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[「軽減税率」問題]安倍政権はゴマカシ、共産党は無理解という構図:「税収減見込み」と「家計負担減予測」とは別もの
http://www.asyura2.com/16/senkyo199/msg/833.html
投稿者 あっしら 日時 2016 年 1 月 19 日 15:54:08: Mo7ApAlflbQ6s gqCCwYK1guc
 


「≪お粗末≫共産党小池晃議員「軽減税で1兆円不足というが、家庭調査では6千億円(4800円×1億2千万人)じゃないか」 」
http://www.asyura2.com/16/senkyo199/msg/793.html

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 政府与党と共産党で展開された猿芝居だとしても、経済成長と分配の関係など全体として悪くない論戦だと思う。

 しかし、話題を集めている複数税率(軽減税率)の“財源”をめぐるやりとりは悲しみを誘うレベルである。

 まず、紛糾した1兆円(税収減)と6千億円(家計負担減)のあいだの大きな数値的ズレは、ズレていて当然のもので、それをとやかくいうほうがおかしい。
 そう答えられずに、家計調査のバイアスのように説明する“安倍政権も、詐欺師に似ており悪質である。

 「税収減見込み」と「家計負担減予測」がイコールでなければおかしいという主張は、「会社の利益増加」と「従業員の賃上げ」は同等でなければおかしいというようなものである。

 「税収減見込み」と「家計負担減予測」の大きなズレは、「軽減税率」(複数税率)制度から発生する消費税負担の“軽減”が、どこ(誰)に“配分”されるかという問題に起因する。

 次に、複数税率(軽減税率)の導入で、家計負担が軽減されるという“発想”というか認識そのものが誤りである。

 消費税は消費者ではなく事業者に課される税だから、消費税が“軽減”されるということは、負担者(納税義務者)である事業者の税負担が軽減されることを意味する。

 それ以外の家計負担が減少するといった話は、「軽減税率」(複数税率)の導入に直接関わるものではない。

 政府は、「軽減税率」(複数税率)の導入は特定の事業者に利益を与える制度と説明するわけにはいかないから、その可能性もなきにしもあらずの「家計負担軽減」という話を持ち出してごまかしている。

 「軽減税率」(複数税率)の導入が家計負担を軽減させるというのなら、同じ税制的経済的意味を持つ法人税減税や消費税「輸出免税」制度も、家計負担を軽減させると説明しなければ論理矛盾に陥る。(これが付加価値税である消費税を理解する肝である)

 「家計負担減」云々は、せいぜい、事業者の税負担が軽くなることで、販売価格が下がるかもしれないという“期待”の話でしかない。
 複数税率(軽減税率)の導入で適用される品目を商う事業者の利益が増加する(=税負担が減少する)ので、“価格競争が激しい自由競争状態にあるなら、適用品目の販売価格は低下し、家計の負担を緩和する”と期待できるといったレベルである。

 政府(財務省)を代弁すれば、複数税率(軽減税率)を導入したら、事業者は得られる消費税負担減を独り占めするのではなく納入業者や消費者にも“還元”して欲しい、60%ほど(1兆円のうち6千億円)は税込み販売価格の低下を通じて消費者(家計)に“還元”して欲しいというものである。

 消費税そして複数税率(軽減税率)という制度がどういうものなのかという共通の認識がないまま議論しても噛み合わないのは当然である。

 安倍政権は、口先でのゴマカシはともかく、複数税率(軽減税率)制度の内実(本質)がわかっている。
 わかったうえで、創価学会や新聞社に利益を提供する複数税率(軽減税率)を導入するため、複数税率(軽減税率)導入を歓迎するよう国民を騙す目的のデータが家計負担減の予測値である。
 家計負担減という話は、端的に言えば、ヒトを騙す詐欺師の口上である。

 複数税率(軽減税率)の導入で税収が減れば、そのうち消費税の標準税率が引き上げられることになるから、家計負担減という話は、バカバカしい説明の虚構でしかない。

 共産党も、「輸出免税」(俗に言う“輸出戻し税”)が輸出企業への補助金であることは理解しているから、優遇対象は違っても税制的には同じ論理と特典である「軽減税率」の内実はわかっている(はずである)。

 創価学会ほどではないが、「しんぶん赤旗」や書籍といった出版事業が盛んで「軽減税率」の魔力に魅入られている共産党は、複数税率(軽減税率)制度の導入を潰す気はないようだ。
 共産党としては、書籍とともに、購読者としては圧倒的に多い「日曜版」単体が週2回以上発行という新聞への「軽減税率」適用要件からどう評価されるのかが気になっているはずである。

