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原子力発電は本当に危険なのか?
http://www.asyura2.com/17/lunchbreak54/msg/148.html
投稿者 中川隆 日時 2018 年 3 月 18 日 10:29:50: 3bF/xW6Ehzs4I koaQ7Jey
 

(回答先: 発電をすべて原子力にしなければ地球温暖化で地球の気温は250℃になる 投稿者 中川隆 日時 2018 年 3 月 16 日 15:21:51)

考え続けている。原子力発電は本当に危険か?
非常事態を日常の視点で考えてはいけない 2018年3月14日

 2011年3月11日午後2時46分18秒――東日本大震災が発生してから7年が過ぎた。この大災害は国土にも社会にも私達の心も、大きく傷つけた。その影響は今なお新たであり、今後も長期間に渡って続くだろう。

 「あの瞬間」から、といえば格好をつけすぎだけれど、私はこの7年間、ある疑問について考え続けている。ひょっとするとそれは答えの出ない質問なのかも知れないが、それでも考えないわけにはいかず、調べ、考え、立ち止まり、また調べ、を繰り返している。

 疑問とは、私達は、見るべきものを全然見ていないのではないかということだ。

 巨大災害に直面すれば、誰しも何らかの意見を持ち、時に行動するであろう。が、その行動が正しいかどうかは、まず事態を正しく認識しているかにかかっている。なにかを見落としたり、見ていても解釈を誤ると、認識は狂い、行動は空回りする。

 「自分は、社会は、日本は、なにかを見落として、この7年間空回りしているのではないか」――と、私は考え続けている。

原発事故で露呈した、見ているようで見ていない私たち

 分かりやすい例から説明しよう。

 震災により東京電力福島第一原子力発電所の事故が発生し、放射性物質が原子炉から放出され、風に乗って拡散する事態となった。

 当時、ネットで頻繁に見られたのが「生き物がおかしくなっている」という投稿だった。

 椿の葉っぱの形がおかしい、苺の形がおかしい、蟻の群れがぐるぐる一カ所で渦を巻く不審な挙動をしている――みな、放射線の影響を疑い、不安になっていた。はなはだしい例では、「水たまりに黄色い粉が浮いている。原子炉から出たウラン(イエローケーキ)じゃないか」というのもあった。

 が、もちろん、それらはすべて以前から普通にあったものだ。

 椿の葉の奇形は、ありふれたもので、その形から金魚葉椿という名前までついていた。店頭に並ぶ形の揃った苺は、農家の高い栽培技術の賜物であって、形が不揃いなのが当たり前。主に加工用に使われるので、そのまま売られることはあまりないだけのことだった。

 蟻の行進が渦を巻くのは、通称「死の渦」などと呼ばれる現象だった。蟻は脚から分泌するホルモンで、次に続く蟻に道を教える。ホルモンの足跡が運悪く円を描いてしまうと、蟻はその場でくるくると渦を巻いて回り始め、結果ホルモンの足跡がますます強化されて渦から出られなくなってしまう。

 水たまりに浮く黄色い粉は、主に松などの植物の花粉だった。花粉の飛ぶ季節になれば、原発事故が起きるはるか以前から、当たり前にあった現象だった。

 つまり、「放射能の影響かも知れない」と騒いだ人達は、毎年、日常の中で見ているものを、意識していなかったのである。見ているものが見えていなかったのだ。それが、「放射能が」という疑念で周囲を見回したところで初めて気がついたので、騒いでしまったのだった。


これらの事実は、私達が、日頃当たり前に見ている風景を、実際にはいかに「見ていないか」を示している。意識して観察しないと、自然の実相は頭に入ってこない。

 これは「日常的な人間の感覚」は、事実を見据えるにあたって非常に当てにならないことを意味している。「だって普通に考えてこうでしょ」というのは、間違いに落ち込む近道だ。

 だから科学は、人間の感覚に惑わされないようにしつつ、自然のありようを理解する方法を発達させた。

「核廃棄物は無害になるまで10万年」の意味

 原発事故が起き、ご多分に漏れず私も原発というものについて調べ始めた。その一部は当時書き続けていた「人と技術と情報の界面を探る」という連載の中に、「原子力発電を考える」という名称で書いたのだが、執筆中から引っかかっていた疑問があった。

 それは「本当に原子力発電は危険なのか」ということだ。

 「なにをいうか、あれほどの事故を起こしたものが危険でないはずがない」というのが大方の反応だろう。

 だが、正確には「原子力発電は危険」なのではなく「原子力には原子力特有の危険性がある」ということだ。そして、原子力工学が決して危険に対して無策でいたわけではないということも見えてくる。

 例えば、「発電の結果発生する核廃棄物は10万年間、環境中に漏れ出さないように保管する必要がある」という事実がある。

 「10万年も! なんという危険性だ」と思う方がほとんどだろう。が、10万年という時間にどのような意味があるかをきちんと理解している人は少ないようだ。

 10万年というのは核廃棄物に含まれる放射性同位体の出す放射線が、稼働前の核燃料と同じレベルになるまでの時間だ。核分裂反応でエネルギーを取り出すと、後には様々な種類の放射性同位体を含む使用済み核燃料が残る。最初の核燃料1トンが出す放射線と、使用済み核燃料1トンの出す放射線が等しくなるのに10万年かかるということである。

 「元に戻るのにそれほどの時間がかかるとは!」と驚くところだ。が、具体的な減り方を見ていくと、想像していたのと様子が少し違うことがわかる。

「10万年かかる」というと、10万年の間、ずっと非常に危険な状態が続くように思うが、そうではない。

 このグラフはベクレル単位で測定する放射性同位体の量が、時間と共にどう減っていくかを示したものだ。様々な元素の放射性同位体にはそれぞれ固有の半減期がある。半減期の時間が過ぎると半分に減る。2回半減期が過ぎると1/4になるし、3回過ぎれば1/8だ。半減期の短い同位体は、大量の放射線を出して急速に消えていくし、長い同位体はだらだらと少量の放射線を出しつつ、ゆっくりと減っていく。

 グラフ(縦軸も横軸も対数であることに注意してほしい)を見ると、発電前の核燃料1トンは1000GBqの放射性同位体を含んでいる。それが、使用後は一気に100億GBqまで増える。実に1000万倍だ。比較を容易にするために指数表記で書くと、1000GBqは10^12Bqで、100億GBqは10^19Bqである。

もっとも危険な期間は最初の10年程度

 しかし一気に放射線を出す同位体は短寿命なので、急速に消えていく。このため、放射性同位体の量も急減する。最初の10年でだいたい1/500程度まで減る。そして50年程度で1/1000になり、100年で1/5000ぐらいにまで減る。1000年ともなると1/10万ぐらいになる。

 このあたりで強力な短寿命の同位体が消えてしまい、後には長寿命の弱い同位体が残るので減り方はゆっくりになる。それでも元の核燃料の2倍程度まで減るのは1万年後。使用直後に1000万倍もあったことを考えると、もとの核燃料の2倍というのは大した放射線を出すわけではない。10万年のうち9万年はそんな状態で、だらだら、ゆっくりと放射線が弱くなっていくのである。

 10万年保管が必要ということは、10万年ずっと同じように危険ということを意味しない。本当の本当に危険なのは最初の10年程度なのだ。

 このグラフを理解すると、地層処分の印象も変わってくる。「危険なものを埋めて知らんぷりするのか」「本当に漏れてこないのか」などと考えがちだが、100年もすれば埋めても問題ない程度に放射線が減衰している、ということなのである。(中略)

科学的に、定量的に、考え続けることの大事さ

 このように考えて、私は震災から7年後の今も、ぐるぐると思考を巡らし、迷っている。何かを見落としていないか。日常的な感覚を信用して、自然の有り様を間違って理解していないか。ちょっと目には分かりやすい言説にのって、かえって社会を退歩させ、破壊する思潮や運動に加担していないか。

 「そういうお前は、原子力をどう考えているのか」という問いならば、今のところ私は、今後100年程度は日本社会にとって原子力発電は必要ではないかと考えている。

 これには色々な理由がある。エネルギー安全保障的観点もあるし、今後の廃炉に必要な原子力技術者を定常的に育成するという観点もある。

 100年というのは、おそらくその間の技術開発で原子力発電以上に利便性が高く危険性の小さい発電手法が実用化する、と考えているからだ。太陽光発電は候補の一つだし、100年もあれば核融合発電も可能になるだろう。それまでは、原子力には他に代替できない利便性があり、「10万年の危険性」に注意しつつ使うしかなかろうと見ている。

 が、もちろん私が絶対正しいという保証なんかない。
 あなたが「原発の存続に反対だ」というならば、その考えを私は尊重する。(後略)
http://2013tora.jp/kabu405.html
 

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コメント
 
1. 中川隆[-7842] koaQ7Jey 2018年4月06日 15:39:01 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-10003]
2018年4月6日
【上島嘉郎】「非現実的な理想主義」がもたらす混乱

財務省の森友文書改竄問題を追及し続ける朝日新聞。その陰に隠れて目立ちませんが、長年の主張である「反原発」にも一層力を注いでいます。

「反原発」「脱原発」といった主張を展開すること、そうした願望や希望を表明するのは自由ですが、中身をみれば、政策論として提示するにはあまりに現実から乖離しています。

昨年12月、広島市の住民らが四国電力伊方原子力発電所三号機の運転差し止めを求めた仮処分の即時抗告審で、広島高裁の野々上友之裁判長は運転停止を命じる決定を下しました。

その理由として野々上裁判長は伊方原発から約130キロ離れた阿蘇山の巨大噴火の可能性を挙げ、約9万年前に起きた「破局的噴火」が発生したら「火砕流が伊方原発敷地内に到達する可能性は否定できず、原発立地には適さない」と述べました。

この決定について、朝日新聞は社説で《伊方差し止め 火山国への根源的問い》(同年12月15日付)と題し、〈原子力規制委員会や電力会社は決定を真摯に受け止めるべき〉で、〈再稼働を進める政府は教訓に立ち返り、火山国で原発が成り立つかも検討すべきだ〉と主張しました。

広島高裁の判断も、朝日の社説も、「非現実的な理想主義」を謳って国民の頭から「現実」思考を消し去るものではないかと思います。かりに阿蘇山で「破局的噴火」が起きたら九州全体が火砕流で灰燼に帰し、日本全体にも被害が及ぶでしょう。

野々上裁判長は「破局的噴火」の発生確率が「日本の火山全体で1万年に1回程度」であることを認め、そうしたリスクについても、無視し得るものとして容認するという社会通念が国内に定着している、と述べながら、運転差し止め理由に「1万年に1回程度の火山の破局的噴火」を挙げたのです。

これは冷静な法理や科学的知見に基づく判断というより、現実の世界にはあり得ない「ゼロリスク信仰」で、それへの帰依を求めたものと言わざるを得ません。それに従うのなら、九州新幹線や在来線も運行を停止し、九州自動車道も閉鎖すべきとなるでしょう。

原発の「安全性」を追求することは不可欠だとして、それでも「安心」という人間の心理を完全に満たすことはできません。「安全」は科学的な指標に基づいて評価可能ですが、「安心」は個々人によって違います。
安心が得られないものはすべて利用を止めるべきとするなら、言い古されたことですが、マッチは火事の元、刃物は殺人の道具、自動車は交通事故の元凶として人間社会から取り除くことになる。

昭和21年(1946)から平成27年(2015)までの日本全国の交通事故死者数(累計)を調べたことがあります。実に62万6000余に及びます。自動車という文明の利器によって「交通戦争」が引き起こされ、約70年の間に私たちはこれだけの人命を失ったのです。

にもかかわらず、私たちは「クルマとの共存」という道を放棄していません。様々な技術改良が施され、人間側の自動車の取り扱いルールも向上し、事故死者数はどんどん減ってきました。

プロメテウスから火をもたらされてから、人類はその炎によって繁栄し、また災禍を被ってきました。科学が発達し、人間がどれほど高度な技術を掌中にしようとも、人間は「運命」から逃れられないし、運命は人の世に完全なる「安心」を保証しない。

2015年に政府はエネルギー基本計画に基づくエネルギーミックス(電源構成)を策定し、2030年時点において原子力発電の比率を2010年時点の29%から20〜22%に低減し、再生可能エネルギー(水力発電を含む)を2010年時点の10%から22〜24%と原子力を上回る設定にしました。事実上原発への不安感に「配慮」したからですが、現時点では再生可能エネルギーだけで必要な電力を賄えないことは、はっきりしています。

(1)実用可能で安価な大容量蓄電池は実現していない。
(2)太陽光発電は、夜はまったく発電できない、曇りや雨の場合は発電容量が激減する。
(3)風力発電は、風が吹かなければ発電しない。風が強すぎても発電できない。台風襲来などの暴風時には羽根などが破損しかねないので発電を停止しなければならない――等々。

菅直人元首相のように「必要な電力はすべて再生可能エネルギーで賄える」とか、朝日新聞のように〈節電の定着で、原発がなくても深刻な電力不足が心配される状況にはない〉(3月16日付社説)とかいう主張にどれほどの根拠があるか。

この冬、首都圏は大停電の危険性がありました。東京電力が想定する「10年に1度の寒波」による電力需要4960万kwに対し、大雪の影響で太陽光発電が十分機能せず、5000万kwを超える日が度々あったのです。

電力需要に対し電力会社の供給力がどの程度の余力を持っているかを示すのが「供給予備率」です。安定供給を維持するには最低限3%必要とされ、これを切るといつ停電になってもおかしくない。

この冬の需要は供給力の99%と見込まれた日もあり、東京電力は火力発電所をフル稼働させ、また北海道、東北、中部、関西の各電力会社から融通を受け、大口ユーザーに節電を要請して凌ぎました。
夏場も3%近くになることが常態化していて、東京電力単体では綱渡りの供給を続けているのが実態です。

原発停止の代替である火力発電の焚き増しによる化石燃料の負担も増加し、東日本大震災が発生した2011年度からの3年間だけでも計9兆円超。これはざっと消費税3%分が燃料費のため海外に流出した計算になります。
「電気は足りている」というのは種々の負担増の上に成り立っているわけで、それは現在も続き、電力各社の経営を圧迫し、国民も電気料金の値上げ(ほかに再生可能エネルギーの固定価格買取制度による賦課金)という形で負っています。

すべての発電用原子炉の廃止を政府目標とする「原発ゼロ基本法案」を推し進めようとする立憲民主党と、それに賛同する朝日新聞などのマスメディアは、電力事業がいかに精緻に組み立てられ、その維持にどれほどの努力がなされているかを熟考したようには見えません。「非現実的な理想主義」がどれほどの混乱をもたらすか。

