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円、108円台に上昇 日銀追加緩和前水準に 東京市場(日経新聞)
http://www.asyura2.com/16/hasan107/msg/316.html
投稿者 赤かぶ 日時 2016 年 4 月 07 日 15:40:55: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

             1ドル=108円台で取引される外為市場(7日午後、東京都港区の外為どっとコム)


円、108円台に上昇 日銀追加緩和前水準に 東京市場
http://www.nikkei.com/article/DGXLASGF07H0D_X00C16A4000000/
2016/4/7 14:26 日経新聞


 7日の東京外国為替市場で円相場は一時1ドル=108円台後半と1年5カ月ぶりの高値を付けた。米連邦準備理事会(FRB)が6日公表した3月の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨が早期の利上げに慎重な内容と受け止められ、円買い・ドル売りが加速した。日銀が追加緩和に踏み切った2014年10月31日以前の水準に戻った。

 議事要旨では多数のFOMC参加者が「世界経済や金融情勢は国内経済の見通しに対する明白な下振れリスクになっている」と主張した。利上げに消極的な「ハト派」姿勢が改めて確認されたとの受け止めが広がった。

 日本は5月の主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)開催まで円高抑制に動きにくいとの臆測が市場に広がったことも円買い材料だ。これに乗じて海外ヘッジファンドなどの投機筋が円買いを膨らませた。

 財務省幹部は7日午前、「(足元の円高は)一方に偏った動き。場合によっては必要な措置をとる」とけん制した。ただ円買いの流れを押しとどめる動きは限定的で、相場は再びじりじりと円の上値を試す展開となっている。みずほ証券チーフFXストラテジストの鈴木健吾氏は「105円近辺まで円高が進む展開もありうる」と指摘する。

 ただ、相場の動きが急であれば、政府・日銀が為替介入や追加緩和などの政策対応に踏み切る可能性もある。市場では「この先は一方向に円高が進むというより、神経質に上下する展開になる」(三菱UFJ信託銀行為替市場課長の一口義仁氏)との声も出ている。当面、市場は政府・日銀の対応を瀬踏みする展開が続きそうだ。


           ◇

円、1ドル=108円87銭近辺に上昇 1年5カ月ぶり高値 
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFL07HG1_X00C16A4000000/
2016/4/7 14:26 日経新聞

 7日午後の東京外国為替市場で円相場は一段を上げ幅を広げた。14時すぎに1ドル=108円87銭近辺と2014年10月30日以来、約1年5カ月ぶりの高値を付けた。投機的な円買いが続き、損失覚悟の円買い注文を巻き込んだ。〔日経QUICKニュース(NQN)〕


 

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コメント
 
1. 2016年4月07日 16:41:50 : A2RgHSj9VA : nz6htj3RC1Y[2]
菅官房長官「場合によっては必要な措置」 1ドル=109円台へ円高進行
産経新聞 4月7日(木)12時21分配信

 菅義偉官房長官は7日午前の記者会見で、東京外国為替市場の円相場で1ドル=109円台まで円高ドル安が進んだことに関し、「為替市場における過度な変動や無秩序な動きは悪影響を与えるものだと政府は考えている」と指摘。円高への政府対応について「為替市場の動向を緊張感を持って注視し、場合によっては必要な措置を取りたい」と述べた。

 安倍晋三首相がウォールストリート・ジャーナルのインタビューで「為替市場への恣意(しい)的な介入は控えるべきだ」と述べたのを契機に円買いに拍車がかかったとの見方に対し、菅氏は「2月の上海での20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議で、通貨の競争的切り下げを回避することや、(自国企業の)競争力のために為替レートを目標としないことが確認されている」と指摘。「長期にわたり、このような観点から為替を操作することは適当でないとの旨を首相は指摘した」と説明した。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160407-00000521-san-pol


2. 2016年4月07日 19:46:48 : OO6Zlan35k : ScYwLWGZkzE[393]

Business | 2016年 04月 7日 19:35 JST 関連トピックス: トップニュース, ビジネス
アングル:ドル下落続く、機関投資家や「逆張り」個人も円買い 

[東京 7日 ロイター] - ドル/円JPY=EBSの下落が続いている。株価や原油価格が値を戻す局面でも、下げ足はに鈍さはみられない。

海外勢を中心とした投機的なドル売り/円買いが強まるなか、国内勢もドル売りに傾斜。機関投資家だけでなく、逆張りで知られる日本の個人投資家「ミセスワタナベ」も、円売りの逆張り戦略を修正する動きが目立ち、参加者の多くが円買いに向っている。

<当局の足元見透かす投機筋>

ドルは5日、それまでサポートラインとなっていた年初来安値を下回ると、5日に心理的節目の110円、7日に109円の大台を一気に割り込んだ。110円割れからの円高進行は、ドル売りよりも円買いの側面が強い。

投機筋の動向を示すIMM通貨先物は、円ロングポジションが8年ぶりの高水準まで積み上がる状況だ。

本来なら「ドル/円相場は、目先の急反発を警戒しなければならない状況」(みずほ銀行・チーフマーケット・エコノミスト、唐鎌大輔氏)にある。それにもかかわらず、円高が進行しているのは「為替介入はできないと、当局が市場に足元をみられている」(国内証券)ためだという。

安倍晋三首相が米紙インタビューで「通貨安競争は絶対避けなければならない」とし、「恣意(しい)的な為替市場への介入は慎まなければならない」との認識を示したことが伝わって以来、日本が為替介入に消極的という見方が投機筋に定着。

菅義偉官房長官などが円高にけん制的な発言をしても、仕掛け的な円買いは止まらなかった。

<国内勢も円買いに抗えず>

投機筋の円買いを勢いづかせているのは、目先の円売り材料が乏しいことも背景にある。4月末の日銀決定会合で追加緩和の期待もくすぶるが、過去に「バズーカ」と言われたほどの爆発力を期待する声は市場では少ない。「やったとしてもサプライズ感は演出できず、やらなければやらないで失望感から円が買われる」(国内金融機関)との声も出ている。

最近まで「バイ・オン・ディップス」(ドルの押し目買い)のスタンスを維持していた多くのヘッジファンド勢は「完全に『戻り売り』のスタンスに変化している」(外銀)とされ、ドル/円のコアレンジが、110―115円から105―110円にシフトダウンしたとの見方も複数聞かれた。

投機筋のドル売り/円買いが勢いを増す中、国内勢もその流れに逆らえなくなってきている。

ドル買いの支えとして期待される輸入企業は、111円─112円付近でドルを調達した企業が多いとされ、110円付近では「値ごろ感があっても、すでにお腹が一杯で手が出ない」(国内金融機関)という。

109円前半に下落した局面では、値ごろ感から輸入企業の買いオーダーもあったが「(ドルの)地合いの悪さに、オーダーが引いてしまった」(国内銀)とされる。

一方、機関投資家の一部は、この局面で105―107円のゾーンでドルのプット・オプションを買い、ドル建て資産のヘッジに充てているという。

スポット市場では、こうしたオプションを受けた金融機関によるデルタ・ヘッジの売りがドルの上値を抑えている。

<ミセスワタナベも逆張りスタンスを修正>

複数のFX会社によると、個人投資家の間でも逆張りスタンスを修正する動きが強まっている。ドル買いを仕込む投資家がいるものの、下落した局面では損切りも出ており「従来はドル売りとドル買いが1対2だったところ、足元では1対1になってきているイメージ」(セントラル短資FXの市場部長・伊藤雅博氏)との指摘もある。

個人の建て玉は依然、買い建てが多いが、取引としては「機動的な人は早いうちから順張りのドル売りに動いてきている」と、外為どっとコム総研の調査部長、神田卓也氏は指摘する。

さらにドルを売り遅れ、塩漬けとなっている個人のポジションも少なくないとみられている。「先行き下落が強まれば、こうした買いポジションの投げ売りが出て、ドル/円をさらに下押ししかねない」(別のFX会社)。

111円付近をレンジの下限と見て、押し目買いに動いていた投資家は多いとみられており、その損切りポイントは106─107円あたりだという。

従来ならば、ドルの下落局面では買いの平均コストを下げるための、いわゆる「ナンピン買い」が出やすいはずだが、足元では「逆張りの買いが目立たない」(楽天証券・FX本部リーダー、川田哲也氏)という。

マーケット・ストラテジィ・インスティチュートの金融・貴金属アナリスト、亀井幸一郎氏は「ドルが108円を割り込んだあたりでいったんは落ち着く可能性があるものの、ドルの反発力は基本的に弱く、徐々に下値を切り下げる展開になる」と予想している。

(平田紀之 杉山健太郎 編集:田巻一彦)
http://jp.reuters.com/article/angle-forex-idJPKCN0X415Z?sp=true

ロンドン外為:円急騰、108円ちょうど近く−介入に慎重見透かされる
Netty Ismail、Anchalee Worrachate
2016年4月7日 19:12 JST

ロンドン時間7日午前の外国為替市場で、円は急上昇。日本銀行が介入には慎重とみた投資家らが買い進め、ドルに対して約1年半ぶりの高値を付けて108円ちょうどに近づいた。
  日本の当局者からは円高に対する懸念を示す発言が出たが、円売り介入やその他の行動が差し迫っていると市場に確信させることはできず、円は主要16通貨全てに対して0.9%以上の上昇となった。財務省幹部は場合によっては必要な措置を取ると発言。菅義偉官房長官は足元の為替市場で一方向に偏った動きが見られると指摘した。
  ロンドン時間午前10時45分現在、円は対ドルで1.5%高の1ドル=108円17銭。一時は108円02銭と、2014年10月29日以来の高値を付けた。対ユーロは1.4%高の1ユーロ=123円41銭。
原題:Yen Strengthens Toward 108 as Traders Deaf to Japan’s Jawboning(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-04-07/O59CZ26S973F01



FX Forum | 2016年 04月 7日 17:46 JST 関連トピックス: トップニュース
コラム:米国が導く円高、ドル100円割れあるか=唐鎌大輔
みずほ銀行 チーフマーケット・エコノミスト
[東京 7日] - 新年度早々、ドル円相場は急落。5日にはハロウィーン緩和が実施された2014年10月31日以来、1年5カ月ぶりの円高・ドル安水準を記録した。理由は様々あろうが、一義的には米国金融政策の正常化プロセスへの不信が招いた動きと考えられる。

米連邦公開市場委員会(FOMC)メンバーの政策金利見通し(ドットチャート)を見れば、長期見通し(Longer Run)のフェデラルファンド(FF)金利や実質国内総生産(GDP)成長率は、13年5月にバーナンキ前連邦準備理事会(FRB)議長が量的緩和縮小の方針を示唆し、正常化プロセスが始まって以降、低下の一途をたどっている。

引き締めを検討している最中に経済の地力が落ち込むという状況を見る限り、そもそも正常化という方向性自体が正しいのか疑問が抱かれて当然だ。かかる状況下、年内の米利上げは、よくて1回、順当にいけばゼロ回というのが筆者の想定である。

こうした状況下でのドル円の見通しは当然、円高方向であり、今後1年間で100円割れを臨む地合いも警戒したい。昨年央以降、ドル高が明らかに米経済を蝕み始めている兆候があるため、16年は円高の年になると考えてきたが、こうした見方はFRBではブレイナード理事が頻繁に口にしており、筆者も為替見通し作成上、同氏の主張を大いに参考にしている。

今次正常化プロセスの最大の特徴はその異様に長い助走期間であり、13年5月のバーナンキ議会証言から利上げまでに実に2年7カ月もかかった。だが、期待を織り込みやすい為替市場では実際の利上げ前からドル高が進み、実質実効ドル相場はその間、約18%も上昇した。

ブレイナード理事は講演で、ドル高が「FF金利にして75ベーシスポイント(bp)相当の金融状況の引き締め」になったと言及しているが、筆者も同感だ。FRBによる「孤高の正常化」が世界の運用資金を米国に惹きつけ、結果としてドル全面高を招き、これが製造業を中心として同国経済を痛めつけている印象は拭えない。これは要するに、ドル高を通じた「不況の輸入」であり、米国とて利上げで無傷ということはない。

足元ではドル相場の騰勢は小康を得ているものの、その実態はまだ「高止まり」と言った方が正しく、これが時間差を伴いながら金融引き締め効果を発揮し始めているのが現状と見受けられる。3月のドットチャート大幅下方修正は結局、過去2年余りのドル高相場が2、3回程度の利上げ効果を有し、これ以上の引き締めが難しくなっている実情を映し出しているのだろう。

<基軸通貨の意向は絶対、日銀の抵抗は無駄か>

1―3月期を振り返って改めて痛感することは基軸通貨ドルの影響力の大きさに尽きる。08年の金融危機以降の円高局面を振り返れば明らかだが、基軸通貨を司るFRBがハト派化する状況で、日銀側がどのような抵抗をしても、円高の流れを変えるのは難しい。

