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2012年11月06日00時25分 〜
記事 [原発・フッ素28] 福島県「住宅の家賃補助をするから、県内、県外に避難した方戻ってきて」 (まっちゃんのブログ) 
http://ameblo.jp/misininiminisi/entry-11397537475.html
2012-11-05 23:17:52NEW  まっちゃんのブログ


1分01秒ごろ


 県内自主避難者を対象とした借り上げ住宅の支援は約300世帯

 に上る事がわかりました。今日開かれた福島県災害対策本部

 会議で県外に限っていた避難社の借り上げ住宅の家賃補助

 について、県内自主避難者についても対象とすることを決めました。

 対象となるのは、去年3月11日時点で18歳以下の子供がいた家庭

 もしくは、妊婦がいる家庭で今月1日までに県内に自主避難した

 およそ300世帯です。受け付けは避難する前に住んでいた市町村

 で今月15日から始め、入居期間は再来年の3月31日までとなっています

 これは福島県内への帰還を促すのが目的で、現在23の県で行われている

 県外避難者対象の住宅補助受け付けは来月28日で締め切られます。 
 」



http://www.asyura2.com/12/genpatu28/msg/523.html

記事 [原発・フッ素28] 圧力容器が破壊された老朽原発
3部作の記事をまとめてコピーしたものです。
なお、ホウ酸水によって炭素鋼が溶かされてしまったと述べられています。福島第一原発にも、事故後、核反応を抑制するためにホウ酸水は多量に投入されていて鋼鉄製の圧力容器の各部分や配管が傷んでいることが予測できます。

ホウ酸水で炭素鋼が溶かされるというのは気が付きませんでしたが、大きな問題ですね。

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http://wired.jp/wv/2011/03/28/%E5%9C%A7%E5%8A%9B%E5%AE%B9%E5%99%A8%E3%81%8C%E7%A0%B4%E5%A3%8A%E3%81%95%E3%82%8C%E3%81%9F%E8%80%81%E6%9C%BD%E5%8E%9F%E7%99%BA/

圧力容器が破壊された老朽原発

2003年に原子炉の圧力容器上蓋に穴が開いた米国のデービス・ベッセ原発は、1960年代〜70年代に建設された「老朽原発」の例だが、福島原発は5機ともが同様の「老朽機」だ。一方、オーストリアの気象当局は、福島原発から大気中に放出された放射性物質の量は、チェルノブイリをすでに超えているとの見方を示したと報道されている。

Kendra Mayfield

[この記事は、2003年に掲載した記事を再編集したものです。元タイトルは『原発事故のリスクを増大させる、原子炉の老朽化と人為的要因』]

デービス・ベッセ原子力発電所では、原子炉の圧力容器上蓋に15×13センチほどの穴が開いていた。厚さわずか1センチほどのステンレスの内張が、原子炉の破裂をかろうじて防いだ。


2002年2月から燃料交換のために運転を停止していた、米国オハイオ州のデービス・ベッセ原子力発電所で、原子炉の圧力容器上蓋に15×13センチほどの穴ができているのを、[2004年2月に]職員が発見した。炉心冷却水に含まれるホウ酸が漏れ、約32キログラムの鉄を腐食させたのだ。厚さわずか1センチほどのステンレスの内張が原子炉の破裂をかろうじて防いだが、もしこれが破れていたら、スリーマイル島を超える米国の原発史上かつてない大事故になっていたかもしれない。

「米国がこれまで経験したことのない、最悪の核の大惨事を目の当たりにしていたかもしれない」と語るのは、環境保護団体『オハイオ・シチズン・アクション』で同原発の廃止を求める運動を率いるエイミー・ライダー氏だ。

デービス・ベッセ原発は、1960年代〜70年代に建設され劣化の徴候を示している原発の1つにすぎない。一部の発電所には40年間の運転許可が与えられ、それだけの年数の運転に耐えられると考えられた設備だが、建設時には予期していなかった部分での損耗が進行している。

[福島第一原子力発電所は、1号機から5号機までがいずれも、1960年代から1970年代に運転を開始している]

現在、米国には商用原子炉が103基あり、国内の総発電量の20%以上を担っている[原文は2003年の記事]。しかしデービス・ベッセ原発のように、数十年にわたって原子炉内の高熱と高圧にさらされて老朽化し、腐食などの問題を抱えている原発が増えてきている。

最近、テネシー州のセコイア原子力発電所2号炉やテキサス州のコマンチェピーク原子力発電所1号炉で、職員が冷却水漏れを発見した。炉心冷却水に添加されるホウ酸は、炭素鋼に対する腐食性が強い。

「このようにあわや大事故というケースはこれまで数多くあった。問題は拡大しつづけている。老朽化している原子炉が多数あるのだから、予想されることだ」と、『憂慮する科学者同盟』に所属し、原子力の安全性を専門とする技術者のデビッド・ロックバウム氏は語る。


米国では20年間大きな原子力事故が起こっていないが、ひとたびそうした事故が起きれば、壊滅的な結果を引き起こしかねない。安全システムが機能しなければ、老朽化した原子炉から放射能が漏れ、水を汚染して、命に関わる病気を引き起こす可能性もある。

1986年にウクライナのチェルノブイリ原発で起こった原子炉の炉心溶融(メルトダウン)は、全ヨーロッパに放射能をまき散らした。この事故以降、ウクライナ、ベラルーシ、ロシアで、数万人が放射能に関係のある病気で死亡している。この事故に起因する甲状腺ガン患者は2000人近い、とBBCニュースは伝えている。

[オーストリアの気象地球力学中央研究所(ZAMG)は、福島第一原子力発電所で発生した事故により、大気中に放出された放射性物質の量が、チェルノブイリ原発の事故をすでに超えているとの見方を示したとの報道もある(28日の報道。23日の報道では、「20%から60%」。25日の報道では、「米スリーマイル島原発事故(レベル5)を上回るレベル6相当)「福島第一原発は、チェルノブイリ原発のように原子炉が爆発したわけではないが、原子炉や使用済み燃料貯蔵プールにある核燃料の量がチェルノブイリの10倍となっているため、放射性物質の流出量はさらに多いとみられる」]

「もし事故が起きれば、被害は取り返しのつかないものになる。原子力発電の技術がそのようなリスクに見合うものだとは思わない」とライダー氏は言う。

原発に批判的な人々は、商用原子炉の安全性を監督する米原子力規制委員会(NRC)が、デービス・ベッセの問題をもっと早く把握すべきだったと話す。


新しい施設では、緊急時に炉心冷却水を送り込むのに動力を使わず、対流や重力流といった自然の力を利用する「パッシブな設計」を採用する。これにより、現在の炉心冷却システムに不可欠な、ポンプやバルブ、緊急用ディーゼル発電機などへの依存度を小さくできる。
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Kendra Mayfield


