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日本の官僚は悪い
http://www.asyura2.com/17/lunchbreak54/msg/103.html
投稿者 中川隆 日時 2017 年 12 月 25 日 13:34:34: 3bF/xW6Ehzs4I koaQ7Jey
 


正義面した役人どもに、日本の優良企業が潰される…! 日産・スバル・神戸製鋼…
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/53557
2017.12.25 週刊現代  :現代ビジネス


日本のモノづくりは地に堕ちた。製造業の根幹が崩れた。そんな悲愴な声が聞こえてくる。主に、霞が関のほうから――。危機が大きくなるほど好都合。役人たちがなにやら不穏なことを企んでいる。

安全性には意味のない規制

東京大学大学院経済学研究科ものづくり経営研究センター特任研究員の吉川良三氏は、かつてサムスン電子常務としてグローバルビジネスの最前線を見てきた。

そんな吉川氏からすると、いま日産、スバルで資格のない者が新車の完成検査をしていた「無資格者検査問題」をめぐる国土交通省の対応には、「違和感を禁じえない」と言う。

「国交省は『日本の信頼を揺るがす』などと言って日産の工場に立ち入り検査していますが、私から見ればこれは異常な光景です。

まず有資格者による検査を求めていること自体、グローバル基準からは逸脱した過剰な規制。国際基準では無資格者による検査でOKで、現実として日産は問題発覚後も輸出用の自動車は従来通りに出荷しているんです。

つまり、有資格者による検査は安全性にはほとんど意味のない規制。本当は問題が発覚したのを契機に、国交省は規制が時代に合わない古いものであったと認めて、見直しに動き出すべきです。

それなのに、実際には役人たちはみずから正義の味方のように振る舞ってメーカー側を攻撃し、企業のブランドを傷つけるように火に油を注いでいる。まったく本末転倒です」

もちろん、決められたルールを守らなかった日産、スバルは悪い。しかし、この機に乗じて正義面している役人たちの言動はもっとひどい――。

かつてカルビー社長を務め、現在は経営コンサルティング業を営む中田康雄氏も言う。

「もともと日本の自動車産業では、安全性について過剰に規制がかけられています。国交省が古くからそのようにしてきたからで、車検制度ひとつとっても外国と比べてかなり厳しい。そもそも、車検制度そのものがない国もあるんです。

本来であれば、民間の自主的な安全基準があれば十分です。仮にメーカーが不正を犯して事故が起これば、巨額のリコール負担を強いられるうえ社会的制裁を受けて、その企業は生き残れなくなる。わざわざ官僚たちが余計な規制を作らなくても、おかしな企業は淘汰される」

それなのになぜ日本では過剰な規制が横行しているのかといえば、役人たちが自分たちの仕事を確保したいから。

「またひとつには、企業側に対して役人たちの存在意義を示したいから。さらに、役人にとっては企業でなにか不祥事が起こった時、自分たちに責任が降りかからないように『過剰なアリバイ作り』をしているという意味合いがあるのでしょう」(前出・中田氏)

もっと言えば、役人にとっては、企業が不祥事を起こせば起こすほど「省益拡大」の好機。

問題が起きると真っ先に「これは一大事だ」と叫ぶことで事を大袈裟に荒立て、「規制を強化しなければいけない。いままで以上に企業を監視しなければいけない」という理屈に持ち込み、「予算が必要だ」と焼け太りシナリオへ誘導するのが常套手段だ。

ある自動車部品メーカー幹部も言う。

「昨年4月に三菱自動車などの燃費不正問題が発覚した時がまさにそれ。あまり知られていないでしょうが、問題発覚後の概算要求で国交官僚は『安全確認体制の強化』などと謳い、独立行政法人自動車技術総合機構の予算額などを大きく増額させているんです。

事件後に国交省は『メーカーに裏切られた』などと語りながら、ひっそり焼け太りしているのだから狡猾です」

今回もそうした悪夢のような光景がまた、繰り返されようとしているのである。

君たちにそんな権限はない

それは、神戸製鋼所のデータ不正問題にしても同じこと。

経産省はデータ不正が明るみに出た10月8日の2日後にはさっそく記者会見を開いて、神鋼側に原因究明を指示したなどと胸を張って見せたが、実は経産省にはそんな「権限」がないことをご存じだろうか。

経済ジャーナリストの磯山友幸氏が指摘する。

「経産省は鉄鋼、非鉄金属業界を所管はしているものの、関連企業を監督・指導する権限は法的には認められていない。処分するような権限もない。それなのにしゃしゃり出てきていること自体、おかしなことです。

そもそも、今回のデータ不正問題は神鋼と取引先間の問題であって、経産省が出る幕はない。

法律違反をしているわけでもないのだから、本来であれば黙っていなければいけないのに、経産官僚たちは神鋼の社長を霞が関の経産省本部まで呼び出した。しかも、局長クラスを前に頭を下げさせて、それをメディアに撮影までさせたのは明らかにやり過ぎです」

そうした経産省の行動が世論の不安を掻き立て、余計に問題を大きくしている面は否めない。

もちろん神鋼がデータ不正をしたのは民間企業としてアウトだが、いまのところ納入された製品で不具合は見つかっていないし、人命に結びつくような事故が起きているわけでもない。

過去1年に不正製品が納入された525社のうち、すでに一定の安全確認がとれているのは470社。即座に回収が必要となるような安全性に問題のあるケースはひとつもない。

「当初はこの問題が経営にどのくらいの影響を及ぼすかが不透明だったため、株価は1369円から774円まで半値近く暴落しました。

しかし、製品納入先のトヨタなどが『安全に問題はない』と立て続けに発表したことで、マーケットは過剰反応を修正。最近では1000円を超える水準まで株価が戻っています。

データ不正は問題だが、それが経営に致命的な安全問題にならないことがわかってきたので、神戸製鋼の株価はこれから暴落前の水準にまで戻るでしょう。

かつてデータ不正問題を起こした東洋ゴム工業、旭化成なども問題以前の株価をすでに超えています」(絆アセットマネジメント社長の小沼正則氏)

にもかかわらず、むしろ危機をあおるように扇動しているのが、ほかならぬ経産官僚たちなのである。

天下り枠欲しさに恫喝

経産省の「出しゃばり」はとどまるところを知らず、10月末には日本工業規格(JIS)の認証機関に対して、神鋼にすでに付与しているJISの再審査の検討をするように指示を出した。

経産省には認証機関に対して再審査を指示する権限がないにもかかわらず、である。

実は神鋼のボードメンバーには、元経産事務次官の北畑髏カ氏が社外取締役で入っている。

「その北畑氏はすでに在任7年で、そろそろ退任してもおかしくない。経産官僚たちからすれば、これを『天下り枠』として引き続きキープしたい。

いま経産省が執拗に神鋼を攻撃しているのは、その枠欲しさに『恫喝』しているように映る」(神鋼の大口取引先幹部)

民の不祥事を喰って、官が肥大化していく……。

当然、そうして役人たちが民間企業にモノを言えば言うほど、経営には悪影響でしかない。

一昨年から世間を騒がせている東芝にしても、半導体事業の売却交渉に経産省が「日本の技術流出を防ぐ」などと介入してきたのは記憶に新しい。しかし、結果として事態を混乱させて、経営危機を深めただけだった。

「最近、こうした役人の介入で民間企業の経営が迷走させられるケースが増えている。シャープが経営危機に陥った時も然りで、経産省が業界再編を画策しようとした。

しかし、シャープ経営陣はそんな官僚主導の再生プランを拒否した。結果として、いま見事にV字回復を果たしている。もとより役人たちに民間企業の経営の機微などわかるはずもないのです」(前出・磯山氏)

前出・吉川氏も言う。

「霞が関の役人たちは、グローバル競争時代に企業が生き残っていくことの厳しさを肌身でわかっていない。

もともと日本企業は過剰規制のもとに過剰スペックを強いられてきたことで、グローバル競争で後手に回っているのが現実です。それなのにこれ以上、官が民に余計な規制やコストを強いるようになれば、企業の生死に直結することになりかねない」

このグローバル経営時代にあって、日本企業にとって一番怖いのは「役人リスク」。正義面した役人たちに日本の会社が潰される。

「週刊現代」2017年11月25日号より
 

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コメント
 
1. 中川隆[-5710] koaQ7Jey 2017年12月25日 13:46:44 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

日本の教育を滅茶苦茶にした前川喜平がやっていた事教えてあげる


文科省の前事務次官、前川喜平氏(62才)が「実地調査」で通い詰めた店である。7月初旬のある夜、本誌もまたここで働く女性の生態を“調査”すべく、店に入った。南国のモンステラの葉が壁一面を覆う店内には、カウンター席の他、ガラスで仕切られた向かい合わせの席がある。

1時間1ドリンク付きで3500円、2時間4800円。女性は無料。ドリンク飲み放題、スナック菓子食べ放題。席に座ると、男性の手元にはピンク色のメッセージカードが置かれる。ニックネーム、職業、血液型書き、「食事」「カラオケ」「飲み」「女の子におまかせ」の4項目から1つを選択。全て記入したら店員経由で気になる女性に送る。先方がOKの場合、相席して“次の予定”を交渉する。

この夜、店内には9人の女性がいた。ミニスカワンピの20代前半から、スーツを着たアラフォーまで、さまざま。グラスを片手にスマホをいじり、男性からの指名を待つ。一晩遊ぶ男を求め、あるいは交際相手を求め、店に集った素人女性である。

「ま、多くが“ワリキリ”目的だけどね。要は、エンコー。お金のために割り切って寝ますってこと。前川さん、よく来てました。あたしも指名されたことあるんで。貧困調査なのかなぁ。教育問題とか難しい話をしてたけど。『このあと外出る?』みたいな交渉もあった。アタシは断ったけど、ついてく娘もいた」

出会い系カフェは、いわばグレーゾーンの商売であり、自由恋愛が前提になっている。出会って気に入れば自由恋愛に発展するし、気に入らなければ断ることができる。「文科省の前事務次官、前川喜平氏(62才)が「実地調査」で通い詰めた店」もそのようなお店であり、話では断られることが多かったようだ。

60代のおっさんでは、よほどのことがない限りワリキリに応じてくれる子はいないだろう。あったとすれば自由恋愛ではなく個人売春に近いだろう。このような人物が文部科学省の事務次官をしていたのだ。そして何人かの子と個人売春までしていたのだろう。状況的にそうなる。
http://2013tora.jp/kabu395.html


2017年07月02日
事務次官とは何か、前川前次官で注目エリート集団


この人が騒いでいる本当の理由は、「自分の方が総理大臣より身分が上だ」という事です。
引用:http://blogc.fujitv.co.jp/simg/blogimg/6db29/90119/537660_pcl.jpg


総理より地位が高い事務次官

加計学園をめぐる「忖度」騒動は前川喜平・前文部科学事務次官の告発から騒動が広まった。

なぜ前川氏はこのように安倍首相を憎み、敵愾心を露にして噛み付くのか、事務次官という身分階級を知らないとわかり難い。

各省庁の事務次官は「次官」なので文字を読んだだけでは「2番目の事務員」かなと思うが、実際には省庁の大統領のような地位にある。

         

事務次官は表向きの法律では大臣を補佐する役割だが、実際には大臣を上回る最高権威です。

大臣と事務次官の関係については、2001年に小泉内閣で外務大臣を(9ヶ月だけ)勤めた田中眞紀子議員が良く喋っていた。(喋りすぎた)

その前に田中眞紀子が外務大臣に選ばれた理由を説明すると、2001年4月の自民党総裁選で小泉純一郎を当選させた功労者だった。


超不人気だった森首相が退陣し、次の首相は橋本龍太郎で決まりと言われていて、国民は「またあのバカ総理か」と失望していた。

小泉純一郎は出馬しても負けそうなので立候補するつもりはなかったが、当時人気絶頂だった田中眞紀子が「あんた出なさいよ」とけしかけたと言われている。

人気者の眞紀子に後押しされて小泉旋風が吹き、めでたく総理大臣になり田中眞紀子は論功行賞で外務大臣になった。


欧米メディアは「次の総理は田中眞紀子」「初の女性総理誕生へ」と報道し、小泉自身より人気が高かったほどだった。

その大功労者が些細なことで外務官僚と対立して、クビになったのは田中眞紀子大臣の方だった。

日本政府の方針と異なる発言を、外相として勝手に発言したり、外相会談のドタキャンなど様々な出来事があった。


官僚を激怒させた安倍首相の行為

だが一番の対立点は「外務大臣と事務次官のどちらに人事権があるか」という事で、眞紀子大臣は自分に逆らう事務次官の更迭を小泉首相に要求した。

結果は書いたとおり、クビになったのは大臣のほうだったので、大臣の人事権は事務次官が握っているが、逆はありえない。

法律はどうであれ大臣より事務次官のほうが地位が上なのが日本の制度であり、主要な省の事務次官となると総理大臣より地位が上である。


ロッキード事件で田中角栄元首相が逮捕されたが、事務次官は決して逮捕されず、責任を取らされたりもしない。

思い出して欲しいがあらゆる政治スキャンダルで責任を取るのは大臣と総理だけで、事務次官や官僚はマスコミから責任の追求すらされない。

もし事務次官が責任を取らされるような事が起きれば、明治以来の大事件であり、絶対に有り得ない筈だった。


朝日新聞は平気で天皇や総理大臣の悪口を書くが、それでいて事務次官の悪口を絶対に書かず、官僚は神聖にして汚すべからずを貫いている。

朝日新聞も日本の最高権力者が怖いのであり、許認可権から逮捕権、裁判権まで握っている官僚たちには逆らいません。(最高裁判官も官僚)

その有り得ないはずの事が森友、加計騒動の根源である文部科学省で起きていて、事務次官がクビになっていました。


「キXXX」の言い分

前川喜平前事務次官は退職した文部官僚が民間機関に天下りする仲介役をしていて、2017年1月20日に辞職した。

2017年3月に懲戒免職になる予定だったが、文部省側は猛反発しして自主退職になったうえ、退職金5000万円以上が支払われた。

軽い処分で済んで助かったように見えるが、官僚目線では「どうして上司である事務次官が部下である総理大臣から追放されるのか」という事になる。


ニュースを見ていると異常な事件で犯人が意味不明な事をしゃべる場合があるが、「キXXX」の言い分は彼らにしか分からない。

前川喜平と官僚たちには「総理大臣風情がでかい面しやがって」「今に見ておれ小僧」という恨みだけが残ったようです。

そして文部科学省は自分のスキャンダルである森友、加計を暴露する事で安倍首相を糾弾するという捨て身の戦法に出た。


過去の政治スキャンダルで責任を問われたのは政治家だけで、官僚が罪に問われた事は無いので、こうした戦法は実は良く行われている。

大阪地検や東京地検は森友加計を捜査しているが、検察官僚の身内である文部官僚は決して捜査対象にならない。

うまく行けば前川喜平前事務次官は高給で天下りできるだろうし、それどころか政治家として権力を握る事もできる。


突き詰めると官僚と総理のどちらが上か、どちらが日本の権力者かという対立です。
http://www.thutmosev.com/archives/71597964.html


天下り官僚に翻弄される私大の悲惨

私大を渡り歩いて5億円を荒稼ぎ!
天下り官僚に食い物にされる私大

官僚時代は数百億円の予算を動かしていただけに金銭感覚がズレすぎているという。私大には文科省、経済産業省、財務省など多くの官僚が天下りし、教授の座に収まっている。

「“渡り鳥稼業”の天下り役人は会議の欠席はザラなうえ、仕事の知識もない。仕事は部下に任せてゴロゴロしているだけ。それでも年俸は最低2500万円。さらに5年勤めて退職金が3000万円。これで3〜5つの大学を渡り歩いて計5億円は稼ぎます」

 もっとも何もしないのならマシな部類で、元官僚と悪徳教授が手を組み、大学を食い物にするケースも多々あるそうだ。濱野氏がいた都内の女子大では40億円が消えたこともあったという。

「彼らが株式や投資信託を駆使してマネーロンダリングをやったようですが、証拠が出なかった。また、翌年に取り壊しが決定していた校舎の大規模修繕に3億をつぎ込み、さらに塗装で1億2000万円と、計4億2000万円を無駄遣いしたことも。すぐに跡地に新しいビルを建てるところまで計画済みで、旧ビルでどんなインチキがあったのかはウヤムヤになってしまった。巧妙に証拠が残らない工作だけは一流のため、追跡調査もできなかった。もちろん大学の事務職などは真相を知っていましたが、黙殺したまま。ヘタに口にしようものなら簡単に左遷されてしまいますからね」

 別の学校ではこんなケースも。

「もっとひどいのは、研究業績が大学院生ほどもないクズ教授を学長に仕立て、自分は定年のない常務理事のポストに就いた天下り官僚がいました。さらに、部課長などの大学の要職を、仲間や部下で固め、付属の建物の増改築で稼ぐなど好き放題だった。さらに、法人側の私立学校法違反事項を目ざとく見つけると、理事長選で教授会をけしかけ、当主を追い出し自分が理事長の座に座り、そのまま学園を乗っ取ったヤツもいた。都内有数の伝統校でしたが、その後は、学問はそっちのけとなり、今では生徒の確保にも困るほど疲弊してしまいました」

 悪質な実例はまだまだあるという。

「今時、わざとド田舎にキャンパスを購入し、引っ越さなくてもいい学部の建物まで建てて都内一等地のキャンパスを売却し、その取り壊しとキャンパス移転で数十億を着服する天下りもいました。ゼネコンのリベートで稼いだんです。その大学は生徒集めに窮し、今は中国やベトナムからの留学生で細々と命脈を保っていますが、近々、倒産の噂も聞こえてきます。もちろん、天下り役人はその前にいなくなるでしょうね」

 悪徳教授や官僚を受け入れる私学の側にも落ち度があるとの指摘もあるが、濱野氏はそれは違うという。

「教授会が天下り官僚は採りたくないと考えていても、彼らは巧妙に法人側の上席ポストを占めてしまう。そうなれば、自動的にかつての役所の部下を雇いこむルートができてしまうんです。大学が悪いのではなく、行列を作って乗っ取りに来る方が悪いんです」

 今年3月、松野博一・文部科学大臣は、省庁退職者が許認可や補助金の支出対象である大学や財団に再就職することを当面自粛すると明らかにしたが、果たして実効力がどれだけあるのか。はなはだ疑問と言わざるを得ない。
http://diamond.jp/articles/-/137283

内田樹の研究室 2017.11.03 大学教育は生き延びられるのか?

ご紹介いただきました、内田でございます。本日は、国立大学の教養教育の担当の人たちがお集まりになっていると伺いました。ずいぶんご苦労されてると思います。日々本当に胃が痛むような、苛立つような思いをしていらっしゃると思います。今回のご依頼をいただいたとき、かなり絶望的な話をしようと思ったんですけども、先ほどみんなを励ますようなことをお話しくださいと頼まれましたので、なんとか終わりの頃には少し希望が持てるような話にできればと思っています。

「大学教育は生き延びられるのか?」という問いの答えは「ノー」です。それは皆さん実感してると思います。大学教育は生き延びられるのか。生き延びられないです。今のまま状況では。

でも、仕方がないと言えば仕方がないのです。急激な人口減少局面にあり、経済成長の望みはまったくない。かつては学術的発信力でも、教育水準でも、日本の大学は東アジアの頂点にいましたけれ。でも今はもう中国やシンガポール、韓国にも台湾にも抜かれようとしている。急激に大学のレベルが下がっているのです。そして、急激に大学のレベルが国際的に低下していることについて、当の大学人たちにも教育行政の当局にもその自覚がない。これが危機の本質だと思います。

私は今もいくつかの大学で客員教授や理事をして、大学の現場とのかかわりを維持していますけれど、フルタイムの大学教員ではありません。ですから、好きなことを言わせてもらいいます。

正直に言って、日本の大学は、このままではもう先はないです。教育制度は惰性が強いですから、簡単には潰れはしません。民間企業のようにいきなり倒産するということはない。でも、じりじりと駄目になってゆく。長期停滞傾向が続いて、20年、30年経ったあたりで、もう本当に使い物にならなる。それでもまだ組織としてはもつでしょう。医療とか教育というのは「それがなくては共同体が存続しえない」本質的な制度ですから、最終的には現場にいる人たちが身体を張って守ります。ですから、どんなにシステムがおかしくなっても、公的な支援が途絶えても、それでもなんとか持続はします。でも、それはほんとうに現場の人が命を削ってもたせているからもっているのであって、公的制度としてはもう破綻している。ブラック企業と同じでです。フロントラインに立ってる生身の人間が必死になって現場を回しているわけで、その人たちがばたばた過労死しているおかげでかろうじてシステムの体をなしている。大学もそういう状況にいずれなりますし、局所的にはもうそうなっている。

医療の世界でかつて「立ち去り型サボタージュ」という言葉が使われました。小松秀樹さんの書かれた『医療崩壊』という本がその事実を明らかにしました。小松先生とは一度お会いしたことがありますけれど、その時に教えられたのは、「医療崩壊」というけれど、医療もやはり惰性の強いシステムなので、簡単には崩壊しないということでした。それは現場に立って医療の最前線を守っているドクターやナースは自分の健康や家庭生活を犠牲にしても医療を守ろうとするからです。そういう「業」を抱えた人が医療の現場に立っている。だから、制度的に破綻していても、簡単には崩壊しないんだ、と。でも、生身の人間ですから、彼らのオーバーアチーブメントに頼って支援の手当をせずに放置しておけば、いずれ一人倒れ二人倒れ、前線の維持が難しくなる。そういうお話でした。

10年ぐらい前に医療で起きたのと同じことが今、大学で起こっているような気がします。教育現場で働いてる人間を支援するという体制が国にも自治体にもメディアにも市民社会にもない。逆に、公的な制度やメディアが現場の教職員たちを追いつめている。精神的にも身体的にも「まだ働き方が足りない」と負荷をかけている。
それでもなんとか現場がもっているのは、教育に関わる人間もまた医療人と同じようにある種の「業」を抱えているからです。教員という職業を選ぶ人には一定の傾向性があります。医療を職業に選ぶ人たちと同じように、教員は学校という場が好きなんです。教室で若い人たちの前に立って何かを教えることが好きで、研究が好きで、アカデミアで異なる領域の知性と出会うことが好きで、という人が学校教育の場には引き寄せられてくる。だから、常軌を逸した負荷がかかっていても、なんとか踏みとどまろうとする。家庭生活や健康を犠牲にしても、自分の職域を守り抜こうとする。今の日本の大学がこれほど否定的環境にありながら、なんとか保っているのは、教育人たちのこの「業の深さ」のおかげです。

でも、生身の人間が蔵している生命資源は本来であれば他のことに使わなければいけないものです。一家団欒とか、文化活動とか。運動したり、遊んだり、自分の好きな研究をしたり、そういう本当にしたいことを断念して、その資源を学校の管理業務とか文科省の命じてくる意味のない作業に割かなければならない。

僕は選択定年制で大学を5年早く辞めたのですが、最大の理由は会議と書類書きが受忍限度を超えたからです。研究することも教育することも大好きなんですけれど、会議と書類書きが大嫌いでした。50代の途中からは6年間管理職でした。授業のない日に会議のためだけに登校するということが何度もありました。だから、あと5年いても、退職まで管理職が続くことがほぼ確実だったので、申し訳ないけれど60歳で退職しました。そういう意味では僕も「立ち去り型サボタージュ」の一人なんですよね。でも、これ以上いると、自分自身が干上がってしまうと思った。60歳になって、残りの人生のカウントダウンが始まったのに、まだやり残した仕事がたくさんある。研究の領域でもありましたし、武道家としてもやらなければならないことがたくさんありました。大学を守るためには現場に残って、僕も仲間たちと激務を分担しなければいけないということは理屈ではわかっていたのですが、会議と書類書きで自分の時間をこれ以上費やすことに耐えられなかったのです。その点では忸怩たる思いがあります。そうやって現場を棄てた人間の慚愧の思いを込めて、今日本の大学教育が一体どういうところにあるか、お話をしたいと思います。

まず具体的な実態から、お話します。2002年から日本の学術研究は質、量ともに国際競争力が低下しています。2015年の「人口あたり論文数」は世界37位。中国、台湾、韓国のはるか後塵を拝しています。現在の日本の学術的発信力はOECD諸国の中では最下位レベルです。

論文数の減少が著しいのが、かつて国際競争力が高かった分野だというのも気になります。工学系は2004年以降論文数が減少し、競争力は低下している。生命科学系、農学系、理学系も低下傾向です。社会科学系では論文数はそれほど減っていませんが、もともと国際競争力のない分野です。総体として、日本の大学の国際競争力は過去15年間下がり続けています。

でも、この「人口当たり論文数」が先進国最低という事実をメディアは報道したがりません。代わりによく報道するのが「教育に対する公的支出の比率」です。公的支出の中に占める教育費の割合は先進国最低。それも5年連続です。この事実についての反省の弁を政府部内から聞いた記憶が僕にはありません。この国の政府は教育研究の支援には関心がないということです。ですから、今のシステムが続く限り、教育に対する公的支出比率先進国最下位という定位置に日本はとどまり続けることになります。

なぜ、日本の大学の学術的発信力がこれほど急激に衰えたのか。僕は35年間大学の教壇に立ってきましたので、この経年変化を砂かぶりで観察してきました。はっきりした変化が始まったのは1991年の大学設置基準の大綱化からです。

誤解して欲しくないのですが、設置基準の大綱化そのものが研究教育能力の劣化をもたらしたわけではありません。大綱化を導入せざるを得なくなった歴史的な教育環境の変化があり、それが日本の大学の学術的な生産力を損なったのです。でも、これについて教育行政当局は何も分析していない。先進国の中で日本の大学教育のアウトカムが最低レベルにまで下がったという事実については「全部大学の責任」であり、教育行政には何の瑕疵もないという態度を貫いている。悪いのは文科省ではなくて大学であるわけですから、失敗の原因を探求するのも、対応策を講じるのも全部大学の自己責任であるという話になっている。ですから、文科省の仕事はそういう「できの悪い大学に罰を与える」ことに限定されている。そうやって毎年助成金を削り、学長に権限を集中させて教授会自治を否定し、大学の自由裁量権を奪い、自己評価自己点検作業を強要し、次から次への大学への課題を課して、研究教育のための時間を奪っておいて、その上で「どうして研究教育がうまくゆかないのか」について会議を開き、山のような報告書を書くことを義務づけている。

文科省は大学に自己評価を求めていますが、僕はまず文科省自身が自己評価する必要があると思います。過去25年間の教育行政を点検して、現状はどうか、なぜこんなことになったのか、どうすれば改善できるのか。大学に要求するより先に、文科省自身がPDCAサイクル回してみればいい。どんな点数がつくかみものです。

先ほど申し上げましたが、転換点は91年の大学設置基準の大綱化でした。それまでの日本の大学はよく言われる通り「護送船団方式」でした。いわゆる「親方日の丸」です。箸の上げ下ろしまでうるさく文部省が指図する代わりに、面倒は全部見る。そういう家父長制的な制度だった。

でも、大綱化によって、細かいことに関しては、大学の自由に任せようということになった。家父長的な制度がなくなって、大学が自由にカリキュラムを作ることができるようになったことそれ自体はたいへんよいことだったと僕は思います。当時も僕はこの方向性を歓迎しておりました。「自己決定・自己責任」でいいじゃないかと僕も思いました。でも、文科省が大学に自由を与え、権限委譲することに裏がないはずがない。実際にそれが意味したのは大学の淘汰を市場に委ねるということでした。

91年段階で、今後18歳人口が急激に減ってゆくことが予測されていました。60年代には250万人いた18歳人口は以後漸減して76年に156万まで減りましたが、その後V字回復して1992年に205万人に戻しました。そして、そこから減り続けた。2017年では120万人。25年間で40%減少したことになります。

大綱化は18歳人口がピークアウトして、以後急減局面に入り、増え過ぎた大学定員を満たすことが困難な局面に入るということがはっきりわかった時点で導入されました。これから大学の数を減らさなければいけないということは文科省(当時は文部省)にもわかっていました。もう護送船団方式は維持できない。文部省と大学はそれまで親鳥とひな鳥のような関係でした。親鳥はひな鳥を扶養する代わりにあらゆることについて口出しした。でも、親鳥が増え過ぎたひな鳥を扶養できない時代がもうすぐ来ることがわかった。護送船団のロジックからしたら、ひな鳥が死んだらそれは親鳥の責任になる。こんな弱い鳥を産んだお前が悪いということになる。でも、これから後、ひな鳥はばたばた死ぬ。だから、親鳥の仕事を放棄して、「これからは自己裁量で生き抜きなさい」と言い出した。なぜ、淘汰圧に耐えられないような高等教育機関をなぜ認可したのか。なぜそこに税金を投入したのか。そういう問いに対して文部省には備えがなかったからです。

でも、それはある意味では当然のことでした。明治の近代学制の導入以来、日本の教育行政の最大の使命は教育機会の増大だったからです。国民にいか多くの、良質な就学機会を提供するか、それが近代日本の教育行政の本務だった。だから、学校を増やすことを正当化するロジックでしたら教育官僚は無限に作り出すことができた。そして、実際にそのロジックを駆使して、国民の就学機会を増やし続けたのです。それは敗戦後も変わりませんでした。敗戦国日本は軍事力や外交力ではなく、むしろ経済力や教育力や学術的発信力によって国際社会に認知される道を進むべきだということについては国民的な合意が形成されていました。

だから、ある意味で文部省の仕事は簡単だったのです。でも、80年代になって難問に遭遇しました。18歳人口が減ることがわかってきたからです。しばらくは大学進学率の上昇が期待できるので、大学定員は満たせるだろうけれど、それもどこかで天井を打つ。そのあとは大学を減らさなければならない。でも、文科省にはどうやって教育機会を増やすかについての理屈はあるけれど、どうやって教育機会を減らすかのロジックがなかった。護送船団方式でそれまでやってきたわけですから、自分が認可し、自分が指図して育てて来た大学に対して「お前は失敗作だったから廃校しろ」というわけにはゆかない。製造者責任を問われるのは文部省自身だからです。

そこで大学の淘汰は市場に委ねるというアイディアに飛びついたのです。強者が生き残り、弱者は淘汰されるというのは市場では自明のことです。自分の生んで育てたひな鳥を殺す仕事を親鳥は放棄して、市場に丸投げしたのです。これが91年の大学設置基準大綱化の歴史的な意味です。これは明治維新以降の教育行政の決定的な転換点でした。でも、その時点では僕も僕のまわりの大学人も、この変化の歴史的意味に気づいていなかった。18歳人口が減ってゆく以上、大学が生き残りをかけてそれぞれに創意工夫を凝らすことは「当たり前」のことであり、その淘汰プロセスで大学教育研究の質は向上するに違いないと、僕も信じておりました。

けれども、この期待はまったく外れてしまった。市場に委ねるということは、それぞれの大学に好き勝手なことをしてくれということではなかったのです。というのは、求められたのは、どの大学が「要らない大学」であるか可視化することだったからです。そのためにはシンプルでわかりやすい指標に基づいて大学を格付けしなければならない。市場はそれを要求してきたのです。

この場合の「市場」というのは、どの大学のどの学部を受験するか選ぶ志願者たちとその保護者のことであり、また彼らが就職する先の企業のことです。志願者と保護者が求めたのは「そこを卒業すると、どれくらいの年収や地位が期待できるか」についての情報であり、採用先が求めたのは「そこを卒業した労働者にはどれくらいの能力と忠誠心を期待できるか」についての情報でした。

大綱化というのは自由化のことだと僕は勘違いしていました。でも、そうではなかったんです。それは「どの大学から順番に淘汰されてゆくかを可視化して、市場に開示せよ」ということだったのです。

僕は大学のカリキュラムの自由化によって、それぞれ日本中の大学が、それぞれの教育理念と教育方法を持ち、それぞれの教育プログラムを編成して、それぞれ異なる達成目標をめざすということになると思い込んでいた。でも、大綱化から後、大学に求められたのは均質化・同質化でした。「自由に競争してよい」というものの、その競争の結果出てくる優劣の差はわかりやすい仕方で表示されなければならない。それは競争することは自由になったけれど、教育や研究のあり方が自由になったわけではない。むしろそれはより不自由なものにならざるを得なかった。というのは、格付けのためには全ての大学の活動を同じ「ものさし」で考量する必要があったからです。格付けというのはそういうことです。複数の教育機関の優劣を判定するためには、同じ「ものさし」をあてがって差を数値的に表示しなければならない。入学者の偏差値であるとか、就職率であるとか、卒業時点でのTOEICスコアであるとか、そういう共通性の高い「ものさし」を当ててみせないと大学間の優劣は可視化できない。そして、そのためにはものさしが当てやすいように教育内容を揃えることが全大学に求められることになった。

まことに逆説的なことですけれど、「好きにやってよい。その結果について格付けをする」と言われたのだけれど、よく考えてみたら「同じようなことをしないと格付けができない」以上、日本中の大学が自発的に相互模倣する他ないという倒錯的な事態が生じることになったのでした。

でも、それと同じことはすでに研究領域でも起きていたのでした。若い研究者たちは専任のポストを求めて競争することを強いられています。でも、研究領域がばらばらで、テーマがばらばらで、研究方法もばらばらだと、研究成果の優劣は確定しがたい。それよりは、研究者たちができるだけ同じ研究領域に集中して、同じ研究方法で、同じ研究課題に取り組んでいてもらう方がひとりひとりの出来不出来を比較しやすい。当然です。その結果、若い研究者たちを競争的環境に投じたら、研究者ができるだけたくさんいる領域を選んで専攻するようになった。誰も手がけない、前人未到の領域こそが本来なら研究者の知的関心を掻き立てるはずですけれど、そういう領域に踏み込むと「研究成果が査定不能」というリスクを負うことになる。「格付け不能」というのは市場からすると「無価値」と同義です。だから、リスクを避ける秀才たちは「誰も手がけない領域」ではなく「競争相手で混み合っている領域」に頭から突っ込んでゆくようになった。そうやって日本の学術研究の多様性は短期間に急激に失われていったのでした。

部分的に見ると適切なように見えるものも、少し広めのタイムスパンの中に置き換えると不適切であり有害であるということがあります。大学の格付けというのは、まさにそのようなものでした。大学の優劣を可視化するという社会的要請はそれだけ見れば合理的なものに思えますけれど、その帰結が大学の均質化と研究成果の劣化だったとすれば全体的には不適切なものだったという他ない。

自己評価というのも今ではどこの大学も当たり前のようにやっていますけれど、そもそも何のために自己評価活動が要るのかというおおもとのところに還って考えるということをしていないので、膨大な無駄が生じている。はっきり言って、こんなものは日本の大学には不要なものです。でも、アメリカでは大学の評価活動を熱心に行っているから日本でもやろうということになった。それは社会の中における大学のありようが日米では全然違うということがわかっていないから起きた重大な誤解です。

アメリカの大学の中にはとても大学とは言い難いようなものがたくさんあります。大学設置基準が日本とは違うからです。アメリカの場合、ビルの一室、私書箱一つでも大学が開校できる。校地面積であるとか、教員数であるとか、蔵書数であるとか、そういうことについてうるさい縛りがない。教育活動としての実態がないのだけれど、「大学」を名乗っている機関がある。そういう大学のことをDegree millとか、Diploma millと呼びます。「学位工場」です。学士号や修士号や博士号を単なる商品として売るのです。

学位工場はアメリカの商習慣から言うと違法ではありません。というのは、一方には金を出せば学位を売るという大学があり、他方には金を出して学位を買いたいという消費者がいて、需給の要請が一致してるからです。売り買いされているものが無価値な、ジャンクな商品だということは売る側も買う側も知っている。無価値なものを売り買いしており、その価格が適正だと双方が思っているなら、法的な規制はかけられない。そうやってアメリカ国内には無数の学位工場が存在している。
そこでアメリカの「まともな大学」が集まって、「まともな大学」と「学位工場」の差別化をはかった。でも、「学位工場」のブラックリストを作ることはできません。それは彼らの営業を妨害することになり、場合によっては巨額の賠償請求を求められるリスクがあるからです。合法的に経営されている企業の活動を妨害するわけにはゆかない。だから、「この学校はインチキですよ。この大学の出している修士号とか博士号とかはほんとうは無価値なんですよ」ということはアナウンスできない。できるのは「私たちはまともな大学であり、私たちの出す学位は信頼性があります」という自己主張だけです。でも、自分ひとりで「うちはまともです」と言っても十分な信頼性がない。だから、世間に名の通った「まともな大学」を集めて、「まともな大学同士でお互いの品質保証をし合う」という「ホワイトリスト」の仕組みを作った。それが相互評価です。

でも、日本にはそんな相互評価の必要性なんかありませんでした。だって、学位工場なんか存在しなかったからです。日本の大学は厳しい設置基準をクリアしてきて創立されたもので、教育しないで、学位を金で売るようなインチキな大学は存在する余地がなかった。

でも、確かにある時点からそれが必要になってきた。それは小泉内閣以後の「規制緩和」によって、大学の設置基準も緩和されたからです。厳しい設置基準審査は割愛する。その大学が存在するだけの価値があるかどうかの判定は市場に委ねる。「事前審査」から「事後評価」へというこの流れは「護送船団方式」から「市場へ丸投げ」という大綱化と同じ文脈で登場してきました。

2003年に規制緩和路線の中で株式会社立大学が登場しました。「構造改革特区」においては学校法人ではなく、株式会社にも学校経営への参入が容認されたのです。それ以前は私立学校の設立母体となることができるのは学校法人だけでした。規制緩和によって、2004年から続々と株式会社立大学が設立されました。でも、株式会社立大学のその後はかなり悲惨なものでした。

全国14キャンパスを展開したLECリーガルマインド大学は2009年度に学部が募集停止。2006年開学のLCA大学院大学も2009年に募集停止。TAC大学院大学、WAO大学院大学は申請に至らず。ビジネス・ブレークスルー大学は2012年度の大学基準協会の大学認証評価で「不適合」判定を受けました。実質的に専任教員が置かれていないこと、研究を支援・促進する仕組みが整備されていないこと、自己点検評価・第三者評価の結果を組織改善・向上に結びつける仕組みが機能していないことなどが指摘されましたが、これは経営破綻に至った他の株式会社立大学にも共通していたことでした。

でも、僕はこの失敗についても株式会社立大学を推進した人々からまともな反省の弁を聞いたことがありません。導入時点では、財界人たちからは、大学の教員というのはビジネスを知らない、マーケットの仕組みが分かってない、組織マネジメントができていない、だから駄目なんだということがうるさく言われました。生き馬の目を抜くマーケットで成功している本物のビジネスマンが大学を経営すれば大成功するに決まっているという触れ込みでしたが、蓋を開けてみたらほとんど全部失敗した。それについても、なぜ失敗したのかについて真剣な反省の弁を聞いたことがありません。誰の口からも。もし大学人に足りないのはビジネスマインドだというのが本当なら、この「ビジネスマン」たちもかなりビジネスマインドに致命的な欠陥を抱えていたということになります。でも、それよりむしろ学校教育に市場原理を持ち込むという発想そのものに誤りがあったのだと僕は思います。

これらの出来事はすべて同一の文脈の中で生起したことです。これらの出来事に伏流しているのは「市場は間違えない」という信憑です。学校教育の良否を判定するのは市場であると考えたビジネスマンたちは、消費者が喜びそうな教育商品・教育サービスを展開すれば、必ず学生たちは集まってくると考えました。株式会社立大学はいろいろな手で志願者を集めましたが、それは商品を売る場合と同じ考え方に基づくものでした。駅前で足の便がいいとか、スクーリングなくて一度も登校しなくても学位が取れるとか。でも、消費者を引き付けようとするなら、最終的に一番魅力的な訴えは「うちは勉強しなくても学位が取れます」ということになる。そうならざるを得ない。市場モデルでは、学習努力が貨幣、単位や学位が商品とみなされます。最も安価で商品を提供できるのがよい企業だという図式をそのまま学校教育に適用すれば、学習努力がゼロで学位が取れる学校が一番いい学校だということになる。実際に、そう信じて株式会社立大学の経営者たちは専任教員を雇わず、ビデオを流してコストカットに励み、学生たちには「最低の学習努力で卒業できます」と宣伝した。それは学位工場に限りなく近いかたちの大学を日本にも創り出そうとしたということです。でも、幸いにもその企ては成功しなかった。果たしてその失敗の経験から、株式会社立大学の導入を進めた人々は一体何を学んだのか。たぶん何も学んでいないと思います。今も「大学では実学を教えろ」とか「実務経験者を教授にしろ」と言い立てている人はいくらもいます。彼らの記憶の中では株式会社立大学のことはたぶん「なかったこと」になっているのでしょう。

その後に登場してきたのが「グローバル教育」です。これも表向きは経済のグローバル化に対応して云々ということになっていますけれど、実態は格付けのためです。大学の優劣をどうやって数値的に可視化するかということが90年代以降の文科省の教育行政の最優先の課題でしたけれど、グローバル教育はまさにそのためのものでした。つまり、「グローバル化度」という数値によって全大学を格付けすることにしたのです。これはたしかに賢い方法でした。「グローバル化度」は簡単に数値的に表示できるからです。受け入れ留学生数、派遣留学生数、海外提携校数、英語で行っている授業のコマ数、外国人教員数、TOEICのスコア・・・これは全部数値です。これらの数値のそれぞれにしかるべき指数を乗じると、その大学の「グローバル化度」がはじき出される。電卓一つあれば、大学の「グローバル化度」は計算できる。

でも、留学生の数とか、海外提携校の数とか、外国人教員数とか、英語での授業の数は大学の研究教育の質とは実際には何の関係もありません。今の日本の大学生は日本語での授業でさえ十分に理解しているとは言い難い。それを英語で行うことによって彼らの学力が向上するという見通しに僕はまったく同意できません。

今、どこの大学でも「一年間留学を義務づける」ということが「グローバル化度」ポイントを上げるために導入されています。学生からは授業料を徴収しておいて、授業は海外の大学に丸投げして、先方が請求してくる授業料との「さや」を取る。何もしないで金が入ってくるのですから、大学としては笑いが止まらない。25%の学生が不在なのですから、光熱費もかからない、トイレットペーパーの消費量も減る、教職員もその分削減できる。いいことづくめです。そのうち「いっそ2年間海外留学必須にしたらどうか」と言い出す知恵者が出てくるでしょう。さらにコストカットが進んで利益が出る。すると誰かさらに知恵のある者が「いっそ4年間海外留学必須にしたらどうか」と言い出すかもしれない。そうしたら校舎も要らないし、教職員も要らない。管理コストはゼロになる。でも、そのときは大学ももう存在しない。でも、自分たちがそういうふうに足元を掘り崩すようなリスクを冒しているということを、この「グローバル教育」推進者たちはたぶん気づいていないような気がします。

シラバスというのも、そのような学校教育への市場原理の侵入の一つの徴候です。もちろんそれまでも授業便覧・学修便覧は存在していたわけですけれど、シラバスはそれとは性格がまったく違います。あれは工業製品につける「仕様書」だからです。含有物質は何か、どういう規格に従って製造されたのか、どういう効用があるのか、そういう情報を消費者に開示するためのものです。ある意味では契約書です。「こういう授業をいついつにする」と教師は約束する。学生はそれが履行されることを教師に要求できる。予定通りに授業をしなかった場合、所期の学習効果が得られなかった場合、学生は教師に対して「契約不履行」でクレームをつけて、謝罪なり補講なりを請求できる。そういう趣旨のものです。

でも、大学の授業は工業製品じゃありません。本来は生身の教師が生身の学生たちの前に立ったときにその場で一回的に生成するものです。そこで教師が語る言葉にはそれまで生きてきて学んだこと、経験したこと、感じたことのすべてが断片的には含まれている。それが何の役に立つのか、そんなことは教師にだって予見不能です。どうしてこの科目を履修することになったのかは学生にだってわからない。学んだことの意味がわかるのは、場合によっては何年も、何十年もあとになることさえある。そういうものです。

スティーヴン・ジョブズは大学時代にたまたま「カリグラフィー(書法)」の授業を履修しました。どうしてそんな趣味的な授業を自分が毎週聴いているのか当時は理由がよくわからなかった。でも、何年か経ってスティーヴ・ウォズニアックと最初のマッキントッシュを設計したときに、フォントの選択と字間調整機能を標準装備として搭載したときに大学時代に「美しい文字を書く」授業を受けたこととの関連に気がついた。

授業がどういう教育効果をひとりひとりの学生にもたらすことになるのか、それは教師にも学生自身にも予見できません。もちろんシラバスに適当なことを書くことはできます。でも、シラバスを目を皿のようにして読んで履修科目を選ぶ学生なんて、実際にはいません。このコマが空いているからとか、友だちが受講しているからとか、この先生面白そうだからとか、試験がなくてレポートだけだからとか、そういう理由で履修科目を選んでいる。

私が在職中にとった統計でわかったことは「シラバス通りに授業をしているかどうか」ということと学生の授業満足度の間には統計的に有意な連関がないということでした。それ以外のすべての質問は学生の授業満足度と相関がありました。「時間通りに授業を始めるか?」とか「板書が見やすいか?」とか「十分な準備をして授業に臨んでいるか?」といった問いは満足度と相関していました。でも、全部の質問の中でただ一つだけ何の相関もない質問がありました。それが「シラバス通りに授業をしているか?」です。学生たちはシラバス通りに授業が行われることに特段の重要性を認めていない。それはアンケートの統計的処理の結果でも、僕の教壇での実感でもそうです。

だから、「シラバスを細かく書け」という文科省からの命令を僕は無視しました。だって意味がないんだから。いやしくもこちらは学者です。論理的にものを考えるのが商売です。シラバスを事細かに書くと授業効果が上がるということについて実証的根拠があるなら、それを示してくれればいいだけの話です。それを示さずに、もっと細かく書けとか英語で書けとか同僚の教員同士でチェックし合えとか、どんどん作業を増やしてきたのです。

僕が教務部長のときにうちの大学のシラバスに「精粗がある」という理由で助成金の減額が告げられました。これは教育行政として自殺行為だと僕は思いました。シラバスを書かせたかったら「それには教育効果がある」という理由を示せばいい。何の教育効果があるのか命令している文科省が知らない作業を現場に頭ごなしに命令して、違反者に処罰を課す。それも「助成金の減額」という「金目の話」に落とし込んできた。僕はこれを「教育行政の自殺」だと言ったのです。仮にも大学教育ですよ。文科省は「大学の教員というのは『金を削る』と脅したら意味がない仕事でも平気でやる生き物だ」という人間観を公然と明らかにしているわけです。財務省あたりが言うならわかりもするが、教育行政を担当する省庁が「人間は金で動く」という人間観を本人も信じ、人にも信じさせようとしていることを少しは恥ずかしいと思わないのか。まことに情けない気持ちがしました。

シラバスは氷山の一角です。大学人全体がこういうやり方にいつの間にかなじんでしまった。意味がないとわかっていることでも、「文科省がやれと言ってきたから」というだけの理由でやる。意味のないことのために長い時間をかけて会議をして、分厚い書類を書いて、教職員たちが身を削っている。腹が立つのはそれが「大学における教育研究の質を高めるため」という大義名分を掲げて命じられていることです。教員の教育研究のための時間を削って、体力を奪っておいて、どうやって教育研究の質を上げようというのです。

問題はこの理不尽に大学人が「なじんでいる」ということだと思います。仮にも学術を研究し、教育している人たちが「理不尽な命令」に対して、「逆らうと金がもらえないから」というような俗な理由で屈服するということはあってはならないんじゃないかと僕は思います。無意味なこと、不条理なことに対して耐性ができてしまって、反応しなくなったら、悪いけど学者として終わりでしょう。目の前で明らかに不合理なことが行われているのに、「いや、世の中そんなもんだよ」とスルーできるような人間に科学とか知性とかについてっ僕は語って欲しくない。

今、日本中の大学でやっていますけれど、評価活動というのはナンセンスなんです。何度も申し上げますけれど、無意味なんです。これは自らの失敗を踏まえて申し上げているんです。神戸女学院大学に教員評価システム導入の旗振りをしたのは僕です。当時、評価に関するさまざまなセミナーや講演に出ました。製造業の人から品質管理についての話も聞きました。そういう仕組みを大学にも導入すべきだと、もっとビジネスライクに大学のシステムを管理しなければいけないと、その頃は信じていたのです。でも、はじめてすぐに失敗だということに気づきました。

僕が考えたのは、大学内の全教員の研究教育学務での活動を数値化して公表し、それに基づいて教員の格付けを行い、予算配分や昇級昇格に反映させるというものでした。さすがに教授会では昇級昇格に反映させるという僕の案は否決されましたけれど、教員たちの評価を各学科・部署の予算配分に反映させるというところまでは同意をとりつけました。

僕は教員の個人的な評価なんて簡単にできると思っていたのです。教育だったら、担当クラス数とか、ゼミで指導している学生数、論文指導している院生数などを数値化して、それを足せばいい。研究だったら年間にどれくらい論文を書いているか、レフェリー付きのジャーナルに書いているのか紀要に書いているのかで点をつける。学務は管理職なら何点、学部長なら何点、入試委員なら何点、というふうに拘束時間の長さや責任の重さで配点を変える。それを電卓一つで叩けば年間の教員の活動評価なんか出せると思っていたんです。でも、それが短慮でした。

配点を決める委員会でいきなり引っ掛かったのが著作でした。単著一つで何点と決めるときに、同僚から待ったがかかった。「年間5冊も6冊も書き飛ばした本と、20年かかって書いた1冊では価値が違う。それが同じ配点というのはおかしい」と言われた。これはおっしゃる通りなんです。年間5,6冊書き飛ばしているというのはもちろん僕のことなんですが、その1冊と、その先生が20年かけて書き上げた畢生の労作d1冊を同点にするのはおかしいと言われたら、たしかにおかしい。でも、そう言われたら全部そうなんです。授業を何コマ担当しているかと言っても、「ウチダ君のように何の準備もしないで、その場で思いついた話をぺらぺら漫談のようにして90分終わらせる教員」と何時間も真剣に下準備をしてから教場に出かける教員の1コマが同じ1コマとして扱われるのは不当である。内容の違いを配点に反映させろと言われたら、こちらはぐうの音もありません。ほんとうなんだから。
何より、気の毒だったのは、教員たちの実際の働きや貢献度を公的な立場から採点することを求められた方々です。だって、そういう人たちはすでに学部長とか学長とかしているわけです。そういう役職に選ばれる人たちというのは教育面でも学生の面倒見がよくて、研究でも高いアクティヴィティを誇っている方々です。そういうただでさえ忙しい人たちに同僚の査定をするという余計な仕事を押しつけることになった。評価活動というのは、そもそも研究教育を効率的に行い、質の向上を果たすために導入したものです。でも、やってみてわかったのは、そんなことのために査定システムを考案したり、合意形成をもとめて会議をしたり、あれこれ書類を書いたりしていたら、それは全部研究教育学務のための時間に食い込んでくるということでした。評価コストは評価がもたらすベネフィットを超える。研究教育の向上のための評価が研究教育の劣化をもたらすという事実に、僕は評価活動をはじめて半年ほどで気がつきました。

僕が教員評価にこだわったのは、教員の中に、あきらかに給料分の働きをしていない教員たちがいたからです。ろくに仕事をしないで高給を食んでいる人たちが手を抜いているせいで、学務の負担が他の教員に回ってくる。さぼる教員のせいで、他の教員たちの研究教育の時間が削られている。それがどうしても許せなかった。そういう怠け者をあぶり出して、仕事をさせなくちゃいけないと思って、教員を管理する仕組みを考えたのです。

でも、これはまったく失敗だった。だって、怠け者の教員というのは評価しようとしまいと関係ないからです。休日を返上してセクハラ講習会を開いても、セクハラ教員はそういう講習会には来ないのと一緒です。絶対にセクハラなんかしそうもない人たちだけが集まってまじめに研修している。そういうのは時間の無駄なんです。働かない人は評価システムがあろうがなかろうが働かない。せいぜい給料分ぎりぎりしか働かない。でも、評価システムを制度設計し、立ち上げ、維持運営するために、これまで研究教育で高い成果を上げて来た教員たちの時間と労力を奪うことになった。この人たちはこれまでもらう給料の何倍もオーバーアチーブしていたわけですけれど、その人たちの足をひっぱることになった。だから、評価システムの導入は、トータルでは、大学全体の研究教育のパフォーマンスを下げることにしかならなかった。

国立大学の場合はもっと悲惨です。独立行政法人化から後、日本の大学の学術発信力は一気に低下しましたけれど、それも当然なんです。法人化があって、学部改組があって、カリキュラム改革があって、そこに自己評価や相互評価が入ってきて、次はCOEだとかRU11だとかグローバル人材教育とか、ついには英語で授業やれとか言われて、この15年くらいずっとそういうことに追い回されてきたわけです。そういう仕事を担当するのは、どこの大学でも30代40代の仕事の早い教員たちです。頭がよくて手際のよい教員たちが、そういう「雑務」を押しつけられた。会議とペーパーワークだけで研究者として脂の乗り切る10年間を空費してしまったという教員が日本中の国立大学に何百人となくいるのです。この人たちがその時間を研究教育に充てていたら、どれぐらいの学的達成が蓄積されたか、それを思うと失ったものの大きさに言葉を失います。

今は定年前に辞める教員がどこの大学でも増えています。専任教員として教えなくても、授業だけすればいいという特任教員の給与や著述での収入だけで生活が成り立つという人はそういう方を選んでしまう。だって、あまりにばかばかしいから。グローバル人材育成と称して、今はどこでも英語で授業をやれというプレッシャーがかかっている。どう考えても、日本人の学生相手に日本人の教員が英語で授業やることに意味があるとは思えない。

実際にそういう大学で働いている人に聞きましたけれど、オール・イングリッシュで授業をするとクラスがたちまち階層化されるんだそうです。一番上がネイティヴ、二番目が帰国子女、一番下が日本の中学高校で英語を習った学生。発音のよい順に知的階層が出来て、いくら教員が必死に英語で話しても、ネイティヴが流暢な英語でそれに反対意見を述べると、教室の風向きが一斉にネイティヴに肩入れするのがわかるんだそうです。コンテンツの当否よりも英語の発音の方が知的な位階差の形成に関与している。

これも英語で授業をしている学部の先生からうかがった話ですけれど、ゼミの選択のときに、学生たちはいろいろな先生の研究室を訪ねて、しばらくおしゃべりをする。その先生のところに来たある学生はしばらく話したあとさらっと「先生、英語の発音悪いから、僕このゼミはとりません」と言ったそうです。その方、日本を代表する批評家なんですけれど、学生はその名前も知らなかった。

そういうことが今実際に起きているわけです。ではなぜこんなに英語の能力を好むというと、英語のオーラルが教員の持っている能力の中で最も格付けしやすいからです。一瞬で分かる。それ以外の、その人の学殖の深さや見識の高さは短い時間ではわからない。でも、英語の発音がネイティヴのものか、後天的に学習したものかは1秒でわかる。

『マイ・フェア・レディ』では、言語学者のヒギンズ教授が出会う人たち一人一人の出自をぴたぴたと当てるところから話が始まります。『マイ・フェア・レディ』の原作はバーナード・ショーの『ピグマリオン』という戯曲です。ショーはヒギンズ教授の口を通して、イギリスでは、誰でも一言口を開いた瞬間に出身地も、職業も、所属階層も分かってしまうということを「言語による差別化」(verbal distinction)としてきびしく告発させます。ヒギンズ教授は誰でも口を開いて発語したとたんに、その出身地も学歴も所属階級もわかってしまうというイギリスの言語状況を批判するためにそういう曲芸的なことをしてみせたのです。すべてのイギリス人は同じ「美しい英語」を話すべきであって、口を開いた瞬間に差別化が達成されるような言語状況は乗り越えられねばならない、と。だから、すさまじいコックニー訛りで話す花売り娘のイライザに「美しい英語」を教えて、出身階層の軛から脱出させるという難事業に取り組むことになるのです。

でも、今日本でやろうとしているのは、まさにヒギンズ教授がしようとしたことの逆方向を目指している。口を開いた瞬間に「グローバル度」の差が可視化されるように英語のオーラル能力を知的優越性の指標に使おうとしているんですから。それは別に、英語がネイティヴのように流暢に話せると知的に生産的だからということではなく、オーラル能力で階層化するのが一番正確で、一番コストがかからないからです。

日本中の大学が「グローバル化」と称して英語教育、それも会話に教育資源の相当部分を費やすのは、そうすれば知的生産性が向上するという見込みがあるからではないんです。知的な生産性という点から言ったら、大学ではできるだけ多くの外国語が履修される方がいい。国際理解ということを考えたら、あるいはもっと現実的に国際社会で起きていることを理解しようと望むなら、英会話習得に教育資源を集中させるよりは、外国語履修者が中国語やドイツ語やトルコ語やアラビア語などに散らばった方がいいに決まっている。でも、そういう必要な外国語の履修については何のインセンティブも用意されていない。それは、英語の履修目的が異文化理解や異文化とのコミュニケーションのためである以上に格付けのためのものだからです。

TOEICはおそらく大学で教えられているすべての教科の中で最も格付けが客観的で精密なテストです。だからみんなそのスコアを競うわけです。競争相手が多ければ多いほど優劣の精度は高まる。前に申し上げた通りです。だから、精密な格付けを求めれば求めるほど、若い人たちは同じ領域にひしめくようになる。「誰でもできること」を「きわだってうまくできる」ことの方が「できる人があまりいないこと」を「そこそこできる」ことよりも高く評価される。格付けに基づいて資源分配する競争的な社会は必然的に均質的な社会になる。そうやって日本中の大学は規格化、均質化し、定型化していった。

若い人たちは今でも地方を出て東京に行きたがります。そして、ミュージシャンだったり俳優だったり、カメラマンだったり、デザイナーだったり、とにかく才能のある人が集まっているところに行きたがる。それは精密な査定を求めてそうしているのです。故郷の街にいて、どれほどまわりから「町で一番才能がある」と言われても、それでは納得できないのです。もっと広いところで、たくさん競争相手がいるところに出てゆきたい。正確な格付けを求めてそうするのです。競争相手がたくさんいる領域に突っ込んでいって、低い格付けをされても、それは自分のようなことをしている人間が自分ひとりしかいない環境で、格付けされないでいるよりはまだましなんです。狭いところで「あなたは余人を以ては代え難い」と言われることよりも、広いところで「あなたの替えはいくらでもいる」と言われる方を求める。それは自分の唯一無二性よりも自分のカテゴリー内順位の方が自分のアイデンティティを基礎づけると彼らが信じているからです。「そんなことをしているのは自分しかいない」という状態が不安で仕方がないのです。「みんなやっていることを自分もやっている」方がいいのです。たとえどれほど低くても、精度の高い格付けを受けている方が安心できるのです。これは現代日本人が罹患している病です。そして、日本の大学もまたそれと同じ病に罹っている。

大学に格付けを要求するのは社会全体からの要請です。あなたの大学がどういう大学であるのかは、「他の大学を以ては代え難い」ところの唯一無二の個性によってではなく、日本のすべての大学を含む単一のランキングにおいて何位であるかによって決定される、そういう考え方に日本中が同意しているのです。そのせいで、大学の多様性が失われた。本当にユニークな研究教育活動は比較考量ができませんから、格付けすると「評価不能」としてゼロ査定される。研究教育活動がユニークであればあるほど評価が下がるという仕組みがもう出来上がっているのです。そのせいで日本の大学の学術的発信力は致死的なレベルにまで低下している。しかし、文科省はその学術的発信力の低下を「グローバル化が不十分だから。実学への資源投資が不十分だから」という理由で説明して、さらに全国の大学を均質化し、規格化し、競争を激化させ、格付けを精密にしようとしている。その結果、ますますユニークな研究教育のための場所は失われている。

そんなことをしているんですから、日本の大学に未来がないのは当然なんです。多様なできごとが無秩序に生起している場所でのみ、それらのうちで最も「生き延びる」確率の高いものが際立ってくる。

「ランダムさのないところに新たなものは生じない」(Without the random, there can be no new thing)。

これは『精神と自然』の中のグレゴリー・ベイトソンの言葉です。日本の大学教育はまさにその逆の方向に向かって進んでいる。でも、すべてが規格化され、単一の「ものさし」で比較考量され、格付けされるところからは、いかなる新しいものも生まれません。
教育の目的というのは、一言にして尽くせば、どうやって若い同胞たちの成熟を支援するか、それだけです。格付けとは何の関係もない。精密な格付けをすれば、若い人たちがどんどん知性的・感性的に成熟するというエビデンスがあるというのなら、大学からイノベーティヴな発見が次々世界に向けて発信されているというエビデンスがあるというのなら、格付けしたって結構です。でも、そんなエビデンスはどこにもありません。あるのは、大学が評価や査定や格付けにかまけてきた間に日本の大学の学術的発信力は先進国最低レベルに低下したという冷厳な事実だけです。

今、子どもたちの貧困が大きな社会問題になっていますけれど、貧困層の再生産には残念ながら子どもたち自身も消極的には加担してるんです。それは貧困層の人たちに対しては学校でも地域社会でも、「貧乏人らしくふるまえ」という強いプレッシャーがあるからです。貧しい人間は身を縮めて生きるべきだ、イノベーションを担ったり、リーダーシップをとったりすることは許されない。そういう考え方を持つ人が多数派です。そして、貧困層自身も、そういう社会観を自身のうちに内面化してしまっている。自分は貧しいのだから、楽しそうに生きてはいけない。明るくふるまってはいけない。新しいアイディアを提出してはいけない。リーダーシップをとってはいけない、そういう外部からの禁圧をそのまま内面化してしまっている。

以前、ある子育て中の母親がそう訴えていました。その人はシングルマザーで、確かに生活は苦しい。本当なら、親が貧しいことと子どもたちがのびのびと暮らすことの間には関係ないはずなのだけれど、貧しいというだけで、子どもたち自身が委縮してる。貧しい人間はにこにこしてはいけないと思っている。貧しくて不幸だという顔をしなくてはいけない。周囲がそういうふるまいを期待しているので、子どもたちはそれに応えてしまっているんじゃないか、と。

これは例えば生活保護を受けてる人がパチンコやったら許さないとか、芝居や映画見に行ったら怒るとかいうのと同じですね。主婦が子どもを保育園に預けて演劇見に行ったら、「ふざけるな」と怒鳴る人がいる。意地悪なんです。それが社会的なフェアネスだと本気で思って、意地悪をする。異常ですよ、皆さん。でも、日本はもうそういう異常な人が自分のことを「異常」だと思わないくらいに異常な社会になっているんです。

同じことが大学生自身にも起きている。低いランク付けをされると、自動的に自己評価も下方修正してしまう。あなた方はランクが低いんだから、もっとおどおどしなさい、もっといじけなさいって言われると、大学生の方も納得してしまって、おどおどして、いじけるようになる。格付けのせいで、いじけて、怯えて、自己評価を下げて、自分には何もたいしたことなんかできやしないと思っている若者たちを今の日本社会は大量に生み出しています。そんな人たちがどうして未来の日本を支えてゆくことができるでしょう。

冒頭に結論を申し上げましたけど、とにかく日本の大学は、今行われているような仕組みを是認されるのであれば、先はないです。日本の大学は滅びます、遠からず。どこかで抵抗するしかありません。「もういい加減にしてくれ」って、声を上げるべきです。文科省だってそんなにバカばかりじゃない。官僚の中には過去25年間の教育行政がことごとく失敗だったということを素直に認める人だってきっといると思います。でも、役人はその性として「間違えました」「すみません」とは言いません。

だから、大学側で声を合わせて言うしかないんです。国立大学の先生は立場上なかなか声を出しにくいかも知れませんけれど、でも声を出して欲しい。どうしたら教職員がイノベーティブになれるか。どうしたらキャンパスの中がもっと明るくなるか。教職員も学生も笑顔でいて、知的な刺激に満ちている環境をどうやって作るか。それについて考える事が最優先の課題だと僕は思います。

このまま手をつかねていたら、日本の大学は滅びます。皆さんが生活を犠牲にして、命を削って、大学のフロントラインを死守していることを僕はよく存じていますし、それに対して敬意も持ってます。でも、生身の人間ですから、無理は効きません。どこかで燃え尽きてしまう。だから、燃え尽きる前に、声を上げて欲しいと思います。「もういい加減にしろ」って。ちゃぶ台をひっくり返して頂きたい。日本中の学校で先生たちが一斉にちゃぶ台返しをしてくれたら、日本の未来も大学教育も救われるんじゃないかと思ってます。どうぞ頑張っていただきたいと思います。

ご清聴ありがとうございました。

(2016年5月19日、国立大学教養教育実施組織会議特別講演・サンポートホール高松にて)
http://blog.tatsuru.com/


土台から崩れゆく日本の科学、疲弊する若手研究者たち
これが「科学技術立国」の足元
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/11186

 国内の大学の最高峰、東京大学。その将来有望な若手研究者が働く研究室─―そこは、そのイメージとはほど遠い苦境に陥っていた。


(12か月/AFLO)

 東大で物理学を研究する高山あかり助教は、研究室の現状をこう語る。

 「プリンターのトナーや紙、そういった必需品の購入にも気を遣います。研究室の机と椅子も、他のところで不要になったものを譲ってもらいました。研究のための本は自腹で買うことも多いですね」

 こうした物品の購入など研究を行うための経費は、基本的に各研究者に配られる「国立大学運営費交付金」から支払われる。これは文部科学省から各国立大学の財布に入り、そこから各研究者に配分される補助金だ。国立大学の研究者にとって運営費交付金は何にでも使える「真水」であり、研究の基盤となる資金だ。

 昨今ノーベル賞を受賞した研究も、こうした自由に使える基盤的経費が充実していた恩恵が大きいことは、2015年にノーベル物理学賞を受賞した東大教授の梶田隆章氏も指摘している(Wedge本誌12月号17頁にインタビュー掲載)。また、東大名誉教授の安井至氏は「ノーベル賞学者たちが助教の頃は、研究室ごとに現在の価値で1000万円ぐらいは基盤経費が入っていただろう。私が東大から退いた03年でも光熱費・水道代は大学が支払った上で、別途で200万円ぐらいは支給されていた」と語る。


運営費交付金
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/11186
(出所)文科省資料を基にウェッジ作成

 しかし1990年代の行財政改革の機運の中、国立大学にも効率化が求められるようになった。2004年に国立大学が法人化されると、基盤的経費は「運営費交付金」として再定義され、国の財政難を背景に前年比で1%ずつ削減されることになった。運営費交付金は法人化から13年間で12%(1445億円)が削減された。

 現在、ある工学系の東大准教授の研究室に支給される運営費交付金は200万円にはとても届かない額だという。さらに研究室の光熱費・水道代、場合によっては大学内の実験施設の賃借料も引かれるようになったため、削減幅は額面以上に大きい。ある理学系の東大研究者は「運営交付金は大学によって金額が異なるが、100万円交付されればかなり高いほうで、多くの研究者はギリギリでやりくりしている」と語る。東大ですら運営費交付金だけでは十分な研究などできないのが現状だ。


不安定になる若手のポスト


 一方で、研究者への研究資金として重視されるようになったのが、科学研究費助成事業(以下、科研費)を代表とする競争的資金だ。科研費は自動的に下りてくる運営費交付金とは違い、文科省に研究テーマを申請し、同じ分野の研究者による審査を経て交付の可否が決定する。17年度で2284億円の予算がつき、04年度から454億増加している。

 だがこの競争的資金への偏重が問題であると、日本より良い研究環境を求めて香港科学技術大学に移籍した川口康平助教授は、次の通り指摘する。

 「科研費は将来にわたって確保できるかどうか予測ができない。使途や期間も限られており、研究者やスタッフを長期間雇用するための人件費に使えない」

 加えて科研費では「真水」である運営費交付金とは違い、申請した研究テーマに使う実験器具などにしか使えないのだ。

 また運営費交付金の減少は、研究資金面以外でも若手研究者たちに死活問題をもたらしている。ポストの不安定化だ。

 東京工業大学の西田亮介准教授は「労働法制上、既存のポストは手をつけにくいので、新規雇用の際に人件費のコントロールが容易な任期つき教員への置き換えが進められている」と指摘する。

 文科省の調査によれば、07年度に39%だった40歳以下の任期つき教員の割合は、17年度には64%に増加している。「3年の期限のある競争的資金で雇われた研究者は、1年目はその分野を学び、2年目に研究して論文を書き、3年目にはその成果をもって次のポストを探すことになるだろう。腰を据えて研究する時間は短い」(梶田教授)


任期つき教員の割合
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/11186?page=2
(注)40歳未満の研究者が対象 (出所)文部科学省資料を基にウェッジ作成


 加えて目減りした運営費交付金の影響で、若手研究者は研究時間も奪われている。スタッフを雇ったり外注化したりできず、研究室の雑務も若手研究者が行わざるを得ないためだ。高山助教も、自身で経理や総務的な仕事までこなしているという。科研費申請の書類作成も2週間近く要する。もちろん、大学教員として研究室の学生への指導も行っている。

 文科省の科学技術・学術政策研究所の調査によると、国立大学の教員の勤務時間中、研究に充てられている時間は02年の50・7%から13年には42・5%に減少している。若手はさらにひどいようで、高山助教は「体感で1割程度しか研究に充てられない」という。また工学系のある東大准教授は「准教授以上はまず科研費などの研究費をとってくることが仕事になる。そのため研究は実質的にできていない。若手が厳しいのはもちろん、教授でも時間のない実態は変わらない」と語る。

「ノーベル賞受賞者は生まれなくなる」


 こうした運営費交付金の減少は、日本の科学技術に対し重大な悪影響をおよぼす。

 まず科研費に依存した研究体制は国がどの分野を重視しているか≠ニいう政策的な動向によって、研究内容が左右されてしまう。たとえば「理学系での最近の科研費は『情報分野』に重点が置かれている」(東大の若手研究者)という。重視すべき分野に集中投資されることは研究費の選択と集中を促すという面でメリットもあるが、多様性が失われたり、短期的に成果が見えにくい基礎研究分野が軽視されたりする懸念がある。


(出所)科学技術・学術政策研究所資料を基にウェッジ作成 写真を拡大

 また、研究成果である論文数も減少する。自然科学分野の15年の論文数は、米、英、独、仏、中、韓の主要国が04年比でその総数を大きく伸ばしている一方で、日本のみ減っている。イギリスの高等教育専門誌「Times Higher Education」の「THE世界大学ランキング」04年版では東大は12位、京大は29位、東工大、大阪大学、東北大学、名古屋大学が200位以内にランクインしていたが、最新の18年版では東大は46位、京大は74位に後退し、他の大学は200位以内から転落している。


自然科学分野の15年の論文数
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/11186?page=3
(注)2000年以降にノーベル賞を受賞した研究者に限定 (出所)政策研究大学院大学専門職の原泰史氏の 研究データなどを基にウェッジ作成 写真を拡大

 日本は00年以降、自然科学分野で15人のノーベル賞受賞者を輩出し、科学技術大国とされてきた。しかしそれらの受賞の多くは研究者が20代後半から40代前半の若手のころにに行われた研究が後年になって評価されたものだ。次世代のノーベル賞を生む土壌は既に崩壊し始めている。梶田教授は「このままでは日本からノーベル賞受賞者は生まれなくなる」と危機感を隠さない。

 ではどうするべきか。安井名誉教授は「すぐに成果が出る研究は民間がやる。先進国として、あくまで科学技術立国を目指すのならば、運営費交付金を増やすべきだ」と語る。梶田教授や16年にノーベル医学・生理学賞を受賞した東工大教授の大隅良典氏など、運営費交付金増額を求める声は大きい。

 しかし財政難の時代に運営費交付金を増額することは現実的に考えて難しい。川口教授は現状のジレンマをこう分析する。

 「運営費交付金を戻すのはセカンドベスト(次善の策)だ。いったん戻すべきだという危機意識は正しいが、財政難という時代の中で誰にもファーストベスト(最善の策)がわからない。そうこうしているうちにこのままでは大学が崩壊するというところまで来てしまった」


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三橋貴明オフィシャルブログ「新世紀のビッグブラザーへ blog」
財務省が日本を滅ぼす(前編) 2017-10-30
https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/

 いよいよ明日、小学館から「財務省が日本を滅ぼす 」が刊行になります。

 昨日、日本の繁栄を妨げる「二つの壁」について書きましたが、その一つが「PB黒字化目標」になります。


 とにかく、PB黒字化目標が「骨太の方針」にて閣議決定されている以上、全ての政策がPB黒字化前提になってしまいます。すなわち、

「支出は前年比で削減する。増える場合は、他の支出を削るか、もしくは増税する」

 という前提で予算が組まれざるを得ないのです。


 このPB目標に異様なまでに固執し、日本を亡ぼそうとしているのが、財務省です。


 日本が亡びる云々は、決して大げさな話ではありません。と言いますか、要するにこれの問題です。

 ※IMFの最新データ(World Economic Outlook Oct 2017)から作りました。


【日中両国のGDPが世界のGDPに占めるシェア】

http://mtdata.jp/data_57.html#IMFOct17


 日本のGDPが世界に占めるシェアは、橋本緊縮財政でデフレに突っ込む以前は、17%を超えていました。日本一か国で、世界の17%以上を生産していたのです。


 その後、デフレでGDPが成長しなくなったのですが、世界経済は順調に拡大したため、日本のシェアがひたすら落ちていき、2016年は6.5%。


 反対側で、中国のGDPは世界の2%程度だったのが、世界経済を上回るペースで成長し、今は15%。


 ちなみに、2016年に日本のシェアが少し高まり、中国が落ちていますが、これは「円高人民元安」の影響です。もちろん、2016年にしても、中国の成長率は日本を圧倒していました。


 このままのペースで日本の停滞と中国の成長が続くと、2040年頃に経済規模の差は10倍に開いているでしょう(すでに2.3倍)。中国は経済成長率以上に軍事費を拡大するため、軍事予算の規模は20倍の差がついていると思われます。


 さて、日本の20倍の軍事予算を使う共産党独裁国家に、我が国はいかにして立ち向かえばよろしいのでしょうか。

 立ち向かえない、というのが残酷な答えです。


 デフレから脱却し、経済成長を取り戻さない限り、我が国に待ち構えている未来は良くて発展途上国、最悪、中国の属国化以外にはありません。


 そして、デフレ脱却を妨げてる最悪の「壁」こそが、PB黒字化目標なのです。


 あるいは、実質賃金の低迷(国民の貧困化)、インフラの老朽化、自然災害に対する脆弱化、防衛力の相対的低下、科学技術力の凋落、教育レベルの低下、地方経済の衰退、医療・介護サービスの供給能力低下、そして少子化という日本を悩ませている諸問題は、「政府が予算を使う」ことで解決します。と言いますか、政府が予算を使わなければ解決しません。


 そして、上記の諸問題解決に政府がおカネを使えば、それは「需要」になるため、デフレからの脱却も果たせます。デフレから脱却すれば、経済成長率が上昇し、「中国の属国」という悪夢を回避できるかもしれません。


 日本は、
「政府が国内の諸問題解決に予算を使うと、問題解決と同時にデフレ脱却、経済成長が果たせる」
 という、ある意味で美味しい環境に置かれているのです。


 ところが、政府が予算を増やそうとすると、途端に「PB黒字化目標」が壁となり立ち塞がり、現実には「何もできない」のです。


 何もできないどころか、財務省はPB黒字化を旗印に、ゾッとするほどの勢いで緊縮財政を強行してきます。消費税増税、診療報酬と介護報酬のダブル削減、教育無償化のコストを企業の社会保障費増で賄う、会社員の給与所得控除廃止、たばこ税値上げ、出国税導入などなど、最近、提示された緊縮財政のメニューだけで、こんなにあるのです。


 財政拡大(減税含む)の方向に舵を切り、上記諸問題の解決に政府予算を使えば、我が国は途端に繁栄の道を歩めます(もう一つ、憲法九条第二項という壁は残るものの)。


 それにも関わらず、現実は逆方向に驀進している。


 「財務省が日本を滅ぼす 」以外に、いかに表現しろというのでしょうか。

_____


2017年11月13日【三橋貴明】共犯者育成プロパガンダ
https://38news.jp/economy/11287

財務省の大攻勢
https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12326561177.html

犯罪的な現実について
https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12326847154.html

小学館「財務省が日本を滅ぼす」では、
財務省が緊縮財政路線を推進する際に
用いている各種プロパガンダについても解説しました。

http://amzn.to/2zt9lub

具体的には、以下になります。

●ルサンチマン・プロパガンダ:
人々のルサンチマンに訴えかけ、
「敵」を攻撃することで国民の留飲を下げ、支持を得る

●恐怖プロパガンダ:
人々の恐怖を煽り、思考停止に追い込む

●「木を見せ、森を見せない」:
いわゆる針小棒大。一部の悪しき事例のみを
クローズアップし、それを理由に全体を否定する

●用語の変更:
文字通り、言葉を言い換えることで、
人々に本質を理解させないようにする

●抽象表現の多用:
抽象的な表現を使うことで、人々に
「何となく」納得感を与え、事実を隠蔽する

●既成事実化:
虚偽情報を繰り返し報じることで、人々に事実として認識させる。
ナチスの宣伝担当相だったヨーゼフ・ゲッペルスの
「嘘も百回言えば真実になる」という言葉は有名

●レッテル貼り:
攻撃対象を悪しき印象を与える呼称で呼び、
発言や人格の信用を失墜させる

●権威の利用:
人々の信用が高い組織、あるいは人物に
語らせることで、嘘に信憑性を持たせる

●藁人形(ストローマン)戦法:
攻撃対象の発言を曲解もしくは捏造し、
「あの人はこんな人だ!」といった
印象操作により、信用を喪失させる

実は、上記以外にも一つ、財務省が
多用するプロパガンダ手法があるのです。

すなわち「共犯者育成プロパガンダ」になります。

原泰久の「キングダム」の第415話「反乱兵の作り方」では、
別に秦王に歯向かう気などなかった
秦軍の兵士たちが、樊於期により
「反乱兵」に仕立て上げられます。

具体的には、投降兵を殺させ
(殺さない場合、自分が死ぬ)、
後に引けない立場へと秦兵を
追い込んでいくのです。

財務省は、政治家や学者、経済人、ジャーナリスト、
評論家に「ご説明」し、マスコミに対しては
記者クラブ財政研究会を利用し、

「日本は国の借金で財政破綻する」
「日本はプライマリーバランス黒字化しなければならない」

などとメディアで発言させます。

一度でも、財政破綻論に与してしまうと、
もはや「共犯者」というわけで、言論人もメディアも、
日本の財政破綻など「あり得ない」という
正しい情報を二度と発信できなくなります。

それどころか、「自分の発言は間違っていなかった」と
思い込む認知的不協和に陥り、
正しい情報を発信する勢力(つまりは我々)を
「攻撃する」という行動にでるケースすらあります。

結果的に、財務省は何もしなくても
反・緊縮路線が潰され、緊縮路線が
「当然の話」として国民の間で共有されていく。

人間は、なかなか「自分が間違っていた」
ということを認められません。

財政破綻論者が反・緊縮路線に転じ、
正しい情報の発信を始めた例は、
本当に極わずかです。

財務省の官僚たちは、経済については
全く知識がない割に、プロパガンダ手法
については熟知しているようです。

プロパガンダとは、特定の政治的意図に基づき、
情報を歪める、あるいは発信することです。

日本を亡ぼそうとしているのは、
単なる情報であることが、改めて理解できます。




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2. 中川隆[-5709] koaQ7Jey 2017年12月25日 13:55:34 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

2017年10月12日【小浜逸郎】日本からはもうノーベル賞受賞者は出ない?
https://38news.jp/economy/11171

今年もノーベル賞が決まりました。

巷では、日系イギリス人のカズオ・イシグロ氏が
受賞したというので評判になっています。

それは結構なことですが、
残念ながら自然科学部門では、
日本人受賞者がいませんでした。

この数年、物理学賞、化学賞、医学・生理学賞で
矢継ぎ早に日本人が受賞してきました。
ところが今年はゼロ。

ちなみに自然科学部門以外のノーベル賞は、
受賞した方や団体には失礼ですが、
あまりその価値が信用できません。
人文系は基準があやふやだからです。
特に平和賞はいいかげんですね。
でも自然科学部門では、かなり信用がおけます。

ところで、21世紀に入ってからの日本人受賞者は
自然科学部門で16人もいます。
毎年一人の割合ですね。


http://bit.ly/2wKVLxq

この人たちの受賞時の年齢を調べてその平均を出してみました。
すると、68歳と出ました。

これから、いささか悲観的な予測を述べます。

どの分野であれ人間が一番活躍するのは、
30代から50代にかけてでしょう。

日本のノーベル賞受賞者の方たちが研究に一心に打ち込んだのも、
おそらくこの年代だったと思われます。
ですからこの方たちがわき目もふらずに、
寝る間も惜しんで研究に没頭したのは、
おおよそ1970年代から2000年代初頭くらいと
いうことになります。

もちろん受賞時の年齢には相当なばらつきがありますので、
若くして受賞し、いまなお活躍されている方もいます。
しかし平均的にはそうだと思うのです。

ところで言うまでもないことですが、
長年研究に没頭するには膨大な研究費が要ります。
企業研究の場合は応用研究ですから、
その費用は企業がもってくれるでしょう。

しかしノーベル賞を受賞するような研究は、
多くの場合、大学や研究所に身を置いた基礎研究です。
すると、研究費を大学の研究資金や政府の補助金に
頼ることになります。

先ほど述べた1970年代から2000年代初頭という時期は、
日本が今日のような深刻な不況に陥っていない時期で、
間には、一億総中流のバブル期もありました。

調べてみますと、それ以後の失われた二十年の間に、
科学技術研究費の総額はそれほど減っているわけではありません。
しかし文科省の「科学技術関係予算等に関する資料」(平成26年)の
「主要国等の政府負担研究費割合の推移」
および「主要国等の基礎研究費割合の推移」
というグラフを見てください。


http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu4/034/shiryo/__icsFiles/afieldfile/2014/04/21/1347062_03.pdf

八十年代初頭から、前者は下がり気味、後者はずっと横ばいです。
しかも他の先進国と比べるとたいへん低いことがわかります(前者では最低)。

このことは、政府が、
国家的な基礎研究にろくに投資してこなかったことを意味します。
それでも好景気の時は、民間や大学の資金がある程度潤沢だったのでしょう。

上の資料は2013年までのものですが、
その後、消費増税などもあり、デフレが深刻化しました。
内閣府が出している「科学技術関係予算」という資料の、
「【参考】科学技術関係予算の推移」というグラフを見ますと、
安倍政権成立以降、この予算がさらに削られていることがわかります。


http://bit.ly/2ya9DDa

大学でも、すぐ実用に適さない研究はどんどん削られる傾向にあります。
こうした傾向が続く限り、もう今後日本からは、
自然科学部門でのノーベル賞受賞者は出ないのではないか。
そう危惧せざるを得ないのです。

筆者は去る9月18日にある情報に触れ、愕然としました。
ノーベル賞受賞者で京都大学iPS細胞研究所所長の山中伸弥さんが、
「ご支援のお願い」として寄付を募っているのです。
それだけならさほど驚きませんが、何と次のように書かれていました。

「iPS細胞実用化までの長い道のりを走る弊所の教職員は、9割以上が非正規雇用です。
これは、研究所の財源のほとんどが期限付きであることによるものです。」

とっさに「財務省よ! 竹中よ!」と、怒りがこみ上げてきました。

単年度会計、短期決戦での利益最大化。
長期的な見通しや雇用の安定など知ったことではない。
ノーベル賞級の基礎研究までが、この風潮の犠牲となっているのです。

こういう状態がこのまま続くと、日本の科学技術は、
確実に世界に遅れを取ってしまうでしょう。

寄付に頼るというのはやむを得ない手段と言えますが、
そこにばかり依存してしまうようになるとしたら切ない話です。
国民経済の立場からは、政府の間違った経済政策に対して
もっともっと怒りの声を発するべきなのです。
https://38news.jp/economy/11171


2017年12月21日 才能を潰すのが得意な日本
From 小浜逸郎@評論家/国士舘大学客員教授

以前このメルマガに、
「日本からはもうノーベル賞受賞者は出ない?」
という稿を寄せました。
https://38news.jp/economy/11171

ノーベル賞受賞者で京都大学iPS細胞研究所長の
山中伸弥さんが「ご支援のお願い」として
寄付を募っているのです。
そのなかで山中さんは、
「弊所の教職員は9割以上が非正規雇用」と
書いていました。
研究所の財源のほとんどが期限付きだからです。
https://www.cira.kyoto-u.ac.jp/j/fund/

10年、20年という長期間を要する基礎研究に、
政府や大学は十分な資金を与えず、
しかも短期間に成果を出す研究のみを
優遇する方向にシフトしています。

非正規雇用では給料が不十分なだけではなく、
安心して研究に打ち込めません。
それで、若い優秀な人たちが
基礎研究を諦めてしまう傾向が増大しています。

12月13日18時ごろのNHKラジオ番組に、
一昨年、ノーベル物理学賞を受賞した
梶田隆章さんが出演していました。
梶田さんは、
ニュートリノが質量を持つことを示す
「ニュートリノ振動」の発見という偉大な
業績を成し遂げた方です。

この番組で、梶田さんは、
自分が若い頃は、カミオカンデなどの
巨大な装置による実験を長いこと繰り返し、
結果を理論にまとめ上げることが可能だったが、
今では、基礎研究に取り組もうと思っても、
期限付きの研究費しか得られないので、
若い人たちが自分の若い時のように、
腰を据えて研究に集中することができないと、
山中さんと同じことを話していました。

この問題は、自分たちがいくら頑張っても
どうすることもできない。
できるだけ広くみなさんにこの事情を
知ってもらうほかないと、
切々と訴える梶田さんの声が、
今も耳に残っています。

12月5日には、日本のスパコン開発の第一人者
齋藤元章さんが詐欺容疑で逮捕されました。

齋藤さんは天才です。
2014年に株式会社ExaScalerを立ち上げ、
理化学研究所(RIKEN)および、
高エネルギー加速器研究機構(KEK)と
共同研究契約を結び、
わずか七カ月で「Suiren」を開発します。
これが、スパコンの省エネ性能を競うGreen500で
2位にランクイン。
2015年には、同じくGreen500)で、
RIKENの「Shoubu」、KEKの「Suiren Blue」および
「Suiren」の3台が1位から3位までを独占します。

2017年1月には、科学技術振興機構(JST)が、
未来創造ベンチャータイプの新規課題の緊急募集に、
ExaScalerのスパコンが採択されたと発表。
開発期間2017年1月から12月まででしたが、
齋藤さんは、その締め切り直前に
逮捕されてしまいました。

逮捕容疑は、技術開発助成金を得るのに、
報告書を他の目的に書き換えて
四億円程度の水増し請求をしたというもの。
もちろん容疑が事実なら、いいとは言いませんが、
まだ実際に四億円をもらったわけでもないし、
他の研究者の言によれば、
この程度のことは日常茶飯事だそうです。
注意勧告して書き直させれば済む話。

なぜこういうことになるのか。
政府が先端技術研究のための資金を出し惜しみ、
国家的プロジェクトに
十分なお金をつぎ込まないからです。

齋藤さんは、雑誌『正論』2017年2月号で、
次のように訴えています。

このままでは日本はスパコンで中国に
負けてしまう。中国が一位になると、
エネルギー、安全保障、食料、医療、
自然災害対策など、すべての面で中国に
支配されてしまいかねない。
自分たちのプロジェクトのために
せめて三百億円の資金がほしい、と。

国家の命運がかかっている問題で、
政府がちゃんと資金援助をしないから
最高の頭脳を潰すことになるのです。
これによる日本全体の損失は計り知れません。

三橋さんの著書の題名ではありませんが、
こうして財務省の緊縮路線が日本を滅ぼします。

日本は江戸時代以来の倹約道徳教国家で、
いつも小さなことを大げさに騒ぎ立てて、
物事の優先順位を間違えます。

さらに想像をたくましくすれば、
逮捕した東京地検特捜部にも
反日勢力が入り込んでいるのではないか。
つい数日前も、リニア新幹線の工事をめぐって、
大手ゼネコン四社が談合の疑いで
特捜部の捜査を受けました。
これでリニア新幹線工事はまた遅れるでしょう。
齋藤さん逮捕にしてもリニア新幹線にしても、
某国の勢力が手をまわしているという
陰謀論に与したくなります。

もしそうでないとすれば、
東京地検特捜部や公取委は、
大局を見失い、正義漢ぶって摘発教条主義に
陥っているのです。
亡国を目指す官庁がまた増えました。
https://38news.jp/economy/11433


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3. 中川隆[-5708] koaQ7Jey 2017年12月25日 13:58:20 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

中高生の多くに読解力懸念 国立情報学研究所調査 2017年11月27日

 「語の係り受け」など、文章の基本的な構造を理解できていない中高生が多くいるとみられることが、国立情報学研究所の新井紀子教授らの研究チームによる調査で27日までに分かった。新井教授は「読解力が不十分だと社会生活を送る上でも大きな影響が出る」と懸念している。

 調査は2016年4月〜17年7月、中高生を中心とした約2万5千人を対象に実施。中高生の教科書や辞典、新聞記事などに掲載された文章を題材に特別な知識がなくても、基礎的な文法を踏まえていれば答えられるようにした問題を出した。

(共同)


チェスタトンの外国語論 早期英語教育は有害

グローバリストの奴隷育成

  文部科学省の中央教育審議会で子供に英語教育を施す環境作りを議論しているそうだ。(『日本の議論』「英語」は本当に必要なのか / 産経新聞 2014年12月20日) 平成28年度にも改定される新学習指導要領では、小学生高学年から英語が科目として導入されるんだって。高校生には英語で討論や交渉力を高めるような教育方針にするという。まったく役人ってのは、どうして余計なことだけでなく、邪魔な改定をするのだろう? 小学生に英語教育など不必要だし、他の教科の時間を削るから有害である。どうせ現場の教師はてんてこまいになって、やる気のない子供は無理強いされてふくれっ面するだけだ。多少興味を示す子供だって、たかが数時間の授業だから挨拶程度でおしまい。すぐペラペラ喋れると期待した子供は授業に失望するだろう。かくして英語の授業はお遊戯の時間となって、子供の学力はみるみる低下するだけ。したり顔のお役人様にいい英語を教えましょう。
Bloody fool, arsehole ! (アホんだら)

  文部官僚や学校教師は立場上の損得勘定をしているから脇に寄せといて、肝心の子供はどのような意見をもっているのか。ベネッセが6200人にアンケートした調査によれば、中高校生の90パーセントが仕事で英語を使うようになる、と予測していることが分かった。テレビや雑誌、学校などで英語の必要性が宣伝されているから当然だろう。しかし、「自分自身が英語を使うイメージがあるか」との問いに対しては、中学生44パーセント、高校生46パーセントが「ほとんどない」と答えたそうだ。具体的な仕事に就いていない生徒に、切迫した現実的必要性はないだろう。

  ところが、英語教育を推進したいのは財界だ。経団連からやって来た三宅龍哉委員は、海外に社員を派遣するときに企業が英語教育をせねばならぬ、と不満の意見を述べた。要は企業が英語教育費を負担することになるから、学校の方(税立施設)で費用と時間を持ってくれ、と要求しているのだ。虫のいい提案だろう。

  もっとけしからんのは、元入試センター教授の小野博・福岡大学客員教授だ。小野氏は「社会情勢の変化により日本企業のアジア進出が更に拡大したり、逆に移民を受け入れるなど、今後日本社会は変化を余儀なくされる可能性が高い。英語は必ず必要になる」と断言したそうだ。こういう馬鹿が教授になっているのだから、いかに大学が堕落しているか分かるだろう。イギリス人が日本に移住してくるわけがなく、おもに英語圏のアジア人を想定しているのだろう。たとえば、フィリピン人のためにどうして我が国の子供が英語を勉強せねばならぬのか。フィリピン人が移民せぬよう防ぐことの方がよっぽど重要である。「社会情勢の変化」という“まやかし”の言葉を用いるところなど、小野氏には如何にも詐欺師的匂いがする。まるで彼は国境を破壊してアジア人を引き入れようとするグローバリストの手先みたいだ。

  小野氏のような腰巾着を登用する財界と役人は、日本人労働者の生活水準をアジア人並(つまり奴隷状態)に下げて、低賃金でこき使いたいだけだろう。そのために小学生から低賃金労働者にすべく、税金を使って調教しようとする肚は見え透いている。国際企業にとりアジアはリスクが高い。社会インフラが貧弱だったり、政情不安で暴動を気にせねばならない。せっかくの投資がパーになったら大変だ。安全で便利な日本で製品を作りたい。日本にインドやシナ、フィリピンから安い労働者を輸入して、利益を最大限まで上げたい。その時、日本人労働者がアジア人と共同して作業できるために、共通語たる簡単な英語が必要なだけだろう。その英語だって簡単な単語を並べて、お互いに推理しながらの意思疎通だ。

  じゃあ聞くが、英語を社員に強要する社長や重役たちは本当に英語で会話しているのか? そんなに英語力が重要なら、英米の有能人物を雇えばよいだろう。そんなこと言ったらお偉方は沈黙。つまり、自分たちは“日本人社員”に向かって、“日本語”で言いたい放題の指図をしたいが、社員どもは雑談でさえ英語を使えと命令するのだ。ユニクロや楽天の社員はどう思っているのだろうか? 日本語では傲慢な態度の重役らは、英米の白人社員の前だと、そのお粗末な英語を披露せねばならぬから、態度が急変して作り笑顔になることがよくある。彼らは同期の重役仲間とは、日本語で会話しながら“のびのびと”ゴルフを楽しむ。ゴルフ場が会議室。英語で雑談などしない。二極分化している日本では、上流階級の子弟は、進学校で英才教育を受けながら日本語で会話をし、低能教育しか受けていない低賃金労働者は、社会の底辺から抜け出せぬ人生を送り、職場ではブロークン英語を強要される仕組みが出来上がる。

怨みのこもった英語教育熱

  日本人が「英語だ、英会話だ」と騒ぐ原因は、多くの国民に学校での英語教育に対する怨みがあるからだろう。十年間くらい勉強したのに、イギリス人やアメリカ人の前でちっとも流暢に喋れないどころか、外人の話を聴き取ることすらできない。そうした若者が親になったら、自分の子供だけは違った教育で英語を流暢に話せるようにさせたい、などと決意して欧米系のインターナショナル学校に入れたりするのだ。勉強が出来なかった親に限って、お金で環境さえ整えれば我が子は自分と違った秀才になると思っていやがる。ばぁーか。蛙の子はカエルだ。日本では英語が喋れるくらいで、自慢になり仕事がもらえる。日テレで英語を披露していた関根麻里という藝人(何の藝かな?)は、米国なら単なる小娘だからテレビに出られない。オヤジの関根勤のほうがよっぽど外国で通用する。だってカマキリ姿でギャグをする藝人の方がアメリカ人にとって面白い。(若きラビット関根の十八番。ただし娘の番組は一度しか観ていないので詳しく語れない。ゴメンなさい。) つまり、子供にはまづ中身のある教育を施し、立派な日本人に育てることが優先事項である。

  元NHKワシントン特派員だった日高義樹の英語なんて酷かった。テレビ東京のレギュラー番組で、ヘンリー・キッシンジャーにインタヴューしたとき、日高氏は、たんに自分の英語を自慢したいがために、通訳を附けずに対談していた。もともと教養がない日高氏が、不慣れな英語を使って鋭い質問など出来るはずがない。台本通りの質問を得意げに吐いていたから、視聴者はつまらないし、どうでもよくなってシラケてしまう。日高のアホは英語より先に政治や歴史を勉強しろ。むかしソニーが輝いていた頃、盛田昭夫会長の話は傾聴に値するものだった。彼の英語は拙(つたな)くても、思わず聞きたくなるようなモノだった。盛田氏の個人的魅力があったからかも知れないが、彼は米国で信念と情熱を込めて中身のある議論を交わしていたのだ。対話しているアメリカ人は、極東アジアから来た英語を喋る九官鳥ではなく、背骨の通った日本の国士を相手にしていたのである。

  つい最近、エアー・バッグ製造のタカタが、缺陷(けっかん)製品のリコール問題で社長が米国の公聴会に召喚され弁明していた。しかし、彼の英語はどちらかと言えば下手で、筆者は大企業の社長でもこの程度かと思った。(詳しく言えば、話す英語にリズムや強弱がないのだ) 大切なのは弁明の中身であり、誠意を示す表現なり態度である。見え透いた嘘を流暢な英語で語っても、アメリカ人は感心しないのだ。個人的魅力がない日本人がいくら英語を喋っても、そのへんのパンク野郎か乞食と同じだろう。日本人は人格形成を蔑ろにして、簡単な英語で空虚な会話を習得しようとしている。せっかく英語を習得したのに、アメリカ人から「へぇー、英語上手ね。あんた香港からの支那人?」て尋ねられたら、日本人は「何を無礼者」と怒るだろう。語学より大切なことがあるのだ。

英語学習より英国史が先

  数学教育についても言いたいことがあるが、今回は語学教育に限って述べたい。日本人が英語を勉強するときには、何らかの目的があってのことだろう。子供はいったい英語で何がしたいのかがはっきりしないまま、学校で英語を詰め込まれるのだから、英語嫌いになって当然だ。日本の公教育は子供に勉強が嫌いになるようプログラムされている。「そんなこととないぞ。こっちとら、一生懸命頑張ってるんだ」と教師は反論するだろう。でも、スクールがギリシア語の「スコラ(σχλη)」から由来することは周知の通り。つまりギリシア人は日常の雑用や仕事を奴隷にやらせて暇だから、みんなで集まって宇宙や地球の構造や摂理を探求するといった趣味に興じていたのだ。だから、幾何学や哲学、論理学といった学問をあれこれ討論しても、定期テストや入試なんか持ち出さなかった。もちろん最低限の基礎知識は必要だ。まったくの素人では議論にならない。ただ、船大工なら親方が新入り職人をテストすることはあっても、プラトンやソクラテスが哲学の議論で仲間に学期末試験なんて課さない。謂わば「オタク族」の集まりにそんなの要らないのだ。しかし、現在の学校では、子供を将来の労働者にすべく、効率的に職業訓練を施したいから、実力試験を課して達成度を測りたいのである。食肉にされるブロイラーが餌と抗生物質で効率的に飼育されるのと同じ要領。家庭で日本語を話している小学生や中学生が、いきなり外国語を強要され、試験でランクづけされたあげく、もっと勉強しろと命令されたら楽しいはずがない。一週間にたった数時間の授業で文法(syntax/grammar)や発音が全く違う言語を習得するなど無理。苦痛のみが増幅するだけだ。一方、ヨーロッパ人にとって英語は姉妹語だから簡単(gravy)である。

chesterton 1  ここで、英国の有名な偉人ギルバート・K.・チェスタトン(Gilbert Keith Chesterton)を紹介したい。筆者も大好きなイギリス人批評家で、日本でも人気の高い碩学の知識人である。チェスタトンは『デイリー・ニューズ』紙に『歴史VS.歴史家』という文章を掲載した。若いときに彼は、「学校に通っている児童には歴史のみを教えるべし」と喝破した。(G.K.Chesterton, History Versus the Historians, Daily News, 25 July, 1908, in Lunacy and Letters, ed. by Dorothy Collins, Sheed & Ward, London, 1958, pp.128-129) チェスタトンが暴論に思えるような意見を述べたのは、当時の古典科目ではラテン語の習得は必修であったからだ。そしてラテン語の教授方法に苦言を呈したのである。「少年は単にラテン語を学ぶだけではラテン語の重要性は分からぬ。しかし、ラテン人の歴史を学ぶことで、それが分かるであろう。」とチェスタトンは提案したのだ。(ラテン人とはローマ人を指す。)

  さすがチェスタトンの炯眼(けいがん)は鋭い。彼が言うには、アウステルリッツ(Austerlit)という地名を地理の授業だけで覚えることはナンセンスだ。単なる計算を学ぶ算数の授業だって同じこと。しかし、フランス皇帝ナポレオン1世が、アウステルリッツでオーストリア皇帝フランツ1世(神聖ローマ皇帝フランツ2世)とロシア皇帝アレクサンドル1世を相手に干戈(かんか)を交えた一大決戦(Bataille d'Austerlitz)となれば話が違う。子供だって大物武将三人が睨み合った三帝会戦(Dreikaiserschlacht)なら、教師の話を手に汗握って聞き入るだろう。日本の子供も桶狭間の戦いや川中島の合戦の話は面白い。弱小藩の織田信長が“海道一の弓取り”今川義元の首をとった逆転劇はスリル満載。智将の上杉謙信と猛将の武田信玄がぶつかった戦の講談は大人だって楽しい。砲兵出身の名将ナポレオンが計算をしたり、地図を見ながら策を練る姿を聞けば、子供たちも地理と算数に興味が沸くだろう。

  チェスタトンは一件無味乾燥な科目でも、その背景を教えてもらえば、子供が“知的好奇心(intellectual curiosity)”が芽生えることを指摘しているのだ。幾何学が嫌いな生徒でも、十字軍のロマンティクな物語やサラセン人の世界を知れば、そのへんてこな数字の羅列に興味を示すかも知れない。(ギリシアの「幾何学Algebra」は中東アジアを経由して西洋に導入されたから。) 英語では「何が何だか分からぬ(It's Greek to me.)」と表現して、ギリシア語などイギリス人には「ちんぷんかんぷん」だろうが、ギリシア人の文化藝術を知れば、その難解な言語を学びたくなる。チェスタトンは、「歴史はすべての学問を、たとえ人類学でも人間臭くする」と言う。「人類学」を人間に親しみのある学問にするとは、いかにもチェスタトンらしいヒューモアだ。

  日本人が外国語習得について考えてみれば、おかしな事に気づくだろう。朝鮮を統治していたのに朝鮮語を喋れる半島在住の日本人(内地人)がほとんどいなかった。朝鮮総督府の役人でさえ、朝鮮語を学ぼうとする者が滅多にいなかったのだ。理由は簡単。馬鹿らしいから。朝鮮人なんて不潔で下劣な民族の言葉をどうして一流国の日本人が学ぶ必要があるのか。初めて見る糞尿だらけの極貧国に、日本人が憧れるような文化はない。朝鮮に渡った日本の知識人だって、儒教を朝鮮人から学ぼうとは思わなかった。小便さえ自分でしなかった両班の姿を見れば笑ってしまうだろう。日本人にはアカンタレと乞食が何を話そうが興味ない。ロシア語なら陸軍将兵も必要を感じたから学ぶ者がいたし、ドイツ語は尊敬するドイツ陸軍とドイツ文化の言葉だから、強制されなくても日本人は進んで学んだのである。現在、支那語に人気がないのは、支那人を見れは納得できる。だって、支那人と話して嬉しいのか?

  我々日本人が英語を学ぶときは、まづ英国史を勉強すべきだ。特殊な職業を目指す子共は別だが、語学能力を本業とせぬ一般の日本人は、イギリス人が如何なる歴史を送ったのか、どんな功績を残したのか、彼らはなぜ大帝国を築くことが出来たのか、などを知るべきだ。そして興味をそそられた者が、イギリス人を自分で理解するために英語を専攻すべきだ。大学入試のためだけの英語とは違い、そこにはイギリス人が感じた事を彼らの言葉で自分も感じることができる喜びがある。こうした語学勉強なら一生続けられるだろう。「ハロー、レッツ・スピーク・イングリッシュ」なんて謳う幼児英会話教室は要らない。
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詐欺に引っ掛かる日本人 / 怨念を動機にする英語教育 (Part 1)
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詐欺師が得意とする人、苦手とする人


Robert Vaughn 1Jaime Murray 1Oceans Eleven
(左: 英国のTVドラマ『ハッスル』で詐欺師を演じるロバート・ヴォーン / 中央: 『ハッスル』で共演したジェイミー・マレー / 右: 映画『オーシャンズ11』で詐欺師を演じたブラッド・ピットとジョージ・クルーニー )

  世の中に詐欺師が多いのは周知の事実。ただ、ここで問題なのは、誰が本物の詐欺師で、どいつが“詐欺師もどき”なのか判らない点である。というのも、プロの詐欺師なら確信犯だから仕方ないけど、騙されていることに気付かぬまま詐欺師に協力する者や、嘘つきに唆(そそのか)されて共犯になる者、あるいは本気でそのホラ話を信じている者、さらに厄介なのは単なる馬鹿がいるからだ。

  世間のオっちやんやオバちゃんは、新聞やテレビで金融詐欺とか投資詐欺を目にすると、「こんな詐欺に引っ掛かるなんて、まったくどんな頭をしてやがんるだ? 」と嘲笑し、「愚かな奴だ !」と斬り捨てることがある。しかし、騙された者がみんなアホ・馬鹿・間抜けとは限らない。実際は、知能が高ければ高いほど、持ち掛けられた取引を自分の利益になるはずだと思い込み、虎の子のお金ばかりか、時には他人のお金まで流用して儲けを摑もうと試みる。事件が明るみに出た後で、「ああだった」「こうだ」と後知恵をつけることは可能だが、騙されている間は気付かぬものだ。「カモ」は現実と虚構の区別がつかない“世界”に放り込まれているので、何処までがフィクションで、どこが本当なのか判別できないのである。

  したがって、騙されるのは頭の善し悪しではない。犯罪に詳しい専門家によれば、詐欺師を手こずらせる程の切れ者でも、その人に適した手法を使えばすぐ乗ってくるという。頭の良い人は、最初、何となく不正な取引と勘ぐるものの、あれこれ考えた末、欲の皮が膨張するせいか、やっぱり“エサ”に食いつくそうだ。そして、意外なことに、ほとんどのカモは上流階級の出身者であるという。(デイヴィッド・W・モラー 『詐欺師入門』 山本光伸訳、光文社、1999年 p.127) アメリカたど、それは金を儲けた者とか、金目当てで結婚した者、誰かの財産を相続した人を意味するらしい。彼らは自然と優越感を持つような地位に就いており、とりわけ資金調達や投資話に対しては、しっかりつとした判断を下せると思っている。だが本当は、出世を狙っている友人がいたり、仕事仲間が手助けしてくれたお陰なのだ。ところが、こうした自惚れ屋は、自分が優れているから大金を手にできたのだ、と思い込む。こんな具合だから、自信や幻想を抱く者の中には、次第に自分を天才的人物と考える輩(やから)がいるそうだ。

  例えば、土地開発で50万ドルないし100万ドルを儲けた実業家は、自分が幸運であったことや、人を強引に丸め込んだことを綺麗さっぱり忘れ、自分には先見の明があるとか洞察力に富んでいると思ってしまう。詐欺師によると、不動産業者はカモの中でも最も“美味しい”獲物であるらしい。実業家も似たようなもので、彼らは儲け話しに敏感で、詐欺グループが雇った「おとり」や「インサイド・マン」に引っ掛かりやすく、擦り寄ってくる犯罪者の魅力に惹きつけられやすいそうだ。しかも、このカモは大博打に賭ける資金を豊富に持っているし、たとえ手元に現金が無くても何処からか資金を調達できるから、詐欺師にしたら笑いが止まらない。その他、銀行家や遺産を担当する遺言執行人、信託資金の管財人とか監督者も驚くほど簡単に騙されるという。例えば、「ビッグW」という詐欺師は、コネチカット州に住む敬虔な教会管財人を騙し、大金を巻き上げたことがあるそうだ。詐欺師の業界では、医者や弁護士、大学教授も例外ではないという。

  それにしても、詐欺師は心理戦の達人だ。彼らはカモの欲望や虚栄心、自尊心につけ込むのが上手い。詐欺師が狡賢いのは当然だが、彼らは見た目や感じが良く、どんな人とでも親しくなれる。15分もあれば誰とでも仲良くなれるし、1日か2日あれば親友の域にまで達することができるという。(上掲書 p.132) 彼らは全国をあちこち動き回っており、客船や列車の中でカモを見つけると、偶然を装って罠に嵌めようとするらしい。彼らはお金の嗅覚に優れており、狙ったカモに接近する“コツ”を心得ている。詐欺師は何よりもまず聞き上手になるらしい。そうすれば、相手の目的地や職業、および経済状況が直ぐに分かり、趣味とか家族、友人、浮気相手のことまで聞き出せるという。詐欺師はカモを見つけたその日に騙すこともあるが、完全に引っ掛かるまで“ゆっくり”と時間をかけたほうが安全、と踏むこともあるそうだ。

  詐欺師によると、世間には何度でも騙せる「旨いカモ」がいる一方で、なかなか騙せないタイプの人もいるという。カモには共通する特徴があるそうで、それは「みんな嘘つきである」ということだ。たいていのカモは、自分がどれくらい金があるのか、どんな投資を行っているのか、どれほど良い家柄の出身なのか、妻や子供がどれほど素晴らしいのか、について嘘をつくらしい。中には豊富な恋愛体験について長々と話す者もいるそうだ。ほとんどの場合、カモがこうした嘘をつくのは、自分の利益を図るためで、詐欺師は容易にカモの見栄を“見抜き”、そこをくすぐって仕事に取りかかる。一方、被害者は得意になって自慢話を語り、それが元で大損をする破目になるから実に憐れだ。しかも、カモにされたと判ったら、その経緯(いきさつ)についても嘘をつく。知識人とか社会的身分が高い者は、自分が間抜けだったことを認めたがらず、自己防衛のために適当な話をでっち上げ、次第に自分でもその捏造話を信じてしまうらしい。詐欺師によれば、これは致し方ないことであり、大目に見ているそうだ。

  では、騙されない人というのは、一体どんなタイプなのか? ズバリ、それは正直な人。詐欺師は何が誠実で何を不誠実であるかを知っている者に手を焼く。こうした人物は、静かに湧き起こる心の声に耳を傾けるので、絶対に誘惑に乗ってこない。大半の詐欺師は彼らに出逢っても、決して馬鹿にすることはせず、ただ困惑するだけである。ベテラン詐欺師はほとんど同じ言葉を口にするという。本当に正直者は騙せない。(上掲書 p.143) 象牙の塔で屁理屈を並べている大学教授より、現実の世界で詐欺を実行する犯罪者の意見の方が、よっぽど貴重であり、含蓄に富んでいる。

アジア人を理想とする英語教育

  前置きが随分と長くなってしまったが、英語教育の改革を検討し、提唱する人々を判断するうえで、詐欺師の見解はとても参考になる。なぜなら、高学歴を誇る保護者や知識人を気取る評論家が、いかに文科省の“甘い罠”に嵌まっているのか、が判るからだ。各マスコミの報道によれば、2020年から小学校で本格的な英語教育が実施されるそうで、3、4年生で英語の授業が「外国語活動」となり、5、6年生の段階で「教科」になるらしい。小学校とは縁の薄い大人だと、「どうして小学三年生から英語を始めるんだ?」と訝しむが、文科省には大義名分があるという。役人の「弁明」に一々文句をつけてもしょうがないけど、教育審議会とか外国語専門部会の連中が言うには、以下の様な理由がある。例えば、

  グローバル化により、個々人が国際的に流通する商品やサービス、国際的な活動に触れ、参画する機会が増大するとともに、誰もが世界において活躍する可能性が広がっている。

  さらに、IT革命の進展により、国を超えて、知識や情報を入手、理解し、さらに発信、対話する能力、いわゆるグローバル・リテラシーの確立が求められている。

  また、インターネットの普及や外国人労働者の増加などによって、国内においても外国語でコミュニケーションを図る機会が増えている。

  まったくもう、こんな「言い訳」を聴けば、「あぁ〜あ、また“グローバル化”かよぉ〜」とボヤきたくなる。何かと言えば、政治家や官僚は「グローバル時代だ、国際化社会になった」と騒ぐ。「グローバル(地球的)」と言ったって、要は歐米世界のことだろう。一般の日本人が「グローバル時代」と耳にして、アルバニアとかモルドバ、シエラレオネ、アンゴラ、モルディブ、トルクメニスタンなどを思い浮かべるのか? だいたい、一般の日本人が英語の地図を広げて、「ここがザンビアで、あっちがベニン」とか、「ウズベクスタンとカザフスタンはここ」と指すことは出来ない。地理どころが、どんな民族がいて、何語を話しているのかさえ判らないのだ。日本人が英語を用いて話す相手というのは、もっぱらアメリカやヨーロッパの白人である。つまり、英語を難なく喋るゲルマン語族の人々なのだ。

  将来、貿易商とか国際弁護士、科学者、旅行業者になろうとする人なら別だが、普通の日本人には英語の会話能力とか、文章作成能力は必要ない。確かに、こうした能力はあってもいいが、それを習得する時間と金銭を考えれば、本当にそれを身につける必要があるのかと首を傾げたくなる。一般人が漠然と思い描くのは、西歐白人と楽しく会話する自分の姿くらいだ。英会話スクールに通っている人の中には、ビジネス上やむを得ず勉強する破目になった者もいるが、流暢に喋れる日本人を見て憧れたとか、「白人と喋れるようになったらいいなぁ」という軽い気持ちで入ってくる人もいるはずだ。大半の日本人は口にしないけど、いくら英語を話すからと言っても、フィリピン人やインド人とコミュニケーションを取りたいとは思わない。アジア人と親しく会話するために、小中高大と学校で10年間も費やす者は居るまい。その証拠に、英会話学校の宣伝には、ユアン・マクレガーとかキャメロン・ディアスのような白人ばかりが起用され、ウィル・スミス(Will Smith)といった黒人とか、マレー・アブラハム(Fahrid Murray Abraham)のようなシリア系アメリカ人、あるいはジャッキー・チェンみたいな香港の支那人が採用される事はまずない。

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(左: ユアン・マクレガー / キャメロン・ディアス / ウィル・スミス / 右: マレー・アブラハム)

  筆者は日本人が西歐人と接触し、直に意見を交わしたり、彼らと親睦を深めることや、様々な活動を共にするといったことに異論はない。ただ、文科省の役人や霞ヶ関の議員が、我が国の子供をアジア人並みに格下げしようと謀っているから反対なのだ。察するに、教育行政を司る役人は、英語教育を用いて日本版のフィリピン人を生産したいのだろう。よく日本にやって来るフィリピ人とは、スペイン人に征服され、アメリカ人に売り飛ばされた南洋土人に過ぎない。彼らは形式的に独立してもアメリカの属州民で、国内政治に於いても支那系の華僑に支配されている。上流階級の支那人にとったら、ルソン島のタガログ族など「南蛮人」の類いで、マムシやトカゲと同じだ。彼らの「仲間」というのは、同じ言葉と文化を共有する華僑のみ。ゴミ捨て場に生まれ育ったフィリピン土人は、「エンターテイナー」と称してキャバレーで働き、裸踊りか売春が本業だ。彼女達も英語を話すが、日本人男性はコミュニケーションより“スキンシップ”を取りたがる。

  英語に夢中な日本人は、フィリピン人如きになるべく勉強している訳ではないが、役人たちは庶民の子供をアジア人と見なしている。「国際化時代だから、アジアの民に後れを取るな」と言いたいのだろう。文科省曰わく、

  国際的には、国家戦略として、小学校段階における英語教育を実施する国が急速に増加している。例えば、アジアの非英語圏を見ると、1996年にタイが必修化し、97年には韓国、2001年には中国が段階的に必修化を開始した。EUにおいては、母語以外に2つの言語を学ぶべきとし、早い時期からの外国語教育を推進している。例えば、フランスは2002年に必修化の方針を決定し、2007年から実施する方向で取組を進めている。

  日本の子供が目指す理想がタイ人とか朝鮮人、支那人とは恐れ入る。タイ人の一部が英語を習得するのは、上流階級に昇りたいとか、西歐人相手の商売で儲けたい、という後進国の悲願が基になっている。貧乏で薄汚い環境から抜け出す手段としての英語なんだから何とも憐れだ。南鮮人の場合はもっと切迫しており、「地獄と変わらない朝鮮(ヘル・コリア)」から脱出するため、寝る暇を惜しんで英語を勉強する者が多い。中には、米国の大学を卒業しなければ明るい未来が無いから必死で勉強する者もいる。科擧の因襲が色濃く残る朝鮮では、何でも試験、学歴、派閥、人脈だ。エリート・コース以外に楽しい人生は無いし、一旦そこからはみ出せば二度と戻ることはできない。大手の会社をクビになれば、屋台を引いて小銭を稼ぐしかないし、それがイヤなら天国に一番近い日本へ密入国だ。

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(左: タイ人の子供たち / 中央: フィリピン人の女性 / 右: 支那人の女性 )

  支那人が英語を学ぶのは一に「銭」、次に「金」、三、四が無くても五番目に「札」、と「お金」がすべてで、最初から最後まで利益が目的。キリスト教徒にとってイエズスが「アルファでありオメガである」ならば、支那人にとっての神様はキリスト教徒が唾棄する「マモン(強欲の神)」である。1億人か2億人がゼニの亡者となって英語を勉強するんだから、優秀な人物が出てくるのは当然だ。支那人は書物の中にゼニが隠れていると思っているんだから。日本の小学校で、先生が児童に向かって、「さあ、みなさん、英語の教科書を開いてくださぁ〜い。小判が見えますよぉ !」と教えるのか? アバ(ABBA)の曲「マネー、マネー、マネー」だって歌わないぞ。

  文科省の例は狡猾だ。フランス人が英語の授業を必須化したって不思議じゃない。英語の語彙にはフランス語やラテン語を語源とする単語が多いし、文法だって似ているから、フランス人の子供にしたら、ちょいとした方言を学ぶようなものである。一般の日本人は英語やドイツ語、スペイン語、イタリア語を話せるというフランス人を紹介されると、「わぁぁ、凄いなぁ」と感心するが、英語やドイツ語は姉妹語に当たる西ゲルマン語だし、スペイン語やイタリア語は同じロマンス語に属する言葉だから難しくはない。江戸っ子に津軽弁や名古屋弁、博多弁、薩摩弁を喋れと命じれば、即座には無理だが、時間をかければ不可能ではないだろう。日本人は気付かないけど、全国の方言を平仮名とかアルファベットで書き記すと、まるで外国語のように思えてくる。しかし、基本的な文法や語彙は同じだし、いくら発音やイントネーションが違うといっても、習得する速度を考えれば、ヨーロッパ人より日本人の方が早い。

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(写真 / フランス人の女性と子供たち)

  小学校からの英語教育となれば、その効果を疑って反対を表明する人もいるけど、普通の親は英語教育の導入に賛成しがちだ。というのも、自分が英語を上手に喋れないからである。一般国民の中には、「小さい頃から“ちゃんとした”英語教育を受けてこなかったせいで苦手なんだ」と恨む人が多い。中学生や高校生の頃、英語が不得意で、期末試験などで酷い点数しか取れなかった、大学受験で猛勉強したけど結局は失敗した、と様々な体験を持経て、後悔の念に駆られている人が親となっているんだから、「我が子には同じ苦痛を味合わせたくない」と考えても無理はない。だから、「まだ小学生では早いかな」と躊躇(ためら)う親でも、テレビに登場する大学教授や教育評論家から、「あなたのお子さんも小さい時から英語に慣れ親しめば、ネイティヴのように英語がペラペラと話せますよ」と聞かされれば、「そうよ。私が不得意だったのは、小さい頃から英語に触れていなかったせいだわ」と思ってしまう。自分で勉強しなかった親に限って、教育制度が悪い、学校の教師がネイティヴ・スピーカーじゃない、文法一辺倒で会話を軽視している、などと不満をぶちまける。自分の怠け癖を棚に上げて、政府の教育方針に異を唱え、自分の子供に「果たせぬ夢」を押しつけるんだから、英語教育への恨みは相当なものだ。

Watanabe Shoichi(左 / 渡部昇一 )

  英会話を等閑(なおざり)にしてきた学校に腹を立てる日本人はかなりいて、故・渡部昇一先生が喝破したように、「ルサンチマン(恨み)」の上に教育改革は成り立っている。上智大学で教鞭を執っていた渡部教授は、英文法の形成に興味を惹かれ、ドイツのミュンスター大学で博士号(PhD)を取得し、『イギリス文法史』、『英語学史』『イギリス国学史』といった名著を世に出していた。(ちなみに、渡部先生は上智大学で名誉教授になったけど、本当はミュンスター大学の名誉博士号の方がすごい。日本の名誉博士号は退職者への単なるプレゼントだが、ドイツの大学が授ける「エメリタス(emeritus)」は輝かしい業績のある者だけに贈られる称号なのだ。)

  ドイツ人の学者が「えっ、ドイツの大学で博士になったの?」と驚嘆する渡部先生によれば、日本の英語教育における目的は、流暢に喋る事ではなく、良い文章を書けることにあるそうだ。英語をペラペラと喋るだけなら乞食にでも出来るが、立派な論文を書くには“しっかり”と文法を勉強し、論理的な文章を構成できる知能を養わねばならない。 歐米の大学に留学したことがある者なら解ると思うが、教授たちは学生がどのような「論文」を書けるかで判断する。いくら授業中にテキパキと発言できても、肝心の学術論文が凡庸なら評価が低く、文法がいい加減で不明確な論述だと却下されてしまう。だから、英語の書物を読む日本人は、著者が何を述べているのか明確に理解せねばならず、その為には日本語で“はっきり”と意味が取れないと咀嚼(そしゃく)したことにはならない。簡単な日常会話なら“おおよそ”の意味さえ解ればいいけれど、学問の世界だと“ちょろまかし”は御法度だ。したがって、日本の英語教育は正確な読解力と作文能力を重視すべし、というのが渡部先生の持論である。もちろん、何らかの特殊な職業に就く人には英会話能力が必要だと述べていたが、一般の子供にまで会話能力の習得を押しつけるとなれば、ネイティヴ・スピーカーを教師に雇い、厖大な授業数を設けなければならない。もしそうなったら、教育現場は大慌てだ。
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グローバル企業が支援する愚民か政策 / 怨念を動機にする英語教育 (part 2)
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「お遊び」としての英語教科

Nathalie Delon 1English teacher 7
(左: 『個人教授』でのナタリー・ドロン / 右: 実際に英語を教える教師 )

  教育改革の理念はご立派だけど、実際、学校側はどのような「英語教育」を行ってきたのか? 「小学校英語活動実施状況調査」によると、公立小学校の総合学習において、約8割の学校が英語活動を実施しており、特別活動等も含め何らかの形で英語活動を実施している学校は、93.6%に及んでいるそうだ。第6学年では、英語活動を実施している学校のうち、97.1%が「歌やゲームなど英語に親しむ活動」を行い、94.8%が「簡単な英会話(挨拶や自己紹介など)の練習」に取り組んでいるという。また、73%が「英語の発音の練習」を行っているそうで、年間の平均授業実施時数は、第6学年で13.7単位時間(1単位時間は45分)であるらしい。


  「英語の授業」といっても、外人教師が子供たちと一緒に歌ったり、大袈裟なジェスチャーで挨拶する程度なんだから、実質的には「遊びの時間」である。文科省は具体例を挙げているので、ちょっと紹介したい。


  @ 例えば、自分の好きなものについて話すという言語の使用場面を設定して、実際に英語を使って、自分が好きな食べ物について話しあったりする(コミュニケーション)。その際、国語科の内容とも関連させながら、日本語になった外国語にはどのようなものがあるかを学習する(言語・文化理解)。また、apple, orangeなどの単語を通して英語の音声に触れてみたり、I like apples.などの表現例を使ってみたりする(スキル)。


  A例えば、友達を誘うという言語の使用場面を設定して、実際に英語を使って、自分が好きな遊びに友だちを誘ってみる(コミュニケーション)。その際、日本の遊びと世界の遊びについて比較対照してみる(言語・文化理解)。また、ohajiki, baseballなどの単語を通して英語の音声に触れてみたり,Let's play ohajiki.などの表現例を使ってみたりする(スキル)。

  もう、論じることすら馬鹿らしくなる。確かに、小学生なら教師の言葉を真似て、上手に「アップル」とか「オレンジ」と発音できるだろう。しかし、自分が欲する事や感じた事をそのまま文章にできまい。「リンゴが好き !」といった簡単な文章なら英語で表現できようが、気に入った服や玩具を買ってもらいたい時など、“微妙”な呼吸を必要とする場合には、慣れ親しんだ日本語となるだろう。例えば、母親と一緒に百貨店を訪れた少年が、「ねぇ、ママ、僕、あのオモチャがおうちにあったら、毎日ママに見せてあげられるんだけどなぁ」とねだることもあるし、父親に連れられた娘が「パパ、私このお人形が前から欲しかったんだけど、クリスマスまで我慢するね」と哀しそうな目をして、暗に買ってくれとせがむこともある。(賢い子供なら、“こっそり”とお爺ちゃんやお婆ちゃんに「おねだり」を考える。なぜなら、こうした小悪魔は祖父母が孫に甘いことを熟知しているからだ。) 子供は一番便利な言葉を選んで生活するものだ。両親が日本人なら、いくら学校で英語を学んでも無駄である。子供は親に向かって日本語を話すし、親の方も日本語で答えるはずだ。

特に、子供を叱る場合、「こらぁぁ、何やってんの!! そんなことしたらダメぢゃない !」と言うだろうし、オモチャを買ってくれとせがまれた時も、「泣いたってアカンで。無理なもんは無理や !!」と日本語で却下するだろう。したがって、日常会話の80%ないし99%が日本語なら、学校の授業なんか焼け石に水である。

Filipino maids 1Vietnamese workers 1
(左: フィリピン人の女中 / 右: ベイナム人の労働者 )

  「外国語専門部会」のメンバーは、机上の空論を弄ぶ連中だから単なる馬鹿ですまされるが、その方針を支持する経済界の連中には用心が必要である。彼らは「グローバル化に伴う英語の重要性」を看板に掲げているけど、本音ではアジア人労働者と一緒に作業が出来る日本人を求めているだけだ。英語を用いてコミュニケーションをはかる相手とは、教養と財産を持つ西歐白人ではない。稚拙な英語教育で低脳成人となった日本人は、工場や下請け企業でアジア系従業員と同列になり、カタコトの英語で仕事をする破目になる。大手企業が輸入するフィリピン人やマレー人、ベトナム人、支那人などに日本語を習得させるのは困難だから、簡単な「共通語」を職場の言葉にする方がいい。英語なら多少発音がおかしくても通じるし、移民労働者も多少の予備知識を備えているから、日本人の現場監督でも何とかなる。「グローバル化」と言えば響きが良いが、その根底には、日本人に対する待遇をアジア人並に引き下げ、低賃金労働者としてこき使おうとする目論見は明らかだ。子供の将来を案じ、私塾にまで通わせる日本人の親は、我が子をフィリピン人並に育てるべくお金を払っている訳ではない。しかし、お遊びの英語教育を受ける子供は、数学や理科、国語などの授業数を削られるから、総合的な学力低下は避けられず、卒業してから就く仕事は限られている。だいたい、望んでもいない低級な職種とか、厭々ながらの職業に就いた若者が、やる気と向上心を持って働くのか? 職場意識の低下は明らかだ。

どんな外人を雇うのか ?

  もう一つ、英語教育改革に伴う問題として挙げられるのは、どうやって充分なALT(Assistant Language Teacher / 外国語指導助手)を確保するかである。現在、英語の授業は日本人の教師に加えて、英語圏からの補助教員を用いて行われているから、各地方自治体は適切な外人のリクルートに手を焼いているそうだ。ベネッセ教育総合研究所の調査によれば、教育現場は英語を専門とする講師や、日本語がある程度話せるALTを獲得したいそうだが、実際のところ、こうした外人は稀で、日本人教師との意思疎通が困難なうえに、授業の打ち合わせができない。しかも、ALTが2、3で交替してしまうし、ALTによって方針や態度が違いすぎる。もっと悪いことに、指導力が身についていないALTが多いという。これは教師でない筆者も想像ができる。英語を話すアメリカ人やオーストラリア人だからといって、外国人に英語を教える能力があるとは限らない。日本語は文法や語彙、発音の点で英語と全く異なる。とりわけ、日本語を話す子供を相手にする場合、相当な根気と熱意が必要で、教育技術の無い外人を雇ったってトラブルが増すだけだ。もし、日本人教師がサウジ・アラビアに派遣されて、現地の子供に日本語を教える破目になったら、一体どのような事が起こるのか? 想像しただけで恐ろしくなる。

English teacher in AsiaEnglish teacher in Korea
(写真 / アジアへ派遣された英語教師 )

  充分な外人ALTを確保する場合、自治体が負担する費用も馬鹿にならない。仮にも教師だから、渋谷とか新宿で見つけた不良外人を雇うわけにも行かないので、多くの学校はJETプログラム(外国語青年招致事業 / The Japan Exchange and Teaching Programme)に頼んで、外人教師を斡旋してもらうことになる。しかし、上質な人材を招致するとなれば、それなりの給料や恩給を約束しなければならないし、待遇だって日本人以上に設定しないと承諾されない場合もあるだろう。小さな地方公共団体だと予算不足に悩んでいるので、ALTへの住居手当とか出張費を考えると頭が痛い。こうなれば、民間企業に頼らざるを得ないし、人材派遣業者だって甘い言葉を囁いてくる。ALTの増加要請は、地方自治体にとって財政的なピンチだが、「口入れ屋」にとっては儲けるチャンスだ。海外で安く仕入れた「外人」を日本に輸入して高く売りさばく。これを大手の人材派遣会社が全国展開のビジネスにすれば、大きな利鞘を得ることになる。ついでに不動産屋と結託し、外人教師の住宅もセットにすれば、更なる利益を摑むことができるだろう。

  一方、予算の確保に困った地方の役人は、まず中央に泣きつくから、巨額な補助金が各地に流れることになる。気前の良い中央官庁がバックにつけば、学校側は外人教師に高給を渡すことができ、口入れ屋もピンハネ額が多くなってニコニコ顔。これって、何となく、売春婦を斡旋する女衒(ぜげん)みたいだ。例えば、日本の派遣業者が不景気なアイルランドを訪れ、適当な「教師」を物色したとする。教師としての資質が不充分でも、英語を話す白人を物色できれば、日本で高く販売できるから、多少、交渉金が釣り上がっても採算が合う。どうせ庶民のガキに歌や絵本を教えるだけの「補助教員」だから、教養とか品格は問題じゃない。結局、損をするのは、「お遊び」の英語に時間を費やし、気位だけが高い愚民へと成長する子供たちと、巧妙に税金を吸い取られる親の方である。

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(左: 英語を話す黒人女性  / 右: カナダの白人女性 )

  凡庸な外人ALTをあてがわれる事態となれば、子供を預ける親も心配になるが、子供の方にも別の不満が募ってくる。学校教師は言いづらいだろうが、外人教師の人種や容姿が問題となるからだ。極端な例だが、もしAクラスを担当する外人ALTが金髪碧眼の若いイギリス人女性で、Bクラスを受け持つALTがブリテン国籍者なんだけどジャマイカ系の黒人男性であったら、どんな反応が起こるのか? もちろん、両者も英国で言語学を専攻し、教員免許を持っている。しかし、Bクラスの子供たちは、Aクラスの生徒を羨み、「僕もAクラスの先生がいい」とか「Aクラスの方に移りたい」と言い出す。さらに、保護者からも「どうしてBクラスはイギリス白人の先生じゃないの?」と抗議が来る。

  英語の教師を探す場合、イングランドやアメリカだけではなく、カナダとかオーストラリア、アイルランドも募集地となるが、事によってはインドやエジプト、ケニア、フィリピンだって候補地となり得る。外人講師への出費を抑えようと思えば、アジアかアフリカ出身者の方がいい。でも、子供たちの反応を考えれば、ブリテン連邦や北米出身の白人教師の方が“適切”と思えてくる。あり得ないことだけど、もし中学校の英語教師をイングランドから招くなら、ケンブリッジ公爵夫人となったキャサリン・ミドルトンのような女性の方が好ましく、やがでヘンリー王子と結婚するメーガン・マークルのような黒人女性じゃ二の足を踏んでしまうじゃないか。

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(左: キャサリン妃 / メーガン・マークル / エリザベス女王 / 右: フィリップ殿下)

  確かに、どちらも心優しい女性であるが、マークル氏がイギリス文化を解説するなんて、ちょっと抵抗がある。イギリス系のカナダ人が教えるんなら納得できるけど、支那系とかアフリカ系のカナダ人だと遠慮したい。やはり、英国の言葉や風習を教えてもらうなら、先祖代々イングランドに暮らすアングロ・サクソン系のイギリス人の方がいいし、パキスタン移民3世とかインド系帰化人5世の教師より、オランダ系やドイツ系の移民2世の方がマシだ。何しろ、イングランド王国では女王陛下がドイツ系だし、フィリップ殿下はギリシア出身のドイツ系貴族で、スコットランドのエジンバラ公爵になっている。日本の皇室とは大違いだ。

  ベネッセ教育総合研究所が行ったアンケートに、「英語教育で重要なこと」という項目があり、そこでは外国人との交流に関する質問があった。「とても重要」と答えた人は英語教育賛成派で55.4%を占め、反対派でさえ30.7%であった。最重要とは言えないが「まあ重要」と答えたのは、賛成派で41.6%、反対派では54.9%であった。ということは、賛成派と反対派を問わず、多くの人が外国人との交流に何らかの重要性を見出している訳で、子供たちが進んで外国人に接することを期待していることになる。だが、話しかける相手が西歐白人ではなく、イングランドに移り住んで来たインド人やパキスタン人、トルコ系帰化人の2世や3世、あるいはブリテン国籍を持つアラブ系イスラム教徒であったらどうなるのか? イギリス人とは思えない容姿の教師を前にして、日本の子供たちが積極的に話しかけ、英語やイギリス文化に興味を示すとは思えない。

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(左: インド系男性 / 中央: 英国のジャマイカ人女性 / 右: ムスリム男性 )

  もし、帰宅した息子に母親が、「今日、英語の時間はどうだった?」と尋ね、「う〜ん、別に」といった返事だけしか得られなかったら心配になる。それに、問い詰められた息子が、「あんまり面白くない」とか「あの先生イヤだ」と呟いたらどうするのか? 具体的な将来設計を描けない小学生は、教師によって好き嫌いができてしまい、好きな先生の授業なら喜んで学ぼうとするが、気に入らない教師に当たるとガッカリする。ある心理学の実験によれば、幼児だって美女を見ると自分から抱きつこうとするらしく、ブスだと顔を背け、抱きつこうとしないそうである。幼い子供は理性でなく本能で行動するから、大人は冷や冷やするらしい。こうした行動様式はともかく、高額所得者の親を持つ子供は有利だ。お金持ちの保護者は自由に私立学校を選択できるし、優秀な講師を揃えた英語塾にも通わせることができる。しかし、低所得の家庭だと公立学校へ通わせることしかできない。つまり、「選択肢」の無い親子は、どんな学校でも我慢するしかないのだ。

  「日本の学校における教育理念とは何なのか」については様々な意見があるけれど、「立派な日本国民を育成する」ということに関しては、異論はあるまい。いくら英語を流暢に話して歐米人と対等に議論できるといっても、外国人に対して卑屈なら日本人としては失格だ。英語を習得することだけに労力を費やし、大人になっても自国の文化を知らず、日本語さえも未熟なら、こうした人物は歐米人の小使いに過ぎない。まるでローマ人の将軍に飼われたユダヤ人通訳みたいなもので、便利だけど尊敬に値しない「下僕」である。日本人が思考する時に用いる言語は日本語であり、その性格を形成するのも日本語である。その大切な言葉遣いが幼稚で、日本の歴史についても無知な者が、祖国に誇りを持って生きて行けるのか? アメリカ人やイギリス人は、いくら英語が達者な日本人でも、揉み手すり手でやって来る小僧を「対等な者」とは思わない。現在の英語教育は歐米人に対する劣等感を植え付けるだけで、卑屈な日本人を大量生産する結果になっている。我々は英語が苦手なことで尻込みする必要は無い。もし、「英語を流暢に話せるんだぞ」と自慢するクラスメートに会ったら、「ああ、すごいねぇ。まるでフィリピン人みたい」と褒めてやれ。どんな顔をするのか楽しみだ。
http://kurokiyorikage.doorblog.jp/archives/68691561.html




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4. 中川隆[-5707] koaQ7Jey 2017年12月25日 14:10:04 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]


2017年06月29日 加計騒動とは 内閣人事局を巡る官僚と首相の人事権闘争

官僚側の目的は、官僚の人事権を内閣が握る「内閣人事局」を撤回させる事。
人事が公正に行われたりしたら、官僚は美味い汁を吸えなくなってしまう。
引用:http://www.kantei.go.jp/jp/96_abe/actions/201405/__icsFiles/afieldfile/2014/05/30/30jinjikyoku1.jpg


加計騒動を支援している「闇の天皇」

安倍首相周辺と加計学園を巡る騒動は一向に治まる気配が無く、7月2日の東京都議会選でも惨敗が予想されている。

前川前文部科学次官がマスコミにしゃべっている間は「怪文書」だと言っていたが、文部科学省の内部調査で同じ文書が出てきた。

文書は日付や作成者の署名がない匿名で、これでは公式文書ではないが、萩生田官房副長官が安倍首相の名前を出して働きかけをしていた。

          

萩生田氏は事実無根だとしていたが、今度は萩生田氏と文部官僚との録音テープなるものが出てくると言われている。

仮にこれらが事実だとすると一連の出来事が一つにつながり、その出所は萩生田官房副長官だった事になる。

まず萩生田氏が文部科学省に押しかけて家計学園獣医学部の新設を認可するよう働きかけ「総理の意向だ」と言って期日を区切って要求した。


萩生田氏の要請に基づいて恐らく文部科学省の次官か局長が、『官邸の最高レベル』からの要請だというメールを作成し送信した。

『総理は平成30年(2018年)4月開学とおしりを切っていた』という文面があり、文部省では今年8月までに認可の判断を行う。

加計学園獣医学部は戦略特区制度によって愛媛県今治市が新設を希望し、用地を無償で提供した上、認可を強く希望している。


いったい四国の田舎の獣医学校の何が重要なのか、どうでも良いような気がするが、前川前次官と文部省にとっては重大事件だった。

加計学園騒動が始まる半年前の2017年2月に文部科学省の天下りが発覚し、前川喜平次官が責任を取らされて辞任した。

前川氏と文部官僚はこの懲罰を不満に思って官邸と全面戦争を始めるのだが、その背後には「闇の天皇」と呼ばれる財務省の後押しがあった。


本当の戦いは官僚の人事権

安倍政権は2014年)5月30日に内閣人事局を設置し、それまで各省庁がやっていた官僚人事を、官邸で行う事とした。

つまり今まで官僚の人事は官僚自身が決めていて、総理大臣や国会といえども絶対に口を出す事は出来なかった。

それを今日から総理大臣が官僚人事を決めるとなったので、官僚側は猛反対し財務省を中心に反安倍闘争を展開した。


2015年ごろに安保法制が異様な盛り上がりを見せ、日本中のマスコミが左翼化したかのように(左翼だが)反自衛隊、反米軍キャンペーンを始めた。

日本の全マスコミに対して一斉に指示を出せるのは官僚だけで、反安保闘争を操っていたのは財務省だったと見られる。

財務省はすべての省庁の財政を握っており、クビを横に振れば簡単に干す事ができるからです。


財務省の強大な権限は官僚自身が人事権を握っているからで、人事権が総理に移れば権力も総理に移ってしまいます。

安倍首相が消費増税に反対しているのもあって財務省は安倍政権を潰したくてしょうがなく、加計問題は渡りに船でした。

今冶の山奥の獣医学校は本当はどうでも良く、官僚特に財務官僚と安倍首相との、官僚人事権を巡る闘争なのでした。


そこに乗っかって安倍首相を退陣に追い込んで自分が総理になろうとしているのが、石破・麻生・二階・岸田・菅らの自民党幹部たちで、必ずしも安倍首相の味方ではない。

石破氏ははっきりと野党に加勢して安倍首相を退陣に追い込む姿勢を見せていて、狙いは次期総理です。

こうした「安倍包囲網」に乗っかっているのが野党や小池勢力で、都議会選挙は小池新党に有利だといわれています。
http://www.thutmosev.com/archives/71561248.html


「株式日記」では、森友学園問題や加計学園問題は、官僚と安倍総理との権力闘争であると書いてきました。官僚たちは人事権を事務次官が持つことによって政治家には介入させなかった。それが内閣人事局が人事権を持つことによって、官僚の権力の源泉が失われて、これが官僚には面白くないことだった。
だから官僚たちにとっては、安倍総理は敵であり、第一次安倍内閣は官僚たちによるマスコミへのスキャンダルリーク作戦で退陣に追い込んだ。それがまさかの第二次安倍内閣の発足によって、官僚たちへの「内閣人事局」による報復が始まった。文科省の天下り問題はその一例に過ぎない。

組織の論理から言えば、官僚の人事は行政のトップである総理大臣や各省の大臣が持つのが当たり前ですが、以前は各省の事務次官が人事権を持っていた。だから官僚たちは、内閣の言うことよりも事務次官の言うことを聞いて、内閣総理大臣の言うことは面従腹背だった。

それが「内閣人事局」ができたことで、内閣総理大臣の権力は非常に大きくなった。それが官僚たちには面白くない。だからまたしてのスキャンダルリーク作戦で安倍総理の足を引っ張り出した。政治家のスキャンダルは警察や検察庁の官僚が握って持っている。豊田真由子議員もそうだし、中川俊直議員もそれでやられている。

いずれも二回生議員で安倍チルドレンとマスコミは呼んでいる。安倍総理がどこまで巻き返せるかは国民の支持率次第ですが、マスコミは連日安倍ネガティブキャンペーンを張っている。やらせているのが財務省官僚たちであり、籠池騒動の元は財務省官僚の安倍総理への裏切りにある。

このような官僚たちの裏切り行為に対して、安倍総理が「内閣人事局」を使っての報復人事が行われるだろう。まさに中堅官僚にとっては安倍総理につくか事務次官につくかの選択を迫られる事態となっている。安倍総理が踏ん張りきれれば官僚のスキャンダルリーク作戦も収まるのでしょうが、マスコミも官邸につくか官僚につくかで分かれている。

もっとも、政界でも反安倍の動きが有り、石破・麻生・二階・岸田・菅らの自民党幹部の動きが怪しくなっている。ここでも反安倍に舵を切った石破氏もいれば、安倍政権を支えるかで処遇も違ってくるだろう。問題は安倍政権への支持率であり、共謀罪強行採決では大きく支持率を下げた。

文科省の前川前次官が告発の記者会見を開いて抵抗しているのも、官僚と官邸との権力闘争が主体であり、人事権を取り上げられた官僚の抵抗は続くだろう。しかし安倍政権が長期化すれば官僚への人権発動で、反安倍の官僚たちは飛ばされるから官僚たちも必死だ。
http://2013tora.jp/kabu387.html




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5. 中川隆[-5706] koaQ7Jey 2017年12月25日 14:14:16 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

財務省は日本人の敵

2017年03月15日
森友学園と財務省の関係 また握りつぶすのか

事件の張本人は財務省とマスコミの全面支援で福山市長に収まっている
引用:http://edahiro-naoki.com/toppage_parts/top_gallery1.png


すべてを支配する権力

日本では財務省が国の最高権威ですべての権限を独占し、あらゆる事に介入するが、決して失敗の責任を取らない。

例えば日本はアメリカに安全保障を任せていて、防衛費を1%に制限しているが、これが日本の利益になっているかは疑問です。

安全保障を握るアメリカは貿易交渉でも為替政策でも命令口調で日本に指図し、日本は絶対に拒否できない。

          


米ソ冷戦時代、「ソ連が北海道に上陸したら自衛隊は1週間、いや一日で全滅する」と言われていました。

これを防いでいたのはアメリカの核とアジアやグアム、サイパン、ハワイに展開していた米軍でした。

日本はアメリカで時代遅れになった戦闘機などを高い値段で購入し、「米軍が助けに来るまで」戦う戦力を維持していました。


21世紀になっても防衛費は1%のままで、従って日本はアメリカの要求に言いなりになるしかなく、これが日本経済にダメージを与えている。

アメリカが「円高にしろ」と言えばその通りに、「アメリカに自動車工場をつくれ」「アメリカにハイテク技術を無償でよこせ」などあらゆる要求を飲んできました。

日本が不利益を被るのが分かりきっているのに、防衛費を増額しない理由はただ一つ「財務省が認めないから」です。


消費税も同じで創設以来必ず税収を減らし財政を悪化させたのだが、財務省の要求に従って国会は消費増税を繰り返した。

今も増税すれば経済が縮小し、さらに財政悪化するのが分かりきっているのに、安倍首相は2019年に消費増税を予定しています。

一体なぜ財務省は過去すべて悲惨な失敗に終わり、経済縮小や財政悪化を招く消費増税をやりたいのか、合理的な理由はなにもありません。

財務省と大本営

ただ一度財務省が「正しい」と言って始めた政策を「やっぱり正しくなかった」と言ったら、財務省と財務官僚の権威が傷つきます。

むかし戦争中に日本軍は、負けているのに「我が軍は連戦連勝している」と嘘の発表を繰り返したが、あれと同じ理由です。

大本営は日本軍の権威が傷つくのを極端に嫌がり、ミッドウェイ海戦もレイテ沖海戦も「我が軍の大勝利」と発表しました。


財務省の官僚も消費税創設と消費増税がすべて失敗しているのに、自分の権威が傷つくのを防ぐため「我が軍の大勝利だ」と発表しているのです。

大本営はアホみたいな特攻作戦を繰り返して戦力を無駄に消耗し、優秀なパイロットが居なくなった為、空襲に来た米軍機を迎撃できなくなりました。

原爆投下や東京大空襲の頃には離陸できる戦闘機がなくなって、大本営の官僚たちは地下壕に逃げ込んでいました。


もし大本営や日本軍の官僚が正しい判断をしていたら、日本は「無条件降伏」ではなくもっと有利な条件で講和でき、GHQや米軍に占領されずに済んだでしょう。

財務省の官僚がいかに責任を取らないかは、森友学園の問題でも露呈しています。


森友学園に国有地を売ったのは財務省なのだが、いつの間にか政治家だけに責任を押し付けて自分は逃れようとしています。

森友から賄賂を貰ったり便宜を図った政治家は自業自得ですが、鼻持ちならないのは、財務官僚全員が雲隠れして被害者ヅラをしている事です。

森友学園に国有地を売却し、ゴミを埋め戻すよう指示したのは、近畿財務局の枝広直幹(現福山市長)だと当事者が証言しています。

財務省と森友学園

当時近畿財務局長の枝広直幹は「会った事もない」「聞いた事もない」とロッキード事件の田中角栄みたいな主張を繰り返している。

たとえ枝広直幹が森友学園から賄賂を受け取って便宜を図っていたとしても、この国のルールでは絶対に逮捕や起訴されることはありません。

警察や検察、裁判所にいたるまですべての司法関係に予算をつけているのは財務省なので、いわば東京地検特捜部や最高裁判官の上部機関にあたっています。


自分の給料を決めている部長や社長に向かって「おまえ賄賂貰っただろ」と言ったら自分の給料が下がるか首になるだけです。

大阪府豊中市の市議らは財務省近畿財務局を刑事告発すると息巻いていますが、どこかで制止されるでしょう。

国有地を市場価格の5分の1の、不当に安い値段で売却したのは財務省近畿財務局だし、掘り出したゴミを埋め戻せと言ったのも近畿財務局です。


それでいて財務官僚は誰1人表に出てはこないし、絶対に責任を取ろうとせず、地下に逃げ込んで自分だけ空襲から逃れた大本営のように、逃げおおせるでしょう。

マスコミも財務省の支配下であり、許認可権や捜査権を官僚が握っているので、財務官僚の不正を追及したりしません。

これが日本のルールであり、失われた20年の後も、失われたまま回復できない根本原因でもあります。
http://www.thutmosev.com/archives/69932693.html  

2017年10月23日
日本の財政収支は改善していた

リーマンショックでGDP比9%台に悪化した単年度赤字は3%台になった
引用:ブルームバーグhttps://assets.bwbx.io/images/users/iqjWHBFdfxIU/iFwAlpjvFtG8/v2/750x-1.png


日本の財政赤字が改善傾向

衆議院選挙も終わったが、今回の選挙では「財政赤字」や「財政均衡」が争点になりませんでした。

過去の選挙では日本の借金をどう返すか、大増税しかないという議論が必ず起きていました。

どうして財政議論が沈静化したかというと、この数年で日本の財政赤字は縮小し、改善されつつあるからです。

         
「日本の借金は世界最大!(嘘です)」と騒いでいた財務省のデータを引用すると、2016年財政収支はGDP比4.9%の赤字でした。

2017年度の歳入約63兆円で歳出97.4兆円、単年度の財政赤字は35.3兆円でした。(財政関係基礎データ 平成29年4月より)

歳出のうち「真水」つまり執行する予算は73.9兆円で、国債費が約23.5兆円でした。


歳入が63兆円で歳出が73.9兆円なので赤字額は11.9兆円で、残りは国債償還費用でした。

この国債を日銀が大量に購入していて、9月時点で約400兆円、日本政府が発行している国債残高は865兆円でした。

国債のうち584兆円だけが国が払う債務で、274兆円は建設国債なので高速料金やガソリン税から利用者が払っています。


584兆円のうち短期債務は予算のやりくりで数ヶ月間借りては返済するもので、長期債務はおそらく500兆円くらいでしょう。

政府が返す500兆円のうち400兆円を既に日銀が保有していて、もうすぐ100%に達してしまいます。

現在日銀は国から国債償還を受けると同じ金額の国債を購入しているので、実質的に国は償還していません。


毎度おなじみ財務省の「国の借金」実は政府が返すのは赤い部分の584兆円だけで、そのうち400兆円を日銀が保有しているので、賞味184兆円しかない。
004B
引用:http://www.mof.go.jp/tax_policy/summary/condition/004.gif


財政赤字問題は解消に向かう

では日銀が国債を100%近く保有してしまい、これ以上買えなくなったらどうするか、というのが「金融緩和出口論」です。

そのまま持ってれば良いんじゃないかという意見、いや債券市場の健全性を損なうから全部売却しろという終了論があります。

今まで買い集めた国債を日銀が売り飛ばしたら、どう考えても大混乱になるが、財務省などはそう主張している。


別な考え方としては政府は「永久国債」や50年債、100年債をゼロ金利で発行して、事実上凍結してしまうというのがあります。

イギリスとかは100年以上前の借金をそのようにして「冷凍保存」しているそうです。

日本のGDPがこのままプラスで推移すれば税収は自然に増えるので、数年後には国債を除く単年度赤字はもっと少なく成るでしょう。


すると事実上、財政議論は単年度で黒字化することから、今まで日銀が買い取った国債をどう処理するかという問題に変わります。

日銀を倒産させて第二日銀を立ち上げても良いが、それはあんまりなので、やはり低金利の長期債で「塩漬け」か「冷凍」が妥当でしょう。

米経済メディアのブルームバーグは今週、「日本の財政収支は大幅に改善した」という記事を掲載しました。


それによると2011年ごろに日本の単年度赤字はGDP比9%に達していたが、現在は3%か4%で推移しています。

日本の政府債務そのものも、この2・3年は増えていないとしています。

データの計算方法は書いていないが、GDPのプラスや日銀の国債買い取りで借金の増加は止まりつつある。
http://www.thutmosev.com/archives/73227958.html

2017年11月14日
国の借金が1080兆円、個人資産が1800兆円に増加

財務省が発表する「国の借金」は2倍に膨らませてある
引用:http://www.mof.go.jp/tax_policy/summary/condition/004.gif


「国の借金」という謎の考え

財務省は11月10日に、9月末時点で国の借金が1080兆円に増えたと発表しました。

わずか3ヶ月で1.4兆円増加し、国民1人当たり約852万円の借金だと危機を煽っています。

ところがこの「国の借金」の概念が曖昧で、政府の借金でも公的債務でもない。

欧米や新興国が発表している「政府債務」などとは全く違うので、混乱と誤解を招いています。

2015年に発表された「1053兆円」で解説すると、まず政府短期証券117兆円は為替介入のための、短期の支払いに当てられている。

2012年以来日本は為替介入をしていないが、事務処理のために数ヶ月借りては返すを繰り返していて、実際には存在していません。


財政投融資残高は約163兆円で、特殊法人の借金は「法人の借金」なので国が支払う責任はない。

建設国債残高は250兆円程度で、道路や橋を作った借金なのだが、ガソリン税や有料道路料金などで支払っています。

これらは日本以外の国では「国の借金」に含めておらず、残りの460兆円だけが本当の日本政府の借金です。


日銀の黒田総裁は国債買い取りを進め、日銀の国債保有残高は437兆円(6月末)に達しました。

国の借金は460兆円程度で、そのうち437兆円を日銀が買い取ってしまったので、日本政府は日銀に償還しています。

ところが日銀は日本政府の組織なので、自分の借金を自分に支払っているという状態です。

まあ払わなくても誰も困らないのだが、この制度を維持したい人達が守っています。


個人資産1800兆円を握る人達

9月20日には日銀がもう一つの数字、金融資産残高(個人資産)が1832兆円で過去最高になったと発表しました。

個人資産が1832兆円で国の借金が1080兆円なら、持ってる人に払わせれば一瞬でチャラになるような気がします。

個人資産の多くは富裕層が保有していて、日本では保有資産に税金はかからないので、富裕層は働かず税金も支払っていません。


この現象は世界的にも同じで、富裕層は税金を払わず、労働者が納税した金でサービスを受けています。

これに課税しようというのが消費税なのだが、消費税は資産や収入が少ない人ほど税率が高く、富裕層はほとんど払っていません。

世の中はどこまでも金持ちに有利に作られていて、資産への課税や相続税が検討されていますが、必ず反対意見で潰されています。


てっとりばやく富裕層の全資産を没収してしまえば良いのだが、富裕層は金によって権力を持ち、政治への影響力を持っています。

個人資産がいくら増えても、それが消費や投資にまわらなければ、1円たりとも日本のGDPは増えません。

だが税金も払わず経済にも貢献しない人達の資産ほど、手厚く保護されているのです。
http://www.thutmosev.com/archives/73606389.html




2017年3月21日
【藤井聡】「プライマリー・バランス黒字化」という「悪行」
https://38news.jp/politics/10232


From 藤井聡@内閣官房参与(京都大学大学院教授)

【マスメディアは、PB黒字化が難しくなった事を批判している】

政府の「基礎的な財政収支」を意味する「プライマリーバランス」、略称PB。

わが国政府は、2010年の菅直人内閣の時に、「2020年にこのPBを黒字化する」という目標をたてました。そして現在の安倍内閣も、この目標を引き継いだ財政運営をしています。
https://38news.jp/economy/10199

その結果、「PB赤字」は、昨年度までで16兆円以上も削られました。そして2010年の頃の「半分」にまで縮小しました。これは、菅直人氏が建てた「中間目標」が達成されたことを意味しています。

ただし、今年1月に公表した直近の財政シミュレーションによると、このままPB赤字は縮小していきますが、2020年次点でも「8.3兆円」の赤字が残される見込み――となっています。

これについて、多くのマスメディアが「批判的」な論調を展開しています。例えば毎日新聞は、

「基礎的財政収支:20年度赤字8.3兆円 険しい財政再建」

という見出しで、政府を非難する記事を配信しています。
http://mainichi.jp/articles/20170126/k00/00m/020/049000c

この記事で、財政再建に積極的でない安倍内閣を批判し、最終的に、

『「首相はむしろ、教育無償化や子育て支援など歳出拡大を伴う施策の強化に意欲を見せており、「黒字化目標を変えたがっているのでは」(首相周辺)との声も出ている。財政健全化は一層難しくなりそうだ。」

とまとめ、黒字化目標を変えたがっている安倍首相は、

「道徳的にワルイ行為」

をしているかのようなニュアンスで、政府を非難しています。

【デフレ下では、PB赤字は善でありPB黒字は悪である】
しかし、本当にこうして安倍首相は批判されなければならないのでしょうか?つまり、プライマリーバランスの赤字が存在することそれ自身は、本当に、

「道徳的にワルイ行為」

なのでしょうか?

