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「日本人は生産性が低い」という都市伝説に騙されるな _ 生産性が低いというのは賃金が安いというだけの事
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/198.html
投稿者 中川隆 日時 2019 年 1 月 28 日 15:19:29: 3bF/xW6Ehzs4I koaQ7Jey
 

(回答先: 輸出企業が日本を滅ぼす _ 輸出超過額と対外資産が増える程 日本人はどんどん貧しくなっていく 投稿者 中川隆 日時 2019 年 1 月 24 日 11:51:32)

「日本人は生産性が低い」という都市伝説に騙されるな _ 生産性が低いというのは賃金が安いというだけの事


「日本のホワイトカラーは生産性が低い」という都市伝説に騙されるな=児島康孝

「日本は生産性が低い、もっと合理化を」という論調をよく見かけますが、この国際比較は意味がありません。生産性の国際比較を得意気に言う人はほとんどがデタラメです。(『ニューヨーク1本勝負、きょうのニュースはコレ!』児島康孝)

「生産性」の拙い議論こそ日本のデフレとブラック労働の元凶である

「日本人はもっと働き方を合理化せよ」という論調の問題点

今日、「日本のホワイトカラーは生産性が低い」と著名な評論家が書いているのを見かけました。要するに、働き方をもっと合理化せよという話です。これは、日本人の国際的な「自虐感覚」につけこんでいますね。

欧米では、サービス残業はしないし、さっさと辞めてしまうので、ブラック企業も存在しにくいです。日本人みたいに、きっちり働いていないです。会社では、ボスが見ていないと仕事をしていなかったり、給湯室の備品がすぐになくなっていたり…そういう状況です。


一方、日本のホワイトカラーの質は高く、会社の仕事はきっちりとこなしています。おそらく全体的には、世界の先進国でトップクラスでしょう。サービス残業までしていますから、「身を切って」会社の生産性の向上(=経費の削減)に貢献しているわけです。

つまり合理化は、全体的には、日本のホワイトカラーが最も進んでいるでしょう。

本当の問題は「逃げ場がない」こと

この問題の背景は…。日本では、低所得者への給付が欧米先進国のようになっていないので、ホワイトカラーの逃げ場がないということです。

ですから解決方法は、欧米のように低所得者への幅広い給付を行って、失業をサポートする。それによって、ホワイトカラーが仕事先を選べる余裕を生じさせるということです。すると、「生産性が高い」仕事を選べるようになります。

また欧米のように、観光客がたくさんやってくるよう、国や経済団体が取り組むことです。すると、今とまったく同じ仕事をしていても、売り上げが多くなったり、サービス残業しないでそのまま報酬をもらえたり、となります。

要するに、この「ホワイトカラーの生産性」論議は、ホワイトカラー個人個人に責任を転嫁するだけの、タチの悪い話であるわけです。それが、「国際水準」の自虐傾向のある日本で、それらしく話されているわけです。またまた、「欧米が優れていて、日本は劣っている」というゴマカシですね。


無意味な「生産性」の国際比較

「生産性」の国際比較は、意味がありません。NYでは、レストランで高い料金をとることができるし、賃貸相場も高いです。それで、日米のレストランの生産性とか、賃貸の収益性とかを比べても、違う場所なので意味がないです。

一方で、NYの地下鉄のシートはプラスチックでカチカチで、日本のように快適なふかふかシートではありません。街には、日本のように綺麗なトイレも少なく、有名百貨店でもトイレに行列。百貨店といっても、日本のように大都市ごとに勇壮に多くの百貨店が軒を並べるという状況にはありません。そして、夜に安心して出歩けるのは限られたエリア…。

また、この「生産性」データが意味のあるものかどうかは、欧米のホワイトカラーとして「投資銀行」などを含めているのかどうかによりますね。どういう算出方法かは知りませんが、莫大な利益で高額報酬の彼らを含めるかどうかで、全く結果が違ってきます。

おそらく欧米の数字が高いというのは、少数のホワイトカラーが思いっきり平均の数字を引き上げているのではないかとも思います。要するに、平均の算出の問題であったりするのでしょう。

また、不況の国では「生産性」が低くなり、好況の国では「生産性」が高くなります。同じことやって、売れるか、売れないかです。

このように、日本の国内向けに「国際水準」をもっともらしく持ち出すのは、「真の国際水準」を知らない日本人につけこみ、だますような話です。

そもそも「生産性」という用語がおかしい

「生産性」ということよりも、「報酬率」という方が用語としてしっくりきます。日本はデフレで景気が悪いので、同じ・同等のサービスでも「値段が安くなる」ということです。

ですから、「生産性が低い」といっても、しっかり働いていないとか、そういうことではありません。企業努力が足りないとか、そういうこともありません。欧米の方が、同じことであっても高い値段がついて、高い収入が得られるということです。

経済の温度差、収入の容易さ。この比較なわけです。だから、バブル経済が日本で起きて価格が上がれば、同じことをやっていても「生産性は高い」となります。

これは、全くおかしな議論です。アメリカのホテルが1泊3万円で、2万円の利益ならば…。日本のホテルが1泊1万5000円では、従業員がブラック労働どころか5000円をホテルに献上しないと、2万円の利益にならないですね。ですから、この話(生産性の国際比較)は、意味がないのです。

逆に、アメリカでは安くて日本では高いものは、生産性が高くなりますね。同じガソリンを売って、アメリカで5000円、日本で1万円なら、日本の方が生産性は高い!となってしまいます


「生産性」論議を突き詰めてもデフレ・スパイラルに陥るだけ

この「生産性」論議をしていると、デフレ・スパイラルに陥ります。欧米と同じ(同等)のことをしても収入が得られなければ、さらに賃金を下げて収益をふやすということになります。ブラック化がどんどん進みますね。「生産性」が低いから、同じ賃金で2倍働け!とか、こうなります。

そうではなくて、欧米では、もっと楽に収入が得られているということです。日本はデフレでサービス価格が低いので、もっと景気を良くして、欧米並みの収入が得られる経済にしないといけないということです。個別の話よりも、経済政策とか、日銀の政策なわけです。

「生産性が低い」というのは、報酬がもらえていないということ

これに関連するのが、キュレーションサイトの問題です。日本では、生活に追われたり仕事がない方が、1文字0.5円などで記事をつくります。1記事あたり、200円とか300円とか。欧米では、同じ仕事でももっと報酬があります。すると、1文字0.5円で働く日本の方が、生産性が低くなります。ハードワークで低賃金労働の方が、生産性が低くなるわけです。

繰り返しになりますが、やはり「生産性」という用語がおかしいですね。「生産性」よりも、「報酬率」とか「マネタイズ度」という感じです。つまり、「生産性が低い」というのは、デフレ傾向で、収入(売上)がもらえていないという意味です。景気が良くなって報酬が上がれば、同じ仕事であっても「生産性」は高くなります。収入(売上)のもらいやすさとか、収入の難易度ということです。

ですから、「生産性が低い」というのは、報酬がもらえていないという意味です。生産性の国際比較を、得意げに言う人がいれば、ほとんどデタラメです。日本の場合、「生産性が低い」というのは、経済の「温度」が低いとか、カネまわりが良くないということを意味します。
http://www.mag2.com/p/money/30662  


▲△▽▼

日本の労働生産性
http://blog.livedoor.jp/columnistseiji/archives/51736003.html

共同通信の記事です。


 日本生産性本部は20日、2016年の労働生産性の国際比較を発表した。一人の労働者が一定の労働時間でどれだけのモノやサービスを生み出すかを算出。日本の1時間当たりの生産性は46.0ドル(約4700円)で、経済協力開発機構(OECD)加盟の35カ国の中で20位、先進7カ国(G7)で最下位だった。

 生産性本部によると、G7での日本の最下位はデータが取得可能な1970年以降続いている。欧米より非効率な働き方が改めて示され、安倍政権が看板政策として掲げる「生産性革命」の浸透が急務になりそうだ。

 担当者は「飲食や宿泊などのサービス業の生産性が低い」と分析している。


 飲食業や旅館やホテルの生産性が低いように言っていますが…

 この記事を読むと、そうしたサービス産業に従事している人の仕事の仕方が非常に非効率のようなイメージを与えるのですが、それは本当なのでしょうか?

 例えば、運送業で働く人々の働きぶりを国際的に比較して、日本の労働者は仕事がスローすぎるの
でしょうか?

 ヤマト運輸や佐川急便で働いている人の見て、そんな感想を抱きますか?

 本当に怒られますよ、と言いたい!

 違うのですよ。

 労働生産性なんていうから、生産性が低い、イコール仕事に仕方がのろいと思い込みがちなのですが、そうではなく、彼らの給料、或いは稼ぎが少ないだけの話なのです。

 労働生産性の算出式の分子が、物理的な仕事の量や質であるのならば、労働生産性が低いこと、イコール能率が悪いとなる訳ですが、分子は金額で表示される付加価値の合計額なのです。

 従って、幾ら立派な仕事をしても、それに与えられる報酬が安ければ労働生産性が上がる筈はないのです。

 それに、日本の社会って、基本的に副業が認められないではないですか?

 だから、幾ら能率的に仕事をこなすことができ、従って、より短い時間でそれまでと同じ収入を確保できるようになっても、他の仕事をすることができない、と。

 だから、仕事を能率的にこなそうというインセンティブが働きにくいのです。

 組織のなかで自分だけ早く仕事を終わらせると、さらに仕事を押し付けられるだけ。しかし、給料は以前と同じ。

 その辺りのことを安倍総理は分かっているのか、と。

 分っていて、生産性革命なんて言っているのか、と。

 それに、労働生産性の数値を国際比較する際、どうして先進国の数字だけ持ってくるのか、と。

 もっと言えば、何故中国の労働生産性について言及しないのか、と。

 中国の労働生産性は、日本と比べて著しく低い!

 何故か?

 単に賃金が相対的に低いからなのです。

 では、中国の労働者は、怠け者が多いのか?

 そんなことはありません。

 もう少し深みのある議論ができるようにならないと、経済の活性化などできる筈がありません。

▲△▽▼

トランプ大統領が証明している「日本の生産性」議論のバカらしさ=児島康孝 2017年5月28日

トランプ大統領がサウジアラビアに1100億ドルの武器を売却したと報道されています。このことは、日本の「生産性」論議が筋違いであることを示しています。


日本人が信じる「もっと働けば日本の生産性が上がる」の大ウソ

米、サウジに12兆円分の武器を売却

CNNによると、トランプ大統領は20日、サウジアラビアに1100億ドル(約12兆円)分の武器を売却する契約に署名しました。


武器売却は、それが良いか悪いかは別としまして、「生産性」が極めて高い経済活動です。

日本の艦船に同乗してひょいと見上げると、装備にはハネウエル「Honeywell」と書かれていたりします。ハネウエルはアメリカの電子機器会社で、武器も生産しており、2000年から2010年頃の株価は50ドルぐらいでした。しかし、今日(5/23執筆時点)ふと株価を見ると、131ドルにもなっています。


HONEYWELL INTERNATIONAL INC HON 月足(SBI証券提供)


アメリカの武器売却は「生産性」が高く、それだけ儲かるわけです。

無意味な日米の生産性比較

ですから、こういう分野を無視して、日米の比較で「生産性が高い」「生産性が低い」という話をしても、全く意味がありません。

今回のトランプ大統領のサウジ武器売却でも、金額は12兆円。1回の訪問で12兆円のビジネスを成立させるのですから、「生産性」が高いのはあたり前です。

ということは、「日本人がもっと働けば生産性が上がる」とかそういう話ではなく、「何をやって儲けているか」という方がはるかに影響が大きいのです。

同様に、産油国の「生産性」が極めて高いのも、オイルを掘って売るわけですから、当然といえます。

一生懸命に仕事をするのは大切なことで、それで見い出されて、「シンデレラ・ストーリー」の呼び水になることもあります。しかし、それだけでどうにかなるという種類の話ではありません。

トランプ大統領が12兆円の武器を売却したり、オイルをどんどん輸出して儲ける産油国をみれば、日本の「生産性」論議は筋違いであることがわかるでしょう。
http://www.mag2.com/p/money/234108



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日本の労働生産性が低く見えるのは、いいモノを安く売っているからだ
http://diamond.jp/articles/-/168782

2018.4.27 塚崎公義:久留米大学商学部教授 ダイヤモンド・オンライン

 日本生産性本部が、「国際比較をすると、日本の労働生産性は低い」という報告書を発表した。しかし、ヘッドラインだけを見て悲観的になる必要はなさそうだ。

「生産性」とは
労働力あたりの生産量

 それではまず、「労働生産性」とは何かを簡単に見ていくことにする。

 労働生産性とは、労働者が1時間働いて、どれだけモノ(財およびサービス、以下同様)を作れるのかを測った値のこと。1日当たりで比べる場合もあるが、1時間当たりで比べる方が、計算に手間はかかるがはるかに正しいものになる。

 実際には、1時間でパンを5個、自動車を1000分の1台、と数えて合計するわけにいかないので、労働生産性の国際比較などを行う場合には、名目GDPを労働時間で割って求める場合が多い。

 名目GDPは、日本経済が1年間にどれだけの付加価値を生み出したのかを測る統計。だから、労働生産性とは「日本の労働者が1時間に付加価値を何円分生み出したのか」を測るものだと言うことになる。

 こうして円建てで求められた金額を、ドルに換算して米国などと比較し、「日本の労働生産性が低い」という報告書が出されているわけである。

いいモノを安く売ると
労働生産性が下がる?