(1)から続く

NRCは2001年秋に、腐食や亀裂が発生する可能性が高い12基の原発を特定し、運転を停止させて検査を行なったが、デービス・ベッセだけは除外された。

デービス・ベッセでは1996年からホウ酸が漏れ始めていた。このため、1998年から2000年にかけて、ほかの設備にも問題が起こりはじめた。1999年には、デービス・ベッセ原発を運転している米ファーストエナジー社が、放射線モニターのフィルターに錆のかけらの痕跡を発見している。このフィルターは原子炉格納容器内の空気を調べるためのもので、通常2〜3ヵ月ごとに交換されるが、ホウ酸漏れが始まったときにはフィルターを毎日取り替えなければならなかった。

「それは、ここで何かがうまくいっていないという徴候だったはずだ」とロックバウム氏は語る。

ライダー氏によると、ファーストエナジー社は、圧力容器上蓋に錆が出ている証拠となる写真を2000年4月に手にしながら、これを無視していたという。

昨年8月、ファーストエナジー社はNRCの調査官に対して、安全よりも発電を優先し、検査と是正措置プログラムを延期していたことを認めた。

ファーストエナジー社とNRCは、安全のためのマージンをすり減らし、人々の信頼を大きく損ねた、とロックバウム氏は言う。「これは安全ネットに開けられた巨大な穴だ」

デニス・クシニッチ下院議員(民主党、オハイオ州選出)は先ごろ、ファーストエナジー社に対する原発の運転免許の取消を求める29ページの嘆願書をNRCに提出した。クシニッチ議員によると、NRCの警告を軽視し、自らの監視システムを無視し、規制当局に対して情報を隠したファーストエナジー社は、NRCの規則に違反しているという。

ライダー氏によると、オハイオ・シチズン・アクションはデービス・ベッセの原子炉の永久停止を望んでいるという。同団体はファーストエナジー社に対し、ガスや石炭など別の燃料を使う発電への転換を提案している。
 
「原発という技術は、わずかなミスも許されないものである以上、われわれは運試しをするわけにはいかない」とライダー氏。「このような老朽化が明らかになったなら、電力会社はすぐに廃炉にすべきだ。原子炉から漏れが発生したら、すぐに運転を停止すべきだ」

1979年のスリーマイル島の事故以降、米国では原子力発電所が新設されていない。2003年には、3つの電力事業がNRCに新たな原子力発電所の建設認可を求めると見られている。

新しい施設では、緊急時に炉心冷却水を送り込むのに動力を使わず、対流や重力流といった自然の力を利用する「パッシブな設計」を採用する。これにより、現在の炉心冷却システムに不可欠な、ポンプやバルブ、緊急用ディーゼル発電機などへの依存度を小さくできる。

新しい原発は従来のものより効率的に、また低コストで運転できるかもしれないが、デービス・ベッセ原発が現在直面しているような、予想外の問題が出てこないともかぎらない。

米国で廃炉された老朽炉が多いのは維持コストが原因だ。独占体制ではなく複数企業による業界であることも関係している。
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Kendra Mayfield


[この記事は、2003年に掲載した記事を再編集したものです。元タイトルは『原発事故のリスクを増大させる、原子炉の老朽化と人為的要因』]

(2)から続く

一方、デービス・ベッセ原発の問題を古い設備のせいにするのは見当違いだという意見もある。

米国原子力産業の業界団体で、ロビー活動を行なっている『原子力エネルギー研究所』(NEI)のエンジニアリング責任者であるアレックス・マリオン氏は、デービス・ベッセ原発の問題は、機械的なトラブルというよりも人為的な過失に起因していると語る。もしデービス・ベッセの運転者が老朽化対策プログラムを効果的に実行していれば、ホウ酸の漏れをもっと早く見つけていただろうというのだ。
 
「これは老朽化対策自体の問題ではないと思う。人間の能力の問題だ」とマリオン氏。

NRCは2003年2月11日(米国時間)、ファーストエナジー社の職員と会合を開き、修理状況と、最近行なわれたデービス・ベッセ原発の検査結果について協議する。この会合は一般公開され、議事録はNRCのウェブサイトに掲載される予定だ。

30年前なら電力会社は老朽化に関するどのような問題にでもすばやく対処できた、とロックバウム氏は話す。だが、電力事業における規制緩和の結果、原発所有企業の中には安全性テストの廃止、人員削減、修理の延期などでコストを切り詰めるしかないところも出てきた。

ロックバウム氏によると、この15年間に22基ほどの原子炉が運転をやめたという。この中には、老朽化した設備の修理や交換に費用をかけたくないという所有企業の事情で閉鎖された例もいくつかある。

トロージャン原発が1993年に閉鎖されたのは、米ポートランド・ゼネラル・エレクトリック社が、老朽化した蒸気発生器を交換しないことに決めたからだった。この装置を修理するには1億ドル以上の費用が必要だった。

だが、設備の老朽化問題は誇張されているという意見もある。


「デービス・ベッセの問題が広く知れ渡ったため、少しでも漏れがあると過敏に反応するようになった」とマリオン氏。NRCの安全規則でも許容されている種類の漏れもある、と同氏は指摘する。

原発で発生し得る「漏れ」には2つの種類がある。発電所内での漏れと、発電所外部への放射能漏れだ。

「発電所内では、ポンプやバルブその他の部品は漏れることもあるという認識があり、NRCでは漏れの限度を定めている」とNRCは述べている。

NRCは、発生源が不明の漏れと発生源がわかっている漏れのそれぞれについて、基準を設けている。発生源が不明の場合、毎分1ガロン(約3.8リットル)まで、というのが標準的だ。この限界を超えた場合は原子炉を停止させて漏れの発生源を見つける必要がある、とNRCは説明する。

NRCによると原子力発電所は、管理および監視された条件のもとで、放射能を含む気体や液体を日常的に放出しているという。このような放出は、市民への放射線被曝の可能性を考慮して設けられた許容限度の範囲内でなければならない。この限度は、「最も影響を受ける」人々が、液体の放出については3ミリレム、気体の場合は10ミリレムを超える放射線にさらされないよう設定されている(レムは生物体への放射線照射の影響の度合いを表わす量)。実際の放出量はこうした限度をかなり下回っている、とNRCは言う。

「現在の発電所は安全で、NRCの規制に従っている。検査プログラムは適切で、十分なものだと考えている」とマリオン氏。

マリオン氏はさらに、発電所を所有する企業は、従来のシステムよりも信頼性が高くコンパクトなデジタル制御システムのような新技術を導入して、つねに設備を近代化していると語る。

だが、過去10年間NRCの予算はほぼ毎年削減されているため、NRCの検査官の数も少なくなっている。検査官増員のために予算を増やさない限り、老朽化した原発は市民の安全を脅かす可能性がある、とロックバウム氏は警告する。