答えはもちろん「否」です。

むしろ、少なくとも今のようなデフレ状況では、PB黒字を無理矢理削減するような目標は早々に廃棄し、より適正な財政規律を導入することこそが、日本国民の幸福にとって求められる、道徳的な振る舞いなのです。

なぜなら、PB黒字を無理やり削減するようなことが行われれば、政府支出が削られ、さらなる増税が敢行され、日本の消費も投資もさらに縮小し、国民所得はさらに下がり、失業率はさらに上がり、消費と投資がさらに悪化していく――という激しいデフレスパイラルがわが国を襲うこととなるからです。

だからこそ、そんな「深刻なデフレ化」という悪夢を回避するには、私たちは「PB赤字はいかなる意味で正しいものなのか」という点を、各々の「胆」でシッカリと理解してく必要があります。

ついては、ここでは簡単に、「PB赤字の正しさ」「PB黒字の不道徳」について、改めて解説いたしたいと思います。

【PB赤字=悪と決めつけるのは、視野が狭いからである】
まず、私たちの日常感覚(あるいは、いわゆる主婦感覚)から言えば、「赤字」という言葉を見れば、それだけでパブロフの犬の様に半ば自動的に「ワルイモノだ」と感じ、即座に「赤字は無くさなきゃ!」と感じてしまうのは事実です。そして、世の中には削除すべき「赤字」があることは論を待ちません。

しかし、「赤字や負債は悪いものだ」と「決めつける」感覚は、極めて歪んだ、矮小かつ近視眼的な感覚です。なぜならそれは、「いま、ここにあるサイフ」だけを見た狭い視野からの感覚に過ぎないからです。

「いま、ここにあるサイフ」だけでなく、その周りの人々や、少し先のことまで視野に入れて考えれば、善と悪の方向が全く逆になってくるのです。

例えばある家計がケチケチしていれば、その家計にとってはカネが貯まって良いかもしれないけれども、その家計を相手に商売している側に立てば、これは実に困ったものです。

例えば、毎日、1000円使っていたお客さん達が皆急に500円しか使わなくなったら、その店の売り上げは半分になってしまい、場合によっては閉店に追い込まれます。

あるいは、社長が急にケチになって、給料を半分にすれば、会社のサイフは赤字が減ってよいかも知れないが、従業員にしてみれば、たまったものではありません。住宅ローンが払えなくなってしまう社員もいれば、子供の塾をやめさせないといけなくなる社員もでてくるでしょう。

つまり、誰かが「赤字」を削ったり、「負債」を減らそうとして出費を削れば、その削った側から見れば「倹約」という何よら善き行為をしているかに見える一方で、周りの人から見れば、その行為は単なる「ケチ」なものに過ぎないのです。

つまり、借金を削るとか赤字を減らすとかいう行為は、「削る側」から見れば「善行」ですが、「削られる側」から見れば「善行」どころか「悪行」としか言えないものとなるのです。

【「倹約家」は、時に無能を意味する】
さらに言うと、「経営者」の視点に立てば、さらに違った側面も見えてきます。

「赤字を削って投資を減らす『倹約家』の経営者」と「赤字覚悟で投資を増やす『積極的』な経営者」の両者を考えてみましょう。

前者の『倹約家』の経営者は、経常収支は短期的には改善します。でも、中長期的な会社の売り上げが伸びていく見通しは低いものに留まります。

一方で、後者の『積極的』な経営者は、短期的な経営悪化という、短期的リスクを呼び込んではいますが、中長期的には会社の売り上げを伸ばし、企業をより大きなものにしていくチャンスを持っています。

つまり、倹約家の経営者は、堅実とも言えるが、臆病でケチで「無能」な経営者である疑義があるのです。

一方で、積極的な経営者は、浪費的で危険とも言えるかもしれませんが、将来の「成長」を導く、勇敢でチャレンジングな経営者とも言えるのです。

そして、「成長しなければ倒産する!」という危機に陥った「成長する責務を負った経営者」であるなら、好むと好まざるとに関わらず、「倹約家で臆病なケチ」であることを避けなければなりません。彼は彼の知力と胆力の全てを駆使し、「赤字」を受け入れた勇敢でチャレンジングな経営をせねばならないのです。

そして、デフレに陥ったわが国の内閣は、まさに「成長する責務覆った経営者」に他なりません。そうである以上、赤字に対して過剰に臆病になるのは、「亡国」を導くことは必定なのです。

【政府がケチな倹約家では、デフレが続く】
以上の議論を踏まえれば、次の事実が浮かび上がります。

・「PBを黒字化」することは、国民以外の経済主体、つまり、国民と民間企業にとって、悪影響を及ぼし、デフレ圧力を加速する。

・「PBを黒字化」することは、将来のビジネス・チャンスを縮小させ、経済成長を阻害し、ジリ貧を導く。

さらには、PBを黒字化するためにあらゆる出費を削れば、教育も、研究開発も、防衛も、防災も――あらゆる行政サービスを縮小させ、その国家を亡国へと導いていくリスクをもっています。

だから、とにかくPBを黒字化すべし、という議論は「PB黒字化がもたらす弊害」を無視した暴論に過ぎないのです。

我が国のエコノミスト、官僚、政治家、そして日本国民が、「PB黒字化」という言葉の響きに騙されず、それが一体何を意味しているのかを冷静に理解し、PB、さらには、日本の財政について適切な判断を下されんことを、心から祈念したいと思います。

追伸:国民のマネーを吸い上げる「PB黒字」が如何なる意味で不道徳なのか――さらにご関心の方はぜひ、下記をご一読ください。
https://goo.gl/Jcqhm0

2017年4月11日『日本のプライマリー・バランス規律は、外国よりも甘い』という出鱈目
From 藤井聡@内閣官房参与(京都大学大学院教授)
https://38news.jp/economy/10324

先進国はいずれも、財政についての何らかの規律、すなわち、「財政規律」を持っています。我が国も、2013年に閣議了承した「2020年度にプライマリー・バランス(PB)の黒字化を目指す」という規律を持っています。

この財政規律を巡っては、これまでに様々な議論が重ねられてきていますが、その一つの視点が「国際比較」の視点。この点について、例えばつい先日公表された財務省主計局が公表した資料(4頁目)では、

『主要先進国が掲げている財政健全化目標と比較すると、日本の目標は緩やかな水準となっている』

と明記されています。
http://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/proceedings/material/zaiseia290407/04.pdf

その根拠として挙げられているのは、「日本だけ利払い費を考慮外としている」という点です。

つまり、日本は「利払い費」を何兆円も払っているのに、それは考慮せずに「収支」を考え、それについて目標を立てているが、諸外国は皆、利払い費も支出の項目に加えて、「収支」を考え、それについて目標を立てている、だから、日本だけ「甘く」て「緩い」目標だという次第です。

・・・・しかし、本年3月1日の参議院予算委員会で、この説明が、

『出鱈目な説明』

だと、指摘されています。

この指摘は、自由民主党の西田昌司議員からのものですが、その議論は極めて説得的なものでしたので、ここではその内容を改めてご紹介したいと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=9ONDN6n-iwc

まず、西田議員は次のように質問を切り出しています。

西田昌司議員 「要するに、プライマリーバランスというのはですね、利払い費を入れてないんですよ、と。財政収支の場合には利払い費も入れてますと。だから、借金の返済金額まで入れてますからね、利息の。だから、厳しいんですと。こういう意味でしょ?」

主計局長「尺度としてはそういうことだろうと思います」

西田昌司議員「・・・それでこの話を聞いてですね、みんな、『あ、そうか、プライマリーバランスというのは、各国のあれより緩いんかと。だとしゃーない、守らなしゃーないなと』こういう論法にひき釣りこまれるんです。ところが違うんですね。」

そして現在の各国の財政支出状況を解説した後に、次のような発言につなげていきます。

西田昌司議員「私は、財務省の職員というのは、日本の職員の中でも極めて優秀な方だと思っています。その方々がですね、全く出鱈目な説明をしているという事自体に苛立ちと腹立ちさを抑えることができないんです。」

なぜ、「出鱈目」なのか、そしてなぜ、「苛立ちと腹立ちさを抑えることができない」のか。

その理由について、西田議員はまず、2年前の経済財政諮問会議で、麻生財務大臣が提出した、主要先進国の財政健全化の目標がリストされている下記資料を取り上げます。


https://www.facebook.com/photo.php?fbid=1023892481045028&set=a.236228089811475.38834.100002728571669&type=3

そして、この資料には、確かに日本だけ「利払い費」を考慮外に置く「基礎的」財政収支(つまり、プライマリーバランス)を基準にしていているが、諸外国は、「景気変動」を考慮外に置く「構造的」財政収支を基準にしている、という事が明記されている、だから、日本の財政規律は「緩いものだ」とは言えないのではないか、と指摘します。

これに対して、主計局長は次の様に答弁します。

「あの……どう申し上げますか……財政収支とプライマリーバランスというのはいわば縦軸で…こう…その…金利の分だけ、緩い、基準になっています。で、ご指摘の構造的財政収支というのは、対象となる財政収支の内、まぁ…一時的なものを除たものを、この…なんていいますかモノサシにあてて比較する、という考え方なんで、確かに…あの…財政収支のあてはめを緩めているのは事実でありますけど、いわば、縦の緩め方と横の緩め方といいますか…あの…そういう違いがあるということだろうと思います。」

これに対して西田議員は次の様なツッコミを入れます。

西田昌司「つまり、あなた方が、麻生大臣や総理に説明してきたのは何かといえば、日本のPBよりも、他の各国のG7がやってる方が、厳しいんですと言ってきたわけですよ。ところが、あなたが今、言っているのは、逆さまを言っているんですよ。要するに、日本のPBよりも緩やかに弾力的にね、財政収支の目標は設定しているんですよ。がんじがらめにしてない。税収が減ったら、その分当然いるね、と。」

以上の質疑は、「日本の規律は緩い」という説明は、西田議員が指摘するように「出鱈目な説明」だった、という疑義を白日の下にさらすものです。

なぜなら確かに日本の規律は「利払いを除く」という点では「緩い」が、「景気変動を考慮しない」という点では「厳しい」基準だったことを、主計局長本人が認めているからです。

主計局長のご発言に基づくなら、

・「縦」(利払いの有無の点)では日本の方が「緩い」が、
・「横」(不景気時の減収等の考慮の有無の点)では日本の方が「厳しい」

のです。それにも関わらず、この「横」の論点を無視して「縦」だけを見て、「日本の方が緩い規律だ」と断定するのは、西田議員が指摘するように、「出鱈目」と指摘されても致し方ないところです。

しかも、日本は今「デフレ」であることを考慮すれば、デフレ脱却さえ叶えば、さらに税収が上がることも予期されます。その点を加味すれば、その「出鱈目さ」はさらに深刻なものだとも言えるでしょう。

いずれにせよ、不景気、さらには「デフレ」の影響を加味した「構造的」な財政収支に基づいて財政が運営されているのが先進諸国における国際標準である一方、日本一国だけが、PBという「非構造的」な財政規律に「がんじがらめ」にされてしまっているのです(ちなみに、同じPBでも、構造的PBという概念もあります)。

その結果、諸外国では、「不況・デフレで税収が減ったから」という事を気にせずに思い切った財政支出ができるのに日本だけは、「不況・デフレで税収が減ったから」という理由で、政府支出をカットせざるを得なくなっています。

つまり、日本一国だけが、「非構造的」な財政収支という、「大変に厳しい十字架」を背負わされているのです。

日本のデフレを本当に終わらせるためにも、この収支における「構造性」という、あまり人々に知られてはいないものの、極めて重要な問題の存在を、しっかりとご理解いただきたいと思います。

追伸:デフレ脱却と財政規律、の関係については是非、下記をご一読ください。
https://goo.gl/Jcqhm0


【青木泰樹】財務省の頭の中 2015/06/12 From 青木泰樹@経済学者

税収の上振れが続いています。

2013年度は当初予算に対して3.9兆円の税収の上振れがありました。

2014年度も当初予算での見積額50兆円(うち消費税以外34.7兆円)が、決算時点では54兆円台に達すると見込まれております。

消費税増税分を除いても4兆円前後の税収増です。

税収の上振れは現状の日本経済にとって好ましいのですが、手放しでは喜べません。

なぜ財務省が当初予算をこれほど低く見積もっていたのかについて疑問が残るからです。
財務省の税収見積もりが二年続けて大幅に外れたことは由々しき問題です。

その原因として考えられるのは、経済成長による自然増収を過小評価したがる財務省脳にあるのではないでしょうか。

「経済成長による自然増収などたいした額ではないので、それに頼ってはならない。財政再建はあくまでも歳出削減と増税でやり抜くしかない」と主張したいのでしょう。

経済成長と税収増の関係は、税収弾性値(税収変化率/名目GDP変化率)として知られています。

名目GDPが1%増加したときの税収の増加率を表す指標です。

本日は、税収弾性値から読み取れる財務省の悪弊について考えたいと思います。

これまで財務省は税収弾性値を「1.1」として推計を行ってきました。
かなり低いですね。

この数値は、バブル期以前の税収の伸び率と名目成長率の双方が安定していた1980年代のデータから算出されたもので、ここ15年間は現実に計算される税収弾性値とかけ離れております(この期間の税収弾性値の単純平均は4程度)。

財務省は当該期間における名目成長率がゼロに近い数字であったため、算出される税収弾性値が大きく振れやすく、結果的にたまたま大きな数値となったと説明しております。
異常値だと言いたいのでしょう。

しかし、逆から見れば、財務省の主張する税収弾性値(1.1)はデフレ期およびデフレ脱却期には適用できない異常な数値であるということになります。

現状はコアCPIの動向を見る限り、よく見てデフレ脱却期、下手をするとデフレへ逆戻りといった状況にありますから、今後の経済成長の財政再建効果を測る上で、財務省の主張する税収弾性値を採用すれば、必ず予想が外れてしまいます。

財務省が税収弾性値を限りなく「1」に近づけたい理由の背後には、先の理由とともに主流派経済学の経済観も見え隠れします。

経済学的に見て税収弾性値が1になるのは、税収が全て比例税から成るケースです。

比例税とは所得の一定割合に課税される税で、消費税(所得の一定割合が消費に向かうため)および法人税(黒字企業に限られますが)がその代表です。

比例税率をα%とすれば、所得100に対して税収は100αとなりますから、所得が1%伸びれば、税収も1%伸びることになります。

ですから所得税の累進度をフラット化し、税収に占める比率を下げて消費税中心の税制度にすれば税収弾性値は1に近づくのです。

もちろん、その場合には税制度から所得の再分配機能が失われることになりますから、高額所得者に有利となります。

所得税のように累進税がある場合も、主流派経済学の想定する「需給ギャップの存在しない長期均衡状態」では、税収弾性値は1に近づきます。

ちなみに長期均衡状態(期待が実現している状態)に赤字法人は存在しません。

課税ベースである付加価値は、個人と法人間に分配されています。その分配構造を示すのが、労働分配率(人件費/付加価値)です。

長期均衡状態において労働分配率は一定となりますから、個人と法人間での所得の移動は生じません(割合が一定のまま推移)。

その状態のまま成長するとどうなるか。例えば、主流派経済学の想定する潜在成長軌道に沿って経済が進行する場合です。

税収の中身を

「税収=消費税(比例)+所得税(累進)+法人税(比例)」

とします。


経済成長が1%の時、既述のとおり比例部分は1%の増収です。

所得税に関しては限界税率(税額の増分/所得の増分)が平均税率(税額/所得)に一致した場合は1%、それを上回った場合には+アルファが生ずるわけです。

累進度の低下および所得税の税収に占める割合が低下すればするほど、+アルファの部分は0に近づき、すなわち税収弾性値は1に近づくことになるのです。

内閣府や政府税調における有識者メンバーは、ほとんど主流派経済学者なので彼等の経済観が色濃く答申や報告書に反映されることになり、それが財務省見解の形成されてきた一因でしょう。

主流派学者は、現実経済が平均的には長期均衡軌道上にあると思い込んでいるわけですから。

しかし現実的に言えば、需給ギャップが存在する場合、法人税率が所得税の平均税率を上回っている限り、経済成長による税収弾性値は1より大きくなります。その理由を簡単に説明しましょう。

景気が上向くとき、労働分配率は低下します。なぜなら人件費の部分は景気に即座に反応しないからです。

必然的に景気拡大の恩恵は法人にもたらされ法人税収は増加し、さらに赤字法人も黒字化することによって納税側に加わります。

主流派の想定し得ない、このインパクトが大きいのです。

デフレ脱却途上にあり、需給ギャップが存在する現在の日本経済において、成長による財政再建効果は大きい、少なくとも財務省の想定よりかなり大きいと思います。

税収の上振れは正にその証左ではないでしょうか。

財務省による政策をミスリードするプロパガンダは、税収弾性値にとどまりません。
現在、政府は6月末を目途に2020年度までの財政健全化計画を策定中ですが、ここでも財務省脳がさく裂しております。

内閣府の公表している「中長期試算(平成27年2月公表)」の経済再生ケース(実質成長率2%以上、名目3%以上)によると、2020年度で基礎的収支(PB)の赤字が9.4兆円と推計されています。

これをベースに財務省は、当該年度における9.4兆円の歳出削減を主張しています。
すなわち単年度の財政均衡を目指すというPB目標を堅持しているわけです。まさしく財政均衡主義。

歳出削減を9.4兆円するとどうなるのでしょうか。

普通に考えれば、総需要が減るわけですから、GDPは減少するでしょう。

もちろん、国民所得勘定の恒等式

「GDP=内需(民需+官需)+外需(貿易収支)」

には解釈方法が二つあります。

ケインズ的に解釈すれば、右辺から左辺への因果関係を考えますから、総需要によるGDPの決定式です。

他方、主流派(供給側)からすれば、逆の因果関係を想定しますから、GDPの分配式と解釈されます。

セー法則に基づきGDPが資源の賦存量と生産技術によって先決されていると考え、それが内需と外需に配分されるとするのです。

主流派学者は後者の立場ですから、官需を削減しても自動的に民需が増えると考えてしまいます。

パイの大きさが一定である場合、切り分け方を変えても大きさはかわりませんから。
それゆえ彼等は、歳出削減してもGDPが減少しないと考えてしまうのです。

多少、現実的に考える学者は、歳出削減分を供給能力の増加によって埋め合わせればよいと考えています(「造れば売れる」というセー法則にどっぷり浸かっているのです)。
いわゆるアベノミクスの三本目の矢である成長戦略頼みです。

しかし、妙な話です。

歳出削減は9.4兆円という明確な数値目標を定める一方で、それを埋め合わせるべき総需要の増加に関しては、規制緩和で何とかなると言っているのです。

財務省にしてはどんぶり勘定、かなり無責任ですね。

はっきり言って規制緩和の効果は量的に計測不可能です。
それゆえ9.4兆円の歳出削減の埋め合わせはできません。

構造改革の重要性を主張する人は、改革には時間がかかると言って責任逃れをするのが常ですが、小泉構造改革から10年を経た現在も潜在成長率(ここでは定義に論及しませんが)は低下の一途をたどっているのです。

これまでの構造改革は全く無駄だったのです。

レントシーカーに多少の利益をもたらしただけで、地方の疲弊を助長させたにすぎません。

少なくとも潜在成長率を押し上げられなかったことは疑いのない事実なのです。
規制緩和を唱え続けてきた主流派学者は猛省すべきでしょう。

歳出削減をするのであるならば、それに見合った総需要拡大策をとらなければ景気が悪化することは誰の目にも明らかです。

しかし、財務官僚や有識者と言われる主流派学者にはそれがわからないのです。立場上、言えないのかもしれません。

そして量的効果が明確に測定できる公共事業の実施に対しては、国債残高をこれ以上増やすなと反対するのです。

国債残高の累増問題は、民間への利払い費の膨張をどうするかという問題ですが、日銀が国債を大量に買い取っている以上、既に解決済みの問題であります(ここでは詳細は触れませんが)。

彼等にはそれが全く分かっていないのです。

財務省の主張する歳出削減と規制緩和の組合せは、デフレ化政策パッケージに他なりません。これでは景気低迷に逆戻りしてしまいます。

単年度の財政均衡を目指すPB目標にこだわっている限り、デフレスパイラルから脱却できません。

PB目標の旗は降ろすべきでしょう。

財政再建は中長期的な視点から実施すべきでありますから、それに対応した新たな目標が必要です。

それは経済成長を促すことによって、成長の範囲内で財政再建を図ることに尽きます。
デフレ脱却途上にある経済において、経済成長と財政再建を同時に達成する条件は、一例をあげれば「税収増加率>一般歳出増加率(利払い費を除く政策経費)」でしょう。

初期的にPB赤字があろうと、この条件を満たせば、いずれ財政再建は達成できるのです。

この条件式を経済成長との関係で書き直せば、「名目成長率×税収弾性値>一般歳出増加率」です。

これは単年度目標ではなく、5年なり10年のスパンでこうした状況を目指せばよいのです。

拙速に結果を求める財務省脳からの脱却が望まれるところです。
http://www.mitsuhashitakaaki.net/
 

2017年4月8日財政均衡主義の正体
From 青木泰樹@京都大学レジリエンス実践ユニット・特任教授


財政健全化に向けてとるべきは、「先憂後楽」。


財政制度等審議会(吉川洋会長)は、半年ごとに財務大臣に建議をしていますが、直近の建議の中で、財政健全化の基本的考え方としてこの故事を使っています。

元来の意味から若干離れますが、「先に苦労・苦難を体験すれば、後で楽になれる」と言いたいのでしょう。

もちろん、その含意は「少しでも早く増税および歳出削減を断行し、財政健全化を図れば将来不安は払しょくされる」ということです。

恒例行事のように、毎回毎回、2020年度までの基礎的収支(PB)バランスの達成、すなわちプライマリー赤字の解消を唱え続けています。

さらに今回はハードルを上げて、PBに利払い費も加えた財政収支のバランスを目標にすべしとの提言も加えております。

まさに財務省の意を忖度(そんたく)した建議と言えましょう。

財制審を主導するのは著名な経済学者たちですが、彼らはなぜこれほどまでに財政均衡にこだわるのでしょうか。

今回は、財政均衡の経済学的論拠について考えます。

結論から言えば、彼らは主流派経済学の論理に縛られ、現実が見えなくなっているということです。
もしくは意図的に見ようとしないのかもしれません。

経済学者は「経済学の見地からすれば・・」という前置きをよく使いますが、この常套句を聞いたときは「現実には当てはまらないが・・」と彼らが言っていると解釈するのが適切です。

今回、彼らの言うことを真に受けてはならない理由を具体的にお話ししましょう。

一般論として「現実経済が景気変動を免れないとすれば、財政運営は中長期的視点からなされるべきだ」と考えることは、誰にも受け容れられる極めて自然な見解に思えます。

ここから話を始めましょう。

ただし主たる財政観は二つありますので、各々の考え方の違いを先に示しておきます。

第一に、景気変動によって税収が変動する一方、政策経費は固定されているものが多いため、「出」と「入」のギャップを中長期的にならすべきだという財政観。
これは個人の家計運営にも同通するため、一般に普及している財政観です。
それをここでは、「伝統的財政観」としておきます。

第二に、景気変動によって国民経済は健全な状態から乖離(かいり)するため、そのギャップを埋めるように財政運営をすべきだという現代貨幣理論(MMT)に基づく財政観。

例えばデフレ不況、インフレの高進、金利の高騰といった好ましくない経済状況から脱却すること、すなわち「経済の健全化」を財政運営の目的とし、その達成手段として税と政策経費を用いるという考え方です。

具体的には、景気状況に応じた増減税、財政出動の実施および金融市場への介入等です。

この場合、「出」と「入」のギャップをならすこと、すなわち財政の健全化はもはや目的とはなりません。
それを「機能的財政観」としておきましょう。

財制審の経済学者は、伝統的財政観を主流派経済学の論理に当てはめることによって、短期的な財政均衡を目指すPB目標を掲げています。


彼らの論理を、順を追って説明しましょう。

新古典派経済学の後継の諸学説、マネタリズム、新しい古典派、ニュー・ケインジアン等を主流派経済学と呼びますが、その特徴を一言で言えば、「個人(ミクロ)の主観的満足を求める合理的行動が全体(マクロ現象)を決める」ことです。

逆から見れば、マクロ状況とは全ての個人(合理的経済人)が満足した状態である、と考えているのです。

「この経済学の見地からすると・・、現実経済は常に理想状態にある」ことになります。

学説によって「景気変動は生じない」、「景気変動下においても個人は満足している」、「景気変動に対して何もしなくとも、すぐに理想状態に復帰する」と三通りありますが、本質は変わりません。

すなわち主流派学者は、景気変動が存在しない、もしくは存在しても考慮する必要のない状況を前提に財政均衡を考えているのです。

現実には「景気変動→税収の変動→PB(もしくは財政)赤字や黒字の発生」という因果の連鎖があるのですが、主流派学者は「理想状態=PB(財政)均衡」としか考えません。

景気状況が原因で、結果的にプライマリー不均衡が生じたことを考慮しないのです。

財制審の学者たちは、現実のPB赤字の発生に直面して機械的に増税と歳出削減を唱えていますが、そうした施策がマクロ経済にどれほどの悪影響を及ぼすかについて論じません。

彼らの想定するマクロ経済が、常に完全雇用の達成された理想状態だからです。
つまり、「経済学の見地からすると・・、悪影響は出ない」と考えているのです。

現在の日本経済は未だデフレから脱却しておりませんが、その原因が2014年の消費税増税にあることは衆目の一致するところです。

当時、彼らは全員、PB赤字解消のための消費税増税に大賛成でしたが、それもこの主流派経済観に基づくものです。

財制審の学者の建議どおりに増税した結果、「先憂後苦」になってしまいました。
先に苦難を経験して、後でも苦しんでいるのが日本経済の現状なのです。

さらに主流派学者が、経済の健全化を最優先に考える機能的財政観を軽視する理由も同じです。

彼らが経済の健全化の達成された状態から議論を始めているためです。
機能的財政観の「目的」は、彼らの「前提」なのです。
経済の健全化など考慮の埒外(らちがい)なのです。

それでは、彼らはなぜ財政均衡を唱えているのでしょう。
それは理想状態を示す理論モデルと整合性を保つためです。
単に学問的理由から発しているのです。

以前から論じているように、財政均衡主義が機動的な財政運営より優れていることは論証されていませんし、今後もできません。

なぜなら、それは新古典派の経済モデルの前提である「政府の予算制約式」にすぎないからです。

モデル構築に際して初めから決まっているのですから、証明のしようがないのです。

その辺りの事情を見ておきましょう。

主流派モデルの目的は、予算制約下で、個人が最も満足した状態に達する条件(もしくは最適経路)を示すことです。

予算制約がない、すなわち無限に予算があるならば経済問題は生じません。
好きなだけ買えるわけですから経済学の入り込む余地はないのです。

個人の一生の予算制約を決めるのに用いられるのが、生涯所得(Yp)です。
ただし個人が自由に使える所得は、生涯所得から生涯に支払う税金総額(Tp)を控除した可処分所得です。

それが、個人の予算制約である「恒常所得(Yp−Tp)」です。

ここで「恒常」という用語は、ミルトン・フリードマンの「恒常所得仮説」に由来するもので、予想される全期間の合計額(正確にはその現在割引価値)を示す概念です。

例えば、恒常消費(Cp)は生涯を通じての消費総額、政府支出の恒常水準(Gp)は将来にわたる政府支出の総額といった具合です。

合理的な個人は恒常所得を使い切って生涯を終えます(もしも、使い残しがあれば悔いが残るため)。

所得を使い切ることを横断性条件と言い、それが個人の合理性を担保する条件です。

ここでは「Yp−Tp=Cp」で示されます。

これが個人の予算制約式です。


他方、生涯所得(Yp)はどのように得られるのでしょう。

所得とは生産(量)の分配面を示す概念で、生産(量)は市場の需給均衡(一致)で決定されます。

ここでの市場均衡式は、「Yp=Cp+Gp」となります。

個人の予算制約式と市場均衡式から、「Tp=Gp」が得られます。

これが政府の予算制約式で、「税収総額と政府支出総額は一致しなければならない」ことを意味します。

これが財政均衡なのです。

この政府の予算制約式は、個人の予算制約式から導かれたものですから、最大満足を目指す個人の合理的行動と整合的なものです。

全ての個人が満足した状態が理想状態ですから、そのために財政均衡が必要になるというのが主流派モデルの想定です。

こうした予算制約に従う、すなわち個人の合理的行動の妨げにならないように、財政均衡を図る政府を「リカード型政府」と呼びます。

リカードは、

「政府が政府支出を増加(ΔG)させても、個人は将来の増税(ΔT)を予想するので消費を増やさない」

という中立命題で有名な経済学者です。

恒常所得仮説に従えば、恒常所得(Yp−Tp)に変化がなければ消費は変わらないということです。

最近話題の「物価水準の財政理論(FTPL)」は、政府がこの予算制約に従わない場合(非リカード型政府と言います)にどうなるかという話なのですが、詳細は別の機会に譲りましょう。

さて、この主流派モデルに立脚すれば、財政政策は無効となります。

一時的な減税や財政出動をしても将来を見通せる(完全予見と言います)合理的経済人には通用しません。

それでは、政府支出の恒常水準(Gp)を引き上げた場合はどうでしょう。
継続的な財政出動の場合です。

しかし、それも無駄です。財政均衡に阻まれるからです。

確かに市場均衡式から、Gpの増加分だけYpは増加します。

しかし、政府の予算制約式より「Gpの増加=Tpの増加」とならねばなりません。

すると可処分所得(Yp−Tp)はTpの増加分だけ減少しますから、元の木阿弥になるのです。

主流派学者が財政出動に対して冷淡なのは、ひとえに彼らの理論モデルに基づくものです。

主流派経済学、財政均衡、財政政策の否定は、セットなのです。

しかし、その論理は極めて厳しい仮定に基づくものですから現実に適用することは不適切です。

現実経済が理想状態だとしたら、不平不満を言う人は一人もいないはずです。

不確実性がある以上、個人は将来を見通すことはできません。
それゆえ自分の恒常所得をわかる人は誰もいません。


最後に、この主流派モデルの奇妙な構造を指摘しておきましょう。

それは個人の寿命と政府の存続期間が一致していることです(「個人の寿命」を「一族の寿命」に置き換えただけの世代重複モデルも本質は同じ)。

究極の個人と政府の同一視。

個人の家計と政府の財政を同一視することから、財政問題に関するさまざまな誤解が生じているのですが、その本源は主流派モデルにあるということです。

「現実経済」を「経済学の世界」と混同する経済学者ほど、罪深い存在はありません。
https://38news.jp/economy/10315


元財務官僚警告 財務省とメディアの「危機デマ」に騙されるな
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170322-00010001-moneypost-bus_all
SAPIO2017年3月号

〈国の借金は1000兆円を超え、対GDP比で見ると先進国で最悪、ギリシャより悪い。増税して財政再建しなければ、日本は遠からず破綻してしまう〉

 これが財務省の主張であり、「借金1000兆円」と聞けば国民は“やばいんじゃないか……日本も財政破たんしてしまうのでは……”と思う。多くのマスコミも鵜呑みにして国の経済危機を報じてきた。だが、「それは真っ赤なウソ」と指摘するのは、元財務官僚の高橋洋一・嘉悦大学教授だ。

 * * *
 現在の日本の財政は危機でも何でもない。それどころか財政再建はすでに終わっているとさえ言える。

 拙著『日本は世界1位の政府資産大国』などで詳しく書いているが、国の借金が1000兆円あるといっても、日本政府は巨額の金融資産を保有しており、負債(借金)から資産を引いた純債務は約490兆円。しかも、このうち、国債の400兆円以上は日銀が保有している。

 財政法では、日銀が保有する国債は償還期限が来ても全額借り換えできると定められているから、永久に返済しなくてもいい。政府は一応、日銀に金利を払うが、払った金は日銀の利益として政府に納付される。だから事実上、金利もかからない。

 金利ゼロで返済しなくていい借金は、借金とは言えない。そう考えると、日本の純債務は実質的にゼロに近い。金融緩和で日本の財政再建は終わっているのだ。

 にもかかわらず、こんな重要な事実を新聞・テレビは国民にまったく報じないし、いまなお「日本は借金大国」と危機を煽っている。それは大メディアの記者たちが政治家同様、財務官僚に洗脳されているからだ。

 私が役人時代、財務省の重要な発表があった時、局長が課長クラスを集めて、「新聞各社の社説に、(財務省に対して)好意的な記事を書かせろ」と指示を出したことがある。

 財務官僚にとってメディア工作は重要な“仕事”だ。若手時代から記者クラブの記者にレクチャーしたり、資料を渡したりしてパイプを作っている。課長クラスになればデスクや編集委員、論説委員クラスに親しい記者がいるから、メディア工作を競い合わせたわけだ。各社から社説が出た後、局長は再び課長クラスを集めて新聞を並べ、

「この記事はよかった」

 など評点まで付けた。

 こうした手口は昔から変わっていない。3年前に消費税を8%に引き上げたときは課長ばかりか、次官以下の最高幹部が新聞社のトップに「ご説明」に回っていたほどだ。メディアはメディアで、霞が関の中でも特に情報が集まる財務省から常日頃“ネタ”をもらっているから、彼らの意向に刃向かえない。よって、財務省が宣伝する通りの危機説しか報じられない。

 しかし、もし財務省の言うように、国の表向きの借金を減らすために消費税率20%や25%に向けて増税すれば、それこそ大デフレが起きて日本経済は破綻するだろう。

 メディアも国民も、財務省の“危機デマ”に騙されてはならないのだ。

【PROFILE】たかはし・よういち/1955年、東京生まれ。東京大学経済学部卒業後、大蔵省(当時)入省。理財局資金企画室長などを歴任。小泉内閣で竹中平蔵・経財相補佐官、安倍内閣で内閣参事官を務める。現在、嘉悦大学教授。『日本はこの先どうなるのか』(幻冬舎)ほか著書多数。


【お金は知っている】財務省の“大嘘”を衝いた新浪氏 「再増税不可欠」の論拠吹き飛ばす
2015.06.12 夕刊フジ


 「大きな嘘でも頻繁に繰り返せば真実になる」(ナチス・ドイツの宣伝相、ゲッベルス)。

日本では、財務省が繰り返す「税収の弾性値1」なるものがそうだ。

経済の名目成長率1に対して税収が何倍増えるかというのが弾性値で、1では、名目成長率と同じ伸び率でしか税収は増えない。

たかが数字というなかれ、実は日本経済という巨船の航路を左右する羅針盤も同然である。


 財務省は弾性値1を、財政再建のためには緊縮財政が欠かせないという論拠とし、歴代の政権にデフレ下の緊縮財政を呑ませた。デフレの進行とともに税収が激減し、財政収支が悪化すると、消費税増税を仕掛け、アベノミクスで好転しかけた景気を再びマイナス成長に陥れた。

 財務省はこの2月に内閣府が発表した「中長期の経済財政に関する試算」でも弾性値1を基準とした。高めの経済成長率を維持しても消費税率を10%超に引き上げない場合、財政収支均衡は困難という結論を導いている。性懲りもない日本自滅のシナリオである。

 弾性値1の根拠は薄弱きわまりない。景気が回復し始めた13年度の弾性値は3・8に達する。岩田一政日本経済研究センター理事長を座長とする内閣府の研究会は11年に01〜09年度の弾性値が平均で4を超えるという分析結果をまとめた。

 ところが、当時の民主党政権は報告書をお蔵入りにして、消費税増税へと突っ走った。財務官僚の「大嘘」に対しては、日経新聞など御用メディアや東大有名教授などが疑いもしない。政治家多数も鵜呑みにする。財務官僚が登場しなくても、仕組まれた嘘の情報が報道などを通じてそのまま国民に対して流されるので、「真実」となる。

 筆者は宍戸駿太郎筑波大学名誉教授などとともに、4、5年前から「狂った羅針盤」だと政府に是正を求めてきたが、メディアは同調せず、多勢に無勢だった。

 ところが、ここへきて初めて正論が安倍晋三首相の膝元で飛び出した。経済財政諮問会議メンバーの新浪剛史サントリーホールディングス社長が、6月1日の同会議で、

「過去の税収弾性値をみても、経済安定成長期は少なくとも1・2から1・3程度を示している。

今までの中長期見通しではこれを1・0と置いていた。

これは保守的過ぎるため、弾性値を1・2から1・3程度にすることが妥当である」
(同会議議事要旨から)と言い放ったのだ。

 上記の岩田氏らの弾性値に比べると、ずいぶん控えめな数値だが、絶対視されてきた財務省の弾性値を吹っ飛ばしたという点で、まずは画期的である。

 「1・3」の威力はかなりある。弾性値1・3を当てはめると、2017年度に予定している消費税率10%に引き上げなくても、23年度には消費税増税したケースよりも一般会計税収が上回る試算結果が出る。

 財務官僚がひた隠しにしてきた経済成長なくして財政健全化なしという、当たり前の真実がようやく明るみに出たのだ。 (産経新聞特別記者・田村秀男)
http://www.asyura2.com/15/hasan97/msg/629.html






経済コラムマガジン 17/4/17(935号)

シムズ理論と「バカの壁」


日本の「バカの壁」

日本でシムズ理論に批判的なのは、主に財政均衡派、つまり財政再建派である。財務省がその中心となっているのか不明であるが、その周辺の経済学者やエコノミストがシムズ理論に猛反発している。いわゆる御用学者が「シムズ理論はいい加減」と決め付けている。

財政再建派はこれまでも日本政府が国債を財源にすることに反対してきた。また彼等は消費増税を推進し、各種の保険料を上げるよう政府に働きかけてきた。とにかく国の借金さえ減れば(無くなれば)日本の将来はバラ色と吹聴している。


彼等は、国債の増発によって大きな問題が生じると人々を脅し続けてきた。その主な問題とは「国債価格が暴落し金利が高騰する」と「ハイパーインフレを引き起す」である。しかし日本の国債発行残高は増えているが、一向に金利は上がらない(それどころかゼロ金利やマイナス金利で這っている)。これに対して彼等は日銀が国債を買い続けているからと苦しい言い訳をする。しかし日銀が異次元の金融緩和を始める前から、日本の金利は世界で一番低い水準で推移していたことに彼等は触れない。また一方で日本の家計の金融資産が1,800兆円にも達することも無視する。

つまり「金利高騰うんぬん」の脅し文句はもう使えないのである。したがって財政再建派に残る武器は「ハイパーインフレへの警戒」となる。ところがここに来てシムズ理論が登場し「インフレが起ってもかまわないじゃないか。むしろ物価上昇によって財政は良くなる」と言い始めた。しかもシムズ教授等は、彼等の信仰対象である200年前のリカードの中立命題を使ってこれを説明した。さらにシムズ理論が政治を動かし、現実の経済政策にも影響を及す可能性が出てきたのである。


17/4/3(第933号)「シムズ理論の裏」
http://www.adpweb.com/eco/eco933.html


で述べたように、財政再建派のシムズ理論への批判は、シムズ理論に沿った政策は「インフレを起こす力が全くない」か、あるいは「ハイパーインフレを招く」かのどちらかと非論理的で支離滅裂である。しかも一旦ハイパーインフレが起ると制御不能と意味不明なことを言う。しかしバブル景気のピーク時の物価上昇率がたった3%だったことを考えると、ハイパーインフレなんて有り得ないことである。また財政・金融政策など物価を制御する方法はいくらでもある。

そもそも筆者は、日本経済がおかしくなった原因は、大平政権辺りから始まった財政再建運動だと昔から指摘してきた。つまりシムズ理論を否定する人々が唱える政策(具体的には国債の新規発行を制限しプライマリーバランス回復を目指す財政運営)が採用されたり影響し、これが常に日本経済の足を引張ってきたと筆者は見ている。


過去40年くらいを振返っても、財政再建派が主導した経済運営はことごとく失敗してきた。大平・鈴木政権から始まった財政均衡路線で日本経済は過度に外需依存となり、最終的にはプラザ合意によって超円高になった。この円高不況の対策として過度の金融緩和が実施されバブルが発生し、その次にはバブルの崩壊である。バブル崩壊の影響が残るのに、橋本政権は財政再建に走り財政支出を絞り消費増税を強行した。これによる経済悪化で金融機関の経営危機が表面化し資産価格の下落が止まらなくなった。

小泉政権では再び緊縮財政に転換したため、日本経済は外需への依存度をさらに高めた。特に財政当局は35兆円もの常軌を逸した為替介入を行いこの動きをサポートした。しかしその後この反動が起り、民主党政権下では為替は1ドル75円程度の超円高がずっと続くことになった。12年暮れに安倍政権が発足し、13年度に積極財政と日銀の異次元の金融緩和が実施され、日本経済は回復を見せた。ところが安倍政権の3年目の14年度には、補正予算の大幅減額と消費増税によってアベノミクスは失速した。


筆者は財政再建派を「バカの壁」と思っている。その典型例を示すのが財政制度等審議会会長に最近就いた榊原経団連会長の「19年10月の消費再増税は絶対に必要だ」発言である。まさに「バカの壁」である。


米国の「バカの壁」

米国にも「バカの壁」がいる。「フリーダム・コーカス」と呼ばれている40名程度の下院共和党内の保守強硬派がその一つである。また彼等は「茶会パーティー」とも呼ばれ狂信的な「小さな政府」の信奉者でもある。トランプ政権はオバマケアの代替案を提示したが、オバマケアの廃止を唱える「フリーダム・コーカス」の賛同が得られず撤回に追込まれた。

トランプ大統領の目玉政策はインフラ投資と大型減税である。「小さな政府」を唱えるフリーダム・コーカスは、減税に賛同するかもしれないが財政出動によるインフラ整備には猛反発するであろう。この調整に手間取り具体的な経済政策の策定は、年後半まで大幅に遅れる模様である。トランプ政策を見越し上がって来た米株価は冷や水を掛けられた。このようにトランプ政権の財政運営の前途は多難である。


「フリーダム・コーカス」とは富豪実業家のコーク兄弟の支援を受けた政治家の集りである。なお兄弟は石油関連事業などを反共主義者の先代から受継いだ。彼等の資産は各々220億ドル(一説では二人で800億ドル)と米国有数の大富豪である。ハイエクに影響を受け、反共思想を持ち経済活動への政治介入を徹底的に嫌うコーク兄弟は、コーク財団を創り活発に政治活動を行っている(以前はリバタリアンという政党を創り自ら政治活動を行っていた)。

財団の政治活動の一つは保守色の強い色々なシンクタンク等への経済的支援である。また直接的な資金援助には法的な限度があるので、同じ思想の富豪達のネットワークを構築し保守強硬派の政治家を経済的にサポートしている。つまり「茶会パーティー」は、一見草の根運動と思われがちであるが実態は正反対である。一般の米国民の中には、彼等は選挙上手なエゴイステックな金持ちの手先と見る向きがある。


トランプ氏は、経済的に余裕があるのでコーク財団に関係なく大統領選を戦った。しかし政治運営を考えると「フリーダム・コーカス」の存在を無視する訳には行かない。どうも

17/2/27(第928号)「トランプ大統領のパリ協定離脱宣言」
http://www.adpweb.com/eco/eco928.html

で取上げた「パイプラインの建設や原油開発などにゴーサイン」もコーク兄弟への懐柔策という見方ができる。

ところがオバマケアの代替案は「フリーダム・コーカス」によって潰されたのである。頭から妥協を拒むこの「フリーダム・コーカス」に対し、トランプ大統領は怒り「次の中間選挙は、民主党だけでなく彼等との戦い」と漏らしているほどである。今後、両者がどれだけ歩み寄れるか注目される。


また小さな政府を指向するフリーダム・コーカスはFRBの金融政策にも反対している。もちろんFRBによる国債などの債券の買入れ政策(QE)はとんでもないと言う。またフリーダム・コーカスとは別に、米議会には教条的な財政均衡主義者や中央銀行(FRB)の金融政策を否定する分権主義者がいる。

したがってシムズ理論を米国で実践しようとしてもこれらの「バカの壁」が立ちはだかる。シムズ理論沿った政策は、せいぜい政府が「将来の増税はない」と宣言するといった意味不明なものになる。おそらくシムズ教授の本心はシニョリッジやヘリコプター・マネーによる財政拡大と筆者は見ている。要するに解る者が解れば良いとシムズ教授は考えているのであろう。また少なくともFRBの協力が難しいとしたなら、米国でのシニョリッジと言った場合は政府紙幣ということになる。

むしろ日銀が政府に協力している日本の方がシムズ理論の実行は容易い。既に日銀が400兆円もの日本国債を買っているのだから、後は財政支出を拡大させれば良い。しかしこの前に立ちはだかっているのも例の「バカの壁」である。
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経済コラムマガジン 2017/11/20(963号)
PB黒字化は本当に国際公約か
http://www.adpweb.com/eco/eco963.html

「2020年までのPB黒字化」の撤回

10月15日日経新聞3面にかなり重要な記事が掲載されたが、それに反し取扱いが極めて小さかった。「日本はPB(プライマリーバランス)を2020年までに黒字化するという国際公約を撤回する」というものである。日本はこれをワシントンでのG20財務相・中央銀行総裁会議で表明した。しかし総選挙直前ということもあってか、その後、このニュースはほとんど話題にもならなかった。もっともマスコミの方もあまり取上げたくなかったと見られる。

たしかに「PBを2020年までに黒字化する」という話はよく聞く。しかしこれが国際公約にまでなっているという話は、奇妙と筆者はずっと思っていた。筆者はこれについて調べ

17/10/2(第957号)「総選挙と消費増税」」
http://www.adpweb.com/eco/eco957.html

で「民主党政権時代の11年10月のG20の財務相・中央銀行総裁会議で、当時の安住財務大臣が勝手に宣言したものと筆者は理解している」と述べた。ところがもっと調べてみると、この前年の10年6月のトロントのG20サミットで菅元首相が同様の表明を行っている。


ただし各国から日本の財政赤字が問題にされ、財政健全化を迫られた結果「PBの2020年までの黒字化」を約束させられたわけではない。たしかにリーマンショック後にギリシャの財政問題が表面化し、この10年のサミットで各国は13年までに財政赤字を半減させることで合意した。ところがここが重要なところであるが、この合意で日本だけは例外扱いになった。日本だけは財政赤字を半減させる必要はないという話になったのである(それにもかかわらず菅元首相が勝手に「PBの2020年までの黒字化」を表明した)。これは当たり前の話で、日本のような経常収支の黒字が大きくかつ膨大な外貨準備を持っている国が緊縮財政を実施することは、他の国にとってはむしろ迷惑である。

おそらく各国は、日本政府が累積債務の一方で巨額の金融資産を持ち、また日本の公的年金の積立額が世界一ということも知っていたと思われる。また国債のほとんどが日本国内で消化され、金利は世界一低い水準で推移している。この上さらに緊縮財政を行おうとは「フザケルな」という雰囲気だったはずだ。むしろ日本には積極財政を採ってもらいたいというのが、各国の本音であったと思われる。


ところが日経新聞を始め、当時、マスコミは日本の財政赤字が大き過ぎるのでとても無理と見られ、同情され例外扱いなったと完全に間違った報道と解説を意図的に行っていた。それどころか日本の財政再建派の面々は、菅元首相や安住元財務大臣が国際会議の場で一方的に表明したこの話を「国際公約」と騒いで来たのである。

この菅元首相や安住元財務大臣に加え、野田前首相が、「社会保障と税の一体改革」、つまり消費増税(5%から10%への)を推進した中心的政治家と言える。しかし世間では菅元首相や安住元財務大臣が、日本の経済や財政問題に精通している政治家という認識はなかったはずである。ましてや国政選挙で民主党が消費増税を公約に掲げたことはなかった。つまりこれらの民主党の政治家は財務官僚の振付けで踊っていたと見て良いであろう。


今回の国際公約を撤回するという表明に対して各国の反応は冷ややかである。「金利がマイナスになっているくらいなのに、日本は今頃何を言っているか」という雰囲気であろう。しかし日本のマスコミは「PBを2020年までに黒字化する」ことが不可能になったから撤回したとだけ解説する。

そもそも「2020年までに黒字化する」という話は、「2013年までに黒字化する」という以前の目標を延長したものである。この時も特に議論がなく簡単に延長した。国際公約とか言っているが本当に軽いものである。


どうやら安倍総理は解っている

だいたい「PBを黒字化すること」に意義があるのかという根本の論議が欠けている。ところが財政再建派は、「PB黒字化」は当たり前の原理で、これについては議論をさせないという空気を作ってきた。明らかに日経新聞を始めとする日本のメディアもこれに同調してきた。まるで日本において「PB黒字化」に疑問を持つことは犯罪に近い行為という雰囲気が作られている。

たしかに18世紀、19世紀の経済を前提にした経済理論なら、「PB黒字化」によって金利は低く抑えられ、この金利低下によって投資や消費が増えることにもなろう。ところが「PB黒字化」を目標にした14年の消費増税によって、逆に投資・消費が急減した。これに対しては財政学者などの御用学者や財政再建派政治家は、増税後一時的に需要が落込んでもその後日本経済は「V 字回復する」といい加減なことを言っていた。しかしV字回復なんて有り得ず、今日、補正予算と輸出増で日本経済は辛うじて支えられている。


そもそも日本の金利はずっと世界一低い水準で推移してきたのである。それでも投資・消費の水準はずっと低位のままであった。ましてや13年からの日銀の異次元の金融緩和で、とうとう金利はマイナスになった。つまりこれ以上の金利低下は必要がなく、このことは「PB黒字化」が日本経済に対し何もプラスがないことを意味する。

財政再建派は、本当のところ財政にしか興味がなく、「PB黒字化」がもたらす日本経済への悪影響を軽視してきた。だから消費増税分の8割を財政再建に回すといった本当に「馬鹿げたこと」を平気で決めたのである。この大失態で少なくとも自民党内の財政再建派の勢いは弱まった。だから先週号などで紹介したように、魔の2回生(現在は晴れて魔の3回生)の20名弱が集り「政策目標になっているPB(プライマリーバランス)の放棄」や「積極財政」を訴える勉強会を始めるまでになった。

これまで自民党内の財政再建派の力を感じ、このような動きは躊躇された。議員個人が財政再建路線に疑問を持っても、「PBの放棄」なんてとても口に出せない時代が続いてきた。ましてや積極財政派の議員グループが登場するのは20年振りである。筆者が当コラムを発刊したのも、20年ほど前から橋本政権下で構造改革派が生まれ財政再建派と結託し、積極財政派を追詰め始めたことがきっかけであった。


安倍政権の財政運営は、当初から「新規国債は発行しない」と、この「PBの2020年までの黒字化」といった方針にずっと縛られてきた。このため14年に消費税を3%も上げたのに、安倍政権はたった千億円単位の財政支出でさえ自由にならなかった。例えば保育園の待機児童が問題になった時にも、解決のための予算措置が難しいほどであった。

では安倍総理ご自身が「PB黒字化」についてどう考えているかである。これについて日経新聞10月30日の「経済教室」に岩本康志東京大学教授(専門が公共経済学ということだから財政学者)の興味ある文章が掲載されている。この中で「安倍首相は基礎収支(つまりPB(プライマリーバランス))の黒字化に消極的と思われ、選挙後に『アルゼンチンは基礎的収支黒字化で債務不履行になった』とも発言した」という話を教授が紹介している。

要するに安倍総理は解っているのである。ただ「PB黒字化の放棄」や「新規国債の発行」に簡単に踏み出せるか不明である。おそらく「PB黒字化」については、柔軟な形に変えても延長すると筆者は思っている。党内外の財政再建派の勢いは弱まったと言え、まだ隠然とした力がある。早速、「教育無償化について自民党内で議論を行っていないのに、財界との間で3,000億円の拠出の話が出ている」と噛みつく議員がいる。
http://www.adpweb.com/eco/eco963.html


14/12/1(823号)「今から嘘をつくぞ」の決まり文句
http://www.adpweb.com/eco/eco820.html

•財務省のパシリ(使い走り)

財務省のパシリ(使い走り)となっているエコノミストや財政学者達が「今から嘘をつくぞ」という時の決まり文句がある。「国の債務(借金)は1,000兆円を超えている」である。たしかに日本の総債務残高は、1,000兆円を超えている。しかし

14/11/10(第820号)「日本のぺらぺら族」
http://www.adpweb.com/eco/eco820.html

などで取上げたように日本政府は、一方で諸外国に比べ突出して大きな金融資産を持っている。例えば外貨準備高だけでも147兆円もあり、ほかの先進国よりずっと大きい(中国も大きいが、これは外国から流入した投資(投機)資金が積み上がった部分が大きい・・資金流入に対する為替介入で外貨準備が積み上がった)。

この他にも政府系金融機関への貸付といった莫大な金融資産がある。これについて、昔、パシリ連中の中に「政府系金融機関は莫大な不良債権を抱えていて、政府の貸付金は資産性はない」と言い放つ者がいた。しかしもしこの話が本当なら、全ての政府系金融機関は倒産状態ということになる。もちろんこれは嘘であり、外貨準備と合せ政府の金融資産の額は莫大である。

このように国の持っている金融資産を無視して総債務残高だけで日本の財務状態を語ることは間違いであり、とんだ誤解を招く。そして総債務残高から金融資産額を差引いたものが純債務残高である。日本の場合、金融資産が大きいため純債務残高はかなり小さくなる。


また純債務残高を国際比較する場合、OECDの基準ではさらに公的年金(日本の場合は厚生年金・国民年金(127兆円)、公務員共済等(51兆円))の積立金を差引くことになっている。他の先進国では公的年金の積立がほとんどなく、保険料収入と財政支出で年金支給を賄っている。日本の公的年金の積立額は、先進国の中で突出して大きい。

日本以外で公的年金の積立金が大きい国はスウェーデンぐらいである。ちなみにスウェーデンはこの積立金で公共事業を行っているが、特に国民からの反感はないという。たしかに積立金を積み上げることは今日の需要不足の原因となるため、これを公共事業に使うことは投資・貯蓄の資金循環の観点から利にかなっている。


さらに筆者は、純債務残高の算出にあたって中央銀行(日銀)の保有する日本国債を差引くべきとずっと主張してきた。これは日銀保有の日本国債は実質的に国の借金にならないからである。この数字が昨年度末に200兆円を越えさらに増え続けており、いずれ300兆円程度まで増える見通しである。つまり無視できないくらい膨大になっている。

このように日本の純債務残高を算出し国際比較すれば、「日本の財政は最悪で破綻寸前」というセリフがいかに空々しい嘘であるか解る。ところが消費税増税や新規国債発行の制約によって、今年度の予算は完全な緊縮型(消費税増税に加え補正予算が真水で4.5兆円減額されている)になっている。これも日本の財政がそのうち破綻するというとんでもない前提で予算編成がなされた結果である。デフレ経済下でこのような完全に間違った財政政策を行ってきたのだから、連続2四半期マイナス成長になるのも当たり前である(当初のアベノミクスの狙いはこの今年度の緊縮財政で吹っ飛んだ)。


たしかに純債務残高の算出にあたり、個々の人で考えが異なることは筆者も承知している。筆者のように総債務残高から金融資産だけでなく、公的年金の積立金、さらに日銀保有の国債まで差引くべきと考えるのは今のところ少数派かもしれない(今のペースで日銀の国債購入額が増えれば、7〜10年で日本国は実質的に無借金になると筆者は計算している)。そして日本の財政に関し多少なりとも知識がある人ならば、最低でも国の借金から膨大な政府所有の金融資産を差引くことは分っている。

ところが財務省のパシリと成り果てているエコノミストや財政学者達は、財政に関して一般国民は猿程度の知識しか持っていないと舐めている。またエコノミストや財政学者でなくとも増税派の人々は同じセリフを用いて人々を脅している。例えば

13/9/2(第767号)「消費税増税は雲行きが怪しくなった?」
http://www.adpweb.com/eco/eco767.html

で取上げたように、朝まで生テレビ(テレビ朝日系)で五味廣文元金融庁長官から「日本は1,000兆円の債務を抱え、増税を見送れば財政破綻を招く」とまさに「今から嘘をつくぞ」という時の決まり文句が飛出した。さすがにこの時には、他のパネラーから「日本政府の持っている多額の金融資産を無視しているうんぬん」と一斉攻撃を受けていた。


•「今から嘘をつくぞ」の合図

もちろん「今から嘘をつくぞ」という時の決まり文句は、前段の五味廣文元金融庁長官のケースだけではない。日経新聞を開けば、毎日、同様のセリフが載っている。例えば11月20日の一面で日経の吉田透経済部長は「増税延期で財政再建は遠のいた。国の借金は1,000兆円を超え、GDPの倍以上。財政危機に陥ったギリシャより悪い。」と、まさに「今から嘘をつくぞ」という時の決まり文句のオンパレードである。もうこれだけで読む価値のない文章と判定される。

財務省のパシリとなっている財政再建論者が、読者や視聴者の一般国民を猿扱いし脅す時の常套句や仕掛は他にもある。その一つが「国の借金を一万円札で重ねると富士山の何倍になる」といった視覚に訴える表現である。そして典型的な仕掛が「借金時計」であろう。これらが現れたら「今から嘘をつくぞ」という合図と思えば良い。


また再増税延期決定の前、パシリのエコノミストは「もし増税が延期され日本の財政再建路線が疑われたら、国債が売られ金利は急上昇する」と決め付け、これを盛んに喧伝していた。筆者は、増税延期の観測が出た頃から長期金利の動向をずっと注視してきた。再増税延期の話が出る前の最低金利は0.45%であった。

たしかに増税延期の話が出始めた頃からゆっくりと上がり始めた。しばらくして節目となる0.5%を少し超えてきた時、筆者も一瞬「おやっ」と思った(おそらくバカなディーラが国債を少し売ったのであろう)。しかしそれ以降は下がる一方で、これまでの最低金利であった0.45%をも下回った。直近11月28日の長期金利は0.42%である。

たしかに日銀の国債買入れがあると言え、増税延期決定後、逆に金利は低下しているのである。パシリエコノミストは、金利が思うように上がらないのでこの話を避けている。また彼等の中には「金利上昇は、短期ではなく中長期的に起る」と卑怯な言い訳をする者までいる。仮に日銀の国債買入れが有効なら、「金利が止めどもなく上昇する」といったパシリエコノミストの得意な常套句は一体何であったのか。


まもなく衆議院選の公示がされ選挙戦が始まる。当然、消費税の扱いや日本の財政、そしてアベノミクスも話題になるであろう。筆者は、今回の選挙戦で本当の「日本の財政」の姿がどれだけ明らかにされるかを注目している。もし日本の財政の真の姿が有権者にも理解されたのなら、これからの経済政策はガラッと変ると期待できる。

しかし日経新聞を始め各メディアは、これまで散々大嘘(日本の財政は最悪といった)をついて消費税増税を推進してきた。今さら本当の事(日本の財政には問題はなく財政再建なんて全く不要・・金利を見れば明らか)は言えないのである。ただ朝日新聞だけでなく、一般国民の大手メデイアに対する不信感は高まっている。


久しぶりに11月29日の朝まで生テレビ(テレビ朝日系)を観た。選挙戦を控え各党の論客と言われるメンバーが集っていた(政治家以外のパネラーは直前にキャンセルされたという話がある)。しかし事の本質(例えば日本の財政が本当に悪いのかと言った)に迫る議論は全く出ない。各党が主張する建前論を延々と披露するだけである。さすがに筆者も退屈と思って観ていたが、眠さを堪えることができないほどお粗末な内容であった。これでは日本の政治家が官僚に舐められるのも当然である。

選挙戦が始まり、筆者は安倍総理の解散の決断に関する真相や日本の財政の本当の姿などもっと深いところに、どれだけ日本のメディアが迫れるか注目している。しかし筆者のこれまでの経験から、残念ながらこのような話が少しでも出るとしたなら東京や関東では放送されないテレビ番組や週刊誌などに限られると思っている。大手新聞や在京のキー局は本当にダメである。せめて「選挙で700億円も掛かる」といった下らない話だけは止めてくれ。
http://www.adpweb.com/eco/eco823.html


17/11/27(964号)続・「今から嘘をつくぞ」の決まり文句
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実質的な借金(純債務残高)はゼロに

財政再建派(財政規律派)の政治家、財政学者、エコノミストは「日本の財政は最悪」という大嘘をずっと付いている。ところで彼等がこの嘘を付き始める時の「決まり文句」というものがある。これに関しては14/12/1(第823号)「「今から嘘をつくぞ」の決まり文句」などで取上げてきた。

先週号で取上げた「2020年までのPB黒字化は国際公約」もその一つと言えるであろう。この他の代表例は「国の債務(借金)は1,000兆円を超えている」「日本の消費税率は欧州に比べ極めて低い」「国の借金は孫子(まごこ)に引継がれる」などである。このような決まり文句に出会せば、まさに「今から嘘をつくぞ」の合図と思えば良い。


ただ彼等がつく嘘の前触れとなる「決まり文句」に関し、ややこしいのは全てが間違っている訳ではないことである。例えば「PB黒字化は国際公約」は菅元首相や安住元財務大臣が、実際に国際会議の場で表明している。また日本国の総債務残高は1,000兆円を超えている。さらに日本の消費税率の8%は、欧州各国の付加価値税率に比べたしかに低い。

そしてメディアを通してこれらのセリフを受取る側の読者や視聴者のほとんどは、これらの決まり文句に簡単に騙される。また発言する者は、人々をこれで騙せることを知っているからこそ、いまだにこれらの「決まり文句」を使っている。普通の人々より多少は見識が高く、より多くの情報を得られると思われる政治家でさえ、これらの決まり文句に易々と騙されている。そこで今週号では、これらの「決まり文句」が嘘の始まりであることを説明する。


14/12/1(第823号)「「今から嘘をつくぞ」の決まり文句」他で述べたように、たしかに国の総債務は1,000兆円を超えている。しかし一方で国は膨大な金融資産を持っている。具体的には巨額の政府系金融機関への貸付金や外貨準備などである。したがって総債務残高からこの金融資産額を差引いた日本の純債務残高はぐっと小さくなり、そのGDP比率は欧州各国と遜色がなくなる。ところが財政再建派の人々は、まず国が保有するこの巨額の金融資産のことに触れることはない。

また財政の健全性を見る基準として、総債務残高から公的年金の積立金を差引くという考えがある(OECD基準)。特に日本の場合、公的年金の積立金額(公務員共済を含めると180兆円程度)が欧州各国に比べかなり大きい(例外はスウェーデンくらい)。これに対し欧州各国の公的年金の積立金額は小さく(支給額の数カ月分)、年金支給は自転車操業状態である。もし公的年金の積立金も総債務残高から差引いて純債務残高を計算し直し、GDP比率を算出すればむしろ欧州各国より良い数値が出るものと筆者は見ている。


さらに日銀が既に400兆円もの日本国債を購入している。これについて色々な見方があるが、実質的にこの部分は国の借金にならないという考えが成立つ。実際、国はこの400兆円の国債に対して日銀に利息を払うが、最終的に日銀はこの利息を国庫納付金として国に納付する(国の雑収入)。たしかに日銀は一部を準備金として差引いて納付するが、この準備金も国の資産である。このように日銀が購入した日本国債は、実質的に国の借金とはならなくなる。筆者は、今のペースで日銀が国債を買い続ければ、国の実質的な借金(純債務残高)は数年のうちにゼロになると見ている。

財政再建派にとって、この日銀が国債を買うことの本当の意味が一般の人々に知れ渡ることは是非とも避けたいところである。だから彼等は「日銀は異次元の金融緩和の出口戦略を急げ」と盛んに騒いでいるのである。筆者は、むしろ発行する国債を全て永久債(コンソル債)に換え、これを日銀が買えば分りやすくなると考える。特に民進党の新代表になった大塚耕平参議院議員は、永久債発行論者であり、この辺りの仕組についてよくご存じと思われる。永久債発行について与野党で議論すれば良いと筆者は思っている。


次の世代は債権・債務を同時に引継ぐ

日本の消費税率が欧州各国と比べ低いという話も真っ赤な嘘である。これについては

16/4/25(第889号)「日本は消費税の重税国家」
http://www.adpweb.com/eco/eco889.html

で述べたように、欧州各国は軽減税率を採用しているので実質的な付加価値税の負担は見掛けよりかなり軽くなっている。英国などは食料品等の生活必需品の税率がゼロである。英国に長く住んだことがある人なら、むしろ日本の8%の消費税率は重いと感じるはずである。

しかし卑怯な財政再建派は標準税率での比較しか持出さない。それどころか「税率が低い日本の国民は甘やかされている」ととんでもない発言を行う者まで現れている。もし予定通り19年10月に消費税が10%に増税されると、日本は消費税(付加価値税)でトップクラスの重税国家になる。日本より付加価値税が重いのはわずかにフランスだけになる。このような消費税の実体は、何故かマスコミが取上げないので日本の一般国民はほとんど知らない。


「国の借金は孫子に引継がれる」も奇妙な表現であるが、よく出会すセリフである。今日、国債を発行すれば、これを償還しなければならない次の世代の負担がさらに重くなるという理屈である。いわゆる借金の先送りという話になる。一見、これは良識のある者のセリフと捉えられる可能性が高い。

しかし孫子、あるいは次の世代は国の債務をたしかに引継ぐ(相続する)が、彼等は国に対する債権(国債など)も引継ぐ(相続する)のである。つまり次の世代は、国の債務だけでなく国の債権も同時に引継ぐ。しかもほとんどの国債が国内で消化されているので、引継ぐ債務と債権はほぼ同額と見て良い。したがって今日の世代と次の世代の間の問題というより、これは同じ次の世代の間の分配の問題になるのである。

この解決には、たしかに金融資産の相続税を重くするということが考えられる(他には資産課税を重くするという方法がある)。しかし前段で述べたように、既に今日の日本の実質的な純債務残高はほぼゼロになっている。したがって次の世代の分配問題を解決するための相続税の増税なども必要はない。


ここまで国の資産と言ってきたものは、説明を簡単にするため金融資産に限定してきた。しかし国は金融資産以外に様々な膨大な資産を保有している。主に土地や建物、また道路などのインフラなどである。次の世代は、何もせずに生まれながらこれらの資産を当然のこととして引継ぐことになる。ところが財政再建派は、このような点に話が及ぶことを避けたがる。

また次の世代が同じように引継ぐにしても、治安が良く安全で快適な国の方が理想的である。それを実現するための経費を今日新規国債の発行で賄うことは決して悪いことではない。ところが財政再建派は、とにかく新規国債に大反対である。安倍一強と言われながら、安倍政権はわずか2兆円の教育無償化予算にさえ苦労しているのである。

「国の借金は孫子に引継がれる」と言われているが、これから就職しようという次の世代にとってもっと切実な問題は今日の日本の経済状態であろう。日本経済はデフレから脱却したとはとても言えないが、安倍政権は消費税再増税を延期するなどして低いながらもなんとか経済成長を続けている。このような経済政策を評価して、先の総選挙では若い世代ほど自民党への投票が多かった。次の世代である若者達も本当のことを薄々分り始めたのであろう。
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2017年5月15日【三橋貴明】デフレとの戦い

国民を貧困化から救うためには・・・
http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12273607238.html

財政破綻プロパガンダが日本国を殺す
http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12274209607.html


三橋は、小学館から刊行予定の「財務省亡国論(仮)」の執筆にとりかかったわけですが、財務省発の「財政破綻プロパガンダ」は、冗談でも何でもなく日本国を国として殺そうとしています。

財政破綻プロパガンダ、さらにはプライマリーバランス目標という一連の緊縮財政が、日本経済がデフレから脱却することを妨げています。

デフレにより、日本の名目GDPが伸びず、国民の貧困化(実質賃金の低下)に加え、

●財政の悪化(税収が伸び悩むため)
●防衛の弱体化(防衛予算を積み増しできないため)
●防災の脆弱化(公共投資削減及び土木・建設サービスの縮小により)
●生産性の低下(インフラ整備ができないため)
●供給能力の喪失(=発展途上国化)
●科学技術の衰退(=発展途上国化)
●社会保障の弱体化(=セーフティネットの喪失)
●人口の減少(実質賃金が下がり、婚姻率が低下し、少子化が進行するため)

と、ひたすら日本国の弱国化が進んでいっているのです。加えて、小浜先生が「新」経世済民新聞に書いて下さったとおり、


【小浜逸郎】「教育、教育」と騒ぐなら金を使え
https://38news.jp/politics/10433


教育現場までもが、荒廃していっています。

現在の教育は、将来のための「投資」です。現在の教育の荒廃は、将来の「亡国」そのものなのですが、予算削減が続く以上、現場としてはいかんともしようがありません。

さらに、デフレによるルサンチマンの蔓延は、政治の世界でルサンチマン・プロパガンダを流行させ(しています)、国民統合を破壊していきます。政治家が「同じ国民」を攻撃することで、それ以外の国民の拍手喝采を浴びるような国が、存続できるとは思いません。

改めて書いてみると、デフレの影響の凄まじさに、改めて愕然としてしまいます。

現在の日本における「デフレとの戦い」は、大げさでも何でもなく「日本国の運命を決める戦い」であることを知って欲しいのです。
https://38news.jp/economy/10457


財務省の嘘を暴く

日本の未来を考える勉強会 youtube 動画
https://www.youtube.com/results?search_query=%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AE%E6%9C%AA%E6%9D%A5%E3%82%92%E8%80%83%E3%81%88%E3%82%8B%E5%8B%89%E5%BC%B7%E4%BC%9A

財政再建と成長の二兎を得るためのアベノミクス戦略
平成29年4月12日 講師:内閣官房参与・京都大学大学院教授 藤井聡
https://www.youtube.com/watch?v=BBLFipGeinA

ー貨幣と租税ー 
平成29年4月27日 講師:中野剛志
https://www.youtube.com/watch?v=Zc9-Y5jiIO4

ー財政出動を阻む経済通念についてー 
平成29年5月9日 講師:京都大学レジリエンス実践ユニット特任教授 青木泰樹
https://www.youtube.com/watch?v=DIQZFKOumDo

ー積極財政で復活する日本経済ー 
平成29年5月16日 講師:株式会社クレディセゾン主任研究員 島倉 原
https://www.youtube.com/watch?v=1hj3c9Fa7mk

ー新しい日本経済の見方〜デフレ完全脱却へやさしい財政政策が必要〜
平成29年6月6日 講師:ソシエテ・ジェネラル証券株式会社 チーフエコノミスト 会田 卓司
https://www.youtube.com/watch?v=e0PVWn9Y1uI

ーデフレーションが国民経済を破壊するー 
平成29年6月15日 講師:株式会社経世論研究所代表取締役社長 三橋 貴明
https://www.youtube.com/watch?v=hkEaFevXWUc





2017年7月3日【三橋貴明】国家存亡の危機


現在、財務省の緊縮財政の影響で、どれほど我が国が小国化したのか(過去形)について書いているわけですが(仮タイトルは「財務省亡国論」)、

財政均衡主義者たちの「妄念」には、本当に恐るべきものがあります。

PB黒字化目標という「狂気」に固執し、
挙句の果てに財務省や緊縮財政派の一部は、財政均衡を「憲法」に書き込もうと図っています。

実際、自民党が作成した「自民党憲法草案」には、

「財政の健全性は、法律の定めるところにより、確保されなければならない」

という、嫌な予感しかしない文章が盛り込まれています。

「財政の健全」が何を意味するのかは不明ですが、
例えば「PB黒字化」と法律で定義されてしまうと、
事実上「憲法で財政均衡を定める」という話になってしまうわけです。

安倍政権が閣議決定した骨太の方針2017には、
日本経済の喉元に刺さった毒矢とでもいうべき「プライマリーバランス黒字化目標」が残っています。

もっとも、日本のPB黒字化目標は、内閣が判断すれば、抜き取ることができます。
閣議決定は、確かに重いですが、「閣議」決定であるため、内閣が変更することは可能です。

例えば、PB黒字化が「憲法」で定められたら、
あるいは「国際協定」で決まっていたら、どうなるでしょうか。
毒矢を抜き取ることは、限りなく不可能に近くなります。喉に毒矢を突き刺し、
ガムテープで抜けないように固定するようなものですね。

実際、ドイツは財政均衡主義を「憲法」で定めています。ドイツ基本法(憲法)には、
「連邦および州の財政は、原則として、借入による収入なしに、これを均衡させなければならない」
と、書かれているのです。

ドイツはリーマンショック後の2009年、
基本法に「債務ブレーキ条項」を盛り込みました。
結果、ドイツは赤字国債を発行することは(原則)禁止となっています。

また、EU(欧州連合)のマーストリヒト条約では、
単年度の財政赤字を対GDP比で3%以内に収めなければならない「ルール」になっています。
国際法は国内法の上に立つわけです。

マーストリヒト条約を批准したEU加盟国は、国内状況がどうであれ、
財政赤字を対GDP比3%以内とすることを「要請」されてしまいます。

憲法にせよ、国際協定にせよ、
財政均衡主義が固定化されてしまった場合、
日本のデフレ超長期化と「小国化」「後進国化」は決定的になります。

何といいますか、財務省の緊縮財政至上主義により、
既に現在の日本国は「国家存亡の危機」に瀕しているというのが、
「財務省亡国論」を書いている三橋の印象です。
https://38news.jp/economy/10708



三橋貴明オフィシャルブログ「新世紀のビッグブラザーへ blog」
財務省が日本を滅ぼす(前編) 2017-10-30
https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/

 いよいよ明日、小学館から「財務省が日本を滅ぼす 」が刊行になります。

 昨日、日本の繁栄を妨げる「二つの壁」について書きましたが、その一つが「PB黒字化目標」になります。


 とにかく、PB黒字化目標が「骨太の方針」にて閣議決定されている以上、全ての政策がPB黒字化前提になってしまいます。すなわち、
「支出は前年比で削減する。増える場合は、他の支出を削るか、もしくは増税する」
 という前提で予算が組まれざるを得ないのです。


 このPB目標に異様なまでに固執し、日本を亡ぼそうとしているのが、財務省です。


 日本が亡びる云々は、決して大げさな話ではありません。と言いますか、要するにこれの問題です。

 ※IMFの最新データ(World Economic Outlook Oct 2017)から作りました。


【日中両国のGDPが世界のGDPに占めるシェア】

http://mtdata.jp/data_57.html#IMFOct17


 日本のGDPが世界に占めるシェアは、橋本緊縮財政でデフレに突っ込む以前は、17%を超えていました。日本一か国で、世界の17%以上を生産していたのです。


 その後、デフレでGDPが成長しなくなったのですが、世界経済は順調に拡大したため、日本のシェアがひたすら落ちていき、2016年は6.5%。


 反対側で、中国のGDPは世界の2%程度だったのが、世界経済を上回るペースで成長し、今は15%。


 ちなみに、2016年に日本のシェアが少し高まり、中国が落ちていますが、これは「円高人民元安」の影響です。もちろん、2016年にしても、中国の成長率は日本を圧倒していました。


 このままのペースで日本の停滞と中国の成長が続くと、2040年頃に経済規模の差は10倍に開いているでしょう(すでに2.3倍)。中国は経済成長率以上に軍事費を拡大するため、軍事予算の規模は20倍の差がついていると思われます。


 さて、日本の20倍の軍事予算を使う共産党独裁国家に、我が国はいかにして立ち向かえばよろしいのでしょうか。

 立ち向かえない、というのが残酷な答えです。


 デフレから脱却し、経済成長を取り戻さない限り、我が国に待ち構えている未来は良くて発展途上国、最悪、中国の属国化以外にはありません。


 そして、デフレ脱却を妨げてる最悪の「壁」こそが、PB黒字化目標なのです。


 あるいは、実質賃金の低迷(国民の貧困化)、インフラの老朽化、自然災害に対する脆弱化、防衛力の相対的低下、科学技術力の凋落、教育レベルの低下、地方経済の衰退、医療・介護サービスの供給能力低下、そして少子化という日本を悩ませている諸問題は、「政府が予算を使う」ことで解決します。と言いますか、政府が予算を使わなければ解決しません。


 そして、上記の諸問題解決に政府がおカネを使えば、それは「需要」になるため、デフレからの脱却も果たせます。デフレから脱却すれば、経済成長率が上昇し、「中国の属国」という悪夢を回避できるかもしれません。


 日本は、
「政府が国内の諸問題解決に予算を使うと、問題解決と同時にデフレ脱却、経済成長が果たせる」
 という、ある意味で美味しい環境に置かれているのです。


 ところが、政府が予算を増やそうとすると、途端に「PB黒字化目標」が壁となり立ち塞がり、現実には「何もできない」のです。


 何もできないどころか、財務省はPB黒字化を旗印に、ゾッとするほどの勢いで緊縮財政を強行してきます。消費税増税、診療報酬と介護報酬のダブル削減、教育無償化のコストを企業の社会保障費増で賄う、会社員の給与所得控除廃止、たばこ税値上げ、出国税導入などなど、最近、提示された緊縮財政のメニューだけで、こんなにあるのです。


 財政拡大(減税含む)の方向に舵を切り、上記諸問題の解決に政府予算を使えば、我が国は途端に繁栄の道を歩めます(もう一つ、憲法九条第二項という壁は残るものの)。


 それにも関わらず、現実は逆方向に驀進している。


 「財務省が日本を滅ぼす 」以外に、いかに表現しろというのでしょうか。





2017年11月13日【三橋貴明】共犯者育成プロパガンダ
https://38news.jp/economy/11287

財務省の大攻勢
https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12326561177.html

犯罪的な現実について
https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12326847154.html

小学館「財務省が日本を滅ぼす」では、
財務省が緊縮財政路線を推進する際に
用いている各種プロパガンダについても解説しました。

http://amzn.to/2zt9lub

具体的には、以下になります。

●ルサンチマン・プロパガンダ:
人々のルサンチマンに訴えかけ、
「敵」を攻撃することで国民の留飲を下げ、支持を得る

●恐怖プロパガンダ:
人々の恐怖を煽り、思考停止に追い込む

●「木を見せ、森を見せない」:
いわゆる針小棒大。一部の悪しき事例のみを
クローズアップし、それを理由に全体を否定する

●用語の変更:
文字通り、言葉を言い換えることで、
人々に本質を理解させないようにする

●抽象表現の多用:
抽象的な表現を使うことで、人々に
「何となく」納得感を与え、事実を隠蔽する

●既成事実化:
虚偽情報を繰り返し報じることで、人々に事実として認識させる。
ナチスの宣伝担当相だったヨーゼフ・ゲッペルスの
「嘘も百回言えば真実になる」という言葉は有名

●レッテル貼り:
攻撃対象を悪しき印象を与える呼称で呼び、
発言や人格の信用を失墜させる

●権威の利用:
人々の信用が高い組織、あるいは人物に
語らせることで、嘘に信憑性を持たせる

●藁人形(ストローマン)戦法:
攻撃対象の発言を曲解もしくは捏造し、
「あの人はこんな人だ!」といった
印象操作により、信用を喪失させる

実は、上記以外にも一つ、財務省が
多用するプロパガンダ手法があるのです。

すなわち「共犯者育成プロパガンダ」になります。

原泰久の「キングダム」の第415話「反乱兵の作り方」では、
別に秦王に歯向かう気などなかった
秦軍の兵士たちが、樊於期により
「反乱兵」に仕立て上げられます。

具体的には、投降兵を殺させ
(殺さない場合、自分が死ぬ)、
後に引けない立場へと秦兵を
追い込んでいくのです。

財務省は、政治家や学者、経済人、ジャーナリスト、
評論家に「ご説明」し、マスコミに対しては
記者クラブ財政研究会を利用し、

「日本は国の借金で財政破綻する」
「日本はプライマリーバランス黒字化しなければならない」

などとメディアで発言させます。

一度でも、財政破綻論に与してしまうと、
もはや「共犯者」というわけで、言論人もメディアも、
日本の財政破綻など「あり得ない」という
正しい情報を二度と発信できなくなります。

それどころか、「自分の発言は間違っていなかった」と
思い込む認知的不協和に陥り、
正しい情報を発信する勢力(つまりは我々)を
「攻撃する」という行動にでるケースすらあります。

結果的に、財務省は何もしなくても
反・緊縮路線が潰され、緊縮路線が
「当然の話」として国民の間で共有されていく。

人間は、なかなか「自分が間違っていた」
ということを認められません。

財政破綻論者が反・緊縮路線に転じ、
正しい情報の発信を始めた例は、
本当に極わずかです。

財務省の官僚たちは、経済については
全く知識がない割に、プロパガンダ手法
については熟知しているようです。

プロパガンダとは、特定の政治的意図に基づき、
情報を歪める、あるいは発信することです。

日本を亡ぼそうとしているのは、
単なる情報であることが、改めて理解できます。



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6. 中川隆[-5705] koaQ7Jey 2017年12月25日 14:21:25 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]
御用学者たちの真実 2016/10/24

財務省は、財政制度について議論する「財政制度等審議会」や、 国債管理政策について「有識者」から意見を聞く「国の債務管理の在り方に関する懇談会」といった会議を開き、 緊縮財政を推進しようとします。

各会議のメンバーは、基本的には財務省の官僚が選定します。

この種の会議の名簿に「委員」として掲載されることは、 特に「学者」にとってはステータスになります。

当然ながら、緊縮財政を推進する学者以外が財務省に選ばれることはありません。

いわゆる「御用学者」たちですが、 審議会や懇談会の委員に選出されれば、日経新聞などの「御用新聞」に寄稿する機会なども増えます。

御用学者たちが、財務省の飼い犬として御用新聞に緊縮財政推進論を掲載し、世論を動かそうとするわけです。

財務省は、審議会などのメンバー以外にも、「資料提供」「情報提供」など、 様々な手段で学者たちを手中に収め、 御用学者として成長させようとします。

財務省肝いりの御用学者たちは大学の中で教授としてのパワーを高め、その下に就いた准教授、講師、学生たちも、トップ(教授)と同じ路線を進みます。

何しろ、御用学者の下で、反緊縮財政論の論文を書いたとしても、採用されません。

というわけで、御用学者の弟子たちも、緊縮財政派として長じ、財務省に飼い犬として認められ、審議会や懇談会のメンバーになる。

彼らの弟子たちもまた、緊縮財派として教授への階段を上る。

と、御用学者再生産の構造がガッチリと組み上げられてしまっているのが、我が国なのでございます。

かつて、社会保障削減や緊縮財政を「正しい論旨」に基づき批判していた吉川洋氏も、今は立派な御用学者として「財政制度等審議会 財政制度分科会」の会長としてご活躍されています。

以前は、この手の「事実」が一般の国民に知られることはありませんでした。

とはいえ、最近はインターネット等、 新たな情報メディアの出現により、 御用学者たちの真実が世間に広まりつつあります。
http://www.mitsuhashitakaaki.net/2016/10/24/mitsuhashi-484/

経済学というイデオロギー 2017-12-24
https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12338740907.html


 さて、毎度おなじみの国の借金でございます。


『国・地方の借金1108兆円に…なお先進国最悪
http://www.yomiuri.co.jp/economy/20171222-OYT1T50044.html

 財務省は22日、2018年度末の国と地方を合わせた長期債務(借金)の残高が、17年度末の見込み(1087兆円)より約21兆円増え、1108兆円になるとの見通しを発表した。

 09年度から約288兆円増え、過去最大を更新する。
 内訳は国が約915兆円、地方が約192兆円となる。国民1人当たりの金額に換算すると、17年度より18万円多い、約874万円の借金を抱える計算だ。(後略)』

 さて、国の借金(正しくは「政府の負債」)云々の説明はとりあえず置いておいて、本日は「国の借金プロパガンダ」の根本について書いてみたいと思います。


 昨日のシンポジウムで、中野剛志先生や藤聡先生が強調していらっしゃいましたが、事の本質は、
「正しいか、間違っているか?」
 ではないのです。


 経済学という、現実を無視した特定の「イデオロギー」に日本の政界、官界、学会、財界、そしてマスコミが染まってしまっており、「現実にどう対処するか?」という普通の道を選べなくなっているのが、現実の日本です。


 人類の歴史において、イデオロギー先行で政治が行われたとき、大抵、国民は酷い目にあいます。


 現在の日本国民は、「経済学というイデオロギー」先行で政治が行われている結果、ひたすら貧困化しているという「根本」を理解して欲しいのです。


「自由貿易はとにかく正しい。反対する奴は、頭がおかしい」

「グローバリズムは歴史の必然だ」

「民間活力の導入(民営化)は、とにかくいいことだ」

「既得権益をぶち壊す規制緩和は、経済成長に貢献する」

「プライマリーバランス黒字化を達成しなければ、国の借金で破綻する!」


 上記は、全て経済学(厳密には新古典派経済学)に基づくイデオロギーです。
つまりは、コミュニズムやファシズムと同じであると理解しなければなりません。


 無論、自由貿易やグローバリズム、民営化、規制緩和、PB黒字化が「正しい環境」というのもあるのでしょう。とはいえ、それを言ったら「コミュニズム」や「ファシズム」であったとしても、有効な時期があるかも知れません。


 自由貿易、グローバリズム、民営化、規制緩和、PB黒字化、コミュニズム、ファシズムなどなど、これらは全て「道具」であって、目的ではないのです。


 目的はあくまで経世済民。国民を豊かに安全に暮らせるようにすること。これ以外に、政府の存在目的はありません。


 経世済民を達成するために、現実を踏まえて、いかなる政策を講じるか。これが、本来の政治の仕事なのです。


 ところが、現在の日本はイデオロギー先行になってしまっています。しかも、「経済学」という、過去400年近く、人類を苦しめたイデオロギーに染まってしまい、政策が立案されています。
 結果、例により国民が不幸になっている。


 イデオロギーではなく、現実を踏まえた政策を。この方向転換だけkで、日本国民は「豊かで安全な国家」を手に入れることができるのですが、現実はままなりません。


 もっとも、昨日のシンポジウム懇親会のラストでも話しましたが、我々日本国民がグローバリズムあるいは経済学というイデオロギーに苦しめられるのは、今に始まった話ではありません。始まりは、恐らく1543年にポルトガル人が種子島に漂着した時点なのです。


 過去、500年近く、我々の先人たち(日本人)はグローバリズムに苦しめられ、足掻き、何とか生き延び、妥協し、繁栄の道を探ることを続けてきたのです。


 今の我々も、過去の日本人たちと同じなのです。


 我々の足掻きは、1587年に豊臣秀吉がイエズス会の副管区長のガスパール・コエリョに手紙を送り、「奴隷交易(まさに「ヒトの移動」の自由!)」を禁止した、その延長線上にあるという話です。


 日本国が繁栄するためには、経済学あるいはグローバリズムというイデオロギーを、打破しなければなりません。


[32初期非表示理由]:担当:混乱したコメント多数、規定違反多数により全部処理

7. 中川隆[-5704] koaQ7Jey 2017年12月25日 14:24:49 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

経済コラムマガジン 16/10/24(913号)


落日の構造改革派


•スッポリ抜けているもの

日本経済は低成長が続いている。筆者達はこの原因を需要不足と分析している。この主な要因は、日本で30才台、40才台の「消費年齢世代」の人口が減少していることである(需要不足なのだから「生産年齢世代」の人口の減少は主な問題ではない)。また所得(可処分所得)が伸びないこともこの一つの要因になっている。さらに他にも需要不足の要因は色々と考えられるが、ここではこれ以上の言及は省略する。

これに対して、低成長の原因は需要サイドではなく、日本の供給サイドに問題があるからと主張する者が実に多い。この考えから導き出される対策は日本の構造改革ということになる。先週号で述べたように、この構造改革派によとって、筆者達が主張する財政支出による需要創出政策は、むしろ日本の構造改革にとって邪魔であり障害になるらしい。


構造改革派の発想は古典派経済学理論(新古典派経済学を含む)に根ざしている。いわゆる「セイの法則」、つまり作ったものは全て売れるという法則が成立つ世界である。したがってもし売れ残りや失業が生じるなら供給サイドに問題があるということになる。具体的には生産設備が陳腐化していて製品が時代に合わないとか、労働者の質に問題があるということになる。

構造改革派の対策は、まず規制緩和などによる競争政策の強化ということになる。これによって劣化した生産設備やゾンビ企業の退出を促すことになる。また技術的に劣る労働者には教育・訓練を施すということになる。これらの話は、構造改革派に染まっている日経新聞などのメディアでもよく見かける。


構造改革派の経済成長理論の支柱となっている定式がある。それについて

08/9/15(第541号)「経済成長の定式(モデル)」
http://www.adpweb.com/eco/eco541.html

14/7/7(第804号)「経済成長の三つのパターン」
http://www.adpweb.com/eco/eco804.html


などで説明した。

これは経済学の教科書に載っている

g(経済成長率)=s(貯蓄率)/v(資本係数)+ n(労働人口増加率)

である

(これに技術進歩を加味すると

g(経済成長率)=s(貯蓄率)/v(資本係数)+n(労働人口増加率)+t(技術進歩)

になる)。

したがってs(貯蓄率)が一定なら、経済成長率を大きくするには合理化などによって資本係数を小さくし、労働者に教育・訓練を施し労働投入量を増やせば経済は成長することになる。

上記の経済成長理論の定式は、一見正しく当たり前のように感じる。ところがこれには「スッポリ抜けているもの」がある。それは「需要」である。もし需要不足が常態化しているなら、上記の定式は何の意味もない。つまり構造改革派は、需要サイドを全く見ていないのである。まさに「作ったものは全て売れる」という「セイの法則」の世界にいる。このように構造改革派の経済理論は著しく現実離れしている。


ところが安倍政権の登場で状況は一変した。安倍政権は第一の政策をデフレ経済からの脱却とした。つまりデフレギャップの存在を公式に認め、この解消を第一の政策目標に置いたのである。政府機関も渋々とデフレギャップの存在を認めるようになった。

ところが政府機関の公表するデフレギャップはいつも1〜2%と異常に小さい。これは

16/8/1(第902号)「大きな車はゆっくり回る」
http://www.adpweb.com/eco/eco902.html


で述べたように、デフレギャップの算出に「可変NAIRUアプローチ」という浮き世離れした手法を採っているからである。またデフレギャップ異常が小さいため、潜在成長率も異常に小さく算出されている。

筆者達は、ヘリコプター・マネーによる需要創出政策を唱えている。しかし構造改革派に染まった日本の経済の論客は、デフレギャップが小さいのだからたちまち日本経済にインフレが起り物価が高騰すると脅かすのである。これもヘリコプター・マネー政策への一つの雑音である。


•有り得ないデフレギャップの1〜2%

日本経済の成長率を高めるには、生産性の向上しかないという話をよく聞く。この根拠は潜在成長率がこれだけ小さくなっているのだから、生産性を上げる他はないというのである。具体的には規制緩和によって競争を活発にすることや生産工程への新機軸の導入、そして労働者の教育・訓練などである。ちなみに本誌では過去

01/9/10(第221号)「「生産性」と「セイサンセイ」の話」
http://www.adpweb.com/eco/eco221.html


で、この話を取上げたことがある。

しかしこれらの全てが前段で紹介した構造改革派のセリフと一致する。つまり生産性を上げるということは構造改革を実施することと同じ意味である。言い方を変えると構造改革を行うことによって生産性が上がるという話である。

たしかに国全体ではなく一つの企業で考えると、注文が殺到し生産が間に合わない場合は生産工程の改善(新機軸の導入などを含め)や従業員の教育・訓練が必要になってくる。つまりこの生産性の向上によって注文増に対応するということは有りうる。しかし反対に注文が少なくなるケースが有りうる。この時にはリストラによる生産性の向上という方法が考えられる。また場合によっては不採算部門の整理といういうことが必要になる。


しかし一国の経済を考える場合と一企業を対象にする場合では事情が異なることがある。たしかに国全体の需要が伸びている時代なら、国も企業もやるべきことは似ている。言っているように生産性の向上ということになる。企業はこれによって限られた生産資源(生産設備と労働者)をより効率的に使って最大限の生産を行うのである。国はこの動きを税制などで支援することになる。

ところが今日のようなデフレ経済で需要不足が常態化している現状では、国と企業では利害が異なるといった事態が起る。例えば企業は売上が落ちれば、当然、前述のような生産性の向上のためリストラを考える。しかし国にとって企業のリストラによる失業者の増加は由々しき問題となる。


このように構造改革派の論客は、経済の高度成長期のように需要がどんどん増える時に適合したかもしれない稚拙な経済理論(供給サイドの重視)を、慢性的な需要不足が続く今日の日本にも適用しようとしているのである。筆者はこのことを間違っているとずっと言って来た。

精一杯優しく言えば、構造改革派の面々は現実の経済に疎い「おバカ」の集りということになる。少しでも現実の経済を知っているなら、1〜2%のデフレギャップとかほとんどゼロの潜在成長率といった現実離れしたことは決して言わない。本当にデフレギャップが1〜2%なら、景気は超過熱状態であることを意味する。そのような状況ならほとんどの生産設備の稼働率は100%であり、商店やデパートの店先には買い物客が殺到し長い行列を作っているはずである(終戦直後の日本や旧ソ連時代の店頭と同じように)。

また本当にデフレギャップが1〜2%なら、どの企業や商店ではこれ以上売ることのできる製品や商品の在庫がなくなっていて、営業担当者のほとんどの仕事は注文を断ることになっているはずである。したがって販売促進のための広告・宣伝なんてとんでもないことである。このように「可変NAIRUアプローチ」によって導き出されるデフレギャップの数字はばかばかしく有り得ないものである。


さすがに構造改革派の中にも、段々と問題は供給サイドだけでなく、需要サイドにもあるのではないかと考える者が現れるようになった(日本の供給サイドは特に大きな問題がないと筆者は見ている)。明らかに構造改革派は落日を迎えている。しかしいきなり財政支出による需要創出というわけには行かない。筆者の記憶では、最初に需要サイドに着目した構造改革派は「霞ヶ関埋蔵金」を問題にした人々である(埋蔵金を使っての需要創出をしろと主張)。

その次は外国人観光客の誘致を唱える人々である。これは外国人観光客の買い物による需要増を狙っている。そして最近ではTPP締結が注目されている。ところでアベノミクスの第三の矢である「成長戦略」の柱は規制緩和などによる構造改革だったはずである。ところが奇妙なことに最近になって「成長戦略」の第一はTPPという話が出るようになっている。これは TPP による輸出増が狙いである。

このように外国人観光客の誘致やTPPの目的は需要増といっても外需の増加ということになる。たしかに構造改革よる供給サイドの強化といった現実離れした考えからは、これらはいくらか進歩していると言える。しかしこれに対して筆者達は、これ以上外需依存を高めるのではなく(外需依存はいずれ円高で苦しむことになる)、財政政策(ヘリコプター・マネーなどによる)による内需拡大政策を主張しているのである
http://www.adpweb.com/eco/


経済コラムマガジン 2017/12/11(966号)
日本の経済の専門家はおかしい

日本の経済論壇の「闇」は深い

筆者は、

16/3/28(第885号)「終わっている日本の経済学者」
http://www.adpweb.com/eco/eco885.html


などで日本の経済学者やエコノミスト、そして日経新聞の論説委員等を批判してきた。これらの日本の経済の専門家が言っていることが「おかしい」と思うからである。また筆者は何となくこの原因を分っているつもりである。

日本経済の低成長の原因は慢性的な需要不足と先週号で説明した。しかし日経新聞の論説委員を始め日本の経済の専門家は、どうしても原因を需要不足とは認めないのである。そこで彼等は、低成長の原因を人手不足や低い生産性など供給サイドの話で誤魔化している。


だから人手不足を示すデータをやたら強調したがる。また間抜けなエコノミストの中には「日本は完全雇用状態」と言って譲らない者までいる。しかし先週号で述べたように、本当に日本が人手不足ならもっと賃金が上昇しているはずである。

それどころか全てのメガバンクが大きなリストラ計画を発表している。大手銀行の事実上の定年は52〜53才という話は昔聞いたことがる。ところがそれが最近では、どうやら50才程度までに早まっているという記事を日経新聞が掲載している。日経新聞にはこのような矛盾した話が満載である。そこで今週はこのような矛盾した話を二つ取上げる。


日本の経済成長率は、内閣府から国内総生産(GDP)の情報として定期的に公表されている。日経新聞などのメディアは、この数字の推移に基づき経済成長の様子を解説している。内閣府が公表するのは「消費、投資(設備・住宅)、政府消費、公共投資、輸出・輸入」と需要の項目毎の数字とそれらの合計である。日本経済成長率はこれらの需要項目の数字を積上げて算出されている。

日経新聞などメディアのこれに対する分析と解説は、例えば「天候不順で消費が落込んだ」「半導体の需要が好調なので設備投資が増えた」「予算消化が進まず公共投資が減った」「円安と中国の景気持直しで輸出が増えた」といった具合である。注目されるのは全てこれらは需要サイドの話ということである。まさに先週号で述べたように「需要で日本の経済成長は決まる」のである。日本の生産性が上下したことが原因で経済成長率が変動したといった話は一切出ない。これは当たり前の話であり、需要が増えれば当然のこととして工場や商業施設の稼働率が上がり生産性が上がるのである。


ところが日本の経済の専門家は、日経新聞などで日本経済の成長に関しては「生産性の向上が必須」「生産力の増大が必要」と供給サイドのことしか言わない。したがって彼等は「設備投資を喚起する政策が必要」「家庭の主婦も職場に狩出すような政策が必要」といった主張を繰返す。つまり日本の経済成長を決めるのは全て供給サイドという話になっている。

ところが同じ日経新聞の紙上では、前述の通り日本の経済成長を全て需要サイドだけで分析・解説して見せるのである。明らかに日経新聞や日本の経済の専門家の経済成長に関する論調は矛盾している。筆者は、もっと辛辣に「日経新聞と経済の専門家は頭がおかしくなっている」と言う他はないと思っている。

不思議なことに、日本の経済論壇では誰もこのような矛盾を指摘しないし問題にもしない。しかし「おかしい」と指摘する経済学者やエコノミストがいることを筆者は知っている。ところがこのような声をほとんどの日本のメディアは取上げない。まことに日本の経済論壇の「闇」は深いと言える(日本のメディアもおかしい)。


算出方法がおかしいデフレギャップ

もう一つの「日経新聞と経済の専門家は頭がおかしくなっている」ことを示す事例は、日本のデフレギャップの認識である。これに関しては日本の潜在成長率も関係する。筆者は

06/2/27(第426号)「潜在GDPとGDPギャップ」
http://www.adpweb.com/eco/eco426.html

06/3/6(第427号)「GDPギャップのインチキ推計法」
http://www.adpweb.com/eco/eco427.html


で、これらの算出方法がおかしいと指摘して来た。しかし今日でもこのインチキな算出方法が続いているのである。

日本のデフレギャップを政府はわずか1〜2%と公表して来た。それどころか直近ではデフレギャップがなくなり、逆にインフレギャップが生じたと驚くようなことを言っている。ところが誰もこれを「おかしい」とは指摘しない。


デフレギャップを文字通りに解釈すれば、供給力が需要を上回る場合の両者の差額ということになる。たしかに理論上では、これがゼロになることは有りうることである。しかしこれがマイナスになり、逆にインフレギャップが発生したのだからただごとではない。

これも文字通りに解釈すれば、日本全体で需要が生産力を上回ったことになる(一部の特定の企業に限るなら有り得る現象である)。これはちょっと有り得ないことであり、少なくとも日本の景気が超過熱状態ということを意味し、当然、物価は高騰しているはずである。ところが日本経済は低迷し、物価は一向に上がっていない。日銀なんて、物価上昇率の達成目標年度を毎年延期しているほどである。


結論を言えば、筆者が何回も指摘してきたようにデフレギャップや潜在成長率の算出方法がおかしいのである(実際のデフレギャップはずっと大きい)。しかし関係者がこれは「おかしい」と気付いているのか不明である。また「おかしい」と気付いていたとしても修正する気があるのか、これも不明なのである。

それにしてもこの怪しいデフレギャップを基づき経済政策が実施されることが問題である。構造改革派と見られるある経済閣僚は、日本のデフレギャップや潜在成長率が著しく小さく算出されていることを知らないと思われる。この大臣は「日本の経済成長率を上げるには潜在成長率を大きくする他はない」と言っているようだ。

日本のデフレギャップや潜在成長率を著しく小さく算出している裏には、日本経済の問題点を需要サイドから供給サイドにスリ変える意図が見える。これには財政再建派も悪乗りしている。もし需要サイドの問題、つまり需要不足が認められると財政支出による需要創出という話が避けられなくなると財政再建派は思っている。


デフレギャップや潜在成長率の算出方法や認識の違いには、理論経済学上の対立の影響も垣間見られる。先週号で、古典派(新古典派)経済学に基づく構造改革派と財政再建派、そして財政による需要創出の有効性を唱えるケインズ主義の積極財政派という分類を行った。デフレギャップや潜在成長率を異常に小さく算出している経済学者やエコノミストは、古典派(新古典派)経済学の信奉者と見て良い。

そもそも古典派(新古典派)経済学ではデフレギャップという概念は存在しない。古典派(新古典派)経済学の理論的な根幹をなす「セイの法則」では、作った物は全て売れることになっている。したがってパラメーターが動き価格メカニズムが機能すれば、失業者や生産設備の遊休は発生しないことになっている。

古典派(新古典派)経済学の世界では、自然失業率以上の失業は労働者の技能が劣るからであり、需要拡大策ではなく職を得るための教育訓練が必要と説く。また遊休状態の生産設備は、既に陳腐化していて使い物にならないから廃棄すべきと考える。たしかに「セイの法則」からは、このような結論が導き出される。
http://www.adpweb.com/eco/  


経済コラムマガジン 2017/12/18(967号)

経済論議混迷の根源はNAIRU


卑怯な言い訳を行う経済学者とエコノミスト

デフレギャップの推計には、

06/3/6(第427号)「GDPギャップのインチキ推計法」
http://www.adpweb.com/eco/eco427.html


で取上げた「可変NAIRUアプローチ」という方法がある。NAIRU(Non-Accelerating Inflation Rate of Unemplayment)とはインフレ非加速的失業率のことである。これを自然失業率、つまり長期的にインフレ率に関係なく一定水準で存在する失業者の割合と同じという見方がある。

例えば失業率が5%であっても、自然失業率が3%であれば、実際の失業率は両者の差である2%と見る。もしこの2%の失業が解消すれば、実質的に失業者はいなくなり完全雇用ということになる。またこの状態(自然失業率の3%)でさらに追加の求人があれば、賃金率は上昇しインフレになるという認識である。


日本のデフレギャップの推計はこのインフレ非加速的失業率(自然失業率と言って良い)を念頭に行われている。また潜在成長率の推計はこのデフレギャップを元に算出される。失業率がインフレ非加速的失業率まで下がればデフレギャップはゼロになると解釈される。

デフレギャップがゼロになった状態で追加的に需要が増えても、賃金が上昇するので名目GDPが増えても実質GDPは増えないという考え方がある。つまり財政政策による需要創出は物価が上昇するだけなので無駄と見なす。したがってデフレギャップがゼロに近付けば、これ以上の経済成長のためには生産性を上げるしかないと主張する。

またデフレギャップや潜在成長率は内閣府や日銀など政府の機関で算出されているので、これらは公式の経済数字として扱われる。つまりこれらの数字は日本の経済政策に深く関わっていると言える。また多くの経済学者やエコノミストも同様の手法でデフレギャップを捉えている。日経新聞などには、これらの数字を絶対的なものと見なす論説ばかりが目立つ。


特に考えが固い経済学者は、デフレギャップがゼロの状態で少しでも需要が増えると、物価が止めどなく上昇するという。

04/11/1(第365号)「妄言・虚言の正体」
http://www.adpweb.com/eco/eco365.html

で紹介したA教授はその典型であろう。A教授は「1兆円も財政支出を増やすと日本でハイパーインフレが起る」「私のシミュレーションプログラムでは、物価がどんどん上昇し計算不能に陥る」と言って引下がらない。どうもデフレギャップがゼロの状態が「閾(しきい)値」になっているようだ(まさにルーカス方程式)。またA教授が内閣府でも働く官庁エコノミトでもあることから、内閣府の現状認識が垣間見られる。

しかし驚くことに公表されるデフレギャップがゼロに近付き、それどころかマイナスとなった(逆にインフレギャップが発生)。ところが賃金が上がらず物価も一向に上昇しないのである。これが日本経済の現実の姿である。おそらくこれらの間抜けな面々にとっては信じられないことである。

そこでこれらの経済学者やエコノミストは、極めて卑怯な言い訳を行う。例えば「同じ可変NAIRUアプローチを使っても、研究者によってデフレギャップや潜在成長率の推定値に多少幅がある」「デフレギャップがゼロになると物価が上がりやすくなるだけ(必ず上がるとは言っていない)」と言った具合である。彼等は自分達の考え(経済理論)が根本的に間違っていることは絶対に認めない。そのうち本誌でも取り上げるが、認めると「まずい」のであろう。


NAIRUが潜在成長率を決めている

まずデフレギャップを失業率、つまり労働サイドだけに偏重して算定することがおかしい。供給力を規定する生産関数は、労働・資本・生産性の三要素ということになっている。しかしこれらの経済学者やエコノミストは労働と生産性をことさら重視するが、資本、つまり生産設備についてはほとんど触れない。

これについては

02/12/2(第276号)「日本のデフレギャップの怪」
http://www.adpweb.com/eco/eco276.html

で取上げた。生産関数に関し、経済企画庁時代の80年代及び90年代の労働への分配率は0.54から0.58であり、資本への分配率は、0.42から0.46であった(同じ年の両者を合計すると1.00になる)。ところが2001年度の「経済財政白書」では、資本のウエートがいきなり0.33に引下げられ、労働への分配率が0.67と大幅に引上げられている。これは伸びの低い労働(就業者数は、1970年から2000年では1.2倍にしか増えていない)への分配率を大きくしデフレギャップを小さく算定するためのトリックと故丹羽春喜大阪学院大学名誉教授は推察していた。おそらく資本軽視(労働重視)の流れは、最近もっと酷くなっていると筆者は認識している。実際のところ

06/3/6(第427号)「GDPギャップのインチキ推計法」
http://www.adpweb.com/eco/eco427.html


で述べたように、日本の設備稼働率は低く経済産業省の調査統計部経済解析室のIIPの稼働率指数担当者に直接聞いた話では72〜74%で推移していた。


また

02/7/15(第260号)「セイニアリッジ政策への反対意見」
http://www.adpweb.com/eco/eco260.html


で取上げたように、この話を裏付ける大手製造業に対するアンケート結果が日経新聞の02年7月8日の一面トップに掲載された。需要が増えた場合の増産方法を問うものであった。回答は複数回答であり、なんと驚くことに、断トツで第一位の回答は76%の「既存設備の活用、稼働率の引上げ」であった。おそらくこの余剰生産力は今日でも保持されていると筆者は思っている(原発が止まっても遊休状態の火力発電所を動かしたように、ある程度の余剰生産力を持っている)。

つまり日本の生産力は5〜10%程度の需要増に即座に対応できると思われる。しかも需要増による物価の上昇はほとんど考えられないのである。つまり今日のデフレギャップや潜在成長率の認識と議論は全く現実離れしている。


06/2/27(第426号)「潜在GDPとGDPギャップ」
http://www.adpweb.com/eco/eco426.html


で述べたように政府系エコノミストはGDPの過去の実際値の平均値や、景気動向指数を使って「潜在成長率」を算出している。つまりこれでは、大きく経済が落込こみ、かつその状態が長く続いた場合、落込んだ状態が普通、あるいは正常と見なすことになる。当然、デフレギャップはものすごく小さく算出される。特に日本経済はバブル崩壊、橋本政権の逆噴射財政政策、リーマンショックなどによる急激な落込みを経験している。

しかもその正常時とやらの失業率をNAIRU(インフレ非加速的失業率)と見なしている可能性がある。特に最近の労働偏重のデフレギャップの算出方法を考えると、極端な話、このNAIRU(インフレ非加速的失業率)だけでほとんど潜在成長率も決まることになる。


これらの一連の話に表立って「異」を唱えていたのは、筆者が知る限り故丹羽教授だけであった。唯一の例外は数年前に日経新聞の大機小機欄に掲載された「不況は潜在成長率を下げる」という「カトー」氏のコラムである。

17/11/13(第962号)「これからの重大な政治課題」
http://www.adpweb.com/eco/eco962.html


で述べたように、虚言・妄言が溢れる日経新聞にあって、「カトー」氏は「唯一まともで良識のある執筆者」と筆者は評価している。

まず「カトー」氏は、内閣府、日銀の両方とも、潜在成長率のNAIRUを使った推計値は信頼性が低いと指摘している。次に不況によって潜在成長率が下がっていることが考えられると言う。潜在成長率の低下は需要不足によるところが大きいと述べ、拡張的なマクロ政策が必要と説く。さらに「履歴効果」にも言及している(これについては来週号)。最後に「カトー」氏は消費増税などはもってのほかと締めている。
http://www.adpweb.com/eco/


経済コラムマガジン 2017/12/25(968号)

狙いは需要創出政策の阻止


勝手に意味をスリ変え

ここ数週に渡りデフレギャップや潜在成長率などを取上げてきたが、これに関する議論が混乱していることを説明した。混乱の原因は、同じ経済用語でも使う者によってその意味が異なるからと筆者は考える。特に主流派と言われる経済学者やエコノミストが問題である。この違いをはっきりさせないまま彼等は勝手に議論を展開する。

そもそも彼等は経済論議を深めようといった意思を全く持っていない。もし議論を深めるつもりなら、最初に使う経済用語の意味や定義をはっきりさせる必要がある。しかし始めから議論なんかするつもりがないので、主流派の経済学者やエコノミストはこの重要なプロセスを省略し、一方的に片寄った持論を押付ける。日経新聞などはこの手のプロパガンダまがいの論説で溢れている。これら対し「おかしい」という意見を日本のメディアはまず取上げない。唯一の例外は、日経新聞では「カトー」氏のコラムぐらいである。


彼等と筆者達ではデフレギャップや潜在成長率の認識が異なる。筆者達は実際の供給力の天井と現実の名目GDPの差がデフレギャップと捉え、そのデフレギャップを元に算出した最大可能な成長率が潜在成長率と認識している。日本の供給力の天井は、主流派の経済学者やエコノミストが想定しているよりずっと高いというのが筆者達の主張である。

デフレギャップが1〜2%とか、ましてやデフレギャップがマイナスになる事態(つまりインフレギャップの発生)なんて絶対に考えられない。おそらく彼等は、日本ではなくインフレが常態化している中南米やアフリカなどの経済を想定した経済モデルでも使っているのであろう(あるいは「セイの法則」がある程度通用した19世紀の経済を想定)。


ところが今日、デフレギャップが極小(彼等のばかげたデフレギャップの算出方法で)となったにもかかわらず、一向に物価が上昇しない現実に直面している。先週号で述べたように、困惑した主流派の経済学者やエコノミストはデフレギャップのゼロの意味を「必ず物価が上がる」ではなく「上がりやすい状況になる」と卑怯にも勝手にスリ変えている。その程度の話なら、何故、彼等がこれまでデフレギャップや潜在成長率をことさら取上げて来たのか意味がない。

筆者は、政府機関は人心を惑わせるこれらの数字の算定を即刻止めるべきと言いたい(少なくともこれらのデタラメな経済数字の公表はするな)。もっとも主流派の経済学者やエコノミストの意図は見え透いている。人々(政治家を含め)が需要不足に関心が向かないないよう、供給サイドがパンク状態ということを強調したいのであろう。要するに財政出動による需要創出政策を阻止することが真の狙いと見られる。


先週号で説明したように、日本のデフレギャップや潜在成長率は、NAIRU(インフレ非加速的失業率)を意識して算出されている。この詐欺的な算出方法に同調する日経新聞は、日本中の人手不足の現場を必死になって捜し回って記事にしている。人手不足だからこれ以上の需要創出政策は不要と言いたいのであろう。

しかし人手不足の職場は、不正規雇用が中心で低賃金のところばかりである。例えば時給1,000円のアルバイトが足らないといった類の話になる。このような職場には、外国人の労働者が目立つのですぐ分る。しかし日経新聞を始め、日本のメディアは「時給1,000円」の意味を考えない。年間2,000時間も働いても(日本の正規雇用労働者の年間労働時間の平均はもっと少ない)、たった2百万円の収入にしかならない仕事である。一時的、あるいは片手間で働くのなら別だが、外国人を除けばそのような職場に人が集るわけがない。

もう一つの人手不足の現場は、昔から人々が敬遠する3Kの職場である。特に団塊の世代が引退しているので人手不足が顕在化している。ところがまだ有効求人倍率を見て、日本は完全雇用と言っている間抜けなエコノミストがいる。しかし求人の中にどれだけ多くの「ブラック職場」が含まれているか彼等は関知しないようだ。


履歴効果に負けないために

観念論者が唱えるNAIRU(インフレ非加速的失業率)や自然失業率を使ったデフレギャップや潜在成長率の算定方法が、「おかしい」という声はとうとう米国でも起っている。失業率が完全雇用に近いと言われるレベルまで下がっているのに、米国でも一向に物価は上昇しないし賃金の上昇も鈍い。特にこれを気にしているのが米FRBである。

16/8/22(第904号)「芥川賞受賞作「コンビニ人間」」
http://www.adpweb.com/eco/eco904.html


で述べたように、求人が増えているといっても「雇用の質」が問題とイエレンFRB議長は適確な指摘をしている。米FRBが金融政策の転換に慎重なのも、このような米国の雇用情勢が影響している。移民が多く新興国並の需要がまだ期待できる米国でも、自然失業率というものに対する疑問が呈されているのである。米国より経済が成熟し高齢化が進む日本で、NAIRU(インフレ非加速的失業率)を意識した議論がまかり通っていることの方が異常である。


そして日本経済が長く不調を続けることによって、本当の経済力を失うことを心配する声がある。先週号で紹介した「不況は潜在成長率を下げる」という「カトー」氏のコラムである。ここで言う潜在成長率は、NAIRU(インフレ非加速的失業率)に基づいて算出されるインチキ潜在成長率ではなく、本当の意味での日本の潜在的な成長力と筆者は理解している。ケインズが言っていた資本主義経済における経営者のアニマルスピリットみたいなものと考えて良い。

たしかにここ30年間を見ても、経済が上向くと「次は財政再建だ」という声が必ず上がり、緊縮財政に転換し日本経済の成長を阻止する動きが起った。例えば異次元の金融緩和と大型補正予算で13年度は日本経済が上向いたが、14年度の消費増税と補正予算の大幅削減で日本経済は沈んだ。このようなことを続けていては、経営者のアニマルスピリットが萎えるのは当たり前である。

また「カトー」氏は同コラムでサマーズ元財務長官の「履歴効果」を引合いに出している。「履歴効果」とは「不況が長引くと物的資本や人的資源への投資が減少し、不況の影響が履歴のように潜在成長率に残っていく」というものである。そして「カトー」氏は「履歴効果のことを考えると、潜在成長率の低下は需要不足によるところが大きい」と指摘している。したがってこの対策には拡張的なマクロ政策が必要と「カトー」氏は結論付けている。


サマーズ元財務長官は

14/6/30(第803号)「サマーズとトマ・ピケティ」
http://www.adpweb.com/eco/eco803.html

14/7/28(第807号)「三教授のサマーズ論の解説」
http://www.adpweb.com/eco/eco807.html

で紹介したように、「米国経済の長期停滞論」を展開している。サマーズ氏は、米国のデフレギャップが10%以上あると主張している。つまりNAIRU(インフレ非加速的失業率)や自然失業率を使ったデフレギャップの算出方法を完全否定しているのだ。したがってこれでは賃金が上がるはずがないとサマーズ氏は指摘している。

米国のデフレギャップが10%なら、生産設備の稼働率が米国より常に10%程度低く推移していた日本のデフレギャップは15〜20%程度と見て良いと筆者は思っている。またサマーズ氏は、「履歴効果」に負けないためには需要創出のマクロ政策が必要と説いている。ただし需要創出は財政政策を中心にすべきと主張し、金融緩和政策に偏重することをサマーズ氏は警戒している。

これは金融緩和政策への偏重によるバブル生成とバブル崩壊を危惧するからである。またサマーズ元財務長官は、米国だけでなく日本の経済政策にも同様のことが言えると指摘している(金融政策偏重に警鐘)。この意見に筆者は賛成である。しかし日本の来年度の予算編成を見ても、とても十分な財政政策が組込まれているとは思われない。筆者は新規国債発行による大胆な財政政策を主張してきた。しかし残念ながら、日本ではこれからも金融政策に偏重した政策が続くのである。
http://www.adpweb.com/eco/


[32初期非表示理由]:担当:混乱したコメント多数、規定違反多数により全部処理

8. 中川隆[-5703] koaQ7Jey 2017年12月25日 15:03:46 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

リニア「不正な受注調整」問題 2017-12-22

リニア中央新幹線の、いわゆる「入札談合」問題。


『大林・鹿島・大成で先行協議 工費5兆円、利益を確保
http://www.sankei.com/affairs/news/171222/afr1712220003-n1.html

 リニア中央新幹線建設工事をめぐるゼネコン大手4社による談合事件で、大林組の幹部が東京地検特捜部などの調べに対し、「工費が圧縮された中で利益を確保するため大林組、鹿島建設、大成建設の3社で協議を始めた」と説明していることが21日、関係者の話で分かった。特捜部などは、発注元のJR東海がリニア先行開業区間の総工費を約5兆円と試算した平成22年以降、具体的な工事割り振りに向けた協議を重ねたとみて実態解明を急ぐ。(後略)』


 まず、奇妙なのは本件が「談合事件」として報道されている点です。


 元々、問題になっている独占禁止法の「不当な取引制限」には、二種類あります。


 一つ目が、中央政府、地方自治体などの公共工事の物品や公共調達に関する入札に際し、事前に受注事業者や受注金額を「相談」「合意」で決めてしまう行為、すなわち「入札談合」です。


 とはいえ、今回のリニア中央新幹線の建設工事は、「公共工事」ではありません。発注元であるJR東海は民間企業で、資金もJR東海が借り入れで賄うため、税金は投入されません。


 無論、財政投融資は入りますが、あれもまたJR東海の借入金であり、利子付きで返済されるものです。


 今回の件は、いわゆる「談合」ではないのです。「不当な取引制限」には、談合の他にもう一つあります。



 いわゆる「カルテル」です。


 カルテルとは、事業者や業界団体の構成事業者が相互に連絡を取り合い、各事業者が自主的に決めるべき商品の価格や販売、生産数量などを共同で取り決める行為になります。


 つまりは「不正な受注調整」と表現するべきなのですが、なぜか「リニア入札談合」と報じられている点に、極めて違和感を感じます。


 大林組は不正を認めましたが、それはあくまで「不正な受注調整」であり、「入札談合」ではありません。

 上記を踏まえた上で、あえて書きますが、


「これって、何か問題なのですか?」


 リニア新幹線建設は、総工費9兆円の大プロジェクトです。しかも、人類史上最長のトンネルを掘りぬかなければならない、未知のプロジェクトでもあります。


 当然ながら、受注する各社は「数年前」から工事開始に備え、技術開発、人材確保、設備購入等、様々な「準備」を投資として行わなければなりません。


 しかも、大手ゼネコンはそれぞれが得意分野があるわけで、一社で担えるプロジェクトではない以上、各社が事前に相談し、
「最も品質が高いリニア新幹線を、工期に間に合わせるように建設する」
 ことを目的に、受注を調整する。


 繰り返しますが、これって、 何か問題なのでしょうか。


 受注調整の結果、人類史上初の超電導リニア新幹線が建設される。工期に間に合い、JR東海もハッピー。きちんと「利益」を確保することができ、建設会社もハッピー。日本の技術水準が一気に上がり、日本国民もハッピー。


 それでも、「不正な受注調整」ということで、刑事事件の対象になってしまうのが我が国というわけです。


 あえて断言します。独占禁止法は、もっと「現実に即した形」に改正するべきです。


 さもなければ、我が国の土木・建設業は、「日本国民のため」の行動について刑事処分を受ける羽目になり、供給能力や技術力がひたすら衰退していくことになるでしょう。
https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12338225853.html

[32初期非表示理由]:担当:混乱したコメント多数、規定違反多数により全部処理

9. 中川隆[-5702] koaQ7Jey 2017年12月25日 15:15:34 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

日本の政治を決定している日米合同委員会とは
 

なぜ、日本では国会議員が地方議員の仕事をしているのか 2015年6月15日
http://www.yamamotomasaki.com/archives/1991

日本政治を図らずも30年近く見てきて、いつも不思議に感じてきたことがある。

それは、「地方分権」と言われながら、いまだにすべての情報は中央、東京に集中し、内政における大枠の情報がほとんど東京に集中していることである。しかも国家主権にわたる外交、安全保障、国の経済政策、教育政策、福祉政策、医療政策、その他の分野でも大きな方針、政策は、すべて霞ヶ関から、国会議員に「勉強会」という形で官僚から卸されてくるのである。

そこで国会議員になった人間は、その中の一つか二つの分野に精通し、期数を重ねることによっていわゆる族議員というものになって、その内政の利権のお裾分けに預かる。この仕組みが、今も続く戦後の日本政治である。

さらに不思議なことは、その霞ヶ関に大きな政策を棚卸ししてくるのが、戦勝国であるアメリカなのである。

今回は、その大きな役割の一つを担っている「日米合同委員会」なるものを改めて紹介したい。不勉強の小生はこの組織のことを知ったのが、十年ちょっと前である。2011年の311以降、ネットや一部の本でもやっと言及されるようになったが、多くの日本人はマスコミがほとんど報道しないので全く知らないのではないだろうか。

そのためにいまだに一般の日本人には、認識されていないが、「日米合同委員会」というものが、戦後日本政治をコントロールしてきた最重要会議であることは間違いないのである。憲法で規定された国権の最高機関である国会を現実には超越していると言っても過言ではない。今回の安保法制を巡ってもテレビのニュース等で、あたかも日本が独立国としてこの法制を審議しているかのような報道がなされているが、残念ながら、このような報道は戦後に創られた共同幻想を維持するためものでしかない。

ところで、話題の書である矢部宏治氏は『日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか』で、矢部宏治氏は、「日米合同委員会」についてこう書いている。

日本はなぜ帰途と原発を止められないか

「官僚というのは法律が存在基盤ですから、下位の法体系(日本の国内法)より、上位の法体系(安保法体系)を優先して動くのは当然です。裁判で負ける側には絶対に立たないというのが官僚ですから、それは責められない。

しかも、この日米合同委員会のメンバーがその後どうなっているかを調べてみると、このインナー・サークルに所属した官僚は、みなそのあと、めざましく出世している。

とくに顕著なのが法務省で、省のトップである事務次官のなかに、日米合同委員会の元メンバー(大臣官房長経験者)が占める割合は、過去17人中12人。そのうち9人は、さらに次官より格上とされる検事総長になっているのです」


日米合同委員会の構成メンバーを見ると、米側がほとんど軍人である。

米側代表は在日米軍司令部副司令官である。

代表代理として在日米大使館公使、在日米軍司令部第五部長、在日米陸軍司令部参謀長、在日米空軍司令部副司令官、在日米海軍司令部参謀長、在日米海兵隊基地司令部参謀長である。在日米軍の軍人が威嚇するかのごとく居並んでいる。


日米合同委員会の日本側代表は外務省北米局長である

代表代理は、法務省大臣官房長、農林水産省経営局長、防衛省地方協力局長、外務省北米局参事官、財務省大臣官房審議官である。選挙で選ばれた政治家は一人も入っていない。


これは極めて象徴的な演出で、米国側は意識的に軍人を出している。現在も日本が米国の軍事占領下にあることの象徴なのだろう。わかりやすく言えば、日本官僚はネイティブの日本支配者であり、在日米軍の意向を受けて官僚の利権を維持拡大しているというわけである。

そして、日米合同委員会から多くの検事総長を出す。そして日本の対米隷属に異を唱え、真の独立を目指す人間を裁判にかけて攻撃する。その対象になったのが、最近では小沢一郎氏であった。

また、日米合同委員会で決まったことが公表されることはない。記録として残されることもない。いわば密約である。それが日本官僚を通じて政権与党である自民党に降ろされている。前回のレポートでも指摘した覇権国である米国経済の実情を考えると、もっと多くの日本人がこのことを知るべき時を迎えている。


日米合同委員会1日米合同委員会2

下記の参考資料を読んでいただければ、総理になった人間ですら、日米合同委員会のことを知らなかったことがわかる。日本の政治は見事なまでに空洞化しているのである。

<参考資料>

(*週プレNews 2014年12月16日より)

「日本はなぜ基地と原発を止められないのか」で話題の矢部宏治が鳩山友紀夫と“日本の真の支配者”を語った!


矢部宏治

鳩山友紀夫元首相(右)と矢部宏治氏が日本が「真の独立国」として新しい戦後を歩むための方法を議論

<民主党・鳩山政権の崩壊と沖縄の基地問題を出発点に、日本の戦後史を振り返った話題の新刊

『日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか』(集英社インターナショナル)
https://www.amazon.co.jp/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AF%E3%81%AA%E3%81%9C%E3%80%81%E3%80%8C%E5%9F%BA%E5%9C%B0%E3%80%8D%E3%81%A8%E3%80%8C%E5%8E%9F%E7%99%BA%E3%80%8D%E3%82%92%E6%AD%A2%E3%82%81%E3%82%89%E3%82%8C%E3%81%AA%E3%81%84%E3%81%AE%E3%81%8B-%E7%9F%A2%E9%83%A8-%E5%AE%8F%E6%B2%BB/dp/4797672897

の著者・矢部宏治(やべ・こうじ)氏。
そして、まさにこの本を執筆するきっかけとなった鳩山友紀夫元首相。

このふたりが、辺野古移設反対派の圧勝に終わった11月の沖縄県知事選や総選挙を踏まえ、事実上、今も米軍の占領状態が続いているこの国の姿と、日本が「真の独立国」として新しい戦後を歩んでいくためにはどうすればいいのか、その方法を考えた!>


首相の時はわからなかった「見えない敵」の正体

―まずは鳩山さんに、矢部さんの本を読まれた率直な感想から伺いたいのですが?

鳩山  正直申し上げて“ぶったまげた”というか、矢部さんがここまで勇気を持って取材され、この本を書かれたことに敬服しました。先にこの本を読んでいれば、私も総理を辞めずに済んだかもしれない、と(笑)。

もちろん、私は自分の非力について言い訳する気はありません。総理として一度は沖縄県民に期待感を与えながら(県外移設を)実現できなかったのは私に大きな責任があります。

ただ、この本を読んで、当時、自分がもっと政治の裏側にある仕組みを深く理解していれば、結果が違っていた部分もあるのかなとは思いました。それだけに、自分が総理という立場にありながら、この本に書かれているような現実を知らなかったことを恥じなきゃいかんと感じるわけです。

矢部  鳩山さんは以前、インタビューで「官僚たちは総理である自分ではなく『何か別のもの』に忠誠を誓っているように感じた」と言われていましたが、その正体がなんであるか、当時はわからなかったのでしょうか?

鳩山  物事が自分の思いどおりに進まないのは、自分自身の力不足という程度にしか思っていませんでした。本来ならば協力してくれるはずの官僚の皆さんには、自分の提案を「米軍側との協議の結果」と言って、すべてはね返されてしまって。分厚い壁の存在は感じながらも「やっぱりアメリカはキツイんだなぁ」ぐらいにしか思っていなかった。その裏側、深淵の部分まで自分の考えは届いていなかったのです。

 しかし、矢部さんのこの本はもっと深いところで米軍と官僚組織、さらには司法やメディアまでがすべてつながって一体となった姿を見事に解き明かしてくれて、いろんなことが腑(ふ)に落ちました。この本を読んで、目からうろこが何枚落ちたかわからないくらい落ちましたね。

矢部  在日米軍と日本のエリート官僚で組織された「日米合同委員会」の存在は、当時ご存じなかったということでしょうか?

鳩山  お恥ずかしい話ですが、わかりませんでした。日米で月に2度も、それも米軍と外務省や法務省、財務省などのトップクラスの官僚たちが、政府の中の議論以上に密な議論をしていたとは! しかもその内容は基本的には表に出ない。

 私が総理の時にアメリカから「規制改革をやれ」という話があって、向こうからの要望書に従って郵政の民営化とかがドンドンと押しつけられた。そこで「この規制改革委員会はおかしいぞ」というところまでは当時もわかっていたのですが。

矢部  日米合同委員会は基本的に占領以来続く在日米軍の特権、つまり「米軍は日本の国土全体を自由に使える」という権利を行使するための協議機関なのですが、この組織が60年間続いていくうちに、そこで決まったことには、もう誰も口出しできないという状況になってしまった。

 なかでも一番の問題は、日米合同委員会のメンバーである法務官僚が、法務省のトップである事務次官に占める割合は過去17人中12人、そのうち9人が検事総長にまで上り詰めている。つまり、米軍と日本の高級官僚をメンバーとするこの共同体が、検察権力を事実上握っているということなんです。

 しかも、在日米軍基地の違憲性をめぐって争われた1959年の砂川裁判で、当時の駐日米国大使だったダグラス・マッカーサー2世が裁判に不当な形で介入し、「日米安保条約のような高度な政治性を持つ問題については、最高裁は憲法判断をしない」という判例を残してしまった。ですから日米合同委員会の合意事項が仮に憲法違反であっても、日本国民にはそれを覆(くつがえ)す法的手段がない。

鳩山  それはつまり日米合同委員会の決定事項が、憲法も含めた日本の法律よりも優先されるということですよね。そのことを総理大臣の私は知らなかったのに、検事総長は知っていたし役人も知っていたわけだ。

矢部  ですから、鳩山さんの言う「官僚たちが忠誠を誓っていた何か別のもの」、つまり鳩山政権を潰(つぶ)したのは、この60年続く日米合同委員会という米軍と官僚の共同体であり、そこで決められた安保法体系だというのが現時点での私の結論ですね。

―そうした仕組みの存在を知った今、鳩山さんはどのような思いなのでしょうか。

鳩山  日米合同委員会に乗り込んでいきたいぐらいだね。「何をやってるんだ、おまえら!」みたいな感じで。

 ただ、そういうものが舞台裏で、しかも、憲法以上の力を持った存在として成り立っていたとしても、決してメディアで報道されることもないし、このメンバー以外にはほとんど知られないような仕組みになっているわけですよね。


矢部  このような「見えない力」の存在は、政権内にいないと、野党の立場ではまったく知り得ないものなのでしょうか?

鳩山  私も自民党時代がありましたので、8年は政権党にいたわけですが、当選1回や2回の新人議員の間は、官邸内部で何が動いているか知りようもありませんでした。でも与党の一員としては扱ってもらっていたと思います。

 それが野党となると、与党、特に与党の中枢の方々とは情報量が圧倒的に違う。官僚も野党に話す場合と与党に説明に行く場合では、丁寧さも説明に来る人の役職も全然違う。そのぐらい野党に対しては、官僚は区別し、冷たい対応をしていました。

 つまり、自民党政権と官僚機構が完全に一体化していたということです。野党は圧倒的に情報過疎に置かれているのは事実で、国民はその野党よりも情報が少ない。

 この先、特定秘密保護法によって、ますます国民には何も知らせない国になるわけで、非常に恐ろしいことだと思います。

日本全土が「米軍の基地」という現実

矢部  「横田空域」という、1都8県の上に米軍が管理している広大な空域がありまして、日本の飛行機はここを飛べない。これなんか典型的な「米軍が自由に日本の国土を使える」事例ですね。

鳩山  私も横田空域のせいで、日本の航空会社が非常に不自然な飛行ルートで飛ばされていることは知っていましたが、「沖縄と同じように、米軍の優位性というのが東京や関東周辺にもあるんだな」という程度にしか理解していなかった。

 しかし、具体的に図を見ると、関東上空がこれほど広範囲に米軍に「占領」されているという事実に仰天しますよね。沖縄だけではなくて、実は日本全体がアメリカに今でも支配されているも同然ですから。

矢部  飛行ルートの阻害もありますが、それより問題なのは、米軍やCIAの関係者が日本の国境に関係なく、この空域から自由に出入りできる、入国の「裏口(バックドア)」が存在することです。これはどう考えてもおかしな話で、こんなことは普通の主権国家ではあり得ません。

 この問題なんて国際社会にアピールしたら、みんなすごく驚くと思うんです。これは今、日本で起きているほかの問題、特に原発の問題にも絡んでくる話ですが、日本という国が置かれている状況の歪(ゆが)みやおかしさを伝えるいい事例になると思っています。

 結局、日米安保条約とは、米軍が「日本の基地」を使う権利ではなく、「日本全土」を基地として使う権利を定めたものなのです。

 旧安保条約の第1条で米軍にその権利が認められ、60年の安保条約で文言は変わっていますが、その権利は残されている。これを「全土基地方式」というのですが、これはなんとしても国際社会にアピールして変えていかないといけない

鳩山  矢部さんの本だと、米軍がそんなことをできる根拠は、敗戦国である日本を今でも「敵国」と見なした、国連憲章の「敵国条項」があるから、という話でしたが。

矢部  そこの説明は少し複雑で、旧安保条約第1条には、そうしたメチャクチャな軍事利用のあり方は、日本側が望み、アメリカ側がそれに応えたものだということが書かれている。そうした戦後処理を日本が望んだ以上、日本の主権や国民の人権がいくら侵害されていても、国連は口を出せないというロジックになっているんです。一種の法的トリックと言ってもいい。

 ですから、日本にちゃんとした政権が誕生して、国際社会で堂々と議論し、「全土基地方式はやめてくれ」と言ったら「それは敵国条項があるから無理だ」とは絶対ならないと思います。


米軍の占領状況を米国民に訴えろ!

