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ピケティで明けました
http://www.asyura2.com/13/ban6/msg/562.html
投稿者 中川隆 日時 2015 年 1 月 03 日 17:38:30: 3bF/xW6Ehzs4I
 


2015-01-03
 
話題の本、トマ・ピケティの『21世紀の資本』(みすず書房)を読んでみた。

21世紀の資本 トマ・ピケティ(著)
http://www.amazon.co.jp/21%E4%B8%96%E7%B4%80%E3%81%AE%E8%B3%87%E6%9C%AC-%E3%83%88%E3%83%9E%E3%83%BB%E3%83%94%E3%82%B1%E3%83%86%E3%82%A3/dp/4622078767%3FSubscriptionId%3DAKIAIRNYLEHVWKXBWIKA%26tag%3Dyamahafx-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4622078767

すでに世界的ベストセラーになっているのでご存じの方も多いと思うが、数百年にわたる膨大な所得税・相続税の資料等をデータベース化し、

労働によって生み出される富(所得等)よりも、蓄積された資本そのものが生み出す収益(利子・配当等)の方が長期的には伸び率が大きいことを実証したものである。

http://piketty.pse.ens.fr/files/capital21c/en/pdf/F10.9.pdf

つまり、汗水垂らして働く労働者よりも、株を持った伝統的金持ちの方が有利であり、どんどん貧富の差が拡大するのが資本主義の本質であるということだ。

当たり前にも思えるが、実際のデータの裏付けをもってこれを示したところに意義があるわけで、「このデータ部分だけでノーベル賞に値する」(ローレンス・サマーズ)という意見もあるのは納得できる。
 

データの解釈や、補充についての議論は今後もあると思われるが、このような研究態度自体への評価は変わりないものと思われ、経済学のパラダイムに転換を迫る書であることは間違いないだろう。

日本における所得格差は戦前は欧州なみ(に大きかった)が戦後は欧州と同様に下がった、

しかし、アングロサクソン諸国では近年急激に格差が拡大している、

など興味深いデータが極めて多い。


数百年にわたる資本と所得の歴史がわかるため、FXの為替の月足チャートと本書に示されたデータを比較したファンダメンタル分析や、自己の資産管理の方針などにも益するところは大きい。実にいろいろなことが読み取れる本だ。

日本語翻訳は、著者原文の仏語版からではなく、英訳からの重訳ということになるが、山形氏らの工夫もありこなれていて読みやすい。

この書は普通の近年の経済学書とは違って高等数学などは使ってなく、むしろ文学作品などの引用もあり、歴史的記述もありで、一般読者にも理解しやすい。ベストセラーになったゆえんであろう。この訳書も年末年始のアマゾンのベスト1売り上げを記録している。

本文だけで600ページもある大著であるが、大河小説でも読むように一気に読めてしまうものであり、読後感もトルストイか何かを読み終えたという感じである。

著者のピケティは数学が苦手なわけではなく、もともと数学専攻であり、高等数学を駆使した経済学に飽き足らずに、この歴史的データの解析に取り組んだという。ヨーロッパの学者らしい展開だ。

なお、前半のデータ解析部分が重厚なのに対して、最後の提言部分はやや物足りないが、基本は経済学史として読むべきものだろう。また、日本語書名で「(21世紀の)資本論」を避けて「資本」としたのは、ピケティ自身がマルクスの資本論に否定的であることを考慮したためであろうが、本の中身を考えればちょっとわかりにくい。『21世紀の資本・論』というあたりが妥当かもしれない。

ともあれ、FXや株式投資に取り組んでいる方には、ぜひご一読をお勧めしたい。なお、いくつか梗概書が出ているが、不評のようだ。原本を買って(借りて)ざっと読むほうがはるかにいいだろう。
http://blog.goo.ne.jp/yamahafx/e/e3ae1098ff385009f45c45e051971d98  

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コメント
 
01. 2015年1月05日 11:40:00 : b5JdkWvGxs

仏経済学者、国家勲章受章を拒否 著書が世界的ベストセラー 2015年1月2日


 【ブリュッセル共同】フランス公共ラジオは1日、著書「21世紀の資本」が世界的なベストセラーとなった同国の経済学者トマ・ピケティ氏が、フランス政府によるレジオン・ドヌール勲章の受章を拒否する考えを示したと報じた。

 ピケティ氏は「誰が名誉に値するか決めることは政府の役目とは思わない。政府は経済成長を回復させることに専心すべきだ」と述べたという。

 フランス政府は1日の官報で、ピケティ氏に対し同勲章の5等、シュバリエ章を授与することを発表。今回はほかに、昨年のノーベル経済学賞を受賞した同国の経済学者ジャン・ティロール氏らが勲章授与の対象となっている。
(共同通信)


02. 2015年1月06日 17:15:05 : b5JdkWvGxs

“21世紀の資本論”

 失われた平等を求めて 経済学者、トマ・ピケティ教授

自由と平等。民主主義の理念のうち、自由がグローバル時代の空気となる一方、平等はしばらく影を潜めていた。だがその間、貧富の差や社会の亀裂は拡大し、人々の不安が高まった。そこに登場したのが大著「21世紀の資本」。不平等の構造をあざやかに描いた著者のトマ・ピケティ教授は「私は悲観していない」という。

■競争がすべて?バカバカしい

 ――あなたは「21世紀の資本」の中で、あまりに富の集中が進んだ社会では、効果的な抑圧装置でもないかぎり革命が起きるだろう、と述べています。経済書でありながら不平等が社会にもたらす脅威、民主主義への危機感がにじんでいます。

 「その通りです。あらゆる社会は、とりわけ近代的な民主的社会は、不平等を正当化できる理由を必要としています。不平等の歴史は常に政治の歴史です。単に経済の歴史ではありません」

 「人は何らかの方法で不平等を正そう、それに影響を及ぼそうと多様な制度を導入してきました。本の冒頭で1789年の人権宣言の 第1条を掲げました。美しい宣言です。すべての人間は自由で、権利のうえで平等に生まれる、と絶対の原則を記した後にこうあります。『社会的な差別は、共同の利益に基づくものでなければ設けられない』。つまり不平等が受け入れられるのは、それが社会全体に利益をもたらすときに限られるとしているのです」

 ――しかし、その共同の利益が何かについて、意見はなかなか一致しません。

 「金持ちたちはこう言います。『これは貧しい人にもよいことだ。なぜなら成長につながるから』。近代社会ではだれでも不平等は共通の利益によって 制限されるべきだということは受け入れている。だが、エリートや指導層はしばしば欺瞞(ぎまん)的です。だから本では、政治論争や文学作品を紹介しながら社会が不平等をどうとらえてきたか、にも触れました」

 「結局、本で書いたのは、不平等についての経済の歴史というよりむしろ政治の歴史です。不平等の歴史は、純粋に経済的な決定論ではありません。すべてが政治と選択される制度によるのです。それこそが、不平等を増す力と減らす力のどちらが勝つかを決める」

 ――最近は、減らす力が弱まっているのでしょうか。

 「20世紀には、不平等がいったん大きく後退しました。両大戦や大恐慌があって1950、60年代にかけて先進諸国では、不平等の度合いが19世紀と比べてかなり低下しました。しかし、その後再び上昇。今は不平等が進む一方、1世紀前よりは低いレベルです」

 「先進諸国には、かなり平等な社会を保障するための税制があるという印象があります。その通りです。このモデルは今も機能しています。しかし、それは私たちが想像しているよりもろい」

 「自然の流れに任せていても、不平等の進行が止まり、一定のレベルで安定するということはありません。適切な政策、税制をもたらせる公的な仕組みが必要です」

 ――その手段として資産への累進課税と社会的国家を提案していますね。社会的国家とは福祉国家のことですか。

 「福祉国家よりももう少し広い意味です。福祉国家というと、年金、健康保険、失業手当の制度を備えた国を意味するけれど、社会的国家は、教育にも積極的にかかわる国です」

 ――教育は不平等解消のためのカギとなる仕組みのはずです。

 「教育への投資で、国と国、国内の各階層間の収斂(しゅうれん)を促し不平等を減らすことができるというのはその通り。そのためには(出自によらない)能力主義はとても大事だとだれもが口では言いますが、実際はそうなっていません」

 「米ハーバード大学で学ぶエリート学生の親の平均収入は、米国の最富裕層2%と一致します。フランスのパリ政治学院というエリート校では9%。米国だけでなく、もっと授業料の安い欧州や日本でも同じくらい不平等です」

 ――競争が本質のような資本主義と平等や民主主義は両立しにくいのでしょうか。

 「両立可能です。ただしその条件は、何でもかんでも競争だというイデオロギーから抜け出すこと。欧州統合はモノやカネの自由な流通、完全な競争があれば、すべての問題は解決するという考えに基づいていた。バカバカしい」

 「たとえばドイツの自動車メーカーでは労組が役員会で発言権を持っています。けれどもそれはよい車をつくるのを妨げてはいない。権限の民主的な共有は経済的効率にもいいかもしれない。民主主義や平等は効率とも矛盾しないのです。危険なのは資本主義が制御不能になることです」

■国境超え、税制上の公正を

 ――税制にしろ社会政策にしろ、国民国家という土台がしっかりしていてこそ機能します。国民国家が相対化されるグローバル時代にはますます難しいのでは。

 「今日、不平等を減らすために私たちが取り組むべき挑戦は、かつてより難しくなっています。グローバル化に合わせて、国境を超えたレベルで税制上の公正を達成しなければなりません。世界経済に対して各国は徐々に小さな存在になっています。いっしょに意思決定をしなければならない」

 ――しかもそれを民主的に進める必要があります。

 「たやすいことではありません。民主主義の運営は、欧州全体という大きな規模の社会よりも、デンマークのような500万人くらいの国での方が容易です。今日の大きな課題は、いかにして国境を超える規模の政治共同体を組織するかという点にあります」

 ――可能でしょうか。

 「たとえば欧州連合(EU)。仏独が戦争をやめ、28カ国の5億人が共通の制度のもとで暮らす。そしてそのうちの3億人が通貨を共有する。ユートピア的です」

 ――しかし、あまりうまくいっているようには見えません。

 「ユーロ圏でいうと、18の異なった公的債務に、18の異なった金利と18の異なった税制。国家なき通貨は危なっかしいユートピアです。だから、それらも共通化しなければなりません」

 ――しかし、グローバル化と裏腹に多くの国や社会がナショナリズムにこもる傾向が顕著です。

 「ただ、世界にはたくさんの協力体制があります。たとえば温室効果ガスの削減では、欧州諸国は20年前と比べるとかなり減らしました。たしかにまだ不十分。けれど同時に、協力の可能性も示してもいます」  

――あなたは楽観主義者ですね。

 「こんな本を書くのは楽観主義の行為でしょう。私が試みたのは、経済的な知識の民主化。知識の共有、民主的な熟議、経済問題のコントロール、市民の民主的な主権、それらによってよりよい解決にたどり着けると考えます」

■民間資産への累進課税、日本こそ徹底しやすい

 ――先進国が抱える巨大な借金も再分配を難しくし、社会の不平等を進めかねません。

 「欧州でも日本でも忘れられがちなことがある。それは民間資産の巨大な蓄積です。日欧とも対国内総生産(GDP)比で増え続けている。私たちはかつてないほど裕福なのです。貧しいのは政府。解決に必要なのは仕組みです」

 「国の借金がGDPの200%だとしても、日本の場合、それはそのまま民間の富に一致します。対外債務ではないのです。また日本の民間資本、民間資産は70年代にはGDPの2、3倍だったけれど、この数十年で6、7倍に増えています」

 ――財政を健全化するための方法はあるということですね。

 「日本は欧州各国より大規模で経済的にはしっかりまとまっています。一つの税制、財政、社会、教育政策を持つことは欧州より簡単です。だから、日 本はもっと公正で累進的な税制、社会政策を持とうと決めることができます。そのために世界政府ができるのを待つ必要もないし、完璧な国際協力を待つ必要もない。日本の政府は消費税を永遠に上げ続けるようにだれからも強制されていない。つまり、もっと累進的な税制にすることは可能なのです」

 ――ほかに解決方法は?

 「仏独は第2次大戦が終わったとき、GDPの200%ほどの借金を抱えていました。けれども、それが1950年にはほとんど消えた。その間に何が起きたか。当然、ちゃんと返したわけではない。債権放棄とインフレです」

 「インフレは公的債務を早く減らします。しかしそれは少しばかり野蛮なやりかたです。つつましい暮らしをしている人たちに打撃をもたらすからです」

 ――デフレに苦しむ日本はインフレを起こそうとしています。

 「グローバル経済の中でできるかどうか。円やユーロをどんどん刷って、不動産や株の値をつり上げてバブルをつくる。それはよい方向とは思えません。特定のグループを大もうけさせることにはなっても、それが必ずしもよいグループではないからです。インフレ率を上昇させる唯一のやり方は、給料とくに公務員の給料を5%上げることでしょう」

 ――それは政策としては難しそうです。

 「私は、もっとよい方法は日本でも欧州でも民間資産への累進課税だと思います。それは実際にはインフレと同じ効果を発揮しますが、いわばインフレの文明化された形なのです。負担をもっとうまく再分配できますから。たとえば、50万ユーロ(約7千万円)までの資産に対しては0・1%、50万から100 万ユーロまでなら1%という具合。資産は集中していて20万ユーロ以下の人たちは大した資産を持っていない。だから、何も失うことがない。ほとんど丸ごと守られます」

 「インフレもその文明化された形である累進税制も拒むならば大してできることはありません」
 
    ◇  
Thomas Piketty 1971年フランス生まれ。パリ経済学校教授。米マサチューセッツ工科大学助教授などを経て現職。不平等の拡大を歴史データを分析して示した「21世紀の資本」(邦訳、みすず書房)は世界的な話題に。同書より前に著した論文は、金融資本主義に異議を申し立てた米ウォール街でのオキュパイ運動の支えになったともいわれる。

■取材を終えて 論説主幹・大野博人

 「格差」の問題を語るとき、英語やフランス語ではたいてい「不平等」という言葉を使う。ピケティ氏もインタビューでは「in●(eに鋭アクセント付き)galit●(eに鋭アクセント付き)=(不平等)」を繰り返していた。

 同じ状態を指すにしても、「不平等」は、民主主義の基本的な理念である「平等」を否定する言葉でもある。これがはらんでいる問題の広さや深刻さを連想せずにはおれない。

 「不平等」の歴史をたどり、その正体を読み解いて見せた「21世紀の資本」が、経済書という役割にとどまらず、著者自身が述べているように政治や 社会について語る書となっていったのは当然かもしれない。また、読者も自分たちの社会が直面する問題の本質をつく説明がそこにあると感じたのではないか。  同氏は資本主義もグローバル化も成長も肯定する。平等についても、結果の平等を求めているわけではない。ただ、不平等が進みすぎると、公正な社会の土台を脅かす、と警告する。

 そして、平等を確保するうえで必要なのは、政治であり民主主義だと強調する。政治家や市民が意識して取り組まなければ解決しない、というわけだ。

 たとえばインタビューで、フランスが所得税の導入で他国より遅れ、不平等な社会が続いたことを例にあげ、「革命をしただけで十分」と考えて放置してきたからだ、と指摘していた。

 この考えは、財政赤字の解決策としてインフレと累進税制を比較したときにもうかがえた。インフレ期待は、いわば市場任せ。それに対して累進税制も民間の資金を取り込むという点では同じ。だが、だれがどう払うのが公正か、自分たちで議論して考えるという点で、「文明化された」インフレだという。

 つまり、自分たちの社会の行方は、市場や時代の流れではなく自分たちで決める。「文明化」とはそういうことも指すのだろう。

 「不平等」という言葉の含意をあらためて考えながら、日本語の文章での「格差」を「不平等」に置き換えてみる。「男女の格差」を「男女の不平等」に、「一票の価値の格差」を「一票の価値の不平等」に……。

 それらが民主的な社会の土台への脅威であること、そして、その解決を担うのは政治であり民主的な社会でしかないことがいっそう鮮明になる。
(朝日新聞デジタル)
http://www.asyura2.com/14/senkyo177/msg/358.html


03. 2015年1月13日 23:25:56 : b5JdkWvGxs

特集:資本主義をとことん考えよう 第1部 何が問題か 
2014年8月12・19日合併号

 ◇ピケティ理論で知る資本主義の本質

吉松崇 (経済金融アナリスト)

 43歳のフランス人経済学者、トマ・ピケティ氏の新刊書の英語版『21世紀の資本論(Capital in the Twenty-First Century)』が、米国で大変なブームを巻き起こしている。ポール・クルーグマン・プリンストン大学教授のようなリベラル派から、ケネス・ロゴフ・ハーバード大学教授のような保守派まで有名経済学者がこぞって書評で取り上げ、「ピケティ現象」とでも呼べる様相を呈している。


 クルーグマン氏はこの本を「恐らくこの10年で最も影響力の大きい経済書になるだろう」と持ち上げた。『ニューヨーク・タイムズ』紙はピケティ氏の米国での販売促進ツアーを「まるでロックスターのような歓迎を受けている」と評して、この人の特集まで組んだ。

 同書は本文600ページ、脚注を含めて700ページの大著で、決して取っ付きやすい本ではない。にもかかわらずセンセーションを巻き起こしているのは、これが「貧富の格差」そのものに焦点を当てた本だからだ。

 2008年金融危機からの緩慢な景気回復過程で、米国の中間層の所得は伸びていない。一方、高額所得者の所得は着実に伸びている。いや、もう少し長く、例えば過去30〜40年で見ても、中間層の所得が高額所得者の所得に比べて伸び悩んでいることは多くの人が指摘し、また皮膚感覚で感じていることである。

 ピケティの本がすごいのは、格差が拡大しているという事象を、過去100年以上の統計データを使って、これが一過性の現象ではなく長期にわたるトレンドで、「富と所得の格差の拡大それ自体が資本主義市場経済に内在する」ことを論証してみせたことにある。これはこれまでの経済学の常識を覆す衝撃的な主張である。だからこそ多くの経済学者や評論家がこの本を取り上げて大騒ぎになっているのだ。

 ピケティのこの主張に対して、保守派の一部からは政治的左翼の主張に過ぎないとの批判が起きているが、これは全くの的外れだ。この本は政治的プロパガンダの本ではない。経済統計データに基づく実証分析の本である。

 ◇二つの指標


 この本のメッセージはシンプルだ。要約すれば、

 @先進国では、長期的・趨勢(すうせい)的に労働分配率が低下し、資本への分配率が上昇している

 A資本の分配率上昇の恩恵をより大きく享受しているのは、中間層ではなく富裕層である

 という2点に絞られる。ピケティは、二つの指標でこの事実を立証した。ひとつは総資産/総所得比率、もうひとつは所得上位十分位(つまり、10%の高額所得者)の総所得に占める割合である。

 総資産/総所得比率から見ていこう。総資産とは、一国のある時点での使用総資本(土地、工場設備のような実物資産、海外への投資など)である。一方、総所得は国民純所得、すなわちNNI(GDP−減価償却+対外債権・債務が生む純利益・損失)である。したがって、総資産/総所得比率とは、国全体の資本の蓄積額と国民の所得額の比率を示す。

 ピケティによれば、この総資産/総所得比率は、第一次世界大戦前の西欧(イギリス、フランス、ドイツ)では600〜700%だったが、二つの大戦を経て1950年には200〜300%に低下し、戦後の復興期まで低位にあった。ところが、70年あたりから再び上昇し、2000年には500〜600%と1910年のレベルに近づいている。なお、米国については、1910年のレベルは西欧よりは低いが、2000年のレベルは西欧より高い。

 この比率が時系列で上昇傾向にあるということは、資本の蓄積のスピードが総所得の上昇スピードより速い、つまり「資本の収益率(r)∨総所得の成長率(g)」ということである。ここで資本の収益率とは、土地や株式のような直接資本と債券や貸し出しのような間接資本の収益率の加重平均である。一方、総所得は資本が生む収益と労働所得の合計である。

 仮にr=gであれば、資本の蓄積スピードと総所得の伸び率が同じなので、総所得に占める資本所得の比率が一定となる。従って、総所得に占める労働の所得、つまり労働分配率も一定になる。実際、標準的・教科書的な経済成長論では、長期においてはr=gが成立する、と考えられてきた。なぜなら資本市場も労働市場も長期的には競争的な市場で、一方に有利な方向に偏ることは考えにくいからだ。

 この場合、総資本/総所得比率も長期においては一定の値に収まるはずである。すなわち、ピケティの主張するr∨gとはこの標準理論への挑戦であり、長期的・趨勢的に労働分配率が低下し労働者の窮乏化が起こる、という話だ。

 次に、もうひとつの指標、10%の高額所得者の総所得に占めるシェアを見てみよう。米国は1910年にこのシェアが40%だった。好景気のピークだった20年代後半には、これが50%にまで高まる。その後、大恐慌と第二次世界大戦を経て、50年には35%にまで低下し、70年代まで横ばいだったが、80年以降再びシェアが高まり、2000年代は45〜50%と過去の最高値に近付いている。

 西欧(イギリス、フランス、ドイツ)の場合、1910年には米国以上にそのシェアが高かった(格差が大きかった)が、第一次世界大戦と共にシェアの低下が始まっている。戦争とともに累進税率を含む所得税が導入され、貧富の格差が縮小したからだ。

 また、第二次大戦後は政府が関与する所得再分配の程度が米国に比べてはるかに大きいので、米国ほどシェアが高くはない(格差が大きくない)。とはいえ、70年代以降、シェアが高まっている(格差が拡大している)という傾向は同じである。

 中間層に比べて高額所得者は、所得のうち資本収益の比率が高いと考えられるので、格差拡大の理由はr∨gにある、とピケティは考える。

 ◇クズネッツ・カーブへの挑戦


 さて、先に触れた標準的・教科書的な経済成長論の端緒を開いたのは米経済学者のサイモン・クズネッツ(1901〜85年)である。国民所得計算の生みの親でもあるクズネッツは、米経済学会会長だった55年、先進国と発展途上国の経済成長と所得分布のパターンを分析して、「経済発展の初期には貧富の格差が拡大するが、発展段階が進むと格差が縮小する」と主張する論文を発表した。発展段階の初期においては労働生産性の低い農業所得と高い工業所得が混在するが、発展段階が進むと後者の比率が大きくなり、また後者は技術革新による生産性の上昇を享受するからだ。

 この、「発展段階の初期に格差が拡大して、その後格差が縮小する」というクズネッツの主張はクズネッツ・カーブと呼ばれる。ピケティ氏は、このクズネッツ・カーブについて「クズネッツは、1913〜48年の米国のデータに基づいて推論を行ったので、こういう主張になったのであり、観測期間をさらに長く取ると私の主張になる。私の手法とクズネッツの手法は本質的に変わらない」と述べている。

 第一次大戦前から第二次大戦後という期間を取ると、米国でも西欧(イギリス、フランス、ドイツ)でも貧富の格差が縮小しているのは、前述の二つの指標から明らかだ。クズネッツはこの現象を経済発展がもたらす自然な姿であると捉えたが、ピケティは「この期間に起きた現象が特殊なのであり、19世紀半ばから1910年まで、そして1970年から現在にいたる期間に見られる現象、つまり、富と所得の格差の拡大が資本主義・市場経済における経済発展の自然な姿である」と考える。

 格差が縮小した期間に起きたことは、言うまでもなく、二つの世界大戦である。ピケティによれば、戦争が幾つかの回路で貧富の格差を是正した。第一に、戦争による物理的破壊で資本が毀損(きそん)され収益額を引き下げた。第二に、民間資本が国債購入という形で戦費調達に利用されたが、国債は戦後のインフレで毀損された。そして、累進税率を持つ所得税の導入である。

 ◇資産課税を提言


 r∨gが趨勢的なトレンドである限り、富と所得の格差の拡大は避けがたい。ピケティの予測する21世紀の資本主義像は、現代の福祉社会型の西欧資本主義ではなく、19世紀型の資本主義だ。資本の蓄積は経済成長を越えて更に進み、その時、所得の格差を決定づけるのは、個々人の能力ではなく、個々人が初期条件として有する資本、つまり相続で得た富である。「21世紀には、個々人がどのような知識を身に着け、どのような職業に就くかではなく、誰の子供に生まれるか、誰と結婚するかが所得を決定する」。

 このような社会では、人々は資本主義・市場経済を政治的に支える大前提である「機会の平等とメリトクラシー(能力主義)に対する信頼」を失う、とピケティは考える。これを克服するには、所得税の累進税率の引き上げと再分配の強化だけでは十分ではなく、資産に対する累進課税が必要である、というのがピケティの政策提言である。例えば、純資産100万ユーロ(約1億3000万円)以下は非課税、100万〜500万ユーロには年率1%、500万ユーロ以上には年率2%、というように。

 だが、資産に対する課税は簡単ではない。所得ではなく財産に課税することの政治的なハードルの高さに加え、そもそも資産をどう評価するのかという技術的な問題があり、また、租税回避地(タックスヘイブン)の問題もある。これは、ピケティのこの本の中で最も論争を呼ぶテーマである。

 米国でピケティ・ブームが起きているのは、一つには、1970年代以降に生じている中間層と富裕層の所得格差の拡大という明白な事実を、アカデミズムがきちんと説明できていなかったからだろう。標準的・教科書的な経済成長論の生みの親とも言えるロバート・ソロー・マサチューセッツ工科大学名誉教授が「格差拡大についての断片的な説明はこれまで幾つもあったが、この問題を包括的・理論的に説明したのはピケティが初めてである」と、この本を書評で絶賛しているのは象徴的である。

 また、政治的には、リベラル派と目されたオバマ政権が、人々の期待に応えているとは到底言えないという状況があるだろう。2008年の金融危機とほぼ同時に成立したオバマ政権が、危機の根源である金融機関規制問題にほとんど手を打てていない。さすがに5年もたてば、金融緩和で景気は回復しているものの、貧富の格差は拡大している。

 リベラル派の論客クルーグマン氏が、「今米国は、セオドア・ルーズベルト大統領(共和党)のような大資本と戦う政治家を必要としている」と述べているのは興味深い。リベラル派にとって、ピケティ氏はようやく手に入れた理論武装なのかもしれない。

 ◇仏ではブームにならず


 米国でこれほどのブームとなっているピケティ氏だが、本家のフランスでは大きな話題になっていないという。これにはいくつかの理由が考えられる。第一に、西欧では米国に比べて政府による所得再分配への関与がはるかに大きいので、現に顕在化している所得格差は米国ほど大きくはないだろう。第二に、社会主義政党の支持基盤が伝統的に強いフランスでは「格差の拡大が資本主義市場経済に内在している」というピケティ氏のメッセージが、米国とは異なり、そもそも衝撃ではないのかもしれない。

 だが、おそらく最大の要因は、ユーロ圏の経済状態にあるのだろう。フランスの失業率は10%を超えて横ばいであり、改善の兆しはない。米国や日本とは異なり、そもそも経済が08年の金融危機と10年のユーロ危機からほとんど回復していないのだ。

 このような状態では、差し当たりの問題は所得格差ではなく職の確保である。12年に雇用の拡大を約束して当選したオランド大統領も有効な手は打てていない。だから、5月の欧州議会選挙では反EU政党が票を伸ばした。つまり、今はピケティ氏のメッセージが人々をひきつける状況ではない、ということだろう。

 さて、日本はどうだろうか? 日本の貧富の格差は、今のところは米国に比べればはるかに小さいだろうが、今後どうなるかは分からない。ピケティ氏はトレンドとしての貧富の格差拡大は、日本も含め先進国共通だという。それに所得再分配への政府の関与の程度は、日本は西欧に比べれば小さく、どちらかと言えば米国に近い。この本の邦訳出版は今年12月に予定されている。日本でどのように受け止められるか楽しみである。いずれにせよ、格差問題を語るのに、これほどの話題となったピケティ氏を無視するわけにはいかないだろう。
http://www.weekly-economist.com/2014/08/19/%E7%89%B9%E9%9B%86-%E8%B3%87%E6%9C%AC%E4%B8%BB%E7%BE%A9%E3%82%92%E3%81%A8%E3%81%93%E3%81%A8%E3%82%93%E8%80%83%E3%81%88%E3%82%88%E3%81%86-%E7%AC%AC%EF%BC%91%E9%83%A8-%E4%BD%95%E3%81%8C%E5%95%8F%E9%A1%8C%E3%81%8B-2014%E5%B9%B48%E6%9C%8812-19%E6%97%A5%E5%90%88%E4%BD%B5%E5%8F%B7/


04. 2015年1月31日 09:56:12 : b5JdkWvGxs

ピケティだけど、何か質問ある? トマ・ピケティ×萱野稔人
http://live.nicovideo.jp/watch/lv207739148?zroute=index&ref=embed


BLOGOS編集部 2015年01月30日 19:01


トマ・ピケティ氏、
「民主主義は闘争。誰もが関わらなければならない」と日本の若者にメッセージ

30日午後、来日中の経済学者、・トマ・ピケティ氏がニコニコ生放送に出演、萱野稔人氏(津田塾大学教授)と日本と世界経済の今後について語り合った。

番組は、視聴者からの質問にピケティ氏が回答する形で進み、最後はピケティ氏が日本の若者に「戦ってください。民主主義というのは戦いです」とエールを送った。番組の様子を書き起こしでお伝えする。


過去の歴史を見れば格差が成長に寄与しなかったことがわかる

萱野稔人氏(以下、萱野):ニコニコの皆さん、こんにちわ。萱野稔人です。今日は著書「21世紀の資本 で欧米圏を中心に、大変大きな反響を引き起こしているトマ・ピケティさんをお迎えしています。ユーザーの皆さんの質問を中心に短い時間でありますが、お話を伺っていきたいと思います。ピケティさん、今日はよろしくお願いします。

ここにコメントが出てますけれども、これは今インターネットを通じて、この対談を見ている視聴者の皆さんが書き込んでいるものです。視聴者の皆さんに一言お願いします。

トマ・ピケティ氏:(以下、ピケティ)日本に来ることが出来て、とても喜んでいます。日本語で私の本を読んでいただくことができるようになって、きわめて重要だと私が考えている問題について、議論が進んできているのを見ることが出来て、とても喜んでいます。

萱野:ありがとうございます。こちらも来ていただいて、本当に嬉しいです。ここからはユーザーの質問を交えつつ、お話を伺っていきます。最初に、鹿児島県・30代男性からの質問です。

日本では現在、経済成長を達成するために、成果主義などの競争原理が導入されつつあります。その結果、労働者の中で格差が広がっています。成長のために格差を許容すべきでしょうか。

ピケティ:そうですね。格差拡大、過去20〜30年ぐらい日本で格差が拡大したというのは成長にとってもあまりよくなかったと思います。つまり、低成長の中で格差が拡大してきたということなので、格差を許容するというのは、あまり効果がなかった。

経営者と労働者の間の賃金格差あるいは所得格差というのは、あまり成長に役に立ってこなかったということが出てきている。なので、「もう少し格差があったほうが成長にいい」ということがよく言われるのですが、過去の歴史を見るとそうなっていなかったということです。

萱野:その点で言うと、かつて日本には定年まで雇用を保証するような終身雇用という制度がありました。こうした社会的、もしくは社会主義的とも時々言われますが、労働者保護の政策を格差が広がる現代において、再評価すべきでしょうか?

ピケティ:まず最初に言っておきたいのは、私は日本の労働市場についてよく知っている者ではありませんし、「日本がどうすべきか」というような教訓を述べられるような、そういう立場にある人間ではありません。

しかし、例えば非常に保護主義的な状況があったとして、またいわゆるパートとか臨時雇用とかそういう人たちがたくさんいるというような状況になると、これはもちろん格差、不平等にはいい状況ではありません。

日本の労働市場における不平等というのは特に大きいことになると、若い世代にとってはダメージが大きいということになると思いますし、特に女性には非常に問題であるということだと思いますので、若い世代が将来的に非常に状況が厳しくなってしまうということがあると思います。

なので、労働市場の環境として、保護主義的すぎるといけないと思いますけれども、より人口の多くの人たちをカバーするような保護的な、つまり一部だけを保護するのではないものをつくる必要があると思います。

萱野:経済成長のために格差を許容すべきではないのであれば、経済が停滞することで逆に格差が開いてしまうのではないでしょうか?

