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民主党・スティグリッツ教授朝食講演会 2016年3月17日[試訳]
http://www.asyura2.com/14/idletalk41/msg/323.html
投稿者 烏滸の者 日時 2016 年 3 月 29 日 22:55:00: hk3SORw2nEVEw iUef9YLMjtI
 

民主党・スティグリッツ教授朝食講演会 2016年3月17日
https://www.youtube.com/watch?v=RX334pHGOJM
YouTube(民主党) 2016/03/22



 
 
○投稿者による抄訳


■宇沢弘文とグローバルな進歩主義[08:48/42:53]
 
宇沢弘文先生をしのびながらこのような会に参加させてもらえてうれしい。私は1965年シカゴ大学で、全米の最高の学生たちとともに宇沢先生のもとで数理経済学を学んだ。われわれは先生の力強い人柄にたちまち心服し、先生と一生の絆で結ばれた。先生はその世代の最高の数理経済学者の一人だった。先生の数理の下には深く根ざした価値観があった。第一に社会正義、第二に環境、第三に平和。


私がそうした問題について書くようになったとき、たとえばイラク戦争に反対した『世界を不幸にするアメリカの戦争経済』[1]を書いたとき、よく先生のことを思った。すなわち、GDPの最大化は社会の目的ではない。戦費はGDPに寄与するが、イラク戦争に投じられたお金で社会は豊かになっていない。イラクで殺された人たちにとってはなおさらのことだ。


私が議長を務めた「経済パフォーマンスと社会の進歩の測定に関する委員会」[2]では、GDPでは測れない生活の質を問題にした。このことは日本で特に重要だ。日本が経済成長をしていないとか、労働力人口が低下しているとかいった、統計にもとづく批判がある。しかし、時間あたり労働者あたりでみると、日本の生産性は最高水準なのだ。


グローバルな進歩主義とでもいうべき近年の動きは、宇沢先生と同じように社会正義、環境、平和に向けられている。その動きが米国ではこれまでになく強まっている。大統領予備選挙では、民主党の候補が2人とも不平等や環境問題への対策としてグローバルで進歩主義的な政策をかかげた。一方で、米国社会はこれまでになく分断されている。所得、資産、健康保険などにおいて格差がますます広がっている。


共和党側に見られる怒りは、ある部分でそれを反映している。日本は米国よりも平均余命が長い。国民皆保険制度が確立している。というより、健康にたいする権利が保障されていない先進国は米国くらいだ。近年では大学を出ていない白人男性の平均余命が大きく低下し、大学を出ていない男性の収入が年々低下している。男性全体の中位収入は40年前より低くなった。現在の実質最低賃金は60年前よりも低い。つまり低所得者の賃金は60年間上昇していない。この社会では高所得者が毎年ますます豊かになっているのに、圧倒的多数の人々はそうでない。それがある種の怒りを引き起こしている。しかし、残念ながらその怒りは建設的な方向に向けられていない。民主党の側では、同じ不満がこうした問題を解決する進歩主義的な方向に向けられている。


■グローバルな進歩主義の政策[17:05/42:53]


今日はこの進歩主義的な政策課題についてかんたんに述べたい。この立場は特定の政党にとらわれず、その政策を受け入れるすべての候補者を支持する。


第一の原則は、完全雇用である。そもそも完全雇用とは何か。たとえばFRBの副議長が「失業率は4.9%であり完全雇用とみなせる」といった。しかし統計をよくみれば、実際の失業率はその倍である。たとえば週に1時間しか働かなくても統計上は雇用とみなされている。4年間求職して仕事が見つからなければ失業とはみなされなくなる。このように実際の失業率が4.9%よりもはるかに高いので、賃金が上昇しないのだ。


日本についても同じことがいえる。3.7%という失業率は米国よりも低いが、やはり賃金が上がっていない。ほんとうの完全雇用が達成されるまでは景気の刺激策が必要である。インフレの懸念があるのならべつだが、現在日本が心配しなければならないのはデフレの方だ。2%のインフレターゲットすら達成されていない。


