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東証パニック…株価大幅続落で市場が怯える「1月29日」(日刊ゲンダイ)
http://www.asyura2.com/15/hasan104/msg/318.html
投稿者 赤かぶ 日時 2016 年 1 月 08 日 15:39:05: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

             どこまで下がる…(C)日刊ゲンダイ


東証パニック…株価大幅続落で市場が怯える「1月29日」
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/173007
2016年1月8日 日刊ゲンダイ


 7日の東京株式市場。日経平均株価の終値は前日比423円98銭安の1万7767円34銭と1万8000円を割り込み、昨年10月2日以来、約3カ月ぶりの安値となった。

 日経平均の終値が年初の取引から4日続けて値下がりするのは、1995年以来21年ぶり。昨年末の終値(1万9033円71銭)からの下落幅は実に1200円を超えた。8日も寄り付きから続落だ。

 最大の要因は、急激な「円高」と「中国市場」だ。上海市場では売りが殺到し、30分間で取引停止となるなど「チャイナ・ショック」が再び東京市場を襲った。この先、株価はどうなるのか。経済評論家の斎藤満氏はこう言う。

「“株価連動”内閣の安倍政権は、日経平均は最低でも1万8000円、為替相場は1ドル=120円のラインを死守したかったはず。なのに、2つとも簡単に破られてしまった。このまま放っておけば株価はどんどん下がり、円高も進行しかねない。円高が進めば株価も下落していく。安倍政権は夏の参院選に向けて必死に手を打つでしょう。しかし、中国市場の引き下げの力は極めて強い。よほどの策が必要です」

 当面の“抵抗ライン”とみられていた1万8000円をあっさり割り込み、いま市場は、年初来最安値の1万6592円57銭(2015年1月16日)を次の“抵抗ライン”とみている。もし、このラインを下回ったら底値が見えなくなる。大手証券マンはこう言う。

「市場が注目しているのは、1月29日の日銀の金融政策決定会合の公表日です。この時、何の策も打ち出さなければ市場は『失望』するだろうし、打ち出しても『この程度か』と判断されればオシマイ。1月29日、もう一段、下落する恐れがあります」

 安倍政権が株価対策で使う“常套手段”は日銀のシリをたたくことだ。この1週間を見ても、日銀はETFに約1080億円を投じている。それでも株価は下がる一方だ。

「もはや日銀の『神通力』が市場に通用しにくくなっているのです。中央銀行の信頼がグラついているといっていい。黒田バズーカ砲は『次が最後』とみられていますが、仮にバズーカをぶっ放しても、期待ほど上昇しない可能性もあります」(斎藤満氏)

 もともと幻想で支えられていたアベノミクス相場。メッキが剥げれば転落はあっという間だ。

 

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コメント
 
1. 2016年1月08日 16:43:08 : FqZmIDxXPg : 93@TwUCWVMU[15]


株価や為替が短期間に大きく動くのは政治です。中国懸念だとマスコミに

騒がせているのはそれを隠すため。真相は中国狙い撃ちであり、犯人は当然

アメリカ方面です。日欧アジア同時株安でカオスになるのも計算ずくです。

中国が従順さを見せれば手を緩めるでしょう。さっそく中国は北朝鮮安保決議

に賛成すると表明しました。採択おわれば少し落ち着くはず。米中露の戦争は

始まっているのです、勝敗決まるまで終わりません。



2. 2016年1月08日 17:18:49 : nJF6kGWndY : n7GottskVWw[248]

あほらしい

散々、資産格差拡大などと騒いでいたのは誰かなw

元々、長期金利すら0に近づいていた日本では実体としての緩和効果は小さかったのだから

市場が動くのは、投機(期待)効果が主因


今、FRB利上げと、下押しのリスクイベントが相次いでいるし

政府も、緊縮に舵を切り始めている状況だから

とっくに市場はQEで大きく動く状況ではない


3. 2016年1月08日 19:16:51 : OO6Zlan35k : ScYwLWGZkzE[129]
【日本株週間展望】底値模索、中国リスクくすぶる−売られ過ぎ感支え
2016/01/08 17:16 JST
    (ブルームバーグ):1月2週(12−15日)の日本株は、当面の底値を模索する展開となりそうだ。人民元切り下げや株式市場の取引停止で高まった中国市場への警戒感がくすぶっている。利上げ後の米国経済に対する不安、中東情勢など地政学リスクや原油価格の下落傾向も相場の重し。一方、大発会以来の連続安で売られ過ぎ感が強まっている上、株安が続けば、政策発動への期待感も浮上する。
第1週の日経平均株価は週間で7%安の1万7697円96銭と反落。下落率は昨年9月1週以来の大きさとなった。米国や中国経済統計の悪化で世界景気の減速懸念が広がり、中国人民銀行による人民元中心レートの引き下げ、サーキットブレーカー発動による中国株の取引停止でリスク回避の動きが加速。8日は人民元レートが9営業日ぶりに引き上げられたが、投資家の不安心理は根強く、過去最長となる大発会からの5日連続安を記録した。ドル・円は一時1ドル=117円33銭と昨年8月以来の円高水準に振れ、ニューヨーク原油先物は12年ぶり安値を付けた。
第2週は、米国で15日に昨年12月の小売売上高や鉱工業生産が公表予定、11日のアルコアを皮切りに米主要企業の決算発表も始まる。米小売売上高の市場予想は前月比0.1%増、前の月は0.2%増だった。BNPパリバ証券の河野龍太郎チーフエコノミストは、米国の内需は堅調だが、これまでのドル高で「米国の製造業は既にリセッション的な状況に入ってきた」と分析。利上げを続ければ、「景気後退確率は徐々に上昇してくる」との見方を示す。統計を受けた市場心理の行方に注視が必要だ。
中国では13日に12月の貿易収支が発表される。市場予想は輸出が前年比8%減、輸入は11%減。人民元安誘導で中国からの資金流出やアジア経済全体への悪影響も懸念され始めており、統計が予想を下回れば、こうした負のスパイラルが市場でさらに意識される。ただし、年始からの下げで日経平均の短中期移動平均線からの乖離(かいり)は売られ過ぎを示すマイナス5%以上にあり、足下の円高傾向についてシティグループ証券の飯塚尚己株式ストラテジストは、日本株の大きなリスクとした一方、28−29日の会合で日本銀行が追加緩和に踏み切る可能性が高まっているとも考えられる、と指摘した。
≪市場関係者の見方≫●みずほ投信投資顧問の清水毅チーフストラテジスト  日本固有の材料で上下することはなく、海外要因に左右される。中国は人民元安を止めたが、オフショアとオンショアレートはまだ乖離している。元安の懸念は中国から資金が抜けていくことにあり、グローバルに不安視されている。米国の利上げで新興国に資金の変化が起きやすい中、中国の変化を意識せざるを得ない。米国では利上げ後の経済指標が雇用を除けば良くない。米経済は内需が大事で、小売企業など消費関連の企業決算に注目している。
●富国生命保険の山田一郎株式部長  中国当局の出方次第だ。日本株の震源地は中国。昨年8月の急落時は株の下落を止めるために対策を出したが、今回はそれではだめで、財政出動などはっきりしたものを市場は催促している。有効な手立てが講じられる、あるいは期待感が出てくれば、かなりショートがたまっているので戻ろう。ただし、あくまでショートカバーであり、16年の相場の方向としては厳しいとみていて、世の中に楽観的な人もいなくなってきた。
●野村証券投資情報部の若生寿一エクイティ・マーケット・ストラテジスト  中国は昨年ごろから市場との対話を始めたが、うまく機能していない。人民元も上海株も市場としては未成熟で、政策当局の試行錯誤が続いている。市場には中国経済への不信感があり、政策面での対策が大切だ。足元で円高・株安が連動している。円高が長続きすると、日本企業の業績下方修正に対する懸念は出やすくなる。一方、日銀も日本経済の回復の腰を折るわけにはいかず、アクションを起こすことになろう。一部では既に期待感が出始めている。
記事についての記者への問い合わせ先:東京 佐野七緒 nsano3@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先: Sarah McDonald smcdonald23@bloomberg.net 院去信太郎
更新日時: 2016/01/08 17:16 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-O0KXXZ6JIJUU01.html


