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AIR TIGHT 300B シングル ステレオ アンプ _ オーディオ販売店の評価は最高なんだけど…
http://www.asyura2.com/18/revival4/msg/134.html
投稿者 中川隆 日時 2019 年 8 月 16 日 13:56:08: 3bF/xW6Ehzs4I koaQ7Jey
 

(回答先: ウェスタン・エレクトリック 300B を使ったアンプ 投稿者 中川隆 日時 2018 年 10 月 04 日 22:21:33)


AIR TIGHT 300B シングル ステレオ アンプ _ オーディオ販売店の評価は最高なんだけど…

WE300B は日本でもっとも評価が高い出力管で、球の個性を出すのに有利なシングル動作が主流。

MJのイベントでも読者アンプ発表会では「300Bシングル」四機種、WE300Bドライブ211シングルが一機種と偏っていた。

メーカー製で出色のモデルは AIR TIGHT ATM-300 だと推薦されました。


一方、今は伝説になっている名器 LUXMAN MB-300
あまりにもナロー過ぎて著しく違和感がある音。

ファーストオーナーは 50時間使って箱にずっと閉まっていたそうだ。セカンドオーナーは 8年間で 100時間。これほんとうよ。
これほどナローレンジなアンプは聴いた事がなく、S9800 の 38cmウーファーを心臓に例えると、半分しか動いていない感じ。しかし四年前に復刻されているのが不思議。

数人に LUXMAN MB-300 の感想を伺いました

「ギョッとするような音ですよ」
「えっ?こんな音なの?と思うような音ですよ」
「80万?いらない、いらない」

スピード感が全く無くROCKやPOPSには不向き。
スピーカーを選ぶアンプで Sonus の小型や AXIOM80 ならあるいは?


某オーディオショップの百戦錬磨の店長さんに MB-300 について尋ねると。

「えっ!?こんな音なの?っていう音ですよ、ナローでカマボコだし。
これだったら AIRTIGHT ATM-300 の方が何十倍も良いですよ」

って言ってらっしゃいまして、う〜んそんなはずは・・・・とその人を疑っていましたが事実でした(-_-;)

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AIR TIGHT(A&M) HP
http://www.airtight-am.net/products/products.html

AIR TIGHT ATM-300 Anniversary - YouTube 動画
https://www.youtube.com/results?search_query=AIR+TIGHT+ATM-300+Anniversary+&sp=mAEB

Air Tight Amplifiers - YouTube 動画
https://www.youtube.com/results?search_query=AIR+TIGHT++%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%97

価格.com - AIR TIGHT ATM-300 価格比較
https://kakaku.com/item/K0000423081/

価格.com - AIR TIGHT ATM-300 Anniversary 価格比較
最安価格(税込): \950,400 でんき堂スクェア(全1店舗)
https://kakaku.com/item/K0000915621/


中古品 AIR TIGHT エアータイト ATM-300 (高槻管製、前期白ベース300B搭載モデル)
定価¥784,836- → ¥398,000-(税込)送料含み
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価格.com - 製品種類パワーアンプ AIR TIGHT 人気売れ筋ランキング
http://kakaku.com/kaden/audio-others/itemlist.aspx?pdf_ma=4209&pdf_Spec101=7

ヤフオク! - 「air tight atm」の落札相場 (終了分)
https://auctions.yahoo.co.jp/closedsearch/closedsearch?p=air+tight+atm&va=air+tight+atm&b=1&n=50

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AIR TIGHT ATM-300R
http://www.airtight-am.net/products/atm300r.html

AIR TIGHT ATM-300R + 高槻管 300Bペア178,200円
メーカー希望小売価格 1,026,000円 (税込)

【仕様】

出力 : 9W+9W(ひずみ率<10%)

全高調波歪率 : 1%以下(1kHz / 1W / 8Ω)
入力感度 : 290mV(9W)
ダンピングファクター : 7(1kHz/1W/ 8Ω)

外形寸法 : 430(W)×275(D)×245(H)mm
重量 : 24.5kg

★最後の三極管シングルアンプ

エアータイトは、1999年にブランド初の300Bシングルアンプ「ATM-300」を発売しました。それまで直熱三極管の代名詞のように語られていた温かく柔らかい、というイメージを覆す「明瞭でタイトなサウンド」は、国内外のオーディオファイルから高い評価をいただきました。

世界各国にご愛用は広がり、米「TheAbsolute Sound」誌編纂による上製本「Illustlated History of Hi-End Audio」においては、エアータイトの代表モデルとして掲載されるなど、エアータイトを象徴する存在となるまでに至りました。

2016年には、エアータイトがそれまで培ってきた技術・ノウハウを結集し、ATM-300の回路から筐体に至るまで完全刷新したエアータイト創業30周年記念モデル「ATM-300 Anniversary」を限定発売。300Bシングルアンプへの先入観を打ち破るダイナミズムと、スピード感溢れるサウンドを実現しました。

そして2018年。「ATM-300」における挑戦、「ATM-300 Anniversary」における刷新を経て、あらゆる300Bを存分に堪能していただける、恒久的なリファレンスモデルとして「ATM-300R」が誕生しました。

これぞエアータイトが自信を持ってお届けする、300Bシングルアンプの決定版です。


◆装飾を配し、音楽性を引き出す

今も多くのオーディオ愛好家を虜にする稀代の銘球、直熱三極管300B。ATM-300Rは、そんな300Bの魅力を十分に堪能いただくためのリファレンスモデルとして開発しました。
多種多様な300Bの個性を反映できるよう、音への色付けを極力抑え、それでいて球が十分にポテンシャルを発揮できる音楽性にあふれたサウンドステージの構築を目指しました。
結果、球の個性を存分に活かしながら、音楽が染み渡るような瑞々しさと広大で奥行きのある音場感、出力たった9Wというスペックを忘却させるほどのダイナミクスを実現しました。

◆細部まで練り上げられた妥協のない設計

音楽本来のフォルムを歪めるような音の色付けを排し、かつ、音楽を生き生きと再生するために、回路構成から加工、パーツ選びまで、全てにおいて手間を惜しまず細部まで丁寧に作りこみました。

もちろん、リファレンスアンプとして長年ご愛用いただけるよう、いずれも長期的な安定度を重視した設計となっています。

−電源部の電解コンデンサーからカップリングのフィルムコンデンサー、そして巻線抵抗に至るまで、現時点で望みうる最良のものを選びました。

−電源トランスやチョークコイルはプラスティックボビンを一切使わない手作業による層間巻トランスを採用。職人の手で一個一個丁寧に巻き上げ、ニスを真空含浸させた上で焼き固める昔ながらの製法で、不要な振動や唸りを最小限に抑えることにより、音楽信号の変調を防止し、音場をより端正かつ明晰にしています。

−抵抗やコンデンサーを構成する基板には優れた電気的特性を持つ純銅製のサブシャーシ基板を贅沢に使用し、電源部を含む信号経路には熟練工のハンダ付けによる手配線を行うことで、PCボード固有の音質的な色付けを避けました。

−出力管300Bの保護、整流ノイズ対策の観点から、電源部には整流管5U4GBを採用。さらに整流管のスロースターター回路も装備しております。

−音質にも大きな影響を及ぼすメインシャーシは、鋼板を丹念に曲げて溶着したモノコック仕様。抜けの良いATM-300Rのサウンドを下支えしています。

−表面にネジが露出しない上に電気的な導通が確実に取れる電気溶着スタットボルトを採用することで、外観の美しさとともに電気的にも音質的にも配慮されています。
http://www.airtight-am.net/products/atm300r.html


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世界で注目される日本ブランド AIR TIGHT
ミュンヘンHIGH ENDでも注目の的、AIR TIGHTが開発中の新モデル2機種に迫る
オーディオ編集部:浅田陽介 2018年07月04日
https://www.phileweb.com/news/audio/201807/04/19953.html

さる5月中旬にドイツ・ミュンヘンで開催された世界最大級のハイエンドオーディオ見本市、『Munich HIGH END 2018』。今年は前年と比べて4%減と、わずかに来場者数が減少したそうだが、実際に会場で現場の空気を体験した者としては、依然として、他のオーディオショウと比べ大きな盛り上がりを見せていたと感じる。

今年も大きな注目度を集めていた Munich HIGH ENDのAIR TIGHTのブースの様子


そんな同ショウを改めて振り返って痛感するのは、世界各国から寄せられる日本ブランド製品への関心の高さである。なかでも本稿では、とりわけ高い人気を集めていた、大阪・高槻のエイ・アンド・エム(株)のブランド、AIR TIGHTに注目したい。

AIR TIGHTの個性であり魅力となっているのが、1986年に創業した企業でありながら、一貫して「アナログ」というキーワードと「真空管」にこだわり続けて製品開発を行ってきたことだ。1986年は、ほかのブランドが一斉に「デジタル」へ向かっていた時期だ。今年のHIGH ENDでもその個性を存分に発揮した製品を多数展示し、世界各国の来場者の注目を集めていた。

ブースで展開されていた製品の詳細は後述するとして、このAIR TIGHTの世界的評価の軸になっているのが、大阪・高槻市の自社工場でていねいに組み上げられる同社製品のクオリティとそのサウンドだ。その内部配線の美しさは、世界に数多ある真空管アンプのなかで最高峰とも言われており、内部回路の色使いによる一種の「色気」も設計ポリシーのひとつだそうだ。

日本でも極めて高い評価を受けた最新パワーアンプ「ATM-3211」への注目度は、世界のオーディオ市場を見ても高い


ブースでは、日本でも大きな注目を集めたプリアンプ「ATC-5」とパワーアンプ「ATM-3211」のペアによるアナログ再生を展開。スピーカーには、地元ドイツのブランドであるWolf Von Langaが組み合わされていたが、特徴的な構成を持つこのスピーカーを丹精に鳴らし、そのポテンシャルの高さをアピールしていた。

そんな正統派のサウンドに加え、ここに来てAIR TIGHTはユニークな製品アプローチも注目を集めている。今回、特に注目したのが次の2モデルだ。ハイエンドでの取材に加え、大阪・高槻市にあるエイ・アンド・エム本社にて、さらなる最新情報を聞いた。

■フォノイコライザーアンプ「ATE-3011」

AIR TIGHT/フォノイコライザーアンプ「ATE-3011」


AIR TIGHTのブースの中でも、最もユニークなアイデアを盛り込んだ製品として注目を集めたのが、フォノイコライザー「ATE-3011」だ。AIR TIGHTといえば、基本的にMCカートリッジはトランスで受けることを前提としているため、そもそも入力はMMしか対応しないという点はこれまでと共通だが、可変としたイコライザーカーブの採用などこれまでのAIR TIGHTにはなかった機能が盛り込まれている。

フロントパネルには視認性の高いインジケーターを装備しており、向かって左がターンオーバーで、右がロールオフ。それぞれ、NAB、RIAA、AES、FFRR、FlATの5項目を用意しており、配列はカーブのイメージが付きやすいように数値順に配列。基本は5つのカーブへの対応だが、これらを組み合わせることでさまざまなカーブを作りだすことができる点もユニークだ。 イコライジングを行わないFLATの装備は、SP盤の再生を想定したもの。蓄音器等でSPを聴く場合は針圧におよそ100gをかけるケースもあり、盤面に対するダメージが多いと言われてる。「レコードは今後に残すべき貴重な文化遺産」というのがAIR TIGHTの考え方で、その意味でも軽針圧でSPを再生することは重要と話す。

ATE-3011のリアパネル。ユニークなのは、出力に設けられた「MONO OUT」という端子


そしてもうひとつ、他にはない機能として注目したいのが、モノラル出力をする際のその方法だ。ATE-3011は全部で2系統の出力を持つが、その他にひとつ「MONO OUT」という端子が装備されている。これは、左ch側の信号をパラレルで出力する使用となっており、モノラルのレコードを再生する場合などに出力を左chとMONO OUTというように接続して使用するものだ。※接続方法は写真を参照

MONO OUTは左ch側の信号をパラレルで出力。これにより、大きなセッティングを変更することなく、出力切り換えのみでモノラル再生を可能とする


こうした特徴的な機能を盛り込んだ理由についてAIR TIGHTは「音楽、それもレコードが好きなユーザーであれば、全てのレコードをきちんと再生したいというのは自然なことです。特にイコライザーカーブに関してはさまざまな説があり、正解がどこにあるのか、というのは公に言えることではありません。ただし、ユーザーの方が最も納得の行く形でレコードのまた違った魅力を体験いただければ、という私どもの思いから今回採用へと踏み切っております」と話す。

ブランドバッジも新たなものの採用する予定で進められている


実はこのATE-3011は、昨年のMunich HIGH ENDでも先日発売となったプリアンプのATC-5と共に発表されていた(当時はまだ型番としてはそれぞれATE-X、ATC-1Xと発表されていた)。当初、予定としてはATE-3011を先にリリースする予定だったが、ATC-5のフォノイコライザーを最終的に決定する際、ATE-3011に搭載予定だった中身を一部搭載したそうだ。その結果ATC-5は大きな好評を持って市場に迎えられたが、AIR TIGHTの技術陣は「単体機である以上、ATC-5を凌駕するサウンドにしなければならない」とこのATE-3011の開発を進めてきたという。

ATE-3011の内部。時間をかけて当初の予定から大幅に改良を加えながら、開発が進められている


結果としてその発売時期は2018年年末頃と大きくずれ込む形となったが、そのクオリティは確かなものとなったと自信を覗かせる。例えば内部を見てみると、より脚色のない音を実現するために電解コンデンサーレスとするべくEPCOSの大型のPPフィルムコンデンサーを新たに採用したことや、内部配線やシールド、ビスひとつにいたるまでを徹底的に吟味を重ねていることが見て取れる。最終的に出てくるサウンドは歴代AIR TIGHTのなかでも最高峰を目指し、鋭意開発が進められているそうだ。

随所にユニークなアイデアと、AIR TIGHTの確かな技術を盛り込んだATE-3011は、その発売が近づくにつれ、世界各国のメディアでの注目も高まっている。

■パワーアンプ「ATM-300R」

AIR TIGHT「ATM-300R」


HIGH ENDには間に合わなかったものの、その際にもうひとつの新製品としてアナウンスされていたのが、出力管に300Bを採用したパワーアンプ「ATM-300R」だ。

本機はAIR TIGHTの創立30周年を記念して発売された「ATM-300 Anniversary」(2016年)の好評を受け、レギュラーモデルとしてさらにブラッシュアップされたパワーアンプだ。トランスの一次側からの帰還構成を採用する点など基本設計は踏襲しているが、内部の進化は大きい。例えば、本機のコアパーツとなるトランスとチョークコイルには、新たに日本国内でハンドメイドされるものへと変更。そのハンドメイドの工程も非常に丁寧に行われているとのことで、「このトランスとチョークコイルが手に入ったこと自体が貴重」だという。

ATM-300Rは内部を大きく変更。チョークコイルも新たなものが採用されている


ATM-300 Anniversaryと今回のATM- 300Rの内部写真を見比べるとすぐに分かるが、まず目につくのがコンデンサー類の大幅な変更だ。向かって左に採用された電解コンデンサーには、SpragueのATOMというアルミニウム電解コンデンサー6個を整然と配置。こうしたコンデンサーの変更は、よりパーツそのものの脚色のないサウンドの実現にひと役買っているようだ。

30周年記念モデルとして登場したATM-300 Anniversaryの内部


ATM-300Rの内部。ATM-300 Anniversaryからの変更点はひと目で明らかだ


また、スピーカー出力も従来は8Ωのみの出力となっていたが、ATM-300Rではあらたに4Ωの出力にも対応。組み合わせるスピーカーへの自由度をもたせている。

さらに注目は、組み合わせる300Bにバリエーションを持たせる方向で開発が進められていること。300Bそのものは真空管アンプファンのなかでもとりわけ人気が高く「銘球」とさえ称される。ATM-300 Anniversaryでは、TAKATSUKI製を採用していたが、今回はPSVANE、SOVTEK、ELECTRO HARMINX、Western Electricなどさまざまなブランドから発売される300Bを自由に組み合わせることができるようなラインアップも現在検討されているそうだ。

ATM-3011 Anniversaryも、日本はもとよりアメリカを始めざまざまな国で評価を受けていた。今回のATM-300Rも例外なく「前作を超えるクオリティ」が追求されている点は見逃せない。

AIR TIGHTの製品はひとつひとつが非常に長い間ラインアップされ続けることも大きな特徴だが、そこには開発の過程で徹底した吟味と選別を行い、妥協を排して製品を作り続けてきたというポリシーも大きく関係するだろう。今回発表されたATE-3011、ATM-300Rはいずれも、そんなAIR TIGHTらしさが存分に盛り込まれた製品となっている。
https://www.phileweb.com/news/audio/201807/04/19953.html


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AIR TIGHT(A&M) 300B シングル ステレオ アンプ ATM-300 Anniversary (創立30周年記念モデル, 在庫限り)
http://www.airtight-am.net/products/atm300an.html

880,000円(真空管込み・税別)

【ATM-300 Anniversary 仕様】

出力 : 9W+9W(歪み率5%)


使用真空管
300B x 2, 5U4GB x 1, 12BH7A x 2, 12AU7A(ECC82)x 2

全高調波歪率 1% 以下 (1kHz/1W/8Ω)
入力感度 290mV (9W/8Ω)
ダンピングファクター: 7(1kHz/1W/8Ω)

外形寸法 : 430(W)×275(D)×245(H)mm
重量 : 約24kg

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AIR TIGHT(A&M) 300B シングル ステレオ アンプ ATM-300 (在庫限り)
http://www.airtight-am.net/products/atm300.html

出力 8W + 8W

使用真空管
300B x 2, 5U4GB x 1, 12BH7A x 2, 12AU7A(ECC82)x 2

入力インピーダンス 100kΩ
寸法 430 x 275 x 245mm (W x D x H)
重量 24kg

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ATM-300WE 2010-06-12
https://digicamek.exblog.jp/14560866/

SUNVALLEY AUDIO(旧キット屋) SV-91B がいなくなったのが昨年11月の終わり頃、代わりの WE300Bアンプを探していて ATM-300WE を見つけたが今年1月の終わり頃だった。

買ってはいけない 300B ダメ・アンプ _ SUNVALLEY AUDIO(旧キット屋) SV-91B
http://www.asyura2.com/18/revival4/msg/124.html


メーカーのAIR TIGHT(エアー・タイト)社はラックスから独立した営業の三浦篤氏と設計部の石黒正美氏が1986年に設立。
価格は SV-91BオールWEタイプより少し上。
デザインは SV-91B がクラシックで質実剛健、男性的な感じ、
に対して ATM-300WE はモダーンで優雅、女性的な感じがする。

パーツはボリュームが27角100KΩAカーブ。
抵抗は理研RMカーボン、300Bカソード抵抗はデール製メタルクラッド。
フィルム・コンデンサーの一部とケミカルコンデンサーにはスプラーグ社製オレンジ・ドロップやATOMなどの高品位パーツを使用。
シャーシの底板はインシュレーターが5カ所付く鏡面仕上げの銅板。

まだ指紋一つ付いて無いので持ち上げるときは白手袋着用だ。
底板は開けてみようとする気持ちを阻むに充分な迫力があって、まだ開けてない。
この迫力の所為で、その内部や構成するパーツに殆ど関心が湧かなかった。
真空管の銘柄も今回初めて意識して見た。

c0086269_20422710.jpg
初段には双三極管12AU7(SIEMENS)をパラレル接続、
ドライバー段も双三極管12BH7A(General Electric)をパラレル接続、
出力段はWE300Bシングルという構成。
出力トランスはタムラ製F2007。
整流管はJAN 5U4GB(Philips ECG)。

c0086269_2043758.jpg

300B は直流点火、電圧増幅段は AC点火だ。

既製品の場合はキットメーカーと違い「もう少しお金を出せばグレードアップできるのですが!」と言ったエクスキューズは通用しない。
真空管もベストバランスで選択されているのではないだろうか。

さて、その音は・・・極めて普通の音。
SV-91B の様な球面波的な特徴のある音ではない。
普通の音と言っても中高音域の解像度が高く倍音が豊かで低音は引き締まり清澄な音。
他の 300Bアンプに共通する音触を持ち、しかも研ぎ澄まされた品格のある音だ。

「世の所謂「91B型」300Bシングルは何故オリジナルとこんなに音が違うのだろう、という疑問から SV-91B の開発はスタートしました。」という SV-91B は WE300B の音というより 91B の音であり、むしろ ATM-300WE の普通の音こそ WE300B の音のような気がする。

まだまだ WE300B が無くなるなど誰も考え無かった2007年の製品だ。
WE300B が市場から消えた今、新品の ATM-300WE を求めることは出来ない。
中古で現れたのも『縁』『出会い』だろう。
聴いて直ぐリファレンスアンプに決定した。

https://digicamek.exblog.jp/14560866/

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価格.com - AIR TIGHT ATM-300 nambuさんのレビュー
『良いアンプではあるけれど、見えないところに問題がある』
2016年12月3日 11:25 [980579-2]

