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[番外地8] 有本香と小野寺まさるは完全なバカだった 中川隆
1. 2020年7月28日 07:45:49 : qvCpCPFxe6 : SXdLWFhadjI5eHM=[1]
有本香と小野寺まさるは完全なバカの詐欺師だった
2020年07月25日 虎ノ門ニュースでの有本香氏と小野寺まさる氏のアイヌに関するやり取り
https://sicambre.at.webry.info/202007/article_30.html  
http://www.asyura2.com/20/ban8/msg/102.html#c1
[リバイバル3] パイオニア Exclusive M5 中川隆
3. 2020年7月28日 08:09:31 : qvCpCPFxe6 : SXdLWFhadjI5eHM=[2]
Exclusive M5 モノラルパワーアンプ 2台

パイオニアの高級ブランド M5 モノパワー2台です。
定価\86万、中古です。

パイオニアが高級オーディオ時代の最上位モデルとして出したものです。
ハイバイアス型リアルタイムA級300Wアンプです。

現在でこれだけの部品を使用していたら200万は下りません。

後継機M-5aと比べると、音色はM-5aの方が明るいかなという感じです。
また外装もWOOD-CASEに入れてあり、オーディオルームの雰囲気を醸し出します。

現在タンノイ ウエストミンスターがものすごく鳴ります。
最初の製品をどこのメーカーも越えませんね。
http://www.auduo-1.com/newgoods/E-F/Exclusive/M5_001/M5_001.html


EXCLUSIVEの純A級モノラルパワーアンプM5です。
端正な音色とキメの細さをキレイに表現してくれます。なめらかで艶やかな暖色系のサウンドでありながら、力強さも持ち合わせた、い躍動感のある音が魅力です。

主な仕様:
出力300W(8Ω)
A級無帰還方式モノラルパワーアンプ 
W468×H203×D437mm 26kg

https://www.hifido.co.jp/sold/15-88781-56099-00.html
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/1064.html#c3

[リバイバル3] パイオニア Exclusive M5 中川隆
4. 2020年7月28日 08:16:31 : qvCpCPFxe6 : SXdLWFhadjI5eHM=[3]

音の匠工房
アウトレット情報

2018年8月5日
メンテナンスにより「Exclusive M5 」本日嫁入り。
http://www.sound-tec.com/audioblog/audiotakumi/14278


「音の匠工房 in SOUNDTEC 」
http://www.sound-tec.com/

工房では、オーディオの点検、修理、清掃、カスタマイズなどを主に行います。

この度は下取りさせていただきました Exclusive M5。

1982年に発売された人気モデルのA級モノラルパワーアンプです。

“音楽に酔いしれて頂くためのアンプ”とのことで、長く愛されてきたビンテージ品となります。

山口県 オーディオ メンテナンス 点検 修理

動作チェックから始まり、、各端子の磨き、メーターパネルのランプ交換をはじめ、

メイン基盤の補修、内部/外装の磨きまでフルメンテナンスを行いました。

山口県 オーディオ メンテナンス 修理 点検

めでたく、本日お客様にお渡し。

新しいステージでまた活躍してくれることを祈って。。

今日も匠工房にはメンテナンス希望の機器達が自分の番かと並びます。

オーディオの点検やメンテナンス、修理をご希望される御方はお問い合わせくださいませ。

※状態や機種によっては、上記サービスを提供できない場合もございますので、ご了承いただけますと幸いです。

TEL 0835-21-5555

SOUNDTEC 内 音の匠工房 工房長 三宅 文雄 まで
http://www.sound-tec.com/audioblog/audiotakumi/14278
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/1064.html#c4

[リバイバル3] パイオニア Exclusive M5 中川隆
5. 2020年7月28日 08:22:24 : qvCpCPFxe6 : SXdLWFhadjI5eHM=[4]

2014年10月06日
パワーアンプ:EXCLUSIVE)(M5
http://audioclassic.blog.jp/archives/1010911053.html

オーディオ過去機種情報。EXCLUSIVE M5(モノラルパワーアンプ) 価格¥430000(一台・税別)1982年発売。

ハイバイアス型A級無帰還方式採用という特徴的を持つモノラルパワーアンプ。A級とか、無帰還という方式を謳うアンプは今でもありますが、本機の最大の特徴は、なんといっても300W(8Ω)というA級とは信じられない恐るべき大出力。

NFBをかけずに特性を得る、新スーパーリニアサーキットを開発・搭載。A級バイアス用に専用電源を設けたM5独自の電源方式を採用。この電源方式が効いているのか、A級でこの出力にして過度の発熱がありません、と謳われています。


電源はケース入りの大型トロイダルトランス、新たに開発したという純オーディオ用フィルムコンデンサを採用、ガラスエポキシ基板を採用。

大型のスピーカー端子採用。電源コードは直出し。

外観は、レベルメーターつきとウッドケース入りと、高級パワーアンプらしいもの。外観はM4/M4aと同じですが、中身は全くの別物。プリのC5とコンビで使うのを想定。

後継機のM5aが1988年に出ましたが、本機より明るい音だと言われることもあるようです。

このM5、今作ったら一体いくらになるのだろうという疑問もよぎります。まず、ペア200万円を下ることはないでしょう。また、当のパイオニアがたとえTADブランドででも本機クラスのA級アンプを今後出すとも思えません。パイオニアはTADの高級機でもD級アンプになってしまっていますから。

現代のハイレゾ音源にも十分対応できるでしょう。プリアンプは最新の機種を使っても能力は発揮できると思います。スピーカーはどんなものでも鳴らせそうですが、やはりエクスクルーシブの大型機がいいのでしょうね。

パイオニアは現在もこの機種のメンテナンスを継続しているので、今のところは安心して買ってください。オンキヨーとの統合など今後の状況は不透明なところもあるので、買うならいまのうちかもしれません。

http://audioclassic.blog.jp/archives/1010911053.html
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/1064.html#c5

[リバイバル3] パイオニア Exclusive M5 中川隆
6. 中川隆[-12010] koaQ7Jey 2020年7月28日 08:27:15 : qvCpCPFxe6 : SXdLWFhadjI5eHM=[5]
なかちゃんの考えるマルチアンプシステムについて その5
http://www.nakajimaharikyuuinn.jp/maruchiannpusisutemu5.html

 その4で組んだシステムでそれなりに音楽を楽しんでいたなかちゃんだが、ある日I氏と話している中で「モノラルアンプってやっぱりいいよね」とM-60での体験もあったのでその良さを実感していたのだ。

するとI氏は「EXCLUSIVEのM5aが凄くいいよ」と言った。

この発言がなかちゃんの欲しい欲しい病に火を付けた。
しかし、大枚1本に手が届きそうな価格のM5aを買うだけの経済力がなかちゃんにあるはずがない。
悶悶とした日々が続く・・・

しばらく経って、中古品ならなんとかなるかも、と考える様になった。といっても中古品でも新品の半額ぐらいはするのでそれでも高額なものだった。
それに滅多に中古品が出るアンプではなく(所有者は皆、気に入って使っているのだろう)なかちゃんの勤めるオーディオショップはもちろん、他でも見かけた事がない。そんなある日、東京の某有名オーディオショップの中古品広告にEXCLUSIVE M5aの記載があった。価格も相場に比べて高くもない。意を決してなかちゃんはそのオーディオショップに電話してみた。

なかちゃん 「雑誌広告見たんですが、EXCLUSIVEのM5aまだありますか?」
ショップ店員「ああ〜、M5aはもう売れてしまいました。」

当時、M5aの中古品は出ればすぐに売れる程の人気アンプだったので掲載にタイムラグのある広告に載った時点で既に売れてしまっていたんだろう。

ショップ店員「よろしかったら入荷予約という事にさせていただきましょうか?」

もうその気になっていたなかちゃんにはこの提案を断る理由がなかった。

なかちゃん 「では入荷予約でお願いします。」

とはいってもそうそう中古品が出るアンプではないのであまり期待せずに連絡を待つ事にした。
 1ヶ月が過ぎた。なかちゃんはM5aの事はあまり意識しなくなっていて、いつもどおりの日常(いわゆるオーディオ漬けの日々)を送っていた。
そんなある日、滅多に鳴らないなかちゃんの携帯電話が鳴った。誰からだろうと思いながら(当時の携帯は相手の名前を表示する機能などない)出てみると、例の東京のオーディオショップからだった。

ショップ店員「EXCLUSIVE M5aが入荷しました」
なかちゃん 「ええ〜っ、入荷したんですか!」
ショップ店員「はい。滅多に入荷しないんですがたまたま入ってきました。どうされますか?」
なかちゃん 「買います!」

もう、即答だった。これを逃したら二度と手に入らないかもしれないと思ったからだ。

そしてM5aがなかちゃんのもとへやって来る事になる。
M5aはすぐに届いた。(対応速いね)

入れ替えでSANSUI B2103MOS VINTAGEがなかちゃんのもとを去っていく。いいアンプだった。

まず、S-101CUSTOMに繋いで鳴らしてみた。

「!!!!!!!!!!」
「こここ、これはぁ〜っ!!!!!」

もう、形容のしようがない。M5aの作り出す音楽再生空間はなかちゃんを吸い込むかの様に部屋中に広がり、またなかちゃんの心にダイレクトに入ってくる。

「この音だ!この音!!」

感動ものであった。
なかちゃんがこれまでイメージし続けた理想の表現力だった。 惚れた・・・
EXCLUSIVE M5a

M5a内部構造

EXCLUSIVE M5a
当時EXCLUSIVE(PIONEER)の最高峰パワーアンプ。この後すぐに後継機M7が発売されたがM5aの2倍の価格でなかちゃんとは縁がなかった。
M5aは擬似A級動作で300Wの大出力アンプ。擬似とはいえ通常使用の領域では殆ど純A級動作に近く、M4a程ではないが点天板は相当熱くなる。
A級動作のために専用の電源トランスと大容量フィルターコンデンサーが搭載されており、内部構造左側のトランス(四角いケース)1個と真ん中のコンデンサー(丸いやつ)の一番後ろの一つがそれである。M4aと同じ意匠のデザインはなかちゃんの気に入るところである。

 M5aの音・・・それは一言ではなかなか表現出来るものではないのだが、敢えて語ってみよう。
M5aを販売店などでちょい聴きした人もいると思う。しかし、その時に組み合わされていた他の機器などによってはM5aの良さがすぐに伝わらない事もあると思う。M5aは何気ないというかさり気ないというか、最初はサラッとした印象を受けることも多い。しかしこのさり気さは重要である。オーディオ機器に期待を寄せるが故にその音に濃さやインパクトを求めるといった事がよくある。だが、なかちゃんの経験上ではそういった機器は悪くはないのだが、往々にしてその後使い続けても最初に受けた印象と違う音を出せないという場合が多い。その音が好きならなんの問題もないが、色々な音楽をそれぞれの持つ表現力で楽しみたい時、その味わいが足を引っ張る事がある。
なかちゃんの求めていたのはどんな音楽でもその良さが伝わってくる様なアンプだったので、このM5aの何気ない鳴り出しに期待が持てた。そして暫く鳴らしていると、実はその音が非常に濃いものである事に気づく。
クリアーな空間の中から色々な音が実体感を伴ってスーッと出てくる。生々しさが感じられる。
そして時折「ハッ」とする様な表現を聴かせるのである。その音になかちゃんはゾクゾクした。
なかちゃんの五感は研ぎ澄まされ音楽空間の中にその身を委ねる。そんな感覚だ。
聴く音楽を変えてみる。すると今度はさっきまでと違うその曲独自の表現が伝わってくる。
更に曲を変えてもM5aはその曲の持つ表現を克明に伝えてくる。

まさに噛めば噛むほど味が出るというもいの。

最早逃げ出す事の出来ない世界に飛び込んでしまった。

 このアンプとの出会いがなかちゃんの音楽に対する感性を数段引き上げたようだ。音楽の聴き方が変わってしまった。振り返れば今までなんと細かな事にこだわっていたのか。解像度がどうとか、周波数レンジがどうとか、まるで重箱の隅をつつくような聴き方をしていたことを思い知らされた。
音楽の楽しさはそんなところにあるものではなかったのである。
音楽は体で聴くというか、全身で感じるものだったのだ!これまでは音楽を聴いていたのではなく分析していたのだ。愚かだった。
もう細かい事などどうでもよい。いまこの至福の時をずっと感じていたい。それこそが音楽の持つ本当の力なのだ。このアンプだけは今後何があっても手放せない。そう思った。
 この後M5aをマルチアンプシステムに繋ぐ。これだけの表現力を持ち合わせているので、主旋律が最も多い中音域に繋ぐ事にした。

良い

今までとは全然違う良さが感じられる。デザインも気に入ったM4aとM5a(あとM-60も)が並んだラックを眺めながら恍惚に浸っていたものだ。

 だが、オーディオ好きの悪い癖か、こうなると唯一ステレオパワーアンプだったM4aもモノラルパワーアンプにしたくなってきたのである。M5aがあまりに良いため、他の帯域が寂しく聴こえるのだ。
この後、一度使ってみたいと思っていたESPRIT(SONY)のTA-N900というモノラルパワーアンプを探して手に入れた。M4aを下取りに出した。M4aは中古市場でもかなりの人気で良い値で売れた。かなり気に入っていたアンプだったので手放す時はかなり惜しい気分だったが経済的に致し方ない。

 そうして全てのパワーアンプがモノラルアンプとなったなかちゃんのマルチアンプシステムが誕生した。
最後に入れたESPRIT TA-N900は密度感がありハッキrとした音で歯切れもよく積極的な印象の鳴り方だった。
やや音に明るめの色が付く印象があったが、細かい事は気にせず使う事にした。中音域はM5aで決まりなので、低音域と高音域に繋いでどちらで使うか決めることにした。

まずは低音域。音が締りバスドラムやベースの音がグイグイと前へ出てくる。ドライブ感がある。それはそれで良いのだが、ちょっと音が締まりすぎる。他のアンプとの対比で締まり過ぎてちょっと窮屈に聴こえる。高音域に繋いだM-60も元々再生周波数レンジの広いアンプではない事もあって、特に魅力が感じられない。

今度はTA-N900を高音域に。こっちの方がバランスが良い。中低域はこれまで通りで高音域からM4aで感じられたどぎつさが消えた。全体的に明るめな印象が加味されてしまうが、この組み合わせがベストだろう。


当時のなかちゃんシステム
置き場書が足りないためESPRIT TA-N900がスピーカーの上、ホーンの両外側に置いてある。
スピーカーに付いている「YAMAHA」のロゴはこのスピーカーとは無関係で前所有者がたまたま持っていたバイク用のステッカーを貼ったもの。スピーカー後方に置いてある白い衝立の様なものは吸音パネルであるが、この吸音パネルは殆ど効果がなかった。今も持っているがスピーカー後方の飾り(?)みたいなものになっている。

 これまではアンプの事ばかりだったが、ここにきて新たな問題が浮上する。
アンプの音質がかなり良くなったせいか、スピーカーの悪い部分がハッキリと再現されてしまうのである。
中音域に使っていたFOSTEXのホーン+ドライバーの音が薄く聴こえるのである。
このホーンは音のヌケも良く気持ち良い鳴り方をしてくれていたのだが、背後に取り付けられたドライバー(ホーンユニットに於ける振動板部分。この場合はリアコンプレッションドライバー)が原因の様だ。

アンプを換えたばかりなので少しの間はチャンネルディバイダーの調整やスピーカーユニットの位置合わせ(位相調整:この場合は各ユニットの前後位置調整)をしていた。調整によってかなりいい感じにはなったが、やはりドライバーの音の薄さは変わらない。
ここでなかちゃんはドライバーの交換を決断するのであった。
とはいってもこの譲ってもらったホーン+ドライバーのセット、最初から色々な対策がされていてホーンの上下に想版が貼ってあったりその上にビロードが貼られていたり、ドライバーもエポキシ樹脂で固められていてホーンとドライバーを取り外す事が出来ない。これだとホーンも交換せざるを得ない。
ドライバーはウーファーと同じTAD(TECHNICAL AUDIO DEVISES:PIONEERの業務オーディオ部門です)のTD2001と決めていたのですが、TADにはTD2001に合うホーンが用意されていない。1サイズ大きなTD4001ならそれ用のTH4001というホーンがあるがあまりに高価でとても買えない。それにこの部屋には大き過ぎて使いづらい。
そこでドラーバーはTD2001とし、ホーンは他メーカーのもので使えるものを探す事にした。

色々調べているとサイズ敵にも丁度良く、価格も手頃なホーンが見つかった。SANOというメーカーのSN500SUというモデルだ。


TAD TD2001

SANO SN500SU

TAD TD2001
振動板にベリリウムを使用。よくあるアルミニウム振動板に比べて再生音に癖が少ない。アルニがやや軽い音でパリッとした乾燥した印象なのに対して、重量感や潤い感がしっかりと再現されると感じている。
マグネットには強力なアルニコマグネットが採用されていて反応が良く繊細な音が出る。振動板の前部にスリット状のウコライザーが付くリアコンプレッションドライバーである。スロート径(音の出口)は2インチ(約5cm)で振動板は1インチ(約2.5cm)のいわゆる1インチドライバーである。
なかちゃんが購入した時に比べて物価、原材料価格の高騰などの影響もあり、今ではその定価は当時の2倍程になっている。

SANO SN500SU
確か材質はミズメザクラだったかと思う。非常に質感の高い仕上げである。ホーンの曲率はエクスポーネンシャルカーブ(指数関数曲線)になっていた。スロート出口(ホーンの奥の方)に5枚のフィンが付く。価格は当時のホーン相場からしてもかなりお買い得だった。そのかわりこのホーンは完成品ではなく、各パーツがバラバラの状態で販売されていた。購入後、自分でドライバー片手に組み立た。元々2インチドライバー用のホーンだったので同社の1インチ→2インチスロート変換アダプターを取り付けて使っていた。
なかちゃんが手の出なかったTAD TD4001ドライバーとTH4001ホーンTD4001は材質などはTD2001とほぼ同じだがサイズが全く違い、その再生音も凄いもの。殆ど金属の塊みたいなユニットで一人で持ち上げるのもやっとの重さ。TH4001はイタヤカエデ材となっており。TD4001と一緒に名機EXCLUSIVE 2402(スピーカー)に搭載されていた。間もなくSANO SN500SUを購入した。
早速FOSTEXのホーン+ドライバーと入れ替えた。


「うわぁ〜〜〜!  失敗したぁ〜!!!!!#$%&’%#$”##%$&’%$#」


確かにTD2001の方は全く問題ない。いやかなり素晴らしい。
だがSANO SN500SUの方は・・・・・
音が前へ出ないというより、左右方向によく広がる。ステージの広さとかはよく再現されるのだが、やんわりとした音でいまいちハッキリしない。ゆったり穏やかに聴いている分には悪くないが、音楽に躍動感やノリの良さ、エネルギー感を求めると全然ダメである。

ホーンスピーカーの音に引っ掛かりがなくスーッと出てくるところが好きななかちゃんにとっては方向性が全く逆のホーンだったのである。

ホーンというのは言ってみれば音響を考慮した筒みたいなもので、ドライバーを付けて他の帯域を受け持つユニットと繋いで初めて音がわかるものなので、購入前に試聴をすることは不可能である。SN500SUの購入もなかちゃんにとって冒険だったのである。しかし、見事に外した。好みや使い方によってはこのホーンでないといけないという方もおられると思うが、少なくともなかちゃんの望んでいたものではなかった。
しかし、またすぐに買い換えるなどということは出来ないので暫くこのホーンを使う事にした。
そんなある日の事だった。事件が起きた。
高音域用に使っていたCORAL H-100の一方が突然鳴らなくなった。最初は何が起こったのかわからずアンプやチャンネルディバイダーなどをあれこれチェックしていたが、どこにも問題はない。まさかと思いH-100を確認しようと持ち上げた。その時・・・・

カランカラン・・・・・・・・

「エッ」

H-100の内部から何かが転がる様な音が。

「ああっ 何か外れてる!」

どうもH-100の内部でスピーカーケーブルの端子が外れてしまっている様だった。構造的に専用の道具がないとこのホーンはバラす事が出来ない。メーカーへ修理に出すしかないのだがすでにCORAL社はなくなっていた。
どうしようもない状態である。自分でバラそうと試みたが、全く開ける事が出来ない。いくつかの業者に問い合わせたが修理は不能だった。

何故、突然こんな壊れ方をしたのだろうか?ほとんど動かすこともなく衝撃を与える事もなかったのに。考えられるのは使い始めた時から何かが外れかかっていたのかもしれないという事だが、今はそんな事を考えても仕方がない。
取り敢えずチャンネルディバイダーの設定を変更してツィーターなしの2WAY仕様にして聴く事にした。

2WAY仕様で少しの間聴いていたが、高音域があまり伸びない音にいつまでも耐えられなくなったなかちゃんは、再びお得意の暴挙に出る。

「出よ、欲しい欲しい病〜〜〜」

と言ったか記憶は定かではないが、ホーンツィーターの購入を決意した。
今まで散々色々と使ってきて(紹介していない小物もいっぱいあります)中途半端なものを買うとろくなことはない、大概は使い物にならない事を少しは学習していたので今回はシッカリとしたものを用意しようと思った。

それはEXCLUSIVE ET-703だ。基本的にTAD TD2001と同じ設計思想で作られており、音質的にもちゃんと合う事はわかっていた。


CORAL H-100

CORAL H-100
ホーンらしいヌケの良さがあり気持ちよく鳴ってくれた。音質には多少荒っぽいところもあったが、それも個性と鳴りっぷりの良さを楽しんだものである。

不意のお亡くなりにはショックを受けた。


EXCLUSIVE ET703

EXCLUSIVE ET703
EXCLUSIVEはPIONEERの高級オーディオブランド。このET703はEXCLUSIVEブランドだが、業務ブランドTADと同じ設計思想で作られており、音質的にも似た性格を持つ。振動板はTD2001と同じベリリウムとなっており、マグネットには強力なコバルトマグネットが使われている。

買った。ET703を買った。今思えばあの時無理して買っておいて良かった。TD2001同様現在その定価は思いっきり高くなっている。定価は2倍以上になっているのだ。

ET703は大正解だった。CORAL H-100とは一線を画す高音質でヌケが良いだけでなく、非常に緻密で透明度が高い。
歪も極めて良く抑えられており高音域の5kHz以上(-24dB/oct)でこれだけ鳴らしても歌声がクリアーにハッキリと聴こえる。JBLなどの同クラスのツィーターで同じ事を試した事があったが、もうジャリジャリで歪みが多く何を歌っているのか聴き取れないぐらいだった。
ET703は予想以上の音質だった。

これで再び3WAYマルチアンプシステム音楽を楽しむなかちゃんなのであった。


このまま順調にオーディオライフが続けば良かったのだが、

この後、またなかちゃんは不幸に見舞われるのである。

だが、この時なかちゃんはそんなことを知る由もなかった。

http://www.nakajimaharikyuuinn.jp/maruchiannpusisutemu5.html
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/1064.html#c6

[リバイバル3] パイオニア Exclusive M5 中川隆
7. 2020年7月28日 08:33:48 : qvCpCPFxe6 : SXdLWFhadjI5eHM=[6]
なかちゃんのシステム紹介
http://www.nakajimaharikyuuinn.jp/nakacyannosisutemu1.html

現在、なかちゃんがどの様なシステムで音楽を楽しみ、このホームページで色々と語ろうとしているのか、紹介させて頂こうと思います。

しかし、なかちゃんのシステムはあくまでもなかちゃんが音楽を思った音で楽しみたいための道具であり、もし同じシステムを他の人が使ったらなかちゃんとは違う音になるという事を最初に申し上げておきます。

そう、オーディオとは装置だけの音ではなく、それを使っている人の音になるのです。
ひいては極めれば極めるほどにその装置の音が使っている人そのものを表現する様になってきます。

オーディオに限らす、写真、絵画など趣味とはその人の自己表現であり、自分の映し鏡なのです。


左の写真を見て「あっ」っと思った方、かなりのマニアです。

そう、なかちゃんのシステムはとうの昔に滅んでしまったのではと思われているマルチアンプシステムなのである。

と言うと現在マルチアンプで音楽を楽しんでおられる方に失礼なので、付け加えると
「マルチアンプは滅んでいない!! 密かに脈々と受け継がれているのだ!!」
となかちゃんは声を大にして宣言する。

今ではマルチアンプをご存じない方も多いと思いますので一言、マルチアンプは今流行のマルチチャンネルとは全く違うものです。マルチアンプについてはこのコーナーの続編でお話し致します。
CDプレーヤー

なかちゃんのCDプレーヤーはESOTERIC P・2 D・2である。
P・2といえばあの有名なVRDSメカ(Vibration-FREE Rigid Disc-Clamping System)搭載のCDトランスポートである。(CDトランスポート:デジタル信号出力専用機)
そしてVRDSメカはモデルチェンジ版P・2sと同じアルミと真鍮のハイブリッドターンテーブル”Sタイプ”に換装されている。(自分で載せ換えました。実は大変な作業です。)

そしてD・2。こちらはCDトランスポートP・2より出力されたデジタル信号をアナログ信号へ変換しアンプへ送り出すためのいわゆるDAC(デジタル/アナログ コンバーター)というヤツである。

P・2からD・2へデジタル信号を伝送するケーブルには同じESOTERIC社のERCA−100というデジタルケーブルを使用している。
密度感が高く彫りの深い音質が特徴の日立電線6N-LCOFCのデジタルケーブルを改良し、唯一の欠点だった音場空間の天井の低さを解消した実にリアリティーの高い質感を再現出来るデジタルケーブルである。

このERCA−100と遜色のない音質を実現していたのはなかちゃんの知る限り、定価10万円以内ではWIRE WORLD社GOLD STAR LIGHTとMODSQUAD社WONDER LINKTだけである。
WONDER LINKTは実にニュートラルで癖がなくどんなジャンルの音楽でも素直に伝送出来る誰が使っても満足のいく音質のデジタルケーブルであり、GORD STAR LIGHTはストレートな表現に響きの良い豊潤さが加わりリアル且つゴージャスな音質を実現していた。
ERCA−100は愚直なまでにリアリティーを追求したケーブルで美しい音は美しく出すのだが汚い音がリアルに汚く、場合によっては音がキツイと感じられたりもしていた。
それでもなかちゃんはリアリティーを追求したこのERCA−100の正直さが気に入って使い続けている。
このケーブルの音質も他の機器やシステムの使いこなしで如何様にもなるのである。(なかちゃん的には)
WONDER LINKTとERCA−100は既に生産完了となっているので現在入手可能なのはGOLD STAR LIGHTの最新モデルGOLD STAR LIGHT5のみとなってしまった。


この組み合わせでの音質は3次元的な立体感を伴いエネルギー感もあり、克明に描き出すタイプのものである。
気品の高さみたいなものを感じさせつつも音色に癖を感じさせず単に綺麗なだけにならず、ゴリゴリした音やザラザラした、ともすると品の良くなさそうな音もサラリと再現する。

もっと高価なCDプレーヤーにはこれより音質の良いものは勿論存在するが、P・2 D・2購入後15年間ほかのプレーヤーに一切浮気せず使い続けてきたが、それだけの魅力はこのプレーヤーにもある。

オーディオシステムの音質はCDプレーヤーだけで決まるものではないので、これはこれで全然構わないのである。

PRE AMPLIFIRE (プリアンプ)

プリアンプはEXCLUSIVE C7aである。
C7aの前にはACCUPHASE C−280 、 SANSUI C−2301 、 EXCLUSIVE C5と当時(20数年前)に国産ハイエンドプリアンプと謳われた3機種を全て使ったが、このC7a(C5の次世代モデルです)は全く次元が違った。
アンバランス(RCA)出力時のインピーダンス(わかりやすく言うと音楽信号の電気抵抗)が0.1Ωと驚異的に低いというか殆どショート状態と思える程の低抵抗でもはやパワーアンプをドライブしてしまう(本当にそんな音がします)凄まじいプリアンプである。

よく雑誌などで高名なオーディオ評論家大先生方が国産オーディオは音が薄いなどと仰っておられるが、このC7aは全くそんな事はない。
一聴するとさらりとしてそうに聴こえるが、実はクリアーな空間の中に濃さのある色彩がきちんと再現されている。
海外製品でこの音を出そうとすると倍の価格を支払わないと無理だとなかちゃんは思っている。
しかし、倍払ったからこのクォリティーは手に入るかどうかも最近は疑問に感じている。
倍の価格で実際にC7aと遜色ないと感じたのはアメリカのJEFF ROWLAND社コヒレンスだけである。
このコヒレンスも今は生産が完了し入手不可能となっており、今音の良いプリアンプは一体何があるのだと思っている。

また、C7aはエージング(いわゆる慣らし運転ですな)に半年はかかる。最初に一聴した時にこのプリアンプの可能性を感じる取る事が出来なければこのアンプを使う事はないだろう。(プラス忍耐力も必要)

もはや手放せないプリアンプである。

追記:C7aはアンバランス接続で使いましょう。その方が音質が良い。
なでもかんでもバランス接続と謳う自称評論家諸氏に騙されてはいけない。

POWER AMPLIFIRE (パワーアンプ)

ELECTRONIC CROSSOVER NETWORK
(チャンネルデバイダー)
ELECTRONIC CROSSOVER NETWORK 通称チャンネルデバイダー
こんな名前のオーディオ装置は初めて聞いたという方も少なくないと思う。
これはマルチアンプシステムを構築するのに欠かせない機器で、マルチアンプシステムの要でもある。

なかちゃんのチャンネルデバイダーはSONYのESPRIT(エスプリ 80年代が全盛期 今はなきブランド)シリーズの最高峰TA−D900である。
マルチアンプシステムについては別の機会にお話しするが、簡単に説明すると3WAYスピーカー(なかちゃんの場合)の高域、中域、低域にそれぞれ別のパワーアンプを使用し各帯域のパワーアンプに全周波数ではなく必要な帯域の信号のみを送り込むためにプリアンプから出力された音楽信号をパワーアンプの手前で各周波数成分に分割するための装置である。(従ってスピーカーはパワーアンプと直結、パッシヴネットワークは使用しない)

このTA−D900の音質的特長は音の彫りが深く、立体的である事。
音色的にはいわゆるSONYの音がするが、そこはなかちゃん、内部配線などの一部変更で癖を消している。
今でもこのチャンネルデバイダーを探している方もおられると聞く。

常識的?な価格(といっても当時30万円程した)で入手出来るチャンネルデバイダーではおそらくこれが一番マルチアンプらしさを感じさせてくれるだろう。

このTA−D900の前にACCUPHASE F−25も使ったが、マルチアンプ的な音を感じさせてはくれたものの音像が平面的で音のエネルギーが何かに遮られてこちら側まで届かないという不満を感じて手放した。

最近アメリカのPASS社チャンネルデバイダーXVR−1をなかちゃんのシステムに組み込んで聴く機会があった。
これは良かった。TA−D900より色彩が濃くニュアンスの再現性なども非常に良かった。
「欲しいっ」と思ったが3WAY仕様で130万円はとても手が出ない。(ガクッ)

そしてTA−D900も故障すればもはや修理が出来ない。
なんとか壊れずにずっともって欲しいものだ。

同じアンプの写真が2つ・・・に見えるかもしれないがフロントパネル左下の形式名をよく見て欲しい。
そう、上はEXCLUSIVE M5 下はEXCLUSIVE M5aである。

今見るとレトロなウッドキャビネットのパワーアンプであるが、なかちゃんには何故か古臭くは見えない。
デザインに普遍的なものがあるのか古さを感じさせないのである。

シルバーパネルに一つ目のアナログメーター、そしてメーター左側の電源スイッチ。付いているのはこれだけである。

なかちゃんがマルチアンプを始めて少し経った頃、その時使っていたアンプより音質の良いパワーアンプはないかと考えていたら、オーディオ仲間にこれがいいと薦められ、音も知らずに手に入れた。
そして聴いてびっくり!なかちゃんの感性を擽る音がする。いや、これだっ!という感じだったか。

はまった。もうこのアンプは手放せない。さりげなくリアルな音がする。それも深い。何が凄いとかそんな程度のものではなく、ただひたすらありのままを再現しようとするのである。

気が付いたら、3WAYマルチの3チャンネルともM5(M5a)になっていた。
M5(M5a)はモノラルアンプなのでステレオ再生では2台(右用、左用)となり、3WAYで合計6台の一つ目アンプがラックに収まっている。

現在、高域(5000Hz〜) M5  中域(800〜5000Hz)M5a  低域(〜800Hz)M5 という構成になっている。 

SPEAKER (スピーカー)


一番左はスピーカー全景。

左上はトゥイーター背面

右上はドライバー背面

すぐ右はホーンとトゥイーター前面

なかちゃんのスピーカーはバラユニットを組み上げたものである。

マルチアンプ方式なのでネットワークはなく、全てパワーアンプから直結となっている。

トゥイーター(高域)はEXCLUSIVE ET−703

コバルトマグネットを使用したベリリウム振動板のリアコンプレッションホーントゥイーターである。
JBLのトゥイーターなどと比較しても、歪感が圧倒的に少なくクリアーで伸びがあり、緻密な描写をするユニットである。
変な形の台は自作のもので微妙に下向きになる様角度を付けてある。


ミッドレンジ(中域)はTAD(TECHNICAL AUDIO DEVICES:PIONEERの業務ブランドです)のTD2001(ドライバー)に山本音響工芸の桜材ウッドホーンSS−500の組み合わせである。

TD2001は1インチドライバーなのに2インチドライバーかと思わせる様なサイズの大きさである。
トゥイーター同様、歪感のないクリアーで緻密な描写である。
磁気回路には強力なアルニコマグネットが使用され、振動板はET−703と同じベリリウムとなっている。

SS−500はホーン開口がスロート部(ドライバーとホーンのつなぎ目付近とお考え下さい)からホーン先端へ向かって連続的に丸から四角へと段付きなしに形状が変化していき、四角の上下左右につなぎ目がないため、直角の角が存在せず音の解析が最小限に抑えられる設計となっている。
実際この組み合わせでは非常にスムーズでヌケの良い音質が特徴で桜材の持つやや明るめな響きを除いては、特に気になる所はない。


ウーファーはTADのTL1601aである。
40cm口径のパルプコーンにアルニコマグネットと強力な仕様となっている。

パルプコーンとギャザードエッジによるヌケの良い自然な質感はなkちゃんのお気に入りである。
そして、最近小口径のダブルウーファーなどがもてはやされ、小口径ユニットは振動板が軽くレスポンスに優れると言われているが、40cmウーファーをマルチアンプで駆動した時のレスポンスの良さやエネルギー量と、空間表現に感じる余裕度は別格である。やはり大型スピーカーにしか出せない領域というものは確かに存在する。

ANALOG PLAYER (レコードプレーヤー) 

なかちゃんの愛用レコードプレーヤーはEXCLUSIVE P3である。

ウッドキャビネットの中には頑丈な金属フレームが組み込まれており、このプレーヤーの重量はなんと47kgにも及ぶ。
重くて一人では持ち上げる事が出来ない。

導入時、搬入を手伝ってくれた友人が2階への階段の途中で「放してもいいか?」と言ったくらいだ。

スタートボタンを押した後、僅か0.3秒で定速回転に達する驚異的な高トルクモーターを採用しているが、モーターによる振動、コギングの類は全くと言っていい程感じられない。

ダストカバーはガラス製で側面と本体ウッド部はローズウッドで作られている。

じつはなかちゃんは専らCDを聴く事が殆どなので、レコードプレーヤーはそれ程徹底して鳴らし込んでいない。
カートリッジ(針ですな)にはGOLDRINGのMM1006GXというカートリッジとしては結構安価なものを使用している。
MM1006GXはGOLDRING社製カートリッジの中では最も廉価なカートリッジだが、プリアンプEXCLUSIVE C7aに内臓されているMM専用フォノイコライザーが癖のない素直な音質でこのカートリッジでもそれなりに良い音を聴かせてくれる。

GOLDRING MM1006GX(左)

とはいえ、単にカートリッジをヘッドシェルに取り付けただけで良い音がするはずもなくこのあたりの調整は行っている。
まず、カートリッジを取り付けた状態でレコード盤に針を落とすとアームが微妙に前傾(カートリッジ側が低くなる)する様にアームの高さを調整。次にオーバーハングはゲージを使用せず、カートリッジをターンテーブル中心に持ってきた時、針先がセンタースピンドルより役1.5cm外側に来る様に合わせている。
(オーバーハングとはわかりやすくいうと、針先がレコードの溝をトレースする際に盤の外周から内周へ向かって描く軌跡が出来るだけレコードの溝に直角に接する様になる針先の位置の事)

MM1006GXオーバーハング(右)

そしてインサイドフォースキャンセラーは”0”にしてある。アームが横方向に流されないのなら、横向きに余計な力を掛けない方が良いと考えるからである。
(インサイドフォースとはレコードに針を下ろして再生を始めた時にアームが内周に向かって引っ張られる様に流される向きに掛かる力の事である。経験された事のある方も多いのではないかと思います。)
そして最後に針圧である。MM1006GXの説明書にある適正針圧は1.5g〜2.0gである。しかし、針圧調整を行うことで他のカートリッジも含めてこの適正針圧なるものがいかに大雑把なものであるかが露になるのである。

現在このMM1006GXの針圧は1.73gに合わせてある。
1針圧が00分の1g単位となっており、「なんじゃそりゃ?」と感じる方もいると思う。
しかし、調整すればするほど0.1gという数字が針圧にとっていかに大きな数字であるかがわかってくる。
針圧が0.1gも違えば音は全然違ってくるのである。