鳩山  矢部さんのような方の努力もあって、私もようやく目隠しが外れて真実が見えてきたわけですが、問題はそこから先をどうするかです。やはり一部の人たちだけが目隠しを外すんじゃなくて、日本の国民の多くに触れられるPR戦術というか、日本の戦後の背後には何があるのかをきちんと解き明かす手段が必要だと思いますね。

 それと、日米関係に関わっている米軍関係者を除けば、アメリカの議会や国民は日米合同委員会なるものがどういう役割を果たしてきたのか、それが今も日本の主権をさまざまな形で侵害している事実も知らないと思います。しかし、こうした状況はアメリカの国民から見ても「異常なこと」だと映るはずですから、われわれが海外、特にアメリカの議会や国民に対して「日本は今も事実上、米軍に占領されているけれど、本当にこれでいいのか?」と訴えることが重要です。

矢部  情報発信という意味では、今、ドイツなど多くの国が日本の原発汚染に対して「何を考えてるんだ!」って相当に怒っている。基地の問題だけだと「勝手にやっててくれ」となるかもしれないけれど、原発の問題はそうはいかない。全地球的な問題です。

 あれだけ深刻な原発事故を起こした日本がなぜ、今再び原発推進への道を進もうとしているのか? その背景には「日米原子力協定」という、自国のエネルギー政策すらアメリカの同意なしには決められないという、客観的に見ても非常に歪(いびつ)な構造がある。それをうまく国際社会にアピールできたら、こうした日本の歪んだシステムに世界の光が当たる可能性はあります。


鳩山  そうですね、日本のメディアも完全に取り込まれてしまっているのであれば、基地の問題だけではなく、原発も併せて海外に訴えるほうが、圧倒的に意義があると思います。

ただし、そうした「外圧」に頼るだけでなく、結局はこの国の政治を変えない限り、そして多数派にならない限り、こうした流れは大きく変えられません。

*2015.03.16 NEWSポストセブンより

「米軍幹部と日本の官僚が進路決める「日米合同委員会」の存在」

東京都港区南麻布。都内屈指の閑静な高級住宅地も、そこだけは異空間が広がる。

入り口には屈強なガードマンが立ち、脇には「100%、IDチェック」と書かれた案内書きがある。米軍施設の「ニューサンノーホテル」である。


 在日米軍関係者は、

「ここは赤坂の米国大使館以上に、米国にとって重要な施設。表向きは来日した米軍関係者の宿泊施設ですが、米海軍情報部や CIA の拠点が置かれていて、日米のインテリジェンスの集積地です」

と説明する。

 日本のメディアどころか、政治家も立ち入れない。そんな場所で、日本の高級官僚と在日米軍関係者は、定期的に会合を重ねていた。それが日米合同委員会後述するが1960年に締結された日米地位協定(※注1)をどう運用するかを協議する実務者会議だ。

※注1/1952年に旧安保条約と同時に発効した「日米行政協定」が前身。1960年に日米安全保障条約を締結した際に改めて交わされた。 

そこでは、日本の安全保障の根幹に直接かかわる問題から、米軍基地と周辺住民の諍いまで協議される。 前者は在日米軍基地の移転・縮小、米海兵隊の新型輸送機オスプレイの配備といった問題、後者は基地内のゴミ処理、航空機の騒音問題などだ。

かつては、米兵の犯罪並びにその処遇も、開かれた法廷ではなく、密室の話し合いによって、解決がなされたこともあった。 

日米合同委の組織は、米国側は在日米軍司令部副司令官、在日米大使館公使など、日本側は外務省北米局長を代表として法務省大臣官房長、防衛省地方協力局長といった面子だ。

 日本側の代表者及び代表代理は、将来的に事務次官を狙えるポストにある。そんな高級官僚が、在日米軍や米大使館の有力者と密議を交わすことから、日米合同委は「影の政府」との異名もつく。

 ただし、彼らが一堂に会するわけではない。同委員会は、基地問題、刑事、環境など35の分科会や部会に分かれ、担当ごとに参加者が決まる。実際に出席したことのある官僚が明かしてくれた。

「日米の責任者(担当者)が最低一人、書記および通訳などの職員が最低二人は出席する。対話は基本的には日本語で行なわれますが、日本側も英語の話せる通訳を連れているため、微妙なニュアンスで日米の解釈が異なるという事態は生じない」

 関係者らの話をまとめると、毎月2回ほど開かれ、開催場所は米国と日本で持ち回りとなる。米国ならニューサンノーホテル、日本の場合は外務省を中心に、分科会や部会ごとに代表者の所属する官庁内で開催されているという。

 だが、会合の中身は一切明かされない。合意の一部は外務省、防衛省のホームページに公表されているが、それも簡潔に記されているだけだ。

 同委員会を所管する外務省北米局に日米合同委の詳細を問い合わせても、「回答できるのは、既に公表しているものだけ」の一点ばりで、防衛省広報課に問い合わせても、「外務省が所管なので、外務省に聞いてください」という堂々巡りだった。

 元琉球新報論説委員で、在日米軍基地問題に詳しい沖縄国際大学大学院教授・前泊博盛氏は語る。

「日米合同委に合意内容を公表する義務はない。日米双方の合意がない限り公表しない取り決め(※注2)になっているからです。」

※注2/1996年2月に、日米両政府は日米地位協定の9項目についての運用改善で合意。「日米合同委員会の公表」もそこに含まれた。しかし、結果的に「合意内容」の公表こそ一部改善はされたものの、会合内容が公表されることはなかった。

 「基本的に軍事関係の取り決めなので米軍側は、情報を出したくない。また、米軍に有利に推移した合意内容を表に出して、日本人の神経を逆なでしたくないという思いもある。日本側としても、米国との交渉に負けた、との誹りを避けるために、できるだけ隠密に事を収めたい」

 必然的に日米合同委は「密約の温床」になってしまう。(終わり)
http://www.yamamotomasaki.com/archives/1991  


「「日米合同委員会」「国会を関与させないための仕掛けだったんです」吉田敏浩氏インタビュー:岩上安身氏」
http://sun.ap.teacup.com/souun/21239.html
2016/12/6 晴耕雨読

https://twitter.com/iwakamiyasumi

12月2日(金)「岩上安身による『日米合同委員会の研究』著者・吉田敏浩氏インタビュー」の実況を行います。

戦後日本社会における最大のタブーとも言える「日米合同委員会」の実態について、岩上安身が吉田氏にお話をお聞きします。

岩上「吉田さんは今はフリーのジャーナリストですけれど、どういった所から取材を始めましたんですか?」

吉田氏「大学在学中からビルマ(現・ミャンマー)のことを取材を始めました。これまでに新聞社などの社員になったことはなく、ずっとフリーです」

岩上「まず、そもそも日米合同委員会とはいったい何か?といったところから入っていきたいと思います。日米合同委員会は、港区南麻布のニューサンノー米軍センターというところで開催されているんですね」

吉田氏「最寄り駅では地下鉄広尾駅です」

吉田氏「日米合同委員会について本格的に調査した記事や本はほとんどありません。ここで密約を作り、国会での審議を通すことなく、米軍に有利な取り決めが次々と作られているのです」

吉田氏「ニューサンノー米軍センターには、銃を持った日本人警備員がいます。本来は日本人は銃刀法違反になるので銃を持ってはいけないんです。しかし、日米合同委員会での密約で持ってよいことになっているんですね」

岩上「米国と日本の関係というよりも、在日米軍と日本の関係になっているんですね。日本は米軍の下部組織にすぎないと」

吉田氏「日米合同委員会で話し合われている内容は、在日米軍から本国の統合参謀本部まで上がっています」

岩上「基本的には、在日米軍の利益を図ることが最優先になっているんですね」

吉田氏「辺野古新基地建設について、キャンプ・シュワブの水域を立ち入り禁止にしたのも、日米合同委員会での決定によります。しかし、どう話しあわれたかは分からないのです」

吉田氏「既存大手メディアの中でこの日米合同委員会について報じたのは、1957年の読売新聞の記事くらいです。やはり文書が出てこないということと、メディアまでもが日米同盟を神聖不可侵なものと捉えているからではないでしょうか」

岩上「この、黒塗りになっている『日米合同委員会議事録インデックス』とは何ですか?」

吉田氏「私の開示請求に対して、表紙だけが出されました。つまり表紙があるということは、中身があるということですよね。しかし、肝心のその中身はすべて不開示です」

岩上「さて、次のチャプターに移りたいと思います。なぜ、在日米軍兵士は正当に裁かれないのか。その背景には、日米合同委員会で合意された『裁判権放棄密約』『身柄引き渡し密約』『民事裁判権密約』がある、と」

吉田氏「『裁判権放棄密約』とは、米軍兵士の公務外の犯罪を日本が裁くな、というものです。その理由は『兵士の士気の維持』と『部隊の人員充足』というもの」

岩上「ちょっと、呆れ返るような理由なんですけど」

吉田氏「米兵犯罪者は、不起訴が多いんです。その一件一件の報告書が存在するはずです。しかしこれを法務省に情報開示請求をしても、文書が出てこないし、出てきたとしても黒く塗りつぶされているんです。これでは、検証のしようがありません」

吉田氏「民主党政権の時、岡田克也外相のもとで外務省の密約調査が行われました。その時に、この『裁判権放棄密約』に関する文書が部分的に出てきたんですね」

岩上「しかしこういうことがあったため、民主党政権はつぶされたのだとも言えるでしょう」

吉田氏「この『裁判権放棄密約』に関しては、法務省から『米軍関係者を特別扱いしますよ』という通達が出されています」

岩上「日本の司法が在日米軍に完全に従属してしまっている、ということですね」

岩上「その結果、日本の裁判が今どうなっているか、ということです。この密約は今も生き続けている、と」

吉田氏「公務外の米軍人・軍属の刑法犯は起訴率17.4%。一方で、全国の一般刑法犯は起訴率45.4%です。明らかな違いがあるのです」

岩上「さらなる驚きの事実です!なんと最高裁にも在日米軍のための裏マニュアルがあったと」

吉田氏「これは、最高裁判所の事務総局が作成したものです。民事裁判で、米軍は証拠提出も証人出頭もしなくてもよい、という内容です」

吉田氏「日米合同委員会での密約文書には、『合衆国の利益を害すると認められる場合には、かかる情報を公表し、又は使用に供することができない』と書かれています。これが、最高裁判所の裏マニュアルに書かれているのです」

岩上「これはショックです」

岩上「この『民事裁判権密約』が事件の真相解明を阻んだ事例が、1977年9月27日の横浜米軍機墜落事件なんですね」

吉田氏「この裁判では、米軍関係者は最後まで出廷せず、事故調査報告書の提供も行われませんでした」

岩上「さて、次のチャプターが米軍による航空管制の問題です。米軍の横田基地上空は『横田ラプコン』と呼ばれ、日本の民間航空機が入れないようになっていますね」

吉田氏「はい、これもまた日米合同委員会での密約にもとづいています」

吉田氏「これも密約文書そのものは不開示なのですが、外務省の裏マニュアル『日米地位協定の考え方』からその内容は分かります。それによると横田空域について『合同委員会の合意のみしかなく、航空法上積極的な根拠規定はない』などと書いてあります」

吉田氏「日米合同委員会の密約文書では『事実上の問題として委任した』となっています。つまり法的根拠はなにもないけれど、既成事実を合同委員会が追認する、ということなんです」

岩上「つまり占領体制が、今も既成事実として今も続いているということですね」

岩上「こうした空域は、横田だけではなく沖縄にもありますね。それが嘉手納ラプコンです。これは一応、2010年に日本側に移管されました。しかし実態は、新たに『アライバル・セクター』というものが設置されていたと」

岩上「密約というものは、1950年代に生まれたものだと思われてきました。ところがこの嘉手納ラプコンの問題でも分かるように、今も日米合同委員会の中でドンドン密約が生まれているんですね!? これは本当に驚きです」

岩上「ここまでは沖縄の空域に関する話だったんですけど、実はこうした空域制限は全国に拡大されていると。それが『アルトラブ』ということだというのですが」

吉田氏「移動型と固定型がありますが、日本列島を縦断するかたちで米軍専用に設定されています」

岩上「さて、最後のチャプターです。いったい、この日米合同委員会はそもそも何のために作られたのか、という点です」

吉田氏「日米合同委員会の前身に予備作業班というものがありました。これが、国会を関与させないための仕掛けだったんです」

吉田氏「そしてその上で、米軍の特権を保障するための国内立法措置が次々と講じられていくことになります。例えば国有財産管理法では、米軍基地のために国有地を無償で提供できることになっています。他にも土地等使用特別措置法では、民有地の強制収用も」

吉田氏「なんでこんなことになってしまっているかというと、日本には『安保法体系』と『憲法体系』の2つが存在しているからだと思います。そして、前者が後者を侵食している。そのことを可能にする装置として機能しているのが日米合同委員会なのです」

岩上「そしてこの、『安保法体系』の前身が『占領管理法体系』であると。天皇による勅令のうえに、連合国最高司令官(マッカーサー)の指令や覚書が位置していたと」

岩上「長時間となりましたが、最後にまとめをお願いします」

吉田氏「戦後の日本には、『憲法体系』の外に『安保法体系』と日米合同委員会の『密約体系』がある。そしてそれが、今も米軍の占領体制を継続させているのではないでしょうか」

以上で「岩上安身による『日米合同委員会の研究』著者・吉田敏浩氏インタビュー」

の実況を終了します。動画アーカイブは準備が整い次第、IWJのホームページ(http://iwj.co.jp/ )にアップいたします。



「米側の代表者が軍人であることは、現在も日本がGHQの占領継続下にあることの象徴です:兵頭正俊氏」
http://sun.ap.teacup.com/souun/21257.html
2016/12/9 晴耕雨読

https://twitter.com/hyodo_masatoshi

日米合同委員会。


米側の代表者が軍人であることは、現在も日本がGHQの占領継続下にあることの象徴です。


日本もいずれ「制服組」がこの場に出席することになるでしょう。


日本には、すでに文官統制も文民統制(シビリアンコントロール)も、ありません。


観念の「制服組」(安倍晋三)が、武器輸出を可能にしました。


集団的自衛権行使を可能にし、これからアフリカ・中東に参戦し、改憲もやるでしょう。


制服を着ているか否かの違いだけであって、この国の軍事は「背広を着た制服組」(安倍政権)にすでにとって代わられています。


日米合同委員会。


米日1%は、植民地を永続化するために、日本を軍事国家に変えます。


軍人の権力を拡大し、最終的には日米合同委員会を、宗主国の軍人と植民地の軍人とで仕切ることになるでしょうね。


>矢部宏治日米合同委員会を特集した報道ステーションに拍手。こうした形でジワジワと事実が国民に広まっていく。しかしなぜメイン・コメンテーターに、安保村代表の後藤謙次などを使っているのか。「日米合同委員会は単なる手続き機関」というコメントは全くの虚偽。それなら協議内容を完全非公開にする筈がない 


日米合同委員会。


米側代表は在日米軍司令部副司令官。


これは戦勝国にして宗主国の軍人が、まだ占領の延長上であることを威圧的に示していますね。


同時に、実際の政治的な権力者が出席しているのだと思います。


軍人の位置づけが米国は高いですからね。


>Tad #報ステ 日米合同委員会 鳩山元総理「日本側は高級官僚が出席しても、アメリカ側は高級官僚ではなく軍人が出席する。まさに占領されているのに等しいと思います」

日米合同委員会からは多くの検事総長を出しています。


つまり、日米合同委員会には官僚の最高のエリートが出席しています。


実質的な日本の重要な政策はここで決められます。


ここで決められたことが官僚によって法案化され、政府に降ろされるのです。


>萩原 一彦 見てない人は見たほうがいい。今の日米政府がとっても不均衡な力関係にあることがわかる。国民の代表ではない日本の高級官僚と、米国民の代表ではなく高級官僚ですらない米軍人が日本の運命を決める。→報ステ特集「日米合同委員会と日米地位協定」憲法を越える存在!?非公開の日米合同委員会20161206houdoustation @gomizeromirai より - http://www.dailymotion.com/video/x54jwia_%E6%86%B2%E6%B3%95%E3%82%92%E8%B6%8A%E3%81

日本の現実は、上位法として、日米合同委員会で作る不可視の「密約法体系」があります。


続いて安保法体系が存在しています。


その後に下位法として憲法が存在しているのです。


これが植民地日本の現実です。


>徳永みちお 官僚が服従を誓う相手は国民でもなく、政治家でもなく、日米合同委員会だ。日本の政治、行政、司法の歪さの原因の一端は日米合同委員会という存在にある。


実は、自民党がいくら気張って新しい憲法を作ったとしてもあまり意味はないのです。


憲法の上に安保法体系が存在し、さらにその上位に日米合同委員会などの不可視の密約法体系が存在するからです。


日本は大きな虚妄の上に成り立った国家なのです。


>よーすけ 鳩山由紀夫のこの証言により日本の基本政策が、日米合同委員会で決められてる事が明らかになったと言える。いわばGHQの延長がこれである。これに逆らったために鳩山氏も嘗ての田中角栄も総理の座を追われたとも言える。許しがたい仕組みである。


安倍晋三が、極端なまでに軍事国家建設に走っています。


これは、背広を着た制服組(安倍晋三)が、背広組のトップに立っているのと同じです。


すでに文民統制(シビリアンコントロール)は、実質的な制服組(安倍晋三)に奪われているのです。


いずれ日米合同委員会に、自衛隊の幹部が出席するようになるでしょうね。


つまり植民地を永続化するために、日本を軍事国家に変える。


軍人の権力を拡大し、日米合同委員会を、宗主国の軍人と植民地の軍人とで仕切る。


その可能性が強くなっています。


安倍晋三は、12月の26、27両日、ハワイでオバマに会うが、プレゼントに「カジノ法案」を強行採決する。


宗主国でのカジノが斜陽になった現在、自国にうじゃうじゃといるギャンブル依存症には目をつぶり、わずか6時間の審議で衆議院可決させた。


安倍晋三が真珠湾を訪れる。


保守の反発を恐れて、首相周辺は、首相は訪問に際して謝罪は予定していない、と必死だ。


「犠牲者の慰霊のための訪問だ」。


バカである。


戦争のできる国へと日本を堕落させ、軍拡に努め、南スーダンにも派兵している。


矛盾したその場しのぎを平気で口にする。


安倍晋三がハワイの米国記者たちに「謝罪はしない」といえるかといえば、とてもおぼつかない。


しかし、こういうことは明確にいわねば、米国では一方的に謝罪にきた、と喧伝され、その見方が定着するだろう。


相手がどう受け取るか。


これが、かれの世界では一貫して欠如している。


「主観の嘘」ばかりだ。


太平洋戦争は、米国に開戦へと追い込まれた、強いられた戦争であった。


真珠湾攻撃も、事前に米国は知っており、参戦の大義を得るために、あえて日本に奇襲させたのである。


このことは米国ばかりか、すでに世界の共通理解になっている。


日本国民だけが米日1%に都合の悪い歴史を知らされていないのだ。


@米国の言い分は、太平洋戦争は日本の宣戦布告なしのパールハーバー急襲から始まり、広島・長崎への原爆投下によって終わった、というものだ。


原爆投下は、戦争を終わらせるためにやむを得ないものであった、とする。


オバマの広島見物はこのストーリー強化の第一幕だった。


A卑怯な真珠湾奇襲、のストーリーを完成させるためには、第二幕として日本の首相にパールハーバーを訪問させ謝罪させなければならない。


そこで初めて米国は太平洋戦争の贖罪意識を払拭できるのだ。


パールハーバーによって広島・長崎を相対化するのだ。


広島とパールハーバーを両国の首脳が相互訪問する戦略は、 1 米国の広島・長崎への贖罪意識の払拭 2 米日軍事同盟の強化 の2点から成っている。


行き着く果ては米日軍事同盟の強化なのだ。


第一幕はすでに上がった。


オバマの広島見物で日本が失ったものは大きい。


相当に国民の暮らしが苦しくなり、生活保護の受給者が増えてきています。


「死ね死ね団」安倍晋三の悪政が、追い詰めているのです。


結局は社会コストの増大になって跳ね返っています。


安倍には自分のやっていることの意味がわかっていませんね。

なぜ日本はアメリカの「いいなり」なのか?知ってはいけないウラの掟 内閣改造でも絶対に変わらないこと
2017.08.05 矢部 宏治  現代ビジネス
http://www.asyura2.com/17/senkyo230/msg/292.html

私たちが暮らす「戦後日本」という国には、国民はもちろん、首相でさえもよくわかっていない「ウラの掟」が数多く存在し、社会全体の構造を大きく歪めてしまっているという。

たとえば2016年、安倍晋三首相による「北方領土返還交渉」が、大きな注目を集めたが、日本での首脳会談が近づくにつれて事前交渉は停滞し、結局なんの成果もあげられなかった。なぜ、いつまでたっても北方領土問題は解決しないのか。はたして、この国を動かしている「本当のルール」、私たちの未来を危うくする「9つの掟」とは?

『知ってはいけない――隠された日本支配の構造』の著者・矢部宏治氏が、「戦後史の闇」を解き明かす。

■事実か、それとも「特大の妄想」か

それほどしょっちゅうではないのですが、私がテレビやラジオに出演して話をすると、すぐにネット上で、「また陰謀論か」「妄想もいいかげんにしろ」「どうしてそんな偏った物の見方しかできないんだ」などと批判されることが、よくあります。

あまりいい気持ちはしませんが、だからといって腹は立ちません。自分が調べて本に書いている内容について、いちばん「本当か?」と驚いているのは、じつは私自身だからです。「これが自分の妄想なら、どんなに幸せだろう」いつもそう思っているのです。

けれども、8月17日発売の新刊『知ってはいけない――隠された日本支配の構造』をお読みになればわかるとおり、残念ながらそれらはすべて、複数の公文書によって裏付けられた、疑いようのない事実ばかりなのです。

ひとつ、簡単な例をあげましょう。

以前、田原総一朗さんのラジオ番組(文化放送「田原総一朗 オフレコ!」)に出演し、米軍基地問題について話したとき、こんなことがありました。ラジオを聞いていたリスナーのひとりから、放送終了後すぐ、大手ネット書店の「読者投稿欄」に次のような書き込みがされたのです。

<★☆☆☆☆〔星1つ〕 UFO博士か?
なんだか、UFOを見たとか言って騒いでいる妄想ですね。先ほど、ご本人が出演したラジオ番組を聞きましたが(略)なぜ、米軍に〔日本から〕出て行って欲しいというのかも全く理解できないし、〔米軍〕基地を勝手にどこでも作れるという特大の妄想が正しいのなら、(略)東京のど真ん中に米軍基地がないのが不思議〔なのでは〕?>

もし私の本を読まずにラジオだけを聞いていたら、こう思われるのは、まったく当然の話だと思います。私自身、たった7年前にはこのリスナーとほとんど同じようなことを考えていたので、こうして文句をいいたくなる人の気持ちはとてもよくわかるのです。

けれども、私がこれまでに書いた本を1冊でも読んだことのある人なら、東京のまさしく「ど真ん中」である六本木と南麻布に、それぞれ非常に重要な米軍基地(「六本木ヘリポート」と「ニューサンノー米軍センター」)があることをみなさんよくご存じだと思います。

そしてこのあと詳しく見ていくように、日本の首都・東京が、じつは沖縄と並ぶほど米軍支配の激しい、世界でも例のない場所だということも。

さらにもうひとつ、アメリカが米軍基地を日本じゅう「どこにでも作れる」というのも、残念ながら私の脳が生みだした「特大の妄想」などではありません。

なぜなら、外務省がつくった高級官僚向けの極秘マニュアル(「日米地位協定の考え方 増補版」1983年12月)のなかに、

○ アメリカは日本国内のどんな場所でも基地にしたいと要求することができる。
○ 日本は合理的な理由なしにその要求を拒否することはできず、現実に提供が困難な場合以外、アメリカの要求に同意しないケースは想定されていない。

という見解が、明確に書かれているからです。

つまり、日米安全保障条約を結んでいる以上、日本政府の独自の政策判断で、アメリカ側の基地提供要求に「NO」ということはできない。そう日本の外務省がはっきりと認めているのです。


六本木ヘリポート(googlemapより)

■北方領土問題が解決できない理由

さらにこの話にはもっとひどい続きがあって、この極秘マニュアルによれば、そうした法的権利をアメリカが持っている以上、たとえば日本とロシア(当時ソ連)との外交交渉には、次のような大原則が存在するというのです。

○ だから北方領土の交渉をするときも、返還された島に米軍基地を置かないというような約束をしてはならない。*註1

こんな条件をロシアが呑むはずないことは、小学生でもわかるでしょう。

そしてこの極秘マニュアルにこうした具体的な記述があるということは、ほぼ間違いなく日米のあいだに、この問題について文書で合意した非公開議事録(事実上の密約)があることを意味しています。

したがって、現在の日米間の軍事的関係が根本的に変化しない限り、ロシアとの領土問題が解決する可能性は、じつはゼロ。ロシアとの平和条約が結ばれる可能性もまた、ゼロなのです。

たとえ日本の首相が何か大きな決断をし、担当部局が頑張って素晴らしい条約案をつくったとしても、最終的にはこの日米合意を根拠として、その案が外務省主流派の手で握り潰されてしまうことは確実です。

2016年、安倍晋三首相による「北方領土返還交渉」は、大きな注目を集めました。なにしろ、長年の懸案である北方領土問題が、ついに解決に向けて大きく動き出すのではないかと報道されたのですから、人々が期待を抱いたのも当然でしょう。

ところが、日本での首脳会談(同年12月15日・16日)が近づくにつれ、事前交渉は停滞し、結局なんの成果もあげられませんでした。

その理由は、まさに先の大原則にあったのです。

官邸のなかには一時、この北方領土と米軍基地の問題について、アメリカ側と改めて交渉する道を検討した人たちもいたようですが、やはり実現せず、結局11月上旬、モスクワを訪れた元外務次官の谷内正太郎国家安全保障局長から、「返還された島に米軍基地を置かないという約束はできない」という基本方針が、ロシア側に伝えられることになったのです。

その報告を聞いたプーチン大統領は、11月19日、ペルー・リマでの日ロ首脳会談の席上で、安倍首相に対し、「君の側近が『島に米軍基地が置かれる可能性はある』と言ったそうだが、それでは交渉は終わる」と述べたことがわかっています(「朝日新聞」2016年12月26日)。

ほとんどの日本人は知らなかったわけですが、この時点ですでに、1ヵ月後の日本での領土返還交渉がゼロ回答に終わることは、完全に確定していたのです。

もしもこのとき、安倍首相が従来の日米合意に逆らって、「いや、それは違う。私は今回の日ロ首脳会談で、返還された島には米軍基地を置かないと約束するつもりだ」などと返答していたら、彼は、2010年に普天間基地の沖縄県外移設を唱えて失脚した鳩山由紀夫首相(当時)と同じく、すぐに政権の座を追われることになったでしょう。

■「戦後日本」に存在する「ウラの掟」

私たちが暮らす「戦後日本」という国には、国民はもちろん、首相でさえもよくわかっていないそうした「ウラの掟」が数多く存在し、社会全体の構造を大きく歪めてしまっています。

そして残念なことに、そういう掟のほとんどは、じつは日米両政府のあいだではなく、米軍と日本のエリート官僚のあいだで直接結ばれた、占領期以来の軍事上の密約を起源としているのです。


日米安全保障条約:外務省外交史料館で展示されている署名(1960年1月19日・Photo by World Imaging creativecommons)

私が『知ってはいけない――隠された日本支配の構造』を執筆したのは、そうした「ウラの掟」の全体像を、「高校生にもわかるように、また外国の人にもわかるように、短く簡単に書いてほしい」という依頼を出版社から受けたからでした。

また、『知ってはいけない』というタイトルをつけたのは、おそらくほとんどの読者にとって、そうした事実を知らないほうが、あと10年ほどは心穏やかに暮らしていけるはずだと思ったからです。

なので大変失礼ですが、もうかなりご高齢で、しかもご自分の人生と日本の現状にほぼ満足しているという方は、この本を読まないほうがいいかもしれません。

けれども若い学生のみなさんや、現役世代の社会人の方々は、そうはいきません。みなさんが生きている間に、日本は必ず大きな社会変動を経験することになるからです。

私がこの本で明らかにするような9つのウラの掟(全9章)と、その歪みがもたらす日本の「法治国家崩壊状態」は、いま沖縄から本土へ、そして行政の末端から政権の中枢へと、猛烈な勢いで広がり始めています。

今後、その被害にあう人の数が次第に増え、国民の間に大きな不満が蓄積された結果、「戦後日本」というこれまで長くつづいた国のかたちを、否応なく変えざるをえない日が必ずやってきます。

そのとき、自分と家族を守るため、また混乱のなか、それでも価値ある人生を生きるため、さらには無用な争いを避け、多くの人と協力して新しくフェアな社会をいちからつくっていくために、ぜひこの本を読んでみてください。

そしてこれまで明らかにされてこなかった「日米間の隠された法的関係」についての、全体像に触れていただければと思います。


本書の内容をひとりでも多くの方に知っていただくため、漫画家の、ぼうごなつこさんにお願いして、各章のまとめを扉ページのウラに四コマ・マンガとして描いてもらいました。全部読んでも3分しかかかりませんので、まずは下に掲げたマンガを読んでみてください。
http://www.asyura2.com/17/senkyo230/msg/292.html


安倍総理が憲法改正を言い出した途端にモリカケ問題で振り回されるようになった。

「株式日記」では、霞ヶ関が国政の実権を握っており、その権力の源泉は米軍にあると以前に書いたことがありますが、沖縄の問題ひとつとっても密約だらけであり、そのことは日本の政治家も国民も知らないことが多いようだ。密約を結ぶのは政治家であっても、総理も大臣もコロコロ代わっていくうちに密約のことを知らない政治家ばかりになる。

しかし霞ヶ関には密約の番人がおり、密約を破ろうとすると官僚が動いてスキャンダルを暴露されて失脚するか、不慮の病死で葬り去られる。安倍総理もプーチンとの会談を重ねて北方領土返還に動こうとしたのに、待ったをかけたのは外務官僚であり、米軍との密約で日本のどこにでも米軍基地を作れるという文言があるらしい。

だからプーチンが北方領土には米軍基地を作らせないという約束ができるのかと聞かれて、安倍総理はその密約を知らなかったらしい。でなければ安倍総理が北方領土返還交渉をするわけがない。プーチンの方が日米間の密約のことはよく知っており、そこをプーチンは突いてきたのだ。

安倍総理が憲法改正を言い出した途端にモリカケ問題で振り回されるようになったのも、日米間には日米安保と現行憲法とはセットであるという密約のことを知らなかったのかもしれない。安倍総理の祖父は岸元総理だから誰よりも密約のことは知っているはずですが、密約は密約であり公式の外交条約ではないから守る必要はない。

最近では日韓合意がありますが、これも密約のようなものですが正式な外交条約ではない。だから守らなくてもいいのですが紳士協定のようなものであり、日本は密約を守る国であり韓国は密約を守らないというだけの事だ。外交的に難しい交渉をする時には表向きの条約と裏側の密約とに分かれていることが多く、国民には密約は公開されない。

外務官僚が日本の内閣内部の動きを逐一アメリカに報告しているのは、明らかにスパイ行為ですがウィキリークスでこのような行為が行われていることが暴露された。それに対して日本はアメリカの政府内部の動きを何も掴むことができない。日本にスパイ防止法ができないのもこのような密約があるからだろう。

日本は在日米軍が存在する限りはアメリカの植民地であり、日本の独自外交など存在はしない。逐一外務省がアメリカに日本政府部内の動きを報告しているからだ。そのようなスパイ行為が正々堂々と出来て、日本の政治家がどうすることもできないのは在日米軍が目を光らせているからだ。

だから安倍総理がいくら頑張っても、外交は元外務次官の谷内正太郎国家安全保障局長が行っており、岸田外務大臣は蚊帳の外だった。このように政治家と官僚とのずれが生じるのは、政治家が通訳を介さないと交渉ができないのに対して、官僚は通訳を通さずに交渉ができるから、アメリカは密約を官僚に持ちかけてくる。

矢部氏によれば、「そして残念なことに、そういう掟のほとんどは、じつは日米両政府のあいだではなく、米軍と日本のエリート官僚のあいだで直接結ばれた、占領期以来の軍事上の密約を起源としているのです。」と書いているように、日本の日米交渉は密約だらけで伏魔殿のようになってしまっている。

率直に言えば日本国憲法も占領期間中に作られたものであり、だから無効だと宣言できるのでしょうが、日米安保とセットだからどうすることもできないのは密約によるものだ。日米地位協定も密約の塊であり、日本の政治家は誰も改正を持ち出せない。日本は法治国家ではなく米治国家であり、憲法以上の日米間の「掟」が存在している。
http://2013tora.jp/kabu390.html




現在も日本は米軍支配の下にある。
 
これは、実質上アメリカ支配の下にあるという比喩的な意味ではない。

今なお日本は米軍の直接支配の下にあるという衝撃的内容である。そのことを明らかにした

矢部宏治氏の著書『「知ってはいけない」〜隠された日本支配の構造〜』
https://www.amazon.co.jp/o/ASIN/4062884399/asyuracom-22


から要約引用したい。


@日本の空は米軍に支配されている。

横田空域(東京都西部から伊豆半島に及ぶ)、岩国空域(山口、島根、広島、愛媛の4県にまたがり、日本海から四国北部に及ぶ、嘉手納空域(沖縄全域に及ぶ)。これらの上空は米軍が定めた空域(高さ以外)、日本の旅客機は飛行することは許されない。またこの空域では米軍はいかなる軍事演習を行うことが出来、日本政府の許可を得る必要もない。2020年には横田空域に墜落事故の多い悪名高きオスプレイの配備が決定されており、沖縄と同様、低空飛行による演習も可能になる。

特定空域だけではない米軍はこのような優先空域を日本全土の上空にいつでも設定できる権利を持っている。事実、航空法(飛行機の安全な運行のための43条に及ぶ規制)は、航空法特例法によって全て米軍機には適用されない。


A米軍は日本全域において治外法権

大使館の敷地や、米軍基地の敷地内は勿論のこと、日本の全域において米軍には日本の警察の捜査は及ばない。

「日本国の当局は、所在地のいかんを問わず、米軍の財産について、捜索、差し押さえまたは検証を行う権利を行使しない」
(「日米合同委員会=日米安保や在日米軍の運用について決定する委員会」議事録より)
といった合意に基づく。

従って墜落事故はもとより交通事故に至るまで一切日本警察は捜査出来ない。


B米軍は日本全土(及びその周辺)に軍を配備できる

「アメリカ合衆国は、その陸軍、空軍及び海軍が日本国において施設及び区域を使用することを許される。」(日米安全保障条約6条)

「日本は安保条約の遂行に必要な基地を提供する。具体的内容は日米合同委員会で定める」(地位協定2条)「アメリカは米軍基地の中で絶対的な権限を持つ。米軍基地の外でも必要な権力を持つ。具体的には日米合同委員会で協議する」(地位協定3条)

「合同委員会の議事録や合意文書は原則として公開しない「合同委員会にて決定した日米合意は、日本の国会の承認を必要としない」(日米合同委員会での合意


C自衛隊は米軍の指揮下にある。

「吉田氏はすぐに、有事の際に単一の司令官は不可欠であり、現状ではその司令官は合衆国によって任命されるべきであることに合意した。」(占領終了後の1952年7月、吉田茂首相とクラーク大将が合意した密約の統合参謀本部への機密報告書)
現在に至るもこの合意を覆す日米間の合意事項はない。

これらの事項は、いまだに米軍の占領下にあるということを超えて、占領下における戦争協力体制といえる。
これほど米軍に従属的な協定は日本と韓国の安全保障条約及び地位協定だけである。
http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&t=6&k=2&m=329076



知らなきゃよかった…日本の空は「実はアメリカのもの」だった エリート官僚も見て見ぬふりの真実
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/52721
2017.09.06 矢部 宏治 現代ビジネス

みなさんは、東京都の西部――たとえば世田谷区や中野区、杉並区、練馬区、武蔵野市などの上空が、「日本のものではない」ということをご存じですか?  「なにをバカなことを……」と思われる方がいらっしゃるかもしれません。 しかし、これらは複数の公文書によって裏付けられた、疑いようのない事実なのです。

北朝鮮ミサイルの脅威が迫るいまこそ、考えておきたい「日本の空」の真実とは?


『知ってはいけない――隠された日本支配の構造』
https://www.amazon.co.jp/%E7%9F%A5%E3%81%A3%E3%81%A6%E3%81%AF%E3%81%84%E3%81%91%E3%81%AA%E3%81%84-%E9%9A%A0%E3%81%95%E3%82%8C%E3%81%9F%E6%97%A5%E6%9C%AC%E6%94%AF%E9%85%8D%E3%81%AE%E6%A7%8B%E9%80%A0-%E8%AC%9B%E8%AB%87%E7%A4%BE%E7%8F%BE%E4%BB%A3%E6%96%B0%E6%9B%B8-%E7%9F%A2%E9%83%A8-%E5%AE%8F%E6%B2%BB/dp/4062884399/ref=as_li_ss_tl?_encoding=UTF8&qid=&sr=&linkCode=sl1&tag=gendai_asyuracom-22&linkId=7b93ea9ab99059f0c7be060bcf86fb04


の著者・矢部宏治氏による論考。

■とんでもない歪みの正体

おかしい。不思議だ。どう考えても普通の国ではない。みなさんは、ご自分が暮らす「戦後日本」という国について、そう思ったことはないでしょうか。

おそらくどんな人でも、一度はそう思ったことがあるはずです。アメリカ、中国に次ぐ世界第3位の経済大国であり、治安のよさや文化水準の高さなど、誇るべき点もたしかに多い私たちの国、日本。しかしその根っこには、どう隠そうとしても隠しきれない、とんでもない歪みが存在しています。

たとえば私が本を書くたびに触れている「横田空域」の問題です。下の図1のように、じつは日本の首都圏の上空は米軍に支配されていて、日本の航空機は米軍の許可がないとそこを飛ぶことができません。いちいち許可をとるわけにはいかないので、JALやANAの定期便はこの巨大な山脈のような空域を避けて、非常に不自然なルートを飛ぶことを強いられているのです。


図1 首都圏の上空に広がる「横田空域」

図を見るとわかるように、とくに空域の南側は羽田空港や成田空港に着陸する航空機が密集し、非常に危険な状態になっています。また緊急時、たとえば前方に落雷や雹の危険がある積乱雲があって、そこを避けて飛びたいときでも、管制官から、「横田空域には入らず、そのまま飛べ」と指示されてしまう。

6年前に、はじめてこの問題を本で紹介したときは、信じてくれない人も多かったのですが、その後、新聞やテレビでも取り上げられるようになり、「横田空域」について知る人の数もかなり増えてきました。それでもくどいようですが、私は今回もまた、この問題から話を始めることにします。

なぜならそれは、数十万人程度の人たちが知っていればそれでいい、という問題ではない。少なくとも数千万単位の日本人が、常識として知っていなければならないことだと思うからです。

■エリート官僚もよくわかっていない「横田空域」

もちろんこの「横田空域」のような奇怪なものが存在するのは、世界を見まわしてみても日本だけです。では、どうして日本だけがそんなことになっているのでしょう。

私が7年前にこの事実を知ったときに驚いたのは、日本のエリート官僚と呼ばれる人たちがこの問題について、ほとんど何も知識を持っていないということでした。

まず、多くの官僚たちが「横田空域」の存在そのものを知らない。ごくまれに知っている人がいても、なぜそんなものが首都圏上空に存在するかについては、もちろんまったくわかっていない。これほど巨大な存在について、国家の中枢にいる人たちが何も知らないのです。日本を普通の独立国と呼ぶことは、とてもできないでしょう。

「いったい、いつからこんなものがあるのか」「いったい、なぜ、こんなものがあるのか」

その答えを本当の意味で知るためには、今回上梓した『知ってはいけない――隠された日本支配の構造』を最後まで読んでいただく必要があります。じつは私自身、上のふたつの疑問について、歴史的背景も含めて完全に理解できたのは、わずか1年前のことなのです。

■世田谷区、中野区、杉並区の上空も「横田空域」

まず、たしかな事実からご紹介しましょう。横田空域は、東京都の西部(福生市ほか)にある米軍・横田基地が管理する空域です。

もう一度、図1を見てください。大きいですね。いちばん高いところで7000メートル、まさにヒマラヤ山脈のような巨大な米軍専用空域が、日本の空を東西まっぷたつに分断しているのです。

ここで「米軍基地は沖縄だけの問題でしょう?」と思っている首都圏のみなさんに、少し当事者意識をもっていただくため、横田空域の詳しい境界線を載せておきます(図2)。


図2 東京都心部(23 区内)の「横田空域」の境界線

東京の場合、横田空域の境界は駅でいうと、上板橋駅、江古田駅、沼袋駅、中野駅、代田橋駅、等々力駅のほぼ上空を南北に走っています。高級住宅地といわれる世田谷区、杉並区、練馬区、武蔵野市などは、ほぼ全域がこの横田空域内にあるのです。

この境界線の内側上空でなら、米軍はどんな軍事演習をすることも可能ですし、日本政府からその許可を得る必要もありません。2020年(米会計年度)から横田基地に配備されることが決まっているオスプレイは、すでにこの空域内で頻繁に低空飛行訓練を行っているのです(富士演習場〜厚木基地ルートなど/オスプレイの危険性については『知ってはいけない――隠された日本支配の構造』第2章で詳述しています)。

むやみに驚かすつもりはありませんが、もしこの空域内でオスプレイが墜落して死者が出ても、事故の原因が日本側に公表されることはありませんし、正当な補償がなされることもありません。

そのことは、いまから40年前(1977年9月27日)に同じ横田空域内で起きた、横浜市緑区(現・青葉区)での米軍ファントム機・墜落事件の例を見れば、明らかです。

このときは「死者2名、重軽傷者6名、家屋全焼1棟、損壊3棟」という大事故だったにもかかわらず、パラシュートで脱出した米兵2名は、現場へ急行した自衛隊機によって厚木基地に運ばれ、その後、いつのまにかアメリカへ帰国。裁判で事故の調査報告書の公表を求めた被害者たちには、「日付も作成者の名前もない報告書の要旨」が示されただけでした。

■いまも中国・四国地方を覆う岩国空域

こうした米軍が支配する空域の例は、日本国内にあとふたつあります。中国・四国地方にある「岩国空域」と、2010年まで沖縄にあった「嘉手納空域」です。


図3 「岩国空域」

上の図が、これまであまり取り上げられることのなかった「岩国空域」です。「横田空域」と同じくこの「岩国空域」もまた、山口県、愛媛県、広島県、島根県の4県にまたがり、日本海上空から四国上空までを覆う、巨大な米軍管理空域です。

この空域内の松山空港に向かう民間機は、米軍・岩国基地の管制官の指示どおり飛ばなければなりませんし、空域のすぐ西側にある大分空港へ向かう民間機も、高度制限など大きな制約を受けています。

岩国空域に関して印象に残っているのは、2016年にオバマ大統領(当時)が広島を訪問したときのワンシーンです。アメリカ大統領による初めての「歴史的な」広島訪問に際して、オバマ大統領は中部国際空港から大統領専用機で米軍・岩国基地に移動したあと、この岩国空域を通って、海兵隊の軍用ヘリで原爆ドームへ向かったのです。

車で行けばわずか40キロ、たった1時間で行ける距離をわざわざ軍用機で、しかも4機のオスプレイに先導されるかたちで移動した。さらに同行する大統領付きの武官は「フットボール」と呼ばれる核兵器の「発射キット」を携行していました。

アメリカ大統領とは、すなわち核兵器を世界戦略の中心に据えた世界最強の米軍の最高司令官であり、彼は日本の上空を事実上自由に、自国の軍用機を引き連れて移動することができる──皮肉にも、そうした歪んだ現実世界の姿をまざまざと見せつけた、ノーベル平和賞受賞大統領の広島訪問となりました。

■見せかけにすぎない「独立」と「安保改定」

「日本の空」がすべて戦後70年以上経ったいまでも、完全に米軍に支配されているということは、じつは日本の法律の条文に、はっきり書かれている「事実」です。

下は1952年、占領終結と同時に、新たに制定された日本の国内法(航空法特例法)の条文です。そこにはまさに、身もフタもない真実が書かれているのです。

航空法特例法 第3項
「前項の航空機〔=米軍機と国連軍機〕(略)については、航空法第6章の規定は(略)適用しない」

ここで重要なのは、右の条文で「適用しない」とされている「航空法第6章」とは、航空機の安全な運行について定めた法律だということです。つまり、「離着陸する場所」「飛行禁止区域」「最低高度」「制限速度」「飛行計画の通報と承認」など、航空機が安全に運行するための43ヵ条(第57〜99条)もの条文が、すべて米軍機には適用されないことになっているのです。

要するに、もともと米軍機は日本の上空において、どれだけ危険な飛行をしてもいい、それは合法だということなのです。この条文のもとで米軍は、1952年に占領が終わったあとも変わらず日本の上空で、なんの制約も受けずに飛ぶ権利を持ち続けました。

そして、それから60年以上たった現在に至るまで、この条文はひと文字も変更されていません。そのことだけを見ても1952年の「独立」や、1960年の「安保改定」が、いかに見せかけだけのものだったかがわかるのです。


             

                 ***

本稿は、『知ってはいけない――隠された日本支配の構造』の第1章を再構成したものです。同書の特設サイトでは、第1章のほか、「はじめに」「あとがき」「追記」、各章のまとめとしてのわかりやすい四コマまんが(計9本/商業目的以外であればマンガの使用・拡散は自由です)を無料で公開していますので、ぜひご覧ください。




55年体制崩壊後の変化

 E 政治が国民の手から離れて遊離していると先程から論議になっているが、55年体制のもとで自民党VS社会党だった時期とも様変わりしている。あの時期は、財界が自由経済への保険などといって自民党にテコ入れし、それに対して社会党側に労働組合などがつくという構造だった。支配の枠組みとしては右と左の二刀流だ。しかし、1989年に冷戦が終結し、91年にソ連が解体するというなかで55年体制も必然的に崩壊していった。労働運動も下火になり、連合は労資協調路線で企業の利益を代弁する装置に成り下がった。いまや見る影もない。下関の連合などまるで安倍派の別働隊だ。自民党も組織崩壊は著しいが、これに対決していた格好の野党側も変質して、有権者に見捨てられた。従って、圧倒的な国民は依存したり支持する政党がなくなった。それが国内で大半を占める「支持政党なし」の無党派層として存在している。


 B ただ、実はこの無党派層が選挙において決定的な力を握るようにもなった。政党組織の固定票だけでは勝てないし支持基盤は乏しいので、選挙で人為的に風を作り出すようになった。メディア依存の劇場型が多様されるのはそのためだ。


 A 90年代初頭といえばバブル崩壊の時期にも重なるが、米ソ二極構造が崩壊して、財界としては何が何でも自民党を政権与党にし続けなければならない理由もなくなった。そのなかで、利益誘導の族議員がいたり、旧い自民党体質は経団連にとって商売の邪魔にもなった。そして財界が「政権交代のある民主主義」とか「政治改革」を求め始めた。転機になったのは1988年のリクルート事件だ。佐川急便事件もあった。そうした混乱のなかで、93年には自民党を飛び出した小沢一郎らが新生党や新党さきがけを結成し、非自民連立政府で細川が首相になった。しかしこれも佐川急便に1億円借金していたことが発覚して総辞職に追い込まれ、その後は自民党が社会党をとり込んで自社さ政権が成立した。そして村山富市が首相になった。


 かつて55年体制で非和解的な政党のように見なされていた自民党と社会党が連立政権をつくるのだから、世間を大いに驚かせたし、社会党の裏切りに批判世論は高まった。そして、社会党は今日の社民党を見ればわかるように泡沫政党になっていった。ちょうど与党願望でとり込まれていく、今の民進党みたいなものだ。土井たか子といっても議長ポストを持ってこられたら飛びついていった。支配の枠組みのなかで立ち回っていたに過ぎないことを自己暴露した。いわゆる左とかいうものが自民党批判勢力のガス抜き装置みたいな役割を果たしていたわけだ。55年体制はある意味、冷戦構造のもとでの二刀流だった。支配の側にとっては、それが都合よく機能して政治の安定を保っていた関係だ。


 B これは世界的にも共通している。ソ連や中国の変質とともに左翼も変質してしまい、「労働党」などと名乗りながら支配層の代弁者となったり、政権を持たされると裏切ったりして、大衆から見限られている。その結果、新自由主義による強欲な搾取に対して、まるで対抗する力を持ち合わせていない。大衆が困難に見舞われているのに、現実の外側に机を置いて評論したり、眺めている傾向も強い。観念の世界を彷徨っているのもいる。しかし大衆的な反抗もすごいから、イギリスでコービンが熱烈に支持されたり、アメリカでサンダースが脚光を浴びたりという動きにつながっている。


 D 55年体制は保守VS革新といわれたが、元をたどれば総評も占領軍がつくったものだ。共産党や社会党の存在を合法化したのもGHQで、意図をもってしたことだ。GHQは意識的に労働組合をつくらせ、左翼も台頭させて、今につながる支配の枠組みをつくった。戦後の政治を見るときに、決して財界の意向だけで事は動いていないこと、対米従属構造のもとで、その支配を犯さない限りにおいて、自民党であれ革新であれ飼い慣らされてきたことを見ないわけにはいかない。


 そして結局のところ、政党政治の劣化とか腐敗堕落というけれど、政治家や官僚が実行しているのはアーミテージレポートなり年次改革要望書というだけではないか。自分で何かを考えて実行しているわけではない。
https://www.chosyu-journal.jp/seijikeizai/4953



2017.11.01
米軍の動き 横田基地ー六本木ヘリポートーニューサンノー米軍センター @
http://golden-tamatama.com/blog-entry-america-army-roppongi-newsanno.html


さて、選挙というのは単なるショー。
自民が勝っただの、立憲君主が躍進しただの。

選挙とは、ちゃんと国民主権でやってますよ〜
国民様の意見を聞いてますよ〜というポーズ。
プロレス中継とほぼ変わらないのです。

でも、バカな一般市民はプロレスの方に一喜一憂して、その裏のプロモーターについてはスルーしてるのです。

まぁ、良く言うことですが、
真実の動きを知りたければ、ヒト、モノ、カネの動きを追え。

例えばカネについては巨額の年金ファンドがどこを買ってるのか。
そこに着目すれば、だいたい未来が予測できてしまう。
先日ブラックロックが軍需産業株をしこたま買ってると書きました。

では一方、例えばヒト、モノはどうでしょう。
例えば軍隊。
多くのヒト、物資が動くのは軍隊でしょう。

どこかの国の政治を理解するのにはテレビの政治ショーではなく、軍隊の動きを見る。
それでその国の政治が分かってしまうのです。

以下の本は最近ベストセラーになってる本でした。

在日米軍の動きを書いてる本です。


知ってはいけない 隠された日本支配の構造 (講談社現代新書)
矢部 宏治 講談社 2017-08-17
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/asin/4062884399/asyuracom-22/


読んだ人も多いのじゃないでしょうか。

著者がこう言ってます。

今、日本に住んである程度生活に満足してる高齢者はこの本は読まない方が良いでしょう。
なぜならこの国に対する幻想が根底から崩れ絶望してしまうからだ。

日本の未来を知る必要のある若者だけが読んだ方が良い。
そう言ってます。

ワタスもそう思います。

この本の書評欄には、著者の命が心配と書いてありましたが、確かに結構危ない線まで書いてます。

まぁ、とにかく、元も子もないことが書いてあるのです。

日本は独立国だって?
ブハハハハ! アホか!
あんた、まだそんなこと信じてるの?

そんなことは幻想だよ。


日本の国会も単なるお飾り単なる政治ショーだよ。
在日米軍の動きを見たらわかるでしょ。

本当にこの日本を治めてるのは月2回開かれる米国軍人会議だよ。

毎月横田基地からヘリが飛んで来る。
そこにアメリが軍人が7名乗って来る。
そして日本の官僚が6名が呼び出されて、これからこの国をどう動かすかが決定されてるんだよ。

それを日米合同委員会と言うんだよ。
その仕組みは戦後70年間変わってないよ。

それなのに政治がどうのこうの。何党が勝っただの。バカなの?

と言ってる本でした。

うーん。。なんとも。。これは。。

ワタスが面白いと思ったのは横田基地からのルートですね。

毎月2回、横田基地から7名のアメリカ軍人が軍用機で六本木ヘリポートに降り立つ。

そこからニューサンノー米軍センターというところに移動するそうです。
車で5分だそうです。

六本木ヘリポートとは、六本木トンネルの上にあるヘリポートですね。
一度に2台もヘリが飛んで来ることもあるようです。

六本木ヒルズの横。ちゃんと米軍基地という立て看板があります。

うーん。こんなとこに米軍基地があったのか。


六本木トンネルは青山一丁目の交差点から青山霊園の脇を抜けて六本木六丁目の交差点に行くトンネルです。
この上にヘリポートがあるようです。

これは動画。こんな感じでヘリが六本木と、横田基地を行き来しています。


東京桜散歩 六本木に米軍基地が 米軍ヘリコプターが飛び立つ 2014.4.5 Roppongi - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=q-dXO6WAJ5o

20120322ヘリ23区唯一の米軍施設麻布米軍基地.3GP - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=A8ejBfzC0dI


ヘリが低空を飛ぶので住民たちがうるさい!返還デモが起きてるようでした。
ここは別名赤坂プレスセンターと呼ぶようです。

で、ヘリで降り立ったアメリカ軍人たち。
ニューサンノー米軍センターというところに向かいます。

ニューサンノー米軍センターとはこんな場所。別名ニューサンノーホテルです。


こんな感じで会議が開かれるようです。

隔週木曜日の午前11時前、横田基地から米軍軍人7名が、軍用ヘリで六本木にある米軍基地六本木ヘリポートに降り立つ。

そこから会議室がある南麻布の米軍施設ニューサンノー米軍センターに到着する。

そこには日本側6人の各省庁の官僚が呼ばれている。
アメリカ側は全員軍人。中に1人だけアメリカ大使館公使がいる。

この秘密会議で決められた内容は国会に報告する義務も外部に公表する義務もまったくない。
事実上ノーチェックで実行できる。

その秘密会議は、日本の国会や憲法より上位の存在なのです。

これが日米合同委員会と呼ばれる会議です。

以下は組織図。
http://golden-tamatama.com/blog-entry-america-army-roppongi-newsanno.html

ここに出席する日本側6名は、外務省なら北米局長、法務省なら大臣官房長、農林水産省経営局長、財務相大臣官房審議官・・等々のトップ官僚たち。

で、この組織図の上司が米軍になるのです。
つまり日本の官僚達のトップが忠誠を誓ってるのは米軍ということです。

安倍ちゃんや政治家などお飾りということです。

以下は、この本に載ってた漫画。

http://book-sp.kodansha.co.jp/topics/japan-taboo/ より

この漫画でも描いてるように。
実は、今までこの日米合同委員会についてはアメリカ側からもたびたび批判が来ていた。
米軍の軍人たちが日本の官僚に直接指示を与えるなんておかしい。
駐日公使が駐日大使に報告しているのです。
公使とは大使のすぐ下の立場の人です。

というわけで、日本政府は毎月2回、横田幕府からお使いが来て、
下々が命令をきく仕組みで動いていた。
それは戦後もずーっと変わってなかった。

ちゃんちゃん。

元も子もないお話ですね。

この本は、他に日本の空域が完全、日本人のものではなく在日米軍で使われてるとも書いてます。
http://golden-tamatama.com/blog-entry-america-army-roppongi-newsanno.html



14. 中川隆[-6029] koaQ7Jey 2017年11月03日 13:38:36 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

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知ってはいけない 隠された日本支配の構造 (講談社現代新書) 矢部 宏治 本
カスタマーレビュー
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/asin/4062884399/asyuracom-22/
ここに書かれている内容については薄々感づいてはいた。全ては日米安保条約である。この条約が曲者。通常の条約とは異なり法的拘束力は日本国憲法よりも上位に位置する。何故そうなったかは最高裁の砂川判決による。それは米軍基地の違法性を憲法で判断する事ができないという特殊性を認めたからである。つまり日本国憲法で安保条約を裁く事はできない。これはアメリカの圧力が掛かった判決である事が判明している。

この最高裁判決により今日まで安全保障に関連した問題には憲法が正常に作用しない。その安保条約に付随させた様々な案件が法律や憲法の適用除外項目とされ、日本に措けるアメリカの軍事行動を有利に導く形で機能している。それを執り仕切っているのが日米合同委員会という秘密会議である。基本は密約であり国会承認は不要。その主導権はアメリカが握り、その判断はアメリカ軍人に任されている。これにより日本は軍事的にアメリカに支配される。

だが時の政府もこの秘密会議を利用して安保条約を拡大解釈する傾向が強まった。つまり軍事面以外でも様々な適用除外項目を設けて法律や憲法に制限を加え、これを安全保障としての名目で括れば砂川裁判と同じで違憲判決できない。原発も実は電力ではなく核兵器技術開発の一環と見做した安全保障分野となりアメリカが決定権を握る。従って日本は口出しできない。

最近では放射性廃棄物の扱いである。これは環境汚染に関する様々な法律からは全て適用除外とされている。その結果、福島県住民の被害の訴えは悉く却下される。その土台となる原子力基本法には安全保障という文言が入っている。

【雑感】
戦後から今日に至るまで日本は軍事的安全保障という側面から見るとアメリカの51番目の州であるという捉え方は正しい。 

@裁判権(治外法権) 
A基地権(米軍基地を自由に作れる) 
B指揮権(有事の際、自衛隊は米軍指揮下に入る) 

という日米合同委員会の密約が存在する限り日本は米軍の支配下にある。そういう意味でこの秘密会議は安保条約を利用したWGIPのようにも見えてくる。

また基地権に関していえば北方領土問題は解決できない。ロシアが北方領土を返還しても、そこに米軍基地ができる可能性を排除しない限り返還には応じない。それはTHAAD配備に反対する立場を見ただけで解る。つまり領土問題は少なくとも日米露の3カ国首脳会議で軍事的利害関係を調整できない限り無理である。



15. 中川隆[-6033] koaQ7Jey 2017年11月03日 13:41:56 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

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知ってはいけない 隠された日本支配の構造 (講談社現代新書) 矢部 宏治 本
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日米安保体制の産みの親、ジョン・フォスター・ダレスの呪い。(基地権・指揮権の密約)
投稿者M まさベスト500レビュアー2017年10月4日


いつも矢部氏の著書を読んで感心しているが、膨大な資料から難題課題を我々に解りやすく纏めあげ提供してくれるのは非情に有難い、今回もメジャーメディアでは、タブーされている課題に切り込み、現在の日本国民に相当重要な内容がある。簡単に纏めて起きます。

外務省がつくった高級官僚向けの極秘マニュアル(「日米地位協定の考え方増補版)の中に、○アメリカは日本国内のどんな場所でも基地にしたいと要求することができる。○日本は合理的なしにその要求を拒否することはできず、現在に提供が困難な場合以外、アメリカの要求に同意しないケースは想定されていない。日米安全保障条約を結んでいる以上、日本政府の独自の政策判断で、アメリカ側の地位協定に「NO」ということはできない。

2016年、安倍晋三首相による「北方領土変換交渉」は、「変換された島に米軍基地を置かないという約束は出来ない」という方針が、ロシア側に伝えられ、プーチン大統領は、11月19日、ペルー・リマ日露首脳会議の席上で、「島に米軍基地が置かれる可能性がある」それでは交渉は終わると述べている。もし、安倍晋三が「返還された島には米軍基地を置かないという約束」をしていたら、2010年に普天間県外移設を唱えて失脚した鳩山由紀夫首相(当時)と同じになっただろう。

「戦後日本」には、首相ですらよくわからない「ウラの掟」が数多く存在し、社会全体の構造を大きく歪めて、残念なことに、そういう掟の殆どは、日米両政府のあいだではなく、米軍と日本のエリート官僚のあいだで直接結ばれた、占領期以来の軍事上の密約を起源としている。

1977年9月27日に、横浜市緑区(現・青葉区)でのファントム機・墜落事件は、「死者2人、重軽傷6人、家屋全焼1棟、損壊3棟」という大事故だったが、パラシュートで脱出した米兵2名は、自衛隊機によって厚木基地に運ばれ、その後、いつのまにかアメリカへ帰国、裁判で事故の調査報告書には、「日付も作成者の名前もない報告書の要旨」が示されただけだった。

実は、「横田空域」「岩国空域」「嘉手納空域」米軍が管理する巨大な空域があり、「日米合同委員会」という密室で合意されたことから、空域については、いまだに何の国内法の根拠もない、ただ占領時代から続く米軍支配の状態がそのまま継続している。米軍は上空に設定したような優先空域を日本全土の上空にいつでもどこでも設定できる権利を持っていて、米軍機は日本の上空において、どれだけ危険な飛行をしても合法なのである。

アフガニスタンで実践に使われた海兵隊の航空機は、全体平均飛行時間3,747時間(約5ヶ月相当)に1度事故をおこしたのに対して、オスプレー(MV22)はなんと、90時間(約4日相当)に1度事故を起こした事が報告されていて、2020年からは、よりいっそう危険とされる空軍仕様のオスプレー(CV22)も、横田基地に10機配備される。すでに、オスプレーは、10月には横田基地、11月には東富士演習場(静岡県)、12月には岩国基地(山口県)に飛んでいて、12月13日の夜、沖縄で空中給油訓練中に墜落した。米軍ヘリやオスプレーの墜落事故のケースを見てもわかるように、敗戦後70年以上たってもなお、事実上、国土全体が米軍に対して治外法権下にある。

日本国内で米軍の飛行機が墜落して市民が命を落としても、交通事故でけが人が出ても、日本の警察は米軍が勝手に張った規制ロープの中に入れず、証拠物件を捜索したり事故の原因を調べる法的な権利がない。こんな奇妙な国は、世界中どこにも存在しない。

サンフランシスコ講和条約(平和条約)と旧安保条約は、どちらも1951年9月に調印され、翌1952年4月に発効し、旧安保条約第1条には、「平和条約および安保条約の効力が発生すると同時に、米軍を日本国内およびその周辺に配備する権利を、日本は認め、アメリカは受け入れる」その時から日本はアメリカに対して、非常に大きな軍事上の特権を与えることになる。

アメリカとイラクがむすんだ「イラク・アメリカ地位協定」イラクがアメリカが提案してきた地位協定の草案に、110ヶ所の訂正を求め、中でも、「イラクに駐留する米軍が、イラクの国境を超えて周辺国を攻撃することを禁じる」という条文を加えている。

日本人は、世界一戦争をよくする米軍に対して、「国内に自由に基地を置く権利」と、「そこから飛びたって、自由に国境を超えて他国を攻撃する権利」を両方与えてしまい、これは明らかな「主権喪失条項」この協定を結んでいる国は、世界中の中に、日本と韓国、台湾で、台湾は、1979年に米中が国交を樹立したときにアメリカとの国交が断絶し条約も同じ年に失効している。

日米合同委員会は、「米軍が『戦後日本』において、占領期の特権をそのまま持ち続けるためのリモコン装置」であり、この本会議には、日本側六人、アメリカ側七人が出席し、月にだいたい二回、隔週木曜日の午前中の11時前に、横田基地から、軍用ヘリで六本木にある米軍基地から、南麻布にある米軍施設「ニューサンノー米軍センター」の会議室で開かれている。日本側メンバーがすべて各省のエリート官僚であるのに対して、アメリカ側メンバーは、たった一人をのぞいて全員が軍人である。ようするに日本では、アメリカ大使館がまだ存在しない占領中にできあがった、米軍と日本の官僚とのあいだの異常な直接関係が、いまだに続いているということてある。

つまり、「戦後日本」という国は、「在日米軍の法的地位は変えず」「軍事面での占領体制がそのまま継続した」「半分主権国家」として国際社会に復帰したということである。

私たち日本人がこれから克服しなければならない最大の課題である「対米従属」の根幹には、軍事面での法的な従属関係がある。つまり、「アメリカの従属」というよりも、それは「米軍への従属」であり、しかもその本質は精神的なものではなく、法的にガッチリと押さえこまれているものである。

鳩山首相時代、普天間基地の移設問題で、外務省、防衛省から幹部を二人ずつ首相官邸に呼んで秘密の会合をもち、以前から温めていた「徳之島移設案」という最後のカードを示して、協力を求めた、このメンバーが互いに情報交換しながら、それを外部に漏らさない、漏れた瞬間、この話は潰されてしまう恐れがあった、この連中はやってくれるんじゃないか、期待していたが、4月7日、朝日新聞の夕刊一面に、その機密会合の内容がそのままリークされた。当時の鳩山首相の精神的なダメージは大きかった。

日米合同委員会の実態がわかってくるにつれて、背景が徐々に明らかになり、協議といっても、最終決定権は米軍側が握っていて、「それはすでに米軍の上級司令官[大平洋軍司令官]が決定したことなので、日本政府が承認するかどうかは問題でない」などとスレートに発言しているケースもある。

法務省から合同委員会のメンバーとなる大臣官房長は、その後、かなりの確率で検事総長に就任している。検事総長を出す権利を握っているわけだから、日本の法的な権力構造のトップには、この日米合同委員会が位置している。

1957年群馬県で、21歳の米兵が、41歳の日本人農婦を基地の中で遊び半分に射殺した「ジラード事件」では、秘密合意事項として、日本の検察がジラードを殺人罪ではなく、傷害罪で起訴すること、日本の裁判所に対して可能なかぎり軽くするように勧告することが合意されていた。それを受けて前橋地方裁判所は、「懲役三年、執行猶予4年」という、判決を出す、判決の2週間後には、ジラードはアメリカへの帰国が認められてしまった。

「米軍関係者が日本の法によって裁かれない権利」(裁判権)も、「米軍が日本の国土全体を自由に使用できる権利」(基地権)も、最初は旧安保条約と行政協定の中に書かれていた。

米軍関係者の犯罪について、なぜ行政協定の条文が改善されても実態が変わらなかったかというと、その裏側で、日米合同委員会の秘密協議によって、
○「裁判権放棄密約」〈日本側はいちじるしく重要な事件以外は、裁判権を行使しない〉○「身柄引き渡し密約」〈米軍関係者による犯罪が、公務中に行われたものかどうかわからないときは、容疑者の身柄を米軍に引き渡す〉このふたつの密約が日米合同委員会で結ばれていた。「いちじるしく重要か」、「重要でないか」は、米軍側が決定権を持つ日米合同委員会である。

日本の裁判権を事実上放棄するこの密約について、外務省が真正面からそれを認めるコメント(報道ステーション)をだしている。

「行政協定」=「地位協定」+「密約」という非常に大きな基地権密約について、「公式」が生まれ、そこから無数の密約が生み出されていくことになった。

とてつもない歪みを隠すために、この国は、国家のもっとも重要なセクションにそれぞれ裏マニュアルを必要とするようになった。@最高裁の「部外秘資料」A検察の「実務資料」B外務省の「日米地位協定の考え方」@とAどちらも、米軍関係者に「治外法権」を与え、Bは「裁判権」と「基地権」のあり方について、方針をまとめた、それぞれの裏マニュアルである。

戦後を考える上で、1954年の造船疑獄事件で、当時与党自民党の幹事長だった佐藤栄作の逮捕を、犬養健法務大臣が検事総長に対して指揮権を発動し、止めさせた、犬養はその後責任をとり辞任し、結局、吉田茂内閣の退陣までつながった。

検察裏マニュアルには、米軍関係者の犯罪については、「全ての起訴と起訴猶予について、必ず法務大臣が指揮する」と、「部外秘の通達」が、前年に、法務省検事局から全国の検察庁にあてて通達されていた。たった1度、実行されただけで、法務大臣を失脚させ、内閣を崩壊させ、その後も長く「戦後政治における最大の汚点」と目されて指揮権の発動。それが米兵犯罪については日々つねに「発動」されているという、いかにそれが深刻な状態で有るか、わかると思う。

なぜ福島で原発被害にあったみなさんが、正当な補償を受けられなかったか、法的な構造問題が沖縄基地問題と同じだった。日本には環境汚染を防止する立派な法律はあるが、放射性物質はその「適用除外」条項があり、大気汚染防止法、土壌汚染対策法、水質汚濁防止法、それぞれ、放射性物質を適用しないまたは、除くと、ある。

1959年「砂川裁判」は、東京都・立川にあった米軍基地拡張工事をめぐる裁判で、東京地裁の伊達秋雄裁判長が、「憲法9条2項に違反」として、旧安保条約を違憲とする判決を下すが、翌日、マッカーサー駐日大使が日本の藤山外務大臣を呼び出し、指示を与えた経緯から、マッカーサー在日大使が最高裁の長官(田中耕太郎)と密会して、日本の司法の歴史における最大の汚点、「司法破壊」を行った。

「安保条約は日本国憲法の上位にある」ことが最高裁の判例として、事実上、確定してしまった。

「安保条約のような重大で高度な政治性を持つ問題については、最高裁は憲法判断をしなくていい」まさに、「法治国家崩壊」をもたらした大事件が、最高裁の法廷で起きてしまった。

ほとんどの人が、1945年8月15日に「第二次大戦を終えた」(終戦記念日)は、世界の常識とは違い、米国や英国の外交官は、必ず9月2日と答えが返ってくる。「降伏」ではなく「終戦」という言葉を使うことで、戦争に負けた日本のきびしい状況について、目をつぶりつづけてきた、日本の戦後だった。

ミズーリ号の調印式(9月2日)には、重光葵、梅津美治郎(よしじろう)が二人が出席し、天皇の姿は意図的に隠されることになった。

この降伏文章の受け入れから、7年後の1952年4月に独立回復するまで、日本政府や昭和天皇が自分だけの判断にもとづいて、何か重要な文章を作成したり、発表したりすることなど全くなかった。

日本人をうまく誘導するためにつくられる、イメージ操作用のオモテのストーリー(絵本のような歴史)の裏側には、すべて分厚い研究の裏付けがある。もともと、「占領」とは、戦闘行為は、終わっているが、平和条約を結んで国と国の関係が法的に決着するまでには、法的にも政治的にもまだ
「武器を使わない戦争」が続いていて、日本に決定権がないのは当然のことなわけである。

「降伏文書」→「人間宣言」→「戦争放棄」と重大な政策はすべて、まず、天皇自身に宣言させ、それから日本人に受け入れさせるという基本方針があった。

国連憲章のどの条文にルーツがあるのか、さらにその国連憲章の条文はそれぞれどこにルーツをもっているかについて、調べる必要がある。

@大西洋憲章(米英で基本文書作成・1941年4月) A連合国共同宣言(26ヵ国参加・1942年1月) Bダンバートン・オークス提案(米英ソ中で基本文書作成・1944年10月) C国連憲章(50ヵ国参加作成・1945年6月)
非常に理論的かつ戦略的なやり方で、米英は第二次大戦に勝利し、そのまま「戦後世界」を支配し続けた。

憲法9条とは、完全に国連軍の存在を前提として書かれたもので、自国の武力も交戦も放棄したということである。

指揮権密約「戦争になったら、自衛隊は米軍の指揮のもとで戦う」という密約が、1981年に、「朝日ジャーナル」がアメリカの公文書から発見して、発表している。

戦争になったら、誰かが最高指令官になるのは、現状ではその人物が米軍司令官で有ることに異議はない。という表現で、吉田茂は日本の軍隊に対する米軍の指揮権を認め、「指揮権密約」が成立することになる。軍隊の指揮権をあらかじめ他国が持っているとなると、これはなんの言い訳もできない完全な「属国」であり、絶対に公表は出来なかった。

1951年9月8日、「吉田・アチソン交換公文」という条約は、朝鮮戦争の開始以来、占領軍からの指示によって行っていた米軍への 兵站(へいたん)活動(後方支援)を独立後も続ける。という意味だった。

日米の間には「日本占領下で行っていた米軍への戦争協力」を今後もずっと継続するという法的な関係が21世紀のいまもなお存在している。日本の歪みの根っこにあったのは、「占領体制の継続」ではなく、「占領下の戦争協力体制の継続」であった。

1950年6月に朝鮮戦争が始まり、劣勢を強いられ、米軍はどうしても日本の軍事力を利用しなければならなくなり、憲法9条2項の破壊が、日本国民にその実態を完全に隠したまま行われた再軍備への道であった。朝鮮半島に出撃した米軍部隊のかわりに、からになった米軍基地に配備するために、「軍隊そのもの」だったが、「警察予備軍」が発足された。

対米従属の正体に、旧安保条約があり、「戦後日本」という国がもつ大きな歪みの正体が、すべて条文に収縮されている。

「自衛隊と米軍基地は合憲で、海外派兵は違憲」という憲法解釈が続いてきた。

米軍が書いたこの旧安保条約の原案には、指揮権・基地権について、非常にリアルな日米安保の本質が記されていて、軍事面からみた「戦後日本」の歴史とは、つまりは米軍が朝鮮戦争のさなかに書いた安保条約の原案が、多くの密約によって少しずつ実現されていく、長い一本のプロセスだった。

安保条約での集団的自衛権を拒否し続けていたのがアメリカ側で、基本的に個別的自衛権にもとづいて協力しあう関係「相互防衛条約」とはいいながら、相手国への最終的な防衛義務は負わない条文を、意図的に安保改定交渉の真っ最中に意図的に考え出していた。

安保関連法を強引に可決させた安部首相は、日本が集団的自衛権を行使できれば、アメリカと「互いに血を流して守りあう」対等な関係になれると幻想を抱いているが、日米安保条約が、集団的自衛権にもとづく対等な相互防衛条約となることは、今後も絶対にありえなく、指揮権密約を見れば解る。つまり集団自衛権というのは、現在の日米安保条約とは基本的に関係ない概念である。

「戦後世界の歴史は、法的支配の歴史」であり、「国際法→条約→国内法」という法体系でしばっておけば、自分たちは何もしないで、その国の警察や検察が、都合の悪い人間を勝手に逮捕し、アメリカはコストゼロで他国を支配出来る。戦後世界においては、軍事力ではなく、国際法こそが最大の武器になる。詐欺同然のダレスのグランドデザインが、70年近くの時を経て、すべて現実のものになろうとしている。

公平な目で世界を見わたせば、世界大戦の可能性がほぼ消滅した地球上において、国民の平和の配当を還元することなく、突出した軍事力を維持し続け、国連憲章を無視した他国への軍事介入を繰り返しているのは、ただ一カ国アメリカだけである。

「戦後の日本」という国は、アメリカ政府ではなく、アメリカ軍部(日本を占領した米極東軍を編入した米大平洋軍)によって植民地支配されている。
そしてアメリカ外交のトップである国務長官でさえ、日本がなぜそんな状態になっているのか、その歴史的経緯や法的構造がさっぱりわかっていない。

サンフランシスコ・システムの法的構造は、安保法体系→日米合同委員会→基地権密約・裁判密約・指揮権密約となっている。これから、「解決策を探す旅」のヒントに、○大国と従属関係に合った国が、どうやって不平等条約を解消したのか、○アメリカの軍事支配を受けていた国が、どうやって脱却したのか、○自国の独裁政権を倒した人たちは、どのような戦略を立てていたのか、を、急いで調べる必要があると、締めている。

素晴らしい、ここまでよく調べあげている、私は改憲や集団的自衛権等の論争で、何時も欠けている論点が有ると感じていて、国連の集団的自衛権の行使の議決権を取り戻さなければ、只、利用される自衛隊になるだけで、ここの問題は大きいと、しかし、矢部氏が指摘している様に、最も重要な論点、「指揮権密約」の問題は深刻で、日本国民の為の自衛隊なら歓迎だか、訳の解らない組織に利用される自衛隊には勘弁してもらいたい。正直、改憲や憲法解釈等の著書を幾つか読んだか、この著書は郡を抜いて素晴らしい内容になっている今後の矢部氏の活動に注目したい。
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知ってはいけない 隠された日本支配の構造 (講談社現代新書) 矢部 宏治 本
カスタマーレビュー
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米軍に支配された真の日本の姿をあぶり出す全国民の必読書
投稿者本格派ベスト500レビュアー2017年8月23日


本書は、著者が『日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか』などの自著、または企画編集した「知の再発見」シリーズ等の、米軍による日本支配の構造を知るために極めて重要な本で紹介してきた内容を簡潔にまとめて読みやすい新書版にしたものである。著者の7年間に渡る研究成果の集大成である。

初めてこれらの情報に触れる人にとって、本書はまさに衝撃以外の何物でもないだろう。なおかつ堪らなく面白い。

帯に「9つの掟」とある。その9つとは恐らく9つの章を指しており、それぞれの章で取り上げられているのは以下の内容である。


1.日本上空に設定された飛行禁止区域

2.日本の全国土は米軍の治外法権下にある

3.米軍にとって日本との境界はない

4.米軍幹部と日本の官僚が月2回話し合う日米合同委員会が在日米軍の在り方を決めている、

5.日本国民に示せない内容は密約にし、それを実行するための裏マニュアルを作成し運営する

6.日米安保条約は憲法の上位にある

7.降伏文書、憲法など重要な文書の原案はアメリカが英語で作る

8.自衛隊の指揮権は米軍にある

9.在日米軍は「国連軍の代わり」という詐欺的論理で駐留し続ける


いずれも大多数の国民にとっては初耳の驚くべき内容であろう。しかし、これまでの在日米軍と日本政府との異常な関係性を見聞きして感じてきたであろう様々な疑問にものの見事に応えてくれる内容でもあるはずだ。

ここで詳細を語るには「話せば長い」内容なので、ごく簡単にエッセンスだけ書き出す。詳細については本書をぜひ読んで欲しい。


・日本の上空には、未だに米軍が制空権を握る空域が首都圏を含めていくつかある

・米軍は日本のどこにでも好き勝手に基地を置ける

・「砂川裁判」により、最高裁は在日米軍や原発などの「高度に政治的な内容」に関しては判断をできなくなっている。つまり日米安保条約は憲法の上にある。

・自衛隊の指揮権は米軍が握っている

・憲法9条の戦力放棄は、実現しなかった国連軍が世界の警察として機能することを前提として書かれた

・在日米軍に関する取り決めはすべて、日米安保条約などの「表の取り決め+密約」で構成されている

・軍事に関しては、未だに米軍が日本の官僚に直接指示を出す「日米合同委員会」という仕組みを通じ、占領下そのものの仕組みが続いている


この本を読むと、昨年制定されて国民の大きな反発を受けた安保法案とはどのような意味合いを持つものだったのかがはっきりと理解できるようになっているはずだ。

本書は、公開されたアメリカの公文書を元に構築された紛れもない事実によって構成されている。これが日本の真の姿である。

従って本書は国政を率いて行く政治家及び官僚には必須の知識である。日米関係に関する密約の中身を知らずに在日米軍に関する対米交渉を行なったり憲法改正を行おうとするのは、著者の言う通り極めて危険であり、無益なことである。

我々国民も、この本の内容を知った上で、憲法改正の是非、沖縄基地問題、選挙の投票先などを判断するようになれば、時間は掛かるだろうが、日本も本来あるべき姿へと近づいて行くことができるのではないかと思う。



元防衛大臣石破さんと著者矢部宏治さんがBS番組で討論、事情通の田原総一朗も知らない情報だらけでした。
投稿者1967ADJ2017年9月23日

2017年9月23日のBS激論クロスファイヤーで、番組司会の田原総一朗さん、知ってはいけない 隠された日本支配の構造作者矢部宏治氏と「戦後日本は在日米軍に事実上支配され続けている…!? 知られざる驚愕実態の真偽を元防衛大臣の石破茂衆院議員に直撃! 」

こんな討論番組がありました。

こんな検索で見つかるかもしれません。孫コピーで未来に残したい動画です。
「激論クロスファイア最新 2017年9月23日 石破茂に直撃」
流石に重要情報なので、2日後の9月25日(月)には消されています。

大抵は「君の言ってる事は、事実や資料は一切無い」とか対立しますが・・・
今回は違いますね。

元防衛大臣で軍事オタク、慶応法学部卒の石破さんは流石に戦後の政治家、米側のバックボーンまで知っています。
実際政治の現場では、大臣が、「日米地位協定はどうなっている?」とか言い出すと、防衛庁、省庁の役人、側近などに「そこは語ってはいけない」と圧力が掛かります。
と石破さんが話しています。
田原総一朗さんもこの本まで知らなかった日米合同委員会。この裏側もかなり語っています。

必見でしょう。陰謀論とか思う人は実態を知らないだけです。
陰謀論と馬鹿にしているありえない様な状態が日本では現実だって事ですね。

番組中に「この手の話は驚くほど議員や役人を含みこの話は知らない」と石破さんは番組で言っています。

著者のツイート
矢部宏治‏ @yabekoji 9月20日
田原総一郎さんの「激論!クロスファイア」(BS朝日/23日10時予定)で、元防衛大臣の石破茂さんと対談しました。次期首相の呼び声も高い石破さんですが、密約や地位協定、日米合同委員会について驚くほど率直に内情を語って頂きました。必見です

そうそう、番組司会の田原総一朗さんが石原慎太郎さん都知事時代に横田基地の空港、横田空域を日米で民間機乗り入れ空港。
横田空域返還しようとしましたが・・・・
圧力で結局実現しなかったと言っていましたね。

2017年9月には、NHKスペシャル「スクープドキュメント沖縄と核」
これも密約の話です。1959年米国統治下の沖縄で米軍が那覇空港付近に配備した広島と同等の威力の20キロトンの核兵器を装着した地対空ミサイル、ナイキを核兵器装着のまま点検していると、整備ミスで発射され点検した兵士死亡。水平発射され那覇の海に落ちました。これがもし爆発していたら那覇が吹き飛んでいた。
このレベルの事件は隠されます。

以前ですが・・・・
政界の暴れん坊と言われた喧嘩ハマコー、浜田 幸一さん(元衆議院予算委員長、自由民主党広報委員長、自由民主党副幹事長、2012年没)国会で椅子を投げて暴れてる動画がよく出る人。バラエティにもよく出ていた。
若い頃は「千葉でヤクザをしていた」と本人が語り「木更津のダニ」と言われ、相手を差し懲役刑になる。
尊敬する人は関東の大物組長。
その後、議員になるが、ラスベガスでバカラ賭博をして1晩に4億5000万円負け、ロッキード事件絡みの大物右翼が肩代わりした。

そんな浜田 幸一さんは「アメリカは怖いですか?」と番組で質問を受けました。
回答は、「何言ってんだ、アメリカは怖いに決まってる」「アメリカ様様だ・・・・」と回答していましたが・・・

私は当時やばい事言ってると思いましたが・・・
本当の意味を解る人は殆どいなかったでしょう。

もし、石破さんがこの先スキャンダルや自殺、急病で亡くなる。
こんな場合は、今回の件が引き金で諜報機関関与を疑うべきでしょう。

因みに、私が子供の頃から住んでいたエリアはこの本の舞台です。
地元ネタ含みで・・・
東京タワーから六本木方面に歩いて行くと・・・
坂がある途中の飯倉に戦前、水交社のビルがありました。
ここは帝国海軍の将校専用クラブで、山本五十六海軍元帥が戦死した時の国葬時このビルから出発しています。
戦後にアメリカ軍が占拠し当時からフリーメーソンのグランドロッジになっています。(ここに引っ掛かる人もいるかもしれませんが・・)
マッカーサー元帥は、フィリピンのメイソンの最高位と言われています。
不法占拠で裁判にもなったそうですが・・・現在もメソニックビルとしてあります。

鳩山由紀夫総理の弟の鳩山 邦夫さん(元大臣、自民党議員、東大法学部を首席で卒業、2016年没)は・・・
戦後に首相になった祖父、鳩山一郎(政治家、弁護士。1954年(昭和29年)-1956年(昭和31年)第52・53・54代内閣総理大臣)。
鳩山一郎総理本人を含め大臣の半分がメーソン会員だったとテレビ番組で答えています。

坂を下りると機動隊バスが待機しています。

左側に会員制のアメリカンクラブ(世界の諜報機関が集まると言われている)

その先には、ソビエト大使館(現在はロシア大使館)ここは諜報機関関係者が当然います。
監視もするでしょう。

ポルシェがあるミツワモータース。
ここの交差点にも機動隊バスが待機し、右翼の街宣車が来ると道路を封鎖します。

六本木交差点近くにあった国際歯科に通っていましたが・・・
実はここにソビエト大使館関係者がよく治療に来ていました。
一緒になる事が小学生時代にありましたし・・・
ここの待合室には、防衛関係の日本語の兵器専門書が沢山置かれていました。
SDI関連とか・・・かなり勉強させてもらいました。

現在のミッドタウンには、防衛庁、防衛施設庁がありました。
この周りには、地元の小学生なら誰でも知っている刑事が常駐していました。
特徴があり、コートを着た刑事はイヤフォンを付けているので、即判ります。

当時は、防衛庁外部をテレビカメラで監視していて、中では派手な外人の女性等が防衛庁周囲を歩いていると、練習としてテレビカメラで追っかけ続けたなんて話を、現場の関係者から聞いています。

ミッドタウンから星条旗通り方面に進んでいくと・・・
右手にアメリカ軍施設が六本木にあります。
星条旗新聞(米軍向け新聞社)やヘリポートが入っていたので、有名ですが・・
ここにスノーデンがいた諜報機関もあるそうです。

これ以外にも氷川神社の横にはアメリカ大使館の職員施設があり、かなり広いエリアですね。
昔はハロウィン時は入れましたので、地元の子供は入った事があります。

今回の本に出てくる広尾駅から歩いて5分程の山王ホテルは、親戚が米国軍人の家族だった為に、90年代に何度か訪れたことがあります。ここは、六本木で飲んでいる米軍関係者の定宿です。

「どこに泊まっているの?」「ニュー山王だよ」なんて話はよくある話。
当時から日米合同委員会の事は知っていましたが・・・


追記
2017年10月に沖縄の高江でヘリコプターが炎上、落下場所は自宅から300mの農家の私有地。

ここで警察も沖縄県、沖縄県知事も手を出せない。
理由はこの本を読んでる人はすぐ理解できますが・・・
地上波では、現在までこの裏側、理由を取り上げていません。
マスコミの忖度、圧力がありますね。



「戦後日本」に存在する「ウラの掟」を明らかにする―アメリカとの異常な「基地権密約」「指揮権密約」「裁判権密約」
投稿者仮面ライターVINEメンバー2017年9月4日
  
 私の住む北海道では、2016年9月1日付けの日米合同委員会合意(沖縄の訓練負担の軽減等)に基づき、8月10日から28日まで日米共同訓練(ノーザンヴァイパー)が実施され、8月5日にオーストラリアで事故を起こしたMV−22オスプレイなども飛来した。ティルトローター機であるオスプレイの安全性等については、以前から様々な場面で指摘されているところであり、実際、道(庁)や関係自治体などが懸念を示したが、米側は意に介さず強行参加させた(そして8月29日、またもや大分空港に緊急着陸している!)。こうした在日米軍の傍若無人ぶりに、私たち道民や国民は“ごまめの歯ぎしり”状態にある訳だけれども、「なぜ、こうした状況が続いているのか?」を簡潔明瞭に解き明かしているのが、この矢部宏治さん(書籍情報社代表)の著述である。当書は、一人でも多くの日本国民が目を通した方が良いと思われる一冊だ。

 矢部さんは既に

『日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか』(集英社インターナショナル 2014年)
https://www.amazon.co.jp/日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか/dp/4797672897/ref=cm_cr_getr_d_rvw_txt?ie=UTF8


『日本はなぜ、「戦争ができる国」になったのか』(同 2016年)
https://www.amazon.co.jp/日本はなぜ、「戦争ができる国」になったのか/dp/4797673281/ref=cm_cr_arp_d_rvw_txt?ie=UTF8


などの著書を世に出し、前者では主にアメリカとの「基地権密約」を、後者では主に「指揮権密約」を、それぞれ公開された既存の文書等を読み解く中で明らかにしてきた。本書は、これらの書物の、いわば要約版(ダイジェスト版)と言える内容であるけれども、私自身改めて知った事実もあった。それは後者で存在を指摘した「横田空域」のほか、「岩国空域」もある、ということであった。まさに「「横田空域」と同じくこの「岩国空域」もまた、山口県、愛媛県、広島県、島根県の四県にまたがり、日本海上空から四国上空までを覆う、巨大な米軍管理空域」(pp.23~24)であるのだ(あと一つが2010年に返還されたが、未だ事実上米軍管理下にある「嘉手納空域」である)。

 さて、日本の「戦後論」について、例えば政治思想史を考究する白井聡さん(京都精華大学専任講師)は「敗戦の帰結としての政治・経済・軍事的な意味での直接的な対米従属構造が永続化」などされている状況を「永続敗戦論」と論結している。確かに、戦後の日本人の「歴史認識(歴史的意識)」は、まさしくその通りであろう。だが、最も肝要なことは、矢部さんが摘示しているように「「戦後日本」とは、そのスタート時点から現在までずっと、米軍の戦争を支援する法的な義務を負った国なのだということ」(p.205)である。つまり「日本の歪みの根っこにあったのは、「占領体制の継続」ではなく、それよりもっと悪い、「占領下の戦争協力体制の継続」だった」(p.206)という事実である。その文脈に沿いつつ、アメリカとの異常な「基地権(全土基地方式)密約」「(統一)指揮権密約」そして「裁判権(放棄)密約」が導き出されるのである。

 本書では、各章扉ページの裏に漫画家ぼうごなつこさんの四コママンガが配され、上述した「密約群」=「日米間の隠された法的関係」がかなり分かり易く解説されている。冒頭に「日米合同委員会」の名を出したが、この在日米軍と各省にまたがる文官で構成され、「密約」等を処理する機関の存在も尋常ではない(実際、アメリカの外交官も「きわめて異常なもの」と指摘しているらしい!(p.90))。同じくオスプレイの事例を挙げたけれど、米軍機(国連軍機)に関しても、日本の国内法(航空法)は原則適用されない。それらは「占領下の戦争協力体制の継続」という視点から見るとスッキリするのである。「永続敗戦論」とは「アメリカへの従属」と言うより「米軍への従属」がより本質的であり、「「対米従属」の根幹には、軍事面での法的な従属がある」(p.94)という点を、私たち日本人はしっかり押さえ、見据えなければならないだろう。

 終わりに、安倍晋三らは2012年の第46回衆議院議員総選挙や2013年の第23回参議院議員通常選挙などにおいて「日本を、取り戻す。」などと喚いていた。ならばまず、安倍の選挙区のある山口県の一部を覆う前出の「岩国空域」や、首都東京を南北に走る「横田空域」を“取り戻す”ことから始めるべきではないのか?そして次に、憲法9条の“加憲”を目指すならば、第3項に「国内に外国軍基地を置かないこと」を明記するのが先決ではないのか?これこそ「日本を、取り戻す」ということであろう。ただし、9条改正によらずとも米軍基地問題解決の手法がある。それは木村草太さん(首都大学東京教授)の『憲法という希望』(講談社現代新書 2016年)の中で述べられており、具体的には憲法41条、92条及び95条の適用だ。米軍基地の設置を内閣の判断のみで決めること(閣議決定)には疑義があり、それを「法律事項」に改めるのである。


なぜ日本はアメリカの「いいなり」なのか?知ってはいけないウラの掟
内閣改造でも絶対に変わらないこと
矢部 宏治
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/52466


私たちが暮らす「戦後日本」という国には、国民はもちろん、首相でさえもよくわかっていない「ウラの掟」が数多く存在し、社会全体の構造を大きく歪めてしまっているという。

たとえば2016年、安倍晋三首相による「北方領土返還交渉」が、大きな注目を集めたが、日本での首脳会談が近づくにつれて事前交渉は停滞し、結局なんの成果もあげられなかった。なぜ、いつまでたっても北方領土問題は解決しないのか。はたして、この国を動かしている「本当のルール」、私たちの未来を危うくする「9つの掟」とは?

『知ってはいけない――隠された日本支配の構造』
https://www.amazon.co.jp/gp/product/4062884399/ref=as_li_ss_tl?ie=UTF8&linkCode=sl1&tag=gendai_asyuracom-22&linkId=2abaf902da235672989d2af729b5a43a


の著者・矢部宏治氏が、「戦後史の闇」を解き明かす。

事実か、それとも「特大の妄想」か

それほどしょっちゅうではないのですが、私がテレビやラジオに出演して話をすると、すぐにネット上で、「また陰謀論か」「妄想もいいかげんにしろ」「どうしてそんな偏った物の見方しかできないんだ」などと批判されることが、よくあります。

あまりいい気持ちはしませんが、だからといって腹は立ちません。自分が調べて本に書いている内容について、いちばん「本当か?」と驚いているのは、じつは私自身だからです。「これが自分の妄想なら、どんなに幸せだろう」いつもそう思っているのです。

けれども、8月17日発売の新刊『知ってはいけない――隠された日本支配の構造』をお読みになればわかるとおり、残念ながらそれらはすべて、複数の公文書によって裏付けられた、疑いようのない事実ばかりなのです。

ひとつ、簡単な例をあげましょう。

以前、田原総一朗さんのラジオ番組(文化放送「田原総一朗 オフレコ!」)に出演し、米軍基地問題について話したとき、こんなことがありました。ラジオを聞いていたリスナーのひとりから、放送終了後すぐ、大手ネット書店の「読者投稿欄」に次のような書き込みがされたのです。


<★☆☆☆☆〔星1つ〕 UFO博士か?
なんだか、UFOを見たとか言って騒いでいる妄想ですね。先ほど、ご本人が出演したラジオ番組を聞きましたが(略)なぜ、米軍に〔日本から〕出て行って欲しいというのかも全く理解できないし、〔米軍〕基地を勝手にどこでも作れるという特大の妄想が正しいのなら、(略)東京のど真ん中に米軍基地がないのが不思議〔なのでは〕?>

もし私の本を読まずにラジオだけを聞いていたら、こう思われるのは、まったく当然の話だと思います。私自身、たった7年前にはこのリスナーとほとんど同じようなことを考えていたので、こうして文句をいいたくなる人の気持ちはとてもよくわかるのです。

けれども、私がこれまでに書いた本を1冊でも読んだことのある人なら、東京のまさしく「ど真ん中」である六本木と南麻布に、それぞれ非常に重要な米軍基地(「六本木ヘリポート」と「ニューサンノー米軍センター」)があることをみなさんよくご存じだと思います。

そしてこのあと詳しく見ていくように、日本の首都・東京が、じつは沖縄と並ぶほど米軍支配の激しい、世界でも例のない場所だということも。

さらにもうひとつ、アメリカが米軍基地を日本じゅう「どこにでも作れる」というのも、残念ながら私の脳が生みだした「特大の妄想」などではありません。

なぜなら、外務省がつくった高級官僚向けの極秘マニュアル(「日米地位協定の考え方 増補版」1983年12月)のなかに、

○ アメリカは日本国内のどんな場所でも基地にしたいと要求することができる。
○ 日本は合理的な理由なしにその要求を拒否することはできず、現実に提供が困難な場合以外、アメリカの要求に同意しないケースは想定されていない。

という見解が、明確に書かれているからです。

つまり、日米安全保障条約を結んでいる以上、日本政府の独自の政策判断で、アメリカ側の基地提供要求に「NO」ということはできない。そう日本の外務省がはっきりと認めているのです。


六本木ヘリポート(googlemapより)

北方領土問題が解決できない理由

さらにこの話にはもっとひどい続きがあって、この極秘マニュアルによれば、そうした法的権利をアメリカが持っている以上、たとえば日本とロシア(当時ソ連)との外交交渉には、次のような大原則が存在するというのです。

○ だから北方領土の交渉をするときも、返還された島に米軍基地を置かないというような約束をしてはならない。*註1

こんな条件をロシアが呑むはずないことは、小学生でもわかるでしょう。


そしてこの極秘マニュアルにこうした具体的な記述があるということは、ほぼ間違いなく日米のあいだに、この問題について文書で合意した非公開議事録(事実上の密約)があることを意味しています。

したがって、現在の日米間の軍事的関係が根本的に変化しない限り、ロシアとの領土問題が解決する可能性は、じつはゼロ。ロシアとの平和条約が結ばれる可能性もまた、ゼロなのです。

たとえ日本の首相が何か大きな決断をし、担当部局が頑張って素晴らしい条約案をつくったとしても、最終的にはこの日米合意を根拠として、その案が外務省主流派の手で握り潰されてしまうことは確実です。

2016年、安倍晋三首相による「北方領土返還交渉」は、大きな注目を集めました。なにしろ、長年の懸案である北方領土問題が、ついに解決に向けて大きく動き出すのではないかと報道されたのですから、人々が期待を抱いたのも当然でしょう。

ところが、日本での首脳会談(同年12月15日・16日)が近づくにつれ、事前交渉は停滞し、結局なんの成果もあげられませんでした。

その理由は、まさに先の大原則にあったのです。

官邸のなかには一時、この北方領土と米軍基地の問題について、アメリカ側と改めて交渉する道を検討した人たちもいたようですが、やはり実現せず、結局11月上旬、モスクワを訪れた元外務次官の谷内正太郎国家安全保障局長から、「返還された島に米軍基地を置かないという約束はできない」という基本方針が、ロシア側に伝えられることになったのです。

その報告を聞いたプーチン大統領は、11月19日、ペルー・リマでの日ロ首脳会談の席上で、安倍首相に対し、「君の側近が『島に米軍基地が置かれる可能性はある』と言ったそうだが、それでは交渉は終わる」と述べたことがわかっています(「朝日新聞」2016年12月26日)。

ほとんどの日本人は知らなかったわけですが、この時点ですでに、1ヵ月後の日本での領土返還交渉がゼロ回答に終わることは、完全に確定していたのです。

もしもこのとき、安倍首相が従来の日米合意に逆らって、「いや、それは違う。私は今回の日ロ首脳会談で、返還された島には米軍基地を置かないと約束するつもりだ」などと返答していたら、彼は、2010年に普天間基地の沖縄県外移設を唱えて失脚した鳩山由紀夫首相(当時)と同じく、すぐに政権の座を追われることになったでしょう。


「戦後日本」に存在する「ウラの掟」

私たちが暮らす「戦後日本」という国には、国民はもちろん、首相でさえもよくわかっていないそうした「ウラの掟」が数多く存在し、社会全体の構造を大きく歪めてしまっています。

そして残念なことに、そういう掟のほとんどは、じつは日米両政府のあいだではなく、米軍と日本のエリート官僚のあいだで直接結ばれた、占領期以来の軍事上の密約を起源としているのです。


日米安全保障条約:外務省外交史料館で展示されている署名(1960年1月19日・Photo by World Imaging creativecommons)

私が『知ってはいけない――隠された日本支配の構造』を執筆したのは、そうした「ウラの掟」の全体像を、「高校生にもわかるように、また外国の人にもわかるように、短く簡単に書いてほしい」という依頼を出版社から受けたからでした。

また、『知ってはいけない』というタイトルをつけたのは、おそらくほとんどの読者にとって、そうした事実を知らないほうが、あと10年ほどは心穏やかに暮らしていけるはずだと思ったからです。

なので大変失礼ですが、もうかなりご高齢で、しかもご自分の人生と日本の現状にほぼ満足しているという方は、この本を読まないほうがいいかもしれません。

けれども若い学生のみなさんや、現役世代の社会人の方々は、そうはいきません。みなさんが生きている間に、日本は必ず大きな社会変動を経験することになるからです。


私がこの本で明らかにするような9つのウラの掟(全9章)と、その歪みがもたらす日本の「法治国家崩壊状態」は、いま沖縄から本土へ、そして行政の末端から政権の中枢へと、猛烈な勢いで広がり始めています。

今後、その被害にあう人の数が次第に増え、国民の間に大きな不満が蓄積された結果、「戦後日本」というこれまで長くつづいた国のかたちを、否応なく変えざるをえない日が必ずやってきます。

そのとき、自分と家族を守るため、また混乱のなか、それでも価値ある人生を生きるため、さらには無用な争いを避け、多くの人と協力して新しくフェアな社会をいちからつくっていくために、ぜひこの本を読んでみてください。

そしてこれまで明らかにされてこなかった「日米間の隠された法的関係」についての、全体像に触れていただければと思います。

本書の内容をひとりでも多くの方に知っていただくため、漫画家の、ぼうごなつこさんにお願いして、各章のまとめを扉ページのウラに四コマ・マンガとして描いてもらいました。全部読んでも3分しかかかりませんので、まずは下に掲げたマンガを読んでみてください。

http://gendai.ismedia.jp/articles/-/52466?page=4


*註1 原文は次の通り。「このような考え方からすれば、例えば北方領土の返還の条件として「返還後の北方領土には施設・区域〔=米軍基地〕を設けない」との法的義務をあらかじめ一般的に日本側が負うようなことをソ連側と約することは、安保条約・地位協定上問題があるということになる」(「日米地位協定の考え方 増補版」1983年12月/『日米地位協定の考え方・増補版──外務省機密文書』所収 2004年 高文研)





日本国民の利益損なう対米隷属安倍外交ー(植草一秀氏)
http://www.asyura2.com/17/senkyo235/msg/325.html
http://www.twitlonger.com/show/n_1sqa7jq

トランプ大統領が来日した。

トランプ大統領が降り立ったのは羽田でも成田でもない。

横田基地である。

日本を統治しているのは日本政府ではなく、横田政府だと言われる。

トランプ大統領は来日して最初の演説を横田基地で行った。

演説の背景は巨大な星条旗で覆い尽くされた。

日米の国旗を並べて掲げているのではない。

星条旗だけが一面に張り巡らされて、その前でトランプ大統領が演説した。

演説は日本の主権者に対するものではない。

日本に駐留する米軍兵士に向けての演説であった。

「終わらない占領」

日本はいまなお米軍によって占領され続けている。

米軍が日本を支配している。

米国人は横田基地を通過して、いつでも自由に日本に出入りすることができる。

東京六本木には米軍施設があり、

横田基地に飛来した米軍要人は日本政府の管理の外側で日本に飛来して

六本木の米軍ベースを経由して日本で活動し、

そして、何事もなかったかのように米国に帰国する。

日本はいまなお、米国の支配下に置かれている。

そのことを改めて見せつけるための演出が繰り広げられたことになる。

日本で米軍が事故や事件を引き起こしても、日本は現場検証することすらできない。

日本国憲法の上に日米地位協定が存在する。

日本の空を飛ぶ権利は米軍によって制限されている。

米軍は日本政府のいかなる許可をも必要とせず、日本の空を勝手に飛行できる。

ポツダム宣言も、サンフランシスコ講和条約も、

占領軍の日本からの撤退を明記しているが、例外を定める条項が付記されて、

戦後72年を経過したいまも、米軍が日本駐留を続け、日本を支配し続けている。

この米国による日本占領、米国による日本支配に、

一切の抵抗、反抗を示していないのが安倍晋三首相である。

安倍首相の祖父である岸信介氏は米国により助命され、

爾来、米国のエージェントとして活動し続けた。

この経緯をそのまま引き継いでいるのが安倍晋三氏である。

米国にモノを言わず、米国に隷従する。

これが「安倍流」であるが、多くの日本国民が米国への隷従に異論を唱えない。

安倍首相が唱えた「日本を取り戻す」の主語は「米国」だった。

「米国が日本を取り戻す」が安倍首相の基本スタンスなのである。

この意味で安倍首相はトランプ大統領の「アメリカファースト」の主張の信奉者

であるが、「アメリカファースト」は日本の主権者の利益を最優先しないことをも

意味している。

トランプ大統領が大統領選に当選したのは昨年の11月8日だ。

トランプが勝利すればドルと米国株価は暴落、

クリントンが勝利すればドルと米国株価は急騰と言われていた。

そして、クリントンが勝利することは確実だと言われた。

しかし、結果はトランプの勝利になった。

そして、これ以降、米国株価は急騰に次ぐ急騰を続けてきた。

昨年11月4日のNYダウ安値は17883ドルだった。

本年11月3日高値は23557ドルである。

この1年間にNYダウは5674ドル、31.7%の上昇を示した。

トランプ当選でドル暴落、株価暴落を予測してきた専門家は、

完全な見通し失敗になった。

メディアは大統領選のさなかも、大統領選後も、大統領就任後も

トランプ攻撃をし続けてきた。

日本のメディアもNHKを筆頭にトランプ攻撃を展開し続けた。

しかし、トランプ政権は崩壊していない。

そして、トランプ来日となると、手のひらを返して、

今度はトランプを持ち上げる報道に転じている。

トランプ長女のイバンカ訪日は、トップスター訪日の扱いである。

日本のメディアの軽薄さ、NHKの層の薄さが改めて鮮明になっている。

トランプ大統領に対する批判は多いが、

トランプ氏の現実対応能力は決して低いものでない。

この本質を見誤ると、現実を洞察することはできない。

このことを改めて認識し直すべきである。

トランプ大統領がメディアの激しい攻撃を受け続けてきた理由は、

トランプ氏が米国を支配する支配勢力の直接支配下の人物ではないからである。

通常、米国の大統領候補になる者は、米国を支配する巨大資本の支配下の人物である。

巨大資本の支配下に入らない限り、大統領選を戦い抜く資金を確保できないからだ。

しかし、昨年の大統領選では、二人の例外候補が健闘した。

その一人がトランプであり、いま一人は民主党候補を争ったバーニー・サンダース

上院議員である。

トランプは自前資金で選挙を戦い、サンダース氏は民衆のカンパによって選挙を

戦ったのである。

トランプ氏は巨大資本が推進してきたTPPからの離脱を公約に掲げ、

大統領に就任すると、公約どおりにTPPからの離脱を決定した。

トランプは米国を支配する巨大資本の支配下にないことが改めて確認された。

しかしながら、米国大統領が大統領職を遂行するには、どうしても必要な事項がある。

それは議会との融和である。

大統領には強大な権限が与えられるが、

大統領提案を無条件に実行できるわけではない。

主要な提案は、議会の同意を得て、初めて実現できる。

したがって、大統領が自身の提案を実現してゆくためには、

議会との融和が必要不可欠な条件になる。

トランプ大統領は独自の主張を維持しつつも、他方で議会との融和を図っている。

この点を見落とすわけにはいかない。

これまでの議会対応で見落とせない重要なポイントが二つあった。

一つは、最高裁判事人事を、上院共和党の協力を得て、

トランプ大統領の意向どおりに実現したことだ。

最高裁判事の構成は共和党系4名、民主党系4名の拮抗した状況にあった。

9人目の判事を承認させることは難航したが、

トランプ大統領は上院共和党の協力を得て、最高裁判事人事を決着させた。

入国審査強化などの大統領令に対して違憲訴訟が各地で提訴されているが、

最終的な決定権限は最高裁にある。

最高裁の判事構成で共和党系判事が過半数を制することの意味は圧倒的に大きい。

この人事をトランプ大統領が成立させた。

いまひとつの事案は、政府債務上限引き上げ、暫定予算制定について、

トランプ大統領が議会民主党の協力を得て、これを円滑にクリアしたことだ。

これまで、債務上限引き上げ、暫定予算に関する議会審議が難航して、

大きな混乱が何度も繰り返されてきた。

この問題もトランプ大統領は混乱を引き起こすことなくクリアした。

メディアによるトランプ批判をよそに、

トランプ大統領は要所を要領よくクリアしていることが分かる。

人事では大統領選勝利の立役者であったスティーブン・バノン氏を解任した。

トランプ大統領は米国の軍産複合体との衝突を避けているのだ。

トランプ氏は米国を支配する巨大資本の支配下の人物ではないが、

この巨大資本勢力と正面からぶつかることも巧みに避けている。

トランプ大統領の現実主義が垣間見える。


問題は日本の対応である。

安倍首相はただひたすら、米国の指令、命令に隷従しているだけである。

「米国のポチ」に徹すれば、たしかに米国と衝突することはないだろう。

しかし、そのことが、日本の主権者の利益を損なっていることが問題なのだ。

安倍首相はTPPを推進してきたが、

TPPはグローバルな巨大資本の利益を極大化することを目的とする枠組みであって、

日本の主権者にとっては「百害あって一利のない」枠組みだ。

安倍首相はグローバルな巨大資本の命令に従って、これを推進している。

トランプ大統領がTPP離脱を決めたのは、

TPPが米国民に不利益を与える部分があるからだ。

しかし、その米国は日本に対しては米日FTAを求める可能性が高い。

トランプ大統領も、日本から奪えるものは奪おうとの考えを有している。

巨大資本の言いなりになり、米国政府の言いなりになっていれば、

日本は奪われるだけになる。

日本の主権者の利益は損なわれるだけなのだ。

日本の首相として必要な行動は、日本の主権者の利益を守るために、

グローバル巨大資本に対しても、米国大統領に対しても、

言うべきは言う、日本の主権者利益を守るべきは守る、という姿勢である。

安倍首相はこの点を完全に欠いている。

ゴルフに興じ、米国や巨大資本の言いなりになっているだけでは、

日本の主権者の利益は守られない。

対米従属、対米隷属の外交姿勢から脱却することが、いま何よりも求められている。





『スラムに消えた情けない男の話』。

【親分に媚びて生きている男】
むかしある街に、情けないひ弱な男が一人住んでいた。

この男、小金だけは貯め込んでいるようだが、自分一人ではケンカもできないし、まともに他人と交渉することもできない。できることと言えば「親分」に媚びて親分に面倒をみてもらうことくらいだった。

その「親分」、大金持ちで腕っ節の強く、街でいつも一番デカイ顔をしていた。

ひ弱な男はそんな親分の周りをいつも、まるで子犬のようにまとわりついていた。小金を使ってあの手この手で媚びながら、何かあったら親分に泣きついてやっかい事を処理してもらっていた。

その媚びっぷりはまさに街一番。だから町の中ではいつも、侮蔑の目で見られ、どこにいっても何をやってもいつも、軽く小馬鹿にされながら生きているーーー彼は正真正銘、小金もちなことだけが唯一の取り柄の街一番の情けない小物だった。

【凶暴な隣人】
そんな彼の家の隣には、すこぶる凶暴な質の悪いチンピラが住んでいた。

この凶暴なチンピラ、時折、ひ弱な男の家にやってきてモノを盗んでいったり、気に入らない事があればすぐに暴力で威嚇してくる困った奴だった。

そんなある日、このチンピラがなにやら怪しげな「武器」をいくつもいくつも作っていることが分かった。まだ全て完成しないようだが、隣の男を半殺しにできる程度の力はもう身につけているようだった。

だからそのひ弱な男はもう、恐ろしくて凶暴な隣人に何の手出しも出来ないーーそんな状況となってしまっているのだった。

【凶暴なチンピラが「親分」に一か八かのケンカを売る】
ところがそのチンピラ、今度は「親分」にケンカを売ろうとしていることが分かってきた。

このチンピラ、この街で生きて行こうとすれば、この親分の言いなりになっていてはそのうち殺される、だったら、一か八かこの親分にケンカを売って、もう自分には手出しできない様な「凄い武器」をつくっておこう、と考えたようだ。

つまりこのチンピラ、自分の生き残りをかけて親分に手出しさせない凄い武器を作り上げてしまおう、という博打に打って出たわけだ。

とはいえ今の所、その凄い武器はまだ完成していないようだ。が、その凄い武器の完成も時間の問題のようだった。

【親分、チンピラを潰す事を決める】
そんな話を耳に為た「親分」はもちろん、黙っちゃいない。

「今のところあのチンピラの武器は、あの情けない俺の子分を半殺しにできるようだが、俺の身はまだ安全なようだ。だったら、まだ俺のところまであいつの武器が届かないうちに、潰しておかないと、俺の身がヤバくなる。今潰しておかなきゃいかん。」

そう考えた親分は、今のうちにそのチンピラをぶっ潰しておこうと決めた。

とは言え、一つだけやっかいな事がある。

「おそらく俺があのチンピラに攻撃を仕掛けたら、おそらくあいつはすぐに反撃に打って出て、俺の子分のあの情けない男をすぐに半殺しにしてしまうだろう。」

この親分にしてみれば、あの子分はまずまず使い勝手もよく、小金も持っているから重宝していたのだから、半殺しにされて、もう使い物にならなくなるのは少々もったいない──とはいえ背に腹は代えられない──自分が将来やられちまう事を考えればあの少々便利な子分ごとき、半殺しの目に遭おうが消えて無くなろうがまぁ、たいした事じゃない──そう考えた親分は、かの「情けない男」を呼びつけてこう言った。

親分 「おい、あのヤバイおまえの隣人、あいつは俺を攻撃する武器を作ってるようだ。それが完成すりゃ、俺は何をされる分かんねぇ。だから俺はもう、あいつをぶっ潰すことにした。お前も俺に協力しろ。分かったな。」

子分 「はい、親分がそうおっしゃるなら、分かりました。喜んで協力します!」

親分 「もちろん、あいつは反撃してくるだろうけど、大丈夫だ。俺がおまえを守ってやるから。心配するな。安心しろ。」

子分 「なんとお優しいお言葉! 分かりました、ありがとうございます!」

【媚びてばかりで、完全な馬鹿になっていた子分】
もちろん、「大丈夫だ、安心しろ」という「親分」の言葉はウソだ。そんな保証なんてどこにもない。もうその凶暴なチンピラは、情けない子分を半殺しにできる力を身につけてるんだから、攻撃を仕掛けりゃ、その子分は半殺しにされるに決まっている。

だけど子分は、「はい、分かりました」しか言いようがない。ここで親分に盾をついたら、何をされるか分からないからだ。今までずっとイエスマンとして親分の言いなりになってきたその情けない男にはもう、他に残された道などどこにもないのだ。

というよりも、自分で考える力も気力もなくなっているから、親分が大丈夫だって言ってるんだから、大丈夫なんだろう──と馬鹿丸出しで思っているようだった。

その馬鹿っぷりに、町中の人々が唖然とした。半殺しにされるのに、何が「なんとお優しいお言葉!」だ。こいつは馬鹿か──? 皆そう思った。

ただし一番びっくりしているのが、その親分自身だった。

「こいつ、ホント馬鹿だなぁ。半殺しにされるのは俺じゃ無くてお前なんだぞ? なのに、やけに素直に俺の協力するって、しかも『なんとお優しいお言葉! ありがとうございます!』ってまでいってやがる。

とはいえまぁ、こんな都合のいいこたぁねぇ。たっぷりと自ら進んで必死に協力してもらって、半殺しになってもらって全部こいつの自己責任、ってことにしておきゃぁ、それでいいだろう。ほんと馬鹿だなぁこいつ。」

【情けない男、案の定、半殺しにされ、スラムに消える】
──かくして、「親分」は、子分の全面協力を得ながら飛び道具で攻撃をしかけた。

そして案の定、その凶暴なチンピラは反撃をしかける。無論その反撃は「親分」に対してではない。我らが「情けない男」に対してだった。結果、情けない男は誠に情けない事に半殺しの目にあわされ、もう再起できないほどの深手を負うこととなった。

しかしこのケンカそのものは、圧倒的に力の強い親分が勝ち、最後にはチンピラは完全に潰されてしまった。その後、そのチンピラの家は、この親分と、隣町の親分とでうまく相談しながら、運営していく事になったようだ。

その後、その哀れな情けない男がどうなったかと言えば──当然誰からも同情されはしなかった。馬鹿丸出しで親分にひっついていって、誰もが予想したとおりに半殺しにされたんだから、誰の目から見てもはっきりとしたいわゆる自己責任、ってやつだ。

もちろん、もうどうしようもないから誠に情けない事に「助けてださい」と親分や周りの人々に泣きついて回ったようで、ちょっとした小銭を何人かから恵んでもらったりはしたようだが、それでは焼け石に水。

結局この情けない男、ちゃんとした病院に行くこともできず、半身不随になって自分でカネが稼げない体になってしまったようだった。だからこの男が生きて行くためにどうしても必要だった「カネ」まで全て失うことになった。

どうしようも情けない男だが、ちょっと前なら「小金」を持っていたから少々ちやほやされることもあった。親分にかわいがられていたのも、そんな「小金」があったからだ。だけど、その頼みの綱の「金」すらなければ、一体誰が彼に見向きするというのか。そんな媚びる以外に何の才能も無いような男に──。

だから今や、その男がどこで何をしているのかを知る人など、もう誰もいない。最近聞いた風の便りでは、隣町のスラム街で、その地区のボスになけなしの金を使って媚びながら生き続けているという事だが──それが本当かどうかも、もう誰にも分からない。
https://38news.jp/politics/11290




日本が囚われ続ける「米国占領下の戦争協力体制」の正体 
矢部宏治氏 注目の人 直撃インタビュー(日刊ゲンダイ) 2017年11月20日 日刊ゲンダイ
http://www.asyura2.com/17/senkyo236/msg/117.html
  
   著書で日本の歪んだ現実を指摘した矢部宏治氏/(C)日刊ゲンダイ
 敗戦後70年以上経ってもなお、日本は米軍の治外法権下にある「半分主権国家」だ――。歴代政権が米軍と交わした密約の数々から、国民にひた隠す「ウラの掟」を告発したベストセラー「知ってはいけない 隠された日本支配の構造」の著者でノンフィクション作家の矢部宏治氏は、この国の行く末を憂える。これからも極めて異常な対米隷属関係を続けるのか、と。

■トランプ来日が見せつけた屈辱的取り決め

  ――先週来日したトランプ米大統領が、矢部さんが最新刊で指摘していた「日本の歪んだ現実」をまざまざと見せつけましたね。

 トランプ氏は訪日の初日、東京都下の米軍・横田基地から「入国」し、その後も埼玉県のゴルフ場、六本木にある軍事へリポートと、米軍専用の「横田空域」内を中心に各地を飛び回りました。その間、日本の法的コントロールはいっさい受けていない。ただ、多くの識者がその様子を見て、「主権国家に対して失礼じゃないか」と激怒していましたが、そこには根本的な認識不足がある。実は軍部だけでなく、米政府関係者は日米地位協定(第5条1項)によって、ノーチェックで日本に入国できる法的権利を持っているのです。だから日本人はトランプ氏に対してではなく、そうした屈辱的取り決めを結んでいる自国の政府と、その現状に対して激怒すべきなのです。

  ――大統領選中は在日米軍撤退をほのめかしていたトランプが、来日時には日米同盟を「宝」と持ち上げました。

 就任後、現在の日米の軍事的な取り決めが、いかに並外れて自国に有利なものか、よく理解したのでしょう。米軍は事実上、日本全土を基地として使える条約上の権利(基地権)を持っています。

 一方、例えば、かつてアメリカの本当の植民地だったフィリピンは、戦後独立した際に、米軍が基地を置けるのはこの23カ所に限ると、具体名を基地協定に明記しています。また、2003年にたった1カ月で米軍に完敗したイラクでさえ、駐留米軍に対し、イラク国境を越えて他国を攻撃することを禁じるという地位協定を結んでいます。他国の軍隊に対して「国内に自由に基地を置く権利」と、「そこから自由に国境を越えて他国を攻撃する権利」の両方を与えているのは、世界で日本だけなのです。

  ――米軍にすれば、まさに「宝」の関係です。

 そうした状況について、よく「戦争に負けたから仕方がない」と言う人がいますが、それは完全な間違いです。先ほどの、イラクが敗戦後に米国と結んだ地位協定の内容を見れば、そのことがよく分かります。

 ではなぜ日本だけが、そんなおかしな状態になってしまったのか。私もそれが疑問でずっと調べてきたのですが、最近ようやく理由が分かりました。最大の原因は朝鮮戦争(1950〜53年)にあったのです。52年の日本の独立を挟んだ3年間、すぐ隣の朝鮮半島で起きていたこの激しい戦争が、その後の日米の軍事的関係や、ひいては「戦後日本」の在り方に、決定的な影響を及ぼすことになったのです。

  ――最悪な時期に、独立の交渉をしていたのですね。

 旧安保条約や行政協定(現・地位協定)は、朝鮮戦争で苦境に立ったアメリカの軍部が、日本に独立後も全面的な戦争協力をさせるため、自分で条文を書いた取り決めなのです。たとえば旧安保条約の原案には、「日本軍が創設された場合、国外で戦争はできない。ただし米軍の司令官の指揮による場合はその例外とする」と書かれています。

  ――今の自衛隊の立場が、その米軍の原案通りになりつつあることに驚きます。

 旧安保条約についての日米交渉が行われたのは、憲法9条ができてから、まだ4年しか経っていない時期です。だからさすがに国民に見える形では条文化できず、当時の吉田茂首相が米軍司令官との間で、「戦争になったら自衛隊は米軍の指揮下で戦う」という「指揮権密約」を口頭で結ぶことになったのです。

  ――これほど重要な取り決めを国民に60年以上も隠してきたのですね。

 加えて問題だったのは1960年の安保改定です。「対等な日米関係を」というスローガンの下、米国との交渉にあたった岸信介首相がウラ側の「基地権密約」で、朝鮮戦争勃発時に生まれた「占領下の戦争協力体制」を法的に固定してしまった。ですから私たちが今生きているのは、安倍首相がよく口にする「戦後レジーム」ではなく、祖父である岸首相が固定した「朝鮮戦争レジーム」の中なのです。

  
   危険な関係はいつまで続くのか(C)AP


戦後初めて対米隷属が生命の危機を生む

  ――こんなおかしな体制が、どうして60年以上も続いてきたのですか。

 日本は戦後、数多くの米軍の戦争を支援してきましたが、そのことで日本国民が生命や財産を脅かされる心配はなかった。いくら米軍の爆撃機が日本から飛び立って北朝鮮やベトナム、イラクを攻撃しても、相手国には日本を攻撃する能力がなかったからです。しかも、米軍の戦争に全面協力することで日本が手にした経済的な見返りは、非常に大きかった。

  ――今は金正恩委員長とトランプとの挑発合戦が過熱する中、北朝鮮は日本に200発の中距離弾道ミサイルを向けています。

 だから今、戦後初めて日本人は、米国への軍事的隷属体制によって、自らの生命が危険にさらされるという全く新しい現実を生きているのです。なのに安倍首相にはその自覚がなく、北朝鮮に対する強硬姿勢を崩さない。極めて危うい状況にあります。

  ――とくに自衛隊の「指揮権」の問題については、ほとんどの国民が知らないと思います。

 この問題で日本と全く同じ状況にあるのが韓国です。でも韓国の人々は皆、米軍が韓国軍の指揮権を持っていることを知っている。朝鮮戦争が開戦した翌月、李承晩大統領がマッカーサー元帥に対して、公式に指揮権を移譲したという歴史的経緯があるからです。だから大統領選の時には、この指揮権の問題が必ず争点になるのです。

  ――日本は密約でその権利を認めてきたため、国民はカヤの外です。

 最大の問題は、米軍が「戦時における指揮権」だけでなく、事実上の「開戦の決定権」も握っているということ。韓国の例を見ると、実際に戦争が始まるはるか以前の段階で、韓国軍は米軍の指揮下に入ることになっています。もちろん日本も同じ状況にある。ただ違うのは、韓国では国民がその問題をよく理解しているために、文在寅大統領も国民の危機感を背景に、「韓国の了承なしに朝鮮半島で戦争を始めることは許さない」と、米国に対して意思表明をすることができた。

 ところが安倍首相は、世界中の指導者が韓国と日本で起きる巨大な被害を懸念して、「北朝鮮問題に軍事的解決などあり得ない」と述べる中、「異次元の圧力が必要だ」などと言っている。自国が攻撃される可能性を全く考えていない、恐ろしい状態にあるのです。

■朝鮮戦争の終焉こそ真の独立の始まり

  ――日本がこれから、特に注意すべきことはなんでしょうか。

 北朝鮮の大陸間弾道ミサイル(ICBM)が、遠からず米本土を射程内に収めることは既定事実となっています。そうした状況の中、米軍は日韓両国に「核兵器の地上配備」を強烈に求めてくると思う。1980年代に米国がソ連の中距離核ミサイルに対抗して、欧州の同盟国に中距離核ミサイルを持たせたのと同じ。日韓を前面に立たせ、自分たちは核の撃ち合いの外側にいて危険を避けるという状況をつくろうとするはずです。しかし、北朝鮮に対する日韓の核配備は自動的に、中国との間でも核を撃ち合いかねない「恐怖の均衡」を成立させてしまう。超大国・中国との間で、永遠に続く軍事的緊張が待ち受けています。

  ――自民党防衛族の石破茂元幹事長が「非核三原則」見直しに言及しているだけに不気味です。

 それを防ぐためにも、日本はいまだに休戦中の朝鮮戦争の平和裏な終結に協力すべきです。朝鮮半島で平和条約が結ばれれば、「朝鮮戦争レジーム」に基づいた日本のおかしな対米隷属状況も、終息へ向かう可能性があるのですから。

 (聞き手=本紙・今泉恵孝)

▽やべ・こうじ 1960年、兵庫県生まれ。慶大文学部卒。株歯堂マーケティング部を経て、87年から書籍情報社代表。2010年の鳩山政権の崩壊を機に日本戦後史の共同研究を始める。「日本はなぜ、『戦争ができる国』になったのか」など著書多数。




23. 中川隆[-5731] koaQ7Jey 2017年12月23日 09:45:36 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

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記事 田原総一朗 2017年12月23日 相次ぐ米軍の落下物問題、その元凶は何か?

沖縄のアメリカ軍普天間基地は、住宅密集地に隣接している。「世界一危険」ともいわれている。そんな基地に隣接する小学校の校庭に、米軍のヘリコプターから窓のような部品が落下したのだ。沖縄の人たちからは、当然、不安と憤りの声があがり、大きな問題になっている。

なぜ、このような事故が起きたのか。最大の原因は「日米地位協定」にある、と僕は思っている。たとえば東京の上空を見てみよう。実は、首都圏の空のほとんどは米軍に占用されているのだ。

羽田空港に発着する民間の航空機は、米軍管理下の空域を避けて、大きく迂回しなければならない。だから、狭いルートに航空機が集中する。そのため航空機同士がニアミスを起こす危険な要因のひとつとなっている。日本の航空機は日本の空を自由に飛ぶことができないのだ。

だが、沖縄の空はさらにひどい。たとえば、羽田から那覇へ向かう場合だ。那覇空港の30キロほど前から、航空機は高度約300メートルまで下がる。乗客の実感としては海面スレスレだ。高度600メートル以上の空域は、米軍に占用されているからだ。

もっと納得いかないことがある。米国本土では、一般の民家の上を米軍機が低空飛行することが禁じられているのだ。それなのに、沖縄では米軍機が低空飛行をし続けている。罰せられることはない。

加えて、公務中の米軍兵士が犯罪を犯しても、日本に裁判権はない。治外法権だからだ。そのため、これまで米軍兵士が起こした、いくつもの悲惨な事件があった。

そのなかでも、1995年に起きた、少女暴行事件は記憶に新しい。米軍兵士3名が、12歳の女子小学生を拉致した上、集団で強姦したのだ。強姦致傷および逮捕監禁事件である。ところが犯人である米軍兵士3名は、当初、日本側に引き渡されなかった。そのことが、沖縄県民の怒りに火をつけた。沖縄県民の間にくすぶっていた反基地感情や反米感情が一気に爆発、大問題になった。このような状況になった元凶が、「日米地位協定」なのだ。

この協定は、アメリカが日本を占領していた時代に作られたものだ。それが、そのまま、いまも続いている。ところが、歴代の日本の首相は、協定の改正をしようとしてこなかった。なぜか。

ひとつは、アメリカが断固として反対しているからだ。そして2つめは、この協定による被害が、ほとんど沖縄県内に限られているからだ。「本土には関係ない」ということだ。

沖縄の面積は、日本の国土の約6%だ。ところが、日本にある米軍基地の、実に約70%が、沖縄に集中している。太平洋戦争において、日本で唯一、地上戦があった場所が沖縄であり、多くの民間人の犠牲者を出したきた。その沖縄に、である。沖縄県民の怒りが収まらないのは、当然のことだろう。

2カ月ほど前の10月11日にも、沖縄本島北部にある東村高江に米軍の大型ヘリコプターが墜落している。現場は民間の空き地だが、幸いケガ人はいなかった。

この事故に対して日本政府は、原因究明を徹底的に行うことを米軍に求めた。解明されるまでは再飛行しない、という約束も取りつけた。ところが米軍は、その4日後、日本側に何の連絡もないまま、再びヘリ飛行を再開したのだ。

その際の、日本政府の対応も問題だった。日本の防衛大臣は、「遺憾に思う」と発言したきりだったのだ。具体的な抗議は何もしていない。

相次ぐ落下物問題では、住宅密集地にある普天間から、辺野古への基地移転問題が浮かび上がってくる。だが、たとえ辺野古へ移転したとしても、それは沖縄の負担を県内でたらい回しにしただけだ。県知事はじめ、県民の多くが大反対なのも当然だろう。

そのような状況のなかで、日本政府は基地移転の工事を続けている。まるで、沖縄という地方自治体を無視にしているかのようだ。これでは、沖縄県民にしてみれば、対米従属の典型にしか思えないだろう。

かつての自民党に野中広務さんという政治家がいた。彼は、沖縄に何度も足を運び、沖縄の問題に真剣に向き合った。そんな「真の政治家」がたくさんいたのだ。いま、自民党にそんな政治家はいるのか。日本政府と沖縄県が、これ以上、断絶した状況にならないためにも、真の政治家が必要とされている。
http://blogos.com/article/267083/


日本共産党はマッカーサーが創設した
http://www.thutmosev.com/archives/71957109.html#more

マッカーサーのこうした写真は全部ヤラセで、俳優のように何度もポーズを取っては撮り直した
引用:http://learnlearn.net/Historie,religion,kunst/res/Default/ESS_PasteBitmap02329.png


マッカーサーの歪んだ人格

連合軍総司令官として日本に乗り込んできたダグラス・マッカーサーには多くの知られていない逸話があり、その一つは事実上「日本共産党」の創設者だという事です。

日本共産党と名乗る団体は戦前から存在し、日本をソ連の植民地にするため活動していたが、非合法テロ組織という位置づけでした。

日本の統治者として君臨したマッカーサーには人格上の欠陥があり、『ニセ写真』作りを趣味にしていた。

         

硫黄島に米国旗を立てる写真とか、マッカーサーがフィリピンの海岸に上陸した写真などは全部”やらせ写真”でした。

マッカーサーは映画監督のように戦場で写真や動画撮影を指示し、気に入った構図で自分がヒーローに見えるように報道させていました。

厚木飛行場の輸送機からコーンパイプを咥えて降りてくる写真も、専属カメラマンに映画撮影のように撮影させました。


この時日本軍は武装解除されていたが、襲われるのではないかという恐怖心から、マッカーサーは小便を漏らしていました。

日本に到着してからも彼は、あらゆる写真で自分が格好良く見えるように撮影するため、専属の撮影スタッフを周囲に置いていました。

昭和天皇とマッカーサーが面会した有名な写真があり、マッカーサーは作業服のような軍服のズボンに手を突っ込んでいます。


正装ではなく平服で、胸のボタンを全部止めず、身体を斜めにして立っていたのも計算しつくした『構図』でした。

昭和天皇が自分よりかなり背が低いのが目立つように、昭和天皇を直立不動にさせ、自分がくつろいでいるように撮らせました。

当時新聞を統制していたのはGHQなので、新聞に掲載する写真も記事も、GHQが決めていました。


「マッカーサーが日本の支配者であって、天皇はこれほどみすぼらしい」と日本人に見せ付けて天皇を貶める目的でした。


GHQは何の根拠で日本を占領していたのか

マッカーサーについて70年間一度も議論されず、タブーになっている事は、実は正式な資格が無いのに日本を統治していたという事実です。

マッカーサーは連合軍司令長官だったが、一体何ゆえに日本の支配者となったのか、この根拠が曖昧なままなのです。

日本が1945年8月15日に停戦したとき「ポツダム宣言を受諾し、占領地を放棄する」と言いましたが、アメリカが日本本土を占領して良いとは誰も言っていません。


アメリカ大統領や国連事務総長、あるいは国連安保理が任命したからと言って「だから何?」という事です。

降伏したら占領されるのが当たり前という主張もあるが、それなら日本はロシアを占領できるし、朝鮮や中国の占領は正しかった事になります。

1945年9月2日に東京湾の米戦艦ミズーリ上で、連合国各国と日本代表団が日本の降伏文書に署名調印しました。


文書には連合国軍最高司令官の指示に基づき、日本政府は日本軍と日本国民を従わせると書かれているが日本占領には触れていない。

8月15日の玉音放送でも、9月2日の降伏文書でも連合軍が日本を占領できるとは書かれていない。

日本軍の武装解除については書かれているが、連合軍の日本占領には、天皇や他の誰も合意していない。


マッカーサーが小便を漏らしながら厚木飛行場に降りたのは8月30日、連合軍先遣隊が厚木に到着し武装解除したのは8月28日だった。

9月2日に降伏文書に調印し、9月15日にGHQ本部が日比谷に設置され、GHQによる日本統治が始まった。

だがマッカーサーは武装解除までは良いとして、一体どのような条約や合意に基づいて「日本占領」をしたのだろうか。


この写真も自分は立派に見え、天皇は「みすぼらしい小男」に見えるよう計算されている
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日本国憲法はアルバイトに書かせ脅迫して成立させた

法的根拠がないのに一介の軍人が日本を占領して独裁者になった事が、その後の日本の70年に大きな悪影響を与えた。

例えばマッカーサーは日本政府に憲法改正を命令し、政府が帝国憲法の改正案を示すと、これを拒絶して独自の憲法を創作させました。

マッカーサーはGHQのアルバイト職員に命じて適当な憲法草案を書かせて、日本政府に無断で新聞に発表しました。


東久邇宮(ひがしくにのみや)内閣は新憲法が非民主的だとして辞職し、マッカーサーは「もう一度東京を空襲してやろうか」と言って議会を脅迫しました。

日本人は新聞に書いてあるからには日本政府が作ったのだろうと思い込んだが、実際にはマッカーサーがアルバイトに書かせた落書きでした。

東京大学などの法学者もこのやり方に怒り、新憲法反対の立場を取ったが、GHQは反対するものを「戦争犯罪人」として逮捕していきました。


新憲法に反対するものは戦犯になり処刑されるか刑務所に入れられると分かり、反対する人間は居なくなりました。

こうしてできたのが現在の「日本国憲法」であり、日本人は一切関わっていないし、民主主義とは正反対の経緯で成立しました。

マッカーサーが日本を統治するために優遇したのが共産主義者で、特に逮捕歴がある共産主義者を好んで重用しました。


GHQを創設するとすぐに、共産主義者や反政府主義者を釈放させ、労働組合や政党を結成させました。

こうして誕生したのが日本共産党と日本社会党で、事実上GHQが合法化し創設したのです。

マッカーサーの意図は日本の「犯罪者」である天皇や旧時代の権力者に対抗させるため、反政府主義者に力を持たせる事でした。


マッカーサーの共産党優遇

マッカーサー自身は共産主義者ではなかったが、それ以上に日本の「右翼」を嫌っていたので、共産主義者を重用しました。

GHQは主要な新聞社に共産主義者を雇用するよう圧力を掛け、応じなければ事実上活動できなくしました。

こうして日本の新聞社やNHKの上層部は共産主義者や戦前の逮捕者、反政府主義者になり、今日まで続いています。


マスコミだけではなく銀行や企業にもこうした圧力が掛けられ、自動車で有名な「日産」などは特に酷かったとされている。

日産は戦前には三菱や三井以上の最大の財閥だったが、戦争に協力したとしてほとんど解体されました。

自動車生産も認められなかったが、朝鮮戦争勃発で軍事生産が必要になり、共産主義者を経営に参加させる条件でようやく認められました。


こうしたGHQの共産党優遇は1948年まで続いたが、1949年になると米ソ冷戦が始まり、米本国は日本を再軍備させる方針に突然変わりました。

その変化は急激なもので、それまで日本人をわざと飢えさせては笑いものにして楽しんだり、なるべく日本経済が破綻するように仕向けていました。

ところが1949年のある日から、本国は「日本軍を再結成させろ」「日本の産業を立て直せ」と命令してきました。


マッカーサーは最初本国からの指示を無視していたが結局従わざるを得なくなり、1950年には朝鮮戦争が勃発しました。

マッカーサーの間違いは誰の目にも明らかになり、その後アメリカは何度も日本軍を再建しようとしては、日本政府と対立する事になります。

この後日本ではマッカーサーの後遺症で反日カルト政党が大ブームになり、今も日本を破壊するために”日々努力”しているようです。


マッカーサーの占領下では日本を貶めたり日本を破壊する事が正しいとされ、日本の為に貢献する人は戦犯や右翼と決め付けられました。

マスコミは全てGHQの統制下にあったので「日本国民はマッカーサー様を心から慕っています」などの気持ち悪い記事が量産された。

北朝鮮の新聞が金正恩を褒めるのと同じで、これほど気持ち悪い事はない。


そして当時GHQの為に報道していた新聞やテレビは、当時の本当の事を決して話そうとしない。

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醜い戦後 終戦後とはどんな世界だった?

空襲でホームレスになり上野駅に避難した人達
引用:http://livedoor.blogimg.jp/abechan_matome/imgs/3/d/3df4faa4-s.jpg


アメリカはわざと日本人を飢えさせた

テレビや映画や小説では「戦後」は美しいものの同義語で語られていて、まるで理想郷のように描かれている。

そこでは貧しいながらも人々は協力して生き、戦後の復興をなしとげたとされている。

またGHQは困窮した日本人に食料を支給して助け、民主主義を与えたとも言われている。

          
こうした物語は映画やドラマの中だけで十分であり、事実とは程遠いか、正反対だった。

GHQは日本人に食料を与えるどころか奪い取ってわざと飢えさせて、日本人を従わせる手段に用いていた。

戦争前後は食糧難だったのはよく知られているが、戦時中に日本国内で(朝鮮台湾でも)飢えて亡くなった人や、その危険はなかった。


都会の人は空襲で疎開したが、農村には食べるものがあり、十分ではなかったが飢餓状態などではなかった。

それが戦争が終わって平和になり、アメリカ軍が占領したら食料が足りなくなり、「来年は1000万人が食糧不足で亡くなる」と総理大臣が警告する事態になった。

多くの要因があるが最大のものはアメリカ合衆国自体で、戦争の報復としてわざと日本人を飢えさせていました。


占領軍による妨害で日本は食糧の輸入ができなくさせられ、生産活動も制限され、経済破綻しました。

農業も経済の一部なので、国が経済破綻すると農業生産が停止して、食糧不足に陥ります。

終戦の昭和20年から昭和25年まで、日本はほとんどの工業生産を禁止され、前近代社会になりました。


経済破綻するように仕向けた

戦前から存在する設備を更新することは出来ず、農業生産に支障を来たし、外地に出兵した男達は中々帰ってきませんでした。

「戦争が終わって平和になった」と書いたが、そのこと自体が日本経済を破綻させる原因を作り出しました。

戦争中はあらゆる兵器をフル生産していたが、それが8月15日を境に全面停止になり、一切の生産活動が停止した。


困った日本政府は紙幣を印刷して「金融緩和」したが、激しいインフレを引き起こしました。

物を生産していないのにお金だけばらまいたからだが、当時の日本政府は他にどうする事もできなかった。

あらゆる工場が全て操業停止、鉄道は空襲で破壊しつくされ交通網が分断され、労働者たる男達は外地に居るか戦犯として逮捕されていた。


空襲によって東京など都市部の多くの人は家を失ってホームレスになっていて、路上や公園などで生活していました。

この頃アメリカ本国では、日本人のこうした窮状を伝えては「楽しんでいた」のが分かっています。

自分たちが倒した敵が飢えて苦しんでいるのを見て面白がっていたのが、本当の戦後の世界でした。


一例として占領軍は広島や長崎の被爆者を診療したが、治療をせずに「治療するふり」をして、どのように悪化するか観察しました。

生産活動が禁止され輸入も禁止されているので、復興が進まずホームレスが溢れているのも、無論そうなるように仕向けていました。

さらに占領軍は日本人同士が憎み会うように、心を破壊する政策を実行していました。


アメリカは日本人の食料を絞り上げた上で、自分の手で少し援助した。
援助を受け取った人達はアメリカに感謝し日本を憎むよう仕向けられた。
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引用:http://blog.nihon-syakai.net/blog/wp-content/uploads/img2011/enjo.jpg


美しくない戦後

NHKというラジオ放送局(当時唯一のラジオ)で「真相はこうだ」という日本軍や戦前の日本の暴露番組を放送させました。

内容は日本軍がいかにアジア人や欧米人に酷い事をしたかという物だったが、内容は全て嘘だったのが分かっています。

だが当時の日本人はこうした「真相」を信じ、日本人同士で憎みあったり攻撃するようになりました。


愚かなことに「こんな酷い日本を倒してくれて有難う」「原爆を投下してくれて感謝します」とアメリカ軍に感謝する連中すら大勢居た。

人々は最初アメリカ軍を鬼畜だと思っていたが、食料を恵んでくれるので、感謝するようになっていった。

実は占領軍はわざと食料を絞り、日本人を飢えさせてから、犬を手なずけるように「餌」を与えていきました。


学校では子供たちに「日本は悪の国」「アメリカは正義の国」と教え込み、拒否する教師は戦犯として逮捕しました。

じゅうたん爆撃や原爆で数百万人が犠牲になり、本来なら犯人であるアメリカ人を憎むべき所なのだが、次第に日本のせいだと思い込むようになった。

終戦時に外地には日本軍数百万人が存在したが、ソ連や中華民国の捕虜になった日本兵は、洗脳した順番から帰国を許された。


集団学習や反省、謝罪(今日使われるような軽い意味ではない)などで日本は悪の国と教え込み、拒否したものは永遠に帰国できなかった。

アメリカ軍の捕虜になると多少ましだったが、戦犯として裁かれ、やはり徹底して「日本は悪の国」と教え込んだ。

こうして「日本に原爆を落としてくれて有難う」などと言う日本人が大量生産され、この人達が現在の左翼になっていきます。


この状況が1948年まで続き、1950年に朝鮮戦争が勃発して、急にアメリカは日本の工業力や日本軍の軍事力を必要とするようになります。

ここから日本側の発言力が強まって復興へと繋がっていくのだが、戦後数年間の占領が長く日本を蝕むことになります。
http://www.thutmosev.com/archives/72011631.html


2017年05月04日
安倍首相、2020年まで憲法改正表明 日本国憲法の暗黒面

マッカーサーは尿漏れしながらタラップを降り、独裁者になった
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引用:http://blogs.c.yimg.jp/res/blog-fa-95/naojyi/folder/1134515/20/15427020/img_0


憲法改正の日程

安倍首相は憲法記念日の5月3日、憲法改正推進のフォーラムにビデオメッセージを寄せて改憲を訴えました。

首相はメッセージで、新憲法が2020年に施行されるようにしたいと具体的な年限を示した。

また憲法9条について、自衛隊の存在が明記されるように追加し、位置づけを明確にしたいと語った。


自民党総裁の任期は3年で2回まで続けて就任できるので2018年までだったが、3回に延長されたので2021年9月まで可能になった。

日本国総理大臣には期限がないので、理論上は自民党の総裁でなくなっても、総理を続けることは出来る。

改正には衆議院参議院が別々に3分の2以上の賛成を得た上で、国民投票で過半数の賛成を得る必要がある。


国民投票の過半数は憲法の日本語で定義されておらず、護憲派は有権者の過半数だと主張していたが、これだと絶対に憲法改正はできない。

日本国憲法は英語で書いた文章を日本語に翻訳したので英語の原文が存在し、一応「日本語から翻訳した」事にしている。

GHQの原文では「投票者の過半数」と書かれているので、日本人の半分しか投票に行かなくても改正可能だという解釈になった。


2020年に改正憲法施行とすると1年前には国民投票が必要で、その1年前には衆参両院の法案審議を始める必要がある。

その前に改正憲法の条文を明確に決定して国民に示す必要があり、2017年か遅くとも2018年には示されなくてはならない。

2012年に自民党から示された憲法改正案は、はっきり言えば稚拙の印象があり、架空戦記小説に似ている。


日本国憲法の根本的矛盾

2012年自民党案は改正内容が多岐に渡っていて、個別の議論だけで数年を要し、その間に政権が交代したら白紙になってしまう。

緊急に必要なのは「戦争の権利」あるいはもっと穏やかに「自衛権の明記」、それと憲法改正手続きの簡素化の2点だけです。

衆参両院でそれぞれ3分の2が必要なのは、当時のアメリカ軍が日本を敵国と見なしていたため、憲法を改正できないようにしたのです。


世界のどの国でも多数決の原則に基づいて議会の過半数で改正できるのが当たり前で、両院それぞれの3分の2としているのは全世界で日本だけです。

この制度では衆議院で100%の議員が改正賛成でも、参議院の3分の1の議員が反対したら憲法改正はできません。

少数意見が通り多数意見が排除される仕組みで、こういう制度を「独裁政治」と言います。


なぜ独裁を奨励するのかといえば、日本国憲法が成立した1946年の日本は、1人の軍人が全ての権限を握る「独裁国家」だったからです。

この軍人とは東条英機ではなく米軍人のダグラス・マッカーサーで、公式な資格がないのに勝手に憲法を作って議会に承認させました。

誰もこれを指摘しないので自分で書くが、マッカーサーは連合軍総司令官で、トルーマン大統領から日本占領を命じられた。


だが一体何故、「ただのアメリカ軍人」が日本を占領して議会や政府に命令し、憲法を勝手に作り変える権限を。アメリカ大統領が与えるのだろうか?

