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2025年7月27日04時30分 〜
記事 [政治・選挙・NHK297] 電光石火の背景に何が? 日米関税決着を花道に石破退陣報道…その裏側と今後(日刊ゲンダイ)

※2025年7月24日 日刊ゲンダイ1面 紙面クリック拡大


※紙面抜粋


※2025年7月24日 日刊ゲンダイ2面

電光石火の背景に何が? 日米関税決着を花道に石破退陣報道…その裏側と今後
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/375198
2025/07/24 日刊ゲンダイ ※後段文字お越し


居座れるか(C)日刊ゲンダイ

 まさか石破首相の花道のためにあのトランプが譲歩するわけがない。国内では安堵の雰囲気が漂っているが、もともと貿易協定違反のふっかけ。25%が下がったことの代償は何だったのか。出来すぎた“怪しい”決着の裏の憶測。

  ◇  ◇  ◇

「関税合意が退陣の花道」という見方も出ているが──。

 日本時間の23日朝、米国のトランプ大統領が「日本との最大のディールを完了した」と自身のSNSで表明。トランプ政権が日本に通告していた25%の相互関税は、15%に引き下げられることになった。

 参院選大敗で衆参とも過半数割れの石破政権を米国がマトモに相手にするワケがないと言われ、難航していたはずの関税交渉が、上乗せ分が発動される期限の8月1日が翌週に迫るタイミングで合意に至ったことには急転直下の印象がある。その背景には、何があったのか。

 参院選大敗でも続投を表明した石破首相は、居座る理由として真っ先に日米の関税交渉を挙げていた。「最も大切なことは国政に停滞を招かないことだ」というのだ。その関税交渉がとりあえず決着したことで、「関税合意花道論」が一気に広がったのだが、自分ファーストのトランプが、ディールで石破の花道のために譲歩するわけがない。

 交渉役の赤沢経済再生相は21日から8回目のワシントン詣でに赴いたが、訪米前にトランプとの面会は決まっていなかったという。それがラトニック商務長官やベッセント財務長官らと協議する中で浮上し、最後はトランプと70分間の会談を行って合意に至った。なぜ、トランプは会う気になったのか。本当にアポなし訪問だったのか?

「関税交渉は暗礁に乗り上げたと感じていた多くの人にとって合意はポジティブサプライズで、きのうは日経平均株価も大きく上げた。ただ、米国側は合意することを決めていたはずです。参院選の行方を注視していて、いつ発表するかだけの問題でした。選挙直前にベッセント財務長官がG20会合を欠席してまで来日したのも、その一環でしょう。大敗して政権運営が一層苦しくなった石破首相に助け舟を出す形で恩を売り、より多くの果実を得ることに成功したわけです」(経済評論家・斎藤満氏)

 米国が日本に課す相互関税は25%から15%に下がり、懸案だった自動車関税も27.5%から15%になる。

 これを石破は「対米貿易黒字を抱える国の中で最も低い数字」と自画自賛しているのだが、その代償として差し出したものは大きいのだ。

 トランプは「日本が自動車とトラック、コメ、一部農産物などの貿易を開放する」「アラスカの液化天然ガス(LNG)事業でも合意する」「日本は米国に5500億ドル(約80兆円)を投資し、このうち90%の利益は米国が得ることになる」などと言っている。

80兆円を差し出して15%の関税を取られる大損ディール


米国のシナリオ通り(C)ロイター

 80兆円の投資はなかなかの額だ。2024年度の日本政府の税収が約75兆円である。民間に丸投げというわけにいかないから、国際協力銀行などの政府系金融機関が投融資で支援することになる。その財政的な手当てはどうするのか。

 石破は米国産のコメ輸入拡大は、あくまで年間77万トン程度を無税で輸入するミニマムアクセス(最低輸入量)の枠内だと強調するが、今後どうなるか分からない。

 日本では当初、今回の合意内容として明らかにされなかったが、米メディアは「日本がボーイング社の航空機100機を購入することで合意」と報じた。今後、新たな合意内容が続々と出てくる可能性もある。合意文書には明記されない安保関連の密約だってあるかもしれない。