言い換えれば、「日米金利差拡大が見通せない状況で円安を展望してもほとんど無駄」というのが経験則だ。これは予想というよりも摂理に近い。

身もふたもない言い方だが、ドル円相場の趨(すう)勢を決するのは今や黒田日銀総裁ではなくイエレンFRB議長となっている感が強い。上述したように、FRBの正常化プロセスが始まって以降、FOMCメンバーが想定する中立金利、平たく言えば「利上げの終点」は徐々に切り下がっている。

FRBにとっての「利上げすべき余地」が着実に縮小している中で、円安・ドル高シナリオを描くのが難しくなっているのは当然だ。また、足元では日本の貿易収支が断続的に黒字化し、相応の経常黒字が安定的に確保される状況が続いている。歴史に学べば、FRBのハト派化と日本の経常黒字の安定化は円高要因として盤石の存在感を示す可能性が高い。

こうした理屈は、3月10日にフルパッケージの包括緩和を決定しながら通貨上昇に見舞われたユーロ相場にも当てはまる。実際、ドルインデックスのウェイトに関し、ユーロが60%弱を占めていることを踏まえれば、FRBのハト派化によるドル安の按(あん)分は基本的にユーロに寄せられやすい。

かねて指摘してきたように、世界最大の経常黒字などに代表される通貨ユーロのファンダメンタルズの強さを踏まえれば、買われるだけの理由があるため、なおのこと、FRBのハト派化に応じてユーロは買われがちになる。

1―3月期における日米欧三極の中央銀行で起きたことを客観的に振り返れば、日銀がマイナス金利を導入し、欧州中銀(ECB)がマイナス金利幅の拡大や資産購入額拡大など踏み込んだ決定を行ったのに対し、FRBはメンバーのドットチャートにおけるドット(点)の位置をずらしただけだ。結果、為替市場では3月中旬のFOMC後、ドル相場が大きく値を下げており、その見合いでユーロ高や円高が進んだ格好になっている。

こうした動きを見る限り、「いかに策を弄しても、FRBのハト派化という大きな流れの前では無力」という事実を感じざるを得ない。日銀やECBによる踏み込んだ追加緩和や、通貨当局による為替介入も各通貨の通貨安要因に足り得るが、それは「FRBの正常化プロセスが続く限りは」という条件付きだ。13年4月以降の日銀による量的・質的緩和や14年6月以降のECBによるマイナス金利が円安・ユーロ安を演出できたのは、同じタイミングでFRBが正常化プロセスを推進していたからである。

ドルインデックスを一瞥すれば分かるが 14年半ば以降のドル相場上昇は誰が見ても一方的であり、イエレン議長をして「驚いた」と言わしめたほどのペースだった。この先、ドル相場の水準が調整すること自体、さほど不自然なことではないだろう。為替相場は常に「相手がある話」だが、その相手がドルである場合はもう片側の主張はほとんど斟酌されないという事実が1―3月期の為替相場が教えてくれた最大の教訓だ。

加えて、10―12月期には次期米大統領の顔が見えてくる。クリントン氏にしろ、トランプ氏にしろ、ドル高をけん制する姿勢では一致している。10年にオバマ大統領が打ち出した5年にわたる輸出倍増計画が、結果としてその後の円高局面とほぼ符合したことは苦い思い出である。

<購買力平価が示すドル円下落の「今後の節目」>

では、ドル円相場の下値はどこまであり得るのか。考え方はいろいろあるが、例えば実質実効為替相場(REER)で見れば円相場は直近2月分において長期平均(過去20年平均)から10%以上、下方乖離(かいり)した状態にあるため、「調整は始まったばかり」という状況に見受けられる。

正確には2月分のREERは長期平均に照らして約13%、下方乖離しているが、円が対ドル以外の通貨に対しても同様の調整を経験すると仮定した場合、ドル円は95円程度まで下落することで長期平均に収斂(しゅうれん)するイメージになる。

また、経済協力開発機構(OECD)や世界銀行が示す購買力平価が105円付近であるほか、歴史的に、ドル円の上値目途として機能してきた企業物価ベース購買力平価(1973年基準)が100円付近である。

つまり、110円割れは「物価尺度に照らした然るべき節目」に向けた第一歩にも思われる。むしろ、今後1年のドル円の最大のテーマは100円割れを試すかどうかにあると考えたい。

*唐鎌大輔氏は、みずほ銀行国際為替部のチーフマーケット・エコノミスト。日本貿易振興機構(ジェトロ)入構後、日本経済研究センター、ベルギーの欧州委員会経済金融総局への出向を経て、2008年10月より、みずほコーポレート銀行(現みずほ銀行)。欧州委員会出向時には、日本人唯一のエコノミストとしてEU経済見通しの作成などに携わった。2012年J-money第22回東京外国為替市場調査ファンダメンタルズ分析部門では1位、13年は2位。著書に「欧州リスク:日本化・円化・日銀化」(東洋経済新報社、2014年7月)

http://jp.reuters.com/article/column-forexforum-daisuke-karakama-idJPKCN0X40OZ


Business | 2016年 04月 7日 19:16 JST 関連トピックス: トップニュース, ビジネス
日銀支店長会議、広がる新興国減速の影響 為替安定望む声

[東京 7日 ロイター] - 日銀は7日、春の支店長会議を都内の本店で開催した。各地の景気の現状は「回復」または「拡大」との認識が維持されたものの、輸出や生産の判断を引き下げる動きも目立つなど新興国経済減速の影響が広がりつつある。円高が進行する中、支店長からは為替安定を求める地元企業の声も紹介された。

全国9地域の景気動向をまとめた地域経済報告(さくらリポート)では、8地域が前回1月の総括判断を据え置く一方、東北は1年半ぶりに判断を引き下げた。新興国減速の影響を受けて生産を「弱含んだ状態が続いている」に下方修正したことが要因だ。

それでも景気認識自体は東北を含む8地域が「回復」、東海が「拡大」と報告。引き続き設備投資や個人消費など内需が地域経済をけん引している姿が示された。

一方、新興国減速の影響は、これまで東北、関東・甲信越、近畿が総括判断で指摘していたが、今回は九州・沖縄も「新興国経済の減速などの影響を受けながらも、緩やかな回復を続けている」と言及した。

項目別にみても生産の判断を東北、四国、九州・沖縄が、輸出を北海道、近畿、九州・沖縄が下方修正。輸出・生産の下振れが目立っており、その影響は各地に広がりつつある。

秋山修・福岡支店長は会見で、景気の先行きについて「新興国経済がどうなるかがインバウンド(訪日外国人)消費を含めて注目される」と語った。

年明け以降、金融市場の不安定な状況が続く中、支店長会議ではドル110円を割り込んで進行する円高の影響も議論が行われたとみられる。

宮野谷篤・大阪支店長は会見で、円高について地元企業からは「経営計画が立てにくいため、水準を安定させてほしいとの声が多い」と紹介。そのうえで「金融市場の不安定化が続くと消費者のマインドが悪化する可能性がある」と懸念を示した。

梅森徹・名古屋支店長も輸出型経済である東海地域にとって「円高は企業収益面の悪化要因になりやすい」と語った。

もっとも、現段階では米欧中向けいずれも輸出は好調であり、受注残高も高水準と指摘。円高による「数量的な影響は出ていない。直ちに何らかの影響が出るとは考えにくい」との見方を示した。

黒田東彦総裁は支店長会議でのあいさつで、「新興国経済の減速の影響などから輸出・生産面に鈍さがみられる」としながら、景気は「基調としては緩やかな回復を続けている」との認識を示した。

(伊藤純夫 編集:吉瀬邦彦)
http://jp.reuters.com/article/boj-meeting-idJPKCN0X413M



円は年末に103円へ、110円での介入は無益−JPモルガン予想
Kevin Buckland、Netty Ismail
2016年4月7日 08:52 JST 更新日時 2016年4月7日 15:30 JST

佐々木融氏は無益な介入に政府は慎重になると見込む
RBSのモヒウディン氏:110円上回る円高では介入リスク高まる

https://assets.bwbx.io/images/ihsoQWHonjKM/v2/-1x-1.png

JPモルガン・チェース銀行の佐々木融市場調査本部長は、1ドル=110円超えの円高リスクを以前から指摘していた。それが現実となった現時点で、円高進行を阻止するための介入は無益になる可能性が高く、政府は慎重になるだろうと言う。
  佐々木氏によれば、今年の円上昇の原動力は輸出企業のレパトリ(自国への資金回帰)であって投機筋の取引ではない。従って、円売りによる相場押し下げは効果薄だろうと、佐々木氏は話す。同氏は年末の103円を予想。また、円相場を押し下げるための口先介入は逆効果だろうとみている。
  「空砲を撃つと、音だけが鳴り響く。最初は皆が驚いても、慣れれば雑音にすぎない」。佐々木氏はこう指摘するとともに、さらなる口先介入は投機筋に円の押し目買いを後押しすることになると述べた。
  円は7日の東京市場で0.8%上昇し1ドル=108円87銭を付けた。菅義偉官房長官はこの日、政府が動きを注視していると3日連続で言明。必要ならば行動するとも述べた。財務省当局者もこれより先、円高をけん制する発言をしていた。日本銀行の黒田東彦総裁は5日に、外為市場を注視すると述べた。
  佐々木氏は昨年12月の120円超の円安時期に、16年中に110円に上昇すると予想。また100円に達するリスクも指摘すると同時に、年度替わりの4月初めのレパトリによる急上昇を見込んでいた。円の上昇は4月に勢いを増した。
  日本の円売り介入は11年の東日本大震災・津波後の時期が最後。日銀は今年1月29日の日銀のマイナス金利導入を決定したが円は年初来、主要16通貨全てに対して上昇している。三井住友信託銀行マーケット金融ビジネスユニットの細川陽介為替セールスチーム長は、市場は介入が難しいとの観測の中で日本政府を試しているとの見方を示した。
  英銀ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド・グループ(RBS)のシンガポール在勤のストラテジスト、マンスール・モヒウディン氏は、105−110円の円高水準で介入のリスクが大きく高まるとみているものの、佐々木氏同様、現水準での介入効果に懐疑的な見方をしている。

原題:Yen Intervention Futile at 110 for JPMorgan After Picking Rally(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-04-06/O57WQZ6VDKHS01



JPモルガンCEO、米国債の需要減退を警告−株主宛て書簡
Wes Goodman
2016年4月7日 17:13 JST
JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)は、米国債需要が弱まることと、米金融当局の利上げペースが市場の予想よりも速くなることを懸念していると明らかにした。
  同CEOは6日の株主宛て年次書簡で、市場は連邦準備制度と海外諸国、商業銀行という米国債の最大の買い手を当てにはできないと指摘。消費者信頼感と企業景況感の向上に伴い与信需要が高まり、安全資産である米国債の需要が後退する可能性があると解説した。
  同CEOは「これら3グループの米国債の買い手は今後はいなくなるだろう」とし、「このシナリオが10年物米国債利回りの上昇局面で起これば、結果はわれわれ皆が望んでいるほどスムーズなものでなくなる公算が大きい」と記述した。
原題:Jamie Dimon Warns Treasury Rally May Turn to Rout as Rates Rise(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-04-07/O597636S972801


Business | 2016年 04月 7日 19:32 JST 関連トピックス: トップニュース, ビジネス
ECB、行動の用意示唆 総裁「経済見通し不透明」

[フランクフルト 7日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)の複数の当局者は7日、必要な場合、追加緩和に踏み切る用意があることを示唆した。

ドラギ総裁は、7日公表された年次報告書で、世界経済の将来は依然不透明とする一方、新たな衝撃に対する欧州の対応能力に疑問を呈した。

「2016年もECBにとっては難しい年になるだろう。世界経済の見通しは不透明で、われわれは引き続きディスインフレ圧力に直面している。欧州が進む方向性と新たな衝撃に耐える能力には疑問がある」との考えを示した。

ECBの量的緩和については、2015─18年にユーロ圏の域内総生産(GDP)を約1.5%ポイント押し上げる効果があるとした。

総裁は「ECBは過度の低インフレに屈しない」と発言、行動する用意があることを示唆した。

この日講演したプラート専務理事も、必要な場合に追加策を講じる用意があると強調。「一段のショックに見舞われた場合、副作用にも配慮しつつ、逆風の強さに応じて刺激策を調整することができる」と述べた。