 いままでに多極管アンプを主に聴いてきましたので、三極管アンプの繊細さにすっかり参ってしまいました。それでいて押し出しの良い太い音が出てくる点はトランジスターアンプにはないものだと思います。タムラの出力トランスは一部ではニュートラルで詰まらない音であるように言われていますが、本機では艶やかで太い奥行きのある音が出てきます。内部を覗くとフックアップワイヤー(多分ベルデン製)のずいぶん細いこと。シールド線も細いものが長々と引き回されています。これでどうしてこのような音が出てくるのか不思議です。これは製作者の長年のノウハウなのでしょう。
 私の場合、金銭上の都合から初段にRCAの12AU7A、次段にGEの12BH7A、出力管にWEの90年代の復刻300B、整流管にシルヴァニアの274Bを換装してみました。付属のロシア管もなかなか優秀ですが、エージングが足りないせいもあるのでしょうが、換装後の組み合わせの方が好みでした。
 このアンプはデザイン的に素晴らしく、がっしりと出来ています。端子類が天板についていますので、調整の時には手前を上げれば、裏板を外すことができます。そのためかハムバランサーの調整を裏側からするようになっているのでしょうが、私のようにスピーカー端子にYラグを使用していると引っかかって、それが出来ません。全部ひっくり返して調整するしかありません。この点は上部から調整できるようにするべきでしょう。また、銅製の裏板が小さすぎてこれを留めるビスの頭の端の部分でしかとめることが出来ません。
 また、このアンプの高級品らしくない点は、電源スイッチにミヤマのスライドスイッチDS-670Kという3A125V.AC、1A250V.ACという190円ほどの安いスイッチが使用されていることです。このスイッチはスライドスイッチですが、内部はロッカースイッチのような構造になっているのでオン・オフを繰り返すことで接点をクリーニングする仕組みにはなっていません。しかも3Aはどうみても容量が小さすぎます。そのため、数ヶ月もしないうちに接点が焼き付いてきます。私の場合、これをバラしてみた結果、接点が黒いススのようなもので覆われていて、接点の金属が少々溶融していました。これは電源をオンにした時のことしか考慮していないのではと思えます。整流管式のアンプの場合、オンの後でB電源が徐々に増加していくのでそれほど電源スイッチに負担がかからないのかも知れませんが、オフの時には電極間で意外と高電圧が生じ、スパークが飛ぶものと思われます。オフの時には徐々に電流が減少せず、いきなり切れるからです。これにスイッチが耐えられなかったのではないでしょうか。いずれにしても、音質的には高域がきつくなり、低域が弾まず、楽しく音楽を聴けなくなります。
 高級品で裏蓋や電源スイッチなどの外側からは見えない所に手を抜いているところが残念です。このアンプを聴いて音が悪くなったような気がした時には電源スイッチを疑った方が良いかも知れません。
 その点が星ー1になった理由です。
http://review.kakaku.com/review/K0000423081/ReviewCD=980579/#tab

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AIR TIGHT(A&M) ATM-300 Anniversary TA-300B/WE-300B音質テスト
2017年10月 逸品館代表 清原裕介
https://www.ippinkan.com/atm300anniversary.htm

2016年8月、大阪高槻市に所在する「A&Mエイ・アンド・エム」から、AIR TIGHT(エアータイト)ブランド30周年記念限定モデル「ATM-300 Anniversary 880,000円(真空管込み・税別)」が発売されました。

このモデルは、WE300B(ウェスタン エレクトリック 300B)を搭載するシングル増幅方式パワーアンプ「ATM-300」の後継モデルで、出力管に国産・高槻電器工業製の国産真空管「TA-300B」を採用し、この真空管の性能を活かすため、300Bのプレート(トランスの1次側)からのフィードバックによる帰還構成を採用したことが最大の特徴となっています。

また最適化された新規電源トランスをはじめ、チョークコイルを新調し、基板サブシャーシには肉厚の純銅レザーカットの採用に食加え、信号回路の要となる結合コンデンサーにはオイルコンデンサーを使うなど、徹底した高音質化が計られています。


 

AIR TIGHT (エアタイト) ATM-300 Anniversary メーカー希望小売 880,000円(税別) (メーカーホームページ)

ランニングコスト

・出力管 TA-300B 165,000円(ペア・税別) 推奨交換:10,000時間

・整流管 5U4G 6,000円(AIR TIGHT純正球・税別) 推奨交換:2,500-3,500時間

・ミニチュア管 12AU7×2、12BH7×2 推奨交換:5,000時間



・高槻電気工業 TA-300B

TA-300Bは、2010年に35年ぶりの国産真空管としてデビューしました。選び抜かれた素材、厳格な品質管理、国内の自社工場でひとつひとつ丁寧に組み上げられる、国産メーカーだから出来る究極の真空管クオリティを実現します。

・WE300Bとの比較

TA-300Bには、オリジナルのWE-300Bには施されていない「金メッキ」が脚に使われるなど、そもそも「オリジナルの音質」を精密に再現しようとする意図が感じられません。あくまでも、300Bを模倣した「より高品位な真空管」を目指しているのだと思います。また、WE-300Bそのものも年代によって音質や構造が異なるため「何を持ってオリジナルの300B」とするのかも明確ではありません。今回は、私が所有している88年後期(WE300Bが生産された最終品)のWE300Bと比べてみることにしました。

真空管を上から見たところです。カソードの構造や固定方法が、違っています。

球の形(ガラスの部分)もわずかに違っていますし、固定ワイヤーの数や引き回しも異なります。脚のメッキも違っています。プレートの色も違います。今回は、このTA-300BとWE-300B(88年後期製造)を比較しましたが、記憶している「PSVANE-300B」のほうが、オリジナルの音により近いと感じました。

試聴テスト

 AIRBOW MNP-i5 Roon 販売価格 460,000円(税別)(現金で購入)・(カードで購入)

 AIRBOW HD-DAC1 Special 販売価格 175,000円(税別)(現金で購入)・(カードで購入)

較試聴には、USB-DAC"AIRBOW HD-DAC1 Special"にAIRBOWネットワークプレーヤー「MNP-i5 Roon」をUSB接続し、標準搭載アプリ「HQ Player」を起動して、CDから取り込んだWAVファイルを「88.2kHz/24bit」にアップサンプリングして音源としました。

今回の比較試聴は、YouTube 逸品館チャンネルでもご覧いただけます。

音質テストに使ったソフト



リザ・フェルシュトマン演奏のバッハ・無伴奏バイオリンソナタ。SACDハイブリッドソフトのCD層の音声をリッピングして使いました。

録音に優れるXRCDで「ボーカルソフト」を集めたベスト盤。Vol3.から、セーラKが弾き語りで歌う「ビンセント」を聞きました。

シンセサイザーも伴奏に使われるPOPS系のソフト。アマンダさんの独特な声の太さや甘さ、シンセサイザーの音がどのように再現されるかがポイント。

アナログレコード後期の優秀録音盤がCD化されて発売されたディスク。美しい峰純子さんの歌声とジャズトリオの伴奏のマッチングが聞き所。

オーディオマニアなら誰もが知る「ノイマン+チェコフィル」の「新世界より」から、第2楽章を聞きました。

バイオリンの音は、生音と比べると高音の鋭さの再現が少し弱く感じられます。けれどそれは悪いことではなく、むしろ写真の雰囲気をより良くするために使われている「ソフトフォーカス」のように働いて、本来聞こえなくても良い刺激的な成分を上手に漉しとって、澄み切った「出汁」だけを音に残してくれるような鳴り方をします。だからリスナーは、ソフトの録音の善し悪しや、機器のセッティングの成否などに煩わされず、演奏だけに集中して音楽が聞けます。
リザ・フェルシュトマンさんは、それほど大きくないホールのステージの前縁近くに立って、リスナーはそこから少し離れた場所で演奏を聞いている雰囲気です。カメラのレンズで言うなら、ちょうど標準レンズ「55mm」の画角に収まるような感じでステージが見えます。
1〜4弦の音色の違や、バイオリンの胴に弦の音が強く共鳴した「鳴り」と弓を返したときの鋭い音の対比などが、あるがままより「少し柔らかいイメージ」で鳴っています。音質は癖がなく自然で、演奏は着色されずに伝わります。

ギターの音は少し膨らんで太くなりますが、胴の柔らかい響きと、弦の金属的な鋭さは、綺麗に分離して美しい対比を描きます。

ボーカルも口元が少し大きいですが、これはバイオリンでも感じた「輪郭の柔らかさ」が影響しているのでしょう。

音の輪郭の鋭さと定位感は比例します。例えば、テレビ映像でエッジを効かせれば、解像度は上がります。けれど、エッジを立たせすぎると「ぼけ味」がなくなって、映像の奥行きが失われます。音もそれと同じです。エッジの柔らかいATM-300Bは音のピント(定位感)が少し弱いですが、体が包み込まれるような音場の広がりと、真空管アンプらしい「艶やかさ」が演出されます。
平均的な300Bシングルのアンプと比べると、高域はややまろやかで甘い感じです。中低域はプッシュプルアンプと変わらないほどたっぷりとした量感がありますが、制動力が少し弱く低音がわずかに膨らみます。
個人的には、フォーカスがもう少しシャープな音が好きですが、こういう柔らかな音を求める方が多いでしょう。
生演奏を彷彿とさせるとは言いませんが、目を閉じれば生演奏を聞いている雰囲気は十分に醸し出されます。

エレキ・ギターのアンプは、未だに真空管が主流ですが、それは「真空管の生み出す響き」がギターの音をより良くするために欠かせないからです。同じ理由で、ATM-300B Anniversaryは、シンセサイザーの音を生楽器のように柔らかく、ムードのある響きで包み込みます。物理的な共鳴部を持たない、引き締まった響きのシンセサイザーの音にこのアンプは実に良くマッチします。

ボーカルはこの曲では、センターにびしっと定位しています。
「合いの手」のように入る木製のパーカッションの音は、シンセサイザーと綺麗に分離し、叩いている木の材質や場所が特定出来そうなほどリアルに鳴ります。

ただし、EAR V12やAIRBOW Stingray Ultimateと比べると、高域の立ち上がりが遅めなので、抑揚の大きさや感情の「ハットするような表現力」では、それらに及びません。ややナローなレンジで、上手くまとめられた音です。

ピアノの音は打鍵音(アタック)が少し不明瞭ですが、奏者のタッチの違いはしっかり聞き取れます。

ピアノの音色は真空管・300Bのシングルアンプらしく、透明で豊かな色彩感で再現され、グランドピアノらしい「ゴージャス」な雰囲気がうまく出ます。
ボーカルも子音がやや不明瞭ですが、リップノイズやブレスはきちんと聞こえるので、唇の動く感じ、ぬれている艶っぽさは、上手く醸し出されます。
私はもう少し高域が聞こえないところまで真っ直ぐに伸びている音が好きですが、こういう「柔らかい音」を望まれる方が一般的です。逆に最高域まで音が伸びると、それに比例してセッティングがどんどん難しくなって行くので、こういう音の方がコントロールしやすいのも事実です。

生演奏の現場を目標とするのではなく、オーディオがそれをさらに心地よく再演奏するものだとするなら、300Bに「上品さ」を求められるなら、このアンプの音をとても気に入られると思います。

低音が良く出るので、ティンパニーが小さくならず原寸大のイメージで鳴ります。
イントロ部分の「静寂なイメージ」は上手く出ます。また、ホールの暖かい響きの再現も得意分野です。
金管楽器と木管楽器の音色の違い、バイオリンとコントラバスの音色の違いも、綺麗に再現されそれぞれの楽器の音が分離しながら、美しいハーモニーを奏でる様子が手に取るように分かります。
気になったのは、EARやAIRBOWで聞くと「バーツラフ・ノイマンの存在感」がとても強く、奏者の緊張感まで伝わるのに、ATM-300Bだとそういう「表現の強さ」があまり伝わってこないことです。
この曲は、ホールで聞く生演奏とほとんど変わらない雰囲気で上手く鳴りますが、すべての音は薄いオブラートにくるまれて、苦さや辛さは消えています。欠点や傷は露呈させない。そういう傾向が感じられました。

再現される演奏に「厳しさ」まで求めるなら、このアンプは合わないかも知れません。

気になっていた高域のレンジの狭さが解決して、バイオリンの音がスッキリと伸びました。輪郭がハッキリしたことで、バイオリニストの「指使い」までもが明確に伝わるようになります。
TA-300Bでは少し離れた位置から全体をややぼんやりと見ているようなイメージでしたが、Western 300Bだとホールの透明感が大きく向上し、見たいところがクッキリと見渡せるようなイメージになります。
弱音部のデリケートな響きの再現性が向上し、演奏に深みが出ます。
音質的な差はわずかですが、雰囲気の深さ、情緒の細やかさ、静寂感が変わりました。

ギターの胴鳴りの膨らみが抑えられ、音像が引き締まりました。ギターの弦をリリースした瞬間の断弦音も明瞭です。本来はこういう「避けられないノイズ」も計算して演奏に取り入れられているので、やはり隅々まで聞こえる方が臨場感は高まります。けれど、そこまでのリアルさ(生っぽさ)を求めないのであれば、TA-300Bの柔らかな音に魅力を感じられるでしょう。
輪郭の再現性が向上したことで、全体像がクッキリと再現され、ミュージシャンの表現したい部分がより正確に、深みをもって再現されるようになりました。セーラKさんの発音も、英語らしく子音がクッキリとしてきました。
パッと聞くと中低音の量感が減った用にも感じるのですが、じっくり聞くと高域が伸びただけで、中低音が減っているのではないことに気がつきます。球を変えてもATM-300 Anniversaryのシングルとは思えない、豊かな中低音は変わりません。


TA-300Bでは感じられなかった「響きの揺らぎ」が再現されますが、響きの豊かさは少し減ったようです。

ボーカルは、余計な脂気や艶が取れましたが、あっさりしすぎるような感じもします。また、少し音が重く、暗いようにも感じます。
この曲では、TA-300Bの響きの豊かさ、メリハリの強さが、WE300Bよりもマッチしていたように思います。

ピアノは高域が伸びて、スタインウェイのような硬質で美しい響きに変わりました。

ボーカルも高域が伸びて、口元がきりりと引き締まり、ピアノとボーカルの寄り添うような雰囲気も俄然濃くなりました。
TA-300Bで聞くこの曲は、ホテルのバーやエントランスで演奏を聞いているカジュアルな雰囲気。WE-300Bで聞くと、それが本格的なJAZZクラブで熟練の演奏を聞いている雰囲気に変わります。
WE-300Bの音が「本来の音」にはより近いと思いますが、TA-300Bの「演出」もなかなかだと思いました。


イントロ部分での静寂感が深まりましたが、やはり響きは少し減ったように感じられます。弦楽器の解像度感もTA-300Bの方が高かったように思います。けれど、音が重なった部分の「スケールの精密さ」では、WE-300BがTA-300Bを上回ります。この曲本来の「精緻なイメージの再現性」では、WE-300Bに部があるように感じます。

TA-300Bでは「指揮者の存在感が薄い」と感じましたが、真空管をWE-300Bに変えても、まだ「指揮者の存在感」はやや希薄です。それはATM-300B Anniversaryのアンプ本来のダイナミックレンジに限界があるから、つまり最高域が抜けきっていないからです。だから音色は綺麗ですが、服の上から背中を掻かれているような、少し物足りない感じ、もう少し刺激が強くあって欲しい感じが、私には感じられます。

ATM-300 Anniversaryは、「日本的な音」のアンプです。
https://www.ippinkan.com/atm300anniversary.htm

 

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コメント
1. 中川隆[-8836] koaQ7Jey 2019年8月16日 15:22:33 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3906] 報告
Joshin webショップ 2016年10月26日
真空管とMade in Japanにこだわった自信作 エアータイト創業30周年記念モデル『ATM-300 Anniversary』
http://blog.joshinweb.jp/hiend/2016/10/made-in-japan-3-9f33.html

ハイエンドオーディオ担当の "あさやん" です。

本日は、エイ・アンド・エム(株)《ブランド:エアータイト》が、創業30周年を記念して発表した『ATM-300 Anniversary(限定モデル)』をご紹介します。先日開催された「東京インターナショナルオーディオショウ」で現物を見て、じっくり試聴も出来ましたので、レポートして参ります。


AIR TIGHT『ATM-300 Anniversary』


■ 真空管の可能性に挑戦し続けてきたエアータイトのこだわりとは!?


エイ・アンド・エム(株)は、数多い管球アンプ専業メーカーの中にあって、国内生産にこだわり続け、会社組織で一貫生産する国内唯一のメーカーでもあります。会社、工場は大阪府高槻市にあり、熟練した人達の手配線にこだわった理想的なハンドメイドによる丁寧な製品造りに徹しています。

1986年(昭和61年)に誕生したエイ・アンド・エム(株)は、今年で創業30周年を迎え、同社のHPでは次のようにあります。(私も同社の考え方には全く同感です。)

『何故、デジタル全盛の時代に、真空管を使用した「こだわりのオーディオ機器」を開発するのでしょうか?約半世紀前より、時流は真空管からトランジスターへと移行しました。それは真空管の性能が劣っているからと言う事ではなく、大量生産、コスト低減等、単に近代工業生産のシステムに合わなかった事にあります。

量産化され商業ベースに流され、本来の夢を見失ったオーディオ業界。その中で1986年以来、レコード再生はもちろん、CDをはじめとしたデジタル音源が主流となった現在にあっても、“真空管アンプこそ、最高の音楽表現が実現できる”というポリシーに徹し、本当に音楽を楽しみ、使い込むことにより喜びを感じられるような製品創りを目指して来たのです。』

真空管からイメージされる【ノスタルジックなサウンド】から決別し、真空管の可能性に挑戦し続けてきたのがエアータイトです。それは、創業以来全くぶれる事のないポリシーに基づき、製品開発を続けてきた結果、日本国内のみならず、すでに海外30ヶ国に進出し、ドイツ、フランス、イギリス、スペイン、香港等でも高い評価を受けています。

その洗練されたデザイン、安心感のある回路で、世界のオーディオファイルの感性を満足させて来ました。同社のアンプのボディカラーであるシルバー・グレーは、海外では“Air Tight Blue”と呼ばれ、その音質はもちろん、デザインでも多くのファンを魅了し続けて来たのです。従来から、日本のオーディオ製品のデザインが海外で評価されることが少ないこの業界にあって、希有なメーカーとも言えます。

■ 広大なサウンドステージを生み出す『ATM-300 Anniversary』

『ATM-300 Anniversary』は、登場からすでに15年を迎えた同社の代表的な直熱三極管「300B」を使ったシングル・ステレオパワーアンプ『ATM-300』に、日本が誇る高槻電器工業の『TA-300B』を採用できたことで、その潜在能力を最大限生かすため、全てにメスを入れたといいます。

本機は、贅沢な高音質パーツをふんだんに採用していますが、安直にパーツだけを入れ替えたのではなく、回路構成からメインシャーシや機構部品までをも新造しています。

また、世の多くの[300B シングルアンプ]≒[ノン- ネガティブフィードバックアンプ(non-negative feedback)]という図式が広く流布されている中にあって、敢えて帰還(フィードバック)回路を選択しています。

通常、多くの帰還アンプが採用しているOPT(アウトプットトランス)の2次側からのフィードバックではなく、1 次側からフィードバックを掛けることにこだわったと言います。

その理由は、1 次側からのフィードバック(帰還ループに出力トランスが入らない)は、2 次側からのフィードバックよりも残留ノイズや歪率の点で不利ではありますが、あくまで音、音楽の出方、エネルギー感、勢いの面で、物理的に不利なトランスの1次側のフィードバックを採用する事に踏み切ったのだそうです。この当たりにも本機に対するエアータイトの思い入れが、並々ならぬことを感じます。

また、『ATM-300 Anniversary』では、シャーシに同社としては初めてスタットボルトを全面的に採用し、アンプ表面にネジの頭が露出しない実に洗練された外観となっています。このスタットボルトは最適なグランドラインを保証するという側面も持ち合わせています。内部はもちろん、音質を重視して基板を一切使わず、実に美しく手配線されています。

現時点での同社のノウハウやアイデアをすべて投入して、30周年記念の限定モデルに相応しい内容としているのです。『ATM-300 Anniversary』は、真摯に音楽を楽しむ道具として、敢えて時間的制約や予算という枠を設ける事なく開発が進められたのです。結果は、300Bに対する先入観を打ち破る、“広大なサウンドステージと迫真のリアリティを生み出すことに成功した”とのことです。

■ 試聴しました。

東京インターナショナルオーディオショウの
エアータイトのブースの模様。
奥が『ATM-300 Anniversary』、
手前が来年1月CESで発表予定の211を使った
超弩級モノラルパワーアンプの試作機

さて、東京インターナショナルオーディオショウのエアータイトのブースでの『ATM-300 Anniversary』の試聴は、同社の人気小型スピーカー「AL-05(盆栽)」を使用し、ソースはアナログレコードで行いました。

そのサウンドは、とても10cmフルレンジとは感じさせない朗々としたもので、フルレンジならではの空気感や繊細感はもちろん、低域の厚みや力強さも大型フロア型とは行かないまでも、通常のブックシェルフ並のスケールがあるのには少々驚かされました。

