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[近代史4] GDPを増やすには不動産を高騰させればよい 中川隆
11. 2023年11月24日 17:31:32 : 9qEn370L2g : NkdMUzUyYXpSei4=[1]
<■81行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
中国は経営難の大手不動産を救済、放置マンション購入者は泣き寝入り
2023.11.24
https://www.thutmosev.com/archives/310698gt.html

未完成マンション被害に抗議しても警察は被害に遭った側を取り締まっている


https://news.tv-asahi.co.jp/news_international/articles/000312183.html 「マンションを返せ!」 中国不動産危機 未完成の現場は…
政府は不動産業者を救済

中国では恒大以降も多くの不動産開発大手が経営破綻していて碧桂園、融創、遠洋集団、旭輝控股などが経営危機に陥ったり債務不履行や破産申請をしている

中国政府は恒大危機が表面化した当初「民間企業を救済しない」という方針だったがやがて中国経済に深刻な影響があり、欧米メディアが第二のリーマンショックと騒ぎ始めると事実上の救済を始めた

共産党政府は救済しない体裁を装っていた一方で地方政府に救済を命じ、「1級都市」と呼ばれる北京市と上海市は独自の住宅購入支援を実施した

両市は23年9月から住宅購入者が過去の借り入れ履歴に関係なく、初めての住宅購入で有利な条件で融資を受けられるようにしていた

恒大、碧桂園、融創の3社だけで公表された負債は100兆円、報道によると「隠し負債」も同額程度あるので総額200兆円、多くの不動産開発業者も同じ問題を抱えていると言われている

ちなみに日産が経営破綻しルノーに買収された時の負債総額はたった2兆円、今考えるとそのくらいどこかが貸さなかったのか不思議です

中国の大手不動産が日産の100倍の負債を抱えても倒産しないのは政府が胴元として支えているからで、こうした不動産開発会社は政府の方針と指示で活動する事実上の国営企業です

中国ではまず共産党指導部(習近平と側近など)がその年の成長率を7%や5%と決め、全人代は必ず承認し政府は成長目標を達成するための政策を考えます

例えばGDP1000兆円の7%は70兆円なので、仮に投資した額の10%経済成長するとしたら700兆円の官民投資が必要と算出します

政府が支出する投資額と同額を民間が支出し、不動産以外の消費なども成長すると700兆円の1/4にあたる200兆円くらいを政府の不動産投資で支出する事になります

共産主義の国では実際このように政府が成長率を決定し、達成するためのノルマを官民で実行するのがソ連以来の経済運営になっています

この制度は中国が高い成長率のうちは機能していたが成長率が下がると目標達成困難になり、支出に対する実際の成長率はどんどん下がっている

西側メディアの試算では投資に対する製剤成長の比率は10%以下なので、100兆円のインフラ工事をしても経済成長は10兆円以下しかない


🎦購入したマンションが建設途中で放置された夫婦
https://www.youtube.com/watch?v=PW4pZV4rBIk&t=41s


警察も裁判所もすべて業者の味方
計画経済がうまくいっていないのは2015年に発生したチャイナショックで明らかになっていたが、他に方法もないので中国は不動産投資による無理な経済成長を継続した

最も分かりやすいのは鉄道建設で去年も中国は日本の新幹線と同じ3000km以上の高速鉄道、JRと同じ2万キロの在来線、日本の地下鉄総距離と同じ800km以上をそれぞれ建設した

新たなインフラを建設すると「資産価値」が生れお金が動くので、建設そのものによって経済成長しGDPが増えますが加速度的に債務が膨張します

中国中央政府もやっと大手不動産支援に乗り出し、危機に歯止めをかけるため融資の対象となる開発会社50社のリストを策定している

リスト入りしているのは、万科企業や新城発展、龍湖集団、碧桂園、遠洋集団、旭輝控股などと言われていて、これらはそれぞれ問題を抱えている

遠洋集団は外貨建て債券返済を一時停止、旭輝控股は全ての海外債の支払いを停止、碧桂園は一部ドル建て債の債務不履行など外国人に販売した債権を踏み倒している

これらは西側諸国による対中制裁と関連付けて報復のように行われ、外国人に制裁する一種の愛国的な行為として受け取っている人も居るようです

これらの大手不動産の経営悪化により全国では建設途中で放置されるビルが激増し、野村證券の報告書によると2000万戸の未完成住宅が存在している(建設途中を含む)

この未完成マンションを購入した人は完成するかどうかに関わらずローン契約は有効で数千万の支払いをローン会社などから要求される

中国ではローンを返済しないのは犯罪で逮捕され裁判にかけられた人もいて、逮捕されなくても自己破産制度がないので免除や軽減されることは無い

2022年に中国初の自己破産制度が施行され申請は1300件あったが処理に進んだのは6%で、その6%も免責されるかは裁判所の判断による

大手不動産業者や金融機関にとって絶対にとりっぱぐれが起きない制度になっていて、本人がなくなっても遠い親戚から回収しているとされる

未完成マンションを買った人が裁判をやっても絶対に勝てず抗議運動をすると警察は抗議した人を取り締まるので、購入者は業者に直接文句を言うかSNSで広めるくらいしか対抗手段がない

だがSNSでの抗議も公安が目をつけると削除対象になり、業者と直談判をしても解決したり補償してくれる事はほぼない

業者はゴロツキを雇って抗議者を追い払ったり殴ったりし、警察に訴えても取り合ってもらえないし下手をすると抗議した人が罰せられるとの事です
https://www.thutmosev.com/archives/310698gt.html
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/996.html#c11