ピケティ:完全な平等を得るべきだと言っているわけではありません。つまり、成長のために、インセンティブのために、イノベーションのために、ある一定の格差は必要だと思いますけれども、不平等が広くなりすぎると、最早それは成長に資さないという状況があると思います。

例えば、日本の場合には、非常に何十年にもわたってといってもいいと思うのですが、この成長に対してポジティブなインパクトがない中で格差だけが広がってきたという状況があるとするならば、これ以上、格差が広がったからといって成長すると考える理由はないと思います。


どんな場合でもトリクルダウンが起こるわけではない

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萱野:なるほど。これは富山県の40代の男性からの質問なのですが、そもそも格差は悪いことでしょうか?底辺層の生活水準さえ、全体として上がるなら格差が広がっても問題はないんじゃないでしょうか?

ピケティ:もしも、底上げということで、一番底辺の人たちの所得が上がるのであれば、格差というのは正当化できると思います。

私の本を見ていただきますと、一番最初のところ、これはフランス人権宣言、1789年のものが書いてあって、共通の利益があった場合のみ、この社会的差別というものが許容されるんだと。

ですから、格差というのも、いろいろな社会における社会集団すべてに貢献するのであれば、格差というのは認められるべきであると私も思います。

日本の場合には、上位所得層、つまり上位の10%の富裕層というのが、30〜40%ぐらい全体の所得を取るようになってきていると思います。しかし、その間、成長はほとんどゼロに近かった。つまり、成長なき、あるいは非常に低成長の中で、トップに行く分け前が増えていくということになりますと、絶対的な、それ以外の所得層に対して行くものがなくなっていくことになります。

という場合には、この格差というものは正当化できない。社会全体にとって良いことだとは言えない。もちろん、いわゆるトリクルダウン効果といわれるような、最終的に格差があったとしても一番底辺にまで富が行くのだからいいという意見に反対ではないんですけれども、毎回必ずそうなるとは言えないというのが、過去のエビデンスを見ても言えることです。

この格差と成長がどう進展してきたのかということを、過去を見ると、そういう主張が果たして当たっているのかどうか。民主主義ということが逆に阻害されていないかということが、重要な点になります。

経済ゲームにおいて、勝者、高所得層というのは、「最終的に社会全体にメリットがあるんだからいい」というのですが、それが「真」であった時期も場合もあるかもしれませんが、そうでない場合もあって、誇張されて主張されているところがあると思います。

萱野:次は、島根県・30代男性からの質問です。日本では今、政府債務がGDPの200%あります。 これはどれぐらい深刻な問題だと、ピケティさんは考えますか。それともあまり深刻でないと考えていますか?

ピケティ:ここで重要なのは、公的債務とそれから民間資産の伸びが、どういう関係にあったかということです。日本の場合を考えると、民間の資産、つまり家計が例えば不動産であるとか、金融資産をどのように持っているか。これは対GDPでドンドン伸びていて、それは公的債務の伸び率よりも上回る伸び率で伸びてきたわけです。

別の言い方をすると、次世代に、つまり日本の次の世代、ヨーロッパの多くの国もそうなのですが、相続したものよりも多くのものを残せるようになっていると。少なくとも、そういった私有財産ということで残せるものをもっている人は、これを大きくして次の世代に残しているということになります。

なので、その民間資産マイナス公的債務で残ったものを見ると大きくなっているわけです。結果として、ヨーロッパ各国、日本というのは、どんどん民間は豊かになってきている。政府はどんどん貧乏になってきていますけれども、全部あわせると国として、どんどん豊かになってきているわけです。

公的な富と民間の富。これをどう配分するかということは、課税、つまり税制をどうするのか。例えば、労働所得に対して、どう課税をするのかということで決めることが出来ると思いますし、若い人たち、例えば相続した資産がない、自分が提供できるのは労働だけであるということになると、これは非常に厳しい情勢ということになるかもしれません。

特に不動産に対して、地価が非常に高いということになると、なかなかアクセスができないということになってしまうかもしれません。なので、問題はどう税制をリバランスするのか。若い人たちにメリットがあるように、どう作り変えていくのか、ということになると思います。

この公的債務というのは分配の問題で、それ自体が問題ではないと思います。何故かというと、日本の国の富、民間部門に蓄積された富も考えると、全体としてはGDPに対して増えていってるからです。


民主主義は闘争。誰もが関わらなければならない

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萱野:時間がないので、これが最後の質問になるのですが、山形県の30代からの質問で、今政府債務を返済するために、日本では二つの意見がするどく対立しています。

一つの意見は歳出削減によって緊縮財政をすべき。それによって、政府債務を返していくべきである。もう一つが、金融緩和によってインフレを誘導することで債務を小さくすべきだという意見。 この2つが議論されていますが、ピケティさんはどちらを支持しますか。

ピケティ:まず3つ目の可能性もありますよね。

特に過去でいろいろ使われた、いわゆるデッドリスケといわれているものです。これは、私有財産に対する累進性の課税ということで、これが文明的に使われてきたものです。過去すべて使われてきて、成功した例もあると思います。

歳出削減という選択、公共において富を蓄積するというのは非常に時間が掛かるという問題があると思います。歴史から学べる教訓の一つとして、おそらく混合させる、つまり若干インフレに誘導をし、若干債務のリストラクチャリングをやりという風に、組み合わせていくというのが一番いいと思います。

歳出だけを削減して、債務返済をする。その際に成長もインフレ率も非常に低いままということになりますと、50年、100年というような影響が出てくるということなので、本の中にも書きましたけれども、唯一挙げられるのは、19世紀の英国の例です。

まるまる一世紀掛かって、ようやく公的債務を返済しました。そのかなりの金額を国内の金利生活者に対する利払いに使ってしまって、教育に回すお金をどんどん減らしてきたということなので、日本にとっても、ユーロ圏にとっても、これはあまりいい解決法とは考えられません。

歴史を見て、今までの公的債務危機と呼ばれているものを、どういう風に対応してきたのかというのを学ぶことで、一番いいやり方というのを模索するのが重要だと思います。GDPの200%という公的債務水準になったのは、日本が初めてではありません。1945年のドイツやフランスでも、それぐらいありました。200%。しかし、これは今言ったとおり、債務のリストラクチャリングとインフレ誘導によって、あっという間に解消したわけです。

やはり成長に投資をし、教育に投資をし、次世代に投資をすることによって、公的債務を急激に減らしていく方法がいいと思います。

萱野:ありがとうございます。あっという間に時間が来てしまいました。今日はピケティさんにいただけた時間というか、スケジュールが本当に詰まっていますので、この時間しかありませんでしたけれども、時間が来てしまいました。

ピケティさん、ありがとうございました。最後に一言だけ、日本の若者にメッセージをいただければと思います。

ピケティ:そうですね。戦ってください。民主主義というのは戦いです。つまり、社会、財政制度、若者にとって、公平、今のところあまり待遇がよくないようなんですけれども、待遇改善のための闘争だと思います。

民主主義はもっと強化できる。しかし、民主主義というのは、闘争です。誰もが関わらなければなりません。

萱野:ありがとうございます。視聴者の皆さんも最後までご視聴ありがとうございました。
http://blogos.com/article/104352/


05. 2015年1月31日 10:11:28 : b5JdkWvGxs

「21世紀の資本」著者ピケティ氏がアベノミクスに“ダメ出し” 2015年1月30日


ピケティ氏はアベノミクスに冷ややか/(C)日刊ゲンダイ


 5940円もする経済専門書が発売から1カ月強で13万部のバカ売れ。日本でも空前の大ブームとなっている「21世紀の資本」の著者、仏経済学者トマ・ピケティ氏(43=パリ経済学校教授)が初来日し、29日に都内でシンポジウムが開かれた。

 資本主義社会で拡大する格差を、世界20カ国以上の過去200年の税務データから実証したピケティ氏。その主張は簡単に言えば、〈株や不動産などの投資で得られる利益率は、労働による賃金の上昇率を上回る。その結果、財産のある富裕層がさらに金持ちになり、格差拡大は止まらない。是正のためには、富裕層への世界的な資産課税強化が必要〉というものだ。

 さて、講演でのピケティ氏は、日本の現状についてこう言った。

「日本のように人口減かつ低成長の国では、過去に蓄積された資産が相続によって一部の富裕層により集中し、格差拡大の要因になる」

日本も資産課税の強化が必要で、加えて男女平等により、出生率を上げる重要性を指摘した。


■消費増税や量的緩和にも厳しい指摘

 後半はパネルディスカッションだったのだが、パネリストのひとり、西村康稔内閣府副大臣が、政府の「雇用者100万人増」や「トリクルダウンの試み」について説明。「アベノミクスが格差を拡大しているというのは誤解である」と力説した。

 しかし、ピケティ氏はこれにやんわり反論。

「確かに日本の格差は米国ほどではない。しかし、上位10%の富裕層の所得は、国民所得全体の30〜40%まで広がっています。日本がゼロに近い低成長なのに、上位の所得が増えているということは、裏を返せば、実質的に購買力を減らしている人がいるということです。日本の最高所得税率は1960〜70年代より下がっています。上位10%の所得が増えているのに、税率が低い状態では格差が広がるばかり。所得税の累進性を高めるべきです」

ピケティ氏は、消費増税や量的緩和についても厳しい見方だった。

「消費増税は正しいのかどうか。むしろ低所得者への課税を弱め、富裕層の資産課税を強めるべきです。紙幣を増刷することもいいのかどうか。税制改正より紙幣を刷る方がやりやすいですが、緩和したマネーがどこへ行っているのか分かりません。金融政策だけでなく、財政改革、教育改革、累進性のある税制改革も必要です」

 国会審議ではこのところ、ピケティ氏の格差拡大論や資産課税論が引き合いに出される場面が増えている。経済界のロックスターとまで呼ばれる人気学者に“ダメ出し”された安倍首相。それでもまだ「この道しかない」と言い続けるのだろうか。


06. 中川隆 2015年1月31日 17:18:33 : 3bF/xW6Ehzs4I : b5JdkWvGxs

トマ・ピケティ講義
パリ白熱教室 第1回「21世紀の資本論」〜格差はこうして生まれる〜
https://www.youtube.com/watch?v=nyD5eHFaSls&x-yt-ts=1422579428&x-yt-cl=85114404

トマ・ピケティ講演「格差・税制・成長 『21 世紀の資本』の射程を問う」 Thomas Piketty lecture on Capital in the Twenty-First Century
https://www.youtube.com/watch?v=7FLli5n2IqU&x-yt-ts=1422579428&x-yt-cl=85114404

ピケティだけど、何か質問ある? トマ・ピケティ×萱野稔人2015/01/30
https://www.youtube.com/watch?x-yt-cl=85114404&v=0SbW0lyHwaU&x-yt-ts=1422579428


07. 2015年1月31日 17:20:00 : b5JdkWvGxs

トマ・ピケティ氏が「不平等が拡大」と警鐘!日本が相続財産に依存する社会だと指摘!首相「ピケティ氏も成長は否定していない」
http://saigaijyouhou.com/blog-entry-5377.html

2015/01/31 Sat. 15:00:09 真実を探すブログ

資本主義の問題点や経済格差を中心に経済学を教えている世界的なベストセラー「21世紀の資本」の著者であるトマ・ピケティ・パリ経済学校教授が「不平等が拡大している」と警鐘を鳴らしました。1月29日トマ・ピケティ氏が来日し、日本を含めた先進国の経済状況について、「この数十年間、不平等が拡大していると述べ、このままだと社会情勢の不安定化などが加速する恐れがあると指摘。


国会の質疑でも民主党の長妻昭代表代行がピケティ氏の経済学に触れながら、安倍首相に「所得格差が拡大すると経済成長が低下する。税の再分配機能を強めていくべきだ」と質問をぶつけています。これに対して安倍首相は、「ピケティ氏も成長は否定していない。成長せずに分配だけを考えていけば、じり貧になる」と反論しました。


トマ・ピケティ氏の経済学は膨大なデータや統計に基づいているので、非常に納得の出来る話が多いです。個人的に驚いたのは世界大戦後に経済格差が縮小していたことで、今度の来日時には講演会に行ってみたいと思っています。

↓トマ・ピケティ氏の講義


☆ピケティ氏「物価上昇には賃金増しかない」 都内でパネル討論
URL http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS29H4M_Z20C15A1EE8000/
引用:

 来日中のパリ経済学校教授のトマ・ピケティ氏は29日、東京都内で講演し、各国で広がる富や所得の格差は「グローバル化の結果だけではない」と述べた。「教育や労働市場、企業統治、財政政策が長期的に決定する」として、各国の制度や政策が大きな影響を与えると強調した。日本経済については「低成長が続くなかで、過去に蓄積した富が不平等につながる」と指摘した。


 ピケティ氏は世界的なベストセラーになった著書「21世紀の資本」で、資本主義社会では「資本収益率が経済成長率を上回り、富や所得の格差が拡大する」とする仮説を唱えた。
:引用終了

☆「不平等が拡大」と警鐘 トマ・ピケティ氏が来日講演
URL http://www.asahi.com/articles/ASH1Y5K79H1YULFA028.html
引用:

世界的なベストセラーとなり、日本でも大きな論争を呼びつつある「21世紀の資本」の著者、トマ・ピケティ・パリ経済学校教授が29日、朝日新聞などが主催する東京都内のシンポジウムで講演した。経済の低成長が続いている日本などの先進国で「この数十年間、不平等が拡大している」と警鐘を鳴らした。
:引用終了


☆首相と民主、格差論争…ピケティ氏著作巡り
URL http://www.yomiuri.co.jp/politics/20150130-OYT1T50036.html
引用:

 民主党の長妻昭代表代行は、フランスの経済学者トマ・ピケティ氏の著書「21世紀の資本」に触れ、格差問題を追及した。経済協力開発機構(OECD)のリポートに基づき、「所得格差が拡大すると経済成長が低下する。税の再分配機能を強めていくべきだ」とただした。

 これに対し、首相は「ピケティ氏も成長は否定していない。成長せずに分配だけを考えていけば、じり貧になる」と真っ向から反論した。
:引用終了


08. 2015年2月01日 10:54:12 : b5JdkWvGxs

トマ・ピケティ 仏経済学者 『21世紀の資本』 2015.1.31 動画
https://www.youtube.com/watch?x-yt-cl=85114404&v=lgGjoCPADCI&x-yt-ts=1422579428


2015/01/31 に公開


Thomas Piketty, French economist, author of “Capital in the 21st Century”

の著者 トマ・ピケティ氏が会見し、記者の質問に答えた。

司会 会田弘継 日本記者クラブ企画委員長(共同通信)

代表質問 軽部謙介 日本記者クラブ企画委員(時事通信)

通訳 長井鞠子(サイマル・インターナショナル)


09. 2015年2月03日 15:31:49 : b5JdkWvGxs
2015.1.25
「21世紀の資本」と日本 「格差」拡大しても成長困難 編集委員・田村秀男
http://www.sankei.com/column/news/150125/clm1501250008-n1.html


 世の中で起きる数え切れない経済事象を一つのアングルで鋭く切る。「21世紀の資本」の著者、仏経済学者のトマ・ピケティ氏は「資本収益率が産出と所得の成長率を上回るとき、資本主義は自動的に、恣意(しい)的で持続不可能な格差を生み出す」と断じている。古代から現代、さらに21世紀全般にわたって、気の遠くなるようなデータをかき集め、かつ推計してみせた。

 じゃあ、今の日本はどうなのか、ピケティさんに任せっきりにせず、自分の手でデータを調べてみた。法人企業統計(財務省)をもとに総資本利益率を税引き前および税引き後の純利益にわけて「資本収益率」を算出。国内総生産(GDP)の実質成長率を「産出と所得の成長率」に置き直し、さらに実質賃金の伸び率を加えたのが、本グラフである。これらのデータは5年間の移動平均値にならしている。一時的なブレに幻惑されないためである。


http://www.sankei.com/column/photos/150125/clm1501250008-p1.html


 資本収益率が実質成長率を上回るようになったのは税引き前で1990年代前半、税引き後は90年代後半だ。それまでは成長率のほうが収益率をほぼ一貫して上回ってきた。日本経済は遅く見ても90年代後半以降、「格差」の時代に突入したことになる。


90年代前半にはバブル崩壊、さらに97年度には橋本龍太郎政権が消費税増税など緊縮財政路線に踏み切り、日本経済は一挙に慢性デフレ局面にはまりこみ、なお抜け出られないでいる。

 デフレは格差拡大の元凶である。「デフレは企業者の生産制限を導き、労働と企業にとって貧困化を意味する。したがって、雇用にとっては災厄になる」と、かのケインズは喝破した。

 デフレ下では現役世代の賃金水準が下がるのに比べ、金融資産を持っている層はカネの価値が上がるのでますます豊かになる。デフレで売上額が下がる中小企業の従業員は賃下げの憂き目にあいやすい。デフレは円高を呼び込むので、生産の空洞化が進み、地方経済は疲弊する。若者の雇用の機会は失われる。

 慢性デフレの局面でとられたのが「構造改革」路線である。モデルは米英型「新自由主義」だ。97年の金融自由化「ビッグバン」で持ち株会社を解禁した。2001年に発足した小泉純一郎政権は、「郵政民営化」で獲得した政治的な求心力をテコに米国からの各種改革要求に応じた。製造業の派遣労働解禁(04年)など非正規雇用の拡大、会社法(06年)制定など株主中心主義への転換などが代表例だ。法人税制は98年度以降、02年度までに段階的に改正され、持ち株会社やグローバル企業を優遇している。
全企業が従業員給与100に対してどれだけ配当に回しているかを年度ごとにみると、70年代後半から90年代末までは3前後(資本金10億円以上の大企業は7台)だった。この比率は、02年度からは徐々に上昇し、13年度は11・5(同32)と飛躍的に高まった。小泉改革路線は伝統的な従業員中心の日本型資本主義を株主資本主義に転換させた。この構図は、従業員給与を可能な限り抑制して利益を捻出し、株主配当に回す、グローバル標準の経営そのものである。

 もちろん、悪意なぞあるはずはなく、日本経済をグローバル標準に合わせて大企業や金融主導で日本経済の再生をもくろんだ。

 資本収益率(税引き前)に話をもどすと、米政府のデータに基づく筆者試算だと、米国の場合は90年代後半以降6%前後で推移している。また、「21世紀の資本」によれば、世界的には5%強である。それに比べると日本のそれは過去10年間3〜4%の水準にある。米国を中心とするグローバル標準まで資本収益率引き上げないと、外国からの対日投資が増えない、日本の企業や投資家は対外投資に走るとの懸念があるせいか、国内では法人税率の実効税率引き下げ、さらに雇用、投資面などでの規制緩和を求める声が強い。

しかし、株主資本主義では経済成長率を押し上げる力が弱いように思える。GDPの6割を占める家計の大多数の収入が抑えられるからだ。名目賃金上昇率から物価上昇率を差し引いた実質賃金上昇率は97年以降、ほぼ一貫してマイナスである。賃金を減らし、配当を増やすという、株主資本主義は投資ファンドを引きつけても、実体経済の回復につながりそうにない。

 安倍首相が本格的に取り組むべきは、格差社会の勝者を太らせる政策を廃棄し、旧世代や新世代を支え、養う現役世代を勝者にさせる政策への転換ではないか。


10. 2015年2月20日 23:55:50 : b5JdkWvGxs
世の中おかしな事だらけ 三橋貴明の『マスコミに騙されるな!』 第113回 ピケティ論争

週刊実話 2015年2月26日 特大号


 アメリカなどで大ベストセラーとなったフランスの経済学者トマ・ピケティの『21世紀の資本』が我が国でも話題になっている。

 『21世紀の資本』は極めて分厚い本なのだが、実はピケティはほとんど一つのことしか言っていない。

 すなわち、
 「r(資本収益率)がg(経済成長率)を上回ると、持続不可能な格差を生み出す」
 である。

 どういうことか。

 g(経済成長率)とは、もちろんGDP成長率のことだ。そして、GDPとは、
 「生産者が働き、付加価値(モノ・サービス)を生産し、消費・投資として誰かが支出(購入)したとき、所得が生まれる」
 という、所得創出のプロセスと密接なかかわりがある。

 GDPは国内の所得創出のプロセスにおける「生産」の合計であり、同時に「支出」「所得」の合計でもあるわけだ。

 生産面、支出面、所得面のGDPは必ず同額になる。これを、GDP三面等価の原則と呼ぶことは、本連載で何度か解説した通りだ。

 すなわち、gとは国民が「労働」により獲得する所得の増加率を示しているわけである(厳密には実質GDPの成長率)。

 それに対し、rは投下された資本の収益率だ。ピケティは、日米英独仏など先進国のデータを過去数百年(!)に渡り遡って分析し、資本主義の社会ではほとんどの時期で「r>g」が成立していることを発見したのである。

 ピケティは過去の平均を見ると、資本収益率が4%程度に落ち着き、先進国の経済成長率は1.5%ほどになることを実証した。

 言い換えれば、資本主義とは政府が累進課税などの所得分配政策を採らない限り、社会は「持続不可能な格差」の状況に向かわざるを得ないというわけである。

 また、「r>gが継続し、格差が持続不可能な状況になっていく」ということは、富裕層を優遇すると、投資等でお金が国内に滴り落ち(トリクルダウン)、国民経済全体が潤うというトリクルダウン理論は成立しないことになる。

 筆者は以前から、最近のアメリカなどのデータに基づき、トリクルダウンが成り立たないと主張してきた。ピケティは、“歴史的にも”トリクルダウンが発生しないことを証明してしまったのだ。

 ゆえに、ロナルド・レーガン政権以降のアメリカなどで推進された富裕層減税、法人税減税などの「強者優遇政策」の正当性は失われた。

 富裕層や法人に減税をしたところで、国民経済の成長には貢献せず、国内の所得格差拡大を招くだけなのだ。必要なのはむしろ「所得税の累進性の強化」になるわけである。

 最近の日本の状況を見ると、'90年代後半から「r>g」の状況に陥っていることがわかる。「持続不可能な格差」が開いていく構造になっているのである。

 しかも、日本はまさに'90年代後半('98年)から、経済成長率が落ち込むデフレーションの時代に突入した。

 デフレ下では、「r>g」どころか、gが全く増えなくなる。さらに、物価の下落率以上のペースで給与所得が下がり、実質賃金が継続的に減っていくため、国民はどんどん貧困化していく。

 国民が貧困化する反対側で、我が国では橋本龍太郎政権、小泉純一郎政権により各種の構造改革が実施された。「金融ビッグバン」「持ち株会社解禁」「派遣労働解禁」「会社法制定」などなど、「株主中心主義」への転換が行われたのである。

 その上、法人税は減税されていき、所得税の累進性も弱まっていった。加えて、低所得者層の負担は重く、「逆累進性」がある消費税の税率が引き上げられた。

 結果、我が国の「一億総中流」という“強み”は失われてしまった。

 '05年頃を思い出してみて欲しい。

 当時は、やたらと「時価総額経営」という意味不明なコンセプトが尊ばれていた。株価が高かろうが低かろうが、本業とは関係がないはずなのだが、
 「株価が高いことが、いいことだ」
 という考え方が社会に広まり、経営者は「株価を引き上げるための経営」を迫られた。

 その結果、短期的な利益を追求し、正規社員を非正規に切り替え、労働分配率が下げられた。逆に、配当性向は継続的に高まっていったのである。

 我が国は「r>g」になっている状況で、rをさらに高めることを続けたことになる。これで社会が不安定化しなかったら、そちらの方が不思議だ。

 「r>g」は、最近の株価と実質賃金の動きからも確認することができる。

 昨今の日本では日経平均が上昇する反対側で、クロスする形で実質賃金が落ちている。

 実質賃金という所得の上昇率を(キャピタルゲイン=債券や株式など資産の価格の上昇による利益=を含む)投資利益率が上回っているのだ(実質賃金は上昇どころか、中期的に下落しているが)。

 ピケティ・ブームの影響を受けたのか、安倍晋三総理は2月2日の参院予算委員会で「トリクルダウン理論」について、「我々が行っている政策とは違う」と否定した。

 とはいえ、安倍政権の金融政策偏重のデフレ対策や、成長戦略という名の「構造改革」、法人税減税と消費税増税の組み合わせは、明確に「トリクルダウン」の政策だ。

 安倍政権が現状の経済政策の舵を大きく変えない限り、総理は「日本の格差を持続不可能なまでに拡大した」政治家として、歴史に悪名を残すことになるだろう。
http://wjn.jp/article/detail/9150755/


11. 2015年2月25日 12:37:31 : b5JdkWvGxs

・ピケティの言う格差上位1%、日本では年収いくらの人か?

・THE PAGE 2月25日(水)7時0分配信

・ 世の中では、ピケティ・ブームがまだまだ続いています。先月末にはピケティ氏本人が来日しましたが、まさに分刻みのスケジュールだったようです。今さら説明の必要はないかもしれませんが、ピケティ氏の基本的な主張は、豊かな人とそうでない人の格差が拡大しており、上位1%の人が獲得する所得の割合が年々上昇しているというものです。しかし、上位1%のお金持ちと言われても、なかなかピンときません。日本では具体的にどのような人たちが該当するのでしょうか。


・ピケティの言う格差上位1%、日本では年収いくらの人か?


・ 上位1%の超富裕層と聞くと、プライベート・ジェットに乗っているような大富豪を想像するかもしれません。米国など諸外国の場合にはあながちウソではないのですが、日本の場合、だいぶ様子が異なります。

・  ピケティ氏が利用している、世界の所得格差を調べたデータベースによると、2010年における日本のトップ1%の平均年収は約2100万円です。しかしこれは平均値ですので、所得が極めて高い一部の人が数値を押し上げている可能性があります。

・  別なデータを見てみましょう。国税庁の調査によると、給与所得者のうち上位1%に該当する年収は1500万円以上となっています。これは給与所得者だけのデータですが、それ以外の人を加えてもそれほど大きな違いにはならないと考えられます。そうなってくると、日本では年収1500万円前後がトップ1%の入り口ということになるわけです。

・  さらに、トップ5%まで枠を広げると、1000万円くらいからその対象に入ってきます。年収1000万円というと、高給で知られる商社マンやテレビ局の社員の多くが該当しますし、公務員の中でも年齢が高ければ該当する人はかなり増えてくるでしょう。ある大都市の市バスの運転手で、年収1000万円を超える人が続出していると報道され、話題になったこともあります。

・  一方、米国のデータを見ると、様子がかなり違います。米国のトップ1%の人の平均年収は1億円を突破しています。5%まで拡大しても約4000万円です。これはわたしたちがイメージする、いわゆる富裕層ということになるでしょう。

・  最近、日本は米国並みに格差が拡大しているといわれていますが、日本の場合には、上の人がたくさん稼いでいるのではなく、所得が低い人が急増しているという「下方向への格差」だということが分かります。

・  トップ5%に入る富裕層が、身近にいる公務員だというのは、社会が平等である証拠と見ることもできますが、一方で、国民からの税金で生活する人が富裕層というのは、筋が通らないという考え方もあるでしょう。

・  せっかくピケティがブームになったわけですから、これをきっかけに、国内の格差はどこに問題があるのか、あらためて考え直してみるのもよいかもしれません。

(The Capital Tribune Japan)


12. 2015年3月09日 09:25:49 : b5JdkWvGxs

【引用】
「いままでは『常に r が g より小さい』が成り立つと言われ、ゆえに経済成長が所得の平準化をもたらすと信じられてきたが、実際にデータを調べてみると『常に r が g より小さい』という命題は正しくないことがわかった。むしろ実態は1910年代から1940年代の頃を除き概ね『 r が g 』より大きいであった」という実証的検証結果から、「所得の平準化をもたらしたのは、むしろ大恐慌や大戦争の影響による」ということをほのかに匂わせつつ、「経済成長は所得格差をもたらす」という刺激的な仮説を提示してるだけかと思ったよ。」


【コメント】
 クズネッツ曲線として知られている 「経済成長が所得の平準化をもたらす」という考えは、経済理論として広く受け容れられていたものですから、ピケティ理論はクズネッツ理論を覆すものと言えます。

------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
※ クズネッツ曲線の概略

 産業革命を契機に拡大した所得の格差も、労働者が農業など低生産性(低付加価値)部門から工業など高生産性(高付加価値)部門に移動することで次第に縮小していくというもの。
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 ピケティ氏は、クズネッツ理論が大恐慌克服期1930年代から第二次世界大戦をはさみ1970年代までは通用するとしても、1980年代以降は所得格差が拡大する傾向にあることから通用しないと指摘し、資本主義経済における経済成長と所得の関係は、本質的傾向として資本(資産)保有者に偏ることから格差が拡大すると指摘しました。

 そのような意味で、貴殿の「「所得の平準化をもたらしたのは、むしろ大恐慌や大戦争の影響による」ということをほのかに匂わせつつ、「経済成長は所得格差をもたらす」という刺激的な仮説を提示」というまとめは的を射ています。

(ただし、所得平準化傾向の時期は、「1910年代から1940年代の頃」よりも、「1930年代から1970年代の頃」としたほうがピケティ氏が示したデータや歴史的経緯に合っていると思います)


※ なお、私自身は、この問題を解く鍵として、「産業資本主義」と「金融資本主義」という資本増殖の動因(経済成長の牽引力)の違いを考えています。

 世界ではなく国民経済という枠内ですが、工業の発展が経済成長を牽引している時期は所得格差が縮小する傾向を見せ、金融利得が経済成長を支えている時期は所得格差が拡大する傾向を見せるという考えです。
http://www.asyura2.com/15/senkyo181/msg/240.html


13. 2015年3月24日 21:47:25 : b5JdkWvGxs

r>g
http://www.asyura2.com/15/hasan94/msg/630.html
 


r>g

ピケティは

「マルクスは暗黙のうちに経済成長がゼロの世界を前提している」と書いているけれど「暗黙のうちに」ではない。

たとえば溶鉱炉一基を稼働している製鉄会社があったとして、手持ちの材料はすべて使い終わった。製品の鉄もすべて出荷した、ところでそう言えばうちは製鉄会社だったな、と思い出して次期分の原料、例えば石炭を発注しようとした、ところがすでに鉄道会社が機関車用に買い取ってしまっていて、石炭が手に入らない、あれ大変だ今期は鉄が出荷できない、すると鉄道会社は破損磨滅したレールを交換できず、すると…

などとやっているとこの経済体は存続できるかどうかわからない。

ある経済体が存続し続けるためには、期末には期首と同じ状態に復帰できていなければならない。つまり自分自身を回復出来なければならない。だから単純再生産を基本に考えなければならない。まず単純再生産ができる世界を考えて、そのうえで次にどこを動かせばこの経済は拡大するか、どこを動かせば縮小するか考える。だからまず人口も増えず生産性も上がらない世界を描いたのだ。

ということをマルクス自身が書いている。

で、この式  r>g  のgが0のときを考えると、(>であって≧でないのだから)
r>0  rは0にならないということを意味しているのだろうか。

ごく普通の一般庶民は「利潤」と「成長」をあまりはっきり区別していない。なんとなく「利潤」が世界経済を大きく豊かにしているのだと思っている。

というより、そういうプロパガンダを真にうけている。

ある大きさの世界経済のパイがあって、そこに利潤が付け加わってそのぶんパイが大きくなる。その大きくなった分の一部が労働者に滴り落ちてくる…。

そうではない。
経済成長が0のときも(=パイが大きくならないときも)、利潤・資本の取り分、は0にならない。このときのrは何か、それはマルクスの「剰余・搾取」だ。

一人の農民が一枚の田んぼを耕して毎年毎年10俵のコメを生産していたとして、このときこの土地が農民自身の所有であったならこの10俵のコメは農民自身のものになる。
 しかしこの土地に地主がいて3俵の年貢を取ったとしても、コメが13俵に増えるわけではない。