「関税が15%に引き下げられたことで安堵の雰囲気が漂っていますが、もともと貿易協定違反のふっかけです。本来はゼロだったものが15%になった。さらに5500億ドルの投資を引き出し、その90%が米国の利益になるというのです。アラスカのLNG事業への出資も求められるでしょうし、天然ガスを輸入することにもなる。今回の合意について、石破首相は『日米両国の国益に一致』などと言っていますが、米国からボーイング機を100機買っても武器を購入しても日本の利益にはなりません。米国は何も失うことなしに多くを得た。日本が一方的に損しただけのディールです」(斎藤満氏=前出)

 それでも関税交渉が一応の決着をみたことで、石破がホワイトハウスで合意文書に署名することを花道に退陣するという観測が一気に広がり、「石破首相退陣へ」と号外を出す新聞社まであった。

 そんな中で、石破は23日午後、自民党本部で麻生最高顧問、菅副総裁、岸田前首相の首相経験者3人と会談。現職首相が首相経験者と一堂に会するのは異例だ。

 いよいよ退任時期の相談かと目されたのだが、会談後に石破は「私の出処進退は一切話が出ていない」と言い、退陣報道についても「そのような報道がございますが、私はそのような発言をしたことは一度もございません」と否定した。関税合意を手柄に、まだ粘るつもりなのか。

石破が粘っても引きずり降ろされても自民党はオシマイ

「このタイミングで首相経験者と1時間20分も話し込んで、出処進退の話が出ないはずがない。いくら首相本人に続投の意思があっても、今後も退陣圧力が弱まることはないでしょう。党内の中堅・若手議員や地方組織から首相退陣と執行部刷新を求める動きが急速に広がっている。退陣報道でも外堀を埋められています。それに、これまで地方を重視し国民の声に耳を傾けると言ってきた石破首相が、地方の声や、選挙で示された民意を無視できるのでしょうか」(ジャーナリスト・山田厚俊氏)

 23日、自民党青年局が47都道府県の地方組織と参院選の結果について話し合う緊急オンライン会議を開いたが、そこでも退陣論が噴出したという。

 党内のガス抜きのため、今月31日に予定されていた両院議員懇談会も28日開催に前倒しされることになった。しかし、党内では議決権のある両院議員総会にしたり、総裁選を実施するための「リコール」に向けた署名集めも始まっている。石破包囲網は狭まる一方だ。

 もっとも、今月末から石破が訪米してトランプと会談するという臆測もある。帰国したら8月アタマには臨時国会が始まり、すぐに広島・長崎での平和関連行事や終戦の日の式典もある。今年は戦後80年の節目。さすがの自民党も政局にかまけているわけにはいかないだろう。

 そうこうしているうちに、お盆明けの20日からは横浜市で「第9回アフリカ開発会議(TICAD9)」が始まる。政治日程を考えると、退陣のタイミングがしばらくないのが実情だ。

 その間に何らかの奇跡が起きて支持率が爆上がりしたり、石破が新たな連立の枠組みをまとめて政権を安定させることができれば、延命の可能性も出てくるかもしれない。

「それでも、少なくとも幹事長や選対委員長は責任を取って辞めないと収まらない。木原選対委員長は、8月中に参院選の検証・総括を終えて辞任する意向を示していますが、執行部としての責任の取り方を判断することになります。森山幹事長が辞めれば、どのみちこの政権は持たない。石破首相が粘っても、8月いっぱいではないか。永田町の関心はすっかり“ポスト石破”に移っているように感じます」(山田厚俊氏=前出)