[近代史5] 東アジア3か国は地価を上げることで資産価値を上げ、GDPをかさ上げする手法でGDPを積み増してきました 中川隆
5. 中川隆[-12154] koaQ7Jey 2023年11月24日 17:44:24 : 9qEn370L2g : NkdMUzUyYXpSei4=[2]
<▽41行くらい>
中国は経営難の大手不動産を救済、 放置マンション購入者は泣き寝入り
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16826980

妙佛 DEEP MAX 保存版 中国独特の経済問題をわかりやすくまとめました
https://www.youtube.com/@DEEPMAX

1億戸の空き家がある中国、住む人が居ないマンションを建て続ける理由
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14137810

中国の建造物は鉄筋は少ない上に細く粗悪、コンクリートは触ると砂のように崩れる
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14134343

つばめ投資顧問 _ 良いところがない中国経済、日本や米国の株価への影響は?
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14138223

東アジア3か国は地価を上げることで資産価値を上げ、GDPをかさ上げする手法でGDPを積み増してきました
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/1476.html

手軽なGDP倍増方法 _ 日本は資産バブル政策に舵を切るか
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14090370

GDPを増やすには不動産を高騰させればよい
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/996.html

日中のGDPのいい加減さ
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/714.html

中国の GDP の嘘を暴く
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/340.html

GDP300%超えの債務問題が人民元レートを崩壊させる
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/218.html

妙佛 DEEP MAX 習近平の「共同富裕」
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14060321

習近平の共産革命はじまる、 より強固な共産主義へ邁進‼
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16824838
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/1476.html#c5

[近代史4] 創価学会 中川隆
24. 2023年11月24日 17:54:01 : 9qEn370L2g : NkdMUzUyYXpSei4=[3]
<■66行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
池田大作は創価学会を集金マシンに変えた
2023.11.24
https://www.thutmosev.com/archives/80573134rgy.html

現在の公明党は創価学会の宗教2世への信仰強制によって維持されている


https://newscast.jp/news/0886190 NHK「逆転人生」「宗教2世 親に束縛された人生からの脱出」『解毒』著者出演 _ NEWSCAST
池田大作死去

創価学会の池田大作名誉会長が23年11月15日に東京新宿の自宅で老衰のため95歳で亡くなった

池田は昭和22年に19歳で創価学会に入り32歳で第3代会長に就任すると創価学会を私物化して支配し、池田の個人宗教と化した

昭和36年に公明政治連盟を結成し昭和39年に公明党を結党して支配下に置き、現在の公明党は自民党と連立与党を形成している

公明党は連立与党として自民党の監視役を自認し、与党でありながら改憲反対など野党的な主張で一定の支持を得てきました

だが19年7月の参院選では比例票が前回より100万票少ない654万票(13.05%)にとどまり、集票力の低下が目立つようになった

2022年7月の参院選では同じく比例票が618万票(11.66%)、22年衆院選は711万票(12.38%)、2017年衆院選は698万票(12.51%)

2000年6月衆院選では公明党は7,762,032(12.97%)なので投票数で上下があるものの、投票率では12%前後をキープしています

もともと公明党は母体の創価学会の組織票から比例区に強く、公明党のおかげで自民党が勝てていると豪語していました

最近は2000年代と比較して公明党の投票数が1割程度減少していて、支持母体である創価学会の信者1世が減少し3世ともなると離脱傾向が目立っているとされる

統一教会で話題になった宗教2世問題は創価学会も同じで、親が強制的に子供を信者にし教団は信者の子供に信仰を強制していると言われている

選挙では多くの運動員が必要だが公明党は学会員数百万人を無料で使えるのが最大の強みで、学会員は必ず公明党に投票し運動員としても熱心に働いていました


統一教会と創価学会は同じです
https://www.youtube.com/watch?v=gC8OuoiPeL8&t=3s


創価学会が衰退した理由は池田大作
創価学会は公式には全盛期に2000万人超で現在も1000万人超と主張しているが、もちろんこれは真実ではない

本当の信者数を推測するもっとも公正な数字は皮肉なことに公明党の得票で、選挙権がある信者はもちろん100%公明党に投票している

宗教系の政党はその宗教の信者の2倍程度が得票の目安で、宗教色が強いほど一般の人は敬遠し投票しない

公明党の得票は昭和30年代に100万票台で、この頃は信者以外に投票する人は少なかったようです

昭和50年代から60年代に得票数700万票を超え、実質信者数はその半分の400万人程度だったでしょう

現在の得票数は650万票なので、信者数は半分として350万人以下と推測できます

創価学会ではない人がどれだけ公明党に投票するかですが、1人の信者が一人の知人に投票を依頼したとして、やはり信者数と同じ程度でしょう

会員数は昭和20年代にゼロだったのが昭和50年に300万人以上に急増したが、これは敗戦によって人々が神道や仏教を信じなくなり、新興宗教に傾倒する日本人が増えたためでした

その後新興宗教は減るどころか増え続け怪しげな宗教が数えきれないほど存在するが、創価学会以外に政治への影響力を持ったものはない

創価学会は1960年の池田大作会長就任によって、それまでと全く異なる組織に変質したと言われています

創設以来の学会は名前が示す通り学問や教義を追及する機関だったが、池田は自らを教祖とする宗教及び集金機関として利用した

池田会長の下で創価学会には莫大な金が集まり、教育界や財界や政界、芸能界や海外の著名人にまで勢力を拡大しました

池田大作は自身を神格化して信仰の対象とし、池田自身が神であるかのように振舞い信者に絶対的な忠誠心を要求した

創価学会は池田大作を神として信仰する団体となり新たな信者を獲得できなくなり、池田大作就任をピークとして信者数は増えていません

古い信者は高齢化で亡くなって運動員としても使えなくなり、2世3世は学会を敬遠して離脱するので公明党の集票が減っているのです

神として振舞ってきた池田は亡くなったが会長が神になりすまして信者から集金した経緯から、もう2度と元には戻れず衰退は続きます
https://www.thutmosev.com/archives/80573134rgy.html
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/228.html#c24

