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[番外地8] 専門研究者のディビット・バーガミニや鬼塚英昭の調査・資料分析に比べると林千勝さんは素人同然 中川隆
1. 2020年9月03日 07:59:08 : jvGCu7fHGg : Lmp2RC5rUmZuMjI=[1]
本文に書いた様に、
・アメリカは一枚岩ではなく、ルーズベルトは共産主義者で反ウォール街
でした。
・太平洋戦争はJPモルガンのエージェントだった昭和天皇が独断で行わせたのがわかっています。
当時、真珠湾の事を知っていたのは昭和天皇ただ一人でした。
http://www.asyura2.com/20/ban8/msg/313.html#c1
[番外地8] 専門研究者のディビット・バーガミニや鬼塚英昭の調査・資料分析に比べると林千勝さんは素人同然 中川隆
2. 2020年9月03日 08:44:13 : jvGCu7fHGg : Lmp2RC5rUmZuMjI=[2]
​ @Mononofu2010
日本最大の売国スパイ=暗号名「ヨハンセン」
太平洋戦争の前夜に日本の対米英戦争を決定した1941.9.6の「帝国国策遂行要領」に関する所謂「御前会議」の内容を細大漏らさず、敵米国の駐日大使に通報していた、日本最大の売国スパイ=暗号名「ヨハンセン」とは吉田茂。元自民党総裁選=麻生太郎の祖父。

また吉田茂元首相の再軍備問題のブレーンだった辰巳栄一元陸軍中将(1895〜1988年)も、米中央情報局(CIA)に「POLESTAR―5」のコードネーム(暗号名)で呼ばれていた

原爆を落とす命令はすべてスティムソンによってなされた。その情報は国務大臣、グルーによって日本の吉田、牧野、樺山、白州のヨハンセングループを通じ貞明皇后に伝わっていた。


1947年の12月、戦時中の首相、東条英機は自らを弁護して証言台に立った。

彼は生贄の羊となることを望んではいたものの、降伏以降、彼への雑言悪態は
限度を越えていた。

中には、天皇自身が、東条の命令不服従の不実を非難しているとさえ報じられていた。あるいは、日本の新聞は、東条が自決しようとして、刀ではなく拳銃を使ったことを、臆病者と呼んでいた。東条の家族は、近所からライ病患者のごとく扱われ、お金にも不自由した。彼の弟は、二ヶ月前、列車中で一袋の米を盗んだとして逮捕されていた1947年の大晦日、東条への直接尋問のなかで、〔木戸の〕弁護人ログマンはこう質問した。

「天皇の平和に対してのご希望に反して、木戸侯爵が行動をとったか、
あるいは何かを進言したという事実を何か覚えていますか?」

 東条 そういう事例はもちろんありません。私が知る限りにおいてはありません。
のみならず、日本国の臣民が、陛下のご意思に反して、かれこれすることはあり得ぬことであります。 いわんや、日本の高官においておや。

ログマン 以上をもって、木戸卿に代わる私の尋問を終わります。

裁判長(ウェッブ) 今の質問がどのようなことを示唆しているかは、
よく理解できるはずである。


 まさしく、それは誰もが知っていたことだった。

そこでキーナンは、彼の証人の切り札たる田中隆吉を、富士山麓の山中湖畔の自宅で休暇中のところより呼び戻し、ただちに巣鴨刑務所の東条に会いに行かせた。 だが東条はそれに応じようとはしなかったので、田中は皇居に行き、木戸の前秘書で
天皇の顧問の後継者、松平康昌に情況を説明した。次いで松平は、同僚の側近たちと相談し、収監中の元内大臣木戸に手紙を送る許可を裕仁よりえた。東条とは隣同士の房にいる木戸は、さっそく東条との話し合いに入った。

彼は東条と護衛の監視下で仕切り越しに長々と話をした。

木戸はまた、 刑務所中庭で運動の際、直接に東条に話しかけ、東条の家族の状況を改善させることを約束した。 小男で近眼の木戸ながら、彼は刑務所の雑務中でも裕仁の代理人であったため、東条は彼の話を無視することはできなかった。 二日にわたって話が交わされた後、ついに東条は折れた。

彼は法廷にもどると、キーナンによる反対尋問の中で、自分が天皇を戦争を始めるよう説得し、それによって、裕仁を自身の気持ちに反して動くように強いさせたかも知れないことを認めるに至った。
https://retirementaustralia.net/old/rk_tr_emperor_13_3_4.htm


東京裁判で収監された東条英機は尋問に答えて、

「我々(日本人)は、陛下のご意志に逆らうことはありえない」と言った。

これは当時としては真実である。

しかし東条のこの発言が宮中に伝えられると天皇は焦ったと言われる。責任が全部自分に来てしまい、自分が絞首刑にされる。

それで天皇は部下を遣わして、東条と軍部に戦争責任を負わせるべく工作をした。

 それから天皇は、なんと東京裁判のキーナン検事に宮廷筋から上流階級の女性たちを提供し、自分が戦犯に指名されないよう工作した。キーナンはいい気になって、しきりに良い女を所望したと鬼塚氏は書いている。

キーナンに戦争の責任は全部東条ら陸軍軍人におっかぶせるからよろしく、との意向を女を抱かせることで狙った。女優・原節子がマッカーサーに提供されたという噂は、噂ではあるが、当時から根強くあったのは有名である。おそらくそういう悲劇が多数あったのだろう。

みんな天皇一人が責任を回避するためであり、東条らが天皇を騙して戦争を指揮したというウソの歴史をつくるためであった。
http://www.asyura2.com/20/ban8/msg/313.html#c2

[番外地8] 専門研究者のディビット・バーガミニや鬼塚英昭の調査・資料分析に比べると林千勝さんは素人同然 中川隆
3. 2020年9月03日 08:57:11 : jvGCu7fHGg : Lmp2RC5rUmZuMjI=[3]
​ @Mononofu2010
僕はディビット・バーガミニや鬼塚英昭の書いたものしか知らないから
この二人が当時の文献を多数引用しているよ

山本五十六の真実D鬼塚英昭氏が発見した日本の秘密−2・26事件
http://www.asyura2.com/11/cult8/msg/700.html

鬼塚 英昭: 本 - Amazon.co.jp
https://www.amazon.co.jp/%E6%9C%AC-%E9%AC%BC%E5%A1%9A-%E8%8B%B1%E6%98%AD/s?rh=n%3A465392%2Cp_27%3A%E9%AC%BC%E5%A1%9A+%E8%8B%B1%E6%98%AD

天皇の陰謀 天皇裕仁はかく日本を対西洋戦争に導いた
ディビット・バーガミニ著 松崎元訳
https://retirementaustralia.net/old/rk_tr_emperor_02_contents.htm
http://www.asyura2.com/20/ban8/msg/313.html#c3

[リバイバル3] 株で儲ける方法教えてあげる(こっそり) 新スレ 中川隆
340. 2020年9月03日 09:12:58 : jvGCu7fHGg : Lmp2RC5rUmZuMjI=[4]
平野憲一の株のお話 2020.09.03 いよいよ2万3300円が固まる!
http://kasset.blog.fc2.com/

 2日のNY株。
 ダウは454.84ドル高の2万9100.50ドル、ナスダックも116.77ポイント高の1万2056.44と大幅続伸。ダウは6カ月ぶりに終値で2万9000ドル台を回復し、ナスダックは4営業日連続で終値の史上最高値を更新しました。NY株は絶好調です。NYSE出来高は9億4192万株。
このようにこの日の多くの指標は、中途半端なものでしたが、追加緩和期待で市場はじりじりと上げ続けました。

 日本株。
 寄り前に発表された8月マネタリーベース(月末残)は、7月末の576兆3027億円に対し582兆8590億円としっかり増えていましたが、NY株の好調さに比べ軟弱な1日でした。さすがに14時過ぎからはNY株先物高を見ながらじり高となり、日経平均引けは109円高で2万3200円台は確保しました。


 今日はNY株高に釣られ、「出遅れ日経平均」CME先物も2万3500円で帰ってきました。これで上値トライの基本となる2万3300円台が固まればいよいよ2万4000円抜けが見えてきます。

なぜ2万3300円にこだわるかと言うと、投資家は目標を抜いただけでは安心できませんが、乖離率が1%以上になると安心します。

それは日々線が移動平均を抜くときに大きく現れます。ダマシの可能性が減るからです。

この投資家心理は移動平均だけでなく、株価が目標を抜いた時も同じです。
「下値2万3000円が決まった」と実感するのは計算上1%上の2万3230円ですが、投資家の意識の中で起こる事でキッチリ計算されて起こる事ではありませんので、相場巧者の多くが、投資家が1%以上を実感するのは2万3300円と見ているからです。
下値が確認されれば上に行くしかありません。
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/822.html#c340

[リバイバル3] パイオニア Exclusive M5 中川隆
28. 2020年9月03日 10:06:28 : jvGCu7fHGg : Lmp2RC5rUmZuMjI=[5]
Mr.トレイルのオーディオ回り道 サブシステムのレイアウト変更
2020年09月03日
https://blog.goo.ne.jp/nishikido2840/e/cf4a8e2fa69e832b93ddd27f47acf951


サブシステムの機器のレイアウト変更をしました。目的はC3+M4の正規の活用と機器の安定性やケーブル類の充実の為です。ほぼNo2グレードの電源ケーブルとラインケーブルで主要な機器の接続が出来ました。プリアンプ3台、パワーアンプ5台、CDP×2台、MD機×2台、DAT×1台、チューナー×1台です。これだけ揃うと壮観です。他に管球パワーアンプ3台が眠っています。サトリのミニプリ+パワーのセットも別室で眠っています。チョッと集めすぎと自分でも思います。

C3+M4間及びCDP-D500間は特別にNo1グレードのラインケーブルにしています。この配置なら使えます。サウンドは極上になりました。

この機器の中で直出し電源ケーブルはSONYのTA-N86×2台とMD機とパイオニアのチューナーだけです。(合計4台)そのうちに電源をインレット化します。インレット化すれば高級な電源ケーブルが使えます。更なる音質アップが出来ます。ちなみにNo2グレード云えど、一般のケーブルに比べ3db程「音量アップ」します。No1ケーブルは更に3db以上アップします。(No2グレードの2倍以上)

私の自作ケーブルはNo2グレードでも市販の30万円クラスのケーブルの性能を超えます。No1グレードは更にその倍以上でしょう。ケーブルのグレードを上げれば「激変」のサウンドが待っています。ケーブルの自作をお勧めします。
https://blog.goo.ne.jp/nishikido2840/e/cf4a8e2fa69e832b93ddd27f47acf951
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/1064.html#c28

[リバイバル3] ケーブル(電線)の世界 中川隆
135. 中川隆[-11535] koaQ7Jey 2020年9月03日 10:07:49 : jvGCu7fHGg : Lmp2RC5rUmZuMjI=[6]
Mr.トレイルのオーディオ回り道 サブシステムのレイアウト変更
2020年09月03日
https://blog.goo.ne.jp/nishikido2840/e/cf4a8e2fa69e832b93ddd27f47acf951


サブシステムの機器のレイアウト変更をしました。目的はC3+M4の正規の活用と機器の安定性やケーブル類の充実の為です。ほぼNo2グレードの電源ケーブルとラインケーブルで主要な機器の接続が出来ました。プリアンプ3台、パワーアンプ5台、CDP×2台、MD機×2台、DAT×1台、チューナー×1台です。これだけ揃うと壮観です。他に管球パワーアンプ3台が眠っています。サトリのミニプリ+パワーのセットも別室で眠っています。チョッと集めすぎと自分でも思います。

C3+M4間及びCDP-D500間は特別にNo1グレードのラインケーブルにしています。この配置なら使えます。サウンドは極上になりました。

この機器の中で直出し電源ケーブルはSONYのTA-N86×2台とMD機とパイオニアのチューナーだけです。(合計4台)そのうちに電源をインレット化します。インレット化すれば高級な電源ケーブルが使えます。更なる音質アップが出来ます。ちなみにNo2グレード云えど、一般のケーブルに比べ3db程「音量アップ」します。No1ケーブルは更に3db以上アップします。(No2グレードの2倍以上)

私の自作ケーブルはNo2グレードでも市販の30万円クラスのケーブルの性能を超えます。No1グレードは更にその倍以上でしょう。ケーブルのグレードを上げれば「激変」のサウンドが待っています。ケーブルの自作をお勧めします。
https://blog.goo.ne.jp/nishikido2840/e/cf4a8e2fa69e832b93ddd27f47acf951
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/757.html#c135

[リバイバル3] 音がわからないアホ・オーディオマニアが良く引用する「オーディオの科学」の何処がおかしいか 中川隆
48. 中川隆[-11534] koaQ7Jey 2020年9月03日 10:09:14 : jvGCu7fHGg : Lmp2RC5rUmZuMjI=[7]
Mr.トレイルのオーディオ回り道 サブシステムのレイアウト変更
2020年09月03日
https://blog.goo.ne.jp/nishikido2840/e/cf4a8e2fa69e832b93ddd27f47acf951


サブシステムの機器のレイアウト変更をしました。目的はC3+M4の正規の活用と機器の安定性やケーブル類の充実の為です。ほぼNo2グレードの電源ケーブルとラインケーブルで主要な機器の接続が出来ました。プリアンプ3台、パワーアンプ5台、CDP×2台、MD機×2台、DAT×1台、チューナー×1台です。これだけ揃うと壮観です。他に管球パワーアンプ3台が眠っています。サトリのミニプリ+パワーのセットも別室で眠っています。チョッと集めすぎと自分でも思います。

C3+M4間及びCDP-D500間は特別にNo1グレードのラインケーブルにしています。この配置なら使えます。サウンドは極上になりました。

この機器の中で直出し電源ケーブルはSONYのTA-N86×2台とMD機とパイオニアのチューナーだけです。(合計4台)そのうちに電源をインレット化します。インレット化すれば高級な電源ケーブルが使えます。更なる音質アップが出来ます。ちなみにNo2グレード云えど、一般のケーブルに比べ3db程「音量アップ」します。No1ケーブルは更に3db以上アップします。(No2グレードの2倍以上)

私の自作ケーブルはNo2グレードでも市販の30万円クラスのケーブルの性能を超えます。No1グレードは更にその倍以上でしょう。ケーブルのグレードを上げれば「激変」のサウンドが待っています。ケーブルの自作をお勧めします。
https://blog.goo.ne.jp/nishikido2840/e/cf4a8e2fa69e832b93ddd27f47acf951
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[近代史4] 安井章のアンプ _ いくら音が良くても日本人が設計したアンプは売れない 中川隆
1. 2020年9月03日 10:40:06 : jvGCu7fHGg : Lmp2RC5rUmZuMjI=[8]
2020年07月06日
安井章氏が亡くなっているようだ


OCLアンプ、2SC1000使用のプリアンプなんてのでお仲間と、徒党を組んで競い合っていた頃の、雑誌で見るリーダー格だった。 

物言いがうっとおしい金田氏の登場で、益々面白くはなったが、回路理論で論理に破綻を来しがちだった金田氏を疎ましく思ったものだ。

真空管アンプの素晴らしさを知り、無線で混変調の理論的裏付けもあったことから高次成分が多い半導体を忌避することになり、仰ぎ見る先輩は浅野勇氏になっていった。 

2A3 AB1級PPで2A3が疲弊していく様を見、また、非力な71A A級PPに完全に負ける経験を経て、A級PP動作に落ち着き、オーディオ再開後、独立点火に舵を切った。 

とまれ、過渡応答特性に切り込んだセンス抜群の安井章氏は忘れがたい恩師であり、逝去の報に接し寂しさを拭えない。 すぐじゃ困るけど、そのうち、会いに行きますって。
https://smcb.jp/diaries/8292659

http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/530.html#c1

[近代史4] 安井章のアンプ _ いくら音が良くても日本人が設計したアンプは売れない 中川隆
2. 2020年9月03日 10:43:07 : jvGCu7fHGg : Lmp2RC5rUmZuMjI=[9]
2020 年 6 月 14 日
コロナウィルス騒ぎで自宅で過ごす時間が増え、アンプ作りより音楽を聞くことに比重を移して日々過ごしていたが、MJ 無線と実験2020年7月号で安井章氏の訃報を知り、安井氏が発表された何かを作ろうと思い立った。

遺作は 35W パワーアンプだと思うが、近年 15W パワーアンプを製作したので 2018
年 11 月号、12 月号で発表された無帰還ディスクリートコントロールアンプを作成することにした。


無帰還ディスクリートコントロールアンプ作成レポート(2020年8月15日更新)
http://myaudio.sakura.ne.jp/CR%E5%9E%8BEQ+Control%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%97.pdf

趣味の自作半導体アンプ
http://myaudio.sakura.ne.jp/

http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/530.html#c2

[近代史5] ニュースは最初からすべてマスコミを経営する資本家が流すフェイクだった 中川隆
1. 2020年9月03日 12:06:12 : jvGCu7fHGg : Lmp2RC5rUmZuMjI=[10]
2020.08.24
心理操作が切り開く殺戮と破壊への道
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202008240000/

 コマーシャルの目的は、商品を買いたいという心理を引き起こすことにある。そうした商品の中には戦争も含まれている。人びとが戦争を望むように仕向けるわけだ。心理操作の「民間委託」とも言えるだろう。


 民間企業が心理操作で戦争への道を演出した一例は、1990年10月10日にアメリカ下院の人権会議という非公式の集まりで行われた「ナイラ」なる女性の証言。クウェートの病院で働いていた看護師を名乗り、イラク兵が保育器を盗んで多くの赤ん坊を殺したなどと主張、好戦的な雰囲気を作り出す一因になった。


 この「証言」を演出したのはヒル・アンド・ノールトンというアメリカの広告会社で、雇い主はクウェート政府。イラク軍の残虐行為を涙ながらに語った少女はアメリカ駐在クウェート大使だったサウド・アル・サバーの娘、ナイラ・アル・サバーだった。勿論、イラク軍がクウェートへ攻め込んだ当時、ナイラは現場にいない。


 この嘘を真に受けた「善良なる市民」はイラクへの先制攻撃を後押しすることになり、子どもを含むイラク人が殺されることになる。2006年10月にイギリスの医学雑誌「ランセット」はジョンズ・ホプキンズ大学とアル・ムスタンシリヤ大学の共同研究による調査報告を掲載、それによると、2003年3月から2006年7月までの間に65万4965名以上のイラク人が死亡、そのうち60万1027名は暴力行為(要するに戦闘)が原因だという。イギリスのORB(オピニオン・リサーチ・ビジネス)は2007年夏までに94万6000名から112万人が、またNGOのジャスト・フォーリン・ポリシーは133万9000人余りが殺されたとしている。


 ソ連が消滅した直後の1992年2月、アメリカ国防総省ではDPGが作成された。国防次官だったポール・ウォルフォウィッツが中心になって書き上げたことからウォルフォウィッツ・ドクトリンとも呼ばれている。


 ライバルのソ連が消えたことでアメリカは唯一の超大国になり、単独で行動できる時代が到来したとネオコンは考えた。そうした状態を維持するため、ソ連のようなライバルが再び出現することを阻止しようとしたのだ。潜在的なライバルとしてネオコンが想定したのは旧ソ連圏、西ヨーロッパ、東アジアなど。特に重要視したのは中国だ。力の源泉であるエネルギー資源を支配するため、南西アジアも重視された。


 ネオコンはまずユーゴスラビアの解体し、セイルビア勢力を弱体化させようとする。1990年代の前半からアメリカの有力メディアやジョージ・ソロスと関係が深いHRW(ヒューマン・ライツ・ウオッチ)は偽情報を広めながらユーゴスラビアへの先制攻撃を主張していたが、ビル・クリントン政権は戦争に消極的。状況が変化したのは国務長官がクリストファー・ウォーレンからマデリーン・オルブライトへ交代した1997年からだ。


 NATOは1999年3月にユーゴスラビアへの軍事攻撃を開始、4月には空爆でスロボダン・ミロシェビッチの自宅を破壊、5月には中国大使館も爆撃されている。いうまでもなく、多くの建造物が破壊され、多数の市民が殺された。この戦争からコソボ紛争も生まれる。コソボの反セルビア勢力が宣伝のために雇った会社がルダー・フィンだ。


 有力メディアや広告会社はターゲットを悪霊化する仕事をしているわけだが、実際に事件を引き越すこともある。例えば、1985年にイスラエルの情報機関、モサドは「偽装テロ」を実行している。アキレ・ラウロ号事件だ。


 イスラエルの情報機関ERD(対外関係局)に所属していたアリ・ベン-メナシェによると、工作にはモハメド・ラディ・アブドゥラなる人物が利用されている。この人物はヨルダン軍の大佐だったが、ヨルダン軍によるパレスチナ人虐殺に反発、ロンドンへ移住していた。そこで一緒にビジネスを始めたアンソニー・ピアソンはイギリスの特殊部隊SASの元将校で、イスラエルともつながっていたころからラディはモサドに操られることになる。


 イスラエルの命令はラディを介してアブル・アッバスなる人物に伝えられる。アッバスはシチリア島のドンから資金を得ていると思っていたようだ。そのアッバスが編成したチームが客船のアキレ・ラウロ号を襲撃したのだ。この襲撃はイスラエルにとって格好の宣伝材料になった。


 アメリカやイスラエルは「ジャーナリストの死」を求めることがある。その犠牲者になった可能性があるひとりが2012年8月にシリアのアレッポで殺された​山本美香​。彼女は反政府軍(実態はアル・カイダ系武装集団)のFSA(自由シリア軍)に同行して取材していたようだ。


 シリアを取材する記者の多くはトルコから密輸ルートを使い、シリアへ入国しているようなので、それだけでも危険が伴う。しかもFSAはジャーナリストの死を望んでいる節がうかがえる。


 イギリスのテレビ局、チャンネル4のケースも山本の場合と似ている。チャンネル4チームの中心的な存在だった​アレックス・トンプソンによると、彼らは反政府軍の罠にはまり、危うく政府軍から射殺されるところだった​という。取材していたチームを反政府軍の兵士は交戦地帯へと導き、政府軍に銃撃させるように仕向けたというのだ。​イギリスやドイツなどの情報機関から政府軍の位置は知らされているはず​で、意図的だったとしか考えられない。トンプソンたちは危険を察知して逃げることに成功したが、危うく殺されるところだった。今回のケースを彷彿とさせる。


 2012年12月には、NBCニュースの取材チームが同じシリアで拉致され、5日後に解放されるという出来事があった。チームのひとりで主任外国特派員の​リチャード・エンゲルは翌年4月号のバニティ・フェア誌で政府軍と連携している武装勢力が実行したと主張​したが、後にその主張を取り下げ、反シリア政府軍につかまっていたと認めている。


 実は、​エンゲルらが解放された直後から、拘束したのは反シリア政府軍ではないかという報道もあった。​エンゲルも自分たちが携帯していたGPSでNBCの幹部が拉致を察知、その場所が反政府軍の支配している地域であることも認識していたというのだ。しかも拉致したグループと救出したグループの指揮官は一緒。つまり、バニティ・フェア誌の記事は「誤解」ではなく、嘘だった可能性が高いということだ。

 アメリカやイギリスの支配者にとって都合の悪い誰かを批判していた人物が死亡した場合、その誰かが殺したに違いないと単純に叫ぶべきでないということでもある。

https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202008240000/
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/308.html#c1

[近代史5] ニュースは最初からすべてマスコミを経営する資本家が流すフェイクだった 中川隆
2. 2020年9月03日 12:07:58 : jvGCu7fHGg : Lmp2RC5rUmZuMjI=[11]
第一次湾岸戦争時の「ナイラ証言」と「油まみれの水鳥」

アメリカ政府もメディアも、イラク攻撃の世論作りのために露骨な捏造と情報操作をおこなった。世界が、みごとに嵌められてしまった。

「ナイラ証言」というのは、完璧な捏造であることがはっきりしている。ナイラというクウェートの少女が、米公聴会で「イラクの兵士がクウェートの産院の乳飲み子を保育器からだし、次々と床に叩きつけて殺したのを見た」と涙ながらに証言した。

しかし、後にこの少女は、駐米クウェート大使の娘で、ずっとアメリカにいたことが分かった。つまり、証言は真っ赤なウソだった。この証言は、アメリカの広告代理店がシナリオを作り演出したものだった。リハーサルもきちんとしていた。もちろん、スポンサーはアメリカ政府以外にない。ただし、捏造がニューヨークタイムズで暴かれたのは、1年3ヶ月後のことだ。

この「ナイラ証言」が出るまでは、アメリカの世論は反戦が多数を占めていた。しかし、この証言で世論は一気に会戦へと転じた。周到に準備された、たったひとつの捏造が、世論を完璧に逆転させてしまった。しかも、素人の少女のウソ泣きによって。


クウェートから逃げてきたとされる少女の証言だ。そのクウェート人少女は、アメリカ議会の公聴会でこう証言した。

「サダム・フセインの軍隊が病院に乱入して、保育器から赤ん坊を取り出し、床に叩きつけて殺した。私はこの目で目撃した」

 と、少女は涙を流しながら証言した。

 ところが、この公聴会での少女の証言は、真っ赤なウソだった。
 事前にアメリカの広告代理店が綿密なシナリオをつくり、何度もリハーサルをした上での証言だった。当の少女が後に暴露した。

湾岸戦争のときの「油にまみれた水鳥」の映像

 石油の海と化した波打ち際に、全身石油まみれの真っ黒の水鳥が弱々しく立っていた。いや、呆然と立っていたといった方がいいかもしれない。

 当時、メディアはサダム・フセインの「環境テロ」だと大騒ぎした。フセインがわざと油田の油を海に「放出」していると報道された。

環境は破壊され、海の生物が犠牲になっていると。油にまみれた水鳥の映像は、大きな訴求力を持った。水鳥の映像は世界中をかけめぐり、繰り返し放映された。世界中がフセインを「狂気の極悪人」として認識した。このたったひとつの映像が、永遠にフセインのイメージを世界に決定づけたのだ。

 しかし、あの映像はヤラセだった。

 まず原油が海に流れたのは、米軍の爆撃機がイラクのタンカーを撃沈したからだ。アメリカは自分の爆撃の結果を、フセインの環境テロにすり替えたのだ。そしてメディアは、タンカーから流出した油の映像に、水鳥の映像を付け加えて、効果を高めた。日本のメディアは、その映像がおかしいと知りながら、アメリカの大本営発表に沿った報道をした。

 水鳥の命をダシに、イラク市民は爆撃された。
 クジラの命をダシに、日本が爆撃されたら、日本人は納得できるだろうか。


サダム・ フセインが自国民(クルド族)に化学兵器を浴びせた想像を絶する暴君だというイメ−ジを与える宣伝キャンペ−ンがあげられる。私自身もそう信じ込まされていたし、長い間彼のことを何をしだすかわからない怖い存在だと思っていた。

しかし、これもアメリカの巧妙な宣伝が成功したに過ぎない。イラン・イラク戦争の期にイラク領のハラブシャで、イラクとイランとが互いに化学兵器を使い合ったのは確かだが、クルド人を殺した毒ガスはイラン側が所有するシアン化物だった、当時イラクの毒ガスは、マスタ-ドけいのどくがすであっっという。
   検診したトルコの医者が証言している。

しかし、スタンフォ−ド大学フ−バ−研究所特別研 究員松原久子も「アメリカは戦争を望んでいた」(文芸春秋一九九一年五月号)と題した寄稿文でこのことはっ きり書いているが、これに対する反証は出されておらず、今では 定説となっているのである。湾岸戦争後に、米軍は、降参したイラク軍のクウェ−ト陣地に少しでも化学
兵器が残っていないかと躍起になって捜したというが、ついに化学兵器は少しも見当たらなかった。イラクは国家存亡と岐路に立たせられたあの湾岸戦争でも科学兵火は使っていなのである。

http://www.freeml.com/ctrl/html/MessageForm/chance-forum@freeml.com/6841/;jsessionid=0m2cs06w21

悪魔化されるサダム・フセイン

米国は、報道機関の助けを借り、戦争を国民に納得させようと、サダム・フセインを悪魔のような人物に仕立て上げた。イラン・イラク戦争の期間は米国とイラクの問に緊密な外交、経済、軍事の協力があったが、戦争が終って数年すると、サダム・フセインは突然、「ヒットラーより悪い」独裁者となった。

 個人的中傷のほかにも様々な宣伝が行われた。その最初は石油だった。一九九〇年九月十一日、ブッシュは「あまりにも重要な資源をあまりにも残忍な人間に支配させておくことは、許容できるものではなく、今後も許容されない」と述べた。それでも、米国のかなりの人々がこれに同調しなかった。同年十一月十四日付け 「ニューヨーク・タイムズ」 は米政府の新たなアプローチを次のように報じている。

  ホワイトハウスのスピーチ・ライターがブッシュ大統領の湾岸政策について、明瞭に、そして一貫して理解を得られるよう紹介することができず、その結果、本国民の支持をつなぎとめておくことができそうにないことに、(中略)ベーカー国務長官は怒りをつのらせていると言われている。

 湾岸戦争が始まった八月以降、戦闘部隊派遣を正当化する大統領の理由は、「死活的利益」が危機に瀕していることから始まり、侵略による損害を見過ごしてはならない、サダム・フセインはヒットラーより悪い、に至るまで実に網羅均である。

……

 このため、ベーカーは失業という新たな恐怖を持ち出した。「湾岸危機を米国民の生活水準レベルで話すならば、それは雇用問題だと言わせていただきたい。なぜなら、西側の経済的生命線(石油を支配するある国により、さらに言えば、ある独裁者により、世界の経済が不況へと転落すれば、米国民に失業が生まれるからだ)とベーカーは語った。サダム・フセインは今度は、湾岸での米国の支配強化に対してだけなく、米国経済のさらなる悪化に関連しても、非難されるようになった。ただし、米国の景気が実際に悪化するのは、湾岸戦争が終った後のことである。


最も人々の注意を引いて話題となった虚報は、「保育器の報道」である。一九九〇年十月十日、人権に関する議会コーカスにおいて「ナイラ」とのみ紹介された十五才の少女は、イラク兵士が嬰児を保育器から取り出して、「冷たい床の上に置き去りにして死なせる」のを目撃したと主張した。この話は、戦争に向けて突き進むブッシュ政権によってすぐさま利用された。ブッシュはこの話をいくつものスピーチで繰り返し引用し、このようにして三百十二人の赤ん坊が死んだと訴えた。アムネステイー・インターナショナルも一九九〇年十二月十九日のリポートで、この話は真実だと報告した。

 戦闘が終ってみると、保育器の話はまったく信用できないことが分かった。時がたつにつれ、国家安全保障会議や議会で証言を行った証人は、姓名も身分も偽っていたことが判明した。姓名がイサハ・イブラヒムで、身分が軍曹とされた人物は、イブラヒーム・ベハベハニという矯正歯科医だった。先の十五才のナイラという少女は、証言では残虐行為の行われた時に病院でボランティアとして働いていたと言ったが、実は、駈米クウェート大使の娘だった。これらは、十月十日の議会コーカスを、主催した者にとって、既知の事実だったのである。

 アムネステイー・インターナショナルは一九九一年四月、保育器の話を真実とした報告を撤回した。ミドル・イースト・ウォッチは一九九二年二月、保育器の話はイラク軍による大量レイプや拷問と同じく、「明らかに戦時の宣伝工作」である、とするリポートを発表した。

今回の開戦前の国連査察結果からも、ここに抜粋しましたラムぜー氏の見解のごとくに、「イラクの核兵器保有」は、ブッシュ(父子)の捏造である事が判りました。

そして、「保育器の報道」についても、最近ではテレビ放送で、自由クウェート市民との団体が、アメリカの大手広告代理店「ヒルトン&ノートン」に依頼して「駐米クウェート大使の娘」ナイラと名乗らせ作成した「宣伝工作」であったと放映されていました。

ビアーズ次官は完成したばかりの政府広報誌「イラク 恐怖から自由へ」を紹介した。「1988年3月16日、イラク北部の町ハラブジャで、イラク軍の毒ガスにより5000人のクルド住民が死んだ」という内容で、イラク攻撃への支持を訴える意味を込めて、世界中に配布されている。

 冊子には、赤ん坊を背負ったまま道端に倒れる女性や、息絶えた子どもたちの写真が多い。「我々が発信する情報は心を打つ物語でなければ」と次官は言う。ハラブジャ事件にはブッシュ大統領もしばしば言及、「自国民を毒ガスで殺した非道なフセイン政権」の象徴となっている。

 しかし、この事件には実は謎が多い。当時、米中央情報局(CIA)のイラク担当だったステファン・ペレティエ氏(米国の陸軍戦争大学元教授)は「毒ガスはイラクではなくイランのものだった」と主張する。当時はイラン・イラク戦争のさなかで、犠牲者はイランしか持たないシアン(青酸)ガスで死んだ兆候を示していた、というのだ。


 元教授によると、ハラブジャを現地調査した国防総省の情報機関は90年春、部内報告として、クルド人殺害はイランのガスによるものと結論付けていた。ところが、連邦議会の調査委員会は「イラク軍がマスタードガスと神経ガスでクルド人10万人を殺した」と発表し、イラク虐殺説が広まったという。

だが、密室ではなく戸外に散布したガスで一度に10万人も殺せるのか――。首をかしげる専門家も少なくなかった。その後、広報誌のように「5000人」という死者数が多用されるようになったが、昨年10月のCIAの報告書は死者を「数百人」と記し、宣伝用の数字(5000人)と大きな食い違いを見せている。

テレビ放送でも、多くの評論家は、この事実に全く触れずに、“毒ガスを同国民であるクルド人に使用し虐殺した、極悪人のフセインを追放すべし!”と声高に語り、アメリカのイラク侵攻を支持しています。

「多数のメディアが、繰り返し強調する事例はまず疑え」
ということだ。

ソビエト連邦=共産主義=世界の脅威

サダム・フセイン=大量破壊兵器=世界の脅威

タリバーン=原理主義=世界の脅威

「アル・カイーダ」=テロリスト=911、疸阻菌、ロンドン爆破=世界の脅威
・・・etc.