ワルラスの純粋経済学要綱だかを読むと、しきりに、叫ぶ、叫ぶ、という言葉が出てきて、いったい何かと思ったら、要するに競売でせりにかけているのだ。

○ n個の財を市場で自由に交換すると、最終的には市場に参加している人々の満足度・効用が一番高い状態に落ち着く、というけれど、この話のミソは事前と事後で財の量は増えていないということだ。(100個の饅頭より101個の饅頭のほうが満足度が高い、などというのはいまさら指摘されても意味がないし、1個の饅頭を右手と左手の間でやり取りしているといつの間にか2個になる、ということはない。それではマリックのマジックだ。)そして「貨幣」も「財」なのだから、貨幣も増えていない。だからもし誰かが「利潤」を上げていたら・投入した以上の貨幣を得ていたとしたら、その分誰かの貨幣が減っている。
(当たり前だ。もし全体として貨幣が増えていてその増えた分が誰かの利潤だとすると、その人の利益は贋金であり、単なるインフレだ。)

だから、このとき利潤が増えているのだと思って利潤を溜め込んでしまうと、「買い」が不足して商品が売れ残る。もしくは投売り・デフレ、が始まる。

市場における自由な交換によって、効用・満足感・ハッピー感覚は増えるが、それは「利潤」ではない。経済学者たちは増えたのがあたかも「利潤」であり、世界全体のパイが大きくなったのであるかのように話をすりかえている。

○ ある人がある種の財を有限個持っていたとして、その財を1個づつ増やしていくとその1個の満足度・効用は逓減していく。逆に言えば1個づつ減らしていくとその残りのうちの1個の満足度・効用は増えていく。だから最後の1個を手放すことはまずない。手持ちの残りが0個になる場合、分母が0なら効用は無限大になってしまう。

だから貨幣を持っている人が貨幣をすべて手放すということは考えにくい。生産された商品の総価額とそれによって発生する収入の総額は等しいのだから商品は必ず売れ残る。(投売りが出る。)このような時はたして一般均衡なるものは存在するのだろうか。あったとしてそれはケインズ的な、もはや誰も貯蓄できないほど貧しくなった状態での均衡なのではないか。

市場原理主義者たちは一般的過剰生産はないのだというが、そのようなことはありえない。

(森嶋 ケインズの経済学 序論7ページ脚注6
ワルラスの立場は微妙である。彼はElements of Pure Economicsの文章で書いたモデルでは、明らかにセイの法則を否認しているが、数学モデルではそれを肯定した。もし彼が数学モデルにおいてセイの法則を否認していたならば、一般均衡状態は成立するどころか、存在すらしていないかもしれないことを彼は認めていたであろう。)

○ 商品の価格は需要と供給によって決まる、というけれどそのためには需要量と供給量が自由に動かせなければならない。需要が減少したときに供給量が減らせない商品があったなら、その商品の価格は無限に低下してゆき、最後はタダ、自由財になってしまう。

供給量を減らせない最も代表的な商品は何か。

「労働力」だ。

父ちゃんの賃金が減ると専業主婦だった女性がパートタイムに出る。労働力の供給は増えてしまう。すると賃金はさらに下がり、子供は学校を辞めて働くよ、などということが起こる。労働者の間で乳幼児死亡率が上がり、次に高齢者の寿命が下がり、労働者本隊が飢餓で労働戦線から脱落するようになって始めて労働の供給量が下がる。ここではじめて労働力の供給と需要が均衡する。これはリカードの賃金鉄則の世界だ。

マルサスは、人口は等比級数で増えるが食料の供給は等差級数でしか増えない、だから労働者は常に飢えているのが常態だ、などといったが、ねずみは等差級数的にしか増えないが猫は等比級数で増えるから猫は常にねずみに飢えている、などということがあるだろうか。

軽い貯蓄過剰の状態を維持し、常に労働者のごく一部が餓死する程度の労働力過剰の状態を作り出せば賃金は極小に、利潤は極大にすることができる。その技術を彼ら≠ヘすでに手に入れているのだ。

竹中平蔵が、提示された賃金が気に入らないのなら働かなければよい、その賃金で働くことを自分で選んだのだから文句を言うほうがおかしい、という意味のことを言ったらしいが、そんな経済理論はない。夜道を一人歩きしている女性にレイプ犯が大きな棍棒をつきつけて、おい姉ちゃん一発やらせろ、さもなければこの棍棒をお見舞いするぞ、どっちかいいか自分で決めろ、といい、女性が仕方なくやらせたとしたら、それはレイプではないことになる。竹中とはその程度の人なのであり、それが慶応大学の経済学の教授なのだそうだ。

竹中氏は郵貯の200兆円でアメリカ国債を買え、と言っていたがアメリカ国債を買ってしまったら200兆円はもどってこない。池田信夫とかいうブロガーが、アメリカがその金で日本製品を買うのならいいではないか、といったそうだが、それではアメリカにタダで日本製品をくれてやったのと同じことになる。そんなくらいなら日本の低所得者にタダで配ればよいではないか。なぜそうしないかというと、日本を貧しくして日本人の消費を抑え、消費に回らない分を富裕層の貯蓄に回させ、その貯蓄でアメリカ国債を買わせて、日本の富を吸い上げる、という「植民地的収奪」同然のことをしようとしているのではないだろうか。そういう使命を粛々と果たしているのだと思えば腹も立たない。

r>gに戻ると、両手をぱちんと打ち合わせて、いまのは右手が鳴ったのか左手が鳴ったのか、という禅の問答があるそうだけれど、資本と労働が投入されてある額の産出があった場合、その産出が資本と労働の間でどのような割合で分配されるかといえば立場の強いほうが多くとることになる。これは昔ながらの階級闘争の世界だ。

利潤は搾取だという「マルクスの基本定理」がかつて森嶋と置塩によって数学的に証明されたが、ピケティはそれを統計数字として導き出して見せた、ということだろうか。
そう言うと、マルクス読まずのマルクス知らずの自称マルクス主義者のゾンビが、「搾取のない自由な世界としての社会主義の理想を実現…」などと言い出すとうざいので整理すると、マルクスは共産主義は「現実がのっとるべきであるような何らかの理想ではない。それは絶えず現実を止揚していく実践的な運動のことだ」としか言っていない。

まず、社会主義は搾取のない世界ではない。労働者が生産して、しかし労働者の消費に入らない部分、剰余、はそれが資本に投入、追加されるべきなのであって、ゼロにしてはならない。社会主義にできることはそれが浪費されずに社会を豊かにするための資本に投下されるように監視することだ。

次に、社会主義は自由の世界ではない。月にロケットを飛ばすためには重力の法則に厳密に従わなければならない。重力の法則に従えば従うほどロケットは自由に宇宙を飛ぶことができる。恣意や思惑を排して、最も合理的、必然的に経済を組織すればするほど、僕たちは経済をよりよくコントロールすることができる。すると、資源(と人間)を最も合理的に配置しなければならないのだから、資源(と人間)は外部の必然性に従って割り振らなければならない。

自由とは必然性の認識だとヘーゲルは言ったが、割り振られる人間のほうに、経済の最高度の認識がなければそれは「必然性の認識としての自由」とはいえない。割り振られる人間としては、一方的に上からの指令としか感じられないだろう。これは計画・指令経済でも自由市場経済でも変わらない。割り振られる人間にとっては自由な世界ではない。

剰余を浪費させずに、最も合理的に生産を組織すること。
社会主義に・プロレタリア革命にできることはそこまでだ。

そしてこの程度のことは、もはや「日本型経済システム」として、最も良く実現してしまった。社会主義は遠い未来の話ではなく、いまここにある現在なのだ。

そして、事態はさらに進んでいるのだと思われる。

南アルプス天然水が売り出されたとき、吉本隆明は、水に価値がある世界になったことに驚いていたけれど、これは、水に交換価値が発生したことに驚いたのではない。ダイヤモンドやそこらのがらくたにだって交換価値は発生する。そうではなくて、水道の水とペットボトルの天然水に、一般の消費者が使用価値の差を見出している事態に驚いたのだ。

水道と天然水に、どちらにどれだけ資源と人間を割り振るべきか、という問題に答えなどない。どちらでもよいのだ。

ある家計に100万円の自由に使える収入があったとして、おかみさんのほうはその100万円で高級化粧品のセットをそろえたいといい、だんなのほうは商売道具のデコトラに般若の絵を追加したいという。そんなことはどっちだってよい。各自の恣意・気まま、自由な市場の運動、に任せてよい。僕らは必然性の世界から自由の世界に入ろうとしているのだと思われる。

ただし、市場には完全雇用を安定して実現させる能力はない。
総消費、投資と貯蓄をコントロールして完全雇用を実現するのは市場を超えた政府の役目だ。そしてそうして初めて、本来の意味での「自由な市場」が実現する。

その上で、消費しきれないくらい生産が大きいのならば、労働時間の短縮が課題になる。週休3日から4日になったらそれは「労働の廃止」が始まったのだ。

そして「人類の前史が終わり、本当の人間の歴史がはじまる」…
                      マルクス「経済学批判」


14. 中川隆[3322] koaQ7Jey 2016年7月18日 04:00:00 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[3673]

英国EU離脱の背景に格差問題あり、は本当か? 格差は数字ではなく、感覚で決まる
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/47364
2016.7.18 加谷 珪一 JBpress


 EU(欧州連合)からの離脱を決定した英国の国民投票から1カ月が経とうとしている。市場は落ち着きを取り戻しているが、経済的な影響がどの程度になるのかは未知数という状況が続く。

 英国のEU離脱の背景には格差問題が存在しているとの指摘があり、こうした問題を解決しない限り、似たような事態が再び発生するとの見方も根強い。確かにグローバル化の進展は格差を拡大してきた面があるが、格差に対する認識は人それぞれであり対処が難しい。

■米英で格差が拡大したのは好景気のせい

 格差問題がやっかいなのは、景気拡大が続くと、それに伴って格差が拡大する傾向が強く、政策的に大きな矛盾が生じてしまうことである。多くの人は格差拡大を望まないが、一方では景気の拡大を政府に強く求めるからである。

 先進各国の格差はここ20年でかなり拡大してきた。上位1%の所得が全体の所得の何%になっているのかという数字を見ると、1980年には米国が8.2%、英国が6.7%(1981年)、ドイツが10.4%、日本が7.2%であった。各国にそれほど大きな差はなかったといってよいだろう。

 だが1990年代に入ると格差の拡大はより顕著となってきた。2010年の段階では米国が17.5%、英国が12.6%、ドイツが13.9%(2008年)、日本は9.5%となっていた。特に米国と英国で格差拡大が著しく、日本ではあまり所得の格差は広がらなかった。以前は格差が大きかったドイツも米英に比べると顕著な上昇は示していない。

 格差の拡大には様々な要因があるので一概には言えないが、90年代以降、特に米英で格差が拡大した原因は経済成長である可能性が高い。70年代の米国はスタグフレーションに悩まされ、10年近くにわたる停滞期が続いていた。英国も同様で、当時の衰退ぶりは「英国病」とも言われた。

 だが米国ではレーガン大統領が、英国ではサッチャー首相がそれぞれ誕生し、徹底的な規制緩和が実施されたことで両国は安定的な長期成長フェーズに入った。また90年代は、中国などの新興工業国が発展し、国際的な分業体制が確立した時代でもあった。

 国際的にもっとも最適なリソース配分が行われた結果、好調な経済はリーマン・ショック直前まで続くことになった。これが格差を拡大させる大きな要因となった可能性は高い。

 一方、日本はバブルの後処理に失敗し、世界でも例を見ない長期不況が続いた。日本でそれほど格差が拡大しなかったのは皮肉にも不景気が長く続いたからである。

■港区民の所得がアベノミクスで増加した理由

 では景気が拡大すると、なぜ格差も拡大するのだろうか。

 それは資産価格の上昇がもたらす影響が大きいからである。景気が拡大するとGDPの成長率も高まるので、労働者の所得も増大する。しかし労働の対価としての報酬は無限大に増加するわけではない。

 だが好景気が続くと、資産価格は景気の拡大をはるかに上回るスピードで上昇する。所得が高い人は、相応の資産を保有している割合が高く、好景気が続くと高額所得者は資産価格上昇の恩恵を受けることになる。金融市場の規模が大きい米国や英国で格差が拡大するのはこうしたメカニズムが働いているからである。

 日本の場合、投資をする人が相対的に少なく、米英ほどの影響は発生しにくい。しかし好景気による資産価格の上昇には、富裕層の所得を上昇させる効果が見られる。

 日本でもっとも平均所得が高い市区町村は東京都港区なのだが、給与所得だけを見ると、他の市区町村と同様、ここ数年間で目立った上昇は見られない。だが株式や不動産の売却益などを含めた総合的な所得でみると、港区民の所得は、同じ期間で1.5倍に拡大している。これは所得が少ない市区町村には見られない傾向といってよい。

 つまり港区の住人には、直接的・間接的に株式や不動産へ投資している人が多く、これがアベノミクスの株高によって、所得の伸びにつながったものと考えられる。

 ドイツの格差が2000年に入ってから急拡大しているのは、ドイツも自由競争メカニズムに舵を切った影響が大きいと考えられる。ドイツは米英とは異なり、労働者に対する支援を手厚くする一方、経営体力の弱い企業を政府の力で強制的に市場から退出させるなど、国家主導で自由競争を追求している。方向性の違いはあるにせよ、こうした政策は高額所得者に有利に働く可能性が高い

■ジニ係数で見ると英国の格差はあまり拡大していない

 だが格差問題というのは、トップ1%という極めて高い所得を得る人の富が増えたのかどうかで決まるわけではない。どの階層とどの階層の差が大きいのかによって国民が受ける印象は異なってくる。また各国にはそれぞれ所得の再配分機能があり、これがどの程度機能しているのかによっても状況は変わってくるだろう。

 所得の全体的な偏りを示す指標としてはジニ係数がよく用いられる。ジニ係数は所得の累積と世帯数の累積の関係を示すローレンツ曲線を使って富の偏在を数値化したもので、0に近づけば平等で、1に近づけば不平等の度合いが大きいことを示している。

 各国ともジニ係数が年々上昇しており、所得の格差は拡大していると判断できる(OECD)。だが英国は米国と比較するとジニ係数に目立った上昇は見られない。英国はかつて「ゆりかごから墓場まで」と呼ばれる手厚い福祉政策が有名だったが、こうした制度の名残りなのか、所得の再配分は思いのほか機能しているようである。英国の相対的貧困率は10.5%であり、米国の17.6%と比較するとかなり低い。

 またトップ1%の割合は日本よりドイツの方が圧倒的に高いが、逆にジニ係数は日本の方が数字が大きく、格差が大きいと評価されている。日本は高額所得者が少ない代わりに貧困層が多く、これがジニ係数を上昇させていると考えられる。日本の相対的貧困率は16%と米国並みにひどい状況だが、ドイツは8.4%と低いことからもこうした状況が推察される。

 総合的に考えると、英国は超富裕層の富は増えているものの、全体としてはあまり格差が拡大していない国ということになる。EU離脱問題の背景に格差問題が存在するのだという話については、少し慎重になる必要があるかもしれない。

■大きな影響を与えたのはEUのエリート主義

 もっとも、格差問題というのは数字で一意的に表されるものではない。実際の格差がそれほど大きくなくても、国民はそう受け取らない可能性があるからである。

 ロンドンは好景気が長期にわたって続いたことから、不動産価格は10年ごとに2倍になる勢いとなっており、もはや中間層の経済力ではロンドン市内には家を持てない状況にある。

 こうした象徴的な出来事が続いた場合、実際の格差がそれほどではなくても、政治的には大きなインパクトをもたらす可能性がある。英国のEU離脱の背景に格差問題があるのだとすると、英国は格差問題の政治的な側面が大きくクローズアップされた結果ということになるだろう。

 一方、日本は、数字を見る限り貧困問題がかなり深刻な状況となっている。自由競争を徹底した弱肉強食の国である米国と貧困率が同等というのは、相当なインパクトである。

 だが、貧困問題がメディアで取り上げられるようになったとはいえ、多くの国民の中ではまだ現実的な問題としてはイメージされていない。いまだに日本は豊かで平等な国という印象を持っている人も多いはずだ(一部では相対的貧困率を用いることの妥当性について疑問視する声もあるようだが、これも一種の平等幻想といってよいだろう。日本の貧困率の高さは、すでにこうしたモデルの特性論争を超えた水準にあるというのが実情だ)。

 EU各国において離脱ドミノのような状況を防ぎたいということであれば、格差問題に対する具体的な対策はもちろんのこと、感情的な部分での格差問題に対しても真剣に向き合う必要が出てくるだろう。

 ブリュッセルにあるEU本部は、官僚主義を絵に描いたような場所である。ここで働く国際公務員は、日本の公務員以上に公務員的である。エリート主義丸出しで、柔軟性を欠く統治体制が、感情的反発を招いている可能性は否定できない。

 筆者は英国の離脱がすぐに危機的な状況を引き起こすとは思わないが、EUの勢力を拡大し、一気に欧州統一政府に向かうという従来型の理想主義は頓挫したとみてよいだろう。


15. 中川隆[3336] koaQ7Jey 2016年7月18日 22:20:48 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[3687]

「タックスヘイブンが不平等を拡大」 パナマ文書でピケティ氏ら書簡 2016年5月11日


 「パナマ文書」で問題となっているタックスヘイブン(租税回避地)に対し、世界の経済学者たちが批判を強めている。

各国政府の指導者に「対策の強化を」と求めて国際ボランティア団体が発表した公開書簡には、格差問題を掘り下げたフランスの経済学者トマ・ピケティ氏や、ノーベル経済学賞を昨年受賞したアンガス・ディートン米プリンストン大教授ら経済学者三百五十五人が署名した。


 九日付の書簡では、タックスヘイブンについて「一部の富裕層や多国籍企業を利するだけで、不平等を拡大させている」と言及。経済学者の立場から、その存在を「世界全体の富や福祉の増進に何ら寄与せず、経済的な有益性はない」と断じている。


 書簡を作成して、世界の経済学者に賛同を呼び掛けたのは、貧困に苦しむ人々の支援を続けているオックスファム(本部英国)。「先進国だけの問題ではなく、途上国も年間千七百億ドル(約十八兆四千八百億円)の税収入が失われている」と指摘、その結果、地球上で四億人が満足な医療を受けられずにいると訴える。


 ピケティ氏は、世界的なベストセラーになった著書「21世紀の資本」で知られる。富裕層と低所得者層の格差問題の是正に向け、累進課税の強化を求めている。オックスファム関係者は「ピケティ氏が今回の署名に加わってくれたおかげで、私たちの活動に弾みがついた」と喜ぶ。


 署名に名を連ねたのは欧州各国や米国のほか、インド、スリランカなど三十カ国の経済学者たち。日本人はいないという。

◆「世界経済をゆがめている」公開書簡全文


 世界の指導者たちへ


 私たちはタックスヘイブンが存在する時代を終わらせるべく、ロンドンで今月開かれる腐敗防止サミットで議論されるよう求める。タックスヘイブンの存在は、世界全体の富や福祉の増進に何ら寄与せず、経済的な有益性もない。一部の富裕層や多国籍企業を利するだけで、不平等を拡大させている。


 「パナマ文書」などで明らかになったように、タックスヘイブンによる税逃れ行為は各国の国益を損なっている。貧しい国々は最も大きな影響を受けており、少なくとも毎年千七百億ドル(約十八兆四千八百億円)の税収入を失っている。


 私たち経済学者の間には、個人や法人の所得に対する課税のあり方について、さまざまな見方がある。だが、現実は活動実態がないペーパー会社などが存在して世界経済をゆがめている。脱法行為の隠蔽(いんぺい)や、富裕層や多国籍企業が別のルールで行う活動を許すと、経済成長を支える法の秩序も脅かされる恐れがある。


 タックスヘイブンを覆う秘密のベールをはぐため、新たな世界的な合意が必要だ。各国政府も会社に関する真に有益な情報を公開して、自分の「家」の中をきれいにしなければならない。(自治領を多数抱える)英国は、世界のタックスヘイブンの三分の一を占めており、サミットの議長国として議論をリードする立場にある。


 タックスヘイブンを根絶するのは容易ではない。既得権益を守ろうとする抵抗勢力もある。だが、(十八世紀の古典経済学者の)アダム・スミスは言った。「富を持つ者は収入の割合に応じてでなく、その割合以上に公共に貢献すべきだ」と。タックスヘイブンはその言葉とまったく逆で、経済学的な正当性はない。


16. 中川隆[3654] koaQ7Jey 2016年8月19日 13:09:35 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[4033]

アベノミクスの好循環を加速するための「格差是正・税制」=内閣官房参与 藤井聡
2016年8月18日
http://www.mag2.com/p/money/20371

累進課税や所得再分配の役割は、社会の「平等性」実現だけではない

「日本経済再生」のためには、短期集中的にデフレギャップを埋める(金融政策にバックアップされた)財政政策が必要であると同時に、

「民間企業業績改善 → 賃金アップ・民間投資拡大 → 内需拡大 → 民間企業業績アップ → ・・・」

という「アベノミクスの好循環」を加速する「構造政策」を進めることが必要である――これが、筆者の主張です。

そして、この筆者の主張とおおむね重なり合う議論が、内閣府での経済財政諮問会議でも展開されている――以上が、先週の記事「『アベノミクスの好循環』を加速する『構造政策』を!」で紹介したお話でした。
http://www.mitsuhashitakaaki.net/2016/08/09/fujii-208/


では、今週は、具体的に「アベノミクスの好循環」を回すために、どのような対策が必要なのか――という点について、改めて紹介してみたいと思います。

そのためには様々な対策が必要なのですが、その内の一つが、

「格差是正・税制」

の考え方の導入です。

そもそも、(平均あるいは合計の)「国民所得」が同一でも、「格差」が存在すれば、それは、成長率を「低下」させる重要な要因となります。

なぜなら、格差の存在はすなわち、「ごく一部」の高所得者と「大量」の低所得者層の存在を意味します。そして、低所得者は消費も投資も旺盛ではありませんから、トータルとして、格差が存在する社会の方が(GDPが同一なら)消費も投資も抑制されるのです。したがって格差が大きければ成長率は鈍化します。

こうした背景から、あらゆる国家が所得税に「累進性」を設けています。

これはつまり、所得が高い人ほど多くの所得税を払う、という税制です。これによっていわゆる「所得の再分配」が行われ、格差が是正されるというわけです。

この「累進課税」「所得の再分配」はしばしば、人々は社会の「平等性」(equality)を求めるから導入する、と説明されますが、実はそれだけが理由ではないのです。所得税の累進課税には、国民経済を成長させる「経済政策」の意味も担っていた、という次第です。

ところで我が国にももちろん所得税に「累進性」が導入されているのですが、現実には、その正反対の

「逆進性」

が存在している――という問題をご存知でしょうか?


こちらのグラフをご参照ください。
https://www.facebook.com/photo.php?fbid=837526556348289&set=a.236228089811475.38834.100002728571669&type=3&theater

このグラフの横軸は「所得」です。

そして、「太線」グラフは、「所得に対する、支払っている“税”の割合」(所得税負担率:左軸)(平成25年時点)。

ご覧のように、所得が1億円程度までは、この太線(所得税負担率)は確実に右肩上がりに上昇していきます。収入が200万円程度の方々の税率は、3%程度、ですが、1千万円では10%程度、2千万円程度なら2割弱、そして1億円程度なら3割弱、となります。

しかし――1億円を超えるとその割合は急激に、急激に右肩下がりに

「減少」

していきます。

1億円の所得の場合は3割程度の税金を納めている一方、5億円の所得の場合は2割強、そして、50億円の場合は、たった1割強しか税金を納めていない、という状況にあります。

つまり、今日本では、1億円までの所得の方々には確かに「儲けている人ほど、高い税金を払っている」のですが、それを超える高額所得者達は、「オカネを儲ければ儲けるほど、払っている税率は低くなる」という状況にあるのです!

なぜこうなっているのかと言えば、このグラフの「点線」に示したように、所得が1億円以下の人々は、「金融所得」は数パーセント程度しかないのですが、それを超える高額所得者では、その所得の大半を「金融所得」で得ているからなのです。

いずれにせよ、こうした事情から我が国では「金持ちほど税率が低い」という状況にあるのですが、この「逆進的」状況を放置し続けることそれ自体が、日本経済の成長の「障害」となっていることになります。

だからこそ、この「高額所得者ほど税率が低くなる状況」を解消し、そこで得られた税収を広く国民一般に「活用」(=財政支出)していくことで(所得が再分配され、それを通して)、成長が促進される事となります。

そのためにはいくつかの方法が考えられますが、中でももっともシンプルなのが「金融所得課税」を、現状20%を例えば30%にする、という方法です。

そうすればどうなるかを、簡単に計算してみた結果が、下記グラフです。
https://www.facebook.com/photo.php?fbid=837636426337302&set=a.236228089811475.38834.100002728571669&type=3&theater

ご覧の様に、株の売買や配当で得た所得に対して一律30%にした場合、「おカネモチほど税率が低い」という状況は、ほぼ解消することになります。

だから、こうした税制を導入すると同時に、得られた税収を有効利用していけば「格差是正」が図られ、アベノミクスの好循環が加速し、経済成長が促されることは必定なのです。

なお、こうした考え方は既に、次期の有力米国大統領候であるヒラリー・クリントン氏に主張されているものです。

例えばヒラリーは、「家計の所得を増やしていく」事を目的として、キャピタルゲイン課税(金融所得課税の内、キャピタルゲイン=株式の売買によって得た利益に対する課税)を強化する事を、「経済公約」に掲げて、現在の大統領戦を戦っています。
http://www.mizuho-ri.co.jp/publication/research/pdf/insight/us150805.pdf

なお、現状のアメリカのキャピタルゲイン課税は、23.8%(1年以上保有の場合)〜43.4%(1年未満保有の場合)であり、一律20%の日本よりも、高い水準であることを付記しておきます。

つまりヒラリーは、「今日の日本よりもより高い税率のキャピタルゲイン課税」を、「さらに強化・上昇」させていくことを企図しているのです!

そう考えるなら、グローバルスタンダードからいえば、我が国の金融所得税は、

「低すぎる状況」

にある、とすら言えるわけです。


この様に、「格差是正・所得増進・経済成長」のために税制を見直すのは、世界的に一般的な動きなのです。

ついては、消費税の増税が少なくとも三年間延期された今、経済成長のための税制のあり方を考えることは、極めて合理的な姿勢なのではないかと筆者は考えます。

折りしも、消費税増税を重視していた「3党合意」におけるその3党の一角を占める民主党それ自身が消滅した今となっては、新しい視点から税制を考えていくことは時代の要請とも言えるでしょう。

政府が存在する以上、税制は必要不可欠。だとするなら、「適切な政府のあり方」を考えるために、「適切な税制のあり方」を考えることもまた必要不可欠なのです。

硬直的な発想ではなく、「国益を増進する」という一点を頑なに見据えつつ、

「柔軟な発想」

であらゆる可能性を探ることは、税制においても必要不可欠です。

本稿で述べた、アベノミクスを加速する「格差是正・税制」の発想を含めた柔軟な議論が、適正な税制議論に繋がらんことを、心から祈念したいと思います。

P.S. 柔軟な発想でアベノミクスを考えてみたい方は、是非、コチラを。
https://www.amazon.co.jp/dp/4794968248

P.S2.より長期的な視点から経済政策を考えてみたい方は是非、コチラを。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm29411984


17. 中川隆[7088] koaQ7Jey 2017年3月12日 19:21:58 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[7554]

あらゆるアセットの中で「株式」が最強だと言い切れる6つの理由=坂本彰 2017年3月12日



資本家と呼ばれる大金持ちは、現金・土地・株式・貴金属などの資本をたくさん保有して効率的に活用し、富を膨らませています。そして資本の中でも最強なのが「株式」です。

「労働者」ではなく「資本家」になれ!株式投資は最強の資産運用だ

ロボットへの課税と21世紀の資本論から見える未来

マイクロソフトの創業者であり世界の億万長者番付1位に君臨してきたビルゲイツ氏が「ロボットに課税をしてはどうか」と発言したそうです。ゲイツ氏ほどの人物であればロボットに課税する意味や、導入する理由についても試行錯誤を繰り返した後の発言だと思います。

AI (人工知能)の急速な発達により、今後は多くの労働がロボットにとって変わられるという未来予想はなんとなくわかりながらも、現時点では実感できません。

しかし、ロボットではなくても、人ではない似たようなものに課税をしているケースがあります。それは会社です。

労働者には所得税や住民税など生きていくうえで払い続ける税金がありますが、会社にも法人税があります。法人税には(法人所得税、法人住民税、法人事業税)と3種類あり、人でもないのに住民税まで存在するのです。なぜかと言うと法人は「法律上では人」とされており、生物学上の人とは別に人格を与えられているのです。

経営者はこの2つの人格をうまく活用して節税するノウハウを駆使したり、新たな雇用を生んだりしています(これについて細かく書くと長くなるため割愛しますが、要するに人と会社の2つを持っているのです)。

「資本」と呼ばれるものは必ず課税される

資本には会社以外にも、現金・土地・株式・高級車・貴金属などいろいろありますが、資本と呼ばれるものは必ずと言ってもいいほど課税されます。ロボットも今後、資本や人格、もしくはその両方に該当してくるため、課税の対象にしようと考えてるのがビルゲイツ氏が発言した意図だと思われます。

資本家と呼ばれる大金持ちは、これらの資本をたくさん保有して効率的に活用し、富を膨らませていきます。そして資本の中でも最強なのが「株式」です。

「株式」こそが最強だと言い切れる6つの理由

1 税金が安い

所得税は最高税率45%+住民税10%のため、所得の半分以上が税金となるが、株式の売却に係る税金は20%のみです。

2 キャピタルゲインとインカムゲイン

労働にインカムゲインは存在しません。

3 限界がない

年収には限界が存在する。大抵の場合、10年以上勤めてようやく1000万円。それ以上になる可能性は非常に少ない(約4.3%)。また、それを手に入れるための投資や時間も膨大。

4 小資本でスタートできる

会社や不動産の場合、数千万円の資本が必要だが、株式は10万円以下から可能。

5 億万長者ランキング上位のほとんどはビジネスオーナー

ビジネスオーナー、イコール自社の大株主である。

そして最も重要なのが、最後の6つ目の理由です。

6 株式を保有することは、間接的に人も会社も土地も所有することになる

公式で解く、なぜ資本家と労働者の格差が広がるのか

トマピケティーの21世紀の資本では、資本家とそれ以外の人(労働者)の格差がなぜ広がるのかについて、明確かつわかりやすい公式で表しました。次の公式です。


r>g

rとはリターンのことで、株式や不動産など資産運用から得られる利益率のこと。
gとはグロースで、経済成長率のこと。労働から得られる所得の伸び率です。

rの場合、成長株に投資することで年率10パーとか20%、株価が上昇することは当たり前のようにありまし、1年で株価が2倍になることも珍しくありません。

株価のリターンではなく配当だけで見ても年3%の高配当株はゴロゴロあります。探せば5%だって見つかります。

その一方、日本の平均所得は下がり続けており、今後も大幅に上昇することはないでしょう。GDPも横ばいですし、物価上昇率もあれだけ金融緩和を行っても2%すら達成できないのです。

国債の金利は現在0.05%です。r = 5% g = 0.05%だとすると、rは10年、1.63倍。20年後は2.65倍、30年後には4.32倍となりますが、gの場合、30年経っても1.015倍にしかなりません。

長期で運用すればするほど、格差は広がる一方なのです。

21世紀の資本では、過去200年近い歴史を調べ上げて、rは常にgを上回り続けてきたことを証明しています。参考までに、r = 10%で計算すると、30年後には元本が17.45倍になる計算です。

もちろん株式は元本が目減りする可能性のあるリスク資産ではありますが、リスク資産に投資しないことのリスクもあります。人生が全く向上しない、もしくは緩やかな下り坂が一生続くことです。

日本は他国に比べてリスク資産への投資比率が極端に低い傾向がありますが、だからこそあなたが株式投資に真剣に取り組むことで、労働者から資本家へ、つまりお金持ちへと転換していけるのです。
http://www.mag2.com/p/money/36269


18. 中川隆[7276] koaQ7Jey 2017年3月22日 22:06:18 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[7748]

2017-03-22
「日本人の金融資産が過去最高を記録」の裏側にあるもの



2017年3月17日、日本銀行は資金循環統計で2016年の家計の金融資産残高が1800兆円となって過去最高を記録したと発表し、それを各社が大きく報じている。日本人は「より金持ちになった」ということになる。

