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高能率スピーカー vs. 低能率スピーカー
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/1128.html
投稿者 中川隆 日時 2020 年 12 月 28 日 11:10:09: 3bF/xW6Ehzs4I koaQ7Jey
 

(回答先: スピーカーの歴史 _ 何故、過去に遡る程 スピーカーもアンプも音が良くなるのか? 投稿者 中川隆 日時 2018 年 5 月 13 日 17:38:20)

高能率スピーカー vs. 低能率スピーカー


高能率スピーカーの選び方〜生演奏の迫力を自宅で再現する | 創造の館 音楽苦楽部
https://souzouno-yakata.com/audio/2014/02/04/2772/


高能率スピーカーの選び方〜生演奏の迫力を自宅で再現する
公開:2014/02/04  更新:2020/10/04


 ドラムやパーカッションの生音には迫力がある。しかしスピーカーの再生音にはそれがない。特性がいくら良くても生音と「かけはなれた」音しか出ない。これこそ現代のスピーカーに一番欠けているもの。この謎を考察し、生音に近い音の出るスピーカー選びのポイントをご紹介する。

スピーカーが生音にほど遠いのはなぜか

 ドラムやパーカッションから出る音圧の変化はとても鋭い。皮膚がビリビリ震え腹にズンズン響くのは、その音圧(気圧の変化)が体にぶつかってくるため。人間の体には身体共鳴があり、その周波数は体の部位によって違う。腹部の共鳴周波数は500Hz付近である[5]。

 生演奏の感動を再現するにはこの身体共鳴の再現が不可欠であり、それには生演奏と同じ音圧を品質良く出せるダイナミックレンジの広いスピーカー[1]が必要になる。原理的に身体共鳴が得られないヘッドホンやイヤホンは、そこでどんなにいい音を出しても決して生演奏の感動は得られない。



 スピーカーのダイナミックレンジは、スピーカーの能率に比例する[1]。能率は振動板が軽く、口径が大きく、駆動力が強いほど(磁気回路が強力なほど)良い。方式も音を四方八方に散らす音場型より、音の塊を直接自分にぶつけて来るホーン型の方が有利である。

 ドラムをそれらしく再生するには50Hzあたりからキッチリ再生する必要がある。ここで問題になることに、共鳴(バスレフ、室内定在波)による音の遅れがある。ワンテンポ遅れて聞こえることがあるのは、このせいである。

 音の中でも女性ボーカルが比較的それらしく聴けるのは、再生側の欠点が目立ちにくい音域にあるため。


生音の音圧はどのくらいか

 いろいろな資料を総合するとピークで109dB。これをリスニングポジションで再生できれば良い。詳しくは関連記事8を参照。

アンプの音などというものは存在しない〜オーディオアンプの選び方
https://souzouno-yakata.com/audio/2007/05/02/2315/

生音の再現に適したスピーカーの候補

 ライブコンサートの音を自宅で出そうと思ったら、そこで使われているのと同じスピーカーを使うのが一番の近道になる。つまり、SR用スピーカーが候補になる。

 ただし、コンサート会場のように遠くまで音を飛ばす必要がないから、会場と同じ規模のものは必要ない。距離が近くなればその分、スピーカーの能率もしくはもしくはアンプのパワーが少なくて済む。

 一般家庭に適した具体的な候補は関連記事7を参考にしてほしい。

TOUR-X(TX1152)は最強のスピーカーか!?〜家庭で使えるSR(PA)スピーカーの選び方
https://souzouno-yakata.com/audio/2007/04/26/2312/

能率の高いスピーカーの特徴

 能率の高いスピーカーはダイナミックレンジが広い[1]。大きな音を出しやすく、微小信号によく反応する。世間の表現を借りれば、

「クリアで鮮明」「打てば響く」「音離れがよい」「生々しい」

といった特徴になる。かつて隆盛したジャズ喫茶も、このような音でお客を魅了させていたに違いない。

長岡鉄夫 壮絶超音速スピーカーの製作記事(1985年 STEREO)
出典:STEREO 1985年6月号
https://souzouno-yakata.com/audio/wp-content/uploads/sites/9/2018/02/180214_210610.png


 長岡鉄男氏の作品に能率102dBのスピーカーがある(PA-2 1985年)。

 試聴の結果についてこうある(一部抜粋)。

「壮絶、圧倒的。メーカー製のシステムでは絶対に聞けないショッキングなサウンドだ。ものすごく音離れが良く、全域にわたってスピード感がある・・・このスピーカーの音は、超音速、というよりは超高速で飛んでくる感じがある・・・音圧の衝撃力はたいへんなものだ。直径1mのフライパンでガーンとひっぱたかれる。そんな感じである」


 但し、能率最優先で作った結果、周波数特性が犠牲になり音色にクセがある。「ソースによってはちょっと落ち着けない」とコメントされている。

口径の割に能率が高いスピーカーを見える形にする

 長岡鉄男氏の能率102dBは文句なしに高い。しかし口径の割に能率の高いスピーカーがある。例えばクリプシュのR-14Mは10cm口径で90dB。これは能率が高いといえるのだろうか。

 スピーカーの能率は、振動系の軽さと駆動力の他に、振動板の面積(口径)が関係している※。そこで、面積(口径)の影響を除外して能率を比較できるグラフを作ってみた。


図1.スピーカーの能率と口径の一覧
https://souzouno-yakata.com/audio/wp-content/uploads/sites/9/nouritu_graph3.png


 オレンジのプロットは、高域の再生にホーン型ユニットを使った、能率が高いとされるスピーカー。オレンジのボトムを繋いだ線を高能率のボーダーラインとし、そこから-3dBのところを中能率のボーダーラインとした。線の傾きは口径2倍で3dB。単純には面積4倍で6dBになりそうだが、駆動力(磁気回路)4倍の「4発相当」とはいかず、2発相当が適当のようである。

 このグラフから、10cm口径のクリプシュのR-14Mは高能率スピーカーの一員であることがわかる。生々しい音で多くの人を魅了した 2S-305 (ダイヤトーン 1958年発売)も、相当な高能率スピーカーだった。

 生演奏の再現はオレンジの線が目安になる。この線から上のスピーカーを選べば、一般的な半導体アンプでもそれらしい音圧を出せる。

 例えばTX1152の能率が最も高いが、距離を1/4※(ニアフィールド)とすれば、オレンジの平行線上にある小型スピーカー(例えばR-15M)でほぼ同じ音圧が出せる(同じアンプ出力Wで)。部屋のサイズや試聴距離に応じて適切なスピーカーを選んでほしい。

 線の下方向に候補を求めると3dBごとにアンプの出力が2倍必要になり、スピーカーの歪も増えて良質な音を得にくい。生演奏の感動を求めるなら、少なくとも緑の線から上を候補としたい。

※:距離が半分ごとに6dB増えるのは自由空間で鳴らした場合の話。一般的な室内でこの通り減衰することはない。

高能率・低能率の利点と欠点

高能率スピーカー
(利点)
・大音量を低歪で再生できる
・微小な信号によく反応する
・アンプの出力が小さくて済む(アンプにお金がかからない)

(欠点)
・低音が出にくい(振動板が軽い為)
・周波数特性にクセを生じやすい

低能率スピーカー
(利点)
・周波数特性をフラットにしやすい
・重低音が出る(振動板が重い為)

(欠点)
・重鈍で暗い音質※
・大音量再生が苦手(歪が目立ち、うるさく感じる)
・大出力アンプが必要(アンプにお金がかかる)

※:昔、10cmフルレンジ(FE-103)のコーンにJBL LE-8Tを真似てパテを塗ったことがある。パテを塗り重ねるほど能率と引き換えに低音が良く出るが、元気で明るい元の音色とは程遠い、暗くぼんやりした音だった。

 高能率スピーカーの欠点には次の改善手段がある。

・低音が出にくい →サブウーファーを追加する
・周波数特性にクセを生じやすい →周波数特性がフラットな機種を選ぶ

 高能率SPは能率を優先した設計で周波数特性が犠牲になっている製品が多い。そんな中にも特性に配慮した機種がある。こういう商品を選び、不足する低域をサブウーファーで補うことで音質的に満足いくシステムを作れる[1]。


遅れ率で応答を評価する(2020/7/14)

 腹にズンズン響く低音を再生するには、応答のいいスピーカーを選ぶ必要がある。バスレフは応答が悪く、群遅延にそれが表れる。

 ところが、群遅延が同じ数値でも周波数によってその影響が違う。1/30secの群遅延は30Hzにとって1波長の遅れに過ぎないが、90Hzの1/30secは3波長の遅れになるため同列に比較できない。周波数に関係なく同じ土俵で遅れを評価できる指標として、次を提案したい。

遅れ率(遅延率)=群遅延×周波数

 群遅延はインピーダンス特性のピークで最大になることから、その時定数を求めてこれを使うのが簡単である[6](ピークの時定数は同じポイントの群遅延に等しい)。

 下のグラフはウーファーの遅れを、遅れ率に換算して同列比較できる形にしたもの。ポートから出てくる音の遅れが目立つ。ポートを塞いで密閉にし、同じ密閉式のサブウーファーにつなげるのが品質の良い低音再生のポイントになる。

ウーファーの遅れを遅れ率にしてみたもの

図2.各種ウーファーの遅れ率
https://souzouno-yakata.com/audio/wp-content/uploads/sites/9/8613f89d40e10a36645a2cc8608979c2.png

 周波数全域の群遅延は音を入力(スピーカー端子電圧)で割った伝達関数の位相から求められる。この測定値にはスピーカーから出た音がマイクに到達するまでの音速による遅れや、レイテンシ(測定系の遅れ)など、周波数に依存しない一定の遅れ時間が含まれるので、これを差し引く必要がある。

ツイーターの遅れ率の測定例(参考)

 下の図はJBL S3100のツイーター正面特性のインパルス応答(Lch=スピーカーの入力電圧、Rch=ツイーターの音圧)から群遅延(一番下左)と遅れ率(一番下右)を計算した結果。振動板とマイクの距離205oを補正してある。高域に関しては、10kHzまでほとんど遅れ無しで再生できてることがわかる。

S3100ツイーターの遅れ特性を分析した結果
https://souzouno-yakata.com/audio/wp-content/uploads/sites/9/S3100TWguntien.png

理想的なホーンスピーカー(2019/1/16)

 コーン型やドーム型は振動板の質量を負荷として駆動するため質量が応答に影響するが、ホーン型は振動板の前にある空気を負荷として直接駆動するため、周波数特性に振動板の質量があまり関係しない。

 そのため軽い振動板を使い、強力な磁気回路と組み合わせて応答を極限まで高めることができる。

 応答に優れ、低歪で大音量を出せる点で、ホーン型(コンプレッションドライバー+ホーン)は理想的な方式である。

<詳細>
 文献 1によるとホーンスピーカーの応答を示す時定数はf/fc>5でほぼゼロになる(fc:ホーンのカットオフ周波数)。実際はf/fc>5でもコイル時定数と振動板の質量が応答に影響するが、軽い振動板と強力な磁気回路を使うことで遅れを小さくできる。

参考:過去の高能率スピーカー
  能率を高めるうえではホーン型が有利だが、民生用の高能率システムは過去を振り返ってもあまりない。

 一つは図1にプロットした三菱電機2S-305、テクニクスSB-E100、外部イコライザーを使う前提でONKYO グランドセプター GS-1(28cm×2,100dB)、パイオニア S-HE10(25cm×2 98dB)、パイオニアのS-HE100(25cm×2,96dB)などがある。

テクニクス ホーン型SPのラインナップ(1980年頃)

 テクニクスのホーン型SPラインナップ(1980年頃のカタログ)で、ちょうど平面SPがブームだった頃。

https://souzouno-yakata.com/audio/wp-content/uploads/sites/9/2014/02/P2262044.png

 左上のSB-10000は46cm,95dB。右のSB-E100の方は30cm,95dBである。


https://souzouno-yakata.com/audio/2014/02/04/2772/  

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
1. 2020年12月28日 11:18:25 : FfxVCL44z5 : MFdUYzd3bmx1cS4=[10] 報告
ジャズ喫茶ベイシーの音の秘密〜ハイレゾ時代のスピーカー選び | 創造の館 音楽苦楽部
公開:2015/10/20  更新:-------
https://souzouno-yakata.com/audio/2015/10/20/13697/


 ベイシーとは岩手県一関市にあるジャズ喫茶。スピーカーの構成は15″ウーファー(JBL 2220B)2発を密閉箱に入れ、中高域にホーンを使ったもの。能率は103〜104dBと推測される。良い音を得るために能率が重要なファクターであることをベイシーのシステムが教えている。

ベイシーのスピーカーシステム

 密閉箱の容積は1kL近い巨大なものらしい。低域再生限界は計算上50Hzだがそれ以下もダラ下がりに伸びていると見られる。

 バスレフポートから出る音には遅れがあるが、密閉箱では共鳴による遅れが原理的にない。下から上まで共鳴に一切頼らず、能率100dBOverを達成したシステムは、おそらくここ以外に無い。過渡応答を最高にできる解の一つである。

 私はベイシーに行ったことが無いが、このようなシステムから出てくる音は想像できる。以前書いた高能率スピーカーの特徴[1]が最高レベルで聞けるはずだ。

能率は90dBで十分?

 市販されているスピーカーの能率は、昔から90dB前後のものが多い。そのため、ほとんどの人がこの能率の音しか聴いたことがない。

「能率が低くてもパワーを入れれば同じこと」

そんな考えの人も多いようだ。能率が低いスピーカーでは良質な大音量再生が期待できない。そこで、能率別にランクを規定してみた。高能率SPの音に少しでも興味ある人は、ぜひ参考にして欲しい。

能率別のスピーカーランク(当館独自)

クラスS
 15″ウーファー×2を十分大きな密閉箱に入れて100dBを超える能率を達成したもの。ベイシーのシステム。全ての音域を共鳴に頼らないで出す。過渡応答を損なわずに十分な低音を出せる。

クラスA
 15″ウーファー×2をバスレフの箱に入れて100dBを超える能率を達成したもの。ローエンドは共鳴で伸ばした低域なので過渡応答はクラスSより劣るが、箱の体積がクラスSの半分以下で済む。シネマ用のJBL 4722N、3722Nが該当する。

https://souzouno-yakata.com/audio/wp-content/uploads/sites/9/2015/10/JBL4722.png


JBL 4722Nと3722Nのカタログ写真左はJBL 4722N、3722N(JBL2015カタログより)。ベイシーのシステムに一番近いのがこれ。受注生産で価格はペア60〜80万円。

 インピーダンス4オーム、能率はなんと104dB。アンプは数ワットで事足りるので選択が難しい。


クラスB
 15″ウーファー×2をバスレフの箱に入れて90dB後半〜100dBの能率を達成したもの。レイオーディオのRMシリーズやJBLのエベレストが該当する。個人消費者に縁のない価格(600万円〜)とサイズ。

クラスC
 12″以上のウーファーにホーンを組み合わせたSR用スピーカー。軽いコーンを使って高能率のまま小型化したもので能率100dB前後の商品を手ごろな価格で入手できる。ヤマハS112VやCBR12はホームユースに使える候補[2]。

 このタイプは低音があまり出ないのでサブウーファーと組み合わせることが望ましい。この場合、出来るだけ口径が大きく、パワーが入るもの(500W以上)の商品を組み合わせたい[2]。

クラスD
 15″ウーファーにホーンを組み合わせた大型システム。クラスBを小型化して一般家庭に導入しやすいサイズにしたもの。ウーファーの振動系が重くなって能率は95dB前後に落ちる。昔からJBLがこのクラスの商品を多く作っている。我が家のJBL S3100はこれに相当。2018年の現行機ではS4700がこれに相当する。

クラスE
 中高域にホーンを使って能率90dB前半を達成している小型スピーカー。クリプシュ[5]やサウンドハウスのCLASSIC PROシリーズがある。低域はクラスCと同様サブウーファーと組み合わせて補う。

 限られたスペースに設置するミニシステム、ミニホームシアターに好適。当館ではCLASSIC PRO CSP6 にサブウーファーを組み合わせている[3]。

クラスF
 能率90dBに満たないスピーカーすべて。ハイレゾ対応と称する高級スピーカもここに入る。高度な技術を投入しどんなに工夫を凝らしても、能率を犠牲にしたシステムからは、決して「いい音」が出ないことをこのクラスの高級ピーカーが実証している[4]。

オーディオ機器のボトルネックは今もスピーカー

 ベイシーのソースはアナログレコードという。アナログレコードでこれだけいい音が聴ける。ということは、今でもオーディオのボトルネックが音源(ソース)ではなくスピーカーにあることを示している。

 そのソースをハイレゾに替えたところで、違いが見えないのは当然のこと。今のスピーカーに一番欠けているもの、次の進歩に繋がるKWは「能率」ではないかと考えている。


<参考購入先>
ジャズ喫茶「ベイシー」の選択
https://www.amazon.co.jp/s?k=%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%82%BA%E5%96%AB%E8%8C%B6%E3%80%8C%E3%83%99%E3%82%A4%E3%82%B7%E3%83%BC%E3%80%8D%E3%81%AE%E9%81%B8%E6%8A%9E&language=ja_JP&__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&linkCode=sl2&linkId=7f48130de45c7aefcf602ad2aaff943a&tag=asyuracom-22&ref=as_li_ss_tl


https://souzouno-yakata.com/audio/2015/10/20/13697/

2. 中川隆[-8872] koaQ7Jey 2020年12月28日 14:28:25 : FfxVCL44z5 : MFdUYzd3bmx1cS4=[14] 報告
ジャズ喫茶「ベイシー」の選択 _ JBLの本当の音とは
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/402.html
3. 中川隆[-8871] koaQ7Jey 2020年12月28日 14:42:18 : FfxVCL44z5 : MFdUYzd3bmx1cS4=[15] 報告
TOUR-X(TX1152)は最強のスピーカーか!?〜家庭で使えるSR(PA)スピーカーの選び方 | 創造の館 音楽苦楽部
公開:2007/04/26  更新:2020/03/15
https://souzouno-yakata.com/audio/2007/04/26/2312/


サイキョーを連呼する某サイトの主人がエレクトロボイスTOUR-X(以前はJBL JRX115だった)を推している。これはSR用(コンサートやイベント用)のスピーカー。能率100dB。過渡応答に優れ民生品では絶対に出ない音が出る。民生品しか見てこなかった人にとっては盲点といえる。


PRO CABLE 
最強のスピーカーはこれだ!
EV(エレクトロボイス)TOUR-X(TX1152)
1個 90,500円で、2個セット(ステレオ)で、181,000円です。最高の性能をお安く入手してください!