このように、米国も日本も積極的な方策を必要としている。金融政策ではできるだけのことをやった。したがって次は財政政策に重点を置かなければならない。


均衡予算乗数とよばれる基本原理がある。増税してもその分だけ政府支出を増やせば景気を刺激するというものだ。課税と政府支出の選択が適切であれば、政府支出は景気の拡大に乗数効果をもたらす。


景気を刺激する課税の例として、炭素税がある。これは二酸化炭素の排出を課税対象とすることで事業者に生産工程の改良を促し、消費者には断熱建築や低燃費の自動車の購入を促す。すでに日本の効率は米国よりもずっと高いが、まだまだ向上の余地がある。このように、炭素税は税収と景気対策の両方に効果がある。


相続税は、自分の生きているあいだにお金を使うようにしむけるので、税収を上げるとともに資産格差を縮小する。取引税は、経済を不安定にするだけで実際の成長には寄与しない短期的な投機を抑制し、格差の縮小と税収増をもたらす。固定資産税、とくに不動産取得税は、減税しても土地が増えるというわけではないので減税する必要がない。それはむしろ格差の縮小と経済成長をうながす。以上が、完全雇用に向けた第一の政策課題である。


第二に、社会的包摂と差別の解消。社会的少数者や女性にたいする差別がどの社会にも存在する。女性は、男性と同じ資格で同じ仕事をしても、平均賃金が低い。米国では同一賃金を保証する憲法改正の議論があったが、共和党がそれを拒否した。育児・介護休業、フレックスタイム制など、ほかにも社会的包摂を促進する政策がある。


なかでも重要なのは高齢化対策だ。これまでの経済システムはこの問題を無視してきた。65歳になった人はゴミの山に投げこんで自分でなんとかしろといわんばかりだった。金融緩和が事態をさらに悪くした。老後に備えて買った国債は、利息がつかないどころかマイナスになろうとしている。これでは安心した老後は望めない。人々がもっと長く働き続けられるようにするべきだ。人は高齢になってもなお生産的であり、再訓練の機会や柔順な労働環境がぜひとも必要である。


平等といえば再分配、課税、移転所得に目が向けられがちであり、それらは重要である。しかし、私は最近の本『スティグリッツ教授のこれから始まる「新しい世界経済」の教科書』[3]でべつのことを取り上げた。すなわち、経済構造の似ている国でも市場所得[4]の格差の状態はまったく異なるということである。米国では1970年代以降労働力の生産性が倍増したにもかかわらず、賃金が停滞している。かつては生産性が上がれば賃金も上昇したが、現在はそうでない。これは、レーガン政権以来市場経済のルールが書き変えられた結果である。労働者の交渉力を弱め、雇用を不安なものにし、コーポレート・ガバナンスや反トラスト法の執行など経済の枠組み全体にかかわるルールが書き変えられてきた。


■貿易協定の問題[26:18/42:53]


しめくくりに、宇沢弘文先生と私が深くかかわってきた貿易協定について触れたい。これらの貿易協定をめぐって、米国では多くの議論がされてきた。私は、南米の国で大統領をしていたある医師[5]から、米国との自由貿易協定に署名すべきかどうか意見を聞かれたことがある。私は、そもそもそれは自由貿易ではない、と指摘した。自由貿易なら3ページですむのに、TPPは6000ページもある。それは管理貿易であって、米国をはじめとする企業の利益をもたらそうとしている。オバマ大統領は、この協定は、21世紀の貿易ルールを書くのが「われわれ」かそれとも中国かという問題だといった。しかし、そこでいう「われわれ」とは、われわれのことではない。それを書いたのは企業のロビーストたちだ。われわれの求めている貿易協定とは、われわれがそれを書き、民主的な手続きによって成立し、公表されている重要な問題がTPP参加諸国の議会で議論されるようなものだ。