 裏金と利権にまみれて、国民に痛みを押し付け、さんざん悪政を続けてきた自民党議員が自分たちのことを棚に上げて石破の退陣を要求だとか言ってるザマはお笑いで、末期症状としか言いようがない。石破がいつまで続投しようが、党内政局で引きずり降ろされようが、自民党の断末魔ドラマを見せられているだけだ。

http://www.asyura2.com/25/senkyo297/msg/746.html

記事 [政治・選挙・NHK297] (加筆修正稿)トランプ80兆円投資の罠と石破居直り政局の行方(アゴラ)

■トランプ80兆円投資の罠と石破居直り政局の行方(アゴラ)

https://agora-web.jp/archives/250725231615.html
http://www.asyura2.com/25/senkyo297/msg/747.html
記事 [政治・選挙・NHK297] 参院選でキーマンを直撃 12年越し「答え合わせの夏」 鈴木エイト カルトな金曜日(日刊ゲンダイ)

参院選でキーマンを直撃 12年越し「答え合わせの夏」 鈴木エイト カルトな金曜日
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/375261
2025/07/25 日刊ゲンダイ


2013年参院選、安倍氏が旧統一教会幹部との密談の場で北村経夫氏(左2)に組織票を回すよう依頼…(「清和政策研究会との懇親の集い」での参院選候補者=2013年)/(C)日刊ゲンダイ

 参院選が終わった。今回も各地を取材したのだが、山口選挙区(改選数1)では2日間にわたり、ある候補者の動向を追った。その人物は自民党の北村経夫参院議員。北村氏は産経新聞の政治部長などを歴任した後、2013年の参院選に比例代表で出馬し、統一教会(現・世界平和統一家庭連合)の支援を受け、約8万票の上積みによって初当選を果たした。19年の参院選でも同様の形で再選。林芳正官房長官の衆院鞍替えに伴って実施された21年の参院山口選挙区補選で当選し、今回で4選となった。

 北村氏は安倍晋三元首相の祖父である岸信介元首相の恩人の孫。第2次安倍政権発足後、初の国政選挙を迎えていた安倍氏にとって肝いりの候補者だった。

 教団の内部資料などから安倍氏が13年の参院選直前、統一教会幹部との密談の場で北村氏に組織票を回すよう依頼したことが分かっている。

 私は週刊朝日やハーバー・ビジネス・オンラインで北村氏と統一教会との関係について報じ、著書にも書いた。北村氏は自身が政治家になったきっかけ、そこから派生した一連の流れの中で師事する政治家が命を落としたことについて、どのように心中の折り合いをつけているのか。本人に確かめたかった。

 選挙戦12日目の7月14日。下関市内で開かれた北村氏の演説会終了後、政策秘書に取材することができた。

「安倍さんが統一教会との関係で亡くなったことについて、北村さんは重要なファクターであり、何か発するべきではないか」

 秘書はこう答えた。

「本人は驚いていた。安倍さんがその段階で〈北村をよろしく〉と言ったというのは聞かされていなかった。いろいろな報道やエイトさんの取材を見てそういうことだったのかと。事前に知らされていたら北村は断っていたと思う」

 翌日、山陽小野田市内のドライブインで北村氏を直撃した。北村氏は驚いた様子で「今、話さないで。ちょっと待って」と保留し、何も語らないまま去っていった。

 責め立てる意図はなく、初当選の経緯や銃撃事件発生から3年を経た現在の心境を聞きたかったのだが、警戒されたようだ。短いやりとりではこちらの意図は伝わらないし、改めて北村氏本人の認識を確認できたらと思う。

 北村氏は政治部長という経歴もあるのか、他の一部の政治家のように、私に対して圧力をかけることはなく、その点は評価している。答え合わせに向けて今後も取材を続けていく。