 日本企業は、いいモノ やサービスを安く売っている。デフレが長引き、値下げ競争が続いた結果ともいわれるが、それ以前から日本企業は“過当競争体質”だったという指摘もある。ともかく、いいモノを安く売ると、統計上は労働生産性が下がってしまう。

 まず、同じモノを安く売る場合を考えてみよう。日本と米国の労働者が、それぞれ1時間に1人の客の理髪をするとしよう。理髪料金が米国で40ドル、日本で2000円だとして、1ドル100円で日本円に換算すると、米国の労働生産性は4000円、日本のそれは2000円となる。本来、同じ労働なので労働生産性は同じはずなのだが、米国の方が2倍高いと計測されてしまうのだ。

 次に、日本の理髪は心を込めて行っているので、米国の理髪より2倍の品質であるとする。「2倍の品質」を付加価値に置き換えるのは容易ではないが、例えば「仮に日本の理髪が米国で行われていたら、米国人は80ドル払うだろう」ということだとしよう。

 だとすると、日本の理髪1回は、米国の理髪2回と等価ということになるから、「米国の労働生産性の2倍」であるはずなのに、計算すると「米国の労働生産性の2分の1」ということになってしまうのである。

 このように考えると、冒頭の報告書で「日本の労働生産性が低い」と指摘されても、ガッカリすることはなさそうだ。

 実際、海外で生活をした経験がある読者には納得していただけるだろうが、日本のモノの品質は素晴らしい。理髪が丁寧なだけではない。時間通りに電車が来る、宅配便が時間指定できる、深夜でもコンビニやファミレスが開いているなどを考えると、筆者は到底、海外で生活したいとは思わない。

 宅配便の時間指定や、過剰な包装などは、消費者がそれを求めているのか、勝手に過当競争を繰り広げているのか、疑問に思わないこともないが…。

いいモノを
高く売らないのは問題か

 上記に対しては、「いいモノは高く売るべきで、いいモノを安く売っていることが日本企業の問題なのだ」という批判も頂戴する。しかし、ミクロとマクロを混同しないように気を付けたい。

 今、日本の理髪店が「いいモノは高く売ります」と宣言して、理髪の値段を4倍に値上げしたとしよう。日本のGDPは4倍になり、分母である日本人の労働時間は変わらないから、日本人の労働生産性は4倍になる。そして、「理髪料収入が4倍になったから、社員の給料も4倍にする」と言えば、社員も喜ぶだろう。

 しかし、誰かが幸せになるだろうか。給料が4倍になっても、すべてのモノの値段が4倍になれば、日本人の生活水準は変わらない。当然である。上記の計算式で計算された結果は4倍になるが、日本人労働者が1時間で作り出す理髪サービスの量が増えていないからだ。

労働力不足の時だから
値上げが望ましい選択肢となる

 実は筆者も、いいモノは高く売るべきだと思っているが、それは最近の日本経済 が労働力不足になったからだ。いいモノを高く売っても、もはや失業を心配する必要はない。それ以前は、いいモノを高く売ると失業が心配だと考えていたから、黙っていたのだ。

 筆者がいいモノは高く売るべきだ、という時に考えているのは、「すべてのモノの値段が4倍になるわけではない」ということだ。一つには、省力化投資のための機械の値段が不変であれば、企業は労働者を減らして省力化投資を行うだろう。それにより、日本経済の真の意味での労働生産性は改善する。失業者があふれている時に労働生産性が改善することを望ましいと考えるか否かは議論のあるところだが、労働力不足の時代においては、議論なく望ましいことだといえる。

 もう一つは、海外からの輸入品である。日本製品の価格が4倍になり、日本人の給料が4倍になっても、輸入品の価格は変わらないから、割高になった国産品の代わりに輸入品を買う消費者が出てくる。それが、日本の中で相対的に生産性の低い製品であるならば、その製品の生産を打ち切って、生産性の高い製品の製造に 労働力をシフトする契機となろう。それも、労働力不足の時代においては望ましいことだ。

実際に日本の労働生産性が
低い面も認めるが…

 とはいえ、少し強弁しすぎた面もある。実際に、日本の労働生産性が低い面もあるからだ。それは当然のことだ。各国の人口増加率がおおむね等しい中で、バブル崩壊後の長期低迷期には、日本の経済成長率が諸外国よりも圧倒的に低かったのだから。

 しかし、それについても、今後は急激に追いついていくと期待している。長期低迷期には、大量の失業者がいたので、企業は省力化投資のインセンティブを持たなかった。皿洗いは、安い時給で雇ったアルバイトにやってもらえばよかったからだ。しかし、今後は容易にはアルバイトが雇えない時代が来るだろうから、自動食器洗い機を購入する企業が増え、日本の労働生産性が急激に上昇していくと期待している。

 経済学者の中には、「日本は労働生産性の向上スピードが遅いから、経済成長率が低かったのだ」という人も多いが、そうではない。日本は需要が伸びないから経済成長率が低く、その結果として失業者が多く、企業が労働生産性を伸ばすインセンティブを持たなかったのだ。

為替レートを購買力平価に
替えても問題は残る

 実は、冒頭の報告書は、各国の名目GDPを比較する際に、実際の為替レートではなく、「購買力平価」を用いている。これは、「米国での1万ドルの生活を日本でするなら100万円必要だから、1ドルの購買力平価は100円だ」といった計算をして求めた結果だ。

 そうなると、米国人は1回理髪サービスを受けて40ドル払い、日本で同じ生活をするためには2000円必要なので、購買力平価は50円となる。なので、昨今の為替レートである1ドル100円で換算した場合よりは「妥当な結果」に近いものが出るはずだという考えからだ。

 もっとも、品質の格差まで調整したものとは思えないので、問題の半分は残ってしまう。「米国人の労働生産性の2倍であるはずなのに、計算すると米国人の労働生産性の2分の1になる」と前述したが、ここでは米国人の労働生産性の2倍のはずなのに計算結果は1倍になってしまう、となってしまうのだ。

 実はもう一つ問題がある。米国で1万ドルの生活というのは、大きなステーキは食べるがすしと天ぷらは食べない生活である。そうなると、米国で10ドルのステーキが日本で5000円であるとして、購買力平価は500円となってしまう。これを理髪業に当てはめてしまうと、「米国人の理髪店が1人を理髪して40ドル稼ぐ間に、日本人は10人に心を込めて丁寧に理髪して2万円を売り上げて、初めて労働生産性が等しいと認めよう」ということになってしまうのである。

 国際比較は難しいのだ。




▲△▽▼

2019年01月28日
トイレ・一服休憩、仕事が速い人を解雇するダメ企業


長時間作業したら疲れてミスを連発するのは当たり前

それを防ぐために休憩は必要なものです


画像引用:http://drive-love.jp/chaya/201509/img/article4/boxer/img07.jpg

他人の休憩を密告する休憩クレーマー

ある会社で毎日定時退社する人が居たので、「あいつ暇そうだな」と思い解雇した。

退社後にその人のパソコンを調べると、仕事のほとんどが自動化されていて、誰よりも時間効率が高かった。

アメリカでも毎日勤務時間にゲームやネットをして遊んでいる従業員が居て、経営者は彼を解雇したがっていた。


1人の「怠け者」がいることで他の全員の士気が落ちてしまうというのが解雇したい理由だった。

経営者が知人やSNSでアドバイスを求めたところ「彼以外の従業員は”働いている演技”をしているだけで、彼だけが正直者だ」と言われた。

つまり本当はみんなゲームやネットで遊びたいのだが、そうすると上司の機嫌を損ねるので「仕事をしているふり」をしている。


最近日本で話題の一服休憩だが、その人の仕事ぶりとは何の関係もなく「勤務中にさぼっている」と決めつける。

トイレ休憩にも難癖をつけ、勤務時間中はトイレ禁止、おむつ着用を義務化している会社が実在する。

こんな会社も結局、休憩に行く社員は正直者であり、他の人は”働いているふり”をしてウトウトしているだけなのです。


郵便局員が外で休憩したり自販機でジュースを飲んでいると「自称・市民」から抗議の電話がかかってくる。

仕事中にさぼって休むとは何事かというのだが、そう抗議している本人も適当にさぼって休んでいる筈です。

「生産性」という言葉を間違って理解した人が、休憩クレーマーになっている。


優秀な人ほど「怠け者」呼ばわりされる

生産性はある一定時間に生み出した価値のことで、分かりやすく言えば「時給」にもっとも近い。

日本人の時給は先進国最低なので生産性も世界最低、ここが問題になっているので休憩時間とは関係ない。

一日8時間働いて8000円の給料なのか1万6千円なのかが問題であって、何回トイレに行ったかの話でもない。


おかしな人は「トイレに1回も行かない人は3回行った人より生産性が高い」などと言い出して、同じくおかしな上司も賛成してしまいます。

こうして「トイレ罰金」や「おむつ着用」の会社が生まれています。

本当の生産性とは8時間の間にその人が生んだ価値で、仕事が速い人は4時間で終わらせて帰っても良いのです。


速い人が4時間で終わらせる仕事を16時間かけて、毎日8時間残業している人は「生産性が4分の1」なのです。

効率よく仕事を進めるためには休憩が必要だし、人間の集中力が持続する最大時間は50分しかありません。

だから警察は「車の運転は1時間に10分は休憩しましょう」と言うし、どんなスポーツでも50分プレーしたら10分は休憩しています。


ミスなくいい仕事をするには1時間働いたら10分程度休むのは当たり前で、本来は上司や経営者が休むよう指示しなくてはなりません。
http://www.thutmosev.com/archives/78869665.html



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過剰サービスの負担はどこにいく?: 2017/01/15 From 三橋貴明

さて、現在、運送業界のトラックドライバーが、極端な人手不足になりつつあります。

人手不足の解消のためには、もちろん生産性向上「も」必要なのですが、それ以前に、運送業界の場合は「荷主の我儘」というものがあるのです。

荷主が多品種少量の製品を、短時間納期で納品することを求める(無茶!という話)ため、ドライバーの待機時間が極端に長くなってしまうのです。

だからと言って、荷主サイドが追加料金を払うことは(それほど)ありません。

運送会社の経営者の多くは未だ「デフレ脳」であり、 荷主の無茶な要求を受けないと、仕事を失うのではないかと怯え、負担が現場のドライバーに向かうのです。

もっとも、荷主サイドは荷主サイドで、 大手流通、大手小売共に過当な「サービス
競争」を強いられています。デフレで競争が激化する中、強引に過剰サービスを提供しようとするため、負担が上流サイドを遡り、ドライバーの極端に長い待機時間、生産性の低下という問題を引き起こすわけでございます。

昨年末に、

「「アマゾン多過ぎ」ヤマトドライバーから悲鳴続出、「利便性」が生んだ過酷な実態」

という記事が報じられていましたが、こちらも問題の根っこが同じです。

消費者への過剰サービスが、現場のドライバーの負担の上で成り立っているならば、そんなものは長続きしないでしょうし、長続きさせるべきではありません。

断っておきますが、三橋はサービスの質の向上を否定しているわけではありません。

単に、

「高いサービスに対しては、消費者が高い価格を支払うべき」

と言いたいだけです。

生産者一人当たりが提供するサービスの「質の向上」も、数字には出にくいのですが、「生産量の拡大」に違いはありません。

当然ながら、生産性向上の投資により、サービスの質が向上したならば、買い手は支出を増やすべきで、イコール生産者の所得(実質賃金)上昇となるわけです。

ところが、現在の日本では「生産者の根性」で質を強引に向上させ、さらには十分な支出が行われないという状況が続いています。

まさしくデフレという話ですが、デフレ脱却のためには、我々が「高いサービスには、高い価格を支払う」という当たり前の感覚を取り戻す必要があると思うのです。
http://www.mitsuhashitakaaki.net/



