受け取りながら、投資や消費をするモチベーションが高まり、景気浮揚効果が生じるだろう。このようなことが実現できれば、デフレに対して完全マイナス金利という究極の金融政策を日本は確立したことになる。これは金融政策史上の画期的なイノベーションになりそうだ。

ただし、マイナス金利は、資産価格について理論的に興味深い問題を提起する。金融投資理論では株式のファンダメンタルな価値とは、将来にわたって得られる配当(あるいは残余利益)を期待リターン(割引率)で割り引いて計算する現在価値の合計だ。例えば、半永久的に存続できる企業が毎年1株当たり100円の配当をすると予想できるなら、期待リターン10%(=無リスク資産利回り5%+リスクプレミアム5%)の場合、ファンダメンタルな株価は1000円(=100/0.1)となる。

ところが、無リスク資産としての国債利回りがマイナス5%に近づくと割引率は急速にゼロに接近するので、現在価値の合計は急増し、割引率ゼロで無限大になってしまう。半永久的に存続する企業も、無限大の株価もあり得ないので、あくまでも理論的上の問題に過ぎないが、マイナス金利は原理的には株式をはじめ不動産など収益性の資産に対して価格押し上げ効果があるということだ。

ともあれ、最終的に物価が上がり始めたら、日銀は当座預金金利のマイナス付利をゼロ、さらにプラスに戻すことで現在の米連邦準備理事会(FRB)と同様の手法で利上げが実施できる。当座預金金利の付利を0.5%に上げれば、銀行間の資金貸借市場であるコール市場やレポ市場の金利も0.5%に上がる。後は先ほど述べた国債利回りの上昇(価格下落)による日銀の損失をマイナス金利の利益の最大の享受者だった政府が補填すれば済む。

預金金利がマイナスになることには預金者は強い不満を抱くだろうが、インフレ率が例えば2.5%だった時に金利1%の預金で1.5%の実質マイナス金利(購買力の減少)を甘受していた80年代までの事情と実質では同じである。

以上のような「完全水没世界」が黒田総裁の胸中にあるかどうかはわからない。しかし現実には、強い貨幣錯覚を抱いている預金者は多いので、このような「完全水没世界」は、その前提となる日銀券の廃止など制度変更を要するために政治コンセンサスを得られそうにない。残念なことだ。

*竹中正治氏は龍谷大学経済学部教授。1979年東京銀行(現三菱東京UFJ銀行)入行、為替資金部次長、調査部次長、ワシントンDC駐在員事務所長、国際通貨研究所チーフエコノミストを経て、2009年4月より現職、経済学博士(京都大学)。最新著作「稼ぐ経済学 黄金の波に乗る知の技法」(光文社、2013年5月)

*本稿は、ロイター日本語ニュースサイトの外国為替フォーラムに掲載されたものです。
http://jp.reuters.com/article/column-masaharu-takenaka-idJPKCN0W33X3


 

消費増税、広がる再延期観測−本田参与発言、有識者会議に既視感
2016/03/03 17:15 JST

    (ブルームバーグ):安倍晋三首相が2017年4月からの消費税率10%への引き上げを再度延期するとの観測が政府関係者や専門家の間で広まっている。首相周辺による増税延期発言、経済情勢を分析する有識者会議の設置など14年11月に増税延期、衆院解散を判断した際と同じシナリオが整いつつある。
本田悦朗内閣官房参与は2月、ブルームバーグのインタビューで19年4月ごろまで消費増税を延期すべきと主張。予定通り17年度に増税した場合、日本銀行が目指す2%の物価安定目標達成が19年ごろにずれ込むとの危機感を示した。
安倍首相は1日、世界経済の情勢を分析するため、世界的に著名な経済学者を集めて、意見交換を行う国際金融経済分析会合を設置すると国会内で記者団に語った。5月の伊勢志摩サミットを見据えたもので、3月から5月にかけて5回程度開催する。
事情に詳しい政府関係者は、分析会合で権威ある海外の有識者に日本の増税延期を助言させることができるとの見方を示した。自民党の下村博文総裁特別補佐は3日、ブルームバーグのインタビューで、安倍首相が経済状況次第で消費増税を「延期することもあるかもしれない」と発言。仮に首相が判断すれば「消費税の予定を変更するわけだから、信を問うということにもなってくる」と語った。
首相は14年11月、当初15年10月に予定していた10%への消費増税を1年半延期すると発表。国民に信を問うための衆院解散を決断し、続く総選挙で圧勝した。判断する前には、本田参与が増税延期を助言。消費増税の判断をめぐる「点検会合」を開催し、浜田宏一内閣官房参与らと意見交換した。ノーベル経済学賞受賞者で、消費増税延期を主張していたポール・クルーグマン氏を官邸に招いたのも11月だった。
伊藤忠経済研究所の武田淳主任研究員は、「消費増税再延期の可能性は高まっている」と指摘。「年明け後も、円高株安で、環境は一段と悪化している。状況はいよいよ悪くなってきてる。デフレに逆戻りするリスクがある」と話し、国際金融経済分析会合については、消費増税再延期の「判断材料として使う可能性はある」との見方を示した。
安倍首相は2月24日の衆院財務金融委員会で、消費増税延期の判断について、世界経済の大幅な収縮が起こっているかの分析も踏まえて政治判断で決められる、と発言。菅義偉官房長官は26日の会見で、「税率を上げて税収が上がらないようなところで、消費税を引き上げることはあり得ない」と話した。
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-O3G9EV6JTSEE01.html


デフレ克服へ、必要なら何度でも対応余地探る=中曽日銀副総裁

[那覇市 3日 ロイター] - 日銀の中曽宏副総裁は3日、沖縄県・那覇市で会見を行い、デフレ克服という日銀の使命を達成するためには、何度でも対応余地を探ると述べ、物価2%目標の達成が難しくなれば追加緩和も辞さない姿勢を示した。そのうえで現在は、1月29日に導入を決めたマイナス金利付き量的・質的金融緩和(QQE)の実体経済への波及効果を見極めていく段階であるとの認識を示した。

<日銀はデフレのターミネーター>

「われわれはデフレのターミネーターだ」──。中曽副総裁は米SF映画を引き合いに出しながら、「自分たちの使命は、デフレを終わらせることだ」と繰り返した。意表を突いたマイナス金利政策導入の狙いについて「デフレを終わらせることに対する、自分たちの揺るぎない信念とコミットメントを表した」と説明。デフレを克服するまで「諦めない」と訴え、「必要があれば何度でも戻ってくる。何度でも対応余地を探る。選択肢はある」と強調した。

今後のマイナス金利幅の拡大余地について「技術的には、より大きなマイナス金利が可能な設計にしてある」としたが、その場合の金融機関収益への影響や現金シフトの動きなど不透明な部分もあり、「どの程度までマイナス金利幅が拡大できるか、現時点で確たること言えない」と語った。もっとも、マイナス金利の導入によって「直ちに大きな現金シフトが生じるとは思わない」との見解を示した。

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イールドカーブ全体の低下によって金融機関の収益は圧迫されるが、「マイナス金利政策で金融仲介機能が弱まるとは考えていない」と断言。金融機関に対して収益や実務の面など「さまざまな面で負担をおかけすることも承知している」としたが、マイナス金利政策は「デフレ克服のプロセスを加速させるもの。1日も早い低金利環境からの脱却が、金融機関の経営環境の好転につながる」と語った。

<金利低下、追加利下げ織り込みか点検>

マイナス金利政策の直接的な効果については、国債イールドカーブの起点となる短期金利が想定通りに低下したと指摘。イールドカーブ全体も低下しているが、「押し下がった度合いが0.1%に比べると大きいところもある」と述べ、「この背景に何があるのか、追加利下げを織り込んでいるのか、よく見る必要がある」と語った。

そのうえで、現状は「マイナス金利による貸出金利の低下を通じ、実体経済にどのような効果を及ぼすのか、浸透度合いを見極めていく段階だと思う」との認識を示した。

(伊藤純夫 編集:田中志保)
http://jp.reuters.com/article/nakaso-okinawa-idJPKCN0W50NY



中曽日銀副総裁:「市場が消化する時間もう少し必要」−マイナス金利
2016/03/03 15:22 JST

    (ブルームバーグ):日本銀行の中曽宏副総裁は3日午前、那覇市内で会見し、マイナス金利について「効果を見極める上でも、市場が消化する時間がもう少し必要だ」と述べ、当面は情勢を見極める姿勢を示した。
日銀は1月29日に日本で初となるマイナス金利導入を決定した。中曽副総裁は「新たな政策であるがゆえに、市場が政策の内容、あるいは意図を消化するまである程度時間がかかる」と語った。「今は政策効果の浸透具合をしっかり見極めていく段階だ」と述べた。
黒田東彦総裁も先月26日の衆院財務金融委員会で、「マイナス0.1%というマイナス金利の政策効果の浸透具合をしっかり見極めたいので、何かスケジュールを決めてどんどんマイナスを引き下げていく考えは全くない」と話していた。
中曽副総裁は一方で、「日銀の使命はデフレを終わらせることだ」とした上で、「使命を達成するために必要であれば、何度でも対応余地を探る」と語った。どこまでマイナス金利を拡大できるかについては、「技術的により大きなマイナスが可能になるように設計している」としながらも、「現時点では確たることは言えない」と述べた。
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-O3G98C6S972801.html


中国人民銀、穏健な金融政策を維持する=副総裁

[北京 3日 ロイター] - 中国人民銀行(中央銀行)の易綱副総裁は3日、穏健な金融政策を継続する方針を明らかにした。ロイターに述べた。

また人民銀は今年、人民元を通貨バスケットに対して基本的に安定的に維持すると語った。

http://jp.reuters.com/article/china-renminbi-idJPKCN0W50LH




小笠原誠治 安倍総理と酷似したところのあるトランプ氏
2016/03/03 (木) 15:05


 共和党の方は、トランプ氏が圧倒的に有利な状況になっています。

 でも、トランプ氏っていうのは、どうも過激すぎて評判が悪いのですよね。

 メキシコの国境にどでかい壁を建てて、移民が入ってこないようにするとか...

