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ロシアのウクライナ侵攻 _ すべては事前合意ができていた
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/1509.html
投稿者 中川隆 日時 2022 年 2 月 26 日 10:25:42: 3bF/xW6Ehzs4I koaQ7Jey
 

(回答先: 「バイデンはウクライナをプーチンに渡す」米露の“密約”をジェームズ斉藤が暴露! 危機は出来レースだった!? 投稿者 中川隆 日時 2022 年 2 月 25 日 17:22:56)

ロシアのウクライナ侵攻 _ すべては事前合意ができていた

2022年02月25日
ロシア軍が東部ウクライナに侵入 ウクライナ本国にも攻撃

北部の国境を超えるロシア軍

画像引用:https://mobile.twitter.com/Conflicts/status/1496720059263172610 Conflict News @Conflicts

ロシア軍がウクライナに侵入

24日早朝にロシアのプーチン大統領はテレビ演説で、「ウクライナ東部の住民が攻撃されロシアに支援を求めている。」として軍事行動を宣言した。

ロシアは被害者である東部ウクライナの住民を救済する為、平和維持目的で東部ウクライナを「保護する」と強調した。

2022年2月24日早朝、ウクライナの首都キエフで爆発音があり、大きな炎と煙が上がる写真が撮影された。

ウクライナのゼレンスキー大統領は24日未明、全土に戒厳令を発令し国民に冷静になるよう呼び掛けた。

武装勢力支配地に近い複数の地域で、爆発音や目撃があいつぎロシアからの攻撃があったと思われるがミサイルや砲弾を撮影したメディアはなかった。

ロシア軍は同24日、ウクライナの防空能力を鎮圧したと発表、ウクライナ側はロシア軍航空機を迎撃したと発表している。


ロシア軍はウクライナの都市を攻撃していないと説明し、精密兵器で軍事施設や飛行場を破壊したと発表した。

午前6時ごろキエフから約220キロのセンキフカで、ロシア側から軍用車と兵士が侵入してくる様子が撮影された。

ウクライナ南部や東部では爆発がありロシア軍が国境を越え、書いている時点でチェルノブイリ原発が占領されたと報道されている。


プーチン大統領は「邪魔をするものは歴史上で類を見ないほど大きな結果に直面する」と核兵器の使用を臭わせた。

攻撃に先立つ2月19日、ロシアは核搭載可能な多数のミサイル発射演習をしていたが、明らかに西側諸国への威嚇と思われる。

こうしてロシアは「戻れない川」を渡ったが、今の所ウクライナ周辺部を占領し、首都キエフへの侵攻は確認されていない。

NATOと対峙したらロシア軍は軍事費不足で自滅していた

北部から国境を越え、その後200キロほど離れたキエフを目指し、25日にかけてチェルノブイリ原発を占領した。

南部からはクリミア半島、東部からはロシア国境から侵入し、キエフを包囲し突入すると考えられる。

プーチンは核の恐怖を全面的に押し出し、「邪魔をすればロシアの核攻撃を受ける」と脅しているがこれはおかしい。


冷静に考えれば西側諸国とロシアが核を打ち合えば、滅びるのはロシアの方で多くの都市が廃墟になる。

ロシアの経済規模(イタリア以下)から考えてロシアが発射可能で維持している長距離核ミサイルはそう多くない。

ソ連解体時に発射可能だった核ミサイルはたった4発で、それよりは多いだろうが無数ではない。


西側諸国が一斉にウクライナに進軍し救済すれば、実際にはロシア軍はなすすべがなく戦う事もできない。

ロシア軍は約20万人が集結しているが、それだけの兵力を戦える状態で維持するのは巨額の費用がかかる。

イタリアより経済規模が小さい国にそれができるとは考えられず、NATO軍が対峙するだけでロシア軍は兵糧攻めにあう。


だがそれを理解できない西側指導者が多く、NATOは「ロシアが怖いのでウクライナは見捨てよう」などと言っています。

NATO事務総長は初日に「NATO軍はウクライナを救援しない」と絶望的な声明を発表した。

アメリカ軍は危機発生直後にウクライナから逃げ出し、ドイツに数千人を派遣するが、目的はNATOを守る事で「ウクライナはNATO正式加盟国ではない」とバイデン大統領は説明した

つまりNATO加盟国は全会一致で「ウクライナを捨てる」決定をしました
https://www.thutmosev.com/archives/87848025.html


事実は小説より奇だったロシアのウクライナ侵攻

キエフから脱出する車の列

画像引用:https://www.timesofisrael.com/head-west-jerusalem-advises-thousands-of-israelis-in-ukraine-to-exit-via-poland/

すべては事前合意ができていた

2022年2月24日にロシアはウクライナに侵攻し、この記事が公開されるときはもうキエフが占領されていると思います。

事前予想ではロシアの侵攻にウクライナ政府は無論西側諸国は激しく抵抗し、NATOとの衝突もあり得ると思われていました。

実際にはロシア軍は何の抵抗も受けずに国境を越え、すかさずNATOは「ウクライナを助けない」という声明を出した。

これで思い出したのは1945年の真珠湾攻撃で、今も「アメリカは事前にしっていてわざと見逃した」と主張する人が居ます。

ロシアのウクライナ侵攻に対してもアメリカやNATO諸国は、事前にロシアと話が通じているかのように対応した。

アメリカ軍はウクライナを防衛するか、少なくとも最新の兵器を供与して助けると思われたが、本当に何も助けなかった。


イスラエルはミサイル防衛によるミサイルやロケット弾迎撃をしているが、ウクライナはそうしたシステムを持っていなかった。

地上部隊を防止するような装備も何もなく、第二次大戦時と同じように市民に祖国防衛を呼びかけただけだった。

思い返せばウクライナがドイツに兵器援助を要請してドイツはヘルメット5000個を送ったが、あの時ドイツはウクライナを捨てるのを決めていた。


米英独仏は事前に「ウクライナを捨てる」という合意を形成していたので、ウクライナに欧米軍は1人も居なかった。

下手をすると米英仏独とロシアは事前に打ち合わせをしていた可能性があるし、知らなかったのはウクライナだけかも知れません。

バイデン大統領はロシアの侵攻を知ると即座に「ウクライナはNATO加盟国ではないので派兵しない」とロシアを助けるような宣言をした。


国際社会とはかくも非情

英独仏も次々に「ウクライナに派兵しない」と言い、この瞬間ウクライナの命運はつき、ロシア軍はいかなる抵抗も受けずに侵攻した。

2月24日にロシアは推定160発のミサイルを発射し、レーダーや防空施設、飛行場などの機能を破壊した。

プーチン大統領はその後「あらゆる手を尽したが他に方法がなかった」とロシア側が被害者のように強調した。


プーチンによると東部ウクライナの住民がウクライナ政府から攻撃を受けていて、辞めさせるためにやむをえず「平和活動」を行った。

電磁波攻撃を受けたと言って犯罪を犯す人間と同じで、プーチンの発言の意味は理解不可能です。

プーチンは行動後に制裁を科されるのを理解していると言い、その対策は出来ているとも語った。


欧米や日本はロシア制裁を発表したが、内容はロシア要人の渡航禁止などどうでもいい事が多い。

もっとも肝心なのはロシアとの全ての取引を禁止することだが、そこまで踏み込んで要求した国はない。

せいぜい欧州のエネルギー輸入を制限するかこれから話し合う所です。


欧州はロシアからのエネルギーや食糧に依存していて、禁輸するとエネルギー食糧危機になる。
https://www.thutmosev.com/archives/87851157.html  

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コメント
1. 中川隆[-13632] koaQ7Jey 2022年2月26日 11:46:09 : 7284w1h2Yo : ZEVCUFByRTFDb28=[7] 報告
ロシアのウクライナ侵攻でバイデン大統領が犯した一番の間違い
2022年2月25日 GLOBALMACRORESEARCH
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/20314

ロシアのウクライナ侵攻が行われた。大手メディアでは最近の出来事しか報じられていないが、ロシアとウクライナ(そしてアメリカ)のこれまでの因縁をここで一度復習するとともに、この件でバイデン大統領が犯した決定的な間違いについて論じたい。

2014年ウクライナ騒乱

一連の問題の始まりは2014年のウクライナ騒乱である。2013年11月21日に首都キエフの欧州広場で始まった親EU派のデモが次第に暴徒化し、最終的には親ロシア派だったヤヌコビッチ大統領を追放したことからすべてが始まる。

ロシアはこれを違法なクーデターだと呼んだが、アメリカとEUはヤヌコビッチ大統領は暴徒化したデモとの交渉に応じるべきだとして、そうしない場合はウクライナ政府関係者に制裁を課すとして脅している。

奇妙なことだが西洋人は暴力的なデモに甘い。それが自国の利益になる場合にはなおさらで、そうした歪んだ政治観が例えばシリアの反政府武装勢力を「穏健な民主派」と呼ぶ精神を生んでいるのだろう。

一方で2020年のアメリカ大統領選挙に抗議したデモ隊がアメリカ議会を占領した時にはそれを非難するのだから、彼らの善悪の基準はよく分からない。他国での暴力は良いが、自国では嫌だということだろうか。

ともかく、欧米諸国はこうしてウクライナに新たに成立したポロシェンコ大統領率いる親EU派の新政権とともにウクライナを西洋化してゆく。

一方でロシアはこの騒乱に紛れてクリミア半島を併合し、ドネツク人民共和国、ルガンスク人民共和国としてウクライナからの独立を宣言したウクライナ東部を支援することで、ロシアと国境を接し、しかも首都モスクワにかなり近いウクライナが完全に反露勢力となってしまうことを防いだ。ここまでが第1ラウンドである。

ウクライナのEU・NATO化

その後親EU派のポロシェンコ大統領率いるウクライナはEUとNATOに傾斜してゆく。

最終的には2019年にEUとNATOへの加入努力をウクライナ憲法にまで明記しており、モスクワにミサイルを打ちやすい位置にあるウクライナがロシアをいまだに仮想敵国とするNATOに急速に近づいてゆくのを見て、プーチン氏は危機感を感じていただろう。

日本やアメリカのメディアを見ているとロシアがいきなりウクライナを攻めたように見えるが、そういう背景があるのである。今回のウクライナの一件については中国の王毅外相の以下のコメントが一番理性的であるように思う。

各国の主権、独立及び領土的一体性は尊重され、維持されてしかるべきであり、ウクライナも例外ではない。

だがウクライナ問題は複雑な歴史的経緯があり、ロシアの安全保障上の合理的な懸念を理解する。

大手メディアにやられた日本人の大半は、中国人の政治的発言を理性的だと思える理性を持たないだろうが。

関係の深いウクライナとバイデン氏

さて話をポロシェンコ大統領率いる新政権が元々の親ロシア政権に取って代わったところに話を戻すが、そのポロシェンコ氏を良いように使っていたのが当時オバマ大統領の副大統領だったバイデン氏である。

大半の人が思っているよりもバイデン氏とウクライナの因縁は深い。例えば2016年に解任されたウクライナの元検事総長ビクトル・ショーキン氏は、自分の解雇はバイデン氏の介入によるものだと主張し次のように述べている。

わたしの解任はポロシェンコ大統領の要求に従い辞表を提出した形で行われた。ポロシェンコがわたしに辞任を頼んだのは、アメリカ政府の特にジョー・バイデンによる圧力のためだった。

当時バイデンは副大統領で、わたしを解任するまでウクライナへの10億ドルの補助金は渡さないと脅していた。

わたしが解任された本当の理由は、わたしがジョー・バイデンの息子であるハンター・バイデンが取締役を勤めていた天然ガス企業であるブリスマ社に対する広範囲な汚職捜査を行なっていたからだ。

ちなみにこのバイデン氏の息子問題はトランプ氏が大統領時代にウクライナに対して中止された捜査を再開するよう圧力をかけ、その後アメリカ民主党に自分の政治的利益のためにウクライナに圧力をかけたと批判されている。民主党はバイデン氏のやったことは良いのだろうか?

バイデン政権とウクライナ

さて、バイデン氏はその後大統領となり、アフガニスタンから米軍を引き上げる際に民間人と米軍の武器より先に米軍を引き上げてしまい、すべてタリバンに奪われるという失態で支持率を大きく急落させた。

バイデン氏はもうご老体なのだから、民間人と武器を忘れてくることぐらいアメリカ国民は想定しておかなければならなかったに違いない。ジェフリー・ガンドラック氏はこの件を「あなたの税金がタリバンの武器に生きている」と皮肉っている。

ガンドラック氏: あなたの税金がタリバンの兵器に
こうして支持率を減らし、窮地に陥ったバイデン氏が思い浮かべたのが、何処までもアメリカに翻弄された哀れなウクライナだったに違いない。

バイデン氏は恐らくウクライナ問題を大きく喧伝した後に自分が華麗に解決することで支持率を回復させる算段だったのだろう。

「明日にもロシアが来る」「プーチン大統領はもう決心した」とどうやって行なったのか分からない読心術(誰も突っ込まなかった)を用いてロシアの脅威を煽るバイデン氏に対し、ウクライナのゼレンスキー大統領自身が煽るのを止めてくれと遠回しにお願いしている。

一方でプーチン大統領は軍を展開しながら何処までやれるのか見極めていただろう。バイデン氏はプーチン氏の心を読んでいたが、交渉は通常相手の出方を見ながらやるものである。

ロシアとしては当然ながらアメリカと戦争をやる気はない。韓国と同じ経済規模のロシアがアメリカに勝てるはずがない。

だからプーチン氏はアメリカの出方を伺っていたはずだ。そこでバイデン氏が口を開いて次のように言った。

米軍をウクライナ国内に派兵することはない。

間違いなくプーチン氏は「え? いいの?」と思ったはずである。筆者も心底びっくりした。それはウクライナに侵攻してもアメリカは攻めてこないというアメリカ大統領からの意思表示である。

バイデン氏はその少し前にプーチン氏の心を読んでいたが、プーチン氏が本当に決心したのはこのタイミングだと筆者は確信している。

結論

仮にウクライナ派兵がアメリカにとって間違った決断だとしても、派兵をしないなどとは絶対に言ってはいけない。交渉とはそういうものである。

バイデン氏に何かを期待するのが無理というものなのだが、プーチン氏にとってはあまりに簡単なゲームだっただろう。

一方でウクライナは欧米の圧力によって親EU・親NATOにされた挙げ句、実際に戦争になったらウクライナに加勢をする国は1つも無かった。ウクライナは最後まで遊ばれたということである。上記のガンドラック氏は現在の状況についてこうツイートしている。

ジョー・バイデンはアメリカの納税者に対し、そもそもウクライナでどうなればアメリカの成功になるのか直ちに説明する必要がある。

あるいはその前に何故アメリカの納税者がウクライナの国境を守るために金を払わなければならないのか説得力ある説明をしなければならない。

ここから日本が得られる教訓が1つある。日本が戦争になったらアメリカが助けに来てくれると思っている日本人に言っておくが、少なくない数のアメリカ人は日本が何処にあるかさえ知らず、世界地図を見せられたらインドを指差す人も少なくないだろう。アメリカに行ったことさえない大半の日本人には信じられないかもしれないが、本当の話である。

大体日本はアメリカに攻められたのであり、何故戦時中に自分が侵攻した中国から、自分を攻めてきたアメリカに守ってもらうという意味不明な発想になるのだろう? 何が起こってもアメリカ人は日本に来ないか、あるいは滅びゆく日本を偲んでインド旅行ぐらいはしてくれるかもしれない。
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/20314

2. 2022年2月26日 21:47:02 : 7284w1h2Yo : ZEVCUFByRTFDb28=[18] 報告
西側が制裁で海外資産を凍結したプーチン氏とラブロフ氏、海外口座を持っていない模様
2022年2月26日 GLOBALMACRORESEARCH
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/20400


ロシアがウクライナを侵攻した。プーチン大統領にとって決心の決定打となったのは、バイデン大統領が「ウクライナ派兵はしない」とうっかりコメントしてしまったことだろうということは前回の記事で報じている。

ロシアのウクライナ侵攻でバイデン大統領が犯した一番の間違い

プーチン氏は「ラッキー」と思っただろう。思っていても言ってはいけないことがあるが、アフガニスタンにアパッチヘリと民間人をうっかり忘れてきたバイデン氏にうっかりを期待しない方が難しい。

経済制裁発動

さて、この件でウクライナとロシアの争いを煽るだけ煽って何もしていないアメリカとEUだが、ロシアのウクライナ侵攻を受けて厳しい経済制裁に踏み切ると発表した。

この経済制裁にはついにプーチン大統領とラブロフ外相個人が対象となった。

アメリカのサキ大統領報道官は「プーチン氏とロシア軍に反対するという明確なメッセージを送る」と強い口調で発表した。アメリカ財務省によれば、プーチン氏とラブロフ氏が米国などに保有している資産は凍結されるという。

大変だ。もしプーチン氏やラブロフ氏がアメリカの銀行に大金を保有していれば、そのお金が使えなくなってしまうではないか。苦境に立たされたロシア外務省のザハロワ報道官は、アメリカとEUの強力な経済制裁に対して次のようにコメントした。

プーチン大統領とラブロフ外相は海外に口座を持っていない。

結論

アメリカは馬鹿ではないのだろうか。

そしてこの件でアメリカやEUに同調している多くの日本人や日本の政治家も馬鹿ではないのだろうか。

この件でロシアを擁護する理由は何もないが、マスコミの言うことを鵜呑みにして何も考えずに西洋諸国に同調する人々に言っておくと、この件でアメリカとEUはウクライナに対する加害者である。前回の記事を100回読んでもらいたい。

ロシアのウクライナ侵攻でバイデン大統領が犯した一番の間違い

ウクライナのゼレンスキー大統領は自分が今まさにロシアに命を狙われているなか、ウクライナはロシアとの交渉に応じると表明し、「西側はウクライナを完全に見捨てた」「ウクライナはNATOにまだ加盟していないから、自分でロシアと交渉することができる」と述べた。

日本人にこのゼレンスキー氏の瀬戸際の叫びが理解できるだろうか? アメリカとEUはウクライナの政権転覆を支援し、NATOへの加盟をけしかけて自分に都合の良い対ロシア用の尖兵として扱っておきながら、実際にウクライナが危機に瀕した時には何もしないのである。ウクライナは太平洋に浮かんでいる何処かの国と似ていないだろうか?

この戦争が終わった後、ウクライナ人がアメリカやEUをどう思うか考えてみてもらいたい。日本やアメリカのメディアを鵜呑みにする人には、何故ウクライナがこの件で反西側になるのか全く分からないだろう。

そして正当な理由で敵を増やしてゆく人々に自分の国が与しているということを日本人は分かっているだろうか。自分の国が同じ目にあったはずなのに、彼らは何も分かっていない。

何故人々は何の役にも立たない大手メディアのニュースを信じるのだろう? このように簡単にマスコミに乗せられて異国に敵対的になる人々こそがまさに戦争の直接原因なのだということを彼らは分かっているだろうか。彼らは戦争に反対するという建前で戦争に賛成している。こういう人々が居なくなれば世界は平和になるだろう。

https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/20400

3. 中川隆[-13615] koaQ7Jey 2022年3月01日 18:46:54 : 6oimzvqJ1E : eWhINHdRc1pwYk0=[11] 報告

2022年02月28日
ウクライナ危機を画策したのは誰なのか?
NATO拡大の結果は予想できた
http://kurokiyorikage.doorblog.jp/archives/68889629.html


Putin 8829Ukraine forces 1


(左 : ウクライナ制圧を決断したプーチン大統領 / 右 : 派遣されるロシアの軍人)

  ついにロシア軍のウクライナ侵攻が起こってしまい、歐米諸国のみならず、我が国のマスコミも"てんやわんや"の大騒ぎとなってしまった。一部の保守派論客や自衛官の解説者までもが、「まさか、あれほど大胆に攻撃を仕掛けるなんて・・・」と驚いていた。しかし、先制攻撃や懲罰戦争、侵掠行為はロシアの伝統的なお家藝。今さら驚く方がおかしい。ロシア人は「力の原理」で動く。自慢じゃないけど、筆者は前々からマフィア同士の抗争と見なしていたから、ロシアン・マフィアが隣国を制圧しても驚かない。合衆国政府を利用する闇勢力とユダヤ人オリガルヒが、ウクライナを戦場にしたのは既定路線だろう。

  我々が考慮すべきは、ジョー・バイデンを前面に出す闇勢力が、どんなシナリオを描いていたかだ。たぶん、幾つかのシュミレーションを行った上での挑発行為だろう。残念ながら、歐米の分析家でも追求は難しく、真の狙いが何処にあったのかは数年後じゃないと判らない。

  ただし、今回のウクライナ紛争は単発の事件じゃなく、バイデンを大統領にした連中の仕業で、事前に仕組まれた長期計画の一環だろう。つまり、闇組織が目論んでいる利益の一部ということだ。これは陰謀論のように聞こえるけど、大統領選挙でバイデンを祭り上げた組織は、このボケ老人を勝たせるために莫大な資金を使ったはず。(各地の政治家や有力者を買収した時の金額は相当なものだろう。) となれば、投資額を何百倍も上回る利益が必要で、対露戦争でボロ儲けをしないと出資者の満足が得られない。歐米諸国が推進するNATOの東方拡大は、ウクライナ国民を助けるためじゃなく、彼らを利用することにあったはずだ。おそらく、ウクライナ国民がどれほど犠牲になってもいいから、ロシア軍のウクライナ制圧を実現させたい、というのが本音だろう。日本の評論家はバイデンの失政や愚策を咎めているが、彼のパトロン供は最初から今の悲劇を望んでいたはすだ。

Biden 921Zelensky 094

( 左 : 大統領に見えないバイデン / 右 : 困惑するゼレンスキー大統領 )

  日本のマスコミは刻々と悪化するウクライナ状況ばかりを報道するが、常識的に考えればロシア軍の進撃は予想できたはず。軍人ではないアメリカの知識人だって、あのままプーチンが引き下がるとは思っていなかった。しかし、バイデンは最初から米軍を派遣しない、軍事介入はしないと公言していたから、実際にロシア軍が侵攻すれば、応戦するのは劣勢のウクライナ軍だけである。だいたい、最高司令官の器じゃのに、不正選挙で痴呆症のバイデンが大統領になったのが、そもそもの間違いだ。彼は去年から及び腰で、「恐ろしいプーチンが攻めてくるかも知れないけど、その時はウクライナの皆さんが戦ってね ! アメリカは遠征軍を派遣できないから、金融制裁だけに専念します !」と述べていた。

  呆れてモノを言えないが、NATOの東歐拡大でロシアを威圧すれば、プーチンが軍事行動を選択するのも当然じゃないか。もし、プーチンが西側に屈服すれば、反プーチン勢力からの突き上げが来るし、軍や政界の武闘派が黙っちゃいないだろう。必ず「プーチン降ろし」が巻き起こる。となれば、プーチンがウクライナを征服し、邪魔な反露勢力を排除するか、バイデンの方がビビって引き下がるかのどちらかしかない。それゆえ、多少なりとも常識を備えた日本人なら、「アメリカは端っからウクライナを見殺しにするつもりなんだなぁ〜」と考えるべきだ。