連合国(=国連)が任命したというが、日本は国連加盟国ではないので、そいつらに指図される筋合いがない。

1945年8月に日本が受け入れたのはポツダム宣言だけであって、米軍の日本占領に合意しても居ない。

トルーマン大統領は「天皇の処遇」「憲法を自由に作る」「戦争裁判を開く」などの権限を与えたが、なぜアメリカ大統領にこうした権利があると考えるのかも謎です。


独裁者になった尿漏れ男

1945年8月28日、帝国海軍厚木飛行場に米軍第一陣が到着し、8月30日にマッカーサーがパイプを咥えて降り立った。

マッカーサーは写真にはこだわりがあり、硫黄島の有名な写真や、厚木に降り立った写真など、すべて演出させた「やらせ写真」でした。

厚木の輸送機から降りるマッカーサーは、日本軍人から襲撃される恐怖から、尿を漏らしながらタラップを降りました。


マッカーサーは開戦時にフィリピンにいたが、部下を置き去りに逃げ出し、沖縄や本土では民間人への空襲を命令した、そんな人間でした。

マッカーサーは軍事法廷や天皇の処罰などをチラつかせながら憲法(帝国憲法)改正を命じ、帝国議会は現行憲法(帝国憲法)の改正案を示した。

1945年(昭和20年)10月4日、マッカーサーは日本政府に憲法改正を命令したが、日本側はマッカーサーの命令を拒否し、時間を掛けて改正すると回答しました。


1946年1月、日本政府はGHQに憲法改正案を提出したが、GHQは却下し独自の憲法を作成する事にした。

特にマッカーサーを激怒させたのが天皇の身分を存続させる点で、彼は天皇を「犯罪者」として定義させたがった。

イラクやアルカイダの首謀者をアメリカは犯罪者と定義したが、あれと同じ事を日本でもやりたかったようです。


脅迫で可決した日本国憲法

マッカーサーはGHQのアルバイト職員に、7日間でで英語の憲法草案を書かせ、日本語に翻訳して新聞社に直接掲載させた。

GHQによる憲法発表が先であって、国会議員や総理大臣は新聞を読んで初めて「GHQ憲法」の存在を知らされた。

ここで駆け引きに使われたのが「昭和天皇処遇と戦争再開」で、GHQ側は公然と、「議会が承認しないならもう一度空襲してやる」と言ったそうです。


ここで日本の国会議員らは、もう一度アメリカと玉砕戦争をするか、それともGHQ憲法を承認するかの二者択一を迫られました、

GHQ憲法は3月7日に発表され、1946年8月24日に衆議院可決、10月6日に貴族院(後の参議院)でも圧倒的多数で可決成立した。

若干の審議と修正がおこなわれたものの、1946年の時点では昭和天皇を初めとして大半の政治家や有力者が、戦犯として裁判に掛けられる恐れがあった。

東京裁判はアメリカ軍側の証拠や証人だけが採用され、被告側の証人や証拠は一切認めないので、最初から有罪が確定していたイカサマ裁判でした。


例えば東京大学(当時唯一の最高学府で最高権威)はGHQ憲法は違法だと主張していたが、GHQは教授らを連行して戦争裁判に掛けると脅迫した。

東大は新憲法容認に立場を変えて「憲法学」という珍妙な学問を考案し、以来日本国憲法を擁護している。

日本国憲法はその成立過程において、民主的な手続きを一切経ておらず、憲法自体が無効だと考えられるが、安倍首相はあくまで正式な改正手続きを踏みたいようです。

リサイクルも良いが、ゴミはゴミ箱に捨てるべきでは無いだろうか。
http://www.thutmosev.com/archives/70762817.html

2016年08月19日
日本国憲法を作ったのは軍隊のアルバイト
http://thutmose.blog.jp/archives/65117879.html

マッカーサーはやらせ写真を作るのが大好きで、こういう写真を撮らせてはマスコミに掲載させた。

http://livedoor.blogimg.jp/aps5232/imgs/c/8/c8d8b55f.jpg


日米両国の高官が「日本国憲法を作ったのは我が国だ」と主張している。


日本国憲法の珍論争

日本国憲法を作ったのは誰かという珍論争が日米の政府当局者で勃発し、互いに牽制している。

8月15日に大統領候補ヒラリークリントンの応援演説をした、副大統領のバイデンが次のように発言した。

「日本が核兵器を持てないように、我々が日本の憲法を書いたのを、トランプ候補は知らないのではないか」


この前に対立候補のトランプは様々なヒラリー批判や民主党批判をしていて、その中に次のような演説があった。

「日本には米軍駐留陽を負担してもらう。あるいは米軍に頼らず核武装して自分で守ってもらう」という趣旨の発言だった。

バイデンはトランプへの反論として、日本が核武装出来ないことを指摘し、そうなるように我々が憲法を作ったと話した。


実際はどうかというと、日本国憲法に核武装を禁止した条文はないし、軍隊の保有も軍事行動も禁止するとは書かれていない。

「国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。」

「前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。」


「陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。」と憲法に書いてあるのに陸海空軍が存在するのは周知の事実で、これは次の理由による。

『国権の発動たる戦争』は先制攻撃『武力による威嚇又は武力の行使』は侵略戦争という意味で書かれていた英語の日本語訳だとされている。

国の主権者による戦争の禁止、恫喝行為と武力行使禁止、それらを行うための軍事力禁止と書かれています。


終戦後に軍事政権樹立した日本

ひっくり返すと侵略戦争や先制攻撃以外の戦争は認められているし、軍事力による反撃も、核保有も禁止していません。

集団的自衛権もミサイル防衛も、安保法制も、もちろんどこにも禁止とは書いてありません。

バイデン副大統領の発言の半分は誤解ですが、もう半分の「我々が憲法を作った」の部分はどうでしょうか。


英語の原文があり、それを日本語に訳したから「変な日本語」になっているのですが、そもそも英語の原文が存在するのが奇妙です。

時間を追って経緯を見るために1945年(昭和20年)8月15日に戻ってみます。

8月30日に帝国海軍厚木飛行場にマッカーサーが降り立って、パイプを咥えた有名な写真を撮ったが、このポーズはやらせだった。


マッカーサーという男はこういう記念写真が大好きで、硫黄島に旗を立てる写真などを作っては見せびらかしていた。

それはともかく10月4日、マッカーサーは日本政府に憲法改正を命令したが、軍による独裁には従わないとして東久邇宮内閣は総辞職しました。

マッカーサーは連合軍という軍隊の司令官にすぎず、日本政府や議会に命令する立場に無いのに、勝手に軍事政権を作った事になる。


日本側はマッカーサーの命令を拒否し、憲法調査会を組織して、時間を掛けて改正すると回答しました。

1945年11月に憲法改正のための委員会が発足し、1946年1月にGHQに提出しました。

日本側の案は現行憲法(帝国憲法)に米国の要望を取り入れて改正する案だったが、マッカーサーは拒絶しました。


アルバイトに適当な憲法を書かせて「拒否するなら何発でも原爆を落す」と議員らを脅迫した。


軍事政権が作った憲法

マッカーサーは民政局長のコートニー・ホイットニーに憲法作成を命令し、ホイットニーはアルバイト職員らに草案を書かせた。

こうして約7日間で書き上げたのが「日本国憲法」の原文の英語版でした。

当時日本の新聞はGHQの支配下にあったので、マッカーサーは日本政府に伝える前に、勝手に新聞で発表してしまいました。


先に日本政府に伝えるとまたゴネだして、内容を変更したり無効になると考えたからでした。

日本の国会議員らは新聞を読んで初めて憲法の内容を知り、激怒して絶対反対の態度を取りました。

するとマッカーサーは「新憲法を承認しなければもう一度戦争だ、原爆をまた落す」と言って脅迫しました。


東京大学などの法学者は新憲法を違法だと言い、反対の態度を取ったが、これも「認めなければ戦犯にしてやる」と脅迫して認めさせました。

当時マッカーサーはA級戦犯、B級戦犯などランク付けし、連合軍に反抗的な公務員や学者らを逮捕しては処刑していました。

GHQを恐れた東京大学は「憲法学」という学問を作り、日本国憲法は日本国民が作ったと言い出しました。


これが今日に残っている「憲法学」で、マッカーサーが「戦犯になるか憲法を認めるか」と脅迫して作らせた学問です。

GHQ支配下の新聞、NHKはこぞって「国民が新憲法を作った」という嘘の報道を繰り返し、やがて嘘の方が事実として広まりました。

帝国議会は「もういちど原爆を落とされたいか」と脅迫され、ほとんど審議せず新憲法を承認しました。


新憲法は「国民が作った」という宣伝の後で、1947年(昭和22年)5月3日に施行され、今日に至っている。

これを誰が作ったと考えるかはその人の考え次第だが、少なくとも日本の総理大臣や国会議員はまったく関与していない
http://thutmose.blog.jp/archives/65117879.html





2017年07月30日
GHQが日産にしかけた時限爆弾


戦前の日産は日本最大の自動車メーカーだったが、その事でGHQの攻撃対象になった
引用:http://www.tanken.com/nissan1.jpg


日産の創業者

先日ルノー日産は買収した三菱自動車を含めて、2017年上半期の世界販売が世界一になったと発表しました。

2位VWは伸び率が低いうえに新たな排ガス不正が発覚し、下半期も苦戦が予想されています。

3位のトヨタはEVなど次世代技術開発に注力したいとして、早々に世界一レースから棄権を申し出ている。

          

日産は創業以来始めて、年間を通じて世界一になるのが確実だが、知ってのとおり90年代に経営破たんしルノーに買収されている。

事実上日本に本社を置くフランス企業だが、日産が経営破たんした経緯はすでに忘れ去られている。

日産の破綻は日本の終戦前後から周到に用意され、なるべくして破綻した時限爆弾のようなものだった。


戦前の日産はトヨタは言うに及ばず、三菱や三井、住友などを押しのけて日本最大の財閥だったが、どうしてこうなったのか。

まず話は日産の創業に遡り、創業者の鮎川義介は明治13年生まれと明治維新後に生まれ、財閥創業者としては非常に遅い。

旧長州藩士の出身で、外務大臣や大蔵大臣を勤めた井上馨の親戚筋で、東京帝国大学卒というエリートだった。


日本で就職した後、アメリカの鋳鉄工場で技術を会得し明治43年、30歳の時に現在の戸畑鋳物(現在の日立金属)を創設した。

日立と日産はどちらも井上馨が主導して創設した長州系財閥で、いずれも久原鉱業の鉱山を基盤に発展した。

日立は鉱山で使用する機材、日産は鋳鉄業を中心に事業を拡大し、大正期に日産は各種エンジンを製作する機械メーカーになっていた。


軍需で急成長

日産の鮎川義介は既存の財閥創業者と違い、機を見るに敏であり、次々に新たな事業に進出していった。

第一次大戦後の不況で久原鉱業を吸収し、日本産業と改名し、日産コンツェルンを形成しました。

鮎川義介はさらに勢いに乗って、当時最先端の産業だった自動車生産に乗り出し、1931年にダットサンを傘下に収めた。


ダットサンは大正3年(1914年)には脱兎号を開発していて、当時としては進んだ国産技術を持っていました。

日産という巨大財閥の傘下に入ったダットサンはまたたくまに日本最大の自動車会社になったが、需要の大半は軍部だった。

当時の日本は朝鮮、清国、ロシアを次々に倒し、満州国を建国し大陸を開発しようとしていました。


大陸には膨大な輸送需要があり、民間経済は未発達だったので軍部が鉄道や道路を建設し、トラック輸送をしていた。

1945年までに大陸で使われていたトラックのほとんどを日産が製造したが、これが敗戦後に仇となった。

軍事企業としては三菱の方が有名だが、どうしたことかあまりお咎めを受けず、GHQの批判の矛先は日産に向けられた。


日産と日立は井上馨という同じ親をもつ長州藩の兄弟会社ですが、長州藩は戊辰戦争に勝った事で帝国陸軍に支配力を持っていました。

軍と一体になって侵略戦争を行ったとして、久原財閥(日産、日立の母体)の久原房之助はA級戦犯として公職追放された。

鮎川義介も戦犯として逮捕され公民権停止され、以降日産と関わるのを一切禁止されたが、後に参議院議員になっている。


自称”労働者の代表”達は働きもせず暴動に明け暮れた。
このような活動を背後で操り、支援していたのはGHQだった。
1953_Nissan_Labor_Dispute
引用:http://agora-web.jp/cms/wp-content/uploads/2017/07/1953_Nissan_Labor_Dispute.jpg


GHQによる日産虐め

日産はGHQによって戦後の自動車生産が制限されたが、GHQは日産をこのまま滅ぼそうと考えていた。

生産制限と同時に刑務所から出所した反政府活動家を日産工場に送り込み、労働争議を起こさせてこれを「民主化」と称していた。

民主化の実態は酷いもので、暴力を振るったり打ち壊したり、物を盗んだりして操業を妨害したのが実態だった。


工場労働者は仕事をせず、上司を監禁して「裁判」と称して大勢で丸一昼夜責め続け、精神を破壊していった。

工場にいる一番偉いのは課長だったので、日産の課長の多くが精神に異常をきたしたり、自分も「民主活動」に加わった。

労働者側の仲間になれば裁判の標的にならず、監禁されたり暴力を振るわれずに済むからだった。

こうした出来事をGHQは「日本でも民主化が根付き始めた」と称賛し、暴動を奨励しては、面白おかしく眺めていた。


GHQは「民主化」を支援したので日産工場の混乱は続き、この間に自動車産業のトップに躍り出たのがトヨタだった。

トヨタは戦前には小規模な自動車生産を行っていたが、軍部との関係は限られていたので、GHQのお気に入りになった。

1950年に朝鮮戦争が始まると日産、トヨタとも突然フル生産を命じられ、以降は急激に成長しアメリカのビッグ3も倒してしまった。


だがGHQによって日産に送り込まれた民主活動家達は、60年間日産の活動を妨害し続け、ついに会社を事実上倒産させてしまいルノーに買収された。

日産の末期がいかに酷かったを物語る伝説として、経営会議でモデルチェンジが決まると、工場長に伺いを立てる。

工場長は労働組合の幹部で、組合は事実上の日産の「本当の経営権」を握っていたとされている。


日産の時限爆弾

組合が同意しないとモデルチェンジできず、日産のモデルチェンジはどんどん遅くなり、内容も陳腐になった。

特にエンジンやシャシーなどを含むフルモデルチェンジは、労働者を酷使するとして一切認めなかった。

こうしてスカイラインもサニーもマーチもブルーバードも、同じエンジンの使いまわし、モデルチェンジ期間の長期化が進行した。


初代マーチが好評だったのに10年間モデルチェンジされなかったのはこれが理由で、2代目も10年、3代目も8年間モデルチェンジしなかった。

日産の労働組合は「労働貴族」という小説にもなったほど有名で、日産社内は社会主義国ソ連のようだったと言われている。

日産の労使協定では「日産車は労組の合意なしにいかなる改良もできない」と書かれていて、モデルチェンジを決めるのは組合長なのだった。


もちろんトヨタやホンダは社長がモデルチェンジを決めていたので、日産がホンダに抜かれたのは当たり前でした。

連合会長の塩路一郎は塩路天皇と呼ばれ、日産の重役人事や経営方針も事実上労組が決めていました。

こうした種を撒いたのはGHQで、種は大きく育って日産を乗っ取り、ついには経営破たんさせてフランス企業になりました。


敗戦前後の混乱期については日産の社史や公式な自動車史でも、知られたくないのかあまり書かれていない。

GHQは戦後すぐ日産を解体倒産させようとしたが、吉田茂首相や池田勇人首相らの抵抗によって、中途半端な虐めに留まったとされている。
http://www.thutmosev.com/archives/71982031.html


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10. 中川隆[-5720] koaQ7Jey 2017年12月25日 18:19:58 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

世界で唯一成功した共産国家と言われた日本型共産主義国家が崩壊して、共産国家特有の肥大化した官僚制だけがそのまま残った
という評価になる

安部とか菅、野田には何の決定権も権限も無くい、単に官僚に言われた通りに動いていただけ:


安部総理が憲法改正を言い出した途端にモリカケ問題で振り回されるようになった。
NHKはアメリカの指示で護憲反核番組を作った


日本では自前の核武装が、国内の権力構造の根本的な転覆につながる。

戦後日本の権力を握ってきたのは官僚機構であるが、彼らは、本来なら自分たちより上位なはずの政治家(国会)を牛耳るため、対米従属(日米安保体制)の国家戦略を必要としている(日本の官僚機構が勝手に米国=お上の意志を代弁して日本を支配する構図)。

日本が核武装すると、米国は、日本を核の傘から外して対米自立させるので、官僚が権力を詐取し続けられなくなり、政治家(国会)に権力が移る。

対米従属による権力維持の永続を望む官僚機構は、日本独自の核武装に反対している。

対米従属型の官僚独裁を主導してきた日本外務省とその傀儡「専門家」たちは、核武装論になると、急に平和主義者として振る舞い、核武装に強く反対する。
https://tanakanews.com/170910japan.htm


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11. 中川隆[-5719] koaQ7Jey 2017年12月25日 18:26:44 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

最近のテレビはモリカケ報道に終始していますが、印象操作が露骨になってきました。このようにしているのは官邸と官僚との権力闘争で、財務官僚などが安倍追い落しのためにスキャンダルをリークしているのでしょう。

第一次安倍内閣はそれで辞任に追い込まれましたが、今は当時とだんだん状況が似てきた。稲田防衛大臣の失言もタイミングよく出ましたが、安倍総理もなんとか手を打たないと自身に火の粉が回ってきます。豊田真由子議員のパワハラ問題もタイミングよく出ましたが、女性活躍社会と旗を振ってもなかなかうまくいかないようだ。

アメリカのメディアもトランプのロシアスキャンダルで追い込めると思ってのキャンペーンなのでしょうが、国民自身は冷めた目で見ているようだ。国民のメディアリテラシーがあるかどうかが試されますが、ネットを読まない人はテレビの印象報道に騙されてしまう。だから安倍内閣の支持率もネットを見る若い人ほど安倍内閣の支持率が高い。

日本のモリカケ報道も違反行為をしていなければ辞任に追い込むのは無理だ。これは政治家と官僚とマスコミの権力闘争であり、以前なら官僚とマスコミとで政治家を動かせたのでしょうが、今は官邸が官僚の人事を決めるようになった。マスコミにしても安部総理を辞任に追い込められなければ報復が待っているだろう。

テレビや新聞といったマスコミがプロパガンダを垂れ流す機関となってしまったのは、ネットの登場によって批判する側から批判される側になったからでしょう。日本でも朝日新聞などが誤報記事で社内処分されたことがありましたが、カネを稼ぐためには商売のために誤報記事を垂れ流します。

広告宣伝料が新聞やテレビからネットにシフトしているから、新聞やテレビ業界は営業に必死なのです。このことは日本にアメリカも変わりがなく、CNNでもその実態が明らかにされました。それでCNNの記者が3人クビになりました。記者が言うには商売のためにフェイクニュースを垂れ流している。

日本ではまだ新聞やテレビの報道を真に受ける人が多いのですが、多くがプロパガンダであり、特に選挙が近くなると溜め込んでいたスキャンダルを垂れ流します。そのようなニュースを毎月3000円〜4000円も支払って購読している。だけどだんだんと新聞の購読者も減ってきてテレビの視聴率も落ちてきている。

最近では週刊誌がスキャンダルを暴露していますが、新聞やテレビはそれらを後追いしているだけだ。それらの記事が本当かどうかはネットなどが検証していますが、新聞やテレビが報道しても読者や視聴者は以前のように真に受けなくなってきた。だからトランプ大統領もCNNをフェイクニュースと批判した。

________


日本のジャーナリズムを監視する米軍組織
http://alternativereport1.seesaa.net/article/122853746.html


 神奈川県の座間キャンプ内にある、米軍第500軍事情報旅団「アジア研究分遣隊」Asian Studies Detachmentでは、日本国内で刊行される書物・雑誌等々を網羅的に「チェック」し、米国の政策に反対する人間、反米の思想家・評論家を監視している。

さらに、この軍隊は、こうした反米的思想の持ち主の身辺を「探り」、その金銭関係、異性関係、趣味・性癖の「情報収集」に当たっている。不倫関係、多額の借金、他人に言えない性癖等々の情報を収集し、「反米的な」思想家・評論家・ジャーナリスト・大学教授を「脅迫」し、口封じを行うためである。

 「必要に応じて」こうした情報は日本のマスコミに流され、スキャンダル流布による、特定のジャーナリスト・大学教授「ツブシ」が行われる。これは米軍による「日本支配のための軍事行動」である。そのエージェントが、マスコミである(注1)。

*注1・・・小泉元首相の郵政民営化を厳しく批判した植草一秀教授に対する、捏造スキャンダルによる、司法とマスコミの、リンチ報道・裁判に、その極めて悪質な典型を見る事が出来る。植草教授に対する、この捏造スキャンダル=リンチ事件は、日本から表現の自由・言論の自由が無くなる歴史的出発点として、言論暗黒時代へ向かう分岐点として、50年後、日本現代史にゴシック体文字で印刷・刻印されるであろう。以下、参照。


日本の金融をボロボロにして乗っ取ったのは1992年からのクリントンの対日戦略でした。日本を自分たちが自由に操れる国にしたのです。ロバート・ルービンとローレンス・サマーズを実施部隊の司令官にして、何かあるとサマーズが来日して大使公邸で怒鳴りつけるのです。

  当時、首相だった橋本龍太郎はさすがに行かなかったのですが、幹事長以下の実力者が全員呼びつけられて、「アメリカに逆らうな」と怒鳴りつけられる。そういう政治が行なわれてきました。今もそうです。そのことを知っている日本の新聞記者たちが、なぜかまったく書かない。ここに問題があるのです。

  1998年10月からの“金融ビッグバン”も、橋本龍太郎が無理やり約束させられたものです。当時は、「金融自由化だ」「ビッグバンだ」とあれほど騒がれたのに、今は誰も口にしない。なぜなら、「金融自由化」の掛け声とはまったく逆で、結果的にできあがったのは「金融統制」の体制でした。

  日本は騙されたのです。あの時に外資すなわちニューヨークの投機マネーが自由に日本に入ってこれるようにした。そして少額で日本の大銀行を乗っ取れるようにした。

  この1998年2月、“ノーパンしゃぶしゃぶ事件”を起こし、大蔵官僚たちを計画的に叩きのめしたのです。日銀官僚の福井俊彦(現日銀総裁)もあのリストに入っていました。名刺があった連中は皆さらし者にされ、官僚として出世が止まったのです。

  CIAはこの名簿をインターネット上に流し、さらに愛国派官僚たちが引きずり降ろされる不祥事に発展しました。いわゆる“大蔵落城”です。マスコミはCIAの尻馬に乗って、日銀と大蔵官僚叩きをやったのです。

  この時、すでに自民党の政治家たちは一人ひとり弱みを握られてアメリカの軍門に下っていたのですが、日本の官僚たちはアメリカの言うことを聞かないで抵抗していました。その結果、叩きつぶされたのです。
http://www.h2.dion.ne.jp/~apo.2012/hitokuchi013.html



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12. 中川隆[-5718] koaQ7Jey 2017年12月25日 18:28:40 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

日本のジャーナリズムを監視する米軍組織
http://alternativereport1.seesaa.net/article/122853746.html

 神奈川県の座間キャンプ内にある、米軍第500軍事情報旅団「アジア研究分遣隊」Asian Studies Detachmentでは、日本国内で刊行される書物・雑誌等々を網羅的に「チェック」し、米国の政策に反対する人間、反米の思想家・評論家を監視している。

さらに、この軍隊は、こうした反米的思想の持ち主の身辺を「探り」、その金銭関係、異性関係、趣味・性癖の「情報収集」に当たっている。不倫関係、多額の借金、他人に言えない性癖等々の情報を収集し、「反米的な」思想家・評論家・ジャーナリスト・大学教授を「脅迫」し、口封じを行うためである。

 「必要に応じて」こうした情報は日本のマスコミに流され、スキャンダル流布による、特定のジャーナリスト・大学教授「ツブシ」が行われる。これは米軍による「日本支配のための軍事行動」である。そのエージェントが、マスコミである(注1)。

*注1・・・小泉元首相の郵政民営化を厳しく批判した植草一秀教授に対する、捏造スキャンダルによる、司法とマスコミの、リンチ報道・裁判に、その極めて悪質な典型を見る事が出来る。植草教授に対する、この捏造スキャンダル=リンチ事件は、日本から表現の自由・言論の自由が無くなる歴史的出発点として、言論暗黒時代へ向かう分岐点として、50年後、日本現代史にゴシック体文字で印刷・刻印されるであろう。以下、参照。


このCIAが日本を含め世界各国の国会議員、政治家達の女性スキャンダル、裏金作り情報、松岡農林水産大臣の「なんとか還元水」問題等の情報を調査・把握し、米国に逆らえば日本の東京地検特捜部に匿名ファックスを送り付けて来る事は日常的に行われている、常識的な「慣例」である。

小泉元総理が学生時代に犯した日本女子大学の大学生に対する強姦事件と、神奈川県警に逮捕された小泉元総理の警察の取り調べ調書も米国側は当然握っていた。小泉はこれで完全に 「操り人形」と化していた。

現在では、極東最大のスパイ組織キャンプ座間にある米国陸軍第500軍事情報大隊が総力を上げ、日本の政治家、企業経営者達のスキャンダル情報の調査・ 蓄積を行っている。

相手は軍隊である。無防備な農林水産大臣1人を「潰す」事は簡単である。
http://alternativereport1.seesaa.net/article/49609103.html


[32初期非表示理由]:担当:混乱したコメント多数、規定違反多数により全部処理

13. 中川隆[-5717] koaQ7Jey 2017年12月25日 18:56:24 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

日本の官僚はアメリカのハニートラップ戦略によって動かされていた:


パソナ美女接待迎賓館”仁風林”
パソナ南部靖之会長の愛人達 竹中平蔵と橋下徹 都市伝説とその裏側
http://maezaki.net/pasona-takenaka


仁風林関係の動画
https://www.youtube.com/results?search_query=%E4%BB%81%E9%A2%A8%E6%9E%97

パソナの迎賓館"仁風林"の住所特定!とちないASKAも驚いたバブル内装【画像】
https://www.youtube.com/watch?v=FVt3LKC2ba4

仁風林 - Google 画像検索
https://www.google.co.jp/search?q=%E4%BB%81%E9%A2%A8%E6%9E%97&lr=lang_ja&hl=ja&tbs=lr:lang_1ja&tbm=isch&tbo=u&source=univ&sa=X&ved=0ahUKEwi08f2c0cfLAhXiG6YKHSDDAPYQsAQIGw&biw=1140&bih=648



「仁風林」はCIAが作ったハニートラップ製造店か? 
かつてのノーパンしゃぶしゃぶ事件と酷似。


今や日本の政治家は完全なアメリカの飼い犬となり、アメリカの意のままに動かされています。

どうしてこんなことになってしまったのか。
脅されているのか、それとも金か何かで操られているのか。

色々な想像が頭の中をよぎりますが、今回のASKA事件によって、政財界の多くの人たちがハニートラップにかけられてしまったのではないかという疑いが出てきました。少なくとも私はそう見ています。


要するに、政財界の大物たちを麻薬やら女やらで誘惑して弱みを握ってしまうわけです。

そうすると、彼らはもう二度と自分の好き勝手はできない。

麻薬と女に手を出したことが世間に知れたら、その人は現在の地位を失い、最悪の場合、食べることすら事欠くようになってしまうからです。

ハニートラップを仕掛けたのはもちろんアメリカの金融ユダヤ人でしょう。

彼らは過去にも巨大なハニートラップ店を作り、大勢の霞ヶ関の高級官僚たちを罠にはめてきたという経緯があります。

皆さんもまだ記憶に残っていると思いますが、その有名なハニートラップ店が例のノーパンしゃぶしゃぶ「楼蘭」です。

97、98年頃、この怪しげな店に有名な大蔵官僚が出入りしていることがマスコミによって大々的に報じられました。

これによって彼らの多くが失脚することになりましたが、実はこのときにマスコミに名前を挙げられたのは愛国派と良識派の官僚だけでした。アメリカに留学経験のある官僚、いわゆる売国奴たちは誰もその名前を報じられることなく、そのまま権力の座に居座りつづけたのです。

この事件がきっかけとなって、大蔵省は財務省と金融庁に解体されてしまいました。

それは、日本の官僚の本丸、大蔵省がアメリカに攻め落とされ、完全に占拠された瞬間でした。

こうして官僚の上層部は全てがアメリカ留学組の人間のみとなり、アメリカのエージェントである売国奴がこの国を支配するようになったわけです。

しかも、そのアメリカ留学組が後輩の留学組たちを引っ張り上げるシステムができあがり、ついにはアメリカにこの国を売る者だけが出世するという仕組みが完成してしまいました。

今では官僚の留学先の7割以上がアメリカだそうです。
国費を使った留学で、日々売国奴が量産されつづけているというわけです。

我々のあらゆる資産をアメリカに献上してしまう人間を、給料から留学費用、住居や手当まで、我々がしっかりと税金で養ってあげているのです。

この「楼蘭」と同様、「仁風林」もまたアメリカの作ったハニートラップ製造所だった可能性がなきにしもあらずです。

多くの政財界の大物たちがこのハニートラップにまんまと引っかかり、金融ユダヤ人の意のままに動かされ、国民のために働きたくても働けなくなってしまった可能性があります。


○ASKAで話題の“接待パーティー” 高級官僚も常連だった

今のところ「仁風林」に出入りしていたことが分かっている政治家は以下の通りです。

・安倍晋三首相
・菅義偉官房長官
・田村憲久厚労相
・下村博文文科相
・林芳正農水相
・甘利経済再生担当相
・石原伸晃環境相
・新藤義孝総務相

もちろん、パソナ会長の竹中平蔵もその一人に違いありませんが、彼はハニートラップに引っかかった側ではなく、引っかける側だったと考えた方がいいのかも知れません。

「竹中さんみたいなお偉いさんに誘われて、おれも出世したな」

と思って、いい気になってサロンと呼ばれる社交の場に行ってみたら、そこは麻薬と女に満ちた怪しげな世界だった……

「これはちょっとマズイな」と思ったときにはもう遅い。

もちろん、中には麻薬と女の魅力にズブズブとはまりこんでしまう人もいるのでしょうが、逆に気まずい思いをして帰るだけの人もいるかも知れません。

しかし、いずれにしても、その場所に足を踏み込んでしまったが最後。麻薬と女に手を出したという証拠写真が撮られ、それをネタに脅しをかけられる。

これを世間に公表したら、お前の政治家生命はないぞ。

現在のところ、マスコミは「仁風林」がらみの政治家ネタを全く報じようとしませんので、どの政治家たちも脅しに屈して、金融ユダヤ人の意のままに動いておられると考えた方がいいのかも知れません。

実際、現在の安倍政権が国会に上げてくる政策のすべてが金融ユダヤ人の利益となる政策ばかりですからね。林芳正農水相も罠にはめられて、JA解体のために動かなくなってしまったのではないでしょうか……。

もっとも、いくら政治家や官僚たちを罠にはめたところで、最後の最後には国民が黙ってはいません。だから、JA解体の問題にしろ、自衛権の問題にしろ、最後の一押しがなかなかうまくいかないわけです。それでも力づくで金融ユダヤ人の意のままに政治を動かすなら、そのときはB層までもがカンカンに怒り狂って、誰も彼もがA層に変わってしまうことでしょう。

そうなったら、この日本はそれこそ完全な超一流大国になれるかも知れません。

そもそも、ASKAが逮捕され、パソナの名前が表沙汰になること自体、彼らには想定外だったのではないでしょうか。
http://rapt.sub.jp/?p=11226


ASKAで話題の“接待パーティー” 高級官僚も常連だった 2014年5月31日

仕切り役は元財務省の天下り

 ASKA事件で注目を集める人材派遣会社「パソナ」グループの迎賓館「仁風林」(東京・港区)を舞台にした接待パーティー。

常連客には、国会で追及された田村憲久厚労相や小野寺五典防衛相など現職閣僚を含む与野党の政治家の名前が次々と浮上。

政界に激震が走っているが、“接待漬け”されていたのは政界以外にもいる。

霞が関のエリート官僚たちだ。


 美女が体を密着させながら酒をつぎ、豪華料理に舌鼓を打つ――。

「仁風林」の接待パーティーは、さながら高級クラブのサロンのような雰囲気だったという。

 接待客の人選や席の配置などを仕切っていたのは、南部靖之代表の“右腕”といわれ、「公共戦略事業・特命担当」の肩書を持つ上斗米明・常務執行役員。

財務省出身の天下り官僚だ。

「83年入省で、主税局主税企画官、関税局業務課長などを経て国税庁総務課長に就いたものの、なぜか、たった5カ月で大臣官房付に異動し、そのまま辞職した。2010年に執行役員としてパソナに天下りしました」(事情通)

霞が関で突然の大臣官房付の異動はスキャンダル絡みが多い。

南部代表はセクハラなどでミソを付けた有能な人材を利用するのがうまい。

ま、いろいろとあったのだろうが、上斗米氏が霞が関とのパイプになったのは間違いない。


「パソナの官僚接待はすごいですよ。
局長以上の幹部の多くは、“仁風林パーティー”を知っているはずです。

パソナを含む派遣業界は90年代、業界全体で数十億〜数百億円規模といわれた派遣社員の社会保険料の未納の扱いについて頭を痛めていました。

98年には会計検査院が全国の派遣会社の約400の事業所で、約35億円の社会保険料の徴収漏れがあったことを指摘しています。保険料徴収が厳格化されれば、業界はたちまち火の車。そこで保険料の支払いを緩くするための日雇いや請負といった規制緩和に政界工作を仕掛けた。

課長クラスもパーティーに来ていて、南部代表の腰巾着といわれているエリート官僚は大勢います」(元人材派遣会社幹部)


仁風林」の常連官僚の中には、経産省の局長や中小企業庁の幹部職員がいて、実名が飛び交っている。

 文科省の事務方トップ、山中伸一・事務次官の名前も出てきたから文科省に事実確認すると

「こんなことを次官に聞けるワケがないし、プライベートなことなので答える必要はない」(事務次官室)

ときた。

 経済ジャーナリストの荻原博子氏がこう言う。

「労働者あっての国や経済なのに、官僚や派遣業界は、労働者を『出来る限りコキ使って搾取するコマ』としか見ていない。

自分たちさえ儲かればいいと思っているから、政官財で“癒着”しようが“談合”しようが、悪いという感覚がないのでしょう」


「仁風林」での政官接待は、98年の銀行と旧大蔵官僚の「ノーパンしゃぶしゃぶ接待」を思い出させる。

お車代などの現ナマをもらって、行政をネジ曲げたのだとすれば許されない話だ。
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/150621


アスカの覚醒剤事件よりも仁風林という【 阿片窟 】に興味がある


★アスカの覚醒剤事件の初めての裁判が昨日(2014年8月28日)にあったが、昨日は同時に、アスカがトモナイ被告と出会った「仁風林」を創ったパソナの株主総会であった。「仁風林」とは一体なんだったのか?ネット記事を参考に考えたい。


仁風林とは?

南部 靖之と飛鳥,栩内 香澄美/とちない かすみを繋ぐSEX迎賓館の真実。
http://matome.naver.jp/odai/2140073489719743801

パソナ迎賓館「仁風林」でSEX接待ビデオが流出!
ASKAと栩内香澄美をシャブで繋ぐ南部靖之と創価の闇
http://matome.naver.jp/odai/2140107218629692501

田村厚労相は就任後も…「パソナ接待館」常連だった5閣僚
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/150540

ASKAで話題の“接待パーティー” 高級官僚も常連だった
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/150621


1、仁風林とは大物政治家や大物官僚や大物芸能人をパーティに招待し、薬とセックスで奴隷にするところか?


★仁風林とは大物政治家を代表にする政財官の要人をパーティに招待し、薬物とセックスに溺れさせ、大物政治家などのセックスの様子をビデオで録画して、それで脅し、奴隷にするところだろう膿〜。

映画でよくあるワンパターンじゃ膿〜 (*゚▽゚*)


★だいたいそれで当たりじゃないのかな。たいていの人はそう思うだろう膿〜。


★創価の名が出てくるからロスチャイルド系である。
ロスチャイルドの敵である現政権、その他の敵を転落させるスキャンダル創りのために仁風林が出来たことは簡単に推理できる。

タロットカードの【 15である悪魔 】の世界じゃ膿〜。
阿片戦争の時にロスチャイルドが中国を乗っ取るために使った手が阿片という麻薬だった。その戦術を出してきたということだろう。


★超美人と薬物とセックスの欲望に勝てる男はいない。
だから、どんな大物でも簡単に悪魔の罠にハマる。
その代表がアスカだが、政治家の名が出てこないのは、必死で隠しているからだろう。
しかしそれで良い。鷲は安倍総理を応援しているから。

2、ロスチャイルドが日本中枢に仕掛けた「阿片戦争」か?


★英国と中国(清)は1940年から1942年にかけて「阿片戦争」をしている。

英国が清から「お茶」を輸入したのに対して、英国は売るものがないから、インドで栽培した阿片という麻薬を清に輸出。それで清の社会が荒廃したことから、清は阿片を禁止した。

英国は清が阿片を禁止したことがドタマに来て、英国が戦争を始めたのである。
悪いのは英国・ロスチャイルドであったのだ。


★さて今回のアスカ覚醒事件の背後には「仁風林」という阿片窟がある。

そこで「性欲労働者」として、トモナイ被告が働いていて、他にもミス日本に選ばれた美人も「性欲労働者」として働いていたらしい膿〜。


★阿片にとり憑かれた人間は「生きる目的が阿片をやること!」になる。
そして人を殺してでも阿片が欲しく欲しくてたまらなくなり、様々な犯罪に手を染め、「全てを失う結果」となる。
どの本にもそう書いている。酒しかやらない鷲には本でしか解らないが膿〜


★阿片戦争の時の清国内には【 阿片窟 】と呼ばれる地帯があった。
阿片を吸って、セックスの快楽に耽る場所である。
そしてセックスのやりすぎで死に、死体はそこらに転がっている(*゚▽゚*) 

しかし鷲は、今の日本には「阿片を吸って、セックスの快楽に耽る場所はない、と勝手に思い込んでいた。しかしあったのだ。それは「 仁風林 」である。


★戦前の上海が魔都と呼ばれるのは【 恐ろしい阿片窟 】が存在していたからだ。
しかし鷲はナントナク【 魔都・上海 】という響きに憧れていたのだが、上海まで行かなくても、日本には【 仁風林 】があると解った。
毎日、豚の貯金箱に100円を入れて、憧れの【 仁風林 】を目指そうか?という話ではなかった膿〜


★【 仁風林 】、そこは現代の【 阿片窟 】。

お客様は現代日本の大物政治家や大物芸能人、政財官の要人。

彼らが【 性欲労働者 】の超美人と薬物をやりながら、絡み合い、そのアラレモナイ姿(ポコチ◎丸出し)をビデオに取られ、ロスチャイルドの奴隷となり、ロスチャイルドという悪魔のユダヤ人に魂を売る。

つまり仁風林はロスチャイルドが仕掛けた現代の阿片戦争である!

3、アスカ事件はタロットの15の【 悪魔 】の出現。

★タロットカードの【 15 】は悪魔である。このカードの絵柄は、悪魔が裸の男女を奴隷にしている表現である。

現代の成功した大物歌手であるアスカは、薬物に耽り、美人とのセックスという【 悪魔の罠 】にパーフェクトにのめり込み、栄光を失った。

麻薬は人間の全てを失わせるが、アスカは大物であるゆえに、マスコミに生贄にされたことの良い面の、多くの人々の監視下にあり、その監視ゆえに、再生のチャンスがあり、【 全てを失った 】わけではない。


★驚くことは、戦前の中国や満州にあったという【 阿片窟 】が現代の日本の、それもトップの世界に出現したことだ。


★理趣経では【 男女のセックスでの恍惚は菩薩の境地である 】と説かれる。
太陽神に帰依し、薬物を使わないセックスなら菩薩の境地となるが、薬物を使ってのセックスは「全てを失う」ことになることをアスカ事件は教えてくれた。


★仁風林の接待パーティに参加した政財官の大物たちも【 アスカ事件 】に恐れオノノキ、保身のためのロスチャイルドの奴隷となったことだろう。
これもタロットカードの【 15 】の世界である。


★戦前の中国や満州での【 阿片窟 】での、阿片その他の薬物を使ったセックスとは、【 死ぬまでやるセックス 】である。
死んだ客はそのまま、道路に放り出せれて、死体が常に5体から10体、堂々と道に転がっていたから【 魔都、魔界 】と呼ばれていたのだ。


★アスカ事件は【 魔界 】をホンの少し、垣間見せてくれたのが、良い子たちへの【 アリガタイお勉強になった 】と思うから、良い面もあるだろうね。


★夏休み、にいる良い子たち、薬物をやりながらセックスをしないように。

それをすれば【 死ぬまでやるセックス 】になるから。それがお兄さん( ← だれなんだこいつは???(゚O゚))からメッセージです。

 (((o(*゚▽゚*)o)))
http://xuzu0911.exblog.jp/21059437/


2014年6月4日ASKA(飛鳥涼)とパソナ南部、政界の相関図

ASKA(飛鳥涼)とパソナ南部、政界の人間関係を個人的にまとめてみた。

2chに「芸能界薬物事件相関図 」スレがあるが、芸能界だけでは全体像がわかりにくい。


http://takanojyou.blogspot.jp/2014/06/blog-post.html
ASKA(飛鳥涼)とパソナ南部、政界の相関図
(版を重ねる毎に「パソナの女相関図」のようになってしまった)


パソナグループのベネフィットワンが、防衛庁の福利厚生を一手に引き受けている。隊員を含む約26万人の個人情報をパソナが保有。

民間企業が従業員の転職先探しをパソナなどの再就職支援会社に頼むだけで、労働移動支援助成金が10万円支払われる。転職成功時には最大60万円まで支払われる。次にパソナが狙う利権は、国家公務員の採用試験と再就職斡旋。なお、リクルートホールディングスは10月に上場を控えている。

パソナについて報道がなされないのは、南部と昵懇のケイダッシュ会長川村龍夫がメディアを抑えているからと言われている。

ASKAは警察の取調べに覚醒剤の使用を認めたが、栩内は否認している。南部の代理人が栩内に余計な事を話すなと伝えているという情報もある。

弘道会の上部団体の山口組は、清原とAVEX松浦社長の逮捕を阻止。次の生贄としてGACKTを献上し、他はお咎めなしの交渉中。

ASKAは札幌の弘道会関係者と揉めてドジを踏んだ。それがなければ表沙汰にならずに済んだかもしれない。揉めたから殺されそうになり、嫁が心配して事務所に相談し通報という流れになったのではないか。

ASKAの覚醒剤入手ルートは複数あるのだろう。その一つとして栩内ルートがあるのかどうか。もしあるのだとすると、北朝鮮に太いパイプを持ち、覚醒剤使用の疑惑がある中川が気になってくる。メディカルアソシア元社長田中秀代も同じく気になる。栩内は未だに否認し続けて口を割っていないことからも、パソナルートがあるのではないかと勘ぐってしまう。

メディカルアソシア元社長田中秀代は、ほとんど会社にも出勤してこなかったそうだ。自社株を9割近く持っていたが、3月末に退職して売却してした後、雲隠れしてしまった。また栩内と南部とも親しいときている。田中秀代の写真を検索しても出てこない。一体どういう人物なのであろうか。

札幌の弘道会関係者も薬物入手ルートと週刊誌は報じていた。元運転手X氏は破門されたそうだから、薬物入手ルートの1つだろう。山口組は建前上薬物は御法度だ。X氏は山口組系弘道会の組員だったのではないか。X氏の出身大手芸能プロはバーニング系だったのかどうかも知りたいところだ。

ASKAが所持していた検査キットはどこから入手されたものなのだろう。医療関係の平岩医師や田中元社長は関わっていなかったのか。

逮捕されたASKAと栩内の周囲の人物は、蜘蛛の子を散らすように逃げている。平石医師、運転手X氏、メディカルアソシア田中元社長がそうだ。

谷口は芸能界のドン周防の鉄砲玉みたいな人物。最近ではK−1の石井も周防の手先となったようだ。

エコLOVEは事実上バーニング系の事務所ではないだろうか。石井がエコLOVE顧問で、南部とバーニング系事務所ケイダッシュ会長の川村は昵懇だ。その上、仁風林のママ役佳つ乃は、パールダッシュ(バーニング系)所属だ。南部自体がバーニングと関わりが深いのかもしれない。

創価学会の視点で見れば、南部⇒K−1石井⇒ケイダッシュ谷口、南部⇒前原議員の嫁、浮島智子(公明)となる。創価学会は芸能界、財界、政界を股にして人脈がある。

仁風林式高級クラブシステムはよくできている。政治家の弱みをすべて自社内に保持できる。自社内で飲み食いさせて女性を充てがうだけだから、直接的な金銭授受が発生しない。これでは贈収賄事件として立件しづらいのではないだろうか。リクルート事件とは決定的に違う点だと思う。

仁風林式高級クラブシステムを真似る会社、既にやっている会社、多数ありそうだ。

南部のまわりにいる女性達を追っていくことで、事件の概要をわかりやすく紐解けた。最初はASKA相関図として作っていたのだが、パソナの女相関図とも言えそうな図になってしまった。「パソナの女」という小説のネタにできそうだ。パソナはペルソナをもじったらしいから「ペルソナの女」の方がいいかもしれない。

ASKA事件絡みで明らかとなった防衛庁利権だが、これは公安事案だと思う。自衛隊員の個人情報をパソナ経由で北朝鮮や韓国へ流している可能性があるからだ。前原の嫁が防衛庁利権を持っていること自体が怪しい。夫である前原は防衛族だ。

ASKA事件の影に隠れて、吉松育美のストーカー事件は忘れられているが、マット・テイラーを通じて川田亜子の不審死(一般には練炭自殺とされる)と繋がりがあることは注目に値する。吉松育美の事件はパソナ関連事件だということを強調しておきたい。

吉松育美の事件はメディアで一切報道されなかったが、バーニングに関わる事件だからという理由とは別に、吉松がパソナ社員だという理由もあったのではないか。

マット・テイラーはよくわからない人物だ。古くはジュリアナ東京で出入り禁止になったとの噂もある。只の不良外国人にしては、バーニングに対抗できているところが腑に落ちない。FBIもしくはCIAの手先なのだろうか。本名かどうかすら疑っている。

竹中平蔵の利益相反行為(パソナへの利益誘導) は、明らかな「犯罪」だ。これは忘れてはならない重大事項だと思う。

相関図の情報は週刊誌や2ch、メルマガなどからかき集めた。あまりにも情報ソースが多いため、一つずつ挙げていない点、ご了解頂きたい。

相関図はあくまで一つの見方であり、何を重要視するかによって見解はそれぞれで違うと思う。

【相関図登場人物】
南部 靖之
佳つ乃
栩内 香澄美
大日向 由香里
吉松 育美
金ヶ江 悦子
浮島 智子
前原 愛里
前原 誠司
小野寺 五典
田村 憲久
竹中 平蔵
中川 秀直
ASKA
飯島 愛
清原 和博
運転手X氏
石井 和義
周防 郁雄
谷口 元一
川田 亜子
マット・テイラー
http://takanojyou.blogspot.jp/2014/06/blog-post.html

2ちゃんねる 芸能界薬物事件相関図
http://nozomi.2ch.net/test/read.cgi/4649/1400586135/

仁風林とは?
南部 靖之と飛鳥,栩内 香澄美/とちない かすみを繋ぐSEX迎賓館の真実。
安倍晋三まで…
http://matome.naver.jp/odai/2140073489719743801


パソナグループ代表南部 靖之が政財界の要人を接待する為に作り上げたセックス迎賓館「仁風林」

この仁風林には、安倍晋三首相をはじめ、森喜朗元首相や民主党の前原誠司元国土交通大臣も訪れたことがあるという。

財界、政界、芸能界の要人たちを覚醒剤漬けの快楽の虜にしたセックス迎賓館「仁風林」の真実とは!

更新日: 2014年09月22日


ASKA、飯島愛、栩内香澄美だけじゃない。接待でシャブセックス漬けになった要人たち。SEX動画が流出。


一般人の感覚では信じられない姿が…。
薬を使ってのSEXは抜け出せないとは聞いたことがありますが…
流出した動画は以下の記事より。


「検察劣勢みたいに報じられていますが、そんなことはない。ASKAが自身の初公判で、栩内について大事な人と証言したのも、検察側にすればしてやったり。」(捜査事情通)

ASKA、飯島愛、栩内香澄美だけじゃない。接待でシャブセックス漬けになった要人たち。SEX動画が流出。


首相が叱責…ASKAの女に異常接近していた小野寺防衛相

パソナグループの迎賓館「仁風林」(東京都港区)。同社の南部靖之代表主催のパーティーに、田村憲久厚労相ら現職閣僚5人が出席したことをこれまでに伝えたが、小野寺五典防衛相(54)も“メンバー”だったことが日刊ゲンダイ本紙の調べで新たに分かった。覚醒剤使用でASKAが逮捕される直前まで通っていたようだ。


栃内香澄美 パソナ 「仁風林」に出入りしていた民主党の前原誠司
http://totinaikasumiaskasex.blog.fc2.com/blog-category-33.html


http://rr.img.naver.jp:80/mig?src=http%3A%2F%2Fblog-imgs-70.fc2.com%2Ft%2Fo%2Ft%2Ftotinaikasumiaskasex%2Ftoti30.jpg&twidth=300&theight=300&qlt=80&res_format=jpg&op=r


SEX接待迎賓館と呼ばれる「仁風林」。
政界、財界、芸能界を繋ぐこの肉欲にまみれた施設にはどんな闇が隠されているのか…


「小野寺大臣の目的はASKAの“愛人”栩内香澄美だったそうです。
栩内は青森出身で、小野寺大臣は宮城県出身。“同じ東北出身”をアピールして接近しようとしたけど、うまくいかなかったようです」(事情通)


パソナとは?「仁風林」とは?

竹中平蔵 猪瀬直樹  堺屋太一  永島敏行…栩内容疑者の関係者がやばすぎる…

栩内 香澄美がセックス要員として働いていたパソナ主催のイベントのゲストとして「飛鳥 涼」の名前が!

関係者によるとセックス接待中のビデオの存在が判明…

ASKAと栩内容疑者はセックス中の姿をビデオ撮影しており、精液の付着したティッシュなどとともに押収が確認されたとのこと


出典
http://matome.naver.jp/odai/2140064151454469401


なんとここの記事によると栩内容疑者のマンションからは精液の付着したティッシュなどが押収されたほか、覚せい剤を使用しながらセックスをするいわゆる「キメセク」を楽しむ栩内容疑者とASKAのビデオが発見されたという。


覚せい剤を使用しながらセックスをするいわゆる「キメセク」を楽しむ栩内容疑者とASKAのビデオが発見されたという。詳しくは記事を参照。


とちない香澄美は一体何者?栩内 ( とちない ) かすみとASKA,野村義男とシャブSEXの深い闇。 - NAVER まとめ
http://matome.naver.jp/odai/2140064151454469401


パソナグループ社長 南部靖之とASKAそして栩内 香澄美を繋いだのは財政界のVIPを接待する「セックス迎賓館」だった!


出典
http://matome.naver.jp/odai/2140072863513847301


こちらではASKAと栩内 香澄美の覚せい剤セックスビデオが流出との噂も…


南部 靖之 ASKA 栩内 香澄美( とちない かすみ )を繋ぐパソナのSEX迎賓館の存在が明らかに - NAVER まとめ
http://matome.naver.jp/odai/2140072863513847301


http://rr.img.naver.jp:80/mig?src=http%3A%2F%2Fimgcc.naver.jp%2Fkaze%2Fmission%2FUSER%2F20140522%2F49%2F4152159%2F13%2F300x400x450210b5e69fc10c3f499601.jpg%2F300%2F600&twidth=300&theight=600&qlt=80&res_format=jpg&op=r


また財政界の要人の接待を行う為にパソナ代表南部 靖之が建てたというセックス迎賓館「仁風林」

栩内容疑者はASKAとここで出会ったという。

過去には安倍晋三首相をはじめ、森喜朗元首相が訪れたことも…

おまけにパソナ主催のイベントには飛鳥 涼のほかに竹中平蔵 猪瀬直樹  堺屋太一  永島敏行など著名人の名前が数多く確認された…


パソナに出入りを続ける竹中平蔵のたくらみとは…

労働移動支援助成金は、従業員の再就職を支援する企業に国がカネを出す制度。
それまでは転職成功時に限って上限40万円の補助金が出たが、これを改め、
転職者1人につき60万円まで支払われることになった。

しかも、仮に転職が成功しなくても、従業員の転職先探しを再就職支援会社に
頼むだけで10万円が支払われる。この制度拡充を主張したのが、
パソナ会長であり、産業競争力会議のメンバーを務める竹中平蔵慶応大教授だった。

「労働力の移動と言いますが、要はリストラ促進助成金です。

従業員をクビにすると助成金を受け取れる。昨年3月に開かれた第4回産業競争力会議で、 竹中氏は

『今は、雇用調整助成金と労働移動への助成金の予算額が1000対5くらいだが、これを一気に逆転するようなイメージでやっていただけると信じている』

と発言しています。


5月17日、CHAGE and ASKAのASKA(本名・宮崎重明)容疑者が、覚せい剤取締法違反(所持)の疑いで逮捕され、芸能界に衝撃が走った。ASKA容疑者は、17日午前7時半頃、同容疑で逮捕された知人の栩内香澄美容疑者宅から出てきたところ、任意同行を求められ、尿検査の結果、陽性反応が出たという。


栩内容疑者は南部靖之代表に気に入られパソナグループの迎賓館「仁風林」で要人たちを接待していた

栩内容疑者は、人材派遣大手パソナグループのグループ会社に勤務後、同グループの南部靖之代表に気に入られた。パソナグループが政財界の要人や芸能人を接待するために東京・元麻布に設けた「仁風林」で行われていたパーティーでは、同社の女性社員が要人たちを接待していたといい、その中のひとりが栩内容疑者だったという。


要人接待迎賓館「仁風林」では安倍晋三首相をはじめ、森喜朗元首相まで…


この仁風林には、安倍晋三首相をはじめ、森喜朗元首相や民主党の前原誠司元国土交通大臣も訪れたことがあるという。


栩内容疑者が住んでいた南青山の高級マンションも会社が借り上げたものだというから、南部代表の溺愛ぶりがうかがえる。
http://matome.naver.jp/odai/2140073489719743801


仁風林とは?南部 靖之と飛鳥,栩内 香澄美-とちない かすみを繋ぐSEX迎賓館の真実。安倍晋三まで… - NAVER まとめ 2
http://matome.naver.jp/odai/2140073489719743801?page=2


今回の件について、南部代表やパソナグループにコメントを求めているが「回答できない」との答えだった


なんとあの元・プロ野球選手や有名ミュージシャンまで…

また、ASKA容疑者の運転手だった人物が、その後、同じく今年3月に薬物使用疑惑を同誌に報じられた元プロ野球選手・清原和博の運転手として雇われていたため、ASKA容疑者の逮捕を受け、清原も不安がっていると報じている。


ASKA容疑者と栩内容疑者が出会ったというパーティーは、政財界の要人も出入りしていたというから、今後、捜査のメスがどこまで広がるか注目していきたい。また、栩内容疑者は、南部代表のお気に入りとして社内では特権的な立場にあったというから、南部代表がどのようなコメントを発表するか注目だ。


覚せい剤を使用してのセックスビデオまでが!

覚せい剤取締法違反(所持)容疑で逮捕された知人の会社員栩内(とちない)香澄美容疑者(37)が、出向先の人材派遣会社でVIP用の接待要員を務めていたことが21日、分かった。一方、両容疑者の逮捕の決め手は、ゴミ袋から押収したティッシュだったことも判明。覚せい剤の反応が出たほか、精液も付いていたという。


出典
http://matome.naver.jp/odai/2140056068001735601


栩内容疑者が出向していた医療系人材派遣会社のグループ代表が、政財界のトップを接待するための迎賓館として設けた。この代表は自社の美人社員や知り合いのモデルを接待要員に使っており、栩内容疑者もその一人だった。

ここではASKAが抜け出せなかったシ○ブセッ○ス。流出ビデオの存在までが噂されている。


とちない 栩内香澄美と宮崎重明の正体判明!ASKA/飛鳥とのやばすぎる関係とは!顔写真&画像まとめ! - NAVER まとめ
http://matome.naver.jp/odai/2140056068001735601


http://rr.img.naver.jp:80/mig?src=http%3A%2F%2Fimgcc.naver.jp%2Fkaze%2Fmission%2FUSER%2F20140520%2F34%2F3297504%2F6%2F320x224xf498a504157db453577d6740.jpg%2F300%2F600&twidth=300&theight=600&qlt=80&res_format=jpg&op=r


竹中の天下り先か
この会社は自民党とズブズブの関係じゃん
圧力くるかな

今から一緒に これから一緒にパソナに行こうか
http://matome.naver.jp/odai/2140073489719743801?page=2

仁風林 - Google 画像検索
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「仁風林」、超富裕層だけが持つ夢のサロンの中身 2014年05月24日


 大物アーティスト、ASKA容疑者(56)と知人の栩内香澄美容疑者(37)が覚せい剤使用・所持の疑いで逮捕されるというショッキングなニュースが連日、世の中を騒がせている。

この事件で明らかになったのが、2人が出会ったとされる富裕層の迎賓館「仁風林」(じんぷうりん)の存在だ。中の様子はかなり派手だったと伝えられるが、富裕層は、なぜこんなものを持つのか。

 有栖川公園、麻布中・高、西町インターナショナルスクール、各国大使館…。都内でも屈指の高級住宅街でもありながら、どこか異国情緒も漂わせる元麻布2丁目。道幅の狭い入り組んだ道をたどっていくと、「仁風林」がある。歴史的には、江戸時代には旗本屋敷が並んでいた土地らしい。


仁風林

仁風林(港区元麻布2丁目)
 約1000平方メートルという広い敷地内に、昭和39年に建築された鉄筋コンクリート造りの家屋がある。地上2階地下1階建てで、延べ床面積は250平方メートル。所有者は、相続を受けた新宿区の個人と、茨城県つくば市の個人との共有となっている。

 古い料亭のような造りの門構えに、深々と生い茂る植栽から中の様子をまったくうかがい知ることはできない。近隣住民たちも何の施設かは詳しくは知らなかったようだが、近隣の男性は

「入り組んでいて狭いので、とても、見ず知らずの車が入ってくるような場所ではないのですが、それでも、週末には大きな車が数台並んでいたりします。

料亭かと思っていたので、ニュースを聞いて驚いています。
さすがに名前は口にはできませんが、有名な人を見たというような話も聞きますが…」

と話す。

 この仁風林こそが、パソナグループ創業者の南部靖之代表の接待施設であるという。週刊新潮に中の詳しい描写があるので一部紹介する。

 まず40人ほどのパーティースペース、専門の料理人が料理をふるまい、セレブ夫人たちに人気の酵素風呂もある。

そして、芸者やモデルたちで形成される接待女性の軍団がいる。

そこにASKA容疑者が夫人同伴で来るようになったという。
そして、カスミちゃんと呼ばれていた栩内容疑者もいたという。

 少し破廉恥な描写もあるが、ここでは割愛する。


会社経費で自分の寝床に使うことも

 そもそも、富裕層やセレブたちがこうした私的な集いを行うサロンは17世紀のフランスに遡る。17世紀初めのランブイエ侯夫人が、フランスのアンリ14世の宮廷で、文学者や知識人を招き入れて会合を行うようになった。宮廷が野暮ったくて居心地の悪さと退屈さを感じたからというのが理由とされる。

その後も貴族たちは夜な夜なサロンを開いては、会話を弾ませた。プルーストの「失われた時を求めて」など多くの文学作品に、そうした描写がなされている。


仁風林

 さて、現代においては、富裕層がさらに成功し、超富裕層、もしくは大富豪となった人が作ることが多い。

 パソナの南部氏をはじめ多くの大物財界人を取材した、経済ジャーナリストは

「南部さんは元々、財界、政界、芸能界、文化の世界と様々、顔が広い人です。(サロンを開く目的は)見栄のためですよ」という。

 実際に、富裕層になり立ての他人に対して、人に紹介を頼む人が多いが、逆に超富裕層や大富豪は自身がパイプ役となって、顔つなぎをしたり、様々な顔ぶれがそろう一種の磁場を形成しているといっても過言ではない。その場所をサロンに求めるのだ。

 そして、他の経営者仲間がサロンを開設したと聞くと、競うようにして、より豪華な建物を建て、よりよい設備をそろえていく。

例えば同じ東京・港区では、白金台にある三島由紀夫の小説「宴のあと」の舞台になった料亭「般若苑」の約7000平方メートルの跡地に施設を建設中だが、こちらはサロンなどの施設だと見られている。

また、南麻布にはアパ・グループ代表である元谷外志雄氏の豪邸が建設中であるが、規模の大きさからサロンではないかとの見方もある。

 いずれにせよ、港区には探せばこうしたサロンは数多くあるものだ。

 「上場企業の社長の場合は、会社の施設ということにして、経費は会社が支払います。こうした接待やパーティーがない時は、自分がホテルがわりにしたり個人的に使っているということはよく聞きます。中でクスリが使われているというようなことは絶対にないと思いますけど」(前出ジャーナリスト)

 ホテルのレジデンスや、マンションを確保している上場企業も多いが、パソナの仁風林はその規模が大きくなった感じだ。

 しかし、サロンの欠点は顔が広くなりすぎることだ。こうした時に一気に信用が棄損することにあるだろう。

パソナ株は22日の東京株式市場で年初来安値まで売り込まれた。まさか、ダブルミリオン2回、ソロでもミリオンを達成した大アーティストのASKA容疑者がこうなろうとは、思いもしなかっただろう。

そこにいた接待要員の女性とともに。
http://media.yucasee.jp/posts/index/14122?la=ar4


ASKA保釈も、全面否認の“共犯”栩内香澄美被告が抱える爆弾「パソナと政界・官僚との黒い癒着が……」


覚せい剤と合成麻薬所持などで起訴されたASKAが3日、保釈された。
これで事件はひと段落したように見えるが、今月22日には、一緒に逮捕されたASKAの愛人、栩内香澄美被告の初公判が東京地裁で予定されている。

この内容に、人材派遣大手「パソナグループ」の南部靖之代表が主催していたホームパーティーに出席した政治家や役人たちが戦々恐々としているという情報を入手した。

 栩内容疑者は容疑否認のまま起訴されたため、公判では頑なに沈黙を守り通すことが予想されるが、検察はASKAと栩内被告が出会った、南部代表主催のパーティーの実態をつかんでいるという情報がある。

その実態が法廷で暴露されるのではと、南部代表をはじめ、パーティー出席者が怯えているというのだ。


 栩内被告がASKAと一緒に逮捕された当初、彼女はいったい何者なのかとマスコミ関係者の間では騒然となったが、その後、栩内被告は南部代表の私設秘書を務め、週に1回開催される南部代表主催のパーティーのホステス役を務めていたことが明らかになった。

ホステス役は、パソナグループから選ばれた美女ばかりが30人ほど。

ミス・インターナショナルで、現在は大手芸能プロ「ケイダッシュ」の谷口元一氏による“ストーカー事件”の被害者として孤立無援の戦いを続けている吉松育美さんも一昨年までパソナグループの社員であり、ホステス役を務めさせられていたという。

 ホステス役を仕切るのは、京都の元舞妓の女性。

彼女は栩内被告と同様、南部代表とは個人的にも親密な関係だったことから、グループの社員からは南部代表の“喜び組”と揶揄されていた。

こうした事実を暴露されるだけでも、南部代表にとっては致命的だ。


 さらに、パーティーには、複数の元首相や安倍晋三総理ほか、自民党を中心に民主党の議員も数多く招待されたという。

人材派遣業の監督官庁である厚生労働省の田村憲久大臣まで顔を出していたというから、開いた口が塞がらない。

招待された議員の中には、パーティーの帰りに御車代として、10〜50万円を渡された者もいたとも。事実であれば、贈収賄や政治資金規正法違反などの可能性もある。

さらにパーティーには、防衛庁、警察庁、厚労省の課長から局長クラスまでの官僚も招待されていたという。

パソナは、霞が関OBの天下り先としても有名だが、このパーティーを通しても、癒着の実態が見え隠れする。

つまり、ASKAとその愛人の覚せい剤スキャンダルだけでは終わらない、社会的問題を含んでいる事件なのだ。

しかし、事件当初は積極的に、これらの問題を報道したメディアも、権力から圧力がかかったのか、いつの間にか腰砕けになって、その後沈黙している。


 南部代表は、裁判で栩内被告を守るために最強の弁護団を付けたといわれている。しかし、検察の尋問に口封じはできない。単なる芸能人の覚せい剤事件で終わらせないためにも、検察の鋭いメスに期待したい。
http://www.cyzo.com/2014/07/post_17763_entry.html



再びネットに書き込まれたASKA逮捕の裏にある暴力団内部事情と政界との「手打ち」の噂
〜文春の飯島愛記事にも言及 BuzzNews.JP
http://www.buzznews.jp/?p=45587

2014年06月05日
ASKA「黒いシャブ人脈」全部バラす!!

週刊大衆6/16号にまたまたASKA容疑者がらみの記事が載っていました。


上記の写真、パソナ代表の南部靖之氏です。ASKA容疑者逮捕直後には「某人材派遣会社の創業者」などの書き方が多かったのですが、近頃はどの雑誌でも実名ですのでそうさせていただきました。写真付きで・・・

パソナという会社は人材派遣会社で、小泉総理時代の総務大臣だった竹中平蔵氏が取締役会長だったことがあるそうです。

また、ソフトバンクの孫正義氏、エイチ・アイ・エスの澤田秀雄氏とともにベンチャー三銃士と呼ばれていた、いわゆる企業家の星でした。

フリーターを肯定する発言が多く、

「今は正規雇用が一般的だが、20年後はフリーターがあたりまえの時代が来るかもしれない」

「フリーターは終身雇用だ!正規社員こそクビになったり雇用が安定していない」

など面白語録も多々発言しております。


ASKA容疑者の話に戻りますが栩内容疑者は南部氏の秘書だったことがあり、また、ASKA容疑者との接点を作った人物です。

栩内容疑者が南部氏のお気に入りだったのは大きく報じられている通りです。

「南部代表は、東京・元麻布に迎賓館“仁風林”を構えていました。

夜になると、都心とは思えぬほど暗く人通りの少ない場所にあるその建物は、大きな門構えの向こうがうっそうとした森のようになっていますが、そこで月に数度、著名人や有力者を集めた大規模なパーティーを開催していたんです」
(某夕刊紙記者)


有力者・・・ってのが凄いですね。政治家とか力のある経営者なんでしょうけど。

栩内容疑者が秘書時代に、こうしたパーティーの案内役をしていたそうです。

そしてギタリストN、大物歌手H、プロダクション幹部Mなど、この件で関係を取りざたされている人たちも集っていたとのこと。

そして安倍首相や現役閣僚など与野党政治家も参加者でした。

小生が個人的にビックリしたのは、民主党の前原誠司元代表の奥様がパソナの元秘書だったのです。まあ竹中氏が取締役ならば人脈もうなずけますが。


ただ当局はASKA容疑者が薬物を用意したと見ています。

ASKA容疑者は複数のシャブルートを持っていて栩内容疑者の自宅をその保管庫にしていた形跡があるそうです。

そしてASKA容疑者の薬物ルートで強いのが音楽仲間関係です。

ある音楽仲間Gとバックダンサーが時期を同じに逮捕されているそうです。
この二人が薬物供給源と考えられているのです。


一方、音楽関係別ルートでミュージシャンMと薬を共有していたんではないかと噂があります。

二人は六本木でよく飲んでいたそうですが、地下社会の人間が同席していたようです。
音楽関係者なら理解できるのですが(理解はできませんけど)いわゆる興業関係者とのあぶない人脈もあるようです。


そのなかでも格闘技イベントの実力者K。格闘技界はもちろん、他のスポーツ界や芸能界にもコネがあって幅広い人脈があるので、さまざまな闇社会とのつながりの証拠が漏れているのです。

このK氏は小生も話題にしましたが、飯島愛さんとも親しかったともされています。


ASKA容疑者のように入手ルートが複数あるのも芸能人の薬物事件としては珍しいそうです。
http://blog.livedoor.jp/fukuroulove/archives/38475366.html

133 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[] 投稿日:2014/05/31(土) 18:03:07.99 ID:mWTBapTA0 [1/2回(PC)]

ASKAで話題の接待パーティー 高級官僚も常連だった
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/150621/

509 : 名無しさん@恐縮です@転載は禁止[] 投稿日:2014/06/04(水) 22:58:21.39 ID:KTd7OdNt0 [1/1回(PC)]

パソナ企画のキメキメ乱交パーティーは有名


408 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[sage] 投稿日:2014/06/01(日) 23:27:49.01 ID:TV2mHElo0 [1/1回(PC)]

関東連合+パソナ絡みじゃね


409 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[] 投稿日:2014/06/01(日) 23:31:10.10 ID:1wIheYG80 [1/1回(PC)]

【事件】「パソナ」グループの迎賓館「仁風林」接待パーティー、高級官僚も常連だった!
http://fox.2ch.net/test/read.cgi/poverty/1401556031/

【政治】ASKA事件が暴く、安倍首相と派遣規制緩和の「闇」…パソナ「接待パーティー」国会でも追及へ、公務員改革で300億円の“利権”★2
http://peace.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1401448010/

【政治】「二度と行かないように!」安倍首相が叱責…ASKAの女に異常接近していた小野寺防衛相★5
http://peace.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1401518922/

【芸能】ASKAの愛人・栩内香澄美容疑者だけじゃない・・・パソナ代表の元美人秘書“喜び組” ミスインターナショナル吉松育美さんも元秘書
http://hayabusa3.2ch.net/test/read.cgi/mnewsplus/1401079903/

田村厚労相は就任後も…「パソナ接待館」常連だった5閣僚
http://anago.2ch.net/test/read.cgi/dqnplus/1401448574/

【政治】「二度と行かないように!」安倍首相が叱責…ASKAの女に異常接近していた小野寺防衛相★5
http://peace.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1401518922/

【経済】パソナグループとサンリオが株価下落、年初来安値を更新、値下がり率の1位と3位に…ASKA容疑者逮捕の週刊誌記事が影響か[05/22]
http://anago.2ch.net/test/read.cgi/bizplus/1400763895/

●竹中平蔵(元自民党)・パソナ会長就任おめ●
http://maguro.2ch.net/test/read.cgi/haken/1252306424/

パソナ会長の年収12億 派遣労働者の年収60〜240万
http://fox.2ch.net/test/read.cgi/poverty/1401548826/2chMate 0.8.6/SHARP/SH-06E/4.2.2/LT


502 : 名無しさん@恐縮です@転載は禁止[] 投稿日:2014/06/04(水) 20:58:31.12 ID:e5tShhFdO [1/1回(携帯)]

政界財界暴力団の三角関係における肉体接待や贈賄や弊害処理など昔からの暗黙の了解で、政界財界は警察ともう一つの三角関係をも構成して今まで散々、警察TV新聞を黙らせてきたのだから、今回も大して動揺はない。

それに、企業舎弟ですらない企業による肉体接待ではパーティーの面子の中に企業の花添えである薬中のASKAが混じっていただけというのが実情だ。
だから、政界財界は動揺していないどころか世間に笑いが止まらないくらいだろう。
まあ、政界財界はヤクザや企業舎弟にもクラブの女や売春婦を沢山提供されているから、薬に手を出すとすればそちらの肉体接待だろうが、ヤクザや企業舎弟に薬を薦められたところで、未成年を用意してもらう者は結構いても薬をやりたがる者は芸能人と違って滅多に居ないのが実際のところ。

今回、ASKAから薬を貰った者が僅かに居るかもしれないという可能性を考慮して、 ASKAの逮捕を目一杯延ばさせ、注意喚起および薬抜き期間としたが、あくまでも安全に安全を重ねたようなもの。

今回、動揺したのは政界財界と違って警察とまでは三角関係を組めていない暴力団、山口組だ。

警察は当初、アスカの逮捕、アスカに薬物を渡していた山口組系弘道会内福島連合組員の逮捕および福島連合に対する捜査、清原の逮捕、清原に薬物を渡していた山口組系弘道会内某組織組員の逮捕および某組織に対する捜査を予定していた。

清原と弘道会の付き合いぶりから某組織は弘道会において中核に位置する組織である可能性が高い。

また、それらに関連して弘道会傘下経由の可能性が高い薬物の疑いのある有名人を何人かマークし始めていた事から、今回は珍しく警察も多少やる気を出していたようだ。

しかし、ここで政界財界がASKAの逮捕を暫く後に延ばすよう指示してきた。

更に間髪を入れずに動いたのが、一時は愛知県警を完全に喰う程であった弘道会だ。

山口組は建前上薬物を御法度としており、都合の善し悪しで薬物に触れた組や個人を処分してきた。

弘道会が主流派になって以降、その傾向は以前よりも強まっている。

しかし、薬物を扱う弘道会傘下の組も決して少なくないという理不尽な実態がある。

ちなみに山口組六代目が弘道会の前身である弘田組時代に立ち上げた司興業も薬物を扱っている。

よりによって、今回のように有名人が絡んだ形で弘道会傘下から逮捕者が、それも複数ともなれば山口組六代目を始め、近いうちに幹部昇格が既定路線となっている弘道会三代目は面子が無い。

いよいよ、反主流派に対して示しが付かなくなってしまうというわけだ。
そこで弘道会傘下と揉めた事で世間に目を向けられ、中毒状態にあるASKAまでは構わないが清原や弘道会傘下の組員および所属組織に対しては一切お構い無しとする事を政界財界を通して取付けさせたのである。

勿論、マークし始めていた他の有名人やそれらに薬を渡していた弘道会傘下の者の安泰も取付けの中に含まれている事は言うまでもない。

今回の件でココだけが唯一、警察TV新聞が本来ならばある程度動いていたはずの三角関係が二重になっていない部分の話であり、核心でもある。

文春が飯島愛について、付き人云々より先に弘道会系に脅されていたという記事を今更書いたのは文春がこのような背景を知るも直接書くわけにはいかず、鬼籍の飯島愛を引き出す事で警察を暗に揶揄するためであったが、これは事実であろうとなかろうと下衆なやり口である。

また、近いうちに薬物で有名人が捕まるとすれば、それは弘道会とは無関係のルートで入手していた薬物使用者であり、世間の目を誤魔化すために狙われる羽目になった者である。

山口組の存在は、安倍首相を始め政界財界にとって極めて大きい。
それだけに今回の取付けは非常に堅い。

万一、この取付けが何らかの形で破られる事になればその時こそ、政財界を巻き込んだ本当の大事となる。


135 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[sage] 投稿日:2014/05/31(土) 18:03:22.55 ID:UwpqReT60 [1/1回(PC)]

お塩ヤリ部屋事件、プチエンジェル事件を消し去るわけですね。
自民党怖い


109 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[] 投稿日:2014/05/31(土) 17:39:49.89 ID:zV6UUeIY0 [1/1回(PC)]

まあ、芸事師=色事師だもんな
芸能人なんて、ヤクザそうかロリクラブ秘密会員代議士のための慰み物なんだよw
AKBなんかハゲ爺のオヤツさえも生ぬるいわ!!


281 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[] 投稿日:2014/06/01(日) 02:41:52.60 ID:3pz4pida0 [1/17回(PC)]

なるほど だいたい事情が分った。 これ全部捕まえちゃば? 
Askaは使用しているただの人間だろ。 

だったらぴーちじょんの野口が5代目と知り合いとなっている相関図ネットにあったよ。

押尾にやり部屋を貸していたのは野口。押尾の背中は紋紋だらけ。
なんだお前らずぶずぶじゃん。
 
運転手も大三元だが、根元から断たないと芸能界全部巻き込むぞ これ。 
ピーターの付き添いも捕まっただろ。

宅見が関係しているしていないとか。 松浦の名前挙がっている。
駄目だ 相関図みたら 芸能界って 真っ黒なんだなってがっかりしたよ。 
まあ 本当だったらだけど。


282 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[] 投稿日:2014/06/01(日) 02:46:42.68 ID:3pz4pida0 [2/17回(PC)]

そうか プチエンジェル 相関図 で画像選択してぐぐってみろ。  
森元首相の長男ってこんなことになってたって初めて知ってこっちもがっかりしたよ。  
駄目だ こりゃ。


289 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[] 投稿日:2014/06/01(日) 03:00:08.59 ID:3pz4pida0 [3/17回(PC)]

いまのところあがっている名前が 
プチエンジェル事件時に小沢が土地かしていた森元首相の長男 薬物中毒で死亡している。

関係者が2000人 名簿は全部暗号。 →捜査 打ち切り。
誰だこれ 打ち切ったの? 


353 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[sage] 投稿日:2014/06/01(日) 06:02:16.95 ID:c+FfsJJi0 [2/2回(PC)]

以前は万景峰号で堂々とシャブが日本に入ってきていた
新潟税関とズブズブだからね

それが北の拉致問題があって、堂々とできなくなってしまった
最近は北からボートでやって来て、日本の海岸に流す
待っていた在日ヤクザが海岸でそれを回収するという方法なのだが
それも厳しくなってきたので、中国経由で運び屋を使う手法も増えてきた

芸能界には、在日の芸能人を通じて薬物が流れる


234 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[sage] 投稿日:2014/05/31(土) 21:10:37.71 ID:ZT6b4dC4O [1/1回(携帯)]

パソナ薬物接待ルートのほうが、どう考えても怪しいだろ
社長が高級マンション与えて囲ってた女がシャブセックスで捕まってんだぞwwww


459 : 名無しさん@恐縮です@転載は禁止[sage] 投稿日:2014/06/02(月) 18:59:28.30 ID:yr9MV7l30 [1/1回(PC)]

関東連合はシャブ仲介、それを政界財界芸能界に広める場の主催がパソナ?

>海上浮き袋
漁師とか船乗ってる人らが、小遣い稼ぎで拾ってヤクザに渡している、
と2chでみた
http://www.logsoku.com/r/2ch.net/mnewsplus/1401521939/

飯島愛もハニートラップ要員だった


【芸能】ASKA、飯島愛と薬物&不倫・肉体関係、映像流出怯え薬物依存との報道 復帰絶望的か
http://www.logsoku.com/r/2ch.net/mnewsplus/1401320699/


1 : エタ沈φ ★@転載禁止[sage] 投稿日:2014/05/29(木) 08:44:59.39 ID:???i

5月17日、覚せい剤取締法違反(所持)の疑いで人気男性デュオ・CHAGE and ASKAのASKA(本名・宮崎重明)が逮捕されたが、連日その続報が報じられ、衝撃が続いている。

ASKAは17日未明、知人女性宅から出てきたところを任意同行され、すでにASKAは取り調べで覚せい剤の使用を供述しており、警視庁は27日、覚せい剤取締法違反(使用)容疑で再逮捕した。
 
 そのASKAが覚せい剤依存へ陥った原因について、本日(5月29日)発売の「週刊文春」(文藝春秋/6月5日号)は、2008年当時、ASKAと不倫関係にあったタレント・飯島愛の死去にあると報じている。

同誌によれば、飯島が亡くなる数カ月前に、ふたりがMDMA(合成麻薬)を使用して性的行為に及んでいる一部始終を飯島がビデオで撮影していたという。

その後、変死状態の飯島が自宅で発見されたため、ASKAはビデオの映像が流出することを過度に怯えたことがきっかけで、覚せい剤依存になっていったのではないかと、同誌は報じている。

 ASKA逮捕以降、親交のあるミュージシャン・玉置浩二をはじめとする芸能人やファンの一部からは、罪を償った後の復帰を望む声も数多く聞かれたが、今回の「文春」報道により、復帰は絶望的になったとの見方をテレビ局関係者は示す。

「美川憲一や長渕剛、槇原敬之、いしだ壱成など、過去に違法薬物所持で逮捕された芸能人の中には、カムバックして現在も活躍している人も少なからずおり、ASKAには根強いファンも多いため、復帰の可能性もゼロではなかった。

ただ、どちらかというと真面目さが売りでもあったASKAが、セクシー系タレントの飯島と薬物を使用し、かつ不倫関係にあったとなれば、イメージ崩壊とファン離れは必至であり、もはや復帰は絶望的でしょう」(同)

 こうした見方を裏付けるかのように、大ヒット曲『SAY YES』から20年来のファンだという30代女性は、次のようにASKAへの冷めた感情を語る。

「逮捕後も、ASKAの“繊細さ”や“真面目さ”がASKA自身を追いつめていったという面もあるのではと思い、しっかりと罪を償って復帰してほしいという気持ちもありました。

しかし、女性タレントと不倫し、さらにその相手の死で自分のスキャンダルがばれてしまうことを恐れて覚せい剤に走っていたとは、呆れて言葉もありません」

 もし「文春」の報道が事実であれば、ASKAにとって復帰へのハードルは、よりいっそう高まったといえよう。

 ASKAはCHAGE and ASKAとして1979年にシングル曲『ひとり咲き』でデビューし、今年で活動34年を迎えるベテラン・ミュージシャンで、 『SAY YES』『YAH YAH YAH』などのミリオンセラー曲も多いことから、デュオとしても、またソロでもコンサートは常に満員で、デビュー当時からの根強いファンが多いことで知られている。

199 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[] 投稿日:2014/05/29(木) 09:18:26.51 ID:ojH/TWnJ0 [2/4回(PC)]

そもそもASAKAとの SEXビデオが存在するのなら
飯島が死んだときに家宅捜査で発見されてるんじゃないの?


266 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[] 投稿日:2014/05/29(木) 09:28:48.29 ID:7fw6rkQgO [5/7回(携帯)]
>>199
飯島愛がヤクザに脅されてASUKAとのビデオを隠し撮りしたんだよ
ビデオはヤクザが持ってるよ
だからASUKAもヤクザに脅されたんだよ


948 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[sage] 投稿日:2014/05/29(木) 12:35:09.78 ID:ZCLykCO8O [6/6回(携帯)]

これが事実だったとしてちょっとした推理

ASKAと飯島愛は不倫していた

ASKAは覚醒剤を使用し飯島愛とキメセク

それを趣味の録画で飯島愛が撮っていた

なんらかの形でそのテープが組織に奪われ脅迫される飯島

組織が使い道が無くなった飯島を死に追いやる

死からほとぼりが覚めたころ、こんなテープがありますよとASKAを脅迫
薬の量が増える

薬物テープで下っ端がASKAをゆする

応じないASKA

組織の息がかかった文春がすっぱ抜いたように記事にする

ASKA逮捕利用価値が無くなったのでキメセクテープについても文春が書く←今ココ

飯島が死んだのは芸能界をやめた飯島より音楽やってるASKAの方が金を搾り取れるから


こんなんでいかがっすか?


758 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[] 投稿日:2014/05/29(木) 11:27:42.25 ID:mRv5hM7y0 [1/1回(PC)]

ふーん やくざがこのSEXビデオ持ってたら
シャブルート吐いたらビデオ週刊誌に流すからな、と脅してそうだな


770 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[] 投稿日:2014/05/29(木) 11:30:55.46 ID:BaEcwpeh0 [3/3回(PC)]

ビデオで隠し撮りしてそれをネタに強請るって鉄板ネタだな
ノリPの時もビデオで本人って分かる為にわざと彫り物入れさせるってあったもんね

足首に彫り物入れてるからテーピングで隠してたあの人は大丈夫なんだろうか?
のりPとは家族ぐるみの付き合いだったらしいけど


349 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[sage] 投稿日:2014/05/29(木) 09:44:51.90 ID:/f4svwIs0 [1/1回(PC)]

飯島愛は何人分のビデオをヤクザに売ったんだろうな


595 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[sage] 投稿日:2014/05/29(木) 10:43:36.13 ID:xB9E9z750 [1/1回(PC)]

オレが知ってる限りではASKAと飯島愛のセックスビデオは乱交だよ
他にも数人の芸能人や○○○が参加してる


297 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[sage] 投稿日:2014/05/29(木) 09:34:07.33 ID:e3JfKKnQ0 [1/1回(PC)]

飯島愛がビデオ撮ってたつうのは、恐喝もしくは口封じが目的だろ。
いや、いまさらながら怖い女だな。


575 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[sage] 投稿日:2014/05/29(木) 10:37:11.36 ID:6mYlyoBO0 [2/3回(PC)]

ビデオ撮影って愛さん 裏のお仕事してたのかな
怖い世界だ


577 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[sage] 投稿日:2014/05/29(木) 10:37:32.41 ID:j3y/KRXJ0 [2/3回(PC)]

飯島愛の黒い噂全力で隠されてたのって
なんかヤバイ人たちとも寝てたんだろうな


368 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[sage] 投稿日:2014/05/29(木) 09:49:17.66 ID:clkqv3kw0 [5/5回(PC)]

飯島が芸能界でのし上がれた理由も説明がつくね


724 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[sage] 投稿日:2014/05/29(木) 11:19:17.39 ID:ALJEhe5f0 [2/2回(PC)]

飯島愛がAV女優のクセに政界進出寸前まで上り詰めたのは、そういうビデオの存在が多数あるんだろ。


567 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[sage] 投稿日:2014/05/29(木) 10:34:52.97 ID:AebT2wl70 [1/1回(PC)]

飯島愛って不幸暴露と馬鹿なコメント言ってるだけだったのに、
死後必要以上に過大評価する声が多くて何だか不自然だと思ってた


571 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[sage] 投稿日:2014/05/29(木) 10:36:15.27 ID:ZCLykCO8O [3/6回(携帯)]

飯島愛に目をつけたのも島田紳助だったな
こいつは売れるって目をつけて自分の番組で使いまくってた


310 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[] 投稿日:2014/05/29(木) 09:36:54.40 ID:+wcQrAdK0 [7/8回(PC)]

飯島愛は無職なのにあのタワーマンション上階に住んでいられるのか考えたら普通でない


326 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[] 投稿日:2014/05/29(木) 09:39:51.36 ID:+wcQrAdK0 [8/8回(PC)]

インフォスタワー1LDK 94.31u 家賃は380,000円


542 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[sage] 投稿日:2014/05/29(木) 10:28:13.65 ID:j3y/KRXJ0 [1/3回(PC)]

飯島の引退騒動が今となって納得
TVで人気出て裏ではお偉いさんの高給娼婦になって薬で死ぬって
マリリンモンローだなたしかに


738 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[sage] 投稿日:2014/05/29(木) 11:22:01.62 ID:fFO8CaRN0 [2/3回(PC)]

AV女優からタレントになれたのはコイツと美保純だけだな


958 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[] 投稿日:2014/05/29(木) 12:38:56.12 ID:hE1Ik6aD0 [1/1回(PC)]

美保純はAVじゃないよw 
ただし、有名なヤクザ(全国チェーン)の全盛期、武闘派と言われた幹部の愛人だった。

だからドラマにも番組にも出たし、周囲が腫れ物を触るような扱いで対応してた。北野武だって頭上がらなかったの。


739 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[sage] 投稿日:2014/05/29(木) 11:22:14.41 ID:4XmIzNWt0 [2/2回(PC)]

死んだ時貯金ゼロだったってのがまたなぁ
AV業界とヤクザの結びつきって強いしな
そうとうなタニマチに引き取ってもらえないと


315 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[sage] 投稿日:2014/05/29(木) 09:37:37.33 ID:P0De87ya0 [2/3回(PC)]

AV女優なんて結局引退後も
高給売春婦みたいになって生きてくしかないんだよね


354 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[sage] 投稿日:2014/05/29(木) 09:46:28.73 ID:clkqv3kw0 [4/5回(PC)]

飯島がヤクザに飼われたハニトラ嬢だったつーことか
全ての点と線が結びつき始めた


188 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[sage] 投稿日:2014/05/29(木) 09:17:22.71 ID:9o+JqUvi0 [1/1回(PC)]

もしそんなビデオがあったとしても
飯島が撮影したんじゃなくて他の人に撮られて二人とも強請られてたんじゃないの
それに飯島は検死で薬物は出てないから死因も犯罪からんでるのかもだな


204 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[] 投稿日:2014/05/29(木) 09:19:50.14 ID:+wcQrAdK0 [5/8回(PC)]

覚せい剤欲しさに暴力団にゆすられて たかられて隠し撮りされ
最後は消されたぽいな


207 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[sage] 投稿日:2014/05/29(木) 09:20:02.17 ID:mp2nNx2T0 [2/20回(PC)]

これって口封じの為に消されたって事か?


281 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[sage] 投稿日:2014/05/29(木) 09:31:50.30 ID:6E6YdHmn0 [4/4回(PC)]

飛鳥の版権に目を付けた組織が飯島使って証拠映像を得て脅してたんだろうな
飯島がどっちに消されたのかは謎だが自分絡みで人が消されたことにショックを受けた飛鳥はますますクスリに逃げるようになった


209 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[] 投稿日:2014/05/29(木) 09:20:08.58 ID:jaUYPmlHO [1/1回(携帯)]

某番組で飯島が霊能者に忠告されたのってもしかしてこのことか!?


471 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[] 投稿日:2014/05/29(木) 10:10:27.66 ID:sSQHpIgQ0 [1/1回(PC)]

飯島愛が引退宣言したときだか、デビ夫人がブログで
「あなたはとんでもない写真を撮られてしまいました」
とか書いてたけど、撮ってたのか


171 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[] 投稿日:2014/05/29(木) 09:14:48.87 ID:+wcQrAdK0 [4/8回(PC)]

デヴィ夫人が飯島の死後に夫人のブログで飯島の薬物のことに遠回りにふれていたよね?

彼女は、何と申しましょうか、“遊び”が過ぎて、 知らずでか、わからずでか、 とんでもない事をしていた様です。

どの様な人達とお付き合いがあったのか皆目わかりませんが、 ゆすられ、恐喝され、つきまとわれ、公表の恐怖にさらされながら生きた心地もなく、暮らしていた様です。
http://ameblo.jp/dewisukarno/entry-10183052427.html


107 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[sage] 投稿日:2014/05/29(木) 09:05:17.99 ID:e/6A7DAlO [2/7回(携帯)]

飯島愛がいた頃のサンジャポがキモかった
ゲストの政治家達が愛ちゃん愛ちゃん言って飯島愛とベタベタしてたんだよな
こうやって政治家とのパイプ太くして政界進出でもするのかなと


131 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[] 投稿日:2014/05/29(木) 09:08:48.65 ID:+wcQrAdK0 [3/8回(PC)]
>>107 
安部だけは飯島に対して笑顔なしの敬語対応だったのを覚えてる


559 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[] 投稿日:2014/05/29(木) 10:33:24.01 ID:nQHTHS+10 [3/6回(PC)]
>>107
柿沢って今は亡き政治家の選挙の応援で飯島が来てたの渋谷の交差点のへんで見た思い出があるわ90年代。
今、思うと飯島のバックに黒い勢力がついてたから
政界につながるとか
そして怪死に合成麻薬にASKAに893に・・
いくらでも妄想できるな。

579 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[] 投稿日:2014/05/29(木) 10:37:45.95 ID:nQHTHS+10 [4/6回(PC)]
>>559
自己レス、柿沢の後援会の会長が飯島愛の実父
なんだな。


674 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[sage] 投稿日:2014/05/29(木) 11:06:50.35 ID:4XmIzNWt0 [1/2回(PC)]

飯島は政治家とかヤバイのと付き合いあったんじゃない
なんか一時期周富徳に気に入られてたな
こいつと寝てんのかな?とは思ってたw


44 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[sage] 投稿日:2014/05/29(木) 08:54:56.88 ID:DEYUwDT30 [3/5回(PC)]

結局 お塩のあの事件の問題の部屋の話と繋がってくるんじゃないの


35 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[] 投稿日:2014/05/29(木) 08:53:35.28 ID:i+3DvxOI0 [1/2回(PC)]

いよいよたかが芸能人の薬物事件が政界に飛び火したなw
ヤリ部屋で何人の大物政治家が、ヤク中乱交にハマっていたのか楽しみだわw


967 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[Sage] 投稿日:2014/05/29(木) 12:44:42.07 ID:aTt1yvMy0 [2/2回(PC)]

売れっ子アーティストだろうが、女優だろうが、政治家だろうが、ヤクザだろうが
行き着くところは皆性欲なんだな


982 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[] 投稿日:2014/05/29(木) 12:54:12.81 ID:mF8L6RKp0 [8/8回(PC)]
>>967
一番高く売れるのは「少女の性」
だからプチエンジェル事件が闇の中


949 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[] 投稿日:2014/05/29(木) 12:35:12.95 ID:a5mPL7SB0 [4/4回(PC)]

飯島とそのコンクリ殺人とかと関係あるのか。ないのか。


968 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[sage] 投稿日:2014/05/29(木) 12:45:54.61 ID:bh7yITqT0 [14/14回(PC)]
>>949
コンクリ殺人については飯島の関与や犯人の親が共産党員だったことより、

被害少女を風俗に売り飛ばし+監禁に893が関与した疑い

は現在まで厳罰マスコミ皆スルーする点がな、あいつら犯人を選んで叩くよな

502 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[] 投稿日:2014/05/29(木) 10:17:42.46 ID:wSYfYlkO0 [1/1回(PC)]

急に飯島の話が出てきたのはパソナネタを隠したいから?


522 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[sage] 投稿日:2014/05/29(木) 10:21:42.74 ID:DPeYC17t0 [1/1回(PC)]
>>502
政商は守られるんじゃね


541 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[sage] 投稿日:2014/05/29(木) 10:28:09.51 ID:e/6A7DAlO [7/7回(携帯)]
>>502
最初にパソナネタ書いたの文春だから


41 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[] 投稿日:2014/05/29(木) 08:54:38.44 ID:tZ8eendp0 [1/1回(PC)]

政界に話題が及ぶ前に、衝撃的な最期を遂げた死人に話を持って行こうという魂胆ミエミエ?


176 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[sage] 投稿日:2014/05/29(木) 09:16:01.67 ID:bh7yITqT0 [1/14回(PC)]
>>41
だろうね、竹中パソナの名前でたら案の定CIAと経団連の紐付き議員に飛び火したからね。

458 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[sage] 投稿日:2014/05/29(木) 10:08:17.30 ID:bh7yITqT0 [9/14回(PC)]

誰かと会食してパナソからそらせ、と指示されたかと


465 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[] 投稿日:2014/05/29(木) 10:09:09.42 ID:pjbkxzr10 [4/4回(PC)]

そう、パソナからの目くらましだろうな。


526 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[sage] 投稿日:2014/05/29(木) 10:22:51.44 ID:RIsPajMv0 [1/2回(PC)]

このASKAの一件ってもしかして芸能ニュースってレベル飛び越えたすごい事件?


537 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[] 投稿日:2014/05/29(木) 10:26:10.67 ID:aY3KBr5h0 [1/3回(PC)]
>>526
パソナまでいければ
戦後最大のスキャンダルになる可能性がある


597 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[sage] 投稿日:2014/05/29(木) 10:43:44.51 ID:86og/4SV0 [1/1回(PC)]
>>537
いかないだろ
プチエンジェルのときのように何かの理由つけて捜査終了だろうさ


736 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[] 投稿日:2014/05/29(木) 11:21:42.50 ID:FuFkoUvdO [2/7回(携帯)]

あちこちでパーティがあったようやね
某パンツ屋 森元息子
音楽会社社長
など 飛鳥とトチナイが参加してたパーティでまた あの某パンツ屋ババアかと お塩 ノリピー 飛鳥
六本木の闇 やなw

747 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[] 投稿日:2014/05/29(木) 11:24:32.04 ID:FuFkoUvdO [3/7回(携帯)]

六本木 パーティ
関東連合 接待パーティ
女衒 まだまだ闇深そう
サンジャポ出てた頃飯島愛て死ぬ数ヵ月前から躁鬱病ぽかったよな?
コンクリ犯にゆすられてたのか?一千万消えた?


760 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[] 投稿日:2014/05/29(木) 11:28:15.63 ID:FuFkoUvdO [4/7回(携帯)]

トチナイは幽霊社員やったようやし、接待パーティに出され要員
そこのパーティにはいろんな社長や議員がいたとかなんとか
お塩 ノリピー 飛鳥
トチナイ 銀座ホステス
シャブ パーティ
六本木 関東連合
パンツ屋ババア
まだまだ闇深そうな…


775 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[sage] 投稿日:2014/05/29(木) 11:32:31.18 ID:wbSwPowA0 [1/1回(PC)]

文春は警察より操作能力が高いな

859 : 名前無し@転載禁止[] 投稿日:2014/05/29(木) 12:03:52.33 ID:G+II3qHxO [1/1回(携帯)]
>>775
米国某機関直属だから


177 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[sage] 投稿日:2014/05/29(木) 09:16:06.79 ID:yCkzM8v0i [1/2回(iPhone-SB)]

文春はどこからお金もらってんの


200 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[sage] 投稿日:2014/05/29(木) 09:18:27.18 ID:bh7yITqT0 [3/14回(PC)]
>>177
官邸とCIA、ちなみに新潮は公安


397 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[sage] 投稿日:2014/05/29(木) 09:57:34.79 ID:OMMMgFzU0 [1/6回(PC)]
>>200
官邸がこんなん出す訳ない
安倍ちゃんはASKAとマブダチだよ
こっちに火の粉が飛んでこないよう祈ってるはず


238 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[] 投稿日:2014/05/29(木) 09:23:43.27 ID:1bfhP7/MO [1/1回(携帯)]

これもパソナ隠しなのかな?
死人に口なし


348 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[sage] 投稿日:2014/05/29(木) 09:44:50.08 ID:z8GeGtsx0 [1/5回(PC)]

確かに死人に口なしとは言うが、飯島愛は怪しい死にかただったからな


243 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[sage] 投稿日:2014/05/29(木) 09:24:18.23 ID:H7AIebWJ0 [2/4回(PC)]

飯島愛がASKAとの関係をゲロっちゃう前に口封じされた?
というストーリーに持って行きたいのか


250 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[sage] 投稿日:2014/05/29(木) 09:25:39.44 ID:bh7yITqT0 [4/14回(PC)]
>>243
文春のシナリオはそうなんだろう、で政界ルートを有耶無耶にする


265 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[sage] 投稿日:2014/05/29(木) 09:28:44.94 ID:e/6A7DAlO [5/7回(携帯)]
>>250
女がパソナの秘書だったって最初に報道したのも文春なのにか?

275 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[sage] 投稿日:2014/05/29(木) 09:31:10.17 ID:bh7yITqT0 [5/14回(PC)]
>>265
子飼いメディアに報道させた方が後あとコントロールしやすい、
文春はアカヒと読売に並ぶ日米政府広報だよ


290 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[] 投稿日:2014/05/29(木) 09:33:04.18 ID:7zMrYbJH0 [1/1回(PC)]

週刊文春が報じているASKA関係の記事は事実が多いからな
バーニング周防や暴力団との密接な繋がりを考えても信憑性は高い


343 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[] 投稿日:2014/05/29(木) 09:43:57.16 ID:SxAyPEJG0 [1/1回(PC)]

飯島愛の件もヤクザが情報をリークしてるってことかな


558 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[] 投稿日:2014/05/29(木) 10:33:09.81 ID:8/jzUgrwi [2/14回(iPhone-SB)]

ここまで公表されるということは、ヤクザ側ももうASKAで稼ごうとは考えていないだろうな。

覚醒剤や恥ずかしい画像でASKAからしゃぶり尽くし強請りまくった挙句
嫁やcHAGEらが警察に助けを求めることを決めたもんだから、見せしめとしてASKAを徹底的に辱めにかかっているのだろう。

文春はちょっとヤクザの片棒を担ぎ過ぎなんじゃね?
飯島愛がASKAとのキメセク映像を撮影したのも、誰かに指示されてのものだと思うわ。


590 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[sage] 投稿日:2014/05/29(木) 10:41:20.26 ID:OMMMgFzU0 [5/6回(PC)]
>>558
というより、そもそも文春にASKAネタリークしたのは売人の893じゃないか?
例の炙り動画なんて絶対そうだし
ASKAも入手するとその場でやっちゃうもんだから
ラリって判断力失い ついつい売人に色々言っちゃったのかね


612 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[] 投稿日:2014/05/29(木) 10:49:05.03 ID:8/jzUgrwi [4/14回(iPhone-SB)]
>>590
それはそうかもしれんけど、ASKAは相当組織的に嵌められていってるような気がするね。
末端の売人ヤクザ一人でできるこっちゃないよ、これは。


323 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[sage] 投稿日:2014/05/29(木) 09:39:14.20 ID:37s8V6b20 [1/1回(PC)]

警察と文春が繋がっているとかかな
なわけないか


333 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[sage] 投稿日:2014/05/29(木) 09:40:44.14 ID:bh7yITqT0 [7/14回(PC)]
>>323
その上と繋がっていると思うよ、文春は清和会の大物スキャンダルはスルーする。


351 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[] 投稿日:2014/05/29(木) 09:45:36.45 ID:zAKUpCyB0 [1/1回(PC)]

何だかそっち方面に話題を逸らしたい何かしらの事情がありそうでつね


356 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[sage] 投稿日:2014/05/29(木) 09:46:59.13 ID:awBTzCHG0 [1/1回(PC)]

飯島愛よりパソナを攻めていって欲しいなぁ


157 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[] 投稿日:2014/05/29(木) 17:23:29.21 ID:KiOo2JyZ0 [1/2回(PC)]

結局、パソナが一番の黒幕なのかな
パソナって一見表向きは健全な人材派遣会社だけど、裏ではヤバい系の人材派遣業もしまくってるんだろうな
飯島愛とパソナもなんか関係ありそう
あ〜なんかパトレイバー思い出したわ

飯島愛は日韓ワールドカップの時、ハッキリと韓国を批判してて好感持ってたんだけどなぁ


158 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[sage] 投稿日:2014/05/29(木) 17:23:39.77 ID:TYGnI6qr0 [3/5回(PC)]
>>154
飯島愛のバックに何か物凄い大人がいた事が容易に想像出来るね
中山秀は長い物に巻かれるタイプの人だから


159 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[sage] 投稿日:2014/05/29(木) 17:27:08.92 ID:6xdpK5Pu0 [1/1回(PC)]

炙りやりながらシャブリもやってたんだ


271 : 名無しさん@恐縮です@転載禁止[] 投稿日:2014/05/29(木) 09:29:18.78 ID:1jT+iYKpO [1/1回(携帯)]

あまりに実態を知らない節穴ばかりで見てられない。
まず、政界と財界と暴力団の間における肉体接待や贈賄や弊害処理などは当たり前の話で昔からの暗黙の了解。

また、財界が政界に対して行う肉体接待は直属の企業舎弟でない限りは、単なる肉体接待である事が基本で、薬物を絡めた肉体接待は開かない。

この接待の中で薬物を使用していた政治家など居ても極々僅かで、皆無の可能性もある。
また、居たとしてもASKAが週刊文春に大々的に載った時期を境に絶っているため暗黙の了解の治外法権という領域である上に、理屈上でも薬物関連で逮捕出来る者が此処にはもう居なくなっている。

あれ程の中毒だったASKAの逮捕をここまで長引かせていたのはその可能性を考慮しての一応の注意喚起である。

つまり、パソナルートが重要だと感じるのは、よくよくの節穴と野暮天である。まあ、週刊誌だけが叩いてくれれば満足というのであれば、こんな話でも重要なんだろうがね。

そして、このパソナルートというものに目を向けてもらっていた方が都合が良い事情がある。
古くからの友人関係にあるASKAと清原が薬物疑惑の渦中の人となったわけだが
この2人に薬物を渡していたのが山口組組長の出身母体である弘道会傘下であったからだ。

ASKAは弘道会系福島連合か弘道会系正道会で、
清原は弘道会系の何処なのかまでは分かっていないものの弘道会企業舎弟の筆頭である佐藤義徳と昵懇である事や弘道会の複数の幹部とも親しい事から弘道会の中核組織からの可能性も高い。

山口組は建前上薬物は御法度としており、都合の善し悪しでそれを口実に薬物を扱った組や個人を処分してきた。

だが、薬物を扱っている弘道会傘下の組も決して少なくないという実態がある。
よりによって、今回のような著名人が絡んだ形で弘道会傘下から逮捕者が出るとあっては、いよいよ山口組における反主流派に示しがつかなくなってしまうというわけだ。

こういった背景から、ASKA逮捕の情報を事前に入手していた弘道会が政財界を通して、弘道会傘下の薬物提供者と悶着を起こした事で浮上してしまった薬物中毒のASKAまでは構わないが清原や弘道会傘下の薬物提供者および所属している組には一切お構い無しとさせる事を取り付けたというのが事の核心である。

政財界の腐敗の分まで厳しくされてきた上、腐敗の尻拭いが必要な場合も暴力団がさせられてきたが、今回の取り付けは堅い。
http://www.logsoku.com/r/2ch.net/mnewsplus/1401320699/

竹中平蔵氏、自民・中川秀直氏、安藤忠雄氏…ASKAと女が出会った場所は財界人や著名人ズラリ、隣人も知らないパソナ迎賓館

18 : 名無しさん@13周年@転載禁止[] 投稿日:2014/05/22(木) 22:25:44.85 ID:dcZ9+8AR0 [1/8回(PC)]

パソナには、栩内みたいなお得意様性接待用社員が何人かいたらしいじゃん
小泉・ケケ中と癒着するだけでなく、こんな手も使っていたんだな

もぅ、代表の南部は詰んでるんじゃね?
K札にガサ入れされたらあぼ〜んだな…


269 : 名無しさん@13周年@転載禁止[] 投稿日:2014/05/22(木) 23:37:17.86 ID:PxClPFLkI [1/1回(iPhone-wifi)]

前原の奥さんもってのは本当なの?
すごい人脈だね


840 : 名無しさん@13周年@転載禁止[sage] 投稿日:2014/05/23(金) 07:11:13.02 ID:iGwecf0x0 [1/1回(PC)]

食事しながらテーブルの上では日本の将来や経済の事を語って下半身はスッポンポン

各著名人の股にはシャブ中の"秘書"が必死でチンポしゃぶってる

そりゃ入り浸りになるわなww

なぁお塩先生
あれが忘れられなくて、ドラッグに嵌ったと言っても過言ではない


276 : 名無しさん@13周年@転載禁止[] 投稿日:2014/05/22(木) 23:39:36.51 ID:BYM8TpTQ0 [1/2回(PC)]

要するに、社長秘書という名の下半身専用接待要員。

創価だろ、この女
http://www.logsoku.com/r/2ch.net/newsplus/1400764332/
http://www.logsoku.com/r/2ch.net/newsplus/1400810171/l50


ASKA保釈も、全面否認の“共犯”栩内香澄美被告が抱える爆弾「パソナと政界・官僚との黒い癒着が……」


覚せい剤と合成麻薬所持などで起訴されたASKAが3日、保釈された。
これで事件はひと段落したように見えるが、今月22日には、一緒に逮捕されたASKAの愛人、栩内香澄美被告の初公判が東京地裁で予定されている。

この内容に、人材派遣大手「パソナグループ」の南部靖之代表が主催していたホームパーティーに出席した政治家や役人たちが戦々恐々としているという情報を入手した。

 栩内容疑者は容疑否認のまま起訴されたため、公判では頑なに沈黙を守り通すことが予想されるが、検察はASKAと栩内被告が出会った、南部代表主催のパーティーの実態をつかんでいるという情報がある。

その実態が法廷で暴露されるのではと、南部代表をはじめ、パーティー出席者が怯えているというのだ。


 栩内被告がASKAと一緒に逮捕された当初、彼女はいったい何者なのかとマスコミ関係者の間では騒然となったが、その後、栩内被告は南部代表の私設秘書を務め、週に1回開催される南部代表主催のパーティーのホステス役を務めていたことが明らかになった。

ホステス役は、パソナグループから選ばれた美女ばかりが30人ほど。

ミス・インターナショナルで、現在は大手芸能プロ「ケイダッシュ」の谷口元一氏による“ストーカー事件”の被害者として孤立無援の戦いを続けている吉松育美さんも一昨年までパソナグループの社員であり、ホステス役を務めさせられていたという。

 ホステス役を仕切るのは、京都の元舞妓の女性。

彼女は栩内被告と同様、南部代表とは個人的にも親密な関係だったことから、グループの社員からは南部代表の“喜び組”と揶揄されていた。

こうした事実を暴露されるだけでも、南部代表にとっては致命的だ。


 さらに、パーティーには、複数の元首相や安倍晋三総理ほか、自民党を中心に民主党の議員も数多く招待されたという。

人材派遣業の監督官庁である厚生労働省の田村憲久大臣まで顔を出していたというから、開いた口が塞がらない。

招待された議員の中には、パーティーの帰りに御車代として、10〜50万円を渡された者もいたとも。事実であれば、贈収賄や政治資金規正法違反などの可能性もある。

さらにパーティーには、防衛庁、警察庁、厚労省の課長から局長クラスまでの官僚も招待されていたという。

パソナは、霞が関OBの天下り先としても有名だが、このパーティーを通しても、癒着の実態が見え隠れする。

つまり、ASKAとその愛人の覚せい剤スキャンダルだけでは終わらない、社会的問題を含んでいる事件なのだ。

しかし、事件当初は積極的に、これらの問題を報道したメディアも、権力から圧力がかかったのか、いつの間にか腰砕けになって、その後沈黙している。


 南部代表は、裁判で栩内被告を守るために最強の弁護団を付けたといわれている。しかし、検察の尋問に口封じはできない。単なる芸能人の覚せい剤事件で終わらせないためにも、検察の鋭いメスに期待したい。
http://www.cyzo.com/2014/07/post_17763_entry.html



[32初期非表示理由]:担当:混乱したコメント多数、規定違反多数により全部処理

14. 中川隆[-5716] koaQ7Jey 2017年12月25日 20:17:36 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

日本の異次元緩和はアメリカに資金提供するために行われた


浜田宏一氏、失敗の本質〜なぜリフレ派は「対米売国奴」に墜ちたのか?=吉田繁治 2016年11月24日
http://www.mag2.com/p/money/27546


筆者は、浜田宏一内閣官房参与(政府の経済ブレーン)について、「この人はすでに脳が老化している」と感じます。脳が老化していないとすれば、我が国の異次元緩和は「米ドル(米国債)を買うことで、米国に資金提供をするために行われた」ことになります。(『ビジネス知識源プレミアム』吉田繁治)

※本記事は有料メルマガ『ビジネス知識源プレミアム』2016年11月23日号の一部抜粋です。興味を持たれた方は、ぜひこの機会にバックナンバー含め今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。本記事で割愛した内容(約7000文字)もすぐ読めます。

日本の異次元緩和は、アメリカに資金提供するために行われた

リフレ派の、遅まきの白旗

アベノミクス開始から4年、日経新聞の記者が浜田宏一氏にインタビューをしています(2016年11月15日)。浜田氏は経済学で東大とエール大学の教授を歴任し、安倍政権の内閣官房参与を務めています。安倍政権がとったリフレ政策の総帥の立場にある人です。


記者の質問:
日銀は、国債の買い入れを年80兆円に増やしました。4年経っても、物価目標とする2%に達していません。

浜田氏:
国民にとって一番大切なのは、物価ではなく、雇用や、生産、消費だ。最初の2年はうまく働いた。しかし、原油価格の下落や、消費税率の5%から8%への引き上げに加え、外国為替市場での投機的な円高も障害になった。


<筆者の解釈>

異常な金額の金融緩和は、インフレ目標(2%)の達成を目的に行われたことは明白でした。ところが浜田氏はまず、「国民にとって一番大切なのは、物価ではなく、雇用や、生産、消費だ」と、質問に対するはぐらかしを行っています。

自分たちが政策目的にしていたインフレ目標より、雇用(失業率)、生産(企業の売上)、消費(世帯の需要)が大事だと言っています。学者にあるまじき、理論的誠実さのない態度です。

次に、金融政策は効いたという主張の上で、

1.2014年6月以降の原油価格の下落 [$105(14.06)→$47(15.01)]
2.消費税の引き上げ [5%→8%(14.04〜)]
3.投機的な円買い [122円(15.12)→101円(16.08)]

の3点が、物価を下げる働きをした、と言っています。この3点がなければ、金融政策により2%へのリフレが成功したということを言うためです。しかし、これはリフレ派の物価に対する基礎理論と矛盾しています。

また、2015年12月1ドル122円から16年8月101円への円高を、浜田氏は「投機的」と言っています。あたかも、投機的ではない円高・円安があるかのような言い方です。常々から、為替の売買(円・ドルでの1日100兆円:2016年)のうち90%は、貿易用や投資用の実需に基づかない通貨投機的なものです。浜田氏が言う「投機的な通貨売買」とは、何を意味するのでしょうか?

「物価は貨幣現象」という基礎理論を自己否定

リフレ派の物価に対する基礎理論は、「物価は貨幣現象」ということです。これは、金融緩和政策に対する国会質問で、安倍首相が鸚鵡(おうむ)返しに「物価は貨幣現象なんです」と答えていたことからもうかがえます。

安倍首相は、物価について他の理論を知らない。このため、これが国際標準だと言いながら講義した浜田氏の「貨幣現象論」を信じたのです。罪深いことですが、アベノミクスの始まりがこれでした。

【フリードマンの仮説】

「物価は貨幣現象」という仮説は、1929〜1933年の米国大恐慌を研究したミルトン・フリードマンが言ったことです。

1933年までに、銀行の信用収縮と取り付けから、米国のマネーストック(マネーサプライ)は2/3に減少していました。引き出されるマネーの不足のため、20%の銀行は、営業を停止したのです。
※『大収縮 1929-1933』:ミルトン・フリードマン、アンナ・シュウォーツ

マネー不足のため、需要不足が起こっています。卸売物価は、恐慌の初年度(1930年)に13.5%低下し、個人消費は17%も減っています。

以上の現象をもとに、「物価は貨幣現象である」と仮説を作ったのです。これが、「中央銀行がマネーサプライを増やせばインフレになる」ということも意味するようになっていきます。

【マネーサプライとベースマネー(マネタリーベース)は違うもの】

なお、日銀の当座預金は、金融機関がもつ現金性預金であり、ベースマネー(マネー増加の元になるのもの)ではあっても、世帯と企業が実体経済(消費と設備投資)に使う預金のマネーサプライではありません。

【岩田規久男日銀副総裁の誤り】

リフレ派の岩田副総裁は、「日銀が国債を買ってベースマネーを年70兆円増やせば、マネーサププライも70兆円(6%)増える」と言っていました。

現在、マネーサプライ(M3)の増加は3.2%(16年10月:日銀マネーストック統計)に過ぎない。前年比での2%から3%の増加は、異次元緩和前と変わらない。つまり、異次元緩和はマネーサプライを増やさず、需要を増やして物価を上げる効果はなかったのです。


記者の質問:
デフレ脱却に、金融政策だけでは不十分だったということですか。

浜田氏:
私がかつて、「デフレは(通貨供給量の少なさに起因する)マネタリーな現象」だと主張していたのは事実で、学者として以前言ったこととは、考えが変わったことは、認めなければならない」

<筆者の解釈>

考えが変わったことは認めなければならない……そうではない、「間違えていた」と認めねばならないのです。間違えていたと言わない理由は、「では、責任は?」となるからです。男らしく責任をとるつもりは、毛頭ないからです。

なぜ間違えたのか?

経済学は、単純化した理論モデルを作る性癖があるので、まだ、これを認めていませんが、現実のマクロ経済は、数えきれないくらい多くの要因が複雑に絡む、気象のような「複雑系」でしょう。

「物価は貨幣現象である」というような、1つの原因と結果からなる線的な関係ではない。(「マネー量→インフレ/デフレ」ではなく、実際の物価には他の要因も絡んでいる)

ところが浜田氏は、マネタリストの元祖フリードマンの「仮説」を、疑いもせず信じ込んだのです。自分で、現実の経済から学問をしなかったからです。他人が書いたもの(他人が分析したもの)を読んで、理論としたのです。

このため「副作用を含む異次元緩和」を実行してしまったのです。これを日常用語で言えば「ついにやらかしてしまった。その取り返しはつかない」ということになるでしょう。

診断と処方が誤っていたため、医薬が目的の効果を発揮せず、死にまで至る他の病気を引き起こす副作用のみを生んだということです。

失礼なことをあえて言うと、筆者は浜田氏のリフレ論の本を読んで、「この人はすでに脳が老化している」と感じたのです。「自分は○○を知っている、××がこう言っていた」といったことしか書かれていなかったからです。

脳が老化していないとすれば、「我が国の異次元緩和、は米ドル(米国債)を買うことで、米国に資金提供をするために行われた」ことになります。

リフレ派は米国にマネーを誘導するエージェント

これには、実は証拠があります。最近の浜田氏は、「日銀が米国債を買って、円を増発する方法もある」と言い始めているのです。

ユーロの中央銀行であるECB(中身はドイツマネー)が、ギリシア、ポルトガル、スペイン、イタリアなどの南欧債を買うことで、資金提供したことと同じです。

A国の国債、債券、通貨を、B国のマネーで買うことは、B国からA国にマネーを提供することと同じです。

ご記憶にある方もおられるかもしれませんが、異次元緩和の開始直後に、当方は、露骨な表現を使い、浜田氏を「亡国のエコノミスト」と書いたことがあります。
(注)小泉内閣にも類似の人がいました

異次元緩和であふれた銀行の当座預金マネーが、ドル買いに向かったからです。三菱UFJグループの事例で言えば、総資金量(298兆円:16年3月期)のうち、外国貸出が43兆円、外国債券が28兆円です。

合計で71兆円が主に米国に行っています。同時期の国内の貸し出しは59兆円、国内証券が34兆円で、合計94兆円です。
(注)16年9月期の海外運用は6兆円(8.5%)減ったように見えますが、これは$1=101円の円高・ドル安によるもので回収したわけではありません

我が国で資金量が最大の銀行は、国内55:海外45の資金運用です。国内の金利がゼロやマイナスなので、海外で運用したからです。このマネーの海外流出も、異次元緩和が国内のマネーサプライを増やさなかった原因です。

三菱UFJグループも、ゆうちょ銀行や、年金のGPIFと同じように、日銀に国債を売って、そのマネーを米国に提供しています。

民間銀行は、異次元漢和による国内金利(0%やマイナス)と米国金利(1.5〜2.5%)の、大きくなったイールド・スプレッドを確保するため、政府の政策に従属した運用をするしかない。

浜田氏が、「異次元緩和は国内のマネーサプライを増やすものではなく、ドル買い(ドル預金)やドル国債買いにより米国のマネーサプライを増やす」ということを知った上で異次元緩和を推進したのなら、確信犯です。

その言動からは米国の金融エージェントに見える浜田氏は、だから「日銀が米国債を買って、円を増発する方法もある」と言い始めたのかもしれません。これは国民経済にとっては害です。

前FRB議長のバーナンキも、日本に異次元緩和を勧めていました。あれは明らかに、「米国債を買ってくれ」という意思表示だったのです。

2014年10月の大事件〜日銀もGPIFも「米国の支配下」にある

2014年10月に米国がテーパリング(FRBによる国債買いの順次縮小:10ヶ月)を終えたとき、その同じ月に、我が国の公的年金を運用するGPIFが「米国株と米国債の保有を2倍に増やす」方針を発表しています。

(注)14年10月末には、日銀も追加緩和で国債の買い増しを発表しています(年80兆円)

実は、2015年8月から、米国債の1位保有国である中国政府が、米国債を売り始めました。それ以降の売りの累積は$1260億(12.6兆円:ブルームバーグ)です。

中国政府が米国債を売ったのは、自国のGDP成長率の低さと、不動産の不良債権の実態を知っている民間の「元売り/ドル買い(=元の海外流出)」が2015年8月から大きくなって、大きな元安を招く恐れがあったからです。このため中国政府は、民間の「元売り/トル買い」に対抗する「ドル国債売り/元買い」を行ったのです。

中国政府が米国債を売る分、別の買い手がいなければ、米国の金利は上昇し、レポ金融に依存した米国金融と株価は深刻な影響を受けます。しかし米国FRBは、ドル信用の維持のためテーパリングは終了せねばならない。

そこで日本政府に頼んで、ゆうちょ銀行とGPIFのマネーを、米国債と株の運用資金として提供するということだったのです。

こうしたことは、政府は平気で行います。

以前、安倍首相が、NYSE(ニューヨーク証券取引所)で、「Buy Abenomics」と叫んだことがあります。これは米国に対して、強制的な買いを促すものではありません。あくまで、お願いのレベルです。

ところが、米国政府が日本に言うときは異なります。「強制」の意味をもつのです。従来は財務省が、これを「外圧」と言っていました。今はこの言葉は消えましたが、同様のことが続いています。

状況証拠からは、リフレ派は(狙ってか狙わずかは不明ですが)、米国にマネーを誘導するエージェントに見えるのです。
http://www.mag2.com/p/money/27546
 



2016.11.25 アメリカの借金時計は現在19兆ドル=2105兆円
http://golden-tamatama.com/blog-entry-2583.html

なんだか株もめちゃくちゃ上がってますね。
日経平均も1万8300円。今日見たら一ドル113円?

なんたることでしょう。


そして金利も2.41%だそうです。


米金利先高観が強く、ドル円に買い安心感
http://zai.diamond.jp/list/fxnews/detail?id=207722#d207722

ドル円の上昇が止まらない。トランプ次期政権の財政拡大への期待や、米金融当局による利上げペース加速の思惑などを背景に、昨日の米10年債利回りは昨年7月以来の高い水準となる2.41%台まで上昇した。米金利先高観は根強く、ドル円に買い安心感が広がっている。

以下はゼロヘッジのチャートですが、重要な金利のサポートラインを越えたとありました。
つまりもっと上がるということです。

で、日本の金利もつられて急上昇。
今までマイナス金利だったのに0.04%になってます。


長期金利上昇、一時0.040% 9カ月ぶり高水準
http://www.nikkei.com/article/DGXLASGF18H02_Y6A111C1000000/

日銀のけん制にもかかわらず、長期金利の上昇が続いている。長期金利の指標になる新発10年物国債利回りは18日に一時0.040%まで上昇した。2月半ば以来、約9カ月ぶりの高水準になる。トランプ次期米大統領の経済政策を巡り、米長期金利が急上昇し、国内の金利にも波及している。

現在、水面下では米国債爆売り中です。
今年1月から8月までに投げ売られた米国債の額は3400億ドル(38兆円)以上。
そして、この1ヵ月間で、3740億ドル(42兆円)が更に投げ売り。

ほんとはトランプさんに期待どころか、各国が逃げ出している。
巷ではトランプ相場などと言ってますが、なぜこんな真逆の報道がされているのか。

皆様は以下の図は一体なんだか分かるでしょうか?

http://golden-tamatama.com/blog-entry-2583.html


なんじゃこりゃ?
飛行機の前になにやら大量の物資が並べられてますが

これは放射性物質でしょうか。


いいえ。これは紙幣です。
これはドル紙幣の固まりです。

$1 Trillion =1兆ドル=つまり110兆円。
1兆ドルを可視化するとこうなるという図です。飛行機にも積めません。

以下は$17兆ドルの可視化。

なんたる数。

自由の女神がドル紙幣の束に囲まれてしまいますた。


全編は以下の動画で見ましょう。


What would $17 Trillion National Debt look like in $100 bills - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=g4Rva4KmtmQ


これは中央銀行FRBがどれだけ紙幣を乱発したのか。
つまり米国政府が米国債を発行してどれだけ借金したかを表してます。

ご存じの通りアメリカはどんどん紙幣を刷り散らかしている。
1971年のブレトンウッズ体制(つまり金本位制)をやめてからどれだけ偽のお金(不換紙幣)が刷られたのか。
http://www.brillig.com/debt_clock/


つぁぁぁ。
19兆ドル。
日本円でいうと2105兆円。

トランプさんはこれからメキシコとの間に壁を作るとかインフラを整備するとか。
公共事業を盛んにするなどと言ってますが。

って、その財源はどっから持ってくるの?
国債(借用証書)でも発行するの?
でも、海外は米国債を買うどころか売りまくってますよ?
財源なんてもうどこにもないはずです。

借りるどころか2105兆円の債務があったら金利がちょっとでも上がったら利払い分だけで酷い話になります。
ちょっと考えれば分かるでしょう。

例えば、3千万の住宅ローンを組んでる人が金利が1%もあがったら年間30万の支出です。
いきなり4%だったら×4=120万も支出が増える。
年収500万の人は3割が利払いで消えていくではないですか。
更なる残業でせっかく買ったおうちに帰れなくなる事態です。

これでは2105兆円もの借金を抱えた米国政府が次にどうなるのか。
分かりそうなもんでしょう。

そしてヨーロッパのドイツ銀行、イタリアのモンテパスキ銀行等々。
巨額の資金を国債で運用してるのです。
金利が上がる=国債暴落なら破綻するのです。

という訳で、前から書いてるように2008年は住宅バブル。
現在起きてるのは中央銀行バブルです。
それがもうすぐ弾ける。

トランプはこっち側だ。庶民の味方だ。
そう言う人がいますが。

ワタスから言わせればアイスランドやハンガリーで起きたように
庶民の味方なら真っ先に中央銀行国営化から始めるはずです。
例えば、日本だったら真っ先に日銀を国有化する。
日銀券ではなくすぐさま政府紙幣を発行する。

中央銀行がある限り、自由自在に中央銀行詐欺ができてしまう。
それを野放しにして庶民の味方もなにもないのです。

中央銀行詐欺とはこういう話です。

例えばあなたはある地域で、地域通貨をやっていた。
仮想通貨でもなんでも良い。
例えばその地域で太郎コインを発行していた。

で、その地域で、全体で10億太郎コインほど発行していた。
そしてその地域では、りんごは100太郎コインで買えた。

ある日あなたは、あーもっと楽して暮らしたい。
村人の養分をもっと吸い取ろう。
そう思いたちました。

そしていきなり通貨発行量を2倍の20億太郎コインに増やしますた。
通貨量が2倍になったんだから当たり前のように値段が2倍になります。
突然、その地域のりんご1個が200太郎コインに値上がりするのでした。

はりゃ?
村人はりんご1個を買うのに差額の100太郎コインを余計に働いかなきゃいけなくなるのです。
差額はどこに行ってしまったかというと

くほほほ。
もちろんあなたの懐に入ったのでした。

これが中央銀行詐欺です。
非常に単純なお話です。

中央銀行は通貨の発行量を変幻自在に変えられる。
値段を自由に変えられる。

FRBは1ドル100円だろうが130円だろうが自由に変えられる。
そして好きな時にチューチューと養分を吸える。
だから1971年のブレトンウッズ体制を止めたのです。

これをワタスは昔から時間泥棒と呼んで来ますた。
前から言うように中央銀行とは養分吸い取り装置なだけなのです。

とにかく通貨発行権を取り戻せてないのに庶民の味方等々。
それはないでしょう。

ワタスが見るところトランプさん当選前から米国債は叩き売られていました。
ということは、米国経済をぶっ壊した戦犯役。
クラッシャー役として雇われただけの人じゃないでしょうか。

最初からそういう筋書きなんだと思って見てます。
http://golden-tamatama.com/blog-entry-2583.html


安倍「官製相場」の正体。国民生活が疲弊し対米従属は加速する=吉田繁治 2016年10月20日
http://www.mag2.com/p/money/24781

2012年12月に発足した安倍内閣はアベノミクスを標榜し、株価上昇をその支持基盤としてきました。あれから約4年、いよいよ「株価政権」の総括検証をすべき時期が来ています。(『ビジネス知識源プレミアム』吉田繁治)

※本記事は有料メルマガ『ビジネス知識源プレミアム』2016年10月19日号を一部抜粋・再構成したものです。興味を持たれた方は、ぜひこの機会にバックナンバー含め今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。本記事で割愛した内容(約5,000文字)もすぐ読めます。

なぜ株価は景気を反映しなくなったのか?官製相場の欺瞞を斬る

安倍首相の「スタートダッシュ」

消費税10%法案を通した野田民主党の自滅により、自民党は2012年12月、3年4ヶ月ぶりに政権に復帰しました。首相自ら「アベノミクス」と呼ぶところの、安倍政権の経済・金融政策の始まりです。

安倍首相は前回の失敗から、「スタートダッシュが肝心」と決めていました。自公政権が確実になった12年10月に明らかになったのは、
◾脱デフレの大きなマネー増発策
◾10年で200兆円の国土強靱化の公共投資

でした。日銀法を改正し、独立権を奪ってでも、マネーを増発させるという強いものだったのです。

【関連】株も不動産も奪われる! 預金封鎖よりも怖い「財産税」の傾向と対策=東条雅彦

国土強靱化は、財政赤字を200兆円分拡大して危険だ、という財務省の反対で消えました。東日本大震災の復興予算として、別途、28兆円の政府支出が必要だったからです。

マネー増発を推進するミッションを持ち、黒田総裁・岩田副総裁体制になった日銀は、異次元緩和(量的・質的金融緩和)を開始します。

量的緩和は、金融機関がもつ国債を買ってマネーを増発する政策です。質的緩和は、日銀が日経平均(株式ETF=上場投信)とREIT(不動産投信)を買いあげて、価格を上げるものです。

日銀による株買い(ETFの購入枠は6兆円/年)、これは普通、中央銀行が禁じられていることです。

恐慌の研究家である前FRB議長のバーナンキは、「日銀がケチッャプを買えば物価上がる」と言っています。あるいはヘリコプターでお金をばらまけばいいとか、ニコリともしないで異常なことを言う。

日銀が増刷した円で店頭商品を買えば、需要の超過になり物価は上がります。車を100万台(3兆円)、住宅を100万戸(30兆円)買ってもいいが、さすがにそれはできない。そこで株を買う。

日銀の株買いは迂回(うかい)して行われた

金融機関は、国債をはじめとする債券と貸付金で預貯金や基金を運用しているので、余分な現金は持ちません。

量的・質的緩和を政策にした日銀が、郵貯、年金基金(GPIF)、かんぽがもつ国債を買う。政府系金融と基金(GPIF)はそこで得た円で、日米の株とドル国債を買う。ワンクッションおいていますが、日銀が直接に日米の株を買い、米国債を買うことと同じです。

日銀は直接買うETF(年6兆円の枠)以外に、迂回路をとり数十兆円の株買いを行ったと言えます。方法はごまかしめいて姑息ですが、マネーの流れとしては露骨です。

日銀は量的・質的緩和として、円を下げ、株を上げ、インフレに誘導する「可能な手段の全部」をとってきたのです。

株価上昇は、株主の資産(東証一部時価総額511兆円 ※16年10月18日時点)を増やします。同時に企業の増資コストを下げます。資産が増えた株主は、資産効果で消費を幾分か増やします(しずくのようにわずかなのでトリクルダウンという)。百貨店で、100万円級の機械式時計が売れたのが、この資産効果です。

株価は理論的には、企業の将来の税引き後の予想純益を、期待金利(リスク率を含む株式益回り:6.6% ※16年10月18日時点)で割ったものと等価です。これが表現するのは、株価は企業の予想純益の結果ということです。

しかし多くの人々には、「株価が上がった→景気がよくなったからだ」と理解されます。下がっていた血圧が輸血で上がったから健康に戻った、と思うような本末転倒ですが、投資家と上場企業は歓迎します。支持率が上がるので、政府与党も喜ぶ。

株価が下落し、支持率も低くなった前回の反省を踏まえた安倍首相は、スタートダッシュで円安の誘導、株価の上昇に躍起になりました。円安の誘導は、輸出を増やし、株価を上げるためでした。

マネーの流れ

ヘッジファンドは保有しているドル国債を日本に売り、得た円で、出遅れていた日本株を買う。そして実は、総資金量が420兆円と日銀よりも巨大な政府系金融(現在名ゆうちょ銀行、かんぽ保険、GPIF:総資金量420兆円)は、日銀に国債を売って得た円で、米国債も買っています。

公的年金の残高139兆円(15年12月)を運用しているGPIFの、15年12月のポートフォリオ(分散投資)は、「円国債38%、国内株23%、外国債券(主は米国債)14%、外国株23%」です。

※日銀がGPIFの国債を買いあげる→GPIFは得た現金で国内株、米国債、米国株を買う→GPIFに米国債を売ったヘッジファンドはそのマネーで日本株を買う

マネー運用には遅滞が許されないので、この迂回路取引がコンピュータの中で、一瞬で起こります。

安倍政権の初年度だった2013年には、外国人(ヘッジファンド)からの15.1兆円もの巨大買い越しがありました。

外国人の売買は、東証一部の年間売買額460兆円のうち320兆円(約70%:16年7月水準)です。国内勢(金融機関と個人投資家)は、1990年のバブル崩壊後の損失の累積で資産を減らしたため売買がとても少ない。国内勢の売買は140兆円です。

他方、多くがオフショア(タックスヘイブン:租税回避地)からであるヘッジファンドの売買が320兆円です。東証はこのヘッジファンドの支配下です。

ヘッジファンドの日本株買いと、円先物売りのマネーの多くは、GPIFにおけるような迂回路をとって日銀が買い続けている、政府系金融の国債の現金化から来ています。

安倍政権前から始まっていた「官製相場」

政治相場(あるいは官製相場)は、14年10月末に発表された「日銀の追加緩和」と「GPIFの運用方針の変更」から始まったように言う人が多い。

しかし、マネーの流れを比較貸借対照表で調べると、安倍政権が始まる前の12年の10月から秘密裏に開始されています。最初は、円安介入のための30兆円の政府系金融マネーでした。

※総資金量420兆円の政府系金融3機関が、日銀に国債を売ったマネーで、米国債を30兆円買った→米国債を売ったヘッジファンドが日本株買い/円の先物売りを行った

安倍政権が確実になる前、12年9月の日経平均の予想PER(加重平均)は、1ドル80円台の円高の中で12倍付近と低かった。米国ダウのPERは15倍と3倍高かった。

上場企業(東証一部2000社)においては、輸出製造業の株価シェアが大きい。円安/ドル高になると、利益が数倍に増えます。このため、円安で日本の株価は上がり、円高で下がる基本性格があります。

通貨の低下は、普通、国力(政治力)と経済力の低下を示します。しかし日本では、ドルでは同じでも円での輸出価格が上がる。このため、上場企業の利益が増える予想がたち、株が買われます。
(注)予想PERは、株価の時価総額を次期予想純益で割った株価/収益倍率であり、株価の高さ、低さを判断するための指標です

PERが15倍なら将来15年分の、未実現の企業純益を株価が含んでいます。16年10月の日経平均の加重平均のPERは、14.3倍付近です。単純平均のPERでは18倍と高い。日経平均は、ユニクロ(ファーストリテイリング)の34倍のような高PER銘柄を含むからです。

2016年10月現在、日経平均は1万7000円付近です。米国ナスダックの予想PER(単純平均)は現在21.9倍で、バブル価格の水準です。他国をあげると、インド18.2倍、英国17倍、米国ダウ16.8倍、上海総合14.4倍、ドイツ13.3倍、ロシア6.8倍です。


円安誘導という名の「米国債買い」を実行

安倍政権誕生の2ヶ月前、1ドル77円(12年9月)だった円は、その2ヶ月前から下がりはじめ、10月に80円、11月に83円、12月には87年円と13%の円安になっています。続く13年1月に92円、2月には93円と下がり、6月には岩盤に見えていた100円も超えたのです。
(注)円安のピークは、15年6月の125.8円です。16年2月のマイナス金利以降は、逆に円高になり16年10月は104円付近です

円安は、世界の外為市場(円の売買が日量120兆円:2016年)での「円売り/ドル買い」が「円買い/ドル売り」を超過することで起きます。なぜ50%(1ドル120円)もの円安になったのか?

ここで、財務省の外貨準備($1.26兆:126兆円:16年10月)は、目立つので使われなかった。かわりに、ゆうちょ銀行、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)、かんぽに、推計30兆円の「円売り/ドル買い」を行わせたのです。

前述のように、日銀がゆうちょ、年金基金、かんぽがもつ国債を買い、政府系3機関は、そこで得た円で、円安誘導を目的にしたドル債買いを実行するわけです。

さて、米国政府は、為替介入を行う国を「為替操作国」と強く非難します。しかし、円売り/ドル買いで得たドルで米国債を買うと途端に沈黙します。この理由は何でしょうか?