これぞ最強! 能率100dB!!
プロ用38cmウーファーとコンプレッションドライバーの伝統的な2wayスピーカー!
https://procable.jp/etc/ev_tour_x.html


 聴感上は「生々しい」「明瞭」「音離れがよい」と感じるだろう。私がオーディオに興味を持ったきっかけも、手を伸ばせば掴めそうなくらいのリアルな音像体験にあった※2。

タンノイのアーデンとバークレイのカタログ(1981年)※2:私が学生のころ、オーディオショップで聞いてショックを受けたスピーカーがこれ。タンノイのアーデンかバークレイ(のどっちか)。オペラが鳴っていて、そこに本当に人がいるかのようだった。

https://souzouno-yakata.com/audio/wp-content/uploads/sites/9/2007/04/P2262046.png

 左はその当時のカタログ。タンノイのアーデンとバークレイ(1981年5月 ティアック)


SR用スピーカーの候補

 下の表は、15インチ+ホーンを使ったSR用スピーカを並べたもの。能率100dB近いものが多いが、能率が高いと低音が出ない。民生機器では低音を出さないといけないから、94dBくらいが限度のようだ。


SR用スピーカーの候補一覧表(2010年4月調べ)
https://souzouno-yakata.com/car/wp-content/uploads/sites/9/2014/01/srsp.jpg

 SR用はスピーカー保護のためパンチングメタルが全面を覆うものが多い。

 ヤマハConcert Club VシリーズやエレクトロボイスSX300シリーズなど一部の商品はホーン正面にパンチングメタルがない。パンチングメタルを気にする人もいるが、目が波長に対して十分小さい場合ほとんど影響ない。

 一番下の3つはJBLのホームオーディオシリーズ。14インチでは能率が低い。S3100は私が使っている機種。2018年の現行機でこれに相当する機種はS4700。長いことこのクラスに能率94dのSPが無かったが、やっと同等のものが登場した。民生機種ではこれが現在唯一の候補。

周波数特性に注意

  SR用スピーカーは能率優先で設計されていて周波数特性にうねり(クセ)のあるものが多い。これがSR用をHi-Fiや鑑賞に転用した際に違和感を覚える要因になっている。Hi-Fiや鑑賞用ではできるだけ特性がフラットなものを選ぶ必要がある。

 特性がフラットなものを選ぶための第一の注目点はホーンの形状。ホーンの途中に段差がないこと、ホーン出口端がバッフル面と滑らかに繋がっていることに注目したい。



 HI-Fi製品の金属ホーンでは「鳴き」を抑えるためダンプ剤が塗布されるが、SR用ではほとんど注意を払われていない。ホーンを叩いて響く場合は、DIYでデッドニングする必要がある[7]。


TX1152の周波数特性 出典:データーシート
https://souzouno-yakata.com/audio/wp-content/uploads/sites/9/ae46b1f460ee46f789c27b264a6cb421.png


エレクトロボイスTX1152の周波数特性。低域共振周波数以下がストンとおちている。38cmといえど低音は伸びていない。中域のインピーダンス特性にある高い山が気になる。

エレクトロボイスSX300の周波数特性グラフ
https://souzouno-yakata.com/audio/wp-content/uploads/sites/9/2007/04/18021201.png


 エレクトロボイスSX300の周波数特性。ハイ上がりで高域に山谷がある。インピーダンス特性にも高い山。

 高域の起伏はホーンの途中に段差がついているせいか。SR用なら問題ないが、音楽再生は落ち着かない音になっている可能性がある。

ヤマハS115Vの周波数特性 出典:データシート
https://souzouno-yakata.com/audio/wp-content/uploads/sites/9/2007/04/18021201-1.png


 ヤマハS115Vの周波数特性。滑らかなカーブのホーンを搭載してモニタースピーカーのように特性がフラット。Hi-Fi用途でも問題なさそう。

 弟機のS112Vも同様にフラット。SR用でも特性は妥協しない。マジメなモノづくりが伺える。

高能率スピーカーの欠点

 高能率スピーカーは軽い振動板を使って中高域の能率を追求している。その結果、中高域が強く張り出した音色のものが多く、低音が出ない。いくら大きいウーファーが付いていても低域は伸びてないので[6]、Hi-Fi用途ではサブウーファーの追加が必要になる。

 元々サブウーファーとセットで使うホームシアターでは、小型SR用がメインスピーカーの最適な候補になる[3]。

 JRX115のような中型スピーカーではツイータを耳の高さに持っていくための「台」も必用になる。

 ウーファが2連のJRX125(現在はJRX225)を選ぶとフロア型となって台が不要になるが、下のウーファからも中域が出てしまうためこの対処が難しく、一般の室内では使いにくい。

SR用に組み合わせるサブウーファーの候補

 ここはDクラスアンプで駆動する出来るだけ大型のユニットを使った機種が適している。

 SR用サブウーファーは18インチ(口径46センチ)の大型もあるが、LR信号ミックス機能のないパッシブタイプが多く使いにくい。

 一応BEHRINGERに候補がある。例えばVQやBシリーズはDクラスアンプのほかハイパスフィルターを搭載し民生品のような使い方ができる。

 民生用では密閉式のフォステクスCD250Dが候補になる[8]が、口径が小さすぎるのが難点である。

サブウーファーはクロスオーバーさせて使う

 メインスピーカーの低域をカットせずにサブウーファーと繋げるのはお勧めできない。サブウーファーを入れる場合は、必ずメインスピーカーの低音をカットしクロスオーバーさせて使う。

 メインスピーカーの低音をカットすると次のような多くの利点がある。

 耐入力が増る
 歪が減る(ウーファーの振幅が減るため)
 アンプ側の負担が減る
 箱鳴りによって生じる雑音が減る
 周りのものを振動させにくくなる
 定在波の影響が軽減される(設置が容易になる)[4]

アンプ選びの課題

 サブウーファーを追加でき、メインSPの低音をカット(クロス)できる機能を持つアンプを選ぶ。

 このようなことができるアンプは、AVアンプか、一部のHi-Fiアンプしかない(2019年現在、マランツのM-CR612がこれに対応している。サブウーファー端子を持ち、メインスピーカーの低域カットが可能)。

 デジタル処理が普通になった今、サブウーファーとのクロスオーバーやレベル調整などは全部デジタル処理の一環でやってしまいたい。



 AVアンプはこれが普通にできるが、Hi-Fiオーディオアンプでこれができる商品がほとんどないのが残念なところ。

まとめ
 Hi-Fi用に使えるSRスピーカーの、創造館が選んだサイキョー候補は次の通り。サブウーファーとセットで使ってください。今まで体験したことのない音が聴けるはずです[2]。

候補1:ヤマハ S112V
 12インチウーファー+2インチドライバーで能率97dB、20.8kg。15インチのS115Vより高応答が望めます[6]。ツイーターが2インチの為、高域の伸びが控えめ。ホームシアター用なら問題ない。

候補2:ヤマハ CBR12
 12インチウーファー+1.4インチドライバー、能率96dB、13.9kg。Hi-Fi用ではこれが一番かもしれません。

サブウーファー候補1:EUROLIVE B1500XP
 15インチ、Dクラスアンプ、3000W。LR信号ミックス搭載。アンプのLFEかLRラインアウトをXLRに変換して接続する。変換アダプターを使用。

サブウーファー候補2:EUROLIVE VQ1500D
 B1500XPとの違いは値段と出力(500W)。ローエンドの伸びが控えめ、ホームシアターに向く。

 サブウーファーはどちらもポートを塞いでブーストONして使うことで応答に優れた低音を出せると考えられる。

スピコンをスピーカーに接続している様子
https://souzouno-yakata.com/car/wp-content/uploads/sites/9/2000/10/190407_045708.png


 SR用スピーカーは裸電線を挿すような結線はできません。配線材としてスピコンが必要(Neutrik NL4Fx。末尾Fcは旧製品)。ケーブルはカナレ4S8が定番ですが適当なキャブタイヤケーブル(2スケア2芯)をホームセンターの切り売りなどで買ってもOKです。

 サブウーファーを使わない場合はJBL S4700 (15インチ、能率94dB、2018年)が唯一の候補になります。



 スピーカー台は、組立式のスチールラックがベスト[5]。例えばこちらの商品がマッチします。足は円形アジャスターに交換してください。

おまけ〜某サイトの記述の正しさ
 サイキョーを連呼する某サイトの技術的解釈や考察は間違いだらけ。しかし何故か最終結論は正しいものが多い。私はこのサイトを見て、経験と観察だけでも正しい答えを導き出せることを知った。

(2008/2/9 追補)
 SRスピーカーではスピーカスタンドが課題だったが、某サイトの主人が解を見つけた。理屈の説明は相変わらず無茶苦茶だが、コーナに配置してツイータの軸線をずらすことでSRスピーカー弱点(低域の弱さと軸上高域のキツさ)を同時に解消できるのは確か。3次元的に自由なセッティングが可能なスタンドはユニークで評価できる。


<参考購入先>
JBL JRXシリーズ JRX215はJRX115の後継機です
https://www.amazon.co.jp/s?k=JBL+JRX&_encoding=UTF8&camp=247&creative=7399&linkCode=ur2&tag=asyuracom-22

サウンドハウス こちらからも購入できます
http://www.soundhouse.co.jp/?atnct=soundhouse_01000fty00c7zj-36c6186a252d39095067d45c687cae40


https://souzouno-yakata.com/audio/2007/04/26/2312/

4. 中川隆[-8870] koaQ7Jey 2020年12月28日 14:42:56 : FfxVCL44z5 : MFdUYzd3bmx1cS4=[16] 報告
プロケーブル社長は音楽も音も全くわからないパラノイアのカルト教祖
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/987.html
5. 中川隆[-8859] koaQ7Jey 2020年12月28日 19:56:32 : FfxVCL44z5 : MFdUYzd3bmx1cS4=[28] 報告
クリプシュ(Klipsch) R-15M 最強の高能率SPの実力を検証する | 創造の館 音楽苦楽部
公開:2018/12/31  更新:2020/12/15
https://souzouno-yakata.com/audio/2018/12/31/36712/


 クリプシュR-15Mは13cmクラスで最高の能率(出力音圧レベル)を誇るスピーカーだ。そのスペックはなんと94dBであり、他の追従を許さない。今回はこのSPを購入して実力を検証してみた。


クリプシュとは

 クリプシュはアメリカの音響機器メーカー。ホーンの技術に独自性のあるメーカーでほぼすべての機種にホーン型ユニットを採用している。10cmクラスの小型SPにまでホーンを付けているため、高能率で小型という、他社に見られない商品がある。

 ラインナップはDALI同様に多く、R-15Mと同サイズの機種だけでも以下がある。

表1 クリプシュ5.25″ブックシェフのラインナップ(2020/12現在)
価格はアマゾンの輸入価格($米価格)
https://souzouno-yakata.com/audio/2018/12/31/36712/

サイズ(H×W×D) ユニット構成(cm) 能率(dB) 重さ(kg) 価格(ペア) 万円($)

RP-500M 343×173×241 5.25″CERAMETALLIC+1″チタンLTSハイブリッド 93 5.4 5.7($329)

R-51M 338×178×215 5.25″IMG+1″LTS 93 5 3.6($224)

R-15M
(カタログ落ち) 318×178×206 5.25″IMG+1″LTS 94 4.67 2.8($170)

RB-51 II
(カタログ落ち) 289×165×272 5.25″CERAMETALLIC+1″チタンLTS 92 4.75 –

RP-150M
(カタログ落ち) 370×195×271 5.25″CERAMETALLIC+1″チタンLTSハイブリッド 93 6.67 –

R-14M
((カタログ落ち) 248×149×191 4″IMG+1″LTS 90 3.2 2.6($120)

 LTSというのはサスペンションがリニアに動くよう工夫されたもの、ハイブリッドはホーンがシリコン製という[3]。耐入力はどれも連続75W以上。同クラスに多い軟弱な商品と異なる。

 ウーファーはIMG(Injection Molded Graphite)と、CERAMETALLICの2種類ある。IMGは名前からすると黒鉛の粉末を熱可塑性樹脂に分散させ射出成型したもの。基本的に樹脂とみられるが詳細不明。CERAMETALLICはアルミにセラミックコートしたものだという[7]。



 R-15Mは同社の中でボトムに位置することがわかる。値段は日本円で3.2万円だが米アマゾンでは$173(約1.9万円)だから中身は1本1万円しない安価な商品である。

 R-15Mはポン置き専用だが最近のモデルはホームシアターで使えるよう壁掛け用の穴が付いている。

 クリプシュにはその他、15インチウーファーを使った大型のオールホーンシステム(KLIPSCHORN、LA SCALA IIなど)あって興味深い。

 現在購入方法はアマゾンから並行輸入品を買うしかなさそう。日本に公式サイトがあるがヘッドホンとイヤホンしか扱っていない。 

R-15Mの外観


 R-15M外箱の外観。
https://souzouno-yakata.com/audio/wp-content/uploads/sites/9/2018/12/181227_184959.png


R-15M SP端子 
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背面のスピーカーターミナル。バナナを刺すところにダストキャップが付いている


 フロントのユニットは共通パネルごと接着されてるらしく、分解できるところはこの端子部分しかない。プロ機器と違って修理やメンテナンスは考慮されていない。


クリプシュR-15Mの外観 
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デスク上にセッティングしたところ。以前ご紹介した通り机の反射による特性の乱れを防ぐため上下逆さにする[4]。



フロントグリルが上下対称であり反転して付けて完成。スピーカー台はハヤミ工産NX-B300S がぴったり。


R-15Mフロントグリル裏面 
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フロントグリル裏面。樹脂性でメッシュの目が少し大きい。特性に若干影響するが、問題ない範囲。


R-15Mのネットワーク回路 
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ネットワークは端子の裏にある。構成はごく普通。高域のコンデンサは3.6uF100Vの電解コン。アッテネーターは抵抗が直列に入るだけになっている。

 吸音材は白いウールマットの切れ端がウーファーの周りに少しあるだけ。


R-15Mのツイーターユニット 
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バスレフポートからツイーターが見える。本体は樹脂製でアルミの放熱フィンが付いている。磁気回路がネオジウムなのか、とても小さくできている。

 ホーンと言ってもユニット単体で能率100dBを超えるコンプレッションドライバーとは違って大人しい音が予想される。


R-15Mの能率グレード


ウーファーの口径と能率の関係を示したグラフ
https://souzouno-yakata.com/audio/wp-content/uploads/sites/9/2019/01/10011901.png

 これは以前公開した口径と能率の関係を示したグラフ[1]。R-15Mは13cmクラスで最も高い位置にある「高能率型」スピーカー。94dBという数字が本当だとすると、稀有な存在。

 能率が良いことは、応答が良いことのほか、細かな情報も消えずに出てくることを意味する。応答が良く、情報量豊かという特性が、音質面でリアリティの向上に貢献し、なかなか得難い「生々しい」音の源となる[1]。


出力特性

クリプシュR-15Mの周波数特性
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 軸上30cmの周波数特性(グリル付き)。多少谷があるが、おおむねフラット。高域は12kHzまで。低域は100Hzまでとなっている。


クリプシュR-15Mのインピーダンス特性 
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インピーダンス特性。公称8Ωだがウーファーのインピーダンスは4Ω。f0c=106Hz、ポート43Hz。

 f0cの遅れは4.1ms(Q0c=1.36)、ZENSOR1(3.0ms)[2]に対しかなり遅い。


 ポートを塞ぐと f0c=90Hzに落ちて2.7ms(Q0c=0.77)に改善する。Q0cは0.7前後がバランスいいとされるので、このSPはポートを塞いで使うのが良さそうだ。

音質
 一聴して違和感を感じる。低音がボワボワでとても聴けたものではない。これは上記したようにウーファーの共振倍率(f0c)が高すぎるため。背面のバスレフポートから盛大に音が漏れており、吸音材が足りてない。

 バスレフポートにタオルを詰めるとボワボワ感が改善する。低域も十分伸びていて、一般的なソースで不足を感ることはないだろう。



 バスレフポートに吸音材を詰め、サブウーファー (ヤマハ NS-SW300 )を120Hzでクロスさせた結果はたいへん良好。その音質は意外なことに、フラット&ソフト。

 メタリックなコーン+ホーンに能率94dBといったスペックから想像する音とは違う。能率に関しても我が家にあるClassic Pro CSP6 (91dB,8Ω,実測7Ω)と大差ない。これはどうしたことだろう?

Classic Pro CSP6 とクリプシュR-15M

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 CLASSIC PRO CSP6(写真左)はリアリティがあり、ひっぱたかれるような鋭いアタック感もある。

 これに対しR-15M(写真右)から出てくる音は耳当たり良く優しい。きつい音を出さず滑らか。長時間でも聴き疲れしない。

 リアリティを追及したHi-Fとは違う方向で、「いい音」があることを教えてくれるスピーカーだ。


R-15Mの本当の能率は〇dBだった!