「NRCは、安全性か利益かという選択に迷う必要はないはずだ」とロックバウム氏。

NRCは、デービス・ベッセ原発の問題でもっと早く行動すべきだったという報告書の指摘を受けて、規制手続きを改革する計画を2003年1月に発表した。この変更には、さらに徹底的な検査や、発電所を所有する企業に問題を迅速に解決させるためのさらに厳しい手段が盛り込まれる予定だ。
 
「他はともかく、業界だけは楽観的だ」とロックバウム氏。だが、業界が新しい原発に適切な安全装置を設置しない限り、「問題は再び起こりかねない」と同氏は警告している。


http://www.asyura2.com/12/genpatu28/msg/524.html

記事 [原発・フッ素28] 「『発電量ゼロ』の原子力マフィアの総本山に1440億円」 週刊ポスト2012/11/16号 
http://ameblo.jp/heiwabokenosanbutsu/entry-11397624806.html
週刊ポスト2012/11/16号 :大友涼介です。


東電による「電力安定供給のための料金値上げ」が実施されて早2ヵ月。値上げされた請求書はすでに各家庭に届いているだろう。関西電力、九州電力も相次いで値上げを決定した。「原発を減らすためにはやむを得ない」というが、これは真っ赤なウソだ。なんと「全く発電していない原発」のために値上げ料金が使われていたことが発覚した。これは原発が必要かどうかという問題ではない。電力マフィアと全国民との闘いにほかならない。

◆発電ゼロなのに93億円の利益

またしても原発マフィアの電力恫喝行政が始まった。

10月24日に開かれた政府の需給検証委員会で資源エネルギー庁の糟谷敏秀電力ガス事業部長が、「電力会社を黒字にするには、原子力発電所の稼働か、料金値上げのいずれしかない」

と発表すると、待ってましたとばかりに関西電力や九州電力などが相次いで料金引き上げの方針を発表し、値上げの波が全国に広がっている。

一足早くこの9月から値上げした東京電力管内の家庭や商店、事業所には、いま、新料金での高額請求書が届いている。

千代田区内のコンビニ経営者は請求書の金額に目を丸くした。

「コンビニは冷凍・冷蔵庫で電気を多く使う。うちは値上げで電気代が月に5万円も増えた。東電の説明では12・7%の値上げだったはずなのに、残暑もあって前年同月比で3割以上のアップです」

それでも国民は政府の電力不足キャンペーンで、「電力の安定供給のためなら値上げも仕方がない」「原発を減らすにはやむを得ない」と思い込まされている。

原発再稼働に反対してきた大阪府の橋下徹大阪市長さえ、

「燃料調達費が上がっているため、一定程度は仕方がないのではないか」

そう関西電力の値上げを容認する姿勢を見せた。

騙されてはならない。

この現実を知れば、値上げなど許せないはずだ。

国民の支払う電気料金が、「発電量ゼロ」の原発への電気代として支払われているのである。

日本原子力発電という会社がある。東海第二原発(110万キロワット)、敦賀原発1号機(35・7キロワット)、同2号機(116万キロワット)の3基の原発を保有し、東電をはじめ、東北電力、中部電力、北陸電力、関西電力の本州5電力会社に電気を売る卸電気事業者だ。

3基のうち、東海第二は昨年3月の東日本大震災で自動停止した。敦賀1号機は昨年1月から、同2号機は昨年5月7日から、それぞれ定期検査のため停止されている。当然、その後、現在に至るまで発電量はゼロである。

ところが、同社の有価証券報告書によると、昨年度(12年度)は東電の約465億円をはじめ、関西電力・約341億円、中部電力・約307億円など5社から電力を売った代金として合計約1443億円を受け取り、93億円の経常利益を上げている(震災の被害による特別損失計上で最終損益は赤字)。本社社員の平均年間給与は637万円。経産省が電気代値上げにあたって電力各社に求めている賃下げ基準(大企業平均596万円)より高い。

敦賀2号機だけは昨年4月1日から5月7日に停止するまで37日間稼働したとはいえ、その間の発電量は10億kWhと前年度の発電量(162億kWh)の16分の1に過ぎない。

なぜ、事実上「発電ゼロ」の会社が利益を出せるのか。

次の数字を比較して欲しい。過去2年間の日本原子力発電の発電量と電力5社が支払った金額は、

・11年度 162億kWh 1736億円
・12年度 10億kwh 1443億円

と、発電量が16分の1に減ったにもかかわらず、電力会社の購入代金は2割しか減っていない。

12年度の平均電力単価は「1kWh=144円」であり、東電の値上げ後の家庭向け電気料金(第一段階1kWh=18・89円)の8倍だ。電力会社は日本原子力発電からべらぼうに高い電力を買っている。

それだけではない。実は、昨年度に同社で唯一稼働した敦賀2号機は中部、北陸、関西の3電力だけに供給している。つまり、東電と東北電力(支払い金額約117億円)は電力を全く受け取っていないのに合計582億円払ったことになる。もちろん、そのカネは国民の電気料金だ。

一体、どんな会社なのか。(※日本原子力発電株式会社 http://www.japc.co.jp/

日本原子力発電は原子力発電推進のために電力9社と政府系特殊法人の電源開発(現在は民営化)の共同出資で1957年に設立された国策会社だ。筆頭株主は東京電力(28・23%出資)。66年には日本初の商用原発「東海発電所」の運転を開始し、前述のように現在3基の原発を保有している。

社員数は関連会社を含めて2254人。原発推進派の政治家、与謝野馨・元財務相は議員になる前に社員だったことでも知られる。

一般の企業なら、売り上げが激減し、ゼロになれば倒産する。しかし、この原発会社は国民が払う電気料金によって発電ゼロ、つまり売る商品がなくても何事もなかったように経営を続けているのである。

◆延命のために年間1003億円

もっと驚く事実がある。東京電力は日本原電の原発が今後、再稼働する見込みが立っていないにもかかわらず、同社への支払額を値上げ料金に上乗せしているのだ。

電気料金は、人件費や管理費、燃料費といった発電にかかる経費に一定の利益を乗せて計算する「総括原価方式」によって決定される。東電の値上げ申請内容を経済産業省の電気料金審査専門委員会が査定した資料(『東京電力株式会社の供給約款変更認可に係わる査定方針』)には、東電が今後3年間(12〜14年)に見込んでいる他社からの購入電力量とその金額が、発電の種類ごとに一覧表で示されている。

東電が他社の原発の電力を購入しているのは日本原子力発電の東海第二と東北電力の東通原発からだが、資料によると、「原子力発電」の購入電力量は今後3年間も「ゼロ」、つまり、どちらも再稼働できないと見込んでいるにもかかわらず、支払い金額にはなんと年間約1003億円が計上され、それが値上げ料金の原価に含まれている。