 では、何故そんなトランプ氏の人気が高まっているのでしょうか?

 私、本日、ネットの動画でトランプ氏の演説をじっくりと聞いてみました。

 一言でいうと、分かり易い。

 もっと言うと、かつての安倍総理とそっくりなところがあるのです。

 安倍総理は、日本をとりもろす、もとい、日本を取り戻すと連呼していましたよね。

 トランプ氏も、取り戻すという言葉を連呼しているのです。では何をどこから取り戻すのかと言えば、奪われた仕事、お金を、中国や日本やメキシコなどから取り戻すのだ、と。

 嘘だと思うのであれば、以下をご覧ください。面倒くさければ日本語だけでも結構です。

Our country is in serious trouble. We don't have victories anymore. We used to have victories, but we don't have them. When was the last time anybody saw us beating, let's say, China in a trade deal? They kill us. I beat China all the time. All the time.

「我が国は深刻な状態にある。もはや負けてばかりだ。かつては勝っていたのだが、今は違う。貿易交渉で我々が中国を負かしたのはいつのことだったのか?中国は我々を殺す。私はいつも中国を叩いている、いつもだ」

When did we beat Japan at anything? They send their cars over by the millions, and what do we do? When was the last time you saw a Chevrolet in Tokyo? It doesn't exist, folks. They beat us all the time.

「我々はいつ日本に勝ったのか? 日本は何百万台という車を送り込む。我々は何をしているのか? 東京でシボレーを見たのはいつのことか? 東京にはシボレーはないのだ、皆。日本はいつも我々を叩きのめすのだ」

When do we beat Mexico at the border? They're laughing at us, at our stupidity. And now they are beating us economically. They are not our friend, believe me. But they're killing us economically.

「我々は国境でいつメキシコを叩きのめすのか? 彼らは我々のことを笑っている。バカだ、と。そして今や経済的にも我々を打ち負かしている。メキシコは友達ではないのだ。信じてくれ。経済的に我々を殺しているのだ」

(中略)

Last quarter, it was just announced our gross domestic product -- a sign of strength, right? But not for us. It was below zero. Whoever heard of this? It's never below zero.

「第4四半期のGDPが発表されたところだが、力強いものだったのか? そうではない。ゼロ以下なのだ。こんなことがあるのか? ゼロを下回るなんて」

Our labor participation rate was the worst since 1978. But think of it, GDP below zero, horrible labor participation rate.

「労働参加率は1978年以来最悪となった。GDPの伸び率はゼロ以下で、労働参加率は最悪」

And our real unemployment is anywhere from 18 to 20 percent. Don't believe the 5.6. Don't believe it.

「我々の本当の失業率は、18%から20%といったところだ。5.6%だなんて信じてはダメだ」

That's right. A lot of people up there can't get jobs. They can't get jobs, because there are no jobs, because China has our jobs and Mexico has our jobs. They all have jobs.

「そのとおり。上にいる多くの人は、仕事が得られないのだ。そう、仕事が得られない。というのも、中国やメキシコが我々の仕事を奪うので、我々には仕事がないからだ。中国人やメキシコ人は皆職についている」

But the real number, the real number is anywhere from 18 to 19 and maybe even 21 percent, and nobody talks about it, because it's a statistic that's full of nonsense.

「本当の失業率は、18%から19%、否21%位かもしれない。しかし、誰もそれについて話さない。それが統計だからだ。なんとバカげたことか」

(中略)

Now, our country needs -- our country needs a truly great leader, and we need a truly great leader now. We need a leader that wrote "The Art of the Deal."

「今や、我々の国は、本当の偉大なリーダーを必要としている。我々には本当に偉大なリーダーが必要なのだ。「交渉術」を著したリーダーが必要だ」

We need a leader that can bring back our jobs, can bring back our manufacturing, can bring back our military, can take care of our vets. Our vets have been abandoned.

「我々に仕事を取り戻すことのできるリーダー、製造業を取り戻すことのできるリーダー、軍事力を取り戻すことのリーダー、そして退役軍人の面倒をみることのできるリーダーが必要とされる。退役軍人たちは見捨てられてきた」

I'll bring back our jobs from China, from Mexico, from Japan, from so many places. I'll bring back our jobs, and I'll bring back our money.

「私は、中国から、メキシコから、日本から、そして、それ以外の多くの国から仕事を取り戻す。仕事を取り戻して、お金も取り戻すのだ」

(中略)

Right now, think of this: We owe China $1.3 trillion. We owe Japan more than that. So they come in, they take our jobs, they take our money, and then they loan us back the money, and we pay them in interest, and then the dollar goes up so their deal's even better.

「この事実について考えて欲しい。我々は中国に1.3兆ドルの借金がある。日本にはもっとだ。彼らは、そうやって米国にやってきて我々の仕事を奪い、お金を奪う。次に、彼らはそのお金を我々に貸し付け、そして、我々は利子を支払う。そして、ドルの価値は上がり、彼らはより有利になる」

How stupid are our leaders? How stupid are these politicians to allow this to happen? How stupid are they?

「我々のリーダーたちはなんと愚かなのか。こんなことを許すなんて、政治家たちはなんと愚かなのか。本当に何と愚かなのか?」

(中略)

So Mexico takes a company, a car company that was going to build in Tennessee, rips it out. Everybody thought the deal was dead. Reported it in the Wall Street Journal recently. Everybody thought it was a done deal. It's going in and that's going to be it, going into Tennessee. Great state, great people. All of a sudden, at the last moment, this big car manufacturer, foreign, announces they're not going to Tennessee. They're gonna spend their $1 billion in Mexico instead. Not good.

「そこで、メキシコはある会社を奪う。自動車会社で、テネシー州に工場を建設する予定だったのを、奪い取る。皆が、取引はおじゃんになったと思った。ウォールストリートジャーナルでそう報じられた。皆が、済んでしまったことだと思った。テネシー州に行くはずだった。素晴らしい州であり、素晴らしい人々だ。それが最後の土壇場になって突然、この巨大な、海外の自動車メーカーが、テネシー州には進出しないと言った。代わりにメキシコに10億ドルを投ずる、と。なんてこった」

Now, Ford announces a few weeks ago that Ford is going to build a $2.5 billion car and truck and parts manufacturing plant in Mexico. $2.5 billion, it's going to be one of the largest in the world. Ford. Good company.

「数週間前のことだが、今度はフォードがメキシコで自動車やトラックやそれらの部品の工場を25億ドルかけて作ると言う。25億ドルというのは、世界で最大規模の向上の一つになる。いい会社だ」

So I announced that I'm running for president. I would... ... one of the early things I would do, probably before I even got in -- and I wouldn't even use -- you know, I have -- I know the smartest negotiators in the world. I know the good ones. I know the bad ones. I know the overrated ones.

「そこで、私は、大統領選に出馬すると表明した。私が直ぐ取り掛かることの一つは、多分...私は世界で一番頭のよい交渉人を知っている。優秀な交渉人もいれば、そうではない交渉人もいる。また、過大評価されている交渉人もいる」

You get a lot of them that are overrated. They're not good. They think they are. They get good stories, because the newspapers get buffaloed (ph). But they're not good.

「多くは過大評価されており、優秀ではない。自分たちは優秀だと思っているがそうではない。評判がいいのは、新聞が騙されているからだ。決して優秀ではない」

But I know the negotiators in the world, and I put them one for each country. Believe me, folks. We will do very, very well, very, very well.

「しかし、私は優秀な交渉人を知っている。そして、各国に1人ずつそれらの交渉人を割り当てる。私を信じて欲しい。我々は、非常に、非常に、非常に巧くやるから」

But I wouldn't even waste my time with this one. I would call up the head of Ford, who I know. If I was president, I'd say, "Congratulations. I understand that you're building a nice $2.5 billion car factory in Mexico and that you're going to take your cars and sell them to the United States zero tax, just flow them across the border."

「この件でも、私は時間を無駄に使うようなことはしない。フォードの社長を私は知っているが、私ならすぐ電話する。そして、私が大統領だったら、こう言うだろう。おめでとう。メキシコに25億ドルもかけて立派な車の工場を建設するらしいね。そして、国境を越えて米国に作った車を持ち込み、関税率ゼロで売るつもりなんだよね、と」

And you say to yourself, "How does that help us," right? "How does that help us? Where is that good"? It's not.

「皆さんは、自問自答するだろう。それが何の意味があるのか、と。何かいいことがあるのか、と」

So I would say, "Congratulations. That's the good news. Let me give you the bad news. Every car and every truck and every part manufactured in this plant that comes across the border, we're going to charge you a 35-percent tax, and that tax is going to be paid simultaneously with the transaction, and that's it.

「そこで、私は言うであろう。おめでとう。今のはいいニュースだが、悪いニュースもある、と。その工場で生産され、そして国境を越える全ての車、全てのトラック、そして全ての部品に、我々は35%の関税を掛ける、と。関税は直ぐに支払わなければならない。以上だ」

Now, here's what is going to happen. If it's not me in the position, it's one of these politicians that we're running against, you know, the 400 people that we're (inaudible). And here's what's going to happen.

「そして、次のようなことが今から起こる。その立場にいるのが私ではなければ...つまり、私と大統領選を闘う他の政治家の一人であれば、次のようなことになる」

They're not so stupid. They know it's not a good thing, and they may even be upset by it. But then they're going to get a call from the donors or probably from the lobbyist for Ford and say, "You can't do that to Ford, because Ford takes care of me and I take care of you, and you can't do that to Ford."