福島第一原発事故によって、原子力技術の利用に伴う危険性は国民の間に強烈に印象づけられましたが、それはどれほど正確な科学的知見に基づくものだったか。民主党政権下の政治的混乱とメディアの恣意によっていたずらに増幅された恐怖だったのではないか。

さらには、日本の反原発運動及びそれを主張するメディアが欺瞞的なのは、他国の原発には何も言わないことです。中国や韓国の原発に危険性はなく、日本の原発にだけ危険性があるのか。「反日運動の正体見たり」という気がします。

確かに原子力発電はバラ色ではない。廃炉や廃棄物処理など克服すべき課題も多い。将来の方向性を議論することは不可欠です。その場合、原子力を利用することに伴う危険性と、利用しないことで生じる危険性とを比較衡量することが大切で、そこに科学的知見や合理性を超えて、ある種の政治的偏向や過剰な情緒を持ち込んではならない。朝日新聞にも、立憲民主党の「原発ゼロ法案」にも、それが著しく欠けています。

どんなに想定し、どんなに準備をしようとも、人間は「運命」からは逃れられない。できることは運命や絶望について学び、「ゼロリスク」などという現世にけっしてない言葉と決別することではないでしょうか。人間としての成熟を促さない「議論もどき」がメディアと永田町で喧しいのは、なんとも悲しいことです。
https://38news.jp/politics/11797


2. 中川隆[-13339] koaQ7Jey 2018年6月20日 17:26:34 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-15811]

重要選挙でまたしても出てきた「福島に住んではいけない」というウソ
脱原発を訴える人こそ、正しい情報を 林 智裕 2018.06.20
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/56153


7年が過ぎても、また…

新潟県の米山隆一前県知事が辞任したことに伴い、6月10日に県知事選挙が行われました。新潟県は運転停止中の東京電力柏崎刈羽原発を擁していることもあり、選挙運動では原発の是非についての言及も数多く見られました。

2011年に起こった東電福島第一原発事故の被害は甚大でした。しかし、「被曝」についての科学的な問題だけならば、すでに何年も前から、福島県内の避難区域外の地域で普通に生活することにより、他の地域と比べて健康リスクが高くなるとは言えないことが明らかになっています。幸いなことに、放射線被曝そのものを原因とした健康被害も報告されていません。

ところが新潟県知事選挙の舌戦の中で、反原発を訴える人々の一部からは、未だに福島に対する「誤った認識」にもとづく発言が飛び出したのです。


6月2日に新潟市内で行われた野党推薦候補・池田ちかこ氏の応援演説では、福島県からの自主避難者で「市民の思いをつなぐ会」共同代表の磯貝潤子氏が演説中に、
「娘たちが鼻血を出して、それでもなんとか生きていこうという姿に、ここ(福島)にいちゃいけない、そう思って新潟に来ました」(https://www.youtube.com/watch?v=OiFLjJmmicM&feature=youtu.be)と発言しました。

磯貝氏の発言からは、「東電原発事故による放射能の被害が原因で、子どもたちが鼻血を出した。そのような土地である福島に住むことは間違っている」というメッセージを読み取ることが出来ます。詳しくは後述しますが、当然ながら福島第一原発事故と「鼻血」の関連性は、科学的裏付けがない「誤り」であることが判明しています。

この発言に対して周囲の支持者からの訂正や指摘は無く、その後「池田ちかこサポーターズ」のTwitterアカウント(@ikedasupporters)によって文字おこしが発信された他、立憲民主党公式アカウントによる拡散、YouTubeでの動画配信も行われましたが、この際にも当該発言の誤りについての言及はありませんでした。

その後、ツイッターでは文字おこしされた内容への批判が集まり「炎上」しました。当該ツイートは後に削除されましたが、削除理由の説明や誤った情報を拡散したことへの謝罪・訂正の動きなどは現在までありません。


そもそも「重い被曝」をしていないのに

「福島では、被曝によって鼻血が出る」との言説が大きな話題になったきっかけは、2014年春に発表された、反差別を訴える団体「のりこえねっと」共同代表であり漫画家の雁屋哲氏による漫画作品『美味しんぼ・福島の真実編』でした。

雁屋氏は作中で、登場人物に「私は一人の人間として、福島の人たちに、危ないところから逃げる勇気を持ってほしいと言いたいのだ」「(自分達にできることは)福島を出たいという人たちに対して全力を挙げて協力することだ」などと言い切らせています。これは雁屋氏自身が「福島は人が住むべきところではない」と考えている、と受け止められてもおかしくない表現です(https://www.huffingtonpost.jp/2014/05/18/oishinbo-fukushima_n_5349422.html)。

こうした描写への批判が集まると、雁屋氏はさらに自身のブログで「(今後はもっとはっきりしたことを言っていくので)鼻血ごときで騒いでいる人たちは、発狂するかも知れない」「私は真実しか書けない」とまで述べています。

しかしながら、もし本当に「被曝を原因として鼻血が出た」人がいたとすれば、臨床症状が現れるレベルの大量被曝をした場合しかあり得ません。この場合、鼻以外の身体中の粘膜から出血が起こり、止まらなくなっているはずで、命を落とすほどのリスクにさらされている状態です(参考:「PET検査ネット がん検査と放射線について」)。

東電原発事故では、事故直後に緊急対応をした作業員でさえ、250mSv超の被曝をした人は6人に留まっていますが、これだけ高い数値でも、直接被曝を原因とした鼻血などの症状が出るには遠く及ばない被曝線量です。

一般の廃炉作業員にいたっては、美味しんぼの鼻血問題が提起された2014年時点では、4月から10月まで7ヵ月間の累積被曝線量の作業員平均は3.42mSv (3,420μSv)でした。被曝による健康被害を起こすには程遠い、ケタ違いに低い線量しか受けていません(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-11201000-Roudoukijunkyoku-Soumuka/0000070370.pdf)。

では、福島に暮らす一般的な人々の被曝量はどの程度なのでしょうか。


「レベル7」とされる東電原発事故が発生したにもかかわらず、福島での実際の被曝量は幸いにも世界の一般的な地域と比べても高くないことが、民間も含めたさまざまな機関からの複数の実測データによる裏付けで、すでに判っています(http://iopscience.iop.org/article/10.1088/0952-4746/36/1/49;jsessionid=06670BFBA539A515A92414D644E2374C.c4.iopscience.cld.iop.org)。

つまり、「被曝による鼻血のリスク」を議論する以前に「福島に暮らす人達は、そもそもリスクを議論する前提となるような被曝さえしていない」のです。これは国内だけでなく、UNSCEAR(国連科学委員会)報告書などでも示されています(http://www.unscear.org/docs/publications/2017/UNSCEAR_WP2017_JAPANESE.pdf)。


美味しんぼ騒動前の2013年に行われたコープ福島での陰膳調査(一人分食事を多く作り、実際に食べたものの放射性物質を図る調査)のデータ。http://www.fukushima.coop/kagezen/2013.html この時点ですでにセシウムの影響は見られず、内部被曝が起こっていないことがわかる。

その一方、鼻血という症状自体は被曝とは無関係にありふれたもので、成長期の子供や花粉症の人に起こりやすく、また疲労やストレスによってもしばしば起こります。

つまり、「鼻血が出たこと」自体は事実であっても、それを被曝と結びつける客観的・科学的な根拠はないのです。

『美味しんぼ』騒動の際にも、一部の人のあいだではあれほど「鼻血」が騒動となったにもかかわらず、実際には当事者である福島の住民からは雁屋氏への抗議が相次いだ上に、医療機関においても鼻血を主訴とした受診数が有意に増えたというデータすらないのです。福島で本当に被曝によって鼻血が多発していたならば、このような状況になったでしょうか?(参考:「鼻血は被曝影響だったのか――原発事故のデマや誤解を考える 菊池誠×小峰公子」(SYNODOS))

「今日も作業員が死んでいる」?

今回の新潟県知事選挙では、作詞家・翻訳家の湯川れい子氏も、野党推薦候補を応援するツイートで「拡散希望」として「今日も福島では作業員が死んでいます」と述べ、波紋を広げました。このツイートは、同候補を応援する団体などによってもリツイートされ、拡散しました。

http://gendai.ismedia.jp/articles/-/56153?page=2


「作業員が大量に死亡した」という「怪談」は、震災直後にはしばしば飛び交っていました。東電福島第一原発で作業中に亡くなった作業員の方はもちろん、ゼロではありません。

ただし、それは被曝を原因としたものではなく、労災事故や熱中症、持病の悪化などによるものです。作業員の被曝線量は、先ほど述べた通り低いレベルにとどまっています。

生身の人間が毎日数千人も出入りする現場で、事故も死亡も恒久的にゼロにすることは不可能でしょう。それでも現在、東電福島第一原発での労災発生状況は、一般的な建設業の現場よりもむしろ低く抑えられています。

湯川氏のツイートは(本人の希望した方向とはおそらく違う形で)拡散・炎上し、その後湯川氏はツイートを削除、謝罪しました。

http://gendai.ismedia.jp/articles/-/56153?page=2


今も190万人近くが暮らす福島の日常、そして廃炉作業は、「被曝で鼻血が出る」「作業員大量死亡」などという「オカルト」をとっくの昔に置いてきぼりにして、先へ先へと進んでいます。

ところが2018年にもなって、全国が注目する県知事選の選挙活動中に、有力候補の応援において「鼻血」「福島にいてはいけない」「今日も福島では作業員が死んでいます」といった言説が再び出てきた上に、公党やその関係者がこうした誤りを否定するどころか拡散してしまうという「事件」が起こったーー私は今回の一件をそう捉えています。

もっとも、こうした「事件」は政治だけでなく、報道・メディアの言説の中でもこれまでしばしば起こってきました。福島のポジティブな情報は無視し、報道しない一方で、誤解や偏見を助長する番組を流すことが少なくなかったのです。

例えば昨年夏には、テレビ朝日が「放射能汚染への除染が済んだという政府の言葉を信じて帰島したビキニ環礁ロンゲラップ島の住民たちに、帰島後、被曝による健康被害が多発した」という内容のドキュメンタリー番組を放映しました。

その番組の予告時には当初「フクシマの未来予想図」というサブタイトルがつけられていましたが、これが「炎上」してテレビ朝日への問い合わせが相次ぐと、同局がその後、タイトルをつけた意図や理由などの明確な説明は拒否しつつ、放送直前にそのサブタイトルを突然削除するという「事件」が起こりました(http://gendai.ismedia.jp/articles/-/52558)。

なぜ、福島のポジティブなニュースはなかなか広がらず、何年経っても周回遅れの「怪談」がもてはやされ続けるのでしょうか。

その理由は、震災直後にたびたび見かけたカタカナ書きの「フクシマ」が象徴するように、福島が一部で記号化されて純粋な被害者性ばかりを求められ、「ホラーコンテンツ」「悲劇コンテンツ」として楽しまれたこと、そしてそうしたイメージを必要とする政治活動、あるいは社会不安に便乗したビジネスに利用・消費されてきたことと無関係ではないでしょう。

高度に政治問題化した原発事故は、さまざまなイデオロギー闘争や便乗ビジネスの舞台にもされてきました。

コンテンツとして記号化された「不幸な悲劇の地・フクシマ」にメリットがある人々にとっては、政府の復興政策が「失敗」を続けて「放射能」の恐怖が具現化したほうが、自らの言説や活動に説得力を持たせるためにはプラスに働くのかもしれません。

しかし、もしも自分達のエゴのために、福島の当事者に「被害者性」を求めているのだとすれば、それは彼らが本来果たそうとしている目的や理念から見ても、本末転倒なのではないでしょうか。

嘘や偏見を広めてまで「フクシマ」に依存を続けることは、もはや被災者に対する「寄り添い」ではなく、「搾取」であり、明確な加害行為と言えるでしょう。それは「弱者を利用したビジネス」になりかねず、決して「弱者の味方・支援者」ではなくなってしまうように私は感じます。

http://gendai.ismedia.jp/articles/-/56153?page=3

原発批判の論拠はいくらでもあるのに

私はここで、「反原発」や「政府批判」それ自体を否定するつもりは一切ありません。むしろそれらの言説や少なからぬその支持者が、いまだに福島への偏見と嘘を全体的に排除できないまま「オオカミ少年」になりつつある現状、そしてそれがかえって批判の説得力を大きく損なってしまうことを強く危惧しています。

最初にお話ししたように、原発事故の被害は甚大です。たとえ放射線被曝そのものでの健康被害が出なかったとしても、他の要因での健康被害は多発しています。脱原発を主張したり、政府を批判するための論拠は、「鼻血」などを持ち出さなくとも、他にいくらでもあるのです。

たとえば、福島県では避難生活の長期化や環境の変化、ストレスなどを原因とする震災関連死が、他県に比べて飛び抜けて多く発生しています。

センセーショナルな「被曝」ばかりに執着して「鼻血」や陰謀論などのコンテンツを消費することにリソースが奪われる一方で、せっかく震災を生き延びた命が、こんなにも多く奪われてしまっている現実があります。


震災関連死の状況 2017年9月30日現在(2017年12月26日公表) http://www.reconstruction.go.jp/topics/main-cat2/sub-cat2-6/20171226_kanrenshi.pdf

このような現実の中で、福島への偏見を直接拡散させるのはもちろんのこと、7年間で明らかになった東電原発事故後の正しい放射線リスクや福島の現状を無視して、

「放射線の影響はまだ完全にはわからない」
「多様性を尊重し、慎重に議論を重ねる必要がある」
「不安な人もいるんですよ!素朴な不安に寄り添わなくては!」

などの一見「優しく」「理性的」に響く言葉を言い続けることさえも、思考停止や決断の先送りにつながり、福島の復興を遅らせることにもつながります。それらの代償は、立場が弱く被害が切実な当事者にほど、問題解決の遅れという形で重くのしかかっています

(参考:福島県における震災関連死防止のための検討報告/2013年)。


逆効果になってしまう

新潟県知事選挙は6月10日に即日開票され、与党の推薦を受けた花角英世氏が勝利しています。しかし池田氏との票差は小さく、いずれの候補も沢山の民意を託されたと言えるでしょう。

新潟県では今後も柏崎刈羽原発を巡っての議論がかわされることでしょうが、池田氏は選挙戦前のインタビューで、

「将来的には原発は減らしていくべきだ。検証委員会の検証テーマなどを見ると検証結果として『原発を動かすには厳しい』という結果が導き出される可能性は高いと思っている」

としつつも、

「しかし方向を決めて検証していくというのでは科学的に検証していくという意義から少し外れてしまう。丁寧な検証をして、結果をしっかりとみていくべきだ」

と発言していました(日本経済新聞5/9「新潟知事選、池田氏『原発再稼働、丁寧な検証を』」)