[リバイバル3] カルトの世界 中川隆
56. 中川隆[-12153] koaQ7Jey 2023年11月24日 17:55:02 : 9qEn370L2g : NkdMUzUyYXpSei4=[4]
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池田大作は創価学会を集金マシンに変えた
2023.11.24
https://www.thutmosev.com/archives/80573134rgy.html

現在の公明党は創価学会の宗教2世への信仰強制によって維持されている


https://newscast.jp/news/0886190 NHK「逆転人生」「宗教2世 親に束縛された人生からの脱出」『解毒』著者出演 _ NEWSCAST
池田大作死去

創価学会の池田大作名誉会長が23年11月15日に東京新宿の自宅で老衰のため95歳で亡くなった

池田は昭和22年に19歳で創価学会に入り32歳で第3代会長に就任すると創価学会を私物化して支配し、池田の個人宗教と化した

昭和36年に公明政治連盟を結成し昭和39年に公明党を結党して支配下に置き、現在の公明党は自民党と連立与党を形成している

公明党は連立与党として自民党の監視役を自認し、与党でありながら改憲反対など野党的な主張で一定の支持を得てきました

だが19年7月の参院選では比例票が前回より100万票少ない654万票(13.05%)にとどまり、集票力の低下が目立つようになった

2022年7月の参院選では同じく比例票が618万票(11.66%)、22年衆院選は711万票(12.38%)、2017年衆院選は698万票(12.51%)

2000年6月衆院選では公明党は7,762,032(12.97%)なので投票数で上下があるものの、投票率では12%前後をキープしています

もともと公明党は母体の創価学会の組織票から比例区に強く、公明党のおかげで自民党が勝てていると豪語していました

最近は2000年代と比較して公明党の投票数が1割程度減少していて、支持母体である創価学会の信者1世が減少し3世ともなると離脱傾向が目立っているとされる

統一教会で話題になった宗教2世問題は創価学会も同じで、親が強制的に子供を信者にし教団は信者の子供に信仰を強制していると言われている

選挙では多くの運動員が必要だが公明党は学会員数百万人を無料で使えるのが最大の強みで、学会員は必ず公明党に投票し運動員としても熱心に働いていました


統一教会と創価学会は同じです
https://www.youtube.com/watch?v=gC8OuoiPeL8&t=3s


創価学会が衰退した理由は池田大作
創価学会は公式には全盛期に2000万人超で現在も1000万人超と主張しているが、もちろんこれは真実ではない

本当の信者数を推測するもっとも公正な数字は皮肉なことに公明党の得票で、選挙権がある信者はもちろん100%公明党に投票している

宗教系の政党はその宗教の信者の2倍程度が得票の目安で、宗教色が強いほど一般の人は敬遠し投票しない

公明党の得票は昭和30年代に100万票台で、この頃は信者以外に投票する人は少なかったようです

昭和50年代から60年代に得票数700万票を超え、実質信者数はその半分の400万人程度だったでしょう

現在の得票数は650万票なので、信者数は半分として350万人以下と推測できます

創価学会ではない人がどれだけ公明党に投票するかですが、1人の信者が一人の知人に投票を依頼したとして、やはり信者数と同じ程度でしょう

会員数は昭和20年代にゼロだったのが昭和50年に300万人以上に急増したが、これは敗戦によって人々が神道や仏教を信じなくなり、新興宗教に傾倒する日本人が増えたためでした

その後新興宗教は減るどころか増え続け怪しげな宗教が数えきれないほど存在するが、創価学会以外に政治への影響力を持ったものはない

創価学会は1960年の池田大作会長就任によって、それまでと全く異なる組織に変質したと言われています

創設以来の学会は名前が示す通り学問や教義を追及する機関だったが、池田は自らを教祖とする宗教及び集金機関として利用した

池田会長の下で創価学会には莫大な金が集まり、教育界や財界や政界、芸能界や海外の著名人にまで勢力を拡大しました

池田大作は自身を神格化して信仰の対象とし、池田自身が神であるかのように振舞い信者に絶対的な忠誠心を要求した

創価学会は池田大作を神として信仰する団体となり新たな信者を獲得できなくなり、池田大作就任をピークとして信者数は増えていません

古い信者は高齢化で亡くなって運動員としても使えなくなり、2世3世は学会を敬遠して離脱するので公明党の集票が減っているのです

神として振舞ってきた池田は亡くなったが会長が神になりすまして信者から集金した経緯から、もう2度と元には戻れず衰退は続きます
https://www.thutmosev.com/archives/80573134rgy.html
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/215.html#c56

[番外地11] イスラエルという近代国家ができたのは、ヨーロッパが yudaya人との共存を拒んだことが原因 yudaya人は何処に行っても鼻つまみ… 中川隆
1. 中川隆[-12152] koaQ7Jey 2023年11月24日 22:49:32 : 9qEn370L2g : NkdMUzUyYXpSei4=[5]
<■107行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
イスラエルという近代国家ができたのは、ヨーロッパが yudaya人との共存を拒んだことが原因
yudaya人は何処に行っても鼻つまみ者で、yudaya人と共存できる民族は世界中に一つも存在しない
イスラエル側の認識には前近代的な宗教戦争や「聖戦」思想に近いものを感じます。今回、ハマスは非戦闘員を含むイスラエル国民を無差別に虐殺しました。これについてネタニヤフ首相はハマスを「新しいナチス」と呼び、演説では「私たちは光の民であり、彼らは闇の民だ」という善悪二元論的な理解を示しました。イスラエルの国防大臣は「私たちは人間のかたちをした獣(human animals)と戦っている」とまで言い切りましあ。イスラエルによれば、今回のハマスとの戦闘は、二つの国家がそれぞれの国益を守るために行う「ふつうの戦争」ではなく、人間が悪魔と闘っている「神話的な戦争」だということになります。それではイスラエルのガザ攻撃に歯止めが利かなくなって当然です。相手は人間じゃないんですから

