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[番外地10] 金融緩和・財政出動の結果は世界株価大暴落か、ハイパーインフレーションのどちらかしかない 中川隆
1. 中川隆[-13461] koaQ7Jey 2022年3月24日 06:54:53 : 7EzgAf4sc2 : UExyUHlKbXVPcVk=[1]
金融緩和・財政出動の結果は世界大恐慌か、ハイパーインフレーションのどちらかしかない
物価上昇率7.9% はハイパーインフレに該当する、放置すると100年前より遥かに酷い世界大恐慌になる

アメリカの物価高騰
アメリカの消費者にとって物価高騰は既に生活の問題である。アメリカではガソリンだけではなくあらゆるものの価格が既に上がっている。
物価が上がる、上がるから先に買う、そして価格がもっと上がるというインフレサイクルが始まっているのである。

現金給付で無理矢理に消費者の消費を喚起したからである。だが紙幣印刷は当然のようにインフレを引き起こし、それは住宅バブルなどに火をつけて持続的なものとなった。もはや現金給付は行われていないが、インフレは続いている。

12月のアメリカの住宅価格は18.8%上昇、サブプライムバブルを大きく上回る
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/20231

アメリカ人は住宅をこぞって買っているし、米国企業は原油や小麦など金融市場で値段が高騰しているものを更に高騰するまえに買ってしまおうとしている。そうした資金の少なくない部分は住宅ローンなど借りられたお金である。だからこのインフレを止めるためには中央銀行は金利を上げ、人々がお金を借りにくくする必要がある。それでFedは利上げなどの金融引き締めを行おうとしているのである。

アメリカでの広範な物価高騰を受け、中央銀行であるFed(連邦準備制度)はようやく利上げを開始した。
だがインフレ率が7.9%である状況で、政策金利を年末にようやく2%に達するかどうかという水準に上げる方針は、筆者や著名投資家からむしろ「緩和的」な利上げだと見なされている。

Fedがそのような利上げで十分だと主張するために彼らが挙げている根拠には色々な数字があり、サマーズ氏はそれについてコメントしている。
Fedはインフレが長期的に2%になると推定しており、中立な金利水準は2.4%だという。だから政策金利を中立水準より高い2.7%まで上げるのだと発表して自賛している。

彼らの計算の問題は、インフレ率が2%に下がると推定しながらそう信じる根拠を挙げていないことだ。

要するに、中央銀行の言い分はインフレ率は現在の7.9%から2%に勝手に戻り、経済にとって中立な金利は2.4%なのだから、金利を最終的に2.7%まで上げればそれは引き締め的だということである。インフレが上がり、金利を同じだけ上げるならば、インフレ率を差し引いた実質金利は全く変わっていないということだ。

インフレと実質金利
インフレ対策で金融政策を引き締めるならば、政策金利の絶対値ではなくインフレ率を差し引いた実質金利を上昇させなければならない。
現状のアメリカのインフレ率と金利を考えてもらいたい。日用品や電力価格が高騰し、不動産などは2桁の上昇率を記録している。

消費者にとって、何もせずに状況を眺めていればインフレはどんどん酷くなる。
だがこの状況で金利が2%であれば、ローンを組むことにより2%の金利を支払って10%以上上昇している不動産を買うことが出来る。金利が仮に3%でも4%でも元が取れてしまうのである。

これが「インフレに対して今の利上げが緩和的」であることの意味である。金利が低ければ誰でも借金して住宅を買うだろう。

だから金融政策が引き締め的かどうかは実質金利で考える必要がある。実質金利は名目の金利からインフレ率を引いたものなので、インフレ率が上がるとそれだけで実質金利は下がる。

金融政策を引き締めたければ、金利をインフレ率が上がった以上に上げなければならない。
アメリカのインフレ率は元々2%だった。今やインフレ率は6%か、指標によっては8%だから、金利は少なくとも4%以上上げなければならないということになる。これは2018年に世界同時株安を引き起こした2.5%の利上げを大きく上回る。
それでようやく中立になるのだから、本来必要な利上げは恐らくそれ以上だ。
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/21793


利上げのもたらす結果
利上げをして、それでインフレが収まり、それだけだろうか。しかしこれまで低金利で支えられてきた株式市場のことを思い出したい。

インフレを十分に抑えられる高金利は金融市場と実体経済にとって高過ぎる。

株式市場も実体経済もこれまで低金利に頼りすぎてきたのである。「インフレにならない限りいくらでも紙幣印刷できる」を合言葉にしていた人々は、今頃デフレの有難さを噛み締めているだろう。デフレだったからいくらでも紙幣印刷出来たのである。