東電は今回の値上げで年間ざっと6150億円の増収を見込んでいるが、そのうち1003億円は「発電しない原発企業」のために使われていたのである。

ちなみに、東電が日本原電に支払うのが昨年度並みの約500億円とすると、残りは稼働していない東北電力東通原発向けであり、東電の値上げには、日本原電救済だけではなく、こっそり東北電力の原発事業への”隠れ補助金”まで含まれていることになる。

原発推進派の識者からも、電気料金値上げによる日本原電救済には批判が強い。

電力問題に詳しく、「低コストで安価な電力供給のためには原発の安全性を高めて残すべき」という立場を取る経済ジャーナリストの町田徹氏はこう指摘する。

「原発停止で日本原電の経営はもはや成り立たない。東電が発電セロでもカネを払うのは、そうしないと潰れるからです。しかし、日本原電の東海第二は震災で相当なダメージを受けていると見られており、放射能漏れこそ起こさなかったが、原子炉内の温度を100度以下に下げて『冷温停止』という安定状態にするまで3日もかかった。復旧させようというのは無理がある。東海第二には関連会社や下請けを含めて数千人がかかわっているはずで、廃止するとなると従業員を別の原発に移さなければならないが、停止中の敦賀原発も老朽化しており、受け入れるのは難しい。日本原電は敦賀第3、第4原発の建設を計画しているが、枝野幸男経産相は認めないと言っている。将来の展望がない原発企業を電気料金で生き延びさせるのは、電力の安定供給やコスト面からみても本末転倒です。会社を整理すべきでしょう」

実は、政府内でも日本原電に電気料金を使うことに異議があった。消費者庁の諸費者委員会は東電の値上げ申請への意見書でこう指摘している。

<そもそも購入電力量がゼロであることに加え、日本原電が実質的に東京電力との共同事業体という性格を持つことを考えれば、算入原価を下方修正すべきである>

下方修正では甘過ぎるとはいえ、大幅な見直しは当然である。

しかし、経産省の『査定方針』では消費者委員会の意見を跳ね除け、こう結論付けた。

<原子力発電による購入電力については、原価算定期間における受電量をゼロと見込んでいるものの、停止中の原子力発電所にかかる維持管理や安全対策工事などに必要と見込まれる費用については、(中略)料金原価に算入することを認めることが適当である>

そして枝野経産相は値上げを認可した。

経産省や東電はなぜ、そこまでして日本原電を救済したいのか。

原発事故後に官房長官として東電救済の指揮を執った仙石由人・民主党副代表は、「再稼働しなければ原発は資産から負債になる。企業会計上、脱原発はただちにできない」と電力会社の経営事情を理由に原発再稼働を推進した。

同社を破綻処理すれば、従業員の解雇で大量の失業者が生まれるだけではなく、原発の廃炉などに巨額の費用がかかる。当然、そのカネは電力会社や政府が負担しなければならない。

安全確認がなされないまま停止している原発は、すでに事実上、電力会社の不良債権といっていいが、はっきり廃炉を決めた途端に、電力会社には巨額の負担がのしかかる。だから、政府も電力会社も、値上げする電力料金の中に原発維持費を盛り込み、全原発を生き残らせ、原子力ムラの温存を図ろうとしているのである。

◆勝俣・前東電会長が天下り

日本原電の処理はまさに原発問題の象徴といっていい。しかし、将来的に原発の比率をゼロにするならもちろん、政府が選択肢に挙げた全電力の15%や25%にする場合でも、いずれは多くの原発を廃炉にする必要がある。町田氏が指摘したようにこの会社を国民の電気料金で残すことは、電力の安定供給とは全く無関係の話だ。

東京電力には、もう一つ、この会社を潰せない理由があると思われる。

日本原電には原発事故で引責辞任した東京電力の勝俣恒久・前会長が天下っているからだ。

勝俣氏は東電の社長、会長時代を通じて日本原電社外取締役を務め、会長辞任後も同社の非常勤取締役である。

電気料金の値上げは、原発事故の責任者の食い扶持にも回っていた。

日本原電の言い分を聞いた。広報室の担当者は、「勝俣取締役の役員報酬は有無を含めてお答えできないが、個室も専用車もありません」という。当たり前である。以下は広報室の担当者との一問一答である。

記者:発電ゼロなのに料金を取る根拠は何か。

日本原電広報室:電気事業はガスや水道、鉄道と同様の設備産業なので、維持費用が掛かる。電力会社と1年ごとの契約に基づいて料金を支払ってもらっている。発電量がゼロでも基本料金が掛かるわけです。

記者:利潤まで取るのか。

日本原電広報室:料金は「卸供給料金算定規制」という法令に基づいて、原価に利潤を加えた額を算定している。発電していなくても、燃料を購入すればその分も乗せる。

記者:1年契約なら打ち切られても仕方がない。

日本原電広報室:今期の分は電力会社と契約を結んでいる。期間は1年だが、複数年を前提とした料金算定をしている。

記者:原発停止で経営が成り立たないはずだ。電力を供給していないのに国民の電気料金からカネを取るのはおかしい。

日本原電広報室:昨年12月から社長30%、副社長20%など役員報酬をカットしている。当社としては、国民生活や産業、経済を支える原子力発電を今後とも活用していく必要があると確信している。世界最高水準の安全を追求していく覚悟です。

東京電力広報グループ:日本原電の原発は当社との共同開発で、維持管理費用や将来の稼働に向けた投資に関する費用について自社電源同様に当社が負担する義務がある。

この会社の存続のために電気料金が値上げされ、国民生活を支えるどころか圧迫しているという認識は全く感じられない。

このカラクリをつくり上げた電力会社や経産省の電力マフィアたちは電力値上げに苦しむ町工場の声をどう聞くのか。大田区産業振興協会の山田伸顯・専務理事はこう怒った。

「メッキや鋳物など電力需要の大きい業種には今回の値上げは死活問題。それなのに電力会社は我々が払った電気代を発電ゼロの会社に渡しているなんてとんでもない話です」

そして、誰もが納得する言葉を続けた。

「売り物がない企業が代金をもらえるなど、当たり前の商売では考えられないことです。役所も電力会社も中小企業の苦しみを全くわかっていない」

この企業の精算を早く決断しない限り、東電だけではなく、値上げ方針を打ち出した関西電力はじめ全国の電力会社が新たな料金算定に原発企業への救済資金を盛り込むのは確実で、今後も国民負担は膨らむばかりだ。

これでも電気代値上げは仕方ないと思えるだろうか。



http://www.asyura2.com/12/genpatu28/msg/525.html

記事 [音楽10] Mint Condition - What I Gotta Do
今年リリースされたアルバムから一曲。

Mint Condition - What I Gotta Do

http://www.asyura2.com/12/music10/msg/118.html

記事 [テスト27] t1
憲法の精神、置き去り 公布あす66年

2012年11月02日

●原発事故被災地から考える

 日本国憲法が公布されてから3日で66年を迎える。東京電力福島第一原発の事故のあと、個人を尊重し、個人の権利を保障する憲法の精神が、置き去りにされてはいないか。福島から憲法を考える。