アメリカ政府の債務は2000兆円

米政府の総債務(自治体と社会保障の債務を含む)は、日本国債の2倍の$20.0兆(2000兆円:16年)に膨らんでいます。米国債も$15兆(1500兆円:同年)に増えています。

財政赤字は毎年、$7000億付近(16年度は$7130億)です。17年には、公的医療費($2.8兆:280兆円:12年)の増加で、赤字は$1兆を超えるでしょう。

米国の人口ピラミッドは、日本の10年遅れです。医療費では診療単価が約2.5倍高く、総額で$2.8兆(280兆円:12年)です。3.2億人の国民の、健康な人を入れた1人あたり年間医療費は$9000(90万円)です。

日本の医療費は、40兆円で1人あたり31万円/年。米国は1人あたりで3倍も多い。米国の医療費は信じられない高さです。盲腸の手術や流産で200万円とか…日本は世界的には医療費は安い。

米国政府は、この高すぎる医療費のため、日本の10年遅れで高齢者が増えるとつぶれます(ほぼ確定でしょう)。

米国は、新規国債のうち50%は、経常収支が黒字の中国と日本に売らねばならない。米国内では50%分しか買い手がない。米国は、海外からマネーを借りる構造を続けています。円でドル国債を買うことは、マネーの流れとしては米国への貸し付けです。

経常収支の赤字国は、感覚では逆ですが、資本収支では黒字になります。資本収支の黒字とは、マネーが流入することであり、現象形は、海外の金融機関が米国債、株、社債、MBS(住宅ローン担保証券)を買って、ドル預金をすることです。

わが国の民間では、国内の運用先がない三菱UFJグループ(総資産281兆円:16年6月)が、米国運用を増やしています。米国経済は、海外資金が大挙して引き揚げるとひとたまりもない。このため、米国はユーロや円より約2ポイントは高い金利を続けねばならない。


米国が利上げしなければならない本当の理由

米国が14年10月に、3回行った量的緩和(QE:$4兆:400兆円)を停止し、2015年12月にFRBが0.25%利上げした本当の理由は、金利が低いままだとドル債が売られ、海外から来たマネーが逃げる恐れがあったからです。逃げはじめてからの利上げでは、間に合わない。

米政府とFRBが、日本に金融緩和を強く勧めるのも、米国債と株を買ってもらうためです。異次元緩和にも米国への資金環流という条件がついていました。リフレ派は亡国のエコノミストに思えます

リーマン危機のあと、400兆円のドルを増発した3度のQE(08年〜2014年)でマスクされていた米国の「大きな対外不均衡」は、今も世界経済における根底の問題であり続けています。

米国の対外総債務は、$20兆(2000兆円)、対外資産を引いた純負債は$8.8兆(880兆円)と巨大です(15年末)。

一方で日本は、官民で948兆円の対外資産をもち、対外債務は609兆円です。339兆円の純資産があります(15年末:財務省)。経常収支が黒字になり、バブル経済で世界ナンバーワンと言われた1980年代以来、企業と金融機関が営々と貯めてきたものが、対外純資産になっています。

関連して言うと、中国は、公式には$2.1兆(210兆円:14年)の対外純債権国とされています。しかし、15年と16年に民間で起こった「元売り/ドル買い」に対抗して、政府が行った「元買い/ドル売り」により、今は、純債務国に転落していると推計できます。

2015年12月で$3.3(330兆円)とされている外貨準備では、銀行の持ち分と政府の持ち分が二重に計上されています。中国の4大銀行は、全部が国有です。選挙と議会制度がない共産党国家・中国の経済統計には、かつてのソ連と同じ問題があります。


ヘッジファンドによる円売り・日本株買いのカラクリ

アベノミクスとは、インフレを目標にした、

1.日銀の国債買いによる通貨増発
2.ドル買い/円売りによる円安誘導
3.政府系金融とGPIFによる日本株買いと米国債買い


です。

2%のインフレを目標にしたのは、年金・医療費・介護費(社会保障費)が年率3%(3兆円)で増え続け、それが国債の増発に繋がって、債務比率(政府総債務1277兆円/名目GDP505兆円=253%)が拡大することを防ぐためです。

分母の名目GDPが年率で3%以上増え続けないと、債務比率が大きくなり、近い将来の財政破綻が確定するからです(名目GDPの下限目標=実質GDP1%+インフレ率2%)。

仮にインフレになっても、企業所得と税収が増える中で世帯の所得が増えない場合、国民の生活は苦しくなっていきます。年金支給額が固定されている年金生活者3100万人(15年:厚労省)と、円安では企業所得が減る多くの中小企業の雇用者4100万人(06年:経産省)、合計で7200万人は、インフレで実質所得が減ります。

しかし、それらは構わない。政府にとっては、差し迫る財政破綻の防止がはるかに大切だとされたのです。


円安と株価上昇には有効だった量的・質的緩和

需要が増えることによる物価上昇に効果がなかった量的・質的緩和は、12年末から15年までの円安と株価上昇には有効でした。13年と14年の物価上昇は、円安での輸入価格上昇が主因です。世帯消費と企業の設備投資は増えていません。

東証では、年間420兆円の売買額の70%が、オフショアからのヘッジファンドによるものです。国内の個人投資家と金融機関は、90年からのバブル崩壊、00年のIT株崩壊、08年9月からのリーマン危機で3回の大きな損失を被ったことから、売買額が30%に減っています。

個人投資家700万人の多くは、上がるときは損失を回復するため売り越す、下がるときは難平(なんぴん)買いで買い越すという行動を取ります。


2012年末以降の日本株式市場の売買構造

このため、わが国の株価を決めているのは、70%のシェアになったヘッジファンドの売買です。


1.ヘッジファンドが買い越せば上がり、売り越せば下がる

2.下がっては、政府と投資家が困る

3.ヘッジファンドが売り超になると、3つの政府系金融(総資金量420兆円)と日銀(同459兆円:16年10月)が買いをいれる

という単純な基本構造が、2012年末から2016年10月まで続いているのです。

しかし2016年は、政府系金融と日銀の買いに対する株価上昇の反応が鈍い。この理由は、

1.アベノミクスによる株価上昇が政治相場(または官製相場)であることを皆が知った

2.このため二番目に大きな売買シェアを持つ個人投資家(700万人)が、政府系金融に追随した買いを入れなくなった

ことにあります。


米国の後追い。2015年から日本でも自社株買いが増加している

1日平均売買額が2.9兆円(15年平均)だったものが、2.3兆円(16年7月)に減った現在の東証一部で、大きく増えているのは自社株買いの4.3兆円です(16年1月〜9月)。

これは、事業法人の買い超に含まれます。年間では5.7兆円の買い超になるでしょう(13年1.5兆円、14年2兆円、15年3兆円)。

自社株買いは、市場で流通する株式数を減らします。会社利益は同じでも、1株あたり利益は上がったようになり、株価も上がります。タコが自分の足を食べることに似たこの自社株買いは、上場大手企業が留保利益で将来投資をせず銀行預金として貯まった、現金100兆円で行われています。

自社株買いでも、買いが増えれば株価は上がるので「株価上昇という形の株主配当」とされています。経営者が株主サービスとして行うのです。問題は、自社株買いは、いつまでも続けることはできないことです。

米国の2012年以来の自社株買いは、とても大きい。16年の第一四半期で$1820億(18.2兆円)です。年間では73兆円という巨額です。米国では、日本よりはるかに個人株主の要求度が高い。株価が1年も下がり続ければ、資産を失った株主により、株主総会で経営者が追放されます。

このため、経営者は米国FRBの量的緩和と、わが国と同じ将来投資の少なさから滞留したキャッシュフローで、年間73兆円もの自社株買いで事実上の減資をしているのです。

時価総額で世界一のアップル($6091億=60兆円:16年9月)は、社債を発行しゼロ金利マネーを得て、それで巨額の自社株買いを行っています。米国のダウやナスダックの大手企業の株価は、大きな自社株買いで20%から30%は高値になっているでしょう。

本稿執筆時点のダウは1万8161ドル、ナスダックは5243ポイントで史上最高値圏です。過去10年の純益を元にしたシラーP/Eレシオ(26.6倍:16年10月)が示すように、数十%のバブル性があると見ることができます。株価維持のために膨らみすぎた自社株買いの減少があれば、下がります。

自社株買いは、政府主導の官製相場と同じく、3年も5年もと続けることはできません。事実、2016年は米国の自社株買いはピークアウトして、今後は減少する傾向も見えます。

米国の自社株買いの傾向に注目してください。これが減ると、米国株は下がります。米国株が下がると、日本と欧州にも即日に波及します


株価が景気を反映しなくなった理由

ポートフォリオ投資とHFT(超高頻度売買)を組み合わせた売買シェアが、60%まで増えています。10年代の国際金融は、ネットワークで、リアルタイムに連結されているからです。

世界中の国債や株の売りも買いも、コンピュータ画面で一瞬です。株と債券の金融市場は、インターネットで変容しています。売買を叫ぶ「場立ち」があった「のどかな市場」ではない。

それでなくても、わが国の日経平均は米国ダウの子供です。米国株を売買しているヘッジファンドがポートフォリオ(分散投資)で、日本株をたとえば12%と一定割合にしているからです。米国株が下がると、ポートフォリオの中の米国株が減少します。かわりに、12%枠と決めている日本株の構成比が上昇します。これでは日本株の下落リスクが大きくなる。

株価罫線を分析するトレンド理論(傾向理論)とは違う、ランダムウォークの理論では、向こう3ヶ月で10%上がる確率があるときは、10%下がる確率も同じです。このため、ポートフォリオでのリスクが、コンピュータが自動計算する数値で大きくなる。

従って、米国株が下がると日本株を売って減額調整するプログラムが組み込まれています。ヘッジファンドのほとんどの売買で行われているHFT(超高頻度売買)がこれです。人間は関与せず、現物・先物・オプションの売買を組み合わせ、瞬時に売買が行われます。

ファンドマネジャーの関与は、ポートフォリオの割合(パラメータ)を変えるときです。以上の売買構造が増えたため、日米の株価の動きは同時化します。日米だけではない。

世界の株式市場(時価総額6000兆円:世界のGDPの1倍)が、ほとんど瞬間連動して動きます。基礎的な経済指標によるファンダメンタル理論(端的に言えば、景気がよくなると株価が上がる)は、ほとんど関係がなくなっているのです。
http://www.mag2.com/p/money/24781



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15. 中川隆[-5748] koaQ7Jey 2017年12月27日 07:42:57 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

日本で権力を握っているように見える人は、そうした深層国家の住人に従っている人々だ。

1980年代、体制に批判的な人は発言の機会を奪われていき、1990年代以降、日本の「言論界」でアメリカの暗部に触れる人は見当たらなくなった。

支配層に刃向かうとさまざまな形の報復が待っているからだろう。

権力者が定める枠の内側なら右だろうと左だろうと自由に名乗れるが、外に出たなら、そうしたことは許されない。そうした枠の外に出て権力者に「かかってこい」と言う「言論人」の存在は寡聞にして知らない。


2017.12.27
米政府が対戦車ミサイルなどをキエフ政権へ渡し、それがシリアの新たな反政府勢力へ流れる可能性


アメリカ政府はキエフのクーデター政権に対して対戦車ミサイルのFGM-148 ジャベリンを含む兵器を供給すると伝えられている。(例えばココやココ)その直後、ロシアのセルゲイ・リャブコフ副外務大臣はアメリカが一線を越えたと発言した。

アメリカのネオコンがネオ・ナチを使い、クーデターでビクトル・ヤヌコビッチを排除したのは2014年2月のこと。当初の想定ではクリミアを制圧し、セバストポリからロシア海軍の黒海艦隊を追い出そうとしたのだが、これは失敗した。同年3月16日に住民投票が実施され、95%以上がロシアの構成主体になる意思を示したことが大きい。

クリミアでの住民投票は国外からの監視団も受け入れ、日米に比べれば遥かに公正なものだったようだが、その投票結果を認めるわけにはいかない西側の支配層は投票に不正があったと宣伝していた。ネオ・ナチによるクーデター、つまり憲法の規定を無視した暴力的手段で実権を握ったキエフの体制を正当だとする一方、クリミアの民意は認めないというわけだ。つまり、キエフ政権を支持するということは、憲法と民意の否定を意味する。

クリミアの東部に住む人々も多くがクーデターに反対、ドンバス(ドネツクやルガンスク)でも5月11日に自治権拡大の是非を問う住民投票が予定された。賛成が多数を占めると見られていたが、その9日前、5月2日にウクライナ南部の港湾都市オデッサで反クーデター派の住民がネオ・ナチのグループに虐殺されている。

オデッサで住民を殺したのはアメリカ/NATOを後ろ盾とするネオ・ナチ。虐殺はその日の午前8時、「サッカー・ファン」を乗せた列車が到着したところから始まった。

その「ファン」を赤いテープを腕に巻いた一団(UNA-UNSOだと言われている)が反クーデター派住民が集まっていた広場へ誘導、広場にいた住民は労働組合会館の中へ避難するように言われたという。

その建物に向かって火炎瓶が投げ込まれ、火事になる。焼き殺された人もいるが、中へ入ったネオ・ナチに殺害された人も少なくなかったようだ。建物へ向かっての銃撃も映像に残っている。

48名が殺され、約200名が負傷したと伝えられているが、これは確認された数字で、住民の証言によると、多くの人びとが地下室で惨殺され、犠牲者の数は120名から130名だろいう。虐殺の詳しい調査は現時点でも実施されていない。そうしたことから、外で殺すと実態がわかってしまうので、外から見えないように建物の中へ反クーデー派を誘導したと推測する人もいる。

オデッサの虐殺から1週間後の5月9日にキエフ軍の戦車がドネツク州マリウポリ市に突入し、住民を殺している。9日はソ連がナチスに勝ったことを記念する戦勝記念日で、街頭に出て祝う住民がいた。そうした人々を攻撃したわけである。そうした状況の中、住民のクーデターに反対する意思は示された。

そこからドンバスでの戦闘が始まるのだが、軍や治安機関の中にもクーデターに反発する人はいて、ドンバスの武装勢力に合流している。そうした離反組には戦闘能力の高い人が多かったようで、キエフ政権はネオ・ナチの戦闘員を前面に出さざるをえなくなった。

そのキエフ軍へアメリカ政府は対戦車ミサイルなどの兵器を供給するというわけで、これがドンバスの勢力に向けて使われた場合、ロシア軍が出てくる可能性もあるだろう。が、この武器はシリアへ運ばれ、バシャール・アル・アサド政権を倒すためにアメリカ、イスラエル、サウジアラビアが編成中の新しい戦闘集団に流れるのではないかと見る人もいるようだ。

事実を直視すれば、ウクライナにしろ、シリアにしろ、アメリカが傭兵を使って侵略していることは明白だった。シリアへの侵略が始まると西側の政府や有力メディアは「独裁者による民主化運動の弾圧」というシナリオでアサド政権を攻撃していたが、その情報源のインチキはすぐに発覚、翌年の5月にホムスで住民が虐殺されると、その責任を政府軍に押しつける宣伝を展開した。

シリアではキリスト教徒が殺戮の対象になっていたこともあり、カトリックの司教が現地で調査している。その司教の報告をローマ教皇庁の通信社が掲載したが、その中で反政府軍のサラフィ主義者や外国人傭兵が住民を殺したとしている。

それによると、その修道院長は「もし、全ての人が真実を語るならば、シリアに平和をもたらすことができる。1年にわたる戦闘の後、西側メディアの押しつける偽情報が描く情景は地上の真実と全く違っている。」と語っている。また、現地で宗教活動を続けてきたキリスト教の聖職者、マザー・アグネス・マリアムも外国からの干渉が事態を悪化させていると批判していた。

2012年8月にはアメリカ軍の情報機関DIA(国防情報局)がバラク・オバマ大統領に対してシリア情勢に関する報告書を提出、反シリア政府軍の主力はサラフィ主義者、ムスリム同胞団、そしてアル・カイダ系武装集団のAQI(アル・ヌスラと実態は同じだとしている)だとしている。オバマ大統領は「穏健派」を支援していると主張していたが、そうした武装勢力は存在しないと指摘しているのだ。

さらに、オバマ政権がその政策を変更しなければ、シリアの東部(ハサカやデリゾール)にはサラフィ主義者の支配国が作られる可能性があるとも警告したいた。それは2014年にダーイッシュ(IS、ISIS、ISILとも表記)という形で現実のものになっている。この報告書が書かれた当時のDIA局長がトランプ政権で安全保障担当補佐官に就任、1カ月足らずで辞任させられたマイケル・フリン中将だ。

こうした侵略の中枢にはアメリカ、イスラエル、サウジアラビアの支配層がいる。アメリカの場合、戦争に反対すると大統領であっても排除されてきた。つまり真の支配者は表から見えない。そこで「ディープ・ステート(深層国家)」と呼ばれている。


日本で権力を握っているように見える人は、そうした深層国家の住人に従っている人々だ。

1980年代、体制に批判的な人は発言の機会を奪われていき、1990年代以降、日本の「言論界」でアメリカの暗部に触れる人は見当たらなくなった。

支配層に刃向かうとさまざまな形の報復が待っているからだろう。

権力者が定める枠の内側なら右だろうと左だろうと自由に名乗れるが、外に出たなら、そうしたことは許されない。そうした枠の外に出て権力者に「かかってこい」と言う「言論人」の存在は寡聞にして知らない。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201712270000/

[32初期非表示理由]:担当:混乱したコメント多数、規定違反多数により全部処理

16. 中川隆[-5726] koaQ7Jey 2018年1月01日 17:59:52 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

2017.12.31
米国を中心とする支配システムが揺らぎ、そのシステムに組み込まれた日本も不安定化は不可避

2018年は日本人にとって重要な年になりそうだ。政治家、官僚、大企業経営者など日本の管理を任されている人々が従属している相手、つまり日本を動かしている権力はアメリカに存在しているのだが、そのアメリカの支配システムが揺らいでいるからである。

アメリカに存在する権力が日本を動かしているということは、日本の庶民が国のあり方を決める権利を持っていないことを意味する。つまり日本を民主主義国家だということはできない。

安倍晋三政権と対立した前川喜平前文科省次官によると、「権力のために奉仕しなければ、理財局長も地位危ない」という。政治家が権力を握っていないことは、小沢一郎がひねり潰され、鳩山由紀夫が総理大臣の座から引きずり下ろされたことからも明らかだが、このふたりを攻撃した検察やマスコミが権力だということもできない。これらを動かしているものが権力なのだろう。

かつて、日本には田中角栄という絶大な力を持つと思われた政治家がいた。その田中はリチャード・ニクソン米大統領が中国を訪れた7カ月後、1972年9月に中国を訪問した。日中両政府は戦争状態の終結と国交正常化を柱とする共同声明を発表、1978年8月には日中平和友好条約が締結されている。

この時、両国の間には問題が横たわっていた。尖閣列島の領有権問題だ。日本の外交記録によると、当時、田中は周恩来に対し、「尖閣諸島についてどう思うか?私のところに、いろいろ言ってくる人がいる。」と質問、それに対して「今回は話したくない。今、これを話すのはよくない」と周は答えたという。

また、官房長官だった二階堂進は「この問題について、今後ゆっくり解決しましょう、ということで双方が合意した」と明言、「田中首相は会談の最後に『尖閣列島の共同開発をやりましょう』」と提案していたとしている。また外務省条約課長だった栗山尚一は尖閣列島の問題が引きずり出された後、日中「両首脳の間で棚上げの暗黙の了解があった」とした上で、「72年の暗黙の了解が、78年にもう一度確認された」と語っている。

こうした動きの中、田中角栄の周辺が騒がしくなる。その幕開けは「文藝春秋」誌の1974年11月号に掲載された立花隆の「田中角栄研究」と児玉隆也の「淋しき越山会の女王」だ。その2年後、1976年2月にアメリカ上院の多国籍企業小委員会で明るみ出たロッキード社による国際的な買収事件で田中の名前が浮上し、その年の7月には受託収賄などの疑いで逮捕される。事件が発覚する切っ掛けは小委員会へ送られてきた資料だった。

田中が逮捕される前、アメリカで発行されていた高額の購読料をとるニュースレターに田中の逮捕が決まったとする記事が載り、それを某財界人から知らされたジャーナリストが目白の田中邸を訪れて取材したという。その際、田中は検察も警察も押されているから大丈夫だと楽観していたというが、実際は逮捕された。

このロッキードによる賄賂工作の暴露はジョン・マックロイの調査から始まっている。アンゴラで革命が起こった後、アメリカ支配層は「制裁」に出るのだが、それを無視する形でガルフ石油はビジネスを継続しようとし、それに怒った支配層の意向でマックロイは動いたと言われている。その延長線上にロッキード事件もあるというのだ。

このマックロイはウォール街の大物で、第2次世界大戦後、世界銀行の総裁を経てドイツの高等弁務官を務め、高等弁務官時代にはナチスの大物を守ったことでも知られている。

例えば、大戦後に収監されていた元ドイツ国立銀行総裁、ヒャルマール・シャハトを助け出したのもマックロイ。シャハトの義理の息子で元ナチス高官のオットー・スコルツェニーも収監されたが、シャハトのアドバイスに従ってアメリカと協力関係に入った。

このスコルツェニーは拘留される前にナチスの高官仲間をアルゼンチンへ逃がすために秘密組織ディ・シュピンネ(蜘蛛)を設立していたが、自由の身になった後の1948年には同じ目的でODESSAを創設している。

ロッキード社は何人ものエージェントを抱えていたが、児玉誉士夫の10倍以上の報酬を得ていた人物がサウジアラビア人のアドナン・カショーギ。ロッキード事件で名前が出てきたほか、1980年代にはBCCI事件でも登場する。この銀行の大株主だったカマル・アダムはサウジアラビアの情報機関、総合情報庁の長官だった人物で、カショーギの友人で仕事上の仲間でもあった。

BCCIはCIAの銀行のひとつで、主にアフガニスタンでの工作で使われていた。その秘密工作の中心にいたのがズビグネフ・ブレジンスキーで、サウジアラビア、イスラエル、パキスタンなども協力していた。この辺の話は本ブログで何度も書いてきたので、今回は割愛する。

ロッキード事件の背後では、少なくともウォール街、CIA、ナチス、サウジアラビアが蠢いている。本ブログでは何度か説明したが、CIAはウォール街が作り上げた機関。ナチスにはウォール街から資金が流れていた。そうした資金パイプのひとつを動かしていたのがジョージ・H・W・ブッシュの母方の祖父にあたるジョージ・ハーバート・ウォーカー。勿論、ブッシュのHはハーバート、Wはウォーカーのイニシャルだ。

田中角栄に対するバッシングが始まった1974年にはアメリカでも大きな出来事があった。この年の8月にニクソン大統領がウォーターゲート事件で辞任、副大統領から大統領に昇格したジェラルド・フォードはニクソンが進めようとしたデタント(緊張緩和)を止め、デタント派の粛清を行っている。

その黒幕とされている人物は金融界出身のポール・ニッツェや元トロツキストでシカゴ大学の教授だったアルバート・ウールステッター。ポール・ウォルフォウィッツはウールステッターの教え子のひとりで、フォード政権で始動したCIAの反ソ連プロパガンダ機関、チームB(Bチームとも呼ばれる)の一員になっている。

チームBはニクソン政権で設置されていたが、動いていなかった。1976年1月にCIA長官がウィリアム・コルビーからジョージ・H・W・ブッシュへ交代したことが大きい。その前年、1975年11月には国防長官がジェームズ・シュレシンジャーからドナルド・ラムズフェルドへ入れ替えられた。ラムズフェルドが務めていた大統領主席補佐官の穴を埋めたのがリチャード・チェイニーである。

こうした人事を含む粛清は「ハロウィーンの虐殺」と呼ばれている。これは事実だが、その事実を屁理屈をこねて否定しようとする人がいるのは滑稽だ。

1970年代の半ばにアメリカと日本では中国との友好関係を築いたふたりの首脳が失脚したことになる。フォードは1976年の大統領選挙でジミー・カーターに敗れるが、このカーターに目をかけてホワイトハウスへ導いたのがデイビッド・ロックフェラーとズビグネフ・ブレジンスキー。

カーター政権で安全保障補佐官を務めたブレジンスキーはソ連をターゲットにした秘密工作をアフガニスタンで始める。1978年にCIAとイランの情報機関SAVAKはエージェントをアフガニスタンへ派遣させ、軍内部の左派将校を排除して左翼政党を弾圧するように工作し(Diego Cordovez and Selig S. Harrison, “Out of Afghanistan”, Oxford University Press, 1995)、翌年の4月にはNSC(国家安全保障会議)でアフガニスタンの「未熟な抵抗グループ」に対する同情を訴え、CIAはゲリラへの支援プログラムを開始した。

その年の5月にはCIAイスタンブール支局長がアフガニスタンのリーダーたちと会談、サウジアラビアが戦闘員を送り込む。その中心はサラフィ主義者(ワッハーブ派、タクフィール主義者)やムスリム同胞団。資金調達のためにケシ系の麻薬(ヘロインなど)の取り引きが行われ、これは今でも続いている。

カーター大統領はイスラエル一辺倒の人物ではなかったことからネオコン/シオニストに嫌われ、1980年の選挙でロナルド・レーガンに負けてしまう。1982年12月にアメリカは戦術弾道ミサイルのパーシングIIをヨーロッパに配備してソ連を刺激、その直後の1983年1月に中曽根康弘首相はアメリカを訪問した。

その際、ワシントン・ポスト紙のインタビューで中曽根は日本を「巨大空母」と表現した。首相は日本をアメリカの「不沈空母」だと表現したと報道され、これを誤訳だと騒いだ人もいるが、本質的な差はない。

ワシントン・ポスト紙によると、中曽根首相は「日本列島をソ連の爆撃機の侵入を防ぐ巨大な防衛のとりでを備えた不沈空母とすべきだ」と発言、さらに「日本列島にある4つの海峡を全面的かつ完全に支配」し、「ソ連の潜水艦および海軍艦艇に海峡を通過させない」と語る。

この挑発的な発言から3カ月後、つまり1983年の4月から5月にかけて、アメリカ海軍は千島列島エトロフ島の沖で大艦隊演習「フリーテックス83」を実施する。この演習には3空母、つまりエンタープライズ、ミッドウェー、コーラル・シーを中心とする機動部隊群が参加、演習では空母を飛び立った艦載機がエトロフ島に仮想攻撃をしかけ、志発島の上空に侵入して対地攻撃訓練を繰り返し、米ソ両軍は一触即発の状態になったのだが、この演習を日本のマスコミは無視した。(田中賀朗著『大韓航空007便事件の真相』三一書房、1997年)

そして同年8月31日から9月1日にかけて、大韓航空007便がソ連の領空を侵犯、アラスカの「緩衝空域」と「飛行禁止空域」を横切り、ソ連軍の重要基地の上を飛行した末に、サハリン沖で撃墜されたと言われている。

さらに、その年の11月にはNATO(北大西洋条約機構)軍が軍事演習「エイブル・アーチャー83」を計画、核攻撃のシミュレーションも行われることになっていた。これをソ連の情報機関KGBは「偽装演習」であり、全面核戦争を仕掛けてくるのではないかと疑って応戦の準備を始めるという事態になる。

そのソ連は1991年12月に消滅、アメリカが唯一の超大国になったと考えたネオコンが翌年の2月に世界制覇プランを作成したことは本ブログで何度も説明してきた通り。

そのプラン作成を受け、日本では1994年8月に細川護煕政権の「防衛問題懇談会」が「日本の安全保障と防衛力のあり方(樋口レポート)」を作成するが、自分たちの意図するものと違って国連中心主義だったことにネオコンは怒り、95年2月にジョセフ・ナイ国防次官補が「東アジア戦略報告(ナイ・レポート)」を作成した。その後、日本はアメリカの戦争マシーンに組み込まれていく。この戦争マシーンは侵略を目的としている。

ウォルフォウィッツ・ドクトリンから20年以上が経過した。アメリカ支配層の内紛も影響して安倍晋三政権は揺らいでるが、それでも総仕上げにかかっていることは確かだろう。その20年間、日本の「左翼」や「リベラル派」はおとなしく、「反戦運動」が盛り上がらなかったことも確かだ。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201712310001/


17. 中川隆[-5738] koaQ7Jey 2018年1月03日 09:04:51 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

戦後70年ずっと日本政府は、昭和初期に軍部が決めた人口抑制策を続け、人口がマイナスになった現在も続けています。人口減少、少子化の犯人は誰かと言えば、それは他の誰でもなく日本政府自身でした。

戦前も晩婚化が進んでいた 食料不足から人口抑制し現在に至る

戦前戦後の食糧不足から、日本は人口抑制を徹底した。
そのまま70年が経ち、政府はまだ人口抑制策を続けている。
引用:http://haofu.c.blog.so-net.ne.jp/_images/blog/_ec0/haofu/naissances_au_japon.jpg

戦前も結婚が遅かった

少子高齢化は日本の病理のひとつで、中でも子供が少ない少子化は、年金問題や経済の低成長などを引き起こしている。

少子化の原因は結婚しない人が増えたのと、結婚年齢が遅くなったのが原因だが、戦前は結婚が早かったわけではなかった。

1920年代(大正末期から昭和初期)はアメリカで空前のバブル景気になり、すでに個人がスポーツカーを乗り回していた。


         

当時は今より世界の結びつきは少なかったが、日本も好景気の恩恵を受けて「大正デモクラシー」が流行した。

伝統主義に対して西洋化、資本主義、民主主義がもてはやされ、東京では消費文化が始まりました。

サラリーマンは西洋風のスーツを着てOLが着物ではなくスカートを履き、お昼は洋食のランチを外で食べるのが流行った。


1930年代になると既に日中戦争は始まっていたが、田舎にも西洋化の波は押し寄せ、急速に晩婚化が進みました。

1920年に女性の結婚年齢は23歳だったのに、1943年ごろには25歳になり、男は平均30歳になりました。

この間出生率も低下して5.0(女性一人が平均5人出産)から1940年頃3.8くらいまで低下しました。


出生数は増減はあるものの概ね上昇し、1950年には269万人まで増加しました。

これはいわゆる人口ピラミッドの下の方が大きく、若者が多かったので、少々晩婚になっても絶対数が多かったからでしょう。

戦前から戦後10年くらいの日本は人口が増えすぎ、食料不足が大問題になっていました。

日本政府が人口を減らす政策を進めた

日本軍が朝鮮占領したのも満州や中国を占領したのも、根源的には「食料を増産するため」だったのはあまり知られていない。

人口が増えた割りに食糧増産は進まなかったので、朝鮮を占領したが、却って増えた人口を日本が養わねばならなくなった。

そこで満州を占領して食糧増産しようとしたが、今度は満州で人口が増えてしまい、日本が満州の人を養わねばならなくなった。


旧日本軍の政治は大体こんな風で、とりあえずやってみたが失敗した、というパターンが多い。

大日本帝国は最初から最後まで食糧不足に悩まされ、内地でも外地でも戦地でも食料が不足した。

皮肉な事に1945年ごろの日本で最も食料が豊富だったのは、日本が養った朝鮮や満州や樺太だった。


1945年を境に戦地から兵士が帰還して爆発的な人口増加が起こり、1947年から49年に出生数と出生率で過去最高を記録しました。

当時の製造業や農業は自動化されておらず全て人力だったので、社会は膨大な労働力を必要としていました。

日本政府はやはり人口増加による食糧不足を懸念し、戦後すぐに人口抑制政策を始めました。

子供を産んでも何のメリットもなくなった

女性の社会進出、子供の人権、中絶合法化、などがそれでいずれも女性が子供を産まなくなるように調整する目的でした。

女性が働けば子供を産まなくなり、子供の人権や教育によって子育てには金がかかり、5人以上も産むことはできなくなった。

昭和の中期以前は子供が家事や仕事の手伝いをするのは当然だったが、これも禁止したので一人当たりの養育費は高騰した。


1960年代までは「子供は産めばなんとかなる」社会だったが、以降は金がなくては子供を作れない社会に変わった。

貧乏人の子沢山という言葉があり、たくさん産んで一人でも立身出世した家族は貧乏から抜け出せたが、そういうサクセスストーリーもなくなった。

子供が多かった時代には、子供は働いたり近所の子供の世話をし、成人したら親の面倒を見るのが当然だったので、親には子供を育てる金銭的メリットがあり、愛情だけで育てたのではなかった。


現代では子供は親と別居して面倒を見ないのが当たり前になり、子供は「ただの負債」になってしまった。

戦後70年ずっと日本政府は、昭和初期に軍部が決めた人口抑制策を続け、人口がマイナスになった現在も続けています。

人口減少、少子化の犯人は誰かと言えば、それは他の誰でもなく日本政府自身でした。
http://www.thutmosev.com/archives/74335274.html


18. 中川隆[-5667] koaQ7Jey 2018年1月08日 19:39:00 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

アメリカに留学した官僚はこうやって洗脳される


東南アジアにおける欧米プロパガンダ - 本物の“サクセス・ストーリー”
http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2017/10/--c05c.html
2017年10月16日 マスコミに載らない海外記事


全てが実にあつかましい形でおこなわれている。世界のこの場所にいない人々には、これほど‘完璧な’設計など到底想像できまい。

所属クラブに、私の場合はタイ外国人記者クラブ(FCCT)に入るやいなや、洗脳の長い腕が伸びて来る。

居心地の良い長椅子に座るとすぐ、しっかり世話をしてくれる。一体何を考え、考え方をいかに形成し、変更するか、指示され、命令されるのだ。

時折、中国における“腐敗と不品行”に関する映画を見せられる。とりわけフィリピンの反欧米大統領を中傷するような公開討論に参加するよう奨励される。

最近のことではあるが、中東、特にシリアも、注目を浴びるようになった。

もちろん、FCCTのような場所で提供されるほぼ全て、欧米の見解というか、より正確には保守派から‘リベラル’に至るまでの一連の欧米の見解だ。クラブはアジアでも東南アジアの中心にありながら、欧米の思考方法に熟達したごく少数のタイ人を除いて、きわめて少数のアジア人しか招かれない。あるいは、ダライ・ラマのような欧米の代理人、もちろん、このような人々は何時でも大歓迎だ! ‘反対側’の話をきくことなどあきらめて頂きたい- 中国本土からの共産主義思想家や作家、フィリピンの親ドゥテルテ派の学者や活動家のような講演者たちに出くわすことは決してない。

FCCTで見受けられるタイ人の大半は、実際、欧米主要マスコミの権威者に支援業務を提供する人々だ。通訳、フィクサー、ウエーターや数人の業務担当者だ。

ここは、アジア人が欧米人に、アジアに関して講義をする場ではない。ここは、欧米人がアジア人に、概して、どのように考えるべきか、とりわけ、自分たちの国について何を考えるべきかを教える場なのだ。

FCCTと同じ階の絨毯を敷いた狭い廊下の先には、BBC、NBCや、いくつかの他の主要欧米マスコミ事務所がある。バンコクの‘ペントハウス’マニヤー・センター・ビルディングは、実際、自給自足可能なプロパガンダ総合施設なのだ。

そして今晩、シリア国境からわずか数キロの場所で、約80,000人の難民を収容しているヨルダン’の巨大なザータリ難民キャンプに関する「サラーム・隣人」と題するアメリカ・ドキュメンタリー映画の無料上映(我々のような会員向けに)が行われる。

FCCTのビラには、あからさまに、こうある。“在バンコク・アメリカ大使館とアメリカ・フィルム・ショーケースの協力“

アメリカ大使館職員が映画を紹介する。(あからさまに)アメリカ国務省が後援している映画だ。

FCCTは混雑している。皆ビールを飲んでいる。冒頭のあらゆる演説に、人々は従順に拍手する。帝国の外務省が東南アジアでも最も重要な都市の外国人記者クラブで催しを主催する皮肉には誰も気がついてないように見える。冗談が飛び交うこともなく、風刺は皆無だ。欧米マスコミ連中は、きちんとしつけられている。オリバー・ストーンの“サルバドル”など期待してはならない - 全く違う時代のものなのだ。

生ぬるい当惑に満ちている。ここでは激烈なイデオロギー対決を目にすることは決してない。人は場所をわきまえている。彼らは、一体何を言うべきか、どう振る舞うべきかを十分承知している。しかし最も重要なのは、連中が何を書くべきかを知っていることだ。

*

映画は短く、わずか75分ほどで、実際はなから分かりきっていた。全く酷いというものではない。映画技法は立派で、おそらく、ごく僅かな事実しか提示していないせいで、事実上の間違いは非常に少ない。映画制作者たちは‘政治的に正しい’のだ。連中は時に、特に難民の子供たちとやりとりする際、感情を抑えきれず涙ぐむ。

“キャンプ住民は我々に心を開き、家も見せてくれた”などの陳腐なきまり文句に満ちている。

だがFCCTのあらゆる場所にあるモニター画面に冷ややかに規則的に現れる、いくつか当然予想できる場面もあった。たとえばこういうものだ。子供たちは暴力的な戦争ビデオ・ゲームで遊んでいる。ある子供が突然こう言う。


“ああ、これはアサド政権の旗だ… この人たちが僕に弾や武器をくれるんだ。”


ソフトで‘善意で’うまく撮影されたプロパガンダを吹き込まれたのだ。シリア戦争における欧米の重要で、恐ろしい役割に関して、一言たりとも発せられない。ザータリ難民んキャンプが、最も過激な親欧米、親湾岸諸国テロ組織の訓練キャンプの一つであることに一言も触れない。

映画が終わった後、Q/Aコーナーにも参加することにした。

アメリカ納税者の負担でタイまでやってきた二人の映画監督を、いささか皮肉に称賛した。私もケニヤ-ソマリア国境の悪名高い残虐なダダーブも含め、難民キャンプ内で何本か映画を撮ったと言った。そこで、私は単刀直入に聞いた。


“シリア難民は一方の側だけの話ししかすることが許されていないのはご存じですか? 私はザータリ難民キャンプを良く知っています。そこでは、イラクのクルド地域にあるシリア難民キャンプ同様、シリア人はふるいにかけられ、アサド大統領に反対だと言わない限り、対応してもらえず、支援を得られないのです。”


練達の欧米プロパガンダ制作者の当惑した顔が私をじっと見据えた。アメリカ大使館官僚連中は冷静さを保っている。連中はプロで、うろたえるようなことはまずない。

だがマスコミ連中は憤慨した。ロシア語なまりを誇張して、私が映画を制作している放送局の一つとして南米のテレスールの名前をあげた。よく言うよ。何と身の程知らず。非欧米人が、欧米の世論を形成する連中に、世界について説教を垂れるとは!

私はこう結論づけた。


“大半のシリア難民はシリア政府から逃れているのではありません。彼らは欧米や湾岸やあちこちの同盟諸国が始め、支持している戦争の恐怖から逃れているのです。”


沈黙は完璧になった。

すると、上流中産階級出身で、欧米で育ったことが明らかな現地タイ人の若い女性がマイクに近づき、可愛らしく笑いながら言った。


“ザータリ・キャンプを来年早々訪問したいと思います。中東については何も知らないので、なぜだかわかりませんが… 難民に何かできるかもしれませんね? 私は何かを学べるかも知れません?”


“何枚か自取りを撮影するかも”と私は思った。

すぐに私は気分が悪くなり、文字通り、そこから逃げ出した。

*

東南アジア丸ごとが、欧米や日本の親欧米プロパガンダという、きつい拘束衣に閉じ込められているのだ。とは言え主要マスコミや、連中が欧米プロパガンダを流布する手口が、拘束衣が機能する仕方の唯一の例というわけではない。

ほぼ全ての真面目な大手書店(少なくとも英語本を販売している店)は、日本の巨大書店、紀伊国屋に、既に‘打ち負かされている’。東南アジアにおいて、書籍販売における紀伊国屋は、食品小売りにおけるカルフールにあたる。インドネシア、マレーシア、タイとシンガポールで営業しており、店舗は上品で、洗練されている。だが何か売れ筋の本を買いたいのでない限り、棚に見る(見つからない)ものに失望し、衝撃さえ受けるかも知れない。

こうした書店で、ノーベル文学賞受賞者のスヴェトラーナ・アレクシェェヴィッチ作品などの何百冊もの酷い反ソ連プロパガンダ本を見つけられるのは言うまでもない。だがエレナ・ポニアトウスカのような偉大な代表的メキシコ人左翼作家の本を探そうとしても、一冊も見つからない! ジョゼ・サラマーゴ、ダリオ・フォのような(だが共産主義の)思想家やハロルド・ピンター(この作家三人全員ノーベル文学賞を受章しているが、政権には大いに嫌われている)の大半の作品をそこで見つけることなどあきらめていただきたい。運が良ければ彼らの著作の一冊か二冊は見つけられるかも知れないが、それ以上は無理だ。

おそらくベルトルト・ブレヒトの戯曲の一編や二編なら見つけられるかも知れない。私はバンコクで探して、一冊しか見つからなかった。ガリレオだ。

東南アジアの書店では、反中国、反共産主義プロパガンダなら“食べ放題”だが、莫言を除いて、本当に偉大な現代中国共産主義の小説家や詩人の本は一冊もない。

もちろん、何か“好ましからぬもの”を見つけ出そうなどしてはならない。「好ましからぬ」という表現で、私は、欧米がこの地域に植えつけ、支持している、宗教や、新植民地主義や君主制や、‘文化’といった言葉の陰に隠れていることが多い現地の封建構造などのあらゆるものに対する皮肉っぽい批判を意味している。

インドネシアでは状況は最も途方もない。スハルト退陣後、急激に増えたあらゆるまともな書店は文字通り消滅した。以後、紀伊国屋はジャカルタの商売を‘模様替えし’、現在は大衆小説や、若干のペンギン・クラシックや似たような主流作品しか売っていない。

ジャカルタのプラザ・スナヤンにある紀伊国屋のマーケティング担当者アリフがこう説明してくれた。


“棚の配列はシンガポール店と同じはずですが、ここでは、インドネシア人経営層が何を売るか決めます。”


確かに彼らは決めている! 想像通り、アドルフ・ヒトラー (インドネシアでは、非常に人気の高い歴史上の人物)や、彼の‘ベスト・セラー’ (少なくともジャカルタでは) “我が闘争”を含む多数の本だ。そのすぐ隣には、最低の反共産主義プロパガンダに満ちた棚がいくつかある。

国民洗脳の点で、インドネシアは、1965年以来、常に東南アジアの先達だ。

もちろん、もっぱら東南アジア言語の本を売る現地書店チェーンもあるとは言える。とはいえ、それは極めて限定されている。率直に言って、世界でも、この地域では、高品質翻訳の本という文化がなく 現地言語で刊行されている書籍の数は比較的少ない。最も傑出したインドネシア人小説家プラムディヤ・アナンタ・トゥールでさえ、マクシム・ゴリキーの“母”を、バハサ・インドネシアに翻訳する際(“イブンダ”)、作業に、元のロシア文章をスクロールしながら(彼はさほどロシア語は話せないと認めている)オランダ語訳と彼の‘直感’を使ったと私に告白したことがある。

*

何十年もの大変な努力で、欧米による東南アジアの知的洗脳は今やほぼ完成している。

洗脳は、学生に奨学金を支出し、インドネシア人、タイ人、マレーシア人や他の‘学者’や教授に条件付きの資金供与をして部分的に‘教育’によって行われている。

欧米プロパガンダは‘文化’を通しても‘首尾よく’流布されている。欧米‘文化センター’は、大半の地方都市で、‘高尚な芸術’を提供する(奇妙にも)唯一の場所であることが多いのだが、明らかに、ヨーロッパと北アメリカの帝国主義的狙い(最新小説“Aurora”で私が鮮やかに描写した通り)を推進している。

現地エリートは、ほぼ完全に外国の企業権益と政治権益にこびへつらっている。愛国心などただのはやり言葉にすぎず、何の実態もない。

欧米帝国主義に対するイデオロギー的、物理的反対から、東南アジアほど隔離されている場所は、世界に他にない。

欧米による完璧な洗脳の結果は壊滅的だ。巨大な東南アジアが、偉大な思想家、作家、映画監督や科学者を生み出すことができないのだ。タイ(重要な小説家チャート・コープチッティ)や、インドネシア(オーストラリア人の友人で画家のジョージ・バーチェットが、‘ディエゴ・リベラとピカソの現地版の爆発的融合’と表現するスハルト・ファシスト政権時代の元政治囚だった政治画家ジョコ・ペキック)は、ごく僅かな例外だ。

ナイジェリアからレバノン、イランからメキシコに至るまで、世界の他の貧しい、荒廃させられた、複雑な場所は、文字通り、大量の素晴らしい作家、映画監督や知識人を生み出している。

*

ベトナム (そして、ある程度は、ラオス)を除き、欧米は、全ての共産主義と社会主義的な考え方や国際主義を、文字通り根絶した。それは、大虐殺と粛清の画策によって、残忍に行われた。インドネシアだけで、何十万人、おそらく、何百万人もの左翼が、1965年のクーデター後に殺害された。東チモールでは、左翼FRETILIN運動が、ポルトガルからの独立を獲得し、公正で明快な選挙で、権力の座についた後、住民の30%が、スハルトの軍によって殺された。タイでは、共産主義者は、石油樽の中で、生きたまま焼かれた。マレーシア、シンガポールとフィリピンでは、共産主義者の殺害や失踪が起きた。

インドネシアを含む幾つかの国々で、‘共産主義イデオロギー’は依然、公式に禁止されている。

国際主義、反帝国主義や共産主義や知的追求が破壊された後、東南アジアには、外国から保守的な形の宗教や、大量消費主義、‘伝統的な家族の価値’や、グロテスクなほど極端な個人主義が注入された。

同時に、既に何年も、何十年も、この地域は、買春ツアーと、安く、安易な生き方を探し求めている多数の‘国外在住者’とで、有名、いや悪名まで高くなった。その過程で、彼らは現地‘文化’を形成し、この地域脱知性化してしまった。北京や東京は、磁石のように、無数の偉大な外国人学者、思想家や創造力ある人材を惹きつけているが、概して、東南アジアは、控えめに言っても、大いに異なる種類の外国人たちが殺到している。連中は、一体なぜここが居心地良いのだろう?年齢や功績と無関係に、白人だと言うだけで、東南アジアで享受できる‘大いなる尊敬’のおかげだ。この尊敬は、欧米文化は優れており、実際、世界最高だという何千回も繰り返される(大半は間接的に)明白なウソによる、現地人の洗脳に由来している。

ヨーロッパ人や北アメリカ人が、更に居心地がよくなるものがある。東南アジアでは、欧米プロパガンダによって広められるほぼ全ての基本原理、最もprimitive grain資本主義と右翼イデオロギーが歴史的に受け入れられ、大目に見られ、うやうやしく複製さえされている。


現地の学界の連中にとって、欧米(あるいは日本)のお墨付きだけが重要なのだ。その結果、東南アジアは、愛国的な自立思考が、実際一体どのように構成されるものかを忘れてしまったのだ。

大半の東南アジアの新聞は、遠い国々に‘海外特派員’を置いていない。彼らのほぼ全ての国際ニュース報道が、ロイター、AFPやAPなどの欧米主要通信社から直接送られている。それを通って、少なくとも、多少の異なる反対の情報が入り、大衆に影響を与えられるような抜け穴は、全くなさそうに見える。

バンコクやジャカルタやクアラルンプールの街頭で‘南-南’協力について質問をすると、相手はぽかんとする。何か新しい携帯電話用アプリかファスト・フード・レストラン・チェーンについて話をしているのではと思われるだろう。BRICSって何、石工?

書店は基本的に終わっており、商業映画は極めて入念に選ばれた(空虚であればあるほど良い)ハリウッド ‘ブロックバスター’や現地ホラー映画を提供している。

ジャワ歌舞劇の伝統的政治劇(ケトプラック)を含む、現地の芸術は最近は‘時代遅れ’、つまり、脇に追いやられ、全く意味のないものにされ、沈黙させられたのだ。

Scarce芸術映画クラブ、バンコクのリバー・シティーにある、アメリカやヨーロッパの文化施設 (“スポンサー”)ステッカーが玄関を飾っている。

リバー・シティー映画クラブ近くの画廊の一つにある行儀の悪い画商が、股から二基の醜悪なミサイルがぶら下がっているオバマの絵をつい最近無謀にも展示した。だが、どうやら、トルコ大使館が後援し、何人かの欧米外交官が出席する公式上映直前に挑発的な芸術作品を取り除くよう依頼されたようだ。“倉庫に一緒に行きましょう、ご覧にいれますよ”と、何か違法ポルノや麻薬の類をあっせんするかのように、彼は私にささやいた。

*

たぶん、“いかに物事がおこなわれるか”の最も分かりやすい例は、数年前にジャカルタのゲーテ・インスティテュート構内で私が出くわしたものだ。学芸員たちは、グダニスクでのある抗議行動中に、治安部隊が、抗議行動参加者に向けて発砲した際のポーランドの‘連帯’時代の何枚かの古い写真を展示することに決めたのだ。

展示は‘共産主義’が公然と禁じられ、1965年、アメリカが支援したクーデターの際、何百万人もが虐殺され、巨大な群島全体が、多国籍や現地の採掘や、伐採カルテルによって、取り返しがつかないほど略奪され破壊されたインドネシアの首都でぬけぬけと、開催された。悪夢のような超過激資本主義が、何十年間もインドネシアを支配し、破壊しているのに、ドイツがインドネシア国民に見せることにしたのはグダニスクなのだ!

何十年か昔、ポーランドで殺害された一握りの共産主義者が追悼され、インドネシア国民に紹介されるのだ。もちろんドイツの文化施設は、インドネシアの親欧米虐殺部隊による共産主義者の大量虐殺を追悼する展示をしようなどとは夢想だにしなかった。

*

今東南アジアの人々は、ロシアについて、ほとんど何も知らず、中国についても、ほとんど何も知らない(欧米の民衆扇動家連中が、民衆に知って欲しいと思っていること以外は)。南アフリカを含むアフリカはよその惑星にあり、中南米もそうだ。現地エリートだけが遠隔の地まで旅行する余裕があり、この連中は、欧米のご主人たちや、公式教義に忠実だ。彼らは決して真実をかたらず、決して偽情報に波風をたてることはない。

この地域の人々は、たいてい近隣諸国のことより、北アメリカのポピュラー音楽やヨーロッパのサッカーのことを良く知っている。東南アジアの貧しい人々は、公正で平等主義の社会を構築しようとしている中南米に関して、ほとんど無知のままにされている。彼らは、キューバ、ボリビア、ベネズエラやエクアドルについては、ほとんど何も知らない。

もちろん、東南アジアで、最近のアンゴラでのMPLA再選(アンゴラは、人類に対する欧米植民地主義犯罪と、新植民地的略奪の象徴の一つなので、世界にとって極めて重要な意味を持つ出来事)が論じられる可能性は全くない。東南アジアでは、キューバや、その国際主義についてや、欧米帝国主義に対し、今誇らしく、断固として立ち上がっている国々の連合についてさえ論議することは決してない。

中東についてはどうだろう? 話題は、パレスチナ問題のみに限定されており、それすら、大部分がイスラム教徒のインドネシアとマレーシアにおいてしか議論されていない。他の中東の‘つながり’は、余りに‘非宗教的’で、余りに‘社会主義者’だと非難されている、不自然に注入された、アサド大統領憎悪だ(もちろん、こうしたものは、こちらでは大変な‘犯罪’で、明らかに称賛にはならない)。

*

東南アジアでは、欧米が明らかに勝ち誇っている。欧米はこの巨大な(そして過去には多様だった)地域を、まんまと‘無力化し’、‘鎮定し’、洗脳し、知的に奴隷化した。

この状況が永遠に続かなければ、それも余り長時間続かなければ良いのだが。

フィリピンとベトナムは急速に正気を取り戻し、欧米の命令に従わない意思を固めつつある。

だが、インドネシアは、‘イスラム教を侮辱した’という全く不合理で異様な非難(非難が余りに奇怪なので、現地の言語学者たちすら彼の支持に回ったが、判決は‘政治的’で、公正とは無関係だった)で中傷され、投獄されたジャカルタの進歩的州知事‘アホック’に対する伝統的な形の‘法的クーデター’の後、大きな挫折を味わった。彼の本当の‘罪’はこうだ。アホックが、この依然絶望的なファシスト国家において、少なくとも多少は社会主義的な要素を導入しようとしたことなのだ。彼は倒れた。間もなく、他の人々が新たな試みをするかも知れない。

一方、中国もロシアも、この地域に本格的に入り込もうとしている。現地の‘最上流連中’は注視している。東南アジア・エリートの大半は、もちろん北ベトナムの人々を除いて、何世紀もずっと売り物だった。

反帝国主義連合が、より強力でより豊かになるにつれ、実際、近い将来、いくつかの東南アジア諸国トップの本格的な心変わりもあり得る。共産主義さえ、最終的には再度合法化される可能性があるが、多少の資金提供や奨学金や相当な助成金を広めるのに成功できたらの話に過ぎない。

もしそうなれば、バンコクFCCTでの画一的な論議も、最終的に、活気に満ちた多様なものとなり得よう。

もちろん、欧米はそういうことが起きるのを阻止すべく、全力を尽くすだろう。

アンドレ・ヴルチェクは、哲学者、小説家、映画製作者で、調査ジャーナリスト。彼は数十ヶ国で、戦争や紛争を報道してきた。彼の新刊書、三冊には、革命小説“オーロラ”と、政治ノンフィクション・ベストラーの二冊 “帝国の嘘を暴く”と“欧米帝国主義と闘う”がある。他の著書は、ここで見ることができる。彼は、テレスールと、アル・マヤディーンTVに映画を制作している。ルワンダと、コンゴ民主共和国に関する彼の画期的ドキュメンタリー「ルワンダ・ギャンビット」を見る。中南米やオセアニアで暮らした後、ヴルチェクは現在、東アジアと中東に暮らし、世界中で働いている
neo.org/2017/09/23/western-propaganda-in-southeast-asia-a-true-success-story/


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19. 中川隆[-5460] koaQ7Jey 2018年3月15日 08:47:33 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

2018年3月15日 【小浜逸郎】国家的事業か法的正義か

「これが談合といわれるなら、
もうリニアには手を出しづらくなる。
大成と鹿島が徹底抗戦したくなる気持ちは分かる」。

リニア工事を受注した準大手のゼネコン関係者は、
戸惑いを隠せない様子で語る。

別のゼネコン関係者は

「JR東海は積算や設計をゼネコンに手伝わせていた。
工法の研究対象が重ならないよう
情報交換をしてもいけないのか」と嘆いた。(中略)

一方、検察幹部の一人は立件の意義をこう強調した。

「9兆円の国家事業でなれ合いを
していたことが信じられない。
こんなことをしていたら社会が腐り、
日本企業の競争力が損なわれてしまう」
(以上、産経ニュース2018.3.2)

両者は完全に対立しています。

談合(話し合い)はなぜいけないのでしょうか。

しかも記事によれば、この場合は
受注業者決定のための談合ではなく、
工法の研究対象が重ならないための
情報交換を月に一度行っていた
というにすぎません。

3月3日付のヤフーニュースによれば、
容疑を否認している大成建設は、
ガサ入れの前に技術関連資料を
移動させており、これが検察の目に
証拠隠滅と映ったようです。

再捜査を受けた時に、大成側は、
秘匿義務のある技術資料だった
と弁明しています。

一方、検察は役職員を社長室に
呼び出したうえ「ふざけるな!」
と怒鳴りつけたそうです。

またある検察幹部は、

「われわれが技術資料を漏らすわけがなく、
証拠を移す理由にはならない」

と決めつけたそうです。

しかし先の検察の言い分のうち、
「社会が腐り」というのは
抽象的で意味不明です。

すると、検察の言い分の根拠は、
「企業の競争力が損なわれる」
という一点にあるようです。

完全な競争至上主義ですね。

最近の傾向として、公取委や検察は、
以前まで定着していた指名競争入札さえも
違法視するようになってきました。

一般競争入札という単なる形式的な
純粋性を守ろうとして、
それに抵触するものは、
何でも切り捨てようとする硬直した思想。

ここには、取り締まる官庁の融通性のなさと、
ヨーイドンの競争こそ最高善だとする
アメリカ式新自由主義のイデオロギーとが
重なり合っています。

指名競争入札には、ある特定の事業に対して
経験豊富で投資力も十分な企業に
参加者を絞ることで、公共事業を
迅速かつ円滑に進められる
という大きなメリットがあるのです。

もちろんデメリットが皆無とは言いませんが。

また上記産経記事では、検察幹部が

「9兆円の国家事業でなれ合いを
していたことが信じられない」

などと子どもみたいなことを言っていますが、
リニア新幹線のような巨大な事業であればあるほど、
受注企業間の緊密な連絡や
話し合いの機会が必要になってくるはず。

日本列島全体の経済成長に結びつくこの事業に、
せっかく大手ゼネコンが協力し合って
取り組んでいるさなか、幼稚な正義感をタテに
口ばしをはさんで協力関係を分断する。

このほうがよっぽど信じられません。

検察は、現場の具体的な事情を
どこまで知った上でこうした
挙に出ているのでしょうか。

2017年4月、公取委は、東日本大震災後の
農地復旧工事を舞台にした談合疑惑で、
工事を発注した農水省東北農政局と、
ゼネコン約二十社を立ち入り検査しました。

これも信じられない摘発です。

災害で荒廃してしまった農地は、
被害に遭った農家の方々のために
一刻も早く復旧させなくてはなりません。

工事を少しでも遅らせることは絶対禁物。

早く的確に着工にこぎつけるために、
談合によって現地事情に詳しい
適切な業者を絞り込む必要があります。

そういう「話し合い」解決が
ただ法律の文言に多少抵触するからといって、
どうして「法の正義」を振りかざす必要があるのか。

この場合も、現地の事情を何も考えない
取り締まり官庁のリゴリスティックな

競争至上主義が見事に露呈しています。

2017年12月、スパコン開発の第一人者、
齋藤元章さんが逮捕されました。

逮捕容疑は、技術開発助成金を得るのに、
報告書を他の研究目的に書き換えて
四億円程度の水増し請求をしたというもの。

この件はこのメルマガでも一度取り上げました。
https://38news.jp/economy/11433

政府はとかく技術開発投資をケチります。

ですから、助成金を得るために、
報告書を他の研究目的に
書き換える程度のことは
日常茶飯事なのです。

取り組んでいる仕事の重要性に鑑みれば、
注意勧告して書き直させれば済む話でしょう。

第一、まだ請求の段階で、
どうして検察が水増しであることを
知ることができたのか。

齋藤さんはアクの強い方のようですから、
内部に「敵」がいてチクられたのかもしれません。

このように一連の流れを見てきますと、
最近の取り締まり官庁は、
国家や国民生活にとって重大な
意味を持つ事業に次々に水を差して、
純粋正義派お坊ちゃま君を
演じているという按配です。

物事の優先順位を
完全にはき違えているのです。

ここには、日本国民のために仕事をするという、
公共精神のかけらも見当たりません。

また、摘発するにも、現場の事情を斟酌する
さじ加減というものがあることを
まるでわきまえていません。

秀才の大きな欠陥と言うべきです。

この純粋お坊ちゃまの振る舞いが、
ただの正義派を演じているだけならば、
まだしも許せる部分がないではない。

しかしその背後には、こうした正義派ぶりを利用して、
日本の高度な技術を盗んで国力を
貶めようと企んでいる某勢力(複数)の影がちらつきます。

よく指摘されるように、日本はスパイ天国です。

こう考えると、先の検察幹部の
「われわれが技術資料を漏らすわけがない」
という言葉も信用がおけなくなってくるのです。

このぶんでは、世界で唯一の建設候補地として
北上山地に指定されている国際リニアコライダー
(高速線型加速器を内蔵した研究施設)も、
さまざまな邪魔が入っておぼつかない状態となり、
中国あたりに取られてしまうかもしれません。

日本の内部崩壊の危機を
何とかしなければなりません。

課題は山積しています。
https://38news.jp/economy/11716


20. 中川隆[-5459] koaQ7Jey 2018年3月15日 08:49:51 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

2017年12月21日才能を潰すのが得意な日本
From 小浜逸郎@評論家/国士舘大学客員教授


以前このメルマガに、

「日本からはもうノーベル賞受賞者は出ない?」

という稿を寄せました。
https://38news.jp/economy/11171

ノーベル賞受賞者で京都大学iPS細胞研究所長の
山中伸弥さんが「ご支援のお願い」として
寄付を募っているのです。
そのなかで山中さんは、
「弊所の教職員は9割以上が非正規雇用」と
書いていました。
研究所の財源のほとんどが期限付きだからです。
https://www.cira.kyoto-u.ac.jp/j/fund/

10年、20年という長期間を要する基礎研究に、
政府や大学は十分な資金を与えず、
しかも短期間に成果を出す研究のみを
優遇する方向にシフトしています。

非正規雇用では給料が不十分なだけではなく、
安心して研究に打ち込めません。
それで、若い優秀な人たちが
基礎研究を諦めてしまう傾向が増大しています。

12月13日18時ごろのNHKラジオ番組に、
一昨年、ノーベル物理学賞を受賞した
梶田隆章さんが出演していました。
梶田さんは、
ニュートリノが質量を持つことを示す
「ニュートリノ振動」の発見という偉大な
業績を成し遂げた方です。

この番組で、梶田さんは、
自分が若い頃は、カミオカンデなどの
巨大な装置による実験を長いこと繰り返し、
結果を理論にまとめ上げることが可能だったが、
今では、基礎研究に取り組もうと思っても、
期限付きの研究費しか得られないので、
若い人たちが自分の若い時のように、
腰を据えて研究に集中することができないと、
山中さんと同じことを話していました。

この問題は、自分たちがいくら頑張っても
どうすることもできない。
できるだけ広くみなさんにこの事情を
知ってもらうほかないと、
切々と訴える梶田さんの声が、
今も耳に残っています。

12月5日には、日本のスパコン開発の第一人者
齋藤元章さんが詐欺容疑で逮捕されました。

齋藤さんは天才です。
2014年に株式会社ExaScalerを立ち上げ、
理化学研究所(RIKEN)および、
高エネルギー加速器研究機構(KEK)と
共同研究契約を結び、
わずか七カ月で「Suiren」を開発します。
これが、スパコンの省エネ性能を競うGreen500で
2位にランクイン。
2015年には、同じくGreen500)で、
RIKENの「Shoubu」、KEKの「Suiren Blue」および
「Suiren」の3台が1位から3位までを独占します。

2017年1月には、科学技術振興機構(JST)が、
未来創造ベンチャータイプの新規課題の緊急募集に、
ExaScalerのスパコンが採択されたと発表。
開発期間2017年1月から12月まででしたが、
齋藤さんは、その締め切り直前に
逮捕されてしまいました。

逮捕容疑は、技術開発助成金を得るのに、
報告書を他の目的に書き換えて
四億円程度の水増し請求をしたというもの。
もちろん容疑が事実なら、いいとは言いませんが、
まだ実際に四億円をもらったわけでもないし、
他の研究者の言によれば、
この程度のことは日常茶飯事だそうです。
注意勧告して書き直させれば済む話。

なぜこういうことになるのか。
政府が先端技術研究のための資金を出し惜しみ、
国家的プロジェクトに
十分なお金をつぎ込まないからです。

齋藤さんは、雑誌『正論』2017年2月号で、
次のように訴えています。

このままでは日本はスパコンで中国に
負けてしまう。中国が一位になると、
エネルギー、安全保障、食料、医療、
自然災害対策など、すべての面で中国に
支配されてしまいかねない。
自分たちのプロジェクトのために
せめて三百億円の資金がほしい、と。

国家の命運がかかっている問題で、
政府がちゃんと資金援助をしないから
最高の頭脳を潰すことになるのです。
これによる日本全体の損失は計り知れません。

三橋さんの著書の題名ではありませんが、
こうして財務省の緊縮路線が日本を滅ぼします。

日本は江戸時代以来の倹約道徳教国家で、
いつも小さなことを大げさに騒ぎ立てて、
物事の優先順位を間違えます。

さらに想像をたくましくすれば、
逮捕した東京地検特捜部にも
反日勢力が入り込んでいるのではないか。
つい数日前も、リニア新幹線の工事をめぐって、
大手ゼネコン四社が談合の疑いで
特捜部の捜査を受けました。
これでリニア新幹線工事はまた遅れるでしょう。
齋藤さん逮捕にしてもリニア新幹線にしても、
某国の勢力が手をまわしているという
陰謀論に与したくなります。

もしそうでないとすれば、
東京地検特捜部や公取委は、
大局を見失い、正義漢ぶって摘発教条主義に
陥っているのです。
亡国を目指す官庁がまた増えました。
https://38news.jp/economy/11433


21. 中川隆[-5499] koaQ7Jey 2018年3月22日 11:49:04 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8552]
2018年03月21日
財務省決裁文書改ざん事件の本質は何か - 森永卓郎
http://blogos.com/article/285184/?p=1


 財務省の決裁文書書き換え事件について、私は大きな危機感を抱いている。その不安をさらに大きくする記事が、3月18日の朝日新聞に掲載された。3月17日、大阪府高槻市内で行われた集会での辻元清美立憲民主党国会対策委員長の発言だ。

 「昨夜、首相官邸前で雨の中、ものすごい数の人が集まっていたが、『官僚頑張れ!』のコールが出てきた。普通、決裁文書の改ざんが起きれば『官僚は何なんだ』となるが、『今回は違う。誰かを守っている』とみんな見抜いている」

 私は、今ごろ、財務省は高笑いをしているのではないかと、感じているのだ。

 財務省が国会に提出した決裁文書から昭恵夫人の名前が消えていたことで、野党やマスメディアは、安倍総理の関与を再び追及する構えをみせている。もちろん、それはやらなければならないことだが、今回の決裁文書で、安倍総理の関与を示す証拠は出てきていないのだから、そこに力を注ぐより、財務省の責任をきちんと追及することのほうが、優先順位が高いと、私は考えている。それどころか、安倍内閣が弱体化することは、逆に財務省の思うつぼになる可能性が高いのだ。

 財務省は、国会に改ざんした決裁文書を示して、それに基づいて1年間も国会審議がなされてきたのだから、改ざんは国会への冒涜に他ならない。しかも、ミスによって誤った文書が出されたのではなく、悪意をもって、組織ぐるみでやったのだから、再発を防ぐためにも、厳罰を下す必要があるのだ。


ノーパンしゃぶしゃぶ事件の教訓

 ここで再確認しておくべきことは20年前の不祥事だ、財務省の前身の大蔵省は、いまから20年前に、いわゆるノーバンしゃぶしゃぶ事件を起こした。金融業界から過剰接待を受けて、内部情報を漏らしていたとされる事件だ。このときの大蔵省へのペナルティは、4つの方法で行われた。

 まず、刑事責任の追及だ。6人の大蔵官僚(OBを含む)が逮捕され、全員に執行猶予付きの有罪判決が下された。第二は、大蔵省としての処分だ。停職1人、減給17人など112人に対する処分が行われ、局長クラスも複数が辞任した。第三は、政治責任だ。当時の三塚博大蔵大臣は、この事件の責任をとって辞任した。そして第四は、大蔵省という組織へのペナルティだ。この事件をきっかけに、大蔵省から金融庁を切り離すことになり、そして大蔵省という名称自体も財務省に変更されることになったのだ。

 今回の決裁文書改ざんは、罪としては、ノーバンしゃぶしゃぶ事件よりもずっと重いだろう。有印公文書偽造は、最高刑が懲役10年の重罪だ。

 ところが、第一の刑事責任の追求に関して、いまのところ検察の具体的な動きがみられない。証拠固めをしているのかもしれないが、改ざんに関わった官僚は、すべて逮捕すべきだろう。

 そして、第二の財務省としての処分も動きがみえない。麻生太郎財務大臣は、決裁文書の改ざんは、3月11日になって初めて知ったのであり、自分は一切関与していないと断言している。もしそうだとすれば、財務省は、国会をだましただけでなく、自省のトップをも欺いていたことになる。それによって、国会を空転させ、内閣を窮地に追い込んだのだから、私は、改ざんを実行した財務官僚は、懲戒免職に相当すると思う。いまのところ、改ざんに関わった具体的な官僚の名前は出てきていないが、それが判明したときに、もし手ぬるい処分が下されることになったら、麻生大臣の関与が改めて疑われることになるだろう。

 第三の政治責任だが、麻生財務大臣の辞任は避けられない。仮にまったく知らないところで改ざんが行われたのだとしても、監督責任は大きいからだ。

 そして、第四の財務省という組織に対するペナルティだ。麻生大臣は、問題を起こした理財局の分離を示唆しているようだが、それでは意味がない。私は今回こそ、国税庁の切り離しをすべきだと思う。財務省がなぜ日本の支配者として振る舞う強大な権力を持ってきたのかといえば、国税庁を抱えているからだ。財務省を批判したり、逆らったりすると、税務調査や国税の査察を受ける。だから、怖くて財務省批判ができないのだ。国税庁を分離すれば、財務省は普通の役所になり、国会や国民を欺いてまで、自らの政策を強行することができなくなるのだ。

なぜ国有地は8億円引きで払い下げられたのか

 以上で述べた財務省へのペナルティをきちんと行ったうえで、次に追及すべき問題が、そもそもなぜ財務省が森友学園に国有地を8億円もの値引きをして払い下げたのかということだ。ある元経済産業官僚は、私に、「官邸での地位低下にあせった財務省が、安倍総理にこびを売るためだったのではないか」と語った。安倍政権発足前は、財務官僚は官邸で圧倒的な地位を占めていた。

 ところが、安倍総理は政界のなかで唯一の「反財務省」の政治家だ。だから官邸内の主要ポストを経済産業省出身者で固めた。日本の支配者である財務省としては、当然面白くない。そこで、安倍総理の歓心を引こうと、昭恵夫人肝いりの森友学園に便宜を図ったというものだ。確かに、その可能性は十分ある。しかし、私は財務省にもう一つの思惑があったのではないかと思う。

 実は、一昨年の秋ごろから、安倍総理に「消費税引き下げ」の動きがみられた。昨年1月号の「文藝春秋」には、安倍総理の参謀である浜田宏一内閣官房参与が、「アベノミクス私は考え直した」という論文を寄稿し、減税の必要性を訴えた。その後、安倍総理自身も、官邸にイギリスのアデア・ターナー金融サービス機構前長官を招き、会談している。ターナー氏は、ヘリコプターマネーの提唱者として有名で、日本がデフレから脱却するためには、減税が必要と主張している。

 来年10月からの消費税率引き上げを控えて、安倍総理がこうした動きをすることは、財務省にとっては看過できない事態だ。そこで、財務省は安倍総理に取り入ることができなかった場合には、安倍総理を失脚させても構わないという含みをもたせて、8億円引きを行ったのではないか。

 3月16日の参議院予算委員会で、財務省の太田充理財局長が、「政府全体の答弁は気にしていたと思う」と述べて、安倍総理が「自分と昭恵夫人が、払下げに関与していたら、総理も議員も辞める」と発言した国会答弁が、決裁文書改ざんに影響したことを否定しなかった。この期に及んでも、財務省が安倍総理退陣を目論んでいることを示唆する答弁なのではなかろうか。そして、その財務省の戦略は、内閣支持率の急低下やメディアの論調をみていると、思惑通りに進んでしまう可能性が高まっているようにみえるのだ。

 私は、働き方改革や原発の新増設、憲法改正といった安倍政権の政策には反対だが、もし安倍政権が崩壊したら、来年10月の消費税引き上げが予定通りに行われて、景気が失速するだろうと考えている。ポスト安倍の面々は、例外なく親財務省だからだ。


財務省はウソツキ

 今回の決裁文書改ざん事件で、明白になったのは、財務省はウソツキだということだ。そして、財務省がついてきた一番大きなウソは、「日本の財政は先進国のなかで最悪の状態にあり、財政の持続可能性を考えたら、消費税引き上げ以外に方法がない」というものだ。40年も前から始めたこの財務省のキャンペーンは、いまでも多くの国民が信じ込んでいる。

 しかし、財務省が作成している「国の財務書類」という統計をみると、連結ベースで国が抱えている債務は1400兆円となっている。しかし、同時に国は950兆円という世界最大の資産を保有している。差し引きすると、国が抱える純債務は450兆円にすぎない。これは、先進国の普通のレベルだ。しかもアベノミクスの金融緩和は、日銀が保有する国債を大幅に増やした。日銀が保有する国債は、事実上返済や利払いが不要なので、借金ではなくなる。経済学では、通貨発行益と呼ぶ。

 いま、日本の通貨発行益は450兆円にも達している。通貨発行益と純債務を通算すると、ちょうどゼロだ。つまり日本政府は、現時点で無借金経営になっているのだ。もちろん消費増税の必要性など、かけらもない。

 国民が、この財務省が作り出した最大のウソに、一日も早く気付くことが、今回の決裁文書改ざん事件から受け取る最大の教訓なのではなかろうか。


22. 中川隆[-6568] koaQ7Jey 2018年3月29日 15:11:56 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-9328]
【西田昌司が財務省にブチ切れる】予算委員会にて『なんで報告しなかったんだよ!!!!』 - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=zajkdRLdh_I


2018年3月29日【小浜逸郎】財務省VS総理官邸
https://38news.jp/politics/11762

3月27日、森友学園への
国有地払い下げにともなう
財務省の有印公文書
書き換え問題で、
前理財局長・佐川宣寿氏の
証人喚問が行われました。

筆者は、朝日新聞が書き換えの事実を
公表した時点で、いかにも傲慢な
一省庁の体質を象徴するミステイクで、
重大ではあるものの、それ以上のもの
ではないと思っていました。

しかしこれを反日野党やマスコミが
大々的に取り上げて、安倍政権攻撃・打倒の
恰好の材料とし、その支持率が急激に
下がるに及んで、その背景などを
自分なりに整理しておく必要を
感じるようになりました。

ちなみに筆者は、森友学園問題
そのものが発覚した少し後に、
自分のブログで、これはひょっとすると、
財務省の緊縮財政路線の前に
立ちはだかる安倍をつぶすための
陰謀の可能性もあるという
憶測を述べています。
https://blog.goo.ne.jp/kohamaitsuo/e/f5b4219a93999f39267870a90b100ba4

これはあくまで憶測ですので、
確証は何もありません。

しかし、書き換えが明らかになった
現時点でも(かえって現時点だからこそ)、
この説が成り立つ余地があります。

理由は次の二つです。

1財務省と総理官邸との間には、
長く続く暗闘があり、その熾烈さを
国民はあまり知らされていません。

これについては、筆者は信頼のおける
複数の筋から情報を得ています。
この暗闘は、上記のような、財務省の
緊縮財政路線をめぐる確執だけ
ではありません。

2014年5月に内閣官房に設置された
内閣人事局が、事務次官、局長、審議官
など役員クラス約600名の人事権を
握ることになり、これまでの官僚主導の
行政から、政治家主導の行政に
シフトさせることが
ある程度可能となりました。

これが実効性を示すようになると、
財務省としては、自分たちの力で
財政を動かすことが難しくなります。

つまり財務省には総理官邸を
恨むだけの十分な理由があるのです。

2財務省がこのたびの書き換えを
行なった決済文書の書き換え前の
部分には、貸付料について
平沼元経済産業大臣や鳩山元総務大臣の
秘書などから財務省などに対し
「高額であり、なんとかならないか」
などと相談があったこと、安倍総理夫人の
昭恵氏が学園を訪問して講演したこと
などが書かれていました。
https://www3.nhk.or.jp/news/special/moritomo_kakikae/

ご存知のように、昭恵氏は、
森友学園の名誉校長でした。

ここには、自民党政治家および
その周辺人物の関与をにおわせよう
という意図がありありと読み取れます。

決裁文書のなかで、交渉経過を記す
部分(調書)に、なぜ自民党政治家
およびその周辺人物を貶めるような
(しかも昭恵氏の講演などは、
価格交渉経過に何の関係もありません)
記述をわざわざ入れる必要があるのでしょうか?

破格の安値で払い下げたことによって
疑惑が生じた場合、その責任は、
自分たちではなく、政治家および
その周辺人物にある、という
こすっからい印象操作が感じられますね。

書き換え後は、これらは
もちろん削除されています。

書き換える前にこの文書の存在は
中央政界の一部に漏れていたのでしょう。

それが国会で問題視されると、
自省の方針貫徹のためなら
何でもするという財務省の
陰謀的体質を突かれます。

そのことに配慮を巡らせた部内の
何ものかが、あわてて書き換えを
執行したと考えれば、
つじつまが合うわけです。

これは、「安倍政権への忖度」
などという「美しい」話とはとても思えず、
単に、陰謀がばれることを恐れた
組織防衛意識のわざではないか
と推測されます。

以下の動画で、自民党の中では
数少ない積極財政派である
西田昌司参議院議員による、
財務省攻撃の鋭さを見ると、
これまで述べてきた財務省と、
安倍首相自身を含む積極財政派との
確執のありさまがよくわかると思います。


口調だけを聞いても、西田議員と
安倍首相との間には、財務省に
対抗するための連携が
成り立っている様子が感じられますね。

ところで、左派系野党は前々から
安倍政権を倒すことだけを
自己目的にしており、その後
どうするかなど何も考えていません。

そこにめぐってきたこの書き換え問題を
倒閣の絶好のチャンスと見て勢いづき、
財務省攻撃ばかりでなく、
昭恵氏の証人喚問を要求しています。

財務省問題を、政局の転換に
結び付けたくて仕方がないのですね。

愚かとしか言いようがありません。

彼らが目先の問題にばかりとらわれて、
日本国民のためなど少しも
考えていないことは、次のように
政局を見通すことで明らかとなります。

自民党が与党であり続けることが
当面変わらないのだとすれば
(変わるはずがありませんが)、
もし安倍政権が倒れると、
代わって立つ自民党の首班候補は、
ほとんど財務省に尻尾を
振るやからばかりです。

岸田氏、石破氏、野田毅氏、
野田聖子氏、小泉氏、石原氏、二階氏など、
自民党有力議員を思い浮かべてみても、
財務省に対抗して、デフレ脱却を
果たせるような力量と経済知識を
持ち合わせる人が一人としていません。

これでは財務省の思うつぼです。

国民の貧困化は一層進むでしょう。

書き換え問題は、財務省オンリーの
責任問題であり、政権全体にも、
ましてや国民生活にも
何の関係もないことです。

国民生活に関係のないことで
連日国会審議の貴重な時間と
金を空費している暇があったら、
生活に直結する消費増税問題や
PB黒字化問題や移民受け入れ問題について
(いずれも経済の悪化に結びつきます)、
なぜ国会で問題にしないのでしょうか。

与野党議員たちの志の低さが際立ちます。

むしろ書き換え問題は、財務省が
これまでまき散らしてきた悪を
もっぱら象徴している問題であり、
ここを突破口として、財務官僚の
横暴を打ち砕くべきなのです。

財務省と暗闘を繰り広げてきた
官邸側にとっては、禍を転じて
福と為すチャンスです。

国民は、何よりも、安倍政権打倒で
勢いづいている野党やマスコミの
口車に乗せられて、財務省と
政権全体とを一体化して考えるという
発想を捨てなくてはなりません。

国民は、選挙などになると何党が
何人当選したなどと興奮しますが、
本当に日本の政治を動かしている
のがどんな勢力なのかということを、
もっと正確に把握すべきです。

このたびの問題が意味しているのは、
「民主主義の危機」などではなく
(そんな危機ならとっくに続いています)、
ただ財務省という腐った
官僚組織の危機なのです。

この事件を安倍政権がうまく利用して、
財務省がこれまで取ってきた
「デカい面」を、コントロールできる
ように舵取りを行なう必要があります。

これが成功すれば、6月に控えた
「骨太の方針」の閣議決定で、
これまで財務省主導で採用されてきた
PB黒字化という最悪の政策を
破棄することも不可能ではありません。

それにしても、財務省の書き換えを
朝日新聞にリークしたのは誰なのか。

まったく推測の域を出ませんが、
これは二つ考えられます。

一つは、検察です。

この場合、検察は野党と同じように、
その後のことなどまったく考えていず、
硬直した正義感で行ったのでしょう。

あるいは、アジアの反日国家が
検察内部に手を伸ばしている
のかもしれません。

もう一つは、官邸自らがリークした
という推測も成り立たない
わけではありません。

政権基盤を脅かすリスクを冒してまで、
そんなことをするはずがないだろうと、
ふつうは考えますね。

ごもっともですが、
これまで述べてきたように、
中央政権内部に
財務省VS総理官邸という
暗闘が存在する事実、
そしてどちらに軍配が上がるか
という成り行きこそ、日本のこれからを
決定づける非常に
重要なポイントなのです。

陰謀には陰謀を。

もし官邸側に、そうした
「肉を切らせて骨を切る」だけの
覚悟と気概があったとしたら、
ちょっと希望が持てる
ではありませんか。
https://38news.jp/politics/11762


23. 中川隆[-7589] koaQ7Jey 2018年4月02日 11:18:09 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-9763]
森永卓郎の「経済“千夜一夜”物語」 財務省へのペナルティー
https://wjn.jp/article/detail/2247680/
週刊実話 2018年4月5日号

 森友学園への国有地売却に関する決裁文書について、財務省がついに改ざんを認めた。野党や大手メディアは、削除された部分に安倍昭恵夫人の名前があったことで、再び「総理の関与」を追及する方針だが、それでは財務省の思うツボというものだ。

 まず、忘れてならないのは、今回の文書改ざんが、森友学園の事件が発覚したあとで、本省理財局で行われたということだ。だから、最初にこの改ざん事件の始末について考えなければならない。

 財務省が国会に提示した決裁文書の改ざんは、有印公文書偽造にあたる。懲役10年以下の重罪だ。だから、まず改ざんに関わったすべての財務省職員を懲戒免職にするとともに、改ざんを指揮した当時の佐川宣寿理財局長と、理財局の幹部を逮捕しなければならない。

 それをしたうえで、なぜ財務省が森友学園に国有地を8億円もの値引きをしてたたき売ったのか、という点をしっかりと解明する必要があるのだ。

 ある元経済産業官僚は、官邸で経産官僚が重用されるようになり、危機感を覚えた財務官僚が、安倍総理を喜ばそうとしてやったのではないかと言う。それもあるかもしれないが、私の見立ては違う。

 安倍総理は、一昨年の秋頃から、消費税率の引き下げを画策していた。それは、財務省にとって許しがたい蛮行だ。そこで財務官僚が、安倍総理を失脚させるために、自らの危険をも顧みず、あえて決裁文書の改ざんをしたのではないだろうか。

 昭恵夫人の名前を削除しておいて、後からそれが発覚すれば、世間は安倍総理の関与を疑い、自民党総裁選での敗北、あるいは総理辞任が期待できるからだ。だから、いまの安倍総理の責任追及の動きは、まさに財務省の思惑通りということだ。

 財務省が起こした前回の大きなスキャンダルといえば、大蔵省時代の'98年に起きた「ノーパンしゃぶしゃぶ事件」だった。大蔵官僚が過剰接待を受けていたのだが、その後始末として大蔵省は、金融庁を分離させられ、大蔵省という名前自体も捨てざるを得なくなった。

 今回は、それ以上のスキャンダルなのだから、財務省にそれ以上の制裁を与えなくてはならない。

 一つのアイデアは、国税庁を分離して歳入庁として独立させることだ。いままでは、財務省に逆らうと国税が査察に入ってくる恐れがあるので、誰も財務省に逆らえなかった。しかし、国税庁を分離してしまえば、財務省は普通の官庁のひとつになる。日本の政治をコントロールしようなどという妄想は抱かなくなるはずだ。

 ただ私は、最も望ましい制裁は、消費税率の引き下げだと思う。財務省が一番嫌がることだからだ。

 また、安倍政権の発足以来、国民の大部分が景気回復を実感していないのは、実質賃金が安倍政権発足後の5年間で4%も下がっている点だ。

 そして、その実質賃金減をもたらした大部分の原因が、消費税率の引き上げなのだから、消費税を元に戻せば、デフレからの完全脱却が可能になる。安倍総理が、支持率回復のため、今回の事件を利用して消費税引き下げに踏み切る可能性は、十分あるだろう。


24. 中川隆[-7828] koaQ7Jey 2018年4月06日 13:02:31 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-9985]

今日もまたモリカケ問題ですが、田中角栄逮捕以来の検察とマスコミ(朝日新聞)による政治支配が続いている。検察とマスコミに好ましい総理でなければ、スキャンダルをマスコミにリークして総理を辞任に追い込む構図ですが、検察は政治家のスキャンダルリストを作って、好ましくない政治家や内閣だとマスコミにリークして辞任に追い込む。

日本に強力な内閣が出来ると、まずいと考える国が日本の周りにはたくさんある。90年代には毎年のように総理が交代して日本は弱体化していった。政治家にとっては検察は鬼門であり、ガードの甘い政治家は叩けば一つや二つのスキャンダルは必ず持っている。政治活動する以上はスキャンダルは避けられないからだ。

しかし検察も行政組織の一部門であり、政治的に動く。特に内閣人事局が出来ると検察トップの人事が検察の思うような人事ができなくなったことで、安倍内閣と検察との摩擦が生じている。これは霞ヶ関全体にも及んでおり、以前は各省庁の人事は事務次官が握っていた。しかし内閣人事局が出来てからは人事権は官邸に移った。

モリカケ問題も、財務省や検察が背後で動いているのでしょうが、どの省庁にも反安倍内閣派のグループがある。各省庁のトップが鑑定の意のままでも、末端に行くほど反安倍の勢力があるようだ。検察も同じであり、地方の検察には中央の言う事を聞かない検察官がいて、山本真千子・大阪地検特捜部長もその一人のようだ。

おそらく朝日新聞に決済文書の改竄をリークしたのは大阪地検らしい。もちろん証拠はないが状況からしてリークできるのは、近畿理財局か大阪地検しかない。山本真千子・大阪地検特捜部長がリークしたとなれば、公務員の守秘義務違反になりますが、今までは検察には手も足も出せなかった。

検察も行政組織の一部であり、大臣には指揮権もある。しかしそれが発動されることはなく、検察は人事も活動もやりたい放題だった。しかし安倍内閣になってからはそれも出来なくなった事で、検察や財務省には不満に思う官僚がいる。公務員にとっては人事が全てであり、それが内閣人事局に取り上げられてしまった。

記事によれば、「法務・検察首脳部は2016年7月の人事でエースの林真琴・前刑事局長を事務次官に就任させる人事案を官邸に上げた。ところが、官邸は人事案を突き返し、同期の黒川弘務・官房長を次官に据えた。黒川氏は政界捜査の際には情報を逐一官邸にあげることで官邸の覚えがめでたく、甘利明・経済再生相の斡旋利得事件の際に特捜部が甘利事務所への家宅捜索さえ行なわずに不起訴処分にしたのも、そのパイプで政治的取引があったからだと見られています」(伊藤氏)ということだ。

田中角栄逮捕以来の因縁とも言えますが、検察とマスコミによる政界工作に対する政治家の恨みは大きい。第一次安倍内閣もスキャンダルリークによる工作活動で安倍総理は辞任に追い込まれましたが、第二次安倍内閣では内閣人事局を通じて検察をコントロールしているようだ。検察も行政組織の一部だから当然のことだ。

確かに政治家のスキャンダルは好ましい事ではありませんが、検察が政治家のスキャンダルリストを作って、好ましくない内閣の大臣のスキャンダルをマスコミに流すような事はあってはならない。政治家ばかりでなく、好ましくない評論家などのスキャンダルも仕掛けているようですが、植草氏や高橋氏や三橋氏など微罪で大きく報道された。

「株式日記」のスタンスとしては、政治家は政治家として有能ならば多少のスキャンダルは見逃して行くべきではないだろうか。政治家の多くは真っ当な仕事ができないから政治家になっているのであり、仕事のできる人は政治家にはならない。国会中継を見ればあまりにも馬鹿馬鹿しくて観ていられない。

モリカケ問題もあまりにもバカバカしいことですが、そのために国会は1年以上も空転している。国会がスキャンダル追求の場となり、肝心の政治が行われなければスキャンダル追求は本末転倒だ。財務省や検察の追求を恐れて主な政治家はみんな消費税増税派ですが、検察や財務省に睨まれたくないからだ。

腐敗しているのはむしろ財務省や検察であり、文書の改竄や証拠の捏造などで財務省や検察は腐敗している。権力を持てば必ず腐敗が生じるが、朝日新聞も腐敗している。
http://2013tora.jp/kabu406.html


25. 中川隆[-7857] koaQ7Jey 2018年4月09日 09:20:12 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-10042]

外務省の嘘つき体質を国民に教えてくれた元農水官僚
http://kenpo9.com/archives/3543
2018-04-09 天木直人のブログ


 官僚の嘘つき、隠ぺい体質が次々と明るみになっているが、外務省こそ大嘘つきだ。

 何でもかんでも米国のせいにしてウソをつき、国益をそこなうから、そのウソは他の省庁のウソよりたちが悪い。

 こう週刊誌上で証言した元農水官僚が出て来た。

 きょう4月9日発売の週刊プレーボーイ(4月233日号)の連載「池田和隆の斬鉄剣」がそれだ。

 池田和隆氏は故松岡利勝元農水大臣の秘書官をした体験から、松岡大臣が訪米して議員外交をした事を間近に見て来た。

 その松岡大臣がかつて米国の通商代表部(USTR)に、なぜ米国はそれほど日本のコメの自由化にこだわるのかと尋ねたら、通商代表部のナンバー2が、コメも自由化の対象にしてもいいと言って来たのは日本の外務省だぞ!と言い返されたというのだ。

 松岡大臣がその事を当時の宮澤首相に報告しようと首相官邸に行って「コメの自由化は日本側が言い出したようですよ」と話し始めた途端、外務省から出向していた首相秘書官が、「総理、お時間です」と言って無理やり首相を引きずり去ったというのだ。

 そして池田氏はこう締めくくっている。

 外務省が米国一辺倒の外交方針を変えようとしないのは、出世コースである北米局の幹部が米国重視の外交路線を変えようとしないからだと。

 そんなくだらない理由のため、外務省は国と国民を欺いて国益を犠牲にしてきたのだと。

 この記事を読んだ国民は驚くに違いない。

 しかし、これはほんの氷山の一角である。

 私は外務官僚を35年間務めていたから、池田和隆氏以上の様々な事を知っている。

 米国が言ってもいない事をあたかも言っているというウソ情報を日本政府に流して、自らの保身を図った外務次官も知っている。

 そんな外務官僚が、いま完全に行き詰まっている。

 なぜか。

 それは米国にトランプ大統領が現れ、外務省の相手である国務省が機能しなくなったからだ。

 だからといって外務官僚には国務省の官僚に代わる人脈はゼロだ。

 もちろん谷内正太郎内閣安全保障局長もゼロだ。

 そしてそのことは日本の政治家にも当てはまる。

 外務省におんぶにだっこの政治家たちは、まるで米国に人脈がない。

 いまや日本の政治家の中で一番トランプ大統領と意思疎通できるのは安倍首相だ。


26. 中川隆[-9810] koaQ7Jey 2018年4月15日 21:18:22 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-10450]

【経済討論】財務省主導の経済でいいのか?日本[桜H30-4-14] - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=s8y0fk90-OQ

◆経済討論:財務省主導の経済でいいのか?日本

パネリスト:
 安藤裕(衆議院議員)
 高橋洋一(嘉悦大学教授・「政策工房」会長)
 田村秀男(産経新聞特別記者・編集委員兼論説委員)
 藤井聡(京都大学大学院教授・内閣官房参与)
 松田学(東京大学大学院客員教授・元衆議院議員)
 三橋貴明(経世論研究所所長)
 渡邉哲也(経済評論家)
司会:水島総


27. 中川隆[-10407] koaQ7Jey 2018年4月18日 19:27:51 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-11137]

2018年4月18日
デフレの原因ここにあり 〜福田氏「醜聞」騒動が示す財務省の虚偽隠蔽体質〜
From 藤井聡@内閣官房参与(京都大学大学院教授)
https://38news.jp/economy/11841


今、世論を賑わせている「福田財務省事務次官」の醜聞騒動。

これについて今・・・・
「財務省が福田淳一次官のセクハラ疑惑を巡って
報道各社の女性記者に調査への協力を要請し、
麻生太郎財務相が被害申告のない場合のセクハラ認定は難しいと発言」
したことへの批判が拡大しています。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201804/CK2018041802000133.html

「野党にとどまらず、
与党幹部や閣僚もこぞって声を上げ、
安倍政権の土台を揺るがしている。」

とのこと。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201804/CK2018041802000133.html

実際・・・

「こっちから辞めるべきではないか、
とわざわざ助言するというより、
本人や財務省が考えるべきことだ。」
(自民党の二階俊博幹事長)

「記者から協力を得るというのは違和感がある。
被害を受けた人に『出てきてください』というのは、
ちょっと違うのではないか」(公明党の石田祝稔政調会長)

等、与党からも批判が相次いでいます。
https://mainichi.jp/articles/20180418/k00/00m/010/100000c

メディアからの批判も激しく、
左派系の朝日新聞や東京新聞は、
「恫喝に等しい」
https://www.asahi.com/articles/ASL4K578TL4KULFA01W.html
「人権感覚が問われる事態」
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201804/CK2018041802000133.html
と報じ、保守系の産経新聞も
「財務省は醜聞の擁護者か」
https://www.sankei.com/column/news/180418/clm1804180001-n1.html
との論説を公表しています。

そして、ハラスメントの音源を公表した当事者の新潮は、
今回の財務省の対応の根源に、
「組織防衛を最優先」
する態度があると断じています。
https://www.dailyshincho.jp/article/2018/04170600/?all=1&page=4

今、政権に対しては、福田氏醜聞騒動のみでなく、
公文書改竄問題や首相案件メモ問題、防衛省日報問題等
について、様々な批判が集中する状況です。

これらの諸問題にはもちろん様々な組織や人物が関わっており、
その原因を「一つ」に特定できません。

しかし、今回の福田事務次官の「醜聞騒動」の
最大の直接的原因は財務省の「虚偽・隠蔽」体質にある
と言わざるを得ません。

それは、まさに、森友問題に関わる「公文書改竄問題」と同様。

要するに、最強官庁とも言われる財務省の
「強力な公権力に基づく嘘ツキ体質」が、

(1)佐川理財局長の国会でのウソを誘発し、
(2)そのウソを隠蔽するための「公文書改竄」を誘発すると同時に、
(3)福田事務次官に自身の醜聞を「事実と異なる」と断定させた、

との解釈が十二分に成立してしまうわけです。

無論、この(3)については、
福田氏側がそれをウソだとは認めてはいませんが、
今日の福田氏・財務省に対する激しい種々の批判は、
「お前ら、いつまでそんなバレバレのウソ、言い続けてんだ?」
という趣旨のものである事は論を待ちません。

さらに恐ろしいのは、
これらの「ウソ」や「隠蔽」がいずれも、
行政の強力な「公権力」を活用する形で行われているという点です。

行政権を駆動せしめる力を持つ公文書の改竄は、
行政権の濫用そのものですし、
今回の福田氏醜聞についての財務省側の対応は、
「記者や報道機関等への公権力をかざした圧力」そのものです。

財務省には強大な公権力が付与されていますが
その公権力は「予算編成権」と「徴税権」。

そして「納税者」である報道機関はその「徴税権」者である財務省に、
「弱み」を握られている基本構造が厳然とあるのです。

したがって、財務省側が各報道機関の幹部に、

「お前ら、もしバラしでもしたら、
俺たちは “徴税権”を使って、税査察くらいいつでもできるんだから、
後でどうなっても知らないぞ?」

という「雰囲気」を醸し出すだけで、
納税者である報道機関は震え上がり、
さらなるセクハラを告発できなくなる―――
という「圧力」がかかることになるわけです。

ここで重要なのは、その圧力を産み出すには、
「雰囲気」だけで十分であって、
直接「ばらすな!」と命ずる必要は何も無い、という点にあります、

実際、筆者が現場の記者達を対象に行った、
「メディア忖度実証研究」によれば、
そうした圧力が、とりわけ「財務省」においては強烈であることが、
「学術的」な視座から明らかにされています。
https://policy-practice.com/db/3_181.pdf

とりわけ今回のように、
「財務省の記者クラブ各社に、
セクハラ被害にあった女性記者に名乗りを上げるよう依頼する」
という、
「恫喝的」
https://www.asahi.com/articles/ASL4K578TL4KULFA01W.html
とすら言われる態度を目にすれば、
萎縮する報道機関が出てきたとしても致し方ありません。

・・・・

ところで筆者は、
この財務省の今回の反応を目の当たりにしたとき、
戦慄を覚えざるを得ませんでした。

筆者の主観を申し上げればこうです。

『なんと・・・・
財務省とは、科学的に福田氏本人である確率が
極めて高いと判断される「音源テープ」を公開しているにもかかわらず、
「それはウソだ!」と断定するような組織なのか・・・

だとすれば、
「消費増税で景気が悪くなり税収が減る」と言うデータや、
「PBを無理に改善すると、さらに財政が悪化する」というデータや、
「財政拡大をすると、景気が拡大し、税収が増える」というデータや、
「累積債務がどれだけ増えても金利=破綻リスクは増えない」というデータ・・・
そういった「データ=事実」をどれだけ公開しても、
「なるほど、そうなんですね」と言う筈はないだろう、
彼らはきっと、こちら側こそが「ウソだ」と言い続けるのだろう。

だとすれば、事実に基づいた政策を提言する学者達は、
一体何を、どうすればいいというのか・・・」

つまり今回の騒動に筆者は戦慄を覚えると同時に、
「絶望」にも似た気分に苛まれたのでした。

言うまでも無く、デフレを終わらせ、
豊かな成長ある日本を実現するためには、
財務省の皆さんのお力が何としても必要です。

にも関わらず、肝心のその財務省が、
重大な事実や真実を隠蔽し続けるのだとすれば、
豊かな日本が実現することはもう、あり得ない、
ということになるのでしょうか・・・・

もちろん、官邸や他の省庁や報道機関に問題がないとは言いません。

しかしそうした他の関係者に瑕疵があるからといって、
財務省が「免罪」されることにはならないのです。

一見、単なる下らない下世話なスキャンダル騒動に見えますが、
この問題は、日本国家にとって、
本当に深刻な問題を浮き彫りにするものなのです。

まずは本メルマガの読者だけでも、
その「構造」を俯瞰的立場からご認識いただきたいと思います。

追伸1:財務省の体質故に継続し続けるでデフレ。結果、我が国は「衰退途上国」と化しました。ご関心の方は是非、「週刊ラジオ表現者」、ご覧下さい(「チャンネル登録」もよろしく御願いします!)。
https://www.youtube.com/watch?time_continue=347&v=hGG9RjxS7JY


28. 中川隆[-10404] koaQ7Jey 2018年4月18日 19:34:29 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-11137]

特定政府組織による組織防衛のための「公文書偽造」は、相当に「野蛮」な犯罪です。2018.03.12
From 藤井 聡(表現者criterion編集長・京都大学教授)

(1)今回の財務省の公文書書き換えは、相当恥ずかしい話
今回の森友問題におきます「財務省による公文書偽造」問題を耳にしたとき、心の底から残念な気持ちになりました。

そして、その「疑惑」が、

「学校法人「森友学園」への国有地売却に関する決裁文書が書き換えられたとされる疑惑で、財務省は10日、書き換えを認める方針を固めた。」
森友文書 財務省書き換え、佐川氏が指示 12日国会報告

―――という形で事実と「確定」した今、日本人として心の底からホントに恥ずかしい、と感じました。

一言でその理由を言うと、そんな事をする政府を持つような国は、野蛮な国だ、と言われてしまうからです。

これがまだ、中国やロシアや北朝鮮なら、そういうこともあるだろう、と言うコトになるでしょう。

なぜなら、そんな「全体主義的な国」では、政府のこういう横暴がまかり通るのは、世の常だからです。

いわば、学校のクラスの札付きのワルがそんなコトしても、まぁ、あいつだからなぁ、と言う話。そもそもそのワルは、クラスの秩序それ自身にケンカを売り続けているような奴です。

ところが日本はそんな「札付きのワル」とは正反対。

むしろ日本は、センセの言うことに対して何も文句をいわず、優等生としてお利口さんに振る舞おうとしている、目立たない、田舎から来たマジメ生徒、のような存在。

そんなマジメ生徒の取り柄はマジメであることだけな訳ですが―――その生徒がナント、札付きのワルのような滅茶苦茶ワルイことしてた、というのが、今回の事件です。

このクラスの常識からいって、「政府自らが、自分が権威付けている公文書を、自分自身の保身のために書き換えちゃう」なんて振る舞いは、札付きの超不良しかやらないような、スゴイ極悪行為。

それは財務省が「偽札」を勝手に印刷して政府財源にしちゃうようなものです。

いわばブッチャーやタイガー・ジェット・シンもびっくりの、リングに果物ナイフを持ち込むようなド反則。

しかもそんなド反則やったのが、今までセンセ達に媚び売りまくってきた「チョードマジメ君」な訳ですから、こいつは「うわっ、キッモーーッ」と評判激オチになるのは必至なのです。

この問題を「たいしたことないよ」とあまり気にしていない国民も多いようですが、そういう皆さんにはまず第一にこれがどれくらい恥ずかしいことなのか、ということをしっかりとご認識して頂きたいと思います。

(2)強烈な国家権力を発動させる「公文書」を、偽造するのは重罪です
じゃぁ、なぜ、これがそれほど酷い反則なのか、ということについて、簡単に解説しておきたいと思います。

そもそも「公文書」というものは、時に「暴力的」とも言いうる程の「物理的な権力」を発揮させる強力なパワーを持つもの。

例えば「逮捕状」という公文書は、警察を動かし、一人の人間の自由を拘束し、場合によって死刑にすることすらできる強烈なパワーを持っています。

「日本円」という(日本銀行が作成した)公文書があれば、売ってるものなら、モノであろうとサービスであろうと、何でも手に入れることができます。

言うまでも無く、そのパワーの源は「政府」。

つまり公文書は「政府という強力な実力組織を動かす命令書」の様なものなのです(PS3)。

だから、そんな公文書を「偽造」するということは、「政府という恐竜を騙して、自分の好きなように動かしてしまう」という様な恐ろしい詐欺行為なのです。

したがって、公文書を偽造すれば、「1年以上10年以下」の懲役というとても重い罪を負うことになるわけです(これは、実態的にはおおよそ「窃盗」や「殺人未遂」とおおよそ同水準です)。

(3)財務省による公文書偽造は、とりわけ重い犯罪
さて、公文書偽造は通常、「個人」が国家権力を私益のために利用する、というものです。

が、今回の場合は「公文書を発行する主体の、財務相自身が偽造した」という罪ですから、通常の公文書偽造とは比較にならない程に、罪深いものです(ちなみにその場合の罪名は「虚偽公文書作成罪」となります)。

そもそも、この偽造(書き換え)がバレずに成功していれば、「財務省」は世論や国会、場合によっては司法当局からの批判や捜査をかわすことができていた訳です。

つまり財務省は実際に、この公文書の偽造を通して、「省としての利益」を得たと解釈せざるを得ません。

だとすると財務省は国益ではなく、自らの組織の利益を得るために、国家権力を使って公文書を偽造したと疑われる状況なのです。つまり、超強力な行政権限を持つ財務省自身が、自分たちの「組織」のために、自身の権力を使って詐欺を行った、ということになるわけです。

だからもしこれが本当だとすれば、それは法律など度外視して、気に入らない人物の暗殺や粛清をやってのける金正恩やプーチンと何ら変わらない、恐ろしい政治暴力行為だと言うことも可能となります。

それくらいに本件は、凄まじく重い犯罪なのです。

今回の事件に関わった財務省職員が一人、自殺されていますが、それは、「行政のプロからすれば、今回の公文書偽造がどれほどに凄まじい重罪なのか」を、間接的に証明している可能性も十分考えられるのです。もし、その罪がさして大きなものでないなら、その職員は自殺せずとも済んだかも知れないのですから―――。

(4)野蛮でありたくないなら、「常識」を取り戻すことが必要です。
だとするならわれわれ日本人は、なぜそんなことが起こったのかを考える責務があります。

この組織的犯罪の根はやはり「財務省固有の組織風土」にあるのかそれとも他にあるのか、もしそうならその風土を形成している構造は一体何なのか(例えば、政府内における財務省への権力の一極集中構造等)、そしてそれを是正するにはどうすべきなのか―――そういった事を考え始めることが必要でしょう。

・・・ただしそれ以前に、今回の事件がどれほど重罪なのかということを、そして、それが国際的な常識に照らして考えたとき、凄まじく恥ずかしいことなのだということを、日本国民がしっかりと認識することが必要です。

さもなければ、日本は本当に「野蛮な国」なのだということになってしまいます。

日本が「野蛮」の誹りを受けることを防ぐための第一歩は、「思想」ないしは「常識」の次元において、一人ひとりがそうした当たり前の認識を形成することなのです。

PS1:この問題はまさに、「クライテリオン=規準」の問題なのです。こうした問題を深く考えるためにも、是非、「表現者クライテリオン」に手に取ってみて下さい。
https://www.fujisan.co.jp/product/1281687591/

PS2:今日の「週刊ラジオ表現者」は、まさにこのメルマガの問題と同じテーマ。ブルーハーツの『イメージ』を紹介しつつ、今の日本人が如何に、いろんな下らないものの「奴隷くん」になっているのかを―――お話します。
https://the-criterion.jp/category/radio/(←明日までにはこちらにアップロードします)

PS3:今回偽造されたのは、「直接の命令文書」というよりは、「政府の正当性を明らかにする証明書」という趣旨のものでした。ですがその「証明」ができなければ実力組織が動かせなくなる、のですから、それもやはり「間接的な命令書」の意味を持っていると解釈可能です。
https://the-criterion.jp/mail-magazine/20180312/


「保守思想」があれば、「改竄事件」の中に「日本の危機の本質」が見えてきます。2018.03.19
From 藤井 聡(表現者criterion編集長・京都大学教授)


昨今、世間をにぎわせている「公文書改竄」問題。

これは「先進国」として相当恥ずかしい話―――
というのは、先週お話差し上げたとおり。
https://the-criterion.jp/mail-magazine/20180312/

しかも本件、今後の話の展開如何によっては、
消費増税の行方や財務省の組織の見直し、
安倍内閣の存続、ひいては、「日本の将来」を左右する可能性すら
考えられる状況に今、至りつつあります。

何といっても今の日本、
「内閣支持率」(というか世論)なるものが政局を決定づける力を持ち、
かつ、その「内閣支持率」が暴落しつつあるからです。
https://mainichi.jp/articles/20180318/k00/00e/010/193000c

―――とはいえ、それはいかに「政局」に結びつこうとも、
やはり、こんな話は下世話で下らない話に過ぎず、
「崇高なる保守思想」とは何の関係もないじゃないか、
と思う方も多いのかもしれません―――

が、それは完全な間違い。

むしろ、「保守思想」で考えるからこそ、
この改竄問題は「下らない話」などでなく、
見過ごしてはならない「重大な問題」であることが明確になります。

そもそも「保守思想」の本質は、「危機との対峙」。

どんな生命も精神も共同体も、
「迫りくる危機」を無視していれば瞬く間に滅び去り、
「保守」できなくなるからです。

そして、そんな「危機」と対峙するために絶対必要なのが、
「状況把握」能力。

動物だって虫だって、はたまた崇高な精神だって国家だって、
「状況の正確な認識」ができなければ、
「危機」を知ることができず、
早晩、滅び去るほかありません。

したがって、「保守思想」が板についてくれば、
「状況把握」に長けていくことになります。

そして、「状況を把握する」ために絶対必要なのは、
「できるだけ、大きな視点から、ものごとを見つめよう」
という態度。

つまり、保守思想には「大局観」が必須なのです。

同時に、「状況把握」のためには、
「どういう風に、動いているか、その動き方を考えよう」
という態度も必要です。

つまり、保守思想は常に、物事の「ダイナミズム」(動態性)を捉えようとします。

・・・・などと書くと少しややこしく思えてきますが、これは要するに、

「生き残りたいと思う奴は、『本能的』に
物事がどうやって動いていくのかを、
大きな視点で捉えようとし続ける」

という話。

そして、これこそが、保守思想の神髄、なのです。

ちょうど、山火事になったら、
山の動物が一斉に逃げ出す、ようなものですね。

彼らは本能的に危機を察知できるのですが、それは、
彼らが常に、「動態」としての「大局」を、
モニタリング(=監視)し続けているから、なのです。

つまり今回の「改竄問題」を「下らない話」と無視するようでは、
他の動物なら気が付く「小さな山火事の兆候」を見過ごし、
逃げ遅れて死んでしまうことになる―――というお話なわけです。

・・・

ということで、今回の「改竄事件」をじっくりと考えていきますと、
まず見えてくるのが、

「財務省には、とにかく組織防衛のために情報操作をする体質がある」

という現実。

何といっても、組織防衛(今回は、佐川答弁の弁護)のために、
「公文書改竄」という悪質な法律違反さえやっちゃうのですから、
その情報操作体質たるや、尋常なものではありません。

(この体質を思想的に深く把握したい方は、下記書籍を参照ください
https://bookmeter.com/books/9709348

同時に、より「大局的」な視点から眺めれば、

「財務省の情報操作が、今の日本のデフレを導いている」

ということも見えてきます。

そもそも財務省はとにかく、
「安定財源の消費増」の「増税」を行い
「あらゆる予算をカット」することを
「最も重要な、組織的な目的」としています。

そして彼らにはすさまじい「情報操作」体質がある以上、
そんな重要な組織目的である「増税や予算カット」のためなら、
間違いなく、情報操作をしています。

そして実際、そんな情報操作が成功し、
「増税」と「予算カット」が行われ、
その必然的帰結として、日本のデフレ不況が続いているのです。

つまり、「財務省の情報操作が、今の日本のデフレを導いている」というわけです。

(この構図に「ホンマか?」と疑いを感ずる方は、
例えば下記書籍をしっかりとお目通しください。
https://www.amazon.co.jp/dp/4594077323

・・・そして最後に、

「今の日本のあらゆる「危機」は、デフレによってもたらされている」

というのは周知の事実。

貧困も格差社会も、地方消滅も、
日本の技術力や国防力や外交力や政治力や財政力の低下、
さらには、「日本の自主独立性」の低下もまた、
「デフレ」が導いているのです。

(この構図にご関心の方は是非、下記書籍を参照ください
https://goo.gl/xkQukg

以上をまとめると、次のような話が見えてきます。

・財務省は「増税と予算カット」を目的とする組織。
・同時に、彼らはすさまじい情報操作をやる。 (←今回の改竄事件で検証済み)
  ↓
・だから、財務省は増税と予算カットのために情報操作をしている。
  ↓
・結果、現実に、「増税と予算カット」が進行。
  ↓
・結果、デフレが進行。
  ↓
・で、そのデフレのせいで、日本にあらゆる危機が生じている。 (←今ココ)

・・・ということで、

最強の力を持つ財務省の「情報操作」体質が、
今の日本の危機を導いている、
という「大局」が存在しているのです!

もちろん、財務省の情報操作ごときに
皆が騙されなきゃ危機にはなってないわけですから、
全ての危機の責任が財務省にあるとまでは言いません。

ですが、もしも財務省にこんなに激しい「情報操作」体質が無ければ、
日本の危機はここまで深刻でなかったこともまた、間違いないのです

・・・・じゃぁ、なぜ、財務省に、
そんな恐ろしい「情報操作」体質がはびこり、かつ、
そんな情報操作ごときに騙される程に
国民が劣化しているのかと言えば・・・

「日本が戦争に負けて反植民地になって、
 男どもが皆、『虚無主義』=『ニヒリズム』になったから」

という構図があるからです。

つまり、戦争に負けてニヒリズムが広がったから
(つまり、男どもの「やる気」が何かにつけて失せたから)
今の危機が広がっている、という次第なのですが―――
この点については、また別の機会にお話ししたいと思います。

(ちょうど今、浜崎さん中心に進めている
表現者クライテリオン・文学座談会シリーズ「対米従属文学論」は、
それをテーマに対話を重ねています。乞うご期待!)

いずれにせよ、今日はたった「2000字」程度で、
マクロ経済学と組織社会学と全体主義論がつまったお話をいたしましたので、
細部で納得いただけない方もいるかもしれません。

が、そういう方は是非、
要所要所で紹介した書籍を
じっくりご覧いただきたいと思います。

そしてそういう「細部」にこだわり続けることも必要なのですが、
「大局的」に考えることは何よりも大切なのであり、
それこそが「保守思想の神髄」なのです。

で、その「大局的」に考えるというのが一体どういうことなのかについて―――その雰囲気だけでも、本メルマガを通して知ってもらえると有難く思います。

詳しくは、「表現者クライテリオン」をご購読くださいw
https://www.fujisan.co.jp/product/1281687591/
https://the-criterion.jp/

PS 今週の「週刊ラジオ表現者」は、まさに、本日描写した「危機」から、日本が抜け出す鍵、についてお話しています。題して 「日本人、『勇気』がないと、一生奴隷です。」 是非、御聴取ください(ちなみに今週の一曲は「紅蓮の弓矢」です!)。
https://the-criterion.jp/category/radio/ (←明日までにはこちらにアップロードします)
https://the-criterion.jp/mail-magazine/20180319/


今回の「公文書改竄」事件は、デフレを放置しながら改革しまくった必然的な帰結です。2018.03.26
From 藤井 聡(表現者criterion編集長・京都大学教授)


過日、縁あって、「陸上自衛隊高等工科学校」の
卒業式に出席いたしました。

この学校は、現存する唯一の「正式」の自衛隊の高等学校。

生徒は高校生であると同時に、
公務員として給与が支給される「自衛隊員」でもあります。

その卒業式は実に2時間にも及ぶもので、
「防衛大臣」や「陸上自衛隊幕僚長」、
「与党幹事長」や数々の国会議員が臨席し、
「内閣総理大臣」からも長文の祝電が届く、
おそらくは日本で最も厳かな、
(某来賓の言葉を借りるなら)
まさに「日本一の高校の卒業式」。

この学校の生徒は、
中学卒業と同時に親元を離れる事を決意し、
完全寮制で盆と正月の短い帰省以外は全て、
24時間、徹底的に管理され、訓練された者達。

日本中の高校生が、
「高度大衆社会の一消費者」として
膨大な時間と若者の精力をスマホやゲームなどの
「商業的消費行為」に費やしている現状に鑑みれば、
そこはまさに「月の裏側」の様な別世界。

式の最後の卒業生の長い長い「答辞」で、
「この三年間、つらいことしか無かった筈なのに、
思い出されるのは、同期達の笑顔しかありません」
との言葉を耳にした時、
壇上で臨席されている防衛大臣以下、
多くの来賓が感涙にむせいでおられたように見えたのは―――
恐らく見間違えではなかったと思います。

そんな式典が終わり、
生徒達はそれぞれのクラス(というか、彼ら曰く「区隊」)に戻り、
指導官達からの次のような「最後の訓示」が
申し伝えられる席にも立ち会いました。

「大切なことは三つだけだ。
一つに上司を敬え、
二つに同僚を大切にしろ、
三つに後輩のしりは全てお前達がふいてやれ。」

「どんなにつらい仕事も、
お前達の役に立たないことなど一つも無い。
現場で役に立たない経験なんて、何一つない。」

「どんな時も、
自分には一体何が差し出せるかを、
常に考え続けろ。」

それを耳にした部外からの同席者達は
「何と立派な・・・」と感嘆していましたが、
本来なら、これらの言葉は、
自衛隊に限らずどんな世界でも守るべき、
当たり前の話ばかり―――とも言い得るもの。

実際、少し前の日本なら、
これらは全て「常識」として皆に共有されていた
「規準=クライテリオン」だった筈、です。

・・・・で、そんないくつもの訓示の中に、
次のようなものもありました。

「自衛隊で何よりも大切なのは、規律だ。」

この訓示を申し述べた指導員はこの後にすぐに、
その理由を次のように説明しました。

「自衛隊は武器を持っている。
そんな組織で規律が無くなれば、
とんでもないことになるのは分かるだろ。」

なんと当たり前な話(!)。

ただ、この言を耳にしたとき、
即座に思いが至ったのが、
今回の財務省の公文書の偽造/改竄事件です。

財務省には強大な権力があります。
その権力は、日本経済を活性化させることも
衰退させることもできる程の強大なもの。

だからその強力な力が暴走し、
国家や国民生活を破壊するような事があってはならないのであって、
だからこそ彼らには「規律」が絶対必要なわけです。

故に、今回の「下らない」文書改竄/偽造事件は、
「恐ろしい」話なわけですが・・・
「規律の重要性」はもちろん、
自衛隊や政府に限った話ではありません。

政治家だって強大な力を持つわけですから、
規律・規範は絶対必要。

学者やジャーナリズムにしても、
その発言には「実際の政治的影響力」が宿り得るのですから、
規律・規範は絶対不可欠。

そんなの当たり前―――ですが、
その「当たり前」が溶け始めているのが、現代日本、
だという次第です。

ちなみにこういう、規律や規範が溶けてしまった状況は、
学問の世界では「アノミー」状況と呼ばれています。

「無規範状態」「無規制状況」などと言われますが、
シンプルに言うならそれは「何でもあり状況」。

で、今の日本は、
(最強官庁が公文書を改竄したり、
政治家がウソを言っていることがばれた後でも、そのウソをつき続けたり、
世界最先端と言われる科学者がデータを改竄して学術誌に投稿する程までに)
酷い「アノミー=何でもあり状況」に陥ってしまった、
というわけです。

なんでこんな事になっちゃったのか・・・・

それこそ、「アノミー=何でもあり状況」という概念を提唱した、
社会学者エミール・デュルケームの重大な関心事でした。

彼は、「経済危機」や「急激な社会変動」があると、
世間は「アノミー=何でもあり」に陥っちゃうと論じていますが・・・
これはいずれもモロ、今の日本に当てはまりますね。

戦争に負けて米軍に占領されてから一貫して、
日本社会は激しく変わり続けてきましたが、
とりわけここ20年は、「改革」の嵐が吹き荒れ、
社会変動が急激に進んでいます。
同時に20年もデフレ不況が続いています。

ですから、デュルケームの理屈から言うなら、
今の日本が止めどなく「アノミー=何でもあり」化しちゃうのも当然だ、
と言うことになるわけです。

ですから、今回の「公文書改竄問題」を考える時、

第一に
それは「恥ずかしい話だ」という事でもありますし、
https://the-criterion.jp/mail-magazine/20180312/

第二に
「そんな恥ずかしい状態があるから、
今の日本は衰え続けている」ことも見えてくるのですが、
https://the-criterion.jp/mail-magazine/20180319/

第三に
「こうなっちゃったのは、
20年間アホみたいに改革やりまくって、
デフレ不況放置し続けた結果、
社会が『アノミー=何でもあり状況』になっちゃったからだ」
ということも、
あわせて認識する必要があります。(←今回のポイント)

何と言ってもそれが分かれば、
今、必要なのは、
とっとと財出やってデフレ脱却して、
馬鹿馬鹿しい改革なんて全て辞めちゃうことだという「処方箋」が、
即座に見て取れることになるからです。

それができれば今の日本も、
かの「陸上自衛隊高等工科学校」の百分の一や千分の一程度には
「非アノミー」な空気になって、
随分よい国になる筈なんですが―――
なかなかそうならないのがホントに、残念です。

なので、地道にこういう「思想戦」「言論戦」を
一歩ずつ重ねる以外に、道はない、
ということになるわけですが、
だからこそ、私達は今、一人でも多くの日本の方々に、
本メルマガや、表現者クライテリオンを、読んでもらいたい―――と、
心から祈念している、という次第です。

ついては是非、周りの方にも『表現者』、紹介して差し上げて下さいね。
http://fujisan.co.jp/pc/web-hyogensya

・・・・ということで、
三回にわけてお話した
「ホント、アホらしい『公文書改竄』問題を、
じっくりと考えてみるシリーズ」を、
一旦これで区切りにしたいと思います。

次週はまた、別のネタ、お話したいと思います。

ではまた、来週!

追伸1:表現者クライテリオン、是非、定期購読御願いします!http://fujisan.co.jp/pc/web-hyogensya

追伸2:最新のラジオ表現者、「日本人、勇気がないと、ずっと奴隷です」は、下記からお聴き頂けます。是非、ご覧下さい!
https://www.youtube.com/watch?v=et6T_6sQC3A


https://the-criterion.jp/mail-magazine/20180326/


29. 中川隆[-10426] koaQ7Jey 2018年4月19日 05:58:17 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-11161]

【週刊新潮】“胸触っていい?”「財務省トップ」のセクハラ音声 - YouTube 動画
https://www.youtube.com/watch?v=jj1mhwW_m3w

テレ朝女性社員、週刊新潮へのリーク理由は「セクハラが黙認される危機感」
4/19(木) 0:36配信 ハフポスト日本版

テレビ朝日は4月19日午前0時から記者会見し、同局女性社員に対して財務省の福田淳一財務次官から「セクハラ行為があった」と発表した。【吉川慧・ハフポスト日本版】

福田氏をめぐっては、4月12日発売の「週刊新潮」が女性記者へのセクハラ発言疑惑を報道。新潮側は音声データも公開した。こうした報道を受けて、福田氏の辞任や更迭を求める声が高まっていた。

福田氏は財務省の調査に対して「自分の声かわからない」「女性記者とやりとりはない」などと全面否定していたが、18日に辞任を表明した。

テレビ朝日の篠塚浩報道局長は記者会見で「(女性社員が)聞き取りに対しまして、福田氏によるセクハラ被害を申し出、当社として録音内容の吟味、および関係者からの事情聴取等を含めた調査を行った結果、セクハラ被害があったと判断しました」と発表した。

篠塚氏は「当社としては(福田氏からの)セクハラ行為があったことは事実であると考えております」とした。

以下、篠塚報道局長が発表したコメントの要旨。
.

テレビ朝日は財務省に正式に抗議する予定

・福田氏は週刊新潮が指摘したセクハラ行為を否定しているが、テレビ朝日社員に対するセクハラ行為があったことは事実であると考える。

・女性社員は精神的に大きなショックを受け、セクハラ行為について事実を曖昧にしてはならないという思いを持っている。

・テレビ朝日は、女性社員の意向を確認の上、会見を開いた。

・女性社員を傷つける数々の行為とその後の対応について、財務省に対して正式に抗議をする予定。
.

自分の身を守るため、会話を録音した

・女性社員は1年ほど前から数回、取材目的で福田氏と1対1で会食をした。

・福田次官からは、取材の度にセクハラ発言があったことから、自らの身を守るために会話の録音を始めた。

・4月4日に福田氏から連絡をうけ、取材のために1対1の飲食の機会があったが、その際にもセクハラ発言があったことから途中から録音をはじめた。
.

「セクハラが黙認される危機感」で週刊新潮に連絡

・女性社員は後日、上司にセクハラの事実を報じるべきではないかと相談した。

・上司は「放送すると本人が特定され、いわゆる2次被害が心配されることから報道は難しい」と伝えた。

・女性社員は、「財務次官という社会的に責任の重い立場にある人物による不適切な行為が表に出なければ、セクハラ行為が黙認され続けてしまうのではないか」という強い思いから、週刊新潮に連絡。取材を受けた。

・その後、女性社員は週刊新潮からの要請を受けて、録音の一部を提供した。
.

テレビ朝日「適切な対応ができず、深く反省」

・テレビ朝日としては、社員がセクハラ被害を受けたことを財務省に抗議するとともに、セクハラの被害者である社員の人権を徹底的に守っていく。

・社員からセクハラの情報があったにもかかわらず、適切な対応ができなかったことについて深く反省している

・社員が取材活動で得た情報を第三者に渡したことは報道機関として不適切な行為であり、テレビ朝日として遺憾に思っている。

・セクシャル・ハラスメントという事案の性格から、被害者保護を第一に考え、当該社員の氏名を始め、個人の特定につながる情報は開示にしない方針。


30. 中川隆[-10603] koaQ7Jey 2018年4月19日 20:35:32 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-11389]

女性記者が告発、セクハラ次官との“ある夜の会話” 「しばっていい?」「ホントやめてください」
https://www.dailyshincho.jp/article/2018/04190803/?all=1
週刊新潮 2018年4月19日号掲載

 
 福田淳一次官(撮影・吉田豊)


 財務省トップ・福田淳一事務次官(58)について女性記者に尋ねれば、“取材のために会ったらいきなり抱き付いてきた”といったエピソードや、「“キスしていい?”は当たり前。“ホテル行こう”って言われた女の記者だっている」といった証言が飛び出す。

 ***

 そしていまひとり、セクハラを告発する人物がいる。詳しい日付は明かせないが、東京では桜が咲き誇る一方で、次の季節が足早に近づきつつある頃合いだった。

 いつものように、大企業の社長や役員との夜の宴席を終えた福田次官は、財務省を担当する30代のある女性記者に連絡を入れた。待ち合わせ場所に指定したのは次官の自宅近くのバー。内部は外の闇と溶け合うようにしっとりと暗い。

 以下はそこでのやりとりの抜粋である。

記者 福田さんはもう忙しくないですか?
福田 俺はやることないから。
記者 財務省と森友学園、どうなんですかね。
福田 今日ね、今日ね……抱きしめていい?
記者 ダメです。
福田 いいじゃん。

 押したり引いたりして端緒を見つけようとする記者。セクハラ発言でそれをはぐらかす卑しき次官。

「手しばられていい?」「エロくないね、洋服」

記者 福田さんは引責辞任はないですよね?
福田 もちろんやめないよ。だから浮気しようね。
記者 今回の森友案件で、一番大変だったことってなんですか?
福田 いろいろ大変だったけど、これからがうんこだから。胸触っていい?
記者 ダメですよ。
福田 手しばっていい?
記者 そういうことホントやめてください。
福田 手しばられていい? 手しばられて、おうち行って『◎◎』(番組名)を見るかぁ……。

 要するに、次官の手をしばって不自由な身にしてよいので、記者の家にあがりこもうという魂胆なのだ。

福田 エロくないね、洋服。
記者 エロくない服で来ました。
福田 その前はエロい服だったの?
記者 パジャマでした。
福田 パジャマで来ればよかったのに。
記者 トラック何千台も使ってゴミ撤去した……。
福田 そうだな、しかしその程度は大したことじゃない。なんでそんなことしちゃったのかなあ。それが問題なわけだよ。そもそもなんで8億円値引きしたかってことだよ。籠池がしつこかったんだろうけど。
記者 昭恵さんの名前あったからじゃないですか?
福田 デリケートな話なんだよ。それは直接関係ないと思うけど……。
記者 はい。
福田 おっぱい触っていい?

 照れ隠しなのか、ひとこと差し挟まないと気が済まないらしい。

記者 明日早いんですか?
福田 俺はいま暇だから。
記者 何やってるんですか?
福田 朝来て、新聞読んでうんこして、話聞いて、夕方から飲んで終わりだよ。
記者 今まで頑張ったから。
福田 えぇ、頑張ってないよ。よくうんこするようになったよ。
記者 佐川さん、まだホテル住まいなんですか?
福田 逃げてるんだろう、ホテルにいるって。風俗嬢呼んでんのかなぁ。佐川が辞めたあと証人喚問までの間にちゃんと床屋行ってた。それが話題になっている。人生であそこまで見てもらえる機会ないもんな。一世一代の大舞台だもんな。

2年ほど前にも「綺麗だ、綺麗だ、綺麗だ」

 ところで、かれこれ2年ほど前と些(いささ)か旧聞に属するが、福田氏が主計局長時代のセクハラ語録も紹介しよう。

 たとえば、政府の2トップを評する際に、

「安倍晋三は面白いよ。あの人、財務省のこと嫌いだろうと思うけど、主計のことは嫌いじゃないよ。僕も仲良しだよ。キスする? 税について(安倍は)どうしようもないという部分あるけどね。消費税(増税)は。ああキスしたい。麻生さんは人間として面白い。ただあの人の行動は怖いよね。与謝野(馨・元財務相)とか石破(茂・元地方創生相)のこと許してないよな。自分の政権の足を最後引っ張った奴のこと許してない」

 セクハラ発言が接続語のように用いられて、

「日本のテレビってお笑いタレントがおふざけする番組しかない、下らないよね。テレビなんて見ないよ。NHKも左翼的じゃん。キスしたいんですけど。すごく好きになっちゃったんだけど……おっぱい触らせて。綺麗だ、綺麗だ、綺麗だ、綺麗だ、目を見て言うよ、綺麗だ。好きになりそうだ。目を見て言うよ」

 アニマル福田はフルスロットルで自身の来し方を振り返り、

「俺は映画監督になりたかったけど、世俗の道に入ってしまったんだよ。大学入った瞬間に、法律学って面白くないかもしれないって思ったんだ。ただ、法学部が一番難しいから、もったいなくて転部できなかった。それは自分の人生に正直だったのかなって。大統領になろうと思ってた、ウフフ。俺、新聞記者だったらいい記者だったと思うよ。キスする? 好きだからキスしたいんだよ。俺のこと好きだから飲んでるんだろ?」

 ヌード写真付きのカレンダーが卓上に置かれていた時代。そこから時間が止まったままの振る舞いだ。

特集「『森友危機』の折も折! ろくでもない『財務事務次官』のセクハラ音源」より


31. 中川隆[-10621] koaQ7Jey 2018年4月20日 08:01:33 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-11407]

福田次官セクハラ疑惑、テレ朝の会見で狂った財務省の「筋書き」2018.04.20
http://www.mag2.com/p/news/357119

週刊誌にセクハラ疑惑を報じられ、音声データを公表されても頑なにセクハラの事実を認めなかった福田淳一財務事務次官。ところが19日午前0時過ぎにテレ朝が行った会見で事態は一変、辞職を表明した福田氏や財務省を動揺させました。元全国紙社会部記者の新 恭さんは自身のメルマガ『国家権力&メディア一刀両断』で、財務省の体質を批判するとともに、そのやり口における「官邸との共通点」を指摘しています。

福田次官の開き直り、クロをシロと言う政権の手法そのもの

週刊新潮が報じたセクハラ疑惑。すったもんだの末、渦中の福田淳一財務事務次官は18日夕、辞職を表明したが、あくまで身の潔白を主張し、新潮社を訴えると息巻いていた。

それから5時間ほどしか経っていない午前零時過ぎ、テレビ朝日の篠塚浩報道局長は緊急記者会見し、福田氏に“最後通告”を突きつけた。なんと、同社の女性記者が福田氏のセクハラ被害者だったのだ。


福田次官のセクハラを受けたとされる記者の中に、当社の女性社員がいることが判明しました。録音内容の吟味及び関係者からの事情聴取等を含めた調査を行った結果、セクハラ被害があったと判断しました。当社は福田氏による当社社員を傷つける数々の行為と、その後の対応について、財務省に対して正式に抗議する予定です。

テレビ局による深夜の異例会見。「事実を曖昧にしてはならない」という女性記者の意向を確認したうえで、財務省首脳の姿勢を断罪した。

それにしても、財務省はなぜ組織的開き直りまでして、コトを大きくしてしまったのか。いったん文書として世間に示した以上、取り消せない。

公開された音声データから女性の声が消されているのをいいことに、福田次官は「全く身に覚えがない」と言い、財務省は被害を受けた女性記者がいるなら名乗り出よと、“お上意識”丸出しの呼びかけをした。

当然、野党は反発し、メディアの騒ぎもエスカレートする。与党からも懸念の声が強まる。たまらず、福田次官が「報道後の現状に鑑み職責を果たしていくことが困難」と、マスコミのせいにして、辞任という名の逃亡をはかった。

週刊新潮4月19日号によると、東京に桜が咲き誇るある日、いつものように大企業の社長らとの夜の宴席を終えた福田次官は、財務省担当の30代の女性記者に連絡を入れた。

待ち合わせ場所に指定したのは次官の自宅近くのバーだ。その場での女性記者とのやりとりが以下のように記述されている。

テレビ番組などで音声版の一部が繰り返し流されているのは周知の通り。


記者 「財務省と森友学園、どうなんですかね」
福田 「今日ね、今日ね…抱きしめていい?」
記者 「ダメです」
福田 「いいじゃん」
記者 「福田さんは引責辞任はないですよね?」
福田 「もちろんやめないよ。だから浮気しようね」
記者 「今回の森友案件で、一番大変だったことってなんですか?」
福田 「いろいろ大変だったけど、これからがうんこだから。胸触っていい?」
記者 「ダメですよ」
福田 「手しばっていい?」
記者 「そういうことホントやめてください」
福田 「手しばられていい? 手しばられて、おうち行って『○○』(番組名)を見るかぁ…」

(中略)

記者 「トラック何千台も使ってゴミ撤去した…」
福田 「そうだな、しかしその程度は大したことじゃない。そもそもなんで8億円値引きしたかってことだよ。籠池がしつこかったんだろうけど」
記者 「昭恵さんの名前あったからじゃないですか?」
福田 「デリケートな話なんだよ。それは直接関係ないと思うけど…」
記者 「はい」
福田 「おっぱい触っていい?」

(後略)

安倍官邸や麻生財務相は森友問題の全ての罪を理財局になすりつけようとしている。上座に控える事務次官や大臣の責任については頬被りだ。この点をふまえ、事務次官の怒りを買わないよう、やんわりと森友問題についての認識を聞き出そうとする記者の思いが、この会話記録から伝わってくる。

しかし、何を質問しても、福田氏はまともに答えないばかりか、なめてかかって下卑た話に持ち込もうとする。女性記者の怒りに火が点いたとしても全く不思議はない。

財務省の記者クラブに所属する記者がなぜ福田次官のセクハラ情報を自社の媒体で取り上げず、週刊新潮に流すのか、といった疑念を呈する声がある。それはあまりにマスコミの現場を知らなさすぎるし、その女性記者に対して酷というものだ。

この記事が出て音声データが公開されたあと、官邸が更迭を検討というニュースが流れ、官邸主導で幕引きが図られるのかと思われたが、16日になって、財務省は「福田事務次官に関する報道に係る調査について」なる文書をマスコミに配布し、強気の姿勢を打ち出した。流れの急転回に驚いた人も多いはずだ。

おそらく福田次官はこの一件についてどう対処するかを個人的な問題であるにもかかわらず財務省の顧問弁護士に相談したのであろう。その結果、週刊新潮の記事を全面否定する方針が決まった。

福田氏の声に酷似していても、100%断定できるものではない。シラをきり通せばいい。しかも相手の女性記者の声は被害者への配慮で消されている。その点を突いて、記事や録音の信憑性を疑わせる方向の主張が可能だと判断したのではないだろうか。

文書には、部下の矢野官房長が福田次官から聞き取った内容として以下のような記述がある。


私(福田事務次官)は女性記者との間でこのようなやりとりをしたことはない。音声データによればかなり賑やかな店のようであるが、そのような店で女性記者と会食をした覚えもない。音声データからは、発言の相手がどのような人であるか、本当に女性記者なのかも全く分からない。また、冒頭からの会話の流れがどうだったか、相手の反応がどうだったのかも全く分からない。


時には女性が接客をしているお店に行き、お店の女性と言葉遊びを楽しむようなことはある。また、仲間内の会話で、相手から話題を振られたりすれば、そのような反応をするかもしれない。

つまり、福田次官は接客業のホステスや同僚とエッチな会話を楽しむことはあるが、女性記者とそのような店で会ったことも、卑猥な話をしたこともないというわけだ。

だが、音声が自分のものであるかどうかにはまったく言及がない。自分が喋った覚えがないのなら、はっきり「ない」と言うだろう。

にもかかわらず、相手が分からないと空とぼける。あたかも、ホステスの女性などと遊びで交わした会話を週刊誌のスキャンダル記事に使われたかのような言い回しをする。

これらのコメントは、福田次官から聞き取ったというより、弁護士を交えて打ち合わせた内容であろう。さらに財務省大臣官房は、驚くべき呼びかけを行った。


財務省の記者クラブ(財政研究会)の加盟各社に対して、各社内の女性記者に以下を周知いただくよう、要請した。


•福田事務次官と週刊誌報道に示されたようなやりとりをした女性記者の方がいらっしゃれば、調査への協力をお願いしたい
•外部の弁護士に対応を委託しているので、調査に協力いただける場合は、別途お示しする連絡先に直接連絡いただきたい

相手が誰かは福田次官が知っている。女性記者と話したことを否定しなければならないから、名前を言えないだけである。あえてこんな呼びかけをする必要などまったくない。あきらかに、「出て来れるものなら出てこい」と女性記者に脅しをかけたのだ。

セクハラをされたと匿名で訴えている女性記者に、名を名乗れと言うのは、常識では考えられない非道なことではないだろうか。今後の財務省での取材にもかかわるぞ、という傲慢さが読み取れる。

女性記者が弁護士事務所に連絡できないと踏んで、「申し出がないから、福田次官のシロが証明された」とでも主張するつもりだったのだろう。

いくら連絡先が財務省ではなく弁護士事務所であっても、財務省の顧問弁護士である。けっして中立的とはいえない。次官個人のセクハラ問題に財務省の顧問弁護士が出てくること自体、おかしなことだ。

それにしても、事実を塗りつぶし恫喝まがいのことをするこの手法、官邸の姿とそっくりではないか。

いまの政治状況から見て、官邸の許可なしに財務省が今回のような行動をとれるはずはない。官邸が財務省の独断に困っていたとか、菅官房長官が麻生財務相に遠慮したという図式で見るメディア、識者もいたが、はなはだ疑問である。

ならば、福田次官の更迭方針をいったん取り下げ、財務省の開き直りを許してしまった官邸の当初の思惑はどこにあったのだろうか。

福田次官がセクハラで辞めることになった場合、森友問題で一切責任をとろうとしなかった麻生財務大臣の進退が再び大きな問題として浮上するのは確実だ。安倍首相を支えてきた自民党実力者、麻生財務大臣の進退は、近づく自民党総裁選での安倍三選に影響する。総裁選まで麻生氏とのタッグを解消したくないというのが安倍首相とその周辺の本音だろう。

今井尚哉秘書官を中心とする安倍官邸の空気も、財務省の姿勢に反映されているような気がしてならない。彼らは、宣伝によって事実をすり替える。

「国民の安全を守るため」、「平和のため」といって戦争のできる国家体制をつくろうとする。「国家戦略特区」だと大風呂敷を広げて、安倍首相の親友が経営する学校法人の獣医学部新設に特例待遇を与える。

クロをシロと言い、あるものをないと言う点で、福田次官と財務省の奇怪な開き直りは、モリ・カケや自衛隊日報問題とも通底している。

事務次官は、大臣が任命するが、内閣の承認を必要とする。つまるところ、その不祥事は、安倍首相が無関係を装って済むことではない。官邸が幹部官僚の人事を事実上握っている以上、首相の責任は重大である。

テレビ朝日の会見によって、「次官にも人権がある」と開き直りの先頭に立っていた麻生財務相の辞任は不可避の状況になりつつある。トランプ大統領とのゴルフ外交で失地回復を狙う安倍首相の旗色もますます悪くなった。


32. 中川隆[-10775] koaQ7Jey 2018年4月20日 22:43:38 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-11596]

2018年04月19日 最強官庁の傲慢と「女」使うマスコミの時代錯誤

 最強官庁「財務省」の事務方トップである次官による女性記者へのセクハラがほぼ認定された。福田氏は強く否定していたが、テレビ朝日が19日未明に記者会見を開き、同社の女性記者がセクハラ被害を受けていたと発表した。この問題で改めて明らかになったのは財務省の傲慢さ、そして今も「女」を武器にネタをとろうするマスコミの浅ましさだ。

 初めてこの騒動の報道を目にしたときは驚いた。今時こんなに酷い官僚がいるのかと。記者時代に多くの官僚を取材したが、さすがにここまで酷い言動は見たことも聞いたこともない。政治家と違って、官僚は結構ちゃんとしている。特に財務省の官僚は「この国を背負っているのは自分たちだ」というエリート意識が強く、その分、自分の身もしっかり律している人が多い。ネットなどでは音声データの「捏造説」が飛び交っていたが、私も「そうなのかな」と信じかけたくらいだ。

 ただ、セクハラが事実だったと仮定すると、福田氏及び財務省の対応はあまりにも酷い。福田氏は「そんなやりとりはしていない」と全面否定して法廷で争う姿勢を示し、接客業の女性との会話だった可能性を示唆。財務省はセクハラを受けた女性記者に名乗り出るよう求め、麻生財務相は「名乗り出ないと認定できない」と言い放った。「財務省と対立してまで名乗り出る記者(会社)はいない」と考えたからだろう。

 事実、被害を受けた女性記者はテレビ朝日の上司に、記事にするよう求め、却下されている。テレビ朝日は「二次被害を防ぐためだった」と言い訳しているが、実際には財務省との対立を避けるためだったのだろう。

 「第四の権力」とも称されるマスコミがそこまで恐れるほど、財務省の力は強大だ。ほかの役所は基本的にすべて横並びだが、財務省だけは違う。各省庁が何か政策を実行するには必ず「予算」が必要で、その予算を握るのが財務省だ。財務省がうんと言わなければ各省庁は何もできない。政治家も頭が上がらない。だから権力が集中するし、いわゆる首相官邸や内閣官房、内閣府といったこの国の中枢も、事務方の主要ポストの多くを財務省出身者が占めている。

 仮に財務省及び財務省出身の官僚がすべて取材を拒否すれば、政治・行政に関するまともな報道はできなくなる。テレビ朝日が「ビビった」のも無理はない。

 ただ、テレビ朝日にも非難されるべきことがある。1年半にもわたって女性記者がセクハラを受けていたにも関わらず、それを見過ごし、守ろうともしなかったことだ。恐らくその記者が「福田氏からそれなりのネタをとっていた」からなのだろう。少なくともキャップや先輩記者たちは女性記者の取材方法を知っていたはず。つまり、会社側は記者が「女」を武器に取材していたことを黙認していたことにほかならない。

 実際に永田町・霞が関には若い女性記者が多い。そして多くの女性記者は男性記者の努力をよそに、どんどん取材先に「食い込んで」いく。そりゃあ、官僚だって政治家だって人間だ。福田氏ほどのセクハラ男でないにしても、おっさんと話すより若い女性と話した方が気分いいだろう。記者はネタをとるのが仕事なのだから、持てる武器はすべて使おうとするのが当然だ。悪いのは記者が女を武器にして取材するよう仕向ける会社である。

 モリカケ問題とは異なり、財務次官のセクハラ騒動は安倍政権の傲慢さとは関係がない。政権打倒に「利用」するのではなく、財務省やマスコミの体質改善に「活用」すべきである。
http://blogos.com/article/291595/


33. 中川隆[-11255] koaQ7Jey 2018年4月24日 19:19:48 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-12196]

朝日新聞倒閣相関図
https://i.imgur.com/wm7rnhM.jpg

財務省トップ・福田淳一事務次官は色仕掛けにも うんこおっぱいで乗り切って機密情報漏らさなかったんだから偉い

中国は日本に対しても、安倍政権に対する工作が行われていますが、日本の反政府勢力と手を組めば工作は容易だ。安倍政権ではAIIBに加盟はしないようですが、AIIBは中国主導の経済枠組みであり、アメリカは蚊帳の外に置かれている。

だから中国は何としてでも安倍総理を辞めさせる必要があり、そのために朝日新聞はモリカケや文書改ざんや、最近ではテレビ朝日の記者がセクハラで告発して麻生大臣を辞任に追い込もうとしている。


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財務省トップ・福田淳一事務次官は色仕掛けにも うんこおっぱいで乗り切って機密情報を漏らさなかった


記者 福田さんはもう忙しくないですか?
福田 俺はやることないから。
記者 財務省と森友学園、どうなんですかね。
福田 今日ね、今日ね……抱きしめていい?
記者 ダメです。
福田 いいじゃん。

 押したり引いたりして端緒を見つけようとする記者。セクハラ発言でそれをはぐらかす卑しき次官。

「手しばられていい?」「エロくないね、洋服」

記者 福田さんは引責辞任はないですよね?
福田 もちろんやめないよ。だから浮気しようね。
記者 今回の森友案件で、一番大変だったことってなんですか?
福田 いろいろ大変だったけど、これからがうんこだから。胸触っていい?
記者 ダメですよ。
福田 手しばっていい?
記者 そういうことホントやめてください。
福田 手しばられていい? 手しばられて、おうち行って『◎◎』(番組名)を見るかぁ……。

 要するに、次官の手をしばって不自由な身にしてよいので、記者の家にあがりこもうという魂胆なのだ。

福田 エロくないね、洋服。
記者 エロくない服で来ました。
福田 その前はエロい服だったの?
記者 パジャマでした。
福田 パジャマで来ればよかったのに。
記者 トラック何千台も使ってゴミ撤去した……。
福田 そうだな、しかしその程度は大したことじゃない。なんでそんなことしちゃったのかなあ。それが問題なわけだよ。そもそもなんで8億円値引きしたかってことだよ。籠池がしつこかったんだろうけど。
記者 昭恵さんの名前あったからじゃないですか?
福田 デリケートな話なんだよ。それは直接関係ないと思うけど……。
記者 はい。
福田 おっぱい触っていい?

 照れ隠しなのか、ひとこと差し挟まないと気が済まないらしい。

記者 明日早いんですか?
福田 俺はいま暇だから。
記者 何やってるんですか?
福田 朝来て、新聞読んでうんこして、話聞いて、夕方から飲んで終わりだよ。
記者 今まで頑張ったから。
福田 えぇ、頑張ってないよ。よくうんこするようになったよ。
記者 佐川さん、まだホテル住まいなんですか?
福田 逃げてるんだろう、ホテルにいるって。風俗嬢呼んでんのかなぁ。佐川が辞めたあと証人喚問までの間にちゃんと床屋行ってた。それが話題になっている。人生であそこまで見てもらえる機会ないもんな。一世一代の大舞台だもんな。

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テレ朝記者のハニートラップ


9: 名無しさん@涙目です。(東京都) [GB] 2018/04/22(日) 09:29:41.82 ID:9jJLb23V0.net

福田は色仕掛けにもうんこおっぱいで乗り切って機密情報漏らさなかったんだから偉いっちゃ偉いのかもしれない。


41: 名無しさん@涙目です。(新疆ウイグル自治区) [EG] 2018/04/22(日) 09:38:21.28 ID:zEjnEBEo0.net
>>9
それ。


56: 名無しさん@涙目です。(茸) [US] 2018/04/22(日) 09:40:14.05 ID:uX/4Dbpg0.net
>>9
優秀な官僚


59: 名無しさん@涙目です。(やわらか銀行) [ニダ] 2018/04/22(日) 09:40:23.95 ID:tfGYt/hF0.net
>>9
ほんとコレ。むしろ1年半もかけて自身へのセクハラネタ程度しか取れなかった女性記者がポンコツ過ぎ


67: 名無しさん@涙目です。(西日本) [US] 2018/04/22(日) 09:41:46.86 ID:LzauXkGR0.net
>>9
それな
セクハラ発言だけでお手付きしたわけでもないしな


74: 名無しさん@涙目です。(茸) [DZ] 2018/04/22(日) 09:42:30.53 ID:7v9DN6On0.net
>>9
はい、やり方はアレだけども


111: 名無しさん@涙目です。(dion軍) [US] 2018/04/22(日) 09:49:38.23 ID:PwrfPO5z0.net
>>9
昭恵夫人の関与無しと言う決定的な証拠じゃないか
これでもまだ疑いなんて言うならゲスの勘繰りだよ


121: 名無しさん@涙目です。(やわらか銀行) [US] 2018/04/22(日) 09:51:26.57 ID:l071ekcs0.net
>>9
マジで記者と次官の頭の出来が違うのを思い知らされた。
会話が成立してないもん


252: 名無しさん@涙目です。(大阪府) [EU] 2018/04/22(日) 10:43:51.79 ID:uzfFA3dK0.net
>>9
そういやそうだなw ある意味きっちり仕事はしてる


10: 名無しさん@涙目です。(dion軍) [AR] 2018/04/22(日) 09:29:45.02 ID:MgbRmOVJ0.net
下衆の勘繰りだけで首相やめさせようとしてる奴がよく言うわ


702: 名無しさん@涙目です。(茸) [CN] 2018/04/22(日) 17:33:16.33 ID:O1lWOyaD0.net
>>10
×下衆の勘繰り
○捏造による印象操作


15: 名無しさん@涙目です。(catv?) [GB] 2018/04/22(日) 09:31:28.73 ID:hhALD8WS0.net
はよテレ朝社長を証人喚問しろ


18: 名無しさん@涙目です。(やわらか銀行) [US] 2018/04/22(日) 09:32:03.48 ID:2gqpr87n0.net
ハニートラップなら許されるということはないだろ


338: 名無しさん@涙目です。(大阪府) [US] 2018/04/22(日) 11:42:55.68 ID:xfZ5MDut0.net
>>18
そやな。福田が被害者ってことになってテレ朝許されへんな。


30: 名無しさん@涙目です。(中部地方) [US] 2018/04/22(日) 09:35:27.01 ID:vmKjHiDU0.net
いやだから朝日の罪だろ


35: 名無しさん@涙目です。(catv?) [CN] 2018/04/22(日) 09:36:33.17 ID:fzUiEgnZ0.net
>>1
テレ朝女部長と女記者の間にパワハラって入れとけ


36: 名無しさん@涙目です。(徳島県) [US] 2018/04/22(日) 09:36:48.32 ID:6McpIxc90.net
罵倒してるだけでなんの反論にもなってないじゃん玉川


38: 名無しさん@涙目です。(徳島県) [CA] 2018/04/22(日) 09:37:31.62 ID:YOSKdsmU0.net
セクハラ関係なく初めから録音してたろ


46: 名無しさん@涙目です。(家) [EU] 2018/04/22(日) 09:38:55.59 ID:tHHIduBa0.net
実際の音声は未だ出ずだが

テキストでは 女が誘引してんじゃん


48: 名無しさん@涙目です。(やわらか銀行) [IT] 2018/04/22(日) 09:39:12.17 ID:o7jq++PK0.net
カスゴミによるでっち上げセクハラが
一人の人間とその家族の人生を踏みにじった
重大な報道犯罪であり見過ごしてはならない


49: 名無しさん@涙目です。(庭) [US] 2018/04/22(日) 09:39:13.02 ID:7/rPFsVh0.net
一番 女性差別してるのはテレ朝という…


58: 名無しさん@涙目です。(大阪府) [ヌコ] 2018/04/22(日) 09:40:18.85 ID:mmFW6fBe0.net
音源公開すれば全て解決
出せないのはなぜー


62: 名無しさん@涙目です。(家) [EU] 2018/04/22(日) 09:40:44.14 ID:tHHIduBa0.net
じゃあ福田相手に訴訟起こさないの?
変だなー おかしいなー 怖いなー


63: 名無しさん@涙目です。(家) [US] 2018/04/22(日) 09:41:07.52 ID:6S3rkzxv0.net
本当の女の敵は女を利用した朝日


72: 名無しさん@涙目です。(大分県) [US] 2018/04/22(日) 09:42:11.35 ID:9hSxXBqB0.net
> 「下衆(げす)の勘繰り」と批判して反論した。
マスコミが言うか、それを


86: 名無しさん@涙目です。(空) [ヌコ] 2018/04/22(日) 09:44:14.09 ID:3cfGUswa0.net
>>1
わかりやすい


127: 名無しさん@涙目です。(中部地方) [HK] 2018/04/22(日) 09:53:00.88 ID:zFH88Bva0.net
朝日のハニトラw


143: 名無しさん@涙目です。(公衆電話) [BR] 2018/04/22(日) 09:57:58.94 ID:59zjI+zQ0.net
美人局アナ
これは名言が出来たよなあw


149: 名無しさん@涙目です。(やわらか銀行) [ニダ] 2018/04/22(日) 09:59:16.08 ID:f9eXGcY50.net
自分の身を守るためってのが意味不明なんだよな
行かなけりゃそれだけで護身完成だろ
録音するにしても盗聴じゃ無くて録音を公言すればそれで身を守れるだろ


162: 名無しさん@涙目です。(catv?) [ヌコ] 2018/04/22(日) 10:03:44.61 ID:nWCDhrRD0.net
玉皮がここまで反応するってことは図星だな


164: 名無しさん@涙目です。(やわらか銀行) [IT] 2018/04/22(日) 10:04:34.91 ID:o7jq++PK0.net
アカヒなんかと関わるからこうなる


167: 名無しさん@涙目です。(庭) [US] 2018/04/22(日) 10:05:05.01 ID:rw38UPVv0.net
>>1
朝日新聞とテレ朝の夫婦って、、、
もう色々真っ赤なんだろうな、、、
http://hayabusa3.2ch.sc/test/read.cgi/news/1524356662/  


2018年04月23日「私も !」という女の議員 / 便乗する斜陽左翼
http://kurokiyorikage.doorblog.jp/archives/68713360.html


(左: 「ミー・トゥー」のプラカードを持った野党議員 / 右: セクハラ行為に反対し、黒いドレスを着たハリウッド・スター)

  前回、あまりにも下らないので乗り気じゃなかったが、財務省の福田淳一・事務次官によるセクハラ問題を仕方なく取り上げた。本来、こんな問題は個人的なイザコザで、卑猥な言葉を浴びせた福田氏と屈辱を受けた進優子(しん・ゆうこ)が金銭で解決すれば済む話だ。第一、進記者の上司、松原文枝・経済部長がセクハラ発言を知りつつ黙認し、会社の利益を優先して部下を使い続けていたんだから、松原氏も無罪ではなかろう。左巻きが日常のテレ朝は、何かにつけて「女性の人権」だとか、「弱者救済」、「男女平等」を口にするけど、実際は、商売の為に女の肉体を利用する女衒(ぜげん)の類いだった。結局、使いっ走りの女性社員より財務省のお役人様の方を大切に考えていたという訳だ。しかし、この正体がバレるのを恐れたテレ朝の幹部は、どの局よりも激しく、全力を挙げて福田氏と麻生財務大臣を糾弾し、世間の目を逸らそうと必死だった。もう批判することも厭になる。

Fukuda 1Shin Yuko 1


(左: 福田淳一 / 中央: 松原文枝 / 右: 進優子)

  今回の一件は「馬鹿らしい」の一言に尽きるが、この騒動に便乗するアホ議員まで現れたから、誠に我が国の政界は魔界である。福田氏のセクハラ事件を受けて、野党の国会議員が「抗議」の意味を込めて、黒い衣装に身を包み、「# Me Too(私も)」というプラカードを掲げたそうだ。アメリカの藝能事情に疎い人は分からないだろうが、これは大物プロデューサーのハーヴェイ・ワインシュタインによるセクハラ行為に激怒したハリウッド女優を真似たものだろう。まったく能無し議員は“本業”の法案作成が出来ないくせに、他人の二番煎じばかりに熱心だ。日本国民にとって重要な軍事・外政・金融・エネルギー政策などは二の次、三の次、無関心なのに、小学生でも議論できる下ネタになると活き活きしてくる。

Nagao 1Me Too 1


(左: 長尾たかし 議員 / 右: 抗議行動を起こした女性議員たち )

  こうした愚劣な騒動を再び取り上げたのは、自民党の長尾敬(ながお・たかし)・衆院議員が野党の槍玉に上がったからだ。長尾氏は野党議員の抗議活動を受けて、自身のツイッターに次のような文章を掲載した。

  セクハラはあってはなりません。こちらの方々は、少なくとも私にとって、セクハラとは縁遠い方々です。私は皆さんに、絶対セクハラは致しませんことを、宣言致します!