幸いEXCLUSIVE P3の付属アームの針圧目盛りは0.1gの幅が大きく目視で0.01gを読み取る事が可能であり、1.5g、2.0g 1.6g、1.9g 1.7g、1.8gと適正針圧の範囲の両側から徐々に間隔を狭めながら音質をチェックしていくと1.7gと1.8gの間に良さそうなところがあるのに気づいた。
そして、1.75g針圧を合わせて試聴すると1.8gや1.7gより音質が良い。その後針圧を0.01g刻みで動かしていくと1.73gに合わせた時に「これだっ」という音質になった。(結構スイートスポット的に音質の変化があった。)

インサイドフォースキャンセラー(左)

針圧目盛り(右)

ここまで説明すると「そこまでするのか?」と言う人も出てきそうだが、これでもアナログプレーヤー調整の基本でしかない。なかちゃんはここまでの調整に留めているがコアなレコードマニア(変な意味ではなく本当に音楽を愛する人の事)はこんなものではない。
しかし、なかちゃんもこれ以上の調整を今行う気がないのでこれ以上は踏み込まない事にする。

CD RECORDER (CDレコーダー) 

なかちゃんのシステムにはCDレコーダーも存在する。PIONEERの業務用RPD−1000である。
滅多に使わないのだがカーステ用のCDを編集したりする事がたまにある。
編集用としてよりはメインのP・2 D・2が故障した時の非常用という意味合いが強い。
しかし、このCDレコーダー、CDプレーヤーとしての実力も侮れない。
同じPIONEERのコンシューマー機PD−T09の少し重たい低域を柔軟で自然な印象にした音質というとオーディオに詳しい人にはどんな音質なのかわかると思う。
ESOTERIC P・2 D・2には及ばないものの、その代役は充分にこなしてしまう実力機であり、優れものである。

CASSETTE DECK (カセットデッキ)

カセットデッキはAIWAのXK−009である。
元々なかちゃんはカセットデッキに非常に興味を持ったところからオーディオにのめり込む事になっただけに、このカセットデッキには愛着がある。
発売の1989年に購入してからずっと使用している。といっても最近めっきり出番がなくなってしまったのだが。このXK−009はAIWAがSONYに吸収される前のカセットデッキメーカー(AIWAは元々カセットデッキメーカーなのです。)として最後にベテランデッキ職人が手掛けた名作である。

XK−009はAMTS(安置モジュレーションテープスタビライザー)というテープを前側から押さえつけてテープ自体の振動による音質への悪影響を排除する機構を最初に搭載したカセットデッキでもある。
他のメーカーからもこれに続くようにテープスタビライザー搭載モデルが発売されたが、どれも形だけのもので機械的構造でテープを押さえてはいたが、XK−009は電磁フランジャーを使い1kgもの圧着力でテープを固定していたのである。
その他、発信機内臓によるバイアス調整が可能となっていたり、dbxノイズリダクションの採用でCD並みのダイナミックレンジの再現も可能としていた。(dbxを使うと微妙に音質が硬くなるような印象派はあるが) そしてこれは昔からAIWAのデッキには付いていたがADMS(アダムスと読む)という自動消磁機構が付いており、電源投入直後に数秒間動作を規制しその間にヘッドが帯びた磁気をキャンセルしていた。

XK−009の後継モデルKX−S9000は若手技術者達が往年のベテラン職人の作ったXK−009をベースの作り上げた機種で90年台に最高のデッキと謳われたが、XK−009と同条件で録音、再生を行うと音の立ち上がりはXK−009の方が早く音質的にはXK−009に少し及ばない。なかちゃんはこれが名作の最後だと思いXK−S9000も購入したがXK−009にどうしても及ばない事から一度手放した。しかし、悪い虫が騒ぐのか再びXK−S9000を購入し使ってみたがやはりXK−009に及ばない。こんな事を3度繰り返して今はXK−009一筋である。

だが悲しい事に、現在市販されているカセットテープに音質の良いものがない。昔はSONYのMETAL−ES(最近あった深緑色ハーフのESもどきではない。あれは駄作である。)やMETAL−S、METAL−MASTERなどお気に入りの高音質テープがあったのだが、昨今のMDやCDRの普及によりカセットデッキ、カセットテープは市場からどんどん姿を消して行き、今ではTEACの廉価機種V−1030が手に入るかどうかという悲しい状況となっている。
なかちゃんもカセットテープ数年前に最後の高音質METALテープのTDK MA−EXを10本程入手し保管している。(MA−EXはちょっとパチパチサウンドだが・・)
その他

電源アイソレーター

CDトランスポートとDAコンバーターにはCSE R−100を使用。好き嫌いの分かれる装置だがなかちゃんのシステムではこれがある方が音質の透明度が増し、立ち上がりの速さも得られるので愛用している。
アイソレーターからそれぞれの機械への給電へはWIREWORLDの電源ケーブルSEP(SILVER ELECTRA REFERENCE)を使用。
恐ろしく(?)高価な電源ケーブルだが、一度使うともう外せない、素晴らしい音質である。

ステップダウントランス

左の画像の左奥にあるのが200Vを100Vへ変換するステップダウントランスである。
なかちゃんのシステムはA級(擬似)300Wもの大出力パワーアンプを6台使用する大袈裟なシステムであるため、通常の100V電源では瞬間的に電力の供給不足が発生し音の腰が砕ける場面があった。そのため100V電源の4倍の供給能力(余裕)があるといわれる200Vの電源を部屋に引き込み、これをステップダウントランスで100Vへ変換してパワーアンプへ給電している。
この事により音の腰が砕ける事がなくなり、空間表現にも余裕が出た。但し目を見張る様な音質向上があったわけではない。
このステップダウントランスはTAMURA製でなかちゃんが購入したのが最後の1台となり、生産が打ち切られたものである。
実際なかちゃんが注文した時点で事実上生産は完了しており、手巻きの巻き線を使用していたこのトランスを作れる職人さんが既にいなくなっていたのに、他の職人さんがなかちゃんのこの1台のためだけに3台も同じこのトランスを試作し4台目でようやくTAMURA社のこのトランスに対する性能をクリアーしてなかちゃんに届けられたというメーカーの誇りと顧客に対する対応の凄さにただただ感服しました。
画像右側の白い細長い機械はチャンネルデバイダーへ電源を供給している電源アイソレーター ハルモニア社 IPS−40です。

以上が現在のなかちゃんのシステムです。
このシステムで本当に良い音を出すまで10年余りの年月を要しましたが、現在とても素直で実在感満点の音楽を聴かせてくれます。一生やめられない趣味ですな。


http://www.nakajimaharikyuuinn.jp/nakacyannosisutemu1.html
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/1064.html#c7

[リバイバル3] パイオニア Exclusive M5 中川隆
8. 中川隆[-12009] koaQ7Jey 2020年7月28日 08:42:32 : qvCpCPFxe6 : SXdLWFhadjI5eHM=[7]
エクスクルーシブのC3+M4の組み合わせは「生演奏型」のアンプ


Mr.トレイルのオーディオ回り道
アンプやスピーカーには「性格」が有る 2020年07月24日
https://blog.goo.ne.jp/nishikido2840/e/0fb76bde110a480ae54886261a1891da

アンプやスピーカーには「性格」(目的)が有る。個人的に「生の音の再現」を目指すグループと「気軽に音楽を楽しむ」グループとに分かれる様だ。

WEの系譜のグループは「トーキーサウンド」も含めて「生々しさ」を追い求めて来た系譜だ。

WE→ALTEC→JBL等の流れは眞に「WEの系譜」。

私のメインの「オリンパスシステム」は「生音の再現」を目指して来た。

同じJBLのユニットを使っても、組み合わせるアンプを変えて「音楽を楽しむ」システムにしているのが「自宅システム」だ。「生音」のエネルギー感を入れられない環境で、超小音量で音楽を表現できる様に苦心している。

「サブシステム」は「音楽を気楽に楽しめる」システムだと位置づけている。スピーカーのサイズも30cmウーハー以下を使って、機動性(低重量)のシステムにしている。

以前は英国製やドイツ製SPも使っていたことが有る。(スペンドールBC-U.ハーベス・タンノイVLZ・テレフンケン等) 

ヨーロッパのスピーカーは全体的に気軽に「音楽を楽しむ」事に重点が置かれている。(一部バスピンやオイロダインも有るが劇場型でWE系に近いモノは少ない)

アンプでも同じ事が言える。

先日取り外したエクスクルーシブのC3+M4の組み合わせは「生演奏型」のアンプで、サブシステムには似つかわしくないと判断した。メインシステムであれば採用したかもしれない。

だが既にメインシステムのアンプは固まっている。(出来上がっている)

SONYのアンプはこの辺の「立ち位置」がどの辺なのかを探っている。「気楽に音楽を楽しむ」システムでも使え、「生演奏型」にも使えるのか?

スピーカーもメーカーやサイズ、SPユニットの方式も色々有る。同様にアンプも色々なメーカーや回路方式が色々有る。どれが正解なんてない。結局はオーナーが好みと財政力で決めるしかない。個人的には小さなスピーカーシステムでも「音楽が楽しめる」音質に仕上がっていれば十分だと思う。大艦巨砲主義で大型のスピーカー・大型のアンプでないとは思っていない。雑誌に引きづられない事だ。自分の「目的」をハッキリさせて置くべきだ。
https://blog.goo.ne.jp/nishikido2840/e/0fb76bde110a480ae54886261a1891da
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/1064.html#c8

[リバイバル3] パイオニア Exclusive M5 中川隆
9. 2020年7月28日 08:46:25 : qvCpCPFxe6 : SXdLWFhadjI5eHM=[8]
Exclusive M5 モノラルパワーアンプ


パイオニアの高級ブランド Exclusiveの M5モノラルパワーアンプです。
当時2台で定価\100万です。

外形などはM4/M4aと同じですが、中身は別物です。
M4の粘りと違い、ハイバイアスA級の抜けの良い音は魅力的です。
プリのC5とコンビで今でも使われる方が多いです。

非常に生真面目? 日本的と言われます。
逆に色づけの少ないリファレンスにもなります。
この辺りが、好みの分岐点と思われます。

生産から20年近いですが、造りの良い、良い時代のアンプです。
時代の中で残る名器です。

サイズはW67*H21*D42cm/重量27kgです。

http://www.auduo-1.com/newgoods/E-F/Exclusive/M5/M5.html
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/1064.html#c9

[番外地8] 日銀金融緩和の結果、国内物価が上がっていないだけで、円は海外では紙屑になっている 中川隆
3. 中川隆[-12008] koaQ7Jey 2020年7月28日 09:00:15 : qvCpCPFxe6 : SXdLWFhadjI5eHM=[9]
日銀金融緩和の結果、国内物価が上がっていないだけで、円は海外では紙屑になっている
チャンネル桜のアホ評論家は日銀の金融緩和のために既に日本がハイパーインフレに近くなってるのを知らないんだな。これから更に財政出動までしたら国内価格もハイパーインフレになるよ。公共事業をいくらやっても資本家が儲かるだけで労働者の賃金は上がらないから、スタグフレーションになるだけだ。

金融緩和やMMTを推進しているのは欧米金融資本、財政拡大は必ず全体主義的統制経済に行き着く。
全体主義とは巨大資本が支配する財政拡大を目指す統制経済の事
アメリカをはじめ、西側の支配層は現在、巨大資本が世界を支配する世の中を作り上げようとしている。巨大資本が支配する世界は当然、統制経済になる。ムッソリーニは1933年11月に「資本主義と企業国家」という文章の中で、このシステムを「企業主義」と呼び、資本主義や社会主義を上回るものだと主張した。これが彼の考えたファシズムであり、全体主義だとも表現されている。
財政拡大論者のヒトラーを支持・支援していたのはフォード、ロックフェラーやアメリカ金融資本でした。
1920年代の後半になると、ドイツ企業への融資という形でアメリカから多額の資金がドイツへ流れる。
 カネの流れを見ると、例えばITTはドイツの通信産業を、GMは大手自動車メーカーのアダム・オペルを、GEはエレクトロニクス関連のAEGやジーメンスをそれぞれ買収、またフォード・モーターはケルンに大規模な工場を建設、スタンダード石油は巨大化学会社のIGファルベンと合弁事業を展開している。

最近の金融緩和・財政出動でも事情は全く同じで、新型コロナ危機が始まってからの3カ月間、大規模金融緩和・財政出動のお蔭で米国の富裕層は資産を約5650億j(62兆円)増やした。アメリカの株価は90年代からバブルと言われていたが、10年に一度崩壊しては新記録の株価を更新していった。これを支えたのは中央銀行FRBによるお金ばらまきで、そもそも株を買うお金を政府が発行しないと株価は上がらない。これを支えたのは中央銀行FRBによるお金ばらまきで、そもそも株を買うお金を政府が発行しないと株価は上がらない。
2009年のリーマンショック、今回のコロナ騒動でもFRBは大量のお金を発行し、お金は資産家に渡って株を買っている。
富裕層や資産家はほぼ無利子で無限大のお金を銀行などから借り、ファンドに投資しファンドが株を買っている。


いくら公共事業をやっても賃金が増えなければ内需は拡大しない。公共事業ではなく、利子ゼロの政府紙幣を老人・学生と底辺の労働者だけにベーシックインカムとしてばら撒いて内需拡大するしかないのです。
マネーフローが10倍になれば貨幣価値が1/10になり、不動産価格と株価も本来の適正価格である10倍になるというだけですね。

別に金融緩和で増えた金で不動産価格や株価が上がるのではなく、不動産価格や株価が本来の適正値に戻るだけです。
貨幣価値が1/10になっても、給料はそれ程上がらないので、実質賃金も1/10になります。
商品価格の大半は人件費なので、物価はあまり上がりません。
これが金融緩和してもインフレにならない理由ですね。

そもそも欧米の物価と日本の物価を比較すれば 1ドル=20円程度が適正値なのに、1ドル=110円まで超円安になっている。タイでもラーメン1杯が1000円になっています。
ドル自体が紙屑になっていると言われているのに、そのドルに比べても円のこの安さ。

日本人がアメリカに留学できなくなったのはアメリカの授業料が年間何百万円になったからだよ。アメリカでアパートを借りてもワンルームが月30万円だから、日本人はアメリカ留学すらできない。

そもそも日本人が作っている日本の野菜や傘、洋服や日曜品ですら日本人には高値の花になってしまいました。こういうのをハイパーインフレーションというんです 。

最近はチャンネル桜のアホ評論家の嘘に騙されている人ばかりですね。
GDPの増加率や経済成長率には意味はありません。
中国やアメリカの様にGDPがいくら増えても、いくら経済成長しても国民の生活が良くなる訳ではありません。
政府がいくら金融緩和しても財政出動しても絶対にデフレから脱却できません。

マネーサプライが10倍になれば貨幣価値と実質賃金は1/10になり、GDP, 政府支出と株価は(大雑把には)約10倍になり、一般人は、ますます貧困化します。貨幣価値が減ったからといって給料を上げてくれる親切な会社はないので、実質賃金は下がるのですね。商品価格のコストの大半は人件費なので、貨幣価値が減っても物価はあまり上がりません。それで日本の物価は上がらずデフレになるのです:

通貨は基本的にはバブルで、お金の総量を増やすと貨幣価値が減っていっていずれ紙屑になります。
逆に言えば、いくら通貨を増やしても、国の食品・工業製品やインフラの供給量で決まる国家資産は変わらないので、貨幣価値が減るだけです。お金をいくら増やしても、増やした金の分配以外の問題は起きません。
お金が増えれば貨幣価値がその分下がるので、要するに、紙幣に書かれている10,000円という数値を100,000円に書き換えたという様に貨幣単位が変わったというだけの話です。
 

マネーサプライが毎年増えている国は毎年貨幣価値が小さくなっているので、 GDP、政府支出、地価と株価は、実質価値が減らない様に、毎年上がり続けています。

詳細は

ドルは既に紙くずになっている
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/10645
世界最大のヘッジファンド: 量的緩和で人々はリッチになったような気がする
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/10616

ただし、貨幣価値が減ったからといって給料を上げてくれる親切な会社はないので、実質賃金は下がります。
2013年から2019年頃まで人手不足が続き、企業は外国人労働者で足りない人手を補いました。
アベノミクスで株価とGDPが上昇したのに給料は増えず物価も上がらなかったのは、外国人労働者が安い給料でも喜んで働いたからです。さらに悪いのは安倍政権が進めた「女性が輝く社会」で、女性労働者を増やし続けています。政府は高齢者の就労も促進していて、毎年何十万人も新たな就労者が増えています。

日本人の給料が上がらないから、人件費を反映する物価も上がらない

しかし、外国に行けば日本円が紙屑になっているのがわかります。
しかし、日本国内での商品価格のコストの大半は人件費なので、貨幣価値が減っても物価はあまり上がりません。
それで日本の物価だけは上がらずデフレ経済になるのですね
http://www.asyura2.com/20/ban8/msg/109.html#c3

[近代史4] 共産主義の時代 中川隆
26. 2020年7月28日 09:29:31 : qvCpCPFxe6 : SXdLWFhadjI5eHM=[10]

現代の奴隷制を魯迅の寓話から考える 『賢人と馬鹿と奴隷』
2020年7月26日
https://www.chosyu-journal.jp/shakai/18132

 「森友学園」の国有地売却と財務省の公文書改ざんにかかわり、不眠不休の長時間労働を強いられた末、精神的に追い詰められて自殺した近畿財務局の赤木俊夫氏が残した手記に次のようなくだりがある。

 「佐川理財局長(パワハラ官僚)の強硬な国会対応がこれほど社会問題を招き、それに指示NOを誰もいわない理財局の体質はコンプライアンスなど全くない。これが財務官僚王国。最後は下部がしっぽを切られる。なんて世の中だ。手がふるえる。恐い。命。大切な命」

 官僚はトカゲの尻尾ではない、宮仕えも人間だという血を吐くような叫びは、折しもアメリカ全土を席巻し、世界に広がる「ブラック・ライブズ・マター(黒人の命も大切だ)」運動と通じあうかのように、多くの人々の同情を誘っている。それは、近年、長時間残業で過労死を強いられた犠牲者が、みずからを「奴隷」にたとえて苦悩してきたこととつながっている。

 1987年2月に急性心筋梗塞で過労死した広告代理店の制作部副部長は、「現代の無数のサラリーマンたちは、あらゆる意味で、奴隷的である。金に買われている。時間に縛られている。上司に逆らえない。賃金も一方的に決められる……」との手記を残していた。また1989年11月、長時間労働の末に動脈瘤破裂のくも膜下出血で過労死した「株式会社きんでん」の下請企業の電気工事士が、寝床で妻に「ぽつりと漏らした言葉」が「僕は奴隷かなぁ」であったことも報じられた。

 過労死対策にとりくむ弁護士・川人博氏は、『過労自殺 第二版』(岩波新書)で、「SEとは、システムエンジニアの略語のはずだが、私にはスレイブエンジニア(奴隷技術者)の略語のように聞こえてしまう。本来、SEは21世紀を担う技術者であるはずなのに、残念なことに、現代日本では、過重労働の代名詞となり、最も過酷な労働の一つとなっている」と書いている。日本の非人間的な長時間労働がもたらす「過労死」は、国際的にも「karoushi」として通じるものとなっている。

 イギリスで近代工業が発生した当時の綿工業は「児童奴隷制」に支えられていたが、資本主義はその始まりからアメリカの綿花栽培における黒人奴隷制を促すとともに、それを必要としていた。8時間労働制は、労働者が奴隷であることを拒否し「人間として生きる」ためのたたかいを通して勝ちとられたもので、あらゆる奴隷的状態からの解放の願いを体現したものだといえる。新自由主義がそれを過去のものとして葬り去ろうとするものであったことは、今やだれの目にも明らかとなっている。

 植村邦彦・関西大学経済学部教授は『隠された奴隷制』(集英社新書)で、古代ギリシャやローマから近現代に至る奴隷制について歴史的に検証し、当時の哲学者・思想家の見識を考察している。植村教授はそのなかで、ルソーが『社会契約論』(1762年)で、「イギリスの人民は自由だと思っているが、それは大間違いだ。彼らが自由なのは議員を選挙する間だけのことで、議員が選ばれるやいなやイギリス人民は奴隷となり、無に帰してしまうのだ」とのべていたことにもふれている。

 また、ヘーゲルが、「現に奴隷である人間は、自ら奴隷であることを拒否して、自分自身が“自由”の意識に到達していることを自分自身の行動によって示し、自らの“自由”が法的に補償されることを要求して実現しなければならない」「“自由”は自ら勝ち取るものだ」と考えていたことも紹介している。

 植村教授はさらに、それらを批判的に継承したマルクスの『資本論』などを引用し、労働者は「自由」だといわれるが実際には「自己決定権」を持たず、みずからが働く場も使用する道具や機械、生産した商品も、すべて労働者自身の所有物ではないことを明らかにしている。また、そこから生まれる「労働者の労働そのものからも労働の意味が、つまり労働の主体性や達成感が奪われている」ことが過去の奴隷制と同様に人間の「人格性」と「自由」を侵害していると指摘している。そして、今日の新自由主義の「個人の自助努力」「自己責任」などの思想が、そのような奴隷状態を覆い隠す「新しいヴェール」として使われてきたことを強調している。

『賢人と馬鹿と奴隷』

 ところで、中国の作家・魯迅は、辛亥革命後の帝国主義列強に分割・支配された中国社会の苦悩に迫り、その代表作『阿Q正伝』などで「みずからの奴隷の地位を自覚し、奴隷であることを拒否し、同時に奴隷の主人となることも拒否したときに初めて、奴隷から脱却する行動を起こしうる」と主張したことで知られる。

 魯迅はその一つ『賢人と馬鹿と奴隷』(1925年)と題する寓話で、奴隷であることを自覚し、それを拒否できない奴隷精神をいきいきと描いて、戯画化している。それはあらまし次のようなものだ。

 いつも不平を口にする「奴隷」が「賢人」に出会い、いかに使役を強いられているかを縷縷(るる)並べたて、涙ながらに嘆いてみせた。「賢人」はこれに痛ましげに目を赤らめて同情し「いまに、きっとよくなる」と諭した。「奴隷」は気が楽になり、愉快になった。

 「奴隷」はその後また不平をいいたくなり、出会った「馬鹿」に嘆いてみせると、突然大声で怒鳴られた。さらに、「奴隷」が自分の住まいがぼろ小屋で、四方に窓一つ開いていないと口にすると、「馬鹿」は「主人に言って、窓を開けてもらうことができんのか」と問い詰めた末、「奴隷」の家に連れて行かせ「窓を開けてやる」といって家の外から壁をこわしはじめたのだ。

 「奴隷」がこれに驚き、主人に叱られることを怖れて「誰か来てくれ、強盗だ」とわめくと、他の「奴隷」たちが来て「馬鹿」を追い払った。出てきた主人に「奴隷」は勝ち誇ったようにいった。強盗が家を壊そうとしたので、自分が一番初めにどなりつけ、みんなで追い払ったと。これに対して、主人は「よくやった」とほめた。

 「奴隷」はうれしく思い、見舞いにやって来た「賢人」に主人がほめてくれたと喜び伝えた。そして、「(あなたが)いまに、きっとよくなるといってくださったのは、本当に先見の明がおありで」と、おべんちゃらをいった。「賢人」はこれに、「なるほどね」と愉快そうに応えた。

 魯迅はここで、常に不平や不満を口にして人に聞かせようとするが、自分の置かれている状態を不正だと認識せず、常に主人によく見られようとする奴隷根性の滑稽さを諷刺している。だが、それ以上に善人ぶった「賢人」が「奴隷」を抑圧する主人の大きな支柱となっていることを、その偽善的でいかがわしい振る舞いを通して浮き彫りにしている。

 不正に怒りそれを許さず、実直に解決しようとする「馬鹿」を、奴隷同士が「自己責任」「自助努力」で追い払うことができ、主人のおほめを得た。「賢人」はそれに寄与できたことを知り、まんざらでもない思いでほくそ笑むのだ。

 冒頭の赤木氏の訴えに戻れば、当時の中国社会におけるこのような奴隷精神と、それを補強する構図は、形を変えてそのまま現在の日本社会に厳然と存在するといえるだろう。不正に異議を挟み阻止しようとするものが馬鹿扱いされる。奴隷状態に置かれた民衆に同情するそぶりを見せながら、机の下では主人と手を握りあい、みんなが結束して行動に立ち上がることには憎悪して分断を図る偽善的な勢力も養われている。そのような社会の抑圧構造が、ますます鮮明に浮かび上がるのである。

https://www.chosyu-journal.jp/shakai/18132
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/613.html#c26

[近代史3] マルクスがイギリスで共産主義を考えた理由 中川隆
6. 中川隆[-12007] koaQ7Jey 2020年7月28日 09:30:20 : qvCpCPFxe6 : SXdLWFhadjI5eHM=[11]
現代の奴隷制を魯迅の寓話から考える 『賢人と馬鹿と奴隷』
2020年7月26日
https://www.chosyu-journal.jp/shakai/18132
 「森友学園」の国有地売却と財務省の公文書改ざんにかかわり、不眠不休の長時間労働を強いられた末、精神的に追い詰められて自殺した近畿財務局の赤木俊夫氏が残した手記に次のようなくだりがある。

 「佐川理財局長(パワハラ官僚)の強硬な国会対応がこれほど社会問題を招き、それに指示NOを誰もいわない理財局の体質はコンプライアンスなど全くない。これが財務官僚王国。最後は下部がしっぽを切られる。なんて世の中だ。手がふるえる。恐い。命。大切な命」

 官僚はトカゲの尻尾ではない、宮仕えも人間だという血を吐くような叫びは、折しもアメリカ全土を席巻し、世界に広がる「ブラック・ライブズ・マター(黒人の命も大切だ)」運動と通じあうかのように、多くの人々の同情を誘っている。それは、近年、長時間残業で過労死を強いられた犠牲者が、みずからを「奴隷」にたとえて苦悩してきたこととつながっている。

 1987年2月に急性心筋梗塞で過労死した広告代理店の制作部副部長は、「現代の無数のサラリーマンたちは、あらゆる意味で、奴隷的である。金に買われている。時間に縛られている。上司に逆らえない。賃金も一方的に決められる……」との手記を残していた。また1989年11月、長時間労働の末に動脈瘤破裂のくも膜下出血で過労死した「株式会社きんでん」の下請企業の電気工事士が、寝床で妻に「ぽつりと漏らした言葉」が「僕は奴隷かなぁ」であったことも報じられた。

 過労死対策にとりくむ弁護士・川人博氏は、『過労自殺 第二版』(岩波新書)で、「SEとは、システムエンジニアの略語のはずだが、私にはスレイブエンジニア(奴隷技術者)の略語のように聞こえてしまう。本来、SEは21世紀を担う技術者であるはずなのに、残念なことに、現代日本では、過重労働の代名詞となり、最も過酷な労働の一つとなっている」と書いている。日本の非人間的な長時間労働がもたらす「過労死」は、国際的にも「karoushi」として通じるものとなっている。

 イギリスで近代工業が発生した当時の綿工業は「児童奴隷制」に支えられていたが、資本主義はその始まりからアメリカの綿花栽培における黒人奴隷制を促すとともに、それを必要としていた。8時間労働制は、労働者が奴隷であることを拒否し「人間として生きる」ためのたたかいを通して勝ちとられたもので、あらゆる奴隷的状態からの解放の願いを体現したものだといえる。新自由主義がそれを過去のものとして葬り去ろうとするものであったことは、今やだれの目にも明らかとなっている。

 植村邦彦・関西大学経済学部教授は『隠された奴隷制』(集英社新書)で、古代ギリシャやローマから近現代に至る奴隷制について歴史的に検証し、当時の哲学者・思想家の見識を考察している。植村教授はそのなかで、ルソーが『社会契約論』(1762年)で、「イギリスの人民は自由だと思っているが、それは大間違いだ。彼らが自由なのは議員を選挙する間だけのことで、議員が選ばれるやいなやイギリス人民は奴隷となり、無に帰してしまうのだ」とのべていたことにもふれている。

 また、ヘーゲルが、「現に奴隷である人間は、自ら奴隷であることを拒否して、自分自身が“自由”の意識に到達していることを自分自身の行動によって示し、自らの“自由”が法的に補償されることを要求して実現しなければならない」「“自由”は自ら勝ち取るものだ」と考えていたことも紹介している。

 植村教授はさらに、それらを批判的に継承したマルクスの『資本論』などを引用し、労働者は「自由」だといわれるが実際には「自己決定権」を持たず、みずからが働く場も使用する道具や機械、生産した商品も、すべて労働者自身の所有物ではないことを明らかにしている。また、そこから生まれる「労働者の労働そのものからも労働の意味が、つまり労働の主体性や達成感が奪われている」ことが過去の奴隷制と同様に人間の「人格性」と「自由」を侵害していると指摘している。そして、今日の新自由主義の「個人の自助努力」「自己責任」などの思想が、そのような奴隷状態を覆い隠す「新しいヴェール」として使われてきたことを強調している。

『賢人と馬鹿と奴隷』

 ところで、中国の作家・魯迅は、辛亥革命後の帝国主義列強に分割・支配された中国社会の苦悩に迫り、その代表作『阿Q正伝』などで「みずからの奴隷の地位を自覚し、奴隷であることを拒否し、同時に奴隷の主人となることも拒否したときに初めて、奴隷から脱却する行動を起こしうる」と主張したことで知られる。

 魯迅はその一つ『賢人と馬鹿と奴隷』(1925年)と題する寓話で、奴隷であることを自覚し、それを拒否できない奴隷精神をいきいきと描いて、戯画化している。それはあらまし次のようなものだ。

 いつも不平を口にする「奴隷」が「賢人」に出会い、いかに使役を強いられているかを縷縷(るる)並べたて、涙ながらに嘆いてみせた。「賢人」はこれに痛ましげに目を赤らめて同情し「いまに、きっとよくなる」と諭した。「奴隷」は気が楽になり、愉快になった。

 「奴隷」はその後また不平をいいたくなり、出会った「馬鹿」に嘆いてみせると、突然大声で怒鳴られた。さらに、「奴隷」が自分の住まいがぼろ小屋で、四方に窓一つ開いていないと口にすると、「馬鹿」は「主人に言って、窓を開けてもらうことができんのか」と問い詰めた末、「奴隷」の家に連れて行かせ「窓を開けてやる」といって家の外から壁をこわしはじめたのだ。

 「奴隷」がこれに驚き、主人に叱られることを怖れて「誰か来てくれ、強盗だ」とわめくと、他の「奴隷」たちが来て「馬鹿」を追い払った。出てきた主人に「奴隷」は勝ち誇ったようにいった。強盗が家を壊そうとしたので、自分が一番初めにどなりつけ、みんなで追い払ったと。これに対して、主人は「よくやった」とほめた。

 「奴隷」はうれしく思い、見舞いにやって来た「賢人」に主人がほめてくれたと喜び伝えた。そして、「(あなたが)いまに、きっとよくなるといってくださったのは、本当に先見の明がおありで」と、おべんちゃらをいった。「賢人」はこれに、「なるほどね」と愉快そうに応えた。

 魯迅はここで、常に不平や不満を口にして人に聞かせようとするが、自分の置かれている状態を不正だと認識せず、常に主人によく見られようとする奴隷根性の滑稽さを諷刺している。だが、それ以上に善人ぶった「賢人」が「奴隷」を抑圧する主人の大きな支柱となっていることを、その偽善的でいかがわしい振る舞いを通して浮き彫りにしている。

 不正に怒りそれを許さず、実直に解決しようとする「馬鹿」を、奴隷同士が「自己責任」「自助努力」で追い払うことができ、主人のおほめを得た。「賢人」はそれに寄与できたことを知り、まんざらでもない思いでほくそ笑むのだ。

 冒頭の赤木氏の訴えに戻れば、当時の中国社会におけるこのような奴隷精神と、それを補強する構図は、形を変えてそのまま現在の日本社会に厳然と存在するといえるだろう。不正に異議を挟み阻止しようとするものが馬鹿扱いされる。奴隷状態に置かれた民衆に同情するそぶりを見せながら、机の下では主人と手を握りあい、みんなが結束して行動に立ち上がることには憎悪して分断を図る偽善的な勢力も養われている。そのような社会の抑圧構造が、ますます鮮明に浮かび上がるのである。

https://www.chosyu-journal.jp/shakai/18132
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/891.html#c6

[リバイバル3] 最近のオーディオ業界の状況 中川隆
138. 2020年7月28日 09:59:13 : qvCpCPFxe6 : SXdLWFhadjI5eHM=[12]
今度は銀座ビル売却の「三陽商会」 従来型のアパレルとオーディオメーカーの共
2020年7月28日掲載


オーディオメーカーと同じ道

 すでに、来年2月までに全店舗の約15%に当たる150店舗を閉鎖すると発表している。

「店舗閉鎖と同時に、大幅な人員削減を行うでしょうね。ただ、これも焼け石に水で、大幅な経営改善にはならないのでは」(同)

 経営失敗の要因はなにか。

「最大の要因は、ブランドマネージメントの失敗です。バーバリーを失った後、英国の老舗ブランドのマッキントッシュを育てることができなかった。他のブランドもテコ入れができなかった。これでは赤字から脱却するのはなかなか難しい」(同)

 さらに追い打ちをかけたのはコロナ禍。アパレル業界は大きく様変わりするという。

「ファストファッションであるユニクロやZARA、H&M、GAPはコロナ後でも生き残れますが、従来型のアパレルメーカーは衰退する一方でしょう。5月のレナウンの倒産が象徴的であったように、アパレルの市場環境が大きく変わってしまったのです。というのは、コロナが過ぎても、人は外に出なくなります。会社に行かず、テレワークです。会議はZOOMで行います。人に会って商談するというのは少なくなるでしょう。そうなると、通勤用のスーツもいらなくなる。ファッション需要は元には戻らないと思います」(同)

 伝統的なアパレルメーカーは、オーディオメーカーと同じ道を辿ると指摘する。

「20年前、オーディオ産業には、赤井電機、山水電気、日本ビクター、パイオニア、マランツ、日本コロムビアなど、高い技術力も持った企業が沢山ありました。

ところが、アップルなどの音楽配信ビジネスに負けて、産業ごとクラッシュしました。

それと同じことが現在、アパレルで起こっています。大江社長がいくら政策を打ち出しても、再建は難しいでしょう。三陽商会だけでなく、レナウンのような従来型アパレルは軒並み衰退するでしょう。三陽商会は、資本参加している三井物産の傘下にならない限り、単独では生き残れないかもしれません」

https://www.dailyshincho.jp/article/2020/07280600/?all=1&page=3
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/845.html#c138

[近代史3] 日本のオーディオメーカー 中川隆
11. 中川隆[-12006] koaQ7Jey 2020年7月28日 10:01:21 : qvCpCPFxe6 : SXdLWFhadjI5eHM=[13]
今度は銀座ビル売却の「三陽商会」 従来型のアパレルとオーディオメーカーの共
2020年7月28日掲載


オーディオメーカーと同じ道

 すでに、来年2月までに全店舗の約15%に当たる150店舗を閉鎖すると発表している。

「店舗閉鎖と同時に、大幅な人員削減を行うでしょうね。ただ、これも焼け石に水で、大幅な経営改善にはならないのでは」(同)

 経営失敗の要因はなにか。

「最大の要因は、ブランドマネージメントの失敗です。バーバリーを失った後、英国の老舗ブランドのマッキントッシュを育てることができなかった。他のブランドもテコ入れができなかった。これでは赤字から脱却するのはなかなか難しい」(同)

 さらに追い打ちをかけたのはコロナ禍。アパレル業界は大きく様変わりするという。

「ファストファッションであるユニクロやZARA、H&M、GAPはコロナ後でも生き残れますが、従来型のアパレルメーカーは衰退する一方でしょう。5月のレナウンの倒産が象徴的であったように、アパレルの市場環境が大きく変わってしまったのです。というのは、コロナが過ぎても、人は外に出なくなります。会社に行かず、テレワークです。会議はZOOMで行います。人に会って商談するというのは少なくなるでしょう。そうなると、通勤用のスーツもいらなくなる。ファッション需要は元には戻らないと思います」(同)

 伝統的なアパレルメーカーは、オーディオメーカーと同じ道を辿ると指摘する。

「20年前、オーディオ産業には、赤井電機、山水電気、日本ビクター、パイオニア、マランツ、日本コロムビアなど、高い技術力も持った企業が沢山ありました。

ところが、アップルなどの音楽配信ビジネスに負けて、産業ごとクラッシュしました。

それと同じことが現在、アパレルで起こっています。大江社長がいくら政策を打ち出しても、再建は難しいでしょう。三陽商会だけでなく、レナウンのような従来型アパレルは軒並み衰退するでしょう。三陽商会は、資本参加している三井物産の傘下にならない限り、単独では生き残れないかもしれません」

https://www.dailyshincho.jp/article/2020/07280600/?all=1&page=3
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/466.html#c11

[リバイバル3] パイオニア Exclusive M5 中川隆
10. 2020年7月28日 10:36:40 : qvCpCPFxe6 : SXdLWFhadjI5eHM=[14]
EXCLUSIVE M-5
MONAURAL POWER AMPLIFIER ¥430,000
http://www.niji.or.jp/home/k-nisi/m-5.htm

パイオニアが1982年にエクスクルーシブブランドで発売した高級モノラルパワーアンプ。

1台43万円ですからステレオ再生には86万円が必要な超高級機でした。

それまでの同社の最高級パワーアンプM−4シリーズが純A級動作による品位の高い音を特徴としていたのに対し,300WのハイパワーとA級動作の高音質を両立させようとした意欲作だったことが印象的でした。                                     
M−5の最大の特徴は,出力トランジスターのコレクター電圧をコントロールすることでスイッチングを行わずに動作させる,高効率A級動作のノンスイッチングアンプであることと,「Z1シリーズ」で初めて採用された「スーパーリニアサーキット」によるノンNFBループ構成であることでした。                        
M−5は,ABクラス動作するノンスイッチングパワーアンプの出力に,純Aクラス動作のパワーアンプをシリーズに接続したもので,AクラスアンプのスムーズさとABクラスアンプの電源効率の良さを併せ持つアンプとして完成されていました。その結果,大出力アンプながら,冷却ファンを持たずに静粛な動作が可能になっていました。