中国の市場パニック、景気予想と矛盾−「ポジティブサプライズ」も
2016/01/08 17:52 JST

    (ブルームバーグ):人民元下落や株式市場の売買停止といった中国金融市場に見られるパニックは、世界2位の経済大国が緩やかな成長鈍化にとどまるとのエコノミストらによる見通しと矛盾する。
キャピタル・エコノミクスのアジア担当チーフエコノミスト、マーク・ウィリアムズ氏(ロンドン在勤)は「中国をめぐるセンチメントは今非常に暗いため、今後数カ月にポジティブサプライズがある可能性が濃厚だ」と指摘。英財務省で中国を担当したこともある同氏は「景気刺激策の効果が表れつつある兆しがある。より信頼性の高い経済指標の多くが安定化した」と述べる。
ゴールドマン・サックス・グループによれば、19日発表予定の中国経済統計は小売売上高の伸び継続や、昨年11月から12月にかけての工業生産の一定の加速を示す見込み。住宅価格が落ち着き、金属相場は歴史的な安値から持ち直し、与信需要も再浮上しつつある。サービス業の調査はまちまちだが、活動拡大の範囲にとどまっている。
ブルームバーグ・インテリジェンスのエコノミスト、トム・オーリック、フィールディング・チェン両氏はリポートで、「中国の市場で起きることと、経済で起きていることの関係性は常に薄い」と分析した。ブルームバーグのエコノミスト調査(中央値)によれば、中国の国内総生産(GDP)成長率は今年、昨年からわずか0.4ポイントの減速にとどまる見込み。
原題:China Panic Clashes With Outlook for Modest Growth Slowdown (1)(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先: Hong Kong Enda Curran ecurran8@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先: Christopher Anstey canstey@bloomberg.net
更新日時: 2016/01/08 17:52 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-O0MK926JTSES01.html



中国株:反発、政府系資金投入か−サーキットブレーカー停止を好感
2016/01/08 17:33 JST

    (ブルームバーグ):8日の中国株式相場は反発。相場の振れ幅は大きかった。導入したばかりのサーキットブレーカー制度を当局が停止し、中国人民銀行(中央銀行)が人民元の中心レートを引き上げたことが好感された。関係者によると、政府系資金が株式市場に投じられた。
上海総合指数は前日比2%高で終了。一時2.2%下落する場面もあった。人民銀は9営業日ぶりに元の中心レートを元高方向に設定した。事情に詳しい複数の関係者によれば、中国当局は8日、政府系資金で金融株や代表的指数でのウエートが大きな銘柄を買い入れた。CSI300指数も2%上昇した。
上海兵聖資産管理の李静遠ゼネラルマネジャーは「サーキットブレーカー制度の停止が市場安定化に寄与するだろうが、特に個人投資家の間でパニック的な心理は続く」と指摘。「恐らく『国家チーム』が相場安定を図って大規模な株式購入を継続するだろう」と予想した。
香港市場ではハンセン中国企業株(H株)指数が前日比1.1%高で終了。前日は約4年ぶりの安値を付けていた。中国石油化工(SINOPEC、386 HK)などエネルギー関連が買われた。ハンセン指数は0.6%高で引けた。
原題:China Stocks Gain as State Funds Buy, Circuit Breaker Scrapped(抜粋)
記事に関するブルームバーグ・ニュース・スタッフへの問い合わせ先:上海 Zhang Shidong szhang5@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先: Richard Frost rfrost4@bloomberg.net
更新日時: 2016/01/08 17:33 JST

http://www.bloomberg.co.jp/news/123-O0M24F6K50XS01.html



中国、元安誘導の危険な道 通貨政策の転換が裏目に
7日の中国株式相場で「サーキットブレーカー」がまたも発動され、開始から30分で取引が全面停止となった。25年の歴史上、最も短い取引時間となった(ビデオ音声は英語。英語字幕あり) (Photo: AFP)
By LINGLING WEI AND ANJANI TRIVEDI
2016 年 1 月 8 日 11:54 JST

 国際通貨基金(IMF)が昨年11月30日に、準備通貨である「特別引き出し権(SDR)」の構成通貨に中国の人民元を組み入れる決定を下したとき、中国人民銀行(中央銀行)当局者は得意満面だった。ある当局者は「任務を達成した感じだ」と語った。

 IMFはこれによって元をドルや円、ポンドと同等の立場に置き、世界第2の経済大国の通貨にふさわしい地位を与えた。中国の念願はかなった。ただ、ウォール・ストリート・ジャーナルが中国政府当局者や人民銀顧問ら十数人に行ったインタビューによれば、中国当局者は元が準備通貨に組み入れられたことで、政策の優先順位を元高誘導から景気てこ入れにシフトできるようになったと受け止めた。

 政府当局者や人民銀顧問によれば、中国当局は輸出競争力の強化のため、徐々に元安に誘導する危険な道に足を踏み入れた。その戦略が内包する巨大なリスクは、今週になって一気に表面化した。7日にはその勢いは増し、株式から商品に至るまで世界中の市場を動揺させた。

 人民銀の元安誘導は投資家による人民元の大量売りを誘発し、人民銀は事実上、元安のスピードをめぐる市場との大々的な戦いに引き込まれることになった。7日の上海外為市場では、元の対ドル相場が5年ぶりの安値水準に落ち込み、人民銀は元安阻止のため元買いの市場介入に乗り出さざるを得なくなった。

 投資家は人民銀の対応について、2通りに解釈した。1つは、中国経済が大方の予想よりも急ピッチに鈍化している兆候というもの。もう1つは政府指導部が事態にうまく対応できていない印という受け止めで、政府が昨夏に急落した株式市場のてこ入れに失敗して以降、くすぶっていた市場の不安が再燃した。

 7日の上海株式市場は寄り付きから急落を演じ、相場が急変した場合に取引を停止する「サーキットブレーカー」が発動された。開始から30分足らずで、この日の取引は打ち切られた。サーキットブレーカー制による取引打ち切りは、導入初日の4日に続き2回目だった。証券監督管理委員会は同日遅くに、同制度を暫定的に停止すると発表した。

 7日の上海外為市場の取引は、人民銀の次の動きが不透明なことから、超閑散となった。人民銀は同日発表した声明で、「一部の投機家が人民元を弄んで利益を得ようとしている」と批判し、「こうした取引は中国経済の実体とは何の関係もない」と訴えた。その上で、「人民銀は元を妥当な均衡水準で安定を保てる能力を持っている」と強調し、市場に広がる不安を和らげようとした。

10元の記念硬貨を見せる中国の銀行員 ENLARGE
10元の記念硬貨を見せる中国の銀行員 PHOTO: ZUMA PRESS
 しかし、追い詰められたような人民銀の声明のトーンは、市場をコントロールしようというゲームでは当局に勝ち目がなく、高く付くことを示唆している。人民銀は、8月中旬に予想外の元切り下げを実施して以降、一段の元安阻止のため元買い介入を続け、外貨準備は急減している。7日に公表された昨年12月末時点の外準は3兆3300億ドルで、前月末比で1080億ドルと過去最大の減少に見舞われた。減少幅は、アナリストの予想を5倍近く上回った。

 元IMF中国担当責任者で米コーネル大学教授のエスワー・プラサド氏は、「中国は、市場自由化に対して及び腰の姿勢をとり、市場や経済に対する政府の高圧的なコントロールを断ち切れないことの代償を支払っている」との認識を示した。さらに、市場安定と信頼の回復のために中国が取れる唯一のオプションは、市場改革への明確な約束であると述べた。

 中国政府は昨夏、株式・為替市場が当局の予想以上に悪化して以降、経済自由化に対し一時停止ボタンを押し、資金の国外流出を抑える措置を講じてきた。最近では、人民銀は一部外国銀行に対し中国での為替取引を中止させ、外国人投資家が元売りを実施するのを難しくさせた。国営の華創証券の経済調査部幹部は、「為替取引のコストが増大するのは、元の国際化という目標に反する」とし、「元の国際化は為替安定の必要性のため後回しにされている」と述べた。

