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ヘリコプターマネーの危険性 --- 久保田 博幸
http://www.asyura2.com/16/hasan109/msg/608.html
投稿者 赤かぶ 日時 2016 年 6 月 09 日 16:46:50: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

ヘリコプターマネーの危険性 --- 久保田 博幸
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160609-00010004-agora-bus_all
アゴラ 6月9日(木)16時30分配信


6月7日の日経新聞の経済教室は「ヘリコプターマネーの是非」として、ヘリコプターマネー推進派のアデア・ターナー元英金融サービス機構(FSA)長官による論説が掲載された。

ターナー氏は、日本では公的債務の一部の「マネタイゼーション(財政ファイナンス)」がもはや避けられない状況だと指摘している。日本の政策当局は、長年の物価低迷と公的債務の増加に対して万策尽きたようにみえるが、政府と中央銀行が弾切れになることはないと指摘した。それは、米国の経済学者、ミルトン・フリードマンの名高い「ヘリコプターマネー」作戦はいつでも可能だからだそうである。

そのヘリコプターマネー作戦は2つあるそうで、「第1は、中央銀行が紙幣を増発して将来拡大する財政赤字を直接ファイナンスする方法だ。第2は、中央銀行が既発債を買い入れ、バランスシート上に無利子永久債として計上し事実上消却する方法だ。」

日銀はすでに国債発行残高の3割を保有している。実質的に財政ファイナンスに近い状況と言えなくはない。ただし、財政法第5条では「すべて、公債の発行については、日本銀行にこれを引き受けさせ、又、借入金の借入については、日本銀行からこれを借り入れてはならない。」とある。もし本当に第1のヘリマネをするには、この財政法を修正するなりする必要がある。

第2のヘリマネについては、日銀のバランスシート上の反対側にある負債の部を考慮するとかなり無理な話となる。つまり、日銀の資産となる国債の反対側にある負債が日銀券なり日銀の当座預金となる。国債を永久債として償却すると、決済などのために日銀の当座預金として積み上げてある民間金融機関の預金も消滅することになる。決済が機能しなくなるだけでなく、結果として我々の預貯金も消滅するということになる。

さらにターナー氏は下記のような指摘もしている。

「日本の公的債務残高から政府資産および準政府機関が保有する国債を差し引いた純債務は、国際通貨基金(IMF)の標準的な定義に従うとGDP比128%になる。このうち約半分(GDP比66%)は現在日銀が保有しており、日銀は政府の影響下にある。よって日銀を含む統合政府ベースではこの債務は存在しないので、本当の意味での純債務はGDP比62%となる。」

政府資産に関しては証券化等の手段を含めてもすべて売却が可能となるのかといった問題もあるが、そこの部分はさておき、準政府機関が保有する国債や政府の影響下にあるとする日銀が保有する政府債務は存在しないような見立てとなっている。しかし、日銀のバランスシートなどを考えるとこれもおかしいであろう。

日本では戦後に預金封鎖ということが起きた。新円切り替えと同時に国民の預金を封鎖しそれにより政府債務の削減を図った。ハイパーインフレも手伝ってあっさりと政府の巨額債務をなくしてしまった荒技である。

ターナー氏も指摘しているように巨額の財政赤字を無制限に引き受けたら大幅インフレは避けられない。だからインフレ率に応じて引き締めることをルール化する必要があるとしているが、そんなルールは通用しなくなる。だから財政法で日銀の国債引き受けが禁じられているのである。

ターナー氏は金融政策の手段としてヘリコプターマネーを持ってきたように思われるものの、日本の巨額の政府債務はヘリコプターマネーによりハイパーインフレを引き起こし、国民の預金を使って国民の負担により債務を返済すべしと暗に提示しているようにすら思えるのである。

 

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コメント
 
1. 中川隆[2814] koaQ7Jey 2016年6月09日 17:35:58 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[3092]
>国債を永久債として償却すると、決済などのために日銀の当座預金として積み上げてある民間金融機関の預金も消滅することになる。


こいつ完全なアホだ

輪転機で紙幣を刷って渡せばいいだけだろ


2. 2016年6月09日 19:20:59 : nJF6kGWndY : n7GottskVWw[1611]
 

相変わらず低レベルだな

>本当に第1のヘリマネをするには、この財政法を修正するなりする必要

これは間違い

為替介入のための短期債に関しては可能だから

実は運用上は、問題はない

>国債を永久債として償却すると、決済などのために日銀の当座預金として積み上げてある民間金融機関の預金も消滅することになる。決済が機能しなくなるだけでなく、結果として我々の預貯金も消滅する

別に永久債にする必要もない

50年など超長期債の発行を増やして借り換えすればいいだけ

借り換えに関しては別に財政法上、問題はない

ただし、今後の巨大災害や、世界の紛争・環境・食料リスクと先進国経済の衰退を考えれば、

50年もデフレが続く可能性は0だから杞憂に過ぎない

https://www.boj.or.jp/announcements/release_2015/rel151224b.htm/
平成28年度中に償還期限の到来する本行保有国債(以下「償還期限到来国債」という。)の借換えのための引受け(以下「借換引受け」という。)にかかる取扱いについて、「対政府取引に関する基本要領」(平成11年3月26日決定)2.の規定に基づき、償還期限到来国債のうち、利付国債額面総額8兆円について、割引短期国債をもって、借換引受けを行う 


3. 2016年6月09日 21:13:56 : wEheGGpBSo : Vm@LXwgZbho[1]
撒いたお金はハコモノの維持や耐震改修などに多くが使われる。
しかし日本の建物の構造計算には縦波を想定していない。
そんな状況で、阪神淡路大震災でも、そして熊本地震でも縦波が大きな影響を及ぼした可能性があり、どうも縦波を考慮していない建物の価値が地震の今後の動向次第では無価値なのではないか? と言う事になって来る。
そし縦波を構造計算に入れてない公共施設を避難所にするのも実はオカシイと言う事になって来る。

4. 2016年6月09日 21:21:25 : 2FbCg9vijk : ylRMDBXhDG8[48]
ばら撒いて 負担のツケを 先送り

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