  普通の日本人なら「何が問題なんだ?」と訝しむが、いきり立つ「フェミニスト」たちには赦せないコメントらしい。長尾議員は福田次官を擁護したのではなく、「私はセクハラをしません」と公言しただけだろう。いいじゃないか。「私は税金を浪費しません」とか、「政務活動費をネコババしません」と宣言したら、“問題発言”となるのか? しかし、肝心な「問題」はそこではない。野党の支援者が反撥したのは、長尾氏がプラカードを掲げた女性議員に着目したからだ。この茶番劇に蝟集(いしゅう)した女性議員を見れば、誰だって密かに「賞味期限切れの女どもか」と思うだろう。(セクハラ事件の後、あの世へ旅立った元大阪府知事、横山ノック先生だって、「この方々なら遠慮します!」とつぶやくんじゃないか。ノック先生は若くて可愛いウグイス嬢が好きだったから。)

Renho 1Fukushima 1Tsujimoto Kiyomi 2福山哲郎1


(左: 蓮舫 / 福島瑞穂 / 辻元清美 / 右: 福山哲郎 )

  不思議な事だが、新聞やテレビは国民が知りたいことを教えない。各局とも「野党議員が抗議」との報道を垂れ流していたが、押しかけた議員を個別的に紹介することはなかった。ただ、プラカードを掲げた女性議員を映すだけで、政治に詳しくない一般国民には、誰が誰だか判らない。希望の党に属する柚木道義とか立憲民主党の福山哲郎ならひと目で分かる。出しゃばりの朝鮮人は別にして、他の女性議員は顔を見ても「誰だ?」と首を傾げるほど無名だ。確かに、自分の戸籍を公表できぬまま民進党に居坐る蓮舫とか、倒産寸前の社民党に在籍する福島瑞穂、その社民党をいち早く見棄てた辻元清美なら直ぐに分かるけど、後に続くレズビアンの尾辻かな子(衆院 / 立憲民主党)とか、共産党の畑野君枝(衆院)、高橋千鶴子(衆院)、本村伸子(衆院)、吉良よし子(参院)は一般的な認知度が非常に低い。ただし、財務省や与党に抗議を行った議員どもの所属や信条を調べれば、「なるほどねぇ。こんな連中なら・・・」と合点が行く。

Hatano Kimie 2Motomura Nobuko 1Kira Yoshiko 2


(左: 畑野君枝  /  中央: 本村伸子   / 右: 吉良よし子)

  ところが、長尾議員には抗議が殺到したらしい。彼は4月20日のツイッターが炎上したので、急遽22日に謝罪文をツイッターに載せて鎮静化を図ったそうだ。まぁ、人気商売の議員だからしょうがない。でも、多くの一般男性は長尾議員に賛同するんじゃないか。関係無いけど、電車の痴漢にも「選択の自由」はある。女性の尻を嗅ぐ犬も、中高年のオバタリアンより、ピチピチした女子高生の方を好むらしい。きっと、コーヒーの香りより、女性フェロモンの方がいいのだろう。下着ドロボーだって、若い娘のパンティーと思った盗品が、よりにもよってババァのものだったら、「えぇぇぇっっっ !!!」と驚愕し、その場で投げ捨てるに違いない。職場でセクハラを行う助平オヤジも同類だ。酔った振りをして言い寄るけど、ちゃんと触る相手を選んでいる。このような具体例を思い浮かべれば、あの女性議員たちを見て、いったい何人の男性が「性慾の対象になる」と思うのか? もちろん、議員のオバちゃんたちは躊躇いもなく、「アタシたちは全女性の代表なのよ !」と言い張るだろろう。しかし、ファッション・モデルや人気女優、世間一般の美女がどう思うかは別である。

Otsuzi Kanako 2Takahashi Chizuko 2


(左: 尾辻かな子 / 右: 高橋千鶴子)

黒人も「ミー・トゥー」だって

Meryl Streep 2Angelina Jolie 2Alyssa Milano 3Scarlett Johansson 18


(左: メリル・ストリープ / アンジェリーナ・ジョリー / アリッサ・ミラノ / 右: スカーレット・ヨハンソン)

  米国でも、卑劣なハーヴェイ・ワインシュタインを非難するため、ハリウッド女優や有名藝人が喪服のような黒いドレスを着ていたけど、玉石混淆といった感じが否めなかった。なるほど、メリル・ストリープ(Meryl Streep)やアンジェリーナ・ジョリー(Angelina Jolie)、アリッサ・ミラノ(Alysaa Milano)、スカーレット・ヨハンソン(Scarlett Johansson)といった女優は、典型的なリベラル・セレブリティーだから仕方ないけど、黒人司会者のオプラ・ウィンフリー(Opra Winfrey)とか、女優のヴィオラ・デイヴィス(Viola Davis)、アメリカ・フェレーラ(America Ferrera)は流行にぶら下がった「便乗組」なんじゃないか。

Oprah Winfrey 1111Viola Davis 212America Ferrera 3


(左: オプラ・ウィンフリー / 中央: ヴィオラ・デイヴィス / 右: アメリカ・フェレーラ )

  確かに、変態の趣味はまちまちだから、誰が被害者になるのかは予想できない。でも、彼女たちは本当に周囲の男性から狙われているのか? 日本でも痴漢がニュースの話題になったとき、「そうかなぁ?」と疑いたくなる女子高生が出て来たし、「勘違いじゃないのか?」と反論したくなる女の子もいた。「それはないだろう !」と怒りたくなるオバはんまで現れたから、性的な犯罪というのは検証が難しい。性犯罪者というのは異常な快楽を求める人間だから、4、5歳の幼女を狙うこともあれば、70歳ないし80最大の老婆まで襲うこともある。

Tsujimot & KitagawaTsujimoto 3Tsujimoto 1


(左: 北川明と親しい辻元清美 / 中央: ピースボート主催者の辻元 / 右: 代議士になった辻元 )

  そう言えば、辻元清美が若い頃、愛人の北川明(元日本赤軍)と居酒屋で喧嘩したそうだ。普段、北川はあまり酒を飲まなかったそうだが、高田馬場駅近くにある居酒屋で飲んでいたときは違っていたという。辻元を含め数人が同席していたそうだが、北川は珍しくテキーラを口にしていた。ところが、彼はいきなり急変し、醬油差しをビールのように振り回し、清美のミニ・スカートを汚してしまったそうだ。すると、清美は怒り出し、「どうしてくれるの ! 新しいの買うて !」とねだった。そこで、北川は即座に「じゃあ、脱げ !」と言い放ち、二人は夜の街に消えていったという。(「週刊新潮」 2002年4月4日号、 p.30) 何か、B級ポルノ映画みたいなシーンである。昭和のエロ事師、村西とおる監督なら、口喧嘩した男女が、いきなり性慾に目覚めベッドに行く、といった脚本を書きそうだ。しかし、筆者は辻元を見て「ナイスですねぇ」とは言えない。(相田みつを風に「だって健全だもの」と言ったら叱られるかなぁ。個人的には「D-Drive」のユキさんとか、女流棋士の「エリリン」こと山口恵梨子、女性ギターリストのローラ・コックスLaura Cox、フランス人女優のロクサーヌ・メスキィダRoxane Mesquidaの方がいい。)

D Drive Yuki 1Yamaguchi Eriko 1Roxane Mesquida 7


(左: 「D Drive」のユキ / 中央: 山口恵梨子 / 右: ロクサーヌ・メスキィダ)

  だが、一番「なぁ〜にぃ〜?!」と驚いてしまうのは、「ミー・トゥー(# Me Too)」運動を提唱した黒人のタラナ・バーク(Tarana Burke)である。彼女の容姿に関しては、個人・民族・国籍といった要件で評価が異なるから、筆者は敢えて明言しない。各人が心の奥底で“自由に”判断すべきだ。(未成年の読者はバーク女史の顔を見て「ぎぁぁぁぁぁ〜、ゴジラだぁ!!」と驚かないでね。) ある者は「うっ!」と声を詰まらせるかも知れないし、「うぁ、きれい」と思う人もいるだろう。(筆者は誓ってもいいが、絶対にバーク女史に手を出すことはないし、セクハラ発言すらあり得ない。) それはさておき、このバーク女史はフェミニストの公民権活動家で、「ガールズ・フォア・ジェンダー・エクィティー(Girls for Gender Equity / GGE)」という団体の上級役員を務めている。「GGE」はハイチ出身のジョアン・N・スミス(Joanne Ninive Smith)によって創設されたフェミニスト組織。ただし、これを財政的に支援したのはヘッジファンドの帝王ジョージ・ソロス(George Soros)率いる「オープン・ソサエティー・インスティトュート(Open Society Institute)」である。裏から下劣な黒人を支援し、間接的に西歐社会を改造しようとするユダヤ人は本当に薄汚い。西歐諸国で何故ユダヤ人が嫌われているのか、こうした事例を見れば分かるだろう。莫大な資金を以て馬鹿を利用するというのが彼らの遣り口だ。ソロスがヒスパニック団体に資金を流すのも、同じ理由からである。

Me too Tarana Burk 1Joanne Smith 1


(左: タラナ・バーク / 右: ジョアン・スミス )

  今回、長尾議員は発言を撤回したけど、彼に賛同する国民は少なくないと思う。だいいち、国会議員に渡る給料を知れば、「ちゃんと仕事しろ !!」と怒鳴りたくなる。国会議員には何かと費用がかかっていて、議員歳費をはじめとし、期末手当、視察に関する旅費、文書交通費、弔慰金、政党交付金、議員秘書手当など、様々な公金が与えられているのだ。簡単に言えば、国会議員一人当たり、約1億円が渡されると考えていい。衆院議員465名と参院議員242名で総数727名になるから、大雑把に見積もっても約727億円も配っていることになる。それなのに、財務官僚が起こした森友問題、事務次官がやらかしたセクハラ騒動に多くの議員が踊っているんだから、国民のサイレント・マジョリティーは「カネ返せ !!」と言いたくなるだろう。野党議員は自分達の歳費を「よそ様から頂いた貴重な公金」とは思っておらず、「アホな国民から巻き上げたゼニ」と見なしている。いや、そんな考えすら持っていないかも知れない。「自動的に振り込まれた給料」くらいにしか思っていないんじゃないか。与党追及だけを熱心に行う議員だと、国家の命運、日本の名誉、国民の将来などは他人事。義務感ゼロ、使命感もゼロ、罪悪感すらゼロだろう。朝鮮人じゃないけど、「ジェロ、ジェロ、ワンダフルゥ〜」といった世界だ。(昔、KDDのテレビ宣伝に出ていた朝鮮人モデルが「ゼロ」を上手く発音できず、「ジェロ」と読んでいた。当時の若者はクスっと笑い、子供たちは遠慮無く大爆笑。)

George Soros 21211Me Too actress 6


(左: ジョージ・ソロス / 右: バーク氏の「ミー・トゥー」運動に加わった有名人たち)

  とにかく、国会議員は気楽だ。民間企業で働くサラリーマンや個人店を営むオっちゃん、オバちゃんたちは、国家の支援を当てにせず、競争に晒されながら汗水垂らして頑張っている。こうした人達が払う税金を浪費できるんだから、親方日の丸の役人と議員は別の種族だ。霞ヶ関と永田町は租界である。そう言えば、福島瑞穂と辻元清美は北朝鮮人に拉致された邦人女性を見殺しにしていたけど、人権派弁護士やピースボートが叫ぶ「女性の人権」とやらは、日本国民に適用されないのか? 「社会党や共産党のメンバーのみ」と言ったら承知しないぞ。でも、ひょっとしたら、「在日朝鮮人だけ」なのかもよ。
http://kurokiyorikage.doorblog.jp/archives/68713360.html


34. 中川隆[-11311] koaQ7Jey 2018年4月25日 11:48:55 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-12283]
米国に国を売る外務省の正体を暴露した海部俊樹元首相 2018-04-25
http://kenpo9.com/archives/3625


 きょう4月25日の読売新聞が、1990年の湾岸危機をきっかけに成立した国際平和協力法の成立当時の首相であった海部俊樹氏とのインタビュー記事を掲載している。

 いまでこそ自衛隊の海外派遣は安倍首相の手で自衛隊の主要任務になってしまったが、そのきっかけはこの国際平和協力法にあったのだ。

 当時を振り返って海部俊樹氏は次のように語ってる。

 小沢一郎(当時自民党幹事長)も来て、「やれ(自衛隊派遣を)」と言うから、「一線を越えるわけにはいかない。けれども出来る事なら何でもやろう」と言ったんだと。

 「平和協力隊だといって出しても、衣を脱いだら自衛隊じゃないか、ということになったら、国の失う信用は大きいし、そういうものを我々が望んでいるわけじゃない。だから、あの法案は初めから僕は反対だった・・・」と。

 しかし、「みこし(首相)は軽くてパーがいい」と小沢一郎から陰口をたたかれたとされる海部俊樹首相では、その成立は防ぎきれず、当初の国連平和協力法こそ廃案にされたが、その後の宮澤喜一政権の下で名前を国連平和維持活動協力法(PKO法)と変えて、自衛隊の海外派遣の道が開かれた。

 結局は同じ法案に終わったのだ。

 そこから、サマワや南スーダンへの自衛隊派遣は一直線だ。

 そしてついに安倍首相の手で安保法が成立してしまい、自衛隊の海外派遣が当たり前のようになってしまった。

 前置きが長くなったが、私がこのインタビューの記事を読んで読者と共有したいのは海部氏が語っている次の言葉だ。

 「外務省の中に、米国務省と連絡を取っている連中がいるわけだ。自民党にも同調者がいるから、意見がだんだん勇ましくなる・・・」

 鳩山由紀夫民主党政権下で外務官僚が米国と通じて鳩山政権に従わなかった事はウィキリークスの暴露で明らかになった。

 しかし、自民党政権下の1990年当時ですら、まったく同じ事が行われていたのだ。

 当時の外務官僚は亡くなっても、いまもそのカーボンコピーが健在であるというわけだ。

 しかも、外務官僚が米国と通じている事を、首相みずから知っていながら、どうにもならなかったということだ。

 この現実は限りなく深刻である。

 どのような政権が出来ようとも、対米自立は不可能に思える理由がここにある。


35. 中川隆[-11313] koaQ7Jey 2018年4月25日 16:51:41 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-12289]

2018年4月25日
【藤井聡】「消費増税」すれば、「税収」が減ってしまいます。
https://38news.jp/economy/11863


学者や政治家、官僚の中には、
極めてハードな「消費増税論者」がたくさんおられます。

彼らは皆、「財政の改善」のためには、
消費増税が必要なのだと主張します。

しかし、彼らの「規準」である「財政の改善」の視点からだけ考えても、
「消費増税」は、採用すべきでない極めて劣悪な対策なのです。

なぜなら、消費増税を行うと、かえって税収が縮小していく
からです。

「消費増税による減収」という、愚かしい現象は、
「97年の消費増税時に起こった現象」
として、しばしば指摘される事実です。

(※ 97年増税の時には、何と税収が2.6兆円も減ったのです!
詳細は、こちらをお読み下さい。
https://www.amazon.co.jp/dp/4594077323

ですが実は、4年前の2014年増税でも、
同様の現象が起こりつつあることが、
明らかになって参りました。

こちらのグラフをご覧下さい。


これは、2014年の増税前後の、「総税収」の推移です。

ご覧の様に、消費増税を行う前の二カ年、
2カ年で4.1兆円(一年あたり2兆円以上)
もの水準で総税収が増大していました。

そんな中、14年に消費増税。

これによって税収は一時的に増大します。

しかし問題は、その後。

ご覧の様に、増収の速度は鈍化。
そして誠に残念なことに、
2016年には「減少」していきます。

結果、税収の増加は、消費増税後の2カ年で1.5兆円、
年間で0.75兆円しか伸びない、という状況に。

この増加率は、増税前のおおよそ三分の一。
逆に言うなら、一年あたりの「自然増収」は、
増税前は現状の「3倍」程度もの水準に達していたのです!

これでは、消費増税によって税収が増えたと言っても、
そんなものはスグに、吹き飛んでしまいます。

こちらのグラフをご覧下さい。

これは、先ほどのグラフに「補助線」を入れたもの。

ご覧の様に、仮に消費増税前の自然増収が続いていたとすれば、
消費増税などしなくても、「今頃」はもう、
総税収は今と同じ水準に達し、「逆転」されていた
であろうことが示されています。

つまり、長期的に考えれば、
増税したことでかえって税収が減ってしまった
わけです。

これはもちろん、消費増税によって景気が冷え込んだため。

例えばこちらのグラフ群をご覧下さい。

これらのグラフを見れば、
消費も所得も賃金も、
はては名目GDPもデフレータ(物価)も皆、
消費増税以降、冷え込んでしまっている事が、クッキリと分かります。

ここまでダメージを受ければ、そりゃもう、税収が減るのも当たり前。

ですが、財政当局はこうした事実を、
学者や政治家、はては「メディア」も駆使しながら、
「隠蔽」
しているかの様な状況にあるのが、今の日本。

結果、増税が強行され、
誠に愚かな事に税収を縮小させ、
財政を悪化させています。

結果、さらにさらに愚かな事に、
「うわ、やっぱ、財政がヤバイ!」
ということで、10%にまで増税する流れが、
政治的につくられてしまっているのが、
我が国日本の、情けない状況なのです。

本当なら、我が国は未だ、
8%への消費増税ショックの「後遺症」に苛まれているのであり、
10%への消費増税などを議論する段階には
全く至っていないのが実情なのですが・・・・

ホンットに情けない。

亡びる国というのは、
こうやって亡びていくんだろうなぁ、
と大袈裟でも何でも無く、
ひしひしと実感する毎日です(苦笑)。

ついては少なくとも本メルマガに触れた方だけでも、
以上に示した「事実」、つまり、
「消費増税を強行すると、景気が悪化し、税収も縮小する」
という事実をしっかりとご認識頂きたいと思います。
https://38news.jp/economy/11863


36. 中川隆[-11467] koaQ7Jey 2018年4月29日 12:43:25 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-12523]
経済コラムマガジン 2018/4/30(984号)
「ノーパンしゃぶしゃぶ」事件の顛末

財務官僚は反安倍勢力

文書改竄に続き、事務次官のセクハラ事件が起り財務省は世間の批難を受けている。しかし筆者は、財務省に関しては別の方向での批難があってしかるべきと思い今週号を書いている。ただ話を進める前に、安倍総理を攻撃する勢力について述べる必要がある。

安倍総理を攻撃する勢力の一つは、安保法制改定に反対し憲法改正を警戒する人々である。端的に言えば左翼である。左翼系メディアや労働組合など野党を支持する勢力である。これまで安倍政権は、野党の猛反対にも拘らず安保法制の改定など安保関連の法改正を着々と実現してきた。またこれらを実現しなが高い支持率を維持し、国政選挙でも連続して勝ってきた。左翼勢力は、ついに本丸である憲法が改正されると危機感を持ち、安倍総理への攻撃を最大限に高めている。


もう一つの反安倍勢力は、財政再建派とか財政規律派と呼ばれる人々である。消費税の再増税を2度も安倍総理に阻止され、彼等の総理個人への反感は最高潮に達している。

17/7/24(第948号)「加計問題と日本のマスコミ」
http://www.adpweb.com/eco/eco948.html

で取上げたように、自民党の中の反安倍と目される全ての政治家は、財務省に繋がっている財政規律派と見て良いであろう。またポスト安倍と見なされている政治家もほぼ全員財政規律派である。

このように役所の中ではっきりと反安倍のスタンスなのが財務省である。消費税の再増税を阻止され、総理に対しては恨み骨髄と思われる。しかし組織の上では総理は上司であり、財務官僚も表向きには総理に従っている。いわゆる面従腹背という接し方を行っている。

財務官僚の反安倍を示す信じられない話が伝わっている。以前、財務官僚数名が評論家の屋山太郎氏を訪れ「アベノミクスに反対してくれ」と申入れたという(4月14日付ZAKZAK)。これが本当ならとんでもない話であるが、十分有りうると思われる(もちろんアベノミクスが万全ではなく、問題があることは筆者も承知しているが)。筆者は、この前代未聞の出来事は文書改竄やセクハラよりずっと大きな問題と見なす。

ところが今日の財務官僚の一連の不祥事を、安倍政権の責任と日本のメディアは報道する。財務官僚が強硬な反安倍勢力であることを指摘するのは一部のメディアに限られる。ほとんどのメディアはこのことを承知しながら、卑怯にも今日のような偏向報道を続けているのである。


筆者は、昔から大蔵省や財務省、そしてこれらの官僚を動きをずっと観察してきた。時には

16/3/14(第883号)「信用を完全に失った財務省」
http://www.adpweb.com/eco/eco883.html

で述べたたように、元大蔵事務次官の相沢英之衆議院議員(当時)のような有力な大蔵官僚OBの何名かに直接お会いし話をしたこともある。この結果を元に、筆者は大蔵官僚と財務官僚は考え方が違う二つのグループに別れると認識するに到った。

一つが「柔軟派」であり、もう一つが「規律派」である。「柔軟派」は財政だけでなく銀行行政にも柔軟に対処する官僚であり、財政に関しても必要に応じ積極財政を是認する柔軟性を持ち合わせている。後者の「規律派」は、今日の財政規律派と見てもらって良い(銀行行政が金融庁に移管したので、規律と言えば財政に関する規律)。大蔵省時代の官僚は、これら二つのグループに別れる。ただ福田赳夫総理のように、大蔵大臣時代は「規律派」と目されていたのに、総理になって積極財政派(柔軟派)に転向するケースもあった。


しかしこれは大蔵省時代の話であり、今日の財務官僚には「柔軟派」がいない。今日の財務官僚は全員が「規律派」である。それは98年に大蔵省接待汚職事件が起り、「柔軟派」の有力官僚のほとんどが大蔵省を去ったからである。大蔵省と財務省の決定的な違いは、大蔵省では「柔軟派」と「規律派」が対抗勢力として省内で拮抗していたのに対し、財務省では「規律派」の独裁体制になったことである。

ただし追出された「柔軟派」の有力官僚の全てが汚職事件に関与したのではない。しかし汚職事件の捜査の過程で、これらの官僚が過剰な接待を受けていたことが問題になったのである。特に「ノーパンしゃぶしゃぶ」での接待が話題になり、一連の出来事を「ノーパンしゃぶしゃぶ」事件と一括りにされている。しかしこれは適切な表現ではないと筆者は思っている。ましてやこれが今日のセクハラ事件と同じ扱いを受けていることは完全に間違っていると見る。


追出された柔軟派の官僚

「ノーパンしゃぶしゃぶ」での接待が問題になり大蔵省を退官した官僚の言い訳を筆者は聞いたことがあり、以下、これを記す。たしかに「ノーパンしゃぶしゃぶ」で接待されたが、これは仕事の合間を抜けて陳情を聞くためだったという。当時、目立たないところで陳情を受けながら食事(夜食)するとしたなら、この「ノーパンしゃぶしゃぶ」みたいな所しかなかったと言う。陳情を聞きながらの食事が終わると、さっさと役所に戻り朝まで仕事を続ける毎日であったという。この官僚の言い分を信じるかどうかは読者の方にお任せする(筆者は信じても良いと感じる)。

陳情していたのは銀行のMOF担(大蔵省担当)だったと思われる。当時、不良債権が社会問題になり検査官の検査がどんどん厳しくなっていた。マスコミの論調はおかしくなり、不良債権が大きく悪い銀行は潰せという「空気」を作っていた。しかし問題の根源は土地などの資産価格が下がり続けていることであった。

たしかに平時なら、問題の金融機関の検査を厳しくすることは意味がある。しかし当時はバブル崩壊後、担保に取っていた土地の価格が下がり続けていた異常な時代であった。ましてや橋本政権の緊縮財政(消費増税など)で経済がマイナス成長に転落したこともあった。また構造改革派の観念論者が跋扈し、この非常時に企業の株の持合いを禁止したり、時価会計まで導入した。地価下落は一旦止まりそうになった場面もあったが(橋本緊縮財政の直前)、これらによって資産(土地や株)の投売りは止まらなくなった。


それにも拘らず、銀行の検査は強化され続けた。検査マニュアルは現実離れしたほど厳しいものに改定された。検査を強化し、銀行が隠している不良債権をあぶり出し、悪い銀行を破綻に追込むことが正義という風潮が作られた。

この「空気」を作ったのは、日経新聞など大蔵省の規律派の息の掛ったメディアと筆者は認識している。銀行を追詰めそこに公的資金を注ぎ込むことによって金融機関の健全化を行うという発想である。当然、これを警戒する銀行で貸し渋りや貸し剥がしが起り、銀行から融資を受けていた企業は資産(土地や株)を安値で売り急ぐことになった。

銀行に対する甘い対応は否定され、検査が異常に強化された。検査先の銀行で出されたお茶を飲むことさえ憚れ、自分でポットにお茶を用意してくる検査官がもて囃されたといった笑い話のようなことになった。結果的に、不良債権を巧みに隠した銀行だけが生残ることになった。


このため資産(土地・株)価格は下がり続け、適正価格を大きく下回るケースが出てきた。収益力がある土地にも買手が現れないので、資産価格は極限まで下がった。それらを買ったのが外資である。外資は、10分の1まで下がった銀座の一等地を買ったり、また企業の株の持ち合い解消に伴い放出された安値の株や、これによって連れ安した株を大量に買った。この頃から外資が日本の株式市場での売買の過半を支配するようになった。

銀行にとって、この危機的状況で頼るのは現場をよく知っている柔軟派の大蔵官僚だけになった。この官僚は仕事の合間に「ノーパンしゃぶしゃぶ」に呼び出され、陳情を聞くことになった。しかし結果的に、このような銀行に甘い官僚や閣僚は追出された。


ところが銀行局が金融庁に変わって10年以上が経ち、今日、銀行行政は様変わりしている。リスクを取らず貸出しが伸びない銀行の方が、むしろ指導を受けるという風になった。金融庁は立上がってしばらくは規律派の天下であった。しかし今日に到り、金融庁は現実を重視した柔軟派に転向したと言える。ただ昔の貸し渋りや貸し剥がしを知っている企業は、簡単には銀行からの借入を増やそうとはしない。

ちなみに「ノーパンしゃぶしゃぶ」で接待を受けたとされる柔軟派の官僚は、夜中に仕事をする時は自分の机を廊下に出しそこで仕事をしていたという。それは盗聴を恐れたからである。仮に盗聴器がないとしても「盗聴されているのではないか」と感じられることがプレッシヤーになったという。

筆者は、当時、日米が保険で揉めていたことがこれに関係しているのではないかと憶測する。日本の国益を守るため盗聴を警戒していた柔軟派の大蔵官僚と、籠池氏や女性記者に簡単に会話を録音されている今日の規律派の財務官僚とは好対照である。
http://www.adpweb.com/eco/


37. 中川隆[-11763] koaQ7Jey 2018年5月03日 07:05:18 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-12901]
セクハラ問題で避けられない財務省弱体化は日本の「好機」だ
5/2(水) 6:00配信 ダイヤモンド・オンライン
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180502-00168812-diamond-bus_all
*写真:ダイヤモンド・オンラインhttp://dol.ismcdn.jp/mwimgs/8/2/670m/img_829ce4bcd3afe2cb5a15a888880ad13f35475.jpg

 「セクハラ問題」で、財務省の福田事務次官が18日、辞任した。この問題ではエリート官僚のモラルの低下だけでなく、さまざまな問題を露呈させた。強大な権限を持つ財務省の弱体化は避けられないが、そのことは、悪いことではない。

● 財務省の危機管理能力の稚拙 調査は「第三者」にが鉄則

 まずは、辞任までの経緯を時系列で整理しよう。

 発端は、4月12日(木)の週刊新潮による「「財務事務次官」のセクハラ音源」だ」の記事だ。

 続報として、4月13日(金)に、デイリー新潮による「「財務省トップ」福田淳一事務次官のセクハラ音源公開!」がある。

 これに対し、4月16日(月)に、財務省は「事実無根」と反論した。これは、財務省のホームページに掲載されている。

 その中で、財務省は、財務省の記者クラブ(財研)の加盟各社に対して、各社内の女性記者に、セクハラ被害の調査に応じてもらいたいと依頼した。調査は財務省が委託した法律事務所で行われ、その期日は4月25日までとした。

 そうした中、4月18日(水)には福田次官が身の潔白を明らかにしたいとしながら辞任を表明した。

 その日の夜中、今度は、テレビ朝日から、自社社員が当事者であるとの発表があった。

 この一連の流れの中で、財務省の危機管理としてはかなりへぼなことをしたというのが、筆者の率直な考えだ。

 セクハラについての一般的な対応は、まず調査することだが、それはできる限り第三者にしなければいけない。だが財務省が委託した法律事務所は、財務省の顧問弁護士の事務所なので第三者ではない。

 この点で、財務省は手続きミスをしている。調査を委託するなら、内閣人事局などの第三者にすべきだった。

 福田次官も、週刊誌報道後の13日(金)に、裁判で争いたいがそれでは事務に支障が出るという理由で、辞職を言うべきだった。

 これは、「金月処理」と言い、金曜日に発表してその後の対応は、休日をはさんで翌週の月曜日にするという迅速処理の危機対応の初歩でもある。そうすれば、結果として今の状態より良かったはずだ。

 しかも18日(水)の辞任表明は、日米首脳会談とぶつかり、最悪のタイミングだった。

 官邸にとっては、首脳会談が大々的に報じられることを期待していたのに、メディアでは、「次官辞任」が日米首脳会談より上位に扱われて、最悪の展開だっただろう。

 それを恐れて官邸からはその前に辞任するように働きかけがあったようだが、財務省はそれに応じなかったようだ。結果として、財務省は27日(金)、福田前次官について女性記者へのセクハラ行為を認めて、6ヵ月の減給20%の懲戒処分に相当すると発表した。財務省としては、後手に後手にまわり、情けなかった。

● メディア側にも問題 まずは自社で報道すべき

 福田氏の行為はあまりに下品で論評したくない。そもそも脇が甘過ぎる。

 ただ一方で、被害者とされる女性記者は別としても、テレビ朝日の対応は不可解だ。
どうも1年以上にわたり、相当な回数の取材が福田氏に対して行われたようだ。この間、セクハラがあったのなら、テレビ朝日は、自社で報道するチャンスがあったはずだ。女性記者が特定され二次被害を恐れたというが、この言い訳はきかない。

 そもそも、財務省の記者クラブで女性記者といえば、ほぼ特定されてしまう。筆者ですら、テレビ朝日の会見前に知っていたくらいだ。そうであれば、テレビ朝日は自社で報道すべきだった。

 週刊新潮に持ち込んだのは女性記者とされるが、誰の発案なのかはわからない。

 メディアでは、ニュースを他社へ持ち込んだ例ではこれまでは退職処分になったと聞いた。それが本当なら、今回は公益通報だと説明しているテレビ朝日は「ダブルスタンダード」ではないのか、気になるところだ。

 また発表の状況も不可解だ。

 テレビ朝日の記者会見は、参加メンバーを限定していたようだし、時間も限っていた。しかも、会見の模様をテレビ朝日が自社で放送すればいいのにやらなかった。

 記者会見で、テレビ朝日報道局長は、女性記者は福田氏に複数回取材したと言ったが、マスコミなら、具体的に何回なのか聞くだろうと思ったが、そうした質問はなく、仲間同士の馴れ合いの記者会見のように筆者には思えた。

 筆者は、メディア内だけでなく、財務省と記者クラブの馴れ合いの関係が今回の事件の背後にあると睨んでいる。

 福田氏は、名誉毀損で訴訟すると言っている。おそらく裁判では隠し録音が不正な取材方法だと主張するだろう。

 ホリエモンがツイッターで暴露しているが、マスコミはしばしばそうした方法を使っているのは事実だ。

 筆者は、福田氏が行う予定だという訴訟にある意味で期待している。というのは、これが財務省と記者クラブの関係を見直す契機になるかもしれないからだ。

 財務省からの記者クラブへの要請に対して、記者クラブは反発したが、それでもその抗議から離脱した新聞社もあると聞いた。財務省との関係が悪化すると、まずいと考えている社があるということではないか。

 福田氏はセクハラに当たるかどうか、全体を見てほしいといっている。テレビ朝日は、かなり回数の取材をしているわけだから、裁判に先んじて、取材音源をすべて公開してはどうか。
どうせ裁判で要求されるはずだから、報道機関として全部を公開するほうがいいだろう。それによって、取材方法が適正かどうかがわかるはずだ。それとも、録音のすべてが公開されることによって、財務省と記者クラブの関係が露見するかどうかも興味深いところだ。

● 権限の大きさが 官僚を誤らせる

 それにしても、財務省も情けない。

 先月、森友学園への国有地払い下げに関する公文書改ざん問題で国税庁長官を辞任した佐川宣寿氏も、今回の福田氏も昭和57年入省組の財務省キャリアだ。同期のナンバー1と2が同時に辞任とはただ事ではない。

 この期はかつての「ノーパンしゃぶしゃぶ事件(接待汚職)」の時に、一人が逮捕され、一人が辞職している。この事件の前には一人が自殺し、一人が病死している。こうしたことから「呪われた期」とも言われている。

 これについて、筆者はマスコミから取材されることが多いが、マスコミは渡辺美智雄財務相(当時は蔵相)時代に非東大を採用したために「呪われた期」になったのでは、という聞き方をする。

 だが渡辺財務相時代とそれ以外の大臣の時を比較しても、、渡辺財務相時代が特に変わった採用でもない。

 渡辺財務相が、キャリア採用に影響を及ぼし得るのは56−58年組だが、この期間のキャリアの出身大学を見ると、東大64、非東大12。渡辺財務相時代の前の3年の53−55年組では東大64、非東大10。後の3年の59−61年組では東大65、非東大11。このように、東大出身者の比率が多いのは変わりない。

 57年組で問題になった人が比較的多いのは事実だが、みんな東大出身であり、渡辺財務相が多少、非東大の採用を増やしたとしても、大勢には影響なかったのだろう。

 単なる巡り合わせだろうが、ただ入省年次にかかわらず、財務省の絶大な権限が入省当時は善良だった若い官僚をおかしくしてしまっているようにも思える。

 財務省で仕事をすると、政治家に限らずほとんど人からちやほやされる。筆者が入省時には、「多くの人が君に頭を下げるが、君本人にではなく君の地位・座席に頭を下げるのだ」と、先輩から言われたものだ。

 ただ、財務省の権限はあまりに大き過ぎる。金融危機や接待汚職問題の後、金融行政を分離されたが、問題は徴税権を持つ国税庁を“植民地化”していることだ。
このことで財務省に文句を言いにくくなっている状況があるなら問題で、今後、財務省改革が検討されるとしたら、特に、独立した歳入庁創設が必要だ。

● 財務省弱体化は好機 緊縮財政が変わる可能性

 ただ財務省を弱体化させることは日本の好機になる可能性もある。

 財務省はこれまで財政危機を強調し、そのため財政再建が必要と言ってきた。一方、今回の財務省不祥事でわかったことは、決裁文書の改ざんを行い、国会で嘘とも言える答弁をし、セクハラ疑惑では、危機管理対応の観点から見てもかなり杜撰な対応しかできなかったことだ。

 真実を語っているとは思えないことでは、これまでの財政危機の説明と似ている。

 筆者は過去、本コラムで財政はネット債務残高で見るべしと書いてきたので、本コラムの読者であれば周知のことだろう。

 財政についてもこれまでの説明が嘘だったのではないかという疑念が強まれば、財政出動に対するマスコミや国民の呪縛も解けるのではないか。その結果、緊縮財政政策(増税、歳出カット)という間違った政策が正されれば、日本経済にプラスである。

 福田次官は、辞任の記者会見の際でも、消費増税や財政再建堅持を主張していた。財務省が信頼を失ったので来年の消費増税や財政再建路線に影響が出るのでは、という問いかけに対して、財務省は財政の管理人でしかない、管理人の不祥事があるからといって、財政問題に結びつけた議論はしないでほしいと言っていた。

 しかし、管理人が財政危機であることを過度に煽るような情報を流していれば、「善良な管理人」とは言えず問題だ。

 今回の財務省不祥事が契機になって、経済を痛めるような緊縮財政策がなくなれば、日本経済にとっての好機となり、災い転じて福となるだろう。

 (嘉悦大学教授 高橋洋一)


38. 中川隆[-11841] koaQ7Jey 2018年5月03日 13:24:51 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-13012]

通産省・国売り物語

通産省・国売り物語(1) 馬借

 現在の日本社会を破壊しようとしている財政破綻。これを引き起こした財政出 動の垂れ流しは、アメリカによる圧力と、それに便乗した官僚・政治家・財界に よって、中曽根行革による財政再建の撤回とともに始まりました。本来なら公共 時に減らされて債務を削減すべきものが、外圧要因によって強化されつづけ、バ ブルを引き起こした挙句に不況に陥ると、さらなる財政支出を要求される。これ では財政破綻は免れませんが、業界にとってはまさに「心強い味方」だったでし ょう。もし、こうした悪循環の始まりに、誰かの意図が関与していたのだとした ら、それは許されざる犯罪行為です。  

86年に書かれた「新・日本の官僚」(田原総一郎著・文春文庫)という本に、 通産官僚へのインタビューで、こんな台詞が出てきます。  「中曽根行革は、口では経済摩擦緩和に努力するといいながら、行革で、公共 投資をはじめ、内需をムチャクチャに抑えている。これでは輸出が増えるのはあ たり前で、中曽根首相はウソつきだ、と。」そういうアメリカの要求に答えて財 政を拡大し、自国のことだけを考えない世界国家として「第二の開国」を受け入 れよ・・・。で、そのためには「経験のある通産省に任せろ」って本音がある訳 ですが・・・  

あの当時、長年の開発努力によって力をつけた企業の間で「もう通産省の指導 はいらない」との認識が広がり、通産省が存在意義を失いかけていたそうです。 それに対して、権力の維持を図る通産官僚の中に、アメリカの圧力を利用して、 利権を再構築しようという動きがあったというのが、田原氏の説明です。上の発 言は、そうした官僚のものです。  そのために彼等は、アメリカの貿易摩擦を煽り、他省分野に対する外圧を利用 して、縄張り争いを展開したと・・・。通信摩擦で入れ智恵したり、通商外圧の 種本を作って渡したり・・・。  

そういう中に、半導体摩擦が出てきます。  

85年秋の半導体日米交渉に関する「チップウォー」(フレッド−ウォーシェ フスキー著・株式会社経済界刊)での裏話は衝撃的です。商務省のプレストウィ ッツが交渉のさ中の時期、夜中に相手の通産省幹部に極秘で呼び出されて「通産 省なら行政指導によって20%のシェアを保証できる」と持ちかけられたのだそ うです。これが悪夢の始まりでした。悪かろうが高かろうがいらない種類だろう が「とにかく2割を買え」という、とんでもない条項を呑まされたのです。

 この交渉では、もちろん国内でも、通産省内部でも大きな反対がありました。 そうした反対派を騙しつつ、交渉とその運用は進められました。交渉中の反対派 は通商政策局、推進派は機械情報局です。そしてその推進派の意図は、通産省の 行政指導に従わなくなった「半導体産業という暗黒大陸を征服する絶好の手段」 として利用するためだったと、手嶋龍一氏のインタビューに応じた当時の担当者 が答えています。(「ニッポンFSXを撃て」新潮社刊)

 当然、行政指導による押し売りなど簡単には進まず、87年2月、アメリカに よって、見え透いた囮操作による半導体制裁が始まります。その圧力の中で半導 体輸出の規制によるシェア低下や日本企業による出血サービスの技術協力・購入 努力。メーカーはガチガチの統制経済に絡め取られ、通産省の業界支配は復活。 そして延々と制裁は続き、再三の「ガット提訴決定」もポーズだけで実行に至ら ず。

アメリカ企業での日本側のサービスに対するホクホク状態と日本側に募る不 満が続く中で迎えたブッシュ政権の早々に始まったのが、89年のスーパー30 1条問題でした。最初は「日本をスーパー301条に指定しない」という方針だ ったのを、覆したのが摩擦議員とSIA(アメリカの半導体業界)でした。  このスーパー301条での通産省は、「平成日本の官僚」(田原総一郎著・文 芸春秋社刊)によると、実際に特定された三分野が他省の管轄だと、通産省内部 では満足状態。しかも実は、「候補」が発表される一週間前に機情局某課長が本 指定結果を知っていた(つまりアメリカ側ともツーカーだった?)・・・。

 そして「構造協議」が始まり、430兆もの公共事業を約束させられる。ジェ トロは外国企業の対日輸出サービス機間として、半導体の「輸入拡大自主努力」 は通産省の指導の元で全産業に拡大される。それで得た絶大な支配権と十兆円規 模の「新産業資本」予算で、指揮した棚橋祐二氏(91年から事務次官)は「通 産省中興の祖」とまで呼ばれているとか・・・。 (1244 財政垂れ流しを仕組んだ官僚達)

 中曽根行革が覆されたのは、87年4月の「緊急経済対策」で決めた6兆円規 模の財政出動で財政再建が棚上げされた時です。これは2月に始まった半導体制 裁に対処すべく、G7に合せて訪米した中曽根総理がアメリカを説得するための 「手土産」として作られました。まさに半導体摩擦を梃子に、通産省の「念願」 が実った訳です。
(1245 Re:財政垂れ流しを仕組んだ官僚達)

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 半導体という「産業の米」に関する技術的リーダーシップを日本から奪い取り、味 をしめたアメリカをして、強硬な「押し売り貿易」要求に走らしめた半導体協定の2 0%条項。半導体交渉でプレストウィッツに、秘密裏に20%の押し売り貿易を提案 した通産省幹部とは、具体的に誰なのか。

密約の発端

 少なくとも、この提案が行われた「85年秋の交渉」は、おおよそ特定出来ます。 第1回の専門家会合が10月21日・22日にワシントンで、第2回が11月20日 で、この第2回の時にアメリカ側が言い出したそうですので、ほぼ10月の交渉にお いて、という事になります。

 その交渉に関しては、14日づけの日刊工業新聞で、棚橋機情局次長が急遽派遣さ れて話し合いを始める、と報道されています。そしてその後の21日頃に若杉審議官 が本交渉に出向いたことになっています。となると、可能性のあるのはこの二人です が、若杉氏の場合は「深夜に呼び出す」となると、チャンスは初日夜の1晩しかない。 となると、14日頃から派遣されていたらしい棚橋氏によるものである可能性が、極 めて高いことになります。

 実はこの本交渉では、11月3日づけの日経新聞によると、双方が持論を述べ合っ ただけで具体的な交渉のための話し合いはなされなかったという。つまり「要求する 側」のアメリカ側が、まとまった具体的要求を出さなかった訳で、極めて異例な展開 です。これが何を意味するのか。つまり、棚橋氏による「提案」をアメリカ側が検討 し、対日態度を固める時間が必要だった・・・という解釈が最も妥当という事になり ます。

 実はこの棚橋祐二氏は、日米摩擦に関する様々な局面に登場するキーパーソンです。 モトローラのガルビン氏が日米摩擦について書いた「日本人に学び日本に挑む」で、 86年5月における20%押し売り受け入れの合意成立に尽力したのが棚橋氏であり、 「対米交渉の前線部隊長」として、アメリカ側との交渉を仕切ったことを本人が認め ています。つまり、現地での相手方との接触や情報収集を牛耳って、交渉を左右する 立場にあった訳です。

 さらに彼には、類似する行動の実例があるのです。89年のスーパー301条にお いて、「トロン教育パソコン」がアメリカの圧力によって潰された時、孫正義氏と組 んで、裏でトロン潰しに画策したのが、実はこの棚橋氏である事実が「孫正義・起業 の若き獅子」という本で明かされています。

 この時にもう一人、トロン潰しに加わっていたのがソニーの盛田昭夫氏でした。彼 は半導体摩擦でも日本企業側の外圧受け入れの動きに主導的な役割を果たしており、 プレストウィッツ氏の「日米逆転」によれば、95年春に盛田氏が、日米摩擦の場で 半導体の官僚統制を言い出しています。さらに遡る83年の日米財界人会議で、モト ローラのガルビン氏が要求した日米業界間談合に、盛田氏が賛同し、その実現向けて 協力したのだそうです。

そして以後、対日摩擦の火付け役として、押売り外圧利益追 求者として、またSIAのリーダー格としても有名なガルビン氏と、盛田・棚橋コン ビの密接な連絡によって対日が背後に存在していたことが、明らかになっています。 通信摩擦で悪名高い「モトローラ方式」を日本で最も熱心に受け入れたDDIの稲森 氏を、ガルビン氏と引き合わせたのも、TRON外圧で孫氏と棚橋氏を引き合わせた のも、この盛田氏でした。

 彼が何故、このような挙に出たのかは解りませんが、元々、日本の半導体産業を初 期に牽引したのは、トランジスタラジオを開発したソニーでした。それが次第に日立 やNECなどが大資本にものをいわせて大規模な半導体工場を作って市場を席巻した ・・・と、盛田氏の目に映った事は間違いないでしょう。しかし、だからといって、 それらの電子メーカーが単に「力業で市場を乗っ取った」と盛田氏が恨んだのだとし たら、それは大きな間違いです。当時の半導体はけしてアメリカなどが被害者意識紛 々に言い張るような「習熟効果で金を注ぎ込んでシェアを取れば猿でも歩留まりを上 げられる」ような簡単なものではないのです。

 NECなどが信頼性のノウハウを蓄積できた大きな切っ掛けは、かつて電電公社が 「電話システムの電子化」のために必要としたマイコンの開発にメーカーの参加を募 り、目茶苦茶に厳しい信頼性テストを伴う開発プロジェクトをやったのに参加して、 血の出るようなハードな開発で経験を積んだお蔭でした。三菱などは、不良品の原因 となる「極微細ゴミ」対策のため、女性技術者だけで「キャッツ」というチームを組 織し、ある時は彼女たちの家族全員に三日間風呂に入れずに下着から上着まで同じの を着させ、それを洗濯した水を分析して「体から出るゴミ」の量を調べる・・・など という事までやりました。そんな血の滲むような切磋琢磨が、日本企業の世界に冠た る半導体量産技術を築いたのです。

 また、棚橋氏は単なる高級官僚ではありません。91年に事務次官に上り詰めた大 物で、大臣経験者の娘婿としての閨閥を持ち、福田内閣の秘書官時代に政会に太いパ イプを築いて、福田・竹下派・・・、特に梶山氏と強い繋がりがあるとか。75年頃 の内閣官房グループが連夜料亭で繰り広げた豪遊を目撃されたことが「夜に蠢く政治 家たち」という本に出てくるそうですが、森喜朗・福田康夫氏などを率いた宴会リー ダーとして大手を振っていたのが、他ならぬこの棚橋氏でした。高杉良氏の「小説通 産省」に、彼をモデルとした「松橋勇治」という人物が登場しますが、自民三役とホ ットラインを持ち、与野党を問わず電話一本で動かす、多くの経済記者を子分にして いるとの話まで出て来ます。

 勿論、棚橋氏が通産省の対外迎合を独りで引っ張っていた訳ではないでしょう。プ レストウィッツ氏の「日米逆転」には、半導体協定成立に協力的だった通産官僚とし て、彼が「最も能力のある交渉者」と持ち上げた若杉和夫氏、機情局長としても次官 としても棚橋氏の前任だった児玉幸治氏、そして「資源派」の大物で田中角栄が最も 信頼したと言われる小長啓次氏の名前を挙げています。特に児玉氏はプレストウィッ ツ氏とも、そして棚橋氏とも家族ぐるみの付き合いで、棚橋氏と児玉氏の配偶者は一 緒に通産高級官僚の配偶者達の親睦会を仕切る仲であったようにすら、高杉氏の小説 に出てくるのです。

泥沼の押し売り交渉

 さて、10月半ばの極秘裏の提案があった後、プレストウィッツ氏は商務省の上司 に伝え、「自由貿易に反する、無理だ」という反対論を説得して、押し売り路線を決 めた・・・と本人は言っています。11月14日頃、米政府筋がシェア拡大に繋がる 日本の譲歩の見通しを発言します。これが前月の秘密提案によるものである事は言う までもありません。11月19日からの東京での協議では「輸入拡大」や価格監視面 での協力体制で合意します。直ちに日本の半導体メーカーは日米合意に沿った行動計 画に着手しました。ところがその直後のワシントンでの協議で、双方の主張は平行線 を辿ることになります。これが「20%シェア保証」の要求によるものである事が明 らかになるのは、後になってからです。

 11月30日にはアメリカが非公式に「輸出拡大ビジョン」を要求し、泥沼化が始 まります。実際にはアメリカ国内では最低価格制を求める声多が多く(日刊工業11 /16)、妥結は不可能では無かった筈でした。だから12月3日の協議で若杉審議 官は半導体価格規制案を提出し、USTRが理解を示すことで、先ず決着したという 受け取り方が大勢を占めたのです。

 それに対してボトルリッジ商務長官は「日本の価格カルテル提案はわれわれの自由 貿易の考えに反する」という、白々しい理屈で反対し、ダンピング調査決定でぶち壊 す挙に出ました。日本のマスコミではこの時、商務省とUSTRの対立を伝えていま したが、一方では「日本側の交渉態度がアメリカを怒らせた」と恐怖を煽って(日経 12/13)際限の無い譲歩を要求する声が出ます。佐藤隆三氏(日経10/12) のような「損を覚悟で輸入を増やせ」というとんでもない言い分がまかり通るように なり、11月には通産省でも、事実関係を棚上げにして「現実的な解決策」(江波戸 哲夫著「ドキュメント日本の官僚」)と称した妥協路線に「転換」したと言います。

 この時期には既に、田原総一郎氏の「新・日本の官僚」が指摘した「他官庁の領分 の利権の侵略」のために・・・という名目で、アメリカ外圧との極秘協力体制は出来 ていたようで、その85年という時期はまさに、レーガン政権が対日押売り外圧の本 格化へと政策転換した時期にも当たります。ジェトロ配下の「日米貿易委員会」が出 した報告書「プログレスレポート1984」が、85年の押し売り貿易交渉における アメリカ側のネタ本として提供したものでした。郵政省のVAN自由化の際、郵政省 の決めた届出制を叩かせるために「端末500以上のVANは不許可」という嘘を、 とある通産官僚がアメリカ側に吹き込んだとして問題になりました。その本人を田原 氏がインタビューした時、逃げた本人の代りにインタビューに応じたのが棚橋氏でし た。

 年内での解決が不可能になったとして、12月13日頃に通産省は棚橋氏をアメリ カに派遣。帰国してからどんな「情報」を持ち込んだのか、通産省では「対米通商円 滑化の政策転換」と称するものの検討を始め、年末には半導体輸入20%増という結 果主義的目標を提案。しかしプレストウィッツは、あくまで日本全体でのシェア増加 を要求して、この提案を蹴って決裂させます。

 その他の多様な摩擦分野では、86年に入ってすぐ、安部外相が訪米して僅か2日 間で米政府高官に個別会談し、MOSS協議は決着したとして、マスコミの賛美を浴 びます。実際には単なる一時しのぎに過ぎなかったのですが、その裏側にどんな根回 しがあったのか・・・そして、半導体だけは協議継続として取り残されるのです。

 しかしその後、プレストウィッツは商務省を解任され、23日に再開された交渉で 国内価格を含む半導体の「価格監視」による合意を見たのです。その前日に渡辺蔵相 は日本貿易会に「輸入目標は作らない」と約束します。しかし相変わらず数値目標を 要求する勢力は議会等に根強く、「アメリカ製輸入拡大」の交渉は続きます。

 そうした中、「プレストウィッツが対日和解派になって、強硬派を押さえる球とし て数値目標を求めている」かのような風評が流れ始め、新聞に載ります。勿論、それ が数値目標を受け入れさせようという真っ赤な嘘である事は、今となっては明らかで すね。そしてこれに呼応するように、通産省自らが数値目標受け入れに繋がる提案を 始める一方、2月15日にアメリカが価格監視を正式要求すると、通産省は独禁法を 理由に「日本市場での価格カルテル」を拒否し、代わって最低価格制を提案します。 これだと独禁法に触れないのか?さらに「米独禁法の域外適用を受ける恐れがある」 という不思議な理由までつけて、無意味な協議で国内の不満を外らしつつ、押売りの 理不尽への批判が外らされていくのです。

 商務省も22日にはUSTRとの対立を解消。一致してシェア目標の強硬な要求を 始め、3月に入ると国内規制要求を撤回。以降はシェア目標へと議論は集束していき ました。それに対して通産省はなし崩し的な受け入れ姿勢を見せ始め、購入計画の調 査と称して11社に圧力をかけます。

 これに呼応して、3/14日、ソニーの盛田会長とSIA・ガルビンが音頭を取っ て、棚橋氏も出席して日米のメーカーを集めて開いた協議で、取りまとめた「自主的 買い入れ計画」を差し出します。その内容は、大手5社の社内米国製シェア約20% の購入。アメリカ側はこれに満足し、「有益だった。大きな進歩があった」と発言。 「米国側のいらだちを取り除く目的が達せられた」と宣伝されたのですが、実際はそ の後の経過で明らかになるように、むしろ押し売り派を大いに元気付けたのです。

2 7日になるとアメリカ側は態度を一変して「日本全体で確実に20%のシェアが取れ なければ不満だ」と、今度はUSTRが先頭に立って激しい圧力をかけ始めます。そ の背景では、SIAの抱える複数のやり手弁護士の働きかけがあったそうです。商務 省も負けずに日本製品に対して、FTCの否定的勧告にも関わらず、不当なダンピン グ指定を強行しました。

 「アメリカを宥めろ」という音頭に乗って、通産省による業種別の輸入拡大指針、 四月に入っての日立の140億円の買い付け団・・・。アメリカは「日本に対しては、 強気に出るほど美味しい思いが出来る」と、さらに要求をエスカレート。「4年後に 30%のシェア保証」などという、途方もない要求まで飛び出します。いったい誰が こんな馬鹿な交渉をしたのか・・・。

 マスコミに「国内産業での利権故に外圧に抵抗している」と宣伝されていた通産省 が、実は自立した業界への支配の復活のためにアメリカの外圧と組むため、国民を欺 いて押売り受け入れへ走っていた。その中で、むしろアメリカの無茶な要求への抵抗 を続けていくのは、普通なら「日米関係に利害を持って外圧屈伏に積極的」と言われ ている外務省でした。交渉の最終段階、通産担当者はアメリカ側に「外務省の条約局 の担当者がうるさくて20%の約束を書面にできない」と説明し、USTRのアラン ホーマー氏は外務担当者に「お前さえ席を立てばいますぐ調印できるんだ!」と発言 したそうです。

 5月に入ると、いよいよ渡辺通産大臣のトップ会談で決着・・・というシナリオが 始動します。22日頃に合意の目処が立ったとしてトップ会談の日程が決まり、28 日のトップ合意のセレモニーとともに、「合意内容」が明かされます。

 彼らにとっての唯一の問題は、押し売り被害者である日本国民をどう黙らせるか・ ・・という事に尽きます。「努力目標」と言ったところで、アメリカがこれを振りか ざして「約束した」と言い張って、日本のはどんな犠牲を払ってでも実現せよ・・・ と迫る事は明らかであり、そうでなければ「自立した業界を再び支配下に組み込む」 という通産官僚の目的は達せられません。翌日の新聞には「国内調整は困難」という 解説が乗り、早くも批判の声が上がります。実際、前もって合意内容が出来ていた筈 にも関わらず、深夜に及ぶ異例の難協議の演出がなされた事を「難航をPR」するこ とで反対派を宥めようとしたのだ・・・という推測が流れました。但し、表に出た憶 測では「完勝」した筈のSIAを宥める・・・という奇妙なものでしたが。

 その後六月いっぱいは「細目の詰めで難航している」という宣伝がなされ、業界は なし崩しのうちに事態を「見守る」事を余儀なくされてしまいます。この時期、棚橋 氏は大臣官房長に昇格。通産大臣の補佐役として、影から半導体協議に関わり続けま す。

 7/4に決まったものは、日本企業にとってあまりに過酷でした。「コスト監視」 と称して企業秘密をさらけ出し、アメリカ企業に筒抜けになる事は明白。しかも第三 国市場も含めた世界規模で規制を受け、アメリカ製品は悪かろう高かろう必要品目と 違うだろうの無理矢理購入を余儀なくされることになる。「これではアンチダンピン グに甘んじても拒否したほうがましだ」という声が出たのですが、それも当然です。 アメリカはダンピング指定を取り下げますが、そんなものはアメリカの一存でいつで も復活できる「空手形」に過ぎない事を、日本企業はやがて思い知らされる事になり ます。これが「安易な妥協はしない」などと触れ込んだ通産省の、あまりにも惨めな 成果でした。通産省の本当の意味が知られない限りは・・・

 日本側はなおも「細目詰めで失地回復」などという虚しい慰め交渉を宣伝しますが、 そんなものを吹き飛ばしたのが、アメリカ側が仕掛けたとんでもない要求・・「日本 テキサスインストルメントを適用除外せよ」! おかげでこの不平等条約に対する反 発は、全てこれへの抵抗に向けられ、7月31日についに本調印。

 九月に始まったMOSS協議で、この外交押し売りモデルが応用されます。「元々 は関税などの制度改善を話す場なのに、今回は違う。コマーシャルベースの話を政府 間協議で処理する話になってる」・・・。

 ところが、既に行政指導による輸入促進が始まっているにも関わらず、アメリカ企 業はまともに売れるものを作ろうとしない。日本ではアメリカ製品購入のため、業界 の参加で「外国製半導体販売促進センター」や「半導体国際交流センター」を設立し ても、肝心のアメリカ企業は参加すらしない。上げ膳据え膳で黙って安楽椅子に座っ ていれば「世界一のアメリカ製品だから売れるに決まっている」という態度でぼろ儲 けさせろ・・・。アメリカ半導体メーカーのバーブラウン社は「日本市場は開放され ている」とSIAを批判します。

 また、価格監視に対しては、通産省に「半導体監視室」と「需給見通し検討委員会」 を設置。多大な事務需要を産み出すことで通産省組織の肥大化に大いに貢献します。 「売り上げ協力のために」との日本企業の配慮によって、インテルは松下と、モトロ ーラは東芝と有利な提携を結んで、まさにホクホクでした。

 こんな時に欧州から、本来なら「アメリカの強制に苦しむ日本」にとっての、また とない援軍がやってきたのが、ECによる「半導体協定はガット違反だ」という指摘 でした。ECの指摘は正当であり、本来なら、「世界のルール」を理由にこの不平等 条約を破棄するための、世界が支持する絶好の機会だった筈です。ところが通産省は 「ECに理解を求め、半導体協定を堅持する」として、この国益破壊条約の保持に汲 々としたことは、これも通産官僚の真の意図を知らない者には不可解極まる話でした。

ECは11/16日、日本をガットに提訴。間抜け極まることに、日本を叩くものに 対する告発で、被害者である日本が被告席に座らされたのです。それでも日本は半導 体協定を庇い、EC説得を続けたのです。半導体協定に「環境が変化した場合は一方 的に破棄できる」という規定を活用する権利があったにも拘わらず。逆に、そうした 「自由」をアメリカが協定で許したのも、その権利を日本側が行使しない・・・とい う確信があったからに他なりません。 ============================================================================

通産省・国売り物語(2) 馬借

そして制裁へ

 その一方でSIAは、がんじがらめに縛られている日本を、九月の発効から僅か二 ヶ月しか経たない・・・、当然、商社などが協定前に買った製品が流通している時期 の11月18日、「協定違反のダンピングをしている」として制裁要求を開始します。 12月9日にはSIAのプロカッシーニが政府に制裁を要請。「日本が安値販売を続 けている証拠を掴んだ」と主張。これが単なる「ふかし」であることは、後に出され た「証拠」なるものが全く別の、翌年になってから「おとり」で作られたものである ことからも明らかでしょう。実際にはその12月時点での日本企業の第三国シェアは 四割・五割の激減。ごっそりアメリカ企業に浚われるという実体があったのです。

 翌1月8日には、この物言いで始まった通産省の実態調査で、なんと実際に原価割 れ生産をやっていたのが、TIを始めとするアメリカ系メーカーだった事実が判明し ます。アメリカは大恥をかき、交渉を持ったものの文字通り「話しにならない」。に も拘わらず通産省は「アメリカの不満を鎮めるのが先決」と、メーカーの不満・公正 取引委員会の批判を押し切って、強引な生産削減・輸出統制を始めます。日本メーカ ーは操業停止の手前にまで追い込まれていました。当の日本TIは、なんと各日本企 業が減産を受け入れていた中で、独り増産に励んで利益を揚げていました。そこによ うやく減産指導が及ぶのは、摩擦が爆発した87年3月に至ってのことです。

 しかもこの「ダンピング」なるものの基準である「公正価格」なるものは、アメリ カ側が一方的に決定するため、アメリカ市場でも2ドル台以下が相場の中で、それ以 上に設定されて日本製品が事実上締め出された状態に至ったとのこと。これはその「 公正価格」決定のための資料を提出する筈の日本企業が到底納得しない水準であり、 彼らの異議申し立ては全て却下されたのだそうです。日本製品が締め出された状態で のアメリカ市場でも2ドル台以下が相場・・・という事実は、彼らの言う「ダンピン グ」がいかに実の無い出鱈目なものであるかを実証しています。

 第三国シェアをごっそり奪ってホクホク状態のアメリカ半導体メーカーに引き換え、 品不足で苦しむアメリカ半導体ユーザーはなんと「輸出規制は通産省による嫌がらせ」 などと言い出して日本側に責任転嫁する始末。よく自称アメリカ通は「摩擦が荒れる のはアメリカ企業が苦しいからだ。彼らが儲かるようになれば、解決する」などとお 気楽かつ、アメリカ人の楽々もうけを保障する虫の良すぎる言い分を吐けるものです。

 実は、この半導体摩擦が爆発した3月には、既に市況は好転していたのです。「通 産省の内通」という官害に苦しむ日本メーカーは、品不足で顧客から矢の催促を受け て「増産したくても指導が厳しくて出来ない」という不平が出を出しました。ビジネ スに汗する民間メーカーに対して、3月半ばに田村通産相は「モラルに欠ける業界を 指導する」などと発言しているのは、棚橋氏が官房長を勤める大臣周辺にとっては既 に日本企業は「アメリカと共通の敵」になっていたのでしょう。

 アメリカ側の横暴は、単に「自分達の儲け」だけじゃない。不公正な政治力によっ て日本企業の力を「潰す」のが目的であり、それまではけして止めないのは、これを 見ても解ります。そして現実にそうなりました。

 この状態になってなお「日本メーカーによるダンピング」と言い張り続けるために 行われたのが、強引な囮工作でした。既に日本からのまともな輸出では、半導体企業 が輸出業者に対する選別を行って管理が厳しくなっていたため、狙われたのは半導体 協定成立以前に海外に持ち出され、子会社でストックされていた在庫品でした。そし て、根っからの自由市場として生き馬の目を抜くような手練れの商人が行き交い、コ ントロールなど不可能な香港市場。そしてこれに引っかかったのが沖電気だったので す。

 架空の会社を作り、旧型品の半導体を大口契約を餌にした強引な値下げ交渉で「1 2万個買うから、そのうちとりあえず五千個をこの値段で」と騙して送り状を書かせ、 そして商売成立の十数時間後には手ぐすね引いて待っていたアメリカ筋に、報告が伝 わります。品物が渡った数時間後、仕組みに気付いた本社がキャンセルを指示します が、交渉相手は雲隠れ。そして翌20日、この露骨なヤラセをネタに「証拠を掴んだ」 と、日本叩きの大合唱が始まったのです。

 実際にはこの時に売られた品は協定以前の96/8月から沖電気の香港支店で在庫 になっていた旧型品で、輸出規制や減産指導とも無関係な代物だったのですが、そん な事はどうでもいい。この価格カルテルの約束を日本が「守らなかった」として、こ れを「貿易のパールハーバー」と称して日本を糾弾するという、まさにアメリカなら ではの奇怪な論理で、政府・議会・マスコミが結束して反日国粋意識を煽りました。 骨絡みの対日偏見と「アメリカの力と正義」という自慰史観的思い込みが結合すれば、 どんな理不尽な論理も「国家の総意」として支持されるのがアメリカという国です。

 ただ、民間レベルでも同じだったかというと、アメリカを弁護する知米派は「日本 叩きで盛り上がるのは議会・政府筋だけ」とよく言います。実際この時も「競争力の ある日本製品を締め出すのはおかしい」という意見も出ているのです。ところが日本 のマスコミは、「日米開戦を思わせる」と、通産官僚が持ち込んだ交渉相手の様子を 引用して、官僚の話を受け売りした記事で危機感を煽ります。「日本資産の凍結」と いう、まさに資本主義経済システムの根幹を棚上げする戦争行為を、アメリカが準備 しているかのような噂まで流しました。

 実はこれは、日本が米国債購入を止めた時の対応策として検討されたものだったの ですが、内政での輸入制限などとは訳が違う。私有財産を棚上げし、経済システムの 根幹を揺るがす強硬措置、まさに「戦争行為」です。イラクのような武力による侵略 国相手ならいざ知らず、ガット提訴すらされている押し売り貿易協定のために、実質 的に戦争を仕掛けるような真似をもしアメリカが強行したら、アメリカの信頼性が被 るダメージはどれほどのものか。

 だからこの噂は、噂として誰も検証しようとしませんでした。本来なら公式に確認 を求めるなり、公の場に出してその不当性を追求するなり「はっきりさせる措置」を するのが政府の義務なのに、ひたすら曖昧なままに放置され、日本人を脅すためだけ に機能したのです。

 仮に、ここで日本の逆制裁があれば、アメリカはここまでの強気を通すことは無か ったはずです。実際、ボトルリッジに対して日本からの逆制裁の可能性を警戒して質 問した記者もいました。それに対しはその可能性を全面否定します。「日本が協定を 守ればすぐ解決するから」と。勿論、最初から撤回する気など無かった訳で、彼は制 裁の継続を前提に「逆らわない通産省」の内実を見通していた事になります。

 こうした通産官僚の宣伝に乗せられた親米派は、まっとうな抵抗論に対して「アメ リカに逆らえば経済制裁だ」と言います。けれども現実に、台湾のような「本当に中 国から守ってもらう必要のある国」ですら、現実にアメリカによる半導体ダンピング 制裁に対して逆制裁を行使しているのです。それが国際社会の現実です。日本では、 金丸信のような政治家が「アメリカあっての日本」という属国根性に支配され、特に 自民党代議士の多くが「アメリカの靴を舐めて可愛がられるのが日本の国益」と公言 する始末。

マスコミがアメリカの主張を受け売りして、実体の乏しい「自由貿易のリ ーダー」というアメリカの看板を、確信犯的に前提扱いし、アメリカが「怒りのポー ズ」をちらつかせることで、簡単に震え上がって言いなりになる。だからマスコミ論 調は極めてバランスを欠いたものになります。日経などは「日本に対する悪いイメー ジがある」などというアメリカの感情を振り翳して、「だから短期的な成果を約束し ろ」などという無責任な要求で迫るような、ストラウス前USTR代表のインタビュ ーを、あたかも日本の味方の意見であるかのように持ち上げて、無批判に掲載する始 末でした。通産省の出来レースを「不手際」として批判することをネタに、あたかも 日本側の一方的な負い目であるかのようにアメリカの不当な感情を代弁し、「買える 米国製品は少ない」という事実の指摘を脅しで封じる・・・典型的なごまかし強弁を アメリカ利権擁護のために展開したのです。

 江波戸哲夫氏は「ドキュメント日本の官僚」で、「日本のメーカーが通産省の指導 を守らなかったのが悪い」と、通産の業界支配指向を代弁します。しかし、彼の言う 「メーカーがアメリカを甘く見てタカを括った」という主張は、要するに半導体商社 が第三国のグレーマーケットに売ったかどうか・・・という話に過ぎないのです。グ レーマーケットというのは一種の投機市場で、品不足局面で利益を稼ぎ、物余り局面 になると損を出して売り抜けます。そして、海外市場では日本より実勢価格が高く、 その舞台となった東南アジアには現地のグレーマーケット商人がいるのです。

 さらには、アメリカにはウェスタンマイクロテクノロジー社などのアメリカのディ ストリビューターがおり、実はアメリカに「質のいい」日本製を安く輸入していた張 本人はこのアメリカ人商人だったのです。彼らは90年頃にはアメリカ半導体メーカ ーの圧力で、日本からの輸入をアメリカ製品に切り替えますが、「日本製品を多く輸 入する」というアメリカの流通経路は、多く彼らに依存していました。彼らこそがア メリカが被害者意識を振りかざしていた「安値被害」を担っていたとしたら、まさに 一連の騒ぎは「アメリカの責任」と言うしかありません。

 だから「価格統制など最初から不可能」というのが多くの論者の一致した見方で、 それを承知でこのような協定を結んだのは「通産省がアメリカを甘く見た」からだと 江波戸氏は言いますが、霍見芳弘氏などはむしろアメリカの圧力を期待していたので はないか・・・と指摘しています。もちろん、そうした積極的関与を指摘する意見は 少数で、公式上の「通産省による激しい抵抗」をアメリカが押し切って日本に強制し たのが20%の「約束」であるという前提の基で、この協定は認識されていました。 そうした前提の上ですら、「出来ない約束をした通産省が悪い」と、それを強制した アメリカを正当化する主張が横行していたことは、実に奇妙と言わざるを得ません。

 当時のマスコミでは、こうした誰が見ても手のつけられない「海外グレーマーケッ ト」の存在を根拠に「アメリカの怒りはもっともだ」と、「日本企業の第三国シェア 激減」という実体を無視した外圧正当化論が強弁されてました。けれどもこれは、裏 を返せば、第三国経由で輸出すればアメリカが脅しに使っていた「対日ダンピング関 税」など、何の意味もなく競争継続が可能・・・という事実が浮かび上がってくるの です。

こんなものを恐れて通産省の八百長交渉に乗せられ、自由経済破壊を呑んで「 半導体立国」を放棄してしまった日本の立場は、まさにピエロと言う他はありません でした。実は日本企業自体は、85年段階で既にアメリカの日本製半導体排斥そのも のには、それほどの危機感を持っていなかったという話すらあります。86年1月2 2日の256KDRAMのダンピング仮決定にも「冷静に受け止めている」と。元々、 85年下期からの大幅な円高で、日本の半導体メーカーは「対米輸出はあきらめてい る」という状態だったそうで、結局、対米関係に固執していたのは、むしろ官僚側と いった方が実態のようでした。

 実際、85年あたりを中心に、かなり激しい値引き競争はありました。ところが実 際にその値引き競争を仕掛けたのは、アメリカ企業でも半導体摩擦の先頭に立って日 本を「ダンピング」と攻撃したマイクロン社自身なんですね。だからこのアメリカの 言い分は日本企業の多くから「今更何を言ってるんだ」と大顰蹙だったのです。

 さらに言えば「アメリカ政府は味方。強硬な議会を押さえるための支援として譲歩 を」というのが真っ赤な騙しだという事実は、日本のマスコミは承知済みでした。実 際は政府・議会は政治的に一枚岩で「実態を見るとアメリカ通商関係者がかなり議会 と打ち合わせながら決めたというのが真相(日経夕刊87−3/28)」と。

「商務 省・USTRが裏で議会を動かしている」という話まで出てきます。「日本に譲歩さ せなければ、議会がもっと過激な法律を作る恐れがある」などと、無茶な要求を突き つけて議会のせいにして、「アメリカ政府は味方」だなどと日本国民を騙して反発を 押さえてきた訳ですが、裏ではしっかり繋がっての連携プレーで芝居を打ち、不当な 利権をせしめ続けてきた・・・、それを鵜呑みにした情報を垂れ流し、お先棒を担い できた政府・マスコミの罪は万死に値します。

 村上薫氏は、この半導体制裁を仕組んだのは、実はペンタゴンだと指摘しています (「ペンタゴンの逆襲」毎日新聞社)。こうした動きがマスコミに載ったのは86年 2月でした。産軍複合体関係者を動員した検討作業班を編成して「半導体は戦略物資 だ」という理屈で日本製の排斥論議を始めたのです。「半導体は軍事用技術だからア メリカによる優位を続ける必要がある。そのためには日本が邪魔だ」と、関東軍並み に手前勝手な軍国思考特有の支配欲が、経済の土俵で走り出せば、独占のために日本 の技術の破壊という意図へと至るのは自然な成り行きでした。それはボトルリッジ商 務長官の「日本のハイテク製品そのものがアメリカ国防に対する重大な脅威だ」とい う発言に明確に現れています。

 それが解った時点で、ハイテク立国の成果を守るという日本の国益にとって、アメ リカとの妥協など不可能だと解っていた筈です。「ダンピングなど表向き。本当の目 的は日本メーカーの開発力を減速させることだ」という当時の通産省首脳の発言は、 関係者の一致した認識でした。

 しかし通産省では、こうしたアメリカの軍事思考的技術独占に迎合しようという動 きが始まっていました。その現れは86年6月からFSXの共同開発への転換という 形で、公然化します。際限の無いアメリカの我儘にもめげずに、損を垂れ流して「共 同開発路線」に付き合い続けた理由が、ここにあります。「日本は町人国家の身分を わきまえ、利益を度外視して、ノブレスオブリージの武士国家アメリカに協力せよ」 (「ミリテクパワー」朝日新聞社刊)。

そう主張したのが、通産省最強の論客と呼ば れた天谷直弘氏の「町人国家論」です。それは「ロン・ヤス」の中曾根や福田といっ た自民党親米タカ派の発想であり、その福田元総理は、産軍複合体に代表されるアメ リカ保守派と対立するカーター大統領から「過去の波」と呼んで攻撃された人物であ り、岸元総理の後継者でもあります。当然その感覚は、かつて福田氏の秘書としての パイプで、裏で自民首脳部と一体化している棚橋氏の感覚でもあった筈です。

なし崩しの屈伏

 しかし、この制裁に至って、我慢を重ねてアメリカの言いなりになってきた日本国 内の不満は爆発します。コケにされ続けた産業界では「破棄してアメリカから締め出 されても、第三国で自由に売るほうがいい」という意見が出、アメリカでもウォール ストリートジャーナルに「半導体協定で日本は1杯喰わされた。協定破棄しかない」 と論評された現実がありました。これに対して通産省は「我々の努力が無視された」 と怒りのポーズを示し、3月26日には「半導体協定の破棄を検討」と表明します。

ところがすぐにボトルリッジの「解決する見通し」を匂わせる発言と呼応して「制裁 撤回へ努力」などという甘い期待を振り撒き、抵抗への意識は霧散してしまいます。 9日からの次官級協議でのアメリカ側は解決の意思の無い姿勢を露骨に見せつけ(日 刊工業4/15)、決裂に至ると、通産省では協定撤廃に代わって「制裁正式決定と ともにガット提訴の決定」を発表します。

 ところが、輸入禁止に等しい制裁関税が正式決定され、即日に提訴手続きが発表さ れたにも拘わらず、結局ガット提訴は寸前で先送り。誰かが強硬に反対したわけです。 正式決定の日、児玉機情局長等の担当官に官房長の棚橋氏を含む関係官僚の説明を受 けた後の田村大臣は、記者会見で「早いうちに撤回されるだろう」などとお気楽な見 通しを並べていました。さらに中曾根総理には内需拡大でアメリカの機嫌を取れば解 決できるなどと主張。大臣官房主導で「外交的武装解除」が進められている様子が伺 えます。

 実はこの制裁の半分以上は「シェアが達成されない」事に対するものでした。もし これが「押売り」という本質をもって語られていたとしたら、到底日本側からの批判 をかわし切る事は出来なかった筈です。しかし、ダンピング問題が強調される事で、 「押し売りのための制裁」という本質は巧みに隠蔽され、制裁は既成事実として定着 していったのです。

 そしてこの状況の中で、押し売り20%消化への努力は続きます。アメリカ製品即 売のための、2月には100社以上集めての「外国製半導体購入促進大会」。3月に は大手10社を呼び出しての輸入拡大指導。4月にはついに財政再建を放棄します。 これが現在に至る財政破局の始まりであり、通産省が予てから外圧を梃子にと狙って いた事実は、田原氏のレポートの通りです。

この六兆円もの財政出動を実現させた中 心人物こそ、実は官房長の棚橋氏であった事は、91年に彼が次官に上り詰めた時の 日刊工業新聞の人物紹介で明かされています。それだけではなく、東芝ココム事件や 構造協議等、外圧時における「アメリカの要求を満たす」ための政策の影には、常に 彼の活動があったのです。

 仕上げは、150社を集めて「輸入拡大要請会議」を開き、中曾根訪米の手土産に と、民間に強制する具体的な押し売り「自主受け入れ」輸入の品目や金額をまとめる ・・・という、企業を犠牲にした大盤振る舞いでした。これをアメリカのマスコミは 「制裁したから日本は動いた」と、ぬけぬけと言ってのけ、さらなる強硬策まで要求 する始末でした。

 結局、交渉で抵抗するようなポーズは示しても、実際は何もしなかったのです。ひ たすら言いなりになり続ければ「解ってくれる筈だ」と国内をなだめ騙し続け、国内 企業は騙されて血を流し続けました。海外からも「日本を叩いて要求した相手に得を させるようでは、相手は味をしめて要求をエスカレートさせるだけだ」という指摘が ありましたが、通産省は一切耳を貸さなかったのです。

 日本側が多大な犠牲を捧げて期待した、4月月末の中曾根訪米で、結局制裁解除が 実現しない事が明らかになる頃、次第にアメリカ側の圧力の力点は「シェア拡大」へ と移って行きました。それによって衆目に晒される筈の、この押し売り協定そのもの の不当性に対する論議を、覆い隠す上で効果を発揮したのが、シェア拡大の実現度を 量る基準として、アメリカ側の計測データと日本側の計測データにズレがある・・・ という技術上の問題をクローズアップすることでした。そのデータを調整の必要があ る、出来ればより有利な日本側の数値を認めさせたい・・・という些末な期待へと、 日本の利益を憂える人達の目を外らしている間に「シェア拡大」という目標が既成事 実化されていきます。

 5月25日に再び田村通産相が主要メーカーを集めて購入拡大を要求。6月のサミ ット頃に解除・・・という触れ込みで国内を宥めつつ「そのためにシェア拡大を」と 押売り受け入れへ誘導します。こうして制裁解除近しの甘い期待が振り撒かれる隙に アメリカ側はSIA理事会を東京で開くと称して、業界大物が大挙して来日し、20 %シェアの要求を突きつけます。

マスコミで「たいした波乱はなく、拍子抜けだ」の ような鎮静化報道で反発が押さえられたものの、この時の日米業界会議においてアメ リカ側は、既に需給タイト化で米企業による受注キャンセルすら出ている中で、91 年に継続的な20%シェアを実現するまで制裁を継続すると、横暴な要求を突きつけ ます。こうした横暴に屈する背後には、盛田・ガルビン・棚橋トリオによる毎度の業 界調整があった事は間違いないでしょう。

 6月8日にようやく実現した「制裁解除」は、ダンピング分の一部に止まります。 さらなる強気で威嚇すべく、SIAのフェーダーマン会長が制裁一部解除に不満を表 明し、競争に負けた痛手を「被害」と称してこれと同じ損害を与えろと脅しますが、 通産省が散々煽った「協調復活」という甘い夢から覚めた日本側では、落胆から怒り を押さえられなくなると、再びガット提訴のポーズ。一両日中に提訴を行うと表明し て期待を集め、そして密室の中での先送り。

その一方で外国製半導体の購入指導の強 化は続き、使用する半導体の種目まで踏み込んだ個別指導で、メーカーによっては3 0%まで引き上げようという強引な行政指導を受けます。半導体国際交流センターを 使ったセミナーや展示会が相次いで開かれ、日立ではグループ各社を動員した購入促 進へと駆り立てられていくのですが、そうした日本メーカーの努力をあざ笑うような、 日米交渉でのアメリカ側の実質的議論拒否状態で、日本国内の不満が高まると、また も10月17日、通産省の半導体制裁ガット提訴のポーズと、「解除近し」の通産相 筋情報で宥め、アメリカは小出しの部分解除。怒る日本メーカーには「明日ガット提 訴します」の予告とお決まりの密室的先送りで煙幕を張り、日本民間メーカーの怒り ははぐらかされ続けるのです。

 実はこの頃、政府部内で「半導体報復解除をはっきり要求すべき」という日本側の 主張を貫徹する事に反対したのは、他ならぬ通産省であった事実が、エコノミスト8 7−9/29で報じられています。「解除された事が借りを作ることになる」などと いう、訳の解らない口実で・・・

 その一方で、好況に転じた半導体市場と日本の犠牲による政治的減産から生じた厳 しい品不足の中で、アメリカ半導体メーカーが自国市場を優先し、日本が輸入を増や そうにも、売ってくれない。これは単なる技術問題ではない。需要の大きな家電用半 導体が、安くて利幅が低いからと、アメリカメーカーが手を出さない。つまり純然た るアメリカの「強欲」の産物なのです。

日本メーカーに対する厳しい規制で増産もま まならず、「欲しくても売ってくれない」「相手には強引に購買を要求しながら、ど うして自分は真面目に売らないのか」という不満が日本に充満します。ところが「シ ェアアップをサボるアメリカ企業が悪い」という当然の不満は、巧みに「アメリカ企 業のシェアアップ」という目標を自己目的化する方向へと向けられ、そして「そのた めには、日本メーカーはどんな協力もすべきだ」と・・・。

 こうして、日本側ユーザーが参加した官民合同での話し合いの場が制度化されてい きます。しかしそれはアメリカ企業が日本側に技術・販売の協力サービスを要求する 場としか機能しません。アメリカ企業が儲けるための「アクションプラン」を要求し、 自動車制御分野のような特定分野を名指しし、日本企業が「買うべき製品」をアメリ カ企業の都合に基いてリストアップ、「ここに売りたいから、ユーザーが汗を流せ」 と・・・。

 日本側に対してアメリカ側は制裁解除をはぐらかし、供給努力不足への批判をはぐ らかし、アメリカ製半導体の欠陥の疑いで、通信衛星CS−3aの打ち上げ延期する 事件がおこり、低い信頼性を何とかしろという当然の要求に対してアメリカは「情報 操作」と開き直る始末。翌88年1月には、竹下・レーガンの首脳会談で譲歩を垂れ 流し、アメリカから税金で買うために、大学・研究機関では日本製締め出しの上でコ ンピュータなどの高価な機材を買いまくり、置き場所すら無いというみっともない有 り様。半導体では、米国製品買い増し方法を探る日米官民共同研究まで始め、企業に 対しては、USTRの役人を滞在させて圧力をかけ、ノウハウを一方的に差し出す提 携をどんどん進めさせる・・・。

それでもアメリカは、ひたすら「まだシェアが足り ないから解除できない」の一点張り。日本国内に募る不満に通産省は2月、またもガ ット提訴の予告ポーズと、なし崩しの先送り。それに対してSIAは、3月3日には 「追加制裁」すら言い出す始末。三菱電機は、アメリカ製購入を増やすために、自社 の半導体生産を一部中止するまでの犠牲を払いました。

 そうした中で3月6日頃、ガットではついに日本の半導体圧力受け入れを「違反」 と判決。ここまで来たら破棄するのが「国際ルール」です。不公正な不利益協定を是 正するチャンス。次いで日立の会長がシェア重視を批判。「日米半導体協定自体も白 紙に戻すべき(s4東洋経済88−3/19)」という声が高まります。日本企業に とってはまさに「神風」でしたが、通産省にとっては・・・「協定の見直しを含め、 厳しい対応を迫られる」と、まるで協定見直しが日本にとってマイナスでもあるかの ようなマスコミ報道・・・。何がここまで日本の知性を貶めたのか。

 これに対応するため、日米欧三極会談が決まります。日本が国際ルールを受け入れ ・欧州と妥協を図るなら、それで困るのは日本を犠牲に1人で不公正協定の果実を貪 っていたアメリカです。それを警戒し、日本を協定に縛り続ける「協議」を要求し、 4月11日に日米協議。それで合わせた口裏で、4月15日に四極会議を開きます。 日本は「アメリカを満足させる」という前提のもとに苦しい交渉を始め、国内向けに は「アメリカには制裁解除を要求しますよ」とポーズを取ります。もちろん、そんな 要求にアメリカが応じる筈もなく・・・。

日経新聞5月11日にも、世論の強い要求 を受けた社説が出ます。「もともと米国の無理無体な要求を受け入れて半導体協定を 締結したために、我が国は解決困難な問題に直面したのである。そのことを反省した 上で、日本政府がとるべき態度は何か」。どんな正論も、腹に一物の通産省には「馬 の耳に念仏」でした。

 制裁解除を求めた6月1日の日米業界会談は、20%を「約束」として既成事実化 する目論見を丸出しにした「宣言文への明記」に日本側で抵抗し、あっけなく決裂し ます。ところがその一方で、押し売りアクセスのための「アクションプログラム」だ けはしっかり合意。日本の自動車工業会では、押し売り受け入れのための作業部会ま で作ります。モトローラと組んだ東芝は最新技術を出血提供し、「だれが見ても東芝 側の持ち出し」(「シリコンメジャー」日経産業新聞社)。

12月にTIと16MD RAMの共同開発契約も「共同」とは名ばかりの「日立さんのメリットは何なのかな。 完全に日立製作所のTIに対する技術供与でしょう」と周囲をいぶかしがらせるほど の出血サービス。TIと組んだ日電も「何を得るつもりなのか」と疑問の声に包まれ ます。こうした動きは、この年1月に来日したスミスUSTR次長(後にモトローラ に転職)に田村通産相が差し出したプランに基づいて通産省が業界指導で強制したも ので、その恩恵に与ったアメリカ企業は有利過ぎる提携に大満足、「理想的な国際協 調」とホクホク。

 逆に日本企業では、「まともな半導体を作れる」ための努力を惜しんで口先だけ「 アメリカ製は高品質」と言い張るアメリカ企業から輸入を増やすためには、日本側の 犠牲で向こうの技術レベルを押し上げるため、虎の子の企業秘密でも何でも只で差し 出すしかない。

「多少の出血はあっても」摩擦さえ回避されればと、そしてそれが利 益なんだと強調するマスコミ。「ライバルと共生していく知恵」と持ち上げて、アメ リカの外圧利権は正当化されていきます。  こういう「ぶったくり被害」的な提携を、福川元通産次官は「協定をきっかけに日 米間の提携が進んだのだから、悪いことだけでない」などと、ぬけぬけと能天気な自 画自賛をほざいているのですから、官僚の愚かさには底がありません。

 どんな目に遭っても譲歩を止めない日本に、アメリカの増長は募り、そうした中で 生まれたのが「スーパー301条」でした。日本を念頭に作られたこの押し売り法に、 通産省は「ガット提訴権の留保」を表明しますが、対米ガット提訴のポーズなど、今 までの度重なる先送りでもう誰も信用する者はいません。その6月、棚橋氏は機情局 長として再び半導体摩擦の直接担当者となります。

 協定そのもののガット違反問題や品不足問題に対して、9月にようやく半導体協定 の価格監視に関する見直しに目処がつきます。しかし、肝心の20%条項は日本企業 の積もりきった怨嗟にも関わらず、見直しのみの字も出ません。10月の日米欧のラ ウンドテーブルでも、それまで多様なハイテクを独占してきたアメリカの立場を忘れ て「半導体メーカーが日本に集中するべからず」と、結果平等主義を振りかざすのは 「衛星・航空機メーカーがアメリカに集中する」現実を変えるべく技術努力すること を否定したアメリカの行動とは全く逆の論理でした。

 日本のみ犠牲を払う「国際協調」が不公正な要求に対して、日本側担当者は反論ど ころか「今までの貢献」を語る始末。その一方で、セマテックなどで再びハイテク独 占へ向けて着々と布石を打っているアメリカは、自分達の研究に日本に対する閉鎖的 な防壁作りに血道を上げます。IBMは90年頃、ヨーロッパ企業との半導体共同開 発を行います、その協定に「日本企業に技術情報を渡さないこと」。

アメリカで行わ れた研究大会からは日本人が締め出され、ネットでは多くの研究機関で日本からのア クセスを拒否する。これが「技術の公開」だの「世界への貢献」だのと御大層な羊頭 看板を掲げた連中の正体であり、それをありがたく押し頂いて詐欺集団に協力した多 くの日本人従米派の愚かさの証明です。

 ユーザーと日本企業を犠牲にしたカルテルによる半導体価格の上昇で、アメリカ半 導体企業は空前の大儲けをせしめました。ユーザー側は自社生産能力のある日本企業 自身が、この協定のために日本市場向けの電算機を作る半導体にすら事欠く有り様。 相次いで生産計画の見直しを迫られます。こうした甚大な被害により、日経8/2日 社説のように、まともな論文の中では協定廃止を求める多くの声が出ます。しかし、 アメリカ様御機嫌大事のマスコミの大勢では「アメリカは軟化した」と協定を持ち上 げ、「半導体協定は空文化した(だから正式な撤廃は無用)」などと、国民誰もが求 める半導体協定の見直し要求は、妥協的雰囲気の盛り上げによって、はぐらかされ続 けました。

 そのおためごかしと対照に、交渉現場ではアメリカはなおも「制裁解除」は拒否し 続け、あくまで20%達成に固執します。9月のSIA年次報告では、20%シェア を日本に対する利権として主張し、追加制裁すら要求する始末。AMDのサンダース 会長などは押売協定存続を擁護する発言の中で、その露骨なカルテルを「守らない」 事を犯罪者呼ばわりし、「犯罪が無くなっても刑法は必要」などと放言を吐いて、大 顰蹙を買います。

その言い訳が「会長の性格を理解して欲しい」・・・。TI会長は 半導体の品不足が半導体協定によるものであるという、誰でも知っている事実を強引 に否定してまで「協定存続は必要」などと強弁するなど、協定存続を強要するアメリ カ企業の態度は、まさに猖獗を極めたものでした。これがマスコミ粉飾者をして「軟 化したアメリカ」と呼ばれたものの実体です。

 深刻な品不足によるアメリカユーザーからの矢の催促で、ようやく半導体、特に不 足していたメモリーの増産が可能になったことで、日本企業にも価格上昇による利益 が出るようになりました。メガビットクラスの高密度メモリーでは、技術の格差によ り日本企業に依存せざるを得ないためです。それによる利益から「半導体協定は日本 企業にもプラスだった」と主張する人もいますが、それは現実にはそれまでの技術的 蓄積を食い潰すものでしかなく、あたかも「日本でもこの協定の維持が日本の産業界 自身の意思」であったかの如く主張するのは大きな間違いです。こんな日本企業だけ を縛った協定など破棄しても、日本企業に何の不都合があるというのでしょうか。

 国内企業による投資コントロールによる価格維持が必要だというなら、それは国内 だけで可能な筈で、現にそれ以降のそうした「守りの教訓(伊丹敬之氏『なぜ三つの 逆転は起こったか』)」に基づいた行動は、伊丹氏の著作を読む限り日本企業どうし の牽制の中で行われているのです。

 むしろ半導体協定によって企業としての戦略的行動を縛られ、メモリーで韓国・台 湾メーカーによる激しい追い上げを受ける一方で、より安定的で利益の上がるASI CやMPUへの注力を強く意図したにも関わらず、アメリカによる激しい警戒発言の 圧力と、数少ない「アメリカが売れる」半導体に20%購入努力が集中せざるを得な いために、意図的にアメリカ企業に明け渡された(伊丹氏の言う「部分供与」)とい う事情から、それらに対する投資にブレーキがかかっていきます。

そして日本が得意 な高密度技術が大きな意味を持つメモリー・・・、本来なら「元々の圧力の対象」で あった筈の品目であるにも関わらず、日本半導体メーカーは大幅にメモリー依存度を 高めざるを得なくなり、この不安定な品目への依存はやがて「メモリの罠」に捕らわ れて、没落を早める要因になっていきます。実際にこのDRAMでも、アメリカ企業 は日本から盗んだノウハウで256K→1Mと体制を整えていました。早くも翌89 年8月頃には1Mで価格競争を仕掛けるようになっていたのです。それをやったのは、 摩擦演出の中枢モトローラでした。

 11月、ブッシュ大統領候補の当選が決まると、通産省は「現政権下で解決する」 と見得を切ります。その幻想とは裏腹に、SIAが強める強硬姿勢にたまりかねた日 本電子工業会が9月のSIA年次報告に反論しますが、政治の裏切りを抱える日本に とって、まさに「ごまめの歯ぎしり」でした。そして89年、スーパー301条の季 節がやって来ます。

 この時期、日本ではリクルート事件で竹下内閣が潰れる騒ぎが起こっていました。 浜田和幸氏はこの事件を「アメリカから仕掛けられたふし」がある、アメリカの諜報 機関が日本の闇組織を使って影で演出したのだとして、その人物へインタビューまで やっています。「日本の金融・情報産業を押さえるため」だというのですが、元々、 竹下派は棚橋氏と近く、85年のプラザ合意で日本を円高地獄に突き落とした張本人 でもあります。

首相として「市場開放プラン」とやらを推進し、アメリカにとっては 極めて好都合な人物だった筈なのですが、その竹下政権が倒れた後にも宇野総理のゴ タゴタが続き、自民党は大きなゆさぶりを受けた事で、自民党全体に外圧を受け付け やすい雰囲気が醸成されていったのは事実なのです。

 89年初めごろの総選挙で海部内閣が成立。この時の選挙の間、「選挙への影響を 考慮する」とか言われて、摩擦問題が沈静化しました。それをネタに「恩を売ったの だから、選挙が終わったら大きな譲歩を」という協定が出来ていたのです。
http://1234tora.fc2web.com/kuniuri1.htm


通産省・国売り物語(3) 馬借

茶番のスーパー301条

 ブッシュ政権は、当初、2月始めに打ち出された方針では、スーパー301条に日本を指定しない予定でした。これが「選挙休戦」のためかどうかは解りませんが、実際、アメリカにとっては88年の対日交渉で牛肉・オレンジや「農産物12品目」などの大きな成果があり、また85年以来の「市場開放アクションプラン」で主な「障壁」はほぼかたがつき、むしろ関税などで日本は世界一障壁の低い国になり、「301条品目」の木材などは逆にアメリカのほうが高関税という有り様でした。その結果、アメリカでどういう事になったか。「今年は攻撃するタマがもうなくなって、何となくフラストレーションがたまっている(日経夕刊89−5/15)」。

つまり、日本が「不公正だから攻撃する」のではなく、日本叩きが楽しいからやる・・・という実態があったのです。だからこそ「とにかく米商品が売れないのは、何か目に見えない障壁があるに違いない」などと言って、「国産愛用癖」などと消費者の選考の権利を否定してみたり、「日本人が日本語で商売をする」という当たり前の事を障壁だと言い張って、「20%が実現しないのは、競争力のせいではなく、日本市場のせいだ」と事実無視の強弁を続け、市場管理強制を正当化し続けました。

 既にアメリカは、半導体協定に味をしめた「シェア保証」による押売利益を全ての分野に拡大しようという欲望を鮮明にし初めていました。2月半ばに貿易政策交渉諮問委員会が出した提言に基づいて、USTRでは「スーパー301条の代案」と称して、石油化学・繊維・紙・コンピュータ・通信機器・原子力機器などをリストアップし、個別協定で購買強制を計る方針を打ち出し、この提言の露骨な結果主義交渉スタンスを知る一部の通産官僚が警戒を示したにも関わらず、通産省首脳は「協調的な政策転換」などと持ち上げ、「具体的な輸入拡大策が必要」などとアメリカの結果主義に迎合する姿勢を見せたのです。

結局、この押売貿易提案も、すぐに日本では政府各所からその管理貿易主張の危険性が指摘され、警戒されるようになるのですが、民主党系シンクタンクのEPIも半導体協定での「成功」を理由に、他市場分野での押売拡大を求め、モトローラ等のハイテク企業が組合と組んで作った「国際貿易のための労働・産業連合」も市場分野別押売輸入目標の強制を要求する提言を出しました。

 一方で、半導体協定に対してガット問題で違反とされた価格監視に代わる「モニタリング方式」で2月7日頃にほぼ決着がつき、これを理由とした「協定破棄」の可能性が無くなると、猛然と日本叩きが始まります。2月中ばにモスバッカーが「年末までに20%達成しなければ日米関係は損なわれる。どんな貿易問題リストでも日本はトップだ」と、露骨にスーパー301条を匂わせて半導体で揺さぶりをかけ、20日にはSIAを始め、自動車部品工業会などの圧力団体が出した12件のスーパー301条適用要求を公表。

2月末には20%が達成されていないとして、SIAがスーパー301条日本指定と追加制裁要求を決議し、ダンフォース・ベンツェン・ゲッパートなどの摩擦議員が、「スーパー301条は最初から日本が標的だった。外したら意味がない」と出来レースを要求。「議論はいらない、結果を示せ」と、アメリカ企業の努力不足を棚上げした無論理ぶりに、散々購入努力を強いられてきた日本企業は激怒。日本電子工業会はアメリカに反論し、「20%は約束ではない」と主張。アメリカ側は問題の協定附帯文書を公表しますが、ウォールストリートジャーナルがこれを分析し、「約束」と見るのは困難だとアメリカ側の間違いを証明します。

 結局、アメリカは毎度の如く感情硬化という脅しに訴えるしかありませんでした。プレストウィッツなどは「日本は守る気の無かった数値目標を約束したふりをして、アメリカを騙した」とか言ってますが、これがいかに恥知らずな言い方であるかは、彼自身が86年2月頃「強硬派を押さえるために、何でもいいから数値目標を呑め」と露骨に要求した事実を見れば明らかです。「怒るアメリカを宥めるために実行可能性を度外視して20%条項を受け入れる」のが騙しだというなら、その騙しを要求したのは他ならぬプレストウィッツを含むアメリカ政府だった。その経緯を承知の上で、こうしたアメリカの言いがかりを放置した通算官僚の言動は、裏の意図が無いとしたら最早白痴的と言うしかありません。その上なおもスーパー301条のヒルズ・三塚会談ではヒルズが「議会を説得する弾をくれ」などと、同じ事を繰り返すのですから、話になりません。しかもそれが、裏で議会と打ち合わせての芝居であることが見え見えなのですから、もう何をか言わんや・・・です

 これに対して日本側からは、3月頃から非公式ルートで「望ましい対日適用分野」に関する非公式メッセージを流し(東洋経済89−8/5)ていた・・・と、背後での癒着を裏付けています。4月になると、「高まる対日指定要求への対策」と称して通産省はアメリカに使節を派遣。これがスーパー301条を利用した米・通合同の対日圧力の「打ち合わせ」だった事は間違いないでしょう。

田原氏の「平成・日本の官僚」によると、通産官僚達が、外圧を利用しての他省庁の「縄張り荒らし」を公然と自認し、内輪では何の危機感も持たず、最終的な指定三分野の内容すら知っていた、まるっきりツーカーだったという事実があったのです。そしてこの使節団に棚橋氏も同行し、帰国後には早速、半導体ユーザー会でスピーチ、「アメリカの怒り」をひけらかして「購入拡大」を要求しています。

 この使節団がもたらした「対日指定候補リスト」は4月18日に公表され、日本中を激怒の坩堝に叩き込みました。そして4月末に正式発表。三塚通産相は「アメリカを説得する」と称して渡米しますが、和気あいあい、逆に様々な譲歩の大盤振る舞いを差し出して帰国します。郵政省や外務省は激怒しますが、その「調整」は自民党・・・特に棚橋氏の秘書時代に仕えた福田氏の後継者であり、三塚氏のボスでもある阿部氏に持ち込まれます。

 そしてこの三塚訪米にも棚橋氏自身が参加し、帰国後にマイコンショーで譲歩をほのめかしたのは、言うまでもありません。半導体では譲歩しようにも日本側から出来ることなど無いのは明らかにのに、「指定は必至だ。何としても回避するため、出来ることはどんな譲歩でもせよ」と煽られ、結局は「購入拡大のためアクションプラン」の合唱で幕が降ります。

 平行して郵政省は、盛田・棚橋と組んでいたモトローラ操る通信分野の交渉に渡米しますが、その交渉の後に「夕食会」と称して民間人である筈のガルビンと会談。モトローラは自らの「通信分野」のために通商法1377条に基づくものを別枠で用意され、ガルビン会長はスミス前USTR次席代表をコンサルタントに雇って「強硬姿勢を取り続ければ日本は必ず折れてくる」などとアドバイスを受けていました。そのスミスも同席の上で譲歩を迫る・・・という露骨な政商ぶりを見せつけます。彼はブッシュ大統領の有力支援者として巨額の選挙資金を賄い、その見返りに大きな便宜を得たのです。

日本の常識では明白な贈賄ですが、その被害者が日本人である限り、けしてアメリカの司法もマスコミも批判はしません。それが「アメリカ」という国です。ガルビンは自分の次男をUSTRに送り込み、54品目もの制裁候補をぶち上げて、早々と制裁を決定します。それを決定づけたのは「ガルビンが首を横に振ったから」だと言われており、一企業の利益を擁護する露骨な姿勢は、さらに日本市民の反発を買いました。やがてこの通信摩擦は6月になって、これも棚橋氏と関係の深い竹下派の幹部である小沢一郎氏の仲介により、IDOにモトローラ方式を強引に押しつけることで「合意」します。強引な周波数割り当て変更要求で業界には激しい反発が渦巻き、特にIDOは莫大な二重投資を迫られ、経営危機にすら直面するのです。

 通産省は、反発の大きい国内向けには「制裁を前提にした交渉には応じない」と見得を切りますが、裏では「対日指定はあったほうがいい」などと公言する始末。半導体ではしっかり5月18日から来日したフィリップスUSTR次長などと協議を行い、企業ごとに数十億の購入計画や自動車50%増を初めとする業界ごとの数値目標など、ふんだんな貢ぎ物を報告。随行したモトローラのフィッシャー社長は棚橋氏と会談するなど、露骨な連携プレーぶりを見せつけました。スパコン分野では、USTRに対する「意見書」と称して、8軒もの「購入計画」を差し出しすなど、結局「圧力の果実」を差し出す醜態に終始したのです。

 結局、五月末の本指定では、田原氏が明かした「騒ぎの一週間前に通産幹部が知っていた」通り、国民の税金で政府機関に買わせるスパコンなど三分野が指定されました。最初、19日頃に指定確実になったのがスパコンで、その他幾つかの候補が上がり、アメリカ部内での激しいやりとりの末に決まった・・・という経過が、報道では流されます。しかし結局それらは手の込んだ芝居・出来レースだった訳です。この結果を受けて日本では、マスコミが「不公正貿易国の烙印を捺された」と大騒ぎする一方で、肝心の通産省は「三分野は通産マターではない」などと涼しい顔。「これで済んだのはアメリカの良識が蘇ったため」「落ち着いた交渉態度が功を奏した」などと勝利宣言まで出す始末。

 この時、同様に候補に挙がった韓国は、国民の反米感情でアメリカを押さえ、ECも「米国貿易障壁42項目」を列挙して毅然とした態度を取ったために、本指定はありませんでした。しかし日本はマスコミの対米恐怖を煽っての「譲歩せよ」宣伝で反発の表面化は軽微なものに留まり、「日本指定」に固執するアメリカを安心させました。マスコミはさすがにアメリカの横暴さは隠せませんでしたが、「反発は感情論だから押さえろ」「アメリカの不満を自覚せよ」「紛争を拡大させないのが経済大国としての責任だ」などと、あらゆる理屈で外圧への恭順を説いたのです。

正当性を無視した「感情論」という一括りの言葉で、アメリカの感情を容認しつつ日本側の感情を否定し、「大国」という言葉でおだてて「叩かれ役」という大国にあるまじき惨めな実態から目を逸らさせる・・・まさに詭弁の塊のような論調が横行しました。また、交渉場面をあげつらって、ヒルズ代表が議会を見え透いた噛ませ犬に仕立てて「自分は制裁はしたくないから譲歩しろ」とゴネれば「大人の態度」とおだて、日本側がアメリカ側の対日差別的態度をたしなめてモスバッカーが鼻を曲げれば「友人を失った」などと、ゴネアメリカ人の感情を優先する・・・。こうした報道で「問題の本質」から目を逸らさせたのです。

 もし、日本で国民世論による対米批判が表面化していたら、この圧力を跳ね返す大きな力になった筈なのです。在日米大使館やIBMなどは日本の反米感情を恐れて米政府に指定を避けるべく勧告し、本指定の際には日本からの反発の緩和のために半導体制裁の解除を検討したほどで、アメリカのマスコミでも「半導体などが指定から洩れたのは、日本側の反発を恐れたから」という見方が有力だったのです。5月末に開かれたOECDでは早くもスーパー301条はヨーロッパはおろか、アメリカと不離一体状態のカナダからさえ強い非難を浴び、完全に孤立していました。この状態でまともに争えば、アメリカは不利を免れなかった筈です。

 「交渉には応じない」と見得を切った筈の通産省は、騒ぎが静まると途端にその国民に対する約束を反故にしました。「財界人どうしの会合」と称して7月には、政府担当者も同席の上、実質的な政府間交渉が始まり、平行して「構造協議」が始まりました。構造協議では「双方に意見を言う」と言いつつ、その実アメリカが一方的に日本に要求を突きつけ、やがてここから、本来なら過去の不況時の財政出動国債を償還すべきバブル景気時の日本に430兆もの公共事業を義務づけるという、経済原則を無視した無茶な要求を呑まされることになり、まさに今日の財政破綻に至るのです。

 これこそ構造協議の最重要課題であり、それがいかに常軌を逸した害の甚大な要求かは、エコノミスト90−9/11の安倍基雄氏の論説に詳しいですが、構造協議で持ち出された無茶な要求は、それだけじゃない。ヤクザに差し出す「みかじめ料」にも等しい米軍駐留費負担増額すらも、この構造協議の中で持ち出され、そのために地位協定の変更すら迫られるのです。こうした屈辱的な交渉はマスコミで、「大店法」などを盛んにアピールする報道に隠れ、あたかも「アメリカは業者エゴを叩く国民の味方」であるかのような宣伝がなされ、アメリカの外圧そのものを正当化する世論操作が横行したのです。

 しかし現実には、公共事業拡大要求はまさにその「業者エゴ」の利益を代弁したものであり、それに対して表向きの抵抗とは裏腹に、実は裏で一貫して財政拡大を計って外圧と組んでいた通産省のやり方は、大店法などでも通産省の実際の行動がいかなるものであったかを如実に物語っています。大店法でアメリカの要求に抵抗したのは通産省・・・という事になっているのですが、実はこの交渉の結果、規制区域線引き等で通産省は大幅に権限を強化されていたのです。

そしてその権限で市町村など関連団体に強い「指導」を初めており、アメリカ製品購入指導にも大きな力を振るった事は間違いないでしょう。とすると、本当に通産省は抵抗したのか・・・、実は「既定の行動」の追認に過ぎなかったのではないか。小規模なコンビニが本当の「脅威」として、単なる「店舗の大きさ」が時代遅れになる中、通産省の内部でも(田原氏の著作では)「アメリカを批判する民族派の代表」ということになっていた村岡茂生氏すら「大店法は悪法で即刻廃止すべき」と言ってる・・・とすれば、一体誰が反対したのか。

 あたかも「日本側が強く抵抗した厳しい交渉だった」かのように、日米政府がマスコミ操作による誤った印象を植えつけられた事実は、グレンフクシマ氏の回顧に出てくるそうですが、実は「通産省の抵抗」なるものは、「いつまでまとめるか」のような些末な問題でしかなく、その抵抗の中心にいたのは、棚橋氏と最も近い政治家である梶山通産相である事が、畠山譲氏の自伝「通商交渉、国益を巡るドラマ」に出てきます。あたかも抵抗したような振りをしつつ、結論は既に出ていたのですから、翌6月の妥結は「まとまらないと思われてたのに、何故まとまったのか、ミステリーだ」と疑問を持たれたのも当然で、内実「出来レース」を「自由化のため」と称して外圧と組んで、実際の目的は「省の権限強化」と多くの人員増加と補助金。これは実は半導体協定での20%保証の出来レースと同じ構造であることは、お気付きのことと思います。

 この他、建設での談合処罰や内外価格差などが俎上に上りますが、「日本市民の味方」という羊頭看板とは裏腹に、アメリカの要求によって設計や通信設備などの美味しい所しか手を出さないアメリカ建設会社の受注を保証してやる建設摩擦は、これこそまさに談合以外の何物でもありません。内外価格差の原因が実はアメリカ対日輸出業者の不当に高い利幅である事実が協同調査によって判明しかかると、アメリカはさらなる確認の調査に反対するなど、多くの欺瞞を含むものでした。

 大店法の廃止は当然でしょうが、それは既に国内世論の支持があって、それに米・通産連合が便乗したに過ぎない・・・ということは、「やる気」さえあれば国内だけで出来た筈です。それをあたかも「外圧でやりました」かのように演出し、外圧全体を正当化して不当な押し売り外圧の非を糊塗する意図は見え見えでした。

 これをマスコミは、アメリカの対日調査の成果であると持ち上げますが、この状況は通産省が85年にやった手・・・裏で日本側から情報提供した・・・というのと同じ事をやった可能性が高い事は、言うまでもありません。マスコミはアメリカ側の妙手ぶりを讃えて、こう言います。「竹下派を厚遇して味方につけたのだ」と。元々、棚橋氏と近い勢力であり、実態は「厚遇して味方につける」も何も無かったのではないでしょうか。

   これと前後する6月、棚橋氏は産業政策局長、その腹心の内藤正久氏は貿易局長に就任。その体制の元で、半導体で培った押し売り産業規制を全産業に拡大するべく、壮大な行政指導の行使が始まります。6月からは約300に対して「輸入拡大計画のヒアリング」と称して圧力を開始。「パーセンテージが一桁では少ない」と、数値目標をかざしての市場管理に走り、21日には「輸入拡大要請会議」を開催。10月末には主要数十社に「約4年で輸入倍増」を公言するほどでした。

7月27日に産業構造審議会新施策報告を出し、「草の根輸入促進」を提言。地域レベルにまで指導の網を張って「輸入可能品目」を報告させてアメリカを潤さしめる。それと連動すべくジェトロに「対日輸出促進基金」「総合輸入促進センターパイロット事業」が新設され、輸入促進税制や頻繁なアメリカ製品商談会、外国対日輸出企業のための相談窓口、対日売り込みの便宜を図るための情報提供等々。

 これが90年8月には、関係省庁や業界人と外国人による「輸入協議会」で、300以上の主要企業に製品輸入計画を提出させ、90年提出分などは8%の伸び率が「前年度の13%に比べて少ない」として通産大臣が怒りつけて圧力をかける強引ぶりでした。

 これら全ては、棚橋氏の意を受けた内藤氏の手によるもので、これで得た莫大な権限で潤った通産官僚達は、棚橋氏をして「通産省中興の祖」とまで呼ぶほどだったそうです。

 しかし、一歩その省益の外に出れば、民間が発する疑問の声に溢れていました。「通産省は米国の管理貿易の担い手(日経90−1/10)」「通産省は押し売り取り次ぎ業か(同紙89−12/16)」・・・。これに対して開き直る通産幹部は「対外摩擦を配慮しつつ日本経済の活力を維持するためだ」と。しかし現実に日本経済の活力が維持されなかった・・・というより、正確には「意図的に破壊された」という結果をもたらしたのです。輸入優遇税制に対する民間の反応も冷たいものでした。「輸入増加10%」という義務が、その輸入者にとって、いかにも重い犠牲を伴うものだったからです。

 この時期、大前研一氏は各種統計を計算し、アメリカ系の在日子会社の販売総額が550億ドルに達し、このアメリカ系企業の本当の実績を加味するならば、対日赤字の相当部分が吹き飛んでしまう事実を立証して、アメリカの押し売り外圧のいかがわしさを実証しました。その功績に対して通産省が何と言ったか・・・。「余計な事をするな」。彼は「日本企業の保護者」という通産省の仮面の裏の、実はアメリカの権威を傘に着た経済統制に血道を上げる正体を完膚なきまでに批判しています。

 そしてこの時期、とんでもない特許が成立します。TIの「集積回路の基本特許」と称するものの中身は、電気の通る回路の線と線を離すことで絶縁するという、まるで電気を通す電線を丸ごと自分の発明だと称するようなもので、日本企業に莫大な特許料を請求し、富士通だけは裁判で抵抗しましたが、他の企業からせしめた特許料でTIは一気に黒字転換しました。TIは半導体摩擦の中心役の一つですが、通産省配下の特許庁を使った露骨な利益誘導としか思えない事例と言えるでしょう。

 こうした露骨な対アメリカ企業利益供与に関して、もちろん通産省の言い分は「アメリカの理解を得るため」である事は言うまでもありません。そして現実には、アメリカとツーカーだった通産がそんなものを一切期待していなかったことも。そのアメリカでは、半導体摩擦の被害を受けたユーザー企業が半導体協定延長阻止を旗印にCSPPという団体すら組織していました。それと共闘してSIAのごり押しと戦おう・・・という姿勢すら、通産省は見せませんでした。

 6月の半導体協議では、日本側大手が差し出した「急ピッチな押売受け入れ拡大」にホクホクのアメリカ側でしたが、もちろんそんなものは「味をしめさせた」事でしかありません。こうした行動がいかに愚かなものであるかは、既に当時、日経11/6日で富田俊基氏が論証しています。制裁を受けた日本から、対象品目を限定した逆制裁によって対抗することこそ、アメリカのような非協調を淘汰し、大きな紛争を回避する有益な行動である事が、ゲーム理論の定理であるとして、政府の行動とその結果を分析し、「米国の報復に対してはっきりと反対の意思表示もせずに、産業界に対して米国製半導体の使用を促した」ことを批判しています。同様の意見は伊藤隆敏氏(東洋経済93−7/3)が「建設的対米報復」として提言し、「対抗措置は経済戦争になって日本の破滅」・・・などという発想は全く世界の常識に反する事実を明らかにしています。

 10月に入るとSIAは圧力の強化を始めます。理事のプロカシーニ氏が20%達成困難として制裁強化検討を表明。ノイス氏やコリガン氏も相次いで来日し、20%の達成を要求します。日本電子工業会はこれを批判する一方で、10項目の購入拡大策を提案しますが、何の役にも立ちません。11月の四極通商会議ではアメリカのやり方は批判の的でしたが、国内マスコミは「アメリカに逆らう日本は世界の孤児になる」と脅しました。そうした動きを外圧によってバックアップすべく、10月にUSTRのヒルズ代表が来日します。各分野の担当大臣と会談して圧力をかけるとともに、前月の貿易委員会の「フォローアップ会合」と称して、スーパー301条指定品目の協議を要求。それに呼応して、自民党の小沢氏が「産業界全体の自主管理貿易」を提唱。政府部内で真っ向からの自由経済否定がまかり通っていきます。

 スーパー301条指定品目品目では、89年11月、さらに翌2月と行われるフォローアップ会合で、の「制裁を前提とした」協議が始まります。当然、強い抵抗が出ます。通産省では予定の事で、「翌年のスーパー301条の行方を探る」と称して、その実、抵抗省庁を屈伏させるべく、12月には通産幹部が相次いで訪米。3月末のスーパー301条候補指定前にほぼ日本譲歩の見通しが立ちます。にもかかわらず、アメリカは前年をしのぐ数の候補を列挙。曰く「スーパー301条は予想以上に有効だった」と、ぬけぬけと語る国務省筋。

日本が拒否して制裁となれば、アメリカは孤立して窮地に陥る筈なのを、日本の「協力」が救ったのだと・・・。だから「御馳走をもう1杯」・・・と(日経90年4/1日)。そして新たにアライド社の利益を代弁してアモルファス合金を指定し、多額の購買約束などの不透明極まる要求を突きつけます。もちろん半導体なども重要な圧力分野として、既に2月半ばに「民間半導体会議」で、それまでの圧力の成果を「指針」として確立したことになりますので、さらなる「前進」を心置きなく要求する訳です。

 指定に先立っての3月16日、モスバッカー商務長官が来日して直接に日本の電子企業と会談して圧力をかけ、4/11日には武藤通産相が電子工業会などと懇談、アメリカ製の調達増加を「要請」します。そして20日には「外国製半導体マーケットアクセス拡大会議」にユーザー企業を集めて購入拡大を指導。25日に全産業で300社を集めた「輸入拡大会議」押売受け入れ指導。国内外からの圧力に、メーカーは殆ど抵抗力を失っていました。「理屈を言っても始まらない。制裁されれば世界の孤児になる」などという諦めムードを強要され、通産省にわざわざ「本指定回避」を要請するまでに、米・通産のペースに嵌まっていました。

 そして「新たな購入拡大」へと駆り立てられ、るのですが、何しろ不良率の高いアメリカ製品ですから、家電業界は「これだけ努力しても8%がやっと」と、悲愴感を漂わせながら(日刊工業4/18日)アメリカ製購入のために犠牲を払い続けました。

 この間、ECは米国の貿易障壁に関する報告書を提出して対抗し、脅される一方の日本との落差を見せつけました。アメリカは日本から毟り取った譲歩に溢れる成果を勝ち取ります。これによってアメリカ政府部内で、ルール違反の制裁でアメリカ自身が「世界の孤児になる」危険を回避するための「本指定回避」が4月末に決まると、お人好しにも日本のマスコミはその「回避」だけを取り上げて「良かった、良かった」の合唱。アメリカに管理され絞られる厳しい未来の事なんか、これっぽっちも気にしない能天気ぶりを示すのはまだマシなほうで、「アメリカは日本に貸しを作ったのだ」などと、あまりに図々しい恩着せ論理の片棒を担いで、日本を精神的に蝕んでいったのです。
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通産省・国売り物語(4) 馬借

押し売り延長

 この間、海部政権では安倍氏を担ごうという海部降ろしが吹き荒れます。2月に決まった日米首脳会談によって、首相の「アメリカとの調整役」の役回りが与えられ、海部降ろしを押さえ込む構図が演出されました。政権内部でそれを演出したのが、小沢一郎氏でした。自民政権の都合によって「日米関係の堅持」が日本政府の最重要課題となり、そのために何を犠牲にしても・・・という「体制内の合意」が、国民の知らない所で形成されていきました。

 海部総理のアメリカ訪問の時などは、総理が空港に着くと、待ち構えていたアメリカ政府関係者によって、通訳も含めた随行員から引き離され、拉致同然に連れ去られて謎の会談を強要され、内容不明の密約を結ばされたのだそうです。実際にアメリカが相手にしたのは竹下氏で、海部訪米の後には「竹藪会談」が控えていました。

 半導体協定は、スーパー301条の頃から「協定延長」が問題になっていました。それを逃れるため・・・と称して通産省は、誰が見ても不可能だと解る「翌年までの20%達成」を「可能」だと言い張りました。それが出来ないのは日本がまだ閉鎖的だから・・・と、事実を全く無視 そうしたアメリカの言い張りをうわべでは否定しながらも、通産省は「要求に答えるために、さらに努力を」と企業に強制し、実質的にアメリカの不当な言い分を肯定したのです。

 そうした日本側の軟弱を見込んで、アメリカはさらに高いハードルを課すべく、製品カバー率が低く、「達成率」を4%も引き下げるESTS統計の使用を要求しました。そして通米連合は民間日本に対して、分野ごとの押し売りを行って、通信機器分野を標的に、秋には押し売りシンポジウムを開いています。

 その間、構造協議の財政垂れ流し要求は、ズルズルと「上積み」を要求され続けました。GNP比で10%などという途方もない要求を突き付け、「GNP比が嫌ならさらに50兆の増額を」と結局455兆にも肥大化した税金無駄遣いの「公約」が、日本の財政を無残に踏み潰していくのです。

 露骨なアメリカの結果主義的黒字減らし要求に対して、ようやく学会の理性が働いたのが「黒字有用論」でした。これに我が儘な結果主義を否定されたアメリカは猛反発し、棚橋氏の盟友である通産省の児玉氏も同調発言を出し、自民党政府によって否定されてしまいますが、この黒字有用論の正しさは、やがて細川・クリントン交渉の際に日米の権威と良心ある経済学者達が連名でクリントンの管理貿易要求を批判した公開書簡で、はっきりと認められています。曰く「日本の黒字は、日本の貯蓄が国内投資を上回っていることを表しており、今日緊急に資本を必要としている多くの国々に対して資金を提供していることに他ならない。米国が自国の資金需要も満たせず、他国の需要はなおさら満たせない状況である時に、日本の黒字が有害であるという印象を米国自身がつくり出すことは、あまりにも近視眼的である」。

 また、アメリカのニスカネンCATO所長は88年8/29の日経で、半導体協定に対する日本の妥協が管理貿易論に力を与え、スーパー301条成立をも促し、ウルグアイラウンドの見通しすら弱めたと批判しています。そして半導体協定を91年の期限切れで解消させる事こそ日米の利益であると指摘し、対米屈伏の害毒を警告しています。

 しかし、そうした正論は、アメリカへの奉仕を事とした通産・マスコミにとっては結局は「見たくない」代物だったのです。半導体協定によって日本企業は、アメリカ企業に製品開発の手の内を差し出して、一方的に相手のビジネスに奉仕するための「デザイン・イン」を強制されました。そんな不公平な代物をマスコミは、あたかも理想的日米協力であるかのように持ち上げ、関係は良好だなどと糊塗しました。「20%が達成されるかどうかで、協定は廃止か延長か決まる(日刊工業10/17)」などと、露骨にアメリカのペースへと世論の雰囲気の誘導が図られました。

 そうしたメッキが剥がれ、本格的に協定延長の圧力が始まったのは10月4日頃からです。SIAは日本に対して、表向きの協定の機能だった「価格拘束」の要求を取りやめ、押し売りに専念することで、半導体協定の被害者だったアメリカのコンピュータ業界団体を味方につけました。彼等は協同でブッシュに協定延長を要求する書簡を送り、日本に圧力をかけます。もちろん電子工業会は協定延長に反対を表明しました。通産省も表向きは「シェア論は避けるべき」とは言いましたが、結局は協定廃止は眼中に無く、あたかもこの押し売り数値目標回避にアメリカが同意してくれるかのような、どう考えても非現実的な認識を見せつけたのです。

 11月には関連企業が集まって、アメリカ半導体メーカーのために必要情報を検索するデータベース会社設立、日立は必要な半導体を「売ってもらう」ために、極秘機密だった最先端製品の基盤を公開展示します。こうした、アメリカが「市場開放」と強称する「美味しい上げ膳据え膳」があるのは、20%押し売りの協定あってこそ・・・。SIAの11末年次報告の押し売り協定延長要請で「協定が失効すれば日本はそれを止めてしまう」と、まさに「利権のための脅し」である事を公認していました。

 翌91年1月25日、日米協議でアメリカが新協定・・・つまり延長を正式に要求しました。通産省は「マーケットアクセスの努力」つまり押し売り受け入れ指導の甘受を表明し、「だから新協定はいらない」と突っ撥ねると思いきや、協定延命について「話し合う用意がある」などと、あっさりと延命協議に応じてしまいます。

 2月14日に始まった延長協議で、アメリカは早くも「シェア明示」を要求。一応、拒否のそぶりを示しながら、ずるずる引きずられていく通産省・・・という図式は結局は出来レースの予定の成り行きだったのですが、その、あまりのふがいなさに対する、高まる国民の不満に、さすがにマスコミもアメリカの要求を正当化することは困難になっていきました。これを黙らせるための格好の脅しが「湾岸戦争における対日不信」だったのです。

 中・韓の振りかざす歴史カードで自衛隊を派遣できない日本に「血を流さない卑怯者」などと言いがかりをつけ、アメリカ好戦文化の勝手な情緒を振りかざしての無理難題。その一方で、実は「海上保安庁の巡視船なら」という日本政府の検討を嗅ぎつけたアメリカのマスコミが「軍艦を出そうとしている」などと嘘を報じて中・韓を煽り、日本の足を引っ張る有り様でした。

 そうした不公正な言動は「日本の行動を危惧した」と称する「アジア諸国」の外交官も同じでした。彼等はカークパトリック氏に「日本は軍事協力を拒否すべきだ」と主張しながら、それを脅しめいた言葉で日本に要求した張本人を目の前に「日本に要求すべきでない」とは言わなかったのです。

 平和志向の日本人の心を踏みつけたアメリカに対する、日本人の高まる怒りをマスコミは「アメリカの気持ちも理解しろ」と擁護に務めるのに懸命でした。そして「通商摩擦への波及が心配だ。アメリカを宥めるためには通商協定で譲歩を」と。同時にカークパトリックなどのアメリカ外交当局もまた、湾岸軍事的対日横暴感情に沸き立つ「アメリカ世論」を噛ませ犬に、日本の貿易面での譲歩を要求しました(サンサーラ92年5月)。「アメリカ政府は国民感情をコントロールできない」などと、自分達が煽っておいて、しらじらしいと言うしかありません。

 そうした脅しを日本のマスコミで代弁する「対日戦友」の古森義久氏が、92年夏では大統領選挙という「権力者の都合」で対日非難が減ったりしている状況をリポートしているのだから、皮肉と言うべきでしょう。そして議会では「対日課徴金」と称する一律20%の差別的関税、スーパー301条復活案、在日米軍全額負担強要案・・・等々の脅迫的法案の数々。それを根拠に「アメリカは日本に失望した」だのと古森義久氏などの隷米ジャーナリストは、アメリカの感情論を突き付けて日本の理性を侵食していきます。

 日米政府・マスコミの連携による日本人恐喝作戦。実に見事な連携プレーと言う他はありません。この時、アメリカはイラクへの反撃計画の中で、事前の情報で一方的な勝利の確信しながら、それを隠蔽して、いかにも難航しそうな発表で不安を煽りました。それはアメリカ国民への対日横暴感情の高揚のために、そして日本国民に対する心理的締めつけのために、絶大な威力を発揮しました。そうやってせしめた巨額な負担という日本の犠牲を足蹴に、横暴に日本を罵倒し、そのくせ罵った対象である筈の「お金」を取り立てる事にに関しては、意地汚く「遅い・少ない」「確実に納めろ」と・・・。挙げ句が莫大に剰った戦費を懐に入れ、ドル高によって負担金が目減りしたからと、戦費余剰の事実がばれたにも関わらず五億ドルもの追加を要求する。

 こうしたアメリカの「戦争主導者」としての立場に胡座をかいた「味方に対する仕打ち」への不満は、日本のマスコミによって巧妙に「反戦感情」へと転嫁され、「血を流すことに対する批判」によって気分を紛らわされてしまいました。アメリカによる武力行使に異議を唱える人はいても、日本に対する「血を流せ」という要求を正面から批判はしませんでした。そうした「反戦意識」に賛成するアメリカ人もまた、自国人の日本に対する横暴をたしなめようとしませんでした。「交戦権を復活させるな」と説教を垂れたダグラススミス氏のように、それを要求するアメリカを批判することも、アメリカ人として反省することもせずに、無茶な圧力を浴びせられた日本に「平和憲法を守れ」とお門違いの要求するばかりな無意味な論説がまかり通り、不公正への怒りは煙に巻かれるばかりでした。不当なアメリカの対日横暴は批判する人なく正当化され、日本人の鬱血する怒りに加えて、経済摩擦での不当な譲歩要求に対する政府のなし崩しの譲歩に、我慢の限界に達した中から彷彿と興ってきたのが、つまりは反米感情だったのです。

 そうしたユーザーとしての日本人の要求に対応せざるを得ないのもまた、「権力の道具」としてのマスコミの限界でした。それまで散々危機を煽って「アメリカの反日に対応して要求を呑め」と迫った彼等も、アメリカ批判を求める読者への対応に迫られて、必然的に取り上げざるを得ませんでしたが、それでも「嫌米感情」などという造語で、あたかも「感情的に嫌い」なだけであるかのようにイメージ化し、本質である論理的対日罪悪の存在を糊塗しようという目論見は忘れませんでした。

 そして、隷米的な傾向の強いマスコミ人は、その当然の抗米意識を「マスコミがつくりあげた反米感情の蜃気楼」「正体見たり枯れ尾花」などと、必死で粉飾に務めました。「アメリカでは議会以外に反日感情は少ない。それをマスコミが大袈裟に言い立てて、日本人の危機感を煽ったんだ」と。

 それはまさに「事実」だったのでしょう。日本叩きを際限なく増幅したマスコミの行動に対して、覆い隠せない疑念の声に対して、彼等はとんでもない詐欺的世論誘導を試みたのです。強引に批判の矛先を「アメリカ利益代弁者」から逸らし、「日本の権力者がその歪んだ見方を国民に押しつけ、ある方向に誘導しようとしているのではないか」「非常に巧妙に仕組まれた罠のような気がする」と、逆にアメリカを擁護する方向へとねじ曲げたのです。

マスコミ報道の世論操作の「アメリカの日本叩きの激しさへの恐怖」を誇張したの作意性の「アメリカの要求を呑ませよう」という意図に眼を瞑れば、それはまさに一片の事実を引用したものと言っていいでしょう。ひたすら「日本叩き」に恐れ譲っていた80年代には黙認され、押さえきれなくなって吹き出した90年代にようやく出てきたその指摘は、それ自体が作為的なベクテルを持たされた論理によって語られる傾向が続きます。その作意性が、まるで反米感情を煽る事を目的としたであったかのような、本末転倒したごまかし。ましてやアメリカでの、手前勝手な論理による激しい反日報道・・・、東芝叩きや半導体押売正当化報道などの数々・・・、ついには「日本を弁護することは学者生命にとってのダメージ」と見なされるに至るまでの世論操作が「抑制の利いたもの」であったかのように強弁し、アメリカを「日本の世論操作による指弾の被害者」のように見せかけようという、東洋経済の鈴木健二氏の詐欺的論説には疑問を抱かざるを得ません。

 ビジネスウィークのように日本経済潰しを画策して反日世論を煽る事を目的とした、誘導尋問のような世論調査を指摘しつつ、それを真に受けた日本のマスコミを非難することで「アメリカ無実論」を主張するのであれば、本末転倒と言う他はない。そうした不良アメリカ報道機関の暗躍をこそ非難すべきではないのか。

 通産省は、いまだ継続中の半導体制裁を「交渉の中で終わらせる」などと国民を煙に巻いて、交渉を継続させました。協定が消滅すれば、そんなものは継続する根拠を失うという程度の事実は、多くの識者が指摘する常識・・・であったにも関わらず、です。彼等は「外国製半導体商社懇談会」なるものをでっち上げ、「グレーマーケット」問題で散々叩いた半導体商社を味方につけて、民間メーカーの血を吸わせました。いくらでも内製できるものを無理矢理止めさせて、高かろう悪かろうを「アメリカ製だから」で買わせるボロい商売でしたから、その会長の高山成雄氏は「協定存続は自然の流れ」「寛大な気持ちを」などと通産隷米路線を擁護するわけです。未だに日本企業の一方的な犠牲によるアメリカ企業の利益を「共存共栄」「相互依存」などと持ち上げる日本のマスコミの姿勢は相変わらずでした。

 その一方でSIA会長のコリガンは「新たな制裁」を主張して、協定延長を嫌がる日本世論を脅します。3月に入るとUSTRのウィリアムズ次長が「協定と制裁は別」と発言し、シェア未達成でも制裁はしないという甘い期待を匂わせます。勿論、そんなものは20%を明記した新協定への抵抗を逸らすための出任せであることは明白で、「達成しなければ、それは日本側の努力が足りない証拠だから、その努力不足に対して制裁するのだ」という強弁で、制裁の論理は頑迷に放さない不誠実な姿勢を維持し続けていたのです。

 マスコミは協定が事実上決着して手遅れになるまで、「協定と制裁は別」というまやかしに対する追求をさぼり続けました。ウォールストリートジャーナルが、これを「半導体カルテル」と呼んで「延長すべきでない」と忠告したのは、決着寸前の5月20日でした。それは本当のアメリカの良識がどう見ているかを示すものでしたが、これでは現実には「アリバイ工作」以上の意味を持ちません。

 うやむやのうちに協定延長方針が既成事実になり、「とにかく20%の明示を」を要求するアメリカに対して、通産省は4月前半頃まで抵抗の素振りを示しました。そして海部・ブッシュ会談で譲歩を要求された・・・として、政治談合という筋書きで4月23日から半導体協議が始まりました。こうして、後に棚橋氏の系列として知られることになる牧野機情局長が「制裁の根拠にしない」という前提で20%明示の受け入れで基本合意に達しました。

 もちろん、協定破棄の望みを絶たれた国民は怒りました。けれども協議は「シェア統計の取り方」という手続き問題に方向を移して、これに「抵抗の素振り」を示すことで、僅かな「相手の譲歩の望み」でせめてもの歓心を繋いで注意を逸らすという、使い古された手で国民は煙に巻かれたのです。

 6月4日、ついに決着。ようやくマスコミは20%明示に対する産業界の懸念を伝えます。通産省は「日米協調の証し」などと自画自賛しましたが、その中身は「その達成は保証しない」としつつも20%の目標を明示し、しかもそれに向けた「日本ユーザーの努力」すら明言しており、「来年末には再燃する」「対日制裁の余地を残す」と、誰もが将来の悪夢のような災厄を確信していました。もちろんアメリカ側では、その果実への期待に奮えるSIAが「20%が明記されたことは大きな前進」と、外圧利益に溢れる涎を拭いました。

 この6月、棚橋氏は通産次官に登り詰めます。その基で一層の押売指導の強化が図られます。対象企業は5倍に増やされ、アンケートでは1割が「内外問わず購入」から「摩擦を考慮して購入」へと乗り換えました。「摩擦」という市場外要因が経済原則を踏みつけ引きずる惨状を、マスコミは嬉々として報じました。日立などはグループ各社に外国製購入を2年で3倍に拡大したとして、お手本のように持ち上げられたのです。

 電子業界や自動車など様々な業界、17の団体に通産省が強要した「ビジネスグローバルパートナーシップ推進行動計画」では、対日輸出拡大やアメリカ企業対日進出の手伝いのために加盟企業の「行動計画」が謳われ、押売受け入れシステムを定着させていきました。12月には対象企業を増やすとともに輸入拡大目標を上積みし、外資に対する免税や低利融資、事業支援のための会社設立などの手厚い保護をばらまきます。こうした官僚統制こそが、押売要求の大前提であるにも関わらず、統制強化は「押売を拒否できない日本の負い目(英エコノミスト5/18)」と宣伝されます。それはいかに日本に関する「情報」が狂っていたかの証に他なりません。

 隷米派マスコミの「アメリカに逆らうな。反米の雰囲気を警戒しているぞ」という世論操作宣伝とは裏腹に、アメリカを甘やかす海部日本に対して、奢り昂ぶるアメリカ中に「たかる対象」として舐め切った態度が広まっていきました。夏の海部訪米に対するアメリカ記者団の第一声は「海部さん、小切手は持ってきたの?」。派閥の支えの無い弱小政権だからアメリカに逆らえないんだ・・・という、虚しい言い訳を背景に、11月に成立した宮沢政権は、しかし国民の期待に全く答えなかったのです。

ジョブ・ジョブ・ジョブ

 翌92年はまさに押売で明けました。1月7日にブッシュ大統領が来日。いくつもの分野で露骨な押し売り協定を要求しました。主要分野は自動車・紙・板ガラス。特に執着したのが自動車分野でした。ブッシュは、反日の闘士アイアコッカを初めとした業界人を率いて交渉に臨み、「ジョブ・ジョブ・ジョブ」と叫んで 市場原理も何もかなぐり捨てた成果が、自動車4万7千台、自動車部品190億ドルの購入の約束。半導体摩擦で味をしめたアメリカの、広範な分野に渡る本格的な押し売り拡大が始まったのです。

 こうした横暴に対して通産省は、僅かの日程の協議で何の抵抗も無く、押し売りを受け入れました。自動車工業会で棚橋氏は「アメリカが本気になって交渉に臨んで」「自動車企業は通産省の圧力に泣きの涙で要求を受け入れた」という、余りに情けない言い訳。この日本企業の犠牲に対して、マスコミは何と言ったか・・・。東洋経済の日暮良一氏曰く「行政指導を巧みに使った官民協力で米国側の圧力を水際でかわした」「売れなければ(日本の)メーカーが損をかぶるまでのこと」・・・。

 アイアコッカのクライスラーは前年から経営危機に悩み、三菱自動車による支援が取り沙汰されていましたが、あまりに規模の違う取り合わせに尻込みした三菱に代わって救済役を期待されたトヨタでしたが、この傲慢なクライスラーの企業文化。どう考えても明るい先行きなど描ける筈が無い。消極的なトヨタに対して、東洋経済の91年5月4日の記事に曰く「(アメリカ人を喜ばせるという)国益のために」メリットの無いクライスラー救済を行わないトヨタはエゴイストだ、日本国民として危惧を持つ・・・なんて事が、大真面目に書いてある。とんでもない話だ。

さらに「アメリカメーカーが苦しい時だから、儲けるのを控えろ」なんて言ってるのです。日本企業が苦しい今、派手に稼いでいるアメリカ企業に同じ事を言ったらどうなるか。もし本当にトヨタが救済買収したらどうなったか。「アメリカの魂を買った」と排斥された多くの日本企業の先例が、既に累々だった時期ですよ、これは。

 そういう理不尽を「国益のために」そしてアメリカ人の身勝手な感情のために、リスクを冒して経済活動している企業に、犠牲になれとマスコミは言った。そして日本企業は犠牲になった。そしてアメリカは肥え太ったのです。「国のために」と言って企業を縛って損失を強い、日本経済を傷つけたのは、PKOやドル投資強制で金融機関に強いた大蔵官僚だけではない。不合理な対米奉仕をメーカーに要求したマスコミもまた同罪です。

このアイアコッカは、経営危機のクライスラーを立て直した国民的英雄として祭り上げられていました。こんなもの、実際にはアメリカ政府の支援と対日外圧による「自主規制」による価格吊り上げの賜物に過ぎないのに。こんな政治力利用の姑息な手段が「闘魂の経営」ですから、開いた口が塞がりません。表面上犠牲になるのが日本企業であるなら「立派な経営努力」と見なされて賞賛されるのがアメリカ世論というものです。そして本業そっちのけで売名行為に血道を上げ、巨額のお手盛りサラリーで私腹を肥やした挙げ句の危機再来。「夢よもう一度」と再び対日外圧を頼もうという、まったく性根の腐った輩です。

 限界に来た国民の怒りと、「圧力をかければ屈すると、日本をばかにする」という識者の警告に対して、まだマスコミは「選挙を控えた共和党を守るために」という理屈で「アメリカを助けるために言いなりになれ」と無茶苦茶な説教を垂れ続けました。「アメリカの保護主義を押さえるメリットがある」と。では「助けられたアメリカ」は感謝したのか?保護主義は押さえられたのか? とんでもない。助けられて感謝すれば、「恩を売られた」ことになる。そんな状況をアメリカは絶対に認めない。アメリカのマスコミは「日本から屈辱を受けた」と、逆に反日を煽ったのです。

 アメリカとはこんな横暴な国なのかと、多くの識者が知り合いのアメリカ人に言ったそうです。そしたら何と言われたか。「無茶は解ってるけど、日本は受け入れたじゃないか」と。

 露骨な日本叩きが横行しながら、「輸出でアメリカの労働者を苦しめるな。アメリカで売るものはアメリカで作れ」と、政治要因でアメリカ進出を余儀なくされた日系企業は「バイアメリカン」の差別を突き付けられました。こうした反日による嫌がらせに、投資も回収出来ないまま次々に撤退し、多くの日本企業が大きな痛手を受けたのです。

  この時期、日本では、盛田氏と新日鉄の永野氏との論争がありました。「経済競争で外国に遠慮すべき」と、盛田氏の露骨な外圧擁護は「そのためには時短だ、ゆとりだ」と、まさに「自らの競争力を削げ」という逆立ちした論理で、現在に至る日本産業弱体化の素地を盛り上げたのです。

 半導体では、2月にアメリカ側の努力不足が表面化します。SIAがシェアアップの即効薬と称して、日本電子工業会に製品リストを送りつけて「これを優先的に購入しろ」と・・・。顧客のニーズを無視したこのリストの、あまりの粗末さに電子工業会は「こんなのでシェアが上がると思ってるのか」と激怒する始末でした。3月頃になるとSIAは「シェアが伸びない」として大統領に対日圧力を要求する中間報告を出し、対日制裁の脅しを盛り上げます。

 通産省は、際限の無い押し売り指導に、いよいよ業界の不満を押さえ切れなくなっていました。それをアメリカに直接押さえてもらおうと、業界ごとの日米対話を打ち出します。実際、深まる不況に対米サービスの余力も乏しくなってきたのです。4月末の輸入拡大要請会議も不調に終わり、4月30日に日経新聞の設定したインタビューで、SIAのプロカッシーニが制裁要請方針を表明し、露骨な脅しをかけました。「20%は約束ではなく、制裁の根拠にならない」という明文化された通産省の逃げ道は、誰もが知っていたアメリカの「言い張り体質」によって完全に吹き飛びました。誰もが予想し、通産省だけが目を背けていた「20%達成困難=制裁」が、いよいよ現実のものになったのです。

 そうしたアメリカの態度を批判しつつ、マスコミの態度は相変わらず「摩擦を回避せよ」と言い続けました。こうした日本側「指導層」の降伏姿勢と連携するように、アメリカ政府高官による「シェア拡大が無ければ制裁復活だ」という脅し。これを背景に通産省は25日、電子業界首脳にシェア拡大のための「一層の努力」を要求しましたが、我慢の限界に来ていた企業がいったいどんな反応をしたのか、直後の27日には両国の業界を引き込んだ協議が始まりました。

企業に対して直接アメリカ当局から脅しをかけ、それを通産省が傍観する。USTRは「半導体協定実施状況に対する調査を開始」と称し、「日本側は努力していない。やっぱり制裁だ」という事実無視の結論を出す構えをちらつかせて8月1日を期限に締め上げるのです。「通産省は裏方に回り、業界を矢面に立たす作戦に出た(エコノミスト92−6/23)」。

 こうして日本企業は「緊急特別措置」なるものを約束させられます。全ての半導体調達のアメリカ企業への事前通達が義務づけられ、高かろうが悪かろうが、自主的な選択は不可能になります。もちろん、そうした日本企業が血を流す手続きとは無関係に、「20%達成状況の監視を続ける」とSIAは傘下企業ごとの受注実績をモニターして、増えなければ圧力をかける・・・という、露骨極まる押し売りに対して、日本側は「黙認」・・・・。おりから始まったバブル崩壊・・・需要の激減の中で、普通の商売で達成は到底不可能というのが、最初から観測筋の常識でした。しかし無理にでもアメリカ企業からの購入量は増やせ・・・と。

 この成り行きの全てをアメリカは、アメリカにとって「今後の通商政策のモデル」であり、数値目標による押し売りの正当性を日本が理解した・・・のだと公言しました。通産省は、そういう相手に迎合したのです。それはまさに日本全体をヤクザに売り渡す行為以外の何物でもありません。

 全ては予定のうちでした。僅か一週間後にはUSTRは「シェアが伸びていない」と制裁をちらつかせ初め、マスコミも「期待を抱かせた以上、出来ませんでしたでは通らない」などと、その尻馬に乗って民間企業を責めます。アメリカの「制裁しない」事の約束破りを責めるでもなく、誰も信じないアメリカの誠意という甘い幻想を振り撒いた通産省を責めるでもなく、ひたすらアメリカの要求実現に努力せよと、押し売りへの全面降伏を勧告し続けます。その果てに何があるのかを知りながら・・・

 7月のアンケート調査ではアメリカ企業の対応に、相変わらず「納期が遅い」「仕様ニーズへの対応不足」との不満が渦巻きました。アメリカメーカーの努力不足が浮き彫りになりました。日本の景気が悪化する一方で、アメリカの景気の回復。それによって、アメリカ側メーカーが、日本ユーザー後回しで対応していたのです。

シェア達成が絶望的との見方が定着し、民間では通産省に対する「理不尽な要求に立ち向かえ」「アメリカメーカーの要求に屈するな」と、悲痛な叫びがこだまするばかり。ひたすら制裁の脅しで応じるアメリカと、それに応じて「全力で順守する」などと尻尾を振るばかりの通産省。日本のメーカーが、自社製半導体を犠牲にしてのアメリカ製購入で、第二四半期のアメリカ製シェアが向上します。このユーザーの犠牲を「日米の努力の結果」と自画自賛する外国系半導体ユーザー協会。

 しかし後半になってから、急速に悪化する日本の景気で、20%未達成は確実になりました。その最後の手段として第四四半期、日本のユーザーによる大量の「前倒し発注(日刊工業93−3/23日)」が行われます。東洋経済の93年4月10日では、前倒し発注の事実とともに「数字はつくるものだ」と言い放った関係者の発言が紹介されました。翌年になって初めてそうした事実が明かされるのですが・・・ 日本側にとっては、アメリカ企業が「日本企業が使う半導体を作らない」からこその20%達成不可能だった訳ですから、まさに「使いもしないものをドブに捨てるために買わされた」のです。

 こうした企業行動が、6月の協定以来、日本企業の半導体取引をモニターしていたSIAを満足させ、「未達成でも制裁はしない」との発言も出ます。勿論、彼等が制裁を放棄するつもりの無いことは、間もなく明らかになるのですが、結局、等が求めていたのはまさにこれだった訳です。こんなものは、最早、市場でも何でもありません。

 高まる国内の怒りに、通産省も抵抗のポーズを示さざるを得なくなった結果、この年から出てきたのが「不公正貿易白書」でした。アメリカを始めとする各国の不公正通商政策を、中立的なガットの基準で評価するもので、アメリカこそ最大の不公正国である事実を実証し、学会から大きな評価を得、欧米の開き直りとは裏腹にガットの権威向上にも寄与しました。

 しかし、結局は誰もが知っている現実を表にしたものでしかなく、しかも、これを現実の通商交渉で突き付けるような「実利面」での活用は、全くなされなかったのです。従って、国民はこれによって大いに留飲を下げましたが、結局は留飲を下げただけだったのです。

 この年の後半、宮沢政権を支える竹下派が分裂します。小沢・金丸氏は元々「アメリカあっての日本」などと放言する、自他共に認める隷米派でした。しかし金丸氏がスキャンダルで議員辞職し、小沢氏の勢力が後退すると、代わる黒幕として出てきたのが、棚橋氏最大の盟友である梶山氏でした。かつての首相官房豪遊グループ以来の子分である森通産大臣とともに、その政治力のバックとして、棚橋次官の権勢は飛ぶ鳥落とす勢いでした。そうした元で行われたのが、この半導体王国に引導を渡した強制購入だった訳です。
http://1234tora.fc2web.com/kuniuri2.htm

通産省・国売り物語(5) 馬借

外圧の犬、クリントン

 93年に入ってクリントン政権が誕生します。「今まで反日を唱えた民主党も、責任を得ておとなしくなる」・・・。一体、どこからそんな甘い期待が出てきたのでしょうか。「アメリカは変わろうとしている」と、ケネディを引き合いに出してアピールするクリントンの宣伝に乗せられ、マスコミは好意的な反応を示しました。彼の唱える「自らの競争力を高める」努力と称するものを、日本は歓迎しましたが、その裏側で進んでいる、日本を生け贄にした邪悪な意図に、多くの日本人が目を背けていました。彼等の言う「自ら努力する」という事が、日本を叩いて押し売りする事と逆であるかのような、「アメリカの理性」なる空証文を、まだ信じるナイーブな日本人が多く居たのです。彼等の期待と信頼は完全に裏切られました。

 冷静に考えれば、この通商日本叩きを表向き主導しているのが労働組合の勢力で、「職場確保のために」という名目で「リベラリズム運動」なるものと連動していました。それをあたかも「理性」を代表するものであるかのように思い込んでいる人達には、民主党権力者や組合リーダーの不透明な人脈など、目を向けたくもなかったのでしょう。

 「アメリカに職場を確保するため」と困難を押しきって進出した日系工場に対する執拗な嫌がらせ、そして逆にアメリカ資本家の利益を擁護する対日進出の優遇を要求する、民主党反日権力者の言い分は、露骨な資本家の利益の代弁である事は見え見えであったにも関わらず・・・。そんな論理矛盾はアメリカにとって「外国を血祭りに上げる」局面においては朝飯前であるという事実から、多くの日本人は眼を逸らされていたのです。

 見え透いた羊頭看板で「弱者擁護」のイメージを張りぼてに塗った排日運動のために、日本や日本企業を強引に悪者に仕立て上げる国粋的詐術の道具として激化していったものが、歴史カード利用の(国家予算の半分を約束した巨額賠償でとうの昔に決着のついた)戦後賠償やり直し要求の扇動であり、(鯨を食べる日本人は人食い人種と同じだという人種差別的感情暴論にまみれた)反捕鯨に代表される環境ネタ利用の日本叩きでしょう。

 特に歴史カードは、日本においても「ソ連崩壊」で行き場の無くなった左派にとっての、貴重な発言ツールでした。アジアで当たり前に企業活動することを「相手の恨みを忘れた無責任なニッポン人」などと暴言するのを「進歩的」だの「良識」だのと鼓吹する佐高真のような愚か者や、さらにはナチスに劣らぬ暗黒国家北朝鮮とタイアップした、怪し過ぎる「慰安婦体験談」を振りかざして「日本はナチス以下」などと、笑うしかない暴言を吐く外道ども・・・。北米ではNAFTAが成立し、孤立感を深めるアジアが日本のリーダーシップに期待するのに対して、日本に対する歴史的偏見を煽ることで、アジア自立の希望を妨害するという筋書きは、まさにアメリカの世界支配戦略に絶大に貢献した事は間違いありません。

 環境問題においても、捕鯨だけではない。クロマグロ規制では、7割もの漁獲シェアで「資源減少」の真犯人である「金持ちのクルーザーによる釣り遊び」(エコノミスト92−4/14)のロビー活動によって、日本の生業漁民を規制しようという、CITES提訴の非合理。日本を吊るし上げる輩の正体が豪遊金満集団なのですから、「貧しい者に味方する市民運動」が聞いて呆れます。

 この傾向は、クリントン民主党政権の登場とともに、どんどん露骨になっていきます。リンダチャベスやアイリスチャンを持ち上げての日本叩きで、インチキな猟奇写真をちりばめて下半身利用の反理性的排日を浸透させたアイリスチャンに対して、日本の駐米大使がテレビ討論を挑みます。ところが呆れたことに、多くのアメリカ人は「アイリスが若い美人で斉藤駐米大使が中年のオヤジ」などという、あまりにも情けない理由で、アイリス側に軍配を上げたのです。

 そして外交面でも中国との「戦略的パートナーシップ」と称して甘やかし、日本に孤立感を迫るような愚かなクリントンの行動は、中国の増長を招いて、多くの識者から「最悪の外交政策」の烙印を捺されます。それが2000年選挙の民主党敗退の大きな要因となった事は記憶に新しい所ですが、一方の市民団体・アカデミズムにおいては「日本罪人視」「日本企業狙い撃ち集団訴訟」の暗黒環境がふてぶてしく居座り、その不当を指摘すると「日本の肩を持った」と言われて学者生命が危なくなる・・・とまで言われる知的抑圧状態が続いています。

 さて、クリントン政権発足において、押し売り推進派の大量入閣は早くも経済外交面での醜い正体を現しました。まともに日本に関する知識のある人は姿を消した事は、多くの知米派を危惧させました。まさに「最初からまともに日本と交渉する気が無かった」のです。そして押し売り推進・脅しの信奉者の大量入閣。圧巻はローラタイソン大統領特別顧問。彼女の著作「誰か誰を叩いているのか」は、半導体協定による不当な利益を「成功例」として持ち上げ、さらなる押し売り圧力を鼓吹するという、とんでもない代物として、心ある人の警戒の的になりました。

従来の押し売り貿易の建て前が主張する「赤字解消のため輸出を増やしたい」と言う建て前とは裏腹の、付加価値の多いハイテク製品じゃなきゃ嫌だ・・・という我が儘政策の鼓吹が、所謂彼女が主張する「戦略的管理貿易」です。それは日本に対する彼等の「米市場を閉鎖しているではないか」という最大の口実に泥を塗る如く、農業のようなものは意味が無い。半導体やコンピュータを輸出させろとゴネまくりました。

政府による産業政策を「日本やアジア諸国もやってるじゃないか」と正当化した・・・と言うのですが、マスコミの解説で技術・開発支援を真似るのだ・・・と、あたかも自助努力を指向しているかの如く糊塗されていましたが、現実のその指向は押売貿易以外の何物でもありません。これでは「一生懸命働いた人」を見習うと言って、一生懸命泥棒するようなものです。「利益になることは良いことだ」と言って、強盗を正当化するようなものです。こんなものを日本のマスコミは「等身大の通商理論」などと、あたかもまともな政策であるかのように持ち上げ、下手をすると「輸入制限よりましだ」みたいに本末転倒な解説で日本人を騙しました。

 実はこの、「付加価値の大きい儲かる分野」の美味しいとこ取り指向は、タイソン氏の独創でも何でもない、そもそもアメリカ企業の通商行動においての、いつもの「我が儘な悪い癖」に過ぎないのです。半導体でも付加価値の高いMPUやASICは手を出しても、安い家電用マイコンには見向きもしない。なかなか20%に達しなかったのは、そのためです。建設市場でも泥臭い施工には手を出さずに、設計や通信施設など美味しい所だけつまみ食いする。それが、利益率は高くても、全体の規模の小さい売り上げしか出さず、黒字額を稼げない。そんなものを「無理矢理に均衡させろ」などと、日本に一方的に出血を強いる・・・。この理不尽こそが貿易摩擦の本質なのです。

 こうした政策が、ガットの自由貿易体制を危機に陥れるであろうことを、多くの人が警戒しました。それに対してのアメリカの理屈は「これは冷戦体制のためにアメリカが被害を甘受したものだ。その被害を返してもらうのだ」。とんでもない話です。ガット体制は、アメリカだけが輸入自由化する訳じゃない。客観的な基準の元で、多くの国に自由化を促すものです。

日本もガットによって、多くの分野で自由化を迫られ、実行し、多くの輸入品を受け入れてきました。にも関わらず「自分だけが」などと被害者意識を持って「利益を返せ」など、盗人猛々しいとはよく言ったものです。最初から自由貿易の公正を害するつもりなのですから、通商戦争の危険どころの話じゃない。それを「各国が懸命に回避するだろう」と、危険なチキンゲームを仕掛けたのですから。他国の犠牲に甘えて攻撃に走る肚づもり・・・。そこまでアメリカを甘やかせたのは、他ならぬ日本の隷米政府と、それを動かしてきた通産官僚です。

 そしてその外道政策・・・、半導体摩擦に味をしめた特定分野別押売貿易の全産業への拡大は、クリントン政権に全面的に採用され、貿易黒字という「結果」そのものに因縁をつけて日本を一方的に攻撃する、あからさまな結果主義を振りかざして露骨な圧力で迫ったのです。

 そうした自国政府の悪行に、結局のところ、アメリカ世論は「迎合」したのです。それまでまがりなりにも存在していた「アメリカにも悪い所はある」という良識論は、全く影をひそめたといいます。それどころか、アイアコッカなどはNAFTAに対する反対派を説得するためにと称して「日本やEUにとって悪いことは、アメリカにとって良いことだ」と公言しました。口先では日本と「友人として話し合う」などと、見え透いた、日本のマスコミだけが相手にするおべんちゃらを吹き、全体の雰囲気は「日本を潰してやる」というあからさまな悪意に満ちたものでした。

 ところが、それに対して日本政府は・・・。スーパー301条の復活に際して、渡辺外務大臣に対して「黒字がけしからん」との結果主義を振りかざして脅すアメリカ。その渡辺氏は「相手国の不公正に対するものだ」などという、脳みその存在を疑わせるような受け売りコメントを発表して、日本国民を落胆させました。

 通産省は毎度のごとく、業界団体を使った押し売り受け入れ工作を続け、「保護主義回避を話し合う」との触れ込みで2月14日に日米財界人会議が行われ、半導体・自動車など29分野を標的に特別委員会の設置が決まります。もちろん保護主義回避どころか、押し売り貿易という最悪の保護主義に奉仕するための委員会です。

 3月に入るとすぐ、SIAは再び制裁をちらつかせて、月末に予定されている92年第四四半期のデータの公表を控えて「20%未達成の場合は」と脅してきました。取引状況をモニターしていたSIAですから、当然、日本企業による無理なドブ捨て出血発注によって当面の数字が確保される見通しは立っていた筈でした。

もちろん通産省もそれを知っていて、マスコミ向けには「達成は無理だが、通産省がなんとか守ってやるから業界も協力しろ」と、押し売り受け入れ推進のネタにしたのです。彼等の真意は3月20日、20%達成が公表される頃に明らかになりました。曰く「93年平均で20%の実現を」・・・。あまりに酷い弄ばれ方に激怒する日本企業に、さすがの通産省も宥める言葉がありませんでした。

 相変わらずのアメリカ企業によるキャンセルで、欲しい製品が入ってこない状況に棚橋氏は「大きな金額じゃないんだから、問題無い」などと嘯きます。冗談じゃない!半導体が予定通り入ってこないということは、それを組み込む予定だった電子製品が完成しない・出荷できないという事です。いくつもの半導体を組み込む製品が、他の半導体は調達して組み込んでるのに、アメリカ企業から買った部品が無ければそれは高価なゴミと化します。日本企業の損失はキャンセルされた金額の数十倍になり、当然、その製品を受注した顧客企業にも多大な迷惑をかけ、失墜した信用はお金では換算出来ないものになります。それを「大きな金額じゃないんだから、問題無い」などとアメリカ企業を擁護した棚橋氏に、多くの人が愛想を尽かしました。

 4月半ばの日米首脳会議で、アメリカが分野別の輸入目標設定を要求したことで、国民の怒りはごまかしきれないまでに膨れ上がりました。棚橋氏なども「数値目標は受け入れられない」と公式には発言せざるを得ませんでした。「アメリカの言いなりに押売受け入れ指導を続けて目標を実現させてしまったから、つけ上がらせたんだ」という事実がようやく認識され、アメリカの管理貿易の波及を恐れるアジア諸国はアメリカを批判して日本を支持。OECDでもアメリカの結果主義は批判されます。

 しかし、自民党政府部内ではまだ「外圧ウェルカム」でした。会談に先立ってワシントンポスト記者と会見した宮澤総理は平然と「外圧で自らを変えるのが日本のやり方だ」などと公言し、記事にされてしまうという体たらく。しかもその発言が、記事の印刷前にその筋に流れて、ローラタイソンの部下等が書いた「和解できる差異」と題する対日押し売り外交の台本に、押し売り正当化の論拠として引用されてしまうという失態を演じます。

 首脳会談では、アメリカが押し売り要求を突き付ける場として「構造協議の後を受ける」と称して「包括協議」という枠組みに同意してしまいます。そして「輸入目標は作らない」という日本側の前提をアメリカ側は平気で無視していくのです。まさにこの会議は通産省の最後にして最大の甘い密の源でした。景気刺激策を要求するサマーズ財務長官の威光をバックに、大蔵省との激しい折衝で毟り取った、その目玉こそ、棚橋氏の最大の功績と言われた「新社会資本」でした。

特に教育用パソコンの大量購入が「アメリカに多くの利益をもたらす」として、その実現に大きなプレッシャーをかけました。そしてこの教育パソコンこそ、彼が孫・盛田氏と組んでトロン教育パソコンが潰されたことによって、独占の雄マイクロソフトなどに多くの利益をもたらす事になった曰く付きの分野であり、そもそもトロンが、国内外に対してオープンな仕様であるにも関わらず、スーパー301条の標的にされ、これこそ外圧の不公正さ・非論理性の見本として多くの人に非難されたのです。

もしこの時期に大量導入が実現していたら、僅か2年後、ウィンドゥズ95によって大量に発生する廃棄教育パソコンの山に膨大な追加を成していたであろう事を考えると、身の毛がよだちます。民間需要の廃棄パソコンによるゴミ問題と無駄遣いは、深刻な社会問題になっていったのは、誰もが知る周知の事実なのですから。

 この時、マスコミは「アメリカは日本の要求通り、財政赤字退治を始めた。だから日本もアメリカの要求を受けて黒字を減らせ」と、無茶なアメリカの論理を代弁します。とんでもない話で、アメリカの黒字退治はアメリカ自身のためであり、その歪みに苦しむアメリカ自身の自助努力を求めたに過ぎない。アメリカの一方的な輸出利益のために日本が財政垂れ流しで破産に向かって邁進することを、同列として要求するなど、筋違いも甚だしいではありませんか。

 この不当な言いがかりに対する反発を「偏狭なナショナリズム」などと決めつけて「世界史的大問題」などという訳の解らない持ち上げ方で財政垂れ流しを説く飯沼良祐氏、管理貿易論への日本側の批判を「アメリカが受け入れない」などという論理外的理由で一蹴し、アメリカ政府の強盗経済学を「新経済理論」などと持ち上げて「理解を示せ」などと強弁する川島睦保氏(東洋経済東洋経済93年6月5日)。愚論を垂れ流す隷米マスコミの弊害は完全に「まともな庶民」の感覚から遊離したのです。

 5月12日、通産省は相変わらずの「輸入拡大要請会議」で、アメリカの要求を受け入れるべく企業に圧力をかけ、マスコミは「輸入努力は保護主義を牽制する」などという通産省の言い訳を鵜呑みにしました。しかし最早、企業は冷ややかな反応しか示さず、逆に政府の努力を要求します。「アメリカをつけ上がらせてはいけないという、腐るほどの教訓から、あなた方は何を学んだのか」と・・・

 6月のOECDで、アメリカの結果主義的ごり押し言動は最悪の状況を呈しました。「米国の成長の期待外れ」も「欧州の不況」も全て日本のせい・・・などという馬鹿げた責任転嫁を強弁し、朝日新聞は「我が国は厳しく受け止めたい」などと馬鹿げた降伏論を垂れ流しました。客観的に見ても欧州は、期待のドイツが冷戦終結で東ドイツを飲み込んだ後遺症に苦しみ、アメリカの「期待外れ」は日本を犠牲に好調期に入った上での「もっともっと」的な贅沢に過ぎないのを、まさに自虐朝日の真骨頂と言う他はありません。これを分析したフィナンシャルタイムズは、日本はアメリカ側での責任逃れのスケープゴートにされているのだ・・・というものでした。そしてさらに同紙は主張するのです。「日本がより平穏な生活を望むのなら」文句を言わずに言いなりになれと・・・(絶句)

 こうして6月、日本経済をズタズタにした棚橋氏は、2年の次官任期を終えて退任します。  7月、アメリカの主張する「ベンチマーク方式」と称する半導体押し売り方式に、毎度のように形だけの抵抗の姿勢を示す通産省ですが、アメリカ側は「制裁に直結するものでない」などというおためごかしで騙そうとします。半導体で散々騙された古い手口で、民間を騙せないのは明らかなのに。

 そして首脳会談で宮澤総理は、アメリカが要求する「フレームワーク」なる実質的な押し売り協定の枠組みに同意したのです。それは既に内閣不信任まで決まっていた宮澤総理の、あまりにも迷惑な置き土産でした。そこでは「日本の大幅な黒字削減」がうたわれ、合意後にアメリカ側が一方的に「黒字幅をGDP2%に削減するという意味だ。それが公約された」と宣言します。市場分野別の「客観基準」なるものも謳われ、「約束」と取られて制裁される可能性を受け入れた、まさに「結果主義」地獄が丸ごと日本を飲み込む体制・・・それは梶山支配下にある宮沢総理の「強い意向」だったと言われています。

「大人」への遠い道のり

そして総選挙で、アメリカの言いなりだった自民党政権に国民は「NO」を下しました。梶山自民党が大敗し、小沢氏が実質的に率いる新進党と、細川氏の日本新党が躍進したのです。細川政権の誕生です。アメリカは「政権交代による細川総理の改革路線」に対する支持を表明し、あたかも日本の改革の味方であるかのような素振りを示しましたが、実際には、細川氏の背後にいる小沢氏に対する期待であった事は、見え見えでした。「官僚を押さえ込んででも」通商紛争解決・・・つまり対米妥協に働く政治家として「アメリカでの評価は高い」のだという報道が、それを裏付けていました。しかしその後、実際の交渉は終始、細川首相のリーダーシップによって行われた事が、アメリカの期待を覆すことになったのです。

 さらに、従来の押売推進の「合意」に対して、民間からの突き上げで、通産省と外務省の一部に省内対立が始まったことは、アメリカを慌てさせました。「押し売り合意は受け入れられない」という高官発言にベンツェン財務長官が反発し、カッター次席代表は「管理貿易批判を相手にせず」と突っ張り、別の高官は押売批判を「官僚の利権の問題」と見苦しいすり替えを行いました。

曰く「輸入拡大(押売受容)の場合は通産省が民間企業に出向いて輸入促進を懇願しなければならず、通産省のメンツは丸潰れとなる」・・・。民間取引への不当な行政介入がメンツが丸潰れなのは、役所が民間に不当な不利益を強制するのだから、当然です。それを拒むのは「利権の問題」でしょうか?「不当な行為は止めろ」という民間の声に従う事こそ、公僕たる者の正道なのではないのですか?