 R-15Mの能率は能書き通り94dBもあるのか。この測定には無響室が必要でアマチュアには困難。当館では屋外で測定を試みたが反射音の影響を十分小さくできず、うまくいかなかった。

 そこで本機と比較用SPの音圧特性をマイク位置固定で測り、オクターブバンドで差をとることにした。相対比較になってしまうが、この方法では反射や定在波の影響を受けない。比較用SPはClassic Pro CSP6 (91dB,8Ω)と、Classic Pro CS104CSP6 (87dB,8Ω)。以下に結果を示す。


音圧レベル差の測定結果
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 R-15Mの能率はCSP6 (91dB,8Ω)と平均が同じ。CS104 (87dB,8Ω)に対しては平均で2.5dB上回っていることが判明。つまり94dBを誇る能率の実態は90dB〜91dB程度ではないかと考えられる。

 この数字の違いは測定方法の違いによるのだろうが、90dB〜91dBでも能率が高いことに変わりはない。

総評

 背面のポートに吸音材を詰めるのを標準と考えたい。

 ポートを塞いだ音はナチュラル&フラット&ソフト。聴き疲れしない優しい音は、BGMとして流すのにぴったりである。

 元が安いスピーカーなのでコストの制約から省略されている部分が多い。吸音材の追加、ホーンのデッドニング〜ホーンスピーカーの音を改善する[7]、電解コンの交換など、手を入れると良くなりそうな部分が多い。

 PCの横に置くスピーカーとして見ると大きい。そんな場合は一つ下のR-14Mが候補になる。

R-15Mのポートに吸音材を詰めた様子
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 こんな感じ。吸音材はお魚用の高密度ウールマットでよい。W170×D120くらいのサイズにカットし、だし巻き卵のように丸めて突っ込む。


創造館式オーディオシステム(2019/10/19)

 小型SPのバスレフダクトを塞ぎ、サブウーファーを1次定在波の節の位置に置いて、100Hz付近でクロスさせる※。これが現在、限られた小空間において最高の音質を得る方法の一つだ。デスクトップやPCオーディオで、大型スピーカーを使ったシステムに負けない優れた音質が得られる。

 これを「創造館式オーディオシステム」と呼ぶことにした。

 ※:最適なクロスオーバー周波数は1次と2次の定在波の中間周波数になる。詳細は関連記事8を参考にしてほしい。

参考:能率(出力音圧レベル)について

 EIAJ RC-8124A によると、1Wに相当する正弦波入力を加え、1m離れた点の音圧レベルを測定し、低格周波数範囲内で1オクターブ以上の範囲の平均をとれとある[6]。

 この測り方はいろいろあり、昔は 300Hz、400Hz、500Hz、600Hzの4点で測った音圧平均が用いられたようだ[5]。



 このようなワット基準だとインピーダンスによって音圧が違ってくる。1Wは8Ω,2.83Vだが、4Ωだと2.00Vになってしまうため電圧(ボリウム)を落として測ることになる。

 JIS C5532 音響システム用スピーカーでは20.3.1項に特性感度レベル(=能率のことか?)の規定があり、こちらも1W,1mとある。測定にはピンクノイズを使う。

 ところで、現在の出力音圧レベルの仕様には次の2種類がある。

〇dB,2.83V,1m

〇dB,1W,1m

 前者はヤマハ、オンキョー、ダリ、B&W、JBL、テクニクス、クリプシュなど民生品で採用している。

 後者はエレクトロボイス、ベリンガー、ヤマハ(プロ用)、JBL(プロ用)などのプロ機器メーカーとフォステクスのユニット単品で採用している。昔(1990年代まで)は民生品でもほとんど後者だった。

 2.83Vという電圧基準の場合、出力音圧レベルはスピーカーのインピーダンスに左右されない。出力音圧レベルが同じなら8Ωでも4Ωでも同じボリウム位置で同じ音圧になる。

 スピーカーのインピーダンスが8Ωのときだけ、両者の表記が同じ土俵で比較できることに注意しておきたい。

<参考購入先>

R-15M
https://www.amazon.co.jp/s?k=R-15M&language=ja_JP&__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&linkCode=sl2&linkId=8da4b5f509268ad34f787a20158f416d&tag=asyuracom-22&ref=as_li_ss_tl

RP-500M 2018年に登場した最新機種です
https://www.amazon.co.jp/s?k=RP-500M&language=ja_JP&__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&linkCode=sl2&linkId=8e7cc4ba921f70d32d7a789abb602d69&tag=asyuracom-22&ref=as_li_ss_tl

RP-400M PCスピーカーに好適な一回り小型のタイプです
https://www.amazon.co.jp/s?k=rp-400m&language=ja_JP&__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&linkCode=sl2&linkId=b459a97b0627c49d385daadc078fd3b1&tag=asyuracom-22&ref=as_li_ss_tl

https://souzouno-yakata.com/audio/2018/12/31/36712/

6. 中川隆[-8858] koaQ7Jey 2020年12月28日 20:02:31 : FfxVCL44z5 : MFdUYzd3bmx1cS4=[29] 報告
私のたどり着いたステレオ - Mr.トレイルのオーディオ回り道 2019年07月22日
https://blog.goo.ne.jp/nishikido2840/e/b64070b323e62614c4caeb0c2d51ac4b
私は「音質アップ」を目指して、ステレオシステムを幾つも作って来た。「音質」に良いと云う事は出来る限り実験をし取り入れて来た。しかし、辿り着いたシステムは現代のオーディオとは全く異なる世界のシステムになった。


現代のステレオ(オーディオ)では、低能率スピーカーを大出力の半導体デバイスでドライブするシステムになっている。これに対し、自分の最終形は「自宅システム」である。100db/W以上の高能率SPユニットをたった1W/chのアンプでドライブするシステム。


当然出て来るサウンドも大きく違う。音に厚みが有り、穏やかで、ドラマチックで、艶やかで・・・と耳当たりが良く、音楽を楽しむのに個人的には最適と思っている。周波数特性的には40Hz〜100KHzまで出せる様にSPユニットを組み合わせているが、実際は40Hz〜15KHzくらいだろう。101Dの球は高域がそう伸びてはいない。


ケーブル類の音質を左右する事例を知っているので、自分で満足できるものを自ら作り出して使用している。これでソースに入っている情報をほぼ満足できる分は取り出せたと思っている。何も「懐古趣味」で管球アンプを使っている訳ではない。自分の欲しい「質感」を出せるデバイスが真空管であっただけだ。それも「古典管」と呼ばれる「手作り時代のもの」である。
https://blog.goo.ne.jp/nishikido2840/e/b64070b323e62614c4caeb0c2d51ac4b

7. 中川隆[-8857] koaQ7Jey 2020年12月28日 20:04:00 : FfxVCL44z5 : MFdUYzd3bmx1cS4=[30] 報告
2011/10/16
日曜の午後は優雅にJAZZなど聞きながら・・・最新技術でレトロを再現する 
https://green.ap.teacup.com/applet/pekepon/msgcate11/archive
オーディオマニアはイコライザーの使用を嫌います。

「レコードやCDには生の音源が入っているのだから、手を加えるのは言語同断」という
原音至上主義の方達が多くいらっしゃいます。
最高の録音であれば、良い音源は優れた再生音を生み出してくれます。

ところが実際には「録音」は千差万別です。
クラシックでも酷い録音は存在しますが、それでもバランスは取れています。

これが、80年代以降のロックやポップスやJ-POPSでは悲惨な録音状態です。
CDの登場によってオーディオ機器は小型化し、ラジカセ全盛の時代になりました。

CDを購入する多くの人々が、ラジカセで音楽を聴くので、
当然、録音スタジオではラジカセで格好良く聞こえる様な録音をする様になります。

ミキシングスタジオから大型スピーカーが消え、
YAMAHAの10Mという、白いウーファーの小型スピーカーが大増殖して行きました。
ラジカセは大型スピーカーの様には低音が出ませんので、
ミキシング時に低音を思い切り持ち上げて録音される様になりました。
さらには、小型スピーカーではあまり聞こえない重低音は、
管理されていないような録音も現れ始めました。

80年代前半のアナログレコードに時代までは、
それでも多くの人が大型のオーディオスピーカーを使用していたので、
録音はそれを考慮して、まともなバランスを保っています。

しかし、90年代以降はPOPSやROCKはそれこそ「悲惨」な状況です。

■ 曲毎、アルバム毎にイコライザーカーブをプリセットできるiTunse ■

イコライザーを使用すれば、部屋の音響特性と録音バランスを補正できるのですが、
録音バランスの違うCDにあわせてその都度イコライザーを操作するのは面倒です。

しかし、iTunseには、曲毎にイコライザーを設定する機能が付いています。
iTunesにプリセットされているイコライザーは、派手な演出でクソですが、
iTunseはバンド数が少ないながらも、自分で複数のイコライザーカーブを作って登録できます。

もう、これを使ってしまったら、病み付きになります。
古いジャズも、最新のロックも、最適なバランスに調整する事が出来ます。

■ ルームアコースティックを機材で調整する愚 ■

私は先日、コンクリートにクロス直貼りのマンションから、
ボード貼りのマンションに引越しました。

コンクリートにクロス直貼りの部屋では、低音がだぶ付いて始末に負えませんでした。
iTunseのイコライザーが無ければ、大型スピーカーは絶対に使えません。
ところが、ボード貼りの部屋では、ボードが丁度良いアンバイに低音を吸収してくれます。

これが、木造の和室では、今度は低音が不足するかも知れません。

このようなルーム・アコースティックの違いを機材で調整する事は至難の業ですが、
イコライザーでは比較的容易に調整できます。

■ 大型スピーカーの衰退 ■

AMラジオの様なフルレンジの小型スピーカーは
高音も低音も出ませんが、ストレスの無い聞きやすい音がします。

今な無き長岡鉄夫というオーディオ評論家は、
小さなフルレンジユニットを使って、高効率の自作スピーカーを発表し続け、
一部のオーディオマニアから神的な扱いを受けていました。

長岡鉄夫のファンはらはオーディオマニアと言うよりは、音楽マニアが多く、
高効率のスピーカーからは、生きた音楽が聞こえる来る事を知っていました。

一方、所謂オーディオマニアはJBLのマルチユニットのモニタースピーカーなどに嵌りますが、
これは上手く鳴らす事が非常に難しいシステムで、まともに鳴らした人は少ないでしょう。

大型のマルチユニットではユニット間の繋がりで、周波数特性が乱れ、
さらには日本人はタンスの様な巨大スピーカーを6畳間に押し込んだりしていましたから、
ユニット間の音が混じる事も無く、音場再生などという概念もハナから無視していました。

一時期、録音のワイドレンジ化に伴って導入されたJBLのマルチモニターは、
その後、UREIの同軸2ウェイユニットにその座を奪われます。
ホーン先端の青色のスポンジも鮮やかなUREIのモニターは、
同軸2ウェイ故に、音の繋がりも良く、大型ながら音場再現にも優れていました。

JBLはその後、2ウェイのモニターシステムに移行すると同時に、
UREIを買収して、UREIモニターを市場から消し去りました。(アメリカ人の発想ですね)

ところが、時代はラジカセの時代になり、
大型モニターは少なくなり(当然、楽器個々の録音確認には使用されますが)、
YAMAHAの10Mが大増殖し行きます。

■ 小型スピーカーブーム ■

1985年頃だと思いますが、イギリスのセレッションというメーカーが
SL600という小型密閉方スピーカーを発売します。
(マーシャルのギーターアンプのスピーカはセレッション製です)

SL6という、中級スピーカーのユニットはそのままに、
箱の共振を抑える為に、航空機に用いられていたアルミのハニカム材を
エンクロージャーに用い、レーザー解析で振動を最適化するという
現代的スピーカー設計の原型とも言える製品でした。

SL600は鳴らし難いスピーカーとして名を馳せました。
非力なアンプでは全く鳴らないのです。
ところが、マークレビンソンなどアメリカの純A級のパワーのあるアンプで鳴らすと豹変しました。

スピーカーの存在が消え、そこであたかも演奏していうかの様な空間が生まれたのです。

■ 地獄の一丁目、小型低能率ワイドレンジ・スピーカー ■

SL600の登場までは、スピーカーの効率は90dB以上はありました。
ところがSL600以降は、80dB程度の効率しか無いスピーカーが続々と登場します。

低音が出難い小型のスピーカーなので、
低音の効率に、システムの効率を揃える事で、帯域のバランスを確保したのです。

さらに小型スピーカーで低音を得る為に、ウーファーのユニットは重くなり、
さらに強力な磁気回路の中に設置されました。

これでは、非力なアンプでは、ウーファーから逆流する電流に押されて
まともな再生が出来ません。

さらに、ハイパワーでウーァーを叩き出さなければ、音に勢いが生まれません。

NFBを最小に抑えながらも、出力インピーダンスを小さくして駆動力を稼ぐ為に、
現代の高級アンプは、出力段のトランシスターを多数並列にして、
スピーカーの駆動力を確保しながら、低インピーダンスに対応しました。

小型低能率スピーカーの登場は、アンプの巨大化と高価格化をもたらしましたが、
住宅事情から、大音量の出せない日本のオーディオマニアの多くは、
結局、スピーカーとアンプの実力を出す事なく、買い替えを繰り返していきました。

(この時代のパワーアンプの最高傑作が、初期型KRELLのKSA50やKSA100でしょう。
 2Ωまでを楽々と駆動しながら、繊細で力強く、さらにマッタリとクリーミーな味わい。
 しかしながら、陽炎が立つ程の発熱と、月の電気代が3000円アップに耐えなければなりません。
 エコを目指し、クラーの無い我が家では、半年で売りに出されました。

 でも、人生で最後に聞きたい音を挙げろと言われたら、
 私は間違い無く「初期型のKSA50の音を聞きたい」と答えます。
 スピーカーは・・・SL600・・・いや、APOGEEのフルリボンか・・・)

■ 小型スピーカーが悪いわけでは無い ■

小型スピーカーの先鞭を付けたセレッションですが、
SL3という非常に鳴らしやすい小型スピーカーを発売していました。
今でも実家で使っていますが、FMラジオを聞き流すには最適なスピーカーです。

SL3の上位機種の、SL600の原型であるSL6も素晴らしいスピーカーでした。
小型密閉型のスピーカーですが、低音も結構出たので、
これをどう料理するかが、鳴らす人の腕の見せ所でもありあました。
LINNの黒箱に繋いで鳴らすと、弦楽器は張りがあって、艶やか、躍動感一杯に鳴ります。
又、この組み合わせの、ビートルズは絶品でした。
アメリカのスピーカーでは鳴らし難いビートルズですが、
イギリスのスピーカーとアンプの組み合わせでは、生き生きと鳴ります。

最近ではKEFFのiQ3などは、とても良く出来たスピーカーです。
DALLIのロイヤル・メヌエットも、音楽がとても楽しく聞こえるスピーカーです。

これらの小型スピーカーを使っている内は、オーディオマニアも幸せで居られます。
高音がどうの、低音がどうのと、細かい事も気になりません。

■ 38cm小型2ウェイという選択肢 ■

ご存知の方も多いと思いますが、名古屋のProcableという通販ショップが、
iPodやiTuneのオーディオ活用に一役買いました。

ホームページが強烈なので、アンチ・プロケーブルを量産しましたが、
そこに書かれている事は、技術的には間違いも多いのですが、
結構、従来の常識を外れると、楽しいオーディオライフが返って来る事を証明しています。

先ず、高効率スピーカーを使う事。
問題はほとんどコレで解決します。
生き生きとした音楽が聞こえてきます。

38cmのPAスピーカーを推奨しているので、
私もエレクトロボイスの「Foce i」という比較的小さなPAスピーカーと、
クラウンの25Wの小型アンプD45を購入してみました。

これが意外と素性が良いのですが、
38cmと言えども箱が小さいので低音が出ない。
小型スピーカーよりも低音は少ないのでは無いでしょうか?

ただ、103dBという高効率スピーカーなので、
25Wのアンプで軽快に鳴ります。
とにかく、ドラムなどの音の立下りは早い。
ロックのドラムが、パッシっと決まるのは快感です。

低音を出す秘訣は・・・
私はスピーカーケーブルをステージ用の端子を用いずに
スピーカーのネットワークに直接半田付けしたら、低音のバランスが取れました。

ネットワークとユニットの間も、スピーカーケーブルと同じケーブルで半田付け。
多分、半田の適度な抵抗が、スピーカーに丁度良い負荷になったのではと考えています。
(某サイトでは、電線(Fケーブル)を何百メートルも使ってバランスを取る人も居ましたが、
 単に、それって抵抗じゃなイカ?)
昔からJBLなどの大型SPに抵抗を繋ぐと鳴らしやすいというウワサは聞きます。

因みにスピーカーケーブルはウェスタンエレクトリック社の14Gという錫メッキ線です。
高域が適度にシャラシャラして、ホーンのキツサを抑えてくれます。
クラシックまで聞こうとするならば、錫メッキ線は便利です。

■ BOSEという選択肢 ■

その頃、カフェバーのスピーカーと言えばコレ。

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BOSE 301。
白いカフェバーに、白いBOSE。
何となく軟派なイメージがしてヘビーデュティー嗜好の私などは、
あまりBOSEが欲しいとは思えませんでしたが、
友人達の部屋で聞くBOSEは、101も、301も、楽しい音で鳴っていました。

「この高音が」とか、「コンバスの弦の解像度が」などという点ではダメなのですが、
音楽を聴いていて楽しいスピーカーでした。
音楽の「うねり」の様な物を良く表現し、
ボーカルの表情が良く伝わる。

当時を振り返ると、
音楽好きはBOSEや自作フルレンジ(長岡式)を選択し、
機械好きは、国産をカタログスペック重視で選んでいた様に思います。

さて、時代が30年経ち、どちらが優れていたかは自ずと結論が付いていると思います。
国産オーディオはほぼ絶滅の状況にあり、
ミニコンポと一部愛好家向けの高級機だけの市場になってしまいました。

一方、BOSEはホームシアターというフィールドにも進出し、
今でも楽しい音を鳴らし続けています。

■ ハイファイは疲れる ■

私もオーディオに随分と散財しました。
しかし、結局行き着く先はラジオの音。

先日までは、仕事用のデスクトップシステムに、
カナダのスタジオ用のアンプ(BRYSTON B−60)と
イギリスのMONITOR AUDIOの小型スピーカーを組み合わせていましたが、
結局、殆ど使用しませでした。
何故か・・・眼前にミニチュアの音像が並ぶと、煩わしいのです。

そもそも、ステレオ自体が擬似音場でしかありません。
脳は多分、その擬似的な音場を補正して尤もらしく聞かせる為に、
結構な労力を使うのでしょう。

低音も高音も、現実のものとは違います。
すると、脳は又イコライジングでこれに対応しようとします。

ですから、仕事中になまじなハイファイ(死語ですが)を聞くと、
仕事に集中出来ません。

■ yahooオークションで間違って落札したギターアンプ ■

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いきなりギターアンプです。
yahooオクでオーディオのアンプのコーナーに間違って出展されていました。

