農家が北広島でデモ行進　「令和の百姓一揆」補償充実など訴え
2025/7/21　中國新聞

https://www.chugoku-np.co.jp/articles/-/682488

　持続可能な農業の実現を国に訴えるため、広島県内の農家たち約70人が21日、北広島町でデモ行進した。「令和の百姓一揆」として全国各地の農家が3月から始めた活動で、広島では初めて。トラクターと軽トラックが先導し、炎天下の中で「農家を守ろう。国産のお米や牛乳、野菜を守ろう」と声を上げた。
　尾道、三次市や安芸太田町など県内全域から参加者が集まった。発着点のJAひろしま千代田支店前で円陣を組んで出発。のぼりを立てたトラクター9台と軽トラ10台に続いて横断幕を持って約1・2キロを練り歩き、補償の充実などの要求を連呼した。
　東広島市の村上七星（ななせ）さん（23）は「農業を始めて3年だが、農薬や資材の費用が上がって収支はぎりぎり。大変な状況を知ってほしい」と汗を拭った。
　デモ行進は、収入の低さが農家の減少につながっているとして、国に欧米並みの所得補償を求めて3月末に東京など14都道府県で始まった。中国地方5県では山口で3月、鳥取で今月あった。広島でも、コメ作りが盛んな北広島町から訴えを広げようと実行委員会が企画した。
　安芸高田市議で農地10ヘクタールを持つ実行委の浅枝久美子副委員長（55）は「市町を超えて思いを一つに行進できた」と受け止めていた。11月22日に広島市中区でも同様のデモ行進を計画している。（与倉康広） 　

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