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イギリスが貧しさから抜け出すために思いついたのが『海賊立国』になることだった
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/126.html
投稿者 中川隆 日時 2020 年 5 月 23 日 11:01:52: 3bF/xW6Ehzs4I koaQ7Jey
 

(回答先: オランダ海洋帝国が繁栄した理由 投稿者 中川隆 日時 2020 年 5 月 23 日 08:00:47)


イギリスが貧しさから抜け出すために思いついたのが『海賊立国』になることだった

世界史をつくった海賊 (ちくま新書) – 2011/2/9
竹田 いさみ (著)
https://www.amazon.co.jp/世界史をつくった海賊-ちくま新書-竹田-いさみ/dp/4480065946

略奪立国=イギリス。歴史教科書のイギリスに関する記述は見直すべき
2013年12月17日 | 雅無乱日記
https://blog.goo.ne.jp/nanbanandeya/e/abbd49e5003f44564451ea015923aaa9

あの東日本大震災が起きた3月11日の前日、3月10日の深夜にNHKで“視点論点”「海賊と権力者」という番組が放送されていた。歴史を見直すきっかけになったので、ぜひ紹介したい。
 
NHK 2011年 3/10放映 “視点論点”「海賊と権力者」より

「海賊が、欧米人にとって、冒険・ロマンなど特別な存在であり、“海賊”と言う言葉にプラスの意味を持たせる伝統と社会的な背景があるのは、かつて海賊が、国家に富と繁栄をもたらした英雄であったからに他ならない。」と竹田氏は語る。

英雄として祭り上げられた海賊の代表格がこの人物。

フランシス・ドレーク 海賊船長/海軍提督 1543(?)年〜1596年
史上2番目、英国人初の「世界周航」ナイトの称号を与えられた人物。

1588年、スペイン無敵艦隊を破った提督。

彼は世界一周を成し遂げたが、それが目的ではなく、スペイン船やポルトガル船を襲撃し財宝を略奪していたら、いつの間にか世界を船で一周していた…、というだけのことだったらしい。

当時の女王、エリザベス一世(1533〜1603年)は、その功績をたたえ、ナイトの称号を与えた。

ただし、一代限りで、世襲貴族の仲間入りは決して許さなかった。
ナイトの称号を与えた理由は何か?

もちろん、世界周航に成功したからではない。
当時のイギリスの国家予算の約3倍に匹敵する財宝などの略奪品を持ち帰ったからである。

エリザベス一世は、ドレークに代表される大物海賊を徹底的に利用した。
今から500年前、イギリスはとても貧しく、ヨーロッパにおいては後進国の地位にあった。

貧しさから抜け出すためにエリザベス一世が思いついたのが、産業立国でもなく貿易立国でもなく、『海賊立国』になることだったのだ。

海賊を正当化する呼称は以下。

「冒険商人」はひどい。欺瞞もいいところである。

海賊に女王が「特許状」を与えて、国家権力のマシーンとして、スペインやポルトガルの商船を次々に襲撃させた。国家公認海賊の誕生である。
そして、後進国であったイギリスは、海賊が持ち帰った多額の金品を国づくりの原資とした。

大英帝国が繁栄できたのは、この莫大な資金を礎として世界中にさらに植民地という掠奪の手を広げることができたからである。

教科書で書かれているイギリスは、大航海時代にはばたき始め、スペインの無敵艦隊との戦争に勝利し、産業革命を迎えたことで大英帝国を建設した、ということになっている。
しかし、実際には、海賊による略奪によって富を集積し、後には海賊主導の貿易によって栄えたという経緯がある。

(学校では、こういう歴史をきっちり中高生に教えるべきではないか?)
海賊は、当時のイギリスの国家建設の基盤資金を作り出しただけではない。
スペインの無敵艦隊との戦争では、諜報活動、つまりスパイとして、ゲリラ戦の尖兵として重要な役割を果たした。