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残業するほど生産性が下がるしくみ 日本企業と日本軍

アメリカの労働者は余力十分で、真珠湾空襲で鎮座した戦艦を短期間で修理した。
日本は大戦前から限界まで働いていて、戦時中に生産力を増やせなかった。


残業とはなにか

日本企業の残業の多さが社会問題になっていて、きっかけは有名企業の新入社員への過酷な労働環境が明るみに出たことだった。

残業が多いことは労働者の健康問題と捉えられる場合が多いが、企業の生産性低下の原因にもなっている。

一般的には残業が多い=会社に貢献しているとなり、残業をすればするほど役に立っていると捕らえられている。


だが日本企業の生産性は先進国で最下位であり、一部の新興国より劣っている。

生産性とは一言で定義すると、1時間当たりに生み出した価値であり、分かりやすく言うと「時給」にもっとも近い。

近年ブラック企業と名指しされた日本企業の多くは一日10時間以上労働で休日なし、残業手当を支払っていなかった。


一日8時間、週40時間の給料しか払わずに一日12時間、週80時間働かせると賃金半分の労働者を2人雇ったのと同じになる。

企業は大儲けで日本企業の「生産性」は世界一になりそうだが、そうはならず逆に世界最低になってしまいました。

まず8時間の給料しか払わず12時間拘束すると、労働者は毎日4時間、週20時間から40時間も「ムダに生きている」状態になってしまう。


会社に拘束されていた20時間で牛丼屋のバイトでもやれば、週に2万円のバイト料が貰えたのにゼロになってしまった。

また拘束された時間に趣味を楽しんだり消費活動をすれば日本のGDPに貢献したが、この会社は日本経済にも悪影響を与えた。

労働者は消費者でもあるので、サービス残業は確実に日本人の収入を下げてしまい、実質賃金低下の原因を作った。


残業が多い組織は危機に弱い

「サービス残業」は日本経済に打撃を与える経済犯罪だが、政府は『残業はいいことだ』と考えて取り締まりませんでした。

その結果が先進国最低の生産性で、働いても働いても給料が減り生活が苦しくなるというデフレ経済の原因も作った。

サービスでない残業も生産性を低下させ、同じ価値を生み出すのに長時間かけている企業ほど「悪い企業」なのです。


例えば残業一切なしで利益を出す会社と、社長が「しぬまで働け!」と怒鳴っている残業週20時間の企業があるとします。

もうちょっと経済環境が悪くなったときに、ノー残業企業は残業代を払って社員に少し残ってもらえば、危機を乗り切ることができます。

一方過酷な残業企業ではもう仕事量を増やすことは出来ず、新たに人を雇うと人件費がかかるし、給料を下げてもっと残業させるしかありません。


危機の時にまっさきに倒産するのは残業が多い企業で、まったく残業をしない企業は余力が大きい事になります。

新しい事業を始めたり事業拡張するときも同じで、余力が大きい企業が成長し、社員全員が限界まで働いている企業に将来性はありません。

日本全体がサービス残業を進めた結果、国中が成長余地のない「限界企業」のようになりました。


日本軍と残業

実は日本がこのような状況になったのはこれが初めてではなく、第二次対戦中がこのような状況でした。

国民全体が「欲しがりません勝つまでは」といって限界まで労働していて、最初のうちそれで「怠け者」の米英より優位に立つ事ができました。

だが大戦初期に「怠け者」米英人は日独にコテンパンにやっつけられて目を覚まし、渋々なのか進んでか、不眠不休で軍需物資を生産し物量で圧倒しました。


戦争前から国民全員が限界まで働いていた日本は、生産量を増やせず、戦争が長引くほどジリ貧になっていった。

アメリカ人は余暇にバカンスを楽しむ時間を減らして工場で働き、生産量を大きく増やす余力があった。

人口が違うとか資源量が違うという以外にも、日米には生産性の違いという格差が大戦前に存在していました。


この教訓は何かというと最初から過酷な労働をしていた日本には余力がなく、怠けていた米英人は余力たっぷりだったという事です。

必死になって限界まで働くのもたまには必要ですが、いつもそうだったらいずれその企業は倒産します。

生産性が低い企業=残業が多い企業は、危機に弱く成長力も低いからです。
http://thutmose.blog.jp/archives/68869494.html



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日本のサービス業の生産性はそんなに低いか? コラム 大和総研グループ 岡野 進 2017年1月20日

日本のサービス業については、生産性が米国の半分程度というような推計結果が取り上げられることが多い。そんなに日本のサービス業の生産性は低いのだろうか。こうした計量的な分析それ自体はデータに基づいたもので正当であると思うが、うまく質を考慮したものにはなっていないようだ。筆者が米国に住んでいた経験からすると、米国のサービス業の生産性が日本の倍もあるというのは、実感からかなりかけはなれている。

例えば、米国で家の壁に電気コンセントの取り付けを依頼すると、まっすぐに取り付けてくれることはめったにない。ニューヨークでアパートを4軒移ったが、どのアパートのコンセントもみんな斜めだったし、修理を依頼した時もそうだった。こういうことは日本では考えにくいだろう。米国人にこの話をすると、ほとんどの人がキョトンとして、安全に使えるのなら問題ないと言う。

タクシーに乗ると室内に清掃の跡が感じられない。地下鉄の駅には冷暖房がないし、トイレもキオスクもない。高級レストランは別にして、ふだんの外食での接客にはあまり客への気遣いを感じられない。

多くの対個人サービスでは、文化の違いでサービスの質の標準がまったく変わってくる。求められる効用の質的な違いだ。どちらが良い悪いではないし、質の高低も一概には言えないが、日本における標準的な質のサービスのほうが、提供コストが高くなりがちなのではなかろうか。そのために日本のサービス業の生産性が低いというような数値が推計されてしまうように思われる。そうした事情を度外視して生産性が低いから高めなければいけない、というと改善の方向を見誤ってしまうかもしれない。見た目の数量的な生産性だけを高めようとしてもうまくいかないのではないだろうか。消費者のニーズがどこにあるかに合わせてサービスの在り方を改善することが肝要だろう。

もっとも、ICTの活用に関しては、米国に比べて日本のほうがまだ遅れている部分が多い印象を持たざるを得ない。インターネットを利用した食品の宅配とかレストランなどの予約サービスなどは、米国に比べると日本での導入は10年程度遅れていた。日本独自のアイデアにも期待したいが、他国での活用事例は貪欲に取り入れていくべきだろう。
http://www.dir.co.jp/library/column/20170120_011605.html



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2017年03月21日
日本マクドナルドにみる日本の労働生産性問題


労働者の給与を下げる経営者は企業の価値も下げる
引用:http://www.1101.com/okane/harada/images/title.jpg


日本マクドナルドの労働生産性

日本企業の生産性は先進国で最も低く、購買力平価(物価の違いを修正した値)では新興国にも遅れを取っている。

中でも生産性が低いのが飲食・外食産業で、その中でもとりわけ生産性が低かったのが、日本マクドナルドでした。

日本マクドナルドは原田社長の下で名ばかり店長、正社員リストラや非正規化、サービス残業増加を推し進めて一時は成功しました。

        

だが計算すると例え業績が向上しても、これらの政策で生産率は下がっていた筈で、その後業績不振になり売却を決めています。

現在は米本社の売却価格と日本側の希望価格が折り合わないので、業績を回復してから売却する事にしています。

原田氏は2004年から日本マクドナルドCEOになり、翌年には赤字だった業績を黒字にしたが、危機は水面下で進行していた。


業績が向上する一方で生産性は悪化し続けて、2008年以降は客離れが起き、2011年から2015年まで赤字を出しました。

2015年には347億円の赤字を計上して、米本社はついに日本マクドナルド売却を決めたと言われている。

2016年も事実上は赤字だったが、閉店と資産売却などで僅かながら黒字化に成功しています。


問題は2004年から2007年に首切りやサービス残業でコスト削減して利益を出した手法にあり、生産性を大きく低下させ企業価値を奪った。

ここで生産性(労働生産性)という言葉を再確認すると、「価値を産み出すのに必要な労働力」の事で、労働者1人が1時間の労働で生み出す付加価値であらわされます。

国の労働生産性は就業1時間当たり国内総生産であり「国内総生産」の合計は「所得」の合計に等しいので時給に置き換えても成立します。


優れた経営者が会社を破壊する

労働者全員の平均時給が高い企業ほど労働生産性が高く、平均時給が低い企業ほど生産性も低くなる、結果としてこうなります。

日本の労働生産性が先進国最低であるという事は、日本の労働者の平均時給が先進国最低であるのを意味しています。

ここで2004年にマックの原田社長がやった事を振り返ると、「リストラ、非正規化、サービス残業、名ばかり店長、給与引き下げ」などでした。


何とも素晴らしいというか酷いというか、会社の業績は向上するが労働生産性を下げてしまう要素ばかりで、当時は日本中の会社が同じ事をしていました。

キヤノン、セブンイレブン、ユニクロ、ワタミ、すき家などマックと同じように労働者の時給を下げて業績を上げていて、いくつかの会社ははその後、経営が行き詰りました。

サービス残業とは給料を払わず無給で労働させることですが、資本主義理論ではありえない、最も生産性を悪化させてしまう行為です。


戦時中に日米とも労働者(や兵士)を限界までサービス労働させましたが、勝つためにはやむを得ないとは言え、それを続けたら経済は破綻してしまいます。

サービス労働をさせればさせるほど労働者は貧しくなり、国民は貧困になり、会社も国も貧困になっていきます。

最初の量産自動車T型フォードを作ったフォードは、労働者が自動車を買えるように、日給を2ドルから5ドルに倍増させました。


フォードの労働者は増えた給料でT型フォードを買ったので、フォードは大企業に成長し、この量産化の仕組みがアメリカを超大国にしました。

サービス残業はこれと真逆をやっているわけで、マックの従業員は働いても自分が作るハンバーガーすら買えなくなります。

ところがMBA(経営学修士)資格をひけらかすような優秀な経営者ほど真逆をやりたがり、無給で労働者を働かせては業績を自慢しているのです。


生産性が極限まで悪化した世界はどうなる

いくら働いてもハンバーガーすら買えなくなるハンバーガー屋に未来なんかある訳がないが、多くの経営トップはこれに気づかない。

原田氏が進めた労働生産性悪化は数年後に副作用が現われ、次々に不祥事を起こして収拾がつかなくなっていった。

異物混入事件、期限切れ鶏肉事件、メニュー表廃止による客離れ、ファミリーセットや低価格メニュー廃止による客離れ、高価格メニューの不発など問題は途切れることなく起きた。


ある時マクドナルドは思いついたように灰皿を廃止したり、コンセントを設置したり、女子高生追い出しを指示したりした。

女子高生は大勢で集まってジュース一杯で長時間話し込むので、売上げを下げていると原田氏が指摘し、女子高生向けの100円メニューも廃止した。

主婦も低価格品しか注文しないのでファミリーセットを廃止して追い出し、そして誰も居なくなった店内で、無給で働かされる店長やバイトだけが残った。


生産性が極限まで悪化した結果、日本マクドナルドは従業員を最低賃金以下で働かせたのに、過去最大の赤字を計上し続けた。

ところがこんな企業の経営者ほど、「従業員の給与を下げたのに、なんで赤字なんだろう。もっと給与を下げよう」などと考えるのです。

この理論を推し進めると、労働者全員を無給で無制限に労働させる共産主義にたどり着き、労働者は良い仕事をしても見返りが無いので、義務をこなすだけになります。
http://www.thutmosev.com/archives/70064351.html


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2017年4月4日 「デフレ」こそ「労働生産性」低下の元凶。生産性向上のためにも「PB制約」撤廃を!
From 藤井聡@内閣官房参与(京都大学大学院教授)
https://38news.jp/economy/10297


今、財界や政府の経済政策似ついての議論でキーワードになっているのが、

「労働生産性」。

これは要するに、その働きで、どれだけのアウトプットを生み出したか、という効率性を意味するものです。

誰でも、部下を持ったことのある人ならば経験があると思いますが、いわゆる「有能で無い部下」は、指示をして1週間まってもほとんど何のアウトプットも持ってこないけど、「有能な部下」なら、指示をすれば翌日には、素晴らしいアウトプットを持ってくる――という事はよくありますが、こういう時、「アイツは生産性が低いけど、コイツは生産性が高いなぁ」などと言ったりするわけです。

そして今、巷では「労働生産性」を上げるべきだ! という言説があちこちで言われるようになっています。

そんな議論の中で、よく紹介されているのが、次のグラフ。

https://www.facebook.com/photo.php?fbid=1019329341501342&set=a.236228089811475.38834.100002728571669&type=3

これは、今、日米の「業種別、労働生産性の比較」のグラフです。

ご覧の様に、一部の業種(機会と化学)を除いて全て、日本の「労働生産性」はアメリカよりもずっと低い、というのが現状です。例えば、アメリカと比較すれば「飲食や宿泊」の労働生産性は三分の一、電気機械は五分の一、そして農林水産業に至っては二十分の一という水準です。

こうしたデータを引用しつつ、多くの論者(例えば、今月号(4月豪)のウェッジの記事http://wedge.ismedia.jp/articles/-/9140 等)は、

「だから、日本も生産性を上げる『改革』をやるべし!」

という議論に進みます。例えばその特集では、次のような論調が展開されます。

「リンガーハットや鳥貴族や『変なホテル』など、優秀な企業は皆、
その『改革』をやって、生産性向上に成功している!
年功序列などの日本のワルイ体質を改善すべきだ!」

(この『ウェッジ』だけでなく、政府内外で、同様の議論が展開されています。
http://www.jiji.com/jc/article?k=2017033101123&g=eco
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/hatarakikata/dai10/siryou1.pdf

・・・・が待ってください。

「労働生産性」という「言葉のイメージ」に騙されないで、まず、上記の日米比較のグラフにおける「労働生産性」の定義とは何か、から考えて頂きたいと思います。

そもそも、このグラフも含めて、数字で労働生産性が表現される時、それは、

「就労1時間あたりのGDP」

と定義されています。

(例えば、先日開催された官邸の経済財政諮問会議でも、民間議員ペーパーも、政府準備ペーパーも、いずれも労働生産性は、この考え方で定義されています。
http://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2017/0330/shiryo_02-2.pdf
http://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2017/0330/shiryo_01.pdf )

ですから、労働生産性は、労働者や企業の質にも依存しているかもしれませんが、GDPの水準にも依存しているのです。

したがって、企業が努力しようがしなかろうが、労働者が有能であろうがなかろうが、労働生産性はGDPが上がれば上がり、GDPが下がれば下がるのです!