先ほどの医師に話に戻ると、私は彼にこうたずねた。「あなたもヒポクラテスの誓いに署名したのですよね。」これはすべての医師が署名しなければならない誓約で、「害を与えるなかれ」ではじまる[6]。彼が「そうですよ」と答えたので私はいった。「あなたはその貿易協定にサインできませんよ。なぜならヒポクラテスの誓いに背くことになるだろうからです。あなたの職業的な責任である人々の健康にまで危害がおよぶのです。」


この貿易協定は3部から成る。第1部の貿易にかんしてはとても短い。それは、関税障壁がすでにかなり取り除かれているからだ。影響のある産業は比較的には少ない。


第2部は医薬品アクセスについて。かれらは知財と称しているが医薬品のことだけだ。ここではジェネリック医薬品へのアクセスが問題となる。これまでどこの国でも、巨大な製薬団体とジェネリック医薬品とのバランスが議論されてきた。米国でも25年前に議論があり、ハッチ・ワックスマン法ができた。これはあまりにも製薬会社寄りで、ジェネリック医薬品へのアクセスが不十分だが、それでも販売される医薬品の87%がジェネリックで占められるようになった。その条項がなければ、ただでさえ世界一高額な米国の医薬品がもっと高くなる。


製薬会社は、公開された議論の場ではそのバランスを変えられないとわかっているので、内容が秘密にされている貿易協定でジェネリック医薬品を入手しづらくしようとした。かつてはかれらの望むものは何でも手に入ったので、要求に際限がない。私はすべての保健福祉省長官と会って「本気で交渉しないといけない」と伝えてきたが、そしてかれらは実際そうしたのだが、それでも米国の製薬団体は要求のほとんどを通した。この貿易協定はまずまちがいなく医薬品の値段を上げてジェネリック医薬品へのアクセスを減らすことになる。オバマ大統領の主要な功績はオバマケアであり、米国の医療アクセスを拡大した。ところが、この貿易協定でかれはその功績を自分で掘り崩そうとしている。なぜそんなことをするのか、私にはさっぱり理解できない。


しかし、TPPで最悪なのは[第3部の]投資条項である。それは投資を保護するためのものではない。なぜなら米国はEUとのあいだで同様の協定を結ぼうとしているが、EUにはすでによい法律があり、より優れた知財保護があるからだ。


内国民待遇とよばれるもの。規制の撤廃、停止。それが米国の経済団体ビジネス・ラウンドテーブルの求めている条項だ。経済界が後押ししているのはそのためだ。この条項が意図し結果としてもたらすのは、状況の変化に対応した新たな規制がますます作りにくくなるということだ。たとえばわれわれは地球温暖化について40年前には何も知らず、1980年代になってはじめて聞かされた。それに取り組もうとすれば、二酸化炭素排出量を減らすための規制を設けなければならない。ところがTPPのもとでは、ある国で設けた規制は、それによって不利益をこうむる企業から訴えられる可能性がある。カナダ政府は9つの重要な訴訟に負けたが、その多くは環境規制に関係している。この間も環境アセスメントが不適切だと訴えた企業に負けてしまった[7]。その企業はカナダの裁判所に訴えることもできたのだが、民間の仲裁人による仲裁委員会を選んだ。仲裁人は3人で、1人は企業が指名し、1人は政府から、もう1人は両者の合意によって指名される。ところが仲裁にあたるこれらの法律家たちはきわめて企業の側にかたよっている[8]。それでカナダはこれほど多くの訴訟に負けているのだ。


同様の条項に関連したもので、現在係争中でもっとも有名な訴訟としては、タバコのパッケージに健康危害の記載を義務づけた規制についてフィリップ・モリス社がウルグアイ政府を訴えた裁判がある。その規制はただの告知義務にすぎなくても人々がタバコを買わなくなるという効果があったので、フィリップ・モリス社の利益が低下した。そこでフィリップ・モリス社は損失の補償を求めた。まるでかれらは人々を殺してもいい基本的権利があるのを確信しているみたいだ。その権利を取り上げるのなら賠償してもらわなければならないといっている。