西側勢力に加担するウクライナ人

  とにかく、今回のウクライナ侵攻が起こった原因を理解するには、少なくとも2014年のマイダン革命(Maidan revolution / Revoliutsia hidnosti)や2004年のオレンジ革命(Pomarancheva revoliutsiia)まで遡って考えなければならない。だが、ウクライナで起こった様々な騒乱や暴動、テロ事件、政争はあまりにも複雑怪奇。普通の日本人には掌握できまい。第一、外務省だって充分な情報を得ていないくらいだから、一般国民がこの先を予測するなんて無理。マジック・ショーの観客と同じだ。娯楽番組のディレクターじゃあるまいし、事前に手品師のタネを知っている観客はいないだろう。番組が終わった後に、マジックのトリックを聞いて「なぁ〜んだ、そうだったのかぁ〜」と頷くのが一般人である。

  日本のテレビ局や新聞社は、西側諸国のマスコミ、とりわけアメリカの主流メディアから"貴重な情報(政治プロパガンダ)"をもらい、それを"そのまま"和訳しているだけなので、ウクライナとロシアの紛争を分析するには不充分。というか、世論操作のバイアスが掛かり過ぎているので却って有害だ。我々は断片的な情報でも、それを丹念に繋ぎ合わせて、巨大なパズルを理解するしかない。小さなピースでも馬鹿にすると全体像が摑めない場合もある。正常な日本人なら百も承知だが、テレビ局が垂れ流す映像だけを見ていると、知らず知らずのうちに洗脳されてしまうぞ。そこで、小さいけど、興味深い情報を紹介したい。

Mustafa Nayyem 06(左 / ムスタファ・ナイエム )
  ウクライナでは西歐風の生活を求める国民が矢鱈と多い。やはり、野蛮なロシア人は嫌いということだ。それゆえ、歴史的にロシア帝國の軍事的圧力を受けてきたウクライナ人からすれば、NATOに加盟して自国の安全を図るのが一番。だから、直接・間接的に歐米と繋がる議員がいても不思議じゃない。しかし、「こいつはどんな紐が付いているんだ?」と疑いたくなるような議員がいるのも確かだ。その典型的な人物が、ペトロ・プロシェンコ(Petro Proshenko)大統領の政党(PPB)に属し、見事当選を果たしたムスタファ・ナイエム(Mustafa Masi Nayyem)である。

  このムスタファ・ナイエムは見たとおりスラブ系のウクライナ人ではい。彼は1981年にアフガニスタンのカブール(Kabul)で生まれた異邦人。パシュトゥーン族のムスリム家庭で育った帰化人である。ムスタファの両親はイスラム教徒であるが、彼自身は親譲りの信仰心は持ち合わせておらず、誡律に従う生活とは無縁の俗人だ。ムスタファの告白によれば、母方の祖母はユダヤ人で、妻となった写真家のアナスタシア・イワノヴァ(Anastasia Ivanova)もユダヤ人であるという。それゆえ、ムスタファが承認するように、彼の息子マーク・ミケイ(Mark-Mikhei)はパシュトゥーン系のユダヤ人となっている。

  ユーラシア大陸にある国家では、多種多様な民族が入り乱れて暮らしている。ウクライナも例外じゃない。だが、ムスタファの家庭はかなり特殊で、父親のムハマド・ハイム(Muhammad Haim)は、元々パキスタンで教育大臣を務めていたという。しかし、ソ連がアフガニスタンに侵攻すると、ロシア人のために働きたくはないと拒み、教育大臣の職を辞任したそうだ。ところが、ムハマドは奇妙な行動に出る。兇暴なソ連軍により祖国が荒廃すると、なぜかアフガニスタンを去ってしまい、1987年に敵国の首都に向かってしまうのだ。日本人なら「えっ !」と驚いてしまうが、彼はモスクワで勉強しようと志す。この留学中に知り合ったのが、将来の夫人となるヴァレンティナ・コレチュコ(Valentina Kolechko)で、二人は1989年に結婚する。

Nayem brothers(左 / ムスタファとマシの兄弟)
  ナイエム夫妻には二人の息子が生まれた。兄のムスタファと弟のマシ(Masi Nayyem)だ。ムスタファは1998年、キエフにある技術系の高校を卒業すると、キエフ工科大学に進んで航空学を専攻した。弟のマシは空挺部隊の軍人となるが、除隊すると法律家の道を歩んだ。様々な環境で育ったせいか、ムスタファは幾つかの言語を操ることができるようで、母国語のダリ語に加え、ウクライナ語、ロシア語、英語を話すらしい。

  非ウクライナ人のムスタファであったが、ジャーナリストの世界では成功したようだ。彼は出馬する前の2011年から2013年の間、ウクライナのテレビ局である「TVi」に出演し、政治討論にも参加していたそうだ。しかし、テレビ局の運営方針を巡って口論となってしまい、制作者や経営陣と訣別する。彼は一緒に局を辞めた同僚を誘ってインターネットの世界へ移ろうとした。このプロジェクトにはやがて賛同者が現れ、2013年に「Hromadske TV(フロマツケ・テレビ)」へと成長する。

  当選したムスタファは、親ヨーロッパを表明する若手の代議士となる。彼は「ヨーロッパ統合委員会」のメンバーにもなった。さらに、権力の階段を昇り続けたようで、彼は最高議会(ヴェルホーヴナ・ラーダ / Verkhovna Rada)の副議長にまで出世する。しかし、2016年になるとポロシェンコの政党を離れ、「民衆政同盟」という政党に属するようになった。2019年には異例の昇進を遂げ、ムスタファはウクライナの国営企業である「Ukroboronprom」の副経営者に就任する。この会社は2010年に創設された軍需企業で、戦車や装甲車、ミサイル、防空システムなど、様々な武器弾薬を製造している。いやはや、アフガン系ジャーナリストが政界に転職すると、軍需産業の重役に出世するんだから、「どんなコネを築いたのか?」と訊きたくなる。

Mustafa Nayyem Atlantic Council(写真 : 左から ザリシュチェック、中央レシェンコ、右 ナイエム)
  「民衆政同盟」という政党には、歐洲に繋がろうとする「ユーロマイダン(Euromaidan)」の指導者達が集まったそうで、その中には、当時まだ無名の新人議員であったスヴィトラーナ・ザリシュチェック(Svitlana Zalishchuk)やセルゲイ・レシェンコ(Sergii Leshchenko)がいた。(Melinda Haring, 'Ukraine's New Liberals Face Tough Climb from Streets to Seats in Parliament', Atlantic Council, October 17, 2016.) 記念写真を見れば判るとおり、スヴィトラーナとセルゲイはムスタファと親しく、彼らは徒党を組んで西歐風のデモクラシーを推進する同志であった。

  この三羽烏は西歐人に好まれるリベラル派で、ヨーロッパやアメリカに招かれると、政治腐敗にまみれたウクライナを嘆くことはなく、「デモクラシーのウクライナ」という明るい未来を語っていた。特に、ブロンド美女のスヴィトラーナは西側で人気を博し、お得意の英語を駆使して持論を展開していた。彼女はノルウェーやスイスといった西歐のシンポジウムにちょくちょく顔を出していた。この才女は聴衆を前にしてウクライナの議会運営やオレンジ革命の様子を説明し、アップル社かグーグルの重役みたいに語りかけていた。もう一端の政治家気取りである。しかも、リップサービスを付け加える女狐だった。スヴィトラーナは自分の容姿をフルに活用し、外国の事情に疎い観客を魅了する。彼女は人権思想や国民の自由など、ヨーロッパのピンク左翼が喜びそうな綺麗事を並べ立てていた。

Svitlana Zalishchuk 0555(左 / スヴィトラーナ・ザリシュチェック )
  抜け目のないスヴィトラーナは、一介のジャーナリストから政界へ転身し、首相の外交アドヴァイザーにまで昇りつめるが、政界はそう甘くはなかった。彼女は再選を目指して2019年の選挙に臨んだが、あえなく落選。しかし、美女には拾ってくれる神様がたくさんいるようで、議席を失ったスヴィトラーナは、「ナフトガス(Naftogaz)」の最高経営者(CEO)になれた。一般のウクライナ人が聞いたら羨ましくなるけど、やはり何らかの"やましさ"があるのか、美人社長の報酬は秘密となっていた。(Naftogaz refuses to disclose Svitlana Zalishchuk pay', Bykvu, 1 June 2021.) でも、「非公開」というのはおかしい。たぶん、相当な金額なんだろう。これは愚痴になってしまうが、「庶民の味方」を演じるリベラル派って、なぜか"お金持ち"が多いよねぇ〜。

  日本の地上波テレビや新聞は、米国メディアの卸問屋みたいな媒体で、歐米諸国の輿論がどのような枠組み(パラダイム)で形成され、如何なるバイアスが掛かっているのかを伝えることはない。確かに、プーチンの侵略行為を非難することは簡単だ。ウクライナに攻め込むロシア軍を見れば一目瞭然である。しかし、我々は水面下の策略というか、一般国民が認識できない真の目的を考えなければならない。そもそも、誰が今回の「絵(計画)」を描いたのか? さすがに、あの老いぼれ爺(ジジイ)のバイデンが主導権を取ったとは信じられない。ブリンケン国務長官やオースティン国防長官、その他の閣僚でも、アメリカの軍事・外政を取り仕切り、西歐諸国に命令を発することは無理だろう。となれば、裏で糸を引く闇組織が、痴呆症のバイデンを利用して対露政策を指図した、と考える方が自然だ。

Roman Skrypin 2(左 / ローマン・スカリピン)
  ウクライナの反露キャンペーンは、ウクライナ国民の総意でもあるが、グローバリストのプロパガンダでもある。ボンクラな評論家やテレビのワイドショーを信じると、間違った判断を下す虞(おそれ)がある。例えば、先ほど紹介した「Hromadske TV」は、ジャーナリストのローマン・スカリピン(Roman Skrypin)が2創設したインターネット放送である。ここに勤めるスタッフの大半は、「TVi」を辞めた職員とレポーター達であるというが、その資金源は外国から来ている。同局が発行した2013年度の財務報告書によれば、ネーデルラント大使館から79万3,089フリヴニャ(hryvnia)、アメリカ大使館から39万9,650、「国際ルネサンス財団(International Renaissance Foundation / IRF)」から24万7,860フリヴニャが振り込まれていた。(1フリヴニャ= 約3.87円)

  この他、資金提供者にはカナダ政府やノルウェーの「Fritt Ord Foundation」も名を連ねるが、「国際ルネサンス財団」が一枚噛んでいるというのは実に興味深い。というのも、この財団はジョージ・ソロスが創設した「オープン・ソサエティ財団(OSF)」の下部組織に当たるからだ。つまり、IRFは中歐や東歐におけるOSFの支店というわけ。東歐におけるソロスの"慈善活動"は相当なもので、2015年には500億ドルの投資がウクライナには必要だと彼は喧伝し、オープン・ソサエティー財団は10億ドル出してもいいぞ、と息巻いていた。('US financier Soros ready to invest in Ukraine', The Local, 30 March 2015.) もう目が眩みそうな金額だけど、毎年何十億ドルもの資金をバラ撒く財団だと、これくらいの出費は普通なんだろう。

  ジョージ・ソロスとの関係は不明確だが、ウクライナの元首相であるアルセニー・ヤツェニュク(Arseniy Yatsenyuk)も独自の組織を持っていた。彼は共同で「オープン・ウクライナ財団(Open Ukraine Foundation)」を創設したが、名称が似ているので「ソロスのOSFと姉妹組織なんじゃないか?」と思えてくる。この財団はオバマ大統領とバイデン副大統領にも正式に承認され、彼らからの支援も受けていたという。そして、ヤツェニュク元首相は、「ヴィクトール・ピンチュック財団(Victor Pinchuk Foundation)」が主催した「ダヴォス・ウクライナ・ランチ(Davos Ukraine Lunch)」という会合に出席し、この席で大富豪のソロスと親睦を深めていた。どちらの財団も"全世界"や"西歐"に開かれたウクライナを呼びかけていたから、何とも味わい深い。

George Soros 213Victor Pinchuk 02Arseniy Yatsenyuk 01


(左 : ジョージ・ソロス / 中央 : ヴィクトール・ピンチュック / 右 : アルセニー・ヤツェニュク )

  ちなみに、ヴィクトール・ピンチュック(Victor Mykhailovych Pinchuk)は、金属製造会社「Interpipe Group」の創業者で、投資会社の「EastOne Group」も率いていた。一般的には"ウクライナ人"のビジネスマンと言われているが、実際はキエフ出身のユダヤ人。彼はウクライナの天然資源を狙っていたオリガルヒで、殺人や賄賂も辞さない政商と囁かれている。しかし、表向きは"カタギの大御所"で、民主化のマイダン革命を擁護していた。白々しくて笑ってしまうが、彼は反ロシアの旗を掲げる愛国者らしい。しかも、曰く付きの「キエフ・セキュリティー・フォーラム(Kiev Security Forum)」を支援する重要人物者ときている。

  今は"慈善活動家"の仮面を被っているが、1998年から2006年までピンチュックは国会議員を務めていた。しかし、国益を考える議員というより、私益を優先するグローバリストと呼んだ方が相応しい。何しろ、鋼鉄のパイプを作っていたピンチュックは、アメリカ合衆国とのパイプも太く、以前は「ブルッキングス研究所(Brookings Institute)」のメンバーであったし、「ピーターソン国際経済研究所(Peterson Institute of International Economics / PIIE)」の理事も務めていた。

  PIIEの所長はかつて、エコノミストのフレッド・バーグステン(C.Fred Bergsten)が務めていた。この経済学者は、単なるシンクタンクの研究員じゃなく、政権内部で蠢くインサイダー。彼が国家安全保障会議(National Security Council)に属していた時、上司はあのヘンリー・キッシンジャーで、ユダヤ人国務長官のアドヴァザーを務めていた。バーグスティンも華麗なる経歴の持ち主で、この御仁はロックフェラー財閥のCFR(外交問題評議会)で上級研究者を務めていたし、カーネギー平和財団にも属していた。ちなみに、PIIEの名称は元商務長官のピーター・ピータソン(Peter Peterson)から由来する。2018年には、息子のマイケル・ピーターソン(Michael Peterson)が会長に就任したそうだ。

Fred Bergsten 02Henry Kissinger 088Peter Peterson 0021Michael Peterson 1


( 左 : フレッド・バーグステン / ヘンリー・キッシンジャー / ピーター・ピータソン / 右 : マイケル・ピーターソン )

  とにかく、日本のテレビでは報道されないウクライナの暗部は山ほどある。テレビや新聞の解説者は、単純にプーチン大統領を"悪の独裁者"と決めつけるが、悪党はロシアだけに限らない。なぜなら、ウクライナ紛争には八百長(ヤラセ)を仕組んだ連中がいるからだ。そもそも、NATOの加盟地域をウクライナにまで拡大すれば、ロシア軍が蹶起するのは目に見えていた。ジョー・バイデンを操る闇組織は、前々からロシアをSWIFT(国際銀行間通信協会)から締め出そうと考えていたし、実際、ロシアの侵掠を催促したのもアメリカである。闇組織の連中は非常に狡猾で、何年も前から金融制裁の発動を考えていたはずだ。(ついでに言うと、筆者は以前から支那とロシアの経済関係を述べていた。参照記事。) それゆえ、プーチンの決断は驚愕に値しない。むしろ、「アメリカの政財界には、一体どんな裏があるんだ?」と疑いたくなる。たぶん、バイデンのパトロンはロシアが進撃した際の対策や脚本を用意していたはず。もしかすると、今回の騒動も「グレイト・リセット」の一部なのかも知れないぞ。

  諜報組織や軍隊を持たない日本は、ロシアの内情やウクライナの現状を正確に知ることはできない。アメリカやヨーロッパ諸国はウクライナに軍事支援を行い、経済制裁をも発動すると決めたが、陸軍を派遣してウクライナを救うつもりはない。だいたい、アメリカはさっさと自国の大使館職員を撤退させていた訳だから、ロシア軍がキエフへ直進できるよう障碍を取り除いていたんじゃないか、と疑いたくなる。つまり、ウクライナは使い捨ての駒に過ぎず、アメリカには別の意図や策略があるのかも知れない、ということだ。しかし、悲しいかな、日本人の我々には表面的な現象しか見えない。闇組織が狙っている真の目的は隠されている。あと数年くらい経たないと、本当の狙いは明らかにされないだろう。

http://kurokiyorikage.doorblog.jp/archives/68889629.html

4. 中川隆[-13610] koaQ7Jey 2022年3月02日 10:32:21 : FZOBU9yPw6 : NVZHWXJmdjBqS00=[5] 報告
今暴落中のロシア株を買えない人は株式投資に向いていない
2022年3月1日 GLOBALMACRORESEARCH
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/20534

ロシアによるウクライナ侵攻への対抗措置として、欧米諸国はロシアの主要銀行を国際決済システムであるSWIFTから排除する経済制裁を発表した。これを受けてロシア株は暴落している。そして株価が暴落していると聞けば、投資家として興味を示すのは当然である。株は安く買うものだからである。

ロシア株とルーブル暴落

まず暴落しているものの暴落の程度を確認しよう。何よりも先に暴落したのはロシアの通貨ルーブルである。ドルルーブルのチャート(上方向がドル高ルーブル安)は次のようになっている。


一時30%以上下落した計算になる。

このルーブルの暴落はロシアによるウクライナ侵攻の時点で始まっていたが、欧米諸国がロシアの主要銀行5行をSWIFTから排除した時点で更に加速した。

一方で株式市場はどうなっているだろうか。ロシアの株式市場は金融市場の混乱を受けて閉鎖された。だがロシア株がどの程度暴落しているかは確認することが出来、ニュースにも流れている。

何故か? アメリカに上場しているロシア株ETFは生きているからである。よってこの状況でのロシア株の値動きに興味を持っている金融関係者はそちらの値動きに注目している。例えばiShares MSCI Russia ETF (NYSEARCA:ERUS)である。


これは米国株なので価格はドル建てで、下落幅にはルーブルの暴落と株価の暴落の両方が含まれている。

さて、この状況の株価チャート見て、「危ない」「近寄りたくない」と思うか「買いのチャンスがあるのではないか」と思うかが、あなたが株式投資をすべきかどうかの試金石になる。どちらかが良いと言っているのではない。しかし前者の人々は少なくとも株には向いていない。他の投資対象を検討すべきである。

ロシア株の現状

その理由も含めて説明しよう。まずロシア株をとりまく状況はどうだろうか。ウクライナ情勢自体についてはここでも連日報じていたが、株式市場については米国株への影響を述べるに留めていた。

世界同時株安の原因はロシアとウクライナではない
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/20260


ロシア株が下落しているのは知っていたが、これまでは言及してこなかった。暴落がまだ序盤だと考えていたからである。

しかしここに来て西洋諸国はロシアの主要銀行をSWIFTから排除し、ようやく少なくとも実効性を検討する余地のありそうな経済制裁に踏み切った。

「少なくとも実効性を検討する余地のありそうな」というのは、例えばアメリカはアメリカに銀行口座など持っているはずのないプーチン大統領の「アメリカの銀行口座」を凍結したと言って誇らしげにしているからである。

西側が制裁で海外資産を凍結したプーチン氏とラブロフ氏、海外口座を持っていない模様

政治家はこういう意味のない制裁表明でも自分たちが何かしているという印象を国民に与えられると信じている。つまり政治家は完全に国民を舐めているのであり、そして私見によればその評価はまったく正しい。多くの人がそのまま騙されているからである。

SWIFTからの排除

だがSWIFTからの排除は少なくとも一考の余地がある。一方で、奇妙なことに大手メディアではあまり報じられていないことだが、SWIFTから排除されたのはズベルバンクなどの主要5行だけであり、他の銀行は含まれていない。

にもかかわらず報道ではあたかもロシア全体を国際決済システムから追い出したかのような口ぶりである。大手メディアの報道を見ていては何も真実が見えて来ない。

だがSWIFTからたった5行を排除するだけでも特にEUは大いに躊躇った。決済が出来なくなることは貿易に支障が出るということであり、ロシア産の天然ガスに日常生活を大いに依存しているEUとしては自殺行為になりかねないからである。

それで妥協案として出されたのがこの限定的排除である。また、EU側はこの後もエネルギー資源に関する決済は可能だと主張している。何とも片手落ちな制裁である。

だが少なくとも為替相場には効いたようであり、多くのロシア国民が自国通貨暴落を恐れてルーブルを売ったこともあり、ルーブルは30%以上暴落した。


この状況を受けてルーブル防衛のためにロシアの中央銀行は政策金利を9.5%から20%に引き上げた。高金利にすれば金利を求めてルーブルを買おうとする人が増えるので、通貨暴落時にはよくやる手である。

しかし一方で高金利は株式市場にダメージを与えるので、今度は株式市場が大いに下落している。


ここまでが現状である。

いまは「最悪」の状態か

ロシアの主要銀行はSWIFTから閉め出され、20%の金利は株式市場を苦しめている。ロシア株には最悪の状態である。

この話を聞いて「ロシア株を買えそうだ」と思った人は投資の才能がある。何故ならば、最悪の状況とはすなわち底値のことだからである。

だから筆者は「最悪の状況」をずっと探していた。ロシアがウクライナに攻めた段階ではまだロシア株にとって最悪ではないと思った。

問いは常にこうである。「状況は更に悪くなるだろうか?」。状況が更に悪くなるならば、株価は更に下がるということである。状況が本当に「最悪」まで行き着いたならば、そこが底値である。

現状はどうだろうか? 厳密には完全な「最悪」ではないかもしれない。SWIFT制裁はまだ5行しか含まれていないので、強化することは理論上可能である。

だが存在しない「プーチン氏のアメリカ口座」凍結を制裁だと言い張る辺り、アメリカやEUは制裁の実効性よりも自国民を騙せるかどうかに興味を持っている。5行限定という事実を喧伝せずに「ロシア締め出し」を主張したのだから、追加のSWIFT制裁は彼らにとって逆効果になるか、やるとしてもこっそりやるだろう。

一方でロシア株の買い手が注意すべきはEUが身を切ってロシア産の原油や天然ガスの購入を止めるケースである。この場合EU内にエネルギー資源が足りなくなり、既に悪化しているEU内の物価高騰がかなり酷いことになる。

フランス、インフレ対策で現金給付へ


だが何事も安全側に考えるのが良い。プーチン氏とウクライナの交渉が纏まらなくなればEUが交渉カードとして使ってくる可能性はあると思っておいた方が良いだろう。つまり、ロシア株にはもう1段階の下げが有り得ることを前提とした買いを行う必要がある。

金利20%の功罪

では金利はどうだろうか? ロシアの政策金利は元々9.5%で、それが20%に上げられた。

そもそも何故政策金利が9.5%と高かったかと言えば、ロシア国内のインフレの影響である。ロシアの1月のインフレ率は8.7%であり、アメリカの7.5%よりやや高い。

1月の米国CPIは7.5%に加速、コロナが全力でインフレを支援
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/19786