さらにボーカルは圧巻で、柔らかさは生身の人肌を感じさせ、まさに肉声そのものでした。一方ジャズでも、到底9W+9Wとは思えない迫真のサウンドを実に生々しく再現したのでした。まだまだ大きなスピーカーを使えば、もっと音圧感も味わえ、オーケストラも十分ダイナミックに広大なサウンドステージを再現できるであろうと確信しました。

『ATM-300 Anniversary』は、真空管アンプに惚れ込んだオーディオファイルはもちろん、最高の音楽を、最高のサウンドで楽しみたいとおっしゃる耳の肥えた音楽愛好家にこそ使って頂きたい、“Made in Japanの至高の300Bの限定モデル”です。
http://blog.joshinweb.jp/hiend/2016/10/made-in-japan-3-9f33.html

2. 中川隆[-8835] koaQ7Jey 2019年8月16日 15:55:48 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3907] 報告

楠 薫のオーディオ三昧 AIR TIGHT ATM-300 
http://www.kusunoki.jp/audio/ATM300/ATM300.html


日本が誇るエアータイトの300Bシングルアンプです。アメリカからの要請もあり、製品化したとのこと。

AIR TIGHT(エアー・タイト)はラックスから独立した営業の三浦篤氏と設計部の石黒正美氏が1986年に設立。 プリント基盤を使用せず、高品位パーツの手配線を貫き通した製品群はさすがです。

日本ではあまり有名ではないのですが、このメーカーのアンプは海外では評判で、徐々に国内でも 認められつつあります。

私はこのATM300を使ってみて、驚きを禁じ得ません。

どうして元がラックスのメーカーから、こんな雄大で力強い低域が聴けるのか、そしてジャズの 見事なスィング感といい、ストレートで分厚い中低域といい、不思議でなりません。

ATM300 は片チャンネル8Wですからあまり出力は大したことないのですが、スピーカーに例えば 我が家の様にアルテックの 604-8Kなどを使うと、俄然、威力を発揮します。

CDプレーヤーがSTUDER D730との組み合わせの音は、パラゴンユーザーが「もう一度、出直して 来ますわ」と深々と頭を下げてお帰りになったほど。

私もあそこまで鳴りっぷりが良いとは思いませんでした。改めて日本の真空管アンプのレヴェルの 高さに脱帽した次第です。


ちなみに ATM300 はダンピングファクターを調節することが出来ます。


1)NFB 0dB:ダンピングファクター2.6(実測では3.12)

 音が華麗に聴こえる。低域が伸びやか。しかし音場がつぶれてしまって、平べったい印象。

 ゲインは最も高く、29.9dB。


2)NFB 4dB:ダンピングファクター4.5

 音像がクッキリ浮き上がってきて、低域の締まりが明らかに改善。音の分離も良くなり、 楽器などの質感の違いがわかるようになってくる。


3)NFB 6dB:ダンピングファクター6.4

 音の余韻が少なくなり、低域がちょっと寸詰まりの様になってくる。音の分離は良いのだが、 タンパクになってきた印象がある。
てことで、私は2)で使用しています。


初段には双三極管12AU7をパラレル接続、ドライバー段も双三極管12BH7Aをパラレル接続、出力段 は WE製300Bシングルという構成。

出力トランスはタムラ製F2007。

整流管は5U4G。

300Bは 直流点火、電圧増幅段はAC点火。

ボリュームは27角100KΩAカーブ。抵抗は理研RMカーボン。
300Bカソード抵抗はデール製メタルクラッド、フィルム・コンデンサーの一部とケミカルコンデンサー にはスプラーグ社製オレンジ・ドロップやATOMなどの高品位パーツを使用。

残留ノイズは3mV、入力インピーダンス79.6KΩ。周波数特性10〜47 kHz(-3dB)。

正面像です。奥に整流管が見えます。
斜め上からのビューです。真ん中のボリュームみたいのは、NFB調節スイッチです。
これによってダンピングファクターを調節することが出来ます。


真上からのビューです。

背面像です。端子類は上に集められているのがミソです。太いケーブルも入れやすいターミナル。


鏡面仕上げの銅板。インシュレーターはなんと5カ所付いています。

http://www.kusunoki.jp/audio/ATM300/ATM300.html

3. 中川隆[-8834] koaQ7Jey 2019年8月16日 16:01:26 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3908] 報告

AIR TIGHT ATM-300がやって来た!2017年02月03日
https://community.phileweb.com/mypage/entry/1502/20170203/54637/


自分のものだったらいいのにな(笑)

知人がパワーアンプを更新して使ってないのでよかったら使ってみる?ということで借りてきました。

憧れの300Bシングル。
今あるSV-2A3とどのように違うか楽しみです。

出力管はWEのヴィンテージも復刻版もあるよーって言われましたが、扱うのが怖いのでJJを借りてきました。

早速接続して音出し。

いいですねー(^o^)
2A3はどちらかと言えば繊細な方だと思うのですが、300Bは全域にわたってエネルギッシュ。

線が細くならず、ギュッと描いてくれるような感じです。
もちろん繊細さも併せ持っていますし。出てくる音の品位も高いです。

私がアンプに求めていた理想と言える音。まぁ高いし当然か。
しかし、目覚めは大変悪いですね。相当の低血圧です、この人。
温まってきたら本領発揮で本当にスバラシイ音を奏でてくれます。


でも…

やっぱりパワーが足りない

一番気になっていたのがパワー。

2A3で3.5Wほど。
300Bで 8Wほどとなっていますが、2A3では「そこそこ」の音量でクリップしてしまいます。

普段の聴取音量で無難なジャンルから聴き始めたのですが、POPSやJAZZ、クラシックも中くらいの編成までは大丈夫でしたが私のメインジャンルである大編成のオケ物はダメ。ティンパニやグランカッサの一発やオルガンのペダルトーンなどにあえなくクリップしてしまいました…。

出力倍以上になったしスピーカーの能率も一応 91dBあるから大丈夫かなと思っていたのですが、もっともっと能率のいいスピーカーじゃないといけないんですね。

それとこのアンプ16Ω出しになっていますので(我が家のスピーカーは公称4Ω)インピーダンスマッチングの上でも問題があるのだと思います。

4Ω出しにしたらマシになるんでしょうか。

とにかく残念です。
上手くいったらなんとか資金を工面して手に入れようと思っていたのですが、我が家の環境では300Bシングルは導入は無理なようです。
パラシングルとかだったら大丈夫なのかなぁ。


と、浮気してたらM-5000Rが機嫌損ねて故障
突然右Chから音が出なくなり、今ドック入り中です…

私の私感ですが M-5000RとBEETHOVEN君は相性がかなり悪いみたいで。
ちょうど耳の感度が悪い帯域辺りがBEETHOVEN君の音色と相まってとても線が細くなって聴こえにくいのです。
このままでは楽しめないので、どうするか考え中。

そんな時に壊れないでよ。
フクザツな心境です。



レス一覧

けえぱぱさん、こんばんは。
ちょっと危険な状態のようなので、取り急ぎ連絡させていたいだきます。

真空管アンプの16Ω端子に4Ωの負荷を接続して大音量を出すのは、即刻止めるべきです。

出力管の許容損失をオーバーして使い物にならなくなったり、アンプ内部の抵抗が焼けたりする可能性が高いです。

さらに、出力が派手にクリップすると、SPのTWを飛ばしてしまうこともあります。

OPTの付いている真空管アンプは、SPのインピーダンスが多少変動する程度であれば対応できるように作ってあるはずですが、1/4の負荷でまともに動作するものはないと思います。

byED at2017-02-03 21:20


EDさん、こんばんは。レスありがとうございます。

そうみたいですね。
色々調べると危ないということでしたので、わかった後はすぐにやめました。

幸い今のところアンプにもスピーカーにもダメージはないと思います。

スピーカーは自分の物なのでまだしも、アンプは人の物ですから、何かあったら一大事です。

ご忠告ありがとうございました。

byけえぱぱ at2017-02-03 23:16


けえぱぱさん、こんばんは。
SPやアンプが無事で、良かったですね。

ところで、アンプのパワーについてですが、部屋がかなり広そうなので300Bシングルの8Wでは苦しいですね。

私も、SPの能率は91dB、部屋は広めの10畳で、真空管アンプを使っています。

MAX100dB程度の音圧でオケの50Hz以下をしっかり再生するには、KT88-PPの60Wでやっとというところです。

300Bがお気に入りならPPの30W以上、できればKT120-PPクラスのパワーアンプが合いそうな気がします。

もちろん、アンプの音は最大出力だけではないので、参考程度にしてください。

近くでしたら、色々なパワーアンプをお持ちしてお試しできるのですが、ちょっと遠いですね。

byED at2017-02-04 23:26


EDさん、こんにちは。

部屋は15畳です。屋根裏で天井が斜めになっているので容積的には14畳くらいでしょうか。

真空管の音はとても魅力的ですね。
以前、トライオードのTRX-P6Lという6L6(KT88に換装していました)のPPのアンプを使用していましたが、定位が悪く音も濁り気味だったのです。販売店の社長に言わせると「それはトライオードだからでしょう」ということでした。あんたの店で買ったんだよ、言いかけましたが(笑)

2A3のシングルを聴いて直熱管のシングルはいいなぁと感じました。
理想はやはり300Bの音ですね。
これで大出力が出ればいいのですが、今は予算もないし、しばらくは何かでお茶を濁そうと思っています。

マイルーム見せていただきましたがすごいですね。
私は文系なのでキットくらいならなんとかいけますが、自作は無理です。

少し遠いですが、何かの機会に一度お邪魔したいものです。

byけえぱぱ at2017-02-05 14:38

https://community.phileweb.com/mypage/entry/1502/20170203/54637/

4. 中川隆[-8833] koaQ7Jey 2019年8月16日 17:04:34 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3909] 報告
AIR TIGHT ATC-1 〜真空管プリアンプ 世評の罪〜 2010年 08月 19日


 サンバレーさんの真空管プリアンプ"SV-722"を手放した後でも真空管プリアンプの音質には強く心惹かれるものがありました。

真空管と言えばノスタルジックな「暖かさ」などが世評ですが、最近の真空管プリアンプは半導体にはない鮮烈さを実感できます。

 私の真空管アンプ・キャリアは、プリメインの EAR859 に始まりプリアンプではEAR834L と2台の EAR を経験してきました。

EARシリーズは、真空管アンプとは思えない無音時の静粛感、音質は英国アンプらしく華麗で柔和、但し鮮烈さと言う面ではやや弱いです。

そしてサンバレーSVー722は、真空管フォノイコSVー6、真空管パワーアンプSVー2(2007)と言った極めて組立が簡単な(基板1枚をハンダ付けすれば出来上がり)キットを2台組立てただけに過ぎない私のスキルには、あまりに難易度の高いアンプでした。
音が出せるまで何度もハンダや配線をやり直し最終的にギタギタになってしまい「大丈夫か?」と思いましたが、出て来る音の鮮烈さのとりこになってしまいました。

しかし悲しいかな、無音時のノイズは盛大でEARとは比較になりません。

「EARの無音時の静粛性」と「SVー722の鮮烈な音」を組合わせたような真空管プリアンプを探していました。


そこで目にしたのが「AIR TIGHT」ブランドの「ATC-1」と言うプリアンプでした。


AIR TIGHT ATC-1は、EAR834L+SV-722となるのでしょうか?

さて肝心の出て来る音なのですが…

 世評では、AIR TIGHT社の社員の方はLUXMANから独立し設立したこと「真空管の良さを残したアンプ」「いや、そんな古いノスタルジィに捕われない音」と色々な世評があります。

私も後者の「ノスタルジィに捕われない音」とSVー722の持つ無音時の不快なノイズが消えていることを期待しました。

ところが様相は少々違ったようです…

電源ONし出て来るノイズは「質」は違いますが「量」はSV-722同等…これには正直がっかりしました。

「熟練工の組立てる完成品」と「素人が失敗しながらなんとか組立てたキット」に大きな差がない…。

また「真空管プリアンプのノイズはこんなものなのか?」と考えてしまいました。

実は12AX7と互換球で低ノイズの5751、しかも東芝の5751に換装したのですが変化は見られませんでした…

ノイズの「質」の違い、
SVー722のノイズは高域の目立つ「シャー」と言う高めのノイズ、
ATC-1のノイズは中低域の目立つ「ズー」と聴こえるノイズ。

 そして、このノイズの傾向が不思議なことに音質にも出ています。

ATC-1の音は、中低域を中心とした太い線で描写した押し出しの強い音。
私が期待したのは、やや線の細いシャープな音でしたので、これは全く目論み違いでした。

この「太い線で描く音」が「暖かい音」と支持する人がいるのでしょう。
ヤマハC-2X同等のシャープさで、半導体では得られない真空管の「ガラス」をイメージするような透明度をもったハイスピードな音を期待していました…。
ATC-1は私の期待した

「EAR834Lのノイズレス+SVー722のハイスピード」

とはなりませんでした。

 SVー722のシャープでキレの良い音が懐かしいですねぇ…。

私のSV-722は、マッキントッシュC22タイプだったのですが次はマランツ7タイプにトライしてキレの良い音に浸りたいですね。

手放して分かるSVー722の良さ(笑)

SV-192Sにはなんの未練もないのですがSVー722には悔しさが残ります。
自分のスキルが未熟な時に出会ってしまった音楽性の高いアンプ…
もし今2台目を作るとするなら、カウンターポイントやYAMAHA、そしてMFと言った優秀な半導体アンプを手にしていますので焦ることなくじっくり構えて組立できるでしょう…。

今ならアンプマイスターのくまさんがSV-722に新しい「対策・改良」の施し方をブログで記事にされていますので、進化したSV-722に出会えるかもしれません。

Commented by きゃーる at 2010-08-19 01:25
AIR TIGHTといえば、かなり高級な球アンプブランドですよね^^
いい質感ですね。電源部も遮蔽されてますね^^
しかし好みの音質ではなかったですかorz

SV-722手放したんでしたっけ・・・
クマさんチューニングすごそうですよね^^
SV-722はアンチキット屋さんでも一目置くプリのようです。
操作性は・・・ですが音は申し分ないです^^
私のSV-722(マランツ)もいつかSBD化するかなあ・・・

プリといえば、マッキンC22オリジナルの結構程度のいいもの(らしい)が30万台で売られてましたが、買いなんでしょうか?^^;


Commented by へうたむ at 2010-08-19 05:24
アンプのノイズはシステム全体として計算づくで処理すべきものだと思います。かなりの高利得を持たせたプリ(マッキンやマランツなど、過去の名機に倣った回路構成では、どうしてもこうなります)に、ヴォリューム全開のパワーをつなげば、どんな高級品でもホワイトノイズは出ます。

EARは、システム全体でゲインを調整したり、何らかの回路デザインを施していたのでは?


Commented by 元新潟のU at 2010-08-19 05:42
無音時の静寂性を追求するなら半導体では?という気がします。
音楽性で言うなら別ですが…
SV-722 クマさんスペシャルには興味がありますね〜。


Commented by rhr_nally at 2010-08-19 08:25
EARは、システムトータルと言うより、単品のノイズの少なさは極まっていると思います。

私が使用していた時は、当然メインは全開ですよ(メイン全開でないと気がすまないたちです(笑))。パラヴィチーニ氏は、動的な特性もさることながら、静的な良さ「デザイン」「ガジェット」「ノイズ」を上手にコントロールされていたのではないかと考えてます。


Commented by rhr_nally at 2010-08-19 08:31
>無音時の静寂性を追求するなら半導体では?という気がします。

はい、しかしながら世の中には半導体並の無音時の静粛性の高いアンプも存在するんですよ。でも今回の経験で、真空管プリのノイズについて整理出来てきた気がします。

確かaltunmさんはプリの前にトランスを入れて電源の持つノイズを減らすことをされていたのでそれも奥の手と考えていまして、無音時のノイズ対策は色々ありそうですね。

我が家の主力プリは全て半導体なので、無音時のノイズは悩みませんが、SV-722には「音楽の鮮度」と言う面で心惹かれますね(個人的には「アドバンスさん凄い」と感じています(笑))

くまさんスペシャル"SV-722"は、大変参考になるのでもっと色々知りたいところです。


Commented by へうたむ at 2010-08-19 22:16
2ch板ですが、A&Mはノイズの件で送っても何もしてくれない、云々の書き込みを見ました。

ATC-1は、高利得の12AX7を5本使っているということなので、ラインアンプも全部12AX7なのですね。これではやはりノイズ多くなりそう‥‥
ラインアンプは、低利得・低インピーダンスの12AU7や6DJ8を使うのが、近来のプリでは主流ではないか、と…。

お値段的に比べるべくもない感じはしても、TU-875と比べられたでしょうか? たぶん TU-875のほうがローノイズですよ。

ノイズが増えても12AX7を多用して彫りの深い音色を出そう、というのが、むしろマランツやマッキンなど古典プリに学ぶ日本のマニア、技術者の多数かもしれません。もちろん、これはこれでポリシーです。
が、近代的な低雑音を狙うと、また別の回路構成が必要でしょうし、その辺の独創性は、あのパラヴィッチーニのオヤジなんかの独擅場なんでしょうね。


Commented by なめ仙人 at 2010-08-20 16:20
プリアンプは難しいですねぇ〜! 微小信号を取り扱うプリアンプは、ノイズ問題、SN比は大きなウェイトを占めますから。。。 如何に音色感が素晴らしくても、ノイズで微小レベルの信号が消失してしまうのでは意味が有りません。

そのような意味で、タマのプリ選びは非常に難しいでしょうね。カウンターポイントのハイブリッドプリでさえ、石の圧倒的な高SN感(例えばマクレビNo.38SL等)を経験した後だとノイジーに感じましたからね。

しかし、AIR TIGHT ATC-1、見た目は魅かれます。ロゴプレートといい、全体のつくりといい、ラックに置いておきたい雰囲気がありますね。ホント、ノイズの問題さえクリアになれば・・・・ですねぇ〜σ(^_^;


Commented by rhr_nally at 2010-08-22 10:20
利得とμの関係を知らないのですが、12AX7に対してμが70%程度しかない5751でもこの傾向は変わりませんでした。
12AU7や6DJ8のことは、へうたむさんに説明されると頷いてしまいますね(説得力があります)。

TU-875はご指摘の通りです。
電源も別体ですからね、ただTU-875のポテンシャルはもう少し欲しいところです(欲かいてます)
パラヴィヴィチー二氏の回路理論は理解出来ていませんが、独創性は目を見張りますよね。
マランツ7やマッキントッシュC22の回路のオマージュ(嫌いな表現です(笑))的なものではなく「現代真空管回路」的なところで攻めて欲しいものです…勝手な言い分ですけど、そこをAIR TIGHT に私は求めたのだと思います。


Commented by rhr_nally at 2010-08-22 10:33
レビンソンとマッキンなら私はレビンソンの方が雰囲気が好きかなぁ…。
はい「球のプリ」は難しそうですが、なかなか鮮烈ですよ。

AIR TIGHTは「次世代の真空管アンプ」を期待したのですが、パラヴィチー二氏
ほど前衛的ではなかったようです、
AIR TIGHTの人が読まれたら激昂されるかもしれませんが、過去の範疇だった気がします。過去の範疇で良いなら、私はAIR TIGHTは選ばないかな…。
ガジェット的には最高ですけどね(笑)


Commented by merlion at 2010-08-25 07:36
実はATC-1のノイズは先日AvantgardeのDuo Mezzoとの組み合わせで聞いたときに妙に気になったことを思い出しました。私もチューブを使っていますが、「古いノスタルジィに捕われない音」を志向してAudio Research (VT200MK2+LS26)の組み合わせです。ノイズで悩まされたことはなく、ローインピのPL300でもうまくドライブしてくれています。


Commented by rhr_nally at 2010-08-27 08:57
ATC-1は同じ感想を頂け「やはり」と感じています。
また同時に今までの経験ではEARを除いたところの「真空管プリのノイズってこんなものかな」って解釈してます。
http://rhrsp.exblog.jp/13108804/


5. 中川隆[-8822] koaQ7Jey 2019年8月16日 20:19:55 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3920] 報告

AIR TIGHT/プリアンプ「ATC-1」(¥ 410,000/税別)

●電源部/ライン部/イコライザー部を、銅メッキのシールド板で仕切りボリュームスイッチ類をアルミ板でシールド

●イコライザー回路に、マランツMODEL 7に採用されている3段K-K NF方式を採用

●イコライザーアウト端子を特別に設定

●CDプレーヤーの普及に伴ってラインアンプ段は、1段増幅の後にカソードフォロアを加えたシンプルな回路で構成

●ヒーター電源に、厳重なCRフィルター回路と定電圧回路を採用


SPEC

使用真空管:12AX7(ECC83) x 5

出力電圧:定格2V, 最大15V

入力インピーダンス:47kΩ(Phono), 100kΩ(Line)
出力インピーダンス:600Ω(Preout/EQ out)

寸法:430 x 325 x 90mm(W x D x H)
重量:7kg
https://www.otaiweb.com/audio/shop-item-fida2758.html

