★阿修羅♪ > 経世済民112 > 671.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
日銀はまだ原油価格下落を主犯とし続けるのか?(ZUU)
http://www.asyura2.com/16/hasan112/msg/671.html
投稿者 赤かぶ 日時 2016 年 9 月 02 日 19:26:05: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

             日銀はまだ原油価格下落を主犯とし続けるのか?(写真=PIXTA)


日銀はまだ原油価格下落を主犯とし続けるのか?
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160902-00000010-zuuonline-bus_all
ZUU online 9月2日(金)11時30分配信


9月20・21日の金融政策決定会合で日銀は、2%の「物価安定の目標」をできるだけ早期に実現する観点から、「量的・質的金融緩和」・「マイナス金利付き量的・質的金融緩和」のもとでの経済・物価動向や政策効果について総括的な検証を行う。

■日銀的には主犯は原油価格下落、だがマーケットは納得難しい

8月27日のジャクソンホールでの黒田日銀総裁の講演では、早期に2%の物価上昇が実現しなかった原因について、簡単な検証がなされている。

日銀の大胆な金融緩和は、日本のインフレ期待を2%程度へ持ち上げ、そこにアンカーすることが目的であった。このリアンカリングの途上で、原油価格の大きな下落が起き、外的なショックに対する頑健性がまだ低いため、インフレ期待が後退してしまったことが指摘されている。更に、リアンカリングの途上である日本のインフレ期待は、足元のインフレ率の影響を受けやすい「バックワードルッキング」の力が、強いことも指摘されている。

これらを総合すると、まだ原油価格の下落を主犯とするようなこれまでの論理から脱することができていないようだ。

マーケットの注目は、原油価格の下落のショックから、需要低迷による物価下落圧力に、既に移っている。下落してしまっている、、原油価格の影響を含むコアCPI(除く生鮮食品)だけではなく、コアコアCPI(除く食料とエネルギー)まで上昇がなくなってしまうリスクが出てきているからだ。

総括的な検証で、日銀が主犯を原油価格の下落から需要低迷に変えなければ、マーケットの理解は得られないと考えられる。

■主犯は緊縮財政、原油価格下落のマイナスを加速させた

企業部門が貯蓄超過である中、その貯蓄超過を上回る財政拡大により、ネットの資金需要(企業貯蓄率+財政収支、マイナスが強い)を生み出し、それを間接的にマネタイズする日銀の金融緩和の効果も強くなり、総需要とマネーが拡大し、インフレ期待を持ち上げる必要があった。

実際には、消費税率引き上げを含む緊縮財政により、ネットの資金重要を逆に消滅させてしまい、日銀の金融緩和の効果は失われ、ポリシーミックスが機能せず、総需要は停滞し、インフレ期待が後退してしまったのは、明らかなように思われる。

日銀が推計するように、2014年度の実質GDP成長率が内閣府の推計よりかなり高いのであれば、その理由は、原油価格の下落がもたらした企業収益の拡大などの好影響が、消費税率引き上げによる、家計の実質所得減少の悪影響を上回るほど大きかったことを意味する。

講演では、原油価格の変動は通常は一時的であるとされ、長期的なインフレ予想に対しては、持続的な影響を及ぼさず、米国ではそれが成り立っていると指摘されている。そうであれば、好影響が大きかった原油価格の下落が、緊縮財政がなければ、日本のインフレ期待だけを大きく後退させることはなかっただろう。

■金融緩和×財政緩和で、物価上昇2%の実現率を上げる

片方では原油価格の下落の悪影響が大きいといい、もう片方では原油価格の下落の好影響が大きいというのでは、マーケットの理解を得るのは困難であろう。理論的にも、実証的にも、早期に2%の物価上昇が実現できなかった主犯は、緊縮財政による需要停滞であることは明らかだろう。

インフレ期待のリアンカリングの途上で、緊縮財政を行ったことは大きな間違いであっただろ。また、日銀の金融政策に過度な負担をかけ、マーケットの歪みを大きくしたことは確かであろう。緊縮財政は将来の財政赤字・社会保障への不安を解消するため支出増を促すという、安心効果への過信を反省できるのかどうか注目である。

既に、政府は財政緊縮から財政緩和に転じ、日銀も7月の決定会合で「きわめて緩和的な金融環境を整えていくことは、こうした政府の取り組みと相乗的な効果を発揮するものと考えている」と異例の声明を出し、ポリシーミックスの考え方に前向きとなっている。