 ◎描いていた将来像崩れ/第22条 何人も、公共の福祉に反しない限り、居住、移転及び職業選択の自由を有する。

 生まれ育った故郷に戻って暮らしたい。原発事故後、避難生活を送る大浦悦子さん(69)はそう願う。「潮風を受けたい。故郷だからね、大熊に帰りたい」

 大熊町から約100キロ離れた会津若松市の仮設住宅で、独り暮らし。震災から1年7カ月がすぎた。町は警戒区域に指定されたまま、自由に行き来できない状態が続いている。

 大浦さんには、大切な場所がある。第一原発から3.5キロの高台にある30アールの畑だ。津波で自宅が流されたあと、家族6人で再起を図ろうとした土地だ。近くに先祖が眠る墓もある。

 大浦さんは今年8月、新聞報道を見て驚いた。自分の土地が、国の中間貯蔵施設の候補地に挙げられていたからだ。施設の建設が決まれば、長く戻ることはできない。「地権者の私たちには、計画があることさえ知らされていない。説明もない。順番が逆」と憤る。

   ◇

 本格的な柿の収穫期がやって来るが、伊達市梁川町の林哲也さん(74)の表情は晴れない。「草を刈るのも、肥やしをやるのも、力が入んねえんだ」

 ニット製造をしていたが14年前、「自分のペースでできる」農業を始めた。トマトやエンドウ豆などの野菜を育て、90年以上の歴史を持つ特産の「あんぽ柿」作りに力を入れてきた。

 首都圏の市場に出荷するなど経営が軌道に乗り、震災前年に過去最高の売り上げを記録。これからと思っていた矢先、放射性物質で土地が汚された。

 「後継ぎの長男とケンカしながら楽しくやるつもりだったんだ」。あんぽ柿は先月、2年連続での出荷自粛が決まった。描いていた将来像が崩れた。「産業がこのままなくなるんじゃないかって不安がある。目の前は真っ暗なのね」

 ◆「故郷求める権利」 日本でも議論を

 22条は、居住や移転、職業選択の自由を保障している。原発事故で奪われたのは、日常の生活そのものだ。東電の賠償も緊急避難にすぎず、暮らしの復興にはほど遠い。

 早稲田大の水島朝穂教授(憲法)は、22条について「日本では国内外の移動が問題なくでき、移動の自由についてのリアリティーがあまりなかった。権利としては使い切れていない」と指摘する。それが今、原発事故によって問われている。

 水島教授は「人がそこに住み、働き、家族・友人を持てるような場所を求める権利」として、ドイツで主張される「故郷を求める権利」のようなものを「日本でも真剣に考える必要があるのではないか」と話す。

 ●故郷追い出された難民/第25条 すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。

 原発事故で浪江町から二本松市の仮設住宅へ避難してから、柴田明範さん(46)は、精神安定剤が手放せない。

 仮設住宅に入った直後の昨年7月。めまいに突然襲われ、救急車で病院に運ばれた。気分が落ち込みやすくなり、夜中に目が覚める。今は心療内科に通う。

 はっきりした原因は分からない。ただ、「こんな根無し草みたいな生活していたら誰だっておかしくなる」。

 原発から約30キロの浪江町津島地区の自宅にはまだ、約500万円のローンが残る。東電から精神的損害の賠償として受け取る月10万円のうち、9万円はローンの支払いに消える。9人の大家族は柴田さんを含む5人が働いていたが、原発事故で全員が職を失った。今は三男がアルバイトに出ているだけ。賠償はあるが、収入は激減した。

 高線量の自宅にいつ戻れるか分からず、将来に向けて蓄えをする余裕もない。「おれらは避難民じゃなくて、故郷を追い出された難民だ」。柴田さんの口調は強くなる。

 東電からの賠償は日々の生活費に消え、体調を崩す人が増えている。仮設住宅では6月、元気だった60代の男性が心臓発作で突然亡くなった。

 ◆日々損なわれる人間らしい生活

 県によると、原発事故後に避難先で亡くなった人は、1日現在で1152人に上る。多くは持病の悪化が原因とみられる。県内避難者9万8995人のうち、3万2550人が仮設住宅で暮らしている。

 25条は「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」を保障するが、仮設住宅で暮らす柴田さんには、この当たり前の権利が遠いものに思える。

 人権NGO「ヒューマンライツ・ナウ」事務局長の伊藤和子弁護士は「賠償も仮設住宅での生活もいつ打ち切られるか分からず、人間らしい生活が日々損なわれている。国や県は一刻も早く、避難者が尊厳を持って暮らせる環境を整えるべきだ」

 ●必要な情報提供されず/第21条 集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する。

 昨年3月12日夜。浪江町津島地区には、住民約5千人が原発の爆発を知って逃げてきた。浪江町川添地区から避難した女性(47)は、この場所に大量の放射能が降り注いでいることを知るよしもなかった。

 事態の異常さに気づいたのは、翌日に二本松市の県男女共生センターを訪れたときだ。双葉厚生病院からヘリで搬送された父(当時77)に会いに駆けつけた。白い防護服姿の自衛隊員が、普段着姿の住民の外部被曝(ひばく)量を調べていた。

 「私たちは何も教えてもらえないまま、ただ被曝させられていたんだ」。当時のことを思い返すたび、みじめな気持ちになる。政府が繰り返した「ただちに健康に影響はない」という言葉がむなしく聞こえた。

 国、県、東電は住民が必要とする情報を提供しているのか――。昨秋、県の甲状腺検査を受けた高校2年の長女(17)に、小さな嚢(のう)胞が見つかった。検査結果に「問題はありません」とだけあった。医学的な根拠を県立医大に尋ねたが、同じ言葉が返ってきた。

 将来、自分や子どもの体に異変が起きたら、国や県はどう責任を取るつもりなのか。「原発事故との因果関係を認めてもらえないんだろうけど、こっちには反論するための情報もない」

 ◆民主主義への理解 東電や行政は欠如

 主権者の国民が自分の考えや行動を正しい情報に基づいて決められるよう、21条などを根拠に「知る権利」が保障されている。

 だが、原発事故後、国民や住民に有益な情報が知らされないケースが相次いだ。

 国は放射能の拡散予測を公表せず、県は入手したデータを活用しないまま消去。国の対応について国会事故調は「避難に役立つ情報を知りたいという住民のニーズに応えていない」と指摘した。

 県が18歳以下の県民を対象に行う甲状腺検査では、今も自費で情報公開請求をしない限り、詳細なカルテやエコー検査画像を見ることができない。

 県市民オンブズマン代表の広田次男弁護士は、これまでの原子力政策などの情報について「ずっと権力側が管理し、操作してきた」と指摘する。

 原発事故後も状況が変わったとは思えない。「知る権利は民主主義の出発点にもかかわらず、住民の手にはいまだに正しく判断を下せるだけの情報がわたっていない。行政や東電には、民主主義に対する基本的な理解が絶対的に欠けている」
http://www.asyura2.com/12/test27/msg/403.html