イギリス海軍の主力は、海賊船であり、海賊との共同作戦なしにイギリスはあの大戦争に勝利することは出来なかった。

その証拠に、戦争に勝利した功績によって、多くの海賊がナイトの称号を得ている。
「東インド会社」もそう。

スパイスやコーヒー、紅茶の貿易を手がけ、総合商社や海軍会社のモデルとなった東インド会社は、海賊が女王に提案し、海賊が設立資金を、さらには商船や船長までも提供してできた貿易会社である。

犯罪者である海賊が貿易の重要性に目覚めて設立したのである。

当時、スパイスは貴重な医薬品として高値で取引されていたため、、一攫千金を目論む英王室をはじめとする貴族たちや、投資家、金融業者たちはこぞって東インド会社に投資した。

海賊は、莫大な利益を見込めるスパイス貿易を独占することによって、さらにイギリスに巨万の富をもたらした。

この貿易で成功したイギリスは、あの産業革命を契機に先進国として歩き始める。
貿易立国を目指すようになったイギリスは、世界を支配する巨大な大英帝国を建設していく。

そうなると、もはや海賊は必用のない存在となった。

「海賊不要論」の登場である。

国家建設のもとでとなる資金調達のために、あれほど重用された海賊だが、今度は一転して厳しい取締りを受けることになっていく。

たとえば、イギリスは、スペインからジャマイカを譲り受けるという条件で、当時カリブ海を荒らしまわっていたイギリスの海賊を処罰した。
国家権力とタイアップして略奪を行えば英雄として祭り上げられたが、時代が変わり必要なくなれば、犯罪者としての裁きを受ける、という具合である。

=======================================

イギリスという国家が、本質的に「掠奪立国」である、ということがよくわかる。
彼らは、その本質をそのままに、中央銀行や金融という騙しのシステムの元祖となり、世界中の原住民を虐殺し、奴隷として使役し植民地を建設し、その後も、末裔たちが「グローバルスタンダード」と称して、現地人から一方的に搾取するシステムを元植民地に強要している。

「舶来信仰」だか何だか知らないが、こういう類の連中に憧れてサル真似をして喜んだり、気に入られようと媚を売ったりする人々が日本人に多いのが、私には信じられない。
それはさておき、とにかく、こういう歴史をちゃんと教科書に載せて、中高生に日本人として自立できる教養を身につけてもらうことが極めて重要だと思う次第である。    

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コメント
1. 中川隆[-12563] koaQ7Jey 2020年5月29日 17:41:48 : PjE4U0HMCU : U1JSZVJ4QUd4ZDY=[14] 報告
世界最大のヘッジファンド: 大英帝国の繁栄と衰退 2020年5月25日
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/10922

世界最大のヘッジファンドBridgewaterを運用するレイ・ダリオ氏がLinkedInのブログで基軸通貨の繁栄と衰退について語っている。前回はオランダ海洋帝国とその通貨ギルダーの崩壊が現在の状況に非常に似ていることを紹介した。

・世界最大のヘッジファンド: オランダ海洋帝国が繁栄した理由
・世界最大のヘッジファンド: 量的緩和で暴落した世界初の基軸通貨

そして今度はオランダの次に覇権国家となった大英帝国の物語である。

大英帝国の始まり

話はイギリスが第4次英蘭戦争で以前の覇権国家オランダに勝利したところから始まる。ダリオ氏はこのように書いている。

イギリスがオランダに勝利した後、イギリスとその同盟国(オーストリア、プロイセン、ロシア)は引き続きナポレオン戦争でナポレオン率いるフランスと戦っていた。

そしてイギリスは勝った。オランダ海洋帝国に続いてナポレオンが敗北したことでイギリスの天下が確定したのである。

戦後にはよくあるように、戦勝国(主にイギリス、ロシア、オーストリア、プロイセン)は新たな世界秩序を作るために会議を行なった。これはウィーン会議と呼ばれている。

これが、イギリスが唯一の覇権国となり、イギリスの通貨ポンドが基軸通貨となる大英帝国の100年の始まりとなった。そして世界は繁栄した。

大英帝国の時代の始まりである。

ダリオ氏によれば、戦争の後には長期の平和の期間が続くことが多いという。ダリオ氏は次のように続けている。

これもよくあるように、戦争の時代の後には平和と繁栄の期間(この場合は100年間)が続いた。どの国も覇権国に挑戦したり、上手く機能している世界秩序を壊したりしようとはしなかった。

