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ゴーン逮捕で仏マクロンの謀略を潰した日本政府
http://www.asyura2.com/17/lunchbreak54/msg/323.html
投稿者 中川隆 日時 2018 年 11 月 22 日 20:55:40: 3bF/xW6Ehzs4I koaQ7Jey
 

(回答先: ユダヤ人は悪い 投稿者 中川隆 日時 2017 年 12 月 22 日 16:55:20)

ゴーン逮捕で仏マクロンの謀略を潰した日本政府
2018年11月22日   田中 宇
http://www.tanakanews.com/181122nissan.htm


日産・三菱・ルノーの会長を兼務するカルロス・ゴーンの11月19日の逮捕は、フランスのマクロン大統領の謀略を阻止するための、経産省が主導する日本政府による対抗策である。仏政府はルノーの最大株主であり、マクロンは2015年に経済大臣だった時から、大株主であることを利用して、ゴーンと喧嘩しつつルノーに経営介入して政治家としての人気取りに使ってきた。昨年、仏大統領になったマクロンは、これまで提携関係にあった3社をルノー主導で合併して「世界最大の自動車会社」に仕立てるとともに、日本側2社のおいしいところをフランス側に吸い上げ、フランスの雇用拡大や経済成長につなげたかった。 (Carlos Ghosn was planning Nissan-Renault merger before arrest)

フランスは、ドイツと並ぶEUの主導役だが、自動車産業が隆々としているドイツが経済力においてフランスよりかなり優勢で、EUの盟主はドイツであり、フランスは脇役に甘んじてきた。それを変えたい野心家のマクロンは、今年2月、ゴーンがルノーの会長の任期を更新できるかどうかという時に、ルノーの最大株主としてゴーンに、日産三菱との株式の持ち合い関係を、ルノーが日産三菱を併呑する形に進ませること(それとゴーンの報酬の3割削減)を条件に、ゴーンのルノー会長続投を了承した。ゴーンはそれまで、日産三菱の社員のやる気が低下するのでルノーによる併呑に消極的だった(と報じられてきた)が、今年2月以降、日産三菱を併合する方向に進み出した。 (Nissan’s Carlos Ghosn Arrested, to Be Ousted as Chairman Amid Misconduct Probe)

(仏政府は、ルノーの15%の株主でしかないが、マクロン自身が経済相の時に作った法律により、ルノーでの発言権は30%ある。経済相時代のマクロンは、仏政府が持つルノーの株を買い増して経営介入しようとしてゴーンと喧嘩になった。マクロンはゴーンを潰そうとしたのでなく、自分の言いなりにしようとしてきた。日本政府がマクロンに頼まれてゴーンを逮捕したという説は間違いだ。マクロンは、ゴーン逮捕を事前に知らなかった。日本政府は、マクロンがゴーンを使って日本企業を食い物にしようとしたので阻止した。日産と三菱はゴーンを非難しつつ会長職から外すが、仏政府はゴーンをルノー会長から外させないし、「ゴーンを逮捕した日本の当局が正しいかどうか、証拠を見ていないのでわからない」と、ゴーンを擁護し続けている) (Ghosn Arrest Is the Last Thing Macron Needs) (France calls for Carlos Ghosn to stand down as Renault chief)

フランスのルノーが日産三菱を併合して「(ドイツ勢より大きな)世界最大の自動車会社」になれば、経済面でフランスがドイツに負けていないことを見せつけられる。支持率が落ちてきたマクロンの人気も挽回しうる。フランス人は「怠慢」なので、ルノーの一人あたりの生産性は日産の半分しかない。しかし、フランスはゴーンを派遣して潰れかけていた日産や三菱を救ってやったのだから、フランスが日産や三菱を食ってもいいだろう、というわけだ。ゴーンが逮捕されなければ、来年春ぐらい(数カ月内と報じられている)に日産と三菱がルノーに食われて「フランスの会社」になっていた。 (France grapples with looming loss of Renault leader Carlos Ghosn) (France 'extremely vigilant' on Renault after Ghosn arrest: Emmanuel Macron)

ゴーンが逮捕される2週間前には、フランス北部のルノーの工場で日産と三菱の新型バンなどを生産開始する記念式典にマクロンとゴーンが並んで出席し、2人でルノーの日産三菱併呑を進めようとしていることを印象づけた。これまでアジアで生産していたアジア向けの自動車をフランスで作る計画が進んでいた。マクロンはルノーに、自政権の人気取り政策の一つとしての電気自動車の開発も急がせており、それも日産三菱を巻き込んで行うことになっていた。 (The Ghosn Affair Is an Inconvenient Scandal for President Macron) (ルノー・日産自動車・三菱自動車、フランスでバンの生産を拡大)

日産と三菱の側では、ルノーに併呑されることに抵抗があったはずだ。今回のゴーン逮捕は、日産の西川社長らルノー系以外の幹部たちが、ルノーに食われるのを阻止するため、ゴーンの「腐敗」を検察にたれ込んで事件化したことになっている。だが、日産が検察に頼んでやってもらった事件であるなら、検察が金融商品取引法違反だとか、司法取引だとか、異例の手口でゴーンを潰していることに説明がつかない。今回の件は、横領的なものでなく、有価証券報告書への記載を「間違えた」だけの「微罪」と考えることもできるからだ。 (Five key questions in arrest of Ghosn)

日本政府がおフランスとの友好関係を優先したら、日産のタレ込みは無視されたはずだ。これは、日産という民間企業でなく、もっと上の、安倍首相自身を含む日本政府・官僚機構の上層部が、日本国がフランスと対立してもゴーンを逮捕してマクロンの併呑謀略を阻止し、日産と三菱を日本企業のままにする防衛策をやろうと決めない限り、天下のゴーン様を微罪でいきなり逮捕するなどという、ぶっ飛んだ事件にならない。今年3月に書かれた日本語の記事(悠木亮平著)の末尾には、ルノーと日産の経営統合を「どんな手を使ってでも阻止する」と経産省幹部が息巻いていた、と書いてある。ゴーンは経産省と仲が悪かったが、西川は経産省と仲が良かったとFTが書いている。 (ゴーン続投は日産・ルノーの経営統合の布石か?仏政府介入に反発強める日産・経産省) (Nissan plans to use Ghosn exit to take power from Renault)

米国がトランプになって覇権放棄に邁進し、既存の米国覇権の世界体制が揺らぐなか、安倍首相は、日本の外交政策において、対米従属一辺倒の外務省に雑用しかやらせず、戦略立案を経産省にやらせる傾向だ。経産省(通産省)は70−90年代に、米国が貿易摩擦で日本を攻撃してきた時、日本側の産業界の利益を代弁して交渉し、対米従属の外務省と喧嘩が多発していた。今回もその延長で、経産省は安倍政権の事務方として、日産三菱がフランスに食われて日本の国益が損なわれることを阻止した。 (Who Is Carlos Ghosn and Why Is He in Trouble?)

日本の検察は、オランダにあるルノーと日産三菱の合弁会社でも、ゴーンが犯罪行為を行った疑いがあるとして、捜査対象に入れている。この合弁会社は、ルノーが日産三菱を併呑する際に使われる可能性があった。日本の捜査当局は、ここも標的にすることで、ルノーによる日産三菱の併呑を妨害しようとしている観がある。 (Ghosn Probe Creeps Closer to Renault)

従来の対米従属一本槍の戦後日本では「経営者は、年功序列などという時代遅れにこだわる日本人より、効率重視の外国人(=欧米人)の方が良いんだ」と、みんなが洗脳されて思い込んできた。ディズニーランドには何十時間並んでも入りたい。今でも日本人のほとんどは、無自覚的に対米従属である。日産を3年で建て直したゴーンも、経営の神様みたいにもてはやされていた。日本の官僚機構(財務省など)は、米国をしのぐことがいやで(対米従属できなくなるので)、わざと90年代のバブル崩壊後の経済難を何十年も長引かせ、日本を今のような2流国にした。東芝が、くそなWH(ウエスチングハウス)をつかまされた挙句に経営難になったあたりまで、悪いのは欧米側でなく日本人だという不必要に自虐的な対米従属感を、日本人は持っていた。

だが、ブッシュからトランプにかけての米国覇権の自滅と、きたるべき米国発の金融大崩壊により、いずれ米国覇権は終わり、中露の台頭など世界の多極化が進む。日本は、対米従属以外の国家戦略を用意せねばならない。安倍政権が、米国抜きのTPP(日豪亜)の発足を急ぎ、中国との経済関係強化、日露和解などを急いで進めているのは、対米従属の終わりに備えるためだ。今回のゴーン逮捕、日産三菱を食おうとするマクロンの謀略の阻止も、日本政府が対米従属(NATO諸国との同盟関係を優先し、日本企業を見殺しにすること)から離脱し、日本の国益を、以前より重視するようになっていることを意味する。 (米国の中国敵視に追随せず対中和解した安倍の日本)

マクロン自身、日本との関係を大事にすることより、日本企業を食い物にして仏経済のテコ入れと自分の国内人気の獲得を優先している。トランプも、米国人の雇用を増やすという「国益最優先=米国第一主義」の名目で、他国からの輸入を妨害する懲罰関税策をやっている。世界中が、同盟関係や国際秩序や資本関係より、自国の国益を優先し始めている。日本でも、今回の件で国益重視の右翼がフランス大使館前で抗議行動ぐらいしても不思議でないのだが、日本の右翼系の多くは外務省傀儡で、日本の国益より米国の国益を大事にする「売国奴」なので、事態の本質が理解できていない。自分では愛国者と思っている「うっかり売国奴」が多い。

ルノー日産三菱の3社の会長を兼務していたゴーンは、ワンマン経営者で、3社の合併を推進する大黒柱だった。ゴーンがいないと、3社は合併どころか、提携の拡大も難しくなる。ゴーンは保釈後、ルノーの会長に戻るかもしれないが、日産と三菱からは排除されていく。今回、日本は国家として、フレンチ野郎を微罪で「犯罪者扱い」して、日仏関係の悪化もかまわず、日産と三菱を守ることにした。日産三菱は、日本国の後ろ盾を得た。日産は、もうフランス側にヘコヘコする必要がない。日産は、株の買戻しなどで、ルノーとの関係を切っていく可能性が大きい(三菱は日産が最大株主)。マクロンの謀略は失敗した。ざまあみろだ。日本人は、欧米人経営者礼賛をいいかげんにやめるべきだ。 (Renault board to meet after Ghosn arrest)

世界的に自動車業界は競争が激しい。会社経営的には、ルノー日産三菱の3社連合は、規模が大きく、開発や生産コスト削減に有利だ。ルノーと関係を切った日産三菱が、どのような戦略で利益を出し続けていくつもりなのか。代替戦略がないとゴーン潰しは日産三菱の失敗につながる、と指摘されている。たしかにそうだが、日仏の共存共栄でなく、日産三菱がフランスに食い物にされるのでは日本人にとってマイナスだ。資本関係など糞くらえだ。マクロンは、ゴーンと喧嘩してルノーを仏経済省傘下に入れ、その上で日産三菱を併呑しようとした。今回、それを阻止した日本経産省は、ルノーとの関係を切った上で日産三菱がどうするか、代案を考えているはずだ。トランプは貿易政策などで米国企業を采配しているし、習近平は中国企業を采配している。自由企業万歳な時代はリーマン危機とともに終わっている。 (Separating the Renault-Nissan twins would be bloody) (Global Auto Industry Collapse Continues As October EU Data Shows No Relief)
http://www.tanakanews.com/181122nissan.htm  

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コメント
1. 中川隆[-13647] koaQ7Jey 2018年11月22日 21:19:16 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21016] 報告
2018.11.22
ゴーン逮捕の背後では独仏とアメリカが権力抗争を繰り広げている

 日産自動車の会長だったカルロス・ゴーンと代表取締役のグレッグ・ケリーが東京地検特捜部に逮捕されたのは11月19日のことだった。実際の報酬額よりも減額した金額を有価証券報告書に記載したことが理由だという。


 この人物が強欲であることを否定しないが、程度の差こそあれ、新自由主義が蔓延した世界では珍しくない。かつて、日本企業の経営者は会社を公然と私物化していた。そうした行為は会社全体に広がり、「社用族」という用語も生み出された。会社のカネで高級住宅地に自宅を建てた経営者もいた。今の経営者が清廉潔白ということはないだろう。


 伝えられるところによると、今回の逮捕には会社の日本人重役とゴーンやケリーとの対立があり、「司法取引」で日本人重役から検察へ情報が提供されたようだ。情報を提供した側は自分たちの違法行為は許される。


 ゴーンなどは日本人重役と対立していたと言われている。ルノー側は日産との経営統合、あるいは合併を目論み、それに対して日本人重役が反発していると今年(2018年)の春先には報道されていた。ゴーンは今年1月、フランスの下院における公聴会で日産の統合強化に前向きととれるような発言もしていたようだ。


 また、ゴーンにはアメリカから睨まえる要素もあった。彼は2014年4月、ロシアでの自動車販売を推進する姿勢を見せていたのだ。


 その2カ月前、ロシアの隣国であるウクライナでネオ・ナチによるクーデターでビクトル・ヤヌコビッチ大統領が排除されていたが、ロシアへの関心は失っていない。ネオ・ナチを動かしていたのはバラク・オバマ政権だ。


 ゴーンだけでなく、EUの自動車会社はロシアとの関係を強めようとしていた。​2015年9月4日からフォルクスワーゲンはアメリカからの圧力をはねのけ、ロシアでエンジンの生産を始めている​。


 アメリカのEPA(環境保護局)がフォルクスワーゲンが販売している自動車の一部が排ガス規制を不正に回避するためのソフトウエアを搭載していたと発表したのは、その2週間後のことだ。


 ルノーと日産の経営一体化を進めるようにゴーンへ求めていたのはルノーの筆頭株主であるフランス政府だという。政府を率いているエマニュエル・マクロン大統領は今年に入り、EU独自の軍事組織を創設するべきだと発言、ドイツのアンゲラ・メルケル首相はその案を支持している。


 1991年にもフランスのフランソワ・ミッテラン大統領とドイツのヘルムート・コール首相は米英からの自立を目指して「ユーロ軍」の実現を訴えたが、この時はアメリカ政府に潰されている。NATOはアメリカとイギリスの支配層がヨーロッパを支配するために創設した組織であり、その内部にはテロ活動を行う秘密部隊も設置されている。EU独自の軍隊を持つと言うことはアメリカ離れを意味するわけで、アメリカやイギリスの支配層は潰しにかかるはずだ。


 アメリカのジョージ・W・ブッシュ政権が2003年にイラクを先制攻撃した際、フランスやドイツはアメリカ政府の命令に従わず、戦争に反対した。そのときにフランス大統領だったジャック・シラクはド・ゴール派。


 シャルル・ド・ゴールは大統領だった1962年に殺されかかる。その4年後にフランスはNATOの軍事機構から離脱、その翌年にはSHAPE(欧州連合軍最高司令部)をパリを追い出してしまった。


 ニコラ・サルコジが大統領だった2009年にフランスはNATOへ完全復帰するが、ここにきてフランス人やドイツ人はNATOの危険性を再び感じているのかもしれない。


 ゴーン逮捕の背後には世界で展開されている権力抗争が見える。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201811220000/

2. 中川隆[-13646] koaQ7Jey 2018年11月22日 21:26:46 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21016] 報告
フランスとはカネ(株の配当金) で話がつくだろう。グローバリストに譲歩してはいけない。


カルロス・ゴーンと入管法問題は、「弱肉強食の新自由主義」および「国民生活を保全するための『国民国家』制度」の問題だという点で、全く同根であり、同じ構造である。

現在世界中で、特に欧米で起きている所謂「ポピュリズム」とは、「グローバリズムに抵抗する思想としてのナショナリズム」であるが、後者を「排外主義」と見るのは正しくない。

現在の「ナショナリズム」の高まりは、グローバリズムから「国民主権と国民文化」を守るための「抵抗運動」なのだ。(血による「民族」ではなく、国民国家の「国民」。)

これは「グローバリスト支配者=強者にこれ以上やられたくない」「侵入してくる異文化に対して、自分たちの文化と価値を守りたい」と願うピープルの意思である。ピープルなくして「国民主権」はない。この国民主権の擁護こそが、現在の「ナショナリズム」だ。

私は「日本のピープル=日本国民」の側に立った、今回の検察の行動を支持する。(勿論、地検自体は信用していないが。結果よければ・・・)

日本の株式市場は、外資がやりたい放題のことをしている。日本の個人株主が株式市場で資金を巻き上げられるだけではない。日本企業の株式の多くは外資に握られており、その富(配当金) は外資に吸い取られている。(その点で日銀が日本株を買い、配当金を国内に環流させるのは正しい。)

カルロス・ゴーンは、新自由主義とグローバリズムと弱肉強食を体現する人物だ。
その強欲ぶりと、顔つきを見て、思い出した。これは「フランス人の顔」ではない。ブラジル出身だとは知っていたが、白人系ではなく、両親はレバノン人だ。私の友人に長くアフリカとかかわってきた人がいるが、アフリカでの「レバノン商人」の強欲ぶりは物凄いことで有名なのだそうだ。この人は「フランスの価値」(自由・平等・友愛) を体現していない。「強欲なレバノン商人」の顔だ。(マロン派キリスト教徒のようだ。)
http://www.asyura2.com/18/hasan129/msg/556.html

3. 中川隆[-13635] koaQ7Jey 2018年11月23日 06:54:31 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21016] 報告

衝撃はまだ序章 これから二幕三幕もある日産ゴーン逮捕劇
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/242199
2018/11/22 日刊ゲンダイ 文字起こし


このままでは終われない(C)日刊ゲンダイ

 この逮捕劇は序章に過ぎない。自らの報酬を過少申告した金融商品取引法違反(有価証券報告書虚偽記載)の疑いで日産自動車会長のカルロス・ゴーン容疑者が東京地検特捜部に逮捕された事件は、世界中が今後の展開に注目している。

 とりわけ関心を集めているのは、3社の会長を兼務してきたゴーンという「扇の要」を失ったルノー、日産、三菱自動車のアライアンス(連合)の行方だ。日産の未来はどうなるのか。自動車業界のみならず、その背後には各国政府の思惑も蠢き、予断を許さない。

 19日にゴーンが逮捕されたことを受け、フランスのルメール経済・財務相と世耕経産相が20日に電話会談。「日産・ルノーアライアンスに対しても、協力関係を維持していくという彼らの共通の意志に対しても、強力にサポートすることを確認した」という共同声明を発表した。だが、日仏政府がいくら「協力の維持」をうたっても、市場はまったく信じていない。株価下落がその証拠だ。

 実際、早くもアライアンスの足並みは乱れ始めている。日産は22日、取締役会を開き、ゴーンの会長解任を決める。三菱自もゴーン解任を発表。一方のルノーは21日未明の臨時取締役会でゴーンのCEO解任を見送った。これはルノーの筆頭株主である仏政府の意向だ。

 ルメール経済・財務相は仏メディアの取材に対し、「仏政府が解任を求めない理由は単純だ。(不正の)証拠がないからだ」と言い切った。

■仏政府は異例の対応でバックアップ

「ルメール氏は『事件発覚後に調べさせたが、不正は出てこなかった』ともコメントしていて、まるでゴーンの不正を確認したという日産の社内調査を信じていないような口ぶりです。逮捕直後にはマクロン大統領が『ルノー、日産のグループの安定性を注視していく』とコメントを出し、20日にはフランスの駐日大使が東京拘置所に出向いてゴーンと面会していますが、どれも異例のことで、フランス政府のゴーンを守るという強いメッセージに見える。マクロン大統領はかねてルノーと日産の経営統合を求めていました。ルノーとしても、利益の半分を稼ぎ出す日産を絶対に手放したくない。そのために、まだゴーンの存在が必要なのです」(経済ジャーナリスト・有森隆氏)

 仏ルモンド紙の電子版は20日、ゴーン逮捕は「日本側のクーデター」というルノー経営陣の声を報じた。自国産業強化のためルノーと日産の経営統合を志向する仏政府に、日本側が反発していたと解説している。

 英フィナンシャル・タイムズ紙も、ゴーン逮捕劇の背景には経営を巡るる内部抗争があったと分析。仏政府の意を受けてルノーとの経営統合を進めようとするゴーンに日産経営陣が抵抗し、これが逮捕の引き金になったとしている。日産側は仏政府による経営介入を警戒し、独立したままの資本関係の維持を望んでいたが、社内のガバナンスではゴーンを引きずり降ろせないため、東京地検の“外圧”を利用して追い落としにかかったという見立てだ。


このままでは終われない(C)日刊ゲンダイ


クーデター劇の背後で跋扈した魑魅魍魎の主導権争い

「今回のゴーン逮捕劇の背後にあるのは、単に日産内部だけの抗争ではありません。日産の子会社化を推進するマクロン大統領のバックにいる国際資本と、米国に協力的でないゴーンを快く思っていなかったトランプ大統領とその周りにいる金融グループの綱引きという側面もある。勢力争いに東京地検まで巻き込み、クーデターまがいの反乱を起こしたものの、これで反ゴーン派がすんなり主導権を握ることにはならないでしょう。ゴーンが日産を私物化していたことは許されませんが、潰れかかっていた日産を短期間で立ち直らせたことも事実です。ゴーンがいなくなれば経営が不安定になるのは避けられないし、ルノーとの提携解消も現実的ではない。アライアンスのおかげで販売台数が世界2位に上り詰めたわけで、提携を解消すれば、二流メーカーに転落しかねません」(経済評論家・斎藤満氏) 

 日産はゴーン逮捕を機に、ルノーとの持ち株比率の不均衡など、提携関係のあり方について見直す方針だ。22日の取締役会では、企業ガバナンスや経営体制の刷新も議論される。また、ゴーンを早く取締役から外すため、来年6月を待たずに臨時株主総会を開催する案も浮上しているという。

 勾留されて不在の間、一気に外堀を埋めてゴーンを追放してしまうというシナリオだろうが、果たして思惑通りいくかどうか。

 まず、ゴーンの長期勾留は難しいだろう。国際的に問題視されている日本の「人質司法」が批判の的になりかねない。それに保釈後、ゴーンが国籍を有するフランスやレバノンに逃げ込んだら、東京地検は手を出せるのか。仮に裁判に持ち込めても、有罪にできる保証はない。世界中の政財界に顔が利くゴーンの反撃は必至だ。

 仏経済紙レゼコーは、ゴーンを追い落とした日産の西川広人社長を「ブルータス」に例え、「目をかけてくれたゴーン氏を公共の場で引きずり降ろした」と断罪した。

 有名な「ブルータス、おまえもか」はシェークスピアの戯曲のセリフだが、暗殺されたカエサルは劇中でこう言う。

「Ettu,Brute?Thenfall,Caesar!(ブルトゥス、おまえもか? もはやカエサルもここまでか!)」――。

■カリスマを失ったイエスマン集団に何ができるのか

 第一幕では失脚したかに見えるゴーンだが、このまま黙って引き下がるとは思えない。日産との徹底抗戦が始まるのではないか。

「ゴーンは日産と三菱自動車の会長を解任されても、ルノー・日産・三菱自動車アライアンスのCEOとして実質的な支配力を維持しています。今回の事件で、かえってルノーと日産の経営統合を強引に進める方向に行くかもしれない。それに、言われているような不正が、わずか数人の側近だけで実行できたのかも疑問です。不正行為が何年も続いていたのなら、見抜けなかった現経営陣は無能のそしりを免れない。そもそも現経営陣はゴーンに気に入られて引き上げられたイエスマンばかりです。集団指導体制で難局を乗り切ると言っているが、この陣営では不可能でしょう。日仏政府の思惑もある中で、カリスマを失ったイエスマン集団が独自の舵取りなんてできるのか。有価証券報告書の虚偽記載はゴーン個人の問題ではなく、法人としての責任も問われる。会社に多大な損害を与える不正行為を黙認してきたとすれば、株主代表訴訟に発展する可能性もある。実に前途多難です」(有森隆氏=前出)

 ただでさえ、激動の自動車業界である。日本車メーカーは米国が突きつけてくる関税引き上げや数量規制に翻弄されている。さらには米中貿易戦争の影響。ガソリン車を諦め、EVでの覇権を狙う中国は、海外メーカーの技術に触手を伸ばしている。もちろん、仏政府も虎視眈々だ。欧州メーカーもしのぎを削る中、無能経営陣が迷走を続ければ、日産が誇るEV技術は草刈り場になりかねない。

 事件の行方は、国の経済政策と雇用に関わる問題だ。仏政府は新たな独裁者をCEOとして送り込んでくるのか。はたまた日産を守るために日本政府が動くのか。ゴーンはどんな反撃に出てくるか。

 あまりに衝撃的だったカリスマ経営者の突然の逮捕は、国際社会も巻き込んで、まだまだ二幕も三幕もありそうだ。

4. 中川隆[-13637] koaQ7Jey 2018年11月23日 07:02:00 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21019] 報告

「日産の金は俺の金」…ゴーン氏、異常な強欲さの裏に「例外者的な特権意識」と幼少期の屈辱
https://biz-journal.jp/2018/11/post_25651.html
2018.11.22 文=片田珠美/精神科医 Business Journal


カルロス・ゴーン容疑者(写真:ロイター/アフロ)


 日産自動車のカルロス・ゴーン容疑者が自身の報酬を約50億円過少に申告したとして、金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)容疑で逮捕された。この逮捕を受けて記者会見した日産の西川廣人社長は、社内調査の結果、3点の重大な不正行為が判明したと述べた。報酬を減額して記載しただけでなく、私的な目的での資金流用と経費の不正支出もあったという。

 事実とすれば、ゆゆしきことである。すでに莫大な財産を築き、経営者として高額の報酬を得ていたにもかかわらず、なぜゴーン氏はこれほどまで金に執着したのか? その理由を分析すると、次の3つの要因が浮かび上がる。

( 1 )「コストカッター」
( 2 )特権意識
( 3 )<例外者>

■「コストカッター」

 2万人以上のグループ従業員のリストラや5工場の閉鎖などによって日産のV字回復を成し遂げたゴーン容疑者は、「コストカッター」として名高い。その負の側面があらゆる場面で顔をのぞかせているように見える。

 まず、自らの報酬を過少に申告したのは、支払う税金をできるだけ少なくしたいという思惑があったからではないか。また、海外の子会社にブラジルやレバノンなどで高級住宅を購入させ、ゴーン容疑者が無償で提供を受けていた疑いもあるらしい。これは、自分が利用する住宅であっても、自分の財布からは一銭も出したくないからで、「コストカッター」の面目躍如といえる。

 私生活においても「コストカッター」ぶりを発揮している。ゴーン容疑者は前妻との離婚手続きの際に「お前に与える財産はない」と主張し、財産分与の権利を放棄するよう前妻に迫ったと今年5月に「週刊文春」(文藝春秋/5月24日号)で報じられている。そのうえ、離婚訴訟費用まで日産に出させたという報道もある(同誌11月29日号)。事実とすれば、離婚はしたいが、そのコストを自分で負担するのは嫌だったのだろう。

 ゴーン容疑者がカットしたかったのは金だけではないようだ。超せっかちで、社内食堂でものすごいスピードで食事を取る姿が社員に目撃されている。また、ゴルフも「時間がかかるから」という理由でやらなかったらしい。いずれも、時間をできるだけカットしたいからにほかならない。

 つまり、ゴーン容疑者は、金にせよ時間にせよ、自分がコストとみなし、無駄と判断したものは徹底的にカットする。良くいえば合理的で、こういう人物が日産の再建のためには必要だったのかもしれない。だが、その反面、「非情」「がめつい」などと批判されても当然といえるほどの「コストカッター」ぶりである。今回告発された一連の不正は、こうした負の側面によると考えられる。

■特権意識

 ゴーン容疑者は、「俺は経営危機に陥った日産を立て直した功労者なのだから、特別扱いされて当然」と特権意識を抱き、「少々のことは許されるはず」と思い込んでいた可能性が高い。もしかしたら、「俺が改革しなければ、日産はつぶれてもおかしくなかった。だから、俺のおかげで立ち直った日産が現在稼いでいる金をどう使おうと俺の勝手」とさえ思っていたかもしれない。

 こうした特権意識は、ゴーン容疑者が日産で長年トップの座にあり、彼1人に権限が集中しすぎたことによって助長されたはずだ。また、「カリスマ経営者」として日本だけでなく世界中で称賛されたことも、彼の特権意識を強めたに違いない。

 だが、それだけではない。ゴーン容疑者の特権意識の根底には、強烈なエリート意識が潜んでいるように見える。彼は、グランゼコールの代表格であるエコール・ポリテクニックを卒業している。グランゼコールは、フランスのエリート養成校だ。ちなみに、マクロン現大統領も、オランド前大統領も、シラク元大統領も、グランゼコールの1つである国立行政学院( ENA )出身である。

 当然、グランゼコール出身者はエリート意識が強く、ゴーン容疑者も例外ではない。このエリート意識が、ミシュランとルノー、さらには日産での成功体験によって強化され、強い特権意識を生み出したのではないだろうか。

■<例外者>

 見逃せないのは、ゴーン容疑者が移民であるがゆえの悲哀を味わった形跡があることだ。彼は、ブラジルでレバノンからの移民の家庭に生まれたが、6歳のときに家族とともにレバノンに戻っている。そして、レバノンで少年時代を過ごした後、フランスで大学教育を受けるために単身渡航したという。

 いくら優秀とはいえ、レバノンでアラビア語を、フランスでフランス語を流暢に話せるようになるまでは、からかわれたり笑われたりしたことがあったはずだ。子供には大人よりも残酷なところがあり、友達のなまりをバカにしたり、まねしたりする。ゴーン容疑者も、そのターゲットにされて、“エトランジェ”(異邦人)としての悲哀を味わった可能性が高い。

 こういう屈辱的な体験をバネにしてがんばったからこそ、輝かしい成功をおさめたのだろうが、同時に自分には責任のないことで苦しみ、不自由な思いをしたと感じ、「不公正に不利益をこうむったのだから、自分には特権が与えられてしかるべきだ」と考えたのではないか。

 このように自分が味わった体験や苦悩を根拠にして、自分には例外的な特権を要求する権利があると思い込む人をフロイトは<例外者>と名づけた。<例外者>は次のような思考回路に陥りやすい。

「人生は俺に損害賠償をする義務がある。俺は賠償を取り立てる。俺には自分が<例外者>であることを要求する権利がある。普通のやつらが遠慮するようなことでも、実行する権利があるのだ」

 しかも、<例外者>は、自分が味わった屈辱や悲哀を「不公正」なことと受け止めがちで、「俺は不正をすることができる。俺に不正が行われたからだ」と考える。そして、しばしば自分自身の不正を正当化する。幼少期に貧しい家庭で苦労した人が、大人になってから不正に手を染めてでも金儲けに執着することがあるが、これは<例外者>だからである。

 ゴーン容疑者も<例外者>だろう。しかも、彼が典型的な<例外者>であるがゆえに、特権意識が一層強化されている。彼が「不公正」なことと受け止めたであろう“エトランジェ”としての悲哀には同情すべき点もあるが、だからといって不正が許されるわけではない。

 一連の不正が解明され、ゴーン容疑者の強欲さを生み出した精神構造、そしてそれに影響を与えた体験に光が当てられることを切に望む。

(文=片田珠美/精神科医)

 参考文献
ジークムント・フロイト「精神分析の作業で確認された二、三の性格類型」(中山元訳『ドストエフスキーと父親殺し/不気味なもの 』光文社古典新訳文庫)

5. 中川隆[-13639] koaQ7Jey 2018年11月23日 10:17:35 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21031] 報告

日産ゴーン逮捕、不正報酬分の50億円あれば社員8千人の解雇は不要だったとの指摘も 2018/11/21


逮捕されたカルロス・ゴーン容疑者(写真:ロイター/アフロ)

 日本はおろか世界にまで激震が広がった、日産自動車会長のカルロス・ゴーン容疑者逮捕の一報。かつて経営難を乗り越えたことで称賛を浴びたゴーン容疑者だが、強引な経営策に内外から不満の声が噴出していた点に改めて注目が集まっている。

 東京地検特捜部が金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)の疑いでゴーン容疑者と同社代表取締役グレッグ・ケリー容疑者を逮捕したのは11月19日。日産は逮捕直後にニュースリリースを掲出し、内部調査による不正行為の判明や、これまで検察当局に情報提供・捜査の面で全面協力を行ってきたことを発表した。また、ゴーン容疑者、ケリー容疑者それぞれの役職解任を取締役会で提案すると明かした。

 ゴーン容疑者はフランスの自動車会社ルノーで役職を持つ傍ら、1999年に同社と日産の業務提携によって日産の最高執行責任者(COO)に就任。「日産リバイバル・プラン」を発表し、人員削減を含めたコスト削減を次々と断行して日産の業績を劇的に回復させた。

 経営の立て直しを評価される一方、“数字重視”の改革に疑問を唱える声も少なくない。自動車ジャーナリストの遠藤徹氏は、毎日新聞の取材に「彼が来てから国内販売網はズタズタにされ、売れそうな車種以外は切り捨てられた」と答えている。また、ゴーン容疑者は2014年3月期決算が予想を大きく下回った際、日本人トップの志賀俊之COOを事実上の更迭。17年9月に国土交通省から検査不備を指摘された際も、対応を西川広人社長兼最高経営責任者(CEO)に丸投げした。自己保身に走り首尾よく立ち回る姿には、「責任逃れ」との指摘が相次いだ。

 ジャーナリストの井上久男氏はウェブメディア「現代ビジネス」で、ゴーン容疑者の逮捕について、日産とルノーの関係性に言及している。ルノーの筆頭株主であるフランス政府のエマニュエル・マクロン大統領は日産との経営統合に意欲を見せており、井上氏は「日産の西川CEOは、経営の独自性が維持できなくなるとして、これ以上ルノーの支配が強まることを嫌った」と指摘。このままルノーCEOでもあるゴーン容疑者とゴーン派のケリー容疑者が失脚すれば、西川社長が日産の取締役会で大きな権限を持つことになる。

 ゴーン容疑者らの逮捕直後に開いた会見で、西川社長は「クーデターではない」と強調した。しかし、今回の一件をめぐっては、強引な舵取りを見せたゴーン容疑者への不満の爆発や、今後の日産の経営を見定めた上での逮捕劇という見方が強い。強権者への不満と経営をめぐる利害関係が見え隠れしており、単純に“ゴーン容疑者らの不正”という言葉だけでは片づけられない様相を呈している。

●「ゴーンの奇跡」のまやかし

 また、逮捕を転機に、かつては称賛された「ゴーン流改革」「ゴーンの奇跡」に対する懐疑的な見方も広がっている。

 ネット上では、「コストカッターとして冷酷な首切りをやりながら、自分は莫大な不正蓄財をやっていたのか」「そもそもゴーンのやったことは“日産版ショック・ドクトリン”にすぎない。経営陣と労組の争いに外から入ってきて、2万人のリストラと5つの工場閉鎖を断行したんだから」「『日産の業績を奇跡的にV字回復させた』と言われるけど、その陰に大勢の解雇者がいることに納得できない」という声があがっており、「もし松下幸之助が生きていたらなんて言うだろう?」と、業績が苦しいときでも従業員を解雇しない方針だった“経営の神様”と比較する声も見られる。

 また、横浜合同法律事務所はツイッターで19日に「2009年2月9日、カルロスゴーンの記者会見で、国内で約8000人もの非正規労働者が解雇されました。いわゆる『派遣切り』です。今もこの派遣切りの撤回を求めて、5人の原告が労働委員会でたたかっています。不正された50億円があれば、派遣切りはなかったのではないでしょうか。怒りしかありません」と投稿し、1400以上のリツイートを記録している。

●過去3回、役員報酬トップに

 逮捕容疑では、ゴーン容疑者はケリー容疑者と共謀して、10年度から14年度の5年分の報酬を約50億円過小申告していたという。東京商工リサーチの調査によると、ゴーン容疑者は上場企業の1億円以上の役員報酬の開示制度が始まった10年3月期決算から9年連続で1億円以上の役員報酬を得ている。16年5月に日産の傘下に収めた三菱自動車工業からも、18年3月期に2億2700万円の役員報酬を受け取っている。18年3月期は2社合計で9億6200万円で、これは同年度の11位に相当する。

 累計額は過去9年で合計90億900万円(日産が9回で87億8200万円、三菱自が1回で2億2700万円)。過去最高は17年3月期の10億9800万円で、これは1億円以上の役員報酬を受け取った役員の歴代30位に該当するという。さらに、09年度(10年3月期)、10年度(11年3月期)、12年度(13年3月期)には年度別で役員報酬トップに立っている。

 かねて高額報酬に対する批判に反論してきたゴーン容疑者だが、その代償は大きそうだ。
https://this.kiji.is/437923820846941281

6. 中川隆[-13633] koaQ7Jey 2018年11月23日 12:43:51 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21037] 報告

激しい綱引き 日産、ルノーの会長指名拒否か 米紙
https://www.nikkansports.com/general/news/201811230000165.html
2018年11月23日9時10分 日刊スポーツ


日産の西川広人社長(2018年11月19日撮影)

米紙ウォールストリート・ジャーナル(電子版)は22日、日産自動車の筆頭株主であるルノーが日産の取締役会にカルロス・ゴーン容疑者に代わる会長を指名する意向を伝えたものの、日産が拒否したと報じた。日産はルノーが指名する資格はないとした。

日産の西川広人社長はルノーとの提携関係を継続する考えを示しているが、日産の社内では経営に対するルノーの影響力が強すぎるとの意見もある。ルノーによる日産の経営への関与を巡り、両社の綱引きが激しくなりそうだ。

同紙は、ルノーが日産にゴーン容疑者の不正に関する詳細な情報提供を要請したが、日産が「東京地検の捜査を妨害していると受け止められる恐れがある」として拒否したとも報じた。日産の取締役会はルノーに書簡で回答したという。

ロイター通信によると、ルノーはゴーン容疑者の代表取締役会長職の解任を見送ることを求めていたが、日産は22日の取締役会でゴーン容疑者を解任した。取締役からも外すために早期に臨時株主総会を開催する見通しだ。(共同)

7. 中川隆[-13631] koaQ7Jey 2018年11月23日 15:05:56 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21040] 報告

ゴーン容疑者、母親の住宅も日産側に購入させる
11/23(金) 13:32配信 TBS News
https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn?a=20181123-00000053-jnn-soci



 22日に日産自動車の会長を解任されたカルロス・ゴーン容疑者(64)が逮捕された事件で、ゴーン容疑者が自身の母親の住宅についても海外にある子会社を通じて日産側に購入させていたことが、関係者への取材で分かりました。

 カルロス・ゴーン容疑者は有価証券報告書に自らの報酬をおよそ50億円少なく記載したとして、金融商品取引法違反の疑いで逮捕されました。ゴーン容疑者は社長に就任した翌年の2002年ごろ、オランダにある日産の子会社を通じて、ブラジル・リオデジャネイロにある高級マンションを日産側に購入させ、自身の姉を住まわせていたことが分かっていますが、その後の関係者への取材で、ゴーン容疑者の母親の自宅も子会社を通じて購入させていたことが分かりました。

 また、ブラジルにあるヨットを子会社の名義でおよそ600万円で購入し、その後、ゴーン容疑者の名義に変更するなど会社の経費を私的に支出させていた疑いもあるということです。

 日産側は、こうした情報を東京地検特捜部に提供していて、特捜部は不透明な資金の流れを調べています。

 また、ゴーン容疑者の報酬をめぐり、逮捕容疑とは別に直近の3年間についても有価証券報告書へのうその記載をした疑いがあることが関係者への取材で分かりました。ゴーン容疑者は2014年度までの5年間に、自らの報酬をおよそ50億円少なく記載した疑いで逮捕されましたが、2015年度から2017年度までの3年間でもおよそ30億円少なく記載していたということです。

 特捜部は直近の3年度分のおよそ30億円の不記載についても、立件を検討するものとみられます。(23日11:24)

8. 中川隆[-13629] koaQ7Jey 2018年11月23日 16:17:26 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21040] 報告

私物化「限度超えている」 ゴーン容疑者に日産幹部
株式会社 産経デジタル 2018/11/23 01:00 w

 カルロス・ゴーン容疑者をめぐっては、日産自動車側が購入した高級住宅を私的に使用するなどゴーン容疑者が会社資金を私物化していた実態が次々と明らかになっている。ある幹部は「不正の限度を超えている」と憤りを隠さない。

 「権力の座を理由にした会社の私物化が激しい」。ゴーン容疑者に浮上した内部調査を受け、日産幹部は22日、こう吐き捨てるように言った。

 1年の多くを海外で過ごすというゴーン容疑者だが、事件発覚後、明らかになったのは日産子会社を通じて購入させるなどした海外の高級住宅を無償で利用していたことだった。

 提供を受けたのは、ブラジル・リオデジャネイロ▽レバノン・ベイルート▽仏パリ▽オランダ・アムステルダム▽米ニューヨーク▽東京−の6カ所にある住宅。ブラジルやベイルートは幼少時代を過ごし、パリは仏ルノーの本社がある。

 他の役員報酬の配分を決められる権限まで持っていたゴーン容疑者。他の取締役に毎年支払われていた報酬総額が、株主総会で承認された約30億円より約10億円少ないことも判明し、一部がゴーン容疑者に流れていた疑いもあるという。

 自ら決められるのは現金だけではない。同社で導入されている株価と連動した報酬を受け取れる権利(ストック・アプリシエーション権)についても、約40億円分を自らに付与していながら、報酬として記載されていないことも発覚した。

 私物化はゴーン容疑者本人にとどまらない。計数千万円に上るという家族旅行の代金や、日産が姉と実態のない「アドバイザリー」業務を契約し、毎年10万ドルを支払っていたことも社内調査などで明らかになった。

 コンプライアンス担当の経験がある日産幹部は「ショックを受けている。世界が注目しているだけに、ゴーン容疑者には捜査にしっかりと協力して真実を話してほしい」と話した。
https://www.msn.com/ja-jp/news/national/%e7%a7%81%e7%89%a9%e5%8c%96%e3%80%8c%e9%99%90%e5%ba%a6%e8%b6%85%e3%81%88%e3%81%a6%e3%81%84%e3%82%8b%e3%80%8d-%e3%82%b4%e3%83%bc%e3%83%b3%e5%ae%b9%e7%96%91%e8%80%85%e3%81%ab%e6%97%a5%e7%94%a3%e5%b9%b9%e9%83%a8/ar-BBPZeS0#page=2

9. 中川隆[-13627] koaQ7Jey 2018年11月23日 17:08:51 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21040] 報告

経験のないような屈辱...ゴーン容疑者「東京拘置所生活」3畳の単独室で
11/22(木) 18:51配信 Fuji News Network
https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/fnn?a=20181122-00406100-fnn-soci


現在、東京拘置所の単独室で過ごしているとみられる、カルロス・ゴーン容疑者。
高級住宅の購入に複数のペーパーカンパニーが関わっていたことが、FNNの取材で明らかになった。

衝撃の逮捕から4日目。
ゴーン容疑者は、22日も東京拘置所で取り調べを受けているものとみられている。

来日直後の19日に逮捕され、22日に会長職を解任される見通しのカルロス・ゴーン容疑者。

拘留中の東京拘置所は、高さ50メートルの12階建てで、刑事裁判の判決が確定しない未決拘禁者と、死刑囚が収容されている。

家族や弁護士が面会する入り口の向かいには喫茶店、さらには差し入れを販売する商店も並んでいる。

2018年6月に撮影が許可された、東京拘置所の内部。

複数の収容者が入る共同室は、畳敷きでトイレ、木のテーブルが設置されている。

一方、1人で入る単独室は、3畳ほどの広さ。

元刑務官・作家の坂本敏夫氏は、「(ゴーン容疑者は)単独室です、間違いなく。まだどちらかわからない身分だから、ほかの人とは一緒にしない。入る時の身体検査も含めて、今までやったことないような、経験のないような屈辱を味わったと思う」と話した。

午前7時起床で、消灯は午後9時。
また、拘置所の生活には、食事の面などに外国人向けの規則があるという。

坂本氏は、「食事が違う外国人は、特別な食事を出しなさいと。それがパンとサラダと卵料理とか、そういうふうに変える。1日の食事代も、日本人と外国人だと、外国人の方が高くなっている。寝具についてもベッドを利用しなさいとか」と話した。

およそ50億円の報酬を隠した疑いで逮捕された、ゴーン容疑者。

FNNは、その豪勢な暮らしぶりのために、ペーパーカンパニーが使われていたことを新たに突き止めた。

8年前、日産自動車がオランダのアムステルダムに、およそ60億円を出資して設立した子会社「ジア・キャピタル」。

関係者によると、この子会社のさらに下に設立されたのが、「ハムサ1」、「ハムサ2」という孫会社。

いずれもペーパーカンパニーとみられ、社長は、日産の外国人執行役員が務めている。

「ハムサ1」はブラジルのリオデジャネイロ、「ハムサ2」はレバノンのベイルートに、それぞれ高級住宅を購入していた。

ブラジルのリゾートビーチ、コパカバーナ。
ゴーン容疑者の家は、このビーチの目の前にある。

世界屈指の有名リゾート、ブラジルのコパカバーナの高級住宅。

その相場を、地元の不動産会社に聞いてみると、「(住宅の広さは?)海に面した不動産物件は、150〜400平方メートルくらいになる。相場は、約533万ドル(約6億円)くらいだ」という。

2つの物件は、改修費用をあわせると、50億円になるとみられる。

こうした不動産の契約や資金の流れについては、ゴーン容疑者の指示のもと、側近のケリー容疑者が主導し、外国人の執行役員と日本人の幹部社員が実務にあたっていた。

また、ゴーン容疑者の姉にも、不正な資金が流れていたとみられることがわかった。

日産は2002年以降、ゴーン容疑者の姉と実体のないアドバイザー業務契約を結び、毎年、日本円にして、およそ1,100万円前後を支払っていたことも関係者の話でわかった。

22日午後から始まった臨時取締役会では、ゴーン容疑者の会長職解任が提案され、可決される見通し。

今後の見通しだが、ゴーン容疑者が2015年までの有価証券取引報告書の不記載で逮捕されたのが、19日。

今後、2016年3月期以降の分など、別の時期の不記載でも再逮捕されるかどうかが最初のポイントになる。

しかし、この報告書不記載は、法律で決めた形式的規定に反する犯罪、いわゆる「形式犯」のため、検察が、業務上の横領や特別背任といった、ゴーン容疑者個人に関わるより、重大な罪で逮捕できるかどうか、これが最大のポイントになる。

また、処分が決まったところで、保釈の話にもなる。

その場合には、保釈保証金の額の問題になるが、過去における保釈保証金、最高額は牛肉偽装事件などで逮捕された浅田ハンナン元会長の20億円。

東京地検特捜部の元検事・高井康行弁護士は、「保釈金は当人の資産状況にもよるが、報告書不記載だけなら単なる形式犯だから、50億円の不記載とはいえ、5億円から10億円ではないか。ただし、横領や背任が加われば、当然高くなる」と分析をしている。
https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/fnn?a=20181122-00406100-fnn-soci

10. 中川隆[-13626] koaQ7Jey 2018年11月23日 19:48:18 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21046] 報告
日産ゴーン会長逮捕、西川社長による「追放劇」の真相…異常な高額報酬に執着の理由
 
 19日、東京地検特捜部が日産自動車のカルロス・ゴーン会長を逮捕した。自身の報酬を有価証券報告書に過少に記載するなど、金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)の疑いがあるという。具体的には、2011年3月期〜15年3月期の各連結会計年度の報酬額は計約99億9800万円であったにもかかわらず、関東財務局へは計約49億8700万円と記載した有価証券報告書を提出。約50億円も過少に申告していたという。

 日産の西川広人・社長兼最高経営責任者(CEO)は同日夜、記者会見を開き、内部通報を受けて社内調査を行った結果を検察に報告し、検察当局と協力して調査を進めてきたと説明。さらに、「(ゴーン氏は)目的を偽って私的な目的で当社の投資資金を支出したという不正行為、それから私的な目的で当社の経費を支出したという不正行為」もはたらいていたと明かした。ジャーナリストの河村靖史氏は、次のように解説する。

「会見では触れられていませんでしたが、今回の不正は昨年発覚した無資格者による完成車検査の問題を調査する過程で判明したといわれています。経営陣のなかでも限られたメンバーで内々に調査を進めた結果、“完全にクロ”であることを示す証拠が見つかったことで、検察への報告に至ったようです。一部では、日産が2017年3月期の税務申告をめぐり約200億円の申告漏れの指摘を東京国税局から受け、日産が国税不服審判所に審査請求をしていることに対する国税の“報復措置”との見方もありますが、今回の件では国税が関与する隙きは見当たらないので、その可能性は低いでしょう」
 
 日産といえば、昨年9月に検査不正が発覚した際も、ゴーン氏はその対応を西川社長らに押し付け、自身は責任追及を逃れたとして批判を浴びた。また、2014年3月期決算が予想を大幅に下回った際、当時ゴーン氏に次ぐNO.2で日本人トップだった志賀俊之COO(最高執行責任者)を事実上更迭するなど、いつも自身は責任を取らずに部下に責任を取らせ、さらには反抗的な人物を子会社の販売会社に飛ばすなど、その強権的な手法に社内で不満がたまっていたともいわれている。今回のゴーン逮捕の背景には、そうしたゴーン氏と他の経営陣との軋轢も影響しているのだろうか。

「直近では、ゴーン氏と他の経営陣の間で、特に目立った軋轢はありませんでしたが、西川社長としては、絶対的な権力者であるゴーン氏をこれで追い落とせるという確信があったからこそ、検察に報告したのでしょう。会見での西川社長のサバサバとした表情からも、そのように感じます」(同)

異常に高額だった役員報酬

 では、今回の逮捕が今後の日産の経営に影響を与える可能性はあるのだろうか。
「日産というよりは、ルノー・日産・三菱自動車のアライアンスには、大きな影響が出てくるかもしれません。現在アライアンスを束ねているのはルノー会長兼CEOのゴーン氏ですが、今回の逮捕でルノーはトップ不在となり、誰がアライアンスの舵取りを担うのかという問題が出てきます。企業規模でいえば日産が一番大きいですが、日産はルノーの議決権を持っていない。一方、ルノーは日産株の4割超を保有し議決権も持つ。このようななかで、両社のどちらが主導権を握るのかで揉める局面が出てくるかもしれません。

 また、ルノーの筆頭株主であるフランス政府のマクロン大統領は、かねてからルノーと日産の経営統合を唱えており、それに反対するゴーン氏と鋭く対立していました。そのゴーン氏が失脚したことで、フランス政府による経営介入が強まれば、アライアンスに大きな変化がもたらされることも考えられます」(同)

 ちなみに、ゴーン氏といえば、高額な役員報酬が毎年話題になってきた。2017年度を例にとれば、日産会長としての報酬7億3000万円に加え、仏ルノー会長兼CEOとして同9億5000万円、三菱自動車工業会長として同2億2700万円と、合計で約19億円に上る報酬を手にしている。そんなゴーン氏が、なぜ自身の報酬を有価証券報告書に過少に記載するなどという行為に手を染めたのだろうか。

「一言でいえば“金に汚い”ということでしょうか……。そもそもゴーン氏は2000年に日産の社長に就任して以降、ずっと役員報酬が異常に高かったのですが、2005年に廃止されるまで毎年公表されていた高額納税者に、なぜかゴーン氏の名前が掲載されていませんでした。罰則金を払ってまで申告を遅延させることで公表を免れていたのではないか、という噂もありましたが、当時リストラで苦労を強いられていた日産社員のやっかみを買うことを恐れていたのかもしれませんね」(同)

 日産は22日に開く取締役会でゴーン氏を解任するとしているが、“ゴーンなき日産”は、どこに向かうのだろうか。
http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&t=6&k=2&m=341065

11. 中川隆[-13625] koaQ7Jey 2018年11月23日 20:53:00 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21046] 報告
「これはひどい…」ゴーン容疑者“解任”取締役会の内幕(FNN PRIME)
http://www.asyura2.com/18/hasan129/msg/588.html
https://www.fnn.jp/posts/00391950HDK
2018年11月23日 金曜 午後7:30 FNN


全会一致で決まったゴーン容疑者の会長解任。4時間にわたる取締役会の内幕が明らかになった。

22日、午後4時過ぎから始まった日産自動車の臨時取締役会。場所は横浜にある本社ビル内の会議室。

私物化の実態に「これはひどい」

複数の日産関係者によると出席した取締役はゴーン容疑者とケリー容疑者を除く7人。そのうちルノー出身の2人はフランスからテレビ会議で参加した。
取締役会は、ゴーン容疑者らの不正の実態に関する内部調査の結果説明から始まった。

その際、ルノー出身の2人は、「情報が十分にない。事実を教えてくれ」と強く主張。

これに対し、調査担当者は実際の帳簿類のコピーを示しながら不正の手口を細かく説明した。調査結果が示していた私物化の実態には異論を挟む余地がなく…「これはひどい。」

そして、4時間近くに及んだ会議終盤。ゴーン容疑者の会長解任などの提案について賛否を求められると…

「異議なし。」

ルノー出身の2人の取締役を含む全会一致でゴーン容疑者の会長職解任が決まった。

今回の取締役会について、自動車評論家の国沢光宏さんは「ルノー側は最初はゴーン容疑者の会長職解任に対して『待った』をかけようとしたようですけど、あまりにもやっていることが厳しかったので、了承せざるを得なかったということらしいです。ルノーの会長職解任も確実だと思います。」と語る。

後任の会長人事は、現在の取締役の中から提案

ゴーン容疑者が全幅の信頼を置いていた“ゴーンチルドレン”の1人西川広人社長は、取締役会を終えて「厳しい状況だが一歩、少し進んだかなというのが実感です。」と語った。

後任の会長人事については、今後現在の取締役の中から候補者を提案し、年内にも開かれる次の取締役会で決まる見通しだ。

揺れに揺れる日産の今後についてフジテレビ経済部の智田裕一解説委員は、「有価証券報告書という、企業が投資家に開示する重要な資料がウソだったということについては、ゴーン容疑者以外の経営陣にも責任があると言えます。

企業統治の立て直しに向け、この先の経営を誰がどう担っていくのか、日産は大きな課題を抱えています。」と指摘する。

ポイントは株主総会

倉田大誠キャスター:
日産が臨時取締役会でゴーン容疑者を会長職から解任して単なる取締役とし、次期会長は現在の取締役の中から選出するとしました。ポイントはどこでしょうか。

反町理キャスター:
ゴーン、ケリー両容疑者がいない取締役会を舞台に日産はルノーの影響をどれくらい薄い新体制を作れるか。ポイントは株主総会です。

元東京地検特捜部の若狭弁護士によりますと、「日産側は株主総会で両容疑者を取締役からも外す提案をするだろうが、43%以上の株を持つルノーは2人を外すと同時に新たにルノー系の新取締役2名の選出を求めるだろう」としています。

「そうなると、取締役の選任・解任が可能な株主総会の緊張感が一気に高まります。なぜならば、取締役会の構成が会長人事や会社の大方針を決めることになるからですが、ルノーによる日産の持ち株比率は43%を超えています。過半数を得るためには多数派獲得競争が展開される可能性が出てきます」と若狭弁護士は指摘します。

日仏両国政府の思惑も絡んでこの問題は大変難しい局面に差し掛かっています。

(「プライムニュース イブニング」11月23日放送分より)
http://www.asyura2.com/18/hasan129/msg/588.html

12. 中川隆[-13626] koaQ7Jey 2018年11月24日 08:21:37 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21052] 報告

ルノー出身2人に「陰謀ではない」説得4時間
11/23(金) 22:15配信 読売新聞

 日産自動車がカルロス・ゴーン容疑者の代表取締役会長職を解任した22日の臨時取締役会の詳細なやり取りがわかった。約4時間の長丁場となった取締役会のほとんどは、ルノー出身の2人の取締役から「解任やむなし」の結論を得るために費やされていた。

 横浜市の日産本社。午後4時半、22階建てビルの最上階に近い役員会議室に西川(さいかわ)広人社長ら5人の日本人取締役が着席し、ルノー出身のベルナール・レイと、ジャンバプティステ・ドゥザンの両取締役はフランスからテレビ会議で参加した。

 「情報がない、事実を教えてくれ」「日本の司法手続きはどうなっているのか」。ルノー出身の2人から矢継ぎ早に質問が上がった。

 フランスでは、日産とルノーの統合を計画したとされるゴーン容疑者を、日産側が追放したとの「陰謀説」が連日報道されていた。日産には、2人が解任に反対した場合、ゴーン容疑者を陥れたとの印象が広がりかねないとの懸念があった。

 しかし、報酬を実際より大幅に低く見せたうえ、会社の資金も私的に流用していた手口が詳細に説明されるにつれ、雰囲気は変わった。「ほんの一握りの人間が金脈を取りに行っていた。こんなことができるのか」。想像を超える内容に、ある日本人取締役は言葉を失った。

 「解任に賛成いただけるでしょうか」。西川社長が決議に移ると、ルノー出身の2人は「アグリー(賛成)」と答え、解任は全会一致で決まった。

 ある日産幹部は、取締役会を終えた後、「陰謀ではないと2人は納得し、はっきり賛成に回った」と解説し、安堵(あんど)の表情を浮かべた。

13. 中川隆[-13639] koaQ7Jey 2018年11月25日 16:57:09 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21127] 報告

2018年11月25日
フランス政府の「日産国有化」計画と日産の反発


マクロン大統領は「日産を国有企業にして日本から工場を奪う」プランを描いていた


画像引用:http://1.bp.blogspot.com/-2OZJ4CIJUgk/VUY5vdEjn-I/AAAAAAAAC8s/5EOaBjne6SU/s1600/Renault.jpg

日産は日本企業かフランス企業か

逮捕された日産のゴーン会長とフランス政府の関係、ゴーンを告発した日産経営陣の関係が興味深い。

ゴーン会長の逮捕前、フランス政府のパニエルナシェ仏経済・財務副大臣はルノーの保有株式について「変えるつもりがない」と話していました。

フランス政府はルノー株の15%を保有する筆頭株主で、フランスの法律によって議決権は2倍の30%で、ルノーが株式を保有する日産と三菱も間接的に所有している。




マクロンがまだ大統領ではなかった2015年ごろから、フランス政府は日産をフランス企業にしてフランスに工場を移転するなどと言っていました。

中でも強硬派だったのが現大統領のマクロンで、ルノー日産のゴーンと激しく対立していました。

ちなみにゴーンはルノー日産を退職した後は、フランス大統領選に立候補すると予想されていました。


マクロンが大統領に当選した事で日産国有化は確実と思われたが、そのマクロンの支持率が急降下した。

当選直後は70%以上だった支持率は25%になり、日本なら辞任ラインと言われる水準です。

閣僚は次々に辞任してレイムダック政権になったが、日産国有化を実行しようとしていました。


フランスは今景気が悪く失業率は10%近くで、EU離脱したイギリスの2倍もある。

日産を国有企業にして日本の工場を閉鎖してフランスで生産すれば雇用対策になるという計算です。

ルノーは日産と同じようにEVを販売しているが、これは日産の技術を流用したもので、体のいい技術泥棒です。

フランス国有になれば日本は全てを失う

ルノーの経営強化と雇用対策の両面で浮上したのがルノーと日産の経営統合で、マクロンは熱心に進めていました。

これに反対したのがゴーンで、ゴーンとしてはルノー日産はあくまで「自分のもの」にしておきたい。

国有化されてしまえばマクロン主導でゴーンはルノー日産から追放されてしまい、影響力を排除される。


ゴーンがフランス大統領になるにはルノー日産の後押しが絶対に必要で、フランス産業界を代表する人物として立候補したい。


こうした理由でゴーンは国有化に反対したが、最近ゴーンはルノー、日産、三菱の3社統合を進めようとしていました。

ゴーンは最初国有化や統合に反対したものの、自分の身分の保証などと引き換えに「寝返り」したと見られる。

これに猛反発したのが日産の西川社長らの「日産独立派」で、ゴーンを追放する機会を狙っていました。


複数のメディアによるとゴーンは数か月以内にルノー日産三菱の統合を実行しようとしていました。


そのタイミングで日産はゴーンの不正を東京地検に報告し、特捜部が直接逮捕に乗り出した。

東京地検特捜部は大物政治家などを対象に創設された組織で、国政がらみの事件が多い。


特捜部の本当の目的は「フランス政府による日産乗っ取り」防止だったのではないだろうか。


日産にとってルノーと協力するメリットは皆無だが、ルノーは日産を失うとすぐに倒産する。


逆にもし日産がフランス政府所有物になったら日本は全てを失う。


多くの国では自国企業が外国政府に買収されるのを禁止しているが、日本は何も防止策を講じていない。
http://www.thutmosev.com/archives/78216606.html

14. 中川隆[-13636] koaQ7Jey 2018年11月25日 20:55:48 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21130] 報告

実務ほぼなし…“不正関与のため”日産に?
11/24(土) 12:18配信 日テレNEWS24
https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/nnn?a=20181124-00000018-nnn-soci


日産自動車の会長だったカルロス・ゴーン容疑者が逮捕された事件で、共謀したとして逮捕されたグレッグ・ケリー容疑者が、担当する実務がほぼないにもかかわらず、ゴーン容疑者の不正に関与するために日産にとどまっていたとみられることがわかった。

関係者によると、逮捕された元代表取締役のケリー容疑者は、2014年に社長室長を退いた後は、来日して出社するのは株主総会など年に数回で、担当する実務もほぼなかったという。

ケリー容疑者はゴーン容疑者から、報酬の額を少なく記載するよう指示を受けていたとみられている。また、ゴーン容疑者が無償で住宅の提供を受けていたオランダにある子会社の役員も務めていて、こうしたことに関与するために日産にとどまっていたとみられるという。

ケリー容疑者が代表取締役にとどまることで支払われていた役員報酬は、こうしたことへの関与の見返りだった可能性もあるという。

15. 中川隆[-13635] koaQ7Jey 2018年11月25日 20:58:22 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21130] 報告

ゴーン容疑者、監査法人の指摘に「必要ない」
11/24(土) 12:08配信 TBS News i
https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn?a=20181124-00000041-jnn-soci


 日産自動車・前会長のカルロス・ゴーン容疑者が逮捕された事件で、役員報酬を有価証券報告書に記載するよう監査法人から求められた際、ゴーン容疑者が「法律的な問題がない」と拒否していたことが分かりました。

 カルロス・ゴーン容疑者(64)は、有価証券報告書に自らの報酬をおよそ50億円少なく記載したとして金融商品取引法違反の疑いで逮捕されました。

 日産は役員報酬として「ストックアプリシエーション権」と呼ばれる、株価に連動して報酬を得られる制度を導入していて、これによりゴーン容疑者は数十億円を得ていましたが、有価証券報告書に記載されていませんでした。

 その後の関係者への取材で、監査法人がゴーン容疑者の役員報酬について、「ストックアプリシエーション権」分が含まれていないことに気づき、「記載すべき」だと指摘しましたが、ゴーン容疑者は法律の専門家の助言を得るなどして「必要ない」と結論づけていたということです。

 また、ゴーン容疑者の母親や姉が住む住宅を購入させたオランダにある日産の子会社についても、監査法人が日産側に「実態が不透明」と指摘していたことも分かりました。東京地検特捜部は、有価証券報告書の作成経緯を詳しく調べています。(24日10:38)

16. 中川隆[-13634] koaQ7Jey 2018年11月25日 21:03:12 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21130] 報告
高額報酬得る外国人経営者 グローバル化で進んだ富の一極集中 
カルロス・ゴーン逮捕を巡って 2018年11月25日
https://www.chosyu-journal.jp/shakai/10037


逮捕されたカルロス・ゴーン

 日産会長のカルロス・ゴーンが役員報酬を過少申告していた容疑で逮捕され、その金額が実は2倍の年間20億円近くだったことに衝撃が走っている。今回の事件は、有価証券報告書に記載された「役員報酬額」が異なっても、会社ぐるみで隠蔽してしまえばまかり通る仕組みになっていることや、海外資本も入り乱れた関係のなかで、国境をまたいで日仏間で暗闘がくり広げられていることを赤裸裸に暴露した。同時に多国籍化した大企業において、CEO(最高経営責任者)、COO(最高執行責任者)等の肩書きを持つ者や、社長、会長、役員たちがいかに法外な報酬を得ているかを知らしめるものとなった。表に出てくる報酬額の信憑(ぴょう)性が揺らいでいるとはいえ、日本の大企業や世界の大企業群の経営者たちは、いったいどれだけの報酬を得ているのか見てみた。

 東京商工リサーチの調べでは、日本国内で2018年3月期に1億円以上の報酬を得た役員の数は538人にのぼる。そのうち、上位30人【図参照】を見てみると、ソニーのCEOを退任した平井一夫の27億1300万円を筆頭に、上位10人の報酬は10億円をこえ、多くを外国人経営者たちが占めている。ルノーから送り込まれた18位(過少申告による順位。実際にはルノー、日産、三菱自動車の3社から19億円の報酬を得ていた)のカルロス・ゴーンに限らず、大企業の資本を外資が握る過程で、海外からやってきた経営者が企業トップの座につき、報酬そのものも「グローバル・スタンダード(世界基準)」を追う形で高額化してきた。グローバル化に日本市場がガッチリと組み込まれ、草刈り場にされていることを物語っている。

   

 上場企業のなかでは、外資の株式保有比率が高まり、日産といっても仏ルノーの出資によって経営している外資系企業にほかならない。外国人の持ち株比率が50%をこえる企業としては、オリックス、ソニー、大東建託、新生銀行、レナウン、良品計画、三井不動産、日本マクドナルドHD、HOYA、シャープ、ドンキホーテHD、中外製薬、モノタロウ、ユニバーサルエンターテイメント、リーバイ・ストラウスジャパン、日本オラクルなど、見かけは日本企業と思うようなものも多い。しかし軒並み外資系企業と化しており、株を握る海外ファンドの存在感が高まっているのが実態だ。

 とりわけ、アベノミクスによって日銀が異次元緩和で円安に誘導したり、株高演出の官製相場をつくりだしたことによって、この数年は優良企業の株式は外資にとって格好の餌食となった。そして実行を迫られるのは日産の「コストカッター」ことカルロス・ゴーンに負けず劣らずの大合理化をはじめ、低賃金化を基本にした徹底したコストカットであった。外国人労働者の増大、すなわち「低賃金労働力の不足」問題も、これら大企業群からの需要に応えるものとして進めている国境をこえた労働力の流動化策である。労働力としての人間が足りないので人口を増やすのではなく、「足りないならよそから引っ張ってくればよい」式で、資本の都合によって民族的な枠組みや社会の成り立ちそのものが改造を余儀なくされている関係だ。

 このようにして大企業が生み出した利益は外資ファンドをはじめとした株主に還元されるほか、そのために経営指揮をとったCEOやCOOといった役員たちには高額報酬が与えられ、この番頭役たちもより利益を叩き出すために尻を叩かれている関係にほかならない。産業資本の上段に金融資本が巣くい、「1%vs99%」といわれるむき出しの搾取構造が、以前にも増して露骨な形であらわれている。労働者の所得はさほど伸びていないにもかかわらず、経営者の報酬や金融資本の分け前だけは桁違いのものとなり、その所得格差は既に「日本型資本主義」などといわれていた時代とは比べものにならない。そして、高額報酬を得ている経営者たちよりもはるかに財力を蓄えたスーパーリッチといわれる超富裕層が、わずか80人で世界人口の半分にあたる下層三五億人の総資産をも上回るカネを握りしめ、タックスヘイブン(租税回避地)に隠匿するという、きわめて歪(いびつ)な構造がある。

米国ではウォール街を占拠


ニューヨークで起こったウォール街占拠運動

 5年で100億円を得たカルロス・ゴーンと比較して、世界はどうなっているのか。2016年の高額役員報酬の数値を見てみると、グーグルCEOのサンダー・ピチャイの210億円を筆頭に、ディスカバリーCEOのデイビット・ザスラフが165億円、ソフトバンク・グループの副社長に就任したニケシュ・アローラが同じく165億円、リバティ・グローバルCEOのマイク・フライズが118億円、ギャムコ・インベスターズCEOのマリオ・ガベリが93億円、マイクロソフトのサティア・ナデラが89億円、ゴープロ創設者のニック・ウッドマンが82億円、リバティ・メディアCEOのグレッグ・マッフェイが78億円、ブラックベリーCEOのジョン・チェンが74億円、オラクルCEOのラリー・エリソンが71億円と続き、上位20人は40億円超えを果たしている。税控除が有利であることから、固定の報酬に加えてストックオプションによって積み増す方式が主流といわれている。


 米国でも70年代まではCEOの年間報酬も1億円程度で、労働者と経営者の賃金格差も30倍程度だったとされている。


 これが、ニクソンショックをへて新自由主義へと転換し、金融自由化をテコにしたレーガノミクスがたけなわとなる80年代以降、富める者はますます富み、圧倒的国民には貧困が押しつけられるなかで、いまや企業によっては労働者と経営者の賃金格差は200〜300倍という桁違いのものになっている。


 そして、日本社会と同じように、アメリカ国内も搾取する対象である国民に貧困を押しつけた結果、国内市場は頭打ちとなり、大企業群は新たな市場を求め、さらなる低賃金労働に寄生するために生産拠点その他を海外に移してしまい、ラストベルトに象徴される産業空洞化でますます貧困が深刻化する悪循環に見舞われた。


 そうした社会の歪みが近年では「1%vs99%」「ウォール街を占拠せよ!」を掲げたオキュパイ運動や、アメリカ大統領選であらわれたサンダース現象、その後も資本主義に成り代わる次なる時代を求める社会運動が台頭する根拠となり、強欲資本主義と一般大衆との非和解的な矛盾が激化している。

辛抱きかぬ強欲社会を壊す

 「カリスマ経営者」のように持て囃されてきたカルロス・ゴーンの守銭奴ぶりがここにきてクローズアップされているものの、同じように強欲極まりない経営者たちは他にも山ほどいる。強欲資本主義といわれる時代にあって、世間一般から見て「そんなに独り占めして何に使うのだろうか?」と思うほど、遠慮のない資本の独占が蔓延(はびこ)っている。社会がどうなろうが知ったことではなく、もっぱら自己の利益のみを追求するところに新自由主義イデオロギーの特徴がある。


 日産は「再建」と称して2万1000人の労働者を解雇して路頭に迷わし、その運命を翻弄したが、競争力を高め、株価を上げるためにはリストラがもっとも手っとり早い手段だったというだけである。その冷徹さで2万1000人の収入をゼロにすることによって、ゴーンの手に年間20億円という高額報酬が転がり込んだ関係だ。


 産業資本は昔のように銀行から借金をして設備投資する形から、新株や社債発行によって資本を獲得する直接金融方式に変わり、株価が上がるか下がるかが最大の基準になってきた。こうして株価が下がればヘッジファンドなどに企業買収を仕掛けられ、リストラ合理化を経て上がったら、株主や役員がたくさん報酬をもらうのは当然という、ハゲタカ集団による食い漁りのようなことが常態化している。労働者に分配しないことによって、その法外な利益は保障されている。


 国内製造大手を見てみると、目先の利益を追い求めることに汲汲として、長期的展望に立った技術継承など切り捨ててきた。その結果、技術立国といわれてきた日本の大企業の凋落ぶりは著しく、アメリカの原発事業でババを引かされた東芝、台湾企業に買収されたシャープを筆頭に世界市場のなかで競り負け、技術者は中国や韓国の台頭する資本に引き抜かれるといった事態が進行してきた。外資に食い物にされた企業の末路は惨憺(たん)たるものがある。


 こうした金融支配のもとで、製造業だけでなく農漁業も破壊され、担い手である労働者や地方で第一次産業に従事する生産者の困窮度は以前にも増してはなはだしいものとなった。世界的に見ても異常なる少子高齢化、地方の急激な衰退は、こうした社会全体の構造的な変化の反映といえる。現在進んでいるTPP、日米FTA、水道民営化、漁業権の民間開放や諸諸の市場開放は、日本社会売り飛ばしの総仕上げを意味している。


 強烈な搾取社会の到来によって社会の存立基盤そのものが脅かされ、なおも社会的に保障すべき教育や医療、介護、福祉、学問、インフラにいたるまで、人人が生活し、社会を維持していくために必要としてきた機能を金融資本の都合で切り捨てたり、ビジネスの具にしていく方向が強まっている。


 世界を股にかけるこれら新自由主義イデオロギーの特徴の第一は、強欲な金融投機集団、金利生活者の利益を代表しているという点である。彼らの願望に社会的な現実も自然界の現実も従わせようという逆立ちした超観念論であるが、その欲望の実現のために社会的な規制をとり払い、金利生活者がもうけるために力尽くで世の中を従わせようとする。そのために叫んでいる「自由化」は、自分たちが銭もうけをするための自由というだけで、その他の圧倒的多数である社会の構成員の自由を奪い、カネも奪っている。


 このような行き着くところまで行き着いた資本主義社会の末期的な状況に対して、勤労大衆の側が意識的に対抗しなければ、強欲な側は遠慮なく陣地を広げていく関係だ。


 社会は市場原理ではなく生産原理で動いており、超富裕層や強欲な経営者たちがいるおかげでその他の人間が生きているわけではない。逆に彼らが寄生しているために、世界的には金余りであるにもかかわらず、マネーゲームだけが宙の上でくり広げられ、しかも欲深いが故にサブプライム等等で事あるごとに破裂し、貧困層は増えるばかりとなっている。


 生産活動が社会の活力の原動力であり、それと結びついて社会科学、自然科学、文学、芸術が豊かに発展すること、金融資本が暴れる状況を強烈に規制して、みなが働いてまともに暮らしていける状況をつくりだすことが求められている。
https://www.chosyu-journal.jp/shakai/10037

17. 中川隆[-13633] koaQ7Jey 2018年11月26日 09:03:53 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21130] 報告

日産前会長逮捕
邸宅購入や家族旅行…「私物化」続々
毎日新聞2018年11月26日 06時45分(最終更新 11月26日 07時48分)
https://mainichi.jp/articles/20181126/k00/00m/040/122000c?inb=ys



ゴーン前会長を巡る疑惑の構図
https://mainichi.jp/articles/20181126/k00/00m/040/122000c?inb=ys


日産関係者「何から何まで会社のお金を」

 国内外に大きな衝撃を与えた日産自動車前会長、カルロス・ゴーン容疑者(64)らの逮捕から、26日で1週間。この間、日産の業績を回復させた「カリスマ経営者」を巡る疑惑は、逮捕容疑となった約50億円の役員報酬の過少記載のほか、会社資金の不正流用などにも広がっている。日産側は、前会長が会社を「私物化」していたとして法的措置も検討する方針だ。【服部陽、大久保昂、片平知宏】


 ゴーン前会長が日産の最高執行責任者(COO)に就任したのは1999年6月。以後、社内の大規模リストラに乗り出すなど「コストカッター」として経費を切り詰めていった。しかし、その裏で巨額の会社資金を私的に流用するなどしていた疑いが指摘されている。

 これまでにゴーン前会長は、日産側に世界6カ国(ブラジル・リオデジャネイロ▽レバノン・ベイルート▽フランス・パリ▽オランダ・アムステルダム▽アメリカ・ニューヨーク▽東京)で高級住宅を無償提供させていた疑いが浮かんでいる。

 関係者によると、このうちリオとベイルートの住宅の購入には、日産がオランダに出資して設立した子会社「ジーア」から、租税回避地(タックスヘイブン)に設けた孫会社など複数の会社を経由させた資金が充てられた疑いがあるという。住宅購入などに使われた費用は数十億円に上るとみられる。

 ある日産関係者は「オランダの会社は、いろいろなベンチャービジネスを買収するために設立された。しかし、そうした投資は一切行われていなかった」と指摘する。

 また、前会長の姉に業務実態のない契約料▽娘の通う大学への寄付金▽家族旅行の費用−−などに会社資金が充てられた疑いも浮上している。送金に関わっていたとされる社員らは東京地検特捜部に任意で事情聴取されており、送金の詳細を説明している模様だ。

 日産関係者は「前会長は、自身ではビタ一文出していなかった。外出してのどが渇いて部下に水を買わせる時も会社持ち。何から何まで会社のお金を使っていた」と強調する。

 ゴーン前会長の私的流用も、共に逮捕された前代表取締役のグレッグ・ケリー容疑者(62)が、外国人執行役員らに具体的に指示していたとみられる。特捜部は資金の流れを示す送金記録を入手し、裏付け捜査を進めているものとみられる。

 一方、前会長の役員報酬の過少記載について、特捜部は逮捕容疑となった2010〜14年度の5年分に加え、15〜17年度の3年分についても立件を検討している。計8年分の不記載分計約80億円について、ゴーン前会長は退任後に受け取る仕組みを考案し、日産と契約を結んでいたという。

 有価証券報告書に記載すべき役員報酬について、検察幹部は「将来受け取る報酬であっても、受取額が確定していれば確定した時の報告書に記載しなければならない」との見方を示している。

 日産は特捜部の捜査を見守りながらゴーン前会長に民事訴訟で損害賠償を請求することや、刑事告訴も検討している。
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18. 中川隆[-13628] koaQ7Jey 2018年11月26日 09:26:12 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21130] 報告
(Affaire Carlos Ghosn: comment en est-on arrivé là ?: RFI)
http://www.rfi.fr/emission/20181120-affaire-carlos-ghosn-renault-alliance-nissan-comment-arrive

カルロス・ゴーン事件:どうしてそうなったのか?
記者 アーブラ・ジュナイディ
放送:2018年11月20日


昨日、11月19日月曜日、財務上の不正の容疑により日本で逮捕されたカルロス・ゴーン氏はルノー・日産・三菱による有名な『アライアンス』の設計者だった。そのため、このアライアンスの未来について多くの質問が出てくるのは当然のことだ。この複雑な連合体が事件を生き延びるか否かを全世界がいま話題にしている。


カルロス・ゴーン氏にとってこの数年の重要な仕事は、自ら取締役会に出席するアライアンスの3社を近づけることだった。ルノー―日産、そして、2016年からは三菱という、2つの国の3つの異なる企業文化の連合体をだ。

株式の持ち合いが、この販売台数世界第1位のアライアンスの大きな特徴だ。ルノーは日産株の43%を保有し、日産はルノー株の15%を保有する。

3社が歩み寄ることで生産コストと輸送コストの合理化が促進され、巨額のドルを浮かせることが可能になった。もっと先へ進めとフランス政府は求める。同政府は日産の持ち分と同じようにルノー株の15%を持つが、合併に向けて進みもっと仕組みを見やすくしろ。投資家たちが評価しやすくなるようにと。


どうしてカルロス・ゴーン氏はその作業のキーパーソンになったか?


カルロス・ゴーン氏はこのアライアンスの歴史的な立役者だ。彼は3社から成る取締役会に出席していると言われる。カルロス・ゴーンであるということ、それは1週間をフランスで、1週間を日本で、残りの期間を米国・モロッコ・ロシア・インドで過ごすということ。特に、アライアンスが興味や野心を持つ場所でだ。要するに、彼は数々の観点で全てのことに没頭して時を過ごす。相違点がいくつもあるのにこの風変わりな連合体が長い間やって来れたのは、このためだ。

しかし、それは摩擦なしには進まなかった。昨日の日産社長の記者会見は非常に示唆的だった。西川廣人氏は、1990年代に日産を救ったカルロス・ゴーン氏の働きを称えた…。しかし彼は、このフランス人リーダーから権力の集中についての教訓を引き出さなければならないとも言った。ゴーン氏抜きでも、彼がいなくとも、アライアンスは生き延びるだろうと。

その背後には繰り返されてきた非難があった。恐らくそのために日産の一部の役員たちが不祥事を暴露する気になり、今日の彼の転落を促した。

カルロス・ゴーン氏はずっと1人でアライアンスを指揮していた。彼は日産を犠牲にしてルノーを優遇していると日本人たちは非難していた。自分たちだけがアライアンスの名の下に、例えば失敗したことが判明しているロシア市場の征服のような、危険な冒険に身を投げ出すリスクを背負わされていると。


日産はアライアンスの利益の原動力だったので、尚のこと批判が激しい


会社同士の歩み寄りが当然のように進まなかったのはそのためでもある。事業の上で協業に取り組む?いいよ。合併に向かって進む?とんでもない。

今年、日産は60億ユーロの年間純利益を上げた。その大部分はSUVやピックアップトラックの巨大市場である米国での販売によるものだった。これは盟友ルノーが主張できないことの1つの例だ。日産との協業がなければルノーが電気自動車への方向転換に着手する方策を見いだせなかったことは間違いない。


ルノーはこれらの出来事に不意を突かれたようだ。


月曜日、このフランス企業は渋々と手短なコミュニケを出した。そこには、アライアンスにおけるルノーの利益を守ることに注力すると書かれていた。しかし、フランス政府はアライアンスの解体によるルノーの弱体化を避けるために、企業トップの承継作業を加速するよう既にカルロス・ゴーン氏に呼びかけていた。

フィアットによるクライスラー復活の立役者で、今年7月25日に突然に死去したセルジオ・マルキオンネ氏のケースが象徴的な例だ。その企業にとって連合の消滅から立ち上がることはいつまでも難しい。


昨日、ルノーは今後の対応を決めるために取締役会が『至急』招集されると表明した。


カルロス・ゴーン氏がいようといまいと、ルノー経営陣、そして株主・フランス政府にとって難題とは、この緊急事態の中で今後の対応を考え出すことに尽きる。ただ、難題は山積している。ガバナンスを見直せとの日産からの圧力への対応、電気自動車を生産する上での難題への対応、そして最後に大事なことを言うが、この業界に混乱をもたらしている米国の仕掛ける貿易戦争への対応がある。

19. 中川隆[-13631] koaQ7Jey 2018年11月26日 16:59:25 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21151] 報告

ゴーン氏の腐敗を許した日産の罪〜「ガバナンス(統治)が働かなかった」は的外れ=吉田繁治 2018年11月25日
https://www.mag2.com/p/money/585102



日産をV字回復させた英雄ゴーン氏は、いつから成果の達成にコミットするリーダーから、命令する絶対権力者に変節したのか。そして経営者の犯罪までを行ったのか。その理由を考えます。(『ビジネス知識源プレミアム』吉田繁治)

理想的なリーダシップ型経営が、いつの間にか「絶対権力経営」に

社内告発で「報酬隠し」発覚

日産のV字回復を主導したカルロス・ゴーン氏が、5年間で50億円と見られる報酬隠しと、会社経費の20億円超の私的な流用のため、成田に到着直後に逮捕されました。

発覚は、社内告発からです。関与していた関係者が、捜査協力することで告発と刑が減免される「司法取引」です。

<偽装された有価証券報告書>

有価証券報告書は、会社の取締役が、会社のオーナー(株の所有権者)である株主に対して行う、資産/負債の変化の内容、利益と投資状況、そして利益金処分案の説明です。

この中に、まず代表取締役会長であるゴーン氏の役員報酬が、過小に書かれていたこと。ゴーン氏のストックオプションの利益が、意図的にゼロとされていました。これが、年間10億円、5年で約50億円です。

さらに、ベンチャー企業への投資のためとして日産が全額出資したオランダの子会社(資本金60億円)を通じて別荘の建築が行われ、ゴーン氏が賃貸料を払わずに利用していたことです(20億円相当の利益供与になる)。これは、会社の業務に忠実でなければならない役員の任務にそむく背任に当たります。

「リーダシップ型経営法」が招いた?

ゴーン氏については、1年でV字回復を果たした2001年に、本メール・マガジンで「リーダシップ型経営」の事例としてとりあげたことがあります。『鋭利なメスをもつ精神分析医:カルロス・ゴーン』という標題でした。

複雑な要素をもつ経営を単純化し、「車づくりのビジョン」にまとめて引っ張るリーダシップ経営の典型に見えたからです。

リーダシップ型経営は、「ビジョンの実現のために実行すべき」ことを明確に示し、社員の仕事の努力の方向を成功する1本にまとめるものです。

これは上からの強制権力による統制(命令)ではない。示されたビジョンへの社員の共感が、MBO(成果目標による経営)の形になって、その目標が、社員の自己目標になり、自発的に展開されていくものです。

成果目標の達成にコミットするということも、当時は新しかった。日本型経営にはなかった、成果責任を負うものでした。日産の強固な縦割り組織を横断する、クロス・ファンクションチームも新鮮だった。

対極は「権力型経営」

こうしたリーダシップ型経営の対極が、権力型の経営です。CEO(経営の責任者の意味)は、経営の実行において権力を持ちます。権力とは、当人の意に染まないことでも強制し、実行させる力です。

権力は、CEOに帰属している以下の職能から生まれます。主なものを示します。



<CEOの主な職能>
◾人事権(雇用と解雇の決定)
◾仕事の評価権(昇進、昇給、降格、降給、配転の決定)
◾経費の配分権(増額経費とカット経費の決定)
◾会社が目指すビジョンの決定権
◾仕事の標準的な方法の決定権
◾組織の決定権

社員(雇用される人)の仕事、そして仕事の条件や環境となるももののすべては、CEOが決定できます。CEOが命じる通りのことを実行し、仕事で求められた成果を上げないと評価権または人事権が発動されて不利益を受けるか、最悪の場合は解雇されても対抗できないのが社員です。英米型経営では、社員は、上長の「ファイア」の一言で解雇されます。

上記の権力は、取締役と執行役員、または部長に分有(権限の移譲)されますが、分有の程度を決めるのもCEOです。


「ガバナンス(企業統治)が働いていなかった」は的外れ

CEOは、過半数の株をもつオーナー型CEOでない限りは、会社の所有者である株主の持ち株数の過半数で選任されたマネジャー(経営者の意味)です。

マネジャーは、マネジメントする責任を負う経営者です。マネジメントの成果が、利益です。株主に対して、会社の利益を上げ、株価をあげることが経営者(マネジャー)の責任です。外資から派遣されたCEOは、利益責任を強く負っていて、目標とする利益を上げることができないことが2年も続くと、簡単に解任されます。日本の、社内から上がった社長には、考えられないことです。

ところが、現代の経営では、株主は、個々にはわずか株しか持たない数万人数十万人から成ります。ほとんどの株主は、株を長期保有はしていません。「買った価格より高くなったとき売って利益を得る」という投機の目的で買っています。

株主の権利である、(1)取締役の人事の決定、(2)経営への関与、(1)利益目標の提示を目的して株を保有するのは、会社のM&Aを目的としたとき多数株を買ったときだけです。M&A以外での株所有は「株の値上益と配当が目的」であり、取締役の人事と経営への関与は目的とはしていません。

つまり株主の経営へ関与は、株主数が広がって増え、短期所有が増えるに比例して、「希薄化」してきたのです。株主の、経営への関与の形態を、ガバナンス(統治)とも言います。

メディアは、ゴーン氏による日産の経営に関し、「ガバナンスが働いていなかった」とコメントしていますが、多数の少数株主になっていることが多い他の上場大手でも、株主の、経営に対するガバナンスは働いてはいないのです。このコメントは当をえていません。

むしろ日本の大手企業の経営では、「株式の持ち合い」などの方法で、株主からのガバナンスを受けないような経営を推進してきました。経営者は、株主総会をできる限り短時間に終わらせ、質問のないように運営することに努めてきたのです。株主総会を、上場他社と同じ日の、同じ時間に開くのは、多くの株主に出席をさせないためです。

株主によるガバナンスは希薄化している

マネーの出し手にはどの株をもつのか分からない「投資信託の増加」も、株主の経営関与の希薄化を促進しています。投資組合のヘッジファンドによる短期所有の増加も同じです。マネーの出し手(これが株主)は、どの株を持つかということに関与していない(※注:ヘッジファンドも投資信託の一種であり、特に、リスクヘッジをするファンドを言います)。

メディアはこれを「ガバナンス(会社の統治)」の問題としていますが、超多数株主になると、株主が本来持っているガバナンスの権利は蒸発し、真空化してしまいます。

民主主義の、選挙における1票の権利行使が、ごく小さなものになって、事実上は、票を多く集めた政治家と与党に従う官僚の強い権力になってることと同じです。実際、株の選挙の場とも言える、東証やNYSEの「株式市場」こそが、株主の経営関与を、希薄化させてきたのです。

このため、株主総会で、株主から選任されたという形式をとって、CEOになった経営者が、人事権と経営権を独占する傾向になっています


絶対権力者になったCEO

西欧の中世では、経営者は、貴族の館の執事(召使いの長)であり、わが国では、オーナー家族が雇用する番頭でした。その執事や番頭が、株式市場の発達よる「株主の希薄化」により、経営の全権をもつCEOになったのです。

日産のCEOの「腐敗という犯罪」は、V回復を果たした「カリスマ経営者」という声望から、社内の誰も意見・進言ができない絶対権力者になったゴーン氏の、自分の権力への驕り(おごり)がもたらしたものです。

株主から見れば執事に当たるCEOの、約20年という「絶対権力」は長すぎます。

長すぎる権力所有は、倫理的な自己抑制ができるごく少数の例外者を除き、「チェックを受けない行動の中に腐敗」をはらみます。

絶対とは、誰からも意見をされずチェックを受けない独裁者の意味です。中世の王権(=領主権)と同じです。

会社の利益は株主のもの。それを横領したことに…

資本主義での、会社の利益の帰属について考えます。

われわれの社会は、国民に代わって政治を行う「代議士(Representative)」を選挙で選ぶ間接民主制です。しかしその社会を環境とする法人は、民主主義ではなく資本主義です。

資本主義とは、労働より資本(マネー)を重んじる制度ということです。資本主義では、会社(法人)が、経営者(CEO)の指揮による経済活動で上げた利益は、会社の株をもつ株主のものです。労働を提供した社長、部長、社員のものではない。利益は、会社に資本金を提供した株主のものとされます。

有価証券(=株式)報告書の一番重要なところは、「利益金処分案」です。有価証券は、株のことですから、この報告書は、株の利益を計算して、会社の所有者である株主に対して示すものです。

会社が上がた利益は、株式(=資本)が上げたものとされるので、CEOは、「会計の規則」に沿って計算した利益額を示し、利益を、次年度に向かってどう処理するかの案を作り、株主の承認を得ます。これが株主総会です。役員賞与、株の配当、投資、資本の準備金にして留保することなどが、処分案です。

ゴーン氏は、この有価証券報告書で、自分の報酬を約50%少なく書いていました。これは、株主のものである利益処分を偽る犯罪です。株主に帰属すべき利益を、5年間で50億円、掠め取ったとも言えます。政治家の公金流用に匹敵する罪です。

会社の組織は、縦の階級制

民主社会には、封建時代のような身分の階級はありません。しかし民主社会の中にあっても、会社の組織は階級制です。

まず、株主が「代議士に匹敵する取締役」を選ぶ。その取締役が、代表取締役を選ぶ。代表取締役は、会社の最上位の、権限をもつ階級として業務を実行する。どういった組織を作るかは、人事権をもつ代表取締役が人を雇用して、決めます。

日本の株式会社は、官営だった国鉄(現在はJR)の部課長制をモデルにした組織を作ってきました。名称の変更が加わったのは1997年のソニーの執行役員制からです。それまでの組織と階級は、およそ以下のようなものでした。



代表取締役社長
   │
  取締役(専務、常務、取締役、監査役)
   │
  部長(営業、製造、購買、物流、経理、総務…)
   │
  課長
   │
  社員

この階級は、権限の広さ、深さによるものでした。権限とは、「◯◯◯を、個人で決定、実行できるという権利」です。

国鉄をモデルにしていた組織は権限の体系だったのです。権限の体系では、軍隊のように、下の階級の者は、上の階級からの命令に、服従しなければならない。物事を決定し、実行を命じるのは、直属の上長です。官僚制は、今も、この権限の体系です。

会社の所有者である株主が取締役(Director)を選び、その取締役が代表取締役を選ぶので、本来は、取締役会が代表取締役の上の階級に来るでしょう。しかしこれは取締役個人ではなく、取締役が集まって構成する取締役会です。このため、取締役個人は、代表取締役の下の階級になる。

実際は多くの場合、取締役は、株主が選任して派遣するのではなく、代表取締役が社員から選んで、株主総会の承認を得ています。このため、取締役の指名者は代表取締役です。

そして、代表取締役が選んだ取締役が、多数決で(ほとんどの場合、全会一致で)、代表取締役を選ぶ。これは、代表取締役が自分で自分を代表取締役に選ぶことと、事実上は同じでしょう。こうした実態から、代表取締役は、会社の帝王のような、絶対権をもつことになるのです。

絶対権をもつ、代表取締役の上の株主は、上場の大手企業では1人1票のように超多数であり株主が希薄化しているからです。

封建の絶対君主制では、三権の分立はなく、現代の中国のように、帝王(=習近平主席)の言葉と命令が、法と裁判になります。

カルロス・ゴーン氏は、V字回復の成功から、代表取締役社長として社内での絶対権を獲得していったのです。


日産に舞い降りた「リーダシップ型経営」の組織

ドラッカーがその主著『マネジメント』で提唱したのは、旧国鉄のような「上位の権限による命令と統制の組織」ではなく、ビジョンつまり長期で達成すべきことをかかげ、年次では成果目標による管理を行う組織でした。

(※注:MBO[Management By Objectives]がこれです。統制型の経営ではなく、経営参加型とも言えます。階級は、それぞれの成果責任を負うので、組織は、命令の権限ではなく、果たすべき責任の体系になります。)

命令ではなく、ビジョンに沿う年次の成果目標によって、自己管理する組織です。これが、90年代の米国企業に出現したリーダシップ型経営でした。成果目標の達成を、上級のマネジャーに約束することを、コミットメントと言いました。

ゴーンが言ったビジョンやコミットメントは、2000年代初期の、日本の部課長制の上からの権限による経営とは違って、新しい響きをもっていました。このリーダシップ型の経営が、カルロス・ゴーンとともに、日本の最大手級の企業である日産に、舞い降りたのです。

メディアと経営者そして車を買う人々が歓呼で迎えた理由がこれです。ゴーン氏が、フランス語なまりの日本語とともに体現したのは、リーダシップ型の経営の新しさでした。オーナー型ではない経営者として、初めて現れたスターだったと言ってもいいでしょう。

ゴーン氏がなぜ、いつから、成果の達成にコミットするリーダーから、命令する絶対権力者に変節したのか。そして経営者の犯罪までを行ったのか。

原因は「権力の長期化」と「進言者がいない」こと

理由は、「絶対権力の長さ」であり、「誰も進言する人がいなくなった」からとも思われます。

声望の高い絶対権力者なら、自分の報酬を欲しいだけ上げればいい。株主に対して詐欺的なことまでを行う必要はない。なぜ報酬を正当に上げなかったのか?

株主総会で、「高すぎる」と指摘されるのが嫌だったのか。謎のまま残ります。仮に、2倍の報酬でも、日産を倒産から救い、再生させた功績に対して、株主総会で否決されることはなかったと思えるからです。資本の投入だけではできないことを、行ったからです。

アマゾンの奥の町で生まれた幼少のころ貧困だったことが、躊躇を生んでいたのかと思うと悲哀を禁じえません。フィッツジェラルドが書いた名作『グレート・ギャツビー』のような成功でした。貧しかったギャツビーが、巨万の富を得ます。このギャツビーの結末も死でした。


ゴーン氏の動機はいずれ明らかになる…

ゴーン氏の報酬は、現代アメリカの、特に金融業のトップの報酬に比べれば、微々たる水準です。

貧困だった記憶が、「大きすぎる報酬」を意識させたのかもしれません。裁判の過程で、その動機が明らかになるでしょう。

地検の特捜や官僚の裁判官では、高額報酬とする基準が低いところにあります。口外しない本音では、「悪いことをしているに違いない」という恨みすらもつ人も、少なからず存在するからです。

20. 中川隆[-13625] koaQ7Jey 2018年11月27日 08:55:01 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21157] 報告

ゴーン前会長の投資損17億円、日産に転嫁か 銀行容認
11/27(火) 5:04配信 朝日新聞デジタル


 役員報酬を有価証券報告書に約50億円分少なく記載した疑いで逮捕された日産自動車の前会長カルロス・ゴーン容疑者(64)が2008年、私的な投資で生じた約17億円の損失を日産に付け替えていた疑いがあることがわかった。証券取引等監視委員会もこの取引を把握し、会社法違反(特別背任)などにあたる可能性があると、関係した銀行に指摘していたという。東京地検特捜部も同様の情報を把握している模様だ。

【独占写真】ゴーン容疑者への捜査、羽田で動いた。動画も公開中

 複数の関係者によると、ゴーン前会長は日産社長だった06年ごろ、自分の資産管理会社と銀行の間で、通貨のデリバティブ(金融派生商品)取引を契約した。ところが08年秋のリーマン・ショックによる急激な円高で多額の損失が発生。担保として銀行に入れていた債券の時価も下落し、担保不足となったという。

 銀行側はゴーン前会長に担保を追加するよう求めたが、ゴーン前会長は担保を追加しない代わりに、損失を含む全ての権利を日産に移すことを提案。銀行側が了承し、約17億円の損失を事実上、日産に肩代わりさせたという。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181127-00000007-asahi-soci

21. 中川隆[-13624] koaQ7Jey 2018年11月27日 08:59:06 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21157] 報告
ゴーンの仰天ドケチ実態…ペットボトルの水まで会社持ち(日刊ゲンダイ) 
http://www.asyura2.com/18/hasan129/msg/625.html
2018/11/26 日刊ゲンダイ


ゴーン容疑者の使用していた(左上から時計回りに)パリ、アムステルダム、ブラジルのリオデジャネイロ、ベイルートの各住宅/(C)共同通信社

 日産自動車会長だったカルロス・ゴーン容疑者の驚くべきケチケチぶりが、次々と明らかになっている。

 日産がオランダに設立した子会社を通じて、海外で豪邸を無償提供させていた問題。これまで明らかになっていたブラジルのリオデジャネイロ、レバノン・ベイルート、フランス・パリ、オランダ・アムステルダムの4カ所以外に、日産が家賃を負担していた高級住宅が東京都内と米ニューヨークにもあることが発覚した。

 都内のマンションの家賃は月額100万円以上もするという。

 家族がらみの私的流用では、問題のリオの高級マンションに住むゴーン容疑者の姉にアドバイザリー契約料として年間10万ドルを送金させていたほかに、娘が通う海外の大学への寄付金や家族旅行の費用まで会社に負担させていた疑いも。東京地検特捜部は、これらの送金について関係した社員から任意で事情を聴いているもようだ。

 26日の毎日新聞は「ゴーン容疑者は自分ではビタ一文払わなかった。外出先でのどが渇いた時は、部下に会社の経費でペットボトルを買わせていた」という日産関係者の声を紹介している。

 レバノンには「あなたが持っているカネはあなたの奴隷だが、あなたはあなたが持っていないカネの奴隷」ということわざがある。

 ブラジル生まれのレバノン人のゴーン容疑者は知らなかったようだ。

22. 中川隆[-13626] koaQ7Jey 2018年11月27日 09:21:54 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21163] 報告

日本、「日産自動車」社長が社員向け説明会で表明「提携対等でない」2018年11月27日


日産自動車の西川広人社長兼最高経営責任者(CEO)は26日午前、社内向けの説明会で「ルノーとの提携関係は対等ではない」と述べ、関係を見直す意向を示したという。説明会に出席した社員が明らかにした。日本経済新聞11月26日夕刊が伝えた。

仏ルノーは日産に43%を出資する一方、日産からルノーへの出資比率は15%で議決権がない状態だ。これでは、日産がルノーに占領させているようなもの。日産社内の士気は上がらない。今春、ルノー技術陣が日産技術陣と顔合わせしたが、「占領軍気取り」で命令したとして、顰蹙を買ったという。技術レベルは、ルノー側が低いだけに一層の不満を招いた。

『ブルームバーグ』(11月23日付)は、「日産自、ルノーとの資本構成見直しも、アライアンス持続でー関係者」と題する記事を掲載した。

(1)「日産自動車は仏ルノーとの資本構成を再検討する可能性を示した。カルロス・ゴーン容疑者の会長職を解いた後のアライアンスのあり方を考える。事情に詳しい関係者は23日、匿名を条件にアライアンスの進め方、体制の在り方、資本構成も当然もう1回考え直すこともあると述べた。ゴーン容疑者の会長職解任を全会一致で決めた22日の取締役会ではアライアンスの重要性について再確認した。関係者は、アライアンスを持続可能にするため基本的なことからきっちり見直すと語った。その際には三菱自動車を含めた3社の理解を共有する」

約20年前、ルノーと日産の力関係で決められた出資比率と議決権の有無が、今なお踏襲されていることは不合理である。現在の勢力関係に見合った出資比率と議決権に訂正することが、アライアンス(ルノー・日産・三菱の連合体)を維持し発展させる前提条件だろう。

フランス政府は、現状維持を狙っている。日産・三菱の産み出す蜜を狙っているが、それはいつまで続くはずがない。先に、日仏の閣僚が会談して、互いにアライアンスへの介入を控えることで合意した。これは、日本が先手を打って日産主導権確立への後押しと見られる。フランス政府の介入を抑えて、企業同士の交渉になれば、力関係からみて日産に有利な条件が引き出せるという思惑かもしれない。

(2)「日産自の西川広人社長兼最高経営責任者(CEO)は22日、ルノーとの資本構成について『今は現状の安定化が一番』と答えていた。現在はルノーが日産自に43.4%を出資して議決権があるのに対し、日産自はルノーに15%出資するが議決権はない。日本の会社法では日産自が出資比率を25%に上げるとルノーの議決権が消滅する。また日産自が増資してもルノーの出資比率が下がり、影響力も低下する。SBI証券の遠藤功治企業調査部長は、ルノーと日産自の資本関係について『売上高も利益もルノーより大きい日産自がルノーに支配される不均衡は是正する必要がある』と述べた。同時にルノーが日産自の議決権を持たない形については『ルノー筆頭株主であるフランス政府の理解が得にくく難しいのではないか』との見方を示した」

日産とルノーの関係を安定させるには、現在の力関係に合わせた改訂しかない。世界2位の販売実績を持つアライアンスを崩壊させてはもったいない話である。日本に、トヨタとアライアンスの2大自動車グループが存在すれば事実上、日本が世界の自動車業界を制することになる。このチャンスを生かして、日産にアライアンスの支配権を持たせる工夫をすべきだ。
http://hisayoshi-katsumata-worldview.livedoor.biz/archives/13880208.html

23. 中川隆[-13623] koaQ7Jey 2018年11月27日 09:42:46 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21163] 報告

ゴーン前会長ジェット私的利用か
邸宅あるレバノン度々訪問
2018/11/27 07:08 ©一般社団法人共同通信社


 有価証券報告書に自分の役員報酬を少なく記載したとして、金融商品取引法違反の疑いで逮捕された日産自動車の前会長カルロス・ゴーン容疑者(64)が、日産が費用を負担する業務用のビジネスジェットを私用でも使っていた疑いがあることが27日、関係者への取材で分かった。

 関係者によると、日産は複数のジェットをリースで持っており、1台がゴーン容疑者の専用機。この機体は、日産の主要な拠点がないレバノンなどを行き来しており、業務目的とは言えないフライトがあったという。

 レバノンの首都ベイルートには、ゴーン容疑者が無償利用する邸宅がある。

24. 中川隆[-13626] koaQ7Jey 2018年11月27日 10:23:13 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21169] 報告

確定報酬でなく記載義務ない〜ゴーン容疑者
11/27(火) 5:39配信 日テレNEWS24
https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/nnn?a=20181127-00000008-nnn-soci



有価証券報告書に報酬を少なく記載していたとして逮捕された日産自動車・前会長のカルロス・ゴーン容疑者が、将来、報酬を受け取ることになっていたと認めた上で、確定した報酬ではなく、記載する義務はなかったという趣旨の供述をしていることが分かった。

関係者によると、ゴーン容疑者は、2010年度から、年間10億円を将来に受け取ることになっていたことを認める内容の供述をしているという。

その上で、確定した報酬ではなく、有価証券報告書には記載する必要はなかったとして、容疑を否認しているという。

金融商品取引法などによって、将来受け取ることになる報酬は、金額が確定した段階で記載することが義務づけられている。

特捜部は、証拠などから、ゴーン容疑者が報酬を将来受け取ることが確定していたと立証できるとみて、逮捕に踏み切ったとみられる。

25. 中川隆[-13625] koaQ7Jey 2018年11月27日 10:28:38 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21169] 報告

大人の事情  11月27日 


日産のゴーン元会長の容疑が日に日に増えて行きますね。

あれだけもらっておいて、もっと欲しいとは・・・。

人間の欲とは本当に底なしですね。

どうなるのかは分かりませんが、これらの容疑で懲役10年ぐらいはありそうだとの話もありますし、いくら金を手にしてもここから10年刑務所では人生が終わってしまいますね。

まあ、やっちゃえ日産がやっちまった日産になってしまった訳ですが、そもそもゴーン会長は凄い人物だったのでしょうか?

