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終わらないトランプ関税交渉…踊らされる赤沢大臣、土壇場の訪米中止の深層と日本の今後
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/money/376840
2025/08/29 日刊ゲンダイ
米国の都合よく、踊らされている…(C)共同通信社
ざわ……ざわ……。日米間で合意したはずの関税協議に再び不穏な空気が漂い始めた。交渉役の赤沢経済再生相は28日から3日間の日程で10回目の訪米を予定していたが、出発直前になってまさかの取りやめ。合意内容をめぐり、米国との間に横たわる「圧倒的齟齬」を解消できるのか。ますます見通せなくなってきた。
■「議論すべき点」こそが鬼門
赤沢大臣は出発前日の27日、会見で訪米日程を発表。「相互関税に関する大統領令を修正する措置をとるよう、また自動車・自動車部品の関税を引き下げる大統領令を発出するよう強く申し入れる」と意気込んでいた。現状、15%が上乗せされた相互関税の修正も、自動車関税の引き下げ時期も依然として不透明のままだ。
28日の会見で林官房長官は、訪米中止について「事務的に議論すべき点があることが判明したため」と説明。随分サラッと言ってのけたが、まさに「議論すべき点」が鬼門である。
そもそも今回の訪米の目的は、対米投資5500億ドル(約80兆円)に関する合意文書の作成について協議するためだった。日本からの投資を着実に実行したい米側が求める文書作成に応えつつ、一方で相互関税の修正と自動車関税引き下げの早期実現の「確約」を米側に迫る算段だった。
ところが、引き下げ実施の大統領令の発令時期をめぐって日米間のミゾは埋まらず、土壇場の訪米中止が決定。赤沢大臣のカウンターパートである「ラトちゃん」ことラトニック商務長官が25日の米FOXニュースで予告した「日本との合意発表」に関しても、文言調整などに時間がかかっているとみられる。外務省や経産省、財務省の担当幹部は予定通り訪米し、詳細を詰める。今後、赤沢大臣が改めて訪米するかどうかは未定だ。
身動きが取れない日本政府
やりたい放題(トランプ米大統領とラトニック商務長官〈=右、左はヘグセス国防長官〉)/(C)ロイター
元外交官で平和外交研究所代表の美根慶樹氏が言う。
「外交日程を発表した翌日に中止とは、極めて異例の事態です。慎重に事務協議を重ねるスタンスの日本側から中止を要請したとは考えにくく、米側の都合で急きょ中止になったのではないか。日本だけではなく、多国間と交渉を続けているという事情もあると思う。7月の合意の時に文書を作っていなかった以上、のちに齟齬が生じることは誰もが予想した通りです。結局、文書作成を渋ってきた日本政府がかえって身動きを取れなくなっているように見えます」
参院選を前に合意を急ぎ、文書作成もすっ飛ばした結果、赤沢大臣は今になって右往左往。米側の都合よく踊らされている。
「トランプ米大統領は対米投資80兆円についてフリーハンドで使えると主張していますが、日本政府としては認めるわけにはいかない。7月の合意は非常に大きな枠しか決まっておらず、対米投資の認識すら日米でまったく食い違う。米国の認識は投資ではなく、まるで『補助金』です。これでは、いつ、どこが、どのように、どの分野へ投資するのか、詳細を詰めるのは至難の業。リターンを得られるかどうかすら分からないのに、投資する企業なんてありませんからね。日米の認識のすり合わせから詳細を詰めるまで、かなり時間がかかるでしょう」(美根慶樹氏)
自動車関税引き下げ実施は、前例を踏まえれば9月中旬ごろ。ズルズル長引くエンドレス交渉のせいで、日本の経済損失は膨らむばかりだ。
◇ ◇ ◇
日米関税交渉をめぐる石破政権のマヌケぶりについては、関連記事【もっと読む】【さらに読む】などで詳しく報じている。
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