しかし実際、利上げはどこまで行われるのだろうか? 今後の利上げ予想を織り込んで推移する2年物国債の金利を見てみよう。
ウクライナ危機で少し足踏みしたが、ウクライナ問題はむしろインフレを悪化させるとの見方から金利は更に上昇し、2%まで上がっている。この水準は2018年の世界同時株安を引き起こした利上げの水準に近い。それで株式市場が大慌てしているのである。


インフレ抑制のためにどれだけ利上げが必要か
しかしよく考えてほしいのだが、市場が大騒ぎしている2%の金利はインフレに効くのだろうか。
相場が織り込んでいる利上げは政策金利が2%程度まで上がるというものだ。だがインフレがこれから5%になるとしても、それに対して金利が2%だというのは深刻な問題だ。

現在7.9% のアメリカのインフレ率に対して金利を高々2%まで上げたところで、インフレに対して何の意味があると言うのだろう。

金利が2%だとしてもものの値段が7%で上がるのならば、消費者や企業はやはり借金をして金利を払ってでも値段が上がる前にものを買いたいのではないか。それがインフレと金利の実際の関係である。

今後も悪化するインフレ
つまり、インフレはどんどん悪化する。現在の7.9%という数字は通過点に過ぎない。

しかしその通過点に過ぎないインフレ率でも抑制するために必要な利上げ幅は相当なものになるだろう。過去にアメリカで6%のインフレを抑えるためにどれだけの利上げが必要だったかについては以下の記事に書いてある。

1969年の米国で6%のインフレを抑えるためにどれだけの利上げが必要だったか
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/19818

つまり、中央銀行が現在の「緩和的な」利上げ姿勢を続ける限り、アメリカのインフレは最終的にジンバブエのようになってゆく。

それは政治的に許容できないので、Fedは何処かの時点で更に強力な利上げ姿勢を表明せざるを得ないだろう。しかし2%の利上げでも悲鳴を上げている株式市場は、それ以上の金融引き締めが発表されたときどうなってしまうのだろう? 何度も言うが、2022年の株式市場は詰んでいるのである。

結論
もうこの話は著名投資家の中では去年から分かっていた話であり、ここの読者にとっては当たり前の結果でしかないので、あまり新鮮には響かないだろう。これから起こる株価暴落も、大してニュースではない。一部の人々はこれまでの株価下落で驚いているかもしれないが、まだ何も始まってすらいない。

インフレを抑えることは出来るが、そうすれば実体経済と金融市場は駄目になる。あるいは実体経済を守ることは出来るが、インフレ率はもう2%には戻らないだろう。

また、この株価暴落とインフレの2択という現実は、要するに株価暴落とドル暴落の2択ということである。インフレとは貨幣価値下落であり、それはドルの下落を意味するからである。これは米国株に投資する外国の(アメリカ以外の)投資家にとって死の宣告に等しい。ドルが死んでも株価が死んでもその人の投資は死ぬからである。
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/21458
http://www.asyura2.com/21/ban10/msg/381.html#c1

[近代史5] ウォール街・CIAが支援するネオナチ 中川隆
5. 中川隆[-13458] koaQ7Jey 2022年3月24日 10:54:29 : 7EzgAf4sc2 : UExyUHlKbXVPcVk=[4]
2022.03.24XML
ネオ・ナチが敗走、市民が西側メディアにとって都合の悪い事実を語り始めた
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202203240000/

 西側の有力メディアはウクライナの戦況について、「勇敢な市民が邪悪な侵略軍に立ち向かい、勝利する」というダビデとゴリアテ的なハリウッド風の話を流しているが、ネオ・ナチの親衛隊は敗走、ロシア軍は作戦通りに支配地を広げているようだ。

 ロシア軍の支配地域が拡大するにつれ、ネオ・ナチへの恐怖から解放された人びとが口を開き始めた。​マリウポリから脱出できた住民のひとりはカメラの前で市内の状況を説明​している。

 市街戦で住民が死亡することを避けるため、ロシア軍はマリウポリからザポリージャをつなぐ市民の脱出ルートを設定、そのプランをICRC(赤十字国際委員会)へ通知している。3月5日午前11時から脱出が始まる予定だったが、ウクライナ兵に阻止された。親衛隊は住民が脱出することを嫌い、外へ出ようとする人びとを銃撃したとしている。