かつての日産は放漫経営のツケで経営が破綻しかけており、リストラが必要であったのですが、これを行えずにいました。

必要だったのはリストラを含む経営のスリム化と効率化だった訳ですが、日本人にその知恵が無かったのではなく、日本人的な人情というかやさしさがそれを阻んだのかと思うのです。

そして、外人の力を借りて大規模リストラを行った・・・。

何千だか何万だかは忘れましたが、とにかく大量の首切りを行って経営を立て直した訳ですが、要するに社員の首を切って自分は超高給取りとなった訳です。

それだけの給料を社員に還元すれば、もう少しまともなリストラも出来たのではないかと思いますし、結局は社員の血で得た報酬である訳です。

一般には日産を立て直した名将の様な話ですが、単に血も涙もない異人というだけの話なのではないかと個人的には思うのです。

まあ、次から次に容疑が重なってきておりますし、ワイドショーも悪い面を取り上げて行くでしょう。

ここから先はある事無い事で、本当はそこまで悪くないのに・・・というものもあるでしょう。

しかし、これだけ酷い守銭奴的な行いをしてきたのですから、これはもう自業自得だと言わざるを得ないとも思っているところです。

さて、この件で日産自体も検察が入っている訳で、色々問題が指摘されてきておりますが、この件で上場廃止だとか、倒産だとか、そういう話には絶対にならないでしょう。

これは問題発覚の時にも申しましたが、利益を水増ししていたとか、本当は赤字なのに黒字にしていたとか、株主にとって不利益な話ではないのです。

まあ、余計なカネは使っていたという事にはなりますが、経営を揺るがすような話ではありませんからね。

ですから、発覚当初は上場廃止がどうだとかと騒いでいる人もいましたが、そんなことはないと思ってよいでしょう。

仮に利益水増しなどの悪質な粉飾であったとしても、これほど大きな会社は上場廃止になりません。

なんだかんだと支援されて、上場維持です。

年金やら投信やらに大量に組み込まれているので、上場廃止にするとダメージが大きすぎるのが背景だと思いますが、この程度の事では上場廃止にはなりません。

相場全体に影響が少ないところですと、簡単に上場廃止ですけどね・・・。

まあ、大人の事情です。

相場の世界というのは、ルールがある様でないと言いますか、意外とこの大人の事情というのはあるのです。
http://ssoubakan.com/blog-entry-2923.html

26. 中川隆[-13623] koaQ7Jey 2018年11月27日 12:12:31 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21175] 報告

2018年11月27日
日産がルノーと提携解消したい理由 技術と利益とられる

日産に開発させたEVの技術で作ったルノー「ZOE」

金は日産に払わせて技術と金はルノーが受け取っている


画像引用:https://res.cloudinary.com/carsguide/image/upload/f_auto,fl_lossy,q_auto,t_cg_hero_large/v1/editorial/Renault-Zoe-2017-white.jpg


ルノーは日産のお荷物だった

日産のゴーン会長逮捕で注目されているのが企業文化で、日本は企業倫理が低いと指摘する人もいます。

だがゴーンを送り込んできたルノーのフランスを見ると、企業倫理が高い国とはとても思えない。

ルノーは日本ではありえないフランス国営企業で、政府が30%の議決権を持っています。


株式保有率は15%だが、安定株主の議決権を2倍にする国内法によって30%の議決権を得ている。

ルノーの経営はとてもルーズで万年赤字ペース、日産を買収した1999年ごろだけたまたま経営状態が良かった。

ルノーは戦前から国営と民営化を繰り返し、1990年まで公団で実質的な国有企業でした。


1996年に完全民営化し、その後数年だけは景気が良かったが、日産買収後はまた経営悪化しました。

そこでルノーが取ったのが日産から金を吸い上げる方法で、日産車をルノー工場で生産して日産に買い上げさせた。

日産の販売台数が増えれば増えるほどルノーが儲かり、生産拠点をどんどんルノー化していった。


日産車を評判が悪いルノー車として販売したり、日産車をベースにルノー車を作って販売したりした。

こういった業務提携は他社も行っているが、ルノーの異常性は日産の利益を減らしてルノーに付け替えていた点でした。


ルノー工場で日産車を生産する時や、日産車をルノー車として販売する時の取り分は、ルノーだけに有利になっていました。

最近ルノー車の品質や性能が向上しましたが、中身は日産車なので当たり前です。


日産に依存しているルノー

日産はルノーとの関係を断ち切れば他社と提携が可能になり、ルノーと対等になればルノーに金を吸い上げられなくても済む。

ルノーにとって日産は「たかり」の対象で、日産にとってルノーは疫病神でした。

車体やエンジンの共通化についてもルノーは日産の技術をタダで巻き上げてEVを販売し、その費用は日産に支払わせた。


こうしてルノーは経営危機を脱したのだが、日産に絶縁されたらまた元のゴミ企業に逆戻りするでしょう。

問題は共通化や提携と言っても「金を出すのは必ず日産」「金を受け取るのは必ずルノー」になっていた点です。

これにはフランス政府のごり押しも影響していて、政府の影響力を盾に一方的な支配体制を構築しました。


だからゴーンは日産の独裁者になれたのであり、報道では不正資金が120億円に達していた可能性があります・

そろそろ日産はルノーやフランス政府との関係を断ち切るか、日産主導の提携に転換するべきです。

ルノーやゴーンが日産を立て直したのはもう20年前の話で、今はただのお荷物です。
http://www.thutmosev.com/archives/78262245.html

27. 中川隆[-13647] koaQ7Jey 2018年11月27日 17:43:25 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21217] 報告
まさかの無罪も…? ゴーン巡る大マスコミの迷走と混乱
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/242432

2018/11/26 日刊ゲンダイ 文字起こし


特捜部の取り調べにハッキリと容疑否認(C)日刊ゲンダイ

 カリスマ経営者の電撃逮捕から1週間。日産自動車前会長のカルロス・ゴーン容疑者(64)の悪事が堰を切ったように表沙汰になっている。巨額の役員報酬ゴマカシにとどまらず、海外子会社を通じて世界各地に数十億円相当の豪邸を購入。ブラジル在住の姉と実態のないアドバイザー契約を結んだ2002年以降、年間10万ドル前後を横流ししていたこともバレた。日産が「重大な不正行為」と指摘した▼実際よりも少ない役員報酬を有価証券報告書に記載▼目的を偽って私的に日産の投資資金を流用▼不正目的で日産の経費を支出――の3点を裏付ける不正が次々に報道されている。

 ゴーンの逮捕容疑は前代表取締役のグレッグ・ケリー容疑者と共謀し、11年3月期〜15年3月期の役員報酬を実際より約50億円少なく記載したことによる金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)だ。巨額報酬のゴマカシは直近の16年3月期〜18年3月期にも及び、虚偽記載の総額は8年度分で約80億円に上る見通し。

 SAR(ストック・アプリシエーション・ライト)と呼ばれる株価連動報酬の約40億円も隠蔽し、トータルで約120億円をかすめ取った疑いが濃厚だ。

 もっとも、捜査の焦点は逮捕容疑の50億円のチョロマカし方だ。その手法を巡る報道は、二転三転。当初はSARによる報酬の不記載とされたが、退任後に報酬を受け取る契約を毎年交わし、受領を先送りしていた可能性が高まっている。毎年約10億円、5年度分で約50億円という計算である。退任時に顧問などに就く契約を日産と結び、その段階で残額を受け取ろうというスキームだ。東京地検特捜部は契約書が毎年交わされていることから、事実上の隠蔽工作と判断。その都度、役員報酬として有報に記載し、開示する義務があるとみているという。


ルノー支配を強める結果に(C)日刊ゲンダイ


無理筋なのか、「後払い契約」で報酬確定

 日産を完全に私物化し、あの手この手で報酬をゴマカしていたゴーンは容赦なく断罪すべきだが、問題の50億円が「退任後の報酬」だとすると、筋が変わってくる。これで有罪に持ち込み、ゴーンを収監できるのか。

 元特捜部検事で弁護士の郷原信郎氏は言う。

「報酬の後払い契約とはいうものの、契約を交わした時点で報酬の支払いが確定されたといえるのか。退職慰労金という形式であれば、在任期間の終了に伴って支払われる性質上、確約された報酬と捉えられますが、それとは異なります。しかも、顧問などの形態で新たな契約を締結したことによる報酬という位置づけであれば、在任中の報酬とは断定し難い。そもそも、役員報酬の記載の問題が有報の虚偽記載罪に問われた事例は聞いたことがない。日産の18年3月期連結決算は売上高約12兆円、純利益約7500億円。この経営規模からすると、1期当たり約10億円の虚偽記載額は僅少で、果たして立件に値するのか。逮捕容疑は妥当なのか、起訴できるのか。疑念を持っています」

 ゴーン逮捕を巡る情報は錯綜し、報道の軌道修正が相次いでいる。西川広人社長を中心とする日産執行部の動向を巡り、日経新聞は「西川氏、暫定会長で調整」(22日付朝刊)と見出しを打ったものの、ハズレ。朝日新聞も「日本人の代表取締役 追加へ」(22日付夕刊)との見出しで〈臨時の取締役会で、西川広人社長以外の日本人取締役にも代表権を与える提案をすることが分かった〉と報じたが、ハズした。大マスコミは混乱、迷走を極めている。

「ハッキリ言って、今回のマスコミ報道はメチャクチャ。降ってくる情報をロクに精査せず、垂れ流している印象があります。とりわけ、ゴーン容疑者が日産会長職を解任されるまでがひどかった」(郷原信郎氏=前出)

 この1週間、ゴーン有罪が確定したかのような大騒ぎだった。こうなってくると、ゴーン無罪のマサカの展開もあり得る。大山鳴動してネズミ一匹なんてことになれば、日本の司法は赤っ恥。「推定無罪の原則」を唱えてゴーンのCEO留任を決めた仏ルノー、そのバックの仏政府が黙っているはずがない。


ルノーの声明で株主は雪崩を打つ

 ルノーと日産の経営統合を狙う仏政府の動きは早かった。

 ゴーン逮捕の翌日にはルメール経済・財務相が世耕経産相に電話会談を申し入れ、「協力関係を維持していくという日産とルノーの共通の意思への強力なサポートを再確認した」とする共同声明を発表。2025年の大阪万博開催を決定した博覧会国際事務局(BIE)総会出席のためパリ滞在中の世耕を捕まえて直接会談し、「日産とルノーの連合を両国政府は強く支持する」との共同声明を再度出す念の入れようだ。

 駐日大使が東京拘置所を訪問し、勾留中のゴーンに面会する異例の対応も見せた。「推定無罪」をタテにゴーンを擁護する姿勢を鮮明にし、離反をもくろむ日産執行部を激しく牽制している。

 自動車業界に詳しい経済ジャーナリストの井上学氏はこう言う。

「日産は12月の取締役会で後任会長を選ぶ予定ですが、西川社長の目はない。議決権のある日産株を43.4%保有するルノーの意向を無視した人事案は通りませんし、ルノーの出資比率の引き下げやルノー株の買い増しなどによる資本構成の見直しもはねつけられるでしょう。日産執行部がルノーに対抗するには1%でも多くの議決権をかき集める必要がありますが、大半が一般株主のため現実的に難しい。業を煮やしたルノーが〈このままではルノーと日産のアライアンスは終わる〉とでも声明を出せば、日産はひとたまりもない。販売台数世界2位のグループから二流メーカーに転落することになり、日産株の暴落は避けられない。株主は雪崩を打ってルノーにつき、その提案に乗るでしょう」

■ゴーン復帰で経営統合前倒しシナリオ
 被害者ヅラで記者会見し、「現執行部に影響はない」と断言した西川社長だが、その対応は後手後手に回っているどころか、やることなすこと裏目に出ている。西川・日産のゴーン潰しは完全に目算が狂ってきた。

 ゴーンは特捜部の調べに容疑を否認。黙秘する様子はなく、ハッキリと主張しているという。ケリーも「適切に処理した。社内の人間が外部の法律家らの意見を聞いたりしながら処理した」と報酬隠しを否定。法律事務所や金融庁にも問い合わせたとも供述しているという。

「ルノーCEOの任期が今年までだったゴーン氏に対し、マクロン大統領が22年までの続投を認めたのは、〈ルノーと日産の関係を不可逆的なものにする〉と手形を切り、任期満了時点での経営統合を誓約したからです。ゴーン氏の解任見送りも同様で、これほど利用価値の高い人物はいないからです。ゴーン氏が無罪放免、あるいは罰金刑で決着をつけられれば、現場復帰が視野に入る。ルノーCEOはルノー・日産連合のトップ。日産がガタガタ騒ぐのであれば、カムバックしたゴーン氏の手によって一気に経営統合を進めるシナリオです」(井上学氏=前出)

 日産執行部が総退陣でハラを決め、次世代に託す姿勢を見せれば、日本の世論への配慮で展開は変わったかもしれない。しかし、サイは投げられた。

28. 中川隆[-13644] koaQ7Jey 2018年11月27日 19:02:22 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21217] 報告


高級スポーツカー「GT-R」も無償提供か 日産・ゴーン容疑者に
2018年11月26日 月曜 午前11:58


逮捕から1週間、私的流用疑惑が次々と明るみに出ている日産自動車の前会長、カルロス・ゴーン容疑者(64)が、日産の高級スポーツカー「GT-R」についても、会社側から無償で提供を受けていたことがわかった。


カルロス・ゴーン容疑者は、グレッグ・ケリー容疑者(62)と、2015年3月期までの5年間で、ゴーン容疑者の報酬を、有価証券報告書に、およそ50億円少なく記載した疑いが持たれている。


これまで、ゴーン容疑者が会社側に支払わせたものは、ブラジルなどの高級住宅やヨットクラブの会員権などが明らかになっている。


その後の関係者への取材で、ゴーン容疑者は、日産が2007年に発売した市場価格1,000万円以上の高級スポーツカー「GT-R」についても、「自分が第1号の客だ」などと話していたということだが、実際には、無償で車の提供を受けていたことが新たにわかった。


また、報酬の過少記載について、ケリー容疑者は「ゴーン容疑者の報酬を20億から10億に減額して記載したのは、ゴーン容疑者の指示に従っただけだ」などと説明しているという。


ゴーン容疑者は、容疑を否認していて、共に争うことになるとみられている。

29. 中川隆[-13643] koaQ7Jey 2018年11月27日 20:22:21 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21220] 報告

高橋洋一氏「カルロス・ゴーン逮捕の裏にはトランプ大統領の助言」 - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=27y6T4w_hBA


渡邉哲也 ゴーン逮捕とその背景 - YouTube
https://www.youtube.com/results?search_query=%E6%B8%A1%E9%82%89%E5%93%B2%E4%B9%9F+%E3%82%B4%E3%83%BC%E3%83%B3+

【藤井聡】ゴーン容疑者の姉に1000万円以上送金って・・・泥棒やないか? - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=Gly6IKH0x3s

【藤井聡】フランスから文句を言われる筋合いなどないわ! - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=nnTv0fHvncg

30. 中川隆[-13642] koaQ7Jey 2018年11月27日 21:42:54 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21220] 報告
ゴーン逮捕で日産を司法取引に走らせた「史上最高額脱税」の可能性 日産のサクセスストーリ 幹部経費どこまでOK?文化の違い
 



2018年11月27日 戸田一法 :事件ジャーナリスト
ゴーン逮捕で日産を司法取引に走らせた「史上最高額脱税」の可能性

写真:ユニフォトプレス
逮捕状の請求を受けた裁判官も、「被疑者の氏名」欄を見て度胆を抜かれたに違いない。日産自動車の経営再建の立役者であるカリスマ経営者、前会長カルロス・ゴーン容疑者(64)が19日、東京地検特捜部に逮捕された。昨今の特捜部は大阪地検が証拠改ざん事件を起こしたり、学校法人「森友学園」への国有地売却に関する決裁文書の改ざん問題では何も立件できなかったりと、捜査能力の低下と相まって信頼は失墜。関係者には「持ち込み(内部告発)で、よほど固い証拠を頂戴したのだろう」という冷ややかな見方もある。事実、日産側は特捜部と捜査協力の見返りに起訴を免れたり、罪を軽くしてもらう「司法取引」で合意していた。(事件ジャーナリスト 戸田一法)

“やりたい放題”で余罪続々
 ゴーン容疑者は日産の有価証券報告書に自分の役員報酬を計約50億円少なく記載して申告したとして、金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)容疑で、右腕だった前代表取締役グレゴリー・ケリー容疑者(62)とともに逮捕された。

 2人の逮捕容疑は2011年3月期〜2015年3月期の5年間に計約99億9800万円の報酬を受け取っていたのに、計約49億8700万円と過少に記載した有報を財務省関東財務局に提出した疑い。

 特捜部は逮捕容疑とされた約50億円の内訳を明らかにしていないが、日産の株価に連動して報酬を受け取る権利(ストック・アプリシエーション権、SAR)による報酬数十億円分のほか、オランダの子会社から毎年受け取っていた数億円の報酬を記載していなかったとみられる。

 日産は19日、ゴーン容疑者の逮捕を受け「早急に企業統治上の問題点を洗い出す」との声明を発表。西川広人社長は同日夜、緊急記者会見し、内部通報をきっかけに数ヵ月前から社内調査を実施し、逮捕容疑となった有報の虚偽記載のほか、私的な目的での投資金支出、会社経費の不正支出が確認されたと発表した。

 西川社長が「私的」「不正」などと言い切ったということは、明確な証拠・書類が残っているのだろう。日産が特捜部との司法取引に基づき、全面協力して一切の資料を提供すれば、特別背任罪や業務上横領罪の立件も視野に入る。

 関係者の証言や各報道によると、逮捕容疑以外にも直近の3年分(2016年3月期〜2018年3月期)についても、計約29億円と記載されているが、実際には計約30億円多かった疑いがある。特捜部は時効の関係で古い案件から手掛けたとみられるが、いずれ再逮捕容疑となるだろう。

 西川社長の言う「私的な目的の投資支出」だが、日産が投資目的で設立したとされるオランダ・アムステルダムの子会社「ジーア」が実はペーパーカンパニーで事業の実態がなかった上、ゴーン容疑者がジーアに幼少時代を過ごしたブラジル(リオデジャネイロ)やレバノン(ベイルート)、アムステルダム、フランス(パリ)に高級住宅を購入させ、無償で利用していたことを指すとみられる。

 これは「組織の幹部など組織運営に重要な役割を果たしている者が、自己若しくは第三者の利益を図り又は組織に損害を加える目的で、その任務に背く行為」であり、特別背任罪に該当するだろう。

 また「会社経費の不正支出」は、業務実態がない姉にアドバイザー契約を結ばせ、毎年約1100万円余りを支払わせていたほか、家族旅行や私的な飲食の代金も日産に負担させていたことを指すとみられる。姉はゴーン容疑者が子会社に購入させたリオの住宅で生活しているとされる。

 いずれも公私混同の極みだが、姉への支出は特別背任罪か「業務上占有する他人の物を横領」したと判断されれば、業務上横領罪が成立する可能性もある。両罪は法的な適用の解釈が専門家でも意見が分かれるが、家族旅行や私的な飲食の代金は業務上横領罪に問われる可能性が濃厚だ。

捜査急展開に2人のキーマン
 今回の逮捕劇は、ゴーン容疑者サイドから見れば「クーデター」、日産サイドから見れば「堪忍袋の緒が切れた」と言えるだろう。

 両者の見方は別として、明らかになっている点が事実なら、どう見ても会社の私物化、横暴が過ぎる。ゴーン容疑者に矢が向くのは時間の問題だったのは間違いない。

 しかし日産としても、経営トップが現職時に行った犯罪行為であれば、放置すれば法人として罪に問われるのは必至で、ゴーン容疑者の追放とともに傷を少しでも小さく抑えたいという意向が働いたはずだ。

 そこで「司法取引」だったのだろう。

 日本の司法取引は今年6月、改正刑事訴訟法施行で導入された。容疑者や被告が共犯者など他人の捜査や公判維持に協力する見返りに、自らの起訴を見送ってもらったり、求刑を軽くしてもらったりする制度だ。

 対象となるのは贈収賄や談合、脱税、独占禁止法違反などの経済事件のほか、銃器や薬物事件に限定される。個人だけではなく、法人(今回の場合は日産)が処罰対象になり得るケースでは、企業も取引が可能だ。

 日本では今年7月までに、タイの発電所建設事業を巡る贈賄事件で、元執行役員が現地の公務員に賄賂を渡したとされる三菱日立パワーシステムズ(MHPS、横浜市)と初めて司法取引が成立。MHPSは捜査に全面協力し、元執行役員は起訴されたが、法人としてのMHPSは不起訴となった。

 今回の事件はどうか。ゴーン容疑者がケリー容疑者にメールで有報への虚偽記載などを指示。それを受けて法務担当の外国人執行役員と、別の幹部社員の2人が実行していたとされる。

 役員報酬は監査法人による監査の対象外だが、日産の監査法人はゴーン容疑者にSARの報酬を有報に記載するよう進言していた。実は日産は春ごろには既に内部調査に着手し、こうした経緯から2人の実行行為を特定。2人には社内処分の軽減などとともに司法取引に応じるよう提案したとみられる。

 日産と特捜部は司法取引制度が導入された6月には既に調整に入っていたとみられ、2人は特捜部と司法取引で合意。これによって捜査は一気に加速したとみられる。いずれ2人は解雇を免れないだろうが、心ばかりの退職金(もしくは報奨金)が用意されているだろう。日産も家宅捜索を受けたが、専門家も口ぶりは慎重ながら「不起訴になるのではないか」との見立てが支配的だ。

史上最高額の脱税の可能性
 ではなぜ、ゴーン容疑者は報酬を少なく見せ掛ける必要があったのか。

1つは「高給過ぎる」との批判をかわす目的だったとされる。瀕死だった日産の救世主とはいえ、トヨタ自動車の豊田章男社長は2018年3月期の有報によると、3億8000万円。ルノーから招いたディディエ・ルロワ副社長は10億2600万円。報酬の算定方法なども違い一概に比較はできないが、それでもゴーン容疑者の報酬は格段に高い印象を受ける。

 もう1つの可能性は「税逃れ」だ。

 筆者は「パナマ文書」が公開された当時、ゴーン容疑者の名前を探したが見つけることはできなかった。納税地がどの国かは不明だが、西川社長は「日本で納税したと思っている」と発言している。

 かつて「長者番付」と呼ばれた国税当局による高額納税者の公示が2006年以降に廃止されたため、ゴーン容疑者の納税地が日本であるかどうかを確認するすべはない。租税条約や国税の関連法などによると、複数の国に居住地がある場合、一般的には1年間の半分以上にわたり滞在しているかどうかが判断基準になるが、何ヵ国も渡り歩いている場合は拠点や生活実態、経済基盤などで総合的に判断される。

 もし納税地が日本であれば、あえて有報に過少申告したのに、実際に受け取っていた報酬を正直に確定申告していたとは考えにくい。もし正しい所得を申告したとすれば、公表されている有報より過大な所得を申告していたことになり、国税側には後に還付金が発生する懸念も生じる。国税当局がそうした情報を見逃すわけがない。

 本来、個人の高額納税者を調査するのは東京国税局であれば課税1部だが、明らかになっている点が事実であれば課税1部から査察部へ移送、もしくは特捜部の捜査を待って一気に査察部が強制調査に着手するかもしれない。いずれ経理ミスのたぐいとされる申告漏れ(無申告加算税、もしくは過少申告加算税)ではなく、所得隠し=脱税(重加算税、刑事罰としての懲役や罰金など)の対象になる可能性が高い。

 すべてが脱税と判断され刑事事件の対象になるとは限らないが、国内では史上最高額の脱税事件になる可能性がある。

 当然、法人としての日産も無傷では済むまい。巨大企業を担当する調査1部が税務調査を担当すると思われるが「会長職にあった人物による個人的な犯罪」では済まされない。不正経理・申告と認定されれば刑事事件にはならないにせよ、重加算税の対象にはなるだろう。

 ほかにも有報を訂正した後、証券取引等監視委員会が調査し、金融庁に課徴金の納付命令を勧告することになりそうだ。金商法では有報への虚偽記載は刑事罰として法人に対し7億円以下の罰金と規定し、行政処分としての課徴金も定めている。不起訴となれば罰金は免れるだろうが、課徴金の納付は避けられないだろう。

 一方、ゴーン容疑者の弁護人を元同特捜部長の大鶴基成弁護士が務めることが明らかになった。また、ケリー容疑者は逮捕後、関係者に「役員報酬は適切に記載していた」と説明していることも判明。ゴーン容疑者も「有報に虚偽の記載はしていない」などと容疑を否認しているもようだ。

 東京地検特捜部の捜査は始まったばかり。今後の捜査の行方が注目される。
https://diamond.jp/articles/-/186648


 

2018年11月27日 Andrew Peaple and Kosaku Narioka
ゴーン氏失墜で浮き彫り、報酬めぐる文化の違い

 日産自動車のカルロス・ゴーン元会長の失墜により、先進国間でも文化の違いによって企業慣行が大きく異なるエリアが残っていることが鮮明になった。それは、幹部報酬だ。

 企業の財務報告の方法は近年、国際会計基準の広範な導入を受けて世界的に収れんしつつある。だが経営陣の報酬の開示度合いを巡っては、おおむね各国が引き続き独自のルールを設けている。

 ゴーン氏は約50億円の過少申告があったとの容疑で逮捕され、日産から会社資金の流用を指摘される中、会長職を解かれた。同氏は勾留されており、コメントは得られていない。

 日産がゴーン氏の報酬について義務付けられている開示の水準は、同氏が会長兼最高経営責任者(CEO)に留任しているルノーよりはるかに低い。パリ株式市場に上場するルノーは、ゴーン氏や他の幹部の報酬について多くの詳細情報を提供している。フランスでの世論の批判を受けて、ゴーン氏は今年、ルノーでの報酬を削減された。

日本企業と欧米企業

 米国と英国では通常、企業は幹部報酬についてさまざまな詳細を提供する。ロンドンを拠点とするPwCのパートナー、トム・ゴスリング氏によると、幹部報酬の項目が年次財務報告書の10%以上を占めることも少なくない。そうした国々では、企業は報告書に「全てを含む」よう強いられる。これは、経営陣の基本給やインセンティブに加え、年金や手当の情報も全て提供しなければならないという意味だ。

 日本では、幹部報酬に関する情報が相変わらず少ない。2010年以来、上場企業は対象年度に1億円以上の報酬を得た役員を開示するよう法律で義務付けられているにもかかわらずだ。例えば日産は金融庁に提出した直近の年次有価証券報告書で、必要な開示に1ページを割き、ゴーン氏と西川廣人社長の報酬の内容を記載している。

 専門家によると、報酬に関する記載の違いは社会的傾向を反映している面もある。日本企業は欧米企業に比べると、従業員と首脳陣の給与はかけ離れていない。一方で欧米の一部の国では会社内外での経済的格差が大きな政治的争点になっている。

 日本企業の経営陣の給与水準が相対的に低く、報酬の詳細な報告が重視されない背景には、国際的な経営者争奪戦が少ないことやプライバシー尊重などの要因が挙げられている。

 ゴーン氏が日産で得ていた比較的高い報酬は、長期にわたってトップに君臨していたことや、有名日本企業の外国人経営者という珍しい地位も反映していた。一方、その高い報酬は、同氏が強すぎる権力を手にしたと日産社内で見られるようになった一因とも考えられる。

 みずほインターナショナル(ロンドン)の上田亮子氏は「(日本企業幹部の)報酬は低いものだったので、あまり報酬自体が大きなガバナンスの問題とはならなかった」と指摘。「他人の財布の中身」をのぞくのは良くないとの伝統的な考えも開示が限定的であった一つの重要な理由だと述べた。

 欧米諸国で幹部報酬の詳細開示を求める動きがあったのは少し前だ。英国では、民営化された公益会社の幹部が享受していた高い報酬がメディアで批判されたことを受け、1990年代に政府が一段の開示を求めた。

 株主も企業の報酬慣行についての情報、特に経営陣の長期的な業績に連動する報酬の設定に使われる基準が投資家利益に一致するか否かを判断できる材料を要求してきた。

 PwCのゴスリング氏は「投資家にとって幹部報酬の設定に関する開示は、取締役会の運営方法や、彼らが経営陣からどれだけ独立しているかを知る手段の一つだ」と述べた。

 欧州連合(EU)では来年、英国の現行モデルに基づき株主の権利に関する新たな指針が導入され、報酬開示規則が統一される。

 確かに、報酬体系の複雑さが企業の開示水準に影響を与えている面はある。日本企業で一般に開示が少ない一因として、欧米企業の幹部報酬パッケージほど業績ベースの賞与や長期インセンティブプランが利用されてこなかったことがある。

 それでも、日産での問題を受け、報酬の分野で一段と透明かつ明確に定義された規則を求める声が噴出する可能性もある。取締役選任の株主投票を行う株主総会の開催後に報酬を報告しているという慣行は見直すべき時期に来ているのかもしれない。

 例えば日産が2018年3月期の有価証券報告書(役員報酬のページを含む)を提出したのは6月28日。年次株主総会の2日後だった。

 日産のスキャンダルを受けてみずほの上田氏は、日本では「もう性悪説に立って制度設計すべきなのかもしれない」と指摘。「パンドラの箱を開けてしまった」感があるとした。
https://diamond.jp/articles/-/186688


 

2018年11月27日 Chip Cutter
幹部経費どこまでOK? ゴーン氏逮捕で議論再浮上

 企業が幹部に与える最大の特典の1つは、潤沢な経費だろう。だが乱用の疑いが生じれば、キャリア転落の憂き目に遭う恐れがある。

 企業幹部による資金流用疑惑を巡っては、自動車業界の大物、カルロス・ゴーン氏の逮捕により、あらためて注目が集まっている。日産・ルノー・三菱の3社連合を束ねてきたゴーン氏は、報酬過少報告に加え、会社経費を不正利用していた疑いが持たれている。日産の内部調査に詳しい筋によると、ゴーン氏は自宅の購入・改装などに、オランダ子会社の資金およそ1800万ドル(約20億3000万円)相当を流用していたもようだ。

 関係筋によると、ゴーン氏の家族は、住居を会社持ちだと認識しており、購入は日産自動車の正式な承認手続きを経ていると話している。ゴーン氏のコメントは得られていない。同氏はまだ、正式には起訴されていない。

 ここ数年にも、会社資金乱用の疑いで独ダイムラー傘下のメルセデス・ベンツ、英広告大手WPP、旧ヒューレット・パッカードなどの幹部が辞任に追い込まれた。

 WPPのマーティン・ソレル氏は4月、CEOを辞任した。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)がこれまで報じたところによると、WPP取締役会はソレル氏が売春婦への支払いに会社資金を充てた疑いを調査している。調査結果については分かっていない。ソレル氏は疑惑を否定している。

 マーク・ハード氏は2010年、旧ヒューレット・パッカードのCEOを辞任した。会社の調査により、不正確な経費を申告しており、会社側はそれが請負業者との個人的な関係を隠していたと主張していた。ハード氏は現在、オラクルの共同CEOを務めている。

 ダイムラーは11年、会社資金を私的流用していた疑いで、メルセデスベンツの米国部門責任者、アーンスト・リーブ氏を解雇した。

 会社への献身が期待されている幹部は、一般社員には理解できないような経費が認められている。個人の事情にあわせた医療サービス、家賃負担、会社ジェット機の私的使用といった具合だ。だがこうした経費の扱いは幅広い解釈の余地や誘惑を生む、とガバナンス(企業統治)や会計の専門家は指摘する。

 デラウェア大学の企業ガバナンスに関する組織の統括者、チャールズ・エルソン氏は「CEOは年中無休で稼働しているから、やることはすべてビジネス絡みと主張できる」とし、境界があやふやになると話す。

 米内国歳入庁(IRS)や米証券取引委員会(SEC)の規定では、個人と会社の経費を分けるよう定められている。だが、線引きが難しいケースもある。例えば、幹部が会社のジェット機でビジネス関連の会合に出席する際、社外での行動に参加するため配偶者を同伴するといったケースだ。航空法を専門とする法律会社、クーリング・アンド・ハーバースの弁護士、リサ・D・ホルト氏は「そうした移動について、完全にオン・オフの区別が可能なケースはまれであり、線引きが難しい」と話す。

 一方、イエール大学のジェフリー・ソネンフェルド教授(経営学)は、当然の権利であり、非難される余地はないと考える幹部に起因する問題もあると話す。「一部の幹部は英雄気取りとなり、自分と他人のお金の境界線を混同し始める」

 大手企業のCEOであることの本質やプレッシャーが進化する中、経費も変化している。CEOが効率よく、かつ気持ち良く仕事を遂行する上で、スポーツ競技場のスカイボックス(ガラス張りの特別観覧席)やゴルフクラブ会員権といった手当てよりも、セキュリティー対策や家族を含めたプライベートジェット利用などの方が優先順位が高くなっている。

 アップルは昨年12月、セキュリティー対策として、ティム・クックCEOに対し、公私問わず、プライベートジェット機の利用を義務づけると明らかにした。私用目的で利用する場合、コストは追加報酬とみなされ、クック氏は税金を支払うとしている。

 企業幹部の雇用契約では、どのような裁量経費が認められるか定めている。だがたとえ、内部監査が最初に承認していても、取締役会は少なくとも定期的にCEOの経費について調べることが望ましい。法律事務所マクダーモット・ウィル・アンド・エメリーの企業ガバナンス専門弁護士、マイケル・ペレグリン氏はこう指摘する。また、何らかの不正が疑われる場合、審査官が取締役に報告できる経路を確保すべきだという。こうした手段を講じなければ「まさにそこから誘惑が生まれる」という。
https://diamond.jp/articles/-/186689

 


【第199回】 2018年11月27日 上久保誠人 :立命館大学政策科学部教授

ゴーン逮捕は「日産のサクセスストーリー」と捉えるべき理由

ゴーン容疑者の逮捕は、今後日本企業と日本人が世界で生き残っていくための1つの指針を与えているといえる
写真:ユニフォトプレス
 ルノー・日産自動車・三菱自動車の会長を兼務していたカルロス・ゴーン氏と、日産の代表取締役のグレッグ・ケリー氏が、金融取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)容疑で、東京地検特捜部に逮捕された。日産自動車は臨時取締役会を開き、ゴーン氏の会長職解任を全会一致で決めた。一方、ルノーはティエリー・ボロレ氏を「暫定会長」としたが、ゴーン氏を当面会長職にとどめることを決め、日産とルノーの間で、ゴーン氏逮捕を巡る対応が分かれることになった。

 日本のメディアは、ゴーン氏が逮捕の理由となった、2010年度から5年間の99億9800万円の役員報酬を49億8700万円と記述した有価証券報告書の虚偽記載に加えて、海外の高級マンションなど、さまざまな形で行われた毎年10億円程度の日産からの便宜供与を詳細に報じている。ルノーという外資と、ゴーン氏という外国人経営者に20年間に渡って支配された日産の「負」の側面が一挙に噴出しているようだ。

 これに対して、この機会にルノーとの関係を清算し、日産・三菱の「日本の民族系資本」としての地位を回復すべきだという主張も出てきているようだ(現代ビジネス『反強欲・反グローバル資本主義という潮流で読み解くゴーン事件』)。だが、筆者はその主張に同意するつもりはない。

 むしろ、日産のストーリーは「日本政府からも見捨てられていた会社が、外国のカネと経営者を受け入れ、技術力と勤勉さで立場を逆転し、外資を飲み込む世界屈指の企業グループを形成し、経営の主導権を取り戻した」という、「サクセスストーリー」として語られるべきであり、今後の日本企業と日本人が世界で生き残っていくための、1つの指針を与えているからだ。

英国で考えた「欧米の経営者」と
「日本の技術力」の相性の良さ
 この連載では、「欧米で経営学を学んだ経営者」と「日本の技術力」の組み合わせは、新たなビジネスモデルとなると主張してきた(第125回・P.4)。筆者が英国の大学で見たものの1つは、将来ビジネス界で成功しようと志す若い学生が、経営学やMBAを専門的に勉強していたことだった。

 これは、日本では「現場主義」「ものづくり」への強い「信仰」があり、就活では企業側が、大学時代の成績や、何を学んできたのかをほとんど評価しないことと対照的で興味深かった。欧米と比較することで、日本では「学問」「専門性」は軽視されてきたと言わざるを得ないことがよくわかった。

 日本の製造業では、製造部門出身者が取締役会の多数派を占め、代表取締役会長・社長のポジションを占めることが多い。だが、彼らは経営を専門的に学んだわけではない「素人経営者」であるのは明らかだろう。そして、オリンパス、東芝、シャープなど、素人経営者による不祥事、経営の失敗が多発してきた。武田薬品のように、M&Aで獲得した外国企業を日本人が経営できず、社長以下取締役、部長級のほとんどを外国人に切り替えざるを得なかった企業もある(日経ビジネスオンライン『モンゴル人こそ真のグローバル人材』)。

 中小企業についても、高い技術力に基づく「ものづくり」への評価が高いが、実は経営は問題が多いのではないだろうか。親会社の言いなりになって、長年蓄積してきた部品の開発・製造ノウハウが詰まった仕様書を親会社に差し出し、それが外国企業に渡り、技術を盗まれ、商権を失っている。これは日本人の誠実さを示す「美談」として扱われてしまうことも多い(第8回)。しかし、見方を変えれば、利益を度外視して親会社への忠誠を誓うのは、「素人経営」の極みではないだろうか。

 世界の若手経営者が中小企業を買収すれば、こんなことは起き得ないのではないだろうか。彼らは考え方が「ドライ」だからだ。親会社との関係を始めとして、ものづくりを「聖域化」する裏で隠されてきた中小企業の経営の問題点を、徹底的に洗い出し、純粋に「高い技術力」を生かす経営を、経営学の専門的な観点から考えるはずだ。だから、筆者は「欧米の経営者」と「日本人の技術者」の相性はいいはずと考えるのだ。その仮説を証明する格好の事例が、「ゴーン改革」初期の日産であるように思うのだ。

日産を復活させたゴーン氏の
「理論的経営」を振り返る
 ここで、業績が長期にわたって低迷し、2兆円の負債を抱えて倒産寸前となり、日本政府も見捨てたといわれた日産が「ゴーン改革」で復活した経緯を振り返ってみたい。1999年にルノーの傘下に入った日産に来たゴーン氏は、これまで長年の慣習と文化に浸り、経営者の経験と勘に依存していた日本企業に、「理論的経営」を導入した。

 まず、ゴーン氏は、開発、生産、購買、販売という主要部門が責任をなすり合って意思決定と実行が遅れる縦割り組織の弊害を正すために、「クロスファンクショナル(CFT)チーム」を設置した。解決すべき課題ごとに9つのCFTチームを発足させて、そのチームリーダーを「パイロット」と名付けて40代の課長クラスに任せた。CFTは日産再建策「リバイバルプラン」の原案をわずか4ヵ月で作成した。

「リバイバルプラン」では、国内5工場の閉鎖やグループ従業員の14%に当たる2万1000人の削減、部品調達先を1415社から600社へ削減、航空宇宙部門など本業以外の事業の売却など、総額1兆円のコスト削減を断行した。

 このコスト削減策を通じて、ゴーン氏は、日本企業の長年の慣習であり文化であるといえる「系列」を破壊した。部品調達先などとの「系列」関係が、日産社員の天下り先となり、甘えの構造の基になっていると見抜き、容赦なく切り捨てたのである。

 また、ゴーン氏は「コミットメント(必達目標)」という概念を導入した。具体的に「リバイバルプラン」では、2001年3月期までの黒字化、2003年3月期までに営業利益率4.5%の達成と有利子負債の50%削減の「3つのコミットメント」を掲げた。

 そして、ゴーン氏は、「黒字化できなかったら責任を取って退任する」と宣言した。当時、日本企業の経営者が、「経営責任を取る」と明言するようなことはなかった。どこか曖昧さが許されてきた日本の企業経営に、ゴーン氏は明確な「ノー」を突き付けた。

 ゴーン氏の「理論的経営」によって、倒産寸前だった日産は、ルノーの傘下に入ってわずか2年後の2001年3月期決算で、過去最高の当期純利益2500億円を達成したのだ。

ゴーン氏の「自滅」で経営の主導権を
回復する日産の「サクセスストーリー」
 元々、日産はルノーよりも企業規模が大きく、開発や生産の能力が劣っているわけではなかった。長年の慣習や文化によるしがらみを断ち切ることができず、経験と勘に依存する経営が問題だっただけだ。「ゴーン改革」で目覚めた日産は、社員が持ち前の「勤勉さ」を発揮したこともあり、業績を急激に回復させた。

 現在、ルノーの純利益の半分程度は日産からの利益である。ルノーは日産からの配当金や技術供与がなければやっていけなくなっている。ルノーと日産の立場は逆転した。むしろ日産からすれば、ルノーに利益を吸い取られているという不満が強くなっていった。

 しかし、ルノーの大株主であるフランス政府が、2年以上保有する株主の議決権を2倍にする「フロランジュ法」を制定し、ルノーの経営に強く関与するとともに、ルノーと日産を統合させて、日産をフランス企業の傘下に収めようとする動きを見せた。

 ゴーン氏はこれに抵抗し、ルノーと日産の経営の独立性を守ろうとしたとされる。だが一方で、ゴーン氏が2018年で切れるルノーCEOの任期を2022年まで延長する代わりに、ルノーと日産の関係を後戻りできない不可逆的なものにすることを、フランス政府と「密約」したと囁かれていた。

 そんな時に起きたのが、「ゴーン氏逮捕劇」であった。これは、日産の経営陣が、フランス政府・ルノーによる日産支配の強化策を排除するために仕掛けた闘争であるという見方が存在する。それが事実であるかどうかはさておき、1つだけ言えることは、日産は経営の自立性を取り戻そうとしているということだ。ルノーからの「新しい会長」を派遣するという打診を、日産はきっぱりと拒絶したのだ。

 ゴーン氏の失脚という「自滅」の結果とはいえ、本稿の最初に述べたように、「日本政府からも見捨てられていた会社が、外国のカネと経営者を受け入れ、技術力と勤勉さで立場を逆転し、外資を飲み込む世界屈指の企業グループを形成し、経営の主導権を取り戻した」という、日産復活のサクセスストーリーが浮かび上がりつつある。

 日産の今後だが、ルノーを排除して「日本の民族系資本」の企業グループに戻ろうとするのは間違った考えだ。現在、ルノー・日産・三菱のアライアンスは、生産台数でトヨタを抜いて世界第2位を誇っている。ルノーと組むことで達成した大成果を、わざわざ捨てることはない。

 経営の自立性を回復した日産は、今後は逆にルノーを買収するなど、世界第2位のアライアンスの主導権をどう握るかの戦略を立てることが重要だ。もちろん、ルノーの背後にフランス政府がいるのであれば、日産も安倍晋三政権の後ろ盾を得て、戦略を練る必要があるだろう。

 しかし、それは政府によって企業の「民族主義」を強化するという意味ではない。安倍政権は、日産のストーリーをサクセスストーリーと捉えて、外資のカネと経営理論を、日本企業を強化するために利用するという、したたかな戦略を考えるべきなのだ(第57回)。

「日産再生のサクセスストーリー」という
ポジティブな側面こそ「本質」である
 この連載で主張してきたが、日本は外資導入を経済成長につなげられる条件を備えている(第43回)。「有名ブランド」「地理的条件の良さ」「知識・情報の集積」「高い技術力」「質の高い労働力」「政治的リスクの低さ」というグローバルビジネスのための好条件を備える日本は、政府が余計な規制を作って斜陽産業を守るような愚策を取らない限り、世界中からヒト、モノ、カネが集まってきて、「豊かな場所」になるはずなのである。


本連載の著者、上久保誠人氏の単著本が発売されます。『逆説の地政学:「常識」と「非常識」が逆転した国際政治を英国が真ん中の世界地図で読み解く』(晃洋書房)
 日本は戦後、「開発主義国家モデル」と呼ばれる独特の国家モデルにより、高度経済成長を達成した。それは、経済成長に必要な人材、産業を政府(中央省庁)の主導により自国内ですべて育成する「自前主義」のモデルであった。

 しかし、1990年代以降、経済のグローバル化による大競争に晒された日本企業が多国籍化し、国内産業が空洞化した。それに対応するための構造改革や大学の国際化が取り組まれたが、高度成長の成功体験から抜けられず、日本は「失われた20年」と呼ばれる停滞期に入り込んだままである。

 グローバル経済の時代には、もはや「自前主義」は通用せず、諸外国とのネットワークにより分業体制を築くことがより重要となる。しかし、過去の成功体験を忘れることができず、停滞期から抜け出すために、「自前主義」により再び世界一を目指すという方法にどうしてもこだわってしまう。そのため、もはや斜陽産業となった輸出産業を保護しようとしたり、国内空洞化を防ごうと、無理に企業の海外進出を引きとめようとして、結果として経済の停滞を長引かせてきたのだ。「失われた20年」とは、この堂々巡りであったといえる。

 今後、日本は「自前主義」にこだわらず、諸外国の力も利用しながら、したたかに、しなやかに経済力を強化していく道を選んでいくべきではないかと考える。「ゴーン氏逮捕」という衝撃的な事件があったために、ネガティブな側面に焦点が当たりがちだが、「日産再生のサクセスストーリー」というポジティブな側面にこそ、我々が考えるべき事の「本質」がある。

(立命館大学政策科学部教授 上久保誠人)
https://diamond.jp/articles/-/186649


 


2018年11月27日 Chip Cutter
幹部経費どこまでOK? ゴーン氏逮捕で議論再浮上

 企業が幹部に与える最大の特典の1つは、潤沢な経費だろう。だが乱用の疑いが生じれば、キャリア転落の憂き目に遭う恐れがある。

 企業幹部による資金流用疑惑を巡っては、自動車業界の大物、カルロス・ゴーン氏の逮捕により、あらためて注目が集まっている。日産・ルノー・三菱の3社連合を束ねてきたゴーン氏は、報酬過少報告に加え、会社経費を不正利用していた疑いが持たれている。日産の内部調査に詳しい筋によると、ゴーン氏は自宅の購入・改装などに、オランダ子会社の資金およそ1800万ドル(約20億3000万円)相当を流用していたもようだ。

 関係筋によると、ゴーン氏の家族は、住居を会社持ちだと認識しており、購入は日産自動車の正式な承認手続きを経ていると話している。ゴーン氏のコメントは得られていない。同氏はまだ、正式には起訴されていない。

 ここ数年にも、会社資金乱用の疑いで独ダイムラー傘下のメルセデス・ベンツ、英広告大手WPP、旧ヒューレット・パッカードなどの幹部が辞任に追い込まれた。

 WPPのマーティン・ソレル氏は4月、CEOを辞任した。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)がこれまで報じたところによると、WPP取締役会はソレル氏が売春婦への支払いに会社資金を充てた疑いを調査している。調査結果については分かっていない。ソレル氏は疑惑を否定している。

 マーク・ハード氏は2010年、旧ヒューレット・パッカードのCEOを辞任した。会社の調査により、不正確な経費を申告しており、会社側はそれが請負業者との個人的な関係を隠していたと主張していた。ハード氏は現在、オラクルの共同CEOを務めている。

 ダイムラーは11年、会社資金を私的流用していた疑いで、メルセデスベンツの米国部門責任者、アーンスト・リーブ氏を解雇した。

 会社への献身が期待されている幹部は、一般社員には理解できないような経費が認められている。個人の事情にあわせた医療サービス、家賃負担、会社ジェット機の私的使用といった具合だ。だがこうした経費の扱いは幅広い解釈の余地や誘惑を生む、とガバナンス(企業統治)や会計の専門家は指摘する。

 デラウェア大学の企業ガバナンスに関する組織の統括者、チャールズ・エルソン氏は「CEOは年中無休で稼働しているから、やることはすべてビジネス絡みと主張できる」とし、境界があやふやになると話す。

 米内国歳入庁(IRS)や米証券取引委員会(SEC)の規定では、個人と会社の経費を分けるよう定められている。だが、線引きが難しいケースもある。例えば、幹部が会社のジェット機でビジネス関連の会合に出席する際、社外での行動に参加するため配偶者を同伴するといったケースだ。航空法を専門とする法律会社、クーリング・アンド・ハーバースの弁護士、リサ・D・ホルト氏は「そうした移動について、完全にオン・オフの区別が可能なケースはまれであり、線引きが難しい」と話す。

 一方、イエール大学のジェフリー・ソネンフェルド教授(経営学)は、当然の権利であり、非難される余地はないと考える幹部に起因する問題もあると話す。「一部の幹部は英雄気取りとなり、自分と他人のお金の境界線を混同し始める」

 大手企業のCEOであることの本質やプレッシャーが進化する中、経費も変化している。CEOが効率よく、かつ気持ち良く仕事を遂行する上で、スポーツ競技場のスカイボックス(ガラス張りの特別観覧席)やゴルフクラブ会員権といった手当てよりも、セキュリティー対策や家族を含めたプライベートジェット利用などの方が優先順位が高くなっている。

 アップルは昨年12月、セキュリティー対策として、ティム・クックCEOに対し、公私問わず、プライベートジェット機の利用を義務づけると明らかにした。私用目的で利用する場合、コストは追加報酬とみなされ、クック氏は税金を支払うとしている。

 企業幹部の雇用契約では、どのような裁量経費が認められるか定めている。だがたとえ、内部監査が最初に承認していても、取締役会は少なくとも定期的にCEOの経費について調べることが望ましい。法律事務所マクダーモット・ウィル・アンド・エメリーの企業ガバナンス専門弁護士、マイケル・ペレグリン氏はこう指摘する。また、何らかの不正が疑われる場合、審査官が取締役に報告できる経路を確保すべきだという。こうした手段を講じなければ「まさにそこから誘惑が生まれる」という。
https://diamond.jp/articles/-/186689


 

2018年11月27日 真壁昭夫 :法政大学大学院教授
ゴーン逮捕でルノー・日産・三菱連合に変化、世界自動車大再編も
カルロス・ゴーン
写真:ユニフォトプレス
ゴーン日産会長の突然の逮捕
3社のアライアンス体制に影響
 11月19日、突然、日産自動車のゴーン会長が逮捕された。それに伴い日産自動車は、「当社代表取締役会長らによる重大な不正行為について」のプレスリリースを出し、夜には西川(さいかわ)社長が記者会見を行った。これまでの報道等によると、日産は時間をかけて不正行為の調査を進めてきたことが分かる。

 羽田空港にプライベート・ジェット機で到着したゴーン容疑者に、東京地検特捜部は任意同行を求めその後逮捕したようだ。記者会見で西川社長は、ゴーン容疑者が日産の経営再建に重要な役割を果たしたことを認めつつ、1人の人物にあまりに大きな権限が集中し、不正行為の発生を防げなかったと述べた。

 今回の問題をより複雑にするのは、ルノー・日産・三菱自動車のアライアンス体制に大きな影響が出ることが予想されることだ。自動車産業は、主要先進国で最も重要な産業分野で、自動車メーカーはいわば「稼ぎ頭」と言ってもよい。

 足元で支持率の低迷に直面するフランスのマクロン大統領にとって、ルノー・日産・三菱自動車のアライアンスは自身の経済運営にとって最も重要なファクターの1つと言っても過言ではない。

 今後、その3社のアライアンス体制に変化が生じ、世界の自動車業界に波紋が広がることも考えられる。

日産の経営危機を
救ったゴーン容疑者
 時計の針を巻き戻せば、1999年3月、経営危機に直面していた日産は、ルノーと資本提携(アライアンス)を結んだ。9月には17人のルノー管理職が日産に送り込まれた。10月に入ると、日産の経営トップに就任したゴーンCOO(最高執行責任者、当時)が“日産リバイバルプラン”を発表した。

 その主な目標は、2000年度に黒字化を達成すること、および、2002年度までに連結ベースの売上高営業利益率を4.5%に引き上げることだった。ゴーンは目標が1つでも達成できなければ役員は総退陣すると退路を断ち、組織の改革に取り組んだ。

 ゴーン容疑者は目標達成に向け、固定費の削減を進めた。村山工場をはじめとする国内5つの工場の閉鎖や、サプライヤー数を半分に削減することが進められた。“ゴーン、イコール、コストカッター”との印象を持つ人が多いのはこのためだ。

 同時に、ゴーン容疑者はルノーとの共用プラットフォームの使用などを進めて新商品開発を強化しつつ、生産拠点を集約することで生産性の向上を目指した。また、ゴーン容疑者は従来の企業間のつながりよりも、競争を重視しグローバルに競争力のあるサプライヤーとの関係強化を徹底した。

 当時の国内経済は、金融システム不安を受けて低迷していた。その後、2002年2月からは、米国経済の回復などに支えられてわが国の景気は回復局面に移行した。それに伴い、日産リバイバルプランも徐々に効果を表した。

 特に、ゴーン容疑者は中国をはじめとする新興国市場でのシェア拡大を重視した。リーマンショック後の景気低迷を挟みつつ、中国を中心にインド、ブラジル、ロシアなどに進出し、販売台数を伸ばしてきた。

 ゴーン容疑者の経営手腕は日産の経営再建とその後の成長に欠かせなかったのである。市場参加者の中には、「ゴーンなくして今日の日産なし」と評する者もいるほどだ。企業文化の異なる自動車メーカーの統合はうまくいかないと考え、ゴーン容疑者が資本関係を維持しつつ各社の自立性を重視したことも大きかった。

想定以上に強かった
ゴーン容疑者の権力欲
 今回の逮捕容疑(有価証券報告書の虚偽記載、実際の報酬額よりも少ない金額を有価証券報告書に記載していた)、および日産の投資資金の不正使用などは、ゴーン容疑者の権力欲、強欲さがすさまじく強かったことを示している。同氏は、越えてはならない一線を越えてしまったといえる。

 大きな原因は2つあるだろう。

 まず、ルノーは日産の窮地を救った筆頭株主だ。1999年にルノーは日産自動車の36.8%の株式を取得し、現在の保有比率は43.4%だ。過半数は保有していないものの、事実上の意思決定権はルノーが持っているといってよい。その中で親会社から派遣されたトップ=ゴーン容疑者の意向には従わざるを得ない。それが資本の論理だ。

 また、経営者として、ゴーン容疑者は優れた資質を持っている。リバイバルプラン以降の業績がそれを示している。従来の発想では、聖域なき構造改革を進めると同時にグローバルな視点で成長を目指すことは難しかったかもしれない。ゴーン容疑者は日産にとって、困難な目標を成し遂げた救世主といえる。

 また、ゴーン容疑者の指揮の下、日産は英語を公用語にした。中途採用人材も増えた。同社の企業文化は大きく変わったのである。その中で、日産再生の立役者であるゴーン容疑者の意見には従わざるを得ないという雰囲気が組織全体に広がったことは想像に難くない。

 その結果、ゴーン容疑者の権力欲と強欲さをいさめることは、かなり難しくなったと考えられる。2005年にゴーン容疑者は日産のCEOとルノーのCEOを兼務した。その上、ゴーン容疑者はアライアンスの運営を管理するルノー・日産BV(オランダ・アムステルダムが拠点)のトップにも就いた。同社のトップはルノーCEOが就くと内規に定められていると報じられている。また同社は非公開企業であるため、内部の経営状態などはわかりづらい。

 アライアンス体制の最高意思決定権者の地位を手に入れたことによって、ゴーン容疑者の権力基盤は一段と強固になった。それが、長年にわたって有価証券の虚偽記載が行われ、会社資金が不正に使用される原因となった可能性がある。

アライアンスの今後と
世界の自動車業界への波紋
 今後、日産とルノーの関係は変化する可能性がある。ルノー・日産・三菱自動車の3社アライアンス体制の背景には、フランス政府の利害が深く、密接に絡んでいることは重要だ。

“産業政策のプロ”との評価を受けてきたマクロン大統領が産業政策を推進するために、国内自動車メーカーの競争力向上は非常に重要である。

 自動車のような組立型の産業は雇用増加にもってこいだ。マクロン大統領としては、独フォルクスワーゲンなどを上回るフランスの自動車企業を生み出し、今後のEV開発競争などのイニシアチブを取りたいだろう。日産のリーフをはじめとする電気自動車の開発力は、どう考えても手放すわけにはいかない。

 そのためマクロン大統領は、ルノーと日産および三菱自動車の経営統合を重視してきた。ルノー・グループがゴーン容疑者のCEO任期を2022年まで延長した理由は、3社の経営統合を進めるためだろう。ルノーが逮捕されたゴーンCEOの解任を見送った理由は、同氏以外に3社の経営統合を進める手腕を持つ人材が見当たらないからだと考えられる。

 今後、フランス政府はルノーに3社の経営統合の実現を求めるだろう。

 それは、世界の自動車業界の再編につながる可能性がある。日産が日本企業としての再出発を目指すのであれば、ルノーとの関係は悪化する可能性が高い。その場合、他の自動車メーカーなどが日産に提携などを申し出ることが考えられる。

 そうなると、EV技術などの取り込みや生産の効率化を目指して、アライアンスや買収を真剣に検討する企業は増える可能性がある。すでにIT先端企業はEV開発や自動運転テクノロジーの開発を進めている。今後の再編は自動車メーカーだけではなく、異業種を巻き込んだものに発展することも考えられる。

 ゴーン容疑者の逮捕を受け、3社アライアンス体制の先行き不透明感は高まった。フランス政府の利害や他の自動車メーカーなどの利害が複雑に絡み、今後の自動車業界はより大きな変化に直面する可能性も高まったと考える。

(法政大学大学院教授 真壁昭夫)
https://diamond.jp/articles/-/186625

 
トップニュース2018年11月27日 / 12:14 / 8時間前更新
焦点:ゴーン会長解任劇で注目、「敏腕」西川日産社長の横顔
Norihiko Shirouzu and Maki Shiraki
3 分で読む

[東京 22日 ロイター] - 日産自動車(7201.T)の西川廣人社長兼最高経営責任者(CEO)は、長年「指導役」であったカルロス・ゴーン容疑者を会長職から解任したことで、大義のためなら周りを敵に回すことも辞さないタフなリーダーとしてその名を轟かせることとなった。

自動車業界で最も著名なリーダーの1人であるゴーン容疑者が金融商品取引法違反で19日に逮捕されたことを受け、日産は22日の臨時取締役会で同容疑者の会長職と代表取締役の解任を決めた。

日産関係者は、西川社長について、頭が切れ、厳しく、結果重視だと語る。

今回の逮捕はゴーン容疑者や仏ルノー(RENA.PA)とのアライアンス(提携)に不満を抱く取締役会メンバーによるクーデターだとの疑惑や、失われた評判、司法上や規制上の問題に対処する上で、西川社長はこうした資質を総動員する必要があるだろう。

ある日産幹部は同社長について、とても強くてアグレッシブだと語り、もし業績が彼が求める水準を下回った場合、会議の場で担当者に恥をかかせることもいとわないと付け加えた。

社内では、西川氏のことを慕う人がいる一方、嫌っている人もおり、同氏が非常に厳格であることが嫌われている理由だとこの幹部は語った。

日産は、ゴーン容疑者が会社の資金を私的流用し、報酬を過少申告していたと主張している。東京地検によると、5年間で得た報酬99億9800万円の半分程度しか申告しなかった疑いが持たれている。

ロイターは、東京地検によって勾留されているゴーン容疑者、あるいは同容疑者の弁護士に接触することができなかった。

西川氏は長年ゴーン容疑者の後任として育てられ、昨年社長に就任したばかりだ。

また別の日産幹部は、西川社長が物事を徹底的に追及する性格だと説明。こうした性格が、社内でゴーン容疑者に関する疑惑が浮上した際に取った対応にも反映されたことは確かだろうと語る。

西川社長は非常に規則を重んじる人であり、私用と社用の電話2つを持っているが、家族にかけるときは絶対に社用電話は使わないとこの幹部は言う。

また、日産が国内で無資格者に完成検査を行わせていたことが昨年発覚してから、西川社長は一段と慎重になり、コンプライアンス上の問題は見過ごすことはできないと考えるようになっていたと同幹部は話す。

日産はこの幹部による西川氏の評価についてコメントするのを控えた。また、西川社長からコメントを得ることはできなかった。

 11月22日、日産自動車の西川廣人社長兼最高経営責任者(写真)は、長年「指導役」であったカルロス・ゴーン容疑者を会長職から解任したことで、大義のためなら周りを敵に回すことも辞さないタフなリーダーとしてその名を轟かせることとなった。横浜市の本社で19日撮影(2018年 ロイター/Issei Kato)
<今や反ゴーン派>

普段は早口な西川社長だが、ゴーン容疑者逮捕を受けて19日夜に開いた記者会見では、弁護士や他の幹部を同席させず、急がず冷静な態度で90分近く質問に答えた。その姿にはソーシャルメディアで称賛の声が上がった。

西川社長が頭を下げて謝罪しなかったこともかなり効果的だったと、日産の元幹部は指摘。まるで自身は個人的に悪くないと示しているかのようだったとこの元幹部は付け加えた。

西川社長はまた、「ゴーン統治の負の側面」を率直に認め、前会長に権力が集中し過ぎていたと説明。ゴーン容疑者は金銭的不正に加え、必要な意見を求めることなしに独断で物事を決定していた時期もあったと明らかにした。

一方、20日開かれた幹部会議では、西川社長はいつもの冷静さを欠いていたと、同会議に出席した2人が明かした。そのうち1人は、社長の目は潤んでいるように見えたと述べ、もう1人は声を震わせる場面もあったと語った。

Nissan Motor Co Ltd
975.7
7201.TTOKYO STOCK EXCHANGE
-2.70(-0.28%)
7201.TRENA.PA7211.T
日産とルノーの他の社員同様、西川氏のキャリアもゴーン容疑者の影に隠れてきた。カリスマ的で、「コストカッター」と呼ばれた同容疑者は、日産の5工場を閉鎖して2万1000人をリストラすることにより、負債に苦しむ同社を再生させ、高い評価を得て日本で新境地を開いた。当時、このような大なたを振るえるのは外国人だけだと広く思われていた。

しかし今度は、西川社長が未知の領域に踏み出す番である。

日産、ルノー、三菱自動車工業(7211.T)の3社連合をうまく率いていくことができるのはゴーン容疑者だけだと、多くの専門家はみていた。

自動車産業コンサルティング会社カノラマのマネジングディレクター、宮尾健氏は、3社連合を率いることは西川社長にとって非常に困難であり、日産の株式43.4%を保有する筆頭株主のルノーが支持するか定かではないとの見方を示した。

西川社長はルノーの取締役を10年務めているが、フランス政府と交渉したり、ルノーを率いたり、仏タイヤメーカー、ミシュランの上級幹部を務めたりといったゴーン容疑者のような多岐にわたる経験はない。

だが、西川氏はやり手の交渉人であり、それでなければゴーン容疑者は同氏を社長に選ばなかっただろうと宮尾氏は指摘する。

ゴーン容疑者より数カ月年上で現在65歳の西川氏は40年以上前、東京大学から日産に入社。目立つことは嫌いといわれ、既婚者であるという以外、私生活はあまり知られていない。

キャリアの大半を調達とサプライチェーンの管理に費やし、ゴーン容疑者がコスト削減のため部品供給網を解体するのに貢献した。

2013─16年はチーフ・コンペティティブ・オフィサー(CCO)として、原材料調達費や調整費、企画開発費の節約により、製造費を削減する仕事を任された。西川氏はまた、三菱自動車との資本業務提携交渉でも大きな役割を果たした。

西川氏は数字が全てで、結果を出さない人には厳しいが、自分にも厳しいと、前出の日産元幹部は言う。優しさに欠けるという人がいるかもしれないと、この元幹部は付け加えた。

(翻訳:伊藤典子 編集:山口香子)
https://jp.reuters.com/article/nissan-saikawa-idJPKCN1NW07Y
 

31. 中川隆[-13643] koaQ7Jey 2018年11月27日 22:35:53 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21223] 報告
愛用機は70億円…評判は「金に汚い男」ゴーンの私生活 “暴君”ゴーンの落日
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/242467
2018/11/27 日刊ゲンダイ


ゴーン容疑者の自宅マンション(右)/(C)日刊ゲンダイ

<我々は、発展するためにこの地球上にやってきたのではありません。幸せになるためにやってきたのです。昔の賢人たち、エピクロスやセネカ、そしてアイマラ人(南米の先住民族)たちは言っています。貧しい人とは、少ししかモノを持っていない人ではなく、もっともっとと、いくらあっても満足しない人のことだと>(ウルグアイのムヒカ前大統領)

 拘置所で彼は何を思うのか――。

 羽田空港に降り立った日産の社用機「ガルフストリームG550」。空飛ぶ応接室と呼ばれる豪華ビジネスジェットで、購入当時の価格は約70億円。日産の社用機ではあるが、ほぼひとりしか使えないプライベートジェットだ。

 カルロス・ゴーン容疑者(64)は馴染みの焼き鳥屋に向かう予定だったが、羽田で身柄を拘束されてしまった。行くはずだった焼き鳥屋は、子供たちを連れて何度も通った店。大衆店と70億円のジェット機が異様なコントラストを描く。

「来日当初のゴーン氏は、『趣味といえば家族』と思われるほど、家族優先でした。一時期、家族全員がみそラーメンにハマっていて、奥さんと娘3人、息子1人で仲むつまじくスープをすすっている姿が頻繁に目撃されています」

 こう話すのは、経済ジャーナリストの大山功男氏。愛用の時計も庶民でも手に入るセイコーの「アストロン」で、数十億円の報酬をもらう経営者にしては質素だ。

 ただし、住居は最高級の元麻布ヒルズにあり、他にブラジル、レバノン、フランス、オランダ、米国にも住宅がある。言い方は悪いが、ポケットマネーではラーメンというケチ、会社のカネなら途端に気が大きくなるタイプだ。周囲からも「カネには汚い」と見られていた。

 そんなゴーンは、31歳で当時まだ薬学部の学生だったリタ前夫人と結婚。前夫人は大の親日家として知られ、著書には「ゴーンは日本人と同じ発想で家族を大切にしてくれる」と記している。一時、代官山などに「マイレバノン」というレバノン料理店を3店舗経営していたが、週刊文春に「5ドル稼ぐために人に尽くすなんて……」と夫のゴーンからバカにされたと証言している。

「欲には際限がなく、庶民的だった人でも強欲になっていく。再婚相手のキャロルさんとベルサイユ宮殿で結婚披露宴を挙げたと聞き、驚きました」(大山功男氏)

 では、他の外国人社長の生活ぶりはどうなっているのか。

 武田薬品工業のクリストフ・ウェバー社長(52)の自宅も麻布永坂町の高級レジデンス。昨年度の役員報酬は12億1700万円で、ゴーンに負けず劣らずの好待遇だ。

 日本マクドナルドHDのサラ・カサノバ社長(53)の家も、六本木の高級タワーマンションにある。役員報酬は赤字決算だった15年度こそ1億6700万円だったが、V字回復した昨年度は6億3200万円にジャンプアップしている。

 外国人社長は日本に来るプロ野球の助っ人と同じでオプションボーナス契約を結んでいる。日本マクドナルドHDは業績連動型、ソフトバンクは株式報酬型で、共に億単位の出来高が付くという。

 わが世の春を謳歌したゴーン。今回は身内に密告され、司法取引で悪事がバレた。強欲が身を滅ぼす典型例だ。

32. 中川隆[-13647] koaQ7Jey 2018年11月28日 10:45:34 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21235] 報告
ゴーン不正の実態を会計から読み解く…金商法違反、脱税、特別背任 八田進二・青山学院大学名誉教授に聞く
https://diamond.jp/articles/-/186764
2018.11.28 ダイヤモンド・オンライン編集部


有価証券報告書への報酬未記載や、住宅などさまざまな個人的利益を日産から受けていたといった報道が連日出ているゴーン容疑者。これらは果たして、どの程度の罪になるのか。また、ゴーン容疑者以外の日産経営陣の責任はどう考えるべきなのか。会計の専門家で、青山学院大学名誉教授の八田進二氏に聞いた。(聞き手/ダイヤモンド・オンライン編集部 津本朋子)

<論点1>
「退任後の報酬」は記載すべきか?


驚くような不正の数々が明らかになってきたゴーン容疑者。今後一体、どんな罪に問われていくのだろうか? 写真:ユニフォトプレス

――ゴーン容疑者の逮捕容疑は金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)。2010年から5年間にわたって毎年、役員報酬の約10億円、合計50億円を記載しなかったというもので、その後の3年間(30億円)分も合わせて80億円になるとの見方もあります。

 高額な報酬という批判を避けるために、毎年の役員報酬20億円のうち、半分の10億円を「退任後に受け取る」という契約にし、その年の有価証券報告書には記載しなかった、ということのようですが、原則としては、これはアウトです。「退任後なら、役員退職慰労金扱いであり、今は記載する必要はないのでは」との見方もあるようですが、役員退職慰労金とは在任年数などを勘案して、退職時に決めるものです。「2010年は10億円、2011年も10億円」といった具合に毎年、金額を決めて契約していたのなら、それぞれ当該年に会計処理すべきです。

 ただ、この約束が単に「それくらい払うよ」という、一種の希望的観測じみた効力しかないようなものならば記載の必要はない、という解釈もなくはない。その辺りは、会社がどういった処理をしているかを、詳しく見ていかなければ分からないでしょう。

――さらに、株価に連動した報酬を受け取れる「SAR(ストックアプリシエーション権)」も約40億円分、開示しなかったとされています。

 次々に明らかになっていることを一言でいうと、ゴーン容疑者は会社の財産をほしいままにしてきた、ということです。検察は最終的には特別背任を狙っているのではないかと思います。

 ただし、特別背任は検察側が越えるべきハードルが高いのも事実。どういう意思決定プロセスを経ていたのか、本当にほかの取締役は一切知らなくてゴーン容疑者の独断なのか、などといったことをきっちり詰めて行かなければいけませんから、相当時間がかかるだろうと思います。

<論点2>
「住宅の無償供与」は脱税行為にもなる


八田進二/青山学院大学名誉教授・大原大学院大学会計研究科教授
慶應義塾大学経済学部卒業、早稲田大学大学院商学研究科修士課程修了、慶應義塾大学大学院商学研究科博士課程単位取得満期退学。博士(プロフェッショナル会計学)。 駿河台大学経済学部教授、青山学院大学経営学部教授、同大学大学院会計プロフェッション研究科教授を経て、青山学院大学名誉教授。2018年4月より、大原大学院大学会計研究科教授。他に、日本監査研究学会会長・日本内部統制研究学会会長・会計大学院協会理事長・金融庁企業会計審議会委員(内部統制部会長)等を歴任。また、複数の企業等の社外監査役および監事を務めている。 《主な著訳書》 『公認会計士倫理読本』(財経詳報社)、『「逐条解説」で読み解く 監査基準のポイント』『逐条解説 内部統制基準を考える』『会計プロフェッションと監査』『会計・監査・ガバナンスの基本課題』『会計のいま、監査のいま、そして内部統制のいま』『会計人魂』『COSO全社的リスクマネジメント』 (以上、同文舘出版)『会計プロフェッションの職業基準』『開示不正―その実態と防止策―』『21世紀 会計・監査・ガバナンス事典』(以上、白桃書房)、『決定版COSO不正リスク管理ガイド』『内部統制の統合的フレームワーク−フレームワーク篇、ツール篇、外部財務報告篇』(以上、日本公認会計士協会出版局)、他多数。

――さらに、今回の逮捕容疑には入っていませんが、オランダの子会社を通じてレバノンやブラジルに高級住宅を購入させたり、挙げ句の果てには家族旅行の費用や、娘の大学への寄附金などを日産に出させる、姉との不正なアドバイザリー契約を結んで年10万ドルを支払うなど、明らかに私的な出費も日産に負担させていたようです。会計的には、これらはどのような問題だと捉えられるでしょうか?

 会社名義で従業員が私的利用するもの、たとえば社宅などを買って提供するというのは、いわゆるフリンジベネフィット(福利厚生費など、会社規定による付加的な報酬の総称)です。しかし、ゴーン容疑者が独占的に使い、かつ家賃などを一切払っていないのなら問題です。家賃相当額は給与と見なすべきなのです。当然課税対象になりますから、ゴーン容疑者はここで脱税をしていたということになります。

 家族旅行費用や姉への報酬、娘の学校の寄附金といった類いも、実質的な給与と考えるべきです。いずれも事業目的とは無縁なので、経費に認められるわけがありません。これは不当な支出であり、背任とも言える、違法性の高い話でもあります。

<論点3>
会社側はどの程度悪いのか?

――独裁者として君臨するゴーン容疑者を駆逐するため、日産の役員たちが立ち上がったクーデターである、との世論醸成がされている印象もありますが、やりたい放題の独裁者をこれまで支えてきた日産経営陣にも大きな責任があるのではないかと感じます。

 両罰規定が適用されるだろうと思いますが、日産の取締役会、さらに監査役にも大きな問題があります。日産ほどの規模の会社であれば当然、経理・財務はチームで働いています。司法取引に応じた執行役員らがいたわけですが、そのほかの取締役たち、監査役たちは本当に一切、何も知らなかったのか?大いに疑問ですね。歴年にわたって随所で行われてきた不正ですから。断片的であっても、いろいろ耳に入っていたと考えるのが自然じゃないでしょうか。これは取締役会、そして監査役会の機能が果たせていないということです。

 また、たとえば今年6月に提出された有価証券報告書には、西川廣人社長名で「当社の第119期(自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日)の有価証券報告書の記載内容が金融商品取引法令に基づき適正に記載されていることを確認しました」と記載されていますが、西川社長が今回の不正を知ったのは、今年3月だったと報道されています。これが事実なら、なぜ「適正に記載されていることを確認」できたのでしょう?

 さらに、ゴーン容疑者解任を決議した取締役会では、ルノー出身の2人の取締役がフランスからテレビ会議で参加したという点も、私に言わせれば大問題です。監視・監督は現地現物であるべきです。でないと、会社の内部監査を適切に行うことなどできない。普段から、グローバル企業の名の下で、こんなやり方がまかり通っていたから、会長解任という一大事に際しても、テレビ会議での出席で済ませてもいいや、という感覚なのでしょう。これは、監査役会の問題です。取締役会の執行がきちんと行われているかどうか、見極めるのは彼らの役割ですから。

 もちろん、最大の権限を持つトップ自らが不正を働いた、というのは、非常に食い止めるのが難しい話ではある。日産の不幸だったと言えます。しかし、ガバナンスが緩かったからこそ、ゴーン容疑者は独裁者としてやりたい放題できたのでしょう。私は、取締役たち全員が、ゴーン容疑者とほぼ同罪であると言いたいですね。今年6月に就任した取締役2人は、さすがに責任がなかったかもしれませんが、その他の役員は全員責任がある。特に、西川社長と軽部博CFOの責任は重いのです。

<論点4>
監査法人の責任は?

――日産の監査法人はEY新日本。あの東芝やオリンパスも担当した大手監査法人です。売上高11兆円の大企業ですから、数億円の住宅やゴーン容疑者の姉への年10万ドルのアドバイザリー契約などという少額の不正は、なかなか見抜けなかったのでしょうか?

 もちろん、売上高の9割に貢献している事業を重点的に見る、という重要性の基準はあります。ただし、たとえ小さな規模のものであっても、定性的に見て、コンプライアンス違反が潜んでいるんじゃないかと疑わしい、つまり信用できないものがあれば、規模の大小に関わらず、きちんとチェックすべきだというルールになっています。

―― 一部報道によれば、ゴーン容疑者の住宅購入に使われたオランダの子会社「ジーア」は資本金60億円の小さな会社ですが、監査法人は「会社の実態が不透明だ」と指摘したものの、日産側からかわされたようです。

 企業の連結ベースでの不正はたいてい、子会社や関連会社、外国事業拠点を通じて行われるものです。そして、この手の不正は、監査法人が疑念を感じたのにもう一歩、きっちり踏み込めていないというケースが多い。新日本は指摘するだけでは役割を果たしたとは言えないのです。2011年に起こったオリンパスの不正事件を受けて、金融庁は2013年に監査基準の改正を行い、疑問を持った際には徹底的に深掘りすべしという旨を盛り込みました。

 今回のケースであれば、疑問を投げかけるだけでなく、実際にオランダに行って調査をすべきです。

 確かに手間ひまがかかる話ではありますが、EY(アーンスト・アンド・ヤング)のネットワークを活用したっていいわけで、とにかく疑念がある場合にはしっかり調査すべき。会社側のお茶を濁すような釈明に言いくるめられるようではダメなのです。

<論点5>
金額は決して大きくないけれど…

――東芝の不正会計事件は、経営危機に陥るほどのインパクトがありました。日産の一件は、驚くような話ではあるものの、業績に大打撃を与えるような規模の金額ではありません。

 会計監査の世界では、「ある情報が間違っていた場合、正しい情報を知っていたとしたら、情報の利用者(投資家など)は違う意思決定をしただろうか?」という点が重要視されます。その意味から言うと、確かに数字的インパクトは小さい。しかし、投資家は数字のみならず、ガバナンスの状況など非財務情報も重要視しているはずです。

 ゴーン容疑者がこだわったであろう役員報酬の開示も、投資家は関心を持っています。だから、株主総会では「前期より利益が下がっているのに、なぜ役員報酬は上がっているのか」といった質問が出たりするわけです。つまり、報酬が納得の行く金額であって、かつ正しく開示されているかどうか、ということは、投資家からすればその企業や経営者を信頼できるかどうかという大切なポイントなのです。

 2001年に破綻した米エンロンは、巨額の簿外債務があるなどの不正が起きていた一方、経営者は高額な報酬をもらっていました。米国ではエンロン事件後、監査強化やディスクロージャー強化などを盛り込んだSOX法が制定され、経営者の不正は厳罰化。虚偽記載は罰金も強化された上に、経営者は最長20年の懲役が科され、二度と上場企業の役員にはなれません。

 日本では2007年に金融商品取引法ができたときに経営者の責任が重くされましたが、それでも最大で懲役10年。これは「軽すぎる」という議論もあります。

 過去には長銀や日債銀の経営者がさんざん争った挙げ句に無罪となった事例もあり、東芝の歴代社長の立件に検察が及び腰になった原因だと言われています。検察は日産で失地回復を狙っているのではないでしょうか。しかし、ゴーン容疑者のケースでも、脱税や横領はまだしも、特別背任まで視野に入れるとすると、簡単な戦いではないはずです。

33. 中川隆[-13649] koaQ7Jey 2018年11月28日 11:42:06 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21241] 報告

立花聡の「世界ビジネス見聞録」2018年11月28日
ゴーン独裁者への制裁願望、ルサンチマンに遡源する復讐情念
立花 聡(エリス・コンサルティング代表兼首席コンサルタント)
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/14629


ゴーン植民王国から、日産自動車は見事に独立を果たした。これからの日産は「日本的経営」に戻るとすれば、グローバル競争を勝ち抜くことができるのだろうか。という懸念がある。しかし、私は別の懸念をもっている。


独裁者の降臨と日産の蘇生

 1999年、瀕死寸前の日産にゴーン氏がやってくる。最高執行責任者(COO)に就任した氏は再生計画の「日産リバイバルプラン」を発表する。村山工場など完成車工場3か所の閉鎖や、グループ従業員2万1000人の削減に踏み切り、日本人経営者ではなかなかできないドラスティックな経営改革を断行した。

 そもそも日本人経営者といっても、経営陣という集団をベースとした経営意思決定を行う形態が取られており、激痛を伴う大改革のコンセンサスを形成するには非常に困難である。日産がこのような大改革に踏み切れたのも、まず日産が瀕死状態に陥ったことと、そして日本の常識をもたない外国人であるゴーン氏がやってきたことが大きな原因だったのではないか。

 独裁者の降臨で日産が救われたのだった。逆にいえば、権限が集中していなければ、日産はすでに死んでいたのだと言っても差支えない。ゴーン氏が逮捕された11月19日の日産の記者会見で、西川廣人社長は「あまりにも1人に権限が集中し過ぎていた。長年のゴーン統制の負の側面だ」と語り、カリスマ体制を批判する。

 しかし、19年前の独裁者降臨がなければ、権限集中下の企業統治がなければ、今日の日産ははたしてあるのだろうか。無論その辺は「歴史にもしもはない」と言われたら返す言葉もないだろうが、逆に、世の中いかなる後付け的な美辞麗句や正義論にも同じことが言えるのではないか。

 19年という期間も、日産はほぼゴーン独裁統治下の植民地であったという言い方は少々過激かもしれないが、ある意味で脱日本的な企業統治にアレルギーを起こす社員も少なからずいたのだろう。瀕死の日産がしばらくすると危機から脱出し復活する。徐々に好調に恵まれるようになれば、人間は徐々に欲望が出るものだ。日本社会特有の平等意識は資本主義制度下の真の自由競争と相容れない部分が多く、社員間の格差、上下間の格差、特にゴーン氏という独裁者自身と一般幹部や社員間の格差がどうしても目立ってしまう。

トップと「みんな」の関係

 あらゆる成功は必ず「みんなが頑張ってくれたおかげです」という日本的な低姿勢が求められる日本社会においては、ゴーン氏の異色の存在と振舞いは日産社内のみならず、日本社会全体との非親和性、いやミスマッチが目立ってしまうのだ。「成功したらみんなのおかげ、失敗したら自分のせいなのはなぜですか」、日本企業で働く外国人にこう聞かれたのは一度や二度ではない。

 多くの外国人は、「成功したのも私のお陰であれば、失敗したのも私のせいだ」という「成敗均衡論」をもって仕事をしているわけだから、ゴーン氏ももしやその1人だったかもしれない。すると、日本人的な感覚からすれば、ゴーン氏は社員全員の功績をある意味で横取りし、高額な経営者報酬を独り占め、庶民から見れば雲の上のような王侯貴族同然の贅沢な生活を送っているようにも見えてしまう。

 私が欧米企業勤務時代に見てきた欧米的な感覚はこうである――。「実務レベルでは一般管理職や一般従業員の努力や貢献を否定しない。ただ、他者に取って代われない経営者の不可代替性が成す価値は唯一である」と、つまりはトップの唯一性、希少性に絶対的価値が置かれるのである。したがって、トップと一般従業員の賃金報酬の格差は量的格差よりも、質的格差がより本質的な意味をもつ、こういう認識が持たれていた。

この辺は、日本人の目線との間に本質的な差が存在していることを看過できない。ゴーン氏からすれば、1999年当時瀕死状態に陥った日産を引き受けたとき、再建に成功できるのかそれとも失敗するかがまったく見えなかった。あらゆるリスクを彼が一身に引き受けた以上、当然ながらも果実を享受する身分であり、独裁者の地位にとどまる特権をも手に入れてしかるべきだと認識したのだろう。プライベートジェット機に乗ったり、南米や欧州の高級住宅に滞在したり、豪華なバカンスを楽しんだり、これくらいの特権は当り前ではないかと。


庶民的感覚の逸脱と「制裁願望」

 要するに「庶民的な感覚」をどうしても重要視する日本人的価値観との隔たりが大きい。このような庶民的感覚はしばしば、ルサンチマンと呼ばれる側面もあろう。ただこれに関しては日本という農耕社会的な文化を背景とする価値観や世界観をも無視できない。「みんな」という言葉に価値を置き、「みんな」と違うことをする人間はやはり共同体から様々な制裁措置を受ける存在にならざるを得ない。

 この「制裁」とは必ずしも行動によるものとは限らない。より多くの場合は、「制裁願望」という形で「みんな」の心底に密かに芽生え、外部で一旦制裁可能な状況になったり、あるいは制裁の実施に付されたりする場合になれば、「みんな」は一斉に乗り出して「言論制裁」を発動するのである。

「制裁願望」をくすぐるのは無論メディアである。週刊誌や最近一部週刊誌化した報道機関も視聴率やなんとか率という商業目的で動き出す。誤解のないようにお願いしたい。私はこれらの現象を批判しているのではない。むしろあって当たり前だと言っているのだ。

 羽田空港に降り立ったゴーン容疑者を逮捕するシーンよりも、氏が乗ったとみられるプライベートジェット機の滑走シーンを長く映し出しているところ、何らかの暗示をかけていませんか。ほらほら、見て見て。こいつ、こんなに贅沢な生活を送っているのだ。それで数十億円もの高額所得をごまかしているのだ。そういうヤツなんだよ」。そこで庶民たちの「制裁願望」がより一層高揚する。

 ゴーン氏の海外不動産疑惑報道も同様な手法が見られる――。「日産の子会社に海外4か国で高級住宅などを購入させた疑いが出ています」と、ニュース番組は実際に現地の物件を映し出し、高級感を漂わせるところ、類似の暗示を仕掛けようとしているのではないか。海外不動産の一件、企業法務的な検証は、次のようなポイントを挙げられる――。

(1)海外不動産の登記簿上の所有名義は誰なのか?会社かゴーン氏個人か?

(2)日産の子会社という会社名義による購入なら、購入目的や用途・予算等を含めて購入の決裁にあたって会社定款等の規定に沿ったものであるかどうか?

(3)購入された物件の使用権(たとえば、役員社宅など)について、会社定款等の規定に沿ったものであるかどうか?

(4)不動産投資について、出資等の当事者間に何らかの信託契約は存在しているかどうか?・・・

 このようなポイントをまず理性的に洗い出し、一つひとつ検証していくのが筋だろう。しかし、庶民向けの番組ではこんなことを一々しゃべったら難解で仕方ない。視聴者がさっさとチャンネルを変えてしまうのがオチだ。すると、感性的な部分を情緒的にアピールするのがメディアであって、いつの間にかこのような情報がネット上にも溢れてしまうわけだ。

ルサンチマンに遡源する善悪観と富裕層叩きの復讐

 庶民の「制裁願望」は恐ろしい。フェイスブック上も賑わっている。こういう過激な投稿もあった――。「そりゃこいつらの財産を全て没収して庶民にバラまいて欲しい。高所得者の累進課税率を爆上げして合法的にぶんどれ」。このあたりにくると、極端なリベラル、あるいは共産主義者の出番になる。革命というのは基本的に、庶民のルサンチマンと「制裁願望」を源とする。

 ニーチェの「道徳の系譜学」で描かれたルサンチマンは、非暴力的な被抑圧者、いわゆる善人でありながらも、いざ革命という段に来れば、たちまちに豹変し、他人を攻撃するようになり、報復するようになり、そのときだけは復讐の神に自らなり、仇敵をギロチンにかけ、容赦なく命を奪っていくのである。

 中国の建国史も然り。地主や資本家という富裕層への庶民の「制裁願望」が革命の原動力となっていた。富裕層に「悪」というレッテルを張り付けたところ、社会は危険を孕む。そこまで発展しなくとも、実際の分配ルールを下手に変えた場合も深刻な結果を招来する。ITの時代、そしてグローバルの時代である今日において、日本の富裕層が資産を海外に移転させることはそんなに難しい話ではなかろう。ゴーン氏を塀の中に入れることができても、カネを塀の中に入れることはできまい。

 縷々と述べてきたが、私は決してゴーン氏を弁護しているわけではない。むしろ、罪を犯した場合はきちんと法の制裁を受けてもらうのが当然だと思っている。ただ庶民の「みんな」の「制裁願望」ではなく、確固たる証拠に基づき、正当な司法手続きを経ての制裁である。日本は法治国家である。

34. 中川隆[-13649] koaQ7Jey 2018年11月28日 16:27:46 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21247] 報告

神格化していたゴーン氏を強烈批判する日本社会の「ヤバい経営感覚」 だから、この国はナメられる
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/58672
2018.11.28 加谷 珪一 現代ビジネス


日産のカルロス・ゴーン会長が逮捕された。国内では、ゴーン氏がいかに会社を食い物にしてきたかという話のオンパレードになっているが、現時点において、事件の内容はほとんど何も分かっていない。

仮にゴーン氏が会社を食い物にしてきた人物であったとしても、そうした経営者を、正規の手続きを踏まない形で追放したところで、問題が根本的に解決するわけではない。

そもそも日産が経営危機に陥ったのは、当時の経営陣や従業員が会社を食い物にし、放漫経営を続けてきたからである。ゴーン氏も同じなのだとすると、首謀者が前経営陣や従業員からゴーン氏に変わっただけである。

一連の日産のスキャンダルは、日本企業のお粗末なガバナンス体制が生み出したものであり、ゴーン氏を逮捕したところで何も変わらない。

日産がルノーの軍門に下った理由は「放漫経営」

ゴーン氏が日産のトップに就任し、同社がV次回復を果たしたことで、同氏はカリスマ経営者としてもてはやされた。高い業績を残した経営者を評価すること自体は悪いことではないが、日本人はしばしば情緒不安定かと思うほど、常軌を逸した神格化に走ることが多い。

歯の浮くような賛辞の一方、ゴーン氏に対する激しい批判も一部には存在していたが、感情的なものがほとんどであり、的を射ていたとは言い難かった。ゴーン氏がなぜV字回復を実現できたのかという現実を考えた場合、ゴーン氏を神聖視することも、手のひら返しで批判することも合理的ではない。

日産は1999年に経営危機に陥り、仏ルノーに救済された。経営を立て直すためルノーからhttp://www.asyura2.com/18/senkyo254/index.html派遣されたのが、当時ルノー副社長だったカルロス・ゴーン氏である。

ゴーン氏の経営手法は極めて教科書的なものであった。トップダウンで徹底的なコストカットを行い、経営方針に反対する幹部は次々に更迭した。ゴーン氏への批判はたいていの場合、一連のコストカットやトップダウンのマネジメント手法に向けられることが多いのだが、考えなければならないのは、プロ経営者であるゴーン氏がなぜ、コストカットに邁進したのかという部分である。

高いブランド力を持つ著名企業が経営危機に陥るのは、たいていの場合、放漫経営が原因である。会社の経費を湯水のように使い、コスト感覚が麻痺し、最終的には巨額の損失を引き起こす。日産の経営危機はまさに放漫経営の典型であり、その意味では、経営陣も従業員も全員が共犯といってよい状況だった。

トヨタと日産の違い

中高年の読者の方なら直感的に理解できると思うが、1990年代までトヨタと日産はライバルであると同時に対照的な企業カルチャーで知られており、当時のビジネスマンの間ではこんな冗談がよく交わされていた。

「トヨタと日産のどちらがスゴいかと聞くと、ほぼ100%の人がトヨタの方がスゴいと答える。だが自分の息子をどちらの会社に就職させたいかと聞くと、ほぼ100%の人が日産と答える」と。

トヨタは今でこそ社員に優しい企業というイメージだが、20年前まで同社の企業イメージというのは「苛烈」そのものであった。全社員が「カイゼン」を行うよう、日々、徹底的に追い詰められる。一方、日産にはゆとりがあり、社員は楽しく仕事をこなし、クルマ作りにも遊び心をふんだんに盛り込むことができた。

こうした企業カルチャーの違いは、最終的には業績にあらわれてくる。日産が経営危機に陥った原因は、製造技術の低下でも、クルマ作りへの情熱の喪失でもなく、行き過ぎたゆとりがもたらした放漫経営そのものであった。そうであるならば、再建を託されてトップに就任したゴーン氏が選択する手法はコストカット以外にあり得ない。

その後、国内では日産がV字回復を果たしたといって、ゴーン氏に対する賞賛の嵐となったが、これは逆に考えれば、いかに日産のコスト感覚が甘かったかということの裏返しでしかない。ゴーン氏に対しては、カリスマなどといった情緒的な賛辞を贈るのではなく、コストカットを徹底的に進めた実行力こそ評価すべき点だったはずだ。

ゴーン氏はグローバル・スタンダードの人物ではない

今となっては批判の的となっている高額報酬についても奇妙な世論だった。日本では、ゴーン氏はいわゆるグローバル・スタンダードの象徴と見なされており、当時の日本の平均的な企業経営者とは比較にならない水準の高額報酬が許容されてきた。

「上場企業の経営者の報酬は高額で当たり前」という話の引き合いに出されるのは決まってゴーン氏だった。

ゴーン氏の影響なのかは不明だが、その後、日本の経営者の役員報酬はうなぎ登りに上昇し、お話にならないレベルの業績しか上げていない企業の役員までもが億単位の報酬をもらうようになった(今の日本では、業績は国内基準で、役員報酬だけがグローバル基準というご都合主義となっているところが少なくない)。

筆者は、国籍に関わらず有能な人物を高額で雇うことについて、基本的に賛成する立場だが、ゴーン氏が、高額報酬の妥当性の根拠となる、いわゆるグローバル・スタンダードな人物なのかという点については疑問がある。

本当のグローバル企業というのは、明確な国籍がなく、拠点も人材も多国籍になっているものだが、こうした体制の企業はそれほど多くない。米自動車大手のGM(ゼネラル・モーターズ)はまさに米国を象徴する企業だし、グーグルもアップルも国際的に事業は展開しているが、れっきとした米国企業である。

その論理で考えれば、フランス政府が筆頭株主となっているルノーは、グローバル企業ではなく、典型的なフランス企業ということになる。

日本ではフランスというと「自由の国」といった曖昧なイメージしか持っていない人が多いが、現実のフランスは異なる。同国はもともと革命国家であり(今の体制は第5共和制)、ミッテラン政権時代には企業の国有化を強力に進めるなど、社会主義的・官僚主義的な色彩が極めて濃い。ゴーン氏自身もレバノン系ではあるが、フランスの官吏養成機関であるグランゼコールを卒業した典型的なフランスのエリートである。

権力闘争も中国並みに激しく、かつて大統領候補になったこともある有力政治家ドミニク・ストロスカーン氏(当時IMF専務理事)はニューヨークのホテルに滞在中、性的暴行の疑いで突然逮捕され、そのまま政界から追放された(その後、同氏は不起訴になっている)。政治家が逮捕によって失脚するケースはかなり多い。

フランスでは、高額報酬は許容されていない

国営企業が中心のフランスでは、企業のトップにはグランゼコールの卒業生(つまり国家が養成したエリート)が就くケースが多く、強力な権限が付与される一方、米国企業やグローバル企業のような超高額報酬は許容されない。

ゴーン氏は、日産のトップに就任して以降、高額な報酬を受け取ってきたが、ゴーン氏は親会社であるルノーからは多額の報酬をもらっていない。最近でこそルノーからの報酬も引き上げたが、フランス政府はゴーン氏の報酬引き上げに反対してきたし、フランスの世論も高額報酬を許容していないのだ。

ゴーン氏自身はこうしたフランスの社会主義的な風潮について快く思っていなかった可能性が高いが、フランス政府が筆頭株主である以上、その意向を無視するわけにはいかない。

結果として、日産という地球の裏側にある現地子会社を使い、目立たないよう多額の報酬を得ていたというのが実態である。日本にあてはめれば、進出した東南アジアの現地法人で好き放題やった経営者をイメージすればよいだろう。こうした経営者は果たしてグローバル・スタンダードといってよいのだろうか。

ちなみにルノーと日産の統合を強く求めてきたフランス政府に対してゴーン氏は、日産の独立性維持を主張していたとされる。だが、それは日産が独立している方が、ゴーン氏自身にとってメリットが大きかったからである。日産が日本で独自に上場していれば、それを盾にフランス政府からの圧力をかわすことができる。

一連の出来事を総合的に考えると、もっとも甘いのは日本の株式市場や世論という結論にならざるを得ない。

ゴーン氏が仮に日産を食い物にしていたとしても、日本で上場している以上、それを是正することは可能であり、いつでもそのチャンスはあった。

だが企業経営者に甘い日本の株式市場や世論は、日産の穴だらけのガバナンス体制を放置し、結果としてゴーン氏のような経営者を長期にわたって続投させてきた。そもそも日産の危機的な状況に対して、日本の企業や投資ファンドがリスクを取って日産に資本参加していれば、外資の支援など仰ぐ必要はなかったという現実を忘れてはならないだろう。

ルノーと日産が分離すれば…

日本国内では、ルノーと日産の今後について、両社が分離することを望む声が大きいように見える。だが市場が飽和しつつある自動車業界では、生き残りを賭けた激しいシェア争いが始まっており、規模のメリットが存続の命綱となっている。

現在、グローバル販売台数でトップに立っているのは独フォルクスワーゲンで、2017年の販売台数は1000万台を突破した。続いて、ルノー・日産連合、トヨタ、GM(ゼネラル・モーターズ)の順となるが、上位4社の販売台数にそれほど大きな違いはない。一方、5位の現代は730万台、6位のフォードは660万台と、上位4社とはかなりの開きがある。

業界では上位グループに入らない限り、総合自動車メーカーとしては生き残れないというのが常識となっている。

ここで、日産、ルノー、三菱自動車の3社が分離した場合、日産を含む各社は一気に下位グループに転落してしまう。日産もルノーも、もはや大手ではなくなり、スバルやマツダのようなニッチ戦略に転換せざるを得なくなる可能性もある。

本当にそれでよいのか、情緒ではなく論理で判断する必要があるはずだ(ルノー・日産の経営統合が実現したとしても、数多くの拠点を日本に構える企業であることに変わりはなく、工場や社員が丸ごとフランスに行ってしまうわけではない)。

今回のゴーン氏追放劇には、日産を独立させたいとの思惑が働いているとの報道もある。今後のグローバルな企業戦略まで考慮に入れた上でのクーデター劇ならまだマシだが、単にゴーン氏を追い出したいという情緒的な話だとすると、お粗末極まりない。場合によってはかつての日産に逆戻りという可能性すらあるだろう。

35. 中川隆[-13648] koaQ7Jey 2018年11月28日 16:31:38 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21247] 報告

2018年11月28日
ゴーン容疑者の海外住宅、監査法人が何度か疑義を指摘=関係筋
https://jp.reuters.com/article/nissan-ghosn-houses-idJPKCN1NX0JK

[東京 28日 ロイター] - 金融商品取引法違反容疑で逮捕された日産自動車(7201.T)の前会長、カルロス・ゴーン容疑者が使用していた海外の高級住宅購入をめぐり、関与が疑われているオランダの子会社の業務について、監査法人が適切なのかという指摘を複数回していたことが明らかになった。

関係筋が28日、ロイターの取材に答えた。

関係筋によると、日産は監査法人から2013年ごろを中心に、この子会社が設立目的である投資に沿った業務を行っているのかどうかと複数回、指摘を受けていた。


これに対し、日産側は「問題がない」と説明していた。

また、ゴーン容疑者は株価に連動する報酬を受け取る権利を持っていたことが明らかになっており、一部報道では、その規模は40億円分と伝えられている。

この権利について、監査法人は記載が必要ではないかと指摘したが、日産側は「必要がない」との見解を示していた。


日産と監査法人は、上記の点について、見解が一致していないとの立場だったという。

日産の西川廣人社長は19日の会見で、ゴーン容疑者と前代表取締役のグレッグ・ケリー容疑者の2人は、1)報酬額を減額して有価証券報告書に記載した、2)目的を逸脱し、同社の投資資金を使って投資した、3)同社の経費を不正に使用した──と指摘していた。

監査法人の指摘に関し、日産は「コメントできない」(広報部)とし、EY新日本監査法人は「個別の案件について、コメントできない」(広報担当者)と述べている。

36. 中川隆[-13645] koaQ7Jey 2018年11月28日 17:30:23 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21247] 報告

【渡邉哲也】報道されないゴーン脱税の闇手口 - YouTube 動画
https://www.youtube.com/watch?v=FlDv42QSaFQ

2018/11/27 に公開

37. 中川隆[-13644] koaQ7Jey 2018年11月28日 17:48:41 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21247] 報告
親中派ゆえ標的に? 特捜部ゴーン逮捕にチラつく米国の影
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/newsx/242494

2018/11/28 日刊ゲンダイ


中国では「EVの父」(C)共同通信社

「逮捕の正当性に重大な疑問がある」――。26日、外国特派員協会で会見した元検事の郷原信郎弁護士が漏らした通り、日産のカルロス・ゴーン前会長らが金融商品取引法違反の疑いで逮捕された事件は、経済や司法に詳しい専門家ほど、真相や背景について首をヒネっている。逮捕容疑とされる役員報酬を巡る有価証券報告書の虚偽記載が事実としても、慎重を期してまずは任意同行を求めて事実関係を確認し、逮捕に踏み切るのが一般的な流れ。それなのに特捜部はいきなりパクったからだ。

 ゴーン前会長は世界的な企業のトップであり、各国の政府要人とも関係が深い。ヘタをすれば日仏の外交問題に発展する可能性もある。逮捕するには起訴はもちろん、公判を維持し、有罪に持ち込めるだけの絶対的な違法事実が必要だ。

 ところが検察や日産内部から漏れ伝わるリーク情報はどれもショボイものばかり。とてもじゃないが、特捜部案件とは思えない。同様のケースで思い出されるのが、2009年3月に民主党の小沢一郎代表の公設第1秘書が政治資金規正法違反の疑いで東京地検特捜部に突然逮捕された「陸山会事件」だ。当時も新聞・テレビでは検察リークによる小沢バッシング報道があふれたが、この時、ささやかれたのは「米国の圧力説」だった。

 政権交代が現実味を増す中、小沢氏は「米国に唯々諾々と従うのではない」と、ヒラリー国務長官(当時)との会談を断ったり、「極東を防衛する米軍は第7艦隊で十分」と踏み込んだりして米国の保守層を“刺激”。米国の参加を想定しない東アジア共同体構想をブチ上げ、総勢600人を引き連れて北京を訪問した。こうした行動に危機感を募らせた米国が特捜検察の尻を叩いて小沢失脚を狙った、といわれたのだ。中曽根康弘元首相は、著書「天地有情 五十年の戦後政治を語る」で、「ロッキード事件の原点は田中角栄の石油政策」と書いた。ロッキード事件も、田中首相が親アラブ政策を打ち出し、米国に頼らない独自の石油外交を展開したことが米メジャーの逆鱗に触れ、日本政府に圧力を掛けたのがきっかけで起きた――というのがもっぱらだ。

■トランプ政権が親中派のゴーンを標的に?