ソビエト連邦も、フセインも、タリバーンも世界の脅威ではなかった。
意図的に強調されてきたにすぎない。
「アル・カイーダ」は実際に存在するのかどうかさえ怪しい。
本当の世界の脅威とは、常套的に情報操作し、平気で他国を爆撃するアメリカ合州国自身ではないのか。


──大量破壊兵器とアルカイダ──

 今回のイラク戦争でも、このウソによるイメージ戦略は大いに発揮された。

 イラク戦争開戦の最大の理由は、
「大量破壊兵器の存在」「フセインとアルカイダのつながり」
 だった。

 この二つの「事実」が、世界中のメディアを使って大宣伝された。狂人フセインを打倒しなければ、世界の安全は脅威に晒される、というように。フセインは世界の脅威、世界の敵になった。すでにフセインのイメージは10年前に定着している。

しかし、「大量破壊兵器の存在」も「アルカイダとの関係」も、ウソだった。

http://blog.goo.ne.jp/leonlobo/c/9596a99dfeb4a0daf5a852d62ea14fa5

マスコミ業界の世界的な中心地であるアメリカでは、マスコミは、開戦後に戦争に協力するだけでなく、政府による戦争開始の策動に協力してきた。アメリカのジャーナリズムの賞として世界的に有名なものに「ピューリッツァ賞」があるが、この賞を作ったジョセフ・ピューリッツァは、1898年にアメリカとスペインの戦争(米西戦争)が始まる原因を作った人である。

 米西戦争は、当時スペイン領だったキューバに停泊中のアメリカの戦艦メーン号が何者かによって爆破沈没され、これをピューリッツァの新聞「イブニング・ワールド」などのアメリカのマスコミが「スペインの仕業に違いない」と煽り、開戦に持ち込んだ戦争である。メーン号が沈没した理由が、故障による自損事故だったことは、後から判明した。

 この米西戦争開始の経緯を見ると、アメリカのマスコミが政府の肝いりで「イラクは大量破壊兵器を持っているに違いない」と煽って開戦に持ち込み、後で、実はイラクは大量破壊兵器を持っていなかったことが分かったという、105年後の2003年に起きたイラク侵攻と、ほとんど同じであることが分かる。

 ピューリッツァとその後の同志たちが巧妙だったのは、自分がやっていた扇動ジャーナリズムを、洗練された知的で高貴な権威あるイメージに変えることを企図し、成功したことである。ピューリッツァは、ニューヨークのコロンビア大学に巨額の寄付を行い、ジャーナリズム学科を創設した。今では、コロンビア大学のジャーナリズム学科は、ジャーナリズムを学ぶ場所として世界最高の地位にあり、ピューリッツァ賞は、世界最高の賞となっている。「ジャーナリスト」は、世界中の若者があこがれる職業になった。

 しかし米西戦争からイラク侵攻まで、「人権」などの一見崇高なイメージを使って敵方の「悪」を誇張し、自国にとって有利な戦争を展開することに協力しているアメリカのマスコミのやり方は、巧妙さに磨きがかかっただけで、本質は変わっていない。
http://tanakanews.com/g0725media.htm
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/308.html#c2

[近代史5] ニュースは最初からすべてマスコミを経営する資本家が流すフェイクだった 中川隆
3. 2020年9月03日 12:09:20 : jvGCu7fHGg : Lmp2RC5rUmZuMjI=[12]
シリアでは2011年3月から戦闘が始まっているが、これはリビア、イラク、アフガニスタ、ユーゴスラビアなどと同じように侵略戦争。1980年代からネオコン/シオニストはイラクのサダム・フセイン政権を倒して傀儡体制を樹立、シリアとイランを分断して潰すという戦略を立てていた。その当時、イラクをペルシャ湾岸産油国の防波堤と認識していたアメリカ支配層の一部、つまりジョージ・H・W・ブッシュやジェームズ・ベーカーはネオコンやイスラエルと対立、それが原因で「イラクゲート事件」が浮上している。

 ブッシュが大統領だった1990年8月にイラク軍がクウェートへ軍事侵攻、91年1月にアメリカ軍を中心とする連合軍がイラクを攻撃している。いわゆる湾岸戦争だ。この戦争でネオコンはフセインを排除するつもりだったが、ブッシュ大統領はその前に停戦、怒ったポール・ウォルフォウィッツ国防次官は、5年以内にイラク、イラン、シリアを殲滅すると口にしていたとウェズリー・クラーク元欧州連合軍最高司令官は語っている。

 イラクがクウェートを侵略したのは、クウェートによる石油盗掘問題のもつれから。その直前にアメリカ政府はイラク軍がクウェートへ侵攻することを容認するかのようなメッセージを出していたが、これは罠だった可能性がある。そのとき、PLOのヤセル・アラファト議長やヨルダンのフセイン国王はフセインに対して罠の疑いがあると警告したのだが、フセインはそれを無視して攻め込んだ。

 軍事侵攻を受け、アメリカ下院の人権会議で「ナイラ」なる少女がイラク軍の残虐性を涙ながらに告発、アメリカで好戦的な雰囲気を高めることに成功したが、この「告発劇」はPR会社のヒル・アンド・ノールトンが演出したもので、主演の少女はアメリカ駐在クウェート大使の娘。つまり、全くの作り話だった。

 この時以来、ネオコンはイラクを乗っ取るチャンスを待っていた。そして2001年9月11日がやってくる。その日、ニューヨークの世界貿易センターとワシントンDCの国防総省本部庁舎(ペンタゴン)が攻撃され、ジョージ・W・ブッシュ政権はすぐにアル・カイダの犯行だと断定する。本ブログでは何度も説明したように、アル・カイダは戦闘員の登録リストにすぎず、そうした武装集団は存在しない。

 攻撃の翌日、ホワイトハウスでの会議に臨んだ対テロ担当のリチャード・クラークを待ち受けていたのは予想に反し、イラク攻撃をめぐる議論だった。どのような口実でイラクへ攻め込むかということだ。そして「大量破壊兵器」を理由にして攻撃することに決まった。イラクが「大量破壊兵器」を保有していないことを知っているブッシュ・ジュニア政権はそれを前提にした攻撃プランを作成、簡単に決着はつくと考えていたようだ。

 しかし、大量破壊兵器をイラクが保有していなくても簡単に戦争は終結しないと考えたのが統合参謀本部。リチャード・チェイニー副大統領やドナルド・ラムズフェルド国防長官たちと将軍が対立、開戦は約1年延びたと言われている。言うまでもなく、将軍たちの見通しが正しかった。

 恐らく正規軍を投入したイラクでの戦法を反省したネオコンは昔の手口を使う。つまりズビグネフ・ブレジンスキーが1979年に始めたゲリラ戦だ。パキスタンの情報機関が主体となる武装勢力を選定、サウジアラビアが資金と戦闘員(大半がサラフ主義者/ワッハーブ派やムスリム同胞団)を供給、イスラエルも協力した。サウジアラビアの情報機関、総合情報庁長官を務めていたタルキ・アル・ファイサルの下で戦闘員を集めていた人物がオサマ・ビン・ラディンだ。

 そのアル・カイダ系武装集団をリビアやシリアに投入、リビアではNATOが空爆、地上ではアル・カイダ系のLIFGが政府軍と戦い、ムアンマル・アル・カダフィ体制を倒すことに成功したが、シリアでは失敗する。NATOを介入させるために偽情報を流したが、その事実が発覚、化学兵器の使用を宣伝したが、それも嘘だということが明らかになってしまった。しかも、地中海方面から発射したミサイルが海中へ落下している。

 この軍事侵略をアメリカの支配層は「独裁者に自由と民主主義を求めて人民が武装蜂起した」と宣伝してきた。途中、嘘だと言うことは次々と明らかにされたが、西側の有力メディアは事実を無視してプロパガンダに徹している。そのメディアを信奉、「造反有理幻想」の中に浸り、侵略軍を「反体制派」と呼んでいる人がまだいるようだ。

 アメリカにもマーチン・デンプシー元統合参謀本部議長やマイケル・フリン元DIA局長のように、アル・カイダ系武装集団やダーイッシュを手先として使うことの危険性を認識し、バラク・オバマ政権の方針に批判的な人もいるが、ヒラリー・クリントンを含む好戦派は意に介していない。現在、威シリアのバシャール・アル・アサド体制を倒し、イランを攻撃したいと考えている。安倍晋三首相はその好戦派と同じことを叫んでいるだけである。
http://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201608050000/
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/308.html#c3

[近代史5] ニュースは最初からすべてマスコミを経営する資本家が流すフェイクだった 中川隆
4. 2020年9月03日 12:09:53 : jvGCu7fHGg : Lmp2RC5rUmZuMjI=[13]
ネオコンが有力メディアを押さえ、宣伝に利用していることは広くしられているが、そのひとつがニューヨーク・タイムズ紙。イラクを先制攻撃する雰囲気作りのため、偽情報を盛んに流していたひとりは同紙のジュディス・ミラーだった。
この人物は第101空挺団に「埋め込まれた」、つまり支配層から認められた記者。

化学兵器、細菌兵器、核兵器に関する極秘施設に関する情報を流し、サダム・フセイン政権が生体実験を行っていると伝えていたが、全て嘘だった。

 アメリカは巨大金融資本が支配する国で、戦争ビジネスはその下に位置し、宣伝部門が有力メディアだ。

現在、TPP(環太平洋連携協定)、TTIP(環大西洋貿易投資協定)、TiSA(新サービス貿易協定)の3点セットで巨大資本が国を支配するファシズム体制へ移行しようとしているが、その新体制も「嘘の帝国」であることに変わりはなく、事実を語ることは反逆と見なされるだろう。
http://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201608090000/
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/308.html#c4

[近代史5] ニュースは最初からすべてマスコミを経営する資本家が流すフェイクだった 中川隆
5. 2020年9月03日 12:11:07 : jvGCu7fHGg : Lmp2RC5rUmZuMjI=[14]
2016.10.04
偽情報を作成、流布するため米国防総省は英国の広告会社へ5億ドル以上を支払って戦争を正当化
 アメリカの国防総省がプロパガンダのため、イギリスの広告会社ベル・ポッティンガーに5億4000万ドル(約550億円)を支払ったと伝えられている。

偽情報を流し、侵略戦争に人びとが賛成するように誘導することが彼らの仕事だ。

 昔から情報機関が行っていることだが、3種類のプロパガンダを実行している。

第1(白色)は発信源を明示したもの、

第2(灰色)は発信源を明示しないもの、

第3(黒色)は事実に反する発信源を示すもので、偽映像の制作も含まれている。


シリアでダーイッシュ(IS、ISIS、ISILとも表記する)が登場した際、斬首など残虐な場面が流れたが、すぐにフェイクだと指摘されていたことを思い出す。

 広告会社が戦争への道を切り開く宣伝を行ったことで有名な例は、1990年8月にイラク軍がクウェートへ攻め込んだ後にアメリカ下院の人権会議(公的なものではない)における少女「ナイラ」の「証言」だろう。


Faked Kuwaiti girl testimony
https://www.youtube.com/watch?v=LmfVs3WaE9Y


 その「証言」によると、アル・イダー病院でイラク兵が赤ん坊を保育器の中から出して冷たい床に放置、赤ん坊は死亡したという。

いかにイラク軍が残虐かを彼女は涙ながらに訴えた。心を動かされた人も少なくないだろう。

が、この「証言」には大きな問題があった。

「証言者」は駐米クウェート大使の娘で、現場にはいなかったのである。
広告会社ヒル・アンド・ノールトンの書いたシナリオに従って作り話をしたのである。

迫真の演技だったが、そこに事実はなかった。
そして1991年1月にアメリカ軍を中心に編成された連合軍がイラクを攻撃したわけだ。


 この戦争は3月まで続くのだが、ジョージ・H・W・ブッシュ大統領は排除しないまま停戦、ネオコン/シオニストは激怒する。ネオコンの中核グループに属すポール・ウォルフォウィッツ国防次官(当時)はその時、シリア、イラン、イラクを5年から10年で殲滅すると口にしたという。これは欧州連合軍(現在のNATO作戦連合軍)の元最高司令官、ウェズリー・クラークの話だ。

 1991年12月のソ連が消滅、翌年の初めにはアメリカ国防総省でDPGの草案が作成されている。アメリカを「唯一の超大国」になったと位置づけ、新たなライバルの再登場を阻止すると宣言している。潜在的ライバルと想定されているのは、旧ソ連、西ヨーロッパ、東アジア。エネルギー資源が存在する南西アジアも注目地域だと考えれている。

 当時の国防長官はリチャード・チェイニー、次官はポール・ウォルフォウィッツで、文書の作成はウォルフォウィッツが中心になっていたことから、このDPG草案は「ウォルフォウィッツ・ドクトリン」とも呼ばれている。

 この世界制覇プランができると、西側支配層の傀儡であるボリス・エリツィンがロシアで独裁体制を強化、国民の資産を略奪してくが、それと同時にNATOを東へ拡大して支配地域を広げていく。これはロナルド・レーガン政権の約束に反する行為だが、アメリカ支配層は約束を守らない。

 NATOを拡大するだけでなく、既存の国を破壊しはじめ、ユーゴスラビアが最初のターゲットになった。アメリカ支配層の働きかけもあり、1991年6月にスロベニアとクロアチアが独立を宣言、同年9月にマケドニアが、翌年の3月にはボスニア・ヘルツェゴビナが続き、4月になるとセルビア・モンテネグロがユーゴスラビア連邦共和国を結成し、社会主義連邦人民共和国は解体された。

 さらに、コソボのアルバニア系住民が連邦共和国から分離してアルバニアと合体しようと計画、それをNATOが支援する。この活動を主導したイブラヒム・ルゴバ率いるLDK(コソボ民主化連盟)は非暴力で、セルビア側も事態の悪化を懸念して運動を許していた。1991年から92年にかけてLDKは地下政府を創設して選挙も実施しているが、セルビアの治安当局はこれも許容している。

 1992年2月にフランスで和平交渉が始まり、セルビア側はコソボの自治権を認め、弾圧もやめることで合意、交渉はまとまりかけたが、平和的な解決を望まないNATOはセルビアが受け入れられない条件を出した。つまり、車両、艦船、航空機、そして装備を伴ってNATOの人間がセルビアを自由に移動できるという項目が付け加えたのだ。つまり、セルビアをNATOは占領、支配するということだ。(David N. Gibbs, “First Do No Harm”, Vanderbilt University Press, 2009)

 この条件をセルビア政府が受け入れられなかったのは当然。日本の外務省などは「セルビアがNATO軍のコソボ展開を受け入れず決裂」したと説明している。アメリカの属国の官僚はこうした言い方をする。

 1994年になると、アル・カイダ系の武装集団がアルバニアで活動を開始、ボスニアやコソボにも手を広げる。アメリカが傭兵を投入して戦乱を広げ、軍事介入しやすい環境を作り始めたわけだ。中東や北アフリカでもアメリカ支配層は基本的に同じ手口を使っている。

 先制攻撃を正当化するために西側は軍事的な緊張を高めるだけでなく、セルビアを悪魔化するプロパガンダを開始した。そのキーワードに選ばれたのは「人権」。有力メディアだけでんかう、投機家のジョージ・ソロスと関係がある人権擁護団体のHRWもプロパガンダに参加する。(この辺の事情は拙著『テロ帝国アメリカは21世紀に耐えられない』に記載してある。)

 そうした宣伝の背後には、ドール米上院議員と密接な関係にあるアルバニア・ロビーが存在、コソボ紛争の宣伝戦で中核的な役割を果たしたのはルダー・フィンという広告会社である。(David N. Gibbs, “First Do No Harm”, Vanderbilt University Press, 2009)コソボのアルバニア勢力は1992年10月に同社と契約を結んでいる。(Diana Johnstone, "Fools' Crusade," Monthly Review Press, 2002)

 当初、ビル・クリントン政権はコソボに興味を持たず、1995年にデイトンで和平交渉が行われた際にもコソボに関心を示していない。この態度はLDKのルゴバを窮地に追い込み、KLA(コソボ解放軍、UCKとも表記)の台頭を招いた。この武装勢力は1996年2月にコソボの北部にいたセルビア人難民を襲撃することから活動をスタートさせた。(Gregory Elich, 'The CIA's Covert War,'CovertAction Quarterly, April-June 2001)

 クリントン政権はユーゴスラビアに対する軍事介入に消極的だったが、ネオコンは諦めない。例えば、クリントンが大統領に就任した1993年の9月、彼らはボスニアへの軍事介入を求める公開書簡を発表、ウォール・ストリート・ジャーナル紙に掲載されている。

 その書簡に署名した人物には、イギリスのマーガレット・サッチャー元首相、アメリカのジョージ・シュルツ元国務長官、フランク・カールッチ元国防長官、ズビグネフ・ブレジンスキー元国家安全保障問題担当大統領補佐官、ポール・ニッツェ、ジョージ・ソロス、ジーン・カークパトリック、アルバート・ウールステッター、ポール・ウォルフォウィッツ、リチャード・パールが含まれている。(Wall Street Journal, September 2, 1993)ネオコンのオンパレードだ。

 西側の有力メディアや「人権擁護団体」はセルビアを攻撃するキャンペーンを展開するが、アメリカ政府は動かない。状況が変化したのは、国務長官がクリストファー・ウォーレンからマデリーン・オルブライトへ交代した1997年1月から。ウォーレンは戦争に消極的だったが、オルブライトは逆だった。このオルブライトを国務長官にするよう働きかけたのはヒラリー・クリントン、つまりビルの妻だとされている。

 そして1998年にモニカ・ルウィンスキーのスキャンダルが浮上、ビル・クリントンは身動きのとれない状態になる。この年の秋にオルブライトは空爆を支持すると表明、1999年3月にNATO軍は偽情報に後押しされる形でユーゴスラビアを先制攻撃した。

 決して親セルビアとは言えないヘンリー・キッシンジャーでさえ、1998年10月から99年2月までの期間における停戦違反の80%はKLAによるものだと語っている。(David N. Gibbs, “First Do No Harm”, Vanderbilt University Press, 2009)西側メディアが盛んに宣伝していた人権話も嘘で、NATOには先制攻撃する正当な理由はなかった。

 その後、ウォルフォウィッツ・ドクトリンを作成したグループには好都合なことに、2001年9月11日にニューヨークの世界貿易センターとバージニア州アーリントンにある国防総省本部庁舎(ペンタゴン)が攻撃され、国内のファシズム化、国外での軍事侵略が始まる。途中、グルジア(ジョージア)の南オセチアへの奇襲攻撃でロシアが予想以上に強いことが判明、その後はアル・カイダ系武装集団など傭兵を前面に出すようになった。

 シリアでのプロパガンダはシリア・キャンペーンなる団体が中心的な役割を果たしている。この団体と連携している白ヘルの主要な資金源でアルUSAIDはCIAの資金を供給する機関として設立された。シリア・キャンペーンは白ヘルと同じように国連や赤十字を敵視、シリアに飛行禁止空域を作るように要求している。つまり、シリア上空はアメリカ軍とその同盟軍のみが飛行、ダーイッシュやアル・カイダ系武装集団を空爆するロシアやシリアの飛行は禁止させるべきだというわけだ。そうしたことを強行すれば、ジョセフ・ダンフォード統合参謀本部議長が上院軍事委員会で語ったように、ロシアやシリアと戦争になる可能性が高い。

 シリア・キャンペーンを創設したのはパーパスという広告会社だとされている。そうした関係からか、シリア・キャンペーンのプロジェクト・ディレクターをしているアンナ・ノランはパーパスの上級戦略担当だった人物。

 そのパーパスはアバーズというキャンペーン会社からスピンオフしたようだが、そのアバーズはリビアに飛行禁止空域を設定するように主張していた。その結果、NATOの空爆とアル・カイダ系武装集団の地上戦(イギリスなどが特殊部隊を潜入させていたが)の連係プレイでムアンマル・アル・カダフィを倒し、「テロリスト」が跋扈する破綻国家を作り上げた。

 2001年9月11日以降、西側メディアはプロパガンダ機関化が急速に進み、「報道」は嘘で溢れている。その中から事実を探し出すのは至難の業だ。そうした状況を作り出した原因は、現代人の大半は騙されたがっていることにあるとも指摘されている。広告会社は人びと、特に「リベラル」や「革新」に色分けされている人びとが好む話、居心地良く感じる幻想を作り、プロパガンダに利用、効果を上げている。そもそも、支配層と本当に対立するような主張をしたくない人が大半だろう。西側の有力メディアを有り難がっている人は、肩書きや経歴が何であれ、信用しないことだ。
http://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201610040000/
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/308.html#c5

[近代史5] ニュースは最初からすべてマスコミを経営する資本家が流すフェイクだった 中川隆
6. 2020年9月03日 12:12:24 : jvGCu7fHGg : Lmp2RC5rUmZuMjI=[15]
2018.09.07
シリアでの戦争を「内戦」だと言い張る侵略勢力(その1)


 ある国のあり方を決めるのは基本的にその国の国民であるべきであり、他の国が別の国のあり方を強制するべきでないとされている。内政不干渉の原則だが、それを理解できない人たちがいる。その代表格がアメリカの支配層だ。自分たちを特別の存在だと信じている。


 自分たちの意に沿わない体制、政権をあらゆる手段、つまり買収、恫喝、宣伝、要人暗殺、経済戦争、クーデター、軍事侵略などによって倒してきた。シリアもそのターゲットのひとつ。そうした事実を誤魔化すための呪文のひとつが「内戦」にほかならない。

 アメリカ支配層の中でも特に侵略志向の強い勢力がネオコン。1970年代半ば、ジェラルド・フォード政権の時代に台頭した親イスラエル派なのだが、台頭の背景にはキリスト教の一派が存在していた。イエスの再臨を実現するためにはイスラエルの存在が不可欠だと信じる福音主義者(聖書根本主義者)だ。

 ネオコンは1980年代からイラクに親イスラエル政権を成立させようとしていた。そのためにサダム・フセインを排除しようとする。彼らにとって1990年8月のイラク軍によるクウェート侵攻は願ってもないチャンスだったはずだ。

 その年の10月、イラクに対する攻撃を正当化するため、アメリカ下院の人権会議でイラク軍の残虐性をひとりの少女「ナイラ」が証言した。アル・イダー病院でイラク兵が赤ん坊を保育器の中から出して冷たい床に放置、赤ん坊は死亡したと涙を流しながら訴えたのだが、この話には大きな問題があった。この「ナイラ」はアメリカ駐在のクウェート大使の娘で、イラク軍が攻め込んだときにクウェートにはいなかったのである。この証言を演出したのは広告会社のヒル・アンド・ノールトン。これ以降、侵略の下地を作るため、アメリカ支配層は広告の手法を盛んに使い始めた。

 こうした工作が功を奏し、アメリカ主導軍は1991年1月にイラクへ軍事侵攻する。ネオコンはフセインを排除できると喜んだのだが、ジョージ・H・W・ブッシュ大統領は排除しないまま停戦してしまう。その決定を知ったネオコンは怒るが、そのひとりが国防次官だったポール・ウォルフォウィッツ。彼はシリア、イラン、イラクを5年から10年で殲滅すると口にしたという。これは​欧州連合軍(現在のNATO作戦連合軍)の元最高司令官、ウェズリー・クラークの話​だ。


 2001年9月11日にニューヨークの世界貿易センターとバージニア州アーリントンにある国防総省本部庁舎(ペンタゴン)が攻撃され(9/11)、人びとが茫然自失の状態になったことを利用してジョージ・W・ブッシュ政権は攻撃と無関係なアフタにスタンとイラクを先制攻撃した。

 アフガニスタンは石油のパイプライン利権が関係していたが、イラクは1991年の段階でネオコンが決めていたターゲット国。現在、アメリカ支配層がアフガニスタンに執着している理由のひとつは中国が進める一帯一路を潰すことにある。

 9/11から10日ほど後、クラークは統合参謀本部でイラクを攻撃するという話をスタッフから聞く。その6週間ほど後、国防長官の周辺で攻撃予定国のリストが作成されていたことをやはり統合参謀本部で知らされている。そこに載っていた国はイラク、シリア、レバノン、リビア、ソマリア、スーダン、そしてイラン。いずれも911とは無関係の国である。リストのトップに書かれているイラクは2003年3月に先制攻撃された。(​3月​、​10月​)(つづく
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201809070001/
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[近代史5] ニュースは最初からすべてマスコミを経営する資本家が流すフェイクだった 中川隆
7. 2020年9月03日 12:13:12 : jvGCu7fHGg : Lmp2RC5rUmZuMjI=[16]
マスメディアを押さえたアメリカ金融資本には どんな正義の味方でも絶対に敵わない

2018年09月21日
フェイク・ニュースは当り前 ?! / ヤラセが氾濫するマスメディア(前編)
http://kurokiyorikage.doorblog.jp/archives/68733946.html

ドラマ仕立ての報道番組

 今月、池上彰の報道バラエティーが炎上していた。というのも、“物知り博士”の池上氏が、他人の意見を拝借(窃盗)したのに、「自分の知識」や「自分の意見」と称して放送していたからである。しかも、番組に「子役」を呼んできて政治を語らせる、という「演劇」まで披露していたのだ。建前上、出演した子供たちは「一般の子供」となっていたが、ネットの人々が「劇団に所属する子供」であることを発見し、それを暴露したから話題となってしまった。まぁ、池上彰とタッグを組んだフジテレビがやることだから、「ヤラセ」が混じっていても不思議じゃないだろう。前科のあるテレビ局だから、「またかぁ !」と思った人も多いんじゃないか。でも、子供を利用して偏向・宣伝番組を作るなんて、根性が腐っているというか、吐き気がするほど卑劣である。普段は「公正中立な報道」を掲げているくせに、「内緒で子役を使った仕込み」なんて随分と阿漕(あこぎ)じゃないか。企画立案者や台本の指導者は表に出てこい ! 局のオフィスに隠れているとは狡いぞ。

  ドナルド・トランプが大統領になって、日本でも「フェイク・ニュース」という言葉が広く世間に知れ渡るようになった。フジテレビばかりでなく、NHKやTBS、テレ朝、日テレがプロパガンダ放送局なのは、もはや周知の事実。いまさら驚くことでもあるまい。ただし、驚くのは地上波しか見ない「情報弱者」である。毎月お金を払って下らない記事を読んでも苦にならない老人とか、学生運動が懐かしい左翼教師が既存のマスメディアを支えているのだろう。こうした主要メディアが生存できるのも、日本人に「大企業信仰」があるからだ。多くの人々が、中小や個人の情報提供者は怪しいと考えるが、東京の一等地に本社を構える巨大メディア企業なら大丈夫、と思っている。大学教育を受けた者でさえ、どんな人間が放送するニュースを選び、どんな風に伝えるのかを考えない。暢気な大衆は、テレビ局のディレクターとか新聞社の編集者が、どんな思想を持っているかに興味が無いのだ。支那人の料理店なら、重金属まみれの上海蟹とか、正体不明の化学調味料、危険な輸入食材を使っているので、お客は入店前に心構えというか、一種の覚悟と用心ができている。

  しかし、テレビ局の番組や学校の教科書は疑われず、そのまま信用されてしまうのだ。一般の日本人は、局内に真っ赤なプロデューサーがいるとか、教科書会社に共産党シンパの執筆者がいるとは思わない。日常生活なら、顔も名前も知らない人を信用するなんて有り得ないが、マスコミの人間なら信じてしまうのだ。なら、テレビ局の制作者は他人を無条件で信用するのかといったら、そんな事は無い。例えば、彼らは風俗店に行くと、商品の女をじっくり吟味して、料金と容姿を秤にかける。ついでに、「性病は無いのか ?」と確認するほど用心深い。高級官僚ならVIP専用の「エスコート・サービス」に招待されるから、安心して高品質の女性を選ぶ事ができる。怪しい情報を掴まされるのは、貧乏で無知な庶民だけ。マンネリの「水戸黄門」とか水谷豊のドラマ「相棒」をボケ〜と観るオっさんやオバちゃんたちは、マスコミにとって格好のターゲットになる。

視聴者を欺くニュース報道

Anderson Cooper 2( 左 / アンダーソン・クーパー)
  日本のテレビ局による印象操作や大衆扇動は、時たま社会問題となるが、歐米諸国の情報操作もけっこう酷い。例えば、CNNのシリア報道では見事な「演劇」があった。CNNにはアンダーソン・クーパー(Anderson Cooper)という看板キャスターがいて、彼がアンカーを務める報道番組「360°」がある。丁度、シリアの内戦が始まった頃、戦場からの「ライブ中継」があって、ダニー・ダエムというシリア系リポーターが現地特派員となっていた。彼は砲撃や銃撃が飛び交う戦場を背景に、シリアの現状をリポートしていたのだが、それが映画セットのスタジオで行われていたのだ。(Patrick Henningsen, "WAR PROPAGANDA : Staged Media Reporting from Syria : Fabricating the News", Global Resarch, March 12, 2012) 番組の中では、クーパー氏がダエム記者と中継を結び、リアル・タイムで戦況を尋ねていた。そして映像の隅には、燃え上がるクルマとか、爆発の様子がワイプで流れていたのだ。こうした臨場感溢れる報道を目にすれば、アメリカの視聴者は固唾を呑んでリポーターに耳を傾けるはずだ。

Danny Dayem 3Danny Dayem CNN 1


(左: ダニー・ダエム / 右: CNNでリポーターを務めていたダニー )

  ところが、この撮影現場の映像がネットに流れてしまい、ヤラセの「演劇」という事がバレてしまった。本番前のシリア人ダニーはスタッフに向かって、「おい、まだ効果音の用意ができないのかよ?!」と愚痴をこぼし、「もう寒くて指が冷えちゃうよぉ〜」とボヤいていた。本当の「戦場」にいるような雰囲気を作るため、撮影スタッフは“それらしい”爆発音や雑音をチェックしており、ダニーは暗闇の中でスタンバイ。現在位置が発覚しないよう、本番の「中継映像」はとても暗く、ダエム記者の顔だけにライトが当たっており、何処に居るのか判らない。ただ、ものすごい爆音がするから、視聴者は戦場の近くに居るものと錯覚していたそうだ。クーパー氏の質問に答えていたダエム記者は、400m先の場所で殺された民間人の遺体を回収した、と述べていた。しかし、戦場に居なかった人間が、どうやって遺体を引き取ってきたのか? 彼は別の撮影場所で演技をしていただけなのに、シリア人の死体をどうやって発見したのか、まことに不思議である。

Brian Williams 1( 左 / ブライアン・ウィリアムズ)
  NBCの看板キャスターであるブライアン・ウィリアムズ(Brian Williams)氏も、些細な「嘘」がバレて恥をかいた。彼が戦場となったイラクに赴き、米軍のヘリコプターに乗った時、「攻撃を受けた」と話してしまったのだ。ウィリアムズ氏の「ナイトリー・ニューズ」の視聴者は、番組のアンカーマンが危機一髪だったと知って驚いたが、そうした砲撃は無かった事が後になって明らかとなった。(Rory Carroll, "NBC suspends Brian Williams for six monthsover Iraq helicopter story", The Guardian, 11 February 2015) たぶん、ウィリアムズ氏は戦火ををくぐり抜けた勇ましい特派員と自慢したかったのだろう。まさか、「米軍にしっかりと守られて何事も無く安全に取材を終えました」じゃ武勇伝にならない。やはり、映画並みの激しい戦闘シーンで、生死を賭けた報道でなきゃ「特集」にならない、と思ったのだろう。「NBC News」のデボラ・ターネス(Deborah Turness)社長は、ウィリアムズ氏の「ホラ話」を謝罪し、彼を六ヶ月の停職処分にすると発表した。まぁ、高給取りのウィリアムズ氏にとって半年間給料がでなくても困ることはなかろう。それよりも、経歴に「法螺吹き」が記載されたことの方が痛いはずだ。

  アメリカのメディアがちょくちょくフェイク・ニュースを流すことは、もう広く世間に知られるようになったが、英国のBBCも印象操作を行っていたという。例えば、BBCはシリアのホウラで大量虐殺があった、と怒りの報道を行ったが、その時に使われた「写真」は、2003年にイラクで撮影された写真であったのだ。(Hannah Furness, "BBC News uses Iraq photo to illustrate Syrian massacre", The Telegraph, 27 May 2012) 世界的に有名な「ゲッティー・イメージ」社で写真家を務めるマルコ・ディ・ラウロ(Marco di Lauro)氏は、夜中の3時頃自宅に戻り、BBCのウェツブ・ページを開いて記事を読もうとした。すると、そのフロントページにはシリアに関する報道があり、掲載されていた写真は彼が2003年に撮ったものであったのだ。ラウロ氏は椅子から転げ落ちるほどビックリしたという。彼は何で昔に撮った写真が使われているんだ、と驚いた。天下のBBCが、写真の出何処を調べずに掲載するなんて信じられない。BBCの広報係は間違った映像であると認め、公式に謝罪したが、本当に「単なるミス」だったのか怪しい。もしかしたら、シリアのイメージダウンを謀るため、わざと衝撃的な写真を用いたのかも知れないのだ。歐米のメディアは、アサド政権の打倒を支援していたから、残虐な映像を利用して世論を操ろうとした疑いがある。

BBC fale photo 1(左 / 床に置かれた遺体を跨ぐ少年)
  アメリカ人やイギリス人ばかりでなく、日本人の我々はもっと注意せねばならない。なぜなら、日本のマスコミは歐米の報道を検証もなしに“そのまま”輸入する癖があるからだ。遠い外国の悪党に騙される危険性は常にある。特に、地上波テレビのワイドショーなどは、「米国のCNNが報じた映像です !」とか、「英国BBCの報道によりますと・・・」、「権威あるニューヨーク・タイムズの調査では・・・」と述べて、いかにも正確な報道であるかのように伝えるけど、裏で誰が動いているのかは明かさない。「権威」に弱い日本人は、有名な大手メディアの報道だと頭から信用し、そっくりそのまま鵜呑みにする。また、日本のテレビ局は民衆のこうした性格を判っているので、歐米のリベラル・メディアと組んで印象操作を画策する。反日報道を趣味にするニューヨーク・タイムズ紙と朝日新聞との癒着は悪名高い。アメリカは多少なりとも保守派の力が強いので、色々なインターネット・サイトが暴露記事を流してくれるけど、日本の保守系メディアは弱小だから、ボンクラな評論家とか内向き志向の知識人をコメンテーターに迎えるだけで、無難な話題に終始する。まぁ、低予算のインターネット番組だと難しいのかもね。
http://kurokiyorikage.doorblog.jp/archives/68733946.html

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2018年09月24日
ペンタゴンが発注したプロパガンダPR / ヤラセが氾濫するマスメディア(後編)
http://kurokiyorikage.doorblog.jp/archives/68734067.html


ニュース報道の製造?