現代でもアメリカが世界中で戦争行為を行なっても被害者以外は誰も文句を言わない。しかしアメリカが弱ってきた場合、文句を言い始める国が出てくるだろう。ダリオ氏が懸念しているのはそういう戦争の時代なのかもしれない。

大英帝国繁栄の理由

大英帝国に話を戻そう。オランダの記事ではオランダが株式市場と優れた船舶を持っていたことが覇権に繋がったことが説明されていた。

・世界最大のヘッジファンド: 量的緩和で暴落した世界初の基軸通貨

イギリスも最初はオランダの真似から入ったようである。ダリオ氏はこう説明している。

イギリスはグローバルな機会を逃さず非常に裕福で強力になるために、商業活動と軍事力を組み合わせた。例えばイギリス東インド会社はオランダ東インド会社に代わって世界経済でもっとも支配的な商社となり、イギリス東インド会社の軍隊はイギリス政府の常備軍の2倍の規模となった。

ダリオ氏はあっさり書いているが、西洋人以外の人種には何故商社に軍事力が必要なのかまったく分からないだろう。彼らは非常に愉快な人種である。

いずれにしても大英帝国はオランダのやり方をより強力に行うことによって繁栄していった。そして勿論、イギリスがそこまで強力になれたのは単にオランダの真似をしたからではない。

1760年頃、イギリスは製品を生産して豊かになり、生活水準を改善するためのまったく新しい方法を発明した。それは産業革命と呼ばれた。

イギリスで始まった産業革命については説明は不要だろう。機械を使って工場で大量生産をしたり、蒸気機関を使って大規模で効率的な輸送を実現したりしたわけである。「機械ができて仕事がなくなる」などと言われていたことは、「AIができて仕事がなくなる」と言われている今と似ているかもしれない。人は決して学ばないものである。

IT革命がアメリカで生まれたように、ある国が覇権国となるためにはそれなりの理由がある。オランダの場合には株式市場の発明と優れた船舶、イギリスの場合には産業革命だったということである。ダリオ氏はこう結んでいる。

つまり良い教育を受けた人々の集まるこの比較的小さい国は発明と資本主義と優れた船舶とグローバル化を助けるその他の技術、そして優れた軍隊によって大英帝国を作り上げ、その後100年を支配し続けたのである。

イギリスはオランダのやり方をまね、そこに独自の技術革新を付け加えることで覇権国となった。当然ながらロンドンはアムステルダムに変わる金融センターとなった。

それが大英帝国の黄金時代である。しかしオランダの時と同じように、その時代にも終わりは来る。

まず、イギリス発の産業革命に続いて起こったのが第2次産業革命だが、こちらはアメリカのトマス・エジソンに代表されるようにイギリスだけで起こったものではなかった。他国、特にアメリカの国力がイギリスに追いついてきたのである。また、この頃にはイギリスで発明された蒸気機関も多くの国で使われていた。イギリスがオランダを真似たように、イギリスも真似られたのである。

第1次および第2次世界大戦

そして最終的には大英帝国の覇権は2度の世界大戦で崩壊することとなった。イギリスはこの世界大戦を2度とも勝利しているが、戦費と被害が馬鹿にならなかったのである。

ダリオ氏が匂わせているところによると、元々植民地における軍事行動によって金儲けをしたイギリスが世界大戦では儲けられなくなっていたことと、「世界の警察」を自称していたアメリカが海外における軍事行動から手を引き始めていることがパラレルなのだろう。