これら2つのアンプの回路動作はかなり複雑で,動作の確実さや安定度を厳しく要求するということでしたが,「スーパーリニアサーキット」によりNFBループを持たないことが,アンプの動作の安定性を高め,これらの複雑な回路動作を可能にしたともいえるようです。この「スーパーリニアサーキット」は,トランジスター
の非直線性を逆モードの非直線性を持つトランジスターで打ち消そうとするもので,半導体素子の非直線性が見事に対称性を持つことをうまく利用した方式でした。「Z1シリーズ」では,各増幅回路ごとに歪み補正を行っていたのに対し,M−5では,出力段で発生する歪みの逆モードの歪みを電圧増幅段の「スーパーリニ
アサーキット」部で発生させ,トータルで歪みを打ち消すという,よりシンプルで確実な方法に発展していました。                                                             

パーツやコンストラクションも高級機らしく贅沢なものでした。電源トランスは,大容量のトロイダルトランスを樹脂ケースに封入し,炭化珪素を充填したものでしたが,これをゴムを介してシャーシに取り付けフローティングさせていました。これらにより,トランスそのものの低リーケージフラックスを樹脂ケースで防止し,炭化珪素の粉末でフラックスを吸収させるという効果が得られ,トランスそのものの振動の影響も抑え込む徹底した対策となっていました。                                                        

放熱器は「サイレントラジエーター」と称して,振動による音への悪影響を抑えていました。そのために,フィンの高さをランダムにした放熱器とし,さらに,フィンを厚くすることで強度を増し,無共振に近い構造としていました。写真に見える放熱器のうち電源部に近い大きい方は何と電源部用の放熱器で,その右に見える小さいフィンがパワートランジスタ−用の放熱器でした。巨大な電源部が発する熱量は相当なものであったようです。                                                            

主要部分の配線にはハンダを用いず全て圧着で行い,回路基板には純度99.99%の無酸素銅を何と厚さ280μで用いたガラスエポキシ基板を用いて伝送ロスを低く抑えていました。パーツの面でも,フィルムコンデンサーには,純オーディオ用に専用のフィルムコンデンサーを開発して搭載し,電源コードには,無
酸素銅を線材に使用した極太の4芯電源コードを採用していました。スピーカーターミナルは,極太ケーブルも接続できる大型のターミナルとし,金メッキ加工の接触面を持っていました。プロテクションヒューズも音質対策のため,口金に純銅を用い,導体抵抗を1/3に低減した特別製のオーディオ用ヒューズとしていました。                                                         

このM−5が発売されたころ,知り合いの販売店で試聴したことを思い出します。いっしょに比較試聴したアキュフェーズのかっちりした音とはまた違った,フワーッと広がりのある開放的な音がすごく印象に残っています。このアンプも今でもお使いの方がいるのではないでしょうか。その音が今でも心に残っている1台です。                                                         


以下に,当時のカタログの一部をご紹介しましょう。


陶酔の2文字が蓋をあけた。

◎広大なダイナミックレンジを再現する,
  300Wの大出力。
◎音の素顔を生み出すスーパーリニア
  サーキット搭載,無帰還アンプ。
◎鮮やかな表現力をみせるA級動作。
◎厳選され磨きあげられた  部品・コンストラクションの数々。

  ●大容量トロイダルトランス
  ●サイレントラジエーター 
  ●オーディオ用フィルムコンデンサー
  ●オーディオ用4芯電源コード
  ●大型スピーカーターミナル
  ●ガラスエポキシ基板
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/1064.html#c10

[リバイバル3] パイオニア Exclusive M5 中川隆
11. 中川隆[-12005] koaQ7Jey 2020年7月28日 10:40:01 : qvCpCPFxe6 : SXdLWFhadjI5eHM=[15]
EXCLUSIVE  M5  PIONEER モノラルパワーアンプ点検修理
2017.01.01
http://blog.shiga-audio.com/?eid=445

パイオニア製国内最高級パワーアンプ M5
EXCLUSIVE M5 1982発売

A級動作NFBをかけずに特性を得る、
300W(8Ω)A級とは信じられない大出力。

故障内容はお客様から出力系の故障内容指示、

長時間エージングTEST、計測機による点検

しましたが今回は正常動作して降ります。

さすがにPIONEER/EXCLUSIVEです、

全体に安定した基本動作最高機種です。

修理サービス性も良く出来ています。

綺麗なレイアウト。

A級動作の放熱性も良く考えてます。

今回は修理で無く点検電気調整でした年数が経っても

調整ズレが少ない機種です。

http://blog.shiga-audio.com/?eid=445
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/1064.html#c11

[リバイバル3] パイオニア Exclusive M5 中川隆
12. 中川隆[-12004] koaQ7Jey 2020年7月28日 10:41:58 : qvCpCPFxe6 : SXdLWFhadjI5eHM=[16]
パイオニア Exclusive M5
Posted by audio sharing on 1987年9月15日

井上卓也
ステレオサウンド 84号(1987年9月発行)
特集・「50万円以上100万円未満の価格帯のパワーアンプ15機種のパーソナルテスト」より

雰囲気のよい音と、スムーズに伸びたナチュラルなレスポンスをもつアンプだ。

今回の試聴では、従来の穏やかで安定感はあるが、軽さ、反応の早さが不足気味な点が明瞭に改善され、軽い濃やかな表現が聴き取れるようになった。

音の粒子は適度に細く滑らかで、サラッとした、素直で気持ちのよい音を聴かせる。

プログラムソースとの対応は自然で、ややリアリティを欠くが、伸びがあり、キレイな音だ。ウォームアップは穏やかで差は少ない。

音質:87
魅力度:93

http://audiosharing.com/review/?p=4821
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/1064.html#c12

[リバイバル3] パイオニア Exclusive M5 中川隆
13. 2020年7月28日 10:43:47 : qvCpCPFxe6 : SXdLWFhadjI5eHM=[17]
2019/08/27
EXCLUSIVE、修理受付終了へ

パイオニアのかつてのハイエンドオーディオブランド「EXCLUSIVE」シリーズのメーカーでの修理受付が今年の9月末で終了するそうで。

同ブランドにはスピーカーもあったわけですが、現時点での修理対象は下のような機種のようです。
もちろん、スピーカーや掲載外のものも可能な限りは受け付けてくれるとは思いますが。

EXCLUSIVE M10
EXCLUSIVE M3
EXCLUSIVE M4
EXCLUSIVE M4A
EXCLUSIVE M5
EXCLUSIVE M5A
EXCLUSIVE M7
EXCLUSIVE M8
EXCLUSIVE P10
EXCLUSIVE P3
EXCLUSIVE P3A
EXCLUSIVE V7
EXCLUSIVE C10
EXCLUSIVE C3
EXCLUSIVE C3A
EXCLUSIVE C5
EXCLUSIVE C7
EXCLUSIVE C7A
EXCLUSIVE F3

いちばん古いのはM3の1974年ですから相当な力の入れ具合だったということになります。
参考までにAccuphaseの初号機であるC-200やP-300は1973年と1年前の発売ですが、部品払拭もあって1984年以前のものは既にどれも修理不可な部分がある状態です。
それはエクスクルーシブもある程度同様だとは思いますけどね。

しかし今回は徐々に打ち切る形ではなく、一気に上記も含めた全製品の修理受付が終了するという形です。
パイオニア本体が立ち行かないような状態ですから仕方ない側面もありそうですが、せめてサービスマニュアルや残っている部品類はどこかで引き継いでもらえると良いのですが…。

そういう私はエクスクルーシブを所有したことがないわけで偉そうなことは言えませんけども、特に1980年代前後の製品は店舗で良く試聴させてもらった記憶があります。
印象深いのはモノラルパワーアンプのM5、それにレコードプレーヤーのP3辺りでしょうか。
スピーカーも2401twinは当時オーディオをやってた人は一度は憧れた記憶があるでしょうし、model2301も店頭でずいぶん聴かせてもらいました。

父親は少し前に聴きに行ったそうですが、天童市の天童レコードサロンには東北パイオニアから寄贈された機材やレコードがあるんだそうです。
そちらの運営もかなり厳しいようで、元々は天童オルゴール博物館だったものの、運営を委託されていらっしゃる方も退任されたりしているみたいですね。
そもそも父親が聴いた時も機材は立派なものの、ケーブル類には頓着しない父親でも「さすがにこれはないだろう」というくらい、お粗末なものだったらしいです。

かつて三菱やナカミチ、サンスイなどの工場など拠点が多くあった福島県もほとんどが消え去って、今だとD&Mがなんとか残っているというところでしょうか。
今回の修理に関しても、もし可能であるならば元々ゆかりのある天童市あたりに拠点が作れたら良いのでしょうけどね。
TADも経営状態はかなり厳しいようですし、オーディオ業界の道は険しそうですけれども、それは産業やビジネスとして捉えた場合の話である側面も大きいと思いますし、もっと技術者や職人さんの視点で伝承されていってくれれば良いなと願うばかりです。

https://www.sara-mac.com/audio/exclusive-repair-end.html
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/1064.html#c13

[近代史5] ALS患者を殺害した元厚労省医系技官らの優生思想 中川隆
2. 2020年7月28日 11:02:37 : qvCpCPFxe6 : SXdLWFhadjI5eHM=[18]
ALS嘱託殺人で医師2人逮捕、「安楽死」の議論や法整備はなぜ進まないのか
戸田一法 2020/07/28
https://www.msn.com/ja-jp/news/national/als%e5%98%b1%e8%a8%97%e6%ae%ba%e4%ba%ba%e3%81%a7%e5%8c%bb%e5%b8%ab2%e4%ba%ba%e9%80%ae%e6%8d%95-%e5%ae%89%e6%a5%bd%e6%ad%bb-%e3%81%ae%e8%ad%b0%e8%ab%96%e3%82%84%e6%b3%95%e6%95%b4%e5%82%99%e3%81%af%e3%81%aa%e3%81%9c%e9%80%b2%e3%81%be%e3%81%aa%e3%81%84%e3%81%ae%e3%81%8b/ar-BB17fKt4?ocid=ientp


年配の読者なら、故・手塚治虫氏の代表的作品「ブラック・ジャック」に登場するドクター・キリコを思い浮かべた方も多いのではないだろうか。京都府警捜査1課は23日、難病に指定されている筋萎縮性側索硬化症(ALS)の女性患者に薬物を投与して死亡させたとして、医師2人を嘱託殺人の疑いで逮捕した。この事件は、医師が依頼されて報酬を受け取り、苦痛を伴わずに患者を死に至らしめる「安楽死」だったとされる。過去にも終末期医療などを巡る同様の事件が明るみになり、そのたびに「治療か尊厳死か」が取り沙汰されるが、ほとんど議論されることはなく、法整備も進まないのが現状だ。(事件ジャーナリスト 戸田一法)

安楽死の報酬は130万円
 逮捕・送検されたのは、ともに医師でクリニックを経営する仙台市泉区の大久保愉一容疑者(42)と、東京都港区の山本直樹容疑者(43)。

 逮捕容疑は共謀して昨年11月30日午後5時半ごろ、ALS患者の林優里さん(当時51)に依頼され、京都市中京区にある林さんの自宅マンションで致死量の薬物を投与して殺害した疑い。

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 全国紙社会部デスクによると、林さんは2011年、ALSを発症。18年4月にツイッターアカウントを開設し、同年12月ごろに大久保容疑者とやりとりが始まった。

 19年1月に安楽死を希望する林さんのツイートに、大久保容疑者が「訴追されないならお手伝いしたい」と返信していた。

 同年11月30日、両容疑者が別々の新幹線で京都市に到着し、市内のホテルで合流。午後5時20分ごろ、林さんのマンションを訪れてヘルパーと対面し、知人を名乗って訪問記録に偽名を記載したという。

 両容疑者がマンションに滞在したのは約10分。別室にいたヘルパーが部屋に戻ると林さんは意識不明の状態で、午後8時19分、搬送先の病院で死亡が宣告された。

 林さんの遺体からは司法解剖の結果、鎮静作用がある「バルビツール酸系」の薬物が検出された。この薬物は脳の興奮を抑える作用があり、睡眠薬や抗てんかん薬、麻酔薬などに使用される。

 即効性が高く、大量に投与すれば呼吸を抑制し死に至る。欧米では合法的な安楽死や死刑執行に使われている。

 林さんはチューブを通して胃に直接栄養を送る「胃ろう」で生命を維持。遺体に注射痕などはなかったことから、胃ろうから致死量の薬物を投与されたとみられる。

 両容疑者は当日、そのまま京都市を離れた。安楽死の報酬は130万円。林さんから山本容疑者の口座に振り込まれていた。

被害者と容疑者の接点
 ALSは全身の筋肉が萎縮し徐々に衰える神経変性疾患の難病で、有効な治療法は確立されていない。日本では1974年に特定疾患に認定された。

 れいわ新選組の舩後靖彦参院議員、元衆院議員で医療法人徳洲会を設立した徳田虎雄氏もALSで、国内の患者数は約1万人といわれる。

 林さんは東京で建築関係の仕事をしていた11年にALSと告知され、京都市の実家に戻った。その後、マンションを借りて一人で暮らしていたが、発声できなくなり、食事も困難に。

 障害福祉サービスの「重度訪問介護」を利用し、京都市から派遣されるヘルパーが24時間態勢で胃ろうでの栄養摂取や排せつなどのケアをしてきた。

 一方で、事件当時も瞳の動きで操作できるパソコンでSNSに投稿するなど、コミュニケーションは可能だった。

 そこでは「本人の意識がはっきりしていて意思を明確に示せるなら、安楽死を認めるべきだ」「日々の苦痛を考えると窒息死を待つだけなんてナンセンスです」などと綴っていた。

 一方の大久保容疑者は医系技官として厚生労働省に7年半勤務。現在は宮城県名取市で心療内科や呼吸器内科などのクリニックを経営していた。

 大久保容疑者のものとみられる「高齢者を『枯らす』技術」というタイトルのブログなどには、安楽死に関わる投稿が数多くあった。

 ALS患者の主治医を経験したため「彼らが『生き地獄』というのは少しわかる」とし、こうも投稿していた。

「神経難病などで『日々生きていることすら苦痛だ』という方には、一服盛るなり、注射一発してあげて、楽になってもらったらいい」

 そして犯行を示唆するかのような、こんな投稿もあった。「バレると医師免許がなくなる。リスクを背負うのにボランティアではやってられない」

 大久保容疑者とみられる医師と林さんの公開されている投稿には訪問日時などに関する記載はなく、第三者の目に触れない「ダイレクトメッセージ」を使ったとみられる。

 一方の山本容疑者は、大久保容疑者と大学時代からの友人で、東京都品川区に男性の機能不全(ED)治療の専門クリニックを開設。ツイッターなどには特に安楽死に関わる投稿をしていた形跡はない。

安楽死が許容される4要件
 今回、両容疑者の容疑となった嘱託殺人罪とは、被害者の依頼で当人を死に至らしめた場合に適用される。自殺教唆や自殺ほう助、承諾殺人罪と同様に刑法202条で規定している。

 被害者の意思に反して殺害する通常の殺人罪は最高刑が死刑なのに対し、6月以上7年以下の懲役または禁錮と量刑は軽い。

 国内では安楽死を巡り、過去に殺人罪で医師が有罪となったケースがある一方、延命治療を中止した例などでは刑事事件として罪に問われなかったこともある。

 これまで医師が送検されたのは(1)91年の東海大病院、(2)96年の国保京北病院、(3)02年の川崎協同病院、(4)03年の関西電力病院、(5)04年の羽幌病院、(6)06年の射水市民病院、(7)07年の和歌山県立医大病院――がある。

 うち、2件が起訴され有罪に、5件は嫌疑不十分で不起訴処分になっている。

 東海大病院事件では、末期がん患者に塩化カリウムを注射して死亡させたとして、医師が殺人罪で起訴され、横浜地裁は懲役2年、執行猶予2年を言い渡した。

 判決は、安楽死が許容される要件として、(1)患者に耐え難い肉体的苦痛がある、(2)死が不可避の末期状態、(3)苦痛緩和の方法を尽くし代替手段がない、(4)患者本人の意思表示がある――の4要件を示した。

 東海大病院の医師が有罪となったのは、この4要件を満たしていないと認定されたためだが、他の事件でこの4要件について医師の刑事責任が判断された例はない。

 川崎協同病院事件では、こん睡状態だった患者の気管内チューブを抜き、筋弛緩(しかん)剤を投与した医師が殺人罪に問われ、懲役1年6月、執行猶予3年が確定した。

法を逸脱、言語道断の犯行
 日本では安楽死を法的に認めていないが、厚労省の終末期医療の指針では「痛みや不快な症状を緩和し、精神的・社会的な援助も含めた総合的な医療・ケアを行うこと」などを条件に、医療行為の中止を認めている。

 一方、海外ではスイス、オランダ、ベルギー、ルクセンブルク、カナダ、韓国のほか、米国と豪州の一部州で法的に認められている。

 昨年10月、車いす陸上の選手で、パラリンピック2大会でメダルを獲得したベルギーのマリーケ・フェルフールトさん(当時40)が医師の投薬を受けて亡くなったのは記憶に新しい。

 今回の事件を受けてインターネットでは「患者に選択肢を認めるべき」「生きる権利があるなら死ぬ権利があってしかるべき」「自分がその立場だったら認めてほしい」などと賛同する投稿も散見される。

 では、安楽死についてなぜ日本では議論が進まないのか。閣僚経験もある元衆議院議員の元政策秘書に聞いてみた。

「まずは医師会で議論するのが先だろう」と前置きしつつ「頑張るのが好きな日本人の感覚に合わないからじゃないか。一つ間違えば高齢者や難病患者を死に追いやるような圧力になりかねないからイメージが悪いし、票にならないからだと思う」

 前述の舩後参院議員のように前向きな姿勢が評価され、生きることに後ろ向きだと周囲に冷たい目で見られる。

 そして、安楽死について議論しようと声をあげても、当然に批判される懸念はあるし、その取り組みは議員としてプラスにはならない――というのだ。

 いわれてみれば「なるほど」と思わないでもない。

 冒頭、ドクター・キリコについて言及した。漫画ブラック・ジャックで人気があり「Dr.キリコ 白い死神」としてスピンオフ作品も発表されている。

 キリコはかつて戦場の最前線で軍医として従事し、瀕死の重症を負った兵士を苦痛から解放して感謝された経験から、安楽死専門の医師になったという設定だ。

 また高額な報酬で安楽死を請け負うが、その条件として、(1)回復の見込みがない、(2)生きているのが苦痛、(3)本人が死を望んでいる――の3つを設定。一方で高度な技術を持ち「治せる患者は治す」と明言している。

 漫画が73年〜78年の連載だったにもかかわらず、キリコは東海大病院事件の判決で示された4要件を先取りしたような信念を持っていた。

 しかし、これは漫画の話だ。

 大久保容疑者のブログなどを見ると、「安楽死をなぜ認めるべきか」という理由についての主張もなければ、崇高な理念も感じられない。

 主治医でもないのに法を逸脱し、報酬を受領して見ず知らずの他人を安楽死させただけというなら、言語道断なのは言うまでもない。
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/244.html#c2

[リバイバル3] パイオニア Exclusive M5 中川隆
14. 2020年7月28日 12:48:49 : qvCpCPFxe6 : SXdLWFhadjI5eHM=[19]
Pioneer EXCLUSIVE C7,M7を聞いてみました。
2013/07/28
https://ggkun318.blog.fc2.com/blog-entry-164.html

今日は縁あってPioneer EXCLUSIVE C7・M7の自宅試聴を許されましたのでレポしたいと思います。

Pioneer EXCLUSIVE C7
http://audio-heritage.jp/PIONEER-EXCLUSIVE/amp/c7.html

Pioneer EXCLUSIVE M7
http://audio-heritage.jp/PIONEER-EXCLUSIVE/amp/m7.html

オーデオの足跡より

イメージ 1
イメージ 2

部屋の中はこんな感じになりました。
う〜ん、ゴージャス(爆)

イメージ 4

バブル絶頂期に発売された機器ですので金ピカで豪華感満点ですね。
見ようによっては仏壇のように見えないことも・・・^^;
ググってみましたがとにかく情報が少ない。
ハイハイ堂でも過去データベースにはM7は1件しかない!
「こりゃ〜かなりレア物か?」と思ったら俄然興味が湧いてきました(爆)

個人的にはパワーアンプのM7に興味がありますが問題もあって「低域に使っているAccuphase P-1000とレベル調整が必要かも?」という事もありますがとにかく使ってみる事にします。

まずはこんな組み合わせで使ってみます。(括弧内は出力方法)
CDトランスポート:Esoteric P2s (AES/EBU)
DDコンバータ:Esoteric DD-10 (ST)
DAコンバータ:Wadia 2000SH (RCA)
プリアンプ:Accuphase C-280V (RCA)
パワーアンプ(ウーハー):Accuphase P-1000×2
パワーアンプ(ドライバー):Pioneer EXCLUSIVE M7

プリにC-280VJを使ったのは聞き慣れているため音の比較がしやすいように、ケーブルは使用中の物をそのまま使いました。
幸いAccuphase P-1000とレベル調整も必要ない感じなんでそのまま使います。

でははじまりはじまり〜
音の広がりも申し分ないですし特に低域はボリュームが出ます。
ウーハーは変わりないのですがこの違いは圧倒的です。
石川さゆりの津軽海峡・冬景色なんか聞くと完璧で「これや〜♪」と逝ってしまいました(笑)
しかし改めて聞き込んでいくうちに「ほんとにこれでエエんやろか?」と思った事も事実です。
こんなハイエンドなシステムでなにが言いたいのかと言うと「もうすこし高域の伸びが欲しい!」
出てくる音に不満は無いですが多分私、この音だとすぐに飽きる気がします。
そう、高域はもっとキンキンして欲しいんです。
先に書きましたが石川さゆりの津軽海峡・冬景色なんかほんと完璧です。
録音の古いものは特に相性が良いように思います。
しかし今風の録音の物、例えばMISIAのSuper Bestなんかだと何か足りない感じに聞こえます。
スーパーツイータとか足せば補えるかもしれませんがやってみなけりゃ解りませんし手元にはありません(泣)
藤田恵美の「こころの食卓」から「アザミ嬢のララバイ」では余韻はそれほどでもないですが何か「盛り過ぎ」のような感じがします。
「盛り過ぎ」という理由を上手く説明できないのですが「もう少しすっきりしたい!」そんな感じ。
「音のキレが欲しい!」のかもしれません。
アンプをB2301Lにすると「これだよな〜」って感じなんでどうも私にはゴージャス過ぎるようです(TT)

またRCAでの接続(5m)としてますがハム音が出ますので小音量では聞けません。
こういうセッティングで聞いてる私が悪いのですけどね^^;
もしかしたらこれが原因で「盛り過ぎ」の印象があるのかもしれませんね〜XLRにしてみましょう。
・・・とここでトラブル、 「EXCLUSIVEのホットは何番?」聞いたところ3番でAccuphaseと同じだそうです。

試聴開始
う〜む、津軽海峡・冬景色を聞いてますがスッキリ、キレも出たようですがゴージャス感もなくなったか?^^;
ケーブルのせいかもしれませんが他にはありません(爆笑)
MISIAのSuper Bestもこれなら満足かな?低域は少し膨らみが残るような感じがしますが誤差範囲か?
藤田恵美の「こころの食卓」から「アザミ嬢のララバイ」では「盛り過ぎ」感も消えすっきりしました。

となると「RCAケーブル短くしたらゴージャスになってキレも出てバッチリ?」なんて妄想も出て来ますが・・・聞こえなかった事にしましょう^^;

次は単体で聞いてみたいと思います。

単体試聴の組み合わせはこうなってます。
CDトランスポート:Esoteric P2s (AES/EBU)
DDコンバータ:Esoteric DD-10 (ST)
DAコンバータ:Wadia 2000SH (RCA)
プリアンプ:Accuphase C-280V (XLR)
パワーアンプ:Pioneer EXCLUSIVE M7

接続はXLRにしてます。

一聴、「これ1台で十分でしょう!!」です。
先に試したXLR接続に近いかな。
このレベルならわざわざバイアンプにする必要はない程の音は出てるのではないでしょうか?
「アザミ嬢のララバイ」で感じる耳あたりの良い音の広がりがこのアンプの個性ではないかと思います。
RAC接続にすると「盛り過ぎ」感がありますのでこれはもしかしたらケーブルのせいかもしれません。
しかし、これ出力100Wですよ!!
さすがA級のハイエンドアンプは違いますね。
数値だけで音は語れない世界のようです。


C7
このプリアンプ、一応XLRも備えてますが入力の殆どはRCAですのでM7との接続はRCAで行いました。
入力はこんな感じです。
イメージ 3

当たり前といえばそうですがC280Vで感じた「盛り過ぎ」感はなくなって素直な感じですね。
私の駄耳ではもう評価の限界を越えた域の音なのでなんと言っていいやら・・・^^;
M7特有のフワッとした音の広がりはC7でも継承されてこれはパイオニアの音なんでしょう。
やっぱりM7使うならC7は必須でしょうかね。
ちょいと値は張りますがは違うプリをあてがって悩むより「間違いない!」と思います。

総評
いや〜、ハイエンドモノパワーアンプの性能たるや恐るべしですね。
JBL S9500のウーハーをモノともせず鳴らし切るM7のドライブ力、恐れ入りました。
それともうひとつ、A級アンプは初めて使いましたが触れなくなるほどのその発熱たるや凄いものですね。
夏場に使うには確かにシンドイかもしれません(笑)

https://ggkun318.blog.fc2.com/blog-entry-164.html
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/1064.html#c14

[リバイバル3] パイオニア Exclusive M5 中川隆
15. 2020年7月28日 12:52:32 : qvCpCPFxe6 : SXdLWFhadjI5eHM=[20]

パイオニア Exclusive C7 + Exclusive M7(JBL S9500との組合せ)
Posted by audio sharing on 1993年3月30日
井上卓也

ステレオサウンド別冊「JBLのすべて」(1993年3月発行)
「ハイエンドアンプでProject K2 S9500を堪能する」より
http://audiosharing.com/review/?p=5133

 このアンプは、入出力信号系は不平衡型がメインで、平衡型にはすべてトランスで変換する設計であるため、結線はすべて不平衡で行なう。各アンプの設置場所は標準位置である。

 信号を加えた最初の音は、小さくまとまった、ひっそりした音で、それなりにまとまった音を聴かせる。

 数分間ほど経過すると、中低域の量感が加わり、全体に柔らかく、おとなしい音となり、中高域の見通しがよくなる。

 時間的にはゆっくりしたテンポでウォームアップは進み、聴感上で不足した部分が徐々に埋められていくように内容が濃く、充実していく変り方で、従来とは少し異なったウォームアップの傾向であり、最近のトップランクのアンプにみられるタイプだ。

 ウォームアップは素直なタイプで、ゆるやかではあるが一定の方向に進み、音の細部が少し見通せる音になるのは、おおよそ1時間は必要だ。その後は音場感的な情報量が増し、奥行き方向のパースペクティヴがナチュラルに感じられるようになると、ほぼ2時間は過ぎていることになる。

 S9500は、音場感的な再生能力は抜群で、とくに奥行き方向の拡がりの見事さは、これならではの魅力であるが、逆に言えば、アンプの音場感的な再生能力をチェックするためには、最適なスピーカーシステムであろう。

 低域は柔らかく、音の芯の甘さは残るが、アンプとスピーカー間はほどよくコントロールされているようで、かなりしなやかな低域の表情を聴かせる。

 中域以上も素直な音をもつため、このアンプ専用に部屋とスピーカーのセッティングを行なえば、スピーカー後の壁を超えてタップリと拡がるプレゼンスの良さと、しなやかで力感にほどよく裏付けされたナチュラルな音を手にすることができよう。

 TV電波などの外乱には、パワーアンプにやや弱い面があるようで、高域の伸び切った感じや、上下方向の音場感で高さを聴きたいむきには、少し不満を残すが、この試聴室の条件の厳しさでのことであり、一般的には問題ではなかろう。

 安定型で茫洋と鳴りやすいスピーカーを、柔らかく、豊かな音ながらほどよくシェイプアップし、いかにも2ウェイ型ならではの爽やかさ、鮮度感の高さを持つ音として聴かせるが、内面的にはストレートに押し出す強靭なエネルギーをもっているようで、時折グイッと押し切るようなダイレクトな表現が感じられることがある。平衡入出力では、ややナローレンジの管球アンプ的な音に変り、油絵的な陰影の深さは別な味だ。

http://audiosharing.com/review/?p=5133
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/1064.html#c15

[リバイバル3] パイオニア Exclusive M5 中川隆
16. 2020年7月28日 13:04:05 : qvCpCPFxe6 : SXdLWFhadjI5eHM=[21]
Exclusive M7 ¥1,000,000(1台、1992年発売)
https://audio-heritage.jp/PIONEER-EXCLUSIVE/amp/m7.html


最新の技術の粋を投入した設計に加え、試聴の繰り返しやクラフトマンシップのこだわりによって、より豊かな音楽性を再現できるよう性能を磨き上げたモノラルパワーアンプ。

クロスオーバー歪やスイッチング歪が原理的に無いA級動作を採用しており、さらに低負荷時のドライブ能力を向上させ、歪の発生を抑えるため、電圧と電流の増幅回路を明確に分離した回路構成を採用しています。
電圧増幅段はアルミニウム基板を用いたハイブリッドICを採用し、高精度な電圧増幅をNFBを用いて行っています。また、電力増幅段はパワーリニアリティを確保するため5段ダーリントン、ドライブトランジスタは2パラレル、パワートランジスタを6パラレルプッシュプル構成にし、無帰還アンプでありながら、歪の発生を抑えた電流増幅を可能にしています。
また、電圧増幅段と電力増幅段はレイアウト面でも分離し、相互干渉を排除しています。

スピーカーのコーン紙に外部からの圧力がかかることによって発生する逆起電力や、スピーカーケーブルに誘導される電波や蛍光灯など高周波ノイズによる音質への悪影響を防ぐため、
電圧増幅段と電力増幅段を完全に分離し、出力から入力へのフィードバックループを持たない回路構成を採用しています。

プラスとマイナスの2つの電源を入力信号で変調、合成することで出力信号を得ている点に着目し、プラス側、マイナス側それぞれの電源と増幅段の温度、磁気などのシャーシ内環境や機械強度を均一にするシンメトリカルコンストラクションを採用しています。
これにより、回路から発生する歪だけでなく、シャーシ内部の温度分布や磁気の影響、シャーシの機械強度の問題に起因する歪を低減しています。

入力端子にはRCAピンジャックの入力端子に加え、キャノンタイプの入力ジャックによる平衡型入力端子を搭載しています。

電源部には低いリンケージフラックスと安定したレギュレーションが得られる大容量トロイダルトランスを採用しています。極太巻線を採用することにより、レギュレーションの向上をはじめ温度上昇も抑えるなど、温度バランスの安定化にも貢献しています。
また、2個のトランスはプラス電源供給とマイナス電源供給それぞれを専用とし、電源インピーダンスの低減も得ています。さらにダブルブリッジ整流方式の採用とあいまって、スピーカーのより正確なドライブを実現しています。

出力段からリレーを排除した保護回路を採用しており、保護回路搭載による音質への影響を抑え、信号経路の接点を極力少なくしています。

外部からの振動や内部の熱によるシャーシの変形が音質へ影響を与えるのを防ぐため、変形しにくい強度の高い構造を採用しています。また、肉厚のアルミニウム素材を贅沢に使用することにより強度の確保と歪の原因となる磁気の影響をカットしています。
また、振動を抑えるために、電源トランスにフローティングマウントを採用するなど、防振・制振対策を徹底しています。

シンメトリカルコンストラクションの設計思想を確実に実現するため、放熱効率の高い大型ヒートシンクを適切なポジションにレイアウトし、プラス側とマイナス側の温度環境の均一化を図っています。

回路間の干渉による音質への影響を排除するため、各回路セクションをシールドで分割し、相互干渉を排除しています。

プラスとマイナスそれぞれの専用トランスに安定した電源を供給するため、導体に電導率の高い6芯の無酸素銅オーディオ用極太コードを採用しています。
絶縁も2重にしており、吟味した被覆素材の採用や、プラグに極性を表示するなど、音質を重視した設計が施されてます。

スピーカーターミナルには、極太のスピーカーケーブルが用意に接続できる万力圧着タイプの大型スピーカーターミナルを採用しています。さらに、接続部に金メッキを施しています。

トランスやトランジスタ、ICなどのパーツにはじまり、シャーシの素材などあらゆる部品を徹底的に厳選し吟味して採用しています。
また、ハンドメイドで入念に仕上げた製品の1台1台を熟練したテスターが試聴し、計器にあらわれない音質までも厳密にチェックし、チェックにパスしたものだけを出荷しています。


機種の定格

型式 A級モノラルパワーアンプ
定格出力 480W(2Ω)
240W(4Ω)
120W(8Ω)
入力感度/インピーダンス Input1(Coaxial):1,0V/10kΩ
Input2(Balance):1.0V/2.2kΩ(3番hot)
出力端子 Speaker:2Ω〜8Ω
周波数特性 5Hz〜100kHz +0 -1dB
ダンピングファクター 100(8Ω)
SN比 120dB(Aネットワーク、ショートサーキット)
電源電圧 AC100V、50Hz/60Hz
消費電力 440W(電気用品取締法)
外形寸法 幅460x高さ220x奥行441mm
重量 47kg

https://audio-heritage.jp/PIONEER-EXCLUSIVE/amp/m7.html
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/1064.html#c16

[リバイバル3] パイオニア Exclusive M5 中川隆
17. 2020年7月28日 13:06:09 : qvCpCPFxe6 : SXdLWFhadjI5eHM=[22]
2011年05月21日 EXCLUSIVE M7
http://soundjulia.seesaa.net/article/202760565.html


何だか拍車がかかり
またも最高峰!

エクスクルーシヴ
A級動作のモノラルアンプ最高級品 M7!

IMG_3109.JPG

木箱に入った、M4、M5は見慣れていますが、
10年後に出たM7になると、
外観は現代的なデザインですね!

当時の定価:1台¥1.000.000-
モノアンプですから2台で¥2.000.000-
対になるプリC7が¥1.200.000-
プリ+パワーで¥3.200.000- 

価格も凄いけど、使用されている部品等
最高級のカスタムパーツでくみ上げられて豪華な仕様です。

早速繋いで鳴らしてみる...。

IMG_3107.JPG

ジェフ、JBL、アキュ、EXCLUSIVE M7、全部最高峰!
何だか凄い絵です...。


電源ON! 

A級なので、
徐々に熱くなってきます。

音の密度が高く、適度な力強さと太さ、
腰の座った感じのドライヴ力、
fレンジ感も広く、綺麗な高域...。

良いですね国産高級機!

