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(回答先: 伝説のツインターボ _ その時、馬に神が宿った 投稿者 中川隆 日時 2010 年 9 月 02 日 22:08:19)

2001 ドバイシーマクラシック(G2) ステイゴールド
http://www.youtube.com/watch?v=hwvUiZ-MrrA&feature=related
Stay Gold in HongKong Vase 2001
http://www.youtube.com/watch?v=QInd_ApcU7w&feature=related
【黄金旅程の始まり】
2001年、7歳を迎え、晩年のステイゴールドは一着賞金1億5000万、ドバイシーマクラシックへ挑戦した。本命は地元ドバイのファンタスティックライト。
ワールドレーシングシリーズ(競馬のF1グランプリ。世界15戦でポイントを競う。凱旋門賞、キングジョージ、ジャパンカップなど)のチャンピオンで、この年、欧州年度代表馬&アメリカのエクリプス賞・芝部門代表馬に輝いているファンタスティックライトは、間違いなく”現役世界最強馬”である。
レースは最後の長い直線、ファンタスティックライトが先に先頭に立つ。
その後から、ただ一頭同じ脚色で追うのがステイゴールドだった。
必死にファンタスティックライトに詰め寄るステイゴールド。
しかし、わずかに届かない・・・。
残り200mで、そういう脚色に見えた。
だが、残り100m。さらに一歩一歩差を詰めるステイゴールドはゴール板をファンタスティックライトと全く同じタイミングで駆け抜けた。
判定は写真でなければわからない微々たる差であった。
そしてこの激闘に勝利を収めたのはステイゴールドであった。
「まさか、勝ってしまうとは・・・。」
ステイゴールドはまたしても我々を裏切って驚かせたのであった。
今度は称賛と共に・・・。
【翼の生えた小さな戦士】
その後、日本へ帰国した後のレースでも相変わらず今一歩が続き、「シルバーコレクター」という評価は変わらなかった。
そして、この年の秋で引退が決定。
なんとかG1を手にしたいステイゴゴールドは無敵のテイエムオペラオーとの強烈な叩き合いを制し、1着でゴールするも張り切りすぎたかゴール前で他馬の進路を妨害したとして失格となってしまった。
結局、秋のG1戦線も勝てず、引退レースを迎えることとなる。
引退のレースは香港国際競争の香港ヴァーズ(G1)になった。
ドバイで見せたあの勇姿を再現するために。
そして、最初で最後のG1制覇を成し遂げるために・・・。
(不運にもドバイシーマクラシックは例年のパフォーマンスの高さから、ステイゴールドが制覇した翌年からG1に昇格した。)
当日、ステイゴールドは1番人気。実はステイゴールド、1番人気に支持されたレースでは(未勝利時代を除いて)連対率100%というファン思い(?)の馬でもある。
この引退レースが50戦目。ここまで幾多の名馬達と鎬を削ってきた。
シルクジャスティス、メジロブライト、サイレンススズカ、スペシャルウィーク、グラスワンダー、テイエムオペラオー、メイショウドトウ・・・。
『相手が強い程、燃える!』
ステイゴールドはそういう馬だった。
G1制覇を目前にして時にはハナ差で辛酸も舐めた。
ステイゴールドが欲しかったG1タイトルのチャンスはついにあと一回、この香港ヴァーズのみとなった。
そのレースは終盤の直線入口でL.デットーリ騎乗、ドバイのエクラーが巧妙な逃げ切りを図っていた。
ただ一頭、悠々と直線に入った際のエクラーの脚色からしても
「この距離では、後ろからは絶対届かない・・・。」
誰もがそう思う程のリードがあった。
その時、エクラー以外一団となる後続集団から、ステイゴールドがただ一頭、馬群から抜け出し懸命をその差を詰めてきた・・・。
まるで弾けたかのような伸びで後続を一気に突き放すステイゴールドであったが、エクラーはまだ、遥か前にいた。
「やはり届かないか・・・。」
世界中の人々はそう思ったことだろう。
だが、日本のファン達はあることに気づいた。
先頭はドバイの雄、絶対に届かない差、懸命に走るステイゴールド・・・。
これは、まるでドバイの再現ではないか・・・。
(ラジオ実況)
「・・・エクラー先頭。
3馬身のリード。
さあステイゴールドが外から上がってきた!