 ではゴーン前会長はなぜ、米国の不満を買ったのか。カギはやはり、対中関係だ。

 ゴーン前会長は親中派で知られ、中国で「電気自動車(EV)の父」と呼ばれている。武漢市では、1988年に「中国・フランス合資自動車30万台生産プロジェクト」が締結され、2016年には東風ルノー(東風汽車とフランス・ルノーの合弁会社)が同市に進出。東風汽車はルノーや日産などとEVの共同開発を行うなど新エネ車の研究開発に精力的だ。今月25日まで広州で開かれていた国際モーターショーでは、ゴーン前会長が新たなエネルギー車(NEV)戦略を大々的に発表する、ともみられていた。

 そんなゴーン前会長の姿勢を、中国と激しい貿易戦争を繰り広げているトランプ政権が面白いはずがない。トランプは、第1次世界大戦終戦100年の記念式典で、国家主義を「愛国心の裏切り」と訴えたマクロン仏大統領をツイッターで激しく非難。「米国第一主義」のために仏政府の資本が入ったルノーや、親中派のゴーン前会長を標的にしても不思議じゃない。そう考えると、日本政府や特捜部がヤケに強気なのも理解できる話だ。

 ちなみにゴーン前会長の弁護人に就いたと報じられている大鶴基成氏は、検事時代に「陸山会事件」を指揮した人物。偶然だろうが、この事件、まだ奥が深そうだ。

38. 中川隆[-13641] koaQ7Jey 2018年11月28日 18:16:14 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21247] 報告

日産ゴーン会長逮捕とフランスで「モラハラ激増」の浅からぬ関係
2018.11.22 128 by 河合 薫『デキる男は尻がイイ−河合薫の『社会の窓』』
https://www.mag2.com/p/news/377331


ルノー・日産・三菱アライアンスCEOから一転、容疑者となってしまったカルロス・ゴーン氏。

瀕死の日産を始め数々の企業を再生させた経営手腕は高く評価されましたが、その「コストカッター」ぶりは少なからぬ人々を不幸にしていたようです。

健康社会学者の河合薫さんは、自身のメルマガ『デキる男は尻がイイ−河合薫の『社会の窓』』で、仏ルノー社で起きた社員の自殺とゴーン氏の関連性を指摘した当地の「揶揄の声」を紹介しています。


プロフィール:河合薫(かわい・かおる)
健康社会学者(Ph.D.,保健学)、気象予報士。東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(Ph.D)。ANA国際線CAを経たのち、気象予報士として「ニュースステーション」などに出演。2007年に博士号(Ph.D)取得後は、産業ストレスを専門に調査研究を進めている。主な著書に、同メルマガの連載を元にした『他人をバカにしたがる男たち』(日経プレミアムシリーズ)など多数。

ゴーンの呪縛

やっと、本当にやっと「パワハラ防止」の法整備の方針が決まりました。

経営側が、最後の最後まで「パワハラと業務上の指導の線引きが困難。いきなり法による措置義務を課すことには慎重であるべきだ」と反対し続けたことへの意見は、日経ビジネスオンラインに詳しく書きましたので、ここでは省略します(「『組織の病』を見過ごすトップと指導という詭弁」)

ただ、呪いの言葉のように繰り返されてきた「指導とパワハラの境界線」が昨年、厚労省が立ち上げた「職場のパワーハラスメント防止対策検討会」(パワハラ検討会)が示したパワハラの概念により、かなりクリアにされていますので、その要点のみこちらでも再掲しますね。

新たな「職場のパワーハラスメントの概念」は、ワーキンググループが示した次の「パワハラ定義と6つの行為類型」を踏まえながら、
1.暴行や傷害などの「身体的攻撃」
2.脅迫や侮辱、暴言などの「精神的攻撃」
3.隔離や無視などの「人間関係からの切り離し」
4.遂行不可能な行為の強制などの「過大な要求」
5.実際の能力や経験とかけ離れた程度の仕事を命じるなどの「過小な要求」
6.私的なことに過度に立ち入る「個の侵害」

次の3つの要素のすべてを満たすもので、それが「パワハラ」となります。
1.優越的な関係に基づいて(優位性を背景に)行われること
2.業務の適正な範囲を超えて行われること
3.身体的もしくは精神的な苦痛を与えること、又は就業環境を害すること

つまり、3要素を事例に当てはめて考えれば、「パワハラに該当するか、該当しないか」が判断できるというわけです。

私はこの定義はとても良くできていると考えています。もちろんすべてのケースで100%白黒つけられるわけではないかもしれません。

でも、この3要素が加わったことで、境界線のグレー部分がかなり薄められ「指導とは何か」が考えられるはずです(具体的な事例集は厚労省が今後公表する予定)。


さて、今回は日本ではなくフランスの「モラハラ」について、少しお話をします。「モラハラ」とは、モラル・ハラスメント。日本でいうところのパワハラです。

フランスで「モラハラ」という言葉が一般化したのは、日本と同じ1990年代後半に遡ります。

きっかけは精神科医のマリー・F・イルゴイエンヌの著書、『Le Harcelement Moral: La violence perverse au quotidien(邦題『モラルハラスメント・人を傷つけずにはいられない』)』が大ベストセラーになったことでした。

それまで多くの人たちが、「職場のいじめや暴力」を経験したり、目撃していたのですが、その“問題”を“問題にする”ための言葉が存在しませんでした。

そこで、イルゴイエンヌ氏はもともと夫婦間の精神的暴力を示す言葉だった「モラハラ」を、職場で日常的に行われているイジメに引用したのです。

さらに、イリゴイエンヌ氏はいくつもの事例を被害者目線でとりあげ、「企業経営がモラハラを助長している」との見解を示し、批判は「個人」ではなく「組織」に向けられるべきであるとしました。

その結果、1999年には国会で法案が提案され、2002年1月17日職場でのモラルハラスメントに言及した「社会近代化法」(労働法)が制定されたのです。


従業員は、権利と尊厳を侵害する可能性のある、身体的・精神的健康を悪化させるような労働条件の悪化をまねく、あるいはそれを悪化をさせることを目的とする繰り返しの行為に苦しむべきではない。雇用者には予防義務があり、従業員の身体的・精神的健康を守り、安全を保障するために必要な対策をとらなければならず、また、モラルハラスメント予防について必要な対策を講じなければならない。
(労働法より引用)

つまり、個人の問題ではなく組織の問題として、企業にパワハラ=モラハラに関する予防・禁止措置を課しました。

1冊の本が法案提出につながるとは、さすがフランスです。というか、むしろそれほどまでに、フランスの多くの職場でモラハラに苦しんでいる人が存在した証なのでしょう。

実は、フランスでは2000年代から職場のモラハラを原因とする自殺が頻発していました。

その引き金のひとつとされているのが、1990年代に左派政権によって導入された「週35時間労働制」です。

労働時間の規制の主たる目的は「雇用の維持と失業者対策」。

政府の目論見通り、2000年〜2002年にフランス全土で実施された大規模調査では、5割が「職場の人員が増えた」とし、6割超が「生活の質が向上した」と回答(失業率の改善には好景気が影響した、という意見も多い)。

ところが、その一方で、4割が「業務の負担が増えた」とし、そのうちの6割超の労働者が、「ストレスが増加した」と回答しました。

いかなる法案も使い方次第で負の側面が出るものですが、皮肉にも労働時間短縮規制を徹底したことで、「コスト命」の愚弄な経営者が仕事量は従来どおりで労働時間だけを短縮し、賃金を抑制。その結果、職場の人間関係が悪化し、上司からの攻撃や暴力など、「モラハラ」が爆発的に増加したのです。

その先陣をきったのが、自動車メーカー「ルノー」。2007年に、4カ月間に3人が自殺。カルロス・ゴーン氏が、ルノー本体のCEOに復帰した時期と重なることから、「ゴーンは、日本の『過労自殺』という経営手法までフランスに持ち帰ったのか」とフランス国内で揶揄されました。

実際ゴーン氏の要求は高く、自殺者が残したメモには「会社が求める仕事のペースに耐えられない」と書かれ、夫を失った妻は「毎晩、書類を自宅に持ち帰り、夜中も仕事をしていた」とサービス残業が常態化していたと告白するなど、ゴーン氏の経営手法は問題視されました。

また、2008年にはフランスの銀行で働く12人の従業員が自殺。2009年にはフランス最大手の電話会社「フランス・テレコム」で、わずか1年8カ月の間に24人もの社員が「自殺」するという、衝撃的な事件もありました。

結局のところ、“コストカット”による企業再生は、現場の犠牲の上に成立するという、やりきれないリアルが存在します。

リストラされた人はもちろんのこと、カネだけを追いかけるトップが作った劣悪な職場風土につぶされるのです。

39. 中川隆[-13639] koaQ7Jey 2018年11月28日 20:29:49 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21250] 報告
国税庁OB「脱税が立件できればルノーも仏も何も言えない」 ファクトチェック・ニッポン!
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/242507

2018/11/28 日刊ゲンダイ


既にマルサと特捜部の共同作業に(C)日刊ゲンダイ

「巨額脱税事件。特捜部の狙いはゴーン氏の脱税事件の摘発だろう。国税の出番だ」

 日産のカルロス・ゴーン元会長が東京地検特捜部に逮捕された翌日、複数の国税庁OBは異口同音にそう言った。このうち、脱税事件を摘発する際に特捜部の下支えをする東京国税局査察部を指揮したOBは、推測だと断った上で次のように話した。

「既にマルサ(査察部)と特捜部の共同作業は始まっているはずだ。脱税事件が立件できれば、ルノー本社もフランス政府も何も言えない」

 また企業調査をトップとして仕切った経験のある別の元幹部は、まずはゴーン元会長、日産双方の税務申告を徹底的に洗う作業が始まると話す。

「有価証券報告書には嘘の報告をして税務申告では正しい報告をする……なんて、あり得ない。特に、彼(ゴーン元会長)のもらっている金額の役員報酬は税務署に報告義務がある。だから、有価証券報告書の記載と税務申告とは同じなはずだ」

 有価証券報告書を提出する先は財務局、税務書類は税務署に出す。どちらも財務省の一部局(国税庁は外局)だ。別の報告書を出すことは考えられない。

 ゴーン会長の逮捕容疑は金融商品取引法違反。有価証券報告書に自身の報酬を実際よりも過少に報告した虚偽記載の疑いだ。各社の報道では、実際より約80億円少なかったという。その後のNHKの報道では、記載されていなかった報酬は社内で積み立てられていたという。

「考えにくいが、これが本当なら日産も無傷ではいられない。積み立てた報酬をどう会計処理していたか? 会社の税務申告も問題だ」(前出の国税OB)

 ゴーン元会長逮捕翌日、日産の西川広人社長は会見を開き、ゴーン元会長が他に会社の資金を私的に利用していた点や、関連会社が海外に購入した複数の住宅を私的に利用していた点を挙げた。そして、東京地検特捜部に相談し、その後は捜査に協力していたことも明らかにした。これを受けて報道各社は、特別背任や業務上横領に捜査が進むと報じている。しかし、この会見が特捜部の「本丸」を伝えるものとは考えない方がよい。会見内容について日産は特捜部にお伺いを立てているはずだ。特捜部がターゲットとしている案件を日産が明かすなど、特捜部が許すわけがない。特別背任なども視野に捜査はするだろうが、「本丸」はそこで語られなかった事案だろう。

 ただ、脱税事件を立件するには、仮に税の申告漏れが判明しても、それを隠すための仮装隠蔽を認定する必要がある。これについて、国税OBは、「有価証券報告書の虚偽記載そのものが脱税のための仮装隠蔽だと認定することは可能だろう」と話した。各国の富裕層が国境を越えて課税を逃れる実態を明かした「パナマ文書」を取材している時、国税庁の現役幹部が言った言葉を思い出す。

「富裕層が国境を越えて資金を隠す。これを摘発するのは各国の課税当局の最大の課題だ。しかし実際にはなかなか難しい。何かひとつ、良い案件があればモデルになる」

 仮に、この事件が巨額脱税事件に発展すれば、フランスを含め各国の税務当局も動かざるを得ない。その時、この捜査は、巨額な報酬を得る多国籍企業の経営者に対して、各国の捜査、課税当局が協力してメスを入れるモデルケースになるかもしれない。

40. 中川隆[-13638] koaQ7Jey 2018年11月28日 20:36:50 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21250] 報告

渡邉哲也 カルロス・ゴーン問題がさらに!! 田中秀臣 解説! - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=dCeLlUsNnQI
41. 中川隆[-13636] koaQ7Jey 2018年11月28日 20:44:04 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21250] 報告

ゴーン昨年度報酬は上限超え25億円?“後払い”は絵画で
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/242578

2018/11/28 日刊ゲンダイ


ゴーン(右)、ケリー両容疑者/(C)共同通信社

 日産自動車前会長のカルロス・ゴーン容疑者が金融商品取引法違反容疑で逮捕された事件で、2017年度の報酬が約25億円に上っていた疑いが浮上した。28日の朝日新聞が報じた。

 17年度の有価証券報告書によると、ゴーンの報酬は前年度比33%減の約7億3000万円。ゴーンは同年4月に社長兼最高経営責任者を退任。また、日産の工場で無資格検査問題も発覚した。

 日産は08年の株主総会で、取締役の報酬総額の上限を29億9000万円と決定。17年度の取締役総報酬は約15億円だったため、ゴーンの報酬が約25億円だとすれば、上限を超える計算になる。

 無資格検査事件の責任を取って報酬を減らしたふりをして、株主総会で決められた上限を超える報酬を得ていたとしたら悪質だ。

 また、有価証券報告書に記載されていない報酬の「後払い」分の受け取りについて、日産が高額で購入した絵画をゴーンに役員退任後に譲渡し、それを売却して現金化する方法が検討されていたことも発覚した。

 28日の読売新聞によると、ゴーンは同じ容疑で逮捕されたグレッグ・ケリー前代表取締役(62)らとの間で、年度ごとの後払い分の金額を明記した覚書を作成し、ゴーンとケリーらが署名。この文書には後払い分の支払方法が記されていないため、別に覚書を交わして、絵画などによる具体的な授受の方法を検討していたとみられる。

 さらに、28日のNHKによると、ゴーンに無償提供されていたブラジルやレバノンなど海外の高級住宅の購入に関わっていたオランダの子会社の業務について、監査法人が13年前後に、「投資という設立目的に沿った業務をしているのか」という指摘を複数回にわたって行ったが、日産はそのたびに「問題はない」と説明をしていたという。

 また、後払いの報酬についても10年ごろに監査法人から「有価証券報告書に記載が必要」という指摘があったものの、日産は「プライベートな情報」などとして記載しなかったという。

 これが事実なら、日産はゴーンの数々の不正を知りながら目をつぶっていたことになり、グルだった可能性も出てくる。


42. 中川隆[-13636] koaQ7Jey 2018年11月29日 08:34:53 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21253] 報告

秘書室に極秘の報酬文書 ゴーン前会長に支払い確約か
11/29(木) 3:00配信 朝日新聞デジタル

 日産自動車の会長だったカルロス・ゴーン容疑者(64)が約50億円の役員報酬を有価証券報告書に記載しなかったとして逮捕された事件で、この約50億円を退任後に受け取ることで日産と合意した文書は、秘書室で極秘に保管されていたことが、関係者への取材でわかった。東京地検特捜部は、文書作成に直接関与した秘書室幹部と司法取引し、将来の支払いを確定させた文書だという証言を得た模様だ。


 関係者によると、この文書は役員報酬を管理する秘書室で管理され、経理部門や監査法人には伏せられていた。退任後に支払うという仕組みは取締役会にも諮られなかったという。

 ゴーン前会長と前代表取締役のグレッグ・ケリー容疑者(62)は、2014年度までの5年間の前会長の報酬が実際は約100億円だったのに、有価証券報告書に約50億円と虚偽記載したという金融商品取引法違反の疑いで逮捕された。

43. 中川隆[-13634] koaQ7Jey 2018年11月29日 09:02:11 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21253] 報告

海外各地の日産所有豪邸を転々として生活しているカルロス・ゴーンの悪質な脱税法


渡邉哲也 カルロス・ゴーン問題がさらに!! 田中秀臣 解説! - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=dCeLlUsNnQI


税金を避けて国を転々とする“パーマネントトラベラー”ってどんな人達?


 パーマネントトラベラーとは節税を目的として、1年間に居住地を数か国転々と移動する人々のことです。彼らは、滞在するそれぞれの国で非居住者とみなされる日数しか滞在しないよう予め計算し、国をまたいで定期的な移動を繰り返すことで、居住者としての課税を避けます。果たして、日本政府はこのような人にどんな反応を示しているのでしょうか?

“パーマネントトラベラー”とは課税を避けて国を転々と移動する人々
 読者の皆様は、“パーマネントトラベラー”という言葉をご存知ですか?

 言葉を直訳すると、「永遠の旅人」「さすらいの旅人」という意味を持ち、凄く格好良い感じに聞こえるかもしれません。

 ところがこの言葉、各国政府の立場から見ると厄介者を指すようです。

 パーマネントトラベラーとは、節税を目的として、1年の間に居住地を数か国にわたって転々と移動する人々のことです。

 どのように彼らは課税を避けるのでしょうか?

“パーマネントトラベラー”はどのように課税を避けるの?
 各国の税制はそれぞれ異なるものですが、共通して「居住者に対して課税し、非居住者に対しては課税を行わない」という原則があります。

 パーマネントトラベラーと呼ばれる人達は、滞在するそれぞれの国で非居住者とみなされる日数しか滞在しないよう予め計算し、定期的な移動を繰り返します。

 たとえば、世界の多くの国には「183日ルール」というものが存在し、1年間で182日までその国に滞在した人を非居住者とし、183日以上滞在した人を居住者とみなします。

 タイ、シンガポール、カナダ、オーストラリア、などがその代表国です。

 パーマネントトラベラーと呼ばれる人々は、この183日ルールを意識して、特定の国に滞在する期間を決めます。

 それなりの収入がある場合は、居住権をタックスヘイブンと呼ばれるような国に置き、なるべく課税がされないようにします。

 また、既にある程度の資産を持っているならば、これを切り崩しながら生活していけばよいわけですから、財産税のかからない国に居住権をもっていれば、事実上無税状態で暮らすことができるわけです。

  日本で会社を売却し資産を得た後、シンガポールのような税率の低い国へ移住し、別会社を同国内に作って暮らし、年の半分を稼ぐために日本へ来て過ごす

  世界各国を旅して周り、企業のプロモーションを手がけながら、居住地は税率の低いモナコに置く

  音楽アルバム制作はアイルランドで行い、販売契約はアイルランドに作った会社と日本のレコード会社とで行う。制作したアルバムのセールスプロモーションのために「日本へ凱旋帰国」など銘打ったキャンペーンを行う

 このような形で行動している有名人は、日本で稼いでいるにも関わらず、日本に税金を落とさないパーマネントトラベラーではないか?と疑われています。

政府は表面だけで居住者判定を行わないとコメント
 ただし、日本政府もこのようなパーマネントトラベラーを野放しにしようとしているわけではありません。

 国税庁は、居住者か非居住者かの判定を、183日ルールだけで行わないことを、以下のように伝えています。


3 複数の滞在地がある人

 ある人の滞在地が2か国以上にわたる場合に、その住所がどこにあるかを判定するためには、例えば、住居、職業、資産の所在、親族の居住状況、国籍等の客観的事実によって判断することになります。

(注) 滞在日数のみによって判断するものでないことから、外国に1年の半分(183日)以上滞在している場合であっても、わが国の居住者となる場合があります。

 1年の間に居住地を数か国にわたって転々と移動する、いわゆる「永遠の旅人(Perpetual Traveler, Permanent Traveler)」の場合であっても、その人の生活の本拠がわが国にあれば、わが国の居住者となります。

 外国(A国)の居住者となるかどうかは、A国の法令によって決まることになります。A国で居住者と判定され、わが国でも居住者と判定される場合、租税条約では、二重課税を防止するため、居住者の判定方法を定めています。どちらの国の居住者となるかを判定するに当たっては、わが国とA国との租税条約によりますが、国籍をひとつの判断要素としている条約もあります(日米租税条約等)。なお、必要に応じ、両国当局による相互協議が行われることもあります。

(所法2、3、7、所令14〜15、所基通2-1、3-1〜3-3、各租税条約)

国税庁HP No.2012 居住者・非居住者の判定(複数の滞在地がある人の場合)

 国税庁は上記の通り、表面上は日本政府に納税する義務が無いように見えても、実質的に日本で稼いでいるならば居住者とみなすとしています。

 パーマネントトラベラーとなるならば、相当の税金に対する知識と高度な判断、そして、いざという時に国を捨てる覚悟が必要となりそうです。
https://setsuyaku.ceo/post/2658/%E7%A8%8E%E9%87%91%E3%82%92%E9%81%BF%E3%81%91%E3%81%A6%E5%9B%BD%E3%82%92%E8%BB%A2%E3%80%85%E3%81%A8%E3%81%99%E3%82%8B%E2%80%9C%E3%83%91%E3%83%BC%E3%83%9E%E3%83%8D%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%99%E3%83%A9%E3%83%BC%E2%80%9D%E3%81%A3%E3%81%A6%E3%81%A9%E3%82%93%E3%81%AA%E4%BA%BA%E9%81%94%EF%BC%9F

44. 中川隆[-13657] koaQ7Jey 2018年11月29日 09:58:22 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21295] 報告
ゴーン逮捕で永田町関係者がささやく仰天の「トランプ黒幕説」とは
https://diamond.jp/articles/-/186760
2018.11.29 窪田順生:ノンフィクションライター ダイヤモンド・オンライン


検察や日産がリークを連発する一方、ゴーンサイドからの情報がほとんどない現在、あのウォール・ストリート・ジャーナルですら、ゴーンはハメられた的な「陰謀論」を展開する事態になっている。さらに驚くのは、永田町界隈でまことしやかにささやかれる仰天の陰謀論だ。(ノンフィクションライター 窪田順生)

米有力紙も「ゴーン擁護」へ
国内外に広がる陰謀論


少なからぬ永田町関係者がなんと本気で信じているのが「トランプ黒幕説」。つまらない陰謀説であっても、あえて背景を考えてみることで、リーク渦巻く情報戦に振り回されない情報リテラシーを養うことができる Photo:Reuters/AFLO

「ありゃ裏でもっと悪いことしてるぞ。コストカッターとか言われてた時から、俺は怪しいと思ってたんだよ」「いやいや、あれはハメられたんだって。日本人の側近がルノーに吸収されないように起こしたクーデターらしいぞ」――。

 世界に激震が走った逮捕劇から10日、部下にハメられた哀れな外国人リーダーか、強欲な独裁者かという「ゴーン論争」は、今やすっかりサラリーマンたちの「酒の肴」として定着した。

 この「メシウマ状態」に拍車をかけているのが、GT−Rを会社からタダでもらっていた、なんて調子で、日産や東京地検特捜部からせっせと毎日のようにリークされる「しっくりこない話」だ。

 ゴーンのしょうもない悪事を聞けば聞くほど、「監査役もいる上場企業なのに、なぜここまで見抜けなかったのか」とモヤモヤが深まる。そのためか、海外ではすっかり、ゴーンはハメられた的な「陰謀論」が広まっている。

 例えば、26日の米ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)でも、「中国で起きたことかと思った」と揶揄したほか、「島国特有の閉鎖的な企業文化」「日本の経済界に汚点を残す」との論調を展開するなど、露骨に「ゴーン擁護」へと舵を切っている。

 もちろん、この手の「陰謀論」は国内でも飛び交っていて、中には、落合信彦氏の国際スパイ小説も真っ青のストーリーも聞こえてくる。そこで本稿では、その一部をご紹介していきたい。

「フェイクニュースを撒き散らすな!」と怒り出す方もおられるかもしれないので、言い訳をさせていただくと、「陰謀論」というものの多くは「情報の飢餓」が原因である。

 ネットでカモを探す怪しげな自己啓発セミナーが、「大手マスコミが報じない」なんて宣伝文句を多用するように、「陰謀論を語るのは危険だ」とみんなが“お口にチャック”をすると、かえって「陰謀論」の価値を高めて、それを広めることとなってしまうのだ。

 また、火のないところに煙は立たぬではないが、「陰謀論」にだってささやかれるだけの理由はある。信じるも信じないもあなた次第、と話半分のエンターテイメントとして楽しんでいただきながら、そのバックグラウンドを読み解くことは、むしろデマやフェイクニュースに惑わされない情報リテラシー向上の役に立つのではないだろうか。

永田町でまことしやかに
ささやかれる「トランプ黒幕説」

 一通り陰謀論を語る「意義」を説明させていただいたところで、さっそく本題に入っていこう。

 日産をルノーに奪われたくないという「国策」で東京地検特捜部が動いた、という「陰謀論」は既にいたるところで語られているので割愛するが、それを遥かに上回るスケールのストーリーが囁かれているのをご存じか。

 それは、「トランプ黒幕説」だ。

 先日、永田町で、国際政治に精通し国内外に豊富な情報ソースをお持ちの方とお茶をしていた時、ゴーン逮捕が話題に上ると、さも常識という感じでこんなことをおっしゃった。

「あれはね、トランプがやらせたんだよ。知らなかった?」

 聞けば、トランプから命じられた“忠犬ポチ”の日本が東京地検特捜部を使って、ゴーンを日産から「排除」したというのである。

「妄想乙」と言う人も多いだろう。だが、実はこれ、この方だけではなく、政治に携わる一部の方たちの間でまことしやかにささやかれている、わりとメジャーな「陰謀論」なのだ。

「おいおい、こんな妄想を真に受けている人が永田町に多いなんて、日本の政治は大丈夫か」と心配になった方も多いかもしれないが、先ほど述べたように「陰謀論」にだって、ちゃんと理由がある。この「トランプ黒幕説」も然りで、複数の方からお話を聞いていく中で、この「説」のバックグラウンドが見えてきた。主なポイントは以下の3つだ。

(1)トランプの「マクロン大統領叩き」
(2)対中国戦略としての「電気自動車(EV)開発潰し」
(3)アメリカの虎の尾を踏んだ田中角栄

 納得というものもあれば、何のことやらというのもあると思うので、(1)から順に説明しよう。

「トランプ黒幕説」では、トランプが日本を使ってゴーンを排除した最大の理由は、マクロン仏大統領を弱らせることだと説明される。

ゴーン失脚で米が狙うのは
「テスラのEV復権」!?

 マクロン大統領といえば、日本国内では、日産をルノーに吸収しようと目論む張本人というイメージが強いが、国際政治的には、トランプとバチバチのバトルを繰り広げているEUリーダーとして知られている。

 かつてはトランプと蜜月関係なんて言われた時期もあったのだが、フランスが主導してきた「イラン核合意」や、地球温暖化対策の国際的枠組み「パリ協定」をトランプがこき下ろしたうえ、サクッと離脱してしまったことで関係が悪化。ちょっと前のトランプと金正恩のバトルのように、互いに会見やTwitterで罵り合う事態になっているのだ。

 ゴーンに「横領外国人経営者」の悪名を着せてルノーと日産を「分断」すれば、日産を欲しがっていたマクロンは大打撃。いかにもトランプが考えそうな「謀略」だというのだ。

 いくらなんでもそんなくだらない喧嘩くらいで、日本に世界的企業の社長をパクらせないだろ、と思う方も多いかもしれないが、トランプには他にもゴーンを排除したい理由がある、と「トランプ黒幕説」は考える。

 実はゴーンは、トランプと目下、激しい「貿易戦争」を繰り広げている中国で、「EVの父」と呼ばれている。ルノー・日産は早くから中国に進出し、2017年には東風汽車とEVの共同開発をする合弁会社を設立。中国でのEV事業を積極的に進めているからだ。

 そんな“親中派”のゴーンを「罪人」として追放できれば、高いEV技術を持つ日産とルノーの関係に「溝」をつくることができる。それはすなわち、彼らと共同でEV開発に力を入れる中国にもダメージを与えることでもある、というわけだ。

 ご存じのように、アメリカのEVは大苦戦で、経営危機がささやかれるテスラは中国に工場を建設すると発表して中国市場へすり寄ったものの、「米中貿易戦争」の煽りを受けて中国国内の販売が70%減になったと報じられたばかりだ。

 つまり、トランプが日本にゴーンを排除させたのは、中国でルノー・日産の影響力をそぎ、テスラにEV開発の主導権を持たせるためのものだというのである。

永田町関係者が思い出すのは
田中角栄の「奇妙な逮捕劇」

 もちろん、自動車業界関係者やジャーナリストたちからすれば、「そんなことあるわけないだろ」という失笑レベルの話かもしれないが、政治の世界で長く生きていた人ほど、このような「陰謀論」を強く支持する傾向が強い。

 その理由が(3)である。

 実は政治の世界に生きる者であれば、アメリカと東京地検特捜部という組み合わせを聞くと、脊髄反射で思い浮かべる、昭和を代表する陰謀論がある。

 もうお分かりだろう、ロッキード事件だ。

 日本の首相経験者がパクられる、というあまりにも有名で衝撃的な事件なので、その詳細はここでは割愛するが、一部の方たちの間では、この事件は「角栄がアメリカの虎の尾を踏んだから起きた」という認識で一致している。

 日本独自のエネルギー安全保障を進めるため、サウジアラビアと石油取引の交渉をしようとしていた田中角栄を、アメリカが東京地検特捜部と日本のマスコミを陰ながら操って、「世紀の犯罪者」に仕立て上げたというのだ。

 ここでこの「説」についての真偽をああだこうだと論じても仕方ないが、ただ一つはっきりしていることは、政治の世界では、これを「真実」だと信じている方が、今でもたくさんいるということだ。

 あの奇妙な逮捕劇をリアルタイムで覚えている人たちからすれば、中東で「日の丸オイルメジャー」をつくろうと動いた後、「カネ」の問題でパクられた角栄と、中国のEV覇権を取りに動いていた最中に、同じく「カネ」で監獄に放り込まれたゴーンは妙に重なってしまうのだろう。確かに、今回の逮捕劇は、ロッキード事件とムードはよく似ている。

 何の前触れもなく動く東京地検特捜部。手のひら返しで悪口を言い立てる側近たち。次から次へとマスコミにリークされる不可解なネガティブ情報、そして、ちらつくアメリカの影――。

 このような要素を踏まえれば、「トランプ黒幕説」がまことしやかにささかれるのも当然といえば、当然のことなのかもしれない。

陰謀論をあえて深読みすると
情報リテラシーが向上する

 もちろん、「陰謀論」はこれだけではない。筆者が他に耳にしたのは、いわゆる「原子力マフィア」の関与である。

 経営危機に陥っているフランスの原子力総合メーカー、アレバグループに、三菱重工が出資していることで、実はこの騒動の本丸は、日産ではなく「三菱」なのだ云々というような、これまた陰謀論好きな方たちがワクワクしそうなストーリーだったので、機会があればまたどこかでお伝えしたい。

 いずれにせよ、ゴーンサイドから大した情報が出てこない段階で、このような「陰謀論」が盛り上がっているのだ。日産、特捜部、ルノーなど、さまざまなプレイヤーが入り乱れた情報戦の本番はこれからだ。そんな中で我々にできることは、魅力的な「陰謀論」の中に、どのような意味があるのかを読み解くことである。

 なぜそのような話がニュースに出るのか。一体誰が話をしているのか、そしてこのような情報が流れると、誰が得をするのか。

 ポジティブに捉えれば、今回のゴーン逮捕は、我々日本人の「情報リテラシー」を磨く、いい機会になるのかもしれない。

45. 中川隆[-13674] koaQ7Jey 2018年11月29日 11:27:29 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21322] 報告

2018年11月29日
焦点:日産など3社、29日にトップ会合 すれ違う人事・資本関係での思惑


[東京 29日 ロイター] - 日産自動車(7201.T)、ルノー(RENA.PA)、三菱自動車(7211.T)の3社の経営トップが29日、会合を開く。3社連合を主導してきたカルロス・ゴーン容疑者の逮捕後、初となる話し合いでは、今後の3社連合のあり方を協議する。資本を中心とするルノーとの「不平等な」関係を見直したい日産に対し、支配力を維持し続けたいルノーの思惑はすれ違っており、最終的にどのような合意にたどり着けるのか、明確な姿は見えていない。


<トップ人事、ガバナンスがテーマか>

アムステルダムで開かれる今回の協議でまず焦点になるのが、ゴーン容疑者が務めている開発や調達など共通の戦略を策定する統括会社「ルノー・日産BV」のトップの人選だ。

日産の西川廣人社長兼最高経営責任者(CEO)と三菱自の益子修CEO兼暫定会長は、テレビ中継で参加。ルノーからは暫定CEOのティエリー・ボロレ最高執行責任者(COO)が出席する。  

益子CEOは、会合では「今後のことについて話し合う時間を持ちたい」と記者団に説明。また、「1回の打ち合わせですべてが(決まる)ということではない」とも付け加えた。


ルノー・日産BVは、2002年に日産とルノーが折半出資で設立。そのトップは、ルノーのCEOが兼務するという規定があり、重要事項の決定で強い権限を持つ。ルノーの大株主は15%を出資するフランス政府。同国のルメール経済・財務相も、統括会社のトップは規定通りルノー出身者が望ましいと主張している。

ただ、ルノー出身のゴーン容疑者が東京地検特捜部に逮捕されたことで、統括会社のトップが引き続きルノー出身者となることには「やや抵抗がある」と日産幹部は話す。

ルノーは逮捕の証拠が明確でないとしてゴーン会長の解任を見送っており、解任した日産、三菱自とは対応が分かれた。再びルノーからトップが就けば「日産への『干渉』がきつくなるのでは」(日産幹部)と警戒する。

ゴーン統治の負の側面があった、権力が1人に集中し過ぎた――。西川社長はゴーン容疑者逮捕を受けた19日の会見で、こう言い放った。日産に約43%出資するルノーのトップが日産のトップも兼任していたことはガバナンス(企業統治)の点で問題だったとも指摘。事業運営を含め、「(見直しが)必要な部分は、時間を置かずに明確な手を打っていきたい」と明言した。

<資本関係見直しを模索する日産>


ゴーン容疑者の不正問題は、日産にとってこれまで不満がくすぶり続けていた「ゆがんだ資本関係も見直せる、千載一遇のチャンス」(自動車業界アナリスト)でもある。「今回は踏み込んだ議論はされない」(日産幹部)予定だが、3社のトップ会合がその第一歩となる可能性もある。

別の日産幹部は「ルノーと日産が対等な関係を構築し、各社がより独立した形で、ウィン・ウィンを目指すという原点に戻るべきではないか」と述べ、ルノーとの資本関係を見直す必要性を強調する。

ルノーは日産株を約43%持ち議決権もある一方、日産はルノー株を15%持つが議決権はない。フランスの法律上、40%以上の出資を受けている企業は、出資元の企業の株式を保有していても議決権を持てないためだ。

両社の資本関係は1999年に経営危機に陥った日産をルノーが救済したことに始まるが、現在はルノーを日産の業績が支えている。日産は販売台数や収益力などの点でルノーを上回っているが、資本面ではルノーに支配される形だ。業務面でも「ルノー救済策」(元・日産幹部)とみられる判断が、たびたびあったという。

ゆがみを解消するために取りうる選択肢として、1)ルノーの日産への出資比率を40%未満に引き下げれば、日産が議決権を持てる可能性がある(フランスの法律に基づく)、2)日産がルノー株を25%まで買い増せば、ルノーが持つ日産に対する議決権が消える(日本の法律に基づく)――の2つがあるとみられている。

<協定の見直し>


Nissan Motor Co Ltd987.7


7201.TTokyo Stock Exchange

+16.20(+1.67%)

7201.T

RENA.PA

7211.T

協定の見直しも焦点だ。日産とルノー間には1999年の提携時に結ばれた、取締役会の構成や資本関係などに関する協定(RAMA)がある。ルノーが日産に会長を含むCOO以上の役職者を送り込むことなどを定めており、これまで数回にわたり改定されてきた。

関係者によると、日産のゴーン前会長解任に際し、ルノーは日産に解任決議の先送りや後任会長の指名を申し入れたが、日産はこれを拒否。日産はゴーン容疑者の後任会長に日本人の取締役を充てる予定だが、ルノーはRAMAを根拠に反対し、後任会長を送り込む可能性もある。

2015年には、フランス政府が株式を2年以上保有した株主の議決権が2倍になるフロランジュ法を制定し、日産の経営への関与を強めようとした。

この際、両社は日産の経営の独立性を保つことに合意、協定に盛り込まれた。

具体的には、ルノーが日産の承認を得ずに、日産株を買い増したり、株主総会に決議提案しないことなどを明記。ルノーやフランス政府が日産の経営に介入するなど合意内容に反した場合、日産はルノーへの出資比率を25%以上に引き上げられ、日本の法律に基づき、ルノーの議決権を消せるようにした。

今後、この切り札を日産が行使する意思をにじませつつ、資本関係の見直しを求めることもできる。


ただ、先の自動車業界アナリストは「協定をちらつかせたら、ルノーの不信感を再び買うかもしれない。日産がルノー株を買い増しても配当をもらえる程度。あまり意味がない。ルノーの議決権を消すためだけに金を使うのかと、日産の株主はがっかりする」といい、「一番現実的なのは『現状維持』ではないか」とも語る。

フランスのマクロン大統領の支持率は、燃料課税引き上げの影響もあり低迷している。国内投資や雇用の増加を通じて支持率の回復を図ろうとするこの局面で、ルノーの雇用増は、マクロン大統領にとって極めて重要な要素となっている。

今年2月、ゴーン容疑者のルノーCEO再任時に、マクロン大統領は、続投の条件として日産との「不可逆的な関係」を求めていた。それだけにルノーの日産への支配力が弱まる選択肢をやすやすと受け入れる政治的な環境ではないとの指摘も、ルノー・日産関係に詳しい関係者から出ている。

電動車や自動運転などの技術開発、パワートレーンなど基幹部品の共通化、部品調達などの事業面では「もう別れられない」(日産幹部)3社。日産とルノー、そしてフランス政府は歩み寄れるか。それとも平行線か。会合の内容や3社連合の行方に内外の注目が集まっている。

46. 中川隆[-13692] koaQ7Jey 2018年11月29日 13:48:47 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21358] 報告
ゴーン前会長逮捕は見せしめ、日産を舞台にした米仏代理戦争が日本経済を冷やす=斎藤満 2018年11月29日
https://www.mag2.com/p/money/590102


ゴーン氏の逮捕で注目すべきは、天下の地検特捜部か動いたこと。米国が放置できない問題が生じていた可能性あり、日産を舞台にした米仏代理戦争と言えそうです。(『マンさんの経済あらかると』斎藤満)

地検特捜部が動くときは裏がある?トランプの怒りが自動車業界へ

腐敗する長期政権

日産自動車のゴーン会長逮捕で、つぎつぎと金銭的な不正が表ざたになりました。自身の所得を80億円以上過少に報告していた他、世界各地に自身と家族が住むための住居を会社のお金で購入していたことや、プライベートな支出を会社に回していたりと、金銭的腐敗のありさまが露呈しました。

長い期間、権力の中枢にいると、腐敗が進む典型的な事例の観を呈しています。

しかし、長期政権が腐敗するケースは、本件に限りません。現在の安倍政権もしかり。歴代の長期政権では多かれ少なかれ見られた現象で、かつての桂内閣も佐藤内閣・吉田内閣も最後は惨めな終わり方をしています。

今回もその例に漏れないケースのように見えますが、天下の地検特捜部か動いた点に、歴代の長期政権とは異なる問題がありそうです。

米国と密な地検特捜部

まず、東京地検特捜部の生い立ちを知っておく必要があります。これはまだGHQの占領下にあった1947年に、旧日本軍の隠匿財産を調べ上げ、GFQに差し出すミッションで設立された組織です。以来、このトップには外務省の一等書記官などが登用されたりして、米国の諜報機関とも密な関係にあります。

日本の政界、経済界を揺るがすような事件はともかく、米国の利益にもかかわるような問題にも大きな関心が寄せられ、日米が協力して特捜部が動くケースもしばしばです。

今回の日産のゴーン会長逮捕においても、単なる金銭的な腐敗だけでなく、米国が放置できない問題が生じていたために起きた可能性も少なくありません。


マクロンのフランスとの関係

まず、日産が提携しているルノーというフランスの自動車メーカーは、かつてフランスの国営会社でした。現在もフランス政府が15%の株を保有し、政府が大きな議決権を有しています。

そのルノーが日産の株を43%も保有しています。ルノーは日産から大きな利益を得ていますが、マクロン大統領はゴーン会長に、ルノーと日産・三菱の統合を求めていました。

そしてゴーン氏のルノー・グループトップの任期が切れるのを機に、ルノー・日産の統合を条件に、ゴーン氏の再任をちらつかせ、それまで両社の合併統合に慎重だったゴーン氏が突然統合に前向きな発言をするようになりました。そして、この統合プランを練っていたのがロスチャイルドに近いゴールドマン・サックスと言われます。

マクロン大統領はかつてロスチャイルド系のファンドに努めていた人物で、いわばマクロン大統領、ロスチャイルド、ゴールドマン、ルノーがゴーン会長を通じて日産、三菱を手に入れようとの計画と言えます。

トランプの米国第一主義を批判するマクロン大統領ですが、自身も高失業率が続くフランス経済立て直しのために、日産自動車の生産・雇用が欲しかったことになります。

トランプの利益に反する

日産、三菱自動車がルノーを通じてフランスに持っていかれると、トランプ大統領は困ります。

トランプ大統領は日米通商交渉で、日本の自動車に対して、対米輸出を減らし、米国での現地生産にシフトさせ、米国の雇用拡大に仕向けたいとの思いがあります。

しかし、フランスの支配下になって米国の言うことを聞かず、米国での現地生産でなく、フランスでの生産にシフトされては困ります。

その点からは、日産、三菱連合をマクロン大統領やルノーから分離しておく必要がありました。また、三菱自動車はもともと軍事部門を持つ三菱重工業の一部門でした。日産とともに三菱もフランスの配下になれば、三菱重工の軍事部門もフランスの支配下になることが懸念されました。トランプ氏はこれを放置できません。

もちろん、トランプ政権の背後には、ロスチャイルド系やロックフェラー系がいて、それぞれがトランプ政権を通じて自身の利益拡大に画策していますが、最近の動きを見ると、ロスチャイルドに近いゴールドマン出身者が政権を追いやられ、ムニューシン財務長官も更迭のうわさが流れています。その一方でロックフェラー系のシティ・グループが影響力を高めています。

つまり、フランスのマクロン大統領、ロスチャイルドのゴールドマン対、米国のトランプ大統領、ロックフェラー系のシティ・グループとの代理戦争が、日産自動車という舞台で演じられた。そしてそのなかで、ゴーン会長がフランスの代理人としてトランプ政権から叩かれ、戦争に敗れたという構図に見えます。


フランス・ルノーにダメージ

この戦いに敗れたマクロン大統領、ルノーがより大きなダメージを受けると見られます。

日産の雇用、生産を取り込むことができず、これまでのように日産から利益を搾り取ることができるかどうかも怪しくなります。低迷するフランス経済の立て直しに利用しようとの計画はついえたように見えます。

トランプ氏を批判したマクロン大統領がトランプ氏に叩かれる結果となります。

日産は見せしめ?

日産としてはルノーとの統合はいったん回避する形となりましたが、その一方で、ゴーン氏を盾に、対米輸出の削減を回避することも難しくなりました。

この事件を機に、日本の自動車業界も、米国にたてつけば、第二のゴーンにされることを恐れ、トランプ氏の方針に逆らえなくなる面もあります。

米国での現地生産を急拡大できなければ、対米輸出の大幅削減、為替条項の受け入れ、円高化は、今後自動車業界には大きな打撃となります。

ゴーン・ショックは日産だけでなく、日本の自動車業界全体に大きな影響を与えそうです。

47. 中川隆[-13693] koaQ7Jey 2018年11月29日 15:41:49 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21361] 報告

年11月29日
焦点:ルノー日産連合の危機、種まいたマクロン大統領のツケ


[パリ 28日 ロイター] - カルロス・ゴーン容疑者の逮捕を機に、日産自動車(7201.T)は再度ルノー(RENA.PA)支配からの脱却を試みようとしており、マクロン・フランス大統領は新たな悩みの種を抱えることになった。しかしこの問題はマクロン氏の「身から出たさび」と言えるかもしれない。

2015年4月、当時経済相だった37歳のマクロン氏は、政府によるルノー株買い増しという驚きの命令を下した。国の議決権倍増の是非が問われる同月末の株主総会で、倍増を確実にするための工作だ。一夜にして下されたこの命令が、ルノー日産連合の日産側に深刻な波紋を広げる。

その後8カ月にわたるマクロン氏側と当時日産ナンバー2だった西川廣人現社長との闘いが、今日の危機の種をまいたと多くの関係者はみている。

「マクロン大統領自身がどっぷりと関わっている」と語るのは資産運用会社アライアンスバーンスタイン(ニューヨーク)のアナリスト、マックス・ウォーバートン氏。2015年の決断が「最終的にフランス政府の支配下に組み込まれてしまう」という日産側の危機感に火を付けたことを、マクロン氏は認識すべきだという。

昨年大統領に就任したマクロン氏は現在、街頭デモや過去最低の支持率に見舞われている。同氏の大胆な介入主義はかつては新鮮に映ったが、ルノー日産連合の危機を契機に、その負の側面に注目が集まるかもしれない。

マクロン氏が政府保有ルノー株の拡大に動く前年、当時のオランド大統領は「フロランジュ法」を定めていた。これは全上場企業について、株主投票により適用除外(オプトアウト)を選択しない限り、フランス政府など長期株主の議決権を2倍にするものだ。


<急襲>

マクロン氏は2014年末から数カ月にわたり、ゴーン氏とルノー取締役会に対し、翌年4月30日の株主総会でオプトアウトを提案しないよう説得を続けたが、ルノー側は首を縦に振らなかった。政府の持ち株比率は15%、議決権はそれを小幅に上回る比率だったため、政府は株主投票で負ける公算が大きかった。

そして4月7日の夕方、マクロン氏からゴーン氏に「礼儀上の」電話が入る。政府がルノー株を4.73%買い増したこと、そして翌朝にはそれを発表し、オプトアウト案を否決に追い込んだ後に買い増し分を売って持ち株比率を15%に戻すことを告げたのだ。

これについては、マクロン氏の批判派も称賛者も口をそろえて政府による前代未聞の「奇襲」だと言う。くすぶりつづけていたゴーン氏とマクロン氏のエゴのぶつかり合いが、この時爆発した。

マクロン氏は周囲の警告をよそに事を進め、オプトアウトを否決に追い込んだ。これによりフランス政府は事実上、ルノーの「可決阻止少数」株主となった。そのルノーは日産株の43.4%を保有して株主総会を支配している。

東京は殺気立った。日産は取締役会の構成や資本関係などに関する協定(RAMA)からの離脱をちらつかせる。離脱すれば自身より小規模な親会社ルノーの株式を自由に買うことができるようになり、ルノー支配を覆せる。


西川氏は2015年9月3日付のルノー取締役会宛ての書面で「連合の信頼の基礎であるルノーのガバナンス、ひいてはルノーの自主的経営に重大な影響が及ぶだろう」と告げている。書面はロイターが入手した。

日産の広報担当者はこの記事へのコメントを控えた。

西川氏はルノーに対し、日産の支配株を売却し、日産が保有するルノー株15%の議決権を元に戻し、連合に対する支配を放棄するよう求めた。しかしマクロン氏のスタッフは当初、ゴーン氏が振り付けたものだと考えてこれを無視する。

フランス政府の株式保有を管轄していた機関の高官は当時「ゴーン氏が日産と日本側の考えを語るとき、彼は自分の考えを語っているのだ。私からすれば全部たわ言だ」と話していた。

<見誤ったマクロン氏>

3年後の今、ゴーン氏は逮捕されたが、日産は再び同様の要求を突き付けようとしている。

元フランス政府高官の投資銀行バンカーは言う。「専門用語も言い回しも語彙も、2015年とほとんど同じだ。日本の立場を代表しているというゴーン氏の話をわれわれは信じていなかったが、本当に彼の作り話ではなかったことが分かった」


Nissan Motor Co Ltd984.7


7201.TTokyo Stock Exchange

+13.20(+1.36%)

7201.T

RENA.PA

7211.T

マクロン氏がルノーと日産の完全合併を求めて圧力をかけたことも、逮捕劇の数カ月前から日本側を警戒させていた。

両社と三菱自動車(7211.T)の首脳は29日夜、今後の連合の在り方を協議する予定で、主導権を巡り日仏の確執が深まる恐れもある。そうした中、ルノーはマクロン氏が結んだもう1つの合意に手足を縛られている。

日産が連合を離脱する可能性を巡り緊張が高まっていた2015年末、フランス政府は大半の非戦略的決定に関してルノーの議決権を18%に制限することに合意した。

マクロン氏が支持したこの「安定」合意には、ルノーが日産の株主総会で取締役会に反対しないとの拘束力のある約束まで盛り込まれている。これは主導権争いのハンデだ。

パリの議決権行使助言会社プロキシンベストのロワ・ドゥサン最高経営責任者(CEO)は「ルノーは主要な資産に対する権利を放棄したも同然だ」と指摘。「彼らはもうすぐ、交渉力が損なわれたことに気付くだろうが、もう手遅れだ。連合のパワーバランスは既に覆された」と述べた。

<気もそぞろ>

当時の判断について当時のある閣僚は、マクロン氏が大統領選をにらんで政党「共和国前進」の立ち上げ準備を進めていた時期にあたり、そちらに気を取られていたようだと振り返る。同党のウェブアドレスが登録されたのは2016年1月7日。ルノーと日産が合意を結んでから4週間も経っていなかった。


この元閣僚は、ゴーン氏にも2015年の闘いをエスカレートさせた責任の一端があると言う。

「ゴーン氏は、閣僚らより自分の方が上だという鼻持ちならない自信を持っていた。話し相手としては首相しか念頭になかっただろうから、やはり自分の偉さを重々認識しているマクロン氏には気に入らなかっただろう」

(Laurence Frost記者 Michel Rose記者)

48. 中川隆[-13692] koaQ7Jey 2018年11月29日 15:53:17 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21361] 報告

<日産前会長逮捕>ゴーン容疑者が報酬確認文書を自作か
11/29(木) 11:09配信 毎日新聞



 日産自動車の有価証券報告書に役員報酬を過少記載したとして逮捕された前会長、カルロス・ゴーン容疑者(64)が社の代表として、個人としての自身との間で退任後の報酬の支払いを確認する文書を作成していたとみられることが関係者への取材で明らかになった。東京地検特捜部もこの文書を把握し、前会長が退任後の報酬額や受け取り方などを独断で決めていたとみている模様だ。

 前会長と前代表取締役のグレッグ・ケリー容疑者(62)は2010〜14年度の前会長の役員報酬計約50億円を不記載とした疑いで逮捕され、15〜17年度分の計約30億円についても同様の疑惑が浮かんでいる。

 関係者によると、2人は、年1億円以上の報酬を得る役員の氏名や金額を記載するよう義務付ける「個別開示制度」が09年度に始まったことを機に、それまで約20億円だった報酬のうち約10億円を退任後に受け取る仕組みを構築。年度ごとに確認文書を作成し、会長としてのゴーン氏と個人としての同氏の間で交わされたケースもあったという。

 前会長は調べに、文書の存在を認めつつも「サインはしていない。将来の支払いが確定したものではなく、有価証券報告書に記載する義務はない」などと否認している模様だ。前代表取締役も「前会長が日産を去った場合も、競合他社に転職しないための契約金やコンサルタント料を払うことにした。金融庁など外部にも適法だと確認した」と話しているという。金融庁幹部は「(前代表取締役やその周辺からの)照会の有無と内容について確認している」と話している。

 日産と前会長の姉が実態のない「アドバイザリー業務契約」を結び、姉に年10万ドルが支給されたとされる点などの疑惑について前会長が「正当な理由がある」と説明していることも新たに判明した。【片平知宏、巽賢司、遠山和宏】

49. 中川隆[-13691] koaQ7Jey 2018年11月29日 15:55:47 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21361] 報告


日産前会長逮捕
ケリー容疑者「報告するな」 隠蔽工作か
毎日新聞2018年11月24日

日産ゴーン会長逮捕



 日産自動車前会長のカルロス・ゴーン容疑者(64)らが金融商品取引法違反容疑で逮捕された事件で、前代表取締役のグレッグ・ケリー容疑者(62)が、前会長の役員報酬の過少記載を外国人執行役員に指示した際「他の役員に報告を上げないように」と伝えていた疑いがあることが、関係者への取材で明らかになった。また、前会長の報酬を年約20億円とした上で、不記載分の年約10億円を退任後に新たな肩書を得て受け取る形にしていた疑いも判明した。


 東京地検特捜部もこうした経緯を把握し、ゴーン前会長と「腹心」のケリー前代表取締役に不正の認識があったとみている模様だ。

 2人は2010年度(11年3月期)〜14年度(15年3月期)、前会長の報酬総額計約99億9800万円を計約49億8700万円と過少記載した有価証券報告書を提出したとして逮捕された。

 関係者によると、ゴーン前会長らは逮捕容疑に続く15〜17年度の報酬計約30億円についても同報告書に記載していなかった疑いがあり、8年間で計約80億円が不記載だったとみられる。

 10年には、年1億円以上の報酬を得る役員が氏名や金額などを有価証券報告書に記載するよう義務づける「個別開示制度」が始まった。以前から年約20億円の報酬を得ていたゴーン前会長は、高額報酬への批判をかわすため「記載は10億円程度」に抑えるよう、ケリー前代表取締役に指示したとみられる。

 その際、ゴーン前会長は不記載分の約10億円を退任後に受け取る仕組みを考案したという。ケリー前代表取締役はメールで外国人執行役員に過少記載を指示した際、他の役員への報告をしないよう伝えたとされる。

 ある日産幹部は「日産は本来、決裁基準がすごく細かく決まっているが、(前会長らは)そういうルールを全く守っていなかった。社内のガバナンス(統治)をいくら強化しても、トップが不正をしたらどうにもならない」と話す。【片平知宏、巽賢司、金寿英】

50. 中川隆[-13695] koaQ7Jey 2018年11月29日 17:06:40 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21370] 報告

日産問題〜背景にはベトナムを取られた恨み - YouTube 動画
https://www.youtube.com/watch?v=rQKFK5PEl28


2018/11/28 に公開
キャスター:山正之・saya

51. 中川隆[-13710] koaQ7Jey 2018年11月29日 19:31:40 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21403] 報告

日産の労働組合が異常に強かった理由


GHQが日産にしかけた時限爆弾

戦前の日産は日本最大の自動車メーカーだったが、その事でGHQの攻撃対象になった
引用:http://www.tanken.com/nissan1.jpg


日産の創業者

先日ルノー日産は買収した三菱自動車を含めて、2017年上半期の世界販売が世界一になったと発表しました。

2位VWは伸び率が低いうえに新たな排ガス不正が発覚し、下半期も苦戦が予想されています。

3位のトヨタはEVなど次世代技術開発に注力したいとして、早々に世界一レースから棄権を申し出ている。

          
日産は創業以来始めて、年間を通じて世界一になるのが確実だが、知ってのとおり90年代に経営破たんしルノーに買収されている。

事実上日本に本社を置くフランス企業だが、日産が経営破たんした経緯はすでに忘れ去られている。

日産の破綻は日本の終戦前後から周到に用意され、なるべくして破綻した時限爆弾のようなものだった。


戦前の日産はトヨタは言うに及ばず、三菱や三井、住友などを押しのけて日本最大の財閥だったが、どうしてこうなったのか。

まず話は日産の創業に遡り、創業者の鮎川義介は明治13年生まれと明治維新後に生まれ、財閥創業者としては非常に遅い。

旧長州藩士の出身で、外務大臣や大蔵大臣を勤めた井上馨の親戚筋で、東京帝国大学卒というエリートだった。


日本で就職した後、アメリカの鋳鉄工場で技術を会得し明治43年、30歳の時に現在の戸畑鋳物(現在の日立金属)を創設した。

日立と日産はどちらも井上馨が主導して創設した長州系財閥で、いずれも久原鉱業の鉱山を基盤に発展した。

日立は鉱山で使用する機材、日産は鋳鉄業を中心に事業を拡大し、大正期に日産は各種エンジンを製作する機械メーカーになっていた。


軍需で急成長

日産の鮎川義介は既存の財閥創業者と違い、機を見るに敏であり、次々に新たな事業に進出していった。

第一次大戦後の不況で久原鉱業を吸収し、日本産業と改名し、日産コンツェルンを形成しました。

鮎川義介はさらに勢いに乗って、当時最先端の産業だった自動車生産に乗り出し、1931年にダットサンを傘下に収めた。


ダットサンは大正3年(1914年)には脱兎号を開発していて、当時としては進んだ国産技術を持っていました。

日産という巨大財閥の傘下に入ったダットサンはまたたくまに日本最大の自動車会社になったが、需要の大半は軍部だった。

当時の日本は朝鮮、清国、ロシアを次々に倒し、満州国を建国し大陸を開発しようとしていました。


大陸には膨大な輸送需要があり、民間経済は未発達だったので軍部が鉄道や道路を建設し、トラック輸送をしていた。

1945年までに大陸で使われていたトラックのほとんどを日産が製造したが、これが敗戦後に仇となった。

軍事企業としては三菱の方が有名だが、どうしたことかあまりお咎めを受けず、GHQの批判の矛先は日産に向けられた。


日産と日立は井上馨という同じ親をもつ長州藩の兄弟会社ですが、長州藩は戊辰戦争に勝った事で帝国陸軍に支配力を持っていました。

軍と一体になって侵略戦争を行ったとして、久原財閥(日産、日立の母体)の久原房之助はA級戦犯として公職追放された。

鮎川義介も戦犯として逮捕され公民権停止され、以降日産と関わるのを一切禁止されたが、後に参議院議員になっている。


自称”労働者の代表”達は働きもせず暴動に明け暮れた。
このような活動を背後で操り、支援していたのはGHQだった。
引用:http://agora-web.jp/cms/wp-content/uploads/2017/07/1953_Nissan_Labor_Dispute.jpg


GHQによる日産虐め

日産はGHQによって戦後の自動車生産が制限されたが、GHQは日産をこのまま滅ぼそうと考えていた。

生産制限と同時に刑務所から出所した反政府活動家を日産工場に送り込み、労働争議を起こさせてこれを「民主化」と称していた。

民主化の実態は酷いもので、暴力を振るったり打ち壊したり、物を盗んだりして操業を妨害したのが実態だった。


工場労働者は仕事をせず、上司を監禁して「裁判」と称して大勢で丸一昼夜責め続け、精神を破壊していった。

工場にいる一番偉いのは課長だったので、日産の課長の多くが精神に異常をきたしたり、自分も「民主活動」に加わった。

労働者側の仲間になれば裁判の標的にならず、監禁されたり暴力を振るわれずに済むからだった。

こうした出来事をGHQは「日本でも民主化が根付き始めた」と称賛し、暴動を奨励しては、面白おかしく眺めていた。


GHQは「民主化」を支援したので日産工場の混乱は続き、この間に自動車産業のトップに躍り出たのがトヨタだった。

トヨタは戦前には小規模な自動車生産を行っていたが、軍部との関係は限られていたので、GHQのお気に入りになった。

1950年に朝鮮戦争が始まると日産、トヨタとも突然フル生産を命じられ、以降は急激に成長しアメリカのビッグ3も倒してしまった。


だがGHQによって日産に送り込まれた民主活動家達は、60年間日産の活動を妨害し続け、ついに会社を事実上倒産させてしまいルノーに買収された。

日産の末期がいかに酷かったを物語る伝説として、経営会議でモデルチェンジが決まると、工場長に伺いを立てる。

工場長は労働組合の幹部で、組合は事実上の日産の「本当の経営権」を握っていたとされている。


日産の時限爆弾

組合が同意しないとモデルチェンジできず、日産のモデルチェンジはどんどん遅くなり、内容も陳腐になった。

特にエンジンやシャシーなどを含むフルモデルチェンジは、労働者を酷使するとして一切認めなかった。

こうしてスカイラインもサニーもマーチもブルーバードも、同じエンジンの使いまわし、モデルチェンジ期間の長期化が進行した。


初代マーチが好評だったのに10年間モデルチェンジされなかったのはこれが理由で、2代目も10年、3代目も8年間モデルチェンジしなかった。

日産の労働組合は「労働貴族」という小説にもなったほど有名で、日産社内は社会主義国ソ連のようだったと言われている。

日産の労使協定では「日産車は労組の合意なしにいかなる改良もできない」と書かれていて、モデルチェンジを決めるのは組合長なのだった。


もちろんトヨタやホンダは社長がモデルチェンジを決めていたので、日産がホンダに抜かれたのは当たり前でした。

連合会長の塩路一郎は塩路天皇と呼ばれ、日産の重役人事や経営方針も事実上労組が決めていました。

こうした種を撒いたのはGHQで、種は大きく育って日産を乗っ取り、ついには経営破たんさせてフランス企業になりました。


敗戦前後の混乱期については日産の社史や公式な自動車史でも、知られたくないのかあまり書かれていない。

GHQは戦後すぐ日産を解体倒産させようとしたが、吉田茂首相や池田勇人首相らの抵抗によって、中途半端な虐めに留まったとされている。
http://www.thutmosev.com/archives/71982031.html  

52. 中川隆[-13732] koaQ7Jey 2018年11月29日 22:55:17 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21436] 報告

日産、退任後報酬の書面に作成日
11/29(木) 19:02配信 共同通信

 日産自動車の前会長カルロス・ゴーン容疑者(64)=有価証券報告書の虚偽記載容疑で逮捕=が退任後、報酬の一部を受け取ることに日産側が合意したとされる書面に、作成日が記されていたことが29日、関係者への取材で分かった。東京地検特捜部は、作成時点で将来の支払いが確定したと判断。報告書への記載義務が生じた根拠の一つとみて調べている。

 ゴーン容疑者と前代表取締役グレゴリー・ケリー容疑者(62)=同容疑で逮捕=の勾留期限は30日。特捜部は全容解明にはさらに時間が必要として東京地裁に延長を請求する方針で、いずれも12月10日まで勾留される可能性がある。

53. 中川隆[-13730] koaQ7Jey 2018年11月30日 07:13:35 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21442] 報告

労働貴族 (講談社文庫) – 1986/6/9 高杉 良 (著)
https://www.amazon.co.jp/%E5%8A%B4%E5%83%8D%E8%B2%B4%E6%97%8F-%E8%AC%9B%E8%AB%87%E7%A4%BE%E6%96%87%E5%BA%AB-%E9%AB%98%E6%9D%89-%E8%89%AF/dp/4061837699

2013.02.19企業・業界名作経済小説『労働貴族』のモデル塩路一郎氏死去日産経営危機の“元凶”元労組リーダー死去
「社内にスパイがいて悪口はタブー」
https://biz-journal.jp/2013/02/post_1530.html

 日産自動車の労働組合リーダーとして大きな影響力を持ち、小説のモデルにもなった塩路一郎が2月1日、食道がんで死去した。86歳だった。葬儀は近親者で行った。

 日産自動車には、かつて3人の「天皇」がいた。日本興業銀行(現・みずほコーポレート銀行)出身の川又克二社長(86年、81歳で死去)、生え抜きの石原俊社長(03年、91歳で死去)、自動車労連(現・日産労連)の塩路一郎会長(13年、86歳で死去)である。

 70年代後半からの日産は「三頭政治」と呼ばれた。川又と蜜月関係を結んだ塩路が、石原と激しく対立した。日産の凋落を招き、仏ルノーに身売りしなければならなくなった最大の原因は、3人の天皇による社内抗争にあった。

 塩路は東京・神田の生まれ。父親は叔父と小さな牛乳屋を営んでいたが、終戦後まもなく死去。塩路は幼い弟妹を養うために、さまざまな職業に就いた。日本油脂の倉庫勤務の傍ら、明治大学法学部の夜間部に進んだ。1953年に卒業、日産自動車に入社した。成績優秀な官学出の学生を採用してきた日産が、夜間部卒の塩路を採るのは異例なことだ。

 旧日産コンツェルングループの日本油脂が、反組合の闘士だった彼を「ストライキ破りにぴったりな若者」と推薦したから入社できたのだ。当時、日産は労働争議を繰り返していた。47年に興銀から経理担当常務として送り込まれていた川又克二は第2組合を作って労働争議を終了させようと考えた。川又は面接した塩路に強い印象を受け、「骨のあるやつだ。ああいう男こそ必要なんだ」と人事部長に採用を進言した。

 塩路は喧嘩屋といわれた本領を発揮する。横浜工場の経理課に配属された彼は、すぐに反組合派として頭角を現した。入社間もない、53年夏から4カ月間に及ぶ労働争議が起きた。第1組合の切り崩しを進め、労使協調路線を掲げる第2組合を結成すると、新入社員の塩路は会計部長の要職に就いた。

 労働争議を終息させた川又は57年11月、日産の社長に就任。58年に日産労組書記長に就いた塩路は第1組合潰しの論功行賞としてハーバード大学ビジネス・スクールへ留学(59〜60年)させてもらった。帰国後の61年日産労組組合長、62年に日産グループの労組でつくる自動車労連の会長に就任。72年に自動車メーカーの主要労組を統合した自動車総連を結成し、86年まで会長を務めた。

 川又克二は73年に岩越忠恕にバトンタッチするまで16年間、日産のトップとして君臨した。岩越社長の時代の4年間も、川又は会長として院政を敷いた。

 塩路は権力志向の強い男だった。労使一体化路線を進め、人事権を握った。人事・労務部門は塩路派の巣窟といわれた。日産社内では、労組(=塩路)の同意がなければ人事や経営方針が決められないほどの影響力を行使し、「塩路天皇」と呼ばれた。

 高杉良は小説『労働貴族』(講談社文庫)で、「塩路会長の悪口をいうことは、絶対にタブーで、社員同士で飲んでいるときでも、危なくて話せなかった。塩路批判でもしようものなら、お庭番みたいなスパイがいて、確実に塩路会長の耳に入る仕組みだった。現実に、左遷されたり、飛ばされた者の事例を知っている」と1人の社員に語らせている。

 塩路は役員人事にも介入した。塩路が首を縦に振らなければ、役員になれなかった。役員人事の季節になると、ご機嫌伺いに塩路のもとを訪れる候補者が後を絶たなかった。

 川又=塩路の蜜月は20年間続いた。77年6月、社長に就任した石原俊は「労使協調路線の名を借りた労組(=塩路)の経営介入がある限り、日産に21世紀の繁栄はない」と考え、労使関係の是正に乗り出した。

 81年の英国工場の建設計画で、石原vs塩路の対立が火を噴いた。塩路の反対を無視して進められたため、塩路が率いる自動車労連は記者会見して英国進出に反対を表明。塩路は「強行したら生産ラインを止める」と迫った。会長の川又が塩路を支持し、社長の石原を批判したため、社内は大混乱に陥った。83年、川又を相談役に退け、経営の主導権を握った石原は、塩路に対して本格的な攻撃を開始した。

 最大の山場は、84年1月20日発売の写真週刊誌「フォーカス」(新潮社)の記事だった。見出しは「日産労組『塩路天皇』の道楽−英国進出を脅かす『ヨットの女』」。若い美女と自家用のヨットに乗った塩路の大きな写真が躍っていた。


 4000万円はするといわれた、美しいヨットを所有していただけではない。品川には7LDKの高級マンションを持ち、日産プレジデントとフェアレディ240Zを乗り回していた。「(労組の指導者が)銀座で飲み、ヨットで遊んで何が悪い」と公言してはばからない人物と「フォーカス」誌上では紹介されていた。

 日産社内で「あのフォーカス事件」として語り継がれる写真爆弾で、石原は塩路にトドメを刺した。長年に及ぶ組合内の独裁や、「労働貴族」と呼ばれる豪華な生活に不満を募らせていた工場勤務の組合員から厳しい批判を浴び、事実上、解任される形で、86年2月に自動車労連と自動車総連の会長を辞任した。

 石原は塩路の追い落としに成功した。後年、石原は「社長任期中の大半は、塩路氏との対決に時間を費やした」と語った。

 塩路は12年8月、回顧録『日産自動車の盛衰 自動車労連会長の証言』(緑風出版)を出版した。「日産のマスコミへの出稿費用(=広告宣伝費のこと)は分不相応に年700億円を超え、トヨタを大きく上回っていた。塩路を潰すためなら金に糸目を付けないという石原氏の姿勢(がそうさせた)」と綴っている。

 塩路一郎が経営に不当に介入するまでに権力を肥大化させたのには、塩路に取り入ってライバルを蹴落とそうとした経営側の人間にも責任の一端がある。日産の経営は迷走を続け、99年にフランスのルノーの傘下に入った。日産自動車没落のA級戦犯。それは川又克二、石原俊、塩路一郎という名前の3人の天皇だった。(敬称略)

54. 中川隆[-13729] koaQ7Jey 2018年11月30日 14:37:47 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21460] 報告
ゴーン逮捕「司法取引」で露呈、時代に逆行した日産経営体制の問題点 中島経営法律事務所・中島茂弁護士に聞く
https://diamond.jp/articles/-/186884
2018.11.30 ダイヤモンド・オンライン編集部 


日産自動車のカルロス・ゴーン元会長が「巨額報酬の虚偽記載」によって逮捕されてから早くも10日が経過。今回活用された「司法取引」が世の注目を集め、自社の社員による「司法取引」の活用を懸念する企業経営者も少なくないはずだ。そこで、中島経営法律事務所の中島茂弁護士が企業法務の専門家としての立場から一連のゴーン報酬虚偽記載問題の分析とともに、司法取引が当たり前になる時代の経営に必要な考え方を聞いた。(聞き手/ダイヤモンド・オンライン編集部 林恭子)

日産は「報酬虚偽記載」以外でも
司法取引が行われておかしくない状態


――今年6月から「司法取引」が導入され、今回のゴーン氏の逮捕で二例目の適用といわれています。今回の司法取引を活用した立件をどう評価しますか?また、司法取引の活用により、日産のどのような問題が浮き彫りになったでしょうか。

 今回の事件では、「司法取引」が本来の趣旨にのっとって機能したと評価しています。カギになったのは、日産の「複数の執行役員」が司法取引に応じ、情報提供した点でしょう。

 司法取引は、企業や組織の犯罪捜査において「巨悪を捕まえる」ことを目的に、今年6月から施行されたものです。一例目となった三菱日立パワーシステムズの事例では、タイの火力発電所建設に絡み現地公務員に賄賂を提供していた元経営幹部が起訴された一方で、法人は起訴を免れ、“とかげのしっぽ切り”のような印象が残りました。しかし今回は、法務やコンプライアンスの担当者を含む複数の執行役員からの情報提供を得て経営トップを立件したと報じられており、本来の目的に合致したものだったと思います。

 またこの事件は、日産の「ガバナンス」にも問題を投げかけた重要な事案だと考えています。今回、司法取引に応じた複数の執行役員が上層部に命じられて虚偽記載を行ったことが明らかになりましたが、執行役員は会社の執行部門のトップであり、幹部です。その複数の幹部が行っていた事実を、取締役会、監査役会、会計監査人は知らなかったのでしょうか。

 そもそも、1億円以上の役員報酬を個別開示する制度が始まった2010年までゴーン氏の年俸は20億円前後だったとされていますが、1億円以上の開示が始まってからは急に年俸が10億円前後と記載されていました。経営陣は素朴に不思議に思わなかったのでしょうか。いくらゴーン氏に権力が一極集中していたとはいえ、社内の人間が見れば、本来は疑問を持つはずです。

 腹心の部下だけが覆面部隊として動いていたならまだしも、複数の執行役員が行っていることを取締役会が知らなかったとしたら、会社のガバナンスが機能していなかった証拠。つまり、“知らぬはボード(取締役会)ばかり”という状態だったわけでしょう。

 日産では社外取締役がずっと1人の体制で、指名委員会や報酬委員会がないことが今回の報道でも指摘されています。監査役設置会社の4割近くが、任意で指名委員会、報酬委員会や社外取締役を置いているという流れと逆行していたのは明らかです。

 日産は「無資格検査」でも大きな問題になりましたが、そのときの構図と今回の問題は非常に似ています。無資格検査の問題が明らかになった際の報道では、無資格者が有資格者の判子を有資格者の立ち合いなしで利用できる仕組みにするなど、組織的に不正が行われたと報じられています。

 現場で違法行為を組織的に行っていたにもかかわらず、経営陣は本当に知らなかったのでしょうか。その後、排ガスや燃費データの改ざんなども相次いで発覚しましたが、日産はどこで司法取引が起きてもおかしくないような会社の風土になってしまっていたといえます。

――今回の問題では大きな成果を上げていますが、そもそも日本で「司法取引」の制度が導入された背景を教えてください。

 先ほども述べましたが、司法取引は比較的軽微な罪を許してでも「巨悪」を捕まえて、世の中を良くしたほうがいいという考えから導入されたものです。

 この制度が欧米にはありながら日本になかったのは、「因果応報」、つまり悪いことをした人はそれ相応の報いを受けなければならないという文化が日本に根強くあったからです。以前は、司法の世界では「取引」という言葉自体に拒絶反応がありましたが、いつまでも企業の不祥事がなくならない流れを受け、「世の中を良くするという目的が達成されるなら」という現実的なものの考え方へと変わってきたと考えられます。

 また、報道によると、今回の事件で司法取引に応じたなかには外国人執行役員が含まれていると言われており、司法取引を文化として理解していた人ではないかと推測されます。実際、捜査当局の司法取引合意においても弁護士のアドバイスをもらって行っており、十分に体制を整えてから実行に移していたことがわかります。

 司法取引は6月に施行されたわけですが、日産の問題がターニングポイントになって、今後は自身の刑事罰を減免してもらうことで、会社やトップの巨悪を告発、情報提供していく動きが出てくることになるでしょう。

司法取引によって立件されれば、
企業のダメージは計り知れない

――今後、司法取引が増加していく可能性があるなかで、企業はどのような対策を取るべきでしょうか。

 そもそも司法取引に応じられたら困るような違法行為、不適切行為をすること自体が問題です。今、日本企業の多くが関心を持っているのは、内部告発です。最近起きている企業不祥事の大半が内部告発で発覚しています。つまり、内部告発をされたら困るような経営をしてはいけないのです。

 これまでは、内部告発を受けた後に取締当局が事件を立件し、摘発していく際に、情報不足が悩みの種になっていましたが、今後は司法取引を活用して情報を得られるようになります。そうなれば、不正を行っている企業のダメージはこれまで以上に大きくなるでしょう。経営者は内部統制、危機管理体制に今まで以上に真剣に取り組まなければなりません。 

 私も企業の社外取締役などをしていて感じるのは、社内の「情報流通」の問題です。今回の問題が象徴していますが、普段からざっくばらんにお互いに意思疎通ができていないからこそ、問題が起こるのです。取締役会や監査役会や会計監査人が執行部門の人々、現場の人々と十分な意思疎通をするのは、大変な努力が必要です。

 取締役会などモニタリング部門の人たちは、「執行部門と意思疎通はしていた」と回答すると思いますが、たいていは、質問状が出て、回答が準備され、かしこまって報告をするというものでしょう。それでは形式的な意思疎通にとどまり、本質的な情報は得られません。「パソコン上の業務記録はこうだけど、実際はどう?」「それが、実のところ、こうなんですよ…」といった、具体的な意思疎通がないと、本当の実態がわからないのです。取締役会や監査役などへの報告も「業務部長報告会」といったような堅苦しいネーミングではなく、「懇談会」のようにして、日頃からざっくばらんに情報交換、意見交換ができる場にしていくことが大切でしょう。

「巨額報酬の虚偽記載」は形式犯ではない
懲役10年以下の非常に重い“詐欺罪”

――今回、ゴーン氏の役員報酬を有価証券報告書に過少に記載した件に関して、立件しやすいがゆえの“形式犯”ではないかという報道も相次いでいます。法律的な観点から見て、本当に形式犯と言っていいのでしょうか?

 確かに有価証券報告書の虚偽記載は“形式犯”だという意見がありますが、それはとんでもない話です。

「株主」は会社という箱を通じて経営陣に経営を委託している立場、いわば経営陣を雇っている立場にあります。雇い主である株主が、「自分たちは経営陣にいくら報酬を支払っているんだっけ?」と知りたいのは本質的なことです。ところが、経営陣は「プライバシーだ」といって、なかなか報酬額を開示しない。「経営陣の総額ならなんとか開示します」となってきたわけです。

 そこで、雇い主である株主側とプライバシーを主張する経営陣側の妥協点として、2010年に「1億円以上なら個別開示しよう」となったのです。その数字を「10億円」としていたところが、実は「20億円」であり、もし偽りを書いていたなら、受託者としてあるまじき騙し行為です。

 また、その会社の株を「買おうかな」と考えている一般投資家にとって、株の価値を推し量る唯一の公的情報は有価証券報告書です。なかでも経営陣がどのくらいの報酬をもらっているのかは重要な情報です。「あの活躍ぶりで10億円なら、納得できるな」と思って株を買うわけです。そこに嘘が書いてあったなら、投資家は騙されて株を買ったことになります。これは、広い意味で、詐欺だと思います。

 金融商品取引法は、有価証券報告書の虚偽記載に対して「10年以下の懲役」という、とても重い刑罰を定めています。株主や一般投資家を騙す罪だと理解していただくと、この刑事罰の重さの意味を分かっていただけると思います。詐欺罪も同じく「10年以下の懲役」と定められていますが、立法者の考え方が推し量られます。

 それにもかかわらず、世の中で「有価証券報告書の虚偽記載」が重大な問題と受け止められないのは、ネーミングの難しさにもあるかもしれません。今回をいい機会として、有価証券報告書のネーミングを工夫して、「株式情報虚偽罪」とか、わかりやすい言葉にしてもいいかもしれません。

 これから高齢化がすすみ、自分の虎の子の財産を株式で運用しようかと考える人もますます増えるでしょう。そうしたときに、嘘だらけの「有価証券報告書」を世の中に公開するのはとんでもないこと。「上場」とは本来神聖なものであり、上場している企業の責任は重いのです。そのことを経営陣には自覚していただきたいと思います。

55. 中川隆[-13723] koaQ7Jey 2018年12月01日 15:51:13 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21496] 報告

<ゴーンショック>「ルノー公団」と仏政府の長い歴史
12/1(土) 9:30配信 毎日新聞



 日産自動車前会長、カルロス・ゴーン容疑者(64)の逮捕を機に、日産・仏ルノー連合の行方が焦点となってきた。仏政府はルノーに15%出資する筆頭株主だが、ルメール仏経済・財務相はまるでルノーのスポークスマンのように連日、ルノー側に立って発信している。背景にあるルノーと仏政府の深い関わりを探る。【毎日新聞経済プレミア】

 ◇仏経済相「ルノー・日産連合の維持を懸念」

 ルメール仏経済・財務相の発言を追ってみよう。ゴーン前会長が逮捕された11月19日、記者会見で「ルノーの株主としてルノーの安定とルノー・日産連合の維持をまず懸念している。やれることは全てやる」と発言。ルノーの雇用継続を保証することが「経済閣僚としての私の責任だ」と強調した。

 ルノーが臨時取締役会で、ゴーン会長兼最高経営責任者(CEO)解任を先送りすると、翌21日にルノーCEO代理に就任したティエリー・ボロレ氏らと記者会見し、技術革新への取り組みが必要な自動車産業で、ルノー・日産連合は「切り札だ」と主張した。

 ルメール経済・財務相の一連の発言は、15%筆頭株主の立場を超えているようにも映る。なぜ、閣僚がそうした発言を繰り返すのか。マクロン仏政権は業績好調な日産を活用して、低迷しているルノーをテコ入れする考えを強めているが、それだけではない。仏政府とルノーの関わりを知るにはルノーの歴史を押さえておく必要がある。

 ◇ルノー公団総裁が暗殺された歴史

 ルノーは1899年にフランスの技術者、ルイ・ルノーが設立し、仏最大の自動車会社に育った。第二次世界大戦中、ドイツ占領下でルノーはドイツ軍に接収される。フランス解放後の1944年、ルイ・ルノーは産業利敵協力を問われて告訴・逮捕され獄中で病死する。戦後、ルノーは資産を政府に没収され、仏指導者ドゴール将軍(後の大統領)の行政命令で国営化され、「ルノー公団」となった。

 戦後は大衆車を相次いでヒットさせ、代表的な国営企業として存在感を高めた。「ルノーがかぜをひけば、フランスがくしゃみする」とも言われた。だが、80年代には余剰労働者と老朽化した設備を抱え、膨大な累積赤字に苦しんだ。肥大化した本社機構、強力な労働組合が効率化をはばむ障害となった。状況は、日本のJRの前身・旧国鉄と似たところがあった。

 86年にはトップのジョルジュ・ベス総裁が左翼テロで暗殺される悲惨な事件も経験した。他の国営企業トップを長年務めてきた技術畑出身の経営者で、粘り強い労使協議で2万1000人の人員整理を行うなど、手腕を見せていたさなかだった。時代は違うが、戦後の混乱期に総裁がれき死体となって発見された日本の旧国鉄とここでも重なる。

 ◇96年に完全民営化

 旧国鉄は巨額の赤字を抱え87年に分割・民営化されたが、仏ルノーも収益性と競争力を高める狙いで90年に株式会社化した。96年に完全民営化され、名前から「公団」が外れた。といっても仏政府は46%の株式を保有していた。その後比率が減少し、15%になった。

 完全民営化と重なるように96年、仏大手タイヤメーカー、ミシュランの北米部門CEOだったゴーン前会長がルノー入りし上級副社長になる。当時のルノー会長兼CEOの直々のスカウトだった。その後、2005年にCEO職を引き継ぎ、ルノーの「ゴーン体制」が確立する。その体制が今日まで13年間続いたのである。

56. 中川隆[-13722] koaQ7Jey 2018年12月01日 15:54:26 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21496] 報告

ゴーン前会長を追い詰めた“三つの内部告発”のナゾ 2018年11月27日


権力闘争(上)

 この1年余り、検査不正をはじめ日産自動車を巡るさまざまな動きがあり、いずれも発端は「内部告発」だった。カルロス・ゴーン前会長(64)の逮捕劇もまた内部告発が引き金であり、すべてが「ゴーン追い落とし」の方向に作用した。カリスマを追い詰めた“三つの内部告発のナゾ”を追う。


 ゴーン容疑者が逮捕された11月19日夜。「ゴーン会長逮捕へ」が報じられてからわずか2時間後の午後7時、日産は「当社代表取締役会長らによる重大な不正行為について」と題する資料を公表した。次のように書かれていた。

 「内部通報を受けて、数カ月間にわたりゴーン会長とグレッグ・ケリー代表取締役をめぐる不正行為についての内部調査を行ってまいりました」「当社は、これまで検察当局に情報を提供するとともに、当局の捜査に全面的に協力してまいりました」

 不正発覚時に、会社が「内部通報」を認めることは少なくない。ただし、トップが逮捕された直後の資料の冒頭に「内部通報を受けて」と書かれるのは異例だ。西川広人社長兼最高経営責任者(65)の深夜の記者会見でも、内部告発を受け数人で極秘調査していたことが明らかにされた。報道陣は「これはクーデター!?」との印象を受けた。

ゴーン氏の逮捕を受けて記者会見する日産の西川広人社長=2018年11月19日、宮間俊樹撮影
ゴーン氏の逮捕を受けて記者会見する日産の西川広人社長=2018年11月19日、宮間俊樹撮影

第一の内部告発

 1年余りの間に、日産の内部告発は大きく三つあった。第1弾は「無資格検査」だった。昨年9月以降、日産が対応に追われた検査不正の発端だ。日産も国土交通省も公式には認めていないが、「完成検査員の資格のない者が検査を行っている」との内部告発が国交省に届いたのである。その後、燃費や排ガス検査データの改ざんも発覚し、問題は広がった。

 ゴーン体制のもとで不正は続いていた。だが、記者会見で何度も謝罪し、批判を浴びたのは西川社長で、前会長は一度も姿を見せなかった。最終調査報告書では工場がコスト削減を優先したことが原因の一つだと指摘された。ゴーン改革の負の側面≠セ。

 今年6月の株主総会で「今からでも遅くないので、謝罪したらどうか」と迫る株主に対し、ゴーン前会長は「今の日産の最高経営責任者でありボスは西川社長だ。ボスの責任を尊重しなければならない。私は西川社長の邪魔をしたくなかったから登場しなかった」と責任を押しつけるような発言までしてみせた。

 この内部告発は、「ゴーン体制に強い不満を持つ社内からのもの」との見方があった。西川社長らは「ゴーン会長に責任はない」と前会長を守る発言に終始した。だが、ゴーン前会長の人ごとのような発言に、社内ではいっそう強い不満がたまっていった。

第2の告発

 第2の内部告発は少し異質だ。今年5月、ゴーン前会長の前妻リタさんが「週刊文春」のインタビューに応じ、「夫カルロス・ゴーンは私の首を絞めた」と語ったというのである。見出しには「日産ルノー連合トップのドロ沼離婚訴訟 リタ前夫人激白4時間」とあった。

日産前会長のカルロス・ゴーン容疑者=2017年2月21日、川田雅浩撮影
日産前会長のカルロス・ゴーン容疑者=2017年2月21日、川田雅浩撮影

 家庭内の事情はプライバシーに関わる。ただし、ゴーン前会長は「コストカッター」の印象を和らげるためか、家族に触れることがあった。2001年10月に出版された「ルネッサンス〜再生への挑戦」では、前夫人とのなれそめを詳しくつづっている。

 「週刊文春」によると、リタ前夫人とは15年までにレバノンとフランスで離婚が成立したといい、前会長が家庭内でいかに暴君≠セったかが語られた。前会長側弁護士の「彼女は精神的に不安定で妄想にとりつかれており、どんな作り話でも平気でする」との談話も載せている。本を読み「おしどり夫婦」をイメージしていた者にとっては、驚きの内容だった。

フタをかぶせていた問題をなぜ今

 第3の内部告発が今回のものだ。前会長が直接、標的になった。日産は、いつ、どのレベルから、どんな内容の通報だったかを一切明らかにしていない。何より最大のナゾは、通報がなぜ「今」だったのかという点だ。逮捕容疑や不正疑惑は長い間続いており、ずっとフタをかぶせてきたことなのだ。

 三つの内部告発がつながっているかどうかはわからない。日産内部の権力をめぐる争いとどこまで関わっているのかもはっきりしない。だが、いずれもゴーン前会長を追い詰める方向に作用する告発だったことは間違いないのである。(つづく)
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57. 中川隆[-13717] koaQ7Jey 2018年12月01日 16:12:22 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21496] 報告
3社協議で融和演出も…日産vsルノー仁義なき「株争奪戦」
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/242761
2018/12/01 日刊ゲンダイ

「アライアンスはこの20年間、他に例を見ない成功を収めてきた。各社はアライアンス維持に全面的にコミットしている」――。日産、三菱自、ルノーの3社連合は29日、経営トップによる協議を終え、こんな声明を出した。表向きは“融和”を見せつけたが、対等な関係構築を目指す日産と、引き続き3社連合の主導権を握りたいルノーの反目は決定的。いよいよ、株式を巡る争奪戦に発展するのか。

 ルノーは日産株を43.4%保有する筆頭株主。6.6%追加取得すれば、過半数を制し、日産を完全子会社にできる。「RAMA」と呼ばれる両社の協定で、ルノーが日産株を買い増すには日産の合意が必要だが、協定破りの強硬手段もささやかれる。ルノーがTOB(株式公開買い付け)でも仕掛ければ、日産株を売ってくれる株主はすぐ見つかるという。ゴーン容疑者の功績だ。

「日産含め自動車メーカーは、かつて系列の関連会社で株を持ち合っていました。系列はなれ合いとの批判がある半面、乗っ取られるリスクを軽減していました。関連会社との“つき合い方”を見直すゴーン氏が、株の持ち合いもやめたのです。今は、ドライな株主ばかりですよ」(金融ジャーナリスト・森岡英樹氏)

 日産の主要株主に系列会社は見当たらない。それどころかルノーを含む外資比率は62.8%。2位(3.3%)は日産とルノーの両社とアライアンスを結ぶ独ダイムラーの関連会社(在スペイン)だ。

「ルノーがしっかりプレミアム(割増金)をつけて買えば、6.6%程度の取得は容易でしょう。欧州で競合しているダイムラーも、同業に恩を売る意味でルノーに協力する可能性が高い」(自動車業界関係者)

 ルノーは日産の完全支配に手が届く位置にいるのだ。

■旧財閥系が動く可能性も

 では日産はどう対抗するのか。日産はルノー株を15%持っているが、あと10%買い増して4分の1を占めれば、ルノーの日産に対する議決権を消滅させることができる。

「ルノー株を10%買うにはプレミアム含め3000億円程度必要です。日産が資金を用意できても、ルノーは合意しないでしょう。ルノーの筆頭株主であるフランス政府などから不当な介入があれば合意は不要ですが、10%の買い増しはかなり厳しい」(前出の自動車業界関係者)

 日産には、もうひとつ手段がある。第三者割当増資だ。新株を発行し第三者に買ってもらえば、株の分母が大きくなり、ルノーの出資比率を下げられる。現行43.4%を40%未満にすれば、日産はルノーに対する議決権を復活させる可能性がある。さらに33%を切れば株主総会での特別決議の拒否権を消せる。ただ、新株発行は既存の株主の利益を損ないかねないので、時価を下回るような買い手に有利な価格で発行しようとする場合には、株主総会で3分の2の特別決議が必要だ。ルノーが「ノー」と言えば、無理。万事休すなのか。

「2分の1の普通決議で済む条件で増資する可能性が残っています。例えば、時価以上の株価で売るなどです。買う側はメリットがないように見えますが、日産救済ということで、旧財閥系が動くことが考えられます。三菱グループやみずほグループなどです。日産の由来は日本産業。日本政府は株主でもなく、身動きが取りづらいですが、日本の産業界が黙っていないのではないか」(森岡英樹氏)

 ゴーン容疑者の捜査の行方も眺めながら、水面下ではガチンコの戦いが続きそうだ。

58. 中川隆[-13729] koaQ7Jey 2018年12月01日 16:44:38 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21511] 報告

26歳でミシュラン工場長に ゴーンは筋金入りの“計算高さ” 日産ゴーン 腐食の原点
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/242649
2018/11/30 日刊ゲンダイ


45歳で日産の再建役に(99年)(C)日刊ゲンダイ

 日産自動車の救世主とあがめ奉られたカルロス・ゴーン前会長(64)が、内部告発で逮捕に追い込まれた。日産からの内部リークで彼の「独裁者」ぶりが次々と明らかになっているが、ゴーンとは一体何者なのか。その素顔と内面を明らかにしよう。

 ゴーンの父はレバノン系ブラジル人、母はナイジェリア生まれのレバノン系フランス人。ゴーンは1954年にブラジルで生まれ、6歳の時にレバノンに移住する。仏パリ国立高等鉱業学校に進学し、78年に仏大手タイヤメーカーのミシュランに入社。

 名門校出身で博士号を持ちながら、会社からオファーされた中央研究所への配属を断り工場勤務を希望する。これはゴーンの「計算高さ」を示す最初のエピソードだ。

 優秀な人材が集められる中央研究所を避け、エリートが配属されず競争が緩い生産現場で「目立つ」道を選んだのだ。

 このもくろみは見事に当たる。ゴーンはわずか26歳で工場長に抜擢され、ミシュラン経営陣の目に留まる。「目立つ」方法は単純だった。徹底的なコストダウンを図ったのだ。経費さえ節減すれば、利益は簡単に上がる。名門校出身で頭の回転の速いゴーンは、すぐこれに気が付いた。

 30歳で故郷であるブラジル法人の最高執行責任者(COO)、35歳で北米法人の最高経営責任者(CEO)と、出世の階段を駆け上がる。コストダウンで短期間に黒字化を実現したのが昇進の決め手だった。

 96年、経営不振に陥っていた仏ルノーのルイ・シュバイツァー会長がゴーンをスカウト。42歳で同社の上級副社長に就任する。

 99年には日産への派遣が決まった。ルノーに送り込まれたのではない。ゴーンが自ら手を挙げたのだ。ルノー経営陣の大半は2兆円を超える有利子負債を抱えた日産の救済には「リスクが高過ぎる」と消極的だったが、ゴーンは「必ず再建できる」とシュバイツァー会長を説き伏せた。

 企業規模が大きいほど経費節減の「のりしろ」は大きい。ゴーンはミシュランとルノーの現場でそれを熟知していた。ここでも彼の「計算高さ」が発揮される。そして、ついに45歳の若きエリートが日産に「降臨」する日がやって来た。 =つづく


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征服者から“改革者”へ…ゴーンの巧みな大手マスコミ操縦 日産ゴーン 腐食の原点
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/242759
2018/12/01 日刊ゲンダイ


記者に囲まれ(2000年1月)/(C)共同通信社

「カルロス・ゴーン?一体、何者なんだ」

 初めて彼の名を聞いた自動車担当の経済記者は、誰もが首をかしげたという。

 1999年6月、仏ルノーから当時の上席副社長だったゴーンが日産の最高執行責任者(COO)に送り込まれた。

「猛禽類のような目だ」

「まるで悪代官顔だな」

 ゴーンの第一印象は決して良いものではなかった。口うるさい大手マスコミ記者との初対面は、日産COO就任直前の早朝に始まった。待ち受ける記者たちの前に姿を現したゴーンは開口一番、「今日は朝早いミーティングに集まっていただき、ありがとうございます」と頭を下げた。

「計算高い」ゴーンは慎重に言葉を選び、「日産を助けてやった」という「上から目線」の態度を一切みせなかった。

 記者から日産についての印象を質問されると、「生産性や製品の品質は非常に高い」「自分と同年代の部課長クラスとも面接したが、若くて優秀な人が大勢いる。これまで彼らは機会を与えられなかった」と、持ち上げることも忘れなかった。

「あの最初のミーティングが、マスコミのゴーン評価を変えた」と、当時の日産を担当していた経済ジャーナリストは振り返る。

 大手マスコミでのゴーンのイメージは、「日産を乗っ取りに来た征服者」から「日産を救う改革者」へと変わっていく。ゴーンについてのニュースは「冷ややかな視線」が減り、「熱烈な礼賛」が増えていく。

 辛口のコメントで知られる故・筑紫哲也ですら、自らの報道番組に登場したゴーンに「あなたには日本の首相になってもらいたいぐらいだ」と臆面もなく持ち上げた。

 マスコミの礼賛報道が繰り返されることで、日産社内でもゴーンの「神格化」が進む。「ゴーン批判をしたら『新聞もテレビも、ゴーンを高く評価しているじゃないか』と反論されるようになった」と、元日産社員は当時を振り返る。社内でゴーンを批判しにくい雰囲気が広がったという。

 今は争うようにゴーン独裁をあげつらう大手マスコミだが、そのきっかけをつくったのは間違いなく彼らだった。「マスコミくみしやすし」と悟ったゴーンは巧みな世論操作に乗り出していく。 =つづく

59. 中川隆[-13726] koaQ7Jey 2018年12月01日 17:19:47 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21511] 報告

日産・ゴーン容疑者「報酬は自ら決めた」
12/1(土) 11:34配信 日テレNEWS24


日産自動車・前会長のカルロス・ゴーン容疑者が逮捕された事件で、ゴーン容疑者が「年間20億円余りの報酬は、世界レベルのCEOの報酬と日産への貢献度を考えて自ら決めた」という趣旨の供述をしていることが新たに分かった。

ゴーン容疑者をめぐっては、年間20億円余りの報酬のうち、10億円前後を退任後に受け取る計画だったことを本人も認めていることが判明している。

その後の関係者への取材で、ゴーン容疑者が東京地検特捜部の調べに対し、「年間20億円余りの報酬は、世界レベルのCEO(=最高経営責任者)の報酬と、日産への貢献度を考えて自ら決めた」という趣旨の供述をしていることが新たに分かった。

一方で、有価証券報告書に記載する額を年間およそ10億円にしたことについては、「高額な報酬だと従業員のやる気が下がると考えた」と説明しているという。

ゴーン容疑者は報酬の過少記載容疑を否認しているが、特捜部は、報酬総額や退任後に受け取る金額を自ら主導的に決めていたとみて調べている。

60. 中川隆[-13721] koaQ7Jey 2018年12月01日 22:58:41 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21517] 報告

渡邉哲也☆日産の救世主ではなかった!ゴーン逮捕の衝撃の裏事情! - YouTube 動画
https://www.youtube.com/watch?v=UY1F4OQd9iY


2018/11/28 に公開

61. 中川隆[-13719] koaQ7Jey 2018年12月02日 10:17:33 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21547] 報告

ゴーン前会長の退任後報酬、別の複数名目に隠蔽計画か
12/2(日) 5:00配信 朝日新聞デジタル

 日産自動車の会長だったカルロス・ゴーン容疑者(64)が巨額の役員報酬を有価証券報告書に記載しなかったとして逮捕された事件で、隠したとされる報酬を退任後に受け取る際、決算書に別の複数の名目で計上することを計画していた疑いがあることが、関係者への取材でわかった。東京地検特捜部は、退任後の受け取り分を役員報酬と分からないようにする隠蔽(いんぺい)工作とみている模様だ。

【独占写真】ゴーン容疑者への捜査、羽田で動いた。動画も公開中

 関係者によると、ゴーン前会長は約20億円の年間報酬のうち、約10億円はその年に受け取って開示し、残る約10億円の受領は退任後に繰り延べると明記した合意文書を、日産側と毎年、交わしていた。繰り延べ分は、金融商品取引法違反の逮捕容疑となった2010〜14年度分に、15〜17年度分も加えた8年では約90億円にのぼるとみられる。

 だが、繰り延べ分は、損益計算書、貸借対照表などの財務諸表に未払い報酬や引当金として計上しておらず、経理部門や監査法人は気づけなかったという。

 これを退任後に受け取る際は、財務諸表に計上する必要がある。関係者によると、ゴーン前会長への支出を役員報酬の繰り延べだと分からなくするため、コンサルタント料や、競合他社への再就職を禁止する契約料といった、別の複数の名目で紛れ込ませることを計画していたという。

62. 中川隆[-13718] koaQ7Jey 2018年12月02日 10:20:44 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21547] 報告

元週刊文春エース記者が明言!ゴーン容疑者の資金流用疑惑は6年前から浮上していた!
12/2(日) 7:30配信 ニッポン放送

元週刊文春エース記者の中村竜太郎が、ラジオ番組に出演し、日産自動車、フランスルノー、三菱自動車の会長として経営を束ね、カリスマ経営者として世界に知られたカルロス・ゴーン容疑者について語った。
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元週刊文春エース記者が明言!ゴーン容疑者の資金流用疑惑は6年前から浮上していた!