LUXMANではB-10
SONYではTA-NR10

その他もあると思いますが、
メーカーが入魂し
気合を入れて製品化した時の国産品って
世界レベルでも最高峰ではないか?なんて思ってしまいます...。

http://soundjulia.seesaa.net/article/202760565.html
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/1064.html#c17

[リバイバル3] 「住宅は資産」という幻想で誰があなたをカモにするのか? 中川隆
293. 2020年7月28日 13:37:43 : qvCpCPFxe6 : SXdLWFhadjI5eHM=[23]

2020年07月28日
「節税」はしない方が良い場合がある

節税のために経費を増やすのは経費削減の反対

タワマン節税やアパート節税

ひと頃タワマン節税やアパート節税が流行り、タワマンを買わないと損をするように言われていました。

仕組みは親から子などい相続するとき、現金で残すより不動産で残した方が相続税が安くなるからでした。

さらに投資マンションやアパート経営のために支出すれば、税率が半額以下になりました。


相続税は3,000万円以下が15%、2億円以下が40%なので半減するとそれぞれ1500万円と1億円になります。

節税目的で「借金してアパート」またはタワマンを買うのがブームになったが、全員が成功した訳ではなかった。

相続税率は確かに下がったがアパート経営など経営に失敗し赤字になった人や、地価下落で損をした人もいます。


相続税対策でアパートを建てた人の多くは経営未経験だったので、何をして良いかも分からない事が多い。

不動産業者に言われるままにサブリース契約したが赤字を続け、結局節税分以上に損をした例もあります。

特に田舎で自分の土地にアパートを建てる場合、需要は一切考慮していないので入居者が集まらない場合がある。

「経費で落とす」節税でお金が減る人達

「経費でベンツを買ったよ」のような話を羨ましく思った人は多い筈で、何やら無料でベンツを買ったような響きがある。

だがこの経費でベンツが曲者で、節税はしたが現金が減って結局損をしている人が多い。

会社の重役は黒塗りのベンツに乗っていますが会社所有の車で、丸ごと経費として申告しています。


個人事業主も経費でベンツは可能ですが、私用(買い物や帰省やドライブなど)でも使うので通常は一部(半分や7割など)しか認められない。

ベンツは無料で買えるわけではなく所得1000万円だったらベンツ代の半分の200万円ほどが所得から差しかれます。


すると支払う税金が20万円から50万円ほど安くなるが、ベンツに払った400万円という現金は消えてしまいます。


車を100%経費として申告しても節税効果は1割から3割で、400万円払って100万円節税するという話です。

所得の金額によっては600万円の車を買って200万円節税できるのですが、この場合も400万円現金が減ります。

現金を残すには100万円の軽自動車を買って普通に納税した方が得で、節税で損をしている人も多い。


実際に使った経費を忘れずに申告するのは重要ですが、経費を増やすためにわざわざ買い物をするのは理に叶っていません。
http://www.thutmosev.com/archives/83527434.html

http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/615.html#c293

[近代史3] イギリスが薩摩や長州を支援して徳川体制を倒した理由は日本人を使って中国内陸部を支配するためだった 中川隆
8. 2020年7月28日 14:09:09 : qvCpCPFxe6 : SXdLWFhadjI5eHM=[24]

2020.07.28
米軍にとって日本の基地は先制攻撃の拠点であり、敵基地攻撃能力は必然的な結論
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202007280000/


 自民党の内部で「敵基地攻撃能力」が議論されていることを懸念する声が挙がっている。そうした能力の保有を求めた自民党国防部会などによる提言について、安倍晋三首相が6月18日に行った記者会見で「受け止めていかなければいけない」と口にしたことが切っ掛けのようだ。


 安倍首相はその記者会見で地上配備型迎撃システム、イージス・アショアの配備計画を停止すると発表、それを受けてのことだというが、すでに自衛隊はそうした能力を獲得する方向に向かっている。


 例えば、本ブログでは何度か書いたことだが、「ヘリコプター搭載護衛艦」もそうした動きの中から出てきたと言えるだろう。そうした艦船である「いずも」は艦首から艦尾まで平らな「全通甲板」を有して多数のヘリコプターを運用できる一方、艦砲、対艦ミサイル、対空ミサイルを持っていない。「いずも」に続いて「かが」も就航した。いずれも外観はアメリカ海軍の強襲揚陸艦「アメリカ」を連想させる。MV22オスプレイやF-35Bの購入などともリンクしていると言えるだろう。


 ところで、​イージス・アショアにも攻撃的な側面​がある。アメリカの防空システムは能力が低いこともあり、その配備が実現してもミサイルを撃ち落とすことは容易でない。


 以前にも書いたことだが、弾道システム防衛システムは先制核攻撃とセットになっているという考え方がある。破壊を免れた相手の報復攻撃を迎え撃つということだ。


 しかし、イージス・アショアの場合、別の批判もある。このシステムではSM-3というミサイルが使用されることになっているが、その発射装置は射程距離が2500キロメートルという巡航ミサイルのトマホークも使えると言われているのだ。イージス・アショアをポーランドやルーマニアに配備するというアメリカの計画にロシアが反発しているのはそのためである。


 アメリカ軍と韓国軍はTHAAD(終末高高度地域防衛)ミサイル・システムを韓国へ導入することを決めていたが、2013年に大統領となった朴槿恵が反対、配備は遅れる。実際に配備されたのは朴槿恵大統領がスキャンダルで身動きできない状況になっていた2017年だ。


 朴槿恵が失脚する直前に国軍機務司令部が戒厳令を計画、合同参謀本部議長の命令ではなく陸軍参謀総長の指示で陸軍を動かそうとしていたと伝えられている。実際は治安機関が朴大統領を排除したのだが、権限を持たない国軍機務司令部が戒厳令を計画したとする話が事実なら、これはクーデター計画にほかならない。


 そもそも、アメリカ軍が日本列島に居座っているのは彼らの長期戦略に基づいている。その戦略はイギリスから引き継いだもので、ユーラシア大陸の周辺部を支配して物資や人の輸送をコントロール、内陸部の国を締め上げるというもの。


 締め上げ、弱体化させた上で軍事侵略ということになるが、イギリスはそれだけの戦力がなかった。それは2度のアヘン戦争で明確。イギリスが日本を「近代化」させ、軍事力を強化させた理由はそこにあるだろう。イギリスは日本人を傭兵として使うことにしたように見える。その後、日本はイギリスの戦略に則る形でアジア侵略を始めた。


 イギリスの長期戦略をまとめたのが地政学の父とも呼ばれているハルフォード・マッキンダー。1904年に論文を発表している。ジョージ・ケナンの「封じ込め政策」やズビグネフ・ブレジンスキーの「グランド・チェスボード」もその理論に基づいている。


 朝鮮戦争やベトナム戦争もその戦略の中で行われたのであり、朝鮮戦争の最中、1951年4月に約2000名の国民党軍がCIAの軍事顧問団とともに中国領内に侵入して一時は片馬を占領、翌年の8月にも中国へ侵攻していることもアメリカの真のターゲットが中国だったことを示している。


 朝鮮戦争が終わる頃にはアメリカでソ連に対する先制核攻撃の準備が始まり、それにともなって沖縄が基地化されていく。沖縄で建設された基地の目的は中国やソ連に対する核戦争の準備だったのだ。これは本ブログでも繰り返し説明してきた。「敵基地攻撃能力」はアングロ・サクソンの支配者やその手下である日本人の本音だろう。


 安倍首相は2015年6月1日、赤坂にある赤坂飯店で開かれた官邸記者クラブのキャップによる懇親会で「安保法制は、南シナ海の中国が相手なの」と口にしたというが、自衛隊をアメリカの戦略のために使うという意味にほかならない。アメリカ軍は先制攻撃を想定しているのだ。沖縄の基地問題を「防衛」という視点で議論するのは正しくないということでもある。

https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202007280000/
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/743.html#c8

[リバイバル3] パイオニア Exclusive M5 中川隆
18. 中川隆[-12003] koaQ7Jey 2020年7月28日 14:36:23 : qvCpCPFxe6 : SXdLWFhadjI5eHM=[25]
Mr.トレイルのオーディオ回り道
なぜ?今更50年以上前のアンプを使うのか? 2020年06月07日
https://blog.goo.ne.jp/nishikido2840/e/dcbc4f1cc9ba31802125d40c312cfa30


50年前のアンプを懐かしく思い、当時手の届かなかったフラッグシップクラスのアンプを使って見ようと思いました。最初にアキュフェーズのC200+P300の最初期型。

次にパイオニアのエクスクルーシブシリーズの最初期型C3+M4の組み合わせ。どちらの機器も「眠っていた」機器の様で、最初は「寝起き」のボヤーっとしたサウンドでした。動作も不安定で「音のバランス」が崩れた状態で1年以上「鳴らし込み」をしていました。その間にあちこち不具合が出て、その度に「修理」が必要でした。

サブシステムと云えど、2セットのアンプを同時に使いこなすのは時間がかかります。アキュフェーズはメインシステムでも使っているので、1.5年ほど鳴らし込んだ状態で手放しました。残ったC3+M4には「私仕様」に改造し、ヒューズも良いものを使い、電源ケーブル・ラインケーブル・SPケーブルのグレードを半年毎にグレードアップして来て2年が経ちました。それでも満足なサウンドにはなりませんでした。そろそろ諦めかけて「見切り」をした直後に、本来の「潜在能力」が出始めて来た様で、まさに「激変」のサウンドになりました。

「4月にC3+M4に見切り」を付けたので、次の準備として白羽の矢を付けたのがSONYのアンプ群。わずか1ヶ月の差でSONYのアンプが増殖してしまいました。1か月早くC3+M4が「活眼」していれば、この様にSONYのアンプが増える事はなったと思います。

50年前のアンプでも「活性化」させれば現在の最新のアンプと遜色ないサウンドを出して来ます。メンテナンス性は新しい機器よりはるかに優秀です。その辺はアンプの「作り方」に関係してきます。アンプをこれから数十年使おうとしたら、メンテナンス性(パーツの交換等)が簡単にできる事がキーになります。その点で50年前のアンプ達は「手差しパーツ・手半田配線」で作って有るので、パーツも大きく、パーツの信頼性も非常に高いのです。今ではC3+M4は安心して使える状態にまで回復しています。
https://blog.goo.ne.jp/nishikido2840/e/dcbc4f1cc9ba31802125d40c312cfa30
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/1064.html#c18

[リバイバル3] パイオニア Exclusive M5 中川隆
19. 2020年7月28日 16:17:48 : qvCpCPFxe6 : SXdLWFhadjI5eHM=[26]
なかちゃんの考えるマルチアンプシステムについて

フルレンジスピーカーからマルチウェイスピーカーへ

スピーカーユニットが単発のフルレンジスピーカーなら
1つのユニットが音楽信号の全帯域を再生するため
スピーカーとアンプはスーピーカーケーブルを介して
ダイレクトに接続され、アンプから出力された音楽信号が
そのままユニットに入力されるので、色付けの少ない
生々しさを感じさせる再生音を得る事が可能である。

しかし、フルレンジスピーカーにも弱点はあり、
1つのユニットで音楽信号の全帯域を再生する事は
非常に困難であり、低域がある程度までしか出なかったり、
高域方向もある程度以上伸びない。
また、再生困難な帯域の音楽信号が歪んでしまう事も
考えられる。

とは言っても歪みなどはあまり気にされる事なく、
フルレンジスピーカーの再生可能な帯域内で
音楽の持つニュアンスは充分に伝わってくるのも事実である。

しかし、フルレンジユニットで再生困難な周波数帯域までをも
きちんと再現すれば音楽はよりダイレクトに、より生々しく
感じられるに違いない。

そのため、スピーカーユニットの数を増やし、低域の再生に
適した特性を持つユニットや高域の再生に適した特性の
ユニットを組み合わせる事で、再生周波数帯をより広げようと
2WAYスピーカーや3WAYスピーカーの様な
マルチウェイスピーカーが作られる様になった。

しかし、ただ単にいくつかのユニットを一緒に鳴らすだけでは
それぞれの音質はばらばらで能率(この場合分かり易く言うと音量)もまちまちなため各帯域で音が揃わず、再生音が
音楽として成り立たなくなってしまう。
それだけでなく、例えば低域再生に重点を置いて作られた
ウーファーユニットなどはある周波数より高い周波数の
音楽信号が入力されれば再生音は歪んでしまうし、
高域再生に特化したツィーターユニットなどは高い音の再生は
得意でもユニットの再生可能な周波数より低い周波数の
音楽信号が入力されれば、歪むだけでなく破損してしまう。

なぜなら、高域信号は低域信号に比べ信号(音波)の振幅が
小さくユニット自体が前後方向に動くストロークは
あまり大きくは作られていないし単位時間の振動回数も
周波数に比例して多くなり、ストローク(振幅)が大きいと
振動回数も稼げない。
そこへ振幅の大きな低域信号が入力されれば、ツィーターの
ストロークが許容量を超えユニットが破損するのである。

こういった種々の問題を解決するためマルチウェイスピーカー
にはネットワークという一種のフィルター回路が挿入されるので
ある。

ネットワークの働きは、ウーファーに対してなら高域側の信号をカットし、ツィーターに対しては低域信号をカットする。

この時、ウーファーとツィーターの能率(この場合、音量と考える)を合わせ、各ユニットの合成信号が全帯域でフラットに
なる様、クロスオーバーさせる。

これで広帯域の再生が可能なスピーカーが出来上がったので
ある。

だが、これで全てが解決した訳ではなかった。

もともと、違うユニット同士を繋げる訳だから、やはり無理も生じ
る。
各ユニットの合成波形を完全にフラットにするのは困難で
クロスオーバーポイントで歪みが生じる、ユニット毎に音色が
揃わないなどの問題が発生し音楽本来のニュアンスが
きちんと伝えられなくなってしまう。
他に位相特性などの問題も発生したりする。

いくら広帯域再生が可能になっても、音楽の感動が薄まって
しまうのでは本末転倒である。

なかにはこれらの問題を感じさせない優れたスピーカーも
勿論存在するがごく少数派である。

実際には現在発売されているスピーカーの殆どは
マルチウェイスピーカーであり、これらの問題を差し引いても
楽しく聴けるスピーカーはそれなりにあるので
あまり気にする事はないのかも知れない。

ただ、各ユニット間の繋がりが良くなってもフルレンジスピーカーの様にネットワークのないスピーカーとは音楽がダイレクトに
伝わる印象というか生々しさというか
そういったものにまだ差を感じるのである。


音楽信号を余すところなく再現するために広帯域の再生能力
は欲しい、かといってネットワークは使いたくない。

そこで出てくるのがマルチアンプシステムなのです。
http://www.nakajimaharikyuuinn.jp/newpage1.html



http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/1064.html#c19

[リバイバル3] パイオニア Exclusive M5 中川隆
20. 2020年7月28日 16:31:36 : qvCpCPFxe6 : SXdLWFhadjI5eHM=[27]

なかちゃんの考えるマルチアンプシステムについて その2
http://www.nakajimaharikyuuinn.jp/maruchiannpusono2.html

マルチアンプシステムとは何か?

マルチアンプシステムとはウーファーやスコーカー、
ツィーターなど、各スピーカーユニットに1台づつ
パワーアンプを繋げてスピーカーを駆動する方式の事である。


しかし、それだけではバイアンプやトライアンプと
同じではないか、という意見が聞こえてくる。もっともである。
マルチアンプとはそれだけではないのである。
バイアンプやトライアンプでもシングルアンプ駆動に比べれば
はるかに音質は向上し、音に厚みや実態感がかなり加わって
くる。
面倒なのが嫌ならば、これらの方式は非常に有効である。
パワーアンプを追加する費用だけで、セッティングなどの苦労は
殆どないと言って良いだろう。

では、何故ゆえそれでもマルチアンプなのか。
一言で言ってしまえば、マルチアンプの前ではバイアンプも
トライアンプも比較の対象にすらならないからである。

誤解の無きよう付け加えれば、きちんとセッティングされた
マルチアンプシステムの前ではいかにバイアンプ、
トライアンプであろうとも、その圧倒的な実在感の前に、
否が応にも聴き劣りしてしまうのである。

マルチアンプの真髄とはその様なものである。

しかし、かつて多くの方がそのマルチアンプに挑戦し、
あまりの調整の困難さ、デリケートさに悩まされ、
遂にはマルチアンプへの期待を失い、時にはマルチアンプを
否定するまでに至った事は、現在もマルチアンプで音楽を
楽しんでおられる方なら理解しているであろう。

私自身もマルチアンプの音質に納得いくまで10年余りの歳月を
費やしたのである。
なかなか、音がまとまらず音楽が音が苦になっていた時期もある。
しかし、そんな時でも未完成のマルチアンプが聴かせる音に
可能性を見出し、苦労を続けたのである。
その甲斐あって、現在では3WAYの各ユニットが一体となり、
見事に音楽を奏でているのである。
まるで目の前で演奏が行われているかの様に。

では、マルチアンプの構成について、私なりの解説をさせて頂こうと思います。

まず、再生ソース。これは通常のシングルアンプシステムと
何ら変わらない。
CDならCDプレーヤーがあればそれでいい。
次にアンプはプリ、パワー別体のセパレートアンプとなる。

CDプレーヤーから出た音楽信号はまずプリアンプへ入力される。
そして、インピーダンス整合と若干の電力増幅というシステムに
とって非常に重要なプリアンプでの信号処理を受け、
次にパワーアンプではなく、チャンネルディバイダーへと
その信号は出力されるのである。

チャンネルディバイダー?

それは一体どの様なものなのか。
このチャンネルディバイダーこそ、マルチアンプの心臓部である。
(厳密にはプリアンプもだが)
ここで、3WAYマルチアンプシステムなら、ツィーター(高音)、
スコーカー(中音)、ウーファー(低音)へと信号が分けられるので
ある。

一体どの様に?
チャンネルディバイダー 言葉を変えればアクティブネットワークである。
スピーカーに内臓されているネットワークをパッシブネットワークと言うが、チャンネルディバイダーは電源を必要とするアクティブ回路となっており、ゲインを持っているのである。

スピーカーに内臓されているパッシブネットワークでは一番能率の低いユニットはウーファーであることがほぼ全てだと思いますが、
ウーファーなら並みのユニットではせいぜい90〜91dB程度が限界であることが多く(一部の高能率ユニット除く)
パッシブネットワークがゲインを持たない事から、他のウーファーより能率の高いユニットもウーファーと同じ90〜91dB程度まで能率を下げて使わないと、各ユニットの音圧が揃わない。

そう、シングルアンプでのパッシブネットワーク使用はそのスピーカーの最低能率のユニットの性能に全体の性能が大きく左右されるのである。

これが、一つの問題である。

即ち、シングルアンプ方式におけるパッシブネットワーク内臓
スピーカーは一番性能の低いユニットに合わせて作られているので
ある。
往々にしてウーファーよりはるかに能率の高いスコーカーや
ツィーターはその性能を充分に発揮出来ないでいるのである。

補足しておくと、よく音圧という言葉で表されるスピーカーの
性能があり、最近音圧の低いスピーカーが結構多く、
しかしなかなか音楽のニュアンスを感じさせるスピーカーもあり
非常に多くの方が音圧の低さを気にしなくなっている様に思う。

しかし、問題はこの”音圧”という言葉で表される性能である。
音圧というとある一定のボリューム時に発せられる音の大きさだと
理解出来るが、スピーカーの場合一昔前まではこの”音圧”という
言葉ではなく、”能率”という言葉が同じ性能の項目として
カタログなどに載っていた。

”能率”とは”感度”と同義である。

そう、スピーカーに於ける感度の高さは「どれだけ小さな音楽信号を
再現出来るか」という事に他ならない。

マルチアンプシステムでは、まずこのパッシブネットワークが
存在しない。
要はスピーカーユニットとパワーアンプが直結状態になっているの
である。
直結状態になっている事により、各ユニットはネットワークによる
影響や能率低下の影響を受ける事なく、100dBなら100dB、
110dBなら110dBその性能を100%発揮出来るのである。
そして、各ユニットの能率差はパワーアンプの前に繋がっている
チャンネルディバイダーによってコントロールされるのである。
よく性能の良い(音質の良い)サブウーファーは中低域付近の
音も殆ど出さず、本当の低域しか再生していないが、
似た様なイメージをして頂ければ分かり易いのではないかと
思います。即ち、シングルアンプ方式におけるパッシブネットワーク内臓
スピーカーは一番性能の低いユニットに合わせて作られているので
ある。
往々にしてウーファーよりはるかに能率の高いスコーカーや
ツィーターはその性能を充分に発揮出来ないでいるのである。各パワーアンプが受け持つ周波数帯域が狭いことから、
広帯域再生時にどうしても避けられない混変調歪みが
非常に少なくなるのである。(なくなる事は原理的にない)

この混変調歪みが音質にもたらす影響はかなり大きいらしく、
私も測定など出来ないが、マルチアンプにする事で音の濁れが
一気に減り、粒立ちのよさや立体感、そして音楽の実在感が
恐ろしい程に向上するのである。一度この変化の大きさに気づくと、もうマルチアンプの呪縛から
逃れられなくなってしまうのではないかとさえ思う。

それ程までに、凄さを感じるのである。

しかし、ここまでなら、20から30年ほど前にあった
マルチアンプブーム時代に皆が嵌った世界である。
問題はこの後である。

ここまで読んだだけなら、じゃあ自分もやってみようかな、
と思える様な話である。

しかし、ここが入り口。

この後に精神衛生上最悪な日々が待っているのである。CDプレーヤーから出た音楽信号はまずプリアンプへ入力される。
そして、インピーダンス整合と若干の電力増幅というシステムに
とって非常に重要なプリアンプでの信号処理を受け、
次にパワーアンプではなく、チャンネルディバイダーへと
その信号は出力されるのである。まず、再生ソース。これは通常のシングルアンプシステムと
何ら変わらない。
CDならCDプレーヤーがあればそれでいい。
次にアンプはプリ、パワー別体のセパレートアンプとなる。
では、マルチアンプの構成について、私なりの解説をさせて頂こうと思います。しかし、かつて多くの方がそのマルチアンプに挑戦し、
あまりの調整の困難さ、デリケートさに悩まされ、
遂にはマルチアンプへの期待を失い、時にはマルチアンプを
否定するまでに至った事は、現在もマルチアンプで音楽を
楽しんでおられる方なら理解しているであろう。マルチアンプの真髄とはその様なものである。しかし、それだけではバイアンプやトライアンプと
同じではないか、という意見が聞こえてくる。もっともである。
マルチアンプとはそれだけではないのである。
バイアンプやトライアンプでもシングルアンプ駆動に比べれば
はるかに音質は向上し、音に厚みや実態感がかなり加わって
くる。
面倒なのが嫌ならば、これらの方式は非常に有効である。
パワーアンプを追加する費用だけで、セッティングなどの苦労は
殆どないと言って良いだろう。更にチャンネルディバイダー


チャンネルディバイダー?

それは一体どの様なものなのか。
このチャンネルディバイダーこそ、マルチアンプの心臓部である。
(厳密にはプリアンプもだが)
ここで、3WAYマルチアンプシステムなら、ツィーター(高音)、
スコーカー(中音)、ウーファー(低音)へと信号が分けられるので
ある。
私自身もマルチアンプの音質に納得いくまで10年余りの歳月を
費やしたのである。
なかなか、音がまとまらず音楽が音が苦になっていた時期もある。
しかし、そんな時でも未完成のマルチアンプが聴かせる音に
可能性を見出し、苦労を続けたのである。
その甲斐あって、現在では3WAYの各ユニットが一体となり、
見事に音楽を奏でているのである。
まるで目の前で演奏が行われているかの様に。


マルチアンプシステムでは、まずこのパッシブネットワークが
存在しない。
要はスピーカーユニットとパワーアンプが直結状態になっているの
である。
直結状態になっている事により、各ユニットはネットワークによる
影響や能率低下の影響を受ける事なく、100dBなら100dB、
110dBなら110dBその性能を100%発揮出来るのである。
そして、各ユニットの能率差はパワーアンプの前に繋がっている
チャンネルディバイダーによってコントロールされるのである。
よく性能の良い(音質の良い)サブウーファーは中低域付近の
音も殆ど出さず、本当の低域しか再生していないが、
似た様なイメージをして頂ければ分かり易いのではないかと
思います。即ち、シングルアンプ方式におけるパッシブネットワーク内臓
スピーカーは一番性能の低いユニットに合わせて作られているので
ある。
往々にしてウーファーよりはるかに能率の高いスコーカーや
ツィーターはその性能を充分に発揮出来ないでいるのである。各パワーアンプが受け持つ周波数帯域が狭いことから、
広帯域再生時にどうしても避けられない混変調歪みが
非常に少なくなるのである。(なくなる事は原理的にない)

この混変調歪みが音質にもたらす影響はかなり大きいらしく、
私も測定など出来ないが、マルチアンプにする事で音の濁れが
一気に減り、粒立ちのよさや立体感、そして音楽の実在感が
恐ろしい程に向上するのである。一度この変化の大きさに気づくと、もうマルチアンプの呪縛から
逃れられなくなってしまうのではないかとさえ思う。

それ程までに、凄さを感じるのである。

しかし、ここまでなら、20から30年ほど前にあった
マルチアンプブーム時代に皆が嵌った世界である。
問題はこの後である。

ここまで読んだだけなら、じゃあ自分もやってみようかな、
と思える様な話である。

しかし、ここが入り口。

この後に精神衛生上最悪な日々が待っているのである。CDプレーヤーから出た音楽信号はまずプリアンプへ入力される。
そして、インピーダンス整合と若干の電力増幅というシステムに
とって非常に重要なプリアンプでの信号処理を受け、
次にパワーアンプではなく、チャンネルディバイダーへと
その信号は出力されるのである。まず、再生ソース。これは通常のシングルアンプシステムと
何ら変わらない。
CDならCDプレーヤーがあればそれでいい。
次にアンプはプリ、パワー別体のセパレートアンプとなる。
では、マルチアンプの構成について、私なりの解説をさせて頂こうと思います。しかし、かつて多くの方がそのマルチアンプに挑戦し、
あまりの調整の困難さ、デリケートさに悩まされ、
遂にはマルチアンプへの期待を失い、時にはマルチアンプを
否定するまでに至った事は、現在もマルチアンプで音楽を
楽しんでおられる方なら理解しているであろう。マルチアンプの真髄とはその様なものである。しかし、それだけではバイアンプやトライアンプと
同じではないか、という意見が聞こえてくる。もっともである。
マルチアンプとはそれだけではないのである。
バイアンプやトライアンプでもシングルアンプ駆動に比べれば
はるかに音質は向上し、音に厚みや実態感がかなり加わって
くる。
面倒なのが嫌ならば、これらの方式は非常に有効である。
パワーアンプを追加する費用だけで、セッティングなどの苦労は
殆どないと言って良いだろう。


補足しておくと、よく音圧という言葉で表されるスピーカーの
性能があり、最近音圧の低いスピーカーが結構多く、
しかしなかなか音楽のニュアンスを感じさせるスピーカーもあり
非常に多くの方が音圧の低さを気にしなくなっている様に思う。

しかし、問題はこの”音圧”という言葉で表される性能である。
音圧というとある一定のボリューム時に発せられる音の大きさだと
理解出来るが、スピーカーの場合一昔前まではこの”音圧”という
言葉ではなく、”能率”という言葉が同じ性能の項目として
カタログなどに載っていた。

”能率”とは”感度”と同義である。

そう、スピーカーに於ける感度の高さは「どれだけ小さな音楽信号を
再現出来るか」という事に他ならない。一体どの様に?
チャンネルディバイダー 言葉を変えればアクティブネットワークである。
スピーカーに内臓されているネットワークをパッシブネットワークと言うが、チャンネルディバイダーは電源を必要とするアクティブ回路となっており、ゲインを持っているのである。

スピーカーに内臓されているパッシブネットワークでは一番能率の低いユニットはウーファーであることがほぼ全てだと思いますが、
ウーファーなら並みのユニットではせいぜい90〜91dB程度が限界であることが多く(一部の高能率ユニット除く)
パッシブネットワークがゲインを持たない事から、他のウーファーより能率の高いユニットもウーファーと同じ90〜91dB程度まで能率を下げて使わないと、各ユニットの音圧が揃わない。

そう、シングルアンプでのパッシブネットワーク使用はそのスピーカーの最低能率のユニットの性能に全体の性能が大きく左右されるのである。

これが、一つの問題である。では、何故ゆえそれでもマルチアンプなのか。
一言で言ってしまえば、マルチアンプの前ではバイアンプも
トライアンプも比較の対象にすらならないからである。

誤解の無きよう付け加えれば、きちんとセッティングされた
マルチアンプシステムの前ではいかにバイアンプ、
トライアンプであろうとも、その圧倒的な実在感の前に、
否が応にも聴き劣りしてしまうのである。


話が非常に長くなったので、この続きの私の10年間の
マルチアンプとの激闘の記録はその3にてお話ししようと
思います。

その2.5へ続く

http://www.nakajimaharikyuuinn.jp/maruchiannpusono2.html
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/1064.html#c20

[リバイバル3] パイオニア Exclusive M5 中川隆
21. 2020年7月28日 16:33:44 : qvCpCPFxe6 : SXdLWFhadjI5eHM=[28]
なかちゃんの考えるマルチアンプシステムについて その2.5
http://www.nakajimaharikyuuinn.jp/maruchiannpusisutemu2.5.html


 さて、前回の予告で「その3」にてなかちゃんの10年間にわたるマルチアンプシステム構築の歴史を語りますと申し上げておりました。しかし、更新までの間に心境の変化などもありいきなりマルチアンプシステムについてのお話をさせていただくのではなく、何故なかちゃんがオーディオを始めたのか、その間にあった出来事など、自身の半生という程のものではありませんが今回の更新にあたり更に私がマルチアンプシステムにたどり着くまでの、オーディオに興味を持ち趣味として始めるに至ったお話をさせて頂こうと思い、敢えてページNO.を「その3」ではなく「その2.5」とさせて頂きました。

なかちゃんの昔話なんか興味ないという声も聞こえてきそうですが、そんな時はアホな男の戯言程度に軽く流して下さいませ。

 私が小学生の頃はCDプレーヤーというものはまだ発明されておらず専らレコードによる音楽鑑賞が主流の時代だった。我が家にはまだオーディオと呼べるものなどなく当時手頃だった(ように思う)いわゆる「てんとう虫レコードプレーヤー」と呼ばれるものがあった。
子供ながらに親に買ってもらったレコードをプレーヤーの針先を不思議そうに眺めながら聴いていたものだ。レコードといっても何かの付録だった当時のアニメ(この頃はアニメという言葉はなくマンガと言っていた)ジェッターマルス(鉄腕アトムのそっくりアニメ)のソノシートを聴いていた。(ソノシート:呼び名の由来は知りませんが、薄っぺらい半透明の向こうが透けて見えるレコード)
テレビではキャンディーズやピンクレディ、ジュリー(沢田研二)に郷ひろみなどが全盛でドリフの「8時だよ全員集合」などは毎週欠かさず見ていた。
オーディオに目覚めるのはまだまだ先のことである。
 中学生になってから途中入部ではあったが吹奏楽部に入部した。特に音楽に興味があった訳ではないのだが、なにか部活をしようと思って何気なく吹奏楽部にしただけだった。ただ、そうなると欲がでるもので入部申し込み時にトランペットを吹きたいと要望したが「今、トランペットは空いていない。ドラムならいけるよ」と顧問の先生に言われ「じゃあそれで」と答えてそのままドラム担当になった。しかし、1ヶ月後に入部してきた女の子がトランペットを吹いていた。
この時に初めて気づいた、単にドラム担当が足りなかっただけだったんだと、騙された・・・
まあでもドラム担当になったおかげでちょっとしたバンド活動をしたりすることにもなった。
音楽に興味を持ちだすキッカケになったのだと今では思う。

 しかし、このあと色々不幸な事があり10数年間の極貧生活を強いられる事になってします。
その中でも音楽を聞きたいと思う気持ちがどこかにあり、安物ではあったがラジカセをなんとか手に入れて友人にカセットテープのダビングをさせてもらったりして音楽を聴いていた。時には粗大ゴミから拾ってきた学校教室の放送用スピーカーを細い導線でどういう風にしたのか忘れたが、ラジカセとつないで聴いたりもした。

 生活に余裕が全くなかったため、17歳の時からバーテン(喫茶店です)のアルバイトを始めそのまま23歳頃までその仕事を続けた。
地べたに這いつくばる様な苦しい生活に、ある種の絶望感を抱きながらもがむしゃらに働いた。
とにかく前に進むしかなかった。
時代はバブル絶頂、皆が羽振り良く遊びまくり、ジュリアナだなんだのと浮かれている時に遊ぶことも出来ずに地下街でモグラの様に働いていた。そのためか青春時代の思い出といえば仕事のことしか思い出せない。今となってはそれもいい思い出なのだと思えるようになったが。

 しばらく経って給料のほとんどは生活のため親に渡していたが残りで少しづつオーディオ機器を集め出せるようになってきた。
頑張って買ったのはAIWAのミニコンポ「CDS909」というモデルだった。当時はいわゆるミニコンポ全盛でPIONEER「PRIVATE」シリーズやKENWOOD「ROXY」シリーズなどが大人気だった。
なかちゃんはへそ曲がりなのかそんな中で敢えてAIWAのミニコンポを選んだのである。自分なりの理由としてカセット部が3HEAD構成であるとかダブルテューナーダブルイコライザーでテューナーとCDを同時録音しながら、ラジオの裏番組が聴けるなどの超多機能に惹かれた結果である。実際そんな使い方はほとんどしなかったが。
でも、意外と音質は良くしばらくの間気に入って使っていた。
この頃、以前バンドでも演奏していた高中正義の曲を好んで聴いていた。しかし、彼の曲調が16ビートから8ビートに変わったのを境にあまり聴かなくなった。その後は久保田利伸や大沢誉志幸などをよく聴いていた。彼らの曲は今でも好きだが、大沢誉志幸のSERIOUS BARBARIAN3部作は今でも好きでたまに聴いている。
 そうこうしている内にオーディオ雑誌を読むようになり、単品オーディオについて知り始める。
しばらくは、いいなぁ〜と思い眺めているだけだったがやがてその気持ちは欲しいという気持ちに変わっていく。
この時、まだ経済的な余裕はほとんどなかったので、またせっせと頑張って少しづつ集めていく事になった。
初めて組んだ単品システムはアンプがオンキョー A-701XD、CDプレーヤーがDENON DCD-1630G、スピーカーが
オンキョー D-77XD、カセットデッキがAIWA XK-009だった。
ONKYO A-701XD

DENON DCD-1653G

ONKYO D-77XD

AIWA XK-009

 この中でも最も気に入っていたのがAIWA XK-009だった。音質はストレートで癖がなくCDの音がそのまま録音出来るとさえ感じていた。もっともダイナミックレンジはCDのそれに及ばずやや圧縮されるが、搭載されているdbxシステムをONにするとダイナミックレンジが拡大され違和感はグっと少なくなる。dbxをONにすると微妙に音質に硬質感がつかなくもないが、あまり気にしていなかった。

 CDプレーヤーのDENON DCD-1630Gは内部のコンデンサーを10年程前まで製造されていた高音質で有名だった
ジェルマックスのBLACK GATEに交換し、電源のフィルターコンデンサーに100μF程度のBLACK GATEと同じジェルマックスのフィルムコンデンサー スーパーツイストLにメーカーは知らないがVITAMIN Qというオイルコンデンサーをパラ接続した。(スーパーツイストLとVITAMIN Qの容量は帯域バランスを考えて選んだが数値は失念しました。)
これがまた効果絶大。音の厚みは飛躍的に向上し潤い感、重量感が出て音楽の表情もすごくリアルになった。
当時30万円クラスのCDプレーヤーの中でも特に音質が良いと言われていたモデル(型番忘れました)と比べてもこちらの方が音質が良かったぐらいである。

この頃はデノンではなく
デンオンといった。

AIWAの高級オーディオEXCELIAシリーズの
トップモデル

プリメインアンプA-817XDに
D/Aコンバーターを搭載した
モデル

当時のなかちゃんシステム
畳の6帖間でオーディオにとっては決して条件が良いとは言えず、スピーカー台の下にブロックを置いたりと細々と対策していた。
この頃はサラウンドも行なっていたが、現在の様な
デジタルシステムはなくアナログのドルビーサラウンドである。そのサラウンドの音質は今のdtsなどとは比べるべくもなく、ちょっとそれっぽい程度であった。普段の音楽鑑賞はもちろん2chステレオ再生で聴いていた。
しかし、当時写真を撮る習慣がなかったなかちゃんだが、よくこんな写真が残ってたなと、今更ながらに感心してしまった。 この頃と前後して今までしていたバーテンの仕事を辞めた。その後2ヶ月程派遣の仕事をしたがあまりの待遇の悪さに(その会社だけだと思うが)社長室で大声で思いっきり文句を言って辞めてしまった。この後また2ヶ月程時間を作って車の免許を取った。そして次の仕事をどうしようか考えていたが、どうせなら趣味のオーディオに関係した仕事がしたいと思うようになり日本橋界隈を徘徊していたところある老舗オーディオ専門店で社員募集の張り紙を見つけた。すぐに店にいた店員さんに募集について聞いてみた。そして担当者に取り次いでもらい面接に。
採用が決まり希望の部署を聞かれたのでオーディオ売り場と答えたが、配属されたのは何故か配送課だった。
配送助手として冷蔵庫、洗濯機などの配達、取り付けを行なった。たまにテレビやビデオの配達があったのでここでその取り付け方を覚えた。ここの配送課に私のオーディオの師匠となるI氏がいた。入社後しばらくしてオーディオにすごく興味がある事を話したら、一度I氏の自宅にオーディオ聴きに来ないかと誘われたので喜んでお邪魔した。
 この事が私のオーディオ人生の本当の始まりになったのだと、今振り返って思う。
I氏の部屋に入り置いてあるシステムを見て、「うわぁ、パワーアンプが3台もあるんですね」と言ったら、これは3WAYマルチアンプと言うんだよと返事」が返ってきた。「マルチアンプ?」この時、なかちゃんはまだマルチアンプというものを全く知らなかったのである。そしていよいよ音出し。I氏がCDプレーヤーにCDをセットし再生ボタンを押した。音楽が流れ始める。
「!!!!!!!!!!!!」なかちゃんは驚愕した。
「なんじゃぁこりゃあ!!!!!」そのあまりのリアルな」再生音にひっくり返りそうになった。
次の瞬間、なかちゃんは徐にに立ち上がり、スピーカーの後ろ側へ行きスピーカーを指さしてI氏に「この中に人が入っているんだね」と言った。爆笑された。冗談で言ったのだが半分真面目に言ってもいた。
それ程の凄まじさだった。それに比べれば自分のシステムなどリアルというには程遠いものであった。
すぐにマルチアンプとは何かを教えてもらい「俺もマルチアンプやるっ」と答えていた。
それから数年間I氏の部屋に通い続ける事となる。

すぐにマルチアンプシステムを揃える余裕はなかったのだが、あまりの音質の差に今の自分のシステムでは満足出来ず、スピーカーの買い替えをする事にした。そのため、必死に働いた。
そして今度はVICTORのSX-900というスピーカーを導入した。ONKYO D-77XDが4セット程買える様なスピーカーだった。入れ替えてすぐ、その音質の違いに喜んだものである。
この会社では1年半程働いたが一緒に配達に廻っていて、先に会社をやめて新しく出来たほかのオーディオ店に勤め始めたI氏の仲介がありなかちゃんもその店に勤め始めた。ここではオーディオに触れる機会も多く、色々な機器の音を聞くことが出来た。

ある日I氏の友人T氏の内に2人で遊びに行く機会があった。T氏もI氏と同じくマルチアンプシステムで音楽聴いていた。T氏の装置はI氏とは全く違うモデルの組み合わせであったが、再生直後に、I氏の再生音とは異なる、T氏独自の再生音が鳴り出した。その音は非常にスムーズでムケが良く、空間の温度感はやや冷たい印象だったが今まで聴いたどの装置とも違うダイレクトな印象だった。その音がなかちゃんの中にある何かのスイッチを入れてしまったようだ。「この音は!! これ、この音を自分も出したい!」と思わず口にしていた。
それを聞いたI氏とT氏は揃って「じゃあ、ホーンスピーカーがいいね」と言った。なかちゃんは「ホーンスピーカー?」と聞き返した。ホーンスピーカーの存在は知っていたが、ホーンスピーカーがどんな音を出すのか、この時はまだよく知らなかったのである。