アメリカでは政策金利がまだゼロである一方でロシアは9.5%だったのだが、ルーブル暴落を受けてこれを20%に上げた。

当然ながらこれは株式市場には強烈な逆風だが、株価はその強烈な逆風を既に織り込んでいるから下がっているのではないのか。


ここで米国株のチャートと比べてみたい。


ロシア株は金利が既に20%まで引き上げられ、それを織り込んで株価は暴落している。

米国株はこれから利上げが行われ、しかも金融市場は現在のアメリカの物価高騰を抑制できる量の利上げをまだまだ全然織り込んでいない。

1969年の米国で6%のインフレを抑えるためにどれだけの利上げが必要だったか
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/19818


つまりロシア株は、金利に関してだけ言うならば、アメリカが物価高騰に耐えられず大幅な利上げを強いられ、株価が暴落した後の状態に既に至っているということである。

言い換えればこれは利上げで暴落する前の株式が良いか、利上げで暴落した後の株式が良いかの問題なのである。この2つのチャートを見てどちらが良いと思うかは、あなたが株式投資をするべき人間かどうかを完全に物語っている。ついでに言っておくが米国株は完全にもう無理である。

アメリカ、2018年の株価暴落を引き起こした量的引き締めを発表
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/19181


結論

金利に関して言えばロシア株は完全に買いである。だが制裁やウクライナの戦争状況は目まぐるしく、読めない要素も多い。上記に述べたように更なる制裁を覚悟しなければならない余地もある。米国上場のETFが今後の制裁に引っかかる可能性もゼロではなく、再開したロシア株現物に乗り換えればまた取引停止になるリスクもある。

だがSWIFTからの排除という伝家の宝刀を抜き、利上げも既に行なったことで、ロシア株は明らかに買いを考えて良い段階に来ている。少なくとも考えられるリスクを覚悟すれば、足を踏み入れるべきリスク・リワード比である。

買い方には色々あるだろう。ドルコスト平均法などはいつでも使える便利な買い方である。

だがこの記事で本当に言いたいのは、ロシア株を買うべきだということではない。強烈な金融引き締めが避けられない2022年の状況で暴落前の米国株を余裕で持っているのに、既に暴落したロシア株を見て「危ない」「買えない」と思う人は株に手を出してはいけないということである。

「株価が高いから買いたい」と思う人間が株式投資で成功することは絶対にない。その人が米国株や日本株に手を出したタイミングはほぼ間違いなく間違っている。そういう人は債券か現金か何か別のものを考えるべきだろう。

2022年の株式市場はインフレと金融引き締めで暴落する
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/18367


https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/20534

西側が制裁で海外資産を凍結したプーチン氏とラブロフ氏、海外口座を持っていない模様
2022年2月26日 GLOBALMACRORESEARCH
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/20400


ロシアがウクライナを侵攻した。プーチン大統領にとって決心の決定打となったのは、バイデン大統領が「ウクライナ派兵はしない」とうっかりコメントしてしまったことだろうということは前回の記事で報じている。

ロシアのウクライナ侵攻でバイデン大統領が犯した一番の間違い
プーチン氏は「ラッキー」と思っただろう。思っていても言ってはいけないことがあるが、アフガニスタンにアパッチヘリと民間人をうっかり忘れてきたバイデン氏にうっかりを期待しない方が難しい。

経済制裁発動

さて、この件でウクライナとロシアの争いを煽るだけ煽って何もしていないアメリカとEUだが、ロシアのウクライナ侵攻を受けて厳しい経済制裁に踏み切ると発表した。

この経済制裁にはついにプーチン大統領とラブロフ外相個人が対象となった。

アメリカのサキ大統領報道官は「プーチン氏とロシア軍に反対するという明確なメッセージを送る」と強い口調で発表した。アメリカ財務省によれば、プーチン氏とラブロフ氏が米国などに保有している資産は凍結されるという。

大変だ。もしプーチン氏やラブロフ氏がアメリカの銀行に大金を保有していれば、そのお金が使えなくなってしまうではないか。苦境に立たされたロシア外務省のザハロワ報道官は、アメリカとEUの強力な経済制裁に対して次のようにコメントした。

プーチン大統領とラブロフ外相は海外に口座を持っていない。

結論

アメリカは馬鹿ではないのだろうか。

そしてこの件でアメリカやEUに同調している多くの日本人や日本の政治家も馬鹿ではないのだろうか。

この件でロシアを擁護する理由は何もないが、マスコミの言うことを鵜呑みにして何も考えずに西洋諸国に同調する人々に言っておくと、この件でアメリカとEUはウクライナに対する加害者である。前回の記事を100回読んでもらいたい。

ロシアのウクライナ侵攻でバイデン大統領が犯した一番の間違い
ウクライナのゼレンスキー大統領は自分が今まさにロシアに命を狙われているなか、ウクライナはロシアとの交渉に応じると表明し、「西側はウクライナを完全に見捨てた」「ウクライナはNATOにまだ加盟していないから、自分でロシアと交渉することができる」と述べた。

日本人にこのゼレンスキー氏の瀬戸際の叫びが理解できるだろうか? アメリカとEUはウクライナの政権転覆を支援し、NATOへの加盟をけしかけて自分に都合の良い対ロシア用の尖兵として扱っておきながら、実際にウクライナが危機に瀕した時には何もしないのである。ウクライナは太平洋に浮かんでいる何処かの国と似ていないだろうか?

この戦争が終わった後、ウクライナ人がアメリカやEUをどう思うか考えてみてもらいたい。日本やアメリカのメディアを鵜呑みにする人には、何故ウクライナがこの件で反西側になるのか全く分からないだろう。

そして正当な理由で敵を増やしてゆく人々に自分の国が与しているということを日本人は分かっているだろうか。自分の国が同じ目にあったはずなのに、彼らは何も分かっていない。

何故人々は何の役にも立たない大手メディアのニュースを信じるのだろう? このように簡単にマスコミに乗せられて異国に敵対的になる人々こそがまさに戦争の直接原因なのだということを彼らは分かっているだろうか。彼らは戦争に反対するという建前で戦争に賛成している。こういう人々が居なくなれば世界は平和になるだろう。
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/20400

ジム・ロジャーズ氏: 米国のウクライナ支援はロシアが米国直下のメキシコの反米を煽るようなもの
2022年2月28日 GLOBALMACRORESEARCH
著名投資家の多くがロシアのウクライナ侵攻について語りたがらず、インタビューにも出ていない中、ジョージ・ソロス氏とともにクォンタム・ファンドを立ち上げたことで有名なジム・ロジャーズ氏がWall Street Silverのインタビューでウクライナ問題について語っている。

ロシアのウクライナ侵攻

これはウクライナ侵攻の直前に収録されたインタビューだが、ロジャーズ氏は状況を的確に予想していたようだ。彼は次のように述べている。

ワシントンは戦争を欲しているようだ。ワシントンの政治家は無能でどうしようもない。

ビクトリア・ヌーランドという名前の官僚の女性がウクライナにおける2014年のクーデターを支援し、今の反ロシアかつ親ビクトリア・ヌーランドのウクライナ政権を打ち立て、それが今まで尾を引いている。

そして彼女は今また争いを煽っているようだ。

そしてアメリカやEUがウクライナに反ロシア政権を据え、対ロシアの武器として使っていることに対しては、次のような例えを用いて説明している。

彼女がそうする理由はよく分からない。考えてみてほしいのだが、もしロシアがアメリカの真下にあるメキシコと軍事同盟を結んだりすれば、アメリカ人だって激怒するだろう。それがアメリカのやったことだ。

むしろロシア・メキシコ軍事同盟はアメリカのウクライナ関与に返答する良いジョークになったかもしれない。

バイデン氏は蚊帳の外

このインタビューは侵攻前のものであるにもかかわらず、ロジャーズ氏は事態をよく把握していたようだ。

ビクトリア・ヌーランドは戦争を望んでいるようで、他の人々を説得している。彼女はプロの官僚だ。

一方でプロの官僚、プロの政治家であるためには能力が欠如した人物も居る。ロジャーズ氏はその人物について語る。

バイデン氏は何も分かっていないだろう。彼はウクライナで大金を儲けているからウクライナが何処にあるかぐらいは知っているだろうが。

この発言はアメリカ人が世界地図を見て他国の場所を当てられないというよく知られたジョーク(かつ事実)に基づいている。一方で彼や彼の家族がウクライナで何をしていたかはあまりジョークではない。以下の記事で説明している。

ロシアのウクライナ侵攻でバイデン大統領が犯した一番の間違い

この記事では2014年にウクライナで起こった反ロシア派のクーデターをアメリカとEUが支援した経緯までは解説したが、そもそもこの話はもっと過去に遡る話であり、インタビュワーはその辺りをまず説明している。

ベルリンの壁崩壊

話の始まりは1989年のベルリンの壁崩壊とそれに続く東西ドイツの統一である。

この時東ドイツは西ドイツに吸収される形で統一された。第2次世界大戦の結果、東ドイツを管理していたのはロシアだったが、ロシアが東西ドイツの統一を認めればNATOはそれ以上東に拡大することはないとアメリカが約束したためロシアは自国に撤退し、東西ドイツの統一を承認した。

しかしアメリカのした約束だから当然なのだが、その後NATOはチェコ、ハンガリー、ポーランド、ルーマニアを加え、ついにはロシアと国境を接しているウクライナを加盟希望国として認めるところまで至っている。

プーチン氏がウクライナを攻めるにあたり「ロシアはこれ以上何処にも撤退出来ない」と言った時、その言葉には少しの嘘も含まれていない。ロシアは自国の国境まで下がってきているのでもうそれ以上下がりようがない。

ロジャーズ氏はインタビュワーの指摘に対して次のように述べている。

その通り。以前言ったように、われわれは勢力を拡大しないと約束した。そして見事に勢力を拡大した。

もうロジャーズ氏は半笑いで説明するしかない。アメリカの行動はほとんどジョークだからである。ロジャーズ氏はこう続ける。

これは勿論政治家が、特にアメリカの政治家がついた初めての嘘ではない。

わたしがモスクワにいて同じことをされれば、攻められたと感じるだろう。

プーチン氏を擁護するわけではないが、彼が自国の国境付近にそんな巨大な敵がいてほしくないということくらいは分かる。

結論

ウクライナについては十分記事を書いたのでもうそろそろ良いだろう。日本や西洋のメディアがあまりに出鱈目を書いているので、バランスを取りたくなっただけの話である。

世界同時株安の原因はロシアとウクライナではない

ロシアのウクライナ侵攻でバイデン大統領が犯した一番の間違い


西側が制裁で海外資産を凍結したプーチン氏とラブロフ氏、海外口座を持っていない模様
しかし大手メディアの記事を信じ、ロシアに対して敵対的になっている人で溢れているのを見ると、人間にはほとんど馬鹿しかいないのだなと思う。ロシア国民はNATOが悪いと本音では思いながらも戦争行為に反対しているし、ウクライナ国民もこれは自国とロシアの問題ではないと知っている。

だがそういう記事に惑わされる人々は、例えばロシアへの戦争を提案されると容易に賛成するだろう。トランプ政権時にアメリカ人が嬉々としてシリアにミサイルを打ち込んだのを思い出したい。

彼らにとって自国が敵国にミサイルを打ち込むのは戦争行為ではないらしい。彼らがこそが一番愚かな戦争主義者なのである。

https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/20487

5. 中川隆[-13608] koaQ7Jey 2022年3月02日 11:16:09 : FZOBU9yPw6 : NVZHWXJmdjBqS00=[7] 報告
「ウクライナ侵攻」拡散されたTwitter動画から見える若いロシア兵の“士気の低さ”と“迷い”
2022/03/02 08:45デイリー新潮
https://news.goo.ne.jp/article/dailyshincho/world/dailyshincho-832239.html

「ウクライナ侵攻」拡散されたTwitter動画から見える若いロシア兵の“士気の低さ”と“迷い”

捕虜になりウクライナ兵から尋問を受けるロシア兵(Twitterより)

(デイリー新潮)

 プーチン大統領は焦っているという。当初の目算では、とうに首都キエフは陥落しているはずだった。祖国防衛で団結するウクライナ兵が、予想以上の抵抗を見せているのだ。ロシア軍が手こずっている原因の一つに“士気の低さ”も挙げられる。なぜ同じ民族を侵略しなければならないのか――。ウクライナ側から拡散された動画を見ると、若いロシア兵たちのそんな“迷い”が垣間見えてくる。

 ***

怯える若い兵士
「誰もおまえらを呼んでないぞ! おまえらのせいでたくさんのウクライナ人が死傷したんだ!」

 私服姿のウクライナ人たちが、拘束された軍装のロシア兵を問い詰めている。20歳くらいにしか見えないロシア兵は怯えきった様子だ。耳を両手で覆って、何も答えることができない。怒鳴られてビクンと屈むような仕草も。ウクライナ人によってTwitterで拡散された動画である。

 ウクライナ側の発表によると、ロシア軍の犠牲者は3月1日現在で約6000人。多数の捕虜も出ている模様で、Twitterを検索すると他にも捕虜を尋問する動画が散見される。

 戦車部隊所属とおぼしきロシア兵を尋問している動画では、116番と書かれたヘルメットをかぶった兵士の顔が大きく映っている。見るからにあどけない。ウクライナ兵に名前と年齢を問われ、彼は「21歳」と答えた。「どこから来た?」という問いに「レニングラードから来た」と答えると、「おりこうさんだな」とウクライナ兵は返した。

ジュネーヴ条約
 ロシア兵が目的をきちんと知らされないまま前線に送られていた可能性を示唆する動画もあった。目の下に怪我を負ったロシア兵が直立して尋問を受けている。

ウクライナ兵:ここで何をしていたんだ?
ロシア兵:演習に出された。そしてここに送られた
ウ:どこからだ?
ロ:ニジニ・ノブゴロド
ウ:(皮肉っぽく)男前じゃないか

 自衛隊OBはこれらの動画を見て次のように解説する。

「捕虜の扱いについてはジュネーブ条約で決まっていて、捕虜は尋問された場合、【1】氏名、【2】階級、【3】識別番号、【4】生年月日を答えなくてはいけません。逆にそれ以外は聞かれても答える必要はありません。動画を見ている限りでは、ウクライナ側の扱いは丁寧で国際法を理解して遵守している印象があります」

 だが、このような動画がSNS上でさらされている状況については、

「ジュネーヴ条約は捕虜に対する精神的拷問や不快な待遇を禁じています。顔や名前をネット上にさらして捕虜を辱めているという点では問題があるかもしれません。同条約は50年以上前に制定されたものなので、こういった事態を想定していません」(同)

ニュースではどう伝えている?
 捕虜の尋問以外でも、緊張感に欠けたロシア兵の様子を収めた動画があった。一般市民らしき撮影者が、停車しているロシア軍の戦車部隊を通り過ぎさまに、ロシア兵に声をかけている。

ウクライナ男性:ようガキ、故障したのか?
ロシア兵:燃料が切れた
ウ:ロシアまで牽引してやろうか?
ロ:はっはっは
ウ:どこに行くか知ってるのか? キエフか?
ロ:いや……ニュースはどう伝えている?
ウ:ウクライナ側が優勢だ。ロシア兵はたくさん投降している。当然だ。おまえもどこに行くか知らないからだ。おまえの前に戦車の奴にも聞いたが、そいつらもどこに行くか知らなかったよ。

 もちろん、ウクライナ側が情報戦の一環として、こうした動画を拡散している可能性もある。2月28日に開かれた国連の緊急特別会合で、ウクライナのキスリツァ国連大使は、死亡したロシア兵の携帯電話に残されていたとされる、母親とのメッセージのやり取りを読み上げた。兵士は訓練中と聞かされままウクライナに進攻させられ、「母さん、僕はウクライナにいるんだ。本当の戦争が始まっているんだ。怖いよ。一般市民もターゲットにして攻撃している」などと怯えたメッセージを送ったあと、死亡したという。ロシア大使は「でっち上げだ」と強く非難した。

同じ民族同士
 だが、ロシア事情に詳しいジャーナリストは「一般市民が撮影してそのまま拡散された動画も多く、ロシア兵の実態を表していると言えるだろう」と指摘する。

「ロシア人とウクライナ人は非常に近い関係なんです。そもそも1991年のソ連崩壊までは同じ国家だった。同じ民族で言葉も通じるし、双方に親戚だっている。ロシア兵からすれば、なぜ同胞を殺しに行かなければいけないんだ、という気持ちなんでしょう。NATO当局者もロシア軍が士気に問題を抱えていると分析しています」

 モスクワ在住の日本人も、ロシア人の本音は「戦争反対だ」とはっきり断言する。

「誰がどう見ても侵略戦争ですから。言論統制が敷かれていて大きな声で言えない状況ですが、『こんなことやって恥ずかしい、ウクライナ人に対して申し訳ない』と本音を漏らすロシア人は少なくありません。SWIFT(国際銀行間通信協会)の動きもありましたし、自分たちの今後の暮らしについての不安もあります。ルーブルも株価も史上最安値を更新中ですから」

 大義なき戦争に駆り出される若き兵士たちも、犠牲者なのかもしれない。

デイリー新潮編集部
https://news.goo.ne.jp/article/dailyshincho/world/dailyshincho-832239.html

6. 中川隆[-13602] koaQ7Jey 2022年3月03日 02:20:36 : duKCvj3ppk : bC9aVUVXSGZSbW8=[5] 報告
意味のないロシアへの制裁

ロシアによるウクライナ侵攻への対抗措置として、欧米諸国はロシアの 大手7銀行を国際決済システムであるSWIFTから排除する経済制裁を発表した。
しかし、 SWIFTから排除されたロシアの銀行は 7行だけであり、他の銀行は含まれていない。にもかかわらず報道ではあたかもロシア全体を国際決済システムから追い出したかのような口ぶりである。大手メディアの報道を見ていては何も真実が見えて来ない。

欧州連合(EU)は2日、ロシアへの金融制裁の一環として、大手7銀行を国際決済システムから締め出すことで合意した。2位のVTBバンクが対象となる一方、欧州のエネルギー取引で関係が深い最大手ズベルバンクと3位ガスプロムバンクは見送った。
ロシアの企業がズベルバンクに口座を移せば取引を続けられ、「抜け道」となる。

SWIFTはロシアの全銀行を対象としなければ抜け穴を埋めることが出来ない。7銀行から国際送金が出来なければ、他の銀行でやれば良いからである。
結局、SWIFTからの全排除が行われていないのは、ヨーロッパがロシアの天然ガスを買いたいからである。

金融市場はロシアがヨーロッパに天然ガスを売れなくなって破産すると織り込んでいるにもかかわらず、ヨーロッパが天然ガス不足で物価高騰に見舞われるとは織り込んでいない。後者が織り込まれれば、ユーロの下落はこの程度では済まない。ロシア経済が死ぬというシナリオは、ヨーロッパが物価高騰に見舞われるというシナリオと分けることは出来ない。片方が起こって片方が起こらないというのは無理である。

金融関係者は相場にとって戦争が大した意味を持たないことを経験と歴史から学んでいるが、一般人には知られていない。

戦争そのものは株式市場に大した影響を与えるものではない。むしろチャートを見て分かるように、経験的には戦争による短期的下落は買いである。これは金融関係者には常識である。だから現在の米国株下落はウクライナ情勢とは一切関係がないし、もっと言えば当事者であるロシアの株価下落でさえも戦争状態そのものとは何の関係もない。

ここに来て西洋諸国はロシアの主要銀行をSWIFTから排除し、ようやく少なくとも実効性を検討する余地のありそうな経済制裁に踏み切った。

「少なくとも実効性を検討する余地のありそうな」というのは、例えばアメリカはアメリカに銀行口座など持っているはずのないプーチン大統領の「アメリカの銀行口座」を凍結したと言って誇らしげにしているからである。

政治家はこういう意味のない制裁表明でも自分たちが何かしているという印象を国民に与えられると信じている。つまり政治家は完全に国民を舐めているのであり、そして私見によればその評価はまったく正しい。多くの人がそのまま騙されているからである。

だがSWIFTからたった 7行を排除するだけでも特にEUは大いに躊躇った。決済が出来なくなることは貿易に支障が出るということであり、ロシア産の天然ガスに日常生活を大いに依存しているEUとしては自殺行為になりかねないからである。

それで妥協案として出されたのがこの限定的排除である。また、EU側はこの後もエネルギー資源に関する決済は可能だと主張している。何とも片手落ちな制裁である。

だが少なくとも為替相場には効いたようであり、多くのロシア国民が自国通貨暴落を恐れてルーブルを売ったこともあり、ルーブルは30%以上暴落した。

この状況を受けてルーブル防衛のためにロシアの中央銀行は政策金利を9.5%から20%に引き上げた。高金利にすれば金利を求めてルーブルを買おうとする人が増えるので、通貨暴落時にはよくやる手である。

しかし一方で高金利は株式市場にダメージを与えるので、今度は株式市場が大いに下落している。
ここまでが現状である。

ロシアの主要銀行はSWIFTから閉め出され、20%の金利は株式市場を苦しめている。ロシア株には最悪の状態である。
この話を聞いて「ロシア株を買えそうだ」と思った人は投資の才能がある。何故ならば、最悪の状況とはすなわち底値のことだからである。

だから筆者は「最悪の状況」をずっと探していた。ロシアがウクライナに攻めた段階ではまだロシア株にとって最悪ではないと思った。

問いは常にこうである。「状況は更に悪くなるだろうか?」。状況が更に悪くなるならば、株価は更に下がるということである。状況が本当に「最悪」まで行き着いたならば、そこが底値である。

現状はどうだろうか? 厳密には完全な「最悪」ではないかもしれない。SWIFT制裁はまだ5行しか含まれていないので、強化することは理論上可能である。

だが存在しない「プーチン氏のアメリカ口座」凍結を制裁だと言い張る辺り、アメリカやEUは制裁の実効性よりも自国民を騙せるかどうかに興味を持っている。5行限定という事実を喧伝せずに「ロシア締め出し」を主張したのだから、追加のSWIFT制裁は彼らにとって逆効果になるか、やるとしてもこっそりやるだろう。

一方でロシア株の買い手が注意すべきはEUが身を切ってロシア産の原油や天然ガスの購入を止めるケースである。この場合EU内にエネルギー資源が足りなくなり、既に悪化しているEU内の物価高騰がかなり酷いことになる。

金利20%の功罪
では金利はどうだろうか? ロシアの政策金利は元々9.5%で、それが20%に上げられた。
そもそも何故政策金利が9.5%と高かったかと言えば、ロシア国内のインフレの影響である。ロシアの1月のインフレ率は8.7%であり、アメリカの7.5%よりやや高い。

1月の米国CPIは7.5%に加速、コロナが全力でインフレを支援
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/19786

アメリカでは政策金利がまだゼロである一方でロシアは9.5%だったのだが、ルーブル暴落を受けてこれを20%に上げた。
当然ながらこれは株式市場には強烈な逆風だが、株価はその強烈な逆風を既に織り込んでいるから下がっているのではないのか。
ロシア株は金利が既に20%まで引き上げられ、それを織り込んで株価は暴落している。
米国株はこれから利上げが行われ、しかも金融市場は現在のアメリカの物価高騰を抑制できる量の利上げをまだまだ全然織り込んでいない。
つまりロシア株は、金利に関してだけ言うならば、アメリカが物価高騰に耐えられず大幅な利上げを強いられ、株価が暴落した後の状態に既に至っているということである。