原発に反対する立場の候補者である池田氏が、「科学的な検証」の重要性を冷静に語っていたことは評価できると言えます。しかし、池田氏を応援する人々が非科学的な言説で「反原発」を呼びかけてしまったこと、そして周囲がそれを咎めなかったことは、大いに問題視されるべきだと私は考えます。

「脱原発」を主張するために、非科学的な嘘を使ってまで福島の不幸を願う必要はないのです。むしろ今後、そのような態度を続けることは、主張そのものの説得力を大きく損ない、逆効果になるでしょう。

http://gendai.ismedia.jp/articles/-/56153?page=4

もし「脱原発」を誠実に目指すのであれば、原発事故直後に福島県内であれ程までに盛り上がった脱原発の流れが何故沈黙してしまったのか、その意味を謙虚に受け止める必要があるのではないでしょうか。

特に今回の新潟県知事選挙では、池田氏の応援に野党各党の代表や有力議員が続々と応援演説に駆けつけた他、雁屋氏らと共に「のりこえねっと」共同代表を務める評論家の佐高信氏、現政権に対して批判的なことで知られる法政大学山口二郎教授、慶應義塾大学金子勝名誉教授なども駆けつけました。

これらの方々は、今回の選挙戦で福島に対する偏見が再び拡散した問題をきちんと把握し、その反省をされたのでしょうか。その後、この件について何のコメントもないことに、私は大きな不安を持っています。

震災から7年以上が経った今も、福島では数多くの課題が残っています。なかでも、誤解による偏見に伴う被害は深刻です。

昨年三菱総合研究所が行った東京都での調査によると、「福島では、次世代の子ども達に被曝による健康被害が出る」と誤解している人が半数近くにものぼっていました。


http://gendai.ismedia.jp/articles/-/56153?page=4


三菱綜合研究所サイトより

実際には、東電原発事故由来程度の被曝量では健康被害は起こりません。なによりも、被曝の影響が次世代へ遺伝・影響しないことは、70年以上昔の原爆の被害調査でもとっくに判っていたはずでした。

戦後、「唯一の被爆国」であることがアイデンティティの一つとなったわが国では、核兵器の恐ろしさを語り継ごうとしてきた一方で、放射線の影響については漫然とした不安を抱えるばかりで、一般の市民には基本的な知識すら充分には浸透していないのが現状です。

福島での東電原発事故から7年以上。すでに「正しい情報」は様々なところから発信されているにも関わらず、またしても福島に対する誤解が再生産されてしまいました。

手詰まり感が強い中で、未だに広く残り続ける誤解と偏見を無くしていくには、これからどうしていけば良いのでしょうか──。


3. 中川隆[-13595] koaQ7Jey 2018年9月07日 12:57:36 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-18253] 報告
2018年09月07日
北海道停電で露呈した「原発を稼働しないリスク」

中規模の発電所が一か所停止しただけで北海道はすべての電力を失った


画像引用:https://pbs.twimg.com/media/DmZ8C4bU8AAU1WZ.jpg

原発があれば停電しなかった

9月6日に発生した地震で北海道全域が停電し、翌日までに3分の1ほどが復旧したが、全土の回復には1週間程度かかる。

停電の原因は北海道の電力を半分を発電していた苫東厚真発電所が緊急停止したことで、需要に対して発電量が減ったのが原因でした。

交流電流は周波数を維持するため発電量と使用量が一致する必要があり、発電量が半分に減ると事故の原因になる。


北海道は全体を一つの地域として電力調整していたので、周波数を保てなくなりすべての発電所を停止しました。

もし需給バランスが崩れたまま送電を続けたら、送電線や送電設備、家庭や企業で火災などが発生した可能性があった。

北海道には本州から60万kwの送電を受けることができるが、北海道側の電力がないと供給を受けることができない。


停電の原因になった苫東厚真火力発電所は165万kwで、地震のとき北海道全体の電力の半分を供給していた。

発電所は地震で緊急停止し需給バランスが崩れ、続いて安全のため他の発電所もすべて停止した。

北海道全域の電力回復には苫東厚真火力発電所の稼働が必要だが、破損しているので修理しないと稼働できない。


原発を稼働しないリスク

ここで指摘されているのは2011年から停止している原発が稼働していれば、停電は起きなかったのではないかということです。

北海道には泊原発があり最大出力は207万kWで、1基稼働しただけで苫東厚真火力発電所の半分程度を発電できる。

泊原発のある場所は震度2程度の揺れで、稼働中なら緊急停止したでしょうが、その後運転を再開できた。


北海道のすべての発電所が停止したので外部電源喪失になり、自前のディーゼルエンジンで冷却している。

もし泊原発が稼働中だったら苫東厚真火力発電所が停止しても、停電しないか短時間で解消できた可能性がある。

泊原発が運転停止している理由は地元住民や反原発の反対からで、どこかが壊れているわけではない。


2011年まで日本の電力は大幅に余っていて、常に必要な量の2倍以上の発電能力を持っていました。

原発が停止しても火力で発電するプランだったので、全原発が停止しても停電しませんでした。

反原発や脱原発運動はこれを逆手にとって「電気は余っている」と主張し原発廃止を訴えている。


だが2倍以上の余裕を持たせていたのを「余裕ゼロ」にしていたので、何かあれば供給能力が不足するのは最初から指摘されていました。

北海道全域の停電は起きるべくして起きたので、その原因は原発を停止させた北海道の人たち自身にある。

しかも地震が発生したのは電力需要が少ない秋の9月で、一日で最も電力需要が少ない午前3時だった。


本来なら全域停電などするはずがない好条件だったのに、自らの意思で原発を止めた結果、このような事態に至ったのです。
http://www.thutmosev.com/archives/77471088.html

4. 中川隆[-13430] koaQ7Jey 2018年11月05日 17:45:45 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-20023] 報告

メルケルが首相を務めた2005年からの13年間ドイツはずっと好景気を謳歌したが、それがメルケルの功績だったのかは分からない。

度々称賛されているドイツの財政黒字だが、IMFによると「借金のつけかえ」にすぎず、政府の借金は少ないが「政府系債務」全体は日本より多いと指摘されている。

メルケルが強く打ち出した自然エネルギーや原発廃止は、電気料金高騰など弊害が目立ち修正されている。


自然エネルギーは当初エネルギーの100%が目標だったが60%になり、さらに目標を下げるでしょう。

原発廃止に至ってはそのような計画はなく、「新たな原発建設を一定期間行わない」のを日本のマスコミが勝手に「原発廃止」と報道した。
http://www.thutmosev.com/archives/78019587.html

5. 中川隆[-13594] koaQ7Jey 2018年11月11日 17:18:07 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-20521] 報告

2018年11月11日
凍土壁はどうなったのか? 成功したのに「失敗」と言うマスコミ

原子力規制員会が凍結を禁止していたのに「凍らない」「失敗」と書いた新聞

画像引用:【東京新聞朝刊】凍らぬ「凍土壁」責任は?/国費350億円 識者は「破綻」 (木村留美)https://pbs.twimg.com/media/Cq2HvxWUMAE76Mh.jpg

あいかわらず”マスゴミ”

安倍首相が東京オリンピック誘致で福島原発汚染水対策の決定打とした「凍土壁」はどうなったのでしょうか?

A新聞などマスコミ各社は「凍土壁は効果がない」というキャンペーンを数年間展開していました。

ところが不思議なことにある日を境に一切報道しなくなり、その「ある日」とは凍土壁が完成した日でした。




凍土壁は最初半分完成し、効果が出ていないとして全マスコミが袋叩きにしていました。

半分しか壁がないバケツと同じで効果が無いのは当たり前なのだが、理屈無視でとにかく叩いた。

凍土壁が完全凍結したのは2017年10月19日で、この日を境に全マスコミは「報道しない権利」によって報道拒否しています。


凍土壁は一か所を除いて2017年春には完全凍結していたが、原子力規制員会が凍結を禁止しました。

禁止の理由は完全凍結によって汚染水が外部に流れ出す可能性があると説明していました。

つまり原発建屋などに汚染水が詰まっているので、凍結で周囲の水位が下がったら「中身が出てくる」ということでした。


マスコミはこれを「凍結したのに効果が出ていない」とウソの報道をし、凍土壁は税金の無駄遣いと言って非難しました。

事実は原子力規制員会が凍結禁止したので凍結できず、だから効果が出ていなかったのです。

報道しない権利というフェイクニュース

凍結後はどうなったかというと、東電報告書では1日当たり汚染水約490トンだったのが110トンに減った。(最大時は一日800トン以上だった)

この数字をどう眺めても4分の1以下に減っているが、A新聞やS新聞などは「凍土壁はほとんど効果がなかった」と報道しました。

どういう理屈かと言うと汚染水減少は井戸による排水や地表の舗装など複数の原因なので「凍土壁」は効果がなかったのだと論評しています。


屁理屈もここまで行くとねつ造だと思いますが、A新聞やS新聞は凍土壁は350億円の無駄遣いだったと結論付けています。(他の新聞は確認していない)

凍土壁が完全凍結したのに110トンの汚染水が発生しているのは、毎日110トンがどこかから敷地内に流入していることになります。

雨水のほか凍土壁の隙間、地中深くの水脈からの地下水などが考えられる。


マスコミは「凍土壁は税金の無駄だからやめろ」と言うのだが、凍土壁をやめれば汚染水が再び増加するのは明らかです。

発生した汚染水を処理しているのは汚染水浄化装置「ALPS」だがこれもマスコミによる被害にあっている。

ALPSは2014年は試験期間で良く故障したが、同年末頃に完成し、今では汚染水以上の処理能力を持っている。


ALPSで処理しきれない放射性物質が残されている問題はあるが、ALPS自体は正常に動作している。

試験期間にALPSが故障していた時は毎日トップニュースで報道していたマスコミは、故障しなくなると一切報道しなくなりました。

今も不具合や測定ミスがあった時だけ報道されるので、ほとんどの国民はALPSと凍土壁は何の役にも立っていないと思っている。


何の役にも立っていないのはマスゴミの方ではないか?
http://www.thutmosev.com/archives/78104304.html

6. 中川隆[-13628] koaQ7Jey 2018年11月16日 17:07:09 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-20788] 報告

菅、枝野、北沢が妨害しなければ福島原発事故は起きなかった


「炉心溶融はない」「放射能は漏れていない」「健康被害はない」と大嘘を付いていた枝野幸男
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引用:http://blogs.c.yimg.jp/res/blog-b5-6d/level4level4/folder/172944/49/29051549/img_0


福島原発の事故で、菅首相の指示で「炉心溶融」を2ヶ月間隠していたのが分かりました。

菅内閣は当時他にも、放射能漏れや、健康被害の可能性も隠していました


あの日責任者達は何をしていたのか

6月16日、2011年の福島原発事故でメルトダウン、(炉心溶融)の公表が2ヶ月遅れた問題で、調査報告書が出されました。

東京電力の依頼で調べていた弁護士らの第三者委員会が、2016年3月から調査していました。

福島第一原発は2011年3月11日の津波で冷却水用発電機が海水を被り、全電源停止に至りました。

翌3月12日には建屋が次々に、充満した水素で爆発し、冷却水の水位が下がって燃料棒が剥き出しになりました。

燃料棒は冷却水が循環する事で冷やされているが、水から露出すると高温になり、やがて自らの熱で溶け出します。

燃料棒が溶けて下に落ちる状態がメルトダウン(炉心溶融)で、原発事故で最も深刻な事態とされています。


福島原発では隔壁で仕切られた原子炉の中に溶けた燃料棒が溜まっていると考えられるが、チェルノブイリでは外部に放出されました。

この炉心溶融が事故当時秘密にされ、事故から2ヵ月後にようやく明らかにされました。

事故直後は放射能漏れも否定していて、枝野官房長官が「人体には影響が無い」と何度も強調していたのが印象的でした。


後に枝野官房長官は人体に影響があるのを知っていたと認めたが「ただちに影響がないとはとは言っていない」という名言を残しました。

枝野は炉心溶融も知っていたし、放射能漏れも知っていたが、同じような論法で言い逃れていました。

「炉心溶融は起きていない」と記者会見で何回も断言していたが、それも嘘でした。


「炉心溶融」を禁止したのは菅直人

調査報告書では事故3日後の3月14日に、記者会見中だった武藤副社長に広報担当者からメモが渡されていました。

メモには「炉心溶融」という言葉を使わないように、清水正孝社長からの手書きの指示が書かれていました。

清水社長から副社長には、炉心溶融を使ってはならないという、官邸からの指示があったと説明していました。


東京電力は「明確な定義がなく誤解を与えるので炉心溶融を使わなかった」という嘘の説明をしていました。

事故後の一部報道によると、東電の清水社長は地震の30分後に自衛隊幹部に電話を掛け「メルトダウンは避けられない」と助けを求めたとされています。

自衛隊の動きは素早く、必要な機材を大型ヘリで運んだり人員を投入する準備を始めました。


3月11日に清水社長は名古屋に居たので、東京で指示を出す為、自衛隊機に乗せて羽田に向いました。

だが枝野官房長官と北沢防衛長官の2人が「無断で自衛隊が動いているのは軍事クーデターだ」と大騒ぎして、着陸数分前に名古屋に引き返させました。

清水社長は翌日未明に陸路で東京に戻ったが、この間に貴重な10時間ほどが失われました。


枝野、北沢、菅の3人は自衛隊が東京電力と電話する事を禁止し、今後一切自衛隊は関わるなと命令しました。

自衛隊の支援を絶たれた東京電力は大混乱に陥ったが、冷却の為に海水を入れることと、水素ガスの放出が必要と判断しました。

燃料棒は水から出ると水素を放出するので、建屋に水素が充満しているのは、燃料棒が露出していると考えられました。


菅、枝野、北沢は「現場から逃げ出そうとした東電を止めた」などと大嘘をついて、全てを吉田所長のせいにした
94c1b802
引用:http://livedoor.blogimg.jp/kimito39/imgs/9/4/94c1b802.jpg