▲△▽▼


AIR TIGHT/プリアンプ「ATC-5」(¥740,000/税別)

使用真空管:
フォノイコライザー部 12AX7×3本
ラインアンプ部 12AT7×2本

フォノイコライザー入力: RCA/MM×2系統
フォノイコライザー出力: RCA×1

ライン入力: RCA×3系統
ライン出力: RCA×2系統(推奨負荷47kΩ以上)

出力電圧: 20V(負荷100kΩ/1%歪)

外形寸法: 約W400×D260×H90mm
重量: 約9kg
http://www.airtight-am.net/products/atc5.html


現時点で理想の「フォノ」と「ライン」〜考えうる最高品位のパーツを吟味
エアータイト「ATC-5」レビュー
井上千岳 2018年03月15日
https://www.phileweb.com/review/article/201803/15/2976.html


昨年創業30周年を迎えたエイ・アンド・エム(株)が擁する、真空管とアナログへのこだわりを徹底して突き詰める、国内生産のブランド「エアータイト」。三極管211によるフラッグシップ・モノラルパワーアンプ、「ATM-3211」に続く新作となる、フォノイコライザー内蔵のステレオコントロールアンプが「ATC-5」。

初代機「ATC-1」以来約30年のブラッシュアップを込め、プリアンプとしてのいまを問う意欲作を井上千岳氏がレビューする。


■30年を経てなお進化するエアータイトの象徴的存在

エアータイトは1986年の創設で、CDの発売から4年後にあたる。デジタルが隆盛に向かおうという時期にあえて真空管を素子に選択し、大量生産ではない手作りのオーディオを世に送り出す姿勢が、30年を経てなお生かされ続けていることに注目したい。

薄型の管球式プリアンプは初代「ATC-1」以来、エアータイトの象徴にもなってきた。同機はマランツ7型のフォノイコライザー内蔵、続く「ATC-3」はライン専用、そして本機「ATC-5」はふたたびフォノイコライザー内蔵としながらラインソースにも入念な配慮を施している。

使いやすく配置されたリアパネルの高品位端子群


フォノイコライザーはMM専用で、2系統の入力を持つ。12AX7を3本使用したNF-CR型で、低域をNF、高域をCRで構成し、両者の干渉を避けて正確なRIAA特性を確保する設計だ。特に最低域のカーブを積極的にコントロールし、レコードの反りなどの影響を排除しているのが特徴である。

熟練の女性技術者により、美しく手配線された内部。最高水準パーツを奢った採用も目を引く


選別品の真空管を搭載


ラインアンプ部は12AT7によるオーソドックスな2段構成。厳重なデカップリングにより、各部の干渉を避けている。シャーシは肉厚スチールのモノコック形状とし、PCボードを排し、純銅製の基板を吊り下げ式のインナーシャーシに取りつける構造。ボリュームはアルプス社製黄銅削り出しケース入り。電源部は大容量コンデンサー搭載で余裕を持たせている。

■一般的な管球式とは違う次元の再現力

S/Nが良く、また切れ味にも富んだ鳴り方だ。澄んで目の詰んだ感触が清々しい。聴く方の気持ちも引き締まる思いがする。フォノ入力はMMだけだが、レスポンスが均一で高低両方に無理なく伸びている。このため頭を押さえられたような息苦しさや引きつったような刺々しさを感じることがない。

バロックは弦楽器やオーボエの音色が大変艶やかで潤いに富んでいるが、それが通り一遍のものではなく、芯がしっかり締まって密度の高い肉質感に伴われているのが目覚ましい。そのうえでアンサンブルが精密にほぐれて、起伏に富んだ再現を展開する。単に音色に頼った出方ではなく、信号の精度と情報量を基礎に30年を経てなお進化するエアータイトの象徴的存在しているところが、柔らかさだけを求めた一般的な管球式とは違う次元の高さである。

ピアノも音数が多い。弱音部のきらめくようなタッチと、これ以上ないと思わせるほどのデリケートな表情が、少しも崩れずに描き出されて多彩に変化するフォルテの強く華麗な響きも立派だし、低音部もリアルだ。オーケストラは弦楽器が滑らかでしかも力強い。トゥッティの強音がずっしりと沈んで表情が深く、ヴァイオリンや木管はハイスピードで瞬発力豊かだ。

CDではさらにレンジが広く、レスポンスに力が入る。エネルギーがひとりでにみなぎってくるような出方だ。ピアノは凹凸が豊かで、表情が生き生きとしている。室内楽も引き締まった質感と響きが楽々と出てくる。にじみがないためハーモニーが濁ることがなく、それていて当たりは瑞々しい。オーケストラは抜けが良く、峻烈で分離もいい。ジャズも鮮やかだ。

色々な意味で次元の違いを感じるアンプだが、デジタル時代の管球式というスタンスを確立した同社らしさが際立つ。面目躍如とした完成度である。
https://www.phileweb.com/review/article/201803/15/2976.html

6. 中川隆[-8821] koaQ7Jey 2019年8月16日 20:47:04 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3921] 報告


AIR TIGHT/ライン専用プリアンプ「ATC-3」(¥380,000/税別)


●徹底した強電源部設計

●出力段には出力特性が大きくとれ入力インピーダンスが高く出力インピーダンスが低い、2段のNF方式SRPP(シャント・レギュレーテッド・プッシュプル)回路を採用

●オプションで高級ボリュームバージョンを設定


SPEC


使用真空管:12AX7(ECC83)x 1, 12AU7(ECC82)x 2

出力電圧:定格2V, 最大15V
出力インピーダンス:200Ω

寸法:430 x 325 x 90mm(W x D x H)
重量:8kg
https://www.otaiweb.com/audio/shop-item-fida2757.html


価格.com - AIR TIGHT ATC-3 価格比較
最安価格(税込):\410,400
https://kakaku.com/item/K0000423074/

7. 中川隆[-8811] koaQ7Jey 2019年8月17日 06:27:47 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3931] 報告

AIR TIGHT/ライン専用プリアンプ「ATC-2」(¥500,000/税別) 製造販売終了

使用真空管
12AX7(ECC83) x 1, 12AU7(ECC82)x 2, 6X4 x 1

出力電圧定格 2V, 最大15V
寸法 410 x 337 x 156mm(W x D x H)
重量 12kg

•入力5系統/モニター2系統/出力2系統と、豊富な入出力端子を設置
•B電源/ヒーター電源共に定電圧電源方式を採用
•整流管6X4(EZ90)を採用
•初段と2段目の増幅回路にはお互いの干渉を避けるため、別々の定電圧回路を構成
•フラットアンプ回路は、低インピーダンスで駆動される2段のNF方式
•出力段には、出力電圧が大きくとれ、入力インピーダンスも高く、出力インピーダンスが低い、SRPP(シャント・レギュレーテッド・プッシュプル)回路を採用
http://www.airtight-am.net/products/atc2.html
http://shopafroaudio.com/2014/09/07/28409/

8. 中川隆[-8808] koaQ7Jey 2019年8月17日 08:10:39 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3934] 報告

サウンドパーツ Love Five プリアンプ vs. AIR TIGHT ATC-2 プリアンプ


『GRFのある部屋』

6畳間のユニコーン + マランツ CD34 + A&M ATC-2 プリアンプ + 是枝パワーアンプ
6畳間のユニコーン + マランツ CD34 + サウンドパーツ ラインアンプ + 是枝パワーアンプ
6畳間のユニコーン + マランツ CD34 + 是枝プリアンプ + 是枝パワーアンプ

の比較試聴


サウンドパーツ ラインアンプ の音は純粋過ぎて音楽に魂が宿らない。
色付けの有るエアータイト製のアンプの方が心地よい。
サウンドパーツの無味無臭の音よりも魂のこもったエアータイトの方が良い。


2012/03/13
単身赴任解消記念オフ(GRF邸&チューバホーン邸の巻)

先週の土曜午後、GRF邸を再び訪問する機会に恵まれました。
今回も和室に置かれているユニコーンを聴かせていただきました。
実はGRFさんは、常用にされているエアータイト製のプリアンプ ATC-2 に代わる新型プリ、サウンドパーツ製の“Basic Line”ラインアンプを導入されていて、なかなか高評価でしたので、これを聴かせていただくことにしていたのです。

そこにご友人のOさんが、是枝さんのパワーアンプに相性が良い、同じ是枝さん製作のプリアンプを持ち込まれて比較試聴しようという話になったのです。

Oさんが来られる前はATC-2と新型アンプ(サウンドパーツ ラインアンプ)を繋ぎ替えて聴いてみたのですが、小生にとって新型アンプの音は純粋過ぎて音楽に魂が宿らないように感じました。
モニター使用には変に色付けがない方が好ましいでしょうが、どうも小生には古き良き時代の音が性に合っているようです。
エアータイト製のアンプの色付けは小生にとっては心地よいものだと感じました。

(3月14日追記)
ここでOさんが持ち込まれた是枝さんのプリアンプに繋ぎ変えました。
外部電源ユニットはOさん自作なのですが、最終調整は是枝さんにお願いされたとのことで、是枝さんのパワーアンプとの組み合わせはいかような音楽を聴かせてくれるのか?というのがポイントでした。

結論から言いますと、この特注プリの性能は、明らかに数十年前から稼動しているエアータイトの音を凌駕しているように感じました。
メーカーが揃っているからじゃないかと思われるかもしれませんし、確かにそうかも知れません。

小生にとってはサウンドパーツの無味無臭の音よりも魂のこもったエアータイトの方が好みということを割り引いて考えても、この是枝アンプの組み合わせは、正にこのユニコーンで音楽を奏でるにはベストの組み合わせではないかと思いました。

Oさんは思わずニンマリされましたが、反対にGRFさんは困った顔つきでいました。
なぜならこのプリアンプは、Oさんの常用されているものなので、Oさんが帰るときには外されてしまうからです(笑)
http://wankata.cocolog-nifty.com/music/2012/03/grf-93e4.html


▲△▽▼

2012年 02月 24日 新型プリアンプ(サウンドパーツ ラインアンプ)の導入 GRFのある部屋
https://tannoy.exblog.jp/17234409/

和室のユニコーンは、是枝さん謹製の5933p.p.アンプで駆動されています。オーケストラの低音も過不足無く鳴らす音は、聴いた人が一様に驚かれます。中にはユニコーンの中に、低音用SPが入っているのではと、スカートの中をのぞく不心得者もおる始末です(笑)。送り出しは、工藤氏特製のCD34改ですから、通常のチューンアップではなく、レーシングカーのチューンなので、通常のCDプレーヤーではとても太刀打ちできません。25年前でもレーシングカーが公道を走っているような物です。

その間を結ぶ、ボリュームとして、パッシーブ・アッティネッターと、もう、25年以上愛用している A&M社の ATC-2 のプリアンプの両方を使い分けていました。

一つには、CD34改の出力が大きいことと、プリアンプを入れると、音質的にはよいこともあるのですが、音場が狭まります。

反対にアッティネターだけだと、小編成の室内楽やリートなどの声はいいのですが、オーケストラだと大音量の迫力が無くなり、音楽の幅が小さくなったりします。

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去年、是枝さんのアンプが入ったとき、ハートレーを鳴らしている松本のサウンドパーツさんのこれも特製アナログ用アンプの Love Five を繋いで聴いたことがあります。すると、帯域といい音場感といい申し分なかったのですが、GRFの部屋用なのでこちらで使うわけにはいきません。ハートレーを購入した、八王子の双句さんが、私のプリとほぼ同じの LCR の EQ付きの Love Five を売りに出されていました。それには、F2a-11p.p. が付いており、両方一緒でないとお売りにならないだろうと思って遠慮していました。昨年の5月の連休に家に遊びに来られる前に連絡すると、何と、私のところできいて気に入ったチューバホーンさんが、Taoさんと一緒に買いに来るとのこと、これには複雑な気持ちでした。

仕事では、良いものは必ず真似されます。真似する方は、成功するのは解っていますから、リスクを負わず、大々的に宣伝だけすれば、真似された方の実績も利用できることになります。それに近い感じで、失礼ながらあまりメジャーではないサウンドパーツさんの、実績を知っていて、それも新品ではなく中古を買われるのでは、製作者にはあまりメリットがないなと、自分のことは棚に上げて思いました。また、自分がそのチャンスを人に教えたばっかりに、自分のところには来なくなった後悔に似た感情におそわれたからです。やはり美味しい物は人には教えない方が、賢いやり方なのでしょうね(爆)。

この和室では、レコードのイコライザーは必要ないので、CDプレーヤーとDSDへの録音機能をだけを持ったシンプルなプリをサウンドパーツの水谷さんに作って貰おうと思いました。パワーアンプのファインメットへの改造の折にもその話をしました。あわよくば、シンプルな機能だけのプリアンプがでたら声かけて頂くところまでお願いしてあったのです。

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忙しさにかまけて、年末まで注文するチャンスがありませんでした。昨年末に、アムステルダムで購入してきたRCOのハイティンクの実況録音盤を聴いていると、やはり音場がより出るプリアンプが欲しいと思いました。

水谷さんのホームページを見たら、なんと新しい構想の下で、Basicなプリアンプを作られるとのこと。趣旨を読んだらそれこそ私の需要にぴったりでした。余計な物をそぎ落とし、その代わり必要なところには、思い切ってよい部品を投入するという、理想的なプリです。そして、通常のタイプで、何と!定価が 118,000円とのこと。これはお買い得です。早速、連絡をしました。水谷さんも、早速取りかかるとの快諾を頂きました。特別注文は、ボリュームの交換と将来に備えた入力のバランスの追加だけでした。

途中、Basicのプリと言っても最小限の見栄えも必要だと言うことで、アルマイト処理をしたり、入力トランスをより高級品に換えたり、至る所に水谷さんらしいこだわりが追加され、予定より一月ほど遅れましたが、今週、ようやく到着しました。梱包を空けて驚きました。とても、10万円台のアンプには見えないからです。この機能と作りなら、通常最低でも25万円ぐらいしないと合わないと思います。
https://tannoy.exblog.jp/17234409/

椀方さんの帰阪記念に GRFのある部屋 2012年 03月 10日
https://tannoy.exblog.jp/17296143/

今日は、長年の単身赴任を終えて、ようやく大阪に戻られる椀方さんが、帰阪前に一杯やろうと言うことで、一升瓶を抱えてきて頂きました。その余興にと、先日来、お話ししている新型プリ(サウンドパーツ ラインアンプ)と常用のそして、電源部はOさん自作の是枝さんのプリアンプを聞き比べしようという、かなり無理な企画を用意してお待ちしていました(笑)。

結果は言うまでもなく、是枝さんのパワーアンプに組み合わせるのですから、純正の組み合わせが圧倒的に良かったです。また、電源部が強化されたプリですから、音の力強さがまったく違ってました。逆にOさんにとっては、違わなかったらどうしようかという、はらはら物だったのですが(笑)。

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あえて増幅度を抑え気味にして、音のリニアリティを良くして、初段にSRPPを持ってきた、是枝さんらしい凝った回路になっていますが、大容量のコンデンサーを投入した、電源部も最終的には是枝さんのチェックが入っているそうです。電源の強化は、音にすぐ現れます。大変スケールの大きな、深い音が鳴り響き、演奏の強弱の差が、はっきりと解り、マーラーの交響曲などは、如何にフレーズの中で、音色や音量を変えているかが、見事に解ります。費用も構成もシンプルな新型プリとはまったく違うダイナミックな音で驚きました。

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比べて、健闘しているのが、常用の ATC-2 で、力強さも、深い音も結構鳴らすのには、改めて感心しました。このプリは、S/N もよいので、もし中古でも見付かれば大変お買い得ですね。ただ、プリとは思えないほど、大きく重いですから、パワーアンプが小型だと、バランスが合わないかもしれませんね。

大きさは、新型プリ(サウンドパーツ ラインアンプ) ぐらいがいいのですが。この新型プリは、自然な音場と色付けの無い素直な音が特徴ですね。

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椀方さんも、勿論、Oさんも音の違いに、ビックリしたり、喜んだりで有意義な余興になりました。間にチューバホーンさんのお宅を訪問されてから、暗くなってからチューバホーンさんも加わって、狭い和室で4人座り、日本酒タイムになりました。学生時代の下宿を思い出させる雰囲気でいいですね。ユニコーンの音は、1メートルの至近距離で聴いても、音場が崩れなく、コンサートホールにワープする不思議な音です。この素晴らしいスピーカーがもう、手に入らないのは本当に残念です。椀方さんは、今日もUNICORNさんを訪問されるので、ますますの感を深くされるでしょうが。
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アンプの相性 GRFのある部屋 2012年 03月 11日
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昨日は、椀方さんをゲストに迎えて、阿佐ヶ谷のチューバホーンさんと高円寺のOさんで、一升瓶と四合瓶を空ける盛り上がりで、午前中はまだいい気持ちでした(笑)。皆さん、それなりの朝を迎えられたのではないでしょうか(爆)。

Oさんは、お家に車を置いて来たので、昨日の是枝アンプが、そのまま残っていました。五時近くになって、Oさんが撤収に来ました。

そこで、一緒にハートレーの方にも繋いで聴いてみましたが、こちらは反対にサウンドパーツさんの、ファインメットによる 6550p.p.なので、木に竹を繋いだような音になり、上手くいきませんでした。面白いモノです。

f0108399_015983.png

和室の方は、是枝さんのパワーアンプなので、同じ是枝さんのプリが合うのですね。

低音が良い ATC-2 を繋ぐと、今度は高音の抜けがいまいちです。

新型プリ(サウンドパーツ ラインアンプ) は、高音と音場はいいのですが、少しだけ音が薄くなります。素直な音なのですが、他のNFアンプに比べると柔らかな音になります。でも、音の広がりや音場感はとてもいいので、これを常用にしていくつもりです。

プリアンプは難しいと言いますが、S/N比だけでしたら、しっかり電源を作れば問題はありません。音場感とか音色は、中の配線の仕方でも大きく変わります。電源は正統的にお金を掛ければ比例して良くなる部分です。電源インピーダンスが重要になってきます。

また、新型(サウンドパーツ ラインアンプ) をGRFの部屋に持っていき、同じサウンドパーツさんの LiveFive と比べると、音の静かさや、上品さが違います。
音の定位は新型の方が単純なだけいいのかも知れませんが。音色が違います。Mullard の ECC82 と専用に開発した出力トランスの音の差でしょう。
価格が違いますから仕方がありませんが。音の差を埋めるために、プリとメインを結んでいるMITのケーブルをMI-350の最高級品(友人からお借りしています)から、MI-330のショットガンタイプに替えてみました。音にいい意味で、活力が出ました。いい音ですね。ハートレーの方は、ベーシックのMI-330ですから、もう少し早く気がつくべきでした。だからオーディオは面白いのですが、、、。

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取り外したMI-350 Shotgun Terminatorです。そろそろ畳も交換時期かな?


Commentedby デーンちゃん at 2012-03-13 08:10
こんにちは
このところの新型プリの調整楽しく拝見させていただいております。
ポン置きで鳴るわけではないのは何でもそうですね。
思い通りにならなくてもクレームはつけませんので(笑)
ただ傾向は期待してしまいます。
おそらく色付けの無いプリですと躍動感やエネルギー感は不足すると思われるので、クライオブレーカー直で電源ケーブル・コネクタの選定をせねばと予想しているところです。
TL3Nとの組み合わせは非常に楽しみです。
とりあえず聴いてみてから、なんですけど(笑)
待ってる今が一番妄想が膨らんで楽しいかもしれません。

先日コミュニティでも話題になりましたが、修理を依頼したお店に「前の音に戻してくれ」とクレームを付けたお客がいたそうです。
嫌なめんどくさい世の中になったものです。

Commentedby TANNOY-GRFat 2012-03-13 10:06 x
デーンちゃん(さん)、恋人と逢う前みたく、わくわくしながら待っているときが一番楽しいですね。一緒になれば、いろいろと使いこなしも考えなければなりませんし(笑)。

このアンプは、無色透明です。
特に、デーンちゃん(さん)のところに行くバージョンでは、相当性能は向上している筈です。
使いこなしは、電源とケーブルの選定ですね。色づけが無い分、相当変わりますから。

昨晩は、夕方から深夜までいろいろな曲を、MI-330の旧いケーブルで楽しみました。幾分、荒さもある方が、聴きやすいのは、良くあることですね。TL3NはどのDAコンバーターと組み合わせるのですか?