 包括協議は自動車分野や電気通信分野などで9月・10月と続き、「G7諸国並みの外国製シェア」と露骨な押し売り基準設定要求が突き付けられました。「統一市場である筈のEU加盟諸国の外国製として、域内から買った物を含めた数値を基準にするのはおかしい」「アメリカの航空機をG7並みに引き上げろと言えるか」と、次々に疑問が噴出し、アメリカ国内でも、38人の正統派経済学者が3人の日本人学者とともに包括協議を批判 クリントン・細川宛ての協同公開書簡が出ることで、押し売り圧力を正当化する「黒字悪者論」の間違いは誰の目にも明らかになったのです。

 その年末、5年間の交渉を費やしたウルグアイラウンドがついに最終合意しました。農業での譲歩を逃れたEUや言い掛かりアンチダンピングの自由を残したアメリカを相手に、米市場などで最大の譲歩を行ったのが日本でしたが、これで多国間交渉の場が大きく広がったことは、自由貿易に大きな力となりました。

 翌年、1月から始まった協議に、両者全く譲る気配は無く、議論は堂々巡りを続けます。これ以上の押売を世論が許す筈もなく、「数値目標で制裁はしない」というバレバレの嘘と「アメリカは規制緩和における細川首相の同盟者」などという口先だけの見え透いたおためごかしを乱発しますが、そんなものを信じる人があろう筈もなく、決裂は誰の目にも明らかになりました。

 マスコミは「アメリカも最後には押し売りを諦めるだろう」と、楽観論を出しますが、それまで散々甘やかされたアメリカが「押し売り断念」など考えられる筈もなく、「交渉は1インチも進まない」と苛立ちを示し、日本側の押売拒否姿勢を「官僚が規制緩和と自由化に抵抗」などと無茶苦茶な強弁で荒れる始末。最後には「合意したものだけ発表しよう」との細川氏の提案を、あくまで押売数値の押しつけに固執して言下に拒否するアメリカ側。

「昨年7月に合意したじゃないか。日本に裏切られた」と被害者意識を振りかざしていたと言います。甘やかされ続け、日本の譲歩に「中毒症状」を起こしていたアメリカの、言わば禁断症状とも言うべき状態だったのです。 2月11日、ついに協議は決裂し、国民は快哉を叫びます。細川総理の「大人の関係」をうたい上げたこの言葉は、まさに邪悪と強欲が初めて喫した後退の瞬間でした。

 アメリカは直ちに、言いなりにならなかった日本に「報復」を始めます。1ヶ月間は日本側担当者が電話しても応対しないという態度に出る一方で、急激な円つり上げ発言と、期限切れのスーパー301条の復活案も提出されました。さらに、移動電話に関わる合意違反と称して、専門家に聞いても「どこが違反なのか誰も解らない」強弁により、対日制裁を表明。移動通信に関するモトローラの押売姿勢は日本側に「数値目標拒否」の正しさを教えたなどと嘯いたのだそうです。そのあまりに悪質な押し売り内容は、「政商ガルビン」の悪名を轟かせるに余りあるものでした。

売り切り解禁を控えて値下がり寸前の端末の大量購入と中継施設を、数を指定してUSTRの名をちらつかせた脅迫書簡。「制裁を避ける心からの努力」だの「危機を乗り切る最後の手段」だのと、吐き気のするようなおためごかし。89年にアメリカに屈伏して、IDOに介入したくせに・・・と。それはあたかも、レイプされた女性に対して「いまさら抵抗して処女ぶるな。諦めて股を開け」・・・と言っているに等しいのです。

 日本側は結局は屈伏し、国民を失望させました。それをなさしめたのは結局、郵政族首領の金丸氏の後継者であり、89年にも圧力平伏を演出した前科のある、細川政権下では権力の絶頂にあった小沢氏の力によるものでした。そしてモトローラ社にとっては、政治利権に頼りきって普及寸前のデジタル式に乗り遅れ、苦境にある「焦り」から出たのだと言われていますが、それだけに被害に遭ったIDOの被害は甚大でした。IDOは既存NTT方式の中継施設とともに巨額の二重投資を強要され、多額の負債を作って利益を上回る利息を支払うという、まさに破綻の淵に追い込まれ、トヨタなどに支援を仰ぐ破目になりました。

 マスコミ・エコノミスト界の国内従米派は、ひたすら責任を「官僚の頑迷さ」に帰してアメリカ批判のごまかしを図りました。信じ難いことに、「数値目標は結果主義と違う」などという嘘のバレ切った神学論争を垂れ流したのです。半導体協定延長で、あれだけ「目標じゃない。制裁理由にしない」と明文化しておきながら、強引に制裁をちらつかせての押し売りで日本企業に大損害を与えた。そうするに違いないと皆が知っていたのを、腹に一物の通産官僚がアメリカと組んで国民を騙した。それを日本国民が忘れたとでも思えるのか・・・。

 「何故、信じてくれないのか」などとほざくアメリカ側の言い分の垂れ流し。一体どの面下げての抗弁か。誰が信じると思うか。そんな勝手な言い分を垂れ流して恥じる事もなく、「アメリカは客観基準と市場シェア目標が本当に違うことを説得的に示すことに失敗」・・・。こんな見え透いた嘘の鵜呑みを前提に報道するマスコミとは、一体何なのか・・・

 東洋経済94年3月5日の森田実氏の記事では、押売強要への抵抗に対して「裏話での真相」と称して、細川総理が頭が悪かっただの減税案に不満だっただの、日本側のNOは官僚主導だのと問題をすり替えのオンパレード。「大衆はけんかが大好き」などと民衆蔑視にすら狂奔して、「日本が開き直る姿勢を取れば影響は安保に及ぶ」だのアメリカは「日本を叩きのめした上で譲歩を勝ち取る」だろうなどと脅すことで、対立を恐れる日本大衆のおとなしさに乗じてここまで事態を悪化させたマスコミの責任に対して、まさに「開き直った」のです。

そして「世代交代」が原因だと、不公正を拒否した細川氏を「戦争オッケー」な世代故だなどと過去の悲劇の影をちらつかせる汚過ぎる心理的圧力を振りかざし、あの悪夢のような市場破壊をもたらした屈伏を垂れ流した旧世代の政治家や官僚を「何が何でも交渉をまとめ」るために「合意可能な対案を出して切り抜け」たであろう・・などと、一体、本気で言っているのだろうか。

これほどの害悪をもたらした極秘裏の押し売り提案が日本にとって「合意可能な対案」だなどと本気で言っているのだとしたら、それこそ思考力を疑う。それとも彼は、経済の正道を守るためにNOと言うべきことを勧めた日米40人の経済学の権威をも「幼稚」だと強弁するのだろうか?翌月にはなんと、「政権交代で官に対抗できる政の力が消えた」などと、あれだけ日本に害毒を流し続けた自民党政権の永続化を主張したのです。

 愚かな高橋正武氏も、アメリカ有力政治家の反日強弁を垂れ流し、「クリントンの体質を理解して日米間の病気を直せ」と称して、まさに病気を悪化させるべく汚い言葉で「屈伏拒否」をこき下ろしました。エコノミスト誌でも3月19日号で「黒字は日本の病」などと、ネタの割れた黒字悪玉論を振りかざし、3月1日号では小西昭之氏が「数字恐怖症」などという陳腐な台詞でアメリカのおためごかしを宣伝する最低の暴論で、その嘘を突き放した崖際の正気を「強迫観念」だ「自己睡眠」だと喚き散らしました。田村紀雄氏などは「日本のマスコミのステレオタイプ」だと称して、ようやく無視できなくなった、押し売りに対する国民の怒りを反映した新聞の対米批判を攻撃するという、逆立ちしたキャンペーンを張って、読者の失笑を買いました。

 クリントンの押し売りが「消費者の利益」だなどと本気で言っているのか? その新聞が構造協議の時に「アメリカが消費者の味方」だなどという騙され論を垂れ流したのを忘れたのか? 「アメリカの報道はは多様だ」などと主張しているに至っては正気を疑います。クリントン政権発足時の反日一色状態を忘れたというのか? 彼のようなのを「ニワトリ頭」と言うのでしょう。

外務官僚の岡崎久彦も「押し売りを拒否してもマクロで合意する筈だった」などという交渉経過から見ても全くの大嘘にしがみつき続け、「減税額が六兆円だから駄目で七兆円なら」などという説得力の欠片も無い惰論を書き散らします。「英エコノミスト」など世界中が正しい判断と認めた「押し売り拒否」に対して「怒りが肚に」などと・・・、自分達隷米官僚に対してこそ、多くの国民の怒り肚に据えかねているのだという事実に対して、自覚の欠片も無い能天気ぶりには、さすが伏魔殿の有力者と、呆れる他はありません。

 結局、ここまで話をこじらせたのが、その官僚が散々アメリカに屈伏し続けた結果であるにも関わらず、彼等の言い分はその屈伏を続けろと言っているのに等しいのです。官僚がアメリカへの屈伏を拒否したのが、その罪過に対する反省であるなら、それこそが大いに評価すべきものを、「アメリカと決裂したのが大変だ」と、まるでそれまでの害毒官僚の言い分と同じ論理を繰り返したマスコミの愚かしさは、毎度のことながら最低な醜態と言う他はありません。

 日本でマスコミが屈伏要求の馬鹿騒ぎを続けている間に、外国では冷静なアメリカ批判が渦巻きました。イギリスエコノミスト94年3月12日では、規制緩和に逆行する「現代の砲艦外交」としてクリントンを非難。アメリカ国内でも「圧力をかけても何も得られなかったじゃないか」というクリントン批判が彷彿として起こりました。さらに、対日圧力を狙って仕掛けた円吊り上げでしたが、4月になると、ドルはマルクに対しても下落を始め、アメリカからの資金の流出はアメリカ経済を締め上げ始めたのです。5月にはついにドル買い支えの協調介入に踏み切らざるを得なくなり、対日報復は頓挫したのです。

 結局、細川政権は「アメリカの犬」として政界を生きた小沢氏によって、足を抄われました。交渉破綻直前の2月初旬、官僚と小沢氏によって強引にまとめられた「国民福祉税」で一気に細川批判が増幅。4月に細川退陣・新進党から羽田内閣成立。奇妙なことに、その国民福祉税を演出した張本人である小沢氏は、逆に立場を強化したのです。しかし羽田体制も6月には倒れ、自民党・社会党が組んだ村山内閣が発足しました。

 その後も結局、包括協議は続けられました。秋ごろに板ガラスで部分合意する一方で、モトローラから押売功労者を引き抜いて「柳の下のドジョウ」を狙ったコダックのフィルム押し売りや、日本の規制緩和で「第三分野」の独占が脅かされるのを恐れたAIGの保険摩擦など、ますますアメリカは「規制緩和の妨害者」としての正体を露わにしていきました。

 そして96年、あくまで自動車押し売りに固執するアメリカ。またも円の吊り上げで80円突破とともに、5月についに対日制裁を発表。直ちに日本は発足したてのWTOに提訴します。アメリカは「日本の非関税障壁を訴えてやる」などと強がりますが、日本の勝訴は確実。脱退さえほのめかして揺さぶりをかけます。しかしもはや欧州もアメリカの横暴を完全に見放していました。OECDでアメリカの一方的措置を牽制する声明を盛り込み、それをアメリカが前代未聞の拒否権発動で潰すという醜態でしのぎます。

 マスコミは「100%の勝ちは危険」などと、この後に及んでまだ対米譲歩を主張しましたが、実態経済でガタガタの日本のどこにそんな余裕があったのか・・・。終いにはアメリカは「安保見直し」まで持ち出して日本を脅します。それも相手が、社会党政権として安保容認への転換で揺れる村山政権だというのですから、甘えという他はありません。

そうやって要求したのが、あの屈辱的な「思いやり」みかじめ料負担の「増額」で、それが満たされないからと、日本の意思を大前提とした「負担」をアメリカ議会で決定するという前代未聞の珍事をやってのけます。それを「満場一致で決めたのだから日本は従え」などと要求する古森氏の相変わらずの逆立ち論議もまた、読者の失笑を上塗りしました。

  結局、こうした逆立ち論議の元である「安保ただ乗り論」が如何に愚かで虚しい被害者妄想であったかは、四ヶ月後の沖縄幼女強姦事件で、激怒する日本中が「米軍出て行け」のブーイングで沸き立つ中、大慌てで居座り工作に奔走するアメリカの醜態が、如実に示したのです。

 包括協議は結局、6月28日の制裁期限ぎりぎりで妥協しました。日本メーカーがアメリカ製品の「購入拡大計画」なるものを出し、アメリカは勝手に数値目標を設置して「成果を計測」するという、結局は押し売りの色彩を色濃く残した代物でした。あまりに見苦しい押売利権への執着は、日本人のアメリカ離れを一層掻き立てていきます。

 96年、カンターUSTR代表は、協定の成果を監視する部局」を設置し、新たな従来の利権協定を振りかざす事で、甘い蜜にしがみつこうと足掻きます。日本では橋本内閣が成立し、再び半導体協定の期限切れが近づきました。既に半導体では、アメリカ企業が世界シェアで日本を押さえ込んだ状態にもかかわらず、数値目標のさらなる延長を要求し続け、日本人の怒りは高まります。

橋本首相の主導の元で期限を割り込んだ8月2日に交渉は妥結。20%のシェア協定は消滅しましたが、「半導体会議」なるものを残し、アメリカ側はシェア調査を続け、圧力の受け皿だった「半導体ユーザー協議会」も生き残りました。圧力をかける体制は、まだ死んではいないのです。その後、フィルム摩擦はWTOに持ち込まれ、アメリカは完敗。外圧拒否の正しさを完膚なきまでに証明しました。それでもアメリカは押し売り固執を止めず、残る自動車・保険の不平等協定が廃止されたのは、ようやく99年になってからです。
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通産省・国売り物語(6) 馬借 2002/02/22 00:06

通産省分裂

 曲がりなりにも通産省が「押し売り拒否」の姿勢を示すようになった「大人の関係」の交渉のあたりからです、その変化が起こる直前、通産省で起こった大事件が「内藤局長罷免事件」でした。そのきっかけは93年の与党分裂・細川政権誕生で、棚橋氏と癒着していた自民党中枢が、彼と密接な梶山勢力と小沢系グループに分かれ、対立を深める中で、小沢グループに属する熊谷通産大臣や「四人組」と呼ばれる一部反棚橋派の官僚による棚橋氏に対する告発攻撃が行われたのです。

 批判されたのが、その選挙で政界進出した棚橋氏の長男に対する不透明な箔漬け人事でした。棚橋氏とともに、その後継者として次期次官就任が確実視されていた内藤正久氏が槍玉に上がり、棚橋氏は一時的に埼玉大学に逼塞し、内藤氏は熊谷通産大臣によって辞任を迫られます。省内では官僚の世界を守る「人事の独立性」を侵害されたとして、内藤氏に対する同情論が広がり、この事件を追った高杉良・佐高信氏も、徹底して内藤氏を持ち上げました。高杉氏の小説では棚橋泰文氏の「特進」は実質的昇進にはならないとして、四人組の「言いがかり」を強調していました。しかし実際は「七年飛び」とも言われる大幅な昇進であり、かなり露骨な意図があったことが伺われます。

 佐高氏は言います。「内藤氏は百年に1人の得難い人材」「国民にとってあらまほしき政策を行う人」と。実際、官僚の間での人気はかなりのものがあったようです。お歳暮も送り返すという内藤氏の私生活での生真面目さと、棚橋氏の部下として、溢れる利権をもたらした功績、特に巨額の予算をもたらした「新社会資本」の立案は、官僚達にとって絶賛の的だったそうですが、果たしてこの巨額支出が日本にとって本当にプラスの意味を持つかどうかは、現在の巨額累積赤字が雄弁に物語る筈です。

 しかし、この事件で棚橋氏の影響力が一時的に逼塞した事で、省内の流れは大きく変わったのです。さらなる延長を要求するアメリカに対して、細川首相の元で断固延長拒否。翌年2月の交渉決裂・・・、所謂「大人の関係」の宣言。

 その後、村山内閣登場・自民党の与党への復権とともに内藤氏は名誉回復し、棚橋氏も石油公団総裁へ大型天下りにありつく段取りが出来上がります。しかし、泉井疑惑の浮上とともに、再び泉井被告から長男の選挙資金を受け取ったとして批判され、石油公団総裁の話も流れます。その後も四人組勢力の絡んだ権力抗争の中で、反棚橋派は排除されていきました。そして棚橋氏は、今なお隠然たる権力を握り、最近も某石油会社が彼を重役に迎えたのは、彼の権力を期待しての事というのは常識です。

 佐高氏が言うには、通産省には「国内派」と「資源派」が存在し、規制によって国内企業の保護を主張する統制派と、規制緩和を主張する資源派の対立に由来したと主張しています。しかし実際には、四人組の背後にいたとされる児玉幸治氏は元々棚橋氏の盟友であり、四人組の1人である細川恒氏も資源派です。

内藤氏は、70年代に通産を掌握した「資源派」の創始者である両角氏の直系で、エチレン不況の時にカルテル作りを主導した縁で、石油業界に絶大な影響力を持ったといいます。ジェトロのニューヨーク支局にいた時代にアメリカの民主党議員(半導体摩擦の拡大に大きな役割を果たした)との太いパイプを持ち、日米摩擦の舞台裏で暗躍したのは有名だそうです。それがどういう暗躍だったかは解りませんが、彼の通産内部での絶大な支持を考えると、例えば、「外圧受け入れ」に向けての省内説得に当るとしたら、そうした人物こそ最適任と言えるでしょう。

 佐高氏が「改革派として経済統制に拘る勢力から排除された」かの如き希望の星として持ち上げましたが、こうした見方がいかに偏ったものであるかは、彼が棚橋氏の元で行った全国・全産業的な輸入品購買促進政策こそ、「経済統制を目的とした圧力迎合」の意図を持った半導体押し売り摩擦の延長に過ぎない事実を見れば明らかではないでしょうか。事実、佐原氏が内藤罷免事件を詳しく取り上げた「新日本官僚白書」には、もう一人の当事者である棚橋氏の存在が全く無視されているのです。

 つまるところ、「内藤事件」は、通産省を支配した外圧迎合派の内ゲバに過ぎないのです。四人組の背後に存在するもう一人の影として、内田元享氏という人物がいました。通産省内に根強い人脈を張るOBで、「わざ」という企業を経営して省内人脈を利用して地熱開発などで堅固な利権を握り、その資金力で四人組の運動を動かしていたのだそうです。

彼はそのために、建築摩擦で(レーガン政権との癒着で)悪名高いベクテル社の代理人を務め、他にも多様なアメリカ企業の対日進出をコンサルティングしていた・・・と言いますから、まさに「資源派(国際派)」の影の大物として、外圧迎合運動にも大きな役割を果たした事は間違いありません。内田氏は四人組事件の余波の続く96年12月に病死しましたが、そのその影の人脈は、それにまつわるスキャンダルが表に出れば通産省は完全に崩壊すると言われるほど、激しいものでした。そしてその思想的には「産業を盛んにして輸出で稼ぐ時代は終わった」と、住宅産業に手を出したように、佐原氏が絶賛した内藤氏の主張などは、要するに内田氏の受け売りなのです。言わば彼も棚橋氏などの盟友だったのです。

  結局、通産省で内藤事件後、目が覚めたように外圧への抵抗を始め、20世紀の残り数年をかけて、押し売り協定を一応終わらせたのは、四人組でも棚橋派でもない人達だったのです。佐原氏によれば、四人組事件後の省内抗争の主役は徹底追放派対融和派でした。そして、後の日米摩擦、たとえば96年の自動車協議などでも省内の主流が外圧拒否を主張する中で、少なからぬ勢力が妥協を主張したとのことで、その妥協派こそ、棚橋氏直系グループ・・・つまり対四人組強硬派である事は間違い無いでしょう。

そして、四人組の勢力が完全に駆逐された現在、折角消滅した「包括経済協議」が、事もあろうに通産省内から言い出して復活したのです。勿論、外圧反対派は「押し売り」の復活を強く警戒していますが、アメリカ側はこれを足掛かりに「夢よもう一度」と、自動車などでの協議の枠組みを強引に割り込ませ、押し売り再発の危険は次第に強まりつつあるのが現状です。

 通産省と言えば、プレストウィッツ氏などが「ノートリアスMITI」と称して、通産省はあたかも「対米抵抗勢力拠点」であるかのようにイメージ付けられてきました。そこから「官僚統制VS輸入促進」という公式が誘導され、あたかも輸入=自由化であるかのような論調がまかり通ったのは、全く彼等「リビジョニスト」達の宣伝に乗せられた訳です。何しろ実態は、裏で通産官僚と組んだアメリカ企業利権の利益によって、最悪の市場統制が行われたのですから。

 実際、リビジョニスト達の通産省攻撃は、通産省資源派が国内派を押さえるために、絶好の題目だった筈です。資源派は、石油危機を切っ掛けに台頭した集団で、日本を資源危機から守るための戦略が必要だ・・・という題目で、規制の強い石油業界への影響力を武器に、75年に資源エネルギー庁が出来た頃から、通産省の主導権を握っていったのです。

しかし、アメリカのオイルメジャーが圧倒的に強い現実を前に、アメリカ追従をもっぱらとするようになったのは自然の成り行きでした。そして「産業保護のための通産省から、総合的な国家戦略の立案に軸を移すための機構改革」という題目を掲げ、国内産業を重視する人達を排除する権力抗争マシーンとして、日本の産業政策を蝕むようになっていったのです。

 元々、官僚の「裏で外圧と手を組む」は、実際には多くの人が指摘する所でした。ところが、その意図について「国内の頑固な保護論者を押さえるためだ」などという、あたかも自由化を促進する正義の味方であるかのような宣伝がなされていたのです。それが実は全く逆であった事実が明らかになった今、外圧を肯定して通産省の利権拡大と産業支配を正当化した論者は、厳に反省すべきでしょう。

外圧の口実

 日米摩擦の深刻化、即ち対日外圧の横暴化を正当化する言い訳として、アメリカ側関係者がよく口にする言い分は、こうです。「日本が今までの交渉で、自主的な譲歩をさぼり続けたので、アメリカの我慢が限界に来たのだ」これが実に不思議な論理である事は、一読すればお解りかと思います。

 交渉とは、「奪った領土を返す」ような論理的義務の実現ならいざ知らず、通称交渉のような双方の主権に基づく話では、双方が譲歩を出し合い、その交渉結果が「自国にとってもにとって有益」だという認識でこそ、妥協が成立するものです。19世紀のような脅しがまかり通る時代ならいざ知らず、対等な外交関係の中で、一方的な譲歩を要求されるような交渉に、誰が進んで言いなりになりますか? ましてや相手が「譲歩しない」事をもって被害者意識を募らせ、復讐心を燃やすなど言語道断です。

 そして、彼らは露骨な脅しをかけて、日本側の妥協を引き出すと、「摩擦が起こって危機的状態になったから、日本が譲歩したのだ」ということで、その「譲歩」は自分が「勝ち取ったもの」であるから、譲った相手に対しての感謝は無い・さらなる譲歩はさらに自分達の実力で勝ち取るのだ・・・と。まさに幼児的な我が儘の発想というしかありませんでした。

 こうした被害者意識と強盗の論理の複合体を形成していったのが、プレストウィッツを初めとする「リビジョニスト」でした。噴飯にも彼は、あたかも日本が「アメリカのお人良しさ」なるものをカモり続けた悪人であるかのように主張するために、何を言ったか。アメリカが「自由貿易」の体裁を繕いつつ貿易障壁を張り巡らすために日本が一方的に犠牲を払う、あの屈辱的な「輸出自主規制」すらも、「狡猾な日本にしてやられた」などと被害者意識の対象に組み込んだのです。輸出規制なら、アメリカに払う関税を節約できるという理由で・・・。まさに、全ての点でアメリカが得をし日本が損をする図式で無い限り「公正」ではない・・・という、救いの無い国家主義的ガリガリ亡者と言う他はありません。

 そもそも、彼等はあのような被害者意識を振りかざすほど、自国の市場を開放してきたのでしょうか?

 アメリカが自分で主張するほど開放的な市場ではないことは、アメリカの良心的経済学者であるバグワディ氏の「アメリカ貿易は公正か」に、完膚無きまでに暴露されています。連発する根拠のいいかげんな「反ダンピング関税」や日本などに強制した「自主輸出規制」を待つまでもなく、日本では70年代に姿を消した工業製品の輸入規制がいくつも残っている点など・・・。

 呆れたことに、この「自主規制」と称するものに関して、アメリカ人は言うのです。「イタリアやフランスと同様、日本に対して輸入の数量規制をしてもおかしくなかったのに、アメリカはそれをせず、日本の自主規制に任せた。すなわち、世界各地との取引において、アメリカはいかに無防備で馬鹿正直か(ボイス90−5)」・・・。この自主規制が、アメリカから強制されたものである事は誰でも知ってる事です。それを「無防備」だの「日本に任せた」だの「度量」だのと被害者意識を垂れ流して、日本に「感謝」を要求する・・・。こんなものを肯定してしまう西尾幹二や松本健一氏とは、いったい・・・

 実は、本当に外国製半導体を排除していたのがアメリカ自身である事は、有名な事実なのです。アメリカの半導体商社が外国企業との輸入契約をまとめると、それを破棄させるようアメリカの半導体メーカーが圧力をかけるのだそうです。かつて日本のメーカーがそれで販路開拓に散々苦労したのだそうですが、88年頃ですら韓国メーカーからの輸入に対してやっていると、ニューヨークタイムズで報道されています。こうした有名な事実が、何故日米交渉で問題にされなかったのかと、佐々木隆雄氏の著書「アメリカの通商政策」でいぶかっていますが、通産省とアメリカとの馴れ合いという事実が解ってしまえば、最早それは謎でも何でもなかったという事なのでしょう。

 結局、アメリカが「自由貿易のリーダー」などというのは、アメリカ企業の利益を反映した宣伝が生み出した幻想に過ぎなかったのです。アメリカが実際にやっている事は、要するに「自国輸出産業」の利益のために他国に「自由化(と称するもの)」を要求しているだけに過ぎないのです。それで「相互主義」などと言って、相手国からの輸入を締め出すのだから、これでは率先して輸入を閉ざすのが自由貿易のリーダーか・・・と言わざるを得ないでしょう。「アメリカが率先して自国を解放した」と称して「だから日本も率先して市場開放して、自由貿易のリーダーたれ」と言われて、日本は世界一関税の低い国になりました。それで自由貿易のリーダーと呼ばれるようになったか?

 現実には、相手の言い分をホイホイ真に受けるナイーブさに、図に乗った彼等によって「目に見えない非関税障壁」などという言いがかりをつけられて、「日本人が日本語でビジネスするのが、英語しか使わないアメリカ人には障壁だ」だの「道路が狭いのは大型車しか作らないアメリカ企業には障壁だ」だの、とんでもない言いがかりを宣伝されて、ますます不当な「障壁国」のレッテルを貼られただけなのです。「自由貿易のリーダー」などというのは、宣伝が作り出す幻想の中にしか存在しないのが現状です。

 では次に、日本は彼等があのような被害者意識を振りかざすほど、市場閉鎖的だったのでしょうか?

 先ず、大前提として、根拠である統計上の数値に大きなごまかしがあります。「比率で見て、アメリカの赤字の大半は対日赤字が占めている」と、彼等は言います。よく引き合いに出されるこの統計には、とんでもないごまかしがあるのです。例えば、日本はサウジに対して巨額の赤字を抱えています。では「日本の赤字に占める対サウジ赤字」を計算したら、どういう事になるか。比率というのは分母と分子で構成されます。

対米貿易だって黒字の国もあれば対米赤字の国もある。それを調整して残ったのが「アメリカの赤字」です。仮に日本以外にも、いくつかの対米黒字国の分を足せば、軽く100%を遙かに超える筈でしょう。中学生でも解る数式です。こんないいかげんな統計を「不均衡の健全さ」の目安に使おうという許し難い詐欺行為に、いい大人が簡単に引っかかって、国際政治に甚大な被害を与えてきたのだから、全くもって情けない限りというべきでしょう。

 また、「他の国とは均衡に向かっているのに、日本は違う」という言い分を振りかざすのも、きちんとしたデータに基づかない詐欺行為です。アメリカがしばしば使う対EU貿易でも、92年以前6年間の対米輸入増加ペースで日本が平均10.1%、EU11.6%と、殆ど違わないのです。これは、元々の貿易規模が違うために、EUの輸入増加が目立つからに過ぎない。日本が「貿易規模が大きい」からといって、アメリカの輸出能力がそれに対応する訳ではないのです。

 ボイス90年6号に首藤信彦氏が繊細に明かしたデータによれば、当時盛んに言われた「内外価格差」なるもののは現実には存在しない事が明らかになっています。実際、構造協議の時に行った協同調査で、日本からの輸出品には価格的差は無く、アメリカからの輸入品のみが日本で高かった。アメリカにいる輸出業者が法外な利潤を上乗せするからなのです。また、急速な円高で「輸出時のドル建て契約」に縛られて価格に円高分を上乗せできないとか、日本の正規価格とアメリカのディスカウント店での旧型品の値引き価格を比べるとか、いかさまな数字を「アメリカ擁護」のためにでっち上げていたのが、実態なのです。

 こういう客観的なデータを上げると、「売れないのは目に見えない障壁のせい」などという根拠の曖昧な言いがかり。プライドばかり高いアメリカ人が、事実に目を背けて「アメリカ製品は世界一」という迷信です。「車が左側通行なのは、アメリカの左ハンドルに対する障壁」などと・・・。ユーザーの欲しいものを売るという、商売の基本を忘れた発想で、そもそも物が売れる訳がない。

こんなのを相手にするから、肝心の日本企業までが、今では商売の基本を忘れかけているのではないでしょうか。継続的取引があるから売り込めないというのも、間違っています。あ茶問屋の跡継ぎは、知知り合いの同業者に修行に出されて、努力して扱いの小売りの数を倍にしました。取引相手に英語での商談を要求するようなアメリカ人ビジネスマンは、そういう努力をしなかっただけです。単なる「甘え」に過ぎません。

 「民間経済主体の自由な契約」をアメリカ製品が売れないからといって貿易障壁だ・・・などと主張することに対しては、当時の浜田宏一氏がエコノミスト90年5月1〜8日号で、情報構造形態と契約形態との関連に関する最新の経済学成果を引用して、整然とその間違いを論証しています。そしてきちんと反論しない政府を批判しています。

 「アメリカのビジネスマンの努力が足りない」という当然の反論に対して、押し売り正当化論の巨頭にして財政破壊的垂れ流し要求の旗頭たるリチャード・クー氏が、どんな横暴な言葉を嘯いたか。「日本より美味しい市場はたくさんある。アメリカ人に売りに来て欲しければ、もっと儲けさせろ」・・・ 冗談じゃない! 日本の希望として「売りに来て欲しい」なんて、誰が言ったのでしょうか。アメリカが「売らせろ」と言って圧力をかけたのではないですか?

  醜い開き直りと言う他はありません。 彼はアメリカの代弁者として、アメリカの経済官僚から野村へと転進し、経済雑誌で盛んに「公共事業の寄生虫」を甘やかす論を説いて、バブル投機の夢を追う無能な金融マンに喜ばれ、「アナリスト人気第一位」にまでもて囃されるという、日本人として実に情けない話です。

 アメリカが「日本の閉鎖性を象徴する事件」としてもて囃したものに、91年の展示会でアメリカ米の展示を「不正輸出」として撤去された件があります。アメリカはこれを「僅かなサンプルを、何と狭量な」と大々的に宣伝し、経済反日感情を煽りました。実際には農水省の役人が「法的処置(普通、強制撤去でしょう)」と言ったのを「撤去しなければ逮捕すると言って脅した」などなど嘘の報道で煽り、それに対して日本側からは何の抗議も無し。ひたすら「理解を求めたい」などとヘコヘコする有り様。

 「僅かなサンプル」と言いますが、実はこれと全く同じ事をアメリカは日本に対して行ったのです。アモルファス合金の権威である東北大の増岡教授がアメリカ企業からの要請で学術サンプルを送ったところが「アライド社の特許を侵害した不正輸出」として訴えられ、煩雑な訴訟手続きを強要されてボロボロにされた事件は有名です。日本には「何と狭量な」で自分達だと「ルールは厳密に」・・・。これがアメリカのやり方です。

 そもそも米の輸入禁止自体、その根拠である「食料安保論」を強力に支援していたのは、他ならぬアメリカ人です。「アメリカを怒らせたら食料を禁輸してやる。飢え死にしたくなければ言う事を聞け」・・・。こういう「輸出国」としての立場を振りかざすような輩に「輸出の自由」を要求する権利が、そもそもあるでしょうか。

 アメリカが行った、最も悪質な保護貿易は、為替操作による相手国通貨吊り上げでしょう。「基軸通貨」の地位を悪用し、その地位を任せた「世界」の信頼を裏切っての円高攻撃。クリントン政権は発足当初から「為替を武器にする」と言明していました。そして、押し売り協議で日本が言いなりにならないからと、円高容認の口先介入によって1ドル100円に迫る数値を出したのです。アメリカは頻繁に、通貨を梃子に脅して押売交渉を行い、日本を含めた世界の「ドルユーザー」に破滅的な為替差損を強制しました。投機筋は「基軸通貨管理国」のアメリカ当局の発言に機敏に反応します。そうした地位を利用した、これは最悪の国際経済犯罪です。ガットでも曖昧な表現ながら禁止していた行為です。

 熱狂的なアメリカ擁護論者であり管理貿易推進派である杉岡氏すら「円高の起きるメカニズムを欧米の政策当局は仕掛けることができる」と言明し、だからこそ、それを批判すべきなのに「仕掛けを起こさない配慮」・・・つまりこの国際経済犯罪の脅し目的に屈伏せよ・・・などと。日本財政破壊的垂れ流しの宣伝推進者として、寄生的投機屋に人気のあったリチャードクー氏が「結果主義的黒字減らし・押売容認論」を鼓吹するために最大限に吹き散らかしたのも、円高による脅しでした。「貿易黒字だから当然」などという言い訳が通用しない事は明白でしょう。

 「経済のファンダメンタルズから見ればむしろ円高の根拠は薄弱」というのが当時からの常識でした。欧州通貨が市場統合にも関わらず、ドイツの東ドイツ吸収効果で弱含みになっている隙をついて、ベンツェン財務長官の円高期待発言が、円の独歩高を演出(エコノミスト93−3/16)したのです。クー氏の身勝手な円吊り上げ正当化論に対しての経済学の世界的意見は「アメリカの近隣窮乏化政策とすら見える円高が、日本人の中で肯定すらされているのは奇妙なことである(ウォールストリートジャーナル93−12/3)」というものです。

 こう言うは従米派は「そうは言っても、貿易の不均衡は問題だ」と言うでしょう。しかし、必要なのは投資による還流を含めた、経常収支の全体的な均衡です。ところが、黒字国からのスムーズな資金還流は「円高差損」によって妨害され、あまつさえBIS規制によって大幅な資金回収を迫られた結果が、90年代初頭の経常黒字激増でした。それに加えてドル表示による「見かけ」の巨額化・・・所謂Jカーブ効果が大きかったのです。吉川元忠氏の「マネー敗戦」では、資本輸出国としての地位が金融センターとしての機能を育て、自国通貨に決済機能を付与する・・・というのが、世界経済史の鉄則だと指摘されています。

日銀・大蔵省はそうした変化を怠り、ドル支配下の元に隷属する地位に据え置かれ続ける資本輸出国というグロテスクな状況を生き延びさせたと・・・、そうした官僚の罪を厳しく糾弾していますが、何故そのような事になったのか。アメリカの「日本の金融パワーを押さえる」ための様々な政治工作、その背後の「支配国としての地位の延命」という確固としたアメリカの国家目標を考えれば、「日本の脅威・ドル支配の危機」を排除するために「円の決済機能」を実現させまい・・・というアメリカの圧力があった事は言うまでもない。

そのために、「宮澤構想」など、目障りにものは片っ端から潰したのもアメリカなのですから。この結果として膨大な為替差損が発生しました。87年頃の「日本資産凍結」の噂も、実は、損失を出したアメリカ国債を売却しようという動きを脅すものだったのですが、こうして大蔵省は民間金融機関にドル投資継続を強要するとともに、バブルの発生と破綻を促し、結果として日本経済をズタズタにしたのです。

 実は、アメリカが赤字を重ねる本当の原因は「ドル=基軸通貨」というアメリカの特権にこそあるのです。それは、ノーベル経済学になった「流動性のジレンマ」理論が立証しています。

 そもそも基軸通貨というのは、世界中が準備通貨として必要とするものです。それを裏付けとして自国通貨を発行する事になります。そして、市場が必要とする通貨量は国内経済規模に見合う量であり、その分だけの通貨を発行できる訳です。つまり、各国が自国経済発展に見合う量の自国通貨を出すために、それだけの外貨準備としてのドルを必要とする・・・という事は、アメリカだけは世界中の経済成長に見合うドルを発行できる。つまりアメリカは、世界経済全体の成長を担保に、膨大な通貨を印刷・垂れ流しする事が可能になる。

 日本など、かつて外貨が足りなかった頃は、ちょっと景気が良くなると外貨が不足し、それに対応するために政策で景気を引き締め、企業はバタバタと倒産しました。そういう限界からずっと、アメリカだけは自由だったのです。それによる恩恵がいかに大きかった事か。「米国は国内市場が良すぎて輸出意欲がわかない(住友商事伊藤正氏)」。まさにこの基軸通貨国の特権こそ、アメリカの赤字の源泉であり、それがもたらす「旨み」反作用に過ぎないのです。その責任を日本になすりつける事が、いかに破廉恥な行為であることか・・・・・

 だから、貿易赤字が嫌ならドルが基軸通貨を降りるか、せめて他の通貨と、基軸たる役割をシェアリングする事が不可欠なのに、それを提案した行天財務感官に対してリーガン財務長官が色をなして怒り、単独基軸通貨の地位に固執した事実を、アメリカはどう弁解するのでしょうか。問題解決とは、そうした不合理を是正する事ではないのか!

 内外価格差だってその多くはドル安の結果であり、そのドル表示での輸出入契約に縛られ、日本の輸出業者に契約後の円高による差損を彼等に強要したのはアメリカ人輸出業者なのです。その被害に遭った日本人業者を「ダンピング」呼ばわり・・・。

それどころか、果ては最近のアメリカの手当たり次第の鉄鋼に対する明らかな言い掛かりダンピング提訴を、隷米論者は何と言ったか・・・「ダンピング規制で対米輸出が減って生産が減れば採算分岐点を割って結果的に採算割れになる。だから結果的に日本はダンピングをした事になる」・・・と。ダンピングとは、価格競争のために、意図して採算割れ輸出することであって、こんなアメリカによる意図的操作で採算割れすることをダンピングなどと言う筈がない。こんな詐欺的論理を平然とまかり通す・・・、何と狂った世界なのでしょうか。
http://1234tora.fc2web.com/kuniuri3.htm


通産省・国売り物語(7) 馬借

黒字攻撃の犯罪性

 市場を閉鎖したいのなら、閉鎖するのはその国の自由でしょう。現にアメリカは繊 維以降、相次いで日本に「自主規制」を強要して市場を閉ざしてきた。しかしそれが 何故「黒字化」に結びつかなかったか・・・。それは、アメリカの対日輸入=アメリ カの赤字=日本の黒字という貿易バランス論の発想が間違っていたのです。

 黒字・赤字を作り出すものは、クリントン押し売り外圧の非を諭す経済学権威が主 張する如く、貯蓄・消費の「ifバランス」なのです。だからある分野で日本製品を 追い出したとしても、安くて良い輸入品を使えない「経済全体」の効率を悪化させ、 けっきょく収入の低下を招いて赤字は拡大する。だから世界の赤字国はすべからく障 壁が多い。

日本が輸出で大きな成長を遂げたのは、実は60年代からの貿易自由化の 結果であると、日本だけでなく、それに続くアジア諸国の輸出産業の成長も、自由化 故にこそ可能になったんだと、(野口旭氏「経済対立は誰が起こすのか」)。つまり 日本は、市場を閉鎖したから黒字になったのではなく、市場を開放したからこそ黒字 大国になったのです。

 学会では飯田経夫・小宮隆太郎・下村治氏といった日本経済学会の真っ当な権威は、 アメリカのの我が儘で嘘だらけな責任すり替えを厳しく批判していおり、東洋経済9 3年7月10日の小宮教授の名著は賞賛を呼びました。これが単なる「一方からの見 方」でなく、学問レベルでの客観的な現実であった事は、アメリカを擁護して貿易バ ランス論から黒字減らしを主張する香西泰氏が、学会で孤立感を抱いていたと自白言 している事からも明らかです(東洋経済88年1月23日)。

ところが、彼に言わせ れば主流である筈の飯田氏もまた、孤立感を表明していた。これを香西氏はいぶかし んでいますが、東洋経済のようなマスコミ雑誌ではまさに、学会でのまともな理論が 孤立状態にあった・・・その理由は一般向け香西氏や天谷氏のような一般向けエコノ ミストの多くが「政治的立場」を持った官僚出身者である事を考えれば、解ります。

 アメリカの悪質な政治宣伝と、それを鵜呑みにする隷米・排日派の強弁は裏腹に、 小宮氏が断言するように「日本は最も開放的な市場のひとつ」(エコノミスト92年 3月31日)であった。これが客観的・学問的事実であり、それがマスコミがリード する社会一般の「常識」では無視されていたのです。「内需拡大をやらない日本にア メリカを批判する資格は無い」と強弁する香西氏。

批判する資格も何も、アメリカの 赤字の問題は、アメリカの一方的な都合に基づいて アメリカ自身の問題です。バブ ル期の香西氏が言う「最近の日本経済の成長ぶりは、こうしたモノ余り説の信頼性を 疑わせる」などは、バブルのバブルたる所以を無視し、日本人の気を大きくさせて「 大盤振る舞い」を正当化するだけのもので、そんな論こそが現在、日本を破綻の淵に 追い込んでいる・・・その責任を彼はどう取るのか・・・。

 まともな学者が、例えば小宮・下村氏などは(リチャードヴェルナー氏曰く「アメ リカの要求のような」)前川レポートを批判し、貿易黒字悪玉論を完膚なきまでに否 定しても、そういう正論はめったにジャーナリズムに登場せず、世論には殆ど影響を 与えず、代わりにアメリカの立場に立って黒字減らしを擁護した、天谷・香西・赤羽 といった、官僚や日銀のOBのエコノミスト達。彼等はバブルに至るまでの経済予測 を間違え、楽観論を垂れ流し続け、日本経済をミスリードして今日を招いたのも彼等 です。それは本当に「間違えた」のでしょうか。それとも「間違える振り」をしただ けだったのでしょうか?

 三和総研のような金融企業子会社のシンクタンクは、天下り官僚OBの金城蕩池で、 そういうのが世論ミスリードの先頭に立ったのです。原田和明氏が小宮理論を攻撃し た東洋経済93年8月7日号では「政治的視点を欠いた純理論は国際社会の場で理論 は通っていても容易には受け入れられない」と・・・。「政治的視点」とは、要する にアメリカの強欲におもねる談合ではないのか。

客観的に正しいものが政治的なゴネ に踏みつけられる事を「不公正」と言います。不公正をまかり通すために公正を引っ 込めろ・・・と彼は主張しているのです。そんな理不尽の上に立って彼は客観的に正 当な「純理論」を「一方的な黒字正当化」「利己的な主張」などとほざく。三和総研 がでっち上げた「輸入障壁度」なるものを振りかざして「現実輸入数値」なるものと 「比較優位度」なる正体不明の数値を元に、日本市場に障壁が高いと強弁しています が、その論を見る限り結局それは、輸出側の売込努力や需要方ニーズ対応といった、 本来の「輸入が少ない」原因と無関係で、急速な円高による歪みをもろに反映した歪 んだ数値であることは間違いないでしょう。

何より、彼が「日本の高障壁度」の見本 とした品目ときたら、殆ど輸入に頼っている航空機だの、世界一関税の低い日本にお いての例外的な「高関税品目」だの・・・、到底日本の貿易実態の見本たりえない代 物ばかりなのですから、いかにまやかし臭い数値標識かが解ろうというものです。

 同様に、獨協大学の杉岡碩夫氏は、円高を「大東亜戦争と同じだ」などという、と んでもない比喩で押売に対する抵抗を脅しました。「自由貿易の旗をふりかざしてガ ットの場で改善を求める」ことを「鬼畜米英的発想」だというのです。あからさまな 自由貿易破壊論であり、絶対に容認できるものではありません。

 安場保吉氏も黒字悪玉論を強弁して赤字財政垂れ流し、「財政危機は起こらない」 と大見得を切りました。根拠の無い強気発言でバブルの傷を深くした経済戦犯の金森 久雄氏は、「黒字の15兆円を使い切る」などという目的のために公共投資の垂れ流 しを主張し、日本の黒字はアメリカの赤字などというお粗末な妄説を垂れ流す人が「 反対派はマクロ経済に無知だ」などと宣うに至っては、空いた口がふさがりません。

 「日本は黒字が大きいから、何を言われても仕方がない」という論理無視を、葵の 御紋のように振りかざすのが、アメリカや、それを擁護する従米派マスコミの十六番 で、下手をすると「黒字が大きい」というだけで、外国による不公正行為をガットに 訴える事すら「資格が無い」かのように強弁する暴論も多いのです。「黒字」という 結果主義によって自由貿易システムの出番を否定するような人は「自由経済の敵」と 言われて寸分の反論も出来ないでしょう。

 数々の「きちんとした理由」にも関わらず、「額が巨額だから批判はやむを得ない」 などと、おかしな市場破壊的輸入政策を受け入れました。マスコミは、日本の産業は 消費財から生産財へ、そして「日本でしか作れない部品」に特化するから大丈夫だと ・・・。麻薬のような日本不死身説で国民を宥めます。ところがその技術的強みすら も「テクノグローバリズム」の名の元で、大バーゲン的に譲り渡せという外圧に身を 任せたのでは、その末路は明らかでしょう。そして今、「産業大国」としての日本は、 そうした流れに便乗してのし上がった中国によって、止めを刺されようとしています。

 黒字が大きいのは、長い間のアメリカ自身の姿でした。それをアメリカは「黒字国 は許されない」との批判を甘受したでしょうか。現実に、60年代に外貨不足に悩ん でいた日本がアメリカに「対日輸入増加」を求めた時、アメリカは身の蓋も無く一蹴 したのです。(エコノミスト92年3月31日)。貿易不均衡の解消は赤字国の努力 に拠るのが「世界の常識」であり、それでも出てくる黒字・赤字を調整するのは、基 本的に赤字国に対する投資というのが「国際経済のルール」だと。

 そのための対米投資すら、摩擦に煽って妨害し、逆に経常赤字を拡大する対日投資 の増大保護を要求したのです。建前上は「アメリカの労働者の利益」と称して、市民 運動関係団体を対日攻撃に動員し、実は資本家の利益を追求する。全ては見え透いた 真っ赤な嘘。当時から、誰の目にも明らかだった筈です。

こうした資本家の暴利を堂 々と追求する「お手盛給与」に、日本市民の憤慨はどれほどのものがあったか。そう した悪行をごまかすための、労働者の不満の矛先を日本に向けた日本叩きを煽り、現 実に不足する労働者の職場や輸出生産力を補ったのは、むしろ日本企業の対米進出な のに、それに「ローカルダンピング」等で縛って損失を強制し、多くが損を被って追 い出されるに至った事実をどう弁解するのでしょうか。

 92年の自動車押売協議の「ボランタリープラン」で進出した日系自動車メーカー は「アメリカ資本から部品を買う」事を政治的に強制され、真面目な供給をしなかっ たアメリカ部品メーカーに代わる部品を供給すべく、無理なアメリカ進出を行った日 系部品メーカーの、切り捨てを強要されました。日本の善意でアメリカのために血を 流した「ボランティア」は、アメリカの悪意によって絞め殺されたのです。

 従米派作家石川好氏は、こうした悪意によって損失を出す日本企業に「アメリカか ら引き揚げるな」などと反市場主義的なお説教を垂れました。「儲からなくても歯を 食いしばってがんばることによって、アメリカ人との友情はさらに深まる」。あの悪 意に満ちたアメリカの、どこを叩けば「友情」なんて言葉が出てくるのでしょうか? 儲からないようにしたのは誰か?

 「日本人が自らの努力によって儲ける」事自体を 否定し、口先では友情だ・・・などと言いつつ、日本人の「アメリカのために」とい う友情を踏み躙ったのは誰でしょうか? 日本企業がアメリカに工場を作ったのは儲 かるからじゃない。日本から輸出したほうが儲かるし、東南アジアで作ればもっと儲 かる。けど「アメリカ人の雇用を確保してくれ」と言われて、困難を承知で出て行っ た。今から考えれば馬鹿なことをしたものだが、その友情をアメリカが裏切ったんじ ゃないか!

 「日本企業が進出すると対日輸入が増える」という、どう考えても有り得ない妄説 を、いかがわしい数字の操作によって、こうした日系企業排斥を正当化したデニス教 授は、「アメリカの赤字の増加は、日系工場が使う部品の輸入が増加するから」と強 弁していますが、今までの製品輸入の代替としての製品価格が、それに使用した部品 の価格を下回らない限り、有り得ない話ですが、彼の数字トリックは簡単です。

要す るに、アメリカ経済全体のパフォーマンスを押し上げた結果としての「製造拡大効果」 でしょう。日系工場が従来の輸入以上に製造して第三国に輸出したと考えれば、全て 辻褄が合うのです。この論理は、唐津一氏が指摘したような、アメリカが90年代前 半に増やした輸出の相当部分を日系工場が稼ぎ出している事実が、それを裏づけてい ます。こんな単純なトリックを批判することも無く「ローカルコンテンツは当然」な どと馬鹿をほざく高梨義明氏のような無能な日本のエコノミスト達は、誰かから賄賂 でも貰っていたのでしょうか?

 逆に、対日進出したアメリカ企業は、強欲な搾取への欲望を隠そうとしませんでし た。東燃などは、エクソン・モービルが協調して過大な配当を要求し、92年12月 期にはなんと175%という配当性向を要求。利益を遙かに超える配当という、経済 の常識を踏み躙る暴挙をやらせて会社の資産を取り崩しを強要したのです。株主権の 乱用によって、過大な利益に舌鼓を打つアメリカの資本家達。その強欲な行動を「日 本は株主に対する認識が甘い」などと開き直るアメリカと、それを後押しするマスコ ミ・・・。

 彼等をここまで横暴ならしめたのには、もう一つ「日本の産業は全てアメリカから 教わった知識で発展した」という、牢固とした恩着せ的な思い込みがあります。かつ てケントデリカット氏が、クイズ番組で大恥をかいた事があります。世界に先駆けて テレビ画像電送に成功した高柳健次郎の業績を紹介した際に、彼は「そんな事がある 筈がない。テレビ技術は全てアメリカ人が創ったんだ」・・・(絶句)。歴史的事実 すら足蹴にするその蒙昧は、日本人を知的創造の出来ない劣等民族として軽蔑し、そ の業績を全く認めようとしない差別意識の産物です。

 そしてその害毒は「アメリカ崇拝」の陋習によって、多くの日本人の精神をも侵し ているのです。西澤健一氏は、半導体で多くの発明を取った事でも有名ですが、企業 に特許を売り込もうとして門前払いを食ったのだそうです。ところがその後すぐ、そ の企業に同様の特許をアメリカ人が売り込むと、一も二もなく採用した。曰く「日本 人の特許を使ったなんて言っても、売れない。アメリカから買った特許を使ったと言 うと売れるんだ」。

 日本が産業で成功したのは、必要以上にアメリカに特許料を払ったと同時に、多く の独自技術の開発したためです。それを「アメリカ人の知識を盗んだ」などと言いが かりをつけ、「アメリカがただ同然で使わせてやったお蔭」などと蒙昧な恩着せ論を 振りかざすアメリカの姿の、何と醜いことか・・・。

   テレビだって、日本が高柳以来の成果を捨ててRCA方式を買った結果、そのRC Aが巨額の特許料に胡座をかいて自滅したのは有名です。日本企業がデュポンのナイ ロン特許に支払った特許料があまりに巨額なため「潰れるのではないか」と言われた のを、その重圧を克服して成功したのです。しかも、実は既に独自技術を持っていた にも関わらず、パテント裁判を警戒して技術導入に踏み切った・・・というのも、有 名な話です。

   にも関わらずアメリカは、恩着せ論の挙げ句が、日本が「強くなる」事自体が不公 正だと言い張り、そのためであるからと、日本の技術開発努力すら攻撃の的にしたの が「研究摩擦」です。研究摩擦では、アメリカが日本での研究情報の収集をサボって おいて「日本がアメリカの情報に一方的アクセス」などと言い張るからと、日本側の 負担でアメリカから日本の研究情報を検索できるようにすると「何かアメリカから盗 もうとしているに違いない」などと、逆に陰謀説を煽る始末。

 「アメリカは、日本が教えられたことを単に膨らませただけだと思っている」とい うのが間違った思い込み(東洋経済88年1月16日)であるという事実を「アメリ カでもよく分かっている人たちも多い」が、それが「ひとたび政治の場に持ち込まれ る」と簡単に無視され、確信犯的に嘘がまかり通ってしまうのだという。そしてそれ が日本のマスコミに流れて「常識」として幅を利かせ、その嘘を振りかざしてアメリ カの横暴に対する批判を押し殺そうとする人達が出てくる。

 日本側はそうした要求を宥めるため・・・と称して「テクノグローバリズム」を大 々的に鼓吹し、国内の研究プロジェクトにアメリカ人を誘致したり、超伝導などの研 究成果を差し出した・・・。摩擦最盛期の88年の「国際超伝導産業技術開発センタ ー」などはその典型です。その結果がどうなったか。肝心のアメリカがテクノナショ ナリズムを掲げて技術囲い込みに狂奔し、湾岸危機の時などは、日本の半導体製造技 術の突出に対して、曰く「技術独占は第二のイラク(絶句)」。

TW・カン氏という コンサルティング会社の社長の弁では、日本が努力によって技術的優位を得ることを、 公然たる侵略行為と同じになるというのです。こんなとんでもない理屈が、堂々とま かり通ってしまう「グローバルスタンダード」とは何なのでしょうか?  それまで一体誰がアメリカによるソフト技術独占を誰か批判したでしょうか? 航 空・宇宙技術独占は? 逆に自助努力でアメリカの独占に対抗しようとした日本を、 アメリカは叩きました。

 「だからこそ日本が技術を解放し、テクノグローバリズムのリーダーになるのだ」 と、自称国際派は言いますが、日本の技術バーゲンで、国際社会における技術的リー ダーの地位に少しでも近づいたか? 事実は逆で、日本の影響力は今や見る影も無く、 ナショナリズムを振りかざして技術支配力を格段に強化したアメリカの、独り舞台に 成り果てたではありませんか。日本での共同研究で得た成果を本国に持ち帰って、特 許で囲い込む悪徳研究者が多数出現している(「乗っ取られる大国日本」浜田和幸著) という現実すら多いのです。

 こうした恥ずべき我が儘が、アメリカでは「国防」というキーワード一つで恥を恥 と感じない鉄面皮と成り果てて理性を忘れます。そうしたアメリカ人の軍国体質を利 用すべく、彼等はあらゆる技術問題を軍事問題としてハイビジョンも液晶もみんな国 防省の元で軍事プロジェクトとして推進しました。そして狂犬のような反日的雰囲気 を盛り上げる一方で、 「対米武器技術供与」の協定を強要し、安保の名目で一方的 に有利な条件で日本人の血と汗の結晶である有用民間技術を囲い込む・・・、そのた めのリストとして「クリティカルテクノロジープラン」というのをでっち上げました。

 これを大々的に実行すべく91年度から予算化され、遂行されますが、湾岸戦争や 東芝ココム事件は、まさにそうした軍事名義の圧力に対する日本側の心理的抵抗力を 奪う布石として作用されたのです。最も悪質な技術強奪外圧としては、FSXなどは その典型でしょう。

一体形成炭素繊維技術や高度なレーダーなど、ただ同然で手取り 足取り教える事を強要され、生産技術から何から完全に毟られ、日本はソフトやエン ジンで実質的に得る所無し。日本が自主開発で進めていたのを強引に割り込んで、使 い古しのF16ベースの共同開発を押しつけておいて「技術を持っていかれる」など と被害者意識を喚き立てて、殆ど「やらずぶったくり」の好条件を毟り取った。日本 の独自航空技術の芽を摘もうという悪意に満ちた猿芝居のサクラも、多くいた隷米派 マスコミと、その背後には通産省の影があったのです。

 航空機市場を独占するアメリカならでこそ、ボーイングのように「手抜き整備」で 膨大な犠牲者を出しておいて、本来なら過失致死に問われるべきを、「司法取引」と 称してアメリカから誰も責任を問われない日航ジャンボ機墜落などは、まさに「昭和 モルマントン号」事件と呼ぶべき変事でしたが、にも拘わらず日本は、引き続き航空 機をアメリカから輸入せざるを得ない。

そうした悪しき独占を継続させるべく、日本 国内では「軍事技術だから」と反発は押さえられ、逆に「経験のあるアメリカなら、 純国産と違って安くできる」などとお気楽な意見がまかり通りました。その背後に実 は通産省の、アメリカの戦略に協力しようという「国益度外視で従米」という85年 頃からの方針転換が、FSX事件の背後に隠されていた事実が、当時、航空機担当だ った伊佐山氏(四人組の1人)の証言で明らかになっています。

  ところが現実には「安くなる」どころか、FSXでは、六割を担当する日本企業 より、四割を担当するアメリカ企業の方が多くの支払いを要求(エコノミスト92年 1月21日)し、その「アメリカが外圧で啜った甘い密」は全額、日本国民の税金か ら支払われたのを、告発する人は殆どいませんでした

 最近になってようやく認知されるようになったエシュロンも、90年代前半から公 知の事実です。当時から企業情報は盗まれ放題で、93年頃には、ある通産官僚が大 手メーカー社員に「電話もファックスもアメリカに盗聴されている」と漏らしたそう ですが、そうした実態がかなり知られていたにも関わらず、全く対策は取られなかっ たのです。

特に冷戦集結後は、余ったパワーを産業スパイに振り向けて、アメリカ企 業に膨大な不当な利益を与えていました。「CIAは産業スパイをやらない」という コルビー元長官の、今から見れば「真っ赤な嘘」は、それをヨイショする新藤栄一氏 との対談を「エコノミスト」誌に載せるなどして、日本人の警戒心解除に狂奔したの もマスコミです。

 それどころか彼等は、逆に「スパイをやってるのは日本人だ」と言い張って、あろ うことか「通信システムで他国を盗聴してるのは日本だ(絶句)」。まさに嘘を嘘で 塗り固めるの体を地で行く破廉恥行為です。アメリカ政府肝いりの「クリーンカー技 術研究計画」「フラットパネルディスプレー構想」のようなコンソーシアムの加盟企 業には、CIAなどが日本企業から盗んだ技術を大っぴらに提供しているという事で、 まさに「汚い手段」による技術盗品で潤っているのはアメリカ自身なのです。

 摩擦最盛期の92年5月、カナダ商銀が報告書で「日本の貿易は公正」と報告して います。事実に対して冷静な「世界の知性」にとっては、アメリカ等の言いがかりの 不当さはまさに常識だったのです。ところが、口先で「現時点で日本の市場が閉鎖的 だから改善しろ」という論が破綻すると、「昔は閉鎖的だったじゃないか」と、外貨 不足に呻吟していた50年代の昔を持ち出して「引けめを感じろ。だったら要求に逆 らうな」などと、感情論で正当な論理の押さえ込みを図る・・・。

 結局、彼等の反日感情の唯一の根拠は「感情」です。こういうものは反論可能であ り、反論しなければならない。実際、表の交渉において、日本側は一応の反論はやっ ているのです。ところがその反論に対するアメリカの言い分は、ひたすら「アメリカ が本気になれば日本なんか潰せるんだ」という脅しと「自分達がそう思っている」と 言い張り。不満を振り回すだけの感情論なのです。これがアメリカ側の正当性の無さ を如実に物語っています。これでは到底「協議」とは言えません。結局、裏でアメリ カの言いなりとなり、「政治判断」で譲歩・・・と、表の交渉での反論など全く無意 味であるという・・・これが「従うべき国際社会」と称されているものの実態です。

 リビジョニスト達は口先だけで官僚統制を批判していますが、実際にはアメリカの 日本叩きは官僚統制による日本企業抑圧を求めるもの以外の何物でもありません。ニ ューヨークタイムズ92年3月2日の記事では、日本企業を「関東軍」と称し、経済 的に活動して消費者に安い品物を届ける行動を「軍事的膨張主義」と同一視する暴論 を曝しました。

その暴論の元で日本政府にあからさまな規制を要求し、それをせずに 「企業に自由にやらせる」からと日本政府を批判したのが「市場の論理を信奉するグ ローバルスタンダードの国」とやらの実態です。アメリカ企業の強欲に奉仕する醜い 利権圧力を「健全野党」などと称し、「自国企業の行動を十分規制できない日本政府 を補強しているのは実は米国だ」と、はしなくもこの「日米政府協同市場規制」の談 合を暴露しているではありませんか。
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通産省・国売り物語(8) 馬借

「感情」という武器

 結局のところ、棚橋氏などが著作で主張する言い訳は、次のものに尽きます。「外 圧に従わなければ経済戦争だ。それを避けるためにはどんな譲歩もせよ」。

 確かにマスコミで報じられた「アメリカの雰囲気」は、激しいものでした。そうし たアメリカの横暴に対する日本人の反発の声が出ると、決まって出てくる反論は「反 日で荒れているのは議会だけ。アメリカの民衆は日本に無関心」。不思議なことに、 「アメリカが反日で結束している訳ではない」という意見は、「理不尽な圧力で盛り 上がる理不尽な国」という対米批判に対する反論としては出てきても、「外圧に従わ なければ大変なことになる」という脅しへの反論としては、けして出てこないのです。

 しかし逆に言えば、そうであるにも拘わらず、「外圧に従わなければ経済戦争だ」 という脅しがマスコミで横行した状況は、通産官僚の「屈伏への国内説得」のための 脅しとして、大いに機能した訳です。実際にそうした「アメリカでは日本批判の嵐だ」 という記事を読むと、結局それは交渉担当者が伝えたアメリカ政府筋の雰囲気に過ぎ なかったりする。つまり、そういう「アメリカ市民擁護論」によると、これは通産官 僚による明らかな情報操作という事になる。

 いずれにせよ「アメリカの民衆は日本に無関心」という事は、アメリカ市民の良識 が働かない状態だった訳です。アメリカ人は一般に外交に対して無関心で、実際に読 まれているのは地方新聞に書かれた国内記事だと。その結果「フジヤマ・ゲイシャ」 の偏見に安住し、満足な知識を得ようともしないまま、組合や政財界の垂れ流す偏っ たマスコミ情報を無批判に信じ、権力者の暴走を許した。それはけして彼らの免罪符 にはならない事は、言うまでもありません。

 さらに言えば、アメリカの議員は「得票」のためにこそ、対日強硬派として行動し た。それはつまり、何だかんだ言っても、アメリカ市民は「日本叩き」を喜んでいた のだという事です。アメリカの政治家や官僚にとって、日本叩きは「ゲーム」だと、 多くの人が表現します。アメリカ側の、論理的には到底成り立たない我が儘は、まさ に「我が儘を通す」ことにより、自己の力を誇示する・・・。これを行う弁護士出身 の担当者が、「ゲーム感覚」で得点を競い、そのために、あらゆる手法で反日感情を 煽る。これは典型的に危険な衝突コースで、普通の国であれば当然反発します。

当然、 日本では広範な人々による反発が起こりました。それがマスコミと政・官担当者によ って無視され、せいぜいが「認識の違い」に過ぎないかのように見なされて、日本人 の不満は鬱屈するだけ。日本が「国」として怒らないから、政治家も安心して「国益 衝突ゲーム」に狂奔し、それを民衆はスポーツ観戦のように、熱狂する。「平和のた め」として血を流す敗者は軽蔑を浴び、勝者は賛美を浴びる。

 世界的に見て、外国に「言うことを利かせる」事の快感を求めて、政治大国を指向 して醜い争いを繰り返す独裁者の、なんと多いことか。それは民衆をも酔わせ、独裁 者の地位を堅固にします。そのためにこそ、イラクのフセインや金正日のように、危 険な軍拡に走って国民を不幸に陥れる罪人は、後を絶たない。アメリカの日本叩きも また、その同類です。

 クレッソンやファローズなどが「日本が経済支配の陰謀を巡らせている」と主張し、 「ライジングサン」のような悪質な日本陰謀本が横行する・・・と、まさにユダヤ差 別にも酷似する状況が現出したこの時期、日本では、様々な陰謀説を「トンデモ本」 として批判した「陰謀がいっぱい」という本があります。何故か、この日本陰謀説だ けは取り上げられていないのは、不思議と言う他はありません。こうした陰謀論は、 日本を「一枚岩の強固なグループ意識に支えられたものと」みなす発想に、その基盤 を置いています。しかし、それが過ちであることは、霍見氏が「日本見直し派」との 討論で完膚無きまでに論破したにも関わらず、執拗に宣伝され続けました。

 外務官僚だった小倉和夫氏は、その著「日米経済摩擦」において、アメリカが国内 で対日感情を煽るテクニックをいくつか紹介しています。例えば、様々な案件を「象 徴」化する。その案件で「勝利」すれば、闘いに勝った事になるとして、官民一体化 して要求の声を荒げるのです。日本としては「それさえ譲歩すれば相手は納得する」 として譲歩すると、さらに次から次へと、限りなく「象徴」を出てくる。

グリーンピ ースなども捕鯨を「象徴」だと明言されていますし、自動車もそうです。映画会社や ロックフェラーセンターなど、まさに反日を煽るために「象徴」として宣伝されまし た。その他、「相手側担当者の顔を立てる」という発想も、小倉氏は「日本的な考え 方が災いした」ような言い方をしていますが、結局はアメリカ側の「俺達はお前等の 味方だから顔を立ててくれ」という要求で、ああいう不透明な交渉をやった訳ですか ら、「日本的が災い」などというものではありません。「白黒つけるのを避ける」の が日本的・・・などという言い訳も、同じです。

 このような、相乗的に悪化する要求・譲歩・増長というサイクルを断ち切るために は、日本からの怒りによってアメリカの要求を拒否する他は無いということは、誰の 目にも明らかなのです。そして、多くの人の指摘するところでもありました。ところ が自民・通産の政官複合体は、「譲歩すればアメリカは宥められ、摩擦は収まる」と 主張し、言いなりを続けてアメリカの我が儘を肥え太らせたのです。

「摩擦を未然に 食い止めるには、アメリカから言われる前に、進んでアメリカの意を汲むべし。」な どとアメリカ通を自称する提灯学者やに説法させて、日本の政治システムを丸ごとア メリカに奉仕する御用聞きと化していきました。小倉氏の言う「こうした論議に迎合 し、米国や西欧の批判を日本にとりつぐことだけを自らの存在意義としているエセ国 際主義者」とは、まさにこうした人達なのです。

 富田氏がその愚かさを指摘し、紛争の拡大の原因たることを実証した「米国の報復 に対してはっきりと反対の意思表示もせずに、産業界に対して米国製半導体の使用を 促した」政策は、まさにその要求への対応として行われ、その後も富田氏の警告した 通り、ますますアメリカを増長させ、その欲望を刺激し、さらなる生け贄の要求を引 き出していきました。こうなる事は誰の目にも明らかなのに、耳を貸そうとしなかっ たのです。結局それは彼等通産官僚が、日本ではなく、アメリカの利益に奉仕する存 在であったからに他なりません。

 「日本を封じ込めろ」と声を大にするアメリカの反日派を前に、「話せば解る」と 和解の可能性という虚しい幻想を振り撒き、あるいは「彼等はアメリカの一部に過ぎ ない」と、一方では言いながら、まさにその「一部に過ぎない」筈の彼等の主張に沿 って日本を叩く行為に対する抵抗を「アメリカとの対決を煽るから」と制止する。な ぜ「一部に過ぎない」筈の日本叩きに身を任せるのか。何故、ひたすら自制が強要さ れるのか。客観的に見れば、アメリカ側が「国」として、「力の勝利」を目指す限り、 和解の可能性は皆無なのに、その事実に目を背け、結局は日本が「全てを奪われる」 という彼等の目的通りの結末に終わったのです。

 つまり、限りない「衝突」と「叩頭」という、相反するベクトルに固執した両者の、 見事なコンビネーションによって、見え見えのシナリオ通りに邁進したのが、この8 0〜90年代に行われた「摩擦」の実態です。全ては「批判すべき相手を批判しない」 という過失の結果であり、その「過失」すらも「物言わぬ日本が悪い」とアメリカを 正当化する論理に転用されています。その「物を言う」行為を妨害した人々の責任は、 あくまで不問に付されたまま・・・。

 こうなってしまったのは結局、その背景にあるのは、自省の利益のためなら国益を 犠牲にする、巧妙に隠された官僚の背信行為であり、外国との不透明な癒着です。そ れは厳罰に処すべき犯罪行為ですが、それを国民が止められなかったのは何故か? 結局、彼等が最も苦慮したのは国民が反発する可能性でした。だからこそ、それに対 する目眩ましとして、口先では棚橋氏自身、「20%を約束した覚えはない」と言っ て、抵抗の素振りを示し、実際には正反対の事をやっていたのです。

 盛田氏なども、「NOと言えるニッポン」などで、外圧抵抗派であるかのように勘 違いしている人が多いのですが、こうした行動を理解する例として、金丸氏のこんな 話があります。金丸氏は「アメリカあっての日本」と公言する対米従属派の巨頭で、 棚橋氏と近いという梶山 この金丸氏の側近をもって任じたほどでした。この金丸氏 は一方で郵政族の首領として、NTT民営化問題に大きく関わっていました。最初、 彼は民営化に反対を主張したのですが、後に一転して賛成派に転じます。

これについ て、彼が当時の盟友に言ったのが「俺はこれから絶対反対を唱える。すると反対派が 俺の所に集まるから、頃合いを見計らって賛成に転じて、情勢をひっくり返す。これ で全てうまく行く」と・・・。つまり用心すべきなのは、外圧容認の人が、外圧反対 派を自分の所に集めるために、わざと反対を唱える場合があるのです。そうやって彼 らを回りに集めて、その動きを押さえ、裏で外圧容認のために画策する・・・。

 では、国民としては、どうすれば良かったのでしょうか。実際の行動・・・交渉の 結果に対しての責任を追求する事は、先ず大前提でしょう。それには「日本の国益と は何か」「あるべき外交とは何か」という基本的な概念が必要です。国益とは、日本 国民にプラスになるべく、その繁栄と地位を最大限に高める事です。そしてその国益 を最大限に実現するためにこそ、外交は存在する筈なのです。

「日米関係を良好なら しめるための努力」だって、そうした国益を実現するための外交の、一つの手段に過 ぎない。そうした基本概念を真っ向から否定し、「外国に喜ばれ、アメリカに可愛が られるのが国益」などと、対米関係を糊塗することが目的化されました。そして、日 本の外交は「アメリカとの関係」を支えるための道具になり、それを支えるために国 益を犠牲にする・・・という、まさに本末転倒の「国民認識」が巧妙に演出されてい たのです。

 アメリカは日本人を「論理を重視する理性的なアメリカ人に対して、日本文化は感 情優先だから思考が非論理的」と言い張ります。しかし一連の日米摩擦では全く逆の 実態が証明されたのです。日本側が理によってアメリカの要求を批判したのに対し、 アメリカが感情を振りかざす。まさに感情優先で非論理的なのはアメリカのほうでは ありませんか。アメリカに論理は通用せず、客観的な正当性は度外視される。その「 アメリカの感情を最優先」して理論を取り下げた日本は、その意味では「感情の国」 と言えるのかも知れませんが。

 ビルトッテン氏などは、論理的にアメリカを批判した1人です。それに対して、「 日本人のプリミティブな反米感情に火をつけるのを恐れる」などという発想は、まさ にそうした日本人愚民視の現れでしょう。おかしな悪しき排日が反発を受けるのは当 然で、それを「恐れる」というのは正義を恐れる事です。「日本人は感情的になると 一斉に走り出してコントロールが利かなくなる」と言い張る日本性悪論者は、(新) 右翼にも左翼に居ます。

では、アメリカの排日はコントロールが利いたのか? 「ア メリカは行き過ぎれば自分で反省する」などと嘘臭いアメリカ擁護論を出す人は「ク リントンの二期目で反省して押し売りを止めた」と言っている、まさにそのクリント ン二期目で、フィルムでも保険でも過去の押し売り協定の継続でも、あれほど執拗に 押し売りを要求したのは何故か? 中国をヨイショして日本に圧力をかけたのも、ま さにその時期です。願望と現実を取り違えても、何も解決しません。クリントン二期 目の時期に「それ以前に比べて日本叩きに熱心ではない」と言う言い逃れも、既に日 本をボロボロにした後で「熱心ではない」のは当然で、それを「不当な日本叩きを反 省」などとはあまりに無理が過ぎる・・・。

 それに対して、アメリカ側が「国益」つまりアメリカ国家のエゴイズム的利益追求 や、議員選挙区企業の利益を代弁して、不当な対日要求をごり押しすれば「理性を起 点とした対日批判(古森義久氏)」だというのだ。日本人が「国益」のために自国に 対する不平等条約要求を批判すれば「お前は国家主義者」だと言われる。そして「右 翼の感情的反発」との言いがかりを吹っかければ、大抵の日本人は沈黙します。

 「アメリカの感情を宥めるために」とか言っても、その感情は結局は、日米関係を 自国国益の道具とするアメリカの「気分次第」なのですから、論理も正義も無い、ア メリカの御都合的な感情のみが左右する。アメリカが感情を昂ぶらせれば、何でも要 求できる。感情を武器にすれば、どんな無理難題でも日本が呑む。それで縛ればいい。

  これはまさに奴隷状態です。客観的な論理を通さずに何でも強制できて、日本の存在 目的そのものが「日本人の利益」を離れてアメリカ国益の感情に奉仕する道具と化し、 どんどんすり減らされるだけの存在になる。「国滅んで日米関係残る」・・・これこ そまさに現在の日本ではありませんか。

 こういう隷米主張は、無能な政治家はさらに露骨に主張します。加藤紘一氏が東洋 経済88年4月9日号に書いた論では、アメリカ人を代弁して、こう主張しています。 「地元の自動車工場を潰され」「工業製品を輸入し農産物を輸出する」ことによって 「プライドが傷ついた」と日本を恨み、「この痛みを日本にも味わせてやる」・・・ と。だから日本は、その感情を満足させるために「スムーズにこの問題を処理」せず に、叩かれて叩かれて経済を破壊され、「のたうち回」る状況に陥る必要があるのだ と。そうした犠牲を反感抜きで受け入れるために、「昔お世話になった」だの「自由 主義社会のリーダーシップ」を握ってもらうためにアメリカを助ける・・・だのとい う・・・。こういう人達が主導した国が、どういう運命に陥るかは、そして陥ったか は、いまさら言うまでもありますまい。そういう運命に「突き落とす」ための外圧だ ったのですから。

 大前研一氏は言います。「日本が強い」というのは幻想だった。「アメリカのシス テムは駄目だ」という「傲慢の罪」の結果だと。しかし、そうした日本強国論は、何 のために鼓吹されたのでしょうか。「アメリカがこんなに弱くなった。日本は強いん だから、アメリカを助けるために、どんなに譲歩したって大丈夫」と・・・。渡辺昇 一氏曰く。「アメリカの時代は終わる。日本の時代は必然だ。だからアメリカの要求 は何でも聞いてやろう」・・・。こうして無茶な出血サービスが正当化され、言いな りになり続け、日本の繁栄は潰されました。

要するに、アメリカの圧力による被害に 民族的不満を高まらせる日本人の「民族意識」を麻薬のようにくすぐり、麻痺させ、 不満を逸らせるための宣伝だったのです。まさにアメリカの利益のための「日本強国 論」だったのです。その幻想を振り撒いた人達は、もちろん非難に値します。だから といって「傲慢な日本の自業自得」というのはお門違いです。ましてや「傲慢な日本 にアメリカが怒るのは当然」などと、そもそも日本強国論を必要としたアメリカが、 被害者意識を振りかざすに至っては、本末転倒と言うほかはありません。

 通産OBの天谷氏は言います。摩擦は感情レベルだから理屈は通用しない。理不尽 でも言うことを聞け・・・と。彼に言わせると、アメリカが強くて日本が弱ければ日 米関係はハッピー。日本が強くなるとアンハッピーだ。だから日本は弱くなれ・・・ と。そして、相手にいかに「与える」か・・・という経済の世界を、相手からいかに 奪うか・・・という軍事の世界と混同し、項羽や源義仲を引用して「強くなった日本 も同じ運命を辿る」と脅しました。ビジネスでの顧客への奉仕による成功を、あたか も不道徳な軍事支配と混同し、努力によって繁栄する権利そのものを否定する。これ が「通産省最大の論客」と呼ばれた人の主張です。

 天谷氏の町人国家論の「町人は武士の犠牲になるべきだ」という発想は、彼の言い 分では「これが世界の常識だ」という事になるのでしょう。しかし本当に「町人は武 士の犠牲になるべきだ」というのが「世界の常識」でしょうか? 「日本は市民革命 を経ていない」と、欧米人は日本の後進性を主張して言います。その、彼等が「これ ぞ先進世界のスタンダード」と自賛する、その市民革命とは、一体何でしょうか。そ れは「犠牲を要求した武士」に対する「町人」の抵抗だったはずではないのでしょう か。つまり「町人国家」として欧米の犠牲たる事を説いた天谷氏の、そして従米派の 論は「グローバルスタンダード」でも何でもない、民主国家たる、そしてアメリカの 圧力に憤激した現在の日本市民のスタンダードですらない、遥か昔の封建社会のスタ ンダードでしかないのです。

 「戦略論」と称するものの教科書には、大国の横暴への反発をマスコミの世論操作 で抑えるのが「戦略」の一つだと、まさに大国の利益に奉仕するような事が書いてあ ります。民主主義の根本を破壊するような暴論を、堂々とひけらかしてるのだから驚 きます。日本の馬鹿な政治家たちが、それを実行したのは疑い無いでしょう。民衆蔑 視に凝り固まった彼等には、限りなく甘い響きの主張です。

そして、それがいかに愚 かな「戦略」だったかは、事実が証明しました。この妄説を、どういう人が書いたか は、一目瞭然。軍事学の世界は「米を食うと馬鹿になる」とか「鯨は人間の次に賢い」 とかいうトンデモ学説をばら撒いた学会より、はるかに権力にとってはコントロール し安いでしょう。何しろ、説を出してる人達が「戦略の実行者」そのものなのですか ら。

 そんなのに騙されて、日本の政治家とマスコミたちは、自国を破壊したのです。そ の昔、勝海舟が「日本では上に行くほど愚かになる」と言った時と、全く変わってい ません。愚かな「上の人達」の外国優先の感覚は、結局はどこにも通用しない封建時 代のそれでしかなく、外国に叩頭して自国を害し、外国への抵抗を求めた「賢いヒラ の人達」の日本優先の感覚こそが、真のグローバルスタンダードだったのです。

 こうした愚かな論理によって通産省は、自殺的ベクトルを向いた「市場管理」を受 け入れ、民間企業を縛ったのです。省内の都合では、「強くなり過ぎた民間企業」を コントロール下に引き戻すため、民間の力を「削ぐ」必要があった。「行政指導」と 称する不透明な政策強制においては、「お願いするだけ」と称して、露骨な脅しによ る圧力を加えて、不合理な行動を強制し、それを「おまえらのためだ」と言いくるめ るのが、彼等の常套手段です。

 日経89年12月頃の「通産省、管理貿易の誘惑」という記事では、アメリカの対 日管理の欲望と結びついて「外圧を利用できる今こそ権限を拡張できるチャンス」と いう通産省の本音を暴き出しています。そしてこの図式は「民間企業」を日本、「通 産省」をアメリカ、「行政指導」を貿易交渉に置き換えると、全く同じ図式になるで はあまりせんか。

 こうした不当な圧力に対しては、もちろん、アメリカ国内でも反対はありました。 曰く「日本の不健全なナショナリズムを誘発する」。理不尽な外圧に対する反発を「 不健全」と断じる事を忘れないのが、アメリカ人なのです。しかも、アメリカの真に 不健全な感情を擁護しながら・・・。これが、日米のマスコミのスタンスの差です。

 アメリカによる覆い隠せない不公正を伝えるに当たって、マスコミは、アメリカに 対する「思いやり」を強調しました。「世界一を続けてたんだから、正常な判断が出 来なくても仕方ない」・・・。仕方ないでは済まないという事を、誰も言わない。倫 理的にどうなのだ・・・とは言わない。日本が不当な被害を受けても「自分達が我慢 すれば済むことだ」・・・

 私生活なら、それでもいいでしょう。しかし日本人全員に「我が儘なアメリカ」の ための不公正に対する我慢を強制する資格が、誰にあるのか。それを従米派は強制し たのです。公正を主張する権利を行使する一部の日本人に「右翼」だの「国家主義者」 だのというレッテルを貼ることで。「日本の事を心配するなんてダサい。個人として 生きてない情けないやつだ」「悪しき日本政府に味方する権力の犬」なんておかしな 理屈で、より良い社会を考えるという「日本の主権者」としての義務の放棄を迫った のです。

 中西輝政氏は、戦前の日英間の経済摩擦を引き合いに出して、日本が自国の立場を 主張する事自体が「自己中心的で道徳的に敗北」(ボイス90年9月)だなどという とんでもない世界観を振りかざしました。そうまでして自己主張を押さえて「顔の無 い不気味な日本」というレッテルを生き延びさせたいのでしょうか?

 「世界の事を考えろ。日本を考えるな」という、日本叩き容認を迫るための常套手 段は、盛んにヨーロッパ要塞化を引き合いに出しました。EU統合をあたかも「世界 統一」のように鼓吹し、ばら色の未来図を描いて理想化したのです。あたかもハーロ ルンの笛吹き男のように、「バスに乗り遅れるな」的に日本人を「統一世界」という 幻想に誘い、そこに至る切符として国益放棄を迫る。そして、誘い込まれた先に何が 口を開けて待っていたか・・・

 叩かれ、たかられるばかりの立場に縛られるよう陰に陽に画策しながら、名ばかり に「大国の義務」などと持ち上げて、自国の影響力のために巨額のODAを引き出し、 自衛隊をアメリカの道具にすべく圧力をかけたのも、終わった筈の戦後処理のやり直 しを迫る不当要求への恭順を説いたのも、そうです。アメリカは、言いなりになる代 償としてとして日本に、千島返還支持や常任理事国入りをちらつかせました。ところ が実際には、その実現のための努力はなし崩し的に破棄されるどころか、それを困難 にしたのはアメリカ自身です。ロシアをつけ上がらせるべく「無条件の援助」を要求 し、安保理改革交渉で最も固い態度を取ったのもアメリカです。

 不思議なのは、少しでもアメリカの要求に理解を示すような「考え」を政府の人間 が示すと、それは直ちに「国際公約」と取られて「実現」を要求される事です。これ では、まともな国なら、果てしなき突っ張り合いを演じる事を強制されるのと同じで す。ところが日本だけは、唯々諾々と「公約化」を受け入れ、政府もマスコミもその 「実現」を、あたかも「国家目的」のように自国を犠牲にしながら奉仕を続けたので す。

 日高義樹氏は、湾岸支援にしても海部訪米にしても、アメリカの強面の「まだ足り ない」的な要求し続け姿勢に相反する、裏面での「アメリカは大満足」な実態を指摘 しました。叩かれ続けても笑って言いなりになる日本・・・、それをいいことに、日 本に犠牲を強い続けるアメリカが、「自分達の満足は日本の不満」という状況を作り 続けている。だからこそ「こんな事が続く筈が無い」という猜疑心に苛まれ、いつか 日本は造反するに違いないと、日本に対する敵視に直結する。その敵意を満足させる ために、「敵対不可能」なほどに日本を弱めるために、さらに日本を苛める・・・。 利己主義に発した感情の暴走が、日本に一方的な被害を要求する悪のサイクル。

 そうしたアメリカの内心での「加害者」としての怯えから来る対日恐怖と攻撃性を 指摘したのが岸田秀氏です。ところが、それを「解消」するためにと、岸田氏が主張 したのは、「アメリカの疑念を宥めるために、日本は自己を去勢して徹底的な属国に なれ」・・・(絶句)。アメリカが勝手に膨らませた猜疑心を、いったいどれだけ日 本が叩頭すれば「納得」させられるというのでしょうか。

日本人が人間であり、人間 には「知能」があって、叩かれれば叩かれるほど反発するのは当然なのです。だから こそ、日本を叩けば叩くほど、アメリカは猜疑心を膨らませるというのに。岸田氏は 日本人に「人間を止めろ」とでも言うのでしょうか。そういう邪悪のサイクルを暴き 出し、決着をつけない限り、何も解決しないのではないですか?

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通産省・国売り物語(9)

何が日本を潰したか

 最も罪が重いのは、やはり日本のマスコミでしょう。日高義樹氏の言うように「ア メリカとのビジネスが最優先」と主張するアメリカのコンサルタントの主張がそのま ま「評論」としてまかり通る(ボイス91年6月)のが、日本のマスコミの実態です。 こういう従米派マスコミは「何が正当か」という最も基本とすべき論理を、何も考え ません。それに対する反対勢力が「進歩的知識人」と称する左翼勢力で、彼等は根っ から日本を敵視して、ソ連だの中国だのの利益を代弁するだけなのですから。

 マスコミが行う最悪のミスリードのテクニックは、その記事に対する「見出し」の つけ方です。たとえ記事の中ではアメリカ側の主張の理不尽を解説して、よく読めば 自由化でも解放でもない単なる「押売」に過ぎない事が解るとしても、その見出しに は「自由化を求めるアメリカの市場開放要求」と来る。アメリカの都合で張りつけた 羊頭看板をそのまま見出しにするのです。

 結局、記事の中身を読まず、表題だけ流し読みにする大部分の人達、ましてや電車 の吊り広告は、見出しのイメージだけを垂れ流します。これでは、「ああ、アメリカ が要求してるのは市場開放なんだな」と早合点してしまう人が大勢いるのも当然です。 おまけに、日本側がそうした圧力に反対する理由を「市場原理を歪める」という本当 の理由より、「業界が困るから」などとあたかも特定の業者のエゴであるかのように 報道するのですから、アメリカ特定業者のエゴを正当化する雰囲気すら出てしまう事 になる。

 「アメリカ人は白黒をはっきりさせる透明な文化」だの「論理を優先する理性的民 族」だの、果ては「フェアを尊び、利己主義を嫌い、明確なルールを尊重し、二枚舌 が大嫌い」・・・。そして止めが「日本人はそれと正反対な邪悪な民族」だからアメ リカに嫌われただ・・・などと、あまりにも幼稚で空想的なアメリカ人の自文化礼賛 論・・・論と言うにはあまりに実態とかけ離れた、宣伝イメージ依存の自己陶酔的発 想を、そのまま無批判で受け入れ、そういうイメージを前提として記事を書き、解説 する。大嘘付きとしてこれにまさるものはありますまい!

 日米合作のマスコミ操作のシステムが整備されたのは、カーター政権時代のストラ ウス通商代表の時期だと言われています。「貿易不均衡是正を迫る」という目的に沿 って激しい日本叩きのための「米マスコミの情報を完璧に操作」する体制が整ったの だと・・・。そして70年代〜80年代前半、防衛費増額を促進する日米国防族合作 の工作の中で、日本のマスコミを巧みに操作するシステムが整った。それが80年代、 「経済官庁同士の外圧づくり」に応用されたのだそうです。84年のブロック通商代 表による日本の「農産物市場解放プログラム」が、実は通産省の入れ知恵で作られた ものだったという「ブロック事件」は有名です(エコノミスト91年9月24日)。

 対米奉仕のための市場管理に対して、「市場管理は企業の活力を損ない、没落を早 める」という鉄則は、「アメリカ企業自身の没落を早めるだけ」という論調で、この 協定に反発する日本人を宥める役割を果たしました。それはまさに「自力での外圧排 除」を諦めて「天罰」を待つという、消極的過ぎる抵抗意識でしたが、もちろん現実 はそんなに甘くありません。

結局、それまでの「言いがかりダンピング輸入障壁」や 「輸出自主規制」は、アメリカの主権によってアメリカ市場を管理するから、被害は アメリカ市場に及びます。ところが半導体協定は、日本市場に対する管理を強制する 訳ですから、「規制によって歪められる」のは日本市場です。結局この「天罰」説は 「日本が受ける被害」という、事の本質を忘れていたのです。

 伊丹氏は、アメリカによる「日本企業はアメリカ市場に依存して儲け、国内を閉じ ている」という言いがかりをデータによって廃し、半導体市場が元々極めてローカリ ティの高い性格を持っているのだ・・・という事実を明かしています。だから日本メ ーカーが本当に依存しているのは実は日本国内市場であり、アメリカに対する輸出と いうのは、アメリカメーカーが安易な工場移転による不良品増加で自滅した結果に過 ぎない。その一方で、国内に強力なライバルのいる日本市場でアメリカメーカーが高 いシェアを取れないのは自然です。それを無理に「シェア増加」を要求すれば、無理 が生じるのは当然なのです。だからこそ彼等は「日本ユーザーが欲しい品物」を作る のをサボり、そのツケを日本企業に押しつけることで、余計な労力を使わせて出血を 強いて日本企業を潰したのです。

 霍見芳弘氏は、半導体協定やその他、87年の制裁・屈伏劇に大きく影響した東芝 ココム問題での交渉における、通産官僚の非常識な馴れ合い・追従ぶりを痛烈に批判 しました。国益を破壊する無茶な要求に対して、ほとんど意図的に言いなりになって いるとしか思えない・・・と。もちろん、その官僚の国益破壊を擁護するマスコミの 無能に対しても、です。きちんと反論・抵抗することは十分に可能で、それが国際的 な常識である・・・と。もちろん、官僚がそうした義務を怠ったのは、彼が言うよう な、単なる「無能」による追従・・・というよりは、もっと深刻な、意図的な「裏切 り」なのだという事は、言うまでもありません。

 ただ、霍見氏の論で残念なのはリビジョニスト(と、実はその通産官僚自身)の、 ノートリアスMITI論に瓜二つな論調で「悪いのは日本だ」と、結局アメリカを擁 護してしまっている点です。「万能の官僚統制」という神話を前提(それが通用しな いから、復活させるための摩擦利用)に、「値下げ競争」で負けただけのアメリカ企 業の言い分に踊らされ、スパコン摩擦が「入札に参加したいだけ」なんて建て前に踊 らされてしまうのは、彼の「親米派」故の限界なのでしょうか。交渉事でアメリカに 逆らうのが「あちらの感情」を怒らせるから日本が悪いとか、挙げ句はあの悪名高い 反捕鯨ゴネゴネ団体の言いなりにならない事が「世界を怒らせた=日本の国益に反す る」とか・・・。

これでは、彼が批判している筈の「非常識な馴れ合い・追従」をま るで奨励しているようなものです。アメリカの圧力に対する当然の反米感情を「ヒス テリー気味の大合唱」などと貶め、「回りの国が迷惑するから経済戦争だけは回避せ よ」と 政府の弱腰を擁護する御用マスコミと同じ事を主張するのはいただけません。 これでココム事件の際のノルウェー世論の国益擁護を羨ましがるのだから、筋が通ら ないのではないでしょうか。アメリカの官民癒着を、市民(摩擦企業)に政府が奉仕 する民主主義の鑑・・・などと持ち上げ、日本企業のあるべき戦略・・・とかで、ア メリカ中華思想に染まったおかしな発想が、彼の著作には多々ある。

東京一極集中を 批判しながら、「日本企業はニューヨークに本社を移して一極集中せよ」とか、「ア メリカで英語で世界中の情報が手に入る」・・・というので、それでは日本の情報は、 というと、三大紙の英語版を読めば日本の全てが解る・・・などと。その日本のマス コミを、一方では政府の言いなりで信用できないって言ってるんですから、これは笑 うしかありませんね。

 同様に、貿易黒字悪玉論を批判した野口氏ですが、一方で日本国内の反黒字減らし 要求派による対米批判を「自国の貿易黒字を歓迎している」からアメリカの要求と同 じなどと書いていますが、これでは実質的に、黒字減らし要求に同意しているのと同 じです。「よい外圧もある」などというのは、民主国家としての根源を否定しかねな いだけではなく、「赤字か黒字か」しか見ていない視点で、見かけ上アメリカの強欲 との違いを強調するだけでしかない赤字転落容認論は、本来の自由貿易論の根拠であ る「経済合理性」こそが問題の核心である事実を忘却し、そうした合理性を高め、効 率的な経済を実現することによる、国際的競争努力の放棄を迫ることになってしまう 点で、日本にとっても世界にとっても、到底プラスにはなり得ません。

 通産OBの天谷氏は、この醜い日本叩きを「経済を重視し文化を軽視したツケ」と 正当化を試みています。では、文化とは何でしょうか。それは、様々な情報を創造し 発信するものです。それは、「自ら」の立場を当然反映した好みや価値観の主張から 生まれます。アメリカの発信したそれらを「ありがたく押し頂く」自称協調派にとっ ては、日本人自らの立場の主張など「許されざる傲慢」だった筈です。そういう人達 が多数を占め、あろうことか少数の自己主張派を抑圧さえした、天谷氏を代表とした 彼等こそが、この日本に文化小国の状況をもたらした張本人ではないのでしょうか。

 辛うじて日本が世界をリードする文化を創造できたのは、そういう彼らの欧米を代 弁した「大人のくせに電車の中で漫画を読む恥ずかしいやつら」という抑圧の声に、 耳を貸さなかった人達だという事実を、彼等はどう弁解するのでしょうか。

 彼等は「日本に関心を持つ外国人が増えた。しかし日本人はその外国人に心を開こ うとしない」と言い張ります。ではその外国人が、本当に「日本人に対して心を開い た」のか? 到底、そうは思えません。日本人が海外に出れば、「日本的行動様式」 という看板が「非難理由」になってしまいます。「金持ち日本人から巻き上げるのは 当然の権利」などとうそぶき、「平和ボケで警戒しない日本人が悪い」などと、責任 を被害者になすりつけて犯罪者を正当化する。彼等が日本に対して求めていたのは、 結局「金」であり「技術」であり「成功した秘訣」であって、生身の日本人の姿など、 知ろうともしなかったのではありませんか。そのくせ「商品は知ってるけど顔が見え ない日本人は誤解されて当然」などと、平然と責任を転嫁する。

 「日本は情報を得るだけで出そうとしない」と言いますが、日本は謙虚に「仲よく なりたい」と思うからこそ、外国の情報を自ら得ようとしたのです。彼等は日本の情 報を自ら得ようとしたか? マスコミにしても、「相手国情報」の需要があるからこ そ、その国のマスコミ資本が伝えるメディアを供給するのです。それを、上げ膳据え 膳で日本が情報を持ってきてくれない・・・などというのは、甘すぎる我が儘と言う 他はありません。

    ナタデココブームの時、日本に高く売れるからと、ココヤシの農場に投資したフィ リピン人がいました。ところがブームが去って売れなくなり、借金を返せずに自殺し た・・・。まともに日本の情報を求めれば「あんなものはろくでもない」という意見 は当時から多かった。続かない事なんか解る筈です。それを日本に対して本気で付き 合おうという姿勢もなく、金だけ求めるから、こういう事になる。それを従米派の人 が何と言ったか。曰く「ナタデココ殺人」などと、まるで日本に殺された被害者であ るかのように、とんでもない言いがかりをつけたのです。

 相手に好意を持って耳を傾けるから、「何を欲しているか」を理解でき、それを供 給する商売が可能になる。だから日本は成功したのです。仲よくしようともせずに金 だけ求めて、或いは奉仕の心を忘れて「成功した秘訣」だけを求めて・・・。そうい うのを「インチキ指向」と言います。

 日本が何故、経済発展できたのか。アメリカや欧州の資本家・経営者に都合のいい 説明では、「働き過ぎの日本人対怠け者のアメリカ労働者」という事になっていまし た。「蟻のように働く日本人」というのは、あの反日家クレッソンの台詞で、それを 受け売りした・・・というより、受け売りする立場にあったのが、日本の「放言政治 家」です。中曾根の「知的水準」発言。渡辺の「アッケラカーのカー」。これが「ア メリカ人の感情を害して摩擦を深刻にした。

悪いのは日本であってアメリカは悪くな い」という反日の言い訳として、アメリカで大々的に利用されましたが、誰でも知っ てる筈のその本質を顧みれば、こんなもので被害者意識を振りかざす事の恥は知れる 筈です。「アメリカ産業が弱いのは、黒人などの底辺の労働者がサボるから」と見え 透いた言い逃れを並べて「だから競争で手を抜いて欲しい」と談合を迫る、アメリカ 人資本家の言い分を追認するような政治家は、日本人有権者にとっては「裏切り者」 です。実際、彼等は常にアメリカとともにあり、日本人を裏切り続けました。「ロン ヤス」を看板にした中曾根にしろ、原爆対日加害を進んで免罪した渡辺にしろ・・・ そもそも、半導体協定という「日本産業の死刑執行命令」に直接サインしたのは、彼 等なのです。

 そうした従米政治家の愚かさは、言うまでもないでしょう。それは彼等の従米とい うスタンス自体の愚かさなのです。そういう人種偏見を憎むなら、競争を続ける「日 本の立場」を支持し、「アメリカ産業の潰すつもりか」などと競争放棄を要求する保 護主義要求を堂々と非難すべきだったのです。それを一方では保護主義的日本叩きに 荷担しておいて、どの面下げての「放言批判」か! ましてや、それを口実に、外圧 利権資本家と肩を並べての日本叩きなど、矛盾も甚だしいと知るべきでしょう。

 「日本異質論」の過ちは、90年代に入って大前氏や霍見氏等によって完膚無きま でに暴露されました。それでも、彼等の反日姿勢そのものは擁護しようというごまか し論は生き続けました。「悪いのは日本だ」という論法で。「日本の成功を説明する 理由づけ」のために「日本人が自らのユニークさを強調したツケ」として日本文化の 特殊性を誇った反動だと・・・。リビジョニストの言いがかりの非を認めつつ、これ によってあたかも「自業自得」であるかのように正当化したのです。

 実際には、ずっと以前から「菊と刀」に代表される、欧米が言い出した日本特殊論 が存在していた事実を、これらの論者は無視しています。例えば「欧米の罪の文化に 対して、日本は恥の文化だから倫理性に欠ける」とか、「欧米は論理性の文化で日本 は感情の文化だから理性に劣る」だとかの非難と偏見に満ちたものでした。「日本の 常識世界の非常識」としてあざけり、「だから日本は欧米の言いつけを守れ」と。

そ れが「多元文化論」によってマイナスがプラスに転じた結果、「日本はユニーク」と いう発想が生まれたに過ぎないのです。そのずっと以前から「サムライ・ゲイシャ」 の感傷的指向と文明論的軽蔑心の対象としての勝手な日本像を求めてきた彼等が作り 上げた幻想が、対等を求める日本人の心をどれほど踏み躙ってきたかを考えるならば、 文化摩擦をでっち上げて日本を叩く行為が、どれほど罪深いものであるか・・・彼等 は思いを巡らすべきではないでしょうか。

 日本が繁栄したのは「人種的に優れていたから」でも「特殊なノウハウを持ってい たから」でもない。ましてや「アメリカから繁栄を恵んでもらった」からでも「狡い 事をやった」からでもない。顧客に対して謙り、奉仕の心を持って商品を作り、販売 したからに他ならないのです。ただこれは、別の事実の裏返しでもあります。そもそ も何故「押し売り貿易」が犯罪的かというと、本来なら財・サービス、輸出・国内販 売を問わず、商行為で「代価」を貰うということは、相手の求めに対して奉仕した見 返りを得るという、顧客に対して謙虚な奉仕の心こそが、日本が輸出経済で成功した 理由に他ならないのです。

 つまり日本の繁栄は、多くの国に対して謙虚に「奉仕」した当然の果実であり、日 本のように繁栄したいなら、同じ事をすればいいだけなのです。それを、市場におけ る消費者を無視して、市場をあたかも資本家が儲けるためのゼロサム的資源か何かの ように勘違いして「日本に市場を恵んでやったんだ」という。経済とは「互いに利益 を与え合う」ための共生行為に他ならない。政治や軍事のように相手を縛る「パワー」 を奪い合うものでは無い。安くて良い品物を輸入するのは、それを使う消費者自身の 利益のための権利であって、だから自国市場を閉ざすのは、その「権利を放棄する」 に過ぎない。だからこそ「市場開放」は繁栄の元なのです。それを、「輸入してやっ た」などと被害者意識を振りかざしたり、恩を着せたりするなんてとんでもない心得 違いです。

 これこそ「経済的成功」を政治的権利拡張と同一視できない、理由です。「経済侵 略」だの「経済支配の陰謀」だのと政治的ゼロサム論理を振りかざすのが間違いな理 由です。経済大国化した日本の存在そのものを「警戒」して潰す事を意図が批判され るべき理由です。そして、あまつさえ買い手の権利を侵害して、政治力によって強制 的に売りつける行為が、許されざる犯罪行為である理由です。

 「何故日本は経済的に成功したのか」という、何か日本が特別のことをやったと、 出来れば、狡い事をやったと思いたがる人達が、世界には大勢いました。そういう傲 慢な対日姿勢こそが、逆に言えばそれまで、彼等が成功出来ない原因ではなかったの でしょうか。彼等にしてみれば絶対認めたくない事なのですから。

 逆に、一部の人が言うような、日本が特殊な文化だからでも、人種的に優れている からでもない、外国に対して姿勢を低くし、奉仕の心で摂したからです。日本企業が 外国に輸出する物は、常にその国の基準に合わせた。商談には、英語より相手の国の 言葉を使い、そういう相手国言語を話せる人たちが、過去、各々の国に駐在する商社 にはいたのです。「商社は日本経済の尖兵」だった理由が、これです。

アメリカが日 本に対して、例えば左ハンドル車を強引に押しつけるとかというのは、「相手に合わ せる」という顧客奉仕の基本原理を無視した暴挙なのです。サイドミラーの衝突吸収 機能やヘッドレストに関する義務づけを「非関税障壁」などと言い張るのは、相手国 の安全基準を無視した暴挙なのです。しかもアメリカは、EUでの同じ基準には対応 した商品を輸出するにも関わらず、日本に対しては対応を拒否しました。日本人顧客 に対する差別的な軽視で傲慢な商売を行う彼等に、まともに日本で儲けることなど、 そもそも不可能だったのです。

 こうした日本人の「奉仕の心」は、戦後の日本の政治的地位の低さ・惨めさと無関 係ではないでしょう。「敗戦国」として差別・精神的搾取の対象になり続け、世界中 の政治的サンドバックとして叩かれ続け続けたのです。ISバランス論で言う、日本 人が貯蓄超過で消費が少ない・・・というのも、「消費者」として心地よくサービス を受ける立場に無い・・・と多くの人が感じているからです。多くの日本人が外国の 思いのままに圧力を感じて「自分達はこの国の主人公でない」と知っているからこそ、 「国は頼りにならない。お金だけが頼り」と考えて預金を増やすのではないでしょう か。

逆に言えば、その人達の感覚に合った財・サービスが提供されるかどうかは、社 会が誰を「主人公」と考えているかに拠ります。消費者としての立場を無視されるの では、消費が増える筈がないのです。例えばパソコンやインターネットでは、長いこ と「やりたきゃ英語を覚えろ」と言われました。それで「はい、そうですか」と英語 を始めるのは、ごく一部の人です。「インターネットは英語で」とか言われている間 は、インターネットは普及しなかった。

日本語のコンテンツが揃うようになってから、 初めて普及したのです。ジョンネスビッスは「英語のプログラム言語を強制するよう では、日本で商売にならないが、やがてアメリカのソフトメーカーもその傲慢に気付 くだろう。そうなれば日本市場はアメリカ企業のものだ」と言いました。結局、アメ リカのソフトメーカーは日本語のプログラム言語を作るような「覚睡」は果たさなか ったのです。「傲慢は死ななきゃ治らない」という事なのでしょうか。

 結局、「不均衡」を本当に解消する正道は、日本にとって不幸なそうした地位を回 復する事なのです。差別を解消し、対等を実現する他は無いのです。90年代に入っ て、こうした不公正な対日認識に異議を唱える意見は、日本において目覚ましく増え ました。しかし、国際的に承認されなければ、意味がありません。

 対等の立場の回復を前提とした賠償付き平和条約を無視して、「日本は戦争責任を 果たさなかったから、対等になる資格は無い」という言い訳を垂れ流す事は、最早、 許されない。彼らの唯一の言い分は「それでもアジアの感情が」である。そしてその 言い訳は、「感情優先の日本文化は論理的理性と契約重視の世界の文化の中では通用 しない」という論理が必然的に粉砕します。長年に渡って日本を非難してきた「世界 標準」の存在から、日本断罪論の非合理性が逃れる事は不可能です。

 逆に、アメリカ人が日本人に「顧客」として奉仕することに不熱心な限り、赤字が 無くならないのは当然です。「日本人相手にサービスするなんて屈辱、多額の報酬が 無ければ割りに合わない」という傲慢の罪を、こともあろうにお客様たる日本人に転 嫁し、彼等は罪を重ねてきました。「日本で売られているアメリカ製品が高い」のだ って「多額の報酬が無ければ割りに合わない」という彼等アメリカの輸出業者自身が、 値段を吊り上げて大儲けした結果ではありませんか。

 不当な赤字削減要求に迎合した、政治家や学者達の度重なる受容発言は、国民と正 義を裏切る許し難い無責任行為です。そうした裏切りこそが、実行不可能な「黒字解 消発言」です。しかし、それを不当に強要したのはアメリカである事実もまた事実な のです。その、最も肝心な根本を忘れ、「空手形を乱発した報い」などと、あたかも アメリカには責任が無いかのような擁護論をほざく学者もまた、無責任の罪を重ねて いる自らの醜い姿に気付くべきだったのです。

 こうした不当な外圧から、最後に自国を守るのは誰か・・・と言えば、それは結局 は国民の世論であり、それを形成するのはマスコミの「言論」です。本来なら国民の 声を代弁する筈だったそれは、国民を裏切って隷米政府・官僚が国民を押さえる道具 に成り果てていたのです。しかし、マスコミが「ユーザー」である国民を無視できな いのも、また事実です。

 こういう勢力が国民の声を抑える武器は、大体、パターンが決まっています。それ は暗黙のうちに制度化された「タブー」・・・戦前の「天皇批判」のように、神聖不 可侵として意識に植え付けられた

 今まで日本では、アメリカ批判はまさにタブーでした。「アメリカを怒らせる」か らと・・・。喩え「アメリカの主張の過ち」を指摘しても、アメリカに対する批判は するな・・・と。そのタブーを犯すものは「軍国主義者」のレッテルを貼られる訳で す。「いつか来た道」とか言って。しかし、主張の過ちを指摘するのは主張に対する 批判ではないのか。そして、アメリカの主張を批判する事は、タブー破りのアメリカ 批判・・・というのが、どこにでもいるアメリカ擁護者のスタンスなのです。

 だから、アメリカの立場を批判する人がいたとしても、より強く日本を批判してバ ランスを取るか、あるいは、アメリカの立場として半分を認めるとか、あるいは「ア メリカのためにならない」という論法を使うとか、あるいは「アメリカ市民の立場は 違う」とか、真っ向からの正邪の別をつける事を回避するよう論を工夫する必要に駆 られる事になる。

 あまつさえ、アメリカでは自国の利益のために口汚く日本を罵り、あからさまな不 当利益を要求しているというのに、それを真っ向から批判出来ないとしたら・・・。 きちにとした正邪の別に言及できないまま、なし崩しに「アメリカはより正しい」と いう、論証を要求されない前提で、アメリカは攻勢をかけ、日本の立場は常に守勢に 立たされてしまう。「アメリカに利益がある」事が、正当性の根拠となり、「アメリ カが主張する」事が正当性の根拠となる。そんな不公正な「共通認識」の元で議論を 闘わなければならないとしたら、まともな議論など、望むべくもあのません。

 どちらか一方が批判から守られるようなものが、まともな議論と言えるでしょうか。 これはものの喩えではありません。現実に私がネットで議論する相手の、特にアメリ カの対日要求に対する批判に対して、多くの対立論者が「アメリカ批判である」とい う事自体を、実際に攻撃の理由にしてきたのです。「アメリカ批判が何故悪い」とい う論理的な問いに、けっして彼等は答えず、決まり文句が「アメリカと戦争になるぞ」 ・・・。まさに「俺を怒らせたいのか!」と凄むヤクザと同じです。アメリカだけで はなく、ロシアなどに関しても、そうでした。「日本人は外国を批判してはいけない」 という、牢固たる不文律が、あるのです。日本人だからと、事実を指摘してはいけな いと言うのです。

 これが彼等の言う「世界の常識」という訳です。そうした彼等の論理構造を実証す ると、彼等は怒ります。事実を指摘されて彼等は怒ります。「お前は俺をヤクザ呼ば わりした。俺を侮辱した」と・・・。全く処置無しでありまして、こうした従外派が 「知識人」と称して、延々と日本の対外姿勢を精神的に腐らせてきたのですから「破 綻」は必然だったのですね。


 古森義久氏は言います。「言いたい事があるならアメリカに行って直接アメリカ人 に言え。日本国内でアメリカを批判するな」と・・・。アメリカでもどこの国でも、 自国内で自国語で日本を批判します。それを古森氏のような従米ジャーナリストが日 本に持ち込んで「対米譲歩要求」を代弁している事実を、彼はどう説明するのか。全 くもって無茶苦茶な言い分であり、正当な主張に蓋をするため以外の何物でもありま せん。どこで言おうと「正しい事は正しく、間違っている事は間違っている」のです。

 そして今まで、アメリカ批判が許された唯一の例外が、左派としてのアメリカ批判 でした。ロシアや中国の利益のため、自衛隊の「同盟者」としての米軍を批判するた め、組合や共産党や市民団体の立場での「資本主義」批判のため・・・。だから、ア メリカの横暴を批判したい人が、左翼に集まったりする。それが日本の左派を延命さ せたりしました。

 しかし、彼等にとって、日本も「敵」という事になる。そして戦後処理が終わった にも関わらず「歴史カード」を振りかざして、日本を叩く勢力を肥大化させていく。 彼等にとっては「日本政府批判」は=「日本批判」であり、それは必然的に日本人全 体を締め上げます。今度は中国や韓国の奴隷として、日本を売り飛ばす側に回る・・ ・、それが彼等の大前提なのです。

 こうして、左右両派が、アメリカと中露の利益を代弁して「日本潰し」を競う。彼 等は日本を潰すための車の両輪であり、裏の同盟者なのです。そして今までの日本に おける「政治勢力」は、そのどちらかだった・・・。それはつまり、日本において「 政治的要求の正当な根源」は、日本人ではなく外国の利益だったから・・・。日本人 自身の利益に根源を置いても、それは「利己主義」と見なされた。その意味で日本人 は、本当の「主権者」としての地位を奪われていたのです。

 こう考えると、今までの日本の「体たらく」は、極めて自然な成り行きなのです。 しかし、そんな「現実」を認めていいのでしょうか? 少なくとも、表の世界では、 我々は自由な民主国家の主権者として認められてきた。そして我々を支配してきた勢 力は、その我々の地位を、建前上認めることでこそ、その地位を維持してきたのです。 我々の「日本の主権者」としての地位は、十分すぎるほどの正当性があるのです。そ れを惰性的な従外意識によって放棄を続ける事は、知的怠慢以外の何物でもありませ ん。こんな悪習を、子供達に残していい筈がありません。こういう不公正な政治的構 造こそが「構造改革」されない限り、真の21世紀は来ないのです。そのためには・ ・・

 これは外国を排斥するとか報復するとか、そういう問題ではありません。先ず、国 内でこの不公正を延命させた責任者を引き出し、正当な裁きを与える事が必要でしょ う。そして国民個々の自覚を促し、不当な外圧の批判と排除を・・・、日本は日本自 身の利益のためにあるという事実を、世界に宣言すること、そしてかつてのアメリカ がそうしたように、団結してこの崩壊した経済を再建すべく、失われた競争力を取り 戻す必要がある。世界のために」と、不自然に意図して放棄した競争力は、同じく一 致した意識によってしか取り戻せません。

しかし、破壊されたこの国のために「団結 して努力する」という発想は、若い人達には「ダサい」という発想でしか見れません。 そうした「日本なんか潰れていい」「スチャラカにやるのがカッコイイ」という発想 に毒された人達を正気に戻し、再び結束を取り戻すには、その根源を正視する事を避 けては通れないと思います。


通産省国売り物語  (完)
http://1234tora.fc2web.com/kuniuri4.htm


39. 中川隆[-12155] koaQ7Jey 2018年5月09日 19:52:15 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-13552]

「なぜ日本が変化に対応できないのか」という疑問は長年私の中にありますが、その大きな原因になっているのが、日本の官僚システムだと私は見ています。

米国では、政治家が法案を作るし、政権が変わるたびに官僚のトップクラスがすべて入れ替わるし、政治家が思い切った政策の変更をすることが可能です。

それに対して、日本では、法案を作るのは政治家ではなく官僚だし、政権が変わっても官僚は入れ替わらないため、政策の継続性がとても高いのです。さらに悪いのは、官僚組織をピラミット型に保つためには天下り先が不可欠で、その天下り先が変化への抵抗勢力となってしまう点です。

私が以前から指摘している「ゼネコンスタイルのソフトウェア作り」がいつまでたってもなくならない一番の理由は、日本のIT産業がIBMと戦っていた頃の「公共投資を使ったIT産業の育成」という時代遅れの政策が未だに続いており、そこで甘い汁を吸い続けているゼネコン企業にまっとうな進化圧がかからない点にあると私は思います。

つまり、ますますソフトウェアが重要になっていくこの世の中で、日本企業の国際競争力を上げるには、霞ヶ関とITゼネコンの癒着・依存体制を破壊し、正しい形の進化圧をソフトウェア産業にかけて企業の新陳代謝を高めるしかないと私は考えています。

もちろん、霞ヶ関の官僚自身は決してそんな政策は提言して来ないので、政治家がリーダーシップを持って痛みを伴う改革をしなければならないので、そこが一番難しいかも知れません。
http://www.mag2.com/p/news/358046


40. 中川隆[-12168] koaQ7Jey 2018年5月10日 15:12:09 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-13582]

2018年05月10日
財務省解体が現実味 官僚が政治を支配する不合理

すべての始まりは内閣人事局で、不可侵の「聖域」を奪われた財務官僚の恨みだった
画像引用:アゴラhttp://agora-web.jp/cms/wp-content/uploads/2018/03/30jinjikyoku1.jpg

財務官僚は日本を滅ぼしかねない

複数の報道によると、安倍政権と自民党内から、あいつぐ財務省不祥事に対して財務省を解体すべきだという意見が強まっている。

財務省解体論は評論家などから提言されたことはあったが、自民党や政府で公に語られることはなかった。

安倍政権をゆるがした森友・加計騒動では、財務省内の権力闘争がはじまりだったといわれている。



安倍首相きもいりで2014年に内閣人事局が創設され、それまで官僚の人事は官僚が決めていたが、内閣が奪い取った。

これで不利益を被った財務省内の不満勢力が、森友・加計をマスコミや野党にリークした、とも言われている。

森友・加計で責任を問われたのは安倍首相が抜擢した佐川、柳瀬だけで、他の財務官僚は無関係を装っている。


財務官僚は予算を通じて全省庁に影響力を持ち、大阪地検特捜部に「安倍つぶし」を要請したのだとも報道されている。

ことの発端は財務官僚の出世の順番でしかなく、クラスの席替えに不満だとかいうレベルの話でしかない。

だが官僚にかかると出世の順番は最大の重大事であり、国家そのものよりも大事だと考える。


この行動原理は戦前の日本陸軍と同じで、戦前の官僚も国の利益より自分の出世を優先した。

財務官僚と安倍政権の対立

このまま財務省を放置したり権力を拡大させると、彼らは自分の出世や利益のためなら、日本国そのものすら滅ぼしかねません。

一例は消費税であり、バブル崩壊を招いたのが消費税創設、その後も消費増税のたびに不況が悪化し税収は減少した。

消費税が財政悪化とGDP縮小を招いたのは明白なのに、失敗を認めず誰一人責任を問われていない。


自民党の甘利明氏が中心になって、秋の総裁選までに新たな省庁再編案を出してくると推測されている。

人事に干渉した安倍首相を財務官僚が「森友・加計」で辞任に追い込もうとし、安倍首相側は財務省解体に踏み切ろうとしている。

財務省と安倍政権の全面対決の様相を呈し、来年の消費増税の是非もからんでくる。


もし安倍首相が秋の総裁選にあわせて「諸悪の根源財務省を解体」「増税凍結」「省庁再編」を打ち出したら財務省は打撃をうける。

思い出すのは小泉政権の郵政民営化と郵政選挙で、小泉自民が圧勝して郵政3事業は解体され民営化した。

安倍首相は追い込まれるほど、財務省解体総選挙の誘惑に駆られるはずで、解散で大勝利を狙う切り札になりえる。


また解散しなくても、財務省に責任を取らせて分割というカードを、秋の総裁選では切ってくる可能性が高い。
http://www.thutmosev.com/archives/76083796.html


41. 中川隆[-12460] koaQ7Jey 2018年5月13日 19:51:54 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-13960]

経済コラムマガジン 2018/5/14(985号)

環境の激変に対応できない財務官僚


マクロ経済を無視する財務官僚

前回号で、大蔵省から財務省になって役所の性質が変わったことを指摘した。これには財務省の発足前の98年に起った接待汚職事件が大きく影響したと筆者は認識する。

財政や銀行行政に対する考え方の違いによって、大蔵省時代の官僚は「柔軟派」と「規律派」の二つのグループに分かれていたと筆者は説明した。少なくとも大蔵省時代はこの二つの勢力が共存し、最終的な政策は両者の妥協で決まっていた。ところが接待汚職事件によって、主な「柔軟派」の官僚が追放されたのである。これ以降は「規律派」の天下となった。

財政のマクロ経済への影響を無視し、財政再建だけに邁進する今日の財務省が出来上がったのである(しかし後ほど述べるが財務官僚も財政が日本経済に影響することは知っている)。財務省になってからは、官僚の発想が複式簿記から単式簿記になった。財務官僚の頭の中は、財政支出の抑制と増税だけの財政再建一辺倒になったのである。


バブル経済崩壊後の財政政策を振返ると、まず財政出動が求められしばらくは積極財政が採られた。しかしある程度日本経済が回復すると必ず「次は財政再建だ」という声が起り、その後、緊縮財政に転換した(橋本政権の逆噴射的な緊縮財政などはこの典型)。この反省で小渕政権が積極財政に転換したところに、問題の接待汚職事件が起ったのである。小渕政権の後半からは、再び財政支出がセーブされ日本経済はバブル崩壊からの回復が大幅に遅れることになった(宮沢蔵相が規律派の官僚に取囲まれ国債発行を抑えさせられた)。

時代も悪かった。この頃米国経済学界をケインズ経済学や財政政策を否定する新古典派や新自由主義派が席巻した。当時はノーベル経済学賞を反ケインジアンのシカゴ学派の学者ばかりが受賞していた。この影響は日本にも及び、財政政策を否定し規制緩和を推進する構造改革派がブームになった。この結果、「構造改革なくして経済成長なし」「財政出動しなくとも規制緩和で経済成長は可能」といった虚言・妄言が世間でまかり通ることとなった。大蔵省の規律派は「規制緩和で経済が成長するのなら、財政支出を削減すべき」とこの流れに悪乗りした。当時、規律派は構造改革派と手を組んで、積極財政派を攻撃していた。

またバブル崩壊後、大きな財政支出を行ったが以前のようには経済が成長しなくなったという論者が出てきた。彼等はこれは財政支出の乗数効果が小さくなったからと、非論理的なことを言っていた。実際は、

03/7/28(第307号)「設備投資の実態」
http://www.adpweb.com/eco/eco307.html


で説明したように、バブル時代の大きな設備投資が、バブル崩壊によって激減したことが影響していた。設備投資は名目GDP比率で5%以上も減少した(25兆円程度)。つまり財政支出を大きく増やしたと言うが、この設備投資減少分を埋めるのが精一杯だったのである(財政出動しなければマイナス成長に陥っていた)。決して財政支出の乗数値が小さくなったという話ではない。


もっとも総じて大蔵省時代においても「柔軟派」より「規律派」の方が力があったと感じる。「柔軟派」が発言力を持ったのは、景気が大きく後退した時に限られていたのも事実である。消費税導入前、大蔵官僚は「整備新幹線」「青函トンネル」「本四架橋」の予算を「三大バカ査定」と決め付け内輪で盛上がっていたという。おそらくこの中心はガチガチの「規律派」の大蔵官僚達であったろう。当時は、とにかく公共事業に反対することが日本でブームになっていた。

しかし面白いことに、大蔵省内でエリートと目されていた官僚の方が「柔軟派」と見られることが多かった。

05/6/20(第394号)「公的年金とセイニアーリッジ」
http://www.adpweb.com/eco/eco394.html


で述べたように、筆者は元大蔵事務次官の相沢英之衆議院議員(当時)にお会いし話をしたことがある。相沢さんは「柔軟派」を飛び越え「シニョリッジ(ヘリコプター・マネー)」を容認し、「政府が国債を発行し、それを日銀がどんどん買えば済む話じゃないか」と言っておられた。相沢さんは今日の状況を予見していたのであろう。大蔵省時代は、このような官僚こそが事務次官までに出世していたのである。


政治家や国民は「猿」程度か?

意外にも、安倍総理の周りで消費増税に反対する政治家やブレーンに元大蔵官僚がやたらと目立つ。

16/3/14(第883号)「信用を完全に失った財務省」
http://www.adpweb.com/eco/eco883.html


で紹介した山本幸三衆議院議員と宮本一三元衆議院議員は元大蔵官僚である。また高橋洋一氏(元内閣参事官)や本田悦郎スイス大使(元内閣官房参与)も同様に元大蔵官僚である。

したがって消費税の増税については、後輩の現財務官僚が強力に推進し、先輩であるこれらの元大蔵官僚が猛反対するという図式になっている。これも彼等が財務官僚の行動パターンを熟知しているからと筆者は理解している。ただこれらの元大蔵官僚が、相沢さんのように「シニョリッジ(ヘリコプター・マネー)」までを容認しているかは不明である。ともかくこれらの人々の言動がどこまで安倍政権の経済運営に影響を与えられるかが今後の「カギ」となっている。


「文書改竄事件」と「事務次官のセクハラ事件」が連続して明るみになり、連日、財務官僚をメディアが大々的に取上げている。この際決まって、日本で最優秀な人材である財務官僚の不祥事という話から始まる。特にテレビでは、難関の公務員試験合格の上位者しか大蔵省には採用されないと言った話が必ず出る。その財務官僚が間違いを犯したのだから大変というのが日本のマスコミの論調である。しかし筆者はこれに強い違和感を持つ。

筆者は、財務官僚の中には本当に優秀な人もいれば、そうではない者もいると思っている。これは当たり前の話であり、他の組織(他の役所や民間企業)でも事情は同じであろう。難しい試験を通ったからといって、その人物が必ずしも優秀とは限らない。単に試験問題を解くのが得意に過ぎない可能性がある。ところがマスコミは、最優秀のはずの財務官僚が、常識がなく世間の感覚と大きくズレていると今頃になって大騒ぎしているのである。


ただ財務官僚が「策に溺れる」という点を筆者は指摘したい。典型例として、消費税を増税する前に意図的に財政支出を拡大し経済を持上げるといったことをやる。前段で述べたように、表向きには財政が経済に与える力はなくなったと言いながら、矛盾した政策を平気で行うのである。

16/5/23(第892号)「アベノミクス停滞の理由」
http://www.adpweb.com/eco/eco892.html

で述べたように、14年度の消費増税の前にも国債整理基金を7兆円取崩すなどして、10兆円以上の補正予算を組み日本経済の底上げを図った。しかしこれは明らかに消費増税を実施するための見え透いた「餌」であった(財務官僚は政治家や国民を「猿」程度と見下しているのであろう)。増税後は、一転して補正予算を大幅に減額し、さらに増税分の8〜9割を財政再建に回すといった無茶な財政運営を行った。当然のことながら、これによって日本経済は急降下し、財務省は完全に信用を失った。


せっかく日銀が異次元の金融緩和政策を行っているのに、不思議なことに財務省は一向に国債発行政策を変えない。金利がゼロないしマイナスになっているのだから、今のうちに国債を大量に発行することを考えるのが普通であろう。特に償還期限のより長い国債を発行することが有利なことは誰(猿)でも分る(慢性的な財政危機国であるアルゼンチンさえ100年債を発行した)。ところが財務省は全く動かない。

このように財政や金融を取巻く環境は激変しているのに、財政に関する財務省のスタンスは全く変わっていない。いまだに財政再建を増税で行うという方針は微動だにしていない。ちなみに事務次官を代行している矢野官房長はガチガチの「増税派」という話である。教科書秀才の財務官僚は、教科書に載っていない新しい状況に全く対応できないのであろうか。また「柔軟派」が追放された後の財務省では、柔軟な発想が無くなったのであろうか。


日銀が異次元の金融緩和に伴い国債の保有限度枠を撤廃したことによって、日本の財政再建問題は完全に終わったということを財務官僚は理解していないようだ。もっとも分かっていてもこれを認めたくないとも考えられる。またPB(プライマリーバランス)もどうでも良い話になった。

05/6/20(第394号)「公的年金とセイニアーリッジ」
http://www.adpweb.com/eco/eco394.html

で述べたように、相沢英之衆議院議員が「政府が国債を発行し、それを日銀がどんどん買えば済む話じゃないか」とおっしゃったのに対し、生意気にも筆者は「日銀がどんどん買うと言っても、日銀は内規で国債の保有額に限度を設定している」と指摘した(当時で70兆円程度)。すると相沢さんは「うんそうなんだ、それは私も知っているよ」と答えられた。障害となっていたこの保有限度枠が撤廃されたのである。
http://www.adpweb.com/eco/


42. 中川隆[-12455] koaQ7Jey 2018年5月16日 17:00:59 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-14005]

2018年05月16日
収束する「もりかけ」 野党の支持率急落 安倍首相は続投へ

自民支持率は下がらず、野党支持率は壊滅的
画像引用:NHK世論調査 各党の支持率https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180514/k10011437921000.html

解散したら野党は記録的惨敗

2018年3月ごろから国会は「もりかけ騒動」で空転し、安倍首相が辞任するか解散するとの憶測もながれていた。

だが5月の世論調査で支持率が下げ止まったことで、「持ちこたえるのではないか」という続投論が台頭している。

4月後半の世論調査は軒並み3割台の下のほうで、朝日だけは「辞任ライン」の2割台になっていた。



共同通信社の5月13日調査で始めてGW後の支持率が出され、支持率は38.9%で1.9%増だった。

微増ではあるが下落が止まったことで「首相に余裕の笑み」とさっそくお世辞を書いた新聞もあった。

転機になったのは4月後半に野党が共闘して国会審議拒否してからで、野党に不満をもつ人が増えた。


審議拒否でほとんどの野党の支持率が下がってしまい、逆に自民党支持率は少し上昇した。

4月後半から5月前半の政党支持率は自民党は35%から40%で、「もりかけ」後も大きくは下がらなかった。

野党はNHK最新で立憲民主が8%のほかは共産が2.3%、他の野党は1%以下という酷さだった。

市場関係者は安部首相支持

この状態で安倍首相がもし解散総選挙に踏み切ったら、たとえ内閣支持率が3割でも、自民党単独で300議席以上を取ってしまう。

ゆえに野党側は解散だけは絶対に避けなくてはならず、これ以上追及してほしくない事情がある。

表面上は政権を叩いているが、「解散だけはしないでください」と懇願しているのが、野党の実態です。


印象的だったのは投資情報QUICKの定期調査で、安倍内閣支持率が74%の高率になった。

調査は証券会社や企業の株式担当者158人が対象で、アマチュア投資家は含まれていない。

アベノミクスの成果や好調な株価を評価しているとみられ、経済への評価は高い。


市場関係者への「安倍首相が退陣した場合」の影響という質問では、60%以上が株価は調整(下落)に転ずると回答した。

同じく安部首相の次の総理に誰が望ましいかという質問では、「安倍首相」が64%を占めた。

市場関係者は安倍首相支持が非常に強く、退陣や交代には否定的な調査結果になった。

止まった安倍降ろしと総裁選

こうした各種調査結果は国会にも影響を与えていて、安倍降ろしや「もりかけ」追及は下火になるとみられている。

そもそも、もりかけ騒動はマスコミ、財務省、野党、与党のそれぞれが「安倍首相に退陣して欲しい」と考えて始めたものでした。

火付け役の朝日新聞は安倍首相と対立していて、恨みを晴らしたいのか常にアラ探しをしていました。


そこに飛びついたのが財務省で、「内閣人事局」創設で官僚の人事権を奪われ、安倍政権を倒す機会をうかがっていた。

財務省に「金」を握られているのが東京地検や大阪地検で、飼い主に指示されたシェパードのように安倍政権に吠え立てた。

野党は安倍政権を攻撃して支持率を上げ、あわよくば解散総選挙で議席増を狙っていた。


これに加勢したのが安倍首相に代わって総理になりたい、自民党の「次期首相候補」たちでした。

石破氏、野田聖子氏、小泉親子、岸田氏、竹下氏らが野党に同調して安倍首相退陣の流れを作ろうとした。

ところが彼らの意に反して下がったのは自民でなく野党の支持率で、野党は「解散しないでくれ」と言い出した。


財務官僚や財務省に逮捕者が出る可能性も出てきて財務省は及び腰になり、財務省のシェパードも吼えるのをやめた。

世論の風向きが変わったのを察知した「次期首相候補」たちは「辞任する必要はない」などと政権にゴマを擦りはじめた。

これが最近の状況で、すぐに安倍首相が退陣したり総裁選立候補を断念する状況ではなくなった。


秋の自民党総裁選挙を狙っていた人達は、がっかりしているでしょう。
http://www.thutmosev.com/archives/76162685.html


43. 中川隆[-12538] koaQ7Jey 2018年5月25日 06:58:14 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-14293]

生まれた時からデフレ経済で苦しむ若者からすれば、バブル景気真っ只中の日本は夢のよう。

ところが、当時の日本には悪魔がいた。今では忘れ去られているけど、単なる「総量規制」の通達で、バブル経済を一瞬にして破壊せしめた大蔵省官僚、土田正顕(つちだ・まさあき)の罪は消えることがない。誰かが語り継ぐので、「未来永劫に」だ。

この銀行局長は日本国民を奈落の底に陥れたのに、土下座して切腹もせず、あろうことか国民金融公庫の副総裁に天下りし、2000年には東京証券取引所の理事長になった。さらに、この不逞役人は東証を株式会社化すると、その功績で初代社長に就任。いやはや、「すごい」の一言に尽きる。

  でも、バブルが弾けたせで、自分の会社を失った経営者は、この“栄転”と“渡り”を知って、どんな感想を持っていたのか?