またアメリカだけではなく、ドイツや日本などの国々もイギリスに追いつきつつあった。第1次世界大戦ではイギリスは勝利したものの、その後のパリ講和会議を主導したのはイギリスではなくアメリカだった。このあたりからイギリスは植民地を完全に押さえつける力を失いつつあり、国力では既にアメリカの後塵を拝していたが、ポンドは基軸通貨として使われたままだった。オランダのケースと同じように、基軸通貨の衰退は国家そのものの衰退よりも遅れるのである。

そして第2次世界大戦を経てアメリカの覇権が公的にも確立されたものとなる。1945年に発効したブレトン・ウッズ協定ではドルを基軸通貨とした固定相場制が採択され、ポンドに代わって公式に世界の基軸通貨となったドルはゴールドとの兌換を維持することとなった。この金本位制はダリオ氏自身も経験したニクソンショックによって1971年に崩壊するのだが、それはまた別の話である。

・レイ・ダリオ氏、「現金がゴミ」になったニクソンショックの経験を語る


結論

これがアメリカが覇権国となる前に栄えた大英帝国の繁栄と衰退である。ダリオ氏は言及していなかったが、個人的な感想では世界がグローバル化したことによって世界的に均一な教育が施されるようになった結果、徐々に人口の多い国が優勢になっていったようにも思える。皆が同じような教育を受けているならば、数が多い方が勝つということである。

また、オランダの通貨ギルダーの時と同じように、ポンドの衰退はイギリスの衰退よりも遅れ、第二次世界大戦の後もポンドはある程度使われ続けたのだが、グローバル化した世界における基軸通貨の崩壊はギルダーの時のようにシンプルな取り付け騒ぎとは行かず、もっと複雑で深刻な結果を残すこととなるのである。

・世界最大のヘッジファンド: 量的緩和で暴落した世界初の基軸通貨

オランダ海洋帝国の時と同じように、ダリオ氏の記事のポンドにフォーカスした部分については新しい記事で紹介することとしたい。しかし恐ろしいのは、ポンドの時でさえ世界中の人がポンドを持っていたためにその崩壊が世界的な混乱を生んだとすれば、ドルの時にはどうなってしまうのだろうか。ドルを持っていることがなかなか恐ろしくなる記事である。

・世界最大のヘッジファンド: ドルは既に紙くずになっている

https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/10922

2. 中川隆[-12561] koaQ7Jey 2020年5月29日 20:24:18 : PjE4U0HMCU : U1JSZVJ4QUd4ZDY=[18] 報告

世界最大のヘッジファンド: 大英帝国の基軸通貨ポンドはいかに暴落したか2020年5月26日
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/10953

世界最大のヘッジファンドBridgewaterを運用するレイ・ダリオ氏がLinkedInのブログで歴史上の覇権国の繁栄と衰退の検証を続けている。ダリオ氏は中国がアメリカに代わって覇権国となると予想しているからである。

•世界最大のヘッジファンド: 大英帝国の繁栄と衰退

前回は大英帝国の歴史について説明した部分を紹介したが、今回の投稿ではその通貨ポンドがどのように基軸通貨の地位を失ったかを説明している。ダリオ氏によれば、それがドルの運命だからである。

大英帝国とポンド

前回の記事で説明したように、19世紀に栄えた大英帝国の衰退は第1次世界大戦時には既に始まっており、第2次世界大戦後のブレトン・ウッズ協定で公的にも米ドルが英ポンドに代わって世界の基軸通貨となることが決定されたが、それでも世界的にポンドは使われ続けていた。

ダリオ氏によれば基軸通貨の衰退は覇権国の衰退よりも遅れる傾向があるからである。彼はこれを次のように説明している。


一度世界的に広く使われた基軸通貨が一定の期間使われ続けるのは、世界でもっともよく話されている言語(訳注:英語)が国際取引の布地に深く織り込まれて取り除き難いことと同じである。