今回のイスラエルのガザ空爆は敵国の構成員は原理的にはすべて潜在的な戦闘員だという理解に基づいています。たしかに戦闘員と非戦闘員の線引きは困難ですけれども、交戦に際しては、その線引きのために最大限の努力をすることが求められている。自分が殺そうとしている相手が戦闘員か非戦闘員かがわからないときには、引き金を引くことを「ためらう」ことを求めている。それは正義の実現とはほど遠いけれども、犯さなくてもよい罪は犯さない方がいいと命じている。ことは原理の問題ではなくて、程度の問題なんです。

 ところが、今回イスラエルは、敵国の構成員である以上、子どもも大きくなれば兵士になるかも知れないし、医療施設で治療を受けた人間は治癒すれば前線で戦うかも知れないという理屈で「子どもも殺すし、病院も爆撃する」ことを正当化している。「ジェノサイド」と呼ばれるようになったのは、そのためです。

パレスチナ問題の根源にあるのはヨーロッパの反ユダヤ主義です。近代反ユダヤ主義はエドゥアール・ドリュモンの『ユダヤ的フランス』(1886年)から始まります。ドリュモンはフランスの政治も経済もメディアも学問もすべてユダヤ人に支配されているという「陰謀論」を展開して、爆発的なブームを巻き起こしました。ドレフュス事件はその渦中で起きました。

 ユダヤ人ジャーナリストのテオドール・ヘルツルは『ユダヤ人国家』(1896年)を執筆して、近代シオニズム運動の主導者になりますが、彼が「ユダヤ人の国」が建設されなければならないと決意したのは、取材に訪れたパリで、ドレフュス大尉の官位剥奪式に詰めかけた群衆たちの反ユダヤ感情の激しさに触れたことによります。「ユダヤ人はヨーロッパから出て行け」というフランスの反ユダヤ主義者たちの主張を重く受け止めたヘルツルは「ユダヤ人の国」の建設というアイディアを得ますが、このアイディアを最初に言い出したのは「反ユダヤ主義の父」ドリュモンです。「ユダヤ人はヨーロッパから出て、自分たちだけの国を建国すればいい。そうすれば、そこでは誇りをもって生きられるだろう」と彼はユダヤ人に向けて「忠告」したのです。

 ヘルツルが「ユダヤ人の国」の建設予定地として検討した中には、ウガンダ、アルゼンチン、シベリアなどがありました。つまり、「どこでもよかった」のです。でも、やがて近代シオニズムはそれ以前から宗教的故地への入植活動として細々と営まれてきた宗教的シオニズムと合流するかたちで「シオンの地」であるパレスチナに「ユダヤ人の国」を建国することを目標として掲げることになります。

 今、イスラエルはパレスチナとの共存を拒んでいますが、イスラエルという近代国家ができたのは、そもそもヨーロッパがユダヤ人との共存を拒んだことが遠因です。問題の根源は「他者と共生すること」ができない人間の非寛容さです。それが近代反ユダヤ主義を生み、パレスチナ問題を生み、現在のガザでの虐殺を生み、さらには新たな反ユダヤ主義さえ生みだそうとしている。

 答えは簡単と言えば簡単なのです。反ユダヤ主義とパレスチナ問題は同根の問題だからです。これを生み出したのはどちらも「他者との共生を拒む心」です。そのような弱い心情に人が屈する限り、同じ種類の問題は無限に再生産されます。「理解も共感も絶した他者とも共生し得るような人間になること」、それ以外の解決法はありません。
http://blog.tatsuru.com/2023/11/16_0920.html


イスラエルの洗脳教育 「ユダヤは他より優れる」
 イスラエルでは小学生になってから旧約聖書を勉強し、「神がユダヤ人にイスラエルの地を約束した」「ユダヤ人は他より優れた、神に選ばれし民族だ」とくり返し教えられる。軍隊入隊時には「軍隊仕様」の旧約聖書が配られるほどだ。
 毎年五月におこなわれるユダヤ教の祭日ラグバオメルのクライマックスは、かかし大の人形に火が燃え移る瞬間で、子どもたちはそれを指さして「あれはヒトラーだ」「ナーセル(エジプト大統領、当時)だ」といってののしったという。第1次〜第4次中東戦争の相手がエジプトだ。

 イスラエルの子どもは幼少期から、「相手を嫌っているのはイスラエル側ではなく、アラブ側だ」「戦争を望んでいるアラブ人と違い、私たちユダヤ人は平和を愛する優れた民族だ」「悪者のアラブ人とは和平交渉も不可能だし、彼らのいうことはけっして信用できない」と信じ込まされる。それは学校教育だけでなく、家庭や地域、メディアで徹底される。

 イスラエルでは、就学前から教え込まれる二つの物語があるという。一つはマサダの教訓だ。マサダとは西暦70年、ローマ帝国の侵攻直前にユダヤ人が集団自決した場所で、「捕虜になってはいけない。最後まで戦い続ける」というもの。もう一つは「テルハイの戦い」で、1920年にアラブ人の襲撃を受けて数人のユダヤ人が死亡したが、そのうちの一人が死ぬ間際に「国のために死ぬのはすばらしい」といったという言い伝えだ。