ECBのコンスタンシオ副総裁も7日、ECBは引き続き行動することに前向きだと述べるとともに、各国に対し、ユーロ圏を支えるために改革を実施するよう促した。

副総裁は、欧州議会の公聴会で「ECBは、成長促進への取り組みにもつながる物価安定の目標を追求するために必要なあらゆることを行ってきた。今後もそうする」と述べた。

その上で「他の政策も役割を果たさなければならない」と指摘。成長押し上げに向けて可能であれば、失業への対処や支出に向けた改革を実施する必要があることに言及した。

クーレ専務理事は、たとえ欧州各国政府および当局が景気刺激措置を講じなくても、ECBは引き続きインフレ押し上げを図ることになるとし、「われわれの責務は、他者が何をするかを前提としていない」と述べた。

そのうえで、財政が比較的健全な国が支出を拡大するといった景気刺激措置をとれば、ECBの超緩和政策もより効果的になるとの認識を示した。
http://jp.reuters.com/article/ecb-policy-wrap-idJPKCN0X410X?sp=true



ECB、刺激策を再拡大の用意と強調−総裁、副総裁とプラート理事
Jeff Black、Catherine Bosley
2016年4月7日 18:02 JST
中銀は過度の低インフレに屈することはないとドラギ総裁
コンスタンシオ副総裁は物価下落の二次的影響を認識

欧州中央銀行(ECB)の当局者らは7日、景気見通しに対する新たなリスクが生じた場合はさらに一段と金融を緩和する用意があることを強調した。
  チーフエコノミストのプラート理事がフランクフルトの会議で発言した後、コンスタンシオ副総裁はブリュッセルの欧州議会での証言でインフレを目標水準に戻すためECBは「必要なあらゆる措置を取る」と表明した。ドラギ総裁は中銀の年次報告書の序文で、過度の低インフレに当局が屈することはないと記述した。
  プラート理事は「負の衝撃がさらに生じる場合には、逆風の強さの度合いに合わせて政策を再度調整することが可能であり、起こり得る副作用も考慮する」と述べた。2016年3月に発表した量的緩和(QE)拡大を含めなくても、それまでの措置がなかったシナリオに比べた場合、「われわれの措置は生産とインフレにかなり大きな支援を提供してきた」と語った。
  さらに「低インフレが続いたとしても、これは政策が効果的でなかったからというよりは、この間に新しい衝撃が経済を襲ったためだ」と解説。「これまでの措置の強化は従って、逆風の強まりに対する適切な対応だった」と論じた。
  コンスタンシオ副総裁は「われわれが今認識している問題の一つは二次的影響が見られることだ。つまり、総合インフレ率がマイナスである状況が、エネルギーや食品の価格を除いたコアインフレ率に悪影響を与えつつある」と語った。
  ドラギ総裁は「われわれは世界経済見通しに関する不透明感に直面している」とし、「ディスインフレ圧力が続いているし、欧州の方向性のほか、衝撃に対する同地域の耐久力についての疑問にも直面している。このような環境の中で、ECBの責務に対するわれわれのコミットメントは欧州市民の信頼感を引き続きつなぎ留めるだろう」と記している。
原題:ECB Underlines Readiness to Boost Stimulus Again If Risks Arise(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-04-07/O598UL6S972D01



Business | 2016年 04月 7日 17:36 JST 関連トピックス: トップニュース, ビジネス
ドラギECB総裁、世界経済の将来に警戒感 年次報告書

[フランクフルト 7日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は、7日公表された年次報告書で、世界経済の将来は依然不透明とする一方、新たな衝撃に対する欧州の対応能力に疑問を呈した。

「2016年もECBにとっては難しい年になるだろう。世界経済の見通しは不透明で、われわれは引き続きディスインフレ圧力に直面している。欧州が進む方向性と新たな衝撃に耐える能力には疑問がある」との考えを示した。

ECBの量的緩和については、2015─18年にユーロ圏の域内総生産(GDP)を約1.5%ポイント押し上げる効果があるとした。
http://jp.reuters.com/article/ecb-policy-challenges-idJPKCN0X40PS



EU離脱、英国よりユーロ圏に大きなリスク
ロンドンでデモ活動するEU離脱支持派(3月)
By SIMON NIXON
2016 年 4 月 7 日 16:55 JST

 「ブレグジット」と呼ばれる英国の欧州連合(EU)離脱問題はこれまで、英国への経済的な影響を中心に議論されてきた。6月の国民投票でEU離脱か残留かを決めるのが英国の有権者であることに加えて、そこにはプラスにせよマイナスにせよ英国が最も影響を受けるという思い込みもある。

 EU離脱問題の影響は既に現れている。ここ数週間に発表された世論調査でEU離脱派と残留派の差が縮まると、投資や貿易が打撃を受けるとの市場の懸念から英ポンドが対ドルで軟化。企業は投資や雇用に関する決定を先送りしているようだ。デロイトが企業の最高財務責任者(CFO)を調査したところ、企業のリスク選好は2012年7-9月期以降で最低水準にあることが分かった。

 それでも英国への影響にばかり注目するのは間違いだろう。実は英国のEU離脱で最も影響を受けるのは英国以外の欧州だ、と懸念するユーロ圏の政策立案者もいる。

 もちろん、市場やマクロ経済のデータからこうした懸念の兆しはあまり感じられない。少なくとも、ユーロ圏経済を圧迫する要因が数多くある中で、英国のEU離脱問題に関係する要因だけを挙げるのは難しい。

 ドイツ国債とポルトガルなどのユーロ圏周辺国の国債との利回りの差が拡大しているのは周辺国の政治的リスクのみを反映している可能性があるほか、銀行株の下げはマイナス金利の影響への懸念によるものかもしれない。それはさておいても、最新のデータは1-3月期のユーロ圏経済が予想を超えて持ちこたえたことを示した。

 しかし、今後の世論調査で英国のEU離脱派と残留派の差がさらに縮まれば、ユーロ圏の市場も落ち着いてはいられなくなるかもしれない。最も楽観的なシナリオでも、最大の貿易相手国である英国がEUを離脱すればユーロ圏経済が打撃を受けるのは確実だ。

 少なくとも、英国がEU離脱を選択した場合の政治的対応をめぐる不透明感から、市場でリスク回避が進み、債券や株が売られて金融情勢の逼迫(ひっぱく)を招く可能性がある。また、英国経済の鈍化による需要低迷を受けて、ユーロ圏と英国の貿易が低迷すると予想される。このうち最もリスクが高いのはアイルランド、ベルギー、オランダだ。

 ユーロ圏のある財務相は英国がEUを離脱すればさらに、地政学上深刻な衝撃が走り、単一通貨「ユーロ」の行方に再び疑念が生じるとみている。ユーロ圏の多くの政府関係者も同じ意見だ。

 この場合、英国の離脱は経済だけでなく政治の領域にも広がるだろう。移民問題をめぐる緊張は高まる可能性がある。英国がEUから抜けた以上自国への移民が増えるとの懸念が有権者の間で高まれば、各国政府は移動の自由――EUの単一市場を支える原則――の抑制に向けて一方的措置を取るよう迫られるだろう。

 多くの国で政治的な分裂が進む可能性もある。そうなればユーロ懐疑派や分離主義者にとっては追い風で、安定的な政権の樹立は一層難しくなる。必要な改革を実行できるかどうかが疑問視されて、経済にも影響するだろう。将来の成長率や生産性の予測は低下し、政治に関するリスクプレミアムは上昇するだろう。

 こうしたリスクは悪循環のように広がっていく。英国がEUを離脱すれば、ユーロ圏の周辺国の国債利回りは直ちに上昇し、銀行株は急落、クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)のスプレッドは拡大する。投資や支出は減り、成長やインフレ率は低下し、債務の持続可能性をめぐって懸念が生じる。こうした環境下では、英国が資金の安全な避難先とみなされないともかぎらない。

 欧州中央銀行(ECB)にできることは多くはなさそうだ。低インフレ対策で弾切れが懸念されていることもあるが、ECBが出動すれば、単一通貨を維持するユーロ加盟国の政治能力への信頼が危機にさらされる。これには政治的な対応で対処するしかない。

 フランスとドイツの政府高官は市場を安心させるために何らかの手を打つ必要があることを十分に承知している。ベレンベルク銀行のエコノミスト、ホルガー・シュミーディング氏の考えでは、政治的対応として、ユーロ圏共通の預金保険制度や財政統合拡大が推進される可能性がある。

 ただ、これまでのところ、フランスとドイツが共通のアプローチで合意しそうな様子はない。フランスでは来年、大統領選が行われる予定で、新規プロジェクトを進めるにしても政治的に機会は限定されている。フランスのオランド大統領とドイツのメルケル首相の政治力は共に低い。

 もちろん、英国の有権者にはユーロ圏をつなぎとめるためにEUに残留する義務はない。ただ、ユーロ圏への影響を考慮しないで英国のEU離脱が英国経済に与える影響についてだけ考えても、まともな結論は出せない。

関連記事

英EU離脱特集
https://si.wsj.net/public/resources/images/BN-NK955_EUROFI_M_20160406153246.jpg




News | 2016年 04月 7日 16:42 JST 関連トピックス: トップニュース
ドル108円後半、約1年半ぶり安値へ下落:識者はこうみる

[東京 7日 ロイター] - 7日のドル/円は、一時ドル安/円高の108円後半まで下落、約1年半ぶりに安値をつけた。

市場関係者のコメントは以下の通り。

<みずほ証券 チーフ為替ストラテジスト 山本雅文氏>

ドル/円は、タカ派的な3月米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨内容や原油高、米株高、米中長期金利上昇となっても、下落に歯止めがかかっていない。目立った円売り材料がない中で、円買いがしやすくなっている。

日銀による追加緩和への期待や、伊勢志摩サミットに向けて財政出動や消費増税延期が打ち出されるとの思惑は、市場でくすぶっている。ただ、いずれもまだ間がある。また、年初に115円に下落したところでは、財務相や財務官によるけん制発言が頻繁に出てきていたが、今は目立っていない。

ドル/円が底入れするには、米国で早期利上げへの期待が回復することによるドル押し上げに加え、日本の当局によるデフレ脱却、円高・株安阻止に向けた強い姿勢が示される必要がある。財政金融政策が出てくれば、どんどん円高に向かうとは考えにくい。

4─6月のドル/円レンジは105─115円と見ている。

<三菱UFJ信託銀行 為替市場課課長 一口義仁氏>  

足元のドル売り/円買いは、アベノミクスと日銀による金融緩和政策を背景とした海外投資家の日本株買いがアンワインドし、そのフローの側面が大きいのではないかとみている。4─6月のレンジは106.50─113.00円と予想する。

先日の日銀短観の結果をみても、日銀の金融政策のさらなる緩和には期待が高まるとみるが、前回導入したマイナス金利の効果を見定めている状況と考えられ、早期の緩和は難しいのではないか。

一方、米国側はまだ年2回の利上げペースをあきらめる状況ではない。景気は底堅く、雇用は堅調を維持している。新興国経済の減速や不安定な金融相場といった外部環境をみると、早期利上げが難しい要素もあるが、相場が落ち着き取り戻すようなら6月の利上げに向かうとみている。そうした思惑が高まれば、ドル/円も底打ちするだろう。

<外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也氏>

110円を割れてからの円高は、ドル売りよりも円買いの側面が強い。今まで当局の目が光っている東京時間に仕掛け的な円買いが入ることはあまりなかったが、安倍晋三首相の米紙インタビュー記事以来、日本の当局が為替介入に消極的という見方が投機筋の間で定着してしまった。

この円高は4月末にピークを迎えるとみている。27日の米連邦公開市場委員会(FOMC)が利上げを、28日の日銀決定会合が追加緩和をそれぞれ見送ることでドル安/円高がもう一段進みそうだ。アベノミクス開始以来の相場をフィボナッチ級数を使って分析した時の38.2%押しとなる106円半ばが一つのメドになりえる。

その後は、5月末の伊勢志摩サミットに向けて日本の政策期待が出やすく、投機的な円買いも仕掛けにくいムードになってくる。英国の国民投票もEUに残留するとの見方に傾いてくればリスクオンの方に作用し、米国の6月利上げも視野に入りそうだ。113円台までの戻りもあり得る。

<マーケット・ストラテジィ・インスティチュート 金融・貴金属アナリスト 亀井幸一郎氏>

ドル/円の値動きは「モメンタム相場」の様相を呈している。こうした相場では、トレンドに追従するプログラムが幅を利かせ、売りが売りを招いて値動きが拡大しやすい。

今回のモメンタム相場は、ドルが108円を割り込んだあたりでいったんは落ち着く可能性があるものの、ドルの反発力は基本的に弱く、徐々に下値を切り下げる展開になると予想する。

モメンタム相場の背景には、米早期利上げ観測の後退やドル高是正を望む米当局の姿勢がある。

前日公表された、3月15―16日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨は、FOMC直後に発表された声明文よりもハト派色が強まった印象だ。