その重要な条項を起草した男[9]、これは初期の投資保護[訴訟]にさかのぼるが、かれはこういった。「その[新たな]規制がたとえば離乳食への放射性物質の混入を防ぐようなものだとしても、われわれはそれを訴えることができるように条項を書いた。」これが投資にかんする協定の内容だ。


かれらは、これ[TPP]が21世紀の協定であり、こうした[NAFTAの]問題のすべてに対処したと主張している。しかし、われわれの側の法律家の意見によれば、まったく解決されていない。人々の怒りが大きいタバコだけは取り除かれたが、二酸化炭素の排出も、「離乳食の放射性物質」も、それ以外のすべてはそのまま残されている。たとえばアスベストの危険が明らかになったときにアスベストを規制したとする。現行法ではアスベストによる健康被害にたいしてわれわれがアスベストの製造業者を訴えることができる。ところが新しいTPPの規制のもとでは、製造業者はわれわれを殺さずにいるという理由でわれわれから支払いを受けるのだ。これはとても容認できない。このようなルールが、宇沢弘文先生の支持した基本原則とは相容れないやり方で秘密裏に書かれ、書き変えられている。格差を拡大し、社会的正義と環境保護の基盤を掘り崩そうとしている。この条項一つをとっても私はTPPに賛成できない。


EUは、民間の仲裁人委員会による裁定制度のある協定には署名しないことを明確にした。べつのやり方を主張している。日本が署名した[批准しようとしている]のは20世紀の協定だ。EUがつくろうとしているのは21世紀の協定だ。近代社会の必要性を満たせないことが明らかになっている協定を、あなたがたはどうして欲しがるのか。


以上、グローバルな進歩主義の向かっている方向と主要な取り組みについて参考にしていただきたい。


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○投稿者による注


[1]The Commission on the Measurement of Economic Performance and Social Progress
(Wikipedia)

[2]The Three Trillion Dollar War(Wikipedia)
[3]Rewriting the Rules of the American Economy(Roosevelt Institute)
[4]market income: 賃金や給与などの雇用者報酬と自営業者所得、財産所得および企業年金や仕送りなどを含んでおり、税や社会保障費を控除する前の所得を意味する。[社会保障給付は含まない]
「JIL労働政策レポートVol.3 日本の所得格差をどうみるか」(労働政策研究・研修機構)
[5]ウルグアイ大統領タバレ・バスケス(Tabare Vazquez)をさすか。
La guerra del opio del siglo XXI[21世紀のアヘン戦争](Red De Militantes De Izquierda)
[6]First, Do No Harm: これについてはスティグリッツに誤認があるようだ。
「First, Do No Harm」をヒポクラテスの誓いとして使うべきではない(EARLの医学ノート)
[7]"Clayton/Bilcon v. Government of Canada"(Global Affairs Canada)
"NAFTA ruling in Nova Scotia quarry case sparks fears for future settlements"(The Globe and Mail)
[8]ISDSの仲裁制度の問題点(自由のための統一戦線)
[9]Barry Appleton, Canadian lawyer for Ethyl Corp. NAFTAの条項の起草にあたったかどうかは不明。
Elizabeth May's submission on the Environmental Assessment for the Canada-China Foreign Investment Protection and Promotion Agreement(Elizabeth May)


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○投稿者によるディクテーション


[08:48/42:53]


It's a real pleasure to be here and participate in this session, in part commemorating the life of
Hirofumi Uzawa, who is my teacher. I studied under him in 1965 at the University of Chicago,
where he had brought the best students from all over the United States to discuss economic theory,
mathematic economics. He had a very powerful personality and in just a very short time we all
became his disciples. We all maintained a lifelong connection with Professor Uzawa. There were
three themes that distinguished Professor Uzawa. He was a mathematical economist. He was one
of the best mathematical economist of his generation. But underlying the mathematics were very
deeply held values. Those values are values I think that he maintained he lived his life by. One
of them was Social Justice. A concern about inequality, concern about poor, concern about the way
our society functions discriminates. The second was the Environment. He was vey committed to the
environment. Economists often talk about this in terms of inter-generational equity, fairness
across generations. He was deeply concerned not only about fairness within a generation which was
the distribution of income and wealth within a generation , but fairness across generations, social
justice at one moment of time and over time. Finally, he was vey concerned about Peace. Having
grown up in part during World War II, he was very committed to making sure that that kind of
occurrence never happened again.