カルロス・ゴーン容疑者が、自らの報酬を有価証券報告書に過少に記載した疑いで、東京地検特捜部に逮捕されたことを受け、過去にゴーンを取材した経験のある中村が、当時、発表できなかった取材内容を明かした。中村は、6年前の2012年春頃から1か月間にわたり、ゴーンを取材していたという。取材していくなかで、ゴーンに複数の愛人の存在があり、リタ夫人と離婚しているのではないかという情報が入ってきた。それをきっかけに、ゴーンを知る多くの関係者に取材したところ、会社資金の私的流用疑惑が浮上したという。
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会社資金の私的流用に関する疑惑は3つ。


疑惑その(1):リタ夫人との離婚話は難航しており、その訴訟費用を日産が出している。

疑惑その(2):リタ夫人が経営するレストラン『マイ・レバノン』の運営資金を日産が出している。

疑惑その(3):パリの愛人の生活資金に、日産の子会社経由で、巨額のお金を払っている。


それらの疑惑の裏を取ろうと、ゴーンやリタ夫人に直接、取材を申し込んだが、相手にされなかったという。中村は、深入りしてプライバシーにまつわる記事を掲載した場合、ゴーンから、出版社では払えないような額の損害賠償金額を請求される可能性があったため、結局、記事を掲載することができなかったことを明かした。

最後に中村は「プライバシーを盾にするのは良いんですが、メディアが監視しなければ、会社資金の私的流用などが行われたまま腐敗が進んでしまう。社員は不当な処罰を恐れてしまうため、内部から告発するのは難しい。」と指摘し、公人に対する監視の重要性を語った。

(11月27日放送 ニッポン放送「垣花正 あなたとハッピー!」より)

63. 中川隆[-13714] koaQ7Jey 2018年12月02日 16:43:25 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21556] 報告

ゴーン容疑者 退任後の報酬 日産株式で支払い計画
12/2(日) 11:52配信 テレ朝 news


 日産自動車の前の会長、カルロス・ゴーン容疑者(64)が逮捕された事件で、退任後に支払われる約束だった報酬の一部は日産の株式を渡す方法で検討されていたことが分かりました。

 ゴーン容疑者は有価証券報告書に報酬を約50億円少なく記載した疑いが持たれています。この50億円は退任後に支払われる約束だったことが分かっていますが、その一部は自社の株式で支払う形で検討されていたことがその後の関係者への取材で新たに分かりました。報酬は「コンサルタント料」などの名目で支払うよう計画していたことも分かっていますが、東京地検特捜部は押収した報酬に関する書面を分析するなど捜査を進めているとみられます。

64. 中川隆[-13713] koaQ7Jey 2018年12月02日 16:54:37 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21556] 報告

カルロス・ゴーン容疑者 道を間違えたきっかけは「女性」だった 2018年12月01日
https://friday.kodansha.co.jp/article/22712

’12年4月、本誌が報じたゴーン氏と金髪美女とのニューヨークデートの様子。
https://friday.kodansha.co.jp/article/22712/photo/bcf45da4


出身地のブラジルや祖国レバノンなどにある豪邸や、家族旅行までも日産のカネを使ったと報道されている

「5年間で約50億円もの報酬を隠し、同時に投資資金の不正な流用、経費の不正使用などを告発されたゴーン氏ですが、実はその背景には、彼の『女性問題』があると言われています。ゴーン氏は30年連れ添った前夫人のリタさんとの間で泥沼の離婚訴訟を抱えていますが、同氏に『世界各地に愛人がいた』ことを、リタさんが証言し告発しているのです」(全国紙経済部デスク)

日産自動車の経営をV字回復させ、カリスマ経営者とされていたカルロス・ゴーン氏が逮捕されたことで、全世界が激震している。容疑は有価証券報告書に、自分の報酬を少なく記載した金融商品取引法違反だが、同氏が日産を私物化し、「乱脈」とも言えるカネの使い方をしていた理由の一つが、「オンナ絡み」であった可能性は高い。

「ゴーン氏は世界中に日産のカネで豪邸を建てていたことが指摘されています。これらの場所に愛人を囲っているのではないか、と疑われていました。リタ前夫人との離婚訴訟でも巨額の費用が発生し、それも日産に負担させていた疑惑まで浮上しています」(別の経済部デスク)

下の写真は、’12年にニューヨークで撮影された、ゴーン氏と金髪美女のキス写真。その後、同氏は’16年に米国人のキャロル現夫人と再婚している。

日産を劇的に立ち直らせたゴーン氏だが、一方で血も涙もないコストカッターとして知られていた。社員や関係者にそうした出血を強いる一方、自身は数十億円ものカネを隠して豪遊。逮捕劇は、日産内部からの告発が発端だった。ジャーナリストの伊藤博敏氏が解説する。

「今回の騒動は、内部告発者と、今年6月から始まった司法取引制度を使って実績を作りたい東京地検特捜部との利害が一致して起きたクーデター的告発です。今後は、ゴーン氏がいかに酷いことをしていたか、愛人問題などのスキャンダルが次々と出てくる可能性があります」

自ら家族思いの良き父親を喧伝していたゴーン氏だが、カリスマと持ち上げられ、美女らと派手な交遊を愉しんでいるうちに、人柄が変わってしまったのか。

同氏は逮捕後、容疑者として東京拘置所に送られた。世界有数のセレブが”丸裸”にされ検査を受け、キャビアやトリュフなど望むべくもない、”拘置所メシ”を食べる生活に転落した。

「金融商品取引法違反に加え、所得税法違反、特別背任罪での再逮捕の可能性があります。これらの余罪を組み合わせると、懲役15年までの刑が予想される。ゴーン氏は釈放を希望するでしょうが、保釈金はその人の収入によっても変わってくる。億単位の年収を得ている超高所得者なので、保釈金も10億円は下らないはずです」(弁護士の紀藤正樹氏)

日産という巨大企業を食い物にした代償はあまりにも大きい。


https://friday.kodansha.co.jp/article/22712/photo/bcf45da4


’12年4月、本誌が報じたゴーン氏と金髪美女とのニューヨークデートの様子。
この時はまだ前妻のリタ氏とは離婚していなかった

11月19日、緊急記者会見を開いた日産の西川廣人社長。「一人に権力が集中しすぎた」と語った|
https://friday.kodansha.co.jp/article/22712

65. 中川隆[-13711] koaQ7Jey 2018年12月02日 17:03:23 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21556] 報告

日産「ゴーン神話」の終焉 最後のコストカットは妻?(上)
深層WATCH 2010年9月 1日
https://www.data-max.co.jp/2010/09/post_11569.html


 役員報酬日本一で話題のカルロス・ゴーン日産自動車社長兼CEO(最高経営責任者)が、夫人のリタ・ゴーンさんと離婚協議に入っているようだ。日産自動車をV字回復させて「ゴーン神話」が生まれる一方、その手法は「カネになるところを残してほかは切り捨てる、ただのコストカッター」とも揶揄されてきた。そのゴーン氏が最後にナタを振るうのは、会社内ではなく家庭内。遠因はやはり、コストカットを旨とする夫人の、日本における事業失敗にありそうだ。

<黒船経営者の凋落>

 ゴーン氏は言うまでもなく、バブル崩壊後の日本に現れた"黒船経営者"のシンボル的存在。1999年当時、有利子負債2兆円の日産自動車(日産)がルノーの傘下に入ったとき、ルノーがCOO(最高責任執行役)として送り込んできたのがゴーン氏だ。仏タイヤメーカーのミシュラン出身の同氏が、ルノー再建のために上級副社長に迎えられたのが96年。赤字のルノーを黒字転換させて期待に応えたが、その手法は徹底的なリストラだったことから「コストカッター」の異名があった。

日産自動車 その名の通りに、日産でも矢継ぎ早な人員削減、工場閉鎖などを断行する一方、新車攻勢もかけて03年には有利子負債を完済するという離れ業を達成。「ゴーン神話」によってメディアの寵児になったのは、周知の通りである。しかし、退職を余儀なくされた社員や切られた下請け企業の怨嗟の声はともかく、その経営手法には「企業再建より自分が生き延びるための切り捨て経営」―すなわち欧米型の弱肉強食手法という批判もつきまとってきた。「コストカットなら誰でもできる。経営者としてのオリジナリティはどこにあるのか」と疑問を呈する声が少なくなかった。

 それを裏付けるように、2000年代後半から日産は再び低迷期に入り、ゴーン氏は「神話が生きているうちに日本を去るのでは」とも囁かれた。「フーガ」や「ムラーノ」などの新車攻勢も長続きせず、さしもの神話に翳りが見えていたのはたしか。05年には本社ルノーの会長兼CEOに就いていたこともあり、日産からは退く潮時とも見えたが、ゴーン氏は現在までなお踏み留まってきた。

<ゴーン氏離婚の伏線>

 すると出てきたのが、先の高額役員報酬リスト。ゴーン氏は約9億円(8億9,100万円)もの報酬を得ていたのが判明。それが妥当か否かの論議は別にして、「これなら日産社長の座にこだわるのは無理もない」と妙に納得させられる。そこにもたらされたのが、「日産内部でも知る人は限られているけれど、ゴーン夫妻がついに別れたようだ。正式に離婚成立しているかどうかは不明。なにしろあれだけの資産家だから離婚協議も大変でしょう」という、ゴーン氏周辺からの情報。信憑性が高いと判断できるのは、「ついに」で表されるように夫妻にはそうなってもおかしくない伏線があった。

 ゴーン氏はレバノン系ブラジル人で、リタさんはレバノン生まれ。2人はフランスで知り合って結婚し、1男3女をもうけた。一家はゴーン氏の日本赴任にともない、パリの本拠と同時に日本でも東京に居を構え、パリと東京を随時往来してきた。そんなゴーン家でリタさんも日本の生活に馴染み、独自の人脈も築いた結果だろう。自ら事業に乗り出したのが「ゴーン神話」絶頂の04年だった。

 リタさんの事業とはレバノン料理店経営である。レバノン料理は、「中華」「フレンチ」「トルコ料理」と並ぶ「世界四大料理(諸説あり)」の一つで、日本では馴染みがないのが動機だったという。『マイ・レバノン』と名付けられた店は、東京渋谷区の東急東横線代官山駅からは3分だが、JR恵比寿駅からは7〜8分かかるマンションの地下1階と利便性にはやや欠けるところ。それでもレバノン料理の珍しさに加え、やはり「ゴーン夫人の店」としてマスコミやインターネットを通じて知名度が広まり、リタさん本人が当時のメディアの取材に「開店資金は半年で回収」と答えているほど。

 リタさんは勢いに乗じて06年には港区元麻布の住宅街にカフェスタイルの2号店を出店する一方、『ゴーン家の家訓』(集英社)なる著書も出し、婦人誌でもレバノン料理の講習を連載。夫に翳りが見え始めているのに反して、傍目に夫人は絶好調に映っていた。

(つづく)
https://www.data-max.co.jp/2010/09/post_11569.html


日産「ゴーン神話」の終焉 最後のコストカットは妻?(下)
深層WATCH 2010年9月 2日


<夫人の事業失敗>

 ところがそれはあくまでも表面でしかなく、飲食店経営者あるいは事業家としては、「?」マークがつく事態が進行していた。「ケチのつき始めは1号店地下2階の共有スペースを『マイ・レバノン』が酒類倉庫として占有。管理組合とモメたことでしょう」(当時の同店関係者)。飲食店ビルなどではよくある話。とくに店が繁盛していたら日常業務のなかで自然にそうなったのだろうが、ルールはルールである。オーナー自身が指示したとは思えないが、そこは従業員教育の問題だ。

 「その従業員ですが、マネージャー(店長)以下、コック、ウェイター、ウェイトレスなど、ほとんどが中東系ないしフィリピンなど多国籍。それは良いとしても、ほとんど日本語ができないから、英語のできる日本人女性などが手伝っていました」(当時を知る同店関係者)。

 当時はエスニックブーム。多国籍あるいは無国籍的雰囲気がウケた可能性もあるが、舞台裏はそんなナマやさしいものではなかったようだ。

 「リタさんも日本へ来たときは1〜2度は顔を出されていましたが、場所が住宅街だし、従業員も外国人で店のオープン時間もバラバラ。開店当初こそ1号店の知名度でお客さんもそこそこのようでしたが、だんだん暇になってきた様子でした」と2号店近所の住民が言うように、夫人の事業の綻びも07年頃には傍目にもハッキリしていた。

 ゴーン家周辺関係者によれば、06〜07年頃のリタさんの生活パターンはパリを拠点に、月1度来日して1号店、2号店を回って報告を受ける。パリと東京の合間には母国レバノンにも帰るという生活。要は人まかせ経営である。

 「従業員が多国籍だけに、1号店を任せた店長自身が売上から現金を抜いたり、オーバーステイのスタッフがいたり、内部の統制が取れていなかった。そうなったのは、外国人が安く使えるというのでまともな人材を集めなかったからでしょう」(当時の1号店関係者)。

 オープン当初は飲食店経営の素人であるリタさんは、プロの日本人飲食店経営者と共同経営でスタートしているが、共同経営者は早々と手を引いている。それはリタさんも自伝で認めているが、リタさんの我の強さに共同経営者が退いた印象だ。インテリアから食器調達まで自分の趣味はいいとして、見えるのはコストカット。材料を安く仕入れ、自分で内装工事もやる。「それらの移動手段は日産お抱えです」(先の1号店関係者)。

 決定的なのは、06〜07年にいたイラン人スタッフに「給料未払い」で裁判を起こされたこと。当然ながら「日産の有能弁護士事務所が出動して治めたはずです」(日産関係者)というが、これでは公私混同もいいところ。そんなバタバタの状況にありながら、08年には何を思ったか港区六本木に3号店をオープン。「平日夜の7〜8時なのにガランとした店内には、怪しげなアラブ人スタッフだけ。入る気も失せます」(近隣の会社OL)。この年をもって夫人の事業はすべて終わった。

 以来、リタさんの消息は日本から消えた。ゴーン氏の立場からすれば、夫人の事業には怒り心頭ではないか。「ゴーンの威光」を利用したのは明らかだからである。しかし、それも身から出た錆である。

 ゴーン氏の高額報酬が妥当か否か。論じるには個人的事情も考慮すべきである。従業員平均給与とトップとの格差142倍も日産はトップ(『エコノミスト』7月20日号ほか)。ゴーン家に近い筋は、「レバノン内戦も経験したしぶといリタさんとゴーン氏の離婚協議は、相当難航しそう」と見るが、夫婦の確執が社内に持ち込まれるようなことになれば、社員たちは浮かばれない。

(了)
https://www.data-max.co.jp/2010/09/post_11572.html

66. 中川隆[-13709] koaQ7Jey 2018年12月02日 17:07:55 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21556] 報告

カルロスゴーンの自宅はどこ?リオ、パリなどに高級マンション購入!
2018/11/20 
https://dricho.com/20181120-2/

日産自動車のカルロスゴーン会長の金満ぶりが話題になっています。

世界中に拠点を持つゴーンさんは、これらの高級マンションに賃料を支払わず、無償で利用していました。

オランダの子会社の社名は「ジーヤ」。

2010年に設立され、登記上はオランダ・アムステルダムにあり、「ジーヤのトップは、ルノーCEOが兼務する」ことになっていて、資本金の60億円は日産が100パーセント出資。

つまり、ゴーン会長が「ジーヤ」の経営トップで、副社長が彼の側近のグレッグ・ケリーの2人、そして従業員は0という完全なペーパーカンパニーだったのです。

もうやりたい放題ですね。


日本・東京都港区元麻布

麻布の中心地と言えば元麻布。六本木まで含めて麻布ですから、正に中心にどっかり君臨してるのが元麻布です。

ゴーンさんの日本の拠点は、この元麻布トレンドの代名詞である、地上29階建ての超高級マンション・「元麻布ヒルズ」です。

どうやらゴーンさんは、この超高級マンションの「最上階」に部屋を持っているようです。

賃貸なのか購入したのかはわかりませんが、購入したのであれば価格は4億円を超えると言われています。

参考までに、22階のフロアの賃料は142万円/1か月です。

この記事の最後の方にありますが、最上階を賃貸すると500万円/1か月だそうです……。

このクラスになると「入居審査」があり、契約名義は法人契約のみで銀行残高証明書が必要です。

この部屋も、日産の社名を使ったのでしょうか……。

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ブラジル・リオデジャネイロ

ブラジルは、ゴーンさんが生まれた国です。

ゴーンさんは日産が60億円を投資した「ジーヤ」を通して、ブラジルの首都・リオでジャネイロの一角にある、コパカバーナビーチ沿いの高級マンションを購入しています。

コパカバーナビーチは大西洋に面していて、レーミからコパカバーナ要塞までの、全長約4キロメートルにわたる白い砂浜のビーチは、世界的な観光地です。

ゴーンさんの住宅は6階にあり、600平方メートル以上の広さで、年に数回、カーニバルの時期などに訪れ、家族と一緒に過ごしていたといいます。

この家からはブラジルの象徴的なキリストの像がみえる、リオデジャネイロで一番高級なエリア。

近くにはサッカーのロナウド選手も住んでいます。

ゴーンさんは2018年は6月に一人でふらりと訪れて、短期間滞在しただけでまたどこかに行ってしまってます。

購入時期は2010年頃で、購入価格は5億円以上。

今回の調査では、ゴーンさんの金融取引報告書の虚偽記載の期間は「2010〜2014年」の子年間分だったことから、虚偽記載が始まってすぐにこの高級マンションを購入したようですね。

レバノン・ベイルート

このあたりにはレバノンの首相公邸があったり、レバノンのエリートビジネスマンや、サウジの億万長者が居を構える地域です。

レバノン国内にある投資会社が購入、その価格は10億円相当。

さらに、改築に7億円。

これらブラジルとレバノンの2カ所の高級住宅は、日産がおよそ60億円を出資して設立したオランダの子会社を通じて購入され、ゴーン容疑者に無償で提供されていました。

購入費に加え、維持費や改装費も日産側が負担しています。

総計は20億円を超えるらしいです。

ゴーンさんはブラジルで生まれましたが、その後レバノンのベイルートに移住しています。

ゴーンさんの父親はフランス系レバノン人、母親はブラジル系レバノン人で、ルーツがある国です。

レバノンには、ゴーンさんの親族がたくさんいますし、離婚した元妻のリタさんに慰謝料がわりに譲渡した不動産物件もありました。

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オランダ・アムステルダム

テレビで画像がちらりと出たのですが、場所の特定がまだできていません。

フランス・パリ

フランスパリ郊外にあるブローニュ・ビヤンクールのアルフォンス・ル・ギャロ通りに高級住宅を購入していたようです。

少なくとも「セーヌ川沿い」で、広さは最低100平米、日本円にして4億5000億円。

大臣など多くの人が訪ねてきていたとのことで、乗馬クラブも近所にあるとか。

ゴーンさんは改築費などに日産側に数十億円を支出させながら、一部家賃を払わず、有価証券報告書にもその旨を記載していませんでした。

これは「経費」と認められるかどうかはちょっとわかりませんが、福利厚生の範囲におさまるのですかね……。

まとめ

オランダに子会社を作って日産が投資、その資金で高級マンションを購入してゴーン氏が無償で利用していた、と。ずさんでしたね、としか言い様がない話です。

ツイッター上の反応は以下の感じ。


ゴーンさんは来日当初は代官山のプールつき高級マンションの最上階に住んでいたそうですが、のちに今の元麻布のマンションに引っ越しました。

複数の海外拠点生活は憧れますね。

そのほかにも、子供たちの会社に父親として出資していたりなどしていたようです。

このお金は、これら「浮いたお金」だったのでしょうね。
https://dricho.com/20181120-2/

67. 中川隆[-13708] koaQ7Jey 2018年12月02日 17:09:23 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21556] 報告

カルロス・ゴーンの年収は?資産は2000億?!保釈金、追徴課税はどのくらい? 2018/11/19
https://dricho.com/20181119-2/


日産のカルロス・ゴーン会長が金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)容疑で逮捕されました。

申告を逃れた金額は、5年間で実に50億円。

約20年前、日産自動車は経営危機に瀕していました。

この時、日産はフランスの自動車会社・ルノーと業務提携を結び、1999年(平成11年)、ルノーの上席副社長だったゴーンさんが、ルノー社内におけるポジションを維持しつつ、日産自動車の最高執行責任者(COO)に就任させたのです。

ゴーンさんは日産を蘇らせるために、工場を5つ閉鎖し、全世界でのグループ人員を21,000人をズバッとリストラした人です。

現在は、日産・三菱・ルノーの3社を取りまとめるグループの会長に就任しています。

大鉈をふるったおかげで劇的なV字回復を実現し、日産は息を吹き返しましたが、ゴーンさんはそのまま日本にとどまりました。

この方が、収入がいいからでしょう、いったいどれくらいの年収があったのでしょうか?

それと、ゴーンさんの家族は、どのような人たちなのでしょうか?

まずは、基本的なプロフィールを確認。


生年月日
1954年3月9日
(2018年で64歳)
ブラジル、ポルト・ヴェーリョ

居住地
日本

肩書き
日産自動車会長
三菱自動車工業会長
ルノー取締役会長兼CEO (PDG)

国籍
ブラジル
フランス
レバノン

民族
レバノン人

出身校
パリ国立高等鉱業学校

【参考】
カルロス・ゴーン会長の逮捕理由や罰則、裏切り者は誰?逮捕劇も解説!

カルロスゴーンの自宅はどこ?リオ、パリなどに高級マンション購入!

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カルロス・ゴーンの年収は?

カルロス・ゴーン氏は、日産自動車会長、三菱自動車工業会長、ルノー取締役会長兼CEO という、3つの大企業の会長という肩書きを持っています。

ゴーン氏の年収は、それぞれ


【2016年度】

ルノーで   年収 約8億8000万円円

日産自動車で 年収 約10億9800万円

三菱自動車で 年収 約10億円?

といわれています。合計30億円也。


【2017年度】

ルノー    約9億5000万円

日産自動車  約7億3500万円

三菱自動車  約2億2700万円

合計19億1200万円になります。

※2017年3月で三菱の会長職を辞任していますので、報酬額が低くなってます。

生涯収入ではありません、「年収」です。

3つの世界的企業から、トリプルインカムを受けているのです、すごすぎます。

しかし、企業側にとっては、これだけの報酬を支払ってもゴーン氏にいてくれたメリットの方が大きいということだったのですね。

カルロス・ゴーン氏の保釈金は20億円くらい?

東京地検特捜部は、ゴーン氏から事情聴取の上、逮捕に踏み切りました。

しかし、保釈金を支払ってすぐに出てくるでしょう。

その金額はどのくらいなのでしょうか、今までの事例から推測してみましょう。


竹井博友     15億円 (34億円の所得税法違反)

堀江貴文      6億円 (証取法違反罪)

金丸 信      3億円 (数十億?の脱税)

野村沙知代  5000万円 (約2億1300万円の脱税)

報道によると、ゴーンさんの報酬は、本当は合計約99億9800万円だったにもかかわらず、計約49億8700万円と過少に記載したとのことなので、約50億円の違反になります。

これは、保釈金のレコードを更新しそうです。

数年単位で所得を隠してきたのでしょうから「数億円」という規模ではないと思います、「数十億」というスケールにはなると思いますので、20億円に近くなると推測しますが、それでもポーンと払えそうですよね^^:。

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カルロス・ゴーン氏の追徴課税は?

逮捕の理由は自分に支払われた報酬を少なく申告したからなので、今回のゴーン氏には「重加算税」が課されると思われます。

金融商品取引法違反と脱税というのはセットなので、おそらく国税庁も動いているはず。

「重加算税」とは、申告額が少なかったり申告が遅れたりした時、それが悪質だと判断された場合に加算される税金です。

過少申告加算税や不納付加算税の代わりに追加納付額の35%が加算されます。

「いつからか」「どの税率が適用されるか」によりますが、仮に申告漏れの税金が10億円発生した場合、3億5千億円増しになり、合計13億5千万円の税金を追加で支払わなければなりません。

さらに滞納税も1年ごとに14.6%が加算されていきます。

同じく申告漏れの税金が10億円発生した場合、1億4600万円の延滞税が発生します。

ざっくりな計算ですが、「10億円の税金を新たに支払わなければならなくなった場合、実際の納税額は14億9600万円になる」のです。

実質、税金が1.5倍くらいにふくらみます。

不正に蓄財した50億円のうち、半分は納税しなくてはならなくなるのはと考えています。

カルロス・ゴーンの家は?

ゴーン氏は、ずっと日本にいるわけではないですが、日本での自宅は東京都港区元麻布にある森ビル開発の高級タワーマンション「元麻布ヒルズ」に住んでいるそうです。

分譲価格は1LDK・1億1000万円〜4LDK・4億2000万円という世界で、最上階付近ですと、六本木ヒルズとほぼ互角のお値段で、一言で表現すれば「べらぼう」です。

元麻布という場所は、人口の33%が高額所得者、残りの66%もそれに準じた人が住んでいるという恐ろしいエリア。

↓↓↓一般人にはコンセプトがもうわからないorz

こういう建物の住人は、再開発など元々の地権者や、親からもらった遺産で購入した方も多いかと思います。

ただ、こういうバーンとシンボリックな外観のマンションに住みたがるのは、その大半が成金体質の方だと思います。

ベンチャー経営者、外資系投資会社、有名病院の医者、芸能人、大手企業重役、そんな方ばかりではないでしょうか。

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カルロス・ゴーン氏の家族は?

カルロスゴーンさんは日本に来る前に結婚していて、最初の奥さんは「リタ」さんという女性です。

リタさんは、ゴーン氏のことを「他人には冷たい、合理主義者」と評しており、2010年末に協議離婚をしています。

ゴーン氏がリタさんの首を絞めたり暴力をふるい、犯罪にもなりうるものだったため、離婚の慰謝料は数十億円にのぼりました。

離婚後の2011年頃には東京の代官山で、「マイレバノン」というレバノン料理店を開店しましたが、現在は閉店しているようです。

ゴーン氏の子供は4人!

ゴーンさんには、先妻のリタさんとの間に女の子3人、男の子1人の、計4人の子供がいます。

長女はキャロライン・ゴーンさん。

30歳の時にLevoという会社を作りCEOとして活躍されています。

やはりお父さんの背中を見て育ったのでしょうか、自分の道を切り開いていらっしゃいます。

次女はナディーン・ゴーンさん。

スタンフォード大学卒業後、ニューヨーク在住でジュエリー・デザイナーとして活躍中。

エルメスで仕事をして経験をつみ、2015年にナディーン・ゴーン・ファイン・ジュエリーを設立し、やはり社長として仕事しています。

ほかにもスタンフォード大学博士号を取得していて、ゴールドマンサックスマッキンゼーなどを経て国際NGO代表 。

フェイスブックのマーク・ザッカーバーグ夫妻の慈善団体「チャン・ザッカーバーグ・イニシアチブマネージャーもつとめています。

ほかにも、3女のマヤ・ゴーンさんは、ハーバード大学卒業後BCG(ボストン・コンサルティンググループ)を経てロンドンで自身の宝飾ブランドを立ち上げています。

女性なのに二人とも、たくましいですねえ……。

そして長男のアンソニー・ゴーンさんは、スタンフォード大学卒業後、起業家として投資関連会社Hearthや、不動産メディアコンサルティング会社shogunを経営しています。

すでに成人はされているでしょうが、日本に来た時は、上の元麻生のマンションで生活しているのでしょう。

現在の奥さんはキャロル・ゴーン

カルロス・ゴーンさんは、2016年10月に、キャロルさんという女性と再婚しています。

挙式はパリのヴェルサイユ宮殿で行われたそうです。

まとめ:総資産は2300億超?しかし実刑確定

日本に来て19年、株なども広くやっており、彼の総資産は2300億円と言われています。

ゴーン氏はモナコに豪邸を購入したそうで、このういた50億は、そちらの購入費に充てられたのでしょうか。

てゆーかこれもう、実刑確定です。フランス政府・大駐日使館も、もう検察に何も言えません。

日産側が数ヶ月間にわたって「重大な不正行為がある」として内部調査をしていたそうです。

2018年6月の株主総会において、2017年度の自分の役員報酬を7億3000万円だったと説明していましたが、実際は約10億9800万円でした。

日産と三菱は同じグループなので、払った報酬と納税額を突き合わせて「おかしい」となったのでしょうね。

過少申告といっても、3つの企業からの報酬だけではなくて、株や不動産取引などの別の収入も見つかっているのではないでしょうか。

もう60歳もすぎ、今更退職してもあとは資産運用だけで生活していけそうですが、これだけ長く日本に居てくれた「世界の日産」を蘇らせてくれた人の逮捕は、やはり残念ですね。
https://dricho.com/20181119-2/

68. 中川隆[-13707] koaQ7Jey 2018年12月02日 18:02:16 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21556] 報告

2018年12月02日
日産とルノーの対立 フランスと日本の対立に発展


フランス政府がルノーの権益確保に動く

ゴーン会長逮捕によってルノーと日産、フランス政府と日本政府の対立が顕在化しています。

フランスのメール経済相は11月25日、ルノーと日産自動車の連合トップはフランス人が望ましいなどと述べた。

ルノーの会長が日産の会長を兼ねる「ゴーン方式」を今後も続けるのを意味している。




3社連合のトップはルノー側から出すべきで、日産社長が会長を兼務する日産の主張を否定した。

株式持ち合い比率を変更するべきでないとも言い、日産がルノーの子会社という関係を継続したい。

現在ルノーは日産株43%を保有し議決権があるが、日産はルノー株の15%しか保有しておらず、議決権がない。


ルメール財務相はフランスで出ている陰謀論については、ゴーン逮捕が日産の陰謀とは考えていないと述べた。

フランスではゴーンは無実であり、権力を狙う日産幹部に陥れられたという主張を展開する者がいる。

道経済相はフランス国内でのゴーンの不正について、調査に取り掛かったが結果が分かるまで数日掛かるとも話しました。


ルノーは日産株の43%を保有しているが、日産はルノー株の15%しか保有していないので不満が高まっている。

フランス政府もルノー株の15%しか保有していないが、フランス国内法で議決権が2倍の30%になっている。

フランス政府はいつでもルノーを国有化でき、ルノー、日産、三菱の3社統合で乗っ取りを画策している。

日産陣営はルノーから独立目指す

日産がこれを防止するにはルノー株の保有率を25%にすれば、ルノーの日産への議決権は消滅します。

ルノーの時価総額は2兆円台なので10%追加取得するには約2300億円で、日産の単独純利益1,290億からは出せない金額でもない。

銀行から借り入れることもできるし、現預金や流動資産もあるので不可能ではない。


だがフランス政府が日産独立に反対しているので、公開買い付けや株式譲渡には強い抵抗があるでしょう。

日産は2018年春ごろに、フランス政府が持つルノー株取得を申し入れたが断られたと報道されている。

フランス政府が持つルノー株は15%なので、これを取得できれば文句なしに独立できた。


日産が増資してもルノーの株式比率は低下するが、何しろ現在43%もあるので日産増資による独立は難しい。

ルノーへの出資引き上げ、日産増資を併用すればルノーの影響力をかなり低下させることができる。

日産は売上高も利益もルノーより大きいのに経営権を握られ、莫大な利益を吸い上げられている。


日産を支援する日本の銀行や企業がルノー株を少しづつ取得し、全体で25%以上のルノー株を保有する方法もある。

この場合日産側は「いつでもルノーの議決権を消滅できる」カードを持つので、ルノーの影響力は弱まる。

現状の日産内部ではルノーの植民地とかルノーの財布だという不満が爆発している。

西川社長の強気の態度を見ると、こうした方法でルノー排除に向かうのではないか。
http://www.thutmosev.com/archives/78312327.html

69. 中川隆[-13706] koaQ7Jey 2018年12月02日 19:17:09 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21556] 報告

ゴーン逮捕でルノーが「仇討ち」? 「困るのは日産」の声も
2018.11.27 ※AERA 2018年12月3日号
https://dot.asahi.com/aera/2018112600013.html?page=1


横浜市にある日産自動車本社。19日夜、ゴーン容疑者逮捕を受け西川社長は会見を開き、「あまりにも1人に権限が集中するのは問題だった」などと話した (c)朝日新聞社


ゴーン容疑者の歩み(AERA 2018年12月3日号より)
https://dot.asahi.com/print_image/index.html?photo=2018112600013_2


日産・三菱自・ルノーを取り巻く状況(AERA 2018年12月3日号より)
https://dot.asahi.com/print_image/index.html?photo=2018112600013_3



「カリスマ経営者」の代名詞だった日産自動車前会長のカルロス・ゴーン容疑者が逮捕された。家臣が主君に背いたとも目されるが、結局は海外の支配者に乗っ取られる恐れもある。

*  *  *
 11月19日の午後5時半ごろ、三菱自動車の益子(ますこ)修CEO(最高経営責任者)が電話を受けた。

「ゴーンが逮捕されました」

 声の主は日産自動車の西川(さいかわ)広人社長。それ以上の詳しい説明はしなかったという。日産、ルノーと連合を組む三菱自でも、カルロス・ゴーン容疑者は会長職にあった。捜査が大きく動いたタイミングで、益子氏は最初、

「何かの間違いだろう」

 と思ったという。その後に東京地検特捜部が金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)の疑いでゴーン容疑者を逮捕したと発表。社内の法務部門や顧問弁護士らと協議を始めた。日産はゴーン容疑者の会長と代表取締役の職を速やかに解くことを取締役会に提案すると発表し、三菱自も日産側からの説明がないなかで、追随して同じ措置をとると決めた。日産が連合相手にも沈黙を続けるのは、

「日産経営陣が、生きるか死ぬかの勝負をかけたからでしょう。むやみにことを明かして、捜査の足を引っ張るわけにはいきません」(日産関係者)

 ゴーン容疑者は「コストカッター」と恐れられ、日産社長だった2001年、村山工場を閉鎖。こうした破壊的な経営姿勢が戦国武将の織田信長に擬せられた。今回は家臣が「生きるか死ぬかの勝負」をかけて謀反を起こした本能寺の変なのか。

 20年来、日産を取材するジャーナリストの井上久男氏は、戦いの火ぶたが切られたポイントに、今年2月に日産の筆頭株主、仏ルノーがゴーン容疑者のCEO再任を決めたことを挙げる。

「ゴーン氏は日産・ルノー・三菱自3社の事実上のトップで、3社連合の共通戦略を決める事業統括会社ルノー・日産BVのCEO職を手放したくなかった。ルノーのCEOがその職を兼務する内規があり、再任にあたりフランス政府の要求をのんだ」

 その要求の一つが「ルノーと日産の関係を後戻りできない不可逆的なものにする」ことだ。

「経営破綻寸前だった日産を救ったルノーも、今は立場が逆になった。日産からの配当や技術なしではやっていけないほど、体力も商品力も弱っている」


ルノーはフランス政府が筆頭株主だ。フランス政府とゴーン容疑者に対し、警戒感を示したのが西川社長ら日産幹部とされる。社内にはかねて、「なんで外国人幹部ばかりが高給なんだ」「日本人を見下して、手足のようにこき使うのは耐えがたい」「自分たちは夏に1カ月、12月に入ったらクリスマスだと長いこと休むくせに」といった不満が渦巻いていた。

 日産の元役員はこう話す。

「17年に日産の無資格検査が問題になったとき、ゴーンさんは謝罪にも現れず、さらに不満がたまった。高額な報酬を得ているなら、現場にもお金を回せるはずだと。しかもゴーンさんは昔と違い、月に1週間ほどしか日産にいない」

 先の井上氏が続ける。

「そんなとき西川社長側が今回のゴーン氏の虚偽記載などの情報を内部通報で知り、パズルのピースがはまった。内容からしてゴーン氏は辞めざるを得ず、そうなれば日産取締役会の主導権は自分たちに移ると考えたのではないか」

 虚偽記載だけではなく、自宅の購入に会社の資金を不正流用した疑いなど、ゴーン容疑者とお金にまつわる話が次々と明らかになっている。西川社長は19日夜の会見で「クーデターではない」と発言しているが、日産がルノーの支配から脱却、つまり、「ルノー株を買い増してルノーの議決権を消滅させる強硬策を取るには、ゴーン氏と、同じ容疑で逮捕されたグレッグ・ケリー容疑者(日産の前代表取締役)を失脚させ、『西川派』を取締役会で過半数にする必要がある」(井上氏)。

 一方、自動車評論家の国沢光宏氏はこう指摘する。

「ゴーン氏がいなくなって困るのはむしろ日産だ。失脚しても、フランスから代わりの統治者が来るだけだ。取締役全員の交代を要求される可能性だってある。日産に主導権を取り戻すどころか、ルノーに乗っ取られる心配も出てきた」

 豊臣秀吉が信長の「仇討ち」に駆けつけるのか。それはルノーからなのか──。(編集部・澤田晃宏)

70. 中川隆[-13707] koaQ7Jey 2018年12月03日 04:39:02 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21562] 報告
検察の「組織の論理」からするとゴーン氏不起訴はあり得ない
https://news.yahoo.co.jp/byline/goharanobuo/20181202-00106210/
12/2(日) 8:00 郷原信郎 | 郷原総合コンプライアンス法律事務所 代表弁護士


(写真:代表撮影/ロイター/アフロ)


 東京地検特捜部が、日産・ルノー・三菱自動車の会長カルロス・ゴーン氏を逮捕した事件、 逮捕の容疑事実については、検察当局は逮捕直後に「2015年3月期までの5年間で、実際にはゴーン会長の役員報酬が計約99億9800万円だったのに、有価証券報告書には合計約49億8700万円だったと虚偽の記載をして提出した金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)」と発表しただけで、それ以外に正式な発表は全くなかった。何が逮捕事実なのかについて、確かな情報もないまま、断片的な情報や憶測が錯綜し、報道は迷走を続けた。しかし、11月24日に、「退任後にコンサルタント料等の別の名目で支払うことを合意した報酬」だと報じられ、その後、ケリー氏が、「退任後の報酬は正式に決まっていたものではなく、有価証券報告書に記載する必要はなかった」と主張して容疑を否認していることが報じられたことなどから、逮捕容疑が、実際に受領した報酬ではなく「退任後の役員報酬の支払の合意を有価証券報告書に記載しなかった事実」であることは、ほぼ疑いの余地のないものとなった。

 このような「退任後の報酬」について虚偽記載の犯罪が成立するのか、マスコミからも疑問視する見方が示されているが(【ゴーン氏事件 検察を見放し始めた読売、なおもしがみつく朝日】)、検察は、意に介さず勾留延長請求を行い、10日間の延長が認められた。12月10日の延長満期に向けて、検察が本当にゴーン氏を起訴するのかどうかに注目が集まる。

 上記記事等でも述べたように、逮捕容疑からは、検察官が、本当にゴーン氏を起訴できるのか疑問だ。しかし、検察は、独自の判断で、国際的に活躍する経営者のゴーン氏をいきなり逮捕し、日本国内だけではなく国際社会にも重大な影響を与えたのであり、もし、ゴーン氏が不起訴となった場合は、国内外から激しい批判・非難を受け、検察幹部は重大な責任を問われることになる。「組織の論理」からは、検察が独自の判断で行ったゴーン氏逮捕を自ら否定するような不起訴の判断を行うことは考えにくい。

 検察のゴーン氏処分に関しては、逮捕容疑の内容から「起訴は考えにくい」が、検察の「組織の論理」からは「不起訴は考えにくい」という2つの見方が交錯することになる。

 そこで、まず、日本の検察制度、組織の特性など、検察独自捜査事件での処分の刑事司法的背景の面から、なぜ「組織の論理」としてゴーン氏の不起訴が考えにくいのかについて述べる。

 日本の検察官は、刑事事件について起訴する権限を独占している。その検察官の事務を総括するのが「検察庁」である。検察庁は法務省に属する行政組織であるが、職権行使の独立性が尊重され、法務大臣が検事総長に対して指揮権を行使する場合(検察庁法14条但書)以外には、外部からの干渉を一切受けず、起訴・不起訴の理由について説明責任を負わず、情報開示の義務もない。検察は組織内で決めたことが「正義」になる、という意味では、検察内部で「正義」が完結する。

 そして、日本の刑事裁判所は、有罪率99.9%という数字が示すように、著しく検察寄りであり、殆どの事件で、検察が起訴すればほぼ確実に有罪になる。検察の判断が、最終的な司法判断となるといってもいい。

 日本では、犯人を検挙し、逮捕するのは、原則として警察であり、捜査段階での検察官の役割は、警察が検挙した事件や犯人の送致を受けて、捜査の適法性や証拠を評価し、身柄拘束の要否を判断すること、起訴・不起訴を決定することであり、基本的には「客観的な判断者」の立場だ。

 しかし、例外的に、検察官が独自に捜査をして、被疑者の逮捕・捜索から起訴までの手続きをすべて行うことがある。それを「検察独自捜査」と呼ぶ。それを行うための組織として、東京、大阪、名古屋の3地検に、特別捜査部(特捜部)が置かれている。

 検察独自捜査においては、犯罪の端緒の把握、逮捕など、一般の事件の警察の役割を、すべて検察官とその補助者の検察事務官が行う。検察官は、刑事事件として立件するか否かを判断し、自ら裁判所に令状を請求して逮捕・捜索等の強制捜査を行い、取調べを行った上、その事件の起訴・不起訴を決定する。つまり、検察独自捜査の場合は、捜査から起訴までのすべての判断を検察官だけで行うことができる。

 特捜部が「政界、財界等の重要人物」を対象に強制捜査に着手した場合、それによって重大な社会的影響が生じる。それだけに、特捜部の強制捜査着手については、高等検察庁、最高検察庁等の上級庁にも報告されて了承を得ることになっており、組織内で慎重な検討が行われた上、検察の組織内で意思決定されるというのが「建前」である。それだけに、特捜部の強制捜査についての責任は、検察組織全体が負うことになる。

 こうした経過を経て被疑者の逮捕が行われるので、逮捕後に想定していなかった事実関係や法律問題が明らかになり、有罪であるか否かに疑問が生じた場合でも、検察が起訴を断念することは、ない。起訴を断念すれば、検察組織として被疑者の逮捕という判断をしたのが誤りであったと認めることになり、重大な責任が生じるからである。

 一方、起訴さえしてしまえば、日本の裁判所では、無罪判決が出される可能性は著しく低いが、それは特捜部の事件で特に顕著である。仮に一審で無罪となっても、一層検察官寄りの上級裁判所が無罪判決を覆し、有罪となる場合がほとんどだ。これまで、特捜部が起訴した事件で最終的に無罪になった事件は極めて稀である。

 ゴーン氏の逮捕容疑にいかに重大な疑問があっても、ゴーン氏を起訴して有罪にできる確信がなくても、検察の「組織の論理」からすると、検察自らがゴーン氏を逮捕した以上、検察の処分は「起訴」以外にあり得ない。

 しかし、今回のゴーン氏の事件については、検察が、その「組織の論理」を貫徹できるのか、起訴できないのではないかと思わざるを得ない根拠がある。その点については、次回の記事で述べることとしたい。


郷原信郎
郷原総合コンプライアンス法律事務所 代表弁護士

1955年、島根県生まれ。東京大学理学部卒。東京地検特捜部、長崎地検次席検事、法務省法務総合研究所総括研究官などを経て、2006年に弁護士登録。08年、郷原総合コンプライアンス法律事務所開設。これまで、名城大学教授、関西大学客員教授、総務省顧問、日本郵政ガバナンス検証委員会委員長、総務省年金業務監視委員会委員長などを歴任。著書に『告発の正義』『検察の正義』(ちくま新書)、『「法令遵守」が日本を滅ぼす』(新潮新書)、『思考停止社会─「遵守」に蝕まれる日本』(講談社現代新書)など多数。

71. 中川隆[-13718] koaQ7Jey 2018年12月03日 10:43:30 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21595] 報告

なぜガバナンスは機能しなかった?
日産とエンロン「堕ちたカリスマ」ゴーンがもたらした奇跡と弊害
小出 フィッシャー 美奈
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/58729


「カリスマ経営者」カルロス・ゴーン元会長の逮捕劇は日本はもとより、欧米でも多くの衝撃をもって報道された。事件の全容解明には今後多くの時間が必要だろうが、その前に根本的な問題提起をしたい。

日産自動車という巨大企業において、なぜガバナンスが機能せず、今回のような不正行為が起きてしまったのか? 

米国の投資運用会社で働いた経験があり、『マネーの代理人たち』の著書もある小出・フィッシャー・美奈氏が、日米の企業不正の例を引きながら「カリスマ経営」の落とし穴を明らかにする。

日産のガバナンス格付けは「最低」

カリスマ主婦にカリスマ美容師、カリスマ予備校教師にカリスマ鍼灸師ーー。カリスマが大流行りする世の中で、「カリスマ経営者」の代表格だったカルロス・ゴーン日産自動車元会長の逮捕劇は衝撃的だった。

異例だったのが、ゴーン容疑者の逮捕容疑が個人の役員報酬についての「有価証券報告書の虚偽記載」(金融証券取引法違反)だったことだ。2000億円以上の利益を水増ししていた東芝の粉飾決算でも社長が逮捕されることはなかったから、これはいわゆる「別件逮捕」で、捜査の本命は業務上横領罪や特別背任罪ではないかという観測は強い。


Photo by Gettyimages

とはいえ、有価証券取引報告書は投資家が適切な投資判断を下せるよう、株式を公開する企業に適切で公正な開示を求めるものだ。多額の報酬に対する世間の批判をかわすために意図的に虚偽記載をしていたとすれば、投資家に対する重大な背信行為である。

日産の有価証券報告書はネットなどで誰でも見ることができる。「役員の報酬など」の項目を見れば、2011年から2015年にかけて、他の取締役らが株価連動インセンティブを受け取っているのに、ゴーン社長の欄だけが「ゼロ」となっているのが不自然に映る。

この株価に連動する報酬の不記載が40億円あったらしいが、これは逮捕容疑の約50億円の不記載とは別だと伝えられた。その他、住宅購入などにも会社経費が流用されていた模様で、ゴーン元会長の報酬隠しは合わせて120億円に上ると報じられる。

それにしても、容疑が「有価証券報告書の虚偽記載」であるのに、逮捕が代表取締役の二人というのが、なんとも腑に落ちない。

日産という大企業の有価証券報告書が、会長とその側近の二人だけで作成できるものでないのは明らかだ。会社の経理や総務部門などを中心に、多くの人々による情報集約作業を経て作成されているはずだ。また、役員の個別報酬は監査対象外とはいえ、監査法人(EY新日本有限責任監査法人)も、監査対象の企業のお金の流れは把握しているはずではないだろうか。

何十億円という巨額な虚偽記載があったとすれば、他にも複数の日産幹部がその事実を知っていた可能性が高く、責任は組織全体に及ぶはずだ。メディアは一斉に「司法取引」と書きたてたが、日産が法人として刑事責任を問われるリスクは残るし、株価下落に歯止めがかからなければ株主訴訟など民事責任も問われよう。

もちろん、司法取引によって日産のコーポレートガバナンスが機能していなかった事実が消えるわけでもない。

様々な株式指数を算出して提供するインデックス開発大手のMSCIは、事件発生前の9月10日に日産のESG(E=環境、S=社会、G=ガバナンス、ESGについては、過去記事を参照されたい)格付けを「B」から最低ランクの「CCC」まで引き下げていた。

直接的な契機は、7月に国内5工場での排ガスデータ改ざんが明るみに出たことだった。しかしより根本的には、ゴーン元会長が日産の43%(日産はルノーの15%を保有して持ち合い)を保有するルノーの会長職を兼務し、さらに取締役会の議長も務めるなど、経営を監督するはずの取締役会の独立性が確保されておらず、利害対立を生む構造が問題視されていた。

「カリスマ」の支配とその報酬

「カリスマ」とは、もともと新約聖書で神からの贈り物を意味する宗教的な言葉だ。20世紀の初頭にドイツの社会学者マックス・ウェーバーが、法や伝統による支配と並ぶ第三の支配のあり方を「カリスマ的支配」と呼んで、この言葉を広めた。

カリスマの支配とは、特別なリーダーの魔法のような能力や言葉に、多くの崇拝者達が「自ら進んで」「情緒的に」服従してしまう関係のことだ。

それがブログの有名人であれ、断捨離上手な主婦であれ、塾の熱血教師であれ、神がかったスターに、わぁーっと陶酔してしまう人間の性向は、ウェーバーの時代も今どきのカリスマ現象も、基本的には変わらない。

クライスラーを破綻から救ったリー・アイアコッカからアップル創設者のスティーブ・ジョッブズまで、特に80年代以降の米国から始まった今のグローバル企業文化には、カリスマ経営者を個人崇拝する傾向が強い。

カリスマとは「奇跡」を起こす人だと、ウェーバー は言った。企業の事業計画も今では単に「プラン」とは呼ばれず、「ミッション」とか「ビジョン」 など、もともと宗教的な言葉であった用語が多用される。事業の大改革や業績の大躍進など、カリスマ経営者にはキリストの奇跡のような大きな変革が期待されるようになったのだ。

ゴーン元会長が「カリスマ」と呼ばれたのも、まさにマジックのような大きな変革を成し遂げたためだ。1999年にルノーと資本提携した瀕死の日産に送り込まれ、3ヶ月で「リバイバルプラン」を作成。冷徹なリストラで「コストカッター」と陰口を叩かれながらも、翌年には仰天の黒字転換を果たし、2兆円以上の巨額赤字を4年で完済した。

一方、「奇跡」を起こせないカリスマの失墜は早い。日本でも住宅用建材のLIXIL(リクシル)に鳴り物入りで招かれたプロ経営者が二人、立て続けに事実上解任された例があるが、最近でもゼネラルエレクトリック(GE)のジョン・フラナリーCEOが一年あまりで更迭されるなど、欧米企業では経営トップの首のすげ替えが日常的に起こる。


更迭されたLIXILの瀬戸社長/Photo by Gettyimages

カリスマとは、どうもガバナンスには馴染まないもののようだ。ウェーバーはカリスマは官僚機構の対極にあり、規則に縛られず、自分の限界やルールを自分で決めてしまう、とも言っている。本質的に「型破り」なのだ。

カリスマは特別な人なのだから、特別な報酬が支払われるべきという考え方で、グローバルCEO達の報酬は、この数十年、天井知らずの上昇を続けてきた。同じ企業で働いても、トップと社員の中間的な報酬に「5000倍(!)」もの開きが出るという呆れた「社内格差」については以前このコラムで書かせていただいたが(過去記事)、今の米国上場企業のCEO(最高経営責任者)報酬は、「平均」が10億円以上だ。

カリスマCEOの報酬は、社内比較ではなく、他のカリスマCEOらの報酬を「ベンチマーク」として決められる。どのCEOも業界ベンチマークの真ん中より少し高めに自分の報酬を設定しようとする結果、ベンチマーク自体が毎年つり上がってきたのだ。

三菱自動車も合わせたルノー・日産グループの2017年の販売台数は全世界で1060万台に達し、世界第2位に躍り出た。世界1位の独フォルクスワーゲン(VW)の1074万台に肉薄する。

その間ゼネラルモーターズ(GM)は世界4位に順位を落としたが、それでもGMのメアリー・バーラ社長は、日本円で20億円以上の報酬を手にする。その比較で、ゴーン容疑者が記載されていた10億円以下の報酬では「少なすぎる」と感じていたとしても、不思議ではない。

カリスマ経営の落とし穴

成功を収めて尊敬されるカリスマCEOでも、その威光が強くなりすぎると、ガバナンス上の弊害が増える。

組織内にカリスマに好かれようと個人的な奉仕に勤める「イエスマン」が増え、トップが過大なリスクを取って暴走しても、それに歯止めをかける人間がいなくなることが、その一つだ。

粉飾決算で2001年に破綻したエンロンは、エネルギー分野に金融工学を駆使したトレーディングと時価会計を導入し、ブロードバンドから「天気」を取引をする天候デリバティブまで貪欲な新事業の開発で、一気にIBMの売上を抜いた。ガス油田など資産が重い従来事業を、資産効率の高い「アセットライト」の事業モデルに大転換したとして、フォーチュン誌から「最も革新的な企業」と讃えられた。

その中心となったのが、ジェフ・スキリングCEO。社内では、映画「スターウォーズ」にちなんで「ダースベーダー」と呼ばれていた。(なお、実質創業者のケネス・レイ会長のあだ名は「皇帝」)徹底した成果主義を導入し、5段階の勤務評価で最低の「5」がつく1割の社員が毎年クビになるという凄まじい人材管理を行った独裁者に、逆らう者はいなかった。

エンロンの試みは革新的だったが、そのマジックは高株価と過度なリスクテイキング、そして不正な会計操作に支えられた脆弱なものだった。アセットライトを謳いながら実際には事業拡大によって資産と負債は膨らんでいたが、それはSPE(特別目的事業体)と呼ばれる帳簿外の関係会社を多数作るやり方で、隠されていたのだ。

マジックが消えてカリスマが地に落ちた時、ピーク90ドルをつけたエンロン株は紙くず同様となり、社員年金を含めた多くの投資家が被害を被り、約2万人の従業員が職を失った。

限界に挑戦すること、がモットーだったスキリングCEOは少数の精鋭らを毎年氷河や砂漠の冒険に連れて行き、リスクを奨励する企業文化を植え付けていた。その子飼いの一人が、「ジェダイ」などという名前のSPEを作って不正会計に直接関与したアンドリュー・ファストウCFOだった。でも、このCFOはカリスマを心底崇拝していたらしい。自分の子供の名前までCEOにちなんでつけたと言われる。

日産の事件では、ゴーン容疑者と共に逮捕された代表取締役のグレッグ・ケリー容疑者が報酬隠しを主導していたと言われるが、ここにもカリスマを客観的に見ることができず、盲目的に自ら奉仕してしまう側近がいたのだろうか。


なぜガバナンスは機能しなかったのか

カリスマへの極端な権力集中は、企業の私物化にもつながりやすい。日本円にして100億円以上の横領で実刑を受けた米複合製造業タイコ社の事件では、コズロウスキー元CEOが約60万円する自宅のシャワーカーテンまで会社の金で買っていたことが、今でも語り草になっている。日本でも大王製紙創業家出身の前会長が、ファミリー企業から100億円以上借りてカジノで散財した例がある。

問題は、本来こうした経営者の暴走や企業の私物化を防ぎ、株主の価値を守るために取締役会が存在するはずなのに、多くのケースでそれが全く機能していないことだ。

なぜかーー。

まず一般的な取締役会では、社長をはじめとする経営陣がずらっと取締役を兼務している。「自分で自分を監督する」のは、基本的なガバナンスの矛盾だ。日産の場合は、報酬設定委員会も作られていなかったから、実態としてゴーン容疑者が自分で自分への報酬を自由に決定できる仕組みになっていた。

経営と監督を分離し、取締役会の独立性を担保するために社外取締役を置くことが奨励されているが、実際にはその人選が問題となる。社外取締役が経営者との個人的な関係から選ばれていたり、多額の報酬を得て経営陣に恩義を感じていれば、反対意見は言いづらい。

エンロン事件の後、米国のガバナンスコードは強化され、過半数の社外取締役が義務づけられるようになった。カリスマCEOが強くなるのなら、ガバナンスも強化され、両者に良い緊張関係が生まれるのが好ましい。

日産のケースでは、ただでさえ利益相反の温床になりやすい親子上場にカリスマ経営者がいて、そこに世界有数の自動車グループをどちらが支配するのかという日仏両政府の思惑まで加わって、ガバナンスはさらに不透明だった。

今回の騒ぎを日本側経営陣による「クーデター」と見る論調は強いが、実際にルノーと日産の取締役会同士の綱引きも始まっている。日産の筆頭株主であるルノーは統合を一気に進めるのか、日産がルノー株を追加取得してルノー側の議決権を解消させることは可能か。また、第三者は登場するかーー。株の支配をめぐるドラマはむしろここから始まりそうだ。

しかし会長の逮捕という事態の後では、今後のアクションの前提として、どちらの取締役会も一般株主にきちんとしたガバナンスを示せるかどうかが問われるだろう。

カリスマなきあとの日産の経営を心配する声も強い。でも、「カリスマ」とはなんだろう。カリスマ経営者は、一般社員の何百倍の報酬に値する特別な力を本当に持っているのか、それともそう期待する周囲の思い込みだけなのか、という疑問も残る。

「カリスマ」という言葉を広めたウェーバーでさえ、その特別な力については、「本当に持っているのか、そう自称しているだけなのか、そう思われているだけなのか、それは問わない」などと、わざわざ断っているのである。


72. 中川隆[-13728] koaQ7Jey 2018年12月03日 12:40:31 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21619] 報告
ゴーン容疑者は果たしてクロか、珍しい報酬制度で分かれる違法性の判断
https://diamond.jp/articles/-/187211
2018.12.3 ダイヤモンド・オンライン編集部

日産自動車の元会長、カルロス・ゴーン容疑者が逮捕され1週間余りが経過し、事件の内容や構図が徐々に明らかになってきた。その中で、「ストック・アプリシエーション権」(SAR)という報酬制度がクローズアップされているが、日本ではなじみが薄い。そこで、制度の概要や、なぜゴーン容疑者がこの報酬制度を使ったのか、専門家に聞いた。(ダイヤモンド・オンライン編集部 田島靖久)

ゴーン容疑者逮捕で
問われた報酬は2種類

 ゴーン容疑者の逮捕容疑は、「有価証券報告書虚偽記載」。報酬の受け取りを退任後に先送りし、その分を有価証券報告書に記載していなかった疑いがあるというものだ。報酬を少なく見せ、高額報酬の批判を避ける狙いがあったと見られている。

 有価証券報告書に記載されていなかった役員報酬は大きく2つ。1つは、受け取りを先送りした「金銭報酬」、そしてもう1つが株価の上昇と連動した額の金銭を受け取れる「ストック・アプリシエーション権」(SAR)の2種類だ。

 このうち、金銭報酬は2018年までの8年間で合計約80億円、SARに関しては4年間で計約40億円分とされており、東京地検特捜部は15年3月期までの5年間分、約50億円を容疑の対象としている模様だ。

日本でなじみが薄いSARは
“疑似”ストックオプション

 ここで出てくるSARという報酬は、日本では極めてなじみが薄い。導入している企業は、大手であれば日産のほか、外食のすかいらーくくらいしかないからだ。

 では、どのような報酬なのか。詳しく見ていくことにしよう。

 昨今、外国人株主の増加や株主重視の経営などが叫ばれる中、法人税制における損金算入の改正なども相まって、業績連動制の役員報酬を導入する企業が増えている。

 主なものとして、在任時の報酬は(1)特定譲渡制限付株式、(2)特定交付信託、(3)ストックオプション(SO)、(4)パフォーマンス・シェア(PS)、(5)パフォーマンス・キャッシュ、(6)ファントム・ストック、(7)ストック・アプリシエーション権(SAR)がある。

 役員報酬やコーポレートガバナンスに詳しいマーサージャパンの井上康晴プリンシパルは、SARについて、「疑似ストックオプションと呼ばれるもの」だと解説する。ストックオプションは株式が交付される報酬だが、SARは株式に連動した金銭報酬のため、“疑似”と言われるというのだ。では、井上氏の説明に耳を傾けてみよう。

 SARを理解するためには、まずはストックオプションについて理解する必要がある。

 ストックオプションとは、例えば市場価格が1000円の株式を1100円で購入する権利を付与するもの。いわば1100円で株式を購入できるクーポン券のようなものだ。クーポン券をもらった経営陣は、頑張って経営して株価を1200円にすれば、1100円で購入することができるので、市場価格との差額100円をゲットすることができる。

 SARは、これを金銭で行う仕組み。付与された時点で株価が1000円で、目標株価を1100円に設定したとする。その後、株価が1200円になれば、差額の100円を金銭でもらうというというものだ。

ストックオプションが断られ
仕方なくSARを選んだか

 では、性格がほぼ同じであるにもかかわらず、なぜ株式と金銭の2つの制度があるのだろうか。井上氏によれば、「株式を媒介するストックオプションには2つのデメリットがあるから」と語る。

 具体的には、(1)ストックオプションは実際に株式を発行するため、ダイリューション(希薄化)が起きる可能性があり、既存株主に影響を与えかねないこと、そして(2)日本に居住していない外国人に株式を付与する場合、さまざまな制度上の問題から手続きが煩雑で、受ける金融機関がほとんどないというものだ。

 こうしたデメリットを解消するため、日産のように「経営者が外国人で、かつ非居住者の場合にはSARを採用するメリットがある」(井上氏)というわけだ。

 ただ、SARにもデメリットはある。ストックオプションであれば、報酬資金はマーケットから調達することになるが、SARは金銭のため会社が拠出することになり、会社からしてみればキャッシュアウトすることになるため、通常の制度設計では上限額設定を行う。

 また、ストックオプションの場合は株式であるため、権利を行使するタイミングをうまく見計らえば、ある意味、青天井で報酬を受け取ることができるが、SARの場合は金銭のためそうはいかない。そして、株式よりも金銭の方が課税割合が大きく、取られる税金も大きい。

 そのため、「報酬制度の先進国である米国などでは、ストックオプションにパフォーマンス・シェア(中長期の業績目標の達成度合いに応じて株式を役員に交付するもの)を組み合わせた報酬制度が中心となっている」(同)という。

 では、なぜ日産はSARを採用したのか。事情に詳しい専門家は、「当初はストックオプションを望んだのだろうが、ゴーン容疑者が非居住の外国人であったこともあって金融機関が嫌がり、仕方なくSARを選択したのではないか」と見ている。

 今回の事件では、こうしたSARをめぐって、他の役員は付与された分について有価証券報告書に金額を記載していたにもかかわらず、ゴーン容疑者だけは18年3月期までの4年間に得た計約40億円分について記載していなかったことが有価証券報告書虚偽記載だとされている。

ゴーン容疑者は本当にクロか
判断分かれる違法性

 だが、実はその違法性をめぐって議論が分かれている。というのも、SARの場合、開示義務が生じるタイミングが、「SARを付与された時点」という見方と、「権利行使が可能になった時点」との見方があって判断が分かれており、運用は各企業によって違うのが実態だからだ。

 しかも、これまでの報道などによればゴーン容疑者は「退職後に受け取ろうと考えていた」とされており、「実際に支払われたわけではなく、退職後にもらえるであろう“期待権”のようなもの。それを有価証券報告書に載せなかったといって、罪に問えるのか微妙なところ」との見方を示す専門家もいる。

 ただ、ゴーン容疑者の報酬をめぐってさまざまな疑惑が噴出する今、「報酬委員会や指名委員会など任意の委員会がなかったばかりか、ゴーン氏が就任して以降、途中まで社外取締役が1人しかいなかったといった理由で、チェック機能が働いていなかったのは間違いない。ガバナンス面でいえば、日産は他の企業に比べて2〜3周は遅れていたと言える」(コーポレートガバナンスに詳しい専門家)のは間違いない。

 ゴーン容疑者がクロなのか、それともシロなのかについては、今後の捜査を見守る必要がある。だが、ゴーン容疑者を解任するだけでなく、日産自身がガバナンスについて見直さなければ、根本的には何も解決しないのかもしれない。

73. 中川隆[-13725] koaQ7Jey 2018年12月03日 17:19:54 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21622] 報告

日産ゴーン氏、結婚披露宴はベルサイユ宮殿で 「裏報酬」加えると自動車業界で世界1の高給取り
木村正人 | 在英国際ジャーナリスト 11/21
https://news.yahoo.co.jp/byline/kimuramasato/20181121-00104929/


今年のカンヌ国際映画祭にキャロルさんと現れたゴーン容疑者(写真:Shutterstock/アフロ)


「王様と女王様に相応しい披露宴」

[ロンドン、パリ発]約50億円の報酬を隠していた容疑で東京地検特捜部に逮捕された日産自動車会長カルロス・ゴーン容疑者は2大陸にまたがるルノー・日産・三菱自動車アライアンス(連合)の司令塔であり、広告塔でもありました。

ゴーン容疑者は例年、キャロルさんと仏カンヌ映画祭のレッドカーペットに現れ、セレブリティーのような注目を集めていました。

2016年秋、ベルサイユ宮殿の大トリアノン宮殿を借りて執り行われたキャロルさんとの結婚披露パーティーには120人のゲストが招かれ、「王様と女王様に相応しい」と騒がれました。雇われた俳優たちは18世紀のコスチュームで着飾り、花を添えました。

ゴーン容疑者は日産のオランダ子会社を使ってブラジル・リオデジャネイロのリゾート地コパカバーナビーチや、ゆかりのあるレバノン・ベイルートで高級マンションを購入。

パリやアムステルダムの住宅も自宅代わりに使っていたのに家賃を支払っていませんでした。家族旅行も日産持ちだったと報道されています。

年約20億円の高額報酬をお手盛りで決め、代表取締役グレッグ・ケリー容疑者ら側近と結託して報酬の半分を隠して日産を私物化していました。そのさまは「フランス最後の絶対君主ルイ16世」にたとえることができるかもしれません。

「メディア出演で傲慢な態度も」

ジャーナリスト歴40年で仏名門紙の編集長を務めたベテラン経済ジャーナリスト(匿名希望)に仏在住ジャーナリスト、西川彩奈さんを通じて質問してもらいました。

――ゴーン容疑者逮捕がルノーに与える影響は

「ゴーン氏がルノーの最高経営責任者(CEO)兼会長であるため、ルノーは日産・三菱と直接関連している。日産がルノーに15%出資をしているのに比べ、フランス政府は15.01%出資している。そして、ルノーは日産の43.4%の株主だ」

「このルノーと日産は密接に関係しており、1社に何かあると、もう1社に影響が出る。日本の裁判所での結果にかかわらず、ゴーン氏がルノーのCEOにこのまま留まり続けることは私の見解では不可能だと思う」

――ゴーン容疑者が日産再建で果たした役割をどう評価するか

「ゴーン氏の実績は1999年に日産を倒産の危機から救ったことだけでなく、ルノー・日産・三菱のアライアンスを作ったことだ。その前には、ダイムラーとも戦略的提携を結んだ」

「早い時期から電気自動車(EV)に力を入れたことなど、競争が激しくグローバル化が進む自動車業界で、ゴーン氏は誰よりも地理的にも、技術的にも最先端を走っていた」

「しかし、メディア出演などで、しばしば傲慢な態度も目立った。私の見解では、ゴーン氏が創設したアライアンスはルノー、そして日本の2社にとっても相互作用として有益だったと思う」

――日産・ルノーの合併もしくは経営統合の行方をどう見るか

「たとえゴーン氏がルノー・日産・三菱アライアンスを作った有能な経営者だとはいえ、日産とルノーの関係は今までと同じようにはいかないだろう」

「私の見解では、日産は、同社の43%の株を所有するルノーとの関係を修正することで、今回の状況を有利にすることもできると思う。過去に、日産はゴーン氏を迎え、会社を再建してくれたことに感謝しているはずだ」

「しかし、日産はルノーとの統合はおそらく望んでいないだろう。一方のルノーは、特にアライアンスにさらに強い法的な根拠を与えるため、統合を望んでいる」

――日本で外国人社長は成功しないジンクスがあるが、それについてどう思うか

「確かに、日本で成功する外国人経営者の名はあまり耳にしない。日本企業の外国人経営者としてまず頭に浮かぶのが、ゴーン氏と、ハワード・ストリンガーだ。ストリンガー氏は米放送局CBSでの勤務を経て、1997年にソニー入社、8年後にCEOとなった」

「ゴーン氏は現代の日本経営史では、特別なケースだ。彼は『GAIJIN(外人)』のままでい続けたが、同時に、日本の経営者だけでなく、一般の人々まで魅了した」

「ゴーン氏は有名人になり、彼の人生は『カルロス・ゴーン物語』という漫画にさえもなった。ゴーン氏が働き者だったことも、日本社会の価値観の中で受け入れられた要素だろう」

「彼はフランス、レバノン、ブラジル、という自身の文化背景をビジネスにも応用しようとした。一方で長い間、彼の報酬は莫大すぎると判断されていた」

「特に、日本ではCEOの報酬が『慎ましい』ことが『謙虚で有能な会社』というイメージを作ると考えられている。そのような日本社会でだからこそ、彼の高額すぎる報酬、そして今回の事件が彼の地位・名声を失わせたのだろう」

ゴーン氏の報酬は自動車業界で世界1

米CNNビジネスがまとめた2016年の自動車メーカーCEOの報酬は次の通りです。

ゼネラル・モーターズ

2260万ドル(約25億5000万円)

フォード

2210万ドル(約25億円)

フィアット・クライスラー

1060万ドル(約12億円)

フォルクスワーゲン

770万ドル(約8億7000万円)

一番低かったのはテスラのイーロン・マスク氏の3万7584ドル(約424万円)でした。

ゴーン容疑者の報酬は3社で約19億円、隠した分も加えると約29億円となり、自動車業界では世界最高の報酬を得ていたことになります。

ちなみにトヨタ自動車の豊田章男社長の報酬と賞与は計約3億8000万円でした。

ゴーン容疑者がいなければ、今の日産もルノーもなかったでしょう。フランスのエマニュエル・マクロン大統領や、英国のテリーザ・メイ首相とサシで話せる経営者が「ゴーンなき日産」にいるでしょうか。

日産は「マイクラ」をフランスのルノー工場で委託生産しています。アライアンスはルノー工場で3ブランドの次世代商用車を生産する計画を発表したばかりです。

時価総額約4兆2400億円の日産を時価総額約2兆2500億円のルノーが支配し、社会主義的なフランス政府がルノーに大きな発言権を持つ構造はいびつです。

フランスの雇用とルノーに配慮した経営が日産にとってプラスかと言えば明らかにマイナスです。

今後、ルノーと日産・三菱の間には遠心力が働くでしょう。ゴーン容疑者というカリスマ経営者を失って3社の合併や経営統合話は宙に浮き、アライアンスは漂流を始める恐れがあります。
https://news.yahoo.co.jp/byline/kimuramasato/20181121-00104929/

74. 中川隆[-13726] koaQ7Jey 2018年12月04日 08:11:49 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21646] 報告

「ゴーンは自分さえ稼げばよい」 日産元取締役・奥野信亮氏インタビュー 2018.11.23
https://www.iza.ne.jp/kiji/politics/news/181123/plt18112300340001-n1.html


日産自動車の元取締役で自民党の奥野信亮(しんすけ)元総務副大臣(74)=衆院比例近畿=が産経新聞のインタビューに応じ、カルロス・ゴーン容疑者について「外資系の経営者だ。『世界は自分中心で動いている』『自分さえ稼げばよい』という感じがする」と語った。今回の事件の背景に関し「社内にイエスマンだけが残り、ガバナンスの問題につながった」とも指摘した。

 奥野氏は昭和41年に日産に入社し、販売促進部長などを経て平成8年に取締役に就任。11年に当時の子会社の総合物流会社の社長となった。転身は、ゴーン容疑者が日産社長に就任する約2カ月前のことだった。

 「日産の業績が悪く、(フランスの自動車大手)ルノーから『最強のコストカッター』がくると話題になっていた。当時の副社長に『(奥野氏が)いたら大げんかになる』と言われ、子会社に行った。日本は、みんなが納得できる収入を得て『幸せになろうよ』という文化だ。文化が違う」

 奥野氏は日産本社を去った理由をこう振り返る。


 ゴーン容疑者はコストカットと子会社株式売却による経営再建を進め、日産は「V字回復」を果たした。奥野氏は「やれることをやり、成果を出した。われわれ(旧経営陣)も悪かった」と評価した。

 一方で、ゴーン容疑者の経営方針の欠点として、取引先会社との付き合い方をあげた。例えば、以前は複数の保険会社と取引関係にあったが、ゴーン容疑者は一番安い1社に絞ったという。奥野氏は「切られた他社は『それなら日産とは付き合わない』となる。コストは削れても、車は売れなくなる」と解説する。

 奥野氏は13年にMBO(経営陣による企業買収)の形で日産から完全独立した。奥野氏は当時のゴーン容疑者について「買収額を提示したら、素直に受け入れた。金に換えられるからよかったのだろう。ビジネスライクだ」と指摘する。

 日産関係者と話す際、よく話題に上るのはゴーン容疑者の高額報酬という。奥野氏は「日本企業は外国人に弱すぎる」と主張。「受け入れる際には『ゴーンに任せる』となり、社内は何も言えない状況だった。モノが言えそうな人は外に出され、イエスマンだけが残った」と振り返る。

 受け入れを決めた「当時のトップがバカだった」とも語った。(沢田大典、佐々木美恵)


【インタビュー詳報】

 率直な感想?(カルロス・ゴーン容疑者は)外資系の経営者だな。海外の子会社の金で住宅を買ってもらっていたというが、事実なら、悪いやつだ。「世界は自分中心で動いている」「自分さえ稼げばよい」という感じがするよね。日本は違うだろう。みんなが納得できる収入を得て「幸せになろうよ」というのが日本文化だ。基本的には、文化の違いですよ。

 日産の取締役だった平成11年、副社長から「ゴーンがくるんだけど、お前がいたら大げんかになる」といわれた。「そうだね」といって、ゴーンが日産社長になる2カ月前に辞め(子会社の社長になった)。上の人たちも配慮してくれたんだね。

 「最強のコストカッターがくる」と話題になっていた。ゴーンが日産に来るのは(フランスの自動車大手)ルノーのチョイス。「強欲」という評判は当時は聞かなかった。経営会議などで議論はしたが、社長が「決めてきた」というのだから、しようがない。当時のトップがバカだった。

 ゴーンを最初に見たのは11年5月。日産の役員食堂でひとりでピラフを食べていた。


〈12年3月、奥野氏は別の日産子会社と合併するためにゴーン氏と交渉。最初は難色を示していたが「1億円の利益を出す」「リスクは奥野氏側へ」などの条件で合意した。しかし1週間後にゴーン氏の側近から「利益は6億円」とハードルを上げられた〉

 そういうこともあって、13年に日産から(子会社を買い取り)独立した。ゴーンは売らないと感じていたが、交渉したら割と素直に「いいよ」と。彼は自分の成果を出さなきゃいけないから、金に換えられるものはどんどん換えた。ビジネスライクだった。

 日産でのコストカットは、僕らでも分かるアイデアだった。どんどん切った。でも、日本文化にそぐわないものがあった。ダメだよ、と思ったものもある。損害保険や自動車保険は、複数の会社と、お互いに助け合うというやり方をしていた。でも、ゴーンはいちばん安い1社だけ。他は切ってしまう。他社は「もう日産とは付き合わない」となり、車が売れなくなる。だから一時期、業績が悪化したでしょう。

ゴーンは自分の気に入らない人は捨てていく。抵抗する人は外に出す。周りにイエスマンだけが残る。自分と同じ意見の人ばかりだと世界が狭くなる。これがガバナンスの問題につながっている。

 事件後、日産関係者とは話していない。こうなる前によく聞いたのは「しっかり経営している。ただし、給料が高すぎる」ということだ。日産に限らず日本企業は外国人に弱すぎる。日本人経営者にも同じように払えと思うよ。日本人の経営者を育てていかないと。

 日産がルノーとの関係見直しなどを検討しているんだってね。腹の据わった人間が何人いるかだな。外部から人材を引っ張ってこないとできないとも思う。僕に「いつ、日産会長として戻るのか」と言ってくる人もいる。もちろん笑い話だよ。(沢田大典)

 【プロフィル】奥野信亮おくの・しんすけ 昭和19年生まれ。慶応大卒。日産自動車取締役、総合物流会社、バンテック会長を経て平成15年の衆院選に自民党から出馬し初当選。衆院当選5回。父は奥野誠亮元法相

75. 中川隆[-13723] koaQ7Jey 2018年12月04日 08:21:21 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21646] 報告
ゴーン容疑者、会社のカネで“金ピカ”生活 4カ国に高級住宅 2018.11.22



 カリスマ経営者のハンパではない“銭ゲバ”ぶりが明らかになってきた。逮捕された日産自動車会長のカルロス・ゴーン容疑者(64)がブラジルやフランスなど世界4カ国で利用していた高級住宅は、日産関連の企業が無償で提供していたものだった。

 関係者によると、ゴーン容疑者が利用していた高級住宅は、出身地のブラジルのリオデジャネイロ、ルノー本社のあるフランスのパリ、日産の子会社があるオランダのアムステルダム、ルーツがあるレバノンのベイルートの4カ国。オランダの日産子会社が購入し、ゴーン容疑者はタダで使っていたという。

 ブラジルきっての観光地コパカバーナ・ビーチ。年間を通して観光客が絶えないビーチは、年またぎの大花火大会が有名で、サッカー元ブラジル代表のロナウジーニョなどセレブ御用達として知られる。海岸沿いのホテルは、平日でも1泊約10万円もするような部屋が多く予約困難で、すでに年末年始は満室状態になっている。

 ビーチを見下ろす13階建てマンション。ゴーン容疑者は6階のフロア全てを占める約600平方メートルを住居として利用していたが、ぜいたくにもカーニバルが開催される2〜3月ごろしか訪れることはなかったという。ゴーン容疑者はリオ五輪の聖火ランナーも務めるなどブラジルへの愛着が深いことで知られる。

 パリで利用していたとされる高級住宅は、セーヌ川やエッフェル塔にも近く、世界の要人やセレブが多く住んでいる。最低でも100平方メートルするというマンションも、姿を見せることは多くなかったようだ。

 そのほかにも幼少期を過ごしたレバノンや、オランダも高級住宅で、購入や改築費用などすべて合わせれば数十億円ともいわれている。

 海外で利用されていた高級住宅は、正当な理由がないにも関わらず、ゴーン容疑者は賃料を支払っていなかったという。東京地検特捜部は、会社側から実質的な利益を得ていたと判断。これについても報酬として有価証券報告書に記載する義務があったとみている。

 「コストカッター」の異名を持ち、社員のリストラで業績を上げたゴーン容疑者だが、会社の金で自らの私腹を肥やしていたとは、開いた口がふさがらない。
https://www.iza.ne.jp/kiji/events/news/181122/evt18112216390034-n1.html

76. 中川隆[-13728] koaQ7Jey 2018年12月04日 09:36:43 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21655] 報告

ゴーン容疑者の退任後報酬は確定か否か 対立鮮明
12/1(土) 22:14配信 産経新聞
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181201-00000586-san-soci

「退任後の報酬」をめぐりゴーン容疑者らと特捜部は対立している


 日産自動車の前会長、カルロス・ゴーン容疑者(64)の報酬過少記載事件は、ゴーン容疑者らの取り調べでの供述が明らかになってきたことで、東京地検特捜部との対立の構図が鮮明になってきた。最大の焦点は、退任後に受け取ることにした巨額の報酬を有価証券報告書に記載する義務があったかどうかだ。

 ■「耐えられない」

 ゴーン容疑者らは東京・小菅の東京拘置所で、英語の通訳を通して特捜部検事の取り調べを受けており、その様子は全て録音・録画されている。関係者によると、ゴーン容疑者は「嘘の自白をすると自分の評判が落ちるので、それは耐えられない」と話し、自らの主張を述べているという。

 ゴーン容疑者は、側近で前代表取締役のグレゴリー・ケリー容疑者(62)と共謀し、平成22〜26年度の5年分の報酬を約50億円過少に有価証券報告書に記載したとして金融商品取引法違反容疑で逮捕された。

 ゴーン容疑者は役員報酬の開示が義務化された22年以降、自身の報酬20億円前後のうち、報告書には約半分の10億円前後と記載し、退任後に8年分の計約90億円をまとめて受け取る計画だったとされる。

 ■一部にサインも

 金商法は、役員報酬を将来受け取る場合でも、金額が確定した時点で各年度の有価証券報告書に記載するよう義務付けており、ゴーン容疑者の退任後の受領額が確定していたかが、事件の最大の焦点となる。

 捜査のカギとなっているのが、特捜部が入手したとされる覚書だ。覚書は複数の種類があり、退任後に受領予定の報酬額などを記したもののほか、一部にはゴーン容疑者自身のサインもあるという。その一つに「雇用契約」との表題でケリー容疑者が作成した文書があることも判明。22年から毎年作成され、ゴーン容疑者が退任後に、日産のコンサルティング業務や競業を避けるための契約金として報酬を受け取ることが記されていたという。

 特捜部はこれらの覚書が将来の受領額が確定していたことを示す決定的証拠とみているもようだ。

 一方、ゴーン容疑者は退任後に報酬を受け取る計画があったことを認め、「高額の報酬が開示されれば、従業員の労働意欲が下がると思った」と理由を説明。退任後の報酬については「あくまで希望額で、退任時には世界経済や日産の業績が落ち込んでいるかもしれない」「新しい経営者が支払いを拒否する可能性もある」などと説明し、「受領額は確定していないから記載義務はない」と供述している。ケリー容疑者も「将来の支払いは検討段階で確定していない」と容疑を否認している。

 企業会計に詳しい青山学院大の八田進二名誉教授は「ゴーン容疑者の主張は全く無理筋」とみる。「会計の基本からすれば、本人が役員報酬と認識した時点で支払い時期に関係なく経費計上しなければいけない。それまで20億円をもらっていて開示義務化と同時に不記載が始まったのは意図的としか思えない」と話す。

 ■投資判断影響は

 今回は役員報酬の虚偽記載が金商法違反に問われた初のケースで、過少記載が投資家の判断に影響を与える「重要な事項」に該当するかどうかの立証も必要になる。元検事の郷原信郎弁護士は「報酬10億円前後の差は、日産の事業規模からすれば投資判断を変えるほどではない。日産に将来利益が出た場合に報酬をもらう約束なのであれば、それを決めた期の投資判断に影響しないのではないか」と疑問を呈する。

 違法性の認識をめぐっても主張は対立する。検察幹部は「報酬を後払いにしたこと自体が意図的な『報酬隠し』だ」との見方を示す。ゴーン容疑者は「ケリー容疑者に任せており、報告を受けて適法だと思った」。ケリー容疑者は「金融庁など内外に相談して適法だと回答を得ていた」と供述している。

77. 中川隆[-13733] koaQ7Jey 2018年12月04日 11:37:57 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21664] 報告

ゴーン容疑者報酬年々増…不記載9年で95億円
12/4(火) 6:12配信 読売新聞
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181203-00050094-yom-soci



 日産自動車前会長のカルロス・ゴーン容疑者(64)の役員報酬を巡る有価証券報告書の虚偽記載事件で、2009年3月期以降のゴーン容疑者の報酬の詳細が関係者の話で判明した。報告書の不記載分を含めると、実際の報酬はほぼ毎年右肩上がりに増額されており、不記載分は、役員報酬の個別開示制度が始まった10年3月期から直近の18年3月期までの9年間で、計約95億円に膨らんでいた疑いがある。

 報酬の詳細は、ゴーン容疑者の指示で前代表取締役のグレッグ・ケリー容疑者(62)らが作成した「覚書」などに記されていたという。東京地検特捜部も同様の内容を把握しており、ゴーン容疑者が自らの報酬を詳細に決めながら、その一部を意図的に報告書に記載しなかったとみて調べている。

78. 中川隆[-13734] koaQ7Jey 2018年12月04日 17:39:48 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21673] 報告

ゴーン前会長の後継、日産が拒否
12/4(火) 15:54配信 共同通信


 日産自動車が前代表取締役会長のカルロス・ゴーン容疑者と同等の権限を持つ後継者を受け入れるようフランス大手ルノーから要求され、拒否していたことが4日分かった。ゴーン容疑者1人に権限が集中した経営体制を見直すため、日産の社外取締役は同日、後任会長の選定を本格化させた。ルノーが人事面で主導権の維持にこだわれば、意見調整が難航する可能性もある。

 日産は、企業連合を組むルノーから最高執行責任者(COO)などの上級役員を迎える協定を結んでいる。ゴーン容疑者は長く社長と最高経営責任者(CEO)などを兼ねていた。

79. 中川隆[-13731] koaQ7Jey 2018年12月05日 06:01:23 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21679] 報告

仏マクロン、安倍首相に日産・ルノー介入を要求し拒否される…G20で冷遇、仏国内でも窮地文=渡邉哲也/経済評論家 2018.12.03
https://biz-journal.jp/2018/12/post_25772.html

G20での安倍晋三首相(右)とフランスのエマニュエル・マクロン大統領(左)(写真:代表撮影/AFP/アフロ)

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日仏首脳会談で釘を刺した安倍首相


 次に、採択された首脳宣言について見ていきたい。今回はアメリカの反対により「保護主義と闘う」という文言が入らなかったことが大きく報じられているが、筆者が注目したいのは29番目の項目だ。少し長いが、以下のような内容である。

「我々は、腐敗の防止及び腐敗との闘いに引き続きコミットしており、模範を示す。我々は、新たな行動計画2019-2021に合意し、『国有企業における腐敗防止及び清廉性の確保に関する原則』及び『公的部門における利益相反の防止及び管理に関する原則』を支持する。これらの原則は公的部門及び民間部門における透明性及び清廉性を促進する。我々は、我々のG20のコミットメントに沿ったものを含め、腐敗と闘いための実際的な協力を継続する。我々は、腐敗とその他の経済的犯罪との結びつき、及び、そのような犯罪関係の捜査対象者の送還及び奪われた財産の返還に関する、国際的な義務及び国内法制度と整合的な形での協力を通じたものを含め、そのような結びつきに対処する方法について更に模索する。我々は、関係国際機関に対し、次期議長国の下で、これらの課題に関して報告するよう求める。我々は、外国公務員への贈賄を犯罪とすることを含め、全てのG20構成国による国連腐敗防止条約の効果的な実施を求めるとともに、OECD外国公務員贈賄防止条約へのあり得べき加入に向けた作業に留意する」

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名指しこそされていないが、これは実質的にフランス政府とルノーおよびカルロス・ゴーン容疑者も該当するのではないだろうか。

 また、同宣言が採択される前、安倍晋三首相とフランスのエマニュエル・マクロン大統領が会談を行い、マクロン大統領は3社連合の安定維持を強調したものの、安倍首相は「今後については民間の当事者で決めるべきで、政府がコミットするものではない」と釘を刺している。いわば「フランス政府は口を出すな」というわけで、G20後のルノー・日産をめぐる日仏両政府の駆け引きも見逃せないポイントだろう。

マクロン大統領、G20で思わぬ“冷遇”?