言い換えればこれは利上げで暴落する前の株式が良いか、利上げで暴落した後の株式が良いかの問題なのである。この2つのチャートを見てどちらが良いと思うかは、あなたが株式投資をするべき人間かどうかを完全に物語っている。ついでに言っておくが米国株は完全にもう無理である。
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/20534

つまり、詰んでいるのはロシアではなくアメリカ経済の方なのですね。アメリカは既に破綻した資本主義のグレートリセットをする目的で、プーチンがウクライナを侵攻する様にけしかけたのです:

「バイデンはウクライナをプーチンに渡す」米露の“密約”をジェームズ斉藤が暴露! 危機は出来レースだった!?
https://tocana.jp/2022/02/post_230969_entry.html

7. 2022年3月03日 11:19:55 : GNJz238czc : cFg4ZkltaWR3bE0=[3] 報告
プーチン氏に重なった「誤算」とは…「失敗国家」と見下し、48時間での政権崩壊を計画か
2022/03/03
https://www.yomiuri.co.jp/world/20220303-OYT1T50052/

 【モスクワ=工藤武人】ロシアのウクライナ侵攻では、プーチン大統領の誤算が重なったと指摘されている。ウクライナ軍の想定を超える抵抗などで、作戦シナリオに狂いが生じた可能性が高い。2000年からロシアの実権を握るプーチン氏には、露軍の戦力などに過信があったようだ。

2日間で決着?
1日、首都キエフ近郊のブチャで、破壊されたロシア軍の車両=AP。ウクライナ軍との激しい戦闘が各地で続いている

 プーチン氏がウクライナ侵攻の開始を宣言してから2日後の2月26日、国営のロシア通信は、「ロシアと新たな世界の到来」と題した論説記事を配信した。「ウクライナはロシアに戻ってきた」「反ロシアのウクライナは存在しない」などと、まるで戦勝を祝うような内容だった。記事はすぐに削除されてしまった。


 これは、プーチン政権には侵攻開始から48時間で、ウォロディミル・ゼレンスキー大統領率いる親米欧政権を崩壊させる計画があったことを示唆している。プーチン氏は侵攻前の演説でも、ウクライナを「失敗国家」と見下していた。軍事大国ロシアの部隊が攻め込めば、首都キエフなどの「無血開城」も可能だと踏んでいたフシがある。

露軍の不振
 実際は侵攻7日目の2日も、ゼレンスキー政権が全面降伏に応じる兆しはない。軍事専門家らは、侵攻初日に制空権を掌握できなかったことが尾を引いているとの見解でほぼ一致する。

 都市攻撃も 空挺くうてい 部隊の展開が不十分で効果を上げず、露軍の地上部隊がウクライナ軍の激しい抵抗に遭う悪循環に陥っている。

 キエフ攻略のため、約8000キロ・メートル離れた極東地域から投入した東部軍管区の装備は近代化率が低く、ソ連時代の戦車もある。

 米国防総省高官は1日、露軍の大多数が志願兵でなく徴兵された若い兵士で、「戦闘に参加することを知らされていなかった兵士もいる」と分析し、士気の低さを指摘した。

米欧が侵攻開始3日目で、国際的な決済網である国際銀行間通信協会(SWIFT)からのロシア排除を決めたのも、プーチン氏には計算違いだったようだ。

 プーチン氏は侵攻開始前、独仏首脳と経済協力は維持する方針を確認していた。侵攻しても、独仏などが金融制裁の最終手段ともいえるSWIFT関連の措置には同意しないとみていた可能性も指摘されている。プーチン氏は2月末の経済閣僚らとの会合で、米欧を「ウソの帝国」と罵倒し、いらだちを隠さなかった。

 プーチン氏は、ソ連崩壊後の国内の大混乱を収束させたのが自慢だが、自身の判断が社会を不安に陥れる結果になった。

 今月中旬にはモスクワ市内で大規模な「反戦マーチ」が計画されている。政権側の徹底弾圧で息を潜めてきた反政権運動が再燃する可能性がある。

8. 2022年3月04日 04:40:10 : Gs6Zlr43fk : N3BUTVh1S042QVU=[4] 報告
ロシア軍「衝撃の弱さ」と核使用の恐怖──戦略の練り直しを迫られるアメリカ
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https://news.yahoo.co.jp/articles/8fa32beba5ae42a7d0538ac206697c11160ffc58


ウクライナ侵攻の最初の3日間でわかったことは、ロシア軍が西側の脅威にはなりえないほど弱かったことだ。しかしそれは同時に、プーチンを追い詰め過ぎると本当に核兵器を使いかねない恐怖と隣り合わせになったということだ

ウラジーミル・プーチン大統領のウクライナ侵攻で明らかになったこの事実は、パラダイムシフト的な驚きをもたらし、ロシアの実力、脅威、そして国際舞台におけるロシア政府の将来に対する西側諸国の見方を一変させるだろう。【ウィリアム・アーキン(ジャーナリスト、元米陸軍情報分析官)】

戦闘開始からわずか1日で、ロシアの地上軍は当初の勢いをほとんど失った。その原因は燃料や弾薬、食糧の不足に加え、訓練や指導が不十分だったことにある。ロシアは陸軍の弱点を補うために、より離れた場所から空爆、ミサイル、砲撃による攻撃を行うようになった。プーチンは核兵器を使う可能性をちらつかせて脅したが、これはロシア軍の通常戦力が地上における迅速な侵攻に失敗したからこその反応だと、アメリカの軍事専門家は指摘する。


他の軍事専門家からは、ロシア本土から完全な準備を整えて侵攻したロシア軍が、隣接する国でわずか数十キロしか進めなかったことに唖然としたという声もあがった。ある退役米陸軍大将は、本誌に電子メールでこう述べた。「ロシアの軍隊は動きが遅く、その兵力はなまくらだ。そんなことは知っていた。だが最小限の利益さえ達成する見込みがないのに、なぜ地球全体の反感を買う危険を冒すのか」。この陸軍大将は、ロシア政府が自国の戦力を過大評価していたという説明しかないと考えている。

ロシア軍の実態が露わに

「ロシアの軍事に関する考え方は、第二次大戦時に赤軍を率いて東欧を横断し、ベルリンに攻め入ったゲオルギー・ジューコフ元帥のやり方が中心にあると思う」と、元CIA高官は本誌に語った。ジューコフは、「大砲を並べ、...諸君の前方にあるものすべてを破壊せよ」と命じたという。「そして生存者を殺すか強姦するために農民兵士部隊を送り込んだ。ロシア人は繊細ではない」

短期的には、ウクライナにおけるロシアの軍事的失敗は、核兵器使用の可能性を含む戦争拡大の脅威を増大させる。だが長期的に見れば、戦いが拡大することなく、ウクライナ紛争を食い止めることができれば、ロシアを軍事的脅威と見る必要はなくなる。今回明らかになったロシアの通常兵力の弱さは、米政府内部の専門家を含む地政学的ストラテジストがロシアを脅威と見ていた多くの前提を覆すものだ。

アメリカと西側諸国にとって、ロシアのウクライナ侵攻のつまずきはソビエト連邦崩壊を思い起こさせる。ソ連の経済の崩壊と政治的・人的基盤の脆弱さが阻止できないほど強力と思われていた軍事力に隠されていたことが露わになった瞬間だった。30年後の今、当時の教訓はほとんど生かされていないようだ。


兵士のクオリティーを度外視
ロシア政府は、戦争の人的側面(および国民国家の強さの人的側面)を無視する代償として、ハードウェアへの投資を続けている。また、情報化時代における成功は、たとえそれが軍事的成功であっても、教育、オープンな構想、さらには自由が要求されるという現実をロシアの指導者たちは無視してきた。

「権力を維持したい独裁者は決して、配下の軍指導者に多くの技能を教えようとはしない」と、前出の退役陸軍大将は本誌へのメールで書いている。サダム・フセインやプーチンのような指導者は、部下の軍人があまりにも優秀であるとクーデターを起こす可能性が高まると見なすからだ。


アメリカの軍事アナリストや専門家は、ロシアによるウクライナ侵攻のこれまでの展開を見ながら、いくつかの教訓を抽出した。2月24日の現地時間午前4時頃、ロシアは主に4方向から攻撃を仕掛けた。ウクライナの首都にして最大の都市(人口約250万人)のキエフを攻撃する部隊は二手に分かれ、70マイル(約113キロ)北にあるベラルーシ領とさらにその東側のロシア領から進軍した。

第2の部隊は、ロシア国境から20マイルも離れていないウクライナ第2の都市ハリコフ(人口140万人)を急襲した。そして、第3の部隊はロシアが占領したクリミアと南の黒海からウクライナに入り、ウクライナ第3の都市オデッサ(人口100万人)を東から狙った。第4部隊は東からルガンスクを西に突き進み、親ロシア派が支配するドンバス地域から攻め込んだ。

物量だけの大攻勢

陸の侵攻と同時に、ロシアのミサイル160発が空、陸、海から標的を攻撃した。攻撃にはロシア爆撃機と戦闘機約80機が同行し、2度に渡る大攻勢をかけた。米情報筋や現地からの報告によると、最初の24時間で約400回の攻撃を行い、15の司令部、18の防空施設、11の飛行場、6つの軍事基地を攻撃したという。

圧倒的な攻撃ではなかった。だが欧米のアナリストの多くは、ロシアとしては地上軍が首都を占領し、政府を転覆させるための道を開くだけでよかったとみている。特に初日の攻撃では、ロシア空軍とミサイル部隊のごく一部しか動員されていないことからすると、追加の攻撃が行われるはずだ。

24日の終わりまでに、ロシアの地上部隊は短距離砲撃とミサイル攻撃でみずからを援護しながらウクライナに進駐した。ロシアの特殊部隊と破壊工作員は、制服と私服の両方でキエフの市街に姿を現した。キエフの北西にあるホストメル空港には、地上軍に先駆けて落下傘部隊が降下した。

最も侵攻が進んだのは、ウクライナの北東端、ロシア最西端のベルゴロドからキエフに至る一直線上のルートだった。首都攻撃をめざす第2のロシア軍部隊は、キエフから約200マイル(約320キロ)の地点から出発していた。


見え始めた露軍の弱点
だがその後、徴兵制であるロシアの軍隊、その軍備、そして楽観的すぎる戦略の弱点が見え始めた。おそらく最も大きな影響があったのは、キエフ北部のホストメル空港での戦闘だった。ウクライナの民主的政権を速やかに転覆させ、「政権交代」を実現しようとするロシアの重要目標だ。ヘリコプターで運ばれたロシアの空挺部隊は、24日の早朝に空港に着陸し、市内に入る足がかりをつくった。しかし、その日のうちにウクライナの守備隊に追い返された。

一方、ロシア軍主力部隊の最先端は、キエフの北20マイル(約32キロ)の地点で足止めを食らった。ベラルーシ国境から延び、ウクライナの首都を分断するドニエプル川の西岸に沿って南下すると、戦車や装甲車の進むスピードは鈍った。ロシアの兵站補給が滞っていた。ウクライナの地上防衛隊と戦闘機が前進するロシア軍部隊を攻撃し、予想外の勝利を収めた。


混乱し、士気を喪失した兵士の話が次々と明らかになり、ロシアの陸軍部隊は計画通りの役割を果たせないことが明らかになった。一方、ウクライナ軍とウクライナ国民の防衛力は予想以上だった。箒で武装したバブーシュカ(老婦人)がロシア軍を打ち破る――そんなイメージが支配的になった。

先端兵器は宝の持ち腐れに

長距離攻撃を除いて、ロシア軍の侵攻作戦はほぼすべて失敗した。ウクライナの防空網は破壊されなかった。ウクライナの飛行場は機能停止に陥らなかった。ウクライナの守備隊はその場を守り、国内をほとんど自由に移動することができた。ウクライナの予備軍と民間の防衛隊はすばやく動員された。

ウクライナの中心部に投入されたロシアの空挺部隊と特殊部隊は、ロシア地上軍の本隊から孤立し、基本的な物資、特に弾薬の補給を絶たれた。

重要なのは、ロシアが電子攻撃、サイバー攻撃、宇宙からの攻撃といった近代戦の手段を攻撃に組み入れることができなかったことだ。ウクライナでは電気も通っていたし、インターネットを含む通信インフラもフル稼働していた。

米情報筋は本誌に対し、ロシアの地上部隊は驚くほど鈍重で連携が取れていないが、ロシア政府の戦略と目標のせいで最初の攻撃が厳しい制約を受けていたことも指摘した。

2003年のイラク戦争の計画に携わったある米空軍将校は、「国の占領を意図しているならば、破壊できる民生用のインフラは限られている」と言う。また、ウクライナはロシアの一部であると主張する以上、モスクワはウクライナ国民をあからさまに直接攻撃することはできない、と軍事オブザーバーらは言う。


過大評価によるプーチンの誤算
また、ロシアは意図的に民間人や民間施設を攻撃しないことで、国際社会(さらにはウクライナ国民)との親善の姿勢を少しでも維持しようとしたのかもしれない。ウクライナ政府は、攻撃初日の民間人への攻撃はわずか32件で、そのほとんどが偶発的なものであったと主張している。

侵攻数日後も攻撃件数は少なかったが、ウクライナの保健当局によると、民間人約300人が死亡し、さらに1000人が負傷したという。民間施設への攻撃は数えきれないほどだが、今のところ意図的なものはないようだ。


ウクライナに侵攻しているロシア軍の規模は総計15万人。かなりの数に聞こえるかもしれないが、約15カ所から分かれてウクライナに侵攻しているため、個々の攻撃の威力は分散されている、と別のアナリストは言う。

このような多方面からのアプローチは、自国の軍事力を過大評価してウクライナをすばやく占領できると考えたロシア側の誤算を示していると、このアナリストは述べた。

侵攻開始から2日〜3日目にかけてロシア東部から西進する部隊は、進撃を続けた。このルートには最も強力な物資の補給線が存在する。12個大隊の戦術部隊(約1万1000人)がキエフから約100マイル(160キロ)のところにあるオヒティルカに到達した。大規模な砲撃の末に戦車部隊がウクライナ第2の都市ハリコフに侵入し、さらに市内での攻撃をエスカレートさせ、都市の支配を目指した。

進軍を阻まれた主力部隊

北からキエフを攻めるロシア主力部隊の大部分にあたるドニエプル川西岸で活動する約17個大隊の戦術部隊とその支援部隊(2万4000人)はあまり前進していない。前衛部隊は26日までにキエフ都市圏の北部に到達した。28日にはキエフの中心部付近で激しい戦闘が繰り広げられた。

侵攻開始から72時間が経過する頃には、ロシアの攻撃の大部分は長距離砲撃とミサイル攻撃に移行しており、そのほとんどは発射元が報復を受けないロシアとベラルーシの領土から行われた。

ウクライナ国防省は、3日間の戦闘で、戦車150台を含むロシア車両約700台が破壊あるいは、機能停止、または放棄されたと主張している。ロシアの航空機とヘリコプター約40機が撃墜された(一部は墜落)。

ウクライナ空軍のSu-27「フランカー」戦闘機が、ウクライナ占領のための兵員を乗せたロシア軍の大型輸送機を撃墜したこともあった。

ロシアは、侵攻3日目の終わりまでに、14の飛行場と48の防空施設を含む、820の軍事施設を破壊したと主張した。またロシアは、戦場でウクライナ軍の戦車87台「およびその他の目標」が破壊されたと主張している。


露軍の命中率はたった7%
ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は2月26日に公開した動画で、ロシア軍のキエフ侵入は阻止され、首都を迅速に陥落させて傀儡政権を打ち立てるというロシアの作戦は失敗したと戦況報告をした。「キエフの本格的な戦闘は続行中だ」と、ゼレンスキーは述べ、「私たちは勝利する」と宣言した。

装備の数では圧倒的な差があるようだが、ロシア軍とウクライナ軍の犠牲者の数を比べると、ロシアの圧勝を許さない実態が見えてくる。米情報筋は、戦闘が始まってから3日後に、ロシア軍は1日に約1000人の死傷者を出していると述べた。ウクライナ軍もほぼ同程度の死者を出しており、最前線での地上戦の凄まじさをうかがわせる。ウクライナ外務省の27日の発表によれば、ロシア兵4300人が殺され、200人余りが捕虜となった。米情報機関によると、ロシア軍からは戦闘開始から数日で脱走兵が出始め、戦わずに降伏する部隊が出ていることも報告されている。


「2003年にイラクに侵攻した米軍が3時間でやってのけたことを、ロシア軍は3日掛けても達成できていない」と、米空軍の退役将校はやや大げさに話した。この退役将校によれば、侵攻開始後の3日間にロシアが狙いをつけた照準点の数は、イラク空爆開始時に米軍が狙いをつけた照準点(3200カ所余り)の4分の1にすぎない。米情報機関の初期分析では、ロシア軍は1万1000個の爆弾とミサイルを撃ち、うち照準点に命中したのは820個で、命中率は7%程度だった(2003年の米軍のイラク侵攻では80%を超えた)。

「ゾッとするほどお粗末」

ロシア軍の命中率の低さでは「一連の攻撃による相乗効果が得らない」と、退役将校は見る。例えば防空システムを破壊するには、ミサイル発射装置と早期警戒システムを結ぶ通信網を攻撃しなければならないが、「ロシア軍はばらばらの攻撃に終始しているようだ」と、彼は話す。「連携のとれた攻撃は、彼らには複雑すぎて実施できないのだろう」

別の退役将校は、イラクの首都バグダッドを集中的に攻撃し、イラクの政権と指令系統を回復不能な大混乱に陥れた米軍の「衝撃と畏怖」作戦をもじって、ロシアの作戦は「衝撃とゾッとするほどお粗末」作戦だと冗談交じりに言う。

ロシアのプーチン大統領は27日、核抑止部隊に「戦闘任務の特別態勢」に入るよう命じた。西側観測筋の解釈では、これは核戦争に対する備えを一段と引き上げることを意味する。プーチンは、警戒レベル引き上げをNATOの「攻撃的な声明」への対応だと述べており、より厳密に解釈すれば、ロシアの軍事作戦が失敗した場合に備え、考え得るあらゆるNATOの介入を事前に封じるため、プーチンは核をちらつかせたのだろう。


ロシアの核の脅威
プーチンが作戦の失敗に備えて手を打っていることは、ベラルーシの国境地帯でロシアの代表団が28日にウクライナ側と停戦協議を行ったことからもうかがえる。引き続き3月3日に2回目の協議が行われることになったが、軍事に詳しい観測筋によると、プーチンが確保できる最善の軍事的な成果は、ウクライナに3つの楔を打ち込むことだ。その3つとはキエフとハリコフ、そしてクリミア半島に隣接する地域だ。プーチンはこの3つの楔を交渉の切り札にして、ウクライナは西側同盟に加わらない、公然と「中立化」を宣言する、NATOと連携しないなど「安全保障上の保証」を取り付けるつもりだと見られている。

ジョー・バイデン米大統領は1日に議会で行った一般教書演説で、ウクライナ危機に焦点を当てた。バイデンはロシアの一方的なウクライナ侵攻とプーチンの国際法違反を非難し、ウクライナの人々の勇敢な防衛戦をたたえ、西側はロシアに対する厳しい制裁措置で一致団結し、ウクライナの戦いを支援すると述べた。


だが、バイデン演説の底流に流れていたのは、あえて口には出さなかったロシアの核の脅威だ。これは米政界ではこれまで誰も予想していなかった脅威だが、今では亡霊のようにバイデン政権につきまとっている。

戦略変更を迫られる

対立がエスカレートし、核が使用されることへの危機感が、短期的には米政府とNATOのウクライナに関する意思決定に大きな影響を及ぼしかねない。西側は再び冷戦時代のやり方でロシアと対峙することになるかもしれない。

ロシア軍の弱さが分かったことで、長期的には、アメリカは戦略と資源投入の優先順位、さらには世界における指導的地位の保持に至るまで、根本的な見直しを迫られる。ロシアを自国と「対等な軍事力」を持つ敵対国家と見なす米政界の強迫観念や、ロシアに軍備で勝ろうとして、防衛費を膨張させる風潮も再考を迫られることになる。

ロシアの軍事力の評価が変わることで、NATO、そして欧州のNATO加盟国も根本的な戦略の見直しを迫られる。ロシアが極端な行動、さらには無謀とも言うべき行動に走ることは、今回の出方でよく分かったし、それに対する警戒感も高まっているが、その一方で防衛費の拡大や欧州の地上部隊の強化は必要ではないことも明らかになった。


プーチンを追い詰めると
新たな課題は実は古い課題であり、いま求められているのは封じ込め、国家を弱体化させる経済戦争、核軍縮協議だといえるだろう。だが一方、ロシアの視点に立てば、軍隊の弱さが露呈したことで、核保有が自国の真の強みだという認識が強まったはずだ。国家を維持する、少なくとも現在ロシアを支配している政治体制を維持するためには、核の威力がかつてなく重要な意味を持つ。

ロシアの欧州に対する軍事的脅威の観点から言えば、ロシア軍が恐れるに足りないことが分かって、バイデン政権は安堵しただろうが、気を緩めるわけにはいかない。国家安全保障戦略の練り直しが急務だ。ロシアをアメリカと対等な軍事大国と見なさず、なおかつプーチンを追い詰めたらどうなるかを想定した現実的かつ冷徹な戦略が求められている。

9. 2022年3月05日 14:39:22 : PmxMfKaAno : V3A4SVpzQXM1UU0=[3] 報告
「プーチンが勝てるとは思えない」…これからロシアを直撃する「壮絶な報復」
3/4(金)
https://news.yahoo.co.jp/articles/04f2fb19faeb1c8cbbc5fc46ea93ef3784a7ebd4

 ウクライナの首都、キエフ制圧を目指すロシアの軍事作戦が難航するなか、米国の有力な軍事専門家が「ロシアは勝てない」という見方を明らかにした。一方、ジョー・バイデン米大統領は3月2日、一般教書演説で注目すべき発言をした。それはいったい、何だったのか。

 大統領発言を紹介する前に、ここまでの戦況を振り返ろう。ウクライナの隣国、ベラルーシから侵攻したロシア軍はキエフ制圧を目指して、南下した。ところが、各地でウクライナ軍と市民の抵抗に遭って、3月3日現在も制圧に成功していない。

 ロシア軍とウクライナ軍の圧倒的な戦力差から、当初は「首都は数日で陥落する」とみられていた。ところが、ウクライナ軍は、米政府当局者が2月27日に「予想を上回るほど手強い(stiffer than expected)」と評価するほどの抵抗を示し、ロシア軍の進撃は難航した。

 すると、米国の軍事専門家が3月2日、戦況見通しを率直にこう語った。

 デビッド・ペトレイアス退役陸軍大将(南カリフォルニア大学教授)は、CNNで「これはロシアとウラジーミル・プーチン大統領が最終的に勝てる戦争、とは思えない」と語ったのだ。

