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中国リスク再び!人民元の下落がもたらす火種 熊野英生・第一生命経済研究所 経済調査部 首席エコノミスト(ダイヤモンド)
http://www.asyura2.com/15/hasan104/msg/256.html
投稿者 赤かぶ 日時 2016 年 1 月 06 日 08:45:45: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

中国リスク再び!人民元の下落がもたらす火種 熊野英生・第一生命経済研究所 経済調査部 首席エコノミスト
http://diamond.jp/articles/-/84213
2016年1月6日 熊野英生 [第一生命経済研究所経済調査部首席エコノミスト] ダイヤモンド・オンライン


■2016年の波乱第一候補、中国リスクの行方



2016年の世界に波乱を巻き起こす第一候補、中国が抱える火種とは?


 2016年に波乱を巻き起こすとすれば、その第一候補が中国リスクである。2015年8月には、突如中国は人民元レートを引き下げて世界連鎖株安が起こった。「あれはSDR(特別引出権)の構成通貨入りを意図して、為替変動の柔軟性を高めることを目的にしたものだから、決して通貨切り下げを狙ってはいない」という人が多い。しかし、約半年が経過して、やはりそれだけではなかったことが明白になっている。


 そのリスクが、2016年初から再び増大してきていることには留意すべきだ。兆しは、人民元レートが再び切り下がり始めているからである。経緯は、2015年の早い時期からFRBの利上げが警戒されていたことにある。米利上げはドル高を生み、人民元はそれに連動してユーロや円に対して割高になることが予想された。だから中国は、米利上げの前に人民元の変動を柔軟化させておき、ドル高に引きずられないように手当をしておく必要があった。


 その後、2015年10月くらいから世界連鎖株安は一旦持ち直しに向かい、12月にかけて小康状態に入ったかに見えた。筆者も正直、中国リスクは一旦は落ち着いたと安心していた。ところが2016年初になって、そのリスクは再燃し始めた可能性がある。


 リスクを刺激したのは、12月16日にFRBが利上げを決定したことだったかもしれない。号砲が鳴ったように、人民元レートは再び下落が進み始めたように見える(図表1参照)。特に、オフショアの人民元レートは、オンショアの人民レート以上に下落ペースが大きくなっている。これは、中国当局が人民元安を容認した動きだと見られている。



 なお、オフショアの人民元レートとは、非居住者の人民元である。香港を窓口にしたオフショア市場では、人民元レートの先渡取引(ノンデリバラブル・フォワード)が行われて、将来の人民元相場の変動のリスクヘッジに使われている。


 こうした市場は、人民元の国際化によっても取引の厚みが増している。以前は、オフショア人民元は、為替介入が行われないとされたが、8月以降は介入観測が強まり、人民元の先安予想を牽制しようとして介入が行われていると考えられてきた。しかし米利上げ後は、中国当局の介入による牽制が手薄になったように思える。


■人民元の切り下げが不安心理を増長させる理由


 なぜ人民元の切り下げが、金融市場の火種になっているかという理由を説明したい。


 人民元が切り下がることは、中国投資をしている外資系企業には、外貨換算した利益額の目減りを意味する。だから、人民元の先安予想が強まると、極力資金を外貨に換金して、価値保全を図ろうとする。そのこと自体が、人民元の下落圧力になって、先安予想に拍車をかける。


 中国は、本来外資系企業に中国本土で設備投資をしてほしいと考えているから、投資資金が海外に逃避することをまずいと考えている。しかし、ドル高に引きずられて人民元が割高になると、輸出環境が悪化してしまう。つまり、ジレンマに陥っているのだ。


 米利上げとの関係で言えば、ドル建て債務を抱えている中国企業の実質債務負担が増えるマイナスもある。米金利上昇と人民元安・ドル高による両面からの負担増である。人民元高で輸出競争力が低下することと併せてみると、こちらもジレンマ状態である。


