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2019年5月26日21時35分 〜
記事 [ペンネーム登録待ち板6] 政府の景気判断:再び下方修正 !=輸出や生産の弱さ指摘−「緩やかに回復」は維持・月例報告

 政府の景気判断:再び下方修正 ! =輸出や生産の弱さ指摘

   −「緩やかに回復」は維持・月例報告

   自民党政権・自公政権の政治の深層・真相は ?


(www.jiji.com:2019年05月24日19時23分より抜粋・転載)

時事ドットコム: 政府は、5月24日、5月の月例経済報告を発表した。

景気全体の判断について「輸出や生産の弱さが続いている」として、3月に次いで下方修正した。

ただ、個人消費の持ち直し継続や企業収益の水準の高さなどを背景に、景気が「緩やかに回復している」との判断は、維持した。

◆日本経済を取り巻く環境は、 厳しさを増している !

 政府は、2012年12月に始まった、景気拡大が続いているとの見方を崩していないが、中国経済減速の影響が長引く中、日本経済を取り巻く環境は、厳しさを増している。

4月の月例報告の判断は、「輸出や生産の一部に弱さも見られる」だった。

 米中貿易摩擦の激化のあおりを受け、中国に、スマートフォンの部品や工作機械を輸出してきた、国内メーカーへの影響が、深刻化してきた。

旺盛だった設備投資についても、先送りする会社が出始め、5月の報告では、2年8カ月ぶりに判断を下方修正した。

◆消費税の増税:10月に実施できるか どうか、さらに不透明になる !

 経済の先行きに関しては、収束の兆しが見えない、米中摩擦を念頭に、「通商問題の動向が、世界経済に与える影響に、一層注意する」と、警戒感を強めた。

 景気認識をめぐっては、内閣府も、今月13日、3月の景気動向指数速報で、基調判断を約6年ぶりに「悪化」へ引き下げた。景気が一段と悪化すれば、家計や企業の負担が増す、消費税率引き上げが、予定通り10月に実施できるかどうか、さらに不透明になる。

◆茂木大臣:生産活動の弱さが表れた !

 茂木敏充経済財政担当相は、24日の記者会見で、「政府として、現時点で景気回復が途切れたとは考えていない」と強調した。「悪化」となった、景気動向指数の基調判断に関しては、「製造業を中心とする生産活動の弱さが表れた」と改めて指摘した。月例報告では、「さまざまな経済指標の動向や、企業の景況感などを、総合して判断している」と説明した。

(参考資料)

  消費税導入・増税の平成の30 年間は、日本経済が停滞を続けた !

(「植草一秀の『知られざる真実』」:2019/04/30より抜粋・転載)
────────────────────────────────────
◆民主主義社会で、元号の改定を、ことさらに

  大きく報じることは、適正でない !

元号が変わるが時間空間が天皇制によって支配されることは戦後の日本民主化の精神にふさわしくはない。元号の改定を、ことさらに大きく報じることも適正でないと感じられる。

辛うじて、歴史の時代区分上の便法として元号を用いることが好都合な場合があるというに過ぎない。

西暦との換算に伴う各種事務コストも無視できない。

◆消費税導入・増税・平成の30 年間は、日本経済が停滞を続けた !

平成の30年間は日本が停滞を続けた期間に重なる。この30年は消費税導入の期間とも完全に重なる。消費税を導入した直後から日本経済の超停滞が始動したと言って過言でない。

消費税が導入されたのは、1989年4月であった。1989年は、「改元・消費税・参院選・内閣総辞職」の年だった。奇しくも、2019年と重なる部分が多い。

◆1989 年と類似するが、2019 年も

  「改元・消費税・参院選」が、重なる予定だ !

2019年も「改元・消費税・参院選」が、重なる予定にある。

「内閣総辞職」まで重なれば、時代の転換に、うまく符合することにもなる。

日本のバブル崩壊が始動したのは、1990年の年明けだ。

1989年5月と10月に、バブル崩壊の予兆があった。

日銀が、公定歩合引き上げに動いたのである。

◆1989 年末は、日経平均株価の史上最高値・38915 円になった !

しかし、株価は、1989年の年末まで上昇を続け、1989年末が、日経平均株価の史上最高値になった。日経平均株価の水準は、38915円だった。

このバブルピークから、30年の時間が経過するが、現在の日経平均株価の水準は、22000円である。

30年の時間が経過して、日経平均株価は、半分強の水準なのだ。

「失われた10年」は「失われた20年」になり、「失われた30年」になった。

◆消費税が導入・増税された、平成の30年間

   は、日本経済超停滞の時代だった !

消費税が導入された、1989年からの平成の30年間は、日本経済超停滞の時代だった。

「失われた10年」の表現は、拙著『日本の総決算』(講談社)で、「失われた90年代」と帯に記したのが、初出である。

バブル崩壊もバブル崩壊不況も、日本の「経済政策失敗」が、大きな原因だった。

政策失敗は、国際政策協議という名の「経済外交」の分野で、日本外交が、対応能力を保持していなかったことによって発生した。巨大バブルは、日本の内的要因によって発生したものではない。

◆円安進行とともに、日本金利が上昇し、 日本のバブル崩壊が発生した !

円安進行とともに、日本金利が上昇し、日本のバブル崩壊が、もたらされた。

対米隷属・自民党政権下、米国の経済政策によって、天国に強制連行された日本経済は、同じ米国の戦術によって、地獄に叩き落されたのだ。

経済外交能力を持たない、政府の下に置かれる国民は、政府の能力の欠如によって、深刻な不幸を背負わされることになる。

平成入り後の日本の経済政策は、失策の上に失策を重ねるものだった。

バブル生成期の日銀の対応が遅れた。1987年に利上げを敢行するべきだった。

◆米国の経済政策変化に日本は翻弄され、未曽有の混乱に巻き込まれた !

米国の経済政策変化に日本は翻弄され、日本経済は未曽有の混乱に巻き込まれた。

為政者が十分な洞察力、判断力、そして行動力を持たないと国民経済を守ることができないのだ。

私は、『中央公論』1991年11月号に、「バブル崩壊後日本経済のゆくえ」と、題する論文を発表した。

バブルの生成と崩壊のメカニズムを、解き明かしたものだった。

1981年に発足した、米国のレーガン政権が、新しい経済政策を実行した。

これが「レーガノミクス」だ。レーガノミクスにより、米国金利上昇=ドル上昇が生じる一方、米国の財政赤字と経常収支赤字が急膨張した。米国で、保護主義圧力が高まり、レーガン政権は、人為的なドル切り下げ政策を発動した。

1985年9月のプラザ合意だ。

◆自民党政権下、バブル崩壊に対する、日本の政策対応は、拙劣を極めた !

対米隷属・大資本従属・自民党政権下、バブル崩壊に対する、日本の政策対応は、拙劣を極めた。

日銀は、バブル崩壊が始動すると、ブレーキ全開の方向に政策を転換した。

本来は、バブル生成の過程でブレーキを踏み、バブル崩壊が始動したらブレーキを緩めるのが正しい。

ところが、日銀は、その真逆の対応を示し、バブル生成とバブル崩壊を、いずれも過大に膨張させた。

財務省は、1990年代初頭に、事態の深刻さを踏まえて、予防的な早期政策転換を、実行するべきだった。

◆財務省は、バブル崩壊が深刻化する中で、

   緊縮財政政策転換を拒否、不況を深刻化させた !

ところが、財務省は、バブル崩壊が深刻化する中で、緊縮財政政策を転換することを拒み、バブル崩壊不況を深刻化させた。

財務省は、同時に、バブル崩壊が始動したのちに、不動産関連融資の総量規制に、踏み切った。

財務省は、バブル崩壊が始動してから、ブレーキを最大に踏み込むという、日銀と同様の大失策を演じたのである。財務省は、同時に不良債権問題への対応が、致命的に遅れた。

◆財務省の悪い・三原則は「場当たり、隠ぺい、先送り」だ !

財務省の悪い・三原則は「場当たり、隠ぺい、先送り」である。

不良債権問題の処理には、20年の時間を要することとなり、日本経済の長期低迷がもたらされた。

さらに財務省は、消費税増税によって、二度の深刻な不況をもたらした。

財務省は、このことに対する反省が、まったく持たれぬまま、2019年に、三たび消費税増税に突き進もうとしている。財務省の体質・考え方が改められない限り、元号が変わっても、日本経済の本格改善は、期待し難いと言わざるを得ない。


http://www.asyura2.com/10/nametoroku6/msg/12094.html

コメント [リバイバル3] まるで細密画を思わせる奇跡の描写力 _ スタックスの静電型スピーカー ELS-8X 中川隆
1. 中川隆[-10118] koaQ7Jey 2019年5月26日 21:36:57 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2231]

甦れSTAX ELS-8Xコンデンサースピーカー
https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2014-04-05


かつて、日本のオーディオ業界が盛んであった時代、世界に類を見ない精緻な作りの、大型コンデンサースピーカーがありました。

STAX社のELS-8Xです。

ダメになった発音ユニットの3ミクロン厚の振動膜の張替え・修復に成功したELS-8Xから、思いも寄らない音響空間が出現しました。

眼前にぱあっと広がるリアルな音場。

あそこで鳴ってる、こちらで歌う、そこにいる。今まで経験したことがない明確な定位。

低音のさらに低域の、震える空気の粗密波が頬に触れ体を包む。

なによりも「そこで演(や)ってる感」がすばらしい。

おそらく世界最高の精緻な発音ユニットと音質を備えた STAX ELS-8X を中心に、コンデンサースピーカーについて綴ります。
https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2014-04-05


▲△▽▼

甦れ(1回)STAX ELS-8X コンデンサースピーカー [甦れSTAX ELS-8X コンデンサースピーカ]
https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-10-17

甦った8X

■序

8Xふたたび

眼前にぱあっと広がるリアルな音場。
あそこで鳴ってる、こちらで歌う、そこにいる。
今まで経験したことがない明確な定位。

低音のさらに低域の、震える空気の粗密波が頬に触れ体を包む。
なによりも「そこで演(や)ってる感」がすばらしい。

修復成ったSTAX ELS-8Xから、思いも寄らない音響空間が出現した。


オーディオルームの8X
https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-10-17


<写真1:修復がほぼ終わったSTAX ELS-8Xを、オーディオ部屋に運んで試聴>

**8Xの後ろの黒い箱は、8Xがダメになっていた期間の代替機として使っていたALTECのMODEL 19。

これはこれで大した器である。

右端の真空管アンプは、当ブログの別テーマ『原器を目指した「最終アンプ」』の主人公**


ELS-8Xとは

かつて、日本のオーディオ業界が盛んであった時代、世界に類を見ない精緻な作りの、コンデンサースピーカーがあった。

STAX社のコンデンサースピーカー ELS-8Xである。

ELSすなわち「Electrostatic Loud Speaker」。

英国QUADなど海外では、この方式のものをESL「ElectroStatic Loudspeaker」と呼んでいる。

8Xは左右それぞれのスピーカーに8つの発音ユニットが付いているので「8」、
そしてほぼ改良し尽くした最終・最高のモデルなので(これは勝手な推測)「X」。

スタックス工業株式会社のフラグシップ機であり、コンデンサー型の各種オーディオ製品に最後までこだわり続けた同社の誇りと象徴、ELS-8X。

思い切り人手をかけた「熱意」が伝わってくる作り。

音響の基盤となる物量投入の分厚い木製バッフルと、よき時代の「ものづくり日本」でしかできない精緻かつ堅牢な発音ユニット。

8Xはその無比・無上の再生音とともに、日本のオーディオ界の文化財的な「宝」に値するだろう。

この8Xをバラし、発音ユニットを分解し、洗いざらい調べ尽くした私は、「こんなものを作っていては事業は成り立たない」と呆れたものだ。

昔のスタックス工業株式会社が今もあって、世界第1級のELS(ESL)を作り続けてほしかった、という願望の裏返しである。

私の感覚では、当時、たとえ2倍の価格で同数の売り上げがあったとしても採算はおぼつかない。
それほど入念な作りである。

8Xの発音ユニットを分解した結果、海外のESLのそれと、大きな相違点があることに気が付いた。

ダイアフラム(振動膜)と固定電極とのギャップ(距離)、それと成極電圧(数千ボルトのバイアス電圧)との配分関係が大きく違うのである。

ギャップが狭い!。

この相違点には、なにかとても重要な意味があるに違いない。

なぜなら、8Xが選択した配分関係の発音ユニットを製造するには、大幅なコストアップが不可避だからである。

つまり必然的に精緻・精密な作りをせざるを得ない構造となる。

なにか特別にいいことがないかぎり、そのような選択をする筈はない。

推測であるが、8Xの発音ユニットの比類ない音質は、この相違点に一つの秘密があるのではないだろうか。

8Xはこのような素性の、今や誰も作れない(事業性がない)スピーカーである。
もし、今も健全で完動している8Xのオーナーがおられたら、いい環境の中で大切に大切に使い続けていただきたいと切にお願いしたい。

ちなみに私の8Xより数年古く、30年近く使われていた8Xでも、いい環境の中にあれば、まったく健全で音質の劣化も認められない状態を保つことが実証された。

そのことについては当ブログ内の別テーマ、「i氏山荘訪遊記(第2話)」で触れているので、よろしければ訪ねていただきたい。

この見事な加工のパンチングメタルを見よ_全域ユニット

https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-10-17


<写真2:全域ユニットの固定電極のパンチングメタル。低域ユニットとも共通>

**この精緻な加工を見てほしい。孔の細かさ、開孔率の高さ、孔のエッジの丸め加工(裏・表とも)など、これを見ただけで8Xが内外ともに突き抜けた存在であることが分かる。高域ユニットのものはさらに細かい。


この見事な加工のパンチングメタルを見よ_全域ユニット

**固定電極の表面電界は、均一で平らで滑らかであることが求められる。そのためには、パンチングメタルの孔を可能な限り小さくする必要がある。また、音が抵抗なく通るよう、開孔率はできるだけ高くしなければならない。それらを満たしてなおかつ、機械的強度や、振動対策を考えねばならない。これらのことから、パンチングメタルとその周辺構造は、ESL製品のクオリティーを知る上での重要なチェックポイントになる**


瀕死の8X

8Xが我が家に来たのは1987年であった。

それから10数年愛聴してきた8Xを、私は知らず知らずの間にダメにしていた。
周囲の環境に問題があった。

左右で都合16個ある発音ユニットの半数以上が、能率の低下で鳴らなくなった。

不調に気づいた時、すでに製造元のスタックス工業株式会社はなく、別の組織に様変わりして、8X修復の望みは完全に失われていた。

問題の箇所が発音ユニットにあることは見当がついた。
しかし8Xの発音ユニットは、もともと修理ができる構造ではない。

組み立てにネジなどは使われておらず、接着剤で完全に一体化され、分解できるようにはなっていない。

故障すればユニットをまるごとそっくり交換する。

その当時、荒技でも裏技でも、なんとか修復の手立てはないかと足掻いてみたが、結局どうにもならないことが、はっきりしただけであった。

それでも「いつの日にか」と、一種のライフワーク的な思いで納戸に押し込んだ。
瀕死の8Xは古シーツに包まれ、いつ覚めるともしれない眠りに就いたのである。


放電によりフィルムに空いた穴

<写真4:固定電極と振動膜との間で高圧がスパークして開いた穴。その周囲が損傷している>

**フォーカスが外れているが、ついでにパンチングメタルの加工のアップも見ていただきたい。高い電圧は尖った先に電界が集中して放電を引き起こす。だから打ち抜いた孔のバリなどはあってはならず、さらに角も丸く磨くかなければならない**


緊急決起ボタン

瀕死の8Xは納戸の隅で、10年近くの長い年月を過ごした。
ところが2013年の早春、「いつの日にか」は突然やってきた。

あるきっかけで、私の心の中の「緊急決起ボタン」が押されたのだ。
8Xは狭い納戸から明るい部屋に運ばれ、裏蓋を外された。

高圧プローブで電圧が測られ、2現象オシロスコープでオーディオ信号を観測され、試料として1つのユニットが取り外された。

高域発音ユニットの成極電圧1.8KV正常、全域および低域の成極電圧3.5KV正常。
発音ユニットへのオーディオ入力信号は、高域入力正常、全域入力正常、低域入力正常。

まず最初の行動は、不具合が確かに発音ユニットにあることの再確認だった。
それからが五里霧中、暗中模索。

蘇生へ向けての下準備を開始した。

インターネットに張り付いて「ElectroStatic Loudspeaker」、「Repair」などを検索キーワードに、内外の関連情報を収集する日々が続いた。

いろいろ試みて、やはり修理は不可能な場合、同形、同寸法の発音ユニットを自分で作ることも検討し、部材の見積もりも取った。

目の前に現物見本があるので、選択肢として「あり」だろう。
修復に必要な振動膜や導電コート材等の主要な材料は海外に求めた。

日本は優秀な材料を多種生産しているが、残念ながら個人が僅かばかりの量を入手することができない。


クーロン力

さて、基本中の基本であるが、コンデンサースピーカーの振動膜を駆動する力はクーロン力である。

電荷の+と−が引き合い、+と+、−と−が反発し合う電気の根元的な力である。
電極板の面積、間隙の距離、印加する成極電圧。

それらと、振動膜を駆動する力との関係は?(前出の話と関係する)
まずそのあたりの基本原理のお勉強から必要となった。

早稲田大学では古くから、研究室やクラブ活動などにおいて、コンデンサースピーカーの研究を伝統的に行っており、その論文を何本もインターネットで公開していた。

早稲田大学大学院平成15年度修士論文「スイッチングアンプ駆動コンデンサスピーカに関する研究」など、コンデンサースピーカーを語る上で極めて重要かつ貴重な情報が満載である。

なおこの論文は、初歩的な基本原理のお勉強から書き出しているので、興味のある方はぜひとも検索されたい。

ちなみに、薄いフィルムの平面を全面駆動するコンデンサースピーカーといえど、振動膜はピストン運動をしていない。

「コーン型スピーカーは分割振動するが、コンデンサースピーカーはピストン運動であるため平面波が出る」、というのは誤りである。

レーザーでドップラー効果を利用したスキャニング振動計を使って、各種のモデルを実測した写真を見ることができる。

そして春も浅くまだ寒い日が続く頃から、初夏の暑さが感じられる頃まで、なにかに憑かれたようにがんばった。
その結果、驚くことが起こった。


甦った8X

瀕死の白鳥が奇跡的に甦った。

軽くしなやかな新しい羽にはえかわり、大空に舞い上がったような感動。
このようなことが自分の手で、これほどうまくいくとは思ってもいなかった。

発音ユニットの振動膜を、極薄・極軽、元の半分の厚みの3ミクロン・ポリエステルフルムで張り替えることに成功した。

その結果が冒頭の音響空間の出現である。
なんという幸運か。

優れた基本設計と入念な工作、長年にわたる改良の積み重ねにより到達した、STAXの頂点であり最終モデルであった8X。

それを一人のSTAXファンのアマチュアが、なんの裏付けもないまま「3ミクロンの修復」を試み、一発で成功してしまった。

世の中全般、普通はそれほど甘くはないので、多分、コンデンサースピーカーのダイアフラムには、「けっこういいかげん」なところがあるに違いない。

振動膜の張力や、導電コートの電気伝導に関する各種パラメータの値(つまり導電コート剤の種類やその塗布のしかた)などには、ある程度の許容範囲があるように思える。

薄いフィルムの張力を測る計器も、導電コーティングの非常に高い抵抗を測るメグオーム計や絶縁抵抗計もなく(普通のテスターでは測定不可能)、すべて素人の手作業による「勘」を頼りにフィルムを張り、導電剤を塗布している。

もちろん失敗してやり直したユニットもあったが、うまくいったユニットは、それぞれのユニット間の音の違いは聞き分けられない。

だからたぶん、限定された誤差範囲内で、ある程度の「ファジーさ」があるのだろう。

甦った音響は、8Xの新たな頂が、まだ先に聳えている可能性を示唆しているように思える。

スタックス工業株式会社が今にあれば、きっとさらなる高峰に到達しているに違いない。


外枠ヘフィルムを張る手順の最初の工程

<写真5:発音ユニットの振動膜を張る手順の最初の工程>


**まず、発音ユニットより大きなフレームに、3ミクロン厚のポリエステルフルムを、破断一二歩手前ほどの強い張力で張り締めていく。この作業が終わった後、おもて面に導電コーティングを施す**


高域ユニットのフィルムを2つを同時に張る

<写真6:発音ユニットの外枠に導電コーティング済のフィルムを接着する作業>

**いくつかのユニットの張り替えに成功していたので、調子に乗って高域ユニットを2つ並べて同時に作業してみた。これもうまくいった。接着剤が乾いたら、周囲のフィルムを切り落とせば振動膜を張る作業は終了**


この「甦れSTAX ELS-8X」では、8X修復の顛末を中心に、それらにまつわる話などを綴ろうと思います。

なお当ブログ内の別テーマ、

「i氏山荘訪遊記(第2話)」
https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-10-14-1


で、この8Xとi氏のスピーカーシステムとの関連についての記事が少しあります。
そちらもお訪ねください。


厳重注意!

コンデンサースピーカーの修理は、生命の危険が伴います。

8Xでは4000V(4KV)、他の機種では6000Vを超えるものもあり、通電中の内部にはそのような電圧が「そこら中に」かかっています。

電流は微小ですが、触れた場合の電撃ショックは大きく、どのような結果を引き起こすか分かりません。

また電源を切っても、数日間は完全に放電しきらない場合もあります。
身の安全を守るため、家電製品の注意書きにある「サービスマン以外は裏ぶたを開けたり、分解したりしないでください」、のお約束をよろしくお願いいたします。

(第1話 おわり)
https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-10-17



▲△▽▼

i氏山荘オーディオ訪遊記(第2話) [i氏山荘オーディオ訪遊記]
https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-10-14-1


平面バッフルの音空間とSTAX ELS-8Xの音空間

■竹集成材平面バッフル

i氏山荘の現状のスピーカーシステムの基本構成は「竹集成材の平面バッフル3Way+大容量密閉箱ウーハー」である。

氏の描く基本形は、この平面バッフルを主放射源とするものである。

低域を補完するウーハーの最終形態は今後の課題としている。

これらは氏のオリジナルな自作であり、特に平面バッフルに竹集成材を採用したことや、その工作の巧みさは、今まで他に製作例がないと思われる。

またそのセッティングには、日常の家庭生活を考慮する必要のない山荘の「自分だけスペース」ならではの豪快さがある。

スピーカーの背壁は、急勾配の2階屋根に沿って傾斜した板張り。

その最奥に大容量密閉箱型ウーハが置かれ、その1mほど手前に平面バッフル型3Wayスピーカーシステムが、床と天井の梁との間に設けた強固な支柱に取り付けられている

(第1話の写真1)
https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-10-14


この「1mほど手前」の間隔が問題を起こしているのであるが、その解決はのちほど。

上下が固定された丈夫な太い支柱に、バッフルをがっちりと取り付けた構造が、このスピーカーシステム全体の音響を左右する大きな要素の一つになっているのだろう。

いずれにしてもこのスピーカーシステムが感動的な音場を形成する要因は、音の主放射源の平面バッフル方式にあると思われる。

平面バッフル方式のよさを評価する先達は大勢おられるが、ここの場合はそれが顕著に現れた好例だろう。


この平面バッフルスピーカーにはつぎの特徴がある。

・バッフルの材料に竹の集成材を採用た3Way方式。構成はツイーター1、16cmフルレンジ1、16cmウーハー2。

・スピーカー開口部のエッジに滑らかなR付け加工。

・表側全面のニス塗装。


穴あけ加工等、すべて自作である。
木工の腕は本職跣(はだし)であり、プロの指物師(さしものし)や大工の見習いとして即決採用かもしれない。
オーディオ道楽だけでなく、年中次々と発生する山荘の補修等の大工仕事を、各種の電動工具を揃えてやっているらしい。


i氏山荘SP平面バッフルのアップ

<写真1:竹集成材平面バッフル3Wayシステム>

https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-10-14-1


**構成は上からツイーター1、16cmフルレンジ1、16cmウーハー2。この写真の16cmフルレンジはDS-16Fが付いている。SPの穴の周囲のみごとなR加工**


■「箱」では得難いこの感動はなにか

山荘訪問初日、ああだのこうだの、CDをとっかえひっかえしながら配置を工夫した。

どうも位相的な微妙な違和感が付きまとうように聞こえる。

ウーハーと平面バッフルとの前後の間隔が1m強ある。

どうやらウーハーの直接音が、平面バッフルの背面放射と干渉しているのではないかと見当をつけ、とりあえずの荒仕事で位置を変える。

平面バッフルを上下逆さまにして、ウーハーの箱の天板の高さに持ち上げる。
そしてウーハーを平面バッフルと同じ面まで前に出す。

フルレンジユニットはDS-16Fから三菱ダイヤトーンP-610DBに取り替えた。
さて、この取って付けの仮配置で音を出す。

この時の感激は、当訪遊記(第1話)の冒頭「序」のとおりである。
このような音の空間に入った時が、音楽好きオーディオファイルの至福の瞬間である。

聴き慣れた音源から発見される新たな音響的感動、それによって初めて感じ取ることができた音楽的感動が次々と出現し、涙腺を刺激する。

ああ、このステージはこうだったのか。
この演奏はこういう響きだったのか。
この楽器はそこで鳴っていたのか。
この歌手は、この演奏家は、ここまで微妙・精妙な表現をしていたのか。


その時、氏もこの境地にいたと思う。
あれはどうか、これはどうだろうと、次々とCDを取り替えては聴いている。

いやー、すばらしい。
これほどの音場感が出るシステムは本当に稀である。
お金を掛ければ実現できるものでもない。
この音響はどこから、どういう理屈で出てくるのだろう。
やはり平面バッフルに何らかの要因があるのだろう。


i氏山荘SP全景 after

<写真2:第1話の写真1の配置では微妙な違和感があったので、このような応急処置をして音を出してみる>

**さてbefore→afterの結果は・・。竹集成材平面バッフルのフルレンジユニットは、三菱ダイヤトーンP-610DBに取り替えてある**


■STAX ELS-8Xとの共通点

今回の山荘訪問は、都合で氏に送り迎えしてもらった。

山荘に向かう前に、拙宅の修復成ったSTAXの大型コンデンサースピーカーELS-8Xの試聴をしてもらう目的もあった。

20数年ほど前から、氏はこの8Xを何度か聴いているのであるが、オーディオ道楽に染まってからは聴いていない。

8Xは片側に8個の発音ユニットがあるが(写真2)、ここ10年来、その半数近くの能率が下がり、使用できなくなった。

いつの日にか、なんとかしようと、納戸の小部屋に押し込めてあった。
8Xの代替機はALTECのMODEL 19を選んだ。

大型であるが、家庭に設置するタイプとして音響的に最高の器の一つだろう。

8Xとの音の質感の違いは当然ながら大きいが、これはこれで「大したものだ」と思う。

8Xを製造したSTAX工業株式会社はその後会社の形態が変わり、今後とも8Xが修理を受けられる可能性は完全に断たれている。
でもいつの日か、耳の聞こえるうちに、目がなんとか利くうちに、手先が自由に動くうちに、そして気力があるうちに修復したいと思っていた。

そうこうしているうちに自適生活に入り、怠惰な日々を2年も送っていたが、今年になってあるスピーカーを聴くにおよび、8X修復への「緊急決起ボタン」が押された。

この話は当ブログの別テーマ、「甦れSTAX ELS-8X」で綴ろうと思うが、かなりオーバーに言えば4・5ヶ月の寝食を忘れた苦楽の結果、3ミクロン厚のポリエステルフィルムを使った振動膜の張り替えに成功した。

オリジナル8Xは、ツイータ4ミクロン厚、フルレンジとウーハーは6ミクロン厚である。
それをすべて3ミクロン厚で張替えた。

その3ミクロン厚の超軽量振動膜の威力だと思うが、長年の8Xオーナーである自分が腰を抜かすほどの音響空間が再現されるようになった。

これを氏に聴いてもらった。

さて、氏は8Xの前に立つや、「これ平面バッフルですよね」、と一言。

「あっ!」。
迂闊であった。

発音原理や形がまったく異なるため、コーン型SPユニットを取り付けた平面バッフルと同一であることの意識が希薄であった。

氏の言うとおりである。
8Xは畳1畳ほどの木材の分厚いバッフルに、8個のSPを取り付けた平面バッフル型スピーカーそのものだ。

私は修復成った8Xから、今まで体験したことがないすばらしい音場の広がりと明確な定位が再現されることを知ったが、氏の山荘の音場も、これと類似の効果なのだと思っている。

「逆相になるが背面からも前面と同じ音が放射される」。

「背圧がかからないため、ダイアフラム(振動板)がもっとも自由に動く形態」。


事実としてこの平面バッフルの効果を、どのように理論づければいいのか分からないが、音場の再現や音響の品質に極めて有効に働いているに違いない。

余談であるが修復成った8Xを聴いた「蛙の子」の息子が、その音に驚いて、すぐさま同じ8Xを手に入れた。

ちょうどその時期、奇跡的タイミングで売りに出たらしく、二度とない幸運にめぐり合ったといえる。

片側の音が小さいという不具合がある出物だったが、私の8Xと比べられないほどの美品であり、不具合の原因だった高電圧発生部を修理して完動している。
よほど環境のよい部屋で、大切に使われていたのであろう。

この8Xも氏に聴いてもらった。
すべての発音ユニットが、これもまた奇跡的に健全な状態を保っており、オリジナル8Xの音が聴ける。

氏は一言、「これはこれでアリですね。少し力強いかな」。

部屋も置き方もアンプも異なるが、確かに3ミクロン厚の音と少し違う。


新旧2組の8XDSC_6847

<写真3:修復作業がほぼ終わった8Xの裏側と(左寄り)、息子が入手した同じ8X(右寄り)>

**左右それぞれ8個の発音ユニットから成る平面バッフル型であることが分かる。上下シンメトリー。内側から外側に向かって高域ユニット×2、全域ユニット×2、低域ユニット×4の3Way構成**


8X振動膜張りDSC_6769

<写真4:8Xの発音ユニットの振動膜の張替え作業>

**3ミクロン厚のポリエステルフィルムを、かなり強い張力をかけた状態で、ユニットのフレームに貼り付ける工程**


■山荘SPシステムの次のステ―ジ余談が長くなったが、山荘2日目の朝は早起きし、朝食も早々に音を出した。

昨日と同じく、本当にすばらしい音響と音場感である。
音楽に深く入り込める至福の再生音だと思う。

しかし少し気になる。

ウーハーの箱の天板が音を反射し、どうもその悪影響があるような感じがする。

天板の上に布団などを重ねて置くと、かなり改善されるので多分そうだろう。
ほんの僅かな違和感であるが、これがなくなれば良い方向の相乗効果で、格段の向上があるかもしれない。

とりあえずの実験としてウーハーの箱を分解し、前面パネルだけの平面バッフルの形で音を出してみよう、ということになった。

電動ドライバーを片手に、氏は箱と格闘を始めた。
しかし「大工見習いもどき」の氏の手に成る箱は、頑丈に作りすぎて簡単には分解できないことが分かった。

薄手の長袖の上着が必要な山荘の朝であるが、30分ほど汗をかいて、とりあえずの実験は諦めた。

さてこの課題を氏はどう解決するだろうか。
来年の春頃かな。
冬の氷点下で冷凍庫と化した山荘でも厭わない。
そのときは次のステージにグレードアップされた、さらにすばらしい音響空間に浸ることができるだろう。

(第2話 おわり)u

https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-10-14-1

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甦れ(2回)8X コンデンサースピーカー(2)SR-1との出会い [甦れSTAX ELS-8X コンデンサースピーカ]


今日の日記は、瀕死の8Xを「いつの日にか」、と思い続けたこだわりの源泉と、今後綴っていく修復日記の伏線になるようなエピソードについて記します。


■SR-1との出会い

若者の足なら、STAX本社の館、現在の東京都有形文化財「雑司が谷旧宣教師館」まで歩くのは、わけもない距離である。
JR池袋駅から南東に、徒歩で10分もかからない。

しかし微かな記憶には、国電池袋駅から路面電車に乗ったような情景が浮かぶ。
多分そうだったのだろう。
田舎から出てきて日も浅く、地理に不案内な学生である。
都電(路面電車)で行けば迷わない、と誰かに言われてそうしたのかもしれない。


STAX本社を訪問した目的は、イヤースピーカーSR-1と、イヤースピーカー用アダプターSRD-3の購入であった。

自分が請うたのか、あるいはご好意だったのか覚えていないが、そのとき試聴ルームに案内され、フルレンジ・コンデンサースピーカーESS-6A(であったはず)を聞かせていただいた。

これが当ブログ表紙冒頭の「私はこの館で音の洗礼を受けた・・・」のシーンである。


ESS-6Aが奏でる音楽。

その未体験の音響は、一生忘れることのない感動を残した。
そしてそのとき購入したSR-1。
これがその後、私の耳に「オーディオを聴く際の音の基準」を形づくることになる。

つまり私が歩いてきた「オーディオの道」を遡れば、源流は池袋の雑司が谷にある旧宣教師館に行き着く。


学生時代のオーディオシステム


<写真1:これ1枚しかない学生時代のオーディオ装置>
**古くなれば本当にセピア色になるんですね**

写真は、機器の揃い具合から、学生時代の終わり頃のものだろう。
STAX SR-1はスネかじりであったが、レコードプレーヤーなどは自前である。
(SR-1はトリオのアンプ類の下の戸棚の中に見える)。

当時、春休みや夏休みなどに帰省して、浜松の日本楽器(YAMAHA)で高額報酬のバイトをやらせていただいた。

あの頃、浜松の日本楽器は、オーディオ評論などで高名な青木周三氏を招いて、レコードコンサートなどを定期的に催し、地方のオーディオ文化の発展や啓蒙に貢献していた。

浜松城公園に近い公会堂(?)で催された夜のレコードコンサートに、担当の綺麗なお姉さんに誘われてついて行ったことなど、とてもリアルに甦ってくる。

大通りの四つ角に面した店舗には、高級オーディオのフロアもあり、写真のレコードプレーヤーはそこで調達した。

アームはSTAX UA-7、ターンテーブルはSONY TTS-3000、カートリッジはFidelity-ResearchのFR-1とそのヘッドアンプFTR-2。

スピーカーは三菱ダイヤトーンP-610xx(続くサフィックスは覚えていない)を、その標準箱もどきに入れている。

ツイーターは当時のボクらの大定番、大ベストセラー、驚異の価格/性能比、Technics 5HH17。
この1枚の写真だけで、一冊の物語になるほどの思い出が湧いてくる。

バイトに通っていた時、浜松駅近くの新幹線ガード下あたりに「ナルダン」という喫茶店があり、そこのご主人に、いろいろとお世話になった。
ありがとうございました。

様々な思い出が甦る「これ1枚だけ」の写真である。


SR-1をめぐる高城重躬先生とSTAX社員との逸話

イヤースピーカーSR-1にはいろいろなエピソードがある。

ある日、高城重躬先生宅にSTAXの技術者ら数人が訪れた。

先生は悪戯に、氏のマルチチャンネル・システムの各帯域のアッテネータを少しズラして、「君たち、これを調整してバランスのいい音にしてごらん」と促した。

結局彼らは悪戦苦闘の末、僅かの違いを残して、元に近い状態に戻してしまった。
先生はこのことの講評に、「普段、イヤースピーカーを聴いている彼らの耳が、よく訓練されているからだろう」とおっしゃったという。

古いオーディオファイル諸兄の間では、伝説の逸話である。

私のオーディオは、形あるものも、ないものも、すべてにこの話のエッセンスが溶け込んでいるように思う。

さて、私のイヤースピーカーSR-1と、イヤースピーカー用アダプターSRD-3は、今どこにあるのだろう。

私自身が育て親を捨てることなどあり得ないので、屋根裏のダンボール箱のどこかに眠っているはずである。
発見できたら、その音を聴いてみたい。
耳パッドは元々ダメになっていたが、たぶん鳴ると思う。
「私の基準」を育んだ音をもう一度聴きたい。


■STAXもう一つの傑作はSR-001

SR-1はその後、改良された新モデルが次々と出て今日に至っている。

私もその間、Lambda Nova Signatureなど2種類ほどのイヤースピーカーを買い替え、ドライバーユニットSRM-T1とともに所持している。

SR-1を原型として、現在の最新鋭モデルまでの変遷は、時代とともに進化を重ねてきたものであり、当然の流れである。

しかしSR-001は、その流れとちょっと違う。
コンセプトが全然違う、と言ってもいい。

従来のAC電源が必要なイヤースピーカー用アダプターを、乾電池で動作するポータブルにした。

従来のイヤースピーカーを何十分の一程度に小型化した。

STAX工業株式会社から今日の有限会社STAXに至るまで、世に送り出した製品で、他社が追従できない画期的な傑作が3つある。

他にも評価すべき意欲作はいくつかあるが、代表すればこの3つだろう。

1.コンデンサー型イヤースピーカー
2.フルレンジ・コンデンサースピーカー
3.コンデンサー型の超小型イン・ザ・イヤースピーカー・システム


私はこの「3.」の初代機SR-001を手にしたとき、本当に凄いものを開発したと感嘆した。

これ、嘘ではなく本当にコンデンサー型ですよ。

その当時私は、ウォークマンのたぐいのヘッドフォン・ステレオに、SONYのNT-1とNT-2を使っていた。
iPodが出現する前の話である。

NT-1/2は、切手大のデジタル・マイクロカセットを記録メディアとするデジタルレコーダーである。

サンプリング周波数32KHz、量子化ビット数 12bit折線(17bit相当)、圧縮方式 ADPCMのデジタル信号を、幅僅か2.5mmのテープにヘリカルスキャンで記録・再生する。

もっともSONYらしい、宝石のような、輝けるSONY製品の一つである。
当時、このNT-1やNT-2のすばらしい音質に応えられるヘッドフォンは皆無であった。

SR-001を使ってみた。
感激!。

音全体はイヤースピーカーを踏襲しているが、まず低音に驚かされる。
SR-001の低音は、他社の如何なるヘッドフォンより深くて生々しい。
この音を外に持っていける!。

私は写真2の「お出かけセット」を、通勤や出張、旅行などに離さず持ち歩いた。
そしてウォークマン型の終焉。

本来ならばSONYが出して然るべき、また出せる可能性があったにもかかわらず、iPodは門外漢のAppleから出た。

それから通常タイプのイヤフォンの高音質化競争が始まった。
私の「お出かけセット」もiPodになった。

しかしSR-001を原型とする、携帯できるイン・ザ・イヤースピーカー・システムは、イヤースピーカーとともに、世界に誇る傑作であると確信している。

(アダプターの側面に付いているライン入力ジャックは、その取り付け場所が悪く、じゃまになって使いにくい。しょうがないので、その脇に穴を開け、ラインケーブルを直付けした)


SR-001DSC_7091
https://801a-4242a.c.blog.so-net.ne.jp/_images/blog/_dda/801a-4242a/SR-001EFBC88E7B8AEE5B08FEFBC89DSC_7091.jpg


<写真2:SR-001とNT-2。iPod出現前の私の携帯オーディオシステム>

■8X修復の手掛かりなし

さて8X修復の話であるが、情報はまったくない。

英国QUADのESLやESL-63系に関するrepair記事は、具体的かつ詳細なものが山ほど出てくる。

しかしSTAXのコンデンサースピーカーの内部構造や、修理に関する情報はネット上のどこを探しても出てこない。

ただ1つ、8Xの高圧電源部の修理を、絶縁ワックスをドライヤーで融かして行ったという国内記事があった。

高電圧発生回路は、4段のコッククロフト回路、とある。

具体的記述はそれのみであるが、確かにそのとおりであった。

当ブログの「i氏山荘訪遊記(第2話)」の「かえるの息子」が入手した8Xの修理の際、目視できるダイオードの結線状況から推測し、彼が回路図を書き起こした。
この話は次の日記で綴りたい。


新8X高圧電源部全景
https://801a-4242a.c.blog.so-net.ne.jp/_images/blog/_dda/801a-4242a/E696B08XE9AB98E59CA7E99BBBE6BA90E983A8E585A8E699AFEFBC88E6B888EFBC89.jpg


<写真3:「かえるの息子」の8Xの高圧電源部(修理前)>

**電源トランスと4個のコンデンサーが入った小部屋が、絶縁ワックスで充填されている。それらの一部が透けて見える。不良コンデンサーを交換するには、この大量の蝋をかき出さねばならない。さてどうすれば・・。左上の基板上の抵抗素子のアレイは、私の8Xより一つほど古いバージョンの仕様を示す**

STAXカタログ内部構造
https://801a-4242a.c.blog.so-net.ne.jp/_images/blog/_dda/801a-4242a/STAXE382ABE382BFE383ADE382B0E58685E983A8E6A78BE980A0EFBC88E7B8AEE5B08FE38388E6B888EFBC89.jpg


<写真4:STAXのコンデンサースピーカーのカタログの一部分>
**発音ユニットの基本構造が描かれている**


発音ユニットの構造はカタログの模式図のみ

発音ユニットを分解する前に、その構造を知る必要がある。
構造が分からないまま、手荒なことはできない。
致命的なダメージを与えたら、はいそれまでよ、になる。

しかし、喉から手が出るほど欲しかった発音ユニットに関する具体的情報は皆無であった。

唯一、STAXのコンデンサースピーカーのカタログに、発音ユニットの内部構造の簡略スケッチがあった。

基本構造は正しく描かれているが、修復工作に最も重要な部分が省略されている。
でもこの図が、構造を推理するための大きな手掛かりとなった。

これらは次回以降の日記に順次綴っていこうと思います。

(第2話 おわり)

https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-10-25



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甦れ(3回)8X コンデンサースピーカーもう一つの8X電源修復 [甦れSTAX ELS-8X コンデンサースピーカ]
https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-11-09


今日の日記は、私の8Xの修復ではなく、もう一つの8X、「かえるの8X」の高圧発生電源部の修理について綴ってみます。

「かえるの8X」を修理してみて、同時期のロット(同じ時期に作られた8X)には、高圧発生電源部のコンデンサーの不具合が発生する恐れがあったのでは、と心配になったからです。

また、8Xとは直接関係のない、わき道にもけっこう深く迷いこみますが、すみません。


おやじの耳はいい?

芸術作品などに向かい合う際の審美感覚。

「鑑賞眼」とはちょっと違う気もするが、「心に沁み込む度合い」のようなもの。
映画、演劇、音楽、文学、絵画・・、といったものを味わう能力のようなものは、年を重ねるに従い、深まるのではないかと思う。

オーディオの音を聴く力も然りである。
聴力はどんどん衰えるのに、「コクや妙味を味わう」能力は向上するように感じられる。


8Xの健康管理

「かえるの息子」が入手したELS-8X(委細は「i氏山荘」第2話)。

自分のアパートに収容するスペースがないので、我が家に置いてある。
その8Xの健康維持のため、ときどき聴いている。

置いてある部屋は防音施工ではないが、家中に響く大音量も出してやる。
GECのKT88が挿してあるAIR TIGHTのATM-2は、太くてずっしりした音が出る。

大編成のオーケストラなど、床の振動が体に伝わって、実に豪快に楽しめる。

8Xから、ALTECの416-8B 38cmウーハー(「いとし子」第3回の写真1)を凌ぐほどの、床が震える低音が出る。

これって、プッシュプル方式独特の音なのだろうか。
今まで経験したP-Pの音は、どうも雰囲気が似ている。


新8X全景
https://801a-4242a.c.blog.so-net.ne.jp/_images/blog/_dda/801a-4242a/E696B08XE585A8E699AFEFBC88E7B8AEE5B08FE38388E6B888EFBC89DSC_7442.jpg


<写真1:「かえるの8X」は別室に置いてある>

**私の8Xとは比較にならないほどきれい。どのような環境で使われていたのか不思議である。左右合計16個の発音ユニットがすべて健全なのも信じがたい。購入して間もない頃の私の8Xが帰ってきたような錯覚に陥る**

新8Xアンプ類

<写真2:「かえるの8X」を鳴らすために急きょ集めた機器類>

**木の穴から顔を出しているリスだか、モモンガだかの後ろがAIR TIGHT ATM-2**


わき道談 AIR TIGHT ATM-2

余談であるが、このATM-2は、AIR TIGHTブランドのA&M社が創立間もない頃に購入した。

取り扱い説明書らしいものはなく、案内状は手書きであり、回路図も手書きであった。
内部のはんだ付けも下手で、重い本体を送り返すのも面倒なので自分で何箇所も補修した。
そのことを電話で伝えると、社長さんが「職人がまだ熟練してなくて・・」と、えらく恐縮しておられた。
しかしこの器の作りと、基本コンセプトは、とても共感できる。

回路はP-P増幅器の基本中の基本形、教科書どおりであり、妙な細工は一切なし。
あとはシャシー、トランス、各種の電子部品、それらの配置などなど、部品の品質・性能と、全体設計の良否で勝負、である。
私の「最終アンプ」のコンセプトと通じている。


このATM-2は、GECのKT88のゲッターがほとんどなくなるまで愛用し、今のGEC KT88は2代目である。
驚くべきことに、ゲッターがほとんどなくなったGECのKT88のip(プレート電流)は、新品のものと大きな差はなかった。
つまり交換の必要はなかったことになる。

そんな状況のATM-2、面白いことがいっぱいあった。
それらの話は別のタイトルで綴った方がいいとは思うが、楽しい思い出がいっぱいで、筆が止まらない。

初段の12AX7と、位相反転の12AU7、ドライバーの12BH7Aの銘柄やロットの違いで、出てくる音や、音の性質がコロコロ変わる。
NF(ネガティブフィードバック)も外した。

その話をしたら、「そんなことされたら音になりませんがな」とAIR TIGHTの方に言われた(本社は大阪)。

NFを外し、初段の12AX7を12AU7に替え、元のX7周りの定数をU7に合わせて少し変更することにより、明らかに、明確に「音が活きる」。
それによる他の聴感上の問題は特に出ない。
(こんなこと、やってはいけません。もはや時効の昔の話ですし、これは私が所持するATM-2だけに限ったことですから。P-PのNFを外すなど、もってのほかの愚行はおやめください。私、今は元通りにしてますから・・(~_~;) )


ごく初期に作られた私のATM-2。

バイアス・チェックメータのロータリーSWのガリには、ずーと悩まされ続けてはいるが、この器、全体的にはとても信頼できる、すこぶる良品だと思っている。


オリジナル8Xの音

すみません、話を元にもどします。
この8X、すべての発音ユニットが、完璧に良好な状態を保っている。

半数以上がダメになった私の8Xとは雲泥の差であるが、前オーナーはどのような環境で使っておられたのだろう。
本当にありがたいことである。

鳴らしてみる。
はて、こんなによかったのかな、と首をかしげる。
ハッとする。
またハッとする。

100%オリジナルのSTAX ELS-8Xの音が、これほど聴く人の心を、音楽の中に引き込むとは。
私の8Xが健全であった10年ほど前の状況と、今、鳴らしている環境に大きな違いはないはずである。
部屋は違うが、あの頃の私の8Xも、このように鳴っていたのだろうか。
ハッとだらけの、体が緊張するほどの臨場感を聴いていたのだろうか。
あの頃の音を忘れているだけなのか。

私の8Xの製造シリアルナンバーは400番台、かえるの8Xはそれより50番ほど古い。
見た目では、発音ユニットもバッフルも同一であり違いはない。

ただ、裏ぶたの内側に、へんな吸音材がしっかりと貼り付けてあった(それが正規仕様)。
誰かに指摘されてそうしたのか、それとも自分たちが考えたのか、背面放射を少しでも減らそうとしたためと思うが、音響抵抗になるようなものは、百害あって一利なし。
一苦労して完全撤去した。

私の8Xの頃には、吸音材の愚行は「改善」されていて付いていない。

つまり2つの8Xは、まったく同一である。
間違いなく私の8Xからも、同じ音が出ていたはずである。

とすると、当時の私の聴く力が浅かったことになる。
やはり、私が年をとったおかげで、音楽オーディオを味わう力が深くなったせいだろう。
そうに違いない。


「コンデンサースピーカー」の呼称は?