「なんだ、馬鹿野郎」

ここで菅直人首相は歴史に残る名言「ボクは原発の事は良く分かっている」と口にし、水素放出と海水注入の許可を出しませんでした。

菅首相は翌3月12日朝、ヘリコプターで原発を視察する為に、水素放出を禁じたといわれています。

首相の視察が終わった後でようやく水素放出が許可されたが、この頃には圧力が上がりすぎて弁が動かず、放出が不可能になっていました。


結局建屋は次々に爆発し、福島原発の吉田所長と東電本社の珍問答が延々と続けられます。

所長は海水注入の許可を求めたが東電本社は禁止し、禁止した理由は菅首相が「海水を入れたら爆発する」と主張したからとされている。

しかも菅首相は「自分が海水注入や水素放出を指示した事にしろ」と言って東電に責任をなすりつけ、「東電が東電が」と騒いでいました。


自分が東電の清水社長を名古屋に追い返しておきながら「東電の社長は連絡もしない」などと言っていました。

自衛隊についても自分が活動を禁止したのに、「自衛隊の動きが遅い」などいかにも自分が自衛隊を急がせているように装っていた。

アメリカ軍についても、核処理部隊の協力申し出が初日に来ていたのに「米軍は地震を利用して日本占領を目論んでいる」などと言っていました。


吉田所長は東電社長や菅首相の命令を無視して、無断で海水注入し、本当の核爆発だけは防止しました。

海水注入の是非を検討する会議では所長が菅首相に「なんだ、馬鹿野郎」と言ったとされています。


嘘だらけの閣僚達

その後も菅首相は「東電の吉田所長は原発を放棄して逃げ出そうとしたが、私が止めました」などと嘘八百を繰り返しました。

菅、枝野、北沢、海江田らの閣僚は次から次に事故対策を妨害し、例えば消防には最初福島入りを禁止していました。

だが次の瞬間には直ぐに現場入りするよう指示し、現場に入ったら「指示があるまで何もするな」といって活動を禁止しました。


だがそう言った次の瞬間には「なぜ早く原子炉を冷やさないんだ、さっさとやれ」と罵倒したりもしました。

要するに「自分のお陰で危機から救われた」という演出をしたいがために、テレビの前で自分が指示したかったのでした。

こういった行動が現場を大混乱に落しいれ、例えば菅首相は「ヘリで原子炉に水を撒け」と指示しました。


空から少量の水を撒いても、水は空中に拡散するだけで、作業を妨害しただけでした。

だが次の瞬間には、「消防車で原子炉に水を入れろ」とまるで自分が思いついたように指示していた。

果たして菅、枝野、北沢そして海江田らが閣僚でなかったら、原発は爆破しなかったのか、推測はできるが仮定にすぎない。


だがもし森首相や小泉首相や安倍首相であったら、大型ヘリで発電機やポンプを原発に輸送し、自衛隊は原子炉を冷却しようとしたでしょう。

最初から水素は放出され海水注入が行われたら、おそらく単なる放射能漏れで済んだでしょう。

その上でやっぱり水素が充満して爆発した可能性もあるが、その可能性はかなり低い。

なにより緊急時に最善を尽くさず、作業の妨害ばかりしていた閣僚らが、未だに罪を裁かれていないのは納得出来ないのではないか。
http://thutmose.blog.jp/archives/62021694.html

7. 中川隆[-13625] koaQ7Jey 2018年11月16日 17:13:05 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-20788] 報告

ABWR

東京電力(株) 柏碕刈羽原子力発電所6,7号機
中部電力(株) 浜岡原子力発電所5号機
北陸電力(株) 志賀原子力発電所2号機


電源無しで緊急注水できる蓄圧系(コアフラッド系)が有るし
(PWRで実績が有る窒素ガスで加圧したタンク、こいつだけでも冷温停止に持っていけるし)
ミスで炉心損傷したTMIでもこの系統で損傷を食い止める事が出来たんだし
福島原発より重心(炉心の位置)を低くしてるし
炉心周り細かい再循環系配管は無しだから地震に強い構造だし

福島事故で注水できなかったって事はこの炉ではまずない設計だよ

8. 中川隆[-11333] koaQ7Jey 2019年9月20日 15:17:55 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1464] 報告
反原発運動は中国・朝鮮工作員と中国から金を貰っていた在日議員がやっていた


2011年の東北地震の時は自衛隊が勝手に出動したとして叱責し、わざわざ基地に戻させていました。(民主党菅直人総理)


東京電力は福島原発事故での対応の悪さも相まって、やはり東電が加害者であるかのように考えている人が多い。


菅直人と民主党による責任の擦り付けが成功したからか、東電もまた「被災者」なのは忘れられている。

2011年3月11日に地震が発生し、自衛隊は数分後に出動しているが、菅直人や枝野が命令違反だと騒いで基地に戻させた。

航空自衛隊は名古屋に居た東電社長を自衛隊機で運んだが、これも命令違反だと言って羽田に着陸寸前だったのに名古屋まで引き返させている。


東電社長が翌日まで姿を見せなかったのはこのためだったが、菅直人はこれを利用して政治宣伝しました。

東電は対応が遅いと言って現地にヘリで降りるパフォーマンスをし、海水注入や水素放出を禁止して爆発の原因を作った。

もし最初から自衛隊や東電の行動を邪魔せず、最初から水素放出や海水注入させていたら爆発しなかった可能性がある。


9. 中川隆[-10926] koaQ7Jey 2019年10月13日 11:11:34 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1908] 報告

2019年10月13日
【三橋貴明】電力は生命維持装置

【近況】

台風19号が近づく中、
メルマガを書いています。

我が国は自然災害大国です。
倒木一本で、電線が破損し、
一帯が停電となる国なのです。

ライフライン、特に「電気」が失われると、
その瞬間に、日常生活は吹っ飛びます。
さらには、電気が無いと
「通信」ができない。

通信が途絶すると、救援要請が出せない。
当然、救援は遅れる。
あるいは、救援を出したとしても、
例えば給水車がどこにいるのか、
情報を住民に伝達することができない。

エアコンが止まり、家電が動かなくなり、
エレベータが止まり、
病院が停電すると「人の命」が失われる。

電力は国家であり、日常であり、
そして生命維持装置なのです。

それにも関わらず、
我々は電力を初めとする
エネルギー安全保障強化に対し、
あまりにも無関心というか、
「適当」「いい加減」な態度を
とり続けてきました。

エネルギー自給率一桁の国において、
非合理的・非科学的に原子力発電所を
停止し、「ビジネス」に貢献し、
国民のエネルギー安全保障を破壊する
電力自由化、発送電分離を礼賛し、
電線地中化、無電柱化は「カネ」を理由に
推進せず、電力会社が送電網の
メンテナンス費用を削らざるを得ない状況に
追い込み、電気関連の人材育成もせず、
非常事態に備えた電力業と土木・建設業の
連携訓練もせず、いざ大停電が発生すると、
政治家や国民が「現場」で苦労する
電力関係者に責任を押し付ける。

違います。
日本のエネルギー安全保障がここまで
弱体化したのは、我々のせいであり、
政治家のせいであり、
電力会社や「現場」の責任ではありません。

将来世代はもちろん、現在の我々の
安全で豊かな生活を守るためにも、
「現場」を大切にする気風を取り戻し、
「カネ」の呪縛から解き放たれなければ
なりません。

そして、邪なビジネスに
日本の電力市場を売り渡す「改革」は、
全て元に戻す。

何が大切なのか。
それを一人一人が真剣に考えさえすれば、
正しい解は、おのずから
明らかになるはずです。
https://38news.jp/economy/14760

10. 中川隆[-13717] koaQ7Jey 2020年2月17日 20:05:45 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[-296] 報告
2020年02月17日
菅、枝野、北沢が妨害しなければ福島原発事故は起きなかった


「炉心溶融はない」「放射能は漏れていない」「健康被害はない」と言った枝野幸男

引用:http://blogs.c.yimg.jp/res/blog-b5-6d/level4level4/folder/172944/49/29051549/img_0


福島原発の事故では菅首相の指示で「炉心溶融」を2ヶ月間隠していました。

菅内閣は当時他にも、放射能漏れや、健康被害の可能性も隠していました


あの日責任者達は何をしていたのか

2011年の福島原発事故ではメルトダウン(炉心溶融)の公表が発生から2ヶ月遅れ、政府が意図的に隠していたのが分かっている

東京電力の依頼で調べていた弁護士らの第三者委員会が調査していました。

福島第一原発は2011年3月11日の津波で冷却水用発電機が海水を被り、全電源停止に至りました。


翌3月12日には建屋が次々に充満した水素で爆発し、冷却水の水位が下がって燃料棒が剥き出しになりました。

燃料棒は冷却水が循環する事で冷やされているが、水から露出すると高温になり、やがて自らの熱で溶け出します。

燃料棒が溶けて下に落ちる状態がメルトダウン(炉心溶融)で、原発事故で最も深刻な事態とされています。


福島原発では隔壁で仕切られた原子炉の中に溶けた燃料棒が溜まっていると考えられるが、チェルノブイリでは外部に放出されました。

この炉心溶融が事故当時秘密にされ、事故から2ヵ月後にようやく明らかにされました。

事故直後は放射能漏れも否定していて、枝野官房長官が「人体には影響が無い」と何度も強調していたのが印象的でした。


後に枝野官房長官は人体に影響があるのを知っていたと認めたが「ただちに影響がないとはとは言っていない」という名言を残しました。

枝野は炉心溶融も知っていたし、放射能漏れも知っていたが、同じような論法で言い逃れていました。

「炉心溶融は起きていない」と記者会見で何回も断言していたが、それも嘘でした。

「炉心溶融」を禁止したのは菅直人

調査報告書では事故3日後の3月14日に、記者会見中だった武藤副社長に広報担当者からメモが渡されていました。

メモには「炉心溶融」という言葉を使わないように、清水正孝社長からの手書きの指示が書かれていました。

清水社長から副社長には、炉心溶融を使ってはならないという、官邸からの指示があったと説明していました。


東京電力は「明確な定義がなく誤解を与えるので炉心溶融を使わなかった」という嘘の説明をしていました。

事故後の報道によると、東電の清水社長は地震の30分後に自衛隊幹部に電話を掛け「メルトダウンは避けられない」と助けを求めた。

自衛隊の動きは素早く、必要な機材を大型ヘリで運んだり人員を投入する準備を始めました。


また地震直後には偵察機やヘリを離陸させ上空からの映像を撮影したが、これが大問題になった。

菅・枝野・北沢の3人は「自衛隊が命令なしに出動したのはクーデターだ!」と激怒して自衛隊の出動を禁じた。

そのせいで自衛隊は津波が襲ってくるのを知りながら活動できず、救助活動を始めたのはずっと後でした。


なお新潟地震や九州地震など他のすべての地震では、自衛隊は命令なしに出動するのが慣例になっていました。

なぜなら法律では県知事の出動要請を受けないと人命救助もできないが、それでは遅すぎるからです。

防衛大臣や総理大臣の命令を待っていても手遅れになるので、自衛隊は先回りをして出動後に許可を得ています。


3月11日に清水社長は名古屋に居たので、東京で指示を出す為、自衛隊機に乗せて羽田に向いました。

だが枝野官房長官と北沢防衛長官の2人が「無断で自衛隊が動いているのは軍事クーデターだ」と大騒ぎして、着陸数分前に名古屋に引き返させました。

清水社長は翌日未明に陸路で東京に戻ったが、この間に貴重な10時間ほどが失われました。


枝野、北沢、菅の3人は自衛隊が東京電力と電話する事を禁止し、今後一切自衛隊は福島原発に関わるなと命令しました。

自衛隊の支援を絶たれた東京電力は大混乱に陥ったが、冷却の為に海水を入れることと、水素ガスの放出が必要と判断しました。

燃料棒は水から出ると水素を放出するので、建屋に水素が充満しているのは、燃料棒が露出していると考えられました。


菅、枝野、北沢は「現場から逃げ出そうとした東電を止めた」などと大嘘をついて、全てを吉田所長のせいにした

引用:http://livedoor.blogimg.jp/kimito39/imgs/9/4/94c1b802.jpg

「なんだ、馬鹿野郎」

ここで菅直人首相は歴史に残る名言「ボクは原発の事は良く分かっている」と口にし、水素放出と海水注入の許可を出しませんでした。

菅首相は翌3月12日朝、ヘリコプターで原発を視察する為に、水素放出を禁じたといわれています。

首相の視察が終わった後でようやく水素放出が許可されたが、この頃には圧力が上がりすぎて弁が動かず、放出が不可能になっていました。


結局建屋は次々に爆発し、福島原発の吉田所長と東電本社の珍問答が延々と続けられます。

所長は海水注入の許可を求めたが東電本社は禁止し、禁止した理由は菅首相が「海水を入れたら爆発する」と主張したからとされている。

しかも菅首相は「自分が海水注入や水素放出を指示した事にしろ」と言って東電に責任をなすりつけ、「東電が東電が」と騒いでいました。


自分が東電の清水社長を名古屋に追い返しておきながら「東電の社長は連絡もしない」などと言っていました。

自衛隊についても自分が活動を禁止したのに、「自衛隊の動きが遅い」などいかにも自分が自衛隊を急がせているように装っていた。

アメリカ軍についても、核処理部隊の協力申し出が初日に来ていたのに「米軍は地震を利用して日本占領を目論んでいる」などと言っていました。


吉田所長は東電社長や菅首相の命令を無視して、無断で海水注入し、本当の核爆発だけは防止しました。

海水注入の是非を検討する会議では所長が菅首相に「なんだ、馬鹿野郎」と言ったとされています。

嘘だらけの閣僚達

その後も菅首相は「東電の吉田所長は原発を放棄して逃げ出そうとしたが、私が止めました」などと嘘八百を繰り返しました。

菅、枝野、北沢、海江田らの閣僚は次から次に事故対策を妨害し、例えば消防には最初福島入りを禁止していました。

だが次の瞬間には直ぐに現場入りするよう指示し、現場に入ったら「指示があるまで何もするな」といって活動を禁止しました。


だがそう言った次の瞬間には「なぜ早く原子炉を冷やさないんだ、さっさとやれ」と罵倒したりもしました。

要するに「自分のお陰で危機から救われた」という演出をしたいがために、テレビの前で自分が指示したかったのでした。

こういった行動が現場を大混乱に落しいれ、例えば菅首相は「ヘリで原子炉に水を撒け」と指示しました。


空から少量の水を撒いても、水は空中に拡散するだけで、作業を妨害しただけでした。

だが次の瞬間には、「消防車で原子炉に水を入れろ」とまるで自分が思いついたように指示していた。

果たして菅、枝野、北沢そして海江田らが閣僚でなかったら、原発は爆破しなかったのか、推測はできるが仮定にすぎない。


だがもし森首相や小泉首相や安倍首相であったら、大型ヘリで発電機やポンプを原発に輸送し、自衛隊は原子炉を冷却しようとしたでしょう。

最初から水素は放出され海水注入が行われたら、おそらく単なる放射能漏れで済んだでしょう。

その上でやっぱり水素が充満して爆発した可能性もあるが、その可能性はかなり低い。

なにより緊急時に最善を尽くさず、作業の妨害ばかりしていた閣僚らが、未だに罪を裁かれていないのは納得出来ないのではないか。

http://www.thutmosev.com/archives/62021694.html

11. 中川隆[-12837] koaQ7Jey 2020年3月11日 08:14:57 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[713] 報告
2020年03月11日
原発の未来 「無公害発電」魅力で再評価、世界では新規建設