ポリシーミックスを前に押し出した、2%の物価上昇への新たなミットメントに対する、マーケットの信任を維持するためにも、原油価格の下落だけに責任を押し付けない、マーケットの理解の得られる検証とすることは、極めて重要であろう。

様々なしがらみを解いて、緊縮財政により抑制されてしまってきた、現行の金融緩和の景気刺激効果が、財政緩和とのポリシーミックスにより強くなり、2%の物価上昇の実現性が今後は増していくと言えば、簡単なように思われる。

会田卓司(あいだ・たくじ)
ソシエテ・ジェネラル証券株式会社 調査部 チーフエコノミスト
 

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
 
1. 2016年9月02日 20:09:24 : nJF6kGWndY : n7GottskVWw[2558]

>日銀はまだ原油価格下落を主犯とし続けるのか?

これは間違い

黒田は原油下落がインフレ目標未達の主因ではなく、海外に比べ、日本経済(投資・消費)が外的要因(コストプル、増税・・)に脆弱なのが原因であり

さらに、その根底には、デフレマインド(低いインフレ予想)の定着があると分析し、そこで止まっている。

そこが黒田の甘いところだな。

現実には、米国も似た傾向を示すようになっているから、経済の成熟化、国の負債と投機マネーの膨張、人口構造変化などによる潜在成長率の低下が、根本的な原因ということになるだろう。

となれば、当然、これは日銀だけで解決できるものではなく、イエレンも強調しているように、政府に、もっと改革を強く求めるべき、という結論になるはずだ

しかし、何度言ってもムダな上に、言えばいうほど、日銀への期待が剥落し、市場にとってマイナス効果しかないし、

藪蛇で政治介入を招くリスクもあるから、あまり言わないということだろうなw


http://www.boj.or.jp/announcements/press/index.htm/
(原油価格とインフレ予想)

2014 年の夏頃から原油価格が大幅に下落しました。インフレの予測という観点からは、原油価格の下落は通常、一時的な動きとみなされるものです(図表2)。原油の先物市場をみても、翌年以降、さらに下落が見込まれていたという訳ではありませんでした。
したがって、
米国における Survey of Professional Forecasters の6年先から 10 年先のインフレ予測値が極めて安定的に推移していることからもわかるように、米国では長期的なインフレ予想には変化はみられませんでした。対照的に日本では、不可解なことに、長期的なインフレ予想に弱めの動きが観察されています。長期的なインフレ予想を測るためのデータの違いなど、技術的に異な
る点はありますが、そうした点を考慮しても、このところの日本の長期的なインフレ予想に弱めの動きがみられることについて、その一部が 2014 年以降の原油価格の下落に起因するとの見方を否定することは難しいように思われます。


程度はともかくとして、消費者物価指数(総合)の前年比上昇率が原油価格の下落の影響を受け低下したことは、多くの先進国で共通して観察された事象でした。しかし、基調的な物価上昇率について日米を対比してみると、その回復ペースには、はっきりとした差がみられました。米国のエネルギーを除く消費者物価上昇率は速やかに2%へ復したのに対し、日本の消費者物価(除く生鮮食品・エネルギー)の前年比上昇率はプラスを保ちつつも2%をかなり下回っており、相対的に低い水準となっています。こうした違いを踏まえると、日本のインフレ動学は米国対比、原油価格の大きな変動を含む外的なショックに対する頑健性が低い(less resilient)と捉えるのが妥当です。


既に触れたように、原油価格の変動は、通常一時的と受け止められることから、長期的なインフレ予想に対して持続的な影響を与えるものではないと考えられます。まさにこうした通常のケースが米国では成り立っていると考えられます。通例とは違う日本のケースを理解するためには、何らかの別の要因を考慮する必要があります。

日米のインフレ動学の違いについて、1つの解釈として、米国では長期的なインフレ予想が2%近傍にしっかりとアンカーされているのに対し、日本ではなお十分にアンカーされていないという見方ができます。日本では、実際のインフレ率に対する原油価格の下落の影響が予想インフレ率の弱めの動きを通じて増幅されてしまったと考えられます

「人々はどのようにインフレ予想を形成しているのか」という、より深い問題に至ります。

http://channel.nikkei.co.jp/tag/%E6%97%A5%E9%8A%80%E7%B7%8F%E8%A3%81%E4%BC%9A%E8%A6%8B/


  拍手はせず、拍手一覧を見る

フォローアップ:


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法

▲上へ      ★阿修羅♪ > 経世済民112掲示板 次へ  前へ

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。
 
▲上へ       
★阿修羅♪  
経世済民112掲示板  
次へ