  戦争ニュースには報道規制と世論操作が付き物だ。アメリカ軍にはかつて苦い経験があった。ベトナム戦争の時、米軍が報道規制を敷かなかったので、敵軍の銃弾に斃れる兵隊や大怪我を負って担架に載せられる兵卒の映像が、連日のように流され、アメリカの輿論は一気に反戦ムードに包まれてしまったのだ。なにしろ、自分の大切な息子や夫、恋人が片腕をなくしたり、失明や火傷、半身不随の姿で帰国すれば、帰還兵を迎える家族は心臓が潰れる思いだろう。民衆政国家は、怒りで開戦に踏み切るが、泥沼の消耗戦には堪えられない。アメリカの国防総省が検閲をしなかったばかりに、民間のジャーナリストが勝手に彼方此方で取材を行い、どんどん悲惨な映像を本国に送ってしまった。彼らは国益よりも視聴率を優先し、銃後の国民に与える影響なんかお構いなし。だから、ペンタゴンはやりたい放題の報道を許してしまったベトナム戦争を反省し、ペルシア湾岸戦争の時には、徹底した報道規制を加えたのである。

  世論操作のための政治プロパガンダと言えば、1991年の湾岸戦争が直ぐに思い出される。歴史に名を残したいジョージ・H・W・ブッシュ大統領が、石油メジャーとイスラエルの国益を忖度し、国内で心理戦を仕掛けた可能性は高い。(開発を続ける独裁者が君臨し、統一されたイラクは、「大イスラエル構想」にとって邪魔な存在だった。) 1990年10月、ナイラ・アッ=サバーハ(Nayirah Al-Sabah)というクウェート人少女が、合衆国議会の公聴会で衝撃的な事件を述べた。彼女の証言によれば、クウェートの病院に銃を持ったイラク兵が雪崩れ込み、保育器の中にいた赤ん坊を取り出し、冷たい床に放置して死に至らしめた、というのだ。この証言を千載一遇のチャンスと捕らえたPR会社の「ヒル&ノールトン(Hill & Knowlton)」は、彼女の話を各メディアに流し、これを受け取ったテレビ局はこぞって少女の話を放送していた。

Nayirah 1George Bush 2

(左: ナイラ・アッ=サハーバ / 右: ジョージ・H・W・ブッシュ )

  しかし、ナイラの話は著しく事実を歪めた偽証だった。彼女は実際にイラク兵の横暴を目撃したのではなく、単なる噂話を述べただけで、真実ではなかった。クウェートが解放された後、ニューヨーク・タイムズ紙のジョン・マッカーサー記者がこのヨタ話を嗅ぎつけ、ナイラがクウェート大使サウド・アッ=サバーハの娘であると暴露したから、アメリカの輿論はホワイトハウスの戦争目的に疑念を抱き始めたのである。また、「ヒル&ノールトン」はクウェート大使館が大金を使って雇った宣伝広告会社であることも判明し、ナイラ証言の流布が戦時プロパガンダであったこともバレてしまったのだ。ただし、湾岸政争の時、イラク兵が病院の医療器具を強奪したことは確かなようで、その時保育器も一緒に盗んだから、新生児を入れる保育器が無くなって困ったというのが、どうも事の真相らしい。ナイラはその話に尾鰭をつけて証言したというのが本当のところだろう。ここで注目すべきは、彼女は「宣誓」の下で証言したのではない、という点だ。宣誓証言でなければ偽証罪に問われる危険性が無いので、“いいかげん”な噂話でも気楽に陳述できる。彼女は「何人の赤ん坊」が死んだのかは述べなかったが、渡された台本には「15名の新生児が亡くなった」と書かれていたそうだ。

  ジョージ・ハーバート・ブッシュの嫡男ジョージ・Wは、9/11テロを口実にイラク戦争を起こしたが、このドラ息子も政治プロパガンダを用いていた。ペンタゴンはPR会社の「ベル・ポティンガー(Bell Pottinger)」を5億4千万ドルで雇い、偽のテロリスト・ビデオを作るよう依頼したそうだ。(Crofton Black, Abigail Fielding-Smith and Jon Ungoed-Thomas, "Lord Bell ran $540m covert PR ops in Iraq for Pentagon News", The Sunday Times, 2 October 2016) 「ベル・ポティンガー」社はアルカイーダに関するビデオ映像を制作し、それがあたかもアラブ系のテレビ局から流れてきた映像のように見せかけていた。また、制作スタッフは低品質の爆撃映像を収録し、ニュース映像のように偽装したし、軍が襲撃した建物の中で「演劇」を撮影し、それをアルカイダが作った「宣伝ビデオ」と称して放映したそうだ。「ベル・ポティンガー」の元社員であったマーティン・ウェルズ(Martin Welles)氏によると、社員は特別な指示を受けて映像を作成し、だいたい10分くらいの「作品」に仕上げたらしい。

Martin Wells 1(左 / マーティン・ウェルズ )
  英国の「ベル・ポティンガー」社は合同心理戦部隊(Joint Psychological Operation Task Force / JPOTF)の下で動いていたという。米国の法律は、政府が自国民に対してプロパガンダを仕掛けぬよう禁止しているので、ペンタゴンはそれを回避すべく、外国の会社を利用したのである。つまり、英国のPR会社が“勝手”に作った映像を流すぶんには構わない、ということだ。契約期間は2007年から2011年までで、この宣伝活動はホワイトハウスとデイヴィッド・ペトレイアス将軍(Gen. David Petraeus)が非公式に承認した作戦であったらしい。また、ペンタゴンは2009年、PR会社の「レンドン・グループ(The Rendon Group)」を雇い、従軍するジャーナリストを監視させ、軍隊にとってポジティヴな報道かどうかを査定させていたそうだ。さらに驚くべきことだが、2005年には、ワシントンに本部を置くPR会社の「リンカン・グループ(The Lincoln Group)」を雇って、イラクに関する新聞記事を流通させたという。しかも、その記事は米軍が書いたものであった、というから唖然とする。("Pentagon paid PR firm $ 540m to make fake terrorist videos", Middle East Monitor, October 2, 2016) もう八百長というか、捏造のオンパレードだ。一般のアメリカ人がどう考えるか分からないが、日本人はこれを「ヤラセ記事」と呼ぶ。

白人を「黒人」にする広告

a-112(左 / 赤い丸で囲まれた人物が被害者の生徒 )
  アメリカの偽造・捏造は民間にも蔓延(はびこ)っており、そこに人種が絡んでいるからタチが悪い。フランスのリヨンに「エミール・コール」という私立学校があって、最近、米国のロサンジェルスに分校を建設することになったという。そこで、生徒募集の広告を作ったのだが、そこに掲載した写真に問題があった。フランス人生徒の集合写真に黒い“修正”が加えられており、数名の白人生徒が「黒人」にされていたのだ。(Adrien Giraud, "Accusée de , l'école Émile Cohl supprime la publication d'une photo promotionnelle ratée", Rue89Lyon, 10 septembre 2018) アントワン・リヴィエール(Antoine Riviére)教頭は、意図的な操作を否定し、被害を受けた生徒に謝罪した。これはカルフォルニアのコミュニケーション部門が勝手にしでかした事で、フランスの本校は知らされていなかったようだ。アメリカ支部のスタッフは、デジタル加工で白人生徒の顔を黒くし、「人種的多様化」を演出することで、アメリカ人生徒にアピールしたかったのだろう。つまり、白人ばかりの写真だとアメリカの有色人生徒が集まらないから、「多民族のクラス」を捏造して、好感を持たれるよう画策したのだ。

a-113


(写真 / 「黒人」にされた白人生徒たち )

  さぁ〜すが、アメリカのリベラル派は人種主義を解っている。黒人は黒人に対して共感し、黒人がいる学校に興味を持つという訳だ。ということは、白人生徒は白人生徒のクラスを好み、白人の学校を選んでもいいとなる。もし、黒人生徒が人種偏見を持っていないのであれば、フランス白人ばかりのクラスでも気にしないはずだが、左翼的アメリカ人は「黒人は黒人に惹かれる」と解っていたので、あえて危険を犯し、写真に修正を加えていたのだろう。結局、リベラル派は心の底で人種主義を信じていたのだ。それにしても、「黒い顔」にされたフランス人生徒は気の毒だ。まさか、宣伝用に撮った写真に「修正」が加えられていたなんて、想像していなかったのである。

  我々の身の回りにはフェイク・ニュースや詐欺的宣伝が本当に多い。偏向報道や捏造映像は問題だが、省略報道も赦せない。CNNは「報道しない自由」を行使して、事件のキー・ポイントを伝えなかったことがある。少し前に、米国のニューメキシコ州で子供を虐待する親が逮捕されるという事件があった。主犯格のルーカス・モーテン(Lucas Morten)とシラジ・イブン・ワハジ(Siraj Ibn Wahhaj)は、タオス郡にある建物の中に、1歳から15歳までの子供11名を監禁し、水や食事を与えず衰弱させたという。ワハジはまた、ジョージア州に住む3歳の息子アブドゥル(Abdul Ghani Wahhaj)を拉致したことで指名手配されていたそうだ。建物の中には子供達の他に、三名の女性がいて、監禁された子供達の母親であった。タオス郡の警察が建物の中に突入したとき、ワハジはAR15ライフルと弾倉5個、拳銃4丁で武装していたそうである。子供達が閉じ込められていた部屋の中はとても不潔で、幼い被害者らは、かなり衰弱していたようだ。(Ann Claire Stapleto, Susannah Cullinane and Holly Yan, "Five charged with child abuse after 11emaciated children found in trailer", CNN, August 6, 2018)

Lucas Morten & Siraj WahhajSiraj Wahhaji arrested women

(左: ルーカス・モーテン / シラジ・イブン・ハラジ / 右 3名: 捕まった容疑者の女性たち )

  CNNの報道だけを聴いたアメリカ人は、異常な精神を持った大人による拉致監禁事件とだけ考えるだろう。しかし、この報道には肝心な点が抜け落ちていたのである。警察に保護された13歳の少年は、ブルックリン在住のイマム(イスラム教の指導者)であるワハジの息子で、父親から武器の扱い方や戦闘用格闘技を習っていたのだ。つまり、「ジハード(聖戦)」の訓練を受けていたという訳。というのも、ワハジは危険思想の持ち主で、彼の父親は1993年に起きたWTCビルの爆破に何らかの関係を持っていたのだ。そして、彼は別の息子にも「非イスラム信徒」への戦い方を教えていたそうだ。CNNの記者は地元警察の保安官ジェリー・ホグリーフ(Jerry Hogrefe)から事情を聴いていたのに、記事にはこの事実を載せなかった。たぶん、イスラム教徒への偏見に繋がると判断したのだろう。だが、事件をどう判断し、どんな解釈をするのかは一般国民の自由である。報道機関が予めニュースを検閲し、“調理”された事件内容を流すのは情報操作に他ならない。小規模な保守系メディアがバラしたから、一般のアメリカ人は事件の真相を知り得たのだが、もしインターネットが普及していなければ、事件は闇に葬られたはずだ。リベラル・メディアというのは番組内で綺麗事を口にするが、舞台裏では汚いことを平気で行う情報統制機関である。

Siraj Wahhaj & son Abudul.2Siraj Wahhaj compound 3

(左: 救出されたアブドゥル・ワハジ / 右: 子供達が監禁されていた建物)

  大手メディアというのは膨大な取材費を有し、世界各国に特派員を派遣できるから、様々な特集で視聴者を魅了できるが、その本質は世論操作にある。有名テレビ局だからといって、信用度が高いとは限らない。むしろ、世論操作が巧みで、狡猾な仕掛けで視聴者を騙す巨大組織と思った方が無難だ。脳天気な一般人は、どのように操られたのかが分からないから自覚が無い。日本の学校でマスコミの「闇」を教えないのは、案外、教育界とマスコミが共犯関係にあるのかも知れないぞ。両者を繋ぐ「赤い絆」といっても、山口百恵のドラマとは違うからね。(分からない人はインターネットで調べてください。)
http://kurokiyorikage.doorblog.jp/archives/68734067.html
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/308.html#c7

[近代史5] ニュースは最初からすべてマスコミを経営する資本家が流すフェイクだった 中川隆
8. 2020年9月03日 12:13:51 : jvGCu7fHGg : Lmp2RC5rUmZuMjI=[17]
2018.11.29
外部で発信される嘘を伝えるという米有力メディアの手法(1/2)

 イギリスのガーディアン紙が伝えたポール・マクフォートとジュリアン・アッサンジが何度か会ったとする記事は信憑性が薄く、同紙の信頼度をさらに低めることになっているが、アメリカの有力メディアはその報道を伝えるという形で宣伝を展開している。

 そうした報道/プロパガンダで作り上げたイメージを使い、アメリカ支配層はアッサンジを逮捕させ、アメリカで刑務所へ入れてしまおうと考えているのかもしれない。

 西側の有力メディアは偽情報を伝える際、一種の濾過システムを利用してきた。例えばシリアでの戦争では当初、シリア系イギリス人のダニー・デイエムやSOHR(シリア人権監視所)を情報源として使った。間違っていても責任はデイエムやSOHRという構図だ。

 実際、デイエムの発信する情報が信頼できないことが2012年3月に発覚する。この人物を中心とするグループが「シリア政府軍の攻撃」を演出する様子が流出してしまったのだ。つまり「ヤラセ」が発覚した。

 アメリカ、イスラエル、サウジアラビア、イギリス、フランス、トルコ、カタールといった国々がシリアやリビアに対する侵略戦争を始めたのは2011年春だが、その何年も前から順部は始まっていた。

 中東で侵略戦争を本格化させたのはジョージ・W・ブッシュ政権。2003年3月のイラクに対する先制攻撃が始まりだ。そのときに倒されたサダム・フセイン体制はスンニ派。戦争を主導したネオコンは親イスラエル体制を築く予定だったのだろうが、実際はイラクの多数派であるシーア派が実権を握り、イランと結びつく。

 そこで、2007年初めにブッシュ政権は中東政策の方針を大きく変更しているという。調査ジャーナリストのシーモア・ハーシュによると、​シリア、イラン、そしてレバノンのヒズボラを最大の敵だと定め、スンニ派の過激派と手を組むことにした​のだ。

 スンニ派の過激派とはサラフィ主義者(ワッハーブ派、タクフィール主義者)やムスリム同胞団を中心とするジハード傭兵で、その中にはフセイン体制の将兵も含まれていると言われている。(つづく)
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201811290000/


2018.11.30
外部で発信される嘘を伝えるという米有力メディアの手法(2/2)


 2009年1月に大統領はバラク・オバマへ交代になるが、そのオバマは10年8月にPSD-11を出し、ムスリム同胞団を主力とする体制転覆プロジェクトを始める。それが2011年春に顕在化したわけだ。リビアのムアンマル・アル・カダフィ体制が2011年10月に倒れると傭兵や武器/兵器はシリアへ運ばれた。翌年に入ってシリアでの戦闘が激化したのはそのためだが、デイエムの嘘はばれてしまった。

 そこで現れてきたのがSCD(シリア市民防衛)、いわゆる「白いヘルメット」だ。この団体は2014年10月に創設されたことになっているが、前年のはじめにはジャームズ・ル・メシュリエが訓練を始めている。この人物はイギリス軍の元将校で、傭兵会社のブラックウォーター(後にXe、さらにアカデミへ名称変更)で働いた経験がある。

 西側では「善玉」として描かれるSCDだが、その実態はアル・カイダ系武装集団やダーイッシュ(IS、ISIS、ISIL、イスラム国とも表記)の医療部隊。SCDとジハード傭兵のメンバーは重なっている。

 こうした個人や団体だけでなく、イギリスのトニー・ブレア政権もアメリカ支配層の侵略戦争を実現するため、偽情報を発信してきた。その一例が2002年9月にイギリス政府から発表された「イラク大量破壊兵器、イギリス政府の評価」、いわゆる「9月文書」だ。作成された文書はすぐにリークされ、イギリスのサン紙は「破滅から45分のイギリス人」という扇情的タイトルの記事を掲載した。

 アメリカのコリン・パウエル国務長官も絶賛していたが、これはある大学院生の論文を無断引用したもの。内容もイラクの脅威を正当化するために改竄されていたことが後にわかる。

 この文書が作成される半年前に​パウエルが書いたメモ​の存在が判明している。その中で、ブレア首相がパウエルに対してイギリスはアメリカの軍事行動に加わると書かれている。つまり開戦の1年前にでブレアは開戦に同意していた。ブッシュ政権は当初、2002年春に攻撃を始める予定で、その攻撃にイギリス軍も参加すると言うことだ。

 しかし、アメリカの統合参謀本部の内部では反対が強く、開戦は延期された。当初からイラクは2001年9月11日の攻撃に無関係で、大量破壊兵器を保有していないことをアメリカ軍はCIAと同様、熟知していたはず。イラクに対する戦争攻撃には「大義」がないということだ。しかもネオコンの立てた計画は無謀で、戦争の泥沼化は不可避だと判断されていた。

 そうした反対の結果、半年から1年ほど開戦が遅れた可能性が高い。そしてブレア政権の報告書は発表された。開戦を正当化するために作成されたと考えるべきだろう。

 そして2003年3月にアメリカやイギリスはイラクを先制攻撃するが、BBCのアンドリュー・ギリガンは5月にラジオ番組に登場、「9月文書」は粉飾されていると語る。サンデー・オン・メール紙では、アラステアー・キャンベル首席補佐官が情報機関の反対を押し切って「45分話」を挿入したと主張した。

 ギリガンがこの話を語って間もなく、彼の情報源が国防省で生物兵器を担当しているデイビッド・ケリーだということがリークされる。実際、2003年5月にギリガンとケリーはロンドンのホテルで会っていた。

 そのためケリーは7月15日に外務特別委員会へ呼び出されるのだが、その2日後に死亡する。公式発表では「自殺」ということになっているが、疑問は多く、今でも他殺説は消えていない。

 その後、「9月文書」が正しくないことはイギリスの外務大臣だったジャック・ストローが認めているが、その嘘を伝えたBBCでは粛清があり、執行役員会会長とBBC会長が辞任、ギリガンもBBCを離れた。政府に屈服したBBCはそれ以降、単なるプロパガンダ機関になる。

 アメリカの有力メディアは外部の個人や組織が流した情報を伝える傾向が強まっているように感じられる。支配層の好戦派にとって都合の良い話、つまり嘘を伝える役割を負っている彼らだが、その責任を回避するため、こうした手法を採用しているのかもしれない。(了)
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201811300000/
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/308.html#c8

[近代史5] ニュースは最初からすべてマスコミを経営する資本家が流すフェイクだった 中川隆
9. 2020年9月03日 12:14:36 : jvGCu7fHGg : Lmp2RC5rUmZuMjI=[18]
米NYタイムズ、嘘報道でイラク戦争起こし多数の犠牲者…嘘のロシア疑惑で政権批判も
https://biz-journal.jp/2019/04/post_27535.html
2019.04.17 文=木村貴/経済ジャーナリスト Business Journal

イラク戦争(2003年4月12日)(写真:ロイター/アフロ)


 2016年の米大統領選でトランプ陣営がロシア政府と共謀して得票を不正に操作したという「ロシア疑惑」は実際にはなかったことが、モラー特別検察官の捜査によって結論付けられた。2年以上にもわたって大手メディアが振りまいてきたロシア疑惑報道は、フェイク(偽)ニュースだったわけである。

 バー米司法長官は3月24日、ロシア疑惑について捜査結果の概要を公表した。モラー特別検察官の捜査で、トランプ大統領の選挙陣営がロシアと共謀した疑惑を裏づける証拠は見つからなかった。
 
 2017年5月にモラー特別検察官による捜査が始まってから、今年3月末で22カ月。実際には2016年10月、米国土安全保障省が大統領選挙においてサイバー攻撃による妨害が行なわれていたことを認める声明を出し、ロシア疑惑に火がついた。この間、実に2年以上にもわたり、メディアは洪水のように大量のロシア疑惑報道を流してきた。大半はトランプ氏側を「クロ」と決めつける内容だ。

 しかし、それらの報道は、前回の本連載でも指摘したように、いずれも根拠に乏しいものだった。ワシントン・ポスト、CNN、NBC、ABC……。米国を代表する大新聞やテレビが誤報や問題のあるニュースを連発した。それにもかかわらず、トランプ陣営がロシアと共謀したという疑惑そのものは、あたかも事実であるかのようにメディア上で語られてきた。

 今回の捜査結果によって、大手メディアが争って伝えてきたロシア疑惑そのものに証拠がなかったことが明らかになった。報道機関の存在意義すら問われかねない、由々しき事態といわざるをえない。一体なぜ、このような事態を招いてしまったのだろうか。

■政府の情報に頼りすぎる危険

 米メディアが振りまいたロシア疑惑報道を読んで気づくのは、その大半が情報源を政府関係者に頼っている点だ。記事によって「米当局者によれば」「行政当局者によれば」「捜査当局者によれば」などと多少の違いはあるものの、いずれも行政・司法などの政府関係者が情報源であることに変わりはない。

 大手メディアの強みは、政府上層部に太いパイプを持つことにある。政府上層部が握る重要情報をいち早く入手することによって、小規模のメディアやフリージャーナリストなどに書けない記事を書くことができる。

 けれども大手メディアのこの強みは、逆に弱みにもなりうる。政府上層部が意図する情報操作に利用されかねないからだ。政府の意図に気づいても、日頃の貸し借りから拒否はしにくい。記者によっては、むしろみずから進んで協力することで、情報源とより親密な関係を築こうとする者もいるだろう。

 政府によるメディアを利用した情報操作といえば、頭に浮かぶのは、2003年に始まったイラク戦争である。

 イラク戦争開戦の根拠とされたのは、イラクのフセイン政権が大量破壊兵器を保有しているという主張だった。開戦に先立ち、当時ニューヨーク・タイムズのジュディス・ミラー記者は、この主張を肯定する多くの記事を執筆した。

 米同時テロから1年後、2002年9月8日付の1面トップで、ミラー記者は同僚記者と連名で「フセインは原子爆弾の部品調達を急いでいる」との記事を書いた。イラクが原子爆弾製造に向け、ウラン濃縮用の遠心分離機に使われる特殊なアルミニウム製チューブを購入しようとしているとの内容で、「大量破壊兵器の決定的証拠はきのこ雲になるかもしれない」と危機感を煽った。

 同日、チェイニー副大統領、ラムズフェルド国防長官、ライス大統領補佐官がそれぞれ違うテレビ番組に出演し「フセインが大量破壊兵器を保有しているのは間違いない」と強調。3人はそろって、「証拠」としてミラー記者が書いたニューヨーク・タイムズの記事に言及した。さらに数日後、ブッシュ大統領が国連総会で演説し「イラクは高強度アルミ製チューブを購入しようとしている。核兵器入手に躍起になっている動かぬ証拠」と断じる。

 しかし今では周知の事実だが、大量破壊兵器は結局、発見されなかった。アルミ製チューブも従来型ロケット砲用との見方が有力になった。ニューヨーク・タイムズは2004年5月、編集局長の見解として「2001年以降のイラク報道は問題含み」と認め、具体例として12本の記事を挙げた。このうち10本はミラー記者が単独か連名で書いた記事だった。

 ニューヨーク・タイムズは少なくとも結果として、多数の犠牲者を出したイラク開戦のお先棒を担いだ格好だ。こうした事態を招いたのは、戦争正当化に向けて世論を誘導したい政府高官のほか、フセイン政権の転覆を願う亡命イラク人の情報に頼りすぎたからだ。

 イラク開戦時の報道のあり方を問う新作映画『記者たち』(ロブ・ライナー監督)のなかで、ニューヨーク・タイムズを退社したミラー元記者のテレビインタビューの様子が流れる。その中でミラー氏はこう発言する。「政府の情報は誰も疑わないわ」。

 政府権力に対峙するジャーナリストの心構えとしてあまりにもナイーブと言わざるをえないが、実際にはミラー氏の言うとおり、イラク開戦当時、『記者たち』で描かれるナイト・リッダー社を除き、政府の主張に疑義を申し立てるメディアはほとんどなかった。けれどもその後、大量破壊兵器が存在しないことがわかり、メディアは政府の情報に頼りすぎる危険を学んだはずだった。

■ジャーナリズムの敗北

 ところが今回のロシア疑惑で、ジャーナリズムの世界でイラク戦争の教訓がまったく生かされていないことが明らかになった。大手メディアの記者たちは、情報機関との対立も辞さないトランプ大統領を排除したい政府関係者の情報に頼りきり、ロシアとの共謀という嘘の物語を垂れ流し続けたのだ。

 米コラムニストのマット・タイービ氏は「ジャーナリズムの敗北という点では、大量破壊兵器はロシア疑惑に比べれば小さなもの」と述べる。ロシア疑惑の誤報や誇張の規模は大量破壊兵器に関する報道をはるかに上回るうえ、報道機関が事実と虚構の区別という役目を忘れ、一方の勢力に肩入れする存在に変貌してしまったからだ。「大量破壊兵器で報道機関の評価は傷ついた。もし状況を変えなければ、ロシア疑惑でその評価は崩れ去るだろう」とタイービ氏は警鐘を鳴らす。

 だが実際には反省の機運は乏しい。ニューヨーク・タイムズとワシントン・ポストは昨年、ロシア疑惑報道により、報道の世界で最高の権威とされるピュリッツァー賞を受賞しているが、これを返上するという話は出ていない。

 米大手メディアの報道を鵜呑みにしてきた日本のメディアも責任は免れない。大手の論調に批判的な独立系メディアに目配りする努力がもっと必要だし、伝えた内容が誤っていたなら、読者に対する説明責任があるはずだ。ほおかむりを決め込めば、タイービ氏が指摘するように、報道機関としての評価を失うことになるだろう。
(文=木村貴/経済ジャーナリスト)

<参考文献>
牧野洋「イラク戦争に火をつけた『大量破壊兵器』スクープは『御用記者』の誤報だった」現代ビジネス
Matt Taibbi, It's official: Russiagate is this generation's WMD - Hate Inc. - Substack
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/308.html#c9

[近代史5] ニュースは最初からすべてマスコミを経営する資本家が流すフェイクだった 中川隆
10. 2020年9月03日 12:15:12 : jvGCu7fHGg : Lmp2RC5rUmZuMjI=[19]
『記者たち 衝撃と畏怖の真実』 ロブ・ライナー監督
長周新聞 2019年4月25日
 ロブ・ライナー監督が制作したこの映画は、2001年9月11日、アメリカで発生した同時多発テロ以後、アフガニスタン、イラク戦争へと突き進むアメリカ政府の動きに疑問を持ったナイト・リッダー社の記者たちが粘り強い取材を重ね、「イラクが大量破壊兵器を保持している」という政府の大がかりな嘘を暴いていった実話だ。急激に戦争へと世論が煽られるなかで、記者たちが孤立し葛藤しながらも真実を報じ続けた様子を、当時の実際の報道映像をまじえながら描いている。9・11以後の米国メディアの検証を通じて、ジャーナリズムのあり方を投げかける作品だ。

 副題の「衝撃と畏怖」とはアメリカのイラク侵攻の作戦名である。同時多発テロ以後、アメリカ国内では貿易センタービルが崩落する映像がくり返し放映され、愛国心が称揚される異様な空気のなかでブッシュが発する「テロとの戦い」に向けて世論が急速につくられていった。首謀者としてイスラム系テロ組織アルカイダの指導者オサマ・ビン・ラディンが浮上し、テロ発生直後の10月7日にはビンラディンを匿っているアフガニスタンへの空爆を開始、同月26日には米国愛国者法が成立する。

 そうしたなかで、31の地方紙を傘下に持つナイト・リッダー社のワシントン支局長であるジョン・ウォルコットのもとに、ブッシュ政府がアフガンだけでなくイラクに侵攻しようとしているという情報が入る。事実を確認するため、取材を命じられた国家安全保障担当の記者ジョナサン・ランデーと外交担当の記者ウォーレン・ストロベルは、安全保障や中東問題の専門家、国務省、国防総省などの政府職員、外交員らに地道に取材を重ねる。丹念な取材を続けるなかで、ビンラディンとイラクのサダム・フセイン大統領がつながっている証拠はなく、むしろ専門家は否定していること、にもかかわらずアメリカ政府がイラクとの戦争を画策していることが明らかになっていく。

 ナイト・リッダー社はそれらを発信していくが、政府の思惑に乗ってニューヨーク・タイムズやワシントン・ポストなど主要紙をはじめ多くのメディアで、9・11テロ事件の背後にイラクがいるとする報道や、大量破壊兵器を製造しているとする報道が急増していき、イラク戦争開戦前年の2002年秋にはニューヨーク・タイムズが、イラクが核製造部分の密輸を加速させているとするスクープを報じる。濃縮ウラン製造のためのアルミ管の密輸をヨルダンで食い止めたという政府高官の発言を報じたもの(後に「アルミ管記事」として物議を醸す)だ。新聞報道と同日朝にチェイニー副大統領補佐官がNBCの番組に登場し、続いてライス国家安全保障担当補佐官が同様にテレビ番組でこの報道を裏付ける発言をするなどし、「イラクが大量破壊兵器を保有している」という嘘が、真実としてアメリカを覆った。のちにこの情報は政府関係者がわざとリークしたものであることが明らかになった。

 大手メディアが政府情報を無批判に垂れ流し、怒濤のように嘘が氾濫するなかで、ナイト・リッダー社の記者たちは真実を探求して地道に取材を続け、記事を書き続ける。「われわれの読者は基地がある町にいる。もしすべてのメディアが政府の広報になるならやらせとけ。われわれは子どもを戦場に送る親たちの味方だ」「政府がなにかいったら必ずこう問え“それは真実か”」。そう檄を飛ばすウォルコット支局長。

■真実の報道を貫いたことで集まる重要告発

 政府を批判する記事を書き続けるナイト・リッダー社の記者たちは、政府中枢からの情報を得ることはできない。彼らが取材していったのは政府組織や軍の末端職員たちや専門家などだった。だが、そんな彼らのもとに、大義なき戦争に突き進もうとする政府に憤りを持つペンタゴンをはじめ政府組織の末端職員らから告発が寄せられる。秘密の戦略室があり、そこでは先に描いたシナリオに沿って都合のいい情報を集めてくるという、情報収集の原則に反した活動がなされていること、イラクの核査察では「駱駝(ラクダ)のケツの穴まで探した」が、大量破壊兵器など発見されなかったこと−−。こうした義憤に燃える人人の告発にもとづいて取材を進め記事を発信し続ける。

 しかし、傘下の新聞社に記事の掲載を拒否されたナイト・リッダー社はなすすべを失い、しだいに孤立していく。身内からも裏切り者呼ばわりされ、「自分たちの報道は間違っているのか」と葛藤しながらも、4人は理解ある家族に支えられながら、記者魂を奮い起こして取材を続けていくのである。

 映画では実録映像をまじえて、当時のアメリカ国内がイラク侵攻一色に染まっていたわけではないことを伝えている。2002年10月に対イラク武力行使容認決議を採択した米議会では、ヒラリー・クリントンらが賛成演説をする一方で、民主党長老のロバート・バード議員が、嘘の情報で開戦したベトナム戦争で多くの命が犠牲になった悔恨から、渾身の反対演説をする様子や、イラク開戦に反対する大規模なデモがおこなわれた映像も映し出される。

■ジャーナリズムの役割を問う

 アメリカは2003年3月20日、イラク侵攻を開始した。「数日で終了する」とうそぶいて。だが、同年5月にブッシュ大統領が原子力空母エブラハム・リンカーン艦上で「任務完了」の横断幕を掲げ、イラク戦争の戦闘終結宣言をおこなった後もイラクの戦況は泥沼と化し、多くのイラク市民、アメリカ兵が犠牲になった。本作に登場する元陸軍兵士の若者も9・11後、愛国心から両親の反対を押し切って19歳で志願し、イラク派遣からわずか1週間で爆発物によって下半身が麻痺した。彼の「なぜ戦争を?」という問いかけは、この戦争で犠牲になったすべての人人の問いかけでもある。

 後にナイト・リッダー社が当時配信した内容はすべて事実であったことが明らかになり、ニューヨーク・タイムズなどメディア各社は謝罪することとなった。映画からは、政府の嘘を覆すことができず、イラク開戦を阻止できなかった一種の無力感も伝わってくるが、戦争という局面にさいしてジャーナリズムが真実にどう向き合うのかを改めて問いかけている。政府の広報機関になり下がったメディア各社が、「取材する」という基本的な作業すらせず根拠のない嘘情報を垂れ流していったさまは、権力者にいかに情報を与えてもらうかを競い、飼い慣らされている今日の日本の報道のあり方と重なる。

 映画のラストでいくつかの数字が示される。

▼現在までの戦費 2兆j
▼アメリカ兵の犠牲者 3万6000人
▼アメリカの攻撃で犠牲 になったイラク市民 100万人
▼大量破壊兵器 0

 地道にみずからの足を使って取材し、権力者の嘘を暴き、権力の横暴を批判するというジャーナリズムが果たすべき役割の重大さを投げかけている。

https://www.chosyu-journal.jp/review/11546
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/308.html#c10

[近代史5] ニュースは最初からすべてマスコミを経営する資本家が流すフェイクだった 中川隆
11. 2020年9月03日 12:16:08 : jvGCu7fHGg : Lmp2RC5rUmZuMjI=[20]
2019.07.18
SMAPの元メンバーを番組に出さなかったTV局は元所属事務所に屈したということ
 ​公正取引委員会はジャニーズ事務所に対し、独占禁止法違反につながるおそれがある行為をしたとして「注意」した​と伝えられている。2016年12月に解散したSMAPのメンバーだった稲垣吾郎、香取慎吾、草薙剛の3人を番組などへ出演させないよう、テレビ局などに圧力をかけた疑いがあるのだという。

 言うまでもなく、こうした話はしばしば聞く。マスコミを含む芸能の世界の「秩序」、あるいは「しきたり」を乱す人間は制裁されるということだ。

 そうしたことは芸能界に限った話ではないと言う人もいるだろう。確かにその通りで、「国策」に異を唱える人が社会的に不利益を被ることは公然の秘密だ。若者がものを言わない一因である。

 芸能界の暗部に触れたことで訴えられ、敗訴した人物が存在するが、そうした人びとより過激なことを書いていながら訴えられていない人もいる。2代目松浦組元組長で大日本新政會総裁の笠岡和雄だ。彼は自著『狼侠』(大翔、2017年)の中で芸能界を中心に腐敗しつつある日本の実態を明らかにしている。

 笠岡は芸能界における番組出演に関する圧力だけでなく、麻薬の蔓延、そして殺人依頼を受けた経験を明らかにした。しかも、そうした実態を知っているはずの国税、検察、警察、そして裁判所も見て見ぬふりだという。そこまで日本は腐敗しているとうことだろう。

 構造的な問題も指摘している。笠岡によると、1992年に暴対法が施行された後、テレビコマーシャルで荒稼ぎするための会合がバリ島で開かれたとしている。出席したのは芸能界からK社長など、広域暴力団のT組長など、右翼団体のE会長、そして広告代理店のCM担当役員たちだったというのだ。

 テレビ広告を出すような企業のスキャンダルを調べ、右翼団体や総会屋を使って脅し、広告代理店が芸能界の某人物につなぐ。いわゆる出来レースなので脅しは止まるのだが、その代償として特定の芸能事務所に所属するタレントを使ってCMを流さなければならなくなる。スキャンダルを作り出す仕組みも存在していると言われている。

 この仕組みの核は広告代理店だろう。テレビをはじめ、マスコミの収入に対する大きな影響力を広告代理店は持っている。マスコミへの影響力という点で、広告代理店は融資という切り札を持つ銀行と双璧をなしている。

 国際的に見ると、広告代理店は1990年代から政治との結びつきを深めている。例えばイラク軍がクウェートへ軍事侵攻した後の1990年10月、アメリカ下院の人権会議でイラク軍の残虐性をひとりの少女「ナイラ」が証言している。アル・イダー病院でイラク兵が赤ん坊を保育器の中から出して冷たい床に放置し、赤ん坊は死亡したと訴えたのだが、この話は全てが嘘だった。この証言を演出したのが広告代理店のヒル・アンド・ノールトン。証言した少女はアメリカ駐在のクウェート大使だった人物の娘で、イラク軍が攻め込んだときにクウェートにはいなかった。

 ジョージ・W・ブッシュ政権はプロパガンダに広告代理店を使っている。例えば、「アフガニスタン再建グループ」の一員としてアメリカ大使にアドバイスしていたジェフ・ラリーはヒル・アンド・ノールトンの元重役であり、ドナルド・ラムズフェルド国防長官のスポークスマンになったビクトリア・クラークも同社の出身だ。(Solomon Hughes, “War On Terror, Inc.”, Verso, 2007)