 CNNはなぜか、この発言を活字で配信していないが、YouTubeで確認できる。これとは別に、同氏は2月28日、CNNの著名アンカー、クリスティアン・アマンプール氏のインタビューに答え、そちらでも「(侵攻は)プーチンにひどい状態になるだろう(going terribly for Putin)」と語っている。

 ペトレイアス氏は、ただの軍事専門家ではない。イラク戦争やアフガニスタン戦争で司令官を歴任し、その後は中央情報局(CIA)長官を務めた経歴をもつ。市街戦を含めた戦争を何年も実際に戦い、情報戦にも通じている、いわば「専門家中の専門家」である。

 日本では、実戦経験がなくても軍事専門家を名乗る人がたくさんいるが、それとはレベルがまったく違う。米テレビで解説している多くの米軍関係者と比べても、ペトレイアス氏は別格である。アマンプール氏が番組冒頭で紹介したように、市街戦にかけては、世界に彼以上の専門家はいない。ちなみに、学歴でも陸軍士官学校を卒業し、プリンストン大学で修士号と博士号を得た「陸軍のスーパーエリート」だ。

 そんなペトレイアス氏は、ロシア軍が勝てない理由について、番組でこう指摘した。

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〈彼ら(ロシア軍)は、おそらく首都を攻略できる。だが、それを維持することはできない。…ロシア軍は(必要な)兵の数を持っていない。…ウクライナの人々は、みな彼らを憎んでいる。成人の大部分は「人間の盾」であれ「どんな武器」であれ、手にして喜んで戦うつもりなのだ。…彼らにはチャーチルのような大統領もいる。人々の士気は挫けていないし、ウクライナ軍には「自分たちの国」という地の利もある〉
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 この発言をCNNのライブ配信で聞いたとき、私は正直、驚くと同時に「やはり、そうか」と思った。実際に首都陥落作戦が始まっていない段階で「プーチンは勝てない」とテレビで語るのは、よほどの確信がなければ言えない。ペトレイアス氏のように名声を確立した人物であれば、なおさらだ。

 その彼が語ったとなると、これは「ニュース」である。だからこそ、CNNが活字配信しなくても、先に引用したザ・ヒルのような活字メディアが直ちに取り上げたのだろう。


無自覚な「プーチンの代弁者」の罪
ジェームズ・ベイカー元国務長官[Photo by gettyimages]

 脱線するが、私はこういう情報とその展開を国際情勢を眺める基本に据えている。国家対立の予想が難しいのは当然だが、それでも、第1級の専門家とジャーナリストの分析を丹念に追っていれば、先行きはおのずと見えてくる。先週のコラムで書いたように、実際、私の開戦見通しは正しかった。

 鍵を握るのは「どこにどんな情報が眠っているか、を嗅ぎ分けるカン」と「丹念さ」である。とりわけ重要なのは「カン」のほうだ。これは国際情勢の分析でも、日本の政局見通しでも、同じである。私の観察では「カンがない人」は、いつも間違えている。そういう人の話をいくら聞いても時間のムダ、と思う。

 ウクライナ戦争では「米国が北大西洋条約機構(NATO)を東に拡大しないと約束していたのに、破ったから、プーチンが戦争を仕掛けた」という話も出回った。事実はどうか、と言えば、そんな約束はなかった。

 「約束説」は、1990年2月に当時のジェームズ・ベーカー米国務長官がミハイル・ゴルバチョフソ連共産党書記長に「NATOが東に1インチも拡大することはない」と語った、という話が根拠になっている。だが、ゴルバチョフ氏自身が2014年10月、ロシアの日刊紙「コメルサント」のインタビューに答えて「NATO拡大の話は当時、まったく議論されていなかった」と認めている。

 私に言わせれば、約束説を語る人たちは「プーチンの代弁者」にほかならない。事実をよく調べず、丹念でもない。いまや「価値ある情報」の99%は、英語で世界に流れている。残念ながら、日本語情報はほとんど役に立たないどころか、むしろ有害だ。したがって、自分で日常的に英語情報をチェックしていない人の話が論外なのは、言うまでもない。

対ロ経済制裁による大きな打撃
2月28日、サンクトペテルブルグの両替所にて両替レートを見つめる男性[Photo by gettyimages]

 本題に戻る。

 プーチン氏は戦場で苦戦しているのに加えて、戦場以外でも厳しい状況に置かれつつある。とりわけ、私は、ロシアで事業を展開する多くのグローバル企業が相次いで、ロシアからの撤退を表明している点に注目する。

 英石油大手のBPが先陣を切ると、同じくシェルや米石油大手のモービルも撤退を表明した。さらに、独商用車大手のダイムラートラックもロシア企業との提携を解消し、米IT大手アップルやスポーツ用品大手ナイキ、エンターテインメント大手ディズニーもロシアでの製品販売や映画公開を中止した。クレジットカードのマスターカードやVISAもロシアとの銀行取引を停止した。

 日米欧政府は一部のロシア銀行を国際決済ネットワークの「国際銀行間通信協会(SWIFT)」から締め出した。ロシア中央銀行との取引も制限した。これによって、ロシアはドルやユーロなどの外貨を入手しにくくなった。

 外資企業にとっては、ロシアでの事業利益をドルやユーロに替えて、本国に送金するのが困難になる。西側の制裁はプーチン政権が続く間はもちろん、少なくとも数年は続くだろう。企業イメージの悪化に加えて、利益も送金できないとなると、今後も西側企業のロシア脱出が相次ぐはずだ。

 ロシア中銀は政策金利を2倍近い20%に引き上げた。これらの結果、ロシア国民は買い物でクレジットカードを使えず、ドルは入手できず、住宅ローン金利は大幅上昇という苦境に立たされた。海外旅行など、夢のまた夢だ。ドルで買い支えられないルーブルの暴落は止められず、今後、猛烈なインフレと景気悪化に襲われるのも避けられない。


「彼を捕まえろ!」
議会にて一般教書演説を行うバイデン米大統領[Photo by gettyimages]

 戦争反対の声は今後、ロシア国内でも一段と高まっていくだろう。一言で言えば、いまや、戦場でも国内外でも「プーチンの戦争は大きく潮目が変わった」のである。さて、となると、プーチン氏はどうするのか。

 もっとも懸念されるのは、暴発だ。プーチン氏は2月27日、戦略的核抑止部隊に対して「特別警戒」体制を敷くよう命令した。核攻撃で脅しているのだ。そんなタイミングで出てきたのが、バイデン大統領の一般教書演説だった。バイデン氏はこう述べた。

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〈プーチンのウクライナに対する攻撃は事前に計画され、挑発されたものでもなかった。…プーチンはいま、世界でかつてなく孤立している。…今夜、私は同盟国とともに、すべてのロシア航空機に対して米国の空を閉じる。それはロシアを一段と孤立化させ、彼らの経済を苦しめる。ルーブルは30%下落した。ロシアの株価は40%下落した。貿易は止まったままだ。ロシアの経済は揺らいでいる。プーチンただ1人に責任があるのだ(Putin alone is to blame)〉

〈ロシアの独裁者は外国に侵攻し、世界にコストをかけた。…この時代の歴史が記されるとき、ウクライナに対する「プーチンの戦争」はロシアを弱体化したに違いなく、世界の他の部分は強くなった(と記されるだろう)…プーチンは戦車でキエフを包囲するかもしれない。だが、彼はウクライナ人の心と魂まで手にすることはできない。彼は、彼らの自由に対する愛を消すことはできず、自由世界の決意を弱めることもできない〉
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 大統領が「これはプーチンによって引き起こされた戦争であり、責任は彼自身にある」と認識していることは明らかだ。「オリガルヒ」と呼ばれる新興財閥の犯罪を摘発する姿勢も示したが、個人名を挙げたのはプーチンだけだった。

 バイデン大統領がプーチン氏1人に戦争責任の追及を絞ったのは、なぜか。

 私はオリガルヒは別にして、ロシアに対して「他の軍関係者の責任は免除してやる。その代わり、プーチンを打倒せよ」というメッセージを送ったのではないか、とみる。それは、演説の最後の一言にも示された。大統領はこう言った。

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〈彼を捕まえろ! (Go get him! )〉
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 ホワイトハウスが発表した公式の演説全文に、この一言はない。つまり、これは即席の発言だった。「him」ではなく「them」の複数ではないか、との見方もあるが、米ブルームバーグや米ABCは「him」の単数で報じている。私は何度も録画を聞き直したが、やはり「him」に聞こえる。

 演説本体がプーチン氏1人に焦点を絞っていた点から見ても、ここは「him」すなわち「プーチンを捕まえろ」と叫んだと見るのが自然だろう。つまり、ロシアにクーデターを促したのだ。

 もしも、プーチン氏が核のボタンに手をかけようとしたら、止められるのは側近たちか、核攻撃プロセスに関わる国防省と軍のトップたちしかいない。はたして、彼らに止められるのか。ここは、見方が分かれている。

 たとえば、英BBCは2月28日、複数の識者に意見を聞いて「側近たちは支配者の側に立っている」「だれもプーチンの前に立ちはだかる用意はない。我々は危険な状態だ」という悲観的な声を報じた。

 一方、昨年の早い段階から開戦の可能性を的確に報じていた米ワシントン・エグザミナーのトム・ローガン記者は2月28日、プーチン氏の側近たちは「核を発射する前に、プーチンを撃つだろう」と、BBCとは逆の見通しを伝えている。

 私は、追い詰められたプーチン氏が「手負いの虎」のように「一か八かの賭けに出る可能性はある」とみる。そこから先は「神のみぞ知る」だ。だからこそ、バイデン大統領は思わず、草案になかった「彼を捕まえろ!」という台詞を最後に絶叫したのではないか。緊張は一段と高まっている。

10. 2022年3月05日 15:01:30 : PmxMfKaAno : V3A4SVpzQXM1UU0=[4] 報告
2022.02.08
プーチンは「焦ってる」…ロシアで起きている「3重苦」の危ない正体
藤 和彦経済産業研究所コンサルティングフェロー
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/92036?imp=0


じつは、プーチンは「焦っている」
ロシアが昨年末からウクライナの国境に10万人規模の軍を集結させたことを警戒する欧米諸国は、ウクライナ周辺の東欧地域に派兵する準備に入った。

米国とロシアの関係は冷戦期以来の緊張状態にあると言われている。

ロシアは天然ガスで世界第2位、原油では世界第3位の生産量を誇っており、同国への経済制裁は世界経済全体に悪影響が及ぶ「諸刃の剣」にもなるが、「プーチン大統領にとって欧米諸国の経済制裁も想定内であり、ロシアの攻勢を食い止めるためには強硬な措置が不可欠だ」とする論調が強まっている。

果たしてそうだろうか。

強気のウラにはどんな本音が隠されているのか Photo/gettyimage


筆者は「ロシア経済は危機に瀕しつつあり、欧米諸国から追加制裁を科されることを非常に恐れている」と考えている。

天然ガスが話題になることが多いが、ロシア経済の屋台骨は原油である。ロシアの石油産業は同国のGDPの15%、輸出の40%、連邦財政の歳入の30%を占めている。

「ソ連崩壊を招いた大本の原因は1980年代後半の原油価格の急落であり、21世紀に入り世界の原油価格が再び上昇したことでプーチン大統領はロシアを大国の地位に復活させることができた」とする説があるくらいだ。

だが、いまそんなロシアの命運を握る石油産業に異変が生じつつある。


ロシアの虎の子が「枯渇」…?
ロシアの昨年12月の原油生産量は日量1090万バレルで前月と同水準だった。

OPECとロシアなどの大産油国で構成されるOPECプラスは毎月日量40万バレルの増産を計画しているが、ロシアは自国に課された生産量の目標に4万バレル届かなかった。

ロシアの昨年の原油生産量は前年比25万バレル増の日量1052万バレルだったが、ソ連崩壊後で最高となった2019年の水準(日量1125万バレル)に達していない。

ウクライナ情勢で対応に苦慮する米・バイデン大統領 Photo/gettyimage


ロシアのノバク副首相は「今年の原油生産量は日量1080〜1120万バレルに増加し、5月までにコロナ禍前の水準に戻るとしている」が、「夏の終わりまでコロナ禍前の水準に戻らない」とする懐疑的な見方が出ている。

ロシアの原油埋蔵量自体が減少していることが明らかになりつつあるからだ。


「経済制裁はなんとしてでも回避したい」本音
ロシアを石油大国の地位に押し上げたのは、西シベリアのチュメニ州を中心とする油田地帯だった。巨大油田が集中し、生産コストが低かったが、半世紀以上にわたり大規模な開発が続けられた結果、西シベリア地域の原油生産はすでにピークを過ぎ、減産段階に入っている(過去10年で約10%減少)。

ロシアが原油生産量を維持するためには東シベリアや北極圏などで新たな油田を開発しなければならないが、2014年のロシアによるクリミア併合に端を発する欧米諸国の経済制裁の影響で技術・資金両面から制約を受け、期待通りの開発が進んでいない。

ロシアのエネルギー戦略は長期的に弱体化する可能性がある Photo/gettyimage


ロシア政府が2020年に策定した「2035年までのエネルギー戦略」では「2035年時点の原油生産量は良くても現状維持、悪ければ現在より約12%減少する」と予測している。その後ロシア政府高官が相次いで「自国産原油の寿命は20年に満たない可能性がある」とする悲観的な見方を示している。

西シベリア地域の油田の枯渇が進み自国の石油産業がじり貧となるリスクが高まる中で、ロシアにとっての喫緊の課題は、現在欧米諸国から科されている経済制裁の解除だ。

「ウクライナ情勢のせいで欧米諸国から追加制裁を科されることをなんとしてでも回避しなければならない」というのが本音だろう。

さらに、ロシア経済のもう一つの悩みは深刻な人口減少だ。


ロシアを襲う「人口減少」は日本よりヤバい
ロシア連邦統計局は1月28日に、「同国の人口が昨年に100万人以上減少した」と公表した。

減少幅はソビエト連邦崩壊以降で最悪であり、日本の年間の人口減少数をも上回っている。経済が悪化したことで出生率が低下し死亡率が上昇しているロシアに対し、新型コロナのパンデミックが追い打ちをかけた形だ。

ロシア政府は2020年夏に世界で初めて新型コロナのワクチン(スプートニクV)を承認したが、自国産ワクチンに対する国民の根強い不信感から接種率が低迷している(40%台)。このことも出生率に悪影響をもたらしている。

「ロシアはいつでもウクライナに侵攻できる」とする論調が高まっているが、人口減少が深刻化する国が大規模な戦争を遂行できるとは思えない。

それだけではない。

新型コロナ以上に国民生活を苦しめているのはインフレだ。


ロシアでは2020年から食料品を中心にインフレが進んでいる。昨年12月のインフレ率は8.4%と中央銀行の目標値(4%)の2倍以上となった。

ウクライナ情勢の緊迫化により通貨ルーブル安も進み、「輸入品の価格上昇でインフレ率が2桁になる」との懸念が高まっている。

ロシアの国内情勢は戦争を許さない Photo/gettyimage


本当は戦争できないロシア
ロシアの中央銀行は昨年12月、主要政策金利を7回連続で引き上げており、金利高による景気悪化も現実味を帯びつつある。

プーチン政権の長期化への不満がこれまでになく高まっている中で、インフレと不景気の同時進行(スタグフレーション)が起きるリスクが生じている。ソ連崩壊後の1990年代前半のインフレや経済の混乱は極めて深刻だった。

忍び寄るインフレの足音がソ連崩壊時の悪夢をプーチン大統領の脳裏に呼び覚ましていたとしても不思議ではない。

強面に映るロシアだが、経済は非常に脆弱なのだ。


窮地のロシア
欧米諸国が追加の経済制裁を発動すればロシアは確実に窮地に追い込まれる。

経済制裁には「効果が強すぎるとその意図に反して相手の軍事行動を惹起してしまう」という深刻な副作用がある。

悩めるプーチン Photo/gettyimage


追い込まれたロシアが経済を度外視した行動に打って出ることがないよう、国際社会は冷静かつ慎重な対応を講じていくべきだ。

11. 中川隆[-13576] koaQ7Jey 2022年3月05日 17:25:32 : PmxMfKaAno : V3A4SVpzQXM1UU0=[12] 報告

2022年03月05日
バイデン政権と米民主党は信じられないほど無能だった

画像引用:https://news.ntv.co.jp/category/international/58350d5b824745c5bd12386aa5076f88 「プーチン大統領は焦り始めている」との見方も…バイデン大統領「選択肢は世界大戦か代償」


アメリカ民主党とバイデン

ロシアのプーチンがウクライナ侵攻を宣言したのが2022年2月22日ごろだったが、バイデン大統領はその日のうちに「米軍のウクライナ撤退」を命じた。

侵攻前のウクライナには訓練やその他の目的で少数の米軍が駐留していたが、全員を周辺国に引き上げさせている。


逆にもし米軍を増派していたら、ロシアは米軍との戦闘を恐れてウクライナに侵攻しなかったかも知れません。

ロシア軍が国境を越えてウクライナに侵攻したのは2月25日ごろでしたが、その日バイデンは「米軍をウクライナに派兵しない」と宣言した。

「国民のみなさん、米軍は派兵しないのでアメリカ人の犠牲は出ませんよ」安心してくださいという論調でした。


キューバ危機の時にケネディは「ソ連が友好国を攻撃したら核戦争も辞さない」と言ったが、アメリカ大統領も菅直人並みに落ちた。

バイデン政権はウクライナ政府が求めている飛行禁止空域の設定について、「ロシアとアメリカが戦う可能性が生じる」として拒否しつづけている

その結果として今日もロシア軍はウクライナ全土の都市で、好きなように無差別爆撃を続けている


その後もっと呆れるようなニュースがCNNやNYTで報道され、バイデンは「ロシア軍との戦争に使われるのでウクライナに兵器を輸出しないし資金も提供しない」と言っています。

戦争当事国に兵器を売ったり供与するのは戦争への協力で、資金援助をするのも平和主義に反するのだそうです。


現在ホワイトハウスでは兵器輸出派と反対派が議論していて、当分結論が出そうもない。

https://www.thutmosev.com/archives/87903508.html

12. 2022年3月05日 18:12:11 : PmxMfKaAno : V3A4SVpzQXM1UU0=[13] 報告

2022年03月03日
プーチンの誤算 !? / ロシア軍が苦戦する理由
妥協無き停戦交渉
http://kurokiyorikage.doorblog.jp/archives/68890039.html

Militamen of the Azov Battalion 02Putin 7731

(左 : 「アゾフ大隊」のウクライナ人 / 右 : ロシア軍を指揮するプーチン大統領 )

  先月、ロシア軍が電撃的にウクライナへ侵攻したが、どうしたことか未だに決着が付いていない。開戦前、「ロシア軍の攻勢は圧倒的だから、数日でキエフが陥落してしまうんじゃないか?」と思われていたが、意外にもウクライナ軍が粘り強い抵抗を示し、優勢だったロシア軍の進撃を阻んでいる。そこで、ロシア政府とウクライナ政府は会談を開き、停戦合意を模索すべく議論を重ねたが、どうも芳しくない。プーチン大統領の予想とは違い、弱腰に見えたゼレンスキー大統領は妥協するような素振りは見せず、慎重にロシア側の要求を撥ねつけた。

  刻一刻と変化する戦況をあれこれ予想しても無駄なので、当ブログでは主流メディアが報じない視点からウクライナ紛争を考えてみたい。

  歐米の報道機関によれば、当初の予想と違いウクライナ軍が奮闘し、ロシア軍の征服行進(march of conquest)を足止めしているようだ。ウクライナ政府は予備役兵も動員して対露戦に応じているが、一般国民も何かの役に立ちたいと考えいるのか、みんなで集まって「モロトフ・カクテル(火炎瓶)」をせっせと作っていた。(Matthew Cannon, 'Ukrainian women prepare Molotov cocktail to fight', MARCA, 27 Fenraury 2022.) いやぁぁ〜、元全学連の中高年や安保闘争の老兵が目にしたら感動しそうな映像である。東大や早稲田、明治、日大などで暴れ回った元過激派なら何となく血が騒ぐだろう。白髪の御隠居様でも「出来るなら俺も義勇兵になって、ウクライナに行きたいなぁ〜」と思ったりしてね。

  英米両国は軍隊を派遣しなかったものの、ウクライナへは大量の武器弾薬をプレゼントしたそうだから、正規軍や予備役のウクライナ兵は、携帯用地対空ミサイルの「スティンガー(FIM-92 Stinger)」や対戦車ミサイルの「ジャベリン(FGM-148 Javelin)」を使う事になった。こうした武器というのは実に恐ろしく、ベテラン軍曹じゃなくても各人が貰った武器を担いでロシア軍の戦車や装甲車を破壊できる。

Javelin 1221Stinger missile 213

(左 : ジャベリン / 右 : スティンガー)

  自らの手を汚さないアメリカは、前々からウクライナへ軍事支援を行っており、オバマ政権時代の2014年から2016年の間に、6億ドルの支援金を渡していたし、トランプ政権時代でも4千700万ドル相当の武器を与えていた。傀儡政権を担うジョー・バイデンはもっと凄くて、去年は10億ドルの軍事支援を行っていたという。(Karen DeYoung, 'The U.S. has been rushing to arm Ukraine, but for years it stalled on providing weapons', The Washington Post , February 27, 2022) 外国への武器供給を躊躇っていたドイツでさえ方針を変えてしまい、1000個の対戦車砲や500個のスティンガー・ミサイルを供給したそうだ。

  ただし、ウクライナの現状は外国の一般人にとって不明確であるから、実際にどんな戦闘が展開されたのか判らない。ウクライナの正規軍が優秀だったのか、それとも予備役兵の奮闘が効果的だったのか謎のままである。もしかすると、ロシア軍の方に何かのトラブルがあって苦戦したのかも知れず、戦争が終わってから詳細に検討しないと正しく判断できない。(どうやら、ロシア政府は充分な補給を用意していなかったようである。) それでも、急に徴集された予備役兵が本当にロシア軍の撃退に貢献したのかどうか、ちょっと疑問である。

  ついでに言えば、歐米諸国が気前よくウクライナへ軍事援助を渡すのは、隣人愛からの善意ではない。戦争は民衆の精神を麻痺させる。有事になると"不可能"なことが"可能"となるので、政治家を操るスポンサー企業は大いに喜ぶ。というのも、普段、議会の連中はケチケチした"節約家"で、色々な理屈を捏ねて軍事支援の出費を渋るが、一旦戦争になると財布の紐を緩めてくれる。もし、重要な国で何らかの紛争が勃発すれば、合衆国政府は大規模な軍需物資や武器弾薬を供給することが出来るので、戦争というのは実に有り難い。何しろ、兵器産業の「在庫整理」ができるし、納入した武器の代金はきちんと払ってもらえるから、軍需会社はホクホク顔だ。しかも、追加注文だってあるし、将来の戦争に備えての新兵器開発だって可能となる。大手企業のロッキードやボーイング社は、国防総省からの依頼が増えて大感激。

  ジャベリンを製造したロッキード・マーチンやレイセオンにしたら、ウクライナ紛争は一大チャンスで、自社製品の大宣伝となり得る。例えば、ライフルやミサイルの販売というのは、実戦で使われた時の結果や映像が目玉で、商品カタログだけじゃ、アフリカやアジアの"お客様"は喜ばない。やはり、生々しい戦争で「性能」が証明されないと駄目である。米国や英国から供給された武器で「実験台」になるロシア兵やウクライナ兵にしたら堪ったもんじゃないが、国際市場を動かす死の商人というのはゾッとするほど冷酷だ。あまり認めたくないが、外国で血塗れの戦争が起これば、軍需産業がボロ儲けできる、というのは国際政治の現実である。翻って、我が日本の政府は救いがたいほど脳天気。報道機関は核武装に否定的な岸田首相を讃美しているが、孫を持つ祖父母にしたら不穏でしかない。日本社会の支柱となる中高年も呑気なもので、遠く離れたウクライナの悲劇を「対岸の火事」と見なしている。でも、我々は丸腰の国家に住んでいるんだから、「明日は我が身」と考えるべきなんじゃないか?