Commentedby デーンちゃん at 2012-03-13 11:37
CECのガチな組み合わせでDA1N・BNCスーパーリンクです。
他の接続とは比べ物にならないぐらい次元が違う音が出てきます。
DA1Nのクロックは10ppmと今では精度高くないのですが、クロック同期でこんなに違うものかと驚いています。
某ページのSV192SとMC-3でクロック同期させた感じと同じだと思います。


Commentedby TANNOY-GRFat 2012-03-13 12:08 x
そうですか!いずれにしても、SACDが要らないCDの音を聴いているのですね。アナログレコードしか聴かれない方々に本当は聴いて貰いたいですね。
https://tannoy.exblog.jp/17298582/

▲△▽▼


『GRFのある部屋』
6畳間のユニコーン + A&M社 ATC-2 プリアンプ + 是枝パワーアンプ


あの独特の無指向性のフルレンジのSPからと巧みなバックロード構造からの奏でる音と量感音域は確かにいいのですが、
問題は駆動する是枝パワーとサウンドパーツ社のプリがあまりにもきれいすぎて「潔癖症」の音質と重箱を突くようでなんでも、聞こえない音まで出てくる始末。

それがいいだなんて、ちょいおかしい。
美しい奏でる音なら許せるのですがきれいではだめなんです。


鈴木と北川の二人組 2015/08/17

噂によりますと、鈴木は62歳、北川は69歳、この二人がひとつのハンドル名『GRFのある部屋』を共用している、というのです。

3階建ての自社ビルの中に2部屋あり、6畳間のユニコーン(CDオンリー)、後ろの部屋は30畳強はある部屋にあのGRFがコーナー(アナログオンリー)にT−4(平行法、CDオンリー)はリスポジソファから先1m強先に置いてあるその他いくつかのその昔のSP連が複数あります。

音は出て「なんぼ」の世界ですが、このユニコーンは解像度が良過ぎて、すべての楽器が鮮明という異次元の音でもあるのです。

あの独特の無指向性のフルレンジのSPからと巧みなバックロード構造からの奏でる音と量感音域は確かにいいのですが問題は駆動する是枝パワーとサウンドパーツ社のプリがあまりにもきれいすぎて「潔癖症」の音質と重箱を突くようでなんでも、聞こえない音まで出てくる始末。

それがいいだなんて、ちょいおかしい。

美しい奏でる音なら許せるのですがきれいではだめなんです。

それとリスポジがキッチン用の椅子であることでやや見下ろす感じです(ユニコーンが低いせいもあり)。

コンサートでいう中二階から観た聴いた感じでしょうか・・・それも有りでいいのですが、問題は音源が上に伸びない、つまり途中で音が沈むという感じです。

奥行きも壁べったりのため(6畳間を横長に)奥行きが寸詰まりです。

そのためガラスのよくある家庭のやや大きい「水槽の中での演奏を」聴いている感じです。

悪く言えば箱庭。

それに輪をかけるのが、どのCDでも同じ音質、これはいただけない、最悪! 

そして、ジャズは掛けてくれない、こちら持参のCD(クラ)も掛けてくれない、
つまり悪いとこは聴かれたくないということであり、これは他の人でもそれは同じことを聞いております。

T4、GRFも有りますが、欠点を観られたくない聴かれたくないという、ほんと演技がうまい雲助ですネ! 

このような音を初めて聞く人は、言葉巧みな戦術に入り込む恐ろしさです。


ユニコーンSPはとてもいいSPなんですが、やはり駆動側の問題が多分にあるのは聴いていても大いに感じます。

それに気が付かない北川は、やはり「お山の大将」が抜けきらないのでしょう。
http://27415664.at.webry.info/201508/article_15.html

9. 中川隆[-8807] koaQ7Jey 2019年8月17日 08:11:32 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3935] 報告

サウンドパーツのプリアンプについては


サウンドパーツ 300B プッシュプル・アンプ
http://www.asyura2.com/18/revival4/msg/114.html

10. 中川隆[-8803] koaQ7Jey 2019年8月17日 11:20:41 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3939] 報告
という事で

AIR TIGHT のアンプはマランツ、マッキントッシュの系統のアンティーク・アンプの系統で EAR や Octave の様な独創性が全く無い平凡な設計

AIR TIGHT よりサウンドパーツの安物アンプの方が S/N比や物理特性は遥かに上

しかし、サウンドパーツは中性的で色気が全く無い無味無臭な音なので AIR TIGHT の濁った音を好む人が多い

11. 中川隆[-8705] koaQ7Jey 2019年8月23日 03:18:20 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[4041] 報告
A&M社 ATC-2 プリアンプ GRFのある部屋 2012年 03月 07日
https://tannoy.exblog.jp/17279708/


大阪・高槻に本社を構えるエアータイトのプリアンプATC-2を使用して、もう、二十年以上になります。大変信頼性の高いアンプで、二十年間一度も真空管さえ変えていません。先日、10年以上使ってきた Sound Partsさんのプリの出力段の12AU7を変えたところ、相当の音質の向上(回復?)が有りました。そこで、今回はATC-2の球を交換してみることにしました。

このプリアンプは、ラインアンプだけで、イコライザーは外付けです。そこへ供給する電源端子も装備されていますが、現在はラインアンプとして使っています。入力端子が多く、テープモニターもついているので、テープからDSDへのダビングにも重宝しています。12AX7と12AU7の二段NF段で、最終段はSRPPで、出力インピーダンスを低くする構成がされています。使用電圧も低く、使用している部品も耐久性のある経年変化に強い造りになっています。

https://tannoy.exblog.jp/iv/detail/?s=17279708&i=201203%2F07%2F99%2Ff0108399_0335391.jpg

使用している真空管は、シーメンス製で、当初から付いてきたのか、私が変えたのかはもう憶えていません。しかし、SIEMENS特有のしっかりした硬質の響きは最初から有りましたから、純正だったのかも知れません。もしかしたら、東芝の真空管も、真空管箱に入っていましたから、そちらがオリジナルかも知れないのですが、、、

いずれにしても、二十年以上使っているのには間違い有りません。交換する必要性を感じなかったからです。今回は、12AU7だけでもとおもい、先日交換したMullardの球を差してみました。やはり音は暖かくなります。シーメンスが少し冷徹な音なんですね。次に初段の12AX7も変えてみました。こちらはオリジナルのTelefunkenが有りますので、そちらを差してみました。

https://tannoy.exblog.jp/iv/detail/?s=17279708&i=201203%2F07%2F99%2Ff0108399_0342486.jpg

しかし、30分ほど聞き比べをして、元のSIEMENSに戻しました。音色的にも音場的にもこちらの方が、見通しがいいのです。しっかりと上蓋を取り付けると、一層しっかりとした音になりました。まだまだ、この球は使えそうです。そして、長年親しんだATC-2の音に戻ったのです。

端子も磨き、ネジもしっかりと締め直し、棚の中からだして、聴いたATC-2は、まだまだ標準機として使っていけると思いました。現在の価格は、少し高いと思いますので、中古機が出たような場合はお買い得でしょう。何しろ壊れるところがほとんど無いので。
https://tannoy.exblog.jp/17279708/

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サウンドパーツの新型プリの導入 GRFのある部屋 2012年 02月 24日

和室のユニコーンは、是枝さん謹製の5933p.p.アンプで駆動されています。オーケストラの低音も過不足無く鳴らす音は、聴いた人が一様に驚かれます。中にはユニコーンの中に、低音用SPが入っているのではと、スカートの中をのぞく不心得者もおる始末です(笑)。送り出しは、工藤氏特製のCD34改ですから、通常のチューンアップではなく、レーシングカーのチューンなので、通常のCDプレーヤーではとても太刀打ちできません。25年前でもレーシングカーが公道を走っているような物です。

その間を結ぶ、ボリュームとして、パッシーブ・アッティネッターと、もう、25年以上愛用しているA&M社のATC-2のプリアンプの両方を使い分けていました。

一つには、CD34改の出力が大きいことと、プリアンプを入れると、音質的はよいこともあるのですが、音場が狭まります。

反対にアッティネターだけだと、小編成の室内楽やリートなどの声はいいのですが、オーケストラだと大音量の迫力が無くなり、音楽の幅が小さくなったりします。
https://tannoy.exblog.jp/17234409/


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アンプの相性 GRFのある部屋 2012年 03月 11日

和室の方は、是枝さんのパワーアンプなので、同じ是枝さんのプリが合うのですね。
低音が良いATC-2を繋ぐと、今度は高音の抜けがいまいちです。

サウンドパーツさんの新型プリは、高音と音場はいいのですが、少しだけ音が薄くなります。素直な音なのですが、他のNFアンプに比べると柔らかな音になります。でも、音の広がりや音場感はとてもいいので、これを常用にしていくつもりです。

プリアンプは難しいと言いますが、S/N比だけでしたら、しっかり電源を作れば問題はありません。音場感とか音色は、中の配線の仕方でも大きく変わります。電源は正統的にお金を掛ければ比例して良くなる部分です。電源インピーダンスが重要になってきます。
https://tannoy.exblog.jp/17298582/


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椀方さんの帰阪記念に GRFのある部屋 2012年 03月 10日

今日は、長年の単身赴任を終えて、ようやく大阪に戻られる椀方さんが、帰阪前に一杯やろうと言うことで、一升瓶を抱えてきて頂きました。その余興にと、先日来、お話ししているサウンドパーツさんの新型プリのと常用のエアータイト製のプリアンプ ATC-2 、そして、電源部はOさん自作の是枝さんのプリアンプを聞き比べしようという、かなり無理な企画を用意してお待ちしていました(笑)。結果は言うまでもなく、是枝さんのパワーアンプに組み合わせるのですから、純正の組み合わせが圧倒的に良かったです。

比べて、健闘しているのが、常用のATC-2で、力強さも、深い音も結構鳴らすのには、改めて感心しました。このプリは、S/Nもよいので、もし中古でも見付かれば大変お買い得ですね。

サウンドパーツさんの新型プリは、自然な音場と色付けの無い素直な音が特徴ですね。
https://tannoy.exblog.jp/17296143/

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椀方のリスニングルーム GRF邸の巻 2012/03/13

先週の土曜午後、GRF邸を再び訪問する機会に恵まれました。
今回も和室に置かれているユニコーンを聴かせていただきました。
実はGRFさんは、常用にされているエアータイト製のプリアンプ ATC-2 に代わる新型プリ、サウンドパーツ製の“Basic Line”ラインアンプを導入されていて、なかなか高評価でしたので、これを聴かせていただくことにしていたのです。

grf2Oさんが来られる前は エアータイトの ATC-2 とサウンドパーツ製の新型アンプを繋ぎ替えて聴いてみたのですが、小生にとって新型アンプの音は純粋過ぎて音楽に魂が宿らないように感じました。
モニター使用には変に色付けがない方が好ましいでしょうが、どうも小生には古き良き時代の音が性に合っているようです。
エアータイト製のアンプの色付けは小生にとっては心地よいものだと感じました。

小生にとってはサウンドパーツの無味無臭の音よりも魂のこもったエアータイトの方が好みです
http://wankata.cocolog-nifty.com/music/2012/03/grf-93e4.html

12. 中川隆[-8704] koaQ7Jey 2019年8月23日 03:32:40 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[4042] 報告

One's Sound shigy65.exblog.jp 2012年 11月 08日
tube amp A&M ATC-2
https://shigy65.exblog.jp/17134578/

届きました。
差出人はGRFさんです。

私のアンプが不具合を起こした内容のブログをみていただいたらしくコメントをいただきました。

「全然音は違いますが、A&M社のプリ余っています。お貸ししますよ。」

これはありがたい。
ということで翌日伺おうとしましたがご都合が合わずこのようにお送りいただくことに。

では早速その場で開梱です。


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これは結構しっかりとした梱包です。


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良質のワインはボトルもしっかりして重量があるのだと以前GRFさんから教わったことを思い出しました。
梱包の中身は結構なものであることは間違いありません。

いやでも期待は高まります。


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でました、A&M ATC-2です。


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このアンプについてはGRFさんのブログで何度も取り上げられているので、
説明は抜きにしてすぐにラックへセットです。
(GRFさんにきっとラックへ入れちゃだめっていわれそうですが・・・)


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上手く収まったところで早速音出しです。

スィッチをいれてすぐに聴いても、
既にこれまでGRFさん仕込みで鍛え上げられてきたアンプなので可なり期待が出来ます。

ひと言で言ってとても「柔らかい音」です。

GRFさんも「多少音が甘くなるかも」と仰っていましたが我が家のシステムにはうまい具合にそのあたりが良い方に出ています。
と、いうのもドライバーから放たれる音はやはり硬質の感じになってしまい、
トーンコントロールで調整してもぼやけてしまってなかなか満足のいく角の取れ方をしてくれません。

それがこのプリを通した音は高音部の輪郭は保たれ、そして低音部は太いのですが高音がシャープでなくでもボヤケていません。
そして中音部も高音同様丸みを帯びた音になりましたので、
全体を通して上から下まで同質の音でまとまるようになったことはとても感動です。


d0192112_22531262.jpg


さて、今日も激変した良い音で聴いています。

しかし使いやすくそして良い音で音楽を聴くことが出来たのは良いのですが、
問題はこれをいつか返さなければならないということです。

「まっきん」をなおさないでいたらずーっと貸してくれるのかなぁ(笑)

GRFさん、どういたしましょうか・・・


Commentedby TANNOY-GRF at 2012-11-09 09:27

上手く音がまとまりましたか?良かったです。しばらくお使いください。ラックに入れると音の広がりが阻害されるようです。一度、ラックから出した音も聴いてみてください。開放的で幾分繊細な音になります。


Commentedby pat_mthny7205 at 2012-11-10 01:47

GRFさん やはりラックから出してやると違うんですよね。
プリのチューブアンプがこれほどまでシステム全体に影響力があるとは思ってもいませんでした。
それにしても声楽もので声のサイズがボヤケず大きさがわかる様はっきりとして、
しかも小さくまとまるようになったのはとてもうれしい限りです。
https://shigy65.exblog.jp/17134578/


▲△▽▼


2012年 11月 10日 tube amp その後
https://shigy65.exblog.jp/17143809/


改めてA&Mの入った音を聴きました。


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いつもより音量を抑え気味にして聴いた音は、
音痩せなど全く感じられず全体的に良いバランスを保ったまま静かに音楽を奏でています。

また、以前は良くあった聴く場所によって極端に低音が出ていたり中音が聞こえなかったりというような、

聴感上の変化もそれほど感じられなくなっているようです。
これはやはりこのATC-2のボリュームに関係あるのでしょうか。
これは操作していてとても気持ちがイイですね。
程よい重量感のある手ごたえとゼロからボリュームを上げた際の再生音の素晴らしさは何とも言えません。


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あくまでも私的にですが、
見た目でいうとそれほど特徴のある外観というわけではなくオーソドックスというかシンプルな造りのこのアンプ。
一日一日このスイッチを入れる度に発見と感動があります。

しかし、調整はといえばボリュームだけしかありません。
この唯一の作業がこれまでMcintosh C33のEQを弄っている、いやそれ以上の変化(効果)が得られ、
その結果これまで聴いてきた曲が全く別録音の曲を聴いているように鳴りだすのです。

ほんの数ミリボリュームを動かす。
それを繰り返しその変化に一々感動しているうちに、
だんだんとこのアンプの見た目が端正な顔立ちに思えて来て、
むかしの工業製品のように、無駄のないデザインの魅力のあることに気づきはじめました。


d0192112_20473822.jpg


いま思いつくのはたばこの「ハイライト」。

以前のデザインがそうですね。

そのシンプルでいて主張しているデザインのように音は素直でいてしっかりと我が家のシステムをコントロールしている、
とても存在感のあるアンプです。
https://shigy65.exblog.jp/17143809/

13. 中川隆[-14963] koaQ7Jey 2020年1月02日 14:47:35 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[-1977] 報告

Airtight ATE-3011 フォノイコライザーの私的インプレッション:コーヒーとアナログオーディオの類似について
by pansakuu | 2020-01-02
https://pansaku.exblog.jp/28781049/

”よいコーヒーとは、悪魔のように黒く、地獄のように熱く、天使のように純粋で、愛のように甘い。 ”
タレーラン(フランスの外交官にして、画家ドラクロアの父)

”秘すれば花なり 秘せずは花なるべからず”
世阿弥「風姿花伝」より


Introduction:

コーヒーの好みには流派が在る。
派閥が在る。
それは大きく分けて二つ在る。
革新の酸味派と保守的な苦味派とでも分けて名付けるべきか。
まず酸味派はコーヒーとはフルーツであると考える。
彼らはゲイシャ種などの生豆を浅く焙煎し、良く切れるグラインダーで挽いてペーパードリップやエアロプレスなどの手法で抽出した、フレッシュな果実の果汁や果肉の味を連想させる、華やかな酸味があるものを良しとする派閥である。
一方、ここで言う苦味派とは深く焙煎した豆を挽いて、ネルドリップ等で丹念に抽出、そこから生まれる、甘さとコクを内に秘めた濃厚な苦味がないと満足しない派閥である。


これら二つの派の断絶は深い。酸味派は苦味派を炭を飲んでいるような輩(やから)だと言い、苦味派は、酸味派の飲んでいるものはコーヒーではなく、酸っぱいお湯か紅茶のようなものだと卑下している。(古典的なコーヒー好きにとっては紅茶は不倶戴天の敵のようなところもある)

もちろん、お互い大人だから表面的には相手を認めているように振舞っているが、心底は全く違う。
日本人の多くは未だに苦味派であるが、スペシャリティコーヒーブームを機に若い人を中心に酸味派が増えているし、アメリカやヨーロッパでは酸味派が明らかに多数を占めている。特に北欧ではこの系統が明らかに主流らしく、この手の浅いコーヒー豆の焙煎をノルディックローストと呼ぶこともある。
なお、これらの間に位置する中間派のような人々もいるにはいる。カフェとしては南千住のバッハなどはその位置にあると言えるだろう。しかしここにいる方々にしても、実はどちらかの派閥に属していると私は思う。(彼らはどちらかというと恐らく苦味派だろう。)
ともあれコーヒーの好みには派閥が在る。
これは、今回の話を進めるうえで前提としたい。

そして現代のアナログオーディオでもこれに似た流派の分け方ができるように思う。
これが今回の本題である。
音像の重たい実体感や濃密な油絵のような色彩感を重んじ、音場の見通しは悪く、音数は少なく若干ノイジーですらあるが、味わい深い音。ひと昔、ふた昔前のヴィンテージのアナログ機器でのみ再現可能な、いぶし銀のサウンドを求める流派がまずある。これは珈琲の派閥でいえば古典的な苦味系コーヒーに対応する。
他方、ハイスピードかつスペイシーな視覚的なサウンドで、ノイズはほぼ感じられず、音の色彩感は淡く、爽やかで見通しの良い軽めの音を、最新の機材で実現させる方向性がある。こちらの流派は酸味系のサードウェーブコーヒーと相似がある。

私は欲張りなので、コーヒーにしてもアナログ再生にしても両方ともの立場を取る。
これらの二つの派閥を感性を切り替えながら縦横に楽しむ。
私のコーヒーストックには両派のコーヒーがバランスよく5種ぐらいずつ常時並んでいて、その日の気分で好きな銘柄を選び、ペーパー、エアロプレス、ネル、サイフォン(最近は面倒でやらない)、コレスフィルターなど、好みのドリップ方法を選択して抽出して味わう。
とにかく両方ともに良さがあるから、両者をバランスよく味わいたいのだ。
 オーディオでこの願望をかなえるには、すでに手元にある酸味系の爽やかなアナログオーディオとは対極的な音を持つアナログシステムを探さなくてはならない。
しかも私の場合はヴィンテージのオーディオ機材をあえて使わず、現代の最新の機器で苦味系のコーヒーのような味を出すシステムを構築したいのだ。
ヴィンテージの機材を使っても良いが、そこにはもう何度も聞いたサウンドがあるだけのような気がする。やはり古くて新しい音が欲しい。
ネルドリップした古典的な苦味系のコーヒーの中にも新しいテイストを求めるように。

アナログオーディオの音決めにおいては盤そのものはもちろんのこと、カートリッジ、アーム、ターンテーブル、フォノケーブル、昇圧トランス、フォノイコライザーどれも重要である。この分野においてはどんなに些細に見えたとしても、全く無視していいファクターなど皆無と言ってもよい。
しかし、その中でも、フォノイコライザーは音の個性を決めるうえで最も私の感性を強く揺さぶる機材であり続けていて、常に強い関心がある。
そして今の私にはこの数か月間に3回も試聴してその音の深みを探り続けたフォノイコライザーがある。今回はこれについて書きたいのである。


Exterior:

ここで紹介するAirtight ATE-3011 フォノイコライザーは主な能力としてイコライジングカーブの可変機能を搭載している。これはRIAA 以外のカーブに対応して、初期のレコード盤に合ったイコライジングの特性で聞けるということだ。
またこの機能があれば、別に初期盤でなくとも、イコライジングを変化させて好みの音で聞くこともできる。

このカーブの切り替えをATE-3011では、遠くから見ても状況がわかりやすく、メカニカルに美しい、色分けされたLEDバックライトで光らせたアクリルパネルで表示する。
40×15cmというやや小ぶりで絶妙なサイズ感のある、フロントパネルの中央に鎮座している、このアクリル製の大型のLED 自照式表示窓がこのフォノイコライザーのデザインを決定づけている。
この表示部のアクリルパネルに厚みを持たせたうえで、さらに表面に緩やかなアーチを持たせる。これはとてもメカメカしくカラフルな演出で、オーディオ心をくすぐる。ここでコンステレーションのペルセウスに見られるような、現代のハイエンドオーディオにおいて主流となっている液晶表示などを採用しなかったところに、Airtightらしさを私は感じる。