 中国にとって、過度に人民元の先安予想が進むことは歓迎できない動きになる。8月の世界連鎖株安の直後、習近平主席は訪米した際に、9月24日に人民元の追加切り下げを否定した。このことは、人民元安を一服させるのに一役買った。しかし、人民元が割高に据え置かれていたままでは、輸出環境が苦しくなり、製造業の悪化がさらに増してしまう。だから、人民元の切り下げ否定の発言は緊急避難的なもので、どこかの時点で「人民元の柔軟性を高める」という名目で、下落容認が行われると見られてきた。今回は、FRBが利上げに踏み切ったことで、中国は腹を括って人民元安の容認を行った可能性がある。


 また、人民元の先安予想は、中国の景気悪化が進むと、それによっても刺激を受ける。1月4日には、中国の財新・製造業PMIが12月と比べて悪化する結果になった。悪化幅はそれほど大きくなかったものの、人民元安の観測を強めるには十分な材料だったのだろう。上海総合指数の悪化も歯止めがかからなくなって、サーキットブレーカーが早々に発動された。


■爆買いパワーが低下?日本への意外な影響


 人民元レートが対ドルで多少切り下がったところで、「対ドルでの円安傾向が続いているのだから、日本の輸出環境にはそれほど悪影響はない」と考えると、事態を過小評価してしまう。


 しかし、人民元が下落する波及効果は意外に大きい。日本にとって、中国の株価が悪化することは、中国経済の悪化を想起させ、東アジアの輸出環境全体を暗くする。上海総合指数の下落は、日経平均株価の下落を誘発しやすいという効果もある。何より、米利上げによって市場心理が不安定になった時期に、人民元安が進みそうだという観測が増長すると、弱り目に祟り目のように思える。


 また、これまで人民元が割高だったことは、中国人観光客が日本で爆買いするときの購買力を支えてきた。中国人観光客が、「日本製品って何て安いのだろうか」と感じてきたのは、中国の人件費の高騰と円安、それに人民元高の3つの要因が加わってきたからだ(図表2参照)。



 今後、にわかに人民元安が進むわけではないが、じわじわと爆買いのパワーを低下させる可能性はある。すでに、訪日の中国人観光客は、2015年7・8月にピークを打っており、中国株価の下落の影響を微妙に受けている可能性がある(図表3参照)。



 先行きの人民元の動向について考えると、人民元の下落がコントロールできない状態で進むことは望ましくない。最も都合が悪いのは、中国経済が悪化して、さらに人民元が切り下がることである。人民元の先安予想が強まれば、中国からの資本流出の規模も大きくなって、中国経済に好ましくないダメージを与える。おそらく中国政府は、それほど遠くない将来、2015年9月の習近平発言のように、「止め」の号令を鳴すに違いない。


 反面、米利上げの先行きがまだ見えないことは、中国政府が号令をかけるタイミングを見極めづらい状況をつくる。年4回ペースの米利上げがどこで実行されているのかは、毎月初の米雇用統計や、1月・3月のFOMCといったイベントごとのFRBの変化に注目するしかない。したがって、2016年初の株式・為替市場は、2015年8月の人民元ショックを彷彿とさせるトラウマを抱えながら、不安定に推移するだろう。


 

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コメント
 
1. 2016年1月06日 11:48:50 : GxXY1NNJG6 : AGfCNFrPxks[54]
中国共産党政権は、正当性のない政府。
いつ崩壊するのか?

アメリカの支援で、まロックフェラ-ですが、いつか民衆が目覚め崩壊するでしょう。
共産党幹部は、蓄財したら富を持ち出し国外に逃げ出すでしょう。
今も、始まっているでしょう?

経済も、借り物で急に拡大した砂上の楼閣!
崩壊は、一瞬!夢幻。

中国政府、まともな政府ではないのです。


2. 2016年1月06日 13:04:37 : nJF6kGWndY : n7GottskVWw[230]