 また、今回のG20では珍事が相次いだ。マクロン大統領夫妻は政府専用機で現地入りした際、待ち受けるはずのガブリエラ・ミケティ副大統領が不在で出迎える要人の姿がなかったことが伝えられている。とりあえず、マクロン夫妻は空港の作業員と握手を交わしたようで、迎えのクルマに乗るところでようやくミケティ副大統領が到着。結局は連絡ミスだったようだが、外交儀礼上はあり得ないことが起きたといえる。

 ドイツのアンゲラ・メルケル首相は搭乗した政府専用機に電気系統のトラブルがあり、途中で引き返してドイツ国内に緊急着陸する事態となった。その後、スペインの民間航空機で半日遅れで現地入りするという大遅刻を演じてしまった。

 意図的かどうかはさておき、G20で思わぬ“冷遇”を受けてしまったマクロン大統領は国内でも窮地に陥っている。パリをはじめとする各地で燃料税引き上げに抗議するデモが3週連続で行われ、一部が暴徒化した上に死亡者も出るなど大問題になっているのだ。

 かねて失業率が改善せず支持率が低下しており、閣僚の辞任も相次ぐなど反マクロンの動きが強まっているが、そこにゴーン容疑者の逮捕という予想外の事態も飛び込んできたため、フランスの政局は一気に不安定化している。2017年5月の就任以来、マクロン大統領は最大の危機を迎えているといっていいだろう。そして、それらの動きがルノー・日産の問題にどのように影響するかも、注視すべきポイントだろう。
(文=渡邉哲也/経済評論家)

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80. 中川隆[-13732] koaQ7Jey 2018年12月05日 06:27:22 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21682] 報告

ゴーン容疑者後払い報酬、自社株も検討 日産、会長退任2通り想定
2018.12.4



 日産自動車の前会長、カルロス・ゴーン容疑者(64)の報酬過少記載事件で、ゴーン容疑者に支払う退任後の報酬の一部について、日産社内でストックオプション(自社株購入権)が検討されていたことが4日、関係者への取材で分かった。2通りの会長退任シナリオを想定した報酬に関する覚書が作成されていたことも判明。東京地検特捜部は、退任後の報酬支払いが確定し、有価証券報告書に記載する義務があったことを示す証拠の一つとみて詳しい経緯を調べている。


 ゴーン容疑者と側近で前代表取締役のグレゴリー・ケリー容疑者(62)は、平成22〜26年度のゴーン容疑者の報酬を有価証券報告書に計約50億円過少に記載したとして、金融商品取引法違反容疑で逮捕された。

 ゴーン容疑者らは1億円以上の役員報酬の記載が義務化された22年から、実際の年間報酬約20億円のうち約10億円を記載し、残りをコンサルティング業務や競合他社に行かないようにする契約金などの名目で退任後に受け取ることを計画。ケリー容疑者が具体的な金額などを記載した覚書を毎年作成していたとされる。

 関係者によると、ケリー容疑者らは約2年前から、退任後報酬の支払い方法の一つとして、日産側からゴーン容疑者に新株予約権を発行し、実際の株価との差額を実質的な報酬とすることを検討。また、ゴーン容疑者は日産だけでなく、仏ルノーを含む3社連合の統括会長を兼ねていたため、日産だけを退任した場合と、同時退任した場合の2パターンを想定し、それぞれ契約内容や金額が異なる覚書を作成していた。

退任後の報酬に関する覚書は、支払い名目を記したもの以外にも複数存在し、作成の日付やゴーン容疑者のサインが入ったものもあった。一部にはゴーン容疑者の年間報酬を約20億円と設定し、このうち10億円程度を退任後に受け取ることが明記されていたという。

 特捜部はこうした覚書など多数の文書を押収しており、ゴーン容疑者が実際の報酬との差額を退任後に受け取ることが確定し、有価証券報告書への記載義務があったとみて調べている。


「世界のCEOと遜色ない金額を」

 東京・小菅の東京拘置所で連日、東京地検特捜部の取り調べを受けているカルロス・ゴーン容疑者。自身の報酬について、20億円以上の報酬を受け取っている世界の自動車大手の最高経営責任者(CEO)を例に挙げ、「自分は彼らと遜色ないくらい受け取れると思っていた」などと周囲に話しているといい、これが報酬を約20億円と設定した根拠とみられる。

 米自動車大手のゼネラル・モーターズ(GM)やフォード・モーターのCEOは、2016(平成28)年の報酬総額が24億〜25億円だった。ゴーン容疑者の実際の報酬は28、29年度はいずれも約24億円だったとされるが、有価証券報告書にはそれぞれ10億9800万円、7億3500万円と過少に記載していた。

 ゴーン容疑者は「開示すると従業員の労働意欲が下がる」との理由で、実際の報酬との差額をコンサルティング契約などの形で退任後に合法的に受け取ることにしたとし、「正式に決まっていないから記載義務はない」と容疑を否認している。

81. 中川隆[-13726] koaQ7Jey 2018年12月05日 08:19:16 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21682] 報告
>>80
>カルロス・ゴーン容疑者。自身の報酬について、20億円以上の報酬を受け取っている世界の自動車大手の最高経営責任者(CEO)を例に挙げ、「自分は彼らと遜色ないくらい受け取れると思っていた」などと周囲に話しているといい、これが報酬を約20億円と設定した根拠とみられる。


日本のCEOの報酬が欧米の半分以下になっている理由:


日本に来る外人観光客が増えたのは日本の物価が先進国で一番安いからだった

「東京」が初のトップに!英国人にとってお得な長距離旅行先―英メディア
人民網日本語版 配信日時:2017年9月21日(木) 15時50分


英ロイヤルメール社はある調査報告で、東京がイギリス人にとってもっともリーズナブルな長距離旅行先で、ブラジルのリオ・デ・ジャネイロが最も高いことが明らかになった。新華社が伝えた。

英ロイヤルメール社はある調査報告で、東京がイギリス人にとってもっともリーズナブルな長距離旅行先で、ブラジルのリオ・デ・ジャネイロが最も高いことが明らかになった。新華社が伝えた。

この「長距離旅行報告」という名の年度調査はコーヒー1杯、ドリンク1本、コーラ1缶、ワイン1杯、カクテル1杯、板チョコレート1枚、ミネラルウォーター1本、日焼け止めクリーム、虫よけスプレー及びペアのコース料理の10項目のコストにより調査を行っている。

英「デイリーテレグラフ」による調査結果の報道では、東京は10項目の合計が48.9英ポンド(1英ポンドは約151円)で、旅行先30都市のうちトップだった。同調査が開始されてから10年目になるが、東京は初のトップで10項目の費用は去年より23%安くなっており、2012年と比べると60%安くなっている。

トップ10は東京に続き、南アフリカのケープタウン、ケニアのモンバサ、スリランカのコロンボ、ベトナムのハノイ、インドネシアのバリ島、コスタリカのタマリンド、米国のオーランド、マレーシアのペナン島、ドミニカのプンタカナの順となっている。

一方で最も高い旅行先はブラジルのリオ・デ・ジャネイロで10項目合計160英ポンドという結果になった。ペアのコース料理が1食につき107.85英ポンドかかり、ドリンクは1本は平均で4.07英ポンドとなっている。(提供/人民網日本語版・編集TK)

_________


世界各国のビックマック価格

購買力平価という考え方がある。

世界各国の物価水準は摩擦が無く貿易されれば同じ物なら同じ価格になるように為替水準は調整されるはず、という理論だ。

そして世界中で売られているマクドナルドのビックマックを基準に購買力平価を計算したものが「ビックマック指数」だ。

以下の一覧は2015年1月時点で円換算した際の価格だ(1ドル117.77円 56か国)。

1位 スイス      888円 2.4倍
2位 ノルウェー    742円 2.01倍
6位 アメリカ     564円 1.52倍
15位 オーストラリア 509円 1.38倍
18位 ドイツ      501円 1.35倍
38位 日本       370円 

※ルクセンブルクは調査対象外
(世界のビッグマック価格ランキング 世界経済のネタ帳)
http://blogos.com/article/110634/


500円くらいでも日本ではそこそこ満足できる昼ご飯を食べられますが、欧米で5ドルや5ユーロ程度でまともな昼ご飯を食べられるということはまずありません。

私は、今日夜からオーストラリアのシドニーに出張ですが、シドニーでは普通のレストランで昼ご飯を食べても2000円程度はします。まさに「Japan is cheap」です。

私は、米国のビジネススクール(ダートマス大学タック経営大学院)を30年前に卒業し、今では同校のアジア地区のアドバイザリーボードのメンバーをしています。数年前に学校側からあった説明では、授業料が1年で7万ドル近くに上昇しているというのです。2年制の大学院ですからその倍の学費がトータルでかかります。もちろんそれ以外にも生活費がかかりますから、卒業までには最低でも2000万円くらいの費用がかかります。多くの学生はローン(MBAローン)を組むなどして資金をねん出します。

しかし、無事卒業さえできれば、それはすぐに取り戻せるのです。実は、卒業生の卒業後3年目の平均サラリーは18万5千ドル(約1900万円)なのです。これは優秀な人だけの数字ではなく平均です。3年後でこのレベルですから、それ以降はもっと稼ぐ人ももちろん大勢います。中には億円単位で稼ぐ人も少なからず出てくるのです。
http://blogos.com/article/187248/


食事も旅の楽しみの1つですが、スイスでは持ち帰り用のデリでも2,000〜3,000円かかります。

レストランでの食事は、場所にもよりますが、ファミレスのような場所で約2,500円、

雰囲気のよい店舗では最低6,000円は見積もらないといけないでしょう。

さらに良いサービスを受けたときは、10%ほどのチップを支払うのがマナーですので、それも勘定にプラスしなければなりません。

スイスのビックマックセットは12スイスフラン(1,440円)。

ポテトチップスは1袋700円以上します。


物価の高い理由、それはずばり人件費が高いからです。

スイスではファーストフード店でアルバイトした場合でも、時給は2,500円ももらえます。人件費がかかる分、商品の価格が高くなってしまうのです。
http://www.spintheearth.net/travel_switzerland_price/


スイスのチューリッヒは、世界の中でも物価の高い都市として知られる。

駅でミネラルウォーターを買えば4フラン、トイレの使用料に2フラン、つまり水を飲んで用を足すだけで6フラン(約600円)もかかる計算になる。

一説には、高技能職の移民以外は受け入れないために、あえて物価を高くしているとの説もあるほどだ。

一方、スイスの最低賃金は、毎月3500フラン(約35万円)にも上る。

これほどの高賃金だから物価が高くても生活できるわけだが、一般的な経済原則に反して、高賃金にも関わらず失業率も低い。
http://media.yucasee.jp/offshore-news/posts/index/646


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マカオ転職で給料4倍! このままでは日本の賃金が危ない! 2018年10月23日
http://www.itmedia.co.jp/business/articles/1810/23/news046.html#utm_source=yahoo_v3&utm_medium=feed&utm_campaign=20181112-013&utm_term=zdn_mkt-bus_all&utm_content=rel1-1


 日本で働いていた料理人がマカオのレストランに転職が決まり、年収が4倍になったという話がネットで話題となっている。

 中国の都市圏における経済発展は日本の想像をはるかに超えており、日本はアジアの中でも賃金が安い国となりつつある。日本人が仕送りなどを目的にアジアに出稼ぎに行くようになる日はそう遠くないのかもしれない。

アジアと日本の賃金の差が浮き彫りに。写真はマカオの繁華街(写真提供:ゲッティイメージズ)
アジアと日本の賃金の差が浮き彫りに。写真はマカオの繁華街(写真提供:ゲッティイメージズ)

アジアの賃金は想像以上に上がっている

 Twitterで情報発信している和食の料理人が、マカオのレストランへの転職が決まったとつぶやいたところ、日本とのあまりの待遇差にネット上でちょっとした話題となった。年収が4倍になり、医療費(歯科通院含む)も会社が100%負担してくれるという。

 現地レストランでのポストは副料理長ということなので、能力が高い人物の話ではあるが、同じスキルの人物でここまで年収に差が付くというのは少々驚きである。

 2017年における日本の1人あたりGDP(国内総生産)は3万8000ドル(430万円)だったが、マカオは7万7000ドル(約870万円)と日本の2倍以上もある。1人あたりのGDPは、その国の平均賃金と考えて差し支えないので、マカオでは平均的なビジネスマンが800万円以上の年収を稼ぐことは特に不思議なことではない。

 マカオは大規模なカジノが軒を連ねており、世界でも有数の豊かな地域として知られている。一方、日本ではサービス業に従事する人の賃金が異様に低いという事情もある。今回のケースはやや特殊な部類に入るかもしれないが、アジア全域で人件費が高騰しているのは事実である。

 マカオのお隣、香港の1人当たりGDPは4万6000ドル、シンガポールの1人あたりGDPは5万7000ドルといずれも日本より多い。中国は国土が広く、内陸部には貧しい地域もあるので全体の平均値は低いが、上海や深センなど沿岸都市部におけるホワイトカラー層の収入は、マカオや香港、シンガポールに近づきつつある。

 こうした地域でちょっとしたお店で夕食を食べると、料金が1万円近くになるのはごく普通のことなので、日本が相対的に貧しくなっているのは間違いない。


日本で携帯電話の料金が高く感じるのは経済力低下が原因

 こうした傾向は大卒の初任給にも如実に表われている。17年、中国の通信機器メーカー・華為技術(ファーウェイ)の日本法人が大卒初任給として40万円以上を提示したことが大きな話題となった。同社が就職情報誌で提示した新卒の初任給は、学部卒が約40万円、修士修了で約43万円。日本企業の大卒初任給は20万円程度、比較的給料が高い企業でも25万円程度なので、ファーウェイが圧倒的に高給であることは明らかだ。

大卒の初任給が高いと話題になったファーウェイだが……


 しかしファーウェイは日本人向けに特に高い年収を提示しているわけではない。

 近年はグローバル化の進展で、企業活動の標準化が全世界レベルで進んでおり、一定水準以上の企業の場合、社員の待遇についても、地域間での格差が縮小している。欧米企業における技術系社員の初任給は50万円台というところが多いので、ファーウェイ日本法人の初任給が特別高いというわけではない。

 日本では携帯電話の料金引き下げが政治問題となっている。携帯料金が高すぎるという政府の見解は半分間違っているが、半分は当たっている。

 携帯電話は典型的な設備産業であり、どの企業も同じような設備投資を行っている。規制料金が設定されていない限り、地域によって極端に通信料金に差が出ることはなく、総務省の比較調査でも日本だけが突出して料金が高いという結果にはなっていない。

 だが日本人の所得が相対的に下がっている現状では、同じ通信料金でも生活に与えるインパクトは違ってくる。通信料金が月1万円だったとして、大卒初任給が40万円の国と20万円の国では、料金に対する印象が異なるのは当然の結果といってよいだろう。

「中抜き」のビジネス慣習を見直すだけでも効果あり

 こうした事態を根本的に打開するためには、日本がもっと経済成長するしか方法はないのだが、ビジネスの慣習を見直すだけでもそれなりの効果がある。

 日本は現在、深刻な人手不足に陥っているが、その理由は人口減少だけではない。企業が過剰に人員を抱え込んでおり、本来は1人でできる仕事を1.5人あるいは2人で行っているというケースが多いのだ。業務をスリム化すれば、人手不足の一部は解消できる。

 例えば、日本で住宅設備の取り付けや修理といった各種作業を依頼した場合、顧客が支払った料金に対して、実際に作業をしている労働者が受け取る賃金はかなり少ない。仕事を仲介する事務的な作業に過剰なホワイトカラーが従事しており、これが全体の生産性を著しく下げている。

 欧米に行くと、それほど単価が高くない仕事をしている労働者が、大きなマイホームを購入していて驚かされることがある。こうした生活が実現できているのは、日本のような「中抜き」が少なく、労働者に代金の多くが渡っているからである。

 肥大化した事務部門が中間搾取する事業構造を見直さないと、賃金は上昇しないし、人手不足はますます深刻になるばかりだ。高いスキルを持った人ほど、海外で就労するチャンスを見出す結果となってしまうだろう。日本人がアジアに出稼ぎに行く時代の到来を懸念する前に、やるべきことはたくさんあるはずだ。


82. 中川隆[-13724] koaQ7Jey 2018年12月05日 09:36:52 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21682] 報告

ゴーン容疑者、報酬一覧表自ら修正…決定主導か
12/5(水) 7:17配信 読売新聞

 日産自動車前会長のカルロス・ゴーン容疑者(64)の役員報酬を巡る有価証券報告書の虚偽記載事件で、報告書への不記載分を含む毎年の実際の報酬額などを記したとみられる一覧表が作成された上、ゴーン容疑者がそれに修正を加えていたことが関係者の話でわかった。東京地検特捜部は、ゴーン容疑者が報酬額の決定過程に深く関与し、報告書への虚偽記載を主導していたとみて調べている。

 関係者によると、ゴーン容疑者は役員報酬の個別開示制度が始まった2010年3月期以降、高額報酬への批判を避けるため、20億円前後だった報酬の一部を退任後に「後払い分」として受け取ることを決定。前代表取締役のグレッグ・ケリー容疑者(62)らに指示し、確実に報酬を受け取れるよう、報酬の後払いや報酬額を明記した「覚書」を毎年作成させていたという。

83. 中川隆[-13723] koaQ7Jey 2018年12月05日 10:17:46 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21685] 報告
2018.12.05
「有能」という自己評価を根拠に高額報酬を要求する人びと

 劣悪な労働条件で働こうという日本人が少ないと嘆く一方、「有能な人材」を集めるために高額の報酬が必要だと主張する人たちがいる。こうした人たちは労働者を集めるために労働条件を改善し、賃金を上げるべきだとは考えず、外国から人を連れてこようと目論んでいる。

 労働条件や賃金は客観的に評価することができるが、「有能」という評価は主観にすぎない。企業、特に大企業の場合、社内の評価と社外の評価は別物。「有能」という自己評価を根拠に高額報酬を要求しているだけだ。

 カルロス・ゴーンだけでなく、重役になる人びとは社内で「有能」と評価されたのだろうが、外から見ていると有能な人は部長止まり、せいぜい平取締役だ。筆者自身の印象というだけでなく、そういう意見はしばしば聞く。

 同じような用語が「JIC(産業革新投資機構)」の報酬問題でも使われている。経営不振であるマスコミの社員が高給取りだと指摘された時の回答も同じだ。

 日本には昔から収入をステルス化する仕組みが存在するが、ゴーンは外国のケースを引き合いに出して弁明している。そうした仕組みが容認されているわけではなく、国際的な問題になっていることも事実だ。

 そもそもゴーンの手法はコスト・カット、つまり労働者の切り捨てであり、生産基盤を破壊することで目先の利益を確保するというもの。新自由主義が世界に広めたやり方だ。

 アメリカの新自由主義者が行っていることは基軸通貨であるドルの発行と流通したドルの回収。回収する仕組みが機能していれば、ドルを発行するだけで際限なく物を買い、戦争を続けることができる。ドルを回収する仕組みのひとつはサウジアラビアなどOPEC諸国に石油取引をドル決済に限定させること。ペトロダラーだ。もうひとつは金融規制の緩和による投機市場の肥大化。

 その投機市場は2008年に大きく揺らぎ、大手投資会社リーマン・ブラザーズ・ホールディングズが連邦倒産法の適用を申請した。つまり倒産。リーマン・ブラザーズを生け贄にして金融システム全体を救済したとも言われている。

 その際、アメリカ政府は巨大金融機関を「大きすぎて潰せない」ということで超法規的に救済、「大きすぎて罪に問えない」ということで責任者である重役たちの犯罪的な行為を不問に付す。それ以降、金融市場は無法地帯と化した。この無法地帯の支配者を庶民も「有能」だと信じているようだ。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201812050001/

84. 中川隆[-13720] koaQ7Jey 2018年12月05日 15:42:04 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21703] 報告

日産"社員に厳しくゴーンに大甘"の給料表
報酬の算定根拠はまったく意味不明
2018.12.5 ジャーナリスト 溝上 憲文
https://president.jp/articles/-/26897


役員報酬の過少記載容疑で逮捕された日産のカルロス・ゴーン元会長。社員には厳しく成果を求めていたが、自身の報酬を決める根拠は「お手盛り」だった。人事ジャーナリストの溝上憲文氏は、「日産の役員報酬は算定方法が杜撰。有価証券報告書を読んでも意味がわからない」という。なぜそうした手口が許されてきたのか――。

杜撰すぎる日産の「役員報酬の決定方法」

日産自動車のカルロス・ゴーン元会長が役員報酬を有価証券報告書に過少記載したという容疑で逮捕された事件で、筆者は大きな衝撃を受けると同時に「日産ならあり得る」という印象を抱いた。取材を通じて、日産の役員報酬の決め方には杜撰なところがあると感じていたからだ。


写真=AFP/アフロ

筆者は2014年7月11日の本コラムで「10億続出!報酬基準『役員だけ見える化』しないカラクリ」という記事を書いた。

この記事では、ゴーン氏の役員報酬が、2013年度に9億8800万円で日本企業トップになったことを受け、世間の高額報酬に対する批判などを取り上げた。そのとき強調したのは、単純に金額だけを見て高いか安いかを議論するのはナンセンスであり、肝心なのは報酬額が売上高や収益などの実績とどのように連動するのか、その評価制度やそれに基づく算定方法が社員の納得を得られるものかどうか、ということだった。

2009年に出された、役員報酬の開示を義務づけた改正内閣府令では1億円以上の報酬の個別開示にとどまらず、その報酬額を決定する方針や算定方法などの開示を求めている。

今回問題となった日産の有価証券報告書を検証すると、報酬額こそ違うが、その記載内容は当時からまったく変わっていないことがわかる。

日産自動車の2018年3月期決算の有価証券報告書によると、役員報酬の内訳は「金銭報酬」と「株価連動型インセンティブ受領権」に分かれるが、ゴーン氏の報酬は7億3500万円の金銭報酬しか記載されていない。

「大手外資系企業の役員報酬を参考にして決めています」

そして、その金銭報酬の決め方についてはこう書いている。

「確定額金銭報酬は、平成20年6月25日開催の第109回定時株主総会の決議により年額29億9000万円以内とされており、その範囲内で、企業報酬のコンサルタント、タワーズワトソン社による大手の多国籍企業の役員報酬のベンチマーク結果を参考に、個々の役員の会社業績に対する貢献により、それぞれの役員報酬が決定される」

曖昧な言い回しだ。筆者には「大手外資系企業の役員報酬を参考にして決めています」と言っているようにしか読めない。

しかも、肝心の「役員報酬の決定方法」に関しては以下の数行しか記載がない。

「取締役の報酬については、取締役会議長が、各取締役の報酬について定めた契約、業績、第三者による役員に関する報酬のベンチマーク結果を参考に、代表取締役と協議の上、決定する」

何を言っているかよくわからない。確かなのは、ここには報酬額決定の算定方式は示されていないということだ。

4年前に筆者が指摘「“お手盛り”の報酬」は実際に行われた

前出の4年前の記事で、筆者はこう書いた。

<内閣府令が求める報酬額の算定方法の開示をとても満たしているとはいえない。しかも他社のベンチマークを参考に最終的には「代表取締役と協議の上、決定する」とあるが、代表取締役はゴーン社長を含めて4人。これでは“お手盛り”の報酬と言われてもしかたがないのではないか>

つまり、今回のゴーン氏の逮捕は、その“お手盛り”が実際に行われていたということの証左となるのではないか。

2018年3月期決算の有価証券報告書に記載された代表取締役は逮捕されたゴーン元会長とグレッグ・ケリー元取締役と西川廣人社長の3人。

実際はゴーン元会長が前出の役員の金銭報酬総額29億9000万円という上限内で各役員への報酬の配分を決める権限を持ち、自身は年20億円前後に決めていたとされる。

しかも、内閣府令で報酬1億円以上の役員についての報酬額の開示が義務づけられると、高額報酬への批判を避けるために約10億円の受領を退任後に受け取れるようにケリー氏に指示していたと報道されている。


写真=iStock.com/joel-t

日産の報酬基準「社員には厳しく、ゴーン氏には大甘」

一連の事実は、株主の信用を損ねるだけではなく、社員の信頼をも裏切る行為である。日産自動車の賃金制度については何度も取材したが、社員の給与はコミットメント(必達目標)などの指標をベースに決められ、極めて透明性の高い仕組みであった。にもかかわらずリーダーのゴーン元会長の報酬は不透明で、自らガバナンスを破壊していたのである。

筆者は2016年3月にゴーン元会長へインタビューしている。

「日産をリードしていく経営者に求められる要件とは何か?」という質問に対し、彼はこう答えた。

「ガバナンスも重要です。ネット環境の普及や各種の規制もあって、何かを隠すことが許されませんし、またできないのです」

今となっては白々しいと言わざるをえない。

なぜ「役員報酬」を実績を反映させた仕組みにできないのか

報酬1億円以上の役員の報酬開示はコーポレート・ガバナンス(企業統治)の健全性などを評価する指標として義務づけられたという背景がある。また、報酬額を決定する方針や算定方法などの開示を求めた背景には、もともと日本企業の役員報酬がどうやって決まるのか誰にもわからない伏魔殿だったということが挙げられる。


アライアンスを組む、ルノーと三菱自動車(写真=iStock.com/UygarGeographic、rafalkrakow)

日本企業の役員報酬は欧米企業に比べて年功主義かつ固定給部分が多い。そのためコーポレートガバナンスの観点から役員の業績責任を明確にするために業績変動給の割合を高めるべきだと言われてきた。

かつての役員報酬は固定報酬と退職慰労金だけであったが、外国人株主などの投資家から、がんばってもがんばらなくても同じ報酬というのはおかしいという声が高まったことも背景にある。

役員報酬は大きく固定報酬と業績連動報酬に分かれ、欧米企業では業績連動報酬のウエートが7〜8割を占める。それに対して日本企業は最近でこそ業績連動報酬を導入する企業が増えているが、それでも固定報酬が約7割を占めている。これでは世界標準とは言えないだろう。

世間では報酬が高すぎる、いや欧米に比べると低い、といった議論が横行しているが、役員の仕事ぶりや実績を反映したわかりやすい仕組みであれば、納得も得やすいのではないか。

三菱自動車工業も役員報酬額の算定方法を開示していない

役員報酬額の算定方法を開示していないのは、日産自動車だけではない。ちなみに三菱自動車工業・代表取締役会長としてのゴーン氏の報酬は2億2700万円(2017年度)。だが、役員報酬の算定方法の決定に関する方針には「月例報酬、業績連動報酬、株式等関連報酬から構成されております」と書いてあるだけだ。

東京証券取引所は今年の6月1日、「コーポレートガバナンス・コード」を改定し、役員報酬のあり方についてこう追加した。

「取締役会は、経営陣の報酬が持続的な成長に向けた健全なインセンティブとして機能するよう、客観性・透明性ある手続きに従い、報酬制度を設計し、具体的な報酬額を決定すべきである。その際、中長期的な業績と連動する報酬の割合や、現金報酬と自社株報酬との割合を適切に設定すべきである」

今回のゴーン元会長が引き起こした事件は多くの企業にとって対岸の火事ではない。役員報酬の算定方式を開示していない企業・役員は、決して日産自動車や三菱自動車だけに限らないからだ。そうした企業の社長や役員はどこか後ろめたいものを感じているに違いない。

85. 中川隆[-13719] koaQ7Jey 2018年12月05日 15:45:41 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21703] 報告

フランスを揺るがしたゴーンの「株主無視・高額報酬」事件
2018年12月5日 広岡裕児(在仏ジャーナリスト)
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2018/12/82015ceo-2016429-2790-ceo-4588.php


ルノーの株主総会が高額の報酬を否決しても、ゴーンは動じなかった。後で通ることがわかっていたからだ Charles Platiau-REUTERS

<日本ではゴーンの高額報酬が問題になったことはないが、フランスで企業団体、株主、そして国会が法改正するほどの事件だった>

「第8議題、2015年度の会長兼CEOの報酬について皆さんのご意見を集めます」

2016年4月29日、ルノーの株主総会。事務局を務める法務部長アンヌ=ソフィー・ルレ女史が機械的に読み上げた。

開会から2時間、いよいよ大詰めだ、これまで7つの議題はすべて90%前後の賛成多数で通っている。

「投票を始めます」

パリ国際会議場の赤いシートの客席に腰かけた株主たちが一斉にリモコンのボタンを押す。

「投票を終わります」

カルロス・ゴーン会長兼CEOが結果を読む。

「賛成45.88%」

いままでとかわらぬ淡々とした調子。一呼吸おいて「私たちは、株主の皆さんが表明されたご意見を記録しておきます」

まばらに拍手が起きた。

700万ユーロ(約9億円)のゴーン氏の報酬が54%反対で否決された瞬間である。

すぐさま、ルレ女史の隣に座っていた「報酬委員会」委員長が、株主総会の決定はあくまでも参考でしかない、報酬は「報酬委員会」と「取締役会」が決めるものだ、と説明。総会後直ちに両委員会を召集する、と述べた。

その言葉どおり、取締役会で改めてゴーン氏の報酬がそのまま認められた。

たしかに、フランスの法律では株主総会の決議に拘束力はなかった。しかし、慣行として必ず尊重されてきた。フランス経団連にあたるAfep-Medefの倫理規定でもそうなっていた。前代未聞の出来事だった。

会社は株主のもの、というのは資本主義の根本だ。株主総会を無視しては資本主義は根底から崩れてしまう。

経営者団体はカンカン

そこで、Afep-Medefの企業経営高等委員会はゴーンを批判する書簡をゴーン氏に出した。その内容を経済紙レゼコーがスクープし、これを報じるラジオEurope1は「経営者団体は、ゴーンの700万ユーロの報酬に非常に怒っている」と付け加えた。

書簡の中で、Afep-Medefの倫理規定は「企業経営者の報酬は節度があり、バランスが取れ、公正で企業内部との連帯とモチベーションを強化するものでなければならない」としていると喚起する。

そして、すでにルノーでのゴーン氏の報酬はCAC40(フランス最大の企業40社)の上位であると述べる。さらに、ゴーン氏が日産からも報酬を得ていることについて「ルノーの枠での非常に高い報酬は『パートタイム』の仕事に合致しないものだ、という株主からの批判をかわすために、使える時間などの観点から、1人の人間が経営に実際どのくらい従事できるのかを丁寧に精査しなければならない」とする。

ちなみに、株主総会でも発言した議決権行使助言会社Prixinvest代表は、リベラシオン紙のインタビューに答えて言う。「日産とルノーの両方をやっているのだから、報酬はCAC40の幹部の半分にすべきだ。CAC40の経営者の報酬の平均は430万だから200万ユーロ位でもすでに十分ではないか」


カルロス・ゴーン氏はかねてから、「日産はグローバル企業。報酬も国際基準で判断すべきだ」といっている。「週刊ダイヤモンド」によれば、この6月の日産自動車の定時株主総会でも完成車の無資格検査問題があるにもかかわらず、「日産CEOの報酬は非常に低い。会社の規模や優秀なリーダーを持つ重要性を考えると、決して不当な水準とは思えない」と言ったそうだ。

しかしこれは間違いである。ゴーン氏の報酬レベルは「英米基準」であって、「国際基準」ではない。

2016年度のCAC40の経営者のトップは、スーパーマーケット「カルフール」で973万ユーロであった。日産の報酬は800万ユーロだったから、ルノーとの合計で1500万ユーロで断トツである。なお、同じ自動車のPSA プジョーシトロエンは、470万ユーロ、ゴーン氏が前にいたミシュランは330万ユーロである。

日本ではゴーン氏の高額報酬に対しての批判はほとんどなく、あってもモラルや情緒的なものだが、現代資本主義の論理からいってもおかしいのである。しかも、ゴーン氏は会社は株主のものだという土台さえ無視した。

当時、仏国会ではちょうど「汚職対策と経済生活の近代化法」(通称サパン法)の全面改正がおこなわれていた。

そしてゴーンの「株主無視事件」を背景に緊急に2つの修正案が出された。

一つは、左翼連合から出された、同じ企業の報酬の差は1から100倍以下にするというもので、国民議会(衆議院)委員会は通ったが本会議で1票差で否決された。

もう一つは、政府提案の株主総会決議に拘束力にもたせるというものである。これは、野党が多数を占める元老院(参議院)でも可決され、この年の12月に公布された。

いまでも「ゴーン修正」といわれる。

86. 中川隆[-13718] koaQ7Jey 2018年12月05日 15:52:12 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21703] 報告

仏マクロンが画策 日産“しゃぶり尽くし”ポイ捨てスキーム
2018年12月05日 09時26分 日刊ゲンダイDIGITAL


市民が暴徒化(右、Sputnik/共同通信イメージズ)、支持率はダダ下がりのマクロン仏大統領(C)ロイター


日産自動車前会長のカルロス・ゴーン容疑者(64)の電撃逮捕で勃発した日産と仏ルノーの全面戦争が激しさを増している。焦点は、ルノーの筆頭株主である仏政府が推し進める両社の経営統合の行方だ。ルノーからの離反をもくろむ日産の動きにマクロン大統領は神経をとがらせ、経営統合の前倒しを画策している。

■持ち株会社方式で完全支配

 日産とルノーの経営統合案が急浮上したのは2015年。言い出しっぺは、投資銀行家から政界に転身し、経済産業デジタル相に就いたマクロンだ。仏政府が影響力を持つ形での経営統合を求めたが、ゴーンが応じず見送られた。

「ルノー・日産・三菱自動車の3社連合を支配するゴーン氏がルノーと日産の経営統合に消極的だった。ゴーン氏にとっては、3社がそれぞれ独立したまま、各社のトップを務めた方が3社連合を意のままに操れると踏んでいたようです」(自動車業界関係者)

 状況が変わったのが、今年2月。ゴーンのルノーCEOの任期切れが迫ったタイミングだった。大統領となったマクロンが、シビレを切らしてゴーンを揺さぶり、CEO続投の見返りに「ルノーと日産の関係を不可逆的なものにする」という条件をのませた。

 狙いは、日産の資金で仏国内に工場を新設し、雇用創出を図ることだ。 

「経済再生」を公約に掲げたマクロンは、史上最年少の39歳で仏大統領の座を射止めたが、雇用環境はちっとも改善されていない。9%台の高失業率が続き、9月の若年層失業率は20.4%と高止まり。労働法改正で解雇規制を緩和したのも世論の反発を招いた。不満が鬱積し、支持率は20%台に低迷中だ。

 来年1月に予定される燃料税引き上げ反対に端を発した「黄色いベスト」と呼ばれるデモは暴動と化し、各地に拡大。収束の気配は見えず、約1年ぶりに非常事態宣言の発令が検討されるなど、マクロン政権は発足以来の窮地に追い込まれている。

「任期が22年まで延長されたゴーン氏は自身が退任するタイミングでルノーと日産を経営統合させるプランを考えていた。両社を合併させるのではなく、3社連合を統括する持ち株会社を設立し、仏政府の息のかかった人物をトップに据える。ルノーや日産を事業会社として残し、持ち株会社にブラ下げるスキームです。利点は日産の利用価値がなくなり、ルノーのお荷物になった時点でいつでも切り離すことができること。ルノーの決算を汚すこともない。仏政府は日産の資金をトコトン使って国内投資を推し進めようとしているのです」(証券業界関係者)

 日産株を約43%保有するルノーは日産の利益を吸い上げ続けてきたが、さらに骨の髄までしゃぶり尽くし、使い道がなくなったらポイ捨てしようというのである。

 こんな身勝手なスキームを、日産がオイソレと受け入れられるわけがないだろう。資本関係の見直しに動くのも無理はない。
https://news.nifty.com/article/economy/industry/12136-139067/

87. 中川隆[-13740] koaQ7Jey 2018年12月05日 22:57:13 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21748] 報告

社員を犠牲に蓄財 ゴーンと大企業トップ“強欲”の共通項
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/243060
2018/12/05 日刊ゲンダイ 文字起こし


アベノミクスとは大企業への所得移転なのである(C)共同通信社

 いくら手にすれば満足だったのか。

 カルロス・ゴーン容疑者(64)が「金融商品取引法違反」で逮捕されてから2週間。その強欲ぶりが、次々に報じられている。毎年、約10億円もの役員報酬を懐に入れながら、さらに別途「有価証券報告書」に記載しない形で10億円のカネを受け取るスキームを作っていた。記載分だけでも、この9年間の報酬は87億円である。不記載分は95億円だった。

 そのうえ、仏ルノーからも年9億5000万円、三菱自動車からも年2億2700万円の役員報酬を受け取っていた。

 逮捕された本人は、東京地検の取り調べに「自分は20億円くらいもらっていいと思っていた」と、答えているそうだ。どうやら、経営危機に陥っていた日産を「V字回復」させた自分は、巨額の報酬を受け取るのは当然だと思っているらしい。

 しかし、日産社員は「冗談じゃない」という気持ちだろう。日産の「V字回復」も、ゴーンの巨額報酬も、すべて日産社員の犠牲の上に成り立っていたからだ。

 ゴーンが日産のCOOに就任したのは1999年。真っ先に手をつけたのが、「日産リバイバルプラン」と称したリストラだった。国内5工場を閉鎖し、2万1000人を削減した。さらに、その10年後の2009年にも2万人を削減している。「V字回復」は社員を切り捨て、人件費を圧縮した結果だ。しかし、社員の雇用を守らなくてもいいなら、どんな経営者だって簡単に黒字化を実現できるのではないか。

 さすがに、リストラされた社員は「自分は会社のコストでしかなかったのか」「人生を狂わされた」と怒りをあらわにしている。

 信じられないのは、ゴーンが報酬隠しをしていた時期は、人員削減をしていた時期と重なることだ。社員を路頭に迷わせておきながら、よくも平然と巨額の報酬を受け取れたものだ。いったい、一緒に働く社員をどう思っていたのか。

■役員報酬は31%も増加している

 大手メディアは、ゴーンの強欲ぶりを特別なことのように報じているが、社員を犠牲にしてでも自分だけは高額報酬を受け取るという経営者は、はたしてゴーンだけなのか。

 いまや、大企業の経営者の多くは、ゴーンと五十歩百歩なのではないか。なにしろ、この数年、サラリーマンの給与はほとんど増えていないのに、経営陣の報酬だけハネ上がっている。

 東京商工リサーチが2018年3月期決算の上場企業を調べた結果によると、年間1億円以上の報酬を受け取っている役員は、240社、538人もいたという。前年より17社、72人増え、過去最高を更新した。

 上場企業の2017年度の役員報酬合計は、2010年度と比べ31%も増加している。給与が3割もアップしたサラリーマンは、ほとんどいないのではないか。

 法人企業統計を見ても、この1年間、企業の売り上げが6%増だったのに対し、従業員の給与は4%アップにとどまり、役員報酬だけ19%もアップしている。経営者が自分の報酬アップを最優先していることは明らかだ。

 経済評論家の斎藤満氏が言う。

「かつて経営者は、従業員の生活を第一に考えたものですが、この20年で様変わりしています。経営者のマインドが変化した理由は、会社を誰のモノと考えるかが変わったからだと思います。もともと日本は、会社は<社員、経営者、株主>3者のモノという考え方でした。ところが、バブル崩壊後、新自由主義がまん延し、会社は株主のモノになってしまった。経営者も株主を儲けさせる者が評価されるようになった。企業業績を上げ、株価を上昇させれば、高額な役員報酬を受け取ることも許されるようになった。手っ取り早く業績を上げる方法が、人件費の圧縮です。社員を犠牲にする経営者が目立つのは、そのためです」

 ゴーンも、大企業の経営者も、社員のことなど屁とも思っていないのではないか。


強欲資本主義政治だ(C)日刊ゲンダイ


安価な労働力で成り立つ企業の空前の好決算

 この5年間続けたアベノミクスは、いったい何だったのか。

 安倍首相は二言目には、「株価が上がった」「企業業績は過去最高だ」と、アベノミクスの成果を誇っているが、結局、大企業経営者の報酬を増やしただけなのではないか。

 大企業の収益は過去最高を更新し続け、株価も2倍になっている。しかし、これだけ企業業績が好調なのに、安倍内閣の発足後、労働者の実質賃金は5%も減少しているのだ。

 しかも、雇用も不安定化している。失業率が改善し、雇用者数は5510万人から5880万人に370万人増加したが、増加した内訳は、正規雇用が26%、非正規雇用が73%。要するに、人件費の安い労働者ばかり増えているのである。

 まさに、安価な労働力によって企業業績が好転している構図である。

「実は、この5年間、日本のGDPはほとんど増えていません。経済のパイは大きくなっていない。それでも大企業が空前の好決算を更新しているのは、安価な労働力が次々に生まれ、労働コストを圧縮できているからです。やはり、アベノミクスが大きい。安倍内閣は大企業の要請に応えて、次々に労働規制を撤廃している。『働き方改革』と称して、高度プロフェッショナル制度の導入など、労働者を安く酷使できるようにしている。アベノミクスの3本目の矢である『成長戦略』はとどのつまり、労働コストの圧縮だったのではないか。そう考えれば、すべてつじつまが合います」(法大名誉教授・五十嵐仁氏=政治学)

 なんのことはない、安倍首相が自慢する「大企業の好業績」は、労働者の低賃金によって成り立っているだけの話だ。アベノミクスの本質は、庶民から大企業への所得移転ということだ。

■だからトリクルダウンは起きない

 これでは、いくら大企業が儲かり、富裕層が豊かになっても、トリクルダウンは永遠に起きない。労働者の賃金が上昇したら、大企業の業績はたちまち悪化してしまうからだ。

 恐らく安倍は、最初からトリクルダウンが起きると考えてもいなかったし、起こすつもりもなかったに違いない。実際、総裁選の時「安倍政権の政策はトリクルダウンだと言われましたが、私は一度もそんなことは言ったことはありません」と口にしている。

 最悪なのは、ただでさえ労働者の賃金が低下しているのに、安倍内閣は外国人労働者を大量に入れようとしていることだ。日本人より安く雇える外国人労働者が労働市場に参入してきたら価格競争が起き、さらに日本人の賃金が下がっていくのは目に見えている。

「労働者を安く使ううま味を覚えた経営者は、さらに強欲になり、もっともっと低賃金の労働者を求めはじめている。そのひとつが、外国人労働者の大量受け入れです。アベノミクスも、安価の労働力に支えられている。それだけに、この先、高プロ制度の拡大や、金銭解雇の拡大など、労働コストを圧縮する制度を次々に導入しようとするはず。しかし、大企業経営者の強欲にはキリがない。ストップをかけないと大変なことになります」(五十嵐仁氏=前出)

 いつまで国民は、ペテン首相の強欲資本主義政治を許しておくつもりなのか。このままでは、庶民は永遠に強欲経営者に搾取されるだけだ。

88. 中川隆[-13737] koaQ7Jey 2018年12月06日 11:46:16 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21760] 報告
カルロス・ゴーンを斬った日産自動車「3人の侍」2018.12.05

 日産自動車の会長だったカルロス・ゴーン容疑者(64)が東京地検特捜部に逮捕されて2週間が過ぎた。

「ゴーン容疑者は、『違法だと思わなかった』と容疑を否認し続けている」(社会部記者)

【関連記事:ゴーンを苦しめる、寒すぎる拘置所生活】

 電撃逮捕劇の背後には、日産内部の「調査チーム」の告発があった。

「2018年6月ごろから、日産はゴーン容疑者関連の資料を特捜部へ持ち込み、チームで動いていた」(司法担当記者)

 いま記者が、連日「夜討ち朝駆け」をする幹部がいる。調査チームの一員とみられる、川口均専務執行役員(65)だ。

「渉外や広報を長く担当しており、菅義偉官房長官と親しい間柄。逮捕劇の翌日に官邸を訪れるなど、ルノーの筆頭株主であるフランス政府の動きを見据えて動いているようだ」(経済部記者)

 この1人めの「侍」に加え、調査チームを指揮したのは、今津英敏監査役(69)だった。

「2014年に監査役に就くまで、副社長として製造部門のトップを務めていました。社内ではゴーン派と目されていましたが、監査法人などからの指摘を受け、情報収集に動いていました」(日産社員)

 今津氏が目をつけたのは、ゴーン氏の牙城とされた秘書室。3人めの「侍」は、2016年まで秘書室を担当していたハリ・ナダ専務執行役員(54)である。ナダ氏は、もともと法務を長く担当してきた。

「特捜部と司法取引をしたと目されているマレー系英国人の幹部です。ゴーン容疑者が海外の高級物件を購入した際、オランダにあった日産の子会社の取締役として立ち会っている」(前出・司法担当記者)

 ナダ氏は、ゴーン容疑者と同時に逮捕された前代表取締役のグレッグ・ケリー容疑者のもと、経理処理の「実行部隊」だった。一連の事件を取材するジャーナリストはこう明かす。

「ナダ氏は、ケリー容疑者の指示で役員報酬に関する文書を保管していた元秘書室長を説得し、調査に協力させたようなのです」

 3人の「侍」の動きについて日産に確認すると、「会社としては承知しかねます」(広報部)という。特捜部の狙いについて、元東京地検検事の落合洋司弁護士はこう解説する。

「不動産の購入だけでは、特別背任罪に問うことができない可能性があります。特捜は、業務上横領での立件を視野に入れているはずです」

 戦いは、まだ続く。

(週刊FLASH 2018年12月18日号)

89. 中川隆[-13741] koaQ7Jey 2018年12月06日 14:10:20 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21778] 報告
【ゴーン氏事件】日産のオランダ子会社は連結外、監査逃れ目的か
https://gansokaiketu-jp.com/kaiketukeijiban/seiji-keizai-kokusai/light.cgi?

日産のオランダ子会社は連結外、監査逃れ目的か
https://www.yomiuri.co.jp/national/20181206-OYT1T50006.html?from=yartcl_blist

日産自動車前会長のカルロス・ゴーン容疑者(64)の役員報酬を巡る虚偽記載事件に絡み、日産がゴーン容疑者による投資資金の私的流用の対象とするオランダの子会社が、設立当初から日産の連結決算の対象外となっていたことが関係者の話でわかった。

子会社は、ゴーン容疑者の家族が利用する住宅の購入などに巨額の資金を投じており、監査法人から問題視されるのを避ける狙いがあったとみられる。

関係者によると、日産側は2010年12月、オランダ・アムステルダムを拠点とする子会社「ジーア」を設立。「投資目的の会社」とされ、50億円超の資金が投じられた。

 ジーアの設立は、ゴーン容疑者の意向を受けた日産前代表取締役のグレッグ・ケリー容疑者(62)が指示し、同社の執行役員らが手続きに関与。ケリー容疑者らは設立当初からジーアを日産の連結対象にしないようにしたという。現地の商工会議所資料では、ケリー容疑者やこの執行役員らが役員に名を連ねる一方、従業員はゼロとされている。  

90. 中川隆[-13738] koaQ7Jey 2018年12月07日 00:09:54 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21781] 報告

ゴーンもエリート官僚 経営に君臨「フランス式」何が弱み
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/243087
2018/12/06 日刊ゲンダイ


18年11月、ルノー視察でゴーンCEOと握手するマクロン仏大統領(C)ロイター=共同

 日産自動車のゴーン前会長の逮捕で、フランス政府が危機感を募らせている。マクロン大統領はアルゼンチンで安倍首相と会談、「日産、ルノー、三菱自動車」の3社連合を現状の枠組みで維持するよう圧力をかけたとされる。

 フランス政府はルノー株の15%を保有する筆頭株主。1996年に完全民営化されたあとも、経営に関与し続けてきた。同じようにもともと国営企業だったJR(北海道、四国、貨物は除く)の株式をすべて売却した日本とは民営化に対する考えが少し違うようだ。

「フランスは徹底したエリート主義で、グランゼコールと呼ばれるエリート養成校を出た人たちが、政府や企業のトップに君臨する仕組みになっています。最高峰はENA(フランス国立行政学院)で、ここからはマクロンやシラク、オランドら、多くの大統領が出ています」と言うのは、欧州経済に詳しい同志社大教授の浜矩子氏。ゴーン容疑者も、グランゼコールの出身だ。彼らが社会を牛耳る強みはどこにあるのか。

「強いて挙げれば、自分たちは特別な責任を負っているという自覚を持ち、規律正しく節度ある態度で仕事を続ければ、ハイグレードな組織運営ができるというところでしょうか。ただし、一部に権力が集中してしまうため、ひとりが足を踏み外せば、オセロが裏返るように一気に真っ黒になってしまう恐れがあります。彼ら支配階級と労働者階級の大きな格差も、社会を断絶させています。世界中に別荘を構えるなど、逮捕されたゴーン容疑者のケタ外れでぶっちぎりの生活感のなさが明るみに出ましたが、非現実的な世界にいるのは、どのエリートも似たようなもの。自分たちは違うんだという特権意識がはびこれば、国家も企業も停滞します」(浜矩子氏)

 アップル創業者のスティーブ・ジョブズも、マイクロソフトのビル・ゲイツも、大学を卒業していない。彼らがフランス人だったら、イノベーションは生まれなかったかもしれない。

91. 中川隆[-13735] koaQ7Jey 2018年12月07日 10:04:23 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21781] 報告

ゴーン容疑者「覚書」、報酬額を1円単位で記載
12/7(金) 7:08配信 読売新聞

 日産自動車前会長のカルロス・ゴーン容疑者(64)の役員報酬を巡る有価証券報告書の虚偽記載事件で、ゴーン容疑者が報酬の一部を退任後に受け取ることを定めたとされる「覚書」に、報酬額が1円単位で記されていたことが関係者の話でわかった。覚書に報酬総額と報告書への記載分、不記載分の金額が明記されていたことも判明。東京地検特捜部は、ゴーン容疑者の報酬総額が毎年確定していたことを裏付ける証拠とみている。

 関係者によると、ゴーン容疑者は役員報酬の個別開示制度が始まった2010年3月期以降、高額報酬への批判を避ける目的で、年20億円前後の報酬のうち、10億円前後を退任後に後払いで受け取ることを決定。その上で、毎年実際に受け取った報酬額のみを報告書に記載していたという。

92. 中川隆[-13740] koaQ7Jey 2018年12月07日 19:24:46 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21811] 報告

2018年12月7日
引当金未計上を容疑否認の根拠に


 日産自動車の前会長カルロス・ゴーン容疑者(64)=金融商品取引法違反の疑いで逮捕=が東京地検特捜部の調べに、有価証券報告書に記載せず、受け取りを退任後に先送りした報酬について「引当金が計上されていないのは、将来の支払いが確定していないためだ」と供述していることが7日、関係者への取材で分かった。

 将来の費用発生が見込まれる場合、貸借対照表に引当金を計上するとされている。そのため、ゴーン容疑者は、先送りした報酬を日産から確実に受け取れる保証はなく、有価証券報告書への記載義務は生じないと主張しているもようだ。

【共同通信】

93. 中川隆[-13749] koaQ7Jey 2018年12月07日 23:00:32 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21826] 報告

日産自動車を虚偽記載で起訴へ
12/7(金) 19:09配信 共同通信

 有価証券報告書に自分の報酬を約50億円少なく記載したとして、金融商品取引法違反の疑いで日産自動車の前会長カルロス・ゴーン容疑者(64)が逮捕された事件で、東京地検特捜部が同法違反の罪で、10日に法人としての日産を起訴する方針を固めたことが7日、関係者への取材で分かった。虚偽記載が長期にわたるため「両罰規定」を適用、法人の責任を問う必要があると判断した。

 ゴーン容疑者と、側近の前代表取締役グレゴリー・ケリー容疑者(62)も起訴する。特捜部はこれとは別に、報酬約40億円を過少記載したとして、両容疑者を再逮捕する方針を固めている。

94. 中川隆[-13752] koaQ7Jey 2018年12月08日 07:53:37 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21838] 報告

日本、「日産ゴーン氏」ストックオプション1株1円で「自社株購入計画」2018年12月08日
http://hisayoshi-katsumata-worldview.com/archives/14164536.html


日産のゴーン前会長による有価証券不記載問題は、捜査段階で次々と庶民とはかけ離れた「錬金術」が浮かび上がってきた。世界的な名経営者として知られていたカルロス・ゴーン氏だ。意外と金銭に対する執着心の強いことが分って残念である。日本人的な感覚から言えば、「清廉潔白の士」であって欲しかった。

『ブルームバーグ』(12月7日付)は、「ゴーン容疑者ストックオプション制度も設定−退任後に90億円を想定」と題する記事を掲載した。

(1)「日産前会長のカルロス・ゴーン容疑者が、取締役を対象にした100億円規模のストックオプション制度を設定し、このうち90億円がゴーン容疑者自身に支払われるよう計画していたことが新たに分かった。事情に詳しい関係者2人によると、各取締役が退任時に自社株を1株当たり1円で購入できる仕組みだった。過去1年間の株価平均値の約1000分の1で、無償供与に限りなく近い水準ながら有価証券報告書での開示義務を免れるよう設計されていた」。



日産株を1株1円というタダ同然の値段で入手するストックオプション制度を設定。そのうち90億円はゴーン氏の取り分だという。時価のおよそ1000分の1とか。

(2)「ゴーン容疑者は退任後に高額の報酬を手にしようと、いくつかの策を講じていた。ストックオプションによる報酬は、すでに記載漏れの疑いがあった株価連動型インセンティブ受領権(SAR)や、総額約90億円の先送り報酬とは別。ゴーン容疑者は弁護士に対し、このストックオプション制度は2017年1月に無効となったほか、SARについては19年3月で失効すると話していると、捜査状況に詳しい関係者の1人が語った」

前記の1株1円のストックオプション制は、2017年1月に無効になったという。

(3)「関係者によると、ゴーン容疑者はストックオプション制度について、同時に逮捕された前代表取締役のグレッグ・ケリー容疑者や秘書ら少数の側近とのみ共有しており、取締役会や株主には知らせていなかったという」

このストックオプション制度は、取締役会や株主に報告しなかった。重大な背任容疑になると思うがどうだろうか。人間、だれでも叩けば埃がでるというが、「埃がですぎる」感じだ。人間、金銭欲はほどほどにすべきという教訓か。

95. 中川隆[-13765] koaQ7Jey 2018年12月10日 07:05:39 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21889] 報告

日産・西川社長の交代を計画=ゴーン容疑者、業績不振で叱責も―米紙報道
12/9(日) 23:48配信 時事通信

 【ニューヨーク時事】日産自動車の前会長カルロス・ゴーン容疑者(64)が巨額の役員報酬を隠したとされる事件で、米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)は9日、ゴーン容疑者が逮捕前、同社の西川広人社長の交代を計画していたと報じた。

 
 同紙が複数の関係者の話を基に伝えたところでは、ゴーン容疑者は何カ月にもわたり日産の経営陣の刷新を計画し、西川社長の交代も検討していた。ゴーン容疑者は西川社長の経営方針に不満を抱き、とりわけ最近の米国事業の不振についてたびたび叱責していたという。 

96. 中川隆[-13757] koaQ7Jey 2018年12月10日 16:34:50 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21895] 報告

日本、「特報」ゴーン氏11月の役員会で西川社長「解任策す」2018年12月10日
http://hisayoshi-katsumata-worldview.com/archives/14218864.html

日産の前会長、ゴーン氏をめぐる報道は毎日、途切れることはない。その中で、ビッグ・ニュースが飛び出してきた。ゴーン氏は11月の役員会で西川社長解任案を提出すべく準備していた。危機一髪、西川社長は首を切られるところだった。

『ウォール・ストリート・ジャーナル』(12月10日付)は、「ゴーン前会長、逮捕前に西川社長解任を計画か、11月の取締役会で」と題する記事を掲載した。

(1)「日産自動車のカルロス・ゴーン前会長が先月逮捕される前に、西川広人社長兼最高経営者(CEO)の解任を計画していたことが、事情に詳しい関係者の話で分かった。西川氏はこれまで、日産はゴーン前会長による同社資産の不正使用疑惑などを数カ月前から調査し、情報を東京地検に提供していたと述べている」

ドラマのような展開である。ゴーン氏の来日は、日産取締役会で西川社長を解任する目的であった。その話が事前に西川氏へ伝わって、ゴーン氏の羽田での逮捕に結びついた。「西川解任」の根回しが進んでいたのだ。

(2)「前会長は同じ時期、米国市場での販売減速や日本での相次ぐ品質検査不正問題を巡り、西川氏の手腕に不満を募らせていたと事情に詳しい関係者らは明かす。ゴーン前会長は数カ月前から日産経営陣を刷新する意向を示し、西川氏を退任させる計画を一部の役員に伝えていたと関係者らは述べている。関係者の1人によれば、前会長は11月下旬の取締役会で西川氏の解任を諮りたいと話していた。だが取締役会は11月22日、ゴーン前会長の不正疑惑に関する社内調査の結果を受け、前会長を解任した」

ここに登場する「関係者」は、日本人であろうか。外国人であれば、日本人への根回しは難しいであろう。想像力をたくましくすると、対象者は絞られる。


97. 中川隆[-13756] koaQ7Jey 2018年12月10日 18:39:48 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21898] 報告

2018年12月10日
ゴーンの容疑は結局何か? 虚偽記載、背任、横領など

最初の逮捕容疑は報酬の虚偽記載だが、容疑は追加されるとみられる

画像引用:Carlos Ghosn (30) A glimpse of the future - Nikkei Asian Review https://asia.nikkei.com/Spotlight/My-Personal-History/Carlos-Ghosn/Carlos-Ghosn-30-A-glimpse-of-the-future2


ゴーンは再逮捕で長期拘留へ

ルノー日産のゴーン会長が逮捕されたのは11月19日で、早くも2週間以上が経過しました。

交流期限は最大20日間だが、東京地検特捜部は拘留期限の10日に再逮捕する方針を示している。

すると拘留期限は12月30日まで伸びるが、その日に再び再逮捕する可能性が高い。




最初の逮捕容疑は報酬額を少なく申告した金融商品取引法違反で、2010年から5年間の分でした。

2回目の逮捕容疑も同じだが、今度は2016年から2018年の報酬額を少なく申告した容疑です。

3回目の逮捕容疑は特別背任か横領になるもようで、4回目もそのどちらかでしょう。


4回逮捕すると拘留期限は最大80日になるが、「森かけ騒動」の籠池理事長の例では8か月も拘留された。

これは検察側が証拠隠滅のおそれがあると申し立て裁判所が認めたからで、同じように長期拘留が認められる場合もあります。

籠池理事長の時も野党から「不当な拘留だ」と批判されていたが、ゴーンもフランスや利害関係のある国から非難を受けるでしょう。


ゴーンはフランス政界やマクロン大統領とも親しく、証拠隠滅のおそれが大いにある。

ゴーンが着服した金の多くは外国に流れ、カリブのタックスヘイブンや中南米など捜査が困難な国に移動されている。

捜査には何年もかかると考えられ、ゴーンを保釈したらすぐ証拠を隠滅するでしょう。

ゴーンの容疑をおさらい

ゴーンの容疑をおさらいすると、まず年間20億円以上の報酬を10億円以下に見せかけるため、退職後に受け取ることにした。

そのために日産の役員に収まることにして、覚書などを作成していた。


ゴーンは役員の配分権を握り、他の取締役員が受け取る報酬を自分が受け取っていた。

ゴーンはベンチャー投資名目で海外子会社をつくり、自宅用の高級住宅を購入させていた。

日産の子会社がタックスヘイブン(租税回避地)の会社に投資資金を移し、自宅の購入資金にあてていた。


タックスヘイブン(租税回避地)に移動させることで摘発を逃れ、脱税していた疑いが強い。

ゴーンは日産の株価が上昇した場合に与えられる「株価連動型」の権利報酬も有価証券報告書に記載しなかった。

総額ではゴーンが不正に受け取ったり受け取る予定だった金額は、120億円に達すると見られている。


ゴーンは個人資産の一部を通貨デリバティブで運用したが、リーマンショックで10数億円の損失を出した。

銀行から追証を請求されたので、口座をまるごと日産に移して日産に損失を負わせた。

特別背任罪にあたるが公訴時効は7年なので、時効が成立している可能性がある。


海外に出国している期間は時効が停止するので、ゴーンの日本滞在日数によって時効は変動します。


ゴーンは多くの資産を海外に移したので立証には時間がかかる可能性がある。
http://www.thutmosev.com/archives/78383461.html

98. 中川隆[-13751] koaQ7Jey 2018年12月11日 15:58:57 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21952] 報告
新生銀にゴーン氏「損失付け替え疑惑」が飛び火、関与した人物とは
https://diamond.jp/articles/-/188011
2018.12.11 週刊ダイヤモンド編集部  田上貴大 


カルロス・ゴーン氏が金融商品取引法違反の疑いで逮捕されるという一大騒動のさなか、思わぬ形で新生銀行に注目が集まった Photo by Takahiro Tanoue


 役員報酬額の虚偽記載や海外住宅の私的利用など、「カネ」にまつわる疑惑が後を絶たないカルロス・ゴーン日産自動車前会長。その一つが、2008年ごろにゴーン氏が私的な投資で被った約17億円の損失を、日産に付け替えた問題だ。

 当時、この取引に携わったと報じられたのが、新生銀行だ。

「個別案件に関しては回答できない」(同行広報)というが、ある新生銀関係者は、「一連の報道内容は全て事実」だと明かす。

 新生銀といえば、バブル崩壊後に多額の不良債権を抱えて経営破綻した日本長期信用銀行が、そのルーツ。経営破綻した後、企業の設備投資資金など長期資金を融資する長期信用銀行から、普通銀行に転換する過程で個人向け部門の拡充など、新たな収益モデルの構築にかじを切った。

 その戦略の一つが、富裕層の資産運用や資産管理を担う個人向けビジネスだった。新生銀は、この事業を担う部門であるウェルスマネージメント部を02年3月に立ち上げており、その重要顧客の一人がゴーン氏だったという。

 新生銀は、ゴーン氏自身の資産管理会社とデリバティブ(金融派生商品)取引を結んだが、その後のリーマンショックで多額の損失が発生。担保不足に陥ったため新生銀が追加担保を求めたところ、ゴーン氏は取引を日産に付け替えるように指示、新生銀の承認の下で受理されたという。

 だが、その年の金融庁の定期検査によって一連のやりとりが判明、特別背任罪につながる恐れからゴーン氏との個人取引に戻した。さらに09年ごろには、この個人取引も解消したという。

元社長の関与も指摘

 一部報道では、そのころに新生銀でキャピタルマーケッツ部部長を務めていた、日本銀行の政井貴子審議委員が取引に関与したとされている。だが、前出の関係者によれば、「政井氏はあくまで事務の担当にすぎなかった」と、別の人物の関与を指摘する。

 その人物というのは、当時、新生銀の社長を務めていたティエリー・ポルテ氏だ。

 ポルテ氏といえば、モルガン・スタンレー・ジャパンの社長を務めた後、03年11月から新生銀副会長、05年6月から同行社長を務めた人物。過払い金返還請求に揺れる消費者金融の買収などでの数多くの失策により、新生銀社長としての手腕に対する評価は厳しい。08年11月には事実上、業績不振による辞任に追い込まれている。

 そのポルテ氏が「親交のあったゴーン氏に押し切られた」(前出の関係者)ため、取引に応じたのだという。実際、ゴーン氏との取引を中止した時期は、ポルテ氏が去ったタイミングと重なる。

 今回のゴーン氏の疑惑が過去の“亡霊案件”に飛び火し、新生銀の当時のお粗末ぶりもまた、明らかとなった。

(「週刊ダイヤモンド」編集部 田上貴大)

99. 中川隆[-13750] koaQ7Jey 2018年12月11日 16:08:22 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21952] 報告
「日産クーデター」の陰で囁かれる経産省の失地回復の思惑
https://diamond.jp/articles/-/188028
2018.12.11 山田厚史:デモクラシータイムス同人・元朝日新聞編集委員 山田厚史の「世界かわら版」 ダイヤモンド・オンライン


Photo:PIXTA


 カリスマ経営者の「突然の逮捕」は、ルノー・日産・三菱自動車の「3社連合」の主導権を持つルノーに対する日産の奪権闘争へと局面を変えつつある。

 日産はカルロス・ゴーン氏を代表取締役会長から外し、ルノーに「後任会長の指名は受け入れない」と通告。ルノー主導の提携強化にクサビを打とうと必死だ。

 だがここにきて事態は、自国の自動車産業を守ろうとする日仏政府の思惑がからんだ外交案件の様相を帯び始めている。

 日産・三菱を100%子会社にする「完全統合」は、ルノーの最大株主のフランス政府の方針でもある。一方で日本(経済産業省)は真逆で「対等な関係」を望んでいた。「不平等条約の改定」と表現する人もいる。

 早ければ年内にも完全統合が決まる、というタイミングでのゴーン氏の逮捕は、仏側には、経産省も絡んだ「日産のクーデター」と呼吸を合わせた“国策捜査”と映っているようだ。

 日本側はこの疑いを晴らすことができるか。

「国策」を否定できるか
脱ルノー支配で経産OBの影

 アルゼンチンで開かれた主要20ヵ国・地域首脳会談(G20)の会場で、11月30日、急きょ行われた日仏首脳会談。マクロン仏大統領は、ルノー主導の3社の提携関係の維持を強調するとともに、ゴーン前会長の司法手続きが「きちんと進められる」ことへの確認も求めたという。

 メディアは連日、出所は検察と思われる「ゴーンの悪事」を書き立てている。仏政府としては、ルノー支配のもとでゴーン前会長らが勝手放題をしたという空気が醸成され、日産のルノーからの「独立」が進む流れになることを警戒してのことだろう。

 なかでもフランス側が神経をとがらせているのは、経産省の動きではないか。

 大手メディアは報じていないが、6月から日産の非常勤取締役になった経産OB、豊田正和氏の存在感が高まっているからだ。

 決して表舞台に立たないが、新聞記者の夜回りに対応する豊田氏は今や「夜の広報担当」といった存在だ。

 1973年に通産省(現経産省)に入省し、事務次官に次ぐNo.2である経済産業審議官まで上り詰め、2008年に退職。その年に内閣官房参与になった。

 内閣官房とは通称「首相官邸」。産業通商政策で首相に助言する役目だった。

 現在は経産省系のシンクタンクの日本エネルギー経済研究所の理事長に納まっているが、経産官僚時代は、国際派の実務家として評価された。

 GATTやWTOなど国際交渉で日本の立場を主張し、他国と折り合う難しい交渉を担ってきた。

 なぜ新聞記者が豊田邸に集まるのか。

 官邸とのパイプを持ち、対外交渉にも経験豊富となれば、日産の“独立”に向けた大局的な判断や地ならしができるのは、この人物しかいないと思っているからだ。

 日産の取締役会は今や真っ二つ。ルノー側は拘留中のゴーン氏、グレッグ・ケリー前代表取締役のほかに、ベルナール・レイ取締役と非常勤(社外取締役)のジャンバプティステ・ドゥザン氏の4人。

 日本側は常勤が西川廣人社長、志賀俊之氏、坂本秀行氏。非常勤としてカーレーサーの井原慶子氏と豊田氏だ。

 西川社長は、11月19日のゴーン氏逮捕後の会見で分かるように、ゴーン氏の不正には多弁だが、重要なことは言葉を濁す。決められた役割に沿って慎重に発言しているようにみえる。

 志賀氏はゴーン改革の現場責任者だった。坂本氏は技術担当。「ゴーンのイエスマン」だった人たちが、急に立場を変え、ルノーに立ち向かうほどの力があるのか。疑問のほうが先に立つ。

ゴーン氏、仏政府と関係修復
「完全統合」に慌てた日産と経産省

 もともと、豊田・井原両氏が非常勤取締役に加えられたのは、ゴーン氏とマクロン大統領との確執が背景にあった、といわれる。

 マクロン大統領はルノーを動かして人気挽回を狙う。雇用確保のために日産や三菱の事業をフランスに移転させたい。手っ取り早くグループを動かすには吸収合併を含め「完全統合」を望んでいる。

 ルノーはフランス政府の産業政策と密接不可分の企業である。隣に自動車王国ドイツがある。対岸には日産を先駆けにホンダ、トヨタを引き込んだ英国がある。

 EUでドイツに対抗する自動車産業を築くにはルノーを軸とした3社連合の強化が欠かせない。

 国営企業だったルノーは経営危機の辛酸をなめたが、ゴーン体制になって地力をつけ、海外展開をバネに、昨年、トヨタを抜いて世界第2の自動車グループに躍り出た。

 首位は僅差でドイツのフォルクスワーゲンだが、ワーゲンに対抗して、欧州では本拠地のルノーが、中国では日産が頑張る。アジアでは三菱が強い。3社の強みを生かしたのは、ゴーン氏の経営力である。

 3社の完全統合を果たせば、英国にある日産の欧州主力工場をフランスに持って来ることも可能だ。EUを離脱する英国から工場を移転させればマクロン政権の大手柄になる。

 これに対して、グローバル経営者であるゴーン氏には別の論理があった。

 ルノーは多国籍企業であり、世界のどこだろうとも最適な場所で生産・調達・販売を行う。ルノーは政府の支配下にあるが、日産に影響が及ばないように役員構成を変えた。

 ルノー系役員より日産系を増やしたのは、ゴーン氏が独立王国を維持するために方策でもあった。

 豊田氏の社外取締役就任はこうした思惑からだったが、有力OBの人事に経産省が蚊帳の外のはずはない。

 役所は「天下り斡旋」はできないが「人事の相談」には乗る。

 同期入省で次官になった望月晴文氏は、日立製作所で取締役会議長を務める。原子力推進の国策に沿って英国での原発事業を進めるものの、多額の建設費問題を抱える日立は、経産省にとっては目が離せない重点企業だが、同様に日産も心配のタネだった。

 三菱自動車がルノーグループに組み込まれたことで、日本の自動車産業の一角が崩れるという憂慮は一段と深刻になっていた。

「日産・三菱がフランス企業になってしまっては大ごとだ」という危機感があったから、日産からの豊田氏招へいは「渡りに舟」の思いだっただろう。豊田氏は「経産省から日産に送り込まれた」という見方もある。

 ところが 、情勢が一変する。

 フランス政府が3社の「完全統合」を求めるのに対して、日産・三菱に仏政府の介入が及ぶことを警戒するゴーン氏だったが、態度が変わったという。

 改選期を迎えるゴーン氏にマクロン大統領が「完全統合するなら、ルノーCEOの再任を認める」と突き付けたといわれ、条件をのんだゴーン氏は、経営統合に動き始めた。

 慌てたのが日産・経産省だ。そんななかで「ゴーン逮捕」の口火が切られた。

 海外メディアが「国策捜査」と疑うおかしなことは、確かにいくつかある。

 ゴーン氏の逮捕容疑は、有価証券報告書への報酬の過小記載が金融商品取引法違反とされた。2011年3月期から5年間で計約50億円の報酬を申告していなかったという。

 GMやフォードなどの経営トップが年間20億円前後の報酬を得ているなかで、ゴーン氏は年間報酬を、半分の約10億円と低く記載した。記載しなかったのは、その分は退職後に支払う「約束」だったからだとされる。

 組織ぐるみで不正な経理処理を行い「粉飾決算」の罪に問われた東芝で、経営者は逮捕されていない。

 有価証券報告書虚偽記載というのは、投資家の判断を誤らすような不正を禁止している。赤字を黒字になるように偽装した東芝は、東京証券取引所も悪質と判断し、東芝を特設注意市場銘柄に移したほどだ。

 東芝の犯罪に比べ、ゴーン氏はいきなり逮捕されるほどの「重罪」といえるかどうか。

 奇妙なのは日産の経営陣である。

 経営陣が問題を知った発端は、内部からの通報によるとされるが、不正を疑われる会計処理がトップにあったとしたら、監査役が調べ、本人や周辺から事情を聞く。

 大掛かりな不正なら、第三者委員会を設け、徹底して調べる。さらに監査法人が外部の目として会計処理を点検する。それで不正が明らかになったら検察などに告発する、というのが、企業の標準的なやり方だ。

 西川社長は11月19日の記者会見で、「調査委員会はゴーンさんから聞いたのですか」と問われて、「聞いていない」と答えた。

 不正が疑われる当人の言い分も聞かず、検察と司法取引していた。知らぬはゴーン氏ばかり。ゴーン氏が拘置されていて出席できない取締役会で会長解任を決め、ルノーによる会長指名を拒否した。

 日産では、司法取引の以前から、海外の住宅購入や家族の海外旅行費用を日産の金で賄う「公私混同」について、極秘の調査委員会を設けてゴーン氏周辺を調べていたという。

 メンバーは西川社長らごく少数とされているが、豊田氏がこのメンバーではなかった、とは考えにくい。

 第三者の目を求められるのが非常勤取締役である。事件が表面化すれば日仏間の政治問題に波及することは明らか。官邸や経産省とパイプを持つ人物は必要とされただろう。

 検察にとっては、司法取引で大物を挙げる絶好のチャンス。日産は「完全統合」計画から逃がれる最後の機会だった。

「官民一体」の不正追及が進むなかで、豊田氏から、経産省や首相官邸にも情報が上がっていなかったとはとても思えない。

 トップを解任するなら、取締役会で解任動議を出すことだってできる。検察による逮捕をきっかけにトップを引きずり降ろすのは「社内クーデター」と呼ばれても仕方がない。

 クーデターを正当化できるとすれば、理屈は2つある。

 ゴーン氏の不正は会社で処理できないほど巧妙で悪質だということ。もう1つは、「ルノー・日産の不平等条約の改定」という大義の訴えである。

 つまり、やり方は乱暴だが、「こうするしか関係正常化の糸口はつかめなかった」と、世間に理解されるような言い訳だ。

 ルノーと日産は「立派になった子どもの仕送りで親が元気」という関係だ。

 企業規模、生産台数、売り上げ、利益どれも日産がルノーをはるかに上回っている。ルノーの利益の40%超は日産からの配当だ。そこに三菱自動車が加わった。三菱重工の流れをくむ三菱は技術的にも定評がある。

 だから経産省は心配でならない。トヨタに次ぐ自動車業界の主軸である日産・三菱を外資にさらわれると、危機感を抱いた。

 これが、“経産省お墨付き”の「日産クーデター」の「本音」ではないか。

外資に奪われた
失地回復で共鳴

 結局、すべては日産が経営危機に陥った1999年から始まった。

 有利子負債2兆円。6800億円の赤字を計上した日産を当時、経産省は救済できなかった。

 その頃の日産を表す言葉に「東大・興銀・通産省」という表現があった。

 トヨタ、ホンダと違い日産は社長が代々、東大出身者がなり、エリート意識の強い日本興業銀行(現みずほ銀行)と仲良しで、通産省(現経産省)といい関係にある。

 役所や銀行と親しいことは高度成長期には追い風だったが、貿易摩擦や成熟経済では向かい風になった。

 無借金で頑張るトヨタを相手に日産は借金を重ねて無理な競争に明け暮れ体力を消耗した。トヨタ、ホンダは役所になんと言われようと自社の利益を優先したが、日産は役所の意向に沿って業界をまとめる損な役割を演じてきた。

 だが瀕死の日産を救う企業は現れなかった。業界をまとめて救済する、という経産省の伝統的な手法はとれなかった。

 当初はダイムラー・ベンツを頼りにしたが、交渉に時間がかかるなか、途中で見切りをつけ、ルノーなら怖くない、と甘く見た。

 熾烈な競争を続けてきたアメリカやドイツの自動車企業の管理下に置かれる事態は避けたかったなかで、手を挙げたのがルノーだったから、経産省はホッとした。産業の弱いフランスならまし、と考えたのだろう。

 その後の展開はご承知の通りだ。

 ゴーン会長は日産の業績をV字回復させた上、三菱自動車まで傘下に収めた。

 日産と三菱は軽自動車を共同開発し、生産は三菱の工場がやっていた。三菱による検査データの改ざんはその現場で起きた。なぜか情報が国土交通省に漏れ、三菱車のブランドは地に落ち、販売はガタ落ちになった。

 救済に乗り出したのがゴーン氏だった。2000億円を気前よく出資し、日産の配下に組み込んだ。

 ルノーが日産の43.4%の株式を押さえ、その日産が三菱の30%を握る。3社のトップにゴーン氏が座る「ゴーン独裁」のもとで「ルノー支配」が貫徹した。この時も経産省は何もできず、ゴーンに頼るしかなかった。

 資本の論理に従うなら、リスクを取って支配権を取ったものが勝ち。日産も三菱もゴーンのもとで危機を脱したのだから、経営者の手柄である。

「ゴーン独裁」は、結局、ルノーに救済された副作用である。だが元気になるにしたがい日産内部にはゴーン氏への反発が広がり、ルノーに利益や技術を吸い取られるのはおかしい、という空気が充満するようになった。

 1999年のふがいなさをかみしめる話がもう1つある。みずほ銀行グループの誕生である。

 当時の興銀の頭取だった西村正雄氏に「なぜ『みずほ』という名を選んだんですか」と聞いたことがある。

「日本の金融界は日産を支えられず、外資にさらわれた。瑞穂の国・日本を表す名前は外資に負けない銀行にしたいからだ」という答えだった。

 同じ思いは当時、経産省にもあった。そして今回の「不平等条約の改正」を掲げたクーデターは、外資から失地回復を目指す“ナショナリズム”と共鳴する。

「経産省内閣」の
官邸が考える着地点は?

 だからといって「検察を動かしゴーンを追い詰めた」と結論付けるのは早急だろう。事実の解明はこれからだ。

 しかし、「官邸発」の政策を眺めていると、陰に陽に経産省の動きが見える。

 直近でも、消費増税対策の景気浮揚策は、経産省が省内の案をとりまとめて官邸に持ち込んだペーパーのホチキス止めのようだ。

 ポイント還元はクレジットカードの利用者が有利になる。クレジット業界は経産省の所管だ。キャッシュレス化は端末機器を作るメーカーの追い風だ。増税の見返りに自動車に対する減税が検討されている。

 にわかに動き出した感のある北方領土返還交渉も、日本とロシアの共同開発事業がキモだが、シベリア開発も通産省のころから描かれていた構想である。

 出入国管理法を改正して外国人労働者を増やすのは、人手不足対策を求める産業界の働きかけに合わせようというものだ。受け入れを拡大する外国人労働者のあっせんは民間を窓口にする。「ヒト入れ稼業」も拡大するらしい。

 経産省内閣といわれる安倍政権だが、官邸は、「ゴーン氏逮捕」や「クーデター」が、“国策”だという疑いをどう晴らし、日仏摩擦の着地点をどう考えているのだろうか。

(デモクラシータイムス同人・元朝日新聞編集委員 山田厚史)

100. 中川隆[-13799] koaQ7Jey 2018年12月12日 08:50:25 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-22042] 報告
日産ゴーン氏、検察による再逮捕・勾留延長はなんの問題もない…「実刑」が濃厚
https://biz-journal.jp/2018/12/post_25892.html
2018.12.11 文=編集部、協力=山岸純/弁護士法人ALG&Associates執行役員・弁護士 Business Journal


カルロス・ゴーン容疑者(写真:ロイター/アフロ)


 10日、日産自動車元会長のカルロス・ゴーン氏が再逮捕され、東京地裁は同日、ゴーン氏に10日間の勾留を認める決定をした。今回の再逮捕の容疑は「直近3年分の有価証券報告書の虚偽記載」だが、先月19日に逮捕された際の容疑は「2011年3月期〜15年3月期の有価証券報告書の虚偽記載」であり、逮捕事実は同じで期間だけが異なる点について、身柄拘束の適法性を疑問視する指摘も出ている。

 さらには、「役員の報酬」についての虚偽記載が、金融商品取引法が定める「重大事項の虚偽記載」に該当するのかは微妙であり、検察がゴーン氏を有罪に持ち込めない可能性も指摘されている。

 また、ゴーン氏の不正を暴いた側である日産の西川廣人社長が、ゴーン氏の退任後に報酬を払う旨を定めた文書に署名していたことが判明し、西川社長の責任を問う声も出ている。そもそも西川社長は2017年からCEOを務めており、会社として虚偽の有価証券報告書を提出していた最終責任は西川社長にあり、西川社長が逮捕される可能性も指摘され始めている。

 そこで今回、弁護士法人ALG&Associates執行役員・弁護士の山岸純氏に解説してもらった。

■山岸弁護士の解説

 一つの罪に対しては、1回しか逮捕・勾留ができません。これを「一罪一逮捕の原則」といいます。

 では、「一つの罪」とは何ですか? ということになりますが、殺人事件だとわかりやすいと思います。「殺人罪」という犯罪は「人の命」というものを法律によって守るべき利益(法益)としていますので、殺人罪の数も「人の命」ごとに成立します。とすると、Aを殺した場合には、「Aに対する罪(殺人罪)」という「一つの罪」が成立しますので、これに対する逮捕は1回しかできません。AとBを殺した場合、「Aに対する罪(殺人罪)」と「Bに対する罪(殺人罪)」が成立するので、それぞれ1回ずつ、合計2回逮捕することができます。

 要するに、逮捕・勾留によって最大「23日間」、身柄を拘束して取調べができるので、2つの罪を同時に逮捕して「23日間」とせずに、あえて2回に分けて逮捕したほうが身柄を拘束して取調べができる期間が2倍になるということです。

 さて、今回の場合ですが、「有価証券報告書の虚偽記載」は1個の虚偽記載で1個の犯罪が成立すると考えるのであれば(実際そうです)、有価証券報告書は年に1回提出するので、「2017年の虚偽記載罪」「2016年の虚偽記載罪」「2015年の虚偽記載罪」といったように犯罪が成立することになります。とすれば、「逮捕事実は同じで期間だけが異なるという」とはいっても、罪が違うことから、今回の再逮捕もなんの問題もありません。

 なお、この話は過去の司法試験にも出題されるほど問題視されていることなので、学者さんによっては「けしからん!」と憤る方もいらっしゃるかもしれませんが、やりすぎ、狡猾、卑怯かどうかはともかくとして法律上は違法ではありません。

 次に、「西川社長が今後逮捕される可能性もある」かどうかですが、確かに「会社として虚偽の有価証券報告書を提出していた最終責任者は西川社長」であることは事実ですが、中小企業なら社長は会社の中で起きていることすべてを知っているでしょうが、日産のような巨大企業において、すべての書類に対し目を通して実質的な決裁をしているとは考えられません(形式的には決裁はしているでしょうが)。

 とすると、「虚偽記載」について、将来の裁判において検察側が西川社長の故意を立証することは難しいでしょう。というわけで、西川氏の逮捕・起訴はないと思われます。

 最後に、特別背任罪についてですが、日産内の捜査はほとんど終わっている状況と考えられるので、今の時点で話に出てこないということは、特別背任罪での立件は考えていないのかもしれません(立件が難しいから)。

 もっとも、今後、マスコミで騒がれているように、「役員の報酬」についての虚偽記載が、はたして「重大事項の虚偽記載」なのかどうかという点は、確かに争点となります。

 頭のいい検察ですから、あえて争点となるような罪で先行して逮捕したのは、ひょっとすると、これを“別件”として身柄を確保し、その取調べ中に特別背任なども捜査するという、お決まりの手法なのかもしれません。

 とはいえ、私は、最終的にはやはり脱税の点で挙げられる(逮捕・起訴)と思います。

 古今東西、悪いことをしているのは確実なのに、証拠の点でどうしても挙げられないときは、例えばアル・カポネなんかも、最後には脱税で挙げられているのです。

 有価証券報告書の虚偽記載は重罪です。これにあわせて脱税も重なれば、実刑が言い渡される可能性はとても高いと思われます。

(文=編集部、協力=山岸純/弁護士法人ALG&Associates執行役員・弁護士)

101. 中川隆[-13804] koaQ7Jey 2018年12月13日 20:22:45 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-22120] 報告

文書に「延期報酬」=退任後、額確定の意か−ゴーン容疑者事件・東京地検
2018年12月13日 18時26分 時事通信社

 日産自動車の前会長カルロス・ゴーン容疑者(64)が巨額の報酬を隠したとされる事件で、ゴーン容疑者が後払いで受け取ることにしていた「退任後報酬」の額が記載された文書に、英語で「延期報酬」と記載されていたことが13日、関係者への取材で分かった。

 東京地検特捜部は「延期」を支出額が確定していたことを意味する文言と判断。退任後報酬も有価証券報告書に記載する義務があったとみて捜査している。

 一方、ゴーン容疑者は特捜部の調べに「将来確実に受け取れる保証はない」などと供述し、「記載義務はなかった」と虚偽記載を否定している。

 関係者によると、文書には英語で「総報酬」「支払った報酬」「延期報酬」と記載され、それぞれの金額が併記されていた。当時の秘書室長が作成し、ゴーン容疑者のサインもあった。

 特捜部は日本版「司法取引」で文書を入手したもようで、秘書室長らの供述と合わせ、退任後報酬も金額が確定していたと判断したとみられる。 

102. 中川隆[-13804] koaQ7Jey 2018年12月14日 17:19:11 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-22147] 報告

2018年12月14日
日産の本当の問題は政府の過干渉 GHQからフランスまで


プリンス自動車乗っ取りに成功した日産は、人気車を利用しプリンス社員は下請けや派遣のように扱った

今同じことをルノーにやられている

画像引用:https://pbs.twimg.com/media/C9nhPEGVwAAasKg.jpg

日産はなぜ混乱するのか

日産のゴーン逮捕から企業統治問題が発生し、フランス国営化するか独立かということになっています。

最初に国営化をしかけたのはフランスのマクロン大統領で、今後半年以内に国営化の手続きをするつもりだった。

ゴーンは当初反対していたものの、自分の地位の保証と引き換えに、ルノー日産国有化に合意しました。




こうしたタイミングで日産が東京地検に告発して逮捕した事は、やはり関係があると推測します。

ところで日産は90年代に経営破綻してルノーが買収したが、どうしてこうなったのでしょうか。

1991年から98年にかけて確かに日本は不況だったが、他の自動車メーカーは破綻していません。


有名な逸話として日産では社長や経営陣にモデルチェンジの決定権がなく、工場長が決めていました。

座間工場など有力な工場長は労働組合幹部を兼ねていて、労働組合の合意がないとモデルチェンジできませんでした。

日産マーチは8年間モデルチェンジしないと労組と約束し、他の車も老朽化したまま放置されました。


トヨタは4年ごとにモデルチェンジしていたのに日産は6年か8年ごとなので、その差は販売に現れました。

こうして日産はホンダにも抜かれて国内3位メーカーになり、海外でも売れず経営破綻に至りました。

日産の労働組合が強大な力を持つに至ったのは、GHQ(連合軍総司令部)の命令で、日本軍に協力した懲罰でした。

各国政府が都合よく日産を利用した

日産は戦前満州や朝鮮の軍事輸送に深くかかわり、陸軍の軍用車の大半を生産していました。

GHQはこれを問題視して財閥解体したうえに、自動車の生産を禁止しました。

禁止しただけでなくGHQは日産を「戦犯企業」と定義し、戦前の逮捕者や共産党員、在日韓国人を経営に参加させるよう強要しました。


この強要は戦前軍部に協力した朝日新聞などの新聞にも行われ、日本の新聞は共産党員や左翼活動家らが支配することになりました。

日産の自動車生産は数年後に許されたがトヨタと大差がついていて、本格的に再開されたのは1950年の朝鮮戦争以降でした。

皮肉なことに米軍は朝鮮での戦争協力を日本に依頼して、日産にも軍事協力を求めてきました。


戦前は日本軍べったりだったが、戦後も米軍の軍事企業として再開を許されたのです。

朝鮮戦争は終わったが続いて高度成長時代になり、日産の自動車生産は順調に増えました。


ここで襲い掛かったのはオートバイや自動車メーカーの乱立で、日本政府はメーカー統合を強要しました。

GHQは日産労組や幹部に共産党や左翼活動家を採用させ、大混乱に陥れた

GHQが指名した人物なので日産は絶対に解雇できない


1953_Nissan_Labor_Dispute
引用:http://agora-web.jp/cms/wp-content/uploads/2017/07/1953_Nissan_Labor_Dispute.jpg


フランス対日本になった理由

スカイラインなどを生産していたプリンス自動車を日産が吸収合併したのが、これが後に禍根となった。

プリンス側は対等合併と聞いていたのに実際は合併すると日産側の社員が威張り散らし、プリンス社員は解雇されたり苛めで辞めされられた。

日産はスカイラインという美味しいブランドだけを利用し、GTRなどの人気車を生み出しました。


このプリンス統合も労組や経営陣に激しい対立を生み、経営破綻につながっています。

1990年に日本はバブル崩壊し車の売れ行きが急減、日産が得意とした若者向けスポーツカーは全滅しました。

ここでまた日本政府とフランス政府がちょっかいを出してルノーに買収させ、事実上ルノーの子会社になりました。


ルノーは実は日産以上のダメ会社で、フランス政府は手を焼いて「日産とくっつけて国営化しよう」と考えました。

これがマクロンのルノー日産三菱国営化で、工場も本社も日本から奪い取ってやると宣言していました。

いわば日本への宣戦布告であり、日本側はゴーン逮捕という「真珠湾攻撃」で報復しました。


ここまで見てきて日産を混乱させている本当の原因は、戦前から続いている政府の過干渉だと考えられます。
http://www.thutmosev.com/archives/78424019.html

103. 中川隆[-13792] koaQ7Jey 2018年12月15日 11:56:39 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-22159] 報告

2018年12月15日
ゴーン被告代理人、リオ住宅から文書や現金持ち出す

[サンパウロ/東京 14日 ロイター] - 日産自動車(7201.T)の前会長カルロス・ゴーン被告の代理人である娘が14日、ブラジルの裁判所の判決に従い、リオデジャネイロの高級住宅に立ち入り、文書や現金を持ち出した。

日産自は、同住宅にはゴーン被告に関する証拠がある可能性があると主張。一方、ゴーン被告の弁護団は裁判所文書で、私物を持ち出そうとしているだけだと述べた。


日産自の広報担当は発表文で「日産自の代理人は、ゴーン被告の代理人が所持品に加え、文書が入ったプラスチックフォルダーを2つ持ち出すのを確認した」と指摘。日産側が文書の中身を確認しようとして判事に許可を求めたものの拒否されたとした上で、「当該文書が個人的な性質を有するものとは到底考えられない」と述べた。

これについてゴーン被告の広報担当は、文書は過去のブラジル出張時の古い案件に関するものだとした。


日産自はまた、ゴーン被告の弁護団がリオデジャネイロの裁判所に訴えたことにより、日産自は同住居内にある3つの金庫の解錠時の立会いが禁止されたとした。ゴーン被告側によると金庫の中身は2万ドル分の現金(レアル建て)や財布などという。

104. 中川隆[-13793] koaQ7Jey 2018年12月15日 17:51:10 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-22168] 報告

2018年12月15日
日産、ゴーン前会長に報酬一任
共同通信

 日産自動車の前会長カルロス・ゴーン容疑者(64)が自分の報酬を有価証券報告書に少なく記載したとして金融商品取引法違反の疑いで逮捕された事件で、日産の取締役会が2年ごとに、役員報酬の決定をゴーン容疑者に一任すると決議していたことが15日、日産関係者への取材で分かった。

 ゴーン容疑者は報酬の一部を退任後に受け取る予定として記載せず、東京地検特捜部の調べに「支払いは確定しておらず、記載義務はない」と供述。特捜部は、ゴーン容疑者が正式な手続きを経て決定権を持ち、支払いが確定していたとみて調べている。


105. 中川隆[-13794] koaQ7Jey 2018年12月15日 22:30:04 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-22177] 報告

日産、ゴーン前会長報酬に計算式
12/15(土) 17:17配信 共同通信

 有価証券報告書に役員報酬を少なく記載したとして再逮捕された日産自動車の前会長カルロス・ゴーン容疑者(64)の指示を受け、日本人の元秘書室幹部が業績を反映させた特定の「計算式」で同容疑者の報酬額を算定していたことが15日、関係者への取材で分かった。報酬の一部を退任後に先送りし、報告書に記載しないようにした後も計算式は変えず、同じ20億円程度と算定していた。

 報酬の総額と算定方法が不記載を始めた前後で継続している一方、記載が義務付けられて以降は表向きの額を大幅に減らしていたことから、東京地検特捜部は虚偽記載の意図があった重要な裏付けになるとみている。

106. 中川隆[-13783] koaQ7Jey 2018年12月16日 18:51:21 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-22186] 報告

ゴーン容疑者、知人を優遇し契約か 日産が調査
12/16(日) 16:00配信 テレ朝 news


 日産自動車の前会長、カルロス・ゴーン容疑者がインドやブラジルで知人を優遇するような契約を日産に結ばせていた疑いがあり、日産が調査していることが分かりました。

 関係者によりますと、2008年に日産が契約を結んだインドの販売代理店「フーバー社」の実質的経営者は、ゴーン容疑者の長女の友人の父親で家族ぐるみの付き合いのあった人物でした。フーバー社は事前の候補にはなかった会社でした。また、2014年から操業するブラジルの「レゼンデ工場」はゴーン容疑者と交友関係があった元州知事の友人が土地の所有者でした。日産はそれぞれの契約や土地取得の経緯を調査しています。公私混同があったとすれば経営会議で契約を承認した他の経営陣の責任も問われそうです。

107. 中川隆[-13768] koaQ7Jey 2018年12月17日 20:22:49 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-22207] 報告

崩れたゴーン「城」、日産社内に不満のマグマ
https://jp.wsj.com/articles/SB10956990367541264051804585004033508392708

By Sean McLain, Phred Dvorak, Sam Schechner and Patricia Kowsmann
2018 年 12 月 17 日 18:14 JST 原文 (英語)

世界中をジェット機で飛び回るゴーン氏に対し、日産社内では失望と不満が積み上がっていた


 カルロス・ゴーン氏が失脚する引き金の一つとなった建物が、レバノンの首都ベイルートにある。高級住宅街にあるローズピンク色の邸宅だ。

 邸宅内の壁には、自動車業界の巨人と言われたゴーン氏の肖像が飾られていた。複数の関係者によれば、1500万ドル(約17億円)の費用を要したこの住宅の購入と改築は、ゴーン夫妻が個人的に指示していた。ワインセラーへと続くガラス張りの床の下には、改築の際に出土した古代の石棺が見えている。

 日産自動車の一部幹部らは今年に入り、ゴーン氏に気付かれないよう極秘に調査を行い、ベイルートの邸宅を含む複数の不動産が日産の資金で購入されていたことを突き止めた。不動産購入は複数のペーパーカンパニーを通じて行われていたという。事情に詳しい関係筋によれば、ベイルートの邸宅の改築費用も日産が負担していた。1999年からゴーン氏に率いられてきた日産だが、仏ルノーとの関係は難しさを増していた。

 世界中をジェット機で飛び回るゴーン氏の生活を日産が資金面で支えている構図が明らかになったことで、長年積み上がっていた失望と不満に一気に火がついた。ゴーン氏は逮捕される数カ月前に日産経営陣の刷新を計画していたとされる。その計画は、日産社内のそうした不満によって結果的に先回りで阻止されたと言えるかもしれない。

 ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は今回、古くからの日産関係者や捜査関係者へのインタビューを実施した。そこから明らかになったのは、報酬過少記載や会社の資金を使った浪費に対する非難が、ゴーン氏による日産長期支配への根深い不満と絡み合っている姿だ。日産の従業員らは、同社の利益がルノーを支えていることに不平をもらしてきた。また、ゴーン氏がルノーと日産の経営統合を準備しているとの不安を抱く者も多かった。

 日産幹部の一部は何カ月もかけてゴーン氏に関する情報を収集し、同氏と同氏の腹心グレッグ・ケリー氏に対する行動へ向けて準備を周到に進めていた。2人は11月19日に逮捕されたが、日産幹部の一部は米国を拠点としていたケリー氏に対し、ゴーン氏と同じ日のフライトで日本入りするよう説得もしていた。関係者によれば、こうした根回しによって検察当局が迅速に2人を逮捕し、そこから数時間のうちに日産本社や東京都内のマンションを家宅捜索することも可能になった。

ゴーン氏が使用していたレバノンの首都ベイルートにある邸宅(11月28日)
ゴーン氏が使用していたレバノンの首都ベイルートにある邸宅(11月28日) Photo: Donna Abu-Nasr/Bloomberg News
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 ゴーン氏が自ら後継者に選んでいた日産の西川廣人最高経営責任者(CEO)は、従業員向け説明会で事件の経過を報告したが、説明会参加者によれば、それを聞いた従業員らの間からは拍手喝采が起きたという。日産の内部調査に詳しい関係者の1人は、社内でのゴーン氏に対する反感は火山のように「マグマのエネルギー」が膨れ上がっていたと語っている。

 それは、日産の救世主としてあがめられ、自動車業界の最も強力なリーダーの1人だったゴーン氏の急速な転落劇だった。11月の逮捕の後、日産はすぐにゴーン氏の会長解任に動いた。ゴーン氏が会長兼CEOを務めていたルノーは、暫定的な経営トップを置いた。日本の検察当局は12月10日、ゴーン氏が有価証券報告書に報酬を過少記載したとして、金融商品取引法違反の罪で起訴した。ルノーは現在、両社のアライアンスへの「深刻なリスク」に対処するための株主総会開催を日産側に求めている。

2016年9月、パリ自動車ショーでメディア向け説明会に立つゴーン氏
2016年9月、パリ自動車ショーでメディア向け説明会に立つゴーン氏 Photo: AP
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 ゴーン氏の日本での弁護士はコメント要請に応じていない。ゴーン氏の弁護戦略に詳しい人物によれば、同氏は引き続き無実を主張しているという。

 こうしたなか、ゴーン氏は逮捕以来、身柄を拘束されたままだ。日本の刑事司法制度の下では、検察が罪状を追加して裁判が開かれるのを待つなか、2019年に入っても勾留が続く可能性がある。

 検察当局は、ゴーン氏による支出や会社不動産の利用に関連しては起訴しておらず、疑義も表明していない。しかし、日産が所有して同氏が使用していたベイルートとリオデジャネイロの住宅は法廷闘争の対象になっている。日産がそれら住宅を管理下に置き、鍵を変更したからだ。ゴーン氏の家族は、個人の所有物、美術品および現金を回収したいとして、自宅への出入りを求める訴えを起こしている。

 ゴーン氏の家族は、同氏の逮捕と会社資金の不正使用疑惑は権力闘争の一環だと主張している。 

 家族の弁護士は「彼の逮捕はルノーと日産・三菱との企業間の争いの結果だというのが真実だ」とブラジルの裁判文書で述べ、「カルロス・ゴーンの突然の逮捕は、ルノーとの同盟関係を弱めようとする日産の見苦しい戦略の一環だ」と指摘した。

 関係者の1人によると、子供たちはゴーン氏が日産で享受していた特権について、同氏が率いた業績回復や過去20年間に日産のために創出してきた富と比較して検討すべきだと考えている。

崩れたゴーン「城」、日産社内に不満のマグマ

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 ゴーン氏の4人の子供は文書で、「私たちが覚えている限り、たとえ仕事でどんなに忙しくても、毎週日曜日に必ず父から連絡を受けていた。父と話せなくなってから4回目の日曜日が過ぎた。とても寂しい」と述べた。かつてゴーン家では日産のことを5人目の子供だと冗談を言っていたという。

 一方、日産の広報担当者は電子メールでWSJに対し、これら一連の出来事の原因はゴーン氏の不正行為にあると説明。不正行為に対する社内調査が実施されている間に東京地検が独自に捜査を始め、行動を起こしたと述べた。

 ルノーの広報担当者はコメントを差し控えた。

 ゴーン氏は1999年、窮地に陥っていた日産を救済するためルノーから送り込まれた。その後、両社間で技術とプラットフォームを共有するアライアンスを確立し、三菱自動車を加えて世界最大の自動車連合に育て上げた。3社の当局への届け出資料によれば、ゴーン氏の2017年の報酬総額は約1700万ドルになった。この金額は日本の競合の幹部報酬を大きく上回るものの、米自動車メーカーの経営陣の報酬は下回る。例えば、ゼネラル・モーターズ(GM)のメアリー・バーラCEOは2200万ドルを得ている。

 ゴーン氏にとって、海外不動産やプライベートジェット機などの特権は、家族と離れ頻繁に出張する生活の一部だった。フライト記録やゴーン氏の家族に近い関係者によれば、逮捕されるまでは少なくとも年間100日は各国を飛び回っていた。

 関係者らによれば、ゴーン氏による不動産などの利用に対して日産が負担していた支払いの規模を把握していたのは同社役員のごく一部だったという。

 ゴーン氏関係の支出のうち最も高額だったのは、過去18年間に日産が購入した一連のプライベートジェット機。いずれの機体にも登録番号「N155AN」の文字が描かれていた。

2006年8月、プライベートジェット機で英国から飛び立つゴーン氏
2006年8月、プライベートジェット機で英国から飛び立つゴーン氏 Photo: Gary Calton/Eyevine/ZUMA Press
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 最も新しい機種は「ガルフストリームG650」で、ビジネス航空機に関するサイト「コーポレート・ジェット・インベスター」によれば、カタログ表示価格は6450万ドル。ゴーン氏の家族に近い関係者によれば、機内には寝室があり、同氏はそこで睡眠を取ることが多かった。

 ゴーン氏は日産のウェブサイトに掲載されていた自叙伝(英語版)の中で、「こうした生活スタイルは肉体的にも社会的な面でも負担を強いるものだ。それは代償を伴うが、自分でやりくりしなければならない」とし、「飛行機の中でぐっすり寝ることができるのは助けになる」と書いていた。

 ゴーン氏の使用した機体は今年、80日間で少なくとも35カ所の空港から離陸している。フライト記録によれば、逮捕されるまでの7週間に同機はベイルートから8回にわたって離陸した。

 こうしたゴーン氏の生活スタイルは日産社内では、利益拡大のためにゴーン氏が採用したコスト削減型の経営方針とは矛盾すると受け止められていた。同氏の生活を日産が資金面で支えていたという疑惑が明らかになって以降、裏切られたという意識は日産社内でさらに強まった。

 日産の元役員の1人はこう述べる。「トランスパレンシー(透明性)とフルーガリティー(節約)は会社の中で日産ウェイとなっていた。トランスパレンシーはどこへ行ってしまったのか。フルーガリティーはどこへ行ってしまったのかと言いたい」

 ゴーン氏は比較的つつましい家庭の出身だ。自叙伝によると、父方の祖父は13歳の時にスーツケース1つでレバノンからブラジルに移住し、内陸部で幾つかの事業を始めた。後にそこで生まれたゴーン氏は6歳の時に父親の意向でベイルートに移り、祖母、母、きょうだいと暮らした。

 一家に近い関係者によると、ベイルートでの生活は質素だった。ゴーン氏が生まれて初めてレストランに行ったのは15歳か16歳のときで、当時はブドウをぜいたくな食べ物だと思っていた。同氏は後に、ブドウを買ったり飾ったりすることを楽しむようになる。

 パリで工業系のエリート養成校2校に通った後、ゴーン氏は仏タイヤメーカーのミシュランに入社。1996年にルノーに採用され、家族と共にフランスに移った。90年代末には日産は倒産寸前に追い込まれており、ルノーが6430億円を出資し、ゴーン氏が救済策を進めることになった。その際ルノーは日産株を37%取得し、後にこれが43.4%に引き上げられた。日産はルノー株15%を取得した。

ゴーン氏が使用していた都内のマンション
ゴーン氏が使用していた都内のマンション Photo: Peter Landers/The Wall Street Journal
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 日産の最高執行責任者(COO)として99年に東京に移ったゴーン氏は、「セブンイレブン」のあだ名がつくほど長時間働いた。工場を閉鎖し、人員を削減し、非効率な下請け企業を切り捨てた。こうした経営改革により日産が1年前倒しで「リバイバル・プラン」を達成すると、ゴーン氏は経営の天才とたたえられ、漫画の主人公にもなった。

 2005年、ゴーン氏はルノーのCEOも兼務することになった。最近の調査で注目されている高級マンションの1つはこの時に日産が購入したものだ。関係者の話や物件の記録によると、パリ有数の高級住宅地16区にある約400平方メートルの物件で、購入額は410万ドル(現行レートで約4億6500万円)だった。

登録番号「N155AN」の文字が描かれたプライベートジェット機「ガルフストリームG650」
登録番号「N155AN」の文字が描かれたプライベートジェット機「ガルフストリームG650」 Photo: Jun Sato/Getty Images
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 関係者によると、日産は3年後に別の階に約110平方メートルのスペースを買い足した。

 ゴーン家に近い関係者によると、セキュリティーへの懸念も購入の一因だった。パリでは20年前、ルノーのCEOが左翼のテロリストに殺害される事件があった。

ゴーン氏が使用していたパリ市内のマンション
ゴーン氏が使用していたパリ市内のマンション Photo: Michel Stoupak/Zuma Press
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 日産の日本人幹部はゴーン氏不在の時間が増えたことに不満を募らせていた。一方で同氏は日産の誰よりも高い報酬を得ていた。日産の調査について知る関係者によると、同社が2009年3月期にゴーン氏に支払った額は1500万ドルで、他の経営幹部9人合わせた金額の2倍を上回った。

 日本では2010年に規則が改定され、年間1億円以上の報酬を受け取る役員名と報酬額を個別に開示することが義務付けられた。関係者によると、この時ゴーン氏は外部からの評判への影響を気にしていた。世界的な景気後退のなかゴーン氏も他の幹部も報酬を既に減らしていた。関係者によると、ゴーン氏は日産に対し、支給額を約780万ドルとし、200万ドル近くについては支払いを延期するよう求めることで開示する金額を引き下げたという。

 処理をしたのは当時CEOオフィスと人事を担当していたケリー氏だった。同僚らはケリー氏について、ゴーン氏に極めて忠実な問題解決係だったと話している。処理は、新開示規則のグレーゾーンだった繰り延べ報酬の取り扱い方法の解釈にかかっていた。関係者によると、監査を担当するEY新日本監査法人は日産が提案した解釈に賛成しなかった。ケリー氏は自身を支持する専門家から意見を聞いていたと同氏の弁護士は話す。


 それでも、開示されたゴーン氏の報酬は日本では上位に入り、日産の株主総会で非難された。ゴーン氏は、フォード・モーターのアラン・ムラーリーCEOが2倍近く稼いでいると言って自身の報酬を弁護した。

 検察側はゴーン氏がその後、報酬のますます多くの部分を繰り延べ続け、同氏が近年の報酬だと話す金額の半分を上回ったと考えている。社内調査について知る人々によると、ケリー、ゴーン両氏は増える借用書やゴーン氏が日産退職後に受け取る予定の金額とその支払い方法についての詳細を表計算シートに記録していた。

 日産によると、社内でも何が起きているかを知っているのは一握りだった。幹部の報酬を監督する報酬委員会はなかった。首脳陣の報酬額を決める権限はゴーン氏がほぼ独占していた。


 各種手当もあった。10年末までに、日産はオランダに「Zi-A(ジーア)キャピタル」社を創設した。日産の提出書類や関係者らによると、ケリー氏はベンチャー投資に使う会社だと日産取締役会に説明していた。日産は、その後8280万ドルの資金を得たジーアや他の地域で登記されたペーパーカンパニー数社を通じてベイルートなどの邸宅を購入した。

 ゴーン氏の古い知人によると、その頃ゴーン氏は最初の妻リタさん(リサイクルした服を身に着け、ブリッジを愛する)と別居し、現在の妻キャロルさん(デザイナーのドレスや派手なイベントが好きだ)と新たな関係を始めた。

 リタさんの弁護士は本人へのインタビューを断り、代わって質問に答えることも控えた。

 関係者によると、ゴーン氏の姉は12年、リオデジャネイロ・コパカバーナ地区のビーチに面した4寝室のマンション購入に関わった。ジーアの子会社「ハムサ1」が570万ドルを支払い、会社の所有にした。

ゴーン氏が使用していたリオデジャネイロ市内のマンション
ゴーン氏が使用していたリオデジャネイロ市内のマンション Photo: mauro pimentel/Agence France-Presse/Getty Images
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 一家に近い人物によると、ゴーン氏がリオ出張中にこのマンションに滞在したこともあった。だがゴーン一家が休暇に集まる場所でもあり、1度に約10人が滞在できたと、ゴーン氏のリオ滞在について知る人物やビルのドアマン2人が話している。

 ゴーン氏の娘ナディーンさんは、ヴォーグ誌ブラジル版に対し、「家族にとって最も詩的なのは、私たちのマンションがあるコパカバーナビーチ沿いを散歩する時間」だと話していた。

 ゴーン氏は再婚から数カ月後の16年秋に、再婚と夫人の誕生日を祝うため、ベルサイユ宮殿でパーティーを開いた。出席者によると、巨大なシャンデリアの下に並べられた長テーブルには枝つき燭台(しょくだい)が置かれ、正装をした招待客120人ほどが座っていた。ペーストリーの山は客の頭より高かった。金のトレーにはブドウがあふれていた。

2017年5月、カンヌ映画祭のレッドカーペットを歩くゴーン氏と妻キャロルさん
2017年5月、カンヌ映画祭のレッドカーペットを歩くゴーン氏と妻キャロルさん Photo: ALBERTO PIZZOLI/AFP/Getty Images
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 米連邦航空局(FAA)の記録によると、この頃日産はより速く大きい「ガルフストリームG650」をゴーン氏に買っていた。ゴーン家に近い人物によると、目的地が同じ方向である場合に限って、子供たちが父親に同乗することもあった。「同機に乗るのは父親と時間を過ごす方法だった」という。 

 飛行記録によると、ゴーン氏の再婚後、同機がベイルートに行く回数が増えた。セキュリティー上の問題から同地の駐機場に機材を置いておけないため、ベイルート行きには追加的なコストがかかった。飛行記録や関係者らによると、乗務員はキプロスまで120マイル飛び、時間が来るとゴーン氏を迎えに戻った。

 ベイルートの邸宅の近くで働く理髪店員は、ゴーン氏が「来たときは車列だった。治安当局者や情報当局のジープを連れてくる。彼は非常に大物だ」と述べた。

 一方、日産内部では、ゴーン氏の経営手法に対する不満が高まっていた。一部のベテラン従業員は、ゴーン氏が日本人の幹部よりも外国人幹部をより早く昇進させることにいら立っていた。

 ゴーン氏は日産とルノーの自動車部品や生産プラットフォームを共通化することでコスト削減を図ったが、エンジニアたちはどちらの技術やどの工場を使うかで言い争いになった。また日産の社員は、ルノーよりも規模が大きくなった同社の売上高が、ルノーの経営を支えるのに利用されていると感じていた。

ルノー・日産工場の組み立てライン(3月12日)
ルノー・日産工場の組み立てライン(3月12日) Photo: fadel senna/Agence France-Presse/Getty Images
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 昨年の株主総会で日産のある従業員が 、日産はまるでルノーの完全子会社のように感じられるとゴーン氏に質問した。「過去18年間に、あなたの発言を裏付けるような事実が1つでもあったか」とゴーン氏は腹立たしげに答えた。「あなたが言っていることは何一つ 現実に当てはまらない」

 ルノー関係筋によると、日産がルノーを下支えしているというのは「言い過ぎ」だという。「ルノーの人間に聞けば、ゴーン氏は日産びいきだと答える」とこの人物は話す。「連携を成功させるカギはバランスにある。それは実現しにくいものか? 答えはイエスだ」

 ゴーン氏は、最終的に自身を失墜させることになる勢力がまとまりつつあったことは知る由もなかった。日産の監査を担当するアーンスト・アンド・ヤングはその後も毎年、ゴーン氏の住宅購入に使われたジーア・キャピタルについて疑問を呈していた。この件で報告を受けた人物はそう語る。そのような警告はやがて、日産の製造畑を長年歩み、2014年に取締役会の監査役に就任した今津英敏氏の注意を引くこととなった。

 今津氏はジーアの活動の実態を探ろうとした。だが英領バージン諸島などに設けた複数のペーパーカンパニーを経由しており、実態の解明は容易でなかった。

 そこで6月頃、ジーアの取締役の1人、ハリ・ナダ氏に助力を求めた。マレーシアに生まれ、英国で教育を受けたナダ氏は、弁護士でケリー氏の部下だった。資料によると2012年からケリー氏とともに同社取締役に名を連ねている。ナダ氏は今津氏と共に、ジーアの3人目の取締役である大沼敏明氏に会いに行った。大沼氏は側近としてゴーン氏を長年支え、日産の資料や日産の社内調査について詳しい関係者によると、報酬先送りの書類なども作成した。

3人の情報を突き合わせると、日産がゴーン氏のために支出している資金や、報酬の先送り額などが次第に明らかになった。検察の主張や関係者の話によると、その額は今年度までに約8000万ドル(約90億円)に達している。

 彼らはまず、こうした行為のいずれかが犯罪に該当するかどうかを弁護士らに問い合わせた。その中には元検察官もおり、6月に発効した司法取引を認める新法を利用するよう助言した人物もいた。 

 日産側は夏の終わりまでに、日本の検察当局に非公式に相談した。関係者によると10月初め、検察当局は起訴できる可能性があると判断。今津氏らのグループは、正式に内部告発文書を作成した。関係者の1人によると、その中で、日産の子会社を使ってゴーン氏に複数の住宅が無償提供されていること、有価証券報告書に記載された取締役の報酬に漏れがあることが指摘された。

 同関係者によると、この段階で初めて、西川氏に全ての経緯が報告された。西川氏はゴーン氏が後継者に選んだ人物で、2017年に日産CEOに就任した。西川氏は当初、ゴーン氏に対する疑惑に信じられないという反応を示したという。同氏は自身に直属の内部調査チームを立ち上げた。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が確認したメールによると、ナダ氏は不動産に関連する資料を集め、事実確認のためリオに飛んだ。

 検察に協力するナダ氏は、証拠集めと並行して、ゴーン氏の身柄確保のための入念な準備を始めた。

 日産の調査チームはゴーン氏と自ら対決することを望まなかった。ゴーン氏が調査そのものを力ずくで握りつぶすことを恐れたためだ。事情に詳しい複数の関係者はそう明かす。彼らは検察当局とともに、11月19日にプライベートジェットで羽田空港に到着する直後を狙い、ゴーン氏を拘束することを計画した。検察当局が尋問したいと考える関係者が全員、同じタイミングで日産本社にそろうように、ナダ氏がスケジュールを調整した。

 次に、ゴーン氏と共謀した疑いがあるケリー氏を東京に呼ぶ必要があった。ケリー氏は2015年から非常勤の取締役として普段はフロリダ州に住んでいた。

 ナダ氏はケリー氏に電話をかけ、取締役会に出席する必要があると告げた。事情を知る関係者によると、ゴーン氏は経営上層部を刷新する決議案を提出する計画だった。西川CEOを退任させ、ケリー氏を復帰させるつもりだったとされる。

 ケリー氏は通常、テレビ会議を通じて東京での取締役会に参加するが、ナダ氏はプライベートジェットで来日し、直接顔を出すべきだと主張した。腰部の手術を控えたケリー氏に対し、手術に間に合うように帰国できるとナダ氏は請け負った。

 ケリー氏を乗せた飛行機は11月19日昼過ぎに成田空港に到着。ゴーン氏が羽田空港に降り立つ直前だった。ゴーン氏が逮捕されると、ケリー氏の運転手の電話の呼び出し音が鳴り、車はパーキングエリアに入った。この後ケリー氏は東京地検に引き渡されたと、関係者の1人は話す。

 この日の午後10時、いつになく感情を高ぶらせた西川氏が記者会見を開いた。

 「何と表現していいか難しいが、残念という言葉をはるかに超えて、強い憤りと落胆を覚えている」と語った。

記者会見に臨む日産の西川廣人CEO(11月19日)
記者会見に臨む日産の西川廣人CEO(11月19日) Photo: Shuji Kajiyama/Associated Press
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 ゴーン氏の勾留が1カ月の節目に近づく中、各地で法的な小競り合いが続いている。