鈴木エイト ジャーナリスト

1968年生まれ。日大卒。日本ペンクラブ理事。日本脱カルト協会理事。「やや日刊カルト新聞」主筆。「NG記者だから見えるもの」「統一教会との格闘、22年」「『山上徹也』とは何者だったのか」などの著書のほか、共著・編著多数。

http://www.asyura2.com/25/senkyo297/msg/748.html

記事 [政治・選挙・NHK297] 新たな連立政権は「自公+維新+参政」か「自公+国民+参政」か? 玉木財務相、神谷文科相…こんな声も流れ始める 永田町番外地(日刊ゲンダイ)
新たな連立政権は「自公+維新+参政」か「自公+国民+参政」か? 玉木財務相、神谷文科相…こんな声も流れ始める 永田町番外地
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/375306
2025/07/27 日刊ゲンダイ


国民民主党代表の玉木氏と参政党代表の神谷氏(C)日刊ゲンダイ

 今後の大政局を左右する自民党の両院議員懇談会が週明け28日に開催予定だ。石破茂首相は党内外に広がる辞任要求にどう応えるのか。

 一つは、「石破首相では選挙に勝てないという民意が示された」として辞任を迫った麻生氏ら反石破勢力に対し、党分裂辞さずの覚悟での全面対決だ。もう一つは、党の亀裂を懸念したとされる菅氏の意向に従い、森山裕幹事長の更迭を前提にした秋の臨時国会前の内閣改造、党役員人事に言及して延命を乞うか、のどちらかだ。

「菅さんは石破に幹事長ポストを反石破勢力に明け渡して挙党体制を敷くよう進言しています。麻生さんも別に党の分裂を望んでいるわけでなく、落としどころを探った上で振り上げた拳ですからね」(全国紙デスク)

 つまり、石破降ろしの党内抗争を一皮むけば、いつもの人事を巡る駆け引きの域を出ず。しかも、仮に石破が辞意を表明し、総裁選に突入しても、衆参過半数割れの国会で首相になれる保証がない中では、党内抗争の熱量は知れたものだ。

 そうなると、今後の連立組み替え、政界再編の大政局のカギを握るのは躍進著しい国民民主、参政に維新を加えた保守系第三極の動向であろう。

 石破続投なら今年度予算案に賛成した維新一択。盟友の前原誠司共同代表を大阪都構想を管轄する総務相に招けば、落ち目の大阪維新にとっても渡りに船だ。

 これに対して国民民主の玉木雄一郎代表は“103万円の壁”や“ガソリン暫定税率廃止”の3党合意をほごにされた石破の退陣を前提に、政策実現のための連立政権参加に前向きだ。

 手取りを増やす積極財政を訴えてきた玉木を副総理兼財務相に迎え入れれば、自民敗北の最大の要因とも言える財務省支配の硬直化した税制と財政、社会保障の大改革に向けた国民有権者の期待は高まろう。

 問題は極右の参政党の扱いだ。

 神谷宗幣代表は4〜5党から成る連立政権への参加に前向きな発言を繰り返している。そうであれば、国民、維新のどちらが連立に参加しても、もれなく付いていくつもりだろう。

「本人は文科大臣に色気を見せているようです。教育勅語やら天皇の側室制度復活を主張していますしね」(前出の全国紙デスク)

 昔も自社さとか自自公連立があったが、国民民主や参政党まで連立参加となれば、民意とはいえ、前代未聞のすごいことになりそうだ。  (特命記者X)

http://www.asyura2.com/25/senkyo297/msg/749.html

記事 [政治・選挙・NHK297] 躍進の参政党 “メディア排除”で問われる政党のあり方<報道特集>(TBS)
躍進の参政党 “メディア排除”で問われる政党のあり方【報道特集】
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/2070692
2025年7月26日(土) 20:56 報道特集 TBSテレビ

躍進の参政党 “メディア排除”で問われる政党のあり方【報道特集】

2025/07/26 TBS NEWS DIG

今回の参議院議員選挙では、参政党が大きく議席を伸ばす結果となりました。
一方、選挙後の会見では、参政党を批判的に報じる記者の取材を拒否しました。
公の政党としての、この対応を問います。