3番手から2番手。
その内にダリアプール。
ファンデーションスピリットの体制だ!
さあ一気にステイゴールドが2番手まで上がってきた!
残り300メートル。
しかし前までは5馬身ある!
先頭はエクラー!ドバイ!200を切った。
さあステイゴールドがんばれ!!
ステイゴールド追ってくる!
ステイゴールド追ってくる!
単独2番手だ!
前までまだ3馬身ある!
ステイゴールド、ステイゴールド追ってくる!
ステイゴールド!差し切れ!!!
ステイゴールド!ステイゴールド!
エクラー!
ステイゴールド!
ステイゴールド!ステイゴールド!ステイゴールドーーーッ!!!
差し切ったぁーーー!!!!
ラストランを見事に飾ったステイゴールド!!
・・・引退の花道。
勝利で飾った!
G1制覇!
悲願のG1制覇です。」
【”stay gold”】
ラスト150m辺りで内によれてしまうステイゴールドであったが、手前を変えると、爆発したようにさらに鋭い末脚を繰り出した。
「決め手不足」、「勝負根性がない」といわれたステイゴールドは果たしてその通りだったのだろうか?
騎乗していた武は、「最後は羽が生えたようだった。」とステイゴールドの末脚を表現した。
「――お前、よくわからん奴だったけど、決めるときは決めるんだなぁ」。
嬉し涙に濡れながら、池江泰郎調教師はそうステイゴールドに語りかけたという。
ドラマティックとしか言い様のないレースだった。
「映画や小説のような都合のいい感動話は、現実には起こらないんだよ。」
それは正論かも知れない。
しかし、ステイゴールドは”役者が違う”のだ。
この馬はそんな感動話を見事に作り上げてしまった。
なぜなら彼は名馬だから・・・。
香港のゼッケンにはステイゴールドの漢字表記「黄金旅程」が記されている。
それは、世界へと羽ばたき、旅路の果てに黄金を手にしたステイゴールド自身を出来すぎたように表した言葉であった。
”stay gold”それは”永遠の輝き”
引退レースで悲願のG1制覇を成し遂げたステイゴールドは、人々の記憶の中でこれからも永遠の輝きを放ち続けるだろう。
http://houtobega-eien.at.webry.info/200512/article_11.html
最後の伸びは神がかり的だ。こんな脚を見たことはない。
これを書いていても鳥肌が立つくらい凄まじいレース、一生忘れることはないだろう。
ステイゴールドのベストレース、そして武豊騎手の名騎乗に拍手を贈りたい。
レースを見ていてひとつ感じたことがある。
ステイゴールドはよれてラチまで行ったときに武豊騎手は馬と喧嘩せずにフワッ〜とした感じで手綱をくれてやった。
そうしたらステイゴールドの闘志が再点火して、騎手に追われるからではなく、自分から前を捕えに行ったのだ。
ステイゴールドのこの性格を武豊騎手は見抜いていたのだろう。
これまでステイゴールドに騎乗した騎手がみな格闘していたが、もしかするとステイゴールドはそういう騎手をあざ笑っていたのかもしれない。
http://www.keiba-dojo.com/i/so04/8.shtml
20世紀の名馬 ステイゴールド
http://www.youtube.com/watch?v=iceTLMTzTBA&feature=related
http://www.youtube.com/watch?v=QTuSG4-BmJk&feature=related
http://www.youtube.com/watch?v=7cVzCJz5C94&feature=related
http://www.youtube.com/watch?v=Lf5WItSUhVM&feature=related
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