分かりやすい。それでも戦後75年を経てポンドは既にヨーロッパのローカルな通貨になっているが、今でも世界中の人々が大英帝国の英語を使っている。通貨も言語も、「皆が使っているから使う」という法則の成り立つものはすべて生き残りやすいようである。

ポンドの衰退

それでも戦後にはポンドの凋落は始まっていた。英語はまだ残っているが、ポンドは残らなかった。ダリオ氏はこう語っている。


一部の賢明な人々はイギリスの増大する債務負担と少ない純資産、そしてアメリカとの経済状況の大きな格差を知っていたため、ポンドは戦後には基軸通貨の地位を失い始めていた。

「一部の賢明な人々」は状況が見えていたのでポンドを売り始めたのである。そしてそれは「その他の賢明でない人々」は凋落する通貨を持ち続けたことを意味する。現在の話に適用すると、誰も何の保証もしてくれないドルや円を持っている人々はどちらの側になるだろうか?

•世界最大のヘッジファンド: ドルは既に紙くずになっている

話を大英帝国のポンドに戻そう。戦後、ドルを金本位制にしてそのドルに先進国通貨の為替レートを固定するブレトン・ウッズ協定によってポンドはドルに固定されていたが、戦争によって債務が増大したイギリスの経済は凋落を続け、ポンドの価値を維持することが難しくなっていた。ダリオ氏はこう語っている。


ポンドが戦後も国際的な準備通貨として機能し、世界経済がブレトン・ウッズ体制に移行するためにはドルへの固定が維持されることが要求された。

イギリスは自国通貨の暴落を避けようとしていた。


イギリスはまず厳格な為替規制を行なった。イングランド銀行の許可なしにはアメリカの商品や資産を買うためにポンドをドルに替えることは出来なかった。

しかしドルが世界的には基軸通貨として選ばれていたために、世界経済は深刻なドル不足に直面していた。一方でほとんどすべてのポンド圏(イギリスおよびイギリス連邦)の国々が輸出と魅力的なドル建て資産への投資に依存していたが、ポンド建ての債券を保有することを強制されていた。

現代人は強制されずともドルや円を保有するので、政府としてはやりやすいことである。しかしそれも変わる。恐ろしいのはそれが変わるタイミングが来る時である。

そういう瞬間には政府は無理矢理穴を塞ごうとする。それでも1つの穴を無理矢理塞げば別の場所に穴が開く。新型コロナウィルスの問題をヘリコプターマネーで解決しようとしている人々は決して理解しないが、経済とはそういうものである。

•ガンドラック氏、新型コロナでの企業救済とヘリコプターマネーを痛烈批判

そして何処に穴が開くかをこのように政府が決定する仕組みのことを共産主義という。ヘリコプターマネーを支持している一部の人々はそれが分かっているのだろうか。

•世界最大のヘッジファンド: 共産主義の悪夢が資本主義にのしかかる

共産主義化による経済の破綻が日本やアメリカの穴の空き方のようである。一方で大英帝国の場合はこうなった。


イギリスは対外的な競争力の低下や国内の燃料危機のために深刻な支払いの問題に直面し、巨額の戦争債務はポンドの信認を脅かしていた。

戦争債務はポンド建てだったので、ポンドが高いと支払いが多くなる。一方でポンドが安くなると国際市場でものが買えなくなるので燃料危機がより一層深刻になる。どちらに転んでも窮地なのである。

怒涛のポンド切り下げ

しかし結局のところ通貨を無理矢理支える試みは長期的には機能しない。現代ではユーロとスイスフランの関係が似たようなものだろうか。

•スイス国立銀行、為替介入で窮地 スイスフランショック再来の危機か

イギリスは1949年にポンドをドルに対して30%切り下げることを余儀なくされる。ブレトン・ウッズ協定の発効からたった4年後のことである。

30%の切り下げとは相当である。自分の持っている通貨の価値がいきなり30%下がるわけである。しかもこれはブレトン・ウッズ協定が発効してからたった4年のことなのだから先が思いやられる。