わが国ではこの方式のスピーカーを、一般的に「コンデンサースピーカー」と呼んでいる。

この方式による全帯域スピーカーの製品化は、1957年、英国Quad社の「Quad ESL」が最初である。
優美な曲面を描く「あれ」である。
すばらしい造形、私の「永遠のあこがれ」である。

これらはESL、すなわち「ElectroStatic Loudspeaker」。
「コンデンサー型」ではなく「静電型スピーカー」と呼ばれている。

昔、STAX社の製品に、コンデンサー型カートリッジがあった。
ご年配のターンテーブル愛好家諸兄には、そのカートリッジに特別の思いを持っておられる方も多い。

針先の動きをコンデンサーの容量の変化として取り出し、FM変調、検波の処理を経て、オーディオ信号を作り出す仕掛けである。

エンコーダー/デコーダーを含め、現代の技術で再開発すれば、どのような音が出るのだろうか。
さて、このカートリッジは、「コンデンサー型」と呼ぶに相応しい。
そのものズバリ、「コンデンサーの容量の変化」がキーポイントだからである。

しかしQuad ESLやSTAX ELS-8Xなどのスピーカーは、「静電型スピーカー」と呼ぶ方が実態を表している。

発音の原理にコンデンサー、つまり「蓄電」の有意性はない。
あくまで「静電」によるクーロン力こそが、音を出す源であり、この方式のスピーカーの本質である。

まあ呼び方など、この発音ユニットから飛び散る比類ない音を浴びればどうでもよくなるが・・。


かえるの8Xの高圧発生電源の修理

重要なご注意

STAX ELS-8Xの高圧発生電源部は、4000V近くの電圧が発生します。
感電した場合、人命にかかわります。

発音ユニットに供給される高圧は、高抵抗を介するため電流は微小ですが、感電した場合の電撃(ショック)は大きく、やはり人命にかかわります。

高圧発生電源部は、その供給元であるため、感電した場合はかなりの電流が流れると思われます。
それには生命の危険があります。

この高圧発生電源部を修理・修復・稼動させるには、4〜5000Vの高電圧と、その取り扱いに関する知識と経験が必要です。
この点のご配慮を、くれぐれもよろしくお願いいたします。


なおこの日記の、修理についての記述は、あくまで「かえるの8X」単体に関するものであり、他の8Xが同一の作りや仕様であるか否かは分かりません。

また、ここの記述や写真や図も、修理の「参考の一つ」や「ヒントの一つ」にしていただくためのものです。
修理に際しては、あくまで、それぞれの修理対象の現物を実地に調査・解明して、その上で適切な対応を検討されるようお願いいたします。


訳あり

承知の上であったが、かえるの8Xは、右側完動、左側音圧低下、の「訳あり」として彼が手に入れた。

訳あり側の発音ユニット各部の電圧を測ると、すべての発音ユニットの成極電圧(バイアス電圧)が、正規の1/3以下であることが分かった。
このことから、不具合箇所は高圧発生電源部だろう、と推測できる。

左右の高圧発生電源部のボックスを引き出し、裏ぶたを外すと、意外なことが分かった。
完動している右側の高圧発生電源部に、メーカーで(多分)修理を受けた形跡がある。

充填されている蝋に、手を加えた跡があり、コンデンサーが取り替えられている。
左側とはメーカーが異なるものに交換されていた。
要するに、右側にもコンデンサーのトラブルがあったことになる。

左側の高圧発生電源部は、工場出荷時のままであることは見れば分かる。
つまり、このシリアル番号の近辺のものは、高圧発生電源部の、たぶんコンデンサーが「弱い」ことが推測できる。

不具合の左側の高圧発生電源部も、右側と同様に、いずれかのコンデンサーがダメになっているのだろう。

整流用ダイオードは蝋漬けになっていないので、テスターで良否をチェックした。
すべて健全であった。


高圧発生電源部修理前
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<写真3:修理を受ける前の高圧発生電源部>

**電源トランスと4つのコンデンサーが入っている小部屋は、蝋で充填されている**


高圧発生電源部ダイオード側
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<写真4:蝋の小部屋の壁裏のダイオード類>

**写真上部に蝋の小部屋とコンデンサーが見える。見えているコンデンサーの下にも、さらに3つのコンデンサーが埋められているとして、このダイオード類の配置などを、よーく観察していると、回路図が見えてくるようになる、かな**


高圧発生電源部の回路推測

充填されている蝋の中に、電源トランスとコンデンサーが複数個、漬けられているとする。
その上で、写真4:のダイオードなどの結線状況から推理して、4段のコッククロフト・ウォルトン回路と仮定した。

かえるの息子が予想回路図を描いてみた。
多分正解だろう。

使われていたコンデンサーは、チューブラー型(リード型)の0.01μF、耐圧3000Vが4個。
ここでは手持ちの都合で、0.047μF、耐圧2000Vのものを使った(耐圧は3000Vが安心)。


高圧発生電源部回路図
https://801a-4242a.c.blog.so-net.ne.jp/_images/blog/_dda/801a-4242a/E9AB98E59CA7E799BAE7949FE99BBBE6BA90E983A8E59B9EE8B7AFE59BB3EFBC88E7B8AEE5B08FE38388E6B888EFBC89.jpg


<写真5:高圧発生電源部の整流&昇圧回路の推測回路図>

**雑な絵ですみません。かえるの彼が、その場にあった紙に描いたスケッチ。4段のコッククロフト・ウォルトン回路と推定された。赤字の電圧が修理後の数値。ただし成極電圧調整VRが最小のときの電圧であり、VR最大時は、これの約140%に上昇する。通常はVR最大で使う>

大量の蝋を取り除く

缶ビールを輪切りにして蝋の容器を作る。
ドライヤーで充填されている蝋を熱し、柔らかくして小さなスプーン状のものでかき出す。

その前に、ダイオードを熱風から守るために、何らかの工夫をしておく必要がある。

熱してはかき出し、また熱してはかき出す。
いやというほど繰り返す。

この作業はコンデンサーの周りだけでよい。
トランス周りはそのままでかまわない。


コンデンサーの交換

底につくまで蝋をかき出すと、4つのコンデンサーが現れる。
それを全点、交換する。

狭い空間の中、順にコンデンサーを取り外して、新しいものを順に取り付ける。
かなりアクロバット的な技が要求される。
この作業、よほど器用な方でないと難しいかもしれない。

交換が終わった段階で十分な目視チェックをして、誤りなしを確認する。


高圧電源コンデンサー交換
https://801a-4242a.c.blog.so-net.ne.jp/_images/blog/_dda/801a-4242a/E9AB98E59CA7E99BBBE6BA90E382B3E383B3E38387E383B3E382B5E383BCE4BAA4E68F9BEFBC88E7B8AEE5B08FE38388E6B888EFBC89DSC_6887.jpg

<写真6:コンデンサーの周りの蝋を取り除き、全部のコンデンサーを交換する>

**手持ちの0.047μF、耐圧2000Vのコンデンサーの寸法は少し大きすぎた。最上部のコンデンサーは裏ぶたに接触する恐れがあるため、絶縁チューブを被せた**

電源を投入して動作試験

発音ユニットへの接続はつながったままであり、外さないでおく。
各部、要所要所の電圧をチェックする。

かえるの8Xの修理後の場合、発音ユニットの成極電圧端子(高域)1.9KV、全域および低域3.7KVであった。
いずれも高圧発生電源部の成極電圧調整VR最大時。

この状態で音を出してみたり、電源のON/OFFを繰り返したり、電圧可変VRを回したりして実働試験を行い、確信が得られれば再び蝋で充填する。


再び蝋で充填

缶ビールの蝋を電熱器などで温める。
蝋って、断熱材のように熱が伝わりにくく、なかなか融けてくれない。
アルミホイルで覆うなどの工夫をして、完全に融けたら(融けると透明になる)、空気を排除しながら完全に充填されるように、少しずつ慎重に注入していく。
完了したら、十分に冷えるまで待って実働試験を行い、問題がなければ元通り本体に収め、めでたく修理完了となる。

高圧電源蝋充填
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<写真7:ひととおりの動作確認後、「小部屋」を融かした蝋で再び充填する>

**蝋が茶色の部分は、まだ冷えていない半透明の状態。冷えるとクリーム色になる**

かえるの息子が帰ってきたときは、夜通し8Xを聴いている。
8Xの前のソファーで横になって朝まで聴いている、たぶん寝ている。

自分のアパートにも「けっこうそこそこ」のシステムがあるが、音の出方が根本的に違って聞こえるらしい。

この違い、おおまかには、一般的なヘッドフォンやイヤフォンと、STAXのイヤースピーカーとの違い、と思っていただければ近いと思います。


オリジナル8Xの音。

昔は気付かなかった深い味わい。

8X本来の素晴らしさを、「もう一つの8X」が教え示してくれた。
この歳になってようやく気付く、なさけない感性である。

(甦れ8X(第3話)もう一つの8X電源修復 おわり)�

https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-11-09



▲△▽▼

甦れ(4回)8X コンデンサースピーカー成功!発音ユニットの分解 [甦れSTAX ELS-8X コンデンサースピーカ]
https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-11-20


今日の日記は、8Xの発音ユニットの構造を、文字通り「開」「示」します。

STAX ELS-8X 修復の基礎データーとなる核心部分です。

魚ではあるまいし、ですが、本当に「二枚おろし」に開いてしまいました。
発音ユニットの修復作業には、さらに「三枚おろし」にしなければなりません。
三枚の話は後日として、私、釣りはやらないし、魚、もちろんさばけないです・・。


すみません、またちょっと脇道・迷い道ですが、8Xに関連ありなので・・・

射程70m、8Xで那須与一が今に甦る
吉祥寺駅前の大道芸
10年ほど前の吉祥寺の駅前。

買い物をしての帰り道であった。
人だかりの輪の中から、ペンペン、ジャランジャランと三味線のような音が聞こえてきた。
けっこう激しく演っている。

輪の隙間から潜り込んで少し近づく。
芸人風の三味線弾きが、津軽三味線ぽい演奏を演っている。
ちょうど佳境に入ったのか、強烈な音と激しいリズムが盛り上がり、そして万華鏡のような音色の変化に続く。

足がすくんで動けない。
一挺の三味線の、大オーケストラを凌ぐダイナミズム。
まさに圧巻の「音」と「音楽」であった。

「道端の芸」でさえ、これほどまでに人を感動させる。


最初に「音」ありき。
まず「音」。

そしてその「音色」や「響き」があり、「拍子」、「旋律」、「和声」などは、そのあとの話。

昨今、音楽とは、どうやらそういうものではないかと思うようになった。

続く話は今日の日記の後半で・・。

左右裏アップ
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<写真1:向かって右側の本体から高域発音ユニットを取り外したところ>

**不完全ながら、鳴らしながら修復作業を行ったので、ダミーの板をはめてある。修復したユニットが、一つ、また一つと増えるごとに、加速度的に音がよくなっていった**


8Xの発音ユニットの取り外し

8Xの発音ユニットを本体から取り外そう。

それぞれの発音ユニットは、その両脇をアルミチャンネルの棒で押さえられている。

アルミチャンネルとは、断面が「コ」の字形のアルミの棒であり、8Xに使われているものは、「コ」の字の中にピッタリと木材の角棒が埋め込まれている。

発音ユニットを取り外すには、該当するアルミチャンネルを固定している木ネジを外すだけでよい。


STAXカタログ原理
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<写真2:STAXのカタログに載っている発音ユニットの電極端子の状況>

**3つの小丸が端子。甦れ8X(2)で紹介したカタログの絵を拡大したもの。**

元ユニット電極部
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<写真3:高域発音ユニットの電極端子部分>

**中央上のポリカーボネイト製のビスで留めてある端子と、その真裏の同端子が固定極の端子。ユニット右端の上に突き出た端子が振動膜の端子**


発音ユニットの電極端子

再三お知らせしていますが、STAX ELS-8Xは、電源ケーブルを外しても、場合によっては数日間、高電圧がチャージされている場合があります。
4000V(4KV)近くの高い電圧ですので、感電した場合は人命にかかわります。
この方面の知識と経験がない方は、けっして裏ぶたを開けないよう、お願いいたします。

さて、アルミチャンネルを外したら、発音ユニットの電極端子にハンダ付けされている3本のリード線を取り外す(2本は、アルミチャンネルを外す前に取り外しておくほうがよい)。

各端子の状況は写真1、2、のとおり。

ハンダの融けた雫が、発音ユニットにかからないよう、細心の注意で作業する。

3つの端子のリード線を外せば、発音ユニットを本体外に取り出すことができる。
発音ユニットの側面全部(四面)は、軟らかな蝋でコーティングされているが、この蝋は後で取り除くことになる。

実はこの蝋、極めて重要な役目を果たしている。
その話は最重要事項の一つでもあり、後日の日記に改めて綴りたい。


発音ユニットの構造を推理する

STAX ELS-8Xは受注生産品であり、同じ形の各部品を、何千・何万個と作って組み立てたものではない。

なので、ロットにより時期により、構造や寸法が少々異なるかもしれない。
まずこのことが前提であることをご理解いただきたい。


STAXカタログのユニット内部構造
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<写真4:STAXのカタログに載っている発音ユニットの構造>

**甦れ8X(2)で紹介したカタログの絵を拡大したもの。**


カタログのこの絵、概略図としては分かりやすく描けている。
私もこの絵から、発音ユニットを分解するための重要なヒントを得た。

まずはこの絵をよーくご覧いただき、基本的な構造の成り立ちを頭に入れておく。
そして続く写真を詳細に観察すると、まあだいたい「こんなことだろう」というイメージが湧いてくると思う。


元ユニット端側面
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<写真:5高域発音ユニットの上部の側面>

この側面をよく観察すると、全部で6層あるように見える。

茶色のベークライトが2層+白い塩ビ(実は透明)が2層+茶色のベークライトが2層である。

右手に見える、貼り付けてあるようなチップは、たぶん各層が剥がれないように補強するためのものか。

このチップは側面の数個所に接着されている。
側面の蝋のコーティングを除去すれば分かりやすくなるのだが、残念ながらその写真を撮ってない。


元ユニット角の2面
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<写真6:高域発音ユニットの下部の角付近>

**この写真は、各層が鮮明ではないが、全体の状況を観察していただきたい**

発音ユニットを魚のごとく「二枚おろし」にする

さて、発音ユニットの基本構造がおぼろげに見えてきたとしよう。
真ん中から2つに割っても大丈夫そうだ。

次の目標は、このユニットを「二枚おろし」のように、真半分に割りたい。
見た目では、各層がしっかり接着されていて、いずれの層も分割できそうにない。
いろいろと苦慮した。

真ん中の透明な層(白く見えるが)は、アクリルか何かだろう。
そこを「発泡スチロール・カッター」のような電熱線で、鋸を挽くように融かしていったらどうだろう。

ベークライトは熱に強いから、透明層だけ融けるはずだ。
最悪、電動工具で切断か。
などなど1・2日悩んだ。


元ユニット二枚おろし
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<写真7:真半分に「二枚おろし」した発音ユニット>

**上側に元の振動膜が付いている**


あっけないほど簡単だった「二枚おろし」

「二枚おろし」は超簡単だった。
まず、「補強チップ」は削り取っておく。

透明の層は、ベークライトとの接着面も、透明同士の接着面も、カッターナイフの刃をうまく入れると、パリパリと接着面に沿ってきれいに剥がれた。
魚をおろすのにコツがいるのと同様、カッターナイフの刃をうまく入れるのもコツがいる。

また、刃を深く入れすぎると、パンチングメタルを傷つけるので注意が必要である。

この思ってもいなかった「幸運」は、たぶん、20数年経たことによる接着剤の劣化ではないかと思う。

接着剤は、見た目や、硬さの感じから推測すると、おそらくエポキシ系だろう。
そして透明の部分は、硬さからアクリルではなく塩ビ(塩化ビニール)だろう。
ベークライトと塩ビとの、接着剤の親和性があまりよくなかったのかもしれない。
その一方、ベークライトのベースと、同じベークライトのバーとは、完全に一体になったように強固に接着されており、カッターの刃など、まったく受け付けない。
たぶん同じ接着剤であるが、材質によって接着力に大きな違いがあるようだ。

いずれにしろ発音ユニットは、みごとに、本当にみごとに「二枚おろし」になった。

やった、ヤッター!。
この時点で、この先も「やれそうだ!」と明るい目標が定まった気がした。
人の人生に、そう多くはないであろう「大きな喜び」の一つに数えてもいいほどのうれしさであった(他愛もないものに・・であるが)。


元ユニット内面フィルム付
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<写真8:高域発音ユニットを「二枚におろした」片側の内面>


元の振動膜が残っている側。透明なのでよく判別できないが、ななめのに走る反射光でかろうじてフィルムの存在が分かる。

ベークライトの基盤(ベース)、ベークライトのバー、塩ビのバー、パンチングメタルなどの位置と相互の関係をよーく観察していただきたい。
外枠の上下の穴は、分解前にあけたもの。

この穴は再組み立て時に必要となるが、今回は触れない。


核心!発音ユニットの基本構造

写真3〜6をよく観察すれば、おおよその構造は推測できる。
実際の発音ユニットの基本構造と、各部の「アバウトな寸法」は、図1のようになっていた。

図のイメージは、全域および低域の発音ユニットのものであるが、高域ユニットも基本は同じである。

ただし高域ユニットのパンチングメタルは、両端の形が半円ではなく、角を丸めた「角」である(ベースの開口部は半円形)。

なお、パンチングメタルの厚さは、U字アームを持ったマイクロメーターのようなものを持っていないので測定できていない。
が、甦れ8Xの初回で指摘した、「ギャップが狭いという他のESLとの大きな違い」が、この図で分かると思う。


発音ユニット図面
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<図1:発音ユニットの基本構造図>


さてさて構造が判明したまでは、うますぎる展開でした。
あとは工夫次第、アイデア次第、やる気次第ですが、この後のアイデアを搾り出すには、かなりの体力を消耗することになりました。


本通りから、再び脇道に入りますが、お付き合い願えれば幸甚です。

那須与一CD

<写真9:CD「琵琶 中村鶴城 平家物語をうたふ」>
**私の愛聴盤50選(があるとすれば)のなかの一枚**

和楽器の再生も大得意の8X

8Xで聴く平家物語。

那須与一の緊迫のシーンが、目の前でリアルに展開される。
終わった後、しばらく動けない。
こんなもの、爺様しか聴かない、と思っていたが、とんでもなく現代的であった。
この演奏家の琵琶、超現代的だと思う。

CD、「琵琶 中村鶴城 平家物語をうたふ」。

地下鉄神谷町駅から虎ノ門へ向かって、大通りを少し行って右に折れたあたりに、琵琶の製作工房がある。

そう、和楽器の本物の琵琶、非常にめずらしいが都心にある。
以前、会社の別館が近くにあったので、ときどき覗いて見学した。

理由は聞かなかったが、その工房に中村鶴城のCDが何種類か置いてあった。
売り物だというので、数枚求めた。
10数年前のことである。

那須与一の扇までの射程距離70m
このCDの中の「那須与一」、だれもが知っている物語。

源平合戦のさなか、一艘の小船の上に、うら若き乙女が扇をかざした竿を持って立つ。

この扇、みごと射てみよ、という挑発というか、誘いである。

周りの者から射手に推薦された「下野国の住人、那須太郎資高が子にて、那須与一宗高」が、義経の命を受け、命を懸けて挑む感動の物語である。

馬上、距離を縮めるために海に入っても、扇までの距離が「7段」(約77m)あるように見えたという。

物語の脚色を勘案して50mとしても、揺れる船、自分は海中で足掻く駒の上、風もあったというから、どだい無茶な話である。

オリンピックのメダリスト、「中年の星」といわれた山本博選手の現代の弓矢でも、100に1つもダメなのでは、と思う。


琵琶の強音でスピーカーのボイスコイルが飛ぶ

この物語を、薩摩琵琶の名手、中村鶴城が演じている。
圧巻である。

それまでは平家物語の琵琶、総じて私には聴いていられなかった。
ひどくつまらない。

それを中村鶴城の演奏が、琵琶という楽器の印象を180度ひっくり返してしまった。
この楽器から出る音の、あらゆる可能性を「使い倒す」ような奏法である。
この楽器、凄まじくダイナミックな楽器である。

撥弦楽器でこれに匹敵するものはおそらくないだろう。

弦を撥(ばち)で強打するフルパワーの一撃は、スピーカーのボイスコイルが飛び(焼け切れること)、コンデンサースピーカーの振動膜が裂ける。

その恐怖が伴うほどの衝撃音が鼓膜を刺す。

この楽器、出せる音の幅(音程のことではない)がとても広く多彩である。
演奏法も「多芸」である。

こういったパルス的な大衝撃音も、8Xは易々と平気でこなす。

ついでにいえば、8Xによる篠笛もたまらなくいい。
篠笛の、歌口を切る空気流の雑音を伴った音色の魅力など、苦もなく再現する。
篠笛は日本独自の「庶民の笛」であり、何の付属物もない竹筒1本の簡素な横笛である。

そこに篠笛の、単純のようで深みのある音色の妙があるのだろう。


修復した8Xで繰り広げられる源平絵巻。

与一が、騒ぐ海が、足掻く駒が、折れんばかりに引き絞られた弓弦(ゆんづる)が<このシーン、琵琶の弦を撥で強くしごいてその効果音を出す>、唸りを曳いて扇に吸い込まれる鏑矢(かぶらや)が、超現実映像のように目の前に広がる。

8Xはそういう世界に連れて行ってくれる音のリプロデューサなのです。


(甦れ8X(第4話)成功!発音ユニット「二枚おろし」 おわり)が


コメント 5


升金 勲

貴ブログ拝見しました。8Xという私には初めての情報。分からないながら最後まで読みましたが、全然わからない。凄いことをやっているんですね。音が録音され、それがCDになり、再生プロセスを経て耳に入る。「生」の音が諸々のキカイを通してニンゲンの耳に入るのに、絶対に「生」は再現されないものだと、以前から信じていました。だから、よく言われる「CDを10枚買うなら1回でもライブに行きなさい」という言葉に同調していました。8Xというのは、それほどに再現性がいいんですね。

話は変わりますが、15,6年前、タイガーウッズが鹿児島に来て「カシオワールド」に出場した際、大枚1万円を払って見に行ったことがありました。彼のドライバーショットの「音」のすごさに強いインパクトを受けました。あの音はテレビ中継などでは絶対に再現できませんね。なんというか、空気を切り裂くような「ソニックフォーン」とでもいうのでしょうか。「ピシュッ」というか、とても文字では表現できません。勿論中継のマイクでは集音できないし、諸々のキカイを通り、電波に乗せて家庭まで届けることなど不可能です。それほど彼のドライバーの「初速」は桁外れだったのだと感じました。1万円で体験できたことはまさに僥倖でした。
貴兄の音に対する博学で解説して教えてください。
by 升金 勲 (2013-11-21 10:59)


AudioSpatial
升金さま。ご訪問ありがとうございます。
すみません。内容が今流にいう「コアなもの」なので(マニアックすぎるものなので)、申し訳ないです。

「8X」というのは、過去、スタックス工業株式会社(同名の株式会社は今はない)が製作販売したESL-8Xという「コンデンサー型」のスピーカーです。

今現在、オーディオ愛好家が使っているスピーカーの、音を発生させる原理の違いによる種類には、つぎのようなものがあります。

@ボイスコイルによるフレミング右手の法則型(一般的なSPがこれ。コーン型とホーン型がある)

Aリボンによるフレミング右手の法則型(RCAのマイク、美空ひばり伝説の「77DX」の逆の原理です)

Bマグネプレーナー型(フレミング右手の法則型ではあるが、振動板は平面フィルムです)


Cコンデンサー型(磁石の力を使わない。文具の下敷きなどをこすると、ちぎった紙片がくっつく、あの静電気の力の応用です)

Dイオン型(こんなのも実際にあります。空気をイオン化して、そのイオンをクーロン力で直接駆動します)

とまあ、代表的にはこんなところです。

8XはCに当たります。

CとDは、空気を動かす仕掛けの重さが飛びぬけて軽い、ところがミソです。

Dなどはその極端な例で、「動かす物」がなく、空気を直接動かします。

CDの力はクーロン力なので、@〜Bの磁石の力に比べて段違いに小さい、という問題があります。

8Xなどは、そこをいろいろ工夫して、「琵琶の強音」も再生できるようになっています。

Dは高音専用のツイターしか実用機はありません。

どの世界にも、目的のためには、いろんな仕掛けを考え出しますね。
ゴルフのクラブの作りなど、スピーカーの比ではないですよね。たぶん。
by AudioSpatial (2013-11-22 03:17)


AudioSpatial
升金さま。先ほどの私の返信、ちょっと訂正です。

総体的な意味で「フレミング右手の法則」と書きましたが、より正確には、「左手」の法則、の方が適切です。

「右手」:導体が動いて、電気が発生する。
「左手」:導体に電気が流れて、力が発生する。

といった違いです。
by AudioSpatial (2013-11-22 09:45)


人形町

張り替え成功だけではなく
できれば測定をしていただきたいです。
STAXが認めてくれる性能が確保されているか。
by 人形町 (2014-06-30 13:13)


AudioSpatial
人形町さん、ご訪問ありがとうございます。

申し訳ありませんが、おっしゃっておられる趣旨が、よく理解できません。この8Xを製造した「STAX工業株式会社」は、すでにこの世になく、残念ながら聴いてもらいたくても、その望みは叶いません。できることなら、ぜひとも当時お世話になったSTAXの方々に聴いていただきたいところです。

また、メーカーが認める/認めないは、私の道楽には何の関係もありません。蛇足ですが、8X完全オリジナルの完動品が、隣の部屋で鳴っております(ブログにその記事あり)。

さらに測定の件ですが、その必要性を私は感じておりません。訓練された耳は、測定器以上の性能を持っていると思っております。音響のハイエンド付近の領域に、一般的な測定器は役に立たないとも思っています。あくまで、ただのオーディオ道楽のことですから、そこのご理解を、よろしくお願いいたします。
by AudioSpatial (2014-06-30 14:40)

https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-11-20



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甦れ(5回)8X コンデンサースピーカー構造の詳細と修復手順 [甦れSTAX ELS-8X コンデンサースピーカ]
https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-12-11

比類ない再生音が2つ

STAX ELS-8Xの比類のない再生音。

その秘密は、世界に類のない精緻な作りの発音ユニットと、分厚い木材でがっしりと作られた、広い面積の平面バッフルとの組み合わせにあります。

当時の経営者の、コンデンサースピーカーに懸けた情熱を一身に受けて成長した、本当にすばらしい、まるで嘘のような「作品」です。

当時から8Xは、そのような稀有な存在であったのではないかと思います。


その8Xが2式。

このような事態になろうとは、昨年の今頃は夢にも思わなかったことでした。

製造から30年近く経た今も、まったく健全そのものの姿で朗々と鳴り響く1台と、ほとんどの発音ユニットがダメになり、当ブログに綴っている修復を受けて甦り、オリジナルを凌ぐほどの音を響かせるようになった1台。

それが我が家にあるなど、本当に何が起こったのか不思議な気持ちです。


家内の認可を受けた唯一の機器8X

今年も、はや師走。
昨年の今頃、「瀕死の8X」は狭い納戸に捨て置かれたまま、その存在すら忘れられていました。

家内と一緒に、池袋のサンシャイン60ビルの向かいのマンションの一室にあった、STAXのショールームに出向き、8Xその他を試聴させてもらった思い出のスピーカーです。

後にも先にもオーディオ機器の中で、家内の認可を受けたものは、この時の8Xただ一つです。

そんな思い入れの8Xであり、「いつかは修理して・・」と思いつつも、現実的には無理だろうな、と、ほとんど諦めていました。

それがどうなって、いま現在のような「8Xが2台」の奇跡が起こったのか、私自身も理解できないほどの急展開の1年でした。


02)オ部屋の8X_DSC_7855
https://801a-4242a.c.blog.so-net.ne.jp/_images/blog/_dda/801a-4242a/02EFBC89E382AAE983A8E5B18BE381AEEFBC98X_DSC_7855EFBC88E7B8AEEFBC89.jpg


<写真1:私の8Xの対ニャン子ディフェンス網>

**家庭の諸般の事情により、だいたい19時から24時頃にかけて、重要機器類が収められている我がオーディオ部屋のセキュリティーは、5匹のニャン子の侵入を阻止できない状況にある。とりわけニャン子の攻撃に弱いのは、トーンアーム系とスピーカー系である。これらがやられては国家の存亡にかかわる。

そこで8Xは、少しゆるいが、多少の効果はあるディフェンス「網」を構築した。写真のように、下半分を「虫除けアミ戸」用の、目の粗いネットで、うまく覆った。いくらかは音に影響があると思うが、やむなし**


今日の日記

さて、今日の日記は前回に続き、分解して明らかになった8Xの発音ユニットの構造に、もう一歩迫ります。

さらにはその構造を基礎にして、発音ユニットを修復する工程の大筋を、図面と写真で公開します。

内外の各種のESL(コンデンサースピーカー)の修復や、ESLの研究、また、興味を持たれている方などに、何かの参考の一つにでもなれば幸いです。


8Xを超えるには

8Xの発音ユニットを分解すると、その「作り」が、他のESL(コンデンサースピーカー)と比べて突出して精巧・精密・入念であることが見て取れる。

この「入念な作り」は、かつてのスタックス工業株式会社が、長年にわたってコンデンサースピーカーの音を研究し尽くした「結果」が、形になったものだと思う。
発音ユニットは「こうしなければいい音は出ない」。

材質、形、構造、パンチングメタルの形状と加工、成極電圧、絶縁材と絶縁法、ダイアフラムの材質と導電剤の処理、その他諸々。

私は当時の経営者が「コンデンサー型」製品に懸けた情熱の「結論」を信じたい。

8Xを超えるものを作るには、その人以上の「情熱と年月」が必要である。
そうあるべきだと思う。


戻れない

久し振りに2台の8Xが同時に鳴った。

週末に帰った「かえる息子」が、バッハの教会カンタータなどを聴いている。
その全集のCD Boxの中古を安く買ってきたらしい。

めずらしくボリュームを上げているので、非防音のドアの外に、透き通ったテノールの響きが伝わってくる。

その声に誘われ部屋の中に入ると、そこには豊かな響きの教会の大きな空間が広がっていた。

思わず「いいな」、と声をかける。
「これ聴いたらもう戻れないよ」、と返す。

余談であるが、私がバッハの教会カンタータの魅力に目覚めたきっかけは、今もよく覚えている。

第199番、BWV199「わが心は血の海に泳ぐ」をFM放送で聴いたときである。
まだ学生の頃かもしれない。
ソプラノもオーボエも、旋律が美しい。
まるでオーボエ協奏曲のような部分もある。
それ以降、このジャンルでどれか一つ、といわれれば、今も即答でBWV199をあげる。


8X_
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<写真2:もう1台の8X>

**「甦れSTAX ELS-8X」でしばしば登場する別の8X。「かえるの息子」が入手した完璧な状態のオリジナル8X。母親は「じゃまだから早く持っていけ」というが、彼のアパートには、もはや置けるスペースはない**

1週間ぶりの私の8X

鳴っていたもう一台は私の8Xである。

PCオーディオ用のパソコンを、新マシン、新OS(といってもWindows7)に移行作業中であったため、ここしばらく、機器に灯が入らなかった。

それがこの週末、まだ不安定ながらも、ようやくPCのライブラリーや、ブルーレイ・ドライブによるCDが再生できるようになった。

Windowsは、VistaやWindows7以降、PCオーディオには問題が多かった従来のMME(オーディオやサウンドのカーネルミキサー)部分に変更が加えられたようである。

しかし周辺の諸々が、その変更に追いついてくるまで、今しばらく時間が必要であり、私の場合、従来のXPでのやり方を、7でも取り敢えず踏襲せざるを得なかった。

私のPCオーディオについては当ブログ「オーディオルームのコンポーネントたち」第2回の「私のPCオーディオと・・」をご訪問いただきたい。

8X修復の留意点

STAX ELS-8Xの発音ユニットは、そもそも修理できるようには作られていない。

その構造を知れば、故障したら修理するなどの考えが、設計当初からまったくなかったことがよく分かる。

なので他社のESLのように、ネジを外して分解し、不具合箇所を修理して、再び組み立てネジ止めして修理完了、といったことができない。

つまり8Xの発音ユニットに「修理マニュアル」は存在しない。

あるとすれば「修理」ではなく「製造マニュアル」であるが、それもないだろう。

製造には手工業的な部分が多く、それを文字にしたマニュアルの記述は困難であり、おそらく職人の口伝・直伝の世界に近かったのではなかったかと思われる。


といった状況なので、もし修復を試みる方がおられたら、まず手始めに1つの発音ユニットを分解し、それの各部の採寸から始めて、詳細な構造を徹底的に調べ上げることからスタートする必要がある。

とにかく、まずは分解だけを目的に、あれこれ試みることである。

修復の各工程には、それぞれ各自が工夫して解決しなければならない問題点が次々と出てくる。

ある問題をクリアするのに、何日も悩むことが何度もあった。
修理不可能なものを強引に修理するのであるから、とにかく一にも二にも「工夫」するしか手はない。


発音ユニットの構造の詳細

さて前回(第4回)の続きとして、発音ユニットの構造図を公開したい。

前回の図を含めてこれらの図から、発音ユニットの基本構造をよく読みとっていただきたい。


完璧二枚おろし
https://801a-4242a.c.blog.so-net.ne.jp/_images/blog/_dda/801a-4242a/02_1EFBC89E5AE8CE792A7E4BA8CE69E9AE3818AE3828DE38197DSC_6712EFBC88E7B8AEE38388EFBC89.jpg


<写真3:「二枚おろし」にした発音ユニット(写真は全域・低域ユニット)>
**この写真は、たまたま完璧に半分に分割できた例**


この例では、運良く写真左側のように振動膜が破れずそのまま残った。

フィルムを指先で押してみると、想像を超えた大変強い張力で張られていることが分かった。

周辺のフレームにあけられた穴(2.5mmφ)は、表裏の位置がズレないように分割前にあけておく。

パンチングメタルの放電の痕に黒いサビ等が発生している。

振動膜の電極(銅箔)が左端手前に見える。

また、写真11・12・13で見られる「導通ガイドライン(黒い線)」のオリジナル(フレーム上の白い線)を確認することができる。


背面側1/2分解図
https://801a-4242a.c.blog.so-net.ne.jp/_images/blog/_dda/801a-4242a/03EFBC89E8838CE99DA2E581B4EFBC91EFBC8FEFBC92E58886E8A7A3E59BB3B5.jpg


<図1:背面側1/2の分解図>

**前回(第4回)の「二枚おろし」の片側。振動膜の面で真半分に分割した背面側。写真3の右側にあたる。私の場合、水色のバー(1mm厚の塩ビ。色は透明)のみ、図のように剥離できた。これは使い回しせず、塩ビ板から切り出して新しいバーを作る。私は数が多かったので業者に作ってもらった**

前面側1/2分解図
https://801a-4242a.c.blog.so-net.ne.jp/_images/blog/_dda/801a-4242a/04EFBC89E5898DE99DA2E581B4EFBC91EFBC8FEFBC92E58886E8A7A3E59BB3B5.jpg


<図2:前面側1/2の分解図>
**写真3の左側にあたる。**


表裏合わせた状態
https://801a-4242a.c.blog.so-net.ne.jp/_images/blog/_dda/801a-4242a/05EFBC89E8A1A8E8A38FE59088E3828FE3819BE3819FE78AB6E6858BB5.jpg


<図3:表裏両面を合わせた状態。>
**元のユニットは、このような状態で各層が接着され、一体になっている。接着剤はたぶんエポキシ系**


表裏合わせて固定する要領
https://801a-4242a.c.blog.so-net.ne.jp/_images/blog/_dda/801a-4242a/06EFBC89E8A1A8E8A38FE59088E3828FE3819BE381A6E59BBAE5AE9AE38199E3828BE8A681E9A098B5.jpg


<図4:発音ユニットの修復が完了した後の完成ユニット>

**元のユニットのように接着剤で固定すると、やり直しができないため、図のようにビス止めをする。表裏にあらかじめ2.5mmmの穴をあけてあるので、図のようにそれぞれバカ穴とタッピングを施す。金属のビスは厳禁。ポリカ・ネジを使う。**

さて、これらの図から、発音ユニットの基本構造を読み取ることができたとして、次はユニット修復の作業工程の話に移りたい。

使用した材料や消耗品、使い方、入手法などは、後日の日記で綴ろうと思う。

なお、ユニットの穴あけにはボール盤が必要である。
私はホビー・模型用の卓上ボール盤を使って、すべての作業を行った。
精度不足であるが、そこは技(?)で補い、まあ十分役に立った。

作業工程(大工程)

工程1:二枚おろし

ユニット側面の蝋は除去。
分割前に図4の位置に2.5mmのガイド穴をあけておく。
透明な塩ビのバーの面での剥離を試みて、写真3の状態に分割する。
塩ビのバーは再使用しないので破損してもよい。
パンチングメタルは、その後の作業の前に、マスキングテープで養生しておく。
接着剤等の残留物は、ていねいに取り除き、接着面に凸凹がないように処理をする。


工程2:新しい塩ビ・バーの接着
分割されたユニットはソリが出るので、写真10・12・13にあるような治具(私の場合はアルミチャンネルを利用
)を用意しておく(ユニット両端を治具にビス止めしてソリを防ぐ)。
そのあと、あらかじめ寸法に合わせて作っておいた塩ビ・バーを元のように接着する。


工程3:枠にあけた穴の処理
ユニットの分割前にあけた穴を、片側は3.2mmのバカ穴をあけてサグリ。
もう一方はM3のタップを切る。


ザグリ
https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-12-11

<写真4:3.2mmのバカ穴とザグリ>

**本体の表側に当たる1/2ユニットの穴の処理。パンチングメタルやその周囲の蝋コーティングを保護するために、マスキングテープでしっかり養生しておく(重要)。高電圧がかかるので、ゴミ、埃、異物などの混入はあってはならない**


タッピング

<写真5:裏側ユニットのM3タッピング>
**穴の数が多く、大変しんどい作業になるが、がんばるしかない**


工程4:ダイアフラムを大枠に張る

私の場合は3ミクロン厚のポリエステルフィルムを使った。

写真のように木枠を作り、布テープでコーティングしておく(フィルムとの馴染みがよい)。
適当にフィルムを張った後、張力が全方向に均等にかかるよう、セロハンテープで徐々に張り締めていく。
この張り締めを十分な張力に達するまで数回繰り返す。


振動膜フレーム準備

<写真6:大きめの木枠の準備>

**しっかりした木材で、がっちりとしたフレームを作る。角は金具で補強する。フレームは布テープでコーティングしておくと、フィルム張りの作業に都合がよい**


振動膜ロール置始

<写真7:あまりシワが寄らないようにフィルムをそーっと置いていく>
**写真のように、マスキングテープをうまく活用する**

振動膜張始

<写真8:フィルムを張り締めていく最初の状態>
**まだ張力はかかっていない**

振動膜張完

<写真9:フィルム張り締め完了>

**全方向均等に張り締めていく。数cmに切ったセロハンテープで、マスキングテープ上を次々と引っ張って張り締めていく。感覚としては、破断1.5歩手前でよい。最初に一度、破断するまで実地検証することをお勧めします**


工程5:フィルムへの導電剤コーティング

この工程がもっとも神経を使う緊張の場面となる。
すばやく、ていねいに、むらなく、確実に作業しなければならない。
極力埃の少ない部屋での作業が望まれる。
本来はクリーンルームで行う作業である。
私は風呂場で行った。
写真の撮影どころではないので写真なし。
すみません。
材料や手順の詳細は後日の日記で。

工程6:木枠フィルムをユニット枠へ接着

ユニット側をかさ上げして、木枠が「宙ぶらりん」になるように準備をしておいてから接着する。
鋭利な突起物でもないかぎり、木枠の重みでフィルムが破れることはない。
切り離しはカッターナイフか半田ごてで行う。


振動膜貼付全景

<写真10:ユニットの枠に木枠のフィルムを接着>

**不織布ワイパーをたたみ、接着面を押さえて確実に接着させる。その後は木枠の重みで自然に圧着させておき、乾燥を待つ。不織布ワイパーは、入手が容易な写真6にある「BEMCOT M-3U」を使った(フィルムへの導電剤コーティングの作業にも、これを使う)**


振動膜貼付接写

<写真11:ユニットの枠に木枠のフィルムを接着のアップ>
**フィルム全面の電荷が均等になるように、導電塗料で導通ガイドラインをフレームに描いた(黒い線)。セロハンテープで張り締めの様子も見える**


工程7:導通ガイドラインをフレームに描き、端子を接着

フィルム全面の電荷が均等になるように、導電塗料を枠の四辺に「井桁」状に書き、振動膜の端子を付ける(習字の筆を使った)。
端子は導通性粘着剤の銅箔テープを使った。


膜切り取り

<写真12:振動膜フィルムの貼り付け作業完了>
**フィルムで塞がれたフレームの穴の部分は、半田ごての先端であけておく**


振動膜の電極

<写真13:振動膜の端子を付ける>
**このユニットを本体のどこに取り付けるか決めてなかったので、端子を両端に出したが、無駄な放電可能性の存在は好ましくない。片側のみに設けるべきである。**


工程8:表裏1/2のユニットを合わせ、ポリカ・ビスで固定

ユニット表面にビスの突起があると、本体への固定の際の障害になる(短辺のビスとナットは問題ない)。
組み立て後、防塵用のネット(洗剤で洗った後、使いまわし)を接着する。

元と修後のユニット
https://801a-4242a.c.blog.so-net.ne.jp/_images/blog/_dda/801a-4242a/17EFBC89E58583E381A8E4BFAEE5BE8CE381AEE383A6E3838BE38383E38388DSC_6805EFBC88E7B8AEEFBC89.jpg

<写真14:組み立て終わったユニット(上)と、次に修復を受けるユニット(下)>
**修復後の外観はこのようになる**


工程9:四辺の側面に絶縁テープを巻く

オリジナルのユニットのその部分は、蝋でコーティングされている。
最終的には蝋で処理したいが、当面は絶縁テープで代用して、しばらく(1年間ほどか)様子をみる。

調べてみたが、蝋の種類やその入手法が分からない。
このあとは本体に取り付けて、音出しテストとなる。


手作業品の修復は、一にも二にも「工夫」あるのみ
これらの写真を見るだけでも、8Xの元の発音ユニットが、いかに手工業的に作られていたかが分かると思います。

さらに修復には、新品の組み立て作業にはないような、厄介な問題があちこちに発生します。
それらを「工夫」によって一つひとつ解決していかねばなりません。

でもまあ、ユニットの修復も、3つ目か4つ目になると、工程や手順もいろいろ修正され、あとはもう「その道の職人」になったような調子で作業できるようになるものです。
そこまで行けば、手間と、やたらと時間のかかる作業を、ルーチンワーク的にやるだけになりますが、それほど根気が続くものでもありません。


そしてやってみて分かった大事なことを一つ。

たとえば10個ほどのユニットを修復するには、マスキングテープ(幅は各種)、セロハンテープ、不織布ワイパー、絶縁テープ(布製、ゴム系各種)、接着剤、アルコール(無水エタノール)、ティッシュペーパーなどを、大量に消費します。
これらを惜しみなく、湯水のごとく使わなければ、いい仕上がりになりません。
またこれらを含めて、一切の材料や消耗品は、必ず一流メーカー品を使うことをお勧めします。

接着剤を使うために時間に追われ、また息を止めて一発勝負でやる作業もあり、粗悪品でモタモタしている場合ではありません。


オーディオ道楽だから、また深い想い入れのある8Xだからこそやれた、そうでなければやってられない、面倒この上もない、しんどくも楽しい作業でした。

次回の日記は、振動膜への導電剤の塗布を中心に綴ろうかと思います。
ドキドキしてスリル満点の作業です。


(甦れ8X(5)構造と修復の核心部公開 おわり)

コメント 4


kroyagi
 始めましてkroyagiと申します。

 私も永年8xの前身であるELS-6Aを愛用してまいりましたがご他聞に漏れずユニットの能率低下のため使用できなくなってしまいました、どうしたものかと途方にくれていたところこちらのブログに出会い勇気づけられました記事を参考に再生に取り組みたいと思います、

よろしければ使用したフィルム、塗料、接着剤などが知りたいので続きをupしていただけないでしょうか、1台でも多くstaxのスピーカーを生きながらえせるために。

 宜しくお願いします。                 
by kroyagi (2014-07-29 20:25)


AudioSpatial
kroyagiさん、ご訪問ありがとうございます。返信が遅くなって申し訳ございません。

ELS-6Aですか。あの時代に、ここまで精緻なコンデンサースピーカーを作った日本のメーカーがあったことが、まず、日本の誇りであり、日本のオーディオ史の金字塔ですね。8Xを分解し、レストアしてみて、初めて、あまたの海外製コンデンサースピーカーとは一線を画した精密・精緻、そして、こうでなければならない、という作りの素晴らしさを発見することができました。

kroyagiさんご指摘の、フィルムや、それに塗布する導電剤その他について、できるだけ早く、ブログを更新したいと思います。フィルムと塗布する導電剤は、スウェーデン在住のコンデンサースピーカー・ファンで、ボランティア的に、小分け通販をしてくれている方から取り寄せました。今もまだ、材料があるのかどうか、ちょっと、問い合わせをしてみます。
by AudioSpatial (2014-08-02 13:39)


AudioSpatial
kroyagiさん、先日おたずねのフィルム等の入手先について、別の方からも問い合わせがありました。

そこで、入手先のURL等を取り急ぎ、お知らせいたします。

私が、発音ユニットのフィルムと、導電剤、およびフィルムの接着剤を取り寄せたMT Audio Design のホームページのURLです。
ESLのリペアについて、とても参考になりますのでご覧ください。

http://user.tninet.se/~vhw129w/mt_audio_design/


上のMT Audio Designのホームページの「Quad ESL-63 Element Repair」のページの本文冒頭部に、「MT Audio Design ESL Repair Shop」のタグがありますので、それをクリックするとESL Repair Shopのページ(下記URL)が開きます。このショップに、フィルムと導電剤およびフィルムの接着剤の在庫を問い合わせてみてください。

http://user.tninet.se/~wea635n/mt_audio_design/mt_audio_archives/esl_repair_shop.htm

ではよろしくお願いいたします。
by AudioSpatial (2014-08-15 02:49)


kroyagi
お返事有難うございます、まさか私と同じ6Aを所有の方がいらっしゃり再生に取り組もうとしているとは、また私もサブとしてJBL S-101改を使用しているので偶然とはいえ縁を感じます。
早速MT Audio Designに問い合わせてみますありがとうございました。
今後も問い合わせる事が有るかもしれませんが宜しくお願いします。
by kroyagi (2014-08-17 17:37)

https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-12-11



http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/954.html#c1

コメント [政治・選挙・NHK261] 洗脳解けずより先鋭化 ネトウヨブログの“コアな読者”たち 高齢者はなぜネトウヨにはまるのか(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
17. 霞ヶ関に原爆を落とせ[188] ieCDlorWgsmMtJSagvCXjoLGgrk 2019年5月26日 21:37:26 : wltuR6PnH2 : S1o4ZnRqR1RZeTI=[77]
>>15
まずは真っ先ににお前の親分通名安倍晋三(本名:李晋三)
にこそそれを言うべきだな。
http://www.asyura2.com/19/senkyo261/msg/266.html#c17
記事 [ペンネーム登録待ち板6] タイで振り込め詐欺容疑の15人全員を警視庁が逮捕 !日本移送中の機内で、

 タイで振り込め詐欺容疑の15人全員を警視庁が逮捕 ! 日本移送中の機内で、

   犯罪を、犯しやすい性格・タイプとは ?

(mainichi.jp:2019年5月24日 14時56分より抜粋・転載)

毎日新聞:タイから日本に移送されるため警察官らに囲まれて歩く振り込め詐欺グループの容疑者の男(中央) タイのリゾート地、パタヤで日本を狙った、振り込め詐欺グループの拠点が、摘発された事件で、現地で拘束されていた、男15人の日本への移送が、5月24日始まり、警視庁捜査2課は、航空機内で、全員を詐欺容疑で逮捕した。

 逮捕されたのは、いずれも住所不定、職業不詳の岩本颯(りゅう)(23)▽古田幸一(23)▽竹田圭二(46)――ら22〜54歳の男・15人の容疑者である。

15人は、同日午後、日本に到着する見込みである。

警視庁捜査2課は、全容解明に向けて、捜査を本格化させる。

 逮捕容疑は、3月29日、パタヤから福井市の50代の自営業女性の携帯電話に、「有料サイトの未納料金がある」とメールを送付し、電話をかけてきた女性に、コンビニエンスストアで、電子マネーのギフトカード計30万円分を買わせ、だまし取ったとしている。

 15人は24日、日本航空の定期便2便に分かれて、タイを出発した。日本の航空機内は、日本の管轄権が及ぶため、警視庁の捜査員が、機内で逮捕した。

午後に成田、羽田の両空港に到着し、都内の警察署に移送する。

 タイ警察によると、詐欺の被害者は、全国に約200人、被害総額は、約2億円に上る。

3月29日、タイ警察が、パタヤ郊外の一軒家で、15人を不法就労の疑いで逮捕していた。

【佐久間一輝、岩崎邦宏】

(参考資料)

T 犯罪を、犯しやすい性格・タイプとは ?

(thinking-free.comより抜粋・転載)

○犯罪者になりうる、6つの人格特徴

ドイツの精神医学者であるシュナイダーは、自分自身が悩むか、それとも社会が悩まされるような人格の異常を「精神病質」と呼びました。その中で、社会が悩まされる人格つまり犯罪者に多く見られるタイプを6つ挙げています。見た目にも犯罪を犯すような性格

◆爆発性精神病質:すぐにキレるタイプで些細な事でも気に障るとカッとなったり、いきなり暴力を振るう人です。一旦興奮すると自制が利かないので、感情のままに振る舞って、人に酷い暴力を加える事もあります。

◆情性欠如性精神病質:人間的な感情が欠如しているタイプ。良心や人に対する同情心、羞恥心、名誉感情などを持ち合わせていない事から、平然とウソをつき、人に危害を加える事に躊躇しません。冷酷な犯罪者に多く見られるタイプです。

◆狂信性精神病質:特定の考えを強く信じ、そのせいで周囲が、見えなくなってしまうような人のタイプです。宗教や政治活動にのめり込み、自分たちの行動や思想に疑問を持つ人、敵対する人などに対しては、罰せられると分かっていても、犯罪行為を犯す事があります。

一見犯罪を行うようには見えないタイプ

◆発揚性精神病質:明るく活発な反面、興奮しやすいタイプ。落ち着きが無く軽はずみなところがあります。感情の起伏が激しく、些細な事ですぐに、しかも極端に怒ったりするので、人と争う事が多い傾向があります。

◆意志欠如性精神病質:意志が弱く何事にも長続きしない事や人に依存する事が多いのが特徴です。悪い事をしないという抑制も弱く、悪い事と分かっていながら、ついつい犯罪を犯してしまう事があります。

◆顕示性精神病質:簡単に言うと、単なる目立ちたがり屋。出しゃばりで見栄っ張りでもあります。他人の注目をひくために自分を実際以上に見せるためなら、ウソもつくし人をだます事もあります。詐欺犯に多いタイプです。必ずしも犯罪と結びつくわけではないけれど・・・

このように犯罪を犯しやすいタイプとして挙げた6つの特徴は、実際に犯罪を犯した人間を鑑定した時に、このいずれかに当てはまる事が多く、また併せ持ったタイプもいます。

意志欠如性や顕示性タイプというのは、身の回りには結構いると思います。しかしこういう人達が必ず犯罪を犯すという事ではありません。あくまでも社会が悩まされる人格として6つの特徴が挙げられるという事です。もっとも犯罪こそないにしろ、程度の差はあれ、社会的には色々と迷惑をかけている事は、多いかもしれません。

U 平気でうそをつく自己愛性人格障害

(mora110.blog.fc2.comより抜粋・転載)

平気でウソをつく(都合のいい妄想)

・みえみえのうそをつきます。失敗をしてもすぐに埋め合わされ、プライドはすぐに復活します。

◆自分を正当化するために嘘をつく

・自分の身を守るため、話のつじつまを合わせるために嘘をつく

・周囲に対して思いやりに欠けた行動を正当化するために、もっともらしい理由を付けようとする。

◆注目を集めるために嘘をつく

・自尊心を保つため、虚栄感から安易に嘘をつく。

(大袈裟、話を盛る、つくり話をする、ホラをふく等)

◆ターゲットを貶めるために嘘をつく

・自分が勝る為には平気で事実を捻じ曲げ、他者を貶め、嘘もつく。

・客観的事実はどうでもよく、事実を勝手に曲げ、自分に対する錯覚を必要とあらばうそをつくこともかまわない。

●もともと、裏付けのない優越感ですので、話のつじつまを合わせるために嘘をつくこともありますが、本人には嘘をついているという意識はあまりありません。ときにはホラ話のように、話がどんどん大きくなっていって、どこまで本当なのか分からなくなります。

●仮病・心配・誇張・噂話などの演技的な言動をしてみたり、大げさに自分の感情や都合をアピールしたり、あからさまな嘘を堂々とついてみたりすることで、相手の注意・関心を自分にできるだけ引きつけようとする。相手の興味や活動が自分に向いていないことが耐えられず、常に自分への語りかけや承認を必要としている。

ある程度人生経験のある人は、自分の観察眼に少し自信があったりするのね。

だから、若い人みたいに、ぱぱっと行動して確かめるより

相手を見ていて、嘘ついているかどうかを判断しようとするんでしょうな。

ところが、ここで自己愛性人格障害(ナルシズム)の本領発揮なんです。

普通の人は、嘘をつくとどこかしら嘘っぽさがある。

だけど、奴らにはない。全然無い。平然とさりげなく堂々と嘘をつく。

それは、彼らにとって「嘘じゃない」からなんです。

そう、彼らは嘘をついているわけじゃない。

彼らの脳内では「事実」なんですよね。彼らの脳内だけ、ではね。

だから、嘘に聞こえない。嘘を感じさせない。

その上に彼らは、「脳内事実」の苦労話や、エピソードを得々と語るんです。

たぶん、それはどこかの誰かから聞いた話や、マンガ・小説などからの焼き直しでしょう。

そして、被害者は、自己愛性の自己紹介を嘘だと思うことも無く、彼らの術中にはまるんですね。

V 統合失調症とは ?

(www.mental-navi.netより抜粋・転載)

統合失調症:症状の種類

精神機能のネットワークがうまく働かなくなる状態をいいます

イラスト:精神機能のネットワークがうまく働かなくなっているイメージ

私たちは喜びや怒り、悲しみ、楽しみといったさまざまな感情をもっています。また、「人間は考える葦である」という言葉があるように、私たちは常に思考しています。こうした感情や思考は、脳内の精神機能のネットワークを使って行われています。

ところが、何らかの原因でさまざまな情報や刺激に過敏になりすぎてしまうと、脳が対応できなくなり、精神機能のネットワークがうまく働かなくなることがあります。その為、感情や思考をまとめてあげることができなくなります。この状態が統合失調症です。統合失調症とは、このように脳内の統合する(まとめる)機能が失調している状態をいいます。

精神機能のネットワークは脳内のさまざまな場所で行われています。その不調の場所によって、実在しない人の声が聞こえるなどの現実にないものをあると感じる幻覚が現れたり、周りで自分の悪口を言われていると思いこむ被害妄想が出たりなど、さまざまな症状が出現します。

統合失調症の症状は大きく、幻覚や妄想などの「陽性症状」、意欲の低下などの「陰性症状」、臨機応変に対応しにくい「認知機能障害」に分けられます。

◆3つの病

統合失調症は、症状の現れ方や経過などから、破瓜(はか)型、緊張型、妄想型の3タイプに大別されます。ただし、これらに分類できないタイプも数多くあることから、統合失調症は単一の病気ではなく、複数の病気の集まりではないかとも考えられています。

<破瓜型(解体型)>意識低下や感情の平板化が中心

思春期から青年期にかけて発病することが多いために破瓜型と呼ばれます。

最初に、感情の起伏が、なくなったり、意欲が減退するなどの陰性症状が現れ、その後、徐々に陽性症状が出てきます。症状は慢性化することが多く、人柄が変わってしまうなど予後はあまりよくないとされています。

<緊張型>極度の緊張や奇妙な行動が特徴

青年期に急に発病します。

大声で叫んだり、奇妙な姿勢をとるなどの緊張病症候群や行動の異常などがみられます。多くは数カ月で消失しますが、再発もまれではなく、再発するたびに破瓜型に似た病像に変化していく場合があります。ただし、人柄が変わってしまうことは少なく、破瓜型よりは予後はよいとされています。

<妄想型>幻覚や妄想が中心

破瓜型や緊張型よりも発病年齢が遅く、多くは30歳前後に発病します。

幻覚や妄想が中心で、陰性症状はそれほど現れません。対人コミュニケーションは比較的良好に保たれていることが多く、人柄の変化もあまり目立ちません。予後はよいとされています。


http://www.asyura2.com/10/nametoroku6/msg/12095.html

コメント [政治・選挙・NHK261] 升席外して”消化試合”を観戦するトランプ大統領!   赤かぶ
48. 命を大切に思う者[192] lr2C8JHlkNiCyY52gqSO0g 2019年5月26日 21:38:51 : h2tTeCa9Ww : SzhlVG81MS5sV0E=[24]
外交のためには、会食を用意するくらいは必要だろうが、
他の膨大な数の観客に面倒を強要してまで(飲物を持って入る客全員に、試し飲みを強要した等)、
観戦してもらう必要があるのか?

他の国の人々から見たら、
アメリカが日本の国民を好き勝手に痛めつけてもいい、植民地にしか見えないと思う。

http://www.asyura2.com/19/senkyo261/msg/281.html#c48
コメント [近代史3] 日本製のスピーカーは どんな名作でもすぐに消えてしまう理由 中川隆
33. 中川隆[-10117] koaQ7Jey 2019年5月26日 21:39:14 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2232]

>>7 STAX 静電型スピーカーシステム

に追記


甦れ STAX ELS-8X コンデンサースピーカー
https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2014-04-05


かつて、日本のオーディオ業界が盛んであった時代、世界に類を見ない精緻な作りの、大型コンデンサースピーカーがありました。

STAX社のELS-8Xです。

ダメになった発音ユニットの3ミクロン厚の振動膜の張替え・修復に成功したELS-8Xから、思いも寄らない音響空間が出現しました。

眼前にぱあっと広がるリアルな音場。

あそこで鳴ってる、こちらで歌う、そこにいる。今まで経験したことがない明確な定位。

低音のさらに低域の、震える空気の粗密波が頬に触れ体を包む。

なによりも「そこで演(や)ってる感」がすばらしい。

おそらく世界最高の精緻な発音ユニットと音質を備えた STAX ELS-8X を中心に、コンデンサースピーカーについて綴ります。
https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2014-04-05


▲△▽▼

甦れ(1回)STAX ELS-8X コンデンサースピーカー [甦れSTAX ELS-8X コンデンサースピーカ]
https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-10-17

甦った8X

■序

8Xふたたび

眼前にぱあっと広がるリアルな音場。
あそこで鳴ってる、こちらで歌う、そこにいる。
今まで経験したことがない明確な定位。

低音のさらに低域の、震える空気の粗密波が頬に触れ体を包む。
なによりも「そこで演(や)ってる感」がすばらしい。

修復成ったSTAX ELS-8Xから、思いも寄らない音響空間が出現した。


オーディオルームの8X
https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-10-17


<写真1:修復がほぼ終わったSTAX ELS-8Xを、オーディオ部屋に運んで試聴>

**8Xの後ろの黒い箱は、8Xがダメになっていた期間の代替機として使っていたALTECのMODEL 19。

これはこれで大した器である。

右端の真空管アンプは、当ブログの別テーマ『原器を目指した「最終アンプ」』の主人公**


ELS-8Xとは

かつて、日本のオーディオ業界が盛んであった時代、世界に類を見ない精緻な作りの、コンデンサースピーカーがあった。

STAX社のコンデンサースピーカー ELS-8Xである。

ELSすなわち「Electrostatic Loud Speaker」。

英国QUADなど海外では、この方式のものをESL「ElectroStatic Loudspeaker」と呼んでいる。

8Xは左右それぞれのスピーカーに8つの発音ユニットが付いているので「8」、
そしてほぼ改良し尽くした最終・最高のモデルなので(これは勝手な推測)「X」。

スタックス工業株式会社のフラグシップ機であり、コンデンサー型の各種オーディオ製品に最後までこだわり続けた同社の誇りと象徴、ELS-8X。

思い切り人手をかけた「熱意」が伝わってくる作り。

音響の基盤となる物量投入の分厚い木製バッフルと、よき時代の「ものづくり日本」でしかできない精緻かつ堅牢な発音ユニット。

8Xはその無比・無上の再生音とともに、日本のオーディオ界の文化財的な「宝」に値するだろう。

この8Xをバラし、発音ユニットを分解し、洗いざらい調べ尽くした私は、「こんなものを作っていては事業は成り立たない」と呆れたものだ。

昔のスタックス工業株式会社が今もあって、世界第1級のELS(ESL)を作り続けてほしかった、という願望の裏返しである。

私の感覚では、当時、たとえ2倍の価格で同数の売り上げがあったとしても採算はおぼつかない。
それほど入念な作りである。

8Xの発音ユニットを分解した結果、海外のESLのそれと、大きな相違点があることに気が付いた。

ダイアフラム(振動膜)と固定電極とのギャップ(距離)、それと成極電圧(数千ボルトのバイアス電圧)との配分関係が大きく違うのである。

ギャップが狭い!。

この相違点には、なにかとても重要な意味があるに違いない。

なぜなら、8Xが選択した配分関係の発音ユニットを製造するには、大幅なコストアップが不可避だからである。

つまり必然的に精緻・精密な作りをせざるを得ない構造となる。

なにか特別にいいことがないかぎり、そのような選択をする筈はない。

推測であるが、8Xの発音ユニットの比類ない音質は、この相違点に一つの秘密があるのではないだろうか。

8Xはこのような素性の、今や誰も作れない(事業性がない)スピーカーである。
もし、今も健全で完動している8Xのオーナーがおられたら、いい環境の中で大切に大切に使い続けていただきたいと切にお願いしたい。

ちなみに私の8Xより数年古く、30年近く使われていた8Xでも、いい環境の中にあれば、まったく健全で音質の劣化も認められない状態を保つことが実証された。

そのことについては当ブログ内の別テーマ、「i氏山荘訪遊記(第2話)」で触れているので、よろしければ訪ねていただきたい。

この見事な加工のパンチングメタルを見よ_全域ユニット

https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-10-17


<写真2:全域ユニットの固定電極のパンチングメタル。低域ユニットとも共通>

**この精緻な加工を見てほしい。孔の細かさ、開孔率の高さ、孔のエッジの丸め加工(裏・表とも)など、これを見ただけで8Xが内外ともに突き抜けた存在であることが分かる。高域ユニットのものはさらに細かい。


この見事な加工のパンチングメタルを見よ_全域ユニット

**固定電極の表面電界は、均一で平らで滑らかであることが求められる。そのためには、パンチングメタルの孔を可能な限り小さくする必要がある。また、音が抵抗なく通るよう、開孔率はできるだけ高くしなければならない。それらを満たしてなおかつ、機械的強度や、振動対策を考えねばならない。これらのことから、パンチングメタルとその周辺構造は、ESL製品のクオリティーを知る上での重要なチェックポイントになる**


瀕死の8X

8Xが我が家に来たのは1987年であった。

それから10数年愛聴してきた8Xを、私は知らず知らずの間にダメにしていた。
周囲の環境に問題があった。

左右で都合16個ある発音ユニットの半数以上が、能率の低下で鳴らなくなった。

不調に気づいた時、すでに製造元のスタックス工業株式会社はなく、別の組織に様変わりして、8X修復の望みは完全に失われていた。

問題の箇所が発音ユニットにあることは見当がついた。
しかし8Xの発音ユニットは、もともと修理ができる構造ではない。

組み立てにネジなどは使われておらず、接着剤で完全に一体化され、分解できるようにはなっていない。

故障すればユニットをまるごとそっくり交換する。

その当時、荒技でも裏技でも、なんとか修復の手立てはないかと足掻いてみたが、結局どうにもならないことが、はっきりしただけであった。

それでも「いつの日にか」と、一種のライフワーク的な思いで納戸に押し込んだ。
瀕死の8Xは古シーツに包まれ、いつ覚めるともしれない眠りに就いたのである。


放電によりフィルムに空いた穴

<写真4:固定電極と振動膜との間で高圧がスパークして開いた穴。その周囲が損傷している>

**フォーカスが外れているが、ついでにパンチングメタルの加工のアップも見ていただきたい。高い電圧は尖った先に電界が集中して放電を引き起こす。だから打ち抜いた孔のバリなどはあってはならず、さらに角も丸く磨くかなければならない**


緊急決起ボタン

瀕死の8Xは納戸の隅で、10年近くの長い年月を過ごした。
ところが2013年の早春、「いつの日にか」は突然やってきた。

あるきっかけで、私の心の中の「緊急決起ボタン」が押されたのだ。
8Xは狭い納戸から明るい部屋に運ばれ、裏蓋を外された。

高圧プローブで電圧が測られ、2現象オシロスコープでオーディオ信号を観測され、試料として1つのユニットが取り外された。

高域発音ユニットの成極電圧1.8KV正常、全域および低域の成極電圧3.5KV正常。
発音ユニットへのオーディオ入力信号は、高域入力正常、全域入力正常、低域入力正常。

まず最初の行動は、不具合が確かに発音ユニットにあることの再確認だった。
それからが五里霧中、暗中模索。

蘇生へ向けての下準備を開始した。

インターネットに張り付いて「ElectroStatic Loudspeaker」、「Repair」などを検索キーワードに、内外の関連情報を収集する日々が続いた。

いろいろ試みて、やはり修理は不可能な場合、同形、同寸法の発音ユニットを自分で作ることも検討し、部材の見積もりも取った。

目の前に現物見本があるので、選択肢として「あり」だろう。
修復に必要な振動膜や導電コート材等の主要な材料は海外に求めた。

日本は優秀な材料を多種生産しているが、残念ながら個人が僅かばかりの量を入手することができない。


クーロン力

さて、基本中の基本であるが、コンデンサースピーカーの振動膜を駆動する力はクーロン力である。

電荷の+と−が引き合い、+と+、−と−が反発し合う電気の根元的な力である。
電極板の面積、間隙の距離、印加する成極電圧。

それらと、振動膜を駆動する力との関係は?(前出の話と関係する)
まずそのあたりの基本原理のお勉強から必要となった。

早稲田大学では古くから、研究室やクラブ活動などにおいて、コンデンサースピーカーの研究を伝統的に行っており、その論文を何本もインターネットで公開していた。

早稲田大学大学院平成15年度修士論文「スイッチングアンプ駆動コンデンサスピーカに関する研究」など、コンデンサースピーカーを語る上で極めて重要かつ貴重な情報が満載である。

なおこの論文は、初歩的な基本原理のお勉強から書き出しているので、興味のある方はぜひとも検索されたい。

ちなみに、薄いフィルムの平面を全面駆動するコンデンサースピーカーといえど、振動膜はピストン運動をしていない。

「コーン型スピーカーは分割振動するが、コンデンサースピーカーはピストン運動であるため平面波が出る」、というのは誤りである。

レーザーでドップラー効果を利用したスキャニング振動計を使って、各種のモデルを実測した写真を見ることができる。

そして春も浅くまだ寒い日が続く頃から、初夏の暑さが感じられる頃まで、なにかに憑かれたようにがんばった。
その結果、驚くことが起こった。


甦った8X

瀕死の白鳥が奇跡的に甦った。

軽くしなやかな新しい羽にはえかわり、大空に舞い上がったような感動。
このようなことが自分の手で、これほどうまくいくとは思ってもいなかった。

発音ユニットの振動膜を、極薄・極軽、元の半分の厚みの3ミクロン・ポリエステルフルムで張り替えることに成功した。

その結果が冒頭の音響空間の出現である。
なんという幸運か。

優れた基本設計と入念な工作、長年にわたる改良の積み重ねにより到達した、STAXの頂点であり最終モデルであった8X。

それを一人のSTAXファンのアマチュアが、なんの裏付けもないまま「3ミクロンの修復」を試み、一発で成功してしまった。

世の中全般、普通はそれほど甘くはないので、多分、コンデンサースピーカーのダイアフラムには、「けっこういいかげん」なところがあるに違いない。

振動膜の張力や、導電コートの電気伝導に関する各種パラメータの値(つまり導電コート剤の種類やその塗布のしかた)などには、ある程度の許容範囲があるように思える。

薄いフィルムの張力を測る計器も、導電コーティングの非常に高い抵抗を測るメグオーム計や絶縁抵抗計もなく(普通のテスターでは測定不可能)、すべて素人の手作業による「勘」を頼りにフィルムを張り、導電剤を塗布している。

もちろん失敗してやり直したユニットもあったが、うまくいったユニットは、それぞれのユニット間の音の違いは聞き分けられない。

だからたぶん、限定された誤差範囲内で、ある程度の「ファジーさ」があるのだろう。

甦った音響は、8Xの新たな頂が、まだ先に聳えている可能性を示唆しているように思える。

スタックス工業株式会社が今にあれば、きっとさらなる高峰に到達しているに違いない。


外枠ヘフィルムを張る手順の最初の工程

<写真5:発音ユニットの振動膜を張る手順の最初の工程>


**まず、発音ユニットより大きなフレームに、3ミクロン厚のポリエステルフルムを、破断一二歩手前ほどの強い張力で張り締めていく。この作業が終わった後、おもて面に導電コーティングを施す**


高域ユニットのフィルムを2つを同時に張る

<写真6:発音ユニットの外枠に導電コーティング済のフィルムを接着する作業>

**いくつかのユニットの張り替えに成功していたので、調子に乗って高域ユニットを2つ並べて同時に作業してみた。これもうまくいった。接着剤が乾いたら、周囲のフィルムを切り落とせば振動膜を張る作業は終了**


この「甦れSTAX ELS-8X」では、8X修復の顛末を中心に、それらにまつわる話などを綴ろうと思います。

なお当ブログ内の別テーマ、

「i氏山荘訪遊記(第2話)」
https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-10-14-1


で、この8Xとi氏のスピーカーシステムとの関連についての記事が少しあります。
そちらもお訪ねください。


厳重注意!