「彼らはバカではない。これは困ったことになったと知るであろう。怒るかもしれない。しかし、彼らは次に、フォードのロビイストたちからの電話を受けるであろう。そんなこと、君はフォードにはできないのだよ、と。何故ならフォードは私の面倒を見ているし、私は君の面倒をみている。だから、君はそんなことフォードにはできない、と」

And guess what? No problem. They're going to build in Mexico. They're going to take away thousands of jobs. It's very bad for us. So under President Trump, here's what would happen:

「では、どうなるのか? 何の問題もない。彼らはメキシコに工場を建てるつもりだ。そして何千もの職を我々から奪う。大変に拙いことだ。しかし、トランプ大統領の場合は、次のようになる」

The head of Ford will call me back, I would say within an hour after I told them the bad news. But it could be he'd want to be cool, and he'll wait until the next day. You know, they want to be a little cool.

「フォードの社長が私に電話をしてくるだろう。そして、彼らに悪いニュースを伝えた1時間以内に私は言うであろう。しかし、彼は冷静になるかもしれない。次の日まで待つかもしれない。少々冷静になる必要があるのだ」

And he'll say, "Please, please, please." He'll beg for a little while, and I'll say, "No interest." Then he'll call all sorts of political people, and I'll say, "Sorry, fellas. No interest," because I don't need anybody's money. It's nice. I don't need anybody's money.

「そして、彼は、お願いだ、お願いだ、お願いだと言うかもしれない。少し時間が欲しいとも。しかし、私は、いや結構だと言うだろう。そうなると、彼はあらゆる政治家に電話をするかもしれない。そして私は言うであろう。もう結構だ、と。何故ならば、私には誰のお金も必要ないからだ、と。誰のお金も必要としないのだ」

I'm using my own money. I'm not using the lobbyists. I'm not using donors. I don't care. I'm really rich.

「私は、私自身のお金を使うのだ。私は、ロビイストを使わない。寄贈者も使わない。私はお金持ちなのだ」

(中略)

I would build a great wall, and nobody builds walls better than me, believe me, and I'll build them very inexpensively, I will build a great, great wall on our southern border. And I will have Mexico pay for that wall.

「私は、大きな壁を建てようと思う。誰も私より上手に壁を建てることはできないであろう。信じて欲しい。私は、非常に安く建てようと思う。南部の国境に巨大な壁を建てるつもりだ。メキシコにその建設費用を出させるつもりだ」

(中略)

Reduce our $18 trillion in debt, because, believe me, we're in a bubble. We have artificially low interest rates. We have a stock market that, frankly, has been good to me, but I still hate to see what's happening. We have a stock market that is so bloated.

「18兆ドルの借金を減らさなければならない。信じて欲しい。我々はバブルの状態にいるのだ。人的に極めて低い金利にしている。株式市場は、私にとっては良好な状態にあるが、現実に起きていることをみたくないのだ。株式市場は大変に膨らまされているのだ」

Be careful of a bubble because what you've seen in the past might be small potatoes compared to what happens. So be very, very careful.

「バブルには注意が必要だ。というのも、過去のバブルがちっぽけに見えるかもしれないほど、次に起きることは大変なものになるかもしれないからだ。よっぽど注意をする必要がある」

 今さら、解説の必要はないでしょう。

 ただ、安倍総理と違うところは、株価に対する認識なのです。

 トランプ氏は、今の株価はバブルが起きていると言っています。バブルが弾けると、今まで以上に大変な状態に陥るだろう、と。

 怖いですね。

 なお、このスピーチは、昨年の6月に行われたものですので、その点ご注意ください。失業率が5.6%とか言っていたでしょ? 因みに、直近の数字は1月の4.9%です。


以上
http://www.gci-klug.jp/ogasawara/2016/03/03/025374.php


 
コラム:大統領選敗北でも米経済に残る「トランプ効果」

Column | 2016年 03月 3日 14:04 JST 関連トピックス: トップニュース

James Saft

[2日 ロイター] - 2016年の米大統領選挙は、経済全体において労働分配率が高まり、資本分配率は低下する結果を生む構図になっている。つまりは、経済のパイを拡大するよりもそれをどう切り分けるかに重点が置かれているのかもしれない。

これは長期的な経済成長を抑制する可能性があるとともに、企業利益率を押し下げる流れになるのは間違いない。

スーパーチューズデーが終了した段階で、民主党はヒラリー・クリントン前国務長官、共和党は不動産王のドナルド・トランプ氏がそれぞれの党候補指名を獲得しそうな情勢になった。


わたしは投資家のポジションや世論調査が現在示している通り、トランプ氏は11月の本選で敗北すると想定している。もしも彼が勝利するようなら、あなたの投資に最大限の幸運が舞い込むことを祈るしかない。

トランプ氏が今打ち出している各種政策が実現した場合に何が起こるかについて、ここで多くの時間を費やして解説するつもりはない。なぜなら実現する可能性がある、もしくはそれらが「政策」という定義にあてはまるとはまったく思っていないからだ。選挙期間中は、トランプ氏に絡む要因を考慮したリスクプレミアムが増大し、市場のボラティリティが高まるとだけ言えば十分だろう。

もっともトランプ氏の台頭自体には、米国民に「われわれはどこで間違ったのだろうか」という反省を促す以上の大きな意味がある。

投資家は、トランプ氏が大統領になったらどうしよう、と深刻に心配することはない。どうせ当選しないのだから。ただ、同氏が立候補して以降、ずっと感じていたかもしれない社会に幅広く根差した何らかの動きにはしっかりと目を向けるべきだ。

クリントン氏は、予備選の相手であるサンダース上院議員とトランプ氏のために、本番の選挙では本来の政治スタンスよりも左寄りの立場を取らざるを得なくなりつつある。

もちろんクリントン氏は、トランプ氏の万事に対して乱暴な姿勢とは逆を行くだろうが、トランプ氏が取り込んだ経済的に弱い立場の有権者にもアピールしないと勝利はないということを理解できるだけの賢明さはあるし、周囲からもそう助言されているだろう。

サンダース氏とエリザベス・ウォーレン上院議員はこれまで、金融サービス分野の規制問題でクリントン氏を左派的に仕向けることに成功している。実体経済で活動する人々の間で、制御できない力(金融)にだまされているとの見方が広がっている点も考えると、クリントン氏はトランプ氏と対決する際にも厳格な金融規制路線を維持する可能性が大きい。

金融規制を厳しくすれば恐らく短期的には経済成長を押し下げるが、景気の過熱と急激な落ち込みの発生は少なくなると期待される。これは、より長い目で見ると、資産価格にとって好材料だが、目先的にはレバレッジが抑えられ、投資リターンに悪影響を及ぼす。

<労働者のパイ>

トランプ氏の移民と通商問題に対する姿勢は、見当違いや非常識なものだらけではあるが人気が高い。それは少なくとも、中・低所得層の有権者が、何年という単位ではなく何十年もの間、経済におけるかれらのパイを減らされてきたことが1つの理由になっている。

米国内総生産(GDP)に占める賃金・給与の比率は現在43.8%と2010年の過去最低水準から若干上向いたものの、50%超だった1969年に始まった長期にわたる低落傾向は変わっていない。

企業利益率はこれとほぼ正反対に同じ期間でおおむね上昇し、足元では過去最高水準近くで推移している。

グローバル化は資本にとって朗報だし、その波をうまく乗り切れる技能を持つ米国でもごく一握りの最上位層にとっては素晴らしい現象だ。インドやメキシコ、中国で貧困を脱する事例も生んだ。だが今から11月の本選挙の間に取り上げられる重要な論点ではない。

より注目されるのは、米国の雇用を守ったり、国内賃金、特にグローバル化で痛めつけられた下位80%の賃金引き上げにつながる政策だろう。そう考えると、米政府が中国からの輸入鉄鋼製品の一部に266%もの関税を課し、他の6カ国にも中国製品ほどではないがかなりの関税をかけても驚きはない。

わたしは、「クリントン政権」が誕生した場合に貿易戦争が起こるとは予想していない。だが、彼女らは、米国の給与所得者のために積極的に闘っていると評価されることを重視し、これと相反する多国籍企業からの要望への反応は鈍くなるとみられる。「クリントン政権」が通商問題で、環太平洋連携協定(TPP)にまい進したオバマ政権ほど企業に友好的な態度を取るとはとうてい思えない。

税制に関しても、トランプ氏が出馬していなかった世界に比べると再配分色が強まるだろう。トランプ氏の登場が今後の世の中に最も長く残すレガシーは、低い税率と経済成長への期待という共和党の基本理念に致命傷を負わせたことかもしれない。

こうした状況がもたらすさまざまな結果は良い場合も悪い場合もあり得るが、企業利益率にとっては全体として好ましくない形になるだろう。
http://jp.reuters.com/article/markets-saft-idJPKCN0W50B4?sp=true

 
米共和党外交政策の重鎮ら、トランプ氏の提案を非難
[ワシントン 2日 ロイター] - 米共和党で外交政策を長年担当した専門家60人が2日、同党の大統領候補指名争いでトップを走るドナルド・トランプ氏が提案している政策は米国の安全を危険にさらすとして、強く非難する書簡を公表した。

指名争いで首位を走るトランプ氏と党指導部との対立が改めて浮き彫りとなった。

書簡は「トランプ氏の提案は、彼が米国をより安全でなくする方向に大統領権限を行使することになり、それによって世界における米国の評価は下がると結論づけざるをえない」と指摘。「自身の反対勢力に対し大統領権限を行使するという彼の大げさな考え方は、米国市民の自由にとって明確な脅威」とした。

書簡には、国務副長官経験者のロバート・ゼーリック元世界銀行総裁、マイケル・チェルトフ元国土安全保障省長官、ジョージ・W・ブッシュ政権で国防次官を務めたドブ・ザケイム氏などが署名。共和党外交政策の中道派と、2000─08年のブッシュ政権時代に大きな影響力を持ったネオコン派(新保守主義)の双方が名を連ねている。

ただ、ブッシュ政権時代のコンドリーザ・ライス元国務長官、コリン・パウエル元国務長官などは署名しておらず、署名を打診されたかも不明。

書簡は、トランプ氏の反イスラム発言や、メキシコからの不法移民を制限するための壁を設置すべき、米国との安全保障協力で日本はさらに負担すべきといった同氏の提案への反対を表明。「熱意のある忠実な共和党員として、トランプ氏の指名獲得を支持することはできない」とした。