もし秘密部隊が存在したら

  これは筆者の勝手な妄想なんだけど、もし、アメリカやブリテンの闇組織が民間の軍事会社、つまり傭兵会社に頼んで、精鋭部隊というか、極秘部隊を予め潜入させていたとしたら、ロシア軍の妨害には効果的であろう。一般の日本国民は正規軍同士の戦闘ばかりを想像するが、実際の戦争では目に見えない部隊が蠢(うごめ)く。「ロンドン・タイムズ」紙によれば、ロシア軍は400名以上の傭兵部隊をキエフに投入しており、モスクワの首脳部はゼレンスキー大統領の暗殺を命じたらしい。(Manveen Rana, 'Volodymyr Zelensky : Russian mercenaries ordered to kill Ukraine's president', The Times, Febraury 28, 2022.) この傭兵組織は「ワグナー・グループ(The Wagner Grouop)」と呼ばれるそうで、5週間くらい前に北アフリカ経由で潜入したそうだ。たぶん、「斬首作戦」の任務を帯びているのだろう。

Yevgeny Prigozhin 0211( 左 / イェヴニー・プリゴジン )
  日本のテレビ局は伝えないけど、この傭兵会社を運営するのは、如何にも悪徳商人と呼ぶに相応しい、あのイェヴニー・プリゴジン(Yevgeny Prigozhin)である。彼は「プーチンの料理人(Putin's chef)」と呼ばれるくらい大統領と親しく、表の顔はコンサルティング会社の「Concord Management and Consulting」を経営するビジネスマン。そして、この悪党は料理を手配するケータリング会社も運営しているらしい。ところが、裏の顔は強盗や詐欺の前科を持つオリガルヒ(新興財閥の大富豪)というから呆れてしまう。良識的なロシア人だと耳が痛くなるが、ロシアではカタギの商売人とマィア風のビジネスマン、あるいは政商のオリガルヒとを区別する境界線は非常に曖昧である。

  以前、当ブログで紹介したけど、ウクライナで相当な権力を有するユダヤ人大富豪、イゴール・コロモイスキー(Ihor Kolomoysky)もユーラシア大陸にはびこる悪人だ。彼はネオナチ軍団と評される「アゾフ連隊(Azov regiment)」に資金を流していた。西歐諸国のジャーナリストは、この愚連隊を「ネオナチ」と呼んでいるが、こんな連中は単に白人であることを自慢するだけのゴロツキ集団に過ぎない。実際は大富豪が利用するための"捨て駒"だ。彼らは頭の中が空っぽで、腕っ節だけが頼みの粗野な輩(やから)である。

Ihor Kolomoyskyi 00211Arsen Avakov 233Andriy Biletsky 111


(左 : イゴール・コロモイスキー / 中央 : アーセン・アヴァコフ / 右 : アンドリー・ビレツキー )

  他にも民間の暴力組織がウクライナには幾つかあって、内務大臣のアーセン・アヴァコフ(Arsen Avakov)が操る「アゾフ大隊」というのもある。この武装組織では、ヴァディム・トロヤン(Vadym Troyan)が指揮官の一人になっているそうだ。そして、「アゾフ」を率いる別の指揮官には、アンドリー・ビレツキー(Andriy Biletsky)がいた。彼は素知らぬ顔で政界に進出し、れっきとした議員になると、右翼政党の「Natsionalnyi korpus」を率いる党首になった。ちなみに、アヴァコフ内相はイスラエルの内相であるアリエ・デリ(Aryeh Mahloul Deri)と仲良し。日本ではあまり知られていないが、デリ内相はセファラディー系ユダヤ教徒の右派政党「シャス(Shas)」の創設メンバーの一人で、同党の総書記を経て党首になった。この宗教政党で中心的指導者となったのは、結党時の大黒柱であり、過激派の筆頭ラビとして知られるオヴァデア・ヨセフ(Ovadia Yosef)師だ。ウクライナとイスラエルの違いはあっても、似たもの同士は惹かれ合うのだろう。

Arye Derey 002Ovadia Yosef 0344


(左 : アリエ・デリ内務相 / 右 : オヴァデア・ヨセフとネタニニヤフ首相 )

Sergei Shoigu & Putin 13435(左 / プーチン大統領とセルゲイ・ショイグ国防相)
  話を戻す。傭兵を派遣するのはロシアだけじゃなく、アメリカの方も「民間の軍事会社」を用いるそうだ。ロシアのセルゲイ・ショイグ(Sergei Shoigu)国防相は、去年、米国が120名以上の傭兵をウクライナのアウディーイウカ(Avdiivka)とクラスニー・リマン(Krasny Liman)に投入し、謎の化学物質を運ぶ車輌が持ち込まれているぞ、と述べていた。('U.S. Mercenaries Preparing Donbass Provocation, Russian Defense Chief', The Moscow Times, December 21, 2021.)

Erik Prince 01(左 / エリック・プリンス )
  傭兵部隊の真相は明らかではないが、もしかすると合衆国政府じゃなく、別の組織が密かに雇った軍人を侵入させたのかも知れない。つまり、今回の紛争を計画した闇組織が、自前で送り込んだ傭兵とも考えられるのだ。一般の日本国民でもアメリカの「民間軍事会社」(実質的には傭兵派遣会社)については聞いたことがあるだろう。元軍人のエリック・プリンス(Eric Prince)が設立した「ブラックウォーター(Blackwater)」は有名で、ここには「シールズ(SEALS / 海軍特殊部隊)」を除隊した元メンバーが集まっている。そして、世界的に知れ渡ったブラックウォーターと姉妹関係にあるのが、「グレイストーン(Greystone)」という傭兵会社だ。

  創設者のクリストファー・バージェズ(Christopher Burgess)も以前は「シールズ」の隊員で、プリンスとは同じチームに所属したことはないが、シールズの訓練時代に知り合ったそうである。バージェスによれば、今の安全保障業界は白黒の区別がつきにくいという。そこで、彼は社名に「グレー(灰色)」という言葉を附けたそうだ。バージェスは「ブラックウォーター」と「グレイストーン」の違いを述べている。前者は主に合衆国政府からの仕事を請け負うらしく、後者は様々な外国からの依頼を受けるという。例えば、「グレイストーン」のお客様というのは、チリとかコロンビア、エルサルバドル、ヨルダン、トルコ、フィジー、クロアチア、イラク、フィリピンなどにいるらしい。(Bruce Falconer & Daniel Schulman, 'An Interview with Greystone's Christopher Burgess', Mother Jones, March 20, 2008.) となれば、表に顔を出せない特殊な顧客からの依頼を受け、ウクライナでの"任務"に就くことも有り得る、という訳だ。

Mette Frederiksen 22Elizabeth Truss 2( 左 : メッテ・フレデリックセン首相 / 右 : エリザベス・トラス外相 )
  ただし、ウクライナで暗躍するのが「グレイストーン」だけとは限らない。一般に知られていない傭兵組織が動員されることもあるだろう。今回のウクライナ紛争はかなり特殊で、政府の要人が自国民に戦争参加を許してしまったのだ。例えば、デンマークのメッテ・フレデリックセン首相は「国際義勇兵」を呼びかけていたし、ブリテンのエリザベス・トラス(Elizabeth Truss)外相もブリテン国民の参戦を許していた。一方、日本政府は義勇兵を志願する元自衛官らの渡航を知ってビックリ仰天。松野博一官房長官は「やめてください !」とお願いしていた。そりゃそうだろう。日本の義勇兵がロシア軍に捕まったら、また何十億円もの身代金を払う破目になるんだから。「ウクライナへ行きたい !」との意思を表したのが約50人もいたというが、もし40名くらいが捕虜になったら、どれ程の札束を積んで交渉すればいいのか? 想像しただけで目眩がする。

不可思議なロシア軍の動向

  脳天気な日本に住んでいるからだろうが、ウクライナ紛争の状況や進捗に関する情報は本当に摑みづらい。例えば、今回、どうしてロシア軍は侵攻を開始した時、真っ先に戦闘機を飛ばして制空権を取らなかったのか? 地上を移動する戦車部隊がウクライナ軍に狙われ、ジャベリンなどで攻撃されたのは、充分な護衛を付けなかったからだ。ウクライナ軍はドローンなども使ってロシアの機甲部隊を襲撃したから、ロシアは空軍を用いてウクライナの攻撃を無力化すべきだった。これは、歐米諸国の推測だが、もしかするとロシア空軍は、何らかの事情で精密誘導システム附のミサイルを発射できなかったのかも知れない。あるいは、ミサイルの在庫不足で戦闘機に搭載できなかったのかも。最小限の被害で抑えたいプーチンとしては、通常のミサイルでキエフの街を無差別に攻撃したくない。もし、民間人の犠牲者を大量に出したら、たとえ戦闘に勝っても、その後の国内処理が大変だ。ピンポイント攻撃で必要な箇所だけを破壊したい、というのかプーチンの考えなんだろう。

  奇妙な点は他にもある。通常なら敵側のコミュニケーションを遮断するのが定跡だ。情報攪乱を狙って、ウクライナの放送局や情報発信施設を破壊すべきなのに、ロシア軍はグズグズしていた。これはどう考えてもおかしい。参謀本部の将校なら真っ先に考える作戦であるはず。もしかすると、ロシア軍の特殊部隊がウクライナのゲリラ兵か、別の組織からの待ち伏せを食らってしまい、破壊工作が失敗したのかも知れない。アメリカ側だってロシア軍の作戦は事前に予想できたはずだから、もしかすると、通信施設を強固に守っていたのかも知れないぞ。とはいっても、これは推測の域を出ないから、単にロシア軍が攻撃しなかった、あるいは攻撃するだけの戦力が不足していた、と考えるべきなんだろう。

プーチンよりもバイデンを調べろ !

  歐米諸国の戦争・政治プロパガンダや主流メディアの世論誘導は、狡猾というか実に手が込んでいる。実際に我々はウクライナの戦場を目にすることができないから仕方ない。だが、西側諸国と日本の一般人は、政府にとって都合の良いニュースや巧妙に編集された映像ばかりを見せつけられている。別にプーチン大統領を擁護する訳じゃないが、「狂気の独裁者」とか「現代のヒトラー」といったレッテル貼りを耳にすると、「またプロパガンダかよぉ〜」とウンザリする。

  プーチンの行動が"非合理的"に思えるのは、西歐的価値観でロシア人の行動を判断するからで、ロシア人の立場から考えれば、「力による解決」は普通である。知識人や政治家、御用学者とマスコミがゴチャゴチャと色々な理屈を並べようが、最終的に紛争を決するのは武力しかない。それゆえ、プーチンが大規模な空爆で都市を破壊してもおかしくはないし、戦術核をキエフに撃ち込んでも不思議じゃない。ところが、プーチンはウクライナの軍事基地と政府の要所、正規軍の将兵だけを狙って勝利を収めようとしているから、「気違いじみた独裁者」というのは世論操作の常套句だろう。もちろん、プーチンが強攻策に転じて核兵器を使う可能性は充分にある。

  とは言え、アメリカはロシアを非難できるのか? 筆者は以前から、米露対決はマフィア同士の抗争だと思っている。アメリカのリベラル派はプーチンを糾弾するが、こんなのは銀行強盗が郵便局強盗を咎めるのと同じ類いの話だ。もし、アメリカの匪賊がロシアの馬賊に向かって、「お前は兇暴だ ! 人の道に反している !」と説教したら笑ってしまうだろう。だいたい、大量破壊兵器の核爆弾で日本の婦女子や老人、子供、負傷者を一瞬で抹殺したのはアメリカだし、禁じ手の枯れ葉剤で民間人を何年も苦しめたのもアメリカだ。イラクでは激昂したアメリカの兵卒が、気晴らしに民間人を撃ち殺したし、アフガニスタンでも戦時国際法に反する残虐行為があったはずだ。アメリカのマスコミは他国への侵掠を批判するが、ジョージ・H・W・ブッシュ大統領は、一応、主権国家のパナマへ踏み込んでノリエガ将軍を捕まえてしまった。

  そして、息子のジョージ・W・ブッシュもデモクラシーを利用した狼で、疑わしい大統領選挙で勝利を手にすると、いかがわしい9/11テロを用いてイラクを再攻撃。バラク・フセイン・オバマも腹黒いアカで、隠れていたオサマ・ビン・ラディンを生け捕りにせず、特殊部隊に命じて潜伏現場での"始末"を断行した。そして、本人確認も"あやふや"なまま、さっさと遺体を焼いてしまったのだ。これって、マフィア流の「証拠隠滅」なんじゃないか? 本来なら、オバマの次がヒラリー・クリントンだったのに、ひょんな事からアウトサイダーのトランプが大統領になってしまったから、さあ大変。

George Bush 001121George Bush & Clinton & Obama 1


( 左 : ジョー・ブッシュ親子 / 右 : 歴代の大統領)

  どれだけ資金を使ったのか判らないが、闇組織はあらゆる不正手段を用いて不人気のジョー・バイデンを大統領に押し上げた。たぶん、トランプが再選されると「壮大な計画」にとって"障碍"となるから、「邪魔者は排除」という処分になったのだろう。もしかすると、今回のウクライナ紛争も「新世界秩序(New World Order)」の"下拵え"なのかも知れないぞ。ちなみに、「NWO」は亡くなったジョージ・H・W・ブッシュが公の場で発言した隠語である。

  米国のマスコミは何としてもプーチンを「気が狂った暴君」に仕立て上げたいのか、政府の諜報機関はプーチンの精神を鑑定した報告書まで作成したという。(Zachary Cohen, Katie Bo Lillis and Evan Perez, 'US intelligence agencies make understanding Vladimir Putin's state of mind a top priority', CNN, March 1, 2022.) 国家情報長官のアヴリル・ヘインズ(Avril Haines)やチャック・グラスビー(Chuck Grassley)上院議員、ジム・クラッパー(Jim Clapper)元国家情報長官がマスコミの取材を受けて、プーチンの精神状態がどうなっているか解らない、という不安を述べていた。確かに、普通のアメリカ人には西歐諸国を敵に廻すプーチンの行動は異常に見えるし、ウクライナへの侵攻は狂気の沙汰にしか思えない。

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(左 :「狂気の独裁者」と呼ばれるプーチン大統領 / 右 : 痴呆症の疑いが濃いジョー・バイデン )

  しかし、プーチンの精神鑑定を云々するんなら、先ずホワイトハウス(養老院)にいるジョー・バイデンを診断すべきだろう。記者会見だって"まとも"に出来ないボケ老人なのに、合衆国の軍隊を率いる最高司令官になっているんだから、こっちの方がもっと深刻だ。そもそも、現在、バイデンの精神状態はどうなっているんだ? トランプ政権時代にホワイトハウスで勤務していた医者も、就任後のバイデンを目にして不安になったという。しかし、大手の主流メディアは沈黙を守っていた。バイデンの側近だって、親分が何を言い出すのか心配だろうし、ひょんな事で口を滑らせ、重大な機密情報を喋ってしまうんじゃないか、とハラハラしている。しかし、バイデンの背後に控える闇組織は、何があろうとも計画実行に動く。おそらく、裏政界の大御所達は、汚い仕事を全部バイデンにやらせて、責任をこの老いぼれに"なすりつける"つもりなんだろう。どうせ、「使い捨ての駄馬」なんだから平気だ。しかも、当のバイデンは命令された任務を忘れてしまうんだから好都合。彼がいつ失脚しようが死亡しようが構わない。

惨めな将来に向かうバイデン

  ついでに言うと、大統領になったバイデンには、適当な廃棄処分があるのかも知れない。色々な脚本が考えられるけど、例えば、「トランプ支持者の白人極右によって暗殺される」という台本もあったりして。もし、「ネオナチのミリシア(民兵)がライフルを用いてバイデンを狙撃する」というシナリオにすれば、トランプの再選は絶望的になるし、バイデンにやらせた策略は闇に葬られる。更なる隠蔽工作として、「悲劇の銃弾に倒れたヒーロー」という映画を作れば完璧だ。たぶん、デラウェア州で仕込んだ一般人の「サクラ」が、涙を浮かべて「ジョー・バイデンは本当に優しい人でした・・・」なんて言うかも知れないぞ。アメリカ人は信じられない公開殺人を好むから、出来るだけショッキングな事件にした方がいい。残酷なようだけど、大衆を操るリアル・ポリテックスというのはこんなものである。

  とにかく、ウクライナ紛争は謎が多い。日本にいる我々には、実際の戦況なんか判らない。それゆえ、結果を待つのが賢明だ。もし、ウクライナ軍が巻き返し、ロシア軍を撃退すれば、プーチンの失脚は確実になるだろうし、ロシア軍がキエフを制圧しても、西側諸国は経済制裁を撤回することはあるまい。おそらく、戦闘で負けても経済面でロシアを締め上げれば、プーチンの戦果は霞んでしまうだろう。日本人でもMOEX(Moscow Exchange)やSPBEX(Stock Exchange Saint Petersburg)の指標を見ている人なら解ると思うが、ロシア市場の落ち込みは相当なものである。(マイナス29.89%という下落だから、もう立ち直れないくらいの激痛だ。)

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(左 : ウクライナを攻撃するロシア兵 / 右 : 荒廃したウクライナの街 )

  これは単なる邪推なんだが、もし今回の紛争を計画した者がロシア経済の支配を目論んでいたら、株価の下落も狙いの一つだったのかも知れない。ボロボロになったロシア企業なら、西側による買収は簡単になる。それに、プーチンへの復讐に燃えるオリガルヒの野望に火が付いてもおかしくはない。邪魔なプーチンが失脚すれば、ロシア企業の吸収・合併はすんなりと片付く。ロシア経済が崩壊したって、石油や石炭、天然ガス、レアメタルが蒸発するわけじゃない。ロシア人の労働者だって残るし、支払う賃金が安くなれば更にハッピーだ。戦争で傷つくのはウクライナとロシアの一般国民だから、西歐諸国の大富豪や投資家には関係ない。ウクライナ国民は家族や親戚、友人を失っても、NATOへの加盟を望んでいるんだから、外国人の我々がどうこう言う事じゃないだろう。ただ、瓦礫の山となった自宅を見つめるウクライナ人は本当に気の毒だ。

http://kurokiyorikage.doorblog.jp/archives/68890039.html

13. 中川隆[-13559] koaQ7Jey 2022年3月07日 18:46:26 : kvmYCXGq46 : SUR0MEpYSFdhamM=[11] 報告
※調整版 3/3 16:30〜『いわんかな#57』ゲスト:渡辺惣樹(日本近現代史研究家)露・ウクライナ侵攻報道に見る日本を覆うリベラル思想(高山正之・馬渕睦夫・塩見和子・宮崎正弘・福島香織)

14. 中川隆[-13555] koaQ7Jey 2022年3月07日 18:58:27 : kvmYCXGq46 : SUR0MEpYSFdhamM=[16] 報告
#416  経済制裁でロシア破綻寸前?!北方領土奪還のチャンス
2022/03/07

15. 2022年3月09日 17:14:44 : 6RXKtDV6I6 : NldSY1NTcjE1QlE=[7] 報告

2022年03月08日
オリガルヒの対立と暗躍 / ウクライナ紛争の背後に潜む闘い
http://kurokiyorikage.doorblog.jp/archives/68890538.html


新興財閥の影がちらつく戦争

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(左 : 戦場となったウクライナ / 右 : プーチン大統領と親しいオルガルヒのオレグ・デリパスカ )

  海外報道によれば、ウクライナ紛争はようやく停戦交渉の段階に入ったようで、今のところ、ウクライナの命運がどうなるのか日本人にはよく分からない。トルコを仲介役にし、ロシアが様々な条件を出すと思うが、戦後処理の取引には両国の思惑が交差するので、ある程度の時が経たないと我々には全体像が摑めないと思う。

  今回、日本の一般国民はロシア軍とウクライナ軍の戦闘ばかりに目を向けたが、本当に注目すべきは、どのような計画や魂胆で紛争状態になったのか、あるいは誰の野望や組織の利益で戦闘状態になったのかである。こうした疑問を解く鍵になるのは、ロシアやウクライナ、そしてアメリカの政財界で暗躍する人々の動向だ。

  政府は有力議員や高級官僚が動かす。しかし、彼らの背後には資金提供する者や人事を操る者、財界や軍需産業に影響力を行使する者、世界政治を動かしてしまう勢力などいる。だいたい、あのジョー・バイデンがホワイトハウスで采配を振るい、微妙な作戦を監督したとは到底思えない。確かに、ブリンケン国務長官やオースティン国防長官が何らかの方針を固め、対ロシア戦に影響力を持っていたのだろうが、彼らが一連の騒動を仕組んでいたとは考えられない。おそらく、彼らに指令を与え、想像もしない利益を狙う闇組織がいたはずだ。「大統領」を演じるバイデンなんか、単なる操り人形に過ぎない。せいぜい、ジル夫人に介護される痴呆症患者といったところだ。

Petro Poroshenko 2016(左 / ペトロ・ポロシェンコ)
  日本の主流メディアは決して報道しないが、ウクライナやロシアには両国の政財界を動かす大富豪が存在する。なぜか日本では一般的に知られていないが、2014年から2019年までウクライナ大統領を務めていたペトロ・ポロシェンコ(Petro O. Poroshenko)も元々は裕福なビジネスマンで、お菓子や自動車などを製造する投資会社、「UkrPromInvest」を創業した人物だ。1996年、彼は「ロシェン菓子グループ(Roshen Confectionery Group)」を設立し、ここが製造するチョコレートやビスケット、キャンディーにどは日本にも輸出されている。(同社の日本支部は、津田沼パルコや横浜ポルタに出店しているそうだ。) という訳で、ポロシェンコは政界進出前に「チョコレート・キング」と呼ばれていたらしい。

  しかし、この元大統領はカタギの商売人じゃなく、腐敗に満ちた政治屋だった。2020年にはウクライナの検事当局が、元権力者のポロシェンコを20件以上の犯罪容疑で起訴したというから凄い。しかも、2021年12月には国家反逆罪に加え、テロ支援でも訴えられていたのだ。彼はドネツクやルガンスクで独立運動を画策するテロリスト・グループに資金を流したという廉で槍玉に挙がり、またもや裁判沙汰になっている。もし、有罪判決を受ければ15年以上の懲役になるから、彼は急いでポーランドへ逃げてしまった。ところが、今回、ウクライナ紛争が勃発したため、ホロドミール・ゼレンスキー大統領は事態の打開を目指したのか、この政敵と和解することにしたらしい。確かに、ポロシェンコは西側と太いパイプを築いていたから、何らかの助けになると考えたのだろう。これにより、司法当局は前大統領の逮捕を断念した。