コンデンサースピーカーの修理は、生命の危険が伴います。

8Xでは4000V(4KV)、他の機種では6000Vを超えるものもあり、通電中の内部にはそのような電圧が「そこら中に」かかっています。

電流は微小ですが、触れた場合の電撃ショックは大きく、どのような結果を引き起こすか分かりません。

また電源を切っても、数日間は完全に放電しきらない場合もあります。
身の安全を守るため、家電製品の注意書きにある「サービスマン以外は裏ぶたを開けたり、分解したりしないでください」、のお約束をよろしくお願いいたします。

(第1話 おわり)
https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-10-17



▲△▽▼

i氏山荘オーディオ訪遊記(第2話) [i氏山荘オーディオ訪遊記]
https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-10-14-1


平面バッフルの音空間とSTAX ELS-8Xの音空間

■竹集成材平面バッフル

i氏山荘の現状のスピーカーシステムの基本構成は「竹集成材の平面バッフル3Way+大容量密閉箱ウーハー」である。

氏の描く基本形は、この平面バッフルを主放射源とするものである。

低域を補完するウーハーの最終形態は今後の課題としている。

これらは氏のオリジナルな自作であり、特に平面バッフルに竹集成材を採用したことや、その工作の巧みさは、今まで他に製作例がないと思われる。

またそのセッティングには、日常の家庭生活を考慮する必要のない山荘の「自分だけスペース」ならではの豪快さがある。

スピーカーの背壁は、急勾配の2階屋根に沿って傾斜した板張り。

その最奥に大容量密閉箱型ウーハが置かれ、その1mほど手前に平面バッフル型3Wayスピーカーシステムが、床と天井の梁との間に設けた強固な支柱に取り付けられている

(第1話の写真1)
https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-10-14


この「1mほど手前」の間隔が問題を起こしているのであるが、その解決はのちほど。

上下が固定された丈夫な太い支柱に、バッフルをがっちりと取り付けた構造が、このスピーカーシステム全体の音響を左右する大きな要素の一つになっているのだろう。

いずれにしてもこのスピーカーシステムが感動的な音場を形成する要因は、音の主放射源の平面バッフル方式にあると思われる。

平面バッフル方式のよさを評価する先達は大勢おられるが、ここの場合はそれが顕著に現れた好例だろう。


この平面バッフルスピーカーにはつぎの特徴がある。

・バッフルの材料に竹の集成材を採用た3Way方式。構成はツイーター1、16cmフルレンジ1、16cmウーハー2。

・スピーカー開口部のエッジに滑らかなR付け加工。

・表側全面のニス塗装。


穴あけ加工等、すべて自作である。
木工の腕は本職跣(はだし)であり、プロの指物師(さしものし)や大工の見習いとして即決採用かもしれない。
オーディオ道楽だけでなく、年中次々と発生する山荘の補修等の大工仕事を、各種の電動工具を揃えてやっているらしい。


i氏山荘SP平面バッフルのアップ

<写真1:竹集成材平面バッフル3Wayシステム>

https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-10-14-1


**構成は上からツイーター1、16cmフルレンジ1、16cmウーハー2。この写真の16cmフルレンジはDS-16Fが付いている。SPの穴の周囲のみごとなR加工**


■「箱」では得難いこの感動はなにか

山荘訪問初日、ああだのこうだの、CDをとっかえひっかえしながら配置を工夫した。

どうも位相的な微妙な違和感が付きまとうように聞こえる。

ウーハーと平面バッフルとの前後の間隔が1m強ある。

どうやらウーハーの直接音が、平面バッフルの背面放射と干渉しているのではないかと見当をつけ、とりあえずの荒仕事で位置を変える。

平面バッフルを上下逆さまにして、ウーハーの箱の天板の高さに持ち上げる。
そしてウーハーを平面バッフルと同じ面まで前に出す。

フルレンジユニットはDS-16Fから三菱ダイヤトーンP-610DBに取り替えた。
さて、この取って付けの仮配置で音を出す。

この時の感激は、当訪遊記(第1話)の冒頭「序」のとおりである。
このような音の空間に入った時が、音楽好きオーディオファイルの至福の瞬間である。

聴き慣れた音源から発見される新たな音響的感動、それによって初めて感じ取ることができた音楽的感動が次々と出現し、涙腺を刺激する。

ああ、このステージはこうだったのか。
この演奏はこういう響きだったのか。
この楽器はそこで鳴っていたのか。
この歌手は、この演奏家は、ここまで微妙・精妙な表現をしていたのか。


その時、氏もこの境地にいたと思う。
あれはどうか、これはどうだろうと、次々とCDを取り替えては聴いている。

いやー、すばらしい。
これほどの音場感が出るシステムは本当に稀である。
お金を掛ければ実現できるものでもない。
この音響はどこから、どういう理屈で出てくるのだろう。
やはり平面バッフルに何らかの要因があるのだろう。


i氏山荘SP全景 after

<写真2:第1話の写真1の配置では微妙な違和感があったので、このような応急処置をして音を出してみる>

**さてbefore→afterの結果は・・。竹集成材平面バッフルのフルレンジユニットは、三菱ダイヤトーンP-610DBに取り替えてある**


■STAX ELS-8Xとの共通点

今回の山荘訪問は、都合で氏に送り迎えしてもらった。

山荘に向かう前に、拙宅の修復成ったSTAXの大型コンデンサースピーカーELS-8Xの試聴をしてもらう目的もあった。

20数年ほど前から、氏はこの8Xを何度か聴いているのであるが、オーディオ道楽に染まってからは聴いていない。

8Xは片側に8個の発音ユニットがあるが(写真2)、ここ10年来、その半数近くの能率が下がり、使用できなくなった。

いつの日にか、なんとかしようと、納戸の小部屋に押し込めてあった。
8Xの代替機はALTECのMODEL 19を選んだ。

大型であるが、家庭に設置するタイプとして音響的に最高の器の一つだろう。

8Xとの音の質感の違いは当然ながら大きいが、これはこれで「大したものだ」と思う。

8Xを製造したSTAX工業株式会社はその後会社の形態が変わり、今後とも8Xが修理を受けられる可能性は完全に断たれている。
でもいつの日か、耳の聞こえるうちに、目がなんとか利くうちに、手先が自由に動くうちに、そして気力があるうちに修復したいと思っていた。

そうこうしているうちに自適生活に入り、怠惰な日々を2年も送っていたが、今年になってあるスピーカーを聴くにおよび、8X修復への「緊急決起ボタン」が押された。

この話は当ブログの別テーマ、「甦れSTAX ELS-8X」で綴ろうと思うが、かなりオーバーに言えば4・5ヶ月の寝食を忘れた苦楽の結果、3ミクロン厚のポリエステルフィルムを使った振動膜の張り替えに成功した。

オリジナル8Xは、ツイータ4ミクロン厚、フルレンジとウーハーは6ミクロン厚である。
それをすべて3ミクロン厚で張替えた。

その3ミクロン厚の超軽量振動膜の威力だと思うが、長年の8Xオーナーである自分が腰を抜かすほどの音響空間が再現されるようになった。

これを氏に聴いてもらった。

さて、氏は8Xの前に立つや、「これ平面バッフルですよね」、と一言。

「あっ!」。
迂闊であった。

発音原理や形がまったく異なるため、コーン型SPユニットを取り付けた平面バッフルと同一であることの意識が希薄であった。

氏の言うとおりである。
8Xは畳1畳ほどの木材の分厚いバッフルに、8個のSPを取り付けた平面バッフル型スピーカーそのものだ。

私は修復成った8Xから、今まで体験したことがないすばらしい音場の広がりと明確な定位が再現されることを知ったが、氏の山荘の音場も、これと類似の効果なのだと思っている。

「逆相になるが背面からも前面と同じ音が放射される」。

「背圧がかからないため、ダイアフラム(振動板)がもっとも自由に動く形態」。


事実としてこの平面バッフルの効果を、どのように理論づければいいのか分からないが、音場の再現や音響の品質に極めて有効に働いているに違いない。

余談であるが修復成った8Xを聴いた「蛙の子」の息子が、その音に驚いて、すぐさま同じ8Xを手に入れた。

ちょうどその時期、奇跡的タイミングで売りに出たらしく、二度とない幸運にめぐり合ったといえる。

片側の音が小さいという不具合がある出物だったが、私の8Xと比べられないほどの美品であり、不具合の原因だった高電圧発生部を修理して完動している。
よほど環境のよい部屋で、大切に使われていたのであろう。

この8Xも氏に聴いてもらった。
すべての発音ユニットが、これもまた奇跡的に健全な状態を保っており、オリジナル8Xの音が聴ける。

氏は一言、「これはこれでアリですね。少し力強いかな」。

部屋も置き方もアンプも異なるが、確かに3ミクロン厚の音と少し違う。


新旧2組の8XDSC_6847

<写真3:修復作業がほぼ終わった8Xの裏側と(左寄り)、息子が入手した同じ8X(右寄り)>

**左右それぞれ8個の発音ユニットから成る平面バッフル型であることが分かる。上下シンメトリー。内側から外側に向かって高域ユニット×2、全域ユニット×2、低域ユニット×4の3Way構成**


8X振動膜張りDSC_6769

<写真4:8Xの発音ユニットの振動膜の張替え作業>

**3ミクロン厚のポリエステルフィルムを、かなり強い張力をかけた状態で、ユニットのフレームに貼り付ける工程**


■山荘SPシステムの次のステ―ジ余談が長くなったが、山荘2日目の朝は早起きし、朝食も早々に音を出した。

昨日と同じく、本当にすばらしい音響と音場感である。
音楽に深く入り込める至福の再生音だと思う。

しかし少し気になる。

ウーハーの箱の天板が音を反射し、どうもその悪影響があるような感じがする。

天板の上に布団などを重ねて置くと、かなり改善されるので多分そうだろう。
ほんの僅かな違和感であるが、これがなくなれば良い方向の相乗効果で、格段の向上があるかもしれない。

とりあえずの実験としてウーハーの箱を分解し、前面パネルだけの平面バッフルの形で音を出してみよう、ということになった。

電動ドライバーを片手に、氏は箱と格闘を始めた。
しかし「大工見習いもどき」の氏の手に成る箱は、頑丈に作りすぎて簡単には分解できないことが分かった。

薄手の長袖の上着が必要な山荘の朝であるが、30分ほど汗をかいて、とりあえずの実験は諦めた。

さてこの課題を氏はどう解決するだろうか。
来年の春頃かな。
冬の氷点下で冷凍庫と化した山荘でも厭わない。
そのときは次のステージにグレードアップされた、さらにすばらしい音響空間に浸ることができるだろう。

(第2話 おわり)u

https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-10-14-1

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甦れ(2回)8X コンデンサースピーカー(2)SR-1との出会い [甦れSTAX ELS-8X コンデンサースピーカ]


今日の日記は、瀕死の8Xを「いつの日にか」、と思い続けたこだわりの源泉と、今後綴っていく修復日記の伏線になるようなエピソードについて記します。


■SR-1との出会い

若者の足なら、STAX本社の館、現在の東京都有形文化財「雑司が谷旧宣教師館」まで歩くのは、わけもない距離である。
JR池袋駅から南東に、徒歩で10分もかからない。

しかし微かな記憶には、国電池袋駅から路面電車に乗ったような情景が浮かぶ。
多分そうだったのだろう。
田舎から出てきて日も浅く、地理に不案内な学生である。
都電(路面電車)で行けば迷わない、と誰かに言われてそうしたのかもしれない。


STAX本社を訪問した目的は、イヤースピーカーSR-1と、イヤースピーカー用アダプターSRD-3の購入であった。

自分が請うたのか、あるいはご好意だったのか覚えていないが、そのとき試聴ルームに案内され、フルレンジ・コンデンサースピーカーESS-6A(であったはず)を聞かせていただいた。

これが当ブログ表紙冒頭の「私はこの館で音の洗礼を受けた・・・」のシーンである。


ESS-6Aが奏でる音楽。

その未体験の音響は、一生忘れることのない感動を残した。
そしてそのとき購入したSR-1。
これがその後、私の耳に「オーディオを聴く際の音の基準」を形づくることになる。

つまり私が歩いてきた「オーディオの道」を遡れば、源流は池袋の雑司が谷にある旧宣教師館に行き着く。


学生時代のオーディオシステム


<写真1:これ1枚しかない学生時代のオーディオ装置>
**古くなれば本当にセピア色になるんですね**

写真は、機器の揃い具合から、学生時代の終わり頃のものだろう。
STAX SR-1はスネかじりであったが、レコードプレーヤーなどは自前である。
(SR-1はトリオのアンプ類の下の戸棚の中に見える)。

当時、春休みや夏休みなどに帰省して、浜松の日本楽器(YAMAHA)で高額報酬のバイトをやらせていただいた。

あの頃、浜松の日本楽器は、オーディオ評論などで高名な青木周三氏を招いて、レコードコンサートなどを定期的に催し、地方のオーディオ文化の発展や啓蒙に貢献していた。

浜松城公園に近い公会堂(?)で催された夜のレコードコンサートに、担当の綺麗なお姉さんに誘われてついて行ったことなど、とてもリアルに甦ってくる。

大通りの四つ角に面した店舗には、高級オーディオのフロアもあり、写真のレコードプレーヤーはそこで調達した。

アームはSTAX UA-7、ターンテーブルはSONY TTS-3000、カートリッジはFidelity-ResearchのFR-1とそのヘッドアンプFTR-2。

スピーカーは三菱ダイヤトーンP-610xx(続くサフィックスは覚えていない)を、その標準箱もどきに入れている。

ツイーターは当時のボクらの大定番、大ベストセラー、驚異の価格/性能比、Technics 5HH17。
この1枚の写真だけで、一冊の物語になるほどの思い出が湧いてくる。

バイトに通っていた時、浜松駅近くの新幹線ガード下あたりに「ナルダン」という喫茶店があり、そこのご主人に、いろいろとお世話になった。
ありがとうございました。

様々な思い出が甦る「これ1枚だけ」の写真である。


SR-1をめぐる高城重躬先生とSTAX社員との逸話

イヤースピーカーSR-1にはいろいろなエピソードがある。

ある日、高城重躬先生宅にSTAXの技術者ら数人が訪れた。

先生は悪戯に、氏のマルチチャンネル・システムの各帯域のアッテネータを少しズラして、「君たち、これを調整してバランスのいい音にしてごらん」と促した。

結局彼らは悪戦苦闘の末、僅かの違いを残して、元に近い状態に戻してしまった。
先生はこのことの講評に、「普段、イヤースピーカーを聴いている彼らの耳が、よく訓練されているからだろう」とおっしゃったという。

古いオーディオファイル諸兄の間では、伝説の逸話である。

私のオーディオは、形あるものも、ないものも、すべてにこの話のエッセンスが溶け込んでいるように思う。

さて、私のイヤースピーカーSR-1と、イヤースピーカー用アダプターSRD-3は、今どこにあるのだろう。

私自身が育て親を捨てることなどあり得ないので、屋根裏のダンボール箱のどこかに眠っているはずである。
発見できたら、その音を聴いてみたい。
耳パッドは元々ダメになっていたが、たぶん鳴ると思う。
「私の基準」を育んだ音をもう一度聴きたい。


■STAXもう一つの傑作はSR-001

SR-1はその後、改良された新モデルが次々と出て今日に至っている。

私もその間、Lambda Nova Signatureなど2種類ほどのイヤースピーカーを買い替え、ドライバーユニットSRM-T1とともに所持している。

SR-1を原型として、現在の最新鋭モデルまでの変遷は、時代とともに進化を重ねてきたものであり、当然の流れである。

しかしSR-001は、その流れとちょっと違う。
コンセプトが全然違う、と言ってもいい。

従来のAC電源が必要なイヤースピーカー用アダプターを、乾電池で動作するポータブルにした。

従来のイヤースピーカーを何十分の一程度に小型化した。

STAX工業株式会社から今日の有限会社STAXに至るまで、世に送り出した製品で、他社が追従できない画期的な傑作が3つある。

他にも評価すべき意欲作はいくつかあるが、代表すればこの3つだろう。

1.コンデンサー型イヤースピーカー
2.フルレンジ・コンデンサースピーカー
3.コンデンサー型の超小型イン・ザ・イヤースピーカー・システム


私はこの「3.」の初代機SR-001を手にしたとき、本当に凄いものを開発したと感嘆した。

これ、嘘ではなく本当にコンデンサー型ですよ。

その当時私は、ウォークマンのたぐいのヘッドフォン・ステレオに、SONYのNT-1とNT-2を使っていた。
iPodが出現する前の話である。

NT-1/2は、切手大のデジタル・マイクロカセットを記録メディアとするデジタルレコーダーである。

サンプリング周波数32KHz、量子化ビット数 12bit折線(17bit相当)、圧縮方式 ADPCMのデジタル信号を、幅僅か2.5mmのテープにヘリカルスキャンで記録・再生する。

もっともSONYらしい、宝石のような、輝けるSONY製品の一つである。
当時、このNT-1やNT-2のすばらしい音質に応えられるヘッドフォンは皆無であった。

SR-001を使ってみた。
感激!。

音全体はイヤースピーカーを踏襲しているが、まず低音に驚かされる。
SR-001の低音は、他社の如何なるヘッドフォンより深くて生々しい。
この音を外に持っていける!。

私は写真2の「お出かけセット」を、通勤や出張、旅行などに離さず持ち歩いた。
そしてウォークマン型の終焉。

本来ならばSONYが出して然るべき、また出せる可能性があったにもかかわらず、iPodは門外漢のAppleから出た。

それから通常タイプのイヤフォンの高音質化競争が始まった。
私の「お出かけセット」もiPodになった。

しかしSR-001を原型とする、携帯できるイン・ザ・イヤースピーカー・システムは、イヤースピーカーとともに、世界に誇る傑作であると確信している。

(アダプターの側面に付いているライン入力ジャックは、その取り付け場所が悪く、じゃまになって使いにくい。しょうがないので、その脇に穴を開け、ラインケーブルを直付けした)


SR-001DSC_7091
https://801a-4242a.c.blog.so-net.ne.jp/_images/blog/_dda/801a-4242a/SR-001EFBC88E7B8AEE5B08FEFBC89DSC_7091.jpg


<写真2:SR-001とNT-2。iPod出現前の私の携帯オーディオシステム>

■8X修復の手掛かりなし

さて8X修復の話であるが、情報はまったくない。

英国QUADのESLやESL-63系に関するrepair記事は、具体的かつ詳細なものが山ほど出てくる。

しかしSTAXのコンデンサースピーカーの内部構造や、修理に関する情報はネット上のどこを探しても出てこない。

ただ1つ、8Xの高圧電源部の修理を、絶縁ワックスをドライヤーで融かして行ったという国内記事があった。

高電圧発生回路は、4段のコッククロフト回路、とある。

具体的記述はそれのみであるが、確かにそのとおりであった。

当ブログの「i氏山荘訪遊記(第2話)」の「かえるの息子」が入手した8Xの修理の際、目視できるダイオードの結線状況から推測し、彼が回路図を書き起こした。
この話は次の日記で綴りたい。


新8X高圧電源部全景
https://801a-4242a.c.blog.so-net.ne.jp/_images/blog/_dda/801a-4242a/E696B08XE9AB98E59CA7E99BBBE6BA90E983A8E585A8E699AFEFBC88E6B888EFBC89.jpg


<写真3:「かえるの息子」の8Xの高圧電源部(修理前)>

**電源トランスと4個のコンデンサーが入った小部屋が、絶縁ワックスで充填されている。それらの一部が透けて見える。不良コンデンサーを交換するには、この大量の蝋をかき出さねばならない。さてどうすれば・・。左上の基板上の抵抗素子のアレイは、私の8Xより一つほど古いバージョンの仕様を示す**

STAXカタログ内部構造
https://801a-4242a.c.blog.so-net.ne.jp/_images/blog/_dda/801a-4242a/STAXE382ABE382BFE383ADE382B0E58685E983A8E6A78BE980A0EFBC88E7B8AEE5B08FE38388E6B888EFBC89.jpg


<写真4:STAXのコンデンサースピーカーのカタログの一部分>
**発音ユニットの基本構造が描かれている**


発音ユニットの構造はカタログの模式図のみ

発音ユニットを分解する前に、その構造を知る必要がある。
構造が分からないまま、手荒なことはできない。
致命的なダメージを与えたら、はいそれまでよ、になる。

しかし、喉から手が出るほど欲しかった発音ユニットに関する具体的情報は皆無であった。

唯一、STAXのコンデンサースピーカーのカタログに、発音ユニットの内部構造の簡略スケッチがあった。

基本構造は正しく描かれているが、修復工作に最も重要な部分が省略されている。
でもこの図が、構造を推理するための大きな手掛かりとなった。

これらは次回以降の日記に順次綴っていこうと思います。

(第2話 おわり)

https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-10-25



▲△▽▼

甦れ(3回)8X コンデンサースピーカーもう一つの8X電源修復 [甦れSTAX ELS-8X コンデンサースピーカ]
https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-11-09


今日の日記は、私の8Xの修復ではなく、もう一つの8X、「かえるの8X」の高圧発生電源部の修理について綴ってみます。

「かえるの8X」を修理してみて、同時期のロット(同じ時期に作られた8X)には、高圧発生電源部のコンデンサーの不具合が発生する恐れがあったのでは、と心配になったからです。

また、8Xとは直接関係のない、わき道にもけっこう深く迷いこみますが、すみません。


おやじの耳はいい?

芸術作品などに向かい合う際の審美感覚。

「鑑賞眼」とはちょっと違う気もするが、「心に沁み込む度合い」のようなもの。
映画、演劇、音楽、文学、絵画・・、といったものを味わう能力のようなものは、年を重ねるに従い、深まるのではないかと思う。

オーディオの音を聴く力も然りである。
聴力はどんどん衰えるのに、「コクや妙味を味わう」能力は向上するように感じられる。


8Xの健康管理

「かえるの息子」が入手したELS-8X(委細は「i氏山荘」第2話)。

自分のアパートに収容するスペースがないので、我が家に置いてある。
その8Xの健康維持のため、ときどき聴いている。

置いてある部屋は防音施工ではないが、家中に響く大音量も出してやる。
GECのKT88が挿してあるAIR TIGHTのATM-2は、太くてずっしりした音が出る。

大編成のオーケストラなど、床の振動が体に伝わって、実に豪快に楽しめる。

8Xから、ALTECの416-8B 38cmウーハー(「いとし子」第3回の写真1)を凌ぐほどの、床が震える低音が出る。

これって、プッシュプル方式独特の音なのだろうか。
今まで経験したP-Pの音は、どうも雰囲気が似ている。


新8X全景
https://801a-4242a.c.blog.so-net.ne.jp/_images/blog/_dda/801a-4242a/E696B08XE585A8E699AFEFBC88E7B8AEE5B08FE38388E6B888EFBC89DSC_7442.jpg


<写真1:「かえるの8X」は別室に置いてある>

**私の8Xとは比較にならないほどきれい。どのような環境で使われていたのか不思議である。左右合計16個の発音ユニットがすべて健全なのも信じがたい。購入して間もない頃の私の8Xが帰ってきたような錯覚に陥る**

新8Xアンプ類

<写真2:「かえるの8X」を鳴らすために急きょ集めた機器類>

**木の穴から顔を出しているリスだか、モモンガだかの後ろがAIR TIGHT ATM-2**


わき道談 AIR TIGHT ATM-2

余談であるが、このATM-2は、AIR TIGHTブランドのA&M社が創立間もない頃に購入した。

取り扱い説明書らしいものはなく、案内状は手書きであり、回路図も手書きであった。
内部のはんだ付けも下手で、重い本体を送り返すのも面倒なので自分で何箇所も補修した。
そのことを電話で伝えると、社長さんが「職人がまだ熟練してなくて・・」と、えらく恐縮しておられた。
しかしこの器の作りと、基本コンセプトは、とても共感できる。

回路はP-P増幅器の基本中の基本形、教科書どおりであり、妙な細工は一切なし。
あとはシャシー、トランス、各種の電子部品、それらの配置などなど、部品の品質・性能と、全体設計の良否で勝負、である。
私の「最終アンプ」のコンセプトと通じている。


このATM-2は、GECのKT88のゲッターがほとんどなくなるまで愛用し、今のGEC KT88は2代目である。
驚くべきことに、ゲッターがほとんどなくなったGECのKT88のip(プレート電流)は、新品のものと大きな差はなかった。
つまり交換の必要はなかったことになる。

そんな状況のATM-2、面白いことがいっぱいあった。
それらの話は別のタイトルで綴った方がいいとは思うが、楽しい思い出がいっぱいで、筆が止まらない。

初段の12AX7と、位相反転の12AU7、ドライバーの12BH7Aの銘柄やロットの違いで、出てくる音や、音の性質がコロコロ変わる。
NF(ネガティブフィードバック)も外した。

その話をしたら、「そんなことされたら音になりませんがな」とAIR TIGHTの方に言われた(本社は大阪)。

NFを外し、初段の12AX7を12AU7に替え、元のX7周りの定数をU7に合わせて少し変更することにより、明らかに、明確に「音が活きる」。
それによる他の聴感上の問題は特に出ない。
(こんなこと、やってはいけません。もはや時効の昔の話ですし、これは私が所持するATM-2だけに限ったことですから。P-PのNFを外すなど、もってのほかの愚行はおやめください。私、今は元通りにしてますから・・(~_~;) )


ごく初期に作られた私のATM-2。

バイアス・チェックメータのロータリーSWのガリには、ずーと悩まされ続けてはいるが、この器、全体的にはとても信頼できる、すこぶる良品だと思っている。


オリジナル8Xの音

すみません、話を元にもどします。
この8X、すべての発音ユニットが、完璧に良好な状態を保っている。

半数以上がダメになった私の8Xとは雲泥の差であるが、前オーナーはどのような環境で使っておられたのだろう。
本当にありがたいことである。

鳴らしてみる。
はて、こんなによかったのかな、と首をかしげる。
ハッとする。
またハッとする。

100%オリジナルのSTAX ELS-8Xの音が、これほど聴く人の心を、音楽の中に引き込むとは。
私の8Xが健全であった10年ほど前の状況と、今、鳴らしている環境に大きな違いはないはずである。
部屋は違うが、あの頃の私の8Xも、このように鳴っていたのだろうか。
ハッとだらけの、体が緊張するほどの臨場感を聴いていたのだろうか。
あの頃の音を忘れているだけなのか。

私の8Xの製造シリアルナンバーは400番台、かえるの8Xはそれより50番ほど古い。
見た目では、発音ユニットもバッフルも同一であり違いはない。

ただ、裏ぶたの内側に、へんな吸音材がしっかりと貼り付けてあった(それが正規仕様)。
誰かに指摘されてそうしたのか、それとも自分たちが考えたのか、背面放射を少しでも減らそうとしたためと思うが、音響抵抗になるようなものは、百害あって一利なし。
一苦労して完全撤去した。

私の8Xの頃には、吸音材の愚行は「改善」されていて付いていない。

つまり2つの8Xは、まったく同一である。
間違いなく私の8Xからも、同じ音が出ていたはずである。

とすると、当時の私の聴く力が浅かったことになる。
やはり、私が年をとったおかげで、音楽オーディオを味わう力が深くなったせいだろう。
そうに違いない。


「コンデンサースピーカー」の呼称は?

わが国ではこの方式のスピーカーを、一般的に「コンデンサースピーカー」と呼んでいる。

この方式による全帯域スピーカーの製品化は、1957年、英国Quad社の「Quad ESL」が最初である。
優美な曲面を描く「あれ」である。
すばらしい造形、私の「永遠のあこがれ」である。

これらはESL、すなわち「ElectroStatic Loudspeaker」。
「コンデンサー型」ではなく「静電型スピーカー」と呼ばれている。

昔、STAX社の製品に、コンデンサー型カートリッジがあった。
ご年配のターンテーブル愛好家諸兄には、そのカートリッジに特別の思いを持っておられる方も多い。

針先の動きをコンデンサーの容量の変化として取り出し、FM変調、検波の処理を経て、オーディオ信号を作り出す仕掛けである。

エンコーダー/デコーダーを含め、現代の技術で再開発すれば、どのような音が出るのだろうか。
さて、このカートリッジは、「コンデンサー型」と呼ぶに相応しい。
そのものズバリ、「コンデンサーの容量の変化」がキーポイントだからである。

しかしQuad ESLやSTAX ELS-8Xなどのスピーカーは、「静電型スピーカー」と呼ぶ方が実態を表している。

発音の原理にコンデンサー、つまり「蓄電」の有意性はない。
あくまで「静電」によるクーロン力こそが、音を出す源であり、この方式のスピーカーの本質である。

まあ呼び方など、この発音ユニットから飛び散る比類ない音を浴びればどうでもよくなるが・・。


かえるの8Xの高圧発生電源の修理

重要なご注意

STAX ELS-8Xの高圧発生電源部は、4000V近くの電圧が発生します。
感電した場合、人命にかかわります。

発音ユニットに供給される高圧は、高抵抗を介するため電流は微小ですが、感電した場合の電撃(ショック)は大きく、やはり人命にかかわります。

高圧発生電源部は、その供給元であるため、感電した場合はかなりの電流が流れると思われます。
それには生命の危険があります。

この高圧発生電源部を修理・修復・稼動させるには、4〜5000Vの高電圧と、その取り扱いに関する知識と経験が必要です。
この点のご配慮を、くれぐれもよろしくお願いいたします。


なおこの日記の、修理についての記述は、あくまで「かえるの8X」単体に関するものであり、他の8Xが同一の作りや仕様であるか否かは分かりません。

また、ここの記述や写真や図も、修理の「参考の一つ」や「ヒントの一つ」にしていただくためのものです。
修理に際しては、あくまで、それぞれの修理対象の現物を実地に調査・解明して、その上で適切な対応を検討されるようお願いいたします。


訳あり

承知の上であったが、かえるの8Xは、右側完動、左側音圧低下、の「訳あり」として彼が手に入れた。

訳あり側の発音ユニット各部の電圧を測ると、すべての発音ユニットの成極電圧(バイアス電圧)が、正規の1/3以下であることが分かった。
このことから、不具合箇所は高圧発生電源部だろう、と推測できる。

左右の高圧発生電源部のボックスを引き出し、裏ぶたを外すと、意外なことが分かった。
完動している右側の高圧発生電源部に、メーカーで(多分)修理を受けた形跡がある。

充填されている蝋に、手を加えた跡があり、コンデンサーが取り替えられている。
左側とはメーカーが異なるものに交換されていた。
要するに、右側にもコンデンサーのトラブルがあったことになる。

左側の高圧発生電源部は、工場出荷時のままであることは見れば分かる。
つまり、このシリアル番号の近辺のものは、高圧発生電源部の、たぶんコンデンサーが「弱い」ことが推測できる。

不具合の左側の高圧発生電源部も、右側と同様に、いずれかのコンデンサーがダメになっているのだろう。

整流用ダイオードは蝋漬けになっていないので、テスターで良否をチェックした。
すべて健全であった。


高圧発生電源部修理前
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<写真3:修理を受ける前の高圧発生電源部>

**電源トランスと4つのコンデンサーが入っている小部屋は、蝋で充填されている**


高圧発生電源部ダイオード側
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<写真4:蝋の小部屋の壁裏のダイオード類>

**写真上部に蝋の小部屋とコンデンサーが見える。見えているコンデンサーの下にも、さらに3つのコンデンサーが埋められているとして、このダイオード類の配置などを、よーく観察していると、回路図が見えてくるようになる、かな**


高圧発生電源部の回路推測

充填されている蝋の中に、電源トランスとコンデンサーが複数個、漬けられているとする。
その上で、写真4:のダイオードなどの結線状況から推理して、4段のコッククロフト・ウォルトン回路と仮定した。

かえるの息子が予想回路図を描いてみた。
多分正解だろう。

使われていたコンデンサーは、チューブラー型(リード型)の0.01μF、耐圧3000Vが4個。
ここでは手持ちの都合で、0.047μF、耐圧2000Vのものを使った(耐圧は3000Vが安心)。


高圧発生電源部回路図
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<写真5:高圧発生電源部の整流&昇圧回路の推測回路図>

**雑な絵ですみません。かえるの彼が、その場にあった紙に描いたスケッチ。4段のコッククロフト・ウォルトン回路と推定された。赤字の電圧が修理後の数値。ただし成極電圧調整VRが最小のときの電圧であり、VR最大時は、これの約140%に上昇する。通常はVR最大で使う>

大量の蝋を取り除く

缶ビールを輪切りにして蝋の容器を作る。
ドライヤーで充填されている蝋を熱し、柔らかくして小さなスプーン状のものでかき出す。

その前に、ダイオードを熱風から守るために、何らかの工夫をしておく必要がある。

熱してはかき出し、また熱してはかき出す。
いやというほど繰り返す。

この作業はコンデンサーの周りだけでよい。
トランス周りはそのままでかまわない。


コンデンサーの交換

底につくまで蝋をかき出すと、4つのコンデンサーが現れる。
それを全点、交換する。

狭い空間の中、順にコンデンサーを取り外して、新しいものを順に取り付ける。
かなりアクロバット的な技が要求される。
この作業、よほど器用な方でないと難しいかもしれない。

交換が終わった段階で十分な目視チェックをして、誤りなしを確認する。


高圧電源コンデンサー交換
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<写真6:コンデンサーの周りの蝋を取り除き、全部のコンデンサーを交換する>

**手持ちの0.047μF、耐圧2000Vのコンデンサーの寸法は少し大きすぎた。最上部のコンデンサーは裏ぶたに接触する恐れがあるため、絶縁チューブを被せた**

電源を投入して動作試験

発音ユニットへの接続はつながったままであり、外さないでおく。
各部、要所要所の電圧をチェックする。

かえるの8Xの修理後の場合、発音ユニットの成極電圧端子(高域)1.9KV、全域および低域3.7KVであった。
いずれも高圧発生電源部の成極電圧調整VR最大時。

この状態で音を出してみたり、電源のON/OFFを繰り返したり、電圧可変VRを回したりして実働試験を行い、確信が得られれば再び蝋で充填する。


再び蝋で充填

缶ビールの蝋を電熱器などで温める。
蝋って、断熱材のように熱が伝わりにくく、なかなか融けてくれない。
アルミホイルで覆うなどの工夫をして、完全に融けたら(融けると透明になる)、空気を排除しながら完全に充填されるように、少しずつ慎重に注入していく。
完了したら、十分に冷えるまで待って実働試験を行い、問題がなければ元通り本体に収め、めでたく修理完了となる。

高圧電源蝋充填
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<写真7:ひととおりの動作確認後、「小部屋」を融かした蝋で再び充填する>

**蝋が茶色の部分は、まだ冷えていない半透明の状態。冷えるとクリーム色になる**

かえるの息子が帰ってきたときは、夜通し8Xを聴いている。
8Xの前のソファーで横になって朝まで聴いている、たぶん寝ている。

自分のアパートにも「けっこうそこそこ」のシステムがあるが、音の出方が根本的に違って聞こえるらしい。

この違い、おおまかには、一般的なヘッドフォンやイヤフォンと、STAXのイヤースピーカーとの違い、と思っていただければ近いと思います。


オリジナル8Xの音。

昔は気付かなかった深い味わい。

8X本来の素晴らしさを、「もう一つの8X」が教え示してくれた。
この歳になってようやく気付く、なさけない感性である。

(甦れ8X(第3話)もう一つの8X電源修復 おわり)�

https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-11-09



▲△▽▼

甦れ(4回)8X コンデンサースピーカー成功!発音ユニットの分解 [甦れSTAX ELS-8X コンデンサースピーカ]
https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-11-20


今日の日記は、8Xの発音ユニットの構造を、文字通り「開」「示」します。

STAX ELS-8X 修復の基礎データーとなる核心部分です。

魚ではあるまいし、ですが、本当に「二枚おろし」に開いてしまいました。
発音ユニットの修復作業には、さらに「三枚おろし」にしなければなりません。
三枚の話は後日として、私、釣りはやらないし、魚、もちろんさばけないです・・。


すみません、またちょっと脇道・迷い道ですが、8Xに関連ありなので・・・

射程70m、8Xで那須与一が今に甦る
吉祥寺駅前の大道芸
10年ほど前の吉祥寺の駅前。

買い物をしての帰り道であった。
人だかりの輪の中から、ペンペン、ジャランジャランと三味線のような音が聞こえてきた。
けっこう激しく演っている。

輪の隙間から潜り込んで少し近づく。
芸人風の三味線弾きが、津軽三味線ぽい演奏を演っている。
ちょうど佳境に入ったのか、強烈な音と激しいリズムが盛り上がり、そして万華鏡のような音色の変化に続く。

足がすくんで動けない。
一挺の三味線の、大オーケストラを凌ぐダイナミズム。
まさに圧巻の「音」と「音楽」であった。

「道端の芸」でさえ、これほどまでに人を感動させる。


最初に「音」ありき。
まず「音」。

そしてその「音色」や「響き」があり、「拍子」、「旋律」、「和声」などは、そのあとの話。

昨今、音楽とは、どうやらそういうものではないかと思うようになった。

続く話は今日の日記の後半で・・。

左右裏アップ
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<写真1:向かって右側の本体から高域発音ユニットを取り外したところ>

**不完全ながら、鳴らしながら修復作業を行ったので、ダミーの板をはめてある。修復したユニットが、一つ、また一つと増えるごとに、加速度的に音がよくなっていった**


8Xの発音ユニットの取り外し

8Xの発音ユニットを本体から取り外そう。

それぞれの発音ユニットは、その両脇をアルミチャンネルの棒で押さえられている。

アルミチャンネルとは、断面が「コ」の字形のアルミの棒であり、8Xに使われているものは、「コ」の字の中にピッタリと木材の角棒が埋め込まれている。

発音ユニットを取り外すには、該当するアルミチャンネルを固定している木ネジを外すだけでよい。


STAXカタログ原理
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<写真2:STAXのカタログに載っている発音ユニットの電極端子の状況>

**3つの小丸が端子。甦れ8X(2)で紹介したカタログの絵を拡大したもの。**

元ユニット電極部
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<写真3:高域発音ユニットの電極端子部分>

**中央上のポリカーボネイト製のビスで留めてある端子と、その真裏の同端子が固定極の端子。ユニット右端の上に突き出た端子が振動膜の端子**


発音ユニットの電極端子

再三お知らせしていますが、STAX ELS-8Xは、電源ケーブルを外しても、場合によっては数日間、高電圧がチャージされている場合があります。
4000V(4KV)近くの高い電圧ですので、感電した場合は人命にかかわります。
この方面の知識と経験がない方は、けっして裏ぶたを開けないよう、お願いいたします。

さて、アルミチャンネルを外したら、発音ユニットの電極端子にハンダ付けされている3本のリード線を取り外す(2本は、アルミチャンネルを外す前に取り外しておくほうがよい)。

各端子の状況は写真1、2、のとおり。

ハンダの融けた雫が、発音ユニットにかからないよう、細心の注意で作業する。

3つの端子のリード線を外せば、発音ユニットを本体外に取り出すことができる。
発音ユニットの側面全部(四面)は、軟らかな蝋でコーティングされているが、この蝋は後で取り除くことになる。

実はこの蝋、極めて重要な役目を果たしている。
その話は最重要事項の一つでもあり、後日の日記に改めて綴りたい。


発音ユニットの構造を推理する

STAX ELS-8Xは受注生産品であり、同じ形の各部品を、何千・何万個と作って組み立てたものではない。

なので、ロットにより時期により、構造や寸法が少々異なるかもしれない。
まずこのことが前提であることをご理解いただきたい。


STAXカタログのユニット内部構造
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<写真4:STAXのカタログに載っている発音ユニットの構造>

**甦れ8X(2)で紹介したカタログの絵を拡大したもの。**


カタログのこの絵、概略図としては分かりやすく描けている。
私もこの絵から、発音ユニットを分解するための重要なヒントを得た。

まずはこの絵をよーくご覧いただき、基本的な構造の成り立ちを頭に入れておく。
そして続く写真を詳細に観察すると、まあだいたい「こんなことだろう」というイメージが湧いてくると思う。


元ユニット端側面
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<写真:5高域発音ユニットの上部の側面>

この側面をよく観察すると、全部で6層あるように見える。

茶色のベークライトが2層+白い塩ビ(実は透明)が2層+茶色のベークライトが2層である。

右手に見える、貼り付けてあるようなチップは、たぶん各層が剥がれないように補強するためのものか。

このチップは側面の数個所に接着されている。
側面の蝋のコーティングを除去すれば分かりやすくなるのだが、残念ながらその写真を撮ってない。


元ユニット角の2面
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<写真6:高域発音ユニットの下部の角付近>

**この写真は、各層が鮮明ではないが、全体の状況を観察していただきたい**

発音ユニットを魚のごとく「二枚おろし」にする

さて、発音ユニットの基本構造がおぼろげに見えてきたとしよう。
真ん中から2つに割っても大丈夫そうだ。

次の目標は、このユニットを「二枚おろし」のように、真半分に割りたい。
見た目では、各層がしっかり接着されていて、いずれの層も分割できそうにない。
いろいろと苦慮した。

真ん中の透明な層(白く見えるが)は、アクリルか何かだろう。
そこを「発泡スチロール・カッター」のような電熱線で、鋸を挽くように融かしていったらどうだろう。

ベークライトは熱に強いから、透明層だけ融けるはずだ。
最悪、電動工具で切断か。
などなど1・2日悩んだ。


元ユニット二枚おろし
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<写真7:真半分に「二枚おろし」した発音ユニット>

**上側に元の振動膜が付いている**


あっけないほど簡単だった「二枚おろし」

「二枚おろし」は超簡単だった。
まず、「補強チップ」は削り取っておく。

透明の層は、ベークライトとの接着面も、透明同士の接着面も、カッターナイフの刃をうまく入れると、パリパリと接着面に沿ってきれいに剥がれた。
魚をおろすのにコツがいるのと同様、カッターナイフの刃をうまく入れるのもコツがいる。

また、刃を深く入れすぎると、パンチングメタルを傷つけるので注意が必要である。

この思ってもいなかった「幸運」は、たぶん、20数年経たことによる接着剤の劣化ではないかと思う。

接着剤は、見た目や、硬さの感じから推測すると、おそらくエポキシ系だろう。
そして透明の部分は、硬さからアクリルではなく塩ビ(塩化ビニール)だろう。
ベークライトと塩ビとの、接着剤の親和性があまりよくなかったのかもしれない。
その一方、ベークライトのベースと、同じベークライトのバーとは、完全に一体になったように強固に接着されており、カッターの刃など、まったく受け付けない。
たぶん同じ接着剤であるが、材質によって接着力に大きな違いがあるようだ。

いずれにしろ発音ユニットは、みごとに、本当にみごとに「二枚おろし」になった。

やった、ヤッター!。
この時点で、この先も「やれそうだ!」と明るい目標が定まった気がした。
人の人生に、そう多くはないであろう「大きな喜び」の一つに数えてもいいほどのうれしさであった(他愛もないものに・・であるが)。


元ユニット内面フィルム付
https://801a-4242a.c.blog.so-net.ne.jp/_images/blog/_dda/801a-4242a/E58583E383A6E3838BE38383E38388E58685E99DA2E38395E382A3E383ABE383A0E4BB98EFBC88E7B8AEE5B08FEFBC89DSC_6546.jpg


<写真8:高域発音ユニットを「二枚におろした」片側の内面>


元の振動膜が残っている側。透明なのでよく判別できないが、ななめのに走る反射光でかろうじてフィルムの存在が分かる。

ベークライトの基盤(ベース)、ベークライトのバー、塩ビのバー、パンチングメタルなどの位置と相互の関係をよーく観察していただきたい。
外枠の上下の穴は、分解前にあけたもの。

この穴は再組み立て時に必要となるが、今回は触れない。


核心!発音ユニットの基本構造

写真3〜6をよく観察すれば、おおよその構造は推測できる。
実際の発音ユニットの基本構造と、各部の「アバウトな寸法」は、図1のようになっていた。

図のイメージは、全域および低域の発音ユニットのものであるが、高域ユニットも基本は同じである。

ただし高域ユニットのパンチングメタルは、両端の形が半円ではなく、角を丸めた「角」である(ベースの開口部は半円形)。

なお、パンチングメタルの厚さは、U字アームを持ったマイクロメーターのようなものを持っていないので測定できていない。
が、甦れ8Xの初回で指摘した、「ギャップが狭いという他のESLとの大きな違い」が、この図で分かると思う。


発音ユニット図面
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<図1:発音ユニットの基本構造図>


さてさて構造が判明したまでは、うますぎる展開でした。
あとは工夫次第、アイデア次第、やる気次第ですが、この後のアイデアを搾り出すには、かなりの体力を消耗することになりました。


本通りから、再び脇道に入りますが、お付き合い願えれば幸甚です。

那須与一CD

<写真9:CD「琵琶 中村鶴城 平家物語をうたふ」>
**私の愛聴盤50選(があるとすれば)のなかの一枚**

和楽器の再生も大得意の8X

8Xで聴く平家物語。

那須与一の緊迫のシーンが、目の前でリアルに展開される。
終わった後、しばらく動けない。
こんなもの、爺様しか聴かない、と思っていたが、とんでもなく現代的であった。
この演奏家の琵琶、超現代的だと思う。

CD、「琵琶 中村鶴城 平家物語をうたふ」。

地下鉄神谷町駅から虎ノ門へ向かって、大通りを少し行って右に折れたあたりに、琵琶の製作工房がある。

そう、和楽器の本物の琵琶、非常にめずらしいが都心にある。
以前、会社の別館が近くにあったので、ときどき覗いて見学した。

理由は聞かなかったが、その工房に中村鶴城のCDが何種類か置いてあった。
売り物だというので、数枚求めた。
10数年前のことである。

那須与一の扇までの射程距離70m
このCDの中の「那須与一」、だれもが知っている物語。

源平合戦のさなか、一艘の小船の上に、うら若き乙女が扇をかざした竿を持って立つ。

この扇、みごと射てみよ、という挑発というか、誘いである。

周りの者から射手に推薦された「下野国の住人、那須太郎資高が子にて、那須与一宗高」が、義経の命を受け、命を懸けて挑む感動の物語である。

馬上、距離を縮めるために海に入っても、扇までの距離が「7段」(約77m)あるように見えたという。

物語の脚色を勘案して50mとしても、揺れる船、自分は海中で足掻く駒の上、風もあったというから、どだい無茶な話である。

オリンピックのメダリスト、「中年の星」といわれた山本博選手の現代の弓矢でも、100に1つもダメなのでは、と思う。


琵琶の強音でスピーカーのボイスコイルが飛ぶ

この物語を、薩摩琵琶の名手、中村鶴城が演じている。
圧巻である。

それまでは平家物語の琵琶、総じて私には聴いていられなかった。
ひどくつまらない。

それを中村鶴城の演奏が、琵琶という楽器の印象を180度ひっくり返してしまった。
この楽器から出る音の、あらゆる可能性を「使い倒す」ような奏法である。
この楽器、凄まじくダイナミックな楽器である。

撥弦楽器でこれに匹敵するものはおそらくないだろう。

弦を撥(ばち)で強打するフルパワーの一撃は、スピーカーのボイスコイルが飛び(焼け切れること)、コンデンサースピーカーの振動膜が裂ける。

その恐怖が伴うほどの衝撃音が鼓膜を刺す。

この楽器、出せる音の幅(音程のことではない)がとても広く多彩である。
演奏法も「多芸」である。

こういったパルス的な大衝撃音も、8Xは易々と平気でこなす。

ついでにいえば、8Xによる篠笛もたまらなくいい。
篠笛の、歌口を切る空気流の雑音を伴った音色の魅力など、苦もなく再現する。
篠笛は日本独自の「庶民の笛」であり、何の付属物もない竹筒1本の簡素な横笛である。

そこに篠笛の、単純のようで深みのある音色の妙があるのだろう。


修復した8Xで繰り広げられる源平絵巻。

与一が、騒ぐ海が、足掻く駒が、折れんばかりに引き絞られた弓弦(ゆんづる)が<このシーン、琵琶の弦を撥で強くしごいてその効果音を出す>、唸りを曳いて扇に吸い込まれる鏑矢(かぶらや)が、超現実映像のように目の前に広がる。

8Xはそういう世界に連れて行ってくれる音のリプロデューサなのです。


(甦れ8X(第4話)成功!発音ユニット「二枚おろし」 おわり)が


コメント 5


升金 勲

貴ブログ拝見しました。8Xという私には初めての情報。分からないながら最後まで読みましたが、全然わからない。凄いことをやっているんですね。音が録音され、それがCDになり、再生プロセスを経て耳に入る。「生」の音が諸々のキカイを通してニンゲンの耳に入るのに、絶対に「生」は再現されないものだと、以前から信じていました。だから、よく言われる「CDを10枚買うなら1回でもライブに行きなさい」という言葉に同調していました。8Xというのは、それほどに再現性がいいんですね。

話は変わりますが、15,6年前、タイガーウッズが鹿児島に来て「カシオワールド」に出場した際、大枚1万円を払って見に行ったことがありました。彼のドライバーショットの「音」のすごさに強いインパクトを受けました。あの音はテレビ中継などでは絶対に再現できませんね。なんというか、空気を切り裂くような「ソニックフォーン」とでもいうのでしょうか。「ピシュッ」というか、とても文字では表現できません。勿論中継のマイクでは集音できないし、諸々のキカイを通り、電波に乗せて家庭まで届けることなど不可能です。それほど彼のドライバーの「初速」は桁外れだったのだと感じました。1万円で体験できたことはまさに僥倖でした。
貴兄の音に対する博学で解説して教えてください。
by 升金 勲 (2013-11-21 10:59)


AudioSpatial
升金さま。ご訪問ありがとうございます。
すみません。内容が今流にいう「コアなもの」なので(マニアックすぎるものなので)、申し訳ないです。

「8X」というのは、過去、スタックス工業株式会社(同名の株式会社は今はない)が製作販売したESL-8Xという「コンデンサー型」のスピーカーです。

今現在、オーディオ愛好家が使っているスピーカーの、音を発生させる原理の違いによる種類には、つぎのようなものがあります。

@ボイスコイルによるフレミング右手の法則型(一般的なSPがこれ。コーン型とホーン型がある)

Aリボンによるフレミング右手の法則型(RCAのマイク、美空ひばり伝説の「77DX」の逆の原理です)

Bマグネプレーナー型(フレミング右手の法則型ではあるが、振動板は平面フィルムです)


Cコンデンサー型(磁石の力を使わない。文具の下敷きなどをこすると、ちぎった紙片がくっつく、あの静電気の力の応用です)

