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自民党はもはや「保守」ではなくなった 金子勝の「天下の逆襲」
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/187865
2016年8月16日 金子勝 慶応義塾大学経済学部教授 日刊ゲンダイ 文字お越し
安倍首相(左)と天皇陛下/(C)日刊ゲンダイ
天皇陛下が生前退位の意向を示唆された。8月8日付の産経新聞は世論調査を行い、生前退位に必要ならば「憲法改正してもよい」という回答が84・7%に上ったと報じた。天皇陛下の「お言葉」を政治的に利用し改憲につなげようとする意図が見え隠れする。
だが、日本国憲法第2条には「皇位は、世襲のものであつて、国会の議決した皇室典範の定めるところにより、これを継承する」と書かれている。生前だろうが死後だろうが、世襲なら憲法上問題なく、細かいことは皇室典範で定めるとしている。つまり、皇室典範という法律を変えれば済む話なのだ。そのことがバレれば、改憲の動きに水を差すので、自民党内からは「高齢で公務をこなせないなら摂政を置けばいい」という案も出ていたが、天皇陛下はそれも否定した。
そのせいか、「お言葉」を受けた安倍首相のコメントも素っ気なかった。同じことは、安倍政権が憲法に加えようともくろむ「緊急事態条項」にも言えるからだ。仮に衆議院選挙中に大災害などが起きたとしても、そのために参議院がある。すでに災害対策基本法もある。この法律を見直せば十分なのだ。むしろ緊急事態条項が入れば、情報公開もされなくなり、かえって危険だろう。
天皇の「お言葉」は海外でも報じられた。米ニューヨーク・タイムズ紙も「(天皇が生前退位したら)日本は過去を書き換え、教訓やタブーを放棄する安倍政権の暴走を止められるのか」との懸念を示した。海外メディアでは、天皇が平和主義の象徴として語られている。
天皇の戦争責任が問題になっていた時代を思うと隔世の感がある。
安倍首相が「勝者の判断によって断罪された」と言う東京裁判で救われた天皇陛下が、誰よりも「押しつけ憲法」を順守している。日本全体が右傾化し、気づけば天皇が最も「護憲派」だったという「ねじれ現象」が起きているのだ。
安倍首相や政権を支える右派は、実は「天皇」を敬っているフリをしていただけで、実は天皇を利用して好き放題したいだけに見える。それでは戦前の軍部と何も変わらない。
「お言葉」への対応を見ていると、自民党はもはや「保守」ではなくなったのだ。
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