当時、「一部の賢明な人々」は既にゴールドやドルを持っていたのだろう。賢明かどうかで資産の30%をやられるかどうかが決まるわけである。

終わりではなく始まり

しかしこれで終わりではなかった。ダリオ氏はこう語っている。


英ポンドの下落は何年もの間に何度も切り下げを続けて起こった慢性的な病だった

イギリスは必死に固定レートを維持しようとしていたが、出来なかった。一方で各国からはポンドの価値を維持するよう多大なプレッシャーがかかっていた。イギリス国民がポンドをドルに自由に変えられないことはアメリカの輸出業に損失を与えていた。

またスウェーデンやスイス、ベルギーなどイギリスにポンドを貸していた債権者は当然ポンドの信認維持を要求していた。ベルギーなどは国際的介入が起こらなければポンドの使用を止めると警告した。

それが満たされなければポンドからの逃避が起こることは明らかだった。しかし投資家の観点から見れば、この時点でポンドの下落は避けられない。ベルギーには悪いが、紙切れを持ち続けた人間が悪いということなのである。米国債を大量に抱えている日本政府はどうなるだろうか?

そしてイギリスは準備資産を売りながらもポンドの信任を維持しようと努力することになる。しかし貿易でも競争力がない、資産は減ってゆく、通貨が下がればものの値段が高くなる、完全な窮地である。もはやイギリス連邦の国々もポンドで準備資産を持つことを嫌がっていた。

そして1949年の切り下げから20年ほど経った1967年、イギリス政府は2度目の切り下げを決断する。今度は14%の切り下げとなった。

この2度目の切り下げ以降、ポンド建てで多額の準備資産を維持する国はオーストラリアやニュージーランドなどイギリス政府によってドルの裏付けを保証された国々だけとなった。大幅な価格の下落、そしてどの国もポンドを自発的には持たなくなったことによって、第2次世界大戦より22年後、かつての大英帝国の通貨ポンドは基軸通貨としての地位を完全に失ったのである。

結論

これでダリオ氏の「過去の覇権国シリーズ」は終わりである。オランダ海洋帝国の話は量的緩和によるバブル崩壊など現代との共通点もあったが、イギリスのポンドが国際的な騒乱を引き起こしたことは現在では想像しにくい。それは恐らく、ドルの崩壊がこれからの話だからだろう。

•世界最大のヘッジファンド: オランダ海洋帝国が繁栄した理由
•世界最大のヘッジファンド: 量的緩和で暴落した世界初の基軸通貨
•世界最大のヘッジファンド: 大英帝国の繁栄と衰退

それでもトランプ政権が中国の保有する米国債の債務返済を拒否する考えを見せるなど、似たことは既に起こっている。今後の進展が楽しみである。

ちなみにダリオ氏の怒涛のブログ投稿は遂にアメリカと中国の覇権争いの詳細に立ち入ってゆくようである。そちらも楽しみに待ちたい。

•世界最大のヘッジファンド: 中国が覇権を握りドルは基軸通貨でなくなる


https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/10953

3. 中川隆[-12555] koaQ7Jey 2020年5月30日 15:15:07 : LDDFk5geOE : TmRzTm8veDNoZTY=[14] 報告

植民地のインドは商品を輸出しても、その見返りの代金は
ポンドでイギリスに蓄積され、デフレになり、不景気になった
2006年2月9日 アメリカの謎を解く 橋本裕の文学・人生日記帳


ブッシュ大統領が1月31日の一般教書演説で、「私は8800億ドルを減税し、国民に返却した。今後も減税を恒久化し、09年に財政赤字を半減する」と述べた。
 一方で、アメリカの経常赤字は05年が7900億ドル(93兆6940億円)、財政赤字も06年度は4230億ドル(約50兆2千億円)で過去最大、債務残高はすでに8兆ドル(約950兆円)を越えている。

