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ウクライナでの敗北を見据え、NATO諸国はモルドバを新たな拠点に
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202509250000/
2025.09.25 櫻井ジャーナル
9月28日に議会選挙が行われるモルドバはウクライナ情勢とも密接に関係している。ウクライナを舞台にした両陣営の戦争はロシアの勝利が確定的で、南部の港湾都市、オデッサもロシアに制圧される可能性が強まっている。そのロシアと対抗するため、NATO側はモルドバを完全な支配下に置こうとしているのだ。欧米諸国はモルドバの警察や司法も動員して選挙に介入している。
選挙で争っているのはマイア・サンドゥ大統領が率いる新欧米派の行動連帯党(PAS)と、親ロシア派の民族主義的な「勝利ブロック」と社会主義の流れをくむ「モルドバのための同盟」だが、現政権は国民の信頼を失いつつあり、ウクライナで行ったように、あらゆる手段を講じて選挙に介入してくると見られている。国外での投票動向も重要。例えば西側に住むモルドバ国民とは違い、ロシアに住む約50万人のモルドバ国民は投票できない。
モルドバとウクライナの間にあるトランスニストリアはウクライナにおけるドンバスと似た立場にあり、ロシアのパスポート保有者と膨大なソ連軍兵器備蓄を抱えている。政治的にも軍事的にも重要だが、今回の選挙のために印刷された277万2000枚の投票用紙のうちトランスニストリア在住のモルドバ国民に割り当てられた数は2万3500枚にすぎず、大多数の有権者は投票できない。
トランスニストリアの問題はウクライナ南部の要衝、オデッサの状況と密接に結びついている。モルドバ支配を確かなものにし、トランスニストリアを抑えればウクライナの南部を攻撃しやすくなる。状況によってはウクライナ軍がトランスニストリアへ軍事侵攻する可能性もある。そうした意味でも今回の選挙は重要だ。
ウクライナ南部の要衝、オデッサはイギリスの対外情報機関MI6が対ロシア攻撃の拠点にしてきた都市。その近くにあるオチャコフの司令部を8月2日にロシアのスペツナズ(特殊部隊)が攻撃、イギリス陸軍のエドワード・ブレイク大佐とリチャード・キャロル中佐、そしてMI6の工作員ひとりが拘束されたと報道されている。イギリスにとって大きな打撃だった。
サンドゥ政権はフランス、イギリス、ルーマニア、ポーランドを含む複数のNATO加盟国と二国間協定を締結、フランス軍がモルドバへ移動しているとも言われている。ウクライナではイギリス、フランス、ドイツが兵器だけでなく兵員をウクライナに派遣、少なからぬ犠牲者が出ていると伝えられているが、NATOはモルドバを制圧、ウクライナ後の対ロシア戦争に備えようとしているのかもしれない。
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【櫻井ジャーナル(note)】
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