 そして小学5年になると週1回、シェルターに逃げ込む訓練がおこなわれ、中学生になると兵役の準備のためのサバイバル訓練があり、高校では軍隊見学があって空軍パイロットの道へのモチベーションを高める。そして高卒後は、男性は3年間、女性は2年間兵役に就き、退役後も45歳まで予備役が続く。

 この好戦主義に輪をかけているのが、「私たちがなにをしても、世界の誰一人として私たちを批判する権利はない」という認識だ。これは1961年、ホロコーストの最高責任者の一人、アドルフ・アイヒマンを裁く裁判がイスラエルで開かれ死刑が宣告されたとき、当時のイスラエル外相ゴルダ・メイアが語った言葉で、その影響は現在まで続いている。エジプトの和平提案を拒絶し、第4次中東戦争に突入したのは、このゴルダ・メイアが首相のときだった。

 また、イスラエルは建国以来、パレスチナ国家の誕生を防ぐため、ユダヤ人の入植を国策として推進してきた。そのため政府が補助金を出し、国内に家を建てるより入植地に建てる方がはるかに安くすむようにし、公共交通の料金も入植地の方が安く設定されている。だから、パレスチナ人の権利を一切認めない右派層だけでなく、安さにひかれて入植する人もいるそうだ。

 さらに、イスラエル国内に住むアラブ人(人口の20%)はユダヤ人と別の地域に住み、学校も別。子ども同士の会話でも「アラブ人のできる仕事はウエイターや皿洗い、ラクダ使いだけ」という認識で、アパルトヘイト体制が敷かれていた。
https://www.chosyu-journal.jp/review/28082
http://www.asyura2.com/23/ban11/msg/463.html#c1

[近代史3] 日本人は「狂ったアメリカ」を知らなすぎる 中川隆
113. 2023年11月24日 23:46:21 : 9qEn370L2g : NkdMUzUyYXpSei4=[6]
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知らないのは日本人だけ。欧米はビジネスの道具として「憎しみ」を操っている=鈴木傾城
2023年7月17日
https://www.mag2.com/p/money/1337107


世界史は意図的に仕掛けた「憎しみ」によって起こっているというのは、小学校の頃から教えておいた方がいい。知らなければ何度でもワナにハマってしまう。戦争の裏側にいる「黒幕」は、今も昔もこの「憎しみ」という強い感情を操り、世界中で金儲けの機会を生み出している。(『 鈴木傾城の「ダークネス」メルマガ編 』)


欧米は「憎しみ」を煽り立てて何をしているのか?
現代の世界が憎しみに溢れているのはなぜか。それは、人間がもともと「憎しみ」という感情を心に持っているからだ。この「憎しみ」に着目した国々があった。広大な植民地を持っていた欧米諸国だ。

全世界を統治した欧米諸国は、支配下においた国が自分たちに刃向かわないように、恐ろしい「仕掛け」を用意した。それが「分割統治」である。

1. ある国を力で征服する
2. 国民を宗教や人種で2つのグループに分ける
3. 互いに相手を憎み合わせて消耗させる
4. そして、統治者に刃向かわないようにする

これはイギリスが得意とした統治である。イギリスが植民地を放棄したあとも、対立と憎悪は消えるわけではないので、それがそのまま現代の紛争となって爆発している。

インド国内のヒンドゥー教徒とイスラム教徒。中東のイスラム教徒とユダヤ教徒。スリランカのタミル人とシンハラ人。香港の中国人とインド人。イギリスの支配下にあった国々は、ほとんどがこの分割統治時代の憎しみに今も揺れ動いている。

これを、そのまま受け継いだのはアメリカだが、アメリカは軍事国家なので「憎しみ」の使い方が違い、自分が邪魔だと思っている国の周辺国に対して「憎しみ」を煽り立て、戦争を起こして軍事に介入して破壊と復興で儲ける仕組みを取っている。

「憎しみ」を煽り立てるのはアメリカだが、アメリカに刃向かって来ないように双方が永遠にいがみ合うようにして互いに消耗させる。

ロシアとウクライナはもともと犬猿の仲だが、その「憎しみ」を煽り立て戦争をさせて、アメリカの敵であるロシアを徹底的に疲弊させているのはアメリカだ。

互いに憎しみ合わせ、そして争わせた
世界史は欧米が仕掛けている「憎しみ」による分断によって起こっていたというのは、小学校の頃から教えておいた方がいいように思う。知らなければ何度でもワナにハマってしまうからだ。

たとえば、インドを見てほしい。

インド人はよく自分たちの国を「バーラト・マーター(Bharat Mata)」と言う。「母なるインド」という意味だが、その巨大な国土はしばしば女神に見立てられる。そのために、イギリスが去った後のインド・パキスタンの「分離独立」は、女神の身体を切断するイメージとして捉えられた。

東西パキスタンはインドの腕と見られていたから、分離独立が決まった1947年には、ネルー首相がバーラト・マーターの腕をナイフで切断しようとする風刺画が描かれていた。パキスタンとバングラデシュは、切断された女神の「片腕」だったのだ。

インドがイスラム教徒を取り込めなかったのはなぜか。1877年にインドがイギリスの植民地になってから、統治者イギリスはインドのヒンドゥー教徒とイスラム教徒の対立を、実に巧みに煽って利用していたからだ。