(※ これは、部下の労働生産性を比べる時に、部下Aと部下Bのそれぞれが営業しているマーケットの違いを考慮せずに、単に一月間の営業成績だけに基づいて、「労働生産性」を比較するようなものです。仮に部下Aの方がたくさん儲けているとしても、それは単に部下Aが担当しているマーケットの方が、簡単に儲けられる楽なマーケットだという事を意味しているに過ぎない、ということもあるのです)

だから、GDPが20年間も伸び悩んでいるデフレの国「日本」と、全くデフレに直面していないインフレの国「アメリカ」を比べれば、インフレのアメリカの方が高くなるのは当たり前です。

したがって「労働生産性」向上のためには、「改革」云々以前に、「デフレを終わらせGDPを上げる」マクロな対策が必要なのです!

もちろん、労働生産性を上げるためには、「企業努力や労働者の努力」も意味はありますが、そうした「ミクロな視点」だけでなく「マクロな視点」を忘れてはいけないのです。

そもそも、このグラフからも明らかなように、日本の「労働生産性」は、「GDP」の水準によってほとんど決まっているのが実状です。

https://www.facebook.com/photo.php?fbid=1015763461857930&set=a.236228089811475.38834.100002728571669&type=3&theater

労働生産性は、GDPが伸びている頃は順調に伸びていたものの、デフレになってGDPが横ばいになって以降、労働生産性も横ばいになっています。

実際、労働生産性とGDPの「相関係数」は、実に「0.96」という、超絶に高い水準にあります。

これはつまり、両者はほぼ完全に連動して推移している、という事を意味しています。控えめに言っても、「労働生産性はGDPの水準で90%以上説明できる」という次第です。

逆に言うなら、労働生産性の向上において、企業努力や労働者の余地の努力が入り込むは、ごく一部しかない、という次第です。

繰り返しますが、労働生産性は、「就労1時間当たりのGDP」なのですから、こうなるのも当たり前なのです。

にも拘わらず、日本の労働生産性の低さの「全て」を、企業や労働者、はては日本の文化や風習のせいにしてしまえば、マクロ経済対策を怠り、日本の労働生産性が一向に向上しない、という最悪の事態が生ずることとなります。

・・・というよりもむしろ、そうやって「過剰な改革」をやり過ぎて、かえって「真の労働生産性」を引き下げてしまうことともなりかねません。

そうした悲劇をもうこれ以上起こさないためにも、我々は今、

「生産性を上げるためにこそ、デフレ脱却を!」

という一点をしっかりと認識する必要があるのです。

この一点さえ認識できるのなら、労働生産性を上げたいのなら、

1)何よりもまず「デフレ脱却」を阻んでいる「プライマリーバランス制約」を廃止し、
2)デフレ完全脱却までの2、3カ年、軌道的な財政政策を展開すること、

こそが必要不可欠だという「大局」がいとも容易く見えてくるはずです。
https://38news.jp/politics/10232

そしてその大局観さえあるのなら、「デフレ脱却をサポートする構造政策」(例えば、ダンピング規制や過剰サービス規制、低賃金労働者の日本流入規制、賃上げ企業優遇策、等)を展開していくことが必要だ、という道筋がくっきりと見えてくるはずです。
https://38news.jp/economy/08023

わが国の「働き方改革」(ミクロ政策)や「デフレ脱却のための財政金融政策」(マクロ政策)が、こうした正しい大局観に基づいて進められんことを、心から祈念したいと思います。

PS 「労働生産性」を上げるためにも是非、下記をご一読ください。
https://goo.gl/Jcqhm0


https://38news.jp/economy/10297




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2017年09月21日
働き方改革で日本の生産性がさらに悪化する


多くの業種で現在より長時間残業が合法になり、日本の生産性はもっと悪化する
引用:http://www.asahicom.jp/articles/images/AS20170329000405_comm.jpg


安倍首相は同じ手で2度騙す

日本政府は「働き方改革」というものを進めていて、日本人の働き方を改善すると言っています。

日本人の働き方と言えばワXミに象徴されるように、「死ぬまで働け、働けるだけで感謝しろ」というものでした。

経済が悪化し失業率上昇とともに労働環境は悪化し、2000年代には残業代を払わずに無制限で残業をさせるのが当たり前に成りました。

2015年ごろから景気回復が顕著になり(というよりそれまでは酷すぎて、今は当たり前程度になった)、こうした無制限残業は減少した。

求人件数が増えたために、労働者はサービス残業を毎日10時間要求するような会社で、働かずに辞めるようになりました。

働き方改革はこれをさらに改善する事なのかと思いきや、再び元通りにサービス残業を復活させようという試みです。


長時間無償残業を引き起こしたのは1990年代に政府が言い出した「成果主義」で導入するまでは素晴らしい事のように言っていました。

労働時間を束縛されるのではなく、自分の仕事を早く終えれば早く帰宅できると言っていたが、実際は逆だった。

成果つまりノルマを際限なく増やされて、時間給ではなく成果給だと言って、残業代を出さなくなりました。


安倍首相の働き方改革で、またこの「成果主義」が復活し、「脱時間給制度」と言い換えています。

宣伝文句も90年代と同じで、「仕事を終わったら早く帰れるようになる」と言っています。

他にも正規と非正規の格差をなくし、非正規の労働条件を改善するとしている。


改革したらGDPが縮小

働き方改革では『高度プロフェッショナル制度』が導入され、年収約1000万円の人は労働基準法の例外扱いになります。

いままでは年収に関係なく労働者の残業は月45時間以内(罰則がなく守られていないが)1日8時間、週40時間などの制限がなくなります。

6時間ごとに45分、8時間ごとに1時間の休憩義務もなくなり、なんと6日間一睡もさせずに労働させても合法になります。


年一ヶ月は残業100時間まで可、月平均45時間までだった平均残業時間は80時間まで可、年間残業時間は720時間まで可となっています。

対象になるのは平均年収の3倍以上、年収1075万円以上専門性の高い職業の人とされています。

大多数の人には関係がないので、どうでも良いんじゃないかとも思えますが、日本経済への悪影響が懸念されています。


先日大和総研は働き方改革の試算をした結果、日本のGDPが8.5兆円減少すると発表しました。

なぜ働き方改革でGDPが減るのかについてはGDPとは国民総所得なので、全国民の年収を合計したものがGDPになります。(正確には少し違う)

企業は残業代の支出を8.5兆円減らすので、そのまんまGDPも8.5兆円減るのです。


思い出して欲しいのは90年代から2000年代のデフレで、労働者の給料が減り続けた間、日本のGDPも減り続けました。

日本政府はトヨタやユニクロやワタミの人件費を圧縮し優遇したが、労働者の給料を減らせば減らすほど、日本のGDPも減るのです。

「国滅んでトヨタあり」という状況になり、トヨタは世界一のメーカーになったが、日本の労働者はドレイ同然になった。


日本の生産性が悪いという事が言われてきましたが、生産性とは『労働者が生み出す価値÷労働時間』なので、労働時間を増やして給料を払わなければ、生産性は悪化します。

働き方改革をした結果、日本の生産性は先進国最低からさらに悪化し、世界最低になると予想されます。

対象は最初は高収入の専門職ですが、すぐに一般労働者や非正規労働者にも拡大されるでしょう。
http://www.thutmosev.com/archives/72700447.html



 

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コメント
1. 中川隆[-10345] koaQ7Jey 2019年5月13日 07:54:16 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1806] 報告

2019年05月13日
日本の生産性問題 お金の節約より時間の節約が重要

同じことを要領よく短時間で済ませるほど生産性があがる。

長時間頑張れば頑張るほど生産性は下がってしまう

生産性が高い人は怠け者に見られる

日本経済の問題点として、欧米先進国にくらべて生産性が低いことが度々指摘されています。

生産性は1時間あたりに生み出した価値のことで、同じ成果を出すなら長時間働くほど低下します。

ピントがずれた経営者は「生産性を高めるために残業させよう」と長時間労働させて、もっと生産性を低下させています。




短時間で仕事を終えて帰宅したほうが生産性は高まるので、頑張れば頑張るほど生産性が低下します。

今まで日本人の「努力」の方向は長時間働くことに重点が置かれ、寝ずに仕事をすると「俺寝てないんだよ」と寝てない自慢をしたりします。

それを聞いた人も「徹夜仕事ですか、すごい頑張りましたね」と褒めたたえるのが恒例になっている。


こんなとき「君は生産性が低いから定時で仕事が終わらなかったんだね」と言うような人は周囲から浮いてしまうでしょう。

だがこれからは効率よく仕事を終えて5時で帰宅する人が評価され、残業や休日出勤する人は評価されなくなるかもしれません。

アメリカのある経営者がネット上で「いつも怠けてゲームなどをしている社員を解雇したい」と相談したところ、相談を受けたほとんどが反対した。


仕事中にスマホゲームをしている社員は効率よく仕事を終えた有能で正直な人間だと評価できる。

いつも仕事をしているように見える他の社員は、要領が悪く仕事が遅いか、忙しい演技をしているだけだというのが他の人の意見でした。

実際日本の職場でも、忙しいふりをするのが上手い人が、上司や社長の評価が高いのではないでしょうか。

お金に厳しく時間に甘い日本人

優秀で生産性が高い人ほど上司から「怠け者」と見られ、仕事が遅いか忙しいふりをする人の方が得をするのです。

こんな会社で生産性が上がる筈がなく、上司や社長が目を光らせるほど、むしろ生産性は低下するでしょう。

生産性が低い職場で良く使われる言葉が「もったいない」で、鉛筆は最後まで使い切り、真夏にエアコンを切って、電気もきったりしています。


いったい社員が熱中症になるリスクと、電気代のどちらが重要なのか、こういう会社は分かっていない。

夏は汗だくで倒れそうになり、冬は凍えそうになって仕事をしている会社は、電気代を節約できるが間違いなく生産性は低い。

節約するために時間をかけて古いものを使いまわししたり、費用は安いが手間のかかる方法を取ったりしている。


例えば今でもパソコンでデータ入力するのは「手抜き」や「もったいない」と言って電卓で計算して紙に書いている大企業があるそうです。

もちろん業務ではパソコンを使うが、その会社は正式な文書は「紙と手書き」以外は絶対に認めないそうです。

パソコンソフトの代金がもったいないと言って、あえて手作業や古い方法で経理やデータ処理する会社も多い。


またお金に関しては異常に厳しいのに、他人を待たせたり時間をかけるのを何とも思わない人も多い。

例えば時給2000円の人を1時間待たせたらその人の2000円を奪っているが、そうした感覚がない。

すぐに回答が欲しいのに何日も待たせる人や企業も多く、お金に厳しく時間に甘い印象を受ける。
http://www.thutmosev.com/archives/79814355.html

2. 中川隆[-10114] koaQ7Jey 2019年5月27日 07:14:24 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2235] 報告
2019年05月27日
終身雇用がなくなり全員がアルバイトになる


昔の定年は50代だったが今は65歳か70歳まで、会社は高齢者だらけになった


企業は終身雇用を辞めたい

最近大企業経営者から、終身雇用制度は限界だとか、終身雇用を辞めたいという発言が相次いでいます。

大企業はなぜ終身雇用を辞めたがっているのか、そこには日本企業の競争力低下が関わっていました。

元日立の経団連中西会長は「今後、終身雇用を続けるのは難しい」と発言したのに続いて、豊田章男社長も同様の発言をしている。



豊田社長は「雇用を続ける企業へのインセンティブ(見返り)がないと、終身雇用は難しい」と発言しています。

終身雇用制度ができたころ、日本人の平均寿命は今よりずっと短く、終身雇用と言ってもせいぜい55歳までを指していた。

1950年の平均寿命は60歳だが男は少し短いので、55歳まで生きれば天寿と全うしたことになった。


そんな時代なら16歳から50歳まで終身雇用しても企業に負担はなかったが、寿命が延びるにつれて定年は延長された。

1960年代に55歳定年が主流になり、80年代に60歳定年、2000年代には65歳定年、さらに65歳以上にも雇用が奨励されている。

企業からすれば終身雇用は50歳までだった筈なのに、いつのまにか70歳まで延長されてしまった。


会社は高齢者ばかりで若い人は少なく、活力のない融通の利かない社風になってしまっている。

高齢者はどうしても若者より運動量が少なく、柔軟性に欠け、新しいものを覚えられず、ミスが増えていく。

インターネットやエクセルをやっと覚えたら、次は英語やプログラミングと言い、それもすぐ古くなる。

終身雇用で日本企業は衰退した

日本企業はITで欧米やアジアにも遅れているとされるが、会社に高齢者が増えたのと無関係ではない。

アメリカではIT技術が必要となったら、工場労働者や古い技術者は即日解雇し、技術や知識を持つ人と総入れ替えします。

ハリウッド方式とも呼ばれるが、その時必要な人材を集めて新たなプロジェクトを始めます。


日本は今までの技術が古くなっても解雇せず、英語やインターネットやプログラミングを教えるところから始めます。

結果アメリカなら3か月でできるような事を、日本は10年かけてやらなくてはならない。

先端分野で日本企業が周回遅れになる例が非常に多いが、社員教育から10年かけてやっと新技術を導入できるのなら周回遅れも止むを得ない。


この終身雇用制度が生まれたのは明治時代で、江戸時代には会社で働く習慣がなたったため、人々は日雇い感覚で働いていました。

当時の先端産業は鉄鋼や造船だったが、定着率が悪く熟練職人が育ちませんでした。

そこで企業はボーナス、終身雇用、年功序列といった制度で労働者の定着を図ったのが始まりです。


第二次大戦でまた日雇い感覚に戻り、労働争議で大混乱する中で、混乱を収めるため再び終身雇用に戻っていく。

労働争議は不満を持った労働者が暴れていたので、ボーナスや終身雇用をぶらさげて手なずけていった。

企業側の事情による解雇が法律で禁止され、制度として定着して今日に至ります。


終身雇用制度では、例えば企業はコンピュータプログラマを必要としているのに、技能を持たない労働者を解雇できない。

50過ぎのおじさんにプログラミングを覚えさせようとするができる筈がなく、時間だけが流れて会社は経営危機に陥ります。

思えば東芝もシャープもサンヨーも、こんな風に危機が進行したのかも知れません。


ところで現在終身雇用が適用されているのは一部の大企業とせいぜい中企業だけで、大企業ですらリストラで終身雇用されない人が増えています。

すると終身雇用の恩恵を受けているのは日本の労働者の1割程度で、多くの人にはまったくどうでも良い話です。

それより問題なのは役所の終身雇用で、民間ではほとんど行われていないのに、18歳で就職すれば65歳までずっと雇用されています。


「終身雇用はもう続けられない」と本当にいうべきなのは役所や省庁でしょう。
http://www.thutmosev.com/archives/79940594.html