トランプ陣営からコメントは得られていない。
http://jp.reuters.com/article/usa-election-trump-foreignpolicy-idJPKCN0W50IZ


トランプ氏かクリントン氏が大統領になる確率

By JUSTIN LAHART
2016 年 3 月 3 日 16:20 JST

 今年の米大統領選は、投資家にとって非常に不透明な政治環境を生み出している。ただ、かなりの確信を持てることが何もないというわけではない。

 民主党のヒラリー・クリントン前国務長官も共和党の不動産王ドナルド・トランプ氏も、それぞれの党の候補者指名を獲得したと主張することはまだできないが、今や両氏が勝つ可能性はかなり高くなっている。米マイクロソフトのリサーチプロジェクト「PredictWise(プリディクトワイズ)」によると、クリントン氏が民主党候補に指名される確率は現在96%、トランプ氏は80%だ。 この2人のどちらかが大統領になる確率は90%となっている。プリディクトワイズには、各種世論調査や賭博市場からのデータが蓄積されている。

 クリントン氏とトランプ氏の間には大きな違いがあるが、意見の重なる部分を考慮するのも価値がありそうだ。例えば、クリントン氏は環太平洋連携協定(TPP)に反対しているし、トランプ氏はTPPを「おぞましい取引」だと呼んでいる。

 TPPを待ち望んでいる米国の多国籍企業や日本企業などは、大統領選が醜くなるのを心配しなくていい。すでに醜いからだ。

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http://predictwise.com/politics/2016-president-winner#Link3



世界の超富豪、2008年以来初の減少=ナイトフランク調査
ナイトフランクのリポートによると、2015年の資産3000万ドル以上の個人の数は3%減少。写真は4000万ドルで売り出し中の米フロリダ州の邸宅
http://si.wsj.net/public/resources/images/BN-MT006_0225JO_M_20160223151736.jpg

By ART PATNAUDE
2016 年 3 月 3 日 15:26 JST

 世界の超富豪の数が昨年、2008年以来初めて減少した。経済の減速や株式市場の混乱、コモディティー価格の低迷が悪影響を与え始めていることを示している。

 不動産大手ナイトフランクのリポートによると、2015年の資産が3000万ドル(約34億円)以上の超富裕層は3%減少し、18万7000人となった。

 個人資産はこれまで長年、大幅な増加が続いており、調査会社ニュー・ワールド・ウェルスのリポートによると、世界の富裕層人口は過去10年で61%拡大している。

世界的な原油価格急落は世界の富裕層の資産に影響を及ぼしている

 ナイトフランクのリポートによると、資産減少の最大の要因は株価の下落。さらに、原油価格崩壊で中東とアフリカの超富豪が痛手を受けたほか、為替の変動も影響した。

 超富裕層の人口は、ブラジルが12%と大きく減少したほか、サウジアラビアが8%、ロシアが5%、米国が2%、中国が1%それぞれ減った。

 しかし、超富豪の減少は一時的な現象にとどまる見込みだ。リポートによると、超富豪の数は2025年までの10年に41%増加する見通し。ただし、「増加ペースは過去10年よりも大幅に落ちるだろう」としている。

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http://si.wsj.net/public/resources/images/BN-LY195_0104uk_M_20160104104740.jpg


 


米国の短期住宅転売、金融危機前の過去最高を更新=調査

[ニューヨーク 3日 ロイター] - 一部で過熱している米国不動産市場で、短期の住宅転売により利ざやを稼ぐ動きが加速しており、住宅バブルの懸念が広がっていることが調査により分かった。

不動産調査会社リアルティトラックによると、昨年12の主要都市部でみられた短期住宅転売は、これまでの最高だった2005年の水準を上回ったという。住宅ローン市場は05年のわずか2年後に崩壊し、金融危機を引き起こした。

短期転売による利益(リフォーム代や売買手数料除く)は1件当たり平均で5万5000ドルと、10年ぶりの高水準だった。ニューヨークやロサンゼルスなどの大都市部では10万ドルにも上ったという。

小口投資家による取引が増え始めており、短期転売を行った投資家の人数は07年以来の多さだった一方、投資家1人当たりの転売件数は減少した。

ウィンダミア不動産のチーフエコノミスト、マシュー・ガードナー氏は調査報告書で「短期転売件数が増えるのは通常、住宅市場に問題が発生している時だ」と指摘。「転売は人為的に、住宅価格を購入者の手の届かない水準に上昇させ、バブルのリスクを拡大させる」と述べた。
http://jp.reuters.com/article/usa-housing-realtytrac-idJPKCN0W50KT


スイス経済、フラン高に悪戦苦闘
フラン高を受けてスイス企業は労働時間の延長、賃上げ凍結、増産などで競争力を維持しようとしてきた(写真はスイスのルガーノ)

By JOHN REVILL
2016 年 3 月 3 日 15:09 JST

 【チューリヒ】多くの先進国にとって、1%弱という経済成長率はどうということもない月並みな水準だ。だが、スイスの場合は違う。輸出主導型のスイス経済はフランの急騰で大きな打撃を被る恐れがあったからだ。

 そうした背景に照らし合わせると、スイスの0.9%という2015年国内総生産(GDP)成長率は実に素晴らしい数字だった。スイスの企業、特に同国経済の支えとも言える中規模の製造業企業は素早くフラン高に対応した。競争力を維持するため、労働時間の延長や賃上げ凍結、増産などによるコスト調整に動いたのだ。

 だがスイスがいつまでフラン高の影響に耐えられるのか、警戒感は消えていない。通貨高が進むと、輸出は割高になり海外収益は目減りする。

 スイスの機械製造業者で構成する業界団体「スイスメム」のハンス・ヘス会長は「企業はありとあらゆることを実行している。非常にうまく適応してきた」としつつも、「一部の企業は本当に悪戦苦闘しており、人員削減に加え、投資縮小を余儀なくされてきた」と語った。「スイスメム」は、フラン高の影響波及に伴い16年と17年に失業と倒産がさらに増えるとみている。

製造業新規受注の前年同期比増減率 ENLARGE
製造業新規受注の前年同期比増減率
 バーゼルに拠点を置く歯科用インプラントメーカー、ストローマンは身を守るために抜本的措置を講じた。海外の売り上げが売上高全体の約91%を占める一方でコストの37%はフラン建てという収益・費用構造を鑑み、5%の賃金カットを実行した。

 その結果、売上高は落ちたものの、フラン高対策が奏功して国内の人員削減を回避するとともに15年の利益率は上昇した。従業員に対し減給分を穴埋めするために賞与も支給した。

 こうした企業努力のかいもあり、スイス経済の15年の成長率は0.9%に達し、14年の1.9%から減速したとはいえプラス成長を維持した。失業率も4%未満にとどまっている。

 通貨高への対応に腐心しているのはスイスだけではない。スイスと同様、ユーロは採用していないがユーロ圏向け輸出が多いスウェーデンでも、企業は為替リスクを抑えるために生産の海外移転を進めてきた。商用車大手ボルボや通信機器大手エリクソン、衣料小売り大手ヘネス・アンド・マウリッツ(H&M)などが良い例だ。スウェーデンの15年の経済成長率はスイスを大きく上回った。

 スイスの経済成長が特に際立っているのはフラン高のすさまじさゆえだ。フランは昨年1月、ユーロに対する上限の撤廃が発表されるとすぐに0.83ユーロから1.01ユーロへ急伸し、22%近い上昇を記録した。以来フランは下げに転じたもののフラン高は続き、15年の上昇率は10%を上回った。その結果、最大の輸出先であるユーロ圏向け輸出は6.7%減少した。

 経済団体スイスエコノミーのチーフエコノミスト、ルドルフ・ミンシュ氏は「フラン高は15年の経済成長率を少なくとも0.5ポイント押し下げた」とし、「(フラン高の)影響は(成長率の)数字に表れているよりもはるかに大きい」と述べた。

 携帯電話・タブレット部品メーカー、ゲオルグ・フィッシャーはフランの上昇が響き、15年の売上高が2億4500万フラン落ち込んだが、従業員に週労働時間の4時間延長を求めるなどの対策を講じ、利益は回復した。

 同社のイブ・セラ最高経営責任者(CEO)は「われわれは普段から従業員と良い関係を築いているため、瞬時に結論を下すことができた」と話した。

 ところが、こうした対応策はフラン高による痛手を緩和させるとはいえ、スイスに新たな投資を呼び込むには不十分と言えるだろう。高いコストが障害になるからだ。

 土木建築・工業用化学製品メーカーのシーカはフラン高でコストが約5000万フラン増えたため、賃上げを凍結したほか国内の4つの工場で増産体制を敷いた。

 同社のジャン・ジェニシュCEOは、フラン高のせいで投資先としてスイスの魅力が減退していると指摘し、「こうした(フラン高の)環境下では、私の知る限り、現時点で国内に新たな工場を建設中の企業はない」と語った。

スイス中銀は2015年1月、フランの対ユーロ相場の上限を突然撤廃し、金融市場を混乱に陥れた ENLARGE
スイス中銀は2015年1月、フランの対ユーロ相場の上限を突然撤廃し、金融市場を混乱に陥れた PHOTO: REUTERS
 打撃は巨大企業にも及んでいる。フランの上昇に押され、食品大手ネスレの15年の売上高はフラン建てで7.4%減少した。製薬大手ロシュ・ホールディングも通期決算でフラン高による「大きな」影響を報告した。

 一方、世界規模で事業を展開している大手企業の場合、海外での生産を増やせばコストを抑えることができる。ネスレのポール・ブルケCEOは、業績をフランに換算することで生じる影響について、「結局のところ美意識の問題だ」と評した。

 とはいえ、フラン高に振り回されている中小企業からすれば美意識どころの話ではない。

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スイスフラン、依然「かなり割高」=中銀副総裁
スイス中銀から学ぶ教訓とは
http://si.wsj.net/public/resources/images/OJ-AG869_FRANC__16U_20160302110906.jpg