互いに憎しみ合わせ、そして争わせた。

イギリスは、ヒンドゥー教徒を結束させて反英闘争を行ったガンジーに対抗させるために、イスラム教徒やシーク教徒を支援してヒンドゥー教徒と対立させた。

イスラム教徒やシーク教徒は、インドでは少数派だ。だから、強大なイギリス政府のうしろ盾を得てヒンドゥー教徒と対抗するのは合理的な選択だった。

しかし、精神的指導者であったガンジーの融和をことごとくはねつけるイスラム教徒は、イギリスの思惑通りヒンドゥー教徒の激しい憎しみを買った。それが、ガンジーの推進する非暴力主義とは別に、過激なヒンドゥー至上主義者を生み出す元になった。

分割統治の憎悪がガンジーを抹殺した?
ガンジーはイスラム教徒の敵ではない。実際にパキスタンの分離独立が決まると、インド国内のイスラム教徒がヒンドゥー教徒の猛烈な暴力や差別にさらされた。するとガンジーは、逆にヒンドゥー教徒の狭量さを批判して、さらに融和を推し進めようとした。この政治家は、それほど懐の深さと慈愛心に富んでいた。

しかし、国民の間には憎悪が渦巻いていた。

イスラム教徒の頑なな姿勢がインドに混乱を招き寄せ、破滅的な状況にしてしまったと、ほとんどのインド人は考えていた。義憤に駆られるヒンドゥー至上主義者には、ガンジーの慈愛は、まったく理解できないばかりか、激しい怒りさえ覚えるものだったようだ。

「国を混乱させたのはイスラム教徒ではないか。なぜヒンドゥー教徒の精神的指導者であるガンジーが、そんなイスラム教徒を擁護するのか……」

やり場のないヒンドゥー至上主義者の爆発的な怒りが、やがてガンジー暗殺へとつながっていった。ガンジー暗殺は、まさに彼の慈愛心が生み出した悲劇だった。

イギリスはインドという植民地をマハトマ・ガンジーのせいで失ってしまった。しかし、イギリスが行ったヒンドゥー教徒とイスラム教徒の「分割統治」によって生み出された「憎しみ」が、最後にはガンジーを抹殺した。

ガンジーの暗殺はイギリスがコントロールしたのではない。イギリスが植え付けた「憎しみ」が、あたかもイギリスの意思に沿うように、自動的にガンジーを葬り去ったのである。

イギリスがしたことは簡単だ。

国民を2つに分け、憎悪を作り出し、憎悪の矛先を互いに向けさせたのだ。

ルワンダで起きた大虐殺も分割統治が遠因だった
ルワンダの大虐殺は、フツ族とツチ族との憎悪が生み出した最悪の虐殺だった。実は、この憎悪もまた欧米の植民地統治から生み出されている。ここを統治していたのはドイツだ。イギリスではない。

しかし、植民地統治とは「分割統治」がうまくいくことは知られていたから、ドイツもその手法を使った。ドイツはルワンダの中でも少数派のツチ族に目を付けて、ツチ族を支配者にしてフツ族を統治させたのだ。

少数派が多数派を統治する。

そうすると、憎悪の目は少数派のくせに威張っている少数派に向かって行くのである。猫がねこじゃらしの穂先と戦っているのを見て、人間は笑う。ねこじゃらしの穂先は人間が操っているのに猫はそれに気がついていない。

しかし、分割統治で「憎しみ」が作り出されると、人間もまたそうなるのである。少数派による統治が長らく続くと、憎悪が決定的に固定化していく。操っている黒幕が見えなくなってしまって、当事者同士の憎しみだけがクローズアップされていくのだ。

「憎しみ」がどんどん育って、黒幕のことを考える余裕がなくなる。

そして、その国を収奪し終わった欧州諸国が引き上げた時、いずれ悲劇が訪れるのだ。権力の後ろ盾を失った少数民族は多数派の中にぽつりと取り残され、迫害の対象になり、場合によっては惨殺されていくのである。

それが悲劇的な形で起こったのがルワンダの大虐殺であった。たった100日の間に100万人近くが虐殺されたのだから凄まじい。フツ族過激派によるツチ族大虐殺であった。この虐殺に反対する常識のあるフツ族もまた一緒に虐殺された。

「憎しみ」に着目して統治する恐ろしい仕掛け
少数派は今までちやほやされてきた。我が物顔でそこに君臨していた。税金を取り立て、自分たちは豪勢な生活をしていたのだ。憎悪は充分にある。実は、それが分割統治の神髄だったのだ。

国民の憎しみをすべて、この少数民族に集中させるのである。

だから、虐げられていた多数派は、その少数派の「猫じゃらしの穂先」を目がけて襲いかかる。今まで威張っていた少数派に対して、情けをかける者などいない。そうやって、少数民族は、捨てられたときに皆殺しにされていく。

ルワンダで起きた史上最悪の大虐殺の裏側には、そういった欧米諸国の仕掛けが過剰なまでに効いたのが遠因があった。

「憎しみ」に着目して統治する。恐ろしい仕掛けだ。

憎しみが生まれ、憎しみが育つと、それを仕掛けた「黒幕」は、双方を操ることによって利益が得られる。たとえば、今まさに目の前で起きているロシアとウクライナの戦争は、軍事国家であるアメリアが仕掛けた戦争である。

ロシアはアメリカの敵であり、打倒すべき存在である。そのため、アメリカはウクライナ人とロシア人の元々あった「隣国憎悪」を利用して、双方の憎悪を煽り立てた。欧米をバックにして挑発するウクライナがロシアに侵攻されると、これを機にアメリカはウクライナ側について戦争を勃発させた。

そして、ウクライナを軍事支援して、ウクライナが使うアメリカの兵器の代金は同盟国から徴収して儲ける。この場合、アメリカから見ると、戦争が長引けば長引くほど武器弾薬が売れるので都合がいい。