しかし、「おかしい」と多くの人は思ったかもしれない。

なぜならこの10年、職を巡る環境は不安定になるばかりで根深い貧困が社会に蔓延し、若年層も中高年もみんな苦しんでいるからだ。とても自分たちが金持ちになったように見えない。

可処分所得も減り、消費税も上がり、社会保険料も高額になり、消費が減っていると発表されていたが、最近になって経済環境を巡る状況は改善したということなのか。

では、過去最高の金融資産残高の「何が膨らんだのか」を見ると興味深い事実が浮かび上がって来る。

日本経済新聞の3月17日の記事では、資産が膨らんだ要因として次のように述べている。

「昨年11月以降に進んだ円安・株高で株式や外貨建て資産の評価額が膨らみ資産を押し上げた」

それは「富裕層がより金持ちになった」という意味

ここに「何」が資産増大をもたらしたのか、その正体が明確に書かれている。

・株式
・外貨建て資産

この2つの価値が膨らんで、日本人を過去最高の金持ちにしたというのが実態だったのだ。

「日本人がより金持ちになった」というデータと、「貧困が蔓延しているのに日本人が金持ちになっているというのはおかしい」という解釈は、実はどちらも正しい。

この2つの異なる事実をまとめて、どちらにも納得できるような言い方をすれば、つまりこのようになる。

・株式・外貨建て資産を持つ日本人は金持ちになった。
・どちらも持たない日本人は貧困になった。

実のところ今の日本人は、株式資産を所有するどころか、夫婦世帯の4割以上、単身世帯では5割近くが「金融資産を持たない」層になっている。

株式を所有している層はさらに減って、日本人全体で見ても2割に満たないのではないかと推測されている。

つまり、株式を所有しているというのは一部の富裕層に限られているわけで、大半の人は「金融資産の増加」という恩恵に預かれていない。

総務省が2016年2月16日に発表した調査では明確に可処分所得が減っていることを示している。株式資産を持たない層は、恩恵どころかむしろ追い詰められている姿さえも見える。

「2016年の家計の金融資産残高が1800兆円となって過去最高を記録した」というのは、要するに「富裕層がより金持ちになった」という意味であり、日本人全体が一緒に豊かになったというわけではないのである。

「金持ちはより金持ちになり、貧困層はより貧乏になった」

それが現実だったということだ。


2016年に進んだ円安で、さらに資産を増大させた

日本の経済史上、最も分かりやすかった株式購入のタイミングは2013年である。2013年のどのタイミングでドルや優良企業を買っても、現在まで持っていればすべて成功した投資になっていた。

タイミングなんかどうでも良かった。まったく関係ない。ただ、ドルや優良企業の株式を買って保持していれば、それだけで100%成功した投資になったのである。

戦後最悪にして無能の民主党政権が崩壊したのは2012年12月のことである。

しかし、ジョージ・ソロスをはじめとした欧米の投資家はすでに民主党政権は崩壊すると見込んで2012年11月に猛烈に円売りをしていた。そして2013年に売り抜けた時は、数千億円もの利益を計上していた。

では、2012年12月の民主党政権の崩壊から円安・株高がくるというのはジョージ・ソロスのような卓越した投機家しか分からなかったことなのだろうか。

いや、誰もが円安がくるというのは分かっていた。安倍政権は「円安にする」とわざわざ公言していたし、80円台の円高が異常であることも誰もが知っていた。

だから、日本経済を見つめていたファンドや投資家は、ほぼ全員がこの時期に勝負をかけて株やドルを買って買って買いまくり、資産を増大させることに成功している。

この資産は売る必要がないので、多くの資産家は保有したままになっているのかもしれない。もしそうであれば、2016年に進んだ円安で、さらに資産を増大させたということだ。

この間、金融資産を持たず、労働に明け暮れていたごく普通の日本人は大変なことになっていた。

民主党政権は「消費税は議論すらしない」とマニフェストを出して政権を取ったのだが、政権を取るとあっさりと国民との約束を翻して消費税を8%にする道筋を作って自爆した。

安倍政権はこの消費税8%を導入せざるを得なかったが、以後、日本人の可処分所得は下がりっぱなしになり、消費も減退し、貧困層ほど追い込まれるという踏んだり蹴ったりの状態に追い込まれてしまった。


労働は、人生を支えてくれるものではなくなった

かつての牧歌的な資本主義では、労働は神聖にして素晴らしいものであり、金で金を稼ぐだとか不労所得を得るだとか株式に賭けるというのは「金の亡者がやること」であった。

額に汗して働き、労働によって金を稼ぎ、そして家族を支えるというのがあるべき姿だった。

ところが、グローバル化が突き進むようになっていくと、こうした「ありべき姿」が貧困に陥る道へと変貌するようになっている。労働の価値が減少しているのである。

どういうことか。

世の中がグローバル化することによって、企業は価格競争の渦に巻き込まれるようになった。さらに大株主の意向にも大きく左右されるようになった。

この2点は、どちらも企業にコスト削減のための圧力となる。

価格競争に勝つためにはどうするのか。最も効果があるのは、コスト削減によって価格競争力を付けることである。大株主は常に成長や配当を求めるが、配当を出すにはどうするのか。やはりコスト削減によって内部留保を増やすことである。

ではコスト削減をするにはどうするのか。どこの企業でもコストの最大のものは人件費であり、だからこそ人件費は常に削減対象になったのである。

給料は極限まで下げる。働かせて払わない。雇用は非正規にする。常に人減らしの効率化をする。状況が悪くなればリストラする……。

今、世界で起きている労働の質の低下は、グローバル経済の中で必然的に起きている現象であり、だから労働のみでこの弱肉強食の資本主義を生きていこうと思ったら、社会から蹴落とされるような目に遭うのである。

一方で金融資産を持つ者は、グローバル経済の中で巨大化していく企業の株式を持つことによって分け前を手に入れることができるようになり、より資産を膨らませていく。

労働はもはや人生を支えてくれるものではなくなっているのだが、その現実を直視できる人はまだ少ない。だから、格差が広がり、殺伐とした世の中になっている。


労働はもはや人生を支えてくれるものではなくなっているのだが、その現実を直視できる人はまだ少ない。だから、格差が広がり、殺伐とした世の中になっている。
https://darkness-tiga.blogspot.jp/2017/03/20170322T1559330900.html


19. 中川隆[7356] koaQ7Jey 2017年3月27日 09:23:01 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[7832]

お金持ちが経験、お金がお金を呼ぶ「ゾーン」とは?
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170326-00000011-zuuonline-bus_all
ZUU online 3/26(日) 18:30配信


お金持ちは、お金を引き寄せる。
お金の性質を理解して、
お金がお金を呼ぶ「ゾーン」を体験せよ。

私は、よく「菅下さんはお金持ちでいいですね」と言われます。
自分の貯金額を明かしたことはないのですが、なぜかそう言われます。どうも、私は「お金持ち顔」なのだそうです。

(本記事は、菅下清廣氏の著書『今こそ「お金の教養」を身につけなさい 稼ぎ、貯め、殖やす人の”37のルール”』(PHPビジネス新書)の中から一部を抜粋・編集しています)

でも中学生で父が事業に失敗したあのころ、私はしばらくお金に嫌われてしまいました。大学生の頃もアルバイトをしていましたが、貯金をするほどの余裕はなかった。必死にアルバイトをしていた私と、いまの「お金持ち顔」の私。何が違うのでしょう。

私は「貧乏」も「お金持ち」もどちらも経験しましたが、明らかに違うことがあります。それは「お金が向こうから寄ってくるかどうか」です。

お金を持つと、お金がお金を吸い寄せ、さらにお金が集まります。なぜか。お金持ちの人には、お金儲けの話が集まるからです。

「あの人はお金持ちだから、おそらくいい頭脳と人脈をもっているに違いない。相談にいってみよう」

と、なるわけです。有益な相談もたくさんありますから、結果としていい人脈やお金が集まってきます。

よく考えたら、当然のことです。貧乏な人にお金儲けの案件を持ち込んでも、無駄ですから、貧乏な人には、人も金も集まってきません。

■お金がお金を呼ぶ「ゾーン」とは?

お金持ちは、一定額以上貯まったら、あえて貯金をしようとはしていません。お金が向こうから寄ってきて、よほど浪費しなければ結果として貯金できてしまうからです。

私も年収10年分貯まった頃から、「お金を貯めよう」という意識は無くなりました。10年分の貯金があれば、人間は気前が良くなります。すると、さらにいい人が集まってきます。ですから、もともとお金持ちの家に生まれた人は、お金が集まりやすいはずなんです。それでもお金が貯まらないということは、頭が悪いか、素行が悪い。どちらかです。

話を戻します。お金がお金を呼びはじめると、お金は勝手に増えてくれます。たとえば、1千万円をローリスクで利息10%の商品に投資すると、年間100万円になります。月8万円程度のお小遣いがもらえれば、これまで食事などに使っていたお金を、別のことに投資できるようになります。

でもこれでは、「お金がお金を呼ぶ」と言うほどではないです。まだ、少し甘い。本当に「お金がお金を呼ぶ」スパイラルをつくるには、5千万円、1億円クラスのお金が必要です。

1億円あれば、たとえ5%の運用であっても、年間500万円のキャッシュフローが生まれる。30代くらいの方の年収が、そっくりそのままもらえちゃうわけです。

こうなると、お金がお金を呼ぶ「ゾーン」に入ります。あなたに関係のない話をしているのではありません。1億円だって、今は夢のように思えても、貯まります。その「はじめの一歩」が、この本でおすすめしている「恒産」なのです。

お金というのは不思議なもので、10万円しかない人には減る一方、100万円くらいなら横ばい、1000万円になるともう減りません。1億円貯まったら、もう楽勝ゾーン。

■金融リテラシーや投資頭脳は、お金の量に比例

貯蓄が一定のレベルを超えると、貯金の利子もつきますし、お金につながる情報も自然に寄ってきます。おそらくあなたの頭には、最低限の金融リテラシーも備わっているでしょう。さらに一定額になると、「もう少し増やしたい」と思いはじめるから、自然と投資や金融の勉強をはじめます。

お金もリテラシーもないときは、勉強も苦痛です。でもお金が増えると、さらに知識量が増え、お金も増える。すると勉強が楽しくなるから、やっぱりお金も増えます。

金融リテラシーや投資頭脳は、お金の量に比例します。資産家ほど、実はとても勉強家なのです。やっぱり、樽に小銭を貯めていてもダメなんです。

■ピンチをチャンスに変えた経験

お金持ちは、素直。
浅はかな失敗をしても、すぐに方向転換できるかどうか。

エニグモの田中さんは、ピンチをチャンスに変えました。ピンチを機に、自身の人生を上昇気流に乗せました。でもピンチの渦中にいる時には、どうすれば上昇できるのか、一体なんで下降しているのか、わからないことが多いものです。私もそうでした。

私は大和証券時代、常にトップセールスを誇っていました。しかし、当時の日本企業は成果主義を導入していませんでしたから、どんなに頑張っても月給以上はもらえません。私は、転職を考えました。

私の先輩で、相場能力の優れた方がいました。営業成績が極めて高く、良質なお客さんをたくさん持っていた先輩は、大和証券を辞め、小さな証券会社の外務員になりました。

外務員になると、取引手数料の一部が収入になるので、成績が上がるほど手取りも増えます。証券会社に机と電話を貸してもらい、「身ひとつ」で営業します。頑張りによっては、年収1億円も夢ではありません。

その先輩から、「菅下君、一緒にやろう」と誘われたのです。まだ新人でしたが、「君の相場観は抜群だし、営業もできる。2人でチームを組めば、自分がいないときにお客さんを見てもらうこともできるから都合がいい」と言われ、うかつにも「やってやろう」と思ってしまいました。22歳か、23歳のころです。

大和証券という一流の証券会社に入社したわけですから、その後の人生も、一流で終えられる可能性があります。でも小さな証券会社に行ったら、先はないかもしれない。でも若いから思慮が浅く、新しい会社に「来週からお世話になります」と挨拶に行ってしまったのです。先輩の隣に、席が用意されていました。

こんな私を救ってくれたのが、当時私が勤めていた大和証券の大阪営業部長です。「思い立ったたが吉日」と私は大和証券にさっさと辞表を提出し、過去にお世話になったこの部長に挨拶に行きました。大阪の営業を仕切っている方で、めちゃくちゃ偉い人です。

その部長に、「『大番』のギューちゃんを目指して、相場で勝負します」と言ったら、すごい剣幕で怒られました。彼のデスクは、100坪くらいのフロアの一番前にありました。500人の部下のデスクが整然と並び、営業マンたちは忙しく電話をしています。その前で、飛び上がるほど怒られました。500人、ほぼ全員が私を見ました。

「目先の金儲けに目をくらませて、人生を誤るとは何事だ。辞表を提出してしまったのなら、しょうがない。俺が口をきくから、世界最大の証券会社に行け」

その言葉が、ピンチをチャンスに変えました。当時、世界最大の証券会社だったメリルリンチが、日本に進出したばかりだったのです。先輩も「同じ相場師になるなら、ちっぽけな大阪の相場師より、世界の相場師になれ」と言ってくれました。

私がメリルリンチに入社できたのも、先輩が大和証券の国際部門経由で、推薦してくれたからです。メリルリンチの採用担当者は「大和証券の推薦なら採ります」と言ってくれました。

些細なことで、ピンチはチャンスに変わります。特に若いと、人生経験が少ないから、判断も浅い。判断を簡単に誤り、人生を下降させます。私を叱ってくれた部長は、私にとって人生の神様です。彼はのちに大和証券の副社長になり、私がメリルリンチに行ったあともずっと応援してくれました。

いい先輩や上司に恵まれた方は、是非大切にしてください。そして先輩の言葉には、素直に耳を傾けましょう。もしも、悪い遊びに誘う先輩に恵まれてしまったら、それは悪い運です。さっさと断ち切って、遊びや飲みの時間を勉強に充てましょう。それが、幸運を呼び込む秘訣です。

菅下 清廣
スガシタパートナーズ株式会社代表取締役。国際金融コンサルタント、投資家。立命館アジア太平洋大学学長特別顧問。


20. 中川隆[7389] koaQ7Jey 2017年3月28日 12:17:10 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[7867]

2017年03月28日
日本の税金は不平等 富裕層がトクをして庶民は貧しくなる理由
『ルポ 税金地獄』が明らかにする驚きの事実とは - 松浦 新
http://blogos.com/article/215762/?p=1

ルポ 税金地獄 (文春新書) – 2017/3/17 朝日新聞経済部 (著)
https://www.amazon.co.jp/dp/4166611216?tag=bunshun_asyuracom-22



 
重税国家ニッポンの現実を知っているだろうか。

給与明細を見ると、所得税、住民税、健康保険税、復興特別所得税……3割〜4割を「取られ」ている人がほとんど。

買い物すれば消費税、家を持てば固定資産税、親族が死ねば相続税もかかる。

一方で節税ノウハウをもつ富裕層は巧みに税逃れをし、資金の海外流出は止まらない。

不平等な税金システムの実態に迫る『ルポ・税金地獄』の著者より、驚きの事例を紹介する。

◆◆◆

タワマンで節税。税法の抜け穴をよく知る資産家たち

 英領ケイマン諸島、バミューダ、オランダ領セント・マーチン島……。

 そのコンサルタントの男性が開いたパスポートには、世界各地のタックスヘイブン(租税回避地)を訪ねたことを示す入出国のスタンプがいくつも押されていた。男性は、タックスヘイブンでの会社の設立や資産運用に携わって30年近くになる。

 取材したのは2016年春。世間ではタックスヘイブンを利用した富裕層の税金逃れや資産隠しを暴露した「パナマ文書」が話題になっていたが、男性はまったく意に介していなかった。

「したり顔で解説するコメンテーターや学者を見ると思いますよ。この中に、実際にタックスヘイブンで会社を設立し、現地の法律事務所と折衝して金融取引をしたことがある者がどれだけいるのかとね」

 男性は自らの取引で法に触れたことは一度もないと、胸を張った。

 そして、タックスヘイブンでの取引について、日本でいったん納めた税金を取り戻した「戦歴」を語った。日本の税法を研究して「抜け穴」があることをわかったうえでの取引だったためだ。

 このコンサルタントの男性が言うように、税法には多くの「抜け穴」がある。それは、世界の税制が1つではなく、それぞれの国が税制を定めていることから生じる抜け穴といえる。国内の制度でも、税制が複雑で、いろいろな利害関係があるため、「抜け穴」はできる。富裕層は専門家に相談するなどして、こうした抜け穴を活用しやすい立場にいる。

 朝日新聞経済部は、15年8月から1年余りにわたり、経済面を中心に「にっぽんの負担」という連載を続けた。こうした税の抜け道を駆使して節税に励む富裕層や税制優遇で恩恵を受ける大企業がある一方で、低所得層が税や社会保険料の負担に追い詰められていること、様々な税制が時代遅れになっていることを現場から報告して、解決策を探った。

 なかでもタワーマンション(タワマン)を利用した富裕層たちの節税策は、本連載で報じたことで大きな反響を呼んだ。

 それは、タワマンの高層階の「時価」と、相続税や贈与税のために使われる「評価額」との差が大きいことに着目した節税手法だった。

 相続税や贈与税は国税だが、その評価額には、自治体が集める固定資産税の評価額が使われる。それは、総務省が定めた基準で計算したマンション建築にかかる費用(再建築価格)がもとになる。マンション全体で再建築価格を算出し、上層階か下層階かに関係なく部屋の広さで割り振られる。

 ところが、実際のタワマンは、階が上がるにつれて販売額は高くなる。この時価と評価額の差に注目した節税がタワマン節税の基本だ。私たちが取材した中では、タワマンを活用して6億円の資産を課税されずに息子に渡すことに成功した富裕層もいた。
都心のタワーマンション群は富の象徴。


 連載の反響は大きかった。これを受けて政府は18年度から固定資産税に例外を設け、タワマンの場合には上層階の固定資産評価を上げ、下層階は下げる方針を決めた。階数によって増減率は変わるが、40階建ての場合は、最上階の評価額が5%上がり、1階は5%下がる。1階と最上階は固定資産税も相続・贈与税も評価額が1割違うことになった。

 しかし、これで十分なわけではない。低層階と高層階の実際の価格差は1割程度では済まない。また、40階の評価は5%高くなるにすぎない。一方、評価の差が大きくなると、通常のマンションに比べて、タワマンの低層階の評価が低い現象も生まれかねない。公平さを追求すると、すべてのマンションを個別に評価しなければいけなくなり、タワマン節税の対策が、固定資産税の制度全体の見直しにつながりかねないのだ。

ふるさと納税の恩恵は富裕層に

 こうした制度の矛盾をつく節税対策はまだある。その代表はふるさと納税だ。

 16年10月、横浜市の赤レンガ倉庫のイベント広場で開かれた「ふるさと納税大感謝祭」には、全国61市町村の「出店」が軒を連ね、「地方物産展」の様相になった。初日は、午前10時のオープンとともに、待ちかねた来場者が会場になだれ込み、足の踏み場もないぐらいの盛況になった。中でも行列ができたのは、宮崎県都城市のコーナーだった。持ち込んだホットプレートで焼いた人気の宮崎牛が試食でき、紙コップで焼酎の「白霧島」がふるまわれた。

 15年度のふるさと納税の寄付額が約42億円と首位になった都城市の人気の高さを見せつけたが、会場となった横浜市は逆に、15年度のふるさと納税による市民税の流出が約31億円、神奈川県も県民税の減額が約21億円と、いずれも全国一多かったので、制度を象徴する光景となった。
ふるさと納税大感謝祭。都城市の前は賑わいを見せる。


 ふるさと納税は本来、自分が応援したい生まれ故郷などに寄付をして、所得税や住民税を軽くするしくみだ。だが、記者が「大感謝祭」で見た光景は、自治体の特産品を売り込む自治体の姿でしかなく、寄付によって解決したい地域の課題を訴える自治体のコーナーを見つけることはできなかった。

 そして、ふるさと納税による減税の恩恵を受けやすいのは、やはり富裕層だ。都城市は100万円を寄付すると、小売価格で60万円を超える焼酎1年分がもらえる。ふるさと納税による減税には所得に応じた上限がある。100万円を寄付すると、計99万8千円が所得税と住民税から戻ることになるが、その恩恵を受けるためには、サラリーマンなら年収3千万円ぐらいが必要となる。

 このように、富裕層は様々な税制の「抜け道」を活用できる。さらに、多くの税制優遇も用意されている。子や孫への贈与が1500万円まで非課税になる「教育資金贈与信託」の制度は、安倍政権が発足してすぐの13年4月に始まったが、信託協会によると、信託財産の総額は16年9月末に約1兆2千億円に達した。

 個人に適用される所得税は最高で45%だが、法人実効税率は16年度に30%を切った。こうしたことを背景に、「合同会社」の設立が増えている。06年にできた新しい会社の形態で、少ないお金で設立でき、決算公告の義務もない。その設立数が、10年の約7千社から16年は約2万4千社に増えた。個人のアパート経営者が合同会社を設立して節税するような動きが広がっていることも一因だ。

税金で貧困率があがる日本

著者・松浦新。朝日新聞経済部記者。


 一方で、消費税が上がっても給料が上がらない人は多い。その結果、消費増税があった14年度の実質賃金は3.0%も下がった。消費税で物価が上がっても賃金が上がらないため、給料で買えるものがそれだけ減ったということだ。実は、実質賃金は11年度から5年連続して下がり、10年度より5.3%も減っている。賃金が下がったり、物価が上がったりして、実質的な給料の価値が下がっているのだ。

 庶民の生活を圧迫しているのは消費税だけではない。高齢化とともに上がり続けている年金、医療、介護の社会保険料は、所得が低い人にも容赦なくかかる。増え続ける非正規労働者が多く加入する国民健康保険には所得に関係なく、世帯ごと、家族の人数ごとに定額でかかる負担があり、悪税と言われる「人頭税」のような要素がある。

 自治体財政も逼迫しているため、税も保険料も、滞納すると差し押さえをするなど厳しい取り立てが待っている。

 本来、税や保険料は、富める者から貧しい者に再分配をして、自由な経済活動で生じた格差を是正するためにある。ところが、日本では、再分配の前と後で貧困率を比べると、勤労者や子供のいる世帯で再分配後の方が貧困率が上がる逆転現象が経済協力開発機構(OECD)の加入国で唯一起きている。再分配が機能していない先進国として恥ずかしい事態だ。

 朝日新聞経済部は、介護や医療などの現場で高齢者らが置かれた実態を報告した『ルポ 老人地獄』(文春新書)を15年12月に上梓した。今回の『ルポ 税金地獄』は、その解決のための国民の負担を考える続編と言える。団塊世代が後期高齢者になる2025年まで10年を切り、これを支える現役世代が確実に減っている今、いかにしてすべての世代の可能性を高める社会を作っていくかを考えるヒントになれば幸いである。


21. 中川隆[7443] koaQ7Jey 2017年3月31日 17:20:59 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[7924]

「庶民ほど税に苦しむ」異常な国、日本の現実 富裕層は「抜け穴」で恩恵を受けまくる
http://www.asyura2.com/17/hasan120/msg/593.html

2017年03月31日 松浦 新 :朝日新聞経済部記者 東洋経済


富裕層や大企業を優遇し、庶民は重い税金や保険料の負担に追われる国、ニッポン。ただでさえ雇用の非正規化や成果主義の賃金で格差が広がっているのに、政府がさらに輪をかけて低所得層を「税金地獄」に追い込んでいる。朝日新聞経済部が紙面連載をベースにまとめ、筆者も執筆者の1人として名を連ねる『ルポ 税金地獄』で指摘している問題点の1つが税の「抜け穴」だ。

■富裕層の間で注目を集めた「ふるさと感謝券」

富裕層は、抜け穴の情報には敏感だ。そのひとつが「ふるさと納税」である。

房総半島の中央にある人口約1万人の千葉県大多喜町。徳川家康の忠臣、本多忠勝が城主となった大多喜城が観光のシンボルだが、最近はふるさと納税でもらえる金券の「ふるさと感謝券」が富裕層の間で注目を集めた。町は2014年12月に返礼品として金券を贈り始め、2015年度の寄付額は前年度の40倍近い18億5500万円と急増した。うち96%が金券を求める寄付だった。

2016年4月末の大型連休中に町を訪ねた。町の中心部にあるスーパー「いなげや」に行くと、夫婦が買い物カートを連ねて、4つのかごに山盛りの買い物をしていた。レジで取り出したのは分厚い「ふるさと感謝券」の束だった。

取材するうちに、感謝券で自動車を買う人までいることがわかった。200万〜700万円の新車を数台、全額感謝券で売ったという町内の自動車販売業者は、販売の実態をこう話した。

「新車や高級タイヤが売れました。大量の感謝券を持っている方は、タケノコや椎茸で500万円分使うわけにはいきません。期限内に消費しないと紙くずになります。枚数が多くて数えるのが大変でした」

感謝券は寄付額の7割相当が贈られる。700万円の感謝券を使う人がいたということは、1000万円の寄付をしたか、インターネットのオークションなどを通じて、額面よりも割安に買い集めたということだ。

2016年10月、横浜市中区の赤レンガ倉庫のイベント広場で開かれた「ふるさと納税大感謝祭」には、全国61市町村の「出店」が軒を並べ、「地方物産展」の様相となった。ふるさと納税の返礼品を選びながら寄付の手続きもすることができるインターネットのサイト「ふるさとチョイス」を運営するトラストバンクが2日にわたって開催した。

初日は午前10時のオープンとともに、待ちかねた来場者が会場になだれ込み、足の踏み場もないぐらいの盛況になった。中でも行列ができたのは、宮崎県都城市のコーナーだった。持ち込んだホットプレートで焼いた人気の宮崎牛が試食でき、紙コップで焼酎の「白霧島」を試飲できる。

2015年度のふるさと納税の寄付額が約42億3000万円で首位となった都城市の人気の高さを見せつけたが、会場がある横浜市は逆に、2015年度のふるさと納税による市民税の流出が約31億5000万円、市民が払う県民税の減額が約21億円と、いずれも全国一多かったので、皮肉な光景だった。

都城市は、「宮崎牛サーロインブロック」や地元でつくる芋焼酎「1年分365本(1本1.8リットル)」などが売りだ。その特集サイトでは、通販のカタログ感覚で豪華商品を選ぶことができる。

焼酎1年分は、100万円以上を寄付した人が対象だ。この金額を減税対象とできるのは、給与収入の場合だと年間3000万円を超え、多額の所得税と住民税を納めている高所得者だ。100万円を寄付すると、2000円の自己負担を除いた99万8000円が減税され、小売価格で60万円超にあたる焼酎1年分がもらえる。同市によると、「忘年会でふるまいたい」などと、経営者や医師らがこの返礼品を選んだという。

返礼品競争の実態を調べるため、ふるさと納税による2015年度の寄付の受け入れ額から2016年度の市町村税の減額分を引いた市町村の「収支」を計算した。

すると、全国1741自治体のうち「黒字」は1216自治体で計約1473億円にのぼった。ただし、黒字額でも42億1000万円と1位の都城市など上位の10自治体に黒字の19%、100自治体に黒字の63%が集中しており、一部の市町村が寄付をかき集めている姿が浮かび上がった。一方、「赤字」の自治体は都市部に多く、横浜市が約28億円、名古屋市が約18億円、東京都世田谷区が約16億円などと続いた。

■「法人なり」による節税

個人と法人にかかる税率の違いが広がっているため、実態は個人の事業なのに法人を作る「法人なり」と呼ばれる節税方法も広がっている。

個人の所得にかかる所得税の最高税率が2015年から上がり、年収で4000万円を超える所得には45%の税率がかかっている。所得税の最高税率は2007年にも上がり、年収1800万円を超える所得に40%がかかる。一方、安倍政権の経済政策アベノミクスで法人実効税率は下がり、2016年度に29.97%と、20%台になった。

こうなると、個人の所得よりも法人の所得にしたほうが有利と考える人が増える。その結果で増えたと見られているのが、株式会社より簡単に立ち上げられる「合同会社」だ。法務省によると、合同会社の設立数は2010年の約7000社から、2016年は約2万4000社と、3.1倍に増えた。

合同会社は2006年にできた新しい会社形態で、少ないおカネで設立でき、決算公告の義務もないため、ベンチャー向きとされる。だが、税理士の間では「節税に使う個人事業者が多い」とみられている。

東京23区内で5棟のアパートを経営する男性(65)もその1人だ。2015年春に合同会社をつくり、個人経営から法人経営に切り替えた。

男性の2014年の年収は家賃収入と年金で6200万円ほど。そこから清掃費などの経費をさし引いた「所得」に所得税がかかっていた。所得が多くなるほど所得税率は上がるので、男性の所得の一部には最高税率(当時)の40%が適用された。住民税などを含めた納税額は約750万円にのぼった。

法人経営にすると、中小法人にあたる男性の会社の法人税率は21%余りで済む。自分や「社員」にした妻の給与、会社名義の生命保険なども経費にでき、法人としての納税額は90万円足らず。夫婦の給与への所得税を加えても納税額は約330万円。400万円超の節税になる。

■貧しいほど負担感が重い

一方、庶民には消費税や国民健康保険税といった貧しいほど負担感が重い逆進的な税がのしかかっている。

消費税が増税されても現役世代の給料は追いつかず、消費税が8%に上がった2014年度の実質賃金は3.0%も下がった。消費税が導入される前の春闘で、政府が経済界に異例の賃上げを要請し、春闘では2%を超える賃上げが実現されたという声が労使から出ていたが、実際は違った。労使が「賃上げ」と呼んでいるものは先輩の給料に追いつくための「定期昇給」を含んだもので、ベースアップ分はわずかしかないためだ。そのわずかなベースアップは消費増税に追いつかず、実質賃金は大幅なダウンとなっている。

実は、実質賃金の低下は2011年度から2015年度まで、5年も続いた。2015年度の国民の実質賃金は2010年度より5.3%も減った。給料が減ったり、消費増税で負担が増えたりして、給料で買えるものがこんなに減ったということだ。これに加えて、サラリーマンが加入する国の年金である厚生年金の保険料は毎年上がり、高齢化にともなって健康保険も介護保険も上がっている。国民の可処分所得がこんなに減っていて、今後増えるどころかさらに減る見通ししか示されていない状況で、消費が増えるはずがない。

首都圏の私鉄駅前。店を構えて50年余りの青果店も、初めて消費税を滞納した。2015年2月末が納付期限だった消費税約70万円を1年間の分納にしてもらった。

2014年3月は日に400人だった客が増税後は300人ほどに減った。

青果店の社長(79)は客の敏感さをこう話す。

「値札を税抜きにしているためでしょうか、今も1日に何人か、レジを打った後で『これ買うのやめます』と言う人がいるんですよ」

全盛期は客が毎日1000人を超えたが、大型店に流れてじわじわと減り、経営が苦しくなった。10年ほど前から売れ残りの自家消費を除いて給与を返上し、逆に自分の蓄えを会社につぎ込んで経営を維持している。会社への貸付残高は1億円を超えた。

5年ほど前からは月15万円の年金を会社の支払いに充てている。一緒に店を切り盛りする息子には給料を遅配することもある。生活費は妻の年金が頼りだ。

■先進国として恥ずかしい事態

国税庁がまとめた税金の滞納状況によると、2015年度の消費税の新たな滞納額は4396億円と、前年度比で33%増えた。2014年度も同17%増えたが、さらに大きく増えている。所得税や法人税の滞納額はほぼ横ばいなので、消費税の滞納増は税率が8%に上がった影響が出てきた結果とみられる。

国は税や社会保険料を集めて、困っている人に「再分配」をする。経済活動による所得の偏りを修正するためだ。日本の高度成長期からバブル期にかけては、「一億総中流」といわれるぐらい格差を意識することが少ない社会だった。ところが、バブル崩壊から20年余りがたち、再分配をした後の年間所得の世帯分布を見ると、ボリュームゾーンは300万円台から200万円台に下がり、厚みも増している。

この結果、日本では再分配の前と後で貧困率を比べると、勤労者や子供のいる世帯で再分配後のほうが貧困率は上がる逆転現象が起きている。これは、経済協力開発機構(OECD)の加入国で唯一の現象で、先進国として恥ずかしい事態だ。 
http://www.asyura2.com/17/hasan120/msg/593.html


22. 中川隆[7620] koaQ7Jey 2017年4月09日 17:56:20 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[8107]

年収400万円層が知らない本当のルール。富裕層になるたった1つの方法とは=鈴木傾城
http://www.mag2.com/p/money/169957


あなたは、現在の資本主義のこの仕組みをあなたは理解しているだろうか。していないのであれば、生きるのに苦しむことになる。本質をつかまないと、踏みにじられるだけだ。(『鈴木傾城の「ダークネス」メルマガ編』)

※本記事は有料メルマガ『鈴木傾城の「ダークネス」メルマガ編』2016年12月11日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール:鈴木傾城(すずき けいせい)
作家、アルファブロガー。政治・経済分野に精通し、様々な事件や事象を取りあげるブログ「ダークネス」、アジアの闇をテーマにしたブログ「ブラックアジア」を運営している。

資本主義ゲームのこの仕組みを理解しないと踏みにじられるだけだ

年収400万円以下=普通の人が知らないこと

日本人の平均年収は、国税庁の民間給与実態統計調査を見ると約6割が400万円以下となっている。大企業の社員や一部の公務員をのぞくと年収300万円台は珍しくないし、驚くべきことではない。

年収300万円が6割というのであれば、それが最頻値であり、それが普通であると考えるべきなのだ。これは年収だから、人々は1年間かけて必死で働いてこの金額を稼ぐ。

ところで、あまり誰も言わないことがある。

アメリカの大統領戦でドナルド・トランプが選挙を制して次期大統領に決まってから、急激な円安とアメリカ株式市場の上昇が起きたことだ。

2016年11月4日あたりは1ドル104円だったが、12月4日にもなると114円ほどに上昇していた。さらにニューヨーク株式市場はその1ヶ月で約10%も上昇していた。

米国株を所有して売りも買いもしなかった日本人の多くは、自分が保有している銘柄が何であったのかで振れ幅はあったとしても、11月だけで15%以上の資産増加があったと見るのが一般的だ。

1ヶ月に15%の上昇というのはどういう意味か。

資本主義の不条理にまず絶望しなければならない

1ヶ月で15%の資産が増えたというのは、資産が1000万円の人はたった1ヶ月で資産が150万円増えたということである。では、資産2000万円の人はどうなのか。資産は300万円増えたということになる。

売りもせず、買いもせず、ただアメリカの優良企業の株式を保有しているだけで、資産2000万円の人は1ヶ月で自分の資産が300万円膨らんだのを目にしたということである。

1年間、必死で働いて稼いだ300万円と、1ヶ月ぶらぶらしていたら棚からぼた餅で増えた300万円は、同じ300万円でもずいぶん性質が違う。

1年間も必死で労働していた人にとって、それは許しがたいことである。恐らく、深い嫉妬や自分のやっていることへの絶望や虚無感を止めることができないだろう。

せめてもの慰めは、日本で株式を買っている人は人口の2割にも満たない「少数の人間」であることだ。つまり、1ヶ月に15%の資産増加という僥倖を得た人はほとんどいない。

その2割の中でも長期投資をしている人はさらに極小でり、その保有の対象がアメリカ株であるというのは、さらにほんの少数である。

それを考えると、何もしないで棚からぼた餅で資産を増加させた人は恐らくまわりにいないし、まわりにいないから嫌らしい自慢話を聞かされることもない。

しかし、弱肉強食の資本主義の中では、労働力はもはや搾取される対象でしかなく、資産を持つ者と持たない者の呆れるほどの運命の違いが、ますます先鋭化しているのは見逃せない事実でもある。

ほんの1ヶ月で、100万円も200万円も300万円も「何もしない」で資産を膨らませた人は、本人は何も言わないが確実に存在しているのである。

この資本主義の不条理にまず絶望しなければならない。資産家はそうやって何食わぬ顔で資産を膨らませるのである。


資本主義のルールに即したシンプルかつ強力な手法とは?