 ゴーン夫人と同氏の娘の1人は、レバノンで訴訟を起こした後、ベイルートの家に立ち入る許可を勝ち取った。この家族をよく知る人物によると、一家はそれ以降、家族写真や衣類をはじめ、自分たちが購入したものを全て持ち出した。

 ブラジルでは、ゴーン氏の長女キャロライン氏が訴訟を起こし、リオのアパートは日産が自宅としてゴーン氏に与えたものであり、家財には日産の所有権がないと主張した。キャロライン氏は13日、ブラジルの司法当局者および日産の弁護士らと共にアパート内に入り、金庫2つと鍵つきの小さな箱1つを開けた。金庫の1つにはブラジルの通貨レアル(約2万ドル相当)が入っていた。

 日産では、従業員がゴーン氏のいない体制に慣れようとしている。日本では、被告がひとたび起訴されれば、有罪判決を受ける比率は95%以上となる。だがたとえ同氏が無罪になったとしても、企業トップとしての立場を利用したという印象はぬぐえない。

 首都圏のある日産工場の外で、日産に42年間務めたベテラン従業員(現在は関連会社に勤務)が、ゴーン氏の身に起きたことは残念だと語った。

 日産のV字回復を成し遂げたゴーン氏の功績を踏まえ、「最初に10億だったのは日産を立て直したので当たり前だと思った」とし、ゴーン氏が逮捕された今も、「悪い感情はない。(ゴーン氏の)役目は終わったと感じる」と話した。
https://jp.wsj.com/articles/SB10956990367541264051804585004033508392708

108. 中川隆[-13758] koaQ7Jey 2018年12月18日 08:20:18 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-22207] 報告

英文で「確定報酬」の覚書、ゴーン被告の署名も
12/18(火) 6:06配信 読売新聞



 日産自動車前会長のカルロス・ゴーン被告(64)の役員報酬を巡る有価証券報告書の虚偽記載事件で、ゴーン被告の毎年の報酬を定めたとされる「覚書」に、報告書への不記載分を含む報酬総額が英文で「Fixed Remuneration(確定報酬)」と表記されていたことが関係者の話でわかった。本人の署名もあり、東京地検特捜部は、毎年の報酬総額の支払いが不記載分も含めて確定していたことを裏付けるとみて調べている。

 関係者によると、ゴーン被告は役員報酬の個別開示制度が始まった2010年3月期以降、高額報酬批判を避けるため、年20億円前後の報酬のうち、10億円前後を退任後に受け取るよう決定。「後払い分」を報告書に記載しない一方、確実に受け取るため、前代表取締役のグレッグ・ケリー被告(62)らに対し、覚書など報酬に関する複数の書面を作成させていたという。

109. 中川隆[-13754] koaQ7Jey 2018年12月18日 10:02:28 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-22207] 報告
日産西川社長は最後の最後に便乗しただけ? ゴーン追放の内幕 2018.12.18
https://dot.asahi.com/aera/2018121700057.html?page=1


ゴーンの不正に気づいた日産の内偵チームは、秘書室が秘密の資金工作の中枢とみた。チームは元検事の弁護士の知恵を借り、秘書室幹部と、上司の専務執行役員を説得。2人は司法取引に同意し、ゴーンの不正を示す証拠を提供した。何も知らずに飛行機で来たゴーンは空港で検察に同行を求められ、西川は記者会見で彼を断罪した (c)朝日新聞社


ゴーンの不正に気づいた日産の内偵チームは、秘書室が秘密の資金工作の中枢とみた。チームは元検事の弁護士の知恵を借り、秘書室幹部と、上司の専務執行役員を説得。2人は司法取引に同意し、ゴーンの不正を示す証拠を提供した。何も知らずに飛行機で来たゴーンは空港で検察に同行を求められ、西川は記者会見で彼を断罪した (c)朝日新聞社



会社につけ回しして贅沢な暮らしを享受したとされる日産の独裁者はいま、東京拘置所の3畳程度の小さな部屋に勾留されている(撮影/写真部・小原雄輝)


会社につけ回しして贅沢な暮らしを享受したとされる日産の独裁者はいま、東京拘置所の3畳程度の小さな部屋に勾留されている(撮影/写真部・小原雄輝)




 実直な裏方タイプの男が、20年近く独裁支配してきた日産自動車の帝王を斃(た お)した。いくつもの偶然が絡み合い、彼は下克上を決意した。日産自動車の西川広人社長による、ゴーン追放の内幕を取材した。

【写真】ゴーンが勾留されている場所はこちら

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「クーデターがあったとは理解していないし、そのような説明をしたつもりもない」

 公の場でしめることが多いえんじ色のネクタイ。取り囲むカメラのストロボに、金色の結婚指輪が鈍い光を放っていた。

 11月19日午後10時、横浜市の日産自動車グローバル本社8階。「カリスマ経営者」の突然の逮捕を受けて始まった緊急会見で、社長兼CEO(最高経営責任者)の西川(さいかわ)広人(65)は300人に及ぶ報道陣を前に、ただ1人で記者会見に応じた。

 世界販売が年間1千万台を超え世界2位の日産、仏ルノー、三菱自動車の3社連合のトップ、カルロス・ゴーン(64)が逮捕される異常事態。国際的な大スキャンダル発覚という恥ずべき会見のはずだが、西川に狼狽(ろうばい)する様子はなかった。むしろ「この日」のあることを予感した高揚感すら漂っていた。

 西川は東京大学経済学部を卒業後の1977年に入社し、主に購買部門を歩んできた。ルノーとの共同調達にかかわる中でゴーンの目にとまり、以来、常務、副社長ととんとん拍子に出世。つまり20年近く君臨する帝王の忠実なるイエスマンだった。その彼が、まるで戦国時代の下克上のように主君に刃を向けたのだった。

話は逮捕の半年以上前にさかのぼる。

 今年春ごろ。複数の内部通報がもたらされた。ゴーンのカネに関する不正で、これまで社内に広がる噂話では収まらない中身の濃さだった。

 極秘に結集した監査役を中心とした数人の内偵チームは、ある子会社に目をつけていた。オランダのアムステルダムに拠点を置く「ジーア」。2010年設立の「ベンチャー投資」の会社だ。

 ジーアはタックスヘイブン(租税回避地)に作った法人を通じて、ブラジルやレバノンなどに高級住宅を購入していた。維持費や改修費などを合わせると、額は数十億円にのぼっていた。監査法人の目を逃れるために連結対象外の子会社だった。それがベンチャー投資とかけ離れたゴーンの私邸の購入に使われ、しかもタックスヘイブンを経由して資金の流れを隠そうとしていた。独裁権力は必ず腐敗する。内偵チームが抱き続けた不信は確信に変わった。

記者会見ではゴーンを指弾した西川だったが、彼が当初からこの内偵チームと緊密に連携し、謀反を策謀していたかどうかは定かではない。押し出しが強いゴーンに対し、西川はまじめで物静かな実務家タイプ。リーダーシップを発揮する男ではない。

「だから今回はよくやったと思うよ。これまではゴーンをずっと立ててきたけれど、さすがにおかしいなと思ったのだろう。今回は腐敗を知って立ち上がったということじゃないか」。内偵チームの動きに共感する日産幹部はいま、西川をこう評価する。いわば西川は、フランスの「植民地支配」から独立を目指す民族派の期待の星なのだ。

 こうした公私混同の醜聞とは別に、日産社員には看過しえない事態が進んでいた。

 ゴーンは2月、ルノーのCEOを留任することで大株主の仏政府と合意。だがその見返りに仏政府と交わしたとされる約束は、日産とルノーを不可逆な関係にするというものだった。

「不可逆とは経営統合を視野に入れたものだ」。日産幹部は直感的にそう感じた。1999年、倒産寸前の日産を救ったのがルノーだ。いまも43%の日産株を持ち影響力がある。だが売上高や販売台数などの実績では日産が上回る。小が大を従えるいびつな構造だ。ルノーの支配を弱め、日産の独自性を高めたいというのが日産の古参幹部の共通の悲願だが、ゴーンが牛耳る以上、極めて困難な情勢だった。

 ゴーンは次第にルノーとの経営統合をちらつかせ、日産社員に危機感が一気に高まった。側近として支えてきた西川でさえ、この動きには反発したという。

 二人のずれが垣間見えたのが、6月26日にあった日産の株主総会だった。この頃には、すでにルノーと日産が経営統合するという観測記事が報じられていた。ゴーンが総会で3社連合の「持続性を担保する手段は複数ある」と含みを持たせたのに対し、西川は「それぞれの会社の独立性と自律性を堅持し、尊重しつつ対等なパートナーとして協力したい」と、それとは距離を置く言い方をした。あえて独立性や対等といった言葉を選び、統合に傾きつつあるゴーンを牽制しているかに見えた。

「ゴーンと西川に少しずつ溝が深まっていると感じた。西川はルノーの傘下に甘んじることに絶対反対だった」

 日産幹部はこう分析する。


公私混同に加え、自分たちがフランスに吸収される危機。ゴーンへの不信が高まっていた6月、司法取引制度が始まった。他人の犯罪に関する情報提供など捜査機関に協力すれば、刑罰が減免される制度だ。ゴーンの不正を調べてきた内偵チームの説得に応じて、その不正の数々を知る秘書室幹部と上司の専務執行役員が司法取引と引き換えに協力を申し出たとき、帝王の失脚が決まった。

 不正の証拠が集まり、司法取引のお膳立てが整って初めて、西川はゴーン放逐を決意したと見られる。「西川君は徒党を組めるような男じゃない。そもそも西川君に『君の意見はなんだ』と聞いても言わないんだ。他の者が意見を言った後に、『私もそう考えていました』と、他人の意見に乗るタイプ」と元副会長は言う。

 いまは横浜に移転したとはいえ、東京・銀座に長く本社があり、首都圏の名門大学卒が多く集まる日産は「都会のお坊ちゃん」気質の強い会社だ。三河地方に拠点が集中するトヨタ自動車や、自己主張の強いホンダとは異なる。穏やかな社風ゆえ「俺が、俺が」というタイプは少ない。そうであるがゆえに巨額の負債を抱えて立ちゆかなくなるとルノーという外部に救いを求め、そして今回も、だった。

 前出の元副会長は「今回の一件のアイデアを提供したのは、司法取引を試してみたかった検察だろう。西川君にこんな大それた絵が描けるわけないよ」と言い切った。

 精密に描かれたクーデターとはほど遠い。監査法人の指摘、内部通報、ルノーとの関係、司法取引、それらが期せずして絡み合い、最後に西川が乗った。だが、司法取引を通じて東京地検特捜部を動かすまでは日産としては想定できたが、その後の展開は思惑とずれつつある。

 日産はゴーン逮捕を通じて、彼が日産を私物化してきた「巨悪」と認定され、その後の日産の統治体制の立て直しだけでなく、仏ルノーとの関係見直しも優位に進める目算だった。

 だが、特捜部の逮捕容疑は役員報酬の過少記載という「形式犯」とも受け取られかねないものだった。世界的に有名な経済人を延々勾留し続ける「人質司法」という日本の刑事司法の後進性も、全世界に広報する結果となり、検察を応援する声は少ない。ゴーンの「巨悪」ぶりが断罪されることをあてにしていたのに、逆に特捜部の方が世間から「捜査は適正か」と批判を浴びる始末だ。

 おまけに、ゴーンが将来受けとる報酬に関する書類には、当の西川が了承したことを示すサインもあった。

 先王を斃(たお)した西川に、その事実がまるでブーメランのように跳ね返る。毎朝毎晩、彼の住む東京都渋谷区の高級マンションは記者たちに取り囲まれている。「西川さん、サインの件は……」。記者たちに問われても、西川はほぼ無言で通している。(文中敬称略)

(朝日新聞記者・木村聡史、大鹿靖明)

※AERA 2018年12月24日号より抜粋

110. 中川隆[-13699] koaQ7Jey 2018年12月20日 10:15:32 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-22207] 報告

2018年12月20日
ゴーン氏報酬、ルノー・日産がオランダ経由支払い一時検討


[パリ/東京 19日 ロイター] - 仏ルノー(RENA.PA)と日産自動車(7201.T)の連合(ルノー・日産)の幹部が、カルロス・ゴーン氏への日産の報酬の一部について、統括会社であるルノー日産BV(オランダ)を経由して支払う計画を一時検討していたことが、ロイターが入手した文書で分かった。

文書によると、2010年4月22日付のメールで、日産のグレッグ・ケリー前代表取締役が、ルノー取締役会事務局長のムーナ・セファリ氏ら2人に対し、「最高経営責任者(CEO)の報酬の一部を外部に公開せずに、ルノー日産BVが支払うことが可能かについて分析してくれたことをとても感謝している」と述べている。

ルノーはロイターへの回答書面で、ケリー氏が「(ゴーン氏が)連合の相乗効果の実現に向けて取り組んだ期間を反映させるため、ルノー日産BVがCEOの報酬の一部を支払うことは法的に可能かを確認しようと、複数のルノー・日産関係者に照会」したと説明した。


昨年には、ルノー・日産の財務担当者がオランダのサービス会社を経由して、ゴーン氏ら連合幹部に数百万ユーロの非公開の追加賞与を送る構想を立てたとみられている。

文書には、賞与計画に関する電子メールや会議で、ルノーのティエリー・ボロレCEO代理やセファリ氏、日産の西川廣人社長兼CEOら幹部の名前が記されている。

ルノーは、幹部らがこの賞与計画を主導はしなかったものの、財務アドバイザー会社のアルディア・パートナーズが策定し、「西川、ボロレ、セファリ各氏ら一部のルノー・日産幹部と意見交換」したことを認めた。ただ、計画は最終的に撤回された。


両社は幹部のコメント公表を控えた。

日産は、ルノーに連合の財務に関する共同調査を呼びかけており、スイスに連合の新しい組織をつくるという最近の決定についても再検討することを望んでいる。

文書によれば、ルノー・日産の取締役会は9月26日の決議で、同組織に3000万ユーロ(3400万ドル)の資金移転を承認した。ただ関係筋2人は、ゴーン氏の逮捕後に移転手続きは中止されたと語った。

111. 中川隆[-13682] koaQ7Jey 2018年12月20日 17:41:03 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-22207] 報告
日産がルノーとの交渉に勝つための秘策を大前研一氏が明かす(NEWS ポストセブン)
http://www.asyura2.com/18/hasan130/msg/207.html
NEWS ポストセブン 12/20(木) 16:00配信 週刊ポスト2019年1月1・4日号


3社連合のパワーバランス


 日本と世界に激震が走った日産自動車の「ゴーン・ショック」。これから日産経営陣はルノーおよびフランス政府との間で優位に交渉を進め、主導権を握って本来あるべき着地点を見いだす必要がある。ゴーン前会長による独裁的なガバナンスに警鐘を鳴らし続けた大前研一氏が、交渉に向けた“秘策”を披瀝する。

 * * *
 ルノー・日産自動車・三菱自動車の3社連合は、11月下旬に各社のトップによる会談を開き、「ゴーン氏に過度に権限が集中した指導体制を改め、今後はトップによる合議で3社連合を運営していくことを確認した」と報じられた。しかし、事はそう簡単に運ばないだろう。なぜなら、現在の日産とルノーのアライアンス(出資比率や提携内容)は、ルノーが絶対的に優位だからである(※2018年12月11日時点)。

 3社連合の構図をおさらいすると、まず、ルノーは日産株の43.4%(※2018年9月30日時点の有価証券四半期報告書では43.7%)を保有しており、圧倒的な主導権を握っている。取締役会に役員を送り込み、帳簿閲覧権も株主総会での特別決議に対する拒否権も持っている。

 一方、これまで指摘してきたように、日産はルノー株を15%しか持っていないので、もし日産とルノーが経営統合したら、日産と日産が34%の株を保有している三菱はルノーの完全子会社になってしまう。しかも、フランス政府が保有しているルノー株15%は、株式を2年以上保有する株主に2倍の議決権を与える「フロランジュ法」によって30%に達し、経営の重要な意思決定に介入できる。かたや日産のルノー保有株には議決権がない。つまり事実上、日産と三菱がフランス政府の影響下に置かれてしまうわけだ。

 しかし、この日仏間の“不平等”関係を是正する方法はある。まず、日産がルノーに対する出資比率を25%に上げると、日本の会社法でルノーの議決権は消滅する。あるいは、日産が増資して、ルノーの出資比率が40%を切るようになれば、ルノーに対する日産の議決権が回復し、ルノーの影響力は低下する。つまり、今後のカギは日産がルノー株を25%まで買い増せるかどうか、もしくは増資できるかどうか、ということだ。

 ルノー株の買い増しや増資の決議は、日産の取締役会で過半数の取締役が賛成すれば可能である。現在の取締役会は、東京拘置所に勾留されているゴーン氏と側近のグレッグ・ケリー前代表取締役を含めて9人。うち5人が西川廣人社長ら日本人だ。

 そのため、ゴーン氏とケリー氏が勾留されている間に取締役会を開いて、日産側が多数派を維持して決議するというのも一つの手だが、2人がいない取締役会でルノー株の買い増しや増資を賛成多数で決議したとしても、それは無効だという訴えを彼らが起こせば、認められる可能性がある。また、取締役会を開く前に2人が保釈されれば、当然、投票に参加するはずだ。

 日産は、臨時株主総会を開いてゴーン氏とケリー氏の取締役解任を検討しているとも報じられたが、これはルノーが同意しない限り難しい。なぜなら、取締役を解任するためには株主総会で自動的に50%以上の賛成を得なければならないからだ。

 ルノー側がゴーン氏とケリー氏の解任に同意しない場合、臨時株主総会は日産とルノーの「委任状争奪戦(プロキシーファイト)」になると予想されるが、私の経験では、日産のような巨大企業で80%以上の株主から委任状を集めることは不可能だ。仮に80%集まったとしても、ルノーは43.4%の株を保有しているから、自動的に50%以上の議決権を持つことになる。つまり、ルノー以外の全株主がゴーン氏とケリー氏の解任に賛成したとしても、解任案は否決されてしまうのだ。

◆ルノーでの不正疑惑を追及

 では今後、日産はどうすればよいのか?

 もし私が日産側に立って交渉するなら、まずフランスのエマニュエル・マクロン大統領とゴーン氏の“密約”について追及する。ルノーの人事権を持っているフランス政府は、今年で切れるはずだったゴーン氏のルノーCEOの任期を2022年まで4年も延長したが、その裏には「任期中にルノーと日産を経営統合する」という密約があったと私は推察している。そこで、ルノー株を15%保有している日産にはルノーに対する情報開示請求権があるから、それを使ってゴーン氏の任期を延長した理由を開示しろ、と要求するのだ。

 さらに、大株主としてゴーン氏を日産に送り込んでいたルノーの「任命・監督責任」についても追及する。今回明らかになったところでは、ゴーン氏は日産との間で退任後に役員報酬を受け取るという文書を交わしていた以外にも、高級住宅購入や、業務実態のない姉に対する年10万ドル前後の支出、娘が通う海外の大学への寄付、ベルサイユ宮殿での結婚式費用などの資金提供といった背任行為が続々と報じられている。ルノーは日産の帳簿閲覧権も持っているのだから、フランス政府とルノーはゴーン氏のこれらの不正疑惑についても責任があると思わないのか、と詰め寄るのだ。

 さらに、ゴーン氏がルノー社内でも同様の行為をやっていたのか、やっていなかったのか、ルノーに厳正な調査を要求する。もしやっていたら、フランス国内でも当然その疑惑を追及すべきだし、逆にルノーではやっていなかったら、ゴーン氏は日産だけを「私物化」し、食い物にしていたことになる。そのような経営者をフェアだと思うか、そういう人物を送り込み、監督もしてこなかった責任をどう考えるのか、それでも両社のアライアンスが健全だったと言えるのか、と問い質せばよい。

 疑惑はまだある。ルノー・日産連合の業績推移を見ると、ルノーはフランス工場やブラジル工場で生産している日産車の仕切り価格を操作して利益移転をしている疑いが極めて強い。専門家の調査などによって、その状況証拠を突きつけながら、利益移転の見直しを求めないといけない。

112. 中川隆[-13644] koaQ7Jey 2018年12月21日 13:30:22 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-22207] 報告

ゴーン前会長特別背任疑い 12/21(金) 10:43配信 共同通信



 東京地検特捜部は21日、2008年に私的な投資で生じた損失を日産自動車に付け替えたとして、会社法の特別背任の疑いで、日産自動車の前会長カルロス・ゴーン容疑者(64)=金融商品取引法違反の罪で起訴=を再逮捕した。認否は明らかにしていない。ゴーン容疑者の逮捕は3回目。特別背任罪の公訴時効は7年。海外にいる期間は時効が停止されるため、特捜部はゴーン容疑者の渡航歴を調べ、時効が成立していないことを確認した。

 再逮捕容疑は08年10月ごろ、私的なスワップ取引で発生した約18億5千万円の損失を負担する義務を日産側に負わせるなど、損害を与えた疑い。

113. 中川隆[-13642] koaQ7Jey 2018年12月21日 14:03:58 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-22207] 報告

ゴーン容疑者を再逮捕=損失付け替え、特別背任の疑い−日産「私物化」解明へ・地検 2018年12月21日


 日産自動車の前会長カルロス・ゴーン容疑者(64)について、東京地検特捜部は21日、自己の資産管理会社の損失を日産に付け替えるなどしたとして、会社法違反(特別背任)容疑で再逮捕した。ゴーン容疑者の逮捕は3度目。同容疑者をめぐる事件は、巨額の役員報酬隠しから、日産の「私物化」疑惑の解明に移る。特捜部はゴーン容疑者の認否を明らかにしていない。


側近は保釈判断へ=ゴーン前会長事件−東京地裁

 逮捕容疑によると、ゴーン容疑者は日産の代表取締役兼最高経営責任者(CEO)として業務を統括する任務を負っていたのに、自己の資産管理会社が銀行と締結したスワップ契約で多額の評価損が生じたため、2008年10月、契約を日産に移転させ、評価損約18億5000万円などを日産に負担させるなどした疑い。
 また、契約を日産から資産管理会社に再移転した際、協力者側に09年6月〜12年3月の4回にわたり、日産子会社の預金から計1470万ドル(約16億3400万円相当)を振り込んで損害を与えた疑い。


日産自動車グローバル本社=21日午前、横浜市

 関係者によると、損失はリーマン・ショックによるもので、契約移転は当時、証券取引等監視委員会も把握。銀行側に違法の恐れがあるなどと指摘していた。
 ゴーン容疑者は監視委の指摘を受けて契約を戻したとし、日産への損失転嫁を否定していた。
 東京地裁は20日、直近3年分の役員報酬を隠したとされる有価証券報告書の虚偽記載容疑でのゴーン容疑者の勾留延長を認めない決定をし、近く保釈される可能性が出ていた。(2018/12/21-12:10)

114. 中川隆[-13627] koaQ7Jey 2018年12月21日 21:43:04 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-22207] 報告
日産ゴーン、4万人リストラの一方で年報酬20億円…ルノーが日産から計1兆円を収奪
https://biz-journal.jp/2018/12/post_26001.html
2018.12.21 文=編集部 Business Journal


フランスのエマニュエル・マクロン大統領(左)とカルロス・ゴーン容疑者(右)(写真:代表撮影/ロイター/アフロ)


 日産自動車のカルロス・ゴーン前会長の呼び方が、「容疑者」から「被告」に変わった。

 東京地検特捜部は12月10日、2015年3月期までの5年間の報酬を有価証券報告書に過少記載したことについて、ゴーン被告と前代表取締役のグレッグ・ケリー被告を金融商品取引法違反の罪で起訴し、新たに18年3月期までの3年間の過少記載について同法違反容疑で再逮捕した。虚偽記載の立件総額は約90億円になる。併せて、法人としての日産を起訴した。

 1999年6月、ゴーン被告は日産COO(最高執行責任者)に就任して以来19年あまり、日産の絶対的な権力者として君臨してきた。

 ゴーン被告は日産で何をやったのか。日産を“植民地”化することだった。フランスがインドシナで展開した植民地政策そのままだ。収奪あるのみ。ゴーン被告はその役目を完璧にやり遂げた。

 植民地を統治するために派遣された総督は、富を収奪して本国へ送る任務を遂行する一方、私腹を肥やした。ゴーン被告も私的に会社のカネを流用していたとされる。私物化は植民地総督の役得のひとつである。

 99年3月、ルノーは日産の第三者割当増資5857億円に応じ、日産株式の36.8%を取得するとともに、2159億円の新株引受権付社債(ワラント債)を引き受けた。総額8016億円の資金を日産に投じた。

■18年3月期までに配当金8652億円を吸い上げ、元本は回収済み

 植民地政策の狙いはカネだ。配当のかたちでカネを吸い上げた。日産が急ピッチで進めてきた増配政策によってそれが可能となった。

 ゴーン改革によってV字回復を果たした日産が復配したのは2001年3月期。ワラント債を普通株に転換したことにより、ルノーの持株比率は36.8%から43.4%に高まった。

 当初の年7円から、8円、14円、19円、24円、29円、34円、40円と急ピッチで配当を増やしてきた。だが、09年3月期上半期(08年4〜9月)の当期利益は、円高や米国市場の減速などにより、前年同期比40.5%減の大幅な減益となった。

 さすがに増配にブレーキを掛けざるを得なくなり、中間配当金は1株11円に減らした。経営再建後初の減配だが、それでもルノーは配当金220億円を確保した。

 業績不振に追い討ちをかけたのが、08年秋のリーマン・ショックだ。米投資銀行リーマン・ブラザーズの経営破綻をきっかけに、世界の金融市場と経済が危機に直面した。

 日産は09年3月期の最終損益が2337億円の赤字に転落。期末配当を無配にした。ゴーン被告が日産に乗り込んで以来、大赤字と無配転落は初めてのことだ。翌10年同期は中間配当、期末配当もゼロ。年間を通して無配となった。

 業績が回復した11年3月期に10円に復配したことを皮切りに、増配のアクセルを踏み続け、20円、25円、30円、33円、42円、48円と増配を重ねて、18年同期の1株当たりの配当金は53円に達した。ルノーが01年3月期から18年3月期までに受け取った配当金の総額は8652億円。投資額8016億円は全額回収したことになる。今後は、配当金は全額儲けとなる。

 19年3月期の年間配当は1株57円を計画。ルノーが受け取る配当金は初めて1000億円の大台に乗る見込みだ。

 富を収奪して本国に送金するという植民地総督の任務を、ゴーン被告は完璧にやり遂げたことになる。その成功報酬として、ゴーン被告がルノーから巨額な役員報酬を受け取るのであれば、それなりに理屈は通る。ところが、ゴーン被告は日産から役員報酬を搾り取ることにした。

■大リストラ、大赤字、無配でも役員報酬のカットなし

 ゴーン被告は役員報酬の個別開示が義務化された10年3月期から、“お手盛り”の役員報酬の一部について受け取りを先送り。有価証券報告書に記載しないようにしていた。

 先送り分を含めた報酬の総額は10年3月期〜12年3月期には年20億円を下回る水準だったが、毎年引き上げられてきた。17年3月期と18年 3月期にはそれぞれ約25億円、約24億円となっていたという。

 有価証券報告書に記載された報酬額との差も拡大していき、18年3月期の場合、記載額は7億3500万円だったのに対し、記載されなかった受領先送り分は約16億円に上っていたとされる。

 1億円以上の報酬を得た役員は、10年3月期の決算から名前と金額の個別開示が義務付けられた。このルールの導入前は、ゴーン被告の報酬は約20億円だったが、開示によって「高額だ」と批判を浴びることを懸念。表向きの報酬は約10億円になるよう、ケリー被告に対策を指示した。

 ケリー被告らは残りの約10億円は別の名目で毎年、プールして退任後に受け取れるよう、さまざまな仕組みを構築した。

 ゴーン被告は、なぜ高額報酬を隠したかったのか。そのとき、何があったかを見ればわかる。

 09年3月期は2337億円の巨額赤字を計上した。「コストカッター」と呼ばれたゴーン被告は09年2月、グループ全体で従業員の約2万人削減を打ち出した。その10年前の1999年10月、日産に乗り込んできたゴーン被告は、経営再建計画「日産リバイバルプラン」を掲げて2万1000人を削減した。合わせて4万1000人の首を切ったのである。

 10年3月期の配当金は0円。「無配」は経営者失格の印だ。大リストラ、大赤字、無配。これだけ揃えば、引責辞任か、役員報酬を大幅カットすることで、経営者としてケジメをつけるのが普通だ。だが、ゴーン被告はそうしなかった。

 それまで受け取っていた20億円の役員報酬は、なんとしても確保したい。「高額報酬」批判をかわすために、有価証券報告書への記載は10億円程度に抑え、残りは先送りして退任後に受け取るようにしていた。

 有価証券報告書への過少申告は、「社員のモチベーションが落ちるかもしれないので、合法的に一部は開示しない方法を考えた」と、ゴーン被告は供述しているという。

 だが、実際はルノーへの配慮だとみる向きも多い。ゴーン被告は、ルノーから年間9億円前後の役員報酬を得ていたが、「高過ぎる」と株主総会で毎年批判されてきた。フランス政府も「高すぎる」と考えていた。そうなると、総額20億円などという金額は出せない。フランス政府とルノーの株主に配慮して、日産での役員報酬の一部の受け取りを先送りした、との見方が出ている。

 ゴーン被告の辞書には「経営責任」という言葉は載っていないのだろう。大赤字でも、無配転落でも、経営責任を取る様子は微塵もみせなかった。収奪のみを目的とした、植民地支配だったとの声が上がるのも無理はない。

 ルノーでも、高額役員報酬を隠蔽するために先送り工作や、私用豪邸をつくらせていたら、それはそれで“強欲ゴーン”の面目躍如といったところだが、ルノーでは企業の私物化はしていない。ゴーン被告は日産を植民地と考えていたから、好き放題にカネを巻き上げたのだ。日本や日本人を舐め切っていたのではないのか。

115. 中川隆[-13564] koaQ7Jey 2018年12月22日 17:04:43 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-22207] 報告

ゴーン前会長、日産に損失転嫁 数カ月後戻す 2018年12月22日 13時54分


 日産自動車に損害を与えたとして、会社法違反(特別背任)容疑で再逮捕された前会長カルロス・ゴーン容疑者(64)=金融商品取引法違反罪で起訴=が、私的な投資で生じた十八億円余りの損失を日産に付け替えたわずか数カ月後、損失を自身の資産管理会社に戻していたことが、関係者への取材で分かった。

 この間、証券取引等監視委員会が損失の転嫁を「特別背任の疑いがある」と問題視。東京地検特捜部はゴーン容疑者が不正を追及されるのを避けようと、急いで戻したとみている。

 ゴーン容疑者は二〇〇八年十月、自身の資産管理会社と新生銀行との通貨デリバティブ(金融派生商品)取引契約で発生した約十八億五千万円の評価損ごと、契約の権利を日産に移して損害を与えたなどとして二十一日に再逮捕された。

 関係者によると、監視委は〇八年秋、新生銀行を定期検査した。この際、ゴーン容疑者の損失付け替えを見つけ、特別背任に当たる可能性があると同行に説明。同行に対しても、不正に加わったとみなされる恐れがあると警告した。

 ゴーン容疑者は監視委が自身の行為を問題視していることを把握。〇九年初め、金融派生商品の多額の評価損は解消されていなかったにもかかわらず、自身の資産管理会社に再び移したという。

 ゴーン容疑者は調べに「日産に実質的な損害は生じさせていない」などと容疑を否認しているという。特捜部は損失を含む権利を日産に移した時点で特別背任は成立するとみている。

(東京新聞)
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2018122290135414.html

116. 中川隆[-13562] koaQ7Jey 2018年12月22日 17:19:03 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-22207] 報告

ゴーン容疑者日産から二重取りか:日産に負わせた私的損失を、日産から管理会社に戻す付け替えで再逮捕・・懇意の銀行幹部が指示か 「付け替え」担当者難色 特捜部、経緯捜査
(かいけつニュース速報)
https://gansokaiketu-jp.com/kaiketukeijiban-1/jiken-hanzai-kokusai/light.cgi?

懇意の銀行幹部が指示か 「付け替え」担当者難色 ゴーン前会長投資損失 特捜部、経緯捜査
https://www.sankei.com/affairs/news/181222/afr1812220015-n1.html

2008年のリーマン・ショックで生じた私的な投資の損失を日産自動車に付け替えたとして、会社法違反(特別背任)の疑いで前会長カルロス・ゴーン容疑者(64)が再逮捕された事件で、ゴーン容疑者と懇意にしていた新生銀行の外国人幹部(当時)が内部で付け替えを指示していたとみられることが22日、関係者への取材で分かった。新生銀の担当者は難色を示していたといい、東京地検特捜部が詳しい経緯を調べている。

 新生銀は「個別の取引に関することは答えない」としている。

関係者によると、オランダにあるゴーン容疑者の資産管理会社は新生銀との間でデリバティブ(金融派生商品)の一種「スワップ取引」を契約。リーマン・ショックで損失が発生し、担保としていた債券の時価が下がり、担保不足に陥った。

 新生銀側は担保の追加を求めたが、日産の代表取締役兼最高経営責任者(CEO)だったゴーン容疑者は、損失を含む権利を日産に移すことを提案。担当者は会社法違反に当たる恐れがあるとして反対したが、幹部の指示で約18億5千万円の損失が付け替えられたという。

 ゴーン容疑者は、損失を日産に負わせたほかにも、新生銀との契約者を日産から資産管理会社に戻した際、信用保証に協力したサウジアラビア人の知人の会社に現金1470万ドル(現在のレートで約16億3千万円)を日産の子会社から入金させた疑いがあるとして再逮捕された。

 ゴーン容疑者は特捜部の調べに、損失の付け替えを認めた上で、日産側に実損が出ておらず、特別背任罪には当たらないとの趣旨の供述をしている。知人の会社への入金も認め、この会社に日産関連の業務委託料を子会社から送金したと説明しているという。

117. 中川隆[-13561] koaQ7Jey 2018年12月22日 17:27:05 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-22207] 報告

2018年12月22日
外国企業の買収を政府が防止するのは世界の常識


笑ってる場合なのか?

画像引用:ビジネスジャーナルhttps://biz-journal.jp/images/post_25772_1.jpg


外国による企業買収は戦争

日産をめぐって国営化して資産をぶんどろうとするフランスと、そうはさせまいとする日産が争っている。

不可解なのは日本政府の無関心ぶりで、安倍首相は他人事のようにふるまっている。

世界では外国、特に中国による企業買収は安全保障問題で、政府や議会の許可を必要とする。



「民間のことなので関係ない」と言っている安倍首相の安保感覚は不思議で仕方がない。

アメリカの場合は対米外国投資委員会(CFIUS)の承認が必要で、日本企業でも承認が降りないと買収できない。

たとえばソフトバンクは米通信会社スプリントを買収したが、当初は同時にTモバイルも買収しようとした。


だが対米外国投資委員会は安全保障上の理由で、大手通信会社2社とも外国企業に買収されるのは好ましくないと拒否した。

しごく真っ当な理由であり、結局ソフトバンクは米進出に失敗し、スプリントを売却しようとしている。

ドイツ政府も中国による企業買収を警戒し、外国企業の出資規制を強化している。


ドイツの外国貿易規制法では外国企業による25%以上の株式取得は政府が審査することにしている。

だが中国企業によるドイツ企業買収が相次いだため、10%以上の買収で審査するように変更する。

特に中国企業がドイツの小規模な先端企業を買収して、技術を盗む技術泥棒が警戒されている。


ルノーのフランスも外国企業が3分の1以上の株式を取得するには政府の認可が必要です。

やはり中国による企業買収が増加したので、規制を強化する法案を準備している。

イギリスは売上高100万ポンドの企業買収に政府が介入できるとしていたが、金額に関係なく介入できるようにする。

買収天国でいいのか

欧州で中国への警戒感が強まった結果、EU全体でEU外企業による買収を規制する制度を検討している。

つまりどの国でも、外国による自国企業買収は大問題であり、政府が規制するのが当たり前になっています。

日本にも外資規制があり、外為法や放送法、電波法などによって政府に届け出ることになっている。


審査の結果政府は中止の勧告をできるとなっているが、形骸化しており機能していない。

シャープ、サンヨー、東芝、富士通やNECのPC事業など多くの企業が中国に買収されたが、日本政府が「審査」した話は聞かない。

中国から見ると日本は買収しほうだいの天国のような国で、金さえ出せばトヨタやソニーでも買収できる。


ルノーが買収した日産はフランス政府に転売されようとしており、実現すると日産という日本企業は消滅しフランス企業になる。

外国政府による買収も好き放題なら中国共産党が三菱重工を買収して防衛技術を盗むこともできる。

こんなことで国と言えるのだろうか
http://www.thutmosev.com/archives/78490075.html

118. 中川隆[-13553] koaQ7Jey 2018年12月23日 08:03:08 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-22207] 報告

ゴーン容疑者、取締役会の承認偽装か 独断で損失付け替え
12/23(日) 0:29配信 産経新聞
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181223-00000508-san-soci


カルロス・ゴーン容疑者と新生銀行の主なやりとり
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181223-00000508-san-soci.view-000


 日産自動車の前会長、カルロス・ゴーン容疑者(64)が私的な投資の損失を日産に付け替えたとされる特別背任事件で、ゴーン容疑者が、付け替えに必要な取締役会の承認を得たように偽装していた疑いがあることが22日、関係者への取材で分かった。東京地検特捜部はゴーン容疑者が取締役会の承認を得ないまま、実質的に独断で付け替えを進めたとみて調べている。ゴーン容疑者は関係者に「決議は取ったが、具体的に説明していなかった」と話しているという。

【表で見る】ゴーン容疑者のこれまでの報酬
http://www.iza.ne.jp/kiji/events/photos/181121/evt18112107270001-p1.html?utm_source=yahoo%20news%20feed&utm_medium=referral&utm_campaign=related_link

 ゴーン容疑者の最側近だった元秘書室長が、付け替えに関する新生銀行(東京)との交渉を担当していたことも新たに判明。特捜部は報酬過少記載事件で元秘書室長と司法取引しており、特別背任事件でもゴーン容疑者の関与について証言を得たとみられる。

 ゴーン容疑者は平成20年10月、自身の資産管理会社と新生銀行との間で契約した通貨のデリバティブ(金融派生商品)取引で評価損が生じたため、約18億5千万円の評価損を含む契約を資産管理会社から日産に付け替えたなどとして再逮捕された。

 関係者によると、ゴーン容疑者は20年10月、新生銀行側からリーマン・ショックの影響で生じた巨額の評価損に対して追加担保を求められ、契約当事者を資産管理会社から日産に付け替えるよう提案。銀行側から日産の取締役会の承認決議を求められた。

 ゴーン容疑者は「決議があればいいのか」と応じ、後日、日産の元秘書室長らが銀行側に「取締役会で決議した。法的手続きは踏んだ」として付け替えを求め、実行された。

 だが、日産側が作成した取締役会の議事録には、ゴーン容疑者と新生銀行との取引契約について諮られた形跡はあったが、契約内容の具体的な記載ややり取りなどはなく、「全員承認した」という結果のみが記されていたという。

 証券取引等監視委員会も当時、この議事録を入手しており、取締役会での承認決議は偽装された可能性があると判断。特別背任罪に該当する恐れがあると日産側に指摘していた。

119. 中川隆[-13549] koaQ7Jey 2018年12月23日 09:18:03 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-22207] 報告

日産「本能寺の変」──フランスメディアの東京特派員は「ゴーン逮捕」をこう見る 2018年12月06日
https://wpb.shueisha.co.jp/news/politics/2018/12/06/107708/

ゴーン氏逮捕の一連の経緯や日産経営陣の強気な姿勢を見て、「この動きの背後には『もっと大きな力』の存在があるのではないか」と読むメスメール氏

日産・ルノー・三菱連合の頂点に立っていたカルロス・ゴーン氏の突然の逮捕劇は、日仏両政府を巻き込んだ覇権争いの様相を呈している。長く日本に住むフランスメディアの記者は、この"ゴーンショック"をどう見ているのか? 「週プレ外国人記者クラブ」第133回は、「ル・モンド」紙の東京特派員、フィリップ・メスメール氏に話を聞いた──。

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──突如、日産の会長から「容疑者」に転じた、ゴーン氏の逮捕劇をどう見ていますか?

メスメール まったく予想外のことだったので、11月19日に逮捕の第一報を聞いたときは大変驚きました。当日の夜に横浜の日産本社で行なわれた記者会見を取材しましたが、そこでも驚いたことがいくつかあります。

まず、会見に出席したのが西川廣人(さいかわ・ひろと)社長単独だったこと。通常、これほど重大でセンシティブな事案であれば、弁護士などを同席させてアドバイスを受けながら対応するケースが多いと思います。また、今回の疑惑が西川社長とごく一部の弁護士、役員による内部調査によって明らかになり、検察当局への告発と捜査協力によって逮捕へと至ったこと。そして、長年、ゴーン氏の側近のひとりとして働いてきた西川社長が非常に厳しい言葉でゴーン氏を批判していたことにも驚きました。

もちろん、ゴーン氏が行なっていたとされる不正が事実であるなら、それに対して厳しい批判があるのは当然です。しかし、今回の疑惑に関しては、ゴーン氏個人の問題であると同時に、長年、ゴーン氏の下で働いてきた西川社長以下、日産経営陣にも責任があるはずです。しかも、ゴーン氏は日産の会長であると同時に、日産の親会社であるルノーの会長でもあり、フランス政府はルノーの大株主ですから、日産経営陣による告発と逮捕が親会社のルノーのみならず、日仏の外交にまで大きな衝撃を与えることは間違いない。

日産が検察当局に自ら協力する形で「ゴーン逮捕」に至ったこと、そして、会見で西川社長があれほど厳しい言葉でゴーン氏を批判していたのを見て、私は今回の事件が単なる「ゴーン氏個人の不正」というだけでなく、日産経営陣による一種の「クーデター」なのではないかと感じました。そして、西川氏の強気な態度を見ていると、彼らには誰かによって「守られている」という確信があるに違いない。つまり、この動きの背後には「もっと大きな力」の存在があるのではないかと思ったのです。


──その「もっと大きな力」とは?

メスメール ルノーやその大株主であるフランス政府はルノー・日産・三菱の三社連合をさらに推し進め、ルノーと日産を「統合」することを望んでいました。そして、以前はルノーに対する「日産の独立性」を守る立場にあったゴーン氏が、最近になって「日産・ルノーの統合」を進める方向へと立場を変えつつあった。

西川氏は会見で「内部通報があるまで、ゴーンの不正についてはまったく知らなかった」と語っていましたが、果たしてそれは本当でしょうか? これは想像でしかありませんが、日産の統合を望むルノーやフランス政府の動きと、それに同調するかのような最近のゴーン氏の態度に危機感を覚えた西川社長ら日産経営陣が、以前から知っていた「ゴーン氏の不正」を利用して、こうした動きを阻止しようとした可能性はあると思います。

そして、こうした動きの背後に、日産という、日本の自動車産業を象徴する大企業が「フランスの企業」になることを望まないであろう経産省など日本政府の存在があれば、劇的な逮捕に至った一連の経緯や、西川社長の強気な態度も理解できる。戦前の財閥にその起源を持つ日産は、日本の製造業を代表する歴史ある企業のひとつですし、日産の創業者、鮎川義介は岸信介の親戚で、日本の政界との繋がりも深かったと聞いています。

また、2016年に「燃費偽装問題」が明るみに出た三菱が日産の傘下に入り三社連合に加わったことも、今回の動きと無関係ではないかもしれません。日産の傘下に入ったとはいえ、あの「三菱グループ」の一員であった三菱自動車が、実質的にルノーの支配下に入り、この先さらに「経営統合」という形でフランスの企業となることには、日本政府や経済界にとっても大きな抵抗感があるはずです。それに、過去の事件を振り返ってみても、東京地検特捜部は、ときに政治的な動きをする傾向がありますからね。

──ゴーン氏は、90年代に深刻な経営危機に陥っていた日産を劇的に立て直し、ルノー・日産・三菱の三社連合を世界第2位の規模まで押し上げた「カリスマ経営者」でもあります。その彼が突然の逮捕で「容疑者」となったことに対する、フランス社会やメディアの反応は?

メスメール フランスの主要なメディアもこの事件を大きく扱っていますが、その反応はさまざまです。ただし、ゴーン氏が50億円もの報酬を有価証券報告書に過小記載したことや、経費を私的な目的に使用した疑いなどの容疑については、あまり驚いていないかもしれません。なぜなら、ゴーン氏が巨額の報酬を得ていたことは、フランス社会でもよく知られており、批判の対象になっていたからです。実際、ルノーの大株主であるフランス政府も、ルノーに対してゴーン氏の報酬を下げるように求めていました。


一方で、フランス人の多くは、日産を見事に再建したゴーン氏の実績についてはある種の「プライド」を感じていましたから、その人物が突然「逮捕・拘留」という扱いを受けていることに対しては、特に、彼を告発した西川社長ら日産経営陣に対する批判的な声も聞こえてきます。

ただし、ゴーン氏逮捕に対するフランスの報道や社会の反応がすべて批判的というわけではありません。フランス国内でも「日本の検察はよくぞ大物の逮捕に踏み切った!」と評価する声があるのも事実で、そうした声はあまり日本には伝わっていないと感じます。

確かに、ゴーン氏は経営危機にあった日産を劇的な形で復活させましたが、その過程で2万人もの従業員を解雇し、村山工場などの主力工場を閉鎖しています。こうした「コストカッター」としての決断が日産を立て直したという評価がありますが、私は彼が日産で行なったような大量解雇や合理化を、同じようにルノーでもできるとは思いません。これほど大規模なリストラをフランスで行なおうとすれば、労組の大反発を招きますし、おそらく政府もそれを許さないでしょう。

ゴーン氏の「コストカット」は日本だから可能だったのであって、日産の劇的な復活の背後には、多くの人たちの犠牲があったということを忘れてはいけないでしょう。私は以前、村山工場があった場所を取材したことがあります。工場の周辺には多くの関連企業があり、閉鎖によって生活の基盤となる仕事を失い、苦しんでいる人が多くいました。そうした犠牲の下に日産を復活させた経営者に、「高いモラル」が求められることは当然のことではないかと思います。

──ゴーン氏の「逮捕後」の扱いには、フランス国内で強い批判があるようですね。

メスメール この点については、日本とフランスの司法制度の違いが大きいと思います。フランスの場合、逮捕後の取り調べには弁護士が同席するのが基本ですが、日本の司法制度はそうではないし、客観的な証拠以上に、取り調べ過程での「自供」が重要視されることも多い。確かに、ゴーン容疑者への扱いに対しては批判もありますが、自国とは異なる日本の司法制度を知って、フランス人の多くが「驚いている」といったところですね。

ゴーン氏の逮捕を受けて、日産や三菱がすぐに「解任」を決めたのに対して、ルノーがゴーン氏の処分を決断していないことに関して日本では批判的な声があるようですが、フランスでは「当局に逮捕されたとしても、有罪とは限らない」という認識が前提にあります。だから、ルノー側が「ゴーン氏を解任するに十分な理由がある」と納得するまで、判断を保留するのはある意味、当然だと思います。


仮に、捜査の結果、ゴーン氏が「不起訴処分」や「嫌疑なし」ということになれば、解任の判断が逆に厳しい批判にさらされたり、法的な問題に発展したりする可能性もある。そうした「反撃」を恐れずに、「ゴーン有罪」という前提で突き進む日本側の動きを見ていると、先ほど話したように、彼らには自分たちが「守られている」という確信があるのだろうと感じるのです。

──今後の展開はどうなるのでしょう?

メスメール 予想するのは難しいですね。日産側は資本関係の見直しなどでルノーの影響力を弱めようとするでしょうが、日産の株式の43%を持つルノーと、そのルノーの筆頭株主であるフランス政府がアッサリとそれを認めるとは思いません。一方で、日産は今やルノーを収益面と技術面で支える存在ですし、両社の間ではすでに生産や販売、部品の調達など、多くの重要な部分で共有化が進んでいますから、両社が完全に分かれることは現実的に不可能でしょう。

そうなると、最終的には日仏両政府も巻き込んで、両社の間でなんとか「着地点」を探すことになるのでしょうが、そのとき、ゴーン氏を告発した西川社長以下、現日産経営陣の「造反組」が無傷でいられるとは限らない。

私は今回、「ル・モンド」紙の記事で「日産で起きたゴーンへの造反劇は、まるで織田信長が腹心の部下に裏切られた、日本史上の大事件『本能寺の変』のようだ」と書きました。今後の動きをこれに当てはめると、信長を本能寺で倒した明智光秀がすぐに「山崎の戦い」で討たれて、その後に新たな秩序が作られていったように、ルノーとフランス政府、日産・三菱と日本政府が「落としどころ」を模索する過程で、「造反組」の首を差し出すことが和平の条件になる......ということだってあるかもしれません。

●フィリップ・メスメール
1972年生まれ、フランス・パリ出身。2002年に来日し、夕刊紙「ル・モンド」や雑誌「レクスプレス」の東京特派員として活動している
https://wpb.shueisha.co.jp/news/politics/2018/12/06/107708/

120. 中川隆[-13519] koaQ7Jey 2018年12月23日 20:37:52 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-22207] 報告

ゴーン容疑者、16億円架空名目で支出か 「ロビー活動費」と否認
12/23(日) 18:58配信 産経新聞



 日産自動車の前会長、カルロス・ゴーン容疑者(64)が私的な投資の損失を日産に付け替えるなどしたとされる特別背任事件で、日産側からゴーン容疑者の知人側に流出させたとされる約16億円が、「販売促進費」などの架空の名目で支出されていたことが23日、関係者への取材で分かった。東京地検特捜部は不正な支出を隠蔽する意図があったとみて経緯を調べている。ゴーン容疑者は調べに対し「ロビー活動などに対する正当な報酬だ」と容疑を否認している。

【図解】ゴーン容疑者をめぐる逮捕後の刑事手続き

 この約16億円が「CEO(最高経営責任者)リザーブ(積立金)」と呼ばれる予算に計上されない予備費から支出されていたことも判明。本来は災害見舞金などに使われ、当時CEOだったゴーン容疑者の裁量で支出できたという。

 ゴーン容疑者の逮捕容疑は平成20年10月、自身の資産管理会社と新生銀行(東京)との間で契約した通貨のデリバティブ(金融派生商品)取引で生じた約18億5千万円の評価損を日産に付け替えたとしている。さらに、その契約を資産管理会社に戻す際、信用保証に協力したサウジアラビア人の知人が経営する会社に21年6月〜24年3月、日産子会社から1470万ドル(現在のレートで約16億円)を入金させた疑いがある。

 関係者によると、ゴーン容疑者は、子会社の「中東日産会社」(アラブ首長国連邦)に指示し、予備費の中から「販売促進費」などの名目で4回に分け、計約1470万ドルを知人の会社に送金させていた。しかし、送金先の会社には、日産に関する販売促進などの活動実態は確認されていないという。

 このサウジアラビア人の知人はゴーン容疑者と30年来の付き合いがあり、現地で投資活動などを行っている実業家だという。

 ゴーン容疑者は調べに対し、この資金提供について「投資に関する王族へのロビー活動や、現地の有力販売店との長期にわたるトラブル解決などで全般的に日産のために尽力してくれたことへの報酬だった」と供述しているという。

 一方、私的な投資の損失を日産に付け替えたとされる容疑については「(損失拡大で必要性が生じた)追加の担保が見つかるまでの間、日産の信用力を借りるため一時的に契約者を変更しただけだ。最初から戻すつもりで、日産に実損を与えていない」として容疑を否認しているという。

121. 中川隆[-13479] koaQ7Jey 2018年12月24日 21:44:20 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-22207] 報告

特捜部VSゴーン容疑者“第2幕”も主張真っ向対立
12/24(月) 19:30配信 産経新聞



 日産自動車の前会長、カルロス・ゴーン容疑者(64)が私的な投資の損失を日産に付け替えたなどとして逮捕された特別背任事件で、ゴーン容疑者は「日産に損害を与えていない」「なぜ背任になるのか理解できない」などと供述し、全面否認している。これに対し東京地検特捜部は「犯意は明確」として追及している。最初の逮捕容疑となった報酬過少記載事件に続き、ゴーン容疑者と特捜部の主張は再び真っ向から対立することになった。

【表で見る】ゴーン容疑者のこれまでの報酬

隠蔽目的か否か

 「その任務に背く行為をし、日産に財産上の損害を加えた」

 東京地裁が20日に報酬過少記載事件の再逮捕容疑の勾留延長請求を却下し、保釈される可能性が報じられた翌21日朝、東京・小菅の東京拘置所でゴーン容疑者は特捜部の検事から新たな逮捕容疑の内容を読み上げられた。その直前、面会した弁護人に、前日の取り調べ内容から3回目の逮捕の可能性を告げられたゴーン容疑者は一瞬、怪訝(けげん)そうな表情を見せたが、動揺した様子はなかったという。

 読み上げられた容疑内容は2つ。平成20年10月、ゴーン容疑者の資産管理会社と新生銀行(東京)との間で契約した通貨のデリバティブ(金融派生商品)取引で生じた約18億5千万円の評価損を日産に付け替えたとされるのが1つ目だ。

 当時、リーマン・ショックの影響で急激な円高により多額の評価損が生じたため、新生銀行から追加担保を求められたゴーン容疑者は同月末に付け替えを実行。だが、証券取引等監視委員会から問題視され、21年2月末に資産管理会社へ契約を戻したとされる。

 ゴーン容疑者は「すぐに追加の担保を用立てられなくて一時的に会社の信用力を借りただけで最初から戻すつもりだった。会社にロス(損害)は絶対に発生させないことを約束していた」と犯意を否定する。その証拠として、付け替えていた期間に新生銀行へ数千万円の支払いが生じたが、自身で精算したことを挙げ、「日産に実損は生じていない」と主張する。

 だが、特捜部は「評価損を含む契約を移した時点で犯罪は成立する」とみる。 新生銀行との交渉では、ゴーン容疑者が自ら付け替えを提案。銀行側から取締役会の承認決議を求められ、最側近の秘書室長らが「決議は採った」と回答したため、付け替えが実行された。ところが、その議事録には「新たな為替取引の担当者の選任」という趣旨の案件名と「全員承認」とだけが記されていた。

 取締役会でゴーン容疑者の名前や損失付け替えの内容が伏せられた理由について、ゴーン容疑者の関係者は「個人情報だから」としているが、特捜部は犯行を隠蔽(いんぺい)するため、承認決議を偽装したとみている。

16億円の趣旨は?

 2つ目の容疑内容は、契約をゴーン容疑者の資産管理会社へ戻して以降が問題となった。ゴーン容疑者は資産管理会社への信用保証を別の外資系銀行から得られるよう協力したサウジアラビア人の知人側に21年6月〜24年3月、子会社の「中東日産」(アラブ首長国連邦)から「販売促進費」名目で計1470万ドル(現在レートで約16億円)を入金させた疑いがある。

 この知人はゴーン容疑者と30年来の付き合いのある実業家で、ゴーン容疑者は「投資を呼び込むためのロビー活動や現地有力販売店とのトラブル解決で長年にわたり、尽力してもらったことへの報酬だ。中東の日産関係者なら誰もが知っており、対価を伴う正当な支出だった」と主張する。

 特捜部はこの支出について「自身と知人の利益を図る目的があった」とみており、取り調べでは「信用保証に対する謝礼ではないか」との見方も浮上しているというが、ゴーン容疑者側は「そもそも信用保証の手数料は数百万円程度。謝礼で16億円も払うはずがない」と反論する。

 子会社から支出された約16億円はどのような趣旨だったのか。関係者によると、知人は外資系銀行に保証金として約30億円を預け、この銀行から新生銀行に信用保証を発行。これによりゴーン容疑者は追加担保を入れる必要がなくなった。

 約16億円は保証金返済などに充てられた可能性もある。ある大手銀行幹部は「謝礼としては高すぎる。知人の資産の一部が何らかの形でゴーン容疑者の契約のために使われたのではないか。その穴埋めとして支払われたのであれば納得できる」と話している。

122. 中川隆[-13375] koaQ7Jey 2018年12月28日 13:38:24 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-22210] 報告

2018年12月28日
日産がルノー株を取得し独立する可能性

日産がルノー株を10%追加取得すると、すべてがチャラになる


画像引用:日産、独立性に懸念 仏政府、ルノー通じ介入も(1/2ページ) - 産経ニュースhttps://www.sankei.com/economy/news/181121/ecn1811210002-n1.html


日産独立の日

ルノー日産のゴーン会長逮捕によってルノーと日産の関係も変化しようとしている。

フランスのフィガロと経済紙レゼコーは、ルノーが日産との出資比率を見直す可能性があると報じました。

ゴーン逮捕以前から日産側は、ルノー株を取得して「子会社」から独立しようとしていた。



2018年に入って日産がフランス政府に、政府保有のルノー株購入を打診したが、断られたと報道されていた。

日本の法律ではルノーが日産株の43%を保有していても、日産がルノー株の25%を保有すれば、ルノーの議決権が消滅し対等になる。

フランス政府はルノー株の15%しか保有していないが、フランス国内法によって議決権は2倍の30%としている。


もし日産がフランス政府保有のルノー株を購入していたら、日産はルノー株の30%を保有する筆頭株主になり、ルノーの日産への議決権は消滅した。

日産がルノーやフランス政府からの独立を画策しているのは間違いなく、何らかの手段に出ると予想されている。

日産は2019年1月に中国から75億元(約1240億円)の資金を日本に移動させると報道されている。


ルノーの時価総額は2兆円台なので、日産が10%追加取得するには約2300億円必要で、移動した資金に1000億円足すと取得が可能です。

日産の決算書では現金預金が1兆1千億円あるので、独立の資金は十分にある。

日産が株式公開買い付けを行うとルノーやフランス政府は猛反発して全力で妨害するでしょう。

日産を失うとルノーは経営破綻する

日産が増資してルノーの保有株を希釈化する方法も、やはり荒業でスマートではない。

日産側としてはもっと穏やかでスマートな方法で、独立したほうが良いと考える。

もしルノー側が折れてきて日産株を手放すか、フランス政府がルノー株を日産に譲渡するなら深刻な対立を回避できる。


対立したままルノーと日産が絶縁したら提携関係は解消され、ルノーは日産という技術屋を失い大打撃を受ける。

ルノー車と言っても日産が開発した車にルノーがデザインしたボディを載せているだけで、ルノーには開発能力がない。

日産としてもルノーとの提携を解消してゼロから提携相手を探すのは膨大なお金と時間のロスになる。


従って両者が歩み寄って、提携関係を維持したまま日産独立で合意する可能性はあります。

フィガロ誌は「日産がルノー株を買い増し、ルノーも受け入れる可能性がある」と報じています。

完全決裂で両者が受けるダメージを考えると、この辺が落としどころかも知れません。
http://www.thutmosev.com/archives/78547538.html

123. 中川隆[-13374] koaQ7Jey 2018年12月28日 15:59:44 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-22210] 報告
2018年12月28日 佃 義夫 :佃モビリティ総研代表

日産ゴーン事件で蘇る「塩路天皇」問題という負の歴史

日産は昔からの「膿」を出し切っていないのか


ゴーン元会長の逮捕と
4度にわたる完成車不正検査問題

 年末になってもずっと世間を騒がせているのが、カルロス・ゴーン元日産自動車会長の逮捕劇である。有価証券報告書への高額報酬虚偽記載の金商法違反の起訴に加え、「日産の私物化」による不正行為の特別背任罪による再逮捕もあり、結局、ゴーン元会長は越年勾留となった。司法の判断は長引きそうであり、決着は長期化の様相だ。

 日産は直ちに会長解任で「ゴーン失権」を明確にした。だが、日産の親会社がルノーであり、そのルノーの大株主が仏政府であることでルノーは会長兼CEOを当面、留任させており、これが「ややこしい事態」を招いている。

 ここで、日産が直面する問題は2つ。

 1つは、日産にとってゴーン元会長が束ねてきた「ルノー・日産・三菱自動車連合」という国際3社連合を、「ポスト・ゴーン」でどのような道を探るのか。

 もう1つは、そもそも日産がこのゴーン元会長の不正を社内で解決できずに、結果的に司法に委ねざるを得なかったということ自体がコーポレートガバナンス(企業統治)上、非常に問題であるということだ。

 それは、完成車検査で4度にもわたる不正発覚という工場生産現場でのコンプライアンス(法令遵守)の徹底不足にも結びついており、日産という企業の本質を突く問題である。

 詳しくは後述するが、日産は“昔”からの「膿」が出し切れておらず、企業としての「土壌」に問題があるのではないか、と思うのだ。

権勢を振るった
「塩路天皇」と呼ばれた人物
 日産という企業の体質――。

 これについて、日産自動車を70年代から長くウオッチしてきた筆者としては、ゴーン政権前の旧日産で思い浮かぶある人物がいる。

 それは、かつて「労働組合トップ」として異常なまでの権勢を振るった「塩路一郎日産労連会長」である。

 彼は日産社内で「塩路天皇」と言われ、畏怖されていた人物だ。

 その理由は明らかで、1960年代から1980年代の半ばまで20年以上にわたって労働組合のトップでありながら、日産の人事や重要な経営判断にまで強く関与したからだ。

 象徴的なのは、日産が英国工場進出を決めた際、当時の塩路日産労連会長が進出反対の記者会見を行って「強行したら生産ラインを止める」とまで言い切った。また、社内の人事異動では、塩路労連会長に挨拶(あいさつ)に伺うのが常となるほどだった。

 いかに彼が当時の日産において権勢を奮っていたかを示すエピソードである。

 一方、彼は「労働貴族」と呼ばれるほどの豪勢な私生活を送っていたが、誰も文句を言えない状態だった。

 品川に豪邸を構えて日産の高級車を乗り回し、自家用ヨットを所有し、銀座のクラブで豪遊する派手な私生活は、「金の出どころはどこにあるのか」といわれるほどであった。だが「労働貴族」と言われても本人は気にせず、むしろ自負するほどだった。

 時の中曽根政権にも深く関わるほどの勢いだった。

 塩路一郎氏は、1961年に日産労組組合長となり、時の川又克二社長と労使協調路線で蜜月関係となり重用された。62年に、日産グループ全体の日産労連会長、72年には自動車産業全体を仕切る自動車総連を結成して会長となった。

 当時、日本興業銀行出身の川又克二氏は「日産の中興の祖」と呼ばれ、非常に大きな権力を持っていた。塩路氏は、その権力をバックに日本の労働組合のトップにのし上がったと言われている。

日産にとって
最大の「負の遺産」
 こんな状態では、経営はうまくいくはずがない。

 日産の90年代後半の没落は、日産の経営者が内向きのこの労組トップに大きな労力を費やしたことが大きな要因だった。

 日産にとって「塩路天皇」は、最大の「負の遺産」である。

 前述した日産英国工場進出は、当時の石原俊社長が「グローバル10計画」としてグローバルで日産が10%シェアを奪還するための戦略だったが、塩路労連会長は83年に川又会長と組んでこれに反対する会見を行ったのだ。

 当時、経団連記者クラブにいた筆者は、俳優の森繁久彌氏と日産が共同所有していた佐島マリーナで、石原社長ら日産首脳との記者懇談会に参加したところ、塩路労連会長もわざわざ労働省記者クラブの記者を同じ日程と場所に招き、自分の権力を誇示する光景を目にしたこともある。

 結局、「塩路天皇」の存在という社内権力の「二重構造」で、日産の生産性は低下し、ライバルのトヨタとの力の差は開く一方となっていった。

 繰り返しになるが、20年以上に及んだ労組のトップが牛耳るという異常な企業風土は、90年代後半の日産業績不振から経営破綻寸前に至る大きな要因となったといえよう。

 かつて労組のトップが権勢をほしいままにして、人事権や管理権まで握って日産の経営全体を厳しい状態に陥らせたことは、当時もコーポレートガバナンス(企業統治)が欠如していた証左にほかならない。

 最近、『日産自動車極秘ファイル2300枚』を著している経営コンサルタントの川勝宣昭氏(当時の日産広報課長)と、久しぶりに会って懇談する機会があった。

 長い間、日産で権力を持ち過ぎた塩路天皇による弊害に対して、立ち上がった一人がこの川勝氏である。

 結局、塩路天皇は「金と女性」のスキャンダルがきっかけとなり、86年に労働組合から引退した。

 だが90年代以降、トヨタとともに日本の自動車産業のリーダーだった日産から輝きは失われた。

現場との
乖離が広がってきた
 石原社長の後を受けた久米社長時代に、バブル景気による高級車ブーム「シーマ現象」で一時的に盛り返したものの、辻社長となってから日産の国内工場の象徴的存在だった座間工場を閉鎖に踏み切った。続く塙社長は、仏ルノーとの資本提携を行い、ルノー傘下となった。

 辻・塙体制は、いわば「敗戦処理」だった。

 ちなみに、現在の西川日産社長は、座間工場閉鎖という苦渋の決断をした当時の辻社長の秘書を務めており、厳しい経営を強いられていた社長を身近に見る経験をしている。

 ルノー傘下に入った日産がカルロス・ゴーン体制によってV字回復を果たしたことは誰しも認めるところである。「ルノーのためでなく、日産のために来た」と言い切って生産や販売現場を精力的に回っていたころのゴーン氏は、プロの経営者としての姿であった。

 ゴーン氏も当初は、生産現場や販売現場に頻繁に足を向けていたが、政権が長期化するほど生産・販売現場と経営の距離が広がった。

 しかも、日産の社長とルノー会長兼CEOになってからは、世界を飛び回る国際アライアンス連合の経営者としての姿に変わり、日本に訪れるのは月に1週間ほど。さらに三菱自動車の会長も兼ねるようになって日産にいるのは、月に2〜3日ほどになったという。

 これでは、ますます現場との乖離が大きくなる。

皮肉に聞こえる
日産のガバナンス
 今年6月の株主総会でも「ゴーンさんは、やはり“日産の顔”なんだから完成車検査不正問題の会見に出てきてほしい」との株主からの声にも、「西川さんが社長なのだから出ない」とそっけなかった。

 その西川社長による完成車検査不正会見も、昨秋来4度目となったが、9月、12月の会見は西川社長でなく、担当役員による謝罪会見だった。

 昨年秋にこの完成車検査不正が露呈したのも内部告発からとされており、コンプライアンスの不徹底、ガバナンスが機能していないのは、“塩路天皇”以来の「根強い社内政治」が日産の土壌となっているからだろうか。

 あるいはゴーン体制が長く続き「コスト」を前面に打ち出しすぎる弊害が現場で鬱積しているのか、ということになる。

 日産のHPには、同社のガバナンスについてこう記している。

「コーポレートガバナンスを充実させることは、日産の経営に関する最重要課題の一つです。そのために最も重要なのは、経営陣の責任を明確にすることであり、日産では経営の透明性や機動性を向上し責任体制を明確にすることです。経営陣は『持続可能な企業であるためには、高い透明性と失敗に学ぶプロセスこそが何より重要である』というトップのメッセージを共有して、すべてのステークホルダーに対して明確な経営目標や経営方針を公表し、その達成状況を速やかに高い透明性を持って開示しています」と。

 やや皮肉に聞こえるのは筆者だけではなかろう。

(佃モビリティ総研代表 佃 義夫)
https://diamond.jp/articles/-/189866  

124. 中川隆[-13320] koaQ7Jey 2018年12月30日 10:32:46 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-22210] 報告

16億円、巨額損失穴埋めか 一部は謝礼の疑い ゴーン容疑者特別背任事件
12/30(日) 8:28配信 産経新聞
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181230-00000513-san-soci


 日産自動車の前会長、カルロス・ゴーン容疑者(64)が私的な投資の損失を日産に付け替えたなどとして再逮捕された特別背任事件で、中東の知人側に流出させたとされる約16億円が、ゴーン容疑者の投資損失の穴埋めと、巨額の担保負担を回避できたことへの謝礼に充てられた疑いのあることが29日、関係者への取材で分かった。ゴーン容疑者は約16億円について、日産のための正当な支出だと供述しているが、東京地検特捜部は事実上自身に還流されていたとみて不透明な資金の流れの解明を進めている。

【表で見る】ゴーン容疑者のこれまでの報酬

 ゴーン容疑者は平成20年10月、自身の資産管理会社と新生銀行との間で契約した通貨のデリバティブ(金融派生商品)取引で生じた約18億5千万円の評価損を日産に付け替えたとして再逮捕された。さらに契約を資産管理会社に戻す際、信用保証に協力したサウジアラビアの実業家、ハリド・ジュファリ氏が経営する会社に21〜24年、日産子会社から計1470万ドル(現在のレートで約16億円)を入金させた疑いがある。

 関係者によると、リーマン・ショックによる円高の影響で巨額の評価損が生じたため、新生銀行はゴーン容疑者に追加担保を請求。ジュファリ氏は21年2月末、約30億円を担保に外資系銀行から信用状を発行し、ゴーン容疑者は追加担保の負担を免れた。

 だが、契約満了まで3カ月おきに期限が到来する外貨購入などでゴーン容疑者は年間数億円程度の損失が生じることになった。

 一方、ゴーン容疑者は日産子会社「中東日産」に指示し、予算に計上されない予備費からジュファリ氏側に各年3億〜4億円ずつ計約16億円を支出させた。

 ゴーン容疑者と新生銀行の契約は2本あり、それぞれ20年夏と21年夏から各5年間だったことも新たに判明。ジュファリ氏側への支払期間とおおむね一致しており、大部分がゴーン容疑者側に提供され新生銀行への支払いに充てられたほか、一部はジュファリ氏への謝礼だった疑いがあるという。ゴーン容疑者は約16億円の支出について「投資に関する王族へのロビー活動や現地有力販売店とのトラブル解決などへの報酬だった」と供述している。

125. 中川隆[-13295] koaQ7Jey 2018年12月31日 07:20:26 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-22210] 報告
 

ルノー幹部、3社連合の統括会社から不透明報酬か???…年1600万円
https://gansokaiketu-jp.com/kaiketukeijiban-1/jiken-hanzai-kokusai/light.cgi?

ルノー幹部、不透明報酬か…年1600万円
https://www.yomiuri.co.jp/world/20181229-OYT1T50025.html?from=yartcl_outbrain1

【パリ=作田総輝】フランスのラジオ局フランス・アンフォは27日、仏自動車大手ルノーの経営陣が、オランダにある日産自動車などとの3社連合の実質的な統括会社を通じて、不透明な報酬を受け取っていたと報じた。幹部の1人は年最大13万ユーロ(約1600万円)の追加報酬を複数年、受け取っていたという。

報道によると、ルノーはこの報酬は合法としているが、ルノー労組は、この報酬が公表されていなかったとして、筆頭株主である仏政府に透明性の改善を求める書簡を送った。

 統括会社を巡っては、仏レゼコー紙が、日産前会長のカルロス・ゴーン被告(64)の高額報酬の公表を避けるため、側近らがゴーン被告の意向を踏まえ、この会社を経由して報酬の一部を支払う方法を検討していた、と報じていた。  


_____


ルノー・グループのオランダの会社が怪しい。幹部の不正報酬と脱税の温床だったのではないか
http://www.asyura2.com/18/kokusai24/msg/896.html
投稿者 晴れ間 日時 2018 年 12 月 30 日 20:09:38: FhUYgDFvAt2/E kLCC6orU
 

この「不透明報酬」のニュースが出たとき、私が真っ先にチェックした記事の一つを下に挙げる。

多数の幹部社員(一般社員ではない) に多額の「不透明な報酬」が支払われていたようだ。
この問題を指摘、または政府に調査を要求したのは、フランス最古の労働組合。
結局、実質国有企業なので、天下り官僚の利権の巣なのだろう。
(ルノーは元々は発明家が興した民間企業だったが、第二次大戦中にナチに協力したことへの罰として国有化された。)
日産はルノーを無力化しないと、永遠にたかられ続けるよ。


フランス語の記事をベタで貼る。Google 翻訳を使って、これを英語に訳せば読みやすいだろう。
(日本語に訳すと珍訳になるので、かえってチンプンカンプンであろう。)


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引用元記事のリンク :
https://www.capital.fr/entreprises-marches/renault-les-remunerations-opaques-de-certains-cadres-pointees-du-doigt-1321282


題 :
https://www.capital.fr/entreprises-marches/renault-les-remunerations-opaques-de-certains-cadres-pointees-du-doigt-1321282


副題 :
La CGT pointe du doigt une holding basée aux Pays-Bas qui aurait servi à rémunérer de nombreux cadres du groupe.


記事本文 :

La société nommée RNBV aux Pays-Bas est dans le viseur de la CGT de Renault a appris franceinfo. D'après des documents confidentiels, un membre du comité exécutif de Renault a touché, par l'intermédiaire de cette société, un complément de rémunération allant de 80 à 130 000 euros pendant plusieurs années. Bien que Renault affirme que cette compensation est légale et validée par un commissaire aux comptes, ces rémunérations n'apparaissent dans aucune ligne de compte du groupe automobile. Pourtant, Renault annonce que tous les membres du comité de direction de RNBV en ont bénéficié. C'est pourquoi dans une lettre envoyée il y a une dizaine de jours au patron par intérim de Renault, Thierry Bolloré, la CGT s'inquiète de ces pratiques.

Cette holding est une "boîte noire"

Franceinfo précise que seule la composition de ce comité de direction est publique, tout le reste, et notamment ces formes de rémunérations, n'est pas connu. Aucune information n'a filtrée concernant cette société. Le délégué central de la CGE-CGC chez Renault parle même de RNBV comme d'une "boîte noire". Pour la CGT, le conseil d'administration du constructeur français ne sait même pas lui-même ce qui se passe au sein de sa holding. Après l'envoi de la lettre à Thierry Bolloré, le syndicat va plus loin et demande à l'État de prendre ses responsabilités et d'intervenir.


>> Lire aussi : Renault : comment Carlos Ghosn a pu tripler son salaire en 2014

Ainsi, la CGT a également envoyé une lettre à Bruno Le Maire, l'actuel ministre de l'Économie et des Finances le 11 décembre dernier. Pour l'instant restée sans réponse, le syndicat mettait en évidence dans cette missive le manque de transparence de Renault concernant l'alliance Renault-Nissan. Il demande à l'État d'intervenir pour éclaircir les zones d'ombre qui persistent sur la gestion par le constructeur automobile de l'affaire Carlos Ghosn depuis le début de sa détention au Japon mi-novembre.

126. 中川隆[-13292] koaQ7Jey 2018年12月31日 09:14:50 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-22210] 報告

「社長なんて長くやるものではないよ」日産自動車の経営者は、いつ変節したのか
山本隆三(常葉大学経営学部教授)2018年12月31日
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/14905


 「社長なんて長くやるものではないよ」。日産自動車の元社長辻義文さんが社長を辞める直前に言われた言葉だ。社長就任後4年経ち、マスコミは後2年続けるとの観測を流していたが、ご本人に去就を尋ねたところこの発言だった。

 かつての日産社長の行動は、今報道されているカルロス・ゴーンさんの行いとはかなり異なるものだった。ゴーンさんの事件を契機に歴代の日産の経営者に関し様々な記事が出ているが、辻さんから聞いた話を中心にかつての日産経営者にまつわるいくつかのエピソードを紹介したい(辻さんと私は年齢が随分離れているが、親しくお付き合いさせていただいた)。


(agafapaperiapunta/Gettyimages)

社長は豪華ホテルが好み?

 バブルが弾けた直後、東証一部上場企業の役員が日本からニューヨークに出張で来られた。宿泊されたホテルは、プラザとかウォルドルフ・アストリアのような大規模ホテルではなく、アッパーマンハッタンにある当時日本人はまず宿泊していない小規模な高級ホテルだった。

 当時私は米国に駐在していたが、日本からお土産を持参したのでホテルまで取りに来て欲しいと連絡を戴きホテルに出向いた。ロビーから部屋に電話しようとしたが、館内電話が見当たらなかったでフロントで部屋番号を尋ねたところ、名前を聞いただけでリストも見ずに階数を教えてくれ、エレベーターに案内してくれた。驚いたのは、エレベーターにボーイが乗っており、宿泊している役員の名前を聞いただけで、部屋番号を教えてくれたことだ。フロント、エレベーターの係員は全ての客の部屋番号を暗記していたのだ。本当の高級ホテルとはこういうものだと知ることになったが、部屋代はいったいいくらだったのだろうか。

 日本の大企業の社長となれば、出張時に宿泊されるホテルの部屋ランクは無論のこと、室温から湿度調整の依頼まで秘書部が連絡してくることもある。焼酎のお湯割りが好きなある社長が好むお湯の温度まで連絡が来たこともあった。食事の際に社長がお湯割りを飲まれ、「パーフェクト」と言われたことから、秘書部が忖度しているわけではなく、社長が指示しているものだろう。指示された方は堪ったものではない。

 大企業の役員、社長となれば、出張時にはかなり我儘なのだが、辻さんは違った。辻さんが東南アジア出張時シンガポールから帰国する予定だったところ、フライトがキャンセルになり、シンガポールに一泊することになった。大企業の社長となれば、一流ホテルを直ぐに手配しそうなものだが、辻さんは航空会社が手配したホテルに宿泊した。「変なホテルだったら嫌だね」と秘書とホテルへ行く航空会社が手配したバスの中で話をしていたら、まともなホテルだったので安心したと笑って話されていたが、日産の社長が航空会社手配のバスに乗り、ホテルに宿泊されたことに驚いてしまった。

 多くの大企業の社長は航空会社手配のホテルへの宿泊は敬遠するだろう。ゴーンさんだったら、航空会社手配のバスに乗り、手配のホテルに宿泊しただろうか。日産の経営者がプライベートジェットを利用し世界中に豪華な宿泊先を用意するようになったのは、いつからだろうか。

公私混同は許されない

 ゴーンさんは、ブラジル、あるいはベイルートに豪華な住宅を構えていると報道されているが、ゴーンさんが売却するまで、日産の社長は品川御殿山にあった社長用社宅に住んでいた。辻さんも、1992年社長に就任した後都内の自宅から社宅に移られた。社宅にお邪魔したことも何度かあるが、公私の区別は厳しかった。社宅の中は、私用部分と公邸として利用する部分に分かれていたが、公邸として使用する場所への立ち入りは辻さんから禁止されていた。

 社長、会長時代にはプレジデントを公用車として利用されていたが、個人用に別の日産車を持っておられた。私用は自分で運転されて出かけられていたが、あまり運転しないように秘書から言われていると困った顔をされていた。

 会長を退任された後、当時銀座にあった日産本社の近くで偶然お会いしてことがあるが、地下鉄で通勤されていたようだった。自動車会社の元社長が、退任されたとは言え、車の提供がなく地下鉄で通勤されているのに驚いた。

リストラの心痛

 日産豪州工場が製造し日本に輸出されていたブルーバード・オージーを購入しようと思い、辻さんに相談したことがある。辻さんの答えは、お勧めできないだった。豪州工場から輸入したブルーバード・オージーを追浜で陸揚げし試験運転を行っている最中に、ブレーキを踏んだらシートが吹っ飛んだとのエピソードを教えてもらった。要はシートを固定していない状態で出荷するほど品質管理がなされていないということだった。

 この話の直後、1992年に日産は豪州工場の閉鎖に踏み切る。工場の従業員にも移民が多く、工場で使用する言語も英語だけでなく多言語に亙り、コミュニケーションが取れないことも閉鎖の理由として辻さんは挙げていた。満足いく品質の車が製造できないとなれば撤退が選択肢となるのは止む無しだが、生産能力調整のため工場閉鎖を行うとなると経営者は大きな心痛を抱えることになる。

 辻さんは社長就任の翌年主力生産工場の一つ座間工場の閉鎖を発表する。生産台数が減少し、過剰設備を抱える中での決断だった。辻さんが気にかけていたのは、従業員のことだった。九州出身の従業員は九州工場へ、北関東出身の従業員は栃木工場へ、栃木工場で勤務する九州出身の従業員には九州への転勤を打診するという方法を取っていると話されていたが、閉鎖決定後辻さんは急速に体重を減らした。

 大学時代に柔道をされていた辻さんはがっちりした体格だったが、工場閉鎖発表直後10キログラム体重が減った。病院で検査を受けられたが、どこも悪いところはなかったと言われていた。経営者にとっては、工場を閉鎖するストレスは非常に大きかったのだろう。

日産リバイバルプランが残したもの

 ゴーンさんの日産社長就任後1999年10月に発表されたのが、日産リバイバルプランだった。目標とした2000年度黒字化、2002年度売上高営業利益率4.5%以上、2002年度自動車事業有利子負債7000億円以下の3目標は全て達成されたが、実行のためにルノーからの出資金がリストラ費用として活用されている。ルノーの資金がなければ、リバイバルプランと呼ばれるリストラの実行はできなかっただろう。

 プランでは、座間工場を閉鎖した後も低迷していた稼働率改善のため村山工場の閉鎖を決め、従業員の削減を行った。連結従業員数は、1999年3月末14万8000人、2000年3月末14万1500人、01年3月末13万3800人、02年3月末12万7000人と減少を続ける。辻さんはゴーンさんがルノーから派遣された時点で、「経営責任がある」として会長職を辞任したが、その後多くの従業員が日産を去った。

 さらに、コスト20%削減を実行するため部品メーカーを40%、サービスサプライヤーを60%削減、国内販売会社を98社から80社に削減した。雇用と系列を重視するそれまでの日産経営者ができなかったことを、ゴーンさんはルノーからの資金も利用し実行した。しかし、中期でも復活を目指したリバイバルプランは、世界生産、販売台数を増やしたものの、少なくとも日本市場については復活をもたらさなかった。

 日本が自動車生産台数で世界2位になったのは1967年だが、60年代前半は日産がトヨタを抑え国内販売シェア1位だった、その後も日産とトヨタは熾烈なシェア争いを続けるが、組合との確執もあった日産は徐々にトヨタに差を付けられ、90年代にはトヨタの半分程度のシェアに落ちていた。日産の日本での生産・販売台数推移は図‐1の通りだが、波を描きながら減少している。


http://wedge.ismedia.jp/articles/-/14905?page=2

 リバイバルプラン後も販売台数の落ち込みに歯止めがかからないため、2002年には軽自動車の販売を開始し、販売台数増を図る。2017年度日産が最も多く販売した車は軽のデイズ13万7000台だった。同年度の販売台数56万4000台(有価証券報告書)から軽18万7000台(全軽自協調べ)を除けば、登録車は37万7000台となり、96年の販売台数の3分の1まで落ちている。


日本市場での存在感が薄くなる日産 

 日産は徐々に日本市場において存在感をなくしていった。今売れている車は、軽自動車を除けば、ガソリンで発電機を回し電池に充電して走るノートとセレナだ。GM、あるいはBMWの電気自動車が充電が切れた際に利用しているシステムだが、電池に電気を使い充電せず、発電機で充電する方式は電気自動車本来の目的、温暖化対策、二酸化炭素削減を考えると、平均的な内燃機関車よりは効率が良いのだろうが、電気自動車との比較ではガソリンの消費削減量は少なく、温暖化対策への貢献度は低くなる。また燃料費も高くなる。充電設備が十分に普及していない環境で電気自動車を利用するための方式だろうが、技術の日産とは呼べない技術のように思う。

 日本市場でシェアを落とし、生産台数も減少しているため、従業員数は連結でも単独ベースでも減少を続けている。加えて、正規従業員を臨時雇用に切り替えている。単独ベースの雇用者数推移は図‐2の通りだ。


http://wedge.ismedia.jp/articles/-/14905?page=3

 日本の販売台数減少に加え、途上国を中心とした需要増を満たすため世界各地に生産を移転したことにより日本からの輸出数量も伸びず、図-3の通り日本の生産台数は大きく減少した。


http://wedge.ismedia.jp/articles/-/14905?page=3

 企業にとり、収益を上げることが重要なのは言うまでもないが、企業の社会的な責任の一つには地域社会、雇用の維持もある。収益向上を目指し、サプライヤーを切り、雇用を削減する中で、企業の競争優位を支える支援企業、下請け企業を失えば、やがて企業の先行きは不透明になってくる。

127. 中川隆[-13263] koaQ7Jey 2019年1月01日 12:18:06 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-22210] 報告

ペーパー会社通じ資金流出か=億単位、ゴーン容疑者側に―日産調査で判明・東京地検


1/1(火) 7:36配信

時事通信

 日産自動車の資金が、海外のペーパーカンパニーを通じ、前会長カルロス・ゴーン容疑者(64)や、同容疑者の親族側に流出していた疑いがあることが31日、関係者への取材で分かった。

 流出した資金は億単位に上るという。疑惑は日産側の調査で判明。東京地検特捜部も把握しており、日産から提供を受けた資料などを分析し、不明朗な資金の流れの解明を進めているもようだ。

 関係者によると、日産から億単位の資金が送金されたのは、海外にある複数の会社で、いずれも経営実体のないペーパーカンパニーだったとみられている。同容疑者の生まれ故郷ブラジルや、少年期を過ごしたレバノンなどに設立されていた。

 ペーパーカンパニーに流れた億単位の資金は本来、日産が支出する必要がなく、最終的にゴーン容疑者本人のほか、同容疑者の親族や親しい知人に渡っていた疑いがあるという。

 特捜部がゴーン容疑者を再逮捕した特別背任事件では、サウジアラビア人の知人側に渡った日産資金1470万ドル(現在のレートで約16億円)は、実態が伴わない「販売促進費」などの名目で送金されたとみられている。

 新たに浮上した日産資金の流出疑惑も、実態のない名目で送金されていた可能性があるが、送金先のペーパーカンパニーがあるレバノンなどでは、十分な捜査協力が得られる見込みは低い。このため、特捜部は慎重に裏付け捜査を進めているもようだ。

 ゴーン容疑者の日産「私物化」疑惑をめぐっては、これまで、オランダの子会社「ジーア」を通じた投資資金での海外不動産購入や、同容疑者の姉と実態のないアドバイザリー業務契約を結び、年約10万ドル(約1100万円)の日産経費が不正支出された疑いが指摘されている。

 東京地裁は31日、ゴーン容疑者の勾留期限を1月11日まで延長することを認める決定をした。特捜部は日産に私的損失を付け替え、サウジアラビア人の知人側に約16億円を流出させたなどとされる特別背任容疑の捜査を急ぐ。 

128. 中川隆[-13240] koaQ7Jey 2019年1月02日 10:11:17 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-22213] 報告

機密費創設はゴーン被告指示、中東各国に流れる
1/2(水) 6:51配信 読売新聞
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190102-00050003-yom-soci


機密費創設はゴーン被告指示、中東各国に流れる


 日産自動車前会長のカルロス・ゴーン被告(64)を巡る特別背任事件で、ゴーン被告がサウジアラビアの知人側に提供した「機密費」は、ゴーン被告の指示で2008年12月頃に創設されたことが関係者の話でわかった。機密費がサウジ以外の中東各国の関係先に流れていたことも判明。東京地検特捜部は、私的損失で多額の評価損を抱えたゴーン被告が、その穴埋めなどに利用するため、自身の判断で使える資金を用意させたとみている。

 関係者によると、ゴーン被告は日産の役員報酬を日本円からドル建てにするため、06年頃から新生銀行(東京)との間でスワップ取引を行っていたが、08年秋のリーマン・ショックに伴う円高で約18億5000万円の評価損が発生した。同行から追加担保を求められたゴーン被告は、同年10月に評価損を含む全ての権利を自分の資産管理会社から日産に付け替え、追加担保を回避したとされる。

129. 中川隆[-13189] koaQ7Jey 2019年1月06日 06:44:33 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-22219] 報告

現場は送金「要請せず」 ゴーン氏私的利益図る目的か
1/6(日) 5:55配信 朝日新聞デジタル



 日産自動車の前会長カルロス・ゴーン容疑者(64)が私的な損失を日産に付け替えたなどとして逮捕された特別背任事件で、前会長が日産子会社からサウジアラビアの実業家ハリド・ジュファリ氏に送金した約16億円について、子会社の担当者(当時)が東京地検特捜部に「明らかに不自然な支出で、現場から要請もしていない」と証言していることが、関係者への取材でわかった。特捜部は約16億円が使途不明の支出であり、実態は前会長らの私的な利益を図るものだったとみて調べている。

 ゴーン前会長はジュファリ氏への約16億円について「現地の販売店のトラブル処理や、投資を呼び込むための王族へのロビー活動、王族や政府との面会の仲介を担ってもらっていた」として、「仕事への正当な対価だった」と主張。弁護人も「王族との面会の適正価格を評価するのは難しい。無報酬でやることはありえない」と主張している。

 これに対し、ドバイの子会社「中東日産」の担当者は、ロビー活動などのためであれば、現場から「緊急で数億円が必要」などと本社に支出を求めるのが普通だと説明。現場ではジュファリ氏によるロビー活動の必要性は感じておらず、「約16億円は上司の命令でそのまま送金した」と証言しているという。

 また、中東日産の年度ごとの事業目標について達成できたかどうかを計算する際、約16億円の送金は支出に含まれていなかったことも判明。特捜部は証言や資料から、ゴーン前会長がCEO(最高経営責任者)直轄の「CEOリザーブ(予備費)」を使って、トップダウンで送金を指示していたとみている。

 ゴーン前会長は、約18億5千万円の評価損を生んだ私的な取引をめぐって、ジュファリ氏から約30億円分の信用保証の協力を得た見返りに、中東日産から計1470万ドル(現在のレートで約16億円)を不正に送金した疑いが持たれている。2009年6月〜12年3月の間の4回にわたり、「販売促進費」などの名目で送金したとされる。

130. 中川隆[-13103] koaQ7Jey 2019年1月10日 18:57:27 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-22222] 報告
渡邉哲也☆衝撃過ぎるゴーンの行末!!底の見えない罪数!! - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=vRjld1Rxzok
131. 中川隆[-13093] koaQ7Jey 2019年1月11日 09:33:19 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-22222] 報告

ルノー副社長に「隠し報酬」 書簡にゴーン前会長サイン


1/11(金) 5:00配信

朝日新聞デジタル

ルノー副社長に「隠し報酬」 書簡にゴーン前会長サイン


仏ルノーのムナ・セペリ副社長


 日産自動車前会長カルロス・ゴーン容疑者(64)の側近で仏ルノー副社長のムナ・セペリ氏に、3社連合を組む日産、ルノー、三菱自動車の統括会社「ルノー・日産B・V」から不透明な報酬が支払われていたことが10日わかった。セペリ氏はオランダ・アムステルダムにある統括会社の取締役を兼ねるが、2012〜16年の5年間に役員報酬とは異なる非公表の報酬として計約50万ユーロ(約6200万円)を受け取っていた。

【写真】隠し報酬の構図

 統括会社内に設けられた「ガバナンス(企業統治)・人事・報酬委員会」の委員でもあるセペリ氏に対し、委員の報酬として年10万ユーロが支払われており、統括会社のトップを務めるゴーン容疑者が支給を承認していた。3社連合の関係者が、支給を認めたゴーン容疑者らの直筆のサインが入った書簡や、セペリ氏に約50万ユーロが支払われたことを示す証明書を入手し、その内容を明らかにした。

 ゴーン容疑者が日産における自身の報酬を隠しただけでなく、ルノー幹部への「隠し報酬」に関与した疑いも明るみに出たことで、ゴーン容疑者の会長兼CEO(最高経営責任者)職の解任を見送っているルノーの判断に影響を及ぼす可能性もある。

 書簡は13年3月26日付。役員報酬の虚偽記載の疑いで逮捕されたゴーン容疑者と日産前代表取締役のグレッグ・ケリー被告の署名が末尾に直筆で記されていた。報酬の支払いを示す証明書には、ゴーン容疑者の役員報酬の過少記載などに加担したとされる日産の秘書室幹部の直筆サインがあった。

 統括会社の取締役には日産の西川(さいかわ)広人社長兼CEOらも名を連ねるが、統括会社から役員報酬を受け取っている取締役はいないとされる。同委員会はゴーン容疑者、ケリー被告とセペリ氏の3人のみで構成され、セペリ氏だけが委員報酬を受け取っていたとみられる。

132. 中川隆[-13087] koaQ7Jey 2019年1月11日 11:41:09 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-22222] 報告

日産販促費、後付け資料を作成 ゴーン前会長指示か
1/11(金) 8:34配信 共同通信



 私的な投資損失を日産自動車に付け替えたなどとして、会社法違反(特別背任)の疑いで前会長カルロス・ゴーン容疑者(64)が再逮捕された事件で、サウジアラビア人の知人の会社に支出した約16億円の一部に関し、日産の担当者が東京地検特捜部の調べに「ゴーン容疑者の指示で、販売促進費名目の後付け資料を作成した」と説明していることが11日、関係者への取材で分かった。

 別の担当者が特捜部に、知人の会社が当初、自動車販売業とは無関係だったため「強引に市場調査を名目にした」と説明していることも判明。特捜部は、支出が付け替えを巡る謝礼だったことを示す証言とみている。

133. 中川隆[-13003] koaQ7Jey 2019年1月14日 12:37:46 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-22225] 報告

2019年1月14日
ゴーン容疑者、オランダの統括会社から700万ユーロの報酬=仏紙

[パリ 13日 ロイター] - フランスの経済紙レゼコー(電子版)は13日、ルノー(RENA.PA)・日産自動車(7201.T)連合の前会長、カルロス・ゴーン容疑者がオランダにある日産と三菱自動車(7211.T)の統括会社を通じて700万ユーロ(800万ドル)の支払いを受けたと報じた。

報道によると、日産と三菱自は2017年6月、両社の従業員や管理職にボーナスを支払うためオランダに「日産三菱BV」を設立した。

同統括会社の取締役は当初、同社からボーナスを受け取るはずではなかったが、ゴーン氏は2018年2月に同社の従業員として採用され、支払いを受ける資格を得た。他の取締役はこうした事実を知らなかったという。

日産の広報担当者のコメントは得られていない。

134. 中川隆[-12952] koaQ7Jey 2019年1月16日 22:24:04 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-22225] 報告
社内調査で私的流用が次々…日産がゴーンに損害賠償請求へ
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/245552
2019/01/16 日刊ゲンダイ


 日産自動車がカルロス・ゴーン前会長の姉との間で実体のないコンサルタント契約を結び、2003〜16年に総額75万5000ドル(約8200万円)の報酬を不当に支払っていたことが、日産の社内調査で明らかになった。

 日産は03年3月、ゴーン被告の名前で姉に「グローバル寄付諮問委員会の委員兼アドバイザーとして契約する」との書簡を送っていたが、この委員会は存在せず、姉がコンサルタント業務をしていた形跡もないという。姉には追加ボーナスが支払われた記録もあるという。

 また、日産はレバノンでほとんど事業を行っていないにもかかわらず、ゴーン被告の指示で正式の社内手続きを経ずに、レバノンの3つの大学に巨額の寄付をしていた。そのうちのひとつ、セントジョセフ大学には11〜15年に総額100万ドル(約1億800万円)を寄付していた。

 5年前にブラジル・リオデジャネイロにあるヨットクラブの会員権をゴーン名義で取得する費用として6万3000ドル(約680万円)を支払った記録も見つかった。

 ほかにリオやパリ、ベイルートでの邸宅の購入・改修費用など総額36億円を超える私的流用も明らかになった。

 日産はこうした内部調査の結果を受け、15日までにゴーン被告に損害賠償を請求する方針を固めた。

135. 中川隆[-12926] koaQ7Jey 2019年1月17日 15:51:42 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-22225] 報告

ゴーン容疑者、課税逃れか=税務上居住地オランダに−仏報道

2019年01月11日01時20分


 【パリ時事】10日付のフランス紙リベラシオンは、日産自動車の前会長カルロス・ゴーン容疑者が、2012年に税務上の居住地をフランスからオランダに移していたと報じた。フランス居住者を対象とした富裕税の課税逃れを企てた可能性がある。


 リベラシオンによれば、税務上の居住地として登録するには少なくとも年間183日の居住実績が必要。同紙は、主にパリと日本を行き来する生活のゴーン容疑者がこの要件を満たしていた可能性は低いと指摘した。
 リベラシオンは、ゴーン容疑者の納税回避額は伝えていない。富裕税は12年の制度改正で高額所得者への課税が強化され、マクロン大統領が昨年1月に廃止した。(2019/01/11-01:20)

136. 中川隆[-12925] koaQ7Jey 2019年1月17日 15:52:57 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-22225] 報告

「公共心欠ける」と批判=ゴーン容疑者の課税逃れ−仏

2019年01月11日07時39分

 【パリ時事】日産自動車の前会長カルロス・ゴーン容疑者が、フランスの富裕税課税を逃れるためオランダに税務上の居住地を移していたとされる問題で、仏ラジオ・ヨーロッパ1は10日、「公共心に欠け、違法性が無くても大問題だ」と指摘した。同容疑者が会長兼最高経営責任者(CEO)を務める仏自動車大手ルノーの労組幹部は仏テレビに対し「我慢できない」と反発した。

 ヨーロッパ1は、ゴーン容疑者の逮捕直後の昨年11月、ルメール仏経済・財務相が同容疑者の仏国内での納税状況に関し「報告すべき特別な点はない」と説明したことについて「うそだったのではないか」と批判した。

 税務上の居住者となるには、オランダではフランスと同様、原則年間183日以上の滞在が必要。仏紙リベラシオンは、主にパリと日本を行き来するゴーン容疑者がこの要件を満たす可能性は低いと指摘した。(2019/01/11-07:39)

137. 中川隆[-12891] koaQ7Jey 2019年1月18日 18:00:31 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-22225] 報告

ゴーン被告、不正報酬10億円
三菱自動車、損害賠償請求検討
2019/1/18 16:56 一般社団法人共同通信社


三菱自動車の前代表取締役会長カルロス・ゴーン被告の不正行為に関する内部調査結果を公表し、取材に応じる益子修会長兼最高経営責任者=18日午後、東京都港区

 三菱自動車は18日、前代表取締役会長カルロス・ゴーン被告の不正行為に関する内部調査結果を公表し、ゴーン被告がオランダにある日産自動車との合弁会社「日産・三菱B・V」から不正な報酬約782万ユーロ(約10億円)を得ていたと明らかにした。日産から情報開示を受け合同調査した。

 調査結果を受け、三菱自の益子修会長兼最高経営責任者(CEO)は東京都内で記者団に、日産と共同でゴーン被告に対し損害賠償請求を検討する考えを表明した。一方、日産、三菱自との3社連合の主導権を握るフランス自動車大手ルノーは近く、取締役会を開いてゴーン被告を解任する見通しだ。

138. 中川隆[-12882] koaQ7Jey 2019年1月18日 20:17:28 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-22225] 報告

2019年1月18日
ゴーン被告が不正報酬10億円、三菱自と日産の統括会社から

[東京 18日 ロイター] - 日産自動車(7201.T)と三菱自動車(7211.T)は18日、会社法違反(特別背任)などの罪で起訴された前会長のカルロス・ゴーン被告が、オランダに設立した折半出資の統括会社「日産・三菱B.V.(NMBV)」から報酬名目で不正に約10億円を受け取っていたと発表した。両社が進めていた内部調査で判明した。

記者団の取材に応じた三菱自の益子修会長兼最高経営責任者(CEO)は判明した不正について、昨年11月19日のゴーン氏逮捕を受けて内部調査を開始した後に「日産幹部から、ゴーン氏にNMBVから不正の疑いのある支払いがあったとの情報開示を受け、初めて認識した」と説明。「それまでは私を含め、当社関係者は一切知らなかった」と語った。

また「日産の社内でも知っていたのは限られた人だけ。(日産の)西川(廣人)社長にも知らされていなかった」といい、「日産と協力し、ゴーン氏に対する責任追及を検討していく」として損害賠償請求などを検討する意向を示した。日産も「不正に支払われた金銭は返還されるよう今後検討していく」としている。

内部調査によると、ゴーン氏は独自にNMBVと雇用契約を締結。この契約に基づき、2018年4月末から11月にかけて総額約782万ユーロ(約10億円、税額含む)の支払いを受けていた。


NMBVの取締役の報酬決定や報酬を定めた雇用契約の締結は、本来は同社取締役会の決議が必要だが、同氏は他の取締役らと協議せずに雇用契約を結び、不正な報酬を手にしていた。

NMBVの取締役はゴーン氏のほか、西川社長、益子CEOの3人だが、西川、益子両氏は報酬を受け取っていないという。NMBVは日産と三菱自の相乗効果の追求を目的に設立された会社だが、両社の連結対象外で、報酬は開示されていない。

内部調査に関わった弁護士によると、雇用契約は権限がない日産の秘書室幹部(提携以降は三菱自の秘書室幹部も兼務)の署名入りで作成されており、「この契約は無効」であること、取締役会の決議がないことなどを踏まえ、「支払いは不正と判断した」という。刑法上では業務上横領罪の可能性があるとの見方を示した。

同弁護士はまた、両社の戦略的提携契約が結ばれた16年5月の1カ月後となる6月ごろに、ゴーン氏、日産の前代表取締役だったグレッグ・ケリー被告、日産幹部らの間でNMBVを通じたゴーン氏への報酬支払いの検討が始まったと説明。日産の三菱自への出資完了は同年10月で、「資本提携が正式に発足する前から今回の支払いの仕組みを計画していた」と明らかにし、三菱自側は一切、知らなかったと話した。


益子会長は、逮捕に続くゴーン氏の新たな不正発覚について「率直に言わせてもらうと悲しい」と述べた。ただ、今回の問題と日産やルノー(RENA.PA)との提携関係(アライアンス)は「峻別して考えるべきだ」とし、「アライアンスのメンバーになったことは選択として間違っていたとはまったく思っていない」と強調した。今の自動車産業が抱える数多くの問題に「1社で対応していくのは難しい。アライアンスの力を有効に活用していくことが不可欠だ」と語った。