何の気無しに\3,000で入札したら、落札してしまいまいした。
息子にでもあげようと思い、送金したら、商品が届きました・・・。
日本フェンダーの小型のギターアンプです。
5インチのスピーカーが2個搭載されています。
何と、これがセレッションです。

かつて、マーシャルのギターアンプはセレッションを使用していました。
セレッションはイギリスの老舗のスピーカーメーカです。
レーザーによる振動解析を駆使して開発されたSL−600は、
現代スピーカーの原点と言っても過言ではありません。

私もセレッションの音は大好きです。
今でもSL−3を所有していますし、
SL−6とLINNの黒箱で鳴らすビートルズは最高です。

決して鳴りすぎる事が無く、されど聞きたい音は聞こえて来る。
それがセレッションです。

現在は台湾当たりのメーカーに商標を売却してしまって、
名ばかりセレッションですが・・・何となく嬉しい。


コメント

2011/10/18 0:08 投稿者:人力
昔からBOSEファンには音楽ファンが多いですよね。基本フルレンジで音楽の美味しい所がしっかりと聞こえるからでしょうか。

2016/6/5 0:49 投稿者:通りすがりの者です
能率(感度)が99〜100dBくらいあり、2kHz前後まで出力帯域を持たせられるSR用38cmスピーカーは鳴り方いいですね。コンプレッションドライバーとホーンの組み合わせは本当に良く出来ている。


2016/6/8 16:23 投稿者:人力
通りすがりの者です さん
高効率のスピーカーシステムって本当に音楽がイキイキと鳴りますよね
低能率スピーカー+ハイパワー低インピーダンスアンプの緻密な描写とは真逆。

どちらも凄いのですが、安価に楽しめる点では高効率なSEスピーカーは半ばオーディオの盲点でした。

尤も、その両方のイイとこ取りをする小型スピーカーも存在する訳で、箱庭オーディオの世界も盆栽同様に奥が深いものが有ります。

ノイズや歪というのは不思議なもので、気持ちの良い歪というのも存在します。ここら辺がオーディオの面白い所で、徹底的に歪を低減した音が心地よい音かと聞かれたら答えはNOとなります。

ローファイの時代から、音の良い器材が有るのは、この歪による味付けの上手い下手が大きく影響している様です。

そもそも、音の入り口であるマイクと、出口であるスピーカーは歪の塊であり、原音などというものは存在しない事を考えると、オーディオは所詮は「好みの音」を再生する趣味という事になります。

そして、オーディオ地獄で大金を失わない為には・・・私はフルレンジスピーカーの音から外れない様に気を付けています。下手に低音、高音を伸張すると・・・大金が飛びます。中域を厚くして、低音・高音は脳内補完・・・これで幸せなオーディオライフが送れるハズ。


2018/9/6 1:20 投稿者:人力

一般家庭ではスピーカーの効率にもよりますが100Wなんてパワーは持て余すかと・・。

スピーカーの箱が小さくなって、効率を犠牲にする事で低音を確保する現在のオーディオ技術は根本的に何か間違っている気がします。出力トランジスターを多数並列にして出力抵抗を下げる方法も、個々のトランジスターの特性の微妙な違いで、音楽の鮮度を下げているだけ。

シングルプッシュフルのトランジスターアンプは素直で良い音がする物が多い。ただ、組み合わせるスピーカが低効率のローインピーダンスのタイプだとアンプの良さが全く生かせません。


2018/9/12 8:18 投稿者:人力

色々不要な接点が増えるからプリアンプは要らないというのはCD時代からの流れですが、実はプリアンプって音色を作る役割が有ったりしますよね。歪が増えているだけなのですが、個人的には「心地よい歪」を付加する装置は大歓迎です。偶数次の歪が増えると音が艶やかになるとの説も。ケーブルにしても、電源にしても固有の歪が付加され、それが音質の変化として認識されます。

結局、オーィオ道って、「自分の好きな歪」を作る行為なのだと私は考えています。「原音」なんて、そもそも存在しないのですから。

ドイツのジャーマンフィジックス社のクリスマスの帽子の様な振動版のスピーカーの音を聞くと、ダイナミック型のスピーカーが発する音が如何に偽物かが良く分かります。静電型やアポジーの様なフルリボン型とも違う、異様なリアリティーを持った音に鳥肌が立ちます。

お金に糸目を付けなければ、泥沼に落ちるのも楽しいオーディオですが、「この程度で十分」と線引きする事で、楽しく音楽と付き合う事の方が大事だと私は考えています。
https://green.ap.teacup.com/pekepon/551.html#comment

8. 中川隆[-8856] koaQ7Jey 2020年12月28日 20:05:37 : FfxVCL44z5 : MFdUYzd3bmx1cS4=[31] 報告
真空管パワーアンプの選び方
アンプの種類にはトランジスターアンプと真空管アンプに別れ、トランジスターアンプは20年前から大きく変化して、最近は出力段にFETが、ドライバー段やプリアンプにはIC(集積回路)が使用されています。

このことが音質を大きく変えてきた原因と見ています。

出力段のFETはスピードも上がりNFB(負帰還)量も少なくて済み良くなったと思いますが、全段のICは回路が非常に小さく小型化され低電圧低電流でオーディオ向きとは言えなくなったようです。

昔のトランジスターアンプをご存知の方は分かると思いますが、昔の3本足のディスクリート型のトランジスターアンプに比べ音質が細く力が無くなったようです。昔のトランジスターアンプの一部は、真空管アンプを脅かすような清涼感や力感と質感を備えていました。


一方の真空管アンプは、人気が出始めた10年前頃から新しいメーカーが出来たり輸入品が多くなったりして、良心的な良いアンプの比率が下がり、人気を下げるような結果を招いています。

最近、5万円ほどで300Bシングルアンプとして売り出されている物がありますが、このようなアンプは一昔前の50万から100万円したアンプに使用されているトランス1個の価格ぐらいにしかならず、良い物に名を借りた貧相な製品です。同じ価格ならばトランジスタアンプの方をお薦めします。

しかし、良い音のアンプを選ぶなら真空管アンプの方がお薦めです。LPレコードが一般的な生産対象ではなくなっても、アナログのLPレコードの人気は続いているように、真空管が一般的に製造中止になって30年程になりますが、20年前には5%に落ちていた真空管アンプの人気が、現在高級機では50%を越える程の人気ぶりです。このことは、トランジスターアンプの3本足のトランジスターがICに変わり、集積回路に変わることで音質の劣化が原因になったとも考えられます。そこで、良い真空管アンプの選び方を考えてみましょう。


真空管パワーアンプの回路的には種類があり、それぞれの目的があります。

種類はシングルアンプ、プッシュプルアンプ、OTLアンプ、BTLアンプなどです。

普通のシングルアンプは2本の出力管で右と左の音を出すため、1本の出力管が片チャンネルの音の全体を受け持ち素直に増幅するため大きな出力はありませんが音質は非常に素直です。しかし、出力管やトランスで性能に差があり、周波数特性は出力トランスの使用方法や質で大きな差が出てきます。

普通のプッシュプルアンプは出力管を4本使用し、2本で片チャンネルの信号を上下に分けて受け持ち出力トランスで合成する方法を取っています。その為、大出力には向いていますが小出力時や細かい音の変化には弱い部分もあります。

一般的に販売されている物はシングルとプッシュプルが殆んどです。真空管そのものは非常に良い特性をもっていますがこの2種はトランスの性能に大きな影響を受けます。

最近の安い真空管アンプはトランスに費用をかけられていませんので出力特性は負帰還に頼り、真空管らしい音に欠け柔らかい音ですが魅力が乏しくなります。実はこれらの真空管アンプは増幅の半分はトランスが受け持っています。真空管アンプと言うよりは真空管トランスアンプと言った方が正解かもしれません。

そこで考えられたのが出力トランスを使用せず、全てを真空管で増幅する真空管OTLアンプです。またはインピーダンス変換だけをトランスにした真空管BTLアンプです。

この2種は製品化するには非常に難しいところがありますが、これらの良いアンプを手に入れると2度とシングルやプッシュプルには戻れないと言う方が以外に多いものです。アンプのメーカーを選ぶにはこのOTLやBTLを候補に入れるか、又はこのようなアンプを作れるメーカーと考える事も一つの策ではないかと思います。それは真空管や回路の事を熟知している証拠となるからです。

かつて、大手のメーカーが真空管アンプの生産をやめる時に、最高級のアンプを競った時代があります。実力のある数メーカーがそれまでは作っていなかったOTLアンプを最後にして生産を完了したのです。しかし当時は出力を競っていたせいか、その真空管の寿命は短く、安定しているとは言えませんでした。現在では真空管規格表を見直し非常に安定の良い長寿命のOTLアンプが出来ています。


良い真空管アンプを選ぶ事は非常に難しいのですが、いろいろと見てきているうちに分かった事があります。

アンプの中を覗いてみて下さい。

良い真空管アンプはプリント基板を使わず、全体がラグ板の配線で部品の一つ一つが絡げて配線されています。この方法は一見古いように見えますが、一つ一つ確実にハンダを行い長期の耐久性があり、熱を出す真空管から部品を保護しています。

次に良いのは出力管部分がラグ板配線され、全段の入力やドライバー段だけをプリント基板に乗せた物です。

最後が全てプリント基板上にした物で耐久性は考えず、早く作ることを重視した物です。

このようなことでメーカーの姿勢を見るのも一つの方法です。


また真空管アンプには安くて良いものは無いと考えるべきです。

良い真空管アンプを作るには良いトランスが必要で、ある程度高価になります。

製品化されると10万円を切ることは難しく、真空管の種類やメーカーにこだわると15万円を切る事が難しくなります。それ以上に安いものを求められるなら量産向きのトランジスターアンプの方が良い結果になる場合が多くなると思います。


もう一つの方向からお話してみます。アンプとスピーカーは切り離しては考えられません。そこで、同じ技術で2種のスピーカーを作ったとします。

一つは高能率のスピーカーで能率が100dBで耐入力が10Wあります。

一つは並の能率で90dBで耐入力が100Wのスピーカーです。

音質を重視して振動板を軽量化し磁力を強力にした物が能率100dBで10Wのスピーカーで、出力や帯域を重視して振動板を重くしボイスコイルを太くした物が能率90dBで100Wのスピーカーです。

ここが重要なところで100dBのスピーカーに10W入力した時の音の大きさは90dBのスピーカーに100W入力した時と同じ大きさです。

また、アンプの場合は同じ大きさの電源トランスを使って10Wのアンプを作る場合と100Wのアンプを作る場合では、10Wが音質重視のもので100Wが出力重視の物と考えるべきです。

そこで、音質を選ばれる方は100dBのスピーカーに10Wのアンプを組み合わせ、帯域や出力を選ばれる方は90dBのスピーカーに100Wのアンプになると思います。

しかしこの両者の場合、最大の音量は同じです。同じ場所、同じ音量でボーカルでも聞かれたとしたら、その音の魅力でたぶん90%以上の方が10Wのアンプにされるでしょう。また能率100dBのスピーカーがあれば一般家庭では3W以上のアンプがあれば生演奏を越える大きな音量が楽に出せるのです。

始めてオーディオを購入される方が音質の良さを求め、耐入力の大きなスピーカーや出力の大きなアンプを選ぶと大きな失敗につながることもあるのです。

そのほかにも経験の少ない方が測定データを重視していると失敗する事が多くあります。例えば、

NFB無で40〜15000Hzの特性を持った真空管アンプがあったとします。これでは特性が悪く現代のオーディオ用のアンプとは言えませんが、NFBをかけて25〜20000Hzのアンプにすると何とか使用できるアンプになるでしょう。

しかし、もともと良い部品を使いNFB無で25〜20000Hzの特性をもった良質のアンプに、NFBをかけて20〜25000Hzにすると測定では更に良くなりますが、実際の試聴結果は狭くなった感じがして音質も少し劣化した感じがするものです。

要するに特性を満足しているアンプにNFBをかけるとカタログに書ける特性が更に良くなったとしても音質的に悪くなってしまいます。

この場合は真空管から出力トランスまでオールオーバーにNFBをかけた為に位相にかかわる問題が発生したと考えられます。この場合に測定器では良くなった面しか測る事が出来ないのです。NFBをかける理由は他にもあり、ハム等を除去したり、増幅度を調整したりできます。しかし、手作りの高級機パワーアンプはNFBをかけないで完成させるものが多いのです。結果的には、NFBは薬にも毒にもなり、上手に使えば非常に良い結果も生む事がありますので、何でもかんでもNFBが悪いわけではありません。

当店では音質重視で最高のオーディオシステムをご希望の方には、高価でもある程度の広い帯域を持った100dBを越えるスピーカーと、音質を重視した大型で小出力の真空管アンプをお薦めしています。

システムを安く組まれたい方には、高能率のフルレンジスピーカーに真空管(米国製純三極管)シングルアンプをお薦めしています。

アンプを検討する場合はスピーカーを切り離しては考えられず、またオーディオとは自分自身が思った良い音を作る事だと考えます。色んなタイプのスピーカーに色んなタイプのアンプを繋ぎ鳴らしたとき、最高の音が出たと思う組み合わせのアンプとスピーカーが自分にとって一番良いものと思います。

このときスピーカーの種類としては高能率と低能率、アンプの種類としては同価格での低出力と高出力に分かれると思います。

原音再生を目的とされ、音楽は演奏家の意図する音に一番近いものが感動できるという考え方をお持ちの方は、高能率スピーカーに低出力アンプの組み合わせが良いと思われ、

一方で原音再生は出来るわけがないので、何か素晴らしい綺麗な音と広帯域の音を創造したいと思われる方には、低能率スピーカーと高出力アンプの組み合わせが合うように感じています。
http://www.otono-edison.com/edisonkyo/amp.htm

9. 中川隆[-8855] koaQ7Jey 2020年12月28日 20:06:49 : FfxVCL44z5 : MFdUYzd3bmx1cS4=[32] 報告
スピーカーについて

スピーカーといえば皆さんはすぐに箱に入った四角いものを想像されると思います。そして、販売されているカタログを見るとすべてのものが素晴らしい考えのもとに設計し製造されているかのように書いてあります。スピーカーの設計は非常に難しく、素晴らしいと言えるようなスピーカーはなかなか存在しないものです。そこで、良いものを探すには知識が必要になってくるのです。
スピーカーシステムには使用されているスピーカーユニットの種類、またはエンクロジャー(箱)の種類などで目的の音質が異なり、本当に良いものが現在生産されているかということまで考えないと見つける事が出来ないかもしれません。

スピーカーユニットの種類には

●フルレンジ
 単体のスピーカーで全ての帯域を受け持つように設計されています。ユニットの中でこれほど簡単なものから高価なものまで数多く作られたものはありません。スピーカーユニットの設計の基本となるもので今でも最高級の低音用として用いられます。また、フルレンジとツィーターを一緒にした同軸2ウェイのユニットもあります。一般的な大きさのものでは同軸方のほうが非常に有利です。このフルレンジユニットがスピーカーの基本になると考えられても良いと思います。


●ウーハ−
 低音を重視して設計されたもので口径が大きくストロークが大きく取れるように設計されています。しかし、低音が伸びているとか大きさだけでは良い音質の判断材料にはなりません。同じ箱の大きさならば設計理由から判断すると口径の小さいウーハーの方が音質的に有利になります。
小さい箱で低音を伸ばすにはコーン紙の質量を重くします。低音の共振周波数が下がり、小さい箱の割には低音がよく出るようになりますが、注意するべき事は音質の低下です。重くなったウーハーはスピードが遅くなります。歯切れの良い低音は出てこなくなりますので音楽的には重ったるい鮮度の低い音質となります。
良質な原音再生を意図したウーハーは大口径でも軽い強いコーン紙で出来ています。そして能率が高く、高価なものは100dB以上もあるのです。


●スコーカ−
 中音用に設計されたユニットですが箱に取り付けた小型のものは今までに良いものはありませんでした。比較的に良いものとしては小型のフルレンジが使用されています。

大型のものではホーン型が使用されていますが、ドライバー単独では良いものかもしれませんが一般的に販売されているものではホーンの設計が設置する都合に合わせてあり、低音や高音との音の位相や定位が上手く取れないのが殆どです。見た感じ凄そうに見えますが家庭用としては不完全でしょう。しかし、低位と位相が合わせられたものは予想を越える素晴らしさがあります。


●ツィーター
 高音を再生するために設計されたもので多くの種類があります。能率の高いホーンタイプは高級品に利用されますが指向性に問題があることがあります。コーンタイプは最もポピュラーなツィーターでウーハートの相性も良く安価です。最近はソフトドーム型が良く使われていますが能率が低いため小型システムに利用されます。指向性は非常に良い。音質重視のシステムにはホーンタイプが多く利用され、バスレフ型にはコーンタイプ、密封型にはドームツィーターが多いようです。

エンクロジャー(箱)の種類は


●平面バッフル型

一番古くから使用されているものでスピーカーの前と後の音を混合させないように広い板で仕切るものです。最近は板の共振を無くすため形が工夫されています。最高の音質が得られますが使用できるユニットは比較的に高価です。バッフルが大きくなるところが欠点ですが、低域の音質は他の方法で勝るものはありません。低音のよさは全体域につながり、原音再生を目的とされる場合は特にお薦め致します。現在のメーカーさんでは作っているところは有りませんが成功すると箱型での音作りは時間の無駄ということが良くわかります。バランスよく広帯域を再生するには非常に経験と技術が必要です。


●バスレフ型

 平面バッフル型をなるべく小さくするために考えられたもので、ユニットの後から出る音を箱で封じ込めながらある程度の背圧を抜き、特性の降下している低音のみを位相反転させ前に開けたポートの共振で持ち上げる設計です。一般的な大きさのシステムでしたらこちらの方が有利でしょう。


●密封型

 スピーカーの後から出る音を箱で封じ込め、その音を箱に詰められた多量の吸音材で消去しようと考えて設計されたものです。当然スピーカーは空気の圧力を受けますので動きにくくなり能率が低下します。この空気の背圧を利用しウーハーの振動系に重りを付け、または重くして共振値を下げて低音を再現する方法です。また、ボイスコイルを大きくしてもかまわない設計であり100W以上の入力に耐えます。しかし全体的に背圧を受けながら振動しているために楽器のように開放感のある音は望めません。箱の内部を調整する事により自然な感じの音ではありませんが綺麗な音の感覚の音作りにしたり、音質重視でなく音圧で圧倒するような音楽として聴かれたい方には向いているかも知れません。