 人民銀の顧問らによれば、人民銀は人民元のIMF準備通貨入りを昨11月末に果たすと、元高への動機付けがなくなり、今年下半期に小反発させることを視野に入れつつ、当面は、徐々に下落誘導すること目論んでいた。今年下半期には中国が20カ国・地域(G20)首脳会議を主催することになっており、その際に中国の経済力を誇示したいという計算が働いた。

 だがその戦略はリスクをはらんでいる。中でも、市場で元安予想が続いている状態を反転させるのは難しい。一方人民銀は、過度の元安は望んでいない。というのも、資本流出が加速し、中国企業のドル建て債務の返済が困難になるからだ。中国政府統計によれば、同国の対外債務は昨年9月時点で1兆5300億ドルだった。そのうち3分の2は1年以内に償還期限を迎える見込み。金融データ会社ディーロジックによれば、主要な対外債務の保有企業は不動産会社で、債務残高は600億ドル超に達するという。

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http://jp.wsj.com/articles/SB11055450168849313420504581463152322466640
http://jp.wsj.com/articles/SB12561825795443623923804581464234137460602

サーキットブレーカーの問題点とは

By BRADLEY HOPE AND DAN STRUMPF
2016 年 1 月 8 日 14:19 JST

 アナリストらによると、中国政府による株式市場の安定化に向けた直近の試みは、荒削りな手段を通じて取引所レベルで市場をコントロールしようとすると実際には裏目に出る恐れがあることをあらためて浮き彫りにした。

 中国証券当局は4日、株式市場全体にサーキットブレーカー制度を導入した。表向きは数週間・数カ月先に予想される株価変動を抑制するのが狙いだ。だが、今週は4日と7日の2回にわたって騰落率が7%の基準に達し、取引が全面停止となった。7日の取引は開始から約30分間で停止した。当局は7日遅く、サーキットブレーカー制度を無期限に中断すると発表した。

 米国でも昨年、こうした規則が意図せぬ結果をもたらし騒ぎとなった。8月24日午前、2010年のフラッシュクラッシュ(瞬時の急落)再来を回避するために設けられた個別銘柄のサーキットブレーカーが発動し、ダウ工業株30種平均の下げ幅は一時1000ドルを超え、その後大幅に持ち直した。この日の騒ぎを大きくした主な要因は、相場変動を抑えるために導入された規則にあった。

 米国の場合、市場全体の取引停止の基準となる騰落率は20%と中国よりはるかに高いため、取引は再開された。

 だが、米ジョージタウン大学のジェームズ・エンジェル教授(金融学)によると、中国が今週経験したことは、米規制当局にとって重要な戒めとなる。同教授は最近、証券取引所の意向を受けてサーキットブレーカー制度に関する56ページの分析をまとめた。

 同教授は、中国市場の取引停止によって「サーキットブレーカーを適切に設計することがどれほど難しいか」、そしてサーキットブレーカーが「問題の解決より原因になることの方が多い点」が強調されたと指摘した。

 カリフォルニア大学ロサンゼルス校アンダーソン・スクール・オブ・マネジメントのアバニダール・スブラマニアム教授(金融学)は、サーキットブレーカーは特に基準が極端に低く設定されている場合、取引に予期せぬ影響を及ぼすことがあると述べた。

 中国の規制当局が基準をあまりに低く設定したため、「磁気ないし重力効果」が生じたと同教授は語った。つまり、実際には株価が基準に近づくと、ブレーカーが発動する前に取引を終わらせたい参加者のパニック売りを引き起こしたという。

 「基準設定でミスを犯した」と同教授は述べ、「ボラティリティー(変動)を抑えたかったのに市場はパニックに陥っただけで、売りは加速しボラティリティーは上昇した」と説明した。

 Tロウ・プライスのローレンス・テイラー氏は、中国市場では個人投資家の関与が大きいため、重力は一層強まる可能性があると指摘した。

 「出来高の大部分は引き続き個人投資家で、彼らはおじけづいて資金を引き揚げたがっている」とした上で、「一部には制限値幅に達する前に逃げだそうとする動きがある。ボラティリティーを抑制するのが狙いだが、ボラティリティーはほぼ確実に悪化する」と語った。

 米国では、1987年のブラックマンデー(暗黒の月曜日)を受けて株式市場全体のサーキットブレーカーが初めて導入された。当局はその後の調査で、取引システムに売買注文が殺到し目詰まりを起こしたことが事態を悪化させたと結論づけた。取引停止を導入することでゆとりが生まれ、注文の再開が可能になるとした。

 この規則は2010年のフラッシュクラッシュ後に微調整が加えられ、取引停止の基準は10%から7%に引き下げられた。

 現在の規則では、S&P500種指数が米東部時間午後3時25分までに7%以上下落した場合、取引が15分間停止される。下落率が13%を超えた場合は再び取引停止となり、20%を超えると終日取引が停止される。午後3時25分以降に下落率が7%や13%を超えた場合は、20%に達しない限り取引が続けられる。

 規制当局はフラッシュクラッシュ後、異常な変動時の相場に秩序を持たせるため、個別銘柄にもサーキットブレーカーを導入した。

 ジョージタウン大学のエンジェル教授は、災害や重要な事情(社長の危篤など)以外の理由で株式市場の取引を停止することが、ボラティリティーの低減につながる有力な証拠はないと指摘した。

 「取引を停止した場合、効率的に再開させるのは難しいという問題がある」と述べた。

 市場が取引停止を嫌気し、再開時に価格が急落して再び停止に追い込まれる可能性もある。

 「市場をよく分かっていなければ、サーキットブレーカーは概して素晴らしいものに思える」とエンジェル教授は語った。

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http://si.wsj.net/public/resources/images/BN-MA041_0107ci_M_20160107170753.jpg


12月米雇用統計、中国株安が関係する理由とは
By STEVEN RUSSOLILLO
2016 年 1 月 8 日 15:16 JST

 中国市場の混乱の影響は同国国内だけにとどまらない。米国に飛び火し、雇用市場の回復の勢いが若干落ちる恐れもある。

 米労働省が8日に発表する12月の非農業部門就業者数はここ1年の好調を維持する見通しで、予想通りなら2015年は同就業者数の伸びが2001年以降で2番目に大きい年となりそうだ。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が行ったエコノミスト調査では、12月の同就業数は前月比21万人増が中心予想で、失業率は4.9%への低下が見込まれている。失業率が5%を下回れば、リセッション(景気後退)入り1カ月前に当たる2007年11月以来となる。

 とはいえ、中国が世界経済、ひいては米雇用に与えかねない影響を忘れてはならない。2015年夏に起きたばかりのことを考えてほしい。同年5月から7月までの米雇用者数の伸びは平均すると1カ月当たり24万3000人だった。ところが8月に入ると、中国や原油市場に端を発した混乱が米株式市場を揺るがし、S&P500種指数は直近高値からの下げが10%に達して定義上で4年ぶりに調整局面入りした。

米非農業部門就業者数の増減数(百万人) ENLARGE
米非農業部門就業者数の増減数(百万人) THE WALL STREET JOURNAL
 雇用者数の伸びは8月が15万3000人、9月が14万5000人と鈍化した。持ち直したのは10月以降だ。

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 2011年半ばに市場が荒れたときも同じようなことが起きた。当時、雇用者数の増加幅は4月に30万人を記録した後、翌5月からの7カ月のうち6カ月で20万人に届かなかった。

 もちろん、後にこの落ち込みは一時的なものであることが判明した。2011年末から2012年初頭までの4カ月間でみると、毎月の増加幅は平均26万7000人だった。

 当時のような一時的な減速が再度起きても当然かもしれない。ドイツ銀行のエコノミストらは今週、2015年12月の新車販売台数がアナリスト予想を下回ったことを理由に、12月の予想雇用者数を下方修正した。

 同行は過去のデータから新車販売台数と非農業部門就業者数の関係を調べた。すると、今回12月のように新車販売台数が予想を大きく下回った月は、同就業者数も予想に届かない場合が多いことが分かった。