「大きすぎてつぶせない」銀行批判は的外れ
2008年のリーマンショックをきっかけに「大きすぎてつぶせない」問題が表面化した(写真は08年9月、リーマン・ブラザーズ本社を去る同社職員) ENLARGE
2008年のリーマンショックをきっかけに「大きすぎてつぶせない」問題が表面化した(写真は08年9月、リーマン・ブラザーズ本社を去る同社職員) PHOTO: LOUIS LANZANO/ASSOCIATED PRESS
By GREG IP
2016 年 3 月 3 日 14:55 JST

 「大きすぎてつぶせない」という見方は、金融危機後もなかなか消え去らない妄想だ。

 米民主党の大統領候補選びを争うバーニー・サンダース氏は、大銀行は社会の脅威であり解体すべきだと主張して選挙運動を展開している。2週間前、同氏には仲間が現れた。ジョージ・W・ブッシュ第43代米大統領の共和党政権で金融機関救済措置を担当し、先ごろミネアポリス地区連銀総裁に就任したニール・カシュカリ氏だ。

 政府が解体できないほど大規模あるいは重要な金融機関は、つぶれないと投資家がみなすので、競合する中小金融機関よりも有利に資金が調達できる。こうした認識が事実上の補助金のような利点として働くため、経営陣の過剰な借り入れを促し、破綻の可能性が一段と高くなる。こうした考え方が懸念の根底にある。

 だが、「大きすぎてつぶせない」という先入観は的外れだ。将来的な公的救済の可能性を根絶しようと熱を入れすぎると、経済に悪影響を及ぼす恐れのある新たな危うさが生じ、次の危機を悪化させる危険性がある。

 確かに米国の大手金融機関はサブプライムローン危機が深刻化する中で見境なく資金を借り入れ融資した。だが、自分たちは大きすぎてつぶせないと認識したうえでのことではなかった。実際、国際通貨基金(IMF)が大銀行の株価と破綻リスクに対する保険として機能するクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)を分析した結果、危機以前には最大手の銀行も中小銀行に対し借り入れにおいて有利な点はほとんどなかった(例外は2大住宅金融機関の連邦住宅抵当公社(ファニーメイ)と連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)だ。両公社は「政府系機関」という立場のおかげで明らかに他よりも低利で資金を調達できた)。

 「大きすぎてつぶせない」との認識が有利に働く問題は、米政府による金融機関の救済後に浮上した。特に2008年にリーマン・ブラザーズが破綻した後、大手金融機関は解体が許されないことが明らかになった。

 以来、規制当局はこの補助金的効果を二つの方法で消し去ろうと苦慮してきた。まず、最大手の金融機関に対し、損失を吸収するために、特に株式を中心に資本を増強するよう求めている。このため金融機関は破綻の可能性が低くなるとともに収益力も低下し、その結果、そもそも巨大化しようとする意欲を失っている。

大手銀行の資金調達コストは金融危機はで他とあまり変わらず、危機以降も有利性を失ってきた(左)、この間、自己資本比率は大幅に高まりつつある(右)
http://si.wsj.net/public/resources/images/NA-CJ267_CAPACC_16U_20160302115411.jpg

 次の方法は、大手銀行の解散を容易にすることだ。「生前遺言」(破綻時清算処理計画)と金融機関解散規則に従い、規制当局は破綻にひんした銀行の資本を債券保有者による「ベイルイン」(内部救済)で立て直す。これは債券の元本減免や債券保有者の株主転換などの手法だ。規制当局がその結果に満足しなければ、当局は解散を命じることができる。JPモルガン・チェースやその他の巨大金融機関に対し、当局はこうした判断を迫られる可能性もある。

 これら二つの措置で、大きすぎてつぶせないとみなされる利点は大幅に縮小した。だがこの利点が失われたとしても、このような大銀行が破綻すれば金融面でのつながりを通じて壊滅的な衝撃が伝播するだろう。このため、批判する向きは銀行をより小さい組織に解体するのが唯一の解決策だと主張している。

 だが、どのくらい小さくすれば良いと言うのだろうか。トレーダーの不正行為など特異な問題が原因で銀行が破綻した場合、それが大手銀行だとしても、金融システム全般の脅威となることはめったにない。一方、多くの銀行や投資家、規制当局がそろってリスクの評価を誤ると、システミックな(全体に広がる)金融危機が生じる。その場合、ほどほどの規模の銀行であっても、その破綻は伝染する恐れがある。市場が、他の銀行株も危ういとみなすからだ。

 だから1984年に、当時全米で7番目の規模の銀行にすぎなかったコンチネンタル・イリノイを当局は救済し、その後7年間で規模が14番目と33番目、36番目の銀行の保証されていなかった預金者を保護したのだ。先のベアー・スターンズを巻き込んだ金融危機は、ニュー・センチュリー・ファイナンシャルなど、規制が緩い投資ファンドや住宅金融業者の破綻が発端だった。

 欧州の銀行で最近起きた騒動も同じ事が言える。銀行が破綻、ないし法定最低資本額に近い状況に置かれた場合、欧州の厳格な規則は債券保有者のベイルインを求めている。昨年、イタリアの小規模銀行4行とポルトガルの1つの銀行は、以前の失敗の遺産を抱え破綻し、債権者がベイルインした。今年2月、ドイツ銀行の「偶発転換社債」が投資家に同様な不安を与えた。同行が破綻するリスクはないにもかかわらず、資本不足が懸念されたのだ。こうした出来事から、多くの銀行が同じ危険性を抱えているとの懸念が強まった。

 取り乱した動きは治まったが、銀行株と銀行に対する信頼は打撃を受け、ユーロ圏経済の信用拡大が是非とも必要とされるいま、貸し出しが弱まる可能性がある。

 米国の規制当局は、経済情勢が悪化したときに最大手の銀行が確実に生き残れるよう、いわゆるストレステスト(健全性審査)に頼っている。さらに一歩進めて銀行を解体すれば、計り知れない意図せぬ結果につながりかねない。より小規模な専門に特化した部署の方がずっと破綻する可能性は高く、あまり規制されない「シャドーバンキング」(影の銀行)システムの一部として新たなリスクを生む温床になる恐れがある。大きな銀行が弱い銀行を買収することはできないため、当局は破綻処理の有効な手段の一つを奪われている。顧客も大銀行の規模と多様性の恩恵を受けられない可能性がある。

 大きすぎてつぶせない問題に対する最善の解決策は、最大手金融機関に株式資本を十分充実させるよう求めることだ。規模の経済などの本当の事業利益は、救済されるという期待ではなく、大規模であり続けることによってしか正当化できないからだ。米国の銀行はほぼ条件を満たしている。2014年に株式資本はリスク調整済み資産の12.5%に相当し、09年初頭の5.5%から二倍以上に膨らんでいる。

 資本はさらに必要かもしれないし、当局もそう示唆している。資本が十分にあるこうした銀行が破綻するのは、数え切れないほどの銀行が巻き込まれるほど深刻かつ壊滅的なシステミックな危機に至る場合だけだ。2兆ドルの資本がある一つの銀行が破綻にひんするにせよ、資本量4000億ドルの銀行5行がそうなるにせよ、傍観して混乱が治まるに任せる政府などどこにもないだろうし、またそうすべきでもない。

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http://si.wsj.net/public/resources/images/NA-CJ267_CAPACC_16U_20160302115411.jpg



[FISCO]17時時点の日経平均先物は日中終値比50円安の16940円で推移
掲載日時:2016/03/03 (木) 17:13 

17時時点の日経平均先物は日中終値比50円安の16940円で推移している。為替市場では円安が一服しており、ドル・円は114円00銭台、ユーロ・円は124円00銭台でのもみ合いに。欧州株式市場では英FTSE100指数が前日比-0.1%で取引を開始している。


[FISCO]3日の中国本土市場概況:上海総合0.4%高と3日続伸、素材関連しっかり
掲載日時:2016/03/03 (木) 17:13 

3日の中国本土マーケットは値上がり。主要指標の上海総合指数は前日比10.08ポイント(0.35%)高の2859.76ポイントと小幅ながら3日続伸した。上海A株指数も上昇し、10.62ポイント(0.36%)高の2992.71ポイントで引けている。一方、外貨建てB株相場はさえない。上海B株指数が0.85ポイント(0.24%)安の356.91ポイント、深センB株指数が6.46ポイント(0.57%)安の1131.49ポイントで終えた。

政策期待が支え。全国政治協商会議(政協、国政助言機関)が3日(日本時間午後4時)、全国人民代表大会(全人代、国会に相当)が5日にそれぞれ開幕することが支援材料となっている。ただ、一時は反落する局面もみられた。直近の上昇ピッチが急だったため、戻り売りが散見されている。

業種別では、政策期待のある素材関連株の上げが目立つ。非鉄の吉林吉恩ニッケル業(600432/SH)が7.0%高で引けた。前述した両会と称される2つの会議では、生産過剰問題を抱える素材産業の構造改革についても討議されるとみられている。海運株もしっかり。中国遠洋HD(601919/SH)が3.5%上昇した。ITハイテク関連株やバイオ薬品関連株、消費関連株、不動産株、運輸株、自動車株なども物色されている。銀行株や保険株も引けにかけて強含んだ。

【亜州IR】

ロンドン市場 ユーロ、ポンド 欧州通貨は小高く推移
掲載日時:2016/03/03 (木) 17:18 

ロンドン序盤、ユーロやポンドは小高く推移している。ポンドドルは一時1.41台乗せ、2/23以来の高値水準となった。ユーロドルは1.0870近辺と東京朝方の高値水準に戻している。きょうは独、ユーロ圏、英などの非製造業PMIのほか、ユーロ圏小売売上、英住宅指標などが発表される。

GBP/USD 1.4089 EUR/USD 1.0869 USD/JPY 114.05


ドル円は114円を小幅に割り込む水準。やや上値が重くなっている。クロス円も上値が重い値動き。欧州株は英独株がともに前日比横ばい圏で取引を開始しており、静かなスタート。