VICTOR SX-900
ウーファーは31.5cmでONKYO D-77XDの28cmより一回り大きく、ツィーターとスコーカーはダイヤモンド蒸着振動板という当時としてはかなり豪華な仕様だった。
音質はスムーズで非常に音色感が良く音楽を聴くのがより楽しくなった。

 暫くSX-900を導入したシステムを楽しんだ後、次になかちゃんのシステムに加わるのはCDプレーヤーだった。
会社の高級オーディオ売り場にあったESOTERIC(TEAC)のP・2/D・2というCDプレーヤーを聴いて、なかちゃんの中で欲しい欲しい病が発動してしまった。また一生懸命働いた。そして・・・買った。
早速自分の装置に繋いでその音質向上に喜んだものだった。このP・2/D・2は今でもなかちゃんのシステムとして稼働中である。途中トランスポーター(デジタル信号読み出し部)を後継モデルのP・2sのメカへとバージョンアップはしたが。
ESOTERIC P・2/D・2

P・2/D・2はドライブメカ(デジタル信号読み出し部)のP・2とD/Aコンバーター(デジタル信号→アナログ信号変換部)の2ボディ構成のいわゆるセパレートCDプレーヤーである。
特にP・2のメカ部であるVRDSシステムはドライブメカとしては最高の出来で
現在でもVRDSーNEO(SACD対応)として現役の画期的なメカである。

付属のP・2とD/2を繋ぐデジタルケーブル(VAN DEN FUL製)の音質はいまいちで、色々とほかのケーブルを使って、今は少し前にESOTERICが出していたERCA-100というケーブルに落ち着いている。中身は日立電線の6N-LCOFCを改良したものでエネルギー感がありヌケも良く非常にダイレクトな質感である。オリジナルの日立電線6N-LCOFCの持っていたステージの天井の低さも感じられず、オーディオ販売をしていた頃は良くお客様に薦めて購入して頂いたものです。
沢山のお客様に喜んで頂けました。

P・2のメカ部
ディスクの上部に頑丈なブリッジがあり、そこに付いている亜鉛ダイキャストのターンテーブルでディスクを固定し回転の安定性、信号の読み取り精度を向上させている。

P・2sのメカ部
P・2で亜鉛ダイキャストだったターンテーブル部が真鍮とアルミのハイブリッド構成となりより共振を抑え、読み取り精度を向上させることで音質も向上している。

ホーンスピーカーについて色々理解したところで、T氏が徐ろに押入れを開けた。中には大きな木で出来た箱が入っていた。「これ持って帰る?」とT氏が言った。「これ何ですか」となかちゃんが聞き返すとT氏とI氏が2人がかりで箱を押入れから取り出した。その箱一面には大きなウーファーユニットが付いていた。「これTADのTL1601aだよ」とT氏。なかちゃんは「ええ〜っTAD TL1601aっていったらホーン好きの憧れのユニットじゃないですかっ!」と思わず大きな声で答えた。T氏は「そうそう、その1601ね。もう使わないからあげるよ」言う。「本当にもらっていいんですか!」となかちゃん。「いいよ、持って帰り」とT氏。なかちゃんは「じゃあ、下さい!!!」と言って感動していた。そのあと3人がかりでなかちゃんの部屋まで運んだ。重かった(60〜70kg程ある)一緒に使わなくなったFOSTEXのホーンとドライバー(中高域ユニット)も貰った。
これがキッカケとなりなかちゃんのマルチアンプシステム化が本格的に始動する事となる。
この時貰ったTAD TL1601aは現在でも現役でなかちゃんのマルチアンプシステムの低域を受け持っているなくてはならない宝物のひとつとなった。

この時、よく聴く音楽はI氏やT氏の影響をモロに受けてアイドル系の歌謡曲が多くなっていた。
特におニャン子クラブのメンバーが出していたそろアルバムが多かった様に思う。
もっとも、アイドルの歌なんてと思っていたなかちゃんは彼女らがおニャン子のメンバーだったことは後になって知ったのだが。
ただ、アイドル全盛のこの時代、彼女らのCDの録音には多くの予算が掛けられていたようで、最近のアイドルのCDに比べると録音状態が良く、今聴いても音質調整に使えそうな曲が幾つもある。
悲しい事に最近のアイドルものは録音が酷く、殆ど調整には使えない。
そんなこともあり今はアイドルのもは聴かなくなった。

この頃になると生活も豊かではなかったが、多少趣味にもお金が掛けられる様になっていたので、なかちゃんのオーディオ人生は一気に加速するのである。

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[リバイバル3] パイオニア Exclusive M5 中川隆
22. 2020年7月28日 16:35:16 : qvCpCPFxe6 : SXdLWFhadjI5eHM=[29]
なかちゃんの考えるマルチアンプシステムについて その3
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 いよいよなかちゃんのマルチアンプとの激闘の日々へ突入です。
色々アホな事もやっていますが、その全てが今のなかちゃんのシステムの肥やしとなっており、何一つ無駄だった事はないと思っています。たくさんの無駄の上に今のシステムがあるのです。失敗を恐る事はありません。失敗の全てが力になるのです。失敗なくして成功なし、と言っておきましょう。

では、次から本題に入りたいと思います。


 ここからマルチアンプシステムについてのお話を始めたいところですが、その2.5を書き終わったところでまだなかちゃんのシステムはマルチアンプになっていないので、ここではその2.5の続きから始めることにします。

 まず、その2.5で書いていなかったのですが最期のところではアンプがONKYO A-701からSANSUI AU-α607DRに変わっています。本当はAU-α607MOS PREMIUMが欲しかったのですが予算が足りず、607DRを購入したのです。DRとMOS PREMIUMでは音質は全く違う事はわかっていたのですがパワーアンプダイレクト端子が使いたかったので少し妥協してしまいました。でもこれならマルチアンプにするときにパワーアンプとして使用出来るのです。

それと話が少し前後してしまいますが、TADのユニットを譲ってもらったのはこのもう少し後のことで、この時点ではまだSX-900が現役で鳴っています。
(その2.5ではちょっと駆け足で書いてしまい、話の時間が前後してしまいました。)

暫くこのシステムで音楽を楽しんでいたのだが、オーディオ雑誌を読んでいると誌面ではいつもACCUPHASEのアンプが絶賛されていてその価格の高さもあって「凄い製品があるんだなぁ」といつも感心していた。
そしてこの時にACCUPHASEが国産メーカーだということも知りよけいに興味が」湧いてきた。
特にプリアンプのC-280Lの褒められ方は尋常ではなく、これがあれば最高のシステムになるとさえ思える様な褒め方をされていた。
雑誌を読めば読むほどACCUPHASE製品への憧れの」念が増していく。
もうお分かりだろう。
マルチアンプシステムに向けてプリアンプが必要ななかちゃんには目の毒以外のなにものでもない。

やってしまった・・・・・・・

さすがにC-280Lには手が出ないが旧モデルC-280の中古品を見つけて購入してしまった。
初めての高級オーディオである。

C-280が届いて箱から出した時にはもう頬ずりしたくなるような気分だった。
早速607DRのパワーダイレクトに繋いで音をだした。

「おおおおおおおおお〜」

感動ものである。今までと音楽の情報量が全く違う。ここまで変わるのかと衝撃を受けた。
これまでプリアンプって一体何?ぐらいに思ってたなかちゃんにとってその重要性を思い知らせてくれたアンプである。これがきっかけでプリアンプの働きを調べて、入力信号の電力増幅はもちろん、インピーダンス整合の重要性に気づかされる事になった。
この時はまだ良く知らなかったのだが、後になかちゃんはこのインピーダンス整合がプリアンプにおいてもっとも重要と考える様になるのである。

この組み合わせでの変化は大きく、この後また暫くこのままの組み合わせで音楽を聴く事になる。
それから少し時間が過ぎ、この音にも慣れてきた頃、例によって更なる高音質を求めてなかちゃんの中で何かがざわめき始めるのである。

さて、そうなると次はチャンネルディバイダーとパワーアンプです。パワーアンプはI氏のお下がりでPIONEER M-90aとACCUPHASE P-102を譲ってもらった。そしてチャンネルディバイダーだが、この時はまだ高価で手が出ないのでスロープ特性が-6dB/octのものを自作した。2way用でクロスオーバーは約500Hz付近のものだった。ただ簡易的なものだったので特性はすごくいいかげんである。
これらを使って取り敢えず2WAYマルチアンプシステムを構築する事にした。
スピーカーはSX-900を改造した。低域用ネットワークのハイカットと中域用ネットワークのローカットを取り除き低域にM-90a、中高域にP-102を接続して鳴らしてみた。


酷かった・・・・・・・・・・・


全く音楽になっていない。上下の帯域でバランスは取れていないし、-6dB/octという緩やかなクロスオーバーのせいで各帯域の重なりが改造前のSX-900より大きくなりもの凄く曖昧で緩慢な印象になってしまった。
とても我慢できない。しかしすぐにチャンネルディバイダーは買えないのでしばらくこのままで聴いていた。

それから暫くしてACCUPHASEのチャンネルディバイダー F-25の中古品がなかちゃんの勤めるオーディオショップに入荷した。

ムズムズムズムズ、、、、、なかちゃんの中で暫くなりを潜めていた欲しい欲しい病が再び発動した。
・・・・・・ローン組んじゃった。

そうしてF-25が我が家へやってきた。

F-25のスロープ切り替えには-12、-18、-24dB/octの3種類が選択出来る様になっている。
なかちゃんは迷わず-24dB/octを選んだ。このスロープ特性の選択には色々な意見があるのだが各帯域の位相が-24dB/octなら全て正相で揃う。-12dB/octなら正、逆、正、逆、・・・となり、-18dB/octなら各帯域で位相が90°ずつずれる。-12dB/octは各帯域の繋ぎ方で位相を揃える事が出来るが、-18dB/octでは位相を揃える事が出来ない。
それにどうせマルチアンプをするのならより立体感の得られやすい-24dB/octという急峻なカーブを使用したいこともあった。

そしてSX-900の中高域もネットワークをはずして、各ユニットをアンプと直結出来る様に改造した。
高域用パワーアンプにAU-α607DRのパワー部を使用しいざマルチアンプ始動!

おお〜っ、今までと全然違うじゃないか。決して各帯域の音が揃っていた訳ではないが、マルチアンプらしい彫りの深さがあり、一つ一つの音がすごく細かい。それに鳴りに力強さがあり聞いていて気持ち良く感じられた。

それからF-25の各帯域のゲインも細かく調整し、つながりを少しでも良くしようと試みた。
クロスーバーは低域側が500Hz、広域側が5kHzだった。ほかの周波数も試したが、この組み合わせではこれが一番良く感じられた。

この時点ではまだなかちゃんは各帯域の本当の意味での繋がりという事を理解していなかったので、大きな違和感を感じることなく暫くこのシステムを楽しむ事となる。


SANSUI AU-α607DR

SANSUI AU-α607MOS PREMIUM
PIONEER M-90a

ACCUPHASE P-102

音色感の良さと弾力的な低域が魅力敵だった607DR
このクラスのプリメインアンプとしては良く出来た方だったと思う。

AU-α607DRのパワー段にSANSUIお得意のMOSFETを使用したモデル。質感など607DRとは一線を画す音質で上級モデル707DR、場合によっては907DRよりも魅力的なモデルだった。ボリューム感がありドッシリイイとした低音が印象的。質感は単体パワーアンプの実力かプリメインアンプの607DRとは次元の違う凄さを発揮した。ACCUPHASEのアンプの中では当時唯一のA級駆動アンプ。質感、音色の再現性が良く、落ち着いて音楽を聴く事が出来るアンプだった。
ACCUPHASE F-25

ACCUPHASEは常に製品ライナアプの中にチャンネルディバイダーを用意している唯一のメーカー。当時ACCUPHASE製品」は国産アンプの最高峰と歌われなかちゃんも憧れていたメーカーのひとつである。(この時は)
チャンネルディバイダーは当時他に選択肢はなく、このF-25はマルチアンプ信者御用達のモデルともいえた。

この頃はどんな音楽を聴いていたかな?
I氏からの影響でアイドルものもあったが、アイドルじゃないポップスや洋楽も一部あった様に思う。
ただ、気楽聴いているというよりは、細かいところをああでもないこうでもないといいながら聴いていた。
いわゆる重箱の隅をつつくような聴き方だった。今考えると音を楽しむのではなく音に苦しんでいたという状態である。しかし、当時事はそれが楽しかったのである。少しづつ少しづつ音が良くなっていくのを感じながらわくわくしたものだ。まだ青かったといえばそれまでだが、こういう段階を踏んできたのも今のシステムに行き着くために必要だったのだろう。まだ、音楽ではなく音を聞いていたのだ。


ACCUPHASE C-280

ACCUPHASE C-280内部構造

ACCUPHASE C-280シリーズは当時オーディオ雑誌で絶賛の嵐であり、多くのオーディオファンが憧れたプリアンプである。内部も各ユニット毎に専用シールドボックスに収められておりその構造の美しさも絶賛の対象となった。音質だけでなく高級機ならではの操作感の良さなどマニア心をくすぐる製品であった。

ここで遂にTADユニットの登場である。

T氏から譲り受けたTAD TL1601aとFOSTEXのホーンユニットを部屋に持ち込んで早速SX-900と入れ替えた。
2WAYシステムとなり、セッティングなどは全く出来ていない状態だがそれでもTL1601aの余裕の低域とFOSTEXのホーンユニットから出る抜けの良いダイレクトな中高域はSX-900とは次元を異にするものであった。
なかちゃんは歓喜した。
しかし、いかんせん高域が伸びない。するとI氏から「今使っていないホーンツィーターがあるから使ってみる?」と提案が。言うまでもなく飛び付いた。
I氏が譲ってくれたのはCORALのH-100というホーンツィーターだった。
これを繋いで遂に3WAYホーンシステムが完成するのである。

良い  非常に良い

ダイレクトでヌケが良く音が飛び出して来る。

すると今度は高域のAU-α607DRが非力に感じられる。
せっかくのホーンシステム。そして嬉しさのあまり思い切って高域にも単体パワーアンプの導入を決意した。

丁度I氏がパワーアンプを1台入れ替えるタイミングだったのでお下がりのSANSUI B-2103MOS VUNTAGEが我が家にやって来た。(因みに、タダで譲ってもらったのはT氏からのTADとFOSTEXだけです)

SANSUI B-2103MOS VINTAGE
内部構造

SANSUI B-2103MOS VINTAGEは低域の駆動力の強さとシッカリとした質感で評判だったB-2102MOS VINTAGEの後継モデル。ややソリッドだったB-2102MOS VINTAGEに比べ、音に柔軟さが加わりしなやかで柔らかい表現も聴かせてくれた良くできたパワーアンプである。

SANSUI B-2103MOS VINTAGEを導入し、M-90a、P-102と色々鳴らし比べて低域にM-90a、中域にP-102、広域にB-2103MOS VINTAGEを使う事にした。B-2103MOS VINTAGEはどの帯域の音も良くできれば低域に使って安定感を出したかったちょころだが、この組み合わせではM-90aが低域以外で使い物にならず、P-102が良いのは主に中域付近の音質だったので自動的にB-2103MOS VINTAGEは高域用となったのである。

大きな不満もなく、この状態は暫く続いた
 次にオーディオ機器を購入するのに2年程時間が空いた。
その間になかちゃんは初めて自分の車を買った。この頃は生活も少しは安定してきていたので念願のマイカーである。買ったのは三菱のFTOというスポーティーカーだった。そのフォルムとエンジン性能に惹かれて買った。
2000ccのNAエンジンだったが当時この仕様で最高の200馬力/20.4kg・mというスペックだった。
この車ではI氏(TOYOTA MR-2ターボに乗っていた)と二人でよく走りに行ったものだ。走り屋という程のことではないが、峠の下りをハイペースで走ったりした。オーディオ以外で初めて楽しいと思った事である。
今はもう落ち着いてしまってそんな走りもしないが、運転そのものは好きである。(今はTOYOTA プログレ)


三菱 FTO GPX

初めて買った車でもあったせいか、非常に気に入っていた。
足回りと駆動系をいじっていた。オーリンズの20段調整ショックや強化クラッチ、ギア比の変更などもした。特に強化クラッチの効果は絶大でトラクションがダイレクトにタイヤに伝わり、いかにも走ってる感があった。
後に家族からの後ろに人が乗れない!というクレームによりセダンに乗り換える羽目になる。

下の画像は実際になかちゃんの乗っていたFTO GPX

 さて、その3でマルチアンプの話を完結しようと思っていたのだが、書いてみるととてもここで完結させられない事に気づいた。まだこれからもなかちゃんのオーディオ遍歴は続くのである。車の話など余談もあったが、次になかちゃんに起こるオーディオ歴の中でも最大級の衝撃は次回に持ち越す事にしようと思います。
まさかその4を書く事になるとは思わなかったが、この分だとその5も書かなきゃならなくなりそうだ。

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http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/1064.html#c22

[リバイバル3] パイオニア Exclusive M5 中川隆
23. 2020年7月28日 16:36:52 : qvCpCPFxe6 : SXdLWFhadjI5eHM=[30]
なかちゃんの考えるマルチアンプシステムについて その4
http://www.nakajimaharikyuuinn.jp/aruchiannpusisutemu4.html

その3で揃えたシステムでようやくマルチアンプらしい音になったなかちゃんシステム。これは良いなどと思いながら暫く楽しんでいたのだが、プリアンプにACCUPHASE C280を導入してから約2年程経った頃、音楽を聴いていてどうも釈然としない感覚が自分の中に芽生え始めてきた。

最初、これは一体なんなんだろうと思いながら聴いていたのだが、ある時ふと気づいたのだった。

「これ、音のヌケが悪い・・・」

そう、なんだかよそよそしく聴こえるというか音が前へ出てこない事に気づいたのである。
一体何が原因なんだろうと考えたがすぐにはわからなかった。
たまたまCDプレーヤーにアッテネーター(ボリューム)が付いていたので試しにプリアンプを外してCDプレーヤーをチャンネルディバイダーに直接繋いで聴いてみた。

「エエッ!?」

何と、音のヌケが俄然良くなった。
まさか、ACCUPHASE C280が原因なのか?気に入って使っていたので少なからずショックを受けたが、一度そう思ってしまうともうどうしようもない。
但し、一言断っておくと音のヌケは良くなったが音楽の情報量はガタ落ちである。プリアンプの持つ意味は大きく90年代前半に一時的に流行ったパワーアンプダイレクトはなかちゃんにとって音楽の空間表現を感じ取れないお馬鹿な評論家の戯言に過ぎなかった。しかし、そのためにプリアンプの必要性がわからなくなってしまった人も多く、パワーアンプダイレクトを雑誌などが良いと取り上げる度に腹立たしい思いをした。
もっとも、繋ぐとシステムの音が悪くなる、「プリアンプ」と称した酷い製品も多かったが。
もちろん勤めていたオーディオショップでなかちゃんはお客様に「パワーンプダイレクトは絶対にしてはいけないと散々伝えた。聞いてくれたお客様は半分程度だったが。
(パワーアンプダイレクトなんかクソくらいだ!!!←なかちゃんの叫び)

そして、暴挙に出た・・・・・・・

当時ACCUPHASE C280と並び称されていたSANSUI C2301VINTAGEとEXCLUSIVE C5という当時の国産最高峰のプリアンプ2台を購入したのである。もちろん経済力がそれ程ある訳もなく、どちらも中古品を探しての購入であった。

目の前にあのC280とC2301VINTAGEとC5が3台並んでいる。
はやる気持ちを抑えつつ、まずC280を繋いで聴いてみる。

「いつもの音だ。」(そりゃぁそうでしょう)

次にC280とSANSUI C2301VINTAGEを繋ぎ換えて同じ曲をかけてみる。

「こっ、これは!!!!! 全く違うじゃないか!」(驚)

C280に比べて音のヌケが断然良い!更に質感、情報量共こちらの方が良く感じられた。
どちらも国産最高峰、どうしてこれ程違うのか。この事実に少しの間戸惑った。
もう一度C280に戻して聴いてみる。

やはり音のヌケがあまり感じられなくなる。C280は非常に端正で折り目正しいというか、背広をビシツと着こなしたビジネスマンとでも言おうか、決して羽目を外す事がない。ちょっとお堅いイメージなのである。
それは悪い事だとは思わないのだが、困った事にノリの良いジャズやロック系の音楽を聴いている時でも、演奏者がスーツ姿で直立不動のままクソ真面目に演奏しているのである。
ジャズがスイングしない。ロックから魂の叫びが聴こえてこない・・・

もう一度C2301VINTAGEに換えて聴いてみた。

ジャズはスイングしロックからは魂の叫びが聴こえる。
やはりこの違いは間違いじゃない。そう思った。勝負ありだと思った。

次にEXCLUSIVE C5を繋いで聴いてみた。

「ムムッ、これもいいじゃないか」

音の出方が非常に自然である。質感、情報量も申し分無く、また帯域バランスも非常に良い。
いい意味でフラットバランスなのである。音にクセも感じられない。

この時点でC280を手放す事を決意。実に他のプリアンプ2台と比較してすぐの決断であった。

まさか2年程愛用していたC280をこんな形で手放す事になるとは思っていなかったが、他の2台を無理して購入しただけに、これを手放さないと経済的に全く余裕が無い。

C280は写っていないが、左下のシルバーのアンプが
EXCLUSIVE C5 右上のブラックのアンプがSANSUI C2301VINTAGE
我ながらなんとも贅沢な光景である。

さて、そうなると問題はC2301VINTAGEとC5のどちらを選ぶかである。
C2301VINTAGEは実に聴かせる音作りであり、ボーカルの質感がすごく良く音に潤いが感じられる。非常に魅力的である。特に女性ボーカルなどは絶品と思える程である。これは素晴らしい。

対してC5である。フラットなバランスでどこといっておかしなところも感じられない。
C2301VINTAGEに比べてスッキリとしていてクリアーな印象である。これはC2301VINTAGEで決まりかなと思ったのだが
不思議とこのC5は聴けば聴く程何かが心に響いてくる。

これは何だろうと思いながら、決断出来ずに2ヶ月が過ぎた。

決めた。C5を残そう。

C2301VINTAGEの魅力に感じ入りながらも、何故C5を選んだのか。
C2301VINTAGEは確かに魅力的で感じるものがある音である。しかしボーカルは良いのだがバックの演奏とボーカルの対比に少し違和感が感じられた。
クラシックなどでもそうなのだが、メインの音(ボーカルやソロ楽器)にスポットを当てた様な印象で伴奏が少し小ぢんまりと聴こえてくるのである。トータルとして楽曲のバランスに少し違和感を感じてしまう。
C5はそのあたりのバランスも非常に良く全く違和感がない。

C2301VINAGEがとても美味しい味付けがされた料理だとするとC5は味付け前の素晴らしい食材とでも言おうか。
今後、自分の求める音作りをしていく上でC2301VINTAGEの良さがかえって足枷になってしまうと感じたのである。
その点C5はやり方次第でどの様な音にもなり得るだろうと感じた。

そしてC2301VINTAGEもなかちゃんのもとを去っていくのである。
苦渋の決断だった。


SANSUI C2301VINTAGE
その潤い感豊かな音質は魅力的。
ガラス張りフロントパネルの美しさも絶品である。

EXCLUSIVE C5
シンプルなデザインのシルバーパネルにローズウッド製のケースが高級感を醸し出すC5。
音質は癖がなく素直で非常に良く練られた設計を窺わせる。

SANSUI C2301VINTAGE
C2301VINTAGE内部構造

EXCLUSIVE C5

C5内部構造

こうしてなかちゃんのプリアンプはEXCLUSIVE C5に落ち着いた。

この時、既にC5の後継モデルとなるEXCLUSIVE C7が発売されていたのだが120万円というその価格になかちゃんは手も足も出ない。でも1世代前のモデルとはいえその時の最高級モデル(一時は3台も)を所有する喜びみたいなものを感じていた。
ちょうどその頃、低域用に使っていたパワーアンプPIONEER M-90aの調子が悪くなり・・・というか壊れた(ガクッ)
M-90aはB2103MOS VINTAGEやP-102に比べると音質的にワンランク劣る印象があったので、内部を結構いじり倒していた。そのため基盤のパターンが浮いてしまったりなど何度か修理に出したり、基盤ごと交換したこともあったが、遂になかちゃんの酷な使い方に音を上げてしまったのだろう。(M-90aちゃん、ごめんなさい)

しかし、タイミングが良いというのか、その後すぐなかちゃんの勤めているオーディオショップにACCUPHASEのM-60というモノラルパワーアンプの中古品が入荷してきた。C-280での事もあり最初はあまり感心を持たなかったのだが、実際に試聴してみて「あれっ」と思った。C-280の時に感じたヌケの悪さがあまり感じられない。それにモノラルアンプの良さか価格帯がなかちゃん所有のパワーアンプよりも上級グレードのものであるせいか、なかちゃんの使っているパワーアンプより明らかに音質が良かったのである。
それに年式が古い事もあり販売価格もかなり手頃なものだった。

買ってしまった。(店員が買ってしまって、お客様ごめんなさい)

早速持って帰ってモニター用に使っていたPIONEER S-101CUSTOMというスピーカーに繋いで鳴らしてみた。

「良いではないか。エヘヘヘヘ」

ちょっと頬が綻んだかもしれない。
音場のスケール感も他の所有アンプよりあったので低域用に使おうと考え、M-90aの受け持っていた低域に繋いでみた。

「おお〜っ、良いではないか〜」

M-60の音質はやや緩い印象はあるものの、自然な音色感で中域に使っていたB2103MOS VINTAGEとの繋がりにも違和感はあまりなかった。寧ろM-60の受け持つ低域だけが他の帯域より音質が良く感じられ少しバランスを崩してしまった感は否めないが・・・。

ACCUPHASE M-60

M-60内部構造

ACCUPHASE M-60
なかちゃんにとって初めてのモノラルパワーアンプ 1台で一つのスピーカーを鳴らすアンプなのでステレオ再生では2台1組となる。
このアンプがモノラルパワーアンプのゆとりある再生音をなかちゃんに教えてくれた。

そうなると他のパワーアンプももっと良くしたくなるのが人情というもの。(なんと身勝手な屁理屈)
我慢出来ない。M-60購入から暫くして店に入荷したEXCLUSIVE M4aを購入した。(お客様 ごめんなさい)
この時、ACCUPHASE P-102が下取りに出された。

EXCLUSIVE M4aもまずPIONEER S-101CUSTOMに繋げて聴いてみた。

良い。非常に良い。

色彩感豊かなその濃密な音質はすぐになかちゃんの気に入るところとなった。
いい感じだったので暫くこのままM4aの音を楽しんだ後、いよいよマルチアンプシステムに組み込む事になる。

M4aのこの濃くて色彩感溢れる音質はもちろん中音域に使わなければとなかちゃんは確信していた。
が、しかし・・・・・・・

予期せぬ事態が起こったのだ。

M4aを中音域に繋いで鳴らしてみたのだが、音が引っ込む。全然前に出てこないのである。

「あれっ どうなってんだ」

なかちゃんは不思議に思った。これだけで聴いていればそんな事は全くなかったのだが。
エージング(鳴らし込みの事)が必要かなと思い暫く我慢してその音で聴いていた。
1週間が経った頃

「これは変わらんなぁ」

と悟った。どんなオーディオ機器にもエージングは必要だが1週間もすれば、その変化の方向性ぐらいは見えてくる。しかし今回はその兆候すら全くないのである。

M4aを中音域に使うのは諦めて、今度は低音域用のM-60と入れ替えてみた。

「うわぁ〜  もっと酷い!」

音が完全に詰まっている。中音域の時よりもっと引っ込んだ感じでもぞもぞした印象だ。
仮にエージングで変わったとしても、それで使い物になるレベルではない。

正直あせった。単体ではACCUPHASE P-102をはるかに凌ぐ表現力を持っているのに、マルチアンプシステムで使うとどうにも出来ない。尤も、他のアンプが同系統のものなら素晴らしい結果が出たのかも知れないが。

しかし気にったアンプだし手に入れたばかりなのでなんとかしたい。
最後に高音域に繋いでみた。

「おおっ、いけるじゃん」

今度は音が引っ込む事なくちゃんとヌケてくる。そして緻密な音である。

「よーし! OK!」

となったが、なんだこの耳に刺さる様な鋭さは。
まるでツィーターから針が飛んでくる様な鋭さである。
あの温かみがあって色彩感豊かなM4aがどうして・・・・・
この時なかちゃんは知ったのだ、アンプによっては単体で聴いていた時の良さがマルチアンプシステムに組み込むと必ずしも発揮されるとは限らないという事を。

なんとも奥深い事か・・・

でも、マルチアンプを始めた頃に比べれば遥かに音は良くなっている。

PIONEER S-101CUSTOM

PIONEER S-101CUSTOM
実はコノスピーカーは昔ONKYO D-77XDと同時にサラウンドのセンター用として購入していたもの。
当時はこの小型2WAYスピーカーがD-77XDより良い音に聴こえるのが不思議だったが
そのせいもあってかずっと手放せなくて持っていたものである。素直な音質と引っ掛かりのないスムーズな音の出方で今思えばすごく良く出来たスピーカーであった。独自のミッドシップマウント方式も音質に非常に効いていたと思う。
S-101CUSTOM内部構造


EXCLUSIVE M4a

EXCLUSIVE M4a
プリアンプのC5と同じくローズウッドのケースに収まったメーターのみのパネルデザインは高級感満点である。パワースイッチなどはフロントパネル下部のシーリングパネル内に収まっている。
なかちゃん初の純A級アンプ。天板に空いた放熱孔の上では本当に目玉焼きが焼けると思う。手で触ったら1秒と触っていられない。「熱っ」となるのである。

今回も話が長くなってしまいました。前回申し上げた衝撃の出来事(まあ、心を奪われたアンプとの出会いとでもでも言っておきます)までまだ暫く時間が掛かります。次回でもそこまで話が進まないかも知れません。
しかし、この時点でなかちゃんはまだ20代後半。(前回から歳取ってないんじゃぁという声も聞こえてきそうですが(^^ゞ )どんだけ濃いオーディオライフと言うか、どれだけオーディオと格闘しているんだろうと今更ながらに思う。
もっと短く終わると思っていましたが、まだまだ続きます。
こうなったら、端折らず出来るだけ細かく書いていきたいと思います。

次回その5にもご期待(?)下さい。

http://www.nakajimaharikyuuinn.jp/aruchiannpusisutemu4.html
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/1064.html#c23

[リバイバル3] パイオニア Exclusive M5 中川隆
24. 中川隆[-12002] koaQ7Jey 2020年7月28日 16:38:17 : qvCpCPFxe6 : SXdLWFhadjI5eHM=[31]
なかちゃんの考えるマルチアンプシステムについて その5
http://www.nakajimaharikyuuinn.jp/maruchiannpusisutemu5.html

 その4で組んだシステムでそれなりに音楽を楽しんでいたなかちゃんだが、ある日I氏と話している中で「モノラルアンプってやっぱりいいよね」とM-60での体験もあったのでその良さを実感していたのだ。

するとI氏は「EXCLUSIVEのM5aが凄くいいよ」と言った。
この発言がなかちゃんの欲しい欲しい病に火を付けた。
しかし、大枚1本に手が届きそうな価格のM5aを買うだけの経済力がなかちゃんにあるはずがない。

悶悶とした日々が続く・・・
しばらく経って、中古品ならなんとかなるかも、と考える様になった。といっても中古品でも新品の半額ぐらいはするのでそれでも高額なものだった。
それに滅多に中古品が出るアンプではなく(所有者は皆、気に入って使っているのだろう)なかちゃんの勤めるオーディオショップはもちろん、他でも見かけた事がない。そんなある日、東京の某有名オーディオショップの中古品広告にEXCLUSIVE M5aの記載があった。価格も相場に比べて高くもない。意を決してなかちゃんはそのオーディオショップに電話してみた。

なかちゃん 「雑誌広告見たんですが、EXCLUSIVEのM5aまだありますか?」
ショップ店員「ああ〜、M5aはもう売れてしまいました。」

当時、M5aの中古品は出ればすぐに売れる程の人気アンプだったので掲載にタイムラグのある広告に載った時点で既に売れてしまっていたんだろう。

ショップ店員「よろしかったら入荷予約という事にさせていただきましょうか?」

もうその気になっていたなかちゃんにはこの提案を断る理由がなかった。

なかちゃん 「では入荷予約でお願いします。」

とはいってもそうそう中古品が出るアンプではないのであまり期待せずに連絡を待つ事にした。
 1ヶ月が過ぎた。なかちゃんはM5aの事はあまり意識しなくなっていて、いつもどおりの日常(いわゆるオーディオ漬けの日々)を送っていた。
そんなある日、滅多に鳴らないなかちゃんの携帯電話が鳴った。誰からだろうと思いながら(当時の携帯は相手の名前を表示する機能などない)出てみると、例の東京のオーディオショップからだった。

ショップ店員「EXCLUSIVE M5aが入荷しました」
なかちゃん 「ええ〜っ、入荷したんですか!」
ショップ店員「はい。滅多に入荷しないんですがたまたま入ってきました。どうされますか?」
なかちゃん 「買います!」

もう、即答だった。これを逃したら二度と手に入らないかもしれないと思ったからだ。

そしてM5aがなかちゃんのもとへやって来る事になる。
M5aはすぐに届いた。(対応速いね)

入れ替えでSANSUI B2103MOS VINTAGEがなかちゃんのもとを去っていく。いいアンプだった。

まず、S-101CUSTOMに繋いで鳴らしてみた。

「!!!!!!!!!!」
「こここ、これはぁ〜っ!!!!!」

もう、形容のしようがない。M5aの作り出す音楽再生空間はなかちゃんを吸い込むかの様に部屋中に広がり、またなかちゃんの心にダイレクトに入ってくる。

「この音だ!この音!!」

感動ものであった。
なかちゃんがこれまでイメージし続けた理想の表現力だった。 惚れた・・・
EXCLUSIVE M5a

M5a内部構造

EXCLUSIVE M5a
当時EXCLUSIVE(PIONEER)の最高峰パワーアンプ。この後すぐに後継機M7が発売されたがM5aの2倍の価格でなかちゃんとは縁がなかった。
M5aは擬似A級動作で300Wの大出力アンプ。擬似とはいえ通常使用の領域では殆ど純A級動作に近く、M4a程ではないが点天板は相当熱くなる。
A級動作のために専用の電源トランスと大容量フィルターコンデンサーが搭載されており、内部構造左側のトランス(四角いケース)1個と真ん中のコンデンサー(丸いやつ)の一番後ろの一つがそれである。M4aと同じ意匠のデザインはなかちゃんの気に入るところである。

 M5aの音・・・それは一言ではなかなか表現出来るものではないのだが、敢えて語ってみよう。
M5aを販売店などでちょい聴きした人もいると思う。しかし、その時に組み合わされていた他の機器などによってはM5aの良さがすぐに伝わらない事もあると思う。M5aは何気ないというかさり気ないというか、最初はサラッとした印象を受けることも多い。しかしこのさり気さは重要である。オーディオ機器に期待を寄せるが故にその音に濃さやインパクトを求めるといった事がよくある。だが、なかちゃんの経験上ではそういった機器は悪くはないのだが、往々にしてその後使い続けても最初に受けた印象と違う音を出せないという場合が多い。その音が好きならなんの問題もないが、色々な音楽をそれぞれの持つ表現力で楽しみたい時、その味わいが足を引っ張る事がある。
なかちゃんの求めていたのはどんな音楽でもその良さが伝わってくる様なアンプだったので、このM5aの何気ない鳴り出しに期待が持てた。そして暫く鳴らしていると、実はその音が非常に濃いものである事に気づく。
クリアーな空間の中から色々な音が実体感を伴ってスーッと出てくる。生々しさが感じられる。
そして時折「ハッ」とする様な表現を聴かせるのである。その音になかちゃんはゾクゾクした。
なかちゃんの五感は研ぎ澄まされ音楽空間の中にその身を委ねる。そんな感覚だ。
聴く音楽を変えてみる。すると今度はさっきまでと違うその曲独自の表現が伝わってくる。
更に曲を変えてもM5aはその曲の持つ表現を克明に伝えてくる。

まさに噛めば噛むほど味が出るというもいの。

最早逃げ出す事の出来ない世界に飛び込んでしまった。

 このアンプとの出会いがなかちゃんの音楽に対する感性を数段引き上げたようだ。音楽の聴き方が変わってしまった。振り返れば今までなんと細かな事にこだわっていたのか。解像度がどうとか、周波数レンジがどうとか、まるで重箱の隅をつつくような聴き方をしていたことを思い知らされた。
音楽の楽しさはそんなところにあるものではなかったのである。
音楽は体で聴くというか、全身で感じるものだったのだ!これまでは音楽を聴いていたのではなく分析していたのだ。愚かだった。
もう細かい事などどうでもよい。いまこの至福の時をずっと感じていたい。それこそが音楽の持つ本当の力なのだ。このアンプだけは今後何があっても手放せない。そう思った。
 この後M5aをマルチアンプシステムに繋ぐ。これだけの表現力を持ち合わせているので、主旋律が最も多い中音域に繋ぐ事にした。

良い

今までとは全然違う良さが感じられる。デザインも気に入ったM4aとM5a(あとM-60も)が並んだラックを眺めながら恍惚に浸っていたものだ。

 だが、オーディオ好きの悪い癖か、こうなると唯一ステレオパワーアンプだったM4aもモノラルパワーアンプにしたくなってきたのである。M5aがあまりに良いため、他の帯域が寂しく聴こえるのだ。
この後、一度使ってみたいと思っていたESPRIT(SONY)のTA-N900というモノラルパワーアンプを探して手に入れた。M4aを下取りに出した。M4aは中古市場でもかなりの人気で良い値で売れた。かなり気に入っていたアンプだったので手放す時はかなり惜しい気分だったが経済的に致し方ない。