“切り抜き動画”拡散を追い風に 国民民主党の戦略


東京選挙区は全国で最も多い7つの議席が争われ、これまで2議席を守ってきた自民党が、武見氏の1議席を失った。

初めて参政党が1議席、国民民主党が2議席を獲得した。選挙の公示前、番組は国民民主党の戦略の一端を取材していた。


国民民主党 伊藤孝恵 広報委員長
「みなさんこんばんは。YouTuber懇談会にお集まりいただきまして、ありがとうございます」

オンラインで向き合っていたのは、全国のYouTuberたち。2024年の衆院選での躍進に続き、切り抜き動画の拡散を追い風にしようと動いていた。

国民民主党 玉木雄一郎 代表
「切り抜きポイントみたいなものをですね、共有できればなと思って」


国民民主党は、演説動画を話題ごとにAIで切り出した映像素材を配布。自由に使ってもらうことで、切り抜き動画を量産してもらう戦略だ。

伊藤孝恵 広報委員長
「玉木、兵庫、ガソリンと入れたら、AIが切り取った…」

玉木雄一郎 代表
「そんなことできるの?」

伊藤孝恵 広報委員長
「そんなこと挑戦しているんです」

この効果はどうだったのか。

――実際に効果はありましたか?

玉木雄一郎 代表
「ありました。一番回ったのは、私がハッピーターンを食べてる動画で」


国民民主党のYouTubeより
「私がハッピーターン好きなのバレてしまって、差し入れがハッピーターンばっかりなんだよ」

玉木雄一郎 代表
「もうどうでもいいやつなんですけど、それが広がってた。なんでもいいので一つのきっかけになって関心持ってもらえたらなと」

ただ、切り抜き動画は再生回数に応じて収益を得ることができる為、過激化しやすい傾向にある。


――誹謗中傷であったり、分断を煽るような発信ほど見られるという傾向がありますね。

玉木雄一郎 代表
「命に繋がるような誹謗中傷が継続的に行われるようなケースとか、あとは外国勢力が選挙に介入するケース。原則は自由なんですけど、一定の規制を検討する時期に来ている」

同じくSNSや動画を駆使した参政党については、どう見ていたのか。


玉木雄一郎 代表
「失われた30年。なにかふつふつとして閉塞感が漂っていて、なかなか未来が見えない中で、新しい選択肢、新しい政治的な解決のルートを模索した時に、経済を重視している人、現役世代を重視している人が我々に来て、対外的にもっと厳しくやった方がいいのではないかという人が参政党に行った」

参政党さや氏 得票結果に顕著な傾向も


参政党の「最後の訴え」が行われた公園は、支持者で埋め尽くされた。

今回、東京選挙区で“台風の目”になったのが、約67万票を獲得したさや氏だ。勢いを感じた他の陣営幹部は「批判しづらい空気ができていた」と明かした。

東京選挙区・立候補者の陣営幹部
「参政党の主張を表立って批判すると自分達に攻撃の矢が向く。あえて意図的に触れないようにした。参政党の『さ』の字も口にしていない」


支持を集めた一方、選挙戦では「日本人ファースト」などとした主張に、抗議する人と支持者がにらみ合う場面が度々見られた。


参政党 さや氏
「あちらでプラカードみたいなものを作ってきてくれた皆さん。すごく作るのが大変だったと思う。時間も労力もかけて頂いて。その方たちも豊かになりますから」

聴衆のヤジ
「嘘つきー!」

抗議する人に向けた警告だろうか。選挙戦終盤、さや氏の陣営スタッフは聴衆に向けて、あるプラカードを持つようになった。


公職選挙法の「虚偽事項の公表罪」。
当選させない目的で候補者のウソの情報などを公表する行為は、処罰の対象だと示した。

JNNの出口調査では、さや氏の得票結果に顕著な傾向がみられた。


TBS選挙本部デスク 本杉美樹 記者
「若い世代から現役世代にかけて幅広く、さや氏が浸透した。男性が支持した候補者の中でトップがさや氏。世代別に見ると10代〜60代の各世代で、男性はさや氏に投票した人がトップだった」