Often when I write my work about Inequality, about the Environment, or my book "The Three
Trillion Dollar War" which was written to try to persuade America that it should not be engaged in
the war in Iraq and it was a war that was not going to be successful, which's going to cost us a
great deal,I thought of Hirofumi Uzawa. One of the points that was just raised echoes one of those
that I made in ... work, which is maximizing GDP is not what the society is about. The spending on
war adds to GDP. But nobody thinks our society is better off as result of the money that was
wasted in Iraq, especially the people who got killed didn't think it was a good way of spending
money.


I chaired an international commission on the Measurement of Economic Performance and Social
Progress. Main theme of that commission was that GDP doesn't measure what is important and
we have to focus our attention not on GDP but on the quality of life. That's particularly important
here in Japan because the statistics often mislead people to criticizing Japan for saying it's not
growing very well but Japan has a declining labor force. In terms of output per hour, output per
worker, is actually among the best performance of the best advanced countries. That doesn't
mean you can't do better, but the single-minded focus on growth, I believe, is very much
misplaced.
    
In recent years there has developed what might be called a Global Progressive Movement, which is
focused on precisely these issues that were the mainstay of Professor Uzawa, on Social Justice and
Environment and Peace. Right now is a very interesting moment in terms of the Global Progressive
Movement. Because in the United States, for instance, on one side, I don't think the Global
Progressive Movement has ever been stronger. Both of the Democratic candidates have espoused
policies that are broadly consistent with ... many of the pillars of the Progressive Movement. They
talked about Inequality is being America's most important problem and what we can do about it.
They talked about the Environment and how we can protect it. On the other hand, never has ......
been more divided society. Income, wealth, health, every metric shows a society that is moving
further and further apart. Part of the reason that you see on the Republican side, such anger on
certain part, is because for a large fraction of Americans life has not been very good.


Japan has a higher life expectancy than the United States. Japan has recognized the right of access
to health for everybody. The United States is one of the, I think the only advanced country that
does not recognize that as a basic right. The result of that is that in the United States there are
large disparities in access to health. Recent data show that among white males who are not college
graduates, life expectancy is declining very strongly. American males, for instance, who have not
graduated from college have seen their income decline year after year. The median income for men
as a whole, half above and half below, is now lower than it was 40 years ago. Real wages today in
the United States at the bottom are lower than it were in January 1955, 60 years ago. Those at the
bottom have not seen a pay raise in 60 years. This is not a society which is getting better every
year. This is a society in which the top are doing better every year, but the vast majority are not.
That of course has spurred the kind of anger that you see. But unfortunately it's not being
channeled in a constructive way. On the other side, in the Democratic side, the discontent is being
channeled in a progressive way, in a way that's trying to see what we can do about those problems.


[17:05/42:53]


What I want to do this morning is very briefly talk about that Progressive agenda. Let me say that
we were.., The Progressive Movement has been very careful to say, "It's not partisan." It supports
anybody, any candidate that is going to support these ideas and talk to anybody who supports these
ideas.


Among the first principles is Full Employment. But what is Full Employment mean? There are some
people in the United States i.e. vice chair of the U.S. Federal Reserve who says, "Well, we are
4.9% unemployment and that means we are full employment." But of course those statistics don't
reflect the lives of those who don't have a job. If you are one of those 4.9% you don't feel fully
employed. If you look underneath the statistics you realize the true unemployment rate in the
United States is twice that number. The true unemployment rate reflects the fact that many
Americans are called employed if they work just one hour a week. Of course that's not a
meaningful employment. You can't get an income to survive. If you've looked for job for four
years and you still can't get a job, you are not called unemployed. But you are not employed.
When we look at the statistics what we realize is that the true unemployment is much larger.
That is why even with 4.9% unemployment wages are stagnating. If there were really no
unemployment, wages would be bid up.