 クラークは「埋め込み取材」を考え出し、広告の専門家やロビーストたちと秘密裏にこの戦争に関するプランを検討している。その結果、アメリカの大衆に納得させるためには、「アル・カイダ」のような正体不明の存在でなく、具体的な国と結びつける必要があるということになった。そこで考え出されたのが「悪の枢軸」、つまりイラン、イラク、朝鮮の3カ国だ。

 また、コリン・パウエル国務長官が次官に据えたシャルロット・ビアーズは「マディソン街の女王」と呼ばれる人物で、ふたつの大手広告会社、オグルビー・アンド・マザーとJ・ウォルター・トンプソンのトップになった経験の持ち主。

 ビアーズの手法は「単純化」と「浅薄化」。イラクへの先制攻撃をアメリカ政府は「イラクの自由作戦」と命名したが、これもビアーズのアドバイスに従っている。小泉純一郎も同じ手法を採用し、効果的だった。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201907180000/
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/308.html#c11

[近代史5] ニュースは最初からすべてマスコミを経営する資本家が流すフェイクだった 中川隆
12. 2020年9月03日 12:16:37 : jvGCu7fHGg : Lmp2RC5rUmZuMjI=[21]
『イラク 米軍脱走兵、真実の告発』 著 ジョシュア・キー
https://www.amazon.co.jp/gp/product/4772604235/ref=dbs_a_def_rwt_hsch_vapi_taft_p1_i0

書評・テレビ評2020年2月16日

 アメリカが2003年にイラク侵攻を開始したときの大義名分は「イラクは大量破壊兵器を隠し持っている」「今こそサダム・フセインを倒してイラクに民主主義をもたらす」であった。ところがそれらはすべてでっちあげであり、アメリカの侵略であったことが明白な事実となっている。本書はあの時、ブッシュ大統領が掲げたイラク戦争開戦の大義を信じ「イラクの自由作戦」に参加した米軍兵士による告発本である。

 1978年生まれのジョシュア・キーは幼少期、義父が母親に暴力を振るうような家庭環境で育った。救いは優しい祖母、そして朝鮮戦争に兵士として派遣された経験を持つ祖父から、「無防備な人を攻撃することは悪いことだ」と教えられて育ったことだ。

 彼は20歳前後で結婚し2人の子どもに恵まれるが、経済的な困難に直面し家族を養うために新兵募集センターのドアを叩くことになった。新兵募集センターでは、リクルーターが「軍事基地での生活は安全で、どんなアメリカ人労働者も満足できる清潔できちんとした住宅に住むことができる。基地では家賃は無料だ。そして家族全員が総合的な健康保険に入れるし、大学の授業料は援助が受けられる」「遠方に送られることはない。戦闘などはさせない」といった。

 だが2003年3月、彼が最初に送られたのはイラクだった。彼は本書のなかでこう記している。「戦場には行きたくなかったが、つまるところ、テロをぶちのめしてアメリカを守る仕事を子どもたちの世代にやらせてはいけない、これは今自分がやるべき仕事だと考えた」と。

 イラクに行く前の訓練中、米兵らはイラク人のことを「砂漠のニガー」と呼び、イスラム教徒はみなテロリストで、唯一の解決法はできる限り多くのイラク人を殺すことだと思い込まされた。米兵が連日イラクでやったことは、テロリストを捕まえ、テロ活動の証拠を見つけると称した「家宅捜索」だった。家族の寝込みを襲い恐怖に陥れるために一晩に1軒、多いときで4軒の家を急襲する。米兵は徐々に盗み、殺し、レイプなど好き放題におこなうようになっていく。

 そして来る日も来る日もイラク人の家からは何一つ出てこないのに米兵は何もしていない男たちを拘束し、家の中を荒らし回る。その様子を怒りのこもった目で見つめる無抵抗な女子どもたち。彼は「一体われわれ米兵は何をしているのだろうか」と疑問を抱き始める。

 ある日、アメリカ軍に対する印象を激変させる出来事が起きる。錯乱状態の米兵たちが、イラク人の切断された頭部を笑いながら蹴飛ばしていた。明らかにおもしろがってやっている。この時の状況をこう記す。「狂気のサッカーゲームだ。ぼくは凍りついた。自分の目が信じられなかった。しかし確かに見たのだ」「ぼくがかろうじて保っていた国家に対する信頼の糸を断ち切り、戦場で持つべき信念を打ち砕いた。ずっとぼくたちアメリカ人は世界の正義を守る立場にいると信じてきた。しかし、このとき、イラクでわれわれがしていることのいかがわしさを思い知ったのだ」と。正常な感覚を喪失して殺人マシーンへと変貌していく仲間たち、そして自分。さらにイラク人による暴動も頻発し、常に緊張状態が続き見えない敵に狙われているような恐怖感を抱いていく。

目の前で殺された少女

 彼は警護のなかでわが子と同じくらいのイラク人の少女と出会う。食事もろくにできない貧しい少女にフェンス越しに食べ物をあげるようになる。それは殺伐とした戦場での心安まるひとときになっていた。

 その日もフェンス越しに食料を渡したとたん、自分の目の前で少女の頭が銃で吹き飛ばされる。罪のないイラク少女がまた米兵仲間によって銃殺されたのだ。そのような経験をくり返すなかで、イラクの人たちの平穏な日々を踏みにじり何の罪もない人々の生活や命を破壊しているのが自分たち米軍であり、「アメリカこそテロリスト」であることを思い知っていく。

 6カ月余りのイラク滞在ののち、2週間ほど本国へ帰還したとき彼はイラクには戻らないことを決断する。脱走は銃殺に値することを覚悟しつつ、家族を守るためにカナダに逃亡する。「ぼくはアメリカ軍から脱走したことについて、絶対に謝罪しようとは思わない。ぼくは不正義から脱走したのであり、それは進むべき正しい道だった。謝罪すべきことがあるとすれば、ただひとつ、それはイラクの人々に謝罪するしかない」と。

 アメリカで貧しい家庭で育った若者たちが、経済的援助などをチラつかされて軍隊に誘導されて戦場に送り込まれ、殺人マシーンへと変貌させられていった事実が実体験としてなまなましく記されている。そしてイラク帰還米兵は2014年段階で1日に22人、1年に約8000人がみずから命を絶っている。

 イラク戦争に賛成を表明し自衛隊を派遣したのが日本であり、その後もアメリカの侵略戦争に積極的に加担してきた。

 今年に入り、安倍政府は中東地域に自衛隊をあいついで派遣した。アラブ諸国側から見ればアメリカ戦略下のもとでの明白な軍事行動に他ならず、アメリカへの盲従がいかに日本と世界の平和を脅かすものであるか、それを改めて考えさせられる一冊である。
https://www.chosyu-journal.jp/review/15903
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/308.html#c12

[近代史5] ニュースは最初からすべてマスコミを経営する資本家が流すフェイクだった 中川隆
13. 2020年9月03日 12:17:58 : jvGCu7fHGg : Lmp2RC5rUmZuMjI=[22]
2020.04.21
COVID-19を口実に進められる社会の収容所化はネオコンの戦略に合致している
 ワシントン・ポスト紙でコラムニストを務める​マーク・スィースン​によると、中国にCOVID-19(新型コロナウイルス)の感染拡大の法的な責任があるのだという。アメリカ人が監禁状態になり、失業者が増え、死人が出ているのは中国のせいであり、アメリカの貧弱な社会システムとは無関係だというわけだ。

 戯言なのだが、この戯言を書いた人物は戯言を作り出すことを生業としてきた。1995年から2001年にかけてジェシー・ヘルムズのスピーチライターを務めた後、ジョージ・W・ブッシュ政権で国防長官に就任したドナルド・ラムズフェルドの主任スピーチーライター、そして後にブッシュ大統領のスピーチを書いていたチームに加わった。ヘルムズはジョン・ボルトンの後ろ盾でもあった。

 2009年1月にブッシュがホワイトハウスを去ると、スィースンはネオコン系のフーバー研究所やAEIのフェローになり、2010年3月からはワシントン・ポスト紙のコラムニストだ。

 ワシントン・ポスト紙を「言論の自由の象徴」と考える人が日本には少なくないようだ。ウォーターゲート事件の影響だろうが、この事件を取材したことで有名な元ワシントン・ポスト紙記者のカール・バーンスタインによると、アメリカの有力メディアとCIAは緊密な関係にある。400名以上のジャーナリストがCIAのために働き、1950年から66年にかけて、ニューヨーク・タイムズ紙は少なくとも10名の工作員に架空の肩書きを提供しているとCIAの高官は語ったという。(Carl Bernstein, “CIA and the Media”, Rolling Stone, October 20, 1977)

 メディアをコントロールするプロジェクトをCIAが始めたのは第2次世界大戦が終わって間もない頃。デボラ・デイビスによると、1948年頃からモッキンバードと呼ばれる情報操作プロジェクトが始められている。アメリカの有力メディアに「リベラル派」とか「左翼」と呼べるようなものは存在しない。(Deborah Davis, “Katharine The Great”, Sheridan Square Press, 1979)

 こうした工作はアメリカ国内に留まらない。ドイツの有力紙、フランクフルター・アルゲマイネ紙(FAZ)の編集者だった​ウド・ウルフコテ​によると、ジャーナリストとして過ごした25年の間に彼が教わったことは、嘘をつき、裏切り、人びとに真実を知らせないことで、多くの国のジャーナリストがCIAに買収されているとしている。

 彼が告発を決意したのは、人びとがロシアに敵意を持つように誘導するプロパガンダを展開、人びとをロシアとの戦争へと導き、引き返すことのできない地点にさしかかっていると感じたからだという。2017年1月、56歳のときに彼は心臓発作で彼は死亡した。

 言うまでもなく、ブッシュ政権はイラクを先制攻撃してサダム・フセイン政権を倒したが、その攻撃を正当化するため、ブッシュ政権はイギリスのトニー・ブレア首相の協力を得て大量破壊兵器に関する偽情報を広めた。その偽情報の流布に果たしたマーク・スィースンの役割は軽くない。

 アメリカ主導軍はイラクを侵略したわけだが、その結果、100万人を超すとイラク人を殺したとも推計されている。例えばアメリカのジョーンズ・ホプキンス大学とアル・ムスタンシリヤ大学の共同研究によると、2003年の開戦から2006年7月までに約65万人のイラク人が殺されたと結論、イギリスのORBは2007年夏までに94万6000名から112万人が死亡、またNGOのジャスト・フォーリン・ポリシーは133万9000人余りが殺されたとしている。

 その後、バラク・オバマ政権はジハード傭兵を使った侵略に切り替えたが、戦争自体は現在も継続され、中東から北アフリカにかけての地域は破壊と殺戮でこの世の地獄と化している。スィースンはその責任を感じていないようだ。そのスィースンは、つまりネオコンはCOVID-19の問題で中国を誹謗中傷している。

 ネオコンは1991年12月にソ連が消滅した際、アメリカは唯一の超大国になり、世界制覇は間近に迫ったと考えた。ウェズリー・クラーク元欧州連合軍(現在のNATO作戦連合軍)最高司令官によると、当時の国防次官でネオコンの大物として知られるポール・ウォルフォウィッツは1991年にイラク、シリア、イランを殲滅すると語っている。(​3月​、​10月​)

 その当時はジョージ・H・W・ブッシュが大統領で、ウォルフォウィッツの上司にあたる国防長官はリチャード・チェイニー。1992年2月にこの人脈は国防総省のDPG草案という形で世界制覇プランを作成した。いわゆる「ウォルフォウィッツ・ドクトリン」で、ソ連のようなライバルが出現することを阻止、力の源泉であるエネルギー資源を支配しようという内容だった。

 ネオコンが潜在的なライバルとして最も警戒した国は中国。そこで東アジア重視が打ち出される。必然的に日本の戦略的な役割は重くなり、アメリカの戦争マシーンに組み込まれていく。それがナイ・レポート以降の動きに反映されている。COVID-19を口実として進められている収容所化もそうした戦略の延長線上にある。

https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202004210000/
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/308.html#c13

[近代史5] ニュースは最初からすべてマスコミを経営する資本家が流すフェイクだった 中川隆
14. 中川隆[-11533] koaQ7Jey 2020年9月03日 12:18:35 : jvGCu7fHGg : Lmp2RC5rUmZuMjI=[23]
2020.08.24
心理操作が切り開く殺戮と破壊への道
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202008240000/
 コマーシャルの目的は、商品を買いたいという心理を引き起こすことにある。そうした商品の中には戦争も含まれている。人びとが戦争を望むように仕向けるわけだ。心理操作の「民間委託」とも言えるだろう。


 民間企業が心理操作で戦争への道を演出した一例は、1990年10月10日にアメリカ下院の人権会議という非公式の集まりで行われた「ナイラ」なる女性の証言。クウェートの病院で働いていた看護師を名乗り、イラク兵が保育器を盗んで多くの赤ん坊を殺したなどと主張、好戦的な雰囲気を作り出す一因になった。


 この「証言」を演出したのはヒル・アンド・ノールトンというアメリカの広告会社で、雇い主はクウェート政府。イラク軍の残虐行為を涙ながらに語った少女はアメリカ駐在クウェート大使だったサウド・アル・サバーの娘、ナイラ・アル・サバーだった。勿論、イラク軍がクウェートへ攻め込んだ当時、ナイラは現場にいない。


 この嘘を真に受けた「善良なる市民」はイラクへの先制攻撃を後押しすることになり、子どもを含むイラク人が殺されることになる。2006年10月にイギリスの医学雑誌「ランセット」はジョンズ・ホプキンズ大学とアル・ムスタンシリヤ大学の共同研究による調査報告を掲載、それによると、2003年3月から2006年7月までの間に65万4965名以上のイラク人が死亡、そのうち60万1027名は暴力行為(要するに戦闘)が原因だという。イギリスのORB(オピニオン・リサーチ・ビジネス)は2007年夏までに94万6000名から112万人が、またNGOのジャスト・フォーリン・ポリシーは133万9000人余りが殺されたとしている。


 ソ連が消滅した直後の1992年2月、アメリカ国防総省ではDPGが作成された。国防次官だったポール・ウォルフォウィッツが中心になって書き上げたことからウォルフォウィッツ・ドクトリンとも呼ばれている。


 ライバルのソ連が消えたことでアメリカは唯一の超大国になり、単独で行動できる時代が到来したとネオコンは考えた。そうした状態を維持するため、ソ連のようなライバルが再び出現することを阻止しようとしたのだ。潜在的なライバルとしてネオコンが想定したのは旧ソ連圏、西ヨーロッパ、東アジアなど。特に重要視したのは中国だ。力の源泉であるエネルギー資源を支配するため、南西アジアも重視された。


 ネオコンはまずユーゴスラビアの解体し、セイルビア勢力を弱体化させようとする。1990年代の前半からアメリカの有力メディアやジョージ・ソロスと関係が深いHRW(ヒューマン・ライツ・ウオッチ)は偽情報を広めながらユーゴスラビアへの先制攻撃を主張していたが、ビル・クリントン政権は戦争に消極的。状況が変化したのは国務長官がクリストファー・ウォーレンからマデリーン・オルブライトへ交代した1997年からだ。


 NATOは1999年3月にユーゴスラビアへの軍事攻撃を開始、4月には空爆でスロボダン・ミロシェビッチの自宅を破壊、5月には中国大使館も爆撃されている。いうまでもなく、多くの建造物が破壊され、多数の市民が殺された。この戦争からコソボ紛争も生まれる。コソボの反セルビア勢力が宣伝のために雇った会社がルダー・フィンだ。


 有力メディアや広告会社はターゲットを悪霊化する仕事をしているわけだが、実際に事件を引き越すこともある。例えば、1985年にイスラエルの情報機関、モサドは「偽装テロ」を実行している。アキレ・ラウロ号事件だ。


 イスラエルの情報機関ERD(対外関係局)に所属していたアリ・ベン-メナシェによると、工作にはモハメド・ラディ・アブドゥラなる人物が利用されている。この人物はヨルダン軍の大佐だったが、ヨルダン軍によるパレスチナ人虐殺に反発、ロンドンへ移住していた。そこで一緒にビジネスを始めたアンソニー・ピアソンはイギリスの特殊部隊SASの元将校で、イスラエルともつながっていたころからラディはモサドに操られることになる。


 イスラエルの命令はラディを介してアブル・アッバスなる人物に伝えられる。アッバスはシチリア島のドンから資金を得ていると思っていたようだ。そのアッバスが編成したチームが客船のアキレ・ラウロ号を襲撃したのだ。この襲撃はイスラエルにとって格好の宣伝材料になった。


 アメリカやイスラエルは「ジャーナリストの死」を求めることがある。その犠牲者になった可能性があるひとりが2012年8月にシリアのアレッポで殺された​山本美香​。彼女は反政府軍(実態はアル・カイダ系武装集団)のFSA(自由シリア軍)に同行して取材していたようだ。


 シリアを取材する記者の多くはトルコから密輸ルートを使い、シリアへ入国しているようなので、それだけでも危険が伴う。しかもFSAはジャーナリストの死を望んでいる節がうかがえる。


 イギリスのテレビ局、チャンネル4のケースも山本の場合と似ている。チャンネル4チームの中心的な存在だった​アレックス・トンプソンによると、彼らは反政府軍の罠にはまり、危うく政府軍から射殺されるところだった​という。取材していたチームを反政府軍の兵士は交戦地帯へと導き、政府軍に銃撃させるように仕向けたというのだ。​イギリスやドイツなどの情報機関から政府軍の位置は知らされているはず​で、意図的だったとしか考えられない。トンプソンたちは危険を察知して逃げることに成功したが、危うく殺されるところだった。今回のケースを彷彿とさせる。


 2012年12月には、NBCニュースの取材チームが同じシリアで拉致され、5日後に解放されるという出来事があった。チームのひとりで主任外国特派員の​リチャード・エンゲルは翌年4月号のバニティ・フェア誌で政府軍と連携している武装勢力が実行したと主張​したが、後にその主張を取り下げ、反シリア政府軍につかまっていたと認めている。


 実は、​エンゲルらが解放された直後から、拘束したのは反シリア政府軍ではないかという報道もあった。​エンゲルも自分たちが携帯していたGPSでNBCの幹部が拉致を察知、その場所が反政府軍の支配している地域であることも認識していたというのだ。しかも拉致したグループと救出したグループの指揮官は一緒。つまり、バニティ・フェア誌の記事は「誤解」ではなく、嘘だった可能性が高いということだ。

 アメリカやイギリスの支配者にとって都合の悪い誰かを批判していた人物が死亡した場合、その誰かが殺したに違いないと単純に叫ぶべきでないということでもある。

https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202008240000/
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/308.html#c14

[番外地8] 専門研究者のディビット・バーガミニや鬼塚英昭の調査・資料分析に比べると林千勝さんは素人同然 中川隆
4. 2020年9月03日 13:32:22 : jvGCu7fHGg : Lmp2RC5rUmZuMjI=[24]
ディビット・バーガミニや鬼塚英昭はタブーに触れたので排斥されただけだよ
無視されるだけで誰も反論していない
http://www.asyura2.com/20/ban8/msg/313.html#c4
[番外地8] 専門研究者のディビット・バーガミニや鬼塚英昭の調査・資料分析に比べると林千勝さんは素人同然 中川隆
5. 2020年9月03日 14:08:12 : jvGCu7fHGg : Lmp2RC5rUmZuMjI=[25]

ディビット・バーガミニの研究書に書いてあるだろ:
天皇の陰謀 天皇裕仁はかく日本を対西洋戦争に導いた
ディビット・バーガミニ著 松崎元訳
https://retirementaustralia.net/old/rk_tr_emperor_02_contents.htm

当時の文献や記録はディビット・バーガミニや鬼塚英昭の引用したものが一番信頼できるんだよ。
http://www.asyura2.com/20/ban8/msg/313.html#c5

[番外地8] 専門研究者のディビット・バーガミニや鬼塚英昭の調査・資料分析に比べると林千勝さんは素人同然 中川隆
6. 2020年9月03日 14:26:20 : jvGCu7fHGg : Lmp2RC5rUmZuMjI=[26]
ディビット・バーガミニは当時一番有名な歴史学者だったけど、昭和天皇の研究をしてから大学を追われたんだよ


http://www.asyura2.com/20/ban8/msg/313.html#c6

[番外地8] 専門研究者のディビット・バーガミニや鬼塚英昭の調査・資料分析に比べると林千勝さんは素人同然 中川隆
7. 中川隆[-11532] koaQ7Jey 2020年9月03日 14:29:57 : jvGCu7fHGg : Lmp2RC5rUmZuMjI=[27]
ディビット・バーガミニは当時一番有名な歴史学者だったけど、昭和天皇の研究をしてから大学を追われたんだよ。
それ以降、研究者は誰も太平洋戦争の研究はできなくなった。
http://www.asyura2.com/20/ban8/msg/313.html#c7
[近代史5] アーリア人の起源 中川隆
7. 中川隆[-11531] koaQ7Jey 2020年9月03日 14:51:59 : jvGCu7fHGg : Lmp2RC5rUmZuMjI=[28]
雑記帳 2019年09月08日
アジア南部の人口史とインダス文化集団の遺伝的構成

以前の研究(関連記事)では、アジア南部に草原地帯牧畜民系統をもたらしたのは直接的にはヤムナヤ文化集団ではない、と推測されていましたが、間接的にはヤムナヤ文化集団のアジア南部への遺伝的影響は一定以上あるようです。

さらに本論文は、インド・ヨーロッパ語族のサンスクリット語文献の伝統的な管理者と自任してきた司祭集団において、男系を示すY染色体においてとくに草原地帯牧畜民系統の比率が高いことからも、インド・ヨーロッパ語族が草原地帯系統集団によりもたらされた可能性が高い、と推測します。


 ヨーロッパとアジア南部は、農耕開始前後にアジア南西部起源の集団が流入した後、銅器時代〜青銅器時代にかけて、ユーラシア中央草原地帯起源の牧畜民が流入してきて遺伝的影響を受けたという点で、よく類似しています。しかし、更新世から存在したと考えられる狩猟採集民系統の比率が、アジア南部ではAASIとして最大60%程度になるのに対して、ヨーロッパではヨーロッパ西部狩猟採集民(WEHG)として最大で30%程度です。これは、ヨーロッパよりも強力な生態系もしくは文化の障壁がアジア南部に存在したからだろう、と本論文は推測しています。

 これと関連して、草原地帯牧畜民系統の到来がアジア南部ではヨーロッパよりも500〜1000年遅くて、その影響がアジア南部ではヨーロッパよりも低く、Y染色体に限定しても同様である、ということも両者の違いです。本論文は、この状況はヨーロッパ地中海地域と類似している、と指摘します。ヨーロッパでも地中海地域は、北部および中央部よりも草原地帯系統の比率はかなり低く、古典期には多くの非インド・ヨーロッパ語族系言語がまだ存在していました。

一方、アジア南部では非インド・ヨーロッパ語族系言語が今でも高い比率で使用されています。これは、やや寒冷な地域が起源の牧畜民集団にとって、より温暖な地域への拡散は難易度が高かったことを反映しているのかもしれません。

アジア南部にインド・ヨーロッパ語族をもたらしたのは紀元前二千年紀に到来した草原地帯牧畜民系統集団だろう、と推測します。

https://sicambre.at.webry.info/201909/article_23.html
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/306.html#c7

[お知らせ・管理21] 2020年09月 困った時、意見、提案、相談などなんでも。管理人が24時間以内に必ず見るスレ 管理人さん
2. 2020年9月03日 15:56:10 : jvGCu7fHGg : Lmp2RC5rUmZuMjI=[29]
パレオリベラルさんは誰が見ても頭がおかしいので相手にしない方がいいです
http://www.asyura2.com/13/kanri21/msg/610.html#c2
[近代史5] ローマ人の起源 中川隆
9. 2020年9月03日 16:36:51 : jvGCu7fHGg : Lmp2RC5rUmZuMjI=[30]
雑記帳 2018年09月16日
本村凌二『教養としての「ローマ史」の読み方』第3刷
https://sicambre.at.webry.info/201809/article_22.html


 2018年5月にPHP研究所より刊行されました。第1刷の刊行は2018年3月です。本書は王政期から滅亡へといたるローマ史を時系列で語りつつ、通史というよりは、王政期から滅亡までのローマの歴史を規定した要因を探るという、問題史としての性格を強く打ち出しています。初期ローマであれば、同じ地中海地域の都市国家として始まりながら、なぜローマとギリシアは異なる政治体制を選択したのか、といった問題です。著者の他の著書を読んでいれば、目新しい点はあまりないかもしれませんが、相変わらず読みやすく、ローマの歴史的展開の背景に関する考察は興味深いものですし、ローマ史の復習にもなります。楽しく読み進められました。

 民主政に進んだギリシア(アテネ)と、共和政に進んだローマの違いは、構成員たる市民間の格差が比較的少なく平等だったギリシア(もちろん奴隷はおり、居住民の間の格差は大きかったわけですが)と、当初より格差の存在したローマという、社会構造の違いが大きかったのではないか、と指摘されています。本書は、ギリシアを「村落社会」、ローマを「氏族社会」と呼んでいます。ローマが大国になれてギリシア(アテネ)が大国になれなかった理由としては、ギリシアが独裁・貴族政・民主政という政体の三要素のどこかに偏り過ぎたのにたいして、ローマは共和政のなかに独裁(二人の執政官、時として独裁官)・貴族政(元老院)・民主政(民会)の要素をバランスよく含んでいたからだ、と指摘されています。

 また、ローマが大国になれた要因として、「公」への意識、つまり祖国ローマへの強い帰属意識があったことも重視されています。貴族層では「父祖の遺風」、平民層では「敬虔なる信仰心」がその背景にあった、と本書は指摘します。ローマ市民は、同時代の他地域の人々からは、敬虔だと思われていました。このような意識に基づき、何度も負けては立ち上がり、他国を征服していった共和政期ローマを、「共和政ファシズム」と呼んでいます。

 500年にわたって共和政を維持してきたローマが帝政へと移行した背景として本書が重視するのは、ローマ市民の意識の変容です。支配地が増え、平民は重い軍役で没落する一方、元老院を構成する貴族層は征服地の拡大により富裕になっていき、貧富の差が拡大します。この階級闘争的な過程で、「公」よりも自己愛・身内愛といった「個」を優先する意識が強くなっていきます。それと同時に、ローマにおいて以前から存在した、有力者によるより下層の人々の保護という、保護者(パトロヌス)と被保護者(クリエンテス)との関係が拡大・強化されていきます。これが、ポエニ戦争後100年以上にわたる内乱の一世紀およびその後の帝政の基盤になった、と本書は指摘します。この保護者と被保護者の関係が、最終的には頂点に立つ一人の人物たる皇帝に収斂される、というわけです。

 帝政期も当初は暴君がたびたび出現して混乱しますが、いわゆる五賢帝の時代には安定し、ローマの領土も最大となります。本書は、プラトンが唱えた「賢者による独裁」という理想に最も近い事例として、この五賢帝を挙げています。五賢帝の時代が終焉し、セウェルス朝を経てローマは軍人皇帝時代を迎えます。しかし本書は、軍人皇帝時代は単なる混乱期ではなく、分割統治・皇帝直属の機動軍の創設といった改革が模索され、進んだ時期とも把握し、在位期間が短く多くが殺害された皇帝たちのなかで、ウァレリアヌスとガリエス父子やアウレリアヌスのように、高く評価されるべき皇帝がいたことも指摘しています。本書は軍人皇帝時代の特徴として、支配層が変容していったことも指摘しています。ローマの支配層は当初、古くから続く元老院貴族でした。内乱の一世紀〜帝政初期にかけて、イタリアの新興貴族層が台頭し、帝政の支持基盤となります。軍人皇帝時代には、それまでの文人的な元老院貴族から武人層へと政治的主導権が移っていった、というのが本書の見通しです。軍人皇帝時代の諸改革の延長戦上に、ディオクレティアヌスによる安定があったのでしょう。

 軍人皇帝時代を経て専制君主政期になると、ローマ帝国においてキリスト教が確固たる基盤を築き、やがて現在のような大宗教にまで拡大します。本書はローマ帝国においてキリスト教が普及した理由として、社会下層からじょじょに広がったというよりも、皇帝による保護の方が大きかったのではないか、と指摘しています。キリスト教が国教化されてすぐ、ローマ帝国は分割され、二度と再統一されることはありませんでした。西ローマが分割後100年も経たずに滅亡したのにたいして、東ローマが1000年以上続いた理由として、西ローマでは都市が衰退していたのにたいして、東ローマでは都市が衰退していなかったからだ、と本書は指摘します。東ローマは西ローマよりも経済状況がよかったから長期にわたって存続したのだ、というわけです。

 このように、ローマ帝国は東西に分裂したと言われますが、本書はもっと長い視点でローマ帝国の分裂を把握しています。ローマ帝国は、オリエント・ギリシア・ラテンという三つの世界を統合しました。ローマ帝国の分裂後、これらの地域は最終的に、イスラム教・ギリシア正教・カトリックに分裂していきます。ローマ帝国の統合前と分裂後の各地域はおおむね対応しているのではないか、というわけです。本書はその要因として、言語の違いを挙げています。オリエント世界のセム語系・ギリシア世界のギリシア語・ラテン世界のラテン語および後に加わったゲルマン語です。

 ローマ帝国の滅亡に関して、本書は単なる衰亡ではなく、三つの側面から把握しています。一つは伝統的な史観とも言える経済的衰退で、社会資本が劣化していきます。本書はその背景として、奴隷制社会では奴隷に面倒なことをやらせるので、技術革新・経済成長への動機が乏しくなりがちであることを挙げています。次に、こちらも伝統的な史観と親和的と言える、国家の衰退です。本書はこの過程を、皇帝権力の低下→異民族の侵入→軍隊の強化→徴税強化による皇帝権力の低下という悪循環で把握しています。最後に、文明の変質です。本書はこれを、人々の意識が共同体から個人へと変容し、弱者を切り捨てるような平等な個人間の関係から、強者による弱者の保護を前提とする社会への変容と把握しています。本書はローマ帝国の分裂・滅亡を、単なる衰退ではなく、人々が異なる価値観を受け入れて時代に対応していった、古代末期という概念で把握すべきではないか、と提言しています。
https://sicambre.at.webry.info/201809/article_22.html
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/277.html#c9

[近代史5] アーリア人の起源 中川隆
8. 中川隆[-11530] koaQ7Jey 2020年9月03日 16:38:27 : jvGCu7fHGg : Lmp2RC5rUmZuMjI=[31]
雑記帳 2018年05月11日
インド・ヨーロッパ語族の拡散の見直し
https://sicambre.at.webry.info/201805/article_20.html


 おもに5500〜3500年前頃となる、内陸アジアとアナトリア半島の74人の古代ゲノムの解析結果と比較を報告した研究(Damgaard et al., 2018A)が報道されました。『サイエンス』のサイトには解説記事が掲載されています。この研究はオンライン版での先行公開となります。インド・ヨーロッパ語族の拡散については複数の仮説が提示されていますが、有力なのは、ポントス-カスピ海草原(中央ユーラシア西北部から東ヨーロッパ南部までの草原地帯)の遊牧民集団の拡散にともない、インド・ヨーロッパ語族祖語も広範な地域で定着していった、というものです。

 この「草原仮説」においては、ヤムナヤ(Yamnaya)文化集団の拡散が、ヨーロッパから西・中央・南アジアにまで及ぶ、インド・ヨーロッパ語族の広範な定着に重要な役割を果たしたのではないか、との想定もあります(関連記事)。ヤムナヤ文化集団は5000年前頃からヨーロッパへの大規模な拡散を始め、ヨーロッパに大きな遺伝的影響を残した、と推測されています(関連記事)。ヤムナヤ文化集団がインド・ヨーロッパ語族祖語を各地に定着させ、やがて言語が多様化していったのではないか、というわけです。ヤムナヤ文化集団が初めてウマを家畜化したとの見解も提示されており、ウマの家畜化や車輪つき乗り物の開発などによる移動力・戦闘力の点での優位が、ヤムナヤ文化集団の広範な拡散と大きな遺伝的影響をもたらした、と考えられます。

 しかし、ウマの家畜化については議論が続いており、カザフスタン北部のボタイ(Botai)文化集団が、初めてウマを家畜化した、との見解も提示されています(関連記事)。しかし、この研究では、現代におけるボタイ文化集団の遺伝的影響は小さく、中期〜後期青銅器時代に他集団に駆逐され、置換されたと推測されています。これは、ボタイ文化の初期家畜馬は現生家畜馬に2.7%程度しか遺伝的影響を及ぼしていない、という知見(関連記事)と整合的です。ボタイ文化集団は、3人のゲノム解析結果から、ヤムナヤ文化集団とは遺伝的に近縁関係にはなく、それぞれ独自にウマを家畜化したのではないか、と推測されます。ボタイ文化集団は、近隣の集団が農耕・牧畜を採用した後も長く狩猟採集生活を維持し続けたので、孤立していたとも考えられていましたが、ウマの埋葬儀式に関しては他のアジアの文化との共通点があり、他集団との交流は一定上あったと考えられます。

 ヤムナヤ文化集団がインド・ヨーロッパ語族祖語を広範な地域に拡散させた、との仮説の検証で重要なのは、インド・ヨーロッパ語族の使用が最初に確認されている、アナトリア半島を中心に繁栄した古代オリエントの強国ヒッタイトの住民と、ヤムナヤ文化集団との関係です。この研究では、アナトリア半島の住民の古代ゲノム解析の結果、古代アナトリア半島ではヤムナヤ文化集団の遺伝的影響は確認されませんでした。また、シリアの古代都市エブラ(Ebla)の記録から、インド・ヨーロッパ語族はすでにアナトリア半島で紀元前2500〜2400年前頃には用いられていたのではないか、と推測されています。この研究は、インド・ヨーロッパ語族集団はヤムナヤ文化の拡大前にアナトリア半島に到達していただろう、と指摘しています。

 中央・南アジアに関しても、ヤムナヤ文化集団の遺伝的影響はほとんど確認されませんでした。これまで、アジアにおけるユーラシア西部集団の遺伝的影響は、ヤムナヤ文化集団の拡散の結果と考えられ来ました。しかし、この研究は、その可能性が低いと指摘し、5300年前頃にユーラシア草原地帯の南方にいたナマズガ(Namazga)文化集団が、ヤムナヤ文化集団の大移住の前に、ユーラシア西部系住民の遺伝子をアジア人集団にもたらしたのではないか、と推測しています。

 ヤムナヤ文化集団の遺伝的影響はヨーロッパにおいて大きかったものの、アジアではたいへん小さかったようです。もちろん、文化的影響は遺伝的影響を伴うとは限りませんが、この研究で報告されたゲノム解析結果と比較は、ヤムナヤ文化集団がインド・ヨーロッパ語族祖語を広範な地域に定着させ、インド・ヨーロッパ語族は各地で多様化していった、という仮説と整合的とは言えないでしょう。インド・ヨーロッパ語族の拡散に関しては、この研究のように、学際的な研究の進展が欠かせない、と言えるでしょう。その意味で、この研究の意義は大きいと思います。