Dイオン型(こんなのも実際にあります。空気をイオン化して、そのイオンをクーロン力で直接駆動します)

とまあ、代表的にはこんなところです。

8XはCに当たります。

CとDは、空気を動かす仕掛けの重さが飛びぬけて軽い、ところがミソです。

Dなどはその極端な例で、「動かす物」がなく、空気を直接動かします。

CDの力はクーロン力なので、@〜Bの磁石の力に比べて段違いに小さい、という問題があります。

8Xなどは、そこをいろいろ工夫して、「琵琶の強音」も再生できるようになっています。

Dは高音専用のツイターしか実用機はありません。

どの世界にも、目的のためには、いろんな仕掛けを考え出しますね。
ゴルフのクラブの作りなど、スピーカーの比ではないですよね。たぶん。
by AudioSpatial (2013-11-22 03:17)


AudioSpatial
升金さま。先ほどの私の返信、ちょっと訂正です。

総体的な意味で「フレミング右手の法則」と書きましたが、より正確には、「左手」の法則、の方が適切です。

「右手」:導体が動いて、電気が発生する。
「左手」:導体に電気が流れて、力が発生する。

といった違いです。
by AudioSpatial (2013-11-22 09:45)


人形町

張り替え成功だけではなく
できれば測定をしていただきたいです。
STAXが認めてくれる性能が確保されているか。
by 人形町 (2014-06-30 13:13)


AudioSpatial
人形町さん、ご訪問ありがとうございます。

申し訳ありませんが、おっしゃっておられる趣旨が、よく理解できません。この8Xを製造した「STAX工業株式会社」は、すでにこの世になく、残念ながら聴いてもらいたくても、その望みは叶いません。できることなら、ぜひとも当時お世話になったSTAXの方々に聴いていただきたいところです。

また、メーカーが認める/認めないは、私の道楽には何の関係もありません。蛇足ですが、8X完全オリジナルの完動品が、隣の部屋で鳴っております(ブログにその記事あり)。

さらに測定の件ですが、その必要性を私は感じておりません。訓練された耳は、測定器以上の性能を持っていると思っております。音響のハイエンド付近の領域に、一般的な測定器は役に立たないとも思っています。あくまで、ただのオーディオ道楽のことですから、そこのご理解を、よろしくお願いいたします。
by AudioSpatial (2014-06-30 14:40)

https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-11-20



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甦れ(5回)8X コンデンサースピーカー構造の詳細と修復手順 [甦れSTAX ELS-8X コンデンサースピーカ]
https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-12-11

比類ない再生音が2つ

STAX ELS-8Xの比類のない再生音。

その秘密は、世界に類のない精緻な作りの発音ユニットと、分厚い木材でがっしりと作られた、広い面積の平面バッフルとの組み合わせにあります。

当時の経営者の、コンデンサースピーカーに懸けた情熱を一身に受けて成長した、本当にすばらしい、まるで嘘のような「作品」です。

当時から8Xは、そのような稀有な存在であったのではないかと思います。


その8Xが2式。

このような事態になろうとは、昨年の今頃は夢にも思わなかったことでした。

製造から30年近く経た今も、まったく健全そのものの姿で朗々と鳴り響く1台と、ほとんどの発音ユニットがダメになり、当ブログに綴っている修復を受けて甦り、オリジナルを凌ぐほどの音を響かせるようになった1台。

それが我が家にあるなど、本当に何が起こったのか不思議な気持ちです。


家内の認可を受けた唯一の機器8X

今年も、はや師走。
昨年の今頃、「瀕死の8X」は狭い納戸に捨て置かれたまま、その存在すら忘れられていました。

家内と一緒に、池袋のサンシャイン60ビルの向かいのマンションの一室にあった、STAXのショールームに出向き、8Xその他を試聴させてもらった思い出のスピーカーです。

後にも先にもオーディオ機器の中で、家内の認可を受けたものは、この時の8Xただ一つです。

そんな思い入れの8Xであり、「いつかは修理して・・」と思いつつも、現実的には無理だろうな、と、ほとんど諦めていました。

それがどうなって、いま現在のような「8Xが2台」の奇跡が起こったのか、私自身も理解できないほどの急展開の1年でした。


02)オ部屋の8X_DSC_7855
https://801a-4242a.c.blog.so-net.ne.jp/_images/blog/_dda/801a-4242a/02EFBC89E382AAE983A8E5B18BE381AEEFBC98X_DSC_7855EFBC88E7B8AEEFBC89.jpg


<写真1:私の8Xの対ニャン子ディフェンス網>

**家庭の諸般の事情により、だいたい19時から24時頃にかけて、重要機器類が収められている我がオーディオ部屋のセキュリティーは、5匹のニャン子の侵入を阻止できない状況にある。とりわけニャン子の攻撃に弱いのは、トーンアーム系とスピーカー系である。これらがやられては国家の存亡にかかわる。

そこで8Xは、少しゆるいが、多少の効果はあるディフェンス「網」を構築した。写真のように、下半分を「虫除けアミ戸」用の、目の粗いネットで、うまく覆った。いくらかは音に影響があると思うが、やむなし**


今日の日記

さて、今日の日記は前回に続き、分解して明らかになった8Xの発音ユニットの構造に、もう一歩迫ります。

さらにはその構造を基礎にして、発音ユニットを修復する工程の大筋を、図面と写真で公開します。

内外の各種のESL(コンデンサースピーカー)の修復や、ESLの研究、また、興味を持たれている方などに、何かの参考の一つにでもなれば幸いです。


8Xを超えるには

8Xの発音ユニットを分解すると、その「作り」が、他のESL(コンデンサースピーカー)と比べて突出して精巧・精密・入念であることが見て取れる。

この「入念な作り」は、かつてのスタックス工業株式会社が、長年にわたってコンデンサースピーカーの音を研究し尽くした「結果」が、形になったものだと思う。
発音ユニットは「こうしなければいい音は出ない」。

材質、形、構造、パンチングメタルの形状と加工、成極電圧、絶縁材と絶縁法、ダイアフラムの材質と導電剤の処理、その他諸々。

私は当時の経営者が「コンデンサー型」製品に懸けた情熱の「結論」を信じたい。

8Xを超えるものを作るには、その人以上の「情熱と年月」が必要である。
そうあるべきだと思う。


戻れない

久し振りに2台の8Xが同時に鳴った。

週末に帰った「かえる息子」が、バッハの教会カンタータなどを聴いている。
その全集のCD Boxの中古を安く買ってきたらしい。

めずらしくボリュームを上げているので、非防音のドアの外に、透き通ったテノールの響きが伝わってくる。

その声に誘われ部屋の中に入ると、そこには豊かな響きの教会の大きな空間が広がっていた。

思わず「いいな」、と声をかける。
「これ聴いたらもう戻れないよ」、と返す。

余談であるが、私がバッハの教会カンタータの魅力に目覚めたきっかけは、今もよく覚えている。

第199番、BWV199「わが心は血の海に泳ぐ」をFM放送で聴いたときである。
まだ学生の頃かもしれない。
ソプラノもオーボエも、旋律が美しい。
まるでオーボエ協奏曲のような部分もある。
それ以降、このジャンルでどれか一つ、といわれれば、今も即答でBWV199をあげる。


8X_
https://801a-4242a.c.blog.so-net.ne.jp/_images/blog/_dda/801a-4242a/01EFBC89E3818BE383BBE381AEEFBC98X_DSC_7449EFBC88E7B8AEEFBC89.jpg


<写真2:もう1台の8X>

**「甦れSTAX ELS-8X」でしばしば登場する別の8X。「かえるの息子」が入手した完璧な状態のオリジナル8X。母親は「じゃまだから早く持っていけ」というが、彼のアパートには、もはや置けるスペースはない**

1週間ぶりの私の8X

鳴っていたもう一台は私の8Xである。

PCオーディオ用のパソコンを、新マシン、新OS(といってもWindows7)に移行作業中であったため、ここしばらく、機器に灯が入らなかった。

それがこの週末、まだ不安定ながらも、ようやくPCのライブラリーや、ブルーレイ・ドライブによるCDが再生できるようになった。

Windowsは、VistaやWindows7以降、PCオーディオには問題が多かった従来のMME(オーディオやサウンドのカーネルミキサー)部分に変更が加えられたようである。

しかし周辺の諸々が、その変更に追いついてくるまで、今しばらく時間が必要であり、私の場合、従来のXPでのやり方を、7でも取り敢えず踏襲せざるを得なかった。

私のPCオーディオについては当ブログ「オーディオルームのコンポーネントたち」第2回の「私のPCオーディオと・・」をご訪問いただきたい。

8X修復の留意点

STAX ELS-8Xの発音ユニットは、そもそも修理できるようには作られていない。

その構造を知れば、故障したら修理するなどの考えが、設計当初からまったくなかったことがよく分かる。

なので他社のESLのように、ネジを外して分解し、不具合箇所を修理して、再び組み立てネジ止めして修理完了、といったことができない。

つまり8Xの発音ユニットに「修理マニュアル」は存在しない。

あるとすれば「修理」ではなく「製造マニュアル」であるが、それもないだろう。

製造には手工業的な部分が多く、それを文字にしたマニュアルの記述は困難であり、おそらく職人の口伝・直伝の世界に近かったのではなかったかと思われる。


といった状況なので、もし修復を試みる方がおられたら、まず手始めに1つの発音ユニットを分解し、それの各部の採寸から始めて、詳細な構造を徹底的に調べ上げることからスタートする必要がある。

とにかく、まずは分解だけを目的に、あれこれ試みることである。

修復の各工程には、それぞれ各自が工夫して解決しなければならない問題点が次々と出てくる。

ある問題をクリアするのに、何日も悩むことが何度もあった。
修理不可能なものを強引に修理するのであるから、とにかく一にも二にも「工夫」するしか手はない。


発音ユニットの構造の詳細

さて前回(第4回)の続きとして、発音ユニットの構造図を公開したい。

前回の図を含めてこれらの図から、発音ユニットの基本構造をよく読みとっていただきたい。


完璧二枚おろし
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<写真3:「二枚おろし」にした発音ユニット(写真は全域・低域ユニット)>
**この写真は、たまたま完璧に半分に分割できた例**


この例では、運良く写真左側のように振動膜が破れずそのまま残った。

フィルムを指先で押してみると、想像を超えた大変強い張力で張られていることが分かった。

周辺のフレームにあけられた穴(2.5mmφ)は、表裏の位置がズレないように分割前にあけておく。

パンチングメタルの放電の痕に黒いサビ等が発生している。

振動膜の電極(銅箔)が左端手前に見える。

また、写真11・12・13で見られる「導通ガイドライン(黒い線)」のオリジナル(フレーム上の白い線)を確認することができる。


背面側1/2分解図
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<図1:背面側1/2の分解図>

**前回(第4回)の「二枚おろし」の片側。振動膜の面で真半分に分割した背面側。写真3の右側にあたる。私の場合、水色のバー(1mm厚の塩ビ。色は透明)のみ、図のように剥離できた。これは使い回しせず、塩ビ板から切り出して新しいバーを作る。私は数が多かったので業者に作ってもらった**

前面側1/2分解図
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<図2:前面側1/2の分解図>
**写真3の左側にあたる。**


表裏合わせた状態
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<図3:表裏両面を合わせた状態。>
**元のユニットは、このような状態で各層が接着され、一体になっている。接着剤はたぶんエポキシ系**


表裏合わせて固定する要領
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<図4:発音ユニットの修復が完了した後の完成ユニット>

**元のユニットのように接着剤で固定すると、やり直しができないため、図のようにビス止めをする。表裏にあらかじめ2.5mmmの穴をあけてあるので、図のようにそれぞれバカ穴とタッピングを施す。金属のビスは厳禁。ポリカ・ネジを使う。**

さて、これらの図から、発音ユニットの基本構造を読み取ることができたとして、次はユニット修復の作業工程の話に移りたい。

使用した材料や消耗品、使い方、入手法などは、後日の日記で綴ろうと思う。

なお、ユニットの穴あけにはボール盤が必要である。
私はホビー・模型用の卓上ボール盤を使って、すべての作業を行った。
精度不足であるが、そこは技(?)で補い、まあ十分役に立った。

作業工程(大工程)

工程1:二枚おろし

ユニット側面の蝋は除去。
分割前に図4の位置に2.5mmのガイド穴をあけておく。
透明な塩ビのバーの面での剥離を試みて、写真3の状態に分割する。
塩ビのバーは再使用しないので破損してもよい。
パンチングメタルは、その後の作業の前に、マスキングテープで養生しておく。
接着剤等の残留物は、ていねいに取り除き、接着面に凸凹がないように処理をする。


工程2:新しい塩ビ・バーの接着
分割されたユニットはソリが出るので、写真10・12・13にあるような治具(私の場合はアルミチャンネルを利用
)を用意しておく(ユニット両端を治具にビス止めしてソリを防ぐ)。
そのあと、あらかじめ寸法に合わせて作っておいた塩ビ・バーを元のように接着する。


工程3:枠にあけた穴の処理
ユニットの分割前にあけた穴を、片側は3.2mmのバカ穴をあけてサグリ。
もう一方はM3のタップを切る。


ザグリ
https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-12-11

<写真4:3.2mmのバカ穴とザグリ>

**本体の表側に当たる1/2ユニットの穴の処理。パンチングメタルやその周囲の蝋コーティングを保護するために、マスキングテープでしっかり養生しておく(重要)。高電圧がかかるので、ゴミ、埃、異物などの混入はあってはならない**


タッピング

<写真5:裏側ユニットのM3タッピング>
**穴の数が多く、大変しんどい作業になるが、がんばるしかない**


工程4:ダイアフラムを大枠に張る

私の場合は3ミクロン厚のポリエステルフィルムを使った。

写真のように木枠を作り、布テープでコーティングしておく(フィルムとの馴染みがよい)。
適当にフィルムを張った後、張力が全方向に均等にかかるよう、セロハンテープで徐々に張り締めていく。
この張り締めを十分な張力に達するまで数回繰り返す。


振動膜フレーム準備

<写真6:大きめの木枠の準備>

**しっかりした木材で、がっちりとしたフレームを作る。角は金具で補強する。フレームは布テープでコーティングしておくと、フィルム張りの作業に都合がよい**


振動膜ロール置始

<写真7:あまりシワが寄らないようにフィルムをそーっと置いていく>
**写真のように、マスキングテープをうまく活用する**

振動膜張始

<写真8:フィルムを張り締めていく最初の状態>
**まだ張力はかかっていない**

振動膜張完

<写真9:フィルム張り締め完了>

**全方向均等に張り締めていく。数cmに切ったセロハンテープで、マスキングテープ上を次々と引っ張って張り締めていく。感覚としては、破断1.5歩手前でよい。最初に一度、破断するまで実地検証することをお勧めします**


工程5:フィルムへの導電剤コーティング

この工程がもっとも神経を使う緊張の場面となる。
すばやく、ていねいに、むらなく、確実に作業しなければならない。
極力埃の少ない部屋での作業が望まれる。
本来はクリーンルームで行う作業である。
私は風呂場で行った。
写真の撮影どころではないので写真なし。
すみません。
材料や手順の詳細は後日の日記で。

工程6:木枠フィルムをユニット枠へ接着

ユニット側をかさ上げして、木枠が「宙ぶらりん」になるように準備をしておいてから接着する。
鋭利な突起物でもないかぎり、木枠の重みでフィルムが破れることはない。
切り離しはカッターナイフか半田ごてで行う。


振動膜貼付全景

<写真10:ユニットの枠に木枠のフィルムを接着>

**不織布ワイパーをたたみ、接着面を押さえて確実に接着させる。その後は木枠の重みで自然に圧着させておき、乾燥を待つ。不織布ワイパーは、入手が容易な写真6にある「BEMCOT M-3U」を使った(フィルムへの導電剤コーティングの作業にも、これを使う)**


振動膜貼付接写

<写真11:ユニットの枠に木枠のフィルムを接着のアップ>
**フィルム全面の電荷が均等になるように、導電塗料で導通ガイドラインをフレームに描いた(黒い線)。セロハンテープで張り締めの様子も見える**


工程7:導通ガイドラインをフレームに描き、端子を接着

フィルム全面の電荷が均等になるように、導電塗料を枠の四辺に「井桁」状に書き、振動膜の端子を付ける(習字の筆を使った)。
端子は導通性粘着剤の銅箔テープを使った。


膜切り取り

<写真12:振動膜フィルムの貼り付け作業完了>
**フィルムで塞がれたフレームの穴の部分は、半田ごての先端であけておく**


振動膜の電極

<写真13:振動膜の端子を付ける>
**このユニットを本体のどこに取り付けるか決めてなかったので、端子を両端に出したが、無駄な放電可能性の存在は好ましくない。片側のみに設けるべきである。**


工程8:表裏1/2のユニットを合わせ、ポリカ・ビスで固定

ユニット表面にビスの突起があると、本体への固定の際の障害になる(短辺のビスとナットは問題ない)。
組み立て後、防塵用のネット(洗剤で洗った後、使いまわし)を接着する。

元と修後のユニット
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<写真14:組み立て終わったユニット(上)と、次に修復を受けるユニット(下)>
**修復後の外観はこのようになる**


工程9:四辺の側面に絶縁テープを巻く

オリジナルのユニットのその部分は、蝋でコーティングされている。
最終的には蝋で処理したいが、当面は絶縁テープで代用して、しばらく(1年間ほどか)様子をみる。

調べてみたが、蝋の種類やその入手法が分からない。
このあとは本体に取り付けて、音出しテストとなる。


手作業品の修復は、一にも二にも「工夫」あるのみ
これらの写真を見るだけでも、8Xの元の発音ユニットが、いかに手工業的に作られていたかが分かると思います。

さらに修復には、新品の組み立て作業にはないような、厄介な問題があちこちに発生します。
それらを「工夫」によって一つひとつ解決していかねばなりません。

でもまあ、ユニットの修復も、3つ目か4つ目になると、工程や手順もいろいろ修正され、あとはもう「その道の職人」になったような調子で作業できるようになるものです。
そこまで行けば、手間と、やたらと時間のかかる作業を、ルーチンワーク的にやるだけになりますが、それほど根気が続くものでもありません。


そしてやってみて分かった大事なことを一つ。

たとえば10個ほどのユニットを修復するには、マスキングテープ(幅は各種)、セロハンテープ、不織布ワイパー、絶縁テープ(布製、ゴム系各種)、接着剤、アルコール(無水エタノール)、ティッシュペーパーなどを、大量に消費します。
これらを惜しみなく、湯水のごとく使わなければ、いい仕上がりになりません。
またこれらを含めて、一切の材料や消耗品は、必ず一流メーカー品を使うことをお勧めします。

接着剤を使うために時間に追われ、また息を止めて一発勝負でやる作業もあり、粗悪品でモタモタしている場合ではありません。


オーディオ道楽だから、また深い想い入れのある8Xだからこそやれた、そうでなければやってられない、面倒この上もない、しんどくも楽しい作業でした。

次回の日記は、振動膜への導電剤の塗布を中心に綴ろうかと思います。
ドキドキしてスリル満点の作業です。


(甦れ8X(5)構造と修復の核心部公開 おわり)

コメント 4


kroyagi
 始めましてkroyagiと申します。

 私も永年8xの前身であるELS-6Aを愛用してまいりましたがご他聞に漏れずユニットの能率低下のため使用できなくなってしまいました、どうしたものかと途方にくれていたところこちらのブログに出会い勇気づけられました記事を参考に再生に取り組みたいと思います、

よろしければ使用したフィルム、塗料、接着剤などが知りたいので続きをupしていただけないでしょうか、1台でも多くstaxのスピーカーを生きながらえせるために。

 宜しくお願いします。                 
by kroyagi (2014-07-29 20:25)


AudioSpatial
kroyagiさん、ご訪問ありがとうございます。返信が遅くなって申し訳ございません。

ELS-6Aですか。あの時代に、ここまで精緻なコンデンサースピーカーを作った日本のメーカーがあったことが、まず、日本の誇りであり、日本のオーディオ史の金字塔ですね。8Xを分解し、レストアしてみて、初めて、あまたの海外製コンデンサースピーカーとは一線を画した精密・精緻、そして、こうでなければならない、という作りの素晴らしさを発見することができました。

kroyagiさんご指摘の、フィルムや、それに塗布する導電剤その他について、できるだけ早く、ブログを更新したいと思います。フィルムと塗布する導電剤は、スウェーデン在住のコンデンサースピーカー・ファンで、ボランティア的に、小分け通販をしてくれている方から取り寄せました。今もまだ、材料があるのかどうか、ちょっと、問い合わせをしてみます。
by AudioSpatial (2014-08-02 13:39)


AudioSpatial
kroyagiさん、先日おたずねのフィルム等の入手先について、別の方からも問い合わせがありました。

そこで、入手先のURL等を取り急ぎ、お知らせいたします。

私が、発音ユニットのフィルムと、導電剤、およびフィルムの接着剤を取り寄せたMT Audio Design のホームページのURLです。
ESLのリペアについて、とても参考になりますのでご覧ください。

http://user.tninet.se/~vhw129w/mt_audio_design/


上のMT Audio Designのホームページの「Quad ESL-63 Element Repair」のページの本文冒頭部に、「MT Audio Design ESL Repair Shop」のタグがありますので、それをクリックするとESL Repair Shopのページ(下記URL)が開きます。このショップに、フィルムと導電剤およびフィルムの接着剤の在庫を問い合わせてみてください。

http://user.tninet.se/~wea635n/mt_audio_design/mt_audio_archives/esl_repair_shop.htm

ではよろしくお願いいたします。
by AudioSpatial (2014-08-15 02:49)


kroyagi
お返事有難うございます、まさか私と同じ6Aを所有の方がいらっしゃり再生に取り組もうとしているとは、また私もサブとしてJBL S-101改を使用しているので偶然とはいえ縁を感じます。
早速MT Audio Designに問い合わせてみますありがとうございました。
今後も問い合わせる事が有るかもしれませんが宜しくお願いします。
by kroyagi (2014-08-17 17:37)

https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-12-11



http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/450.html#c33

コメント [政治・選挙・NHK261] <もう、ごまかす事は出来なくなる!>国賓でも日本攻撃を止めなかったトランプと安倍首相の大誤算  天木直人  赤かぶ
34. 2019年5月26日 21:39:37 : 9bESHEjuhs : QVFFUC5pOVljWk0=[446]

お馬鹿なブッシュ時代も、小泉と、ブッシュの

おかしなツーショットがあったなあ。小泉はブッシュと一緒に、

イラク空爆に参加し無辜の人々を殺戮したが、

あれを再び想起させるほどの、

鼻持ちなら無い、愚連隊写真。 安倍とトランプ。
http://www.asyura2.com/19/senkyo261/msg/284.html#c34

コメント [経世済民132] 森永卓郎が警告〜こんなに怖い、米中貿易摩擦の日本への影響(ニッポン放送) 赤かぶ
3. 2019年5月26日 21:40:25 : eFargDQyXD : VXlneE5pNldUQVE=[177]

 森永先生にしては 底の浅いコメントだね〜〜

 ===

 日本の電子部品に関して言うと ファーウエイに売れない分は サムスンに売れる
 問題は ファーウエイの生産台数が減ることで 中国の需要が見込めないことだが
 
 携帯は 今では 十分に 行き届いている ファーウエイが 伸びる伸びないは
 大勢には影響がない こんなものだと 受け入れるしかない
 
http://www.asyura2.com/19/hasan132/msg/476.html#c3

記事 [ペンネーム登録待ち板6] 日本政治劣化の深刻化を招いている原因が、マスコミの劣化等、三つある !

 日本政治劣化の深刻化を招いている原因が、マスコミの劣化等、三つある !

   日本マスコミの深層・真相は ?

(「植草一秀の『知られざる真実』」:2019/05/23より抜粋・転載)
────────────────────────────────────
1)安倍政治は、日本の主権者の利益を、第一に位置付けていない !

『月刊日本』のパーティーがあり、多数の政治家も出席された。

私も、『月刊日本』に連載しているが、左右の論客が、筆を競っている。

執筆者の多くは、安倍政治に批判的である。

その理由は、安倍政治が、日本の主権者の利益を、第一に位置付けていない、と判断されていることにあると思われる。自公政権下、政治家の劣化が著しい。

同時に、顕著であるのが、メディアの劣化だ。

2)自公政権下、敬意を払うべき政治家

   ・言論媒体が、稀少になっている !

長期自民党政権・自公政権下、敬意を払うべき政治家が、稀少になり、敬意を払うべき言論媒体が、稀少になっている。日本維新の会の丸山穂高議員の言動が然りである。

日本維新の会の参院選予定候補の長谷川豊氏が然りである。

維新の会は、大阪ダブル選で勝利して、国政選挙に勢いをつけたい局面だが、相次ぐ不祥事が露見して、維新の会の党の体質を、露わにしている。

主権者の利益のために、心血を注ぐ政治家が、極めて稀少になっている。

3)山本議員などは、主権者の利益のために、心血を注ぐ、稀少な政治家だ !

「れいわ新選組」を立ち上げた山本太郎参議院議員などは本当に稀少な、絶滅危惧種と呼んでもいい存在だ。国会の質疑においても、常に全力投球だ。

山本議員が賞賛されるべき点は、自分の利益のためではなく、主権者の利益のために行動している点だ。「いまだけ、カネだけ、自分だけ」の「三だけ主義」が横行するなかで極めて貴重な存在である。

4)日本政治劣化の深刻化を招いている原因が、マスコミの劣化等、三つある !

私は日本政治劣化の深刻化を招いている原因が三つあると考える。

第一は、マスメディアの劣化、第二は、刑事司法の劣化、第三は、主権者の緩さ、である。

情報空間が、政治権力によって不当支配されている。

言論空間での主要な媒体は、テレビ、新聞、インターネットである。

この三つが、政治権力によって不当に支配されてしまっているのだ。

テレビメディアでは、コメンテーターと芸能人の発言機会が多い。

5)コメンテーターと芸能人が、政治権力によって、不当支配されている !

このコメンテーターと芸能人が、不当支配されている。

不当支配というのは、コメンテーターと芸能人の「不正な癒着」である。

テレビメディアの登場人物が少数の芸能プロダクションによって占有されてしまっている。

男性アイドル系J社、女性アイドル系A社、お笑い系Y社による寡占状態になっており、ここに大手芸能プロダクションのW社、H社、B社、S社が加わる状況だ。

  ―この続きは次回投稿します―

(参考資料)

T 日本マスコミの正体は、日本国民洗脳

    を狙う権力者の家来・代理人だ !

  大マスコミと自民党とCIAの長く深〜い秘密の関係

  フリージャーナリストのベンジャミン・フルフォードの研究:

1)権力の広報部・読売新聞と朝日新聞は、CIAが生みの親 !

日本のメディアグループは、読売新聞(日本テレビ・スポーツ報知・NNN)、朝日新聞(テレビ朝日・日刊スポーツ・ANN)、毎日新聞(TBS・スポニチ・JNN)、産経新聞(フジテレビ・サンケイスポーツ・文化放送・扶桑社・FNN)、日本経済新聞(テレビ東京・日経出版・TXN)という世界に類を見ない巨大メディアグループを形成している。

日本のメディアグループは、新聞を頂点に、その傘下に在京キー局が地方局を系列化することで、ピラミッド型をなしている。

つまり、新聞社のトップになれば、新聞本紙のみならず、テレビ局のネットワークを通じて、世論に巨大な影響力を行使できるのだ。

新聞特殊指定が施行されたのが、保守合同の1955年(昭和30年)。そう、メディアの分野においても「もう1つの55年体制」が誕生していたのだ。この「55年体制」・日本メディア体制翼賛体制の本当の意味は、日本のメディアから「真のジャーナリズム」を捨てさせることにあるのだから。残念ながら、そのもくろみは、見事に成功している。

NHK等は隠蔽するが、2016 年、報道の自由度、日本は、世界で72位に転落した。
この「55 年体制」・日本メディア体制翼賛体制の本当の意味は、日本のメディアから「真のジャーナリズム」を捨てさせることにあるのだから。

2)「日本洗脳」を狙うCIAの代理人がメディア王 !

新聞社による政治権力との癒着は、1955年に発布した「新聞特殊指定」に由来する。この法律で新聞社は安定的な経営と、確実な収益を保障される。その見返りに新聞社は、世論操作で政権運営に積極的に協力する。

それを可能にしてのが、朝日新聞「支配株主」一族の村山家と上野家、つまり三菱財閥と三井財閥と関わり合いの深い「新聞王」の血脈であった。

この「メディア55年体制」を支える構造を作り出した人物が、正力松太郎、読売グループ「中興の祖」なのである。

前述したように、日本のメディアは、新聞社を頂点にしたテレビ、ラジオ、出版などを含めた巨大総合メディアグループを形成している。しかし、本来、新聞社がテレビ局を経営するのは、民主社会として、異常なのだ。

テレビ放送の始まった1950年代、欧米で放送開始直後にテレビに参入したのは、豊富なコンテンツを持っていた映画会社やレコード会社などのエンターテイメント産業か、新たな広告媒体の可能性に期待していた広告代理店が中心だった。

 にもかかわらず、日本では読売新聞が民放開局を主導した。しかも日本では、本来、開局当初の主役となるべき映画会社を排除、テレビ局を運営する新聞社と映画会社は激しく対立。その結果、1960年代半ばまで、テレビ放送する映画は、すべてアメリカ映画となる。

この時代、日本人のライフスタイルが急速にアメリカナイズされたのは、まさにテレビの影響だったのである。日本においてテレビは、当初から「日本人の洗脳」を目的に生み出されたメディアなのだ。

となれば、当然、「メディア55年体制」で、自民党政権と癒着する新聞社が主導するのが望ましい。2006年、早稲田大学の有馬哲夫教授は、アメリカ公文書館で、日米放送史に関する外交機密文書を発見する。

そこには、CIAが「日本人を洗脳」する目的でアメリカの意向を受けた民放テレビ局を立ち上げるため、「A級戦犯」で巣鴨プリズンにいた正力松太郎を、そのエージェントとして選んだとはっきりと記されていた。

正力のコードネームは「ポダム」、読売新聞のオーナーの正力にアメリカ国防省から1000万ドルの借款を与え、全国ネットワークを作らせる。そして、完成後は、「VOA」による「プロパガンダ放送」と「在日米軍の通信網」として活用する計画であった。

日本を代表する巨大メディアグループは、明治維新後、すぐにフリーメーソンに組み込まれ、戦後、CIAによって巨大化したのだ。

フリーメーソンも、CIAもともに「闇の支配者」の重要な組織である。

日本のメディアが、アメリカに都合よく、正確にいえば、「闇の支配者」におもねり、日本人全体の「国益を損なうような報道」を繰り返してきたのは、そうした構造があるからなのだろう。

  ★独裁・安倍官邸は、内閣人事局を通じて、検察・裁判所

   ・省庁幹部・NHK等の人事権を握って、支配している !

U マスコミ報道「鵜呑度」  日本人70 %、英国人14 % !

  主要な民主義国の「鵜呑度」は、20 〜35 %です !

  米国の占領政策で計画的にダントツ騙されやすくされた日本国民 !

青山貞一教授の主張:

いわばマスコミ報道の「鵜呑度」を国際比較すると、日本人は、先進国中ダントツに「鵜呑度」が高く、70 %、最も低い国民は英国で14 %です。その他の主要欧米諸国(ロシアを含め)は20−35%です。

 日本に近い国は、ナイジェリア、中国など、途上国と新興となります。別の言い方をすれば、日本人の70%は、自分の頭で考えず(思考停止)、テレビ、新聞、週刊誌などの「マスコミの情報を鵜呑みにしている」ことを意味します。

青山は以前からこれを「観客民主主義」と言っています。 さらに昔からある民度という言葉で言えば、“日本人の民度は、先進国中ダントツの「最下位にある」”とも言えます。自分で中身を確かめず、ブランド、権威で判断してしまうことにも通じます。

*悪徳ペンタゴン(悪徳五角形):

日本の既得権益(原発マフィアも同類)とは、米国・官僚・大企業の三者をいう。

私はこれに、利権政治屋(自民党・公明党等の政治家)・マスコミを加えて、米・官・業・政・電の五者が、日本の既得権益であるとしている。大多数の検察・裁判官も安倍政権の家来である。

2016・17年、報道の自由度は、日本は、世界72位に転落した。

独裁志向・安倍政権下、隠蔽・権力迎合の捏造・画一偏向報道の

NHK等日本マスコミの腐敗堕落は、ひどい。

米・官・業・政・電は、ピラミッドの構造をしているというのが私の認識である。

ピラミッドの頂点に位置するのは米国である。

日本の司令塔、日本の既得権益の頂点に位置するのは、「米国」・巨大資本なのだ。

(植草一秀氏の説)


http://www.asyura2.com/10/nametoroku6/msg/12096.html

コメント [カルト21] 毎日・ひょっとこが馬鹿にダブル進言。共産と国民はダブル前提で、立憲抜きで、全区擁立と統一名簿を実現すべきである。 ポスト米英時代
2. 霞ヶ関に原爆を落とせ[189] ieCDlorWgsmMtJSagvCXjoLGgrk 2019年5月26日 21:42:37 : wltuR6PnH2 : S1o4ZnRqR1RZeTI=[78]
>>1
また思考が停止しているケツ舐めネトサポネト軍師の思考停止洗脳作戦と
野党に対するネガキャン攻撃か?( ´_ゝ`)フッ

http://www.asyura2.com/19/cult21/msg/159.html#c2
コメント [政治・選挙・NHK261] 官邸がまたしゃしゃり出る!安倍首相の「願っていません」の否定に躍起(まるこ姫の独り言) かさっこ地蔵
4. 2019年5月26日 21:43:13 : 2izLR1Dtrs : UVhkSzVNcGpidjI=[201]

実際の発話が「i」であるものを実際は「yami」と読んだと主張する官邸
相当な隔たりがあっても平−−−気!
官邸ごと全部上から下まで聴覚機能が腐っていると言う事か。

厚労省は直ちに専門の耳鼻咽喉科の医師団を組織して、内閣府と総理官邸職員
全員の聴力試験・日本語識別試験・知能検査を実施して、国民に公開すべきだろう。

ついでに、法律の理解力、貿易交渉などでの損得計算力、外交交渉の前提になる自国や相手国の歴史の詳細理解力なども併せて行うべきだが、ここまで聴力に異常が見られる人間はその前で失格となるのが当たり前である。

更に現総理大臣は、デンデン問題・ガイチテキ問題・セイゴ問題・バクシン問題
等、度重なる幼児的発話障害によって更に重症症状を呈していると国民は皆理解いしている。
よって総理大臣と更にそれに追従して感染を疑われ出した官邸構成員は全て、職務遂行に必要な基本的身体能力の無い事に起因する分限免職に相当する。

「明日から内閣に出勤しなくてよyami!」

http://www.asyura2.com/19/senkyo261/msg/289.html#c4

コメント [経世済民132] 森永卓郎が警告〜こんなに怖い、米中貿易摩擦の日本への影響(ニッポン放送) 赤かぶ
4. 2019年5月26日 21:45:17 : eFargDQyXD : VXlneE5pNldUQVE=[178]

 どっかが 作らない携帯は 別のどっかの会社が 作る
 
 日本にとって どちらでもよい 
 
http://www.asyura2.com/19/hasan132/msg/476.html#c4
コメント [政治・選挙・NHK261] <もう、ごまかす事は出来なくなる!>国賓でも日本攻撃を止めなかったトランプと安倍首相の大誤算  天木直人  赤かぶ
35. 2019年5月26日 21:45:29 : fK40MmLWNs : OHUvMXVkVXVMWkU=[17]
なるほど
豊田社長が「終身雇用はもう続けられない」と言うわけだ。

アメリカにトヨタの工場持って行ってアメリカ人を雇うんだから日本人従業員はお払い箱ってわけか



http://www.asyura2.com/19/senkyo261/msg/284.html#c35

記事 [ペンネーム登録待ち板6] 小粒でもキラリと光る改革新党を大きく育てるべきだ !

 小粒でもキラリと光る改革新党を大きく育てるべきだ !

   山本太郎議員の新党の深層・真相は ?

(「植草一秀の『知られざる真実』」:2019/05/23より抜粋・転載)
────────────────────────────────────
1)〜5)は前回投稿済みです。以下はその続きです。

6)安倍内閣は、マスコミや芸能プロダクションと癒着関係にある !

安倍内閣は、これらの芸能プロダクションと癒着関係にある。

これらの企業に所属するタレントは、役目を帯びてテレビ番組に出演している。

極めて醜悪な姿だ。コメンテーターの大半が癒着関係にある者である。

権力に迎合している限り、コメンテーターの社会的、経済的身分は、保障される。

彼らは、積極的に政治権力との癒着を受け入れる。

7)不正な政治権力持続の背景は、刑事司法

   の不当支配、刑事司法の堕落である !

不正な政治権力が存続し続けている、大きな背景が、刑事司法の不当支配、刑事司法の堕落である。

重大事件が適正に立件されれば内閣は崩壊する。

しかし、腐敗した刑事司法は重大犯罪をもみ消すと同時に、無実潔白の政治的敵対者を犯罪者に仕立て上げる。刑事司法の腐敗、堕落が、日本の前近代性を象徴している。

フランス人権宣言の核心は刑事司法の近代化にあった。

いまから200年以上も前に、フランスで確立された、諸原則が、日本では、いまなお確立されていない。

8)政官業癒着・自公政権下でも、国民多数が、

   良識で物事を考えるなら、状況は変わる !

この状況下でも、主権者である私たちが、本物とにせものを見分ける力を持ち、メディアの情報を鵜呑みにせずに、自分の目で見て、自分の頭でものごとを考えるなら、状況は変わる。

しかし、多くの市民がメディアの情報操作によって洗脳されてしまっている。

この「洗脳」を解きほぐすことが、日本再生の第一歩である。

「れいわ新選組」が立ち上げられたことに既得権勢力は強い警戒心を持ち始めている。

そのために、早速、テレビメディアなどでの「れいわ新選組」叩きが始まっている。

9)「れいわ新選組」が掲げる、公約の意義を、広く流布していくべきだ !

私は「れいわ新選組」が掲げる公約の意義を広く流布してゆきたいと考えている。

野党共闘そのものは、大事なのだが、主権者の強い支持を受けていない。

理由が二つある。

第一は、共闘を進めるべき野党自体が、党利党略を優先しまっていること。

主権者の利益よりも自分の利益、自分たちの利益を優先してしまっている。

このことが主権者に伝わるから、主権者が積極的に応援する気持ちが萎えてしまう。

10 )党利党略を優先し、政策路線が、不明確では、野党共闘が成功しない !

第二は、野党の側の政策路線が、不明確なことだ。

原発をどうするのかという、根源的な問題についても、主張が一致しない。

「すべての原発の即時稼働ゼロ」と「原発の稼働維持」とは真逆の政策路線である。

真逆の政策路線の併存は矛盾である。

矛盾あるものは、大きな成長を遂げることができない。

消費税廃止と消費税増税推進とも、真逆の政策方針である。

  ―この続きは次回投稿します―

(参考資料)

  「れいわ新選組」が、心底恐れられている理由は、何か ?

(「植草一秀の『知られざる真実』」:2019/04/28より抜粋・転載)
────────────────────────────────────
◆日本支配者は、真正の革新政権が樹立を

  恐れていたから、鳩山元首相叩きが継続している !

この脅威が重大であったからこそ、いまなお鳩山元首相叩きがやまないのである。

歯牙にもかけぬ存在であれば、目くじらを立てて批判を展開する必要などないからだ。

鳩山元首相は、この意味でいまもなお重大な脅威と見なされている。

これからの政治において、大きな脅威と位置付けられているのが「れいわ新選組」である。

真正の革新勢力こそ、日本の既得権益勢力にとっての、最大の脅威になる。妥協を許さない。

◆真正の革新勢力は、利権政治を打破し、

   原発推進を根底から打破する存在である !

利権政治を打破し、原発推進を根底から打破する潜在力を有する存在である。

脅威であればあるほど叩かれる。

ネット上で早速、山本太郎議員を攻撃する言論が、流布されている。

ヤフーサイトで大きく取り上げられている。媒体は、講談社=フライデーである。

「「れいわ新選組」山本太郎が、香取慎吾の『新選組!』“出禁”のワケ」

https://bit.ly/2DMRM9p:と題する記事が、ヤフーニュースサイトに掲載された。

◆香取慎吾氏の「新選組飲み会」に、

   山本太郎議員が、呼ばれなくなった !
 
元SMAP・香取慎吾氏が、NHK大河「新選組 !」への出演後、「新選組飲み会」を開催しており、この飲み会に、山本太郎議員が、呼ばれなくなったとしている。

山本太郎氏が、参議院議員に選出された後の飲み会で、山本議員と参加者が喧嘩になり、それ以来、山本議員が呼ばれなくなったとしている。

すべてが伝聞の記事で、喧嘩の理由すら、記述されていない。

「与太記事(でたらめの記事)」としか言いようがないが、目的は鮮明だ。

講談社のフライデーは、極めて筋の悪い雑誌だが、こうした露骨な印象操作を、展開することで、その評価はますます強固なものになるだろう。

◆改革者・山本太郎議員に対して、既得権勢力が恐怖を、示すものだ !

ここで主権者は、気付かなければならない。どうしてこんな与太記事が流布されるのか。

それは、ここに核心があるからなのだ。既得権勢力の恐怖を、示すものだ。

誰かが不自然に攻撃を受けている場面に遭遇したら、このアンテナを立てることだ。

叩かれている側に真実があると見て、まず間違いない。

鳩山元首相が叩かれ、山本議員が叩かれ、そして、私も叩かれてきた。

◆既得権勢力は、消費税廃止・最低賃金全国

   一律時給・1500円等の政策を恐れている !

既得権勢力が血眼になって叩くには、それなりの理由がある。

消費税廃止、最低賃金全国一律時給・1500円、原発稼働即時停止という政策公約の斬新さを見つめるべきである。あいまい政党、地方の中途半端な百貨店には絶対にない品揃えだ。

この商品を前面に打ち立てる。特定の主権者の心に響くものがある。

まったく逆の方向だが、日本維新、大阪維新も特色のある商品を前面に掲げているのだ。

それが一部の人々に強く支持される背景である。

◆維新の会は、既得権勢力の側の存在であるから、メディアが叩かない !

維新は、既得権勢力の側の存在であるから、メディアが叩くことは絶対にない。

テレビ番組が平成を特集し、小泉純一郎内閣の支持率が高かったことを放映するが、これ以上に高い人気に支えられたのが鳩山由紀夫内閣である。

しかし、マスメディアは絶対に鳩山内閣を正面から報じることをしない。

鳩山内閣が存在していたときでさえ、マスメディアは、鳩山内閣の攻撃しか、しなかったのだから。

だから、鳩山内閣が追求したもののなかに、本物が隠されているのだ。

◆鳩山元首相は、本物の改革者だから、

   既得権勢力の徹底的攻撃を受け続けている !

本物であるからこそ徹底して攻撃を受け続けている。

キーワードは、米国、官僚機構、大資本、である。

ここでいう「米国」とは、米国を支配する巨大資本のことだ。

この巨大資本こそ、世界の支配者である。金融資本、軍事資本、多国籍企業である。

このハゲタカ資本が日本の官僚機構、大資本を支配している。

彼らによる支配構造を維持することが、彼らの至上命題だ。

◆ハゲタカ資本の官僚機構・大資本支配を

   改革しようとする者を、大資本は、攻撃する !

これを破壊する者、破壊しようとする者、破壊する力を持つ者を、かれらは集中攻撃する。

だから、攻撃されている者を見つめれば、核心が見えてくる。

日本の支配者は、日本の労働者の最低賃金を引き下げ、消費税中心の徴税構造を構築し、米国に隷従する日本を固定化しようとしている。この基本構造を破壊=改革する者を、徹底的に攻撃する。

その攻撃方法が「人物破壊工作」である。

◆消費税廃止・原発即時稼働停止等を目指す、

   「れいわ新選組」を支援すべきだ !

山本太郎議員が提示する、@消費税廃止、A最低賃金全国一律時給・1500円、B原発即時稼働停止、の三つの公約は、日本の支配者への明確な挑戦状だ。だからこそ、早速総攻撃が始動している。

このブティックを日本の主権者が支持して、日本政治の台風の目に育てることが、何よりも強く求められている。


http://www.asyura2.com/10/nametoroku6/msg/12097.html

記事 [原発・フッ素51] 早野龍五東大名誉教授「自分の誤った論文が韓国で脱原発の根拠に」(誤報なら謝罪と訂正すべき?!)
 この記事では「誤った論文」となっているが。もし本当に間違いなら、スタップ細胞論文の事件と同様に、訂正論文を発表して学会と全国に謝罪をしなければならない。その上で、何処をどうして間違えたのかを明らかにすべきだ。
 ちなみに福島原発からでたセシウムが東日本各県に広がったということは、先刻の市民測定室ネットワーク「みんなのデータサイト」東日本土壌プロジェクトによる計測結果からも明らかにされているはずだが。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー(ここから)
(朝鮮日報日本語版) 早野龍五東大名誉教授「自分の誤った論文が韓国で脱原発の根拠に」
5/26(日) 6:02配信 朝鮮日報日本語版
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190524-00080140-chosun-kr

 「当初の研究では放射能汚染が日本全域に拡大したという結論を下したが、その後の調査で自分の予測が誤っていたことを知った。それからは放射能被害に対する誤解を正すために取り組んでいる」

 物理学者の早野龍五東大名誉教授(67)は、原発事故による放射能被害を研究してきた学者だ。2011年の東日本大巨大地震以降、8年以上にわたり、日本全域の土壌、食品汚染、住民の被ばく線量などさまざまな測定データを収集してきた。世界的に見ても、日本国内の放射能被害の実態を最も正確に知る人物だ。21日にソウル市内で取材に応じた早野名誉教授は「自分は『福島は安全だ』などと主張するために来たわけではない」とした上で、「ただ不正確な資料を根拠として、原発の危険性を議論するのは無責任だと考えるだけだ」と語った。

 早野名誉教授は東日本巨大地震以降、仲間の研究者とともに日本の国土の70%近い地域がセシウム137に汚染されている可能性があるとする研究結果を米国科学アカデミー紀要(PNAS)に発表した。論文は日本だけでなく、全世界で波紋を呼んだ。原発の危険性に対する警戒を訴える声が高まり、原発反対論者の根拠として広く引用された。

 早野名誉教授は「当時の論文は放射能物質がどれほど広がったのか不明な状況で仮想分析によって汚染程度を予測した資料だった」とし、「翌年放射能を実際に測定してみると、自分の論文が放射能汚染を過度に高く予測し、事実とは異なっていたことが判明した。実際にセシウム137に汚染された地域は放射能漏れが発生した福島県東部と周辺の一部の県に限られていた」と説明した。

 その後、日本では原発に関する社会的論議に際し、早野名誉教授の論文ではなく、公式な測定データを根拠とするようになった。早野名誉教授の論文はコンピューターモデルを利用した予測で、実際の結果とは異なっていたためだ。早野名誉教授は「3年前に韓国の放送メディアが取材に来て、過去の論文を根拠に『日本がセシウムで汚染されているのか』と聞かれたので驚いた」と話す。既に日本どころか世界で実際の測定データを活用しているのに、事実と異なる自身の過去の研究が韓国では脱原発の根拠として使われていたからだ。

 早野名誉教授は22日、韓国原子力学会の設立50周年記念学会で、「福島の放射能の影響に関する事実と迷信」というテーマで講演を行う。

 早野名誉教授は「自分は原発に賛成でも反対でもないが、脱原発政策を決定する際には正確な情報で判断すべきだと思う」とした上で、「日本でも一部の市民団体が結論ありきでそれに合う資料を引用するケースがある。今からでも原発の危険度を論議する場合、正確な測定資料を根拠にしてもらいたい」と訴えた。

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最終更新:5/26(日) 6:34
朝鮮日報日本語版
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ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー(ここまで)
http://www.asyura2.com/19/genpatu51/msg/574.html

コメント [政治・選挙・NHK261] 芸人を自分のセンデンに利用する安倍晋三!  赤かぶ
27. 霞ヶ関に原爆を落とせ[190] ieCDlorWgsmMtJSagvCXjoLGgrk 2019年5月26日 21:48:27 : wltuR6PnH2 : S1o4ZnRqR1RZeTI=[79]
>>19
安倍晋三はエセ日本人の本名李晋三で
アチラ系の血を引いているからそのように言われても
仕方がない。(加藤紗里さん風に、笑)
http://www.asyura2.com/19/senkyo261/msg/218.html#c27
記事 [ペンネーム登録待ち板6] 政策基軸、超党派、主権者主導で、選挙に勝つ体制を、構築すべきだ !

 政策基軸、超党派、主権者主導で、選挙に勝つ体制を、構築すべきだ !

   自民党政権・自公政権の政治の深層・真相は ?

(「植草一秀の『知られざる真実』」:2019/05/23より抜粋・転載)
────────────────────────────────────
1)〜10 )は前2 回投稿済みです。以下はその続きです。

11 )菅直人・野田佳彦・民主党は、公約違反して、消費税増税に突き進んだ !

かつて菅直人・野田佳彦・民主党は、主権者との約束を、一方的に破って、消費税増税に突き進んだ。この公約違反・問題の責任処理は、完了していない。

民主党で消費税増税を推進した者は、目先は消費税増税の凍結を口にしているが、中期的な増税賛成のスタンスを変えていない。

消費税廃止と消費税増税要因も真逆の政策主張であり、併存することは、矛盾そのものなのだ。

12 )反安倍政治の三つの公約を明示する

   候補者、政治勢力を全面支援するべきだ !

オールジャパン平和と共生は、1.消費税廃止へ !

2.最低賃金全国一律時給・1500円政府補償制度確立、3.原発稼働即時ゼロ

の三つの公約を明示する候補者、政治勢力を全面支援する方針を決めた。

主権者の強い支持を得るには、政策の明確化、が必要不可欠である。

「政策基軸」でなければ、主権者の強い支持を得られない。

「政策基軸」の上に、政治勢力と主権者の大同団結=連帯を、実現することが重要だ。

政治の主役は、主権者であるべきだ。

政治勢力、政党は、政治の主役である主権者の声を代弁する存在である。

13 )政策基軸、超党派、主権者主導で、

   選挙に勝つ体制を、構築すべきだ !

政策基軸、超党派、主権者主導で、選挙に勝つ体制を、構築しなければならない。

今週末に米国のトランプ大統領が来日する。

トランプ大統領は、2020年の大統領再選を、最重要目標に据えている。

この目標を達成するために、対日関係でも得点することを考えている。

日米FTA交渉では、日本の一段の譲歩を要求するだろう。

14 )トランプ氏は、農産物の関税率引き下げ

   等、日本の一段の譲歩を要求する可能性大だ !

農産物の関税率引き下げと、日本の対米自動車輸出の圧縮が焦点になる。

安倍内閣は厳しい対応を迫られる。この事情もあるから、消費税増税は極めて困難だ。

消費税増税延期をトランプ大統領への手土産として渡す可能性がある。

消費税増税を延期する場合には、間違いなく、衆参ダブル選になるだろう。

6月26日が国会会期末になるなら、衆参ダブル選は、7月21日投開票日になるだろう。

もっとも早ければ、6月30日投開票日という、可能性も存在する。

15 )反安倍政治の野党陣営は、柔軟に選挙公約を、見直すべきだ !

もっとも遅い場合には、8月25日が投開票日になるという可能性もある。

野党陣営は、柔軟に選挙公約を、見直すべきだ。

主権者の側は、消費税減税(廃止)、最低賃金全国一律時給・1500円政府補償制度確立、

原発稼働即時ゼロ、の三つを明示して、この公約を明示する候補者に支援を集中したい。

明確な政策方針を明示する政治勢力を拡大してゆくことが、日本政治刷新の近道であると考える。

小さくてもキラリと光る新党を生み出し、これを大きく育てることが日本政治刷新の遠回りでも近道になると思う。「新党キラリ」が大切である。

(参考資料)

T 自公政治家・NHK等が隠す、政官業癒着

  ・長期自民党政権・自公政権の大悪政・大失政は ?

◆世界の「年金ランキング」日本は先進国27カ国中、中国より下の26位 !

 ☆日本は2017年の幸福度ランキングでは世界・51位 !

◆2014年:非正規社員が初の4割突破 !  高齢者再雇用、パート増加 !

◆合計特殊出生率:(2015 年)位189(世界1.43日本:

 40 年前は、2.2だった。)、フランス:2.00 、

 イギリス:1.92 、 スゥエーデン:1.93、米国:1.88、

 ニジェール:7.57(世界一位)

成人数:1970年は約247万人、2016 年は、約123万人で半減した。

生産年齢人口:1997年は、約8699万人、2016 年は、約7665万人で、1034万人減少した。

少子高齢化社会・格差拡大にしたのは、自民党・自公政権の弱肉強食

・大資本従属・ペテン師政治だ !

◆日本の子供、6人に1人が貧困状態に !1人親世帯は、貧困率50%超 !

この数年で過去最悪を更新 !

◆自民党政治悪政の結果、 2040 年、市町村約50 %、消滅予測 !?

自民党政治の大都市集中・巨大企業優遇政策

の結果、格差拡大、少子高齢化、限界集落激増 !

◆巨額の企業団体献金・裏献金を長期的に最大に収受して政治を

歪めてきたのは自民党である。

◆政権交代できないよう、官房機密費・外交機密費などをフル活用(塩川発言・野中発言・平野発言等)して、マスコミなどを裏から支配し、自民党一党支配を永続させた。政・官・財・マスコミ・御用学者の癒着構造は続いている!

◆高級官僚や世襲議員・与党族議員に、都合のよい社会が形成されていた !

◆明治以来、官僚主導の保守政治が実態であり、戦犯者が復活した

保守党が前身の自民党は、行政改革・地方分権には不熱心 !

◆副島隆彦氏の主張・2018 年1月20日:

   米国に奪われている1200 兆円 !

  アメリカに奪われている、日本の資金は、日本財務省が、管轄するだけで、これまでの累積で、1200兆円である。この40年間に渡って、毎年、30兆円奪われている。掛ける 40年 で、30兆円×40年 =1200兆円だ。これらは、財務省の子分の、「7つの政府系金融機関」が、密かに、米国債や、カリフォルニア州債や、NY市債などを、もの凄い量(金額)で、買わされ続けたからだ。

U 自民党政権・自公政権・政府の巨額ムダ使い

*天下り法人への補助金:12.5兆×65年=812兆円。

高すぎる公務員給与・2割分:5兆円×20%×65年=65兆円

公共事業の割高ムダ分:2兆×65年=130兆円。

 自衛隊装備費 割高ムダ分:1.5兆×65年=97兆円。

輸出戻し税・輸出企業の消費税還付:3.5兆×24年=84兆円

★政官業癒着・自民党・自公体制下・政府のムダ使い合計:1188兆円

V 消費税を増税して、大企業・高額所得者の

   法人税・所得税等を大減税した事が実態だ !

1989 年の消費税創設以来の29 年間で、消費税の総額は、349兆円にものぼりますが、ほぼ同じ時期に、法人3税は、281兆円(1989 年度のピーク時に比べて)、所得税・住民税も

266 兆円(1991 年度のピーク時に比べて)も減ってしまいました。

(所得税・住民税・法人税の大減少・合計547 兆円減少)。

消費税は、大企業・高額所得者の法人税・所得税等大減税の穴埋めに消えてしまったのです

(www.jcp.or.jp/web_policy/2017/10より抜粋・転載)。

☆大資本優遇・自民党政権・自公政権の弱肉強食政治が原因 !


 W 自公政治家・NHK等が隠す「日本経済・20余年低迷」の実態 !

    ★名目GDPの実態・日本だけの超長期低迷 !