The same thing is true in Japan, except you are in a better shape. You have unemployment of ......
3.7%? But wages are not doing very well. Until you get truly full employment where wage pressures
are going up, you should try to continue to stimulate the economy. The only reason to stop
stimulating the economy is a worry about inflation. The worry now in Japan is about deflation. It's
difficult you getting up to a 2% target.


So, both in the United States and in Japan, there is a need for more aggressive measures. Monetary
policy has done as much as it can. Therefore the burden has to shift fiscal policy.


Here, there is a fundamental principle in economics which is called the Balance Budget Multiplier.
If you increase taxes and increase spending in tandem, it stimulates the economy. If you choose
your taxes right and your spending right, it increases the economy by a multiple of what the
spending.


For instance, taxes that stimulates the economy, a carbon tax. A carbon tax induces firms to invest
to retrofit their production processes for the higher charges of emissions, induces homes to invest
to insulate, it induces people to relocate to buy new cars that are more fuel efficient. Japan is
already much more efficient than in the United States, but there's still a long way to go. So a
carbon tax is a tax that both raises revenue and stimulates the economy.


There are other taxes like an inheritance tax. Inheritance taxes can often induce people to spend
money before they die, increase revenue and improve equality. Financial transaction tax discourages
the kind of short-term speculation that destabilizes the economy and produces no real growth,
reduces inequality and raises revenue. Taxes on property, particularly capital gains taxes on
property. Lower taxes on land do not result in more land, so have no negative incentive effects but
raise revenue, increase equality and promote growth. That's the first agenda which is promoting
full employment.


The second is inclusion and discrimination. All societies engage in discrimination to some extent.
There's discrimination against minorities, discrimination against women. Women receive on average
a fraction of the wages the men doing comparable work, comparable qualifications. United States,
we've been discussing constitutional amendment for guaranteeing equal wages, but Republicans
have refused to support this idea. There are other policies that promote inclusion. Child care,
family leave policy, flexible working hours, these are all aspects of inclusion.


There are other aspects of inclusion that are important, one of which was mentioned. Japan has an
aging population. All societies are now having aging population. We have an economic system that
has ignored that challenge. Traditionally, when people get the age of 65 you throw them in the
garbage heap and say, "try to survive." With QE, things have become even worse because many of
those elderly who acted safe and bought government bonds, those bonds yield zero interest rates.
They are about to yield negative interest rates. That's not a way to have a comfortable retirement.
You can't live on zero interest rates. One has to think about how we can include these people
longer in the labor force. The reason, they are living longer? But they don't want to retire. We
force them to retire. They are still productive. They would be productive particularly if we
retrain them and we made work more flexible. So greater flexibility in the work place recognizing
imperative inclusion is another part of the inclusion agenda.


When we talk about Equality, often people focus on redistribution, on taxes and transfers, and
those are important. But in my most recent book called "Rewriting the Rules," what we focused on
is something different. What we realize is that countries with similar economic structures wind up
with very different market income inequality. So ...... the demand and supply operate the same on
both sides of Atlantic, both sides of Pacific, in countries that is similar stages of development,
but market income is markedly different. For instance, one of the astounding things in the United
States is that since 1970s productivity of American labor force is roughly doubled. Wages,
compensation has stagnated. It used to be the productivity and wages move together. Now they
don't. This result of what happened beginning in the Reagan era where there was a rewriting of
the rules of the market economy, rewriting the rules in ways that weaken the bargaining power of
workers, increase their insecurity and changed the economic framework in a whole ...... ways, like
changes in corporate governance, changes in enforcement of antitrust laws and so forth.
    