 日本では、税制赤字を解消するために、増税をしなければならないと考えられているが、アメリカは逆である。減税をして国内消費を活性化し、景気をよくして税収をあげようとする。さらにアメリカの場合は戦争によって軍需景気を作りだしているわけだ。

 いずれにせよ、アメリカは消費大国。国も国民も借金をして消費を楽しんでいる。このアメリカの消費を助けているのが日本をはじめとするアジア諸国だ。とくに日本の貢献が大きい。日本は政府と民間が何百億ドルというアメリカ国債を買っている。

 先日、朝日新聞夕刊「経済気象台」に「米国のもう一つの謎」という文章が載った。経常収支の赤字が拡大しているにもかかわらず、ドル高が持続している謎について、それは借金国のアメリカが負債について支払う金利が「異常」に低いからだと書いている。これに反して、アメリカの対外資産は巨大な利益を手にしている。

 アメリカは莫大な借金をし、そしてその中から、わずかな一部を他国に貸している。そして不思議なことに、巨大な借金のための利払いよりも、わずかな海外資産の方が多くの利益を生み出しているというのだ。

 どうしてこんなマジックが可能なのか。それは日本がこの逆をしているからである。なぜ日本がこの分の悪い役回りを続けるのか、実はこれこそが本当の謎だということになる。

驚くべきことに、小さな対外資産から受け取る利子と配当が、大きな対外負債に支払う利子と配当を今日まで上回り続けている。家計にたとえると、収入を上回る買い物をして毎月赤字が続き、借金が膨らんでいる。ところが、多額の借金に支払う金利がゼロに近ければ、わずかばかり保有する預金などから受け取る利子の方が大きいという状態なのだ。これでは赤字をいくら出しても、借金さえできれば、後は何の憂いもなく買い物ができる

このうまい話に手放しで悪のりして、米国は経済収支赤字を続け、負債の増加に加速度がついている。この構図が最近話題になり、債権国が浮き足だっている。日本にその気配がないことが「謎」の源である

 実はアメリカのこの「うまい話」は、19世紀に繁栄した大英帝国をまねているだけだ。大英帝国の場合は、その繁栄の謎をとく鍵はインドをはじめとする植民地が持っていた。たとえば当時イギリスの植民地であったインドは、香辛料などの原材料を輸出してイギリスを相手に多額の黒字を計上していた。ところが黒字はルピーではなく、ポンドを使って決済され、そのままイギリスの銀行に預けられていた。

 だからイギリスはいくら植民地を相手に赤字を出しても平気だった。イギリスの銀行に預けられたポンドを、イギリス国内で使えばいいからだ。インドは名目上は債権が増え、お金持ちになったが、そのお金をイギリスの銀行から自由に引き出し、自分の国では使えなかった。お金の使い道は預金者ではなく、イギリスの銀行が決めていたからだ。そしてもちろん、イギリスの銀行は国内の人々に貸し出した。

 イギリス国民は植民地から輸入した品物で生活をたのしみ、しかもしはらったポンドもイギリスの銀行に吸収され、イギリスのために使われるわけだ。こうしてイギリスはどんどん発展した。

 一方植民地はどうなったか。たとえばインドは商品を輸出しても、その見返りの代金はポンドでイギリスに蓄積されるだけだから、国内にお金がまわらなくなる。どんどんデフレになり、不景気になった。

 仕事がきつくなり、給料が下がり、ますます必死で働いて輸出する。ところが黒字分の代金は、ポンドのまま名義上の所有としてやはりイギリス国内で使われる。こうしていくら黒字を出してもインドは豊かになれなかった。そして、赤字を出し続けたイギリスは、これを尻目に繁栄を謳歌できた。