一方が大勝利を収めてしまえば儲けの機会が減るので、争いは絶妙に膠着するようにできている。そして、膠着すればするほど双方の憎しみが自動的に倍加されて、解決不能になる。

すると、ますます事態は膠着して無限に武器弾薬が売れ続けることになる。欧米諸国は「憎しみ」の扱いに慣れている。しかし、戦争はいずれ終わる。終わったら、負けた国家の権益を奪い取って儲け、双方の復興を引き受けて儲ける。

戦争の裏側にいる「黒幕」は、今も昔もこの「憎しみ」という強い感情を操り、世界中で金儲けの機会を生み出している。「憎しみ」というのは、実は壮大なビジネスの道具だったのである。

お人好しな日本人は気づくこともないだろうが……。
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/175.html#c113

[近代史3] 右翼・左翼の対立を使った分割統治政策 _ 左翼運動・マルクス主義運動は国際金融資本が資金提供していた 中川隆
75. 中川隆[-12151] koaQ7Jey 2023年11月24日 23:50:56 : 9qEn370L2g : NkdMUzUyYXpSei4=[7]
<■135行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
知らないのは日本人だけ。欧米はビジネスの道具として「憎しみ」を操っている=鈴木傾城
2023年7月17日
https://www.mag2.com/p/money/1337107


世界史は意図的に仕掛けた「憎しみ」によって起こっているというのは、小学校の頃から教えておいた方がいい。知らなければ何度でもワナにハマってしまう。戦争の裏側にいる「黒幕」は、今も昔もこの「憎しみ」という強い感情を操り、世界中で金儲けの機会を生み出している。(『 鈴木傾城の「ダークネス」メルマガ編 』)


欧米は「憎しみ」を煽り立てて何をしているのか?
現代の世界が憎しみに溢れているのはなぜか。それは、人間がもともと「憎しみ」という感情を心に持っているからだ。この「憎しみ」に着目した国々があった。広大な植民地を持っていた欧米諸国だ。

全世界を統治した欧米諸国は、支配下においた国が自分たちに刃向かわないように、恐ろしい「仕掛け」を用意した。それが「分割統治」である。

1. ある国を力で征服する
2. 国民を宗教や人種で2つのグループに分ける
3. 互いに相手を憎み合わせて消耗させる
4. そして、統治者に刃向かわないようにする

これはイギリスが得意とした統治である。イギリスが植民地を放棄したあとも、対立と憎悪は消えるわけではないので、それがそのまま現代の紛争となって爆発している。

インド国内のヒンドゥー教徒とイスラム教徒。中東のイスラム教徒とユダヤ教徒。スリランカのタミル人とシンハラ人。香港の中国人とインド人。イギリスの支配下にあった国々は、ほとんどがこの分割統治時代の憎しみに今も揺れ動いている。

これを、そのまま受け継いだのはアメリカだが、アメリカは軍事国家なので「憎しみ」の使い方が違い、自分が邪魔だと思っている国の周辺国に対して「憎しみ」を煽り立て、戦争を起こして軍事に介入して破壊と復興で儲ける仕組みを取っている。

「憎しみ」を煽り立てるのはアメリカだが、アメリカに刃向かって来ないように双方が永遠にいがみ合うようにして互いに消耗させる。

ロシアとウクライナはもともと犬猿の仲だが、その「憎しみ」を煽り立て戦争をさせて、アメリカの敵であるロシアを徹底的に疲弊させているのはアメリカだ。

互いに憎しみ合わせ、そして争わせた
世界史は欧米が仕掛けている「憎しみ」による分断によって起こっていたというのは、小学校の頃から教えておいた方がいいように思う。知らなければ何度でもワナにハマってしまうからだ。

たとえば、インドを見てほしい。

インド人はよく自分たちの国を「バーラト・マーター(Bharat Mata)」と言う。「母なるインド」という意味だが、その巨大な国土はしばしば女神に見立てられる。そのために、イギリスが去った後のインド・パキスタンの「分離独立」は、女神の身体を切断するイメージとして捉えられた。

東西パキスタンはインドの腕と見られていたから、分離独立が決まった1947年には、ネルー首相がバーラト・マーターの腕をナイフで切断しようとする風刺画が描かれていた。パキスタンとバングラデシュは、切断された女神の「片腕」だったのだ。

インドがイスラム教徒を取り込めなかったのはなぜか。1877年にインドがイギリスの植民地になってから、統治者イギリスはインドのヒンドゥー教徒とイスラム教徒の対立を、実に巧みに煽って利用していたからだ。

互いに憎しみ合わせ、そして争わせた。

イギリスは、ヒンドゥー教徒を結束させて反英闘争を行ったガンジーに対抗させるために、イスラム教徒やシーク教徒を支援してヒンドゥー教徒と対立させた。

イスラム教徒やシーク教徒は、インドでは少数派だ。だから、強大なイギリス政府のうしろ盾を得てヒンドゥー教徒と対抗するのは合理的な選択だった。

しかし、精神的指導者であったガンジーの融和をことごとくはねつけるイスラム教徒は、イギリスの思惑通りヒンドゥー教徒の激しい憎しみを買った。それが、ガンジーの推進する非暴力主義とは別に、過激なヒンドゥー至上主義者を生み出す元になった。

分割統治の憎悪がガンジーを抹殺した?
ガンジーはイスラム教徒の敵ではない。実際にパキスタンの分離独立が決まると、インド国内のイスラム教徒がヒンドゥー教徒の猛烈な暴力や差別にさらされた。するとガンジーは、逆にヒンドゥー教徒の狭量さを批判して、さらに融和を推し進めようとした。この政治家は、それほど懐の深さと慈愛心に富んでいた。