USD/JPY 113.98 EUR/JPY 123.83 GBP/JPY 160.44

欧州株 前日比横ばいで取引開始
掲載日時:2016/03/03 (木) 17:13 
東京時間17:02現在
英FTSE100  6141.48(-5.58 -0.09%)
独DAX  9780.73(+4.11 +0.04%)

http://www.gci-klug.jp/fxnews/


円が全面安、アジア株上昇で円売り圧力強まる−対ドル114円台前半
2016/03/03 15:33 JST

    (ブルームバーグ):3日の東京外国為替市場では円が全面安となり、ドル・円相場は1ドル=114円台前半までドル高・円安が進んだ。アジア株の堅調推移を背景にリスク回避が緩和する中、円売り圧力が強まった。
午後3時33分現在のドル・円相場は114円20銭付近。円は主要16通貨に対して前日の終値から下落し、対ドルでは朝方に付けた113円41銭から午後に入り一時114円27銭まで水準を切り下げた。前日の海外市場では一時114円56銭と2月16日以来の水準までドル高・円安が進んだ後、113円22銭まで値を戻していた。
バークレイズ銀行の門田真一郎為替ストラテジストは、「全般的なリスク資産の回復に円相場自体が遅れていた」とし、「リスクセンチメントが落ち着く中で、円が多少売られやすくなっている」と説明。この日は株価が安定的に推移していることを背景に円安が進んだと話す。
この日の東京株式相場は日経平均株価が続伸。前日終値からの上げ幅が200円を超えて取引を終えた。中国株式相場も上海総合指数が続伸している。
日本銀行の黒田東彦総裁は3日の参院予算委員会での答弁で、リスク要因を点検し、必要であればちゅうちょなく調整を行うと述べた。また、中曽宏副総裁は那覇市内で講演し、「マイナス金利だけでなく、今後とも、量および質の面での追加緩和も、当然、選択肢となる」と述べ、必要ならさらなる金融緩和を辞さない姿勢を示す一方で、政府の成長戦略に強い期待感を表明した。
一方、浅川雅嗣財務官が2日、上海で開かれた20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議で、円の議論はなかったと時事通信に対して語ったと報じられた。
給与明細書作成代行会社のADPリ サーチ・インスティテュートが2日に発表した給与名簿に基づく集計調査によると、2月の米民間の雇用者数は市場予想を上回る伸びとなった。これを受けて、同日の米国市場では株式相場と長期金利が上昇する展開となった。
みずほ証券の山本雅文チーフ為替ストラテジストは、「一部で悪い数字はあるものの、米経済指標は着実に改善方向」とし、「年初の米景気に対する悲観論は行き過ぎという見方が広まりつつある」と指摘。この日の米国時間に発表される指標が予想以上に良い数字となれば「安心感が出るだろう」とみる。
この日の米国時間には米供給管理協会(ISM)が2月の非製造業景況指数を発表する。ブルームバーグがまとめた市場予想の中央値では53.1が見込まれている。前月は53.5だった。
また、4日には2月の米雇用統計が発表される。市場予想の中央値によると、非農業部門の雇用者数は前月比19万5000人増と、1月の15万1000人増を上回る伸びが見込まれている。
みずほ証の山本氏は、「米雇用統計が良かったらドル買い、悪かったらドル売りだろう。ただ全体の流れとしては、完全雇用に近づいているので、雇用者数の伸びが鈍化傾向を示しても悪材料されないと思う」と指摘。「インフレ指標を見ても高まってきている状況。景気も懸念されていたほど悪くない。徐々に米利上げ圧力が強まるのではないか」と話す。
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-O3FPNQ6JTSEE01.html


 

 
ウォール街のトップアナリスト、米株市場が最悪期を脱したと納得せず
2016/03/03 11:44 JST

    (ブルームバーグ):その分析が最も広く注目されるウォール街のアナリストの1人は、最近の米株価の上昇が市場の最悪期脱出を意味するとは思っていない。
1日の米国株市場でS&P500種株価指数は前日比2.4%高となり、50日移動平均を突破するとともに、1950を上回る水準を回復した。ニューヨークに拠点を置くルネサンス・マクロ・リサーチのジェフ・デグラーフ会長は、米株の時価総額を1兆5000億ドル(約170兆円)余り回復させた過去3週間の株価反発について、最近の下降局面の終了を示すといえるほど十分な売買高と個別株の相場上昇を伴っていないと分析する。
インスティテューショナル・インベスターのテクニカルアナリスト番付で過去11年にトップにランクされたデグラーフ会長は2日のリポートで、「全体で150ポイントという今回の上昇は、私が過去25年のキャリアで経験した比較的弱いものの一つだ」と分析。市場の長期トレンドは弱気な状態が続いており、上昇幅とスピードに行き過ぎの兆しが見られる銘柄が増える状況で、投資家は今回の急反発を矮小(わいしょう)化して考えるべきだと指摘した。
S&P500種は2月11日の1年10カ月ぶり安値から約8%値上がりし、年初来の下落率も4%未満に縮小した。過去3週間の上昇ペースは2009年以降で最も速いものの一つだが、売買高が年初来で最も少なくなる状況でそれは起きた。
デグラーフ氏によれば、上昇銘柄数と下落銘柄数との割合が4.7対1だったのに対し、売買高の比較では3.6対1と、上昇銘柄の比率が驚くほど小さくなる。さらに20日間高値を付けた銘柄が全体に占める割合は35%と、強気相場の持続を示唆する55%から程遠く、値上がりも広がりに欠ける。今回は金融株とクレジット市場が当初の反発を主導したが、その後のパフォーマンスは期待に届いていないという。
原題:Wall Street’s No. 1 Technical Analyst Says ‘Fade This Breakout’(抜粋)
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-O3FWF06KLVRI01.html

日本株ことし初の3連騰、マクロ悲観薄れ銀行、景気敏感中心買われる
2016/03/03 15:42 JST
    (ブルームバーグ):3日の東京株式相場はことし初の3連騰。米国経済統計の堅調な内容が続き、グローバルなマクロ景気に対する過度な悲観論が後退、需給面では売り方の買い戻しも続いた。年初から2月までの下落率トップだった銀行株の強さが際立ち、鉱業や商社など資源株、海運や鉄鋼株といった海外景気敏感セクターも買われた。
TOPIXの終値は前日比19.44ポイント(1.4%)高の1369.05、日経平均株価は213円61銭(1.3%)高の1万6960円16銭。両指数とも、3連騰は昨年末の大納会以来となる。
豪AMPキャピタル・インベスターズの投資戦略責任者、シェーン・オリバー氏は「グローバルなリセッションに対する投資家の警戒感は弱まっており、円安も進むだろう。そうすれば、日本の企業業績期待を押し上げる手助けとなる」と指摘。直近で発表されている米経済統計は良くなってきており、「反発が続くためにはグローバルな景気により自信を持っていく必要がある」との見方を示した。
給与明細書作成代行会社のADPリサーチ・インスティテュートが2日に発表した給与名簿に基づく調査によれば、2月の米民間部門の雇用者数は21万4000人増と市場予想の19万人増を上回った。米連邦準備制度理事会(FRB)が公表した地区連銀報告(ベージュブック)では、12地区のうち7地区が景気は「緩やかに」「緩慢なペースで」「若干」拡大した、と説明した。2日の米国株は米S&P500種株価指数が0.4%高など堅調で、銀行やエネルギー株への買いが持続。ストックス欧州600指数も0.7%高、銀行株が買われた。
きょうの日本株は、日経平均が前日に600円以上急騰した反動から小安く始まったが、早々にプラス転換。午後に入り為替市場でドル高・円安方向への動きが強まった影響もあり、堅調さが持続、日経平均とTOPIXはほぼきょうの高値圏で引けた。午前のドル・円は1ドル=113円40ー80銭台で取引されていたが、午後は114円20銭台まで円が売られた。
日本株は年初からの下落で、TOPIXの予想PERが14.2倍と米S&P500の16.6倍、ストックス欧州600の15.2倍より低い。三菱UFJモルガン・スタンレー証券の芳賀沼千里チーフストラテジストは、「日本株には依然として割安感があり、2月中旬までの株価下落で業績悪化懸念は相当織り込まれた。日本株に強気な姿勢を維持する」としている。
銀行株は東証1部33業種の上昇率で2位、TOPIXの押し上げ寄与度でトップ。三井住友アセットマネジメントの市川雅浩シニアストラテジストは、「マイナス金利導入で収益に影響するという見方が強かったが、意外に影響しないのではという見方が出てきた」と話した。日本銀行の黒田東彦総裁は2日の参院予算委員会で、民主党議員の質問に答弁、金融機関収益に対するマイナス金利の直接的な影響は小さいとの見解を示した。
ソシエテジェネラル証券の杉原龍馬株式営業部長は、「銀行株はリスクオフの流れの中でグローバルに弱かった。海外の一部マクロファンドでは、銀行は指数ウエートが大きく、マーケットが上がる時には上がりやすいという考え方がある」と言う。年初から2月までの業種別騰落で、銀行はマイナス32.3%と下落率1位。東証が2日に公表した空売り業種別集計によると、銀行の空売り比率は37.1%で1日の46.1%から減り、買い戻しの動きがうかがえる。
東証1部33業種は海運、銀行、鉱業、鉄鋼、証券・商品先物取引、保険、卸売、石油・石炭製品、電気・ガス、非鉄金属など26業種が上昇。空運や陸運、水産・農林など7業種は下落。鉱業や卸売は、2日のニューヨーク原油先物が0.8%高の1バレル=34.66ドルと続伸したことが好感された。東証1部の売買高は27億4428万株、売買代金は2兆5383億円。上昇銘柄数は1429、下落は436。
売買代金上位では三菱UFJフィナンシャル・グループ、三井住友フィナンシャルグループ、みずほフィナンシャルグループのメガバンク3行がそろって急伸。日産自動車や三菱商事、JFEホールディングス、第一生命保険、野村ホールディングスも高い。リストラ費用確保のため、主力3行から2000億円借り入れると3日付読売新聞で報じられた東芝、国内ユニクロの2月の既存店売上高が増えたファーストリテイリング、モルガン・スタンレーMUFG証券が投資判断を上げたTDKも買われた。半面、JR東海やNTTドコモ、アステラス製薬は安い。
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-O3FO9M6JTSEG01.html