 このイギリスとインドの関係は、そっくり現在のアメリカと日本の関係だと言ってもよい。経済同友会元副代表幹事の三國陽夫さんは、「黒字亡国」(文春新書)にこう書いている。

輸出拡大によっていくら日本が黒字を蓄積しても、それはアメリカ国内にあるアメリカの銀行にドルで預け入れ、アメリカ国内に貸し置かれる。日本からの預金は、アメリカにしてみれば資金調達である。貸し出しなどに自由に使うことができる。
 日本は稼いだ黒字にふさわしい恩恵に与らないどころか、輸出関連産業を除いて国内消費は慢性的な停滞に喘いでいる。停滞の原因であるデフレはなかなか出口が見えない。

 日本の黒字がドルとして流入したアメリカはどうなのか。ドルはアメリカの銀行から金融市場を経由して広く行き渡り、アメリカ経済の拡大のために投下されている。日本の黒字は結局、アメリカが垂れ流す赤字の穴埋めをし、しかもアメリカの景気の底上げに貢献しているのである。・・・

 輸出で稼いだ黒字を日本がドルでアメリカに預け、日本の利益ではなく、アメリカの利益に貢献している限り、円高圧力もデフレ圧力も弱まることなく、政府・日銀がいくら財政支出や金融緩和というデフレ解消策を講じても、一向に持続性ある効果は現れないのである

 幸い、最近この貿易構造がかわりつつある。日本の貿易相手国が中国をはじめとするアジアやヨーロッパにシフトしたことで、日本の対米黒字の割合が相対的に低下したからだ。こうして日本がデフレから解放されるチャンスがここから拡大した。

 しかし、問題はすでに厖大なドル建て資産をアメリカに持っていることだ。日本人の汗の結晶であるドル建て資産が、今後ドル安で何百兆と失われる可能性がある。こうした形で、アメリカは最終的に日本の資産を合法的に手に入れようとする。

「今後も減税を恒久化し、09年に財政赤字を半減する」というブッシュの一般教書の宣言は、これからも日本をはじめ、世界から資金を調達するという意思表示と読むべきなのだろう。
http://www.asyura2.com/0601/hasan45/msg/253.html

4. 2020年6月04日 10:59:57 : g0Bt8uChe6 : YzU3YU80LllvdVU=[7] 報告
17世紀の半ば、イギリスではピューリタンが中心になってチャールズ1世の体制を倒した。いわゆるピューリタン革命だが、その指導者がオリバー・クロムウェル。地主や富裕な商工業者に支持されていた独立派のメンバーだ。

 クロムウェルは革命を成功させた後、騎士派(王党派)との戦いで手を組んでいた水平派を潰す。水平派は小農民や職人層に支持されていたグループだ。

 独裁者となったクロムウェルはアイルランドを侵略、住民を虐殺している。アイルランドの人口は虐殺前の1641年に147万人だったが、52年には62万人へ減ったという。50万人以上は殺されたのだが、残りは「年季奉公」や「召使い」として売られたと言われ、アメリカへも渡っている。アイルランド系移民が差別されてきた一因はそうした歴史にある。

 17世紀半ばに書かれた「ウェストミンスター信仰告白」によると、「神は人類うち永遠の生命に予定された人びと」を選んだが、「これはすべて神の自由な恩恵と愛によるものであって、決して信仰あるいは善き行為」のためではないとされている。(マックス・ウェーバー著、大塚久雄訳『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』岩波書店、1989年)

 奴隷も支配者も貧者も富豪も神が決めたことであり、社会的な強者は弱者のことを考える必要はないということにもなる。宗教改革でそうした考え方を打ち出された。こうした教えは金持ちにとって魅力的で、プロテスタントが広がる大きな原因になったと言えるだろう。「神」を「自然」に言い換えるとチャールズ・ダーウィンの進化論やフランシス・ゴールトンの優生学になりそうだ。ちなみにダーウィンとゴールトンはいとこである。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202006030001/

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