3. 中川隆[-8466] koaQ7Jey 2019年9月11日 09:06:05 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[4317] 報告

2019年09月11日
日本の生産性問題 他人の時間を大切にしない

日本の生産性が低いのは、他人の時間にだらしがないから


画像引用:生産性向上は効率化だけではない!海外から見た日本の課題と解決方法 | KACHITSUKUhttp://changeva1ue.com/productivity2/

日本人は几帳面ではなくルーズ

デフレ期から日本では生産性という言葉が良く使われるようになり、日本は先進国で最も生産性が低いなどと言われている。

生産性が高いのは良い事とされるが、生産性にはいくつかの種類があり、一般的には労働生産性が良く使われる。

労働生産性は1人の労働者が一定時間に生み出す価値(金額)の事で、時給や時間あたりの成果に近い。




日本の労働生産性が先進国最低だった大きな理由がサービス残業で、仕事をしているのに1円も稼いでない状態です。

サービス残業の間労働者は何も生み出していないことになり、8時間で帰る人と16時間働く人の報酬が同じなら、給与から計算した生産性は半分になります。

労働生産性で世界トップクラスなのはドイツだが、現在のドイツは先進国で最も労働時間が短く、同じ価値を短時間で生み出している。


日本とドイツの国民一人当たりGDPはそれほど変わらないので、結局違うのは労働時間とサービス残業です。

日本企業でよく言われるのが「1分の遅刻にも煩いのに、何時間でも残業させる」ルーズさで、終業時間で見ると世界で最も時間にだらしがない。

勤勉でまじめとされる日本だが、計算して見ると日本人は意外にだらしがなく、時間を守れないのが分かる。


良くあるのが企業がちょっとした用事で下請けや立場が弱い人を呼びつけて、無償労働をさせる。

以前ヤ〇ダ電機でメーカーから出向した人に販売員をやらせ、無料労働者として使っていたことがあった。

今問題のコンビニ店長では、オーナーや店長の弱い立場に付け込んで、過労死するまで連続で働かせた事もあった。


日本人が時間に几帳面なのは「自分にメリットがある時」だけで、他人の時間を浪費する事にはルーズなのです。

生産性向上で農村は貧しくなった

もうひとつの生産性問題は農業の生産性で、こちらは低すぎるのではなく「高すぎる」事が問題を引き起こしている。

一種の都市伝説として言われているのが、日本の農業は効率が悪く高コストだから外国に対抗できないという定説です。

実際には日本の農業がコストで他の先進国に負けているのは、トウモロコシや大豆や小麦など低品質でも良い大量生産穀物だけです。


アメリカの地平線まで続く農地から生産される穀物には絶対に敵わず、さらに安価な家畜用穀物を餌にする畜産でも日本は敵いません。

だが人間が食べる品質が重視される農作物、たとえば野菜などでは日本が圧勝で、実は米でも日本のほうが低コスト高品質です。

アメリカでは農家の収入に50%の政府補助金を出しているので、カリフォルニア米の補助金なしの価格はコシヒカリよりも高い。


マスコミが褒めたたえるフランスの農業は農家収入の5割から9割が補助金で、ブドウ農家は国家公務員のように国から給料を貰って生産しています。

北欧でも英独でもすべて同じで、欧米の農作物が日本より安いのは、政府が補助金で安くしているからです。

日本農業の問題点は「生産性が高すぎる」ことで、農業という産業は生産性を上げるほど貧しくなります。


工業製品なら今まで100円で作っていた製品を10円で製造できるようになったら、売り上げが100倍増えて利益は10倍以上になるでしょう。

だが農作物は値段を下げても販売量が変わらないので、生産性を上げてコストを安くしたら、その分売り上げや収入が減ります。

ある村で合計1億円の農作物を作っていたが、生産性を上げると売り上げ5000万円になり、機械化で人手が不要になり半分が失業します。


日本のすべての農村は実際にこうなっていて、農業の生産性が高まるほど農家収入が減って農村は貧困化し人口が減少しています。
http://www.thutmosev.com/archives/80927860.html

4. 中川隆[-11866] koaQ7Jey 2020年8月14日 16:02:37 : CG1A7NUEbq : YXdVbzBEUkJTOEE=[20] 報告
日本人は本当に生産性が低かった。私たちの年収が世界最速で下がるワケ=吉田繁治
2020年8月13日
https://www.mag2.com/p/money/951149

ポストコロナの日本で最大の課題となるのは「生産性の低さ」でしょう。世界の先進国と比較すると、生産性も年収も低水準にあります。日本政府がなぜか公開しない産業別の日米生産性比較、世界の世帯平均給与との比較データをもとに解説します。(『ビジネス知識源プレミアム』吉田繁治)


もはや瀕死の日本経済

安倍首相は国会の閉会後、7月は記者会見にも出てきませんでした。根底の原因は、経済ではアベノミクスの成果を誇ってきましたが、消費税増税とコロナでの経済停止が、国際基準では幻想だったGDPの虚妄を剥いだからです。このため、国民に顔向けができなくなりました。

コロナ禍で、円安が誘導していたインバウンド消費(3,000万人:4.8兆円)も消えました。オリンピック需要も(当方の見解では)無くなっています。

日本の最重要課題は「生産性の低さ」

1995年以降の、日本経済のもっとも大きな問題は、産業の生産性の低さです。

米国のニューヨークでは、人と人が近づく対面産業(小売り、外食、サービス業)以外では、ほぼ100%の職種でテレワークが可能です。ニューヨーク市が外出の禁止をしても、対面型産業以外の会社業務は停止しません。企業の業務では、1990年代からデジタル・トランスフォーメーション(DX)が図られてきたからです。


小売では、店舗のないAmazonがあります(売上の年率増加20%)。ウォルマートやターゲットもWEB販売と宅配をおこなっています(WEB販売増加は前年比70%)。百貨店の高級ファッションは、商品の手触りも必要でしょう。百貨店は、外出自粛で破産と破産寸前になっています。百貨店は米国でもDX(デジタル・トランスフォーメーション)を果たしていないため、店舗を閉じると、売上がなくなります。

以上から、都市封鎖による経済の停止度合いでは、ジョブ・ディスクプション型(業務方法と成果を、会社と契約する仕事の方法)で自宅PCからインターネットを介したテレワークができる米国よりも、メンバーシップ型で担当の個々の成果責任が明らかではない仕事をしている日本のほうがはるかに深くなっています。外出自粛で「会社に行かないと仕事ができない」からです。

人的生産性の日米比較

なぜか日本では取り上げられることの少ない「人的生産性」を米国と比較すると、以下のようになっています。

企業の付加価値 ÷ 労働人時数(労働時間)=人時生産性(=人的生産性)です。
GDPは、人的生産性 × 8時間換算労働者数です。

出典:Productivity Level Database 1997 benchmark | Related releases | University of Groningen
https://www.mag2.com/p/money/951149


政府は、こういったデータを発表しません。都合が悪い経済の実態を示すからです。


経営陣がやるべき3つの仕事

人的生産性を高める投資と仕組み作りは、経営の本質的な成果とすべきものです。

経営者の仕事は、人的生産性が高くなる仕組みを作り、社員には、世間の30%増しの賃金を払って、利益を出すことです。このためには、業界平均の人的生産性の2倍でなければならなりません。


経営の仕事は3つです。

(1)現在の事業の、目標とする成果(利益)を上げる
(2)現在の事業のビジョンを示し、新事業の構想も固める
(3)社員の生産性を上げる仕組みと制度を作り、社員の賃金は、同じ業界の平均の30%増しとすることを続ける

1990年の資産バブル崩壊(地価と株価)のあと、資産の下落で借入金が過剰になった企業は、90年代からの30年、設備投資と情報化投資を減らし、負債を減らすためキャッシュフローの利益確保に走りました。

1990年代から、設備投資を、設備と機械の減価償却費以下に減らした企業は、日本経済の成長のエンジンではなくなったのです。


生産性が高くなったという「幻覚」

将来のGDP = 所得 = 人的生産性 × 8時間換算労働人口 です。

人口減の日本では、欧州のように移民を大量導入しない限り、労働人口は増えません。人的生産性の上昇しか、GDPを増やす方法はないのです。

ところが、日本経済の人的生産性の上昇は、年率0.5%〜1%ととても低くなっています。

アベノミスクでは、政府系金融機関による株買いが企図され、株式市場では30%は高い「官製相場」が作られています。政府系金融機関とは、年金運用のGPIF(総資金量160兆円)、郵貯(同200兆円)、かんぽ生命(同80兆円)、そして資金量が無限の日銀です。最初に郵貯とGPIFが株を買い、かんぽ生命が続き、4番バッターが日銀です。

日銀は、2014年以来、30兆円の株ETFを買っています。コロナショックのあとは、1年12兆円(1回が約2,000億円 × 60回(ほぼ毎週)です。

政府系金融機関が「買うだけで売らない」ため、日本株は30%は底上げされているでしょう。日経平均株価2万2,8437円(20年8月12日)のうち30%は、6,800円に相当します。

東日本大震災を受けた民主党政権では、8,500円を割っていた日経平均(12年6月)は、安倍政権の(1)量的緩和と(2)政府系金融による株買いを2つの主因として、以下のように2.3倍に上がっています。平均年率11%での上昇でした。

2013年6月:1万3,200円
2014年6月:1万4,900円
2015年6月:2万0,500円
2016年6月:1万7,000円
2017年6月:1万9,800円
2018年6月:2万2,100円
2019年6月:2万1,000円
2020年6月:2万2,200円

つまり、金融的な原因で株価が上がったことが、日本の実体経済が好調になり(失業率は減って)、生産性も高くなっているという幻覚を振りまいてきたのです。


この幻覚は、ドル建て生産性と給与を見ると、覚めるのです。


筋違いだったアベノミクス

アベノミクスの7年は、わが国の低い生産性に着目し、生産性を上げる、規制緩和を含む誘導(構造改革)をすべきでした。

ところが、実際に行ったことは、国債を日銀が買って、円を増発して銀行の現金(マネタリーベース)は500兆円に増やし、円安にすることだったのです。


円安政策とは、国際基準(ドル)での預金の価値が下がった国民にとっては、貧困化政策になります。これを示すのが、最初のページで紹介した「米国を100としたときの、日本の産業の人的生産性(2012年)」です。

ともかく、日本の産業の生産性は、低すぎます。

世帯所得平均も552万円となり、94年比で110万円も下がったため、韓国にも追い抜かれる寸前になったのです(主婦の70%の共稼ぎを含む)。

日本の転落は世界一激しい

思い起こせば日本は、1980年代の後期は、世界一の所得と資産でした。現在のスイスのような位置でした。転落は、世界一激しくなっています……。

※参考:世帯平均所得は552万円…世帯あたりの平均所得をさぐる(2019年公開版)(不破雷蔵) – 個人 – Yahoo!ニュース(2019年7月28日公開)


出典:【ランキング】世界の平均給料【2019】1〜30位 | Izanauのコラム
https://www.mag2.com/p/money/951149/3

生産性停滞の原因は「デジタル・トランスフォーメーション」の遅れ

生産性の停滞の原因は、世界の主要国と比べたときの、2000年代のモバイル化含むDX(デジタル・トランスフォーメーション)の遅れです。

数字の処理なので情報化投資の権化であるべき金融業を含む全産業が、80年代のレガシー・システム以降の、2000年代情報化投資を渋ってきたことです。


なぜ、渋ったのか?方向と方法が、経営者に見えていなかったからです。

5. 2020年11月08日 16:31:27 : clChoBGbOA : L3dzaVcvS1dSVkE=[23] 報告
【米大統領選】日本なら一晩で終わる開票作業 なぜそんなに時間がかかったのか
2020年11月8日掲載
https://www.dailyshincho.jp/article/2020/11081340/?all=1


 やっと、当確──。アメリカ大統領選でCNNやABCなどは11月8日、日本時間の午前1時すぎ、民主党候補のジョー・バイデン前副大統領(77)が当選確実と速報した。

 ***

 思えば長い道のりだった。11月6日に放送された「NHKニュース7」(毎日・19:00)の冒頭、瀧川剛史アナ(39)は「まだ、勝者は決まりません」と切り出した。

 投票日は11月3日。しかしながら日本時間の7日午後18時になっても、ペンシルベニア、ノースカロライナ、ジョージア、ネバダ、アリゾナ、アラスカの6州で大勢が決していなかった。