参議院選の“台風の目”参政党 躍進したワケ


参政党にはどんな人たちが票を投じたのか。

神奈川県内の造園会社で働く48歳の男性。

参政党に投票(48)
「既存の政党が持ってない、日本人ファーストっていうところに、すごく刺さった部分があって」

男性は、いわゆる就職氷河期世代。高校卒業後、正社員になることができず、低賃金の非正規雇用が長く続いたという。


参政党に投票(48)
「30年間ずっと景気が低迷している中で、派遣切りにもあって、使い捨てみたいな感覚があったので」

政治に不信感を持ちながら、選挙には行っていたというが、生活への不満が蓄積していく中、目にとまったのが参政党のYouTubeだった。

参政党に投票(48)
「今まで自民、公明が言ってきた公約は、どれぐらい果たしてきたのか。(参政党ユーチューブの)たくさんのコメントの中に、やっぱりその参政党にかける思いを持ってる人がたくさんいる。同じように苦労している人が、自分の支持している党を応援しているとなると、やっぱり共感して」

躍進した参政党。22日に開いた記者会見で参院選を総括した。


参政党 神谷宗幣 代表
「私の発言、候補者の発言に対する批判がメディアにたくさん載った」
「それによって認知度がより高まって、終盤までいい形で持っていけた」

実はこの会見で、参政党が一部メディアの記者の出席を拒むという異例の事態が起きた。いったい何があったのか。

聴衆からは歓声…参政党当選者の「非国民」発言

参政党の会見取材を拒否されたのは神奈川新聞。参院選公示前の7月1日、紙面でこう宣言していた。


神奈川新聞の紙面(7月1日付)
「特定の政党や候補者にとって有利または不利になる可能性がある内容でも、有権者の政治的選択に資すると判断した場合は事実に基づいて積極的に報じます」

神奈川新聞は参政党が外国人差別を煽る主張をしているとして、選挙期間中、批判的なキャンペーン報道を展開した。

神奈川選挙区で初当選した参政党の初鹿野裕樹氏は――


参政党 初鹿野裕樹 氏
「外国人を優遇して、我々日本人がないがしろにされてるのではないか」

選挙戦最終盤、川崎駅の演説会場で初鹿野氏は後ろで抗議のプラカードを掲げる人たちを、こう呼んだ。


初鹿野氏の演説(7月18日)
「うしろでギャーギャーやってる人いますけど、ああいうのは非国民ですから。非国民」

聴衆からは歓声が起こった。

「非国民」とは戦時中、軍や国策に非協力的な人への非難に使われた言葉。差別や言論統制につながった。

現場にいた神奈川新聞の記者は…。


神奈川新聞 矢部真太 記者
「公共の空間で非国民という言葉を聞いたのが、ヘイトスピーチのデモ以外ない。選挙運動に乗じた形で発言するということの怖さのような感情を持ちました」

「非国民」という言葉を使った理由を、初鹿野氏に問うと――

神奈川新聞 矢部真太 記者(7月18日)
「非国民という言葉の根拠。発した理由をおっしゃってください。初鹿野さん答えられないんですかね」

参政党 初鹿野裕樹 氏
「辞書で調べればわかる」

神奈川新聞 矢部真太 記者
「いやいや違いますよ。『非国民』と言った理由を聞いてるんです」


神奈川新聞 矢部真太 記者
「結局最後までその言葉について説明をしてくれなかった。川崎というのは様々な国籍の方もいます、ヘイトスピーチが吹き荒れている現場でもありました。発言に対する重さは考えないといけない」