大きく分けて分類しましたがお解かりの方も多いと思います。上記を基本にして説明を書いていきます。

大まかな音質の良いスピーカーの選び方

スピーカーを判別するに特性表が表示されていると思いますが、この表がメーカーや国や用途によりまちまちになっています。プロ用は(−3dB)を基準に、アマチュア用は(−10dB)を基準に測定するなど、全てを信じて評価すると大きな失敗に結びつきます。特性表の中で信用できて音質的な参考に出来るものがスピーカーの能率です。この能率は電気信号をどれほどの効率で音に変換できるかを表しています。車で言えば1000ccのエンジンで何馬力出せるかの表示と同じものです。これを音圧として表示されています。平均的には約90〜93dB(デシベル)位でしょう。これが3dB変化すると半分かまたは倍の効率になります。悪い数値のものは表示されてないものもあり、だいたい85dB前後でしょう。良いものは100dB以上にもなります。この数値はアンプの出力を1W入力した時、スピーカーから1m離れたところの音の大きさを表します。数値が100dBのスピーカーの場合は1Wの入力で録音された原音の音量が出ます。そして変換効率は5%です。90dBの場合は0.5%ということになります。

良いスピーカーを作るには構造や理論が自然でなくてはなりません。音質の良いものは小さな信号までも効率的に音に変換できるようにする為に、振動系は軽くて強いものを選びます。その為に自然と能率が良くなり100dBを越えるか近いものになります。このように音質重視で設計されたスピーカーユニットは背圧のかからないバッフル型またはバスレフ型に取り付け使用します。しかし、最近では平面バッフル型は大きさが敬遠されて小型のバスレフ型や密封型が多くなりました。しかしこのことは背圧が加わるために低音を出そうとして設計すると振動系の部分を重くする必要があります。こうして箱内の空気圧と振動系の重さにより原音再生の考え方から離れていったのです。バスレフの場合は90〜93dB程度のユニットを使用するためまだ良い方ですが、密封型の箱では振動系に重りを付けた物が多く良質な再生音は得られないでしょう。最近では、更に小型で重低音をうたい文句に別のスピーカーユニットを箱の中に取り付け共振を利用して低音を増強しようとしたスピーカーシステムがあるようですが原音再生には全く無縁のものと思います。

ここで上手くいった一例として当店の409システムをご紹介いたします。このシステムは一見バスレフにも見えますが、バスレフポートを縦長にすることで共振を少なくしてボックス内の背圧を抜いています。ユニットは能率が20センチでは世界一の97.8dBもあります。上手に鳴らすことで平面バッフル型に近い良い音質が得られるのです。

ここで誤解の無いように「良い音質とは」の説明をしておきます

 良い音質とは録音される前の音のように感情の入った色々な微細な音を正確に再現するもので、綺麗な音や汚い音、太い音、細い音、激しい音、やさしい音、明るい音、暗い音などを表現する事が出来ます。演奏家が楽器などによって音で表現しようとしている意味が聞き取れるものであり、何でもきれいな音で表現するものではありません。最近は音楽としての音質を忘れてオーディオとしての勝手な音作りが先行している製品の方が多くなっています。少し視野を広げる事で素晴らしいオーディオの世界があることに気付いて頂けると思います。

スピーカーシステムの形から見た性質

 平均的な小型のスピーカーシステムには2ウエイや3ウエイが多く見かけられます。どちらが音質的に有利かといえば2ウエイの方です。帯域的には3ウエイの方が有利でしょう。しかし、予算を同額にすると2ウエイが非常に良い結果になります。その理由は2ウエイのウーハーとツイーターに3ウエイにするため中音のスコーカ−を入れますがスコーカ−の能率は非常に悪く、ウーハーの効率を揃えるためにウーハーの振動系を重くして共振点を下げて低音を伸ばすのが一般的です。こうする事で3ウエイの帯域は広くなります。しかし能率が悪くなり音質が劣化し2ウエイに劣るのです。そのほかにもネットワークという音を分ける部分も3ウエイの方は部品数が多くなり高価になりますので、2ウエイのままで予算をかけたシステムの方が音質は非常に有利になるのは明白です。
http://www.otono-edison.com/edisonkyo/speaker.htm

10. 中川隆[-8854] koaQ7Jey 2020年12月28日 20:08:15 : FfxVCL44z5 : MFdUYzd3bmx1cS4=[33] 報告
ドイツの小型の家庭用安物スピーカーは何故あんなに音がいいのか?
ドイツ SABA のフルレンジ SPユニット
https://vintage-audio.jp/?p=390

メーカー:SABA
モデル名:Permadyn 5298U8
生産国:ドイツ
生産時期:1952〜1958年
型式:シングルコーン
口径:8inインピーダンス:5Ω
マグネット:アルニコV


鮮やかなグリーン色のコーン紙が特徴のドイツ名門SABAのフルレンジSPユニットです。

超軽量コーン紙に小型の磁気回路、ペラペラのプレスフレーム・・・

1950年代の家庭用ドイツ製ユニットの特徴なのですが、これを上手に鳴らすと、英国やアメリカのユニットでは出すことの出来ない、ナチュラルで透明度の高く、繊細で分解能が高いサウンドを奏でるので、見た目じゃ判断できないのです。

そして、これらドイツのユニットを研究すると非常に合理的に作られている事に気が付きます。

超軽量なコーン紙を使用している為に、それを駆動する磁気回路は小さくでき、よってフレームもダイキャスト等大掛かりでなくプレスフレームで十分な強度が取れる訳です。

実に合理的でしょ!

しかも、超軽量コーンはユニットの設計だけでなく、サウンドにも大きなメリットがあります。

軽量だから信号に対しての反応が圧倒的に速いのです。

これにより、全帯域で分解能が高く、小音量時に音が潰れないのです。

小口径・軽量コーンのユニットは、家庭用(家庭用HiFi)ユニットに分類されますので、ドイツ業務用と混同して考えては駄目です。

また、構造上ハイパワーユニットではありませんから、駆動するパワーアンプも、2〜3Wのシングル(またはP-P)管球アンプが適当です。音量が足りないからといって、ハイパワーなアンプを繋いだりしてはいけません、音量を稼ぐ場合は、ユニットを複数個使用します。そして、適度な音量で鳴らすことで、超軽量コーンユニットのメリットが最大限発揮できます。

この事を踏まえてシステムを構築します。

まず、特徴である軽量コーンにあまりプレッシャーを掛けずに使用したい為、平面バッフルか後面開放型が適当だと思います。

密閉型、バスレフ型になるとバックプレッシャーのコントロールが難しくなる事とエンクロージャーの影響を受けやすくなりますので、今回は1940年代の米PHLCO社のAMラジオのキャビネットを利用することにしました。

後面開放型になります。

バッフル板をキャビネットに合わせて製作します。適度な鳴りを考え、9mm厚のフィンランドバーチ合板を使用しました。ユニットのインピーダンスは5Ωなので、2本をシリーズに接続し、トータルインピーダンス10Ωで使用します。それを組み込んで完成です。

そのサウンドですが・・・ユニットの特徴を上手く活かせたシステムになったと思います。決してワイドレンジではありませんが、全帯域に渡って癖がなく明瞭度が高いサウンドです。長時間聴いても聴き疲れすることもなく、部屋の中に音楽が自然に広がっていきます。これ1本で十分か?と言われると、私の場合はそうはいきませんがサブシステムとして、または音楽鑑賞用としてなら十分な能力があります。

ドイツ家庭用シングルユニットは、見た目ではなく実質的な能力の高さを、国内の皆さんも評価して欲しいと思います。

このユニットは、ドイツ(ライプチッヒ)のコレクターからの出物で大変状態の良いユニットでした。同等ユニットも多数ありますので、これらSPユニットをお探しの方は下記までお問い合せ下さい。
https://vintage-audio.jp/?p=390

ドイツ古典フルレンジユニット
http://www.soundstage.jp/Full_Range.html

1950年代のドイツ製フルレンジは、超軽量コーンを強力アルニコマグネットでドライブ。
96〜97dB/W/mの高能率を得ています。

コーンの実効質量は、何と5〜6g!
(fostex FE203等の代表的な軽量ユニットに比べても半分以下です)


*この時代のユニットは同一モデルでもロットの違いによるバリエーションがございます。磁石、フレーム形状等が写真の物と一致しない場合がございますが予めご了承ください。同一品質基準、同一工場で生産されたコーン紙の優秀性は、全てのユニットに共通です。


声、木管がリアルなことは、ドイツヴィンテージユニットに共通の特徴と思いますので、以下の個別ユニットの説明では省略させて頂きました。


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Telefunken 20cmフルレンジユニット


同社Opusシリーズの大型ラジオ、コンソールに多用されたユニットで、この時代のドイツの情感を伝えてくれる代表的ユニットと言えばこれでしょう。


弾むような低音にクリアな中域と少し華やかな高域を乗せ、


どこまでも楽しく音楽を聴かせてくれます。


特性の暴れが上手く高域のレンジ感に結びついている一面がありますため、


単体で十分楽しめるユニットである反面、ツィータの追加で大幅にグレードアップいたします。特に弦楽の倍音の豊かさ、艶等が顕著に改善され、どなたにも安心してお勧めできるシステムになります。


____


Telefunken 楕円フルレンジユニット


背面放射音が華やかな傾向がありますので、後面開放キャビネットに用いるにはデッドニング等のチューニングが必要ですが、


コーンの材質、面積が同じなので最終的には円形20cmユニットと同じ音色傾向にまとめることが可能です。


ツィータの追加で本領発揮となるのも同じです。


円形20cmユニットより新しい時代のものなので全般に保存状態がよいのも利点かと思います。


_____


SABA 22cmフルレンジユニット Permadyn25


ほぼ20cm口径ながら一回り大きいSABA製のユニットです。


帯域バランスが実に巧みで、 造り手のセンスと技術の高さをうかがい知ることができる HiFi指向の正統派ユニットです。


ハッタリの無い落ち着いた雰囲気の再生音は、


小編成のジャズや男性ボーカルにマッチするかと思いますが、


クラシックでしたらピアノソロもありだと思います。


SABA(Schwarzwälder Apparate-Bau-Anstalt)社は現存しませんが、


Telefunkenの対向メーカーとして一時代を画した総合電機メーカーです。


____


ラーヴェオプタ(LoeweOpta) 20cmフルレンジユニット


ややプレスの効いたコーン紙による張りのある明晰な鳴りっぷりが特徴です。中域を基軸とする表現のためレンジ感は今ひとつですが、その分、弦楽の切れ込み感や、金管の輝き、ピアノのアタック感等が小気味よく出るユニットかと思います。


勿論レンジ感についてはツィータの追加で改善されますので、


最終的なシステムの完成度は他の兄弟銘柄(Graetz、 Telefunken 、 Grundig、 等々)に全く引けを取りません。


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ローレンツ(Lorenz) 20cmフルレンジユニット


下手なツィータなら付けない方が良いくらいよく伸びて歪の少ない高域を持ち、それが躍動感溢れる中低域と見事に一体化しています。


ヴィンテージの味わいは薄いかも知れませんが、


音源を選ばないオールマイティなユニットで、


この時代のフルレンジユニットの最高傑作の一つでしょう。


_____


グルンディヒ(Grundig) 20cmフルレンジユニット


ベークダンパならではの硬質でハイスピードな音のユニットです。


帯域は上下に若干狭い傾向がありますので、これをセッテイングで補う工夫が求められます。具体的には、高音をよく反射する硬質の壁面(窓ガラス等)を背にすることや、 部屋のコーナー近くに配置して低音を増強すること、等の工夫になります。


鳴らすのが難しいユニットではありますが、


セッテイングが決まった時には背面音を最大限に利用した後面開放キャビネットの理想形が完成しています。


特にピアノ曲などでは、他のシステムでは得られない生々しい説得力や典雅な余韻表現が可能です。


_____


グレーツ(Graetz) 20cmフルレンジユニット


コルゲーション補強されたコーン紙にNT4クラスの大型マグネットを組み合わせた強力ユニットです。


中域以下に厚みがありチェロのゴリッとしたところの表現などは秀逸です。


高域は出ませんが元々低域がよく伸びていますので、アドオンツィータとの組み合わせで最もワイドレンジなシステムが完成します。


フルオケ再生も迫力十分です。
http://www.soundstage.jp/Full_Range.html


▲△▽▼


粋音舎 ドイツ古典フルレンジユニット用の後面開放型エンクロージャー
http://www.soundstage.jp/OpenBack.html

ヴィンテージの味わい


この時代のドイツ製ユニットを鳴らすということは、単に昔の音を甦らせるということではありません。

その枯れて乾いた音色は、約60年の歳月をかけた熟成の結果でもあるからです。


歳月という試練に耐える素材、構造、
それを現実の姿にする優れた製造技術、
そして熟成という時間の魔法・・・


全てが結集された再生音は、60年貯蔵の美酒を開封するが如く、今この時のために流れ出すのです。


現代の代表的な軽量ユニットに比べても半分以下という超軽量のコーン紙は空気との親和性が極めて高く、録音マイクがスタジオやステージの空気と交わした会話を
まるでリスニングルームの空気に口移しするように、優しく、熱く、伝えてくれます。


裏板のない開放型キャビネットとの組み合わせは、超軽量振動板の軽快な動きを妨げないための工夫。


最新のハイレゾ音源をも活かす音楽再生の完成形が、60年前のドイツで既に極められていたのです。


______


粋音舎 ドイツ古典フルレンジシステム(受注生産品)


ユニット

口径 20センチ
搭載数 1個

形式 コーン型フルレンジユニット

能率 96dB/W・m

耐入力 5ワット

製造国 ドイツ


キャビネット

寸法 幅38cm×高さ58cm×奥行30cm

形式 後面開放型

材質 フィンランドバーチ材

( 前面グリルは別売となります。)


※ユニット製造元は、テレフンケン、グルンディッヒ、ローレンツ等々の銘柄を取り揃えています。


※ステレオの片側に2個または4個のユニットを用いたタンデム仕様の大型システムも特注製作承ります。


(注記)

 本製品は、背後の壁による反射を利用いたします。このため壁との間に50センチ以上の距離が必要です。

壁の材質も反射音の音質に大きく影響しますが、一般的な木質の建築内装材であれば良好な結果が得られます。背後が石膏ボードやガラス板などの場合には、薄手(6ミリ前後)の合板を壁に立て掛けて設置することをお薦めいたします。


 本製品に搭載のユニットは、1950年前後にドイツで製造された家庭用ラジオから取り出した使用済みのヴィンテージユニットです。動作良好なユニットを検査厳選の上、 極力外見を揃えてステレオ左右のペアを組んで おりますが、モノラル再生が主流だった当時のラジオ1台からは1つのユニットしか取り出せないため、製造年や保存環境の違いにより細部の形状や色合いが微妙に不揃いな場合があります。


 本製品は極めて高能率なため、数ワット程度の小出力真空管アンプとの組み合わせを推奨いたします。 大出力アンプとの組み合わせでは、誤入力等により破損する場合があります。
http://www.soundstage.jp/OpenBack.html


▲△▽▼


合同会社 粋音舎(すいおんしゃ)

E-mail suion@soundstage.jp

Web http://www.soundstage.jp

TEL   03- 6271- 5760

所在地 東京都練馬区


事業内容 音響機器の企画、製造および販売


製造委託先 株式会社 サカエ工芸


株式会社 サカエ工芸
http://www012.upp.so-net.ne.jp/strata/SAKAE.html

▲△▽▼


4、5年前、捨てられていたラジオから外したような、ボロボロのドイツスピーカーがネットオークションなどで出回ったが、こうした事を積み重ねた結果がドイツスピーカーの評判を落としてしまったのではあるまいか。
あの手の8pほどのスピーカーはおそらくラジオから外したものと推察され、もしそうなら所詮人の声さえ満足に聴く事が出来れば事足りるので、其れなりの性能にしか造られていないだろう。それを50円か100円か或いは1000円か知らないが塵の山から安く拾って来て、オーケストラを鳴らし「フィールドスピーカーで御座い。付いては20万円頂きます。此方は上等のテレフンケンなので100万円頂きます」、これでは評判が落ちるのも無理はない。

スピーカーで一番難しいのは箱だという事は今更めく話で、とうに皆様御承知の通りである。

ただ造るだけなら大工仕事でも出来るが、ユニットの実力を実力通りに鳴らす事はそう簡単に出来ることではない。

指定の寸法で造ったから音になるかといっても、まずまともな音になった例を僕は知らない。無論素人仕事でも偶然の大当たりが無いとは言えないが、エンクロージャーの自作ばかりは決してお勧めできるものではない。

尤も、どう造ったって、音は出るに決まっているので、願望から僕らはつい錯覚する、出来たてのほやほやの時は「なんて良い音だ」と思いたいのである。

そして、JBLやアルテックのユニットを使っているんだから良い音に決まっているというブランドに対する先入観がまた僕らの耳を錯覚させる。

回路図通りに組み上げれば一応回路図通りの音が出るアンプなどとはわけが違って(これだって部品配置や配線方法等で俄然音は違ってくるが)目に見えない空気の振動に関する計算と現実の音の間には大きなギャップがあるようだ。

だが逆の事もあるだろう、コーラルのスピーカーユニットだって、箱を旨く造れば素晴らしい音に仕上がるかもしれない。今も云った通り偶然の産物が成功をおさめないとは云えないから、つい期待するし箱造りに嵌るのである。

この事は自作エンクロージャーに限った事ではなく、他社製造の箱つまり指定寸法に依る本職の仕事だってユニットがまともな音を出した例を聴いた事が無い。
まして、他社独自の設計によるエンクロージャーをや、である。

タンノイ然り、JBL,アルテック然りオリジナルとの音質の差は歴然としている。

古くはヴァイタボックスのコーナーホーンに物凄い奴があった。大メーカーともあろうものがよくぞここまでやってくれたものだとほとほと愛想が尽きて、以来このメーカーの物は何によらず買った事が無い。こういう音造りを平気でやる音響メーカーを信用出来ないのである。指定寸法という触れ込みながら、どう造ったってここまで酷い音にはなるまいと思うが、それがちゃんとそうなっているのだから驚く。

件のラジオ用スピーカーも当然箱を作らねばならないが、素人仕事も本職仕事も含めてちゃんと音になった例があるんだろうか、甚だ疑わしい。

僕の知っている限りでは、自称スピーカーの専門家の造ったへんてこりんなバッフルなど随分杜撰でいい加減なものだった。言うまでもなく音は出ていたが音にはなっていなかった。

会社の大小を問わず、どういうものを造るかというメーカーのコンセプトは、要は経営の先見性に加えて教養とセンスとモラルを根本とする筈だから、これが無いメーカーは気楽なものである。何でも有りなのだ。要は「だからこのスピーカーは良いのですよ」という話を造ってしまえば良い。

僕らはだから自分の耳をしっかり信じて、良い悪いもさることながら、好きか嫌いかをしっかり耳で判断したら良いのだろう。JBLだから好きなのではなくて、眼をつぶって聞けば自分の好き嫌いは誰に教えてもらわずとも基よりはっきりしている筈だ。

その耳で是非ともちゃんと整備されたドイツスピーカーの音を聞いてみては如何だろう。

ただし、どうしてもオイロダインをというなら、閉館した映画館を買ってしまうのが早道だろうから相当の費用も必要になるに決まっている。だが、価値はあると思う。勇者の出現を期待して、是非とも聴かせて頂きたいものだ。
http://audio-file.jugem.jp/?eid=34

11. 中川隆[-8853] koaQ7Jey 2020年12月28日 20:09:09 : FfxVCL44z5 : MFdUYzd3bmx1cS4=[34] 報告
ドイツの小型の家庭用安物スピーカーは何故あんなに音がいいのか?