139. 中川隆[-12868] koaQ7Jey 2019年1月19日 20:34:47 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-22225] 報告

2019年1月19日
前会長、海外の住宅に27億円
共同通信


 私的な投資の損失を日産自動車に付け替えたなどとして、会社法違反(特別背任)の罪で起訴された前会長カルロス・ゴーン被告(64)が、海外子会社などを通じ、国籍を持つレバノン、ブラジル、フランス3カ国の高級住宅の購入や改装に計約27億円を日産側から支出させていたことが19日、同社関係者への取材で明らかになった。日産は東京地検特捜部による捜査に支障がないと判断した段階で、ゴーン被告に関する社内調査の結果を公表する方針だ。

 関係者によると、2005年と08年にフランス・パリの住宅を購入。計910万ドル(当時のレートで約9億6千万円)を日産側に支払わせていた。

140. 中川隆[-12813] koaQ7Jey 2019年1月22日 09:12:55 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-22225] 報告

ゴーン前会長は「ウソばかり」 日産側、13億円送金に
1/22(火) 5:06配信 朝日新聞デジタル

ゴーン前会長と中東日産関係者の主張


 日産自動車の前会長カルロス・ゴーン被告(64)がサウジアラビアの実業家に約13億円を不正送金したとされる特別背任事件で、前会長が送金の正当性を裏づける実業家の「業務」として挙げた「地元代理店との紛争解決」や「サウジ当局との面談設定」について、日産関係者が東京地検特捜部の調べに対し、「いずれも事実ではない」と証言していることが、関係者への取材でわかった。

 前会長の2回目の保釈請求に対し、東京地裁は実業家らと口裏を合わせて証拠隠滅する恐れを改めて考慮して判断するとみられる。

 前会長は今月8日に開かれた勾留理由の開示手続きで、実業家ハリド・ジュファリ氏との関係を説明。日産子会社「中東日産」(アラブ首長国連邦)からジュファリ氏の会社に2009〜12年に送金した約13億円は「極めて重要な業務を推進してくれた相応の対価」だと正当性を主張した。具体的な業務として、サウジの販売代理店との紛争解決の支援▽サウジ当局との面談の設定▽サウジに自動車工場を建設する支援――などを挙げた。

 一方、中東日産の関係者らは特捜部の調べに「ウソばかりだ」と反論しているという。サウジの販売代理店は、経営不振を理由に契約解除されたことを不服とし、損害賠償を求めて日産を訴え、シンガポールで係争中だという。中東日産関係者は「解決していないし、ジュファリ氏は何もしていない」と証言。代理店は2万台以上の在庫を抱え、「解決どころか大被害を被った」とも訴えているという。

141. 中川隆[-12801] koaQ7Jey 2019年1月22日 13:28:25 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-22225] 報告
したたか仏政府 ルノーとの経営統合要求で日産“強奪”狙い
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/245896
2019/01/22 日刊ゲンダイ


仏政府は何としても日産が欲しい(マクロン仏大統領、右は西川日産社長)/(C)ロイター=共同

 日産自動車の前会長、カルロス・ゴーン被告の長期勾留が続く中、フランス政府が攻勢を強めている。先週、仏自動車大手ルノーのマルタン・ビアル取締役や、ルメール経済・財務相の側近が訪日。マクロン大統領の意向を受け、日産とルノーの経営統合を経産省に要求したという。日仏連合の緩衝材だったゴーン被告不在の今、日産の「フランス企業化」が現実味を帯びてきた。

 フランス政府が突きつけた統合構想は、ルノーと日産の持ち株会社を設立し、その傘下に両社をぶら下げるもの。この方式だと、ルノーの筆頭株主である仏政府が持ち株会社の大株主になる。仏政府が経営統合をゴリ押しする理由は、日産の工場を仏国内に造り、日産のカネで雇用を創出したいからだ。

 減税や大統領辞任などを求める抗議デモは、10週目に突入。マクロンにすれば日産は、市民の怒りを抑えるのに必要な雇用創出の“金ヅル”なのだろう。

「仏政府は2014年、株式を2年以上持つ株主に2倍の議決権を与える『フロランジェ法』を制定。翌年には当時、経済産業デジタル相だったマクロン氏が、一時的に政府所有のルノー株を買い増し。議決権を高め、『フロランジェ法』の導入を決めた。仏政府のルノーへの議決権を従来の15%から28%まで引き上げ、ルノーを通じて日産の経営に介入しようとしたのです。以来、仏政府は経営統合を日産側に強く求めてきたが、当時ルノーの会長兼CEOだったゴーン氏が反発。しかし、ゴーン氏は昨年6月のルノー取締役改選で退任圧力を受け、経営統合を進める方針に変わりました」(経済担当記者)

■ゴーン被告追い出しで拍車

 ゴーン被告は任期満了を迎える22年までに、経営統合に乗り出すとささやかれていた。

 ルノーは日産株を40%以上保有し議決権を持っている。これ以上、影響力を行使されたくないため、日産は何としても経営統合を避けたい。西川広人社長らが、司法取引までして検察と組み、ゴーン被告を排除、事実上のクーデターを起こしたといわれるゆえんだ。

 ところが、ゴーン被告がシャバにいなくなった今、仏政府は日産を“強奪”する気マンマンである。経済ジャーナリストの井上学氏がこう言う。

「ゴーン氏の不在により、仏政府の思惑通りに事が進んでいると思います。ゴーン氏は早期の経営統合に反対でしたからね。つまり、日産はゴーン氏を切ったことで、自らの首を絞めたことになる。恐らく日産は、ゴーン氏の悪事が明らかになれば、ルノーが何らか譲歩するとの見通しを立てていたのでしょう。ところが、ルメール経済・財務相がルノーの会長兼CEOからのゴーン氏の解任を求めた理由について、『(勾留によって)職務遂行できないから』と言っていた通り、仏政府には、ゴーン氏の不祥事を理由に譲歩する気などありません」

 ルメールは実際、20日付の仏紙のインタビューで、日産側が求めている「(ルノーとの)資本構成の均衡回復や両社相互の資本参加の変更は、議論の対象ではない」と断じた。

 見通しを誤った日産の“頼みの綱”である日本政府も、当てにできない。

「日産車の国内シェアが高いわけではないし、政治とのつながりが強いわけでもない。つまり、日本政府にとって日産を守る義理がないのです。今後、日産はルノーの株を買い増して議決権を消滅させようとするかもしれませんが、ルノーに反撃されて終わりでしょう。遅かれ早かれ、日産がフランス企業になるのは避けられないと思います」(井上学氏)

 国際世論は、日本の検察がゴーン被告を不当に長期勾留しているとして、猛反発している。

 仏政府のシタタカさに一杯食わされ、世論を味方にできず、日産経営陣はいつ“瞬殺”されてもおかしくない。

142. 中川隆[-12754] koaQ7Jey 2019年1月24日 21:48:22 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-22231] 報告
“銭ゲバ”一家!? 邸宅、ヨットクラブ…ゴーン被告「日産私物化」の実態 2019.1.17
https://www.iza.ne.jp/kiji/life/news/190117/lif19011721400034-n1.html

日産が公表予定の社内調査では、海外の邸宅やヨットクラブの費用を負担させるなど、ゴーン被告による「日産私物化」が赤裸々に詳述されていることも判明した。求め続けている保釈も認められず、ゴーン被告の勾留はさらに長期化する見通しとなっている。


 日本では「日産私物化」の実態がさらに明らかになり、風当たりが強まる気配すらある。

 日産の社内調査で、ゴーン被告がメールで、レバノンにある高級住宅の改装費用の支払いを役員に督促していたことなどが判明したのだ。

 関係者によると、ゴーン被告は2017年8月24日、日産役員に対しメールで、レバノンの首都ベイルートにある邸宅の改装費用として150万ドル(約1億6000万円)を送金するよう指示した。

 同年10月13日のメールにはこう記されていた。

 「ベイルートの物件の状況で頭がいっぱいだ。業者が支払いの遅れについて苦情を言ってきている。このような恥や物件に関する嫌な噂を避けるために私が直接業者に支払いをしなくてはならなくなる。迅速な対応を期待する」


 社内調査では、ゴーン被告の姉へのアドバイザー契約に関する書簡に、架空の委員会が設立していたことも記載されているという。日産はゴーン被告の姉に03〜16年、実態のないアドバイザー契約料として計75万5000ドルを払っていた。

 委員会は「グローバル寄付諮問委員会」という存在しない組織で、社内にはゴーン被告が姉に対する追加の支払いに関し、「ok for 30000$」との直筆のメモも残されていたとされる。

 このほか、ベイルートの邸宅では、妻を通じてシャンデリアの修繕のため6万5000ユーロ(約800万円)も請求。さらに、ブラジルのヨットクラブの会費として6万3000ドルを支払うよう法律事務所を通じて求めていた。またレバノンの大学への寄付額は100万ドルにのぼったが、金額は社内で秘密にしていた。正規の手続きを経ていなかった。

 東京地検特捜部もこうした内容を把握しており、会社の「私物化」の一端とみて、支出の解明を進めている。日産は今後の捜査状況を見ながら、調査結果を正式に発表する方針で、損害賠償請求訴訟も検討する。日産傘下にある三菱自も社内調査を進め、今週中にも公表する見通しとなっている。

 こうしたなか、東京地裁は15日、ゴーン被告の保釈を認めない決定をした。全ての起訴内容を一貫して否認しており、証拠隠滅の恐れがあると判断したとみられる。勾留はさらに長期化することになった。

 ゴーン被告を取り巻く状況は確実に、厳しさを増しているようだ。

ゴーン被告(円内)の「日産私物化」が次々と判明。ベイルートの邸宅の改装費まで負担させていた

143. 中川隆[-12732] koaQ7Jey 2019年1月25日 18:17:40 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-22231] 報告
2019年01月25日
日産はルノーから独立できるか 国有化目指すマクロンの魔の手


ルノー日産問題がここまでこじれた原因は、マクロンが「日産を国有化し日本から奪う」と言い出したため


画像引用:焦点:ルノー日産連合の危機、元凶はマクロン大統領の介入主義 | ロイターhttps://jp.reuters.com/article/renault-nissan-macron-idJPKCN1NY0HD


ゴーンの逮捕理由は日産をフランスに売ろうとしたから

2019年1月24日、逮捕されたカルロスゴーンに替わってジャンドミニク・スナール会長を任命すると発表されました。

同氏は現在、仏タイヤ大手ミシュランCEOで、やはりフランスよりの人物、ルノーの新CEOには現副社長が昇格する。

一連の事件はフランスのマクロン大統領就任前に遡り、マクロンは「日産をフランス国有化する」と宣言して当選した。




ルノーは実態として赤字企業であり、日産の技術と車をコピーした車を売って存続している。

そのお荷物が日産の親会社であり、日産はまるで石の地蔵を背負って歩かされているような状態だった。

カルロスゴーンはルノーと日産の統合に反対していたが、フランス政府が自分の身分を保証する約束であっさり寝返った。


身内の裏切りに激怒した日産幹部らは東京地検にゴーンを密告し、日本政府もフランス国有化防止に動いた。

これがゴーン逮捕までの状況で、本当の逮捕理由は日産の国外流出防止にありました。

マクロンは「日産の工場をフランスに移してフランス人の雇用を増やす」と言っていたので、実現すれば日本の日産資産を奪われ、日本人の雇用も奪われる。


ゴーンを東京地検に逮捕させた日産幹部が次に目論んでいるのはルノー支配からの独立です。

ルノーは日産株式の44パーセントを所有し、フランス政府はルノー株の15%を所有している。

フランス国内法で長期保有筆頭株主の議決権は2倍になるので、フランス政府の賞味の所有率は30%になっている。

日産は平和裏に独立できるか

33%だと完全な国有企業になるが、「いつでも国有化できる」状況を保つことでルノーを支配している。

まるで北朝鮮のような経済システムだが、これがフランスの資本主義です。

フランス政府は日産とルノーを統合させ日産が「脱出」できないようにして、フランス企業にしようとしています。


日産がこれを防止するには現在15%所有しているルノー株所有比率を25%に高めれば、日本の国内法によってルノーの日産への議決権は消滅し親会社ではなくなる。

ルノーの時価総額は約2.1兆円なので10%取得には約2000億円が必要になります。

日産の営業利益は2,103億円なので現金資産に加えて借金などすれば、3000億円程度は用意できるでしょう。


もし日産がルノー株の株式公開買い付けを宣言すればフランス政府はこれを経済戦争と捉えてあらゆる手段で妨害するでしょう。

たとえばフランスが「過去の戦争」で中国や韓国に加担し、フランスの裁判所が慰安婦問題で日本を起訴するなども起こり得ます。

フランスの法律では全世界のどんな事でも、フランスの裁判所で裁けるようになっている。


南京事件や慰安婦で騒ぎ立てて「日本は戦争犯罪国家」とレッテルを貼る、マクロンはそのくらいの事をやりかねない腹黒い男です。

日産ルノーが全面戦争なら両者消耗戦

これが日本政府が全面的に日産を支援できない理由と考えられ、安倍首相は「株主の判断次第」などと言葉を濁している。

日産には切り札があり、ルノーと提携した時に交わした合意書で「ルノーは日産の経営に介入できない」と明記してあります。

日産の役員の過半数は日産側の人間でなくてはならず、ルノーは日産の役員会の決定に介入できない。


もし合意に違反して介入すると重大な違反行為になり、日産は公然と「ルノーによる不正行為」を追求できる。

「ルノーは合意を守らなかった犯罪企業」だと国際社会や株主に宣伝して回り、「犯罪企業」からの独立という大義名分が立つ。

ルノーは株式の44%も保有しているので強引に統合させることもできるが、それをすると協定違反になるのです。


協定には提携合意に違反すれば日産はルノー株を追加取得し独立できると書かれており、日産は堂々とルノー株を公開買い付けできる。

ルノー側は対抗策として日産株を追加取得し、50%以上として強引に統合する荒業もなくはない、

それをすると日産側は株式新規発行でルノーの保有株式を希釈化し、影響力を薄めようとします。


こうなったら企業戦争によって日産ルノーとも消耗戦に突入し、ルノー日産として協力することは不可能になる。

日産はルノーを失うと開発費が膨らみ欧州市場などを失い、ルノーは日産がいなければ新型車の開発も不可能になる。

両者は全面戦争を回避したうえで「落としどころ」を探り、騒動の元凶であるマクロンが介入しない事を願っているでしょう。


最良の解決法はマクロンが退陣してマクロン政権が崩壊することかも知れません。
http://www.thutmosev.com/archives/78850840.html

144. 中川隆[-12614] koaQ7Jey 2019年1月30日 19:27:37 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-22231] 報告
ゴーン事件を「壮大なマネーロンダリング」ではないかと疑う理由(ダイヤモンド・オンライン)
http://www.asyura2.com/18/hasan130/msg/782.html
https://diamond.jp/articles/-/192375

2019.1.30 菅原 潮:投資家・作家 ダイヤモンド・オンライン


金融商品取引法違反容疑で、東京地検特捜部に逮捕された後、特別背任罪の容疑でも再逮捕された日産の前会長カルロス・ゴーン氏 写真:ユニフォトプレス


金融商品取引法違反容疑で、東京地検特捜部に逮捕された後、特別背任罪の容疑でも再逮捕された日産の前会長カルロス・ゴーン氏。だが、元経済ヤクザであり、自身もさまざまなマネーロンダリングに手を染めていた「猫組長」こと菅原潮氏は、「単なる特別背任事件ではなく、壮大なマネーロンダリング事件ではないか」と指摘する。(投資家・作家 菅原潮)

“黒い金融界”の実務者だから分かる
マネーロンダリングの手口

 1月22日に2度目の保釈申請を却下された、前日産会長カルロス・ゴーン氏(64歳)。翌23日には、ルノーの会長兼最高経営責任者(CEO)を辞任したことが明らかになった。

 昨年11月29日に、役員報酬を有価証券報告書に虚偽記載したことによる金融商品取引法反容疑で、東京地検特捜部に逮捕されて以来、勾留延長と再逮捕が続き、日本の「人質司法」を批判する論調のメディアも多くあった。

 しかし、昨年12月21日の特別背任罪の容疑での再逮捕の後、特捜部が発表した容疑内容によって「ゴーン氏擁護」の論拠は空疎なものになったと、私は考えている。経済ヤクザだった私もマネーロンダリングに手を染めていたが、ゴーン氏の「黒い錬金術」は同種のスキームでありながら、私も経験したことのないスケールのものだったからだ。

 この犯罪の本質は、“黒い金融界”で実務を行った者にしか理解できない。蛇の道は「猫」ということで、私こそ本件の解説者として適任だと自負している。

 特捜部に肩入れをする気持ちを私はみじんも持ち合わせておらず、心情的にはゴーン氏にシンパシーさえ抱いている。一連の分析は、感情に無関係な、“黒い国際金融”の実務・常識に従って合理的に導き出した結果であることを、最初に強調しておきたい。

 結論から言えば、特別背任をゴーン氏単独で行うことは不可能で、共犯とはいえないまでも「協力者」がいなければ成立しない。金融犯罪は、露見しないように、加害者側が複雑なスキームを作って行う。日々、事件についての情報がアップデートされるが、現在分かっている範囲で、その一つひとつをひもといてみよう。

「日産」に自己負債を
付け替えなければならない理由がある

 まず、特捜部の発表とその後の報道で、特別背任容疑の内容を整理しよう。

●ゴーン氏は、新生銀行との間で金融派生商品(通貨取引のスワップ)によって個人資産を運用していた。しかし08年9月15日のリーマンショックの影響で、約18億5000万円の評価損の損失を出す。これに対し、新生銀行側が追加担保を求めた。
●そこでゴーン氏は、新生銀行との間で「取締役会で契約の移転を決議する」という虚偽の約束をした上で、同年10月、評価損を抱えた金融派生商品を日産に移転させる。
●証券取引委員会が、移転の違法性を指摘。これを受けて09年2月、ゴーン氏は自身に再移転させるが、その際に新生銀行が追加担保を求める。
●ゴーン氏の知人で、サウジアラビアの実業家ハリド・ジュファリ氏が約30億円の「信用状」を外資系銀行から新生銀行へ送り、ゴーン氏の追加担保にした。
●このとき、ジュファリ氏側に日産から30億円の融資が計画されたが、社内承認が得られず中止になった(この指示は、ゴーン氏によるものだったことが報じられている)。
●しかし、09年6月〜12年3月の間に、ゴーン氏は自らの判断で使うことのできる「CEO予備費」から「販売促進費」の名目で、ジュファリ氏が経営する会社に1470万ドル(現在のレートで16億円)を振り込む。
●ジュファリ氏の会社で「販売促進」が行われたかは確認されておらず、追加担保への謝礼と目されている。

菅原潮(すがわら・うしお)/神戸生まれ。元山口組系二次団体幹部。若くして反社会的組織に身を投じ、仕手戦やインサイダー取引を経験。グレーゾーンのファイナンスや国際金融を得意とす経済ヤクザとして活躍し、タックスヘイブンにも複数の企業を保有している。猫組長というペンネームやツイッターアカウントで活動している。

 こうした経緯を要約すれば、焦げ付いた個人投資の損金を知人に保証させ、謝礼を日産に肩代わりさせたということになる。

 最初の疑義は、評価損を抱えた金融派生商品を、ゴーン氏→日産→ゴーン氏と短期間で目まぐるしく移転できたことだ。何よりこの金融派生商品は、追加担保を求められる(マージンコール)ほどの負債の場合、ロスカット(負債額の強制決算)を行うのがルールだ。マージンコールされるほどの負債額を抱えながら、所有者(ポジション)を移転するというのは、通常では考えられない。

 報道では、ゴーン氏が新生銀行に「うその約束」をしたとされているが、そんな“ウルトラC”が成立するには、新生銀行がゴーン氏から「うその約束」だけではなく、「負債の処理の仕方」の説明を受け、それを承認したとしか考えられない。そして、このときゴーン氏には、「日産」に自己負債を付け替えなければならなかった理由があると、私は考えている。

貿易の世界で使われる
L/Cという信用状

 ここで重要な要素になるのが、ゴーン氏の知人である「ジュファリ氏」と、担保として差し入れられた「信用状」だ。まずは「信用状」から解説をしたい。

「信用状」を介した売買取引が恒常化しているのが、貿易の世界だ。石油取引を考えれば分かりやすいと思うが、売買金額の大きな船積みの商品取引は、到着までに時間がかかる。その場合、輸入業者が輸出業者に前払いすれば商品を入手できないリスクを輸入業者が負い、輸入業者が輸出業者に後払いをすれば輸出業者が代金を回収できないリスクを負うことになる。

 こうしたリスクを回避するために貿易取引では「信用状」(L/C)取引が行われることがある。売買契約を結んだら、輸入業者が自分の地元銀行にL/Cという証券を発行してもらい、そのL/Cを輸出業者の地元銀行に送ってもらう。輸出業者の地元銀行は、L/Cが発行されたことを輸出業者に通知して商品を送るという仕組みだ。

 輸出入業者おのおのの地元にある銀行が決済を保証することで、貿易独自のリスクを回避して円滑に商取引を成立させるというものである。

 L/Cは物の取引に利用され、船積みごとに発行される。「取引の信用」を担保するために、L/Cには、インボイス(送り状)や、船名などが添付される。このL/Cを物だけではなく、「金融取引」などにも使えるようにしたものが「スタンドバイL/C(=SBL/C)」だ。

 L/Cは、船積みのたびに発行しなければならないのだが、SBL/Cであれば複数の輸送に使うことができる。「物の取引」の場面で、1回の取引に10回の輸送が必要になるときの決済にはSBL/Cを使った方が便利ということだ。

 金融取引の場合、例えば日本の企業が海外に子会社を作り、現地銀行に10億円の融資を受けたいとする。そこで、本社の取引銀行が10億円のSBL/Cを発行し、子会社の地元銀行に送れば融資が受けられるという仕組みである。

 このようにSBL/Cは、表の世界で普通に利用されている一種の決済方法だ。

個人負債に信用状を
使うのは極めて異常

 金融取引に利用できるSBL/Cは、国際金融で「証券」のように利用もされている。日本では行われないものの、例えば額面1000億円のSBL/Cを元にファンドを形成することは、まっとうな金融マンが行う常道手段だ。しかしここで第2の疑義が生まれる。

 このように、証券としてのSBL/Cの使用範囲は貿易に限定されない。とはいえ、「物の輸送」で使う場合には出荷証明書や品目などの書類を、会社間の取引では登記簿などを、「証券」として使用する場合には使用者、目的などの書類(ドキュメント)を記載しなければならない。

 ジュファリ氏が「知人の厚意」として、ゴーン氏を援助するのであれば、現金なり小切手を送れば済むはずだ。いくらSBL/Cが証券のように利用できるとはいえ、海外をまたいで個人の負債額の担保に使用するというのは、マネーロンダリングの疑いがかかっても仕方がない異常な行為といえる。


銀行が保証を付けていることを証明する証明書(本文とは関係ありません)

 ゴーン氏は「個人資産の管理会社」、ジュファリ氏は「自身の関連会社」と、ドキュメント上では「会社間」を取り繕っているはずだが、これはかなり苦しい言い訳だろう。というのは、ゴーン氏と取引関係にあった新生銀行は、渡されたものが「ゴーン氏の個人資産」であることを知っているからだ。

 ただし、こうした異常なことを恒常的に行っている人々も、世界には少なからず存在する。それこそが犯罪組織やテロ組織を含めた「黒い経済人」たちだ。

 米同時多発テロ事件「9・11」後の世界では、犯罪資金やテロ資金根絶を目的に、国際間の金融移動が厳しくチェックされている。各国の監督省庁は、各銀行に対して海外送金について厳しい審査基準を設けるよう、徹底的に指導している。そこで銀行は、海外からの送金を精査する「コンプライアンス部門」の他に、「トランザクション(取引)部門」を設けて二重のチェック体制を取っている。

浮かび上がる
「協力者」の存在

 個人間の負債担保としてSBL/Cが使われた“異常性”について、新生銀行が見落としていたとしたら、金融庁から免許を発行された金融機関として問題があるといえるだろう。逆に見落としではなく故意だとすれば、さらに問題は大きいといえる。

 さて、ジュファリ氏からの30億円のSBL/Cだが、ゴーン氏が焦げ付いた場合、ジュファリ氏には支払い義務が生じる。ゴーン氏もこれについて、「ジュファリ氏は極めて高いリスクを負った」と主張している。

 こう聞くと、多くの人はSBL/Cの発行には、実際に30億円の現金が必要だと考えてしまうだろう。しかし、それは大きな間違いだ。証券としてのSBL/Cは、国際金融の市場でそれ自体が「証券」としてリースされたり、売買されたりしている。

 30億円のSBL/Cをリースする際に必要な金額は、年7%の使用料と2.5%の手数料で3億円ほど。発行銀行の格や相場にもよるのだが、額面「30億円」の売買金額は、安くて4000万〜5000万円というところだ。

 実は、自分で発行するとしても、30億円の現金は必要ない。国際金融の世界には「ジャンク債」と呼ばれる債券が存在していて、それは「ペーパーマネー」として利用されている。極端な例でいえば、1万円で額面が1億円の債券(ペーパーマネー)も存在しており、それを元手にSBL/Cを発行することができるのだ。ただし、実際に使用するには30億円のSBL/Cで、約3000万円のクリアリングトラストやSWIFT(スイフト)手数料といったものが必要になる。

 ジュファリ氏がゴーン氏に差し入れたSBL/Cは、リース、売買、あるいはペーパーマネーを元に作られたものだと私は確信している。こう判断できるのは、かつての私もその1人だったからだ。もっと言えば、ゴーン氏のような個人間の担保として使われる場合に、額面通りの金額を用意している人物を私は知らない。

 そして、SBL/Cには、誰に対してのものなのかを示す「発行先」(ベネフィシャリー=受益者)が記載されている。振り出し元がコケた際に、責任を負うのがこのベネフィシャリーである。そこで重要になるのが、ベネフィシャリーの信用能力だ。

 そもそもゴーン氏個人に支払い能力があるのであれば、追加担保は必要ない。従って30億円のSBL/Cのベネフィシャリーががゴーン氏(あるいは資産管理会社)であることは考えにくい。合理的に考えれば、ベネフィシャリーが「日産」でなければ、この取引は成立しない。

 このとき証券取引等監視委員会が、ゴーン氏→日産への付け替えを把握し、違法の可能性があることを新生銀行側に指摘している。日産→ゴーン氏への再移転にあたって、かけこむような形で、SBL/Cのベネフィシャリーを「日産」にしたことが自動的に導き出されるだろう。

 整理をしていけば、ゴーン氏が「日産」をフルに利用して、ジュファリ氏に協力を依頼しながら、その処理をしたということになる。また、すでに違法性の指摘を受けているにもかかわらず、「日産名義」のうちに振り出されたSBL/Cを受け入れた新生銀行が、何らかの責任を問われることも仕方がないといえるだろう。

 日産からジュファリ氏への30億円の融資計画は、この「見返り」と報じられている。そして、この計画を承認しなかったということは、日産が09年の時点でゴーン氏の「怪しさ」を認識していたということも導き出されるだろう。すなわち、ゴーン政権下の日産は、少なくともこの時点から逮捕の日まで、こうした行為を、結果的に容認していたともいえる。

特別背任ではなく
国際的なマネロン事件か

 こうしてひもといていけば、ゴーン氏が行ったことが単なる「特別背任」でないことが理解できるだろう。ジュファリ氏が額面よりはるかに安い金額で入手したSBL/Cをゴーン氏に差し入れ、ゴーン氏が日産の「名前」と「資金」を利用できるだけ利用し、最終的には決裁権を持つ予算から1470万ドル(現在のレートで16億円)を振り込む──。これは「マネーロンダリング」の構造そのものだ。

 もし30億円の融資が認められていれば、日産の被害額はもっと大きなものになった。これが、今回の容疑の本質は「日産」を利用した「特別背任」という経済事件ではなく、国際金融を舞台にした「マネーロンダリング」という金融犯罪と、私が分析する根拠である。

 さて、資金移動の監視が厳しい現在の世界にあって、なぜ海外から30億円のSBL/Cを個人負債の担保にするという異常なことができたのか。そのカギこそが、ジュファリ氏だ。

 サウジアラビアの中央銀行にあたる組織は、通貨庁(SAMA)である。ただしSAMAは物価や金利を安定させる役割だけではなく、財務省の役割の一部も担っている。サウジ国内で電気や通信インフラ整備事業などを行う複合企業のE.A.ジュファリ・アンド・ブラザーズ副会長を務め、実業家とされるジュファリ氏だが、そのもう1つの肩書こそが「SAMA」の理事会メンバー。つまり、ゴーン氏の事件においては、監視する組織に力を持つ人間が、加担しているという構造ということになる。

 ジュファリ氏は、中東で「大物フィクサー」の1人と認識されている。ゴーン氏はジュファリ氏への16億円提供について、「現地の販売店のトラブル処理や、投資を呼び込むための王族へのロビー活動、王族や政府との面会の仲介を担ってもらっていた」と主張するが、それは過小評価だ。なぜならジュファリ氏こそが、「ロビーそのもの」なのだから。

信用状の受け入れには入念な説明と
契約書がなければ不可能

 最後に今回の事件を解明する「カギ」の存在に触れてみたい。それは、国際金融取引の中に埋もれていると私は考えている。


国際送金に使われる「SWIFT」にやり取りが残されている可能性も(写真と本文は関係ありません)

 SBL/Cの受け手になったのが新生銀行だ。国際送金においては、通貨ごとに経由地点となる「コルレス銀行」が定められており、新生銀行は「コルレス銀行の窓口」であるドメスティック銀行となる。

 日本の銀行が行う海外送金業務のほとんどは、現金をストレートに送金することだ。現役時代の私が、日本のドメスティック銀行からSBL/Cを送ろうとした際、銀行窓口はパニックになった。長時間の説明も試みたが、「できない」という答えが返ってくるのみだった。

 このように、現在でも閉鎖性が強くガラパゴスな環境にある日本の金融状況にあって、ドメスティック銀行の新生銀行が、海外銀行から送られたSBL/Cを円滑に受け入れたことが、私には何よりも驚きだ。受け入れには、ゴーン氏側からの入念な事前説明と、口約束ではなく両者間で「契約書」を結ばなければ常識的には不可能だ。カギの1つが「契約書」である。

 一連のやり取りが、記録として残されている可能性もある。

 国際送金においてはSWIFTシステムが使われるのだが、これは現金だけではなくSBL/Cの送受信も行う。

 SWIFTでSBL/Cを入庫する際には、事前に相手先銀行のオフィサー(担当者)が、受け入れ先銀行のオフィサーと、SWIFT上でテキストを送受信して打ち合わせを行うのが実務上の常識だ。

 このテキストメッセージには、扱うSBL/Cがどこから振り出され、誰が保証して、焦げ付いたときにどのように処理されて、どう現金化していくのかなど、「生の情報」が詰まっていることが多い。このメールには公開義務がないことから、そうした生々しいやり取りがなされるのだ。

 30億円のSBL/Cは無傷だったことが報じられているが、SBL/Cの有効期限は366日(1年+1日)で、延長(ロールオーバー)が可能だ。現在でもそれが「担保」として生きているのであれば、メールが残っていることは期待できるだろう。

 昨年12月20日に、特捜部が申請した勾留延長を東京地裁は一度は却下している。にもかかわらず1月22日までに、ゴーン氏側の保釈申請を東京地裁は2度却下した。その際に、特捜部はそれなりの具体的な証拠を出さなければならなかったはずだ。

 1月15日には、オマーンを舞台にした、ゴーン氏の新たなマネーロンダリング疑惑が報じられた。ここまで解説したように、金融犯罪は、秘匿性を維持するために複雑なスキームが構築される。「今、外に出してしまえば資金を動かされる。そうなれば、資金移転の解明は振り出しに戻ってしまう」──。合理的に導き出される地検側の主張はこれだろう。もちろん、具体的な証拠も提出したはずだ。

 勾留延長は特捜部の苦し紛れの一手ではなく、「確実な解明に向かっていることの表れ」だと私は考えている。

145. 中川隆[-12528] koaQ7Jey 2019年2月02日 00:15:46 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-22231] 報告

ゴーン被告が知る由もなかった転落への序章、側近が準備した筋書き
Matthew Campbell、井上加恵、馬杰、Ania Nussbaum
2019年1月31日 18:06 JST

内部調査のきっかけは日産が提供した住宅に対する側近の疑問

世界を飛び回るゴーン元会長、逮捕へのシナリオ関知できず
昨年11月、日産自動車の西川広人社長(65)は在日フランス商工会議所100周年記念イベントで基調講演した。約20年に及ぶ仏ルノーとのパートナーシップのおかげで日産は主要ライバルとの競争が可能になったと語り、ルノー・日産連合の具体的な成果を挙げた。共同生産など業務統合による巨額のコスト削減、電気自動車(EV)分野での強い立場、2017年の販売台数1000万台突破などだ。

  日産の社章を濃紺の背広のえりにつけた西川社長のスピーチは洒落た表現に欠け、平凡で退屈ですらあった。しかし講演する同社長は、少数の日産経営陣と東京地検特捜部の担当チームしか知らない秘密を胸に秘めていた。ちょうどそのころ、ルノー・日産連合の生みの親、カルロス・ゴーン会長(当時)が社用ジェット機のガルフストリームG650に乗って東京に向かっていた。あと6時間弱で羽田空港に到着し、取締役会に日本の当局者との会合、そして中国訪問と、忙しい1週間を過ごす予定になっていた。だが、この予定が全く実現しないことを西川社長は知っていた。

  11月19日午後3時半ごろ、ゴーン氏を乗せたジェット機は羽田に着陸した。いつものように空港を後にするはずが、この日は同機から降りるタラップを埋め尽くした黒いスーツの検察当局者らから、金融商品取引法違反の疑いで逮捕すると告げられた。激怒し戸惑うゴーン氏は当初、同行を拒否し容疑の説明と証拠を求めたと事情に詳しい関係者2人は述べた。押し問答が続いたが、拒否できないと悟ると、着陸から約1時間後、同行することに合意したという。

  そのころ、もう1人の日産幹部、グレッグ・ケリー代表取締役(当時)は成田空港から車で東京に向かっていた。ゴーン氏の右腕で会長室をかつて牛耳ったケリー氏を、検察はゴーン氏とほぼ同時に拘束しようと計画していた。警告し合ったり文書を破棄、あるいは逃亡するのを防ぐためだ。東京のホテルに着いたところで逮捕する予定だったが、事情に詳しい関係者3人によると、道路渋滞が邪魔をした。ゴーン容疑者逮捕を知られるリスクが高まり、ケリー容疑者は途中の高速道路のパーキングエリアで逮捕となった。

  両容疑者はその夜、東京拘置所の独房でそれぞれ過ごした。ゴーン容疑者ほどの大企業トップには、前例のない措置だった。起訴後、ケリー被告は保釈されたが、報酬の過少記載や特別背任罪で起訴されたゴーン被告(64)は今も勾留されている。日産はゴーン被告を解任、刑事告訴もしているが、同被告は逮捕後1度だけ公に姿を現した今月8日の出廷で「私は無実」と主張するなど、全面否定している。ケリー被告も同様だ。

Renault-Nissan-MMC chairman Carlos Ghosn Signals He'll Keep Leading the Alliance
ゴーン元会長Photographer: Junko Kimura-Matsumoto/Bloomberg
  ゴーン被告の転落ドラマの脚本に、複数の人物が関わったことが明らかになってきた。日産での熾烈(しれつ)な権力闘争の行き着いた先が逮捕だった。同被告を支持する人々の一部には、権力をほしいままにした企業経営者が受けた当然の報いという以上に、一種のクーデターとの見方がある。

  日産は一連の事件を引き起こした「原因はゴーン、ケリー両被告による不正」とし、「実質的かつ説得力のある証拠」をつかんでいるとコメントしている。同社は現在、「この不正を許したガバナンスの是正にしっかり取り組む」ことに注力しているという。

  ゴーン被告と西川氏のパートナーシップは2001年にさかのぼる。ルノーが日産株の約3分の1を取得し、同社を救済した2年後のことだ。日産の最高執行責任者(COO)として聖域なきコスト削減に取り組んでいたゴーン氏が、西川氏を2社の共同購買を調整する部署のトップに据えた。1977年に大学を卒業してすぐに日産に入った生え抜きの西川氏はブルームバーグ・ニュースとのインタビューで、そのような重要任務を任されたことに驚いたと語った。当時の日産の財務状況は芳しくなく、ルノー側に指示を仰ぐと考えていた西川氏は、ルノー本社内にオフィスを持ちパリと東京を行き来するようになった。

Nissan to Seek Removal of Ghosn From Board Amid Probe
西川社長Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg


  原材料や部品の費用は製造コストの半分以上を占めることもある。西川氏の任務は納入業者からできるだけ良い条件を引き出すことで、優れた手腕を発揮した。日本企業の標準に照らしても長時間の勤務をこなし、人付き合いもあまりしなかったと複数の日産元幹部が語っている。テネシー州の米本部にいた時も自分の机か会議室で作業することが多く、ゴーン氏のように現地工場で従業員と親しく接するなどということはなかった。

  ルノーと日産の関係はぎくしゃくしながら進んでいった。エンジニアリング資源を正式に共有することにしたが、日産の現・元従業員によれば、フランスと日本のチームの共同作業はスムーズではなく、技術標準やテクノロジーの優先順位で意見が異なることも多かった。両社がそれぞれのプランに固執する中で協業の機会が失われることもあった。しかし、ゴーン氏が導入した財務と戦略面の改革は奏功し、日産は徐々に財務を立て直した。

  日産は厳しい職場で、そこで絶対的な価値を持つのはゴーン氏による評価だった。西川氏はそのゴーン氏の信頼を得ていた。「ゴーンチルドレン」と呼ばれる少数のエリートの1人として、西川氏は昇進を重ね、最高競争責任者として研究開発と製造、その他の責任を担うようになった。

  2017年に入ると、ゴーン氏は日産の最高経営責任者(CEO)を退きルノーおよびアライアンス全体の経営に専念すると発表。西川氏を後任CEOに昇進させたゴーン氏は、このために西川氏を長年育ててきたと語った。

Tour Of Nissan Motor Co.'s Oppama Global Pilot Plant
日産・追浜工場Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg


  だが、西川氏がCEOに就くと、密月関係は終わる。無資格作業員による国内向け車両の完成車検査が30年以上も続いていたことが発覚、100万台余りのリコールが必要となり、日産は調査のため全工場で国内出荷を約2週間停止する異例の措置をとった。西川氏は就任して1年未満だったが謝罪、報酬も自発的に減らした。一方、問題が起きていた期間の大部分で経営責任者だったゴーン氏は謝罪せず、むしろ西川氏の行動が遅いと批判したと事情に詳しい関係者が述べている。

  その後の数カ月、ゴーン氏はルノーと日産の関係について、両社を単一の親会社の下にまとめる、あるいは両社合併につなげる改革を計画し始めた。議論について知る関係者6人の話から分かった。統合を進め大規模な企業となることで、自動運転など先端技術の開発で先行できるというのが根底にある考えだった。ルノーの筆頭株主である仏政府も、ルノー・日産が世界の製造業の中心となる機会を期待、アライアンス強化志向を明確にしていた。

  西川氏はこの構想に反対だった。日産は独立性を保つか、統合を深めるなら主導権を握るべきだと考えた。特に、日産のEV技術を、規模も収益力も劣るルノーに食い物にされることを懸念した。昨年4月下旬、西川氏は日本経済新聞に対し、ルノーと日産の合併など一体化に「メリットは見えない」と語った。

  これにゴーン氏は激怒し、日産本社で西川氏を罵倒。構想を疑問視したことで、同社の信頼性を損ねたと非難したと、両氏のやり取りを知る関係者が明らかにした。CEOでいられる日は長くないと西川氏に示唆したが、こうした言い方は1度だけではなかった。ゴーン氏は米国での業績の弱さについても西川氏を批判していたという。ゴーン氏の家族に近しい関係者によると、同氏は子供たちに、西川氏が業績を回復する時間は18年末までしかないと語ったこともある。

  ゴーン氏は報酬面でも権力でも西川氏をしのいでいた。ルノーの会長兼CEOであると同時に、依然として日産の会長でもあり、アムステルダムを拠点とするアライアンスの統括会社の会長でもあった。また、アライアンスの構造は1999年のルノーによる日産救済時からほとんど変わらないものの、ルノーの日産株保有比率は43%となり、重要な決定に拒否権の行使ができた。西川氏の姿勢に関係なく、ゴーン氏は日産とルノーの統合強化を恐らく実現できただろう。

Renault SA Chairman Carlos Ghosn Presents Full Year Earnings
ルノーでの決算会見(2018年・2月)Photographer: Christophe Morin/Bloomberg
  事情に詳しい関係者によれば、ゴーン氏逮捕の数カ月前に、アライアンスの新しい構造と新リーダーシップを2019年初頭にも発表する暫定計画ができていた。ルノーとの契約を2022年まで延長していたゴーン氏がトップに就き、日産に生涯をささげてきた西川氏は排除される恐れがあった。

  ゴーン氏の報酬は高かった。少なくとも3社から給料を得て、17年に日産から約650万ドル(現在のレートで約7億1110万円)を、ルノーから840万ドル、新たにアライアンスに加わった三菱自動車から200万ドルを受け取った。日産と三菱自によると、ゴーン氏はオランダの合弁会社である日産三菱BVから、両社が未承認の890万ドルの支払いも受けた。

  同氏を巡る問題は報酬がきっかけで始まった。日本とフランスの企業経営者の報酬は、米国の標準に照らすと控えめだ。ゴーン氏は自身の報酬のことになると、いつもの攻撃的な姿勢で批判に反論した。こうした際に助け船を出すことが多かったのが弁護士でもあるケリー氏だった。同氏は著名監査法人を使ってゴーン氏の報酬が米フォード・モーターやゼネラル・モーターズのトップより少ないと説明。しかしゴーン氏には表立った報酬のほかに、パリと東京に加え、アムステルダム、ベイルート、リオデジャネイロに住居が提供されていた。

  事情に詳しい人物によると、ケリー氏からゴーン氏関連の業務を引き継いだマレーシア生まれの弁護士、ハリ・ナダ氏が昨年春、こうした住宅提供に疑問の目を向け始めた。同氏はインタビューに応じず、何が同氏の懸念につながったかは不明だ。

  ナダ氏は1990年代から日産に在籍し、ゴーン氏とケリー氏に忠実だった。ケリー氏とは友人で、日産本社の近くのバーで会うこともよくあり、ゴーン氏の報酬のさまざまな面にも密接に関わった。例えば、ケリー氏が2010年に設立したオランダ子会社Zi−Aキャピタルの運営にも携わった。同社はその2年後、ゴーン氏のためにベイルートで住宅を880万ドルで購入、シャンデリアの取り付けなど豪華な改装に600万ドルを費やした。

  ナダ氏はゴーン氏の退職後に総額で最大8000万ドルを支払う提案書についても承知していた。ナダ氏は倫理的ジレンマについて同僚にアドバイスを求めたという。自分が不適切な行為をほう助したのか、その場合どうしたらよいのか相談したという。この同僚はナダ氏に同調して協力に同意。ナダ氏はゴーン氏のスタッフの1人、大沼敏明氏にも調査への協力を依頼したという。

  調査グループは間もなく、日産の監査法人が1年以上前からZi−Aキャピタルについて不審に思い、事情を調べるためオランダに人を派遣していたことを知った。互いの情報を交換後、ナダ氏らのグループは監査法人と協力、社員からの聞き取りや文書の収集を始めた。こうした活動をゴーン氏に気付かれないようにするのは難しくなかった。同氏が月1回以上日本を訪れることはめったになく、ルノーおよびアライアンス全体に力を注ぐようになっていたが、調査についてルノーは全く知らされていなかった。


Nissan Motor Headquarters As Directors Meet to Pick Chairman to Succeed Arrested Ghosn
日産本社Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  つかんだ内容が犯罪に近いと懸念を深めた同グループは、元検事である弁護士に相談。弁護士らは情報を元同僚の地検特捜部メンバーに伝えた。大沼氏はZi−Aキャピタルのアドミニストレーターでもあり、ナダ氏ともども捜査対象となるリスクがあったが、幸運なことに、日本でも司法取引の制度が最近導入され、ゴーン氏有罪の証拠を提供することで両氏は検察と合意を結んだと国内メディアは伝えている。

  ナダ、大沼両氏と日産監査役の今津英敏氏は、西川氏向けの正式な報告書作成に取り掛かり、昨年10月提出した。日産幹部によれば、報告書を受け取るまで西川氏は調査について知らなかった。つまり、上級幹部ではなかったナダ氏と大沼氏が、ゴーン氏とケリー氏について検察に通報するという、日産をほぼ確実に危機に陥れる決断をしたことになる。

  ただ、西川氏がまったく関知していなかったわけではないかもしれない。事情に詳しい関係者2人によれば、西川氏は昨年8月には、日産が年内に重大な問題に直面する公算であることを経産省に伝えていた。同社はこれについて、西川氏は調査について「全然知らなかった」とし、同省とは車両検査などの問題で定期的に連絡をとっていたと説明している。

  西川氏が調査についていつ知ったにせよ、同氏はゴーン氏をかばおうとせず、逮捕に向けて検察に協力を約束したと捜査について知る人物は述べた。西川氏とナダ氏はゴーン氏が次に来日するのは11月19日だと知っており、計画について連絡を取り続けた。ケリー氏を同じ日に日本に来させるのはより難しかった。半分引退しテネシー州ナッシュビルとフロリダ州を行き来し、脊椎管狭窄(きょうさく)の手術を受ける準備をしていた同氏は11月下旬の日産取締役会にビデオ電話を通じて参加する計画だった。しかしナダ氏は来日して出席するよう説得、社用機を使えば手術に十分間に合うように帰宅できると安心させ、ケリー氏は同意した。逮捕から数時間後、西川氏は日産本社で記者会見を開いた。同社取締役会は3日後、ゴーン会長の解任を全会一致で決めた。

  日産がゴーン時代に決別して前進するには、同社自身の法的問題を解決しなければならない。日産はゴーン被告に関連した報酬繰り延べで起訴されており、さらなる法的問題のリスクもある。そうなると、問題の期間を通じて上級幹部であり取締役だった西川氏にスポットライトが当たるのを避けるのは難しいだろう。ゴーン氏同様、日産についても焦点は一つだ。弁護士や監査役を大勢抱え官僚的組織を備えた主要自動車メーカーが、自社のトップの報酬を把握していないなどということがなぜ起こり得たのか。

  ゴーン氏は毎年この時期、世界経済フォーラム(WEF)年次会合(ダボス会議)の常連だった。逮捕がなければ、パネル討論会やテレビインタビュー、重要人物との2者会談など今年も忙しく活躍したことだろう。しかし今年のダボス会議でゴーン氏の名前が出たのは、フランスのルメール財務相からだった。同相はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、ゴーン氏がルノーの会長とCEOを辞任したと明らかにした。

  世界を飛び回るビジネスマンのゴーン氏は、自分に巨額報酬が支払われる仕組みをケリー氏らが作り上げたと安心し、大半の時間を機上で過ごしていた。日本での最も近しい同僚が自身の逮捕を画策しているとは知る由もなかった。同氏は日産の取締役全員に支払われる報酬の倍以上を受け取ったこともあった。これに、さまざまな給料と5軒の住宅提供が加わった。弁護側はこれを成功報酬だと主張する。検察と日産は法的、倫理的に許されない行為だったと論じる。いずれにしても、ゴーン被告は敵に付け入るすきを与えてしまった。

原題:Inside the Takedown That Landed Carlos Ghosn in a Japanese Jail (抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-01-31/PM4KH46S972801?srnd=cojp-v2

146. 中川隆[-12338] koaQ7Jey 2019年2月08日 11:45:57 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-22234] 報告

2019年02月08日
ルノーVS日産第二幕へ フランスがルノー株売却か


フランス政府は日産乗っ取りを周到に準備したが、日本政府を軽く見ていた

画像引用:【電子版】日産、ルノーとの出資比率見直しも 西川社長が示唆 | 自動車・輸送機 ニュース | 日刊工業新聞 電子版http://d1z3vv7o7vo5tt.cloudfront.net/medium/article/img3_file5af999921b39e.jpg

ルノーが日産に譲歩

ゴーン会長逮捕で険悪化していた日産とルノー、日本とフランス政府の対立は新たな展開を見せている。

仏経済誌シャランジュによるとフランス政府は今後段階的にルノー株を売却する検討をしている。

フランス政府はルノー株の15%を所有しているが、国内法によって議決権は2倍の30%になっている。




マクロン大統領は就任前から「ルノーと日産を国有化する」と公言し、そのために両者の統合を進めていた。

ゴーン会長はマクロンとは犬猿の仲で国有化に反対だったが、身分保証と引き換えに賛成派に寝返った。

日産には以前から「ルノーお荷物論」があり、実質赤字会社のルノーが日産を支配する状況への不満が蓄積していた。


過去に何度か日産がルノー株を追加取得して独立するプランが報道されたことがあった。

現在ルノーは日産株の44パーセントを所有し、日産はルノー株の15パーセントを所有している。

日産がもう10%ルノー株を追加取得すると、日本の国内法でルノーの日産への議決権が消滅し対等な関係になる。


日産側の幹部が独立計画を練っているころ、マクロンとゴーンは日産とルノーを統合し、独立不可能にしようとしていました。

報道によると2019年前半にでも日産とルノーは統合される計画で、ゴーン逮捕は2018年11月19日だった。

逮捕は日産側の幹部らが東京地検に告発したのがきっかけで、東京地検特捜部には国策が深く関与している。

フランス政府はルノー株を手放すか

フランス政府とルノーによる日産乗っ取りに危機感を抱いた政府が、防止のためにゴーン逮捕に動いたのは間違いないように思える。

もし日産がルノーに統合されてフランス国有企業になってしまえば、マクロンが言ったように「日本の工場を閉鎖してフランスで生産する」ようになる。

日本に収めている税金もフランスのものになり、フランスは労せずして莫大な富を手に入れる。


ゴーン逮捕によって日本政府の態度は明白になり、統合が不可能なのも明らかになった。

両者の協定によってルノーは日産の経営に介入できないし、統合を強要もできない。

日産は株式公開買い付けでルノーに戦争を仕掛けることもできるし、増資で株式希薄化という手段もある。


G20や電話会談でマクロンは安倍首相にゴーン釈放とルノー日産統合を要求したが、安倍首相は相手にしなかった。

ルノーやフランス政府が取れる方法としては、相手が拒否しても強引に統合し、強引にフランス国有化もできなくはない。

こうした場合フランスは強い非難を浴び、「フランスによる企業乗っ取り」を全世界が警戒するようになる。


逆にルノーと日産が絶縁して資本関係を解消すると、日産はともかくルノーは独立して存続できないと思われる。

提携関係を維持するのが最善なのだが、現状維持ならフランス政府がルノーを所有する意味がなくなる。

日産を乗っ取るためにルノーと一緒に国有化する話だったので、フランスとしてはルノーだけ持っていても仕方がない。


ルノーは日産株の一部を手放すか、日産がルノー株を追加取得し「対等な提携」に移行するかも知れません。
http://www.thutmosev.com/archives/78982493.html

147. 中川隆[-12282] koaQ7Jey 2019年2月10日 13:54:18 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-22234] 報告

ズバリ解説!ゴーン問題の本質[桜H31-2-9] - YouTube 動画
https://www.youtube.com/watch?v=giEhTJbn4JA


2019/02/08 に公開

出演:渡邉哲也(経済評論家)
テーマ:ゴーン問題の本質

148. 中川隆[-12200] koaQ7Jey 2019年2月13日 14:57:03 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-22237] 報告
 



逆襲の「ゴーン」! 中東の販売代理店が日産を訴える理由
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190213-00556616-shincho-bus_all
デイリー新潮 2/13(水) 8:00配信 「週刊新潮」2019年2月14日号 掲載


 日産・検察連合とカルロス・ゴーン(64)の血で血を洗う死闘はなおも続く。日産の調査チームは、スパイ映画さながらの調査によって不正の“証拠”を入手。正式発表ではない“裏レク”の形で明かされた調査報告書の内容をもとに、新聞各紙はゴーンの「銭ゲバ」ぶりを伝えた。

 一方のゴーンは、わが身に降りかかった逮捕容疑や疑惑について完全否定し、反論を続ける。これに加勢するかのように、中東における大手の販売代理店が日産を訴える動きを見せているという。援軍を得たゴーンの逆襲、果たして、功を奏することはできるのか。

 ***

 特捜部はゴーンの4回目の逮捕に向けて、「中東ルート」の解明を進めているとも言われている。

 司法担当記者の話。

「それは、ゴーンが日産の資産を私的流用していたとされる新たな疑惑です。ゴーンの指示で、日産の子会社である中東日産から、オマーンの販売代理店に約35億円、レバノンの販売代理店に約17億円が支出されました。どちらの代理店の経営者も、ゴーンの親しい知人だったのです」

 その元手となったのは、「CEOリザーブ」と呼ばれる、ゴーンが自由に使える資金だった。

「そのうえ、オマーンの販売代理店に渡った約35億円のうち、約15億円がキャロル夫人の会社に還流し、“社長号”なる愛称がつけられたクルーザーの購入代金に充てられているとされた。つまり、日産の資金でゴーンの妻の会社が、クルーザーを手に入れたということになるわけです」(同)

 公私混同もここに極まれりといった感じだが、この疑惑についてもゴーンはすでに反論を準備している。

あくまでもポケットマネー

 ルノー関係者が解説する。

「CEOリザーブとは、年度初めに予算として金額が確定できない支出に対応するための予備費。CEOが勝手に使えるような資金ではありません。レバノンとオマーンの販売代理店に支払われたのは、インセンティブ、要は販売促進費です。日産が、日産の販売代理店に販売促進費を支払うのは当然のことではないでしょうか」

 ましてや、販売代理店からゴーンの妻・キャロル夫人の会社への資金還流は事実無根だとしている。

「クルーザーは、昨年亡くなったレバノンの弁護士から購入しました。ゴーンは以前からその弁護士と親しかったため、“体調が悪く、もう海に出ることもないから、私の船を買わないか?”と持ちかけられていた。でも、あくまでもポケットマネーで、マリーナなどの契約も引き継ぐためにクルーザーの所有会社ごと買い取って、キャロル夫人の名義にしたとのことでした」(同)

 一方、マネーロンダリングに加担したかのように報じられた販売代理店の経営者は怒り心頭に発しているという。

「オマーンに派遣された日産の調査チームは経営者に対し、取引関係の解消までチラつかせてゴーンに不利な証言を求めました。でも、彼はそれを拒絶し、逆に日産に対する訴訟も辞さずと憤慨している。この代理店は売上実績でかなりのシェアを持っており、中東で強い発言力がある。仮に取引解消となれば、他の代理店も追随して離反するかもしれず、日産側も大打撃を被るのは避けられません」(同)

 ゴーン追放には、日産も返り血を浴びる覚悟が必要になりそうだ。

“日産は策略”というゴーンの生の声

 さらに、日産の前途には、さらなる難敵も待ち受けている。言うまでもなく、最大の株主であるルノーである。

 日産が調査報告書を正式発表できず、裏レクでしか明かせない理由は、東京地検特捜部からストップがかかっていることに加え、ルノーから「調査方法が不適当」との抗議文書が送られているからだ。

 経済部記者が語るには、

「ルノーの背後にいるフランス政府は、日産を完全に支配下に置く機会を狙っています。ゴーン追放には成功しつつある日産ですが、本当の戦いはこれから。日経新聞を皮切りに、AFP通信やフランス紙レゼコーなど外国メディアの接見にも応じ始めたゴーンは“事件は日産の策略であり、裏切りだ”との持論を展開している。生の声が届けられたことで外国メディアがよりゴーンの肩を持つようになれば、一時は軟化しかけたフランス政府やルノーの日産への圧力はもっと強まることになるはずです」

 真実はどこにあるのか。塀の中のカリスマの逆襲は、すでに始まっている。

 日産・検察連合は、はたして太刀打ちできるのだろうか。

149. 中川隆[-12187] koaQ7Jey 2019年2月13日 17:59:31 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-22237] 報告

ゴーン前会長弁護人が辞任 大鶴元特捜部長ら2人
2/13(水) 16:41配信 共同通信



 日産自動車の前会長カルロス・ゴーン被告(64)が会社法違反(特別背任)などの罪で起訴された事件で、弁護人を務める大鶴基成弁護士と押久保公人弁護士が13日、東京地裁に辞任届を提出した。大鶴弁護士が明らかにした。

 大鶴弁護士は、東京地検特捜部長や最高検公判部長などを歴任。2011年8月に辞職して弁護士に転じた。

150. 中川隆[-12134] koaQ7Jey 2019年2月16日 13:44:36 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-22249] 報告

日産、経産省に介入要請=ルノーとの統合阻止で−米紙
2/16(土) 10:52配信 時事通信

 【ニューヨーク時事】米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)は15日、日産自動車が仏自動車大手ルノーとの経営統合の阻止に向け、日本政府に支援を求めていたと報じた。

 カルロス・ゴーン被告が昨年11月に逮捕される数カ月前に、日産幹部らがルノーの筆頭株主である仏政府の圧力を警戒し、経済産業省に要請した。

 報道によると、経産省は当事者間の対話や意思決定を円滑にすることを目的とした合意文書案を作成。同省が協議を監視することを認める内容なども盛り込んだ。一方で、日産幹部の間では、日本政府による過度な干渉につながることを懸念する声が上がったという。

 同紙は、経産省による直接的な関与が明らかになり、「企業連合の将来は両社が決めるべきだとする日本政府の表向きの立場との違いが際立つ」と指摘した。

 経産省の当局者は同紙の取材に、合意文書案に関して何も知らないと説明。一般論として、日本政府は当事者に十分な対話や情報共有を求めてきたと語った。 

151. 中川隆[-11693] koaQ7Jey 2019年3月06日 08:43:22 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[297] 報告

日産、ゴーン被告と全面対決=取締役解任、影響力を一掃へ
3/6(水) 7:05配信 時事通信

 日産自動車は、前会長カルロス・ゴーン被告と全面的に対決する構えだ。4月8日の臨時株主総会で同被告を取締役から解任し、影響力を一掃する方針。資金の不正支出で損害賠償を請求するほか、企業統治も抜本的に改め、「脱ゴーン」を粛々と進める。

 「遅かれ早かれこうなることは分かっていた。日産の対応は何ら変わらない」。関係者は、ゴーン被告の保釈決定を冷静に受け止めている。

 日産は昨年11月にゴーン被告が逮捕された直後、連合を組むフランス自動車大手ルノーと同被告の処遇をめぐり対立していた。しかし、同被告は今年1月にルノーの会長兼最高経営責任者(CEO)を退任。オランダにある日産とルノーの統括会社のトップも外れた。

 ルノーのジャンドミニク・スナール会長は1月の就任後から日産の西川広人社長と対話を重ね、信頼関係の構築を急いでいる。日産はゴーン被告が復権を画策する事態を懸念していたが、同被告は急速に影響力を失っている。

 日産は、内部調査で判明した海外の邸宅改築などの不正支出に関し、損害賠償を請求する考えだ。有価証券報告書に記載していなかったゴーン被告の報酬約92億円については実際には支払わない可能性がある。

 日産は外部有識者らの特別委員会で企業統治改革の議論も進めている。「独裁者を生んだ組織の在り方に問題がある」(関係者)として、ゴーン被告に過度な権限が集中していた仕組みを見直す。

 一方、ゴーン被告の事件では法人としての日産も起訴され、西川社長ら歴代経営陣の責任を指摘する声がある。ゴーン被告が保釈後、記者会見などで現経営陣に不利な発言や反論を繰り返す場面もありそうだ。 

152. 中川隆[-11560] koaQ7Jey 2019年3月09日 14:24:52 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[433] 報告
日産はホンダより欧州で売れているがやはり生産能力が過剰なようで、生産能力縮小が報道されています。

3交代体制から2交代体制にして従業員を減らすそうで、工場そのものの縮小や閉鎖は避ける。

ルノー日産は余っているルノー工場で日産車を生産して日産に買い取らせていて、これが日産内の不満が爆発する一因になった。
http://www.thutmosev.com/archives/79223624.html

153. 中川隆[-11558] koaQ7Jey 2019年3月09日 14:26:38 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[435] 報告
日産はホンダより欧州で売れているがやはり生産能力が過剰なようで、生産能力縮小が報道されています。

3交代体制から2交代体制にして従業員を減らすそうで、工場そのものの縮小や閉鎖は避ける。

ルノー日産は余っているルノー工場で日産車を生産して日産に買い取らせていて、これが日産内の不満が爆発する一因になった。

自前の工場を停止させてまで親会社のルノーに生産させ、それを高額で日産に買い取らせている。

それはともかく日産のイギリス工場は合意なきEU離脱で生産台数を減らすことになる。
http://www.thutmosev.com/archives/79223624.html

154. 中川隆[-11439] koaQ7Jey 2019年3月14日 20:41:08 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[556] 報告
「ゴーン」守護神交代 元特捜部長の「大鶴弁護士」を切った理由
https://www.dailyshincho.jp/article/2019/02280557/?all=1
週刊新潮 2019年2月28日号掲載 デイリー新潮


「ゴーン」守護神交代

 守護神の交代である。日産前会長、カルロス・ゴーンの弁護を引き受けていた元東京地検特捜部長の大鶴基成弁護士(63)が辞任した。ゴーンの逮捕以来、ほぼ3カ月にわたって、古巣の特捜部と渡り合ってきたのに、なぜ、突然切られることになったのか。

 大鶴弁護士がゴーンの弁護から身を引いたのは2月13日。公判に向けて、裁判所、検察側、弁護側による初の3者協議が翌日に行われるタイミングでのことだった。

 司法担当記者が解説する。

「ゴーンにとって、大鶴さんに対する最大の不満はやはり保釈が取れなかったこと。一緒に逮捕された前代表取締役のグレッグ・ケリーは、昨年末にはすでに保釈されている。ゴーンの方は特別背任でも逮捕されているため、容疑の数が違うわけですが、本人からすれば、“なぜ、自分だけが出られないんだ!?”という気持ちなのではないでしょうか」

 さらに、大鶴弁護士がルノーからの依頼でゴーンの弁護を引き受けていたという事情もあるという。

「ルノーは、ゴーンが逮捕されると、まず日本の大手ビジネス弁護士事務所に弁護士探しを依頼しました。そして、最終的に白羽の矢が立ったのが、大鶴さんだった。しかし、このところ、ルノーがゴーン排除に舵を切り始めている。会長兼CEO辞任に伴う約38億円の退職手当も支給しないことに決めました。ルノーが方針転換したことが、大鶴さんの辞任に繋がったと見られています」(同)

10人の精鋭

 一方、大鶴弁護士の方もかなりストレスが溜まっていたという。

 司法記者が続ける。

「寒いなか、ほぼ毎日のように東京拘置所に通っていました。そのうえ、ゴーンはフランスなどの大使館関係者と優先して面会するため、かなり長時間待たなければならなかったそうです。また、保釈請求をしたときも、居住地をフランスにすると言い張るゴーンに対し、“それではダメだ”と説得したのも大鶴さんだった。結局のところ、誰が弁護士になっても、保釈が取れないという結果は変わらなかったはずですが……」

 大鶴弁護士に代わって新たな守護神となったのが「無罪請負人」の異名を持つ弘中惇一郎弁護士(73)。

 実は、新旧2人の弁護士の間には、深い因縁があった。大鶴弁護士が検察を去るきっかけとなったのは、小沢一郎代議士の逮捕を狙った陸山会事件。その捜査手法をめぐって上層部と対立し、定年まで7年を残して退職することになるわけだが、小沢代議士の弁護についていたのが弘中弁護士だった。

 つまり、かつては敵と味方の間柄というわけだ。

 元東京地検特捜部副部長の若狭勝氏に聞くと、

「新たな弁護団は、10人の精鋭が揃っている。大鶴さんも力のある弁護士ですが、さすがにそこまではできなかった。そんな弁護団を組織できる弘中さんに代えたあたり、保釈さらには無罪を勝ち取ろうとするゴーンの強い意志を感じます。次に想定される保釈請求のタイミングは、第1回公判の後。その前に公判前整理手続きが行われるわけですが、精鋭10人で証拠の分析を素早く行い、公判を一日でも早く迎えようとするのではないでしょうか」

 果たして、守護神交代は吉と出るか凶と出るか。

ワイド特集「栄光の代償」より

155. 中川隆[-11422] koaQ7Jey 2019年3月17日 08:20:32 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[575] 報告

ゴーン前会長が様々な工作指示 報酬隠し、検察主張判明
2019年3月17日05時13分

写真・図版
ゴーン前会長の報酬額の推移
https://www.asahi.com/articles/photo/AS20190316002397.html


 日産前会長カルロス・ゴーン被告(65)をめぐる役員報酬の虚偽記載事件について、東京地検が公判で立証を予定する内容の全容が判明した。19年間にわたる実際の報酬は計約314億500万円に上るとし、「高額報酬」批判を避けるため、様々な工作を側近に指示したと主張する方針だ。無罪を主張する弁護側は証拠を精査して反論を組み立てる。

ゴーン前会長、報酬開示制度の導入阻止を指示か 特捜部
カルロス・ゴーン もたらした光と影

 地検の立証内容によると、日産取締役の報酬総額は株主総会で上限が決められ、2008年以降は29億9千万円。前会長は03年から配分を一任されていた。


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ゴーン前会長、報酬開示制度の導入阻止を指示か 特捜部
3/17(日) 5:11配信 朝日新聞デジタル



 日産自動車の前会長カルロス・ゴーン被告(65)が役員報酬を有価証券報告書に過少記載したという金融商品取引法違反罪で起訴された事件で、役員報酬の個別開示を義務づける案を金融庁が2010年に公表した際、ゴーン前会長が導入を阻止するため、部下に金融庁への働きかけを指示していたことが、東京地検特捜部の調べでわかった。

【図】ゴーン前会長報酬、不記載とされる額は年々膨らんだ

 地検は前会長が制度導入を機に高額報酬を隠すようになったとみて、公判で経緯を立証する方針だ。

 08年のリーマン・ショックの後、高額報酬への規制が世界的に強化される中、金融庁は10年2月、1億円以上の報酬を得た役員の名前と金額を有報に個別開示するよう義務づける内閣府令の改正案を公表した。

 特捜部の調べでは、ゴーン前会長の年間報酬は来日した99年度の約3億円から08年度は約26億円に増えていた。前会長は報酬額が公になることを懸念。前代表取締役グレッグ・ケリー被告(62)=同法違反罪で起訴=や渉外担当の川口均・常務執行役員(現・専務執行役員)に金融庁などへの働きかけを指示したという。

156. 中川隆[-11157] koaQ7Jey 2019年3月27日 21:06:53 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[858] 報告
日産ゴーン体制崩壊3社連合からゴーン派を一斉に粛清 平成の経済事件簿
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/250514
2019/03/27 日刊ゲンダイ


今は昔…(ゴーン前会長・左と西川社長)/(C)共同通信社

 カルロス・ゴーンの側近が相次いで退任している。日産自動車と仏ルノー、三菱自動車の3社は3月13日、それぞれ「ゴーン体制」からの決別を示す人事を発表した。

 日産は人事統括のアルン・バジャージュ専務執行役員が3月11日に退任した。バジャージュは弁護士として活動し、米フォード・モーターを経て2003年に日産カナダ法人に弁護士として入社。08年に日産本体の人事部の担当部長に就き、14年、人事統括の常務執行役員に昇格。ゴーンの右腕として人事を采配した。15年から仏ルノー・三菱自との3社連合の人事担当役員のポストに就いた。ゴーンの失脚で、自宅待機を命じられ、1月上旬に通常業務を外れていた。彼はゴーンの不正行為に関する社内調査の対象になっていた。

 ゴーンの信任が厚く、中国事業担当のホセ・ムニョス執行役員はCPO(チーフ・パフォーマンス・オフィサー)の職を外れ、19年1月12日までに辞職した。

 ムニョスは日産のCPOとして収益や経営効率を管理する責任者を務めていた。14年に北米地域の統括責任者となり、18年4月、中国事業を担当した。北米、中国という日産にとって最重要市場を担い、副社長より格上の「ナンバー3」といわれ、一時期は西川広人社長兼最高経営責任者(CEO)の後任の最有力候補だった。彼も社内調査の対象になっていた。

 ゴーンの片腕として05年から13年まで最高執行責任者(COO)を務めた志賀俊之取締役も6月末に退任する。ゴーンが西川の更迭を密かに計画したとき、“隠れゴーン”と評されていた志賀をワンポイントで社長に起用するのではないかとの噂が社内外で飛び交った。

■「志賀ー西川」の不仲説も…

 西川と志賀は“ゴーン・チルドレン”の両輪だったが、両者の不仲は有名。西川がゴーンを追い落として権力を握った時点で、志賀の退任は時間の問題となっていた。

 三菱自は最高執行責任者(COO)のトレバー・マンが3月31日付で退任する。85年、英国日産自動車に入社。その後、日産の副社長に昇格。三菱自が日産の傘下に入った16年に三菱自のCOOに就いた。

 開発担当の副社長、山下光彦も退任する。日産との資本提携に合わせて、日産から三菱自に移った。当時、山下は日産の上級技術顧問だった。4月1日付で三菱自のアドバイザーに就任する。

 後任の三菱自のCOOには、ルノー出身のアシュワニ・グプタが就く。彼は06年にルノーのインド法人へ入社。日仏連合で購買業務などを担当。17年から連合の小型商用車部門を率いてきた。

 山下の後任となる開発担当の執行役員には日産常務執行役員の長岡宏がなる。いずれも4月1日付。3社連合は連携の強化に向け交流人事の機会を増やす方針だ。

 仏ルノーではゴーン側近だったムナ・セペリCEOオフィス副社長が執行役員会のメンバーから外れ、4月1日付でCEO特別アドバイザーに就く。事実上の降格とみられている。

 美人副社長として自動車業界で知られる存在となったセペリは、イランとフランスの二重国籍を持つ弁護士。ルノーのコーポレートガバナンス(企業統治)責任者で、ゼネラルセクレタリー(秘書役)として絶大な権限を持っていた。ルノーから出ている日産に関する声明は、「すべてセペリが関与していた」(パリの自動車担当アナリスト)。

 ゴーンはオランダにあるルノーと日産の統括会社「ルノー・日産BV」から約10億円の非公表の報酬を受け取っていた。セペリにも6300万円が支払われていたと現地(フランス)で報じられた。ルノーは、合弁会社から支払われた報酬について、内部調査を進めている。

 ジャンクリストフ・キュグレー副社長はルノーを退社する。キュグレーはティエリー・ボロレCEOと“ポスト・ゴーン”の座を争ったことがある。ボロレとの“軋轢”が取り沙汰されていた。

 3社連合からゴーン側近たちが粛清された。“ポスト・ゴーン”の日産の経営体制はどう変わるのか? =敬称略

157. 中川隆[-11058] koaQ7Jey 2019年3月30日 16:44:30 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[965] 報告
>苗場に雪が無いと本気で思っているみたい
>筍山クローズ理由も上級コースクローズ理由もわからないらしい


かぐら でも苗場でも夜中に造雪機で雪を作って、コース外の雪も移動させて、初中級コースに雪を盛りつけてなんとか滑れる様にしてるんだよ

上級コースまでは雪を盛れないから、まず上級コースから雪不足で滑れなくなるんだ

女子リーゼンスラロームバーンは中央以外は土が出てるよ

158. 中川隆[-11021] koaQ7Jey 2019年4月02日 08:10:19 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1002] 報告
“ゴーン前会長の支払いに不審点 ”ルノーが検察に通報の報道/nhk
2019年4月2日 4時26分ゴーン前会長
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190402/k10011870081000.html?utm_int=news-international_contents_list-items_006

フランスの自動車メーカー、ルノーは、カルロス・ゴーン前会長が経営トップ時代に行われた中東のオマーンにある販売代理店への支払いで不審な点が見つかったとして、検察当局に通報したとロイター通信が報じました。

それによりますと、ゴーン前会長が経営トップだった2011年ごろから5年の間、ルノーは中東のオマーンにある代理店に自動車を販売する際の報奨金として日本円で合わせて数十億円を支払いましたが、この多くがレバノンにあるゴーン前会長の関係者が運営する会社に流れていたことがわかったとしています。

このため、ルノーは資金の流れに不審な点があるとしてフランスの検察当局に通報したということです。

これまでルノーはゴーン前会長に不正がなかったか内部調査を進めていて、ゴーン前会長がフランスのベルサイユ宮殿で開いた自身の結婚披露宴についても、会社の資金が流用された疑いがあるとして検察当局に通報しています。
 

159. 中川隆[-11012] koaQ7Jey 2019年4月02日 09:30:16 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1012] 報告


2019年4月2日
ルノー、ゴーン体制下でオマーンに不審な支出 仏当局に通報


[パリ 1日 ロイター] - 仏自動車大手ルノー(RENA.PA)が、カルロス・ゴーン被告の会長兼最高経営責任者(CEO)在任時にオマーンのパートナー会社に不審な支払いがあったと、フランスの検察当局に通報したことが分かった。関係筋3人が明らかにした。

ルノーの社内調査で判明したという。それによると、同社は2011年ごろから5年間にわたり、日産自動車(7201.T)との企業連合の販売代理店であるオマーン業者のスハイル・バハワン・オートモービルズ(SBA)に販売奨励金として数百万ユーロを支払っていた。

このオマーン業者に対しては、日産からも3000万ドルに上る支払いが行われていたとされている。

関係筋によると、ルノーが仏当局に提出した資料は、支払いの多くがゴーン被告の関係者が運営するレバノン企業に回されていたことを示している。

関係筋の1人は、ルノーが支払った総額は数千万ユーロに上ると話した。

ゴーン被告の仏弁護士ジャンイブ・ルボルニュ氏は「オマーンでの横領の可能性は断固否定する」と述べた。

ルノー広報はコメントを控え、仏検察当局はコメント要請に応じなかった。SBAのコメントも得られていない。

関係筋3人によると、ルノーおよび日産におけるゴーン被告の「CEOオフィス」予算から拠出された資金が地域販売部門を通じてSBA、さらにレバノンの仲介業者「グッド・フェイス・インベストメンツ・ホールディング」を経由し、その後さまざまな組織に支払われた。この中には1500万ドルのヨットを購入した英領バージン諸島登記の会社も含まれているという。

ルノーが仏検察当局に提出した資料には、ゴーン被告の息子アンソニー・ゴーン氏が共同創業者となっている米カリフォルニア州の会社「ショーグン・インベストメンツ」に一部の資金が回されたことを示唆する証拠も含まれていたという。

アンソニー・ゴーン氏による不正や同氏が資金の出所を把握していたことは示唆されていない。ゴーン被告の家族の広報担当者はコメントを控えるとした上で、ゴーン被告はSBAへの販売奨励金に関するルノーおよび日産の調査に絡み起訴されていないと指摘した。

関係筋2人によると、ルノー取締役会に提出されたルノー・日産統括会社の監査の暫定報告では、レバノンへの寄付やルノー・日産への恩恵に疑問のあるその他の支払いが120万ユーロ(134万ドル)に上った。

監査では、統括会社が資金を出している社有機4機の使用や、レバノンにいるゴーン被告の個人弁護士に対し6年間支払われた年間およそ17万ユーロの資金などを調べているという。この弁護士による不正は指摘されていない。

160. 中川隆[-10963] koaQ7Jey 2019年4月04日 09:57:03 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1063] 報告
日産ゴーン保釈→再逮捕、検察と裁判所の“筋書き通り”…弁護士辞任なら“孤立無援”の悪夢
https://biz-journal.jp/2019/04/post_27346.html
2019.04.03 文=編集部、協力=山岸純/弁護士法人ALG&Associates執行役員・弁護士 Business Journal


カルロス・ゴーン被告を保釈 弁護士事務所を訪問(写真:日刊現代/アフロ)


 検察は意地でも“あの男”を叩き潰すつもりなのか――。

 金融商品取引法違反と会社法違反の容疑で起訴されていた日産自動車前会長のカルロス・ゴーン被告が、再び逮捕される見通しだと一斉に報じられた。先月6日に保釈されてから約1カ月、4回目となる逮捕によって、ゴーン氏は再び勾留生活を送ることになるのか。

 今回の逮捕容疑は、ゴーン氏が主導してオマーンの友人側に日産資金を不正に支出するなど、会社法違反(特別背任)の疑いがあるというもの。資金の一部がゴーン氏に流れ、ゴーン氏がそれを私的に流用した疑いがあるという。

 具体的には、日産のゴーンCEO(当時)は自身が直轄する「CEOリザーブ」という予備費から、ゴーン氏の友人が経営するオマーンの販売代理店、スハイル・バハワン自動車(SBA)に複数回にわたり計約35億円を支出していたという疑い。ゴーン氏は2009年、その友人から私的に約30億円を借り入れ、ゴーン氏個人の借金返済に充てられた可能性もあるとみられている。

 また、SBA幹部が代表を務めるレバノンの投資会社に、このSBA幹部の個人口座から計数十億円が送金され、このうちの約9億円がゴーン氏の妻が代表を務める会社に流れ、大型クルーザー(約16億円)の購入費に充てられたという。

「ゴーン氏が主導したとされるオマーン販売代理店への不正支出については、仏ルノーが仏検察当局に通報をしたことが昨日明らかになったばかりで、フランスでの動きとタイミングを合わせて、日本の検察も逮捕に踏み切ったとみられています。ゴーン氏が保釈される際の条件として、消去隠滅を防ぐために、住居に監視カメラを設置したり、携帯電話やPCのインターネット利用に制限をかけるなどの措置が取られましたが、現在、ゴーン氏は毎日のように自由に外出してホテルで食事をしたりしているので、外部の人間との接触は自由に行えます。携帯電話で誰かと長電話する様子もみられ、消去隠滅を行っている可能性も否定できません。

 そうしたなかで昨日、ゴーン氏の代理人である弘中惇一郎弁護士が会見を行い、法人としての日産との公判分離を東京地裁に申し立てたことや、ゴーン氏の会見を近日中に開くことを明かしました。すでに特別背任の容疑でも起訴している検察だけに、『ゴーン氏サイドにこれ以上好き勝手にはさせない』という強い意思を感じます。もっとも、あの検察がゴーン氏の好き勝手にさせておくはずもなく、今回の再逮捕は“検察側の筋書き通り”という見方が大半です。

 ちなみに、なかなか言うことを聞かないゴーン氏と代理人弁護士の間に溝ができつつあるという情報もあり、弘中弁護士は過去にも依頼人との方針の食い違いを理由に途中で弁護を降りたケースもあるので、代理人が弁護を降りてしまい、ゴーン氏が事実上孤立無援の戦いを強いられる可能性も指摘されています」(新聞記者)

 急転直下の再逮捕にもみえるが、今回の検察の動きをどうみるか。弁護士法人ALG&Associates執行役員・弁護士の山岸純氏に解説してもらった。

■山岸弁護士の解説

 今回の再逮捕は、私が3月6日付当サイト記事『日産ゴーン氏保釈、別の容疑で再び逮捕の可能性も…一部でも無罪なら検察特捜部は混乱』内で「検察側も保釈は想定していたでしょうし、きっと次のカード(別の容疑での逮捕)もある」とコメントしていたとおりです。ゴーン氏が罪を認めず対決姿勢をとっている以上、エリート集団である検察がわざわざ手をこまねいて何もせずに公判期日を待っているわけがありません。

 おそらく今回の逮捕について、国内外のマスコミや団体が「不当だ! 人権侵害だ!」などと騒ぎ出すことでしょう。確かに“人質司法”と非難される日本ですが、なんの問題もないからこそ、東京地裁刑事14部(令状部)が逮捕状を発布しているわけで、刑事訴訟法というルールに則って、すでに保釈された容疑(犯罪)についてではなく、別な容疑(犯罪)についての罪証隠滅や逃亡の恐れを理由に逮捕するのです。国会が制定し、現時点では最高裁も違憲判断をしていない刑事訴訟法というルールに則った手続きを経ている以上、抗議や非難は余計なお世話です。

 結局のところ、検察が、弘中先生チームによる保釈申請と保釈の成功に対し何の準備もしていないわけがなかった、というだけのことです。

 うがった見方をすれば、一連の東京地裁の判断は、世論の非難を避けるべく弘中先生チームに「保釈」という花を持たせ、ゴーン氏にも家族とのひと時を与え、でも別な容疑(犯罪)ということで新しい逮捕状を発布することで検察側の事情(すべての容疑が解明しているわけではない)も斟酌し、バランスをとったのではないでしょうか。

(文=編集部、協力=山岸純/弁護士法人ALG&Associates執行役員・弁護士)

161. 中川隆[-10956] koaQ7Jey 2019年4月04日 20:48:48 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1070] 報告
ゴーン氏に見たかつての日産の「天皇」 OBが語る体質/朝日デジ
有料会員限定記事 ゴーン前会長
2019年4月3日16時30分
https://www.asahi.com/articles/ASM3K6F5NM3KULFA007.html?iref=comtop_favorite_02

 横浜市のみなとみらい21地区にそびえる日産自動車グローバル本社。22階建てのビルの上層階にある役員用会議室で、経営の重要事項を決する取締役会が月に1度のペースで開かれる。

 前会長のカルロス・ゴーン(65)が昨年11月に逮捕されるまでの数年間、取締役会の所要時間は1回あたり平均30分を切っていた。短い時は10分弱のこともあり、「ゴーン以外に発言もないままシャンシャンで終わることも珍しくなかった」と日産幹部。役員ごとの報酬額の決定をゴーンに一任することも、異論もなく決まった。人事と報酬を掌握したゴーンに面と向かって反論できる役員は残っていなかった。

 2000年代の初頭。日産で月に1度開かれる経営会議では、ゴーンが役員を罵(ののし)る声がたびたび響いた。

 「お前の言っていることはうそだ」「お前のプロジェクトはモンスターだ」

 担当事業の収益低迷を報告する度に、副社長らも居並ぶ前で口を極めて非難されたと元常務は振り返る。

 「私はゴーンの側近と対立していたので、抵抗勢力と色分けされていた。ゴーンは自分が気に入らない者はどんどん排除した」

 大赤字を垂れ流していた車種群の収益改善という難題を命じられ、懸命に改善策を説明しても、「お前の言うことは信じられない」と一蹴された。「ひどいときは、報告しても話も聞かずに無視された」

 倒産寸前だった日産をV字回復へと導いたゴーンは自分への異論を許さなくなり、周囲はイエスマンで固められていった。「コミットメント(必達目標)」を掲げて幹部に責任感を植え付けようとしていたのに、米国事業で大赤字を出した側近の外国人幹部を栄転させるなど次第に変節。信賞必罰の気風は弱まり、社内の規範は失われた。

 元副社長の森山寛は06年、日産社内での体験をつづる回顧録を執筆するうちに強い既視感にとらわれた。「私はゴーンの中に塩路(しおじ)一郎を見たんです」

この記事は、企業統治の不全を露呈し「独裁者」の出現を再び許した日産の企業体質に迫った連載「ゴーンショック 繰り返す統治不全」を1本化したものです。=敬称略

 塩路は、かつて「塩路天皇」の…

162. 中川隆[-10914] koaQ7Jey 2019年4月05日 16:15:52 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1114] 報告

ゴーン前会長、送金隠しの偽装工作か 複数の口座を経由
4/5(金) 13:00配信 朝日新聞デジタル



 日産自動車の前会長カルロス・ゴーン容疑者(65)がオマーンの販売代理店に不正に支出させた日産資金を私的に流用したとされる会社法違反(特別背任)事件で、販売代理店からレバノンの投資会社「GFI」に送金する際、複数の口座を経由させていたことが関係者への取材でわかった。東京地検特捜部はこの投資会社を前会長が実質的に保有していたとみており、資金の還流を隠すための偽装工作だったとみている。

 関係者によると、還流した資金の一部は、GFIからゴーン前会長の息子が起業した米国の会社に流れていたとみられる。特捜部は、米国司法当局に捜査共助を要請し、検事を派遣。米当局を通じて息子の会社の口座を解析するなどし、資金の流れを調べるとみられる。

163. 中川隆[-10891] koaQ7Jey 2019年4月06日 09:04:04 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1138] 報告

ゴーン容疑者、代理店を“トンネル”に
4/5(金) 23:19配信 産経新聞


「オマーン・ルート」の資金の流れ

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190405-00000620-san-soci.view-000


 日産自動車の資金をオマーンの販売代理店に不正に支出したとして会社法違反(特別背任)容疑で前会長、カルロス・ゴーン容疑者(65)が逮捕された事件で、代理店の経理担当幹部が巨額の日産資金について「自分たちはタッチできない」と周囲に話していたことが5日、明らかになった。ゴーン容疑者が代理店を“トンネル”に、資金を自身に還流させた構図が浮かんでいる。

【表で見る】ゴーン容疑者を巡る事件

 ■CEOボーナス

 「自分たちは、『CEOボーナス』には全くタッチできない」。関係者によると、ゴーン容疑者と親しいオマーンの販売代理店、スハイル・バハワン自動車(SBA)の経理担当幹部は周囲にこう漏らしていたという。

 ゴーン容疑者は平成27年12月〜30年7月、日産子会社の中東日産(アラブ首長国連邦)から、SBAに計1500万ドルを支出させ、うち計500万ドル(約5億6300万円)を、実質的に保有するレバノンの投資会社、グッド・フェイス・インベストメンツ(GFI)に送金させたとして再逮捕された。

 ゴーン容疑者は自身で使途を決める「CEOリザーブ」という予備費から毎年、中東3カ国の代理店にインセンティブ(報奨金)名目で資金を支出。SBAオーナーのスハイル・バハワン氏はゴーン容疑者の友人で、同社には24年から30年にかけ計約35億円が支払われていた。

 ■「支払いありき」

 SBAの経理担当幹部はGFIの代表を務め、自身の個人口座からGFIへ約40億円を送金していたが、使途を決めることはできなかったようだ。CEOリザーブとは別途、日産の正規の予算から報奨金が出ていたにもかかわらず、さらなる資金援助を求めてくることもあったという。

 一方、中東日産内部では、CEOリザーブからの送金が一時凍結されたことがあった。当時のフランス人幹部がCEOリザーブからの支払いの正当性を疑問視し、28年度分の送金をストップ。その後、フランス人幹部はゴーン容疑者と急(きゅう)遽(きょ)面会し、慌てて支払うことになったという。

 当時の状況を知る現地関係者は「代理店側からゴーン氏に未払いの連絡があったようだ。CEOリザーブからの支払いは社内でよく思われていなかったが、とにかく支払いありきで話が進められた」と明かす。

 ■自身の利益明確

 SBAからGFIへ流れた資金は、さらにゴーン容疑者の妻が代表を務める会社、ビューティー・ヨットに送金された。ゴーン容疑者の家族が使う大型クルーザー購入費(約16億円)の原資に充てられたほか、米国の長男の投資会社、ショウグン・インベストメンツにも流れ、私的な投資に使われた疑いがある。

 東京地検特捜部は、関係者の証言やメール、資金支払いの決裁文書など膨大な資料からGFIの口座をゴーン容疑者が実質管理していることを突き止め、4回目の逮捕に踏み切った。

 既に起訴済みの特別背任事件では、ゴーン容疑者が私的投資で巨額損失を出した際、信用保証に協力したサウジアラビアの友人側へ支出された約13億円が不正流用とされた。

 特別背任の立証で重要なポイントとされる「自身の利益を図ったかどうか」については、サウジアラビア・ルートでは不鮮明だった。だが今回のオマーン・ルートでは、まさに自身が管理する口座に還流させていることから「より悪質性、背任性が強い」(捜査関係者)とされる。

 ある検察幹部は「ゴーン容疑者に帰属することが明確だといえるレベルまで証拠を積み重ねた」と、立件の意義を強調している。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190405-00000620-san-soci

164. 中川隆[-10890] koaQ7Jey 2019年4月06日 15:18:08 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1139] 報告
ゴーン前会長側への資金移動記録のメール入手 東京地検特捜部/nhk
2019年4月6日 4時19分ゴーン前会長
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190406/k10011874891000.html?utm_int=news-social_contents_list-items_003

日産自動車のゴーン前会長がオマーンの販売代理店を支出した日産の資金を私的に流用したとして再逮捕された事件で、東京地検特捜部が前会長側への資金移動が記録されたメールを入手していることが関係者への取材で分かりました。特捜部は不透明な資金の流れの実態解明を進めています。

日産自動車の前会長カルロス・ゴーン容疑者(65)は、オマーンの販売代理店に日産から支出させた資金の一部を私的に流用し、合わせて5億6000万円余りの損害を与えたとして4日、特別背任の疑いで東京地検特捜部に再逮捕されました。

特捜部はゴーン前会長がオマーンの代理店に支出させた資金の一部をレバノンのペーパーカンパニーの口座に送金させ、みずからに還流させていたとみていますが、この口座から前会長側への資金移動が記録されたメールを特捜部が入手していることが関係者への取材で分かりました。

関係者によりますと、この口座からは、およそ30億円が前会長の息子が経営するアメリカの投資関連会社に送金されていたほか、およそ9億円はゴーン前会長の妻が代表を務める会社に送金されていたということです。

特捜部は捜査に協力している日産側から資金移動のメールを入手したということで、特捜部は不透明な資金の流れの実態解明を進めています。

関係者によりますと、調べに対しゴーン前会長は全面的に容疑を否認しているということです。

165. 中川隆[-10886] koaQ7Jey 2019年4月06日 16:44:51 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1143] 報告
ゴーン問題を巡る『会社は誰のもの』という視点 19/04/06 PM01

ゴーン問題は、

@対立する金貸し勢力同士の戦い、

A『会社は株主のもの』というグローバリズムの母体となっている欧米の観念と『会社は社員みんなのもの』のという日本人特有の潜在思念との対立、

の二つの方向から見ていくことが必要だと思う。

まず@の、対立する金貸し勢力同士の戦いと言う視点とは、フランスのマクロンの背後にいるヨーロッパの金貸し勢力と、東京地検特捜部の背後にいる、ワシントンの軍産複合体勢力の戦いのこと。ヨーロッパの金貸し勢力は、優秀な日本企業で軍事産業の基盤(341280 341078)をも担っている日産・三菱自動車を、自らの手中にしたいがために、ゴーンを代理人にして工作を行ってきた。

しかし、ゴーンによる日産からの私的収奪に対する、軍産複合体の支援をうけて東京地検特捜部が行った逮捕勾留を日本人の多くが支持していること。フランス国民の多くがゴーン逮捕を支持していること。現にゴーンの不正についてフランス当局も捜査立件に動いている事実からしても、ヨーロッパの金貸し勢力は、ゴーンは使い物にならないと判断し切り捨てた。

その上で、フランス政府+ルノーは、ゴーン抜きで日産と三菱自動車とを経営統合し、手中に収めようと画策しているが、軍産複合体はそれを阻止しようとしている。つまり本質は、ヨーロッパの金貸し勢力VS軍産複合体の戦いの軍配はどちらに上がるかという問題であり、ゴーン問題はすでにどうでも良いものになっている。

他方Aの、軍産複合体→東京地検特捜部→日産西川ラインのゴーンとの戦いについては、日産社員(リストラにあったものも含む)や日本人の多くが支持している。そして、ゴーンが自らの潔白をマスコミを通じて発表するたびにゴーンへの不信は高まっている。それでも彼を支持する日本人は、近代思想に導かれた法律を操る弁護士くらいだ。

その理由は、日本人の深いところにある『会社は社員みんなのもの』という潜在思念にあり、すでにそれらが近代思想に導かれた法律が定義する『会社は株主のもの』という観念をも超えていると見ることが出来る。

例えばゴーンの弁明を要約すると『自分は株主のために働き、株主に利益をもたらすため行動しており、なんの罪もない。』というもの。たしかに彼は株主の利益を上げている。しかし、その手法は、勤勉な日本人社員を多くリストラし、勤勉な下請けに対して大幅なコストカットを行い、その結果生まれた余剰金を、悪党同士の株主と自分で山分けしただけである。

これが、『会社は株主のもの』という欧米の価値観からくる優秀な経営者である。それを裏付けるように、欧米の経営トップは株主総会の発表の際に『あなた方の会社は(your company)・・・』という。

ところが、日本人の潜在思念からするとゴーンの行為は『それはただの搾取だ』ということにしかならない。例えば、日本の社員は『我社』『私達の会社』といい、よい経営者とは、社員を家族ように思い、みんなの力を結集していくリーダーである。

そうだから、日本では何百年も続く会社が世界一多い。反対に、西洋の企業は株主の利益を上げるだけの道具でしかなく、儲からなくなればすぐ潰して乗り換えるので、何百年も続く会社はほとんどない(211759)。

このような、日本人の潜在思念の表出が、東京地検特捜部のゴーン捜査への後押しの一つになっており、これ自体は、バブル崩壊以降、金貸しに都合の良い法律で運営してこざるをえなかった日本の会社が、今後どこに軸足を置くかという大きな可能性を表していると思う。

http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&t=6&k=2&m=344766

166. 中川隆[-10873] koaQ7Jey 2019年4月07日 00:29:53 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1156] 報告
2019.04.07
日産前会長のゴーンもゴーンを逮捕した検察も強欲さという点で大差はない


 東京地検特捜部は2019年4月4日に日産自動車の前会長、カルロス・ゴーンを特別背任の疑いで再逮捕した。ゴーンは2018年11月に逮捕され、長期拘留を経て19年3月6日に保釈されていた。

 4月2日にツイッターのアカウントを開設、「何が起きているのか真実をお話しする準備をしています。4月11日木曜日に記者会見をします」と発表していたことから、口封じのために再逮捕したと見る人もいる。

 しかし、テレビが使っている元検事の弁護士、いわゆるヤメ検は「再逮捕は無罪にしないという検察の強い意志の表れ」だとか、「そもそも、余罪の捜査中に保釈したのがおかしいですよ。今回の逮捕が異例なのではなく、保釈の方が異例だった」と検察側を代弁するようなことを口にしたようだ。

 ゴーンの事件にはふたつの問題が含まれている。ひとつはアメリカ主導で進められた新自由主義によって社会の富が1%に見たいない人びとへ集中し、大多数の庶民が貧困化している現実。ゴーンはそのシステムを象徴する人物のひとりだ。

 もうひとつは新自由主義の仕組みの中におけるゴーンへの攻撃が不自然だということ。ゴーンの強欲さを批判するなら、新自由主義の強欲さも批判しなければならず、それは疑惑が目白押しの安倍晋三政権の批判にもつながる。安倍政権と検察が敵対関係にあるとは到底思えない。

 新自由主義はフリードリッヒ・ハイエクやミルトン・フリードマンの「理論」に基づいている。ハイエクは株式相場が暴落した後の1930年代に私的な投資を推進するべきだと主張、政府の役割を重視したジョン・メイナード・ケインズと対立していた。

 ケインズの主張を採用したのがフランクリン・ルーズベルトをはじめとするニューディール派。一方、ハイエクに学んだ学生の中にはデイビッド・ロックフェラーが含まれている。本ブログでは繰り返し書いてきたが、ウォール街はニューディール派の政策を嫌い、ルーズベルトが大統領に就任した直後の1933年から34年にかけてファシズム体制の樹立を目指すクーデターを計画、その準備をしていた。

 新自由主義が実際の政策として採用されたのはチリ。1973年9月11日にCIAを後ろ盾とするオーグスト・ピノチェトの軍事クーデターで民主的に選ばれたサルバドール・アジェンデ政権は倒され、アジェンデ大統領はその際に死亡した。

 後に設置される「チリ真実と和解委員会」によると、軍事政権の時代に殺されたり「行方不明」になった人は少なくとも2025名、一説によると約2万人が虐殺され、新自由主義の導入に反対するであろう勢力は壊滅状態になる。ピノチェトは議会を閉鎖、憲法の機能を停止、政党や労働組合を禁止、メディアを厳しく規制した。こうした弾圧によって新自由主義が導入される下地が作られたのである。そうした政策を実行したのはフリードマンの弟子たち、いわゆるシカゴ・ボーイズだ。

 ピノチェト政権は大企業/富裕層を優遇する政策を実施、社会や福祉の基盤を私有化し、労働組合が弱体化、低賃金で輸出型の小さな国を目指した。1979年には健康管理から年金、教育まで、全てを私有化しようと試みている。

 1979年から82年にかけてチリ政府は輸入を奨励、チリの通貨ペソが過大に評価されたことで贅沢品の消費ブームが起こるが、その一方で国産製品が売れなくなり、国内の生産活動は破綻。1980年代の後半になると人口の45%が貧困ラインの下に転落した。

 一連の規制緩和でチリの銀行は外国の金融機関から多額の資金を調達、1982年にラテン・アメリカで債務危機が起こると倒産を防ぐために外国の金融機関は銀行の「国有化」を要求、彼らの債券は私有化された国有企業の株券と交換され、チリの年金、電話会社、石油企業など重要な企業を格安なコストでアメリカなど国外の巨大資本の手に入れてしまった。チリは欧米の巨大資本に乗っ取られたということだ。これを「チリの奇跡」と呼ぶ日本人もいた。

 日本へ新自由主義を導入したのは中曽根康弘政権。1982年のことだ。この政権には田中角栄の懐刀と言われた後藤田正晴が内閣官房長官や総務庁長官として入っていたので自由にはできなかったようだが、それでも国鉄や電電公社の私有化などは進められた。

 日本という社会が本格的に「ぶっ壊された」のは小泉純一郎政権からだろう。その後継者のひとりが安倍晋三にほかならない。新自由主義者という点で、安倍晋三も、検察も、日産の日本人重役も、ゴーンも違いはない。皆強欲だ。

 日本の大企業は優位な立場を利用して中小企業から富を奪ってきた。それが下請けシステム。大企業の重役は会社を自分の財布のように使っていたことも秘密ではない。彼らが会社から離れたがらない理由はそこにあった。官僚も大企業に寄生している。検察や警察の裏金も指摘されているが、取り締まる仕組みは存在しない。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201904060000/

167. 中川隆[-10843] koaQ7Jey 2019年4月07日 12:43:27 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1187] 報告

ゴーン容疑者 ペーパーカンパニーを利用
4/7(日) 11:38配信 日テレNEWS24


日産自動車の前会長、カルロス・ゴーン容疑者をめぐる特別背任事件で、ゴーン容疑者がレバノンやバージン諸島などに10社以上のペーパーカンパニーを実質的に保有し、オマーンに送金された金の流用に、一部が利用されていたことが新たにわかった。

ゴーン容疑者は、日産の子会社を通じてオマーンの販売代理店に送金した資金のうち、5億6000万円あまりを、ゴーン容疑者が実質的に保有する会社に流出させた疑いがもたれている。

関係者によると、この会社への送金に複数のペーパーカンパニーの口座が使われていたことが新たにわかった。

ゴーン容疑者は、レバノンやバージン諸島などに10社以上のペーパーカンパニーを実質的に保有していて、レバノンの弁護士が管理をしていたという。

特捜部は、ゴーン容疑者がペーパーカンパニーを使って日産の金を私的に流用したことを隠していたとみて調べていて、ペーパーカンパニーの代表を務めるゴーン容疑者の妻に聴取を要請したが、応じずに日本から出国したという。

168. 中川隆[-10814] koaQ7Jey 2019年4月08日 10:45:25 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1217] 報告

【独自】ゴーン容疑者の妻をパリで直撃 任意聴取拒否し出国 2019年4月8日

東京地検特捜部の任意聴取を断り、フランスに出国したカルロス・ゴーン容疑者の妻は、7日、パリでFNNの取材に対し、無言を貫いた。


FNNのカメラは7日、パリの路上でゴーン容疑者の妻・キャロル夫人の姿を捉えたが、キャロル夫人は問いかけには無言だった。


キャロル夫人が経営する「ビューティー・ヨット」社には、ゴーン容疑者が実質的に保有するレバノンのペーパーカンパニー「GFI」社から、日産の資金が数億円送金され、高級クルーザー「SHACHOU号」などの購入資金に充てられたとみられている。


「GFI」社からは、このほか、ゴーン容疑者の息子が経営する「Shogun」社にも、およそ30億円が送金されていたことがわかっている。


こうした金の流れを解明するため、特捜部は、4月4日にゴーン容疑者を再逮捕した際、キャロル夫人の任意聴取を要請したが、拒否された。


このため、特捜部は東京地方裁判所に対し、キャロル夫人への証人尋問を行うよう請求しているが、現実的には、キャロル夫人が日本の司法権が及ばない海外に出国したことから、実現するかどうかは不透明な状況。

169. 中川隆[-10786] koaQ7Jey 2019年4月08日 16:32:20 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1250] 報告

日本を脱出したゴーン夫人がフランスで語ったこと
プラド夏樹 | パリ在住ライター、ジャーナリスト 4/8(月) 0:56
https://news.yahoo.co.jp/byline/puradonatsuki/20190408-00121394/



日産の前会長カルロス・ゴーン氏の妻、キャロル・ゴーン氏の独占インタビュー


7日(日曜日)、東京地検特捜部が日産の前会長カルロス・ゴーン氏の妻、キャロル・ゴーン氏に参考人として説明を求める目的で尋問する手続きを行うよう裁判所に請求したことが報道された。

ところが当の夫人は、5日(金曜日)に日本脱出。翌日6日(土曜日)の朝、フランスに到着している。日曜日の朝に刊行されたLe Journal du dimancheに「みんながカルロスを見放した」とタイトルされた独占インタビューが掲載されたので一部分を紹介する。

飛行場まで在日フランス大使に付き添われて

「なぜ日本を離れたのですか」という質問に、ゴーン夫人はまさにアクション映画さながらの日本脱出だったと答えている。

「身の危険を感じたからです。夫がすぐに保釈されるかどうかについての情報を待っていましたが、弁護士から数日は夫と話すことができないだろうと言われたので、日本を離れる決心しました。夫が逮捕された木曜日の夜は、隣人の家で、ソファーを借りて眠りました。警察に私のレバノンのパスポートを没収されましたが、アメリカのパスポートが残っていました。金曜日の朝、在日フランス大使が飛行場まで一緒に来てくれ、飛行機に乗り込むまで付き添ってくれました。最後の最後まで離陸できるかどうかはわからず、映画『アルゴ』(イランで反米デモ隊に占拠されたアメリカ大使館から大使館員が脱出するシーンがある。実際に起きた事件をもとにしたベン・アフレック監督作品。2012年作)を実際に生きているかのような、信じられないシーンでした。」

「再逮捕にショックを受けましたか?」という質問に対しては、「夫を逮捕し、50m2の二部屋しかないアパートを隈なく捜索するためだけのために、検察側は最低20人もの捜査官を動員しました……私は何度も身体検査されました。パジャマ姿だったので何も隠せるわけはないでしょうに! 女性警官がシャワーを浴びる時も、トイレに行くときもついて来て、屈辱的な思いをさせられました」と語っている。

そして、「私のパソコン、(夫はパソコン所持を禁止されていました)、タブレット、電話を取り上げられました。『私は日本語がわからないし、日本に知り合いもいない。子どもたちに連絡をしたいから』と言って、どれか一つを残してくれるように嘆願しましたが、聞き入れられませんでした。……令状にサインするように言われましたが、しませんでした。私も一緒に来るようにということでしたが、弁護士に言われていた通りそれも拒否しました。」と、参考人として呼ばれること、つまり「身の危険を感じた」理由を述べている。

「ゴーン氏はどのような反応でしたか?」という質問には、「頭を上げ、誇り高く、威厳を保ち、静かにしていました。でも目の中には辛そうな様子がありました。夫は自分のことより私のこと心配しているのです。本とチョコレートを持っていこうとしましたが、許されませんでした。なぜなのでしょう? 本当に腹が立ちます。最後に私にキスをし『愛している』と言って出て行きました。私はパニック状態で息もつけないほどでした」と、渦中にあるカップルながら、まだ愛し合っていることを表現した。

夫は皆に見捨てられた

しかし、フランスからは見放されていると感じているらしく、「フランス政府から援助されていると思いますか」という質問に「いいえ」と答えている。そして、「私は夫が公正な判決を受けることを望んでいるだけです。全てのフランス市民と同じように、推定無罪として扱うことを公式に大統領に頼んでいるのです。メディアの目には夫はすでに有罪者です。彼らは、ルノーと日産を再建し、雇用を促進しフランスの栄光のために彼が成し遂げた業績を忘れています。今、話題になっているのは彼の報酬のことだけ、あたかも金に飢えた人間のように報道されているではないですか。私の祖国、レバノンでは、彼のような類まれな才能を持つ人は尊敬されます。彼の家族はあまり豊かではありませんでしたから、彼は何もないところから出発したのです。私はフランスでの人々の反応にショックを受けています。みんなが、他の大経営者までも、卑怯にも彼を見捨てました。本当にうんざりです」と語り、マクロン大統領に直訴しに帰国したことを明らかにした。

しかし、そのマクロン大統領……「2週間後に親切な返事をくれ、できることをするとのことでした。その後、事務局長に電話をしたりショートメッセージを送りましたが、何も返事はありませんでした。あるいは何か事が進んでいるのかもしれませんが、私には何もわかりません。」ということなのであまり期待はできないのでは?