通貨安容認は、賢い選択

中国の低迷は、そう長くは続かない可能性が高まったな


3. 2016年1月06日 20:04:12 : OO6Zlan35k : ScYwLWGZkzE[114]
日本は戦後最大の「国難」に直面している
じわじわと日米同盟を突き崩そうとする中国
2016.1.6(水) 古森 義久
中国軍の兵力30万人削減を表明、習国家主席
中国はあの手この手で日米同盟を突き崩そうとしている。天安門広場で抗日戦勝利70周年を祝う式典に備える人民解放軍の兵士たち(2015年9月3日撮影、資料写真)。(c)AFP/JASON LEE〔AFPBB News〕
?2016年を迎えて日本の国際情勢での立ち位置を点検してみると、「国難」という言葉が浮かんでくる。日本は今、国難に直面するに至ったとどうしても実感してしまうのだ。国家の安全保障は戦後の70年の中で最も危機的な状況にあるといえる。決して誇張ではない。

?私は長年ジャーナリストとして米国の首都ワシントンを拠点に、日本や中国、朝鮮半島という北東アジアの安全保障のうねりを考察してきた。ここ1年ほどは東京で働く時間も増え、北東アジア情勢を米国と日本から立体的に観察する機会も増えた。

?そうした視点で特に日本をめぐる北東アジアの安全保障環境を眺めると、日本の命運を左右するような危機がひたひたと迫る構図が明確となる。

一触即発の危険性を秘める北東アジア情勢

?主権国家にとっての平和や戦争、そして安全保障全般は、その国と外部との関係のあり方で決まる。国内の要因が対外政策を動かすとはいえ、国家の安全保障は外部との関係および世界情勢に左右されるのだ。この点で、2015年の日本の平和安全法制関連法案審議は異様だった。憲法解釈問題など日本の内側の課題だけに議論が終始したからだ。

?一方、北東アジア情勢が不安定であり混迷していること、そして一触即発の危険性を秘めていることは明白である。

?北朝鮮は、若くて経験が乏しいカルト的な絶対的独裁者の下で核兵器や各種ミサイルを開発し、好戦的な言動を絶やさない。

?また韓国は中国に奇妙に傾斜し、情緒的な大衆迎合の反日キャンペーンを繰り広げ、日本と共有すべき安全保障の基盤を軽視している。慰安婦問題では日本との合意を成立させて日本叩きを自粛する姿勢を政府レベルで示したが、韓国全体となると年来の反日の態度は変わりない。

?そして中国は大規模な軍拡を加速させ、米国に挑み、日本を叩き、尖閣諸島の主権侵害を続けている。2015年は反日の政治意図をかつてなくあらわにした年だった。

?日本にとって唯一かつ最大の味方は米国である。しかしその米国は国防費を抑制し、中国との間に波風を立てないように努めている。オバマ政権はさらにアジアでの後退をちらつかせ、日本など同盟国への防衛誓約にも疑問符がつく。

?日米同盟の状況は、一見すると好転してきたかにも思える。2015年、安倍晋三首相は訪米して対米関係を重視する姿勢を表明した。また、平和安保法制関連法の成立による集団的自衛権の一部解禁は、オバマ政権に少なくとも当面は対日同盟の再重視を促す結果となった。オバマ政権も、中国との関係が悪化したことによって、日米同盟への依存を高めざるをえない状況となっている。

?しかし、力の行使をためらうオバマ政権の本質はなお変わらない。日本側にとっての不確定要因が消えたわけではない。北東アジアの安全保障状況が日本に投げかける重い暗雲が、日米同盟の当面の強化によって晴れてしまうわけではないのだ。

中国公艦が月に平均9回も尖閣周辺の日本領海に侵入

?こうした北東アジアの情勢のなかで、中国は明らかに日本の安全保障に最大の危険を突きつけているといっても過言ではない。過去25年間、中国が一貫して軍事力を増強してきたことは周知の事実である。とくに米国や日本を明らかな標的とする海軍力、航空戦力、各種ミサイルの大規模な強化がますます顕著となってきた。

?そうした軍事力を背景とする中国の南シナ海での海洋攻勢は国際的な懸念を生んだ。日本ではあまり正面から論じられないが、東シナ海でも尖閣諸島への軍事がらみの攻勢で日本の主権や施政権を侵害し、ますます優位に立ってきている。

?米国議会政策諮問機関の「米中経済安保調査委員会」はこの状況を問題視し、2015年11月中旬に日本に対して警鐘を鳴らした。同委員会は年次報告で「中国はこの1年間に尖閣諸島周辺で、静かなうちにも軍事、非軍事両面で日本への態勢をより強化し、優位に立った」という認識を公表したのである。