「非国民発言」について神谷代表は…。

参政党 神谷宗幣 代表(7月21日)
「非国民という言葉は私はよくないと思いますね。初鹿野さんにお会いしたらしっかりと注意をしたい」

参政党が“メディア排除”?会見で記者の取材を拒否


そして、神奈川新聞記者の会見取材拒否は7月22日(火)に起きた。会見が始まる直前…。

参政党スタッフ
「事前登録してなかったらダメですよ」

神奈川新聞記者
「そんな案内来てません」
「趣味で来てるんじゃない。市民の知る権利に応えるため来てる」


参政党のスタッフは「事前登録していない」という理由で記者に退出するよう求めたが、会見の案内状には事前登録が必要との記載はなかった。

参政党スタッフ
「登録されてないので、決まりがあるのでご退出いただけますか」

神奈川新聞記者
「案内をいただいて取材に来て…(記者は)全員登録してるんですか?」


参政党スタッフ
「してるんじゃないですかね」

神奈川新聞記者
「してないと思いますよ。『してるんじゃないですかね』って適当なこと言わないでください。私だけ登録必要とか滅茶苦茶じゃないですか」

神奈川新聞の記者は近くにいた別のメディアの記者に聞いたが事前登録はしていないという。


神奈川新聞記者
「なんで排除されなきゃいけない」

参政党スタッフ
「こちらで判断できるんです、こういうことは」

神奈川新聞記者
「政党としてありえない」

参政党スタッフ
「ありえるかどうかは、こちらが決めますから」

神奈川新聞記者
「あなたが決めることじゃありません」

参政党スタッフ
「いえいえ、私が決めます」

最後は「警備員を呼ぶ」と言われ、記者は退出せざるを得なかったという。


会見を退出させられた神奈川新聞 石橋学 記者
「さすがに出されるとは思わなかった。質問を当ててくれない可能性はあるなって思ってましたけど『(初鹿野氏が)どうして非国民と呼んだのか』責任を問うつもりでいたので、特定の都合の悪い記者を排除する意図が明らかにあったと思う」

参政党の主張を批判する記事を書いてきた石橋記者。会見場でスタッフと押し問答をしているとき、神谷代表は…。


参政党 神谷宗幣 代表
「石橋さん…かな」

石橋記者を認識していたことがうかがえる。

参政党は7月24日、見解を発表。事前登録の件にはまったく触れず、記者をこう非難した。


参政党の見解(7月24日)
「『しばき隊』と呼ばれる団体と行動を共にし、本党の街頭演説で大声による誹謗中傷などの妨害行為に関与していたことが確認されています。今回の会見でも混乱が生じるおそれがあると判断し、主催者として入場をお断りしました」

これに対し、神奈川新聞は7月25日に「明らかな事実の誤りに基づく指摘で、到底容認できません」としたうえで…


神奈川新聞の声明(7月25日)
「『しばき隊』という団体は存在せず、人々を『暴力的な集団』とみなして攻撃するための『ネットスラング』です。公党が市民に対して使うことに、強い違和感を覚えます」

――また参政党の会見があったら行きますか?

会見を退出させられた神奈川新聞 石橋学 記者
「もちろん行きます。権力の側は『いていい記者』と『いけない記者』を分断して排除していく、権力の暴走というものが既に始まっていると感じている」

ジャーナリズムに詳しい澤康臣教授は、公の政党が記者の会見取材を拒否したことについて…。


早稲田大学 澤康臣 教授
「(政党に)票を入れた人も入れてない人も、権力を委ねて預けて行使をしてもらってる。その人たちが本音でどう考えているのか、表向きの公式映像のような宣伝ではなくて、本音でいろいろ質問されたときにどう対応できるのか。(質問に)うまく答えられないと明らかになる場合もある。それも含めて重要な情報。

権力者が『報道してほしい』『こう報道すべきだ』というものに囲まれて、道を誤って破滅に行こうとしたのが、80年前の日本だった。やや大げさに聞こえるかもしれませんけど、気に入らない情報・角度では報道させない、確実にそっち(戦争)と繋がってます」

http://www.asyura2.com/25/senkyo297/msg/750.html

   

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