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高市有事で日本経済大打撃
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2025年12月12日 植草一秀の『知られざる真実』
台湾問題について日本は中国とどのような約束をしてきたのか。
事実を正確にトレースすることが重要だ。
結論から示せば高市首相の国会答弁は日中両国が築いてきた友好関係の根幹を破壊する暴言であると言わざるを得ない。
高市首相は間違ったことを言っていないと擁護する者がいるが正しくない。
事実に基づく精密な検証が必要だ。
詳細は後段に記述する。
中国政府は高市首相発言撤回を求めている。
客観的に評価して中国の要求は正当だ。
高市首相は日本の国益を重視して発言を撤回すべきだ。
圧力に屈するという意味ではなく、日本と日本国民の利益に照らして発言撤回が妥当である。
間違っていないことを間違ったと言う必要はない。
しかし、間違ったのであれば謙虚に誤りを正すことが必要。
それが日本に対する信頼を損なわない行動だ。
首相の周囲の者は客観的に事実を確認して首相に進言するべきだ。
高市首相は日本と中国との約束ごと、外交文書等を正確に精査すべきである。
是を是とし、非を非とする公正な対応が強く求められる。
高市首相が発言を撤回しない場合、中国は日本に対して厳しい対応を示すことが予想される。
その影響は軽微なものにはならないと考えられる。
四つの重要問題がある。
1.中国・香港からの来日者が激減して日本における国内消費が激減すること
2.エンターテイメント産業の中国での活動が激減すること
3.中国によるレアアース供給が激減すること
4.日本の不動産市況が急落に転じること
とりわけ1と4の問題が大きいと考えられる。
本年1月から10月までの訪日外国人は3554.7万人。
そのうち中国からの来訪者が820.1万人、香港からの来訪者が201.9万人。
中国のシェアが23.1%、香港が5.7%で両者合計は28.8%。
本年1月から9月までのインバウンド消費額は実質7.7兆円。
年換算10.3兆円でその28.8%は3.0兆円になる。
2024年度の日本の名目GDPは616兆円、うち民間最終消費が333兆円。
3兆円はGDPの0.5%、民間最終消費の1%に相当する。
これが消えれば日本経済に重大な打撃が広がる。
とりわけ、中国、香港からの来日客のウェイトが大きい宿泊、運輸、飲食、小売り事業者への影響は深刻である。
4の問題も重大だ。
近年、日本の都心一等地不動産の価格高騰がすさまじい。
海外からの資本流入が価格高騰の主因と見られる。
日本円暴落が放置されており、日本が外国資本によって乗っ取られる危険が増大している。
「究極の売国政策」が実行されているということ。
高市首相はこれまで対応策を一切示してこなかった。
このなかで中国からの資本流入が都心部不動産価格急騰の背景の一つと見られている。
また、外国資本が全国の優良リゾートの高級物件を買い占める動きも加速している。
ところが、中国マネーが途絶える、あるいは、日本から引き揚げることになるとどうなるか。
日本の不動産市況に激震が走ることになる。
日本経済に深刻な影響が広がることが予想される。
その原因は高市首相の暴言にある。
高市首相が正しい発言を示したのなら撤回する必要は無論ない。
だが、高市首相発言に非があるなら、非を非として認めて撤回することが求められる。
それは日本が品格ある国家であろうとすれば当然の対応だ。
続きは本日の
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