?同報告では、2015年に中国の武装公艦が毎月平均9回も尖閣周辺の日本領海に侵入した事実や、中国空軍機が尖閣周辺上空で異常接近を繰り返し、自衛隊機が1日平均1回以上のスクランブル(緊急発進)を行っている事実が指摘されていた。

あの手この手で日米同盟の突き崩しを狙う中国

?中国は、目に見えにくい次元でも日米同盟の絆を弱めることに精力を傾けている。

?中国は慰安婦問題などの歴史案件に関して、米国で日本糾弾を続けている。これは米側の日本不信を広げるという点で日米同盟の浸食につながるといってよい。

?また、国連のような国際的舞台で、習近平国家主席が「第2次大戦で米中は日独など『ファシスト』と共同で戦った」などとあえて持ち出すことにも、米国民の対日感情を悪化させて日米同盟を突き崩す狙いが見て取れる。

?中国には、日本側に対米不信を植えつけようとする意図もある。例えば習近平主席が「アジアの安全保障はアジア人だけで」と公式の場で発言したのはその表れであろう。

?さらに低い次元では、日本のニュースメディアによく登場する中国側のコメンテーターたちが「中国、朝鮮半島、日本の各民族は、やはりアジアの兄弟のようなものです」などと述べ、中国、韓国、日本が連携を強めるべきだと提唱することも、背後に日米を離反させようという意図がちらつく。

?私自身も、中国でアメリカを研究する専門家から「アジアではやはり中国人や日本人など箸(はし)を使って食事をする民族同士が団結すべきです」と真顔で言われたことがある。冗談のようにも聞こえるその発言の裏には、「箸を使わない米国人と連帯する必要はないだろう」というメッセージが込められているのだ。

効果を発揮している「サラミ戦術」

?中国が、米国のネガティブな側面を日本に説き、米国で日本のネガティブな側面を宣伝するのは、明らかに日米離反策だといえよう。

?オバマ政権を見ていると、この戦術は実際に効果を発揮しているようにも思えてならない。中国の艦艇が尖閣周辺の日本領海に好き勝手に侵入し、オバマ政権が反対する「尖閣問題の非平和的な解決」を図ろうとしているのに対し、当のオバマ政権からは中国非難の声がまったく発せられない。米国には尖閣防衛の意思があるのかという疑念がどうしても沸き起こってくるからだ。

?米国の専門家たちはこうした中国の策略を「サラミ戦術」と呼ぶ。日米間の同盟関係やそれを支える相互信頼を、サラミを1枚1枚薄く切るように削いでいくという意味である。米国国務省やCIA(中央情報局)で長年、対中国政策を担当したロバート・サター氏(現ジョージワシントン大学教授)らが使い出した表現だった。

?日本は今や自国の固有の領海に自由に侵入され、最大の頼りである日米同盟もじわじわと削られつつあるのである。こんな状況は、やはり日本にとっての国難と呼ぶしかないだろう。
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/45697


2016年を決定付ける政治的ショック
突然のサプライズを探すなら、目を向けるべきは中国と英国
2016.1.6(水) Financial Times
(2016年1月5日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

外交的には成功のAIIB、問われる中国の運営能力
中国の政治は一見落ち着いているが、サプライズがあるかもしれない・・・〔AFPBB News〕
?2016年に関する予想を評価する際には、「連続性バイアス」に気を付けた方がいい。今年は昨年に少し似た年になる、ただ、その様相が強まるだけだと想定したくなる衝動のことだ。

?実際、最近の政治史は、1年を決定付ける出来事は概して大きなサプライズや連続性が突然途切れる断絶であることを示している(どうしても必要なら、それを「ブラックスワン」ないし「未知の未知」と呼ぶといい)。

?2014年の初めに、筆者の知る識者でロシアがクリミアを併合するとか、ISISと呼ばれるジハード(聖戦)主義者集団がイラク第2の都市モスルを制圧すると予想している人は誰もいなかった。