☆名目GDP:@1991年:日本:467兆円、米国:5.9兆ドル、 
英国:6491億ポンド、  仏国:10971ユーロ
☆名目GDP:@1991年:日本:467兆円、米国:5.9兆ドル、
英国:6491億ポンド、  仏国:10971ユーロ。26年後は ?
A 日本:2017年12月:544兆円(@の116%)、
B 米国:2017年12月:19.485兆ドル(@の330%)
C 英国:2017年12月:20406億ポンド(@の314%)
D 仏国:2017年12月:22917ユーロ(@の209%)



http://www.asyura2.com/10/nametoroku6/msg/12098.html

コメント [政治・選挙・NHK261] 暴力・テロを示唆する発言で大問題の山本太郎議員  議員辞職をすべき 「(与党に)デッドボールをあてにいきたい。顔面狙って… 真相の道
97. バカは相手にしたくない[41] g2@DSoLNkYqO6ILJgrWCvYKtgsiCog 2019年5月26日 21:50:27 : BnpmjqFwAo : ZE1QUHRnZ3JtcEk=[25]
>>89
読ませてもらいました。

あなたは不誠実な方ですね。
私は>>68 >>73 にあなたの主張について書かせてもらいました。

あなたの主張からすると、
首相は「何もない」のに暴力団に300万円支払ったことになる。
あなたの読解できていない解釈ではそういうことになります。
それこそが「デマ」では?

何度も言いますが、皆さんの批判も私と同じ。
皆さんの指摘する、
あなたの主張の核心部分への反論や言及がない。

>>89
事実をもとに、というのですが、
その事実を曲解に近い強引な「解釈」を行い、
その結論を飲めという。

山本太郎が言った言葉を、
前後の文脈も無視して「テロ行為」という。
一方で与党の議員はたとえ「野党をつぶす」といっても
文脈を「解釈」し問題ないという。

あなたはダブルスタンダードでしか物事を論じていない。
事実をもとに強引な「解釈」で捻じ曲げ、
それを意図的に「事実」に混同して全てを既成事実化している。
あなたの解釈が大多数に共感されるものなら
今後大問題になるでしょう。
あなたの言うように、丸山議員をはるかに超える大問題に。
でもならなければ?だんまりで終わりでしょう。
謝罪の記事でも書きますか?

何度でもいう。
あなたは、人を殴っている奴をみて
「人殺しだ!」と通報する人間をつかまえて
「人殺しなんてしていない。殴っているだけだ!名誉棄損だ!」と
騒いで通報を止めようとしているに等しい。

言葉尻をとらえ、与党に脅威となる野党議員を
無理やりな解釈で貶める意図しか感じない。

私の意見は既に>>68 >>73で書いてある。
しっかりそこにまず返答しなさいよ。

あなたはいくら同じことを指摘されてもスルーしますよね?
いい加減しっかりした応答をしなさいよ。
http://www.asyura2.com/19/senkyo261/msg/275.html#c97

コメント [政治・選挙・NHK261] 以前に比べ「バカが増えた」というが納得だ!  赤かぶ
3. 2019年5月26日 21:56:03 : 2izLR1Dtrs : UVhkSzVNcGpidjI=[202]

野党は直ちに「内閣大ウソつき解読ゲーム」なり、「共謀罪じわじわゲーム」なり、「アメリカご奉仕突撃ゲーム」なりで、少しでも現実の真実をバーチャルな
空間に差しはさむようなソフトを開発して販売すべきなのだ。

特に共産党はその組織力を動員して、モデルをどんどん更新していける潜在能力はあるだろう。

何をグズグズしているのだろうか?

http://www.asyura2.com/19/senkyo261/msg/290.html#c3

コメント [リバイバル3] ハイエンド・スピーカーの世界 中川隆
104. 中川隆[-10116] koaQ7Jey 2019年5月26日 21:58:58 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2233]

日本の静電型スピーカーの音質は今の何千万円もする欧米のスピーカーに遜色無かった:

まるで細密画を思わせる奇跡の描写力 _ スタックスの静電型スピーカー ELS-8X


日本製スピーカーの中で唯一つだけ飛び抜けて欧米での評価が高かった STAX 静電型スピーカーですが、いつの間にか中国資本のヘッドフォン・メーカーに変わってしまいました。

オーディオの足跡 STAX スピーカーシステム一覧
https://audio-heritage.jp/STAX/speaker/index.html

オーディオの足跡 STAX セパレートアンプ一覧
https://audio-heritage.jp/STAX/amp/index.html

STAX 創業80周年の歩み 会社概要
https://stax.co.jp/company/history/

音は凶器 _ 僕が STAX の静電型ヘッドフォンを薦めない理由
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/205.html

▲△▽▼

STAX ELS-8X
¥500,000(1台、1985年頃)
¥684,000(1台、1990年頃)
https://audio-heritage.jp/STAX/speaker/els-8x.html

1964年に発売されたESS-6Aに数々の改良を加えて開発されたコンデンサー型スピーカーシステム。

振動板にはコンデンサー型を採用しています。

コンデンサー型は振動膜とそれをドライブする固定極で構成されており、振動膜にあらかじめ直流電圧を加え、両側の固定極に片側が+、片側が−になるように高い信号電圧を加えることで反発(+と+)と引き合い(+と−)を起こして振動を生み出しています。

振動膜には極めて薄いポリエステルフィルムが採用されています。

ELS-8Xでは、低域用に4枚、全帯域用に2枚、高域用に2枚の発音ユニットを搭載しています。

コンデンサー型に必要な高電圧の信号はカットコアトランスによって作り出しています。

ここにはELSシリーズ共通の800VAのカットコア・シグナルトランスを採用しています。このトランスはPC-OCCの巻線を使用しており、特性のポリカーボネート製ボビンに丁寧に巻いて仕上げられています。

内部配線にもPC-OCCが採用されています。

ネットワーク回路のハイカット抵抗には大型の高音質特注品を使用しています。また、ドイツ製ポリプロピレン・コンデンサーなどを採用することで、高音質かを図っています。

周波数特性
https://audio-heritage.jp/STAX/speaker/els-8x.html


機種の定格

方式 3ウェイ・8ユニット・コンデンサー型・フロア型

使用ユニット
低域用:コンデンサー型x4
全帯域用:コンデンサー型x2
高域用:コンデンサー型x2

インピーダンス 4Ω以上

再生周波数帯域 35Hz〜25kHz
最大入力レベル 200W

出力音圧レベル 79dB(400Hz/2W/1m)、76dB(400Hz/2W/2m)

クロスオーバー周波数 300Hz

消費電力 3.5W(バイアス電源)

外形寸法 幅770x高さ1,900x奥行86mm
脚部奥行:250mm
重量 53kg
https://audio-heritage.jp/STAX/speaker/els-8x.html


_____

STAX ELS-8X・BB
¥850,000(1台、1990年頃)
https://audio-heritage.jp/STAX/speaker/els-8x-bb.html

ELS-8Xにバッテリーボックスを追加したコンデンサー型スピーカーシステム。

ELS-8X・BBではバイアス回路にバッテリーを採用しています。
このバッテリーは約350Vの乾電池を12本直列につなぐことで約4,400Vを作り出しています。(トゥイーターは2,200V)
電池は約3年間の使用が可能です。


振動板にはコンデンサー型を採用しています。

コンデンサー型は振動膜とそれをドライブする固定極で構成されており、振動膜にあらかじめ直流電圧を加え、両側の固定極に片側が+、片側が−になるように高い信号電圧を加えることで反発(+と+)と引き合い(+と−)を起こして振動を生み出しています。
振動膜には極めて薄いポリエステルフィルムが採用されています。

ELS-8Xでは、低域用に4枚、全帯域用に2枚、高域用に2枚の発音ユニットを搭載しています。

コンデンサー型に必要な高電圧の信号はカットコアトランスによって作り出しています。

ここにはELSシリーズ共通の800VAのカットコア・シグナルトランスを採用しています。このトランスはPC-OCCの巻線を使用しており、特性のポリカーボネート製ボビンに丁寧に巻いて仕上げられています。

内部配線にもPC-OCCが採用されています。

ネットワーク回路のハイカット抵抗には大型の高音質特注品を使用しています。また、ドイツ製ポリプロピレン・コンデンサーなどを採用することで、高音質かを図っています。

機種の定格

方式 3ウェイ・8ユニット・コンデンサー型・フロア型

使用ユニット
低域用:コンデンサー型x4
全帯域用:コンデンサー型x2
高域用:コンデンサー型x2

インピーダンス 4Ω以上

再生周波数帯域 35Hz〜25kHz

最大入力レベル 200W

出力音圧レベル
81dB(400Hz/2W/1m)
78dB(400Hz/2W/2m)

クロスオーバー周波数 300Hz

外形寸法 幅770x高さ1,900x奥行86mm
脚部奥行:250mm

重量 53kg(本体)
7.7kg(バッテリーボックス)
https://audio-heritage.jp/STAX/speaker/els-8x-bb.html

▲△▽▼

甦れSTAX ELS-8Xコンデンサースピーカー
https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2014-04-05


かつて、日本のオーディオ業界が盛んであった時代、世界に類を見ない精緻な作りの、大型コンデンサースピーカーがありました。

STAX社のELS-8Xです。

ダメになった発音ユニットの3ミクロン厚の振動膜の張替え・修復に成功したELS-8Xから、思いも寄らない音響空間が出現しました。

眼前にぱあっと広がるリアルな音場。

あそこで鳴ってる、こちらで歌う、そこにいる。今まで経験したことがない明確な定位。

低音のさらに低域の、震える空気の粗密波が頬に触れ体を包む。

なによりも「そこで演(や)ってる感」がすばらしい。

おそらく世界最高の精緻な発音ユニットと音質を備えた STAX ELS-8X を中心に、コンデンサースピーカーについて綴ります。
https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2014-04-05


▲△▽▼


甦れ(1回)STAX ELS-8X コンデンサースピーカー [甦れSTAX ELS-8X コンデンサースピーカ]
https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-10-17

甦った8X

■序

8Xふたたび

眼前にぱあっと広がるリアルな音場。
あそこで鳴ってる、こちらで歌う、そこにいる。
今まで経験したことがない明確な定位。

低音のさらに低域の、震える空気の粗密波が頬に触れ体を包む。
なによりも「そこで演(や)ってる感」がすばらしい。

修復成ったSTAX ELS-8Xから、思いも寄らない音響空間が出現した。


オーディオルームの8X
https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-10-17


<写真1:修復がほぼ終わったSTAX ELS-8Xを、オーディオ部屋に運んで試聴>

**8Xの後ろの黒い箱は、8Xがダメになっていた期間の代替機として使っていたALTECのMODEL 19。

これはこれで大した器である。

右端の真空管アンプは、当ブログの別テーマ『原器を目指した「最終アンプ」』の主人公**


ELS-8Xとは

かつて、日本のオーディオ業界が盛んであった時代、世界に類を見ない精緻な作りの、コンデンサースピーカーがあった。

STAX社のコンデンサースピーカー ELS-8Xである。

ELSすなわち「Electrostatic Loud Speaker」。

英国QUADなど海外では、この方式のものをESL「ElectroStatic Loudspeaker」と呼んでいる。

8Xは左右それぞれのスピーカーに8つの発音ユニットが付いているので「8」、
そしてほぼ改良し尽くした最終・最高のモデルなので(これは勝手な推測)「X」。

スタックス工業株式会社のフラグシップ機であり、コンデンサー型の各種オーディオ製品に最後までこだわり続けた同社の誇りと象徴、ELS-8X。

思い切り人手をかけた「熱意」が伝わってくる作り。

音響の基盤となる物量投入の分厚い木製バッフルと、よき時代の「ものづくり日本」でしかできない精緻かつ堅牢な発音ユニット。

8Xはその無比・無上の再生音とともに、日本のオーディオ界の文化財的な「宝」に値するだろう。

この8Xをバラし、発音ユニットを分解し、洗いざらい調べ尽くした私は、「こんなものを作っていては事業は成り立たない」と呆れたものだ。

昔のスタックス工業株式会社が今もあって、世界第1級のELS(ESL)を作り続けてほしかった、という願望の裏返しである。

私の感覚では、当時、たとえ2倍の価格で同数の売り上げがあったとしても採算はおぼつかない。
それほど入念な作りである。

8Xの発音ユニットを分解した結果、海外のESLのそれと、大きな相違点があることに気が付いた。

ダイアフラム(振動膜)と固定電極とのギャップ(距離)、それと成極電圧(数千ボルトのバイアス電圧)との配分関係が大きく違うのである。

ギャップが狭い!。

この相違点には、なにかとても重要な意味があるに違いない。

なぜなら、8Xが選択した配分関係の発音ユニットを製造するには、大幅なコストアップが不可避だからである。

つまり必然的に精緻・精密な作りをせざるを得ない構造となる。

なにか特別にいいことがないかぎり、そのような選択をする筈はない。

推測であるが、8Xの発音ユニットの比類ない音質は、この相違点に一つの秘密があるのではないだろうか。

8Xはこのような素性の、今や誰も作れない(事業性がない)スピーカーである。
もし、今も健全で完動している8Xのオーナーがおられたら、いい環境の中で大切に大切に使い続けていただきたいと切にお願いしたい。

ちなみに私の8Xより数年古く、30年近く使われていた8Xでも、いい環境の中にあれば、まったく健全で音質の劣化も認められない状態を保つことが実証された。

そのことについては当ブログ内の別テーマ、「i氏山荘訪遊記(第2話)」で触れているので、よろしければ訪ねていただきたい。

この見事な加工のパンチングメタルを見よ_全域ユニット

https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-10-17


<写真2:全域ユニットの固定電極のパンチングメタル。低域ユニットとも共通>

**この精緻な加工を見てほしい。孔の細かさ、開孔率の高さ、孔のエッジの丸め加工(裏・表とも)など、これを見ただけで8Xが内外ともに突き抜けた存在であることが分かる。高域ユニットのものはさらに細かい。


この見事な加工のパンチングメタルを見よ_全域ユニット

**固定電極の表面電界は、均一で平らで滑らかであることが求められる。そのためには、パンチングメタルの孔を可能な限り小さくする必要がある。また、音が抵抗なく通るよう、開孔率はできるだけ高くしなければならない。それらを満たしてなおかつ、機械的強度や、振動対策を考えねばならない。これらのことから、パンチングメタルとその周辺構造は、ESL製品のクオリティーを知る上での重要なチェックポイントになる**


瀕死の8X

8Xが我が家に来たのは1987年であった。

それから10数年愛聴してきた8Xを、私は知らず知らずの間にダメにしていた。
周囲の環境に問題があった。

左右で都合16個ある発音ユニットの半数以上が、能率の低下で鳴らなくなった。

不調に気づいた時、すでに製造元のスタックス工業株式会社はなく、別の組織に様変わりして、8X修復の望みは完全に失われていた。

問題の箇所が発音ユニットにあることは見当がついた。
しかし8Xの発音ユニットは、もともと修理ができる構造ではない。

組み立てにネジなどは使われておらず、接着剤で完全に一体化され、分解できるようにはなっていない。

故障すればユニットをまるごとそっくり交換する。

その当時、荒技でも裏技でも、なんとか修復の手立てはないかと足掻いてみたが、結局どうにもならないことが、はっきりしただけであった。

それでも「いつの日にか」と、一種のライフワーク的な思いで納戸に押し込んだ。
瀕死の8Xは古シーツに包まれ、いつ覚めるともしれない眠りに就いたのである。


放電によりフィルムに空いた穴

<写真4:固定電極と振動膜との間で高圧がスパークして開いた穴。その周囲が損傷している>

**フォーカスが外れているが、ついでにパンチングメタルの加工のアップも見ていただきたい。高い電圧は尖った先に電界が集中して放電を引き起こす。だから打ち抜いた孔のバリなどはあってはならず、さらに角も丸く磨くかなければならない**


緊急決起ボタン

瀕死の8Xは納戸の隅で、10年近くの長い年月を過ごした。
ところが2013年の早春、「いつの日にか」は突然やってきた。

あるきっかけで、私の心の中の「緊急決起ボタン」が押されたのだ。
8Xは狭い納戸から明るい部屋に運ばれ、裏蓋を外された。

高圧プローブで電圧が測られ、2現象オシロスコープでオーディオ信号を観測され、試料として1つのユニットが取り外された。

高域発音ユニットの成極電圧1.8KV正常、全域および低域の成極電圧3.5KV正常。
発音ユニットへのオーディオ入力信号は、高域入力正常、全域入力正常、低域入力正常。

まず最初の行動は、不具合が確かに発音ユニットにあることの再確認だった。
それからが五里霧中、暗中模索。

蘇生へ向けての下準備を開始した。

インターネットに張り付いて「ElectroStatic Loudspeaker」、「Repair」などを検索キーワードに、内外の関連情報を収集する日々が続いた。

いろいろ試みて、やはり修理は不可能な場合、同形、同寸法の発音ユニットを自分で作ることも検討し、部材の見積もりも取った。

目の前に現物見本があるので、選択肢として「あり」だろう。
修復に必要な振動膜や導電コート材等の主要な材料は海外に求めた。

日本は優秀な材料を多種生産しているが、残念ながら個人が僅かばかりの量を入手することができない。


クーロン力

さて、基本中の基本であるが、コンデンサースピーカーの振動膜を駆動する力はクーロン力である。

電荷の+と−が引き合い、+と+、−と−が反発し合う電気の根元的な力である。
電極板の面積、間隙の距離、印加する成極電圧。

それらと、振動膜を駆動する力との関係は?(前出の話と関係する)
まずそのあたりの基本原理のお勉強から必要となった。

早稲田大学では古くから、研究室やクラブ活動などにおいて、コンデンサースピーカーの研究を伝統的に行っており、その論文を何本もインターネットで公開していた。

早稲田大学大学院平成15年度修士論文「スイッチングアンプ駆動コンデンサスピーカに関する研究」など、コンデンサースピーカーを語る上で極めて重要かつ貴重な情報が満載である。

なおこの論文は、初歩的な基本原理のお勉強から書き出しているので、興味のある方はぜひとも検索されたい。

ちなみに、薄いフィルムの平面を全面駆動するコンデンサースピーカーといえど、振動膜はピストン運動をしていない。

「コーン型スピーカーは分割振動するが、コンデンサースピーカーはピストン運動であるため平面波が出る」、というのは誤りである。

レーザーでドップラー効果を利用したスキャニング振動計を使って、各種のモデルを実測した写真を見ることができる。

そして春も浅くまだ寒い日が続く頃から、初夏の暑さが感じられる頃まで、なにかに憑かれたようにがんばった。
その結果、驚くことが起こった。


甦った8X

瀕死の白鳥が奇跡的に甦った。

軽くしなやかな新しい羽にはえかわり、大空に舞い上がったような感動。
このようなことが自分の手で、これほどうまくいくとは思ってもいなかった。

発音ユニットの振動膜を、極薄・極軽、元の半分の厚みの3ミクロン・ポリエステルフルムで張り替えることに成功した。

その結果が冒頭の音響空間の出現である。
なんという幸運か。

優れた基本設計と入念な工作、長年にわたる改良の積み重ねにより到達した、STAXの頂点であり最終モデルであった8X。

それを一人のSTAXファンのアマチュアが、なんの裏付けもないまま「3ミクロンの修復」を試み、一発で成功してしまった。

世の中全般、普通はそれほど甘くはないので、多分、コンデンサースピーカーのダイアフラムには、「けっこういいかげん」なところがあるに違いない。

振動膜の張力や、導電コートの電気伝導に関する各種パラメータの値(つまり導電コート剤の種類やその塗布のしかた)などには、ある程度の許容範囲があるように思える。

薄いフィルムの張力を測る計器も、導電コーティングの非常に高い抵抗を測るメグオーム計や絶縁抵抗計もなく(普通のテスターでは測定不可能)、すべて素人の手作業による「勘」を頼りにフィルムを張り、導電剤を塗布している。

もちろん失敗してやり直したユニットもあったが、うまくいったユニットは、それぞれのユニット間の音の違いは聞き分けられない。

だからたぶん、限定された誤差範囲内で、ある程度の「ファジーさ」があるのだろう。

甦った音響は、8Xの新たな頂が、まだ先に聳えている可能性を示唆しているように思える。

スタックス工業株式会社が今にあれば、きっとさらなる高峰に到達しているに違いない。


外枠ヘフィルムを張る手順の最初の工程

<写真5:発音ユニットの振動膜を張る手順の最初の工程>


**まず、発音ユニットより大きなフレームに、3ミクロン厚のポリエステルフルムを、破断一二歩手前ほどの強い張力で張り締めていく。この作業が終わった後、おもて面に導電コーティングを施す**


高域ユニットのフィルムを2つを同時に張る

<写真6:発音ユニットの外枠に導電コーティング済のフィルムを接着する作業>

**いくつかのユニットの張り替えに成功していたので、調子に乗って高域ユニットを2つ並べて同時に作業してみた。これもうまくいった。接着剤が乾いたら、周囲のフィルムを切り落とせば振動膜を張る作業は終了**


この「甦れSTAX ELS-8X」では、8X修復の顛末を中心に、それらにまつわる話などを綴ろうと思います。

なお当ブログ内の別テーマ、

「i氏山荘訪遊記(第2話)」
https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-10-14-1


で、この8Xとi氏のスピーカーシステムとの関連についての記事が少しあります。
そちらもお訪ねください。


厳重注意!

コンデンサースピーカーの修理は、生命の危険が伴います。

8Xでは4000V(4KV)、他の機種では6000Vを超えるものもあり、通電中の内部にはそのような電圧が「そこら中に」かかっています。

電流は微小ですが、触れた場合の電撃ショックは大きく、どのような結果を引き起こすか分かりません。

また電源を切っても、数日間は完全に放電しきらない場合もあります。
身の安全を守るため、家電製品の注意書きにある「サービスマン以外は裏ぶたを開けたり、分解したりしないでください」、のお約束をよろしくお願いいたします。

(第1話 おわり)
https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-10-17

▲△▽▼


i氏山荘オーディオ訪遊記(第2話) [i氏山荘オーディオ訪遊記]
https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-10-14-1


平面バッフルの音空間とSTAX ELS-8Xの音空間

■竹集成材平面バッフル

i氏山荘の現状のスピーカーシステムの基本構成は「竹集成材の平面バッフル3Way+大容量密閉箱ウーハー」である。

氏の描く基本形は、この平面バッフルを主放射源とするものである。

低域を補完するウーハーの最終形態は今後の課題としている。

これらは氏のオリジナルな自作であり、特に平面バッフルに竹集成材を採用したことや、その工作の巧みさは、今まで他に製作例がないと思われる。

またそのセッティングには、日常の家庭生活を考慮する必要のない山荘の「自分だけスペース」ならではの豪快さがある。

スピーカーの背壁は、急勾配の2階屋根に沿って傾斜した板張り。

その最奥に大容量密閉箱型ウーハが置かれ、その1mほど手前に平面バッフル型3Wayスピーカーシステムが、床と天井の梁との間に設けた強固な支柱に取り付けられている

(第1話の写真1)
https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-10-14


この「1mほど手前」の間隔が問題を起こしているのであるが、その解決はのちほど。

上下が固定された丈夫な太い支柱に、バッフルをがっちりと取り付けた構造が、このスピーカーシステム全体の音響を左右する大きな要素の一つになっているのだろう。

いずれにしてもこのスピーカーシステムが感動的な音場を形成する要因は、音の主放射源の平面バッフル方式にあると思われる。

平面バッフル方式のよさを評価する先達は大勢おられるが、ここの場合はそれが顕著に現れた好例だろう。


この平面バッフルスピーカーにはつぎの特徴がある。

・バッフルの材料に竹の集成材を採用た3Way方式。構成はツイーター1、16cmフルレンジ1、16cmウーハー2。

・スピーカー開口部のエッジに滑らかなR付け加工。

・表側全面のニス塗装。


穴あけ加工等、すべて自作である。
木工の腕は本職跣(はだし)であり、プロの指物師(さしものし)や大工の見習いとして即決採用かもしれない。
オーディオ道楽だけでなく、年中次々と発生する山荘の補修等の大工仕事を、各種の電動工具を揃えてやっているらしい。


i氏山荘SP平面バッフルのアップ

<写真1:竹集成材平面バッフル3Wayシステム>

https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-10-14-1


**構成は上からツイーター1、16cmフルレンジ1、16cmウーハー2。この写真の16cmフルレンジはDS-16Fが付いている。SPの穴の周囲のみごとなR加工**


■「箱」では得難いこの感動はなにか

山荘訪問初日、ああだのこうだの、CDをとっかえひっかえしながら配置を工夫した。

どうも位相的な微妙な違和感が付きまとうように聞こえる。

ウーハーと平面バッフルとの前後の間隔が1m強ある。

どうやらウーハーの直接音が、平面バッフルの背面放射と干渉しているのではないかと見当をつけ、とりあえずの荒仕事で位置を変える。

平面バッフルを上下逆さまにして、ウーハーの箱の天板の高さに持ち上げる。
そしてウーハーを平面バッフルと同じ面まで前に出す。

フルレンジユニットはDS-16Fから三菱ダイヤトーンP-610DBに取り替えた。
さて、この取って付けの仮配置で音を出す。

この時の感激は、当訪遊記(第1話)の冒頭「序」のとおりである。
このような音の空間に入った時が、音楽好きオーディオファイルの至福の瞬間である。

聴き慣れた音源から発見される新たな音響的感動、それによって初めて感じ取ることができた音楽的感動が次々と出現し、涙腺を刺激する。

ああ、このステージはこうだったのか。
この演奏はこういう響きだったのか。
この楽器はそこで鳴っていたのか。
この歌手は、この演奏家は、ここまで微妙・精妙な表現をしていたのか。


その時、氏もこの境地にいたと思う。
あれはどうか、これはどうだろうと、次々とCDを取り替えては聴いている。

いやー、すばらしい。
これほどの音場感が出るシステムは本当に稀である。
お金を掛ければ実現できるものでもない。
この音響はどこから、どういう理屈で出てくるのだろう。
やはり平面バッフルに何らかの要因があるのだろう。


i氏山荘SP全景 after

<写真2:第1話の写真1の配置では微妙な違和感があったので、このような応急処置をして音を出してみる>

**さてbefore→afterの結果は・・。竹集成材平面バッフルのフルレンジユニットは、三菱ダイヤトーンP-610DBに取り替えてある**


■STAX ELS-8Xとの共通点

今回の山荘訪問は、都合で氏に送り迎えしてもらった。

山荘に向かう前に、拙宅の修復成ったSTAXの大型コンデンサースピーカーELS-8Xの試聴をしてもらう目的もあった。

20数年ほど前から、氏はこの8Xを何度か聴いているのであるが、オーディオ道楽に染まってからは聴いていない。

8Xは片側に8個の発音ユニットがあるが(写真2)、ここ10年来、その半数近くの能率が下がり、使用できなくなった。

いつの日にか、なんとかしようと、納戸の小部屋に押し込めてあった。
8Xの代替機はALTECのMODEL 19を選んだ。

大型であるが、家庭に設置するタイプとして音響的に最高の器の一つだろう。

8Xとの音の質感の違いは当然ながら大きいが、これはこれで「大したものだ」と思う。

8Xを製造したSTAX工業株式会社はその後会社の形態が変わり、今後とも8Xが修理を受けられる可能性は完全に断たれている。
でもいつの日か、耳の聞こえるうちに、目がなんとか利くうちに、手先が自由に動くうちに、そして気力があるうちに修復したいと思っていた。

そうこうしているうちに自適生活に入り、怠惰な日々を2年も送っていたが、今年になってあるスピーカーを聴くにおよび、8X修復への「緊急決起ボタン」が押された。

この話は当ブログの別テーマ、「甦れSTAX ELS-8X」で綴ろうと思うが、かなりオーバーに言えば4・5ヶ月の寝食を忘れた苦楽の結果、3ミクロン厚のポリエステルフィルムを使った振動膜の張り替えに成功した。

オリジナル8Xは、ツイータ4ミクロン厚、フルレンジとウーハーは6ミクロン厚である。
それをすべて3ミクロン厚で張替えた。

その3ミクロン厚の超軽量振動膜の威力だと思うが、長年の8Xオーナーである自分が腰を抜かすほどの音響空間が再現されるようになった。

これを氏に聴いてもらった。

さて、氏は8Xの前に立つや、「これ平面バッフルですよね」、と一言。

「あっ!」。
迂闊であった。

発音原理や形がまったく異なるため、コーン型SPユニットを取り付けた平面バッフルと同一であることの意識が希薄であった。

氏の言うとおりである。
8Xは畳1畳ほどの木材の分厚いバッフルに、8個のSPを取り付けた平面バッフル型スピーカーそのものだ。

私は修復成った8Xから、今まで体験したことがないすばらしい音場の広がりと明確な定位が再現されることを知ったが、氏の山荘の音場も、これと類似の効果なのだと思っている。

「逆相になるが背面からも前面と同じ音が放射される」。

「背圧がかからないため、ダイアフラム(振動板)がもっとも自由に動く形態」。


事実としてこの平面バッフルの効果を、どのように理論づければいいのか分からないが、音場の再現や音響の品質に極めて有効に働いているに違いない。

余談であるが修復成った8Xを聴いた「蛙の子」の息子が、その音に驚いて、すぐさま同じ8Xを手に入れた。

ちょうどその時期、奇跡的タイミングで売りに出たらしく、二度とない幸運にめぐり合ったといえる。

片側の音が小さいという不具合がある出物だったが、私の8Xと比べられないほどの美品であり、不具合の原因だった高電圧発生部を修理して完動している。
よほど環境のよい部屋で、大切に使われていたのであろう。

この8Xも氏に聴いてもらった。
すべての発音ユニットが、これもまた奇跡的に健全な状態を保っており、オリジナル8Xの音が聴ける。

氏は一言、「これはこれでアリですね。少し力強いかな」。

部屋も置き方もアンプも異なるが、確かに3ミクロン厚の音と少し違う。


新旧2組の8XDSC_6847

<写真3:修復作業がほぼ終わった8Xの裏側と(左寄り)、息子が入手した同じ8X(右寄り)>

**左右それぞれ8個の発音ユニットから成る平面バッフル型であることが分かる。上下シンメトリー。内側から外側に向かって高域ユニット×2、全域ユニット×2、低域ユニット×4の3Way構成**


8X振動膜張りDSC_6769

<写真4:8Xの発音ユニットの振動膜の張替え作業>

**3ミクロン厚のポリエステルフィルムを、かなり強い張力をかけた状態で、ユニットのフレームに貼り付ける工程**


■山荘SPシステムの次のステ―ジ余談が長くなったが、山荘2日目の朝は早起きし、朝食も早々に音を出した。

昨日と同じく、本当にすばらしい音響と音場感である。
音楽に深く入り込める至福の再生音だと思う。

しかし少し気になる。

ウーハーの箱の天板が音を反射し、どうもその悪影響があるような感じがする。

天板の上に布団などを重ねて置くと、かなり改善されるので多分そうだろう。
ほんの僅かな違和感であるが、これがなくなれば良い方向の相乗効果で、格段の向上があるかもしれない。

とりあえずの実験としてウーハーの箱を分解し、前面パネルだけの平面バッフルの形で音を出してみよう、ということになった。

電動ドライバーを片手に、氏は箱と格闘を始めた。
しかし「大工見習いもどき」の氏の手に成る箱は、頑丈に作りすぎて簡単には分解できないことが分かった。

薄手の長袖の上着が必要な山荘の朝であるが、30分ほど汗をかいて、とりあえずの実験は諦めた。

さてこの課題を氏はどう解決するだろうか。
来年の春頃かな。
冬の氷点下で冷凍庫と化した山荘でも厭わない。
そのときは次のステージにグレードアップされた、さらにすばらしい音響空間に浸ることができるだろう。

(第2話 おわり)u

https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-10-14-1


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甦れ(2回)8X コンデンサースピーカー(2)SR-1との出会い [甦れSTAX ELS-8X コンデンサースピーカ]


今日の日記は、瀕死の8Xを「いつの日にか」、と思い続けたこだわりの源泉と、今後綴っていく修復日記の伏線になるようなエピソードについて記します。


■SR-1との出会い

若者の足なら、STAX本社の館、現在の東京都有形文化財「雑司が谷旧宣教師館」まで歩くのは、わけもない距離である。
JR池袋駅から南東に、徒歩で10分もかからない。

しかし微かな記憶には、国電池袋駅から路面電車に乗ったような情景が浮かぶ。
多分そうだったのだろう。
田舎から出てきて日も浅く、地理に不案内な学生である。
都電(路面電車)で行けば迷わない、と誰かに言われてそうしたのかもしれない。


STAX本社を訪問した目的は、イヤースピーカーSR-1と、イヤースピーカー用アダプターSRD-3の購入であった。

自分が請うたのか、あるいはご好意だったのか覚えていないが、そのとき試聴ルームに案内され、フルレンジ・コンデンサースピーカーESS-6A(であったはず)を聞かせていただいた。

これが当ブログ表紙冒頭の「私はこの館で音の洗礼を受けた・・・」のシーンである。


ESS-6Aが奏でる音楽。

その未体験の音響は、一生忘れることのない感動を残した。
そしてそのとき購入したSR-1。
これがその後、私の耳に「オーディオを聴く際の音の基準」を形づくることになる。

つまり私が歩いてきた「オーディオの道」を遡れば、源流は池袋の雑司が谷にある旧宣教師館に行き着く。


学生時代のオーディオシステム


<写真1:これ1枚しかない学生時代のオーディオ装置>
**古くなれば本当にセピア色になるんですね**


写真は、機器の揃い具合から、学生時代の終わり頃のものだろう。
STAX SR-1はスネかじりであったが、レコードプレーヤーなどは自前である。
(SR-1はトリオのアンプ類の下の戸棚の中に見える)。

当時、春休みや夏休みなどに帰省して、浜松の日本楽器(YAMAHA)で高額報酬のバイトをやらせていただいた。

あの頃、浜松の日本楽器は、オーディオ評論などで高名な青木周三氏を招いて、レコードコンサートなどを定期的に催し、地方のオーディオ文化の発展や啓蒙に貢献していた。

浜松城公園に近い公会堂(?)で催された夜のレコードコンサートに、担当の綺麗なお姉さんに誘われてついて行ったことなど、とてもリアルに甦ってくる。

大通りの四つ角に面した店舗には、高級オーディオのフロアもあり、写真のレコードプレーヤーはそこで調達した。

アームはSTAX UA-7、ターンテーブルはSONY TTS-3000、カートリッジはFidelity-ResearchのFR-1とそのヘッドアンプFTR-2。

スピーカーは三菱ダイヤトーンP-610xx(続くサフィックスは覚えていない)を、その標準箱もどきに入れている。

ツイーターは当時のボクらの大定番、大ベストセラー、驚異の価格/性能比、Technics 5HH17。
この1枚の写真だけで、一冊の物語になるほどの思い出が湧いてくる。

バイトに通っていた時、浜松駅近くの新幹線ガード下あたりに「ナルダン」という喫茶店があり、そこのご主人に、いろいろとお世話になった。
ありがとうございました。

様々な思い出が甦る「これ1枚だけ」の写真である。


SR-1をめぐる高城重躬先生とSTAX社員との逸話

イヤースピーカーSR-1にはいろいろなエピソードがある。

ある日、高城重躬先生宅にSTAXの技術者ら数人が訪れた。

先生は悪戯に、氏のマルチチャンネル・システムの各帯域のアッテネータを少しズラして、「君たち、これを調整してバランスのいい音にしてごらん」と促した。

結局彼らは悪戦苦闘の末、僅かの違いを残して、元に近い状態に戻してしまった。
先生はこのことの講評に、「普段、イヤースピーカーを聴いている彼らの耳が、よく訓練されているからだろう」とおっしゃったという。

古いオーディオファイル諸兄の間では、伝説の逸話である。

私のオーディオは、形あるものも、ないものも、すべてにこの話のエッセンスが溶け込んでいるように思う。

さて、私のイヤースピーカーSR-1と、イヤースピーカー用アダプターSRD-3は、今どこにあるのだろう。

私自身が育て親を捨てることなどあり得ないので、屋根裏のダンボール箱のどこかに眠っているはずである。
発見できたら、その音を聴いてみたい。
耳パッドは元々ダメになっていたが、たぶん鳴ると思う。
「私の基準」を育んだ音をもう一度聴きたい。


■STAXもう一つの傑作はSR-001

SR-1はその後、改良された新モデルが次々と出て今日に至っている。

私もその間、Lambda Nova Signatureなど2種類ほどのイヤースピーカーを買い替え、ドライバーユニットSRM-T1とともに所持している。

SR-1を原型として、現在の最新鋭モデルまでの変遷は、時代とともに進化を重ねてきたものであり、当然の流れである。

しかしSR-001は、その流れとちょっと違う。
コンセプトが全然違う、と言ってもいい。

従来のAC電源が必要なイヤースピーカー用アダプターを、乾電池で動作するポータブルにした。

従来のイヤースピーカーを何十分の一程度に小型化した。

STAX工業株式会社から今日の有限会社STAXに至るまで、世に送り出した製品で、他社が追従できない画期的な傑作が3つある。

他にも評価すべき意欲作はいくつかあるが、代表すればこの3つだろう。

1.コンデンサー型イヤースピーカー
2.フルレンジ・コンデンサースピーカー
3.コンデンサー型の超小型イン・ザ・イヤースピーカー・システム


私はこの「3.」の初代機SR-001を手にしたとき、本当に凄いものを開発したと感嘆した。

これ、嘘ではなく本当にコンデンサー型ですよ。

その当時私は、ウォークマンのたぐいのヘッドフォン・ステレオに、SONYのNT-1とNT-2を使っていた。
iPodが出現する前の話である。

NT-1/2は、切手大のデジタル・マイクロカセットを記録メディアとするデジタルレコーダーである。

サンプリング周波数32KHz、量子化ビット数 12bit折線(17bit相当)、圧縮方式 ADPCMのデジタル信号を、幅僅か2.5mmのテープにヘリカルスキャンで記録・再生する。

もっともSONYらしい、宝石のような、輝けるSONY製品の一つである。
当時、このNT-1やNT-2のすばらしい音質に応えられるヘッドフォンは皆無であった。

SR-001を使ってみた。
感激!。

音全体はイヤースピーカーを踏襲しているが、まず低音に驚かされる。
SR-001の低音は、他社の如何なるヘッドフォンより深くて生々しい。
この音を外に持っていける!。

私は写真2の「お出かけセット」を、通勤や出張、旅行などに離さず持ち歩いた。
そしてウォークマン型の終焉。

本来ならばSONYが出して然るべき、また出せる可能性があったにもかかわらず、iPodは門外漢のAppleから出た。

それから通常タイプのイヤフォンの高音質化競争が始まった。
私の「お出かけセット」もiPodになった。

しかしSR-001を原型とする、携帯できるイン・ザ・イヤースピーカー・システムは、イヤースピーカーとともに、世界に誇る傑作であると確信している。

(アダプターの側面に付いているライン入力ジャックは、その取り付け場所が悪く、じゃまになって使いにくい。しょうがないので、その脇に穴を開け、ラインケーブルを直付けした)


SR-001DSC_7091
https://801a-4242a.c.blog.so-net.ne.jp/_images/blog/_dda/801a-4242a/SR-001EFBC88E7B8AEE5B08FEFBC89DSC_7091.jpg


<写真2:SR-001とNT-2。iPod出現前の私の携帯オーディオシステム>


■8X修復の手掛かりなし

さて8X修復の話であるが、情報はまったくない。

英国QUADのESLやESL-63系に関するrepair記事は、具体的かつ詳細なものが山ほど出てくる。

しかしSTAXのコンデンサースピーカーの内部構造や、修理に関する情報はネット上のどこを探しても出てこない。

ただ1つ、8Xの高圧電源部の修理を、絶縁ワックスをドライヤーで融かして行ったという国内記事があった。

高電圧発生回路は、4段のコッククロフト回路、とある。

具体的記述はそれのみであるが、確かにそのとおりであった。

当ブログの「i氏山荘訪遊記(第2話)」の「かえるの息子」が入手した8Xの修理の際、目視できるダイオードの結線状況から推測し、彼が回路図を書き起こした。
この話は次の日記で綴りたい。


新8X高圧電源部全景
https://801a-4242a.c.blog.so-net.ne.jp/_images/blog/_dda/801a-4242a/E696B08XE9AB98E59CA7E99BBBE6BA90E983A8E585A8E699AFEFBC88E6B888EFBC89.jpg


<写真3:「かえるの息子」の8Xの高圧電源部(修理前)>

**電源トランスと4個のコンデンサーが入った小部屋が、絶縁ワックスで充填されている。それらの一部が透けて見える。不良コンデンサーを交換するには、この大量の蝋をかき出さねばならない。さてどうすれば・・。左上の基板上の抵抗素子のアレイは、私の8Xより一つほど古いバージョンの仕様を示す**


STAXカタログ内部構造
https://801a-4242a.c.blog.so-net.ne.jp/_images/blog/_dda/801a-4242a/STAXE382ABE382BFE383ADE382B0E58685E983A8E6A78BE980A0EFBC88E7B8AEE5B08FE38388E6B888EFBC89.jpg


<写真4:STAXのコンデンサースピーカーのカタログの一部分>
**発音ユニットの基本構造が描かれている**

発音ユニットの構造はカタログの模式図のみ

発音ユニットを分解する前に、その構造を知る必要がある。
構造が分からないまま、手荒なことはできない。
致命的なダメージを与えたら、はいそれまでよ、になる。

しかし、喉から手が出るほど欲しかった発音ユニットに関する具体的情報は皆無であった。

唯一、STAXのコンデンサースピーカーのカタログに、発音ユニットの内部構造の簡略スケッチがあった。

基本構造は正しく描かれているが、修復工作に最も重要な部分が省略されている。
でもこの図が、構造を推理するための大きな手掛かりとなった。

これらは次回以降の日記に順次綴っていこうと思います。

(第2話 おわり)

https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-10-25


▲△▽▼


甦れ(3回)8X コンデンサースピーカーもう一つの8X電源修復 [甦れSTAX ELS-8X コンデンサースピーカ]
https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-11-09


今日の日記は、私の8Xの修復ではなく、もう一つの8X、「かえるの8X」の高圧発生電源部の修理について綴ってみます。

「かえるの8X」を修理してみて、同時期のロット(同じ時期に作られた8X)には、高圧発生電源部のコンデンサーの不具合が発生する恐れがあったのでは、と心配になったからです。

また、8Xとは直接関係のない、わき道にもけっこう深く迷いこみますが、すみません。


おやじの耳はいい?

芸術作品などに向かい合う際の審美感覚。

「鑑賞眼」とはちょっと違う気もするが、「心に沁み込む度合い」のようなもの。
映画、演劇、音楽、文学、絵画・・、といったものを味わう能力のようなものは、年を重ねるに従い、深まるのではないかと思う。

オーディオの音を聴く力も然りである。
聴力はどんどん衰えるのに、「コクや妙味を味わう」能力は向上するように感じられる。


8Xの健康管理

「かえるの息子」が入手したELS-8X(委細は「i氏山荘」第2話)。

自分のアパートに収容するスペースがないので、我が家に置いてある。
その8Xの健康維持のため、ときどき聴いている。

置いてある部屋は防音施工ではないが、家中に響く大音量も出してやる。
GECのKT88が挿してあるAIR TIGHTのATM-2は、太くてずっしりした音が出る。

大編成のオーケストラなど、床の振動が体に伝わって、実に豪快に楽しめる。

8Xから、ALTECの416-8B 38cmウーハー(「いとし子」第3回の写真1)を凌ぐほどの、床が震える低音が出る。

これって、プッシュプル方式独特の音なのだろうか。
今まで経験したP-Pの音は、どうも雰囲気が似ている。


新8X全景
https://801a-4242a.c.blog.so-net.ne.jp/_images/blog/_dda/801a-4242a/E696B08XE585A8E699AFEFBC88E7B8AEE5B08FE38388E6B888EFBC89DSC_7442.jpg


<写真1:「かえるの8X」は別室に置いてある>

**私の8Xとは比較にならないほどきれい。どのような環境で使われていたのか不思議である。左右合計16個の発音ユニットがすべて健全なのも信じがたい。購入して間もない頃の私の8Xが帰ってきたような錯覚に陥る**


新8Xアンプ類

<写真2:「かえるの8X」を鳴らすために急きょ集めた機器類>

**木の穴から顔を出しているリスだか、モモンガだかの後ろがAIR TIGHT ATM-2**

わき道談 AIR TIGHT ATM-2

余談であるが、このATM-2は、AIR TIGHTブランドのA&M社が創立間もない頃に購入した。

取り扱い説明書らしいものはなく、案内状は手書きであり、回路図も手書きであった。
内部のはんだ付けも下手で、重い本体を送り返すのも面倒なので自分で何箇所も補修した。
そのことを電話で伝えると、社長さんが「職人がまだ熟練してなくて・・」と、えらく恐縮しておられた。
しかしこの器の作りと、基本コンセプトは、とても共感できる。

回路はP-P増幅器の基本中の基本形、教科書どおりであり、妙な細工は一切なし。
あとはシャシー、トランス、各種の電子部品、それらの配置などなど、部品の品質・性能と、全体設計の良否で勝負、である。
私の「最終アンプ」のコンセプトと通じている。


このATM-2は、GECのKT88のゲッターがほとんどなくなるまで愛用し、今のGEC KT88は2代目である。
驚くべきことに、ゲッターがほとんどなくなったGECのKT88のip(プレート電流)は、新品のものと大きな差はなかった。
つまり交換の必要はなかったことになる。

そんな状況のATM-2、面白いことがいっぱいあった。
それらの話は別のタイトルで綴った方がいいとは思うが、楽しい思い出がいっぱいで、筆が止まらない。

初段の12AX7と、位相反転の12AU7、ドライバーの12BH7Aの銘柄やロットの違いで、出てくる音や、音の性質がコロコロ変わる。
NF(ネガティブフィードバック)も外した。

その話をしたら、「そんなことされたら音になりませんがな」とAIR TIGHTの方に言われた(本社は大阪)。

NFを外し、初段の12AX7を12AU7に替え、元のX7周りの定数をU7に合わせて少し変更することにより、明らかに、明確に「音が活きる」。
それによる他の聴感上の問題は特に出ない。
(こんなこと、やってはいけません。もはや時効の昔の話ですし、これは私が所持するATM-2だけに限ったことですから。P-PのNFを外すなど、もってのほかの愚行はおやめください。私、今は元通りにしてますから・・(~_~;) )


ごく初期に作られた私のATM-2。

バイアス・チェックメータのロータリーSWのガリには、ずーと悩まされ続けてはいるが、この器、全体的にはとても信頼できる、すこぶる良品だと思っている。


オリジナル8Xの音

すみません、話を元にもどします。
この8X、すべての発音ユニットが、完璧に良好な状態を保っている。

半数以上がダメになった私の8Xとは雲泥の差であるが、前オーナーはどのような環境で使っておられたのだろう。
本当にありがたいことである。

鳴らしてみる。
はて、こんなによかったのかな、と首をかしげる。
ハッとする。
またハッとする。

100%オリジナルのSTAX ELS-8Xの音が、これほど聴く人の心を、音楽の中に引き込むとは。
私の8Xが健全であった10年ほど前の状況と、今、鳴らしている環境に大きな違いはないはずである。
部屋は違うが、あの頃の私の8Xも、このように鳴っていたのだろうか。
ハッとだらけの、体が緊張するほどの臨場感を聴いていたのだろうか。
あの頃の音を忘れているだけなのか。

私の8Xの製造シリアルナンバーは400番台、かえるの8Xはそれより50番ほど古い。
見た目では、発音ユニットもバッフルも同一であり違いはない。

ただ、裏ぶたの内側に、へんな吸音材がしっかりと貼り付けてあった(それが正規仕様)。
誰かに指摘されてそうしたのか、それとも自分たちが考えたのか、背面放射を少しでも減らそうとしたためと思うが、音響抵抗になるようなものは、百害あって一利なし。
一苦労して完全撤去した。

私の8Xの頃には、吸音材の愚行は「改善」されていて付いていない。

つまり2つの8Xは、まったく同一である。
間違いなく私の8Xからも、同じ音が出ていたはずである。

とすると、当時の私の聴く力が浅かったことになる。
やはり、私が年をとったおかげで、音楽オーディオを味わう力が深くなったせいだろう。
そうに違いない。


「コンデンサースピーカー」の呼称は?

わが国ではこの方式のスピーカーを、一般的に「コンデンサースピーカー」と呼んでいる。

この方式による全帯域スピーカーの製品化は、1957年、英国Quad社の「Quad ESL」が最初である。
優美な曲面を描く「あれ」である。
すばらしい造形、私の「永遠のあこがれ」である。

これらはESL、すなわち「ElectroStatic Loudspeaker」。
「コンデンサー型」ではなく「静電型スピーカー」と呼ばれている。

昔、STAX社の製品に、コンデンサー型カートリッジがあった。
ご年配のターンテーブル愛好家諸兄には、そのカートリッジに特別の思いを持っておられる方も多い。

針先の動きをコンデンサーの容量の変化として取り出し、FM変調、検波の処理を経て、オーディオ信号を作り出す仕掛けである。

エンコーダー/デコーダーを含め、現代の技術で再開発すれば、どのような音が出るのだろうか。
さて、このカートリッジは、「コンデンサー型」と呼ぶに相応しい。
そのものズバリ、「コンデンサーの容量の変化」がキーポイントだからである。

しかしQuad ESLやSTAX ELS-8Xなどのスピーカーは、「静電型スピーカー」と呼ぶ方が実態を表している。

発音の原理にコンデンサー、つまり「蓄電」の有意性はない。
あくまで「静電」によるクーロン力こそが、音を出す源であり、この方式のスピーカーの本質である。

まあ呼び方など、この発音ユニットから飛び散る比類ない音を浴びればどうでもよくなるが・・。


かえるの8Xの高圧発生電源の修理

重要なご注意

STAX ELS-8Xの高圧発生電源部は、4000V近くの電圧が発生します。
感電した場合、人命にかかわります。

発音ユニットに供給される高圧は、高抵抗を介するため電流は微小ですが、感電した場合の電撃(ショック)は大きく、やはり人命にかかわります。

高圧発生電源部は、その供給元であるため、感電した場合はかなりの電流が流れると思われます。
それには生命の危険があります。

この高圧発生電源部を修理・修復・稼動させるには、4〜5000Vの高電圧と、その取り扱いに関する知識と経験が必要です。
この点のご配慮を、くれぐれもよろしくお願いいたします。


なおこの日記の、修理についての記述は、あくまで「かえるの8X」単体に関するものであり、他の8Xが同一の作りや仕様であるか否かは分かりません。

また、ここの記述や写真や図も、修理の「参考の一つ」や「ヒントの一つ」にしていただくためのものです。
修理に際しては、あくまで、それぞれの修理対象の現物を実地に調査・解明して、その上で適切な対応を検討されるようお願いいたします。


訳あり

承知の上であったが、かえるの8Xは、右側完動、左側音圧低下、の「訳あり」として彼が手に入れた。

訳あり側の発音ユニット各部の電圧を測ると、すべての発音ユニットの成極電圧(バイアス電圧)が、正規の1/3以下であることが分かった。
このことから、不具合箇所は高圧発生電源部だろう、と推測できる。

左右の高圧発生電源部のボックスを引き出し、裏ぶたを外すと、意外なことが分かった。
完動している右側の高圧発生電源部に、メーカーで(多分)修理を受けた形跡がある。

充填されている蝋に、手を加えた跡があり、コンデンサーが取り替えられている。
左側とはメーカーが異なるものに交換されていた。
要するに、右側にもコンデンサーのトラブルがあったことになる。

左側の高圧発生電源部は、工場出荷時のままであることは見れば分かる。
つまり、このシリアル番号の近辺のものは、高圧発生電源部の、たぶんコンデンサーが「弱い」ことが推測できる。

不具合の左側の高圧発生電源部も、右側と同様に、いずれかのコンデンサーがダメになっているのだろう。

整流用ダイオードは蝋漬けになっていないので、テスターで良否をチェックした。
すべて健全であった。


高圧発生電源部修理前
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<写真3:修理を受ける前の高圧発生電源部>

**電源トランスと4つのコンデンサーが入っている小部屋は、蝋で充填されている**


高圧発生電源部ダイオード側
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<写真4:蝋の小部屋の壁裏のダイオード類>

**写真上部に蝋の小部屋とコンデンサーが見える。見えているコンデンサーの下にも、さらに3つのコンデンサーが埋められているとして、このダイオード類の配置などを、よーく観察していると、回路図が見えてくるようになる、かな**

高圧発生電源部の回路推測

充填されている蝋の中に、電源トランスとコンデンサーが複数個、漬けられているとする。
その上で、写真4:のダイオードなどの結線状況から推理して、4段のコッククロフト・ウォルトン回路と仮定した。

かえるの息子が予想回路図を描いてみた。
多分正解だろう。

使われていたコンデンサーは、チューブラー型(リード型)の0.01μF、耐圧3000Vが4個。
ここでは手持ちの都合で、0.047μF、耐圧2000Vのものを使った(耐圧は3000Vが安心)。


高圧発生電源部回路図
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<写真5:高圧発生電源部の整流&昇圧回路の推測回路図>

**雑な絵ですみません。かえるの彼が、その場にあった紙に描いたスケッチ。4段のコッククロフト・ウォルトン回路と推定された。赤字の電圧が修理後の数値。ただし成極電圧調整VRが最小のときの電圧であり、VR最大時は、これの約140%に上昇する。通常はVR最大で使う>


大量の蝋を取り除く

缶ビールを輪切りにして蝋の容器を作る。
ドライヤーで充填されている蝋を熱し、柔らかくして小さなスプーン状のものでかき出す。

その前に、ダイオードを熱風から守るために、何らかの工夫をしておく必要がある。

熱してはかき出し、また熱してはかき出す。
いやというほど繰り返す。

この作業はコンデンサーの周りだけでよい。
トランス周りはそのままでかまわない。


コンデンサーの交換

底につくまで蝋をかき出すと、4つのコンデンサーが現れる。
それを全点、交換する。

狭い空間の中、順にコンデンサーを取り外して、新しいものを順に取り付ける。
かなりアクロバット的な技が要求される。
この作業、よほど器用な方でないと難しいかもしれない。

交換が終わった段階で十分な目視チェックをして、誤りなしを確認する。


高圧電源コンデンサー交換
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<写真6:コンデンサーの周りの蝋を取り除き、全部のコンデンサーを交換する>

**手持ちの0.047μF、耐圧2000Vのコンデンサーの寸法は少し大きすぎた。最上部のコンデンサーは裏ぶたに接触する恐れがあるため、絶縁チューブを被せた**


電源を投入して動作試験

発音ユニットへの接続はつながったままであり、外さないでおく。
各部、要所要所の電圧をチェックする。

かえるの8Xの修理後の場合、発音ユニットの成極電圧端子(高域)1.9KV、全域および低域3.7KVであった。
いずれも高圧発生電源部の成極電圧調整VR最大時。

この状態で音を出してみたり、電源のON/OFFを繰り返したり、電圧可変VRを回したりして実働試験を行い、確信が得られれば再び蝋で充填する。


再び蝋で充填

缶ビールの蝋を電熱器などで温める。
蝋って、断熱材のように熱が伝わりにくく、なかなか融けてくれない。
アルミホイルで覆うなどの工夫をして、完全に融けたら(融けると透明になる)、空気を排除しながら完全に充填されるように、少しずつ慎重に注入していく。
完了したら、十分に冷えるまで待って実働試験を行い、問題がなければ元通り本体に収め、めでたく修理完了となる。

高圧電源蝋充填
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<写真7:ひととおりの動作確認後、「小部屋」を融かした蝋で再び充填する>

**蝋が茶色の部分は、まだ冷えていない半透明の状態。冷えるとクリーム色になる**


かえるの息子が帰ってきたときは、夜通し8Xを聴いている。
8Xの前のソファーで横になって朝まで聴いている、たぶん寝ている。

自分のアパートにも「けっこうそこそこ」のシステムがあるが、音の出方が根本的に違って聞こえるらしい。

この違い、おおまかには、一般的なヘッドフォンやイヤフォンと、STAXのイヤースピーカーとの違い、と思っていただければ近いと思います。


オリジナル8Xの音。

昔は気付かなかった深い味わい。

8X本来の素晴らしさを、「もう一つの8X」が教え示してくれた。
この歳になってようやく気付く、なさけない感性である。

(甦れ8X(第3話)もう一つの8X電源修復 おわり)�

https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-11-09

▲△▽▼


甦れ(4回)8X コンデンサースピーカー成功!発音ユニットの分解 [甦れSTAX ELS-8X コンデンサースピーカ]
https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-11-20


今日の日記は、8Xの発音ユニットの構造を、文字通り「開」「示」します。

STAX ELS-8X 修復の基礎データーとなる核心部分です。

魚ではあるまいし、ですが、本当に「二枚おろし」に開いてしまいました。
発音ユニットの修復作業には、さらに「三枚おろし」にしなければなりません。
三枚の話は後日として、私、釣りはやらないし、魚、もちろんさばけないです・・。