1950年代のドイツ製音響機器


 1950年代のドイツのオーディオ機器に目を向けると、意外にシンプルなシステム構成であることに気付く

そもそも100dB/W/m の高能率スピーカーを鳴らすことを前提としているので、家庭用はおろか、小規模PA装置でさえも5W〜10Wで十分な音圧が得られた

そしてスピーカーはフィックスド・エッジでベークライト製のスパイラル・ダンパーを用いているため、小音量でも反応スピードが早く、EL84やEL82(6BM8)のシングルで十分に鳴るし、そもそも大入力を入れることはできない。

当時のほとんどの人は、AM放送規格に適合した8kHzまでが限界のフルレンジ・スピーカーで十分だと感じていただろうし、実際にドイツ製フルレンジは、ドイツ語の発音の特性から4〜8kHzが強く出るように調整されているので、高域の不足はほとんど感じないだろう。

以下は戦前のスピーカーの特性であるが、最初の2way化によるワイドレンジ化からはじまり、1930年代にはシングルコーンのフルレンジで十分な高域特性が得られている。

Siemens&Halske社の2way特性(1928年)
Isophon P25の周波数特性

 これを普通のフラットな特性で聞く場合は、ヴァイオリンとピアノの音色の違いが気になるだろう。

ヴァイオリンは中高域が強いのに、ピアノは高域の落ちたカマボコ型である。

このことの原因も、ドイツ製スーピカーの 2kHzの落ち込みと 4〜8kHzの盛り上がりで説明できる。この強く出るのは単純に音圧が強いだけでなく、反応も早い特徴がある。なのでイコライザーで上げて調整してもどこか不自然なところが残るため、あくまでもスピーカーの機能で補うべきものである。

これにEL84やEL34などのビーム管を合わせることで、帯域が狭くても切れ込みの強いサウンドが得られる。

 また当時に良く行われたレコード鑑賞会というのも注目して良いと思っている。ようするに公民館の映画鑑賞会の延長のようなもので、そのときに使われたのはオイロダインのような立派な劇場用スピーカーではなく、スーツケースに入れた25cm程度のフルレンジスピーカーで、アンプもEL84プッシュプルで十分な音量が得られた。

フルレンジでも10kHzまでの再生周波数でサービスエリアが約50度得られることから、ちょっとしたホールでも十分に鳴り渡る。必要な機能を絞った現実主義から学ぶべき点は多いように思う。


Klangfilm社の移動式映画館
Siemens社 スーツケース・スピーカー
2000型映写機用


 当時のドイツでは、小学校などを巡回する移動映画館やレコードコンサートがよく行われ、LPレコードはそうしたところで使われる教育的な用途もあったと思われる。

そもそもドイツ・グラモフォンはジーメンス社の傘下にあり、レコード・コンサートは当然ジーメンス社のPAシステムで行われたと考えられる。もちろんKlangfilmも擁する大企業であるため、高級オーディオ機器の製造もあるにはあったが、戦後霹靂としたドイツ人が新たにオーディオを購入できるわけもなく、こうしたサービスを通じて新しいHi-Fi機器を知ってもらおうという意図も感じられる。

巡回用の簡易PAは、25cm程度のフルレンジスピーカーをスーツケースに治めたものを、10W程度のEL84アンプで鳴らしていた。50名強の人数なら、これで十分な音響が得られた。


 注意したいのは、ドイツ・グラモフォンのLP発売は1952年からで、それ以前はVARIABLE GRADE という78rpmのシェラック盤だったことである。

1941年からテープ録音を実用化していたドイツにおいて、意外に思えるかもしれないが、

テープ録音 → ラッカー盤

という工程を終えるとテープが破棄されることもしばしばあった。その後、LP用にテープにダビングされ保存されたものもある。例えば、フルトヴェングラーの1951年セッション録音、ケンプのベートーヴェン ピアノ・ソナタ全集のうち1951年録音は本来ラッカー原盤だとされる。

逆に戦中からテープ録音での放送を楽しんでいたドイツ家庭において、Hi-Fiという文字はあまり意味がなかったらしく、LPの表示は「LANGSPIELPALTTE 33」という規格を示すのみである。このことからも、ドイツの放送規格とのグレーゾーンを辿っていたことも十分に考えられる。

このラジオ音源も曲者で、最近オリジナル・テープからリマスターされた、ベルリンのRIASやウィーンのRot-Weiss-Rotの録音は、1940年代でも驚くほど鮮明である。マイクの生音に近いので、人によっては高域がうるさいと感じるだろう。要は一般に流布する媒体に、これまで該当するものがなかっただけなのである。


15. 2013年9月05日 11:24:58 : W18zBTaIM6


家庭用オーディオについては、当時のドイツの状況からすると、以下の3タイプに分かれよう。


1.ほとんどの庶民はラジオで試聴し、LPを聴く機会はレコード鑑賞会も多かったと思われる。また一体型コンソール(Kombination:コンポ)も多数あった。これらの場合、ほとんどの場合フルレンジのみが基本である。

2.海外向けの高級オーディオ機器では、高域拡散用にコーン・ツイーターが幾つも付いているタイプが多い。これは1950年代のドイツにしかみられない様式である。

3.スタジオモニターで有名なLorenz社のポリエチレン製ツイーターは、英米のスタジオ機器で持て囃されたことから一目置かれているが、強烈な高域特性で、いわばF1レーシングカーのようなものである。


 このように当時のどのような立場で試聴するのかでも、録音に対する印象が違うと思う。それほどに、1950年代のドイツ・グラモフォンの録音は評価が定まりにくいのである。


はっきり言えることは、高能率だからと1970年代以降の重たいウーハーをEL156で鳴らすことはあり得ないと思うし、高域が足らないからと10kHz以上の再生周波数を無闇に伸ばす必要もない。

モノラル期のドイツ・グラモフォンは、もっと広い階層のユーザーに開かれた再生方法があるのだと思う。 ここでは個人的なプランで組んだ低予算システムを以下に示す。


1.95dB/W/m以上の高能率で、高域の4〜8kHzが落ちないフルレンジ・スピーカー1本

2.EL84(6BQ8)、EL82(6BM8)などの小型ビーム管のシングルアンプ

3.録音品質のばらつきが大きいためイコライザーは必須

4.CD再生の場合は古いライントランスで微妙な味付け


 フルレンジスピーカーでは、私の所有しているのは米Electro Voice社のSP8Bという20cmユニットをBaronetというコーナー型バックロードホーンに納めている。

当時のエレクトロボイス社はPatricianという4wayシステムを筆頭にHi-Fi再生の先端を行っており、アメリカ製でクラシック再生ではトップを行くメーカーと考えていいと思う。

一方で、Baronetのような小型システムでは、小音量で快適に聴けるように高域の扱いを変えていて、SP8Bはアメリカ製では珍しくダブルコーンを使い4〜8kHzを持ち上げている。

これはテープ録音がドイツから移入された初期の、Hi-Fiらしさを演出する工夫であり、このことが1950年代の家庭用システムを知る鍵であるように思われる。

これと同じ傾向の音では、サブコーンが付いたイギリスのLowther PM6、最近の製品ではイタリアのSICA社のPA用フルレンジも同様の特性を持っていて有用だと思う。


 1950年代のエレクトロボイス社がドイツ的なサウンドポリシーを持っていたと言える理由のもうひとつは、同時代のIsophon社のカタログとの比較でも明らかになる。

当時はモニタースピーカーとして開発され、テレフンケンのスタジオ等で用いられたOrchesterスピーカーには、姉妹品のPH2132/25/11があり、2つのユニットの特性の違いは、エレクトロボイス社の説明と同じとみられる。また小型スピーカー"Cabinet"のインストール方法にも類似性が指摘できよう。SP8Bも1960年代初頭の第3世代となると、フラット志向に集約されるので、Hi-Fiの過度期におけるビンテージ・オーディオの一断面である。

アンプはあえてキット製品で使われるようなEL84シングルアンプを使ってみた。実際、高能率スピーカーをつないだ場合、普通の家庭用であれば1Wもあれば十分である。小型ビーム管のほうが、低音は弾むように鳴るし、中高域のほのかなツヤが美音を演出する。

ただし、録音品質にばらつきが大きいためイコライザーは必須である。グラフィック・イコライザーのように仰々しいものではなく、3バンドあれば十分で、BEHRINGER社の製品が安くてカッチリした音で相性も良い。

 古いライントランスでは、10kHz以上を落としてあげたほうが響きが澄んで聞こえるという逆転現象もみられる。多分、トランスの磁気ヒステリシスで中域にコクと粘りが出るのと、ビーム管特有の高域のツヤ(小さいリンギング)が純粋に乗るからだと思う。

ちなみに私の所有しているのは、1950年代の米UTC社の軍用マイク・トランスで、50Hz〜10kHzがフラットというナロウレンジであるが、レンジ感はピタリと納まってビロードのような肌触りがでてくる。

裏技として1920年代の英国製ラジオ用インターステージ・トランスを使ってみると、5kHz以上が丸まって上品なHMVの音に変わる

これもイコライザーでハイ・カットした音とは違う伸びやかさが出るので不思議だ。こうしたアナログ時代には存在した電気的なトラップを重ねていくことで音の熟成度が増すと思われる
http://quwa.fc2web.com/Audio-105.html#deutche

12. 中川隆[-8852] koaQ7Jey 2020年12月28日 20:14:36 : FfxVCL44z5 : MFdUYzd3bmx1cS4=[35] 報告
さてヴィンテージオーディオ機器の世界で、賢明なる御者に操られた三頭の馬が、実際にどの様に働いているのかを書いていくのですが。 それでは、これらの機器の動作のメカニズムはどうなっているのでしょう。 

それは、これまでのオーディオ常識では想像もつかない突拍子もないことかもしれません。 なぜなら、それは相互核反応と同じだと、わたしは確信しているからです。 

個々の機器は小さな原子核反応炉のようなものであり、それが相互に結びつくと、大きな反応体として動作していると想像してみてください。 私自身の体験からいって、反応炉どうしが反応し合わなければ、いかに大型フロアスピーカーでも、ラジカセ並みの音しか出ません。 

デッカアーク型スピーカーを例に挙げてみましょう。 キャビネットに組み込まれているグッドマン社製 20cmフルレンジユニットのマグネットは、500円硬貨より少し大きい位で一見非力なスピーカー。 それに極めて小さな出力(1Wそこそこ)のパイ社製ブラックボックスアンプリファイアーを接続すると、50畳あまりのオフィスいっぱいに良質な再生音で満たされるます。 

それを一度聴いていただければ、たちどころに反応力というものを理解していただけます。 現代の数百ワット出力アンプリファイアーを使用して低能率スピーカーを駆動するのとは、まったく異なったスタイルで動作しているとしか考えられません。 ここに電気信号再生の本質的な問題の根源があります。 

ヴィンテージオーディオの時代、電気信号の伝達に使われる電流の量は、質的なものを伝える為だけ有れば十分でした。 電気信号という船を浮かべ進めるだけの水量があれば、それ以上必要はなく、それ以上あると、かえって反応力を損なってしまうのでした。 それゆえにむやみな大出力アンプは製造されませんでしたし、必要もなく、当時のスピーカーに接続しても良い成果は決して得られません。 しかし銚子にお越しいただけなかった方に、こうした事実に納得していただくことは無理なことです。 


そこで例をあげてみましょう。 今日のヴィンテージオーディオファンであればどなたでも御存じである、WEのトーキー用スピーカーで説明してみます。 

WEシアターサプライスピーカーは、基本的に低域、高域にホーンロードをかけています。 そのため巨大なものになり、初期の 555レシーバーをフルレンジに使ったシステムでも長大なホーンロードと開口部が必要です。 

のちの TA4181Aと 594A型ユニットを搭載したミラフォニックシステムは、さらに巨大な仕掛けのものになります。 

スピーカーは大きいのに、アンプリファイアーの出力はとりわけ大きなものではなく、555レシーバー専用アンプリファイアーであった 41、42、43アンプリファイアーでも、今日のトランシスターアンプ出力から考えれば、特別大きな出力ではありません。 

そうした比較的小出力で劇場での使用に耐え、なおかつ効果的な広告が可能です。 WEのトーキーシステムの中で働いている、電気信号自体の性質が、現代のオーディオとは全く別の力を保持しているのです。 それこそが核反応的な連鎖であり圧縮、拡張と言うやり取りの後に、再生結果として提示されるのです。 ただアンプリファイアーが連結して圧縮、拡張を行っていっても、そのままでは核反応を発生させることは出来ません。 

問題は電気信号の圧縮と拡張が、何のために行われているかです。 

今日のオーディオでは、この圧縮と拡張は利得を得る為であるとか、アンプリファイアーの出力の増大として解釈されていますが、この時代のシアターシステムはそうではありません。 

それは電気信号の加工に使われたのです。 加工され、可変された電気信号は、アンプリファイアーの出力という船に乗って、スピーカーに送り届けられ確実に爆発します。 

しかしこれだけでは核反応爆発力を長続きさせることは難しい。 確実に誘爆させ、それを連続的爆発に導くには、スピーカーを臨界に保ち、いったん電気信号が入ったらそのまま臨界点に達する様にしなければなりません。 

そこでコンシューマーユースホームオーディオとは、全く別の仕掛けを持った機材が必要になってきます。 WE のアンプリファイアーがその大きさの割に出力が小さいのは、ここに仕掛けが施されているからです。 出力より反応力の方に重きを置いたアンプリファイアーだったのです。 

アンプリファイアーに限らず、光学式サウンドトラックフィルムの入力から、終段のスピーカーシステムに到るまで、あらゆる個所に反応する仕掛けが仕込んであります。 つまり WE のトーキーシステム全体が反応体の固まりであり、そのシステムブロックの一個一個が原子核反応炉みたいなものです。 こうした仕掛けがあるからこそ、小さな出力であっても大規模な拡声が可能です。 逆にいえば WE のスピーカーシステムの優秀さの証しでもあります。 

およそ WE のトーキーシステム全体を見渡し、その反応力の値を考えた場合、もっとも強力な力を示すのはスピーカーです。 

WE に関わらず RCA やヴァイタヴォックス、BTH、アルティック等のシアターシステムのスピーカー能率は大変高く、標準的には 1W入力あたり 105〜110 dbほどになります。 これはコンシューマーユースのものと比べればかなりの高能率であり、音圧も出るのですが、それはあくまで 1W入力時の話です。 劇場で使用する際は、もちろん 1Wで済むはずがありません。 当然もっと多くの入力信号を送ることになりますが、さて、ここで能率と音圧の秘密をお話ししなければなりません。
http://blog.livedoor.jp/thorens/archives/51748646.html


前回のつづきで、能率と音圧のマジックについて書きます。

WE のトーキースピーカーは、入力信号の上昇に対してリニアに追従して働きます。
入った分だけ音圧が大きくなるのです。 

なんだそれは当り前ではないかと思われるかもしれませんが、失礼ですがそう思う方は真のトーキー用スピーカーの何たるかを知らず、ちゃんと聴いたことが無い方です。 何故なら WE だけでなく真のトーキー用システムが、圧縮、拡張、反応力の三つの力を総動員して、核反応力を発生させたなら、人間はそのすさまじい音圧にリスニングルームに座っていることすら不可能です。 トーキーシステムとはその様なものです。

 スピーカー自体の入力信号に対する変換効率、能率がコンシューマーユースのものとはまったく別物であることを意味しています。 

WEトーキーシステムにとってスピーカーの能率とは、再生音における最低保証値であり、1W入力−105/110dbという値は、アイドリング時のエンジン回転数と同じ状態にあるのです。 

ところがこの値はコンシューマーユースにあってはこの値はむしろ、最大音圧レベルに近いものであり、これを考えると両者の 1W 入力−105−110db という値は業務用の場合は最低値を示し、コンシューマーユースは最高値であると言うことになります。 

そして反応力という立場からみると、両者の能率、音圧レベル特性値とは、1W 入力に対する反応力の値であるということに思い当たります。 

これがマジックです。 私達はこのことを知らずに来てしまった。 

確かに能率という面から見ればシアター用スピーカーは 1Wでも鳴ります。 
しかしそれは反応力がなければ、ただ鳴っているだけです。 

シアタースピーカーシステムを鳴らすには、たとえ 1Wでも確実に核反応を発生させるアンプリファイアーでなくては、シアタースピーカーの真の能力を示すことは出来ません。 

しかしシアタースピーカーを家庭で使用する場合、そのほとんどが核反応力が殺されているのが現実です。 そうでなければ、すさまじい音圧レヴェルでレコードを鑑賞することになり、これは劇場かそれに準じるスペースを確保されている方にのみ許されることです。 

たとえ、そうした空間で映画を上演するならまだしも、レコードを再生するとなると、それは家庭で鑑賞するために制作されたレコード本来の音質とは程遠いものであるのは、ユーザーご自身が良くわかっていることでしょう。 

それでは反応力で動くスピーカーが、他の様式で動作して生み出される再生音は、どうでしょうか。 

シアターサプライ用システムを開発した会社は、家庭での音楽の繊細な表現に用いるためのコンシューマーユースも研究開発しました。 

シアターシステムを家庭でそのままレコード再生に使用するとなると単なる PA にすぎなくなり、ホームユースオーディオシステム全体が難聴患者のための拡声機となってしまいます。 

したがって転用するにあたって、シアター用とはまた異なる仕掛けが必要になってきます。 

特にフォノイコライザーとその後のラインプリに重きを置き、多種多様な可変機能を付属させていきます。 それはレコードという音楽媒体に対して反応させるものです。 

一時流行した入力信号を可変させないプリアンプが、大出力パワーアンプと組み合わされた時、拡声機的な再生音となることを思い出していただきたいのです。 

こうした拡声器的再生音は、ヴィンテージ時代のハイフィデリティではまずありえないものでした。 信号とは可変されるもの、というのがポリシーだったからです。 
http://blog.livedoor.jp/thorens/archives/51749181.html

13. 中川隆[-8851] koaQ7Jey 2020年12月28日 20:19:57 : FfxVCL44z5 : MFdUYzd3bmx1cS4=[36] 報告
3番さん、関井さん再登場!: 民生用低能率スピーカーをプロの中のプロが斬る!!