 そうして全てのパワーアンプがモノラルアンプとなったなかちゃんのマルチアンプシステムが誕生した。
最後に入れたESPRIT TA-N900は密度感がありハッキrとした音で歯切れもよく積極的な印象の鳴り方だった。
やや音に明るめの色が付く印象があったが、細かい事は気にせず使う事にした。中音域はM5aで決まりなので、低音域と高音域に繋いでどちらで使うか決めることにした。

まずは低音域。音が締りバスドラムやベースの音がグイグイと前へ出てくる。ドライブ感がある。それはそれで良いのだが、ちょっと音が締まりすぎる。他のアンプとの対比で締まり過ぎてちょっと窮屈に聴こえる。高音域に繋いだM-60も元々再生周波数レンジの広いアンプではない事もあって、特に魅力が感じられない。

今度はTA-N900を高音域に。こっちの方がバランスが良い。中低域はこれまで通りで高音域からM4aで感じられたどぎつさが消えた。全体的に明るめな印象が加味されてしまうが、この組み合わせがベストだろう。


当時のなかちゃんシステム
置き場書が足りないためESPRIT TA-N900がスピーカーの上、ホーンの両外側に置いてある。
スピーカーに付いている「YAMAHA」のロゴはこのスピーカーとは無関係で前所有者がたまたま持っていたバイク用のステッカーを貼ったもの。スピーカー後方に置いてある白い衝立の様なものは吸音パネルであるが、この吸音パネルは殆ど効果がなかった。今も持っているがスピーカー後方の飾り(?)みたいなものになっている。

 これまではアンプの事ばかりだったが、ここにきて新たな問題が浮上する。
アンプの音質がかなり良くなったせいか、スピーカーの悪い部分がハッキリと再現されてしまうのである。
中音域に使っていたFOSTEXのホーン+ドライバーの音が薄く聴こえるのである。
このホーンは音のヌケも良く気持ち良い鳴り方をしてくれていたのだが、背後に取り付けられたドライバー(ホーンユニットに於ける振動板部分。この場合はリアコンプレッションドライバー)が原因の様だ。

アンプを換えたばかりなので少しの間はチャンネルディバイダーの調整やスピーカーユニットの位置合わせ(位相調整:この場合は各ユニットの前後位置調整)をしていた。調整によってかなりいい感じにはなったが、やはりドライバーの音の薄さは変わらない。
ここでなかちゃんはドライバーの交換を決断するのであった。
とはいってもこの譲ってもらったホーン+ドライバーのセット、最初から色々な対策がされていてホーンの上下に想版が貼ってあったりその上にビロードが貼られていたり、ドライバーもエポキシ樹脂で固められていてホーンとドライバーを取り外す事が出来ない。これだとホーンも交換せざるを得ない。
ドライバーはウーファーと同じTAD(TECHNICAL AUDIO DEVISES:PIONEERの業務オーディオ部門です)のTD2001と決めていたのですが、TADにはTD2001に合うホーンが用意されていない。1サイズ大きなTD4001ならそれ用のTH4001というホーンがあるがあまりに高価でとても買えない。それにこの部屋には大き過ぎて使いづらい。
そこでドラーバーはTD2001とし、ホーンは他メーカーのもので使えるものを探す事にした。

色々調べているとサイズ敵にも丁度良く、価格も手頃なホーンが見つかった。SANOというメーカーのSN500SUというモデルだ。


TAD TD2001

SANO SN500SU

TAD TD2001
振動板にベリリウムを使用。よくあるアルミニウム振動板に比べて再生音に癖が少ない。アルニがやや軽い音でパリッとした乾燥した印象なのに対して、重量感や潤い感がしっかりと再現されると感じている。
マグネットには強力なアルニコマグネットが採用されていて反応が良く繊細な音が出る。振動板の前部にスリット状のウコライザーが付くリアコンプレッションドライバーである。スロート径(音の出口)は2インチ(約5cm)で振動板は1インチ(約2.5cm)のいわゆる1インチドライバーである。
なかちゃんが購入した時に比べて物価、原材料価格の高騰などの影響もあり、今ではその定価は当時の2倍程になっている。

SANO SN500SU
確か材質はミズメザクラだったかと思う。非常に質感の高い仕上げである。ホーンの曲率はエクスポーネンシャルカーブ(指数関数曲線)になっていた。スロート出口(ホーンの奥の方)に5枚のフィンが付く。価格は当時のホーン相場からしてもかなりお買い得だった。そのかわりこのホーンは完成品ではなく、各パーツがバラバラの状態で販売されていた。購入後、自分でドライバー片手に組み立た。元々2インチドライバー用のホーンだったので同社の1インチ→2インチスロート変換アダプターを取り付けて使っていた。
なかちゃんが手の出なかったTAD TD4001ドライバーとTH4001ホーンTD4001は材質などはTD2001とほぼ同じだがサイズが全く違い、その再生音も凄いもの。殆ど金属の塊みたいなユニットで一人で持ち上げるのもやっとの重さ。TH4001はイタヤカエデ材となっており。TD4001と一緒に名機EXCLUSIVE 2402(スピーカー)に搭載されていた。間もなくSANO SN500SUを購入した。
早速FOSTEXのホーン+ドライバーと入れ替えた。


「うわぁ〜〜〜!  失敗したぁ〜!!!!!#$%&’%#$”##%$&’%$#」


確かにTD2001の方は全く問題ない。いやかなり素晴らしい。
だがSANO SN500SUの方は・・・・・
音が前へ出ないというより、左右方向によく広がる。ステージの広さとかはよく再現されるのだが、やんわりとした音でいまいちハッキリしない。ゆったり穏やかに聴いている分には悪くないが、音楽に躍動感やノリの良さ、エネルギー感を求めると全然ダメである。

ホーンスピーカーの音に引っ掛かりがなくスーッと出てくるところが好きななかちゃんにとっては方向性が全く逆のホーンだったのである。

ホーンというのは言ってみれば音響を考慮した筒みたいなもので、ドライバーを付けて他の帯域を受け持つユニットと繋いで初めて音がわかるものなので、購入前に試聴をすることは不可能である。SN500SUの購入もなかちゃんにとって冒険だったのである。しかし、見事に外した。好みや使い方によってはこのホーンでないといけないという方もおられると思うが、少なくともなかちゃんの望んでいたものではなかった。
しかし、またすぐに買い換えるなどということは出来ないので暫くこのホーンを使う事にした。
そんなある日の事だった。事件が起きた。
高音域用に使っていたCORAL H-100の一方が突然鳴らなくなった。最初は何が起こったのかわからずアンプやチャンネルディバイダーなどをあれこれチェックしていたが、どこにも問題はない。まさかと思いH-100を確認しようと持ち上げた。その時・・・・

カランカラン・・・・・・・・

「エッ」

H-100の内部から何かが転がる様な音が。

「ああっ 何か外れてる!」

どうもH-100の内部でスピーカーケーブルの端子が外れてしまっている様だった。構造的に専用の道具がないとこのホーンはバラす事が出来ない。メーカーへ修理に出すしかないのだがすでにCORAL社はなくなっていた。
どうしようもない状態である。自分でバラそうと試みたが、全く開ける事が出来ない。いくつかの業者に問い合わせたが修理は不能だった。

何故、突然こんな壊れ方をしたのだろうか?ほとんど動かすこともなく衝撃を与える事もなかったのに。考えられるのは使い始めた時から何かが外れかかっていたのかもしれないという事だが、今はそんな事を考えても仕方がない。
取り敢えずチャンネルディバイダーの設定を変更してツィーターなしの2WAY仕様にして聴く事にした。

2WAY仕様で少しの間聴いていたが、高音域があまり伸びない音にいつまでも耐えられなくなったなかちゃんは、再びお得意の暴挙に出る。

「出よ、欲しい欲しい病〜〜〜」

と言ったか記憶は定かではないが、ホーンツィーターの購入を決意した。
今まで散々色々と使ってきて(紹介していない小物もいっぱいあります)中途半端なものを買うとろくなことはない、大概は使い物にならない事を少しは学習していたので今回はシッカリとしたものを用意しようと思った。

それはEXCLUSIVE ET-703だ。基本的にTAD TD2001と同じ設計思想で作られており、音質的にもちゃんと合う事はわかっていた。


CORAL H-100

CORAL H-100
ホーンらしいヌケの良さがあり気持ちよく鳴ってくれた。音質には多少荒っぽいところもあったが、それも個性と鳴りっぷりの良さを楽しんだものである。

不意のお亡くなりにはショックを受けた。


EXCLUSIVE ET703

EXCLUSIVE ET703
EXCLUSIVEはPIONEERの高級オーディオブランド。このET703はEXCLUSIVEブランドだが、業務ブランドTADと同じ設計思想で作られており、音質的にも似た性格を持つ。振動板はTD2001と同じベリリウムとなっており、マグネットには強力なコバルトマグネットが使われている。

買った。ET703を買った。今思えばあの時無理して買っておいて良かった。TD2001同様現在その定価は思いっきり高くなっている。定価は2倍以上になっているのだ。

ET703は大正解だった。CORAL H-100とは一線を画す高音質でヌケが良いだけでなく、非常に緻密で透明度が高い。
歪も極めて良く抑えられており高音域の5kHz以上(-24dB/oct)でこれだけ鳴らしても歌声がクリアーにハッキリと聴こえる。JBLなどの同クラスのツィーターで同じ事を試した事があったが、もうジャリジャリで歪みが多く何を歌っているのか聴き取れないぐらいだった。
ET703は予想以上の音質だった。

これで再び3WAYマルチアンプシステム音楽を楽しむなかちゃんなのであった。


このまま順調にオーディオライフが続けば良かったのだが、

この後、またなかちゃんは不幸に見舞われるのである。

だが、この時なかちゃんはそんなことを知る由もなかった。

http://www.nakajimaharikyuuinn.jp/maruchiannpusisutemu5.html
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/1064.html#c24

[リバイバル3] チャンネル・デバイダ―は使ってはいけない 中川隆
5. 中川隆[-12001] koaQ7Jey 2020年7月28日 16:58:09 : qvCpCPFxe6 : SXdLWFhadjI5eHM=[32]
なかちゃんの考えるマルチアンプシステムについて
フルレンジスピーカーからマルチウェイスピーカーへ

スピーカーユニットが単発のフルレンジスピーカーなら
1つのユニットが音楽信号の全帯域を再生するため
スピーカーとアンプはスーピーカーケーブルを介して
ダイレクトに接続され、アンプから出力された音楽信号が
そのままユニットに入力されるので、色付けの少ない
生々しさを感じさせる再生音を得る事が可能である。

しかし、フルレンジスピーカーにも弱点はあり、
1つのユニットで音楽信号の全帯域を再生する事は
非常に困難であり、低域がある程度までしか出なかったり、
高域方向もある程度以上伸びない。
また、再生困難な帯域の音楽信号が歪んでしまう事も
考えられる。

とは言っても歪みなどはあまり気にされる事なく、
フルレンジスピーカーの再生可能な帯域内で
音楽の持つニュアンスは充分に伝わってくるのも事実である。

しかし、フルレンジユニットで再生困難な周波数帯域までをも
きちんと再現すれば音楽はよりダイレクトに、より生々しく
感じられるに違いない。

そのため、スピーカーユニットの数を増やし、低域の再生に
適した特性を持つユニットや高域の再生に適した特性の
ユニットを組み合わせる事で、再生周波数帯をより広げようと
2WAYスピーカーや3WAYスピーカーの様な
マルチウェイスピーカーが作られる様になった。

しかし、ただ単にいくつかのユニットを一緒に鳴らすだけでは
それぞれの音質はばらばらで能率(この場合分かり易く言うと音量)もまちまちなため各帯域で音が揃わず、再生音が
音楽として成り立たなくなってしまう。
それだけでなく、例えば低域再生に重点を置いて作られた
ウーファーユニットなどはある周波数より高い周波数の
音楽信号が入力されれば再生音は歪んでしまうし、
高域再生に特化したツィーターユニットなどは高い音の再生は
得意でもユニットの再生可能な周波数より低い周波数の
音楽信号が入力されれば、歪むだけでなく破損してしまう。

なぜなら、高域信号は低域信号に比べ信号(音波)の振幅が
小さくユニット自体が前後方向に動くストロークは
あまり大きくは作られていないし単位時間の振動回数も
周波数に比例して多くなり、ストローク(振幅)が大きいと
振動回数も稼げない。
そこへ振幅の大きな低域信号が入力されれば、ツィーターの
ストロークが許容量を超えユニットが破損するのである。

こういった種々の問題を解決するためマルチウェイスピーカー
にはネットワークという一種のフィルター回路が挿入されるので
ある。

ネットワークの働きは、ウーファーに対してなら高域側の信号をカットし、ツィーターに対しては低域信号をカットする。

この時、ウーファーとツィーターの能率(この場合、音量と考える)を合わせ、各ユニットの合成信号が全帯域でフラットに
なる様、クロスオーバーさせる。

これで広帯域の再生が可能なスピーカーが出来上がったので
ある。

だが、これで全てが解決した訳ではなかった。

もともと、違うユニット同士を繋げる訳だから、やはり無理も生じ
る。
各ユニットの合成波形を完全にフラットにするのは困難で
クロスオーバーポイントで歪みが生じる、ユニット毎に音色が
揃わないなどの問題が発生し音楽本来のニュアンスが
きちんと伝えられなくなってしまう。
他に位相特性などの問題も発生したりする。

いくら広帯域再生が可能になっても、音楽の感動が薄まって
しまうのでは本末転倒である。

なかにはこれらの問題を感じさせない優れたスピーカーも
勿論存在するがごく少数派である。

実際には現在発売されているスピーカーの殆どは
マルチウェイスピーカーであり、これらの問題を差し引いても
楽しく聴けるスピーカーはそれなりにあるので
あまり気にする事はないのかも知れない。

ただ、各ユニット間の繋がりが良くなってもフルレンジスピーカーの様にネットワークのないスピーカーとは音楽がダイレクトに
伝わる印象というか生々しさというか
そういったものにまだ差を感じるのである。


音楽信号を余すところなく再現するために広帯域の再生能力
は欲しい、かといってネットワークは使いたくない。

そこで出てくるのがマルチアンプシステムなのです。
http://www.nakajimaharikyuuinn.jp/newpage1.html



▲△▽▼

なかちゃんの考えるマルチアンプシステムについて その2
http://www.nakajimaharikyuuinn.jp/maruchiannpusono2.html

マルチアンプシステムとは何か?

マルチアンプシステムとはウーファーやスコーカー、
ツィーターなど、各スピーカーユニットに1台づつ
パワーアンプを繋げてスピーカーを駆動する方式の事である。


しかし、それだけではバイアンプやトライアンプと
同じではないか、という意見が聞こえてくる。もっともである。
マルチアンプとはそれだけではないのである。
バイアンプやトライアンプでもシングルアンプ駆動に比べれば
はるかに音質は向上し、音に厚みや実態感がかなり加わって
くる。
面倒なのが嫌ならば、これらの方式は非常に有効である。
パワーアンプを追加する費用だけで、セッティングなどの苦労は
殆どないと言って良いだろう。

では、何故ゆえそれでもマルチアンプなのか。
一言で言ってしまえば、マルチアンプの前ではバイアンプも
トライアンプも比較の対象にすらならないからである。

誤解の無きよう付け加えれば、きちんとセッティングされた
マルチアンプシステムの前ではいかにバイアンプ、
トライアンプであろうとも、その圧倒的な実在感の前に、
否が応にも聴き劣りしてしまうのである。

マルチアンプの真髄とはその様なものである。

しかし、かつて多くの方がそのマルチアンプに挑戦し、
あまりの調整の困難さ、デリケートさに悩まされ、
遂にはマルチアンプへの期待を失い、時にはマルチアンプを
否定するまでに至った事は、現在もマルチアンプで音楽を
楽しんでおられる方なら理解しているであろう。

私自身もマルチアンプの音質に納得いくまで10年余りの歳月を
費やしたのである。
なかなか、音がまとまらず音楽が音が苦になっていた時期もある。
しかし、そんな時でも未完成のマルチアンプが聴かせる音に
可能性を見出し、苦労を続けたのである。
その甲斐あって、現在では3WAYの各ユニットが一体となり、
見事に音楽を奏でているのである。
まるで目の前で演奏が行われているかの様に。

では、マルチアンプの構成について、私なりの解説をさせて頂こうと思います。

まず、再生ソース。これは通常のシングルアンプシステムと
何ら変わらない。
CDならCDプレーヤーがあればそれでいい。
次にアンプはプリ、パワー別体のセパレートアンプとなる。

CDプレーヤーから出た音楽信号はまずプリアンプへ入力される。
そして、インピーダンス整合と若干の電力増幅というシステムに
とって非常に重要なプリアンプでの信号処理を受け、
次にパワーアンプではなく、チャンネルディバイダーへと
その信号は出力されるのである。

チャンネルディバイダー?

それは一体どの様なものなのか。
このチャンネルディバイダーこそ、マルチアンプの心臓部である。
(厳密にはプリアンプもだが)
ここで、3WAYマルチアンプシステムなら、ツィーター(高音)、
スコーカー(中音)、ウーファー(低音)へと信号が分けられるので
ある。

一体どの様に?
チャンネルディバイダー 言葉を変えればアクティブネットワークである。
スピーカーに内臓されているネットワークをパッシブネットワークと言うが、チャンネルディバイダーは電源を必要とするアクティブ回路となっており、ゲインを持っているのである。

スピーカーに内臓されているパッシブネットワークでは一番能率の低いユニットはウーファーであることがほぼ全てだと思いますが、
ウーファーなら並みのユニットではせいぜい90〜91dB程度が限界であることが多く(一部の高能率ユニット除く)
パッシブネットワークがゲインを持たない事から、他のウーファーより能率の高いユニットもウーファーと同じ90〜91dB程度まで能率を下げて使わないと、各ユニットの音圧が揃わない。

そう、シングルアンプでのパッシブネットワーク使用はそのスピーカーの最低能率のユニットの性能に全体の性能が大きく左右されるのである。

これが、一つの問題である。

即ち、シングルアンプ方式におけるパッシブネットワーク内臓
スピーカーは一番性能の低いユニットに合わせて作られているので
ある。
往々にしてウーファーよりはるかに能率の高いスコーカーや
ツィーターはその性能を充分に発揮出来ないでいるのである。

補足しておくと、よく音圧という言葉で表されるスピーカーの
性能があり、最近音圧の低いスピーカーが結構多く、
しかしなかなか音楽のニュアンスを感じさせるスピーカーもあり
非常に多くの方が音圧の低さを気にしなくなっている様に思う。

しかし、問題はこの”音圧”という言葉で表される性能である。
音圧というとある一定のボリューム時に発せられる音の大きさだと
理解出来るが、スピーカーの場合一昔前まではこの”音圧”という
言葉ではなく、”能率”という言葉が同じ性能の項目として
カタログなどに載っていた。

”能率”とは”感度”と同義である。

そう、スピーカーに於ける感度の高さは「どれだけ小さな音楽信号を
再現出来るか」という事に他ならない。

マルチアンプシステムでは、まずこのパッシブネットワークが
存在しない。
要はスピーカーユニットとパワーアンプが直結状態になっているの
である。
直結状態になっている事により、各ユニットはネットワークによる
影響や能率低下の影響を受ける事なく、100dBなら100dB、
110dBなら110dBその性能を100%発揮出来るのである。
そして、各ユニットの能率差はパワーアンプの前に繋がっている
チャンネルディバイダーによってコントロールされるのである。
よく性能の良い(音質の良い)サブウーファーは中低域付近の
音も殆ど出さず、本当の低域しか再生していないが、
似た様なイメージをして頂ければ分かり易いのではないかと
思います。即ち、シングルアンプ方式におけるパッシブネットワーク内臓
スピーカーは一番性能の低いユニットに合わせて作られているので
ある。
往々にしてウーファーよりはるかに能率の高いスコーカーや
ツィーターはその性能を充分に発揮出来ないでいるのである。各パワーアンプが受け持つ周波数帯域が狭いことから、
広帯域再生時にどうしても避けられない混変調歪みが
非常に少なくなるのである。(なくなる事は原理的にない)

この混変調歪みが音質にもたらす影響はかなり大きいらしく、
私も測定など出来ないが、マルチアンプにする事で音の濁れが
一気に減り、粒立ちのよさや立体感、そして音楽の実在感が
恐ろしい程に向上するのである。一度この変化の大きさに気づくと、もうマルチアンプの呪縛から
逃れられなくなってしまうのではないかとさえ思う。

それ程までに、凄さを感じるのである。

しかし、ここまでなら、20から30年ほど前にあった
マルチアンプブーム時代に皆が嵌った世界である。
問題はこの後である。

ここまで読んだだけなら、じゃあ自分もやってみようかな、
と思える様な話である。

しかし、ここが入り口。

この後に精神衛生上最悪な日々が待っているのである。CDプレーヤーから出た音楽信号はまずプリアンプへ入力される。
そして、インピーダンス整合と若干の電力増幅というシステムに
とって非常に重要なプリアンプでの信号処理を受け、
次にパワーアンプではなく、チャンネルディバイダーへと
その信号は出力されるのである。まず、再生ソース。これは通常のシングルアンプシステムと
何ら変わらない。
CDならCDプレーヤーがあればそれでいい。
次にアンプはプリ、パワー別体のセパレートアンプとなる。
では、マルチアンプの構成について、私なりの解説をさせて頂こうと思います。しかし、かつて多くの方がそのマルチアンプに挑戦し、
あまりの調整の困難さ、デリケートさに悩まされ、
遂にはマルチアンプへの期待を失い、時にはマルチアンプを
否定するまでに至った事は、現在もマルチアンプで音楽を
楽しんでおられる方なら理解しているであろう。マルチアンプの真髄とはその様なものである。しかし、それだけではバイアンプやトライアンプと
同じではないか、という意見が聞こえてくる。もっともである。
マルチアンプとはそれだけではないのである。
バイアンプやトライアンプでもシングルアンプ駆動に比べれば
はるかに音質は向上し、音に厚みや実態感がかなり加わって
くる。
面倒なのが嫌ならば、これらの方式は非常に有効である。
パワーアンプを追加する費用だけで、セッティングなどの苦労は
殆どないと言って良いだろう。更にチャンネルディバイダー


チャンネルディバイダー?

それは一体どの様なものなのか。
このチャンネルディバイダーこそ、マルチアンプの心臓部である。
(厳密にはプリアンプもだが)
ここで、3WAYマルチアンプシステムなら、ツィーター(高音)、
スコーカー(中音)、ウーファー(低音)へと信号が分けられるので
ある。
私自身もマルチアンプの音質に納得いくまで10年余りの歳月を
費やしたのである。
なかなか、音がまとまらず音楽が音が苦になっていた時期もある。
しかし、そんな時でも未完成のマルチアンプが聴かせる音に
可能性を見出し、苦労を続けたのである。
その甲斐あって、現在では3WAYの各ユニットが一体となり、
見事に音楽を奏でているのである。
まるで目の前で演奏が行われているかの様に。


マルチアンプシステムでは、まずこのパッシブネットワークが
存在しない。
要はスピーカーユニットとパワーアンプが直結状態になっているの
である。
直結状態になっている事により、各ユニットはネットワークによる
影響や能率低下の影響を受ける事なく、100dBなら100dB、
110dBなら110dBその性能を100%発揮出来るのである。
そして、各ユニットの能率差はパワーアンプの前に繋がっている
チャンネルディバイダーによってコントロールされるのである。
よく性能の良い(音質の良い)サブウーファーは中低域付近の
音も殆ど出さず、本当の低域しか再生していないが、
似た様なイメージをして頂ければ分かり易いのではないかと
思います。即ち、シングルアンプ方式におけるパッシブネットワーク内臓
スピーカーは一番性能の低いユニットに合わせて作られているので
ある。
往々にしてウーファーよりはるかに能率の高いスコーカーや
ツィーターはその性能を充分に発揮出来ないでいるのである。各パワーアンプが受け持つ周波数帯域が狭いことから、
広帯域再生時にどうしても避けられない混変調歪みが
非常に少なくなるのである。(なくなる事は原理的にない)

この混変調歪みが音質にもたらす影響はかなり大きいらしく、
私も測定など出来ないが、マルチアンプにする事で音の濁れが
一気に減り、粒立ちのよさや立体感、そして音楽の実在感が
恐ろしい程に向上するのである。一度この変化の大きさに気づくと、もうマルチアンプの呪縛から
逃れられなくなってしまうのではないかとさえ思う。

それ程までに、凄さを感じるのである。

しかし、ここまでなら、20から30年ほど前にあった
マルチアンプブーム時代に皆が嵌った世界である。
問題はこの後である。

ここまで読んだだけなら、じゃあ自分もやってみようかな、
と思える様な話である。

しかし、ここが入り口。

この後に精神衛生上最悪な日々が待っているのである。CDプレーヤーから出た音楽信号はまずプリアンプへ入力される。
そして、インピーダンス整合と若干の電力増幅というシステムに
とって非常に重要なプリアンプでの信号処理を受け、
次にパワーアンプではなく、チャンネルディバイダーへと
その信号は出力されるのである。まず、再生ソース。これは通常のシングルアンプシステムと
何ら変わらない。
CDならCDプレーヤーがあればそれでいい。
次にアンプはプリ、パワー別体のセパレートアンプとなる。
では、マルチアンプの構成について、私なりの解説をさせて頂こうと思います。しかし、かつて多くの方がそのマルチアンプに挑戦し、
あまりの調整の困難さ、デリケートさに悩まされ、
遂にはマルチアンプへの期待を失い、時にはマルチアンプを
否定するまでに至った事は、現在もマルチアンプで音楽を
楽しんでおられる方なら理解しているであろう。マルチアンプの真髄とはその様なものである。しかし、それだけではバイアンプやトライアンプと
同じではないか、という意見が聞こえてくる。もっともである。
マルチアンプとはそれだけではないのである。
バイアンプやトライアンプでもシングルアンプ駆動に比べれば
はるかに音質は向上し、音に厚みや実態感がかなり加わって
くる。
面倒なのが嫌ならば、これらの方式は非常に有効である。
パワーアンプを追加する費用だけで、セッティングなどの苦労は
殆どないと言って良いだろう。


補足しておくと、よく音圧という言葉で表されるスピーカーの
性能があり、最近音圧の低いスピーカーが結構多く、
しかしなかなか音楽のニュアンスを感じさせるスピーカーもあり
非常に多くの方が音圧の低さを気にしなくなっている様に思う。

しかし、問題はこの”音圧”という言葉で表される性能である。
音圧というとある一定のボリューム時に発せられる音の大きさだと
理解出来るが、スピーカーの場合一昔前まではこの”音圧”という
言葉ではなく、”能率”という言葉が同じ性能の項目として
カタログなどに載っていた。

”能率”とは”感度”と同義である。

そう、スピーカーに於ける感度の高さは「どれだけ小さな音楽信号を
再現出来るか」という事に他ならない。一体どの様に?
チャンネルディバイダー 言葉を変えればアクティブネットワークである。
スピーカーに内臓されているネットワークをパッシブネットワークと言うが、チャンネルディバイダーは電源を必要とするアクティブ回路となっており、ゲインを持っているのである。

スピーカーに内臓されているパッシブネットワークでは一番能率の低いユニットはウーファーであることがほぼ全てだと思いますが、
ウーファーなら並みのユニットではせいぜい90〜91dB程度が限界であることが多く(一部の高能率ユニット除く)
パッシブネットワークがゲインを持たない事から、他のウーファーより能率の高いユニットもウーファーと同じ90〜91dB程度まで能率を下げて使わないと、各ユニットの音圧が揃わない。

そう、シングルアンプでのパッシブネットワーク使用はそのスピーカーの最低能率のユニットの性能に全体の性能が大きく左右されるのである。

これが、一つの問題である。では、何故ゆえそれでもマルチアンプなのか。
一言で言ってしまえば、マルチアンプの前ではバイアンプも
トライアンプも比較の対象にすらならないからである。

誤解の無きよう付け加えれば、きちんとセッティングされた
マルチアンプシステムの前ではいかにバイアンプ、
トライアンプであろうとも、その圧倒的な実在感の前に、
否が応にも聴き劣りしてしまうのである。


話が非常に長くなったので、この続きの私の10年間の
マルチアンプとの激闘の記録はその3にてお話ししようと
思います。

その2.5へ続く

http://www.nakajimaharikyuuinn.jp/maruchiannpusono2.html



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なかちゃんの考えるマルチアンプシステムについて その2.5
http://www.nakajimaharikyuuinn.jp/maruchiannpusisutemu2.5.html

 さて、前回の予告で「その3」にてなかちゃんの10年間にわたるマルチアンプシステム構築の歴史を語りますと申し上げておりました。しかし、更新までの間に心境の変化などもありいきなりマルチアンプシステムについてのお話をさせていただくのではなく、何故なかちゃんがオーディオを始めたのか、その間にあった出来事など、自身の半生という程のものではありませんが今回の更新にあたり更に私がマルチアンプシステムにたどり着くまでの、オーディオに興味を持ち趣味として始めるに至ったお話をさせて頂こうと思い、敢えてページNO.を「その3」ではなく「その2.5」とさせて頂きました。

なかちゃんの昔話なんか興味ないという声も聞こえてきそうですが、そんな時はアホな男の戯言程度に軽く流して下さいませ。

 私が小学生の頃はCDプレーヤーというものはまだ発明されておらず専らレコードによる音楽鑑賞が主流の時代だった。我が家にはまだオーディオと呼べるものなどなく当時手頃だった(ように思う)いわゆる「てんとう虫レコードプレーヤー」と呼ばれるものがあった。
子供ながらに親に買ってもらったレコードをプレーヤーの針先を不思議そうに眺めながら聴いていたものだ。レコードといっても何かの付録だった当時のアニメ(この頃はアニメという言葉はなくマンガと言っていた)ジェッターマルス(鉄腕アトムのそっくりアニメ)のソノシートを聴いていた。(ソノシート:呼び名の由来は知りませんが、薄っぺらい半透明の向こうが透けて見えるレコード)
テレビではキャンディーズやピンクレディ、ジュリー(沢田研二)に郷ひろみなどが全盛でドリフの「8時だよ全員集合」などは毎週欠かさず見ていた。
オーディオに目覚めるのはまだまだ先のことである。
 中学生になってから途中入部ではあったが吹奏楽部に入部した。特に音楽に興味があった訳ではないのだが、なにか部活をしようと思って何気なく吹奏楽部にしただけだった。ただ、そうなると欲がでるもので入部申し込み時にトランペットを吹きたいと要望したが「今、トランペットは空いていない。ドラムならいけるよ」と顧問の先生に言われ「じゃあそれで」と答えてそのままドラム担当になった。しかし、1ヶ月後に入部してきた女の子がトランペットを吹いていた。
この時に初めて気づいた、単にドラム担当が足りなかっただけだったんだと、騙された・・・
まあでもドラム担当になったおかげでちょっとしたバンド活動をしたりすることにもなった。
音楽に興味を持ちだすキッカケになったのだと今では思う。

 しかし、このあと色々不幸な事があり10数年間の極貧生活を強いられる事になってします。
その中でも音楽を聞きたいと思う気持ちがどこかにあり、安物ではあったがラジカセをなんとか手に入れて友人にカセットテープのダビングをさせてもらったりして音楽を聴いていた。時には粗大ゴミから拾ってきた学校教室の放送用スピーカーを細い導線でどういう風にしたのか忘れたが、ラジカセとつないで聴いたりもした。

 生活に余裕が全くなかったため、17歳の時からバーテン(喫茶店です)のアルバイトを始めそのまま23歳頃までその仕事を続けた。
地べたに這いつくばる様な苦しい生活に、ある種の絶望感を抱きながらもがむしゃらに働いた。
とにかく前に進むしかなかった。
時代はバブル絶頂、皆が羽振り良く遊びまくり、ジュリアナだなんだのと浮かれている時に遊ぶことも出来ずに地下街でモグラの様に働いていた。そのためか青春時代の思い出といえば仕事のことしか思い出せない。今となってはそれもいい思い出なのだと思えるようになったが。

 しばらく経って給料のほとんどは生活のため親に渡していたが残りで少しづつオーディオ機器を集め出せるようになってきた。
頑張って買ったのはAIWAのミニコンポ「CDS909」というモデルだった。当時はいわゆるミニコンポ全盛でPIONEER「PRIVATE」シリーズやKENWOOD「ROXY」シリーズなどが大人気だった。
なかちゃんはへそ曲がりなのかそんな中で敢えてAIWAのミニコンポを選んだのである。自分なりの理由としてカセット部が3HEAD構成であるとかダブルテューナーダブルイコライザーでテューナーとCDを同時録音しながら、ラジオの裏番組が聴けるなどの超多機能に惹かれた結果である。実際そんな使い方はほとんどしなかったが。
でも、意外と音質は良くしばらくの間気に入って使っていた。
この頃、以前バンドでも演奏していた高中正義の曲を好んで聴いていた。しかし、彼の曲調が16ビートから8ビートに変わったのを境にあまり聴かなくなった。その後は久保田利伸や大沢誉志幸などをよく聴いていた。彼らの曲は今でも好きだが、大沢誉志幸のSERIOUS BARBARIAN3部作は今でも好きでたまに聴いている。
 そうこうしている内にオーディオ雑誌を読むようになり、単品オーディオについて知り始める。
しばらくは、いいなぁ〜と思い眺めているだけだったがやがてその気持ちは欲しいという気持ちに変わっていく。
この時、まだ経済的な余裕はほとんどなかったので、またせっせと頑張って少しづつ集めていく事になった。
初めて組んだ単品システムはアンプがオンキョー A-701XD、CDプレーヤーがDENON DCD-1630G、スピーカーが
オンキョー D-77XD、カセットデッキがAIWA XK-009だった。
ONKYO A-701XD

DENON DCD-1653G

ONKYO D-77XD

AIWA XK-009

 この中でも最も気に入っていたのがAIWA XK-009だった。音質はストレートで癖がなくCDの音がそのまま録音出来るとさえ感じていた。もっともダイナミックレンジはCDのそれに及ばずやや圧縮されるが、搭載されているdbxシステムをONにするとダイナミックレンジが拡大され違和感はグっと少なくなる。dbxをONにすると微妙に音質に硬質感がつかなくもないが、あまり気にしていなかった。

 CDプレーヤーのDENON DCD-1630Gは内部のコンデンサーを10年程前まで製造されていた高音質で有名だった
ジェルマックスのBLACK GATEに交換し、電源のフィルターコンデンサーに100μF程度のBLACK GATEと同じジェルマックスのフィルムコンデンサー スーパーツイストLにメーカーは知らないがVITAMIN Qというオイルコンデンサーをパラ接続した。(スーパーツイストLとVITAMIN Qの容量は帯域バランスを考えて選んだが数値は失念しました。)
これがまた効果絶大。音の厚みは飛躍的に向上し潤い感、重量感が出て音楽の表情もすごくリアルになった。
当時30万円クラスのCDプレーヤーの中でも特に音質が良いと言われていたモデル(型番忘れました)と比べてもこちらの方が音質が良かったぐらいである。

この頃はデノンではなく
デンオンといった。

AIWAの高級オーディオEXCELIAシリーズの
トップモデル

プリメインアンプA-817XDに
D/Aコンバーターを搭載した
モデル

当時のなかちゃんシステム
畳の6帖間でオーディオにとっては決して条件が良いとは言えず、スピーカー台の下にブロックを置いたりと細々と対策していた。
この頃はサラウンドも行なっていたが、現在の様な
デジタルシステムはなくアナログのドルビーサラウンドである。そのサラウンドの音質は今のdtsなどとは比べるべくもなく、ちょっとそれっぽい程度であった。普段の音楽鑑賞はもちろん2chステレオ再生で聴いていた。
しかし、当時写真を撮る習慣がなかったなかちゃんだが、よくこんな写真が残ってたなと、今更ながらに感心してしまった。 この頃と前後して今までしていたバーテンの仕事を辞めた。その後2ヶ月程派遣の仕事をしたがあまりの待遇の悪さに(その会社だけだと思うが)社長室で大声で思いっきり文句を言って辞めてしまった。この後また2ヶ月程時間を作って車の免許を取った。そして次の仕事をどうしようか考えていたが、どうせなら趣味のオーディオに関係した仕事がしたいと思うようになり日本橋界隈を徘徊していたところある老舗オーディオ専門店で社員募集の張り紙を見つけた。すぐに店にいた店員さんに募集について聞いてみた。そして担当者に取り次いでもらい面接に。
採用が決まり希望の部署を聞かれたのでオーディオ売り場と答えたが、配属されたのは何故か配送課だった。
配送助手として冷蔵庫、洗濯機などの配達、取り付けを行なった。たまにテレビやビデオの配達があったのでここでその取り付け方を覚えた。ここの配送課に私のオーディオの師匠となるI氏がいた。入社後しばらくしてオーディオにすごく興味がある事を話したら、一度I氏の自宅にオーディオ聴きに来ないかと誘われたので喜んでお邪魔した。
 この事が私のオーディオ人生の本当の始まりになったのだと、今振り返って思う。
I氏の部屋に入り置いてあるシステムを見て、「うわぁ、パワーアンプが3台もあるんですね」と言ったら、これは3WAYマルチアンプと言うんだよと返事」が返ってきた。「マルチアンプ?」この時、なかちゃんはまだマルチアンプというものを全く知らなかったのである。そしていよいよ音出し。I氏がCDプレーヤーにCDをセットし再生ボタンを押した。音楽が流れ始める。
「!!!!!!!!!!!!」なかちゃんは驚愕した。
「なんじゃぁこりゃあ!!!!!」そのあまりのリアルな」再生音にひっくり返りそうになった。
次の瞬間、なかちゃんは徐にに立ち上がり、スピーカーの後ろ側へ行きスピーカーを指さしてI氏に「この中に人が入っているんだね」と言った。爆笑された。冗談で言ったのだが半分真面目に言ってもいた。
それ程の凄まじさだった。それに比べれば自分のシステムなどリアルというには程遠いものであった。
すぐにマルチアンプとは何かを教えてもらい「俺もマルチアンプやるっ」と答えていた。
それから数年間I氏の部屋に通い続ける事となる。