さらに、4月の利上げに対しても慎重なアプローチが強調されるなど、内容的には3月29日のイエレンFRB議長の講演に近いものだった。

一方、米当局がこれまでのドル高の是正を望んでいることは明瞭であり、安倍首相自ら為替介入に慎重な姿勢を示したことなどから、ドル売りトレンドが継続する公算が大きい。

*内容を追加します。
http://jp.reuters.com/article/tokyo-f-idJPKCN0X40JA




Business | 2016年 04月 7日 16:40 JST 関連トピックス: トップニュース, ビジネス
為替安定求める声多い、事業計画立案に支障=日銀大阪支店長

[東京 7日 ロイター] - 日銀の宮野谷篤・大阪支店長は7日、都内の本店で会見し、年初来の急激な円高を受けて「経営計画が立てにくいため水準を安定して欲しいとの声が多い」と述べた。また「金融市場の不安定化が続くと消費者のマインドが悪化する可能性がある」と懸念した。

<電子部品は減少、化粧品・紙おむつ・文具の生産・輸出好調>

一方、関西ではスマートフォン向け電子部品の生産・輸出が例年よりも減少している一方、訪日外国人向け需要が旺盛な「化粧品や紙おむつ、文房具の輸出が好調」で、関西の生産・輸出は「しぶとさを発揮している」とした。中国などで日本製日用品の需要が根強いためという。また訪日外国人向け需要は、「増勢は鈍化したが悪化はしていない」と指摘した。

日銀が1月に導入を決めたマイナス金利政策については「利ざや縮小やシステム対応負担を懸念する域金融機関から厳しい声が寄せられている」というが、日銀側はデフレ脱却に必要な施策として理解を求めているという。

(竹本能文)
http://jp.reuters.com/article/boj-osaka-idJPKCN0X40O9


Business | 2016年 04月 7日 16:01 JST 関連トピックス: トップニュース, ビジネス
景気判断、8地域で維持 新興国減速で東北は下方修正=日銀報告

[東京 7日 ロイター] - 日銀が7日公表した地域経済報告(さくらリポート)では、全9地域のうち8地域が前回1月の景気判断を据え置き、東北が下方修正した。多くの地域が新興国減速による輸出・生産への影響を指摘しているものの、設備投資や個人消費など内需を中心に景気は回復または拡大していると判断している。

景気判断を引き下げる地域があったのは、前回の近畿に続いて2四半期連続。東北の判断引き下げは2014年10月調査以来、1年半ぶりとなる。

東北は、新興国経済の減速の影響を受けて生産を「弱含んだ状態が続いている」に下方修正し、総括判断引き下げの要因となった。

東海は、トヨタ自動車グループの愛知製鋼(5482.T)の爆発事故による生産停止に伴い、輸出・生産が減少したとみられるが、影響は「一時的」として「緩やかな拡大」との総括判断を維持した。

生産については、東北以外に四国と九州・沖縄も下方修正し、新興国減速の影響が各地に広がりつつある。設備投資は北海道が下方修正。個人消費と雇用・所得については、全地域が判断を維持した。

住宅投資は関東・甲信越、四国、九州・沖縄が下方修正。日銀によると、関東・甲信越では、東京を中心とした価格上昇による分譲マンション、相続税対策需要の一巡による貸家などの着工減少がみられる。

黒田東彦総裁は同日の支店長会議であいさつし、国内景気について「新興国経済の減速の影響などから輸出・生産面に鈍さがみられるものの、基調としては緩やかな回復を続けている」とし、先行きは「基調として緩やかに拡大していくと考えられる」と語った。

(伊藤純夫 編集:田巻一彦)
http://jp.reuters.com/article/sakura-idJPKCN0X40KB



日経平均8日ぶり反発、原油高の資源やディフェンシブ上げ−円高重し
佐野七緒
2016年4月7日 08:06 JST 更新日時 2016年4月7日 15:53 JST

7日の東京株式相場は、日経平均株価が8営業日ぶりに反発。海外原油市況の上昇を材料に鉱業や石油など資源株が高く、医薬品や情報・通信、陸運株といった業績に安定感のあるディフェンシブ業種も買われた。半面、為替の円高進行に対する懸念は重しで、7日続落中に1400円以上下げたにもかかわらず、戻りは限定的だった。
  TOPIXの終値は前日比4.89ポイント(0.4%)高の1272.64と3日ぶりに反発、日経平均株価は34円48銭(0.2%)高の1万5749円84銭。
  しんきんアセットマネジメント投信の藤原直樹運用部長は、為替を材料に株価は先行して下げてきたが、「円高が顕在化し、ここからはどこで買いを入れようかという意識も高まっている」と指摘。企業業績の悪化を警戒しつつも、「PERは14倍ほどに下がってきており、それ以上の減益を織り込むまでには時期尚早」とみていた。
  きょうの日本株は、終日プラス圏とマイナス圏を往来する方向感の定まらない展開。日経平均は朝方に155円高まで上げた後、前引けは小安く、午後早々には79円安まで下げたが、大引けにかけては底堅く推移した。前日まで続落した反動に加え、6日時点の予想PERは14.07倍と過去半年の平均14.8倍を下回り、割安感もあった。
  また、日本銀行の黒田東彦総裁は7日の支店長会議であいさつし、2%物価実現を目指し安定持続に必要な時まで緩和を継続すると発言。追加的政策への期待感も下支え要因として機能した。東海東京調査センターの中井裕幸専務は、日銀による次回会合での追加緩和の「確率は高まっている。マイナス金利幅の拡大がもたらす金融株へのダメージと、ETF増額のポジティブな面との見極めが必要」と話していた。
  一方、相場全般の戻りを限定的にさせたのは、為替動向だ。米早期利上げ観測の後退でドルが下げた前日のニューヨーク市場の流れを受け、きょうのドル・円相場は午後に1ドル=108円70銭台と1年5カ月ぶりのドル安・円高水準に振れた。財務省幹部の円高けん制発言で午前に一時109円90銭までドルが反発したが、ドルの反発力は鈍かった。JPモルガン・アセット・マネジメントの重見吉徳グローバル・マーケット・ストラテジストは、「米長期金利をみると、円安にはいきそうにない。業績の下方修正懸念があり、しっかりした買いは続かない」と言う。
  あす8日には株価指数オプション4月限の特別清算値(SQ)算出控え、積極的な買いも入りにくかった。
  東証1部33業種は医薬品、石油・石炭製品、鉱業、通信、陸運、その他製品、建設、その他金融、サービスなど23業種が上昇。小売や保険、非鉄金属、輸送用機器、電気・ガス、証券・商品先物取引など10業種は下落。鉱業や石油など資源株は、米国の原油在庫の減少を材料に6日のニューヨーク原油先物が5.2%高の1バレル=37.75ドルと大幅続伸したことを受けた。
  東証1部の売買高は21億1241万株、売買代金は2兆899億円。上昇銘柄数は1023、下落は776。売買代金上位では、ゴールドマン・サックス証券が投資判断を「買い」に上げた村田製作所が買われ、KDDIや楽天、エーザイ、オリックス、JR東日本、国際石油開発帝石、神戸製鋼所も高い。半面、きょうの取締役会に提出された人事案が否決され、経営体制の混乱に懸念が広がっているセブン&アイ・ホールディングスは安く、ファーストリテイリングや富士重工業、マツダ、川崎重工業、カシオ計算機も下げた。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-04-06/O58HYP6K50YM01


Business | 2016年 04月 7日 15:07 JST 関連トピックス: トップニュース, ビジネス
焦点:円高急進で政府に緊張感、対策効果に減殺懸念 政局判断にも影響
[東京 7日 ロイター] - 急激な円高進行に対し、政府・与党内には緊張感が台頭してきた。株安を伴って企業や個人の心理を冷やしかねず、これから繰り出そうとする大型の経済対策の効果を減殺しかねないためだ。また、株安が止まらない場合、与党内で根強くささやかれる衆参同日選の判断にも影響しかねないとの声も出てきた。

<政府内に「円高は困る」の声>

「今年度予算の前倒し執行を発表したばかりなのに」──。ドル/円JPY=EBSが110円を割った直後の5日、経済官庁の幹部は驚きを隠さなかった。菅義偉官房長官も6日午後の会見で「為替市場の動向を緊張感をもって注視し、必要に応じて適切に対応していきたい」と強調した。

為替へのコメントを控える傾向が強い政府・与党関係者からも「円高トレンドが続くようだと困る」との声が漏れた。「原油価格が落ち着きつつあるのだから、為替もそろそろ落ち着くのではないか」と期待感をにじませる政府関係者もいる。

6日NY市場で109円台まで円高が進み、7日の東京市場でも109円台での取引となっている中、政府関係者は7日午前、円高に関連して「偏った動きになっている」「場合によっては必要な措置を取る」と語り、強い危機感を示した。

<海外勢が突き付ける日本株買いの3条件>

こうした急速な円高とその結果としての株安を受けて、市場ではアベノミクスで形成されてきた円安・株高のトレンドに変化が出てきたのではないか、との懸念が広がってきた。その疑念にヒントを与える動きがある。

ある政府関係者によると、最近になってコンタクトした海外投資から、以下のような話があったという。

その海外投資家は、日本株投資のスタンスを見直すための必要条件として、1)消費増税の延期、2)経済対策の策定、3)日銀の追加緩和実施──を挙げた。現状のマクロ経済政策の延長では「日本株を買えない」と明確に示されたという。

ここで示された3条件について、政府関係者の間では水面下で意識されているという。実際、安倍晋三首相が5日に正式表明した2016年度予算の前倒し執行も、秋に打ち出す経済対策の予告編の意味合いがあり、株価浮揚効果も期待されていたようだ。

ある首相周辺の関係者は、あくまで私見と断ったうえで、安倍首相は5月末のサミット前に経済対策、サミット後に消費増税延期を打ち出すのではないかと述べている。

また、年初来の急激な円高で2%の物価目標達成シナリオが危くなっていることを踏まえ、日銀は4月末の金融政策決定会合で、目標達成時期の先送りと合わせて追加緩和を検討する可能性が浮上している。

<円高・株安が企業・家計の心理に冷水>

ところが、足元で進行する円高は株安効果を伴って、政府・日銀が念頭に置いているとみられる「トリプルバズーカ政策」の効果を減殺することになりかねない事態になっている。

ある政府関係者は「急激な円高進行は、企業や個人のマインドを冷やし、景気面ではマイナス。何とか為替が安定的な動きに戻ることを期待したい」と懸念を強めている。

また、政府・与党内では、円高が進めば政府が掲げている国内総生産(GDP)の名目600兆円目標の達成も危ぶまれる展開になるとの声も出てきた。

<株安と同日選判断>

さらに政府・与党関係者がいら立ちを強める背景に、株価と国政選挙との関連がある。安倍首相は衆参同日選の可能性について「頭の片隅にもない」と繰り返し表明しているが、7月の参院選前に衆院を解散し、同日選に持ち込むシナリオがあるという声が、与党内には絶えない。

しかし、市場ではドル/円が100円に接近すれば、日経平均.N225は1万5000円を割り込むとの観測が浮上。そのような株安では、同日選に持ち込めないとの思惑も、政府・与党関係者の一部にくすぶり出した。

その一方で、ドル/円に関しては「米国がドル高是正に動きつつあるうえ、為替は理論的均衡値が存在しないため、円高方向に動き出すと止りにくい」(国際金融筋)という事情もある。

年初には想定していなかった110円割れの円高を前に、政府・日銀は重要な判断を迫られつつある。
http://jp.reuters.com/article/abe-idJPKCN0X40EU



世界経済、ドル安で復調
最近、ドル高反転をきっかけに中国経済に安定の兆しが見られたことで、世界経済減速という最悪のシナリオは過去のものとなっている(写真は山東省の青島港) ENLARGE
最近、ドル高反転をきっかけに中国経済に安定の兆しが見られたことで、世界経済減速という最悪のシナリオは過去のものとなっている(写真は山東省の青島港) PHOTO: STR/AFP/GETTY IMAGES
By GREG IP
2016 年 4 月 7 日 14:40 JST

 好奇心をかき立てられる陰謀説ほど、トレーダーが好物としているものはない。ドルの1年にわたる上昇相場が今年になって急反転し、ドルが下げ始めた途端、2月に上海で開かれた20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議で各国が秘密裏にドル安誘導で合意していたとの臆測が市場を駆けめぐったのは、このためだ。

 この(プラザ合意ならぬ)「上海合意」は架空の話である。国際的な通貨協定を秘密にしておくなどという現実味のない話を気にする必要はない。事実、上海のG20会合では当局者らが為替操作に対する批判を強めた。

 それでも、ドルがこの会合前から下落し始め、その後に下げ足を速めたという展開が、ある重要なことを示唆しているのは間違いない。それは、年初から世界経済を脅かしてきた深刻な脅威(米国の金利上昇、原油相場の急落、中国経済の低迷)が薄れた、ということだ。世界経済が近いうちに急回復することはないだろうが、散々な結果に終わった1-3月期に底入れした可能性はある。