しかし、国民の間には憎悪が渦巻いていた。

イスラム教徒の頑なな姿勢がインドに混乱を招き寄せ、破滅的な状況にしてしまったと、ほとんどのインド人は考えていた。義憤に駆られるヒンドゥー至上主義者には、ガンジーの慈愛は、まったく理解できないばかりか、激しい怒りさえ覚えるものだったようだ。

「国を混乱させたのはイスラム教徒ではないか。なぜヒンドゥー教徒の精神的指導者であるガンジーが、そんなイスラム教徒を擁護するのか……」

やり場のないヒンドゥー至上主義者の爆発的な怒りが、やがてガンジー暗殺へとつながっていった。ガンジー暗殺は、まさに彼の慈愛心が生み出した悲劇だった。

イギリスはインドという植民地をマハトマ・ガンジーのせいで失ってしまった。しかし、イギリスが行ったヒンドゥー教徒とイスラム教徒の「分割統治」によって生み出された「憎しみ」が、最後にはガンジーを抹殺した。

ガンジーの暗殺はイギリスがコントロールしたのではない。イギリスが植え付けた「憎しみ」が、あたかもイギリスの意思に沿うように、自動的にガンジーを葬り去ったのである。

イギリスがしたことは簡単だ。

国民を2つに分け、憎悪を作り出し、憎悪の矛先を互いに向けさせたのだ。

ルワンダで起きた大虐殺も分割統治が遠因だった
ルワンダの大虐殺は、フツ族とツチ族との憎悪が生み出した最悪の虐殺だった。実は、この憎悪もまた欧米の植民地統治から生み出されている。ここを統治していたのはドイツだ。イギリスではない。

しかし、植民地統治とは「分割統治」がうまくいくことは知られていたから、ドイツもその手法を使った。ドイツはルワンダの中でも少数派のツチ族に目を付けて、ツチ族を支配者にしてフツ族を統治させたのだ。

少数派が多数派を統治する。

そうすると、憎悪の目は少数派のくせに威張っている少数派に向かって行くのである。猫がねこじゃらしの穂先と戦っているのを見て、人間は笑う。ねこじゃらしの穂先は人間が操っているのに猫はそれに気がついていない。

しかし、分割統治で「憎しみ」が作り出されると、人間もまたそうなるのである。少数派による統治が長らく続くと、憎悪が決定的に固定化していく。操っている黒幕が見えなくなってしまって、当事者同士の憎しみだけがクローズアップされていくのだ。

「憎しみ」がどんどん育って、黒幕のことを考える余裕がなくなる。

そして、その国を収奪し終わった欧州諸国が引き上げた時、いずれ悲劇が訪れるのだ。権力の後ろ盾を失った少数民族は多数派の中にぽつりと取り残され、迫害の対象になり、場合によっては惨殺されていくのである。

それが悲劇的な形で起こったのがルワンダの大虐殺であった。たった100日の間に100万人近くが虐殺されたのだから凄まじい。フツ族過激派によるツチ族大虐殺であった。この虐殺に反対する常識のあるフツ族もまた一緒に虐殺された。

「憎しみ」に着目して統治する恐ろしい仕掛け
少数派は今までちやほやされてきた。我が物顔でそこに君臨していた。税金を取り立て、自分たちは豪勢な生活をしていたのだ。憎悪は充分にある。実は、それが分割統治の神髄だったのだ。

国民の憎しみをすべて、この少数民族に集中させるのである。

だから、虐げられていた多数派は、その少数派の「猫じゃらしの穂先」を目がけて襲いかかる。今まで威張っていた少数派に対して、情けをかける者などいない。そうやって、少数民族は、捨てられたときに皆殺しにされていく。

ルワンダで起きた史上最悪の大虐殺の裏側には、そういった欧米諸国の仕掛けが過剰なまでに効いたのが遠因があった。

「憎しみ」に着目して統治する。恐ろしい仕掛けだ。

憎しみが生まれ、憎しみが育つと、それを仕掛けた「黒幕」は、双方を操ることによって利益が得られる。たとえば、今まさに目の前で起きているロシアとウクライナの戦争は、軍事国家であるアメリアが仕掛けた戦争である。

ロシアはアメリカの敵であり、打倒すべき存在である。そのため、アメリカはウクライナ人とロシア人の元々あった「隣国憎悪」を利用して、双方の憎悪を煽り立てた。欧米をバックにして挑発するウクライナがロシアに侵攻されると、これを機にアメリカはウクライナ側について戦争を勃発させた。

そして、ウクライナを軍事支援して、ウクライナが使うアメリカの兵器の代金は同盟国から徴収して儲ける。この場合、アメリカから見ると、戦争が長引けば長引くほど武器弾薬が売れるので都合がいい。

一方が大勝利を収めてしまえば儲けの機会が減るので、争いは絶妙に膠着するようにできている。そして、膠着すればするほど双方の憎しみが自動的に倍加されて、解決不能になる。

すると、ますます事態は膠着して無限に武器弾薬が売れ続けることになる。欧米諸国は「憎しみ」の扱いに慣れている。しかし、戦争はいずれ終わる。終わったら、負けた国家の権益を奪い取って儲け、双方の復興を引き受けて儲ける。

戦争の裏側にいる「黒幕」は、今も昔もこの「憎しみ」という強い感情を操り、世界中で金儲けの機会を生み出している。「憎しみ」というのは、実は壮大なビジネスの道具だったのである。

お人好しな日本人は気づくこともないだろうが……。
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/296.html#c75

   

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