参考文献:
Damgaard PB. et al.(2018A): The first horse herders and the impact of early Bronze Age steppe expansions into Asia. Science, 360, 6396, eaar7711.
http://dx.doi.org/10.1126/science.aar7711


https://sicambre.at.webry.info/201805/article_20.html
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/306.html#c8

[リバイバル3] グッドマンの最上位機種 Axiom 22 中川隆
6. 2020年9月03日 17:15:56 : jvGCu7fHGg : Lmp2RC5rUmZuMjI=[32]
2019/9/12
4932:Axiom22 mk2
 https://moon.ap.teacup.com/tao7637/5019.html
 
 「Goodmans」というメーカー名を耳にすると、反射的に「Axiom80」というユニット名を思い浮かべてしまうほどに、知名度的には「Axiom80」の一人勝ち状態である。

 Axiom80は独自の構造を持つ非常に優れたユニットであるが、Goodmansのダブルコーン型フルレンジユニットであるAxiomシリーズにおけるフラッグシップはAxiom22 mk2であり、販売価格も一番高い値付けがされていた。

 今日は、そのAxiom22 mk2をじっくりと聴くことができた。場所はshanshanさんのリスニングルームである。

 shanshanさんは、このユニットを以前からお持ちであったが、従前はAxiom80用に製造されたキャビネットに納めて使われていた。

 しかし、同じメーカーのユニットであっても、ユニットの特性によりキャビネットの最適容量が異なるとのことで、とある理系ウルトラマニアの方にユニットを送り、その特性を特定してもらった。するとAxiom22 mk2の最適容量は、従前使っていたキャビネットよりも少なくて良いことが判明した。

 そこで、前回お邪魔した時に聴かせてもらったスキャンスピーク製の高級ユニットを使用した2ウェイスピーカーのキャビネットの製造を依頼したS氏に再度、Axiom22 mk2専用のキャビネットの製造を依頼された。

 そのキャビネットが出来上がり、Axiom22 mk2の本来の能力が発揮されるようなった新生スピーカーを検証することになったのである。一緒に耳を傾けたのはチューバホーンさんである。

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 その見た目は比較的コンパクト。六つの角をもつキャビネットはAxiom80用のものに比べ形状は似ているがずいぶんと背が低い。床からは楓製のウッドブロックにより持ち上げられている。S氏製造のキャビネットはとても質感が高い。綺麗で自然な木目は目を癒してくれる。

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 駆動するアンプは、プリアンプはMarantz Model7で、パワーアンプはshanshanさんが自作された様々な真空管アンプが用意されていた。

 まずはPX25によるシングルアンプから聴いた。シングルアンプらしい勢い感のある音の出方である。音の色合いはセピア色。古い時代に録音されたジャズのソースとの相性が素晴らしい。

 次に用意されたのはKT-66のプッシュプルアンプ。パワーアンプがこれに変わると、トーンが一気にヨーロッパ的なものになった。「大人の音」とでも評するべきか・・・クラシックにはこちらの方が落ち着く。QUADUの回路に近いものが採用されているようで、その音の傾向はQUADUに似た質感である。

 次はQUAD405である。コンパクトな形状に似合わず、強力な駆動力を有するパワーアンプである。その駆動力でAxiom22 Mk2にしっかりと鞭を入れる。

 最後はジャーマンビンテージ管を出力管に使用したシングルアンプである。その躯体はとてもコンパクトである。シングルアンプであり、出力は0.8Wととても小さい。

 この真空管アンプに替えると、爽やかな風が吹いた。とても自然で軽やかな風である。品が良く、強引さがなく、Axiom22 mk2が心地よさそうである。

 KT-66のプッシュプルの時のようなピラミッドバランスではないが、すっきりとした見通しで、比較的編成が小さいクラシックではドンピシャな感じであった。

 それぞれのパワーアンプの持つ特色を実によく描き分ける。真空管パワーアンプの自作が趣味であるshanshanさんにとって、このスピーカーは頬撫でしたくなるほどに可愛い存在になることであろう。

 ユニットごとにその特性に沿った最適なキャビネット容量を測定し、上質な素材でキャビネットを作製する。その手法によりAxiom22 mk2は、その本来の能力を遺憾なく発揮することができるようになった。その能力はGoodmansのフラッグシップユニットに相応しい上質感にあふれていた。

 同じ手法で作成されたキャビネットを有するスキャンスピーク製高級ユニットを使用した2ウェイスピーカーも、そのユニットの性能を遺憾なく発揮してバランスの良い音を別室で奏でていた。

 これからは「Goodmans」と聞くと「Axiom80、そしてAxiom22 mk2・・・」と二つのユニット名が頭に浮かぶようになるであろう。

https://moon.ap.teacup.com/tao7637/5019.html
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/1075.html#c6

[リバイバル3] アルテックの世界 中川隆
66. 2020年9月03日 17:35:30 : jvGCu7fHGg : Lmp2RC5rUmZuMjI=[33]
【ランシングの挑戦】
http://quwa.fc2web.com/Audio-102.html

 ラジオ局における再生モニターはよほど美味しい仕事だったらしく、他の会社も開発に乗り出している。とくにランシング氏が1937年に開発したICONICスピーカーシステムは、再生周波数30Hz〜15kHzのうち45Hz〜10kHzを±2dBで再生できるもので、UCLA大学やNBC、CBSなどラジオ局の研究用として使用された。上記のオルソン博士の論文でも、広帯域なフラット再生はまだ研究段階のものであった。開発当初は、小規模PAもしくは高級電蓄の延長線のようなものだったが、テレビやラジオの高音質化のための高性能モニターとして注目を浴びた格好となる。FM放送開始の4年も前に、こうしたモニターの必要性を勝手に考えたランシング氏は、いわゆる天才肌の人でもある。ラジオ局の場合、RCAの製品を率先して使いそうなところだが、Presto社の場合といい、とてもクールで合理的な側面がある。


Lancing ICONICスピーカー(1937年、1939年広告)
左の用途にはPA&家庭用、右はラジオ・テレビ局用のモニターとして広告

 このICONICスピーカーは、その前年にランシング氏がMGM社のトーキーシステムのコンペで優勝した事件に続き、既往のスピーカー研究者によほどの衝撃を与えたらしく、上記のオルソン博士に続き、1941年にはベル研究所(すなわちWE社)からも753Aモニタースピーカーがリリースされる。ベル研究所のものは3wayで60Hz〜15kHzを誇っており、もはや意地で製作したものといえる。オルソン博士側も、これも意地で2wayのLS-1(MI-12424)を開発した。しかしこのスペック競争の多くは研究所向けのスペックであり、いずれのシステムもICONICに比べてさえ個体数が圧倒的に少ない。1947年にはWE社は2way化した753B/Cを発売し、翌年には757Aに席を譲っている。RCAも1947年に同軸2wayのLC-1A(MI-11411)を発売し、1940年代のスペック競争は終結する。

 しかし最後の勝者はWEでもRCAでもなく、1943年に発売されたAltec Lansing社のDuplexモニターであった。トーキー用の延長線で開発された従来のモニターに対し、同軸とすることによりスペースファクターや試聴性が抜群によくなった。そもそも狭い潜水艦のなかでソナー音を正確に聞き分けるための工夫が、録音スタジオや放送ブースで活かされたのだ。こうしてみると本来ICONICスピーカーは、WE社に対し商売仇だったのにいつのまにかWE→Altec→JBLという伝統が既製事実化されているのは、いささかおかしな感じがする。

さらにAltec Lansing社のDuplexモニターの圧倒的な普及率の陰で、1940年代の過激なスペック競争の存在はほとんど忘れられている。個人的にはAltec Lansing社のDuplexモニターは、アメリカ全土でのサービス網の整備に長けていたため普及したのではないかと思う。この時期にはアメリカン・サウンドはほぼ完成に近づいたと言えよう。

 WE社が映画産業の遺産をAltec社に受け渡した後に、最後に目指したフロンティアは1941年に開始されるFM放送であった。卓上ミキサー、指向性可変型のハイブリッドマイク、そして狭いモニタールームに適した小型モニターなどを、1938年頃から立て続けにリリースした。ここでもWE社はトーキー時代のように独自規格で囲い込みを謀るが、例えWE社であっても新しい要素を加えることは難しかったらしく、メンテナンス・サービスを請け負っていたAltec社がこの業界に強い足場を築きはじめていた。

755Aが発売される約10年前の1939年には、総アルミコーンの750Aが開発されていたが、1945年開発のAltec社400Bフルレンジに置き換えられることが多かったという。1947年の755Aの紙コーンでの製品化が時期的にやや遅かったといえる。

 ちなみにWE社の製品の性能は過不足なしの一級品。ここで755Aの特性をみるとフラットそのもので、Altec社の400Bが3.5kHzから下降する(これは狭い部屋で映画館のアカデミー特性を模擬したものと考えられる)のに対し、755Aは10kHzまでピシッと伸びている。むしろ400Bは聞き疲れのしない音の代表で、この時代のフルレンジの標準的な特性を示している。広くはオルソン博士のMI-4400型スピーカーに準じており、AltecがRCA解体の隙を突いて放送業界に挑む様子が伺える。高性能な755型が不利だったのは、戦後に技術移管されたAltecには既に604型があり、Hi-Fi再生のコンパクトモニターでは業界随一の実力を持っていたし、400Bのような放送業界用にレトロフィットした機種も同時に備えていた。

つまりAltec内での755型の立ち位置は、いまさら感が拭えないのである。結局、755C(パンケーキ)は映画用簡易PA装置(スーツケース・スピーカー)か映画館のサイドスピーカーとしてトーキー市場の古巣に戻っていた。そのAltecを抜け出したJBLが1948年に家庭用にD130をリリースしたことを考えると、戦後のWE社には業務、家庭用のいずれの方向でもマーケティングに関する先見の明が欠けていたとも思えるのである。悪貨が良貨を駆逐するとまで言わないが、つい最近になるまで、D130に比べ755Aは本数も知名度も極めて低かったし、いわんや728、754に至っては全くの希少品である。

 他に755Aと同様のフラットな特性をもった放送局用の小型モニタースピーカーには、英GoodmansのAxiette 101、そして日本の三菱P610などがある。これらは録音ソースの編集作業用に開発されたもので、放送局には欠かせない簡易モニターである。これに上記のオルソン博士のMI-4400を加えてみると、アセテート録音された1940年代の放送規格の水準が判ると思う。端的にいうと、当時のマイクの特性と比べてみても、普段思っているほど悪くないのである。

 ただし、アメリカの歴史的録音のアーカイブでは、意外に当時の機材に関する情報が錯綜しているときがあるので気になる。例えばベニー・グッドマンの1938年カーネギーホール・コンサートでは、収録マイクがRCAの44型と書いてあるが、写真ではノイズに強い50型が使われている。ビング・クロスビーの1940年代のラジオ収録音源では、解説で1947年からAmpex製テープレコーダーが使われたとされ、78回転盤の弊害(ワン・テイクのみの収録、プレスの数珠つなぎによる音質劣化)が長々と語られるが、リマスターの項では16インチ33回転のアセテート盤(30分収録、ダイレクトカット盤)の取扱いについて書かれている。この辺が、テープ以前の録音に対する偏見がまだまだ強いことを物語っている。

http://quwa.fc2web.com/Audio-102.html
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/1070.html#c66

[リバイバル3] ロンドン・ウエスタンの世界 中川隆
36. 2020年9月03日 18:57:55 : jvGCu7fHGg : Lmp2RC5rUmZuMjI=[34]
【1455】120624 英ウェスタンを聞きに:(序)その前に・・・(^^;
https://mtt2.blog.fc2.com/blog-entry-1515.html

えっと・・・タイトルのタイムスタンプを見ると、ようやく1月遅れにまで挽回してきた・・・ってか、実際には、その間のオーディオ的取り組みが薄かったので必然的に話題が無くて、その間の訪問のお話だけがσ(^^)私のオーディオ的出来事だったと言うわけで・・・

ホントは、さっさと今回のお話に入りたいのですが・・・ここのところの訪問による刺激やサウンドの傾向が、あまりに大きく方向性が異なったため、少々頭の柔軟体操が必要かと・・・

って、実際のところは、今回の訪問のお話を書くには、おさらいが進んでいないので、その前の記憶と気持ちの準備をしないと、話が進められないだけなんですが・・・(^^;

ってわけで、毎度、意味の薄い拙ブログの中でも、特にその意味が薄くなる、次のお話に入るために調整期間・・・前フリ話に、しばしお付き合いを・・・

さて、タイトルにある通り、ロンドンウェスタンのシステムを聞かせていただいたのは・・・

おお!・・・お話としてアップしたのは先月ですが、お伺いしたのは4月・・・4ヶ月近く前・・・

【1411】120407 かめきち邸訪問(序章):劇場用システム(米英WEによる5Way)・・・(^^; [2012/06/17]
https://mtt2.blog.fc2.com/?date=201206&page=0#entry1471

以降、全6話・・・

と、続けて・・・ありゃ、ここでも息継ぎを・・・(^^;

【1417】120407 時間稼ぎのコーヒーブレイク:楽しみの循環・・・(^^; [2012/06/23]
https://mtt2.blog.fc2.com/?date=201206&page=0#entry1477

は、さて置き、続く2軒目は・・・

【1418】120407 M氏邸訪問(序):漢の隠れ家(英米ウェスタン5way:W4発)・・・(^^; [2012/06/24]
https://mtt2.blog.fc2.com/?date=201206&page=0#entry1478

以降、全5話・・・

と言うのが直近の、強烈な衝撃体験だったわけですが・・・

先のかめきち邸訪問のお話の冒頭にも書いた・・・

【1091】110703 TK邸訪問(その1):驚きの連続・・・(^^; [2011/08/02]
https://mtt2.blog.fc2.com/?date=201108&page=0#entry1144

以降、全8話・・・

こちらでの体験が最初と言うことで・・・

でも、実は元を辿ると、このかめきちさんからの流れだったと・・・

と言うことで、一連の衝撃サウンドの1つの流れが、ロンドンウェスタンのSPによるもので・・・

これまでの、ヴィンテージ系システム体験とは、全く違った、新たな方向性の体験であった事は間違いないわけです・・・

そう、ヴィンテージ系のシステム体験としては、神奈川への単身赴任中に、アルテックやシーメンス、AT&T(米Western)など、様々なシステムを聞かせていただいたんですが・・・

ちょっと、これらとは、趣が違う世界ですね・・・(^^;

一方で、また違ったサウンド世界・・・現代ハイエンドのある種の方向性として、大きな衝撃を受けたのが、Kiso Acoustic社の原氏のお宅のサウンド・・・

うん、これもまた、趣の違う世界の1つですね・・・

で、拙宅のシステムの一時目指していた出し切り系サウンド・・・この路線もまたある種、衝撃的なサウンド世界であるわけで・・・

いずれも、実際にそのサウンドを聞いて、耳と脳が聴ける所まで行かないと、その良さは分からないものだと思うことしかり・・・

おそらく、どの方向性にもまた、他に無い大きな魅力があるわけで・・・

で、その中で、立て続けに、その方向性の違うシステムのサウンド世界を体験したものだから、ちょっとその方向性の異なる世界に踏み込むために、気持ちと耳をニュートラルにして、次のサウンド世界の良さを聴ける状態にしないと・・・

で、今回、その体験のルーツを拙ブログで振り返りつつ・・・ぼちぼち、気持ちも含めてニュートラルに戻しつつ・・・そろそろ、英ウェスタンのサウンド世界に入れる状態になったかな?・・・

てわけで、ようやく前フリも完了・・・明日はいよいよ本題へ・・・

いつものごとく、余り期待せずに、お楽しみに!

デハ ^^)/~

[2012/07/31 07:00]
https://mtt2.blog.fc2.com/blog-entry-1515.html

【1456】120624 英ウェスタンを聞きに:(1)ユニットぽん置きでも凄い!!・・・(^^;
https://mtt2.blog.fc2.com/blog-entry-1516.html

さて、自分では意図せぬままに、気付けば、何度か耳にし、突っ走るほどに即効性のインパクトを受けたわけではなかったものの・・・どこか意識の中には、確実な存在感を持ったサウンド・・・

時が経つにつれ、その控えめな特徴は、実は大きな根を張り始めているのかもしれない・・・

と、その密かな衝撃の節目から二月余りと、まだ、そんなに時間が経っていなかったのだが、ロンドンウェスタンのユニット・・・2090と2080を裸で聞く機会があるとのお誘いを受け、再び全開と同じく、Fさんと大@神戸さんに同行して、かめきち邸へ行ってきました・・・(^^;

今回聞かせていただくのは、2090に、軟鉄の10セルの音響レンズを付け、これと2080を合わせた、所謂オリジナルと言うべき組み合わせ・・・しかも、ユニット自体の音を聞かせていただくべく、ステレオではなく、1本での試聴・・・果たしてどんな印象を受けるのか?・・・

で、今回は、ゴルバリちゃんで伺うことになり・・・まずは、Fさんをピックアップして、かめきち邸の最寄駅で大@神戸さんをピックアップしてかめきち邸へ・・・

かめきち邸に到着すると、ご挨拶もそこそこに、早速中へ・・・

【本日の組み合わせ】
https://blog-imgs-44-origin.fc2.com/m/t/t/mtt2/2012080105294596c.jpg

そこには、正にユニット丸裸で、10セルホーンを付けた2090と、それこそ素っ裸の2080が、ポンと置かれていた・・・

鳴らすアンプは、DA30のシングル・・・

まずは、今回のメインとなる2090だけの音から聴いてみましょうかと言うことになり・・・何を聞きますか?と言うことで、持参された太田ひろみのCDを再生・・・

ピアノ伴奏が始まると・・・まあ、下が出てないので、一聴、10cmくらいのフルレンジを裸で鳴らしたような、中域だけの音に聞こえるんですが・・・

いやいや、超ビックリ(@@・・・音の透明感が全然違う!・・・

っと、ボーカルが聞こえた瞬間・・・うわっ!これは凄い!・・・音の澄み方が桁違い・・・

10cmフルレンジの比較なんて、大変失礼しましたm(_ _)m・・・流石、家1軒分のユニットの実力は、半端では無い!・・・

じゃ、もう、2080繋いでみます?と言うことで、オリジナルの組み合わせにして・・・ネットワークも何もなしに繋いだだけ・・・曲は、大貫妙子のピュアアコースティックスから・・・

うわ〜!・・・やっぱりもう、これは別格!・・・音の澄み方、透明感が高くて、中低域が加わっただけで上にもしたにも、すう〜っと伸びる感じで・・・実体感がグッとアップ・・・

なんでしょう?空間への音の伝わり方が違うというか・・・ユニットの置いてある辺りを中心に音のエネルギーがあふれ出すと言うか・・・周りの空気なんか無いみたいに、すっと音が飛んで来る・・・

声の細かなニュアンスが、なんと軽々と出てくるんだろう?・・・実際に聞いているのは、2mほど離れた所なのに、聞こえる音の微細さは、まるで、口元から20〜30cmほどのところで聞いてるみたい・・・

で、お次は、Fさん持参のインフラノイズのムジカライザーとコンデンサーを繋いでの再生・・・

【ムジカライザーを通して】
https://blog-imgs-44-origin.fc2.com/m/t/t/mtt2/201208010529449ed.jpg

中低域に少しバランスが下がって、より実体感が出てきた・・・何となく、少し優しい声に・・・

でも、どこか生気が減退したような気が・・・

と言うことで、ムジカライザーをバイパスして再生すると・・・

ほう!・・・高域の抜けが、グンッと良くなって、生気が戻った・・・

つづいては、Fさん持参の中国の楽器?二胡?琴?の曲・・・普通なら録音はいいはずと再生・・・

あら?・・・録音で弄っているのが聞こえ出す・・・何とも、粗まで克明に鳴らし分ける!・・・

Fさんもビックリ・・・普通は、こんなに録音の粗は聞こえないのにと・・・

じゃ、もっと分かりやすいモノラルの曲をかけましょうと・・・アルバム”ZOOT”SIMSから・・・

いやあ、こんなにサックスの音が、熱く、厚いサウンドに!・・・

何でも、ウーファーはフルレンジ設計されたものが良いのだとか・・・ウーファー設計だと、音が濁るのだそうで・・・フルレンジ設計のユニットを使う方が良いと・・・で、これを後面開放のバッフルに付ければ・・・などなど、ノウハウにまつわる話が次々と・・・

で、ここからは、この構成をリファレンスにして、ちょっと実験を・・・

っと言う事で・・・っと、残念、今日はここで時間切れ・・・

なので、つづきは明日・・・

いつものごとく、余り期待せずに、お楽しみに!

デハ ^^)/~

コメント

ウーファー設計だと「振動優先」
フルレンジ設計だと「音楽優先」

後面開放のバッフルは箱の音を最小限にユニットを素直に出してくれいい音がしますね

まともな鳴らし方で鳴らすと年代を感じさせない現実感を味わえさぞ吃驚されたことでしょう。船上で味わう釣りあげた烏賊を味わう感じだったと同じでしょう。
[2012/08/01 08:17] URL | 大佐

大佐、コメントありがとうございますm(_ _)m
前回訪問時につづき、2080にしても、2090にしても、このユニットの振動板から繰り出される音のクオリティーの高さには、驚くばかり・・・
現代のユニットは、何故このような方向に、正当進化しなかったのでしょう・・・
大きなホーンは置けないスペース的な問題もありますが、音の質や傾向、特徴と言う点で、クオリティーの高い高能率なSPが普及していないのが不思議です(^^;
[2012/08/01 19:58] URL | Mt.T2
https://mtt2.blog.fc2.com/blog-entry-1516.html


【1457】120624 英ウェスタンを聞きに:(2)やっぱ2090と2080の組合せ!・・・(^^;
https://mtt2.blog.fc2.com/blog-entry-1517.html

さて、前回のかめきち邸訪問から2ヵ月半・・・その音の出方が全くかとなるのかと思うばかりのサウンド体験から、現実逃避・・・ようやく、その衝撃を忘れかけた頃、再びお誘いが・・・

もうこれは、観念せざるを得ない・・・あの衝撃サウンドの音の出方のからくりを、多少なりとも分かるようになれれば・・・

何より、今回のテーマは、そのサウンドの骨格となるユニット・・・ロンドンウェスタンの2090と2080の組み合わせを、丸裸、素のままで聞けるという絶好のチャンス!(^^;

【本日の組み合わせ】1456‐01
1456‐01本日の組み合わせ.jpg

ってわけで、かめきち邸到着から数曲聞かせていただいただけながら・・・既に愕然・・・

やっぱり、ユニットの力量の高さは絶対の条件なのか?・・・ぽん置き・・・ってか、ホント床に転がしたままでのサウンドに、驚きのクオリティー・・・当時、家1軒分はしたと言われるのも納得・・・

とにかく振動板から出てくる音の鮮度感?、浸透力?の凄さ・・・何枚もベールをはいだような、なんてありがちなレベルとは、根本的に違う・・・何メートルもの距離を開けて聞くか、数十センチの間近で聞くかと言うほどの違い・・・

っと、今度は、この音の骨格を成す2090のサウンドを、もう少し違った点から聞いてみようという実験・・・で、Fさんが最近入手され、その鳴らし方を色々トライされているドライバーとの違いを聞いて、2090の音のからくりに触れてみようという試み・・・

【Fさん持参のドライバーを繋いで】
1457‐01Fさん持参のドライバーを繋いで.jpg

ってわけで、2080とFさんご持参のドライバーを繋いで・・・モノラルのアルバム”ZOOT”SIMSから再生してみると・・・

う〜ん・・・Fさんが、このドライバーは暴れるからとの鳴らす前のコメントの割に、ずいぶん柔らかに優しく、軽くて薄い・・・でも2090と比べれば、明らかに音が粗い・・・

ちょっと気になって、ツイーターの接続を逆にしてもらうと・・・前よりずっと抜けがよくなったが・・・ウーファーの2080とは合わない・・・

っと、かめきちさんから、もう少しパワーのあるアンプの方が良さそうですねとのコメント・・・

【三十弦】
1457‐02三十弦.jpg

で、続けて、今度はちょっと煩い録音ですがと、アルバム三十弦からの再生・・・

三十弦のトランジェント・・・う〜ん・・・ホーンドライバーの鮮烈な音と言うイメージからは、ほど遠い眠い、優しい?サウンドに・・・

と、かめきちさんが、このアンプでは、力不足ですね、やっぱりアンプを変えましょうと・・・

【PPのアンプに交代】
1457‐03PPのアンプに交代.jpg

ってわけで、奥から運んでこられたアンプを繋いで・・・同じ曲を再生・・・

おっ、随分それらしい強い音に鳴ってきた・・・でも、その分、粗さも目立ち、ウーファーの鳴り方とは、どうにも合わないと言うか、別物?他人行儀の感じが・・・

じゃあ、ちょっと2090に繋ぎ変えてみましょうかと言うことに・・・

で、元のオリジナルな組み合わせに戻して・・・再び同じ曲を再生・・・

うん?・・・音は、凄く澄んだけど、中低域が太く緩慢な感じが・・・なんか変・・・ってわけで、ツイーターを逆相に繋ぎ直してもらうと・・・

おお!・・・一気に実体感が出てきた!・・・澄んだ音で、非常に力強くなった・・・おお!モノラルなのに、空間の広がりと言うのか音が部屋に広がっていく感じに・・・う〜ん、どう転んでも家1軒分のクオリティーは半端じゃない!・・・

で、先の”ZOOT”SIMSをもう一度再生・・・

おお!もう充分・・・熱い演奏が、厚く聞こえてサックスのラッパからのエネルギーが凄く生々しさを増した・・・

じゃあ、これはどう?とムジカライザーを付けてみられると・・・

うん、音の太さが整った?・・・ザラッとしたところが柔らかな音になっちゃいました・・・高域の抜けがガラッと変わっちゃいましたね・・・

で、ムジカライザーを再び外すと・・・スカン!と抜けが良くなった・・・

じゃあ、これをかけてくださいと、Fさんが持参されたCD・・・ナイジェリアのドラムを草原で録音したものだそうで・・・

うん、流石にトランジェントは素晴らしいんですが・・・屋外の録音の、しかも太鼓をユニット裸で鳴らすと、低域方向のバランスが足りないですね・・・でも、やっぱり屋外の録音って好きです(^^;

ってわけで、おおよその2090のパフォーマンスと2080の実力と言うか・・・その組み合わせの魅力を再確認した感じで・・・この実験は、これにてお終い・・・

じゃ、このCDをメインで聞いてみましょうかと言うことに・・・

一体どんな風に聞こえるのか?・・・っと、残念、今日は、ここで時間切れ・・・

ってわけで、つづきは明日・・・いつものごとく、余り期待せずに、お楽しみに!

デハ ^^)/~

[2012/08/02 07:00]


コメント

私もこの手のユニットでSP盤を聴いたら更に目から鱗でした。

現在のユニットで聴くと録音の古さが耳につくのですが「SP盤にこんな音が入っていたのか?」と声を出してしまうほど吃驚しました。

時代を感じさせない再生音は非常に魅力的にSP盤から音楽を見事に再現してくれ聴く者を惹きつけますね

この手を聴いて、新しいスピーカーが忘れてるオーディオの原点を感じ取れる
Mt.T2さんは良い感性を持っていると思います。

[2012/08/02 13:10] URL | 大佐


大佐、連日お付き合いいただいて、ありがとうございますm(_ _)m

ヴィンテージの機器や蓄音機などで音楽を聞かせていただいて、古いモノラル録音のソースに感動した事が何度かあって、素晴らしい演奏、一発取りの緊張感、無加工の純粋さ、鮮度感、そんな音をストレートにそのままの勢いで再生できれば、充分に音楽を楽しみ、感動できるんだと感じたことがあります・・・
それを高能率な軽い振動板の超高性能なユニットで鳴らすわけですし、真空管アンプの高性能な面の特徴を充分に活かして鳴らしているので、なおさらと言うことになるのでしょうかね・・・
非力でも、いい部分だけをうまく組み合わせてそのパフォーマンスを使い切れば、現代の機器を遥かに上回ってしまうと言うのは、驚きでもありますが、寂しいところでもありますね(^^;
[2012/08/02 15:45] URL | Mt.T2


ヴィンテージ時代の音の魅力も素晴らしいと思うのですが、音楽によっては時代的に想定外でヴィンテージ機材では鳴らない音があるのも事実です。

何でもかんでもヴィンテージも駄目ですし反対に新しいのも駄目です。

Kisoの原さんもそれを感じてヴィンテージからハイエンドに音楽再生を追求されて両方の良さを兼ね備えるサウンドを求めてHB-1に繋がったのだと思います。

私自身もヴィンテージの限界を知りつつも現行ハイエンドの薄っぺらい音を受け入れるよりはヴィンテージの方が
まだましだと思う気持ちは変わっていません。

演奏者の熱い思いを感じれないハイエンドほど悲しい・・・

技術革新でレンジを広げようと失ったものは大きいです。現状の名ばかりのハイエンド機材が哀れに思えるのは正直な意見です。

ハイエンド機材とヴィンテージ機材どちらかに片寄らず再生される音をピュアに求めて厳しい意見を言う人間として生意気な奴ですが宜しくお願いします。
[2012/08/03 00:53] URL | 大佐


大佐、おはようございますm(_ _)m
なるほど、だから、最新機材とヴィンテージの両方をもたれる方が、少なからずいらっしゃるんですね・・・
でも、普通は、最初からその道が見えるわけではありませんし、少なからず寄り道してこそ到達できる境地?・・・ま、その寄り道の多い少ないがセンスや才能って気もしますし・・・
あ、あと、勿論その旅程には資金も時間も要る訳で・・・ストイックに目的地や頂を目指す方もいれば、旅程自体を楽しむことが目的の方も・・・正に十人十色ってことですかね・・・(^^;

相変わらず、はるか彼方に見える音楽を横目に気にしつつも、目先の音の不思議と戯れているσ(^^)私ですが、こちらこそ、よろしくお願いいたしますm(_ _)m
[2012/08/03 09:51] URL | Mt.T2
https://mtt2.blog.fc2.com/blog-entry-1517.html


【1458】120624 英ウェスタンを聞きに:(3)改めて2090&2080の実力を・・・(^^;
https://mtt2.blog.fc2.com/blog-entry-1518.html

さて、かめきち邸への再訪・・・ロンドンウェスタンのユニット2090に10セルのホーンを装着し、2080を繋いで床に置いただけの状態での試聴・・・

あっと、そうそう、ちなみに、駆動に使ったこのアンプは、軍用管のVT62(トリタンフィラメント)のPPかな?・・・国産のトリタンの送信管(211や212などの系統)が、めっちゃ綺麗との話も・・・(^^;

【VT62のPPアンプ】1457‐03
1457‐03PPのアンプに交代.jpg

Fさんご持参のホーンドライバと繋ぎ変えて聞かせていただいたお陰で、そのサウンドの特徴には、それぞれのユニット独特のパフォーマンスが必要な事も分かったような気がした・・・

一方で、かめきち邸のメインシステムと違いも何となく分かったような・・・っと、それじゃあ、同じ曲を、メインシステムでも聞きましょうか?と言うことになって・・・

【とにかく巨大なメインSP】1413-01
1413-01とにかく巨大.jpg

先程のナイジェリアのドラムのCDから・・・

おお!なるほど・・・これだけ低音が入っていたのか・・・って言うか、この2080を8発も繋いだからこそ聞こえるのか?・・・そんなに低くも無い低域から、音圧で聞かせるのとは違い、キチンと音で鳴らすことの意味・・・屋外録音をご機嫌・極上の低音で聞かせていただいた!

このパルス性の楽器の音にも軽々追従するハイスピードな筒抜けサウンド・・・2080のコーン紙の強度、質、軽さに、高面開放で片チャンネル8発と言う使い方ゆえの極上サウンドってことか・・・(^^;

っと、今度は、説ブログのお宅訪問時に、何度か登場しているマーラーの3番をと・・・

【マーラーの3番:ショルティ指揮シカゴ響】
1458‐01マーラーの3番.jpg

あっと、同じと思ってたんですが、いつも聞いていたのは、ハイティンク指揮のシカゴ響のですね・・・で、聞かせていただいたのは、ショルティ指揮のCD・・・

っと、おおお!・・・全然違う・・・ま、録音が違うからかも知れないが・・・冒頭の金管の粒立ちが大きく強い・・・グランカッサの鳴り方・・・たたいているところがキチンと聞こえ、響きとの区別がつく・・・う〜ん、金管も弦も鳴り方が違う気が・・・音の粒立ちの強さが録音によるのか、ユニット由来のものなのか?・・・いずれにしても、この低音の出方・・・この超優秀なユニットを片チャン8発繋ぐ事で、倍音や音圧の量感でなく、元々の音として聞こえる・・・

っと、ここで、よく、こう言う音を出すには、部屋が要るとの話になるが、実は元の音をキチンと鳴らせているかどうかの方が肝心なんだとの話に・・・そうだなあ、普通のSPでは、元の音をこれだけキチッと鳴らせないから、部屋の音が勝っちゃうってことなんですね・・・お、おの話、他でも聞いたことがある・・・誰だったかなあ・・・あっと教授だ・・・(^^;

ま、それでも、σ(^^)私的には、聞く側の聞きどころにもよるとは思ってて、聞きどころが違えば、部屋の音も大きな要素だと思っているわけですが・・・まだ部屋に負けない音を出したことがないから、そう思うのかもしれませんね・・・

っと、お次は、武満徹のノヴェンバー・ステップスを・・・

【武満徹全集】
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なんでもかめきちさんは、ここで出てくる、ピシッピシッって金属系の打楽器の音や、琵琶の弦を撥でたたく時のパシッて音を、いかに再生するか・・・生で聞くと凄い音だけと、その感じを出すのに、非常に苦労されたとの事で・・・

うん、確かに、痛いほどの中身の詰まった音で、極めてバランスもトランジェントも良くて・・・痛いほどの音って奴ですね・・・

何と、琵琶を聞くため、三橋貴風がデーモン小暮のコンサートで演奏するからと聞きに行かれ、異様な体験をされた話とか・・・(爆笑

いやいや、確かに、この弦の音は、痛いほどのトランジェントですね・・・うちでは、この痛さは全然でないんですよね・・・(^^;

ってわけで、2080のウーファーとしての特徴的な部分と、2090の強烈な粒立ちと・・・両方のよさを聞かせていただいて・・・続いては、また、持参のCDから・・・

ってところで、短いですが、今日はこれで時間切れ・・・

ってわけで、つづきは明日・・・いつものごとく、余り期待せずに、お楽しみに!