 皮肉なことに、政策当局が上海で重要度を落とそうとした経路、すなわち金融政策を通じて世界経済が復調したのは明らかだ。米当局は経済成長を押し上げる方法として財政政策や構造改革を重視するよう求め、各国当局の理解を得た。だが、これらの面ではほとんど進展が見られない。中国とカナダは財政赤字拡大に前向きだが、英国は緊縮策の期間を当初目標の倍にした。結果として、各国の中央銀行が政策を積極化させている。

 最も重要なのは、米連邦準備制度理事会(FRB)が世界経済の不安定さを理由に、利上げについてより慎重にならざるを得ないと判断したことだ。これは米国にとってプラスだが、国際準備通貨として支配的な地位を維持するドルの動きに密接に連動している中国や新興国に与える恩恵はその比ではない。一方、ユーロ圏と日本によるインフレ率の押し上げをいっそう難しくさせている面もあり、いずれも金融緩和という薬を強くする必要に迫られている。

 年初に市場を襲ったパニックのそもそもの原因は、実際には2014年の出来事にある。この年にはサウジアラビアが原油生産を拡大し、急激な原油安を容認した上、FRBが08年末からゼロ近辺で維持していた政策金利の引き上げを15年から開始すると示唆した。そして、欧州中央銀行(ECB)と日本銀行が追加緩和に踏み切り、ドル高をもたらした。

(左から)ドル指数、ブレント原油先物、ダウ・ジョーンズ新興国株式市場総合指数

 ドル高と国際商品(コモディティー)価格安が重なったことで、米国ではシェールオイル企業が大半を占めるジャンク(投資不適格)債市場と投資市場がいずれも下落した。コモディティーへの依存度が高い新興国も打撃を受けた。新興国企業はドル建て債券を大量に抱えていた。中国人民元はドルと連動しているため、ドル高により中国の輸出業者が圧迫された。中国人民銀行(中央銀行)が元切り下げで応じると、さらに大幅な切り下げがあるのではとの観測が広がり、中国から大量に資本が流出した。

 ドルが1月に頭打ちとなったのに対し、株式とジャンク債は2月半ばに底入れした。これには複数の要因が関係していた。原油供給削減への期待から原油相場が安定したほか、大量に積み上がっていたドルの買い持ち高を投資家が解消し始めたのだ。

 もっとも最大の要因は、FRBが16年中に計1%の利上げを見込んでいた計画の後退を決めたことだった。FRBは3月16日、年内に利上げするとしても計0.5%にとどめる見通しを示した。こうした動きに至ったのは、米経済指標に変調が見られたからではなく、FRB内に生じた新たな不安の一部に早めに対処したいという思いからだった。

 イエレン議長は先週の講演で、世界の経済成長と市場のインフレ期待の低さに強い懸念を示し、「世界経済成長見通しの引き下げを目にすることになるのであれば、そうした展開になる前に手を打ちたい」と話した。

 これを「FRBプット」、つまりデリバティブ(金融派生商品)の一種であるオプション取引のように投資家を損失から守ると新たに確約したものだと解釈するのは行き過ぎだろう。それでもFRBの新たな姿勢から、世界経済にとってより厳しいシナリオの実現を回避するために、インフレ率が2%の目標を上回るのを容認する考えを強めていることがうかがえる。これは新たな、そして非常に貴重な安全網だ。

新興国からの投資資金流出はドル高が一因だった(写真は香港の両替所) ENLARGE
新興国からの投資資金流出はドル高が一因だった(写真は香港の両替所) PHOTO: XAUME OLLEROS/BLOOMBERG NEWS
 FRBが方針転換したことで、新興国通貨を圧迫していた資本流出に歯止めが掛かった。国際金融協会(IIF)の調べでは、海外投資家による新興国の株式・債券の売買動向は2月に8カ月ぶりの買い越しとなり、3月には買越額が1年9カ月ぶりの高水準に達した。現に中国人民銀行は2月半ば以降、人民元相場を元高方向に誘導している。

 コモディティー価格の安定は、世界中の輸出や製造業生産が早期に回復するシグナルとなるだろう。JPモルガン・チェースによると、購買担当者調査では世界中の製造業活動が3月にやや加速したことが示されている。米国では6カ月ぶりに製造業活動が拡大に転じた。このため、1-3月期が(世界経済の)底となるのかもしれない。同期の成長率は米国が年率1%未満、世界全体でもわずか2%が見込まれる。

 足元の回復は、金融危機後の低い成長率(米国は2%、世界全体では3%)に戻る程度にすぎないだろう。米当局が上海でのG20会合に関しもっと大きな成果を期待していたのは間違いないが、1月の時点では非常に可能性が高いと思われていたリセッション(景気後退)ないし危機に陥るよりはずっとましだ。

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新興国市場、海外資金の流出で危機に陥る恐れも=IMF
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https://si.wsj.net/public/resources/images/NA-CJ700A_CAPAC_16U_20160405185121.jpg 



Business | 2016年 04月 7日 14:44 JST 関連トピックス: トップニュース, ビジネス
日本の単独介入は有効でない、円高の流れ変えにくい=篠原元財務官

[東京 7日 ロイター] - 篠原尚之・元財務官(前国際通貨基金副専務理事)は、円高が進行している足元の外為市場の動向に関連し、日本が単独で今、為替介入しても有効ではなく、介入するとは考えにくいとの見解を示した。仮に介入に踏み切っても「傾向としてのドル安/円高の流れを変えるのは難しい」と強調した。

ロイターとのインタビューで答えた。円相場は7日午後の東京外国為替市場で1ドル108円台まで急伸。菅義偉官房長官が同日午前の会見で「場合によっては必要な措置を取りたい」とけん制したが、市場の反応は薄い。

篠原氏は現在の相場について「ファンダメンタルズに近いところで動いている」とし、「それに抵抗するのは難しい」と指摘。米連邦準備理事会(FRB)のスタンスがハト派的になっていることが影響しており、日本独自の要因で円高になっているわけではないと分析した。

その上で、実効レートで極端に円高に振れていないのは明らかだとして、為替介入を正当化する材料は見つけにくいとの見方を示した。

また、今の環境で日本が単独介入する場合には、主要7カ国(G7)各国で暗黙の了解を得る必要があるとし、「そうした了解を得られるとは考えにくい」と語った。

*内容を追加します。

(木原麗花 編集:田巻一彦)
http://jp.reuters.com/article/japan-shinohara-idJPKCN0X408S




FX Forum | 2016年 04月 7日 14:09 JST 関連トピックス: トップニュース
コラム:シャープの蹉跌に学ぶ為替対策の重要性

斉藤洋二ネクスト経済研究所代表
[東京 7日] - 過去半世紀、自動車産業とともに日本の高度経済成長をけん引してきた電機産業が苦境に陥っている。2000年代前半はテレビや液晶パネル分野における技術力と円安の後押しで好調を維持したが、その後は円高シフトとアジアでの競争激化が重なり、一転して不振に陥り、傷口を広げてきた。

特に「液晶一本足打法」と言われたシャープ(6753.T)は自力再建が不可能となり、救いの手を待つこととなった。一時は日本の技術を国内に止めおきたいとの意向を持つ官民ファンド・産業革新機構が大手各社の液晶事業を集約して電機産業の競争力を回復させるとの再建プランを提示。そして、このプランが本命視される局面もあったが、豊富な資金力を背景に救済案を提示した台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業(2317.TW)の傘下に入ることで決着した。

一方、12年にパナソニック(6752.T)は旧三洋電機の白物家電事業を中国の家電大手、海爾集団(ハイアール)(1169.HK)へ売却。そして、今年3月には東芝(6502.T)が白物家電子会社を同じく中国の家電大手である美的集団(000333.SZ)に売却することで最終合意するなど、電機産業のグローバルな再編が進み出した。今や日本勢は、外資との提携なしで、競争力を失った不採算事業の延命を図ることはできなくなったと言えよう。

では、日本の電機産業が負け組となった敗因は何か。特に液晶に賭けて15年前には「勝ち組」と見られたのもつかの間、一気に凋落したシャープに焦点を当て、日本企業の為替対策の重要性について考えてみたい。

<円相場を読み違えた電機産業>

15年前に1インチ1万円と言われた液晶テレビにおいて日本企業は技術的な優位性を確保していたが、安い労働力と通貨安の追い風を受けた韓国のサムスン電子などとの価格競争が激化。液晶テレビ価格は今では1インチ1000円から4000円水準へと大きく値下がりした。

この過程でシャープ、パナソニックなどの家電大手は国内生産の強化に動いた。2000年代前半に円相場がおおむね1ドル=100―120円水準で円安に推移していたことから、1985年のプラザ合意以降の円高をコスト圧縮で乗り切った苦い経験を忘れてしまったのだろうか。一方、自動車メーカーの多くは、いたずらに国内生産を増やすことはなく、結果としてその苦い経験が生きた。

むろん、両産業内にも例外的な存在はいたので一概には言えないが、相対的に電機メーカーの多くが、足元の円安地合いに安心して、その後の円相場を読み違え、経営判断を誤ったことは否めない。ドル円相場はリーマンショック後の08年に80円台、11年には70円台に突入するなど円高に転じ、通貨安の恩恵を受けるアジアの競合他社の後塵を拝することになった。

なかでも業務ポートフォリオに広がりの乏しいシャープの傷は深かった。同社は2000年代に亀山工場(三重県)や堺工場(大阪府)への巨額投資を行ったが、ほどなくして需要低迷と供給過剰の負のスパイラルに沈み、存亡の瀬戸際に追い込まれた(約4000億円を投じた堺工場は12年にホンハイ傘下入り)。

また、シャープの液晶に対抗してプラズマテレビを推進していたパナソニックは2000年代に約6000億円を投じて兵庫県尼崎市にプラズマパネルの生産拠点を作ったが、それも13年度に閉鎖した。これにより、「パネルベイ」と囃(はや)された大阪湾に投じられた巨額の投資資金(シャープとパナソニックだけで合計約1兆円)は事実上、露と消え、電機産業衰退の象徴的な出来事となった。

<負けに不思議の負けなし>

「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」と言われる。その意味するところは、勝ちには偶然の勝ちがあるが、負けには必然的な理由が存在するというものだ。

つまり、日本の電機産業の敗因としては、1)技術水準で追いつかれたこと、2)合併・買収(M&A)による合従連衡が進まなかったこと、3)新たな商品開発はじめ業務ポートフォリオの見直しが不十分だったこと、4)為替リスクへの対応不備、などが挙げられるだろう。

とりわけ「円高」つまり為替リスクへの対応不備は致命的な痛手となった。事実上のドルペッグを採用していた韓国ウォンなどのアジア通貨が2000年代後半においてドル安に連れて下落していたのに対し、日本円は突出して高くなった。やはり2000年代前半に国内にこだわらずオフショアリング(=海外シフト)を進めるべきだったと言えよう。

技術力などに絶対的な優位性があったときならばいざ知らず、すでに東アジアの経済が離陸した現在において各国間の技術力格差は縮小している。労働コストについても、アベノミクス下で円安が進んだと言っても、日本はいまだアジアでは突出して高い。さらに高い法人税や高いエネルギー価格なども考えれば、国内生産を縮小させオフショアリングを進めることは本来、当然の帰結だったと言えよう。

<為替対策としてのオフショアリング>

大型ヒット商品も絶えて久しく、また技術力の優位性も失いつつある日本の電機産業がアジアにおいて体力勝負で勝ち抜くのは難しい。この局面を打開する次の一手は、やはり企業が乱立する日本国内で合従連衡を進め、同時に外資を積極的に導入することだろう。

すでに自動車業界では、仏ルノー(RENA.PA)の出資を仰ぎ企業風土を変化させた日産自動車(7201.T)や、米フォード・モーター(F.N)の傘下入りを経たマツダ(7261.T)の例がある(フォードはすでにマツダの全株を売却)。これらに続き電機産業のみならず日本企業はシャープの蹉跌に学び、今後厳しい変革に身をさらす覚悟をしなければならないだろう。

そして、何よりも重要なのが為替対策だ。日本経済が原材料を輸入し、製品を輸出する貿易構造である以上、為替リスクから逃れられない。その意味でも、またコスト面においても、オフショアリングを積極化させるのが賢明な選択肢ではないだろうか。

高い技術力を要する高付加価値製品については国内で開発・生産を図るとしても、低付加価値かつ大量生産を伴うものについては、東南アジア諸国連合(ASEAN)経済共同体(AEC)が発足した今、同経済圏を中心に海外生産比率を引き上げていく必要があるだろう。

