(2013年1月21日に公開された記事を再UPさせていただきました)
この記事は中杜カズサさんのブログ『空気を読まない中杜カズサ』からご寄稿いただきました。
※この記事は2013年01月01日に書かれたものです。
美輪明宏が2012年紅白で唄った『ヨイトマケの唄』と「放送禁止歌」の存在
あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。
美輪明宏『ヨイトマケの唄』
去年末に行われた紅白歌合戦において、美輪明宏氏『ヨイトマケの唄』が素晴らしいと話題になっています。
「【紅白】美輪明宏、一粒の涙「約束が果たせた」」 2013年01月01日 『Yahoo!ニュース』
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130101-00000310-oric-ent
「紅白の美輪明宏の『ヨイトマケの唄』が素晴らしすぎた件」 2013年01月01日 『ゴールデンタイムズ』
http://blog.livedoor.jp/goldennews/archives/51758844.html
以下のは紅白以前のものから。
(画像が見られない方は下記URLからご覧ください)
http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=KYJgKHfA5IE
さてこの歌、これだけインパクトを与える歌、しかも美輪明宏という有名人が唄っているものにもかかわらず知名度が低く、はじめて知ったという方も多いでしょう。実はそれには、この唄が辿ってきた複雑な歴史があります。
まず、『ヨイトマケの唄』の意味より。聴いて分かるとおり、貧乏な家で育った子供が、母ちゃんの仕事のことでいじめられつつもそのがんばる姿を見て立派に成長し、その母ちゃんの唄っていた『ヨイトマケの唄』のことを思い出すというものです。ちなみに「ヨイトマケ」とは(上でのリンクでも書いてありますが)、昔、土木作業の機械化が進んでおらず、労働者の力仕事で行われていた時代に、地固めをするために使われた、大勢で縦になった丸太の様なものを持ち上げて下ろすための道具及びそれを作業する労働者で、語源は「よいっと(縄を)巻け」から来ているなど諸説あるようです。更に転じて日雇い労働者そのものを指す言葉となっていたようです。美輪明宏氏は、若く、まだ丸山明宏として今の姿ではなく男性の姿で活動していた時代、自ら作詞、作曲して作られた曲ということです。
しかしこの唄は、テレビで唄われることがほとんど(全部、ではないです。後述)ありませんでした。というのはこの唄が「放送禁止歌」に指定されてしまったためです。