記事 [音楽10] Maysa - Never Really Ever
Maysa - Never Really Ever

http://www.asyura2.com/12/music10/msg/119.html
記事 [原発・フッ素28] 記事 "憲法の精神、置き去り 公布あす66年" を読む
件名・憲法の精神、置き去り 公布あす66年
時・出典 2012年11月02日・朝日新聞デジタル版
http://mytown.asahi.com/fukushima/news.php?k_id=07000001211010006
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●原発事故被災地から考える

 日本国憲法が公布されてから3日で66年を迎える。東京電力福島第一原発の事故のあと、個人を尊重し、個人の権利を保障する憲法の精神が、置き去りにされてはいないか。福島から憲法を考える。

 ◎描いていた将来像崩れ/第22条 何人も、公共の福祉に反しない限り、居住、移転及び職業選択の自由を有する。

 生まれ育った故郷に戻って暮らしたい。原発事故後、避難生活を送る大浦悦子さん(69)はそう願う。「潮風を受けたい。故郷だからね、大熊に帰りたい」

 大熊町から約100キロ離れた会津若松市の仮設住宅で、独り暮らし。震災から1年7カ月がすぎた。町は警戒区域に指定されたまま、自由に行き来できない状態が続いている。

 大浦さんには、大切な場所がある。第一原発から3.5キロの高台にある30アールの畑だ。津波で自宅が流されたあと、家族6人で再起を図ろうとした土地だ。近くに先祖が眠る墓もある。

 大浦さんは今年8月、新聞報道を見て驚いた。自分の土地が、国の中間貯蔵施設の候補地に挙げられていたからだ。施設の建設が決まれば、長く戻ることはできない。「地権者の私たちには、計画があることさえ知らされていない。説明もない。順番が逆」と憤る。

   

 本格的な柿の収穫期がやって来るが、伊達市梁川町の林哲也さん(74)の表情は晴れない。「草を刈るのも、肥やしをやるのも、力が入んねえんだ」

 ニット製造をしていたが14年前、「自分のペースでできる」農業を始めた。トマトやエンドウ豆などの野菜を育て、90年以上の歴史を持つ特産の「あんぽ柿」作りに力を入れてきた。

 首都圏の市場に出荷するなど経営が軌道に乗り、震災前年に過去最高の売り上げを記録。これからと思っていた矢先、放射性物質で土地が汚された。

 「後継ぎの長男とケンカしながら楽しくやるつもりだったんだ」。あんぽ柿は先月、2年連続での出荷自粛が決まった。描いていた将来像が崩れた。「産業がこのままなくなるんじゃないかって不安がある。目の前は真っ暗なのね」

 ◆「故郷求める権利」 日本でも議論を

 22条は、居住や移転、職業選択の自由を保障している。原発事故で奪われたのは、日常の生活そのものだ。東電の賠償も緊急避難にすぎず、暮らしの復興にはほど遠い。

 早稲田大の水島朝穂教授(憲法)は、22条について「日本では国内外の移動が問題なくでき、移動の自由についてのリアリティーがあまりなかった。権利としては使い切れていない」と指摘する。それが今、原発事故によって問われている。

 水島教授は「人がそこに住み、働き、家族・友人を持てるような場所を求める権利」として、ドイツで主張される「故郷を求める権利」のようなものを「日本でも真剣に考える必要があるのではないか」と話す。

 ●故郷追い出された難民/第25条 すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。

 原発事故で浪江町から二本松市の仮設住宅へ避難してから、柴田明範さん(46)は、精神安定剤が手放せない。

 仮設住宅に入った直後の昨年7月。めまいに突然襲われ、救急車で病院に運ばれた。気分が落ち込みやすくなり、夜中に目が覚める。今は心療内科に通う。

 はっきりした原因は分からない。ただ、「こんな根無し草みたいな生活していたら誰だっておかしくなる」。

 原発から約30キロの浪江町津島地区の自宅にはまだ、約500万円のローンが残る。東電から精神的損害の賠償として受け取る月10万円のうち、9万円はローンの支払いに消える。9人の大家族は柴田さんを含む5人が働いていたが、原発事故で全員が職を失った。今は三男がアルバイトに出ているだけ。賠償はあるが、収入は激減した。

 高線量の自宅にいつ戻れるか分からず、将来に向けて蓄えをする余裕もない。「おれらは避難民じゃなくて、故郷を追い出された難民だ」。柴田さんの口調は強くなる。

 東電からの賠償は日々の生活費に消え、体調を崩す人が増えている。仮設住宅では6月、元気だった60代の男性が心臓発作で突然亡くなった。

 ◆日々損なわれる人間らしい生活

 県によると、原発事故後に避難先で亡くなった人は、1日現在で1152人に上る。多くは持病の悪化が原因とみられる。県内避難者9万8995人のうち、3万2550人が仮設住宅で暮らしている。

 25条は「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」を保障するが、仮設住宅で暮らす柴田さんには、この当たり前の権利が遠いものに思える。

 人権NGO「ヒューマンライツ・ナウ」事務局長の伊藤和子弁護士は「賠償も仮設住宅での生活もいつ打ち切られるか分からず、人間らしい生活が日々損なわれている。国や県は一刻も早く、避難者が尊厳を持って暮らせる環境を整えるべきだ」

 ●必要な情報提供されず/第21条 集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する。

 昨年3月12日夜。浪江町津島地区には、住民約5千人が原発の爆発を知って逃げてきた。浪江町川添地区から避難した女性(47)は、この場所に大量の放射能が降り注いでいることを知るよしもなかった。

 事態の異常さに気づいたのは、翌日に二本松市の県男女共生センターを訪れたときだ。双葉厚生病院からヘリで搬送された父(当時77)に会いに駆けつけた。白い防護服姿の自衛隊員が、普段着姿の住民の外部被曝(ひばく)量を調べていた。

 「私たちは何も教えてもらえないまま、ただ被曝させられていたんだ」。当時のことを思い返すたび、みじめな気持ちになる。政府が繰り返した「ただちに健康に影響はない」という言葉がむなしく聞こえた。

 国、県、東電は住民が必要とする情報を提供しているのか――。昨秋、県の甲状腺検査を受けた高校2年の長女(17)に、小さな嚢(のう)胞が見つかった。検査結果に「問題はありません」とだけあった。医学的な根拠を県立医大に尋ねたが、同じ言葉が返ってきた。

 将来、自分や子どもの体に異変が起きたら、国や県はどう責任を取るつもりなのか。「原発事故との因果関係を認めてもらえないんだろうけど、こっちには反論するための情報もない」