そして、大幅変動を繰り返す円相場を見れば、その予測の難しさは今に始まらず、今後も続くだろう。すでに日本企業においては、為替決済を早めたり遅らせたりするリーズ・アンド・ラグズや為替予約、さらには為替デリバティブなどによる為替対策がこれまでも講じられてきたが、経営へのインパクトは限定的だ。

現在の為替相場は名目的にも実質的にも円安地合いが続き、総じて日本企業の多くから業績の好調が伝えられているが、為替相場が購買力平価を中心に大きく上下するとの習性を考えれば、再度1ドル=80―90円台の円高到来の可能性は否定できない。とすれば、やはりオフショアリングこそ為替対策として最も優先されるべきではないだろうか。

*斉藤洋二氏は、ネクスト経済研究所代表。1974年、一橋大学経済学部卒業後、東京銀行(現三菱東京UFJ銀行)入行。為替業務に従事。88年、日本生命保険に入社し、為替・債券・株式など国内・国際投資を担当、フランス現地法人社長に。対外的には、公益財団法人国際金融情報センターで経済調査・ODA業務に従事し、財務省関税・外国為替等審議会委員を歴任。2011年10月より現職。

*本稿は、ロイター日本語ニュースサイトの外国為替フォーラムに掲載されたものです。
http://jp.reuters.com/article/column-forexforum-yoji-saito-idJPKCN0X4087

米利上げ、年内2回がFOMC投票メンバー大半の予想
年内に見込む利上げ回数についてFOMCの見解は割れている

By JUSTIN LAHART
2016 年 4 月 7 日 12:21 JST

 米連邦準備制度理事会(FRB)が3月15・16日の連邦公開市場委員会(FOMC)後に発表した政策経路見通しを見てほしい。「ドットチャート」と呼ばれるこの見通しによると、FRBは年内に3回の利上げを実施する可能性が十分あると考えているようだ。だが、どのFOMC委員が金利引き上げに積極的なタカ派なのかを吟味すると、利上げが3回行われる確率はチャートが示唆するほど高くないことが分かる。

 これはFRBが6日公表した同FOMCの議事録に示されている。議事録によると、追加利上げの時期について委員会の見解は割れていた。

 議事録はドットチャートからうかがえるFOMCメンバーの立ち位置を裏付けるものだった。チャートによれば、1人の委員が政策金利を年内に1回だけ0.25%引き上げるべきだとし、9人が2回の利上げ、3人が3回、4人が4回の利上げを予想した。

 3月のFOMCから今までの3週間で委員らは講演などで相次ぎ発言しているため、2016年のドット(点印)がそれぞれどの委員の予測なのかが多少なりとも見極められる。この謎解きをやってみると、今年の投票権を持つ委員の大半はわずか2回の利上げを見込んでいるようだという結論に達する。

 クリーブランド地区連銀のメスター総裁は先週、利上げを先送りし過ぎるべきではないと警鐘を鳴らしたが、年内4回の利上げを見込む四つのドットのうちの一つが同総裁であることはほぼ間違いない。利上げを支持して3月のFOMCで据え置き判断に反対票を投じたカンザスシティー地区連銀のジョージ総裁も4回利上げ派の有力候補だ。

 さらに、2週間前の講演でインフレ率がFRBの目標水準に向かいつつある証拠として足元の物価上昇を指摘したリッチモンド地区連銀のラッカー総裁も、この四つのドットのうちの一つである可能性が高い。4回利上げのドットの最後の一つについては、セントルイス地区連銀のブラード総裁かフィラデルフィア地区連銀のハーカー総裁のどちらかのようだが、確率は五分五分だ。両総裁のうち4回利上げ派ではない方は3回利上げのドットの一つだろう。

2016年末のオーバーナイト物フェデラルファンド(FF)金利誘導目標、FRBの見通し(中間値) ENLARGE
2016年末のオーバーナイト物フェデラルファンド(FF)金利誘導目標、FRBの見通し(中間値)
 3回利上げのドットの残り二つはおそらくサンフランシスコ地区連銀のウィリアムズ総裁とアトランタ地区連銀のロックハート総裁だ。両総裁はここ数週間でタカ派寄りの発言をしている。そうなると、FRBのイエレン議長とフィッシャー副議長、その他の理事3人のうちの2人、残りの地区連銀総裁4人は2回利上げ派ということになる。利上げに慎重な発言が目立つブレイナード理事は1回利上げのドットである公算が大きい。

 つまり、今年のFOMCで投票権を持つ10人のうち、7人が年内に2回か1回の利上げを予想しているようだ。しかも、この7人の中には、議長と副議長、ニューヨーク連銀のダドリー総裁という3人の中核メンバーが含まれている。

 この政策経路見通しはあくまでも予測であって公約ではない。景気の先行き次第で予測は変わる。だが、FRBが公表する予測は市場が今後の政策を予想する一助にもなる。エバーコアISIの政策アナリストらが指摘するように、タカ派の委員らも早期に追加利上げが実施される可能性を投資家に意識させることで、市場の予想形成を手助けしようとしてきたのかもしれない。

 皮肉なことだが、彼らは真意を明かしたばかりにFOMCの中核メンバーの見解を投資家に露呈し、追加利上げのハードルを上げてしまった可能性もある。

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FRB、4月利上げに否定的な見解も=FOMC議事録
2016年4-6月期金融政策:FRBの利上げペース減速、海外情勢を警戒
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サマーズ氏、ミネアポリス連銀総裁の大手銀行解体論を批判
ハーバード大学のローレンス・サマーズ教授

By BEN LEUBSDORF
2016 年 4 月 7 日 12:00 JST

 【セントルイス】元米財務長官で現在はハーバード大学教授のローレンス・サマーズ氏は6日、「大きすぎてつぶせない」大手銀行の問題を議論すべきだとの主張をこのほど展開したミネアポリス地区連銀のカシュカリ総裁の「やり方と論調」を強く批判した。

 同総裁は2月の講演で、危機後の金融改革は公的資金による再度の銀行救済を防ぐにはまだ不十分だとして大手銀行解体構想を打ち出した。今週4日にはミネアポリスで「大きすぎてつぶせない問題の終わり」に関する会議を主催した。

 連邦準備制度理事会(FRB)議長候補に挙げられたこともあるサマーズ氏は6日、セントルイス地区連銀での講演の前に報道陣の取材に応じ、「この問題に関するカシュカリ総裁の最初の発言は、私が過去15年間にFRB幹部から耳にしたことの中でもトップスリーに入るほどあからさまに政治色の濃い指摘だと思った。(中略)(同総裁の)やり方、論調、他の人たちとの協力の度合いはFRB関係者としてふさわしいものではないと思う」と語った。

 サマーズ氏はさらに、「金融安定性を達成する上で金融規制改革法(ドッド・フランク法)がスタート地点であって終着点ではないことは疑いようがない」と指摘した。

 ミネアポリス連銀のデビッド・ウォーギン報道官は電子メールで、「これは政治の話ではなく、われわれがいま直面している一つの大きな問題への取り組みに関わることだ。当行が今度主催するシンポジウムにサマーズ氏が参加して、なぜ『大きすぎてつぶせない』(銀行)がもはや問題ではないのか自らの分析を聴衆に披露してくれることを歓迎する」と述べた。

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ミネアポリス連銀総裁、大手銀行規制の議論進める
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【社説】在日米軍、米国民には安い買い物
トランプ氏が見落とす同盟関係の事実
左から韓国の朴槿恵大統領、オバマ米大統領、安倍晋三首相(米ワシントン、3月31日)

2016 年 4 月 7 日 16:28 JST

 日本で先週、集団自衛権の限定行使などを可能にする安全保障関連法が施行された。これにより、たとえ日本が標的とされていない場合でも、米軍が攻撃を受ければ日本の自衛隊が防衛で協力することができるようになった。これは、共和党の大統領候補指名争いでトップを走るドナルド・トランプ氏が米国の同盟諸国を非難し、西太平洋からの米軍撤退を提案する際に見落としている重要な事実のひとつである。

 トランプ氏は先月、米国は日本と韓国の「面倒をみているが、(その見返りとして)何も得ていない」と発言した。同氏は米国が日韓両国とそれぞれに締結している安全保障に関する条約の再交渉もしくは破棄を訴えている。これらの条約は5万人規模の在日米軍と2万8000人規模の在韓米軍を配備する根拠となっている。

 だが、これらの条約は一方的なわけでも、米国が負担しきれない取り決めでもない。日本と韓国は現在、駐留米軍経費の半分近くを負担している。年間で日本は約20億ドル、韓国は約9億ドルだ。仮に日韓から駐留米軍が撤退すれば、米国の納税者の負担は増えるだろう。しかも、壊滅的な戦争が起きてきた地域の平和と繁栄を数十年間にわたって持続させてきた価値を抜きにしてだ。

 太平洋における米軍の4大建設プロジェクトは日韓両国が300億ドル超を負担しているため、米国の納税者の負担はわずか70億ドルに過ぎない。トランプ氏は建設に関わる人間として、そのことを知れば関心を持つかもしれない。米太平洋軍の2015年4月の記録によると、韓国のキャンプ・ハンフリーズ(韓国平澤市)では2017年までに在韓米軍のほぼすべてを集約させるために拡張工事が進められているが、110億ドル近くに上る建設費用の93%を韓国側が負担している。 

 日本は岩国の米海兵隊航空基地の必要経費約50億ドルのうち94%を負担しているほか、普天間基地の移転にかかる約120億ドルを全額負担している。日本はさらに、米領グアム島の新基地に必要な経費30億ドルの36%をあらたに負担している。

 韓国は国内総生産(GDP)の約2.5%を防衛費に充てている。米国の3.5%を下回るものの、GDP比で世界トップ10に入る。徴兵制を採用している韓国軍は北朝鮮の核兵器や長距離ミサイルを阻止するための最前線に立っている。冷戦時代、日本は西側諸国にとって、太平洋を潜航するソ連の潜水艦に対する防衛の要だった。今日では、東アジアにおける中国の台頭に対抗するうえで重要な砦(とりで)となっている。

 GDP比1%という防衛費はあまりに少ないが、日本は4年連続で防衛予算を増やしている。改革論者の安倍晋三首相は米国、東南アジア、オーストラリア、インドとの関係を築いてきた。これがなければ中国は地域の覇権を楽に掌握することになろう。

 多大な政治的犠牲を払ったうえで、安倍政権は憲法解釈を変更し、集団的自衛権の限定行使を可能にする新たな法律の施行に道を開いた。日本は今や、北朝鮮のミサイルから米国を守ることができる。南シナ海で米軍の艦船がパトロールを行っている際には、中国の政策立案者らは常に日本の海上自衛隊のことも念頭に置かなければならなくなった。

 安倍首相とシンガポールのリー・シェンロン首相はここ数日の間に、アジアにおける米国の役割を称賛し、近視眼的な撤退がもたらすダメージについて警告した。米国民はこれらの国がフリーライダー(ただ乗りする人)ではないことと、アジアでの前方展開が米国の安全保障にとって重要であることを理解しなくてはならない。

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https://si.wsj.net/public/resources/images/BN-NL144_160407_M_20160407034054.jpg


円高・ドル安、4つの要因とは
円高・ドル安が進んだ理由として、アナリストらは4つの要因を挙げている

By BEN EISEN
2016 年 4 月 7 日 13:41 JST

 今年はドルが円に対して上昇するとの見方が優勢だった。だが、実際には下落して投資家を混乱させており、相場反転の時期をめぐり観測が飛び交っている。

 ドルは昨年6月に125円を突破したが、6日の取引では2014年以来初の110円割れとなった。5日時点の年初来騰落率は対ユーロの4.6%安に対し、対円では8.3%安となっている。日本銀行が今年1月、円安誘導も視野にマイナス金利政策を導入したにもかかわらずだ。

 ブラウン・ブラザーズ・ハリマンの為替戦略グローバルヘッド、マーク・チャンドラー氏は「日銀がマイナス金利で世界を驚かせ、円が下落しなかった時、人々は流れが変わったと認識したように思う」と述べた。

 円高が進めば日本の輸出企業は競争力の維持が難しくなり、景気対策は望ましい効果が出にくくなるとの見方は多い。日経平均株価は過去7営業日で8.3%下落している。

 一方、米国の輸出業者には追い風となり、ここ1年のドル高で収益が圧迫されてきた企業の負担は軽減する。

 日本の政府当局は円高けん制介入に特段関心がないもようで、円高が定着するのかどうか疑問が浮上している。

 安倍晋三首相はウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)とのインタビューで、通貨安競争は避けなければならないとし、「恣意的な為替市場への介入は慎まなければならない」との認識を示した。