少し細かく言うと、

可変式のイコライジングーカーブの回路については、内部での干渉を回避するため、低域側にNF 型と高域側にCR 型を組み合わせる複合型になっている。 イコライジングーカーブは、低域側と高域側で各5種を用意して、その組み合わせで自由に設定できる。
標準的なRIAA カーブ(低域側をRIAA、高域もRIAAカーブ)を基本として、その他の代表的なイコライジングーカーブであるNAB,AES,FFRR、さらにSP 用のフラットポジションも選択できる。 さらにこれらの設定以外にも、組み合わせで、CLUMBIA,TELDEC,RCA などのカーブまで設定可能である。 もちろん、表示部の両脇にある2つのセレクターノブの操作で自由に設定ができるわけだから、FLAT 以外の4×4=16種のカーブが生成でき、その中には過去には存在しないオリジナルのカーブも含まれる。

実際の切り替えノブの触感というのも、軽妙かつ精密であるうえ、演奏中に自由に切り替えられるのがいい。セレクターにショーティングタイプを採用したため、切り替え時のショックノイズが少ないそうである。とにかく演奏中になんのポップノイズもなく、自由に切り替えられるのは楽。レコード再生というのは操作をするたびに突然に大きなノイズが出て、リスナーを不快にさせたり、下手をすればスピーカーを壊したりしそうになるので、なにをするにもいちいちミュートを押してからやるのが面倒であった。だがこのフォノはその点はよくできていて、アンプ側で行うほとんどの操作でその必要がないようだ。
これは地味な利点だが、実際に使う側にとっては嬉しいことだ。

内部は双三極管12AX7 を使用した増幅回路をユニット化したり、二重シャーシを採用したうえでインナーシャーシをメインシャーシから吊り下げる構造としたり、出力系統の配線にシールド線ではなく、非磁性体のステンレス製シールドパイプを各入力の左右チャンネルごとに独立して使用したりと、コストをかけてノイズ対策と振動対策に完璧を期している。
なお、フォノ入力は3系統が用意され、フロントパネルの切替えノブで選択可能である。出力も2系統を備えており、入出力に内容もなかなか豪華である。

なお、入出力はRCAシングルエンドであり、流行のバランス入力は採用されていない。リモコンも使えない。
さらに付け加えるべきは、真空管式のフォノイコライザーであるが、ドライブ中に触ってもほとんど発熱はなく、そういう意味でセッティングに苦労することはなさそうであるということか。

またこのフォノは単体ではMM専用ということなのでMC昇圧トランスを組み合わせる必要がある。そこはなかなか悩ましい。この選択でかなり音が違うことも確認しているからだ。

もし購入したら書こうと考えているので、ここで詳しくは述べないがAirtightでもATH-3とATH-2 Referenceという二つのモデルがあり、これらは出音も機能も異なる。個人的にはエアタイトらしさがより強く感じられるATH-3が良かった。またEMTの新型のトランス(当然、私のお気に入りのカートリッジに特化している)、あるいはAudio Noteのトランス(音の良さは折り紙付き)など銀線を巻いた製品にも興味がある。
とにかく、本当にこれを購入する段階になったら、どのMC昇圧トランスを選ぶのかよくよく考えなくてはならない。

内部構造や接続、セッティングはともかく、こんなに特異で面白い外観を持つフォノイコライザーは少ないだろう。やや小ぶりなサイズの筐体、グレーのフロントパネルから、透き通りカラフルなアクリルの表示盤が盛り上がる。この佇まいに加えて操作の小気味良さまでを合わせて考えると、これは唯一無二のフォノのようにも思えたが、果たして肝腎のサウンドも唯一無二の個性を秘めていたのである。


The sound:

昇圧トランスをATH-3、その他のファクターとしては、カートリッジは聴きなれたPlatanus2.0s、アームはSMEあるいはグランツ、ターンテーブルはトランスローターというシステムでAirtight ATE-3011の音を探る。

ここにあるのは密度の高さとあくまで表には出さず、内に秘めた熱量の大きさに強く惹かれるサウンドである。
明らかに内向きの方向性、心の内側にじんわりと滲透してゆくサウンドであり、明るくスカッと抜けてゆく青々しい爽快さを求めたら外れる。だがこの染み渡るような不思議な感覚などはおそらく最新のフォノイコライザーではこのモデルからしか感じ取れないのではないか。
これをどこか抑制されたサウンドと言ってしまうと、良いイメージを持たれないのかもしれないが、この光沢を適度に抑えた渋みのあるサウンド、最新のフォノに求められる高性能は満たしつつも、暗く複雑な葛藤を内包したような意味深な音調は試聴から何日経っても忘れ難いものだった。

真空管を使ったフォノとしては、随分とSN良さや音の立ちあがりのスピード、音の粒立ち、ワイドレンジなどかなり優秀な部類に属する。
基本的な調子は少し昔風の暗めでややネットリしたものなのだが、現代のフォノイコライザーとして十二分に通用する高性能ぶりは確保されている。だが、実物を聞くと、そういう性能の高さの部分にはあまり関心がいかない。
一度聞くと忘れられないルックスとともに、その音の姿も独特なのである。
確かに日本的に真面目な部分もあるが、なにか深いところで心理的なゲームを楽しもうとするような、含みのある表情が常に出音に宿るのだ。
これは味に例えるならば、ネルドリップの名手が淹れた濃厚なコーヒー、深煎りのイブラヒムモカの滑らかな苦味の奥にある甘みが沁みるようなサウンドと言えるだろう。

湯島にTIESというコーヒーの店がある。
自家製の甘さを抑えたケーキが人気だが、(私が訪れる夕方には多くの場合は売り切れている)
店主が見事な手つきで抽出する、ネルドリップコーヒーにこそ、この店の真骨頂があると私は見ている。
実際、照明を落としたカウンターに座って、自分のコーヒーをマスターが淹れる様を見ているとなかなか飽きない。ネルの中に投ずる湯の温度を調節するために銅のヤカンをや豪快に持ち上げて注ぐ様子から、ネルを注意深く回してコーヒー全体に湯を行きわたらせる仕草、細かくドリップケトルを震わせて、しずくのように湯を滴下する技まで見事なパフォーマンスを堪能させてくれる。(ここらへんの所作はまさにこの道の達人クラスである。)
この店のモカ ハラウーンやイブラヒム モカの味わいというのは、このフォノイコライザーを介したアナログシステムのサウンドに通じる部分がある。
それは結局、この派閥の珈琲が目指す理想なのだ。
カップに口をつけて初めに来る重心の極めて低いトロリとした苦味とそこに秘匿された甘味。脳裏に浮かぶ光景としては大きな古い洋館の奥の部屋に通されたような雰囲気であり、そこで主人に見せられた小さな黄金の指輪の輝きのごとき甘美な味覚というところだろうか。
最も魅力的な部分は決してあくまで表出させず、秘すれば花なり、とでもいいたげに内に含むという方針が小憎らしい。
ネルドリップの名手が丁寧に淹れたイブラヒム モカのような奥の奥を探りたくなるサウンドなのである。

つまり、このATE-3011 フォノイコライザーのサウンドはコンステレーションのペルセウスやBoulder508のようなスッキリして華やかな音、クリアーでノイズはほぼ感じられない明るいサウンドとは異なる方向性を持っている。ペルセウスや508の音調は神田のGlitch coffeeや長岡京のUnirでふるまわれているようなライトかつ瑞々しい酸味とフルーティな香りが横溢するサードウェーブ系のコーヒーのイメージと重なる。アナログオーディオの世界の二つの流派と日本のコーヒーの二つの流れが重なって私には見えている。
生物学の用語として、収斂進化(しゅうれんしんか、convergent evolution)という言葉がある。複数の異なるグループの生物が、同様の生態的地位にあるときに、系統に関係なく類似した形質を独立して獲得する現象を指す。
これはオーディオと喫茶という二つの文化が収斂進化(あるいは深化)した姿と言えるのかもしれない。(そして、こういう意味のないことを考えるのが私は好きなのかもしれない。)

Airtight ATE-3011を通して抽出されるサウンドはTIESのデミタスのように苦くそして甘い。
この出音は昨今流行りの爽やかで綺麗なコーヒーの味では例えがたい。
私はそういう新しい傾向のコーヒーも好きだが、必ずそのカウンターパートとして、濃く苦いコーヒーを自分の中に置いておきたい。
オーディオについても同じようにいくつかに傾向を持つサウンドを同時に持って、自分の中で上手にバランスを取りたい。
今のオーディオの世界には濃厚なもの、暗い深奥から醸し出されるものが欠けつつあり、それを求める人たちは20年以上前のヴィンテージ製品に走っている。レストアされたSTUDERのヴィンテージのCDプレーヤーの衰えぬ人気などはその一例だろう。
だが、最新の製品の中に稀にそれを見出すことがある。
確かにその音はヴィンテージオーディオのそれとは違い、最新の技術で武装している。
ゆえにそれは、いにしえのサウンドと全く同じではないが、その魂は継承しているのだ。


Summary:

かつてのハイエンドオーディオが夢見ていた雄大な計画は超富裕層の出現とともに、遥か彼方へと消えた。そして残り大半を占める、ただのオーディオファイルにとっては、そのようなユートピアは事実上の幻となった。残された手の届くオーディオの世界には、廃墟あるいはディストピア的な虚無が蔓延するのみとなった。ただ、そこに稀に起こる小さな反抗、蟷螂の斧のようなアナーキスティックな反乱の兆しを見逃さず、わが手にして慈しみ育てることが私の役割なのだろう。
Airtight ATE-3011のアトラクテイヴなルックスとネオクラシックなサウンドは現代のオーディオにおいては数少なくなった真新しい動きであり、私に一文を書かせるのに十分な動機たりえるものだ。

コーヒーはやめられない。
そしてレコードも同じようにやめられない。
自分では分かり切っていることだが、
それは他から見れば随分と変わった趣味に見えるのかもしれない。
だが一杯のコーヒーと一枚のLPが与えてくれるものに気づかない人生の方が
私には、よほど奇妙なものと映るのである。

おそらく僕はそれさえあれば満足だ。
コーヒーとレコード、そして気に入ったヘッドホンシステム。
そう一人呟く真夜中に、
このトリニティ(三つ組)を与えてくれた神に感謝を捧げながら、
言いたいことは尽くさず、
ひとまず筆を置こう。
秘すれば花と言うではないか。
https://pansaku.exblog.jp/28781049/


14. 中川隆[-12784] koaQ7Jey 2020年5月03日 08:03:39 : ISw2X8iTps : RFI5OGR2ODdoVjI=[6] 報告

オークション情報〜3台の300Bアンプ〜 - 「音楽&オーディオ」の小部屋 2020年05月03日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/e67f3130a06f5d6e64838ca4d467a73a


今のところ真空管アンプを複数持っているので取り立てて購入するつもりはないものの、それでも万一「掘り出し物」があればと日頃からネットオークションを怠りなくチェックしている。

とりわけ「300Bアンプ」については、それなりに敬意を払って注視しているが、今回はたまたま同時期に出品された3台のアンプを俎上に上げてみよう。

以下はあくまでも個人的な意見なので、差し障りがある方はどうか軽く受け流してくださいね(笑)。

✰ AIR TIGHT ATM−300 Anniversary//30周年記念限定モデル

「AIR TIGHT」というブランドは使ったことがないが、すぐに故障するとか音が悪いとかの評判はこれまで一度も聞いたことがないのでおそらく堅実なメーカーさんなのだろう。

このアンプは2016年モデルで当時の販売価格は88万円、使用時間は1時間程度とのことでほぼ新品同様。

そして、肝心の落札価格はといえば「78万円」だった。

出力管が純正の「WE300B」ではないこと、前段管にミニチュア管を使っていることなどを照らし合わせると、はっきり申し上げてこのお値段なら購入しない。

プリアンプならいざ知らず、パワーアンプにミニチュア管を使っているといかにも貧相な音が出てきそうでイメージ的に拒否反応が起きてしまう(笑)。

✰ カンノ製作所 メインアンプ 300B−MN 2台

真空管アンプ愛好家の間で定評のある「カンノ」製の300Bアンプで、しかもモノラル形式の2台だし、出力管は純正のWE300B(1988年製)とくればどこまでお値段が上がるのかと期待(?)していたら落札額「895,000円」というカンノ製にしては常識的な価格に落ち着いた。

カンノ製のトランスは有名だしこれまでにもたびたび他家で聴かせてもらっているが、どうも相性が良くないようで「飛びつきたくなるほど欲しい」という気になったことは一度もない。

ごめんなさい、自分の耳が悪いんです(笑)。

それに今回のアンプは前段管に「6SN7」というミニチュア管に毛の生えたような球を使っていることにも賛同できなかった。芸が無いというのか、とてもWE300Bに相応しい球とは思えそうにないのがその理由。

このお値段であれば自分なら、さらさら購入する気にならない(笑)。

最後は、

✰ 新藤ラボラトリー SHINDO LABORATORY/Western Electric 300B SINGLE 真空管モノラルパワーアンプペア

定評のある「新藤ラボ」のWE300Bシングルアンプ(モノ×2台)とくれば、おそらく100万円は軽いだろうと値踏みしていたところ、結果は「111万T千円」という線に落ち着いた。

市販の数あるWE300Bアンプの中では頂点に位置するアンプだと思っているのでそれ以上行ってもおかしくはない。

球の構成は前段管に「WE310Aを2本」「出力管はWE300B」「整流管はシルヴァニアの274B」と、いかにも王道スタイル。

ただし、有識者によるとこの「310A」という球をうまく使いこなせる達人ともなると国内でもごく少数に限られるという話である。

また、出力トランスは定かではないが名門「TRIAD」という噂で、これだけ素材がそろえばさぞかし「いい音」が出ることだろう。

お値段相応かどうか、一度は聴いてみたいですね(笑)。

以上3台の「300Bアンプ」だったが、気になったのはいずれも「インターステージトランス」についての(オークションでの)解説が無かったこと。

「300Bアンプはインターステージトランスに何を使っているかで決まる」とさえ言われているのにこの有り様。

最後に、各アンプの高いか安いかの価値判断はそれぞれのご自由にお任せするとして、もしそのくらいの金額が準備できるのであれば自分なら使用する球やトランス類を指定して信頼のおける方に特注し、作ってもらうのが一番賢いやり方ではないかと思っている。

例えて言えば「建売住宅」と「注文住宅」の違いといえばいいのだろうか(笑)。

https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/e67f3130a06f5d6e64838ca4d467a73a

15. 2021年2月12日 18:52:15 : jQQwox7FAg : TkNUOWU2UGxDVHc=[19] 報告
【特別企画】真空管の個性も描き分ける
“真空管”にしか得られない音がある。エアータイトこだわりの三極管シングルアンプ、その魅力を聴く
山之内 正
2021年02月12日
https://www.phileweb.com/review/article/202102/12/4212.html


■“真空管”ならではの個性ある音作りが世界でも高い評価を獲得

優れた物理特性の実現は現代のオーディオ機器が目指すべき重要な目標の一つだ。デジタル技術の比率が高まることと並行して、アンプやスピーカーはフラットでワイドレンジな特性を強く志向し、音楽メディアの変化にも対応してきた。

物理特性の追求は高忠実再現という視点から見れば当然のことだが、その進化を突き詰めていくと、製品ごとの音の違いは限りなく小さくなっていくはずだ。だが、実際はまだその境地に達していない。コンポーネントごとに音の個性があり、機器の組み合わせをアレンジすれば無限のバリエーションが生まれる。特にスピーカーは個性の幅が広く、リスナーの好みも多様だ。

ではアンプはどうか。物理特性の改善は著しいが、その半面、回路方式や出力デバイスの選択肢が広いこともあり、やはり音の違いは小さくないというのが現実だ。そんな現状を理解したうえで、物理特性を重視しつつ、個性の領域でも可能性をきわめるというスタンスが成り立つ。

ここからが本題。アンプで個性の領域を追求するといえば真空管に尽きる。特定の真空管をターゲットに設計を吟味し、「この球でなければ出ない音」を追求する。そこに価値を見出して着実な支持を得たブランドの代表格がエアータイトだ。日本のブランドながら海外での知名度も高く、熱心なファンは世界中に存在する。

今回は同社の製品群のなかから、特に人気の高い三極管シングルのアンプに焦点を合わせる。300Bを使ったステレオパワーアンプの「ATM-300R」と、211シングルのモノラルパワーアンプとして登場した「ATM-2211J」の2機種である。

AIR TIGHT「ATM-300R」950,000円(税抜)。300B出力管は別売りで、好みの真空管を取り付けて楽しむことができる。写真はエレクトロハーモニクスの300Bを取り付けている

■時間をかけて練り上げてきた300Bのためのアンプ設計

同社の300Bシングルアンプの源流は1999年に発売されたATM-300に遡る。その後、創業30周年モデルとして2016年に登場したATM-300 Anniversaryで回路を一新し、再び高い評価を獲得。その限定モデルをベースに2018年に完成したのがATM-300Rで、RはReferenceを意味する。

ATM-300Rを真上から見たところ。入力はRCA1系統、出力はインピーダンスによってHIGHとLOWが選択できる。5U4GBによる整流管方式を採用し、整流管へのスロースターター回路も実装されている

出力管の300Bをあえて同梱していないのは、リスナーが自ら出力管を選択できる余地を広げるため。様々なメーカーの300Bで安定した性能を引き出すことが前提となるわけで、その販売スタイルにアンプメーカーとしての自信をうかがうことができる。

Anniversaryから受け継ぐATM-300Rの特徴の一つが、出力管のプレートから負帰還をかける手法を用いていることだ。出力トランスの二次側から戻す通常のNFBの方が歪の低減など特性面で有利なのだが、300B本来の音を引き出すために、あえて負帰還回路を大胆に変更している。

300Rではカップリングコンデンサーや巻線抵抗などパーツの吟味を極めており、モノコック仕様のシャーシに手配線で組み上げた丹念な作りも目を引く。チョークコイルと電源トランスはプラスチックボビンを使わず、手巻きで作り上げた層間巻トランスを採用。機械巻トランスに比べて動特性が優れ、開放的な音場の実現にも効果を発揮するという。出力はチャンネルあたり9W。

職人による手配線によって組み立てられている。左側に6個並んだコンデンサーは、Vishay Sprague社のアルミニウム電解コンデンサーATOMが採用されている

■送信管211のポテンシャルを最大限に引き出すモノラルアンプ

新製品のATM-2211Jは送信管211を用いたモノラルアンプだ。2001年に登場したATM-211が原点だが、プッシュプル構成のATM-3211を経て今回のシングルアンプに到達。211はもともとオーディオ用の真空管ではなく、プレート電圧は1000Vに及ぶ。出力トランスやNFB回路の設計にも高いハードルが立ちはだかるが、20年に及ぶ経験をベースにそれらの課題を克服し、発売にこぎ着けたのだ。

AIR TIGHT モノラルパワーアンプ「ATM-2211J」(2,200,000円/ペア/税抜)

設計時に掲げた目標は「三極管シングルの音を大出力で実現する」こと。その狙い通りに211の持つポテンシャルを最大限に引き出し、32Wの出力を獲得している。いうまでもなくシングルアンプとしては画期的な数字だ。ちなみにATM-211の出力は22W、4割近い向上だ。

ATM-2211Jの背面。入力はRCAとXLR(2番HOT)を1系統ずつ搭載、切り換えスイッチにて選択可能

NFB回路の構成や層間巻トランスなどの技術はATM-300Rと同様だが、211を安定して動作させるためにもトランスをはじめとする電源回路の強化は不可欠で、筐体の大部分を電源トランスと出力トランスが占める光景からも特別なこだわりがうかがえる。

発熱が多く、高い電圧を扱うATM-2211Jの内部。211のソケット周りにスペースを設けて放熱性にも配慮された設計がなされている

左側の縦型バイアスメーター、211の燦然と輝くタングステンフィラメントなど、特別な存在感を目で楽しむ要素にも事欠かない。

フロントパネルには、アッテネーターとバイアスチェック用のメーター(エッジワイズ型)を切り換えるスイッチを搭載。いつでも真空管の状態が確認できるようになっている

エアータイトのアンプは、一言で言えば既存の真空管アンプの常識が当てはまらない音を出す。ヴァイオリンや声がスピーカーに張りつかず、一歩前に力強く踏み出して聴き手の耳にまっすぐ届く。浸透力の強い音で聴き手を引き込み、注意をそらさない。これはATM-300RとATM-2211Jに共通する長所であり、エアータイトならではの美点でもある。

ATM-2211Jで聴いたショスタコーヴィチの交響曲は、めまぐるしく交錯する各楽器群が互いに一歩も引かずに押し出しの強い音を繰り出し、アタックの速さとリズムの切れの良さが抜きん出ている。

球の個性の違いを的確に描き分けることにも注目したい。ATM-300Rではエレクトロハーモニクスとタカツキの300Bを聴き比べたが、良好なエネルギーバランスの前者と浸透力の強い後者の音をそれぞれ忠実に引き出すことができた。ATM-2211Jでは標準搭載となるPUSVANの211を中心に聴いたが、GEのヴィンテージ管で聴くバルトリの声は別格だ。その潤いと艶感、一度聴いたらまず忘れることはない。このアンプでなければ聴けない音がたしかに存在する。

(提供:エイ・アンド・エム)

本記事は季刊AudioAccessory vol.178 AUTUMNからの転載です。

https://www.phileweb.com/review/article/202102/12/4212.html

16. 2021年2月14日 10:31:56 : QZhdQO5a5A : ZWFSbURxdVc4aUU=[4] 報告
Philewebにエアータイト特設ページを開設しました。
この度音元出版殿にご協力頂き、日本最大のオーディオ情報サイトであるPhilewebにエアータイト特設ページを開設致しました!