「この野郎 !」と拳を握りしめた人も多いだろう。
自社が破綻して自宅まで手放した元社長とか、勤め先がいきなり倒産して失業者になったサラリーマン、地価が暴落して人生まで地獄と化したビジネスマンなど、いったい何人が土田を恨んだことか。

世間のオっちゃんやオバちゃんは何も知らないから、東大卒のエリート官僚を「すごいわねぇ〜」とベタ褒めするが、役人が犯した秕政と失態を味わえば、こんな称讃は直ぐに吹っ飛んでしまうだろう。

現在の官僚は一代限りの「エリート」なので、現役中に最大限の利権と財産を貯め込み、退官後も「渡り」を繰り返して蓄財に励む。役人生活でどんな迷惑を国民に掛けようが、「俺の知ったことではない。政治家が決めた事を行ったまでだ」と開き直るんだから、彼らの辞書には「破廉恥」という項目が無い。

  江戸時代の武士と違って、現代のお役人様は転属したり退官すれば「お咎め無し」で、満額の退職金を手にして笑顔でバイバイ。息子が世間の非難を浴びることも無い。「親と子は別」なので、「末代までの恥」なんか最初から無いのだ。

公務員の採用試験にだって、人格テストは無いから、頭が赤くてもいいし、反日思想の持ち主とか、天皇陛下を侮蔑するような人物でもいい。

土田のようなキャリア官僚にとって一番大切なのは、国家国民の利益じゃなく、大蔵省(財務省)全体の権益を守ること。一般国民なんて、下界の召使い程度。不正を犯しても、所属官庁と同僚に迷惑を掛けなければいい。

国民がどれだけ苦しもうが、同期の仲間が助けてくれるし、辞任しても天下り先が確保されているので安心だ。

霞ヶ関のお役人様というのは影の実力者なので、大臣なんかアイドル歌手と同じ。「アイドル一年、大臣二年で使い捨て」が常識だ。国民はお上に奉仕する人足以下の存在。

だから、日本の「民主主義」は、民衆が主体の代議政体じゃなく、役人が「民衆の主人」となる官僚制衆愚政治の別称である。実際、「民主党」政権を思い出せば分かるじゃないか。
http://kurokiyorikage.doorblog.jp/archives/68718258.html


44. 中川隆[-12700] koaQ7Jey 2018年6月01日 17:04:25 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-14650]
2018.06.01
公的情報を隠し、国民の富を略奪する仕組みを守るのが検察の役割との声



 公文書の改竄や国有地の不適切な価格での売却は起訴に当たらないと大阪地検特捜部は決めたそうだ。公的な情報を公開せず、国民の富を略奪する新自由主義に浸食された日本では当然の結論だという声があがっている。

 庶民から高等教育を受ける権利を奪い、公的な年金や健康保険も廃止の方向へ動いている。そうした政策を具現化したのがISDS条項を軸とするTPP(環太平洋連携協定)、TTIP(環大西洋貿易投資協定)、TiSA(新サービス貿易協定)にほかならない。つまり、この協定を西側の支配層は放棄しないだろう。

 新自由主義で破壊された国は少なくないが、その典型例がボリス・エリツィン時代のロシア。本ブログではすでに書いたことだが、ソ連時代のどこかの時点でKGBの中枢は西側支配層と手を組み、ソ連を解体してエリツィン体制を樹立させた。1970年代からKGBの実質的なトップで、「KGBの頭脳」とも呼ばれたフィリップ・ボブコフも西側と組んだKGBグループに含まれていた。組んだ目的は、言うまでもなく、私利私欲。日本の場合、そうした浸食の歴史は少なくとも明治維新から始まる。ロシアより事態は深刻。

 今回、大阪地検は屁理屈をこねて不起訴を決めたが、鳩山由紀夫首相や小沢一郎を失脚させるため、屁理屈をこねて小沢を起訴する方向へ引っ張った可能性が高い。さすがに検察自体が起訴すると自分たちに傷がつくような話だったので検察審査会を使ったと見る人はすくなくない。審査会に疑惑の目が向けられていた。

 その後、審理が進む中で虚偽の調書や捜査報告書が作成されていたことが判明する。通常は作成しないらしい捜査報告書をわざわざ作ったこと自体不自然なのだが、その報告書も事実に反する内容。検察審査会を騙して小沢議員を起訴、つまり裁判で縛り付けるために検察官が仕組んだと思われても仕方がない。検察官の個人的な判断だったのか、あるいは組織の意向が反映されているのかは不明。そこまでメスは入れられなかった。

 財務省の問題も検察が安倍晋三政権の意向を忖度したわけではないだろう。政権にそれだけの力がないことは鳩山政権で何が起こったかを考えればわかる。

 かつて、日本には田中角栄という絶大な力を持つ政治家がいた。その田中に関するスキャンダル攻勢が1974年から激しくなる。その幕開けは「文藝春秋」誌の同年11月号に掲載された立花隆の「田中角栄研究」と児玉隆也の「淋しき越山会の女王」。その2年後、アメリカ上院の多国籍企業小委員会で明るみ出たロッキード社による国際的な買収事件で田中の名前が浮上し、その年の7月には受託収賄などの疑いで逮捕された。事件が発覚する切っ掛けは小委員会へ送られてきた資料だった。委員会が仕掛けたのではなく、資料を送った人物、あるいは組織が仕掛けたのだ。

 田中が逮捕される何カ月か前、アメリカで発行されていた高額のニュースレターに田中の逮捕が決まったとする記事が載ったと言われている。それを某財界人から知らされた人物が目白の田中邸を訪れて取材したところ、田中は検察も警察も押されているから大丈夫だと楽観していたという。が、実際は逮捕された。

 ロッキードによる賄賂工作の暴露はジョン・マックロイの調査から始まっている。アンゴラで革命が起こった後、アメリカ支配層は「制裁」に出るのだが、それを無視する形でガルフ石油はビジネスを継続しようとし、それに怒った支配層の意向でマックロイは動いたと言われている。その延長線上にロッキード事件もあるというのだ。このマックロイはウォール街の大物で、第2次世界大戦後、世界銀行の総裁を経てドイツの高等弁務官を務め、高等弁務官時代にはナチスの大物を守ったことでも知られている。

 ただ、起訴だけでは田中を完全に潰すことができず、中曽根康弘が首相になったときにマスコミは「田中曽根」と揶揄していた。こう呼ばれた最大の理由は中曽根政権に官房長官として田中の懐刀と言われた後藤田正晴が入ったからだが、これはスキャンダルで後藤田を失脚させることに失敗したからだった可能性が高い。その年、警察を揺るがすスキャンダルが発覚していた。政界の事情に詳しかった某氏によると、中曽根政権の実態は「岸影」。そこに田中の懐刀が監視役として入ったのだという。

 いずれにしろ、検察に何か「社会正義」的なことを期待するのは間違っている。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201806010000/


45. 中川隆[-12896] koaQ7Jey 2018年6月04日 17:38:26 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-14932]

「軽い処分」で幕引きを図る財務省は、やっぱり解体した方がいい
国民が納得するはずナシ
橋 洋一 経済学者 嘉悦大学教授
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/55931



文書改ざん等の問題について、先週末、財務省関係者が刑事事件で不起訴処分になることが決まった。また、今週には、財務省による処分も出される。ほっと胸をなでおろしている者も多いのだろうが、はたしてそれで十分なのだろうか。

次官のセクハラ発言も発覚した、問題だらけの財務省だが、出直すためには何が必要なのか。この未曾有の不祥事を受けて、筆者は

『財務省を解体せよ!』
https://www.amazon.co.jp/gp/product/4800285372/ref=as_li_ss_tl?ie=UTF8&pd_rd_i=4800285372&pd_rd_r=62e17008-66e7-11e8-a296-7bfdd92689d5&pd_rd_w=zmujh&pd_rd_wg=baHKz&pf_rd_m=AN1VRQENFRJN5&pf_rd_s=&pf_rd_r=Y64DQ1HWM5GSH3BXQ6XT&pf_rd_t=36701&pf_rd_p=0b946ae2-dbf3-409e-be15-4f10f6a7285c&pf_rd_i=desktop&linkCode=sl1&tag=gendai_biz-22&linkId=47dd5dd439053b4d3dfe176191d4047a


を緊急出版したので、その「はじめに」の部分を紹介しよう。

問題噴出の背景にあるもの

おごれる平家は久しからず─。

平安末期に政権を握った平家一族の興亡を描いた『平家物語』は、いかに権勢を誇った者でも、地位や権力を鼻にかけておごり高ぶれば、いつか奈落の底に落ちてしまうというこの世の常を、後世を生きる我々に伝えてくれています。

しかし、先人たちの教訓は生かされないまま、過ちは繰り返されてしまったようです。予算編成権と徴税権を盾に、政治家やマスコミ、他省庁をひれ伏し、最強官庁≠フ名をほしいままにしてきた財務省で、常識では考えられない不祥事が連続しているのです。

財務官僚トップの福田淳一前事務次官のセクハラ発言疑惑が発覚したのは、4月18日の『週刊新潮』の報道がきっかけでした。報道によれば、福田氏は4月上旬の夜に東京・中目黒のレストランに財務省の記者クラブに所属する女性記者を呼び出し、セクハラ発言を繰り返したといいます。

報道直後、財務省は福田氏への聴取をもとに、疑惑を完全否定するコメントを発表しました。麻生太郎財務大臣も調査や処分はしない方向だと述べました。財務省の発表した「女性の接客する店で言葉あそびを楽しむことはあるが、女性記者が不快に感じるセクハラ発言をした認識はない」という福田氏の弁明は、世論のさらなる反発を呼びました。

しかし、『週刊新潮』は16日になって、福田氏のセクハラ発言とされる音声データをネット上で公開。そのあまりに破廉恥な発言の数々に、財務省OBである筆者などは怒りを通りこして呆れてしまいました。同日、テレビ朝日の報道責任者らが会見を開き、「福田氏からセクハラ被害を受けたのは自社社員である」と公表しました。

窮地に立たされた福田氏は18日になって財務事務次官辞任を表明しました。『週刊新潮』の報道内容は「事実と異なる部分がある」として今後裁判で争う意向を示したものの、自らの振る舞いが原因で混乱を招き、業務遂行が困難になったと説明しました。

現役財務官のセクハラ辞任劇≠ヘ、まさに前代未聞。福田氏のセクハラに対する時代錯誤な考え方や、後手になった財務省の危機管理対応は、国民のさらなる怒りを招きました。1990年代に騒がれた大蔵省の過剰接待問題の頃から、財務省は何も変わっていなかったのではないかと批判されても仕方ありません。

これだけではありません。福田氏の辞任の1カ月ほど前には、森友学園問題の国有地売却をめぐる決裁文書の改ざんが発覚し、当時、理財局長として国会対応に当たっていた佐川宣寿前国税庁長官も辞任しているのです。

改ざんはなぜ行われたのか

財務省から国会に提出された資料を見ると、改ざん前と改ざん後で文書の内容が大きく変わっているわけではありませんでしたが、それにしても、一度決裁した行政文書を改ざんするという行為は、官僚としての倫理に大きく反し、決して許される行為ではありません。

森友学園問題をめぐる国会質問において、佐川氏はずさんな答弁を繰り返していました。佐川氏は現場での経験がないため、国有地売却についての専門知識がなく、あやふやなまま答弁していた疑いが濃厚です。

たとえば、佐川氏は国会答弁において、「価格交渉」がなかったと繰り返しましたが、これは嘘であることは各種の情報からすぐにばれてしまいました。随意契約による国有地売買においてトラブル案件になってしまったときには、適正な価格交渉が公平性の担保になるにもかかわらず、佐川氏はそのプロセスすら否定してしまうという、不用意な嘘を繰り返したのです。

改ざんはなぜ行われたのか。筆者の直感で言えば、佐川氏は国有地売買の実務や決裁文書の流儀がわからないまま答弁し、野党議員との質疑で追い込まれてしまった。このままでは、国会審議が乗り切れないと判断し、決裁文書で交渉経緯などを削除し、自らの答弁との整合性をとろうとした。そして、その後は文書を破棄したなど、嘘の上塗りを繰り返した─という見立てです。

森友学園問題をめぐっては、その後、国会で森友学園問題の追及が行われた2017年2月に財務省の理財局職員が、森友学園に売却する国有地のごみの撤去に関して、嘘の説明をするよう学園側に「口裏あわせ」を要求していたことも明らかになりました。

大多数が東大法学部を卒業し、国家公務員総合職試験という難関を突破し、官庁の中の官庁≠ニいわれる財務省に入ったエリート中のエリートたちが、なぜここまで稚拙な不祥事を繰り返すのか。多くの人が憤りを感じるとともに、理解に苦しんだことでしょう。

「官僚の劣化」を指摘する声もありました。しかし、財務官僚として長年にわたりその中枢で働いてきた筆者にしてみれば、財務省の「おごり」と「欺瞞」は今に始まったことではありません。「セクハラ、改ざん、口裏あわせ」という不祥事として、ようやく表面化してきたにすぎないです。


決定的なおごり

財務省の「欺瞞」がもっとも顕著なのが、長年にわたる消費増税をめぐる議論です。財務省は国債と借入金、政府短期証券を合わせた「国の借金」が1000兆円を超えたと喧伝し、増税を煽り続けていますが、これは政府の負債だけに着目する実におかしな議論です。

世界標準の考え方に則れば、国の財政状況を正しく見るためには、日銀を含めた「統合政府」としてのバランスシートを元にすることが必要です。それで見ると、日本はほぼ財政再建が終わっている状態で、健全な財政状況だということがわかります。

こうした事実を直視せず、国の財政状況を正しく国民に伝えない財務省の姿勢は「欺瞞」そのものです。経済成長を否定し、歳出権の拡大による天下り先の確保という自らの省益確保のために増税を煽り続けるのは、将来的な国益を損なうものです。

それにもかかわらず、当の財務官僚は自らのことを「悪者になってもいいから、あえて国民に不人気な増税という選択肢を突き進む国士」だと勘違いしているのです。この思い上がりに財務官僚の決定的な「おごり」があるのです。

さて、森友学園問題をめぐっては、官僚の「忖度」が頻繁に取りざたされました。内閣人事局によって、人事権を握られているため、財務官僚は官邸に逆らえないというストーリーです。しかし、財務官僚に限っては、この議論とは無縁でしょう。

財務省は総理、官房長官、官房副長官のすべての役職に秘書官を出しており、強固な官邸ネットワークを保持しています。そのため、官邸をかなりの程度コントロールすることが可能です。事実、内閣人事局ができて以来、天下りを含めて財務省の意向に反した人事は行われていません。政治家サイドはいまだに財務省に手を出せないのが現実です。

そもそも、財務官僚は政治家を恐れていません。むしろ、政治家が財務省を恐れています。政治家は、国税庁がすべての資金の出入りを握っていることを知っていますから、その上部組織である財務省を警戒し、一目置かざるをえないという背景があります。

怖いもの知らずの財務省は、意にそぐわない政策を進めようとする政権に対して、クーデターを起こすことさえもあります。筆者が官邸に勤務していた第一次安倍政権の頃の話です。

当時、安倍政権は公務員改革を進めており、これが官僚には大いに不評でした。天下りが困難になるということで激しい反発があったのです。そこで、事実上の官僚の代表である財務省は、官邸ネットワークを駆使して安倍政権にさまざまな嫌がらせ≠仕掛けてきました。


取り返しのつかないことを…

首相、官房長官の国会での想定問答の差し替えなどは日常茶飯事でした。想定問答の中の肝心な部分を意図的に削除してしまうのです。当然、総理や官房長官は答弁をするうえで困ってしまいます。筆者はそのたびに本来の想定問答を用意し、総理、官房長官に直接上げなければなりませんでした。

そんな時、ある閣僚が「財務省は倒閣運動をしているのではないか」とこっそり筆者に漏らしたのです。この閣僚は、実際に某官邸高官から「財務省をはじめとする官僚組織が倒閣を画策している」と聞いたと打ち明けてくれました。

時の政権をも脅かす財務省。二度目の安倍政権下においても、「財政再建」と「金融緊縮」を至上命題とする財務省は、「経済成長」と「金融緩和」を中心とする安倍官邸と、様々な暗闘を繰り広げています。

こうしたおごりと欺瞞にまみれた財務省が、前代未聞の不祥事を立て続けに起しました。筆者は、信頼回復のためには「財務省解体」という荒業が必要だと考えています。それほどまでに取り返しのつかないことを財務省はしてしまったのです。

財務省解体とは、国税庁を財務省から切り離し、日本年金機構の徴税部門と合併させて、新たに税金と社会保険料の徴収を一括して行う「歳入庁」を新設することです。

他省庁は予算を求め、政治家は徴税を恐れ、マスコミはネタを求めて、財務省にひれ伏しています。世界を見渡しても「予算編成」という企画部門と、「徴税」という執行部門が一体となっている財務省のような組織は例外的です。

この二つの巨大権限が集中してしまっていることが、財務省のおごりを生み出し、欺瞞を許してしまっているように筆者には思えてなりません。

おごれる財務省は久しからず。

今こそ財務省を解体する好機なのです。


46. 中川隆[-13816] koaQ7Jey 2018年8月10日 11:36:44 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-17776]

日本経済はこうすれば復活する: 自民党が絶対に実行しない経済政策2016年5月26日
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/3366

日本経済は本当に瀬戸際にある。アベノミクスは円安と株高で経済を持ち上げようとしたが、それは永遠に続くものではなく、金融市場が日銀に反旗を翻した途端、日本経済は失速し、それは既にGDPに表れている。これは最初から分かりきっていたことである。


•金融市場に隷属する中銀: マイナス金利に踏み込んだ日銀の追加緩和が示す株式市場の先行き

•2016年1-3月期日本のGDP内訳: ついにマイナス成長、円安減速で輸出減加速


ではどうすれば良いか? 批判するばかりでは芸がないから、本稿では瀕死の日本経済を少なくとも可能な限り最良な状態へ持って行くための経済政策を考えてみたい。

消費税の撤廃

先ずは消費税からである。消費増税と法人減税が日本経済のためになるという、自民党の面白い論理から崩してゆこうと思う。

そもそも日本経済の問題とは何か。労働人口減少による個人消費の長期的減少傾向である。高齢化により仕事を辞めて年金で暮らす人が増えれば、仕事をして収入を得ていた頃と比べ、人々は消費をしなくなるだろう。日本は先進国で一番初めに、いわゆる長期停滞に陥ったのである。


•元米国財務長官ラリー・サマーズ氏が長期停滞論とは何かを語る


需要減少のもたらす結果は、成長減速とデフレである。インフレ率とは需要と供給のバランスで決まるのであり、需要が供給に対して少なすぎる場合、物価は下がりデフレとなる。

デフレは需要が足りていないというサインである。クルーグマン氏らとともに安倍首相が招聘したハーバード大学のジョルゲンソン氏は、日本経済の問題点は生産性の低さであり、そのためには法人減税を行うべきだと述べて経団連と財務省を喜ばせたが、この論理は無茶苦茶である。


•国際金融経済分析会合、ジョルゲンソン教授への反論: 日本の生産性は低いのか? 法人税減税と消費増税は善か?


先ず、世界経済のデフレ傾向はもう40年ほど続いているが、われわれはその間にIT革命を含む近世以降稀に見るほどの生産性向上を経験している。そしてそもそも、生産性の向上とはコスト減を意味するのであり、コスト減の結果は物価の低下となる。

実際に世界経済はデフレなのであり、生産性が低下しているとする学者らの主張はこうした物価動向を説明できていない。低い生産性はコスト増、そして物価の上昇を生むはずだからである。

だから低成長の原因は生産性ではなく需要減である。アベノミクスの目的もデフレ脱却であったはずなのだが、それでは需要の腰を折る消費増税は理にかなっていない。あり得る選択肢は、デフレ脱却を標榜して消費減税を行うか、デフレ容認を標榜して消費増税を行うかのどちらかであり、それ以外の選択肢はない。上げるべき税金があるとすれば、それは少なくとも消費税では有り得ないのである。これは法人税との比較において詳しく説明しよう。

法人税の大幅増税

消費税を減らすのであれば、その分を補う方法を様々考えなければならないが、先ずは法人税の大幅増税である。

そもそも自民党がさも当然のように法人税の引き下げを行っているのは、経団連がそれを望んでいるからである。経団連とは要するに役員賞与を受けている会社社長などの集まりであり、社内政治以外に特技のあまりない方々である。日本企業で働いている読者が居れば、能力と役職が一致しない会社員など見飽きているだろう。彼らはその成れの果てである。

彼らの受けている役員賞与には会社の費用として計上されるものとそうでないものがあり、費用として計上されないものについては法人税を引いた後の会社の利益から支払われるため、経団連は利益というパイを法人税と取り合っていることになる。だから法人減税を望むのである。

しかし消費税と法人税、どちらを増やすべきか、少し考えてみてもらいたい。消費税とは経済が上手くいっているかどうかにかかわらず、経済活動そのものに課税するものである一方で、法人税とはビジネスを行い利益が出た場合にのみ課税し、儲からない場合には課税をしないというものである。

この意味では消費税は国民が経済活動を行うインセンティブそのものを失わせるものである。どのような場合にも課税がなされるからである。

法人税のように利益に課税されるのであれば、経済活動への影響は軽微で済む。利益が出なければ税金を払わなくとも良いからである。しかしいずれの場合にも課税が発生するのであれば、利益が僅かしか出ないような場合においては経済活動を行わないほうが得となる場合があり、行われるはずだった経済活動が消滅してしまう。したがって法人増税、消費免税が当然の帰結だと思うのだが、自民党がそう思わないのはただ経団連を利するためなのである。

法人税を増税すれば日本からビジネスが逃げてゆくという反論があるかもしれないが、これはナンセンスである。グローバルビジネスの当事者がどのように動くかを理解していない。法人税を40%程度まで上げたとしても、事業が海外に流出することはほとんどないだろう。この理由についてはグローバル・ビジネスにおける法人設立について説明した記事で解説しておいたので、そちらを参考にしてほしい。


•グローバルビジネスにおけるタックスヘイブンの使い方


緊縮財政

次に行こう。次は緊縮財政である。しかし公共事業を減らすという意味においてであり、増税という意味においてではない。

ここでは先ず、そもそも政府の役割というものを考えてみたい。政府には主要な機能が二つあり、一つは公共サービスの提供、もう一つは所得の再分配である。

しかし現在の政権が公共事業を行う目的はそのどちらでもなく、主に景気刺激という名目である。麻生財務相は次のように述べている。


•麻生太郎氏、日銀による財政ファイナンスを肯定: 日本の財政破綻問題はどのように解決されるか


(日本経済では)年間約30兆くらい借りてくれる人が足りない。(中略)誰かがそれを借りてくれない限りは30兆分だけデフレになりますから。それを借りてくれてるのが政府。

つまりは需要が足りないから公共事業で政府が需要を創出するという論理だが、これはおかしいのである。

そもそもの話だが、政府の創りだした需要よりも経済活動で自然に生まれた需要の方が効率的であることに議論の余地はない。だから政府が先ず行うべきは、需要の成長を妨げる課税を先ず取り払い、それでも需要が足りないようであれば財政出動を行う、という手順でなければならない。しかし自民党は消費増税と財政出動を行っている。

増税と財政出動を同時に行うことを正当化する唯一の論理は、所得の再分配である。しかし日本の財政出動は貧困層の利益にはなっていない。上がった株価と上がらない賃金を見ればそれは明らかである。そもそも財政出動は雇用を生み出す目的で行うのだが、日本の労働市場は完全雇用である。

だから異様なまでに膨らんだ日本政府の予算を構成する公共事業は本来不要なのである。所得の再分配にはなっていないし、経済対策と言うのであれば先ずは消費減税である。この論理に反論できる自民党の政治家が一人でもいるだろうか。

経済学的に理にかなっていないにもかかわらず、自民党がそれほどまでに公共事業を行いたがる理由は、いわゆる「大きな政府」を作るためである。

政府とは国民から資金を吸い上げ、そして別の形で吐き出すことを目的としている。そして何処に吐き出すかは政治家が決めることである。だから資金を吐き出す先を決める政治家の周りには企業が集まり、政治家には政治献金や天下りなどの形で便宜が図られる。

これがいわゆる利権であり、政府というものの性質上利権が産まれることは避けられないのだが、日本の場合はかなり度を超えているように思う。ここまで議論してきたように、日本の政策で本当に日本の経済のためを考えて行われた政策は一つもないからである。経団連のために法人減税を行い、財務省のために消費増税を行う。そこに日本経済などは一切関係がない。

政府に存在する利権を拡大する方法とは、端的には増税と財政出動である。こうすれば自民党の経済政策の本質が見えてくるだろう。そうして経済における政府の役割を増やすことで、政府に出入りする資金を増やし、利権を増やしてゆく。

政治家に限らず、財務省が増税を望むのは、財務省が分配する予算が増えれば、財務省に頭を下げに来る政治関係者が増えるからである。そして財務省の権限で配分された予算は、別の利権へと渡ってゆく。そうして日本政府の負債は溜まり、経済は沈む。これが何十年にも及んだ戦後の自民党政治の総決算である。

こうした悪循環を避ける端的な手段は、先ず小さな政府を作ること、そしてもう一つは政府が資金を吐き出す際の政治家の裁量を最小化してしまうことである。つまりは財政出動よりも減税と、そしてヘリコプターマネーである。

ヘリコプターマネー

最後に議論するのは最近話題のヘリコプターマネーであるが、ここで議論をするのは的を絞ったヘリコプターマネーである。

上記のように政治家を利するだけの公共事業をするよりは、国民に直接配ったほうがよほど健全である。とりわけ労働市場が完全雇用であり、公共事業による雇用創出が民間の人材需要締め出しにしかなっていない局面では議論の余地がない。

しかし国民にキャッシュを配るという政策には経済学上の欠点がある。それは消費者の消費性向は企業の消費性向よりも少ないということである。より分かりやすい言葉で言えば、同じ金額を消費者と企業に渡せば、一般的に企業の方がより多くの消費を行う。だから地域振興券などの政策はほとんど使われず、またその事実は財政出動を行う口実にもなる。

これは確かに経済学的な事実である。だからわたしは、ヘリコプターマネーよりは先ず減税を、そしてヘリコプターマネーを行う際には、的を絞って特定の需要のある層に資金を集中投下することを提案したい。

真っ先に対象となるのは子供を産んだ家庭である。日本経済減速の第一の原因は少子高齢化であるが、少子高齢化の原因は20代の若者に子育てのための資金的・時間的な余裕がないことである。

だから少なくとも資金的な問題をヘリコプターマネーで解決する。子供を産んだ家庭には月に5万から10万程度を支給し、出産およびその後の負担を軽減する。

こうした方法の長所は、資金を投下して需要を刺激しようとするのではなく、資金の供給を提示することで消費を増やすインセンティブを作るということである。単に現金をばらまいたのでは、貯蓄に回る可能性が高い。だから需要を増やす特定の行動をした場合には資金を供給する、という順にすることで、個人の消費性向が低いという欠点を回避するのである。

これでどの程度消費性向を上げられるかは分からないが、効果の薄い他の政策よりはやる価値があるのではないかと思っている。所得の再分配としての機能はより単純となり、そこに利権の入る余地はほとんどない。特に子育て家庭への資金供給には意味があると考えている。しかし先ずは消費税撤廃であり、ヘリコプターマネーはそれからだろう。


結論

長くなったが、ここまで眺めてみれば、日本の経済政策の本当の意味が見えてくるだろうと思う。何故消費増税で法人減税か? 何故増税と財政出動か? そうした疑問の答えのなかに、日本経済のためになるからだというものは一つもない。

日本が国として機能していない一番の原因は、自民党に変わるまともな保守政党が存在していないことである。先日取り上げた移民政策などは恐らくは日本人のほとんどが望んでいないものであるにもかかわらず、海外の政治家や安い労働力を望むグローバル企業などを喜ばせるためにそれを実行出来てしまうのは、日本の政治が一党独裁だからである。


•安倍首相がシリア難民150人受け入れを発表、日本の治安と文化は終焉へ


自民党は保守などではない。自民党とは経団連や財務省など様々な既得権益者が集まって利害調整をするための場なのであり、彼らには日本経済がどうなるかなど最初から念頭にないのである。アベノミクスは既にほぼ終了しているが、次に政権を握る政治家も、残念ながらこの枠内から出ることはないだろう。日本には自民党以外の政党が本当に必要なのである。
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/3366


47. 中川隆[-13765] koaQ7Jey 2018年8月16日 01:00:11 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-17878] 報告

2018年8月15日
【藤井聡】終戦記念日に考える、「戦後レジームからの脱却」と「デフレ脱却」
https://38news.jp/default/12284


「終戦記念日に考える、
「戦後レジームからの脱却」と「デフレ脱却」。」
From 藤井聡@内閣官房参与(京都大学大学院教授)

今日は8月15日―――いわゆる「終戦記念日」です。

この頃になると、
メディア上では
第二次世界大戦や大東亜戦争を振り返り、
東京大空襲や大阪大空襲、
広島や長崎の原爆や、
東京裁判、靖国問題、 “従軍”慰安婦問題、
特攻隊、玉音放送、GHQによる日本占領・・・等
が取り上げられます。

「サヨク」系のメディア(主として新聞やテレビ)は、
二度と戦争の過ちを繰り返してはならない、
という「反省」を基調とした報道を繰り返し、

「ホシュ」系のメディア(主として雑誌)は、
民間日本人を大量虐殺したアメリカについては口をつぐみつつ、
先の大戦には大義があった、
“従軍”慰安婦や南京大虐殺といった
中国や韓国のプロパガンダに欺されてはならない、
という「嫌中、嫌韓」を基調とした報道を繰り返すのが、
ここ最近の流儀となっています。

しかし、この「サヨク」のイメージも
「ホシュ」のイメージも、
いわゆる「戦後レジーム」と呼ばれる構図に包含されており、
その意味において、両陣営の「いがみ合い」が続く限り、
「無限地獄」の様に
「戦後」と呼ばれる空間は延々と持続してしまいます。

そもそも戦後レジームとは、
「東京裁判」の「価値観」に基づいて、
あらゆる言論空間と仕組みを構築していく体制です。

東京裁判の価値観とは要するに、

(1)戦前日本は悪者で、
(2)中韓は日本の被害者で、
(3)アメリカは悪者日本をやっつけたヒーロー。

という物語を意味します。
そして、この3つの物語は、
次の「結論」を今日の日本に強要するものです。

(4)戦後日本はヒーローにはもう刃向かわない、お利口さん。

この(1)〜(4)の「物語」こそが、
「戦後レジーム」の根幹にあるものであり、
これが国際社会においても、日本国内においても、
驚くべき程に実に幅広く共有されています。

日本の「歴史教科書」や「国民世論」
そして中韓やアメリカの世論が、
この「戦後レジームの物語」をベースに
構成されているのはもちろんのこと、

「新憲法」や「日米安保条約」、
さらには現代日本の「価値観外交」なる代物
(日米が共有して持つ自由と民主主義を重視する外交)も、
全て「戦後レジームの物語」をベースとしています。

そして、先に述べた「サヨク」の歴史観も、
「ホシュ」の歴史観も
この戦後レジームの物語をほぼ忠実に踏襲したものとなっています。

もちろん「サヨク」は
「反米の気分」を醸し出すという意味で、
そして「ホシュ」は
嫌韓、嫌中の区分を醸し出し、
日本にも大義があったと息巻くという意味で、
それぞれ「戦後レジーム」に対して
若干の反発を示すものではありますが、
最終的な「結論」である

(4)戦後日本はヒーローにはもう刃向かわない、お利口さん

という点については実質上見事に一致しており、
(サヨクは国連に従い、
ホシュはアメリカに従うという相違はありますが、
実質上、国連=連合国=アメリカなのです)
基本的には「戦後レジーム」の物語を
是認していることには相違ありません。

したがって、サヨクとホシュがどれだけ表面上
いがみ合っても、戦後レジームからの脱却など
果たせる筈もないのです。

・・・

ところで、我が国が
この「戦後レジーム」の中に居続けることは、
望ましいことなのかと言えば―――
言うまでも無く、その答えは「No」です。

なぜなら、
(4)戦後日本はヒーローにはもう刃向かわない、お利口さん
という結論は、外国の国益と日本の国益とが相反した時、
「日本よりも外国を重視する」という事を意味しているからです!

したがって、「戦後レジーム」の中に居続ける限り、
日本の国益が毀損し続けていくことは避けられないのです。

実際、小泉首相以来、今日に至るまで
過激に進められてきたあらゆる「改革」や「民営化」は、
いずれも「戦後レジーム」の必然的帰結です。

郵政や農政の改革や、
IRの導入や水道民営化、種子法の改正、TPP等はいずれも、
「ヒーロー」に要請されたもの、
ないしは、要請されていると日本が勝手に
「忖度」したものばかりです。

いわばそれらはいずれも、
「海外のヒーロー達に『お利口さんですね』と褒められるため」
に断行されたものばかりなのです。

さらには、集団的自衛権を巡る議論も、
憲法改正の議論もいずれも、
戦後レジームからの脱却を企図する
「自主独立」を高めるものというよりはむしろ、
「ヒーローからの出兵命令に従順に従いやすくする」という
戦後レジームを「強化」するものとして展開された、
というのが実態です。

・・・

そして、そんな風に
「海外のヒーロー達に褒められる」ことばかりを考えて
政治が展開されていけば、
結局、国内における
「政治を巡る公論」が荒廃していくことになります。

どんなに正論を述べても、
結局は「外国の顔色を窺う」ことが優先されるからです。

そして、「公論が荒廃」すれば、
結局は「力を持つ者」の影響力が極大化することになります。

これこそ、今日「財務省」が圧倒的な力を持ち、
デフレが脱却出来ない最大の根本的原因なのです。

もし、「公論」の力が残っていれば、
世論と政治において不条理な緊縮路線は一発で覆され、
積極財政がいとも容易く断行され、
デフレなどは、とっくの昔に終わっていた筈なのです。

しかし、「外国の顔色を窺う戦後レジーム」が
圧倒的な力を誇る戦後日本では、
「公論」の力が失われ、言論が荒廃し、
最強官庁である財務省に対抗することが出来なくなり、
デフレが延々と続く状況となっているのです。

そして、デフレが続けば続くほど、
人々に余裕が無くなり、
公論の力がますます失われ、
財務省がますます強くなっていくと同時に、
「戦後レジームから脱却」する力も気力も
全て失われていくこととなっているわけです。

―――嗚呼、哀れなり戦後日本―――。

この絶望的状況は、
「あの戦争とは一体何だったのか」
を十分に問い直していないところに、
全ての出発点があります。

「敗戦記念日」である8月15日の今日―――
この機会に是非とも一人でも多くの国民に、
あの戦争とは一体何だったのか、
あの戦争を戦った先人達は何を守ろうとしたのか、
そしてその戦いの果てに我が国を覆い尽くすに至った
「戦後レジーム」とは一体何なのかを、
しっかりとお考え頂きたいと思います。

もしもそれができないのなら、
私たちはいつまでもいつまでも、
「戦後レジーム」という「無間地獄」の中を
さまよい続けることになるのですから―――。

追伸:
「デフレ脱却」をはじめとした具体的な実践のためには、本記事のような思想的な考察が絶対に必要です。そんな角度からものごとを考えるためにも、是非とも、危機と対峙する保守思想誌『表現者クライテリオン』をご一読ください。
https://the-criterion.jp/
https://the-criterion.jp/subscription/

48. 中川隆[-13721] koaQ7Jey 2018年8月23日 06:54:05 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-18040] 報告
2018年8月22日
「ポピュリズム肯定論」がデフレ脱却を導く
From 藤井聡@内閣官房参与(京都大学大学院教授)

そもそも「ポピュリズム」と言えば、日本では
「大衆迎合主義」などと呼ばれ、
何やら「悪しきもの」と見なされています。

ですが、そんな「ポピュリズムを否定する雰囲気」こそが、
今の日本を閉塞させている―――というのが、
本特集の基本認識です。

例えば、今、
我が国で何よりも大切な経済問題は「デフレ脱却」。

「デフレ脱却」さえできれば、
国民の所得は上がり、格差は是正され、
国民の暮らしは「豊か」なものとなります。

しかし、「デフレ脱却」のために必要な
「大型財政政策」も
「過剰なグローバリズムの緩和」も、
双方共に全く出来ていないのが現状です。

それもこれも、
日本官僚や知識人、学者といったインテリ達が皆、
緊縮やグローバリズムを主張し続けているから、
に違いありません。

つまり今の日本は、
インテリ達が間違った政策を主張し、
その方向で政治が動き、
デフレがいつまでも続き、
庶民が苦しめられている―――
という構図にあるわけです。

ところが、今、
アメリカやイギリスでは、
もった異なる議論が展開されはじめています。

イギリスが「EU離脱」を決定し
アメリカが大統領選挙で「トランプ」を勝利させたのです。

EUもクリントンも、
旧来型のインテリ達が推し進めようとする
「グローバリズム」や「緊縮」の象徴だったのですが、
その流れに対して、「国民」が、
「NO」を突きつけたわけです。

これこそまさに「ポピュリズム」。

その結果、
アメリカでもイギリスでも、
庶民を苦しめ続けた政治が、
着実に変わり始めているのです。

ところが・・・

我が国日本では、
こうした英米のポピュリズムを批判する声が絶えません。

「EUから脱退するなんて、
イギリス人はなんて愚かなんだ」

「トランプを選ぶなんて、
アメリカ人はホントに非知性的で、不条理だ」

という意見が、日本においては支配的です。

しかし、そんな日本のインテリ達は、
完全に間違っています。

なぜなら、
グローバリズムや緊縮財政等の
机上の空論を振り回すインテリ達よりも、
「庶民の不満」を代弁するトランプやEU離脱派の方が、
英米の国益にとってずっとずっと「マシ」だからです。

つまり、「インテリ達が間違っている場合」には、
インテリ「以外」の人々の意見を重視する
ポピュリズムこそが、
正しい政治を導くのです!

だからこそ、我が国においても、今、
敢えてポピュリズムを「肯定」する議論が、
強く求められている――という次第です。

「表現者クライテリオン」では
そんな基本的な認識に基づいて、
「財務省」をはじめとした高級官僚達や経済学者、
メディア関係者や一流財界人など、
日本国内でデカイ顔をして、
他者を小馬鹿にしながらエラソーに自説を開陳し続けている
いわゆる「インテリ」達が、如何に、
現実を無視した「間違った主張」を繰り返し続け、
日本を破滅に導き続けているのか―――
一方で、「庶民からの反逆」とも言いうるポピュリズムが、
如何に日本で求められているのか―――
といった論点を、様々な角度から論じました。

デフレから脱却できず、
疲弊し続ける我が国日本において、
こうした「ポピュリズム肯定論」は、
閉塞した現状を打開する、
効果的な「一撃」となるに違いありません。
https://38news.jp/america/12309

49. 中川隆[-13527] koaQ7Jey 2018年9月27日 09:42:05 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-18859] 報告

東大出だからといって「官僚は優秀」と言う前提は間違い 「天下り」15の疑問に答える
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/202774
2017年4月3日 日刊ゲンダイ

  
   元経産官僚の古賀茂明氏(C)日刊ゲンダイ

Q1
 官僚は優秀なのだから、退職後天下りして、民間で活躍してもらった方が日本のためになるのではないでしょうか?


 なるほど、そのとおりですね、と言いたいところですが、物事はそう単純ではありません。

 中央官庁では、課長を超えるポスト全体を「指定職」と呼んで、課長以下の官僚よりも優遇しています。部長、審議官、局長、政策統括官、事務次官などと呼ばれる人たちです。名称はとても偉そうですが、実は、彼らは必ずしも優秀だというわけではありません。

 官僚の多くは東大法学部や経済学部を卒業し、世間的に見れば、とても優秀に見えるかもしれません。

 ただ、ここでいう「優秀」という意味は、大学を出るまでペーパーテストにめっぽう強かったということです。子供の時から成績優秀で、東大を出て、公務員試験を通って官僚になる。つまり、試験に強い者だけが官僚になる仕組みがあるために、選ばれてしまったということに過ぎないのです。

 しかし、社会に出ると、試験ができるから役に立つとは限りません。紙を書かせれば一応もっともらしい文章を書くが、難しい課題を与えられると、「こいつどうしたの?」と思うくらい発想が乏しく、まったく対応できない人は極めて多いのです。また官僚は、上からの指示待ちで、リスクを取ることができないという傾向も強いようです。

 つまり、現在の激動する社会の変化を先取りして、難しい課題に挑戦することができない人たちなのです。そういう人は、民間で人の上に立つには向いていないのではないでしょうか。

 このように考えると、「官僚は優秀なのだから……」という前提で天下りを容認するのは問題だということがわかると思います。

50. 中川隆[-13473] koaQ7Jey 2018年10月03日 01:54:04 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-18967] 報告
冒険する頭―新しい科学の世界 (ちくま少年図書館 74) – 1983/8
西村 肇 (著)
https://www.amazon.co.jp/%E5%86%92%E9%99%BA%E3%81%99%E3%82%8B%E9%A0%AD%E2%80%95%E6%96%B0%E3%81%97%E3%81%84%E7%A7%91%E5%AD%A6%E3%81%AE%E4%B8%96%E7%95%8C-%E3%81%A1%E3%81%8F%E3%81%BE%E5%B0%91%E5%B9%B4%E5%9B%B3%E6%9B%B8%E9%A4%A8-74-%E8%A5%BF%E6%9D%91-%E8%82%87/dp/4480040749

≪なぜこの本を書いたのか≫

 私は、自分が指導した6人の学生の卒論を審査した。すると、研究者が書いた論文になっているものと、学生の書いた実験報告にしかなっていないものと出来栄えにあまりに大きな差があるのでびっくりしました。(中略)


 大学の受験技術なしに希望の大学に入ることははなはだ難しい。しかし、いったんこういう技術を身に着けてしまった人たちを、いくら大学で教育しても、自ら研究する人に育てるのは、まず不可能に近いのです。

 卒論の例では、よい論文を書いた人たちは、そうでない人たちと比べると、あくなき好奇心があるかどうかの違いでした。…大学教育で好奇心を育てることはできないのです。

 私は、研究する人に重要なのは、モノに対するセンスと、知的好奇心だと感じていますが、これは学校教育で育つものではなく、各種環境の影響が大きい。


≪総合的にものを見る目≫

 総合的な視野と考え方は、たくさんの本を読んで身に付くといったものではなく、何か目的をもって一つの事を実践する中で身に付くのだというのは確かだと思います。

 だから研究テーマを選ぶ時、実践的関心からテーマを選びます。君たちが考えたり発言したりする時、とことん具体性を要求するからです。どんな仮説を抱いても良いが、実証する努力を要求するからです。

 私が今、なぜ、環境問題を研究しているかというとー私は決められている枠を少し越えてしまったのだがーそれは東大紛争がきっかけでした。

 この東大紛争が何であったかー評価はまちまちだがー若い世代の中には、深刻な影響を受けた人たちが数多くいます。それは東大の中に限りません。東大紛争は、けっしてナンセンスな事件ではなく、一つの大きな思想的事件でした。それは、思想的影響の上では、1945年の終戦につぐ大きな事件でした。

 日本の思想的戦後というのは、東大紛争後に本格化したと思います。これで思想的解放が進み、戦後が一段と定着したのだと思います。この解放の機会をとらえて、それまでにできなかったことをやりだした人は多いのです。現在日本の活力の重要な部分を支えているのは、この人たちではなかと思います。東大紛争で2年も3年も苦しまなければ、こんなだいそれた転進をすることはなかったと思います。


≪私の転機となった日〜先輩の忠告≫

 「公害の研究はそろそろお終いにしたら。みなさんが心配しているよ」
 私は頭をガーンと殴られたように感じました。(中略)

 人から言われたからといって、意味もない後退をするのは、自殺行為だと直観しました。と同時に、常識的な助教授のコースを外れて、少し変わった道を歩き出すきっかけになった、あの日のことが思い出されました。紛争派から闘争派に変わったあの日のことです。

 それは、間違った学生処分の撤回を求めて、総長室の前に座り込んだ学生を、大学側が機動隊を導入して追い出した直後のことでした。

(総長は、話し合いに出てきたが、明らかに言い逃れをしようとしていた。著者は思わず手を挙げて、大学当局を批判した。…著者は最後に「なによりも冒険する心と頭で」と結ぶ)。

【出典】『冒険する頭〜新しい科学の世界』西村肇/ちくま書房’83年

51. 中川隆[-13472] koaQ7Jey 2018年10月03日 01:55:04 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-18967] 報告
「ネイチャー誌、サイエンス誌の9割は嘘」 ノーベル賞の本庶佑氏は説く、常識を疑う大切さを
10/1(月) 20:40配信 BuzzFeed Japan

2018年ノーベル医学生理学賞の受賞が決まり、記者会見で笑顔を見せる京都大学の本庶佑特別教授=時事通信


ノーベル医学・生理学賞を受賞した本庶佑・京大名誉教授が10月1日夜、記者会見で受賞の喜びを語った。本庶氏は自らの研究に対する姿勢を問われると、好奇心と「簡単に信じないこと」の重要性を強調。「(科学誌の)ネイチャーやサイエンスに出ているものの9割は嘘で、10年経ったら残って1割」と語り、自分の目で確かめることの大切さを説いた。【BuzzFeed Japan / 吉川慧】

【ノーベル賞】過去の平和賞受賞者、何人わかる?日本人もいます
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冒頭発言「自分の研究、意味があったと実感」(全文)

この度は、ノーベル医学生理学賞をいただくことになり、大変名誉なことだと喜んでおります。

これはひとえに、長いこと苦労してきました共同研究者、学生諸君、様々な形で応援してくださった方々、長い間支えてくれた家族、本当に言い尽くせない多くの人に感謝致しております。

1992年の「PD-1」の発見と、それに続く極めて基礎的な研究が新しいがん免疫療法として臨床に応用され、そしてたまにではありますが「この治療法によって重い病気から回復して元気になった。あなたのおかげだ」と言われる時があると、私としては自分の研究が本当に意味があったと実感し、何よりも嬉しく思っております。

その上に、このような賞をいただき、大変私は幸運な人間だと思っております。

今後この免疫療法が、これまで以上に多くのがん患者を救うことになるように、一層私自身もうしばらく研究を続けたいと思います。

世界中の多くの研究者がそういう目標に向かって努力を重ねておりますので、この治療法がさらに発展するように期待しております。

また、今回の基礎的な研究から臨床につながるような発展というようなことを実証できたことにより、基礎医学分野の発展が一層加速し、基礎研究に関わる多くの研究者を勇気づけることになれば、私としてはまさに望外の喜びでございます。
.

研究で大事なのは「自分の目で確信ができるまでやる」

会見では、報道陣から「研究にあたって心がけていることやモットーは」と問われる場面も。

本庶氏は著名な科学誌「ネイチャー」と「サイエンス」を挙げてこう語った。

------
私自身の研究(でのモットー)は、「なにか知りたいという好奇心」がある。それから、もう一つは簡単に信じない。

よくマスコミの人は「ネイチャー、サイエンスに出ているからどうだ」という話をされるけども、僕はいつも「ネイチャー、サイエンスに出ているものの9割は嘘で、10年経ったら残って1割だ」と言っていますし、大体そうだと思っています。

まず、論文とか書いてあることを信じない。自分の目で確信ができるまでやる。それが僕のサイエンスに対する基本的なやり方。

つまり、自分の頭で考えて、納得できるまでやるということです。
------
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子どもたちに育んでほしい「不思議だなと思う心」

将来、研究者の道に進む夢を見る子どもたちに、どんなことを伝えたいか。

本庶氏は、こんなメッセージを語った。

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研究者になるにあたって大事なのは「知りたい」と思うこと、「不思議だな」と思う心を大切にすること、教科書に書いてあることを信じないこと、常に疑いを持って「本当はどうなっているのだろう」と。

自分の目で、ものを見る。そして納得する。そこまで諦めない。

そういう小中学生に、研究の道を志してほしいと思います。
------

あくまで「自分の目」で確かめて納得することの大切さを重んじる、本庶氏らしいメッセージだった。

52. 中川隆[-13471] koaQ7Jey 2018年10月03日 01:55:49 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-18967] 報告

教育の場では、「グローバル人材」養成が叫ばれますが、「グローバル人材」とは、多国籍企業に使い勝手の良い人材にほかなりません。教育機関がいかに「グローバル人材」を作り出すか、つまり多国籍企業にビジネスしやすい環境をいかに提供するかという基準で測られるようになって来たわけです。
そして、多国籍企業の観点から望ましくないと判断されれば、「改革」の対象とみなされるようになります。独自の商習慣、伝統に根差した法律や各種ルールなどです。

日本の場合、日本語という言語まで問題視され、英語化を進めるべきだ!などという話が様々な領域で進んでいます。

このように、事実上、多国籍企業の支配力が非常に強くなったのが、いわゆる「グローバル化」なのです。

「グローバル化」ではなく、「多国籍企業中心主義化」と呼ぶようにしたら、問題がはっきり見えてくるのではないかと思います。
https://38news.jp/economy/12450

53. 中川隆[-13347] koaQ7Jey 2018年10月17日 08:31:34 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-19270] 報告


日本経済はこうすれば復活する 自民党が絶対に実行しない経済政策 グローバルマクロ・リサーチ・インスティテュート2016年5月26日
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/3366


日本経済は本当に瀬戸際にある。アベノミクスは円安と株高で経済を持ち上げようとしたが、それは永遠に続くものではなく、金融市場が日銀に反旗を翻した途端、日本経済は失速し、それは既にGDPに表れている。これは最初から分かりきっていたことである。


•金融市場に隷属する中銀: マイナス金利に踏み込んだ日銀の追加緩和が示す株式市場の先行き

•2016年1-3月期日本のGDP内訳: ついにマイナス成長、円安減速で輸出減加速

ではどうすれば良いか? 批判するばかりでは芸がないから、本稿では瀕死の日本経済を少なくとも可能な限り最良な状態へ持って行くための経済政策を考えてみたい。

消費税の撤廃

先ずは消費税からである。消費増税と法人減税が日本経済のためになるという、自民党の面白い論理から崩してゆこうと思う。

そもそも日本経済の問題とは何か。労働人口減少による個人消費の長期的減少傾向である。高齢化により仕事を辞めて年金で暮らす人が増えれば、仕事をして収入を得ていた頃と比べ、人々は消費をしなくなるだろう。日本は先進国で一番初めに、いわゆる長期停滞に陥ったのである。

•元米国財務長官ラリー・サマーズ氏が長期停滞論とは何かを語る

需要減少のもたらす結果は、成長減速とデフレである。インフレ率とは需要と供給のバランスで決まるのであり、需要が供給に対して少なすぎる場合、物価は下がりデフレとなる。

デフレは需要が足りていないというサインである。クルーグマン氏らとともに安倍首相が招聘したハーバード大学のジョルゲンソン氏は、日本経済の問題点は生産性の低さであり、そのためには法人減税を行うべきだと述べて経団連と財務省を喜ばせたが、この論理は無茶苦茶である。

•国際金融経済分析会合、ジョルゲンソン教授への反論: 日本の生産性は低いのか? 法人税減税と消費増税は善か?

先ず、世界経済のデフレ傾向はもう40年ほど続いているが、われわれはその間にIT革命を含む近世以降稀に見るほどの生産性向上を経験している。そしてそもそも、生産性の向上とはコスト減を意味するのであり、コスト減の結果は物価の低下となる。

実際に世界経済はデフレなのであり、生産性が低下しているとする学者らの主張はこうした物価動向を説明できていない。低い生産性はコスト増、そして物価の上昇を生むはずだからである。

だから低成長の原因は生産性ではなく需要減である。アベノミクスの目的もデフレ脱却であったはずなのだが、それでは需要の腰を折る消費増税は理にかなっていない。あり得る選択肢は、デフレ脱却を標榜して消費減税を行うか、デフレ容認を標榜して消費増税を行うかのどちらかであり、それ以外の選択肢はない。上げるべき税金があるとすれば、それは少なくとも消費税では有り得ないのである。これは法人税との比較において詳しく説明しよう。

法人税の大幅増税

消費税を減らすのであれば、その分を補う方法を様々考えなければならないが、先ずは法人税の大幅増税である。

そもそも自民党がさも当然のように法人税の引き下げを行っているのは、経団連がそれを望んでいるからである。経団連とは要するに役員賞与を受けている会社社長などの集まりであり、社内政治以外に特技のあまりない方々である。日本企業で働いている読者が居れば、能力と役職が一致しない会社員など見飽きているだろう。彼らはその成れの果てである。

彼らの受けている役員賞与には会社の費用として計上されるものとそうでないものがあり、費用として計上されないものについては法人税を引いた後の会社の利益から支払われるため、経団連は利益というパイを法人税と取り合っていることになる。だから法人減税を望むのである。

しかし消費税と法人税、どちらを増やすべきか、少し考えてみてもらいたい。消費税とは経済が上手くいっているかどうかにかかわらず、経済活動そのものに課税するものである一方で、法人税とはビジネスを行い利益が出た場合にのみ課税し、儲からない場合には課税をしないというものである。

この意味では消費税は国民が経済活動を行うインセンティブそのものを失わせるものである。どのような場合にも課税がなされるからである。

法人税のように利益に課税されるのであれば、経済活動への影響は軽微で済む。利益が出なければ税金を払わなくとも良いからである。しかしいずれの場合にも課税が発生するのであれば、利益が僅かしか出ないような場合においては経済活動を行わないほうが得となる場合があり、行われるはずだった経済活動が消滅してしまう。したがって法人増税、消費免税が当然の帰結だと思うのだが、自民党がそう思わないのはただ経団連を利するためなのである。

法人税を増税すれば日本からビジネスが逃げてゆくという反論があるかもしれないが、これはナンセンスである。グローバルビジネスの当事者がどのように動くかを理解していない。法人税を40%程度まで上げたとしても、事業が海外に流出することはほとんどないだろう。この理由についてはグローバル・ビジネスにおける法人設立について説明した記事で解説しておいたので、そちらを参考にしてほしい。

•グローバルビジネスにおけるタックスヘイブンの使い方

緊縮財政

次に行こう。次は緊縮財政である。しかし公共事業を減らすという意味においてであり、増税という意味においてではない。

ここでは先ず、そもそも政府の役割というものを考えてみたい。政府には主要な機能が二つあり、一つは公共サービスの提供、もう一つは所得の再分配である。

しかし現在の政権が公共事業を行う目的はそのどちらでもなく、主に景気刺激という名目である。麻生財務相は次のように述べている。

•麻生太郎氏、日銀による財政ファイナンスを肯定: 日本の財政破綻問題はどのように解決されるか


(日本経済では)年間約30兆くらい借りてくれる人が足りない。(中略)誰かがそれを借りてくれない限りは30兆分だけデフレになりますから。それを借りてくれてるのが政府。

つまりは需要が足りないから公共事業で政府が需要を創出するという論理だが、これはおかしいのである。

そもそもの話だが、政府の創りだした需要よりも経済活動で自然に生まれた需要の方が効率的であることに議論の余地はない。だから政府が先ず行うべきは、需要の成長を妨げる課税を先ず取り払い、それでも需要が足りないようであれば財政出動を行う、という手順でなければならない。しかし自民党は消費増税と財政出動を行っている。

増税と財政出動を同時に行うことを正当化する唯一の論理は、所得の再分配である。しかし日本の財政出動は貧困層の利益にはなっていない。上がった株価と上がらない賃金を見ればそれは明らかである。そもそも財政出動は雇用を生み出す目的で行うのだが、日本の労働市場は完全雇用である。

だから異様なまでに膨らんだ日本政府の予算を構成する公共事業は本来不要なのである。所得の再分配にはなっていないし、経済対策と言うのであれば先ずは消費減税である。この論理に反論できる自民党の政治家が一人でもいるだろうか。

経済学的に理にかなっていないにもかかわらず、自民党がそれほどまでに公共事業を行いたがる理由は、いわゆる「大きな政府」を作るためである。

政府とは国民から資金を吸い上げ、そして別の形で吐き出すことを目的としている。そして何処に吐き出すかは政治家が決めることである。だから資金を吐き出す先を決める政治家の周りには企業が集まり、政治家には政治献金や天下りなどの形で便宜が図られる。

これがいわゆる利権であり、政府というものの性質上利権が産まれることは避けられないのだが、日本の場合はかなり度を超えているように思う。ここまで議論してきたように、日本の政策で本当に日本の経済のためを考えて行われた政策は一つもないからである。経団連のために法人減税を行い、財務省のために消費増税を行う。そこに日本経済などは一切関係がない。

政府に存在する利権を拡大する方法とは、端的には増税と財政出動である。こうすれば自民党の経済政策の本質が見えてくるだろう。そうして経済における政府の役割を増やすことで、政府に出入りする資金を増やし、利権を増やしてゆく。

政治家に限らず、財務省が増税を望むのは、財務省が分配する予算が増えれば、財務省に頭を下げに来る政治関係者が増えるからである。そして財務省の権限で配分された予算は、別の利権へと渡ってゆく。そうして日本政府の負債は溜まり、経済は沈む。これが何十年にも及んだ戦後の自民党政治の総決算である。

こうした悪循環を避ける端的な手段は、先ず小さな政府を作ること、そしてもう一つは政府が資金を吐き出す際の政治家の裁量を最小化してしまうことである。つまりは財政出動よりも減税と、そしてヘリコプターマネーである。

ヘリコプターマネー

最後に議論するのは最近話題のヘリコプターマネーであるが、ここで議論をするのは的を絞ったヘリコプターマネーである。

上記のように政治家を利するだけの公共事業をするよりは、国民に直接配ったほうがよほど健全である。とりわけ労働市場が完全雇用であり、公共事業による雇用創出が民間の人材需要締め出しにしかなっていない局面では議論の余地がない。

しかし国民にキャッシュを配るという政策には経済学上の欠点がある。それは消費者の消費性向は企業の消費性向よりも少ないということである。より分かりやすい言葉で言えば、同じ金額を消費者と企業に渡せば、一般的に企業の方がより多くの消費を行う。だから地域振興券などの政策はほとんど使われず、またその事実は財政出動を行う口実にもなる。

これは確かに経済学的な事実である。だからわたしは、ヘリコプターマネーよりは先ず減税を、そしてヘリコプターマネーを行う際には、的を絞って特定の需要のある層に資金を集中投下することを提案したい。

真っ先に対象となるのは子供を産んだ家庭である。日本経済減速の第一の原因は少子高齢化であるが、少子高齢化の原因は20代の若者に子育てのための資金的・時間的な余裕がないことである。

だから少なくとも資金的な問題をヘリコプターマネーで解決する。子供を産んだ家庭には月に5万から10万程度を支給し、出産およびその後の負担を軽減する。

こうした方法の長所は、資金を投下して需要を刺激しようとするのではなく、資金の供給を提示することで消費を増やすインセンティブを作るということである。単に現金をばらまいたのでは、貯蓄に回る可能性が高い。だから需要を増やす特定の行動をした場合には資金を供給する、という順にすることで、個人の消費性向が低いという欠点を回避するのである。

これでどの程度消費性向を上げられるかは分からないが、効果の薄い他の政策よりはやる価値があるのではないかと思っている。所得の再分配としての機能はより単純となり、そこに利権の入る余地はほとんどない。特に子育て家庭への資金供給には意味があると考えている。しかし先ずは消費税撤廃であり、ヘリコプターマネーはそれからだろう。

結論

長くなったが、ここまで眺めてみれば、日本の経済政策の本当の意味が見えてくるだろうと思う。何故消費増税で法人減税か? 何故増税と財政出動か? そうした疑問の答えのなかに、日本経済のためになるからだというものは一つもない。

日本が国として機能していない一番の原因は、自民党に変わるまともな保守政党が存在していないことである。先日取り上げた移民政策などは恐らくは日本人のほとんどが望んでいないものであるにもかかわらず、海外の政治家や安い労働力を望むグローバル企業などを喜ばせるためにそれを実行出来てしまうのは、日本の政治が一党独裁だからである。

•安倍首相がシリア難民150人受け入れを発表、日本の治安と文化は終焉へ

自民党は保守などではない。自民党とは経団連や財務省など様々な既得権益者が集まって利害調整をするための場なのであり、彼らには日本経済がどうなるかなど最初から念頭にないのである。アベノミクスは既にほぼ終了しているが、次に政権を握る政治家も、残念ながらこの枠内から出ることはないだろう。日本には自民党以外の政党が本当に必要なのである。
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/3366

54. 中川隆[-13385] koaQ7Jey 2018年10月22日 13:37:53 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-19465] 報告

2018年10月22日
IMFが「日本政府に借金はなかった」と密かに訂正


日本の借金は1000兆円だが資産も1000兆円なので返さなくて良いということ

画像引用:https://blog-imgs-118.fc2.com/n/o/n/nonkinonki007/2017122219315723e.jpg

日本に借金はなかった

IMFは長年「日本の公的債務は200%以上で世界最悪」と言ってきたが、最近急に「日本政府に借金はない」と言い出しました。

180度の転換に憶測が飛び交っているが、IMFは何を言っているのでしょうか。

10月10日にIMFは主要31カ国の財政モニター報告書を発表し、負債とともに資産も計上している。




従来のIMF報告書は負債を書くだけだったので、「日本の借金は世界一」と連呼していました。

この幼稚さは以前から指摘されていて、日本政府には負債を上回る資産があるのに、負債だけを見るのはおかしいと言われていました。

また日本政府が発行する国債のほとんどを日本人が保有していて、そのほとんどを日本銀行が保有しています。


日銀は日本政府の政府機関なので、要するに日本の借金のほとんどは日本政府から借りていることになる。

自分で自分に借用書を書いて、自分に金利を払って自分で受け取るようなことをしています。

これが「日銀の独立性」で、日本政府から独立した組織として会計するので、こんなおかしな事になっている。


IMFによると31カ国の資産合計額は101兆ドル(約1京1000兆円)で債務合計は94%と驚くほど健全だった。

主要国全体では資産が債務の2倍以上あり、IMFが長年警告していた「危険性」はどこにも存在しなかった。

日本については負債がGDPの283%に達しているが、負債の半分以上は日銀や日本政府が「貸している」。

日本よりドイツの「借金」が多かった

さらに日本政府が所有する資産を差し引きすると、日本の純資産=正味の借金はゼロだった。

反対に今までIMFが健全財政を褒めたたえていたドイツは純資産がマイナスなので正味の借金が存在した。

反論もあり日本政府の資産(たとえば皇居や基地などの土地)は売却できないし貸すこともできない。


IMFが今頃各国の本当の純資産を発表したのは、国の本当の負債と資産を各国が公表していなかったからでした。

公的債務の完全な資料を公開していたのは日本だけだったので、日本の債務が世界一という作り話が創作された。

実際には金額でもGDP比でも中国とアメリカの方が、日本より公的債務が多かったのだが、少なく公表していました。


さすがにこの「作り話」のウソ臭さに世界の人々も気づいていて、ちゃんと計算するべきだという批判が強まった。

遅まきながらIMFは各国の本当の資産と負債を計算しなおし、従来の説を事実上訂正するに至った。

IMFに「日本の借金は世界一」と報告していたのは日本の財務省で、財政を悪く見せかけることで消費増税を推進しようとした。


だがそのトリックは否定されたわけで、来年10月の消費増税は土壇場で中止するのではないかと憶測を呼んでいる。
http://www.thutmosev.com/archives/77911536.html

55. 中川隆[-13385] koaQ7Jey 2018年10月23日 04:22:44 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-19471] 報告

【討論】表現者クライテリオンスペシャル「消費増税は安倍退陣と日本滅亡への道」[桜H30-10-20] - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=5XrfugyhtXw


2018/10/20 に公開


◆表現者クライテリオンスペシャル「消費増税は安倍退陣と日本滅亡への道」

パネリスト:
 浅田統一郎(中央大学教授)
 安藤裕(内閣府大臣政務官兼復興大臣政務官・衆議院議員)
 川端祐一郎(京都大学大学院助教)
 菊池英博(日本金融財政研究所所長)
 高橋洋一(嘉悦大学教授・「政策工房」会長)
 藤井聡(京都大学大学院教授・内閣官房参与)
 三橋貴明(経世論研究所所長)
司会:水島総

56. 中川隆[-13369] koaQ7Jey 2018年11月02日 07:29:21 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-19768] 報告
「最低でも県外」 沖縄県副知事 “県民の頭の中に革命が起きた”
http://tanakaryusaku.jp/2018/11/00019033
2018年11月1日 21:50 田中龍作ジャーナル


自らの手で埋め立て承認を撤回した沖縄県の謝花副知事は、怒りに満ちた表情だった。悲愴にも見えた。=10月30日、衆院第16控室 撮影:筆者=

 沖縄の民意は「辺野古埋め立てにノー」と叫んでいるにもかかわらず、政府はきょう1日、埋め立て工事を再開した。

 「最低でも県外」と説いていた鳩山首相が官僚に騙されなかったら、辺野古はジュゴンとサンゴの海のままだったのである。

 一昨日(10月30日)、野党合同ヒアリングに出席した沖縄県の謝花喜一郎副知事は、野党議員たちに次のように訴えた。

「『最低でも県外』と言って頂いた鳩山総理のあの言葉・・・私は県民の頭の中に革命がおこったと思ったんです。多くの県民は喜んだ」。

 謝花副知事によれば「沖縄県民は我慢しなければと思っていた。普天間(閉鎖)のために、宜野湾市民のためにガマンしなければならないと名護市の皆さんも苦渋の判断として受けいれた」という。

 ところが鳩山総理のあの言葉で県民の認識が180度変わったのである。

 「基地は沖縄で引き受けなければいけないと皆そう思ってたんです。ところが決してそうではない。基地は全国で負担すべき。それを沖縄県民が堂々と主張できるようになった。これは鳩山総理の大きな功績」。自らもウチナーンチュである副知事は革命の意義を強調した。


「米軍マニュアル」と称するガセの極秘文書は、日本の官僚が作成したものだった。自らをハメた文書をかざす鳩山元首相=2016年2月、都内 撮影:筆者=

 革命に反革命は つきもの である。2010年4月19日。鳩山政権誕生から7ヶ月後のことだった。防衛、外務官僚が官邸を訪ね「米軍マニュアル」と称する極秘文書を鳩山に差し出した。

 文書には「移転先は普天間から65マイル(105q)に限る」とあった。沖縄全島は端から端まで70マイル。沖縄以外の移転はダメということだ。鳩山は「最低でも県外」を諦める他なかった。

 ところが文書は真っ赤なウソだった。琉球新報に頼んで調べてもらったところ、こうした「米軍マニュアル」など存在しない。鳩山は外務、防衛官僚にハメられたのである。

 「最低でも県外」の公約を果たせなくなった鳩山は、記者クラブの異様なメディアスクラムにより辞任に追い込まれた。官僚の官邸訪問からわずか44日後(2010年6月2日)のことだった。

 田中が、こんな“昔話”をクドクド言うのは、玉城知事が鳩山首相同様、官僚と記者クラブにハメられる恐れがあるからだ。

 辺野古埋め立ては、日本側の都合で決まったことを忘れてはならない。今後、デニー知事とアメリカの交渉で出てきた話は米国側から直接取らなくてはならない。

 沖縄2紙がワシントンに特派員を置いているのが、せめてもの救いだ。

(敬称略)

    〜終わり〜

57. 中川隆[-13515] koaQ7Jey 2018年11月06日 23:10:03 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-20215] 報告

なぜ日本は、アメリカによる「核ミサイル配備」を拒否できないのか 理由は岸が結んだ「密約」にあった(現代ビジネス)
http://www.asyura2.com/18/senkyo253/msg/356.html

2018.11.02 矢部 宏治 現代ビジネス


「終戦宣言」へと向かう朝鮮半島。一方、中距離核ミサイル(INF)の全廃条約破棄を宣言したアメリカ。一見、矛盾するように見えるこの動きは、実は同じコインのウラとオモテなのだと、ノンフィクション作家の矢部宏治氏は指摘する。このままでは、朝鮮半島から米軍が撤退する代わりに、日本に米軍の核ミサイルが配備されてしまう可能性が非常に高いというのだ。

10万部を突破したベストセラー『知ってはいけない――隠された日本支配の構造』で、アメリカとの異常な従属関係の本質を解き明かした矢部氏が、最新作『知ってはいけない2——日本の主権はこうして失われた』(11月14日発売予定)で新たに描き出したのは、世界中の国のなかでなぜ日本だけが、そうした異常なアメリカの軍事支配から抜け出せないのかという戦後日本最後の謎≠セった――。

主権の回復へ向かう韓国と、状況が悪化する日本

1年前には誰も予想できなかったことだが、今年の3月、突然朝鮮半島で劇的な南北の緊張緩和が始まり、6月には歴史的な米朝首脳会談も行われた。平和条約締結へのタイムテーブルはまだわからないが、「終戦宣言」そのものは、いつ出されてもおかしくない状況となっている。

一方、先月〔10月〕の20日、アメリカのトランプ大統領は、約30年間続いたロシアとの中距離核ミサイル(INF)全廃条約の破棄を表明した。

私のような日米の軍事上のウラの取り決めばかりを見ている人間からすれば、一見、矛盾するように見える、この2つの動きの意味するところは明らかだ。

つまり、スピードはどうあれ、すでに制空権を失い、反米軍基地運動も強力な韓国から、やがて米軍は撤退していく。その過程で、日本にとって「対米従属の最後のお友達」だった韓国の国家主権も、しだいに回復していくことになるだろう。

しかしその一方、日本の状況は悪化する。同じく制空権を失った、すべての自衛隊基地と米軍基地のあいだで共同使用が進み、そこにやがて対中国・ロシア用の中距離核ミサイルが配備されることになる。そして米軍の主要部隊はグアムその他へ撤退するが、「共同基地」に配備された核ミサイルの発射ボタンは米軍が握り続けるのだ……。

たんなる悪夢だと思われるだろうか。そうではない。すでに何十年も前から、「全自衛隊基地の米軍共同使用」と「日本の陸上基地への核ミサイルの配備」は、アメリカの軍産複合体が具体的な目標としてきた現実なのだ。日本国民の抵抗が弱ければ、必ず実現するだろう。

なぜ韓国にできる国家主権の回復が、日本にだけはできないのか。最新刊『知ってはいけない2——日本の主権はこうして失われた』を書く過程でわかったことだが、その最大の原因は、現在の安倍首相の祖父である岸首相が「安保改定」で結んだ「3つの密約」にあったのである。

岸が結んだ密約中の密約「討議の記録」

みなさんは「討議の記録」という密約文書について、聞いたことがあるだろうか。


安保改定で藤山外務大臣が1960年1月6日にサインした、密約中の密約「討議の記録」

これは安保改定時に岸政権がアメリカ政府と結んだ、「密約中の密約」といっていいほど重要な超極秘文書(藤山外務大臣がサインした)なのだが、おそらく普通の人はほとんどその名前さえ知らないだろう。

戦後日本における圧倒的な米軍従属体制(いわゆる「安保村」)のなかで、この密約文書は50年ものあいだその存在を隠蔽され続け、いまからわずか8年前(2010年)になってようやく「文書の存在」そのものは公認されたものの、その後も外務省から「こんな文書に効力はない」と、その法的有効性を否定され続けているからだ。

現在も、日本のほとんどの有識者たち(大学教授、官僚、メディア関係者)が、この外務省の説明を疑わずに信じている。その意味で、やはり「戦後日本(=安保村)」における社会科学の知的レベルは、世界一低いと言っていいだろう。

いかなる形態の文書であれ、外務大臣がサインした文書に法的拘束力があることなど、日本以外の国では高校生でも知っている事実だからである(「条約法に関するウィーン条約」第2条・7条・11条他を参照)。

「討議の記録」に書かれた驚くべき内容

ここでその「討議の記録」という密約文書の驚くべき内容を、ごく簡潔に紹介しておこう。

1960年1月6日、安保改定の調印(同19日)から約2週間前、岸政権の藤山外務大臣とアメリカのマッカーサー駐日大使(有名なマッカーサー元帥の甥)によってサインされたその文書には、次の4つの密約条項が明記されていた(以下、著者による要約。〔 〕内は補足説明部分)。

A〔日本の国土の軍事利用について@〕:「核兵器の地上配備」以外の、兵器に関する米軍の軍事行動については、日本政府との事前協議は不要とする
B〔他国への軍事攻撃について@〕:日本国内から直接開始されるケース以外の、米軍による他国への軍事攻撃については、日本政府との事前協議は不要とする〔=沖縄(当時)や韓国の米軍基地を経由してから攻撃すれば、問題はない〕
C〔日本の国土の軍事利用についてA〕:Aの「核兵器の地上配備」以外で、旧安保条約時代に日本国内で認められていた米軍の軍事行動については、基本的に以前と変わらず認められるものとする
D〔他国への軍事攻撃についてA〕:米軍の日本国外への移動については、日本政府との事前協議は不要とする〔=一度国外に出たあと、米軍がどんな軍事行動をとろうと日本政府は関知しない〕

いかがだろうか。この4つの密約条項を読んで、「ふざけるな!」と腹の底から強い怒りがわいてくると同時に、「ああ、そうだったのか」と、これまで不思議に思っていたさまざまな出来事の意味が、すっきり腑に落ちた人も多いのではないだろうか。

つまりこれらの密約をまとめると、米軍は日本国内において「事前協議なしでの核兵器の地上配備」以外は、ほぼ何をやってもいいし(上記AとCによる)、事実上、日本の基地から自由に他国を攻撃してもいい(上記BとDによる)ということになるからだ。

さらに、岸首相自身が晩年の回顧録(*)で明らかにしているように、たとえ将来、これまで一度も行われたことのない日米間の「事前協議」が形式上行われたとしても、そこでアメリカ側が日本の陸上基地への核ミサイルの配備を提案したら、日本政府がそれを拒否するケースは最初から想定されていないのである。


四コマまんがは特設サイトでも無料で読めます

(詳しくはあとで述べる『知ってはいけない2――日本の主権はこうして失われた』の第3章・p.137本文と注を読んでいただきたいが、ほぼ間違いなく「緊急時には事前通告により核ミサイルの地上配備を認める」という「沖縄核密約」と同じ密約が、本土についても口頭で結ばれているものと思われる)

(*)「条文でどうなっていようと、本当に危急存亡の際、事前に協議して熟慮の結果、拒否権を発動するに決めてノーと言ったからといって、それが日本の安全に効果があるかどうかは議論するまでもないだろう」(『岸信介回顧録―保守合同と安保改定』広済堂出版 )

岸が犯した最大の罪

なぜそのような馬鹿げた状態が、これまで半世紀近くも続いてきてしまったのか。

それには理由がある。安保改定で岸が犯した最大の罪は、この軍事主権を放棄したとんでもない内容の取り決めを、「国民に知らせず結んだ」ことだけでなく、それを結んだあと、破って捨てた」ということなのだ。

つまり、この「討議の記録」については、すべて民間から登用した「親友」の藤山にだけ責任を負わせ、自分は知らぬ存ぜぬを決め込んで、次の政権(池田政権)にも引き継がなかったのである。

岸が満州時代に述べた有名な「政治哲学」として、

「政治資金は、濾過器(ろかき)を通ったきれいなものを受け取らなければいけない」

「問題が起きたときには、その濾過器が事件となるので、受け取った政治家はきれいな水を飲んでいるのだから、掛かり合いにならない」

という言葉があるが、要するに安保改定において岸は、親友だった「藤山という政治的濾過器」を使って密約の問題を処理したわけだ。


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改ざんされていた外務省の最重要文書

この岸の信じられない行動が原因で、その後、日本の外務省は大混乱に陥り、対米交渉能力を完全に喪失していくことになる。その過程で起こった象徴的な出来事が、今回私が本を書く過程で発見した「外務省における公文書改ざん」事件である。

上の図版を見てほしい。これは外務省が問題の「討議の記録」について、「こんな密約に法的根拠はない」と主張する最大の根拠としてきた極秘文書(「核兵器の持ち込みに関する事前協議の件」)である(*)。

ところがこの「安全保障課y(のちに北米局安全保障課長となる山下新太郎氏)」という記述者名が書かれた4枚の「極秘報告書」の後半(「1」「2」と各パートの冒頭に番号が打たれた「2」の部分)が、突然まったく別人の筆跡になっているのだ。

すでに正式な筆跡鑑定もしたが、「前半(1・2枚め)」と「後半(3・4枚め)」の文字を実際に比べてみれば、それが別人の手によるものであることは、どなたにでもすぐにおわかりいただけるだろう。

なぜ外務省がこんなことをしたかというと、日本国民に対して絶対に明らかにできない「米軍艦船による核兵器の持ち込み」を、「そんなことは絶対に行われていない」と強弁するための隠蔽工作だった。

そしてそうした外務省の論理的な矛盾は、1974年に頂点に達する。というのもこの年、佐藤首相が「非核三原則」でノーベル平和賞を受賞する一方、なんとその前年には、核攻撃用の爆撃機を多数搭載した航空母艦ミッドウェイの「横須賀・母港化」(=これは小規模の核攻撃基地を国内に設置したに等しい行為だ)が実現していたからである。

以後、このあまりに巨大な矛盾をアメリカ側から絶対に公表されたくない外務省が、対米交渉能力を完全に喪失していったのは、極めて当然だったと言えるだろう。

そのため外務省は、2ページめのマンガの3コマめにあるように、「討議の記録」を約半世紀に渡って金庫にしまいこみ、その存在を否定しつづけるしかなかった。

しかしその一方でアメリカは、もともと同じマンガの4コマめにあるように、「討議の記録」の内容を2つに分割した「基地権密約文書」〔=日本の国土の軍事利用についての密約〕と「朝鮮戦争・自由出撃密約文書」〔=他国への軍事攻撃についての密約〕という、2つの密約文書を、「討議の記録」と同じ日に藤山にサインさせ、前者は日米合同委員会、後者は日米安保協議委員会という、安保条約にもとづく密室の協議機関の議事録にそれぞれ編入していた。

その結果、日本人は誰一人その正確な意味を知らない、とんでもない内容の取り決めであるにもかかわらず、「討議の記録」のほとんどすべての内容が、新安保条約・第6条にもとづく正式な日米合意として日米の協議機関に受け継がれ、安保改定で回復したはずの日本の国家主権は、再び激しく奪いとられていくことになったのである。

(*)外務省「いわゆる「密約」問題に関する調査結果報告対象文書(35点)の「1.1960年1月の安保条約改定時の核持込みに関する「密約」問題関連」P.84-87参照/ https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/mitsuyaku/pdfs/t_1960kaku.pdf

親米路線がもたらす大きな危険

みなさんもよくご存じのとおり、岸は獄中のA級戦犯容疑者の身から、わずか8年で日本の首相となる過程で、早くからCIAの協力を得ていた政治家だった。そうした異常な環境が、彼の密約についての同じくあまりに異常な行動に関し、どのような影響を及ぼしていたのか。それを短く説明することは、とてもできない。

そこで版元の講談社の許可を得て、その背景を説明した『知ってはいけない2』の第3章を、特設サイトで全文公開することにする(「ウェブ立ち読み」のPDFをご覧ください)。

その本当の経緯を多くの人が正確に理解することが、今後の日本社会の進路と選択を考える上で、非常に重要な意味を持つと思うからだ。

岸を過剰に評価したり、逆にたんなる売国奴として切り捨てることは、おそらくどちらも間違いである。彼が確立した親米路線のなかで、その後日本は大きな経済的繁栄を遂げることになった。

しかしその過程で岸がアメリカ政府やCIAとのあいだで結んだ、国民の知らないあまりに異常な合意が、いま「戦後日本」という国に大きな危険をもたらしている。

なぜなら自国の軍事主権を、完全に他国の手に委ねることは、ほとんど自殺行為に近い暴挙だからだ。少し想像してほしい。

今年の2月までの米朝の軍事的対立期に、もし米軍が日本の基地から北朝鮮を攻撃したら、私たちの未来にどんな悲劇が待ち受けていただろう。もしも、米軍が核兵器の地上配備を行っていたら、私たちはどれほど深刻な危険にさらされていただろう。

軍事主権の放棄とは、戦争を「始める権利」の放棄であると同時に、戦争を「しない権利」の放棄でもある。国家にとってそれほど危険な状態はないのだ。

「朝鮮戦争の終戦」という世界史レベルの変化が起こりつつあるいま、私たち日本人には、かつて自国の首相が結んだ「誤った密約」の存在に真正面から向き合い、「ポスト戦後日本」の行方を正しく選択する大きな歴史的使命が与えられているのである。

58. 中川隆[-13645] koaQ7Jey 2018年11月21日 07:49:29 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-20956] 報告
2018.11.21
増税にしろ軍事力増強にしろ、議論は全ての公的な情報を国民に公開してからだ


 日本政府の発表する公式情報が信頼できないことは明確になった。財務省や法務省だけの話ではない。そうした信頼できない情報に基づいて作成される政策も信頼に値しない。増税にしろ軍事力増強にしろ、議論は全ての情報を出させ、精査してからのことだ。

 第2次世界大戦での敗北が明確になった後、軍隊だけでなく、内務省、外務省、大蔵省などが重要文書を焼却したというが、同じことは裁判所も行っていた。

 敗戦前、特高や思想検察が行った言論弾圧の一例がでっち上げの横浜事件。言論関係者を中心に60名以上が逮捕され、30名以上が有罪判決を受けている。冤罪だと言うことは被告、警察、検察だけでなく、裁判所も知っているだろう。何しろ裁判所の職員も裁判記録を焼却しているのだ。この冤罪事件を裁判所は免訴という形で有耶無耶にしようとしている。

 前回も書いたが、民主主義は主権者である一般国民が公的な情報を知ることができるという前提で成り立っている。そうでなければ主権を行使できない。民主主義国を名乗りたいなら、情報公開を徹底する必要がある。

 しかし、官僚は情報の公開を嫌う。資金と情報の流れる先に権力は生まれるわけで、権力を握りたい官僚は情報を独占してきた。情報公開の必要性が叫ばれたとき、霞ヶ関からは文書を作成しないという声も聞こえてきた。存在する文書、あるいは作成しなければならない文書は廃棄する。廃棄しきれない文書を隠すために特定秘密保護法も制定された。

 日本の政治家や官僚の中には、文書を廃棄すればなかったことにできると考えている人もいるようだが、国外では通用しない。日本の公文書だけが証拠ではないのだ。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201811200001/

59. 中川隆[-13628] koaQ7Jey 2018年11月27日 14:42:43 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21184] 報告
北方領土問題の鍵を握る「日米地位協定の考え方」という極秘文書
http://kenpo9.com/archives/4472
2018-11-27 天木直人のブログ

 11月25日の天木塾で講師として来てもらった前泊博盛沖縄国際
大学教授から、北方領土問題の鍵を握っているのは「日米地位協定の考
え方」という外務省の機密内部文書であることを教えてもらった。

 その要旨はこうだ。

 すなわち、外務官僚たちは、あの日米地位協定の解釈について、条文
を見るだけではわからない地位協定の解釈、言いかえれば運用マニュアル
すべて米国に都合のいいように日米地位協定を実施して来た。

 このとんでもない、国民を裏切る文書を沖縄の琉球新報がすっぱ抜い
てスクープ報道したのは2004年1月元旦だった。

 外務省を解雇されたばかりの私は、当時その報道を知って驚いたこと
をいまでも思い出す。

 つまり日米安保条約の密約ぶりが一番凝縮されたのが、この外務官僚
たちが勝手に作った「日米地位協定の考え方」つまり運用マニュアル
なのだ。

 そして、ここからがこのメルマガの本論なのだが、いまや安倍首相が
歴史的偉業として成し遂げ、解散・総選挙に打って出ようとしている
北方領土の鍵を握るのがこのマニュアルなのである。

 外務官僚の書いたマニュアルにはこう書かれている。

 「・・・このような考え方(つまり日本が米国の要求に応じないとい
う事は安保条約上予想しえないと言う意味)からすれば、例えば北方
領土の返還の条件として、『返還後の北方領土には(米軍)施設・区域
を設けない』との法的義務をあらかじめ一般的に日本側が負うような事
をソ連側と約することは、安保条約・地位協定上問題があるということ
になる・・・」

 こも運用マニュアルは、琉球新報がスクープした後、「日米地位協定
の考え方 増補版」(高文研)として出版され、公表されている。

 その31ページに上記の文章がそのまま公開されている。

 ロシアそれを研究していないはずがない。

 ロシアの側近が訪ロした谷内正太郎NSC局長に問いただしたのは
まさにこの点だ。

 そして谷内局長はマニュアル通り、約束できない、米軍
が在日米軍基地を返還後の北方領土に置く可能性をあらかじめ否定する
事は出来ない、と、馬鹿正直に答えてしまっただ。

 そこでプーチン大統領は安倍首相に迫ったのだ。

 「君の側近が島に米軍基地が置かれる可能性があると言ったそうだが、
それでは交渉は終わる」と。

 慌てた安倍首相は、「全くの誤解だ、これから交渉しよう」、と応じ
たのだ。

 そして安倍首相は、あらためて外務省の運用マニュアルの検証を命じ、
運用マニュアルはそれを書いた当時の外務官僚の個人的見解だと判断し、
ロシア側との間で2島に米軍を置かない事を確認することは安保条約上
も可能だと結論づけ、それを安倍首相みずからプーチンに大統領に、
そして谷内正太郎NSC局長を派遣してロシア側に伝えたというのだ。

 これが、安倍首相が2島先行返還という決断に踏み切り、そして、
やれると張り切っている背景なのである。

 こんな重要なスクープ記事を朝日新聞は11月16日の紙面で報じて
いたのだ。

 見落としていた私に、それを教えてくれたのが前泊教授だった。

 琉球新報記者として外務省の運用マニュアルについてスクープ取材し
た前泊教授こそ、沖縄問題のキーパーソンだけではなく、いまや北方
領土問題解決の鍵を握るキーパーソンでもあるのだ。

 そして、最後に次の言葉でこのメルマガを締めくくりたい。

 私がこのメルマガで書いてきた事を、きょう11月27日発売のアサ
ヒ芸能(12月6日号)で佐藤優が、私がこれまで書いてきた事のすべ
てをばらしている。

 恐るべき佐藤優だ。

 佐藤優はまさしく安倍首相の2島先行返還の知恵袋である(了)

60. 中川隆[-13761] koaQ7Jey 2018年12月11日 01:43:08 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21919] 報告
2018.12.10 
 10月、“欧州の智の巨人”と呼ばれるフランソワ=アスリノ財務上級監査官・人民共和国連合代表が来日し、早稲田大学や京都大学で講演した。筆者のアテンドで、小沢一郎・自由党共同代表、山本太郎・自由党共同代表、海江田万里・立憲民主党顧問、菅直人・元首相、大塚耕平・国民民主党代表らと精力的に懇談した。
 アスリノさんが日本に初めて来たのは学生だった1979年の夏。2か月ほどかけて日本を旅行した。それで日本が大好きになり、翌年の1980年から、東京の駐日フランス大使館の経済担当官として1年半滞在した。

 その後エリート官僚コースを歩み、1994年にエルヴェ=ドシャレット外務相に同行して来日、1996年にはジャック=シラク大統領に付き添って来日した。来日回数は6回で、今回は22年ぶりだった。ちなみに、エマニュエル=マクロン仏大統領は元財務中級監査官であった。官僚のキャリアとしては、アスリノさんのほうが上にあたる。

 アスリノさんは2007年、人民共和連合(UPR)を結成する。人民共和連合は欧州連合、ユーロ圏、北大西洋条約機構からのフランスの脱退と人民主権の奪回を目的に結成された。いわゆるフレグジット(Frexit=フランスの離脱)が目標だ。

 そのアスリノさんの日本滞在中に、インタビューを行った。


22年ぶりの日本はかつての活気を失っている

――久しぶりの来日ですが、感想をお聞かせください。

アスリノ:22年ぶりの日本ですが、やはり私の大好きな美しい文化と礼節を大切にする心をお持ちの方々の変わらぬ姿に愛着を覚えます。また同時に1980年代から見て、大きく変化した日本の姿にも気がつきました。当時は、東京でも多くの子どもたちの姿を目にするたいへん活気あふれる日本でした。

 しかし今回目にする日本は、かつての活気が感じられなくなっています。まさに想像以上の少子高齢化に少し驚いています。また、1995年当時の日本は、世界のGDP(国内総生産)の約17%を占める経済力を誇る国でしたが、今日ではその比率が5%台に減少しています。対して隣国の中国は、2%台から約15%に拡大しています。これは、緊縮財政と消費増税によって堅持されてきたデフレ化政策の当然の結果と言えるでしょう。

――日本は1997年の橋本政権以降、一部の例外はありましたが、緊縮財政・増税路線を踏襲してきて、20年以上デフレに苦しんでいます。なぜ日本は、そうならざるをえないユーロ圏でもないのに、緊縮財政・増税路線から逃れられないのでしょうか?

アスリノ:それは他でもない、OECD(経済協力開発機構)のウルトラ・リベラリズムの影響があるのです。日本は、OECDの中でももっとも成長率の低い国となっていますが、これは逆に言えば、日本がOECDの方針に最も従順に従う“優等生”として振る舞っているのです。

 日本の背後にはOEDCがあります。この機関は、いわゆる新自由主義の経済政策を実行するよう加盟国に圧力をかける役割を担っています。そしてOECDの背後には、アメリカの意向によって作り出されたグローバル戦略が働いているのです。
https://hbol.jp/180703

61. 中川隆[-13289] koaQ7Jey 2018年12月31日 11:14:32 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-22210] 報告

【桜無門関】馬渕睦夫×水島総 第2回「日本解体!
ディープステートによる日本のグローバル化、その尖兵としての霞ヶ関官僚」[桜H30-12-27] - YouTube動画
https://www.youtube.com/watch?v=tOqOn3ttvPg

2018/12/27 に公開

既成概念にとらわれない大きな視座で国際情勢を俯瞰し、ぶれることのない日本の軸を示し続けている馬渕睦夫氏。
閉ざす門を一度解き放つことによって見えてくるものがあるように、物事の本質を見極める言葉と思考を、対談を通じて伺います。

出演:
 馬渕睦夫(元駐ウクライナ兼モルドバ大使)
 水島総(日本文化チャンネル桜代表)

62. 中川隆[-13242] koaQ7Jey 2019年1月02日 09:28:20 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-22213] 報告

2019年01月02日
クレジットカード手数料 日本は欧米の10倍取られていた


こんなに取られているのは世界で日本だけ

この金額は店が払うが、価格に上乗せされて消費者が払っています


画像引用:決済 | 主流のクレジットカード決済!知っておくべき手数料など | NP通信https://np-news.netprotections.com/payment/5444


超ぼったくりカード大国

政府は消費増税の経済対策としてクレジットカード加盟店手数料引き下げを業界に要請しています。

さらに消費増税後もこの手数料引き下げを続けるよう要請していて、将来は制度化するもようです。

現在取り放題の加盟店手数料の上限を3%などに設定し、クレジットカードの普及を目指すとしている。



聞いたことがある人も多いと思いますが、客がクレジットカードで支払うと、店はカード会社に手数料を支払っています。

この手数料はチェーン店など大きな店では安いが、個人商店では5%以上など多額の手数料を取られています。

個人事業主レベルだと断られたり10%以上もの手数料を要求される場合もあるとの事です。


個人経営のレストランとかで少額だとカード払いを断られたり、カード利用で割増料金を取る場合があります。

店の利益率5%の飲食店で、カード払いで5%の手数料を取られたら店はタダ働きになるので、カード払い不可も多い。

実はこんなことをしているのは世界で日本だけで、少なくとも先進国では日本だけです。

財務官僚が天下りするため手数料を高くした

アメリカや欧州では加盟店のクレジットカード手数料は0.3%程度、日本の3%以上の10分の1以下となっています。

なぜ日本だけ高いのかは競争がないからで、全員一致で横並びにしたほうがカード会社が儲かるからです。

カード会社の胴元は銀行でその胴元はメガバンクだったりし、メガバンクのケツ持ちは政府と日銀です。


日銀や財務官僚は退官後に金融機関に天下りし、下っ端はサラ金やカード会社に就職します。

このため政府はカード会社間に競争が起きないようにし、全社横並び手数料にしました。

これが世界で日本だけ、加盟店カード手数料が10倍になっている仕組みです。


ところが世界ではキャッシュレス化が進み、一部の国では非現金決済が9割にも達しています。

日本は現金払いが5割近くあり、このままでは現金払いのコストで国際競争に負ける恐れがでてきた。

今まで天下りのために競争をさせなかった財務省は急に慌てだし、手数料を下げろと言い始めました。


日本の金融政策や財政政策の多くは、この程度の理由で決められているのです。
http://www.thutmosev.com/archives/78594303.html

63. 中川隆[-12814] koaQ7Jey 2019年1月21日 22:46:16 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-22225] 報告
古賀茂明「安倍政権の屋台骨を揺るがす毎勤統計不正 二度目の予算案修正か?」
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190120-00000011-sasahi-pol
AERA dot. 1/21(月) 7:00配信


著者:古賀茂明(こが・しげあき)/1955年、長崎県生まれ。東京大学法学部卒業後、旧通産省(経済産業省)入省。国家公務員制度改革推進本部審議官、中小企業庁経営支援部長などを経て2011年退官、改革派官僚で「改革はするが戦争はしない」フォーラム4提唱者...


 厚生労働省による「毎月勤労統計」(毎勤統計)の不正調査問題が安倍政権の屋台骨を揺るがす騒ぎになってきた。

 毎勤統計は統計法という法律で、政府の「基幹統計」に位置付けられ、賃金や労働時間などの動きを示す重要な指標だ。中でも、国民の暮らしが豊かになったかどうかという観点から、労働者1人当たりの現金給与総額や前年同月と比べた変化率の指標は注目度が高く、発表されるとすぐに大きく報道されている。

 対象は全国で約3万超の事業所だが、このうち、比較的小規模な従業員5〜499人の事業所は約2万4千人と数が非常に多いので、一部の事業所を抽出して実施するが、従業員500人以上の事業所約6千については全数調査を行うことに決まっている。

 今回問題になったのは、東京都の調査分だ。都内には、全数調査の対象となる大規模事業所は約1400あるのだが、実際には、このうちの約3分の1しか調査していなかった。しかも、その際、数値の補正をせず、残りの3分の2の大規模事業所が存在しないかのような処理をしてしまったため、その分賃金の水準が低くなってしまった。この不正が始まったのは2004年で、17年まで続いていたが、厚労省は、その事実を昨年末まで公表していなかった。

 毎勤統計の数字は、雇用保険、労災保険、船員保険などの各種給付金の算定の前提として用いられる。ところが、この統計が、実態よりも低い給与水準となっていたため、給付金の額も、本来あるべき水準よりも低くなってしまった。

 1月18日の政府の発表によれば、この不正により、給付金の給付額が少なくなってしまった人は、のべ2015万人、過少給付分は、総額約600億円に上る。そして、これを支払うための事務的コストは195億円だ。このため、19年度予算案をそれに合わせて修正して閣議決定し直すという事態になった。もちろん、前代未聞のことだ。

■組織的不正・隠ぺいだけでなく、今も証拠隠滅が行われている可能性大

 今、一番問題とされているのは、まず、この不正が組織的なものだったのかどうか、もしそうであれば、どのレベルまで(大臣も関与したのか、次官までか、局長までかという話)関与したのか、いつから幹部はこの話を知っていたのかという点だ。

 結論から言えば、最初の段階から組織的な不正だった疑いが極めて高い。

 例えば、当時、全数調査に近く見せかけるための事務的処理の自動化ソフトが作成されたというが、何故、それが必要なのかを詳しく説明しない限り、予算担当部局の了承は取れない。その過程で、幹部にもこの話が報告された可能性は極めて高いと考えられる。

 また、04年時点では、東京都では全数調査ではなく抽出調査にしても良いというマニュアルが作成されていたこと、そのマニュアルの表記が、15年からは削除されていたこと、さらに、それとは逆に19年から抽出調査を神奈川、愛知、大阪の3府県に対して認める通知を管理職レベルで出していたことなどがわかっているが、これらは、単に一部職員のミスというようなものではなく、組織的な手続きを経たうえでの措置だったと言わざるを得ない。

 したがって、この不正が組織的な不正であり、しかも、組織的に隠ぺいされたことは確実だと言って良いだろう。

 あとは、それがいつ、どのレベルまで認識されていたかの問題になるが、これは、関係者のヒアリングやメールのやり取りの調査などで明らかにする必要がある。そのための証拠保全の措置が取られているのかどうか。おそらく、関係者は今頃、必死にメールや文書などを廃棄しているに違いない。安倍晋三総理は、全てのメールなどの保存を指示すべきだ。

■安倍政権忖度で「賃金上昇」を演出した幹部は内心「ドキドキ」

 この問題では、もう一つ論点がある。18年から調査結果に補正(事業所数を約3倍に膨らませる作業)を加えて発表し始めた時に、その旨を公表していなかったということだ。17年までの統計が実態よりも低く出ていたのに対して、18年からは実態に近い数字が発表されるようになったことから、当然の帰結として、18年の前年同月比伸び率が高くなった。

 実際、18年6月には、名目賃金の指数が前年比3.3%増という驚異的な伸びを示し、安倍政権を忖度するメディアもこれを大きく報じていた。実際には、18年から行われたサンプル替えの影響も大きく、その影響を除くと伸び率は1.3%に過ぎないが、さらに、統計不正の影響を加味すると、もしかすると「驚異的な賃金増」は全くの嘘で、ほぼ横ばいだった可能性が出て来る。

 この点から、野党などは、アベノミクスの成果を強調したいという安倍総理の意向を忖度して、不正の事実とその不正の補正を始めたことを組織的に隠したのではないかという疑惑を指摘しているわけだ。

 おそらく、幹部たちは、不正を言い出す勇気がなく、結果的に安倍政権をよいしょすることになったというのが実態のような気がするが、彼らは、内心ドキドキだったのではないか。何とか自分たちの任期が無事過ぎてくれればいいなと祈っていたが、残念ながら捕まってしまったというところだろう。

■「第二の消えた年金」はオーバーではない

 以上がこれまでの経緯だが、実は、この問題は時間、地域、省庁、三つの側面から拡大する可能性が高い。

 まず、「時間」軸について考えてみよう。

 大規模事業所の方が平均的に見れば、中小規模の事業所に比べて給与は高い。04年に大規模事業所の数を3分の1に減らして、何も補正せずに計算すれば、大規模事業所の数字がその分反映されなくなり、平均の数字は下がる。誰でもわかる簡単な話だ。それにもかかわらず、厚労省は、補正を行わないで、低めに出た数字を公表し続けた。

 これについては、数字を低くすれば、失業保険などの給付額を少なくして歳出を抑制することができると考えたのではないかという指摘がある。しかし、31年間官僚をやった経験から言うと、厚労省の役人にとって、そんなことをやっても何の意味もない。不正をしていたとわかれば、自分が捕まる可能性がある。予算を削減したと言っても、その理由が不正なのだから、与党政治家に自慢することはできないし、財政当局を喜ばせることもできない。もちろん、天下り先が増えるわけでもない。したがって、犯罪者となるリスクを冒してまで不正を行うことは考えられない。

 ここで、03年以前の調査でも、実は3分の1程度の大規模事業者の調査しかできていなかったと考えると、この疑問は氷解する。つまり、04年から不正が始まったのではなく、03年以前も事実上の不正状態だったということだ。

 私の官僚時代、直接統計を担当したことはなかったが、経済政策を担当していたので、統計については、ずいぶん悩まされることが多かった。一番困ったのは、統計の数値に不自然なことを発見した時に、それについて各省庁の統計部局に問い合わせても、徹底的な秘密主義で、ほとんどまともに答えてもらえなかったことだ。その理由は、実は、多くの統計が、実態は「ボロボロ」で、答えるとそれがバレるからだった。

 今も同じだが、まず、総理はもちろん経済担当の大臣たちに統計のことがわかる人はいない。官僚も似たようなもので、次官や局長クラスで統計を重視している人は滅多にいない。そんな中で、行政改革という号令のもとに、役所の人員や予算を削れと言われると、統計部局の予算や人員がどんどん削減されることになった。

 一方、お上の言うことに民間企業は黙って協力するという時代はとっくの昔に終わっていた。役所以上に効率化を求められる民間企業にとって、統計調査には協力したくないという雰囲気が広がった。統計の調査票が回収できないケースが年々増えたのは当然だ。

 本来は、IT化を進めて企業の負担を減らしたり、より新しい手法を開発したりすれば良いのだが、そんなことをやる予算も認められず、また、優秀な人材も配置してもらえずということで、統計部局はボロボロになっていったのである。

 それは、国だけに限ったことではない。都道府県でも同じことが起きていた。その結果、東京都では全数調査すれば1400もある大規模事業所に調査票を配っても、03年までには、回収できる数は500くらいまで減っていた可能性が高い。もしそうだとすると、04年から500事業所の抽出調査に正式に切り替えても、何も変わらないということになる。現に、04年前後の賃金指数の伸び率を見ると、02年 −1.7、03年 −0.4 、04年 −0.4、05年 +0.3、06年 0.0と、04年前後で特に不自然な動きは見えない。もし、04年から補正を行ったなら、04年の数字が本来の水準に戻って、急に跳ね上がるように見えたはずだ。その説明を求められたら、03年までいい加減な調査をやっていたと認めざるを得なくなり、事実上の不正ではないかと怒られるので、補正は行わないことにした。

 そう考えると、辻褄が合う。これは役人の心理から見ても自然な行動だ。なぜなら、役人は新しいことをするのは苦手だが、逆に、前例踏襲は得意。03年までと同じだと自分に言い聞かせれば、心の平安が得られるのである。

 つまり、03年以前も毎勤統計の賃金の数値は、実態よりも小さくなっていた可能性が高く、そうであれば、03年以前の雇用保険などの給付金は過少だったということになる。しかし、既に厚労省は、11年以前のデータは紛失・廃棄してしまって残っていないと言っている。そうなると、「消えた年金」と全く同じ構図になる。「過少給付分を取り戻すために失われたデータを何とかして探せ」ということが04年以降だけでなく、03年以前についても政治のテーマとなってくるのだ。

■日本中で不正が横行 予算修正は必至

 次の視点、「地域」を加えると、さらに新たな問題が出てくる。

 それは、厚労省が、18年6月に、神奈川、愛知、大阪3府県に対し、19年から抽出調査に切り替えると連絡していたことに関連する。厚労省は、抽出調査は法律違反だということを十分認識していたはずだ。

 それにもかかわらず、3府県に抽出調査を認めるとしたのはなぜかと言えば、これらの府県でも、実際には、大規模事業所調査でかなりの調査漏れが生じていたからだと考えた方が良いだろう。もし、全数調査が行われていたのに、わざわざそれを抽出調査にするというのは、役人としてはハードルが高すぎる。自分の責任で法律違反を行うというリスクを負うからである。

 一方、元々調査漏れが多く、事実上の法律違反の状況になっていたのであれば、その実態を追認するだけだから、心理的ハードルはかなり下がる。例えば、実際には4分の1しか回答が得られなくなっていたのに、それが放置されていたような場合、抽出調査にするから、何とか半分の事業所の調査を実施してくれと府県に頼むということであれば、以前よりも事態は改善する。さらに、過去には抽出調査とされていなかったので補正もできなかったが、抽出調査と正式に決めれば、補正も実施できて、統計の精度は上がるから、その意味でも前進だ。したがって、この通知を出した担当管理職は、事態を改善しようと考えていたと主張するだろう。

 しかし、これは大きな問題になる。3府県で抽出調査に切り替えざるを得ないくらい調査漏れがあったのだとすれば、ここでも、賃金の統計が実態よりも低くなっていたということになるからだ。現時点では東京都の分だけで保険給付金が過少だったという話になっているが、3府県の分を入れると、もっと給付額が増えるということになる。さらに、3府県以外でも程度は小さくてもやはり、調査漏れがかなりあるとすれば、その分の統計の上方修正が必要となり、さらに過少給付額は拡大する。東京都以外の大規模事業所は4500程度あると見られるから、もしかすると今わかっているのと同規模かそれ以上の過少給付につながる可能性もある。

 そうなれば、再度の予算案の修正が必要になるということになり、国民の怒りはさらに高まり、国会でも大問題となるだろう。

 第3の視点、「省庁」についてはどうか。厚労省は、昨年来、いくつものデータ不祥事を起こしているので、厚労省という特にダメな役所だからこんな問題が起きたという印象が広まっているかもしれない。

 しかし、似たような事例は他にもたくさんあるはずだ。

 例えば、2016年末に発覚した経済産業省の事例は、今回の厚労省の不正とほとんど同じかそれ以上と言っても良いものだった。繊維製品の在庫量などを調べる「繊維流通統計調査」で、40超の品目ほぼ全てで改ざんを行い、「10年以上前の数値がそのまま記載され続け」、「実際の数値と最大で10倍程度の差が生じた」(16年12月26日日本経済新聞電子版)というのだ。厚労省よりもひどいのではないだろうか。これもやはり、回答数が減り続けたのが原因だった。16年9月分は有効回答数258社だったのに、調査票を配った733社の95%以上が回答したことにし、各項目の数値も昔の数値を"横置き"してそのまま使い続けていた。結局この不正を受けて、同省はこの統計を廃止した。

 さらに、これとは少し性格は違うが、今年1月18日、やはり経産省が「貴金属流通統計調査」で、08年以降、金地金などの「年末在庫数量」の数値を担当者が誤って計算していたことを発表した。「間違い」が10年以上継続していたそうだ。昨年11月には事業者に指摘されていたのに、今まで隠していた。おそらく毎勤統計不正問題が大きく取り上げられたので慌てて公表し、厚労省たたきが盛り上がっている陰で批判を逃れようと考えているのではないかと思われる。

 これらの事例は、安倍政権を支える最強官庁として、今や飛ぶ鳥を落とす勢いの経産省でも、その統計については、全く信用できないということを示している。厚労省だけが「ドジな」役所というわけではないのだ。前に解説したとおり、政府の統計部門はどの役所でも疲弊しきっていて、とてもまともな調査などできないというのが、霞が関のエコノミストの間ではもはや常識となっていると言っても良い。

 安倍政権は、現在56指定されている「基幹統計」だけについて、各省庁に点検を指示したそうだが、それは、何とか問題の拡大を最小限にしたいという思惑があってのことだろう。政府の統計は、基幹統計以外の統計の方が圧倒的に多い。政府の統計の総合窓口である「e‐Stat」で検索すると600近いファイルが見つかる。それらすべてを調べると大変なことになりそうだから、その部分には蓋をしておこうということだ。

 しかし、今後は、国会での追及で、全ての統計について、調査手法の開示を求められ、特に調査票の回収状況などについて質問されると、立ち往生したり、思わぬ不正が発覚する可能性はかなり高いと見ておいた方が良いだろう。場合によっては、予算や政策の見直しにつながるものが出てくる可能性もある。

■18年の賃金伸び率の下方修正で「アベノミクス失敗」の烙印か

 今後は、上述の問題以外にも、今回の不正発覚を受けて、17年までの賃金水準を上方修正する結果、18年の賃金の伸び率がどの程度下方修正されるのかが焦点となる。例年なら、2月上旬には18年の暦年の統計速報が発表される。賃金水準と伸び率の下方修正の幅によっては、アベノミクスが「失敗」の烙印を押されるかもしれない。予算委員会の最中だから、当然大きな論争を生むことになるだろう。それを心配して、厚労省が安倍政権忖度で、またおかしなことをしないか。しっかりと監視しなければならない。

 いずれにしても、この問題は国会で徹底的に議論されることになるだろう。その際、単に党利党略で政府と与野党が入り乱れて叩き合いを行うというのではなく、どうしてこんな問題が起きたのか、それは単に厚労省、あるいは官僚だけの問題なのか、もっと構造的問題があるのではないかという点にまで遡って議論してもらいたい。

 統計がデタラメでは政府は政策目標を定められない。国民も、安倍政権の政策評価をしようにも、間違ったデータで誤った判断に誘導され、正しい投票の選択ができない。つまり、民主主義の基盤が崩れてしまうということだ。

 最近は、ビッグデータ利用の国家間競争という視点で、「統計の整備を」という議論がなされることが多いが、より深い問題意識での議論が求められている。

 ちなみに、私がちょっと考えてみただけでも、いくつかの改善法が思いつく。

 まず、経済担当の大臣には経済のことが本当にわかる人を置くこと。省庁の統計部門をより高いレベルに位置付けること。もちろん、そのトップと幹部には民間人などの統計のプロを置くこと。そして、極めて重要なのが、統計手法について全面的な情報公開を行い、世界中の専門家からの批判やアドバイスをオープンに受ける体制を作ること。デジタル化など世界の最新の潮流に合わせた改革を行うために必要な予算と人員を確保すること、などだ。

 今回の不祥事を機に、「統計ルネッサンス」と言うべき大改革を推進することが求められている。安倍総理は、それをよくよく肝に銘じ、間違っても、自分に都合の良い統計を作るのが優秀な官僚だという考えを持ち続けることだけは止めてもらいたい。

64. 中川隆[-12506] koaQ7Jey 2019年2月02日 17:24:59 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-22231] 報告

2019年02月02日
経済統計改ざん発覚で消費増税不可能に 


2014年の消費増税で実質賃金が大幅低下した

画像引用:「実質賃金、昨年大半マイナス」が発覚 これは「消費税」問題だ | ザ・リバティweb https://the-liberty.com/article.php?item_id=15369


安倍総理就任後に本格改ざん

毎月勤労統計を厚生労働省が不適切な調査方法で実施していた問題で、実質賃金も間違っていたと発表されました。

厚生省は23年前から500人以上の全事業所で行うとしていた労働調査を、独断で秘密裏に抽出調査に切り替えていた。

厚生省は賃金が高い3分の1ほどの事業所だけを調査したので、実際より大幅に高い賃金を発表していた。



厚生省はプラスと発表していた2018年の実質賃金が、実際にはマイナスだったと発表しました。

日本のGDPは「国民総所得+国際収支」なので賃金が下がるとGDPも下がるが、厚生省はGDPに影響はないと不思議な事を言っている。

2013年からは抽出調査で得たデータをもとに全体を推測する復元処理もされなくなり、公表データの水増しが始まった。


安倍首相は2012年の年末に就任したので、実質的に安倍首相就任をきっかけに偽装が本格化した。

野党は厚生省のデータを修正した推測値を示したが、それによると2014年の消費増税をきっかけに実質賃金が下落している。

消費増税は景気に深刻なダメージを与えたが、影響は発表されたより大きかった。


日銀は2%の物価目標を1度も達成していないが、毎年実質賃金が下がっていたなら当たり前だった。

消費増税で経済悪化を隠す意図か

全ての省庁の大本営である財務省は消費増税を国是とし、「消費増税のためには国家が滅んでも良い」という態度です。

その姿は戦時中の日本陸軍と同じで戦争継続と軍部拡大が目標になり、そのためには国家が滅んでも良いと考えていた。

官僚が考えることは時代が変わっても同じであり、組織のため、自分のためにしか行動しません。


厚生省が統計改ざんした本当の意図は、財務省の指示で消費増税による経済悪化を隠すためだったのではないか。

消費税は1989年に3%で導入したが2年後にバブル崩壊を引き起こし、日本を長い不況に叩きこんだ。

1997年に5%に消費税増税すると再び日本経済は壊滅し、デフレスパイラルと平成大不況が発生した。


2014年に8%に増税すると再び不況になりアベノミクスの成果は全て帳消し、その後GDP成長率は1%程度にとどまっている。

消費税は財政再建のために始まったが、消費税導入以来増税のたびに「財政悪化」した。

原因は簡単で消費増税したら国民が消費しなくなり、GDPが減少して税収も減少しました。


GDPの7割が個人消費だったのが、消費すると罰を受ける消費税によって減少し、現在は6割になっている。

簡単な話、消費税を廃止したほうが消費が増えるので、消費税収入が減少しても国全体の税収は増えます。

安倍首相は2019年秋に再び消費増税をしようとしているが、もし実施したら再度不況になり、デフレスパイラルが起きるでしょう。
http://www.thutmosev.com/archives/78916618.html

65. 中川隆[-12456] koaQ7Jey 2019年2月04日 13:20:38 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-22231] 報告

2019年2月4日
【三橋貴明】政府は平気で嘘をつく


【今週のNewsピックアップ】

厚生労働省が18年実質賃金マイナスを認めた件
https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12436958744.html

スクープ!景気拡大「いざなぎ超え」の真実
https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12437190196.html

昨年の厚生労働省の
「サンプル変更」厳密には、
サンプルを入れ替えたにも関わらず、
入れ替え前と比較し、

『実質賃金、21年5カ月ぶりの伸びに=6月の毎月勤労統計』

などと報じさせていた統計詐欺以降、
続々と「不正統計」「意味不明な指標」等が
明らかになってきています。

特に驚いたのは、
財務省の飼い犬である吉川洋教授が座長を務める
内閣府の景気動向指数研究会が、
昨年12月に、

「第2次安倍政権発足と
ほぼ同時に始まった景気拡大局面が、
戦後2番目の長さとなった」

と、いわゆる
「いざなぎ超え」を発表したことです。
第2次安倍政権発足後ということは、
14年4月以降の景気後退期を含んでいます。

それにも関わらず、
景気拡大局面が安倍政権発足以降、
続いているということは、

吉川らは14年4月以降を
「景気後退」とは見なしていない
ということになります。

というわけで、
「スクープ! 景気拡大「いざなぎ超え」の真実」
で解説していますが、
景気動向指数研究会の資料を見てみましょう。
https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12437190196.html

ヒストリカル指数(一致指数)が
14年4月以降、突然、
9の内7が「マイナス」になっています。

消費税増税により、景気が一気に
後退局面に突入したことは明らかです。

ところが、研究会は同時期について
「景気後退」とは見なしていません。

元々、景気拡大、後退の定義は、

「景気の山(谷)設定に当たっては、
ヒストリカルDI が50%を下回る
(上回る)直前の月を山(谷)候補とした上で、

@転換点を通過後、経済活動の収縮(拡大)が
ほとんどの経済部門に波及・浸透しているか(波及度)、

A経済活動の収縮(拡大)の程度(量的な変化)、

B景気拡張・後退の期間を
全てみたしているか等について検討している。」

と、実に抽象的かつ曖昧なものなのです。

例えば、9のヒストリカル指数の内
7が悪化していても、

「ほとんどの経済部門に
波及、浸透していない」と

研究会が判断すれば、
景気後退とは見なされません。

もっとも、「ほとんどの経済部門に
波及、浸透しているか否か」にしても、

極めて抽象的で、研究会のメンバーの
恣意性が働くことは明らかです。

つまりは、吉川のような
財務省の飼い犬が座長であれば、

恐慌クラスの不況が来ない限り、
何だかんだと屁理屈をこね、

「景気後退とは認められない」と
報道することは可能なのです。

さすがに、ヒストリカル指数9の内、
8が悪化していた場合は
景気後退と判断しているようですが、

「なぜ8なのか?
なぜ6でも7でも9でもなく、
8の場合に景気後退なのか?」
について、論理的な説明は不可能です。

要するに、
「いざなぎ超え」だ何だとやっている
「景気拡大局面」とやらは、

極めて「政治的」に決められている指数
(実際には指数ですらない)なのです。

すなわち、財務省や政権が、
緊縮財政を推進したいならば、
「14年の消費税増税の悪影響はなかった」

「景気拡大局面が続いているため、
消費税を再増税しても問題ない」

と、増税の悪影響を覆い隠し
「戦後最長の景気拡大」と世論調査をするに際して
格好のフレーズ(あるいは新聞の「見出し」)
というわけでございます。

緊縮財政について知れば知るほど、
「政府は平気で嘘をつく」ことが
骨身に染みるように理解できます。
https://38news.jp/economy/13166

66. 中川隆[-12398] koaQ7Jey 2019年2月06日 00:02:48 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-22234] 報告
またも基幹統計で不正発覚、政府への忖度は「サンプリングの誤差」を突いた官僚の犯罪だ=吉田繁治 2019年2月3日
https://www.mag2.com/p/money/631520


賃金統計ほか我が国の基幹統計の半数近い23統計で誤りが発覚して問題になっていますが、総務省は2月1日、所管する「小売物価統計」で新たに不正調査があったと発表しました。これらが意図的であれば、アベノミクスへの忖度であり、官僚の犯罪です。


官僚が日本をダメにする?厚労省ほか、不要な政府機関は多数ある

次々と発覚する基幹統計ミス

賃金統計をはじめとする、わが国の基幹統計の40%にあたる22で誤りがあったことが明らかになり、会期が始まった国会では政府が追及されています(編注:その後の追加調査で23統計にミスがあったと公表されていましたが、2月1日、総務省が新たに「小売物価統計」でも不正があったことを発表しています)。

行政の政策は、国家の統計に基づくものです。誤りが意図したものなら、官僚の犯罪です。

矢面の厚労省には「軽く済ませよう」という意図が見えます。しかし事実に基づかねばならない行政の統計不正と官僚の仕事ぶりは、見逃してはならないものでしょう。

「サンプリングの誤差」を使った官僚の犯罪か

40%の経済統計の数字を高く見せる誤りが、諸官庁で、同時に発生する確率は低い。証明はされなくても、サンプリングなどにおいて偽装があったことになるでしょう。

目的は、アベノミクスの成果への「忖度(そんたく)」でしょう。

GDPの統計においても、推計値の発表前には政府自民党の幹事長に対して、内閣府の幹部から内々の報告がある習慣であり、そのとき「鉛筆舐め」が行われていたのは、広く知られています。国民所得でもあるGDPの上昇率が高くなると、政権の支持が上がるからです。経済統計には、政治性が混じっています。

あらゆる統計には、標本を抽出するサンプリングにともなう誤差があります。サンプリング法では、ランダム抽出したデータから、母集団(全体)を推計します。そのとき推計の誤差が出るのです。

(注:政府統計で5300万世帯の全数が調査され、誤差がないのは、5年に1度の国勢調査だけです。調査員1人が50から100世帯を受け持つと、費用は、1回で650億円もかかるという。調査員の費用が大きいため、2010年からは、調査員に手渡しするか、郵送に変わっています。)

その誤差は、「{(回答比率 ×(1 – 回答比率)} ÷ サンプル数」の結果の平方根をとって2倍したのものです。

サンプルのYes・Noの比率が50%付近のときが、母集団(全体)との誤差は、もっとも大きくなります。



具体例を挙げて、その誤差がどれほどのものかを見てみましょう。

<事例>

ある商品に満足すると答えた人が50%の場合、サンプル数が500なら、母集団の満足度は、「50%±4.5%=45.5%〜54.5%」と推計されます(注:サンプル数が500の4倍の、2000のときの誤差は、その約半分の2.2%に縮小します。3000なら1.8%です)。

<サンプル数と誤差>

サンプル数500のときの統計結果には、母集団の全数調査とは、最大9ポイントの誤差の範囲が出ます。これが、統計の科学的な知見です。

厚労省が行っていた、東京都の、500人以上の会社の賃金統計では、全数調査するという規定があるのに、任意に(おそらくは選択して)1/3に絞っていたのが事実とすれば、このサンプリング誤差を利用したものになるでしょう。

英国の首相ディズレリーが言った、「世の中の嘘は3つある。嘘、大嘘、そして(サンプリングの)統計だ」ということになってしまっています。

今回発覚したことは、幹部官僚が、内閣からの高い人事評価を求めたことが原因である、みみっちい奸計(かんけい)に属することでしょう。

民間会社の賃金の上昇率が低く出たとすれば、何らかの「幹部による修正」が行われたはずだからです。そういった仕事は、「自分の妻や子どもには話せない」レベルの、醜悪なものです。

根源は、カルロス・ゴーンの報酬の、有価証券報告書への過小記載と同じ構造のものです。官僚に、同じ心理が忍び寄っているのでしょう。


厚労省ほか、必要のない政府機関はたくさんある

中央銀行の通貨発行は、西欧と米国では、19世紀まで、民間銀行が行ってきたことなので、中央銀行という機関は、解消できます。

年金保険、医療保険、介護費、雇用保険などは、厚労省ではなくても、監視制度を作れば民間の保険会社が行うことができます。税収からの補填金を入れる制度を作ればいい。

政府の産業行政を統括している経産省も、必要がない組織です。

外交も、民間機関が行えます。わが国の近代化の過程では必要性があった文科省、農水省、国土交通省も今は必要がない。

政府機関で必要なのは、税をつかさどる財務省、国民を守る国防省、犯罪を取り締まる警察と裁判所です。

省庁・公務員・代議士を減らせば増税も要らない

年金、医療、雇用を政府保険にする福祉国家を言った頃から、政府機関と財政が肥大し、借金である国債を発行する赤字が増えたのです。

国家を名乗る省庁の解消、公務員、代議士の削減が、真の行政改革でしょう。税率では、1/3以下の減税になります。消費税の増税も要らない。

税と福祉では、政府は、毎回、税と福祉費用が高い北欧を参照しますが、民間からの監視制度(オンブズマン)が強力な北欧とは行政の根本が違います。

日本には、国民による行政、民主的な監視制度が欠落しています。民主制として、代議士を選べるだけです。政府が直接民主制にしなかったのは、官僚制度で、戦前の天皇制の事務官を続けたからです。

わが国は米国の占領下で、憲法を作り、戦後の福祉国家を言って、設計を誤ったまま、約70年来ています。国民の多数派の意思があれば、自然ではない国家の体制は、改編と変更ができます。人口減少時代に向かう今、必要なことでしょう(注:極端と見られる少数派の意見であることは承知しています)。

福祉国家の前提条件

50代以下の人から、65歳以上に所得移転を行う福祉国家は、「働く人が増加し、国民所得が増える」ことを前提にして、成立します。

働く人の平均賃金が上がらなくなり(税収が増えず)、働く人は減って福祉の受給者が増えると、構造的な財政赤字になるのが福祉国家です。



わが国の年金・医療費の基本部分は、中国のような高度成長の終わりの時期だった1970年代に設計されています。この中で、民間の平均の実質賃金が減る中で、統計的な手盛りと、天下りで賃金と年金をあげてきた政府官僚、そして政治家のコストが高くなっています。


公務員の生涯報酬

GDP(国民所得)が増えなかった20年で、民間の平均に比較した公務員の生涯平均報酬は、高くなっています。

賃金を決める人事院勧告制度で、主に上場企業大手の賃金上昇率を参考にし、その上昇率に準じてきたからです。

年金や医療費の公務員共済保険は、もともと民間より厚い。80年代まで公務員報酬は低かったのです。

GDPが増えず、財政赤字だけが増えた90年代から、毎年、少しずつ変わってきました。1年ではわずかに見える1.5%違っても、30年では1.9倍になります。

67. 中川隆[-12254] koaQ7Jey 2019年2月11日 20:55:31 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-22234] 報告
古賀茂明「統計不正で大馬鹿でも極悪人でもない厚労官僚たちがはまった罠」〈dot.〉
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190209-00000015-sasahi-pol
AERA dot. 2/11(月) 7:00配信


衆院予算委で質問を聞く根本匠厚労相(C)朝日新聞社


 厚生労働省の統計不正で国会は大揺れだ。雇用保険などで、もらうべき金額をもらえなかった人が2000万人超という大事件に発展したのに加え、アベノミクスの評価に直結する労働者の給与に関する統計が信用できないということになったのだから、大騒ぎになっても当然だ。

 過去の間違いだけならまだしも、不正発覚後も、隠蔽、お手盛り調査など、新たな「不正」と言われても仕方のない行為が重なって、厚労官僚への信頼は地に堕ちてしまった。これから先は、彼らが何を言おうと、国民の反応は、「きっとウソに違いない」「まだ何か隠しているだろう」「騙されてはいけない」というものになるのは必至だ。

 一般に、官僚は「優秀」だと考えられている。また、官僚は「信頼できる」という評価が、少なくとも昔はあったし、今でも、企業よりは役所の方が信頼できるという評価をする向きも多い。だからこそ、例えば、水道事業の運営を役所から企業に委ねるというと、「反対」の大合唱という現象が起きるのだ。

 一方、優秀で、ある程度信頼できるはずの官僚たちが、どうして今回のような統計不正や財務官僚の公文書改ざんなどという大スキャンダルを起こすのだろうか。それも、たまたまおかしな個人がやったということではなく、組織として暴走するのはどうしてなのか。

 この頃、官僚とはどんな人たちなのかということをよく質問される。今回は、厚労省の統計不正問題をとおして、このことについてあらためて考えてみたい。

■官僚は本当に優秀か

 官僚、とりわけ、キャリアと呼ばれる官僚たちは、一般に優秀だと言われる。では、「優秀」と言われる根拠は何か。その9割は、一流大学卒だということだろう。

 確かに、キャリア官僚は東大をはじめ、一流と言われる大学卒であることが多い。しかし、一流大学を出た後、幹部になるまで30年以上役所で生活している。30年前に優秀だったから、今も優秀だという保証は全くない。

 しかも、この場合の「優秀」というのは、「試験ができる」という意味でしかない。つまり、官僚が「優秀」だというのは、幹部官僚について言えば、「30年も前のことだが、ペーパーテストはよくできた」という意味しかないのである。

 そして、ここが問題なのだが、幹部に昇格できた理由は、「官僚として国民の役に立つか」というよりも、「所属する役所のためにどれだけ役に立つのか」で評価されたということである。

 つまり、役所から見れば、幹部官僚は優秀かもしれないが、国民から見れば、「優秀とは限らない」のである。

■官僚「性善説」、「性悪説」、そして「性弱説」

 優秀かどうかはさておき、官僚は信頼できるのか、言葉を換えると、「いい人」なのだろうか。

 前に述べた通り、官僚に対しては、一定の信頼が存在している。実際に官僚生活を31年送った経験で言えば、官僚の多くは「いい人」である。友人として、あるいは隣近所の付き合いをするというレベルなら、「性善説」で接しても大丈夫だ。

 一方、財務省の国有地大安売りや公文書改ざんなどを見ると、官僚は極悪人ではないかという印象を持つ人がいてもおかしくない。よほどの悪人でなければ、あんなに手の込んだ悪事は働かないだろうと思えるからだ。官僚は信用できない、すなわち官僚「性悪説」で考えた方が間違いないという考え方もありそうだ。

 私の経験から言えば、官僚は、常に「いい人」であるわけではなく、ましてや「聖人君子」でもない。しかし、他方において、決して信用してはいけない「極悪人」なのかと言えばそうでもないし、質の悪い「嘘つき」というわけでもない。

 では、どういう人なのかというと、実は、「普通の人」だ。もちろん、これは、「性善説」か「性悪説」かという観点から見た話で、そういう角度から見ると、「普通の人」とは、普段は信頼して付き合っても間違いのない「いい人」が多いが、信用し過ぎると、時として裏切られて「悪人」のように思えることもある、というところだろうか。

 では、官僚が「悪人」、時に「極悪人」となるのはどんなときかというと、「自分の出世」がかかるときと「役所の利権」が絡むときである。

 そういう場面になると、役人はどうしても誘惑に負けて、悪い道を選んでしまう。馬鹿ではないから、悪いということはわかりながら、止められないということもあるし、30年の役所生活で、悪いことだという観念すら麻痺してしまっていることもある。

 一般の人でも、同じような傾向はあるのではないだろうか。自分の損得がかかったり、ペナルティが大したことないという場合などに、刑法犯罪などを起こすことは稀だとしても、社会規範や自らの倫理規範を逸脱してしまうことは誰でも経験していると思う。

 同じ環境におかれたとき、ルールから逸脱せず自らを律することができるかどうかが、その人の「強さ」である。

 その意味で官僚は、本来は、「強い人」でなければならないのだが、現実は、そうではなく、「普通の人」並みに「弱い」のである。

 それは、ある意味当然のことかもしれない。なぜなら、各省庁が新卒採用するときに、倫理感が強いかどうかという点を重点的に評価することはなく、そこはほとんどノーチェックであるから、結果としては普通の人並みの集団になるということだ。

■キャリア官僚は「諦めが悪い」
 
 官僚にもいろいろな人がいるが、その中でも多いのは、「人の上に君臨したい、良く見られたい」という「中央エリート官僚型」と、「無難に安定した生活を確保したい」という「凡人型」だ(詳しくは、2018年6月11日の当コラム「安倍総理の消防士を火だるまになってもやる官僚の性」に書いた「官僚の3類型」を参照)。

 もちろん、どこの社会にもそういう人はいる。しかし、官僚の場合、その特性が普通よりも強いというのが私の実感だ。どちらのタイプにとっても、「出世」あるいは、「落ちこぼれない」ということがポイントになる。当然、組織からの評価が気になり、「役所への忠誠心」を普通の人以上に強く示したがる傾向がある。

 役所は特に横並びの意識が強く、組織の中で、突出して正論を言うと、逆に「裏切り者」扱いされることが多い。組織全体として、これは悪いことだから、もうこの辺でギブアップし、謝罪して責任を取ろうという行動の端緒を作ることが非常に難しいのだ。一言で言えば、「諦める」ということができない組織だと言ってもよい。そんな組織では、3類型の中の、「真に国民のために働く」「消防士型」の活躍できる余地はほとんどない。

■「弱い人」が「大きな権力」を持つ怖さ

 官僚が必ずしも悪人ではなく、強い人でもないから大きな問題が出ないかというと、そうではない。「弱い人」が役所にはびこると、どうなるのか。

 役所の場合は、その権力が大きく、予算も社会への影響力も桁外れて大きい。だからこそ、本来は、倫理観のしっかりした人間が官僚になってもらわなければ困るのだが、そうはなっていないし、入省してからそういう人間に教育されるというシステムにもなっていない。

 結果的に、普通の「弱い人」たちが集まって、保身や利権擁護に走ることで、とんでもないことが起きる。被害は、その組織にとどまらず、広く国民の損害につながるのである。

 今回の不祥事では、遅くとも03年に翌04年からの不正調査の計画が作られたとされている(ただし、私は、03年以前から大規模事業所の全数調査は行われていなかったと見ている)。そのときの担当官僚は何を考えたのか。非常に興味があるが、詳しいヒアリングは行われていない。しかし、少なくとも言えることは、これは単独でできることではない。

 一定の手続きを踏んで、少なくとも課長クラスは知ったうえでの判断だったと考えられる。いろいろな議論があったはずだが、結局誰もそれを止めることはできなかった。

 実は、役人が中途半端に「優秀」だから傷が深くなるという面もある。なまじ頭が働くために、複雑な理屈(客観的にはタダの屁理屈)で、自分たちの行為を正当化したり、何とか隠し通すための悪知恵を働かせたりできるのだ。頭が働かなければ、簡単に諦められたのに、ということになる。

■「弱い」から、さらなる深みにはまる

 今回の不祥事では04年から17年の間に何回も不正を正す機会があったはずだ。おそらく毎年のようにこれは問題だという話が担当官レベルでは出ていたのではないだろうか。しかし、「弱い人」の集団では、前例を破って、自分たちの代から正しい道を選ぶという勇気ある決断はできない。官僚の任期、特にキャリア官僚の任期は1年か2年というのが普通だ。その期間だけ何とか無難に過ごせばよいという意識もその判断を後押しする。その結果、10年以上にわたって不正を継続することになったのだ。

 さらに、17年に、18年からの補正(復元)を始めると決めたときも過ちを正す大きなチャンスだったが、それも逸してしまった。

 その後昨年末からの経過を見ても、根本匠大臣への報告を遅らせたり、特別監察委員会のトップに傘下の独立行政法人理事長を置き、さらには関係者のヒアリングを厚労省事務方主導で実施したうえにそれを隠すという失態を演じている。ここまで来たのだから、いい加減諦めて本当のことを明らかにしたらどうかと思うのだが、やはり、諦めきれなかったようだ。表に出て謝罪し、責任を取るという勇気がなかったために、傷口を広げてしまった。これも「弱い人」の悲しい性なのだろう。

■今の厚労省には「性悪説」で臨むしかない 

 上に述べたとおり、「弱い人」の集まりである官僚たちは、一度悪の泥沼にはまると、自力では決してそこから抜け出せない。一度そうなってしまった集団には性善説も性弱説も通用しない。つまり、本件に関する限り、厚労官僚に対しては、残念ながら、「性悪説」で臨むしかないということになる。

 今後は、ようやく参考人招致が認められた前政策統括官のみならず、不正に関与した関係者の徹底的なヒアリングが必要になる。隠蔽を繰り返す厚労省の組織に任せても信用できないということで、統計全般の所管省である総務省に調査を担当させるという動きもある。しかし、困ったことに、その総務省でさえ、基幹統計の小売物価統計に不正があったことを隠蔽したことが判明している。

 こういうときは、政府と離れた立場で国民に代わって真相を究明する組織を作った方が良い。福島第一原発事故の原因究明にあたった国会事故調査委員会のようなやり方も考えられるが、残念ながら、国会では自公が圧倒的多数を持っている。不当な圧力で調査が歪められる可能性を排除できない。

 マスコミと野党がさらなる調査によって、より決定的な事実を明らかにすることが必要だろう。本件では、03年当時の経緯や東京都以外の道府県での毎勤統計の調査状況などを丹念に取材すれば、これまでのスキャンダルに匹敵するような大きな問題が出てくる可能性は十分にあると私は見ている。

 最後に、一人の国民としての立場で勝手なことを言わせてもらえば、政府は信じられないし、国会も信じられない。いっそのこと、日弁連に丸投げして徹底調査してもらったらどうか。もちろん、調査費は厚労省の特別監察委員会に比べれば、何十倍もかかるかもしれないが、それだけの価値はあるのではないだろうか。

68. 中川隆[-11795] koaQ7Jey 2019年2月27日 21:26:07 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[185] 報告

経済コラムマガジン 2000/11/20(第186号)
日本のエリート考
http://www.adpweb.com/eco/eco186.html


•戦前・戦後のエリート

まず戦前の話から始める。戦前の日本の政治や社会が特におかしくなったのは、エリートと言われている人々が台頭してきて、政治の実権を握ってからと言う意見がある。エリートの具体的な典型例は、帝大や陸大を優秀な成績で卒業した人々である。これらの人々の特徴は、庶民とは隔絶された世界で教育され、考え方が極めて観念的と言うことである。特に陸大の出身者は、幼年学校時代から世間とは隔離された環境で育っており、考え方や目線といったものが庶民とはかけ離れたものであった。結果的には、このエリートが戦争を遂行し、日本を奈落の底に落した。このような指摘は故司馬遼太郎氏がしばしば行っていたことである。

戦前のエリートは、庶民の目線とは違う世界にいただけでなく、むしろ庶民感覚と言うものを敬遠することが「エリートの証」と考えたふしがある。
このエリート達は、米国を中心にした勢力に経済封鎖され、日本が窮地に立たされた時、一歩引き下がることより、打って出ることを選択した。英米にやりこめられることの方が、エリートにとっては我慢ができなかったことであった。

敗戦色が濃くなっても、エリート達は一般の国民のことは眼中にない。敗戦後の自分達の立場しか頭にないのである。「一億総玉砕」とか「特攻隊」と言った無謀なキャンペーンを行ったり、作戦を遂行できたのもエリート達が一般の国民を「将棋の駒」とか「物」としてしか見ていなかったからである。しかしむしろそのよう見方をするような教育を受けてきたからとも言える。もし彼等が一般の国民の痛みを理解していたなら、もっと早い時期に和平への道を模索していたはずである。

しかし指摘しておく重要なことがある。これらのエリートこそが国民から熱烈な支持を受けていたことである。反対に戦争を回避しようとしたり、軍事費を削ろうとした政治家は「卑怯者」あるいは「君側(くんそく)の奸(かん)」とレッテルを張られ、非難の的となった。英米との開戦は、軍部の独走だけでは説明がつかない。むしろ庶民の熱情が逆に軍部を動かした。軍部も引くに引けなくなった面がある。実際、開戦の日には「ああ、これですっきりとした」と多くの庶民は喜んだのである。

どうして自分達が苦しむと予想される開戦に一般の国民も突っ走ったのか、群集心理学の研究のテーマになる。実際、ドイツやイタリアでもよく似た動きがあった。そしてこれを解く重要なカギがマスコミの働きである。


歴史は繰返すと言うか、今日、日本では戦前とよく似た現象が起っている。「日米開戦」が「財政再建」や「構造改革」である。軍部などのエリートが加藤紘一氏や政策新人類と言った、世間知らずで、苦労知らずの「エリート二世議員」である。一方、財政による景気対策が必要と考える執行部は守旧派と言うことになる。そのように大袈裟な話ではなかろうと自分自身でも笑ってしまうが、今日の状況は、実に戦前の開戦までの状況に似てきた。

先日、中曽根元総理がテレビに出演して、加藤氏達の今回の行動を快く思っていないと発言していた。しかし中曽根氏自身は、自分の総理在任中、加藤氏を二度も防衛庁長官にすると言った異例の抜擢人事を行った(このことに当時の宮沢派は強く反発した)。それほど加藤氏をかっていたのである。その中曽根氏が非難しているのであるから注目される。さらに中曽根氏は加藤紘一氏達の行動を「2・26事件」の青年将校になぞらえていた。やはり筆者だけでなく、元総理も今日の日本にそのような戦前の徴候の現れを感じていると思われる。

忘れてならないのはマスコミの働きである。加藤氏達の行動のバックにはマスコミの存在があり、互に利用したり、利用されたりしている。また政策新人類の考えを聞き、行動を見ていると、彼等はまさに日経新聞の論説委員の「パシリ」みたいな存在である。

このような徴候は長野のような地方にも及んでいる。公共事業を止めることによって、むしろ新しい産業が興ると言った不思議な考えが支持され、大差で作家が知事になった。公共事業が減れば、大変になるのは選挙民の方のはずである。さらに菅直人と言ったアジテータもいて、まさに今日の日本には戦前のような混乱を再現するための役者も揃っているのである。

•日本のエリートの本質
森首相の命運も尽きようとしている。話題になっているのは次の総理である。河野、小泉、高村、そして加藤のいわゆる4Kが下馬評に載っている。そして政権の形も野党との連合などの可能性もあり、いくつかのパターンが考えられる。一番のカギを握っているのは加藤氏である。

とにかく筆者は、加藤氏や小泉氏、さらには民主党や小沢氏を中心にした政権の樹立を期待している。もっと言えば、これらの全ての政治家を巻き込んだ政権が理想的である。マスコミもこの政権を、自民党を中心にした政権よりも良い政権と、少なくとも最初は持ち上げるはずである。株式関係者の中にも変わり者がいて、「これで日本の経済構造改革が進み、株も上昇する」と手放しで喜ぶ者もいるはずである。

もちろん筆者が、これらの政治家の政策に期待しているのではない。全く逆である。彼等の政権によって、日本経済はもう一度危機的状況に追い込まれると筆者は読んでいるのである。ただでさえ来年の2,3月頃には、二回目の金融不安が起る可能性があると筆者は考えている。つまり経済が大混乱する可能性が強いのである。そうなれば彼等の新しい政権は潰れ、再び政権交代がなされ、今度こそ本格的な経済対策が行われると言う筋書である。残念ながらマスコミや世論に手枷足枷されている現状では、本格的な経済対策は無理である。むしろ一旦、加藤氏のような「財政再建派」に政権を委ね、失敗してもらった方が、世論の動向も変わる可能性があり、結局早いと考える。まさに先週号で述べた「急がば回れ」である。

そして加藤氏や小沢氏は自分達が主張している政策を遂行すべきである。先走るようであるが、その政策で日本経済が一段と落込んだら、今度こそこれらの人々には責任を取って政治家を辞めてもらいたい。


自民党には、加藤氏や小沢氏のような若い頃からエリートコースを歩み、将来を期待されてた政治家がいる。共通しているのは二世議員で、若くして国会議員になっていることである。同じ二世議員でも故小淵首相のように、福田元首相、中曽根元首相と言った有力政治家と同じ中選挙区で苦労していた政治家もいるが、多くの二世議員は親の地盤を引継ぎ、楽に当選を重ねている。加藤氏と行動を共にしている政策新人類の多くも二世議員である。

彼等エリートの特徴は、考え方が実際的でなく、観念的であることである。しかしこのエリートに周囲の人々は簡単にだまされる。特に年寄りが弱い。「若いのに将来のことをよく考えている」と持ち上げる。年寄り政治家も年が離れており、自分の立場を脅かすことがないと考えて安心している。マスコミや大衆も、叩き上げの苦労した政治家より、彼等の方が清新なイメージがあると歓迎する。

彼等は何を聞かれても直ぐに答える。しかし現実に起る諸問題の多くは、利害が対立した人々がいて、簡単には黒白をつけられないはずである。今日みたいに情報行き渡った時代の政治家は、むしろ互の利害を調整することを要求される。織田信長やナポレオンの時代とは違うのである。ところがエリート政治家は、実に簡単に結論を述べる。観念論者である彼等の頭の中では、どちらが良いとか悪いとかが始めから決まっているのである。それは彼等が現実を知らないか、むしろ現実を知ろうとしないからである。しかし彼等が主張する政策は実現が不可能か、明らかに逆効果のものばかりである。

彼等は「ここ10年間、100兆円もの財政による景気のテコ入れを行ってきたが、効果がなく一向に景気は良くならない。もはや構造改革しかない。」と簡単に言う。しかし財政による景気対策やらなければもっと経済が落込んでいたはずである。つまり効果は確実にあった。また財政支出の効果は増額分のみが効くことを忘れてはいけない。つまり実際の対策費は彼等が言っているほど大きくなかったはずである。また土地などの資産価格の下落の影響も無視できない。さらに筆者が主張するような、日本の過剰貯蓄の大きさを考慮すれば、これまでの財政の対策が小さ過ぎると言った考えもある。
とにかく彼等、エリートは観念論に染まりやすく、他人の意見を絶対に聞かないのである。とても今日の政治には向いていない。

加藤氏は、小淵内閣以来「癒しの政治」が続いているが、これは行き詰まっており、これからはむしろ財政改革が必要とさかんに言っている。しかし現実の日本では、失業や自殺者は減らず、上場企業さえ次から次へと倒産している。大阪では300人とか600人のホームレスがいる公園がいくつもある。筆者は、どこが「癒されている」と言えるのか聞きたい。いかにもエリート政治家が現実を見ようとしないかを物語っている。

加藤氏や小沢氏は政治家ではなく「宗教家」である。したがって最初は熱烈に支持する人々が寄ってくる。しかしそのうち、考えの薄っぺらさと内容のなさに気がつきどんどん人々は離れていく。最後に残るのは妄信的な信者だけである(小沢氏の前例があるが、実際何人の議員が加藤氏ついていくか興味がある)。

エリートは主張の具体的な内容を聞かれるとすぐぼろが出る。またぼろが出るので具体的な話を避けるのも特徴である。テレビで「構造改革の中身」を聞かれ、しょうがなく「通信業界の競争促進」と言っていた。たったそれだけのことかと筆者も呆れた。つまり彼等はたいしたアイディアは持っているわけではない。しかし持っていないのに、さもすごい考えがあるように周囲に思わせるのが彼等の特技である。

エリートと言うものは、順調に行っている時には良い。また彼等の特徴である「傲慢さ」もなんとなく周囲も認める。しかし一旦壁にぶつかると脆い。すぐ「一億総玉砕」的行動に走り、最後は簡単に自殺する。したがって組織体は、若くしてエリートみたいなつまらない存在を作るべきではない。そのエリートが、国を滅ぼし(戦前のように)、組織を壊すのである。


自民党はあまりにも安易に二世の国会議員を作り過ぎている。特に若く世間知らずの二世は避けるべきである。たしかに二世は当選しやすく、消エネである。そして当選回数を重視する自民党のこれまでのシステムでは、どうしても若い二世議員をエリートにしやすい。しかし今日の造反劇の見られるように、彼等は自分の立場が悪くなると、すぐに分裂騒ぎを起こすのである。

http://www.adpweb.com/eco/eco186.html

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