 なぜ、これほど時間がかかるのか──SNS上では疑問の声が相次いだ。Twitterからご紹介しよう。

《日本だったら、遅くとも寝て起きたら全部開票終わってるのに、アメリカは遅いなー》

《アメリカ大統領選において、「開票速報」はないよな。どんだけ遅いんだよ》

《「アメリカの開票が遅い」のではなく、「日本の開票システムが優秀」だという話》

 Twitterでは《現地の開票作業員が遅い時間だから帰宅した》という出典不明の解説が拡散した。真偽を調べてみると、これは事実だった。

 CNN(日本語電子版)は11月4日、「殺到する郵便投票、勝敗のカギ握る4州で集計遅れる 訴訟も開始」の記事を配信した。(全角英数を半角に改めるなど、デイリー新潮の表記法に合わせた、以下同)

“生産性”と逆の結果
 文中には、《いくつかの州は夜通しの作業を中止して翌朝の再開を決めた》との記述が確かに存在する。日本では参議院選の開票作業が遅くなることが多く、特に比例選で未明までの作業が続くのとは極めて対照的だ。おそらく、一晩徹夜したくらいでは作業が終わらないのだろう。

 ビジネス記事に目を通す人なら、「アメリカのほうが日本より生産性が高い」との報道が多いことをご存知だろう。最近ではNHKが9月18日、「“デジタル技術を活用し 低い労働生産性の向上を” 日本生産性本部が初の白書」との記事を配信している。

 日本生産性本部が《日本の1時間あたりの労働生産性が主要7か国の中で最も低い》という白書を公表したという内容だ。

《白書では、労働者がどれだけ効率的に利益を生み出したかを示す日本の労働生産性は、2018年は1時間あたり、4744円で、アメリカの60%あまりの水準》

 生産性の低い日本は、国政選挙でも深夜までに大勢が判明するスピードを誇る。一方、生産性が高いはずのアメリカでは、大統領選の投票から3日間が経過しても、いまだに開票作業が続く州が存在する。

日本の選管は勤勉?
 これでは理屈に合わない。実は日本のほうが生産性は高いのではないか、と考えたくなるが、ここで1つのことに思い至る。GAFAを代表とするIT、航空、金融といった産業では世界をリードするアメリカも、サービス業のレベルは極めて低いという事実だ。

 アメリカで生活したことのある日本人がブログなどで、以下のようなリアルな体験談を披露している。

「引っ越し業者の仕事があまりに雑で呆れた」
「家にいたのに宅配業者が、なぜか不在と判断して持って帰るのはしょっちゅう」
「カスタマーサービスの担当者が『折り返しの電話をします』と言って、電話がかかってきたためしがない」

 どうやらアメリカ人はサービスや事務作業が苦手らしい。「日本人は出張のため航空券の手配を2日で済ませたが、アメリカ人は1か月かかった」とのエピソードを披露しているサイトもあった。

 日本における宅配便のサービス内容は、世界でもトップクラスと言われる。煩雑な事務作業もこなしてしまう。そして全国の選挙管理委員会も、サービス業に匹敵するような努力を重ねている。朝日新聞(電子版)は2010年7月、「開票作業『早く』そして『安く』 知恵絞る各地の選管」の記事を配信した。

26分で終わった開票も
 なぜ選管が開票作業の迅速化に力を入れるのか、記事は次のように解説した。

《参院選で、各地の選挙管理委員会が開票作業のスピードアップに取り組む。結果を早く有権者に知らせるとともに、経費を減らす狙いだ》

 具体的な成果を報じたのが読売新聞の埼玉県版だ。2013年7月、「参院選 市町村選管 開票迅速化に工夫 選挙区、深夜に大勢判明」の記事を掲載した。

《行田市は3年前の前回選でわずか1時間40分で開票作業を終えた。選管担当者は「改善を積み重ねた結果だ」と話す》

《開票作業で時間がかかるのはだれに投票したかわからない疑問票の確認であるため、開票前に立会人を集めて疑問票を判定する職員の作業手順を説明している。イチゴパックを持った職員が候補者別に投票用紙を集めるという地道な作業も奏功している》

《長瀞町では(略)2年前の知事選から開票作業をビデオカメラで撮影。机の配置や職員の動きに無駄がないかも調べている。6月の町長選では、票の「読み取り分類機」を導入したことから、開票はわずか26分で終了した》

数千万の日本人が渡米したら?
 ムダをなくし業務効率を改善する「トヨタ式カイゼン」は有名だが、全国の選管も同じことを行っているのだ。ワシントンに25年間滞在したジャーナリストの堀田佳男氏は「あくまで冗談ですが」と前置きして言う。

「アメリカの人口は約3億2800万人ですが、事務作業に優れた日本人が数千万人単位で渡米し、大統領選の開票作業を担当すれば、その日の夜に大勢が決したかもしれません(笑)」

 堀田氏もアメリカではサービス業のレベルが低いことに悩まされたという。

「スーパーで買い物をするだけでも、信じられないくらいレジは遅く、たちまち行列ができます。アメリカで生活していて最もイライラするのが、サービス業の仕事ぶりと言っても過言ではありません」

 どうやら日本とアメリカでは、開票における“常識”からして違うことが分かる。NHKのニュースサイトNHK NEWSWEBは11月3日、「アメリカ大統領選挙 投票者数は?」との記事を配信した。

アメリカはいい加減?
 この記事には日本人にとって信じられないことが書かれている。例えば、大統領選における投票総数は不明なのだという。

 何しろアメリカでは、州における勝者が決まった段階で、開票作業は事実上、終わってしまうという。残った票は数えず、適当に振り分けてしまう。日本では、どれほど大差がついても、最後の1票まで集計する。また、だからこそアメリカでは、「数え直し」を求める訴訟が起きるのだ。

 更にアメリカでは、有権者の総数も不明という。戸籍や住民票が存在しないことが大きい。しかも、投票したい場合は有権者登録を行う必要があり、一応は国勢調査局が登録総数を発表する。だが、州によって制度も違うことなどから、正確な数字ではないという。

 報道では、推計値が使われている。朝日新聞(電子版)は11月4日、「激戦州、大接戦続く 投票率『100年で最高』の予測も」の記事を配信したが、フロリダ大の推計として《約1億6千万人が投票し、投票率は67%と、過去100年で最も高くなる》と紹介している。

 日本の場合を見ると、2017年10月22日に投開票が行われた衆院選では、投票総数は小選挙区と比例が共に約5500万票ずつで、合計すると約1億1000万票だった。

“日本並み”の州も
 日本経済新聞(電子版)は同年10月21日、「衆院選、深夜にも大勢判明 35%の投票所で時間短縮」の記事を配信。全国の選管は午後9時45分までに開票を開始し、最も遅いところで、小選挙区は東京都の23日午前3時、比例代表は三重県で午前3時半に判明する予定と報じた。

 つまり日本は約1億1000万票を、遅くとも約8時間で集計を終える。ならばアメリカ大統領選の1億6000万票の開票作業を、日本人が朝までに終わらせることも可能なはずだ。

 これに対して堀田氏は「アメリカの名誉のため、いくつかの反論をさせてください」と言う。

「まず日本の自治体並みの優等生だった州もありました。カリフォルニア州やフロリダ州は有権者数が多く、作業は大変だったはずですが、投票日の翌日である4日朝ごろには大勢が判明しました。

 これは投票率の上昇や、新型コロナの感染拡大で郵便投票や期日前投票が増えることを予測し、開票作業の前倒しを行ったからです。郵便投票の署名チェックを40日前から行ったり、期日前投票の開票を22日前から行ったりした成果でした」

意外な理由で遅い州も
 一方、ペンシルベニア州は郵便投票で「本人確認などの開封・集計前作業を投開票当日まで行わない」ことが州法などで定められている。

「郵便投票が爆発的に増えることが事前に分かっていても、州法を改正する時間はありません。更に、郵便投票は手作業で開封する必要があり、本人確認はサインまで徹底して行います。どうしても時間がかかってしまうのです」(同・堀田氏)

 また、ネバダ州の場合は“トランプ対策”のため開票が遅れた可能性があるという。

「ネバダ州は、意図的に遅らせていると思います。激戦区になることは明らかでしたから、選挙の結果によってはトランプ大統領が訴訟を起こす可能性が高いわけです。裁判に耐えられるよう、極めて慎重に作業を行っているのでしょう」

 結局は「アメリカ合衆国」というだけあり、大統領選の開票作業でも50州の独自性が認められている。そのために足並みが揃わないということらしい。

 日本のSNS上では「4年後に備えて、様々な改善策を講じるべき」との意見が根強いが、堀田氏によるとそう簡単にはいかないという。

改善は困難?
「最もドラスティックな改革は、大統領選の全面的な電子投票化でしょう。実現すれば、それこそボタンを押せばコンマ何秒で集計は終了です。しかし、システムのハッキングなどの危険性がある以上、現実性に乏しいと思います」

 トランプ大統領は特に郵便投票の不正を訴えているが、実際に調査してみると不正は全体の1%以下だったというレポートも存在するという。

「日本人にとって、大統領選の投票と開票作業は欠点だらけに見えるでしょう。実際に欠点もありますが、とにかく国土が広いのです。

 人口の少ない地区は投票所に行くのも大変で、郵便投票が頼みの綱です。開票に時間がかかるからといって廃止するわけにはいきません。

 不正防止という観点1つとっても、なかなか現行のシステムを上回るものは存在しません。やはり4年後も同じ方法で投票し、開票するのではないでしょうか」(同)

週刊新潮WEB取材班

6. 中川隆[-13653] koaQ7Jey 2022年2月21日 18:49:22 : sbzBIVhtbk : RUFMQTQuT3hkRGc=[5] 報告
#404 日本の生産性が低いのは働き過ぎ。仕事は8割でOK
2022/02/21



日本の生産性が低いと言われる理由について解説
金融政策との関係は?
7. 中川隆[-13648] koaQ7Jey 2022年2月21日 18:58:21 : sbzBIVhtbk : RUFMQTQuT3hkRGc=[10] 報告
日本の生産性が低いのは働き過ぎ。仕事は8割でOK
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/1500.html

「日本人は生産性が低い」という都市伝説に騙されるな
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/748.html

「日本人は生産性が低い」という都市伝説に騙されるな _ 生産性が低いというのは賃金が安いというだけの事
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/198.html

藤井聡先生は 「日本人は生産性が低い」というデマを撒き散らしているデービッド・アトキンソンが完全なバカだと言い切ってくれました
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/694.html

8. 中川隆[-12697] koaQ7Jey 2023年3月29日 20:29:56 : 36Q8endaNg : dHhCdG5wcnVQeUk=[2] 報告
「日本」を破壊する急先鋒、デービッド・アトキンソン、竹中平蔵、菅義偉
2023年03月29日
https://ameblo.jp/tokaiama20/entry-12795909577.html


 三橋貴明が、「日本から中小企業を追放せよ」と主張しているユダヤ金融資本の急先鋒であるデービッド・アトキンソンを徹底的に批判していることが知られている。

 https://www.youtube.com/watch?v=oTGL4wtG7U4&ab_channel=%E7%B5%8C%E4%B8%96%E6%B8%88%E6%B0%91%E3%83%8B%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%83%8D%E3%83%AB

 デービッド・アトキンソンは、ゴールドマンサックスのアナリストでありトレーダー幹部だった。

 ちょうど自民党選挙開票御用達のムサシ(上毛起業)の支配者であり、ゴールドマン・サックス幹部だったピーターブリガーと同じCIA工作員と疑われている。

 ブリガーは、アメリカのCIAシンクタンクといわれるCFRの主要メンバーであり、ジャパンハンドラーの核心にいる人物とみなされていて、安倍晋三と関係する選挙開票企業ムサシを背後で支配している人物である。

 つまり、アトキンソンも、ジャパンハンドラー幹部工作員と断定してもいい。

 つまり、ユダヤ金融資本=CIAから、日本の中小零細企業を完全破壊するために派遣されている工作員であり、竹中平蔵や菅義偉を手足として使っていると考えられる恐ろしい人物である。

 アトキンソンが「中小企業を潰せ」と主張していることは、何を意味しているのか?