?また、2015年の初めに、多くの人がこの年に100万人以上の難民がドイツに到着すると予想したり、米国でのドナルド・トランプ氏の信じ難い台頭を予見したりしていたという記憶はない。

?これらはすべて、2016年の最も重要な地政学的な出来事もやはり、識者と政治家がまだ話題にしていない何かであることを示唆している。予想不能なことを予想するのは勝ち目のないゲームだ。だが、それでもなお筆者はこのゲームをするつもりだ。最善のアプローチは、「同じことの繰り返し」ではなく潜在的な断絶を探すことだと思う。

習近平国家主席の反腐敗運動に反発も

?2016年の突然のサプライズを探すのに最適な場所は、中国かもしれない。過去25年間にわたる中国の成功のカギの1つは、政府が経済状況を刺激的なものに、そして政治を退屈なものに保てたことだ。それが今年変わる可能性がある。

?習近平国家主席の反腐敗運動は、中国屈指の有力者や富豪を何人かのみ込んでいる。軍幹部や中国の治安当局トップ、億万長者、最高経営責任者(CEO)、テレビのパーソナリティーなどだ。

?こうした出来事はすべて、経済の減速と表現の自由の取り締まり、国民の間に広がる汚染と産業災害に対する不安を背景に起きている。中国政治の落ち着いた外観の下で、国民から、または反腐敗運動に脅かされている集団の一部から反発が生じる可能性が確実に高まっている。

?もちろん、確実な賭けは、習氏が来年の今ごろもまだ国家主席の座にあるということだ。

?だが、もし中国の指導者の地位が今年脅かされたとすれば、識者は即座に列を成して、後から考えると、何かが変わらなければならないのがなぜ明白だったのか説明するだろう。

?2016年にヒラリー・クリントン氏が米国大統領に選出されれば、連続性を表すことになる。同氏は既知数であり、米国のエスタブリッシュメント(支配階級)に支持されており、資金が潤沢で、世論調査でリードしている。「連続性バイアス」もまた、ほぼすべての識者が大統領選挙でのドナルド・トランプ氏の勝算を一蹴する要因になっている。歴史は、トランプ氏のような候補がやがて必ず破滅することを示している。

?だが、そのような分析は、トランプ氏の台頭が米国で何か根本的なものが変化している兆候である可能性を軽視している。また、「ザ・ドナルド」が共和党の指名争いで打ち立てた本当に見事な世論調査でのリードを軽視することにもなる。

?筆者は、トランプ氏が大統領の座そのものを勝ち取ることを想像するのが非常に難しいと感じる程度にはエスタブリッシュメントに属する人間だ。だが、同氏が共和党の大統領候補になる本命だということを示す世論調査は信じている。それ自体が政治的な地震だろう。

英国が国民投票でEU離脱を決める可能性

EUに残るべきか去るべきか、2017年までに英国で国民投票へ
英国は今年中にEU加盟継続の是非を問う国民投票を実施すると見られている〔AFPBB News〕
?今年欧州で起き得る大きな断絶は、英国が社会通念を覆し、国民投票で欧州連合(EU)離脱を決める事態だろう。ブックメーカー(賭け屋)はまだ「Brexit(ブレグジット)」の確率を3分の1程度としている。そして彼らは感傷的ではない連中だ。

?だが、これと対比すると、欧州に関する英国の国民投票の経済的、政治的背景は明らかに暗い。EUは目下、売り込むのが難しい組織だ。EUは経済的に苦労しており、政治的に分裂し、欧州にやって来る難民と移住者に対処する戦略について合意することができない。これはブレグジット支持者が掲げる政治的に最も強力な争点――移民問題――を直接利する。

?また、英国以外の欧州に関する多くの政治的予想は、EUが向こう1年で難民危機に対する効果的な戦略を見つけるという仮定に基づいている。だが、それは希望的観測のように思える。

?難民の流れを駆り立てている客観的な要因――中東の戦争、欧州でのより良い生活への希望、密航にかかわる利益――は2016年も存在し続ける。

?難民の流れが現在の水準で続いたり、2016年に激化したりした場合、EUに対する政治的影響はかなり悲惨なものになりかねず、ベルリンにおけるアンゲラ・メルケル首相の地位を脅かし、ドイツとその欧州パートナー諸国の間にさらに深い分裂を生むだろう。

ISISが深刻な軍事的敗北に見舞われる?