プロケーブル様
○○○のスピーカーはモニターには不適切です。
音の輪郭は出ていますが音楽の表現が薄い状態です。
理由は簡単で能率が88dbのスピーカーでは音楽の微妙
なニアンスは表現出来ておりません。
その具体的な例を書きます。
高能率のスピーカーでは例えばリバーブの消えて行く様子
が最後まで聞き取れますが、低能率のSPではあるレベル
まで小さく成るとストンと消えてしまいます。
そうとう大きな音で再生しなければ繊細で微妙な弱音
まで聴こえず、大きな音は部屋の影響も大きく、多くの
その他の問題が生じます。
○○○の持ち主は皆さん大きな音で聴いています。
決して悪い物ではありませんが、値段を考えると、全面的
に無条件に相談を受けた場合に推薦するとは限りません
個人的な意見としては私はモニターとして使用しません
ただニアフィールドモニターはあまり能率にこだわる必要
はありません、距離が近いので解像力が高ければ能率
が低くても上記の問題は生じません。
今回、貴殿に送ったCD「b-flat」高能率のSPと低能率
のSPでは聴こえ方が全く違います。
ぜひ同じ音量で聞き比べして下さい。
Moon Cold Studio 関井久夫

プロケーブル注:)というわけで、低能率スピーカーとプロ用高能率
スピーカーの違いへの見解、これはプロの中のプロをもってしても、
私や他のプロのかたと同様であったことが、明瞭になりました。

下記、鬼門コーナーの6番を参照してください。

6)プロ用と偽るスピーカー(大鬼門)

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2番さん再登場!: 録音に使えるベストAES/EBUケーブル!

そうそう、以前譲って頂いたAES/EBUの白いケーブル、
スタジオで使われてる○○○の同ケーブルと
比較しましたが、白ケーブルの圧勝でした。
音がちゃんとしていますね。

プロケーブル注:)少々話題から外れますが録音全般について扱っていきたいと考えています。
このエンジニアさんが購入されたのは、1801Bのほうでしたが、9180も同様の結果になると
思います。なお、○○○というのは、スタジオで使われているものですので、国産プロ用ケー
ブルメーカーものであっって、半端なものではありません。

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■トランペット等の録音について

プロケーブルコメント:)その後、1番さんの実験で、トランペットを同様のマイクの立て方で録音したところ、
焦点がきつ過ぎて困ったという結果が出ています。トランペットというのは、ただでさえ、ホーン形状、つまり
定在波が極小の楽器です。それに結界音響を利用してしまうと、他の楽器との落差が生まれるからこそ、そのよ
うな結果になったものと思われます。

ということは、ホーン形状のラッパ関係の楽器の場合には、普通にマイク録りしたほうが回りの楽器とのバラン
スが取れるであろうと、言えそうです。これは盲点になります。良い音響なら何でも良かろうと我々は考えがち
ですが、ここはやはりプロの実験結果を重視して、ラッパは普通に録る、これを実践したほうが良さそうです。

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■3番さん、関井さんの「超絶録音」の音質の凄さにつきまして

プロケーブルコメント:)

機会に恵まれまして、関井さんの録音を聴く事が出来ました。それはそれは想像を絶するほどのリアル感と音の
濃さであったと証言します。とにかく異常に音が濃いのです。

マイクの立て方一つでここまで違ってくるのかと、驚きに満たされております。
2番さんの実験結果がまだ来ていませんが、ここは忙しいかたがたなので、時間を待ちたいと思います。

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■3番さん、あの北海の大御所、関井さんの近況の活躍の報告が、お客様から入りました。

★お客様からの報告内容

なお、今回はぜひ報告しなければならないことがあります。

過日、札幌で行なわれたオーディオ関係の催しで、レコーディング・エンジニアの関井久
夫さんの音を聴く機会に恵まれました。機材はもちろんD-45にスチューダーのミキサー、
ベルデンのケーブルでした。うまく表現できませんが今まで聴いてきたどの音とも違い、
正に目標とするべき音という印象でした。関井さんはたいへん気さくな方で、「オーディ
オにはあまりお金をかけるな。スピーカーは能率が高くないとダメ。
適度な出力のアンプのおいしい所を使う。」など実演を交えての説明や、
レコーディングの裏話などをしていただきました。

その場にいたマニアの何人が関井さんのお話(音)をまともに受け取ったかは分かりません
が、少なくとも1人はD-45を購入したようです。

 この顛末は、ある雑誌に記事として投稿されています(発刊前ですが)。また、次回(11
月)は、かの「妖刀」612銀箱を関井さんが鳴らしてくれる予定になっています。どのよう
な「天女」が登場するか、たいへん楽しみです。

 また新しい展開がありましたら報告しますのでよろしくお願いします。

プロケーブル注:)これは凄いです。あの大御所が、意外なところからの登場です。さすがですね。

一体全体、この催しはどこでやっているのでしょう。

分かり次第、ここに掲載します。次回は「怪刀」を持ち出されてこられるようですので。

本日は2009年、10月22日です。
https://procable.jp/setting/61.html

14. 中川隆[-8850] koaQ7Jey 2020年12月28日 20:24:36 : FfxVCL44z5 : MFdUYzd3bmx1cS4=[37] 報告
PRO CABLE - プロ用オーディオケーブル・最強のアンプ・オーディオ電源 ケーブル -
鬼門・オーディオ編/ その泥沼的な廃退の真相を公開!・鬼門


スピーカーの能率、低能率SPはボロいのか?/衝撃の真実を大公開!
https://procable.jp/setting/03.html

- スピーカーの能率(最重要・基本中の基本)-

★能率の低いスピーカーは鈍感でボロいものしかありませんから、騙されてはなりません。


★80dB台の低能率の「ボロい」スピーカーなどに数十万円も支払っていてはなりません!


★高能率スピーカーはレンジが狭いなどというデタラメがあちこちに書き込まれています(要注意!)。

■スピーカーの能率(最重要・基本中の基本)
スピーカーの能率は、オーディオの最も重要な基本事項であって、まず最初に知るべきことです。スピーカーには、「能率」という表示がされています。それは、「dB」という単位で表示されています。

ごく普通の能率のスピーカーは、その能率は、90dBくらいでしょう。ヤマハのNS1000MやNS10Mあたりのスピーカーで、能率90dBです。

年齢50代以上の経験豊かなマニアのかたの大半は、スピーカーの能率につきましては、知っておられます。30代以下のかたのほどんどは、その逆で、何も知らないことが大半であることが分かりました。ごく初歩の基本すら知らないということは、非常に危険です。

■スピーカーの能率の計算方法(最重要)
能率が3dB違いますと、音量が、2倍違います。87dBの能率のスピーカーは、能率90dBの、NS1000Mに比べて、同じワット数を入れても半分の音量しか出ません。逆に、能率93dBのスピーカーは、同じワット数を入れても、能率90dBのYAMAHA NS1000Mあたりのスピーカーの、2倍の音量が出ます。

さて、ここから先が重要です。能率が6dB違っていますと、2×2=4倍違います。9dB違いますと、2×2×2=8倍の音量の差になります。

アルテック(Altec)A7、A5というような往年のプロ用スピーカーを例にします。世界中のコンサートホール、映画館用のスピーカーで、今も、あちこちのホールで使われているものです。アルテックA7、A5の能率は、105dBにも及びます。90dBと比較すると、15dBも違いますから、3dBが5回分です。能率90dBのスピーカーとの音量差は、32倍です。能率の計算は、2×2×2×2×2です。

32倍も音量が違うということは、能率90dBのスピーカー、YAMAHA NS1000Mで、100Wのアンプを使わなければ鳴らせなかった場所でも、能率105dBのスピーカーさえあれば、たったの3W程度で、同じ音量で鳴るということを意味します。

スピーカーの品質、能率は、時代とともに、どんどん落ちているかのようです。ひどいスピーカーですと、能率がたったの84dBしかない小さなスピーカーが、50万円や100万円近い値段であったりします。その84dBという能率と、105dBという能率で、再計算してみます。

2×2×2×2×2×2×2=128倍の音量差です。

能率84dBのスピーカーで普通に聞くのに、50Wのアンプが必要だとします。能率105dBのアルテック A7、A5というようなスピーカーには、たったの、0.4Wのアンプがあれば十分です。1Wもいらないです。

さて、この話には先があって、さらに面白くなります。1930年代頃のWE(ウェスタンエレクトリック)の38センチや46センチ口径などのフィールドスピーカーというような類のスピーカーの能率は、実に、115dBもあります。こればかりは、あまり知られていません。

115dBー84dB=31dBの能率差です。

2を10回かけた数字より上ですから、1024倍よりも上で、1200倍くらいでしょうか。仮に、3万ワット×2のステレオアンプがなければ、84dBのスピーカーでは、武道館でのコンサートは出来なかったとします。しかし、能率115dBのフィールドスピーカーを持ってくれば、たったの25W×2のステレオアンプで、つまり、クラウンD45(プロケーブル注:製造中止になった米国クラウン社のモデル、今はもっと、数段も良いものとして、ドイツ製の、thomann S-75mk2を、さらにお安く、ご紹介しております)で、武道館ですら鳴らせるということを意味しています。コンサートホールだから大きなアンプが必要なわけではなく、スピーカー次第、全くもって、スピーカーの能率次第です。

数字が大きすぎて分かりにくいかもしれません。能率84dBのスピーカーに100Wのアンプをあてがうとします。115dBのフィールドスピーカーに、0.083Wのアンプをあてがうのと、全く同じ音量です。0.1Wもいらないことになります。

このことを知っているか知らないかによって、アンプの選択は、根底から変わってしまうと思います。スピーカー次第で音量が簡単に100倍以上、場合によっては、1000倍以上も違ってしまうのですから、50Wのアンプか100Wのアンプかなどという選択など、まったく無意味であることは、誰にでも分かることです。

また、能率90dBのスピーカー、ヤマハのNS1000Mなどで10Wもあれば十分過ぎるほど十分な爆音が出ます。したがって家庭での使用に300Wや500Wなどのアンプなどは、全く不要であり、音も悪いので、使う意味があるとは思えません。

ただし、能率115dBというような、WE(ウェスタンエレクトリック)のフィールドスピーカーの本物は、あまりにも高性能過ぎて、非常に危険なものであるうえ、非常に高額です(誰が本物のF1マシンを運転できましょうか?)。絶対に近づかないでください。あまりにも鋭く敏感であるゆえ、セッティングできるはずがありません。この種のものを使い切るには、クラウンD45(プロケーブル注:製造中止になった米国クラウン社のモデル、今はもっと、数段も良いものとして、ドイツ製の、thomann S-75mk2を、さらにお安く、ご紹介しております)など、プロ用の中でも、小型の、超高性能アンプが、まず第一に必要ですが、それだけでうまくいくとは思えません。近づかないほうが無難です。

オーディオやスタジオモニターには、100dBくらいの超高性能ではあるが、危険というほどでもないという程度のスピーカー、100dBというのは、そのギリギリのラインですが、そのあたりこそが理想的でしょう。

ボロくて高額というようでは、お話にならないのです!!

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これより先は、「お客様の声」とします。
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Aさんのコメント: WE社の本当の技術力! 

Subject: WE社の技術力

プロケーブル様

先月・先々月に渡り、「88760」「ミュージシャンズ電源」「ベルデン8470」「マリ
ンコ電源ケーブルシアターモデル」「firewire400 20cm」「クラウンD-45」(プロケー
ブル注:製造中止になった米国クラウン社のモデル、今はもっと、数段も良いものと
して、ドイツ製の、thomann S-75mk2を、さらにお安く、ご紹介しております)を順
次購入させて頂いたさいたま市の○○です。

貴社のサイト上にて度々紹介されている「ウエスタン・エレクトリック」という会社
がいかなるものか、非常に興味が出て来た為に調べてみましたら○○○○○○○で以下の様な
記述を
発見致しました。

「1929年ごろ、ウェスタン・エレクトリックは映画館の音響システムの製造も行って
いた。ウェスタン・エレクトリックの Universal Base は、サイレントの映写機しか
ない映画館で
トーキーを上映できるようにするシステムであった。また、映画館用広音域ホーンス
ピーカーも設計している。これは効率が高く、3ワットのアンプで映画館全体に音を
響かせることが
できた。当時、高出力のオーディオ用真空管はほとんどなかったため、この開発は重
要だった。」

・・・ハッとしました。「3ワットのアンプで、映画館全体に音を響かせることがで
きた」

ウエスタン・エレクトリック社のスピーカーの能率がいかに高かったものか、心底思
い知らされました。また、それと共にプロケーブル様がおっしゃる「スピーカーの能
率の重要性」が
「基本中の基本」であるかも再認識致しました。「まったくもってスピーカーの能率
次第」・・・まさにおっしゃる通りです。

現状のオーディオメーカー各社のホームページにてどのスピーカーを調べても、せい
ぜい高くて能率は90dB程度にとどまっています。
それに対し、貴社のサイト上で見かける記述では「ウエスタン・エレクトリックのス
ピーカー能率は115dB」(アルテック?間違いでしたらすいません)音量差は500倍以
上です。

アンプの増幅デバイスが真空管からトランジスタへと変わり出力ワット数が飛躍的に
高まりました。本来それはそれとしてスピーカーの能率は下げるべきでは無かった所
を、
アンプの高出力化=アンプの高性能化という「勘違い」もしくは「メーカーにとって
の、都合の良い解釈」により、コストダウンの為スピーカーの能率は下げられてし
まったとしか考えられません。
結果、高額なだけの「ボロいゴミスピーカー」ばかりが溢れかえってしまっているの
が現代なのでしょうね。

「デジタルは音質劣化が無い」という文句と同等に、「アンプは出力が高ければ高い
ほど性能が良い」という様な文句もオーディオメーカー内では「邪教の念仏」として
はびこってしまっているのではないかと推測している次第です。

「アンプのワット数の違い=使用用途の違い」であり、アンプのクオリティの差では
無いという事をメーカー各社は再認識すべきではないかと考えます。

プロケーブル様から購入させて頂いたクラウンD-45(プロケーブル注:製造中止になっ
た米国クラウン社のモデル、今はもっと、数段も良いものとして、ドイツ製の、
thomann S-75mk2をご紹介しております)、紛れもなく「大正解!!」でした。
我が家では音量的にはボリュームを最小の位置から4目盛りで標準、日中に頑張って
6目盛りが最大です。これ以上は隣近所から苦情が来そうです。(卓無し、オーディオ
インターフェースからアンプへ直結です。)
出音の密度感は極上です。使用スピーカーは能率80dBの○○○○○○○ ○○○○○という機種
ですが(上記の様な能書きを垂れた後で恐縮です。)それでもこれまで使っていたアン
プとの違いがわかります。

耳に届く音量は能率の高い低い関係無く同じにする事は出来るかと思いますが、その
出音の「内容」はやはり能率が高い方が有利なのでしょうね。

○○○○○○○ ○○○○○はその形状により「定在波を発生させない」という点において非常
に気に入っており当面はこのスピーカーを使い続けると思いますが、「生音」を目指
すという前提にて
エレクトロボイスの「Force-i」の購入を今後の課題として取っておきたいと思いま
す。

また、今私が使用しているパソコン「○○○、○○○○○-○○○○」はデジタル部分の能
力は悪いものでは無さそうでありますが、冷却用ファンの騒音が尋常ではありませ
ん。
これでは音楽鑑賞には辛いものがありますゆえ将来的にはマックへの買い替えも課題
としておきたく思います。

何やら取りとめなく、長文となってしまいました。これにて失礼致します。

プロケーブル注:)素晴らしいコメントをいただきました。まさにこの通りです。
90dBと115dB、この数字はおそらく300倍くらいと思います。80と115ですと、
もうとんでもない事になって、3000倍!くらいの違いになります。

1Wのアンプと3000Wのアンプで同じ音量?? 

誰だって、「ふざけるな!!馬鹿野郎!!」

とまで言いたくなるような、そこまでの違いでしょう。怒れてくる理由は、ボロいスピーカー
のほうが、遥かに高額であるという事実に「いびつさの根源」があるのではないでしょうか?