原発をなくすと火力発電が増加

2011年の東日本大震災と福島原発事故で世界中に「反原発ブーム」が起きたが、代替エネルギーは見つかっていない。

太陽光や風力など自然エネルギーは一定の発電量を得られるが、スイッチポンで100万キロワット発電できる訳ではない。

必要な時に必要な電力が得られるかは運次第であり、風が吹かず太陽が出なければ需要が多くても発電できない。


電気はガソリンのように貯蔵できないので、その時その時で発電でき無ければ主力エネルギーにはならない。

国や地域によっては総発電量の3割とか5割を太陽・風力で発電しているが、必要な時に得られるわけではない。

年間のトータルとしては3割発電できたとしても、必要な時には発電量がゼロかも知れない。


火力発電はいつでも必要な時にボタンを押しさえすれば無限に発電できた。

原子力発電所は火力ほど柔軟ではないが、常時100万キロワット発電するような安定性が魅力でした。

太陽光・風力は原発の安定性も、火力のような自在に発電量を変えられる柔軟性もない。


なので太陽光・風力の割合が高い国は、安定電力として原発に依存したり水力発電が多い。

水力は完全無公害だが自然な地形に左右され、大河が流れていなければどうしようもない。

そこでドイツなどはフランスの原発で発電した電力を買ったり、自国の原発で発電したりしている。

「無公害」な原発

オーストラリアは石炭発電が6割を締めていて、世界各国では3割以上を石炭発電が占めている場合が多い。

太陽光・風力は発電量を調整できないので、自然エネルギーを増やしても火力発電を減らすのは難しい。

それにコスト面でも従来の火力発電は太陽光・風力より安く、技術的な困難さもない。


石炭発電は火力発電の中でも最もCO2排出量が多く、天然ガスもかなりのCO2を排出している。

これを減らすには原子力発電を増やすのが適切で、自然エネルギーだけで代替する事はできない。

日本政府は将来エネルギー計画で原発割合を20%超にすると発表し、反原発団体を失望させた。


反原発団体は火力と原子力発電全てを廃止して自然エネルギーだけで代替できると言っているが事実ではない。

2011年以降世界全体で原発は増加し、特に中国やインドや中程度の新興国で活発に建設されている。

日本原子力産業協会の2019年資料では世界の原発は443基で総発電量は4億キロワットだった。


運転出力は4年連続で過去最高を更新したが、今後は減少が予想されている。

国際原子力機関(IAEA)は今後10年間で原発の発電量が10%減少すると予想している。

先に建設した先進国の原発が老朽化し廃炉が進むためで、新規建設は廃炉ペースより遅い。


とはいえ火力発電は大幅に減らす必要があり自然エネルギーで代替できないなら、原発で一定量を発電する必要がある。

http://www.thutmosev.com/archives/82414598.html

12. 中川隆[-12832] koaQ7Jey 2020年3月11日 13:33:56 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[721] 報告
福島核災害を「美談」に仕立て上げた映画『Fukushima50』が描かなかったもの
ハーバー・ビジネス・オンライン 2020/03/11
https://www.msn.com/ja-jp/entertainment/movies/福島核災害を「美談」に仕立て上げた映画『fukushima50』が描かなかったもの/ar-BB110RfU?ocid=ientp


吉田所長をヒーローにしてはいけない

 3月6日に封切られた映画『Fukushima50』は、大津波に襲われた福島第一原子力発電所の物語だ。津波が、地下に設置されていた非常用の電源を壊してしまう。そのため全ての計器は機能を失い、電動弁の開閉もできず、原子炉の制御は手探りとなった。

 そんな暴走する原発に残ったのは、50人の作業員。多くは地元の高校出身の福島の人たちだった。彼らは、家族や故郷を守るため、高い放射線量、爆発の危険性のある現場に、何度も突入を繰り返す。

 佐藤浩市(原発の当直長役)が、最前線の中央制御室で踏ん張る。渡辺謙(吉田昌郎・原発所長役)は、東電本店や官邸からの混乱した指示に、時には逆らいながら、人間味あふれるリーダーシップで現場をまとめる。ギャラの高そうなこの二人を中心に、感動てんこ盛りの救国ヒーロー映画に仕立てられている。糸井重里は、ツイッターで「約2時間ぼくは泣きっぱなしだった」と書いた 。

 しかし、東電福島原発事故は、そんなに単純な話なのだろうか。

東海第二は対策済みだった

 映画の中で、電源の復旧を試みていた作業員がこんな会話をしていた。

 「免震重要棟の非常用電源からケーブルつなげないですかね」

 「350mあるんだぞ。こんな重いケーブル、何日かかるかわからん」

 原子炉から少し離れた高台に、吉田が陣取っていた免震重要棟があった。そこの非常用発電機は生きていた。ケーブルをそこからつなげば、原発を再び制御できるのではないかと期待したようだが、時間がかかりすぎるため実行しなかったらしい。

 ところが、福島第一から南に110キロのところにある日本原子力発電の東海第二原発は、事故前からそのケーブルがつないであった。完成したのは、東日本大震災の1カ月前。この電源対策のほかにも、敷地の一部を盛り土でかさ上げしたり、原発建屋の入り口を防水扉に取り替えたり、防潮堰を設けたりする津波対策を進めていた。

 東海第二も大津波に襲われたが、これらの工事の効果もあり、ぎりぎりで大事故を免れていたのだ。


津波対策担当の部長だった吉田昌郎

 地震の3年前の2008年、東電でも本店の技術者たちは、「福島第一でも津波対策は不可避」と結論づけていた。それにもかかわらず、東電幹部は対策を2016年まで先送りすると決めた。当時、経営状態が厳しかったためと見られている。
 その意思決定の中心にいたのは、ほかならぬ吉田だった。彼は、2007年4月から2010年6月まで、東電本店の原子力設備管理部長を務めている。津波の想定や対策の担当部長である。もちろん最終決定は、より上層の役員らであったが、津波想定潰しには、吉田にも相応の責任があった。

 そのころ、原子力設備管理部に所属する吉田の部下たちは、津波の専門家たちに根回ししたり、文部科学省の地震予測の報告書を書き換えさせたりして、東電の津波対策が遅れていることを露見させないように工作を続けていた。
 日本原電は、前述した東海第二の津波対策をこっそり進めていた。日本原電の幹部は、NHKの取材にこう話している。

 「他の電力のことも考えながら対策をやるというのが原則でして。東京電力とかに配慮をしながら、物事をすすめるという習慣が身についている。対策をやってしまえば、他の電力会社も住民や自治体の手前、安全性を高めるため対策をとらないといけなくなる、波及するわけです。だから気をつけている」


東北電力の報告書を書き換えさせた東電

 福島第一から北に115キロ離れた東北電力女川原発は、2008年11月に、大津波を予測する報告書をまとめていた。宮城〜福島沖で発生した貞観地震(869年)についての最新の研究成果を取り入れていた。

 ところがこの内容は東電にとって都合が悪く、福島第一に適用すれば想定される津波は敷地の高さを超え、対策を迫られるものだった。
 そこで東電は、東北電力に圧力をかけ、報告書を書き換えさせた。その決定がされた東電社内会議(2008年11月13日)のトップは、当時の社内メールによると吉田だったとみられている。

 2010年6月、吉田は福島第一所長に異動。わずか9カ月後、大津波に襲われる。
 映画の中で説明されるように、「想定外の大津波」ではなかった。映画パンフレットに書かれているような「人間の想定を超えた事態」でもなかった。日本原電や東北電力と同じ程度に津波対応を進めていれば、避けられた事故だったのだ。
映画は、東電の責任から目を背けた

 原作者の門田隆将は「福島の人たちに『日本が救われたこと』を私は描かせてもらいました」と述べている。

 現場で命を懸けた福島出身の人たちが大勢いるのは事実だ。しかし、東電が事前に他社並みの対策をしておけば、そんな危ないことをする必要はそもそもなかった。「無能な東電に、命を捧げさせられた福島の人たち」というのが真の構図だろう。
 
 映画の中で、佐藤浩市(当直長)は、渡辺謙(吉田所長)にこう問いかける。「俺たちは、何か間違ったのか」。吉田は、それに何も答えなかった。

 事故の捜査をした検察幹部は、ジャーナリストの村山治の取材にこう述べている。「吉田さんはまさに、事故現場のヒーローだったが、(津波対策が議論された際に積極的に動かず)そのまま福島原発の所長になった。そして、そんなこと(巨大津波による浸水)は起こらない、と思っていたことが、そのまま次々に起きた。(津波対策をとらなかったことが)心に響かないはずがない。(対策をとらなかった当事者として)忸怩たる思いがあったから、よけいに頑張ったのではないか、という気がする」

 吉田は、2012年8月、福島市で開かれた講演会にビデオ録画で登場し、以下のように述べている。

「現場に飛び込んで行ってくれた部下に、地面から菩薩が湧く地湧(じゆ)菩薩のイメージを、地獄のような状態の中で感じた。私はその後ろ姿に感謝して手を合わせていた」

 部長時代に津波対策を先送りしてしまったがために、危険な現場に部下を送り込むことになった。そこに菩薩の姿を見た。その心情を全くカットしたことで、映画における吉田の描写は、とても平板になってしまったように見える。

 映画は、事故の本当の姿を、現場の美談で隠してしまった。こんな単純な形で人々の記憶に残ることを、吉田も望んではいなかったのではないだろうか。(敬称略)

https://www.msn.com/ja-jp/entertainment/movies/福島核災害を「美談」に仕立て上げた映画『fukushima50』が描かなかったもの/ar-BB110RfU?ocid=ientp

13. 中川隆[-13964] koaQ7Jey 2020年3月15日 20:54:25 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[863] 報告

2020年03月15日
電気自動車は原子力自動車になる 充電に原発50基が必要

台数が少なければ太陽光で足りるが、台数が増えれば新たな発電所が必要になる
18
引用:http://b-l.jp/manager_OLD_MT_blog_image_html/2013-05-06%2015.03.18.jpg


EV転換には原発50基が必要

世界初のハイブリッド車プリウスが発売されてから20年が経ったが、時代は化石燃料を使わないEVに進んでいる。

テスラをはじめとして日本や欧米メーカーからEV(電気自動車)が続々と発表されています。

PHVやEVは充電してから走り出すので無公害だが、発電所で発電する必要がある。




自動車が必要とする莫大な熱量を、太陽光や風力、地熱など無公害発電だけで生み出すのは不可能とされています。

電力を100%自然エネルギーで発電できるとしても、(かなり無理があるが)さらに自動車向けの電力を発電は期待出来ない。

欧州環境省EEAの報告では、欧州の自動車の80%がEVになると、150ギガワットの発電能力が必要になる。


1GWは100万キロワットなので、原発150基分の発電量に相当します。

EUの人口は約7.4億人で日本の6倍なので、単純に人口比で割ると、日本では25GW=2500万キロワットが必要になります。

100万KWの原発25基分だが、日本の平均的な原発の稼働率は50%なので、自動車の80%をEVに転換するには50基の原発が必要になる。


基礎電力としても原発は必要なので、70基前後の原発を稼動させる必要が生じます。

原発が環境に優しいのかは議論があるが、台数が増えると電気自動車=原子力自動車になってしまいます。

原発以外でEVの電力を発電する方法は、天然ガス、石油、石炭などが考えられるが、どれもCO2などの公害をゼロにはできません。

EVに必要な発電量とは

それぞれの方式のエネルギー変換効率は次のようになっています。

電気自動車のエネルギー効率は80%と役所は説明しているが、それは電気で走行するエネルギー効率のことです。

実際には天然ガスや石炭から発電する際に発電ロスが出るので、40%を超える事はない。


@ガソリン自動車 約15%
A水素自動車 約30%
B市販ハイブリッド 約30%
CプラグインHV 約35%
D電気自動車 約40%


「アクア」など従来型ハイブリッドと電気自動車の発電効率は10%しか違わず、天然ガス等で発電すると発電所で排出ガスが出ます。

それほど多くの電力は必要ないという意見も存在し、例えば日本の乗用車は約7000万台、1台当たりの走行距離は約8,700kmでした。

EVの電力効率は6km/kWhなどの数字を用いて計算すると、EVの消費エネルギーは約87GWhで日本の消費電力の約10%になる。


EUの計算ではEVに150基もの原発が必要で、日本の学者の研究では、新たな発電は不要とはどういう事だろうか。

両者の言い分を比較すると、日本の学者は「充電のために必要な発電量」ではなく、年間消費電力で比較している。

例えばある連休前の金曜日、休日に使用するため7000万台の電気自動車が一斉に充電したらどうなるのか。

一斉に充電したらどうなるか

「そんな事は起こらない」というのは簡単だが、同時に1000万台や2000万台が充電されるのはありえる。

しかも急速充電では一定時間の電力消費が大きいので、急速充電が普及するほど電力負担は大きくなる。

年間の消費電力の10%だから、既存の発電所で足りる事にはならないでしょう。


HV車では一斉に給油しても何も起きないが、EVではみんなが一斉に充電すると、日本の電力システムが壊れかねません。

家庭用急速充電の消費電力は3,000Wなので、1000万台が同時に充電したら3000万KWになります。

消費電力が少なくても、充電時瞬間的に必要な発電量は10%では済まないのが分かります。


日本全体の発電能力は約22600万kWで原発を抜くと約17500万kWになるそうです。

1000万台が同時に充電すると3000万kW、2000万台なら6000万kWが必要になり、エアコンのように瞬間的に消費電力が急上昇すると考えられます。

それが真夏のエアコン使用時と重なったら・・・と電力会社は想定するので、現在の3割増しの6000万kW以上は発電能力を強化する必要があります。

それだけの電力を必要な時に確保できるのは火力か原発しかなく、火力はCO2の関係でむしろ減らす必要があります。

http://www.thutmosev.com/archives/66197731.html

14. 中川隆[-15272] koaQ7Jey 2021年11月15日 08:41:09 : WByHHcQUzE : c1RmRy5mVXdmMkU=[24] 報告
調査報告/原子力発電所における秘密
http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/363.html

原子力発電は本当に危険なのか?
http://www.asyura2.com/17/lunchbreak54/msg/148.html

北海道停電で露呈した「原発を稼働しないリスク」
http://www.asyura2.com/17/lunchbreak54/msg/261.html

太陽光発電は国家経済を破綻させ環境も破壊する
http://www.asyura2.com/17/lunchbreak54/msg/144.html

風力発電は環境を破壊するだけでなく低周波音で風車病・睡眠障害を引き起こす
http://www.asyura2.com/17/lunchbreak54/msg/145.html

バイオマス発電のウソ 森林伐採しCO2増加を招く
http://www.asyura2.com/17/lunchbreak54/msg/322.html

調査報告/原子力発電所における秘密
http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/363.html

原発廃炉作業は放射能に強い中国人移民に任せるのが正解
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/520.html