 親衛隊の中核、「アゾフ大隊(またはアゾフ連隊)」だが、証言した男性によると、若い女性はアゾフ大隊のメンバーが隠れている地下室へ連れて行かれレイプされているとも語っていた。またマリウポリ空港の地下にはSBU(ウクライナの治安機関)の「図書館」と呼ばれる秘密刑務所があり、拷問も行われていたとする証言がある。

 ロシア軍がウクライナを攻撃し始めた直後、西側メディアは「目が青く、ブロンドのキリスト教徒」、要するに北欧系の難民は助けなければならないと叫んでいたが、西側メディアが言うところの「医療天使」に所属する弁護士、ジャナディ・ドラザンコはウクライナのメディアに対し、部下の医師たちに対し、ロシア人捕虜は全員去勢するよう命じたと語った。ロシア人は人間でなくゴキブリだからだという。

 さすがにこの発言ば問題になり、ドラザンコは取り消すが、これは彼らの本音だろう。第2次世界大戦当時にもウクライナの「民族主義者」は同じように考えていた。その民族主義者の中で最も反ロシア感情の強い人びとがステファン・バンデラの周辺に集まり、OUN・Bを結成したのである。その流れを汲んでいるのがウクライナのネオ・ナチだ。

 カメラの前で証言した人物も西側メディアがロシア軍が攻撃したと伝えていた産婦人科病院は医師や看護師などスタッフ、そして患者は追い出され、戦闘員が入って要塞化されていたとしている。劇場を破壊したのはアゾフ大隊だとも語っている。

 病院についてはオンライン新聞の「レンタ・ル」もマリウポリから脱出した別の人物から同じ証言を得ている。その記事が掲載されたのは現地時間で3月8日午前0時1分。マリウポリからの避難民を取材したのだが、その避難民によると、​2月28日に制服を着た兵士が問題の産婦人科病院へやってきて、全ての鍵を閉め、病院のスタッフを追い払って銃撃ポイントを作った​としている。証言内容は同じだ。

 ロシア軍がウクライナに対する攻撃を始めたのは2月24日だが、その前からドンバス(ドネツクとルガンスク)の周辺には親衛隊のほか、アメリカの傭兵会社アカデミー(ブラックウォーター)などが派遣した戦闘員、さらにウクライナ軍の兵士を訓練するという名目でアメリカの特殊部隊員が入っていたと言われていた。

 また、​CIAは2015年からウクライナの特殊部隊員をアメリカ南部で訓練しているとも伝えられている​。ドンバス側の発表によると、今回の戦闘でアメリカ人「教官」3名、マイケル・ホーカー大尉、ローガン・シュラム中尉、クルーズ・トブリン中尉の死亡を確認したという。

 アゾフ大隊はドンバスのマリウポリを拠点にしてきたが、すでに半分はロシア軍が制圧したと伝えられている。マリウポリにいた戦闘員の相当数はロシア軍が包囲する前に脱出したが、アゾフ大隊のメンバーは残ったようだ。追い詰められたアゾフ大隊は住民を人質に立てこもっているという。

 この武装集団は2014年5月、「右派セクター」が中心になって編成された。右派セクターを2013年11月に組織した人物がドミトロ・ヤロシュとアンドリー・ビレツキー。右派セクターは2014年2月のクーデターで中心的な役割を果たした。

 ウクライナはNATO加盟国でないが、ヤロシュは2007年、NATOの秘密部隊ネットワークに組み込まれている。その当時、アメリカNATO大使を務めていた人物がクーデターを指揮することになるビクトリア・ヌランドだ。

 アゾフ大隊の創設を資金面から支えていた人物はイゴール・コロモイスキー。ウクライナ、キプロス、イスラエルの三重国籍を持つシオニストの富豪だ。この人物だけでなく、アメリカの「ユダヤ系富豪」がウクライナのネオ・ナチのスポンサーを務めてきた。

 第2次世界大戦の終盤からアメリカ支配層の一部はナチスの幹部や協力者の逃亡を助け、保護、訓練、工作に使うこともあった。その後継者も育成している。そうしたネットワークを通じて世界各地、例えばブラジル、クロアチア、スペイン、アメリカ、フランス、ギリシャ、イタリア、スロバキア、チェコ、イギリス、スカンジナビア諸国、そしてロシアからメンバーを集めている。ウクライナでは10代の若者1万5000人ほどを集めて訓練してきたとも言われている。

https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202203240000/
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/1510.html#c5