?2016年に予想外にうまくいく可能性があることはあるだろうか。もちろん、ある。1つ、可能性が高いのは、ISISが少なくともイラクとシリアでは、今後12カ月内に深刻な軍事的敗北に見舞われることだ(リビアと北アフリカでは勢力を拡大し続けるかもしれない)。

?11月のパリのテロ攻撃が引き起こした恐怖は、ISISが実はこの数週間、数カ月間で支配領土を失ってきたという事実を覆い隠す役目を果たした。イラク軍はつい先日、欧米諸国による空爆に援護されてラマディの奪還に成功したところだ。2016年に同軍はさらに進展を遂げるだろうし、ISISをモスルから追い出せる可能性さえある。

?だが、悪い知らせは、ISISが自分たちの中心地域で勢力を失ったら、欧州でのテロ攻撃で反撃する動機が大きくなるということだ。2016年に入って最初の数日で、すでにミュンヘンとアムステルダムで警戒態勢が敷かれた。テロの脅威は、悲しいかな、向こう1年は連続性に賭けるのが安全だと筆者が考える1つの分野だ。

By Gideon Rachman

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/45705


4. 2016年1月06日 22:36:07 : jXbiWWJBCA : zikAgAsyVVk[181]
中国の元安誘導、介入コスト膨らむ公算−「フリーランチ」ないもよう
2016/01/06 13:25 JST
 

    (ブルームバーグ):米ヘッジファンドを運用するジム・チャノス氏は2010年、中国が不動産開発を経済成長の頼みの綱としていることを理由に、「地獄へと向かうランニングマシン上をひたすら走っている」と主張した。中国経済はまだ「地獄」からは程遠いかもしれないが、ランニングマシンから滑り落ちないように政策当局者は今年もっと懸命に走る必要がありそうだ。
投資家が人民元からの資金引き揚げを急ぐ中で、中国人民銀行(中央銀行)が支払う代価は大きくなっている。事情を直接知る関係者によれば、4日の人民元急落に歯止めをかけようと、人民銀は5日に継続的なドル売りを通じた市場介入を実施。ドル売りは複数の国有商業銀行を通じて行われた。
米カリフォルニア大学サンディエゴ校のビクター・シー(史宗瀚) 教授は「秩序ある元安について人民銀が話す場合でも、フリーランチなどというものはない。コストが伴うことになる」指摘。「人民銀はスポットレートを管理するため外貨準備を食いつぶす必要に迫られるだろう」と述べた。
中国は外貨準備高の内訳を公表していない。シー教授は利用可能な外貨準備は発表されている外貨準備高より数千億ドル少ないと分析し、「3兆4000億ドル(約400兆円)という外貨準備高に疑念を抱くべきだ。使える資金が少ないからといって中国の力を弱めはしないが、大半の人々が想定するよりずっと安全でないのは確実だ」と語った。
大和キャピタル・マーケッツの日本を除くアジア担当チーフエコノミスト、頼志文氏は人民銀が月ごとに最大2%の元安誘導を図る公算が大きいと予想。「残念ながら、秩序立った為替相場調整の実施はやりにくいだろう。人民銀が積極的かつこれまで以上に介入しなければ、元売り圧力は今後数カ月間、強まるばかりだ」と話した。
頼氏は景気の弱さとデフレの脅威を理由に、人民元が現在の1ドル=6.5元前後から今年末までに7.50元に下落すると見込んでいる。
原題:China Bid for Slow Yuan Drop Is Seen Boosting Intervention Cost(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先: Hong Kong Enda Curran ecurran8@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先: Christopher Anstey canstey@bloomberg.net Steven Yang
更新日時: 2016/01/06 13:25 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-O0IJ8L6S972Q01.html


 


中国式デジタル革命を待つ「落とし穴」
邪魔者を排除するネット社会が抱える矛盾 
浙江省烏鎮で先月開かれた世界インターネット大会の様子 PHOTO: LI XIN/ZUMA PRESS
By ANDREW BROWNE
2016 年 1 月 6 日 16:31 JST