Kostyantyn Zhevago 03( 左 / コスティアンチン・ゼヴァゴ )
  ウクライナには他にも大物がいる。例えば、ロシア生まれのコスティアンチン・ゼヴァゴ(Kostyantyn Zhevago)は、ウクライナにある鉱山会社「Ferrexpo」を所有する大富豪だ。彼はまた、「Fianace & Credt」という銀行を所有する金融業者でもあり、政界にも食指を伸ばしていた。1998年に代議士となったゼヴァゴは、再選を果たすと2006年に「ユリア・ティモシェンコ党(Yulia Tymoshenko Bloc」に入った。しかし、2019年の選挙ではどの政党にも属さぬ独立候補となったから、美味しい議席を失ってしまった。

  政治腐敗で知れ渡るウクライナでは、瀆職議員や売国議員なんか珍しくない。落選したゼヴァゴも公僕とは程遠い人物で、カタギのビジネスマンでもなかった。彼は自分の銀行である「Finance & Credit」を使ってマネーロンダリングをやらかしていたし、銀行の横領事件にも手を染めていた。日本人も呆れてしまうけど、ゼヴァゴが横領した金額は1億1千300万ドルであったという。('Ex-MP Zhevaho put on international wanted list', The Kyiv Post, July 15, 2021.) しかも、銀行制度を利用して"クスねた"お金は、25億フリヴニャ(Hr)に上るというから、日本円に換算すれば約96億2千500万円もネコババしたことになる。(1フリヴニャ = 3.85円で計算。)

  捜査当局(SBI)のローマン・トゥルバ(Roman Truba)長官によれば、ゼヴァゴ元議員は今や「お尋ね者」であるという。('Zhevaho declared wanted in Ukraine, placing on intl wanted list being prepared', Interfax Ukraine, 9 October 2019.) しかし、お金持ちは選挙に落ちても、逃亡者になっても大丈夫。米国のフォーブス誌によれば、彼は14億ドルもの資産を持っていたのだから。日本のチンピラ議員とは大違い。何しろ、ゼゴヴァは豪華なヨットやプライヴェート・ジェット機まで所有していたんだから。彼には息子と娘がいるらしいが、女房のアリーナ(Alina)夫人だって養育費の心配は無かろうし、生活費の苦労だって無いはずだ。

Kostyantyn Zhevago private jet 443Kostyantyn Zhevago super yacht 01

(左 : プライヴェート・ジェット機 / 右 : 豪華なヨット)

  話を戻す。陰謀渦巻くロシア同様、ウクライナでも政界の腐敗は深刻で、ユダヤ系の新興財閥があちこちで跋扈している。そもそも、大統領のゼリンスキーや首相のホロドミール・グロイスマン(Volodymyr B. Groysman)が、スラヴ系とかノルマン系のウクライナ人ではなく、異人種のユダヤ人なんだから、日本人じゃなくても「何だ、この国は !!」と叫びたくなる。以前、当ブログで紹介したヴィクトル・ピンチュク(Victor Pinchuk)もユダヤ人で、投資会社の「EastOne Group」やパイプ製造の大手企業「Interpipe Group」を率いる総帥だ。彼が"親西歐"なのはウクライナ人のためじゃなく、自分のビジネスを拡大させるためだろう。また、ユダヤ人オリガルヒであるイゴール・コロモイスキー(Ihor Kolomoyskyy)が西側に接近するのも、国民のためじゃなく、自分が所有する「PrivatBank」の利益を考えてのことだ。

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(左 : ヴィクトル・ピンチュク / 中央 : イゴール・コロモイスキー / 右 : リナット・アフメトフ )

  一般のウクライナ国民とは程遠く、自分のビジネスばかりを心配する大富豪は他にもいて、ウクライナで最も裕福と評されるリナット・アフメトフ(Rinat Akhmetov)は、その典型である。彼は金融や投資、鉱山、金属加工、製造業、農業、運輸、通信など、多彩な分野に跨がる「System Capital Management」を創業した経営者ときている。このオリガルヒは意外にもユダヤ人ではない。彼はドネツク生まれのヴォルガ・タタール人らしく、スンニ派のイスラム教徒であるという。

Alina Zagitova 1( 左 / アリーナ・ザギトワ )
  ただし、ユダヤ系雑誌の『Tablet』によれば、アフメトフは"ユダヤ系"の大富豪らしい。(Marc Tracy, 'The Richest Jews in the World', Tablet, March 15, 2011.) 我々は「タタール人」と聞けば、直ぐにモンゴル系やテュルク系のアジア人を想像してしまうが、ロシアの「タタール人」にはスラヴ人に近い人々が多い。例えば、日本でも人気のフィギュア・スケート選手、ロシアのアリーナ・ザギトワ(Alina I. Zagitova)は、ロシアのマスコミでも言われているように、おそらく「タタール系ロシア人」の子孫であろう。

Irina Shayk 0332(左 / イリーナ・シャイク)
  2014年に公開された映画『Hercules』に出演したイリーナ・シャイク(IrinaShayk)もタタール系ロシア人だ。彼女はクレイグ・ファーガソンのトーク・ショーに招かれた時、本名に言及し、難しい発音で「シャイクイスラノワ(Shaykhlislamova)」と披露していた。一般的に、アフメトフはヴォルガ・タタール人と思われているが、もしかすると血統的にはユダヤ人なのかも知れない。記事を書いたマルク・トレイシーは同胞だからこそ、躊躇なくアフメトフの素性を明かしたのだろう。

  日本人は国籍で血統や民族を考えてしまうが、ロシア国籍者だからといって、必ずしもスラヴ系民族とは限らない。カザフスタンやグルジアから流れてきたユダヤ人もいるし、ガリツィア地方からやって来たユダヤ人も少なくなく、ロシアやウクライナで裕福になり、アメリカやブリテンに移住する連中もいる。カナダやオーストラリアに渡ったアシュケナジム系のユダヤ人なんかは図々しいから、素性や家系を隠してヨーロッパ系の「移民」に成りすます奴も結構いるんだぞ。

Vadym Novynskyi 03( 左 / ヴァディム・ノヴィンスキー )
  ウクライナには親ロシア派の大富豪もいて、それがロシアとの交渉を呼びかけたヴァディム・ノヴィンスキー(Vadim Novinsky)である。ただし、彼の本名は「ヴァディム・ルドルフォヴィッチ・マルカシアン(Vadim Rudolfovich Malkhasyan)と言うそうだ。当初、ノヴィンスキーは"愛国者"を演じており、英国の諜報組織が「ロシアでクーデタが起きるかも知れないぞ」という情報を流した時、彼はそれに同調しなかった。彼はフィナンシャル・タイムズ紙のインタヴューに応じた際、「そんなのは全くのナンセンスだ」と否定した。

  ところが、ロシア軍がウクライナに侵攻すると、ノヴィンスキーは態度を一変させ、プーチン政権の危険性を理解し始めた。ウクライナ人の政治アナリストであるタラス・ベレゾェツ(Taras Berezovets)によれば、親露派のノヴィンスキーでも、戦争という深刻な状態に直面したから、ウクライナのオルガルヒもプーチンのターゲットになっている、と悟ったそうだ。(Giacomo Tognini, 'Richest Ukrainians with billions to lose close ranks as Putin unleashes war', Forbes, February 24, 2022.)

プーチンを支えるエリート・ビジネスマン

Igor Rotenberg 22Boris Rotenberg 1223(左 : イゴール・ロテンベルク / 右 : ボリス・ロテンベルク)
  翻ってロシアに目を向ければ、ここにもユダヤ系オルガルヒが存在する。プーチン支持派のユダヤ人も困った状態に陥ったようだ。米国や歐洲の政治家は、侵略国となったロシアを経済的に苦しめるべく、「SWIFT」からロシアの企業や個人を排除し、取引や送金のドル決済を出来ないようにした。プーチンに近い大富豪どもは、西側による経済制裁は"かなり"重傷となり得るぞ、と予想しており、大御所の投資家であるウィリアム・ブローダー(William Felix Browder)も、前々からプーチンに警告を発していたそうだ。石油やガスの輸送販売を手掛ける「S.G.M. group (Stroygazmontazh)」を創設したイゴール(Igor Rotenberg)とボリス(Boris Rotenberg)のロテンベルク兄弟も、制裁リストに載ったユダヤ人オルガルヒで、個人的にプーチンと親しいから、何らかの忠告をしたのかも知れない。

  ちなみに、ブローダーは投資アドヴァイザー会社の「Hermitage Capital Management」でCEO(最高経営責任者)を務める人物として知られている。だが、日本人には合衆国共産党(CPUSA)のリーダー格であった、アール・ブローダー(Earl Browder)の孫と紹介した方が良いだろう。父方の祖父に当たるアールは、ロシア系ユダヤ人のライザ・バークマン(Raisa Berkman)と結婚したから、孫のウィリアムにはユダヤ人の血が流れている。

  ついでに言うと、アールの同志であったジェイ・ラヴストン(Jay Lovestone)も米国共産党のリーダー格であったが、彼の本名は「ジェイコブ・リープシュタイン(Jacob Liepstein」という。この共産主義者はリトアニア系ユダヤ人の息子であった。CPUSAの前身である「アメリカ共産党(Communist Party of America)」の総書記となったウィリアム・ワインストーン(William Wolf Weinstone)も同類で、ロシアからアメリカへ流れてきたユダヤ移民の息子であったという。

Jay Lovestone 1121William Weinstone 01Mossaye Joseph Olgin


( 左 : ジェイ・ラヴストン / 中央 : ウィリアム・ワインストーン / 右 : モシェ・ヨセフ・オルギン )

  共産主義者にはユダヤ人が異常に多く、ニューヨーク市で創刊された『Morgen Freiheit』紙はイディッシュ語で書かれた日刊紙であったし、これを創刊・発行したのもユダヤ人のモシェ・メヨセフ・オルギン(Moissaye Joseph Olgin)であった。彼はロシア帝國時代のキエフで生まれ、キエフ大学で勉強した反ロシア主義の赤色学生だった。ロシア人のポグロムを憎み、ロシア革命に共感した「ユダヤ人ブント」のオルギンであったが、第一次世界大戦が勃発したため、活動拠点のロシアに戻れず、1915年にアメリカへ移住することにしたそうだ。こういう厄介者や有害分子が流れ込んでくることを思えば、やはりユダヤ人を排斥する移民法が必要なんだなぁ、と日本人でも解るだろう。

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(左 : フェリクスの息子であるウィリアム・ブローダー / 中央 : 父親のフェリックス・ブローダー / 右 : 祖父のアール・ブローダー )

  アールの息子であるフェリックス・ブローダー(Felix Browder)も父親と同じく、ユダヤ人女性のエヴァ・ツィロウィッツ(Eva Tislowitz)と結婚する。しかし、フェリクスは幼い頃から数学の才能を発揮し、16歳でMITに入るや、2年で卒業したというから、本当に神童だった。しかし、プリンストン大学で博士号を取得し、数学者の道を歩もうとするフェリクスであったが、前途有望な青年の前には巨大な壁が現れた。運悪く彼の就職時期は、丁度マッカーシー旋風と重なっていたのだ。共産主義者の親爺を持つから仕方ないけど、ほとんどの大学は赤い家庭で育った子息を雇うことに躊躇いを示した。

Eleanor Roosevelt 021( 左 / エレノア・ローズヴェルト)
  ところが、「類は群れる」というか、「赤は紅を助ける」のか、共産主義に好意を寄せる元ファースト・レディー、あのエレノア・ローズヴェルトが現れ、就職に困っているフェリクスに助け船を出したのだ。マルキスト夫人エレノアのお陰でフェリクス・ブローダーは、ユダヤ系のブランダイス大学に就職ができ、その後、彼はイェール大学に移り、シカゴ大学でも教鞭を執ることが出来たという。これは何となく、日本の左翼学会と似ている。日本でも学生運動で就職できなかった奴に同情し、大手企業で出世した仲間が色々な業界で奔走し、適当なポストを用意することもあった。

  脱線したので話を戻す。歐米の財務担当者はプーチン大統領を兵糧攻めにしたいのか、彼の資金源を枯渇させる目的で「プーチンのリスト」なるブラックリストを作成した。ここには有力者のユダヤ人オルガルヒが列挙され、「Alfa Bank」を創設した金融業者のミハイル・フリードマン(Mikhail Fridman)や、「Alfa Group」の最高幹部を務めるピョートル・アーヴェン(Petr Aven)、「Alfa Group」の共同創設者であるゲルマン・カーン(German B. Khan)などが名を連ねているそうだ。

Mikhail Fridman 344Petr Aven 022German Khan 3


(左 : ミハイル・フリードマン / 中央 : ピョートル・アーヴェン / 右 : ゲルマン・カーン )

  ところが、この億万長者達は「ジェネシス慈善グループ(Genesis Philanthropy Group)」のスポンサーになっており、ロシアにも存在する正統派ユダヤ教徒の「シャバッド・ルバヴィッチ(Chabad-Luvavitch)」運動や「ハシディズム(Hasidism)」運動、そしてモスクワにオープンした「ユダヤ博物館・寛容センター(Jewish Museum and Tolerance Center)」へ多大な寄付をしていたのだ。

  「ジェネシス慈善グループ」は、この他にも様々なユダヤ人組織を手懐けていたそうで、歐米ではよく知られている「Jewish Agency for Israel」、「Joint Distribution Committee」、「Federation of Jewish Communities of Ukraine」、「Hillel」、「Moishe House」、「 Birthright」、「Limmud」などにも寄付金を渡していた。さらに、同グループは「ユダヤ・ノーヘル賞」とも評される「ジェネシス賞」を設立し、高名なユダヤ人を対象に年間で100万ドルの報奨金を与えているそうだ。(Asaf Shalev,' Sanctions highlight money flow from Russia Jewish billionaires to Jewsih nonprofits', The Times of Israel, 2 March 2022.) もう、ユダヤ人ってホントお金をばら撒くのが上手い。

  あまり言いたくはないけど、正直に意見を述べるとすれば、宗教団体の役員や信徒といえども、お金を前にしたら只の俗人で、気前よく御褒美をくれる旦那衆には滅法弱い。それゆえ、歐米諸国に住むユダヤ人は同胞を窮地から救うべく、地元の政治家や政権の要人に働きかける。各界に影響力を持つユダヤ人は、個人的ネットワークや団体役員を通して、米国財務省の役人とか政権の閣僚に「何とかなりませんかねぇ〜?」とお願いするらしい。悪代官に媚びる越後屋じゃないけど、彼らは太っ腹の支援者をブラックリストから除外してもらうよう頼み込む。

Roman Abramovich 011(左 / ローマン・アブラモヴィッチ )  
  プーチンを支えるユダヤ人オルガルヒとして有名なのが、ロシアからブリテンへ移り住んだローマン・アブラモヴィッチ(Roman Abramovich)である。彼は投資会社の「ミルハウス(Millhouse LLC)」を経営する大富豪なのだが、日本では英国のサッカー・チーム「チェルシー(Chelsea)」を所有するロシア人の方が馴染み深い。(報道によれば、ロシア軍のウクライナ侵攻を聞いて、彼は「チェルシー」を売却したそうだ。) しかし、彼は純粋なロシア人ではなく、イスラエル国籍やポルトガル国籍を保持する三重国籍のユダヤ商人である。 

  ユダヤ人というのは何時の時代でも、何処の地域でも嫌われ者となる。それゆえ、彼らは常に迫害とか暴動、虐殺、追放、不景気などに対する備えをしている。アブラモヴィッチも用心深く、彼は色々なところに"保険"を掛けていた。その一つがホロコースト記念博物館の「ヤド・ヴァシェム(Yad Vashem)」だ。とても慈善活動家とは思えないアブラモヴィッチであるが、このオルガルヒは数千万ドルの寄付を行っていたらしい。そこで、ヤド・ヴァシェムを統括するダニー・ダヤン(Dani Dayan)館長に加え、首席ラビのダヴィド・ラウ(David Lau)、「シェバ医療センター」の総括部長であるイツァク・クレイス(Yitshak Kreiss)教授が、在イスラエル米国大使宛ての嘆願書に署名し、アブラモヴィッチを制裁リストに加えないよう求めた。('Yad Vashem, chief rabbi urged US not to sanction Roman Abramovich', The Times of Israel, 27 February 2022.)

Dani Dayan 7765David Lau 11Yitshak Kreiss 1


(左 : ダニー・ダヤン / 中央 : ダヴィド・ラウ / 右 : イツァク・クレイス)

  自分の地位と財産を守ろうとしたのか、2018年、アブラモヴィッチは140億ドルの資産を携えてイスラエルに移住した。しかし、生活の拠点は依然としてイングランドであったから、イスラエルは「もしも」の為の「セイフハウス(安全な避難場所)」なんだろう。しかし、彼は自己保全のために餌をバラ撒いており、様々な団体に5億ドルほど与えていたのだ。まぁ、40億ドルもするサッカー・チームを持っていたくらいだから、非営利団体への寄付なんか、小遣い程度の出費なんだろう。

  ユダヤ人ではないが、ロシア人でもないウズベキスタン出身のアリシェル・ウスマノフ(Alisher Usmanov)も、制裁リストに載らなかったそうだ。彼は金属業界の大物で、140億ドルくらいの資産を持つという。そして、彼も英国のサッカー・チームである「アーセナル(Arsenal)」を所有していたが、最近7億ドルで手放したそうだ。

Alisher Usmanov 7743Irina Viner 54


( 左 : アリシェル・ウスマノフ / 右 : ウスマノフ夫人となったイリーナ・ヴィネル)

  ここで我々が注目すべきは、ムスリムのウスマノフが結婚したユダヤ人女房、イリーナ・ヴィネル(Irina Viner-Usmanov)の方だ。彼女はロシアとウズベキスタンで活躍する女傑で、プーチンに女を斡旋して政治権力に食い込もうとした。柔道家のプーチンは日本でも有名で、野心家のイリーナが親露的ユダヤ人として接触し、スポーツを介して大統領に近づこうとしたのも当然だ。それに、意外とプーチンはユダヤ人に親切で、シャバッド・ルバヴィッチの首席ラビであるベレル・ラザール(Berel Lazar / Shlomo Dov Pinchas Lazar)によれば、プーチンは最も親ユダヤ的な人物であるという。(Walter Laqueur, Reflections of a Veteran Pessimist, London : Routledge, 2017, pp.85-86.) 確かに、プーチンが小学生の時、ヤンチャなウラジミール少年を可愛がってくれたのは、ユダヤ人教師のヴェラ・グレヴィッチ(Vera Gurevich)先生であったし、柔道の練習相手もユダヤ人オルガルヒのアルカディー・ロテンベルク(Arkady Rotenberg)だった。(このアルカディーは、先ほど紹介したイゴールとボリスの父親である。)

Arkady Rotenberg & Putin 02Berel Lazar & Putin 55


( 左 : アルカディー・ロテンベルクとプーチン / 右 : ベレル・ラザールとベレル・ラザール )

  新体操のトレーナーだったイリーナは、ロシアのオリンピック・チームでヘッド・コーチを務め、彼女が育てた選手の中には、金メダリストのアリーナ・カバエヴァ(Alina Kabaeba)もいた。タブロイド紙によれば、38歳のアリーナは69歳になるプーチン大統領の愛人というか、前々からの恋人であるようだ。しかし、公式な結婚式を挙げていないから、内縁の妻としか言い様がない。ところが、驚くことに、アリーナは既にプーチンの子供を身籠もっていたというのだ。ゴシップ誌によると、アリーナは7歳になる双子の娘を2015年からスイスで育てているという。(Emily Smith, 'Vladimir Putin hiding lover Alina Kabaeva and their kids in Switzerland', Page Six, March 6, 2022.)