[近代史5] 経済学の歴史、信用貨幣論、MMT 中川隆
47. 2022年3月24日 12:32:31 : 7EzgAf4sc2 : UExyUHlKbXVPcVk=[5]
国債の長短金利差を見て景気後退を判断する
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/1761.html

政策金利
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/1603.html

長期金利を左右するもの
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/1558.html

ゼロ金利の問題は、実質金利は下がらないどころかむしろ上がってしまうということ
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/595.html
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/384.html#c47

[近代史5] 「バイデンはウクライナをプーチンに渡す」米露の“密約”をジェームズ斉藤が暴露! 危機は出来レースだった!? 中川隆
8. 中川隆[-13457] koaQ7Jey 2022年3月24日 13:31:33 : 7EzgAf4sc2 : UExyUHlKbXVPcVk=[6]
プーチンは操り人形、ウクライナ侵攻の苦戦は“伝統”…! ロシア「影の支配者」の実態をジェームズ斉藤が暴露
2022.03.23
https://tocana.jp/2022/03/post_232725_entry.html

【連載:某国諜報機関関係者で一切の情報が国家機密扱いのジェームズ斉藤(@JamesSaito33)が斬る! 国際ニュース裏情報】「ウクライナ侵攻」の真実 第9回


──先日、ロシアのFSB(連邦保安庁)第5局のトップが自宅軟禁されたというニュースが流れましたが、ジェームズさんが言っていたように粛清が始まったってことですか? 

ジェームズ斉藤(以下、ジェームズ)  そうですね。私が以前から言っているようにロシア軍がプーチン政権を乗っ取ろうとしている流れの一環ですが、ただし、第5局のトップを軟禁したのは軍ではありません。プーチンです。FSBというのはKGBの後継機関であり、プーチンの出身母体です。しかし、ここがいまプーチンの信用を失っています。信用を失った理由は、実は2014年のクリミア併合にあります。あの時も今回のウクライナ侵攻のように、その動機はクリミアを分離独立させてクリミア共和国を作ることにありました。プーチンはクリミアの住民投票をフェイクな国民投票を通じコントロールして、独立宣言をさせたわけです。しかし、それに至る前に首都キエフのマイダン広場で大規模な暴力デモが発生し、FSBは鎮圧どころかデモそのものを予測できていませんでした。結局、当時も国防大臣を務めていたショイグが「閣下、今がクリミア奪回の時ですぞ!」と耳元でささやき、窮地に立たされたプーチンは軍が温存していたクリミア併合計画を採用し、国旗を外した特殊部隊のスペツナズを派兵しました。これは完全にハーグ陸戦法規違反ですが。本来であれば、クリミア併合は特殊作戦としてFSB主導で終わらせたかったのに軍が出てしまっているんです。これをきっかけにクレムリンでは軍の発言力が強まってしまったのです。

──FSBの工作が失敗していたんですね?

ジェームズ  FSBはかなり杜撰なインテリジェンス分析をプーチンに報告していたと聞いています。これでプーチンの信用を失ったFSBは組織の立て直しを図ったはずだったのですが、実際はプーチンの顔色ばかり伺う官僚的な組織に堕してしまったようです。

──ニュースでも「プーチンの聞きたいことばかり報告していた」と書いてありました。

ジェームズ  少し前の記事で安全保障会議の席上、ロシア対外情報局(SVR=FSB同様、KGBの後進組織)のセルゲイ・ナルイシキン長官をプーチンが恫喝した映像の話をしましたよね。ナルイシキンはプーチンに「どうなんだ、セルゲイ」と詰められて、かなり取り乱していたはずです。

──完全に声が震えて怯えきっていました。


ジェームズ  まさにああいう力関係だったわけです。あれではまともなインテリジェンス報告なんかできなかったでしょうね。そして、今回もクリミア併合と同じように蓋を開けてみれば、3週間も経つのにキエフを落とせないという泥沼の状況に陥っているわけです。これも以前の記事でお話ししましたが、プーチンはオリガルヒたちからこの泥沼状況を責められて「俺は3日でこの戦争は終わると聞いていた!」と絶叫しています。プーチンはFSBの楽観的な報告を鵜呑みにして侵攻を開始し、今の苦境を招いてしまったのです。自宅軟禁となった第5局のトップのセルゲイ・ベセダは対外情報の責任者なので、それで拘束されたということでしょう。

──今後、FSBの大粛清が始まるんですか?