 【上海】中国の指導部は苦境に陥る重工業の先を見越し、デジタル分野に明るい希望を見いだしている。

 李克強首相は、伝統的な経済モデルが伸び悩む中、製造業の新時代を約束するIT(情報技術)ツールとしてクラウドコンピューティングとビッグデータを熱烈に支持している。中国政府は「インテリジェント工場」と「スマートシティー」に資金を投入している。都市計画の立案者らは、「モノのインターネット(IoT)」で一連のセンサーとこれら物理的資産を結びつけ、効率性の急速な改善を通じた成長回帰を思い描いている。

 しかし、ここに落とし穴がある。中国指導部が抱くインターネットへの際限のない楽観的見方は、安定を損ないかねないという不安と真っ向から対立しているのだ。

 中国が先進国に追いつくことを目指してテクノロジー分野での「大躍進」政策を打ち出す一方、習近平国家主席は政治的抑圧を強化している。弾圧によってウェブ上での政府批判を黙らせ、活動家がオンライン上で結集するのを妨げている。

 ここ数年で弾圧のターゲットとなった一人にベンチャーキャピタリストで、数百万人のフォロワーを抱えるブロガーのチャールズ・シュエ氏がいる。国営テレビでは、同氏が手錠をかけられた姿で「無責任な投稿」を謝罪して歩く姿が映し出された。このほか北京の弁護士である許志永氏は、政府幹部の資産公開を求めて組織した抗議活動の画像を投稿したことで禁錮4年の有罪判決を言い渡された。

 米国の民主主義支援団体フリーダム・ハウスがまとめた2015年版のインターネット自由度ランキングで、中国はシリアとイランに次ぐ最下位となった。

 現在、中国の潜在成長性の重大な阻害要因となっているのは政治的なものかもしれない。それは邪魔者を排除してデジタル・イノベーションの果実を摘み取ろうとする、権威主義制度がもたらす結果なのだ。

 中国当局は情報を基盤とした経済を構築しようとする一方、オンラインにおける表現の自由を制限しようとしている。当局はデータ通信速度を速めるためブロードバンドに巨額の資金を投入する一方、検閲でそれにブレーキをかけようとしている。そして、当局は創造性を後押しする一方、芸術表現と学問研究に共産党の正統性を押しつけている。

 明らかに、習主席はこの矛盾に目を向けていない。同氏は先月、浙江省烏鎮で開かれた世界インターネット大会の開幕式で、「現実世界のように、サイバー空間にも自由と秩序の両方が必要だ」と発言。「自由とは秩序が意味するものであり、秩序が自由を保障する」と述べた。

 習主席が統治する中国は検閲システム「金盾(グレート・ファイアウォール)」を強化し、グーグルやフェイスブック、国際的なニュースサイトなどへのアクセスを遮断している。これで研究者が専門知識を得たり、投資家が海外市場をチェックしたり、企業幹部が世界の潮流を見極めたりするのが一層困難になった。

 中国で最も商才に長けた層が、海外不動産の購入や外国のパスポート(旅券)申請に向かう理由のひとつはここにある。

 中国政府の研究室では、すでに強大な監視国家の権力を一段と増強するために、プログラマーがビッグデータを活用している。現在検討されている「社会信用」システムでは全人口の膨大なデータベースが構築され、個人の財務状況だけでなく、「ビッグブラザー」(訳注:ジョージ・オーウェルの小説「1984年」に登場する独裁者)のごとく個人の行動までもがオンラインで監視されることだろう。

 全国人民代表大会(全人代)の常務委員会は先月、新たな「反テロ法」を成立させた。米国企業は新法の一部条項に関し、システムに「バックドア」を設定することで、政府による検閲に外国のIT企業が協力するよう求められる可能性があると懸念している。

 中国が発表した、いわゆる「メード・イン・チャイナ2025」計画として知られるデジタル移行計画が、習主席の国営企業に対するコミットメントとどのように交わるかは明確でない。