反原発運動は中国・朝鮮工作員が扇動していた
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/702.html

菅、枝野、北沢が妨害しなければ福島原発事故は起きなかった
http://www.asyura2.com/17/lunchbreak54/msg/747.html  

太陽光発電・風力発電等の再生可能エネルギー発電は国家経済を破綻させ環境も破壊する
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/435.html

バイオマス発電の為に放火による森林火災が世界中で激増
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/1038.html

電力自由化 地方では弊害
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/962.html

新電力の契約プランによって「突然電気代が10倍になった」などのトラブルが多発
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/1573.html

菅、枝野、北沢が妨害しなければ福島原発事故は起きなかった
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/424.html

放射能汚染地帯から子供たちを避難させなかった人々
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/986.html

地球温暖化はデマだった?
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/137.html

極悪の殿堂、東京電力
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/1561.html

東電福島第一原発汚染水の太平洋への放出の影響
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/1630.html

15. 2021年11月23日 10:31:11 : vTGGl7c7BQ : ejlYM1V6MENWNlE=[4] 報告
◆欧日で原発の復活/田中宇
https://tanakanews.com/
 【2021年11月21日】
 世界の上の方(覇権運営体。資本家。米英諜報界)としては、原発の技術をこれまでの米国覇権下でどんどん開花させてしまうと、技術が米英側の所有物になってしまい、中露など非米諸国がそれを使えなくなる。
 高く売りつけられてしまう。それを防ぐため、原発の技術開発が一定まで達したところで、ちょうど起きたチェルノブイリなどの事故を奇貨として原発の危険性を誇張して市民の反対運動を扇動し、今のように多極化がかなり進むまで欧米日での原発の開発を止めた。その間に、中国は米資本家から入れ知恵されて原発の開発や建設を進めて技術力を涵養した。
 最近、米国の覇権衰退と中国の台頭、覇権の多極化が不可逆的に進み、原発の技術でも中国が世界最先端になるメドがついたので、そろそろ許してやるかということで、温暖化対策を口実に、欧州や日本が原発を復活して良いことになった。
16. 2023年2月22日 17:41:57 : ubL7Ij0jd6 : djhYZnRDUzlLcjY=[1] 報告

2023年02月22日
原発の失われた12年、電気代が上がり日本が衰退した

契約や条件によって関電より東電が7割高い場合もある

画像引用:https://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2023/02/17/2023021780117.html 東京より20%も安い大阪の電気料金…明暗分けたのは原発だった-Chosun online 朝鮮日報

原発のある無しで電気代が5割違う

2011年3月11日の地震で福島原発が爆発事故を起こしたのが原因ですべての原発が停止、その後再開したが稼働数は1桁に過ぎない

2010年度に54基の原発が稼働し事故後に10基が一時的に再稼働したが、実際に稼働しているのは8基だけですべて関西以南の地域になっている

事故後に21基の原発が廃炉になり日本に残されている原発は33基だが、29基は現在発電しておらず維持費だけを払い続けています


最近の報道で東京電力と関西電力管内で電気代が2割違い、春の東電値上げによって4割以上東電が高くなるという予想もでています

ニュース記事によると22年1月に同じ量の電気を使用した場合、東電と契約した人より関電と契約した人は請求金額が2割安かった

東京電力は電気料金の値上げを石油・天然ガスの価格が急騰したからと説明しているが、裏を返せば石油と天然ガスへの依存度が高い


2010年以前日本の電力の4割を原発が発電していたが現在は東電はゼロ、わずかな水力を除くと化石エネルギーと太陽光・風力発電に依存している

再生可能エネルギー買取価格は50kW以上10円だが、最初期に契約した分は現在も40円で買い取っています

2021年の経済産業省「発電コスト検証に関する取りまとめ」という資料で原発発電コストは11.7円(事故処理含む)、火力25円以上、太陽光10円前後になっている


この計算はややおかしく原発には事故処理費用を含めているのに、太陽光は熱海の土砂崩れなどの災害費用を含めていない

それはともかく火力発電のコストはまだ石油やガスがまだ安かった2021年ですら原発の2倍以上、現在は3倍程度になっている可能性があります

大規模太陽光発電は意外に安い10円前後だが、2012年に契約した売電事業者は2040年まで1KW40円で買い取るので無意味です


反対派は原発の無い国に住めば良い

2018年まで1KW18円で買い取っていたので契約期間が終わる20年後の2038年頃まで、日本の太陽光発電は原発よりかなり高く火力より僅かに安いだけです

ドイツでは発電量の5割を自然エネルギーが占めることもあるが、日本でそうするには全ての平野を太陽光パネルで埋め尽くすか、富士山をミラミッドのようにパネルで囲む必要があります

太陽光パネルを設置する為に森林伐採しているが、それで失われる自然や発生する災害をなぜか環境保護団体は考えない


東京電力の火力発電比率は77%だが関西電力は43%、東電の電気料金は関電より2割高いのに東電は6509億円の赤字(4月から12月)、同じ期間関電は1244億円の赤字だった

東電は23年に標準家庭で2611円、約3割の値上げを発表し、関電も値上げを発表したが月額93円(一般家庭従量電灯Aプラン固定価格)にとどまる

この結果東電契約者は23年6月以降、関電契約者と同じ量の電気を使って5割以上高い料金を請求される


関西電力の稼働原発は5基だが23年中に7基に増える予定で、原発の発電割合は2011年の事故前に迫る水準になる可能性があります

九州電力も3基が運転中で原発比率が36%と高く、電気料金は関西電力よりさらに低く抑えられている(23年6月予想料金)

原発を廃止すれば電気料金が上がるのは2011年から分かっていた事なので、原発反対派は自業自得だが日本中が彼らに巻き込まれている
https://www.thutmosev.com/archives/90064696.html

17. 中川隆[-12735] koaQ7Jey 2023年3月09日 15:15:45 : V5ZTuVXe12 : OEE4eFdlM3V1S1k=[3] 報告
3・11から学ぶこと - 内田樹の研究室
2023-03-09 jeudi
http://blog.tatsuru.com/2023/03/09_1455.html

 3.11の時、東京電力福島第一原発では炉心溶融、建屋爆発が連続発生し、事故はチェルノブイリ原発事故と同レベルの過酷事故と認定された。以後再稼働することなく廃炉作業が続けられている。廃炉作業にどれほどの歳月と費用が必要なのかもまだわからない。経産省は2016年に22兆円と計算したが、2019年には民間シンクタンクが最高81兆円の試算を示した。政府のこの種の試算はだいたい後になって大幅に上方修正されるのが通例であるから、いずれ81兆円を超えても私は驚かない。
 日本列島は、全世界のマグニチュード6以上の地震の20%が周辺で発生する世界有数の地震多発地帯である。世界標準を超えるレベルの安全基準を採用するのが当然だと私は思うが、原発を建てた人たちはそうは思わなかったらしい。
 東電の旧経営陣3人が業務上過失致死傷で起訴された裁判で、東京高裁は「巨大津波の襲来を予測することはできず、事故を回避するために原発の運転を停止するほどの義務があったとはいえない」と判断して、一審に続いて全員に無罪を言い渡した。
「想定外」だったからどれほどシリアスな事故を起こしてもとがめることはできないというのは法理としては通るかも知れないが、常識では通らない。万一事故が起きたら広範囲の土地が半永久的に居住不能になるほどのリスクのあるテクノロジーを扱うときに、「想定外のことが起きたのだから自分には責任がない」という言い訳をすらっと口にできるような人間はそもそもそのような危険なシステムの管理者になるべきではない。そのような危険なテクノロジーを扱う技術者に最も求められる知的資質は「起こる可能性のある最悪の事態」についての想像力だからである。
 たしかに「最悪の事態」に備えて安全性を配慮すれば、その分だけコストは高くなる。けれども、こう言ってよければ、それはたかが銭金の問題である。リスクを低く見積もったせいで失われるものと、リスクを高く見積もったせいで失われるものは桁が違う。ほとんど天文学的に違う。
 私はこういう致命的な計算違いを犯す人間を「リアリスト」と呼ぶことに同意できない。こういう致命的な計算違いをした人間は、仮に法的な処罰を逃れ得たとしても、以後社会人としては「まるで使い物にならない」というスティグマを刻印されることを甘受すべきだろう。彼らはそれほど邪悪な人間ではなかったかも知れないが、犯罪的なまでに無能な人間ではあったのだから。
 福島の事故が過酷事故になった主因としては、津波に対する施設防護が脆弱であったこと、電源を高台に確保しておかなかったこと、全電源を失った場合の注水手段が確保されていなかったことなどが指摘されている。防潮壁も電源の分散も注水システムの整備もどれもそれなりのコストさえかければ整備できるものである。技術的に難しいものではないし、事故以前にもそういう安全設備の配慮をすべきだと主張した人もたくさんいた。
 2006年には過去の海外の原発での電源喪失の事例を挙げて、そのリスクを重く見るように訴えた質問書が内閣に出されたが、当時の安倍晋三首相はわが国ではそのような事例の「前例がない」ことを根拠に全電源喪失のリスクはないという木で鼻をくくったような答弁で応じた。だが、「これまで起こらなかったことはこれからも起こらない」というのは推論として間違っている。
 この時の答弁の中で「原子炉の冷却ができない事態が生じないように安全の確保に万全を期している」という定型句を政府答弁は5回繰り返した。実際には「原子炉の冷却ができない事態」が生じた。だが、その点を衝かれても、政府は「万全を期す」というのは「万全であればいいな」という主観的願望のことであって、「万全である」という客観的な保証のことではないと言い逃れるつもりだろう。
 福島の原発事故は半ば「人災」だと私は思う。天変地異は自然現象であるから、人間には制御できない。でも、自然現象のリスクを予測して、それがもたらす被害を最小化することはできる。
「起こり得る最悪の事態を想定してそれに備える」ということが日本人はほんとうに苦手である。それよりは「目論見がすべて成功して、巨大な利益が転がり込む」という皮算用で盛り上がることを喜ぶ。五輪も、万博も、カジノも、リニアもどれもそうである。それが失敗した時に何が起きるかについては誰も何も考えない。
 たしかに、「最悪の事態」というのは、それを事前に想定すれば防げ、想定しなければ到来するというほど簡単なものではない。最悪の事態を事前に想定しても、最悪の事態が到来することはある。でも、被害を最小化する努力をしておけば、被害はその分だけは抑制される。当たり前の話である。
 私たちが3.11から学ぶことがあるとすれば、その教えに尽くされると思う。だが、日本人はそれさえ学んでいない。
http://blog.tatsuru.com/2023/03/09_1455.html

18. 中川隆[-12728] koaQ7Jey 2023年3月12日 08:51:43 : PtmYn3oU56 : Z1E4LlNIZFdyU3c=[4] 報告
2023.03.12XML
原発事故で被害を受けた南相馬市はmRNA製品の工場建設で新たな被害を生み出す
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202303120000/

 武田薬品系のアルカリスが明治グループのMeiji Seika ファルマが共同でmRNA技術を利用した製品の製造工場を建設している福島県南相馬市。ここは双葉郡の北に位置し、2011年3月11日の東電福島第1原発の「過酷事故」で大きな被害を受けている。

 言うまでもなく、この事故は三陸沖で発生したマグニチュード9.0という地震が原因。その地震で引き起こされた津波が原因であるかのように言われているが、データを分析すると揺れで破壊されている可能性が高い。この地震で観測された震度は7だ。

 その​地震で原子炉内にあった核燃料のほぼ全量が溶融、周辺の装置などを含むデブリ(塊)は600トンと言われている​のだが、それがどこにあるか明確でない。「チャイナシンドローム状態」で、それを大量の地下水が冷却、高濃度汚染水が太平洋へ流れ込んでいる可能性がある。

 事故当初、福島第1原発から放出された放射性物質はチェルノブイリ原発事故の1割程度、あるいは約17%だとする話が流されたが、これは過小評価だと言わざるをえない。

 福島第1原発のケースでは圧力容器が破損、燃料棒を溶かすほどの高温になっていた。漏れ出た放射性物質を除去することになっている圧力抑制室(トーラス)の水は沸騰し、水で放射性物質を除去することはできない。しかも急上昇した圧力のためトーラスへは爆発的な勢いで気体と固体の混じったものが噴出したはず。つまり、トーラスで99%の放射性物質が除去されるという計算の前提は成り立たないのだ。

 原発の専門家であるアーニー・ガンダーセンが指摘しているように、福島第1原発から環境中へ放出された放射性物質の総量はチェルノブイリ原発のそれを大幅に上回るはず。(アーニー・ガンダーセン著『福島第一原発』集英社新書)漏洩した放射性物質は少なくともチェルノブイリ原発事故の2〜5倍、あるいは十数倍以上に達した可能性もある。

 放出された放射性物質に関する情報を政府や電力会社は情報を隠したが、そうした中、漏れてきた情報もある。例えば、2011年4月17日に徳田毅衆議院議員は「オフィシャルブログ」(現在は削除されている)で次のように書いている:

「3月12日の1度目の水素爆発の際、2km離れた双葉町まで破片や小石が飛んできたという。そしてその爆発直後、原発の周辺から病院へ逃れてきた人々の放射線量を調べたところ、十数人の人が10万cpmを超えガイガーカウンターが振り切れていたという。それは衣服や乗用車に付着した放射性物質により二次被曝するほどの高い数値だ。」

 つまり、事故の直後に相当数の人が放射性物質が原因で死んでいる可能性が高い。3月12日には1号機で爆発があり、14日には3号機も爆発、15日には2号機で「異音」がり、4号機の建屋で大きな爆発音があったとされている。

 その後、建屋の外で燃料棒の破片が見つかる。この破片についてアメリカのNRC(原子力規制委員会)で新炉局の副局長を務めていたゲイリー・ホラハンは炉心にあった燃料棒のものだと推測すると2011年7月28日に開かれた会合で語っている。

 その会議の直後、8月1日に東京電力は1、2号機建屋西側の排気筒下部にある配管の付近で1万ミリシーベルト以上(つまり実際の数値は不明)の放射線量を計測したと発表、2日には1号機建屋2階の空調機室で5000ミリシーベル以上を計測したことを明らかにした。ダメージ・コントロールのために発表したようにも思える。

 また、マンチェスター大学や九州大学の科学者を含むチームは原子炉内から放出された粒子の中からウラニウムや他の放射性物質を検出、​事故当時に双葉町の町長だった井戸川克隆によると、心臓発作で死んだ多くの人を彼は知っているという​。