ジェームズ  いえ、それはあまり考えられません。なぜなら、プーチンはFSBの力を背景に大きくなってきたところもあるからです。いくらまともな報告をしないからといっても、軍の力が強まっている今、FSBを粛清してしまえば、自分で自分の首を絞めることにもつながります。ですから、第5局のトップと、あともう一人を自宅軟禁程度で収めているのです。いずれにせよ、今のクレムリンは軍の力がますます強まっているだろう、ということです、断言はできませんが。ただ、逆にここまで来るとプーチンの首もつながったかもしれません。これまでは軍によるクーデターの可能性もありましたが、いま選択肢があるのは軍のほうです。力をなくして自由に操ることができるプーチンであれば、生かしておく理由は十分にあります。仮にロシア国民が暴動でも起こした時には全てをプーチンのせいにして処刑すればいいのですから、生かしておく意味は高いわけです。一方、FSBと軍のGRUが「プーチンをかけた内部抗争」を展開しているのが現状です。FSBは1980年台初頭から実施されているアンドロポフ計画という「KGB主導のロシア」を永続化させたいので、軍に乗っ取られたプーチンであれば、今度はFSBが抹殺しに来る可能性が高いです。

──プーチンはいまかなり八方塞がりの状態なんですね。

ジェームズ  軍がこの戦争を一刻も早く収めてくれることを願っているでしょう。だからこそ、プーチンは軍には逆らえないのです。しかし、軍はこの戦争を早く収める必要はそれほどありません。実はわざと時間をかけている可能性すらあります。

──そんなことってあるんですかね?

ジェームズ  ロシア軍の伝統では当然と言えることです。ロシア軍というのは戦争を通じて内部粛清を行います。実際、キエフがまだ陥落していないのは不思議というより不気味です。一方、南部の都市は簡単に掌握しています。クリミアの水問題を解消するためにはどうしても必要ですから当然といえば当然ですが、なぜその攻撃をキエフでもやらないのでしょうか? 原発のある都市も次々に制圧しています。軍としてどうしても必要なオペレーションは確実に遂行できているのに、キエフには攻め込めていないんです。

──例えば、アメリカの民間軍事会社がいまキエフに入っているらしいんで、彼らの抵抗が凄いということですか?

ジェームズ  当然、それもあると思います。市街戦は陸上戦では最難関です。しかも彼らは精鋭部隊ですから。しかし、傭兵は所詮傭兵です。自分の命を賭してまで知らない土地を守ったりはしません。諜報機関関係者の間での見立ては、ロシア軍がわざと時間をかけているということです。

──でも、普通の兵士だけじゃなくて、ロシア軍は将軍も4人ぐらい死んでいますよ、さすがにそれはないんじゃないですか?

ジェームズ  逆になぜ、将軍が前線でバタバタと戦死しているんですか? 通信網が崩壊し、将軍クラスがウクライナのSIMカードを使い、普通の携帯電話で交信しているのも理由の一つですがそれはあくまで結果論です。作戦自体が杜撰で、そのような作戦を作成したのは誰か? 当然軍の上層部です。クレムリンの内部抗争に使われていると考えたほうが自然です。ロシア軍は我々が思っているほど強くなかったとも言われていますが、それは間違いです。作戦自体に問題があり、兵力は世界でもトップクラスで、中国の人民解放軍より遥かに強いです。

 ともかく、断言できるのはウクライナ侵攻が終わったとしても、ロシアという国はこれまでのカラーとは変わってくるということです。

──どう変わるんですか?


ジェームズ  極右になるということです。そもそもプーチンは本来、対欧米協調派です。ロシアではリベラルに属していましたので。極右は今のロシア軍が代表しています。ロシアにおける極右とはネオ・ユーラシア主義になります。それを代表するのがアレクサンドル・ドゥーギンです。彼はプーチンの片腕の地政学者と呼ばれることが多いのですが、私に言わせるとプーチンに対して一定の距離を置いている、ゴリゴリのサタニストです。そして、ロシア軍は彼の思想を学んでいます。ロシアにはロシア連邦軍参謀本部軍事アカデミーと呼ばれる軍の将校を育成する大学があるのですが、ドゥーギンは教授をつとめ、彼の著書はその大学の教科書になったほどです。つまり、ロシアの将校は皆ドゥーギンの弟子といったところなのです。そして、ネオ・ユーラシア主義を簡単に言うと、ロシア版大東亜共栄圏で、ロシアがユーラシア大陸の統一をするということです。ロシアの周辺国家を支配下に収める思想で、当然、日本も入ってきます。

──日本にも侵攻するかもしれないんですか?