 中国市場の混乱が再発し、エネルギーなど国際商品(コモディティー)の相場下落も止まらない中、不確定要因は多い。このため、期待外れだった新車販売を受け、雇用者数も従来以上に伸び悩む可能性がある。

 ただ、12月の雇用者数が失望的な結果だったとしても、必ずしも新たなトレンドが始まるわけではないはずだ。足元の週間新規失業保険申請件数は過去最低水準に近い。賃金はようやく上昇の兆しを見せ始めた。レイオフは驚くほど少ない。

 雇用市場に関して言えば、少しつまずいたからといって大きく転倒するとは限らない。

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中国株安【特集】
12月の米雇用統計、好調の見通し
12月の米民間雇用、25.7万人増=ADP


12月の米雇用統計、好調の見通し
By AMEY STONE
2016 年 1 月 8 日 15:13 JST
 今週の市場は悪材料に悩まされているが、8日発表される昨年12月の米雇用統計での非農業部門就業者数は、こうした悪材料を一掃する朗報となるだろう。

 エコノミストらは、12月の同就業者数について20万人増を見込んでいる。ゴールドマン・サックスは就業者数が21万5000人増、失業率が5%となる一方、平均時給は前月比0.1%増加にとどまると予想している。

 今週の市場が混乱に見舞われたことを考えると、投資家はエコノミスト予想を重視しない可能性がある。ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズのチーフ投資ストラテジスト、マイケル・アーロン氏は「予想通り20万人増だった場合、市場はあまり反応しないだろう」と述べた。

 ただし、結果が予想から大きく外れていれば影響が出る公算は大きい、と同氏は言う。

 就業者数がエコノミスト予想を大きく上回った場合、投資家は米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げペースが現在の見通し以上に加速すると考え、米国債利回りは上昇する可能性が高い。一方、予想より大幅に悪い結果の場合、成長減速への懸念が高まり、同利回りはさらに低下するものとみられる。

 CRTキャピタル・グループの国債戦略部門責任者、デビッド・エイダー氏は雇用統計前に顧客を対象として行われる調査報告で、「利回り上昇を追いかけることだけでなく、短期的な利回り低下予想の広がりにも関心がある」と指摘した。

 また同氏は、次回利上げの予想についても調査で質問している。1月という回答はゼロで、3月が全体の48%、4月が17%、6月が27%という結果になった。

 12月の雇用統計が強いとみられる強力な根拠として、給与計算代行サービスのオートマチック・データ・プロセッシング(ADP)とムーディーズ・アナリティックスが6日発表した雇用推計が挙げられる。同推計によると、12月の米民間部門の雇用者数は前月比25万7000人増加した。これは予想を上回ったが、一部のエコノミストは、季節要因で押し上げられた部分もあるとみている。12月が暖冬だったうえサービス部門の伸びが強かったため、非農業部門就業者数は増加が見込まれている。

 ゴールドマン・サックスは、マイナス要因として製造業部門の落ち込みやインターネット上の求人の落ち込みが見られるため、雇用の伸びは鈍化している恐れがあると指摘する。

 景気回復はすでに数年間に及びつつあるため、2016年の雇用の伸びは14年よりは鈍いものになるだろう。過去1年間の非農業部門就業者数の増加は平均で22万人だった。

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12月の米民間雇用、25.7万人増=ADP
FRB、低インフレに「多大な懸念」=FOMC議事録
【特集】米ゼロ金利解除
http://si.wsj.net/public/resources/images/BN-LZ929_TAPE01_M_20160107140058.jpg



英金融大手、元安・中国株急落で窮地に立つ

HSBCの香港拠点。11月にはガリバーCEOがアジアに追加資本を配分するものの、より厳しい経済環境も踏まえると明らかにした PHOTO: BLOOMBERG NEWS

By MARGOT PATRICK AND MAX COLCHESTER
2016 年 1 月 8 日 18:40 JST

 【ロンドン】中国やアジアに大きく賭けることで英金融大手HSBCホールディングスやスタンダード・チャータード(スタンチャート)は同地域で最大級の外資系銀行となった。しかし、今週の中国株の急落は、これまで新興国市場の低迷が続くことに対処してきた両社をめぐる懸念をさらに強めるものとなった。

 JPモルガン・チェースの銀行業アナリストは6日、アジアの不良債権が現在の低水準から上向けば同行にとって「重大な逆風」になるとし、HSBCの投資判断を「ニュートラル」から「アンダーウエイト」に引き下げた。HSBCのロンドン上場株は年初から7%安と、欧州株式市場の下げ基調に沿っている。HSBCでは利益の70%前後をアジアで上げているほか、その融資額1兆0600万ドル(約125兆円)の41%をアジアが占める。

 スタンチャート株は年初から11%安となった。同行の収入の90%をアジアとアフリカ、中東が占める。

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 今週の元安と中国株の急落による動揺は世界中へと広がり、中国当局による同国の外国為替・金融市場や経済減速への掌握力をめぐる懸念が再燃した。世界銀行は6日、世界の成長予測を3年連続で引き下げ、新興国市場の見通し悪化を理由に挙げた。

 1865年に香港で創業した香港上海銀行を前身とするHSBCは、昨年6月に珠江デルタに投資し、アジアの資産運用・保険業務を拡大する計画を示し、同地域へのコミットメントを再確認した。また、中国で新しい証券会社を設立し、米国、日本に次いで世界3位の債券市場で収益向上を目指す方針を明らかにしている。

 アジア全体に広く深く根ざしたスタンチャートは2000年代に急成長を遂げた。しかし、現在は商品(コモディティー)価格の下落による打撃を受けた顧客関連の不良債権の増加に対応しているほか、一部事業から撤退している。

 それでも、同社のビル・ウィンターズ最高経営責任者(CEO)は「現在の中国やASEAN、南アジア、中東、アフリカの成長鈍化や商品価格の下落、輸出の伸び鈍化、欧米の景気低迷からなる調整期によって、アジアの機会が失われたとは決して思わない」と述べた。

 サンフォード・C・バーンスタインのアナリスト、チランタン・バルア氏は7日の調査リポートで、人民元や他の新興国通貨の下落はすでにHSBCやスタンチャートのドル建て利益を押し下げていると述べた。バルア氏は、最近の市場の動きは中国の通貨・金融市場の段階的な規制緩和から収益を上げるという両社の長期的な野望にかかるリスクを象徴していると見込んだ。

 オフショア元建て債の「点心債」市場は枯渇しており、事情に詳しい関係者によると、ギャップを管理するためにスタンチャートやドイツ銀行など複数の外資系銀行がオンショア市場でのオフショア顧客の元建て取引の決済の一時停止措置の対象になっているという。

 一方、他の欧州銀行は景気見通しが不透明で地元銀行との競争が激しくなっているアジアから撤退している。多くの銀行は過去10年にわたり巨費を投じてアジアに進出していたが、競争に十分な規模を獲得するには至らなかった。

 世界的に業務規模を縮小しているバークレイズは、事情に詳しい筋によると、アジアの債券・株式業務の縮小に向けて準備している。

 KPMGの規制専門のパートナー、ジャイルス・ウィリアムズ氏は、自国の規制関連の圧力やアジア業務のコスト増加も見直しを余儀なくさせているとし、「欧州の銀行はそもそもなぜアジアに進出したのかを問い直している」と述べた。

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資源会社、さらにコスト削減強いられる


アングロ・アメリカンの南アフリカのバソペレ鉱山。世界5位の鉱業会社のロンドン上場株は7日に11%安となった PHOTO: AGENCE FRANCE-PRESSE/GETTY IMAGES
By JUSTIN SCHECK AND ALEX MACDONALD
2016 年 1 月 8 日 18:09 JST

【ロンドン】7日も資源会社株の総崩れは一段と進み、数十億ドルもの株主価値が失われた。苦しい立場にある資源生産企業は2016年の出だしから支出と配当の削減をめぐって新たな圧力に直面している。