すみません、またちょっと脇道・迷い道ですが、8Xに関連ありなので・・・

射程70m、8Xで那須与一が今に甦る
吉祥寺駅前の大道芸
10年ほど前の吉祥寺の駅前。

買い物をしての帰り道であった。
人だかりの輪の中から、ペンペン、ジャランジャランと三味線のような音が聞こえてきた。
けっこう激しく演っている。

輪の隙間から潜り込んで少し近づく。
芸人風の三味線弾きが、津軽三味線ぽい演奏を演っている。
ちょうど佳境に入ったのか、強烈な音と激しいリズムが盛り上がり、そして万華鏡のような音色の変化に続く。

足がすくんで動けない。
一挺の三味線の、大オーケストラを凌ぐダイナミズム。
まさに圧巻の「音」と「音楽」であった。

「道端の芸」でさえ、これほどまでに人を感動させる。


最初に「音」ありき。
まず「音」。

そしてその「音色」や「響き」があり、「拍子」、「旋律」、「和声」などは、そのあとの話。

昨今、音楽とは、どうやらそういうものではないかと思うようになった。

続く話は今日の日記の後半で・・。


左右裏アップ
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<写真1:向かって右側の本体から高域発音ユニットを取り外したところ>

**不完全ながら、鳴らしながら修復作業を行ったので、ダミーの板をはめてある。修復したユニットが、一つ、また一つと増えるごとに、加速度的に音がよくなっていった**

8Xの発音ユニットの取り外し

8Xの発音ユニットを本体から取り外そう。

それぞれの発音ユニットは、その両脇をアルミチャンネルの棒で押さえられている。

アルミチャンネルとは、断面が「コ」の字形のアルミの棒であり、8Xに使われているものは、「コ」の字の中にピッタリと木材の角棒が埋め込まれている。

発音ユニットを取り外すには、該当するアルミチャンネルを固定している木ネジを外すだけでよい。


STAXカタログ原理
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<写真2:STAXのカタログに載っている発音ユニットの電極端子の状況>

**3つの小丸が端子。甦れ8X(2)で紹介したカタログの絵を拡大したもの。**


元ユニット電極部
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<写真3:高域発音ユニットの電極端子部分>

**中央上のポリカーボネイト製のビスで留めてある端子と、その真裏の同端子が固定極の端子。ユニット右端の上に突き出た端子が振動膜の端子**

発音ユニットの電極端子

再三お知らせしていますが、STAX ELS-8Xは、電源ケーブルを外しても、場合によっては数日間、高電圧がチャージされている場合があります。
4000V(4KV)近くの高い電圧ですので、感電した場合は人命にかかわります。
この方面の知識と経験がない方は、けっして裏ぶたを開けないよう、お願いいたします。

さて、アルミチャンネルを外したら、発音ユニットの電極端子にハンダ付けされている3本のリード線を取り外す(2本は、アルミチャンネルを外す前に取り外しておくほうがよい)。

各端子の状況は写真1、2、のとおり。

ハンダの融けた雫が、発音ユニットにかからないよう、細心の注意で作業する。

3つの端子のリード線を外せば、発音ユニットを本体外に取り出すことができる。
発音ユニットの側面全部(四面)は、軟らかな蝋でコーティングされているが、この蝋は後で取り除くことになる。

実はこの蝋、極めて重要な役目を果たしている。
その話は最重要事項の一つでもあり、後日の日記に改めて綴りたい。


発音ユニットの構造を推理する

STAX ELS-8Xは受注生産品であり、同じ形の各部品を、何千・何万個と作って組み立てたものではない。

なので、ロットにより時期により、構造や寸法が少々異なるかもしれない。
まずこのことが前提であることをご理解いただきたい。


STAXカタログのユニット内部構造
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<写真4:STAXのカタログに載っている発音ユニットの構造>

**甦れ8X(2)で紹介したカタログの絵を拡大したもの。**


カタログのこの絵、概略図としては分かりやすく描けている。
私もこの絵から、発音ユニットを分解するための重要なヒントを得た。

まずはこの絵をよーくご覧いただき、基本的な構造の成り立ちを頭に入れておく。
そして続く写真を詳細に観察すると、まあだいたい「こんなことだろう」というイメージが湧いてくると思う。


元ユニット端側面
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<写真:5高域発音ユニットの上部の側面>


この側面をよく観察すると、全部で6層あるように見える。

茶色のベークライトが2層+白い塩ビ(実は透明)が2層+茶色のベークライトが2層である。

右手に見える、貼り付けてあるようなチップは、たぶん各層が剥がれないように補強するためのものか。

このチップは側面の数個所に接着されている。
側面の蝋のコーティングを除去すれば分かりやすくなるのだが、残念ながらその写真を撮ってない。


元ユニット角の2面
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<写真6:高域発音ユニットの下部の角付近>

**この写真は、各層が鮮明ではないが、全体の状況を観察していただきたい**

発音ユニットを魚のごとく「二枚おろし」にする

さて、発音ユニットの基本構造がおぼろげに見えてきたとしよう。
真ん中から2つに割っても大丈夫そうだ。

次の目標は、このユニットを「二枚おろし」のように、真半分に割りたい。
見た目では、各層がしっかり接着されていて、いずれの層も分割できそうにない。
いろいろと苦慮した。

真ん中の透明な層(白く見えるが)は、アクリルか何かだろう。
そこを「発泡スチロール・カッター」のような電熱線で、鋸を挽くように融かしていったらどうだろう。

ベークライトは熱に強いから、透明層だけ融けるはずだ。
最悪、電動工具で切断か。
などなど1・2日悩んだ。


元ユニット二枚おろし
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<写真7:真半分に「二枚おろし」した発音ユニット>

**上側に元の振動膜が付いている**

あっけないほど簡単だった「二枚おろし」

「二枚おろし」は超簡単だった。
まず、「補強チップ」は削り取っておく。

透明の層は、ベークライトとの接着面も、透明同士の接着面も、カッターナイフの刃をうまく入れると、パリパリと接着面に沿ってきれいに剥がれた。
魚をおろすのにコツがいるのと同様、カッターナイフの刃をうまく入れるのもコツがいる。

また、刃を深く入れすぎると、パンチングメタルを傷つけるので注意が必要である。

この思ってもいなかった「幸運」は、たぶん、20数年経たことによる接着剤の劣化ではないかと思う。

接着剤は、見た目や、硬さの感じから推測すると、おそらくエポキシ系だろう。
そして透明の部分は、硬さからアクリルではなく塩ビ(塩化ビニール)だろう。
ベークライトと塩ビとの、接着剤の親和性があまりよくなかったのかもしれない。
その一方、ベークライトのベースと、同じベークライトのバーとは、完全に一体になったように強固に接着されており、カッターの刃など、まったく受け付けない。
たぶん同じ接着剤であるが、材質によって接着力に大きな違いがあるようだ。

いずれにしろ発音ユニットは、みごとに、本当にみごとに「二枚おろし」になった。

やった、ヤッター!。
この時点で、この先も「やれそうだ!」と明るい目標が定まった気がした。
人の人生に、そう多くはないであろう「大きな喜び」の一つに数えてもいいほどのうれしさであった(他愛もないものに・・であるが)。


元ユニット内面フィルム付
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<写真8:高域発音ユニットを「二枚におろした」片側の内面>

元の振動膜が残っている側。透明なのでよく判別できないが、ななめのに走る反射光でかろうじてフィルムの存在が分かる。

ベークライトの基盤(ベース)、ベークライトのバー、塩ビのバー、パンチングメタルなどの位置と相互の関係をよーく観察していただきたい。
外枠の上下の穴は、分解前にあけたもの。

この穴は再組み立て時に必要となるが、今回は触れない。


核心!発音ユニットの基本構造

写真3〜6をよく観察すれば、おおよその構造は推測できる。
実際の発音ユニットの基本構造と、各部の「アバウトな寸法」は、図1のようになっていた。

図のイメージは、全域および低域の発音ユニットのものであるが、高域ユニットも基本は同じである。

ただし高域ユニットのパンチングメタルは、両端の形が半円ではなく、角を丸めた「角」である(ベースの開口部は半円形)。

なお、パンチングメタルの厚さは、U字アームを持ったマイクロメーターのようなものを持っていないので測定できていない。
が、甦れ8Xの初回で指摘した、「ギャップが狭いという他のESLとの大きな違い」が、この図で分かると思う。


発音ユニット図面
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<図1:発音ユニットの基本構造図>

さてさて構造が判明したまでは、うますぎる展開でした。
あとは工夫次第、アイデア次第、やる気次第ですが、この後のアイデアを搾り出すには、かなりの体力を消耗することになりました。


本通りから、再び脇道に入りますが、お付き合い願えれば幸甚です。

那須与一CD

<写真9:CD「琵琶 中村鶴城 平家物語をうたふ」>
**私の愛聴盤50選(があるとすれば)のなかの一枚**


和楽器の再生も大得意の8X

8Xで聴く平家物語。

那須与一の緊迫のシーンが、目の前でリアルに展開される。
終わった後、しばらく動けない。
こんなもの、爺様しか聴かない、と思っていたが、とんでもなく現代的であった。
この演奏家の琵琶、超現代的だと思う。

CD、「琵琶 中村鶴城 平家物語をうたふ」。

地下鉄神谷町駅から虎ノ門へ向かって、大通りを少し行って右に折れたあたりに、琵琶の製作工房がある。

そう、和楽器の本物の琵琶、非常にめずらしいが都心にある。
以前、会社の別館が近くにあったので、ときどき覗いて見学した。

理由は聞かなかったが、その工房に中村鶴城のCDが何種類か置いてあった。
売り物だというので、数枚求めた。
10数年前のことである。

那須与一の扇までの射程距離70m
このCDの中の「那須与一」、だれもが知っている物語。

源平合戦のさなか、一艘の小船の上に、うら若き乙女が扇をかざした竿を持って立つ。

この扇、みごと射てみよ、という挑発というか、誘いである。

周りの者から射手に推薦された「下野国の住人、那須太郎資高が子にて、那須与一宗高」が、義経の命を受け、命を懸けて挑む感動の物語である。

馬上、距離を縮めるために海に入っても、扇までの距離が「7段」(約77m)あるように見えたという。

物語の脚色を勘案して50mとしても、揺れる船、自分は海中で足掻く駒の上、風もあったというから、どだい無茶な話である。

オリンピックのメダリスト、「中年の星」といわれた山本博選手の現代の弓矢でも、100に1つもダメなのでは、と思う。


琵琶の強音でスピーカーのボイスコイルが飛ぶ

この物語を、薩摩琵琶の名手、中村鶴城が演じている。
圧巻である。

それまでは平家物語の琵琶、総じて私には聴いていられなかった。
ひどくつまらない。

それを中村鶴城の演奏が、琵琶という楽器の印象を180度ひっくり返してしまった。
この楽器から出る音の、あらゆる可能性を「使い倒す」ような奏法である。
この楽器、凄まじくダイナミックな楽器である。

撥弦楽器でこれに匹敵するものはおそらくないだろう。

弦を撥(ばち)で強打するフルパワーの一撃は、スピーカーのボイスコイルが飛び(焼け切れること)、コンデンサースピーカーの振動膜が裂ける。

その恐怖が伴うほどの衝撃音が鼓膜を刺す。

この楽器、出せる音の幅(音程のことではない)がとても広く多彩である。
演奏法も「多芸」である。

こういったパルス的な大衝撃音も、8Xは易々と平気でこなす。

ついでにいえば、8Xによる篠笛もたまらなくいい。
篠笛の、歌口を切る空気流の雑音を伴った音色の魅力など、苦もなく再現する。
篠笛は日本独自の「庶民の笛」であり、何の付属物もない竹筒1本の簡素な横笛である。

そこに篠笛の、単純のようで深みのある音色の妙があるのだろう。


修復した8Xで繰り広げられる源平絵巻。

与一が、騒ぐ海が、足掻く駒が、折れんばかりに引き絞られた弓弦(ゆんづる)が<このシーン、琵琶の弦を撥で強くしごいてその効果音を出す>、唸りを曳いて扇に吸い込まれる鏑矢(かぶらや)が、超現実映像のように目の前に広がる。

8Xはそういう世界に連れて行ってくれる音のリプロデューサなのです。


(甦れ8X(第4話)成功!発音ユニット「二枚おろし」 おわり)が


コメント 5


升金 勲

貴ブログ拝見しました。8Xという私には初めての情報。分からないながら最後まで読みましたが、全然わからない。凄いことをやっているんですね。音が録音され、それがCDになり、再生プロセスを経て耳に入る。「生」の音が諸々のキカイを通してニンゲンの耳に入るのに、絶対に「生」は再現されないものだと、以前から信じていました。だから、よく言われる「CDを10枚買うなら1回でもライブに行きなさい」という言葉に同調していました。8Xというのは、それほどに再現性がいいんですね。

話は変わりますが、15,6年前、タイガーウッズが鹿児島に来て「カシオワールド」に出場した際、大枚1万円を払って見に行ったことがありました。彼のドライバーショットの「音」のすごさに強いインパクトを受けました。あの音はテレビ中継などでは絶対に再現できませんね。なんというか、空気を切り裂くような「ソニックフォーン」とでもいうのでしょうか。「ピシュッ」というか、とても文字では表現できません。勿論中継のマイクでは集音できないし、諸々のキカイを通り、電波に乗せて家庭まで届けることなど不可能です。それほど彼のドライバーの「初速」は桁外れだったのだと感じました。1万円で体験できたことはまさに僥倖でした。
貴兄の音に対する博学で解説して教えてください。
by 升金 勲 (2013-11-21 10:59)


AudioSpatial
升金さま。ご訪問ありがとうございます。
すみません。内容が今流にいう「コアなもの」なので(マニアックすぎるものなので)、申し訳ないです。

「8X」というのは、過去、スタックス工業株式会社(同名の株式会社は今はない)が製作販売したESL-8Xという「コンデンサー型」のスピーカーです。

今現在、オーディオ愛好家が使っているスピーカーの、音を発生させる原理の違いによる種類には、つぎのようなものがあります。

@ボイスコイルによるフレミング右手の法則型(一般的なSPがこれ。コーン型とホーン型がある)

Aリボンによるフレミング右手の法則型(RCAのマイク、美空ひばり伝説の「77DX」の逆の原理です)

Bマグネプレーナー型(フレミング右手の法則型ではあるが、振動板は平面フィルムです)


Cコンデンサー型(磁石の力を使わない。文具の下敷きなどをこすると、ちぎった紙片がくっつく、あの静電気の力の応用です)

Dイオン型(こんなのも実際にあります。空気をイオン化して、そのイオンをクーロン力で直接駆動します)

とまあ、代表的にはこんなところです。

8XはCに当たります。

CとDは、空気を動かす仕掛けの重さが飛びぬけて軽い、ところがミソです。

Dなどはその極端な例で、「動かす物」がなく、空気を直接動かします。

CDの力はクーロン力なので、@〜Bの磁石の力に比べて段違いに小さい、という問題があります。

8Xなどは、そこをいろいろ工夫して、「琵琶の強音」も再生できるようになっています。

Dは高音専用のツイターしか実用機はありません。

どの世界にも、目的のためには、いろんな仕掛けを考え出しますね。
ゴルフのクラブの作りなど、スピーカーの比ではないですよね。たぶん。
by AudioSpatial (2013-11-22 03:17)


AudioSpatial
升金さま。先ほどの私の返信、ちょっと訂正です。

総体的な意味で「フレミング右手の法則」と書きましたが、より正確には、「左手」の法則、の方が適切です。

「右手」:導体が動いて、電気が発生する。
「左手」:導体に電気が流れて、力が発生する。

といった違いです。
by AudioSpatial (2013-11-22 09:45)


人形町

張り替え成功だけではなく
できれば測定をしていただきたいです。
STAXが認めてくれる性能が確保されているか。
by 人形町 (2014-06-30 13:13)


AudioSpatial
人形町さん、ご訪問ありがとうございます。

申し訳ありませんが、おっしゃっておられる趣旨が、よく理解できません。この8Xを製造した「STAX工業株式会社」は、すでにこの世になく、残念ながら聴いてもらいたくても、その望みは叶いません。できることなら、ぜひとも当時お世話になったSTAXの方々に聴いていただきたいところです。

また、メーカーが認める/認めないは、私の道楽には何の関係もありません。蛇足ですが、8X完全オリジナルの完動品が、隣の部屋で鳴っております(ブログにその記事あり)。

さらに測定の件ですが、その必要性を私は感じておりません。訓練された耳は、測定器以上の性能を持っていると思っております。音響のハイエンド付近の領域に、一般的な測定器は役に立たないとも思っています。あくまで、ただのオーディオ道楽のことですから、そこのご理解を、よろしくお願いいたします。
by AudioSpatial (2014-06-30 14:40)

https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-11-20

▲△▽▼

甦れ(5回)8X コンデンサースピーカー構造の詳細と修復手順 [甦れSTAX ELS-8X コンデンサースピーカ]
https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-12-11

比類ない再生音が2つ

STAX ELS-8Xの比類のない再生音。

その秘密は、世界に類のない精緻な作りの発音ユニットと、分厚い木材でがっしりと作られた、広い面積の平面バッフルとの組み合わせにあります。

当時の経営者の、コンデンサースピーカーに懸けた情熱を一身に受けて成長した、本当にすばらしい、まるで嘘のような「作品」です。

当時から8Xは、そのような稀有な存在であったのではないかと思います。


その8Xが2式。

このような事態になろうとは、昨年の今頃は夢にも思わなかったことでした。

製造から30年近く経た今も、まったく健全そのものの姿で朗々と鳴り響く1台と、ほとんどの発音ユニットがダメになり、当ブログに綴っている修復を受けて甦り、オリジナルを凌ぐほどの音を響かせるようになった1台。

それが我が家にあるなど、本当に何が起こったのか不思議な気持ちです。


家内の認可を受けた唯一の機器8X

今年も、はや師走。
昨年の今頃、「瀕死の8X」は狭い納戸に捨て置かれたまま、その存在すら忘れられていました。

家内と一緒に、池袋のサンシャイン60ビルの向かいのマンションの一室にあった、STAXのショールームに出向き、8Xその他を試聴させてもらった思い出のスピーカーです。

後にも先にもオーディオ機器の中で、家内の認可を受けたものは、この時の8Xただ一つです。

そんな思い入れの8Xであり、「いつかは修理して・・」と思いつつも、現実的には無理だろうな、と、ほとんど諦めていました。

それがどうなって、いま現在のような「8Xが2台」の奇跡が起こったのか、私自身も理解できないほどの急展開の1年でした。


02)オ部屋の8X_DSC_7855
https://801a-4242a.c.blog.so-net.ne.jp/_images/blog/_dda/801a-4242a/02EFBC89E382AAE983A8E5B18BE381AEEFBC98X_DSC_7855EFBC88E7B8AEEFBC89.jpg


<写真1:私の8Xの対ニャン子ディフェンス網>

**家庭の諸般の事情により、だいたい19時から24時頃にかけて、重要機器類が収められている我がオーディオ部屋のセキュリティーは、5匹のニャン子の侵入を阻止できない状況にある。とりわけニャン子の攻撃に弱いのは、トーンアーム系とスピーカー系である。これらがやられては国家の存亡にかかわる。

そこで8Xは、少しゆるいが、多少の効果はあるディフェンス「網」を構築した。写真のように、下半分を「虫除けアミ戸」用の、目の粗いネットで、うまく覆った。いくらかは音に影響があると思うが、やむなし**

今日の日記

さて、今日の日記は前回に続き、分解して明らかになった8Xの発音ユニットの構造に、もう一歩迫ります。

さらにはその構造を基礎にして、発音ユニットを修復する工程の大筋を、図面と写真で公開します。

内外の各種のESL(コンデンサースピーカー)の修復や、ESLの研究、また、興味を持たれている方などに、何かの参考の一つにでもなれば幸いです。


8Xを超えるには

8Xの発音ユニットを分解すると、その「作り」が、他のESL(コンデンサースピーカー)と比べて突出して精巧・精密・入念であることが見て取れる。

この「入念な作り」は、かつてのスタックス工業株式会社が、長年にわたってコンデンサースピーカーの音を研究し尽くした「結果」が、形になったものだと思う。
発音ユニットは「こうしなければいい音は出ない」。

材質、形、構造、パンチングメタルの形状と加工、成極電圧、絶縁材と絶縁法、ダイアフラムの材質と導電剤の処理、その他諸々。

私は当時の経営者が「コンデンサー型」製品に懸けた情熱の「結論」を信じたい。

8Xを超えるものを作るには、その人以上の「情熱と年月」が必要である。
そうあるべきだと思う。


戻れない

久し振りに2台の8Xが同時に鳴った。

週末に帰った「かえる息子」が、バッハの教会カンタータなどを聴いている。
その全集のCD Boxの中古を安く買ってきたらしい。

めずらしくボリュームを上げているので、非防音のドアの外に、透き通ったテノールの響きが伝わってくる。

その声に誘われ部屋の中に入ると、そこには豊かな響きの教会の大きな空間が広がっていた。

思わず「いいな」、と声をかける。
「これ聴いたらもう戻れないよ」、と返す。

余談であるが、私がバッハの教会カンタータの魅力に目覚めたきっかけは、今もよく覚えている。

第199番、BWV199「わが心は血の海に泳ぐ」をFM放送で聴いたときである。
まだ学生の頃かもしれない。
ソプラノもオーボエも、旋律が美しい。
まるでオーボエ協奏曲のような部分もある。
それ以降、このジャンルでどれか一つ、といわれれば、今も即答でBWV199をあげる。


8X_
https://801a-4242a.c.blog.so-net.ne.jp/_images/blog/_dda/801a-4242a/01EFBC89E3818BE383BBE381AEEFBC98X_DSC_7449EFBC88E7B8AEEFBC89.jpg


<写真2:もう1台の8X>

**「甦れSTAX ELS-8X」でしばしば登場する別の8X。「かえるの息子」が入手した完璧な状態のオリジナル8X。母親は「じゃまだから早く持っていけ」というが、彼のアパートには、もはや置けるスペースはない**


1週間ぶりの私の8X

鳴っていたもう一台は私の8Xである。

PCオーディオ用のパソコンを、新マシン、新OS(といってもWindows7)に移行作業中であったため、ここしばらく、機器に灯が入らなかった。

それがこの週末、まだ不安定ながらも、ようやくPCのライブラリーや、ブルーレイ・ドライブによるCDが再生できるようになった。

Windowsは、VistaやWindows7以降、PCオーディオには問題が多かった従来のMME(オーディオやサウンドのカーネルミキサー)部分に変更が加えられたようである。

しかし周辺の諸々が、その変更に追いついてくるまで、今しばらく時間が必要であり、私の場合、従来のXPでのやり方を、7でも取り敢えず踏襲せざるを得なかった。

私のPCオーディオについては当ブログ「オーディオルームのコンポーネントたち」第2回の「私のPCオーディオと・・」をご訪問いただきたい。


8X修復の留意点

STAX ELS-8Xの発音ユニットは、そもそも修理できるようには作られていない。

その構造を知れば、故障したら修理するなどの考えが、設計当初からまったくなかったことがよく分かる。

なので他社のESLのように、ネジを外して分解し、不具合箇所を修理して、再び組み立てネジ止めして修理完了、といったことができない。

つまり8Xの発音ユニットに「修理マニュアル」は存在しない。

あるとすれば「修理」ではなく「製造マニュアル」であるが、それもないだろう。

製造には手工業的な部分が多く、それを文字にしたマニュアルの記述は困難であり、おそらく職人の口伝・直伝の世界に近かったのではなかったかと思われる。


といった状況なので、もし修復を試みる方がおられたら、まず手始めに1つの発音ユニットを分解し、それの各部の採寸から始めて、詳細な構造を徹底的に調べ上げることからスタートする必要がある。

とにかく、まずは分解だけを目的に、あれこれ試みることである。

修復の各工程には、それぞれ各自が工夫して解決しなければならない問題点が次々と出てくる。

ある問題をクリアするのに、何日も悩むことが何度もあった。
修理不可能なものを強引に修理するのであるから、とにかく一にも二にも「工夫」するしか手はない。


発音ユニットの構造の詳細

さて前回(第4回)の続きとして、発音ユニットの構造図を公開したい。

前回の図を含めてこれらの図から、発音ユニットの基本構造をよく読みとっていただきたい。


完璧二枚おろし
https://801a-4242a.c.blog.so-net.ne.jp/_images/blog/_dda/801a-4242a/02_1EFBC89E5AE8CE792A7E4BA8CE69E9AE3818AE3828DE38197DSC_6712EFBC88E7B8AEE38388EFBC89.jpg


<写真3:「二枚おろし」にした発音ユニット(写真は全域・低域ユニット)>
**この写真は、たまたま完璧に半分に分割できた例**

この例では、運良く写真左側のように振動膜が破れずそのまま残った。

フィルムを指先で押してみると、想像を超えた大変強い張力で張られていることが分かった。

周辺のフレームにあけられた穴(2.5mmφ)は、表裏の位置がズレないように分割前にあけておく。

パンチングメタルの放電の痕に黒いサビ等が発生している。

振動膜の電極(銅箔)が左端手前に見える。

また、写真11・12・13で見られる「導通ガイドライン(黒い線)」のオリジナル(フレーム上の白い線)を確認することができる。


背面側1/2分解図
https://801a-4242a.c.blog.so-net.ne.jp/_images/blog/_dda/801a-4242a/03EFBC89E8838CE99DA2E581B4EFBC91EFBC8FEFBC92E58886E8A7A3E59BB3B5.jpg


<図1:背面側1/2の分解図>

**前回(第4回)の「二枚おろし」の片側。振動膜の面で真半分に分割した背面側。写真3の右側にあたる。私の場合、水色のバー(1mm厚の塩ビ。色は透明)のみ、図のように剥離できた。これは使い回しせず、塩ビ板から切り出して新しいバーを作る。私は数が多かったので業者に作ってもらった**


前面側1/2分解図
https://801a-4242a.c.blog.so-net.ne.jp/_images/blog/_dda/801a-4242a/04EFBC89E5898DE99DA2E581B4EFBC91EFBC8FEFBC92E58886E8A7A3E59BB3B5.jpg


<図2:前面側1/2の分解図>
**写真3の左側にあたる。**

表裏合わせた状態
https://801a-4242a.c.blog.so-net.ne.jp/_images/blog/_dda/801a-4242a/05EFBC89E8A1A8E8A38FE59088E3828FE3819BE3819FE78AB6E6858BB5.jpg


<図3:表裏両面を合わせた状態。>
**元のユニットは、このような状態で各層が接着され、一体になっている。接着剤はたぶんエポキシ系**

表裏合わせて固定する要領
https://801a-4242a.c.blog.so-net.ne.jp/_images/blog/_dda/801a-4242a/06EFBC89E8A1A8E8A38FE59088E3828FE3819BE381A6E59BBAE5AE9AE38199E3828BE8A681E9A098B5.jpg


<図4:発音ユニットの修復が完了した後の完成ユニット>

**元のユニットのように接着剤で固定すると、やり直しができないため、図のようにビス止めをする。表裏にあらかじめ2.5mmmの穴をあけてあるので、図のようにそれぞれバカ穴とタッピングを施す。金属のビスは厳禁。ポリカ・ネジを使う。**


さて、これらの図から、発音ユニットの基本構造を読み取ることができたとして、次はユニット修復の作業工程の話に移りたい。

使用した材料や消耗品、使い方、入手法などは、後日の日記で綴ろうと思う。

なお、ユニットの穴あけにはボール盤が必要である。
私はホビー・模型用の卓上ボール盤を使って、すべての作業を行った。
精度不足であるが、そこは技(?)で補い、まあ十分役に立った。


作業工程(大工程)

工程1:二枚おろし

ユニット側面の蝋は除去。
分割前に図4の位置に2.5mmのガイド穴をあけておく。
透明な塩ビのバーの面での剥離を試みて、写真3の状態に分割する。
塩ビのバーは再使用しないので破損してもよい。
パンチングメタルは、その後の作業の前に、マスキングテープで養生しておく。
接着剤等の残留物は、ていねいに取り除き、接着面に凸凹がないように処理をする。


工程2:新しい塩ビ・バーの接着
分割されたユニットはソリが出るので、写真10・12・13にあるような治具(私の場合はアルミチャンネルを利用
)を用意しておく(ユニット両端を治具にビス止めしてソリを防ぐ)。
そのあと、あらかじめ寸法に合わせて作っておいた塩ビ・バーを元のように接着する。


工程3:枠にあけた穴の処理
ユニットの分割前にあけた穴を、片側は3.2mmのバカ穴をあけてサグリ。
もう一方はM3のタップを切る。


ザグリ
https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-12-11

<写真4:3.2mmのバカ穴とザグリ>

**本体の表側に当たる1/2ユニットの穴の処理。パンチングメタルやその周囲の蝋コーティングを保護するために、マスキングテープでしっかり養生しておく(重要)。高電圧がかかるので、ゴミ、埃、異物などの混入はあってはならない**


タッピング

<写真5:裏側ユニットのM3タッピング>
**穴の数が多く、大変しんどい作業になるが、がんばるしかない**

工程4:ダイアフラムを大枠に張る

私の場合は3ミクロン厚のポリエステルフィルムを使った。

写真のように木枠を作り、布テープでコーティングしておく(フィルムとの馴染みがよい)。
適当にフィルムを張った後、張力が全方向に均等にかかるよう、セロハンテープで徐々に張り締めていく。
この張り締めを十分な張力に達するまで数回繰り返す。


振動膜フレーム準備

<写真6:大きめの木枠の準備>

**しっかりした木材で、がっちりとしたフレームを作る。角は金具で補強する。フレームは布テープでコーティングしておくと、フィルム張りの作業に都合がよい**

振動膜ロール置始

<写真7:あまりシワが寄らないようにフィルムをそーっと置いていく>
**写真のように、マスキングテープをうまく活用する**


振動膜張始

<写真8:フィルムを張り締めていく最初の状態>
**まだ張力はかかっていない**


振動膜張完

<写真9:フィルム張り締め完了>

**全方向均等に張り締めていく。数cmに切ったセロハンテープで、マスキングテープ上を次々と引っ張って張り締めていく。感覚としては、破断1.5歩手前でよい。最初に一度、破断するまで実地検証することをお勧めします**

工程5:フィルムへの導電剤コーティング

この工程がもっとも神経を使う緊張の場面となる。
すばやく、ていねいに、むらなく、確実に作業しなければならない。
極力埃の少ない部屋での作業が望まれる。
本来はクリーンルームで行う作業である。
私は風呂場で行った。
写真の撮影どころではないので写真なし。
すみません。
材料や手順の詳細は後日の日記で。


工程6:木枠フィルムをユニット枠へ接着

ユニット側をかさ上げして、木枠が「宙ぶらりん」になるように準備をしておいてから接着する。
鋭利な突起物でもないかぎり、木枠の重みでフィルムが破れることはない。
切り離しはカッターナイフか半田ごてで行う。


振動膜貼付全景

<写真10:ユニットの枠に木枠のフィルムを接着>

**不織布ワイパーをたたみ、接着面を押さえて確実に接着させる。その後は木枠の重みで自然に圧着させておき、乾燥を待つ。不織布ワイパーは、入手が容易な写真6にある「BEMCOT M-3U」を使った(フィルムへの導電剤コーティングの作業にも、これを使う)**

振動膜貼付接写

<写真11:ユニットの枠に木枠のフィルムを接着のアップ>
**フィルム全面の電荷が均等になるように、導電塗料で導通ガイドラインをフレームに描いた(黒い線)。セロハンテープで張り締めの様子も見える**

工程7:導通ガイドラインをフレームに描き、端子を接着

フィルム全面の電荷が均等になるように、導電塗料を枠の四辺に「井桁」状に書き、振動膜の端子を付ける(習字の筆を使った)。
端子は導通性粘着剤の銅箔テープを使った。


膜切り取り

<写真12:振動膜フィルムの貼り付け作業完了>
**フィルムで塞がれたフレームの穴の部分は、半田ごての先端であけておく**

振動膜の電極

<写真13:振動膜の端子を付ける>
**このユニットを本体のどこに取り付けるか決めてなかったので、端子を両端に出したが、無駄な放電可能性の存在は好ましくない。片側のみに設けるべきである。**

工程8:表裏1/2のユニットを合わせ、ポリカ・ビスで固定

ユニット表面にビスの突起があると、本体への固定の際の障害になる(短辺のビスとナットは問題ない)。
組み立て後、防塵用のネット(洗剤で洗った後、使いまわし)を接着する。


元と修後のユニット
https://801a-4242a.c.blog.so-net.ne.jp/_images/blog/_dda/801a-4242a/17EFBC89E58583E381A8E4BFAEE5BE8CE381AEE383A6E3838BE38383E38388DSC_6805EFBC88E7B8AEEFBC89.jpg

<写真14:組み立て終わったユニット(上)と、次に修復を受けるユニット(下)>
**修復後の外観はこのようになる**

工程9:四辺の側面に絶縁テープを巻く

オリジナルのユニットのその部分は、蝋でコーティングされている。
最終的には蝋で処理したいが、当面は絶縁テープで代用して、しばらく(1年間ほどか)様子をみる。

調べてみたが、蝋の種類やその入手法が分からない。
このあとは本体に取り付けて、音出しテストとなる。


手作業品の修復は、一にも二にも「工夫」あるのみ
これらの写真を見るだけでも、8Xの元の発音ユニットが、いかに手工業的に作られていたかが分かると思います。

さらに修復には、新品の組み立て作業にはないような、厄介な問題があちこちに発生します。
それらを「工夫」によって一つひとつ解決していかねばなりません。

でもまあ、ユニットの修復も、3つ目か4つ目になると、工程や手順もいろいろ修正され、あとはもう「その道の職人」になったような調子で作業できるようになるものです。
そこまで行けば、手間と、やたらと時間のかかる作業を、ルーチンワーク的にやるだけになりますが、それほど根気が続くものでもありません。


そしてやってみて分かった大事なことを一つ。

たとえば10個ほどのユニットを修復するには、マスキングテープ(幅は各種)、セロハンテープ、不織布ワイパー、絶縁テープ(布製、ゴム系各種)、接着剤、アルコール(無水エタノール)、ティッシュペーパーなどを、大量に消費します。
これらを惜しみなく、湯水のごとく使わなければ、いい仕上がりになりません。
またこれらを含めて、一切の材料や消耗品は、必ず一流メーカー品を使うことをお勧めします。

接着剤を使うために時間に追われ、また息を止めて一発勝負でやる作業もあり、粗悪品でモタモタしている場合ではありません。


オーディオ道楽だから、また深い想い入れのある8Xだからこそやれた、そうでなければやってられない、面倒この上もない、しんどくも楽しい作業でした。

次回の日記は、振動膜への導電剤の塗布を中心に綴ろうかと思います。
ドキドキしてスリル満点の作業です。


(甦れ8X(5)構造と修復の核心部公開 おわり)


コメント 4


kroyagi
 始めましてkroyagiと申します。

 私も永年8xの前身であるELS-6Aを愛用してまいりましたがご他聞に漏れずユニットの能率低下のため使用できなくなってしまいました、どうしたものかと途方にくれていたところこちらのブログに出会い勇気づけられました記事を参考に再生に取り組みたいと思います、

よろしければ使用したフィルム、塗料、接着剤などが知りたいので続きをupしていただけないでしょうか、1台でも多くstaxのスピーカーを生きながらえせるために。

 宜しくお願いします。                 
by kroyagi (2014-07-29 20:25)


AudioSpatial
kroyagiさん、ご訪問ありがとうございます。返信が遅くなって申し訳ございません。

ELS-6Aですか。あの時代に、ここまで精緻なコンデンサースピーカーを作った日本のメーカーがあったことが、まず、日本の誇りであり、日本のオーディオ史の金字塔ですね。8Xを分解し、レストアしてみて、初めて、あまたの海外製コンデンサースピーカーとは一線を画した精密・精緻、そして、こうでなければならない、という作りの素晴らしさを発見することができました。

kroyagiさんご指摘の、フィルムや、それに塗布する導電剤その他について、できるだけ早く、ブログを更新したいと思います。フィルムと塗布する導電剤は、スウェーデン在住のコンデンサースピーカー・ファンで、ボランティア的に、小分け通販をしてくれている方から取り寄せました。今もまだ、材料があるのかどうか、ちょっと、問い合わせをしてみます。
by AudioSpatial (2014-08-02 13:39)


AudioSpatial
kroyagiさん、先日おたずねのフィルム等の入手先について、別の方からも問い合わせがありました。

そこで、入手先のURL等を取り急ぎ、お知らせいたします。

私が、発音ユニットのフィルムと、導電剤、およびフィルムの接着剤を取り寄せたMT Audio Design のホームページのURLです。
ESLのリペアについて、とても参考になりますのでご覧ください。

http://user.tninet.se/~vhw129w/mt_audio_design/


上のMT Audio Designのホームページの「Quad ESL-63 Element Repair」のページの本文冒頭部に、「MT Audio Design ESL Repair Shop」のタグがありますので、それをクリックするとESL Repair Shopのページ(下記URL)が開きます。このショップに、フィルムと導電剤およびフィルムの接着剤の在庫を問い合わせてみてください。

http://user.tninet.se/~wea635n/mt_audio_design/mt_audio_archives/esl_repair_shop.htm

ではよろしくお願いいたします。
by AudioSpatial (2014-08-15 02:49)


kroyagi
お返事有難うございます、まさか私と同じ6Aを所有の方がいらっしゃり再生に取り組もうとしているとは、また私もサブとしてJBL S-101改を使用しているので偶然とはいえ縁を感じます。
早速MT Audio Designに問い合わせてみますありがとうございました。
今後も問い合わせる事が有るかもしれませんが宜しくお願いします。
by kroyagi (2014-08-17 17:37)

https://801a-4242a.blog.so-net.ne.jp/2013-12-11


http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/697.html#c104

コメント [政治・選挙・NHK261] 暴力・テロを示唆する発言で大問題の山本太郎議員  議員辞職をすべき 「(与党に)デッドボールをあてにいきたい。顔面狙って… 真相の道
98. バカは相手にしたくない[42] g2@DSoLNkYqO6ILJgrWCvYKtgsiCog 2019年5月26日 21:59:59 : BnpmjqFwAo : ZE1QUHRnZ3JtcEk=[26]
>>97

書き落としました。

「解釈」なら人により幅が出ます。
客観性を出すため、複数の人間で行い、
議論して修正します。

あなたの場合、解釈するのは勝手なのですが、
その妥当性を問われたとき、核心から逃れる。
これでは妥当な解釈にならないでしょう。

あなたはご自身の解釈が最も妥当だ、
事実そのものだ、という混同を敢えてし
繰り返し、ダダにも近い形で主張している。

ここまでお読みの皆さん、私の指摘は間違っていますか?
http://www.asyura2.com/19/senkyo261/msg/275.html#c98

コメント [政治・選挙・NHK261] 官邸がまたしゃしゃり出る!安倍首相の「願っていません」の否定に躍起(まるこ姫の独り言) かさっこ地蔵
5. 2019年5月26日 22:01:16 : iY2tUaDzzo : OG9pdDhqd0JaRmc=[8]
「い」ません=4文字
「やみ」ません=5文字

安倍御発言に対して、1文字が入る余地は無いよ。

これで「官邸の忖度」で「無かったことにする」様が「何か北朝鮮」のようで、ごわいって思ったよ。
http://www.asyura2.com/19/senkyo261/msg/289.html#c5

コメント [原発・フッ素51] 《滅びゆく日本》虚無が未来を破壊し続ける狂気の時代 お天道様はお見通し
77. 2019年5月26日 22:01:34 : 2dg8TKV3Z2 : Sjc5TERaUEUxSUk=[25]
>>73
しばらく仕事が忙しくご無沙汰していたが、簡単に反論する。
津田論文を読んでないね、もう一度津田論文を読むことをおすすめする。

https://www.iwanami.co.jp/kagaku/Tsuda20170609.pd

この論文は環境疫学の影響による分析が、有意義な影響が認められるのかを、学術的に述べている、そして国際環境疫学会に正式に採用され掲載された。(『福島の甲状腺がん50倍』論文に専門家が騒がないわけ」の論文を読み比べれば違いは一目瞭然)

国際環境疫学会が忠告
http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/2026

国際環境疫学学会会長から津田敏秀氏への返信
https://www.iwanami.co.jp/kagaku/Kagaku_201509_Letter.pdf

この津田論文の要点だけを述べると
「福島県での事故当時18歳以下の検診では、少なくとも5.1mm以上にならないと2次検診に回らず甲状腺がんとして認識されないからです。」
「甲状腺がん症例は論文の結論からしても、大部分が有病割合へとつながる有症病例なのです。」

と述べられはっきりと小児甲状腺癌と断定している。2時検査では血液検査/尿検査/細胞診検査をして甲状腺癌と断定して手術している、もし誤診なら福島県は小児達に大罪をしたことを意味し、それこそ大問題になる。

その反論として スクリーニング効果の戯れ言を言っているが、韓国の例は大人と小児甲状腺癌と比べて誤魔化し、他県によるスクリーニング効果で嚢胞が多く見つかると反論しているが、その他県の嚢胞で手術例は200件もあったのか、そのデ−タ−は提示されていない。

http://www.asyura2.com/19/genpatu51/msg/548.html#c77

コメント [リバイバル3] ハイエンド・スピーカーの世界 中川隆
105. 中川隆[-10115] koaQ7Jey 2019年5月26日 22:01:43 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2234]

日本の静電型スピーカーの音質は今の何千万円もする欧米のスピーカーに遜色無かった _ 2:


ソニー SS-R10 _ 史上最高の静電型スピーカーだったんだけど…

ソニーのスピーカーの最高傑作 SS-R10

そして、1996年ソニー創立50周年に発表されたのがこちら、

SS-R10

当時のソニー社長、大賀典雄氏の希望によって約四年前から着手されたフルコンデンサースピーカー。(大賀氏はクォードESLや、マーチンローガンを愛用されてたそうです。)

フルコンデンサーに依る3way式スピーカー。コンデンサー式スピーカーの問題点を徹底して克服しようと開発された意欲作です。

コンデンサー式の最大の弱点である低域の再生音圧をウーファーユニットを上下、前後で片側で計4枚使用し(38cmウーファーの7個分の面積)量感豊かな低域を実現しています。
http://www.hifido.co.jp/merumaga/kyoto/130412/index.html

▲△▽▼


SONY SS-R10
※受注生産品(左右1セット) ¥3,000,000(2台1組、1996年頃)
https://audio-heritage.jp/SONY-ESPRIT/speaker/ss-r10.html


フルコンデンサー型を採用したRシリーズのフロア型スピーカーシステム。

SS-R10は3ウェイ設計となっており、全帯域にコンデンサー型ユニットを採用しています。

このコンデンサー型ユニットには、ソニーのスピーカー技術の他に、コンデンサー型マイクロホンで培った薄膜技術やテレビの高電圧での高度な絶縁技術が投入されています。

セットの表面から見ると、ウーファー、ミッドレンジ、トゥイーターそれぞれ上下に2ユニットずつ使用した6ユニット構成に見えますが、実際には8ユニット構成となっており、ウーファーは上下とも2組のユニットが重ね合わされた2重構造4ユニットとなっています。これにより、ウーファーとしてのドライブ能力を高め、コンデンサー型では困難であった量感豊かな低域を実現しています。

低域には270x570mmのコンデンサー型ウーファーを4ユニット、中域には70x500mmのコンデンサー型ミッドレンジを2ユニット、高域には25x500mmのコンデンサー型トゥイーターを2ユニット搭載しています。

これらのユニットには家庭用ラップの約1/10の重さしかない6μm(6/1,000mm)の振動膜を使用しています。そのため、スピーカー動作中の前後の空気層の実効的な質量と比較しても極めて軽く、しかも全面が駆動されため際立って優れた音の分解能を持っています。

コンデンサー型で必要な昇圧用トランスには、容量的に十二分に余裕を持たせた大型で高音質なものを採用しています。さらに、電気的に信頼性を上げ、さらに振動に対しても強くするため、バイアス回路とともにエポキシ樹脂で封入されています。

また、ネットワーク部も高音質部品で構成しただけでなく、本体とは別ボックスにすうrことで振動防止と相互の電磁的な影響を遮断しています。


機種の定格

方式 3ウェイ・8スピーカー・コンデンサー方式・フロア型

ユニット
低域用:27x50cmコンデンサー型x4
中域用:7x50cmコンデンサー型x2
高域用:2.5x50cmコンデンサー型x2

定格インピーダンス 4Ω

実効周波数帯域 35Hz〜40kHz -10dB
クロスオーバー周波数 600Hz、4kHz

定格入力 50W(8Ω)
最大入力 100W(8Ω)

出力音圧レベル 80dB/W/m(2.83V)

推奨アンプ 100W〜200W(8Ω)

電源 AC100V、50Hz/60Hz
消費電力 20W

最大外形寸法
(専用中継ケーブル突起含む) 本体:幅805x高さ1,545x奥行525mm
    パネル部厚み:150mm(グリル含む)
ネットワークボックス:幅785x高さ230x奥行290mm

重量
本体:約76kg(グリル含む)
ネットワークボックス:約18kg

付属 スパイク
本体・ネットワーク間の中継ケーブル
電源ケーブル(プラグアダプター付き)
https://audio-heritage.jp/SONY-ESPRIT/speaker/ss-r10.html

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DYNA-HAL -音の細道(27)

第一章『 It's a SONY 』

 1995年8月7日午前11時。既に、この時間でも思わず立ちくらみを覚えるほどの熱暑が東京の街並みをすっぽりと飲み込んでいた。先週は家族を引き連れて伊豆高原で夏休みを取っていたこともあり、品川駅前に降り立つと夏の日差しにつき物の騒々しい蝉の鳴き声が幻聴となって蘇ってくるようだ。目指すは五棟のビル群からなり約1,500人が勤務するというソニー株式会社の芝浦テクノロジーセンター、同社のオーディオ部門が研究開発を行っている本拠地である。

3年前のオーディオフェアーで参考出品された同社のコンデンサー型スピーカーが今年いよいよ製品化されるということで、ある事情も手伝って一般公開の前に単身で聴きに行くことになったのである。

早速受付で記名をして外来者用の名札を付け試聴室に向かう。そこで同社のホームAV部門オーディオ二部・商品設計二課の茶谷郁夫課長、道下政美係長、佐藤浩氏、国内営業部オーディオ営業部付きの山本順光氏という皆様にお出迎え頂いた。実は、この日に丁度ご不在であった同課のもう一人のスタッフである佐藤和浩氏が、前述の「ある事情も手伝って」という経緯の張本人なのである。お陰様で私が開催している毎月の試聴会は大変ご好評を頂いており、回を重ねる毎に皆様のご支持を頂き愛好家の輪が広がっているのである。この案内状の発送部数も年内には一千部に達する拡大を見せている。昨年からだったろうか、熱心に毎月この試聴会に通ってこられた青年が、この佐藤和浩氏だったのである。名前よりも先に顔を覚えてしまった私が、ある日話しかけてみたらソニーでスピーカーを作っているというではないか。しかも、海外のハイエンドオーディオに対しての知識と情報、そして何よりも、それらの外国製品に対する理解を私以上に持っておられる。「こんな人が作っているスピーカーだったら、是非聴いてみなくてはいけない。」と思ったのである。これまでにも、海外メーカーのトップの人達に出会うたびに、その人となりを見て、その会社が作り出す製品に対して信頼感と期待感を膨らませてきた。そんな私にとって、この佐藤和浩氏との出会いは、まさにソニー製オーディオコン
ポーネントの再評価をするきっかけとなってくれたのである。

それに、今回のスピーカーの開発に当たられた4名のうち3名が、佐藤和浩氏の27歳を筆頭に30代前半と大変若い技術者であるということにも関心が持たれた。この随筆でも過去に何回か触れたように、私は日本メーカーの設計者に対して次のような要望を持っている。

「海外製品に対しての広い視野と最新の情報を取り込み、家庭用の再生装置として現代の日本人が求める感性を理解し、これらの時代的な変化を察知して海外製品との共存共栄出来る音質表現を模索して欲しい。」

こんな私の身勝手な言い分に答えてくれそうな期待感が、佐藤和浩氏との会話のなかで次第に高まってきたのである。


第二章『ソニーというオーディオ企業』

 これは意外と知られていない事実なのだが、昭和40年頃まで、マッキントッシュ、トーレンス、オルトフォン、KLH、といった海外のオーディオ製品を日本に紹介し販売していたのは、他でもないこのソニーだったのである。また、よく笑い話しとしてお話するのだが、私も仕事がら様々な職種のお得意様がある。しかし、この世の中の数ある職業の中でも、この職種の人達だけはお付き合いがないというものがある。それは、「政治家とヤクザ」である。従って、その多くの顧客の中には、古くからお付き合い頂いているソニーの社員も多い。

その方々に、以前から伝統的に共通していることが一つある。トヨタ、ニッサンといった自動車業界では考えられないことだが、こと高級オーディオに関してはソニーの自社製品を使っている人は皆無といってもよいくらいにお目にかかったことがない。

もっとも、日本の他メーカーでも、オーディオを趣味にしている人々は大同小異の傾向である。「趣味は趣味、仕事は仕事」と割り切って考えられており、自分の金で自分の好きな音を楽しみながら仕事にも反映させていく、という「音の勉強に対する自己投資」という解釈もあってよいと思う。もちろん、日本の大手メーカーの社員もサラリーマンである以上は、自社製品で認めるものがあっても高くて手が
出ないという現実的な選択も大いにあると思う。

さて、今回のソニー製フル・コンデンサー型スピーカーの開発は、当時は取締役社長であり、現在は取締役会長に就任された大賀典雄氏の希望によって約四年前から着手された。

その大賀氏も前述の例にもれず、英国のクォードESL、現在では米国マーチンローガンのコンデンサースピーカーを愛用中ということである。

大賀氏ご自身は、声楽でバリトンを歌うことでも知られており、当然オーケストラを中心としたクラシック音楽の再生音には強い関心を持たれていた。

採算ベースだけを考えて商品化を行う、そんな姿勢が日本企業の習性であると思ったら大間違い。音楽とオーディオに対する情熱が今回のようなプロジェクトを発進させたというのは、むしろ海外メーカーのトップが決断するモノ作りの本能に近いものを感じるところがある。

その大賀氏から直接の命題を仰せ使ったのが、ホームAV部門オーディオ二部・商品設計二課の課長であり主任研究員の前田敬二郎氏であった。しかし、大変残念ながら白血病に犯された前田氏は、昨年志し半ばにして遂に帰らぬ人となってしまったのである。

その意志と熱意を継いで、先にご紹介した同課の茶谷氏をはじめとする皆さんが、ソニー株式会社の創立50周年モデルとして完成にこぎつけたのである。

ちなみに、1996年5月7日がソニー株式会社の創立50周年記念日であり、今年の秋から発売するモデルをその記念碑としていくという事である。

さて、茶谷氏にソニー・フルコンデンサーの開発意図が、従来からあった他社のコンデンサースピーカーに対して、どの様なところにあるのかを聞いてみた。


「大変単純な目標ですが、なかなか実現出来なかった課題です。

ハイブリッド構成(低音再生にコーン型のダイナミック型スピーカーを組み合わせる方法)に頼らず、全帯域を文字通りフル・コンデンサーで再生するというものです。

しかし、誤解のないようにお願いしたいのはソニーが手がけたからと言って、コンデンサー型の原理から発祥する再生音圧の限界点を飛躍的に向上させた、という様な型破りでオーバーなものではありません。むしろ、コンデンサー型の原理には忠実に従いシンプルな構成によって、従来の完成度不満を感じるフルレンジ・コンデンサー型、あるいはハイブリッド構成のコンデンサースピーカーでは満足出来ない
、そんな人々のために開発したものです。」


なるほど、お話を耳で伺いながら、すでに私の目はフル・コンデンサーの実物に吸いつけられていた。

第三章『正攻法の選択が生んだ奇手』

 高さが2メートル近くある物が多い海外製のプレーナー型スピーカーの大きさから比べると、ソニーのフル・コンデンサーは明らかに日本的サイズである。横幅も800ミリ程度、高さも1,535ミリ、と私の胸元くらいでほとんど威圧感はない。正面から見て、トゥイーターが取り付けられている内側は垂直にカットされているが、外側は上に向かって幅が狭くなる片側が丸くふくらんだ台形をしている。私が聴かせて頂いた試作機はラワン合板で出来ており、厚み0.5ミリのウォールナット仕上げのツキ板で覆われていた。ただし、ユニットが取り付けられている55ミリもの厚みを持たせた長方形の板材は合板だが、このラウンドしている外側の湾曲部分は無垢材から削り出している。最終的にはラワン合板にするか、もう一つの素材候補である米松合板を採用するかどうか、今後決定されるということだがウォールナット仕上げの外観には変更はない。

さて、肝心なユニットだが、独立した3ウェイ構成のすべてに化学的な分類でいう、ポリエチレン・テレフタレートと呼ばれる6ミクロンの超薄膜が採用されており、音響工学的に言って相当面積に存在する空気の質量よりも軽い素材であるという事だ。この処理方法は企業秘密ということで教えてはもらえなかったが、フィルムの厚みの100分の1の厚みで、特殊な導電材を化学処理してコーティングしている。

ちなみに、他社の場合には8ミクロンから16ミクロン程度の薄膜を使用しているものが多い。また、これに施す導電材も多くは酸化錫などを含む導電塗料をスプレーで吹いて塗布するような原始的な手法をとっているところもあり、時には薄膜自体の質量よりも重たい層になっているものもあるようだ。

ユニットは縦方向に長い長方形で、各帯域が上下に一対ずつ6個が取り付けられている。トゥイーターは幅二五ミリで高さが500ミリ、ミッドレンジは幅70ミリで高さが500ミリ、ウーファーは幅270ミリで高さが500ミリ、というのが1ユニットの振動面積で、これが縦方向のインライン状に二列並んでいる。

このウーファーは両チャンネル合わせて単純計算すると、38センチ口径のコーン型ウーファー七個分に相当する振動面積を持っていることになる。

コンデンサー型であるので、これらの面積の振動膜を固定極が一定のギャップをもって挟む事になる。この固定極となる黄銅製パンチング・メタルは琺瑯のような表面仕上げがなされ、外界との環境的な絶縁によってシステムからのノイズ発生を絶つという大きな役目を負っている。


クォード社のESLは梅雨時にはジーというノイズが発生してしまい、製造元もそれを認めているが対応は不可能とされていた。

米国のマーチンローガンも、エアコンの風を直接受けるとコンディションが損なわれるという。

まず、国産である以上は自国の気候風土による環境変化に十分な配慮をしたというのは、当然でありながら大変難しい課題をクリヤーしたということで評価に値する。私としても、安心して販売出来るものであるのは大変ありがたいことだ

そして、3ウェイ構成のクロスオーバー周波数は、下から600Hzと4キロHzに設定され、オクターブ当たりマイナス18デシベルというスロープ特性を持つネットワークで帯域分割されている。

凝っているのは各帯域の高電圧バイアスの設定である。

トゥイーターは2,000ボルト、ミッドレンジは4,000ボルト、ウーファーは8,000ボルト、と帯域によってバイアス電圧を独立させているのである。

しかも、固定極と振動膜のギャップも、トゥイーターでは前後の片側に0.3ミリずつ合計0.6ミリ、ミッドレンジは一ミリずつ合計二ミリ、ウーファーは5ミリずつ合計10ミリ、受持ち帯域別の細分化が行われている。

この配慮によって高域の再生帯域は、一枚の振動板で駆動されるコンデンサー型では至難の技とされている40キロHzまで確保されているのだ。


さて、この様な概要をご理解頂いたあとで、このソニーが開発したフル・コンデンサーの面目躍如たる最大の特徴が、独自の低域再生法にある事を特筆しておきたい。

一般的に言って、ダイナミック型スピーカーの振動板のように大きな振幅が得られないため、中・高域に対して低域の再生音圧が低下し低能率となってしまう

そこで、どうしても低域の再生音圧を高める、ということがシステム全体の能率の向上のために必要となってくる。

更に、コンデンサー型スピーカーで超低域まで再生帯域を拡大しようとすると、必然的に次のような問題に直面する事となる。

まず、一般的なコーン型のウーファーに対して、振動板の質量が比較のしようがないくらいに極小であること。これは、オーディオ信号に対するトランジェント(過渡特性)が大変素晴らしく向上するというコンデンサー型最大の利点を生むが、低域再生に関してはそれ自身のエフゼロ(最低共振周波数の意・単純に言えば低域の再生限界として理解しても間違いではない)を引き下げることが難しいという相反する一面がある。