日経平均は今年初の3日続伸、原油高が支援 銀行株が大幅上昇

[東京 3日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は3日続伸となった。序盤は売りが先行したものの、原油相場の上昇など落ち着きを取り戻しつつある外部環境が支援材料となり、主力株に買い戻しが継続した。銀行株の急伸も市場心理の改善に寄与し、節目の1万7000円に迫る動きとなった。3連騰は今年初となる。

米エネルギー省が発表した週間石油在庫統計では原油在庫が増加し、3週連続で過去最高を更新した。一方、主要産油国による原油安対策への期待感から、米原油先物CLc1は一時1バレル35ドル台まで上昇。アジア時間も34ドル台後半と底堅く推移した。

日本株は朝方は強含む円相場が重しとなり軟調な滑り出しとなったが、その後はすぐに切り返した。三井住友(8316.T)が8%超高、三菱UFJ(8306.T)が7%超高となるなど、メガバンクが急伸。業種別では海運や鉄鋼の上げも目立った。

日経平均ボラティリティ指数.JNIVは2月2日以来、約1カ月ぶりに30ポイントを下回ったが、「外部環境が落ち着いてきたとはいえ、買い上がる材料もない。海外投資家の相場の先行きに対する見方も分かれている」(大手証券トレーダー)との声も聞かれた。ドル/円JPY=EBSは114円台に戻したものの、パナソニック(6752.T)や日東電工(6988.T)など電機・電子部品株の一角はマイナス圏で取引を終えた。

野村証券エクイティ・マーケット・ストラテジストの小高貴久氏は、米景気に対する過度な懸念が後退したことが、直近の日本株の上昇の背景とする一方、きょうのところは「売り込まれ過ぎていた部分の巻き戻しの範囲内でもある」と指摘している。

個別銘柄では東芝(6502.T)が大幅高。主力3行に2000億円規模の追加融資を要請したことが判明したとの報道を材料視した。半面、サックスバーHD(9990.T)が軟調。財布など雑貨類の販売を手掛ける子会社の2月度既存店売上高が、前月に続き前年同月割れとなったことを嫌気した。

東証1部騰落数は、値上がり1429銘柄に対し、値下がりが436銘柄、変わらずが77銘柄だった。

日経平均.N225

終値      16960.16 +213.61

寄り付き    16695.78

安値/高値   16691.94─16962.95

TOPIX.TOPX

終値       1369.05 +19.44

寄り付き     1348.32

安値/高値    1348.01─1370.00

東証出来高(万株) 274428

東証売買代金(億円) 25382.95

(長田善行)
http://jp.reuters.com/article/nikkei-threedayshigh-idJPKCN0W50GV?sp=true



超長期債利回りが過去最低、流動性供給入札順調で−長期金利は上昇
2016/03/03 15:40 JST
    (ブルームバーグ):債券市場では超長期債相場が上昇。新発20年・30年・40年債利回りは過去最低水準を更新した。日本銀行のマイナス金利政策で10年までの国債利回りがゼロ%を下回り、プラス金利の超長期債を買う動きが強まった。今日実施の流動性供給入札が順調だったことも手掛かりとなった。
3日の現物債市場で新発20年物の155回債利回りは一時0.435%と、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値より4.5ベーシスポイント(bp)低下し、1日に付けたこれまでの最低水準0.46%を下回った。その後は0.465%。新発30年物の49回債利回りは4.5bp低い0.735%まで下げ、1日に付けたこれまでの最低0.765%を下回った。新発40年物の8回債利回りは0.87%と、これまでの最低水準0.90%を更新した。
長期金利の指標となる新発10年物国債の342回債利回りは1bp 高いマイナス0.03%で開始。いったんマイナス0.04%まで戻した後、売りが優勢になるとマイナス0.015%と、2月24日以来の水準まで上昇した。新発5年物の126回債利回りは3.5bp高いマイナス0.17%と、約1週間ぶり高水準を付けた。
野村証券の中島武信クオンツ・アナリストは、「流動性供給入札は想定通り応札倍率が高かった。月末に年金勢が買って証券会社のショートカバーが入った。超長期債への需要が強く、応札が集まったもよう。プラス金利の長いゾーンを買う動きが続いている。来週の30年債入札に向けての調整が起こらないかもしれない」と話した。
長期国債先物市場で中心限月3月物は、前日比22銭安の151円80銭で開始。午後に入っていったんは2銭安まで戻したが、その後は水準を大きく切り下げ、151円65銭まで下落。結局は35銭安の151円67銭で引けた。
先物相場の下落に関して、野村証の中島氏は「行き過ぎていた部分の調整の動き」と説明した。「中期債は昨日の日銀国債買い入れオペに1−5年ゾーンが入らず、やや崩れた。次のオペで1−5年ゾーンが入れば、中期債の弱含みも止まるだろう」と話した。
流動性供給入札
財務省が午後発表した流動性供給入札(発行額3000億円)の結果によると、募入最大利回り較差がマイナス0.010%、募入平均利回り較差がマイナス0.017%となった。今回は残存期間15.5年超から39年未満の国債が対象銘柄。投資家需要の強弱を示す応札倍率は3.65倍と、前回の同年限入札の2.79倍から上昇した。
岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジストは、「米長期金利はこれまで低下が進んでいた部分の調整が入っており、円債の戻りは鈍いだろう。米国経済に対する過度に悲観的な見方が後退する中で、週末の米雇用統計を確認する必要もある」と話した。
2日の米国債相場は続落。米10年債利回りは前日比2bp上昇の1.84%程度と約1カ月ぶりの高水準で引けた。2月の民間雇用者数の伸びが予想を上回ったことから、年内利上げの観測が強まった。4日発表の2月の米雇用統計では非農業部門雇用者数が前月比19万5000人増加が予想されている。1月は15万1000人増だった。
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-O3EJG46JIJUP01.html

ヘッジファンド、供給過剰の原油に強気に転じる

By LAURENCE FLETCHER AND GEORGI KANTCHEV
2016 年 3 月 3 日 17:43 JST

 ヘッジファンドは、これまで打ちのめされてきたエネルギーセクターの資産が大底を打ったと考え始めている。

 原油価格は2014年6月以来70%近く落ち込んでいるが、アナリストによると、原油の世界的な供給過剰が近いうちに緩和される兆しはほとんどないという。

 それでも最近は、原油価格は下がり過ぎたという見方に基づいて、その上昇に賭けたり、打撃を受けたエネルギー企業の株式や債券を購入し始めたりするヘッジファンドの運用マネジャーも出てきた。

 運用資産10億ドル以上を主に債券に投資しているヘッジファンド会社PVEキャピタルの創業者、ジェナルノ・プッチ氏は「エネルギーに対して強気に転じたのは2週間前だ」と話す。同氏はそれまで原油価格は下落傾向にあるとみていたという。

 プッチ氏は米シェールオイル生産大手コンチネンタル・リソーシズ、米石油・天然ガスパイプライン運営会社キンダー・モーガンといった企業の債券を購入してきたことを明かし、その理由に「魅力的なバリュエーション」と原油価格が1バレル当たり30〜40ドルで安定するという考え方を挙げた。

 2日の北海ブレント原油先物は0.3%高の1バレル=36.93ドル、ウエスト・テキサス・インターミディエイト(WTI)原油先物は0.8%高の1バレル=34.66ドルとなった。

 世界有数のエネルギートレーダーで14年後半の原油価格急落を見事に予想して大きな利益を上げたピエール・アンデュランド氏は、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が確認した投資家に宛てた直近の書簡で、「今は原油価格に対して慎重ながら前向きだ」と述べている。

 ロンドンに拠点を置くヘッジファンド会社、アンデュランド・キャピタル・マネジメントの創業者である同氏は、昨年の秋に原油価格が1バレル当たり25ドルまで下がると予想していた。しかし、最近の投資家に宛てた書簡では、在庫水準の安定化につれて年末には今よりも高い水準にあると見込んだ。アンデュランド・キャピタルの広報担当者はコメントを差し控えた。アンデュランド氏のファンドは1月に5.2%上昇した。昨年のリターンは4.1%、その前年のリターンは38.1%だった。

 1月には過去10年間の最低水準にまで落ち込んだ原油価格だが、ここ数週間は主な産油国が減産に踏み切るという見通しから反発した。生産量の増加に支えられた持続的な供給過剰はこの2年間、原油市場に重くのしかかってきた。

 米インターコンチネンタル取引所(ICE)が公表している建玉明細報告によると、ヘッジファンドやその他の運用マネジャーが全体としてブレント原油に対して行った強気の買い予約はこの1週間で12.4%増加し、こうしたデータの集計を開始した11年以来の最高水準に達したという。

原油価格の上昇を見込んだブレント先物(紫)、WTI先物(灰)の買い予約数 ENLARGE
原油価格の上昇を見込んだブレント先物(紫)、WTI先物(灰)の買い予約数
 しかし、米国指標のWTIに対する見方はそこまで楽観的ではない。価格の上昇を見込んだ買い予約の数は今年に入ってからほとんど伸びていない。

 一方、WSJが確認したJPモルガン・チェースのヘッジファンド顧客へのレポートによると、石油関連銘柄の上昇を見込んだヘッジファンドの投資額は2月18日までの1週間で77%も増加したという。

 エネルギーへの投資は決して確実なものではないと市場参加者は言う。14年の秋に原油価格が下がり始めた後、ヘッジファンドは経営不振に陥った石油・天然ガス会社に投資するために数十億ドルを調達したが、買い時が早過ぎたこともあり、多くは損失を被った。昨年の終わりにも、投資家はコスト削減や事業の分離といった動きを株価が底を打った兆候だとみて石油関連株に投資したが、やはり時期尚早だった。