しかし同時に他のページでも書かせていただいている通り、能率の高過ぎるスピーカーは扱うのが非常に
危険でデリケートです。そこまで高くては普通は扱えませんので、多くとも100dB前後を限度にしたほう
が安全と感じています。アルテックともなると100を完全に越えますので、すでに完全なる危険領域です。

——————————————–

Aさん再登場!:

Subject: サイト掲載御礼

プロケーブル様

お世話になっております。さいたま市の○○です。

「ハイエンドオーディオレベルを再確認しました」のコーナーに引き続き、私のメールを
掲載して頂き、ありがとうございます。前回のメールはジョーク混じりの内容
でしたが(超高級料亭のみそ汁です 笑)今回は真面目な私の考察を含んだ内容の
メールでした。
私は現在30代でして、プロケーブル様から見たら「能率の重要性」についてまともに
知識を得る機会がなかった世代と言えると思います。

プロケーブル様のサイトで能率についての知識を得るまでは「能率なんて、ボリューム
を上げれば関係ないのでは?」と軽く見ていたものです。ただ、今となっては「能率
こそが、まずもってスピーカーの性能を推し量る最大の要素」と考えを新たにした
次第です。

我々の世代は、自分で金銭を稼いで自分でオーディオ機材を買える様にになった頃
アンプの増幅デバイスは既にトランジスタ全盛。アンプの高出力化をいい事に民生
オーディオメーカーがスピーカーの性能を既に下げてしまった時代です。

私個人の見解としては真空管はごく一部のもの好き(失敬)な人向けの物くらいの
認識でした。

またアンプの出力は2ケタワットで当たり前、スピーカーの性能は再生可能な周波数
範囲で決まる、という価値基準でした。それらを高らかに謳っているオーディオ
メーカーのカタログしか見た事なければ、誰もが間違いなく同じ様な認識となって
しまう事は無理の無い事かと。これがまさしく、知識のない消費者へのメーカーによる
「洗脳」ですね。

プロケーブル様が推奨される「SR用スピーカー」ですが、以前お伝えした様に私は
かつてバンド活動を盛んに行っておりまして、ライブハウスなんかではその類の
スピーカーを良く目にしており、また、その出音も知っていたつもりでした。

「音楽を流していない時は常に「サー」という音がする、ノイズの多いスピーカー」と
捉えていました。

今にして思えば、スピーカーの個体差もあったかも知れませんが、この様なノイズは
「感度が高い故に、わずかな電気信号のノイズまでも耳に届くレベルにまで拡大して
いた」という事なのでしょうね。もちろん、その他の機材のアナログケーブル・電源
ケーブルから伝わってくるノイズなど複合的要因の結果が「サー」音の原因と思われ
ますが。

だからこそ、オーディオにはまずもって「電源」「電源ケーブル」が大事という事である
と今では認識しております。電源類の重要性は「電気信号を忠実に再生する、性能
の高いスピーカー(言わば、スピーカーとしての本来あるべき役割を果たせる
スピーカー)」・・・高額なだけのオモチャではない「真のスピーカー」に対してこそ、
活きてくる事でありましょう。

能率の低いスピーカーでは「わずかな」電気信号のノイズを感知する事自体が夢の
また夢で至難の業=音声信号に対しても鈍感、なのですね。

鬼門コーナーを読み進めていった結果音楽再生の為の各パーツに課せられた
目的や役割、そしてその性能を推し量る為にスペック上のどの数字に注目すれば
良いのか、大変理解が深まりました。ありがとうございます。

プロケーブル注:)ミキサーの使い方を一つ間違えると、コンサートホールやライブハウス
など大音量で鳴らす場所では、このかたの言われるような「サーッ」というノイズが入りま
す。結局、SN比が悪い場合です。このかたの言われている要因もあるでしょうが、まずは、
SN比です。

これはミキサーの0dB管理を徹底して行う事により、かなり静かになります。

が、家庭ではそこまで大音量にしませんので、SN比が悪くとも気付かないケースが多いので
す。で、最良の音になっていないケースが発生します。ミキサーを購入されたかたは、まず
は説明書を読まれて、0dB管理、つまりミキサーに付いているメーターの使い方をしっかり
覚えられてください。

——————————————–

プロの中のプロのレコーディングエンジニアが低能率スピーカーを斬る!

これは鬼門コーナー61番、マイクの使い方の最終回答(検証中に)登場してこられた熟練のレコーディングエンジニア、関井さんというかたから低能率スピーカーをモニターに使った際の現象などの実例を報告いただいたもので、61番コメント集に同じ文章が掲載してありますが、こちらのほうがふさわしいのではないかと、同一文章ではありますが、こちらにも掲載させていただきます。

3番さん、関井さん再登場!: 民生用低能率スピーカーをプロの中のプロが斬る!!

プロケーブル様
○○○のスピーカーはモニターには不適切です。
音の輪郭は出ていますが音楽の表現が薄い状態です。
理由は簡単で能率が88dbのスピーカーでは音楽の微妙
なニアンスは表現出来ておりません。
その具体的な例を書きます。
高能率のスピーカーでは例えばリバーブの消えて行く様子
が最後まで聞き取れますが、低能率のSPではあるレベル
まで小さく成るとストンと消えてしまいます。
そうとう大きな音で再生しなければ繊細で微妙な弱音
まで聴こえず、大きな音は部屋の影響も大きく、多くの
その他の問題が生じます。
○○○の持ち主は皆さん大きな音で聴いています。
決して悪い物ではありませんが、値段を考えると、全面的
に無条件に相談を受けた場合に推薦するとは限りません
個人的な意見としては私はモニターとして使用しません
ただニアフィールドモニターはあまり能率にこだわる必要
はありません、距離が近いので解像力が高ければ能率
が低くても上記の問題は生じません。
今回、貴殿に送ったCD「b-flat」高能率のSPと低能率
のSPでは聴こえ方が全く違います。
ぜひ同じ音量で聞き比べして下さい。
Moon Cold Studio 関井久夫

——————————————–

Bさんのコメント: 能率88dBのスピーかーでは、本当にダメだった!


メールのタイトル:「能率の違い」これほどとは…。


こんにちは、○○です。

実は、小型スピーカーを「○○○○sch ○○-51?」に買い替えまして能率の違いに驚いているところです。

今までは88dbでしたが、今度は92db。
その差は4db。
音量の差もさることながら音の濃さが全然違う。
88dbでは「リバーブが消える。」と書いてあった記憶がありましたが、まさにそうですね。

ネットで見た「スピーかーの能率の差」という事で面白かったのが、低能率のスピーカーでは「さっきの音は無かった事にしておこう。」とありました。

つまり、その情報に音として反応出来ない。
低能率スピーカーはまさに鬼門ですね。

聞き比べると、全く面白くない。全然音楽じゃないです。ゴミというのがよくわかります。

スピーカーの能率が90dbを超えないとアンプの性能の比較は出来ないんじゃないでしょうか?

88dbという低い能率のスピーかーですと音が薄くて判別が難しい。92dbあると細かい音がよく出ます。
非常にリアルで、分解能力にアンプの限界すら感じます。

個人的には「○○○○sch ○○-51?」は良いスピーカーのように思えます。
と言うのも、慣らし(エージング)が2.3時間も鳴らせば十分だからです。とにかくウーファーが軽い。

とにかく、出てくる音が段違いで楽しいです。
これは非常に貴重な体験でした。

○○ ○○


プロケーブル注:)当店もスピーカーの性能差を分ける基準は、90dB以上か、未満か、というところで、ラインを引いています。そのあたりが、高性能とゴミとを分ける基準でしょう。

ただ、小型スピーかーのところで、当店が記述している通り、音楽というのは、ラジカセ的、AMラジオ的に楽しむということが、本当に貴重な体験として、貴重な趣味として、あるのです。むしろそのほうが良かったりもするくらいですので、分かっていたうえで、88dBのスピーかーを使われるには、それでいいでしょう。

https://procable.jp/setting/03.html

15. 中川隆[-8825] koaQ7Jey 2020年12月29日 10:42:40 : ALfcx8Vlfc : QWF2QW1ZSHBaRkE=[23] 報告

オイロダインは能率がはるかに高いせいか、高音に抑えきれない冴えがあってATCほど透徹な音ではないが、60年という製造年の隔たりを考えれば、両者は同じ方向を目指して作られたようにすら思える。

 スピーカーの能率が低いということは、非効率な低音に合わせて中高音を下げたりダンプしたりなどで音量を抑えてある状態なので、アンプでいえば負帰還でゲインを下げてあることに近い。同じアンプの無帰還か低帰還版がオイロダインで、高帰還版がATCといえば音の傾向を理解していただけるだろうか


クラング・クンスト ヴィンテージ愛好家の最新スピーカー試聴記 2016年4月
https://www.klang.jp/index.php?ci=10139

1945年から1983年まで38年間も製造されたオイロダインスピーカー
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/104/10428_801.jpg


 先日、じつに久しぶりに秋葉原に出向き、いろいろな最新スピーカーを試聴したことについて書く。ご存じのように、わたしはオイロパやオイロダインといったクラングフィルムのヴィンテージスピーカーを使っている。ウェスタンエレクトリックも含めると同好の仲間は大勢いて、我らヴィンテージ愛好家はオーディオにおける大派閥だ。そんな連中はB&Wなどの最新スピーカーには目もくれず、「あんなキンキンシャカシャカしたスピーカーはオモチャですよ」といった調子だ。

 だが、古い機器に囲まれて何十年もいると、ふと、「世間は文明化して洋服なのに自分だけ貫頭衣というように、取り残されているのではないか?」、「自分だけ古墳時代?」などと思うことがある。最新スピーカーの宣伝文句には「革新的な進歩」、「これまでにない完璧なサウンド」などという文句が踊っていて、「劣った昔のスピーカーなど粗大ごみにしてサッサと買い替えましょう」と言わんばかりだ。もちろん、アンプにも同様なことがいえるが、スピーカーほど極端な音の差は無いだろう。

 筋金入りのヴィンテージオーディオ愛好家のなかには、装置があまりに大げさなので「それではナローレンジ過ぎませんか?」と心配すると、「どうせ耳が悪いので分かりません」とか、「音楽は聞きませんから」などど豪語する人もいる。わたしも裸の王様になってはまずいので、自分の耳で最新スピーカーを確認してみることにした。若いエンジニアのK君と「肉の万世」前で待ち合わせの約束をして出向くと、そこはコインパーキングになっていた。まったくの浦島太郎だ。「肉の万世」は万世橋の向こう岸に移転していたが、ハンバーグの味は変わっていなかった。


ずいぶんと前にオーディオの街ではなくなっている秋葉原


 試聴には「西脇義訓指揮、デア・リング・オーケストラ」による「英雄交響曲」のSACDと、「フェリシティ・ロット(ソプラノ)」による「シューマン歌曲集」のCDを持参した。最新スピーカーに合わせた新録音と、聴きなじんだ歌という組み合わせだ。「革新的な技術によって歪がなくなったはずのニューモデルは、さぞかしピュアな音を聴かせてくれるにちがいない」と期待しつつ、複数のショップでかなりの数のスピーカーを聴いた。

 大型量販店でぶらぶらしながらJBLやタンノイの小型モデルが鳴っている音を聴いたが、それらは改めて試聴したいと思うほどではなかった。開発中のDAコンバーターを現在のベストセラースピーカーで鳴らすと、いったいどんな音が出るのか確認してみる必要があると思っていたので、まずはB&Wの試聴を申し込んだ。トヨタ車のような絶対的優越性があるとされ、驚くほど売れているらしい。

 まず、安価な600シリーズを聴いたところ、無理して上位機と同じツィーターにしたために中国で製造してもコストに無理があるのか、長岡鉄男流に重量ブロックでも乗せないと箱が厳しいと感じた。だが、それでは都会にふさわしいコンパクトなデザインが台なしになってしまう。いまのように高価で豊富なオーディオアクセサリー製品が無かった昔は、愛好家の必需品といえば重量ブロックやレンガ、ブチルゴムシートなどであった。いやはやダサいが、いまでも効果のあるアクセサリー群だ。

 その上のCMシリーズには重量ブロックが必要なさそうだったが、期待していたようなピュアな音ではなかった。きっとうまくマーケッティングをして、「B&Wの音」を作っているのだろう。無色透明どころか、「下手をするとオイロダインより癖が強いのでは?」と思う瞬間もあった。CM1S2やCM5S2といった2ウェイはとてもコンパクトなので、英雄交響曲で低音が貧弱なのはしかたないが、高音が重要な弦の広がりや管の輝きも「これぞ最新スピーカー!」というほどではなかった。試聴の前にアンプをどれにするか問われたので、「できるだけニュートラルなもので」と所望したところ、LUXMANの純A級動作プリメインアンプL-550AX(たぶん)を使ってくれたが、低能率の小型スピーカーにはパワー不足だったかもしれない。


購入したB&WのCM1 S2


 CM9S2やCM10S2といった3ウェイは箱が大きいので低音は2ウェイよりまともだった。それだけでなく、高音も2ウェイより鮮やかに聴こえた。こういう「これみよがし」の高分解能を最新モデルに期待していたので、「試しに手頃なCM9でも買ってみようか」などと気をよくした。だが、ソプラノを聴いてみると、なんとも人工的な声でがっかりした。それをK君に小声で伝えると、「世の中アニソン(アニメーション漫画のソング)のほうがメジャーですから」と返されてしまった。もう一度2ウェイに戻してもらってソプラノを聴くと、今度は2ウェイのほうが3ウェイよりもまともだった。70センチウーファーを使っているわたしは、「こんなに小さなウーファーでも2ウェイと3ウェイで一長一短があるのか」と感心してしまった。

 ダイヤモンド・ドーム・ツィーターを使用した800シリーズも、2店舗で3機種を試聴した。たしかに歪は少なそうだったが、音の肌触りが異質でなじめなかった。「優れて異なる」ということかもしれないが、先入観も含め、ダイヤモンドの物性が特異であることが音の印象に影響してしまっていた。以上のようにネガティブな評価も正直に書くが、キチガイじみた大型スピーカーを使っている変人の感想なので、関係諸氏には広い心でご容赦いただきたい。

 店員に「B&Wの音はちょっと派手で不自然に感じる」と伝えると、2番目に売れているというFOCALのスピーカーを聴かせてくれた。たしかに音は柔らかかったが、どこか音が薄められているようで中途半端に思えた。DALIなど、ほかに聴かせてもらった売れ筋スピーカーも印象に残らなかった。好みではないが、「なるほど、B&Wの音はうまく作ってある」と感心した。ハズレが続いて疲れたので、懐かしの名機BC IIのおかげで好印象なスペンドールを聴かせてもらった。最小モデルのSP3/1R2でも、どことなくBC IIらしい上品な音がしたので、やはり伝統というものは大切だと思ったが、高音寄りのバランスが気になった。中型のSP1/2R2にしてもらっうと、バランスは少し良くなったが、価格が立派すぎる。

 なかなか思うようなスピーカーは無いものだと思いつつ、売れ筋スピーカーの最後にドイツのELACを2機種聴いた。UボートのソナーとMMカートリッジで有名な老舗の音響機器メーカーだ。ちょっとやかましいところもあったが、「最新スピーカー」らしい分解能があるのに、フェリシティ・ロットの声もギリギリで別人にはならなかったので、「これならアンプやセッティングでなんとかなるかな」と思った。


ELACのBS192


 帰りがけにふらりと立ち寄った試聴室で思わぬ発見をした。イギリスはATCのスピーカーである。今回の試聴で、はじめて「ニュートラルな音」だと感じた。悪くいえばつまらない音かもしれないが、英雄交響曲もロットの声も、これといった欠点なく正確に再生した。聴いたのはペアで200万円以上もする大型のスタジオモニターだったので、気軽には買えない。家に帰って調べてみると、20万円前後の小型モデルもあった。かなり能率が低くて手こずりそうだが、それらATCの2機種とELACのBS192を仕入れてみることにした。また、最も多く聴かせてもらったダイナミックオーディオさんに感謝して、CM1S2を購入させていただいた。B&Wはダイナミックオーディオさんが実績豊富で価格も安い。

 夕食の後、K君の家でクラングフィルムのオイロダインKL-L439を聴いた。「なんと、ATCのスピーカーによく似た音ではないか」と、K君と顔を見合わせた。オイロダインは能率がはるかに高いせいか、高音に抑えきれない冴えがあってATCほど透徹な音ではないが、60年という製造年の隔たりを考えれば、両者は同じ方向を目指して作られたようにすら思える。

 スピーカーの能率が低いということは、非効率な低音に合わせて中高音を下げたりダンプしたりなどで音量を抑えてある状態なので、アンプでいえば負帰還でゲインを下げてあることに近い。同じアンプの無帰還か低帰還版がオイロダインで、高帰還版がATCといえば音の傾向を理解していただけるだろうか

 「オイロダインオーナーのみなさん、安心してください。オイロダインは2016年現在の最新スピーカーと比較しても、十分にバランスのとれた正確な音を出していることが確認できました。いったい、繰り返されたスピーカーの革新的進歩とは何だったのでしょうか?」

 今回の体験で、最新スピーカーの音がけっして無色透明でニュートラルな方向ではないことが確認できた。技術が進歩して歪が無くなれば、どのスピーカーも同じ音になるというわけにはいかないようだ。安価な製品の巧妙なマーケッティングから富裕層向け製品の大げさな演出まで、じつにたくましくやっている。実用的なラウドスピーカーの登場から約100年が経つが、黎明期に科学的であったスピーカー開発が、年々売るための開発にシフトしているといった印象だ。

 とはいえ、全員にオイロダインをお薦めするわけにはいかないし、そもそも入手困難になってしまっている。「もうオーディオは終わった」などというヴィンテージ大家ほどは老いていないつもりなので、いま楽しめる方法を考えてみたい。幸い、小型スピーカーの一部に可能性を見い出せそうなので、それらと手頃なヴィンテージスピーカーの両方を所有することで、オイロダインと同等以上に音楽が楽しめるるかもしれない。その実験がしたくて数機種を手に入れることにしが、ATCは納期が長く、しばらく待たなければならない。

 じつは、オイロダインを戦前の強烈な個性をもつヴィンテージスピーカーと比較すると、まともすぎて平凡に聴こえるくらいだ。そういう立派なヴィンテージスピーカーのオーナーも、最新の小型スピーカーで遊んでみてはいかがだろうか。どっちみちデジタルオーディオで新しい機器と取り組まざるをえないのだから、お使いの出力管1本の価格で買える最新スピーカーで、オーディオの幅を広げるのは悪くないと思う。
https://www.klang.jp/index.php?ci=10139

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