 さらに、共産党の小池参議院は質問のなかで、消費税が低所得者やワーキングプアにもかかる税という表現を使っているが、消費税はあくまでも事業者に課される税であり、消費者はその負担が転嫁される立場である。
 表現の違いでどちらでも同じじゃないかと思うヒトは、税制や経済政策について語らないほうがいいと思う。

 事業者は、消費税の負担を消費者(販売先)に転嫁できない場合でも、自分の利益を削って消費税を納付しなければならない。
 可処分所得が少ないヒトは、消費税の転嫁でものの価格が高くなったら、その値段では買わなくなるか、買う量を減らすことで消費税の転嫁を避けることになる。

 最後に、低所得者対策なら、マイナンバーカードといった方法論はともかく、財務省や民主党が主張しているように「給付」が合理的である。
 はっきり言えば、“消費税の逆進性”は、「給付」によって解消できる問題である。

 消費税(付加価値税)は、生産性上昇とインフレが常態であった産業成長期ならまだしも、デフレ気味で産業活動も低迷する“成熟期”では、経済成長や国民生活の阻害要因でしかない。

 今すぐというわけにはいかないと思うが、原発と同じように、今こそ、「脱消費税依存」が政策テーマとして掲げなければならない。


※ 軽減税率関連参照投稿

「混迷する「軽減(複数)税率」問題を考えるための基礎的理解」
http://www.asyura2.com/15/senkyo194/msg/707.html

「「軽減税率」は消費税納税事業者の負担を軽減する制度:消費者の負担軽減とは無関係」
http://www.asyura2.com/14/senkyo166/msg/200.html

「食料品に「軽減税率」が適用されたら農家はどうなる?:150万戸農家のうち約92%は消費税非課税事業者という現実」
http://www.asyura2.com/14/senkyo174/msg/649.html

「経済素人さんへ:新聞社は「軽減税率」適用によりたとえノーマージンの販売でも膨大な利益を手にするという特典を獲得」
http://www.asyura2.com/14/senkyo175/msg/197.html

「消費税の税率が高くなればなるほど、「軽減税率」が導入されればなおいっそう、“ワーキングプア”が増加するという論理」
http://www.asyura2.com/14/senkyo175/msg/141.html

「「きっこのブログ」批判:低所得者対策というウソをまとった「軽減税率」制度は特定企業への究極の“バラマキ”政策」
http://www.asyura2.com/14/hasan85/msg/844.html

「消費税の負担軽減どころか重税化につながる「軽減税率」(複数税率)を負担緩和策と称して要求する公明党などを批判した論説」
http://www.asyura2.com/15/senkyo193/msg/936.html

 

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コメント
 
1. 2016年1月19日 16:58:48 : NNHQF4oi2I : p@MqjzZMakU[139]
消費税はあくまでも事業者に課される税であり、消費者はその負担が転嫁される立場である

税制や経済政策について語らないほうがいいと思う。

 偉そうに

 消費するから 消費税がかかる  消費しなければ税はかからない

 だから 消費懲罰  分かるか 見方とは どのようにでもなる

 税は 悪代官の肥やしと同じ 税とは 罰 と同じ

 法律は 見方によれば 詐欺の武器と同じ

 基本は 情報公開が 出来るかどうか 隠蔽は すなわち犯罪


2. 2016年1月21日 21:18:43 : trY2KTQMKc : p1iFKfdRv1s[4]
ある陶器職人Aさんのつくる陶器が小売業者を通して消費者の手元に届く過程を考えます。Aさんは家の近くの山から窯と陶器用粘土を自らの肉体労働で入手するので、そこには「商取引」は介在しません。窯焚きには周辺の薪を拾って使うのでここでも商取引は介在しません。
したがって、A さんは作った陶器の原価をA円と設定し、これを小売業者にA(1+a)円で売却します。ここでaは消費税率です。何故なら、ここでは商取引が介在しそれに伴って消費税が課せられるからです。
 小売業者のBさんは包装などの付加価値および自らの儲けとしてB円を設定します。
したがって消費者Cさんには 
@(A(1+a)+B)(1+a) 円で売却することになります。当然のことながら a=0 ならばC さんはこの陶器の入手に A+B円のみの出費ですみます。が、消費税のため 余計に a(B+A(2+a)) 円を支払わねばならないことになります。
 この場合、小売業者Bさんの手元に残る額は、消費税として国庫に納めるa(A(1+a)+B)円と陶器製造業者Aさんへの代金 A(1+a)円を差し引いて B 円となります。小売業者は当初目論んだ儲けB円を消費税のあるなしに関わらず得ることができます。

 陶器製造者AさんはBさんから支払われたA(1+a)円から消費税aA円を国庫に納入し、当初目論んだA円の儲けをえる。

 かくして、「泣きを見るのは」消費者のみと言うのが私の結論です。このどこが誤っているのか、お教えください。


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