すでに資産家は、この資本主義社会の中で優良企業の株式こそが富の源泉であることを知っている。

ますます資本主義は「多国籍企業中心主義」と化しているので、もはや土地成金がフォーブスの金持ちリストの上位にくることも消えた。

世界でも有数の富裕層の「すべて」は、優良企業の株式の大量保有者でもある。

最も株式を大量に保有する条件を満たしやすいのは、自分で会社を興した事業家だ。そして、その株式を譲渡された妻や子供たち、その次に事業として投資を行っている投資家と続く。

事業家もその家族も投資家も、売って買って、売って買って…を繰り返して資産を膨らませたのではなく、成長し続けている企業の株式を「じっと持ち続けた」ことで大きな酬いを得ている。

「株式を売買」しているのではない。「株式を大量に保有」していることで富裕層になっている。それが、最も資本主義に即したシンプルにして強力な手法である。

現代の資本主義で錬金術を成し遂げるには、優良企業の株式を保有するのが有効であることはもはや疑問の余地がなく、あとはどれくらい優良企業の株式を大量に保有できるかが問われているということだ。

小金持ちと富裕層と超富裕層は、その資産の中身で何が違っているわけではない。本質的な部分を見ると、違っているのはただひとつ。優良企業の株式の「保有数」のみである。

単純明快に分かりやすく言うと、単に「数の問題」だ。

10株の株主も株主には違いないが、100株の株主に比べると規模に劣る。100株の株主も株主には違いないが、1000株の株主に比べると規模が劣る。もらえる配当も、影響力も、保有数が大きければ大きいほど強い。

資本主義は数がモノを言う。つまり株式市場で資産を膨らませるには、いかに売るかではなく、いかに買うかの方が重要であることに気付かなければならない。


この本質をつかまないと踏みにじられるだけだ

持たざる者が、優良企業の株式保有数を増加させるにはどうすればいいのか。それは「優良企業が最も安い時に大量に買う」ことで成し遂げる必要がある。

実は長期投資家のほぼすべては、「安い時に大量に買う」という方法を遵守している。

資産を持つ投資家は、金があるのだから株価が高い時でも株を買っているのかと言えば、まったくそうではない。株式を買うという行為の前では、すべての人が平等に「資金が足りない」という状況下にある。

優良企業の時価総額は、例えばファイザーでは約19兆円、コカコーラでは約18兆円、ペプシは約15兆円、エクソンは約37兆円、アップルに至っては約61兆円である。

世界最大の資産家であるビル・ゲイツの資産は約10兆円であることを考えると、ビル・ゲイツでさえ株を買うのに「資金が足りない」状況下にある。

だから、成功している投資家であればあるほど、株式が大暴落している局面で、大量かつ徹底的に株式を掻き集めて保有数を増やす努力をしている。

人生のすべてを使い、ありとあらゆる方法で「株数を増やす」のが、現在の株式至上主義と化した資本主義の中で生き残る最大の方策なのである。

「暴落時に株を買う」のも、「配当を再投資する」のも、「節制して余剰資金で株を買う」のも、すべて「株数を増やす」ためである。

ということは、「人気化してバブルになった株式を買う」のも、「下落局面で株を売る」のも、「安い時に買わない」のも「高値を追う」のも、すべて誤った方法であることが分かる。

私たちが資本主義の中でしなければならないのは、「株式の保有数を増やす」というゲームである。

それ以外のゲームは、資本主義の中で資産を極大化させるのにはあまり役に立たない。むしろ、余計なことをすればするほど基本から遠ざかっていく。

現在の資本主義のこの仕組みをあなたは理解しているだろうか。していないのであれば、生きるのに苦しむことになる。本質をつかまないと、踏みにじられるだけだ。


23. 中川隆[7826] koaQ7Jey 2017年4月17日 14:48:04 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[8316]


2017年04月17日 格差問題に見る日本人の意識の危うさと今後向かうべき方向について
http://blogos.com/article/218489/


◾️進む格差社会化

貧困と不正を根絶するための持続的な支援/活動を100カ国以上で展開している、オックスファム・インターナショナルは『99%のための経済(An Economy for the 99%)』という最新の報告書で、富める者と貧しい者の間の格差は、これまで考えられていたよりも大きく、世界で最も豊かな8人が世界の貧しい半分の36億人に匹敵する資産を所有していること(以前の試算では62人)、1988年から2011年にかけて、世界人口の最も貧しい1割の人々の収入増は、わずか65ドルだったが、同時期に、最も豊かな1割の人々の収入増は、11,800ドル、彼らのおおよそ182倍も増加していること等を報告している。

格差に関する2017年版報告書を発表「99%のための経済」 | カテゴリー | プレスリリース | オックスファム・ジャパン

前作の『超・格差社会アメリカの真実』*1により米国の格差社会化の現状を解りやすくに描いて見せた、経営コンサルタントの小林由美氏は新作『超一極集中社会アメリカの暴走』*2 で、『1%とその他』どころか、さらにその状況はエスカレートしていて、『0.01%とその他』とも言うべき状況になっていることを様々な資料によって説明している。

米国の超格差社会化については、昨今様々な立場の論者が数多くの発言をしているが、異口同音に語られているのは、状況に改善の兆しは見られず、むしろ時を追うごとにエスカレートしているということだろう。しかも、これは米国だけではなく、世界に広がるトレンドであり、その意味では無論、日本もその例外ではない。

ただ、そうはいっても、日本は米国と比較すれば、その程度にはかなりの違いがあり、フォーブズ誌によれば2017年の日本のビリオネア(資産を10億ドル以上持つ人)は33人、ビリオネアの国別ランキングでは14位となっている(1位は米国、2位は中国)*3。これについては、日米の企業文化や制度の違い、プロテスタントの宗教観、経営者のマインドの違い、日系企業の競争力の減退等、様々な分析や説明があるが、米国の超格差化の中核にいる二匹のモンスター、すなわちウオール・ストリートに住まうヘッジファンド等の金融モンスターと、シリコンバレーに住まうITジャイアントの超絶とも言える影響力のある存在が日本にはいない(逆に言えば、日本企業に競争力がないともいえるが)ことが大きかろうと思う。

このように述べると、競争自体や、資本主義に対して疑念を持っているように誤解されかねないが、そうではない。まして、『資本主義の終焉』などと騒ぎ立てる意図は毛頭ない。健全な競争環境、敗者復活の仕組み、社会的弱者に対する十分な手当、教育格差の解消等が建前ではなく、実際に機能していて、社会的に許容できる格差の上限という概念が存在しているのなら、格差もある程度許容していくことがむしろ社会の健全性を担保すると考える。

『機会はできるだけ平等に、結果の格差は許容するが、弱者を追い詰めないようにする』というのは、資本主義が持続可能なシステムとして機能するための基本原則のはずだ。そういう意味では、米国の場合、その原則を踏み外して、『金融カジノ経済』化しており、崩壊過程に入っているように見えてしまう。小林氏の報告を始め、どの報告書(著書等)を読んでも感じるのだが、今の米国の後をそのまま追うようなことをすれば、日本社会も崩壊してしまうだろう。(よって日本の将来像は米国とは別のオールタナティブ、別の資本主義が必要だと思う。)

◾️階級が固定しつつある日本

以前に別のところでも述べたが、統計で見ても日本も明らかに格差社会に突入しつつある。OECDのデータによれば、すでに日本の相対的貧困者比率*4は先進国中最上位レベルにあり、日本より上位にあるのは米国だけで、米国の場合、自由競争が徹底していて、二極化を緩和する社会保障制度が整備されていない『例外』であることを考慮すれば、事実上日本が最上位と言っても過言ではない。さらには、日本の子供貧困率は高水準でであるだけではなく上昇しており、一人親家庭の貧困率はOECD諸国で最悪の水準にある。

第3−2−14図 相対的貧困率の国際比較

第3節 子どもの貧困|平成26年版子ども・若者白書(全体版) - 内閣府

また、先日も、ビートたけしが、3月19日放送の『ビートたけしのTVタックル』で、『すでに(日本は)完全に格差社会になっちゃってる』と憂いて話題になっていた。また、貫井徳郎のミステリー小説『愚行録』(妻夫木聡と満島ひかり主演で映画化)でも、今の日本が格差社会どころか歴然とした階層社会であることを露わに描いている。ビートたけしを含めて、映画人の感性というのは、時代の空気を読むという意味では、しばしどの先行指標より鋭敏で、しかもそれを映像で表現することに長けている。実際、米国とは違うとはいえ、日本は日本なりに格差社会が急速に進行している。そして、それは特に教育格差となって、社会を階層化する。

東京の大学の医学部出身の医師のブログがとても面白かったのだが、彼の同級生のほとんどは東京の一流進学校出身で、あまり大学に入るのにガツガツと勉強してはいないということを知って衝撃を受ける。いわゆる進学校出身ではなく、両親とも勉強はしないタイプという彼は、自分は受験のために死ぬほど勉強をしてボロボロになったのに、医学部に入学してみると、彼のような経歴の人間はほぼ皆無で、物凄い疎外感に囚われたという。同級生の両親はいずれも高学歴で、その両親の遺伝を引き継いでそもそも素質が高い。その上、子供の頃から学業に自然に取り組む環境がある。だから超難関の医学部への入学試験も、特にそのために特別の『受験勉強』が必要という認識がないのだという。

医学部入学者から読み解く、現代の閉塞感について | Books&Apps

一方では、地方から子弟を中央の大学に送るための親の経済余力は急激になくなってきている。それは、関東などの私大の教職員組合でつくる東京都私立大学教職員組合連合の調査でも明らかだ。1990年代の半ば以降、急速に仕送り額が減少しているのに(16年連続で下落)、家賃は下がっていない。


このままでは、もう一二世代の間に、崩すことが難しい『階級』が出来上がるであろうことは容易に想像がつく。

◾️東日本大震災を機に変わった日本人の意識

だが、そうしてあらためて振り返ってみると、妙に違和感があるのは、格差社会化は明らかに進行しているはずなのに、必ずしも怨嗟の声が社会全体を揺るがす世論となっているわけではないことだ。2000年代の中盤くらいから、格差や貧困の問題はかなり強い世論のメッセージとして、世を騒がしていた。手元に2009年12月に出版された『格差社会という不幸』*5 という本があって、それをあらためて見てみると、当時、格差や貧困が問題として取り上げられ、社会問題化していたことをまざまざと思い出す。

確かに、自民党が政権に返り咲いて以降、経済環境や雇用情勢はかなり改善されたことは事実だ。だが、当時も語られていた構造問題は今も変わっていないし、社会的な包摂が社会の仕組みとしても、システムとしても崩壊過程にあるのも変わっていない。それどころか、今後、格差や貧困を助長する主要な要因の一つと考えられる、超高齢化/総人口・生産年齢人口減少については、その深刻さが当時よりもっと鮮明になりつつある。

この点については、大変興味深い記事がある。早稲田大学教授の橋本健二氏が、東日本大震災6年目のタイミングに寄稿している記事だが、現状認識について、あまりに自分の感じていた違和感と符合するので、驚いてしまった。橋本氏は次のように述べている。


思えば震災前は「格差社会」が流行語となり、「格差社会論」と呼ばれる言説が世に満ちあふれていた。毎月何冊もの本が出版され、中身は玉石混淆だったとはいえ、それぞれに一定の読者を獲得していた。格差と貧困が現代日本の解決すべき課題だということが、共通認識となりかけていた。

ところが震災の後になると、さっと潮が引いたように、「格差社会」という文字を見かけなくなった。どうでもいいことだが、震災前には私のもとにも格差社会に関する本を書いてくれという依頼が続々と舞い込んだのに、最近ではさっぱりで、こちらから提案しても渋い顔をされることが多い。
大震災で「格差」を忘れた日本人〜いったい何が起こったのか(橋本 健二) | 現代ビジネス | 講談社(1/2)
まさに我が意を得たり、という思いなのだが、では、どうしてこういうことになったのかといえば、東日本大震災が日本人の意識に変化をもたらしたのだと言う。その点について、橋本氏は次のように語る。


国民生活に関する世論調査によると、現在の生活について「満足」と答える人の比率は、21世紀に入ってから低迷を続けていたが、震災のあった2011年から顕著な上昇傾向を示し、2013年には70%を越えた。

震災があり、不景気も続いているのに、人々の生活満足度が上がったというのか。人々の政府への要望をみると、「防災」が大幅に増えた反面、「高齢社会対策」「雇用・労働問題への対応」が大幅に減っている。

どうやら震災は、日本人の意識に次のような変化をもたらしたらしい。

震災で命を落としたり、家を失ったり、避難生活を余儀なくされている人々に比べれば、自分たちはまだまだマシだ。自分を「下」だなどとは考えないようにしよう。老後の生活や雇用、そして格差の問題などは、震災復興と防災に比べれば二の次だ、と。
大震災で「格差」を忘れた日本人〜いったい何が起こったのか(橋本 健二) | 現代ビジネス | 講談社(1/2)
東日本大震災の後には、熊本地震等もあり、確かにこのような意識は継続中なのかもしれない。だがこれは大変困った問題だ。この記事の後段で、橋本氏も嘆いているが、格差が階級に固定しつつある現状には一刻の猶予もない。早急に対処しないと手遅れになる。


◾️米国市場との接続の危機は去っていない

しかも、このタイミングで、日本と米国の市場を直結して経済の活性化を図ろうというプラン(TPP)が進展していたことを考慮すると、実に危うい状況にあったし、今もあると言わざるをえない。繰り返すが、私は資本主義も自由貿易も原則賛成の立場だ。昨今評判の悪い、いわゆる『グローバル・エコノミー』についても、世界各国の貧困層を大量に中間層に押し上げたように、正当に評価すべき点もあると考えている。だが、TPPには、ISD条項のような、米国企業の意図を日本の主権よりも優先させるような仕掛けが織り込まれていたことを勘案すると、手放しで賛成というわけにはいかない。

TPP恐怖のISD条項とはなにか?

幸か不幸かTPPはトランプ新大統領が批准を拒否したことで、『日本と米国の市場の直結』は一旦回避されたかに見えるが、依然、日米二か国間の協定で、ISD条項が押し付けられる可能性は低いとは言えず、そういう意味でも、日本人の世論が格差問題の恐ろしい面に目が向いていない現状には危惧しないではいられない。金の力で政治を動かし、経済のルールを自分たちの都合のよいように書き換える。しかも、パナマ文書が明らかにした通り、納めるべき税金さえ回避する。そのような存在(米国の富裕層や大企業)が日本の国家主権にまで及び、米国流を日本に持ち込むことは、やはり安易に認めるわけにはいかない。

http://www.gizmodo.jp/2016/04/post_664410.html

◾️オールタナティブとしてのアジア型資本主義

では、先に述べた、オールタナティブとしての資本主義をどう考えていけばよいのだろう。これは、実際問題として大変な難題であることは確かだが、政治学者の進藤 榮一氏の著書『アメリカ帝国の終焉 勃興するアジアと多極化世界』*6はその点で非常に参考になる。進藤氏は、中国を中核とした欧米型とは異なる新興アジア型資本主義の興隆について、詳細な資料を駆使して述べており、終焉にあるアメリカ帝国には距離をおいて、日本は『連欧連亜』を目指すべき、と説く。嫌中感情が非常に高まっている今の日本人には、中国と聞いただけで、拒否反応を示し、遮断してしまいたくなる情報かもしれないが、現実は現実として受け止めないと、このままでは日本は幻想の中で窮乏して潰えてしまいかねない。

進藤氏によれば、アジア経済圏では大方のイメージ(中国やシンガポール等の強権的で帝国主義を思わせるような政治手法)と正反対に、帝国主義的でない、アダム・スミスがいう『本来』の資本主義が興隆していることを実証的に述べている。覇権国家としての中国には正直私自身目を背けたくなる気持ちを抑えきれないが、言われてみれば、今の若手の中国人の友人を見ていると、日本に対する偏見もなければ、政治的なバイアスもなく、非常にレベルの高いビジョンを持っていることを感じて驚かされることが多い。彼らは中国だけではなく、アジア経済圏全体、さらにはその先の市場(アフリカ等)を視野に入れており、公正で勤勉だ。

進藤氏の著作を読んでいると、昨今話題になる中国の『山寨モデル』*7(日本では今でも、始めから拒否反応を示す人が非常に多い)についても、冷静に再評価してみる必要があるように思えてくる。今回は、準備もなくこれ以上踏み込めないが、偏見は自分自身の目を曇らせるだけ、ということを思い出すべき時だと思う。

◾️夢から覚めるべき時

すでに、2010年代も最終コーナーに入り、世界は従来の常識とか思い込みを温存したままでは生き残れない場所になっている。日本も対岸の火事どころか、すでに火は燃え移っているのに、冷静な自己認識が出来ているどころか、自分に都合の良い夢の中をさまよっているのではないかと思えることが少なくない。価値判断は個人個人で異なってしかるべきだが、事実の認識に霧がかかったままでは、いかんともしがたい。それを反転するきっかけはたくさんあるし、日本人の持つ潜在力は、最近の日本人が卑下するほど低いわけでは決してない。この機会に『自分はもしかして夢の中にいるのでは』、という問いによって自分の考えを再評価してみることをお勧めしたい。今回のエントリーがそのための資となれば幸いである。
http://blogos.com/article/218489/


24. 中川隆[-7964] koaQ7Jey 2017年4月29日 06:28:05 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

資本主義という名の略奪装置
http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2017/04/post-87a3.html
2017年4月28日 マスコミに載らない海外記事


2017年4月25日
Paul Craig Roberts

資本主義が成功しているのは、主として、経済活動にまつわる大半の費用を、部外者や環境に押しつけることができるせいだという結論に私は至った。言い換えれば、資本家は、連中の費用が外部化され、他者が費用負担しているおかげで、利益を得るのだ。アメリカでは、社会と環境が、資本家の活動で産み出されたもののつけを払わされているのだ。

過去、批判者たちが外部費用に関する問題を提起すると、つまり、企業にとっての外部費用企業の活動によって産み出されたにもかかわらず、経済学者、活動により被害を受ける人々は、彼らが被った被害を補償されるので、実際には問題にならないと答えるものだった。この発言は、資本主義は一般の福祉に役立つという主張を強化することを意図したものだった。ところが、アメリカ財産権の極端に原始的な性格が、被害を被る人々が補償されることが滅多にないことを意味している。資本主義の擁護者たちは、抽象的には、体制を救っているが、現実には救っていない。

私の最近の記事“インレット・ビーチの破壊”で、もし既存の不動産所有者に押しつけられている外部費用を補償することが必要になれば、操業中の不動産開発業者の、あるとしてもごくわずかしか利益がでないことが明らかになった。http://www.paulcraigroberts.org/2017/04/17/destruction-inlet-beach/

いくつか例を検討しよう。高い家が、それより低い家の前に建てられると、後者からの湾の眺望は封じられてしまう。眺望が阻止された家の不動産価値の損害は膨大だ。不利な条件におかれた既存の不動産に対して、価値の下落を補償しなければならなかったら、開発業者は、そのような高い建物を建てるだろうか?

ある家族のバケーション用住宅や、住まいの隣に、20人なり、30人なりが眠れるような家が建てられたら、騒音や混雑で、その家族が自分の所有地を楽しむ可能性は破壊される。もし、その家族に、その損失を補償しなければならなかったら、“シングファミリー用住居”を装ったホテルが建設されていただろうか?

フロリダ州ウォルトン郡は、こうした極めて重要な問題に全く呑気で、30人収容可能ながら、駐車場が三台分しかない建物の建設を許可している。レンタルで止まる客は、どこに駐車するのだろう? 一体何人の住民たちが、自宅の車庫の道がブロックされたり、人の自動車が芝生に駐車されたりという目にあうのだろう?

不動産開発業者が、混雑をもたらしたので、移動時間も長くなった。30-A道路経由のインレット・ビーチから、シーサイドの間は、かつて5分のドライブのだったのに、今や45分かかり、夏や休日には、さらに長時間になる。住民と、訪問者たちが、開発業者の利益のために、時間という犠牲を払わされている。道路は二車線で、拡幅は不可能だ。ところがウォルトン郡の計画局は、起きるであろう渋滞に何の対策もとっていない。

州と連邦の道路のサービス・エリアは二車線だったので、乱開発のために、ハリケーン時の避難が不可能になった。フロリダ州とアメリカ納税者は、ハリケーン時避難の多少の形を作るため、二車線の道路を四車線の道路に変える費用を負担しなければならなかった。十年たっても、南北に走るハイウェイ79の拡幅は、州間道路10の合流点まで、完成していない。幸いにも、ハリケーンに見舞われてはいない。

こうした費用納税者に負担させるのではなく、もし開発業者が支払わなければならないことになったら、それでも彼らのプロジェクトは利益があがるのだろうか?

次に、アップルやナイキのようなアメリカ企業がアメリカ人に販売する商品製造やサービスを海外移転する外部費用を検討しよう。アメリカ国内の製造施設が閉鎖され、雇用が例えば、中国に移転されると、アメリカ労働者は、職、医療保障、出世、年金への備えや、同等の雇用や、いかなる雇用も見つけられない場合には、往々にして、自尊心さえも失う。住宅ローンや自動車ローンを払いそこねた人々は、自宅や自動車を失う。個人所得や売り上げ税が減少して、都市、州や連邦政府は税基盤を失い、放棄されたコミュニティーの住宅や商業用不動産価格の下落で、不動産税も減る。給与税積立金が減って、社会保障やメディケアの資金調達も損なわれる 。州や地方のインフラが劣化する。犯罪が増加する可能性もある。セーフティーネット政策の強化が必要だが、税収が減少しているため、支出は削減される。都市や州の公務員たちは、年金が危険にさらされていることに気がつく。教育も影響を受ける。これらの全ての費用は、アメリカ労働力を、より安価な外国の労働力に代えることによる、アップルやナイキの利益を遥かに上回る。ネオリベラルの主張とは矛盾して、企業が得る労賃の急減にもかかわらず、アップルやナイキの価格は下がっていない。

聡明に統治されている国なら、こういうことを許すまい。アメリカの統治が余りにまずいので、連中の利益のもとになる費用を外部の第三者に押しつけることが可能であるがゆえに、グローバル企業の重役や株主は大いに儲けている。

アメリカ資本主義は、ごく少数の人々の利益のために、多数の人々から略奪する仕組みだというのが明白な事実だ。ネオリベラル経済学は、この略奪を支持するために、作り上げられたのだ。言い換えれば、ネオリベラル経済学者は、欧米の印刷・TVメディア同様の無節操な連中に過ぎない。

ところが、アメリカ人は実に無頓着なので、略奪されている人々が“自由市場資本主義”の利点を賞賛するのを聞かされることになる。

これまでの所、我々は資本主義が押しつける外部費用の表面を引っかいただけにすぎない。営利活動の結果による空気、土壌、運河や大洋の汚染を想起願いたい。2011年3月以来、太平洋にあふれでている福島の放射能汚染水を想起願いたい。農業用化学肥料の流出によるメキシコ湾の酸欠海域を想起願いたい。上流での乱開発による、湾に注ぐ川の水量が減ったことによる、フロリダ州アパラチコーラ湾の牡蠣養殖場の破壊を想起願いたい。こうしたものの例はキリがない。こうした破壊の責任を負う大企業は、費用を全く負担していない。

地球温暖化や大洋の酸性化が、資本主義の炭素を基本とするエネルギー体制の結果だというこになれば、資本主義の外部費用のおかげで、世界丸ごと死に絶えかねない。

自由市場の擁護者連中は、経済計画を笑い物にするのが好きで、アラン・グリーンスパンとラリー・サマーズは実際“市場は自動調整する”と述べた。この自動調整の兆しはどこにも皆無だ。それどころか、外部費用が外部費用の上に積み重なる。計画の不在こそが、乱開発で、道路30-Aが機能不全に陥った理由で、乱開発で、ジョージア州アトランタなどの都市地域が、機能不全に陥った理由なのだ。計画は、市場と置き換わることを意味していない。開発の費用を第三者に転嫁する代わりに、合理的な結果を生みだす規則を作ることを意味しているのだ。

もし資本主義が、その活動の費用を負担しなければならなくなったら、一体どれだけの活動が引き合うのだろう?

資本家連中は連中の外部費用を負担する必要が無いのだから、一体何が費用を抑制するのだろう?

外部費用が、外部費用にまつわる廃棄物を処理する生物圏の能力を越えてしまえば、生命は終わる。

原始的財産権制度では、我々は規制されていない資本主義を生き抜けない。ハーマン・デイリーなどのエコロジー経済学者たちはこれを理解しているが、ネオリベラル経済学者連中は、資本家による略奪の擁護者だ。地球上での、人類の存在が軽微だった時代の遙か昔、ダリが“からっぽの世界”と呼ぶ世界では、生産活動は、地球が浄化できる以上の廃棄物を産み出さなかった。ところが現在の人間の存在が大きい、デイリーが“いっぱいの世界”と呼ぶ場所では、徹底的な規制が必要なのだ。例えば、トランプ政権の環境保護の後退計画は、外部費用を何倍にもするだろう。これが経済成長を増大するなどと主張するのは愚かなことだ。デイリー(とマイケル・ハドソン)が強調しているように、国内総生産(GDP)として知られている尺度はきわめて欠陥があり、生産の増加が、その価値より、製造により多くの費用がかかっているのかどうかが分からないのだ。GDPは、実際は、略奪による費用を考慮しない、略奪されたものの尺度だ。環境規制緩和とは、資本家が、環境を、ごみ捨て場として扱えることを意味する。地球が極めて有毒となり、回復できなくなる可能性がある。

アメリカ合州国と、欧米世界全般において、財産権は、ごく狭い、切り詰められた形でしか存在していない。開発業者は、人の眺望を永久に奪い取り、連中の建設に必要な期間、人の孤独を奪うことができる。もし日本では、眺望に所有権や、騒音の緩和を必要とする静けさや、所有地の日照権があるのなら、どうして、アメリカ人がそれを得られないわけがあろう? 結局“例外的国民”だとされるではないか。

しかし、事の真実は、アメリカ人は、人類史上もっとも例外的ではない人々だ。アメリカ人には何の権利もないのだ。不運でとるに足りない生き物である我々は、何であれ、資本家連中や、その傀儡政権が我々に押しつけるものを受け入れるしかないのだ。しかも、我々は余りにも愚かで、それを“自由と民主主義のアメリカ”と呼んでいる。

Paul Craig Robertsは元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニュー ズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼 の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Order.が購入可能。

記事原文のurl:http://www.paulcraigroberts.org/2017/04/25/looting-machine-called-capitalism/


[32初期非表示理由]:担当:アラシ

25. 中川隆[-7749] koaQ7Jey 2017年5月07日 04:45:06 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

日本人が税金が高すぎると暴動を起こしても世界は理解する



なぜ日本の社会は活性化しないのか。なぜ日本は、何十年も死んだように停滞し、高齢者は貧困に堕ち、若年層は無活動になり、ニートやフリーターが増え、社会がどんどん無気力化に向かって進んでいくのか。

その理由は様々なものがあるが、見過ごせない要因のひとつとして「税金があまりにも高すぎる」というものもある。

よく「日本の消費税はヨーロッパに比べると低い」と言われるのだが、これは一種の目くらましでもある。

なぜなら、日本の消費税は他のありとあらゆる税金のうちの1つにしか過ぎず、他にも山ほどの税金が取られているからである。消費税だけを見て高い低いと言っても仕方がない。

税金はその国によって様々な種類があるので、総合的に日本の税金は高いか安いかを見なければならない。

こうした要因を加味して税金の高さをレベル分けしたのが『ABC News Point』の「2015年世界で最も税金が高い国トップ10」のランクだが、これを見ると、日本は堂々と世界第2位のランクにある。

つまり、世界で2番目に日本は税金が高い国なのである。別の言い方をすると「日本人は世界で2番目になるくらい取られ過ぎている」ということだ。

あまりにも高すぎる税金で日本人が全員苦しんでいる

日本人は財務省に騙されないで、もっと怒った方がいい。給料明細を見て「税金が高すぎる」と感じるのは気のせいでも何でもない。本当に税金が高いのだ。

なぜ税金が高いのか。日本人が何も言わずに高い税金を許容し、それを粛々と払うからである。税金を上げても暴動も起こさないし、政府に抗議もしない。

それなら、もっと税金を上げればいいと政府や財務省が考えても無理もない。どんどん取れるのだから、もっと取ろうとするのである。ボッタクリ・バーと同じで、相手が払える極限まで取っていく。

しかし、これだけ国民から税金を搾り取っているのだから、さぞかし国庫には金が唸っているのだろうと思うと、実は世界でも最悪の部類に入る1000兆円超えの借金になっている。

いかに今までの歴代政府と財務省(旧大蔵省)が無能だったか分かるはずだ。

日本政府は反日国家に脅されたら湯水の如く金を支払い、諸外国から無償援助を頼まれても好き放題に日本国民の金をばらまいてきた。

無償援助しても善意が跳ね返って来るとは限らない。

たとえば、反日教育をしている中国にさえもODAで無償援助して、中国国内で焼き打ちされたり、領土問題で侵略されたりしているのだから馬鹿丸出しだ。

(焼き討ちされているのに、せっせと金をばらまいていた日本)
https://darkness-tiga.blogspot.jp/2015/03/20150314T1511580900.html


最近も、守られるわけがないと分かりきっている日韓合意みたいなものを韓国と結んで10億円を支払って日本人の金を無駄にしたばかりだ。

(岸田外相は韓国に屈服し、日本人の金と安全と尊厳を捨てた)
https://darkness-tiga.blogspot.jp/2016/08/20160813T1232580900.html


こうした無駄なバラマキのせいで、私たちの税金は世界でも2番目の酷税と化し、それでも足りないというので、財務省はもっと税金を上げることを画策している。


日本人は「何をしても」税金を取られる酷税社会

税金を湯水の如く取られて、日本社会が活性化すると思うだろうか。なぜ、日本社会が長らく低迷してしまっているのかというと、あまりにも高すぎる税金で日本人が全員苦しんでいるからでもある。

日本人は、もういい加減に「税金が高すぎる」と暴動を起こしてもいい。日本の酷税を見ると、世界がそれを理解するだろう。

国の借金が増えたというのであれば、それは政治家と財務省の責任なのだから、政治家と国家公務員がまず責任を取らなければならない。

最初に政治家や国家公務員の給料を減らし、人員を減らし、天下りを減らし、天下り団体を必要最小限まで消し、徹底的な人員削減と経費削減の努力をすべきなのだ。

それをやって、最後に国民にどうするか相談するのが筋だ。それをしないで、単に「税収が足りないから消費税を上げる」と言うのは、あまりにも都合が良すぎる。

「消費税を上げるというのであれば、無責任体質の財務省を解体しろ」と国民は言う権利がある。それほど、財務省は無責任極まりないことをしている。

日本人は今の税金があまりにも理不尽であることを、もう一度よく理解すべきだ。

消費税だけに目くらましされていてはいけない。日本人は「何をしても」税金を取られるがんじがらめの酷税社会にされてしまっているのだ。

たとえば、あなたが働いたらそれだけで税金をごっそりと持っていかれる。それを「所得税」と言う。それなら自分で会社を作ったらどうなのか。そうすると、また税金を持っていかれる。それを「法人税」と言う。

あなたが買い物をしたら、やはり国が割り込んできてあなたから税金をごっそりと持っていく。それを「消費税」と言う。

あなたが日本のどこかに住んでいるのであれば、もちろん住んでいるというだけで税金をごっそりと持っていかれる。それを「住民税」と言う。

あなたが家など買おうものなら、もっと税金を取られる。それを「固定資産税」と言う。何をしても税金が取られるのだが、もちろんこれは序の口だ。


日本社会を活性化させるにはどうすればいいのか?