 「中小企業は今の半分以下に」 暴論か正論か話題呼ぶ 日経ビジネス コラム(ビジネス) 2019年11月26日

 https://www.nikkei.com/article/DGXMZO52478210S9A121C1000000/

 「日本は、2060年までに中小企業の数を現在の半分以下、160万社程度まで減らすべきである」。そんな「中小企業淘汰論」を主張し、経済界で話題を呼んでいる人物がいる。300年以上の歴史を持つ老舗企業で、国宝や重要文化財の修復などを手掛ける小西美術工芸社(東京・港)の社長、デービッド・アトキンソン氏だ。

 ゴールドマン・サックス証券(GS)のアナリストだった1990年代に、日本の不良債権の実態を暴くリポートを発表。以来、日本経済を客観的立場から分析する論客として知られてきたアトキンソン氏が、小西美術工芸社の社長に就任したのは2011年のことだった。

 GSを退職した後、日本の伝統文化に関心を持ち京都に住んでいたところ、後継者を探していた同社の先代社長、小西美奈氏と偶然知り合ったのがきっかけだ。


 経営を任されたアトキンソン氏は、非正規雇用だった職人を正社員にするなど様々な改革を進め、在庫管理など社内の仕組みも次々に刷新した。利益率を大幅に向上させ、従業員約80人の中小企業を一気によみがえらせた。

 中小企業経営を知りぬいた上での結論
 こうして中小企業経営に期せずして深く携わったアトキンソン氏が19年9月に出版した書籍が『国運の分岐点 中小企業改革で再び輝くか、中国の属国になるか』(講談社+α新書)だ。

 だが、中小企業経営を知りぬいた上で書かれたであろうその本の中身は、それこそ中小企業経営者にとって衝撃的なものだった。「中小企業こそが日本経済の停滞の原因であり、再浮揚のためにはその淘汰が不可欠」。これがこの本の骨子だ。


 「中小企業を半減させるなど、とんでもない暴論」。そう憤る人は多いはずだ。日本の企業数のうち99.7%は中小企業が占め、国民の雇用の7割を担っている。アトキンソン氏が「宝」と評価する文化財同様、中小企業もまた「日本の宝」ではないか、という声もあるに違いない。


 そんな声について、アトキンソン氏は「感情論ではなく、論理とデータを用いて冷静に議論すべきだ」と話す。

 日本の経済成長率が1%台にとどまり、デフレが続き景気が上向かないのはなぜか。それが議論の出発点だ。アトキンソン氏は停滞の原因を「人口の急減少」と「生産性(就業者1人あたりGDP)の低迷」に分解し、とりわけ後者が日本の最重要課題だと指摘する。その上で、国が賃金の引き上げを主導し、GDPのおよそ半分を占める個人消費を刺激することで生産性を向上できる、と訴えてきた。

この浮揚策を実現する上で最大の壁になるのが中小企業、というのがアトキンソン氏の見解だ。


 一般的に、中小企業は大企業に比べると賃金が低く、賃上げも難しい。かといって業務効率を高めようにも、小規模な組織ではIT活用や柔軟な働き方に割ける資金的な余裕にも乏しい。生産性の低い中小企業の退出を促し、本当に競争力のある企業に経済活動を集約して初めて、国全体の生産性は高まる。個人消費を増やすには毎年5%程度の最低賃金引き上げが望ましく、対応できない企業は統廃合されてよい――。


 こうしたアトキンソン氏の主張は、国際統計にも裏打ちされている。例えば、OECD(経済協力開発機構)のデータによれば、従業員数20人未満のいわゆる零細企業に勤める人が働く人の全体に占める比率は、日本の製造業では18.9%(2016年)。米国(9.9%、15年)、スウェーデン(16.1%、17年)などと比べ高水準にある。そして、先進国では零細企業の比率が高いほど、国全体の生産性は低くなる傾向にある。


 「高水準の公的支援は資源配分をゆがめ、『本来生き残れないはずの企業(non-viable enterprises)』を市場に残すことで、改革を遅らせる」。これは、前述のOECDが2年に一度出す「対日経済審査報告書」の文言であり、17年版にも19年版にも使われたもはや決まり文句である。注目すべきはやはり「日本の中小企業政策」に向けられている点だ。


 日本には中小企業向けの「手厚い支援」があり、「生き残れないはずの企業を延命している環境」が残り、それこそが日本の成長力や競争力の足かせになっている。これは何もアトキンソン氏だけでなく、国際機関の見方でもあるのだ。


 「そもそも大企業が少なく中小企業が多い状況は規模の経済という大原則に反している」。こう強調するアトキンソン氏によれば、日本で中小企業が激増した背景には、1963年に成立した中小企業基本法があるという。


 中小企業基本法では、「中小企業」の定義は製造業などで従業員300人以下、小売業では50人以下などと決められ、その上で、定義に見合う小さな会社への手厚い優遇策が加わった。「これによって、経営者が小さな企業を成長させないまま維持するインセンティブを与えてしまった」と、アトキンソン氏は訴える。


 炎上どころか評価される「中小企業淘汰論」
 日本のために中小企業は半分消えていい――。一昔前の日本であれば確実に炎上したはずのアトキンソン流経済再生法。だが現実には、炎上どころか評判がいい。発売以来、書籍の発行部数は3万部を突破。ネット書店のレビューを見ると、もちろん「社員の生活を守るため体を張って頑張っている中小企業を悪者にするな」との批判もある。だがそれ以上に、「日本人の多くが目をそらしたがる問題にメス」といった「よくぞ言ってくれました」的評価が圧倒的なのだ。


 芸能人の納税絡みの騒ぎを機に強まる個人事業者への風当たり、大胆な「中小企業淘汰論」を展開する書籍のヒット――。かつて「弱き存在」として様々な保護を受けてきた自営業者や零細中小企業を取り巻く環境に、今までにない変化が起きつつあることは間違いない。だが、本当に「中小企業は消えていい」のだろうか。

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 引用以上

 この「中小企業が経済停滞の元凶」論に対しては、各界から怒りの反論が続いた。

 アトキンソン氏に反論する−日本の生産性低迷は大企業の問題だ−

 https://news.yahoo.co.jp/byline/shimasawamanabu/20201021-00203988

【林千勝 三橋貴明】※非常に危険※この人工作員です!デービットアトキンソン【三橋TV】
 https://www.youtube.com/watch?v=T1fWTALyQdE


 私も、日本という国は、中小企業によって支えられている…自動車産業や日立、東芝、松下など家電巨大企業も、実は中小零細企業からの実質的搾取によってのみ成立していると考えている。

 もしも、中小零細企業が潰されたなら、日本という国家そのものが根底から崩壊してしまうと予想している。

 http://hirukawamura.livedoor.blog/archives/6015516.html

 理由は、日本という国の属性として、中央集権型に見えるが、実は、日本社会は健全な地方分権型経済であって、大量生産による統制型経済ではなく、きめ細やかなニーズに対応できる「職人国家」であると、このブログで何度も書いてきた。

 だからこそ、奈良時代に創建された金剛組はじめ世界の超長寿企業の大半が日本に集中していて、日本を代表するコングロマリットの三井グループでさえ、戦国時代末に生まれた三井高利の家訓を企業理念として受け継いでいる。

 日本の長寿企業は、すべて中小零細企業である。中央集権型の巨大企業では、経営陣の共有するビジョンが「金儲け・権力集中」だけに淘汰され、社会全体に対する愛情が入り込む余地が存在しなくなる。そして、金儲けしか考えられない経営陣によって柔軟な職人的発想が失われるので、大衆が離反する結果、長持ちしないのだ。

 結局のところ、日本という社会が目指すべきは「優れた指導者による権力集中型の統一的社会」ではなく、その正反対である、一つ一つに独立した頭脳の存在する小さな細胞が大きく寄り集まった「群体社会」であって、王や天皇のような頭は必要ない。アメーバやサンゴのように「集合体」として生きてゆけばよいのだ。

 もしも、「優れた指導者」という中央集権社会にしたなら何が起きるのか? それは、プーチンロシアや習近平中国の現実が明確に示している。あるいはナチズムやポルポトイズムといってもいい。

 ユダヤ人が、神に選ばれた「優秀な選民」が大好きで、優越思想=優勢保護の価値観によって生きていることは、このブログで繰り返し指摘してきた。

 「もっとも優れたシステム」という優生保護思想によってマルクス・エンゲルスの共産主義が登場し、レーニンがソ連という中央集権国家を、アーマンド・ハマーの援助によって実現したが、それらは、すべてユダヤ人によって行われた。

 「優れたものが欲しい」というのがユダヤ人の属性といってもいい。だが、その結果、世界最悪、史上最悪の事態が引き起こされている。

 「もっとも優れたもの」を欲しがれば「最悪のもの」が手に入るという弁証法の見本みたいなものだ。

 

 デービッド・アトキンソンがユダヤ人かどうかは不明だが、所属していたゴールドマン・サックス社は、ロスチャイルド直系のユダヤ金融資本である。

 アトキンスの主張は、まさに「ユダヤ人」の典型的な思想であって、「すべてを合理化せずにはおかない」という執念は、まさにビル・ゲイツやアル・ゴアを見ているようだ。

 むしろ、この優越主義こそがロスチャイルド=ユダヤ人の本質といっていい。

 彼らの走狗である竹中平蔵や菅義偉も、まるでユダヤ人そのものだ。

 こんな旧約聖書の優生保護思想で日本の大切な宝である中小零細企業群を潰されてはたまらない。

 私も、三橋らと、まったく同じ意見なのだが、ただ三橋らは「天皇を戴く日本国民」という極右思想の呪縛のなかにあって、ちょうど戦前の北一輝や石原莞爾ら皇道派の思想に近いものを感じるし、虎ノ門ニュースや参政党のメンバーの主張に近いように思われる。

 結局、三橋や参政党などの右翼も、本質は「天皇を戴く優秀国家」という優越主義思想であって、戦前の北一輝や石原莞爾らの五族協和天皇帝国の発想から一歩も進化していない。

 つまり幼い頃から競争主義の薫陶を受けて、なんでも「優れたものがほしい」という優生保護思想という点では、ユダヤ人と本質的に変わらないのだ。

 我々が求めるべき社会は、「優れた社会」ではない。

 旅は早ければいいというわけではない。私は昔の各駅停車長距離の駅弁鉄道が好きで、ゴトゴト揺られて沿線の変化を楽しむような「ゆっくり旅」を好んでいたので、新幹線にもほとんど乗らなかった。まして二酸化炭素を敵視しながら、現行鉄道の数十倍の二酸化炭素を放出するエネルギー大食いリニア新幹線など全然乗りたいと思わない。

 仕事は「金が儲かる」ことがいいわけではない。私は、自分の仕事で、それを利用する人が幸せになり、笑顔になってくれることが仕事の最大の価値であり目標であると考える。

 それが「職人国家日本」の根底にある人生価値観、社会価値観だったのだ。

 社会は便利であればいいわけではない。また人は寿命が長くなればいいわけではない。生物学的に生き続けたとしても、人間活動ができなければ意味がない。

 だから、可能ならば、私は「人間解放」の大義のために命を捧げたいと思っているから、できればウクライナに義勇軍として参加したいくらいだ。

 だが、私も、幼稚園以来の競争主義の洗脳に晒されて、ある時期までは、アトキンスと同じように、「優れ主義」に陥っていて、「自分が優れていること」を証明することが人生の大義であるかのように勘違いさせられていた。

 競争に勝ちたかった。だが、違うのだ。

 競争して、自分が優位に立つことなどに、実は何の価値もない。

 本当の価値は、人々を笑顔にすることだと、あるとき気づいた。

 それは、たぶん50歳に近くなってからかもしれない。私が霊的人間の実在性に気づき、その意味がなんであるのか、考えた末、「本当の合理性とは何か?」と思索した結論だった。
https://ameblo.jp/tokaiama20/entry-12795909577.html

9. 2023年8月16日 17:52:27 : lV6XXWOlo2 : RlE3SjVjamFXN00=[3] 報告
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独仏を襲う怠け者国民問題、日本やアジア諸国との競争に勝てない
2023.08.16
https://www.thutmosev.com/archives/291572ks.html

ドイツのVW工場は世界で最も労働時間が短い


https://blog.evsmart.net/ev-news/volkswagen-started-id-3-production-in-new-transparent-factory-in-dresden/ ドレスデンの透明な工場でフォルクスワーゲンID.3を生産中〜4カ所目の電気自動車生産拠点 – EVsmartブログ

関連動画が記事下にあります

世界一怠け者の労働者を抱える独仏

数年前に良く言われた議論に日本人の生産性の低さがあり、毎日10時間以上週6日働いて有給休暇はほとんどとらず、馬車馬のように働いているのに経済成長率はなんと「ゼロ」が続きました

反対に理想とされたのは独仏でこの2国は共に労働時間を週35時間までと規定し、夏の有給休暇を1か月から2か月も取るので有名です

その通りだとすると独仏の労働時間は年1540時間になるが、実際の調査では1350時間なのでもっと少ししか働いていませんでした

日本の労働時間は年1700時間なのでイメージ程長くないが韓国は年2000時間、メキシコは2128時間、中国は2200時間(労働者階級)だった

過酷な労働で知られるベトナムやインドやバングラディシュなどは年間労働時間の統計発表がないが、もっと長いのは容易に想像できる

イギリスやスイスの労働時間は年1640時間ほどなので独仏は彼らと比較しても短く、1,786時間なので日本人より長時間働いています

GDPや売り上げや給料といった成果が同じなら労働時間が短いほど生産性が高い事になるので、独仏は「世界一の生産性」を誇りにしていました

だが実際には独仏はEUの中心国として域外の国と輸出競争をする必要が無く、例えば日本車はEUに輸出すると関税が課されるが独仏は関税なしで日本に輸出しています

競争相手がいないEU域内で保護されてぬくぬくと暮らしてきたのが独仏両国なので、彼らの「生産性」を額面通りには評価できません

競争相手がいなかった独仏に対して過酷な競争に晒されたのが日本で、1990年頃に日本のサラリーマンは時給3000円くらいでしたが中国には一日1ドル時給10円で働く労働者が何億人も居ました