また、「数年前、バラック・オバマ元大統領が夫にジェネラル・モーターズ再建のためにアメリカに来るように頼みました。報酬はルノー・日産の倍でした。私は『どうして行かないの?』と聞きましたが、彼は『私はルノー・日産に忠誠を尽くす』と言いました。彼は自分の会社と従業員を愛しており、アライアンスを最後まで率いたかったのです」とも明かしている。

「3月6日からの保釈期間はどのように過ごしましたか?」との質問には、「長い間離れていたので、一緒になることができて幸せでした。司法当局は東京に滞在するように命令して来ましたが、日本人で家を貸してくれる人がいませんでした。ジャーナリストが家の前に待構えるのが怖いのでしょう。最終的にはフランス人が貸してくれました。メディアはラグジュアリスな家のように触れ回っていますが、渋谷の2部屋しかないマンションです。……巣鴨拘置所から戻った夫は『ゆっくり暖かいシャワーを浴びることができるのが嬉しい』と言っていました」と語っている。

拘置所での条件については、「一番辛いのは、金曜日の午後に独房に閉じ込められると月曜日まで物音一つしない、陽光が差し込まなくて寒い、夜も電気がつけっぱなしの部屋で一人で過ごすことだったらしいです。……1週間目は10kg痩せました。熱があり、医師が心配しました。心臓のために常用していた薬を飲ませてもらえませんでした。日本の薬しか許可されていないからです。時計も取り上げられ、時間の観念を失って困ったそうです」とのこと。薬も飲ませてもらえないとは……これが日本の刑務所がフランスで批判される所以なのだから改善してほしいのですが……

社内にいることが少なく陰謀工作に気付かなかった

「経営に関しての後悔は?」という質問には、「素晴らしい業績を上げたのになぜ後悔するのですか? 」と一蹴。しかし、「あえて言えば、移動の時間が多く社内にいることが少なかったため、陰謀工作に気付かなかったことかもしれません。昨年11月19日に逮捕された時、検察は飛行場に『パスポートの問題があるから』と言って来たのです。夫はまったく警戒しておらず、尋問すら受けずに拘置所に放り込まれました」と、検察側のやり口に憤慨している様子だ。

「お二人の派手な生活ぶりについて報道されていますが、どう思いますか?」と問われると、「嘘です。夫は常に他人のことを気遣う人です。傲慢とは正反対の人です。日産では、女性の採用枠を設けたではないですか。一人ひとりの従業員のために時間をかけ心を尽くしていました。彼の生活は簡単ではなかったのです。山のような仕事をこなし、わずかな睡眠時間で、1年の100日は飛行機の中で過ごしていたのです」と、あまり関係ない答えを返している。

そして、最後に、「不公正な裁判になること恐れています。どのような結末になるのか心配です。出会ったばかりの頃、『君に刺激的な人生を贈る』と言ってくれました。数日前は、笑いながら私に謝りました。彼だって、こんな事件に巻き込まれるとは思っていなかったのですから。彼は誇り高く勇気のある人です。打ちのめされたままにはしないでしょう」と加えた。

また、再逮捕がわかった時点で、ゴーン氏は民放TF1とLCIのスカイプインタビューに応じているが、同時に、英語で自分の論拠を語ったビデオを弁護士に渡してあるということだ。そしてその中には、自分を陰謀に陥れた人物の名も明かされているということだ。
https://news.yahoo.co.jp/byline/puradonatsuki/20190408-00121394/

170. 中川隆[-10660] koaQ7Jey 2019年4月11日 10:44:46 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1382] 報告

ゴーンという「怪物」を生んだのは誰か 日産“権力闘争史”から斬る
4/11(木) 8:00配信 ITmedia ビジネスオンライン
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190411-00000031-zdn_mkt-bus_all&p=1


 日産自動車のカルロス・ゴーン前会長を巡る一連の事件が日夜、報道されている。4月4日には中東の日産販売代理店に送金した日産の資金を自らに還流させ、同社に損害を与えた会社法違反(特別背任容疑)の疑いで、東京地検特捜部が4度目の逮捕に踏み切った。8日には日産が臨時株主総会を開き、ゴーン前会長らを取締役から解任する人事案を可決。ゴーン前会長の弁護団は、彼が無実を主張する動画を9日に公開するなど、応酬が続いている。

【画像】「ゴーン報道の第一人者」井上久男氏の経歴

 本事件の行方や真相に注目が集まる一方で、意外と着目されてこなかったのが、そもそも「ゴーンという人物は結局、日本の企業社会において何者だったのか」という問いだ。わが国を代表する企業を救った“英雄”としてたたえられた人物は一転、今や会社を思うがままに支配した“怪物”のように報じられている。

 果たして今回の事件は、“異邦人”であるゴーン前会長個人の才能や人格に起因するものなのか。それとも、こうした存在を生み出す土壌がそもそも日産にあったのか。

 『日産vs.ゴーン 支配と暗闘の20年』(文藝春秋社)を2月に上梓したジャーナリスト・井上久男氏は、朝日新聞の記者だった1999年、「日産・ルノー提携」をスクープし、独立後も長きにわたって日産とゴーン前会長を追い続けてきた。井上氏は同書の中で、日産という企業の成り立ちや権力闘争史をひもとくことによって、ゴーン前会長が日産を救い、そして独裁に至った背景を丹念に描いている。ゴーン・日産報道の「第一人者」に、“怪物”が生まれた真の要因について直撃した。

 ――井上さんは朝日新聞の経済部記者時代から今に至るまで、長く日産とゴーン前会長に向き合い取材を続けてきました。『日産vs.ゴーン 支配と暗闘の20年』では事件を読み解くだけでなく、日産という会社の成り立ちについても明治期にまでさかのぼり、日産の構造的な問題に踏み込んで検証しています。実は日産ではゴーン前会長の登場前から社内で派閥抗争が繰り広げられ、サラリーマン社長の独裁者に周囲がおもねる構図が繰り返されてきたという指摘は衝撃的で、創業者一族が経営に関わってきたトヨタ自動車とは対照的です。なぜ日産では社内抗争が起きやすかったのでしょうか。

井上: 率直に言うと、日産は「都会のエリート」が集まる会社でした。今はそれほどではありませんが、理系も文系も東京大学卒が多く(当時、東大合格者を多く輩出していた)東京都立の日比谷高校や戸山高校、神奈川県立湘南高校の卒業生に「(社内で)石を投げれば当たる」と言われていました。東大卒であることは当たり前で、高校閥で争っていたんですね。役員にも日比谷・戸山高の出身者が多かったのです。

 非常にクレバーでスマートだが計算高く、自分に損か得かでしか判断しない人が、トヨタに比べると多かったと思います。トヨタも今では変わりましたが、かつては地方の国立大卒が多かった。そういう人たちを(入社後)鍛えていく会社だったとも言えます。

 でも、日産は入社した時点でいわば(その人の人生にとって)“頂点”なのです。自分の哲学などは殺して、出世のために権力者にゴマをすっていく「超サラリーマン」のようなイメージの人が多かった。


独裁と抗争の“権力闘争史”

――本書でも社長在任時に自身の銅像を作らせた川又克二氏(日本興業銀行からの転籍)、強引なグローバル戦略を進めた石原俊氏、第二労組のトップという立場で権力を掌握した塩路一郎氏と、独裁の系譜と抗争のドラマが描かれています。

井上: 塩路氏や石原氏の支配下は、「車やモノ作りが好きかどうか」より、いかに権力者に食い込めるかという世界でした。「超サラリーマン」のような人が集まった会社で、権力者が出ても(社員が)刺し違えたり「あなた(のやり方は)おかしいですよ」と言ったりせず、自分の損得のため従ってしまう。

 日産は日本を代表する企業です。社会的な信用もあり、金を湯水のように使えました。しかし99年ごろまでには、気が付いたら経営危機に陥っていました。

――石原氏による米国を初めとしたグローバル戦略といった失敗が続いた上、それまで融資してくれていた日本興業銀行(現みずほフィナンシャルグループ)が、山一證券などの倒産を目の当たりにして、自社の経営に注力しなければならなくなり、日産どころではなくなったのですね。結局、当時の塙義一社長が外資からの資本受け入れを決断し、最終的に提携を受け入れたルノーが再建のために日産へ送り込んだのがゴーン前会長でした。

井上: ゴーン前会長がやったこととは、モノづくりや販売の面で続いていた権力闘争や足の引っ張り合いのリセットでした。

 また、日産では取引先との関係が健全ではありませんでした。例えば自動車というものは2〜3万点の部品で作られていて、サプライヤーの企業から購入しています。日産では(社員の)天下り先がそういった会社でした。本社の購買部門の担当者とは後輩や先輩の関係なので、高額な部品を「なあなあ」の関係で購入していました。

 一方、トヨタは違っていました。もちろん(サプライヤーである)グループ企業に本社の社員が役員や部長として移ったりもしますが、あくまで厳しいマネジメントを敷いています。部品メーカーに対して「生かさぬよう殺さぬよう」鍛え上げることで、トヨタ本体と同様に筋肉質な企業にしていったのです。

 そうでなかった日産にメスを入れたのがゴーン前会長でした。私はその判断については間違っていなかったと思う。多くの人が(ゴーン体制下で)リストラされましたが、日産本体を含めてこのように“外科手術”をしなくては、全部が沈没していたでしょう。


「独裁者」となる転機

――ルノーとの提携直後に日産を再生させた手腕については、やはり評価しているのですね。

井上: 日産で当時、開発コストに加えて特に課題だったのが過剰な設備です。自動車メーカーは設備投資額が大きいだけに、動いていない設備や人員を持つと一気に赤字になる。日産は人を切って工場を閉鎖するという「痛みを伴う改革」をしないと、沈没する状態でした。

 (日産・ルノー提携時の)塙社長を初めとした日本人幹部も、こうした問題の根幹は分かっていたと思います。しかし彼らにはしがらみがあった。実はゴーン前会長はあらゆる局面でこうした“使われ方”をされてきた人物でした。(やはり再建で活躍した)ルノーもいわば往年の(日本の)国鉄のような状態で、危機感がありませんでした。リストラが必要だったため、彼が連れてこられたのです。

――その後、「独裁者」となる転機は何だったのでしょうか。

井上: 2005年までの彼の経営者としての実績は優れていたと思います。いわば「救急救命医」として高い能力を持っていました。だから04〜05年ごろに辞めてビッグ3(ゼネラルモーターズなど米自動車メーカー上位3社)のどこかにでも移れば、かつてのマッカーサーのように(離日後も日本で)尊敬される存在になっていたかもしれない。

 西川広人社長も言っていましたが、(05年に)ルノーのCEOにも就任して権力が「一極集中」しました。かつては現場に足しげく通い、社員の言うことにも耳を傾けていた。しかし、ルノーCEO就任後は1カ月のうち日本にいるのは1週間くらいになり、社内にゴーン前会長の目が行き届かなくなりました。

 しかも日産はリストラが終わり、いわば「集中治療室から出た普通の体」になりました。健康な体になってサプリや漢方薬を飲み、継続的な成長を続けるべき時になってもゴーン前会長はリストラを続けました。彼の経営手腕と日産の状態がマッチしなくなってきたのです。

 製品開発にお金を掛けたり、値引きしなくても顧客が欲しがる車を作ったりする点については、彼はあまり得意ではありませんでした。しかし05年に両社のトップになることで誰も文句が言えなくなった。そして07年に日産はゴーンの社長就任以来、初の減益になりました。コスト削減をし過ぎたことで現場が疲弊し、やり方を変えなくてはいけなくなっていたのに、です。社内でも「ゴーン流経営の限界」がささやかれていました。

 ただ08年のリーマンショックでトヨタやホンダが大きく落ち込む中、日産はリカバリーが早かった。車種やコストの削減など、ゴーン前会長が大胆に決断したのです。11年の東日本大震災時も、多くのメーカーのサプライチェーンが断絶しましたが、12年3月期決算ではトヨタとホンダが減収減益だった一方、日産は増収増益でした。即座に判断できる「救急救命医的な能力」はやはり優れているのです。

 しかし、リストラとコスト削減中心の施策の「化けの皮」は既にはがれていました。リーマンショックと震災でゴーン前会長が能力を発揮してしまい、(それまでの失点が)塗りつぶされてしまった。

 その後、13年の中間決算では他社が震災から復活していたのに、やはり日産だけが減益になりました。新興国やEV(電気自動車)に投資し過ぎたゴーン前会長の経営ミスだと思います。ゴーン前会長は責任を問われるべきだったのに、その責任を部下(当時の志賀俊之・最高執行責任者)に押し付けました。ゴーン経営は「変質」してしまった。


「化けの皮」がはがれた

――一連の事件が起きたとされる時期も、確かに「変質後」のタイミングと一致するようですね。

井上: 本事件と絡めると、特別背任容疑での立件内容の1つは、自身の資産管理会社を通じた為替スワップ取引で多額の損失が出たため、08年に評価損を日産側に付け替えた、というものです。(金融商品取引法違反として立件されている有価証券報告書の)虚偽記載も10年からとされています。経営者としての「化けの皮」がはがれ、会社の私物化も進んだのではないでしょうか。

 独裁が進む一方で、現場はどんどんひどい状態になっていきました。完成検査の不正問題でも、17年に内部告発がありました。法律で決まった検査をきっちりやらなかったのは、検査員の数を減らしコスト削減をしたのも要因としては大きかったのです。社員の中には「ゴーン流経営」に我慢ならなかった人も多かったのではないでしょうか。

――確かに独裁が社内の反発を生み、逮捕に至る内部通報を生んだ経緯は理解できます。一方で、かつて日産の第二労組トップとして権勢を誇り、社内の敵派閥から女性スキャンダルをマスコミにリークされて失脚した塩路氏の例を見ると、ゴーン事件は日産の歴史の中で実は特殊な例でもないという印象を受けます。

井上: 日産は「都会のエリート」が集まり、彼らは自分にプラスかどうかでしか社内で判断をしない。いわば“権力のモンスター”が生まれやすい土壌があったのです。モンスターを制御できなくなり外の力を借りようとして、塩路氏の問題もゴーン事件も起きたのではないでしょうか。塩路氏の件は(労組トップが会社権力を乱用しているという)労使の話であり、本来は社内で解決すべき問題でした。しかし、マスコミに写真を渡して女性関係やヨットの問題を書き連ねさせ、「こんなひどい労組のトップがいる」と追い出したのです。

 本来なら「塩路さんおかしいですよ」と社内で指摘すべきだったのです。ゴーン問題も、社内のコーポレートガバナンスが効いているところで処置すべきだった。刑事事件化するかはさておき、社内の内規に触れている話が多かったのですから。取締役会で会長の解任動議を出すべきで、その後に刑事告発するのがきれいな流れだったと思います。

 しかしそれはできない状況だった。(実力者の1人だった)志賀氏と西川社長の仲が悪く、日本人取締役が一枚岩となってゴーン前会長の行為をただすことができず、ゴーン前会長と差し違える度胸もなかった。引きずりおろせないほどゴーン前会長も“モンスター化”していて、検察という国家権力を利用するしかなかったのです。日産は違うと言っていますが、これは「クーデター」だと見られても仕方ない。企業が不祥事を解決する方法としては異例だから、そう言われるのです。

“モンスター”が生まれた真因

――結局、日産でこうして“モンスター”が生まれた真の要因は何だったのでしょうか。決して、ゴーン前会長個人の問題だけではないと感じます。

井上: 「忖度(そんたく)」がモンスターを生むのです。「あの人(トップ)がどう思うんだろう」と忖度していくと、(トップは)ますますモンスターになっていく。日産にも忖度はあったと思います。そして、忖度は「頭のいい人」にしかできないことですから。

――ありがとうございました。「都会のエリート」が集まった日産ならではの現象であると同時に、日本企業では極めて普遍的な問題なのですね。後編では、井上さんがインタビューで見定めたゴーン前会長の素顔と、「どうすればこの“モンスター”を制御できるのか」を問いたいと思います。
(服部良祐、今野大一)

171. 中川隆[-10760] koaQ7Jey 2019年4月13日 19:06:06 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1285] 報告

ゴーン被告の子の大学費も=日産、4人で6600万円負担−米通信社
2019年03月27日05時50分

 【ニューヨーク時事】米ブルームバーグ通信は26日、日産自動車が前会長カルロス・ゴーン被告(65)=会社法違反(特別背任)などの罪で起訴=の子供4人全員の大学授業料を支払っていたと報じた。いずれも2004〜15年に米名門スタンフォード大に通い、総額は少なくとも60万1000ドル(約6650万円)と推計されるという。


 ブルームバーグが関係筋の話として報じたところでは、授業料の支払いに関する取り決めは、ゴーン被告が日産と結んだ契約に盛り込まれた。ブルームバーグは、経営幹部にこうした手当が提供されるのは「極めて異例」だとする役員報酬コンサルティング会社の声を紹介している。

172. 中川隆[-10760] koaQ7Jey 2019年4月16日 09:36:35 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1288] 報告
ゴーン前会長、利子0%で友人会社優遇か 計80億円分/朝日デジ
ゴーン前会長
2019年4月16日05時00分
https://www.asahi.com/articles/ASM4D04X0M4CUTIL05P.html?iref=comtop_8_05

日産自動車の前会長カルロス・ゴーン容疑者(65)が中東オマーンの販売代理店に支出した日産の資金を私的に流用したとされる特別背任事件で、この代理店が日産に支払う車の購入費について、利子を0%にするなどの便宜が図られていたことが関係者への取材でわかった。この優遇措置はゴーン前会長の指示だったとされ、日産が得られたはずの利子の総額は10年間で約80億円に上るという。

 代理店のオーナーはゴーン前会長の友人。東京地検特捜部は両者の密接な関係を示す事例とみて経緯を調べている。

 ゴーン前会長は2015〜18年、日産子会社「中東日産」からオマーンの販売代理店「SBA」に約17億円を送金し、そのうち約5億6千万円を自らが実質保有するレバノンの投資会社「GFI」に還流させた疑いで再逮捕された。

 海外の販売代理店が日産から車…

173. 中川隆[-10740] koaQ7Jey 2019年4月16日 19:52:55 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1310] 報告
ゴーン氏を破滅させた「投機的預金取引」の全貌! スクープ! 作家・黒木亮氏が独自取材をもとに解説 新生銀行からの提案か
http://www.asyura2.com/19/hasan132/msg/190.html

2019.4.16(火) 黒木 亮

 オマーンの販売代理店に支出された日産の資金を不正に流用した疑いで4度目の逮捕を受けた日産のカルロス・ゴーン元会長。これまでの逮捕容疑を振り返ってみると、1回目と2回目は、有価証券報告書に実際の報酬より低い額を記載した金融商品取引法違反、そして3回目が、自身の資産管理会社が運用していたデリバティブ取引で生じた18億5000万円の損失を日産自動車に付け替えた特別背任(会社法違反)である。

デリバティブ付き「仕組み預金」
 筆者はこの3回目の逮捕容疑に、少々ひっかかるものを感じていた。逮捕の原因とされる「為替スワップ」がどんなものか調べても、実態がさっぱり分からないからだ。さる1月8日の東京地裁でのゴーン氏の「意見陳述書」では、取引は「FX Forward contracts(為替先物取引)」であると述べられている。

 それによると、日産での報酬が円建てだったが、米国に住んでいる子どもたちや、レバノンなどで使うためにドルが必要で、為替先物取引契約を結んでいたという。しかし単純な為替の先物取引であれば、時価評価すれば評価損が出るのかもしれないが、それが大問題になるという話が腑に落ちない。たとえば、毎年10億円を何年間かにわたって1ドル=115円でドルに交換するという契約をしていた場合、1ドル=80円という円高になっても、当初想定していたドルの手取りが減るわけではない。引き続き毎回約870万ドルをもらい続けることができる(もし為替の先物契約をしていなければ、円高で相手に渡す円が6億9600万円で済むというメリットを享受できなかったというだけの話である)。

 他方、メディアや捜査関係者は当たり前のように「為替スワップ」という言葉を使って解説しているが、それを読んでもますます何のことか分からない。FXは確かに通貨の交換(スワップ)ではあるが、単純なFXや為替の先物予約は、スワップなどのデリバティブが登場した1980年代よりもっと前から存在しており、金融の実務ではこういうものを「為替スワップ」とは呼ばない。たぶん使っているほうもよく分かっていないのだろう。

 このように3度目の逮捕容疑は、私にとって判然としないものだった。そこでゴーン氏の資産管理会社の取引について色々当たってみたところ、ようやく内情を知る人から情報を得ることができた。

 それによれば、18億5000万円の含み損をもたらした取引は、為替先物取引や為替スワップなどではなく、デリバティブ付きの、いわゆる「仕組み預金」なのだという。ゴーン氏の資産管理会社が(たぶん円建てで)預金をし、ドルのプットオプションを売って、そのオプション料で預金の利回りを高めるという取引である。ドルのプットオプションは、オプションの行使期間中であれば、あらかじめ定めたストライク・プライスでドルを相手に売りつけることができる(そしてその対価として円を受け取ることができる)権利だ。

ゴーン容疑者を「フランスで公正な裁判に」、仏弁護士が政府に訴え
都内の日本外国特派員協会で公開された、カルロス・ゴーン容疑者の動画の一場面(2019年4月9日撮影)。(c)AFP PHOTO / Representatives for Carlos Ghosn〔AFPBB News〕

 オプション料は、ストライク・プライスの水準、行使時期、市場のボラティリティ(変動率)などによって異なる。読者に分かりやすいようごくごく大雑把に言えば、想定元本の5〜10%というイメージである。

預金の元手となったのは新生銀行の融資
 ストライク・プライスがどのレベルかは想像するしかないが、ゴーン氏の意見陳述書によると、この契約をしたのが2006年と2007年で、当時の為替レートはそれぞれ1ドル=約118円と約114円で、その後、2008年から2009年の金融危機の時には、1ドル=80円以下にまでドルが下落したという。

 実勢レートに近いストライク・プライスを設定すると、ちょっと相場が動いただけで、いきなりプットオプションが行使されてしまう。逆にあまりかけ離れていると、オプション料が安くなるというデメリットがある。そこで便宜的に107円のストライク・プライスだったと仮定してみる。実勢為替レートが1ドル80円になったのなら、オプションの想定元本1ドルあたり27円の含み損だから(単純化のため評価額に影響を与えるボラティリティの変化はゼロと仮定)、そこから逆算すると、18億5000万円の含み損をもたらす想定元本は約6851万ドルということになる。私が知り得た情報によると、預金には約3倍のレバレッジをかけていたそうなので、預金額は約2284万ドル程度(の円建て?)と推測される。そして見過ごしてはならないのが、情報源によれば、この預金の元本自体、新生銀行が融資をしていたのだという。ゴーン氏にとっては、元手ゼロで円をドルに換える取引にはなっているが、きわめて投機性の高い仕組みである。

ゴーン容疑者の「仕組み預金」のイメージ
 2284万ドル相当の預金が2006〜2007年の為替レート1ドル=116円程度で作られたものなら円建てで約26億4900万円で、これに含み損を反映すると、元本の約7割がぶっ飛んでいる。なお想定元本が約6851万ドルのプットオプションを売った場合、前述の通り大雑把に言って、343万ドル〜685万ドル程度のオプション料が入ってくるが、それを足してもやはり預金の元本の4割〜6割弱が消失していることになる。

 以上の数字は、読者に理解しやすくするための仮定で、これがそのまま当てはまるわけではない。たとえばオプションのストライク・プライスはゴーン氏が安心できるよう、もう少し低い水準だったかもしれないし、リーマンショック後のボラティリティの上昇で評価損が膨らんでいた可能性があるので、運用元本はもう少し小さかったかもしれない。いずれにせよ、仕組みの概要は、私が聞いた限り、上記の通りと考えて間違いないと思われる。なおこれら以外にも、色々な金融デリバティブやストラクチャー(仕組み)がくっ付いている可能性はあるだろう。ゴーン氏が陳述書の中でこの仕組み預金を「FX Forward contracts」と言ったのは、プットオプションを売る行為が、将来の為替取引を生じさせるので、非常に広い意味でそう言ったのかもしれない。あるいはこんな取引を裁判官にいきなり説明してもにわかには理解してもらえないので、単純化したのかもしれない。

http://jbpress.ismedia.jp/mwimgs/c/3/600/img_c33bc7c97d10f685582a0a4e8bd7236a69292.jpg

複雑な仕組み預金、新生銀行からの提案か
 こういう複雑な仕組み預金をゴーン氏が考案したとは思えず、新生銀行の提案によるものだろう。ゴーン氏の資産管理会社にプットオプションを売らせることで、新生銀行はオプション料の一部を鞘抜きし、融資の金利も稼ぐことができる(特にオプションは金融機関にとって収益性の高い取引である)。同行は2002年に富裕層との取引を推進する「ウェルスマネージメント部」を立ち上げ、ゴーン氏はその最重要顧客の一人だった。しかし、こういう投機性の高いデリバティブを駆使した金融商品を作ったり、利用したりすると、たいていろくでもない結果を招くものである。ましてやレバレッジなどかけると、リスクが倍加する。結局、新生銀行も、融資やオプション取引の担保として、日産の株価に連動した金融商品や(おそらく)預金そのものを担保にとっていたが、日産株の大幅値下がりなどもあり、融資を回収できなくなる可能性に直面し、窮地に陥って、日産自動車への付け替えを提案したということのようだ。

 含み損を抱えたゴーン氏の資産管理会社の取引を日産に付け替える交渉をした人物の一人は、当時同行のキャピタルマーケッツ部の部長で、現在は日銀審議委員を務めている政井貴子氏である。政井氏は「タンスにゴン」のCMをもじって、ゴーン氏のことを「タンスさん」と呼び、同僚などに「タンスさんって、誰のことか分かる?」と無邪気に訊いていたそうである。

 いずれにせよ、今後、ゴーン氏の資産管理会社がやっていた取引の詳細や新生銀行を含む関係者の責任は捜査によって明らかになっていくだろう。筆者個人から見ると、含み損のある取引の日産自動車への付け替えは、仮にゴーン氏が陳述書で述べたように日産に損失を与えていないとしても、ちょっと乱暴なやり方のように思われる。きちんとした取締役会決議は当然必要であり、また付け替えられた取引から生じる利益や損失はすべてゴーン氏の資産管理会社に帰属するという内容の日産自動車とゴーン氏の資産管理会社の間の「リスク・パーティシペーション」的な契約がないとしたら、契約の不備だろう。

 立派な会社役員や弁護士などでも、本業以外の投機で突如破綻したり、犯罪に手を染めたりすることがよくある。ゴーン氏の場合は、2015年(かそれ以前)に前妻と離婚してもおり、いろいろ物入りで、結局はお金のことが原因で無茶をしてしまったように思える。もしゴーン氏が、こうした投機的な仕組み預金ではなく、通常の為替の先物予約でドルを調達するようにしていれば、今回の事件は起きなかったかもしれない。
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/56123  

174. 中川隆[-10721] koaQ7Jey 2019年4月17日 11:11:17 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1330] 報告
ゴーンの犯罪性を指摘するコメ集
http://www.asyura2.com/13/dispute31/msg/664.html

 4月7日からの過去ログ/各無名氏

@http://www.asyura2.com/19/hasan131/msg/884.htmlc14
 安倍と同様で完全否定、証拠があっても完全否定、知らない知らないボク知らないもん、の連呼だ。
 これがいわゆるグローバル・エリートの常識で、絶対に認めないこと。
 認めたら有罪が確定するが、認めなければ「推定冤罪」で済む。
 ものすごくみっともない言い逃れに終始することになることから日本のように名誉を尊ぶ国ではこんな恥ずかしいマネをする者はこれまでいなかった。
 ところが安倍とその一派は別らしい。

Ahttp://www.asyura2.com/19/hasan131/msg/884.htmlc15
> 「私は日本を愛し、日産を愛しているということです。もし愛情や愛着、心からのつながりがなければ。20年間をその国で過ごしたり、20年間をその会社のリーダーとして務めることなど誰もしないでしょう」

 もし愛情や愛着、心からのつながりがあれば、2万人のリストラと5つの工場閉鎖を断行することはしないでしょう[1]。
不正報酬分の50億円あれば社員8千人の解雇は不要だったとの指摘もある[2]。

 ゴーンの言う「もし愛情や愛着、心からのつながりがなければ。20年間をその国で過ごしたり、20年間をその会社のリーダーとして務めることなど誰もしないでしょう」に納得する労働者は皆無だろう。

[1] ゴーン報酬99億円の生贄に…日産8000人非正規労働者の叫び
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/242129
公開日:2018/11/22 06:00
 日産のカルロス・ゴーン容疑者がメディアに「カリスマ経営者」と持ち上げられた理由は、言うまでもなく“コストカッター”。要するにクビ切りだ。ゴーン容疑者は日産の社長だった2009年2月から、国内工場などで働く約8000人に上る非正規労働者の大量のクビ切り策を強行。働き盛りの20〜40代の労働者も生活の基盤を失った。
 同年5月、クビを切られた男女5人が全日本金属情報機器労組(JMIU)に加入。原告となって日産と日産車体を相手に地位確認と損害賠償を求める裁判を起こした。原告側の意見陳述書には、ゴーン容疑者に対する怒りと苦悩が読み取れる。日産のデザイン本部で働いていた女性の叫びだ。
 
[2] 日産ゴーン逮捕、不正報酬分の50億円あれば社員8千人の解雇は不要だったとの指摘も
https://biz-journal.jp/2018/11/post_25613.html
「ゴーンの奇跡」のまやかし
 また、逮捕を転機に、かつては称賛された「ゴーン流改革」「ゴーンの奇跡」に対する懐疑的な見方も広がっている。
 ネット上では、「コストカッターとして冷酷な首切りをやりながら、自分は莫大な不正蓄財をやっていたのか」「そもそもゴーンのやったことは“日産版ショック・ドクトリン”にすぎない。経営陣と労組の争いに外から入ってきて、2万人のリストラと5つの工場閉鎖を断行したんだから」「『日産の業績を奇跡的にV字回復させた』と言われるけど、その陰に大勢の解雇者がいることに納得できない」という声があがっており、「もし松下幸之助が生きていたらなんて言うだろう?」と、業績が苦しいときでも従業員を解雇しない方針だった“経営の神様”と比較する声も見られる。

Bhttp://www.asyura2.com/19/hasan131/msg/847.html#c33
 おふらんすはええかげんな国だよ。
 ゴーンファミリーはマネロンにかかわっていたかもな。

Chttp://www.asyura2.com/19/hasan131/msg/847.html#c34
 仏政府が、「日本の司法に口出しはしない、尊重する」 と言って河野と握手したのと同様に、河野は韓国の徴用工問題での韓国司法に、「口出しは出来ない」。

 よく、覚えとけよ。

Dhttp://www.asyura2.com/19/hasan131/msg/847.html#c41
 ゴーン容疑者には個人的には恨みはないが沢山の報酬を受け取る事には 疑問を抱く。一連の流れも不信感は拭えない。
 ここまでは検察頑張れで応援したい。

  ただ、人質司法はあまり好きではない。権力の恩恵がそこに見え隠れするから。一番の問題はマスコミの報道の自由権である。
  国民にとっての知る権利を蔑ろにするのであれば報道の自由を剥奪すべきであると考える。今の国会議員も人っ子一人命を張った政治家はいない。
  この国民は国政に関心を示さなければいけない。大国に併合される。
  ・・・。

Ehttp://www.asyura2.com/19/hasan131/msg/847.html#c48
 どちらにしても、金持ちの横暴は一人でも、二人でも、片付いたほうがいい。
どちらが勝っても、負けても、日産とルノーが一緒に、落ちてゆく事が望ましい、と「黄色いベスト運動」は申しております。

Fhttp://www.asyura2.com/19/hasan131/msg/844.html#c2
 普通なら従業員、株主らが突き上げて即刻辞任する事案だな。
 高額報酬の他に息子たちの学費、起業すれば資金横流し、嫁も。。。。 オーナー企業のオーナーでさえここまでやらない。理由は従業員のモチベーションだ。
 返金すれば済むので司法が入る話では無いが、初動で仏政府がゴーンを庇ったのでこうなってしまったという感じだ。

 (拙コメ)
(この問題の原点は、日産の内部告発から始まった)
Ghttp://www.asyura2.com/19/hasan131/msg/835.html#c9

 元々、日産の内部告発から始まったもの(Nスペ)。地検のイニシアとは言えない。

・『ゴーンショック』がつきつけたもの〜思い出すのはリーマンショックの際に指摘された、強欲資本主義という言葉/~子田・清永
http://www.asyura2.com/18/senkyo254/msg/203.html
投稿者 仁王像 日時 2018 年 11 月 25 日 21:03:15: jdZgmZ21Prm8E kG2JpJGc

 (上のコメ1から)
 http://www.asyura2.com/18/senkyo254/msg/203.html#c1

(下のNスペ)番組をざっと見ただけだが、識者の日産クーデター説を紹介していた(実際この話は、日産内部の調査グループが東京地検に持ち込んだもの)。
 マクロン、ルノー、ゴーンのやり過ぎである。ある閾値を超えていしまった。日産従業員の不満・怒りがこの数年凝縮してきて、ついに噴火したのだ。
 どう決着をつけていくのか予断はできない。元鞘に収まるのは到底不可能。

(補)仏の有力な政治家「ルノーはフランスそのものであり、ルノーなしのフランスは考えられない」と。120年の歴史を持ち、国営から出発した特異な歴史を持つ。

・"ゴーン・ショック" 〜逮捕の舞台裏で何が(予告動画)/Nスペ
 http://www6.nhk.or.jp/special/detail/index.html?aid=20181125_2
 総合 2018年11月25日(日)

 日産自動車のトップに君臨してきたカリスマ経営者、カルロス・ゴーン会長。金融商品取引法違反の疑いによる突然の逮捕は、世界に衝撃を与えた。
 日産と連合するフランスのルノー社内は騒然。フランス政府も捜査の行方を注視している。国際社会を揺るがす逮捕の裏側で、捜査はどのように進められ、どのような思惑が交錯していたのか。番組では、日産やルノー、捜査の関係者を徹底取材。不正な資金の迂回路となっていた、海外の現場にもカメラを入れる。独自取材から、逮捕の深層に迫る。
 キャスター 有馬嘉男、田中泉

175. 中川隆[-10720] koaQ7Jey 2019年4月17日 11:12:41 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1331] 報告
続・ゴーンの犯罪性を指摘するコメ集
http://www.asyura2.com/13/dispute31/msg/665.html

http://www.asyura2.com/19/hasan131/msg/443.html#c1
まず刑務所で刑期を務めたあとの話だ。出られる頃にはもうジジイだ。

http://www.asyura2.com/19/hasan131/msg/443.html#c3
泥棒を雇う人いるのか? 雇うわけないでしょう。見向きもしない。ゴーンは終わっているのだ。

ゴーンの力で日産再生したと思いますか?なら、ルノーはなぜ再建できない?
ルノーは、日産なしには潰れる会社ですよ。引き留めに賢明だろう、見ていて判らないかな。

http://www.asyura2.com/19/hasan131/msg/397.html#c13
 ゴーンになって日産は金額にうるさくなった 整備費や部品代...部品を売り上げようと整備士が奮闘していた 
昔の日産はこうではなかったけど、それで沈没したのかな 昔の経営者の問題だけどね ゴーン時代は車も華奢になったし、ブレーキなんて心細い 儲けよう儲けようと言う社内があった。
ゴーン時代に一度、営業所にあるCS葉書を出したことがある フロントが頑張っていた所為だけど、その葉書がFEED-BACKされたのか
営業所に行ったとき数人から葉書を出してくれと渡された なんか寂しくなったよ...日産
昔のように自慢できる車が欲しいものだ。

http://www.asyura2.com/19/hasan131/msg/395.html#c1
馬鹿な論調だ。今回の取り調べで私的な流用は事実として浮かび上がってきた訳だ。経営者モラルとして有り得ない訳だからルノー、ニッサンへの返り咲きや、他の企業への転出も無い(受け入れ先は無いでしょう。前はカリスマ云々であったと思うが)。

ゴーンのやった事はオーナー企業のオーナーなら誰しもやっている話だ。つまりお手盛りで報酬を決めたり、経理的に問題無いように名画・高級リゾートを買ったり。同じ調子でやりたいならレバノンかブラジルで起業をしなさい、オーナーになりなさいということだ。やり過ぎれば従業員から不満が出るが…。

http://www.asyura2.com/19/hasan131/msg/386.html#c4
ゴーンが無罪なら、誰が有罪だ! 日本をなめるでないぞ!レバノン人。

日本は、法治国家だ! と言いたいのだが、安倍によって崩れかけている沈みゆく国です。
ゴーンの腐りきった金の使い方、日産から泥棒したのだな〜許されんわ。

http://www.asyura2.com/19/hasan131/msg/249.html#c17
 無能ほど保身には長けている・・・それだけだな とはいえ、ゴーンに味方する意味も無いんだけどね
ゴーンのせいで何人の日本人が人生を無茶苦茶にされたのかを考えれば、こいつの事を案じる理由は政治的な意味しかない
そして、それも上手くいきそうではある
気がかりなのは、これを主導するのがトランプである以上、事が終わった時に北米日産が日産の親会社になる可能性が高過ぎる、ということだな
ついでに、北米トヨタがトヨタの親会社になってる可能性もある・・・マツダとスバルをトヨタが吸収した上で、ね

http://www.asyura2.com/19/hasan131/msg/249.html#c18
 ゴーンの取引の損失はゴーンの資産から支払われるべきだ。
そうだろう?
 オマーンの会社が支払ったなら、ゴーンはアウトだ。
新生銀行は、はっきり情報を出せ! ゴーン、所詮は泥棒よ、日産の寄生虫だ。あの顔を見ろ!悪だよな、、、
追放してしまえ!

176. 中川隆[-10719] koaQ7Jey 2019年4月17日 11:16:05 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1332] 報告
ゴーンの犯罪性を指摘するコメ集〜 郷原信郎 編
http://www.asyura2.com/13/dispute31/msg/666.html


 出るわ出るわ〜チョンチョンワ

http://www.asyura2.com/19/hasan131/msg/339.html#c12
 西川氏はよく健闘し、粘り強く交渉を継続してきたと思っている。
 ゴーン氏がやってきたことを、そのまま日本人に置き換えてみたなら、郷原氏はその日本人に対し、ゴーン氏に対すると同様の主張を展開するだろうか。はなはた懐疑的である。
 従業員を大量に解雇し、子会社などを大幅に縮小させることにより、難局を打破してきたとはいえ、その原動力は日本人の従業員あっての事ではないのか。どれだけの人員が生活苦にあえいできたか。そう思うと日本社会では不当な高額所得ではないのか。
 かつて土光さんが住専問題解決にあたったときでも、日本人のTOPであれば、これほどまで多額な報酬を得ることはなかった。ゴーン氏の報酬は、不当である。
 西川氏はよく嫌われ役を堪え忍んで、オープンにしながら冷静に対処してきたと思っている。

http://www.asyura2.com/19/hasan131/msg/339.html#c14
 郷原信郎って 何でいきがってるんだろうね!

http://www.asyura2.com/18/hasan130/msg/440.html#c1
 ニッサンはゴーンを法廷に釘付けにしている間に仏政府の関与を減らすこと、そして新役員人事の策略を巡らすことだ。西川社長はゴーンに抱き付き心中を図って仏政府とゴーンの癒着を完全に断ち切ることだ。仏政府とゴーンの関係は気味が悪い。

http://www.asyura2.com/18/hasan130/msg/440.html#c6
 ヤメ検郷原は、いつもどうでもいいことをエラソーに語りたがる ゴーンなんかより、現在の日本の主権在民、三権分立について語ったどうだ?
 ちょっとは日本が良くなるような事を語ってみなさいってことだ まあ、ヤメ検にそれを言っても無理か
 アヘ一味に取り入って、弁護士資格を与えてもらったようなもんだろうからな
 現役時代は、さぞ「でっち上げ」検挙と起訴を繰り返して出世したのだろう 顔見りゃわかるってもんだ
でっち上げで捕まり、あの顔で毎日毎日ネチネチやられたら、誰でもウソの自供して早くラクになりたくなるだろうよw

http://www.asyura2.com/18/hasan130/msg/440.html#c8
 ゴーン原信郎

http://www.asyura2.com/18/hasan130/msg/440.html#c12
 ゴーンは「おれは無実だ」と罪人につきもののワンパタをいっただけ。^^
 郷原さん、ちょっと頭冷やしたほうがいいよ。^^

http://www.asyura2.com/18/hasan130/msg/440.html#c13
 ゴーンは有罪だ!
 郷原を担いでで無罪煽り。
 どちらも同じ勢力。

http://www.asyura2.com/18/hasan130/msg/440.html#c15
 日経の記事で、ゴーン元会長意見陳述前文を読み、次に、「ゴーン元会長弁護人が会見『交流する理由ない』」の記事を読んだ。弁護人が『大鶴基成』という名前なのであきれた。地検特捜部時代の業績(wiki参照)を知っていれば、こんな弁護人を使うだけで、ゴーン氏無罪が眉唾に思えてしまう。
 元福島県人の私には、地検特捜部の中でも、恨み骨髄の一人(平凡社「知事抹殺 つくられた福島県汚職事件」参照)。同様のことを陸山会事件でもしている。

http://www.asyura2.com/19/hasan131/msg/148.html#c2
 郷原信郎はなぜ「ネオコンの手先」になるのか

http://www.asyura2.com/19/hasan131/msg/148.html#c5
>勾留が90日近くに及んでいる日産自動車の前会長カルロス・ゴーン氏の事件、
 日本の「人質司法」の“悪弊”を海外に露呈する状況が続いている。

 パヨクは海外ではといつも持ち出すが、フランスでも拘留1年〜2年などザラにあるではないか。
皆が知らないと思って・・・ いや郷原が知らないのかな??

 郷原はゴーンが無罪の可能性が高いとか言っていた様だが、フランスでもゴーンの会社の私物化が報道されだした。

ゴーンは完全に黒だ。また郷原の敗北だよ!!


http://www.asyura2.com/12/senkyo133/msg/110.html#c55
 やはり郷原氏は(愛憎入り混じってるんでしょう)検察のことしか関心がないのだとよくわかった。
 視野狭窄。
 国民のために、ではどうすればいいのかという視点が全く欠けている。

http://www.asyura2.com/12/senkyo133/msg/110.html#c60
 郷原氏の一部検察官の反乱で統制がとれていない組織というフレーズに非常に違和感を覚えます
 彼らは実に組織的に事件をでっち上げ違法な捜査を繰り返し証拠改竄・隠蔽、彫塑捏造なんでもありだ最高裁事務局と三味線をひき
方では訴追できないから神ならぬ偽の民の力まで使って罪をなずりつけようとしたもう検察は解体sるしかないでしょう
 財務省や法務省などの官僚組織は財界の利権を確保してそのおこぼれを召し上げ、税金を無駄な仕事で浪費させそこにも引退したあと住みつく輩だ
 しかしその構図の中心にいるのはアメリカという金融資本であり前後ずっとコントロールされてきたこの状況打破はやはり国民がどう感じどう行動するかにすべてかかっている糞みたいな政治家を絶対当選させない事。
 そして行政や司法を議会にちゃんと監視させる事 詠じが民意に離反してきたら激しい抗議活動をあらゆる手段をつかっても意思表示することいだ
 アメリカと対等の関係、それが戦法が嫌なら追い出すまでは 内外道のりだが我々が問題意識を持ち民意を託す議員を応援することだ

http://www.asyura2.com/18/hasan130/msg/152.html#c10
 郷原信郎
 日産ゴーンの起訴話の中で高額報酬自体が「悪」として非難されるべきことではない?

 これはこの男がゴマカシ屋である証拠である 高額報酬のデドコロに言及しなければいけない。

 トヨタ日産等の大手輸出依存企業は政権と癒着し悪法を立法させ(社会保障と税の一体改革などの寝言にダマサレタ)国民の税金をかすめ取っている。

 消費税の戻し税からの高額報酬は品格以前であり悪徳による重大犯罪。
 何を斬る?これでは大根でも切れないだろう

http://www.asyura2.com/18/hasan130/msg/152.html#c12
 郷原はフェアーでリベラルだと思っていたがいつから変節したのだろう。
「日本人の品格」を問う前にゴーンの品格を問わなければならない。
 たかが雇われ経営者が立て直しが成功したとされて分をわきまえず他の日本の大企業のCEOをはるかに超える報酬を得ていてさらにそれに倍する報酬を得ようと画策したのだから。

http://www.asyura2.com/18/hasan130/msg/152.html#c16
 郷原の品格が試されています。変質したのかな? 郷原ちゃん。 
 犯罪者ゴーンにえらい肩を持つ出ないか?
 
 日本検察・特捜はしっかり仕事しています。任せましょう。

http://www.asyura2.com/18/hasan130/msg/152.html#c25
 郷原先生は、カルロスゴーンより日本人のほうが品格がないと言いたいのでしょうか?
 日本人の一般庶民よりカルロスゴーンの方が1000倍以上品格ないというのは事実ではないでしょうか?
日産の利益は労働者が稼ぎ出したものですから、労働者への還元を最優先にすべきでしょう。経営者が私利私欲を最優先したら批判されるのは当たり前ですよ。
 フランスのメディアですら、強欲ゴーンを批判していますよ。

 ゴーン氏逮捕、フランスのメディアは「それ見たことか」と冷ややかな論調
 https://news.yahoo.co.jp/byline/puradonatsuki/20181122-00105016/

http://www.asyura2.com/18/hasan130/msg/152.html#c27
 検察の暴走は許せないが、しかしただそれだけでなぜ突然「日本人の品格」まで批判しなければいけないのか?
論理が飛躍しすぎている。これが法曹関係者の発言とは思えない。

この郷原という男も怪しいといわざるえない。

http://www.asyura2.com/18/hasan129/msg/613.html#c8
ルノーの役員二人もゴーン会長解任に賛同した意味合いはそれなりのことがあるとのことだろ。

http://www.asyura2.com/18/hasan129/msg/613.html#c14
 日産には長年に渡って蓄積された生産部門、工場群、協力業者、技術部門、販売網があった。一時的に財務的に厳しい状態にあったに過ぎない。
 彼が日産というインフラを一から作ったわけでは全くない。経営のネックを外部の目で外科手術を行って成功させたことは認めてもいい。
 しかし、言われているように法外な報酬を取り、子会社を私物化していたとなると。これは社会的には寄生虫だし、背任横領ではないか。
 やったことは下請けいじめ、労働者の首切りが中心だ。加えてゴーンはオーナーではなく、雇われ社長に過ぎない。
まあやり過ぎたな、潔く罪を償うのがいいだろう。

177. 中川隆[-10645] koaQ7Jey 2019年4月21日 20:17:31 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1418] 報告
日産 奨励金でゴーン前会長を刑事告訴 特捜部は追起訴へ/nhk
2019年4月21日 17時42分ゴーン前会長
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190421/k10011891221000.html?utm_int=news-social_contents_list-items_004

日産自動車のゴーン前会長が特別背任の疑いで再逮捕された事件で、オマーンの販売代理店に支出された日産の奨励金が、業績が悪化した年にも変動せず、毎年およそ500万ドルでほぼ同じ金額だったことが関係者への取材でわかりました。日産は不正な支出だったとして、すでにゴーン前会長を刑事告訴したということで、東京地検特捜部は22日にも特別背任の罪で前会長を追起訴するものとみられます。

日産自動車の前会長カルロス・ゴーン容疑者(65)は、オマーンの販売代理店に日産から支出させた資金の一部をみずからに還流させ、5億6000万円余りの損害を与えたとして今月4日、特別背任の疑いで東京地検特捜部に再逮捕されました。

関係者によりますと、オマーンの販売代理店には7年前から、「CEOリザーブ」と呼ばれる日産の予備費から、販売実績などに応じた奨励金として、日産から多額の資金が支払われていましたが、その金額は一部の年を除いて、毎年およそ500万ドルだったことが関係者への取材でわかりました。

奨励金は、石油価格の暴落で代理店の業績が悪化した年にもほぼ同額が支払われていたということで、日産の関係者は特捜部の調べに対し「代理店への支払いは、ゴーン前会長の指示で金額だけが先に決められ、支出の理由は後付けで考えていた」と説明しているということです。

関係者によりますと、日産はこのうち直近2年間の支出について21日までに、特別背任の疑いでゴーン前会長を刑事告訴したということで、特捜部は勾留期限の22日にも前会長を追起訴するものとみられます。

一方、ゴーン前会長は容疑を全面的に否認し、弁護士は追起訴されれば直ちに保釈を請求する方針で、裁判所の判断が注目されます。

弁護団徹底抗戦の18日間
「あってはならない暴挙だ」4回にわたってゴーン前会長を逮捕した特捜部の捜査を厳しく批判する前会長の弁護団は、これまであらゆる法的手段を使って特捜部の捜査に徹底抗戦してきました。

1 黙秘
その1つが「黙秘」です。「黙秘権」は容疑者が取り調べに対してみずからに不利益な供述を拒否する権利で、憲法でも認められています。関係者によりますと、ゴーン前会長は去年11月の最初の逮捕以降、ことし1月の3回目の起訴までは特捜部の調べに対し、積極的にみずからの主張を述べていました。

しかし、ことし2月から弁護を担当した新たな弁護団は今月4日の4回目の逮捕について「ゴーン前会長に不当な圧力をかけ、屈服させることをねらったものだ」として猛反発。4回目の逮捕以降はこれまでの対応を一変させ、前会長に黙秘するようアドバイスしたということです。

弁護団の1人で黙秘をアドバイスする弁護士グループの設立者としても知られている高野隆弁護士は、みずからのブログで今月8日に送付した東京地検の検事正宛ての申し入れ書を公開しました。

それによりますと、ゴーン前会長が供述を拒否しているのに特捜部の取り調べは連日2時間以上続いているとしたうえで、「前会長が『時間のむだではないか』と抗議しているのに検事は話題を変えるなどして質問を繰り返している」と主張。そして「供述するよう執ように説得すること自体が黙秘権の侵害だ」として取り調べの中止を求めました。

2 押収を厳しく批判
弁護団は今月4日の再逮捕の際に特捜部が保釈後の住居を捜索し妻のキャロルさんの携帯電話やパスポート、住居の監視カメラなどを押収したことも厳しく批判しています。中でも裁判に向けて準備した書類などが検察に押収されたことを問題視し「防御権の侵害だ。文明国としてあってはならない暴挙だ」として押収の取り消しを求めて裁判所に準抗告しました。

関係者によりますと、押収された妻のパスポートなど一部は返却されましたが、裁判所は今月16日に準抗告を退ける決定をしていて、弁護団はさらに最高裁判所に特別抗告し争う方針です。

3 勾留にも徹底抗戦
弁護団は裁判所が認めたゴーン前会長の勾留についても再三にわたって反発しました。今月5日に裁判所が10日間の勾留を認めると弁護団は逃亡や証拠隠滅のおそれはなく決定は不当だとしてすぐに準抗告。

それが退けられると今月10日には「証拠隠滅の現実的な可能性が示されていない」として最高裁の判例違反を理由に特別抗告しました。

そして今月12日に裁判所が8日間の勾留の延長を認めるとさらに準抗告・特別抗告し「ゴーン前会長はすでに長期間身柄を拘束されており勾留の延長は必要ない」などとして徹底的に抗戦しました。

4 司法手続き以外にも
また司法手続き以外でも、弁護団は勾留や捜査の不当性へのアピールを続けています。

今月9日には日本外国特派員協会で会見を開き、再逮捕される前に撮影されたゴーン前会長のビデオメッセージを公開。この中で、前会長は、「私にかけられているすべての嫌疑について、私は無実です」と述べ国際世論に向けて身柄拘束の不当性を改めて訴えました。そして事件については「『陰謀』『謀略』『中傷』だ」と述べ日産の独立性が脅かされることに脅威を感じた日産の数名の幹部が仕掛けた陰謀だと主張しました。

また、弁護団の高野弁護士はみずからのブログを頻繁に更新し裁判所に行った抗告や検察への申し入れ書などの詳しい内容を次々に公開していました。

元検事「徹底抗戦の成否は証拠次第」
ゴーン前会長の弁護団があらゆる法的手段で徹底抗戦していることについて元検事の高井康行弁護士は「弁護士の中には否認しても起訴されるのなら認める方がよいと容疑者に認めるよう勧める人がいる一方、黙秘も異議申し立ても権利があるのだから行使するのが当然だと考える人たちもいて、弁護活動の1つの在り方だと思う」と述べました。

そのうえで「十分な証拠を握っていれば検察側は痛くもかゆくもなく、被告の情状が悪くなるだけだが証拠が少なければ検察側は裁判で苦労することになる。こうした弁護方針が功を奏すかどうかは検察側がどの程度の証拠を握っているかにかかっている」と指摘しました。  

178. 中川隆[-10597] koaQ7Jey 2019年4月25日 16:22:11 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1475] 報告

ビルの1室に40社登記、実態なしか 日産資金の還流先 2019年4月9日


 日産自動車前会長のカルロス・ゴーン容疑者(65)が日産資金を自らに還流させ、私的に流用したとされる特別背任事件で、還流先の中東レバノンの投資会社「GFI」の所在地に、およそ40社が登記されていたことがわかった。首都ベイルートにある前会長の高級住宅を所有する会社も含まれていた。いずれも実体のないペーパーカンパニーとみられ、東京地検特捜部は、前会長による不正の「拠点」となっていたとみて調べている模様だ。

カルロス・ゴーン もたらした光と影

 ゴーン前会長は2015〜18年、日産子会社「中東日産」からオマーンの販売代理店「SBA」に約17億円を送金し、そのうち約5億6千万円を自らが実質保有するGFIに還流させた疑いで再逮捕された。前会長の「資金管理担当」とされるSBAのインド人幹部が、個人口座から複数の口座を経由し、GFIに送金していたとされる。

 ベイルートにある7階建てビルの一室。GFIは15年4月、ここにあったレバノン人弁護士の事務所に設立された。ゴーン前会長の側近だったこの弁護士とSBAのインド人幹部が設立者として登記されている。

 弁護士は17年8月に死亡。今年2月、朝日新聞記者が訪ねると、同じビルで働く女性は「弁護士が死亡した3カ月ほど後に事務所は閉じた」と語った。さらに取材すると、この部屋に約40の会社が登記されていたことがわかった。

 そのうちの一つが「フォイノス…

179. 中川隆[-10577] koaQ7Jey 2019年4月26日 19:19:21 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1497] 報告

2019年04月26日
日産の選択肢は独立、統合、現状の3つ 安倍政権の決断次第
http://www.thutmosev.com/archives/79673899.html

日産を奪い取るつもりのマクロン、それを防止したい安倍首相


画像引用:日仏首脳が会談、日産・ルノー連合やゴーン被告の捜査巡り協議|au Webポータル経済・ITニュースhttps://article.auone.jp/detail/1/3/6/111_6_r_20190424_1556039942980972


フランス政府が再び日産に圧力

2018年に逮捕されたゴーン元会長はルノーが送り込んだ人物だが、筆頭株主のフランス政府の指示でもあった。

フランス政府という後ろ盾があるゴーンは支配者として振舞うようになり、日産を私物化していった。

フランスで日産のフランス国有化、日産工場のフランス移転を公約に掲げたマクロン大統領が当選し、事態は急展開した。



マクロンはすぐにでも日産をルノーと統合し、2度と独立できないようにするようルノーを通じて指示した。

その頃日産内部ではルノーとゴーンへの不満が鬱積しており、ゴーン切りとルノーからの独立計画が密かに進められていた。

日産が販売する自動車のかなりをルノー工場で製造していて、日産はルノーから高額で車を買い取ってお金を支払っている。


これも赤字会社のルノーを救済するため、フランス政府が指示したことで、日産の金がルノーを通じてフランスに流出していた。

社内でもゴーンが居座っている限り日本人はトップになれず、ルノーと統合されフランスに工場が移転したら、日本人重役は全員解雇される。

個人としても会社としても存亡の瀬戸際に立たされた日産幹部が頼ったのは、かつての通産省だった。


旧通産省は経済産業省になっていて、日産のフランス国有化を問題視し防止しなくてはならないという事になった。

官邸もこれを問題視し、公安が動いて打った手がゴーン逮捕でした。

問題は日産国有化防止であり、ゴーン本人は歯車というか、小物という位置づけでした。

舞台裏でマクロンと安倍首相の対立

フランス政府はゴーン逮捕で混乱し、パリの反マクロンデモもあって鳴りを潜めていたが、2019年4月に再び日産とルノーの統合を提案した。

日産側はこれを拒否したが、いずれ決着をつけるときが来ると思われます。

決着のつけかたは3通りあり、一つはマクロンの指示通りルノーと統合してフランス国有企業になる。


2つ目は日産がルノー株を取得して対等な関係になり、主従関係を解消して独立する。

3つめは現状維持を続けることで、今は日産は現状維持路線、ルノーは統合路線で対立している。

ここにちょっかいを出すのが日仏両政府で、マクロンが退陣しない限りフランス政府は「獲物」である日産をあきらめない。


日産をフランスに持ち帰ったらボーイングを三菱が統合したようなもので、マクロン最大の成果に成り支持率も上昇する。

日本政府とすれば日産を奪われるのは最大の失敗になり、安倍政権崩壊にもつながるでしょう。

日産が絶対にルノーに統合されない方法としては、日産がルノー株を追加取得する方法があります。


現在ルノーは日産株の43%を保有、日産はルノー株の15%を保有し、この比率がアンバランスなのでルノーが「親会社」のように振舞っている。

日本の国内法では日産のルノー株保有率が25%になると、ルノーの日産への議決権が消滅し対等な関係になる。

ルノー株の10%は現在の株価で約2,200億円であり、日産の年間営業利益約5700億円の半分にも満たない。


資金力は十分であり、足りなけれな邦銀からいくらでも融資を受けれるでしょう。

日産がルノー株の公開買い付けを宣言するとフランス政府が防止に動き、日本政府は日産を支援して「日仏経済戦争」が勃発する。

そこで日本政府と日産はフランス政府を説得してあきらめさせようとしているが、マクロンは性格が歪んでいるのでしつこい。
http://www.thutmosev.com/archives/79673899.html

180. 中川隆[-10543] koaQ7Jey 2019年4月28日 08:58:50 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1537] 報告
4. 晴れ間[1429] kLCC6orU 2019年4月27日 23:22:28: xni5yVaf3k : UExEM2RXUElUbUU=[7]

ゴーンはフランス人なんかではない。レバノン人。つまり中東人。アラブ人。レバノン商人というのは、中東やアフリカでは「強欲」で有名。レバノンのキリスト教徒はマロン派で反動極右。ゴーンのあの顔を見れは、フランス人ではないことは一目瞭然ではないか。(フランス人は爬虫類のような顔はしていない。)

ゴーンはフランス的な価値観は持っていないから、フランス人からは嫌われている。利害を共にする者はいても、「友人」は一人もいないようだ。

フィヨンは、2017年の大統領選挙で、保守派(共和党) の最有力候補だったが、マクロンを当選させようとするフランス版ディープステートによる工作、つまり大量のメディア宣伝により退却させられた。単に親族名で(日本風に言えば)「秘書給与」等を受け取っていただけだ。

マクロンがロスチャイルド銀行から受け取った数億円に比べれば、金額的には「かわいい」ものだ。

現在の首相フィリップも、自分の妻を、その資格もないのに教育学術機関の「高給閑職」につけて、公金を横領して何食わぬ顔でいる。

マクロンがルノーと日産の「経営統合」に異常な執念を燃やしているのも、「フランス人の雇用を守った大統領」として、次の大統領選挙での「再選」に繋げたいから。マクロンにとって日産支配は、単なる個人的な「踏み台」。マクロンは、そういう人間だ。

日産をフランスとマクロンの「食い物」にさせてはいけない。
http://www.asyura2.com/19/hasan132/msg/292.html

181. 中川隆[-10530] koaQ7Jey 2019年4月28日 19:18:30 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1556] 報告
高級時計・カンヌ宿泊…ゴーン氏、13億円私的支出疑い/朝日デジ
パリ=疋田多揚 2019年4月28日11時41分
https://www.asahi.com/articles/ASM4X3QXRM4XUHBI00S.html?iref=comtop_8_05

仏紙レゼコー(電子版)は27日、日産自動車とルノーの前会長のカルロス・ゴーン被告(65)が会社の金を使い、高級時計やカンヌ国際映画祭での宿泊費用など、計1090万ユーロ(約13億6千万円)を私的支出にあてていた疑いがあると報じた。両社による内部調査で明らかになっているという。

 同紙によると、両社はオランダにある統括会社「ルノー・日産BV」の2009〜18年の会計を調査した。その結果、ゴーン前会長が15〜18年に南仏カンヌの国際映画祭に出席した際に、キャロル夫人のほか、共通の友人らの超高級ホテルの宿泊費を統括会社が負担したほか、ゴーン前会長が購入した2万9千ユーロ(約360万円)の高級ブランド時計も会社が支払ったことがわかったという。

 会社が所有する複数のジェット機も、大半はゴーン前会長の家族が使っていた。ゴーン前会長の息子が通ったパリ郊外のインターナショナルスクールへの寄付もこの会社が支払ったという。(パリ=疋田多揚)

182. 中川隆[-10462] koaQ7Jey 2019年5月14日 17:46:06 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1829] 報告

ゴーン被告、サウジ友人から20億円受領 特捜部が起訴内容一部変更 利益目的の明確化狙いか
5/14(火) 14:50配信 産経新聞


 日産自動車前会長、カルロス・ゴーン被告(65)が、サウジアラビアの友人側に日産資金を不正に支出させたとされる会社法違反(特別背任)事件で、東京地検特捜部は14日、起訴内容の一部について訴因変更を東京地裁に請求した。ゴーン被告が友人側に約13億円を送金させる前に、友人側から約20億円の提供を受けていたことを追加。巨額資金のやり取りがあったことを示すことで、送金が自己の利益を図る目的だったことを明確にする狙いがあるとみられる。

【表で見る】中東の友人を介して行われた資金の流れ

 当初の起訴状によると、平成20年10月、私的投資で生じた約18億5千万円の評価損を日産に付け替えたほか、サウジアラビアの実業家、ハリド・ジュファリ氏側へ、21〜24年、子会社「中東日産」から1470万ドル(計約13億円)を不正に送金させたとしていた。原資はゴーン被告が使途を決められるCEOリザーブと呼ばれる予備費だった。

 このサウジアラビア・ルートの特別背任事件の背景については、損失を含む契約を日産から自身の資産管理会社へ戻す際、ジュファリ氏が約30億円の担保を差し入れ、ゴーン被告の信用保証に協力したこととされていた。

 訴因変更後の起訴状では、ゴーン被告が損失付け替えとほぼ同時期の20年10月、自身の資産管理会社名義の証券口座に、ジュファリ氏側から2千万ドル(当時のレートで約20億1140万円)の提供を受けたことが追加された。

 関係者によると、この約20億円は、リーマン・ショックで巨額の投資損失を出したゴーン被告への資金援助だったとみられる。

 一方、ゴーン被告は21年1月、オマーンの販売代理店、スハイル・バハワン自動車(SBA)オーナーのスハイル・バハワン氏から私的に約30億円を借り入れていた。

 SBA側にはその後、ゴーン被告の指示でCEOリザーブから約35億円が送金されており、特捜部はこのうち、約5億5500万円を自身に還流させたとして、オマーン・ルートの特別背任事件でもゴーン被告を起訴した。

183. 中川隆[-10448] koaQ7Jey 2019年5月16日 18:32:15 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1851] 報告

ゴーン被告の子の大学費も=日産、4人で6600万円負担−米通信社
2019年03月27日


 【ニューヨーク時事】米ブルームバーグ通信は26日、日産自動車が前会長カルロス・ゴーン被告(65)=会社法違反(特別背任)などの罪で起訴=の子供4人全員の大学授業料を支払っていたと報じた。いずれも2004〜15年に米名門スタンフォード大に通い、総額は少なくとも60万1000ドル(約6650万円)と推計されるという。


 ブルームバーグが関係筋の話として報じたところでは、授業料の支払いに関する取り決めは、ゴーン被告が日産と結んだ契約に盛り込まれた。ブルームバーグは、経営幹部にこうした手当が提供されるのは「極めて異例」だとする役員報酬コンサルティング会社の声を紹介している。

184. 中川隆[-9941] koaQ7Jey 2019年5月30日 15:36:28 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2412] 報告
袋小路の日産、FCAルノー統合の「寝技」で独立は風前の灯(ダイヤモンド・オンライン)
http://www.asyura2.com/19/hasan132/msg/498.html
2019.5.30 ダイヤモンド編集部  浅島亮子:副編集長 


FCAとルノーの統合話は日産にとって「寝耳に水」だった Photo:REUTERS/AFLO


欧米フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)と仏ルノーが統合に向けて動きだした。ルノーと日産との対立激化に付け入って、FCAが寝技を仕掛けてきたのだ。もはや、日産に打つ手はないのかもしれない。(ダイヤモンド編集部副編集長 浅島亮子)

寝耳に水の日産、FCAとルノーの利害が一致

 日産自動車にとっては、寝耳に水の話だった。ようやく6月末の株主総会に提案する取締役候補リストが整い、米国事業の止血や生産設備のリストラなど、本業再建に集中しようとした矢先のことだった。

 欧米フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA。伊フィアットと米クライスラーの統合会社)による仏ルノーへの統合提案の現地報道が流れたのは5月25日(現地時間)のこと。日産上層部でその情報が共有されたのは、「第一報が入る2日ほど前」(日産幹部)のことだった。

 虚を突かれた日産とは対照的に、ルノーや仏政府は事前にFCAと示し合わせていた公算が大きい。

 27日、FCAがルノーに正式に経営統合を申し入れるや否や、フランスのル・メール経済・財務相が統合に前向きなメッセージを発信したり、ジャンドミニク・スナール・ルノー会長が来日したりと、どこまでも手際がいい。国を越えた大型再編を、絶妙なタイミングで仕掛ける欧米メーカーのしたたかさをまざまざと見せつけられた。

 平時ならば、FCAの統合提案は難航するはずだった。2018年12月の通期決算では過去最高の営業利益を記録していたが、状況は暗転。19年1〜3月期は、当期純利益が前年同期比46.6%減の5億0800万ユーロ(約623億円)となり急ブレーキがかかった。お膝元の欧州事業が赤字に転落し、実態は、「ジープ」など米国向け大型車偏重の一本足打法だ。

 これまでも、手詰まりを再編で乗り切ってきたFCA。「身売り話は随分前からあり、その相手は市場が重複しない中国メーカーくらいしかないと踏んでいた」と日産幹部が言うくらい、パートナー探しは暗礁に乗り上げていた。

 そんな折、FCAに自分を高く売ることができる千載一遇のチャンスが訪れた。昨年11月のカルロス・ゴーン氏の逮捕以降、くすぶっていた日産とルノーの対立が決定的になったことだ。ルノーが望む(日産との)経営統合交渉は遅々として進まなかった。

 FCAは一計を案じた。仮に、ルノーと統合交渉を進めることができれば、身売りに成功するばかりではなく、「資本構造ではルノーの傘下にいる日産・三菱自動車とのアライアンス交渉でも主導権を握ることができる」(自動車メーカー関係者)。

 統合提案を受けた側のルノーにとってみればどうか。

「日産の業績改善を優先すべきだ。経営統合を検討する時期にない」(西川廣人・日産社長)として、統合の検討すら拒否してきた日産のかたくなな姿勢にルノーは業を煮やしていた。

 ルノーにとってFCAによる提案は、日産を自動車再編という土俵に引き込むための“魔法のつえ”に見えたことだろう。

 20年来のパートナーに対しては、のらりくらりと統合議論を先送りできた日産だが、FCAによるルノーへの正式提案となると話は別だ。日産が連合するかどうかの判断はともかく、FCA・ルノー連合がルノー・日産アライアンスに与える影響を精査せざるを得ない。日産の退路は断たれたのだ。


拡大https://dol.ismcdn.jp/mwimgs/e/e/-/img_ee7170c8e5eb32dcd0d38c18fc7b3f7d330376.jpg

不平等条約見直しは日産にとってのチャンス

 翻って日産がこの巨大連合に参加するメリットはあるのだろうか。FCAによる提案書をベースに考えてみたい。

 ルノーとFCAの既存株主は、それぞれ50%ずつ統合新会社に出資する。その場合、日産はルノー株式の15%しか保有していないので、新会社の持ち分はわずか7.5%。役員も1人しか送れず、新会社への影響力は弱い。

 その一方で、1999年に、ルノーに救済されたときに結ばれた“不平等条約”を見直すチャンスとなるかもしれない。資本構成の変更はその最たる例だ。

 新会社誕生により、仏政府がルノーを通じて日産の経営に介入できる「仏フロランジュ法」や、ルノーが日産に上級幹部を送り込める「RAMA(日産とルノーのアライアンス基本合意書)」をほごにできるよう交渉する手はある。

 もっとも、本質的なビジネスの統合効果については、“眉唾もの”と言わざるを得ない。

 FCAはルノーとの統合で世界3位の販売台数870万台(日産や三菱自を含まず)となり、日産・三菱自の参加を強制しないとしている。だが、提案の中身を見れば、FCAが狙っているのは、ルノーの背後にいる日産の技術や商圏であることは明白だ。

 FCAは年間50億ユーロ(約6130億円)のシナジーのうち、購買で4割、R&D(研究開発)の効率化で3割、生産効率等で2割を創出する見積もりだ。この試算には、日産の台数規模をカウントしている上、世界で最も厳しい欧州の環境規制をクリアするには、日産の電動化技術はFCAにとって必要不可欠なのである。

FCAの合理化は日産参画の大前提

 それでも日産にとって、1500万台という規模が魅力であるのは確かである。

 だが、「規模のメリットを享受するには、FCAやルノーの合理化が大前提」(日産幹部)だ。

 19年3月期決算で前年比44.6%減の大減益決算となった日産。その要因の一つには、ルノーとの協業というお題目のために戦線を広げ過ぎたことがある。

 08年のインド、09年のロシア、10年のタイ、14年のブラジル、メキシコ──。この10年で日産は10以上の大型生産ラインを立ち上げた。リーマンショック以降に設備投資を一時凍結し、メキシコ・米国工場等への投資にとどまるトヨタ自動車とは対照的だ。

 14年と18年の販売台数を比較して、26.6%も増えたルノー・日産・三菱自連合に比べて、トヨタの増加率はわずか3.3%、それでも、トヨタは19年3月期に売上高30兆円超え、営業利益率8%超えの数字をつくってきた。

 目下のところ、日産は過剰な生産設備やルノーとの中途半端な機能統合にメスを入れ始めている。

 FCAの提案では、統合による工場閉鎖はしないとしている。だが、FCAやルノーのリストラなき日産の合流は、「拡大路線をまい進したルノーとのアライアンスの轍を踏む」(アナリスト)ことになる。膨張に膨張を重ねるアライアンスは、強者連合にはなり得ない。

 “蚊帳の外”に置かれた日産が、新連合で強い交渉力を発揮できるのかどうかは疑問だ。

 日産・ルノー間の隙間風に付け込んで大型再編を仕掛けるFCA。直接交渉が無理ならば、再編という荒波を利用して主導権を握ろうとするルノー。欧米メーカーは、生き残るために本気の大技を繰り出してきている。

トヨタとの提携はストッパーになり得る

「お互いに経済合理性がないとアライアンスはうまくいかない」と正論ばかりを振りかざす日産は、百戦錬磨の再編巧者に、太刀打ちできないのかもしれない。

 万事休す──。日産が再編の大きなうねりに巻き込まれる背景には、日本の自動車産業を監督する経済産業省のふがいなさもあろう。政府と企業が一体となったフランスとは大違いだ。

 もはや、欧米勢による日産争奪をストップできる存在は、産業競争力と政治力を兼ね備えたトヨタくらいしか残されていないのかもしれない。

 電気自動車など日産の強い分野でトヨタと提携関係を結ぶことができれば、日産を狙う欧米勢に大きなプレッシャーをかけられる。

 だがそんな構想に、日産幹部は「ルノーに対する日産の交渉力は強い。トヨタを含めて競合に助けを求めることはあり得ない」と反発する。日産の孤独な戦いは続きそうだ。

185. 中川隆[-9733] koaQ7Jey 2019年6月09日 12:02:57 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2719] 報告

2019年06月09日
ルノー・フィアット破談で、日産ルノー連合も解体に近づいた

マクロンはFCAとルノーの新会社をフランス政府の所有物にしようとした

連合を続けると日産と三菱もフランス政府の所有物になり、工場や本社もフランスに移転する。


画像引用:https://static.euronews.com/articles/758409/1024x538_758409.jpg

FCAとルノーの統合は破談

FCA(フィアット・クライスラー)は19年5月27日にルノーとの経営統合案を公表し、一旦は合意した。

5月5日に両者は合意し取締役会で承認するばかりとなったが、6日の朝に決裂しFCAは統合を撤回した。

統合に反対したのはフランス政府の役員で、判断を延期つまり統合しないよう求めた。




フランス政府はルノー株の15%しか保有していないが、国内法で議決権を30%にしているので、役員の3割は政府が送り込んだ人物が占めている。

事実上の親会社であるフランス政府は、合意案に対して無理難題を押し付けてきた。

無理のその一は新会社の本社をオランダからフランスに移転することで、本社がフランスにあると政府の議決権が2倍になる。


取締役ポストやルノー株主としての権利と報酬、統治権がフランス政府の物となる事、フランス工場で生産することなども求めたという。

フランス政府は「ルノーの所有者」としての権利を持ち続ける事を望み、むしろタダで世界最大の自動車メーカーのオーナーになろうとした。

フランス政府がルノーを買収した時は一応(はした金を)払ったが、今回はそれすら払わない。


FCAの提案はルノーと同社が半分ずつ株を持ち合い、フランス政府の保有株は希釈化され7.5%になるとしていた。

本社はフランス国外なのでフランス政府の議決権は2倍にならず、比較的自由なオランダの無国籍企業という位置づけになる筈だった。

今回の騒動でフランス政府には「資本主義」はなく、中国共産党や北朝鮮と同レベルなのが明らかになった。

フランス政府の強欲がグループを解体させる

日産に対してもフランス政府は「日本から日産を奪い取る」事しか考えていない。

その日産はFCAの統合案に対して一定の評価はしたものの、賛成はせず事実上反対した。

FCA提案では現在日産に対してのルノーの保有株40%は変わらないのに、日産の持つルノー株は希釈化され7.5%になってしまう。


これではルノーの属国から殖民地に転落するような事で、日産が独立する可能性はなくなる。

日産はルノー株の保有比率を15%から25%に増やすと、ルノーの日産への保有株と相殺されて対等な関係になる。

ルノーの時価総額は156億ユーロ(1.9兆円)なので、たった1900億円分のルノー株を取得するだけで日産は「殖民地」から抜け出せる。


おそらく日産は今すぐそうしたいが、ゴーン騒動から販売が激減していて大きく動ける局面ではない。

日産がルノー株を取得するには金融機関の支援が必要だが、前年比大幅減の現状では理解を得にくい。

発表と同時に日産株が下落したり、さらに販売が減少する可能性があるので、日産としてはフランス政府が株を譲渡するのに期待している。


ところがフランス政府は自らの権力を手放すつもりがないのが判明し、どん詰まりになっている。

また数か月後にルノー日産をめぐる大きな動きがあり、その時グループは解体されるか逆に統合に動くでしょう。
http://www.thutmosev.com/archives/80067255.html

186. 中川隆[-9468] koaQ7Jey 2019年6月19日 16:03:00 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3010] 報告

2019年06月19日
ルノーとフランス政府の関係悪化 「国営自動車企業」の不安定さ

マクロンはルノーと日産を、支持率を上げる道具としか見ていないようだ

画像引用:https://s3.reutersmedia.net/resources/r/?m=02&d=20190223&t=2&i=1359559702&r=LYNXNPEF1M0AK&w=1280


フランス政府とルノーの関係

ルノーは何度も国営化されたり民営化されたりし、現在は日本の郵便局みたいな存在になっている。

郵政3事業は民営化されたが株式の過半数を政府が保有している国営企業で、経営に政府が介入している。

ルノー株の政府保有比率は15%だがフランスの法律で議決権は30%あり、もう3%増やすと経営権を握れる。



今は握っていないが「いつでも経営権を握り完全国営化できる」ことで、国営企業のように国が影響力をもっている。

マクロンが前政権の閣僚だった時からルノー国有化と日産との統合を言い出し、大統領選では公約にした。

日産とルノーを統合して国有化すれば日産工場はすべてフランス政府の所有物になり、フランスに移転できる。


フランスの雇用は増えて日産の優れた技術はフランスの物となり、ドイツに匹敵する自動車大国になる。

こういう青写真を示して大統領になったマクロンは、大統領就任後に日産統合を強力に推し進めた。

日産会長のゴーンは自分の身が危うくなるので統合に反対だったが、統合後の身分保障と引き換えにあっさり寝返った。


ゴーンが裏切って統合賛成に回ったのを見た日産の日本人幹部は、旧通産省・現経産省に泣きついて統合を止めるよう依頼した。

経産省は官僚コネクションで東京地検に働きかけ、特捜部はゴーン逮捕に踏み切った。

これがゴーン逮捕までの経過で、フランス政府のごり押しと日産の反発が原因でした。


ところが最近になってルノーとフランス政府の関係も険悪なものになっています。

政府介入でルノーは世界の孤児になる

ルノーと日産統合のごり押しに日産が反発しているのだが、これはルノーにとって経営を不安定にする事でしかなかった。

加えて19年5月末にFCA(フィアット・クライスラー)から合併の申し込みがあり、フランス政府が拒否して破談になった。

FCAの提案では互いに50%の相手株を保有し、本社はオランダに移転し(FCA本社はオランダ)フランス政府を排除するものだった。


オランダは欧州におけるパナマのような位置づけで、国家に縛られたくない欧州企業が良く本社を置いている。

フランス政府はFCAに本社をフランスに置き、フランス政府の議決権もそのまま、フランス工場での生産保証などを求めた。

フランス政府は新会社の雇用や賃金や有給休暇まで保証するよう要求したと言われている。


これだとFCAを統合した新会社丸ごと「フランス国有化」されてしまうので、当然FCAは拒否しました。

ルノー日産連合介入に続いてFCAとの連合も破談にしたフランス政府に、株主やルノー側から強い反発がでている。

このままでは日産は日本政府の支援を受けて連合から離脱しかねないし、ルノーは世界の孤児になりかねない。


6月にルノーは再び日産に経営統合を要求し人事案を拒否したが、フランス政府閣僚は逆に「日産の保有株を減らしても良い」と発言した。
http://www.thutmosev.com/archives/80162782.html

187. 中川隆[-9162] koaQ7Jey 2019年7月09日 13:59:00 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3521] 報告

2019年07月09日
日産がルノーとの資本見直し検討 秘策はあるか

日産は10%ルノー株を買えば独立できる、ルノーは日産を統合すれば独立防止できる


画像引用:日産、独立性に懸念 仏政府、ルノー通じ介入も(1/2ページ) - 産経ニュースhttps://www.sankei.com/economy/news/181121/ecn1811210002-n1.html


フランスの統合要求を日本政府は門前払い

ゴーン逮捕で動き出した日産とルノーの再編だが、日産が再び独立に向けて動いている。

19年6月の日産株主総会で西川社長は、ルノーとの資本関係見直しに言及し、突っ込んで議論していくと語った。

この株主総会前には日産が出した人事案をルノーが拒否して修正する一幕もありました。




日産案は企業改革のため指名、監査、報酬の3委員会を設置するが、9人以上のうちルノーから委員一人しか選出しなかった。

ルノーと協議して2人に増やしたのだが、これは最初から想定していた妥協だった気もします。

日産は取締役11人のうちルノーから2人選出しているので、委員会が一人はいかにも少ない印象を受けた。


日産株主総会は大阪G20の直前に行われ、ルノー会長やフランス政財界の大物、マクロン大統領も来日した。

マクロンは日仏首脳会談でルノーと日産の関係強化が必要と、間接的に安倍首相に統合承認を求めてきた。

安倍首相は議論に応じない姿勢を見せ、事実上日本政府は拒否した格好になる。


マクロンはこれまでにも、何度も安倍首相や日本政府に同様の働きかけをしてきたが、日本側は相手にしない態度を通している。

日産としては日本政府の後押しを受けて、統合拒否やルノーからの独立を求めるでしょう。

だがルノーと日産はそもそもどういう関係になっているのでしょうか。

ルノー株10%の攻防

ルノーは日産株の40%以上を保有し、日産はルノー株の15%しか保有していないので、事実上ルノーが日産を支配している。

ところが日本の国内法では、日産がルノー株を25%取得すれば、ルノーの日産への議決権は消滅する。

ルノーの時価総額は161億ユーロで現在の為替レートだと2兆円未満、その10%は1960億円に相当します。


2000億円に色をつけて3000億円ほど出せば日産は晴れてルノーの植民地から独立国に復帰できる。

そうはさせまいと統合したいのがフランス政府で、ルノーは日産との親子関係を続けたい。

ルノーは実質赤字経営だったが、暇なので日産車をルノー工場で生産して納入していました。


それは良いのだがルノーは親会社の立場を利用して、生産した車を高額で日産に買い取らせ、赤字補填をしていたとされています。

ルノーにはゾエというEVがあるが、これは日産リーフからタダで技術を移転していました。

ルノーと日産は共同開発や車体の共通化と美しく言っているが、実態はルノーが日産の技術を盗んでいます。


さらにルノーが日産を統合すれば日産本社はルノーに移転し工場や設計や研究所などもフランスに移転します。

日本は全てをフランスに盗まれて空っぽになるので、日本政府が認められる筈がないのです。

日産の最終兵器はルノー株10%の追加取得ですが、それを公言したら両国政府を巻き込んだ経済戦争に発展します。


独立か統合かをめぐって日産とルノー、日本とフランスの攻防が続くでしょう。
http://www.thutmosev.com/archives/80336843.html

188. 中川隆[-8852] koaQ7Jey 2019年7月28日 10:35:03 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3867] 報告

2019年07月28日
日産が実質赤字に転落 ゴーンとルノーの悪事とは


こういうデザインはフランス人のセンスなんだろうか(日産 ジューク)


画像引用:日産:ジューク [ JUKE ] コンパクトカー | 外観・内装https://www-asia.nissan-cdn.net/content/dam/Nissan/jp/vehicles/juke/1808/exterior_interior/juke_1808_exterior_interior_01.jpg.ximg.l_12_m.smart.jpg

日産が実質赤字に転落

日産は2019年4月から6月期に世界販売6%減、営業利益が前年比98.5%減の約16億円と、ほぼゼロに沈んだ。

16億円はおそらく会計上の「演出」で赤字を防いだのであり、実質的には赤字だった可能性が高い。

売上高は12.7%減の約2.3兆円、売上高に対する営業利益率は0.1%と、前年の4%から大きく落ち込んだ。




説明ではゴーンが逮捕された影響で世界的に販売が落ち込んだとされているが、腑に落ちない。

販売減はアメリカ、日本、欧州と全世界で起きているが、「ゴーンが逮捕されたから日産を買わない」というのは聞いたことがない。

またアメリカでの販売減が大きいという説明もおかしく、全世界で6%減だが米国は3.7%減なので、アメリカではむしろ健闘している。


中国ではわずかに増えたが同じ期間にトヨタ、ホンダは大幅増だったので、実質マイナスに近い。

日産は欧州で前年比24%減と苦戦しているが、同じ期間にトヨタは0.3%増、欧州首位のVWは4.1%減だった(1月から6月)

特にトヨタとの差は開くばかりでホンダにも水を開けられ、全世界で日産のひとり負け状態になった。


おかしいのはゴーンが買収した三菱自動車の販売は好調で、欧州では13.5%増だった。

三菱自動車の4月から6月の世界販売台数は前年比2%増だが、営業利益率は86.3%減の39億円となった。

中国・米国・欧州の販売不振から在庫整理つまり値引き販売した結果、利益がほとんど出なかったようです。

ゴーンとルノーの悪事

ルノー日産はゴーン時代に販売台数だけを追い求め、世界で数が売れる法人向けやリース、レンタカー、営業車などを増やした。

販売の際にもインセンティブ、つまり大幅値引きをして他社より安売りするのが恒例化していた。

ゴーンは数が売れない車に興味を示さず、結果として個人向けの魅力あるヒット車が皆無になった。


加えて親会社のルノーの経営を立て直すため、ルノー車を日産が製造し日産車をルノーが製造するような事をした。

日産が製造するルノー車は安く買いたたき、ルノーが製造する日産車を高く買い取らせる手法で日産の金をルノーに送金した。

おかげでルノーは万年赤字で倒産寸前だったのを立て直したが、日産がつぶれそうになっている。


日産の車種構成もルノーのためのものになっていて、例えば日産フェアレディZの中身はルノーとなっている。

ルノーはF1で数々の勝利を得てきたが、それは欧州メーカーの談合でルールを決めているからで、ルノーが優れているからではない。

例えば来年のF1のルールを決めるのに、ルノーとポルシェとフェラーリ、メルセデスの幹部が出席するが、ホンダやトヨタは決まってから知らされる。


ルノー、ポルシェ、フェラーリ、メルセデスはルール策定そのものに参加し、発表の1年も前からルール変更を知る事ができた。

アメリカや日本のメーカーは彼らが決めたルールをシーズン直前に知らされるので、絶対に勝てない仕組みになっている。


欧州の自動車レースは全てこんな仕組みで守られているから、ルノーやフェラーリのようなメーカーとして2流の会社でも優勝できる。
http://www.thutmosev.com/archives/80514065.html

189. 中川隆[-13326] koaQ7Jey 2020年4月14日 11:49:06 : TGfzBd95kB : Mmt5aUpoY1RKMEk=[8] 報告
「特捜的人質司法」が招いたゴーン被告の逃亡
10時間以上インタビューした郷原さん、新著で指摘 2020/4/14
https://www.47news.jp/47reporters/4716166.html


 前日産自動車会長のカルロス・ゴーン被告(66)=金融商品取引法違反、会社法違反の罪で起訴=が昨年末、レバノンへ逃亡する前後、10時間以上にわたりインタビューした弁護士の郷原信郎さん(65)が15日、新著「『深層』カルロス・ゴーンとの対話―起訴されれば99%超が有罪になる国で」(小学館)を刊行する。同書でゴーン被告は会社法違反の裁判開始が検察側の事情で2021年か22年に延び、接見禁止の妻子とそれまで会えず「大きな失望」と「完全な不公平」を感じて出国したと語っている。郷原さんは十分な証拠がないまま逮捕、起訴し、その後の証拠収集などで時間を費やして裁判が長期化する「特捜的人質司法」が逃亡を招いたと指摘している。(共同通信=竹田昌弘)

レバノンのベイルートで開いた記者会見で汗を拭うカルロス・ゴーン被告=1月9日(ロイター=共同)
■別室へ行くと「検察です。同行してください」
 ゴーン被告は18年11月19日、金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)の疑いで東京地検特捜部に逮捕され、12月10日に起訴されるとともに、会計年度の異なる同じ容疑で再逮捕された。同20日、東京地裁が勾留延長を認めない決定をすると、特捜部は翌21日、会社法違反(特別背任)の疑いでまた逮捕し、昨年1月11日に追起訴した。ゴーン被告が3月6日に保釈され、4月3日に同11日の記者会見を開くと表明したところ、特捜部は翌4日、別の特別背任容疑で4回目の逮捕、同22日に追起訴した。再び保釈されたゴーン被告は12月29日、関西空港から出国し、同31日に「レバノンにいる」と声明を発表した。東京地検は入管難民法違反の疑いでゴーン被告の逮捕状を取っている。

15日刊行の「『深層』カルロス・ゴーンとの対話」。
 郷原さんは元東京地検特捜部検事で「検察崩壊―失われた正義」(毎日新聞出版)や「青年市長は司法の闇≠ニ闘った―美濃加茂市長事件における驚愕(きょうがく)の展開」(KADOKAWA)などの著書がある。ゴーン被告には、個人的な交流がある元参院議員の犬塚直史さん(65)を介し、再び保釈された後にインタビューを申し入れた。インタビューは昨年11月から計5回続き、国内最後は出国2日前の昨年12月27日だった。その後、レバノンにいるゴーン被告からテレビ電話で数回話を聞き、一連の事件と日産での「ゴーン会長追放劇」の深層、日本の刑事司法を巡る構造的問題を明らかにするため、本にまとめたという。
 同書によると、ゴーン被告はまず、18年11月19日の自身の任意同行について、次のように話している(同書からの引用は要旨)。
 プライベートジェット機に乗って午後4時頃に羽田空港に到着し、ターミナルで入国審査を受けた際、係官が「パスポートに異常がある」と言って、私は近くの部屋に連れて行かれた。そこで(特捜部の)関善貴検事から「検察です。質問があります。同行してください」と告げられた。「娘が出口で待っている。電話をかけたい」と言ったが「もう電話は使えません」と言われた。車に乗せられ、左右に人が座った。カーテンで外は見えなかった。
■「奥さんや子供も追及することになる」と検事
 その後、ゴーン被告は東京地検で逮捕された。11年3月期から15年3月期にかけて、自身の報酬は計約99億9800万円なのに、計約49億8700万円と過少に記載した有価証券報告書を関東財務局に提出したという容疑だったが、ゴーン被告は「何を意味するのか分からなかった。当初はストックオプションのことを誤解していると思った」と述べている。
 関検事による取り調べについて「私の主張を聞く耳がない。こちらの論理や説明は聞かない」「つまらないことに罪の意識を抱かせようとする。モーターショーで提供されたスーツをその後着ましたかと聞いてきた。舞台衣装だからその後は着ない。すると『私は若手検察官への講義に行くが、スーツはあてがわれない』と言った。何百万人に見られるモーターショーと若手検察官への講義の違いを説明しなければならないのにあきれる」「(自白させようと)関検事は『こんなふうになると奥さんや子供も追及することになる。早く認めて責任を取ったら家族には何も降りかからないのに』と言っていた。それは録音されているはずだ」と語る。ゴーン被告の妻は特別背任事件の参考人聴取を拒み、特捜部が求めた証人尋問が昨年4月、東京地裁で開かれた。特捜部はその際の偽証容疑で妻の逮捕状を取っている。息子や娘も昨年12月、特別背任事件を巡り、特捜部の要請を受けた米司法当局から事情聴取されている。
 また弁護人の選任を巡り、ゴーン被告は「当日か翌日かわからないが、日産の広報の川口(均・元副社長)に連絡して、弁護士をよこすように言ってくれと伝えた。日産が裏で動いているとは疑っていなかった」と振り返る。結局、ルノーの推薦で元東京地検特捜部長の弁護士らが弁護人となった。「彼のチームは検察と協力することを勧めた。そしたら保釈されるかもしれないと。公判で保釈のために認めたと言えばよいと言われた。あまり説得力のある説明とは思えない」とゴーン被告。当初、検事の質問にはできるだけ答えていたが、弁護人がプロパーの弁護士チームに変わってからは黙秘したという。

保釈され、東京拘置所を出るカルロス・ゴーン被告=2019年4月25日
■四つの事件、起訴内容を全て否認
 ゴーン被告が起訴されたのは、@自らの11年3月期〜18年3月期の役員報酬は計約170億円と決まったのに、計約78億円と記載した有価証券報告書(有報)を関東財務局に提出した=1、2回目の逮捕容疑A個人の資産管理会社が新生銀行との為替スワップ契約で損失を出したため、契約者を日産に変更し、評価損約18億5千万円の負担義務を日産に負わせた=3回目の逮捕容疑Bこのスワップ契約を巡り、信用保証で協力してくれたサウジアラビア人実業家の会社へ、子会社の中東日産から計1470万ドル(約12億8千万円)を送金し、日産に損失を与えた=同C17年7月と18年7月には、中東日産からオマーンの販売代理店「SBA」に計1千万ドル(約11億円)を支出し、うち500万ドル(約5億5500万円)は自らが実質的に保有するレバノンの投資会社「GFI」に送金させ、日産に損害を与えた=4回目の逮捕容疑―とする各事件。
 @について、決まった報酬と有報記載の報酬との差額は、退任後にもらうことが文書で約束されていたなどと特捜部は主張しているのに対し、ゴーン被告は「(記載されなかった未払いの報酬支払いは)誰が決めるのか? 退任後であれば、私は決められる立場にいない。未決済の報酬をどうやってあらかじめ有報で報告するのか」と反論する。Aは「日産に金銭的な損害を負わせないようにして、一時的に担保を提供してもらった(契約の名義を日産にした)。しばらくして契約名義を私に戻し、日産には一切損害を与えていない」(昨年1月8日の勾留理由開示公判)などと主張している。
 Bも「実業家は1470万ドルのうち、1120万ドルは日産のための弁護士費用や市場調査の実費に使い、全て伝票を持っている。実業家の報酬は差額の350万ドル」として、信用保証との関係を否定。CのSBAへの支出は「販売奨励金であり、厳格な社内手続きにのっとって決定され実行された」(ゴーン被告の弁護側予定主張記載書面)とし、SBAからGFIへの送金は「全く事実ではない」とゴーン被告は断言する。四つの起訴内容は全て否認している。
■特別背任の裁判開始は21年か22年、それまで妻子と会えず
 ゴーン被告が出国を決意したのは「二つの出来事があったから」と郷原さんに伝えている。それは何か。
 「一つ目は、裁判官は今年9月に特別背任の公判を始めると約束していたが、突然意向を変えた。理由は検察に言われたから。21年か22年まで延びてしまった。スピーディーな公判を受けるという刑事司法の基本的な原則が全く守られていないことに大きな失望を感じた。二つ目は、妻と息子に会えないことについて何度も変更を要求したが、特別背任の裁判が始まるまで会えないということになった。つまり、21年か22年まで会えないと。完全に不公平だと感じた」

カルロス・ゴーン被告にインタビューし、新著にまとめた弁護士の郷原信郎氏=1月16日、東京都港区(竹田昌弘撮影)
 出国を決意後、想定した成功確率を郷原さんが尋ねたところ、ゴーン被告は「100%成功させる計画を立てたが、予想できない事態が起きることもあることを考慮に入れると75%。しかし、裁判がいつ行われるか、全く先行きが見えず、公平な裁判が受けられる可能性が全く見えてこなかったことから、私はこのリスクを取った」と明かしたという。
 郷原さんはゴーン被告へのインタビュー内容や公判前整理手続きでの検察側、弁護側の主張などから、▽1回目と2回目の逮捕容疑は、会計年度こそ異なるものの「一連の犯罪」と評価されるべきもので、5年度分と3年度分に分けて逮捕、勾留を繰り返したことに重大な問題があった、▽このため、再逮捕後の勾留延長が認められず、ゴーン被告が保釈されそうになったことから、特捜部は証拠が十分に集まっておらず、直ちに立件することは予定していなかったBの事件に着手せざるを得なくなったのではないか、▽Cの事件もBと同様、外国との捜査共助で期待した回答が得られないとみられる中東が舞台で、検察上層部が立件に「慎重姿勢」と報じられていたので、無理をした可能性がある―との見方を示す。
 その上で、ゼネコン汚職を例に「特捜部が起訴した事件では、証拠が希薄な事件であればあるほど、検察官は、公判を引き延ばす方針で臨み、有罪立証が困難な状況になっても補充立証を試みたりして、無罪判決を阻止しようとする。その結果、公判は著しく長期化する」と「特捜的人質司法」を指摘。@以外の裁判開始は21年か22年と通告され、証拠の翻訳や公判の通訳にかかる時間も含めると、BとCの一審にはそれぞれ2年程度はかかり、@とA、その後の控訴審と上告審を考慮すれば、裁判に10年近くかかる可能性が高く、郷原さんは「特捜的人質司法」への絶望がゴーン被告を海外逃亡させたとみている。
■「日産は崩壊に近づいている」

カルロス・ゴーン会長(当時)の逮捕を受け、記者会見に臨む日産自動車の西川広人社長(当時)=2018年11月19日夜、横浜市の本社
 一方、ゴーン被告は日産の経営や西川広人前社長などについても詳細に説明する。
 「業績が悪化していた。西川は(ルノー、三菱自動車との)アライアンス(提携)の会議で頻繁にかんしゃくを起こして、失礼な態度を取っていると聞いていた。自分のポジションとしてのコントロールを失っていき、業績が下がる原因にもなっていた。それが続けば、西川の退陣につながるおそれがあった」
 「西川が自身の職を失うことについて、不安になったことが今回の発端の一つになったと思う」
 「われわれは『不可逆的なアライアンス』という表現を使っていた。統合、HD(ホールディングス)など、さまざまな方法があったが、私は(日産の最高執行責任者に就いた)1999年以来、ずっと統合はだめだと言ってきた。ところが、統合に対する恐怖心があったため、私のHDの提案も好意的にとらえられていなかった。そして日産の業績下落。経営上層部がクビになる恐れを強く感じ始めた。HDだと、全員が今の職を続けられない」

日産自動車の再生計画について記者会見するカルロス・ゴーン最高執行責任者(当時)=1999年10月18日、東京都中央区
 ゴーン被告は日産について「日本の伝統的な形で経営を続けていたら、もう破綻している。それを忘れたら明日はない。今またそこに落ち着こうとして崩壊に近づいている。経営幹部は最終利益に関心が薄く、経済産業省、周囲の関係、OBのことばかり考えている政治屋でしかない。それが99年までの日産にも弊害をもたらしていた」と述べ、郷原さんが最後に日本人に言いたいことを聞くと「まず事実を見据えよ。言われたことをそのまま信じるな。現実を見よ」と語ったという。(了)

https://www.47news.jp/47reporters/4716166.html

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