 商品(コモディティー)価格が高騰した過去10年間には急激に業務拡大した石油・鉱業会社だが、すでに数万人の従業員を削減し、数十億ドル規模のプロジェクトを棚上げにしてきた。中国の需要減退で商品価格の回復というかねてからの望みが打ち砕かれた今、各社は新たなコスト節減手段の模索を強いられている。

 英石油大手BPのボブ・ダドリー最高経営責任者(CEO)は先週末放送されたBBCのインタビューで、過去10年間に大きな好況サイクルを経験した後、石油会社は今、「しばらく続くことになる不況サイクル」に入っていると指摘した。BPの広報担当者はそのコメントについて、ダドリーCEOの昨年のコメントと一致していると述べた。

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 石油会社にとって継続的な値崩れは世界的な市場力学の変化の一環なのかもしれない。長きにわたって価格を浮揚させてきた中国の商品需要は弱まったほか、石油輸出国機構(OPEC)は、米国のシェールオイル生産業者との競争もあってこの1年ほどは原油価格を安定させるという従来の役割を放棄して供給過剰な状態を作りだしてきた。その他の石油生産業者も、債務返済や政府支出を支えるために原油価格のさらなる下落を招く高水準の生産を継続してきた。

 原油価格が14年半ばから半減した後には、2000億ドル強相当の石油プロジェクトが延期されたが、調査会社バーンスタイン・リサーチは今週、大手エネルギー企業は原油価格が回復しても支出を増やさないかもしれないと述べた。

 「たとえ原油価格が上昇したとしても、石油企業の支出は制限されたままだろう」とバーンスタインのアナリストは予想した。原油価格が現在の3倍だったときでさえキャッシュフローを上回る投資を行っていた大手石油企業だが、新たな節約の時代に入った後、原油価格の上昇と共に支出が増加するという通常のパターンは「途切れた」かもしれないという。

 コンサルティング会社ウッド・マッケンジーは今週、そうした業界の窮状が未公開株(PE)投資会社にとって絶好のチャンスになっていることもあり、エネルギー企業は買収や資産売却の画策を強いられるだろうと述べた。

 ウッド・マッケンジーの企業分析リサーチ責任者、ルーク・パーカー氏は「経営状況の悪化でより多くの企業が身売りを強いられるだろう」と話す。「帳尻を合わせるための資産売却を行わないと、財務面で債務過剰がこれまで以上に進むだろう」。

石油・鉱業大手の7日の時価総額の前年比増減率 ENLARGE
石油・鉱業大手の7日の時価総額の前年比増減率
 鉱山事業者にとっての財務状況はさらに悪化してきた。スイスの商品取引・鉱業大手グレンコア、英鉱業大手アングロ・アメリカンはキャッシュフローと債務をめぐる懸念から株価が急落した後、減配――大株主を遠ざけてしまう恐れがあることから大企業が避けたがる措置――を実施してきた。鉱業世界最大手の英豪系BHPビリトンも、鉄鉱石の価格が下落したり、多くの死者を出した昨年のブラジルの鉄鉱石鉱山ダム決壊事故の後始末に取り組んだりしていることもあり、似たような圧力に直面している。BHPの広報担当者はコメントを差し控えた。

 中国市場の急落で商品の需要をめぐって新たな不透明感が浮上した7日には投資家が広範な売りを通じて懸念を表明した。ロンドン市場では英蘭系石油大手ロイヤル・ダッチ・シェルが3%近く下げ、BHPは約5%安と急落した。米鉱業最大手のフリーポート・マクモランは同日、米国市場で一時的に最大8.27%安を記録した。

 軟調だった1年を過ごしたばかりの大手資源生産業者は大混乱に陥った。世界の5大鉱業会社――BHP、英豪系リオ・ティント、グレンコア、ブラジルのヴァーレ、アングロ・アメリカン――の時価総額の合計は2015年1月から52%、2690億ドルも減少している。非国営の5大石油会社――米エクソンモービル、シェル、BP、米シェブロン、フランスのトタル――の時価総額の合計も同期間に20%、2050億ドル以上減少した。

 原油価格の14年以来の下げ幅は3分の2を超えており、7日の取引では11年ぶりの安値となる1バレル=33ドルを割り込む場面もあったが、その後は少し回復した。主な工業用金属である銅と亜鉛の価格は、14年6月以来でそれぞれ34%安、28%安となっている。中国は銅と亜鉛の両方で世界需要の約45%を占めている。

 中国の混乱と米国やOPEC加盟国の高い原油生産水準の組み合わせをふまえると、短期的に商品価格の下落が収まることはほぼ期待できない。今年の初めに見込まれている経済制裁解除でイランの原油輸出が再開されると、原油価格はさらに下がる可能性があり、石油会社にとっては痛手となるだろう。

 下落基調にある商品価格への対応策として大手鉱業会社はすでにレイオフ(一時解雇)を実施したり、ザンビアにあるグレンコアの鉱山のようにプロジェクトを一時的に中止したりしてきた。

 アリゾナ州フェニックスに拠点を置き、世界有数の銅の生産量を誇るフリーポート・マクモランは鉱山を閉鎖し、従業員をレイオフし、石油・天然ガス部門の売却を検討するなどサバイバルモードに入っているが、銅市場の長期的な見通しには自信を示し、ペルー、インドネシア、コンゴといった国の最大級で最低コストの鉱山での生産は継続している。昨年8月に同社株8.2%を所有していると明かした著名アクティビスト(物言う株主)、カール・アイカーン氏は12月に長年にわたって会長を務めてきたジェームズ・R・モフェット氏を追放した。アイカーン氏はさらに強気な変革を推進する可能性もある。

 これまでは新規プロジェクト、自社株買い、配当などへの支出がキャッシュフローを上回っていた石油大手も経費削減を示唆し始めた。シェルがカナダ西部のオイルサンド鉱区の開発計画を無期限に延期したように、石油大手は大型プロジェクトから撤退してきた。アナリストによると、石油業界の世界的なレイオフの総数は25万人以上に上るという。昨年に120億ドル規模の支出とコストの削減を行ったシェルは12月、16年の予想支出額を20億ドル減らして330億ドルとした。

 すでに倒産に追い込まれた企業もある。業界の景気が低迷し始めてから今日までに、石油・天然ガス探査・開発のスウィフト・エナジーなど30社以上のエネルギー企業が破産法の適用を申請してきた。ニューヨーク証券取引所(NYSE)は6日、オクラホマ州の石油・天然ガス探査会社サンドリッジ・エナジーの株式が0.15ドルで引けた後に同社を上場廃止とした。

 カナダのオイルサンド生産業者は生産コストがより高く、その原油の価格がより低いために、北米の他の多くの生産業者よりも不況の影響を受けやすい。いくつかの新プロジェクトの中止や延期があった昨年に続いて、今年も原油価格の低迷が数多くのオイルサンド開発プロジェクトの中止や延期を引き起こす可能性がある。
http://si.wsj.net/public/resources/images/OJ-AE585_OILMIN_16U_20160107105709.jpg

流動性の真空地帯が拡大、小口投資家が市場動かす−米ジェフリーズ
2016/01/08 17:58 JST
    (ブルームバーグ):大手銀行にリスクを減らすことを強いる規制の圧力が、小口投資家のムードと行動に起因する値動きに対して市場を脆弱(ぜいじゃく)にした。米ジェフリーズ・グループのトップらがこう指摘した。
ウォール街の金融機関が顧客の取引相手となるために保有している証券の在庫を減らした結果、市場に「相当大きな流動性の真空地帯が生じ、それはさらに拡大しつつある」とジェフリーズのリチャード・ハンドラー会長兼最高経営責任者(CEO)とプライアン・フリードマン執行委員会会長が顧客宛ての四半期書簡で分析。今後1年に市場が劇的に方向を変える「変曲点」をもたらす可能性のある世界的な動向について解説した。
マーケットメーカー(値付け業者)は「高利回り債から欧州債、銀行ローン、ディストレスト債、株式まであらゆる証券の在庫を減らした」と指摘し、「在庫の信じられないほどの低水準に、極端なボラティリティ(変動性)と、ファンダメンタルズ(経済の基礎的諸条件)よりもムードに左右されがちな市場の難しさという負荷がかかっている」と説明した。
小口投資家がニュースやソーシャルメディアからの情報に対してリアルタイムで反応しようとしていることや高頻度トレーダーの存在を、市場の安定を脅かす要素として挙げ、「これら全てが組み合わさって、小さな変曲点をはるかに深刻なものに変えるかもしれないと考えている。とはいえ、われわれは100%間違っているかもしれないし、そうあってほしいと望む」と両氏は記している。2016年について「楽観的だ」という。
原題:Jefferies Sees ‘Substantial’ Liquidity Void Growing in Markets(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:シアトル David Scheer dscheer@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先: Peter Eichenbaum peichenbaum@bloomberg.net
更新日時: 2016/01/08 17:58 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-O0MKV26K50XS01.html