過去に音元出版アナログ誌やオーディオアクセサリー誌に掲載された記事を含め、エアータイト製品について発信してまいります。下記リンクから是非アクセス下さい!

エアータイト特設ページ
https://www.phileweb.com/topic/airtight/

News of AIRTIGHT-A&M-japanese
http://www.airtight-am.net/home.html

17. 中川隆[-6216] koaQ7Jey 2021年3月30日 08:59:38 : Mk6i2Jm7R2 : cWt3SDk2UmtRZDY=[7] 報告
【特別企画】精鋭メンバーによる純国産アンプ
日本を代表する世界的ブランド“エアータイト”、一貫したサウンドを生み出す同社工房を訪ねる
山之内 正 2021年03月29日
https://www.phileweb.com/review/article/202103/29/4269.html


世界的な知名度を誇る真空管アンプブランド “エアータイト” 。大阪府高槻市にあるその生産工場では、熟練職人たちがひとつひとつ手作業でアンプを組み上げている。その現場を、山之内 正氏が訪問、その工場見学の様子をお伝えしよう。

エイ・アンド・エム(株)の試聴室にて。同社の創業者であり代表取締役社長、三浦 篤氏にお迎えいただき、時間を忘れてCDとLPレコードを楽しく聴くことができた

■世界で評価を受ける真空管アンプ、その音はどのようにして作られるのか

前回、エアータイトのATM-300RとATM-2211Jを紹介した。

“真空管”にしか得られない音がある。エアータイトこだわりの三極管シングルアンプ、その魅力を聴く
https://www.phileweb.com/review/article/202102/12/4212.html


前者は300B、後者は211を出力管に用いたステレオ及びモノラル構成。どちらも同社を代表する三極管シングルの優れたパワーアンプである。試聴時に私が「このアンプでなければ聴けない音がある」と感じた再生音の魅力もさることながら、実機に接したとき、ハンドメイドによる丹念な作りにも大変に感心させられた。日本を代表する真空管アンプ群がどんな環境で設計され、どのように製造されているのか、俄然興味が湧いたのだ。

その後しばらくしてエイ・アンド・エム社からお誘いを受け、高槻の同社を訪ねることができた。オフィスでは創業者の三浦 篤社長に出迎えていただき、早速試聴室でお話をうかがった。

高槻市にあるエイ・アンド・エムの社屋。ここで組み立て、補修、メンテナンスのすべてが行われる。100mほど先には同社の倉庫が用意されている

「2020年からは国内外のショウやイベントが相次いで中止になり、寂しいですね」と話をすると、三浦氏は、「そうですね。でも嬉しいことにアンプは思いがけず注文が多く、1月に受けた注文を秋ごろになって組み立てていた、というような状況です。パーツが入手しにくくなったり、音の追い込みに時間をかけてしまったこともありますけど」。

米国のアブソリュート・サウンド誌がハイエンドオーディオの殿堂「Hall of Fame」に三浦 篤氏の名前を掲げている。盾を手にするのは三浦さんのご子息で同社取締役の三浦 裕氏

実は、海外のオーディオショウのブースではなく、日本でじっくりお話できるのが少し意外だった。なぜかというと、いまだにエアータイトは海外の方が日本よりも知名度が高く、同社のアンプの熱心なファンが世界中に存在するからだ。日本のブランドなのに、海外の知り合いとの会話で話題に上る機会も多く、某著名アンプメーカーの社長が「日本のブランドのなかでエアータイトには一目置いている」と打ち明けてくれたこともある。

■大量生産とは距離を置き、作りたいものを作る姿勢

エアータイトは1986年の創業時から真空管アンプに軸足を置き、アナログオーディオだけで35年間歩み続けてきた稀有なメーカーだ。その歴史はデジタルオーディオの拡大期にピタリと重なるが、大量生産とは距離を置いて「作りたいものを作る」姿勢を貫いてきた。

エアータイトの一貫したポリシーは海外で高く評価され、いまは30カ国を超える地域に出荷される

駆動が難しいスピーカーをも楽々と鳴らすアンプの実力と、その一貫した姿勢がまずは海外で高く評価され、いまは20カ国を超える地域に出荷しているという。米国のアブソリュート・サウンド誌がハイエンドオーディオの殿堂に三浦氏の名前を掲げるなど、近年さらに評価が高まっている。

海外のハイエンドメーカーと間違えそうなエアータイトだが、設計と製造どちらも精鋭メンバーが高槻の社屋内で取り組んでおり、紛れもない日本のメーカーである。オフィスの1階スペースは工房と呼びたくなる雰囲気があり、10名弱のスタッフが組立や測定などの作業にじっくり取り組んでいた。トランスやモノコック構造のシャーシはそれぞれ契約先から搬入されるが、それらの部材に部品を組み付ける作業や測定、エージングなどの工程は基本的に社内で行われている。

オフィスの1階スペースは工房。5名のスタッフが組立や測定などの作業にじっくり取り組む。組み立て工程の精鋭メンバーは女性が占め、なかには32年のキャリアを持つ方もいる。リード線の付いたコンデンサーを基板に取り付ける工程は、パーツ同士の間隔やリード線の長さなどを微調整しながら、視覚的なバランスを意識して慎重に組み上げるなど、手配線にこだわるハンドメイドで手掛けられている

リード線の付いたコンデンサーを基板に取り付ける工程などを間近で見学させていただいたが、単なるハンダ付け作業のように見えて、実はそうではないことに気付いた。パーツ同士の間隔やリード線の長さなどを微調整しながら、視覚的なバランスを意識して慎重に組み上げているのだ。

電源トランスも吟味。メーカーを決めずに、モデルごとに試聴を繰り返し、最適なものを選んでいる
アンプのエージングを行っているライン

近年のオーディオ機器は表面実装が主流で部品の取り付けも自動化されているケースがほとんどだが、エアータイトのアンプ組み立て作業は手配線にこだわり、文字通りのハンドメイドで行われている。

研究用の真空管も多数ストックされる

■アンプづくりの思想を全員が共有。音楽が楽しめるアンプを目指す

三浦社長も自ら企画と設計に携わる。外装と回路はそれぞれ設計の責任者を置いているが、試聴室での音を確認しながらの詰めの作業にも時間をかけ、それぞれが納得するまで議論を繰り返しているようだ。私が訪れたときは2階の試聴室に2211と3211がスタンバイしていて、時間を忘れてCDとLPレコードを楽しく聴くことができた。

試聴室の入り口前にはエアータイトの歴代モデルと大量のレコードが並ぶ

クラシックの室内楽やジャズ、ヴォーカルなど様々なジャンルの音楽を聴きながら、この曲はプッシュプル(3211)の方が浸透力が強い、このヴォーカルはシングル(2211)の方が声のイメージが自然だ、という具合に意見が飛び交う。物理特性はもちろん重要だが、実際に音楽を聴いて楽しくなければ良いアンプとは言えない。三浦氏がこだわるアンプ作りの思想を全員が共有しているからこそ、自由な雰囲気で音楽談義ができるのだろう。

同社の製造企画・デザインの林口佳弘氏(左)と営業部長の須田幸男氏(右)。「大量生産しない」「作りたいものを作る」「他品種の少量生産」をという三浦氏がこだわるアンプ作りの思想を全員が共有しており、社内は明るい雰囲気に満たされている

こだわりはもう一つある。少し頑張れば音楽ファンが普通に買えるようなアンプを作ることだ。オーバープライスの製品は出さないと明言する三浦氏の言葉通り、同社のアンプ群のなかには100万円を切る製品も複数用意されている。品質の高い日本製の出力トランスなどにこだわるとその価格で収めるのはかなり難しいというが、国内のファンを増やすためにも、ぜひそのこだわりを貫いてほしい。

(提供:エイ・アンド・エム株式会社)
本記事は季刊AudioAccessory vol.179 WINTERからの転載です。
https://www.phileweb.com/review/article/202103/29/4269.html

18. 2021年6月04日 12:37:03 : gFTpnByYk6 : Nll1WVVkQTN5b2M=[18] 報告

AIR TIGHT、目指すのはノスタルジーではない。モダンなスピーカーを鳴らし切る真空管アンプ
PHILEWEBビジネス 徳田ゆかり
2021年06月04日
https://www.phileweb.com/interview/article/202106/04/831.html


アナロググランプリ2021 Gold Award
受賞インタビュー:AIR TIGHT

「アナログ感覚が感じられ、オーディオファンに推薦するにふさわしいアナログ再生に欠かせない機器」を選出し、13年目を迎えたアワード「アナロググランプリ2021」。Gold Awardを受賞した、AIG TIGHTブランドを展開するエイ・アンド・エム株式会社にて、創業者三浦篤氏のご子息である社長の三浦裕氏が、ブランドのなりたちと、世界中のファンを魅了するものづくりについて語った。


エイ・アンド・エム株式会社 代表取締役社長 三浦裕氏

インタビュアー 徳田ゆかり(ファイルウェブビジネス担当)


■現代のスピーカーを鳴らせる、ハイパワーな真空管アンプATM-2211J

ーー アナロググランプリのゴールドアワード受賞、誠におめでとうございます。受賞モデルについてお聞かせいただけますか。

三浦 栄誉ある賞を頂戴しまして本当に有難うございます。ATM-2211Jは211という真空管を出力管に使っていて、これは15年ほど前の同じ211を使ったアンプATM-211から端を発しています。一方、5年ほど前に300B管を使い出力管プレートからネガティブフィードバックを取り出して戻す、新たなNFB回路を使ったステレオアンプATM-300Rを出しました。その出力をもう少し大きくできないかと、三極管の211の出力管にNFB回路を適用したものがATM-2211Jです。

300Bの真空管は出力が9Wで、鳴らせるスピーカーが限られます。211ですと、電圧をかけて32Wの出力が得られ、スピーカーの選択肢が広がります。ATM-2211Jは現代のモダンなスピーカーを堂々と鳴らせるのです。開発には3年ほどかかりましたが、1kVという高電圧をかける特殊な構成となるので、安全性にまつわる部分なども入念に仕上げた結果です。

ーー 御社はアナログへのこだわりを貫いていますが、それはなぜでしょうか。

三浦 創業者の三浦篤は国内のオーディオメーカーの出身で、アメリカ支社の社長も務めていました。そのメーカーでは真空管アンプを始めアナログ製品を展開していたのですが、会社が別の企業に買収され、真空管アンプでは生産効率が悪い、大量生産で売れるものを作っていくという方針になったといいます。

三浦自身はアメリカの社長時代に、マランツ氏やマッキントッシュ氏といったオーディオのジャイアントとの方々とお会いする機会があり、それまで経験してきたものづくりは間違っていないとの信念があったと思います。そこで、当時の重役の座をかえりみずその会社を辞め、同じ会社でアンプづくりをしたい希望がありつつも経理に携わっていた石黒正美さんと二人でエイ・アンド・エムを作ったのです。1986年のことです。

その時代では、真空管デバイスは生産効率が悪い、アンプもコンパクトには作れない、消費電力も高い、またいずれ真空管自体入手できなくなり廃れるだろうと言われていました。しかし三浦としては、真空管はいいデバイスであり、それを使ってまだできることがあると確信して、真空管アンプにこだわったものづくりを始めたのです。

今振り返ると信念を貫いたということになるでしょうけれど、当時としては会社の重役の立場から転身するのは無謀なことだったかと思います。そこにはいろいろな思いもあったでしょうし、何より直感的にソリッドステートの音には納得がいかなかったのだと思います。また三浦篤一人では難しかったと思いますが、つきあってくれた石黒さんの存在も大きいですね。

■こだわりが共感を呼び、世界中で支持されるブランドに

ーー 御社は製品をグローバルに展開されていますが、それは設立当初からでしょうか。

三浦 設立して2年ほどは海外まで手が回らず、もっぱら国内での営業を行っていましたが、1988年にイギリスのオーディオ誌にとりあげられたのが海外展開のきっかけになりました。ケン・ケスラーさんという有名な評論家が、「この時代に日本で真空管アンプのメーカーが立ち上がった」と高く評価してくださったのです。そこから一気に注目が集まり、イギリスやアメリカに輸出を始め、1995年頃からは香港経由で少しずつ中国本土への展開も始まりました。

現在では、直接の輸出が28カ国、代理店経由での輸出が32カ国です。国内と海外の比率は2:8といったところで 、特に昨今は海外が伸長しています。海外では地域によって、当社の製品の受け止められ方が違い、欧米ではエントリーからミッドレンジがメインで、スカンジナビアなどではコンパクトで外観も美しいものが受けています。東南アジアや中国はハイエンドの製品から売れていく傾向があり、サイズが大きく存在感がある製品が受けていますね。我々としてはエントリー、ミッドレンジ、ハイエンドとどのカテゴリーもこだわりをもって展開しているのですが、地域によってリアクションが違うのは興味深いですね。

たとえば、地域毎に特別仕様の展開をすれば売れるかもしれません。しかし我々としては、音楽ファンの方にいい音楽をお聞かせできる製品をご提供することが我々の存在意義と自負していますので、そういう方向は考えておりません。

当社は多品種少数生産で展開しており、製品のモデルチェンジはあまりしません。価格帯もハイエンドに偏ることなくまんべんなくやっております。製品づくりについても、地域に合わせてというより我々が作りたいものを作っていまして、そこをお客様に支持していただけていると思います。

ただ今回のATM-2211Jは、末尾に「J」を入れた日本限定モデルとして海外モデルと差別化しました。海外製品のモデル名はATM-2211になります。ガレージメーカーとしては全世界で同じものを展開する方が効率はいいですが、日本と海外とで異なる電源環境を考慮して、それぞれのリージョンにふさわしく仕様を分けたのです。これは新しい試みとしてこのモデルから始めたことですが、今後も製品によってはこのように展開していこうと思っております。

ATM-2211Jは発表前に、弊社のウェブサイトやSNSに写真を掲載したところ、そこで思いがけず世界中からプリオーダーをたくさんいただきました。発売開始のタイミングで生産が間に合わず、ご迷惑をおかけしてしまいました。コロナによる巣ごもり需要に大いに後押しされたということもあります。

ーー 御社のブランド力、ご活躍に対するお客様の期待の大きさが窺われますね。

三浦 大変ありがたいことです。それは、創業者が昔からファンの皆様との交流を積極的にやってきたからでもあるでしょうし、国内では当社の営業部隊が全国をまわって皆様との関わりを地道に作り続けてきたからでもあります。我々はこだわりをもって一生懸命オーディオ機器を作っていますが、特に構えることはなく、展示会などでもお客様と一緒に音楽を楽しむ姿勢でいます。また売れるものを作るというより、我々が出したいものをこだわって作っているところや、創業者が裸一貫から真空管のアナログアンプを作ってきたことを粋に感じていただいているのかもしれません。

AIR TIGHTは自らハイエンドブランドを語るというより、ファンの方々によってハイエンドの世界に持ち上げていただいたと感じますし、ファンの方々によってブランドを広げていただいていると実感しています。それはどの地域でも同様で、ディストリビューターさんがイベントをしますと、ファンの方々が手弁当で集まってくださり、AIR TIGHTの代弁者となって発信してくださっているのです。

ーー 今後はどのような展開をされますか。

三浦 多くの皆様には、真空管アンプというと出力が小さく、暖色系の音といったイメージをもっておられるかもしれません。しかし我々が目指しているのはノスタルジックな製品ではなく、現代に通じるアンプです。ぜひ固定概念を取り去って、モダンなスピーカーと組み合わせていただきたですね。

我々はすべての製品を手作りで日本生産しているわけですから、今後は会社を大きくするというより、むしろますますこだわりをもって、面白い製品を作っていきたいと思います。デザインも美しく操作性もよく、所有する喜びがあり、物としての価値があるもの。もちろん音や構造、部品にもこだわって、音楽を聞いて楽しいもの 、AIR TIGHTらしいと言われるものをこれからも作り続けていきたいですね。

今年後半には、エキサイティングな面白い製品を出そうと計画しています。またその先は毛色の変わった面白いものも色々と考えているところです。ものづくりの楽しみ、わくわくを温めて皆様にご披露したいと思います。

https://www.phileweb.com/interview/article/202106/04/831.html

19. 2021年8月28日 18:33:22 : pOtbpYEQOg : ZnRVRVNBUXpBWTY=[51] 報告
AIR TIGHT 社 ショートインタビュー | 禁断のKRELL
https://ameblo.jp/507576/entry-12690539345.html
20. 中川隆[-16764] koaQ7Jey 2021年8月28日 18:40:01 : pOtbpYEQOg : ZnRVRVNBUXpBWTY=[52] 報告

AIR TIGHT ATM-300は同社における「最高傑作」との一般ユーザーや各ジャーナリズムからの
根強い定評がある。日本の管球王国誌のリファレンスアンプとしても広く知られているが、
ステレオサウンド社に常設されているのではなく、試聴で使うたびに貸し出されているそうである。
最新モデル AIR TIGHT ATM-300Rはオーディオ超大国アメリカのThe Absolute Sound誌の

2020年度ベストチューブアンプ・オブ・ザイヤーという管球アンプにおける最高賞を受賞している。
これは日本製アンプにおける史上初の快挙である。しかも同社の広告は年に数回しか出していない。
同誌によるディック・オルシャーの記事でもひじょうに高く評価されている。米国で一番人気がある
Stereophile誌でも先年逝去されたコラムニスト アート・ダッドリー(彼は新藤ラボのアンプを使っていた)

が高く評価しており、「ATM-300はチューブ(真空管)による音の違いが良くわかるアンプだ!」
と評している。販売部数、世界的な影響力共に日本の雑誌とは比較にならないほど大きい。

21. 中川隆[-15956] koaQ7Jey 2021年10月18日 15:52:07 : qkJ0267vVE : Y2lNRWlkTWpEVlE=[12] 報告
「オーディオは理論と感性が両立するから面白い」。真空管にこだわるエアータイト、35年目の挑戦
2021年10月18日
https://www.phileweb.com/review/article/202110/18/4415.html


■音楽を聴く根源的な楽しさを追求したい。エアータイト35年目の挑戦

日本を代表する真空管アンプブランドとして知られるエアータイトは、今年で創業35周年を迎えた。1986年という、まさに時代がデジタル再生へと舵を切ろうとするさなかに生まれ、しかし一貫してアナログの音作りを徹底追及してきたブランドだ。

エアータイトは、この35周年を記念して、特別な広告を作った。自社製品の型番は一切登場しない、ブランドのポリシーだけをシンプルな9つのテーゼにした非常に印象的なステートメントだ。


この広告は、以下の言葉から始まる。
「オーディオは芸術品ではない」

シンプルで力強いこの言葉には、エアータイトが35年間培ってきたポリシーが凝縮されている。オーディオは飾って眺めるものではない、音楽を聴くための道具であり、スピーカーやプレーヤーなどと接続し、日々その手で触れ慈しみ、そして何より遊ぶためのものである、というのが、同社の思想の根底にある。

エアータイト公式インスタグラムより

オランダの歴史家ホイジンガは本質的に人間を遊ぶもの、「ホモ・ルーデンス」と定義した。動物も音楽を楽しむ、感じることは知られているが、さまざまなオーディオ機器をつなぎ合わせ、レコードやCDといった様々なメディアを通じて音楽を楽しむのは人間だけに許された特権だ。

それはなぜか。それは、オーディオが「科学」と「芸術」の結節点にあるものだからだ。

真空管の増幅回路は、電子と電気の基本的な性質を応用した非常にシンプルなものだ。真空中では、高電圧をかけると高速でカソードからプレートへ電子が移動する。そこに、グリッド(格子)と呼ばれる電極を間に挟み込み、グリッドにかける電圧を変化させることで、カソードープレート間を流れる電流を制御することができる。真空管の増幅とは、このグリッドにかけたわずかな電圧の変化を、カソードープレート間の大きな電圧として取り出すことにある(※三極管の場合)。

ピタゴラスが音楽の美しさを整数比から見出したように、音楽もまた自然科学としてのバックボーンを持つ。私達の耳に聴こえる音も、物理現象としてみればタダの空気の振動である。しかしそこに、濡れたような美しいヴァイオリンの響きを、鮮烈できらびやかなピアノのフレージングを、あるいはサックスの咆哮を感じ取り解釈し涙を流すのは、人間の持つ「感性」の力でもある。