あなたが若ければ「国民年金」という税金に見えない税金を取られ、歳を取れば「介護保険料」という税金に見えない税金を取られることになる。

「もう、うんざりだ。旅行に行って温泉にでも浸かって世知辛いことは忘れよう」と思ったら、また政府が出てくる。移動するための車があるのなら「自動車税」も取られるし、「ガソリン税」も取られる。

温泉に辿り着いて、這々の体で温泉に入ったら今度は「入浴税」を取られる。日本はのんびりと湯を浸かるにも税金がいるのである。冗談ではなくて本当の話だ。

「こんな社会はやってられない」と酒とタバコに溺れても政府から逃れられない。酒を飲んだら「酒税」を取られ、タバコを吸ったら「タバコ税」を取られる。

こんな社会では暮らしていけないと親に援助してもらったら「贈与税」を取られる。親が死んでも「相続税」を取られる。

日本人は何をやっても税金を取られる仕組みになっており、もうそこから逃げられないのである。払わないと「罰金」を課せられ、逃れようとすると懲罰として、1.5倍の「追徴課税」を突きつけられる。

これが日本の税金であり、世界で2番目に過酷な社会である。

では、日本社会を活性化させるにはどうすればいいのか。

停滞から脱し、若年層が消費や結婚ができるようにするにはどうすればいいのか。働く喜びを生み出し、欲しいものをたくさん買える仕組みを作り、起業を促し、所得の向上意欲に火を付けるには、どうするのか。

最初に、この酷税をどうにかしないと話にならないというのが分かるはずだ。

日本に必要なのは思い切った減税であり、日本社会に求められているのは税金のシンプル化である。政治家や財務省は、さらに税金を増やすことしか考えていないが、こんな発想の政治家や官僚ばかりだと日本は滅びる。


日本に必要なのは思い切った減税であり、日本社会に求められているのは税金のシンプル化である。政治家や財務省は、さらに税金を増やすことしか考えていないが、こんな発想の政治家や官僚ばかりだと日本は滅びる。
https://darkness-tiga.blogspot.jp/2017/05/20170504T1737560900.html


世界の税率が高い国ランキング - 日本は第2位にランクイン


ABC News Pointが、世界各国の税率を調査し、ランキングにして発表をしました。

この調査は、各国の法人税、給与税(源泉徴収税)、所得税、売上税(消費税)の4つの税率とその国の豊かさなどを掛けあわせてランク付けをされています。日本は、税率が高い国第2位にランクインしました。


Top 10 Highest Tax Paying Countries 2015
http://www.abcnewspoint.com/top-10-highest-tax-paying-countries-2015/

世界の税率が高い国ランキング

調査によると第1位は、南カリブ海にあるオランダ王国を構成する1国である「アルバ」で、各種税率は法人税率が28%、所得税が最小で7%最大で58.95%、売上税が1.5%という結果となりました。

世界の税率が高い国ランキングTOP10


順位 国名 主な税金と税率

第1位 アルバ 法人税 28%
所得税 7%〜58.95%
売上税 1.5%

第2位 日本 法人税 38.01%
給与税 25.63%
所得税 15%〜50%
消費税 8%

第3位 イギリス 法人税 40%
給与税 15.3%〜3.8%
所得税 〜55.9%
売上税 0%〜11.725%

4位 フィンランド 法人税 20%
給与税 平均20.64%
所得税 7.71%〜61.96%
売上税 24%

第5位 アイルランド 法人税 12.5%
給与税 0%〜11%
所得税〜40%
サービス税 9%〜13.5%
消費税 23%

第6位 スウェーデン 法人税 22%
給与税 32.42%
所得税 〜59.7%
売上税 25%

第7位 デンマーク 法人税23.5%
給与税 8%
所得税 46.03%〜61.03%
売上税 25%

第8位 オランダ 法人税 25%
所得税 〜52%
消費税 21%

第9位 ベルギー 法人税 33.9%
給与税37.84%
所得税 〜64%
消費税 21%

第10位 オーストリア 法人税 25%
個人税 〜50%
消費税 20%

http://www.abcnewspoint.com/top-10-highest-tax-paying-countries-2015/


26. 中川隆[-7748] koaQ7Jey 2017年5月07日 04:48:50 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

所得1億円超だと税負担率はこんなに低い、金持ち優遇の実態
2016年11月28日 「週刊ダイヤモンド」編集委員・原英次郎
http://www.asyura2.com/16/hasan116/msg/225.html


 政府税制調査会の議論が、大詰めを迎えている。報道では配偶者控除の引き上げやビール税の一本化などが注目されているが、実は隠れた重要なテーマがある。それは日本の所得税が金持ち優遇になり過ぎているのではないかという点だ。

 日本の所得税は二つの大きな課題を抱えている。一つは、共働きやパートタイムなど働き方が多様化している今、働き方に影響を与えない税制にいかにリフォームしていくか。もう一つは、格差拡大を是正するために、いかに所得の再配分機能を回復していくか、である。金持ち優遇は後者に関連する。


■所得金額約1億円超から税負担が軽くなる

 日本の所得税率は現在、5%〜45%まで7段階の累進税となっている。最高税率は45%で、4000万円以上の課税所得に適用される。よく誤解されがちだが、例えば、課税所得が5000万円の場合、丸々5000万円に45%が適用されるのではなく、4000万円を超える1000万円に対して45%の税率が適用される。いわゆる超過累進税率方式を採用している。


http://www.asyura2.com/16/hasan116/msg/225.html


 グラフを見ていただきたい。これは分母に所得、分子に所得税を採って、所得税負担率を計算したものだ。対象者は確定申告を行った申告納税者だけで、企業が税金徴収を代行(源泉徴収)しているほとんどの会社員が含まれていないという限定つきながら、大きな傾向を示していると言える。

 グラフの実線が負担率。ひと目で分かるように2013年、2014年とも所得税負担率は1億円近辺をピークに、それ以上稼ぐと徐々に低下していき、100億円以上では13年で11.1%、14年で17%しか負担していない。それはなぜか。

 理由は簡単だ。給与所得や事業所得に対しては、最高税率45%の累進税が適用されるのに対して、株式等譲渡所得(いわゆるキャピタルゲイン)や配当、債券・預金の利子などの金融所得に対しては、20%の軽減税率が適用される「分離課税」となっているためだ。

 このため所得(グラフでは合計所得)に占めるキャピタルゲインの比率が高くなるほど、全体を平均すると負担率が低くなる。グラフの破線が所得に占めるキャピタルゲインの比率を示しているが、超高額所得者ほどキャピタルゲインの占める比率が高く、その結果、負担率が低くなっている。

 負担率が20%を下回る所得層がいるのは、金融所得に対する税率20%の内訳が、所得税15%+住民税5%となっており、国税庁の元データが所得税の15%のみを集計しているため。2013年分では、その15%をも下回る層が存在するのは、2013年末まで10%(所得税7%+住民税3%)と、軽減税率をさらに軽減した税率が適用されていたからだ。

■金融所得課税5%の引き上げで
約1兆円の税収増が見込める

 税率は負担能力に応じて徐々に高くなっていくのが公平だとすれば、この状態は明らかに公平の原則に反しているように見える。ただ、ことはそう単純ではない。

 理由は大きく言って二つある。一つはキャピタルゲインをどう考えるかという問題。株式に対する課税は毎年の含み益(株式を保有したままで利益が出ている状態)に課税されるわけではなく、売却して利益が実現したときに課税される。

 とすると、ある企業が小さいときに投資して、それが10年や20年後に大企業となった結果、売却して大きな利益を得た場合、その一時点だけを捉えて、給与所得並みの高い税率を課すのは公平と言えないという考え方もある。同じようなことは、ベンチャーの経営者が努力してビジネスを成功させて株式の上場にこぎつけ、保有株式を売却した際にも起こる。キャピタルゲインに対する税率を高くし過ぎると、リスクに挑戦する意欲をそぎ、経済全体の活力をそぐことにもなりかねないというわけだ。

 もう一点は、グローバル化し資本が自由に動ける現在の世界では、金融資産に対する投資は「逃げ足が速い」という性質を持っていること。キャピタルゲインに対する税率を上げた結果、投資資金が海外に逃げ出し、かえって税収が減るという可能性もある。実際、G5(英米仏独日)では、フランスを除く4ヵ国が、金融所得に対して分離課税制度を採用しており、事業所得などとは別の税率を適用している。

 一方、キャピタルゲインをもたらす企業の利益も、社会全体からもたれされたものだから、税負担率を上げて社会全体に還元すべきという考えも成り立つ。東京財団の森信茂樹上席研究員の試算によれば、いまの分離課税のままで、金融所得に対する税率を20%から25%に引き上げると、約1兆円の税収増になるという。これを原資に、貧困対策や教育に回すこともできる。社会全体が健康になり教育水準も上がれば、ひいては企業の利益にもプラスになるだろう。

 税の形は、どのような国の形を目指すのかということの具体的な表現であり、民主主義の基本中の基本のテーマである。確かに、金融所得一つをとっても、分離課税がよいのか、どの税率が公平なのかをピンポイントで判断するのは難しい。だが少なくとも専門家任せでなく、納税者である国民が、いまの所得税が金持ち優遇になっているという現状を知る、このことが議論のスタートになる。
http://www.asyura2.com/16/hasan116/msg/225.html



2017年3月13日【三橋貴明】ルサンチマン・プロパガンダ


新自由主義的な政策を推進する手法として、ショック・ドクトリンは有名です。震災やテロなどの「ショック」があった際に、国民が衝撃を受けている隙を狙い、一気に構造改革を進めてしまうのです。

ちなみに、東日本大震災においてもショック・ドクトリンの手法は用いられ、仙台空港の民営化や、漁業分野(水産業復興特区)へ大手企業が新規参入。原発事故を利用したFIT(再生可能エネルギー固定化価格買取制度)導入など、いくつもの「成果」を挙げています。

とはいえ、ショック・ドクトリンを実行に移せるほどの「ショック」は、それほど頻繁にあるものではありません。

それでは、日常的にはいかにして、「特定の誰かを富ませる構造改革」が行われるのでしょうか。

国民のルサンチマンにかこつけ、特定の誰か(農協、医師会、土木・建設業者、公務員、電力会社などなど)を「既得権益」という悪者に設定。「既得権益が!」と批判することで、ルサンチマンにまみれた国民の支持を取り付け、構造改革を推進するのです。

すなわち、ルサンチマン・プロパガンダです。

農協で言えば、

「農協は既得権益だ! 解体しろ!」

と、叫び、国民の支持を取り付け、農協グループを全農、農林中金、JA共済、単協と切り分け、それぞれを「パクっ!」と食べてしまう。

もちろん、農協にも何らかの組織的問題があるでしょう。いかなる組織であっても、問題は抱えています。ならば、

「農家の所得を増やし、国民の食料安全保障を維持するために、農協をどのように改革するべきか?」

という議論が行われなければならないのですが、現実には

「農協は既得権益だ! 解体しろ!」
「そうだ! そうだ!」

と、まるで魔女狩りのような光景が繰り広げられ、日本国の食料安全保障が崩壊に向かっています。

公務員問題でいえば、

「公務員の給与は高すぎる! 給与引き下げろ!」

と、国民のルサンチマンに火をつけ、同意を取り付けたのち、

「いや、いっそ公務員を民間委託にしよう。そちらの方が効率的だ!」

と、本来の目的が顔を出し、行政という分野に「新規参入」を果たした企業(及び経営者や投資家)が儲けるという構図でございます。

竹中平蔵氏は、パソナの取締役会長であり、かつては大阪の日本維新の会の顧問のような仕事をしていました。


【区役所住民情報等の委託予定事業者を決定しました【北区、福島区、此花区、中央区、生野区、城東区、鶴見区、住吉区、平野区、西成区】】
http://www.city.osaka.lg.jp/shimin/page/0000239366.html

『大阪市では、区役所における市民サービスの向上と効率的な業務運営をめざしており、区役所における窓口やバックヤードにおける住民情報業務等を委託するための企画提案を募集し、外部の有識者による選定会議を経て、次のとおり委託予定事業者を選定しました。


1 委託予定事業者

(1)北区 株式会社パソナ  (提案額:126,932,876円、契約予定期間:平成28年11月30日まで)

(2)福島区 株式会社パソナ  (提案額:56,697,883円、契約予定期間:平成28年1月31日まで)

(3)此花区 株式会社メディカルアソシア  (提案額:76,364,387円、契約予定期間:平成28年11月30日まで)

(4)中央区 株式会社パソナ  (提案額:115,037,263円、契約予定期間:平成28年11月30日まで)

(5)生野区 株式会社パソナ  (提案額:113,634,136円、契約予定期間:平成28年11月30日まで)

(6)城東区 株式会社メディカルアソシア  (提案額:52,708,239円、契約予定期間:平成28年1月31日まで)

(7)鶴見区株式会社メディカルアソシア  (提案額:83,663,158円、契約予定期間:平成28年11月30日まで)

(8)住吉区 株式会社パソナ  (提案額:114,575,848円、契約予定期間:平成28年11月30日まで)

(9)平野区 株式会社ジェイエスキューブ  (提案額:78,552,000円、契約予定期間:平成28年1月31日まで)

(10)西成区 ヒューマンタッチ株式会社  (提案額:72,737,314円、契約予定期間:平成28年1月31日まで)』


大阪市の区役所業務の外注で、半分をパソナが獲得したわけです。

なかなか美味しいビジネスになって良かったですね。ウラヤマシイ、ウラヤマシイ。

・・・・・要は、こういう話なのですよ。

というわけで、三橋は「同じ国民」を「既得権益が!」などと叩く連中は、一切、信用しません。彼らの主張に乗ることは、単に誰かのビジネスを増やすだけで、同時に国民統合を破壊するに等しいと理解しているためです。
https://38news.jp/default/10196


レント・シーカーのプロパガンダに騙されない 2017-03-23

 
 ところで、なぜグローバリズムは「緊縮財政」を推進し、財政破綻論を煽るのでしょうか。


 それは、公共インフラを含む公的サービスの「民営化」により、新たなビジネスが生まれるためです。新たなビジネスとはいっても、すでに公共が提供しているサービスを、新規参入の民間事業者が提供することで「儲かる」というだけの話に過ぎません。


 別に、新たな付加価値を生み出すわけではないにも関わらず、公共が提供していたサービスをビジネスとすることで儲ける。いわゆる、レント・シーキングですね。


 レント・シーキングのキーワードは、コンセッション、PFI、民営化、効率化、民間活力の導入などになります。


 上記のレント・シーキングの実現のために、各国で「恐怖プロパガンダ(財政破綻論で煽る)」「ルサンチマン・プロパガンダ」「ショック・ドクトリン」など、様々な「工夫が凝らされてきた」というのが、現実の世界です。


 もちろん、日本も例外ではありません。

『浜松市が日本初の下水道コンセッション、優先交渉権者にヴェオリアら
http://www.nikkeibp.co.jp/atcl/tk/PPP/news/032200217/

 浜松市は3月21日、コンセッション方式を導入する浜松市公共下水道終末処理場(西遠処理区)運営事業を担う民間事業者として、ヴェオリア・ジャパン(東京都港区)を代表企業する企業連合を優先交渉権者に決定したと発表した(構成企業:ヴェオリア・ジェネッツ、JFEエンジニアリング、オリックス、東急建設、および、浜松市の地元企業である須山建設)。コンセッション方式による下水道事業の運営は日本初となる。ヴェオリア・ジャパンは仏ヴェオリア・グループの日本法人。同グループは世界各国でコンセッション事業を含む3300カ所以上の下水処理場の運営実績を持つグローバル企業だ。』

 コンセッション方式。資産は政府や自治体が持ったまま、「運営」のみを民間が受注し、ビジネスと化す。しかも、日本のコンセッション方式の場合、例により「外資規制」がありません。(外為法の届け出のみ)


 浜松に続き、各地の上下水道がコンセッションにより外資系を含む民間に「受注」されていくのでしょう。


 当たり前ですが、民間事業者は「利益」を出さなければなりません。すでに、南米やアジア諸国で上下水道の民営化が行われましたが、必ず「質の低下」「価格の上昇」をもたらし、最終的には「事業者 対 住民」の対立を引き起こしてしまいます。


 諸外国で失敗に終わった上下水道の民営化を、我が国は今更ながらに推進しようとしているわけです。


 まさに、周回遅れ!


『5月電気料金、大幅値上げ=再エネ負担増で月200円前後
http://www.jiji.com/jc/article?k=2017032200906&g=eco

 大手電力10社の5月の電気料金が、標準家庭で月150〜210円程度の値上げとなる見通しであることが22日、分かった。再生可能エネルギーを普及させるために料金に上乗せする「賦課金」が、5月から増額されることが主因。火力発電の燃料となる原油や液化天然ガス(LNG)価格も上昇しており、消費者の負担が増しそうだ。』
 
 最エネ賦課金とは、FITのために我々が毎月払っている上納金です。FITは、福島第一原発事故という「ショック」を利用し、孫正義ら一部の企業家、投資家たちが菅直人を動かし、再生可能エネルギー特別措置法を通すことで始まりました。


 結果、我々日本国民は、電力の安定供給には何の役にも立たない(それどころか、安定供給を揺るがす)再生可能エネルギーのコストを毎月負担し続けています。


 現代の日本が、まさにグローバリズムという「儲け中心主義」のレント・シーキングにより、壊されていっているのが分かります。


 レント・シーキングに対抗するためには、まずは日本国民が、

「ルサンチマン・プロパガンダ」
「恐怖・プロパガンダ」
「木を見せ、森を見せないプロパガンダ」
「ショック・ドクトリン」

 などに騙されないようにすることが肝要です。


 例えば、公務員問題でいえば、

「公務員の給与は高すぎる! 給与引き下げろ!」

 と、国民のルサンチマンに火をつけ、同意を取り付けたのち、

「いや、いっそ公務員を民間委託にしよう。そちらの方が効率的だ!」

 と、本来の目的が顔を出し、行政という分野に「新規参入」を果たした企業(及び経営者や投資家)が儲けるという構図でございます。


 竹中平蔵氏は、パソナの取締役会長であり、かつては大阪の日本維新の会の顧問のような仕事をしていました。

【区役所住民情報等の委託予定事業者を決定しました【北区、福島区、此花区、中央区、生野区、城東区、鶴見区、住吉区、平野区、西成区】】
http://www.city.osaka.lg.jp/shimin/page/0000239366.html

『大阪市では、区役所における市民サービスの向上と効率的な業務運営をめざしており、区役所における窓口やバックヤードにおける住民情報業務等を委託するための企画提案を募集し、外部の有識者による選定会議を経て、次のとおり委託予定事業者を選定しました。

1 委託予定事業者

(1)北区 株式会社パソナ  (提案額:126,932,876円、契約予定期間:平成28年11月30日まで) 

(2)福島区 株式会社パソナ  (提案額:56,697,883円、契約予定期間:平成28年1月31日まで)

(3)此花区 株式会社メディカルアソシア  (提案額:76,364,387円、契約予定期間:平成28年11月30日まで) 

(4)中央区 株式会社パソナ  (提案額:115,037,263円、契約予定期間:平成28年11月30日まで) 

(5)生野区 株式会社パソナ  (提案額:113,634,136円、契約予定期間:平成28年11月30日まで)

(6)城東区 株式会社メディカルアソシア  (提案額:52,708,239円、契約予定期間:平成28年1月31日まで)

(7)鶴見区株式会社メディカルアソシア  (提案額:83,663,158円、契約予定期間:平成28年11月30日まで)

(8)住吉区 株式会社パソナ  (提案額:114,575,848円、契約予定期間:平成28年11月30日まで)

(9)平野区 株式会社ジェイエスキューブ  (提案額:78,552,000円、契約予定期間:平成28年1月31日まで) 

(10)西成区 ヒューマンタッチ株式会社  (提案額:72,737,314円、契約予定期間:平成28年1月31日まで)』

 大阪市の区役所業務の外注で、半分をパソナが獲得したわけです。なかなか美味しいビジネスになって良かったですね。

 ・・・・・要は、こういう話なのですよ。


 というわけで、三橋は「同じ国民」を「既得権益が!」などと叩く連中は、一切、信用しません。彼らの主張に乗ることは、単にレント・シーカーのビジネスを増やすだけで、同時に国民統合を破壊するに等しいと理解しているためです。


 我々日本国民が、レント・シーカーたちのプロパガンダに騙される愚民である限り、日本の復活はありません。
http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12258900724.html


27. 中川隆[-7747] koaQ7Jey 2017年5月07日 04:51:33 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

グローバリズムのトリニティ(三位一体) 2017-03-29


 自由貿易、規制緩和、緊縮財政の政策三点セットを、わたくしは「グローバリズムのトリニティ(三位一体)」と呼んでいます。


 自由貿易と、規制緩和は、これは似通った話です。国境という規制を緩和し、モノ、ヒト、カネの移動を自由化するのが「自由貿易」ですが、国内で各種の規制を緩和するのが規制緩和です。TPPは「自由貿易」ですが、農協改革は「規制緩和」です。両者ともに、政府のパワーを小さくし、ビジネスを自由化するという点では同じ発想です。


 なぜ、そこに「緊縮財政」が加わるのか。


 もちろん、緊縮財政あるいは「財政破綻論」の蔓延なしで、公共サービス等の自由化、民営化が実現できないためです。


 昨日も取り上げた、第69回カンヌ国際映画祭パルムドール(最高賞)を受賞した「わたしは、ダニエル・ブレイク 」で、ある登場人物が警察を批判する際に、
「どうするんだ? 保守党得意の民営化か?」
 と、揶揄するシーンがあるのですが、緊縮財政と民営化(規制緩和)は基本的にはセットです。ダニエル・ブレイクの脚本家は、正しく理解しています。


 何しろ、緊縮財政を採ったところで、行政、水道、鉄道、空港、年金、医療、公共インフラ建設等の「公共サービス」は提供しないわけにはいきません。公共サービスは、たとえ経済がデフレ化し、不況に陥ったとしても供給されなければならないというタイプのサービスなのです。 


 財政が悪化している。とはいえ、公共サービスは提供しなければならない。

 だからこその、民営化なのですよ。という、レトリックですね。


 行政は、「公務員批判」という国民の声に応え、窓口職員を派遣社員に切り替える。もちろん、日本の場合は派遣社員の多くを「パソナ」が派遣することになります。パソナの取締役会長である竹中平蔵氏も、ボーナスが増えて、オッフオッフでしょう、たぶん(実際はどうなのか知りませんが)。


 水道や地下鉄、空港はコンセッション方式で民営化。とりあえずは、浜松の下水道をフランスのヴェオリアを中心とする民間企業に委託。大阪の地下鉄も民営化。東日本大震災という「ショック」を利用し、仙台空港も民営化。ザ・ショック・トクトリン。


 年金は、財政破綻論に絡め、年金不安を煽り、民間企業の年金保険にスイッチさせる。医療はもちろん、「医療亡国にならないために、先端医療の保険適用はしない。自由診療で!」と、混合診療(患者申出療養)を推進。


 公共インフラの整備も、PFI等「民間活力の導入」とのスローガンの下で、民間の投資家や企業のビジネスチャンスを提供する。


 最終的には、警察や消防、自衛隊の民営化まで達成しなければ、真の意味におけるグローバリズムとは言えないのですよ、はい。


 もっとも、上記のスキームを推進するためには、

「政府は国の借金で破綻する〜っ!!!」

 という、財政破綻論が不可欠です。財政に余裕がある(あるいは、あるように見える)ならば、公共サービスは政府が提供すれば済む話です。

 財政破綻論に基づく緊縮財政こそが、レント・シーカーたちにビジネスチャンスを提供する根幹中の根幹なのです。


 デフレ脱却を目指すのはもちろん、レント・シーカーたちのレトリックを潰すためにも、我が国は緊縮財政を「グローバリズムのトリニティ」として認識し、財政破綻論を潰さなければならないのです。

『「財政赤字の拡大」は政府が今やるべきことか 日本の20年にも及ぶ長期停滞の真因
http://toyokeizai.net/articles/-/164105

◆財政を健全化させる必要などない

 2016年のわが国の政府債務残高は、対GDP(国内総生産)比でついに約230%を超え、先進国の中でも最悪の水準になるという。

 こんな状況にもかかわらず、次のように主張するとしたら、どう思われるであろうか。

 「日本政府は、財政健全化に向けた努力などはしてはならない。なぜなら、政府が財政赤字を削減しようとしてもどうせ徒労に終わるからであり、それ以前に、そもそも日本政府は財政を健全化する必要などないからだ。政府が今やるべきことは財政赤字の拡大なのであって、とりあえず、財源など気にする必要はない」

 こんなことを主張したら、たちどころに「とんでもない暴論だ」と一蹴されて終わりであろう。

 しかし、実は、これを暴論と感じるのは、マクロ経済、財政そして通貨の本質を正確に理解していないからなのである。どれだけ通説や常識に反していようと、これこそが正解なのである。(後略)』

 というわけで、評論家の中野剛志先生が「財政破綻論」を完膚なきまでに論破する寄稿が掲載されましたので、ご紹介。


 特に重要なポイントは、

「国内民間部門の収支+国内政府部門の収支+海外部門の収支=0」

 という恒等式です。


 上記は、セイの法則やら、クラウディングアウトやらとは異なり、統計的な絶対真実です。すなわち、覆ることはありません。


 海外部門の収支をゼロと仮定すると、政府部門の収支を黒字にするためには、民間部門を赤字にしなければならないのです。「誰かの負債は、誰かの資産」である以上、当たり前です。


 実際、日本のプライマリーバランス(基礎的財政収支)を見ると、バブル期に見事に黒字化しています。

【日本の基礎的財政収支の推移(十億円】
http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/image-12260625751-13893357244.html


 バブル期は税収が多く、かつ景気対策が不要であるため、政府の収支が黒字化するのです。反対側で、民間が投資を増やし、収支が赤字化しているのは言うまでもありません。


 とにもかくにも、グローバリズムのトリニティの一つである「緊縮財政」「財政破綻論」を潰さない限り、我が国の経済が復活する日はありません。皆様、中野さんの寄稿などを活用し、是非とも日本の財政破綻論潰しにご協力くださいませ。


 日本が財政破綻する可能性は「ゼロ」なのです。
http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12260625751.html



「アメリカは70年間、衰退し続けている」——チョムスキーの視点 3/27
https://news.yahoo.co.jp/feature/566


ドナルド・トランプ米大統領は、国内の労働者たちに「内向き」の政策を掲げて圧倒的支持を得た。トランプ率いるアメリカは、このまま世界から「孤立」する方向に向かうのか。世界的に高名な言語学者であり、ベトナム戦争以来、アメリカの政治について鋭い論評を加えてきたノーム・チョムスキー氏に、率直な疑問をぶつけた。(インタビュー・吉成真由美/Yahoo!ニュース編集部)

トランプ就任前から「孤立」している


トランプ率いるアメリカはどこへ向かうのか(写真:AP/アフロ)


——トランプ氏は、「内向き」の政策を掲げることで、大統領に当選しました。アメリカは、本当に世界情勢から手を引き、国内政策へ力を注ぐことになるのでしょうか。


アメリカにおいて、大統領の権限は小さくありません。トランプが決意すれば、多くのことを実現できます。例えば、キャンペーンで約束した通り、パリ協定から撤退することもできるし、イランとの核協議から撤退することもできる。ただ、こうしたアメリカの決定に、ヨーロッパ諸国が追随しない可能性は十分にあります。そうなるとアメリカは、世界の中でさらに「孤立」を深めることになる。近年ますます顕著になってきているのは、アメリカが世界情勢から孤立しつつあるということです。


西欧地域が、アメリカの完全な支配下にあった時代もありました。しかし現在は、むしろアメリカが疎外されているとさえ言えます。オバマ前大統領がキューバとの関係正常化に踏み出したのは、アメリカが西半球で完全に孤立してしまうのを避けるためです。西半球諸国は、以前からキューバとの関係正常化を望んでいました。それを阻止していたのが、アメリカだった。もしキューバとの関係改善に踏み出さなければ、2015年にパナマで開かれたサミット(南北アメリカ大陸全体のサミット:Seventh Summit of the Americas)にアメリカが呼ばれない可能性もあったでしょう。


アジアにおいても、アメリカは影響力を失いつつあります。中国の経済的な影響力は増大の一途を辿り、オーストラリアや日本は、その流れに組み込まれつつある。中国主導のアジアインフラ投資銀行(AIIB)に主だった先進国が参加していますが、アメリカは参加していません。ひょっとするとヨーロッパも、アメリカに頼らないもっと独立した路線を歩むようになるかもしれません。

ピークは70年前に


ノーム・チョムスキー:1928年、米フィラデルフィア生まれ。マサチューセッツ工科大学教授。すべての言語に共通する普遍文法を提唱して言語学に革命をもたらした、言語学者にして哲学者であり、ベトナム反戦運動を機に、政治活動にも深く関与。邦訳書に『生成文法の企て』『覇権か、生存か』『すばらしきアメリカ帝国』など多数(撮影:Carl Rutman)