すぐにマルチアンプシステムを揃える余裕はなかったのだが、あまりの音質の差に今の自分のシステムでは満足出来ず、スピーカーの買い替えをする事にした。そのため、必死に働いた。
そして今度はVICTORのSX-900というスピーカーを導入した。ONKYO D-77XDが4セット程買える様なスピーカーだった。入れ替えてすぐ、その音質の違いに喜んだものである。
この会社では1年半程働いたが一緒に配達に廻っていて、先に会社をやめて新しく出来たほかのオーディオ店に勤め始めたI氏の仲介がありなかちゃんもその店に勤め始めた。ここではオーディオに触れる機会も多く、色々な機器の音を聞くことが出来た。

ある日I氏の友人T氏の内に2人で遊びに行く機会があった。T氏もI氏と同じくマルチアンプシステムで音楽聴いていた。T氏の装置はI氏とは全く違うモデルの組み合わせであったが、再生直後に、I氏の再生音とは異なる、T氏独自の再生音が鳴り出した。その音は非常にスムーズでムケが良く、空間の温度感はやや冷たい印象だったが今まで聴いたどの装置とも違うダイレクトな印象だった。その音がなかちゃんの中にある何かのスイッチを入れてしまったようだ。「この音は!! これ、この音を自分も出したい!」と思わず口にしていた。
それを聞いたI氏とT氏は揃って「じゃあ、ホーンスピーカーがいいね」と言った。なかちゃんは「ホーンスピーカー?」と聞き返した。ホーンスピーカーの存在は知っていたが、ホーンスピーカーがどんな音を出すのか、この時はまだよく知らなかったのである。


VICTOR SX-900
ウーファーは31.5cmでONKYO D-77XDの28cmより一回り大きく、ツィーターとスコーカーはダイヤモンド蒸着振動板という当時としてはかなり豪華な仕様だった。
音質はスムーズで非常に音色感が良く音楽を聴くのがより楽しくなった。

 暫くSX-900を導入したシステムを楽しんだ後、次になかちゃんのシステムに加わるのはCDプレーヤーだった。
会社の高級オーディオ売り場にあったESOTERIC(TEAC)のP・2/D・2というCDプレーヤーを聴いて、なかちゃんの中で欲しい欲しい病が発動してしまった。また一生懸命働いた。そして・・・買った。
早速自分の装置に繋いでその音質向上に喜んだものだった。このP・2/D・2は今でもなかちゃんのシステムとして稼働中である。途中トランスポーター(デジタル信号読み出し部)を後継モデルのP・2sのメカへとバージョンアップはしたが。
ESOTERIC P・2/D・2

P・2/D・2はドライブメカ(デジタル信号読み出し部)のP・2とD/Aコンバーター(デジタル信号→アナログ信号変換部)の2ボディ構成のいわゆるセパレートCDプレーヤーである。
特にP・2のメカ部であるVRDSシステムはドライブメカとしては最高の出来で
現在でもVRDSーNEO(SACD対応)として現役の画期的なメカである。

付属のP・2とD/2を繋ぐデジタルケーブル(VAN DEN FUL製)の音質はいまいちで、色々とほかのケーブルを使って、今は少し前にESOTERICが出していたERCA-100というケーブルに落ち着いている。中身は日立電線の6N-LCOFCを改良したものでエネルギー感がありヌケも良く非常にダイレクトな質感である。オリジナルの日立電線6N-LCOFCの持っていたステージの天井の低さも感じられず、オーディオ販売をしていた頃は良くお客様に薦めて購入して頂いたものです。
沢山のお客様に喜んで頂けました。

P・2のメカ部
ディスクの上部に頑丈なブリッジがあり、そこに付いている亜鉛ダイキャストのターンテーブルでディスクを固定し回転の安定性、信号の読み取り精度を向上させている。

P・2sのメカ部
P・2で亜鉛ダイキャストだったターンテーブル部が真鍮とアルミのハイブリッド構成となりより共振を抑え、読み取り精度を向上させることで音質も向上している。

ホーンスピーカーについて色々理解したところで、T氏が徐ろに押入れを開けた。中には大きな木で出来た箱が入っていた。「これ持って帰る?」とT氏が言った。「これ何ですか」となかちゃんが聞き返すとT氏とI氏が2人がかりで箱を押入れから取り出した。その箱一面には大きなウーファーユニットが付いていた。「これTADのTL1601aだよ」とT氏。なかちゃんは「ええ〜っTAD TL1601aっていったらホーン好きの憧れのユニットじゃないですかっ!」と思わず大きな声で答えた。T氏は「そうそう、その1601ね。もう使わないからあげるよ」言う。「本当にもらっていいんですか!」となかちゃん。「いいよ、持って帰り」とT氏。なかちゃんは「じゃあ、下さい!!!」と言って感動していた。そのあと3人がかりでなかちゃんの部屋まで運んだ。重かった(60〜70kg程ある)一緒に使わなくなったFOSTEXのホーンとドライバー(中高域ユニット)も貰った。
これがキッカケとなりなかちゃんのマルチアンプシステム化が本格的に始動する事となる。
この時貰ったTAD TL1601aは現在でも現役でなかちゃんのマルチアンプシステムの低域を受け持っているなくてはならない宝物のひとつとなった。

この時、よく聴く音楽はI氏やT氏の影響をモロに受けてアイドル系の歌謡曲が多くなっていた。
特におニャン子クラブのメンバーが出していたそろアルバムが多かった様に思う。
もっとも、アイドルの歌なんてと思っていたなかちゃんは彼女らがおニャン子のメンバーだったことは後になって知ったのだが。
ただ、アイドル全盛のこの時代、彼女らのCDの録音には多くの予算が掛けられていたようで、最近のアイドルのCDに比べると録音状態が良く、今聴いても音質調整に使えそうな曲が幾つもある。
悲しい事に最近のアイドルものは録音が酷く、殆ど調整には使えない。
そんなこともあり今はアイドルのもは聴かなくなった。

この頃になると生活も豊かではなかったが、多少趣味にもお金が掛けられる様になっていたので、なかちゃんのオーディオ人生は一気に加速するのである。

http://www.nakajimaharikyuuinn.jp/maruchiannpusisutemu2.5.html


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なかちゃんの考えるマルチアンプシステムについて その3
http://www.nakajimaharikyuuinn.jp/maruchiannpusisutemu3.html


 いよいよなかちゃんのマルチアンプとの激闘の日々へ突入です。
色々アホな事もやっていますが、その全てが今のなかちゃんのシステムの肥やしとなっており、何一つ無駄だった事はないと思っています。たくさんの無駄の上に今のシステムがあるのです。失敗を恐る事はありません。失敗の全てが力になるのです。失敗なくして成功なし、と言っておきましょう。

では、次から本題に入りたいと思います。


 ここからマルチアンプシステムについてのお話を始めたいところですが、その2.5を書き終わったところでまだなかちゃんのシステムはマルチアンプになっていないので、ここではその2.5の続きから始めることにします。

 まず、その2.5で書いていなかったのですが最期のところではアンプがONKYO A-701からSANSUI AU-α607DRに変わっています。本当はAU-α607MOS PREMIUMが欲しかったのですが予算が足りず、607DRを購入したのです。DRとMOS PREMIUMでは音質は全く違う事はわかっていたのですがパワーアンプダイレクト端子が使いたかったので少し妥協してしまいました。でもこれならマルチアンプにするときにパワーアンプとして使用出来るのです。

それと話が少し前後してしまいますが、TADのユニットを譲ってもらったのはこのもう少し後のことで、この時点ではまだSX-900が現役で鳴っています。
(その2.5ではちょっと駆け足で書いてしまい、話の時間が前後してしまいました。)

暫くこのシステムで音楽を楽しんでいたのだが、オーディオ雑誌を読んでいると誌面ではいつもACCUPHASEのアンプが絶賛されていてその価格の高さもあって「凄い製品があるんだなぁ」といつも感心していた。
そしてこの時にACCUPHASEが国産メーカーだということも知りよけいに興味が」湧いてきた。
特にプリアンプのC-280Lの褒められ方は尋常ではなく、これがあれば最高のシステムになるとさえ思える様な褒め方をされていた。
雑誌を読めば読むほどACCUPHASE製品への憧れの」念が増していく。
もうお分かりだろう。
マルチアンプシステムに向けてプリアンプが必要ななかちゃんには目の毒以外のなにものでもない。

やってしまった・・・・・・・

さすがにC-280Lには手が出ないが旧モデルC-280の中古品を見つけて購入してしまった。
初めての高級オーディオである。

C-280が届いて箱から出した時にはもう頬ずりしたくなるような気分だった。
早速607DRのパワーダイレクトに繋いで音をだした。

「おおおおおおおおお〜」

感動ものである。今までと音楽の情報量が全く違う。ここまで変わるのかと衝撃を受けた。
これまでプリアンプって一体何?ぐらいに思ってたなかちゃんにとってその重要性を思い知らせてくれたアンプである。これがきっかけでプリアンプの働きを調べて、入力信号の電力増幅はもちろん、インピーダンス整合の重要性に気づかされる事になった。
この時はまだ良く知らなかったのだが、後になかちゃんはこのインピーダンス整合がプリアンプにおいてもっとも重要と考える様になるのである。

この組み合わせでの変化は大きく、この後また暫くこのままの組み合わせで音楽を聴く事になる。
それから少し時間が過ぎ、この音にも慣れてきた頃、例によって更なる高音質を求めてなかちゃんの中で何かがざわめき始めるのである。

さて、そうなると次はチャンネルディバイダーとパワーアンプです。パワーアンプはI氏のお下がりでPIONEER M-90aとACCUPHASE P-102を譲ってもらった。そしてチャンネルディバイダーだが、この時はまだ高価で手が出ないのでスロープ特性が-6dB/octのものを自作した。2way用でクロスオーバーは約500Hz付近のものだった。ただ簡易的なものだったので特性はすごくいいかげんである。
これらを使って取り敢えず2WAYマルチアンプシステムを構築する事にした。
スピーカーはSX-900を改造した。低域用ネットワークのハイカットと中域用ネットワークのローカットを取り除き低域にM-90a、中高域にP-102を接続して鳴らしてみた。


酷かった・・・・・・・・・・・


全く音楽になっていない。上下の帯域でバランスは取れていないし、-6dB/octという緩やかなクロスオーバーのせいで各帯域の重なりが改造前のSX-900より大きくなりもの凄く曖昧で緩慢な印象になってしまった。
とても我慢できない。しかしすぐにチャンネルディバイダーは買えないのでしばらくこのままで聴いていた。

それから暫くしてACCUPHASEのチャンネルディバイダー F-25の中古品がなかちゃんの勤めるオーディオショップに入荷した。

ムズムズムズムズ、、、、、なかちゃんの中で暫くなりを潜めていた欲しい欲しい病が再び発動した。
・・・・・・ローン組んじゃった。

そうしてF-25が我が家へやってきた。

F-25のスロープ切り替えには-12、-18、-24dB/octの3種類が選択出来る様になっている。
なかちゃんは迷わず-24dB/octを選んだ。このスロープ特性の選択には色々な意見があるのだが各帯域の位相が-24dB/octなら全て正相で揃う。-12dB/octなら正、逆、正、逆、・・・となり、-18dB/octなら各帯域で位相が90°ずつずれる。-12dB/octは各帯域の繋ぎ方で位相を揃える事が出来るが、-18dB/octでは位相を揃える事が出来ない。
それにどうせマルチアンプをするのならより立体感の得られやすい-24dB/octという急峻なカーブを使用したいこともあった。

そしてSX-900の中高域もネットワークをはずして、各ユニットをアンプと直結出来る様に改造した。
高域用パワーアンプにAU-α607DRのパワー部を使用しいざマルチアンプ始動!

おお〜っ、今までと全然違うじゃないか。決して各帯域の音が揃っていた訳ではないが、マルチアンプらしい彫りの深さがあり、一つ一つの音がすごく細かい。それに鳴りに力強さがあり聞いていて気持ち良く感じられた。

それからF-25の各帯域のゲインも細かく調整し、つながりを少しでも良くしようと試みた。
クロスーバーは低域側が500Hz、広域側が5kHzだった。ほかの周波数も試したが、この組み合わせではこれが一番良く感じられた。

この時点ではまだなかちゃんは各帯域の本当の意味での繋がりという事を理解していなかったので、大きな違和感を感じることなく暫くこのシステムを楽しむ事となる。


SANSUI AU-α607DR

SANSUI AU-α607MOS PREMIUM
PIONEER M-90a

ACCUPHASE P-102

音色感の良さと弾力的な低域が魅力敵だった607DR
このクラスのプリメインアンプとしては良く出来た方だったと思う。

AU-α607DRのパワー段にSANSUIお得意のMOSFETを使用したモデル。質感など607DRとは一線を画す音質で上級モデル707DR、場合によっては907DRよりも魅力的なモデルだった。ボリューム感がありドッシリイイとした低音が印象的。質感は単体パワーアンプの実力かプリメインアンプの607DRとは次元の違う凄さを発揮した。ACCUPHASEのアンプの中では当時唯一のA級駆動アンプ。質感、音色の再現性が良く、落ち着いて音楽を聴く事が出来るアンプだった。
ACCUPHASE F-25

ACCUPHASEは常に製品ライナアプの中にチャンネルディバイダーを用意している唯一のメーカー。当時ACCUPHASE製品」は国産アンプの最高峰と歌われなかちゃんも憧れていたメーカーのひとつである。(この時は)
チャンネルディバイダーは当時他に選択肢はなく、このF-25はマルチアンプ信者御用達のモデルともいえた。

この頃はどんな音楽を聴いていたかな?
I氏からの影響でアイドルものもあったが、アイドルじゃないポップスや洋楽も一部あった様に思う。
ただ、気楽聴いているというよりは、細かいところをああでもないこうでもないといいながら聴いていた。
いわゆる重箱の隅をつつくような聴き方だった。今考えると音を楽しむのではなく音に苦しんでいたという状態である。しかし、当時事はそれが楽しかったのである。少しづつ少しづつ音が良くなっていくのを感じながらわくわくしたものだ。まだ青かったといえばそれまでだが、こういう段階を踏んできたのも今のシステムに行き着くために必要だったのだろう。まだ、音楽ではなく音を聞いていたのだ。


ACCUPHASE C-280

ACCUPHASE C-280内部構造

ACCUPHASE C-280シリーズは当時オーディオ雑誌で絶賛の嵐であり、多くのオーディオファンが憧れたプリアンプである。内部も各ユニット毎に専用シールドボックスに収められておりその構造の美しさも絶賛の対象となった。音質だけでなく高級機ならではの操作感の良さなどマニア心をくすぐる製品であった。

ここで遂にTADユニットの登場である。

T氏から譲り受けたTAD TL1601aとFOSTEXのホーンユニットを部屋に持ち込んで早速SX-900と入れ替えた。
2WAYシステムとなり、セッティングなどは全く出来ていない状態だがそれでもTL1601aの余裕の低域とFOSTEXのホーンユニットから出る抜けの良いダイレクトな中高域はSX-900とは次元を異にするものであった。
なかちゃんは歓喜した。
しかし、いかんせん高域が伸びない。するとI氏から「今使っていないホーンツィーターがあるから使ってみる?」と提案が。言うまでもなく飛び付いた。
I氏が譲ってくれたのはCORALのH-100というホーンツィーターだった。
これを繋いで遂に3WAYホーンシステムが完成するのである。

良い  非常に良い

ダイレクトでヌケが良く音が飛び出して来る。

すると今度は高域のAU-α607DRが非力に感じられる。
せっかくのホーンシステム。そして嬉しさのあまり思い切って高域にも単体パワーアンプの導入を決意した。

丁度I氏がパワーアンプを1台入れ替えるタイミングだったのでお下がりのSANSUI B-2103MOS VUNTAGEが我が家にやって来た。(因みに、タダで譲ってもらったのはT氏からのTADとFOSTEXだけです)

SANSUI B-2103MOS VINTAGE
内部構造

SANSUI B-2103MOS VINTAGEは低域の駆動力の強さとシッカリとした質感で評判だったB-2102MOS VINTAGEの後継モデル。ややソリッドだったB-2102MOS VINTAGEに比べ、音に柔軟さが加わりしなやかで柔らかい表現も聴かせてくれた良くできたパワーアンプである。

SANSUI B-2103MOS VINTAGEを導入し、M-90a、P-102と色々鳴らし比べて低域にM-90a、中域にP-102、広域にB-2103MOS VINTAGEを使う事にした。B-2103MOS VINTAGEはどの帯域の音も良くできれば低域に使って安定感を出したかったちょころだが、この組み合わせではM-90aが低域以外で使い物にならず、P-102が良いのは主に中域付近の音質だったので自動的にB-2103MOS VINTAGEは高域用となったのである。

大きな不満もなく、この状態は暫く続いた
 次にオーディオ機器を購入するのに2年程時間が空いた。
その間になかちゃんは初めて自分の車を買った。この頃は生活も少しは安定してきていたので念願のマイカーである。買ったのは三菱のFTOというスポーティーカーだった。そのフォルムとエンジン性能に惹かれて買った。
2000ccのNAエンジンだったが当時この仕様で最高の200馬力/20.4kg・mというスペックだった。
この車ではI氏(TOYOTA MR-2ターボに乗っていた)と二人でよく走りに行ったものだ。走り屋という程のことではないが、峠の下りをハイペースで走ったりした。オーディオ以外で初めて楽しいと思った事である。
今はもう落ち着いてしまってそんな走りもしないが、運転そのものは好きである。(今はTOYOTA プログレ)


三菱 FTO GPX

初めて買った車でもあったせいか、非常に気に入っていた。
足回りと駆動系をいじっていた。オーリンズの20段調整ショックや強化クラッチ、ギア比の変更などもした。特に強化クラッチの効果は絶大でトラクションがダイレクトにタイヤに伝わり、いかにも走ってる感があった。
後に家族からの後ろに人が乗れない!というクレームによりセダンに乗り換える羽目になる。

下の画像は実際になかちゃんの乗っていたFTO GPX

 さて、その3でマルチアンプの話を完結しようと思っていたのだが、書いてみるととてもここで完結させられない事に気づいた。まだこれからもなかちゃんのオーディオ遍歴は続くのである。車の話など余談もあったが、次になかちゃんに起こるオーディオ歴の中でも最大級の衝撃は次回に持ち越す事にしようと思います。
まさかその4を書く事になるとは思わなかったが、この分だとその5も書かなきゃならなくなりそうだ。

http://www.nakajimaharikyuuinn.jp/maruchiannpusisutemu3.html


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なかちゃんの考えるマルチアンプシステムについて その4
http://www.nakajimaharikyuuinn.jp/aruchiannpusisutemu4.html

その3で揃えたシステムでようやくマルチアンプらしい音になったなかちゃんシステム。これは良いなどと思いながら暫く楽しんでいたのだが、プリアンプにACCUPHASE C280を導入してから約2年程経った頃、音楽を聴いていてどうも釈然としない感覚が自分の中に芽生え始めてきた。

最初、これは一体なんなんだろうと思いながら聴いていたのだが、ある時ふと気づいたのだった。

「これ、音のヌケが悪い・・・」

そう、なんだかよそよそしく聴こえるというか音が前へ出てこない事に気づいたのである。
一体何が原因なんだろうと考えたがすぐにはわからなかった。
たまたまCDプレーヤーにアッテネーター(ボリューム)が付いていたので試しにプリアンプを外してCDプレーヤーをチャンネルディバイダーに直接繋いで聴いてみた。

「エエッ!?」

何と、音のヌケが俄然良くなった。
まさか、ACCUPHASE C280が原因なのか?気に入って使っていたので少なからずショックを受けたが、一度そう思ってしまうともうどうしようもない。
但し、一言断っておくと音のヌケは良くなったが音楽の情報量はガタ落ちである。プリアンプの持つ意味は大きく90年代前半に一時的に流行ったパワーアンプダイレクトはなかちゃんにとって音楽の空間表現を感じ取れないお馬鹿な評論家の戯言に過ぎなかった。しかし、そのためにプリアンプの必要性がわからなくなってしまった人も多く、パワーアンプダイレクトを雑誌などが良いと取り上げる度に腹立たしい思いをした。
もっとも、繋ぐとシステムの音が悪くなる、「プリアンプ」と称した酷い製品も多かったが。
もちろん勤めていたオーディオショップでなかちゃんはお客様に「パワーンプダイレクトは絶対にしてはいけないと散々伝えた。聞いてくれたお客様は半分程度だったが。
(パワーアンプダイレクトなんかクソくらいだ!!!←なかちゃんの叫び)

そして、暴挙に出た・・・・・・・

当時ACCUPHASE C280と並び称されていたSANSUI C2301VINTAGEとEXCLUSIVE C5という当時の国産最高峰のプリアンプ2台を購入したのである。もちろん経済力がそれ程ある訳もなく、どちらも中古品を探しての購入であった。

目の前にあのC280とC2301VINTAGEとC5が3台並んでいる。
はやる気持ちを抑えつつ、まずC280を繋いで聴いてみる。

「いつもの音だ。」(そりゃぁそうでしょう)

次にC280とSANSUI C2301VINTAGEを繋ぎ換えて同じ曲をかけてみる。

「こっ、これは!!!!! 全く違うじゃないか!」(驚)

C280に比べて音のヌケが断然良い!更に質感、情報量共こちらの方が良く感じられた。
どちらも国産最高峰、どうしてこれ程違うのか。この事実に少しの間戸惑った。
もう一度C280に戻して聴いてみる。

やはり音のヌケがあまり感じられなくなる。C280は非常に端正で折り目正しいというか、背広をビシツと着こなしたビジネスマンとでも言おうか、決して羽目を外す事がない。ちょっとお堅いイメージなのである。
それは悪い事だとは思わないのだが、困った事にノリの良いジャズやロック系の音楽を聴いている時でも、演奏者がスーツ姿で直立不動のままクソ真面目に演奏しているのである。
ジャズがスイングしない。ロックから魂の叫びが聴こえてこない・・・

もう一度C2301VINTAGEに換えて聴いてみた。

ジャズはスイングしロックからは魂の叫びが聴こえる。
やはりこの違いは間違いじゃない。そう思った。勝負ありだと思った。

次にEXCLUSIVE C5を繋いで聴いてみた。

「ムムッ、これもいいじゃないか」

音の出方が非常に自然である。質感、情報量も申し分無く、また帯域バランスも非常に良い。
いい意味でフラットバランスなのである。音にクセも感じられない。

この時点でC280を手放す事を決意。実に他のプリアンプ2台と比較してすぐの決断であった。

まさか2年程愛用していたC280をこんな形で手放す事になるとは思っていなかったが、他の2台を無理して購入しただけに、これを手放さないと経済的に全く余裕が無い。

C280は写っていないが、左下のシルバーのアンプが
EXCLUSIVE C5 右上のブラックのアンプがSANSUI C2301VINTAGE
我ながらなんとも贅沢な光景である。

さて、そうなると問題はC2301VINTAGEとC5のどちらを選ぶかである。
C2301VINTAGEは実に聴かせる音作りであり、ボーカルの質感がすごく良く音に潤いが感じられる。非常に魅力的である。特に女性ボーカルなどは絶品と思える程である。これは素晴らしい。

対してC5である。フラットなバランスでどこといっておかしなところも感じられない。
C2301VINTAGEに比べてスッキリとしていてクリアーな印象である。これはC2301VINTAGEで決まりかなと思ったのだが
不思議とこのC5は聴けば聴く程何かが心に響いてくる。

これは何だろうと思いながら、決断出来ずに2ヶ月が過ぎた。

決めた。C5を残そう。

C2301VINTAGEの魅力に感じ入りながらも、何故C5を選んだのか。
C2301VINTAGEは確かに魅力的で感じるものがある音である。しかしボーカルは良いのだがバックの演奏とボーカルの対比に少し違和感が感じられた。
クラシックなどでもそうなのだが、メインの音(ボーカルやソロ楽器)にスポットを当てた様な印象で伴奏が少し小ぢんまりと聴こえてくるのである。トータルとして楽曲のバランスに少し違和感を感じてしまう。
C5はそのあたりのバランスも非常に良く全く違和感がない。

C2301VINAGEがとても美味しい味付けがされた料理だとするとC5は味付け前の素晴らしい食材とでも言おうか。
今後、自分の求める音作りをしていく上でC2301VINTAGEの良さがかえって足枷になってしまうと感じたのである。
その点C5はやり方次第でどの様な音にもなり得るだろうと感じた。

そしてC2301VINTAGEもなかちゃんのもとを去っていくのである。
苦渋の決断だった。


SANSUI C2301VINTAGE
その潤い感豊かな音質は魅力的。
ガラス張りフロントパネルの美しさも絶品である。

EXCLUSIVE C5
シンプルなデザインのシルバーパネルにローズウッド製のケースが高級感を醸し出すC5。
音質は癖がなく素直で非常に良く練られた設計を窺わせる。

SANSUI C2301VINTAGE
C2301VINTAGE内部構造

EXCLUSIVE C5

C5内部構造

こうしてなかちゃんのプリアンプはEXCLUSIVE C5に落ち着いた。

この時、既にC5の後継モデルとなるEXCLUSIVE C7が発売されていたのだが120万円というその価格になかちゃんは手も足も出ない。でも1世代前のモデルとはいえその時の最高級モデル(一時は3台も)を所有する喜びみたいなものを感じていた。
ちょうどその頃、低域用に使っていたパワーアンプPIONEER M-90aの調子が悪くなり・・・というか壊れた(ガクッ)
M-90aはB2103MOS VINTAGEやP-102に比べると音質的にワンランク劣る印象があったので、内部を結構いじり倒していた。そのため基盤のパターンが浮いてしまったりなど何度か修理に出したり、基盤ごと交換したこともあったが、遂になかちゃんの酷な使い方に音を上げてしまったのだろう。(M-90aちゃん、ごめんなさい)

しかし、タイミングが良いというのか、その後すぐなかちゃんの勤めているオーディオショップにACCUPHASEのM-60というモノラルパワーアンプの中古品が入荷してきた。C-280での事もあり最初はあまり感心を持たなかったのだが、実際に試聴してみて「あれっ」と思った。C-280の時に感じたヌケの悪さがあまり感じられない。それにモノラルアンプの良さか価格帯がなかちゃん所有のパワーアンプよりも上級グレードのものであるせいか、なかちゃんの使っているパワーアンプより明らかに音質が良かったのである。
それに年式が古い事もあり販売価格もかなり手頃なものだった。

買ってしまった。(店員が買ってしまって、お客様ごめんなさい)

早速持って帰ってモニター用に使っていたPIONEER S-101CUSTOMというスピーカーに繋いで鳴らしてみた。

「良いではないか。エヘヘヘヘ」

ちょっと頬が綻んだかもしれない。
音場のスケール感も他の所有アンプよりあったので低域用に使おうと考え、M-90aの受け持っていた低域に繋いでみた。

「おお〜っ、良いではないか〜」

M-60の音質はやや緩い印象はあるものの、自然な音色感で中域に使っていたB2103MOS VINTAGEとの繋がりにも違和感はあまりなかった。寧ろM-60の受け持つ低域だけが他の帯域より音質が良く感じられ少しバランスを崩してしまった感は否めないが・・・。

ACCUPHASE M-60

M-60内部構造

ACCUPHASE M-60
なかちゃんにとって初めてのモノラルパワーアンプ 1台で一つのスピーカーを鳴らすアンプなのでステレオ再生では2台1組となる。
このアンプがモノラルパワーアンプのゆとりある再生音をなかちゃんに教えてくれた。

そうなると他のパワーアンプももっと良くしたくなるのが人情というもの。(なんと身勝手な屁理屈)
我慢出来ない。M-60購入から暫くして店に入荷したEXCLUSIVE M4aを購入した。(お客様 ごめんなさい)
この時、ACCUPHASE P-102が下取りに出された。

EXCLUSIVE M4aもまずPIONEER S-101CUSTOMに繋げて聴いてみた。

良い。非常に良い。

色彩感豊かなその濃密な音質はすぐになかちゃんの気に入るところとなった。
いい感じだったので暫くこのままM4aの音を楽しんだ後、いよいよマルチアンプシステムに組み込む事になる。

M4aのこの濃くて色彩感溢れる音質はもちろん中音域に使わなければとなかちゃんは確信していた。
が、しかし・・・・・・・

予期せぬ事態が起こったのだ。

M4aを中音域に繋いで鳴らしてみたのだが、音が引っ込む。全然前に出てこないのである。

「あれっ どうなってんだ」

なかちゃんは不思議に思った。これだけで聴いていればそんな事は全くなかったのだが。
エージング(鳴らし込みの事)が必要かなと思い暫く我慢してその音で聴いていた。
1週間が経った頃

「これは変わらんなぁ」

と悟った。どんなオーディオ機器にもエージングは必要だが1週間もすれば、その変化の方向性ぐらいは見えてくる。しかし今回はその兆候すら全くないのである。

M4aを中音域に使うのは諦めて、今度は低音域用のM-60と入れ替えてみた。

「うわぁ〜  もっと酷い!」

音が完全に詰まっている。中音域の時よりもっと引っ込んだ感じでもぞもぞした印象だ。
仮にエージングで変わったとしても、それで使い物になるレベルではない。

正直あせった。単体ではACCUPHASE P-102をはるかに凌ぐ表現力を持っているのに、マルチアンプシステムで使うとどうにも出来ない。尤も、他のアンプが同系統のものなら素晴らしい結果が出たのかも知れないが。

しかし気にったアンプだし手に入れたばかりなのでなんとかしたい。
最後に高音域に繋いでみた。

「おおっ、いけるじゃん」

今度は音が引っ込む事なくちゃんとヌケてくる。そして緻密な音である。

「よーし! OK!」

となったが、なんだこの耳に刺さる様な鋭さは。
まるでツィーターから針が飛んでくる様な鋭さである。
あの温かみがあって色彩感豊かなM4aがどうして・・・・・
この時なかちゃんは知ったのだ、アンプによっては単体で聴いていた時の良さがマルチアンプシステムに組み込むと必ずしも発揮されるとは限らないという事を。

なんとも奥深い事か・・・

でも、マルチアンプを始めた頃に比べれば遥かに音は良くなっている。

PIONEER S-101CUSTOM

PIONEER S-101CUSTOM
実はコノスピーカーは昔ONKYO D-77XDと同時にサラウンドのセンター用として購入していたもの。
当時はこの小型2WAYスピーカーがD-77XDより良い音に聴こえるのが不思議だったが
そのせいもあってかずっと手放せなくて持っていたものである。素直な音質と引っ掛かりのないスムーズな音の出方で今思えばすごく良く出来たスピーカーであった。独自のミッドシップマウント方式も音質に非常に効いていたと思う。
S-101CUSTOM内部構造


EXCLUSIVE M4a

EXCLUSIVE M4a
プリアンプのC5と同じくローズウッドのケースに収まったメーターのみのパネルデザインは高級感満点である。パワースイッチなどはフロントパネル下部のシーリングパネル内に収まっている。
なかちゃん初の純A級アンプ。天板に空いた放熱孔の上では本当に目玉焼きが焼けると思う。手で触ったら1秒と触っていられない。「熱っ」となるのである。

今回も話が長くなってしまいました。前回申し上げた衝撃の出来事(まあ、心を奪われたアンプとの出会いとでもでも言っておきます)までまだ暫く時間が掛かります。次回でもそこまで話が進まないかも知れません。
しかし、この時点でなかちゃんはまだ20代後半。(前回から歳取ってないんじゃぁという声も聞こえてきそうですが(^^ゞ )どんだけ濃いオーディオライフと言うか、どれだけオーディオと格闘しているんだろうと今更ながらに思う。
もっと短く終わると思っていましたが、まだまだ続きます。
こうなったら、端折らず出来るだけ細かく書いていきたいと思います。

次回その5にもご期待(?)下さい。

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なかちゃんの考えるマルチアンプシステムについて その5
http://www.nakajimaharikyuuinn.jp/maruchiannpusisutemu5.html

 その4で組んだシステムでそれなりに音楽を楽しんでいたなかちゃんだが、ある日I氏と話している中で「モノラルアンプってやっぱりいいよね」とM-60での体験もあったのでその良さを実感していたのだ。

するとI氏は「EXCLUSIVEのM5aが凄くいいよ」と言った。
この発言がなかちゃんの欲しい欲しい病に火を付けた。
しかし、大枚1本に手が届きそうな価格のM5aを買うだけの経済力がなかちゃんにあるはずがない。

悶悶とした日々が続く・・・
しばらく経って、中古品ならなんとかなるかも、と考える様になった。といっても中古品でも新品の半額ぐらいはするのでそれでも高額なものだった。
それに滅多に中古品が出るアンプではなく(所有者は皆、気に入って使っているのだろう)なかちゃんの勤めるオーディオショップはもちろん、他でも見かけた事がない。そんなある日、東京の某有名オーディオショップの中古品広告にEXCLUSIVE M5aの記載があった。価格も相場に比べて高くもない。意を決してなかちゃんはそのオーディオショップに電話してみた。

なかちゃん 「雑誌広告見たんですが、EXCLUSIVEのM5aまだありますか?」
ショップ店員「ああ〜、M5aはもう売れてしまいました。」

当時、M5aの中古品は出ればすぐに売れる程の人気アンプだったので掲載にタイムラグのある広告に載った時点で既に売れてしまっていたんだろう。

ショップ店員「よろしかったら入荷予約という事にさせていただきましょうか?」

もうその気になっていたなかちゃんにはこの提案を断る理由がなかった。

なかちゃん 「では入荷予約でお願いします。」

とはいってもそうそう中古品が出るアンプではないのであまり期待せずに連絡を待つ事にした。
 1ヶ月が過ぎた。なかちゃんはM5aの事はあまり意識しなくなっていて、いつもどおりの日常(いわゆるオーディオ漬けの日々)を送っていた。
そんなある日、滅多に鳴らないなかちゃんの携帯電話が鳴った。誰からだろうと思いながら(当時の携帯は相手の名前を表示する機能などない)出てみると、例の東京のオーディオショップからだった。

ショップ店員「EXCLUSIVE M5aが入荷しました」
なかちゃん 「ええ〜っ、入荷したんですか!」
ショップ店員「はい。滅多に入荷しないんですがたまたま入ってきました。どうされますか?」
なかちゃん 「買います!」

もう、即答だった。これを逃したら二度と手に入らないかもしれないと思ったからだ。

そしてM5aがなかちゃんのもとへやって来る事になる。
M5aはすぐに届いた。(対応速いね)

入れ替えでSANSUI B2103MOS VINTAGEがなかちゃんのもとを去っていく。いいアンプだった。

まず、S-101CUSTOMに繋いで鳴らしてみた。

「!!!!!!!!!!」
「こここ、これはぁ〜っ!!!!!」

もう、形容のしようがない。M5aの作り出す音楽再生空間はなかちゃんを吸い込むかの様に部屋中に広がり、またなかちゃんの心にダイレクトに入ってくる。

「この音だ!この音!!」

感動ものであった。
なかちゃんがこれまでイメージし続けた理想の表現力だった。 惚れた・・・
EXCLUSIVE M5a

M5a内部構造

EXCLUSIVE M5a
当時EXCLUSIVE(PIONEER)の最高峰パワーアンプ。この後すぐに後継機M7が発売されたがM5aの2倍の価格でなかちゃんとは縁がなかった。
M5aは擬似A級動作で300Wの大出力アンプ。擬似とはいえ通常使用の領域では殆ど純A級動作に近く、M4a程ではないが点天板は相当熱くなる。
A級動作のために専用の電源トランスと大容量フィルターコンデンサーが搭載されており、内部構造左側のトランス(四角いケース)1個と真ん中のコンデンサー(丸いやつ)の一番後ろの一つがそれである。M4aと同じ意匠のデザインはなかちゃんの気に入るところである。

 M5aの音・・・それは一言ではなかなか表現出来るものではないのだが、敢えて語ってみよう。
M5aを販売店などでちょい聴きした人もいると思う。しかし、その時に組み合わされていた他の機器などによってはM5aの良さがすぐに伝わらない事もあると思う。M5aは何気ないというかさり気ないというか、最初はサラッとした印象を受けることも多い。しかしこのさり気さは重要である。オーディオ機器に期待を寄せるが故にその音に濃さやインパクトを求めるといった事がよくある。だが、なかちゃんの経験上ではそういった機器は悪くはないのだが、往々にしてその後使い続けても最初に受けた印象と違う音を出せないという場合が多い。その音が好きならなんの問題もないが、色々な音楽をそれぞれの持つ表現力で楽しみたい時、その味わいが足を引っ張る事がある。
なかちゃんの求めていたのはどんな音楽でもその良さが伝わってくる様なアンプだったので、このM5aの何気ない鳴り出しに期待が持てた。そして暫く鳴らしていると、実はその音が非常に濃いものである事に気づく。
クリアーな空間の中から色々な音が実体感を伴ってスーッと出てくる。生々しさが感じられる。
そして時折「ハッ」とする様な表現を聴かせるのである。その音になかちゃんはゾクゾクした。
なかちゃんの五感は研ぎ澄まされ音楽空間の中にその身を委ねる。そんな感覚だ。
聴く音楽を変えてみる。すると今度はさっきまでと違うその曲独自の表現が伝わってくる。
更に曲を変えてもM5aはその曲の持つ表現を克明に伝えてくる。