デハ ^^)/~

[2012/08/03 07:00]
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【1459】120624 英ウェスタンを聞きに:(4)5wayのメインを聞きまくり・・・(^^;
https://mtt2.blog.fc2.com/blog-entry-1520.html

さて、2ヵ月半ぶりのかめきち邸で、聞かせていただいたロンドンウェスタンの2090と2080の素のサウンドは、前回感じたこのユニットならではの音の由来を、更に感じられるものとなった・・・

澄んで透明度が高いのは、どちらのユニットにも共通する特徴で、軽い振動板を強力な磁気回路で高能率に動かすことで、非常に高いトランジェントのサウンドを実現してしる・・・

今回、このユニットの素の音を聞かせていただいたお陰で、このユニットに、大型のホーンと8連発の後面開放バッフルを装着し、5way化されたシステムが、どんなサウンドになっているのか・・・その感覚的な把握が、少し進んだ気がしてきた・・・

武満徹や三十弦の痛いほどのトランジェント・・・この音を出すのに苦労したと仰る所から、改めて聞いて見ると、ケリーツイーターの肌触りや、JBLの075と2405のシンバルや金管の音の粒立ちが、その音のスパイスとなっていることが少しづつ・・・

っと、何か持参のCDをかけましょうかと言う事になり・・・Fさんが、ここでどんな聞こえ方するか聞いてみたいと、ケルテックウーマンの5曲目を・・・

ここまで、聞かせていただいた傾向から、録音の粗や編集のつなぎ目があからさまにさらけ出されるかと心配したが・・・

何と、意外にも心地よい美声・美音で、意図された空間のイメージが感じられる・・・声の高いところの粒子感がツイーターの粒立ちとマッチしてシュワッと空間に広がる・・・極低域のシンセ?ドラム?が8連発のお陰で、深く包み込まれつつもすうっと通り抜ける極上の低域に・・・

続いて6曲目のダニーボーイを・・・

サ行も耳に付かないギリギリの耳障り・・・何より高いクオリティーの中高域が、素晴らし透明感を感じさせる・・・コーラスがそれぞれ綺麗に分かれつつもハモリが心地よい・・・

続いては、有山麻衣子の幻のコンサートからツエルリーナのアリア・・・

ほ〜!・・・声の透明感、実体感がとてもストレートに感じれる・・・全く作りこんだようなわざとらしさを感じない・・・柔らかくノスタルジックな感じのピアノ・・・ブリュートナ?とか言うちょっと珍しいピアノだそうだが、独特の響きの音色で、暖かく落ち着く感じ・・・背景のゴーっていう空調音が面白い・・・(^^;

で、お次は、大@神戸さん持参の一人で複数の楽器を演奏し、一発取りしたもの・・・

うわ〜!なんちゅう生々しさ!・・・システムの鮮度感がもろに生々しさに繋がる・・・自分がサックスの朝顔の前のマイクになった感じになるような、超かぶりつきサウンド!・・・凄い凄い!

っと、かめきちさんが、拙ブログを見て、普段あまり聞かないジャンルなので、入手してみましたと、Didoをかけて下さった・・・

おお!・・・こういう低音になるのか!・・・打ち込みのバスドラのアタックと響きが厚く、弾力感が・・・うちでは全然出無い、後のぶわわわわ〜んって極低音がはっきりと・・・チャッチャと入る音のキレが断然鋭い・・・これなら、ちょっとクールでお洒落なカッコいい演奏ですよね!・・・

うちでは、低域が出無いし、こんな弾力感は感じられない薄っぺらな音なんですよね・・・トホホ(;_;

続いては、メロディーガルドー・・・おっと、これ、他所で聞かせてもらったけど、うちでは、数回しか鳴らして無いなあ・・・なので、1曲目を・・・

うわっ!・・・めっちゃラウドネス・・・マイクで録った音を、全部ギリギリのレベルで、フロントのスペースに貼り付けたって感じで・・・こんなにつぎはぎがあからさまだったなんて・・・

かめきちさんが、録音や編集が悪く、鳴らなくて聞けないCDが結構できてしまうと・・・なるほど、確かに、ここまであからさまに出されると、作りが中途半端なCDは聞けなくなりますよね・・・(^^;

でも、この曲、後のストリングスの雰囲気に気持ちを持って行けば、映画のワンシーンの背景音楽を聞いてるような気になれなくはない気が・・・そう思えば、σ(^^)私の毒された耳には、気持ちよく聞くことも出来たりなんかして・・・(^^;

っと、かめきちさんが・・・周りで良いと評判のCDを聞いても、全然聞けないものが、結構あるとの事で・・・これだけストレートに粗が出ると、なるほどなった感じですね・・・

で、お次は・・・あれ?またまた短いですが、今日は、これで時間切れ・・・おそらく明日が最終?

ってわけで・・・いつものごとく、余り期待せずに、お楽しみに!

デハ ^^)/~

[2012/08/04 07:00]
https://mtt2.blog.fc2.com/blog-entry-1520.html

【1460】120624 英ウェスタンを聞きに:(終)録音をさらけ出す鮮度とスピード・・・(^^;
https://mtt2.blog.fc2.com/blog-entry-1521.html

さて、かめきち邸への再訪では、2090&2080の素の音を聞かせていただいてから、メインの5wayを聞かせていただいたこともあって、より一層、そのサウンド傾向の特徴を知ることが出来た・・・

特に、拙ブログで書いたソースを聞かせていただいたことで、かめきち邸でのサウンドに驚き、拙宅のサウンドにガックリ来た部分が、あからさまになり、拙宅メインシステムに足りない部分が、明らかになった・・・でも、改善出来ないんですけどね(^^;

と、お次にかけられたのは・・・

【E・パニアグアのCa'lamus】ピンボケでゴメンナサイm(_ _)m
1460‐01E・パニアグアのCa'lamus.jpg

スペインの古楽器?を使った演奏のようで・・・チェンバロに似たもう少し太く低い弦の楽器?や何種類かの太鼓の演奏・・・どんな空間での録音皮からないが、金属弦の戦列な音や軽く乾いた小さめの太鼓、大きく空間の広がりを感じさせる低音の太鼓の響きなど・・・

恐らく、拙宅では、金属弦が丸い音になって、大き目の太鼓の音は、存在感がないほどか弱くなるのではないかと思われる・・・(^^;

と、つづいて、先の演奏に、女声とタンバリンのような楽器、リコーダーのような楽器の音が加わったような演奏・・・随分と奥行きがあるように聞こえる・・・やはりワンポイントの録音かな?

で、もう一度、三十弦をと・・・三味線と三十弦かな・・・弦を手のひらで叩くような鳴らし方?で、低域のリズムにしてて・・・やはり、部屋に広がる感じで・・・奥行きと空間がよく分かる・・・

それにしても、どの帯域をどのユニットが鳴らして、特徴付けているのかな?・・・やはり中高音のスパイスは2405と075・・・弦を弾く時のインパルス製の音を含めて、奥行きがどうやって出てるのか?が、非常に不思議な感じ・・・余韻の透明感が伸びる・・・

三味線の音の出方をホーンの開口部に近付いて聞いていると・・・バチ?で叩く所のバチッって音が印象深いのだけど・・・ここのインパクトを与えているのは、やはり075のようで・・・σ(^^)私の好みと言うか、興味の音色のヒントが得られた感じ・・・

つづいては、FさんのCDから、これまた民族音楽を・・・

ブルースギターのような楽器の金属弦を弾いた音の鮮烈さ、生々しさ!・・・凄い魅力的な音色・・・パーカッションの響きが空間の広さを感じさせてくれる・・・

この辺りの帯域を、075の粗さ、キツさを押さえるため、2090の巨大なホーンの中で、ホーンの1面に当ててその反射を広げて聞かせているんですね・・・

お次は、ZOOMと言うグループのCDで・・・見つけた琴をツインで演奏している・・・何でも、この琴のリード側の演奏を聞きたくて見つけた連絡先へ電話したら、演奏者のお母様が出られ、本人は出かけているからと、携帯番号を教えてもらって、演奏者本人に連絡とって入手されたのだとか・・・

【ZOOMと言うグループのCD】
1460−02ZOOM.jpg

やはり、弦の生々しさと、パーカッションの低域の広がる、自然な空間表現と横笛?の響きの広がり感が空間の大きさを感じさせてくれる・・・

つづいては、大@神戸さん持参のCD・・・

【GUILLAUME DE CHASSY】
1460‐03GUILLAUME DE CHASSY.jpg

ふわっと広がる空間が心地よい・・・ヨーロピアンジャズトリオにどことなく似た感じの演奏・・・ECMのレーベルに多そうな感じの曲調・・・この、ふわっとした空間とシンバルの生々しさは、2090の巨大なホーンと、ご苦労の末のツイーターチューニングの賜物なんだろうなと感じました・・・(^^;

と、巷で話題になるソフトが、うちではあからさまになりすぎて聞けないとの話題から・・・寺島レコードのJAZZオーディオマニア向けのCDを再生された・・・

どひぇ〜!・・・盛大にシンバルとベースをクローズアップしてる・・・無理矢理重めで弾力感を付けたベースと、スカン、シャリン、カツンと音を立てたシンバル・・・他の曲でも・・・なんかラジカセ向けに低域と高域を強調したマスタリングみたいだ、なんてコメントも・・・

ってわけで、訪問者が持参されるCDで、作りの粗を出しすぎて、聞けないことが多いのだとか・・・

一方で、録音が古くても、キチンと録ってあればと・・・68年録音のカルミナブラーナ・・・

【カルミナブラーナ】
1460‐04カルミナブラーナ.jpg

何でも、かめきちさんは、この声楽部分の語尾のサ行が耳に付くようでは駄目だと、このシステム構築のお師匠さんから仰られたのだとか・・・で、ご苦労の末、現状まで調整され、お師匠さんからOKを貰われたとか・・・

で、前回は、テラークのコープランドを聞かせていただいたが、今回は、リファレンスレコーディングスのコープランドをかけていただいた・・・

うん、そうそう、前回、この冒頭のグランカッサとトランペットの音の鮮度、キレ軽々と出る低音に驚いたんだった・・・なるほどなあ・・・こちらで聞かせていただくと、随分緩い音に聞こえますね・・・うちでテラークを聞くと、軽すぎて聞いてられないんですよ・・・

じゃあ、もう一度と、テラークのコープランドの冒頭をかけていただいた・・・

おお!・・・このスピード感に、ホントは低音の量がしっかり付いてくるんですね・・・なるほど!(^^;・・・うちでは、ここが薄っぺらいんだ・・・(^^;

中高域の鮮烈さと、低域の軽々と早い量感が伴って、このサウンドになるんだなあ・・・このスピードに乗せると、生半可な録音だと鈍って聞こえるってことか・・・

最後に、前回M氏邸で聞かせていただいた、ジョニーグリフィンのハッシャバイを・・・

【ジョニーグリフィン】1420-01
1420-01ジョニーグリフィン.jpg

ほ〜!なんちゅう太く鮮烈なサックス!!・・・なんちゅうご機嫌な演奏なんだろう!・・・ベースの音階もしっかり聞こえる!・・・うちではヘナヘナサックスにもやもやベースになってしまう・・・(^^;

いやいや、これだけ差を痛感すると、うちで聞く気がしなくなるなあ・・・(^^;

ってわけで、またまた、色々貴重な体験をさせていただきました・・・かめきちさん、今回もホントに楽しく貴重な時間をありがとうございましたm(_ _)m

お誘いいただいたFさん、ご一緒いただいた大@神戸さん、また声かけてくださいませ〜(^^;

っということで、今回のかめきち邸再訪のお話は、これにお終い・・・

デハ ^^)/~

[2012/08/05 07:00]
https://mtt2.blog.fc2.com/blog-entry-1521.html
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/1074.html#c36

[リバイバル3] ロンドン・ウエスタンの世界 中川隆
37. 2020年9月03日 20:06:35 : jvGCu7fHGg : Lmp2RC5rUmZuMjI=[35]

【1411】120407 かめきち邸訪問(序章):劇場用システム(米英WEによる5Way)・・・(^^;
https://mtt2.blog.fc2.com/blog-entry-1471.html

さて、今回お伺いさせていただいたかめきち邸・・・ようやく、少しおさらいを始め、お伺いした時にいただいた資料をチラッと見たんですが・・・どうも、本来は、このお話を書くには、きちんとした知識と経験を元に、しっかり書かないと、何かと大変そうだという気がして来た・・・(^^;

でも・・・ちょっと、σ(^^)私のスタンスとは違うし・・・

ってわけで、開き直っていつもの調子で行っちゃいましょう!(^^;

っと、柄にもなく、ちょっと身構えてしまったんですが・・・そもそも、今回の訪問は、拙ブログで、何度もご紹介している酒仙坊さんのお宅にお伺いした時にお会いしたFさんにお誘いいただいたもので・・・同じく、酒仙坊邸でお会いした大@神戸さんと一緒に伺ったんですが・・・

なるほど、そういうことだたんですか・・・と言う繋がりだったと・・・って言うのは、以前お伺いしたTK邸・・・この時も、Fさんと大@神戸とご一緒にお伺いして・・・

【1091】110703 TK邸訪問(その1):驚きの連続・・・(^^; [2011/08/02]
https://mtt2.blog.fc2.com/?date=201108&page=0#entry1144

以降、全8話・・・

この7話目で、ロンドンウェスタンのユニットの音を聞かせていただいてたんですね・・・(^^;

【1097】110703 TK邸訪問(その7):ロンドンウエスターンでLPを・・・(^^;
https://mtt2.blog.fc2.com/blog-entry-1150.html

そう言えば、この時、一緒に伺った大@神戸さん、このユニットのサウンドに物凄く魅了されておられる様子で、KTさんとのお話が、物凄く盛り上がっていたなと・・・なるほど、そういうことだっただ!・・・あの時のお話に、頻繁に出て来ていた方が、今日お伺いするかめきちさんだったんですね・・・

ってわけで、大さんが非常に熱い思いを寄せる・・・っと、実は、お誘いいただいたFさんも、大きな関心をお持ちだったようで・・・その、熱い思いをお持ちのお二人と一緒に、全然予備知識も、それ以前に、このウェスタンエレクトリックの事を、ほとんど知らないままに、お伺いしたと・・・

で、余りに無防備過ぎるもと言うのも何なので・・・チラッといただいた情報では・・・このかめきち邸は、数年前にMJ(無線と実験)誌で紹介されいるということで、記事を拝見すると・・・

あらら!・・・何と言う巨大なシステム・・・(@@;

【米英ウエスタンによる5ウェイ】(かめきちさんより頂いた画像)
https://blog-imgs-44-origin.fc2.com/m/t/t/mtt2/20120617064625c76.jpg

ま、元々映画館用のシステムですから、当然と言えば当然ですね・・・

で、これだけの機材・・・当日、一つ一つ、お聞きする訳にもいかないので、後日、かめきちさんから頂いた、システムの構成についての情報を次に・・・

「かめきちさんから頂いたシステムの情報」

スピーカーは5チャンネルのマルチで超高域がデッカのケリー、
高域がJBLの075+2405、中高域がWE594A+日本ビクターの12セル木製ホーン、
中低域がWE15Aホーン+ロンドンWE2090A、低域がロンドンWE2080Aが8個
付いています。
WE2080AもWE2090Aもパーマでフィールド型ではありませんので扱いは楽です。
ウーファーのインピーダンスはシリパラの結線で32Ωにしています。
アンプは超高域と中高域が6L6のWE、高域が6L6のRCA、中低域がロンドンWE2056A、
低域がカウンターポイントのOTLです。
プリは1969年2月号のラジオ技術誌に和田茂氏が発表したSRPP回路のコピーアンプです。
国内では製品化されずにオルトフォンがプロトタイプを発表して、製品化はSMEだったでしょうか?

なお、最後に聴いていただいたアンプは
京都・宝塚劇場:
 2080A×6(LF)+(LFホーン不明)、2090A×3(HF)+2094A×3(HFホー ン)、2040A×3(Amp)
劇場が取り壊される時に産廃として捨てられた物です。
ちなみに、わが家の正面のラックに入っているアンプは大阪の通天閣の下にあった
新世界グランド劇場にあったもので吉本興業総務部のシールが貼ってあります。
これも廃棄物でした。

っとのことで・・・最後に聞いたアンプと言うのが・・・

【京都・宝塚劇場のアンプ】
1411-02京都・宝塚劇場のアンプ.jpg

それから・・・正面のラックのアンプと言うのが・・・

【新世界グランド劇場のアンプ】(かめきちさんより頂いた画像)
1411-03プレーヤーとアンプ.jpg

っと言う訳で、Fさん、大@神戸さんと、かめきち邸最寄駅で待ち合わせ、いよいよお宅へ・・・

駅からは、車で程なくの閑静な住宅街の中・・・って、MJ誌のバックナンバーをお持ちの方ならお分かりかと思いますが・・・σ(^^)私、知らない土地じゃありません(^^;

で、ご挨拶の後、早速お部屋・・・と言うか、ほとんどこのシステムのために作られた家と言う感じで、1階の大きな吹き抜けリビングが、丸ごとシステムのための空間・・・

おお、記事に載ってた通りのシステム・・・って、なんちゅうでかさ!(@@;

いやいや、実物のあまりの大きさに、目が点!・・・(^^;

はたして、この巨大システムは、どんな世界を聞かせてくれるんだろう?・・・

っと、毎度、中途半端ですが・・・今日は、ここで時間切れ・・・

ってわけで、つづきは明日・・・いつものごとく、余り期待せずに、お楽しみに!

デハ ^^)/~

[2012/06/17 07:00]


コメント

いやーSPでかいですねー
おはようございます。
SP大きめの私が言うのもなんですが流石にこのSPは立派な大きさですね。この後のレポートが楽しみです。
[2012/06/17 16:32] URL | 吉田兼好


Re: いやーSPでかいですねー
吉田兼好さん、こんにちは。
映画館用のSPですので、その大きさは、流石に一般家屋の中で見ると・・・(@@
そういえば、近くに巨大なコンクリートホーンの喫茶店(ブルーライツ)があったのを思い出しました(^^;・・・お元気にやられてるのかな?やられてるようなら、今の耳でもう一度行って見ないと・・・(^^;
[2012/06/17 18:05] URL | Mt.T2


なるほど、ブルーライツですか
私も行ったことがないので機会があれば言ってみたいです。
[2012/06/17 21:25] URL | 吉田兼好


Re: なるほど、ブルーライツですか
1ヶ月くらい前に、近くまで行ったので、前を通ったら営業されてました。
時間がなかったので、それだけ確認して、結局、まだ・・・(^^;
[2012/06/18 08:53] URL | Mt.T2
https://mtt2.blog.fc2.com/blog-entry-1471.html

【1412】120407 かめきち邸訪問(1):不思議な感覚・これがホーンの鳴り方?・・・(^^;
https://mtt2.blog.fc2.com/blog-entry-1472.html

さて、かめきち邸に到着し、お部屋へ入って・・・とにかく、まずは、そのSPシステムの巨大さに驚いちゃって・・・思わず、口をついて出てきたのは・・・でかい!・・・って、一言・・・(^^;

何でも、Fさん、大@神戸さん共に、3年ほど前の訪問で、大きな衝撃を飢えられ、それ以来、いつかはこのユニットの音をと思われるようになったとか・・・

もともと、映画館にウェスタンのシステムを組んでおられたかめきちさんの先輩の方が・・・ご自宅にも、システムを組んで楽しんでいらっしゃって・・・その方が、ウーファーは4本だったそうですが、部屋さえあれば、インピーダンスの関係で、8本が理想的との話があって・・・それなら、かめきちさんがやりましょうということで、8本にされていらっしゃるとのお話が・・・

で、そろそろ安定してきたと言う事で、まずは、いつもの曲をとかけられたのは・・・コープランドの市民のためのファンファーレ・・・

と、聞かせていただく席をどこにしょうかと、うろうろしていると・・・ウェスタンのSPは、映画館用のSPなので、どこで聞いても大丈夫と・・・曲が始まった・・・

!(@@・・・全然違う・・・うん?どういう鳴り方なんだろう?・・・???

通常、あちこちで聞く、ドッワ〜ンドワンドワンという、これでもか!的な重みのある床辺りの下の方から沸きあがるような思い衝撃波じゃないんです・・・

あの、大きな直径の太鼓の皮から、軽々と空気の衝撃波が伝わってくる感じとでも言いましょうか・・・空気の圧縮された塊がぶつかって来るんじゃなくて・・・

実際には、軽々とした低域の音と響きが飛んで来て、物凄く軽くて早い低音なんだけど、その衝撃波は重く押し寄せてくる・・・パルス波をそのまま音で浴びてるような・・・

何だか、上手く表現できないんですが・・・実際の空気の重みは、少し軽く感じるものの、実家の祭礼で聞く、身の丈もある大太鼓の音の出方に凄く近い感じがするんです・・・(^^;

っと、金管のセクションが・・・何で?どうして?・・・音が出てくるはずと思っている位置とは、全然違う所・・・何か、遥かずっと向こうの方から・・・壁よりまだ2mくらい向こうから音が聞こえて来る感じが・・・

何だろう?・・・壁の辺りから向こうにずっと並んだオーケストラが・・・個々の楽器の出音は、それぞれが、細かな音まで克明に、別々に離れた位置で鳴っていて、それが5〜6メートルくらい離れた客席に届いてくる・・・

あっ・・・古い劇場型の映画館で、スクリーンを上げたステージにオーケストラがいて、劇場の10列目くらいの真ん中で聞いているような感じとでも言うんでしょうか?・・・(^^;

じゃ、もう1曲、短いの行きますと、かけられたのは・・・映画のオープニングのような軽快なマーチ?・・・すみません、曲名分からなくて・・・

曲に合わせて撃たれる大砲の音が、何とも軽々と・・・やっぱり、そこの何メートルか先の楽器で演奏されている音を聞いている感じ・・・先ほどの曲より、パルス性の低音が軽々と鳴っていて、床の振動が上手く重なって、音の重みも伝わってくる感じに・・・

いやいや、何か、無意識に音が、こう出てくると思っている出方とは、全く違うので、頭がついていかないというか・・・あれ?どうして?と言う思いで頭はフル回転・・・

じゃ、次は、春祭の最初をと・・・

うん、音の鮮度?・・・普段聞いてる感じでは、聞こえて来る音から、あそこら辺がステージで、この楽器は、あの辺りから聞こえてくる・・・そんな感じなんですが・・・

あそこで演奏している楽器の音が聞こえてきてて・・・その音が反射して響きになって、こんな感じの大きさの空間の響きとしてこっちへ伝わってくる・・・

あれ?あそこで演奏している楽器の音は、ホールの響きがちゃんとついて聞こえるのに、ここで皆さんが話している声には、ホールの響きが着かないのは何故?・・・何て、当たり前のことが不思議に思えるような、倒錯した感覚が違和感のような気さえしてしまう・・・

何か・・・そう、マルチマイクの録音で、個々の演奏をマルチマイクの位置で聞いているほど、克明で無加工、スッピンな音が、ホールの響きと被らず、別々のまま直接届くような・・・

コンセルトヘボウでの録音だそうですが・・・何か背景のノイズまで浮かび上がる感じで、あたかもその空間に、自分も入り込んでいる気が・・・

いやいや、何か、今まで体験した事の無い音の聞こえ方で、全然、感覚と頭の思考が関連付かない・・・なんとも不思議な感じが・・・

ってわけで、のっけから、何ともはじめての不思議なサウンド体験に頭は大混乱・・・

果たして、この凄い出音と頭の理解の間は埋まるのでしょうか?・・・つづきは明日・・・

いつものごとく、余り期待せずに、お楽しみに!

デハ ^^)/~

[2012/06/18 07:00]
https://mtt2.blog.fc2.com/blog-entry-1472.html

【1413】120407 かめきち邸訪問(2):金属振動板のパルシブでハイスピードな音・・・(^^;
https://mtt2.blog.fc2.com/blog-entry-1473.html

いやはや、一体何を書いているの?・・・何だか、説明し難い、初めての聞こえ方だったと言うのは分かるけど・・・何がどう違うのか?・・・さっぱり分からない(^^;

普段聞いているSPとは、音の出方が全然違う感じがして・・・おまけに視覚的なインパクトが大きく?・・・どこで、どう鳴ると、今聞こえている音になるのか?・・・聞こえている音と、頭の中の理屈が繋がらないので、頭の中は、「?」で満たされている状態・・・

【とにかく巨大】
https://blog-imgs-44-origin.fc2.com/m/t/t/mtt2/20120619051316faa.jpg

冒頭、クラシックを数曲聞かせていただいて、とにかく音の鮮度感、エネルギー感の強さ、追従性?立ち上がり、立下りがめっちゃ早いことに驚く・・・音が異様に軽々と出ている感じなのだが、個々の音は、異常なほどのエネルギーを持っている・・・

何か、個々の音の要素が、1つずつは、物凄く小さな粒子なんだけど、全部、パルシブな空気の破裂の重なりで出来ているような・・・

中域〜高域は、ドライバの金属振動板が空気を弾き飛ばす様を、至近距離で耳をあてがうようにして聞こえる音が、実際には、何メートルも離れた今いる位置にそのまま届いて来るような・・・

で、その中域〜高域のスピードに合わせて低域も出そうとすると・・・パルシブな低域を再現できる軽いコーンのユニットで、早すぎる低域に、実際の楽器の演奏音のエネルギーを持たせるために、ウーファーが8本も要るってことか・・・って、自分で書いてて意味が分かってない・・・(^^;

っと、次は、軽めのを行きますかと・・・かけられたのは、ギターと女声ボーカル・・・Tuck & PattiのTime After Time・・・

【Tuck & Pattiのベストから】
1413-02Tuck & Pattiのベストから.jpg

う〜ん・・・不思議!・・・音が鳴っているのは、間違いなく、数メートル先なんですが・・・耳に届く音は、ボーカルもギターも、まるで、マイクの位置、音が出ているその場所で聞こえて来る音・・・

何か、めがねをかけて数メートル先、演奏してるステージを見ると・・・実際に見えるのは、弦を爪弾く指から、歌を歌う口から、ほんの30cm離れた位置で見ているようなどアップ!・・・

そんな感じなんですが・・・???・・・やっぱ、分からんかな?(^^;

っと、お次は、続けてギターをと・・・フェイキーのTo The Limitから、Close to Youを・・・

おお!なんちゅうトランジェント・・・と言うか、リニアリティー?・・・う〜ん、やっぱり音が極めてパルシブな感じ・・・

あっ!・・・やっぱそういうことなんだ・・・金属振動板のパルシブでハイスピードな音を、間近で聞いてるような音が耳に届いてるんだ!・・・

自宅でも聞いたことのあるCDをかけていただいて、その音の出方、聞こえ方の違いが、何となく地続きなイメージに近付いた!・・・

以前、伺ったお宅で、CD再生をカラオケ?にして、生のサックスを聞かせてもらった時に感じた、SPからの音と、生音との違い・・・CDをオーディオ再生することでなくなる部分が、あるんじゃないか?・・・それが、パルシブなほどの音のスピードとエネルギーなのかな?・・・何となく、そんな気が・・・

そうそう、三味線や和太鼓など、和楽器に特徴的に感じる音のインパクト!・・・これが強烈に強い!

何となく、おぼろげに音のイメージが目に見えるSPシステムから放たれる、音の仕組みと近付いて来たような気が・・・(^^;

じゃ、ちょとアナログをかけましょうか?と・・・トム・ウェイツの娼婦たちの晩餐〜ライヴを・・・

【トム・ウェイツの娼婦たちの晩餐〜ライヴ】
1413-03トム・ウェイツの娼婦たちの晩餐〜ライヴ .jpg

う〜ん、凄い音の立ち方!・・・でも、ホーンって、こう言う音の出方なの?・・・何か、イメージではガンガン前に音が出てくるって印象を持っていたんですが・・・確かに、音の実体は、目の前30cmの一の音なんですが・・・この巨大なSPの顔からすると、ずっと奥のほうから聞こえて来る・・・

試しに、この巨大SPの後の音を聞きに、少し覗き込んでみたんですが・・・これまた思ったのとは、大違い・・・後方からは、ほとんど音は聞こえていない感じ・・・

それにしても、濃い音だな〜!・・・個々の音粒が立っているので、単に音の粒子の隙間が埋まっただけのアナログとは違う気が・・・と言うか、音の出方がそもそも違う・・・

っと、ホンの少し、音の出方が分かって来て、もう少しで頭の中で、イメージと理屈が繋がりそうな気がして来た・・・が、今日はここで時間切れ・・・

ってわけで、つづきは明日・・・いつものごとく、余り期待せずに、お楽しみに!

デハ ^^)/~

[2012/06/19 07:00]
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コメント

凄い装置を聞かれましたね。
知る人ぞ知るユニットです。
?の理由は音場です。
感激なさったのは質です。
?を解決するのは空間です。
距離が位相の問題、定位の問題、
送られた信号の質を解決するからです。発音体、ユニットの世界最高クラスを聞かれたのです。
マルチシステムのユニットの位置に
通常のユニットを置くとしたらもう
良いところは有りません。反対に
Mt.T2さんのスピーカーの位置に
それらのユニットをはめるとします。
(実際大きすぎて不可能)それなら
?は消えうせてもう最高の満足感となるでしょう。あのような巨大なマグネットとユニット製作者の感性がなしえた音質が小型のユニットでも可能になれば貴方は満足なさるでしょう。
現状で頑張る残された方法は送り出しの質を上げるしかありません。
[2012/06/19 08:26] URL | スタジオマン


スタジオマンさん、こんにちは。
今回のおさらいをするにつれて、少しずつ「?」は解消して来ています。
仰る通り、当初、その構造を認識していなかった事もあって、聞こえてくる音場が、何故そのように出来上がるのかが不思議でなりませんでした・・・明日の日記にその辺りのお話が出てくるかと思いますが、そのクオリティにはただただ感心するのみです・・・何故今のユニットはその方向に無いの?(^^;
σ(^^)私の疑問の方向に答えはなく、送出しのクオリティーを上げるしか方法がないとは・・・
ちょっと寂しすぎる現実ですね・・・
DSDの優秀な録音ソースをキッチリ出し切って、このシステムで聞かせていただいたら・・・想像すると、ちょっと恐いものさえ感じます・・・(^^;
[2012/06/19 14:52] URL | Mt.T2
https://mtt2.blog.fc2.com/blog-entry-1473.html

【1414】120407 かめきち邸訪問(3):この音は現代システムではどれに当る?・・・(^^;
https://mtt2.blog.fc2.com/blog-entry-1474.html

う〜ん、凄い!・・・でも、ちょっと感覚と、?だらけだったお馬鹿なσ(^^)私のおつむが、繋がり始めた・・・ヘッドホンで聞こえる音を、SPから出せても、同じ音になんかならないよ!・・・

それは、振動版との距離が違うんだから当然なんですけど・・・録音状況にはよるけれど、ホントは、マイクに捕らえられた音は、その場所で聞こえた音のはず・・・

だから、まずは、一旦ソースに入ってる音を、全部聞こえるようにして・・・そこから音楽をより深く楽しく聞けるようにできないのかなあ・・・

そんなの当然無理!って思ってたことが、今ここで起きているんですよね?・・・いやあ凄いです!

でも、こうやってソースに入っている音が、全部聞こえてくると、驚くべき事が!・・・古い録音でも、いかに物凄い音が入っていたか・・・アナログは勿論、間引きデータであるはずのCDでも・・・

っと、それじゃあ、ちょっと、音のレコードでも聞いてみますか?と・・・

【烈!驚異的なパルス音】
1414-01鮮烈!驚異的なパルス音.jpg

パーカッションだけの演奏をダイレクトカッティングしたものだそうで・・・これをかけられた・・・

げっ!(@@;・・・炸裂音が直接耳から脳へ!(^^;

痛いほどの音なんですが・・・でも、実際はそうですよね!・・・だって、ぶっ叩いた音なんですから当然なんですが・・・普通のSPで聞いてもこうは聞こえない・・・いつの間にか、諦めのレベルで聞いている・・・こんなもんだと・・・ところが、この巨大なシステムから聞こえて来る音は・・・っていうか、そのぶっ叩いた位置から音が、直接にぶっ飛んでくる!・・・

ま、だから何やねんってことで・・・切りがないので、音楽を聞きましょうと・・・

でも、あまりの衝撃に、σ(^^)私は、思わず聞いてしまった・・・何で、今のSPは、こういう風に鳴らないんですかね?・・・何だか、普段聞いているSPが、どんなに鈍重な音を聞いていたのかを思い知らされるばかりなんですけど・・・

心の声(この技術は一体どこに行ったんでしょう?・・・現代ハイエンドの世界も、この方向じゃないし・・・何故?・・・録音現場は?・・・録音スタジオとかならこう言う音を聞いて作品を作ってるの?・・・でもそれを、うちのようなシステムで聞くと、何もかもが無くなっちゃう?・・・このシステムを今にすると、どんなシステムになるの?・・・)

それは、機材がちょっと違いますからね・・・プロ機と民生機は、明らかに違うので・・・この辺のウェスタンのプロ機は、当時は、ユニット1個でも、家が1軒買える位の価格でしたから・・・とんでもない金額の開発費をかけていましたから・・・それが、全部集めれば、車並みには要りますけど、当時の金額に比べれば、今はゴミのような額で入手できるんですからと・・・

なんでも、かめきちさんも、このプロ機での音を最初に聞かれたときの衝撃は、極めて大きくて・・・それまで、自分のシステムの音が、一番良いくらいに思っていたのに・・・あまりの衝撃に、そのシステムは、プレーヤーも含めて、全部売っぱらって・・・その衝撃のサウンドを出せるようにと、一から揃えて行かれたのだとか・・・

っと、続いて、定盤ですけどと、かけられたのは、エリックドルフィー・・・

【ブルーノートの定盤】
1414-02ブルーノートの定盤.jpg

うわっ!・・・なんちゅう実体感・・・ブルーノートは音が・・・って言われる方もいらっしゃるけど、これを聞いても、そんな事が言えるのか?・・・全部の音を元の演奏のエネルギーのまま再生・・・この音の濃さ、強さは何なんだ?・・・

この、ブルーノートのカツン!って言う音、楽器の質感みたいなものレコードでしか出無いですよ、CDではと・・・

いやあ、ビックリです!・・・でも、今、頭の中が?だらけで・・・音の出方が、今までのσ(^^)私の知っている感覚とは違うので・・・何でなんだろう?の状態です・・・

SPの見た目からは、ホーンの印象から、ラッパは前に音が出てくるものと思ってたんですが・・・

何であんなにホーンの開口部より、向こうで鳴ってると言うか、壁より向こうに浮かんでいるように聞こえるんでしょうか?・・・

っと、家とどう違うか聞いてみますか?とかけられたのは、J-Pop?・・・太田ひろみ・・・

いやいや、凄いなあ!・・・もし、当時こんな音で聞いてたら、おかしくなってるかも(^^;

何か、存在感がまるで別世界・・・ほとんどスタジオライブの鮮度と存在感・・・

何か発音体が全く別物・・・目の前の空間と違う空気に・・・直接音がそのまま伝わって来る・・・波で届くというより、空気という固体を伝わって来るんじゃないか?って思う程のダイレクト感・・・

元々、映画館用のシステムだから、台詞が良く聞こえるようになっているのは当然・・・

っと、前に来られた方が、シモンズの録音が良いと、リクエストされたと言う話しになって・・・ハード・オフのえさ箱で100円で売られていたと・・・シモンズをかけられた・・・

【ハードオフのえさ箱で100円!?】
1414-04ハードオフのえさ箱で100円!?.jpg

ダハッ!・・・なんちゅう生々しいギター・・・凄く豪華な演奏・・・ストリングスまで・・・なんと言っても物凄く安心して聞けるバランスで、篭りや濁りをほとんど感じない・・・元々はこんなに凄い録音だったんですか・・・

ここで、何を思ったか、ふとSPシステムの裏側を拝見・・・あっ!なるほど・・・そういうことか!