日本企業は年収数百万円の労働者を使っていたのに中国企業は年収数万円なので100倍のコスト差にさらされ、あらゆる日本の製造業は壊滅しました

中国だけでなく韓国や台湾のような中進国やベトナムやタイやインドも日本の製造業のライバルになり、日本の成長率を奪い取りました

独仏のような欧米諸国にはこうした問題はなく、アジアの旧共産圏や貧困国はすべて「日本に学び日本に追いつけ」と日本の模倣をしました

アリとキリギリスのキリギリスになった独仏
日本で少し前に「働かないおじさん」問題が流行語になり、どうやらバブル世代社員の労働意欲や能力が低いという問題でした

独仏はそれどころではなく国民全員が働かない事に慣れきっていて、しかも独仏の国民は「自分たちは世界一生産性が高い優秀な労働者だ」と信じ切っています

その実態は週30時間しか働かないのに年収1000万円超を要求する工場労働者にすぎないので、今後彼らは競争に負けて経済苦戦します

23年6月から7月にかけてフランスでは移民少年をめぐって暴動が発生し、その前の4月から年金負担増をめぐってデモが起きていた

警察による移民への迫害は確かにあったがより根本的な原因はフランスの若者は「怠けるのが当たり前で働いたり努力するのは異常」という考えを持っている事で、少年時代から好景気で育った若者はこのような人間になります

フランスでは手厚い失業保険や手厚い労働者の権利、手厚い無償医療に手厚い老後保障、手厚い移民保護と何でも手厚い

それは出生率や経済成長率向上という成果に現れたが国民、特に若者はそれが当たり前になっていて「働くことは異常だ」と考えるようになった

失業保険が貰えるのに働けと言ったり、移民は働かなくても補償されるのに働かなくてはならないのは「人権侵害だ」のような事を平気で言います

ドイツとフランスは週35時間以上の労働を禁止しているがこれは週5日一日7時間しか労働せず、しかも夏は2か月休んで年収1千万円以上貰っているのを意味しています

最近ドイツの政治家が「幸福な時代は終わった」と国民に目を覚ますよう訴えていたが誰も耳を貸さず、ドイツでも「楽して良い暮らしが当然」という考えを多くの国民が持っている

それを象徴的に表したのは2010年以降に起きたギリシャ危機やイタリア危機の時、ドイツのメルケル首相は「彼らは怠け者なので苦労しドイツ民族は優秀だから成功した」と完全に見下した発言をしていました

本当なのだろうかと労働時間を調べたら、3か国で最も「怠け者」だったのはドイツで最も長時間労働しているのはギリシャでした

動画:フランスのデモ、要するに甘やかされた若者たちが「働かなくても楽して生きる権利」を要求している
https://www.youtube.com/watch?v=o3tZqkmai94


https://www.thutmosev.com/archives/291572ks.html

10. 中川隆[-12335] koaQ7Jey 2023年8月27日 18:05:02 : nZHKNXgNBE : ZDdtc1Rzak0vcmc=[2] 報告
<■89行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
ドイツの再衰退、成功し過ぎて90年代日本のようになる
2023.08.27
https://www.thutmosev.com/archives/293484dy.html

ドイツのGDPが日本を抜くと、日本はコスト競争でもっと有利になりドイツはもっと苦戦します


https://www.sankei.com/article/20230122-VJ5QOSMGZ5MSBERHDSODLM6VDA/

関連動画が記事下にあります

成功し過ぎた国は衰退する

1980年代の世界では日本は『沈まない太陽』と呼ばれアメリカは30年不況で欧州は病人で韓国台湾シンガポールはリトルドラゴンと呼ばれていた

1990年代を境に攻守が入れ替わりアメリカはIT企業を中心に30年好景気が続き、欧州は復活し2000年代のユーロ発行によってドイツが欧州経済の勝者になった

EU周辺国のスイスや北欧もEUの成功で利益を得て、木を切って家具を作っているような国が日本より高収入を得るようになりました

日本は1990年頃を境に劇的なマイナス成長に陥り、不沈艦から潜水艦になりその後30年潜水活動を続けています

これらは個別の理由を探す事もできるが長期的な盛衰と見る事もでき、もし日本があのまま成長したらやがてアメリカのGDPを超えるが人口が少ないのでそれはあり得なかった

最近中国と韓国がバブル崩壊したが両国は地価を中心にした資産バブルで経済成長し、大都市中心部のマンション価格は1億円や2億円に達していました

北京や上海中心部のマンションは1億円以上で周辺部でも数千万円、一方労働者の賃金は100万円程度なので「100年分の年収」に匹敵していました

ソウルのカンナム地区の新築マンションは平均2億円超にもなっていて、ソウルの賃金が上がったと言ってもやっと年収400万円なのでこちらも「年収比60倍以上」になっていました

東京都の平均年収は400万円で新築6300万円(22年)なので年収16年分、中古マンション平均は4700万円で合計は5000万円台でした

マンション一戸の値段が年収比50倍や100倍の国は成長限界に達しているので、もうそれ以上の成長があり得ないのは分かり切っていました

NYマンハッタンのマンション平均価格は3億円を突破しNY州の平均年収は6万8000ドル(約900万円)なので年収比33倍、これを見るとアメリカの成長も限界ラインに近づきつつあると予告できます

ベルリンの不動産価格は5,500ユーロ/m²なので面積60uとすると平均価格は33万ユーロ(約5200万円)、ちなみにほとんどは中古です

パリやロンドンもそうですが欧州では100年前のマンション(アパート)が普通にあり、しかもあまり安くなっていません

上海やソウルのマンションが1億円でベルリンが5000万円、マンハッタンが3億円で東京は中古込みで5000万円台なので大きな格差が存在します

成功によって高コストになり国際競争に負ける
どの先進国や大国もおよそ20年か30年ごとに成長と衰退のターンを繰り返していて、おそらくその期間は人間の1世代に相当しています

日本では1930年代から50年代まで困難な時代、60年代から80年代までは高度成長期、90年代から2020年代までを衰退期と分ける事もできます

アメリカは1990年代から2020年代までIT黄金時代、1960年代から80年代までベトナム敗戦や経済衰退の時代、1920年代は黄金の20年代だが大恐慌を引き起こし1930年代から40年代は戦争の時代だった

ドイツは敗戦後奇跡の経済復興まで日本と同じだったが1970年代後半から90年代にかけて停滞し、2000年のユーロ圏統一で目を覚まして今までは好景気でした

東西統一前後のドイツは不況で「欧州のお荷物」と呼ばれたり、ユーロ発効後の成功は「メルケルの手腕」と言われたりしたが、盛衰のターンが来ただけという事もできます

盛衰のターンは苦労した世代の努力が実を結んで成功するが、苦労知らずの世代が権力を握って成功を潰してしまうパターンが多い

日本の戦前戦中世代とその後の学生運動世代やバブル世代を比較すれば、「苦労世代が成功を準備し、苦労知らずの息子と孫世代が潰した」とも言えます

また経済的成功は地価上昇や賃金上昇を引き起こし、競争相手国より高コストになるので必然的に国際競争に負け始めます

日本は80年代に大成功したがその代償も大きく、低価格で生産する中国や韓国に低価格工業製品市場のすべてを奪い取られました

航空宇宙軍事のようなハイテク産業でも「低賃金」だったアメリカや欧州が復興し、日本は上でも下でも競争に負けて90年代末期にはデフレ不況に突入した

今までは良すぎたドイツ、アメリカ、中国は成功した事で高コストになりすぎ、今では安売り王のアイリスオーヤマですら「日本で製造した方が安い」と国内移転したほどです

ドイツは高い工業技術を誇っているが内容を見ると「鉄板をプレスして色を塗る」ような19世紀型の産業が多く、その代表はドイツの自動車産業です

日本の自動車もEVに乗り遅れて苦戦しているが半導体やモーターやバッテリーを国内生産しているので、衰退して崩壊する事はないでしょう

ドイツはEVやHVに必要なほとんどの部品と技術をアジアの工業国に依存していて、ドイツの工場では「鉄板をプレスして色を塗るだけ」で、それも東欧諸国の工場でやっています

本社があるドイツではコストが高過ぎるのでデザインと経営とお金の計算をしているだけだが、これで自動車産業が存続できるとは思えません

VWを実際に生産しているのが中国やポーランドだったら、中国やポーランドの自動車会社がやった方が良いのではないかと思います

ドイツの自動車工場では週30時間しか働かず年収1000万円超で夏休みを1か月休んでいるが、中国やポーランドには休みなしで安く働く労働者が何千万人も居るからです

『日本製バイク』の多くをベトナムで生産しているが誰も気にしないように、ポルシェがウクライナ製とかになっても誰も気にしないでしょう


ポルシェの工場、みんなのんびり仕事して定時で帰ります。ベトナム人なら同じ品質で2倍生産できるでしょう
https://www.youtube.com/watch?v=DONedEetabA

https://www.thutmosev.com/archives/293484dy.html

11. 中川隆[-10942] koaQ7Jey 2024年4月11日 21:32:09 : VplZEXoBSA : QjdzRFljdGNhVTI=[14] 報告
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賃上げできないゾンビ企業は淘汰される時代
2024.04.10
https://www.thutmosev.com/archives/34468.html

ゾンビ企業にはゾンビが大勢いる


賃金マイナスはインフレではなく企業のせい

厚労省発表の24年2月実質賃金は前年同月から1.3%減少し23カ月連続マイナスで過去最長にならぶ最悪の状況に成っている

これがどのくらい長いかというと前回の過去最長はリーマンショックの2007年9月からの23か月間だったので、現在は世界経済危機と同じ状況といえる

賃金そのものは増えていて2月の現金給与の総額は28万2265円、前年同月比から1.8%増え26か月連続の上昇になった

総務省発表の24年2月消費者物価は前年比2.8%だったので、物価が2.8%上がって賃金は1.8%上がったので単純計算でもマイナス1.0%実質賃金が減ったのは分かる

政府は賃金も物価も前年比で調査するので一度大きな増減があるとそのマイナスやプラスは「前年」が過ぎる12カ月間続くことが多い

実質賃金減少が始まったのは22年4月からで、このころ日本の物価上昇率が1%を超えてインフレが始まり22年末には4%を超えていました

日銀は物価目標を2%に設定し最近も2.8%だったので、賃上げ率が1%台である限り実質賃金が減少し続けます

日銀によるとインフレ率が2%未満はデフレ状態で、日本以外の(中国を除く)国はどこでも物価2%以上で賃金も2%以上は上昇しています

物価上昇が2%なら過度のインフレとは言えず問題は賃金上昇率が低すぎる事にあり、原因として挙げられるのがゾンビ企業の延命です

日本は1990年のバブル崩壊以降経営不振に陥った企業がバタバタと倒産したが、政府は不況を防ぐため経営不振の大企業が倒産しないように救済してきた

2000年代後半のリーマンショックと続く東日本大震災、続く超円高不況、安倍首相の2度の消費増税不況、2020年からの新型コロナ不況でも政府は経営不振企業の救済を余儀なくされた

90年代後半から2000年代初めは救済せず大企業がバタバタ倒産して数万人のホームレスが発生したので、対策として必要だったと思われる

ゾンビ企業の淘汰や更新が必要
だが日本政府が30年以上も経営不振企業を救済し続けた結果、従業員を人間扱いせず「しぬまで働けるのに感謝しろ」と社長が公言するような会社がはびこる事になった

経営や会社に問題があるからサービス残業やブラック労働をさせるのだが、本来そうした企業は改革を迫られるか優れた企業に倒されて消える運命です

だが30年の不況で新たな優れた企業は出て来ず、市場原理で倒産する筈の会社政府の救済で生き延びて無数のゾンビ企業として低賃金で社員や派遣を働かせています

自動車産業だけを例に挙げても日産による下請けへの不当な値下げ圧力やダイハツ、日野、三菱などの不祥事、毎年起きる欠陥車騒動やEVへの対応遅れなどはゾンビ企業の症状でした

たまたまEV勢は今自爆テロで自滅しているが、だからといって日本企業が旧態依然のままだったらチャンスを生かすことが出来ずハイブリッドや次世代EVでもサムスンやBYDあたりに抜かれてしまうでしょう

非効率なゾンビ企業が多数存続しているせいで給料が上がらず、人々はお金がないので消費せず、消費が減るので経営悪化し財務省は増税を繰り返しますます景気を悪化させてきた

自動車産業はマシなほうで社員や期間工に高収入を払っているが、サービス業や飲食業は特に酷く非効率を「サービス」として売りにしている場合がある

安倍政権の外国人観光客誘致で不愉快だったのが「おもてなし」という宣伝で、おもてなしとは要するに従業員にブラック労働をさせて客へのサービスを増やす事にすぎない

例えば飲食店でセルフサービスで客が取りに来て食べた後で決まった場所に置くのは「おもてなし」ではないが、店員がテーブルに配膳して丁寧に説明したりし、食べ終わったら全員で客にお辞儀するのが「おもてなし精神」らしいです

両者の客1人当たり人件費は2倍以上差が出る筈ですが、それを同じ給料でブラック労働でやれというのが典型的なゾンビ企業です

このようにゾンビ企業はお客様重視で一見すすると外面が良いのだが内情は最悪、例えば不祥事続出のなんとかモーターなんかは中古車業界1位でした

今では世界企業になった×××ロは裁判所も認めたブラック労働だったし、××家のワンオペ騒動ではバイトに「病気で休むなら賠償金払え」と言ったとされています

××ミの騒動では「働けることに感謝しなさい」と社長が仏のような事を言っていたし、電通や三菱電機の過労死は社内風土に問題があったとされている
https://www.thutmosev.com/archives/34468.html

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