 セシウムは筋肉に集まるようだが、心臓は筋肉の塊。福島には急死する人が沢山いて、その中には若い人も含まれているとも主張、東電の従業員も死んでいるとしている。

 週刊ビッグコミックスピリッツ誌の「美味しんぼ」という漫画は井戸川元町長を作品の中で登場させたが、環境省、福島県、福島市、双葉町、大阪府、大阪市などは内容が気に入らないとして抗議、福島大学も教職員を威圧するような「見解」を出した。発行元の小学館は「編集部の見解」を掲載、この作品は次号から休載すると決めたという。

 新聞や放送など有力メディアは「権威」とされる学者と手を組み、原発について「安全神話」を宣伝してきた。福島第1原発の事故後も安全宣伝を展開、COVID-19騒動ではあれだけ着用を宣伝したマスクは必要ないという姿勢だった。

 その一方、電力会社やメーカーの社員はいち早く避難している。地震から4日後の3月15日朝、第1原発にいた所員の9割にあたる約650人が10キロ南の福島第2原発へ撤退したと伝えられている。制御不能になったと判断、少しでも遠くへ逃げたかったのだろう。

 こうした原発関係者に次いで逃げ足が早かったのは有力メディアだったという。自分たちは逃げ出しているにもかかわらず、現地の住民にも心配ないと宣伝し続けていたのだ。政治家、官僚、大企業経営者、医者などの行動バターンはCOVID-19と同じだ。

 ロシア科学アカデミー評議員のアレクセイ・V・ヤブロコフたちのグループがまとめた報告書『チェルノブイリ:大災害の人や環境に対する重大な影響』(日本語版)によると、1986年から2004年の期間に、事故が原因で死亡、あるいは生まれられなかった胎児は98万5000人に達する。癌や先天異常だけでなく、心臓病の急増や免疫力の低下、あるいは知能の問題が報告されている。

 しかし、日本ではそれ以上に深刻な事態が生じている疑いが濃厚だ。原発事故の影響と似ているが、それ以上に悪い状況が作られると見られている。その原因は「COVID-19ワクチン」の接種だ。

 ​イギリスのタイムズ紙は福島第1原発を廃炉するまでに必要な時間を200年としていた​が、これは比較的に楽観的な見方。数百年はかかるだろうと推測する人が少なくない。その間に新たな大地震、台風などによって原発が破壊されてより深刻な事態になることも考えられる。

 もっとも、現在行われていることを見ると、人類が数百年後に存在している可能性は大きくない。少なくとも日本人の未来は暗い。

https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202303120000/

19. 2023年9月05日 00:29:29 : XaWQlbFIjE : enRkRnVwaW9sdU0=[1] 報告
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エネルギー不足で脱原発を後悔するドイツ人とウラン価格の推移予想
2023年9月4日 GLOBALMACRORESEARCH
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/39553

2011年の東日本大震災を受け、ドイツは脱原発を決定した。17基あったドイツの原発は現在すべて停止されている。だが昨今のエネルギー事情を受けてドイツ人はそれを後悔しているようだ。

脱原発を完了したドイツ

9月2日にドイツのショルツ首相は脱原発が既に終わったことを再確認するように次のように言った。

原子力エネルギーは終了した。原子力エネルギーの議論はドイツでは死んだ馬だ。新たに原子力発電所を建てたければ15年の月日と1基につき150億ユーロから200億ユーロの予算が必要になる。

何故そんなことを今更言わなければならなかったかと言えば、エネルギー不足が問題となるなかでドイツ国民の中で脱原発を後悔する声が強くなっているからである。

その声はロシアのウクライナ侵攻が始まった後から上がり始めた。そしてそれは今も続いている。ドイツでは今年の4月に可動していた最後の原子炉が停止されたが、その直前にYouGovが行なった世論調査によれば、たった26%が原子炉の即時停止を支持したのみで、32%は原子炉停止の延期を支持、33%は原子炉の可動継続を支持した。

つまりドイツ人のうちおよそ3分の2が、2011年に東日本大震災を見た後で自分が感情的に行なった脱原発の決定を後悔しているわけである。脱原発が正しいか間違っているかはここでは議論しないが、自分でそれを後悔している以上、当時のドイツ人の結論が感情的だったことに異論の余地はない。

ヨーロッパのエネルギー問題

何故ドイツ人が脱原発を後悔しているかと言えば、エネルギーが足りないからである。きっかけはウクライナ情勢である。

ロシアのウクライナ侵攻後にアメリカ主導で行われた対ロシア制裁によって苦しんだのはロシアではなかった。それはヨーロッパだった。何故ならば、ヨーロッパはパイプライン経由でロシアから大量の天然ガスを輸入していたからである。

日本を含む西側諸国は制裁によってロシア産のエネルギー資源を禁輸した。ヨーロッパは大量のエネルギー供給を失った。ロシアは代わりに中国やインドに原油などを売った。西側以外に流れたロシア産の原油は結局は高値になって西側にも転売された。

制裁で安くなったロシア産原油、欧米に転売される
それだけの話である。この馬鹿げたロシア制裁のお陰でヨーロッパの天然ガス価格は冬場に何倍にも膨れ上がった。本来ならば、ロシアから輸入していた分のエネルギーを別の供給源から補えば良いだけの話なのだが、ドイツにはそれが出来なかった。脱原発と脱炭素によって原子力発電も火力発電も自分で制限していたからである。

ロシア制裁と脱原発と脱炭素

ここでは何度も言っているが、脱炭素政策は単にいわゆる再生可能エネルギーを推進するだけの政策ではない。融資の制限などを通して、化石燃料を採掘する会社の資金源を絶ち、原油や天然ガスを掘らせないようにする政策である。

それに加えてドイツは脱原発まで行なってしまっている。原油も天然ガスも原子力も嫌ってしまっては、もうあとはろうそくしか残っていない。

中国、電力不足深刻化でろうそくが大人気
冗談はさておくが、太陽光や水力だけで国内のエネルギー消費を賄えないのも、太陽光や水力が環境に優しいとは言えないのも単なる事実である。リベラルな人々とは、温暖化によって海岸近辺の町を海の底に沈めないためにダムの建設地にある山中の村を平気で水没させる人々である。

更に言えば電気自動車は大量のレアメタルを消費するため、アフリカの山々では大規模な自然破壊が行われている。だがリベラルな人々は気にしない。ドイツ人が脱原発を後悔したのが自分のエネルギー消費が危うくなった時であったように、彼らが間違いを認めるのは他人に害が及んだ時ではなく、自分に害が及んだ時だからである。

脱炭素とウラン価格

いずれにせよ、原油と天然ガスと原子力のすべてを嫌うことはできない。ドイツ人でさえ脱原発を後悔しているということがそれを証明している。すべてを嫌ったドイツ人は風呂に入らないという選択を推奨していたが、流石に限界のようだ。

ドイツの政治家、カーボンニュートラルのために風呂に入らないことを推奨
原油も天然ガスも原子力も嫌って風呂を沸かすエネルギーさえ賄えなくなったドイツ人は、菜食以外のすべての食事を嫌って病院に放り込まれているヴィーガンに似ている。

エネルギーに話を戻そう。ドイツで原発が再開することがなかったとしても、西側と東側の対立が進む限り、西洋人が脱炭素を諦めない限り、西洋人が原子力発電を選ぶというトレンドは避けられないだろう。だから、ウラン価格は長期的には東日本大震災前の水準を大きく上回ってゆくはずだ。


ウラン価格は実際、筆者がウラン投資を推奨した記事以来上昇を続けている。

ウラン投資のポテンシャル: 気候変動と原子力発電
結論

西洋人は何もかもを後悔している。自分で移民を入れてそれを後悔し、自分で脱炭素をしてそれを後悔し、自分でロシア制裁をしてそれを後悔している。筆者はこれを西洋の長期自殺トレンドと呼んでいる。

移民危機からウクライナまで: 西洋文明は自殺しようとしている
金融市場では長期トレンドを見つけさえすればほとんど何にでも投資ができる。西洋の長期自殺トレンドに投資するための方法は、ウラン投資とユーロスイスフランの空売りである。

対ロシア制裁で死にゆくヨーロッパ経済と上昇するスイスフラン
ただ、ウラン投資についてはAI銘柄のNVIDIAと同様、長期的な展望は明るくとも来年に予想されている景気後退にはネガティブな影響を受ける。

ドラッケンミラー氏: それでも米国経済はハードランディングする
避ける方法についてはNVIDIAの記事に書いているので、参考にしてもらいたい。

AI銘柄のNVIDIA株は最初のiPhone発表直後のApple株と同じ


https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/39553

20. 中川隆[-11868] koaQ7Jey 2024年1月05日 06:40:30 : sIL7lkzC4M : OGVEcllHOFJvbzY=[1] 報告
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2024.01.04XML
相変わらず政府や大企業の発表を垂れ流すだけのマスコミ
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202401040000/

 石川県の能登半島で震度7の地震があり、志賀原子力発電所や柏崎刈羽原発の状況を懸念する声がある。政府や電力会社は安全上の問題は起きていないと発表、マスコミはその話を「報道」しているが、裏をとれているとは思えない。政府や電力会社の状況に関する「評価」を垂れ流しているだけだろう。

 2011年3月11日に福島県沖で起こった地震により、東京電力福島第1原発で炉心が溶融する事故が引き起こされた際、政府、電力会社、マスコミは事実を隠蔽し、結果として被害を拡大させた。

 医療法人の徳洲会を創設した徳田虎雄の息子で衆議院議員だった徳田毅は事故の翌月、2011年4月17日に自身の「オフィシャルブログ」(現在は削除されている)で次のように書いていた:

 「3月12日の1度目の水素爆発の際、2km離れた双葉町まで破片や小石が飛んできたという。そしてその爆発直後、原発の周辺から病院へ逃れてきた人々の放射線量を調べたところ、十数人の人が10万cpmを超えガイガーカウンターが振り切れていたという。それは衣服や乗用車に付着した放射性物質により二次被曝するほどの高い数値だ。」

 メルトダウンで内部が破壊されると温度と圧力は急上昇、放射性物質は環境中へ放出されはじめた。12日の午後2時半頃にベント(排気)したとされているが、双葉町ではベント前に放射線量が上昇していたと伝えられている。そして午後3時36分に爆発した。

 徳田は12日の水素爆発の際、2km離れた双葉町まで破片や小石が飛んできたとする情報を明らかにしているが、アメリカのNRC(原子力規制委員会)もそうした破片が存在していると認識していた。

 ​NRC新炉局のゲイリー・ホラハン副局長は2011年7月28日に開かれた会合で、発見された破片は炉心にあった燃料棒のものだとする推測を明らかにしてい​る。マンチェスター大学や九州大学の科学者を含むチームは原子炉内から放出された粒子の中からウラニウムや他の放射性物質を検出していた。


 また、​双葉町の町長だった井戸川克隆によると、心臓発作で死んだ多くの人を彼は知っている​という。セシウムは筋肉に集まるようだが、心臓は筋肉の塊。福島には急死する人が沢山いて、その中には若い人も含まれているとも主張、東電の従業員も死んでいるとしている。事故の直後に相当数の人が放射性物質が原因で死んでいる可能性が高い。

 当官房長官を務めていた枝野幸男によると、3月15日未明に東電の社長だった清水正孝から全員撤退を打診する電話があったという。実際、現場ではそうした動きがあったようだが、それを非難することはできない。「死」を意識しなければならない状況だったのだ。

 東電の内部にもプラント制御に必要な人員を残すという意見があり、結局、全員撤退ということにはならなかったようだが、その代償を現場の人びとは払わされることになったはずだ。その際、マスコミの記者は素早く撤退したと言われている。

 しかし、そうした状況であるにもかかわらず、政府は安全宣伝を繰り返していた。枝野官房長官は「直ちに影響はない」という表現を繰り返している。

 例えば3月16日の記者会で、住民に屋内退避を要請している20キロ近辺での放射線数値について、直ちに人体へ影響を及ぼす数値でない、短時間、外で活動しても、数日単位で滞在しても、人体に及ぼす 数値でないと述べている。

 また、3月23日の記者会見で、福島県産の野菜について、放射線量の「最大値の野菜を10日間食べたと仮定しても、1年間の放射線量の2分の1にとどまる。ただちに健康被害が出ることはないし、将来にわたって健康に被害を与える放射線量を受けることはない」と主張していた。

 2019年12月に中国湖北省の武漢で始まったCOVID-19(2019年-コロナウイルス感染症)騒動では各国政府、医薬品メーカー、有力メディアだけでなくWHO(世界保健機関)も非科学的な偽情報を撒き散らし、恐怖を煽り、危険な遺伝子導入剤(COVID-19ワクチン)を人びとに接種させようとしてきた。大多数の国はその危険性を認識、接種にブレーキをかけたが、例外的に接種し続けているのが日本に他ならない。

 能登半島の地震、そして原発への影響は明らかでない。それをまず認識しなければならないのだが、マスコミはこのケースでも政府や巨大企業の主張を垂れ流している。この人びとは何も反省していない。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202401040000/

21. 中川隆[-11776] koaQ7Jey 2024年1月16日 19:01:26 : LMMpnR0Jls : YTYxRktUbjMvN2M=[6] 報告
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すべての原発を即時停止せよ 安全の根拠ない再稼働基準 情報の後出しと隠蔽が体質化 原発列島に自然からの警告
2024年1月16日
https://www.chosyu-journal.jp/shakai/28804

再稼働に向け動き出していた志賀原発

 元日に発生した能登半島地震では、北陸電力・志賀原発が立地する石川県志賀町でも最大震度7の揺れを観測し、あわや福島原発事故の再現かと思わせる原発立地町直撃の地震となった。マグニチュード7・6の地震発生直後、志賀原発原子炉建屋下では震度5強を観測。北陸電力も政府もすぐに「異常なし」と発表したが、後から変圧器の故障、大量の油漏れ、外部電源の一部喪失などの「異常」が次々に小出しで発表されている。北陸電力によれば、現在までに放射能漏れなどの事象は発生していないとされるが、多重防護の一部を欠いた状態のなかで群発地震が継続しており、予断を許さない。地震想定や、原発再稼働の前提となる安全基準の信頼性は根底から崩れており、志賀原発の再稼働撤回のみならず全国の原発を即座に停止し、次なる大規模地震に備えることが急務となっている。

「異常なし」でも「実は…」が続々と

 1月1日午後4時10分の地震発生直後、NHKをはじめとするテレビ各局は「志賀原発は異常なし」とする電力会社の発表を速報で流した。しかし、志賀町の最大震度7は、2011年3月11日の東日本大震災で福島県を襲った震度(6強)を上回っており、「原発が無傷で済むレベルではない」と誰もが直感する揺れだ。さらに能登半島北部では、海底が数b隆起して陸地化する現象が海岸線の85`にわたって発生【地図参照】。国土地理院が示したデータでは、海岸線の隆起は志賀原発の北7`地点にまで迫っていた。