——そうしたアメリカの「孤立」は、アメリカの国力の「衰退」とも関連しているのでしょうか。


近年、アメリカは斜陽の時代に入ったと言われています。それはその通りでしょう。


アメリカは、たしかに後退してきています。そしてそのほとんどが、アメリカ国内の政治・経済政策の失敗によって起きたことです。レーガン時代からの政策(規制緩和政策)によって、国内社会はひどく傷つけられてきました。国内生産力は大幅に削減され、賃金や収入は停滞したり減額したりして、インフラも崩壊しつつあります。ボストン市内を歩いてみれば、後退は明白です。


先日、講演のためにボストンからニューヨークへ列車で行ったのですが、アメリカ一の列車という触れ込みにもかかわらず、片道約4時間もかかりました。1950年に私が初めて同じ列車に乗ったときと同じだけの時間がかかった。ヨーロッパや日本の列車であれば、おそらく2時間もかからないでしょう。これがアメリカの実情です。


アメリカ社会は内側から崩壊してきているのです。金融セクターは、大変な勢いで伸びていますが、果たして金融が経済に貢献しているのかどうかは、大いに疑問です。


アメリカをむしばんでいるのは経済政策の失敗だけではありません。莫大な軍事費も、大変な負担になっている。健康保険システムも、完全に民営化されているために、非効率です。医療にかかる一人当たりのコストは、他の先進国と比べて2倍にもなっている。もし、他の先進国並みの健康保険制度に切り替えることができたら、それだけでアメリカの負債は消えてしまうでしょう。これらが、国をむしばんでいる国内政策です。


とはいえ、それでもまだアメリカは、世界最強の国として他の国々の追随を許さない状態ではありますが。


ただ、アメリカの「衰退」は、ここ最近になって「急に始まった」のではありません。アメリカの国力がピークに達していたのは、1945年です。今から約70年前。そこからだんだんと衰退してきているのです。


1950年代のニューヨークの風景(写真:アフロ)


当時のアメリカには、世界中の富の約半分が集中していました。それほどの権力の集中は史上初のことです。圧倒的な軍事力を持ち、大西洋と太平洋をともに支配下におさめ、西側諸国全体をコントロールしていました。


しかし、後退は、その後すぐに始まります。


1949年には、「中国の喪失(loss of China)」が起こりました。中国が中華人民共和国という社会主義国家としてスタートしたことを、アメリカでは「中国の喪失」と呼んでいます。


この「◯◯の喪失」という言葉の使い方が、当時のアメリカの意識をよく表しています。私は、「自分のiPhone」を失うことはできますが、「あなたのiPhone」を失うことはできません。つまり、「中国の喪失」という言葉からは、「われわれは世界を所有している」という当時のアメリカの深層心理が見てとれます。これは自分たちの世界なのだと。ですから、どこかの国が独立したら、その部分を失ったという意識です。もっと言えば、独立しようとしたり、アメリカのコントロールから逃れようとする行為は、必ず止めなければならないのだと思っていたということです。


「中国の喪失」は、アメリカの国内政策にとって、大きな問題になりました。誰の責任で「中国の喪失」が起こったのかという問題です。その後、ケネディが、「インドシナをどうするか」という問題に直面した時も、ケネディとそのアドバイザーたちは、「インドシナの喪失」の責任を問われる事態になりはしないか戦々恐々とした。また、「アラブの春」が起こったときも、今度は「中東の喪失」が問題視された。しかし、そうしたアメリカの「世界は自分たちのものだ」という意識とは裏腹に、後退は続いていきます。


1970年代には、世界は3極に分かれました。ドイツを中心とするヨーロッパ、日本を中心とする東アジア、そしてアメリカを中心とする北アメリカ。アメリカがコントロールしている地域は、世界の25%くらいまで下がっていた。現在はさらに分散化が進んでいるので、アメリカのコントロールの及ぶ地域はもっと少ないでしょう。


もちろん、アメリカがまだ、圧倒的に大きな力を持った国であることは間違いありません。世界中には800ものアメリカの基地があります。中国は大きな経済力を持っていますが、国民一人当たりの所得はまだまだ低い。国の発展状態を表す人間開発指数(2015年発表)を比べてみても、中国は90位で、インドは130位です(アメリカは8位、日本は20位)。軍事力をはじめとして、まだアメリカとは比べものになりません。

トランプが勝った理由


――「アメリカの国力の後退」は、トランプ氏の勝利の重要な背景ということでしょうか。


2017年1月20日、トランプ大統領の就任演説を聴くために連邦議会議事堂前に集まった群衆(写真:AP/アフロ)


大きな理由の一つであることは間違いないでしょう。新自由主義政策は、多くの人々の生活を困窮させ、国力を後退させることになりました。2008年の経済大破綻の直前、経済学者たちが「大エコノミック・ミラクル」と呼ぶ2007年ですら、アメリカの一般的な労働者の賃金は、25年前の賃金と比較して、低くなっていた。


さらにグローバル化は、労働者たちを国際的な競争の海に放り込みました。自由貿易協定とは、言い換えれば、製薬会社やメディア、大企業に対する保護政策です。プロフェッショナル・クラスは競争から保護される。そして投資家たちも前例のないほどのお金を手に入れた。しかし、労働者たちの生活水準は下がっていったのです。


そもそも「市場化」と呼ばれる政策は、引責しなくてもいい私的な権力(大企業や銀行など)に、判断権限をゆだねるものでした。結果として、民主主義が制限され、生活水準が下がったのです。


――トランプ大統領誕生の背景には、中産階級の消滅や、大企業寄りの政府に対する不信、移民恐怖、反クリントンなど、たくさんの理由が挙がっていますが、トランプ支持者たちの不満は、どのあたりにあったのでしょうか。


社会学者のアーリー・ラッセル・ホックシールド(カリフォルニア大学バークレー校教授)は、トランプ支持者たちを調査した結果、「彼らは、長蛇の列で順番待ちをしているんだ」と言っています。


彼らの両親も、彼ら自身も、よい生活を求めて懸命に働いてきた。保守的で、聖書に従う敬虔なクリスチャンで、よりよい生活を求めて一歩ずつ前進していた。ところが過去25年間、彼らは一向に前へ進めなかった。列の先頭の方は、次元の違う金持ちになった。でもそれは構わない。「懸命に働けば、金持ちになれる」というのがアメリカンドリームなのだから。問題なのは、自分たちの後ろにいる奴らだと。黒人や移民、シリア難民といった弱者たち。連邦政府は、「列の後ろに並んでいる奴ら」を優先して、列の前の方に押し入れてくる。外国人や職を失ったシングルマザーに、政府が経済援助するということは、彼らを列の前に押し出すということだ。こうして自分たちは割を食ってきた。もううんざりだ、というわけです。


「トランプ支持者たちの不満はどのあたりにあったのか」(吉成)(撮影:Carl Rutman)


こういった、スケープゴートを立てて不満のはけ口にするというのは、よく使われる手です。実は、こうした傾向はアメリカだけに見られるものではありません。ヨーロッパでも同じことが起きています。フランスでは北アフリカからの移民がその対象になっています。


フランスの共和党は、右寄りの代表(フランソワ・フィヨン元首相)を選出しました。彼は今年4月、極右政党「国民戦線」の代表(マリーヌ・ルペン)と大統領選で戦うことになります。オーストリアでも、ネオ・ナチにルーツを持つ政党「自由党」が、次の選挙で台頭する可能性がある。イギリスはEU離脱を決めてしまった。イタリアでは、昨年12月の国民投票の結果、改革派のマッテオ・レンツィ首相が辞任に追い込まれました。


一般的に、民主主義への攻撃が見られます。労働者の権利や社会福祉などに対する強い反発が出てきているのです。


「トランプのもっとも『確か』な点は、彼が『不確か』だということです」(チョムスキー氏)(撮影:Carl Rutman)


――トランプ大統領のもとでは、反グローバリズムになるのではないかという恐れがある一方、ロシアとの関係改善を期待する声もあります。トランプ氏のもとで、アメリカはどのような方向に進んでいくのでしょう。


トランプのもっとも「確か」な点は、彼が「不確か」だということです。予測不能です。彼は、多くの事柄について発言していますが、その発言がどのような意味を持つのかわからない。彼の言うことは、全方向に向けて矢を放っているようなもので、たまに的に当たる場合もありますが、一体何をしたいのかわからない。本人にもわからないという状態です。


もしロシアとの非常に危険な対立関係が緩和するのであれば、それは歓迎すべきことです。しかし、もし彼の得意とする「取引(deal)」というものが、プーチン大統領との間でうまく行かなかった場合、彼は頭にきてハチャメチャな行動に出るかもしれない。ミス・ユニバースが彼を批判した時と同じような、度を越した行動に出るかもしれません。彼がどのような行動に出るか、本人も含めて誰にもわからない、という状態なのです。
https://news.yahoo.co.jp/feature/566


【施光恒】黄門様に期待!From 施 光恒(せ・てるひさ)@九州大学
https://38news.jp/politics/10279


テレビ時代劇の「水戸黄門」が今年10月から復活するそうですね。
前作は2011年に終わったので、6年ぶりの復活です。
主演は武田鉄矢。博多弁交じりの黄門さまになるのではないかと少々心配です。

残念ながら地上波ではなく、衛星(BS-TBS)のようですが、視聴率がよければ地上波に移ることもあるでしょうね。

私は結構、時代劇好きですので楽しみです。また、いまの世の中こそ、水戸黄門のような勧善懲悪型の時代劇の復活が必要なのではないかと思います。

というのは、このところ、黄門さまご一行に吟味してほしい悪辣な事柄が、悲しいかな、増えてきているように思います。

新しい水戸黄門では、ぜひ次のような設定の回を作ってほしいです。そして、黄門さまに「助さん、格さん、懲らしめてやりなさい!」と言ってもらいたいものです。

● 悪徳南蛮商人と癒着して、天下のご政道を捻じ曲げ、博打を解禁し、ご法度だったはずの賭場を江戸や上方、長崎などに大々的に作り、一般庶民からカネを巻き上げようとする役人や商人をとっちめる回

● 莫大な口銭(手数料)を懐に入れるために、やはり天下のご政道を捻じ曲げ、ルソン辺りの婦女子の貧しさに付け込み、江戸や上方、相模などに彼女らを送り込んで女中奉公をさせようとたくらむ悪辣な口入屋やそれと結託する役人を成敗する回

以上の例もそうですが、水戸黄門をはじめとする時代劇でかつてよく見られた悪役は、強欲な商人、ならびに強欲商人と癒着する役人でした。そして、強欲商人と役人が結託して庶民を苛めている状況に主人公が気づき、懲らしめるという話が多かったのです。

こうした悪辣な商人・役人連合は、私のみるところ、現在の日本に、はびこっています。ですが、時代劇が少なくなったからでしょうか、世間は、こうした財界と政界の癒着に鈍感になってしまったようです。あまり問題視しなくなっていると思えてなりません。

例えば、企業担当制です。
(内閣府の「企業担当制」についてのサイト)
http://www.invest-japan.go.jp/investment_advisor_assignment_system/index.html

「企業担当制」とは、以前も本メルマガで取り上げたことがありますが、「海外から日本に重要な投資をする企業には、安倍内閣の副大臣や政務官を相談相手につける」という制度です。

(下記のリンク先は「企業担当制」を批判した私のメルマガ記事です。施 光恒「『企業担当制』という約束」2015年4月3日付『「新」経世済民新聞』)
https://38news.jp/archives/05453

つまり、外国企業からさまざまな要望を直接聞き、進出しやすいように各種の便宜をはかるというものです。悪く言えば、各省庁のナンバーツークラスを担当者としてつけ、グローバル企業の御用聞きをしようとするものです。

これ、普通に考えれば、おかしな話ですよね。あからさまに日本の政権の高級幹部とグローバル企業が結託し、グローバル企業に様々な便宜をはかりますよ、ということですから。

もちろん海外からの投資が増えれば、国内に雇用が生まれ、経済が活性化することもなきにしもあらずです。

しかし、当然ながら、外国企業の利益と日本の一般国民の利益は、必ずしも一致するとは限りません。むしろ、両者は乖離してしまう場合が多いのです。

言うまでもなく、グローバルな企業や投資家は、日本国民の生活の安定や福祉、日本の社会や経済の長期的発展などに特段の関心を持ちません。端的に自分たちの利益のみを追求してきます。

例えば、外国企業からすれば、日本に進出する際、労働法制は、なるべく緩い方が望ましいのです。従業員のリストラはしやすいほうがいいですし、残業代もできれば払いたくないでしょう。社会保障費の会社負担が少ないことも望むはずです。法人税率も低いにこしたことはありません。

賃金も安いほうがいいので、日本が外国人労働者や移民を大規模に受け入れてくれた方が有難いのです。

各種の安全基準や環境基準、健康基準も、なるべく緩いほうがグローバル企業にとってビジネスしやすく望ましいのです。

このように、グローバル企業の利益と日本の国民一般の利益とは、多くの場合、一致しません。それなのに、政府の高級幹部が、グローバル企業の要望を直接的に聞き、便宜を図る体制を作ってしまって大丈夫なのでしょうか。

企業担当制はすでに始まっており、現在では、実際にいくつかのグローバル企業に日本政府の高級幹部が担当者(御用聞き)としてついています。

次のようなグローバル企業です。

IBM(情報システム)、エア・リキード(化学)、ジョンソン・エンド・ジョンソン(医療機器)、スリーエム(化学)、デュポン(化学)、ファイザー(医薬品)、フィリップス(医療機器)、マイクロンテクノロジー(半導体)、メルク(医薬品)といった外国企業です。

(詳細は下記の内閣府HPのなかほどの【公募結果】のところの「対象企業」というPDFファイルをご覧ください)。
http://www.invest-japan.go.jp/investment_advisor_assignment_system/index.html

例えば、このファイルによりますと、ジョンソン・エンド・ジョンソンやファイザー、フィリップス、メルクといった医薬品や医療機器関連の企業の場合、厚生労働省の副大臣が「担当者」としてつくようです。

こうしたグローバル企業は、日本でビジネスしやすいように、日本の各種規制やルールを緩和もしくは撤廃するように担当者である副大臣に要求することになります。

医薬品や医療機器のグローバル企業の担当者としてつくのが、経産省の副大臣ならまだ理解できないことはないですが、厚労省の副大臣であることに非常に大きな懸念を覚えます。

厚労省とは、本来、日本国民全体の健康や安全を長期的観点から守るためにあるはずです。

そうであるはずなのに企業担当制の下では、厚労省は、実際のところ外国の医薬品メーカーや医療機器メーカーの声を直接的かつ優先的に聞き、便宜をはかる存在となってしまっていないのか大いに心配です。

近い将来、例えば、薬や医療機器の価格決定システムや著作権保護に関して、国民一般にではなく、グローバル企業のほうにもっぱら有利な規制緩和やルール変更が行われたりする恐れはないのでしょうか。

こうした懸念は、ごく普通のものだと思うのですが、政府は、あまり自覚がないようです。つい先日(3月27日)も、外務省、内閣府、経産省などが主催した「日米欧ビジネスセミナー――双方向の投資拡大が切り拓く日米欧経済関係の新時代」という会合で、政府の幹部は、グローバル企業関係者の前で「企業担当制」を宣伝し、日本に投資するように呼び掛けていました。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/ecm/oecd/page22_002792.html

近い将来、例えば、モンサント社と農水省の副大臣が直結してしまい、様々な規制緩和やルール変更が行われていく――などというあまり考えたくない事態も生じるのかもしれません…

企業担当制以外でも、もっと素朴にまずいのではないかと思われる事案でさえも、最近では、あまり問題にされないようですね。

例えば、よく知られているように(私もかつて問題にしましたが)、竹中平蔵氏は、外国人家政婦の受け入れ解禁に非常に熱心でした。。

(施 光恒「『外国人家政婦』は日本人の倫理観に合うのか?」『産経ニュース』2014年6月5日付)
http://www.sankei.com/economy/news/140605/ecn1406050001-n1.html

竹中氏が委員として名を連ねる国家戦略特区諮問会議の強い働きかけもあり、結局、神奈川や大阪などでは、外国人家政婦の受け入れは実現してしまいました。今後、東京にも広がるようです。

そして、外国人家政婦を受け入れ、派遣するビジネスを行う業者の一つとして認定されたのは、竹中氏が取締役会長を務める人材派遣大手パソナです。

(「フィリピン人家事代行、4時間1万円 パソナが入社式」『日本経済新聞』2017年3月21日付)
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ21HA3_R20C17A3000000/

(「外国人家政婦、東京にも 都が家事代行6社認定」『産経ニュース』2017年2月23日付)
http://www.sankei.com/politics/news/170223/plt1702230016-n1.html

企業と政治とのこうした密接な関係というのは、いいんでしょうかね…。本当に、公正だといえるのでしょうか。日本国民一般のことを考えた政策決定が行われているのでしょうか。
(´・ω・`)

新しい水戸黄門では、ぜひこうした癒着構造を取り上げ、痛烈に風刺してもらいたいものです。

そして、マスコミにしろ、われわれ国民一般にしろ、きちんと監視していかなかればなりませんね。
https://38news.jp/politics/10279



政商たちの栄華 2017-04-04

 政商とは、特定の政治家や官僚と結びつき、自己利益最大化のために政治を動かし(大抵は規制緩和)、ビジネスを拡大しようとする連中を意味します。


 本来、政府の目的は、国民を豊かにする経世済民です。経済の語源が、経世済民であることは言うまでもありません。


 それに対し、企業の目的は利益です(それで、いいのです)。営利企業をすべるため、企業を管理することを「経営」と呼びます。


 経済と、経営は異なる概念なのです。


 現実の世界では、政府が国民全体の豊かさを追求するが故、特定の企業のビジネスチャンスを潰すケースというのは、ままあります。政府と企業では目的が異なる以上、両者の利害が衝突することになっても、これは仕方がない話です。


 無論、政府は経世済民のためであれば、企業のビジネスを片端から潰していい、という話ではありません。逆に、特定企業の利益最大化のために、経世済民が無視されるのも問題です。


 政府と企業という、目的が違う存在が綱引きすることで、政治は動いていきます。もっとも、民主主義国の場合は、国民の票で選ばれた政治家が政治をコントロールするため、本来であれば「経世済民」的な政策が推進されるはずなのです。


 何しろ、「あちら側」と「こちら側」では人数が違います。面倒なので「あちら側」を政商側と呼称しますが、政商側と「国民」では、人数比が1対100くらいの差はあるでしょう。まともに「情報」が国民に伝わってしまうと、政商側に勝ち目はありません。


 だからこそ、政商側はメディアを使い、情報をコントロールし、政府の諮問会議に「民間議員」と称して乗り込み、さらには「公務員叩き」が典型ですが、国民の嫉妬心、怨恨、妬みを煽る、ルサンチマン・プロパガンダを展開。国民の支持を得た上で、自分たちのビジネスを拡大しようとします。


 具体的には、行政の窓口を「派遣社員」でも可能とする規制緩和を実現し、パソナに代表される派遣会社が「行政という市場」に新規参入。利益を稼いでいくわけです。派遣ビジネスは、人材紹介とは異なり、「永遠に抜き続けることが可能」という点で、実に美味しいビジネスなのでございます。


 あるいは、
「日本の農業は高齢化している。若者が農業に参入しないため、このままでは日本の農業は消滅する」
 といった恐怖プロパガンダを展開し、人手不足の現場に「外国人」を導入。当然ながら、パソナに代表される派遣会社が外国人を派遣し、これまた延々と手数料収入を稼ぎ続ける。


 さらには、「一億総活躍」といった空虚なスローガンを政治家が叫び、女性を労働へと駆り立てる(別に、女性が働くことに反対しているわけではありません)。配偶者控除もなくし、専業主婦がまるで「悪いこと」であるかのごとき、社会的な空気を醸成する。(ちなみに、三橋は「女性が働けない社会は腐っているが、女性が働かざるを得ない社会はさらに腐っている」という価値観の持ち主です)


 専業主婦までもが職場に駆り立てられると、当然ながら「家事」「育児」が困難になっていきます。
 というわけで、外国人メイドという「新規事業」の立ち上げです。

ヒャッハーッ!!!


『外国人の家事代行  最前線ルポ なし崩し的拡大に懸念
https://mainichi.jp/articles/20170403/k00/00m/040/022000c

 コンビニ、居酒屋、町工場……。今やありとあらゆる場所で働く外国人が、とうとう家庭にも入り始めた。国家戦略特区では外国人による家事代行が解禁され、第1陣としてフィリピン人女性25人が3月に来日した。最前線を取材すると、政府が成長戦略の柱に掲げる「女性活躍」を外国人女性が下支えする構図が浮かんだ。

◆国家戦略特区で東京、神奈川、大阪で解禁
 「わくわく、ドキドキし、とってもうれしく思っています」。東京・大手町の人材派遣パソナ本社で3月21日、南部靖之パソナグループ代表が新入社員25人を前に興奮気味に切り出した。「40年前、女性の社会進出の場を作ろうと起業した。みなさんが私の夢を実現させてくれます」

 入社式に臨んだ25人は、各自であつらえた白いシャツと黒いスーツの上下を着ている。昨年、東京都と神奈川県、大阪市で外国人家事代行サービスが解禁され、パソナのほか5社が特区内で許可を受けて事業を担う。 (後略)』


 さて、パソナの取締役会長は、ご存知の通り竹中平蔵氏です。
http://www.pasonagroup.co.jp/recruit/message/#takenaka


 この竹中氏が未来投資会議の民間人(民間議員ではありません)であり、国家戦略特区構想のキーマンであることは、皆様もご承知の通り。


 以前(2014年5月)、テレビ愛知の「激論コロシアム」で、パソナの取締役会長である竹中氏が、政府の諮問会議で影響力を発揮しているのは問題であることを、ご本人に指摘して差し上げたところ、
「無礼だ!」
 と、キレられてしまったわけですが、その後も着々と政商ビジネスは推進され、ついに外国人メイドという新規ビジネスがパソナによって始められることになったわけです。


「いや、日本で外国人メイドとか、受け入られるはずがないだろ」

 という意見は多いでしょうし、わたくしも賛同する部分がありますが、そういう問題ではないのです。そもそも、外国人メイドなどという一種の「奴隷文化」を日本が受け入れる必要はありません。それにも関わらず、安倍政権が政商たちの思うがままに、政治を動かしているという現実自体が問題なのです。


 現在の日本は、まさに「政商たちの栄華」としか呼びようがない時代なのです。
http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12262421534.html


28. 中川隆[-7381] koaQ7Jey 2017年6月23日 07:36:36 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

資本主義で格差が広がっても貯金する必要がある理由とは?


マネーボイスに私の文章

『永遠に続く格差の正体。死ぬ前に脱出するにはこの「うまい話」に気付け=鈴木傾城』
http://www.mag2.com/p/money/246739


が掲載されております。ご関心のある方はどうぞお読みになって下さい。

この世はすでに資本主義が全世界を覆い尽くしています。

そんな中、世界中で格差がどんどん広がっているのを見ても分かる通り、超富裕層はすでに個人で数兆円もの資産を保有するようになっています。

逆に貧困層は、持ってるものまで取り上げられて無一文になるような苛烈な社会となっています。この差は、もはや埋めがたいものであるように見えます。

なぜ、格差が埋めがたいものになるのかは、簡単に計算すれば誰もが分かります。

総務省統計局によると、2015年時点で日本の世帯数は5340万3000世帯であると発表しています。

野村総合研究所によると、この中で純金融資産が5億円以上の世帯は7万3000世帯、1億円以上の世帯は114万4000世帯であると「日本の富裕層に関するレポート」で発表しています。

合わせると日本の富裕層は121万7000世帯で、これは日本の全世帯の2.28%となります。一方で、貯蓄を保有していない世帯は30.9%であると金融広報中央委員会は2016年12月13日に発表しています。

格差がどこまでも広がるのを確認する哀しい計算

格差がどのように広がっていくのかは、この両者の資産の増え方を見れば分かるはずです。

たとえば、資産をまったく持たない層が今年から1ヶ月2万円を貯金に回したとします。そうすると、年間で次のように推移していくことになります。

1年目 24万円
2年目 48万円
3年目 72万円
4年目 96万円
5年目 120万円
6年目 144万円
7年目 168万円
8年目 192万円
9年目 216万円
10年目 240万円

一方で、1億円を持っている人がそれを株式に回して3%の配当をもらって、それを貯蓄するとします(分かりやすく単利計算とします)。すると、年間で次のように推移していくことになります。

1年目 300万円
2年目 600万円
3年目 900万円
4年目 1200万円
5年目 1500万円
6年目 1800万円
7年目 2100万円
8年目 2400万円
9年目 2700万円
10年目 3000万円

1億円の方を複利ではなく単利で計算しても、10年にして2760万円の差となってしまいます(実際には複利やキャピタルゲインも入るので、もっと差は広がっています)。

2760万円の差というのはどういうものなのかというと、年間24万円を貯める人がこの金額を貯めるためには115年もかかるということです。

しかし115年後になると、1億円の資産だった人は単利計算であっても3億4500万円となっています。資本主義の中で、格差がどこまでも広がるというのは、こういうことです。

日本では2.28%の世帯がさらに資産を増大させることになります。


浪費が過ぎれば没落し、野心が適えば下克上になる

もちろん、世の中は計算通りにいくというわけではありません。たとえば、浪費癖のある人は1ヶ月100万円の買い物くらいは毎月できると豪語します。

たとえば、エルメスのバッグ1個買えば100万円です。ティファニーのアクセサリー1個で100万円するものもあります。毎月こうしたものを買っていると、1ヶ月100万円を使うのは決して難しいことではありません。

1ヶ月100万円の浪費をする人は1年で1200万円を使うことになります。そうすると、1億円は8年と少しで完全に消えてしまうことになります。

一方で年間24万円を貯めている人は8年後には192万円の貯金を持つことになるので、ここで立場が転換することになります。

富裕層の家族や配偶者や友人や愛人には、しばしば浪費癖のある人がアリのようにたかって来るので、いったん浪費が始まると格差は下に向かって是正されていくことになります。

ごく稀に、何も持たない層がいきなり富裕層になることもあり得ます。

宝くじに当たった、事業で成功した、スポーツや芸術で成功した、投資に成功した……。世の中には多種多様な成功の方法があります。

野心と才能が合致して一挙に億単位の金額が転がり込むことも決してゼロではないわけです。

現在、格差の上にいる人も浪費が過ぎれば没落し、格差の下にいる人も野心が実現すれば成り上がります。これを指して、格差が固定化されるわけではないと考える人もいても不思議ではありません。

確かにそうなのですが、それは世の中の数%で起きている事象であり、一般的に見ると「金持ちはさらに金持ちに。貧困層はさらに貧困に」という事象の方が圧倒的多数を占めているわけです。


資本主義の仕組みを利用する「したたかさ」

すでに格差は埋めがたいものとなっているのですが、だからもう貯金も何もしないという選択をするのは合理的な判断ではないはずです。

なぜなら、資本主義は依然として続くことは確実であり、資本主義が続く限り、資本主義のルールから外れて生きるのは自分を不利にするばかりだからです。

格差の上をいく野心がなくても、富裕層になるという欲望がなくても、資本主義で生きているからには経済社会に沿った生き方を選択するのは当然のことです。

奇をてらったことをせず、きちんと貯金をするという堅実な生き方をするのは資本主義の世界では合理的な生き方です。

さらに金融リテラシーを身につけて、投資に目を向けるというのは、すでに資産を持っている人よりも、むしろ持たない層こそが実践すべきことであると思います。

一攫千金のための投資があるのであれば、資本主義の犠牲にされないための投資というものがあって然るべきだと私は固く信じています。

この世は資本主義の世界なので、資本の争奪が社会の中で行われており、邪悪な意図を持った人間や組織が跋扈して貧困層からさらに奪うという邪悪な世界を築き上げています。

邪悪な世界の落とし穴にハマらず、逆に資本主義の仕組みを利用する「したたかさ」を身につける必要があります。

マネーボイスで取り上げられている今回の記事『永遠に続く格差の正体。死ぬ前に脱出するにはこの「うまい話」に気付け=鈴木傾城』も、そうした意図の元に書いた記事でもあります。

今までマネーボイスで取り上げられた記事のすべては、資本主義の仕組みを利用するための「邪悪な世界のもがき方」を書いていると言えます。

関心のある方は、どうぞマネーボイスの記事をお読み下さい。
https://darkness-tiga.blogspot.jp/2017/06/20170622T1742390900.html

永遠に続く格差の正体。死ぬ前に脱出するにはこの「うまい話」に気付け=鈴木傾城 2017年6月20日
http://www.mag2.com/p/money/246739

もしあなたが資本主義の正体に気付かないまま「じり貧」に追い込まれているなら、搾取された分を奪い返さなければならない。どこから始めればいいのか?


冷酷な事実「リスクを取らない人間に、リターンは与えられない」

あなたの給料はなぜ「2倍」にならないのか?