 「大衆の起業家精神」を推進するという大胆なレトリックにもかかわらず、習主席は政府による寡占に支配された産業秩序から離れられないでいる。民間セクターに場所を譲るどころか、これら巨大企業は一段と大きくなっているのだ。中国政府は昨年、米複合企業ゼネラル・エレクトリック(GE)に次ぐ世界的なコングロマリット大手を誕生させるため、国有の鉄道車両メーカーである中国北車と中国南車を合併させた。

 これら国有大手の一部が、実質的に制限のない国からの資金に支えられて最先端のデジタル技術を駆使しているのは事実だ。例えば、これら企業は宇宙計画を成功に導いた。

 そして、政府支援を盾にしたダイナミックな民間IT企業が産業界全体に革命を巻き起こした。電子商取引最大手の阿里巴巴集団(アリババグループ)が格好の例だ。

 さらに、インターネットの未来は新興IT企業に注がれる過去最高額のベンチャーキャピタルという恩恵を享受している。

 しかし、サイバー空間と製造業、インフラ、家電製品とを融合させるIoTが、トップダウン型の産業モデルを根底から揺るがしている。デジタル世界は、中小製造業のネットワークが支配する将来を見据えているためだ。

 効率化は製造業の巨大な規模からではなく、3次元(3D)プリンターのような技術を使って製品をカスタマイズする能力によってもたらされる。

 IoTを擁護する人々は、これが産業界を水平化する偉大な立役者となり、すべての参入者にイノベーション・ネットワークやグローバル市場、国際的なメディア視聴者へのアクセスを提供すると指摘する。

 また、彼らはIoTが開放的で透明性が高く、民主的なものになると主張する。それは大企業から中小企業へ、生産者から消費者へ、政府から個人へ力が移行する可能性を示唆している。

 「メード・イン・チャイナ2025」計画が欧米の民主主義、例えばドイツ発の「インダストリー4.0」というコンセプトから着想を得たとしても驚きではないだろう。その青写真は驚くほど似ている。

 中国を統治する権威主義者たちがそれをうまく実施できるかは、もはや急成長をもたらさない持続不可能な現状、またはより開放的な政治環境という、彼らが最も恐れていることにかかっているかもしれない。

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ECB、現行策以外の選択肢ない=プラート専務理事
By TOM FAIRLESS
2016 年 1 月 6 日 21:28 JST

 【ブリュッセル】欧州中央銀行(ECB)のプラート専務理事は、現在行っている刺激策はまだユーロ圏のインフレ押し上げに成功してはいないものの、これ以外の選択肢はないとの考えを示した。

 同専務理事は6日付のベルギー週刊誌「ナック」とのインタビューで「プランBはない。プランは1つだけだ」と述べた。

 プラート専務理事は「十分な紙幣を刷れば物価は必ず上昇する。必ずだ」としたうえで、「ただ、原油と国際商品(コモディティー)価格が大幅に下落する場合、物価を押し上げるのは難しくなる」と説明した。

 専務理事は、量的緩和策の実施期間についてあらためて確認し、「現在の経済情勢を考慮すると、現行の政策を少なくとも2017年まで継続し、必要なら延長する」と述べた。

 さらに、ECBの成長促進策を擁護し、「これまでのような措置をECBが取っていなかったら、われわれは不況に陥っていただろう。これについては確信している」と指摘した。また、「ユーロ圏は崩壊していたかもしれず、もしそうなら大混乱が生じていただろう。したがって、ECBはすべきことをしてきたのだが、金融政策があらゆる問題を解決できるわけではない」と語った。

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オフショア人民元が急落 過去最安値に
2016/1/6 19:39  【香港=粟井康夫】中国本土外(オフショア)の外国為替市場で人民元安が加速している。6日のオフショア人民元の対ドルの為替相場は一時、1ドル=6.73元台と前日比1%以上急落し、2010年の取引開始以降で最安値を記録した。中国経済の減速や資本流出への懸念を背景に、海外投資家による元売りが加速した。国内(オンショア)市場での人民元相場(1ドル=6.55元台)との差も過去最大になった。資本取引に規制が残るオンショア市場に比べ、オフショア市場では海外投資家の思惑が反映しやすい。

http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM06H91_W6A100C1FF2000/


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