Alina Kabaeva 9922Alina Kabaeva & Putin 662


(左 : アリーナ・カバエヴァ / 右 : カバエラとプーチン )

  日本のワイドショーでもプーチンの離婚や恋愛を取り上げていたが、それはあくまでもゴシップ・ネタとしてである。プーチンは既に最初の女房であるリュドミラ・シュクレプネヴァ(Lyudmila Shkrebneva)と離婚しており、一応、「独身者」となっているから、どんな女性と付き合おうが問題は無い。ただし、別れた女房との間には、マリア(36歳)とカトリーナ(35歳)という二人の娘がいるから複雑だ。さすがに、この娘達も自分と同じ世代の「継母」を持つとなれば、権力者の父親に呆れてしまうだろう。一方、24歳も離れたスロヴェニア美女(メラニア夫人)と再婚したドナルド・トランプ(75歳)なら、「男だから仕方ないよなぁ〜」と解ってくれるかも。にわかに信じられないが、エミリー・スミスの記事にれば、アリーナとプーチンとの間には二人の息子もいるそうだ。

  これは流石に「噂話」だろうが、もし存在するとなれば、プーチンの遺産相続人になるはずだ。隠し子騒動はともかく、歐米や日本のワイドショーでは、「プーチン狂人説」や「独裁者プーチン」の一大キャンペーンが花盛り。米国の大手メディアから情報をもらう日本の地上波テレビは、「プーチン発狂」というテーマを取り上げ、この独裁者は核戦争までも覚悟していたから、愛人のカバエヴァと子供達を核シェルターに避難させていたんだ、との憶測を流していた。真相は闇の中だが、とにかくプーチン包囲網を形成したい勢力は、盛んに「プーチン極悪人説」や「ハルマゲドン説」を唱えていた。こうやって一般国民は、知らず知らずのうちに、政治プロパガンダで洗脳されて行く。

Zelensky 22Biden 87643Putin 8832

( 左 : 傀儡政権のゼレンスキー / 中央 : 痴呆症のバイデン / 右 : 独裁者のプーチン )

  隠し子の父親となったから、「もう一稼ぎ」として現役を続ける訳じゃないだろうが、プーチンには権力を支えてくれる強力なパトロンや支援者がいるようだ。敵対するゼレンスキーやバイデンの背後にも資金提供者がいるはずで、たぶん彼らには命令を発する黒幕もいるんだろう。日本人は映像に現れる戦闘シーンばかりに目を奪われるが、本当に重要なのは水面下で戦う大富豪達の方である。彼らにとって、デモクラシーとかファシズムといった観念論は関係ない。ウクライナ国民やロシア兵が何人死のうとも"お構いなし"で、武器や軍需物資の販売で大儲けできればよく、ついでにロシアの天然資源も掠奪できれば大喜び。たとえ、ウクライナ軍が敗れても、経済制裁でプチン政権を潰せるから、NATOの拡大なんてどうでもいい。一方、巻き添えになったウクライナ人は本当に憐れだ。家を失って難民になるんだから。

  大富豪や闇組織の連中が次に何を狙っているのか判らないけど、アメリカの中間選挙までは、"もう一波乱"あるかも知れないし、中間選挙が終わってから、また何かを仕掛けるつもりなのかも知れない。様々な情報に惑わされる一般人は、月日が経ってから紛争の全体像がボンヤリと解る程度。それよりも深刻なのは、ウクライナ紛争にばかりに気を取られる日本人が、北方領土の奪還に興味が無いことだ。ロシアが経済的に沈没すれば、占領された国土を取り戻す絶好のチャンスだ。しかし、岸田総理はポンコツ宰相だから、日本版リコンキスタには無関心。岸田内閣が熱心なのはワクチン接種や増税なんだから馬鹿らしくなる。

  そう言えば、南鮮人が占領する竹島の奪還はどうなったんだ? 我が国の領土を侵食する南鮮には、巡航ミサイルくらい撃ち込んでやればいいのに。ウクライナに向けてイスカンデルを発射したロシアが羨ましい。岸田総理もプーチンを見倣って強硬手段に出てみろ ! 以外と支持率が上がるかも知れないぞ。対南鮮攻撃なら、筆者もジャベリンを担いでソウル辺りを駆け巡りたい。国土恢復の竹島奪還となれば、志願する元自衛官も100名を超えるんじゃないか? ただし、外務大臣があの林芳正(リン・ホウショウ)じゃ無理だよねぇ〜。(あっ、うっかり支那風の発音をしてしまった。)

http://kurokiyorikage.doorblog.jp/archives/68890538.html

16. 中川隆[-13451] koaQ7Jey 2022年3月24日 23:47:51 : 7PVKZcCBCU : dWR2bzBCTWZtaHM=[2] 報告
真珠湾攻撃に言及したゼレンスキー大統領が広島の原爆には言及できない理由
2022年3月24日 GLOBALMACRORESEARCH
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/21836

3月23日、ロシアに侵攻されているウクライナの大統領であるウォロディミル・ゼレンスキー氏が日本の国会でリモートにて演説を行った。

アメリカ議会での演説では真珠湾攻撃に言及したゼレンスキー氏だから、日本の演説では何に言及するのかと思って見ていたら、思ったよりも内容が薄かった。そして内容が薄かったことには理由があるので解説してゆきたい。

リメンバー・パールハーバー

日本の国会でリモート演説というのは前例がないことのようだが、この3月23日の日本での演説に先駆けてアメリカ議会で演説し、アメリカの支援を取り付けるためにアメリカ人に次のように語りかけた。

真珠湾を思い出していただきたい(原文:Remember Pearl Harbor)。1941年の酷い朝、アメリカの空はあなたがたを攻撃する飛行機で黒く染まった時のことを。

ただ思い出していただきたい。2001年の9月11日、あの酷い日に悪がアメリカの都市を戦場に変えようとしたことを。

日本の真珠湾攻撃と9.11の同時多発テロを並べて非難し、ロシアから侵攻されている今のウクライナは同じようなものだから支援してくれと訴えかけた。日本はビン・ラディン氏だということである。

日本人の大半はアメリカ人と話したことさえないにもかかわらずアメリカと日本の関係を知ったように思っているから分からないだろうが、この演説はアメリカ人の心を打つだろう。

アメリカ人と本気で政治の話をしたことのある人なら分かるが、日本人とアメリカ人は第2次世界大戦について同意できない。アメリカ人は日本について「あいつらは邪悪だったけどまあ今では反省しているようだから許してやるか」くらいにしか思っていない。アメリカ人は未だに世界中の国で戦争を行いながら、自分に非があるとは全く思っていない。ゼレンスキー氏の演説がアメリカ人の心を打つのも当然のことである。

真珠湾攻撃に言及したことの本質

日本人の一部は真珠湾攻撃を民間人への攻撃ではなかったことなどを理由に、真珠湾攻撃とロシアのウクライナ侵攻とを別ものだとして反発している。しかし本当の問題は、むしろ真珠湾攻撃とウクライナ危機が似通っていることである。

日本が真珠湾攻撃に追い込まれたのは、いわゆるABCD包囲網によって原油などの供給が断たれた状態で日本に無理な条件を飲むように要求されたからである。

アメリカ側は日本がその条件を飲むとは思っていなかった。むしろ無理な要求に激高して日本が開戦することを望んでいた。正確に言えばアメリカ側の要求を書いたいわゆる「ハル・ノート」を日本に渡したコーデル・ハル国務長官のことである。彼は日米が和解することのないように、近衛首相とルーズベルト大統領の会談を阻止している。

大半のアメリカ人はこのハル・ノートの存在も知らずに「日本は邪悪だった」と思っている。彼らは自国の戦争について何も知らない。ウクライナとロシアの歴史的背景も何も知らずにウクライナを支持している日本人は、事実を調べもせずに片方に肩入れすることの危険性を理解してほしい。

現在のロシアの状況

一方で現在ロシアが置かれている状況について何が言えるだろうか。何も知らずにウクライナを支持している陽気な日本人とはいえ、ウクライナで2014年に何が起こったかくらいは知っているはずだろう。

2014年、元々ウクライナには選挙で選ばれた親ロシア政権が居たのだが、これがアメリカやEUに支援された暴力デモ集団によって力づくで追放された。アメリカなどは当時の親ロシア政権が暴力デモ隊の要求に応じなければ制裁すると脅していた。

その後政権は追放され、アメリカの外交官であるビクトリア・ヌーランド氏によって選ばれたヤツェニュク首相による新政権が始まった。アメリカによって新政権の首相が据えられたのである。何故ヌーランド氏が選んだと分かるかと言えば、以下の記事で説明したように、政権から誰々を排除して誰を首相に据えろとヌーランド氏が言っている通話がYoutubeに暴露されたからである。

ガンドラック氏: 米国は半年以上戦争なしではいられないようだ
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/21064


何故それがロシアにとって問題かと言えば、その後アメリカの傀儡政権(こう言ってもどう考えても間違いではないだろう)がウクライナをNATOに加盟させると言い始めたからである。

それがアメリカの要望だったことは想像に難くない。ウクライナの政権は2014年以後完全にアメリカの言いなりになっている。例えばアメリカのバイデン大統領はかなり個人的な理由でウクライナのビクトル・ショーキン検事総長を解任させている。ショーキン氏の証言を以下の記事で取り上げているが再掲しよう。

ロシアのウクライナ侵攻でバイデン大統領が犯した一番の間違い
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/20314


当時バイデンは副大統領で、わたしを解任するまでウクライナへの10億ドルの補助金は渡さないと脅していた。

わたしが解任された本当の理由は、わたしがジョー・バイデンの息子であるハンター・バイデンが取締役を勤めていた天然ガス企業であるブリスマ社に対する広範囲な汚職捜査を行なっていたからだ。

このような経緯で2014年以降のウクライナは急速にNATOに傾斜し始めた。NATOはロシアを仮想敵国としており、ウクライナは最後の砦だった。

何故ならば、ウクライナはロシアと国境を接しており、しかも首都モスクワからかなり近い。ロシアが恐れていたのはウクライナがNATOの傘下に入り、モスクワに向けてミサイルが設置されることである。

ベルリンの壁崩壊以後、ロシアとの約束を破ってどんどん東側へ勢力を拡大してきたNATOだが、ロシアはそれを危惧しつつも耐えてきた。だがウクライナにロシア向けのミサイルが置かれることだけは許容できない一線だったのである。当たり前だろう。

ジム・ロジャーズ氏: 米国のウクライナ支援はロシアが米国直下のメキシコの反米を煽るようなもの
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/20487


ゼレンスキー大統領の核兵器保有発言

ここで話はようやく今のゼレンスキー大統領に戻る。大手メディアの報道ではロシアがいきなりウクライナに攻め込んだかのように報じられているが、引き金となった出来事があったのを何人の読者が知っているだろうか。

2月19日のミュンヘン安全保障会議でゼレンスキー大統領は「ブダペスト覚書」はもはや無効だと宣言した。何故西側のメディアに報じられていないのかまったくの謎だが、これが現在の戦争の直接的な原因である。

マスコミに踊らされて熱狂的にウクライナを支持している日本の人々は、当然ブダペスト覚書のことは知っているだろう。

1994年にハンガリーのブダペストで纏められたブダペスト覚書は、ウクライナに核兵器を放棄させる代わりにアメリカやイギリスにウクライナの安全保障を委ねるという意味の覚書である。ウクライナがこれを「無効」だと宣言することの意味は、ウクライナがその覚書に書かれた義務をもはや負わないというゼレンスキー大統領の宣言である。ゼレンスキー氏の演説内容の原文は英語だが興味のある人は読んでみると良い。

つまり、ゼレンスキー大統領は核兵器の保有を宣言したわけである。

ロシアが侵攻した理由

2014年以降アメリカの傀儡となったウクライナ政権が核ミサイルを保有するとすれば、向けられる先は当然ながらロシアである。

ベルリンの壁崩壊以後クリミア併合までは何も言わずに西側の勢力拡大を黙って見ていたプーチン氏の堪忍袋の緒が切れるのは分かりきっていたはずだ。ウクライナの大統領がそれを知らないはずがない。

ぜレンスキー氏はそれを承知でロシアを核兵器で挑発し、ウクライナ国民を危険に晒した。誰のためかと言えば、バイデン氏の個人的事情のために検事総長を解任したウクライナ政権が誰のために動くかは言うまでもないだろう。

だからゼレンスキー大統領が真珠湾攻撃に言及したのは当然のことである。彼は戦争を誘発する側にいる。だから戦争を誘発してきたアメリカの側の演説をするのは当然のことである。

一方で戦争に追い込まれた当時の日本や現在のロシアのことは一切理解していない。だから「制裁に参加してくれてアリガトウ」くらいしか言えないのである。ウクライナにとって日本は「制裁してくれれば便利な国」程度でしかない。

結論

彼らは追い込まれる側の立場を理解していない。自分たちが他人の安全保障を脅かしていることを理解していない。彼らとはゼレンスキー氏やNATOのことである。この両者は同じもので、彼らが加害者であり、ウクライナ国民は被害者である。ゼレンスキー氏とウクライナ国民を同一視してはいけない。

客観的に見ればどう考えてもNATOに非があるので、アメリカの共和党議員の中にも「NATOのせいでは?」と言い始めた人がいるが、以下の記事に書いたようにペンス元副大統領に黙らされている。

欧米諸国を席巻する反ロシア同調圧力
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/20889


彼らにとって自分たちが善で、相手は悪なのである。しかし自分たちの悪行については完全に意識の外である。

読者に言いたいのは、大手メディアに惑わされずに自分で調べてほしいということである。ウクライナについて意見を持つためには、少なくとも2014年の暴動やブダペスト覚書やビクトリア・ヌーランド氏については知っておく必要がある。

ちなみに日本でのゼレンスキー大統領の演説においては「スタンディングオベーション(約1分)」が予定に入っていたらしい。ゼレンスキー氏は正義なので、正義の演説には1分間のスタンディングオベーションをしなければならないということだろう。

日本の公安調査庁のホームページに名指しでネオナチ指定されているウクライナ国家親衛隊のアゾフ連隊など、ロシア側の言い分が一切報道されないことも含め、ウクライナに対する日本や西側の情報統制が完全に戦時のモードなので筆者はかなり引いている。ゼレンスキー氏支持は狂気的である。

アゾフ連隊: ウクライナ国家親衛隊に実際に存在するネオナチの暴力集団
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/21097


https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/21836

17. 中川隆[-13445] koaQ7Jey 2022年3月25日 00:43:49 : 7PVKZcCBCU : dWR2bzBCTWZtaHM=[8] 報告
※LIVE 3/24 16:00〜『ひとりがたり馬渕睦夫 #73』ウクライナ紛争―歴史の教訓

18. 中川隆[-13442] koaQ7Jey 2022年3月25日 00:50:05 : 7PVKZcCBCU : dWR2bzBCTWZtaHM=[11] 報告
※LIVE 3/21 16:00〜『ノンフィクション作家 河添恵子 #48』バイデン家と再燃するウクライナ・ゲート〜深い闇は真実か⁉

19. 中川隆[-13437] koaQ7Jey 2022年3月25日 01:01:38 : 7PVKZcCBCU : dWR2bzBCTWZtaHM=[16] 報告
2022.03.24XML
ネオ・ナチが敗走、市民が西側メディアにとって都合の悪い事実を語り始めた
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202203240000/
 西側の有力メディアはウクライナの戦況について、「勇敢な市民が邪悪な侵略軍に立ち向かい、勝利する」というダビデとゴリアテ的なハリウッド風の話を流しているが、ネオ・ナチの親衛隊は敗走、ロシア軍は作戦通りに支配地を広げているようだ。

 ロシア軍の支配地域が拡大するにつれ、ネオ・ナチへの恐怖から解放された人びとが口を開き始めた。​マリウポリから脱出できた住民のひとりはカメラの前で市内の状況を説明​している。

 市街戦で住民が死亡することを避けるため、ロシア軍はマリウポリからザポリージャをつなぐ市民の脱出ルートを設定、そのプランをICRC(赤十字国際委員会)へ通知している。3月5日午前11時から脱出が始まる予定だったが、ウクライナ兵に阻止された。親衛隊は住民が脱出することを嫌い、外へ出ようとする人びとを銃撃したとしている。

 親衛隊の中核、「アゾフ大隊(またはアゾフ連隊)」だが、証言した男性によると、若い女性はアゾフ大隊のメンバーが隠れている地下室へ連れて行かれレイプされているとも語っていた。またマリウポリ空港の地下にはSBU(ウクライナの治安機関)の「図書館」と呼ばれる秘密刑務所があり、拷問も行われていたとする証言がある。

 ロシア軍がウクライナを攻撃し始めた直後、西側メディアは「目が青く、ブロンドのキリスト教徒」、要するに北欧系の難民は助けなければならないと叫んでいたが、西側メディアが言うところの「医療天使」に所属する弁護士、ジャナディ・ドラザンコはウクライナのメディアに対し、部下の医師たちに対し、ロシア人捕虜は全員去勢するよう命じたと語った。ロシア人は人間でなくゴキブリだからだという。

 さすがにこの発言ば問題になり、ドラザンコは取り消すが、これは彼らの本音だろう。第2次世界大戦当時にもウクライナの「民族主義者」は同じように考えていた。その民族主義者の中で最も反ロシア感情の強い人びとがステファン・バンデラの周辺に集まり、OUN・Bを結成したのである。その流れを汲んでいるのがウクライナのネオ・ナチだ。

 カメラの前で証言した人物も西側メディアがロシア軍が攻撃したと伝えていた産婦人科病院は医師や看護師などスタッフ、そして患者は追い出され、戦闘員が入って要塞化されていたとしている。劇場を破壊したのはアゾフ大隊だとも語っている。

 病院についてはオンライン新聞の「レンタ・ル」もマリウポリから脱出した別の人物から同じ証言を得ている。その記事が掲載されたのは現地時間で3月8日午前0時1分。マリウポリからの避難民を取材したのだが、その避難民によると、​2月28日に制服を着た兵士が問題の産婦人科病院へやってきて、全ての鍵を閉め、病院のスタッフを追い払って銃撃ポイントを作った​としている。証言内容は同じだ。

 ロシア軍がウクライナに対する攻撃を始めたのは2月24日だが、その前からドンバス(ドネツクとルガンスク)の周辺には親衛隊のほか、アメリカの傭兵会社アカデミー(ブラックウォーター)などが派遣した戦闘員、さらにウクライナ軍の兵士を訓練するという名目でアメリカの特殊部隊員が入っていたと言われていた。

 また、​CIAは2015年からウクライナの特殊部隊員をアメリカ南部で訓練しているとも伝えられている​。ドンバス側の発表によると、今回の戦闘でアメリカ人「教官」3名、マイケル・ホーカー大尉、ローガン・シュラム中尉、クルーズ・トブリン中尉の死亡を確認したという。

 アゾフ大隊はドンバスのマリウポリを拠点にしてきたが、すでに半分はロシア軍が制圧したと伝えられている。マリウポリにいた戦闘員の相当数はロシア軍が包囲する前に脱出したが、アゾフ大隊のメンバーは残ったようだ。追い詰められたアゾフ大隊は住民を人質に立てこもっているという。

 この武装集団は2014年5月、「右派セクター」が中心になって編成された。右派セクターを2013年11月に組織した人物がドミトロ・ヤロシュとアンドリー・ビレツキー。右派セクターは2014年2月のクーデターで中心的な役割を果たした。

 ウクライナはNATO加盟国でないが、ヤロシュは2007年、NATOの秘密部隊ネットワークに組み込まれている。その当時、アメリカNATO大使を務めていた人物がクーデターを指揮することになるビクトリア・ヌランドだ。

 アゾフ大隊の創設を資金面から支えていた人物はイゴール・コロモイスキー。ウクライナ、キプロス、イスラエルの三重国籍を持つシオニストの富豪だ。この人物だけでなく、アメリカの「ユダヤ系富豪」がウクライナのネオ・ナチのスポンサーを務めてきた。

 第2次世界大戦の終盤からアメリカ支配層の一部はナチスの幹部や協力者の逃亡を助け、保護、訓練、工作に使うこともあった。その後継者も育成している。そうしたネットワークを通じて世界各地、例えばブラジル、クロアチア、スペイン、アメリカ、フランス、ギリシャ、イタリア、スロバキア、チェコ、イギリス、スカンジナビア諸国、そしてロシアからメンバーを集めている。ウクライナでは10代の若者1万5000人ほどを集めて訓練してきたとも言われている。

https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202203240000/  


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2022.03.14XML
公然とロシア侵略を進めてきた米英にとって止めの一手がウクライナのNATO化
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202203140002/
 ウラジミル・プーチン露大統領がドンバス(ドネツクやルガンスク)の独立を承認する2日前、ウクライナの政治家、オレグ・ツァロフは「​大虐殺が準備されている​」と題する緊急アピールを発表していた。ボロディミル・ゼレンスキー大統領がごく近い将来、ドンバスで軍事作戦を開始するという情報をキエフから得たというのだ。

 それによると、この地域を制圧した後、キエフ体制に従わない住民を「浄化」するという内容で、西側からの承認を得ているともしていた。この作戦と並行してSBU(ウクライナ保安庁)はネオ・ナチと共同で「親ロシア派」の粛清を実行することにもなっていたとされている。戦闘が始まった後、ロシア軍はウクライナ軍が残した文書を回収、​3月にドンバス(ドネツクやルガンスク)をウクライナ軍は攻撃する計画だった​ことが判明したという。こうした計画をドンバスやロシア政府が察知していた可能性はある。

 ロシア政府は軍事作戦を始めた際、ゼレンスキー政権に対し、クリミアとセバストポリがロシア領だと認めてNATO加盟をウクライナは断念し、非武装化(攻撃的な軍事施設や兵器を持たない)して中立を宣言するように求めた。そして「非ナチ化」も目標のひとつにしている。

 現在のウクライナ体制は2014年2月にバラク・オバマ政権がネオ・ナチを使ったクーデターで作り上げた。それ以来、ネオ・ナチはウクライナで大きな影響力を維持している。そのクーデターを現場で指揮していたのが国務次官補だったビクトリア・ヌランドであり、ホワイトハウスで担当していたのが副大統領を務めていたジョー・バイデンだ。現在、ヌランドは国務次官、バイデンは大統領をそれぞれ務めている。ウクライナとナチズムとの関係は本ブログでも繰り返し書いてきたので今回は割愛するが、この問題を避けてウクライナ情勢を理解することは不可能だ。

 ロシア軍はウクライナに対する攻撃を巡航ミサイル「カリブル」の発射で始めた。ハリコフ、クラマトルスク、ドニプロ、マリウポリ、ザポリージャ、そしてキエフで爆発音が聞かれたと伝えられているのだが、アメリカ軍がウクライナに保有していた生物兵器の研究開発施設も攻撃のターゲットだったとする分析がアメリカで流れた。

 ウクライナにアメリカが生物化学兵器の研究施設を保有していたことは現地のアメリカ大使館も認めていた。一時削除されていたが、隠しようがない。しかも​ヌランド国務次官は3月8日、上院外交委員会でウクライナにおける生物化学兵器について質問され、そうした研究施設が存在することを否定しなかった​。

 そのWHOはロシア軍がウクライナへの軍事作戦を始めた直後、​ウクライナの保健省に対し、危険性の高い病原体を破壊するように強く勧めた​とロイターは伝えている。WHOはウクライナにあるアメリカ軍の研究施設で危険度の高い病原体を扱っていることを知っていた。

 ウクライナでアメリカの生物兵器の研究開発施設を建設するという話が流れたのは2013年のことだった。アメリカ国防総省がハリコフ周辺にレベル3のバイオ研究施設を作ろうとしていると訴えるリーフレットがまかれたのだ。実際、建設されたとされている。このほかドニプロ、ミコライフ、リビフ、ウジホロド、テルノポリ、ビンニツヤ、キエフにも施設があり、研究員は外交特権で守られていたという。

 こうした施設は「エコヘルス連合」も」運営に参加しているとされているのだが、この構図は武漢病毒研究所(WIV)と似ている。アンソニー・ファウチが所長を務めるNIAID(国立アレルギー感染症研究所)は2014年からコロナウイルスの研究費としてピーター・ダスザクの「エコヘルス連合」へ数百万ドルを提供、その一部はWIVの研究員へ提供されていたと伝えられているのだ。エコヘルス連合はWHO(世界保健機関)にアドバイスする立場にもある。それだけでなく、NIAIDの上部機関である​NIH(国立衛生研究所)からWIVへ研究費として370万ドルが提供​されていたとも伝えられている。

 ロシア軍は自国の安全が脅かされることを容認しないとしてウクライナを攻撃した。核弾頭を搭載できる超音速ミサイルだけでなく、生物化学兵器やネオ・ナチの問題もある。アメリカはモスクワを5分程度で核攻撃できるミサイルをウクライナに配備し、危険度の高い生物化学兵器を研究開発する施設を建設、第2次世界大戦でロシア人を惨殺したナチスの後継者にウクライナを任せている。そのナチスにはウクライナのステファン・バンデラ(OUN・B)も含まれている。

https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202203140002/

20. 中川隆[-13429] koaQ7Jey 2022年3月25日 08:27:52 : wN51kKTSAK : c05GVzJZYnVwZC4=[7] 報告
※LIVE 3/24 16:00〜『ひとりがたり馬渕睦夫 #73』ウクライナ紛争―歴史の教訓



※LIVE 3/21 16:00〜『ノンフィクション作家 河添恵子 #48』バイデン家と再燃するウクライナ・ゲート〜深い闇は真実か⁉

21. 中川隆[-13373] koaQ7Jey 2022年4月01日 17:05:07 : jZtrjXCxpU : S3Z5VHkyVFhXMW8=[25] 報告
【桜無門関】馬渕睦夫×水島総 第37回「ロシアとソ連を同一視する人々の限界、ウクライナの命運は天然ガス利権と米中間選挙に翻弄される」[桜R4/3/31]



既成概念にとらわれない大きな視座で国際情勢を俯瞰し、ぶれることのない日本の軸を示し続けている馬渕睦夫氏。
閉ざす門を一度解き放つことによって見えてくるものがあるように、物事の本質を見極める言葉と思考を、対談を通じて伺います。

出演:馬渕睦夫(元駐ウクライナ兼モルドバ大使)・水島総(日本文化チャンネル桜代表)

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