ジェームズ  いえ、ドゥーギンは北方領土を日本に返すべきだと言っています。

──え!? でも、プーチンは最近、北方領土は返さないと断言しましたが。

ジェームズ  いえ、そんな簡単な話ではありません。あれは、日本が経済制裁など反ロシアに回ったからです。岸田政権はそんな予想も出来ずにロシアに経済制裁したことのほうが驚きです。それに、ドゥーギンはドゥーギンでタダで北方領土を日本に返すべきだとは決して言っていないのです。北方領土はロシアのものだとはっきり言っていますから。しかしそれでも北方領土は返すべきだと言っているんです。

──裏があるんですね(苦笑)。

ジェームズ  当然です。ただし、この話をこれ以上するとかなり突っ込んだユダヤの話、ペドの話、宗教の話、そしてなにより日本に大きく関わる人種差別の話になってしまうのでトカナにも迷惑をかけてしまいます。記事にするにはかなり危険なので、メルマガのほうでやっていこうと思っています。いま言えることは、この世界は皆さんが思っている以上にオカルトが関わっているということです。本当はここを理解しないと今回のウクライナ侵攻の本質やロシアや世界の構造が見えてこないのです。

 国家も政治も地政学も超国家的権力者たちも、オカルトと密接に関わっています。そして彼らの思考がわからないと、世界の動きは見えてこないのです。逆に言えば、彼らの思考の根元がわかると世界の動きはかなり見えてきます。そういうものをメルマガでお伝えできればと思っています。

【追伸】

──昨日(22日)ゼレンスキーがローマ教皇と電話会談して停戦の仲介をお願いしたようです。

ジェームズ  これでやっと停戦が進むでしょう。事実上、ウクライナはもう負けているわけですから。一部では、ロシア正教会がローマ法皇の言うことを聞くはずがないと言っている人もいますが、それはまったくロシアの実情をわかっていません。以前の記事でもお伝えしたようにロシア正教会のトップであるキリル一世はFSBの大物エージェントですから。

──FSBが裏で操っているとかじゃないんですよね。

ジェームズ  そうです。ロシア正教会そのものがFSBです。キリル一世はブレゲの高級銀時計をつけてベンツのリムジンで移動しているような俗物ですから(笑)。ですので、今回の調停はロシア正教会もウエルカムです。

 また、バチカンにとってもこのタイミングでの停戦は有益です。なぜなら、プーチンのロシアに対する延命策と、カトリック系であるウクライナの西側を守るため、という2つの理由があるためです。ウクライナの西側はまだあまり攻撃されていませんので、そこはカトリックの土地として残しておけるでしょう。

 さらにバチカンとしては、ロシア軍主導のロシアよりはFSB主導のロシアの方が断然マシと考えています。そもそもバチカンとロシア正教会は裏金ネットワークのサーバーで繋がっています。軍主導になると、その利権構造が変わり、バチカンとロシア正教会がまた断絶してしまいます。

──また、金ですか!? ともかく、今回は停戦に至りそうですね。

ジェームズ  いえ、断言はできません。ドゥーギンを含むロシア軍系はバチカンをアンチキリストとみなしていますので抵抗すると思います。それに前も言いましたが、たとえ停戦しても、それはあくまで停戦です。終戦とは違うということを肝に銘じておいてください。この戦争は泥沼化します。というよりも、すでに泥沼ですので。
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/1508.html#c8

[リバイバル3] 倉本聰 北の国から 中川隆
9. 2022年3月24日 14:01:50 : 7EzgAf4sc2 : UExyUHlKbXVPcVk=[7]
『ゴッドファーザー』と『北の国から』
2022-03-19
http://blog.tatsuru.com/2022/03/19_0920.html