 ◆民主主義への理解 東電や行政は欠如

 主権者の国民が自分の考えや行動を正しい情報に基づいて決められるよう、21条などを根拠に「知る権利」が保障されている。

 だが、原発事故後、国民や住民に有益な情報が知らされないケースが相次いだ。

 国は放射能の拡散予測を公表せず、県は入手したデータを活用しないまま消去。国の対応について国会事故調は「避難に役立つ情報を知りたいという住民のニーズに応えていない」と指摘した。

 県が18歳以下の県民を対象に行う甲状腺検査では、今も自費で情報公開請求をしない限り、詳細なカルテやエコー検査画像を見ることができない。

 県市民オンブズマン代表の広田次男弁護士は、これまでの原子力政策などの情報について「ずっと権力側が管理し、操作してきた」と指摘する。

 原発事故後も状況が変わったとは思えない。「知る権利は民主主義の出発点にもかかわらず、住民の手にはいまだに正しく判断を下せるだけの情報がわたっていない。行政や東電には、民主主義に対する基本的な理解が絶対的に欠けている」

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//Memo
*第22条 何人も、公共の福祉に反しない限り、居住、移転及び職業選択の自由を有する

*「人がそこに住み、働き、家族・友人を持てるような場所を求める権利」として、ドイツで主張される「故郷を求める権利」

*第25条 すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する

*原発から約30キロの浪江町津島地区の自宅にはまだ、約500万円のローンが残る。東電から精神的損害の賠償として受け取る月10万円のうち、9万円はローンの支払いに消える。9人の大家族は柴田さんを含む5人が働いていたが、原発事故で全員が職を失った。今は三男がアルバイトに出ているだけ。賠償はあるが、収入は激減した。高線量の自宅にいつ戻れるか分からず、将来に向けて蓄えをする余裕もない。「おれらは避難民じゃなくて、故郷を追い出された難民だ」。柴田さんの口調は強くなる。東電からの賠償は日々の生活費に消え、体調を崩す人が増えている。仮設住宅では6月、元気だった60代の男性が心臓発作で突然亡くなった

*県によると、原発事故後に避難先で亡くなった人は、1日現在で1152人に上る。多くは持病の悪化が原因とみられる。県内避難者9万8995人のうち、3万2550人が仮設住宅で暮らしている

*第21条 集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する

*昨年3月12日夜。浪江町津島地区には、住民約5千人が原発の爆発を知って逃げてきた。浪江町川添地区から避難した女性(47)は、この場所に大量の放射能が降り注いでいることを知るよしもなかった。事態の異常さに気づいたのは、翌日に二本松市の県男女共生センターを訪れたときだ。双葉厚生病院からヘリで搬送された父(当時77)に会いに駆けつけた。白い防護服姿の自衛隊員が、普段着姿の住民の外部被曝(ひばく)量を調べていた。

*昨秋、県の甲状腺検査を受けた高校2年の長女(17)に、小さな嚢(のう)胞が見つかった。検査結果に「問題はありません」とだけあった。医学的な根拠を県立医大に尋ねたが、同じ言葉が返ってきた

*県が18歳以下の県民を対象に行う甲状腺検査では、今も自費で情報公開請求をしない限り、詳細なカルテやエコー検査画像を見ることができない

//Hitokoto
国内難民が増えている。
大きな旅行カバンを持って、駅の構内やインターネットカフェで一夜を過ごす人たちが増えている。彼ら彼女らは列島中をさまよって、今夜も砂をかむようなおもいをしている。

>> 「おれらは避難民じゃなくて、故郷を追い出された難民だ」

難民という言葉が被災地からでてきているという現実に行政は目を向けなければならない。憲法の謳う、人間として生きる権利を反故にさせてはならない。これはいずれ私たちにはね返ってくる問題だ。

これから冬将軍がやってくる。
孤独にさいなまれ、貧困に追い討ちをかけられれば、心の病が滲むように広がってくる。
彼ら彼女らが希望を失う前に、人としての尊厳を失う前に、私たちがするべきことは何か?
寒さに震え、かじかんだ手は私たちへの連帯を希求している。

http://www.asyura2.com/12/genpatu28/msg/526.html

記事 [国際7] メキシコ 韓国企業管理者、現地職員に殴る蹴るの暴行 現地メディア報道→S社「公開謝罪」(2ch)
1:蚯蚓φ ★:2012/11/04(日) 21:26:55.60 ID:???
メキシコで韓国企業の韓国人管理者が現地人職員に酷い暴力をふるった事実が分かって
物議をかもしている。

1日(現地時間)メキシコ地域のメディア、ノティシアスによればメキシコ中部ケレタロに位置する
部品会社S社の管理者A氏は先月17日、事務室内で現地職員B氏を足でけりこぶしで殴った。

この事件はケレタロ地域メディア、ノティシアスが先月29日A氏の暴力場面を映した映像と一緒に
主要ニュースとして伝え1日、メキシコ主要日刊紙も相次いで報道した。
同メディアはA氏が茫然自失する職員が見まもる中、B氏に「空手」を使うなど残酷に暴力を行使
したと伝えた。

動画サイト'YouTube'にもアップされたノティシアスの映像にはA氏が机の前の椅子に座っており、
少し離れた場所で同僚職員と話ていたB氏に飛びげりされ続けて事務室外でも2度もB氏に殴ら
れる姿が映っていた。

映像の中で立腹しているとみられるA氏は他の現地職員が止めた結果、暴行を止めて事務室に
もどった。

S社は大企業S社の協力会社で先月30日、メキシコ駐在韓国大使館、主労働部とともに
共同声明書を出して被害者とケレタロ地域民に公開謝罪した。

ソース:JTBCニュース(韓国語) メキシコ、韓国企業管理者、現地職員暴行'物議'
http://news.jtbc.co.kr/article/article.aspx?news_id=NB10193842

関連動画:Empleado mexicano de una proveedora de Samsung es golpeado por su jefe extranjero en Queretaro.

http://www.youtube.com/watch?v=VN5JCfUX8l4


2:<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん:2012/11/04(日) 21:27:53.23 ID:nEIITLqP
サムスンですね


159:<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん:2012/11/04(日) 23:55:41.45 ID:DYLxkYmK
>>2
だな


5:<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん:2012/11/04(日) 21:29:41.84 ID:zmkDqtDx
これ、日本の会社を退職後に雇われた日本人技術者が犯人だって


9:<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん:2012/11/04(日) 21:31:20.90 ID:wPzjVd3j
>>5

>S社の管理者

ぷっww


12:<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん:2012/11/04(日) 21:31:43.04 ID:a0FQO0FZ
>>5
いるんだよな。どのスレにも根拠のないデタラメこく在日が