と、ようやく、もやもやが晴れそうに・・・っと、残念、今日はここで時間切れ・・・

ってわけで、肝心な所で中断しちゃいましたが、つづきは明日・・・

いつものごとく、余り期待せずに、お楽しみに!

デハ ^^)/~

[2012/06/20 07:00]
https://mtt2.blog.fc2.com/blog-entry-1474.html

【1415】120407 かめきち邸訪問(4):このホーンでこう聞こえるのか!・・・(^^;
https://mtt2.blog.fc2.com/blog-entry-1475.html

さて、かめきち邸の珍しくて貴重な機器郡によるシステム・・・特に、低域と中低域をロンドンWEのユニット、中高域がWEのユニットと、音の骨格となる部分が全て英米のWEのユニットで構成されるシステムを聞かせていただいているわけですが・・・

その音の出方には、驚くばかり・・・まるで、振動板の音を間近で聞いているかのように、大量の音なのに、鮮明に、高い解像度のまま、耳に入ってくるような感覚・・・

ある程度の性能のヘッドホンで聞いた時に感じる、ソースにはこんなにたくさんの音が克明に入っていたのかと言う感覚に近く・・・それだけの量の音達が、目の前、数メートル先のステージで演奏される楽器から、驚くほどに鈍らず、濁らず、混じらずに、直接耳に飛んで来る!・・・

何に驚くかって?・・・ソースに入っている音を、これだけ質の高いまま耳に聞こえさせ、その実、出音の位置とステージのイメージを、形作る・・・

σ(^^)私の頭の理解では、相反するはずの事が何気なく起きている・・・

ここまで聞かせていただいた冒頭は、その驚くべき状況自体が、まだまだ認識できていなかったものの、機器進むうちに、その音の質の高さは、やはりドライバの性能と質が極めて高いのだろうと思い当たるように・・・まさに、ドライバの振動板で音に変換されたそのままを耳で聞いているのだろうと・・・

【とにかく巨大なシステム】1413-01
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ただ、その音が、目の前のこの巨大なシステムの印象とは全く感家なく、前方のステージ上の楽器やボーカリストの口から聞こえて来る・・・

っと、今度は民族音楽をと・・・ラジオフランスが、それこそマイクと録音機だけのシンプルな機材で録ったものだそうですと、このレコードをかけられた・・・

【民族音楽のレコード】
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う〜ん、凄い鮮度・・・金属弦の琴のような音・・・ジャケットを見ると、このびわの親戚のような楽器の音なんですかね?・・・正に金属の弦を弾いている様を間近で見ているかのような音の衝撃波・・・

でも、弾いているのはあそこ・・・数メートル先のステージ・・・

実際、後からお聞きした話しでは、この音の最も重要なポイントは、各ユニットが受け持つ帯域とその繋がりだそうで・・・この5Wayの肝は、チャンデバの調整にあるとのこと・・・そこには気の遠くなるような道のりがあったであろうことは、想像に難く無い・・・

ただ、まだ、この時点のσ(^^)私には、それを考え、イメージするには至ってなかった・・・それよりもこの音と頭のイメージとを、どう繋ぐのか?の方に逝きっ放し・・・(^^;

で、お次にかけていただいたのは・・・デューク・ジョーダントリオのジャパンライブ・・・

【デュークジョーダントリオのライブ盤】
1415-02デュークジョーダントリオ.jpg

おおお・・・ホールのステージで演奏されるJazzライブを客席から聞いてる感じ・・・なんちゅうホンマっぽいの?(@@・・・ドラムの皮を叩く音が何ともそれらしく聞こえる・・・

それと、このシンバル・・・あっ、そう言えばさっきのエリックドルフィーの時も感じた・・・めっちゃ快感な音・・・カツン、ジュワ〜ンって・・・この音、あの要素?・・・

で、ここで、曲が終わって、SPシステムをしばし拝見させていただいた・・・

っと、やっぱりそうか!・・・聞こえる音とシステムの構成とが、頭の中の関連情報と一部繋がった・・・JBLの075・・・やっぱりこの音はこのドライバの魅力か!・・・

で、横からSPシステムを見て・・・

【このホーンの構造が!】
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なるほど!そういうことか・・・やっと、音のイメージが頭の中の頑固な屁理屈やろうと繋がった・・・まさに、強烈にクオリティーの高いドライバの音を、これだけの長さの音道を使って、その質まま開口部へ届けている・・・

そうか・・・ホーンって、もっと前へ前へと音を投げてくる・・・SPのフロントの面構えより前に来ることもあるって感じだったけど・・・あの振動板の位置が本来の出音の基点なわけか・・・

なるほど・・・だから壁の向こう側を基点に、ステージを感じるってことか・・・う〜ん(^^;

と、次にかけられたのは・・・何とカラーレコードのY.M.O・・・

ダハッ!・・・なるほどね、打ち込み系がこう言う軽がるビシッと決まる音に・・・シンセのイフェクトする元の音がわかってしまいそうな解像度・・・

う〜ん・・・普段、ファットで鈍重な音を聞き慣れているσ(^^)私の耳には、まるで別のミックスかのように聞こえる・・・この歯切れ良さ、疾走する音のスピードが凄いなあ・・・

じゃ、大きなシステムの最後に・・・と、Fさんが持参されたCDを・・・

【パイプオルガンを】
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トッカータとフーガから、9とラック目を・・・

ああ、パイプの中を通って出てくる空気の振動がそのまま聞こえ・・・その音がホール?にはね返って空間を作る音が聞こえて来る・・・

なるほど、やっぱり、こういう鳴り方になるんですね・・・ようやく、耳と頭がつながって、地続きで出音のイメージが届くようになっりました・・・

っと、それじゃあ、大きいのはここまでにして、小さいのを少し・・・

が・・・残念、今日はここで時間切れ・・・つづきは明日・・・最終話?(^^;

ってわけで、いつものごとく、余り期待せずに、お楽しみに!

デハ ^^)/~

[2012/06/21 07:00]
https://mtt2.blog.fc2.com/blog-entry-1475.html

【1416】120407 かめきち邸訪問(終):フルレンジもストレスの無い空間が・・・(^^;
https://mtt2.blog.fc2.com/blog-entry-1476.html

さて、かめきち邸でのロンドンウェスタンサウンド体験・・・ま、実際には米WEやJBLの075、デッカのケリーツイーターも組み合わされての5Wayを聞かせていただいたわけですが・・・

あっと、そう言えば、シンバルのカツンって音が075のテイストでご機嫌なんて書いてましたが・・・トライアングルのチ〜ンとか、この辺りの音を支配しているのは、実はデッカのケリーツイーターなんだそうで・・・

拙ブログで、他のお宅訪問でも時折出てくるマーラーの3番の最初の方に出てくるトライアングルの音が、演奏会場での雰囲気通りに出なくてこの帯域の調整に苦労されたとのことで・・・(^^;

っと、そうそう、何の脈絡もありませんが、メインシステムを駆動しているアンプ群の画像を入れるのを忘れてました・・・(^^;

【こちらの貴重な駆動系】
1416-01駆動系.jpg

ご存知の方には分かるのかも知れませんが、こちらも非常に貴重なアンプ達・・・おっと、ひょっとすると、低域が軽く爽やかな瞬発力を持った独特の鳴り方には、カウンターポイントのOTLアンプの性格もあるのかも?・・・毎度の視覚プラシーボかも知れませんが(^^;

っと言うことで、ここまでがメインシステムで・・・最後にちょっと、ちっこいのも聞きましょうかと・・肝心なところをきちんと撮った画像がなくて(^^;・・・下の画像の右のバッフルの左上・・・薄い布地で覆われた穴の向こうに取り付けられた20cmのフルレンジユニット・・・TA4189だそうな・・・

【小フルレンジを聞く】
1416‐02小フルレンジを聞く.jpg

この小さなフルレンジ・・・って、メインの大きさからは、小さいと言わざるを得ませんが、言っても20cmのフルレンジですので、フルレンジとしては、大きな方ですかね?(^^;

で、駆動するのは、こちらのアンプ・・・

【京都・宝塚劇場のアンプ】※130101画像が間違ってましたので差替えましたm(_ _)m
1411-02京都・宝塚劇場のアンプ.jpg

何でも、京都・宝塚劇場が取り壊される時に産廃として捨てられたもので・・・2080A×6(LF)+(LFホーン不明)、2090A×3(HF)+2094A×3(HFホー ン)、2040A×3(Amp)って構成だそうです・・・

ってわけで、かけられたのは・・・非常に個性的な女声ボーカル・・・

いきなり気持ちを鷲掴みされるような憂いのある雰囲気で・・・シャンソン?・・・ZAZ(ザーズ)というストリートミュージシャン出身のフランスのボーカリストだそうで・・・

いやいや、良いですねえ・・・このなんとも言えないハスキーボイスのけだるいフランス語・・・ノスタルジックな雰囲気にドップリ・・・勿論、帰宅後ポチッと・・・でも・・・(^^;

っと、Fさんが、以前ここで大貫妙子を聞いて、思わずポチッとしたとの話から・・・大貫妙子をかけましょうか?と言う事になり、ピュアアコースティックから雨の夜明けを・・・

ほ〜やっぱり、同じ傾向の音がするんですね(^^;・・・勿論上と下は無いですが、ボーカルの浸透力と言うのか完全に安心できる中域中心の心地よいバランス・・・バックのストリングスが程よく背景に広がって・・・とにかくストレスを感じない自然な感じの音・・・

これが、箱の無い音・・・平面バッフル前提のユニットの力なんでしょうか・・・下手に安価な国産ユニットなんかを平面バッフルで鳴らすと、素っ気なさ過ぎて、安っぽいだけの音になるんですが・・・全くそんな心配の要らない充実のサウンド・・・

っと、この曲の後は、このリクエストが多いんですと・・・大瀧詠一がかけられた・・・

ふ〜ん、何とも懐かしい感じのサウンドですね・・・ドライブの時、カーステレオから良く流れてたなあ・・・でも、ドラムやベースの締まりと言うか軽快さは、平面バッフルだからこそ?・・・(^^;

何とも安心感と、意外に広がりのあるサウンドに、思わずまったりと・・・

っということで、これにてかめきち邸の演奏は終了・・・

で、ウェスタンの歴史やユニットに関係する資料とお土産に貴重なレコードまでいただいて・・・・

しばし、資料を元にウェスタンのユニットの話で少々盛り上がって・・・

お近くのご友人で、同じくウェスタンのシステムを楽しまれているM氏邸へと移動することに・・・

いやいや、ホント、貴重な体験をさせていただいて、大変ありがとうございましたm(_ _)m

余りに、大きく、たくさんの刺激や衝撃を受けまして・・・もう既に飛びっきりのサウンドで脳みそ満腹状態ですね・・・

果たして、このおさらいがどうなりますことやら・・・なんて思ってた結果がこうなったわけですが・・・やっぱ、まだまだ消化できる所までも辿り着けず・・・

でも、お次のM氏邸もおなじくウェスタンのシステム・・・

また、違った感覚、視点でおさらいができるかな?

ってわけで、そのお話は、明日から・・・いつものごとく、余り期待せずに、お楽しみに!

デハ ^^)/~

[2012/06/22 07:00]

コメント
フィクスドエッジのユニットは張りのあるいい音がします。下手な箱に入れるよりも平面バッフルで鳴らす方が面白いでしょう。
この手のユニットは裸で転がしてならしても表現力が豊かな音でビックリします。

EMTのデッキを下から支えて底を浮かせるとSNが上がり本来のEMTの音を味わえるんですが・・・

元々ビンテージ派でしたから古い物の良さも限界も理解出来ますので勿体ない気がしました。
[2012/06/22 11:49] URL | 大佐


大佐、こんにちは。コメントありがとうございますm(_ _)m
当日は、メインのサウンドで受けたインパクトが大きくて、このフルレンジの良さをきちんと実感できてなかったようで・・・同じ曲を拙宅で聞いてようやく認識・・・ってか、撃沈(^^;

σ(^^)私は、アナログターンテーブルの、ちゃんとしたものを使ったことがないので?ですが・・・多分、リジッドな設置ではなく、柔構造のセッティングをされていたように思います・・・たぶん(^^;
[2012/06/22 12:49] URL | Mt.T2
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【1417】120407 時間稼ぎのコーヒーブレイク:楽しみの循環・・・(^^;
https://mtt2.blog.fc2.com/blog-entry-1477.html

さて、かめきち邸で、巨大なロンドンウェスタン中心の5ウェイシステムのサウンドを体験させていただいて・・・未熟な頭には、にわかにはついていけない、初めてに巨大ホーンの音の出方に接し・・・興奮も冷めないは、その音の出方についての理解をしようと頭はフル回転・・・

ま、一種のカルチャーショックのような状態で・・・とは言いつつ、聞いたことのある曲を聞かせていただいたり、最後にフルレンジを聞かせていただいたことで、少しずつ、元の自分の世界との隔たりを地続きに繋げる事が出来てきた感じ・・・

って、フルレンジと言っても、これまた平面バッフルで、おまけに鳴らしたアンプは、これまた貴重な劇場用・・・地続きと思えるかな?って疑問を残しつつ、それでもメインシステムとの隔たりに比べれば、まだ、現実的に、頭の中の印象に繋げやすい・・・

え?なんの話しかって?・・・いや、ただ、聞こえて来る音が、視覚から入ってくる部屋の情報やシステムの情報、頭の中にあるこれまでの経験や記憶から、この部屋で、こう言うシステム、こういうSPで、こう言うセッティングで鳴らすと、こんな風に鳴るんだ・・・

こう言うユニットだから、こう言う構造だから・・・この音の特徴は、このユニットの影響かな?とか、この特徴はこのアンプの影響かな?とか・・・加えて、おお!この音、こんな音が出せたら良いなとか・・・この曲のイメージがこんな雰囲気になるのは、音のどんな所の影響?効果?によるのかな?とか・・・どうすればこんな楽しく乗れる音になるんだろう?とか・・・とか・・・

それに加えて、おっ!この曲めっちゃいいな!なんて、新たな音楽や曲との出会い・・・

で、一番好きなのが・・・こんな風な音が出したくてねえ、ここをね、こんなことして、ああしたり、こうしたりして、やっとこんな風に鳴るようになったんだよとか・・・主の方の考えや熱い思いに触れて、更には、その情熱の結晶であるサウンドを聞かせていただいて・・・なるほど!すごい!良いですね!って、その思いの詰まったサウンドに共感できる事・・・

もう、まるで、その熱く滾る思いと、情熱のエネルギーをおすそ分けいただくような感じ・・・

これが、たまりませんよね!(^^;・・・えっ?お前はオフ会に何しに行ってるんだって?

いや、正にこの素晴らしい、1回こっきりの興奮と感動の体験、新たな発見、情熱のエネルギーを分けてていただくために(^^;・・・だから、いつも大喜びなわけですね!・・・(^^;

って、何だか、全然関係ない話しに行っちゃいましたね・・・ハハハ、得意の時間稼ぎです(^^;

このおさらいをする事で、当日の気付きや感激に、それ以降の経験から、埋まらなかった部分が埋められたり、新たな視点での気付きが出来たり・・・ああ、そうか、そういうことだったのか!なんて・・・

それと、同じ曲を自分のシステムで聞いて・・・ガックリ・・・

まあ、ほとんどの場合がそうですね・・・あれ?何でうちではこんな音しか出無いんだろう?・・・ひょっとしたら、こんな風にするとあんな音が出るかな?とか・・・でも、一方で、この曲は、あのお宅で聞いた雰囲気で鳴ってるつもりって聞き方すると・・・おお!やっぱこの曲良いよなあ!・・・って

次から次へと新たな興味が湧いて・・・いくつも、何度も感激の追体験が・・・

で、そんな事を続けてると・・・あっ、そういうことか!・・・この音はこう言う機材・回路の特徴なんだとか・・・こう言う要素を入れるとこんな雰囲気に変えられるんだとか・・・こう言うシステムでこう言う部屋だとこんな風に・・・こんなおき方をするとこんな傾向に・・・とかとか・・・

色んな記憶や体験のパーツが、ある時、パパパって繋がって・・・今まで分からなかった事が分かったり、気付いていなかった事に気付いて、新たな発見に繋がったり・・・で、ああそうあか!なるほど!・・・って思える時や事柄に出会える・・・

これがまた、楽しいんですね!・・・

で、この訳のわからん、要点の定まらない、ただただ長いだけの拙ブログ・・・これを時折見返すと・・・ああ、そうだったの!・・・とか・・・ちがうよ!こんなことも分かってなかったの?・・・うん?ってことは、それが分かるようになったんだ・・・とか・・・

これまた、新たな気付きや、感激の種になったり・・・あっ、あの頃は、興味も湧かなかったけど、これ、ちょっとやってみたら良いかも知れない・・・とか・・・新たなヒントになったり・・・

で、更には、遊んでもらった方々から、今度あそこへ行ってみない?とか・・・こんなんやったら凄く良くなったんで、また聞きにおいでよとか・・・今度、こんな事やるんだけどどう?とか、お声をかけていただいたりして・・・

もうね、面白いこと、楽しいことが、グルングルン回るんですよね・・・いやあ、もう最高!

ただ・・・次から次へと遊びに行くもんですから・・・おさらいが追いつかない(^^;・・・現在の遅れは2ヵ月半・・・(^^;

これが、唯一最大の課題ですね・・・ノートのφ(..)メモやボイスメモでおさらいして・・・手持ちの同じ曲を聞いて・・・日記をアップして・・・おさらい中に気付いた事を試したり、手に入れたCD聞いたり、映画見たり・・・その内、また新たな面白そうなことを思いついたり見つけたり・・・う〜ん、もったいなくて、寝てなんかいられない・・・(^^;

とは言え、現実問題、そんな訳にはいかないし・・・で、結局、おさらいが遅れてしまって・・・

ハハハ・・・そう、同じ日に、連荘の訪問ゆえ、おさらいが追いつかなくて・・・

ってわけで、その時間稼ぎにこんな駄文を・・・おいおい!マジに時間稼ぎかよ!・・・ハイ(^^;

この間に、ちょっとおさらいを進めて・・・

明日は、かめきち邸のご近所の同じくロンドンウェスタン中心のシステムをお使いのM氏邸のお話に・・・入れるはず?・・・(^^;

いつものごとく、余り期待せずに、お楽しみに!

デハ ^^)/~

[2012/06/23 07:00]
https://mtt2.blog.fc2.com/blog-entry-1477.html
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/1074.html#c37

[リバイバル3] ロンドン・ウエスタンの世界 中川隆
38. 中川隆[-11529] koaQ7Jey 2020年9月03日 20:45:09 : jvGCu7fHGg : Lmp2RC5rUmZuMjI=[36]
以前お伺いしたTK邸・・・この時も、Fさんと大@神戸とご一緒にお伺いして・・・

【1091】110703 TK邸訪問(その1):驚きの連続・・・(^^; [2011/08/02]
https://mtt2.blog.fc2.com/?date=201108&page=0#entry1144

以降、全8話・・・

この7話目で、ロンドンウェスタンのユニットの音を聞かせていただいてたんですね・・・(^^;

【1097】110703 TK邸訪問(その7):ロンドンウエスターンでLPを・・・(^^;
https://mtt2.blog.fc2.com/blog-entry-1150.html

そう言えば、この時、一緒に伺った大@神戸さん、このユニットのサウンドに物凄く魅了されておられる様子で、KTさんとのお話が、物凄く盛り上がっていたなと・・・なるほど、そういうことだっただ!・・・あの時のお話に、頻繁に出て来ていた方が、今日お伺いするかめきちさんだったんですね・・・
https://mtt2.blog.fc2.com/blog-entry-1471.html

▲△▽▼

TK邸訪問(その1):驚きの連続・・・(^^; [2011/08/0207:00]
https://mtt2.blog.fc2.com/blog-entry-1144.html

酒仙坊邸のオフ会でお会いした、酒仙坊さんご愛用のStream Playerと言う再生アプリの作者でもあるFさんから、きっと惹かれるものがあるんじゃないかと、ご紹介いただいたTKさんのお宅へ伺ったお話を・・・

ただ、若輩者のσ(^^)私には、機器の名前さえ聞いたこともない珍しい・・・多分、お好きな方には、お宝の山なんでしょうが・・・珍しい機器ゆえ、そのいわれも何も分かっていないと言う、もったいない状況でして・・・

ま、とにかく、のっけから驚きっぱなしの、衝撃的な体験でした・・・

まず、お部屋に置かれた機材・・・広さは、12〜13畳だと思うんですが・・・巨大な機材が、所狭しと置かれていました・・・

更に、その周りは、入り口以外の3面が、別の部屋に隣接していまして、そこに膨大なライブラリが・・・SPやLPなどレコードとテープも・・・そのコレクションの数は、千の単位を遥かに超える膨大な量だそうで・・・(@@;

一方で、インフラノイズの機器を使ったPCオーディオもされているそうですが、残念ながら、今回は時間の関係で聞けませんでした・・・

さて、その膨大なレコードを聞かれるメインの送り出しは・・・


【EMTのターンテーブル】
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送出しは、EMTのターンテーブルで、奥がモノラル用、左がステレオ用、手前は自作?のアームのようでした・・・カートリッジは・・・ステレオ用はオルトフォンのSPU・・・スミマセン良く分かってませんm(_ _)m

で、最も興味深く、驚きだったのが・・・その設置方法・・・中が丸見えですが、これも音のために外側のパネルを外しておられるのだそうで(これはσ(^^)私の勘違いのようで、もともとこれをコンソールに入れて使うんですね)・・・それより、一番下のボードからミルフィーユのように何層にもなっているのは、米松の合板を重ねて接着したボードの間に、カーペット使い古しのウール毛布あるいは綿毛布を数枚挟んで、浮揚?されておられるようで・・・この組み合わせで、音の調整をされているのだそうで、長年の試行錯誤の積み重ねで、そのノウハウを、文字通り積み重ねられてのセッティングだとか・・・(@@

で、こちらは、更に分かりませんが・・・昇圧トランス・・・

【積層浮揚セッティングの昇圧トランス】
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こちらも、積層浮揚セッティングされた昇圧トランスで・・・一番奥一番手前のもので聞かせていただいたようです・・・

それから、プリアンプは、マランツの#1で・・・

【プリはマランツの#1】
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これは、左右チャンネルに2台をいれているのだったと思いますモノラルを左右チャンネルに各1台を使われてました・・・(汗

でもって・・・パワーアンプは・・・


【巨大な管球式パワーアンプ】
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Audio Researchの巨大な管球式のパワーアンプで・・・6550が何十本も使われていて、片チャンネル250WをBTL接続?されて、500WのモノラルアンプAcoustat#6が#3を上下2台連結していて、入力端子が2台分あるので、これにそれぞれ接続して使われているそうです・・・

で、この巨大な超度級管球式アンプ2台で、左右のそれぞれのSPを駆動されていると・・・

でもって、このアンプが支えているのが・・・AcoustatのコンデンサーSPのサウンド・・・

【超巨大モニュメントのようなSP】
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それにしても・・・なんて巨大なSPなのでしょう!・・・2.5m位あるんじゃないでしょうか?・・・もう天井スレスレです!(@@

と言うことで・・・これが、冒頭、聞かせていただいたシステムで・・・

っと、残念ながら、今日はここで時間切れ・・・

ってわけで、つづきは明日・・・いつものごとく、余り期待せずに、お楽しみに!

デハ ^^)/~

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【1092】110703 TK邸訪問(その2):これ、コンデンサーSP?・・・(^^; [2011/08/0307:00]
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さて、いよいよ、TK邸で初めて見る機器達・・・その背景にあるものを、全く知らないと言うもったいない訪問だったのですが・・・何より、まず目が行ったのが、その設置方法・・・

丁度、ゲル浮揚実験で、機器を浮かせて聞ける音の不思議に夢中でしたから・・・ウール毛布や綿毛布と米松合板の積層浮揚という設置方法には、興味津々!(^^;

果たして、どんなサウンドを聞かせてくれるんだろう?・・・

巨大なモニュメントのようなSPは、後の壁からは1mほど離れたフリースタンディング・・・

リスニングポジションは、部屋の中央を中心とする1辺2m強の三角形の頂点・・・

SPとの距離は、拙宅と似たようなものですが・・・さすがにこの大きさの板状の物体があると、圧巻ですね・・・まるで、その部分には、壁か柱が立っているような感じです(^^;

で、最初におかけいただいたのは・・・ソニーロリンズのサキソフォンコロッサスから、2曲目のYou don't know what love is.

うわっ!!(@@;・・・冒頭から、めっちゃぶっといサックスに、思わず体がビクッと浮いた!

まるで、ラッパの口に耳を近付け、直接、リードの振動板の振動する音も逃さず聞こうって感じ・・・

リードの音の直接音と、そこからラッパの開口部までの金属パイプを息が通り抜けて広がる音・・・

そのぶっといサックスの後方に、暖かく包み込むようにベースとドラムのリズム・・・

ブラシで叩くシンバルの音も生々しく、優しくそっとサポートするピアノの音も軽やかに・・・

なんとも鮮烈なサックスの音を、正にかぶりつきで浴びるように聞かせていただきました・・・

何とエネルギッシュで、鮮烈な音なんだろう!

この巨大なモニュメントのような平面から・・・中身は極々薄いフイルムなのに・・・

何とも不思議な鳴り方!・・・座って聞いても、正面に中央に・・・立って聞いても正面中央に・・・

音像の出来方も何とも不思議・・・

コンデンサーSPも、こんな、鮮烈でエネルギッシュに鳴るものなんだ・・・(@@

単身赴任中・・・2年半ほど前に、千葉の通称クオードを聴く会で、初めて体験した、コンデンサーSPのエネルギッシュな鳴り方・・・


【186】090124 クォードを聴く会 Part3(DECCAのSPを聞く@) [2009/01/28]
https://mtt2.blog.fc2.com/blog-entry-206.html


以降6話・・・

この1話目の中のリンク先にある通り、ESL-63ProやESL-57をフリースタンディングで、少し離れた位置から、聞かせていただいて、膜のSPが、非常にパンチ力のあるサウンドが出るんだ・・・って事を体験したことがあったんですが・・・

今回お聞かせいただいたのは、振動板の面積が、2倍以上ある上、ほぼかぶりつきのニアフィールドだからと言うのもあるのでしょうが・・・

また、全く違った鳴り方の印象・・・ホント、ビックリでした!(@@

っと、面食らって、しばし感心していると・・・

次にかけていただいたのは・・・ブラックコーヒーを・・・

どひぇ〜!・・・めっちゃ近い!(^^;

最前列のテーブルで、マイクなしに直接、歌を聞いているようなかぶりつき状態・・・ミュートトランペットも時折、耳の近くまでやってくる・・・

熱く妖艶なボーカルに見つめられながら・・・目の前で聞いている・・・そんな感じ・・・

っと、ここで一旦お茶タイム・・・

ここで、ご一緒させていただいた大さんが、以前のプレゼントのお返しで・・・っと、ヴァンゲルダーがカッティングまでしたレコードをプレゼント・・・入手して、クリーニングもしていないと・・・

じゃあ早速・・・っと、残念、今日は、ここで時間切れ・・・

ってわけで、つづきは明日・・・いつものごとく、余り期待せずに、お楽しみに!

デハ ^^)/~

https://mtt2.blog.fc2.com/blog-entry-1145.html


▲△▽▼


TK邸訪問(その3):一体何を聴いているの?・・・(^^; [2011/08/0407:00]
https://mtt2.blog.fc2.com/blog-entry-1146.html


さて、のっけから、コンデンサーSPって、こんな鳴り方するの?と、驚くばかりのエネルギッシュで鮮烈なサウンドを聞かせていただき・・・

演奏の熱気・・・歌の思い・・・何か、この曲の一番熱いところはここなんだよ!・・・って感じで、ストレートに迫ってくる・・・そんなサウンドに、ああ、音楽ってこんな風に感じれないと面白くないんだなと、ハッと気づかせていただいた気がします・・・

っと、冒頭の興奮状態をクールダウンするかのように、お茶タイムに入り・・・

ご一緒した大さんが、持参された・・・ヴァンゲルダーがカッティングまでしたレコードのお話から・・・ジャケットのない特殊なレコードで・・・ノーマングランツが起こしたクレフやノーグランの音源に近いものとのこと・・・

っと、先程の再生系のお話があって・・・SPUのGシェルから、384を通ってマランツ#1のフォノイコを使っての再生とのことでした・・・

それから、ウェスタンのプレーヤーとフェアチャイルドのプレーヤーのお話になりまして・・・じゃ、ちょっとかけましょうかと・・・


【フェアチャイルドのプレーヤー】
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フェアチャイルドのプレーヤーで、エラフィッツジェラルドをモノラルで・・・

う〜ん・・・声の存在感が凄い・・・バックの演奏を聞くと、古さを感じさせる録音って感じなんですが・・・歌の生々しさと言うか存在感は、全く古さを感じさせない・・・

【カートリッジは225A?】   
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 【ユニークな駆動方式】
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回転速度を、上部のレバーで切り替えると、下のモーターのところのコックドベルトを切り替える仕組みになっているのだそうです・・・

それはそうと、σ(^^)私には・・・ステレオでも、モノラルでも、立っても、座っても・・・目の前あたりに声の主がいるようななり方が、不思議で・・・

アクースタットのコンデンサーSPの鳴り方に、何か、パネルの位相を変えているとか、仕組みがあるのか?と伺ってみたんですが・・・上下3枚ずつのパネルを、フルレンジとして、同一位相で鳴らしているのだそうで・・・なお更、不思議な鳴り方だなあと・・・トーンゾイレのSPみたいなものかなあ?

っと、今度は、先程の大さんが持参されたレコードをかけてみましょう・・・後で、クリーニングもやってみましょうと・・・

送り出しを再びEMTに戻して、かけられたレコードは・・・オスカーピーターソン?

ここまで聞かせていただいたレコードは、ほとんどスクラッチノイズがしなかったんですが・・・こちらは、結構スクラッチノイズが聞こえます・・・

古い録音らしい、中域中心の暖かなサウンドで、柔らかなピアノの演奏に、とっても心地良く響くクラリネット・・・ブラシもベースも控えめにリズムを刻んでいる・・・とても軽快に楽しい演奏・・・

っと、それじゃあ、ちょっとクリーニングをやってみましょうと・・・

【クリーニングを】
https://blog-imgs-32-origin.fc2.com/m/t/t/mtt2/201108040525221dd.jpg

まずは、TKさんオリジナルの洗浄剤にオリジナルのブラシを使って、粗洗いで、溝の汚れを浮かして・・・別の液で別のブラシで表面の汚れを濯ぐ・・・で、洗った液をバキュームで吸い取る・・・

ざっと、片面のクリーニングを見せていただいて・・・この間、ほんの5分程度・・・

まだ、充分乾いていませんが、ちょっと再生をと、再び再生・・・

おおお!・・・凄い!全く別のレコードを聴いているみたい!(@@

スクラッチノイズは、少し残っていますが、冒頭のピアノの音が・・・クリーニング前は、音が丸く、酷く曇った感じだったのが明らかに・・・ホントに、同じ曲か?と疑うほどに抜けのよい軽やかなサウンドに、大変身!・・・ピアノの打鍵の瞬間の音が非常にクッキリ・・・クラリネットも数倍、演奏に力と抑揚がついてクリアに抜けのよい感じに・・・

いやいや・・・これほどまでに変わるもんですか!(@@

っと、次にかけられたのは・・・西田佐知子の女の意地・・・

は〜!・・・冒頭のサックスがドッと飛んでくる・・・っと、ボーカルの何と存在感のある歌声!

「ことば」が「詩」として、はっきりと迫ってくる!・・・

間奏のギターも、音にもの凄いエネルギー感が・・・ああ、でも、やっぱりサックスの存在感が強烈に印象に残ります・・・(^^;

こんどは、クラシックをと言うことで、ジネットヌヴーでショパンノクターンを・・・

【ジネットヌヴーでショパンノクターンを】


ああ、なんて物悲しく切ない演奏!・・・セピア色の雰囲気ではあるんですが・・・なんと言うか・・・あっという間にバイオリンの調べに、気持ちが引き込まれ、思わず胸が熱くなる・・・気がつくと、手のひらをギュッと握り締めていた・・・

う〜ん・・・じわっと来るショック・・・自分は普段、何を聴いているの?・・・

音じゃなく、音楽って、こう言う事・・・っと、今日は、ここで時間切れ・・・

ってわけで、つづきは明日・・・いつものごとく、余り期待せずに、お楽しみに!