コラム:世界的株安の中心に米利上げの「反作用」

田巻 一彦

[東京 8日 ロイター] - 年初から始まったグローバルな株安という「市場大変動」の中心には、米利上げの反作用が存在する。中国人民元や中国株の下落と中国経済の減速を結びつける意見もあるが、米利上げによる新興国からのマネー流出が、最もぜい弱性の顕著な中国市場で表面化したとみるべきだ。米連邦準備理事会(FRB)が年4回の利上げを前提にするなら、市場の振幅は一段と激しくなると予想する。

<元買い介入で一息>

8日の市場では、人民元の基準値設定水準と中国株の動向に注目が集まった。その中で中国当局は、基準値を9営業日ぶりに元高水準へと設定。その後、元買い介入も実施したもようで、中国株は乱高下しつつ前日比プラスで推移した。

これを見て、21年ぶりに大発会から4日続落だった日経平均.N225もいったん反発。ドル/円JPY=EBSも118円台に切り返した。

ただ、市場が鎮静化に向っていると認識している参加者は少数にとどまっている。サウジアラビアとイランの対立は激しさを増し、地政学的リスクは高止まったまま。北朝鮮の核実験で北東アジアの緊張感は一段と強まった。中国経済は減速基調が鮮明になっており、ユーロ圏も消費者物価指数(CPI)の低迷が続き、世界経済はリスク要因が目白押しだ。

複合するリスクが、世界経済の不透明感を一段と濃くしているというのが、市場の多数説の見方だろう。

<投機筋を刺激したフィッシャー発言>

だが、その情勢判断は、正しいように見えてツボを外している。市場大変動の中心に位置しているのは、米利上げというアクションだ。

複数の市場関係者によると、一部の米系ヘッジファンドは、フィッシャーFRB議長のある発言に強烈に反応したという。

それは、6日にCNBCとのインタビューで語った「個人的に(4回の利上げを実施するというのは)大まかな見積もりの範囲内だ」という言葉だった。

市場には、利上げは2回との思惑も根強く残っているが、フィッシャー副議長は「少なすぎる」「市場は今後の進展を過小評価している」とも述べた。

<狙われた人民元>

市場では、変化を予知して先回りし、利益を稼ぎ出す参加者を「勝ち組」と称賛する。複数の市場関係者によると、7日の人民元安と中国株下落、日本株の大幅下落の下で売りの主役は一部の米系ヘッジファンドだったという。

米利上げの「反作用」は、昨年末から広範な新興市場国の株と通貨の下落として表面化してきた。

米欧日の中銀による大規模な量的金融緩和によって、ホットマネーが最後の「利益獲得の場」としてコモディティ市場に向った。その結果、米利上げ開始とともに新興国・資源国の通貨と株価が真っ先に売られてきた。

そして、投機マネーが次にターゲットにしたのが、人民元であることが年明けに判明する。中国本土内にあるオンショア市場のドル/元レートと、香港や海外にあるオフショア市場のドル/元レートのギャップが拡大していることに着目。元売り圧力をかけた。

そこには「SDR(国際通貨基金の特別引き出し権)入りした元という新しい環境で、中国当局は簡単には元買い介入できないだろうという売り方の思惑も、働いたのではないか」(国内市場関係者)という見方が出ていた。

今年に入ってからの中国株安は、人民元安が起点とみられており、実際、8日の市場で元買い介入が実施されたもようと伝わると、中国株は前日とは一転して大幅下落現象を回避して推移した。

<深刻なOPECの価格調整機能喪失>

さらに問題なのは、サウジアラビアとイランの政治的対立で、石油輸出国機構(OPEC)の価格調整機能が事実上、ゼロ近くまで低下し、原油価格の上昇が当面、望めなくなっていることだ。

原油価格の下落は、市場のリスクオフ心理を一段と強め、新興国・資源国からのマネー流出を加速させる。中国の人民元には、一層の売り圧力がかかることになる。

<カギ握るイエレン議長の判断>

このような構図の中で、FRBが3月の利上げに向けて着々と準備を進めていけば、中国からのマネー流出圧力が弱まることはないだろう。このままでは、人民元安─中国株安─日米欧の株安─円高という流れが、基調として継続することになりかねない。

そこで注目されるのは、イエレンFRB議長の発言だろう。大幅な市場変動は、米経済にも打撃となる。株安は米企業や消費者の心理を冷え込ませ、ドル高進展で米製造業の業績を一段と落ち込ませる。

イエレン議長が、利上げペースの緩和に言及すれば、リスクマネーの逆回転と世界的な株安基調は、いったん「小康状態」になる可能性がある。

市場の危機が深刻化しないうちに火消しできる手段を持っているのは、イエレン議長であると強調したい。
http://jp.reuters.com/article/tamaki-c-idJPKBN0UM0KA20160108

【債券週間展望】長期金利低下か、需給良好でフラット化圧力との見方
2016/01/08 16:26 JST
    (ブルームバーグ):来週の債券市場では長期金利が引き続き低下すると予想されている。日本銀行の長期国債買い入れオペが今月から増額されたことで需給が一段と逼迫(ひっぱく)しており、金利低下圧力が掛かりやすいとの見方が背景にある。
長期金利の指標となる新発10年物国債利回りは8日、一時0.225%と2015年1月以来の低水準を付けた。中国市場の動揺を受けて世界的に株式相場が大きく下げる中、需給の良好さを背景に買いが優勢となり、昨年1月20日に記録した過去最低水準の0.195%に接近した。
財務省は13日午前、10年物価連動債入札を実施する。価格競争入札によるダッチ方式。前回入札された20回債のリオープン発行となり、表面利率は年0.1%となる見込み。発行額は前回債と同額の5000億円程度となる。
10年物固定利付国債と物価連動債との利回り差で、市場の予想インフレ率を示すBEI(ブレーク・イーブン・インフレ率)は足元で0.7%台割れ。財務省が物価連動債の発行を再開した2013年10月以降で最低を記録している。
15日には流動性供給入札が予定されている。投資家需要の強い既発国債を追加発行する入札で、今回の対象銘柄は残存期間15.5年超から39年未満。発行予定額は3000億円程度となる。
市場関係者の見方
*T ◎パインブリッジ・インベストメンツ債券運用部の松川忠部長* イールドカーブはブルフラット化の余地がまだある* 需給の買いからファンダメンタルズの買いへ、月末に日銀会合も控えて無警戒だった前回会合の残像から売りづらい* 長期金利の予想レンジは0.20−0.25%
◎JPモルガン・アセット・マネジメントの塚谷厳治債券運用部長* 10年物価連動債入札ではBEIが下がるリスクを想定している* 原油相場や中国株、人民元の動きに注目* 長期金利の予想レンジは0.20−0.27%
◎アムンディ・ジャパンの浜崎優投資情報部長 * 年初からの金利低下は原油安、サウジとイランの外交断絶、中国問題、円高などが要因だが、冷静に見てみれば水準的に行き過ぎ* これらの問題が早期に解消できるとみられず、金利は低位な水準に張り付いて推移しそう* 長期金利の予想レンジは0.22−0.25%