現在のエアータイトの開発の中心を担う林口佳弘は言う。「オーディオは、理論と感性が両立しているところが面白いんです。だからこそ趣味性がありますし、深みもあります」。デジタル時代には音楽再生のトレンドもどんどん変化する。しかし、それでも変わらない、音楽を聴く根源的な楽しさを追求したい、それこそがエアータイトの考えるオーディオの理想である。

現在のエアータイトの製品開発の主軸を担う林口佳弘。特にクラシック音楽への造詣が深い

■オーディオ機器は「一生モノ」。何度でも蘇らせることができる

エアータイトの現在の主力製品は、真空管パワーアンプ、プリアンプ、フォノイコライザー、そして昇圧トランス。同社のこだわりは、あくまで増幅段には真空管を使う、ということだ。過去にはヘッドアンプなどを使った製品もあったようだが、現行のラインナップはすべて真空管で構成。パーツは良いものを世界中から取り寄せ、大阪・高槻市の工場ですべてアッセンブリーを行う。

大阪府高槻市にあるエイ・アンド・エム(株)の本社。アッセンブリーはすべてこの建物内で行われている

簡単にエアータイトの歴史を振り返っておこう。1986年に創業したエイ・アンド・エム株式会社、その名前の由来は、情熱的なオーディオ愛好家であった創業者、三浦 篤(ATSUSHI)と石黒正美(MASAMI)、そのふたつの名前から名付けられた。エアータイトの名前の由来は、気密性の高い(=TIGHT)真空管を中心に据えることから名付けられたものだという。

三浦 篤はいまも存命ながら、会長として経営の一線は退き、いまは息子の三浦 裕が指揮を取る。石黒は2014年にこの世を去り、2015年以降に発売になった製品は、林口佳弘、濱田 潔を筆頭とした新デザインチームが中心となって手掛けたものとなる。

現在のエイ・アンド・エム社を率いる三浦 裕

エアータイトのこだわりのもう一つ重要なポイントは、「一生モノ」ということだ。創業当時に作られたアンプであっても、メンテナンスで戻ってきた場合はきちんと修理し、お客様の手元にお返しする。それは現行製品についても同様で、もし「30年後に戻ってきたとしてもきちんと修理できるようにしたい」というのが同社の譲らぬポリシーだ。

社長の三浦は、「本当に非合理で、おかげで部品倉庫がどんどん大きくなってしまいます。でも、これがエアータイトのスタンスなんです」と胸を張る。林口は、「真空管は切れる、というネガティブなイメージがあるかもしれません。ですが、逆に言うと増幅の素子をリフレッシュできるということでもあります。使っているパーツはコンデンサーや抵抗など非常にシンプルなものですから、そこを新しいものに変えていくだけで、何度でも蘇らせることができるのです」。

創業以来の製品パーツを丁寧に管理、修理等で戻ってきた場合もすぐに対応できるようになっている

モデルチェンジも頻繁には行わない。たとえば現行モデルのパワーアンプ「ATM-300R」は、1998年に誕生した「ATM-300」がベースにあり、15年以上ロングセラーを続けてきた。2016年に30周年記念モデルとして「ATM-300 Anniversary」を発売したところ、国内外から想定以上の引き合いがあり、急遽「ATM-300R」を用意した。300Bの真空管は同梱せず、好みのものを差し替えて楽しめるという“遊び心”あふれるモデルだ。

好みの300Bを載せ替えられるエアータイトの「ATM-300R」1,045,000円(税込)。シングルアンプながら9W×2の大出力を実現する
初代モデルとなる「ATM-300」。デザインの基本は変わらないが、当時の出力は8W×2

社員は総勢11名という小規模ながら、趣味性の高さを追求するために製品ラインナップは幅広い。パワーアンプ(型番がATM-で始まる)が6種類、プリアンプ(コントロールアンプ、ATC-)が2種類、フォノイコライザー(ATE-)が1種類、昇圧トランス(ATH-)が2種類。ひとくちに真空管と言っても、三極管、五極管、送信管と、それぞれの個性を生かした製品を揃えている(なお、国内では未発売だが海外モデルとしてMCカートリッジもラインナップする)。

もうひとつエアータイトのこだわりは、フォノイコライザーはMM対応のみ、MCカートリッジを使いたい場合は別途昇圧トランスが必須となる。近年のフォノイコライザーの多くはMCとMMを切り替えられるものが多いが、MMとMCはそもそも出力電圧が異なり、必要とされる増幅率がまったく異なる。

最新モデルとなる昇圧トランス「ATH-3s」198,000円(税込)。ローインピーダンス仕様で昇圧比は40倍

昇圧トランスを必要とする理由について尋ねると、林口の答えは非常に単純だ。「トランスはパーツひとつで増幅できるので一番シンプル。微細な信号のロスが少ない、簡単でいいじゃないですか」。

■マーケットありきではなく、自分たちの納得のいく音作りを最優先

エアータイトのステートメントには、かなり攻めた表現も見られる。
「開発現場に“利益率”を持ち込んではいけない」
「ユーザーの満足は、従業員の満足によって生まれる」

株式会社として運営する以上、利益は確保しなければならないし、従業員が安心して生活できるだけの給与も支払わねばならない。だが、そういった最低限のスキームは守りながらも、「オーディオ」にしかできないこだわりを追求する。

エアータイト製品の製造現場。熟練のスタッフがひとつひとつ手作業で組み上げる

三浦は「エアータイトの新製品開発は、いくらぐらいの価格の製品をいつまでに作りましょう、という目標が最初にあるわけではありません。開発チームが色々遊んでいる中で、そこから仕上がりそうだな、というのが見えてきた段階で、詳細を固めていきます」と語る。開発は現場の自由な発想に委ねられており、いつ、何ができるか、社長の三浦ですら完全に把握していない。だが、そういった現場の “遊び” から、長く愛される製品は生まれるのだと深い信頼を置いている。

とはいえファンの生の声を聞くことができるオーディオイベントは、製品開発の重要な情報源だ。コロナ禍のさなかではあるが、少人数でのショップイベントなども積極的に仕掛け、ユーザーの要望や意見をこまめに吸い上げる。親しみある関西弁トークと確かな音楽センスでイベント会場を沸かせる須田幸男は、ユーザーのみならず業界関係者からの信頼も厚い。

名物解説員として知られる営業部長の須田幸男。軽妙な語り口と確かな音楽センスでエアータイトファンの獲得に貢献する

また各国のディストリビューターから寄せられる要望や厳しい意見も大きな参考になる。だが、あくまで製品開発は自分たちの納得の行く音作りが最優先としてある。三浦も、「マーケットありきではない」と断言する。

しかし、そのようにして作られた製品が、アメリカのthe Absolute Sound誌をはじめとするグローバルなオーディオメディアで高く評価されることは驚くべきことだ。先述した300Bを利用する最新のパワーアンプ「ATM-300R」は、2019年のAbsolute Sound誌で「Tube Amplifier of the year」を受賞。三浦も「シングルエンドで駆動するステレオアンプとしては、世界でも最高峰クラスの製品ではないかと思います」と自信を見せる。

「ATM-300R」はアメリカでも評価が高く、the Absolute Soundでも名誉ある賞を受賞

その高い評価の理由は、見えないところにかけられたコストにもある。「創業者の三浦 篤が何度も口にしていたことですが、底板を外してお客さんが中を見たときに、“こりゃすげぇや”って言われたい」とは三浦談。パーツの選定からメッキの方法、配線の組み方まで、見えないところにもコストを掛け、1台1台丁寧に仕上げている。だからこそ何十年経っても、安定したサウンドを実現することができる。

「ATM-300R」の内部。プリント基板を使わず、すべて手配線で組み上げられている

■シンプルな自然現象へのリスペクトと、人間本性への深い信頼の融合

エアータイトの最新ラインアップを聴いてみた。パワーアンプは「ATM-300R」にTAKATSUKIの真空管を載せ、プリアンプは「ATC-5」、フォノイコライザーに「ATE-3011」。アナログプレーヤーにはテクニクスの「SL-1000R」を組み合わせた。

プリアンプ「ATC-5」858,000円(税込)。ラインアンプ部には12AT7を2本搭載。またライン入力のほか、MMフォノ入力も搭載する
フォノイコライザー「ATE-3011」1,628,000円(税込)。高域/低域のイコライジングを設定可能で、RIAA以外にもNABやCOLUMBIAなどさまざまなカーヴに対応可能

通電して最初は、いかにも真空管らしく甘く優美で、耳の中を優しくくすぐるまろやかな音を聴かせる。たとえば井筒香奈江の『Laidback2019』では、包み込まれるような優しさに、母の胎内にいるかのような安心感を覚える。

しかしそれから4時間くらいすると、エアータイトはその本性をあらわにする。パワフルで、ときに攻撃的とも思えるほど、音楽の持つ野蛮さをむき出しにする。ダイレクトカッティング盤『CONGO BLUE』では、音楽そのものが持つ原始的な欲望、破壊衝動や暴力性、それらすべてを高度に融合し音楽として昇華させる八木隆幸の知性までをも見せつける。

キング関口台スタジオでダイレクトカッティングで制作された八木隆幸トリオ『CONGO BLUE』

その一方で、例えば宇多田ヒカルの『One Last Kiss』では、「喪失の痛み」をこれ以上ないほど痛切に描き出す。アニメ作品「エヴァンゲリオン」シリーズにも通底する「喪失の痛み」というテーマ、それとの向き合い方や乗り越え方、あるいは乗り越えられず我が身の一部として引き受けること、時間による癒やし、それらを歌詞として紡ぎ、ヒトへの深い情愛とともに歌い上げる。音楽はさまざまな感情を共感とともに呼び起こすものであるが、優れたオーディオ機器で聴くことで、その感情はより深く刻みこまれるものだという思いを新たにする。


エアータイトのステートメントから、最後にもうひとつ。
「データは嘘をつかないが、最後は直感に従う」

これほどオーディオの本質を的確に言い表した言葉はないだろう。音楽は所詮物理データの集合体である。周波数特性や歪み率といったスペック値による計測はもちろん重要な要素ではあるが、そこさえクリアすればいい音になるわけではない。むしろそういったスペック重視の設計では、日々進化する半導体にはかなうべくもない。

真空管の力はもっと別のところにある。シンプルな自然現象へのリスペクトと、それをいかに解釈し美や芸術を生み出すか、という「人間」への深い信頼。それらが高度に融合しているからこそ、エアータイトのアンプには人の心を打つ力がある。

社長の三浦は「たとえば30年後、私達が真空管アンプを作り続けているかはわかりません。もっといいものがあればそちらにシフトする、そういった柔軟性も持っています。しかし今は、真空管の力を信じていますし、音楽を楽しむための趣味性の高い製品を作る、という社是は決して失われることはありません」

https://www.phileweb.com/review/article/202110/18/4415.html

22. 2021年11月23日 16:18:09 : vTGGl7c7BQ : ejlYM1V6MENWNlE=[14] 報告
真空管にノスタルジーは求めない。有機的な説得力に満ちたエアータイト、最新サウンドを聴く
小原由夫
2021年11月23日
https://www.phileweb.com/review/article/202111/23/4522.html


世界的な知名度を誇る真空管アンプブランド・エアータイト。同ブランドは1986年の創設から今年で35周年を迎えた。創業以来の一貫しているポリシーは「大量生産しない」「作りたいものを作る」「他品種の少量生産」。そしてここから導き出されるサウンドは、いまや45カ国以上に及ぶオーディオファンの心を捉えている。世界共通ともいえる普遍の魅力はどこにあるのか? それを探るべく、小原由夫氏が改めてエアータイトのフルシステムを体験する。

■“オーディオ界のレジェンド”が創業、日本が誇る真空管ブランド

大阪府高槻市に拠点を置くエイ・アンド・エム社「エアータイト」が創業35周年を迎えた。同社はラックスマン役員であった三浦 篤氏と、同僚であった石黒正美氏が興したブランドだ。社名のエイ・アンド・エムは、両者のイニシャルを取ったもの。残念ながら石黒氏は他界しているが、三浦氏はご健在で会長職に就かれ、2016年12月に米国オーディオ専門誌「アブソリュート・サウンド」にて、世界のハイエンドオーディオの殿堂に選出されている。

私が抱いているエアータイトの魅力とは、ノスタルジックな考え方に基づく真空管アンプ像を追い求めているのではないことだ。オーソドックスな回路をベースとしながら、決してヴィンテージ然としていない回路設計のトポロジーやデザインセンスが感じられる点は素晴らしい。

また、品質の安定性や長寿命という点も高く評価したい。熟練した職員がひとつひとつ手作業で加工と組立を行ない、プリント基板などを極力使わずにスタッドに部品のリード線を直接絡げてハンダ付けするというていねいな配線作業を行なっているのである。

エアータイトのモノラルパワーアンプ「ATM-2211J」(2,640,000円/ペア/税込)。メタリックで堅牢なシャーシでひとめでエアータイトと分かるデザインの美しさも特徴

デザインやパネルフィニッシュも、一目でエアータイト製品と分かるアイデンティティを有している。アルミやスチール、純銅、真鍮を用いた堅牢なモノコック構造シャーシとガンメタル系のカラリングは、持つ喜び、触れる楽しみを宿しており、それは外部だけでなく、内部の部品レイアウトやワイヤリングに至るまで、実に美しく仕上げられている。

日本が誇る、日本の工房的オーディオを代表する管球アンプブランド。それがエアータイトだ。

■211を採用する最新パワーアンプを中心に、フルシステムを堪能

今回の試聴で準備した製品は、フォノイコライザー内蔵プリアンプ「ATC-5」、モノラル型パワーアンプ「ATM-2211J」、MC昇圧トランス「ATH-3s」という内容だ。いずれも新しいデザインチームが結成された2015年以降の開発製品。この陣容でLPやCDをじっくり聴いてみたい。

試聴の前に、各々のモデルの特徴を簡潔に紹介していこう。17年に誕生した「ATC-5」は、2段NF-CR型イコライザー回路を内蔵。ラインアンプ部は「12AT7」を用いたオーソドックスな2段構成になっている。ボリュームには、アルプス社の黄銅削り出しケースを使用した金メッキ多接点ワイヤブラシタイプが奢られた。

フォノイコライザー内蔵のステレオコントロールアンプ「ATC-5」(880,000円/税込)。初代機「ATC-1」以来約30年のブラッシュアップを実現したモデル

パワーアンプ「ATM-2211J」は、エアータイトにとって2世代目となる211アンプで20年の発売。直熱3極送信管211をシングルで駆動しながら、最適化した励振部と1000Vのプレート電圧、固定バイアス方式にて32Wをひねり出すことに成功。

「ATM-2211J」は、2001 年に発売されたATM-211以来、約20年ぶりに刷新された211シングルモノラルパワーアンプ。エアータイトが次世代に向けて発信する注目モデル

一般的な管球アンプの出力トランスの2次側からオーバーオールのNFBをかけることは避け、より困難な出力管のプレートから初段に向けて多量のローカルNFBをかけることに挑戦し、より奥行き感が増し、高いい空間再現性を獲得した。その出力トランスは、橋本電気製の大型タイプで、特注のチョークコイルと最良のコンビネーションを発揮。電源トランスも高圧用/低圧用と分別した2個使いである。バイアス電流を監視するIPモニター/バイアスメーターは縦振りの大型エッジワイズタイプだ。

昇圧トランス「ATH-3s」は、Hi-μコアを用いた高昇圧比40倍(32dB)というスペック。シャーシのモノコック構造はもちろん、純銅をレーザーカットしたトランス保持板やアルミの肉厚フロントパネルで構成されている。また、入出力のグランドリフトスイッチを備え、フローティングバランス等、接続環境に応じた使い分けも可能になっている。

MCカートリッジ昇圧トランス 「ATH-3s」(198,000円/税込)。多種多様のケーブルに対応するため、新たに入力、出力に独立のグランドリフトスイッチが装備された

■重厚で壮大なスケール感曖昧な表現を一切見せない

まずはレコード再生から。プレーヤーにテクニクス「SL-1000R」と、MCカートリッジにフェーズメーション「PP-2000」を組み合わせた。メル・トゥーメのヴォーカルは、柔らかくてしなやかで、いかにもヴェルベット・ヴォイスと称されたトゥーメらしい質感で再現された。弾力のあるベースや、瑞々しいピアノの響きもいい。もちろんハムノイズは皆無。

スピーカーにはB&Wの「803 D3」を組み合わせて試聴

マゼール指揮/クリーブランド管の「レスピーギ/ローマの松」では、第1楽章のきらびやかなオーケストレーションや、第2楽章の荘厳な響きが立体的かつスケール感豊かに表現され、思わず聴き入った。ローエンドの力強さや重心の低さから、「ATM-2211J」の駆動力の高さを感じる。

CDはアキュフェーズの「DP-750」を使用。上原ひろみのピアノソロの再生では、トランジェントとスピード感が要求されるが、並みの真空管アンプならば曖昧かつ鈍い表現に陥りがちなところを、そんな表情を少しも見せないのがエアータイトだ。むしろ機敏で鋭く、素早いパッセージを鮮烈に紡いでいく。そこにはヴィンテージ臭さやレトロな佇まいは微塵もなく、実にカラフルで躍動的な演奏に感じられたのである。

パトリシア・バーバーのSACDでも、彼女のアクセントのニュアンスや発音のクセを明瞭に描写。伴奏のガッドギターのアルペジオも生々しい響きだ。この音は、いい意味でデジタルの向こうを張った有機的な説得力に満ちていると感じたぐらいなのだ。

改めてこうしてエアータイトのフルシステムで音楽を聴き、同社製品のソノリティの高さに触れると共に、創業時からのフィロソフィーが反映された良質なプロダクツをいつまでも輩出し続けてほしいと願う次第である。

(提供:エイ・アンド・エム)
本記事は『季刊・Audio Accessory vol.182』からの転載です

https://www.phileweb.com/review/article/202111/23/4522.html

23. 中川隆[-13878] koaQ7Jey 2022年2月05日 12:33:04 : VhU1IF7sQc : ZkVjWFNabmlYR1E=[44] 報告

2021 東京インターナショナルオーディオショウ
2021年11月22日
https://ameblo.jp/507576/entry-12711723225.html


AIR-TIGHT のブース









AIR-TIGHT ATM-300R は同社で最高の人気製品 The Absolute Sound誌の2020年度

ベストチューブアンプ・オブ・ザイヤーという管球アンプにおける最高賞を受賞してる。

また三年連続でゴールデンイヤーサウンド賞も受賞している。三浦社長は大学時代バンドを組み

三浦会長のご子息でアメリカ暮らしが長かったので、米国誌などの情報にも詳しい。





AIR-TIGHT ATM-300R 出力9wなので推奨されるスピーカーの能率は92dBは最低欲しいライン。

87dBだと拙宅の 5w 300Bシングルアンプだと「音が出る」程度。ただステレオサウンドの試聴室で

リファレンススピーカーのB&W800D3がもの凄い音でガンガン鳴ったそうだ。

本当にクオリティーは旧製品よりかなり上がってます。







営業の須田さんに尋ねると



『会長の持ち物である1986年?のWE300Bで鳴らすとメチャメチャ色っぽい音がしますよ!』





と仰っておられました。





ATM-300Rはワイドレンジで抜群のS/N比で現代ハイエンドアンプのクオリティーがあり、

ため息が出るほど見事な完成度の高い300Bシングルで、ひじょうに力強くバシッ!と鳴りますね。

音が前に出る!AIR-TIGHTのアンプでは図抜けた音で、飛びぬけて一番のアンプだと、

知人の取締役のディーラーの方と意見が一致しました。





鳴らしていたavant-gardeは能率107dBで、ウーファーはビルトイン内蔵アンプで起動するアクティブ型です。

300Bシングルって、ボーカルを聴くのには一番のアンプなんですよ。

音の質感を大事にする人にとっては最高のアンプで、これ買ったらアガりだけど、

合うスピーカー少なかった。300Bシングルアンプにはベストマッチである。







付け加えると、211シングルの音も聴きましたが、これも毅然とした剛直な音で、堂々としており、

とても素晴らしい音でした。スピーカーはトールボーイ型の

STUDIO FRANCO SERBLIN Accordo Essence でしたが、

このスピーカーの支配力も加味しなければならないので

アンプの評価は難しいのですが、こちらも素晴らしいアンプであるように感じました。



1988年がWE300Bの最終生産年度とされていますが、WEの正式回答としては1990年が最後。

ただし、巷に出回っている300Bに90から始まる四桁のシリアルナンバーのものは少なく88で始まるものが多い。

2021年製造の再生産品はトライオードのブースで初めて聴きましたが、甘美なWEの音はしていました。

しかし、やはり音は違います。オリジナルとは思い切り違っていた、コケるほど違うのですが、

現代のデジタルサウンドにも対応した洗練されたハイエンドサウンドで新生WEもなかなか乙なものです。


24. 2022年10月10日 22:47:25 : qIi94RAnyU : VHVCQkg3TFNLYkk=[3] 報告
AIR TIGHT ATM-300R 真空管ステレオパワーアンプ | 禁断のKRELL
https://ameblo.jp/507576/entry-12768740074.html

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