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作家・末井昭氏「下流老人の生活を楽しめばいいんです」(SAPIO)
http://www.asyura2.com/16/hasan107/msg/770.html
投稿者 赤かぶ 日時 2016 年 4 月 24 日 07:14:50: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

                 末井昭氏は飄々と生きている


作家・末井昭氏「下流老人の生活を楽しめばいいんです」
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160424-00000011-pseven-life
SAPIO2016年5月号


 老老介護、老人施設殺人事件、徘徊老人。新聞や雑誌で、やたらと「老人」が付された見出しを目にする。「団塊世代」が70歳に届こうとする今、65歳以上人口は3000万人超。日本の国力低下が嘆かれ、国の4人に1人を占める彼らの境遇に影がさすのも無理はない。懐事情の改善は望めないだろう。

 でも、価値観なら変えられるのではないか。そんな問題意識のもと、元編集者で、作家・末井昭氏(67)に尋ねた。借金は4000万円以上、子供もいない。でも、飄々と生きている。一体どうしてですか?(聞き手/ノンフィクションライター・山川徹)

 * * *
 老後が、暗い。そんな印象を決定づけたのが昨年刊行されて20万部を超えるベストセラーとなった『下流老人』だ。著者でNPO法人ほっとプラス代表の藤田孝典氏は〈生活保護を受ける基準となる金額で暮らす高齢者及び、その恐れがある高齢者〉と定義する。いずれは高齢者の9割が下流になる危険性もあるらしい。

 私には91歳の祖母の介護に追われる70歳近い両親がいる。当人たちは「大丈夫」と強がるが、離れて暮らす30代の私は家族のこれからを思うと暗澹たる気持ちになる。

 私の憂慮を聞き終えると、末井昭さんは事も無げに応えた。

「想像力が豊かすぎるから不安を感じているんですよ。みんな明日のこと、明後日のことばかり考えているでしょう。その日のことだけ考えて生きていけば何も怖くないんじゃないですか」

 末井さんに「下流老人」について聞きたいと思ったのは、自らの半生と自殺への想いを綴り、講談社エッセイ賞を受賞した著書『自殺』で次のように書いていたからだ。

〈自殺というとどうしても暗くなりがちです。だから余計にみんな目をそむけてしまいます。自殺のことから逸脱したところも多分にあると思いますが、笑える自殺の本にしよう、そのほうがみんな自殺に関心を持ってくれる、と思いながら書きました〉

 そう。笑える老後。いや、下流老人だけじゃない。ワーキングプア、貧困女子、無縁社会。暗いイメージを孕む言葉ばかりが広まっている。だからこそ、末井さんのような視点で社会を眺める必要があるのではないか。

 私の身近にも熟年離婚がきっかけでホームレスになってしまった高齢者がいる。5年前のある日、行きつけのバーが突然閉店した。60代半ばのマスターが奥さんに離婚を切り出されて自宅と店から閉め出されてしまったのだ。

 当初は常連客の家を転々としたが、半年足らずで路上に転落。現在は生活保護を受給して都営アパートで暮らしている。

 あっという間に「収入」も「貯蓄」も、そして「信頼する人」も失って「下流老人」になってしまった。

 いまホームレスからは脱したとはいえ、バーテンダー時代を知っている私はどうしても気の毒に思ってしまう。かといってできることは限られている。歯がゆい気持ちはある。

 でも、末井さんの次の言葉を耳にした時、自分の「思い込み」かもしれないとも考えが及ぶ。

「いま住む場所があるなら、その状況を楽しめばいいんです。あとは、ダウンサイジング。時間があるわけだから図書館で読書を楽しむとか。お金を使わずにスーパーの半額セールを狙うとか。シルバー割引で映画を観るとか。あちこちの大学の学食の安い定食を食べ歩くとか……。そういう趣味を持てばその状態を楽しめるはず。惨めと思うか。楽しいと思えるかで、本人の生活や気持ちの充足は大きく違うのではないですか」

──ところで、末井さんは老いや死を怖いと感じる瞬間はありますか?

「ふだんは40代くらいのつもりでいるのですが、体はやはり老いていますね。恥ずかしい話があるんです」

 再婚したばかりのころの体験だという。末井さん夫婦は不妊治療のために産婦人科に通っていた。末井さんと奥さん以外はみな妊婦。「末井さん」と呼ばれると、紙コップ持ってエロビデオが設置された個室に通される。

「精子が入った紙コップを先生に渡して『どうですか、先生』と尋ねると、拡大モニターを観ながら『ちょっと動きが鈍いね』と。その『動きが鈍い』と言われたとき、確かに老いを感じましたね。ちょっとガクッときました」

──死に関してはどうですか?

「ぼくは、死を最期の楽しみに取っておくくらいの気持ちでいた方がいいと思っているんですよ」

 大腸癌の手術を経験した末井さんは全身麻酔で意識を失う瞬間が死を疑似体験しているようで好きだと話す。

「大腸癌自体は、医者が切って繋げば治りますなんて、水道管みたいなことをいうので怖くはなかった。でも全身麻酔が効いてスウッと意識がなくなる瞬間を体験して思ったんです。きっとこれが死なんだろう、と。年に2回の検査ではなるべくその瞬間を長く楽しもうといつも目蓋に力を入れて目を開けているんだけど、すぐ意識をうしなっちゃうんですよ(笑)」

 検査の全身麻酔のたび、目を開けて死を疑似体験しようとする。末井さんならではの、いわば本気の遊び心だ。 痴呆も死も周囲に迷惑をかけるかもしれないが、本人の問題である。

 老いは誰にも避けられない。としたら痴呆も死も個人的な大切な体験として楽しめばいい。この瞬間を楽しみ続けることができれば「下流老人」という「世間」が押しつける暗いイメージにとらわれずに済む。末井さんは言う。

「いままで2度死んだ人間はいません。ぼくは自分の人生で、最初で最期のたった1度の死を楽しみたいんです」

 私たちは末井さんのように死を楽しむことができるだろうか。

【プロフィール】すえい・あきら/1948年、岡山県生まれ。イラストレーターなどを経て、セルフ出版(現・白夜書房)の設立に参加。『ウィークエンドスーパー』『写真時代』『パチンコ必勝ガイド』などを創刊。2012年に白夜書房を退社。主な著書に『自殺』など。

●撮影/太田真三

 

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コメント
 
1. 2016年4月24日 08:33:27 : nJF6kGWndY : n7GottskVWw[1346]

>私には91歳の祖母の介護に追われる70歳近い両親がいる。当人たちは「大丈夫」と強がるが、離れて暮らす30代の私は家族のこれからを思うと暗澹たる気持ちになる


現実逃避を続ける限り、当然、不安からは逃げられない


現代文明社会は生老病死の現実を個人から引き離すことで苦しみから逃げようとしているが

いくら科学技術が発展したところで、結局、そんなことはできない


親や祖父母が現実から逃げ、政府や大企業、つまり他者に依存し、

子どもに過剰に期待するようだと

小学生すら、ストレスで、引きこもりや うつ病になり。最悪、自殺するようになる

政府に頼れない途上国では、子どもたちすら、動物のように

悲惨な現実であっても、ただ日々生きて死ぬだけだ


超富裕層であっても、同じこと、健康で永遠に生き続けることなどできないし


どんな立派な施設でも、逆に、生活保護の4畳半や、路上であっても、

衰弱しながら、外から物質を摂取し、排泄し、寝て、いずれ死ぬ 誰もが同じ


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