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更新日時: 2016/01/08 16:26 JST

債券先物は4日連続最高値、需給逼迫で買い−長期金利1年ぶり低水準
2016/01/08 15:55 JST

    (ブルームバーグ):債券相場は上昇。先物は4営業連続で最高値を更新し、長期金利は1年ぶり低水準を付けた。世界経済に対する不安感が強まる中、日本銀行が実施した長期国債買い入れオペで需給逼迫(ひっぱく)が示されたことが買い手掛かりとなった。
8日の長期国債先物市場で中心限月3月物は、前日比1銭高の149円24銭で開始した。午後に入って水準を切り上げ、一時は149円36銭と、前日に記録した最高値149円28銭を上回った。結局は10銭高の149円33銭で引けた。
パインブリッジ・インベストメンツ債券運用部の松川忠部長は、「米雇用統計発表前で売られてもおかしくないが超長期債が堅調。30年債利回りは週前半に投資家が買った様子で業者もポジションが意外に軽い」と指摘。「原油価格や中国経済の状況は1年前よりデフレ的で、日銀買いオペも増額されたが、イールドカーブは十分織り込んでない」とし、「ブルフラット化の余地がまだある」との見方を示した。
現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の341回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値と横ばいの0.24%で開始。徐々に水準を切り下げ、1.5ベーシスポイント(bp)低い0.225%と、2015年1月27日以来の低水準を付けた。新発20年物の155回債利回りは2bp低い0.93%、新発30年物の49回債利回りは2bp低い1.195%と、ともに昨年1月22日以来の水準まで下げた。
JPモルガン・アセット・マネジメントの塚谷厳治債券運用部長は、債券相場の上昇について、「世界経済に対する不安感が強まっていることが大きい。原油安や中国経済の動向を受けたリスク資産下落や円高進行のほか、日銀緩和期待もくすぶっている」と話した。
この日の東京株式相場は5営業日続落。日経平均株価は前日比0.4%安の1万7697円96銭で終えた。外国為替市場でドル・円相場が1ドル=118円台前半を中心に推移。前日の海外市場では一時117円33銭と昨年8月以来の水準まで円高・ドル安が進んだ。
日銀買い入れ
日銀が今日実施した今月3回目の長期国債買い入れオペ(総額8900億円)の結果によると、残存期間5年超10年以下、10年超25年以下、25年超の全てで応札倍率が前回から低下。足元で売り圧力が弱まっていることが示された。
みずほ証券の丹治倫敦シニア債券ストラテジストは、日銀の国債買い入れオペについて「需給的に吸収されるので相場のプラス要因」と説明した。「円高が進むと過剰な円安に対する配慮が後退するほか、インフレへの下押し圧力になるので、追加緩和期待が再燃するのかに注目している」との見方も示した。
8日の米国市場では昨年12月の雇用統計が発表される。ブルームバーグの予測調査によると、非農業部門雇用者数は前月比20万人増加が見込まれている。11月は21万1000人増加だった。
JPモルガン・アセットの塚谷氏は、米雇用統計に関して、「米利上げは世界経済にとってマイナスという印象なので、強い数字が出ればネガティブな影響が出るのではないか。ただ、一時的にドル高に振れても長期的には円高・ドル安の材料になりそう」と話した。
記事に関する記者への問い合わせ先:東京 池田祐美 yikeda4@bloomberg.net;東京 山中英典 h.y@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先: Garfield Reynolds greynolds1@bloomberg.net 山中英典, 崎浜秀磨
更新日時: 2016/01/08 15:55 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-O0LSEX6TTDS601.html


中国、ようやく人民元の中心レート引き下げ停止−市場の動揺和らぐ
2016/01/08 15:55 JST
    (ブルームバーグ):中国当局は8日、人民元の中心レートを9営業日ぶりに引き上げた。前日までの連日の引き下げで金融市場は動揺し、世界的な通貨戦争への懸念が強まっていた。
中国人民銀行(中央銀行)はこの日の中心レートを、前日の中心レートより0.02%元高方向の1ドル=6.5636元に設定した。前日までの8営業日では計1.42%引き下げていた。
米市場でS&P500種株価指数は年明けからの4営業日として過去最悪のスタートとなった。世界の株式市場からはこの間、時価総額約4兆ドル(約470兆円)相当が消失。中国株は前日までの4営業日のうち2営業日で相場が急落し、サーキットブレーカーの発動で取引が停止された。
ABNアムロ銀行の通貨ストラテジスト、ロイ・テオ氏(シンガポール在勤)は「そろそろ潮時だ。人民銀による元安方向への中心レート設定は大きな動揺を引き起こした」と述べた。同氏はブルームバーグのデータで、過去1年の人民元相場について最も正確な予想を示している。
ブルームバーグの集計データによると、オフショア人民元は香港時間午前10時50分(日本時間同11時50分)現在、0.14%高の1ドル=6.6817元。7日には一時6.7618元に下落し、2010年9月に付けた史上最安値の6.7850元にあと0.4%以内に迫っていた。8日の上海市場の人民元は0.06%高の6.5890元。今週の下げが1.4%に縮小した。
原題:China Halts Run of Yuan Fixing Cuts That Rattled Global Markets(抜粋)
記事に関するブルームバーグ・ニュース・スタッフへの問い合わせ先:北京 Tian Chen tchen259@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先: James Regan jregan19@bloomberg.net
更新日時: 2016/01/08 15:55 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-O0M3XE6TTDSA01.html


日本株5日続落、TOPIXの新年連続安は26年ぶり−内需、資源売り
2016/01/08 15:48 JST
    (ブルームバーグ):8日の東京株式相場は5日続落し、TOPIXの大発会からの連続安は26年ぶりの記録となった。中国市場への過度な不安後退で反発する場面はあったが、世界経済や原油価格の先行きに警戒感が根強い上、週末を前に終盤は持ち高整理の売りに押された。電力や小売、陸運など内需関連、鉱業など資源株が安く、小売では業績計画を下方修正したファーストリテイリングが安い。
TOPIXの終値は前日比10.62ポイント(0.7%)安の1447.32、日経平均株価は69円38銭(0.4%)安の1万7697円96銭。
ブルームバーグ・データによると、TOPIXが年始から5日連続で下げたのは前年末に史上最高値を付けた直後の1990年以来。日経平均の年始5日続落は、遡及可能な70年以降で最長となる。野村証券によれば、日経平均の算出が始まった1949年以降でも初めて。
みずほ投信投資顧問の清水毅チーフストラテジストは、「新年入りで買っていきたいところだが、先行きが見えない中で投資家の手は止まっている。良い材料がなく、相場が荒れた中で、あえて逆張りで仕掛けにいく感じではない」と話した。中国の人民元安が止まるかどうかも不透明で、「米利上げで新興国に資金の流れの変化が起きやすい中、中国に起きている変化は意識せざるを得ない」と言う。
中国人民銀行は8日、人民元の中心レートを9営業日ぶりに引き上げた。中国上海総合指数は2.2%高と上昇して始まり、その後もおおむねプラスで推移。中国証券監督管理委員会(証監会)は7日夜、株式サーキットブレーカー制度の休止を発表した。本土市場の一斉売りでサーキットブレーカーが発動され、取引停止となった日が今週2日目となった事態を受けたもので、中国指導部が同制度を再考ないし変更する可能性を示した。
きょうの日本株は、中国市場への懸念から前日の海外株が軒並み下げた流れを受け続落して始まり、日経平均は朝方に一時257円安まで下げ幅を広げた。人民元の中心レート引き上げ後にプラス転換、午前は反発して終えたものの、午後後半にかけ失速した。中国市場に対する不透明感が完全に払拭(ふっしょく)されたわけではなく、世界景気や海外原油市況の動向に不安もくすぶっている。7日のニューヨーク原油先物は一時、2003年12月以来の安値となる1バレル=32.10ドルまで下げた。
アムンディ・ジャパンの浜崎優投資情報部長は、「値ごろ感が出てきて、人民元があまり動かなかったことで安心感が広がった。ただ、中国は市場に準拠して動いているわけではなく、何かまたうまくいかないと人民元を下げるかもしれず、不透明だ」としている。
また、米国時間8日に昨年12月の雇用統計が発表予定で、内容を見極めたいとの姿勢も終盤の買い手控えにつながった。ブルームバーグがまとめた事前予想では、非農業部門雇用者数は前月比20万人増の見通し。11月は21万1000人増だった。人民元レートの引き上げ後、きょうのドル・円相場は一時1ドル=118円60銭と朝方の117円台後半から円安方向に振れたが、その後は118円20ー40銭付近で膠着した。
東証1部33業種は電気・ガスや海運、建設、小売、鉱業、陸運、証券・商品先物取引、石油・石炭製品、不動産、サービスなど30業種が下落。ゴム製品、精密機器、機械の3業種は上昇。東証1部の売買高は25億9124万株、売買代金は3兆2018億円。代金の3兆円台は昨年12月18日以来。上昇銘柄数は377、下落は1466。
売買代金上位では、内外暖冬の影響で16年8月期業績計画を減額したファーストリテイリングが安く、キヤノンやセブン&アイ・ホールディングス、塩野義製薬、花王、三菱地所、ゆうちょ銀行、大東建託、住友金属鉱山も売られた。さくらインターネットやブリヂストン、東京エレクトロン、ニコンは上げ、15年3ー11月期営業利益が4割超の増益だった良品計画も高い。
きょうの取引開始時は株価指数オプション1月限の特別精算値(SQ)算出で、ブルームバーグ・データの試算によると、日経225型で1万7420円1銭と前日の日経平均終値を347円33銭下回った。
記事についての記者への問い合わせ先:東京 佐野七緒 nsano3@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先: Sarah McDonald smcdonald23@bloomberg.net 院去信太郎
更新日時: 2016/01/08 15:48 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-O0LTPX6TTDS501.html

