1914年。パナマ運河が開通した時、アメリカのGEの曳船用電気機関車が使用されていました。

1914 GE Lock-Towing Locomotive - Original Equipment from The Panama Canal
https://www.youtube.com/watch?v=NCNW8jYCe2I

この機関車が老朽化したことから、1950年代末期に国際入札で募集したそうです。本命は初代機のメーカーであるアメリカのGEで、次いで西ドイツのAEGが有力視されていました。

ところが、ここに三菱商事が打って出た。日本の鉄道電装品メーカー、東洋電機製造(TDK)に話を持ちかけてきたのです。ところが東洋電機製造は電装品のメーカーであり、鉄道車輌をつくっていない。東洋電機製造は、汽車製造と組んで国鉄の電気機関車を受注していたのです。
(註　国鉄との主契約メーカーは、東洋電機製造で電装品を担当。一方、汽車製造は従契約メーカーで、機械部分を担当。)

1950年代は、日本にまだ自動車産業が育っていない時期でもあり、日本政府は鉄道車輌の輸出に力を入れていました。独立したばかりのインドの交流電気機関車国際入札に、日立、東京芝浦電気、新三菱重工の日本連合で入札して、フランス、西ドイツ勢に勝利したのも同時期です。

日本政府はパナマ運河の曳船用電気機関車の受注を獲得するため、三菱商事を全面的にバックアップ。国鉄に命じて、衣笠技師長(技術部門のトップ)が東洋電機製造、汽車製造に技術指導を行ないました。その成果もあって、パナマ運河曳船用電気機関車の国際入札に勝利したのです。

ところがその後、アメリカ連邦議会で大問題になりました。かつて戦争した国と契約をすることなど、まかりならんと言うのです。ましてや、イ400潜水艦でパナマ運河を攻撃しようとした前科がある。議論は紛糾しましたが、民主党が共和党タカ派を封じ込めたと聞いています。

パナマ運河曳船用電気機関車は、今はなき汽車製造・東京製作所でつくられました。
(註　同社は国鉄の父、井上勝先生が退官後1896年に設立。経営危機で1972年、川崎重工に吸収合併されました。)

平岡工場と汽車会社展
https://www.youtube.com/watch?v=GS0skpy2XIo

こちらの投稿も参考にして下さい。

汐留 呪われているのか　“凶事”が続く パナソニック、資生党、全日空… （日刊ゲンダイ）　
http://www.asyura2.com/13/hasan79/msg/657.html
投稿者 赤かぶ 日時 2013 年 4 月 27 日 15:06:00:

●当方の投稿です。歴史的背景を書きました。
http://www.asyura2.com/13/hasan79/msg/657.html#c6

このパナマ運河曳船用電気機関車ですが、後継機は汽車製造を吸収合併した川崎重工が受注しました。三菱商事が契約し、東洋電機製造、三菱重工も関わっています。

Panama Canal Locomotive Electrics "mulas"
https://www.youtube.com/watch?v=wfwPpMGfbiA

★モノレールですが、運用コストが高すぎる公共交通機関だと言えます。日本でも多くが赤字でしょ。オーストラリアでもシドニーにありましたが、廃止されました。トラム(軽快電車)の延伸工事をしていますが、それなら最初からそうすればよかった。

北海道新幹線みたいに、開通後赤字に悩むのではないでしょうか。

加えてタックスへブンの国ですから国際金融資本が経済の「主権」を持っております。

当然、その関係の系列のシステムを採用することになります。