そこで、多くのプレーナー型の場合には、低域ユニットの振動面積を 大きくして低域の再生音圧を引き上げようとし、同じに音響的な負荷(アコースティック・インピーダンス)を大きく取ることによって低域再生の限界点を引き下げようとする。

ちなみに、一般的な箱に取り付けられたダイナミック型スピーカーの場合には、ユニットの後方に存在するエンクロージャーの容積や、バスレフポート、パッシブラジエーター、バックロードホーン、などの手段によってエフゼロを調整することが可能であり、低域の再生レベルもエンクロージャーの助けを借りることが出来るので小型化しやすい。反面、エンクロージャーの設計が独特の個性となって特有の質感を演出してしまう点が、以前から箱の音として指摘されている問題点となっている。

それでは、単純に言ってコンデンサー型をはじめとするプレーナー型スピーカーは、ひたすら低域ユニットの振動面積を大きくしていけば良いのかというと、当然ながら家庭用としての大きさの許容範囲もあり、いくつかの課題も発生してくる。これは他社のコンデンサー型スピーカーにも共通することだが、ソニーのフル・コンデンサーの場合にはウーファーの動作を高い周波数に向かって、オクターブ当たりマイナス18デシベルというスロープ特性で中・高域をカットしながら600Hz以下を再生させようとしている。音波の波長が3.4mもある100Hzや倍の6.8mもある50Hzは、単純に言って1秒間に振動膜が100回50回と前後に振動するわけだ。そして、仮に600Hzの音を例に上げれば、波長が0.56m程度で、文字通り1秒間に600回振動しなくてはいけない。

低域再生を重視して振動面積を増やすということは、目標とした特定の帯域だけを再生するならばよいのだが、前述の数値を例に上げれば、ひたすら振動膜を大きくしていった反作用として600Hzの再生に肝心なトランジェントが伴わず、正確な倍音の表現に支障をきたす事となってしまう簡単な実験で、団扇をゆっくりと大きな振り方であおぐ分には抵抗は感じないが、同じ振り方で激しく高速であおごうとすると強い空気抵抗を感じるのと同じ理屈だ。また、低域の楽音でもオルガンやコントラバス、ウッドベースのように継続した音波を比較的ゆったりと発するものと、キックドラムやエレクベース、シンセサイザーによるプログラムを打ち込んだ鋭い立上りの低音など、低域の再生には倍音を多く含んでいるがゆえに、重厚な脈動感を捕らえるべきスピード感も求められるのである。こうした難関をクリアーするために、ソニーが採用した手段とは何か。両チャンネルの振動板の裏表を合計すると38センチ口径のウーファー七個分に相当する振動面積を持たせてしまった、幅270ミリ高さが500ミリの振動膜を内蔵するアッセンブリーを何とそっくりもう一つ貼りあわせる形で後方に取付けダブルウーファーとしてしまったのだ。

正面から見ると1枚に見えるウーファーの振動膜が、その後にちょうど1センチの間隔を隔ててもう一つの振動膜があり、同一ユニット二つが抱き合せに取り付けら
れている形だ。このシステム全体で使用されているウーファーの振動板は全部で8枚ということになり、この一対の振動膜は外界とは小さな通気孔で結合された空気層を挟んでおりパラレルで同相駆動されている。誤解のないように念を押すが、この通気孔はバスレフのような低域輻射を意図したものではない。航空機に乗せて輸送を行う際、気圧変化によって振動膜が破れないようにと単純な理由からである。話しをもとに戻すと、プレーナー型の場合には前述の音響抵抗の考え方として当然振動膜の後方にも空気が存在しており、振動板の負荷としては前後両方を考慮しなくてはならない。リスナーの眼前にある振動板から聴こえてくる音も、実は前後両方の負荷によって得られた低音を聴くことになる。

しかし、手前側の振動板の後方にあるはずの負荷が見かけ上無くなるために、先程の団扇の例で言えば高速で振り回しても空気抵抗を感じない状況が得られる
というわけだ。従って、同面積で振動板が一枚だけの場合に対して、約6デシベルの再生音圧の向上を実現させた。

更に、前述の課題点の逆説的な効用を生み出しており、何と30Hzを余裕を持って下回る超低域までのエクステンションと、ミッド・バス帯域に十分なトランジェントを与えることに成功しているのである。もちろん、この抱き合せとなった一対のユニットの微妙にして完璧なエフゼロ調整は、この手法を駆使する上で欠かすことの出来ない条件となっている。

それでは、各ユニットごとのエフゼロは、前述の面積と音響インピーダンス以外の条件では、一体何によって決定されるのか。それは、コンデンサー型の場合、少なくとも振動膜のテンション(貼り付けるときの張力の調節)によって左右されることが多い。テンションを強めて張っていくと高域の再生には有利になるがエフゼロも上昇する。テンションを緩めていくとエフゼロは低下するが、度が過ぎると振動膜が不規則な動きを始めて変調歪が増加してしまう。

言うまでもなく、この調整も高精度のうちに処理されているという。そして、振動膜二枚を擁する片側上下二つのウーファーには、このエフゼロを更に拡散させる効果を狙ってユニークな使い分けがなされている。通常、パワーアンプから出力されたオーディオ信号は、スピーカー内臓のネットワークを通過して各帯域に分割される。コンデンサー型の場合は、この後で高圧バイアス回路であるトランスを経由して固定極に電位変化をもたらすことになる。

この際、トランスのインダクター成分と振動板の前後に存在するキャパシタ
ー成分を応用した共振回路に、トランスからの出力に対して抵抗をシリーズで挿入することによって定数の変化を与え、ネットワーク以外のハイカット・フィルターを下側のウーファーにかけている。

この作用によって、2本のウーファーは異なる高域特性を持つことになり、スタガー動作をするように下側のウーファーを駆動している。この工夫によって、エフゼロの4オクターブから8オクターブ上に発生する周波数特性の谷を埋めることが可能となり、120Hzから240Hzに相当する低音楽器群の充実した再
生を実現している。このエフゼロと逆特性となる気になるインピーダンス・カーブだが、簡単な話アメリカのアヴァロンと大変酷似しているそうだ。

つまり、30Hzから40キロHzにわたって所々に緩やかな起伏はあるものの、ほぼ平坦であり大きな山谷はなく、最低でも3オームを維持しているとの事だ。パワーアンプからすれば、仕事のしやすい相手であることは間違いない。

思えば、英国のクォード社が世界初のフルレンジ・コンデンサー型スピーカーを発表したのが、何と私がこの世に生まれた1957年である。これから数年の後、第二章の冒頭でご紹介したようにソニーは海外のオーディオ製品を輸入し始め、KLHなどを参考としながらコンデンサー型スピーカーの開発をしていた。

同時期には、国内メーカーのいたるる所で同様な取組みがなされ、スタックスは自社ブランドでの製品化に成功した。

しかし、ソニーを含むその他のメーカーは商品化の容易さから、ダイナミック型のスピーカー作りに移行し、コンデンサー型の研究開発を断念していたのだ。

この、ソニーにおける昭和40年前後のコンデンサー型スピーカーの研究論文は現在も同社に保管されている。30年後の現在においても、立派に今回の製品化につながる基礎研究の土台となっていたことをお知らせしておきたい。

創立50周年を迎えようとするソニー株式会社の30年前の悲願が、私と気さくに語らうような若者たちの手によって完成される。そんな、日本人の手になるソニーのフル・コンデンサーを、私の手によって皆様にご紹介したい。こんな気持ちを、私の職性と性格からお察し頂ければ何よりである。

第四章『設計者の本領』

 お通し頂いた試聴室は、おおよそ四〇畳程度はあろうかという大きめの部屋である。

スピーカー後方の壁面から1.5メートルほど手前に、そのフル・コンデンサーが1セットだけ置かれている。

床には結構毛足の長い絨毯が敷き詰められており、私が話す肉声の帯域はライブであるが、壁二面が二重のカーテンで覆われていることもあり、低域と高域の両端ではかなり吸音されているのが一聴してわかった。

スピーカー本体は試作を繰り返してきた末の物であろうか、ユニットの周辺部にはケーブルも露出しており悪戦苦闘の後がうかがえる。その各ユニット周辺の後側は、分厚い板材がえぐり取られており後方への放射がスムースに拡散されるように配慮されていた。後日うかがってわかったことだが、このスピーカー本体のパネルそのものは、開発当初に作られたものをユニットの開発を行いながらずっと使い続けてきたもので、量産に当たっては更に改善された本体パネルを採用するということであった。つまり、この日聴かせて頂いたのは、現時点における試作過程の最新の姿であり、ユニットの開発の最終段階のもので、これから最終的な仕上げに向けて変更点が多々残された状態ということだ。

さて、過去の経験から、ここをコンデンサー型で聴いてみたいという曲で、聴きなれているCDを持参してきた。私が日頃聴いているシステムを意識してご用意頂いたものか、

マークレビンソンのプリアンプとクレルのパワーアンプ、
そしてソニーのCDP−R10のペアでセッティングされている。


まず、弦楽器を中心としたクラシックで聴き始めた。ハッと思い付いた第一印象は、「アレッ試作段階の割には、落ち着いているじゃないか。」と思われるほど、既に感性の領域といっもよい安定感が感じられるのだ。この感想を裏付けるものとして、各ユニットのつながりに誇張感や強調感と言ったアクセントは皆無であり、楽音の質感を大変自然に表現しているのである。コンデンサー型以外の動作原理の
物も含めて、ダイポール型の放射パターンを持つスピーカーを一つの集合体として考えて、過去に聴いた何種類かのプレーナー型スピーカーで見受けられた、ヒステリックにけばだつような印象がないのである。

「これは長時間聴いてもいいなァ。安心して聴ける。」

これが、大貫妙子のヴォーカルを聴きはじめるころになると確信に変わる。イントロでのウッドベースがふくらみもせず、見事にコントロールされている。この曲は
ちょうどジェネシスVで聴いたときに膨張したウッドベースとなり、サーボコントロールアンプのパラメーターを変更した経験のあるサンプルとして記憶に新しい演奏だ。「コンデンサー型にあって重量感とスピード感の両立か。ウーン、何だか期待出来そうだな。」と、後ろで控えているソニーの社員の皆さんに気どられまいと、口元が緩んでしまう表情を見られないようスピーカーに顔を向けたまま聴き続けた。

次に、これもジェネシスVの試聴で使った曲で、オルガンのスタッカートとメッゾソプラノのデュオによる壮大な空間表現を聴く。

「ウン、これはジェネシスVの勝ちだな。でも、待てよ。去年のテクニクスのように部屋とシステムが変わってから、あれほど評価が変わってしまった事もあった。こいつを私のフロアーに持ってきたとしたら、果たしてどんな可能性を見せてくれるんだろうか。」色々と考えをめぐらせているうちに二七曲も聴いてしまった。量産に向けた最終試作を九月末頃には間に合わせるという営業の山本氏の力強いご返事を頂き、お礼を申し述べて炎天下の品川駅へと向かったのである。

あれから一週間後の8月13日、九州に出張しておられた佐藤和浩氏が私の元を訪ねてくれた。お気の毒なことに、製品の仕上げに向けてのツメで夏休みも返上だということだ。さすがにソニーの本拠地に乗り込んでいった日は、いつものペースで好き放題の注文を付けるのも憚られたが、自分のホームグラウンドでは遠慮なく設計者本人である佐藤和浩氏に私の所感をぶつけることが出来た。

「コンデンサー型で一番おいしいはずの、あの余韻が少なかったよ。」

「ええ、そうなんですよ。吸音性が高いあの部屋の特性なんですよ。
いつだったか、違う所で鳴らしたら高域が出過ぎたのに驚いたくらいです。あの試聴室も改装する必要があると思っています。」

と、佐藤氏は即答。

「低域のズーンと余韻を引くはずのキックドラムがドシッで終わってしまって、あっさりし過ぎだったけど。」

と、私は続けてきいてみた。

「それも承知しています。パネル構造の本体が強度不足なのが原因です。
あの日お聴かせしたのは三年間使い込んできた初期型の試作パネルなんで、量産モデルは大分強度を高めた設計になっています。」

なるほど。「ユニットの固定極に対しては、企業秘密という琺瑯のような絶縁処理がされていますね。外側から手で触れても安心ですが、振動板と向き合う内側はどうなっていますか。」

と、見えない所も聞いておきたかった。

「よくぞ聞いてくれました。これがコンデンサー型として最も他社に誇れる点なんです。
クォードの場合には固定極が剥き出しになっているので、バイアス電圧や増幅した音楽信号電圧の絶縁は振動膜と固定極の間にある空気の絶縁耐圧に依存しているわけです。従って、湿度の影響によって空気自体の絶縁耐圧が下がると放電現象が起きて、ノイズが発生してしまうんです。

そこで、我々はバイアス電圧など高電圧の絶縁を空気層に頼らずにすむよう、固定極全体に絶縁処理を施したんです。

この固定極は一枚一枚2万ボルトの耐圧検査をしていますので、万一固定極と振動膜が接触してもスパークを起こす心配はありません。

ほんとうに、ここまで来るのに苦労したんですよ。」

苦労したということを明るく楽しそうに語られてしまうと、こちらもつられて笑みが漏れてしまう。でも、これが趣味であるオーディオ製品を設計する人々には大切な事だと思う。作っている本人が喜びと生き甲斐を感じながら作り上げたもので
なければ、使う方にも大切なそれらの気持ちが伝わるはずがない。

でも、人情だけでは商品評価は出来ないぞ、と心を鬼にして次ぎの質問。

「クォードもマーチンローガンも、その固定極のパンチングメタルの穴の大きさは均一みたい。
振動板を前後に挟んでいるパンチングメタルは、振動板に対してアコースティック・インピーダンスとして一種の負荷となっているはずだね。とすれば、この穴の大きさによってユニットのエフゼロが変化しちゃうんじゃないかな。
これって問題にならないの。」

「川又さん、鋭いご指摘ですね。それって確かに問題になるんですよ。
特に、ウチの場合は3ウェイですから、帯域別に穴の大きさを変えているんです。トゥイーターが一番小さい穴で、ミドからウーファーへと大きくなっているんです。これも、手間暇かけてコンピューターを使ってシミュレーションを繰り返したり、厚みは同じで穴の大きさが何通りもあるパンチングメタルを何枚も作って、きちんとユニットとして組み立てて試聴を繰り返したんですから、明確な根拠として自信のある音に仕上げてきたつもりです。

エッ、他社はどうかって?  
理由は色々あるんでしょうが、皆さん同じ穴の大きさの一枚パネルを使ってますね。」

顔で楽しそうに話されると、よけいに自信として受け取れてしまうのが不思議な佐藤氏のキャラクターである。お若いのに大した説得力だ。

「トゥイーターをインライン状に上下1メートルに渡って配置してある割には、水平方向の指向性が狭く感じられたのはなぜ。」

と、続けた。

「それはトゥイーター自身の振動板の幅が音圧を求めた関係で広い事と、最大の原因はミッドレンジのユニットとの間隔が広過ぎることにあります。

このトゥイーターの幅も六種類くらい、長さも同程度の種類を試作して、全部聴きながら決定したバランスなんです。

アポジーのリボントゥイーターのように細くしたいのですが、コンデンサー型はリボン型とは違い振動膜の全周を固定しているため、あまり幅を狭くすると実際の面積比以上に可動部分が減ってしまい能率が低下してしまうんです。

だから、カット・アンド・トライで実際に作ってみないと結論が出なかったんです。

それから、ミッドレンジとの間隔も、設計仕様では改めてありますからご心
配なく。」

と佐藤氏の解答。

「振動板の面積に対して、アポジーのバッフルデザインは小さな面積だね。
それに、トゥイーターの内側にあるバッフル板の末端も細い上にラウンド加工されてるね。
高域の拡散がきれいになされるような配慮はどうだろうか。」

と、私も他社比較を交えながら、ここぞとばかりに質問を繰り返す。

「確かに望ましい処置です。しかし、川又さん。アポジーのパネル構造が強度的に如何なものかはご存じでしょう。私は、それを配慮した上でパネルのバッフル効果とのバランスを図りながら、最終的には最大限の強度を持たせるつもりです。」

と、勉強の跡が見えるスキのない解答だ。私も勉強という意味では、ひけをとらない数のコンポーネントを聴いてきたつもりだ。ハイ・スピードとして印象付けられる物もあったので。

「ダイナミック型の場合には当然ボイスコイルがあって、特異なインピーダンスカーブもあるよね。インピーダンスが周波数によって変化するということは、均一な電流を送りこむことが難しいということでパワーアンプの力の見せどころとなるわけだ。でも、スピーカーの電気的な特性はその動作原理において、正確な波形電送を行うためのハイスピード化につながるものがあると考えているんですが、いかがですか。」

「川又さんのおっしゃるハイスピードの概念というのは、判り易くていいですね。ダイナミック型は振動板の質量や箱の存在から、本当の意味でのトランジェントを探り出すのは大変な事だと思います。コンデンサー型の場合には、それらはないわけですから反応の速さは比較のしようがないくらいです。しかし、もっと簡単に言えば、コンデンサー型は音波を発生させるために電流を流す事を必要としない、という概念こそが大切なことなんです。振動膜上に均一に分布させた電荷に対して、固定極より昇圧した音声信号を与えることによって振動膜を駆動するコンデンサー型の原理は周知の所でしょうが、最も肝心なことは、コンデンサー型では電流を流してはいけないということです。

放電という電流が流れる現象が起きれば、音になるどころかトラブルの原因になるだけです。

一口にコンデンサー型の電気的特性を語ればこんな感じかな
でも、パワーアンプに優秀なものを望むという点ではダイナミック型と同じですね。」

淀みなくお話になる佐藤氏は、総合メーカーであるソニーの社員でありながら、今回のフル・コンデンサーに合わせるべきアンプには、自社製へのこだわりは持っていないようだ。

「スピーカーの位置や角度で音質表現が変化しやすいですね。言い替えれば、リスナーとスピーカー、そしてルームアコースティックを考慮した上でのセッティングが必要だと思うね。私が出掛けていってやるのももちろん可能だけれど、ソニーとしてはどう考えているのかな。」

と、実際に販売した場合の納品面で考えられる営業的な問いかけもした。

「ご指摘の通り、セッティングは非常にデリケートな問題です。数年先はわかりませんが、しばらくの間は我々の設計チームがお客様のご自宅までセッティングに伺う事が必要だと考えています。」

なるほどね。私の知りえる限りの技術的知識をもとに投げかけた質問に対しても佐藤氏の解答は、ご苦労と実践のもとに得たノウハウを根拠としており、お茶を濁す程度の回避的な解答ではなく明確で納得の行くものが即答でポンポン返って来る。

ジム・ティールのようなエンジニアが会社の代表者としてスポークスマンを兼ねているのとはひと味違って、まさに日本人設計者の本領発揮とも言うべき爽快さである。この日もあっという間に一時間以上も話し込んでしまい、つい足止めをしてしまったようだ。これから何処へいくのかと尋ねたら、

「これからS君の家へ行って、川又さんが売ったジェネシスVを聴きに行くん
ですよ。」

と、私のフロアーで同僚の道下氏と待合せをしてS氏のお宅へ向かっていった。
佐藤氏と旧知の間柄であるS氏も私のお得意様の一人であり、佐藤氏ご本人も当フ
ロアーでお買物をして頂いている関係なのである。夏休み返上でフル・コンデンサーの仕上げに取組み、週末の休みにも友人の自宅へ聴きに行く。なんと、勉強熱心なことかと感心してしまった。

確か、老子であったと思うのだが、「敵を知り己を知れば百戦危うからず」と言う格言がある。佐藤氏の場合には、海外のハイエンドに対して「敵を知る」というよりは、お友達感覚で敵と仲良くなってしまうようだ。敵視するよりも、その方が相手の音という性格をよく理解出来るのもうなずける。

「私が付けた注文にも、こんな人が答えてくれるのだったら納得出来る。これから一体どんな素晴らしい音に仕上がるのだろうか。そして、それは私のソニー観を根底から変える作品となる事だろう。」

と、私の期待は更にふくらんでいく。意外にも、オーディオに深い根を持っていた
世界企業のソニー株式会社、その社風とも言うべき人材育成と30年に渡る基礎研究の成果として、間もなくソニー本来のオーディオとして開花しようとしている。
                                    【完】
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/oto/oto27.html

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SS-R10
3WAY SPEAKER SYSTEM ¥1,500,000(1台)
http://knisi2001.web.fc2.com/ss-r10.html

1996年に,ソニーが発売したスピーカーシステム。ソニーとしてはSS-GR1以来の高級スピーカーシステムで,ソニーのような大手メーカーとしてはきわめて珍しい(というより前例のない)エレクトロスタティック・スピーカーシステムでした。

エレクトロスタティック型は静電型,コンデンサー型などとも呼ばれ,超軽量な振動膜が静電応力によって振幅する構造となっており,分割振動が無く,低歪,平坦な位相,高速応答を実現できるなど,スピーカー技術者にとってもある意味理想の方式といわれています。高音域用ユニットとしては古くから製品が作られていましたが,全帯域をエレクトロスタティック型で再生するフルカバーシステムとなると,難しい面もあり,これまでもQUAD、 MARTIN LOGANなど,海外のメーカーを中心にいくつかのブランドに限られ,少数派となっていました。

そして,国内ではスタックスがすぐれた製品を作っていました。そんなエレクトロスタティック型(ソニー自身はコンデンサー型と称していました。)のフルカバーシステムに,大メーカーであるソニーが挑戦し,ユニットの基礎研究から数え,6年間の歳月をかけて研究し,完成させたのがSS-R10でした。

エレクトロスタティック型では,1ユニットでフルレンジをカバーすることも可能で,1ユニット構成のシステムが主流ですが,振幅の大きな低音域の再生に問題が生じたり,そうした低音域の再生に主眼を置くために高音域の再生にしわ寄せがくるという問題点がありました。特に,高域再生においては,平面波であるがゆえに,指向性がレーザー光線のようにビーム状になり左右のスピーカーの正面中央から少しでも聞き手がずれたり頭を動かすと音像が結ばなくなるなどの現象も大きな問題点としてありました。

そこで,SS-R10は,高域の指向性をビーム状から脱却させ,極力リスニングエリアを広げるために,3ウェイ構成をとっていました。ユニット構成は,上下に2ユニットずつ配した3ウェイの6ユニット構成に見えますが,実際には8ユニットという構成で,ウーファーに4ユニット,スコーカーに2ユニット,そして,トゥイーターに2ユニットとなっていました。ウーファーが4ユニット構成になっているのは,上下とも2組のユニットが組み合わされているためで,こうすることでウーファーとしてのドライブ能力を高め,量感のある低音を実現しようとしたものでした。


ユニットの振動膜は,家庭用ラップフィルムの1/10の重さしかない厚さ6μmで,振動膜の前後の空気層の実効的な質量と比較しても充分に軽く,全面駆動により際立ってすぐれた音の分解能を可能にしていました。

ユニット1枚の高さは500mmで共通となっており,ユニット1枚の幅は,ウーファーが270mm,スコーカーが70mm,トゥイーターが25mmで,一般的なユニットの3ウェイスピーカーシステムと水平方向の指向性パターンは近いものとなっていました。振動膜の表面には,導電性ポリマーを化学的に形成する加工がされており,

振動膜の母体は透明であるが,加工後も淡く色をまといつつも透明なものとなっていました。振動膜を挟む穴の開いた電極の母体は真鍮で,その表面を絶縁のためのエポキシが包んだ形になっていました。

エレクトロスタティック型スピーカーには,エンクロージャーが必要でないため,エンクロージャーの影響を受けず原理的に素直な音質が実現できます。反面,ほとんどただのパネルという形状のため,強度がとれにくく,たわみが生じる可能性があったり,振動の基点の強度が弱くなるなどの弱点がありました。

そこで,SS-R10ではパネルの強度を飛躍的に高めていました。パネル部は,米松を6センチ厚の合板にしたものを使用し,ねじりやたわみに強いきわめて強固なものとし,聴感上のS/N比も大きく上がっていました。

6cmという厚みは,ユニットに厚みに対してかなりの厚みになるため,開口部の凹みが大きくなり,空洞の共振等,音の拡がりへの影響の可能性も出てくるため,角を滑らかに削り取るなど念入りに加工されていました。

また,フレームにあたる米松製パネルは,響きの良さから選ばれたということでした。


エレクトロスタティック型スピーカーの発音原理は,電極と振動膜とにバイアス電圧をかけ,そのうえで電極にトランスによって昇圧された音楽信号を流すと,電極の電圧が変化し,振動膜を動かすことになるというもので振動膜の前後にある電極が,振動膜を挟んでプッシュプル動作で振動膜を駆動することで正確で繊細な音の再生が可能となっていました。2枚の電極に振動膜が挟まれた状態が,コンデンサーの構造そのものであることから,日本ではコンデンサー型とも呼ばれ,ソニー自身もSS-R10をコンデンサー型スピーカーシステムと称していました。

こうした動作原理であるため,エレクトロスタティック型は電源が必要で,本体後部についたボックスの内部には,電源トランス,保護回路,バイアス回路,信号トランスが内蔵されていました。電源トランスは,ウーファー用,スコーカー用,トゥイーター用独立で3個搭載されており,歪み感が少ないためついパワーを入れがちになりやすいエレクトロスタティック型ゆえ,トゥイーターにのみ保護回路が内蔵されていました。フロント面下部の通常緑のLEDが保護回路が動作すると赤に変わるようになっていました。バイアス回路は,ウーファー,スコーカー,トゥイーター,それぞれ独立で,スコーカー用,トゥイーター用は基板を共有し,ウーファー用は専用基板になっていました。音楽信号を昇圧する信号トランスも容量的に充分余裕を持った大型のものがそれぞれ独立で搭載されていました。基板はガラスエポキシ基板で,各部品を付けた後,信号トランスも含めてエポキシ樹脂を充填して密閉した構造になっていました。これは高電圧を扱う回路やパーツをホコリや湿気から隔離し防振するためでした。


ネットワーク回路は,高電圧部の影響を排除するために,本体とは別ボックスとされていました。パーツは高品質なものが厳選され,負荷抵抗は耐入力を上げるため大型のものが採用され,フィルムコンデンサーも大容量のものが採用されるなど,各パーツ類はいきおい大型のものになり,相互干渉させないように余裕をもって配置するため,ネットワークボックスも非常に大きなものとなっていました。ネットワークボックスと本体とを接続する付属ケーブルは,接続コネクターに,PA用のパワーアンプとスピーカーの接続に使用されるスピコンが使用され,信頼性を高めていました。

以上のように,SS-R10は,ソニー初の,そして唯一のエレクトロスタティック型のフルカバーシステムとして, 高い完成度を実現していました。それまで存在していた同方式のスピーカーシステムに比べ,正攻法で高い技術レベルをもって完成したシステムとなっていました。それまでのものと比べ使いやすさは高められていたとはいえ,音圧レベルが80dB/W/mと低く,パワーアンプもある程度以上のものが必要とされ,ドライブ感や迫力を求めると難しさはあるものの,晴れ晴れと澄みきった音場感や繊細で歪み感のない音は独自の魅力をもつもので,こうしたスピーカーを大メーカーであるソニーが作ったこともある意味驚異的であったと思います。

以下に,当時のカタログの一部をご紹介します。

名演奏に接したときの感動にも似た心の解放感。
フルコンデンサー型,SS-R10。
あくまでも上質のリアリティを求めた
細部にわたる入念な作り込みが,
その存在を忘れさせるような
自然な音場空間を生み出します。


◎全帯域でコンデンサー型ユニットを使用した
 3ウェイ構成のスピーカーシステム

◎2重構造のウーファーにより
 低域も量感豊かに再現できます

◎極薄の振動膜が生み出す優れた音の分解能

◎キャビネット・レスによる素直な音質

◎細部にわたって高音質優先設計
http://knisi2001.web.fc2.com/ss-r10.html

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2011年 07月 08日
DVDシアターとハイエンドオーディオ
https://freeuniv.exblog.jp/15083176/


コンデンサー型スピーカーとは、静電力を利用して、振動板を駆動するスピーカーで静電型スピーカーとも呼ばれている。2枚の振動板を 向かい合わせ直流電圧をかけてやると極同士がひきつけあう。一方を堅い物質、もう一方を薄い柔らかい物質(振動板)にする。

ここにアンプからの音声電流を 流すとスピーカーの振動板として機能する。 この形式をシングル型と呼ばれるが、固定板と振動板の間は極めて薄く大きな振れ幅はとれないことからツィーターとしてしか利用できない。

実際のコンデンサースピーカーは2枚の固定極の間に振動板をはさむ形のタイプのものが主流である。この方式をプッシュプル型と呼ぶが、こちらのほうが大きな振れ幅をとれるので、フルレンジ・ウーファーとして利用が可能になる。

わたしは、これをWプッシュにして効率を稼ぎサッカーボールのような球面体の無指向性の点音源と、天井・壁・床の六面全体に平面パネルのスピーカーを配置したオーディをルームを作ったことがあります、

その素晴らしさは言葉で表現するのは難しい、だが実物をお聴きになれば驚愕されることは間違いないと思います。残念なことに震災でなくしてしまったのですが、最近、それを復活してみたいと思い有志を募って、ハートクイエク 仙台 BASE CAMPで音楽を聞くアメニティーとしてコンデンサー型スピーカーを作るプロジェクトを立ち上げたいと思います。

完成したモノをお聴きになれば、大面積のスーパーウーファーから重低音がふわっと圧力として感じる感覚、歪の少ない中高音、感動すること間違いなし。16Hzから20kヘルツを超える周波数範囲を二つの点音源のスピーカーと大規模な平面音源で構成するコンサートホールが出来上がります。


市販されていた製品

QUAD ESL63

昔はコンデンサ型スピーカーも多く市販されていたようだが現在はほとんどなく、据え置き型スピーカーとしてはイギリスのQUAD(クォード)が有名です。


ユニットの仕様

1.形式:エレクトロスタティック(静電型)スピーカー:中高域エレメント×2/ベースエレメント×2許容入力:55V

2.出力音圧レベル:86dB/2.83Vrms

3.定格インピーダンス:8Ω

4.外形寸法:670(W)×940(H)×315(D)mm

5.重量:20.5kg


視聴してみたが能率が低い(このサイズでで86dbしかない)アンプの出力が小さいのかと思うほどである。これはもしかしたらコンデンサー型に特有のバイアス電源の問題かもしれない、もっと高い電圧にしてはどうだろうか。ユニットパネルに時間差をつけて電気信号を流すことで、点音源的なものを狙っていると書いてあったが、やはり平面波的な音の出方である。音は全体のバランスとしては低域が弱く感じ、ジャズやポップスより、弦楽器を中心としたクラシック系の室内楽が得意だと感じた。魅力的な製品ではあったが静電型は導電方に較べて迫力に欠ける、もう少し大出力の出せるものが必要だと感じました。このほかにもマーチンローガンなどいくつかのメーカーがありましたが何れも似たような性能でした。

最初に手に入れたのがSTAXのELS8X

https://freeuniv.exblog.jp/iv/detail/?s=15083176&i=201107%2F08%2F25%2Fe0197725_1552924.jpg


日本のSTAXも昔は多くの据え置き型コンデンサー型スピーカーをだしていましたが、現在はヘッドフォン専用メーカーとなったようです。
このスピーカーではもつぱら、室内楽を中心に聞いていましたが、低音不足のためピアノなど100Hz以下の音を再生するにはもっと大きな振動版が必要だと感じウーハーをつくってみようと思ったのがきっかけです。電極にはパンチメタルを使い、振動幕には東レのルミラーという10μm厚さのポリエステルフィルムを使用して幅900mm高さ1800mmの平面パネルを8枚製作し両脇に配置して利用しました。この効果は絶大でした、一般に静電式の物は低音が出ないと通説になっていますが,そのようなことはありません、それなりの設計をすれば、目的に見合ったものが作ることが出来ます。その後パネルの枚数が次第に増えて天井周辺の壁総てから音が出るような、残教室になり、コンサートホールのデーターを基にDSPを利用してディレーをかけて効果を加えることにしました。

さらにバイアス用の高圧電源を5000Vにしたり、駆動用にアンプに高耐圧のオペアンプ(PA-85)などを利用して直流から再生できるものにしました。そして、最後に作ったのがサッカーボールと同じ5角形の組み合わせでステレオ用の点音源として2個を製作したシステムが完成しました。

これによって、満足できるシステムと成り1990年にスタートしたフルスクラッチのオーディオシステムが出来上がり、いろんな人たちが来ては素晴らしいと感動してくれました、友人の中にはCDの販売をしている大型店舗で試聴用に設置したり、建設会社に勤めている研究者からは会議室のスピーカーとして利用したいなどの申し入れなどがありました。このようにして完成したシステムは市販品とはまるで異なるものが作れるということが実証できました。結果としてSTAXのELS8Xはお役ごめんとなりました。

その後、SONYから SS-R10という型番で、受注生産品(左右1セット)¥3,000,000(2台1組)、1996年頃まで販売していた記憶があります。既に自作のものが格段に優れたものであったので興味の対象にはなりませんでしたが価格の凄さに驚きました、そしてある日シャープの研究所長がやってきて技術を公開してほしいということから駆動用のアンプを作ってもらったりいろんな形で協力した時代がありました。

https://freeuniv.exblog.jp/iv/detail/?s=15083176&i=201107%2F08%2F25%2Fe0197725_15524667.jpg


SS-R10の概略はフルコンデンサー型を採用したRシリーズのフロア型スピーカーシステム。SS-R10は3ウェイ設計となっており、全帯域にコンデンサー型ユニットを採用しています。このコンデンサー型ユニットには、ソニーのスピーカー技術の他に、コンデンサー型マイクロホンで培った薄膜技術やテレビの高電圧での高度な絶縁技術が投入されています。

セットの表面から見ると、ウーファー、ミッドレンジ、トゥイーターそれぞれ上下に2ユニットずつ使用した6ユニット構成に見えますが、実際には8ユニット 構成となっており、ウーファーは上下とも2組のユニットが重ね合わされた2重構造4ユニットとなっています。これにより、ウーファーとしてのドライブ能力 を高め、コンデンサー型では困難であった量感豊かな低域を実現しています。低域には270×570mmのコンデンサー型ウーファーを4ユニット、中域には70×500mmのコンデンサー型ミッドレンジを2ユニット、高域には25×500mmのコンデンサー型トゥイーターを2ユニット搭載しています。これらのユニットには家庭用ラップの約1/10の重さしかない6μm(6/1,000mm)の振動膜を使用しています。そのため、スピーカー動作中の前後 の空気層の実効的な質量と比較しても極めて軽く、しかも全面が駆動されため際立って優れた音の分解能を持っています。コンデンサー型で必要な昇圧用トランスには、容量的に十二分に余裕を持たせた大型で高音質なものを採用しています。さらに、電気的に信頼性を上げ、さらに振動に対しても強くするため、バイアス回路とともにエポキシ樹脂で封入されています。また、ネットワーク部も高音質部品で構成しただけでなく、本体とは別ボックスにすうrことで振動防止と相互の電磁的な影響を遮断しています。

コンデンサースピーカーは典型的な全面駆動型スピーカーで、動電型のような局在駆動型に比べ振動板に剛性を必要とせず、強度 さえ保てれば、いくらでも薄くて軽い膜が振動板に使えるので、分割振動も起こらずいわば理想的なスピーカーとなる可能性を秘めている。が、しかし、


(1) 高音で鋭い指向性が生じる。

(2) 背面圧の回り込みによる低音の減衰を防ぐのが難しい。

(3) パルシブな低音によって生じる反作用力による有害な振動が生じる

(4) 低音で振幅が大きくなり、振動板が極板に近づくと非直線性が大きくなり歪みが生じる。

(5) 我が国のように湿度が高い環境ではスパーク放電により振動板膜が損傷しやすい。

(6) これらの欠点を克服しようとするとかなり高価になる。


といった、致命的とも言える欠陥があるのであまり普及してない。

しかし、一度その音を聴くと後へは戻れないという人もいるようで、中高音域の音のクリアさは抜群との評判である。私自身、その昔、スタックスのELS-8Xを使ったことがあり、そのクリアな音に魅せられ、その後この欠陥を克服したシステムとして完成させました。
https://freeuniv.exblog.jp/15083176/


http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/697.html#c105

コメント [政治・選挙・NHK261] <恥の上塗り!安倍は、ひらがなも読めんのか!>官邸が首相の「願って『や』みません、とひらがなでした」と発表。 赤かぶ
65. 2019年5月26日 22:02:13 : sUpHQ8Q75g : TzR2aVBha0pPeGc=[47]
>>62
> 「願って」の後「やみません」と、はっきり聞こえないので「いません」にしてしまうのだろうが

シラブルを知らない低脳工作員ならではの屁理屈だな。
さすがは低脳工作員、まだまだ修行が足りん脳w

百歩譲って「願ってやみません」と発音してたのであれば、
「願ってやみません」と発音してたと主張すれば済むことで、
官邸がわざわざ「漢字じゃなくひらがなでした」と発表することはない。

つまり官邸は「願っていません」と発音してたことを認めたに等しい。
発した言葉が重要なのに、なぜか原稿の話に持ち込んだことが致命的ミスなのだ。
この致命的ミスのせいで、>>62の低脳工作員の反論が嘲笑の対象となった。

http://www.asyura2.com/19/senkyo261/msg/255.html#c65

コメント [政治・選挙・NHK261] 韓国の反日慰安婦や旭日旗には無反応の時事が、何故かブラジル大統領の失言に過剰反応 怪傑
8. 霞ヶ関に原爆を落とせ[191] ieCDlorWgsmMtJSagvCXjoLGgrk 2019年5月26日 22:02:27 : wltuR6PnH2 : S1o4ZnRqR1RZeTI=[80]
>>7怪傑=くせぇケツ=真相の道=便槽の道=木卯正一
李晋三が高畑充希と大泉洋が自分の
人気取りのためにやってるアレが
まともだと思うのか?国籍不明の
野蛮で無知蒙昧田布施部落の土人
のお前にそのように言われる筋合いはない。
http://www.asyura2.com/19/senkyo261/msg/264.html#c8
コメント [政治・選挙・NHK261] 平成天皇の退位式での似非右翼・安倍氏の大誤読は、無念の死を遂げた三島由紀夫の霊のたたりか:三島の遺志を継ぐ真正右翼にと… 赤かぶ
3. 2019年5月26日 22:04:12 : niyy4hTwUA : OHU1UGRCUHhtN0k=[194]
右翼でも左翼でも、売国奴でなければ、日本を独立国にしたいと考えるんじゃないか?
明治以降、長州政権はずっと売国を続けている。

隠す、嘘を吐く、逃げる、群れる。
弱い人間だね。

白い右翼の人は主張もはっきりしていて好感が持てる。
(好きではないが嫌いでもない)
ただし、三島由紀夫は好かん。
(あれのせいで間違った考えの人間が増えた、迷惑、やり方が卑怯、自殺は逃げ)

http://www.asyura2.com/19/senkyo261/msg/285.html#c3

コメント [政治・選挙・NHK261] 以前に比べ「バカが増えた」というが納得だ!  赤かぶ
4. 2019年5月26日 22:07:50 : Ygkzw26rj6 : NExxd3h1TGlpUEU=[135]
バカが増えたという。

ならその処方箋、バカを少なく、かしこ人を増やすには

どうすべきなんだろう。 愚痴だけでは100回言おうが1000回

言おうが、なんも変わらん。



http://www.asyura2.com/19/senkyo261/msg/290.html#c4

コメント [政治・選挙・NHK261] 暴力・テロを示唆する発言で大問題の山本太郎議員  議員辞職をすべき 「(与党に)デッドボールをあてにいきたい。顔面狙って… 真相の道
99. 2019年5月26日 22:08:38 : qqUJOACpdc : ZXRjaElSMnVldjY=[1]
>95

その通り。
真相の道の如き頭の壊れた奴を真っ当な人間として扱うことは間違っている。
バカウヨまたは気違いと呼んでも何ら問題は無い。

http://www.asyura2.com/19/senkyo261/msg/275.html#c99

コメント [政治・選挙・NHK261] 籠池被告「安倍内閣への新兵器がある」発言で森友シンポジウム騒然 パネリストらが口論も/msnニュース 仁王像
2. 命を大切に思う者[193] lr2C8JHlkNiCyY52gqSO0g 2019年5月26日 22:08:56 : h2tTeCa9Ww : SzhlVG81MS5sV0E=[25]
出発点が違う。
正しい出発点は、
ゴミ埋蔵量の調査員を脅迫した官僚(「実際より多い嘘の量を報告しろ」と脅迫)を
警察に逮捕させることです。
なぜなら、その官僚の行ったことは、明確な犯罪であり、
逮捕することも「誰から指示されたか」を自供させることも可能だからです。
この官僚に口を割らせれば100%解明されます。
警察が逮捕しないことこそ、警察の組織犯罪です。警察が犯罪組織なわけです。

安倍の指示を出発点にして始めるよう呼び掛けている人間は、全員、安倍の味方です。
そう呼び掛けている人は、
警察がわざと逮捕しないことに国民に感づかれないように、
目を逸らすために、そう叫んでいるとしか思えません。

そういう意味で、籠池も完全には信用できない。
なぜなら、目の前に、調査員を脅迫した官僚が居るのに、そっちを逮捕させないことに必死だからです。

まず、調査員を脅迫した官僚を逮捕させようではないですか!
安倍を追及するのは、その官僚に自供させた後でいい。

http://www.asyura2.com/19/senkyo261/msg/287.html#c2
コメント [政治・選挙・NHK261] 韓国の反日慰安婦や旭日旗には無反応の時事が、何故かブラジル大統領の失言に過剰反応 怪傑
9. 霞ヶ関に原爆を落とせ[192] ieCDlorWgsmMtJSagvCXjoLGgrk 2019年5月26日 22:09:16 : wltuR6PnH2 : S1o4ZnRqR1RZeTI=[81]
続き
李晋三こそ名前と国籍を偽って
特権階級の通名安倍晋三で政治家をしていることには
お前の親分同様「触れないで欲しい関係がある」か?
スカトロウンコケツよ答えよ!!↓


安倍日本首相の父親「私は朝鮮人だ」| Joongang Ilbo | 中央日報
s.japanese.joins.com/article/j_article.php?aid=80386 - キャッシュ
http://www.asyura2.com/19/senkyo261/msg/264.html#c9

コメント [原発・フッ素51] 福島第一の更地化は無理(めげ猫「タマ」の日記) 赤かぶ
20. 2019年5月26日 22:10:33 : 18qAsqgJo6 : WVpHMEEwWGpHUnc=[1]
>1号機は2019年9月末に閉鎖されたはず

未来人なの?
http://www.asyura2.com/19/genpatu51/msg/564.html#c20

コメント [政治・選挙・NHK261] 国家として衰退…丸山議員的な連中に支配されている日本 令和でも止まらない 日本の劣化(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
13. 佐助[6895] jbKPlQ 2019年5月26日 22:13:07 : z5Sx38n0Sg : VHN1VmMvUE9LZS4=[352]
衰退は避けられるが,すでに日本の政治と経済の指導者は,戦争に期待している事実を知ることだ。。

それは,必ず愛国的熱狂は,その反対者に非国民・売国奴・アカ・バヨクのレッテルを張るからだ。

そのために愛国的熱狂に対する支持率と反対の比率が3対1だが,沈黙中立や無関心層により,1対0となる。

しかも政治と経済学は,第一次世界信用恐慌で最大の打撃を受けた日独の経済が,戦争によって世界的信用恐慌から早期に脱出した原因を総括していないし,平和的脱出の可能性を追求していない。

敗戦後の日本は,朝鮮戦争とベトナム戦争特需によって,戦後復興を加速させた。そのために日本の政治と経済の指導者には,年齢や自民党・公明党・維新・経団連に関係なく,戦争待望論者が多数派である。

すなわち憲法九条を改変し非核三原則を反故に核武装化して世界の憲兵入りをしたい議員は多数派である。維新はそのために生まれた背景がある。

すでに亡くなった議員だが,広島長崎原爆投下は,戦争終結加速のためやむえなかったと発言した大臣は辞職した。三島由紀夫のハラキリで訴えた右翼的な時代の出来事とはまた違う。

そして「2020年までのルール破壊の時代が生む」2011年から2015年までに現れた,愛国的熱狂による戦争待望論者が,時代が生んだ一強独裁政権がマスコミによって成功させた。

ところが,独裁政権の私が国家は,、将来に必要な巨大な年金や保険を、できるだけ増やそうと思ったが、食いつぶしてしまった。

しかもデータを改ざんし,偽装統計指数によって,戦後最大のいざなぎ景気を越えた、と主張している。しかし金融商品と原材料の値上がりを放置しながら、消費者の所得は増やさないまま、生産工場を海外に移転すれば、どうなるか? その答えは、国内市場が縮小するため、消費者物価のインフレは発生することができない。そして、輸出の好調のセイで、3年半ごとの景気循環さえ見えなくさせた。

そのためにあらゆる経済指数(生産・販売・雇用・投資・貿易)が三分の一以下に激減する世界的金融大恐慌の影響から逃れることはできない。

そのため、バブルから早期脱出する手段は戦争であるという妄想をもつ人はビックリするほど多い。なにしろ日本は、朝鮮戦争特需やベトナム戦争特需を体験しているため、戦争による景気回復を待望する妄想は、鍵もかけないで放置されたままである。

だから、経験則だと「戦争以外に世界信用収縮恐慌からは脱出できない」ということになる。経済学者や政治家は腹の中で、そうは思っているが、倫理観に束縛されて、そう主張する人はマレである。だが、朝鮮戦争とベトナム戦争の特需で、劇的に景気を回復した日本と、戦争ごとに景気を回復する米国の軍需産業の指導者には、戦争景気待望論は根強い。

地球を破壊させることが確実な第三次世界大戦を避けるためには、世界信用収縮恐慌を収拾するため、国益エゴを捨て、とりあえずドル・円・ユーロの三極基軸通貨体制を採用し、固定為替システムに戻し、通貨を安定させるべきだ。

そしてこのゴタゴタは,
後進国と先進国の間で、商品の優位性は交代する。

商品の世界的優位性は、40年ごとの「ルールの破壊/創造」周期によって、後進国が先進国に追い付き追い抜くことによって誕生する。後進国はルールの破壊期に、伝統慣習を破壊する度合いが、先進国よりも広く深いため、新しい流行を積極的に受け入れるために、商品の世界的優位性を獲得する。

中国をはじめ東南アジアの工業国と工業都市は、日欧米に追いつき追い越すことになる。

日本商品の世界的優位性は、次々と後進工業国にイニシアチブを奪われる。しかし、米国のようにサービス産業の優位は維持できる。

この「ジレンマ」が多数派の戦争待望論者を動かす危険性がある。

ところが, 東欧と旧植民地独立国の40年目の自由政治革命と同じようなことが,一党独裁政権を採用した中国と北朝鮮にも起きる。

中国経済のバブルの崩壊は2015 年には認識されるが、その十年後には一党独裁政治体制の自壊は避けられない。

日本はどこと戦争する気なのかサッパリ意味不明。政治も経済も文化も,この社会主義体制が自壊すると,歴史では日本の改革はストップしてしまう可能性がある。政治も経済もただの三流国家になる恐れがでている。

それは米国が国益エゴを捨て、とりあえずドル・ユーロと複数通貨制を採用する可能性が高いからだ。ネトウユの年寄りや影の戦争待望論者やワイロと天下りに走る跋扈どもにいたい,日本の商品の世界的優位性を捨て単なるサービス業中心の国家にしたいのか,馬鹿としかいいようがない。
http://www.asyura2.com/19/senkyo261/msg/282.html#c13

コメント [政治・選挙・NHK261] 安倍批判勢力を警察が予防拘禁 トランプ相撲観戦の裏で(田中龍作ジャーナル) 赤かぶ
1. 赤かぶ[15015] kNSCqYLU 2019年5月26日 22:13:10 : 48FW7XOL3U : ODEvY0JSVUxLeU0=[5080]



http://www.asyura2.com/19/senkyo261/msg/293.html#c1
コメント [政治・選挙・NHK261] 升席外して”消化試合”を観戦するトランプ大統領!   赤かぶ
49. 2019年5月26日 22:13:12 : AGzTxARyVA : L3FWWDduQm9ZbXc=[123]


                   八百長



http://www.asyura2.com/19/senkyo261/msg/281.html#c49

コメント [国際26] 米支配層は自分たちの情報操作に邪魔なアッサンジを追起訴、懲役175年の可能性(櫻井ジャーナル) 赤かぶ
2. 2019年5月26日 22:13:54 : 1hFwhl5XF6 : dXZTY1pyS01GUXM=[72]
アッサンジを英国が勾留するのと米国が勾留するのと、どちらが彼にとって安全なのかな。
英国がスクリパル親子にしたことを思い出してしまった。


http://www.asyura2.com/19/kokusai26/msg/464.html#c2

コメント [政治・選挙・NHK261] 安倍批判勢力を警察が予防拘禁 トランプ相撲観戦の裏で(田中龍作ジャーナル) 赤かぶ
2. 赤かぶ[15016] kNSCqYLU 2019年5月26日 22:14:36 : 48FW7XOL3U : ODEvY0JSVUxLeU0=[5081]



http://www.asyura2.com/19/senkyo261/msg/293.html#c2
コメント [政治・選挙・NHK261] 安倍批判勢力を警察が予防拘禁 トランプ相撲観戦の裏で(田中龍作ジャーナル) 赤かぶ
3. 赤かぶ[15017] kNSCqYLU 2019年5月26日 22:15:39 : 48FW7XOL3U : ODEvY0JSVUxLeU0=[5082]



http://www.asyura2.com/19/senkyo261/msg/293.html#c3
コメント [カルト21] 共産は、党名変更と国民との合併を同時に進め、党首に鳩山を担ぐべきである。 ポスト米英時代
5. 霞ヶ関に原爆を落とせ[193] ieCDlorWgsmMtJSagvCXjoLGgrk 2019年5月26日 22:16:59 : wltuR6PnH2 : S1o4ZnRqR1RZeTI=[82]
と似非ユダヤ別働隊蛆民党ケツ舐め和歌山の土人
チビコロ世耕のネトサポの
野党ネガキャン攻撃をしている夜郎自大で吠える
犬ほど弱いを身をもって体現しくれている
似非国士バカウヨさんが申しております。(^-^)/ハイ(笑)
http://www.asyura2.com/19/cult21/msg/160.html#c5
コメント [カルト21] 共産は、党名変更と国民との合併を同時に進め、党首に鳩山を担ぐべきである。 ポスト米英時代
6. 霞ヶ関に原爆を落とせ[194] ieCDlorWgsmMtJSagvCXjoLGgrk 2019年5月26日 22:21:06 : wltuR6PnH2 : S1o4ZnRqR1RZeTI=[83]
共産党も>>4のような
蛆民党のケツ舐めネトサポの
ホームレス予備軍な
40過ぎた哀れなバクシーシーな
日雇いコジキウヨオッサンには
言われたくはないだろう。
http://www.asyura2.com/19/cult21/msg/160.html#c6
コメント [経世済民132] ファーウェイ、世界市場から姿消す可能性も 米措置で出荷急減(ロイター)  赤かぶ
22. 2019年5月26日 22:21:34 : OHYGUy9uuc : Q1QvdWU3aVAza28=[24]
ファーウェイは江沢民派ではなかったか?
そうだとしたら、中国当局も内心では違うコーポレーションにとって変わればいいものを・・・とか思っていたりして。
http://www.asyura2.com/19/hasan132/msg/472.html#c22
コメント [政治・選挙・NHK261] 丸山穂高議員、適応障害で2カ月休養に批判…精神疾患の診断書“悪用”は倫理的に極めて問題(Business Journal) 赤かぶ
22. 2019年5月26日 22:22:46 : KyPgZPlu8Y : U0EzUDRXcC5YdzY=[300]
丸山あほだかは、自分の言ったことが、第二次世界大戦後の世界秩序を否定するものであることを分かっているのか。これ、本当に恐ろしいことですよ。ロシア連邦は、これを「敵国条項」違反として主張できる。丸山あほだかの発言を根拠に、日本に対して宣戦布告することなく軍事行動が取れるのですよ。敵国条項の持つ意味を考えたことがあるのか、あほだか議員 !

どうやら、とてつもない超巨大な失敗をしたから、主治医に何十万円も払って「適応障害」の診断書を書かせたんだろ。ロシア連邦政府は、これを外交交渉に持ち出してもらいたい。情けないことですが、日本には自浄作用がない。外圧しか方法がないんです。

いいですか。南クリル諸島は、第二次世界大戦の結果、ロシア連邦の領有となったんです。そうさせたのは、アメリカですよ。第二次世界大戦を終わらせるため、アメリカのルーズベルト大統領は、ソビエト連邦のスターリン首相に対日参戦をするよう強く迫った。これに対しスターリン首相は、日本との間には中立条約があるから、できないと言った。しかしルーズベルト大統領は更に強く迫ったのです。そして南クリル諸島、サハリンのソビエト連邦領有を認めました。

スターリン首相は、それに乗った。アメリカが保証してくれたからです。1945年5月、ドイツが降伏し、欧州における第二次世界大戦は終わった。それからシベリア鉄道を使って膨大な兵力を東に移しました。そして8月、対日参戦しました。日本側から見れば、不可侵条約を一方的に破ったのですが、アメリカが保証すると言ったのです。

しかし戦後、アメリカはソ連の対日参戦を恨むように日本側を洗脳していき、一方的に悪者にされてしまった。シベリア抑留についても、もうソ連は悪者扱いです。彼らからすれば、ドイツとの戦いで約2,800万人の軍人、市民を殺された。多くは働き手の男性でした。深刻な人手不足になったソビエト連邦は、敗戦国日本の兵士を労働させた。何かえらいソ連、ロシアを擁護しているように見えるでしょうが、妻の国ですから。

●丸山あほだか議員は、あの後おっぱいと連呼し、女と性交したいと息巻いたそうですが、さすが性奴隷の慰安婦問題を起こしただけのことありますね。維新など、日本における軍国主義の急先鋒であることくらい、外国で有名ですよ。維新そのものを解体する必要があります。いくら虎之助氏が弁解したところで、もう引き返せないところまで来ていることを覚悟すべきです。

第二次世界大戦における連合国のソ連・ロシア連邦としては、日本の支配層が未だに第二次世界大戦の結果を受け入れていないことを重大な問題と見ています。ラブロフ外相は、このことについて何度も触れておられますし、今の状態では平和条約まで到達できないのです。

サンフランシスコ講和条約で日本は独立を回復したことになっていますが、実態はアメリカが日本を西側陣営に入れるために一方的に講和条約を急いだもので、在日米軍の駐留を認めた日米旧安保条約がセットされていましたから、ソ連側としてはとうてい呑めるものではありませんでした。ソ連は国連常任理事国として、1955年の日本の国連加盟申請を否決しています。

この状態を変えたのが、鳩山首相の献身的な努力でした。あのまま彼の政権が続いていたら、平和条約までいけたと思いますが、CIAの工作員に寝返った岸信介が首相となり、日米新安保条約を結ぶに至って日本とソ連の間は再び冷却化し、田中角栄首相がソ連を訪問されるまで両国の首脳会談は行われませんでした。

日本では社民党や共産党が、対米自立を訴えていますが、今の従属関係を打破し、対等の関係になることで、在日米軍を撤退させ、そのうえでロシア連邦と交渉して、両国間に平和条約が締結されることを強く願います。その前に、対米従属の日本軍国主義勢力の完全なる一掃が不可欠であることも、あわせて主張しておきたいと思います。

丸山あほだかは議員辞職をせよ。維新は解散せよ。
http://www.asyura2.com/19/senkyo261/msg/237.html#c22

コメント [政治・選挙・NHK261] 官邸がまたしゃしゃり出る!安倍首相の「願っていません」の否定に躍起(まるこ姫の独り言) かさっこ地蔵
6. 2019年5月26日 22:23:46 : eFargDQyXD : VXlneE5pNldUQVE=[179]
 
 何を どうやっても 消えませんよ〜〜
 
 消せませんよ〜〜
 
 

http://www.asyura2.com/19/senkyo261/msg/289.html#c6
コメント [政治・選挙・NHK261] 国際協力と繁栄の共有という新たな時代へ向かう中、日本とのパートナーシップを前進させるドナルド・トランプ大統領(在日米国… 無段活用
1. 佐助[6896] jbKPlQ 2019年5月26日 22:25:42 : z5Sx38n0Sg : VHN1VmMvUE9LZS4=[353]
信じられない変な話なんだが,愛国的に煽ると嫌なことが続き,すべて諸刃の剣となる。

それは,「ルール破壊時代」に相撲や高校野球のように愛国的熱狂や友好関係や日米軍事同盟固執や二国間貿易協定や拉致や領土やテロや移民を取り上げると,支持率は上がるが,すべて「諸刃の剣」となる。

http://www.asyura2.com/19/senkyo261/msg/291.html#c1

コメント [政治・選挙・NHK261] <もう、ごまかす事は出来なくなる!>国賓でも日本攻撃を止めなかったトランプと安倍首相の大誤算  天木直人  赤かぶ
36. 2019年5月26日 22:30:50 : ValwdjIOKk : ZmQ1Z0tpdGRibW8=[62]
>>20
今更だけどその「日本民族」とは所謂「日本」に暮らす人全ての事かな?!
因みに所謂「日本」の先住民族はアイヌ(ただし上三島と大隅諸島を除く南西諸島の先住民族はウチナンチュー)で、所謂「日本」に暮らす人の多数派の祖先はヤマト人と云う(朝鮮半島経由によるユーラシア大陸からの)侵略者(ただし歴史上では「渡来人」と言われているが、それはごまかしのために作られた言葉)。
その点から考えたらヤマト人は(子孫と言えども)ある意味では「在日外国人」だな。
http://www.asyura2.com/19/senkyo261/msg/284.html#c36
コメント [政治・選挙・NHK261] 官邸がまたしゃしゃり出る!安倍首相の「願っていません」の否定に躍起(まるこ姫の独り言) かさっこ地蔵
7. 2019年5月26日 22:31:56 : TuhGXMSNbY : ZzZlOEk3YnVxMlk=[90]
議事録じゃないから勝手に修正も出来ないし、反論もむなしいよね
謝ることも出来ないんだな
http://www.asyura2.com/19/senkyo261/msg/289.html#c7
コメント [原発・フッ素51] 《東電フクイチ排気筒や3号機の工事進捗ミスは、浮遊霊や地縛霊のご供養が足りないから》今の東電に足りないもの✨ お天道様はお見通し
3. 2019年5月26日 22:32:12 : vtLx4SnRVk : MjVZVi9yeGU5cHc=[1]
詐欺のネタが切れたのか?