 そもそも円高・ドル安が進んだ理由として、アナリストらは以下の4つを挙げている。


1. 米金融政策

 米連邦準備制度理事会(FRB)が昨年12月に利上げを決定する前、ドルは上昇した。だがその後、FRBは今年の利上げ回数予想を当初の4回から2回に引き下げた。見通しがハト派に傾き、ドルが諸通貨に対して押し下げられている。6日の取引では、3月の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録公表を受けてこうした動きが生じた。

2. インフレ・トレード

 投資家の一部は米国のインフレ加速を織り込み始めている。経済指標が物価の上昇を示し、FRBがそれを抑制しない方針を示唆しているためだ。このため、投資家は物価が上昇しても実質価値が損なわれない債券のような投資資産を求めている。インフレ急騰のリスクにさらされていないと言われている日本に参入すべきだろう。

 FTNフィナンシャルの金利ストラテジスト、ジム・ボーゲル氏は「今はやりの取引に影響されない通貨を探しているなら、日本が良さそうだ」と述べた。インフレから身を守る目的で円に資金が流入している可能性があるという。

3. 安全資産需要

 円は最近の世界市場の変動など、混乱期に上昇する通貨と見なされている。また、キャピタル・エコノミクスのチーフ・グローバル・エコノミスト、ジュリアン・ジェソップ氏によると、日本の投資家の一部にはリパトリエーション(海外利益の回収)の兆候が見られ、他の投資家の円買いを加速させる可能性がある。

4. 投機的取引

 投機筋は、ここ数年で下落した円の売り持ち高を大量に積み上げた。ジェソップ氏は「円があまりにも急激に下落したため、人々は下げ続ける一方向の賭けになると考えるようになったのだと思う」とした上で、「円相場が反転した時、彼らは持ち高を手じまって円を買い戻さなければならなかった」と説明した。

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円高を恐れるべきもう一つの理由
円高による歳入減で安倍晋三首相は消費税引き上げを迫られる可能性がある

By ANJANI TRIVEDI
2016 年 4 月 7 日 11:21 JST

 円は現在、危険なほど強くなりつつあるが、これは日本の輸出業者にとって悪材料だというだけにとどまらない。投資家が来年4月の消費税引き上げが先送りされるよう願う中、円高は政府財政に対しても圧力となっている。

 円は今週、1ドル=109円台を付け、ほぼ1年半ぶり高値へ上昇した。今回の円高には運が悪かったに過ぎない部分もある。米連邦準備制度理事会(FRB)が利上げ先送りの方針を示したことを受けたドル安も円上昇の一因だ。さらに、投資家がリスク回避のため資金を円に避難させてきたこともまた、その理由となっている。こうした資金の避難は、いわゆるアベノミクスや日本銀行のマイナス金利政策、債券購入策の効果について投資家が疑念を強めていることが背景となっている。

 円の反発は、安倍晋三首相の経済再生策にとって呪いのようなものだ。2012年の総選挙から15年半ばに付けた直近安値までで円は50%近く下げ、日本の大手輸出製造業者の利益を押し上げる一方、海外から観光客を呼び込んだ。

 円安はまた政府歳入も押し上げ、日本の長期的な債務改善を公約した首相にとって恵みとなっていた。この間の円安もあって、財政赤字は13年の国内総生産(GDP)比8%弱から同5%を切るところまで低下した。

 円安は様々な経路を通じて国庫を潤した。輸出業者は過去最高の利益を上げ、法人税収増につながった。株式市場の活況は株の売却や配当で得られる税収を押し上げた。もう一つの増収源は政府系機関が海外資産から得る利息収入だ。世界的な低金利にもかかわらず、円安により円ベースでの資産が元本と利息の双方でかさ上げされた。

日本の財政赤字(対GDP比)の推移

 円高は、こうしたことを逆転させる恐れがある。今年に入り日本の株価は17%下落した。1-3月期は平均すると前年同期比で3%の円高であり、このため、企業の利益がピークから低下するのを後押ししている。

 歳入減により、安倍首相は来年4月の消費税引き上げを予定通り実施せざるを得なくなる可能性がある。そうなれば、投資家にとっては不幸なことだが、14年に安倍政権が犯した失敗の二の舞となるだろう。当時の消費税引き上げは経済をリセッション(景気後退)に逆戻りさせ、インフレを押し上げるうえでの障害となった。

 増税に関する懸念、つまり、経済が低調な時期でもなお安倍首相は増税を本気で断行するかどうかに関する不透明感そのものが不安を呼んでいる。首相は今週、消費税引き上げは予定通り実施すると約束した。この間、日経平均株価は7営業日続落した。円高が進めば進むほど、その影響もより深刻になる。

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https://si.wsj.net/public/resources/images/OJ-AI197_YENHER_16U_20160406065113.jpg


News | 2016年 04月 7日 12:03 JST 関連トピックス: トップニュース
焦点:豪ドルに世界中から資金流入、中銀は対応苦慮

[シドニー 6日 ロイター] - 豪ドルは今、さながら「通貨の信任投票」で票を集めるように世界中から資金が流入している。ただし、オーストラリア準備銀行(中央銀行、RBA)のスティーブンス総裁にとってはむしろ迷惑な話だ。

オーストラリア国債は最高位の格付けを得ている上に、利回りの面でも一部がマイナスとなっている欧州や日本と比べれば、はるかに高い。このため世界中の中央銀行がオーストラリア国債を購入し、さらにこぞって積極的な金融緩和に動いているがゆえに、豪ドルが押し上げられ、これまで通貨安の恩恵を享受してきた国内の輸出セクターや観光業などが脅かされている。

例えばオーストラリアのワイン産業は、豪ドルが1米ドル未満まで下落した2013年以降ずっと好調が続いてきた。昨年のワイン輸出額は17%増の21億ドルに達した。

テイラーズ・ワインズのミッチェル・テイラー社長は、豪ドルが1米ドル超を上回っていた時代の業界の厳しさを忘れていない。「為替レートの上でわれわれよりも有利な国の輸出業者に取って代わられてしまった」と話す。

しかしその後の豪ドル安によってオーストラリアのワイン産業は海外事業を拡大し、現在は生産量全体の25%を輸出に回している。今後3年で輸出を2倍にする計画だが、豪ドルの反発が続けば実現は危うくなる。

<巨大な力>

スティーブンス総裁は今週の会合後の会見で、豪ドルの上昇が経済の順調な進展を阻む「厄介な要素」だと指摘するとともに、必要な場合に通貨安を狙った利下げに動くことに含みを残した。

ただRBAは豪ドル高を強くけん制しながら、半ばあきらめの姿勢も見える。

ロウ副総裁は最近の講演で、どの中銀も通貨を下げたがっているので「当然ながらだれにとっても通貨安誘導がうまくいくとは限らない。為替レートは相対的な価格だからだ」と語った。

RBAが立ち向かおうとしているのは、外国中銀による巨額の豪ドル買いだ。国際通貨基金(IMF)が先週公表した外貨準備データによると、昨年の豪ドル保有額は34%増加して1770億豪ドルになった。2014年は5%しか増えていないのと比べれば、その急増ぶりが分かる。

昨年の外貨準備に占める豪ドルの割合も、14年の1.78%から1.9%に上昇した。

<投資妙味>

豪ドルに買いが集まるのは、同国の世界金融危機への対応が比較的成功したことの結果でもある。そのおかげでRBAは政策金利を過去10カ月にわたってなおプラス2%に保っている。周知のように、ユーロ圏や日本で政策金利がマイナス水準になった。

またオーストラリアの10年国債利回りは2.46%で推移。ドイツは0.13%しかなく、日本に至ってはマイナス0.80%前後だ。

1月に日銀がマイナス金利を導入してから、日本からの海外投資は増える一方で、その一部はオーストラリアに流入している。

日本の財務省が発表した対外証券投資のデータでは、第1・四半期の本邦投資家の保有外国資産は11兆円で、このうち8兆円は債券が占めた。

ウェストパックのチーフ通貨ストラテジスト、ロバート・レニー氏は「高利回りの外国資産に対する日本からの需要は4月にかけて増加するように見える。オーストラリアの利回りは依然として抜群に魅力的で、日本の投資家による豪ドル建て資産の購入拡大が期待される」と述べた。

オーストラリア国債は既に64%を外国人が保有し、総額はおよそ2800億豪ドルに上る。世界金融危機以前はわずか500億豪ドルだった。

こうした資金流入を主な理由として、3月の豪ドルの上昇率は7%強と過去4年間で最大を記録。一時は0.77米ドルを突破し、輸出関連産業にリスクが広がりつつある。

テイラーズ・ワインズのテイラーズ社長は「現在の水準ではなく、0.66─67米ドル付近にとどまってほしい。0.80米ドル台半ばまで豪ドル高が進めば、事態は難しくなる」と話した。

(Wayne Cole記者)

http://jp.reuters.com/article/australia-currency-reserves-idJPKCN0X4074

中国の外貨準備高、3月は5カ月ぶり増加−市場の予想外
Bloomberg News
2016年4月7日 17:35 JST

中国の外貨準備高は3月に市場予想に反して増加した。人民元相場が安定化する中、資本流出圧力が和らいだ。
  中国人民銀行(中央銀行)が7日発表した資料によれば、外貨準備高は3月中に103億ドル(約1兆1200億円)増加し同月末で3兆2100億ドルとなった。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値では、63億ドル減の3兆1960億ドルが見込まれていた。
原題:China Foreign Exchange Reserves Rise for First Time in 5 Months(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-04-07/O598O86K50Y701



政府「場合によっては必要な措置取る」−円高で介入の可能性を示唆
高橋舞子
2016年4月7日 10:18 JST 更新日時 2016年4月7日 13:01 JST

外国為替市場で円が対ドルで急伸していることを受け、日本の政府要人が相次いで為替介入の可能性に言及し、行き過ぎた円高をけん制した。
  菅義偉官房長官は7日午前の定例会見で、「場合によっては必要な措置を取りたい」と介入も辞さない構えを示した上で「過度な変動は悪影響を与える。緊張感を持って注視している」と発言した。これに先立ち、財務省幹部も同日午前、足元の円高水準は一方に偏った動きだとし、必要な措置を取る可能性を示唆していた。
  米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)は、安倍晋三首相が同紙のインタビューで、ここ数か月の円高傾向やその他の主要通貨の不安定な動きについて通貨安競争は絶対避けなければならないとし、恣意(しい)的な為替市場への介入は慎まなければならないとの見解を示したと報じた。これを受け、為替相場は5日の海外市場で一時109円95銭と2014年10月31日以来の水準までドル安・円高が進み、日経平均株価もアベノミクス相場が始まって以来、初の7日続落となっていた。
  菅官房長官は安倍首相の発言にも触れ、「2月の上海G20(20カ国・地域)で通貨の競争的切り下げの回避は目標としないことが確認されている。この観点から為替操作を続けていくことは適当ではない。その旨を首相は指摘した」と説明した。
  為替相場は6日公表された米連邦準備制度理事会(FRB)の連邦公開市場委員会(FOMC)議事録で4月の利上げをめぐって慎重な発言が出たことを受け、ニューヨーク外国為替市場でドルの下落が続き1ドル=109円台が定着していた。午後0時59分現在では109円28銭前後で推移している。
  みずほ証券投資情報部の鈴木健吾チーフFXストラテジストは「節目の110円を割り込んだなかで下攻めの勢いが強まっており、投機的な動きが急激な流れを演出する可能性は容認できないとの姿勢が強く出始めている」と指摘。安倍首相の発言も修正せざるを得なかったとみている。また、さらに円高が進んだ場合には、4月末の日銀金融政策決定会合での追加緩和も現実味を帯びると予想した。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-04-07/O58OH06TTDS701


Business | 2016年 04月 7日 11:43 JST 関連トピックス: トップニュース, ビジネス
為替相場に偏った動き、場合によって必要な措置とる=官房長官

[東京 7日 ロイター] - 菅義偉官房長官は7日午前の会見で、為替市場で109円台前半までドル安/円高が進んでいることについて「一方向に偏った動きが見られている」と指摘。「場合によっては必要な措置をとりたい」と語った。

菅官房長官はこのところの円高の動きについて「為替市場における過度な変動や無秩序な動きは悪影響を与えるものだ。緊張感をもって注視していく」と述べた。

また、安倍晋三首相が米紙とのインタビューで恣意的な為替介入は慎まなければならないと発言したことについては「2月のG20で通貨の競争的な切り下げを回避することや、競争力のために為替レートを目標にしない、ということが確認された。長期にわたり、このような観点から為替操作を続けていくことは適当ではないと指摘したものだ」と説明した。

*内容を追加します。

(石田仁志)
http://jp.reuters.com/article/suga-yen-idJPKCN0X406K

Business | 2016年 04月 7日 10:05 JST 関連トピックス: トップニュース, ビジネス
景気は緩やかに回復、物価目標実現に必要なら追加緩和=日銀総裁