『KOTOBA』という雑誌が「ゴッドファーザー」公開50周年を記念して、特集号を出した。そこに寄稿を頼まれたので、このようなものを書いた。 

 変なタイトルをつけてしまった。でも、この二つのドラマを突き合わせてみると、『ゴッドファーザー』サーガの思いがけない層に掘り当たるのではないかという気がしたので、それについて書くことにする。
 この二つのドラマを併せて論じるというアイディアのきっかけは、酒席で隣に座った年若い友人から聞いた愚痴である。
「上司から『北の国から』というドラマを観ろと勧められて観たんですけれど、少しも面白いと思わなかった。正直にそう言ったら、まわりの人たちから『血も涙もない男だ』と罵られた」のだそうである。気の毒なことである。
「あれはいったい、どういう話なんですか。どうして、あんな話にみんな感動するんですか」と彼から質問されたので、少し考えてこう答えた。
「『北の国』からは、家族というのはついにお互いを理解し合うことはないものだという痛ましい真理を、ただそれだけを描いた物語なのだと思う。事実、この長いホームドラマの中に、家族のメンバー同士が互いに深く理解し合い、共感し合うという場面はついに訪れない。その責任はひとえに黒板五郎(田中邦衛)という父親にある。彼が『家族というのは理解と共感によって結ばれていなければならない』と思い込んだせいで、家族は離散してゆく。その悲劇が視聴者の心の琴線に触れたのだと思う。」
 そう言うと、彼はしばらく中空に目を泳がせていたけれど、「なるほど」と頷いた。
たぶん彼は『北の国から』のことを「心温まる、いい話」だという先入観を持って観たので、「なんか違う」と感じたのだろう。でも、本当を言うと、あれは「心が冷えるような、つらい話」なのである。そして、多くの視聴者は「これはうちの家族の話だ」と感じて、しみじみした気分になったのだと思う。
 その時に、ふと思いついて、「だから、『北の国から』と『ゴッドファーザー』はほとんど同じ話なんだよ」と話を続けた。
「マイケル・コルレオーネ(アル・パチーノ)は黒板五郎なんだ」と言ってから、自分でも「なるほど。そうだったのか」と腑に落ちた。
 私一人で勝手に腑に落ちられても困るであろうから、その所以を以下に説明して、私の『ゴッドファーザー』論としたいと思う。