現代は「資本主義」の世の中なのだが、基本的に資本主義の世界ではリスクを取った人間がリターンを手に入れる世界である。リスクを取らなかった人間にはリターンは与えられない。

そのような社会になっているという例は、サラリーマンを長くやっている人が一番よく知っているはずだ。

会社の業績が上がったら株価も上昇する。しかし、どれだけ業績が上がっても基本的に自分の給料はほとんど上がらない。業績が2倍になったから給料も2倍になったという話など聞いたことがないはずだ。

仮に会社の業績が2倍になって株価も2倍になったとしても、給料は絶対に2倍にならない。一生懸命に働き、真面目に努力しても、さして給料が上昇していくわけではない。

では、業績が上がって株価も連動して上がったら、いったい誰が得するのか。それは従業員ではなく、株主に他ならない。業績が上がって株価が2倍になれば、株主の資産も自動的に2倍になる。

株主は基本的にはその会社で働いていない。通勤などしないし、朝から晩までその会社に尽くしているわけではない。にも関わらず、最も利益を得るのは株主である。

一見、これは不公平極まりない事象のように見える。いったい、従業員と株主は何が違ったのか。

資本主義はすべてこの公式に則って成り立っている

株主は何をしたのか。株主は「リスクを取った」のである。

たとえ、その会社が減収になっても破産しても文句は言わないという契約で、自分の大切な資金を会社に提供した。その代わり、会社が儲けて株価が上がればその利ざやは全部まとめて自分のものにできるという契約をしている。

株式を買うというのは、その会社の存続に関してのリスクを負うということである。うまくいかなかったら資本を減らし、うまくいけば資本を増やす。

リスクを取ったからその儲けをがっぽりと手に入れることができる。その権利を与えられている。

資本主義とは、すべてこの公式に則って成り立っている。

「資本でリスクを取った者にリターン(利益)を与える」という社会なのである。逆に言えば、資本でリスクを負わない者はリターンも手に入らない。

一生懸命に労働したところで報われない世界が来ているのは、現代は資本主義がどんどん効率化されているからだ。労働よりも資本の方が上位に立っている。

だから「資本主義」という。

資本主義においては、労働というのは単なるコストである。コストは下がれば下がるほど得するので、労働の対価は削られていく可能性の方が高い。コストは常に削減されるものなのだ。

ちなみに会社側にとっての「コストの削減」という言葉は、労働者側から見ると「搾取」である。

「資本でリスクを取らないと報われない」ということに気付かないと、いつまで経っても資本主義でうまく生きていくことができない。資本主義の正体に気付かないと、どんなにもがいてもじり貧になる。

もし、自分の人生が資本主義の正体に気付かないまま「じり貧」に追い込まれているのであれば、資本主義から搾取された分を奪い返さなければならない。

どこから始めればいいのか。


「働いているだけでは駄目だ」という冷徹な事実に気付け

働いている人間はみんな搾取の構造の中にいる。搾取される一方の世界で生き続けると、どうしても金融的にじり貧になっていくのが避けられない。

現代の資本主義は、働いている人の賃金はコストであり、コストは削減されるものなのだから、「ただ働いているだけ」であれば、じり貧になるのは必然であると言っても過言ではない。

まず「働いているだけでは駄目だ」という冷徹な事実に気が付かなければならない。

起きている時間のすべてを労働に費やしても、それでも食べていけない人が続出している。資本主義が進めば進むほど格差が極大化し、ワーキングプア層が莫大な数になっているのを見ても分かるはずだ。

しかし、誰であっても「資本でリスクを取る」自由は残されている。年齢、性別、職業、出自に関係なく、資本主義はすべての人間の資本を受け入れる。

だから、労働者も「資本でリスクを取る」という第一歩を踏み出さなければならない。

ところで、リスクにも「大きなリスク」と「小さなリスク」が存在する。往々にして巨大なリターンには巨大なリスクが付きものであるというのが世の中の常識だ。リスクとリターンの相関で考えると、以下の4つのものがある。

(1)ハイリスク・ハイリターン
(2)ハイリスク・ローリターン
(3)ローリスク・ハイリターン
(4)ローリスク・ローリターン

誰もが望むのは1つ。「ローリスク・ハイリターン」である。リスクはなるべく取らず、しかしリターンは大きく欲しい。そんな「うまい話」は本来はないのだが、常識に照らし合わせるとゼロではないことに気付く。

それは「絶対に潰れない優良企業の株式を安く買う」というものである。


これ以上ない「うまい話」を見過ごして人生を終える人たち

優良企業は毎年利益を上げる。利益が上がっている限り会社は成長する。成長する企業は株価が上がる。

これはとても単純な話で、こうした優良企業の株式を安い時に大量に保有すれば、いとも簡単に資本主義の搾取構造から逃れることができる。

「絶対に潰れない優良企業の株式を安く買う」というのは、これ以上にない「うまい話」なのである。

ところが、この「うまい話」に素直に乗れる人が世界中見渡してもほとんどいない。その理由は無数にある。

ある人は、株はどんなものでも元本割れを起こすから怖いと言って買わない。一時的な元本割れを起こしても、優良企業は利益を上げ続けるのでいずれは株価は利益に収斂して元本割れも消えるという理屈が分からないし、信じられないからだ。

ある人は「資本主義は終わるかも」「金融市場は崩壊するかも」と恐れて買わない。資本主義は現代文明の深い部分まで浸透しているので資本主義の終わりは現代文明の終わりであることが分かっていない。

資本主義が死ぬよりも、自分が先に死ぬ方を心配しなければならないのだが、下らない噂話や陰謀論に動揺して余計な心配をして人生を消耗する人がたくさんいる。

株はギャンブルだと思い込んで激しく嫌悪する人も大勢いる。その人たちはフォーブスの長者番付を見たら、ほぼすべての金持ちが「株式の保有者である」ということに気付いていない。株式は売り買いしたらギャンブルだが、「優良企業の株式を長く保有する」というのはギャンブルではない。

他にも奇妙な理屈、勉強不足、無関心で、この資本主義の搾取構造から逃れることができる方法を検討すらもせず、行動も起こさないで人生を終える人がたくさんいる。

「資本でリスクを取らないと報われない」ということに気付かないと、いつまで経っても資本主義でうまく生きていくことができない。リスクを取らなかった人間にはリターンは与えられないのだ。

それでいいのだろうか?
http://www.mag2.com/p/money/246739


29. 中川隆[-5702] koaQ7Jey 2018年2月05日 16:07:02 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

年収5億円vs.186万円「新・階級社会」日本の真実 もはや「格差」ではなく「階級」だ
2018.02.05 週刊現代  :現代ビジネス
http://www.asyura2.com/17/hasan125/msg/734.html

頑張れば報われる――それは、昭和の牧歌的な風景だったのかもしれない。努力しても報われない、現代日本の残酷な現実。

入会金540万円のスポーツジム

仮にW氏としよう。40代男性。シンガポールに住む投資家である。元々、メーカー勤務のサラリーマンだったが、ベンチャー投資で財を成した。その後、資産は倍々ゲームで増えている。

そのW氏が語る。

「資産がいくらあるのか――正直、自分でも正確に把握できていないんですよ。数百億円といったところでしょうか。複数のプライベートバンカーに運用を任せていて、株や債券、外貨、資源、ゴールドなど、ありとあらゆる金融商品に分散投資をしています。

何かで損が出たとしても他が補ってくれますから、資産は安定的に増えていく。年収5億円?それくらいは優にありますかね」

豊かな人はより豊かになり、貧しい人はより貧しくなっていく――。トマ・ピケティ氏が『21世紀の資本』で喝破した現実は、現代の日本でも着実に進行している。
W氏が続ける。

「月に1000万円を使うって大変なんですよ。昔は酒とオンナで浪費しました。入会金100万円を払って、VIP向けの会員制交際クラブに入り、有名グループの女性アイドルを買ったこともあります。でも、実際に寝てみたら『こんなものか』という感想。

ワインは多少高いものを飲みますが、飲める量には限度がある。結局、酒もオンナもほどほどで、健康が一番という結論に辿り着きました。

ああ、時計は買いましたね。アラスカでオーロラを見た後、スイスに寄った際に。リシャール・ミルの1億円の時計を2本買った。一つは自分がつけて、もう一つは保存用です。これも希少性が高く、今では買った価格よりも高値で取り引きされているようです」


使っても使ってもカネが減らない。年収5億円以上の超富裕層が日本にも存在する。彼らに共通するのは、こんな特徴だ。

●限度額が著しく大きなブラックカードを持ち、現金は原則使わない。

●事故を起こすリスクを考え、自分で車は運転しない。移動はハイヤーかタクシーを利用する。

●会員制高級ジムに通って健康維持に励む。

資産数十億円、年収1億円の上場企業創業者A氏はこう話す。

「カネを使うのは、自己研鑽、情報収集、人脈形成のためですね。たとえば、一般の方がとても入会できない高額のスポーツジムで汗を流しています。

大手町にある超高級ホテル内にあるフィットネスクラブです。入会金は540万円、年会費64万8000円。ここには私のような経営者や投資家が集まり、体を鍛えると同時に情報交換の場になっています」

超富裕層はこういった場で、公になっていない情報をやり取りし、新しい儲けのタネを仕込んでいく。前出のW氏は、こんな豪快なカネの使い方をしたと言う。

「ミシュランの星付きの店はたいてい行きましたが、高くておいしいのは当たり前。

むしろ私は、安くておいしいものに目がありません。博多で一人前800円のもつ鍋が評判だったので、シンガポールからビジネスクラスに乗って食べに行ったこともあります。

800円のもつ鍋を食べるのに、30万円くらいかかりましたが、まあ、いくら使ってもおカネはなくなりませんので……」

7割近くが結婚していない

超富裕層の中には財布が膨れるのが嫌というだけの理由で、お釣りの小銭を全額募金箱に入れる人もいる。一方で、日々の生活もままならない「階級以下」の層=アンダークラスが登場している。

「格差社会」が社会問題として一般に認知されるようになったのは、この言葉が流行語大賞トップテンに選ばれた'06年のことだった。所得が低く、結婚もできない「非正規労働者」の存在が問題視された。

その後、格差は縮小するどころか、拡大し、今や絶対に超えられない壁=階級となった。早稲田大学人間科学学術院教授(社会学)の橋本健二氏は著書『新・日本の階級社会』で膨大なデータを用いて分析している。

「これまでの社会は、資本家階級があり、中間階級がいて、一番下に労働者階級がいると考えられてきました。労働者階級の給料は安いですが、正規労働者として身分は安定し、生活できるだけの所得はもらっていた。

ところが近年、その条件に当てはまらない非正規労働者、『階級以下』の存在(アンダークラス)が増えています。彼らはたしかに雇われて働き、賃金をもらっている労働者です。しかし、身分は不安定で、給料も安く抑えられている。

社会調査データから明らかになった、彼らの平均年収は186万円で、貧困率は38.7%。男性の未婚率は66.4%にも上ります。こうした人が929万人も存在し、就業人口の14.9%を占めているのです」

彼らの暮らしぶりはどのようなものか。東京都武蔵野市に住む日雇いバイト(45歳・男性)の話。

「20代の頃、人気グループのバックダンサーをやっていました。'90年代には小室哲哉さんと何度も仕事をしたことがありますよ。

でも年齢を重ねるごとにダンス関係の仕事は減っていき、安定した収入を得るために、洋服の包装・仕分け工場で非正規社員として働いたこともあります。

40歳を過ぎたとき、年下の上司と揉めて契約を更新されなくなりました。それ以来、イベント会場の設営などの日雇いバイトで収入を得ています。月の収入は15万円程度です。

中央線の駅から徒歩30分のボロアパートに住んでいます。家賃は6万5000円。夕食は100均で買ったカレールーを湯でとかしたもの。少し野菜も入れますが、この歳になると米は太るし、節約のために食べません。

2週間に一度、ラーメン屋に行って食べるのが唯一の贅沢です。移動は基本、人からもらった自転車。現場によっては交通費が支給されるので、それが浮くのがありがたい」


収入が低いと、異性と付き合うことにも困難を伴う。介護職に従事する男性(29歳)が物悲しいエピソードを披露する。

「学生時代から付き合っていた彼女がいたのですが、卒業後はデートをするにも交通費や食事代がかかり、厳しいものになりました。クリスマスはおカネのかかるイベントですから大変でしたね。

プレゼントは、彼女の革のブーツをピカピカに磨いてあげるというもの。おカネがないなりに相手を笑わせようとした精一杯の誠意だったのですが、彼女は笑うどころか引いていましたね。それが彼女との最後のクリスマスになりました」


一日頑張っても500円

愛知県在住の派遣労働者(26歳・男性)は、派遣労働の合間に小銭を稼ぐのに四苦八苦している。

「部品工場に派遣され、流れてくる部品を組み立てたり、運んだりします。時給900円で、一日7000円程度にはなる。

景気のいいときは月収12万〜13万円ですが、派遣先が見つからないときもあり、そういうときはネット上のニュース記事を書くバイトをしています。500文字書くと50円もらえる仕事。一日頑張ると、500円くらいにはなります」


一日頑張っても500円。かたや財布がかさばるから小銭はすべて募金箱に投げ入れ。たしかに「格差」という言葉では生ぬるい。

アンダークラスの多くに共通するのは、正規労働者になりたいという切実な願いだ。

だが、企業は一度採用するとなかなかクビを切れない正規社員の雇用を渋っている。
'03年の時点で「年収300万円時代」の到来を予見した経済アナリストの森永卓郎氏は、今後、階級間の断絶はさらに広がると指摘する。

「資本家階級と労働者階級は、同じ日本で暮らしているかもしれませんが、超富裕層にとって、自分たち以外の人は人間ですらない。彼らにとっては金儲けの道具でしかないのです。

資本家と労働者階級が対立するのが、マルクス経済学が読まれた時代の資本主義でした。しかし、今の階級社会では、両者の間に接点がないので、対立になりようがない」

これがアベノミクスの背後に隠れた「日本の不都合な真実」なのである。


「週刊現代」2018年2月10日号より


30. 中川隆[-5701] koaQ7Jey 2018年2月05日 16:09:07 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

マルクスはやはり正しかった _ もうすぐ共産革命の嵐が吹き荒れる時代がやって来る
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/704.html

31. 中川隆[-12088] koaQ7Jey 2018年5月06日 17:55:03 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-13378]


罪務省は不公平な税制を変革せよ 超高額所得者に手をつけろ!
https://blog.goo.ne.jp/aibatatuya/e/3eeb431e201f8db28b85c0f85031a074
2018年05月06日 世相を斬る あいば達也


以下のレポートは、2016年時点のものだが、現在2018年も、それほどの相違がない。言いたいことは、五千万〜1億円以上の所得のある人への所得税率が低い、と云うだいじな話だ。税の公平性に関する問題と、国のかたちと云う二つの問題が、その国の税制に現れると考えて良いだろう。

現状の税制は、経済成長至上主義における税制であり、いわば、旧通産省的な立ち位置に立脚している。特に、第一次安倍内閣時代の2007年が高額所得者への税負担率がピークを迎えると同時に、その後下降線を描くことになる。それ以降、麻生内閣、民主党内閣、第二次安倍内閣と、あきれるレベルで、高額所得者の税負担率は下がり続けているのが現状だ。

現在の課税では、超高額所得者への課税は、あらゆる側面において、公平性を欠いた税制に守られ、超高額所得者は豚のように太るばかりになっている。まず、累進課税と云う税の体形を、単純累進課税方式から、超過累進税率方式に変えることで、大幅にトータルの税額を免除する方式をとり、超高額所得者を守っている。

その上、その所得税率も、ピークの1962年時点の75%だった所得税率を、1999年には、なんと37%まで引き下げた。さすがに酷すぎると思ったのか、その後、改正が加えられ、現在は所得税の最高税率は45%になっている。しかし、ピーク時の6割であり、且つ、超過累進税率方式なので、実際上の納税額は、ピーク時の半分以下になっているのが現状だ。

このような金持ち優遇な税制の流れは、自由主義経済とグローバル経済と云う二つの側面から、世界的流れに沿って変遷した事情は理解出来る。民間で出来ることは、すべて民営化していくのが正しいというイデオロギー的変革だったが、公共財を民営化する考えは、民営化された企業が“人”である場合には、公正公平に寄与する可能性はあるが、民営化と云うのは、“マネー”という正体不明の妖怪に、公共財を任せるのと同義的である。

ようするに、その国家が、際限なく自由な“マネー”の欲望に、身を任せるべきか、否かの問題である。国の税システムで再配分を行い、社会を維持するのか、“マネー”のなすがままにして、その市場原理によるトリクルダウンで、再配分機能を機動させるかと云う問題だ。市場原理主義的考えが、いかにも成立しそうな時期が、一時あったのは事実だが、“マネー”の正体は移ろうもので、国家が、身を委ねるほど信頼のおける“もの”ではなく、いつまでたっても太ることをやめない、自制心などの欠片もない俗物であることが証明されつつあるのが、現状だろう。

ピケティの21世紀の資本論の著作が、世界的に売れた原因も、自由主義経済、市場原理主義の行きすぎが、グローバル経済化するに従い、国家の喪失と人力では制御不能な世界を迎えることになると気づき始めた人々が多く現れた証左なのだろう。時を同じくする形で、国家統制のもとで、資本主義や市場原理主義を導入した「中国」と云う国のかたちが、独り勝ちする事実を目の当たりにした欧米社会は、それぞれの方法で、1%対99%の国民分断型社会構造に危機をつのらせている。

日本でも、経済成長至上主義に疑問を持つ人々も増えてはきているが、まだ多くの人は、経済成長こそが、すべてを解決してくれるという“呪文”に囚われ人になっているようだ。その国に、自然なかたちで、経済成長の糊代があるのであれば、その考えに問題はない。経済成長と云うものは、その国の人口、餓え具合、開拓すべき場所を有している状況において、自然発生的に起きるものであり、無理矢理、人工的に市場を作りだすことには限界があり、副作用が多い。

我が国で言えば、リニア新幹線、原発新設や再稼働、水道の民営化、オリンピックの誘致と再開発など、人工的に市場を作らざる得ない状況に陥っている。つまり、根本的な成長余力がないのに、何が何でも経済成長が生じそうなものに、無理やり投資を続け、“屋上屋を重ねる”ことでしか、マネーに市場を提供出来なくなった国が選択すべき税制ではなくなっているのが真実だろう。いまこそ、我が国は、国のあり方について、根本的に考えるべき時期が来ているのだと思う。

このような重要な転換期において、些末な憲法改正に血道を上げる政府が出現したことは、まさに、皮肉でしかない。経済成長≒善という考えは、心持ちはいいが、“屋上屋を重ねる”ことでしか市場を提供出来なくなった国なのだから、180度考えを変えていくしかないことに気づくべきなのだが、どうも同調者をメジャーにすることは困難なようだ。定常経済論を繰り広げている学者もいるが、現状は道半ばだ。将来の国のかたちを展望することで、本日のテーマである不公平税制についても、自ずと改革が行われるのは当然だ。


≪所得1億円超だと税負担率はこんなに低い、金持ち優遇の実態

 政府税制調査会の議論が、大詰めを迎えている。報道では配偶者控除の引き上げやビール税の一本化などが注目されているが、実は隠れた重要なテーマがある。それは日本の所得税が金持ち優遇になり過ぎているのではないかという点だ。

 日本の所得税は二つの大きな課題を抱えている。一つは、共働きやパートタイムなど働き方が多様化している今、働き方に影響を与えない税制にいかにリフォームしていくか。もう一つは、格差拡大を是正するために、いかに所得の再配分機能を回復していくか、である。金持ち優遇は後者に関連する。

■所得金額約1億円超から 税負担が軽くなる

 日本の所得税率は現在、5%〜45%まで7段階の累進税となっている。最高税率は45%で、4000万円以上の課税所得に適用される。よく誤解されがちだが、例えば、課税所得が5000万円の場合、丸々5000万円に45%が適用されるのではなく、4000万円を超える1000万円に対して45%の税率が適用される。いわゆる超過累進税率方式を採用している。

 グラフを見ていただきたい。これは分母に所得、分子に所得税を採って、所得税負担率を計算したものだ。対象者は確定申告を行った申告納税者だけで、企業が税金徴収を代行(源泉徴収)しているほとんどの会社員が含まれていないという限定つきながら、大きな傾向を示していると言える。

 グラフの実線が負担率。ひと目で分かるように2013年、2014年とも所得税負担率は1億円近辺をピークに、それ以上稼ぐと徐々に低下していき、100億円以上では13年で11.1%、14年で17%しか負担していない。それはなぜか。

 理由は簡単だ。給与所得や事業所得に対しては、最高税率45%の累進税が適用されるのに対して、株式等譲渡所得(いわゆるキャピタルゲイン)や配当、債券・預金の利子などの金融所得に対しては、20%の軽減税率が適用される「分離課税」となっているためだ。
 このため所得(グラフでは合計所得)に占めるキャピタルゲインの比率が高くなるほど、全体を平均すると負担率が低くなる。グラフの破線が所得に占めるキャピタルゲインの比率を示しているが、超高額所得者ほどキャピタルゲインの占める比率が高く、その結果、負担率が低くなっている。

 負担率が20%を下回る所得層がいるのは、金融所得に対する税率20%の内訳が、所得税15%+住民税5%となっており、国税庁の元データが所得税の15%のみを集計しているため。2013年分では、その15%をも下回る層が存在するのは、2013年末まで10%(所得税7%+住民税3%)と、軽減税率をさらに軽減した税率が適用されていたからだ。

■金融所得課税5%の引き上げで 約1兆円の税収増が見込める

 税率は負担能力に応じて徐々に高くなっていくのが公平だとすれば、この状態は明らかに公平の原則に反しているように見える。ただ、ことはそう単純ではない。

 理由は大きく言って二つある。一つはキャピタルゲインをどう考えるかという問題。株式に対する課税は毎年の含み益(株式を保有したままで利益が出ている状態)に課税されるわけではなく、売却して利益が実現したときに課税される。

 とすると、ある企業が小さいときに投資して、それが10年や20年後に大企業となった結果、売却して大きな利益を得た場合、その一時点だけを捉えて、給与所得並みの高い税率を課すのは公平と言えないという考え方もある。同じようなことは、ベンチャーの経営者が努力してビジネスを成功させて株式の上場にこぎつけ、保有株式を売却した際にも起こる。キャピタルゲインに対する税率を高くし過ぎると、リスクに挑戦する意欲をそぎ、経済全体の活力をそぐことにもなりかねないというわけだ。

 もう一点は、グローバル化し資本が自由に動ける現在の世界では、金融資産に対する投資は「逃げ足が速い」という性質を持っていること。キャピタルゲインに対する税率を上げた結果、投資資金が海外に逃げ出し、かえって税収が減るという可能性もある。実際、G5(英米仏独日)では、フランスを除く4ヵ国が、金融所得に対して分離課税制度を採用しており、事業所得などとは別の税率を適用している。

 一方、キャピタルゲインをもたらす企業の利益も、社会全体からもたれされたものだから、税負担率を上げて社会全体に還元すべきという考えも成り立つ。東京財団の森信茂樹上席研究員の試算によれば、いまの分離課税のままで、金融所得に対する税率を20%から25%に引き上げると、約1兆円の税収増になるという。これを原資に、貧困対策や教育に回すこともできる。社会全体が健康になり教育水準も上がれば、ひいては企業の利益にもプラスになるだろう。

 税の形は、どのような国の形を目指すのかということの具体的な表現であり、民主主義の基本中の基本のテーマである。確かに、金融所得一つをとっても、分離課税がよいのか、どの税率が公平なのかをピンポイントで判断するのは難しい。だが少なくとも専門家任せでなく、納税者である国民が、いまの所得税が金持ち優遇になっているという現状を知る、このことが議論のスタートになる。
≫(「週刊ダイヤモンド」編集委員 原 英次郎)


32. 中川隆[-13382] koaQ7Jey 2018年10月31日 14:52:07 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-19744] 報告
超富豪による支配は暴政か革命
http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2018/10/post-1381.html
2018年10月31日 マスコミに載らない海外記事


2018年10月22日
TD originals
Chris Hedges


Mr. Fish / Truthdig

 10歳の時に、私は奨学生として、マサチューセッツ州にある超富豪向け全寮制学校に送られた。それから8年間、私は最も裕福なアメリカ人の間で暮らした。私は彼らの偏見を耳にし、閉口するほどの彼らの権利意識感覚を目にした。彼らは自分たちは、より頭が良く、より才能があるので、特権があり、豊かなのだと主張した。彼らは、物質的、社会的地位が彼らより下位の人々を、あざ笑うように蔑視していた。超富豪の大半には共感や思いやりの能力が欠如している。彼らは連中にへつらう世界に逆らったり、合わなかったりして、彼らに順応しない人々全てをからかい、いじめ、あざけるエリート徒党を組んでいた。

 大半の超富豪の息子たちと、私は友情を築くことができなかった。彼らにとっての友情は「私にとって何のとくになる?」で定義されていた。彼らは子宮から生まれ出た瞬間から、彼らの欲求や必要に応える人々に囲まれていた。彼らは、苦しんでいる他者に手を差し伸べるということができなかった。何であれ、彼らが当面抱えている、けちな思いつきやら問題が彼らの宇宙を支配しており、彼ら自身の家族内の人々さえ含め、他者の苦難に優先していた。彼らは、いかにして奪うかしか知らない。彼らは人に与えることができない。彼らは奇形化した抑えられない利己主義に支配されているとても不幸な人々だった。

 超富豪の病理を理解することが極めて重要だ。完全な政治権力を掌握した。こうした病理がドナルド・トランプや、彼の子供たちや、ブレット・カバノーや、彼の政権を運営している億万長者を特徴付けている。超富豪は、他の誰の視点でもなく、自分自身の視点でしか世界を見ることができない。彼らの周囲の人々は、資格のある男性たちが食い物にする女性を含め、束の間の欲望を満たしたり、操られたりするために造られた対象だった。超富豪はほとんど常に道徳規準をもたない。正しい。誤り。真実。ウソ。公正。不正。こうした概念は彼らの理解を超えているのだ。何であれ彼らのためになるか、よろこばしいものは良いのだ。そうでないものは、破壊しなければならない。

 超富豪の病理こそが、トランプや彼の未熟な娘婿ジャレッド・クシュナーが、無制限な資格授与と縁故主義のもう一人の産物、事実上のサウジアラビア支配者ムハンマド・ビン・サルマーンと、私が中東で一緒に働いたことがあるジャーナリストのジャマル・カショギ殺害の隠蔽を共謀するのを可能にしているのだ。超富豪は、彼らの人生を、連中が相続した富や、富が及ぼす権力や、超富豪友愛会の他メンバーや、連中の弁護士や広報担当者含む助長者の軍団によって守られて過ごす。彼らが失敗や、他者への虐待や、酷使や犯罪をしても、まず何の影響もないのだ。これがサウジアラビア皇太子とクシュナーがきずなを深めた理由だ。二人は超富豪が決まって生み出す小人なのだ。

 超富豪による支配は、この理由で恐ろしいのだ。彼らは限界を知らない。彼らは決して社会規範に拘束されておらず、将来もそうなのだ。我々は税金を払うが、彼らは払わない。エリート大学に入学したり、仕事についたりするため、我々は一生懸命やるが、彼らはそういうことはしない。我々は失敗すれば代償を払わねばならないが、彼らはそうではない。犯罪をおかせば、我々は起訴されるが、彼らはそうならない。

 超富豪は、人造の泡型構造物、我々の現実と切り離されたフランケンマンションや自家用ジェット機がある場所、リッチスタンと呼ばれる国で暮らしている。富は、それ自体が永続するだけでなく、新たな富創出の機会を独占するのには使われていると私は思う。貧乏人や労働者階級にとっての社会的流動性など、ほとんど神話だ。超富豪は、トランプやクシュナーやジョージ・W・ブッシュのような凡庸な白人男性を財閥の連中を権力の立場へと教育する育てるエリート学校に押し込んで、究極的な形の少数派優遇措置を行使しているのだ。超富豪は決して成長するようには強いられない。連中は一生、幼児期状態に保たれていることが多く、欲しいものがあるとわめき声をたて、ほぼ常に、それを手に入れる。そして、これが連中を実に実に危険にするのだ。

 アリストテレスやカール・マルクスからシェルドン・ウォリンに至るまでの政治理論学者が超富豪による支配を警告している。超富豪が権力を握ってしまえば、アリストテレスが書いているように、唯一の選択肢は暴政と革命だ。連中は、いかに育てるかやら、いかに作り上げるかを知らないのだ。彼らは底無しの強欲を満たす方法しか知らない。超富豪には滑稽なところがある。連中は何十億ドル所有していようとも彼らは決して満足しない。彼らは仏教でいう餓鬼だ。連中は、権力や金や品物の収集を通して、達成不能な幸福を追い求めるのだ。こうした際限のない欲望の人生は、超富豪が妻や子供たちと疎遠になり、本当の友人を失って、寂しく終わることが多い。そして、彼らが亡くなると、チャールズ・ディケンズが“クリスマス・キャロル”で書いた通り、大半の人々は連中とおさらばしたことを喜ぶのだ。

 超富豪の病理研究で最も優れている本の一冊『パワー・エリート』で、C. ライト・ミルズは、こう書いている。

彼らは国家の資源を搾取し、連中同士で経済戦争をし、同盟し、公有財産を利用して個人的財産を作り、自分たちの狙いを実現するため、ありとあらゆる手段を講じる。連中はリベートを得るため鉄道会社と談合する。彼らは新聞社を買収し、編集者を買収する。連中は競合する自立した企業を潰し、自分たちの権利を維持し、特権を確保するため、腕利き弁護士や評判の政治家を雇う。こうした大御所の形成には、何か悪魔的なものがある。彼らを泥棒貴族と呼ぶのは単なる修辞ではない。

 我々の民主主義を破壊した大企業資本主義は超富豪に抑制のない権力を与えてしまった。これら少数独裁エリートの病理さえ理解すれば、我々の未来を想像するのは容易だ。超富豪が支配する国家機関は、今やもっぱら連中の権益のために尽くしている。連中には、よりどころのない人々の叫び声は聞こえない。連中は国民を抑圧しつづける機関、国内支配のための治安・監視体制や軍隊化した警察や国土安全保障省や軍に権限を与え、公教育、医療、福祉、社会保障、公平な税制、食料配給券、公共交通やインフラ、そして裁判所などの、社会的、経済的、政治的不平等を和らげる組織やプログラムを、骨抜きにするか、減らす。超富豪は、連中が着実に貧困化させている人々から、益々大変な額の金を搾り取る。国民が反対したり、抗議したりすると、連中は民衆を鎮圧するか殺害する。

 超富豪は自分のイメージに異常なほど気をつかう。彼らは自分を見ることにとりつかれている。彼らは彼ら自身の宇宙の中心だ。ありもしない徳や特性で一杯の架空人格を作り出すためには、彼らはどんな苦労も費用もおしまない。これが超富豪が広く報道される慈善行為をする理由だ。慈善は、超富豪が断片的道徳に携わることを可能にするのだ。彼らは、超富豪が貧乏人の災いだと主張する頽廃や放蕩の類が特徴であることが多い自分たちの生活の道徳的堕落を無視しし、ささやかな慈善行為によって、思いやりがあり、情け深いふりをする。カショギがサルマーンに対してしたように、このイメージを台無しにする連中は、特に忌み嫌われる。そして、これが、トランプがあらゆる超富豪同様、批判的なマスコミを敵と見なす理由だ。それがトランプやクシュナーのカショギ殺害隠蔽を幇助する共謀への熱心さが不気味な理由だ。彼の中に、自分たちに欠けていて、得たいと熱望している、全能を見ている支持者に対するトランプの扇動や、批判する人々に対する暴力行為の実行は、カショギを電動骨ノコでバラバラにした皇太子の暴漢からわずか数歩しか離れていない。マスコミには、暴力的に対処すべきだと彼が言う際、トランプは冗談を言っているのだと、もし思われるのであれば、超富豪について、読者は何も分かっておられない。何の罰も受けないで済むことなら、彼は殺人さえするだろう。彼は大半の超富豪同様、良心が欠如しているのだ。

 より賢明な超富豪、イヴァンカやジャレドが、かつてはしゃぎ回っていた世界、イースト・ハンプトンズやアッパー・イースト・サイドの超富豪は大統領を粗雑で下品と見ている。だがこの違いはスタイルだけで、中身ではない。ドナルド・トランプと、ゴールドマン・サックスの裕福なハーバードやプリンストン卒業生にとっては困りものかも知れないが、彼はバラク・オバマや民主党がしているのと同様、一生懸命超富豪に尽くしているのだ。これが、オバマ夫妻が、クリントン夫妻同様、超富豪に殿堂入りした理由だ。それが、チェルシー・クリントンとイヴァンカ・トランプが親しい友人でいる理由だ。彼らは同じカースト出身なのだ。

 支配機構内には超富豪による国や生態系の略奪を止める勢力は皆無だ。超富豪には、大企業に支配されているマスコミや、彼らが資金を与えて選出される議員連中や彼らが掌握した司法制度には何も恐れるべきものはない。大学は大企業の情けない取り巻きだ。彼らは、その階級権力を復活させるため超富豪によって考案された新自由主義という支配的イデオロギーに異議申し立てをして、主要寄贈者連中を怒らせる知識人批判者を沈黙させるか追放した。超富豪は、かつては労働者が権力と戦うのを可能にしていた改革のための民主的機構とともに、労働組合を含め大衆運動を破壊した。世界は今や連中の遊び場だ。

 『ポストモダンの条件』で、哲学者のジャン=フランソワ・リオタールは、“一時的契約”が“職業や感情や性や文化や家族や国際関係や政治問題における恒久的機構”に取ってかわる将来の新自由主義秩序の姿を描いていた。人、もの、組織や自然世界に対するこの一時的関係は、集団自殺を保証する。超富豪にとっては、何ものにも固有の価値はない。人間や社会機関や自然世界は、枯渇するか崩壊するまで、個人の利益用に搾取するための商品だ。統治される人々の同意のような公益は、概念として死んでいる。この一時的関係は、超富豪の根本的病理の具体化なのだ。
 カール・ポランニーが書いた通り、超富豪は、最悪の自由、つまり“自分の仲間を搾取する自由や、比例するサービスを共同体に提供せずに、計り知れない利益を得る自由や、技術的発明を公益のための利用を阻止する自由や、私利私欲のために密かに仕組んだ人々の被災から利益を得る自由”を称賛する。同時に、ポランニーが述べている通り、超富豪は“良心の自由、言論の自由、集会の自由、結社の自由、職業選択の自由”に戦争をしかけるのだ。

 大衆文化やマスコミがもてはやす超富豪の暗い病理は、我々自身のものとなっている。我々は彼らの毒を摂取してしまったのだ。超富豪によって、我々は、ひどい自由を褒めたたえ、良い自由をけなすよう教えられている。トランプ集会をどれかご覧頂きたい。リアリティー・テレビ番組をどれかご覧頂きたい。地球の状態を検討願いたい。我々がこうした病理を拒否し、超富豪を権力の座から排除するため団結しなければ、彼らが我々を、既にそうだと考えているもの、つまり連中の手助け役に変えてしまうだろう。

記事原文のurl:https://www.truthdig.com/articles/the-rule-of-the-uber-rich-means-tyranny-or-revolution/


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