[26:18/42:53]


I want to conclude my brief remarks this morning by talking about one area that I understand that
Hirofumi Uzawa was very involved in and I've been involved in a great deal. That's a trade
agreements. These trade agreements have motivated a lot of the discussion in the United States.
I was once asked by a doctor who was the President of a Latin American country whether he should
sign a free trade agreement with the United States. I first pointed out it was not a free trade
agreement. If it was a free trade agreement, it would be about three pages, "We eliminate our
tariffs, you eliminate your tariffs, we eliminate our non-tariffs, you eliminate yours, we
eliminate our subsidies, you eliminate yours," about three pages. Do you know how long? The TPP
agreement is 6,000 pages. I have not met a single person who has ever read the entire agreement.
That's not a free trade agreement, it's a managed trade agreement. It's a managed trade
agreement that ...... manage for the interest of corporate interest, corporate interest mostly
in the United States, but corporate interest in other countries as well. When the United States
President Obama said that this agreement is about who writes the rules of trade in the 21st
century, China and the United States, or he said, "Do we or China write it." The question is
which "we". We did not write it, the corporate lobbyists wrote it. What we are asking is for a
trade agreement that we write, that is arrived at through a more democratic process, that the key
issues are laid out in the open and discussed in the parliaments of all of the TPP countries.


Well, could go back to this doctor, I asked him, "Did you sign the Hippocratic Oath?" which all
the doctors have to sign. The Hippocratic Oath begins, "Do no harm." He said, "Yes," he signed it.
So I told him, "You can't sign the trade agreement 'cause that would be a violation of the oath
that you have signed. It would actually even harm health and that is your responsibility."


There are three parts of the trade agreement. The first part is about trade. It's very small part
because tariff barrier's already relatively low. There are specially interested industries get
hurt, get helped, but that is a relatively small part.


The second part is about access to medicine. They call it intellectual property, but it's only
about medicine. The question is access to generic medicine. Most countries have had a debate about
the balance between Big Pharma and generics. United States we had that debate 25 years ago.
Result was the Hatch-Waxman Act, which created a balance I thought was not good. Quite the right
balance? It was too weighted for Big Pharma and not enough for access to generic medicines,
but even with that unbalanced agreement, about 87% of all drugs are sold generically. If it were
not for the provision, the price of drugs in the United States, already the highest in the world,
would be much much higher.


The drug companies knew that they could not get that changed in an open debate, so they went in
the secret trade agreement and got that balance unbalanced to make it more difficult to get
generic medicines. That was the key part of this provision. They didn't get everything they wanted
so they are complaining, because they used to win everything. I met with all the health ministers
and I used to say, "You really have to bargain hard," and they did, but still the U.S. Big Pharma
got most of what they wanted. And effect of this agreement almost surely will be to raise the price
of drugs and reduce access to generic medicines. For me, this is a big puzzle because Obama's
Signature Achievement is Obamacare, making access to health care more affordable, greater in
the United States. Yet with this trade agreement, he is undermining his Signature Achievement.


But the worst provision in the TPP is the investment provision. It's not about protecting
investment, let's make that clear, because we are insisting, United States is insisting on the
same agreement with Europe, where they have good laws, even better protection of intellectual
property rights. So it's not about ... systems, it's not about protecting property right, it's not
about discrimination, it's nothing to do with discrimination.


We just called National Treatment. It is about deregulation, stopping regulations, and that
provision is what the Business Roundtable wanted. It is the main reason that some of the business
community is behind it. The intent and the consequence of this part of the agreement is to make it
increasingly difficult to pass new regulations as the circumstances change. We didn't know about
global warming 40 years ago. We just learned about it in the 1980s. As we're going about we have
to pass regulations that will reduce carbon emissions. But under the TPP, if a country passes a
regulation, they may be sued if the profit of the company goes down. Canada has lost nine
important suits, many of them in the area of the environment. They even just lost a suit where
the company claimed that environmental assessment was done improperly. They could have gone
to the Canadian courts, but they chose to go to a biased private arbitration panel. Three people,
one appointed by the business, one by the government, one by two together. But the ... of these
lawyers who do these arbitration cases is such that they are very biased toward the business side.
That's why Canada's lost so many cases.