デハ ^^)/~

コメント

やっぱり出ましたか。

西田佐知子がやっぱり出ましたか。TKさんのお宅は以前に訪問させていただきました。システムは若干違っていますが、「オーディオの極道」いや「オーディオ道の極み」といった印象でした。通常のオーディオが安物のTVドラマか、映画とすれば、TKさんのオーディオは、歌舞伎か京劇といった印象で伝統の重み、文化の香りがします。この道にはまりかけているのが、年は若いが大さんでしょう。
[2011/08/04 11:47]


酒仙坊さん、コメントありがとうございますm(_ _)m
現代オーディオとは一線を画す、全く別の音楽再生という感じで・・・
この曲、この演奏の、ここを聴かずして・・・と言った感じで、σ(^^)私の感覚では、究極のクローズアップサウンドの方向ってことになる気がします・・・このサウンドに嵌ったら、もう他は・・・(^^;
ただ、ふと思ったのは、このオーディオ再生を堪能するには、この音に合うソースも充分持っていればこそなのかなと・・・

[2011/08/04 12:32]


忘れてはならないのは
ものの価値です。
オイロッパ系のシステムは
現代のハイエンドスピーカーと
比較して特性で劣るものは
ありません。かかっているコストは
とんでもないものです。
国の威信をかけたものですから
オーディオメーカーが営利目的
で開発するものとは
かかるコストも桁が違います。

凝縮した音のものだと片付けるのは
せっかくの経験がもったいない。
レンジの不足感があるならツイータを
加える方法がありますが、
音楽の本質に気づくべきです。
[2011/08/06 02:36]


スタジオマンさん、コメントありがとうございます。
レスが遅くなってスミマセンm(_ _)m
このSPの素性を全く知らないもので、特性やその実力については、分かりませんが、聞かせていただいた音楽に、強く引き寄せられたのは確かです。
仰る通り、現代録音のソースを再生すれば、その実力を知ることが出来たのかも知れませんね。
ソースや駆動系も近い世代のもので聞かせていただいたわけですが、その中に時折聞き取れる微細で繊細な音と澄んだ音色が、その片鱗だったのかもと思っています。
それとは別に、気持ちが強く惹きつけられたのは、演奏そのもののパワーが大きいとは思うのですが、それをキチンと伝えられるシステムだったからだと思うのですが、それが、一体どういう部分なんだろうと言う興味が強く湧いてきます。
そういう部分をしっかり受け取れる感性と、キチンと再生できるオーディオ的ノウハウを身に付けたいなと思います・・・道のりは長く、険しそうですが・・・(^^;
[2011/08/07 09:51]


極道

一言で極道だと思います。
料理でも、お酒でも
極めていくとそうなっていくと
思います。知れば知るほど、
いい物を見れば見るほど
深みにはまっていく。
結局はその人の情念にかかわる
こと。

Mt.T2さんがいったい自分は
なにを求めているのかに
早く気づかれて、枝葉の部分を
調整するのでなく、自分自身を
見つけられることを期待します。
高額なヴィンテージを使わなくて
ご使用中の機器で、ヴィンテージが
持つ本質を出すことは可能です。
ただし物理的な差を縮めることは
必要です。いくら数百万する現代の
ハイエンドスピーカーでも
オイロダインのドライバーの
振動板のエネルギーには負けます。
物量というのはやはり必要です。
でも他の方法である程度は
カバーできるのです。

インシュレーターや、ケーブルなどで
後からつじつまを合わせるより
つじつまを合わせる必要のない方法を
探してください。
[2011/08/08 10:54]


スタジオマンさん、コメントありがとうございます。

> Mt.T2さんがいったい自分は
> なにを求めているのかに
> 早く気づかれて、枝葉の部分を
> 調整するのでなく、自分自身を
> 見つけられることを期待します。

訪問時のおさらいを、最後までわりましたが、まだσ(^^)私には・・・
中域の重要性とモノラルのエネルギーなんて辺りを、今後、自分のシステムにどのように反映させるのかを考えていこうかとは思っておりますが・・・

ちょっと、道を極めると言うところを目指すつもりはなくて(^^;
最後に振り返った時に、自分なりにやり切った充実感が得られれば嬉しいですね・・・

> 高額なヴィンテージを使わなくて
> ご使用中の機器で、ヴィンテージが
> 持つ本質を出すことは可能です。

これには興味津々です!・・・が、その前に、本質を知ることが先ですが(^^;

> ただし物理的な差を縮めることは
> 必要です。いくら数百万する現代の
> ハイエンドスピーカーでも
> オイロダインのドライバーの
> 振動板のエネルギーには負けます。
> 物量というのはやはり必要です。
> でも他の方法である程度は
> カバーできるのです。

この辺りが、ノウハウとして身に付けられればと、憧れます!(^^;

> インシュレーターや、ケーブルなどで
> 後からつじつまを合わせるより
> つじつまを合わせる必要のない方法を
> 探してください。

う〜ん、経験として、今のσ(^^)私には、これも必要なんだと思っているのですが・・・
やっぱり、道のりは長そうですね・・・
[2011/08/09 17:57]

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▲△▽▼


【1094】110703 TK邸訪問(その4):これがオイロッパジュニア?・・・(^^; [2011/08/0507:00]
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さてさて、じわじわ感じ始めた焦り・・・自分は今まで、何を聴いてきたのか・・・って、過去、何度かこのパターンになったことがあるんですよね・・・(^^;

良い音って何?・・・

元々は、映画や音楽を鑑賞して、ハッとしたり、グッと来て感動したくて、そんな体験が、少しでも多く出来ないか?ってのが始まりだったような気がするものの・・・

それが、いつの間にか、機器やアクセサリーを変えた時の音の変化に一喜一憂して・・・結局、何がなんだか分からないまま・・・

でも、そんな事とは、全く関係無しに、聞かせていただいた曲は・・・こんなにエネルギッシュに、ストレートに、その歌や演奏の思いや熱気をぶつけてくる・・・音楽って、こんなに楽しく、凄いものなんだよって・・・

そんな思いが、徐々に体中に染み込んできた頃・・・TKさんから、Mt.T2さんはどんな曲が?とリクエストを求められたんですが・・・このジワジワ来るショックのため、半ば放心状態の頭には、全く何も思い浮かばない・・・慌てて、何でも聞きますのでと答えるのが精一杯・・・(汗

と、それじゃあ今度はポピュラーを・・・そうだ、オーディオ的にポピュラーなこれを、さわりの部分だけと・・・かけられた曲は・・・ドナルドフェイゲンのナイトフライ・・・

【ドナルドフェイゲンのザ・ナイトフライから】
1094-01ドナルドフェイゲンのナイトフライ.jpg

あっ!・・・こう言うことなんだ・・・・

レンジも広く、抜けがよく、非常にタイトに、極めて歯切れの良い、シャープにリズミカルにカッコいいサウンド!・・・フュージョンらしいサウンド・・・そう、これはそのまま、そういう風に鳴るわけなんですよね・・・

膜のSPなので、微細な音は得意で、アタックの時の立ち上がりが早く、シャープで、ドラムの制動も素早くドスッと・・・量感、重量感と引き換えに、素晴らしいトランジェント・・・なんて感想が、直ぐに頭に浮かんでくるわけです・・・

こうじゃないんですよね・・・ここまでに聞かせていただいた曲は、何か、頭に、気持ちに、ガツンって来るんですよね・・・

何てσ(^^)私の思いはともかく・・・この時、話題は、先のクリーニング前後の音の変化を聞くと・・・ひょっとすると、レコードを掃除すれば、勿論全部とは行かないものの、半分位は、このサウンドに近付けるんじゃないかって、思ってしまう・・・なんて話題で大ウケ!大盛り上がり・・・(^^;

更に、Gシェルで、こんなにトランジェントが良いのは凄いってコメントがあり・・・実は、ここにもTKさんならではのチューニングが施されているとのことで・・・一同、感心して納得・・・(^^;

さてさて・・・次は、更なる驚きの体験へ・・・

TKさんは、片チャンネルのアンプの調子が悪いので・・・それに、最近鳴らしていないので、寝起きの音しかでませんからちょっと・・・って感じだったんですが・・・

是非にと、お願いして聞かせていただきました・・・(^^;

まず、送出しは・・・ウエスタンのプレーヤー・・・あれれ?ここではまだ使われてなかったかな?・・・この後のもう一つの再生系の時に使われたのかも?・・・もう記憶になくって・・・m(_ _)m
⇒やはり、このプレーヤーは、SP専用で、この後のもう一つの再生系の時に聞かせていただいととのこでしたm(_ _)m

【ウエスタンのプレーヤー】
https://blog-imgs-32-origin.fc2.com/m/t/t/mtt2/20110805062338d98.jpg

これは、演奏前なので、ターンテーブルの上にカバーが乗ってますが、演奏時には、このかバーがどけられ、綺麗なターンテーブルシートが姿を現しました・・・

おそらく、ご存知の方々には、珍しいものなのだろうと思うのですが・・・無知ゆえ、こんな、コメントしかかけないんです・・・スミマセンm(_ _)m

でもって・・・今度の主役はこちら・・・

【オイロッパジュニア】
https://blog-imgs-32-origin.fc2.com/m/t/t/mtt2/201108050623370fc.jpg

えっと、こちらも、全く、知識がなくて・・・オイロダインという名前を聞いたことがあるだけで・・・その小型バージョンなのだろうとは思うのですが・・・オイロッパジュニアというSPだそうです・・・ これは、全く逆で、クラングフィルムオイローパジュニアはクラングフィルムオイロダインより前のモデル(オイローパジュニアの小型版がオイロダイン)だとのことでしたm(_ _)m

励磁型のSPだそうで・・・要は、今のSPユニットの後のマグネットの部分が、電磁石になっているってことですよね?(^^;

なので、このユニット・・・通常は上のホーンのドライバと下のウーファーの2つ、左右では計4つの励磁電源が要るのだそうで・・・本来はそれぞれ別々に電源を当てておられるそうですが・・・この時は、1組が貸し出し中とのことで、左右、各1台の電源で・・・

で、このSPを駆動するアンプは?・・・多分、ウエスタンのプレーヤーの右にあった黒い大きな2つの箱がそうなんでしょうが・・・画像撮るのを忘れました・・・多分、ウエスタンのアンプだったような・・・スミマセンm(_ _)m このパワーアンプは、同じくクラングフィルム製のKL401dと言うアンプだとのことでしたm(_ _)m

ってわけで、不調ながらに、無理を行って聞かせていただいた・・・っと、ここで時間切れm(_ _)m

ってわけで、つづきは明日・・・いつものごとく、余り期待せずに、お楽しみに!

デハ ^^)/~

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TK邸訪問(その5):驚きのオイロッパジュニアのサウンド・・・(^^; [2011/08/06 07:00]
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えっと・・・月末月初の輻輳状態のために、帰宅が遅くって・・・おさらいの進みが悪い上、今回聞かせていただいた機器について、全くと言って良いほど知識がないということもあって、記憶が乏しくて・・・どの機器が、どの系統の時に使われてたのかがさっぱり・・・(^^;

そんなわけで、昨日のお話しで、ウエスターンのプレーヤーをご紹介しましたが・・・あれは、まだ、この後の再生系で登場したということが判明し増した・・・(^^;

で、多分、この時の送り出しは、EMTだったと思われます・・・m(_ _)m

ま、それはともかく・・・この珍しい、励磁型のSP、オイロッパジュニアのお話に・・・

っと言うのも、送り出しがどうこうと言う事はどうでも良くなる、驚きの体験だったからです・・・


【オイロッパジュニアを】
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片チャンネルのアンプの調子が悪く、最近ならされていなかったとのことで、寝起きの音しかしないのでと、乗り気でないTKさんに、是非にとお願いしたわけですが・・・

その準備に少しかかって・・・やはり、片チャンネルからは、プチ、ジリジリ、ギャーと、時折ノイズが出ますが、一応、両チャンネルとも鳴ることが確認でき・・・

いよいよ、このオイロッパジュニアを聞かせていただいたわけで・・・


【ベートーベンの第九】


おかけいただいたのは・・・フルトヴェングラー:バイロイト第九第4楽章の前半を・・・

おお、おおお!・・・ガ〜ン!!・・・やっぱり来ました!(@@;

レコードに針を下ろされた瞬間は、溝をトレースする音も盛大に、ゴ〜ッと・・・冒頭、太鼓や管、弦の音からは、古い録音なりのナローなサウンドが・・・

ところが、すぐさま太鼓のパンッと飛んでくる音に、緊張と熱気の塊のような管と弦・・・深々と地面ごと救い上げて押し寄せてくるようなコントラバスの低い音色・・・

そのダイナミックなコントラストに、ノイズやレンジのことなど、一瞬にしてどこかへ・・・グングン、ドラマチックな演奏の波に飲み込まれ、溺れて行く・・・息継ぎをどこでして良いのかさえ分からなくなるほどに・・・

っと、演奏の隙間に聞こえた、会場の咳払い・・・鳥肌!!!

その咳払いの周辺の音の澄み方に、驚きの感覚!・・・ノイズ交じりの音の向こうに、澄んだ巨大なホールの空間が広がったような気がして・・・

と、その巨大なホールの空間・・・地の底を思わせる低く太い弦の音色が、お馴染みのメロディーに・・・相変わらず、目の前の世界では、プチパチとノイズが聞こえているんですが・・・オイロッパの向こうに見える巨大なホールの空間には・・・バイオリンが優しく澄んだ空間にたなびいていく・・・次第に金管も交えた壮大な演奏に・・・

っと、スリル満点のジェットコースターの頂上に止まったかと思った瞬間・・・男声の歌が正面から搾り出されるように飛び出してくる・・・なだらかなうねりから、コーラスが入って、再び静かに盛り上がり始め・・・女声が伴ってグングン高みへ・・・コーラスと共にずっと登り詰める・・・

プチパチのノイズだけの空間に戻って・・・思わず、口から出たのは・・・う〜ん、素晴らしい!

アンプ不調のノイズや寝起きの音?・・・レンジが狭くナローな音・・・そんなの全く関係ない!・・・意識は、あっという間に、向こうの空間に入り込んだかのように、演奏を全身で感じ、受け止めようと集中し、手前の空間が消え去っていた・・・

ふと気がつくと手前の世界に戻りって・・・いやいや、凄い!いや〜参りました!・・・って状態に

正に、現代オーディオとは、全く異なる次元の音世界・・・

素晴らしい演奏のソースがあって、大切な部分だけは確実に伝える力のあるシステムがあればこその、とびっきりの感覚を体験させていただきました!・・・

っと、次にかけられたのは・・・園マリで夢は夜開く・・・

どっひぇ〜!(^^;・・・ギターの伴奏にベースが下支え・・・録音が新しいからか、中高域が先程とはガラッと雰囲気が違う・・・ああ、中高域の見通し?透明感?・・・ボーカルが、熱く目の前で歌いだした・・・ことばを大切に語るように歌う・・・詩の重みがずっしりと・・・

何とも実体感のある演奏・・・音の密度が桁違いに高い気がする・・・でも、何より、曲のイメージの伝わり方が違う気が・・・

耳から脳へ、なんて無粋なイメージでなくて・・・直接、胸が熱くなるような・・・

それこそ、胸ぐら掴まれ、これが分からんのか!って、凄まれているみたいな・・・(^^;

っと、お次は、再びクラシックで・・・ありゃ、残念、夜が開ける・・・今日はこれで時間切れ・・・

ってわけで、つづきは明日・・・いつものごとく、余り期待せずに、お楽しみに!

デハ ^^)/~

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TK邸訪問(その6):オイロッパジュニアで次々と・・・(^^; [2011/08/07 07:00]
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突然、胸元をグッとつかまれたように、驚きつつも、身動きできなくなるような、迫ってくるサウンドを聞かせてくれたオイロッパジュニア・・・アンプの不調から、最近、聞かれていなかったので、寝起きの音だからと・・・いやあ、とてもそんな風には・・・いきなり気持ちを鷲掴み状態ですから(^^;

で、お次は、モノラル盤で、奥行きが良く出るんですと・・・


【こちらがモノラル用のアーム】
https://blog-imgs-32-origin.fc2.com/m/t/t/mtt2/20110807064721f10.jpg

バーンスタイン:ウエストサイドストーリーをかけていただいた・・・

ほー!今度は、随分レンジが広がった感じが・・・録音が新しいんでしょうか?・・・

クラリネットやドラムやホーンセクションが・・・指パッチンが綺麗に響く・・・それぞれの楽器が個々に自分のパートをキチンと聞かせ、とってもカッコいいサウンド・・・だったんですが、ちょっと高域がキツイので、そこそこで中断・・・

こっちをかけましょうと、シュタルケルのコダーイ無伴奏チェロソナタ第1楽章を・・・

【シュタルケルのコダーイ】


チェロの中高域あたりが、ちょっと切ない感じに聞こえて・・・中低域の深い表現と交互に・・・それにしても何て滑らかで澄んだ響なんでしょう!

深い悲しみのシーンから心が入り乱れ葛藤するようなシーンへと・・・怒り?はたまたやるせない悲しみに?・・・という感じに、次から次へと思い浮かぶ情景が変わって行く・・・

しかし、その澄んだ深い響と悲しく切ない中域の綺麗な響、やるせない悲しみのように澄んだ中高域の響と・・・目まぐるしく変わるイメージを簡単に思い浮かべられるような熱く鬼気迫る演奏・・・

いやあ、良かったです!素晴らしく引き込まれる演奏ですね・・・

お次は、フルトヴェングラー:ワーグナータンホイザー序曲を・・・

【フルトヴェングラー:ワーグナータンホイザー序曲】


豊かなホルンの調べから、静かにドラマチックな弦の盛り上がり・・・ホーンと太鼓が加わって壮大な雰囲気に・・・バイオリンが不安で悲しげな雰囲気に・・・また穏やかなホーンの調べ・・・バイオリンの明るい音色でシーンが変わり目くるめく世界に・・・やがて再び勇壮なシーンへ・・・って感じに

この曲も疎くて、どんな曲なのか良く分かりませんが、映画を見ているように、情景が次第に変わっていく感じで、ついつい引き込まれていきました・・・

次は、フルトヴェングラー指揮ミュンヒメニューイン(Vn)でベートーベンのバイオリンコンチェルト・・・

【メニューインのバイオリンコンチェルト】


穏やかな弦の調べから繊細で綺麗な音色のバイオリンがクラリネットと交互に・・・バイオリンの繊細に澄んで滑らかに伸びる中高域が何とも心地良いく・・・何か、このどことなく儚いようなバイオリンの音色に、気持ちが吸い寄せられるような感じが・・・

う〜ん、なんなんでしょう?・・・何を聴いても、直ぐに引き込まれてしまいますね・・・

っと、ここまででオイロッパジュニアでの演奏は終了・・・

で、再びお茶タイムに・・・同時に、TKさんは次の準備を・・・

【ロンドンウェスターンSP(2080A+2090A)】
https://blog-imgs-32-origin.fc2.com/m/t/t/mtt2/2011080706471980d.jpg


お次はこちらのスピーカー・・・ロンドンウェスターンのSP(2080A+2090A)だそうです・・・

さて、一体どんな演奏を聞かせてくれるのか?・・・

おっと、外が明るくなってきた・・・なので、今日はここで時間切れ・・・

毎度、こま切れですみませんm(_ _)m・・・なかなかおさらいが進まないもので・・・(^^;

ってわけで、つづきは明日・・・いつものごとく、余り期待せずに、お楽しみに!

デハ ^^)/~

https://mtt2.blog.fc2.com/blog-entry-1149.html


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【1097】110703 TK邸訪問(その7):ロンドンウエスターンでLPを・・・(^^;
https://mtt2.blog.fc2.com/blog-entry-1150.html


さて、TK邸での驚きの連続の体験・・・アクースタットの巨大なコンデンサーSPで、浴びるようなサウンドを・・・オイロッパジュニアで、瞬時に引き込まれる音楽をと・・・

既に、ここのところ、自分が出そうとしていた再生音とは、全く異なる次元の再生音楽を、たっぷり楽しませていただいたわけですが・・・

まだ、これで終わりではありません・・・(@@;

お茶タイム(とっても美味しいお抹茶をいただきました)の後で、お次は、もう一つの再生系・・・

【ロンドンウェスターンSP(2080A+2090A)】1096-05
https://blog-imgs-32-origin.fc2.com/m/t/t/mtt2/2011080706471980d.jpg


ロンドンウェスターンのSPでの再生です・・・

TKさんは、いずれ、このウーファーを後4本揃え、片チャンネル4発としてバッフルを組んで・・・との計画をお持ちだそうですが、今はその途中の段階で、床置きなのだとのこと・・・

で、片方のチャンネルの調子が良くないので、ちゃんと鳴るかどうかと仰りながら、オーディオリサーチのアンプ(アクースタット用より大分小振りな別のアンプ)を接続し、準備完了・・・

まずは試しにと、先程のメニューインのバイオリンコンチェルトを少しかけられた・・・

オイロッパジュニアの時とは、随分違った雰囲気で、低域はユニットが裸なので少ないものの、非常にフラットなレンジの広い印象・・・逆に、オイロッパジュニアには、独特の個性があったんだなと、改めて感じました・・・

と言うか、ロンドンウェスターンでも、かなり濃く厚い方だと思うんですが・・・オイロッパジュニアを聞いてしまうと・・・(^^;

印象の違いとしては、オイロッパジュニアに比べて、レンジが広く感じる分、ロンドンウェスターンでの音の方が線が細く薄い感じが・・・その原因の1つは、アンプ・・・片や、オイロッパジュニアを鳴らしたのは、劇場用のアンプだから・・・

それともう1つは、カートリッジが、オイロッパの時はモノラル用だったのが、今はステレオ用で鳴らしたと言う事も・・・やはり、エネルギー感が随分違って、さっぱりとしてしまった感じで・・・

とは言え、接触の不調も今は、辛うじて出ていないようなので、ロンドンウェスターンでの再生を続けましょうと言うことで・・・大さんのリクエストで、オスカーピーターソントリオのプリーズ・リクエストのB面1曲目をかけていただいた・・・

ほ〜!・・・オイロッパジュニアに通じる中域の厚みや濃さはあるものの、その鳴り方は、σ(^^)私の知る普通のSPの鳴り方に近い気がする・・・これがソースによるものなのかSPの鳴り方の傾向によるものかは分からないけれど・・・

ただ、そうは言っても、厚みを持ちながら中域〜中高域が全くストレスなくふわっと広がる、何とも不思議な、それでいてとっても心地良い鳴り方には、非常に好感を持った・・・どうもこの独特の12セルのホーンによるもののような気がするんだけど・・・どうなんでしょうか?(^^;

ウーハーはそのままで、クロスは600Hzくらいとのこと・・・

お次は、マイルスディヴィスのマイファニーバレンタインを・・・

ほっほ〜!・・・ピアノの音色を聞くと、このホーンの感じが出ているような気がするんですが・・・バッフルなしのウーハー側の音かな?・・・ハハハよう分かりません(^^;

でも、ミュートトランペットの音は、正しく!って感じで・・・グイッと迫ってくる・・・これは、オイロッパのときとはまた違った印象で、凄く良いなあ!・・・あっ!ピアノのソロのところを聞くと、やっぱりこのホーンの感じのような気がする・・・このストレスなくふわっと鳴る感じ、良いなあ(^^;

そして、お次は・・・ホプキンソン・スミスで、デュフォーのリュート組曲?・・・

【ホプキンソン・スミスのリュート】
1097-01ホプキンソンスミスのリュート.jpg

う〜ん、この音の密度濃さは、凄く生々しさを感じるなあ・・・この軽々と音が立ち上がるのは、このホーンドライバーと、このホーンならではなんでしょうかねえ・・・それに、凄く澄んだ音色で、空間の響も凄く綺麗に聞こえるんですね・・・

これにウーファーが4発になって、バッフルがつくと、どんなバランスになるんでしょうかね?(^^;

っと、それでは次はSPをかけましょうかと・・・遂にあれを!・・・

ハハハ、先に勘違いでフライング紹介した・・・

【ウエスターンのプレーヤー】
1097-02ウエスターンのプレーヤー.jpg

ウエスターンのプレーヤーが、遂に登場です・・・が、またまた今日は時間切れ・・・

ってわけで、つづきは明日・・・いよいよラストか?・・・

いつものごとく、余り期待せずに、お楽しみに!

デハ ^^)/~

[2011/08/08 07:00]


コメント

London Western 2080は良いユニットだと思います。

当時の劇場用システムの完成度には昔の技術を感心させられました。

この時代の方が音楽の原点に近い鳴り方をしていると感じる人も多いでしょう。

Mt.T2さん良い体験が出来ましたね!
[2011/08/09 15:46] URL | 大佐


大佐、コメントありがとうございますm(_ _)m
軽く適度な減衰で、耳障りな振動音を出さない振動板で、高能率な遠達性の高いスピーカー
そんなユニットと箱が・・・おっと、そのサウンドを活かす部屋も・・・

この後、おおよそ2週間後に、またひとつ、貴重な体験を・・・

そんな体験が、自分の周りのそこかしこで、つながり始めれば、更に充実した世界が?・・・なんて思いを持ちつつ、音の不思議を色んな点で、楽しんで行きたいです\(^^)/
[2011/08/09 18:15] URL | Mt.T2


私は最初はビンテージに浸かってましたから、ハイエンド系は苦手だった。

聴いていても情報量が多くても楽しくない音に感じて、これならビンテージのまままで

良いと30年過ごしてました。

しかし今のシステムで両立出来た気がします。 それぞれの軌跡を得て今があると思います。

Mt.T2さんも良い方向を進まれていると感じますよ!
[2011/08/09 18:41] URL | 大佐


大佐、再レスありがとうございますm(_ _)m

アンテナ高くセンス良く判断の速い方、信念やポリシーをお持ちの方、育った環境など影響で、早くに自分の音楽観やイメージをお持ちの片なら、方向性の振幅は大きくなく、直ぐに収束して行かれるのでしょうが・・・
残念ながら、素質や育ちも縁遠いところで蠢いておりますので・・・いつまで経っても、右往左往の振幅は大きく、毎度行き過ぎないと方向転換できないわけで・・・

まあ、あれもこれも欲張って、何度も失敗を続ければ、そのうち少しは、学習効果も・・・
そんな、気の長〜い歩みを続けることで、いつか少しは進歩があるかも・・・
せっかくやるなら、楽しくと・・・おまけ的気持ちで書いているのがこのブログ・・・

焦らず、時折振り返って、またぼちぼちと歩いていくことにしますわ・・・v(^^
[2011/08/09 19:28] URL | Mt.T2

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【1098】110703 TK邸訪問(最終話):SPの電気再生とクレデンザ・・・(^^;
https://mtt2.blog.fc2.com/blog-entry-1151.html

さて、巨大コンデンサーSPのアクースタットからかぶりつき席で、浴びるように聞かせていただいたロリンズのぶっとく厚く、めっちゃ熱いサックス・・・

励磁型のヴィンテージSPのオイロッパジュニアで、瞬時に、気持ちを鷲掴みにされたように入り込んでしまったシュタルケルのむせび泣く様なチェロの深い響・・・

あまりに厚く濃く、ストレートに迫ってくる音楽のエネルギーに圧倒されたもんだから・・・

熱さも濃さも持ちながら、独特の暖かく柔らかくふわっと包み込むように、囁くマイルスのトランペットが、クールに?聞こえたロンドンウェスターン・・・

【ロンドンWEのSP】1096-05
1096-05ロンドンWEのSP.jpg

いよいよ今度は、同じウェスターンのプレーヤーで、SPを聞きましょうと・・・

【ウエスターンのプレーヤー】1097-02
1097-02ウエスターンのプレーヤー.jpg

SPの電気再生の1曲目は・・・カールエルプの君を愛す・・・

シャープチプチプチっという古いSP盤をかけた時のイメージの音から始まったんですが・・・

高域の無い詰まった音をイメージしていると・・・思いの外、中高域が伸びている・・・

更に、曲が始まると、突然信じられないほど、シャープチプチプチって音が消え、ピアノの伴奏と男声の響が聞こえ出す・・・ああ!やっぱり音の厚み、密度が凄く、声のエネルギーが、驚くほどドバッと迫ってくる・・・

オイロッパジュニアのようにほとばしるように音のエネルギーの塊が次々ぶつかってくるのとは違い・・・一応演奏している空間が少し感じられ、そこから歌が押し寄せてくる感じで・・・より実体をイメージしたところから、声が迫ってくる感じ・・・

お次は・・・セゴビアのソルテーマ・・・

おお?今度のトレース音?は、かなり高い音でショワーって感じで、結構盛大・・・

っと、またまた、この音は聞こえてるものの、ギターの演奏が始まった途端、このショワーって音が、ガクンと音量が下がったかのように、ギターの演奏がクリアに聞こえ始めた・・・弦を指で弾く瞬間の音と弦が震える音もはっきりと・・・

続いては・・・ゴールドベルグ、クラウスのモーツアルトVnソナタK378から冒頭を・・・

ピアノの音色が艶っぽく暖かく響くなか・・・何とも生々しい実在感で、バイオリンが・・・目を瞑れば、なお更そこで演奏しているような感じが増す・・・今のソースや機材の音に比べれば、帯域もかなり狭く、シャープチプチとノイズも盛大に聞こえているんですが・・・演奏のエネルギー感と実体感は、信じられないほど高い・・・正に中域の密度とエネルギー感の違い・・・モノラルの威力?(^^;

それじゃオーケストラをと・・・ワルターウィーンフィルで田園第5楽章前半を・・・

ああ!・・・シャーの中なのに、ホールの響と言うか、空間に音が広がる感じまで・・・よく、オーディオ機器の試聴で、ベールを1枚はいだように・・・なんて表現がありますが・・・確かに、シャープチプチって音は、粗い織りのレースのカーテン越しに聞いているようではあるんですが・・・粗い目の向こうは、実際の演奏現場って感じで・・・ある種、生々しさや実体感を感じるんですよね・・・

っと、貴重なSP盤を電気再生で聞かせていただいてきたんですが・・・

いよいよ最後に・・・蓄音機でと・・・

【クレデンザで】
1098-01グレデンザで.jpg

一際、その存在感を示していた、家具のような蓄音機・・・クレデンザでの再生・・・

まずは・・・コルトー:ラヴェル水の戯れ・・・

へ〜!電気再生の時は、あれだけ盛大にシャーって聞こえてたのに・・・微かにシャーって聞こえる程度で、ほとんど気にならない・・・

で、流れ始めた、優しく繊細なピアノの調べ・・・思いの外柔らかく、優しい感じ・・・でも、その分細かな音の表情が聞こえるような・・・

針が、真鍮の針だそうで、波状の特殊な構造の針だからなのだとか・・・

と、最後は・・・エリカモリーニのVn小品をと・・・

う〜ん、何とも暖かく思いやりに満ちた、優しい演奏・・・ピアノを後に、バイオリンが情感たっぷりに、ある種の切なさも伴って・・・それにしても細かな音までよく出るんだなあ・・・

いやあ、素晴らしい!・・・パチパチパチ

コンデンサーSPから、不調で最近鳴らしていないので、ちゃんと鳴るかどうか・・・鳴っても寝起きの音しか出ませんよとのことでしたが・・・嬉しいことに、何とか鳴ってくれて、完調ではないにせよ、圧倒的に厚く濃く、トンでもない音楽のエネルギーを感じさせていただきました・・・

普段、聞いている音楽やそのサウンドも、それはそれなりに好きなんですが・・・今日聞かせていただいた音楽は、全く別次元のもの・・・ソースの持つエネルギーもあるのでしょうが、ヴィンテージ機器の驚くほど、音楽のエネルギーをストレートに伝える力・・・

帯域や特性とかスペックには全く関係なく・・・音楽のエネルギーと実体感、何より、中域の厚く濃く、完全に中身の詰まったサウンドで・・・演奏の熱気と思いをダイレクトに受け取る素晴らしさ・・・

スペックに現れない、音楽の大切な要素に気付かせていただきました・・・

TKさん、長時間に渡って貴重な体験をさせていただき、大変ありがとうございましたm(_ _)m

おちゃらけた音遊びからは、まだ卒業できそうにありませんが、お聞かせいただいた素晴らしい音のエッセンスを心に留め、あらたな観点も加えた、自分の音作りをして行きたいなと思います・・・

今後とも、よろしくお願いいたしますm(_ _)m

ってわけで、こま切れ度が増し、少々長くなってしまったこのお話も、ここで一旦お終い・・・

明日からは・・・多分、またおちゃらけ音遊び?(^^;

ま、いつものごとく、余り期待せずに、お楽しみに!

デハ ^^)/~

[2011/08/09 07:00]

コメント

Mt.T2さん、長文の試聴記をありがとうございました。多少なりともお役に立てたならば幸いに存じます。また宜しければいつでもお越しください。
[2011/08/09 23:05] URL | TK


TKさん、こちらこそ、長々とお付き合いいただき、大変ありがとうございました。
レコードというソースと、ヴィンテージと呼ばれる機器、アナログでの音楽再生の持つ、強烈な魅力を再認識させていただきました。
ただ、そのソースも機材も、今からは入手も維持も多くのノウハウと労力、コストが必要ですので、σ(^^)私には、その世界に入り込むことは難しいとも、感じました。
でも、この体験を通して感じたアナログならではのエッセンスや、アドバイスいただいた考え方を参考に、今後のσ(^^)私のシステムの調整や音作りに、少しでも取り込んでいけたらと思っています。
ま、今のところは、その思いだけで、何をやればどう変わるのか、その術は、全くありませんので、また、ぼちぼちと経験値を上げるべく、右往左往を繰り返し、続けて行きたいと思っています。

今後とも、よろしくお願いいたしますm(_ _)m
[2011/08/10 04:10] URL | Mt.T2


オーディオの王道
TK邸の詳細レポートありがとうございました。Mt.T2さんの異次元のサウンド体験の印象が十分に伝わってきました。
TK邸のこれだけのシステムをそれぞれうまく鳴らせるのは、並みの努力、並みの力量ではできないと思います。また、SPからPCオーディオまで、幅広く楽しんでおられるのですが、SPやLPを極められているからPCオーディオの良さも分かり、PCオーディオをやっているからSPやLPの良さも再認識できるということでしょう。
それに比べて、昨今のオーディオは少し底が浅いと言うか、代わり映えしない新製品の羅列とか、アクセサリー遊びなど、本質からずれているように思います。
[2011/08/10 07:25] URL | 酒仙坊


酒仙坊さん、コメントありがとうございます。
レスをつけたはずが、上手く更新されていなかったようで、遅い返信になり、申し訳ありませんm(_ _)m

さて、TK邸で体験させていただいたサウンドは、以前、単身赴任で神奈川にいた時、先輩に連れて行っていただいたお宅・・・思い返すと、かなりのお宅が、いわゆるヴィンテージに入るシステムをお使いで、その頃から、何か気持ちを捉えて離さない魅力を感じてはいたのですが、まだ、音に対する経験が浅く、充分その良さを理解出来ていなかったように思います。

そんな背景もあり、TKさんのお宅では、その魅力を色濃くストレート出されていて、σ(^^)私の感覚でも感じとりやすかったような気がします・・・そのようなサウンドに調整されているTKさんの情熱のおすそ分けをしていただいたような感じです(^^;

> それに比べて、昨今のオーディオは少し底が浅いと言うか、代わり映えしない新製品の羅列とか、アクセサリー遊びなど、本質からずれているように思います。

う〜ん、耳の痛いお話・・・でも、その違いも、一度は体験して見ないと、本質に辿り着けないような気もするのですが・・・と言いつつ、まだ本質がよく分かっておりませんが・・・足掻くしか方法を思いつかなくて(^^;
[2011/08/11 05:04] URL | Mt.T2

https://mtt2.blog.fc2.com/blog-entry-1151.html

http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/1074.html#c38

[お知らせ・管理21] 2020年09月 困った時、意見、提案、相談などなんでも。管理人が24時間以内に必ず見るスレ 管理人さん
4. 2020年9月03日 21:07:16 : jvGCu7fHGg : Lmp2RC5rUmZuMjI=[37]
パレオリベラルさんを放置すると掲示板が滅茶苦茶になります。
コメント禁止にして下さい。
http://www.asyura2.com/13/kanri21/msg/610.html#c4
[番外地8] 専門研究者のディビット・バーガミニや鬼塚英昭の調査・資料分析に比べると林千勝さんは素人同然 中川隆
8. 2020年9月03日 22:04:07 : jvGCu7fHGg : Lmp2RC5rUmZuMjI=[38]

実際に誰もやってないだろ
昭和天皇の戦犯問題も何も解決していない
そもそも天皇の犯罪の証拠を残す筈もないから、一次ソースなんか存在しないんだよ
http://www.asyura2.com/20/ban8/msg/313.html#c8
[番外地8] 専門研究者のディビット・バーガミニや鬼塚英昭の調査・資料分析に比べると林千勝さんは素人同然 中川隆
9. 2020年9月03日 22:05:34 : jvGCu7fHGg : Lmp2RC5rUmZuMjI=[39]
そもそも天皇の犯罪の証拠を残す筈もないから、一次ソースなんか存在しないんだよ
俺は専門家の学説を紹介しただけだ
俺が専門家である必要はない
http://www.asyura2.com/20/ban8/msg/313.html#c9
[番外地8] 専門研究者のディビット・バーガミニや鬼塚英昭の調査・資料分析に比べると林千勝さんは素人同然 中川隆
10. 2020年9月03日 22:55:40 : jvGCu7fHGg : Lmp2RC5rUmZuMjI=[40]
俺は専門家の学説を紹介しているだけだ
文句有ったら専門家に直接言ってくれ
一次資料とかいうのは林千勝が見せている様な人畜無害でどうでもいいものだけしか無いんだよ
従軍慰安婦の資料でも残ったらまずいものはすべて焼却処理されているんだ。
http://www.asyura2.com/20/ban8/msg/313.html#c10

   

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