今度は原発をネタに霊感商法ですかね
http://www.asyura2.com/19/genpatu51/msg/569.html#c3

コメント [政治・選挙・NHK261] 暴力・テロを示唆する発言で大問題の山本太郎議員  議員辞職をすべき 「(与党に)デッドボールをあてにいきたい。顔面狙って… 真相の道
100. 2019年5月26日 22:32:37 : obsWB7lOyc : OXZZN2N4bkdnSFE=[6]
>>96
>山本太郎はイカれた言動が多いので、これがトドメとなりそうです。

国会議員が、言動が世間に騒がれずトドめを刺されるのはあり得ないよな?
必ずニュースになる。
丸山見て分かるとおり。
騒がれなかったら、気違いとしてトドメになるのは真相の道、お前の方。
http://www.asyura2.com/19/senkyo261/msg/275.html#c100

コメント [政治・選挙・NHK261] 籠池被告「安倍内閣への新兵器がある」発言で森友シンポジウム騒然 パネリストらが口論も/msnニュース 仁王像
3. 2019年5月26日 22:33:56 : YpWVosjImU : d1EuRUlGNTdkUHM=[42]

籠池さんは正直だからなぁ。度胸があるしウソを吐けない人だ。

しかしなぁ、安倍はだなぁ〜、コイツどうにかならんのかねぇ?

日本の恥だわ。



http://www.asyura2.com/19/senkyo261/msg/287.html#c3

記事 [カルト21] wiki・浅沼最後の演説、物価が三倍で所得倍増意味なくね、馬鹿・氷河期世代は麦を食え。志位は大衆党を立ち上げ人間機関車になるべきである。
もうすぐ国民連合政権構想の締め切りである。
その甲斐あって、どうしたら野党第三党の共産が政権奪取できるか分かった筈である。
共産が今のままでは百年後も政権は取れない、しかし大衆党に変身すればすぐ取れる、ソフト路線を実践してこの二つが分かった筈で、社会人ならば締め切りから逆算して即実行である。
国民連合政権構想を発表して、やっぱり党名が嫌われてダメでしたではなく、政策は支持されたから、後は党名を変更すれば政権が取れる、単なる看板の掛け替えに終る状況にはない、六割の無党派層は共産以外の野党ではなく、共産も含めた野党が一つの党になることを望んでいると党内を説得する事と、その中心を共産出身者が担うと宣言する事で、手堅く野党第三党をキープしますとか座席を譲って他党からの好感度をアップさせますとかへっぴり腰では駄目である。
浅沼や小沢みたいに命懸けでやる事である。
http://www.asyura2.com/19/cult21/msg/169.html
コメント [経世済民79] 日本株GW暴落!? 米市場は「ヒンデンブルグ・オーメン」警戒 (日刊ゲンダイ)  赤かぶ
1440. 2019年5月26日 22:37:08 : aryrnd1fpw : OVlacGRrN1M0akk=[14]
今日のTrump 大統領

【 〈中継〉トランプ大統領、安倍首相とゴルフへ 2019-5-26 】― YouTube
# http://youtu.be/yYyHD5COD8w , 4:42

【 トランプ杯授与 大相撲 2019年5月場所 】― YouTube
# http://youtu.be/657QI_Y-6s0 , 2:54

【 トランプ氏「 今日何食べた?」】 ― YouTube
# http://youtu.be/nSTBeJc-Ag0

.
http://www.asyura2.com/13/hasan79/msg/610.html#c1440

コメント [国際26] 米中覇権争いは長期化!トランプの一存ではない米の「本気度」(幻冬舎ゴールドオンライン) 赤かぶ
1. 2019年5月26日 22:37:42 : LY52bYZiZQ : aXZHNXJYTVV4YVE=[1051]
2019年年5月25日のインテルアラート 機密解除が始まった!
.
新 ch政経
2019/05/26 に公開
https://www.youtube.com/watch?v=zWROAAB4di4
http://www.asyura2.com/19/kokusai26/msg/474.html#c1
コメント [政治・選挙・NHK261] 安倍首相がトランプ接待で「大相撲の伝統」破壊! 天皇にもしない升席に椅子用意、スリッパで土俵に(リテラ) 赤かぶ
71. 2019年5月26日 22:38:39 : weqcKWsLEc : aTlqd3FyLlN1RUU=[20]
金美鈴が退出時の首相に声をかけ、
知り合いをトランプに握手させ紹介していた。
内輪が喜ぶ今回の「トランプ興行」ってわけ。


http://www.asyura2.com/19/senkyo261/msg/251.html#c71

コメント [政治・選挙・NHK261] トランプ氏の関税脅しに屈してはならない。(日々雑感) 笑坊
3. 大慈大悲[235] keWOnJHllN8 2019年5月26日 22:45:45 : 6jLtwrfHEA : Y0JaLmNab3N1dEk=[10]
July elections

複数形なので衆参同時決定だそうです。
http://www.asyura2.com/19/senkyo261/msg/288.html#c3

コメント [政治・選挙・NHK261] <爆弾発言「ゴミはなかった!」>保釈1年 籠池氏“新型兵器”は「皆さん方の大いなるパワー」 安倍氏批判の“諄子節”も炸裂 … 赤かぶ
12. 赤かぶ[15018] kNSCqYLU 2019年5月26日 22:45:53 : 48FW7XOL3U : ODEvY0JSVUxLeU0=[5083]



http://www.asyura2.com/19/senkyo261/msg/272.html#c12
コメント [カルト21] 六割の無党派層は、自公ノーは当然だが、立国共も嫌だである、それぞれに重大な不満があるからである。 ポスト米英時代
2. 2019年5月26日 22:45:57 : lkAM3GP4ZI : WW9TNEhhV3pRdVU=[1]
http://www.asyura2.com/acat/w/wk/wkh/Wkh1N0t0Y01saWM=/100000.html

♐.

ねっ?



http://www.asyura2.com/19/cult21/msg/166.html#c2

コメント [政治・選挙・NHK261] 以前に比べ「バカが増えた」というが納得だ!  赤かぶ
5. 2019年5月26日 22:46:05 : vtLx4SnRVk : MjVZVi9yeGU5cHc=[2]
この掲示板はネット検索すらできない馬鹿の集団だと思うけど
特に原発板がそうだね

>>4.

疑えば良いだけやん、マスコミもこの掲示板の情報もね

情報は書く人によって色付けされているのが普通だから、2次情報や
個人の書いたものは信じないで調べるだけ
少なくとも1次情報をね
2次情報は、ほとんどが嘘やデマ、ヨタだと分かる
この掲示板に書いてあることは面白いけど偽情報ばっかり支持してるし

言論の自由って言っても限度が有るだろう


http://www.asyura2.com/19/senkyo261/msg/290.html#c5

コメント [原発・フッ素51] 福島第一の更地化は無理(めげ猫「タマ」の日記) 赤かぶ
21. 2019年5月26日 22:46:48 : 2dg8TKV3Z2 : Sjc5TERaUEUxSUk=[26]
更地は無理石棺も出来るかどうか。使用済みプ−ルの映像も公開されていない、1号機は瓦礫に埋もれ(意図的に放置していると思う)2号機も映像は公開されていない(あったら教えてほしい)、2号機は圧力抑制プ−ルの破損でオペフロの爆発はなかったので、線量が高いとはいえ4号機と同等の写真ぐらいは撮れるはず(内部の状態を把握するため屋上から穴をあけ確認していた)

2号機の使用済みプ−ル注水は一番最後だったはず(4号機はDSピットからの冷却剤が流れて日本滅亡から結果的に免れた)、2号機は海水を注入したが(東電TV)注水が遅れ(原子炉建屋屋のこったので注水が一番最後になった)海水による腐食そしてアルミラックの溶融で核燃料の取り出しは出来ないと疑っている。
http://www.asyura2.com/19/genpatu51/msg/564.html#c21

コメント [政治・選挙・NHK261] <もう、ごまかす事は出来なくなる!>国賓でも日本攻撃を止めなかったトランプと安倍首相の大誤算  天木直人  赤かぶ
37. 赤かぶ[15019] kNSCqYLU 2019年5月26日 22:48:17 : 48FW7XOL3U : ODEvY0JSVUxLeU0=[5084]



http://www.asyura2.com/19/senkyo261/msg/284.html#c37
コメント [経世済民132] スズキ、不正発覚で大量リコールでもCM自粛せず…89歳・鈴木会長の40年独裁経営の歪み(Business Journal) 赤かぶ
1. 2019年5月26日 22:48:31 : KyPgZPlu8Y : U0EzUDRXcC5YdzY=[301]
これの余波は相当大きい。うちの友人からのメールでは、子供が大学と高校を同時に卒業し、自動車が二台必要になった。それで、いつも自動車を購入している整備工場に相談すると、ダイハツ・ミラ・イースの中古車がちょうど二台あるので、即決したのだそうです。

何も問題ないじゃないかと言われそうだが、その整備工場はスズキの看板を上げていて、メインはあくまでもスズキ車。整備工場の主人いわく、顧客がどうも最近スズキ車を避ける傾向にあるので、ダイハツ車を中心に入れているとのこと。

軽自動車は、そのメーカー専売のディーラーではなく、街中の整備工場を通じて販売される割合が高い。つまり、どこのメーカーの製品でも売れる。彼らだって生活が懸かっているから、人気が下がったメーカーの製品を避ける傾向にある。メーカー販社のセールスマン、定期的に来ますが、背に腹は代えられないとのこと。

●スズキがどうして検査軽視になったかと言うと、どう見ても急成長、急拡大した生産規模に検査体制が追い付いていないからだと思う。スズキは日本では軽自動車メーカーだが、国際的には小型車メーカーで通っている。小型車セレリオやカルタス、SUVのSX4などが有名である。

これに対しダイハツは今や完全にトヨタの一部分になり、かつて行っていた輸出からも相次いで撤退した。豪州やNZの新車販売から撤退し、アフターサービスはトヨタが行っている。よく言えば、身の丈に合った生産規模だと言える。
http://www.asyura2.com/19/hasan132/msg/477.html#c1

コメント [政治・選挙・NHK261] 以前に比べ「バカが増えた」というが納得だ!  赤かぶ
6. 2019年5月26日 22:53:21 : LY52bYZiZQ : aXZHNXJYTVV4YVE=[1052]
スマホいじりを非難するなら新聞社やTV局もIT関連企業から広告料を受け取るのを拒絶すべきだろう。五輪にしてもそうだが結局どこの社も開催に反対しない。少数意見を排除して強いものには巻かれろという姿勢でべき論をぶっても世間が認めるはずもない。またマスゴミとかカスゴミと呼ばれるのがオチだろう。
http://www.asyura2.com/19/senkyo261/msg/290.html#c6
コメント [政治・選挙・NHK261] ハチャメチャなNHK! 26日はトランプ・デー?  赤かぶ
1. 赤かぶ[15020] kNSCqYLU 2019年5月26日 22:53:21 : 48FW7XOL3U : ODEvY0JSVUxLeU0=[5085]















http://www.asyura2.com/19/senkyo261/msg/295.html#c1
コメント [政治・選挙・NHK261] ハチャメチャなNHK! 26日はトランプ・デー?  赤かぶ
2. 赤かぶ[15021] kNSCqYLU 2019年5月26日 22:54:51 : 48FW7XOL3U : ODEvY0JSVUxLeU0=[5086]



http://www.asyura2.com/19/senkyo261/msg/295.html#c2
コメント [政治・選挙・NHK261] <もう、ごまかす事は出来なくなる!>国賓でも日本攻撃を止めなかったトランプと安倍首相の大誤算  天木直人  赤かぶ
38. 赤かぶ[15022] kNSCqYLU 2019年5月26日 22:56:08 : 48FW7XOL3U : ODEvY0JSVUxLeU0=[5087]



http://www.asyura2.com/19/senkyo261/msg/284.html#c38
コメント [政治・選挙・NHK261] <もう、ごまかす事は出来なくなる!>国賓でも日本攻撃を止めなかったトランプと安倍首相の大誤算  天木直人  赤かぶ
39. 赤かぶ[15023] kNSCqYLU 2019年5月26日 22:57:02 : 48FW7XOL3U : ODEvY0JSVUxLeU0=[5088]



http://www.asyura2.com/19/senkyo261/msg/284.html#c39
コメント [政治・選挙・NHK261] 官邸がまたしゃしゃり出る!安倍首相の「願っていません」の否定に躍起(まるこ姫の独り言) かさっこ地蔵
8. 無段活用[2068] lrOSaYqIl3A 2019年5月26日 22:57:17 : UlroJR1DnQ : eGlnbHlQemVVUHM=[1]
「私の不徳の致すところです」くらいは言うものだ。


http://www.asyura2.com/19/senkyo261/msg/289.html#c8

コメント [政治・選挙・NHK261] ハチャメチャなNHK! 26日はトランプ・デー?  赤かぶ
3. 2019年5月26日 22:58:47 : 8fdhnwvgIE : aE5wTjg3SmxVYWM=[14]
良くも悪くも今日はTwitterで大騒ぎしてる人らを見るのが面白いw
http://www.asyura2.com/19/senkyo261/msg/295.html#c3
コメント [カルト21] wiki・浅沼最後の演説、物価が三倍で所得倍増意味なくね、馬鹿・氷河期世代は麦を食え。志位は大衆党を立ち上げ人間機関車にな… ポスト米英時代
1. 2019年5月26日 22:58:55 : 6QDPV22G9g : c3M4cy9scFpVMm8=[1]
阿修羅のカルト版でツイートするより、共産党にメールを送った方が早いんじゃないですか?

♑.


http://www.asyura2.com/19/cult21/msg/169.html#c1

コメント [政治・選挙・NHK261] 籠池前理事長8億円値引き根拠のゴミ「なかった」(日刊スポーツ) 赤かぶ
9. 赤かぶ[15024] kNSCqYLU 2019年5月26日 22:58:57 : 48FW7XOL3U : ODEvY0JSVUxLeU0=[5089]



http://www.asyura2.com/19/senkyo261/msg/274.html#c9
コメント [政治・選挙・NHK261] 籠池前理事長8億円値引き根拠のゴミ「なかった」(日刊スポーツ) 赤かぶ
10. 赤かぶ[15025] kNSCqYLU 2019年5月26日 22:59:54 : 48FW7XOL3U : ODEvY0JSVUxLeU0=[5090]



http://www.asyura2.com/19/senkyo261/msg/274.html#c10
コメント [政治・選挙・NHK261] <もう、ごまかす事は出来なくなる!>国賓でも日本攻撃を止めなかったトランプと安倍首相の大誤算  天木直人  赤かぶ
40. transimpex[-497] gpSCkoKBgo6Ck4KJgo2CkIKFgpg 2019年5月26日 23:01:30 : QUIzga5GDg : VmRlcHcucWpmZHM=[-252]
transimpex_ochd(スコットランド・ケール語で8です)で投稿しています。

又、、AVなのか 2階の学会員が変態声でアピール。

防音の壁を作る様に 学会へお願いしたらいいのに、、。

業と聞かせる為に頑張っているのですね。

流石、、下半身朝鮮カルトと異名を取った団体と会員ですね。

後、、電磁波で電化製品のオン・オフも勝手にします。

勿論、、隣の部屋から、、だから、、囲んでするのです。

それから、、パソコンなどを破壊する事も(内部の)

安倍朝鮮カルト政治の支持者は、、この程度。

もう、、戦後処理を終わりませんか?

戦前からも、、、上は、、北?とBでしたよ。

東条さんも、、北でしょう?

段々、、ばれて来ているのです。

明治は、、本当にこういう胡散臭い勢力と日本の下層階級が一緒になって

政治や社会を形成したのでは?

だから、、全体主義の昭和へと時代が変わったのです。

マンセーと万歳、、そういう洗脳です。 
http://www.asyura2.com/19/senkyo261/msg/284.html#c40

コメント [原発・フッ素51] 生徒が集団で体調不良になる事件が多発 おそらく被ばくの影響だろうが、熱中症のせいにして幕引き  魑魅魍魎男
14. 2019年5月26日 23:04:23 : vtLx4SnRVk : MjVZVi9yeGU5cHc=[3]
なんかマスコミも馬鹿の上塗りしてるような気がするけど

日射病と熱中症(熱中症)は違うんだけど、単なる頭痛吐き気は暑気あたり(日射病)これは脱水だから、湿度や気温は関係ないね
症状からすると意識障害やめまいはないから日射病だね

http://www.kagoshima.med.or.jp/people/first/first15.htm


<日射病>
夏の暑い日差しを浴びて歩き回ったときに体がオーバーヒートして起こります。顔が熱くなり息使いが荒く、皮膚は暑くサラサラと乾いた状態で汗が出ません。そしてめまいや、頭痛や吐き気などの症状がでます。

<熱射病>こっちが熱中症
高温多湿の下で長時間歩いたり、作業をした時に大量の汗をかき、体内の塩分や水分が著しく不足して起こります。つまり、体温調節が効かなくなって起こります。顔は青白く、大量の汗が出て、皮膚は冷たくじっとりとした感じになります。体温は普通かやや低めで脈拍は弱くて早い。虚脱感とともにめまい、吐き気がともないます。



http://www.asyura2.com/19/genpatu51/msg/563.html#c14

コメント [政治・選挙・NHK261] 官邸がまたしゃしゃり出る!安倍首相の「願っていません」の否定に躍起(まるこ姫の独り言) かさっこ地蔵
9. 2019年5月26日 23:04:26 : eFargDQyXD : VXlneE5pNldUQVE=[180]

 ウヨの光 安倍は 已み已み已み已み 


 ウヨに 近づくと 已み病が うつっちゃうよ〜〜〜
 
 
http://www.asyura2.com/19/senkyo261/msg/289.html#c9

コメント [政治・選挙・NHK261] 暴力・テロを示唆する発言で大問題の山本太郎議員  議員辞職をすべき 「(与党に)デッドボールをあてにいきたい。顔面狙って… 真相の道
101. 2019年5月26日 23:05:31 : 8fdhnwvgIE : aE5wTjg3SmxVYWM=[15]
このスレ盛り上がりすぎw
http://www.asyura2.com/19/senkyo261/msg/275.html#c101
コメント [原発・フッ素48] 広瀬隆氏講演会 「日本の終わりは、年内の、目の前まで来ている!!」  魑魅魍魎男
124. 2019年5月26日 23:06:24 : vtLx4SnRVk : MjVZVi9yeGU5cHc=[4]
投稿が2017年6月

年内ってことは今は2019年5月だから、ヨタだったということだね

ノストラダムスよりたちの悪い予言だな
http://www.asyura2.com/17/genpatu48/msg/208.html#c124

コメント [政治・選挙・NHK261] <恥の上塗り!安倍は、ひらがなも読めんのか!>官邸が首相の「願って『や』みません、とひらがなでした」と発表。 赤かぶ
66. 前河[2176] kU@JzQ 2019年5月26日 23:07:54 : eKKBdMhn0w : L0tIYTRwY1kudmM=[17]

「願ってやみません」

と書いてあったのに

「願っていません」

と読んだ。


漢字が読めなかった事よりもさらにヤバイじゃん。本当だとしたら。

自分達で傷口を広げてる。


http://www.asyura2.com/19/senkyo261/msg/255.html#c66

コメント [政治・選挙・NHK261] 内閣不信任決議案は現在、白紙だ〜枝野代表(日テレ)「解散がないと政権を取る可能性はないので、衆参同日選挙になれば望まし… 完璧帰趙
2. 2019年5月26日 23:08:42 : 8fdhnwvgIE : aE5wTjg3SmxVYWM=[16]
中国とロシアと北朝鮮のせいで、日本共産党も同じなんでしょって思われて票を逃してるのはありそう。
http://www.asyura2.com/19/senkyo261/msg/268.html#c2
コメント [経世済民132] 自国民が嫌がる仕事を外国人労働者が担うのは、海外では常識…いないと欧米では国が回らない(Business Journal) 赤かぶ
7. 2019年5月26日 23:08:56 : pgxV9T0dZA : cGh4N2Q5UTlxNjY=[1]
外国人を仲間と認めない人が外国人労働者の受入に賛成しているとか。

どこかおかしくないか。
http://www.asyura2.com/19/hasan132/msg/474.html#c7

コメント [原発・フッ素51] 《滅びゆく日本》虚無が未来を破壊し続ける狂気の時代 お天道様はお見通し
78. 2019年5月26日 23:10:14 : aryrnd1fpw : OVlacGRrN1M0akk=[15]
77氏へ。
津田論文には、ざっと目を通しました。
越智小枝さんの 反論に対する 再反論のような論文に です。
越智さんは、現場で見ていて 津田論文は おかしいと感じたと思います。
直観 必ずしも 正しい とは言えませんが、 直観は 正しい事が多いと思います。

77氏は、近藤誠先生の 『 癌の定義は無い 』という主張を どう考えますか。
甲状腺に対しては、これは癌だという 定義は 有るのですか。
http://www.asyura2.com/19/genpatu51/msg/548.html#c78

コメント [国際26] 悪い父親のようなアメリカ政府(マスコミに載らない海外記事) 赤かぶ
4. 2019年5月26日 23:11:01 : PkO3pLcL2w : a1B5cWN4Y1Y5Y0U=[1]
>3
違うね。父親の権威が子供たちの了解によって基礎づけられていると強弁する小狡い母親ってトコだろ。
http://www.asyura2.com/19/kokusai26/msg/473.html#c4
コメント [政治・選挙・NHK261] 以前に比べ「バカが増えた」というが納得だ!  赤かぶ
7. 2019年5月26日 23:12:47 : PkO3pLcL2w : a1B5cWN4Y1Y5Y0U=[2]
新聞読んでたり活字(ニホンコクキとか)読んでたりするのがゲームしてる連中よりも賢いとは限らない。

騙す者は騙されてくれる者の知性を褒めて見せるものだ。
http://www.asyura2.com/19/senkyo261/msg/290.html#c7

コメント [自然災害22] 「1週間ほどは大きな地震に注意」気象庁 千葉震度5弱 ピノキ
1. 2019年5月26日 23:15:26 : H3qewymxyA : akJmdGxndm1hajY=[12]
2019年5月24日午前9時  不穏な前兆が続いている。
http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-752.html

http://www.asyura2.com/17/jisin22/msg/685.html#c1
コメント [政治・選挙・NHK261] 山本太郎のツイッター凍結と黒川敦彦の新党立ち上げ、トランプのアジアシフト(兵頭に訊こう) 赤かぶ
1. スポンのポン[11364] g1iDfIOTgsyDfIOT 2019年5月26日 23:16:08 : YLRU9o6eFk : dUpJOXhqbEFjRlU=[544]
 
 
■菅さんや野田さんが自民党と同じ政治をした。?

 バカか。

 
 

http://www.asyura2.com/19/senkyo261/msg/292.html#c1
記事 [原発・フッ素51] 日本に住んでればこれは大変危険なサインだ・・福島産米検査、緩和拡大へ(新 かいけつニュース&記事 速報ー1)
日本に住んでればこれは大変危険なサインだ・・福島産米検査、緩和拡大へ
https://gansokaiketu-jp.com/kaiw-forum/fukushimadai1genpatujikogo-8nenme-ikouno-news/wforum.cgi?mode=read&no=8&reno=no&oya=8&page=0#8

参照先 : https://jp.reuters.com/article/idJP2019052601002173
福島産米検査、緩和拡大へ

東京電力福島第1原発事故後、福島県が全ての県産米の放射性物質を調べている「全量全袋検査」について、サンプルだけを調べる「抽出検査」への緩和を認める地域を拡大することが26日、分かった。従来は避難区域にならなかった市町村に限り早ければ2020年産米から切り替える方針だったが、かつて一部地区が避難区域に指定された市町村も加える。

 15年産米以降、国の基準値(1キロ当たり100ベクレル)超えは出ていない。検査の実務を担う市町村の負担が減り、正常化に向けた動きと歓迎する向きがある一方で、全量全袋という厳しい検査を緩めることによる風評被害を懸念する声もある。

【共同通信】

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
サイト主・かいけつコメント

福島産コメは、生産者が食べないのはもちろん、福島の地元のスーパーには
出回っていないらしい。
原発事故前はこの食品類のセシウムの検査基準の1000分の1の検査レベル
だったようだ。それで行けば、1kg当たり、0.1ベクレル程度だったのが
、福島産米は1kgあたり、100ベクレル以下が流通米の基準なので、その1000倍が現在もなお、汚染基準ということになる。

事故から10年近くも経つのにこの有様だよ。

韓国や台湾で東北や関東周辺産の農水産物を輸入禁止にしているのも頷ける
話だよ。

http://www.asyura2.com/19/genpatu51/msg/575.html

記事 [経世済民132] 武田教授が激怒する、大嘘だらけの「プラスチック製ストロー有害説」(まぐまぐニュース)
武田教授が激怒する、大嘘だらけの「プラスチック製ストロー有害説」
https://www.mag2.com/p/news/399084
2019.05.23 武田邦彦『武田邦彦メールマガジン「テレビが伝えない真実」』 まぐまぐニュース




先日掲載の記事「武田教授が暴露。『レジ袋は環境を破壊する』という真っ赤な大嘘」では、ポリエチレン製のレジ袋追放の動きがいかに欺瞞に満ちかつ誤ったものかを白日の下に晒した中部大学教授の武田邦彦さん。今回のメルマガ『武田邦彦メールマガジン「テレビが伝えない真実」』では、プラスチックストロー反対運動そのものが詐欺と同罪と断じ、その理由を記しています。

「プラスチックストロー追放運動」は詐欺に加担するのと同意である

社会的ウソの例として、レジ袋の追放とプラスチックごみ問題を取り上げましたが、そのなかでも最もばからしい、しかもこの運動をしている団体や喫茶店などが、「ウソでも良い子のふりをすれば、日本人は騙されるから、儲かればよい」ということで、「プラスチックストロー」を追放しよう話があります。

プラスチックストローの運動は、バカらしいというのを通り過ぎて、反対運動そのものが詐欺などの犯罪にも近いといえますから、協力すれば犯罪人の仲間に入るし、こんな不合理なことを許していたら、いつ何時、身に覚えのない濡れ衣を着せられるかも知れません。

誰でもわかる通り、石油から作られる膨大な量のプラスチックは、主として、自動車や家電製品などの工業製品や家具、農業用フィルムや柵などに使われ、身の回りでは、ビールのケース、荷造りのヒモ、カップや包装などがあります。また板やフィルムなどのほかにも、合成繊維やゴムもそのほとんどが石油から作られます。さらには、洗剤やシャンプー、工業に使われる化学薬品まで、これも膨大です。

なにしろプラスチック製品だけでも世界で3億トン近くも作られるのですから、もともと使い終わった製品がそのまま捨てられたら、それは大変なことです。たちまち海や畑を覆ってしまうでしょう。確かに、今から40年ほど前、農業用のフィルムが雑に使われていた時には、「そのうち畑がプラスチックでおおわれてしまうのではないか」と心配されたことがありました。

そして「生分解性プラスチック」とか、「環境にやさしいプラスチック」などの開発も行われましたが、そのうち「使ったプラスチックはゴミとして処理すればよい」、「ごくわずかのプラスチックが野原に捨てられても分解されて自然には影響がない」という単純なことがわかり、今では、使い終わったプラスチックを道端や畑、海などに捨てる人はいなくなり、「環境を汚染するプラスチック」というものそのものが消えてしまったのです。

さらに、プラスチックストローということになると、プラスチック全体の1万分の3ぐらいで、たまたま、だらしないコーヒー店などで床に捨てられているのを見かけることはありますが、普通はゴミとして捨てられるので、量的にも捨てる方法としても問題はありません。

プラスチックは「人工的に作られる」という人もいますが、原料の石油は生物の死骸ですし、製造方法も人の手でやっているということだけで、自然界にない方法を使って作っているのではありません。人間は自然界にないものを使うこともできますが、それは特殊な時で、普通は自然界にあるものを使っています。だから、プラスチックはよく燃えますし、燃えた後に毒物が残ることもなく、さらには自然のものですからしばらくすると微生物などが食べてくれます。

もっとも多く使われるポリエチレンなどは人間が食べる脂肪に類似、女性のストッキングやシャツなどに使われるポリアミドはたんぱく質と同じで、生物が食べる食材としてはとても貴重なものなので、そのまま残ることはありません。

日本も今から60年ほど前から、プラスチック工業が盛んになり、今では年間1,500万トン近くも使っていますが、畑や海にプラスチックが大量にたまっているという風景は世界のごく一部を除いて見ることができません。

環境汚染を問題視する前に、「人間の心の汚染」をどうにかするべきだ

ところが、この問題はかなりの利権になるために、東京都や朝日新聞など利権に敏感に反応するところが騒いでいます。まったくお話にならない論理ですが、「東京や日本にはプラスチックが散乱しているところはないが、中国や世界の特定の場所にはプラスチックをそのまま捨てる人がいるので、全く関係はないが、東京や日本で規制を厳しくしたり、使う量を減らさなければならない」といっています。

日本は犯罪が少ないのに、世界のどこかで犯罪が多いからと言って、日本の規制を強化しようというのと同じで、まったく見当はずれです。でも、やや「科学的なこと」が入っているので、巧みに言葉を操れば人をだませるというのが、プラスチックストローの問題なのです。

もう一つ、ヨーロッパ人やアメリカ人の中には「目的を達成するためには何をやってもよい」という固い信念を持っている人がいて、たとえば湾岸戦争の時に、戦争をしたい人たちが、海鳥に原油をかけて、真っ黒になった鳥の写真を配信し、世界を戦争の方に誘導したことがありましたし、日本でもサンゴを守るという目的で、カメラマンが海に潜り、ナイフでサンゴ礁を切り取って撮影し、それを新聞の一面に載せたこともありました。

人間というのは不思議なもので、そんな馬鹿らしいことをして自分の主張を通しても後味が悪いと思うのですが、それが現実なのです。

日本人がまじめで信じやすい性質を持っているのはよいことなのですが、もうそろそろ、世界というのはかなり汚れている(人間の心の方が、自然よりはるかに汚れている)のに気が付かなければならないと思います。

image by: Shutterstock.com

武田邦彦 この著者の記事一覧

東京大学卒業後、旭化成に入社。同社にてウラン濃縮研究所長を勤め、芝浦工業大学工学部教授を経て現職に就任。現在、テレビ出演等で活躍。メルマガで、原発や環境問題を中心にテレビでは言えない“真実”を発信中。



















http://www.asyura2.com/19/hasan132/msg/478.html

コメント [経世済民132] 武田教授が激怒する、大嘘だらけの「プラスチック製ストロー有害説」(まぐまぐニュース) 赤かぶ
1. 赤かぶ[15026] kNSCqYLU 2019年5月26日 23:19:11 : 48FW7XOL3U : ODEvY0JSVUxLeU0=[5091]



http://www.asyura2.com/19/hasan132/msg/478.html#c1
コメント [政治・選挙・NHK261] 国会議員700人のタブーを山本太郎がこじ開けた!   赤かぶ
41. 2019年5月26日 23:19:40 : vtLx4SnRVk : MjVZVi9yeGU5cHc=[5]
難波金融伝・ミナミの帝王に長い間出演してたので
それと混同しとるんやろ

やくざが火炎瓶って学生運動の時代かい

まあ、犯人はスケープゴートかもしれない、主犯は魑魅だったりして
http://www.asyura2.com/19/senkyo261/msg/236.html#c41

コメント [経世済民132] 武田教授が激怒する、大嘘だらけの「プラスチック製ストロー有害説」(まぐまぐニュース) 赤かぶ
2. 赤かぶ[15027] kNSCqYLU 2019年5月26日 23:19:42 : 48FW7XOL3U : ODEvY0JSVUxLeU0=[5092]



http://www.asyura2.com/19/hasan132/msg/478.html#c2
コメント [経世済民132] 武田教授が激怒する、大嘘だらけの「プラスチック製ストロー有害説」(まぐまぐニュース) 赤かぶ
3. 赤かぶ[15028] kNSCqYLU 2019年5月26日 23:20:06 : 48FW7XOL3U : ODEvY0JSVUxLeU0=[5093]



http://www.asyura2.com/19/hasan132/msg/478.html#c3
コメント [政治・選挙・NHK261] ハチャメチャなNHK! 26日はトランプ・デー?  赤かぶ
4. 2019年5月26日 23:20:21 : JUeVKg2C62 : d2RsQmhCeUFyUFU=[67]
と思って今日はNHKを見ていません、大半の国民も民法見てるのではと想像します。トランプファンで街頭に出てトランプを見に行ってるような人は別です。日本を特別にいじめてくれる人を国賓として歓迎する、何かおかしいのではと思うのは私だけでしょうか。そりゃあ、安倍は傀儡政権の長として宗主国の大統領を特別に歓迎する必要があるのでしょうが、それも何かやり過ぎ、金に糸目を付けず接待しろと命令している感満載。一応形式だけでも独立国の長ならそれなりの矜持と威厳を保つべきだが、まるで吉本の幇間、恥ずかしいたらありゃしない。まあ、恥を知らない男だから仕方がないか、みなさんなんでこんなバカを総理大臣にしたんですか。
http://www.asyura2.com/19/senkyo261/msg/295.html#c4
コメント [政治・選挙・NHK261] 暴力・テロを示唆する発言で大問題の山本太郎議員  議員辞職をすべき 「(与党に)デッドボールをあてにいきたい。顔面狙って… 真相の道
102. 木曽の山猿[393] ltiRXYLMjlKJjg 2019年5月26日 23:20:26 : TFk3RVfvC2 : VFhydTVhWFh4S0E=[2]
皆さん,

こんな基本的な理解力もない「真相の道」にあーだこーだと炎上するだけ無駄。
無視するのが一番。

南無阿弥陀仏,・・・・・・
http://www.asyura2.com/19/senkyo261/msg/275.html#c102

コメント [経世済民132] 武田教授が激怒する、大嘘だらけの「プラスチック製ストロー有害説」(まぐまぐニュース) 赤かぶ
4. 赤かぶ[15029] kNSCqYLU 2019年5月26日 23:20:41 : 48FW7XOL3U : ODEvY0JSVUxLeU0=[5094]



http://www.asyura2.com/19/hasan132/msg/478.html#c4
コメント [政治・選挙・NHK261] 以前に比べ「バカが増えた」というが納得だ!  赤かぶ
8. 2019年5月26日 23:20:58 : eFargDQyXD : VXlneE5pNldUQVE=[181]
 
 スマホが 自由に使えるのは 人間として 最低のスキルだぜ〜〜〜

 ===

 愛の孫は 中学校になったので 一番良いスマホを買ってやったら 
 もう 一日中 スマホを使って たった1週間で スマホのほとんどの機能をマスターした

 ===

 スマホを使えば バカになると 使わせないなら その時点で 落伍者となるだろう
  
 ===

 こんな アホな コメントを書くやつは 馬にけられて 死んでしまえ
 
 
http://www.asyura2.com/19/senkyo261/msg/290.html#c8

コメント [政治・選挙・NHK261] 安倍首相がトランプ接待で「大相撲の伝統」破壊! 天皇にもしない升席に椅子用意、スリッパで土俵に(リテラ) 赤かぶ
72. 2019年5月26日 23:21:09 : 1RFEkLSxKM : Ynp0MG1YdzE3SC4=[274]
伝統があったりなかったり相撲協会とやらも適当だね
所詮金だけの連中の集まりなのかな?
http://www.asyura2.com/19/senkyo261/msg/251.html#c72
コメント [経世済民132] 武田教授が激怒する、大嘘だらけの「プラスチック製ストロー有害説」(まぐまぐニュース) 赤かぶ
5. 赤かぶ[15030] kNSCqYLU 2019年5月26日 23:21:19 : 48FW7XOL3U : ODEvY0JSVUxLeU0=[5095]



http://www.asyura2.com/19/hasan132/msg/478.html#c5
コメント [政治・選挙・NHK261] <もう、ごまかす事は出来なくなる!>国賓でも日本攻撃を止めなかったトランプと安倍首相の大誤算  天木直人  赤かぶ
41. 2019年5月26日 23:21:50 : VUkERGFPko : SmVtai5zeWl1TXM=[10]
>>35

そんな甘いもんじゃないと思う。
ファーウェイはスパイウェア疑惑でやられたけど、
トヨタにはアクセル戻らない問題がスッキリしない形で幕引きしてるから
潰そうと思えばいつでもひねり潰せるはず。
完璧に叩き潰されると思うよ
http://www.asyura2.com/19/senkyo261/msg/284.html#c41

コメント [政治・選挙・NHK261] 韓国の反日慰安婦や旭日旗には無反応の時事が、何故かブラジル大統領の失言に過剰反応 怪傑
10. 怪傑[492] ifaMhg 2019年5月26日 23:22:45 : UoS5FMZqKc : em4wNkZRNnBpanM=[13]
>>8
>>9
 キミねえ、そんなバカ言ってると、いつまでも役所に
 相手にされず、憧れの、そして尊敬する日本人になれないぞ。
http://www.asyura2.com/19/senkyo261/msg/264.html#c10
コメント [国際26] なぜトランプは平気で「ウソ」をつけるか──ヒトラーとの対比から(ニューズウィーク) 赤かぶ
18. 2019年5月26日 23:22:48 : zZRVuPwQOU : WHJIemlGbE5iL00=[1]
子供か
利用できるやつは利用する
今の米国大統領がそうだろ
トランプは商売人だから悪口とか評判とか気にするわけない

宗教も一番嫌いだろうな
http://www.asyura2.com/19/kokusai26/msg/477.html#c18

コメント [政治・選挙・NHK261] <恥の上塗り!安倍は、ひらがなも読めんのか!>官邸が首相の「願って『や』みません、とひらがなでした」と発表。 赤かぶ
67. 2019年5月26日 23:23:36 : 1RFEkLSxKM : Ynp0MG1YdzE3SC4=[275]
首相官邸って言ってるのに
安倍自身が書いている疑惑まで出てきてる
http://www.asyura2.com/19/senkyo261/msg/255.html#c67
コメント [政治・選挙・NHK261] 以前に比べ「バカが増えた」というが納得だ!  赤かぶ
9. 2019年5月26日 23:25:56 : 1RFEkLSxKM : Ynp0MG1YdzE3SC4=[276]
ゲームはやるけど
今に世の中はおかしいと思っているけどね

http://www.asyura2.com/19/senkyo261/msg/290.html#c9
コメント [政治・選挙・NHK261] 籠池被告「安倍内閣への新兵器がある」発言で森友シンポジウム騒然 パネリストらが口論も/msnニュース 仁王像
4. 2019年5月26日 23:29:18 : 1RFEkLSxKM : Ynp0MG1YdzE3SC4=[277]
後は大手が騒ぐだけなんだが
期待はできないわな

http://www.asyura2.com/19/senkyo261/msg/287.html#c4
コメント [政治・選挙・NHK261] あれだけ大迷惑をかけて「必要悪」と豪語する東電元社長が東電の本質。(かっちの言い分) 一平民
1. 2019年5月26日 23:31:57 : 1RFEkLSxKM : Ynp0MG1YdzE3SC4=[278]
必要な悪はない消えるのみ
http://www.asyura2.com/19/senkyo261/msg/294.html#c1
コメント [原発・フッ素51] 早野龍五東大名誉教授「自分の誤った論文が韓国で脱原発の根拠に」(誤報なら謝罪と訂正すべき?!) 戦争とはこういう物
1. 2019年5月26日 23:33:28 : n3EsX9JjQj : dENOWlhIVXFMN2c=[1]
 
>実際にセシウム137に汚染された地域は
>放射能漏れが発生した福島県東部と周辺の一部の県に限られていた

そんなことはあるまい。放射能プルームは、

3月15日午前:群馬ルート
3月16日午後:飯館ルート
3月:女川ルート
3月20日:一関ルート
3月21日:柏ルート

と拡散したことが分かっている。事実、主にプルームの通った経路に当たる地域は
甚だしく汚染されている。

一連の発言・発表は、二重・三重に混乱しているのではないか。
一体何のための調査研究・発言か。
 

http://www.asyura2.com/19/genpatu51/msg/574.html#c1

コメント [政治・選挙・NHK261] ハチャメチャなNHK! 26日はトランプ・デー?  赤かぶ
5. 2019年5月26日 23:37:51 : NAH9sF1QDA : MEQ4am1YN0xNVG8=[1]
テレビが古くなり変な臭いがするようになったので廃棄処分にした。もちろんリサイクル法に則ってリサイクル料を郵便局で払い、テレビを指定業者に持っていって晴れてテレビなし生活になった。
もちろん、速攻で犬HKに解約を申し込み約1か月かかったが念願の解約をすることができた。うれしくてしょうがない。あんな腐れ放送局なんかに金なんか一銭たりとも払いたくない。
今はテレビがないが全く困らない。毎日音楽を聴いているがそのほうがずっと快適だ。最近のテレビ番組は腐れ度合いがますます増していると思う。
テレビを捨てて良かった。心からそう思う。
もう地上波のテレビ番組はおしまいだと思う。
ピエール滝騒動の時、相棒の石野卓球が「テレビはバカと老人しか誘導できない」と
言っていたがまさにその通りだと思う。
地上波の番組は精神衛生上よくない。
テレビ番組に出ているのはクズ・カスばっかりだ。
地上波の番組、気持ち悪すぎる。

http://www.asyura2.com/19/senkyo261/msg/295.html#c5
コメント [政治・選挙・NHK261] <ここまでNHKは、安倍首相の道具になり下がったのだ!>あの籾井会長でさえもダメだと言った板野NHK専務理事 天木直人  赤かぶ
18. 2019年5月26日 23:40:20 : Xt6zSj4LwQ : ZU9Ca2RUVWFiY2s=[1]
NHK相撲中継のあとの番組で炉端焼の紹介をしていたが、庶民的な印象を
演出していた。下見取材で野菜や魚介類が美味しかったとのリポート。
当たり前だ!美味しいと紹介されていた車海老は一尾5000円だ。
支払いは税金だ。安倍のポケットマネーではない。

http://www.asyura2.com/19/senkyo261/msg/267.html#c18
コメント [政治・選挙・NHK261] そんなに嬉しいのか?談四楼が晋三に一矢を放った!   赤かぶ
1. 赤かぶ[15031] kNSCqYLU 2019年5月26日 23:41:10 : 48FW7XOL3U : ODEvY0JSVUxLeU0=[5096]



http://www.asyura2.com/19/senkyo261/msg/296.html#c1
コメント [政治・選挙・NHK261] そんなに嬉しいのか?談四楼が晋三に一矢を放った!   赤かぶ
2. 赤かぶ[15032] kNSCqYLU 2019年5月26日 23:41:59 : 48FW7XOL3U : ODEvY0JSVUxLeU0=[5097]



http://www.asyura2.com/19/senkyo261/msg/296.html#c2
コメント [政治・選挙・NHK261] 安倍批判勢力を警察が予防拘禁 トランプ相撲観戦の裏で(田中龍作ジャーナル) 赤かぶ
4. スポンのポン[11365] g1iDfIOTgsyDfIOT 2019年5月26日 23:42:38 : YLRU9o6eFk : dUpJOXhqbEFjRlU=[545]
 
 
■消費税が、消費税がという御仁たちに答えてほしい。

 消費税がなくなればこの国は良くなるのか。

 君たちは本当にそう思っているのか。
 
 
 

http://www.asyura2.com/19/senkyo261/msg/293.html#c4

コメント [原発・フッ素45] がーん! 「伊方」が読めない菅官房長官 魑魅魍魎男
61. 2019年5月26日 23:43:12 : qW5770aSac : ZHBpTDdEcXlON1U=[507]
菅は、こういった連中と同じレベル。

原発の名前も所在地も知らないのに、安全だと安全だと繰り返していることに
恐怖を感じる。

電力不足解消のため"柏原発"を再稼働せよ! 柏原発ってどこにあるの? 
バカ丸出し・無知蒙昧のコピペ御用たち
http://www.asyura2.com/18/genpatu50/msg/300.html

「刈羽崎柏原発」に「花丸新潟県知事」 御用ジャーナリスト・モーリー・ロバートソンの
お粗末さに爆笑
http://www.asyura2.com/18/genpatu50/msg/513.html
http://www.asyura2.com/16/genpatu45/msg/499.html#c61

コメント [政治・選挙・NHK261] そんなに嬉しいのか?談四楼が晋三に一矢を放った!   赤かぶ
3. 赤かぶ[15033] kNSCqYLU 2019年5月26日 23:43:23 : 48FW7XOL3U : ODEvY0JSVUxLeU0=[5098]
トランプ大統領とメラニア夫人は、安倍首相夫妻と共に本格的な日本料理を堪能しました。@POTUS & @FLOTUS joined @AbeShinzo & Mrs. Abe for an authentic Japanese meal. 🍶🇺🇸🇯🇵 #POTUSinJapan pic.twitter.com/YN2rd7Afhh— アメリカ大使館 (@usembassytokyo) 2019年5月26日


http://www.asyura2.com/19/senkyo261/msg/296.html#c3

コメント [政治・選挙・NHK261] そんなに嬉しいのか?談四楼が晋三に一矢を放った!   赤かぶ
4. 赤かぶ[15034] kNSCqYLU 2019年5月26日 23:45:19 : 48FW7XOL3U : ODEvY0JSVUxLeU0=[5099]



http://www.asyura2.com/19/senkyo261/msg/296.html#c4
コメント [自然災害22] 気象兵器でもあるフクイチ発のトリチウムが関東地方を襲い雹となる : 原発板リンク お天道様はお見通し
1. 2019年5月26日 23:45:27 : LY52bYZiZQ : aXZHNXJYTVV4YVE=[1053]
TBSが3.11の人工地震の証拠を報!国民「勇気ある行動だ!」
.
知的好奇心ちゃんねる
2019/05/23 に公開
https://www.youtube.com/watch?v=VFlo2mZQQag
http://www.asyura2.com/17/jisin22/msg/679.html#c1
コメント [政治・選挙・NHK261] 安倍批判勢力を警察が予防拘禁 トランプ相撲観戦の裏で(田中龍作ジャーナル) 赤かぶ
5. 2019年5月26日 23:45:39 : 6GkJzWfH3s : RVI5TEptQXUwdFE=[2]
日本会議って、アメリカの大統領に媚びる連中だったのか(笑)
http://www.asyura2.com/19/senkyo261/msg/293.html#c5
コメント [カルト21] 六割の無党派層は、自公ノーは当然だが、立国共も嫌だである、それぞれに重大な不満があるからである。 ポスト米英時代
3. 2019年5月26日 23:46:04 : xc764MKPkc : emV1WEVXNmNsRDI=[1]
他に入れるとことがないから自公って 大丈夫ですか? ポジション変更?
http://www.asyura2.com/19/cult21/msg/166.html#c3
コメント [政治・選挙・NHK261] 以前に比べ「バカが増えた」というが納得だ!  赤かぶ
10. 2019年5月26日 23:46:27 : eFargDQyXD : VXlneE5pNldUQVE=[182]

 愛の孫は 女の子だが スマホで 男の子と連絡して つるんで 遊び歩いている

 愛は 多産系を 最大の美徳だと 思ってるが
 多産系になる前に 男女のコミュニケーション能力が 必要だ

 大いに 男の子と会話して 騙されて 真実を知ることが 人生にとっては
 急げば まわれだよね〜〜
 
 ===
 
 大人になって 慌てて 何かの打算で 人生を決めれば それは 日本にとって 不幸だ
 
http://www.asyura2.com/19/senkyo261/msg/290.html#c10

コメント [政治・選挙・NHK261] そんなに嬉しいのか?談四楼が晋三に一矢を放った!   赤かぶ
5. 赤かぶ[15035] kNSCqYLU 2019年5月26日 23:47:36 : 48FW7XOL3U : ODEvY0JSVUxLeU0=[5100]
【大相撲表彰式】トランプ氏、朝乃山に「アメリカ合衆国大統領杯」を授与https://t.co/jlZGZF2aaN土俵上で重さ30キロといわれるトロフィーを自ら手渡し、表彰状を英語で読み上げると大きな歓声が沸き起こった。 pic.twitter.com/KZ0KsNcKXn— ライブドアニュース (@livedoornews) 2019年5月26日


http://www.asyura2.com/19/senkyo261/msg/296.html#c5

コメント [カルト21] 六割の無党派層は、自公ノーは当然だが、立国共も嫌だである、それぞれに重大な不満があるからである。 ポスト米英時代
4. 2019年5月26日 23:48:43 : VyfmYSzdLg : MTJOUmxjc0RJcC4=[1]
不正選挙なんてないさ 不正選挙なんてうそさ ♪

他に入れるところがないから、自公の勝利でした
http://www.asyura2.com/19/cult21/msg/166.html#c4

コメント [政治・選挙・NHK261] そんなに嬉しいのか?談四楼が晋三に一矢を放った!   赤かぶ
6. 赤かぶ[15036] kNSCqYLU 2019年5月26日 23:49:18 : 48FW7XOL3U : ODEvY0JSVUxLeU0=[5101]



http://www.asyura2.com/19/senkyo261/msg/296.html#c6
コメント [政治・選挙・NHK261] そんなに嬉しいのか?談四楼が晋三に一矢を放った!   赤かぶ
7. 赤かぶ[15037] kNSCqYLU 2019年5月26日 23:50:11 : 48FW7XOL3U : ODEvY0JSVUxLeU0=[5102]



http://www.asyura2.com/19/senkyo261/msg/296.html#c7
コメント [政治・選挙・NHK261] そんなに嬉しいのか?談四楼が晋三に一矢を放った!   赤かぶ
8. 赤かぶ[15038] kNSCqYLU 2019年5月26日 23:51:01 : 48FW7XOL3U : ODEvY0JSVUxLeU0=[5103]



http://www.asyura2.com/19/senkyo261/msg/296.html#c8
コメント [政治・選挙・NHK261] そんなに嬉しいのか?談四楼が晋三に一矢を放った!   赤かぶ
9. 赤かぶ[15039] kNSCqYLU 2019年5月26日 23:51:32 : 48FW7XOL3U : ODEvY0JSVUxLeU0=[5104]



http://www.asyura2.com/19/senkyo261/msg/296.html#c9
コメント [政治・選挙・NHK261] そんなに嬉しいのか?談四楼が晋三に一矢を放った!   赤かぶ
10. 赤かぶ[15040] kNSCqYLU 2019年5月26日 23:52:50 : 48FW7XOL3U : ODEvY0JSVUxLeU0=[5105]



http://www.asyura2.com/19/senkyo261/msg/296.html#c10
コメント [政治・選挙・NHK261] そんなに嬉しいのか?談四楼が晋三に一矢を放った!   赤かぶ
11. 赤かぶ[15041] kNSCqYLU 2019年5月26日 23:53:38 : 48FW7XOL3U : ODEvY0JSVUxLeU0=[5106]



http://www.asyura2.com/19/senkyo261/msg/296.html#c11
コメント [政治・選挙・NHK261] 暴力・テロを示唆する発言で大問題の山本太郎議員  議員辞職をすべき 「(与党に)デッドボールをあてにいきたい。顔面狙って… 真相の道
103. 2019年5月26日 23:53:52 : lRUPN1aUKw : OFFaZEY5aHg0aVU=[1]
民衆が独裁政権を打倒して、民主主義を確立しようとする動きは、憲法でも正当に保証された国民としての努力義務である。

第十二条
この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によつて、これを保持しなければならない。

緊急事態条項を無理やり憲法に捩じ込んで憲法を破壊して、独裁政権を樹立しようとしているような、国民の敵を打倒することは憲法擁護の為の正義である。
http://www.asyura2.com/19/senkyo261/msg/275.html#c103

コメント [政治・選挙・NHK261] そんなに嬉しいのか?談四楼が晋三に一矢を放った!   赤かぶ
12. 赤かぶ[15042] kNSCqYLU 2019年5月26日 23:54:13 : 48FW7XOL3U : ODEvY0JSVUxLeU0=[5107]



http://www.asyura2.com/19/senkyo261/msg/296.html#c12
コメント [政治・選挙・NHK261] 以前に比べ「バカが増えた」というが納得だ!  赤かぶ
11. 2019年5月26日 23:55:53 : Fkea6CHVxM : aGpSNlVDQi9GQ3c=[3]
政府与党と、その支持基盤
まさに、「バカが増えた」

http://www.asyura2.com/19/senkyo261/msg/290.html#c11
コメント [政治・選挙・NHK261] 籠池前理事長8億円値引き根拠のゴミ「なかった」(日刊スポーツ) 赤かぶ
11. 赤かぶ[15043] kNSCqYLU 2019年5月26日 23:57:26 : 48FW7XOL3U : ODEvY0JSVUxLeU0=[5108]



http://www.asyura2.com/19/senkyo261/msg/274.html#c11
コメント [政治・選挙・NHK261] だからマスメディアの内閣支持率は信用できない。(日々雑感) 笑坊
77. 2019年5月26日 23:59:03 : EKMzO2z8pr : amRldDZRYUtNSkE=[138]
>>76
君はムサシ厨じゃないのか
まぁそれでもいいや
てか前から何度もテレビで真実もネットで真実もどっちも同じく馬鹿だと言ってるんだがな
だからネット引き篭りはまず外に出て実際に人と話せと

さて、固定票の人は何があっても絶対に選挙に行くだろうからこれはスルー
でも無党派層、俗に言う浮動票に「不正選挙というのがあって、自民は必ず勝つんだよ」なんて言ったらどうなるんだろうね
もし信じてしまった場合「選挙に行っても無駄なら行かないや」ってなるんじゃないかな
信じなかった場合でも「なんか胡散臭い奴だな、係わり合いにならんようにしとこ」ってなってこれまた投票率を下げることになる
これで喜んでるのはどこだろうね?
組織票の強いとこはさぞかし喜んでいることだろう

つまり不正選挙懐疑派は「安倍は工作員を雇って自分が不正選挙で勝ったと吹聴させているんだよ!」なんてことは絶対に言わないんだよ
理解出来たか?
http://www.asyura2.com/19/senkyo261/msg/111.html#c77

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