来週のドルは引き続き下方リスク、中国問題の再燃警戒

[東京 8日 ロイター] - 来週の外為市場で、ドルは引き続き下方リスクが警戒される。人民元をめぐる混乱や原油安、中東不安などが再び持ち上がれば、円買い圧力が強まるおそれがある。逆に中国懸念が後退し、グローバル株式市場が堅調に推移すればドルは119円台に乗せる可能性もある。

予想レンジはドル/円が116.50―119.50、ユーロ/ドルが1.0750―1.1050ドル。

今週は上海株式市場の急落、人民元基準値の元安方向設定、中東不安、原油安、北朝鮮の核実験報道など、市場のリスク回避姿勢を強める材料が相次いだ。昨年末120円台にあったドルは一時117円前半まで下落した。

8日は人民元の基準値が元高方向に設定され安心感が広がったものの、中国問題やその他の不安要素が再燃すればリスク回避の円買いが強まる可能性がある。「ドルは117円を割り込めば、昨年8月24日の安値116.15円を目指す展開もありえる」(国内金融機関)とみられている。

今晩発表の12月米雇用統計で強い数字が出ても「リスク回避ムードが一変するほどのインパクトは期待できない」(国内金融機関)という。

売られ過ぎの反動や中国懸念の後退などで世界の株式市場が反発すれば、ドルが119円台にしっかり乗せてくるイメージもあるという。ただ、1週間で回復できるリスク許容度には限界があるうえ、120円が近づけば戻り売りなども出やすく「120円台を一気に回復するのは難しい」(同)との指摘もあった。

米国では雇用統計の後、15日に12月小売売上高などの指標が発表される。14日には英中銀の金融政策委員会が開催予定。

国内では12日に11月国際収支、14日に11月機械受注が発表となる。

<ユーロ/ドルは買い戻しか>

今週前半はユーロ売り/ドル買いが目立ち1.07ドル台に突入したが、週後半にかけて1.0940ドルまで回復した。

市場では「ユーロショートが積み上がっていることや、今回の金融市場の混乱で米国の利上げペースが緩やかになるとの見方が出てきていることなどから、ユーロは多少の買い戻しが入ってもおかしくはない」(外為アナリスト)として、1.10ドル台に乗せる可能性も指摘されている。

ただ、昨年12月の戻り高値1.1060ドルが抵抗線として意識され、その水準を超えていくのは難しいという。

(為替マーケットチーム)
http://jp.reuters.com/article/next-week-forex-idJPKBN0UM0QC20160108

円が全面安、人民元安一服でリスク回避の動き緩和−対ドル118円半ば
2016/01/08 15:47 JST

    (ブルームバーグ):東京外国為替市場では、円が主要16通貨に対して全面安となった。中国人民元の先安警戒感が一服し、リスク回避に伴う円買い圧力が緩和している。対ドルでは1ドル=118円台半ばに水準を切り下げて推移している。
8日午後3時44分現在のドル・円相場は118円54銭前後。円は中国人民銀行(中央銀行)による人民元中心レートの引き上げが報じられた直前に付けた117円50銭を上値に、一時118円60銭まで水準を切り下げた。前日の海外市場では中国発の世界同時株安を背景としたリスク回避の動きが強まり、一時117円33銭と、昨年8月24日以来の円高値を付けていた。
中国人民銀は人民元の中心レートを1ドル=6.5636元と、前日に設定した2011年3月以来低水準6.5646元から引き上げた。オフショア人民元は一時6.6525元と、2営業日ぶりの水準に値を戻し、その後は6.68元台前半で推移している。
バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチの山田修輔チーフFXストラテジストは、市場の注目材料は中国の人民元と株価動向だとした上で、「中心レートが高い方向に振れたということはポジティブに捉えられた」と説明。ただ、「人民銀行が元安を許容するかどうかというところの不確実性がはけるかどうかはもう少し見極める必要がある」と話した。
8日の中国株式相場は反発。上海総合指数は一時前日比3.5%高まで上昇した。前日の取引ではサーキットブレーカーが発動された後、取引が終日停止となった。中国当局は相次ぐサーキットブレーカーの発動を受けて、同制度の停止を決めた。
東京株式相場は日経平均株価が午前の取引で前日比プラスに転じる場面もみられたが、午後は再びマイナス圏に沈み、結局、前日比69円38銭安の1万7697円96銭と、年明け1週間の取引を連日下落で引けた。
三井住友信託銀行マーケット金融ビジネスユニットの細川陽介為替セールスチーム長は、「人民元や株の動きを見つつ、付き合っていくしかない」と言い、「株式市場の地合いが良くない中で、マーケットの今のセンチメントからすると通貨安についてはどうしても不安心理があおられてしまう」と指摘する。
この日の米国時間には昨年12月の雇用統計が発表される。ブルームバーグがまとめた市場予想によると、非農業部門の雇用者数は前月比20万人増(中央値)が見込まれている。前月は21万1000人増だった。家計調査に基づく失業率は5%(同)と、前月から横ばいが予想されている。
ノムラ・インターナショナルのシニアFXストラテジスト、後藤祐二郎氏(ロンドン在勤)は、「かなり完全雇用に近い状況の中で14万人増くらいでも失業率安定ないし若干下がるといった状況になってきているので、雇用統計はしっかりしても、中国などの要因で米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げが遅れるのかどうかといったことの方が、目先は注目されるかもしれない」と言う。
記事についての記者への問い合わせ先:東京 三浦和美 kmiura1@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先: Garfield Reynolds greynolds1@bloomberg.net 崎浜秀磨, 山中英典
更新日時: 2016/01/08 15:47 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-O0LUF16K50XU01.html


4. 2016年1月08日 22:06:35 : n1gzkW7eAw : 1eBQY9I5NZE[28]
02は経済板に張り付く「妖怪知ったかぶり」だな。

「あほらしい」「馬鹿らしい」はあんたのことだよ。


6. 2016年1月09日 02:10:44 : 7qvR5NNHws : 0Q2Pd0P19UY[66]
1月29日など何の関係もない!

ユダ金の
羊毛刈りが実施されただけ!

世界の株価が
今の
1/3ぐらいまで下げないと終わらん。

世界同時恐慌になり
戦争で
今の武器在庫がなくなるまで

経済復興が起きない。

それが
ユダ金の
『羊毛刈り』です。

それぐらい知ったうえで、
投稿したら!


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