[東京 7日 ロイター] - 黒田東彦日銀総裁は7日、本店で開かれている支店長会議であいさつし、景気は基調として緩やかな回復を続けており、先行きも緩やかに拡大していく、との見方を示した。

総裁は景気について「新興国経済の減速の影響などから輸出・生産面に鈍さがみられるものの、基調としては緩やかな回復を続けている」とし、先行きは「基調として緩やかに拡大していくと考えられる」との認識を示した。

消費者物価(生鮮食品除く、コアCPI)の前年比上昇率は、エネルギー価格下落の影響から「当面ゼロ%程度で推移する」とみているが、「物価の基調は着実に高まり、2%に向けて上昇率を高めていくと考えられる」と語った。

また、日本の金融システムは「安定性を維持」しており、金融環境は「きわめて緩和した状態にある」との見解を示した。

金融政策運営では、2%の物価安定目標の実現を目指して「これを安定的に持続するために必要な時点まで、マイナス金利付き量的・質的金融緩和を継続する」とあらためて表明。

今後も経済・物価のリスク要因を点検し、物価安定目標の実現に必要な場合には「量・質・金利の3つの次元で、追加的な金融緩和措置を講じる」と語った。

(伊藤純夫)

http://jp.reuters.com/article/boj-kuroda-idJPKCN0X402V

FX Forum | 2016年 04月 7日 08:46 JST 関連トピックス: トップニュース
コラム:増税先送りは得策か、忘れられた本質論

熊野英生第一生命経済研究所 首席エコノミスト
[東京 6日] - 5月の伊勢志摩サミット前後を目途に、安倍政権が消費税率を2017年4月に10%にするかどうかを判断する見通しである。筆者は、消費税率の引き上げは予定通りに行うべきだと考えるが、個人消費が弱々しいことは問題だとみている。

仮に、約束をきちんと守って消費税率を引き上げるのであれば、消費拡大のために有効な手立てを打たざるを得ないと考える。反対に、万が一、消費税率の引き上げをたとえ延期・凍結したとしても、弱い消費はそのまま放置されるだけなので、何の問題解決にもならない。

日本の経済成長率が低迷していると、2020年度に向けた財政再建が厳しくなることには異論はないだろう。例えば、消費税増税を先送りしたとして、その後に日本国債の格下げがあったとしよう。そのときに、国内の消費動向が脆弱で、成長率が鈍ければ、消費税増税先送りが日本の財政再建に資するとは抗弁しにくいだろう。

むしろ、消費税増税をしないで、財政拡張に走れば、財政収支はより悪化する懸念が高まるので、格下げのようなことがきっかけになってマーケットが混乱する可能性は否定できない。

<給付金に頼らない消費振興策が必要>

目下の消費振興策として、「年金生活者等支援臨時福祉給付金」がある。15年度補正予算において、65歳以上で、かつ住民税を課されていない低所得の高齢者約1130万人向けに給付金を配布する政策である。6月までに申請を行った人は、4月下旬頃から1人3万円の給付金を受け取れることになるだろう。

しかし、消費振興の効果を考えると、こうした給付金は、効果が一過性であり、来年以降は押し上げ効果は消滅する。本質的な問題として、給付金は必ず消費に回るというわけではなく、貯蓄された部分は経済効果が減殺される。

つまり、将来不安でお金を使わない傾向を持つ高齢者が、どうすれば消費割合を高めるのかを考えなくては、給付金を通じた景気刺激は効率の悪いものになる。

消費振興策が給付金のような内容に偏っていると、日本の経済成長は持続性が乏しいとみられて、財政運営への不安に波及しかねない。財政再建への評価を高めるためにも、有効性の高い消費振興策を講じなくてはいけない。

<税負担増は前回の半分程度となる見込み>

日本の経済成長が勢いを失っていく中で、消費税問題だけに目を奪われることは、経済成長と財政再建の上手なバランスを維持することにつながらない。万が一、財政規律が緩むと、経済成長への期待感も高まらず、安易な財政出動で財政悪化を警戒させるだけの結果に終わるのではないか。

視点を消費税増税のインパクトに向けると、17年4月に予定される消費税率の引き上げは、14年4月のときよりも影響は小さいはずだ。税率の引き上げ幅はプラス3%からプラス2%へと縮減して、さらに軽減税率が敷かれることになっている。

軽減税率の対象範囲を家計調査の項目から割り出すと、27%(15年)だ。これに増税幅の縮減を加味すれば、17年の税負担増は3.9兆円という計算になる(軽減税率の税収効果は諸説ある)。14年度の税負担増(8兆円)の半分程度だ。

14年の名目雇用者報酬が前年比4.0兆円増、15年が3.8兆円増だったことを考慮すると、17年に同程度の所得増が確保できれば、17年4月に10%になる消費税負担は何とか吸収可能だとみられる。

むろん、そうした計算結果だけで慢心してはいけない。17年4月に消費税増税を予定通りに実行する場合、消費トレンドをもっと押し上げる努力が必要になる。目途として、消費税の反動減がリバウンドするのは17年7―9月以降の時期になろう。それまでの約1年半の期間に、給付金的なメニューではなく、もっと息の長い所得拡大政策を考案することが不可欠になる。

<家計所得が増えにくいメカニズム>

ところで、14年4月の消費税増税後になぜこれだけ消費が低迷しているのだろうか。曲がりなりにも賃上げは進んだはずだ。労働需給も、1990年代前半と同じくらいに逼迫(ひっぱく)しているはずだ。

そこで立ちはだかるのは、1人当たりの給与所得が増えない問題である。なぜ人手不足なのに、賃金上昇率が勢いよく高まらないのかは、解けないパズルのようでもある。政府は、官民対話を通じて企業側の賃上げ促進を後押ししたが、家計所得全体にはあまり目立った好影響を及ぼせなかった。春闘における賃上げ率こそ、14・15年度は上がったが、厚生労働省「毎月勤労統計」にみられる1人当たり現金給与はそれほど増えなかった。

筆者の見解では、15年のように景気情勢が悪化すれば、賞与や時間外手当などの部分で総所得は減ってしまうから、企業にプレッシャーをかけても限界があると考える。

また、労働需給が逼迫してパート・アルバイトの時給が増えても、年収103万円や130万円を超えて所得を増やそうとすると、税・社会保険料負担が増えることを嫌がって、労働時間を削減する人が増えてしまい、家計の総所得を増やしにくいメカニズムがある。60歳代前半には、在職老齢年金制度によって敷かれた28万円の壁がある。

つまり、こうした家計所得が増えにくい「壁」を取り払わないと、能力や意欲のある勤労者がこぞって所得拡大に踏み出そうとはしないことが問題なのだ。

<問題の本質は弱体化した個人消費>

消費の実勢が弱いまま、消費税率の引き上げが摩擦を生みそうだという状況は、間接的に財政再建を脅かしている。

繰り返しになるが、消費税率を予定通りに引き上げても、消費の反動減をうまく乗り越えられるかどうかには不確実性が伴う。逆に、万が一、消費税の税率を一定期間据え置いたとしても、その後、個人消費の勢いが強まるような見通しが立たないので、20年にかけての基礎的財政収支の黒字化の見通しはますます遠のいてしまう。

増税は政治問題化しやすく、それが多くの人の景気情勢を変化させる決定的な要因に祭り上げられやすいが、問題の本質は、すう勢として弱体化してしまった個人消費の勢いをどのようにして復活させるかにある。

*熊野英生氏は、第一生命経済研究所の首席エコノミスト。1990年日本銀行入行。調査統計局、情報サービス局を経て、2000年7月退職。同年8月に第一生命経済研究所に入社。2011年4月より現職。

*本稿は、ロイター日本語ニュースサイトの外国為替フォーラムに掲載されたものです。

*本稿は、筆者の個人的見解に基づいています。
http://jp.reuters.com/article/column-forexforum-hideo-kumano-idJPKCN0X30WY?sp=true


新興国市場、海外資金の流出で危機に陥る恐れも=IMF
By WILLIAM MAULDIN
2016 年 4 月 7 日 07:01 JST

 国際通貨基金(IMF)は6日、ここ数年の新興国市場からの資金流出はこうした諸国の経済成長の減速との関連が強く、そうした国々に金融危機をもたらす恐れもあると警告した。

 IMFは、新興国から資金が流出している最大の原因は低成長だとしたほか、投資家のリスク志向や新興国・先進国間の金利差も背景にあると指摘した。米国での利上げ見通しを受けて市場が起こした2013年の「テーパリングかんしゃく」もまた、新興国からの資金流出を促した。

 投資家は何年もの間、より高い経済成長率に目を付けて新興国市場に多額の投資を行った。だが中国、ロシアその他の新興国が持つ米欧との成長プレミアム(上乗せ金利)が以前に比べ小さくなると、資金は先進国に逆戻りする傾向がある。

 IMFは6日、最新の世界経済見通しを公表。それに含まれた研究論文で、新興国市場への「流入資金減少の背景は、新興市場国と先進国の間の経済成長率見通しの差が縮まっている事実により大半の説明がつく」と指摘。「資金の流入ペース鈍化と流出ペース加速の両方が、この減速の原因になった」とした。

 IMFによると、主要新興国45市場への資金流入額は2010年以降、1兆ドル(約110兆円)余り減少した。その半分は、経済規模が世界第2位の中国と、国際経済制裁とエネルギー価格の急落に見舞われたロシアが占めた。

 こうした資金移動の逆転で、新興国の直近4四半期の国内総生産(GDP)合計の1.2%が失われたことになる。2010年にはGDPの3.7%に相当する額がこれら市場には流入していた。IMFが今回研究対象とした新興国の4分の3において、資金流入の減速がみられた。

 IMFは「歴史的見地からすると懸念すべき状況だ」とし、「資金が長期にわたり増加を続けていた時期に続く流入の減速は、影響の大きい経済危機を伴ったことがある」と警告した。

 IMFは、為替レートの柔軟性を維持し、緩衝材として機能する外貨準備を高水準に保つことで、各国は資金流出の影響を和らげることができるとの見方も示した。

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1-3月期の世界金融市場、進展は限定的
新興国市場の回復は本物か
https://si.wsj.net/public/resources/images/BN-NK589_0406im_M_20160405202235.jpg



3. 2016年4月07日 20:33:28 : w3M1BHSquE : 5KToaZSVnLw[418]
日本という国は、資源もエネルギーも その殆ど大部分を海外からの輸入に“依存”しているのが現実
そして日本経済における輸出企業への依存は もはや12%しか無いという

これでどうして 円高になる事が そんなに悪いのか理解に苦しむ
今までの円安傾向で 良い事など何も無かった事実が物語っているではないか

株価の下落は、必要以上の悲観論ばかり繰り返す 知ったかぶり経済マスコミが真犯人である。


4. 2016年4月07日 21:22:59 : q931E3NW4E : Xao0gDyXwoc[26]
>3
為替相場を読むというのは、場の空気を読むのと似ている。
うまく読めているつもりのときは安心していられるが、周りがばたばたすれば、すぐにそこに巻き込まれてばたばたしだす。そんなことでばたばたするのは、もともと安心なものだなどと思っていないからだ。いざというときは、誰かが馬鹿を見るのをわかっていながら売り抜ければよいとだけ考える。

株価や為替の変動は安定しているためにはそれなりの安心材料があるためだ。
だが誰がみてもわかるが、今はそうした安心材料などないのだ。
これをマスコミのせいだというのはおかしい。

そうした人心の投影が株価と為替の値動きに現れる。
そうした空気を醸成しているのは、それぞれ場の空気を読んでいるつもりの人間の中にあるのであり、外側に要因があるのではない。

扇動作用によって損失を作り出しつづけるというのなら、そんないい加減なものなどハナから採用しなければよいことだ。ただのギャンブルではないか。


5. 2016年4月08日 03:01:20 : w3M1BHSquE : 5KToaZSVnLw[420]
>>4
おやおや マスコミを擁護ですかい そういう 「人心」 とやらを惑わしているのはマスコミそのもの
「それぞれ場の空気を読んでいるつもりの人間」 とは、経済マスコミの人間を言っているようなもの

円高になれば円高の難点ばかり強調 逆に円安になれば円安の難点ばかり強調する
常に 世の流れに対して 「警鐘を鳴らしている」 ポーズをとる事によって自分達の存在感を示そうとする
批判および悲観論ばかり並べ立て 不安ばかり煽るのは マスコミではないですか

円高になったからって、株価が下落するのは どう考えてもおかしい
12%の輸出企業を除けば、原材料の下落と エネルギーコストの下落が見込める好材料ではないか
一ドル75円だった頃だって、日本経済は 好景気とまではいかなくとも ちゃんと成り立っていた
という事実が有る事を、マスコミは まったく触れないではないか。


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