 志賀原発は、福島第1原発と同じ沸騰水型(BWR)の1号機、改良沸騰水型(ABWR)の2号機の2基がある。1号機は1993年7月、2号機は2006年3月に運転を開始した比較的若い原発だが、2011年の福島原発事故後の全原発停止によって稼働を停止。2号機については、2014年から再稼働に向けた新規制基準の適性審査が進んでいた。福島第1原発と違い地震時に原子炉は動いていなかったが、使用済み核燃料貯蔵プールには計1657体の核燃料が保管されていると推定される。

 原発が稼働していなくても、貯蔵プールに常時水を送り核燃料を冷却しつづけなければならない。冷却機能が止まれば、数時間で燃料棒が損傷し、放射能漏れを起こす恐れがある。また、電源喪失で冷却水が供給できなくなったり、海岸線隆起で海水がとり込めなくなれば冷却機能が失われる可能性があった。

 当初は「異常なし」とした北陸電力だが、その後の発表・訂正で徐々に実態が明るみに出ている。

 1日、記者会見した林芳正官房長官は、「現時点では(志賀原発に)異常は確認されてない」としながら、記者の追加質問に対して「変圧器に火災が発生したが、すでに消火済み」とのべた。

 さらに同日、原子力規制庁の会見では、地震の影響で外部から原発に電気を送る一部系統が使用不能になっていること、2号機で外部から電気を受けとる変圧器付近で「爆発したような音と焦げ臭いにおいがあった」と報告があったが、それは火災ではなく、地震の揺れで変圧器内部の圧力が高まったため消火設備が起動したものと公表。

 さらに1号機でも変圧器周辺で油漏れが確認され、電源の一系統が使用不能となり復旧のメドは立っていないが、他の系統から電力を供給しているため問題なしとした。

 また、核燃料貯蔵プールで地震の揺れによって冷却水(放射能を含む)が1号機では95g、2号機では326gが飛散して床面にこぼれ、冷却水を供給するポンプが一時的に停止したが、午後4時49分に復旧し、核燃料を貯蔵している使用済み燃料プールの冷却に問題はないとした。

 翌2日には、高さ4bの防潮壁が数a傾いたこと、1、2号機の廃棄物処理建屋の接続部分のカバー約15bが脱落していたこと、2号機の使用済み燃料貯蔵プールに2・5bのケーブルカバーなどが落下していたことが公表された。

油漏れは当初の6倍 揺れも想定上回る

 当初は「発生しなかった」(1日)、「水位計に有意な変動は確認されなかった」(2日)と説明していた志賀原発への津波到達については、3日に「約3bの水位上昇が観測された」に変わり、10日には、地震発生後1〜3bの津波が複数回到達していたことが明らかになった。北陸電力は、津波ではなく「水位上昇」と表現している。

 変圧器損傷による油漏れについても、当初は漏れ出した油は「約3500g」と発表していたが、5日には漏洩量は約六倍の約2万gにのぼっていたと訂正した。2万gといえばドラム缶(200g)100本分に相当する量だ。また北陸電力は「全量を回収済み」としていたが、10日にも新たに海面に油が漏洩していることが発覚した。10日までに計2万3000g余りの油が漏れ出たことになる。今も全貌は明らかではないが、北陸電力は油に放射能は含まれていないとしている。


1日の地震で油漏れを起こした志賀原発の変圧器(撮影:北陸電力)

 さらに志賀原発で観測された揺れの加速度が、一部で想定を上回っていたことが10日に開かれた原子力規制委員会の定例会合で明らかになった。原発には施設や設備ごとに揺れやすい周期が異なり、あらかじめ各構造物ごとに揺れの大きさを示す加速度(ガル)を想定する。福島原発後の原発再稼働に向けて設定された新規制基準では、耐震設計に用いる地震動の加速度をおよそ1000ガル(大規模地震の目安)前後に設定している。

 だが、今回の能登半島地震では、志賀原発がある志賀町の観測点での最大加速度は、東日本大震災に匹敵する2828ガルにのぼった。1000ガル以上も計7地点で確認された。志賀原発1、2号機の原子炉建屋の基礎部分でも揺れが想定を上回り、1号機では東西方向の0・47秒の周期で918ガルの想定に対して957ガルを観測したという。規制庁は原子炉建屋などに異常はないと説明しているが、北陸電力が規制庁に報告したのは9日で、みずから公表はせず、関係自治体に説明もしていなかった。

 また規制庁は、原発の約30`圏内に約120カ所あるモニタリングポスト(空間放射線量の測定器)のうち、輪島市や穴水町など原発の北側20〜30`付近にある15カ所で、地震発生以降、測定不能の状態にあると発表。空間線量の実測値は、原発事故時に住民避難の判断根拠となるものであり、計測できなければ避難時期やルートも決められない。このモニタリングポストの欠測(故障)も20カ所にのぼることが10日になって明らかになった。道路が寸断されているため、原因の特定ができず、一部では復旧の見通しが立っていないという。

 北陸電力からの重要情報の後出しや訂正があいつぐため、経産省は10日までに、北陸電力に対して正確な情報発信をおこなうよう指示するという事態にもなった。

 現在までのところ、原子炉が停止中だったこともあり、福島原発のような過酷事故には至っていないが、地震そのものが想定を大きく上回る規模で発生し、断層による地割れ、海面隆起、交通網寸断、停電などの多重災害において原発情報はすべて後出しになり、「異常なし」は異常がないのではなく、パニックを防ぐための政治的アナウンスに過ぎないといえる。

 一部では、主電源が喪失し、核燃料プールから水が漏れ続けているとの報道もあり、今後どのような重大事象が明るみに出るのか、予断を許さない状況が続いている。

 いくつもの断層が集中する能登半島周辺では、1700年以降、何度も大地震に見舞われており、そのような地域に原発を立地する無謀さを自然が警告しているとみなさなければならない。

過去に臨界事故隠蔽も 原子炉下には断層

 志賀原発での重大事故と情報隠蔽には、有り余る前科がある。1999年6月の定期検査中に一号機で臨界事故(意図せずに核分裂反応を起こし、大量の放射線や熱を発生させる事故)を引き起こしたが、北陸電力は「発表すると2号機(建設)の工程が遅れる」などの理由でデータを改ざんし、必要な記録を隠滅。対外的な報告を一切せず、8年後の2007年3月に明るみに出るまでひた隠しにしていた。

 事故が発覚したのは、全国の電力会社でデータ改ざんが明らかになったことを契機に原子力安全・保安院が一斉点検を命じ、北陸電力の全社員アンケートで1人の社員が告白したからだった。このときすでに志賀原発2号機は稼働を始めていた。

 このような情報隠蔽は、原発建設を推進する電力会社、原発メーカー、立地自治体、政府を含む“原子力ムラ”の常套手段であり、「原発安全神話」を流布する側にとっては体質化して久しい。重大事故では、浜岡原発(中部電力)、女川原発(東北電力)、東京電力の福島第2原発、柏崎刈羽原発では核燃料の制御棒が脱落する事故が起き、福島第1原発(東京電力)でも7時間半にわたる臨界事故が発生していたが、電力会社は30年近くも隠ぺいしていた。また、2007年の新潟県中越沖地震で震度7相当の揺れに襲われた東電柏崎刈羽原発では、基礎杭に損傷が見つかったと東京電力が公表したのは地震から14年後のことである。

 今回の能登半島地震を受け、原子力規制委員会(山中伸介委員長)は、再稼働に向けた審査が進む志賀原発二号機について「(今回の地震が)新知見かどうかを確定させるまでに年単位の時間がかかる。審査はそれ以上かかると思う」との見通しを示している。この期に及んで再稼働を前提にした審査を続ける姿勢を崩してはいない。

 志賀原発では、2014年に北陸電力が2号機の再稼働を目指して原子力規制委員会に適合性審査を申請。2016年3月には原子力規制委員会の専門家チームが、原子炉建屋直下にある断層【図参照】を「活断層である可能性は否定できない」と評価した。新規制基準では、重要施設の直下に活断層がないことを求めている。断層にずれが生じれば事故につながりかねないため、12万〜13万年前以降に活動したことが否定できなければ再稼働はできず、廃炉を迫られることになる。

 だが、政府や財界が経済的利害から既存原発の再稼働を熱望するなかで、昨年(2023年)3月、原子力規制委員会は専門家チームの報告を覆して、「敷地内に活断層はない」とする北陸電力の主張を妥当とし、「活断層問題はクリア」とのお墨付きを与えた。委員の1人は「(北陸電が示した)膨大なデータに基づいて評価し直したところ、活断層ではないと判断できる非常に説得力のある証拠がたくさん得られた」とのべていた。

 これが弾みとなり、昨年11月、経団連の十倉雅和会長(住友化学)が志賀原発を視察して「一刻も早く再稼働できるよう心から願っている」と訴えるなど、政財界が総力を挙げて再稼働に向けて動き出していた矢先に迎えたのが今回の能登半島地震だ。

 すでに周知のように、能登半島には先端にも根元にも巨大な断層が幾重にも走っており、志賀原発だけでなく、隣接する福井県には日本原電の敦賀原発(1基停止中)、関西電力の美浜原発(1基稼働中)、大飯原発(2基稼働中)、高浜原発(2基停止中、2基稼働中)が林立し、全国で最も原発が集中する「原発銀座」と呼ばれる地域だ。この地域全体にも何本もの断層が連なっており、75年前の1948年6月の福井地震(マグニチュード7・1、最大震度6、死者3769人、負傷者2万2000人以上)をはじめ、近年も近隣では2004年の中越地震、07年の中越沖地震、20年には福井県嶺北でもマグニチュード5、最大震度5の地震などが頻発している。

 また今回の能登半島地震では、本震だけでなく、マグニチュード3・5以上の群発地震が連日のように続いており、日本列島で起きた過去の地震と比べてもその回数は抜きん出て多く、今後いつまで続くのかはわかっていない【気象庁作成のグラフ参照】。

 すぐにでも原発を停止し、廃炉を進め、未曾有の地震に備えて核燃料を厳重に防護しなければならないのが常識であり、再稼働を前提にする発想そのものが気狂い沙汰といえる。規制する気の無い原子力規制委員会は「原子力推進委員会」と改名しなければならない。

 今回の地震は、地下に断層があるかないか、それが活断層であるか否かなどに関係なく、人間がソロバンをはじいて計算した想定を帳消しにするほどの被害を広範囲にもたらすことを改めて教えた。再稼働という一部の経済的利害を追求する目標に基づいてつくられた新規制基準そのものが、自然を無視した恣意的かつ非科学的なものであることをシビアに突きつけている。

 今や誰も「原発を建てて安全な場所」と責任をもって認定できないのが現実であり、「想定外」では済まされない。意図的に見ないことにしている「万が一」のいつ起きてもおかしくない原発災害によって失われるのは途方もない人々の生活と生命である。

絵空事だった避難計画 自治体に責任丸投げ

 さらに、改めてあらわになっているのは、福島原発事故の教訓から自治体に策定が求められてきた「避難計画」と被災の現実との大きな乖離だ。

 福島第1原発事故後、発足した原子力規制委員会は、原発再稼働のためにこえるべきハードルとして「新規制基準」と「原子力災害対策指針」(防災指針)の2つを策定した。そのうち防災指針は、事故発生に備えてとるべき被曝対策を定めるもので、原発の周辺地域ごとに策定される「避難計画」がその中核となっている。福島原発事故までは、「事故は絶対に起きない」という安全神話に依存して避難計画はまともに策定されていなかった。

 ただし、防災指針における避難計画は、原発を管理運営する電力会社ではなく、周辺自治体の責任で策定するものとされており、原発の防護措置の一つであるにもかかわらず、規制委員会による安全審査の対象外とされている。あくまで国の原子力防災会議による了承手続きがあるだけで、自治体への責任丸投げというのが実態だ。

 新たな防災指針では、避難計画を策定する対象地域を原発30`圏内に拡大(それまでは8〜10`圏だった)しており、能登半島西岸に位置する志賀原発の30`圏内は、激震地の輪島市、穴水町、七尾市など八市町に約15万人が暮らしている。能登町や珠洲市は30`圏外だが、半島の先端にあるため、原発災害のさいは原発に向かって逃げることをよぎなくされる。

 防災指針によると、原発事故発生時には5`圏内の住民がまず避難し、5〜30`圏内の住民は屋内退避を経て、一定の放射線量(毎時20マイクロシーベルト)をこえたら、あらかじめ確保した避難先に向けて避難を始めるとされている。

 だが今回の地震では、まず第一に避難経路を決めるための指標となる空間放射線量を計測するモニタリングポストが20カ所で故障。携帯電話も使えなくなり、停電のためテレビ電波も入らず、情報手段が途絶した。これでは放射線量もわからず、避難に関する情報も住民は知ることができない。


1日の地震で崩落した道路(石川県志賀町)

 さらに、避難路となる道路は、24路線54カ所の国道、県道、高速道路が通行止めとなった。原発事故時の「基本的な避難ルート」とされていた金沢市と能登半島を結ぶ自動車専用道「のと里山海道」は、複数カ所で陥没し、一時的に全面通行止め。他の一般道でも発災から1週間たっても、崖崩れによる寸断、路面の亀裂や陥没、崩落などが修復できず、10日現在で3000人以上が孤立状態に置かれている。

 現地に物資が供給できないということは、現地住民が域外に避難することも物理的に不可能ということであり、地震と同時に起きる原発事故での住民の陸上避難は絵空事であることが浮き彫りになった。

 さらに地震直後、珠洲市長は「市内の6000世帯のうち9割が全壊またはほぼ全壊だ」と災害対策本部会議で窮状を訴えた。この時点で防災指針にある「屋内退避」は机上の空論であり、このような原発事故の防災指針・「避難計画」は現実とかけ離れていることが浮き彫りになっている。自治体が膨大な時間と労力をかける計画策定や避難訓練などもアリバイに過ぎず、「安全神話」醸成のためのパフォーマンスに過ぎなかった。

 現在も能登の被災地では、住居の崩壊や大規模火災、道路寸断、通信遮断、水や電気などのライフラインの途絶、燃料や物資不足、さらに豪雪による低体温症、感染症蔓延などの未曾有の被害のなかで、被災者や支援するボランティアたちの極限状態が続いている。国による早急な救援が必要だが、さらに原発災害が加わっていたら果たしてどんな事態を招いていたか――。救援・救助もおろか、住民の自主避難もできず、能登半島全体が孤立と阿鼻叫喚の渦に飲まれていたことは想像に難くない。

 この期に及んで「地震に耐えた」と慢心し、とり返しの付かない過酷事故を引き起こすまで再稼働マインドから抜けきれない「原発ゾンビ」を退場させ、地震列島の現実に立った正気を政治にとり戻すことが急務となっている。
https://www.chosyu-journal.jp/shakai/28804

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