まさに噛めば噛むほど味が出るというもいの。

最早逃げ出す事の出来ない世界に飛び込んでしまった。

 このアンプとの出会いがなかちゃんの音楽に対する感性を数段引き上げたようだ。音楽の聴き方が変わってしまった。振り返れば今までなんと細かな事にこだわっていたのか。解像度がどうとか、周波数レンジがどうとか、まるで重箱の隅をつつくような聴き方をしていたことを思い知らされた。
音楽の楽しさはそんなところにあるものではなかったのである。
音楽は体で聴くというか、全身で感じるものだったのだ!これまでは音楽を聴いていたのではなく分析していたのだ。愚かだった。
もう細かい事などどうでもよい。いまこの至福の時をずっと感じていたい。それこそが音楽の持つ本当の力なのだ。このアンプだけは今後何があっても手放せない。そう思った。
 この後M5aをマルチアンプシステムに繋ぐ。これだけの表現力を持ち合わせているので、主旋律が最も多い中音域に繋ぐ事にした。

良い

今までとは全然違う良さが感じられる。デザインも気に入ったM4aとM5a(あとM-60も)が並んだラックを眺めながら恍惚に浸っていたものだ。

 だが、オーディオ好きの悪い癖か、こうなると唯一ステレオパワーアンプだったM4aもモノラルパワーアンプにしたくなってきたのである。M5aがあまりに良いため、他の帯域が寂しく聴こえるのだ。
この後、一度使ってみたいと思っていたESPRIT(SONY)のTA-N900というモノラルパワーアンプを探して手に入れた。M4aを下取りに出した。M4aは中古市場でもかなりの人気で良い値で売れた。かなり気に入っていたアンプだったので手放す時はかなり惜しい気分だったが経済的に致し方ない。

 そうして全てのパワーアンプがモノラルアンプとなったなかちゃんのマルチアンプシステムが誕生した。
最後に入れたESPRIT TA-N900は密度感がありハッキrとした音で歯切れもよく積極的な印象の鳴り方だった。
やや音に明るめの色が付く印象があったが、細かい事は気にせず使う事にした。中音域はM5aで決まりなので、低音域と高音域に繋いでどちらで使うか決めることにした。

まずは低音域。音が締りバスドラムやベースの音がグイグイと前へ出てくる。ドライブ感がある。それはそれで良いのだが、ちょっと音が締まりすぎる。他のアンプとの対比で締まり過ぎてちょっと窮屈に聴こえる。高音域に繋いだM-60も元々再生周波数レンジの広いアンプではない事もあって、特に魅力が感じられない。

今度はTA-N900を高音域に。こっちの方がバランスが良い。中低域はこれまで通りで高音域からM4aで感じられたどぎつさが消えた。全体的に明るめな印象が加味されてしまうが、この組み合わせがベストだろう。


当時のなかちゃんシステム
置き場書が足りないためESPRIT TA-N900がスピーカーの上、ホーンの両外側に置いてある。
スピーカーに付いている「YAMAHA」のロゴはこのスピーカーとは無関係で前所有者がたまたま持っていたバイク用のステッカーを貼ったもの。スピーカー後方に置いてある白い衝立の様なものは吸音パネルであるが、この吸音パネルは殆ど効果がなかった。今も持っているがスピーカー後方の飾り(?)みたいなものになっている。

 これまではアンプの事ばかりだったが、ここにきて新たな問題が浮上する。
アンプの音質がかなり良くなったせいか、スピーカーの悪い部分がハッキリと再現されてしまうのである。
中音域に使っていたFOSTEXのホーン+ドライバーの音が薄く聴こえるのである。
このホーンは音のヌケも良く気持ち良い鳴り方をしてくれていたのだが、背後に取り付けられたドライバー(ホーンユニットに於ける振動板部分。この場合はリアコンプレッションドライバー)が原因の様だ。

アンプを換えたばかりなので少しの間はチャンネルディバイダーの調整やスピーカーユニットの位置合わせ(位相調整:この場合は各ユニットの前後位置調整)をしていた。調整によってかなりいい感じにはなったが、やはりドライバーの音の薄さは変わらない。
ここでなかちゃんはドライバーの交換を決断するのであった。
とはいってもこの譲ってもらったホーン+ドライバーのセット、最初から色々な対策がされていてホーンの上下に想版が貼ってあったりその上にビロードが貼られていたり、ドライバーもエポキシ樹脂で固められていてホーンとドライバーを取り外す事が出来ない。これだとホーンも交換せざるを得ない。
ドライバーはウーファーと同じTAD(TECHNICAL AUDIO DEVISES:PIONEERの業務オーディオ部門です)のTD2001と決めていたのですが、TADにはTD2001に合うホーンが用意されていない。1サイズ大きなTD4001ならそれ用のTH4001というホーンがあるがあまりに高価でとても買えない。それにこの部屋には大き過ぎて使いづらい。
そこでドラーバーはTD2001とし、ホーンは他メーカーのもので使えるものを探す事にした。

色々調べているとサイズ敵にも丁度良く、価格も手頃なホーンが見つかった。SANOというメーカーのSN500SUというモデルだ。


TAD TD2001

SANO SN500SU

TAD TD2001
振動板にベリリウムを使用。よくあるアルミニウム振動板に比べて再生音に癖が少ない。アルニがやや軽い音でパリッとした乾燥した印象なのに対して、重量感や潤い感がしっかりと再現されると感じている。
マグネットには強力なアルニコマグネットが採用されていて反応が良く繊細な音が出る。振動板の前部にスリット状のウコライザーが付くリアコンプレッションドライバーである。スロート径(音の出口)は2インチ(約5cm)で振動板は1インチ(約2.5cm)のいわゆる1インチドライバーである。
なかちゃんが購入した時に比べて物価、原材料価格の高騰などの影響もあり、今ではその定価は当時の2倍程になっている。

SANO SN500SU
確か材質はミズメザクラだったかと思う。非常に質感の高い仕上げである。ホーンの曲率はエクスポーネンシャルカーブ(指数関数曲線)になっていた。スロート出口(ホーンの奥の方)に5枚のフィンが付く。価格は当時のホーン相場からしてもかなりお買い得だった。そのかわりこのホーンは完成品ではなく、各パーツがバラバラの状態で販売されていた。購入後、自分でドライバー片手に組み立た。元々2インチドライバー用のホーンだったので同社の1インチ→2インチスロート変換アダプターを取り付けて使っていた。
なかちゃんが手の出なかったTAD TD4001ドライバーとTH4001ホーンTD4001は材質などはTD2001とほぼ同じだがサイズが全く違い、その再生音も凄いもの。殆ど金属の塊みたいなユニットで一人で持ち上げるのもやっとの重さ。TH4001はイタヤカエデ材となっており。TD4001と一緒に名機EXCLUSIVE 2402(スピーカー)に搭載されていた。間もなくSANO SN500SUを購入した。
早速FOSTEXのホーン+ドライバーと入れ替えた。


「うわぁ〜〜〜!  失敗したぁ〜!!!!!#$%&’%#$”##%$&’%$#」


確かにTD2001の方は全く問題ない。いやかなり素晴らしい。
だがSANO SN500SUの方は・・・・・
音が前へ出ないというより、左右方向によく広がる。ステージの広さとかはよく再現されるのだが、やんわりとした音でいまいちハッキリしない。ゆったり穏やかに聴いている分には悪くないが、音楽に躍動感やノリの良さ、エネルギー感を求めると全然ダメである。

ホーンスピーカーの音に引っ掛かりがなくスーッと出てくるところが好きななかちゃんにとっては方向性が全く逆のホーンだったのである。

ホーンというのは言ってみれば音響を考慮した筒みたいなもので、ドライバーを付けて他の帯域を受け持つユニットと繋いで初めて音がわかるものなので、購入前に試聴をすることは不可能である。SN500SUの購入もなかちゃんにとって冒険だったのである。しかし、見事に外した。好みや使い方によってはこのホーンでないといけないという方もおられると思うが、少なくともなかちゃんの望んでいたものではなかった。
しかし、またすぐに買い換えるなどということは出来ないので暫くこのホーンを使う事にした。
そんなある日の事だった。事件が起きた。
高音域用に使っていたCORAL H-100の一方が突然鳴らなくなった。最初は何が起こったのかわからずアンプやチャンネルディバイダーなどをあれこれチェックしていたが、どこにも問題はない。まさかと思いH-100を確認しようと持ち上げた。その時・・・・

カランカラン・・・・・・・・

「エッ」

H-100の内部から何かが転がる様な音が。

「ああっ 何か外れてる!」

どうもH-100の内部でスピーカーケーブルの端子が外れてしまっている様だった。構造的に専用の道具がないとこのホーンはバラす事が出来ない。メーカーへ修理に出すしかないのだがすでにCORAL社はなくなっていた。
どうしようもない状態である。自分でバラそうと試みたが、全く開ける事が出来ない。いくつかの業者に問い合わせたが修理は不能だった。

何故、突然こんな壊れ方をしたのだろうか?ほとんど動かすこともなく衝撃を与える事もなかったのに。考えられるのは使い始めた時から何かが外れかかっていたのかもしれないという事だが、今はそんな事を考えても仕方がない。
取り敢えずチャンネルディバイダーの設定を変更してツィーターなしの2WAY仕様にして聴く事にした。

2WAY仕様で少しの間聴いていたが、高音域があまり伸びない音にいつまでも耐えられなくなったなかちゃんは、再びお得意の暴挙に出る。

「出よ、欲しい欲しい病〜〜〜」

と言ったか記憶は定かではないが、ホーンツィーターの購入を決意した。
今まで散々色々と使ってきて(紹介していない小物もいっぱいあります)中途半端なものを買うとろくなことはない、大概は使い物にならない事を少しは学習していたので今回はシッカリとしたものを用意しようと思った。

それはEXCLUSIVE ET-703だ。基本的にTAD TD2001と同じ設計思想で作られており、音質的にもちゃんと合う事はわかっていた。


CORAL H-100

CORAL H-100
ホーンらしいヌケの良さがあり気持ちよく鳴ってくれた。音質には多少荒っぽいところもあったが、それも個性と鳴りっぷりの良さを楽しんだものである。

不意のお亡くなりにはショックを受けた。


EXCLUSIVE ET703

EXCLUSIVE ET703
EXCLUSIVEはPIONEERの高級オーディオブランド。このET703はEXCLUSIVEブランドだが、業務ブランドTADと同じ設計思想で作られており、音質的にも似た性格を持つ。振動板はTD2001と同じベリリウムとなっており、マグネットには強力なコバルトマグネットが使われている。

買った。ET703を買った。今思えばあの時無理して買っておいて良かった。TD2001同様現在その定価は思いっきり高くなっている。定価は2倍以上になっているのだ。

ET703は大正解だった。CORAL H-100とは一線を画す高音質でヌケが良いだけでなく、非常に緻密で透明度が高い。
歪も極めて良く抑えられており高音域の5kHz以上(-24dB/oct)でこれだけ鳴らしても歌声がクリアーにハッキリと聴こえる。JBLなどの同クラスのツィーターで同じ事を試した事があったが、もうジャリジャリで歪みが多く何を歌っているのか聴き取れないぐらいだった。
ET703は予想以上の音質だった。

これで再び3WAYマルチアンプシステム音楽を楽しむなかちゃんなのであった。


このまま順調にオーディオライフが続けば良かったのだが、

この後、またなかちゃんは不幸に見舞われるのである。

だが、この時なかちゃんはそんなことを知る由もなかった。

http://www.nakajimaharikyuuinn.jp/maruchiannpusisutemu5.html
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/1025.html#c5

[リバイバル3] チャンネル・デバイダ―は使ってはいけない 中川隆
6. 中川隆[-12000] koaQ7Jey 2020年7月28日 16:59:41 : qvCpCPFxe6 : SXdLWFhadjI5eHM=[33]
なかちゃんのシステム紹介
http://www.nakajimaharikyuuinn.jp/nakacyannosisutemu1.html

現在、なかちゃんがどの様なシステムで音楽を楽しみ、このホームページで色々と語ろうとしているのか、紹介させて頂こうと思います。

しかし、なかちゃんのシステムはあくまでもなかちゃんが音楽を思った音で楽しみたいための道具であり、もし同じシステムを他の人が使ったらなかちゃんとは違う音になるという事を最初に申し上げておきます。

そう、オーディオとは装置だけの音ではなく、それを使っている人の音になるのです。
ひいては極めれば極めるほどにその装置の音が使っている人そのものを表現する様になってきます。

オーディオに限らす、写真、絵画など趣味とはその人の自己表現であり、自分の映し鏡なのです。


左の写真を見て「あっ」っと思った方、かなりのマニアです。

そう、なかちゃんのシステムはとうの昔に滅んでしまったのではと思われているマルチアンプシステムなのである。

と言うと現在マルチアンプで音楽を楽しんでおられる方に失礼なので、付け加えると
「マルチアンプは滅んでいない!! 密かに脈々と受け継がれているのだ!!」
となかちゃんは声を大にして宣言する。

今ではマルチアンプをご存じない方も多いと思いますので一言、マルチアンプは今流行のマルチチャンネルとは全く違うものです。マルチアンプについてはこのコーナーの続編でお話し致します。
CDプレーヤー

なかちゃんのCDプレーヤーはESOTERIC P・2 D・2である。
P・2といえばあの有名なVRDSメカ(Vibration-FREE Rigid Disc-Clamping System)搭載のCDトランスポートである。(CDトランスポート:デジタル信号出力専用機)
そしてVRDSメカはモデルチェンジ版P・2sと同じアルミと真鍮のハイブリッドターンテーブル”Sタイプ”に換装されている。(自分で載せ換えました。実は大変な作業です。)

そしてD・2。こちらはCDトランスポートP・2より出力されたデジタル信号をアナログ信号へ変換しアンプへ送り出すためのいわゆるDAC(デジタル/アナログ コンバーター)というヤツである。

P・2からD・2へデジタル信号を伝送するケーブルには同じESOTERIC社のERCA−100というデジタルケーブルを使用している。
密度感が高く彫りの深い音質が特徴の日立電線6N-LCOFCのデジタルケーブルを改良し、唯一の欠点だった音場空間の天井の低さを解消した実にリアリティーの高い質感を再現出来るデジタルケーブルである。

このERCA−100と遜色のない音質を実現していたのはなかちゃんの知る限り、定価10万円以内ではWIRE WORLD社GOLD STAR LIGHTとMODSQUAD社WONDER LINKTだけである。
WONDER LINKTは実にニュートラルで癖がなくどんなジャンルの音楽でも素直に伝送出来る誰が使っても満足のいく音質のデジタルケーブルであり、GORD STAR LIGHTはストレートな表現に響きの良い豊潤さが加わりリアル且つゴージャスな音質を実現していた。
ERCA−100は愚直なまでにリアリティーを追求したケーブルで美しい音は美しく出すのだが汚い音がリアルに汚く、場合によっては音がキツイと感じられたりもしていた。
それでもなかちゃんはリアリティーを追求したこのERCA−100の正直さが気に入って使い続けている。
このケーブルの音質も他の機器やシステムの使いこなしで如何様にもなるのである。(なかちゃん的には)
WONDER LINKTとERCA−100は既に生産完了となっているので現在入手可能なのはGOLD STAR LIGHTの最新モデルGOLD STAR LIGHT5のみとなってしまった。


この組み合わせでの音質は3次元的な立体感を伴いエネルギー感もあり、克明に描き出すタイプのものである。
気品の高さみたいなものを感じさせつつも音色に癖を感じさせず単に綺麗なだけにならず、ゴリゴリした音やザラザラした、ともすると品の良くなさそうな音もサラリと再現する。

もっと高価なCDプレーヤーにはこれより音質の良いものは勿論存在するが、P・2 D・2購入後15年間ほかのプレーヤーに一切浮気せず使い続けてきたが、それだけの魅力はこのプレーヤーにもある。

オーディオシステムの音質はCDプレーヤーだけで決まるものではないので、これはこれで全然構わないのである。

PRE AMPLIFIRE (プリアンプ)

プリアンプはEXCLUSIVE C7aである。
C7aの前にはACCUPHASE C−280 、 SANSUI C−2301 、 EXCLUSIVE C5と当時(20数年前)に国産ハイエンドプリアンプと謳われた3機種を全て使ったが、このC7a(C5の次世代モデルです)は全く次元が違った。
アンバランス(RCA)出力時のインピーダンス(わかりやすく言うと音楽信号の電気抵抗)が0.1Ωと驚異的に低いというか殆どショート状態と思える程の低抵抗でもはやパワーアンプをドライブしてしまう(本当にそんな音がします)凄まじいプリアンプである。

よく雑誌などで高名なオーディオ評論家大先生方が国産オーディオは音が薄いなどと仰っておられるが、このC7aは全くそんな事はない。
一聴するとさらりとしてそうに聴こえるが、実はクリアーな空間の中に濃さのある色彩がきちんと再現されている。
海外製品でこの音を出そうとすると倍の価格を支払わないと無理だとなかちゃんは思っている。
しかし、倍払ったからこのクォリティーは手に入るかどうかも最近は疑問に感じている。
倍の価格で実際にC7aと遜色ないと感じたのはアメリカのJEFF ROWLAND社コヒレンスだけである。
このコヒレンスも今は生産が完了し入手不可能となっており、今音の良いプリアンプは一体何があるのだと思っている。

また、C7aはエージング(いわゆる慣らし運転ですな)に半年はかかる。最初に一聴した時にこのプリアンプの可能性を感じる取る事が出来なければこのアンプを使う事はないだろう。(プラス忍耐力も必要)

もはや手放せないプリアンプである。

追記:C7aはアンバランス接続で使いましょう。その方が音質が良い。
なでもかんでもバランス接続と謳う自称評論家諸氏に騙されてはいけない。

POWER AMPLIFIRE (パワーアンプ)

ELECTRONIC CROSSOVER NETWORK
(チャンネルデバイダー)
ELECTRONIC CROSSOVER NETWORK 通称チャンネルデバイダー
こんな名前のオーディオ装置は初めて聞いたという方も少なくないと思う。
これはマルチアンプシステムを構築するのに欠かせない機器で、マルチアンプシステムの要でもある。

なかちゃんのチャンネルデバイダーはSONYのESPRIT(エスプリ 80年代が全盛期 今はなきブランド)シリーズの最高峰TA−D900である。
マルチアンプシステムについては別の機会にお話しするが、簡単に説明すると3WAYスピーカー(なかちゃんの場合)の高域、中域、低域にそれぞれ別のパワーアンプを使用し各帯域のパワーアンプに全周波数ではなく必要な帯域の信号のみを送り込むためにプリアンプから出力された音楽信号をパワーアンプの手前で各周波数成分に分割するための装置である。(従ってスピーカーはパワーアンプと直結、パッシヴネットワークは使用しない)

このTA−D900の音質的特長は音の彫りが深く、立体的である事。
音色的にはいわゆるSONYの音がするが、そこはなかちゃん、内部配線などの一部変更で癖を消している。
今でもこのチャンネルデバイダーを探している方もおられると聞く。

常識的?な価格(といっても当時30万円程した)で入手出来るチャンネルデバイダーではおそらくこれが一番マルチアンプらしさを感じさせてくれるだろう。

このTA−D900の前にACCUPHASE F−25も使ったが、マルチアンプ的な音を感じさせてはくれたものの音像が平面的で音のエネルギーが何かに遮られてこちら側まで届かないという不満を感じて手放した。

最近アメリカのPASS社チャンネルデバイダーXVR−1をなかちゃんのシステムに組み込んで聴く機会があった。
これは良かった。TA−D900より色彩が濃くニュアンスの再現性なども非常に良かった。
「欲しいっ」と思ったが3WAY仕様で130万円はとても手が出ない。(ガクッ)

そしてTA−D900も故障すればもはや修理が出来ない。
なんとか壊れずにずっともって欲しいものだ。

同じアンプの写真が2つ・・・に見えるかもしれないがフロントパネル左下の形式名をよく見て欲しい。
そう、上はEXCLUSIVE M5 下はEXCLUSIVE M5aである。

今見るとレトロなウッドキャビネットのパワーアンプであるが、なかちゃんには何故か古臭くは見えない。
デザインに普遍的なものがあるのか古さを感じさせないのである。

シルバーパネルに一つ目のアナログメーター、そしてメーター左側の電源スイッチ。付いているのはこれだけである。

なかちゃんがマルチアンプを始めて少し経った頃、その時使っていたアンプより音質の良いパワーアンプはないかと考えていたら、オーディオ仲間にこれがいいと薦められ、音も知らずに手に入れた。
そして聴いてびっくり!なかちゃんの感性を擽る音がする。いや、これだっ!という感じだったか。

はまった。もうこのアンプは手放せない。さりげなくリアルな音がする。それも深い。何が凄いとかそんな程度のものではなく、ただひたすらありのままを再現しようとするのである。

気が付いたら、3WAYマルチの3チャンネルともM5(M5a)になっていた。
M5(M5a)はモノラルアンプなのでステレオ再生では2台(右用、左用)となり、3WAYで合計6台の一つ目アンプがラックに収まっている。

現在、高域(5000Hz〜) M5  中域(800〜5000Hz)M5a  低域(〜800Hz)M5 という構成になっている。 

SPEAKER (スピーカー)


一番左はスピーカー全景。

左上はトゥイーター背面

右上はドライバー背面

すぐ右はホーンとトゥイーター前面

なかちゃんのスピーカーはバラユニットを組み上げたものである。

マルチアンプ方式なのでネットワークはなく、全てパワーアンプから直結となっている。

トゥイーター(高域)はEXCLUSIVE ET−703

コバルトマグネットを使用したベリリウム振動板のリアコンプレッションホーントゥイーターである。
JBLのトゥイーターなどと比較しても、歪感が圧倒的に少なくクリアーで伸びがあり、緻密な描写をするユニットである。
変な形の台は自作のもので微妙に下向きになる様角度を付けてある。


ミッドレンジ(中域)はTAD(TECHNICAL AUDIO DEVICES:PIONEERの業務ブランドです)のTD2001(ドライバー)に山本音響工芸の桜材ウッドホーンSS−500の組み合わせである。

TD2001は1インチドライバーなのに2インチドライバーかと思わせる様なサイズの大きさである。
トゥイーター同様、歪感のないクリアーで緻密な描写である。
磁気回路には強力なアルニコマグネットが使用され、振動板はET−703と同じベリリウムとなっている。

SS−500はホーン開口がスロート部(ドライバーとホーンのつなぎ目付近とお考え下さい)からホーン先端へ向かって連続的に丸から四角へと段付きなしに形状が変化していき、四角の上下左右につなぎ目がないため、直角の角が存在せず音の解析が最小限に抑えられる設計となっている。
実際この組み合わせでは非常にスムーズでヌケの良い音質が特徴で桜材の持つやや明るめな響きを除いては、特に気になる所はない。


ウーファーはTADのTL1601aである。
40cm口径のパルプコーンにアルニコマグネットと強力な仕様となっている。

パルプコーンとギャザードエッジによるヌケの良い自然な質感はなkちゃんのお気に入りである。
そして、最近小口径のダブルウーファーなどがもてはやされ、小口径ユニットは振動板が軽くレスポンスに優れると言われているが、40cmウーファーをマルチアンプで駆動した時のレスポンスの良さやエネルギー量と、空間表現に感じる余裕度は別格である。やはり大型スピーカーにしか出せない領域というものは確かに存在する。

ANALOG PLAYER (レコードプレーヤー) 

なかちゃんの愛用レコードプレーヤーはEXCLUSIVE P3である。

ウッドキャビネットの中には頑丈な金属フレームが組み込まれており、このプレーヤーの重量はなんと47kgにも及ぶ。
重くて一人では持ち上げる事が出来ない。

導入時、搬入を手伝ってくれた友人が2階への階段の途中で「放してもいいか?」と言ったくらいだ。

スタートボタンを押した後、僅か0.3秒で定速回転に達する驚異的な高トルクモーターを採用しているが、モーターによる振動、コギングの類は全くと言っていい程感じられない。

ダストカバーはガラス製で側面と本体ウッド部はローズウッドで作られている。

じつはなかちゃんは専らCDを聴く事が殆どなので、レコードプレーヤーはそれ程徹底して鳴らし込んでいない。
カートリッジ(針ですな)にはGOLDRINGのMM1006GXというカートリッジとしては結構安価なものを使用している。
MM1006GXはGOLDRING社製カートリッジの中では最も廉価なカートリッジだが、プリアンプEXCLUSIVE C7aに内臓されているMM専用フォノイコライザーが癖のない素直な音質でこのカートリッジでもそれなりに良い音を聴かせてくれる。

GOLDRING MM1006GX(左)

とはいえ、単にカートリッジをヘッドシェルに取り付けただけで良い音がするはずもなくこのあたりの調整は行っている。
まず、カートリッジを取り付けた状態でレコード盤に針を落とすとアームが微妙に前傾(カートリッジ側が低くなる)する様にアームの高さを調整。次にオーバーハングはゲージを使用せず、カートリッジをターンテーブル中心に持ってきた時、針先がセンタースピンドルより役1.5cm外側に来る様に合わせている。
(オーバーハングとはわかりやすくいうと、針先がレコードの溝をトレースする際に盤の外周から内周へ向かって描く軌跡が出来るだけレコードの溝に直角に接する様になる針先の位置の事)

MM1006GXオーバーハング(右)

そしてインサイドフォースキャンセラーは”0”にしてある。アームが横方向に流されないのなら、横向きに余計な力を掛けない方が良いと考えるからである。
(インサイドフォースとはレコードに針を下ろして再生を始めた時にアームが内周に向かって引っ張られる様に流される向きに掛かる力の事である。経験された事のある方も多いのではないかと思います。)
そして最後に針圧である。MM1006GXの説明書にある適正針圧は1.5g〜2.0gである。しかし、針圧調整を行うことで他のカートリッジも含めてこの適正針圧なるものがいかに大雑把なものであるかが露になるのである。

現在このMM1006GXの針圧は1.73gに合わせてある。
1針圧が00分の1g単位となっており、「なんじゃそりゃ?」と感じる方もいると思う。
しかし、調整すればするほど0.1gという数字が針圧にとっていかに大きな数字であるかがわかってくる。
針圧が0.1gも違えば音は全然違ってくるのである。

幸いEXCLUSIVE P3の付属アームの針圧目盛りは0.1gの幅が大きく目視で0.01gを読み取る事が可能であり、1.5g、2.0g 1.6g、1.9g 1.7g、1.8gと適正針圧の範囲の両側から徐々に間隔を狭めながら音質をチェックしていくと1.7gと1.8gの間に良さそうなところがあるのに気づいた。
そして、1.75g針圧を合わせて試聴すると1.8gや1.7gより音質が良い。その後針圧を0.01g刻みで動かしていくと1.73gに合わせた時に「これだっ」という音質になった。(結構スイートスポット的に音質の変化があった。)

インサイドフォースキャンセラー(左)

針圧目盛り(右)

ここまで説明すると「そこまでするのか?」と言う人も出てきそうだが、これでもアナログプレーヤー調整の基本でしかない。なかちゃんはここまでの調整に留めているがコアなレコードマニア(変な意味ではなく本当に音楽を愛する人の事)はこんなものではない。
しかし、なかちゃんもこれ以上の調整を今行う気がないのでこれ以上は踏み込まない事にする。

CD RECORDER (CDレコーダー) 

なかちゃんのシステムにはCDレコーダーも存在する。PIONEERの業務用RPD−1000である。
滅多に使わないのだがカーステ用のCDを編集したりする事がたまにある。
編集用としてよりはメインのP・2 D・2が故障した時の非常用という意味合いが強い。
しかし、このCDレコーダー、CDプレーヤーとしての実力も侮れない。
同じPIONEERのコンシューマー機PD−T09の少し重たい低域を柔軟で自然な印象にした音質というとオーディオに詳しい人にはどんな音質なのかわかると思う。
ESOTERIC P・2 D・2には及ばないものの、その代役は充分にこなしてしまう実力機であり、優れものである。

CASSETTE DECK (カセットデッキ)

カセットデッキはAIWAのXK−009である。
元々なかちゃんはカセットデッキに非常に興味を持ったところからオーディオにのめり込む事になっただけに、このカセットデッキには愛着がある。
発売の1989年に購入してからずっと使用している。といっても最近めっきり出番がなくなってしまったのだが。このXK−009はAIWAがSONYに吸収される前のカセットデッキメーカー(AIWAは元々カセットデッキメーカーなのです。)として最後にベテランデッキ職人が手掛けた名作である。

XK−009はAMTS(安置モジュレーションテープスタビライザー)というテープを前側から押さえつけてテープ自体の振動による音質への悪影響を排除する機構を最初に搭載したカセットデッキでもある。
他のメーカーからもこれに続くようにテープスタビライザー搭載モデルが発売されたが、どれも形だけのもので機械的構造でテープを押さえてはいたが、XK−009は電磁フランジャーを使い1kgもの圧着力でテープを固定していたのである。
その他、発信機内臓によるバイアス調整が可能となっていたり、dbxノイズリダクションの採用でCD並みのダイナミックレンジの再現も可能としていた。(dbxを使うと微妙に音質が硬くなるような印象派はあるが) そしてこれは昔からAIWAのデッキには付いていたがADMS(アダムスと読む)という自動消磁機構が付いており、電源投入直後に数秒間動作を規制しその間にヘッドが帯びた磁気をキャンセルしていた。

XK−009の後継モデルKX−S9000は若手技術者達が往年のベテラン職人の作ったXK−009をベースの作り上げた機種で90年台に最高のデッキと謳われたが、XK−009と同条件で録音、再生を行うと音の立ち上がりはXK−009の方が早く音質的にはXK−009に少し及ばない。なかちゃんはこれが名作の最後だと思いXK−S9000も購入したがXK−009にどうしても及ばない事から一度手放した。しかし、悪い虫が騒ぐのか再びXK−S9000を購入し使ってみたがやはりXK−009に及ばない。こんな事を3度繰り返して今はXK−009一筋である。

だが悲しい事に、現在市販されているカセットテープに音質の良いものがない。昔はSONYのMETAL−ES(最近あった深緑色ハーフのESもどきではない。あれは駄作である。)やMETAL−S、METAL−MASTERなどお気に入りの高音質テープがあったのだが、昨今のMDやCDRの普及によりカセットデッキ、カセットテープは市場からどんどん姿を消して行き、今ではTEACの廉価機種V−1030が手に入るかどうかという悲しい状況となっている。
なかちゃんもカセットテープ数年前に最後の高音質METALテープのTDK MA−EXを10本程入手し保管している。(MA−EXはちょっとパチパチサウンドだが・・)
その他

電源アイソレーター

CDトランスポートとDAコンバーターにはCSE R−100を使用。好き嫌いの分かれる装置だがなかちゃんのシステムではこれがある方が音質の透明度が増し、立ち上がりの速さも得られるので愛用している。
アイソレーターからそれぞれの機械への給電へはWIREWORLDの電源ケーブルSEP(SILVER ELECTRA REFERENCE)を使用。
恐ろしく(?)高価な電源ケーブルだが、一度使うともう外せない、素晴らしい音質である。

ステップダウントランス

左の画像の左奥にあるのが200Vを100Vへ変換するステップダウントランスである。
なかちゃんのシステムはA級(擬似)300Wもの大出力パワーアンプを6台使用する大袈裟なシステムであるため、通常の100V電源では瞬間的に電力の供給不足が発生し音の腰が砕ける場面があった。そのため100V電源の4倍の供給能力(余裕)があるといわれる200Vの電源を部屋に引き込み、これをステップダウントランスで100Vへ変換してパワーアンプへ給電している。
この事により音の腰が砕ける事がなくなり、空間表現にも余裕が出た。但し目を見張る様な音質向上があったわけではない。
このステップダウントランスはTAMURA製でなかちゃんが購入したのが最後の1台となり、生産が打ち切られたものである。
実際なかちゃんが注文した時点で事実上生産は完了しており、手巻きの巻き線を使用していたこのトランスを作れる職人さんが既にいなくなっていたのに、他の職人さんがなかちゃんのこの1台のためだけに3台も同じこのトランスを試作し4台目でようやくTAMURA社のこのトランスに対する性能をクリアーしてなかちゃんに届けられたというメーカーの誇りと顧客に対する対応の凄さにただただ感服しました。
画像右側の白い細長い機械はチャンネルデバイダーへ電源を供給している電源アイソレーター ハルモニア社 IPS−40です。

以上が現在のなかちゃんのシステムです。
このシステムで本当に良い音を出すまで10年余りの年月を要しましたが、現在とても素直で実在感満点の音楽を聴かせてくれます。一生やめられない趣味ですな。

http://www.nakajimaharikyuuinn.jp/nakacyannosisutemu1.html
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/1025.html#c6

[リバイバル3] CDクリーナー LEIQWA バランスウォッシャーCLエクササイズセット 中川隆
1. 2020年7月28日 18:46:53 : qvCpCPFxe6 : SXdLWFhadjI5eHM=[34]
レイカ バランスウォッシャー CLの巻
http://www.nakajimaharikyuuinn.jp/balancewashercl.html

レイカ バランスウォッシャーCL。世の中のオーディオ愛好家にどれほど知られているのかは知りませんが、なかちゃんの最もお気に入りのCDクリーナーです。


バランスウォッシャーCLは
A液とB液の2液式となっている。
右側は別売のCDふき取りクロス、ビスコCL

今回はなかちゃんの愛聴盤よりリンダロンシュタットのFOR SENTIMENTAL REASONSをテストに使用する事にした。


まずはそのまま1曲目のWhen You Wish Upon a Starを聴いてみる。
いつも通りである。リンダロンシュタットの甘く切ない歌声が響いてくる。


次に、バランスウォッシャーCLのA液を
数滴垂らして専用クロスのビスコCLで
拭き取る。(右の画像の量はちょっと多い)
A液を拭き取ったら、今度はB液で同じ様にする。この時ビスコCLはA液で使用したものとは別のものを使う。
A液用、B液用を用意するわけだ。
最後にまた新しいクロス(3枚目)を使い綺麗にディスクに残った液を拭き取ってしまう。
要はクロスを3枚使うわけだ。
しかし、それぞれのクロスは汚れて使えなくなるまで使用しても大丈夫。
でなければもったいなくてやってられない。


拭き取り後。
画像ではわからないのだが、ディスクの光沢に
濁りがなくなった。


バランスウォッシャーCLの説明書き。

では、再び1曲目のWhen You Wish Upon a Starを聴いてみよう。

・・・おおっ、クリーニング前の音でも特に悪いとは思わなかったが、これは全然違う。
ベールが何枚も剥がれた様なクリアーで透明度の高い音場空間が展開する。
細かい表情がさっきよりも格段に聴き取り易くなっている。
また、空間感が増した事により、音像の立体感が増し、リンダロンシュタットが目の前に立っているようだ。音の通りも良い。
また、変な癖が付かず、質感の素直さが失われていない。

今まで幾つかのCDクリーナーを使って、まあまあよくなるものあったが音が変に明るくなったり、何処かに強調感が付いたりして積極的に使おうとは思わなかったが、このバランスウォッシャーCLを使うともう手放せない。
単純に質感が向上した印象で副作用が一切感じられない。
また、コンパクトディスクにはまだこんなに情報が入っているのかという事を実感させられる、
そんなクリーナーだった。

クリーナーひとつでこんなに音が良くなっていいのか!

http://www.nakajimaharikyuuinn.jp/balancewashercl.html
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/1065.html#c1

[近代史4] CDプレーヤー・DAC・パソコンオーディオ 中川隆
6. 2020年7月28日 19:03:23 : qvCpCPFxe6 : SXdLWFhadjI5eHM=[35]

CDクリーナー LEIQWA バランスウォッシャーCLエクササイズセット
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/1065.html
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/119.html#c6
[近代史3] 昔のテレビ・ドラマは面白かった _ 豊川悦司・芦田愛菜 ビューティフルレイン(フジテレビ 2012) 中川隆
10. 中川隆[-11999] koaQ7Jey 2020年7月28日 20:05:09 : qvCpCPFxe6 : SXdLWFhadjI5eHM=[36]
ビューティフルレイン 第12話「私が全部おぼえているよ」End



http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/991.html#c10
[近代史5] ALS患者を殺害した元厚労省医系技官らの優生思想 中川隆
3. 2020年7月28日 21:15:21 : qvCpCPFxe6 : SXdLWFhadjI5eHM=[37]
病気装い高齢者死亡させる方法、電子出版 ALS嘱託殺人容疑者ら?共著
2020/7/28 ©株式会社京都新聞社

 神経難病の筋萎縮性側索硬化症(ALS)の女性に対する嘱託殺人容疑で医師2人が逮捕された事件で、大久保愉一(よしかず)容疑者(42)=仙台市=と山本直樹容疑者(43)=東京都港区=とみられる人物が、高齢患者を病気の急変に見せかけて死亡させる方法をテーマにした電子書籍を2015年に共著で出版していたことが28日、分かった。

 電子書籍は「扱いに困った高齢者を『枯らす』技術」。15年6月に通販大手アマゾンの電子書籍端末「キンドル」で出版された。現在は購入することはできない。内容紹介欄では、認知症などで家族の介護を受ける高齢者を引き合いに出し、「『今すぐ死んでほしい』といわれる老人を証拠を残さず消せる方法がある。医療に紛れて人を死なせることだ」と主張。「違和感のない病死を演出できれば警察の出る幕はない。荼毘(だび)に付されれば完全犯罪だ」と記していた。

 捜査関係者によると、2人は大学時代からの知り合いだったといい、京都府警が関係性を調べている。
https://www.47news.jp/localnews/5067226.html
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/244.html#c3

   

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