Most famous case going on right now, in a similar kind of legal provision, is the suit by Phillip
Morris against Uruguay for the regulations simply saying that you have to disclose that cigarettes
are bad for your health. Just a disclosure, but that disclosure work because people stopped buying
as many cigarettes Phillip Morris' profits went down. Philip Morris is suing for the loss of
profits. They believe they have a fundamental right to kill people. You take away that right,
you have to compensate them. The guy who drafted the key provision, this is back in the earlier
investment protection, said, "We've designed it so if you pass a regulation preventing plutonium
in baby cereal, we will sue." That is what is in the investment agreement.
    
Now, they claimed this is a 21st century agreement, they've taken care of all these problems. Our
lawyers have looked at that. Answer is "No." They have not solved. The way you can see that is
they explicitly carved out tobacco, because people are so angry about tobacco. But they left
carbon emissions, they left `plutonium in baby cereal` in, they left every other topic in. Only
thing they carved out was cigarettes. If we discovered that asbestos was dangerous for your health
and we regulated asbestos, under the current law, we can sue the asbestos manufacturers for what
they've done for our health. Under the new regulations of TPP, the asbestos manufacturers would be
paid by us for not killing us. That should be totally unacceptable. It is an example of how in
secret the rules are being written, rewritten, in ways that contradicts basic principles for which
Hirofumi Uzawa stood. It will increase Inequality and undermines basic principles of Social Justice
and the protection of the Environment. So, for me, this provision by itself is ground for rejecting
TPP.


Let me make one more point clear before ending. Europe has made it very clear that they will not
sign an agreement with the process of adjudication with these private arbitration panels, that they
have insisted on another way of doing it. So if Japan signs this agreement, it will be signing a
20th century agreement, while Europe will be getting a 21st century agreement. Why would you
want an agreement that has been shown to be inadequate to the needs of a modern society?


I hope that these words have given you some thinking about to where the Global Progressive
Movement is going and how it believes the key problems of our society can be addressed today.
Thank you.


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
○投稿者のコメント


民主党(現民進党)がYouTubeに公開しているスティグリッツの講演を聞き取って訳してみた。YouTube動画には日本語のかんたんな字幕がついているが、ところどころまちがって訳されている。民進党にはきちんと翻訳した講演録をなるべく早く完成して公開してくれることを期待する。それまでこの投稿が誰かの役に立てばうれしい。
聞き取りでは日本語字幕およびYouTubeの自動生成英語字幕を参考にしたが、どうしても聞き取れなくて、......のように示したところが数ヶ所ある。それ以外にもあやしいところは少なくない。訳し方もいいかげんなので、重要なまちがいに気がついたらコメント欄で修正や補足をお願いしたい。
小見出しとブラケットは投稿者による補足。
 
 
○スティグリッツ講演以外の動画の内容


講演の趣旨および参加者については、動画冒頭で藤田幸久民主党国際局長が説明、紹介している。講演に先立って、長妻昭民主党代表代行が民主党共生社会創造本部の取り組みを報告している[2:20/42:53]。講演の後の質疑応答では、岡田克也民主党代表が「財政健全化と世界的な需要不足に対する投資[財政出動]のバランス」について質問した。ここでスティグリッツは岡田代表が言及しなかった消費増税について、景気対策という観点からするとまちがった課税の選択であると断じた[37:26/42:53]。 動画の最後には、TPP阻止国民会議の原中勝征氏(前日本医師会会長)からのスピーチがある[40:22/42:53]
 
 
○民主党主催スティグリッツ講演関連の阿修羅掲示板投稿リンク


スティグリッツ氏講演「完全雇用、インクルージョン、差別をなくす」政策を (民主党)
アメリカの碩学の反TPP - スティグリッツ教授の日本へのアドバイス(しのはら孝blog)
「国民の利益にならず」 環境破壊 懸念も TPPでスティグリッツ教授 民主が懇談会 (日本農業新聞)
民主党はなぜみすみす再生のチャンスを逃したのか? 党首を変え、経済政策を変えれば可能性はあったのに…(現代ビジネス)
これから始まる「新しい世界経済」の教科書 ジョセフ・E・スティグリッツ著 中間層を成長させる政策主張
 

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