『ゴッドファーザー』が家族の物語である。緊密に結びついていたように見える大家族、やがて一人ずつそのメンバーを失い、やがて離散瓦解する物語である。そのことに異存のある方はいないだろう。家族たちは、ある者は死に、ある者は殺され、ある者は家族を憎み、あるいは家族に憎まれる。
 第一作では、ファミリーの後継者である長男ソニー(ジェームズ・カーン)が殺され、偉大な家父長ヴィトー・コルレオーネ(マーロン・ブランド)が病で死ぬ。次男マイケルはシチリアで結婚した新妻アポロニアを目の前で爆殺される。長女コニー(タリア・シャイア)の夫カルロはマイケルに殺される。
 第二作では、妻ケイ(ダイアン・キートン)が夫に知らせずに子どもを中絶したことから夫婦は危機的な関係になり、コルレオーネ家を情緒的に統合していた母が死ぬと、マイケルはファミリーを裏切った次兄フレドを殺す。第三作ではマイケルはシシリアにおける彼の保護者だったドン・トマシーニを殺され、娘メアリー(ソフィア・コッポラ)を殺される。
マイケルを中心に見ると、彼の家族は『ゴッドファーザー』サーガの間に、父と母が死に、長兄が殺され、最初の妻が殺され、自分で妹の夫と次兄を殺し、二度目の妻には子どもを殺され、父代わりだった人を殺され、最後には娘を殺される。なんとも殺伐とした人生である。物語の最後でマイケルに家族として残されたのは、息子アンソニーと妹コニーと甥のヴィンセント(アンディ・ガルシア)だけである。だが、息子は優しい伯父フレドを父が殺したことを許せずに家族を離れており、コニーは兄が自分の夫を殺したトラウマを引きずっており、ヴィンセントはファミリーを引き継ぐ時に、マイケルからメアリーを諦めること、つまり「家族にならないこと」を条件として求められている。つまり、『ゴッドファーザー』はコニーの結婚式にコルレオーネ・ファミリーが全員集合する場面から始まり、家族すべてを失ったマイケルの孤独を描いて終わるという、ひたすら家族が痩せ細ってゆく物語なのである。なんと。
 このマイケルの悲劇的な「家族解体のドラマ」に対旋律のように絡みつくのが『ゴッドファーザー パートII』におけるヴィトー・コルレオーネ(ロバート・デニーロ)による「家族形成のドラマ」である。
 ヴィトーの物語は9歳の少年が父と母と兄をドン・チッチオに殺されて天涯孤独になる場面から始まる。彼はシチリアの掟によって彼を保護した人々によってアメリカに送り出され、エリス島に迎え入れられ、リトル・イタリーにささやかな生活の拠点を得て、結婚し、子どもが産まれ、クレメンザとテシオという仲間に恵まれ、やがてコルレオーネ・ファミリーを形成する。
なぜ、孤独な少年ヴィトーは家族をかたちづくることができたのか。それは彼が「シチリアの男の掟」に従って生きたからである。それ以外の行動規範をヴィトーは持たなかった。ヴィトーは個人的な感情によって動かない。同胞を収奪の対象とするリトル・イタリーのボス、ドン・ファヌッチを撃ち殺す時も、シチリアに戻って家族の仇であるドン・チッチオの腹に復讐のナイフを突き立てる時も、ヴィトーはほとんど感情を表さない。「掟が命じることをなす」ためにヴィトーには別に個人的な怒りや恨みの感情を動員する必要がないからである。
 ドン・チッチオを殺すためのシチリアへの旅はヴィトーにとって、ドン・トマシーノとのオリーブオイルビジネスのための商談の旅であり、故郷への家族旅行でもある。でも、地元のマフィアのボスを刺殺するための旅に家族を連れてゆくというのはよく考えるとずいぶんひどい話である。ヴィトーはそこで返り討ちにあって死ぬリスクもあったからである。現に、ヴィトーに助太刀したドン・トマシーノはその時の銃撃戦で生涯にわたる重傷を負う。
 すでにニューヨークで成功しているヴィトーにとって、シチリアに死にかけた老人を殺しにゆくことにはリスクだけがあって何のメリットもない旅である。だが、ヴィトーはこの復讐の旅を9歳の時からずっと心待ちにしていたのである。その義務を果たさないと「シチリアの男」ではなくなると知っていたからである。だから、場合によっては、家族全員が死ぬ可能性もある旅に発つ時、ヴィトーはもちろん旅の趣旨を家族の誰にも打ち明けていなかったと思う。ヴィトーには「シチリアの男の掟」に違背してまで家族と安楽に生き延びるという選択肢は存在しなかったからである。
 ヴィトー・コルレオーネは個人的な感情によっては動かない。個人的な利害得失によっても動かない。彼が従うのはシチリアでの少年期においてすでに深く内面化した「掟」だけである。だから、彼は家族に理解も共感も求めない。彼が「これから家族の復讐にシチリアにでかけようと思う。みんな殺されるかも知れないが、オレの気持ちをわかってくれ」というようなことを彼は妻や子どもたちに要請しなかったはずである。「オレの気持ちをわかってくれ」というような訴えをおそらくヴィトーは生涯誰に対しても一度もしたことがない。そして、まことに逆説的なことではあるが、家族に理解も共感も求めない男によってこの家族は最も強く結束されていたのである。
 マイケルはこの父と逆の生き方を選んだ。彼は(物語の冒頭で海兵隊に志願するときから、最後まで絶えず)家族に「オレの気持ちをわかってくれ」と懇願し続けた。そして家族の誰もが「オレの気持ち」をほんとうにはわかってくれないことを悲しみ、恨み、それゆえ家族に無意識のうちにつらく当たり続けて、ついに家族をすべて失う。
『ゴッドファーザー』は「ファミリー」の物語である。そして、一代にしてニューヨーク最大の「ファミリー」を形成したヴィトー・コルレオーネが教えたのは、家族を堅牢なものとして保ちたいと望むなら、家族を理解と共感の上に基礎づけるべきではないということであった。家族は(それ自体どれほど不条理なものであっても)揺るぎない「掟」の上に構築しなければならない。
 その「掟」が守るだけの価値があるものであるかどうかは、その「掟」のために命をかけることの人間が、自分の生命によって債務保証するしかない。ことの順逆が狂っているように聞こえるかも知れないが、そうなのだ。そのために死ぬことができると宣言する人間がいることによってはじめて「掟」は機能する。
 ヴィトーにとって男とは「家族のために死ぬことができる人間」のことである。そのおごそかな誓言によって彼は家族を結束させる家父長であり得たのである。だが、マイケルは最後に家族のうちで彼一人が生き残ったことから知れるように、結果的には(本人はまことに不本意であろうが)「自分のために家族を殺すことができる人間」であった。だから、マイケルの家族は解体する他なかったのである。
『ゴッドファーザー』から学んだ教訓は一つではないが、これはそのうちで最も深く身に浸みる教訓であった。

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