 原油価格の回復が順調に進むと考えている市場関係者はほとんどいない。今年の初めには金融市場が世界の経済成長に関する懸念に包まれ、原油の長期的な供給過剰への不安を増大させた。世界中の石油貯蔵タンクがいっぱいになり、多くのトレーダーは海上貯蔵庫として使うために石油タンカーを先を争うように借りている。欧州最大のロッテルダム港など、重要な港は石油タンカーだらけになってしまっている。

 運用資産129億ドルでヘッジファンドに投資しているスカイブリッジ・キャピタルのパートナー、ロバート・ダッガン氏は「原油価格の短期的な見通しはまだかなり暗いというのがコンセンサス」と話す。それでも、原油価格が急上昇した場合の潜在利益が非常に大きいので、ヘッジファンドがこれほどの低水準にある原油のさらなる価格下落を見込んだ売り予約をするのが難しくなったという。

 投資銀行は原油価格の見通しを大幅改訂し、その回復が当初の予想よりも遅くなると見込んでいる。先週、WSJが13の銀行を対象に行った調査によると、今年の予想平均価格はブレント原油が1バレル=39ドル、WTIが38ドルだった。いずれも予想平均価格は1月に実施された調査から11ドルも下落している。

 それでも、多くの投資家は市場に戻るタイミングだと考えている。

 運用資産1250億ドルのUSバンク・ウェルス・マネジメントで投資担当シニアストラテジストを務めるロブ・ハワース氏は「今が最安値だ」と主張する。同氏は「需要低下は世界的な景気後退によるものではない」と指摘、米国人が本格的に車で遠出する春になったら、季節的需要が増加し始めると述べた。

 「現在はエネルギー関連をアンダーウェイトしているが、資産買い増しの好機を待っている状態だ」とハワース氏は言う。

 ロンドンに拠点を置くレドベリー・キャピタル・パートナーズの最高投資責任者(CIO)、マイケル・アルサレム氏はケアン・エナジーやオフィール・エナジーなど、ネットキャッシュが潤沢な会社の株式を組み入れてきたと話す。「エネルギー関連企業はすべてダメだとみなされている。人々は有望な企業まで見放している」と同氏は指摘した。

 以前からの強気な見解を曲げていない人もいる。

 市場の底の見極めが早過ぎたために14年末にアビドス・キャピタルの閉鎖を余儀なくなれたヘッジファンド運用マネジャーのジャン・ルイ・ル・ミー氏は、ウエストブルック・アセット・マネジメントを立ち上げようとしている。そのファンドはエネルギー関連株の上昇を見込んだ投資を行い、3年間で100%以上のリターンを上げることを目指している。

 ル・ミー氏は「今年の下期の市場では供給過剰が上期よりもかなり緩和されそうだ」と述べ、原油価格は向こう2〜3年間で1バレル当たり75〜80ドルまで上昇すると見込んだ。

関連記事

原油安特集
ボラティリティー上昇に賭けるヘッジファンド
http://si.wsj.net/public/resources/images/OJ-AG865A_OILBU_16U_20160302062108.jpg

アジアで15年強ぶりにガソリン不足の恐れ、中印で自動車販売堅調

[シンガポール 3日 ロイター] - 原油安や堅調な自動車販売を受けてアジアにおけるガソリン需要が伸びており、15年強ぶりのガソリン不足を引き起こす恐れが出ている。

中国とインドでは合わせて毎月300万台の新車が販売されている一方、オーストラリアや台湾では石油精製工場の閉鎖が相次いでいることが背景だ。ガソリン需要の高まりは原油相場を下支えする可能性もある。

コンサルタント会社FGEによると、今年のアジアにおける平均のガソリン不足量は日量1万バレルとなり、2017年までにはこれが日量9万バレルにまで拡大する可能性がある。さらに18年には日量16万バレルにまで膨れ上がる恐れもあるという。

格付け大手ムーディーズのシニアクレジットオフィサー、ヤスミナ・セルギニ氏はノートで「中国の自動車販売伸び率は2016年に6.5%となり、15年の4.6%から改善すると見込んでいる」と指摘。小型エンジンを積んだ乗用車向けの減税措置や政府による緩和的な金融政策が主因だとした。

アナリストらによると、減税措置が切れるため中国の自動車販売伸び率は17年に鈍化すると見込まれるものの、インドの堅調な販売がガソリン需要を押し上げる見込みだという。

FGEのシニアコンサルタント、スリ・パラバイッカラス氏は「アジアの全てもしくは大半の国々で堅調な伸びがみられるガソリンは、引き続き最も利益の多い製品となっている」と述べた。
http://jp.reuters.com/article/asia-gasoline-idJPKCN0W50K3


 



中国政府、需要刺激策へ回帰か=クレディ・スイス
By SHULI REN
2016 年 3 月 3 日 15:47 JST
 中国政府は今、何を考えているのか。

 世界がこれに注目している。5日には全国人民代表大会(全人代、国会に相当)が開幕するが、李克強首相がそこで発表する政府の「活動報告」では、2016年の国内総生産(GDP)成長率目標が明らかにされる。

 クレディ・スイスのエコノミスト、ドン・タオ氏とウェイシェン・デン氏によると、政府は春節(旧正月)明けに、成長への志向をより鮮明にしたように思われる。

 以下は同氏らの報告の抜粋。

 「中国人民銀行(中央銀行)の周小川総裁は金融政策姿勢について、これまで『穏健』としてきた表現を『穏健ながらやや緩和的』と変えている。同国財政省は財政赤字の継続的拡大について、景気循環に逆行する措置だとの考えをより頻繁に表明している。全人代閉幕後には減税と財政支出増が見込まれる。

 当社の調査によれば、銀行融資は1月に過去最高水準となり、2月も堅調が続いた。人民銀は融資額が極めて高水準にあるとして、1月には預金準備率の引き下げを見送ったが、春節明けにこれを実施した。

 複数の高官が住宅部門に言及し、住宅購入者の債務水準が低下していると指摘した。住宅価格は一部の大都市で急騰している。中央政府は住宅在庫の調整を目指し、国内の流動性を住宅部門に振り向けようと試みている。当社は住宅と土地使用権の販売が今後数カ月は改善すると予想する。

 マクロ政策の焦点については、ここ数カ月間にわたり供給側の構造改革が唱えられてきたが、現在は需要側の刺激へと戻りつつあるように思える。ただ、政府は双方を重視しているという主張を変えていない。構造改革を掲げていた時期にしばらく停止していた新規のインフラ事業がこのところ増加し始めている。第13次5カ年計画(2016〜20年)での投資は、やや前倒しで進められるだろう。ただ、2009年に実施された刺激策のようなものが再度行われると考えるべきではない。規模やその効果は異なるものとなるだろう」

 クレディ・スイスは上記の報告に基づき、「投資が極めて低い水準から加速することを背景に」、4-6月期のGDP成長率見通しをこれまでの6.3%から6.5%へ、16年通年の成長率見通しを6.5%から6.6%へ上方修正した。

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アングル:新疆で製鉄所閉鎖相次ぐ 中国政府は社会不安を注視

[上海/北京 3日 ロイター] - 中国政府は最近、過剰生産能力を抱える鉄鋼セクターの合理化に動いているが、その犠牲になっているのが新疆ウイグル自治区だ。中国はかつて、経済成長と雇用拡大を通じてウイグル族の社会的な不満をかわそうと、鉄鋼などあらゆる分野で投資を奨励してきたが、その後の政策転換で新疆の鉄鋼ブームはあえなく終了。今では深刻な苦境に陥っている。

新疆では1000万トン超の鉄鋼生産能力が閉鎖されたと見られるが、これは米国の年鉄鋼生産量のおよそ10分の1に相当する規模だ。

新疆八一鋼鉄(600581.SS)の子会社の関係者は「状況は非常に厳しい。新たに建設された製鋼所の多くが閉鎖されており、鉄鋼価格は急落している」と指摘している。同子会社では、1トン当たりで300─400元(約45.95─61.27ドル)の損失が出ているという。

関係筋によると、中国政府は現在、過剰生産能力と環境汚染を解消するため、向こう2─3年をかけて全国で500万─600万人をレイオフする計画。中国の尹蔚民・人事社会保障相も、石炭・鉄鋼セクターで全体の15%に相当する180万人をレイオフすると明らかにした。

中国国際エンジニアリング・コンサルティング・コーポレーションの専門家は、2010年以降に「非合理的な」投資が盛んに行われた新疆の鉄鋼セクターでは、大規模な人員削減がすでに行われているとの見方を示した。

新疆は人口が相対的に少なく、輸出機会も乏しいため、影響が大きくなりがちだ。中国社会科学院の研究者は「新疆は立地に大きな問題がある。拡大した生産能力に見合うほど内需は伸びていない」と述べた。

<中央政府、社会への影響注視>

生産能力削減は河北省や山東省など伝統的な鉄鋼地帯が当面中心になると見られるが、これまでのところ新疆への打撃が突出している。

統計局によると、新疆の昨年の鉄鋼生産が39%減の740万トンだったのに対して、河北省では1.3%増の1億8830万トン。新疆の稼働率は30─40%で、全国平均の65─70%を大幅に下回る。

中国の中央政府は、独立問題を抱える新疆の安定維持についてはとりわけ神経を尖らせているため、雇用情勢の悪化は頭の痛い問題だ。

アムネスティ・インターナショナルの東アジア担当ディレクターで、新疆について詳しいニコラス・ベケラン氏は「民族問題があるため、新疆の安定はとりわけ重要。政府は雇用不安が社会的な緊張の高まりにつながらないよう、対策をとろうとするはずだ」と指摘している。

(Ruby Lian記者、Michael Martina記者 翻訳:吉川彩 編集:橋本俊樹)
http://jp.reuters.com/article/china-steel-xinjiang-idJPKCN0W50HJ?sp=true


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