76:<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん:2012/11/04(日) 22:07:12.20 ID:/u/WW8gQ
>>5
日本人技術者なら研究開発部門所属だから
韓国か日本勤務だろ
工場の管理部門は韓国人が仕切ってるんだろ


【メキシコ】 韓国企業管理者、現地職員に殴る蹴るの暴行〜現地メディア報道→S社「公開謝罪」[11/02]
http://awabi.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1352032015/


23:<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん:2012/11/04(日) 21:38:15.46 ID:Ks9s1JPa
>大企業S社

事実上1社しかないじゃんw


53:<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん:2012/11/04(日) 21:51:21.75 ID:ZN8QL8lS
動画のタイトルに社名が入ってるし、w


31:<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん:2012/11/04(日) 21:41:24.39 ID:0QlZTlrp
こんなんサム○ンって分からせるためにS社って書いたに決まってんじゃんw
あえてS社って書くことによってサ○スンを逆に笑いものにしてるんだよw
そこまで分からない人向けには普通に韓国を笑いものにしてるだけwww


11:<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん:2012/11/04(日) 21:31:34.56 ID:eoJ8FTFd
>>1
カオス状態のメキシコでよくやるよ。
以前も、メキシコでの評判が悪い記事が
相当出ていたが、懲りないねぇ。
自分らが偉いと勘違いしすぎだろ。


7:<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん:2012/11/04(日) 21:30:11.10 ID:BBa2c+Xm
こんな時だけ「空手」かよw
悪いことした時はザパニーズだなw

戦後から手を参考にして作ったのになぜか2000年の歴史を誇るテコンドーはどうしたw


81:<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん:2012/11/04(日) 22:08:32.31 ID:+vQZirTa
>>7
空手にしか見えなかったんだろ。
普通テコンドーなんて外人は知らんぞ。


25:<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん:2012/11/04(日) 21:38:51.88 ID:0IP5rTA4
弱い立場の者に対しては、とことん残酷な蛇蝎のような奴等。


30:<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん:2012/11/04(日) 21:41:20.78 ID:KRdhKW75
>>「空手」を使うなど残酷に暴力を行使したと伝えた。


都合良く使い分けてんじゃねーぞ! マジむかつく

テコンドーって言えや


起源主張しといて都合悪くなったら空手ってか?
パクっといて何言ってんだよ


86:<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん:2012/11/04(日) 22:10:40.44 ID:/IvNFUXR
困ったことにラテンアメリカではテコンドーは知られてなくて、
カラテ・コレアーノ(日本の空手の韓国型)って宣伝してるから
日本人には全く迷惑な話だよ。


90:<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん:2012/11/04(日) 22:14:30.88 ID:OO55W3W1
>>86
うわぁ…


185:在LA:2012/11/05(月) 03:00:13.93 ID:mfLUAiHi
>>86
もはやラテンアメリカの範疇に入るのかも知れんが南加も同じだよ。日系のスーパーの
周りにあるなんちゃら空手とあるのは大抵テコンドーの道場だもの。
うま〜く擦り寄ってきて本家を乗っ取る。w


34:<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん:2012/11/04(日) 21:42:59.08 ID:D1KO5q/N
韓国人に権力持たせたら、必ず差別する
根っからの差別主義者だからな


18:<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん:2012/11/04(日) 21:35:25.01 ID:89U4/cu+
報復はメキシコ名物の斬首晒し首でw
http://amzn.to/VtyLNX


57:<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん:2012/11/04(日) 21:52:47.33 ID:pi3Lh5kc
>>1
おや、以前から囁かれていた韓国人による
現地職員の暴力が裏付けられましたね・・・
どうせ、氷山の一角でしょう。まだまだ出て来るでしょうね


70:ぱぱ ◆BWv2julAoY0T :2012/11/04(日) 22:01:47.56 ID:NtQo21dG
もう世界中で言い逃れが出来ない行為を積み重ね・・・


己の所業から落ちぶれるw


72:<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん:2012/11/04(日) 22:05:00.46 ID:eRfcKJ+1
日本人技術者も殴る蹴るの暴行されている
拾われた恩を仇で返せない泣き寝入り日本人たち
サムスン刑務所


94:<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん:2012/11/04(日) 22:22:41.73 ID:3d2CujWv
メキシコ人に殺されてしまえ チョンwww

育ちの悪いやつめ 


99:<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん:2012/11/04(日) 22:25:52.57 ID:U54iHyp9
お前ら、嘘でもいいから少しは「Sってどこの企業だろう。わからないな」くらい言えよーw


110:<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん:2012/11/04(日) 22:37:38.43 ID:oogRNM4R
あの中国でさえ問題になっているS社
こういう情報はどんどん拡散しよう
人類の敵だ

メキシコも国交断絶すればいいのに
距離的に遠いんだから、何の問題もないと思うけど
変わりにアメリカ企業の工場を誘致すればいいじゃん


115:<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん:2012/11/04(日) 22:42:15.27 ID:jhkZG73M
2回も蹴っているのに、傍にいる女性従業員にすらびびられもせず、
別の日には女性従業員に掴まれそうになって逃げている
「なにあいつ」状態だった韓国人管理者テラ(´・ω・`)カワウソス 。


119:<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん:2012/11/04(日) 22:45:10.86 ID:OO55W3W1
日常のことだったんだろうな、みんな驚いてないし。


114:<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん:2012/11/04(日) 22:42:03.66 ID:AtgCDwpJ
そのうち地元マフィアがぶちきれて、気まぐれオブジェにされたりして


138:<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん:2012/11/04(日) 23:07:25.64 ID:oetD8yrn
動画見たがいわゆるフロントキックに
猫パンチに毛が生えたていどのフック2発か。

体育会系部活の上下関係レベルでは日常茶飯事だな。
問題はこれをやっているのがいい年した大人で
しかも自国以外でやってることだ

俺はそれよりもオフィスの床に散らばるゴミのようなもののほうが
よっぽど気になった。


139:<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん:2012/11/04(日) 23:08:34.22 ID:KpLwtDTk
朝鮮人はメキシコ人相手によくやるな、メキシコ人はめっちゃ怖いぞ。
生きたままチェンソーで切り刻む奴らだからな〜。


149:<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん:2012/11/04(日) 23:16:53.32 ID:VaIoELQX
韓国は日本が相手の時は差別差別と言うのに、
他の有色人種相手の時は飛んでもない事をやるよね。
ダブスタ過ぎる。


150:<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん:2012/11/04(日) 23:20:01.76 ID:rpvWhbAY
これでメキシコでの評判も落ちるな、朝鮮人はどうしようもない


196:<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん:2012/11/05(月) 05:24:47.04 ID:TvpwA8UA
>>150
いや既に10年前追放したい民族で一位になってた


141:<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん:2012/11/04(日) 23:09:48.20 ID:IRHjqCxN
メキシカンマフィアの報復待ち


157:<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん:2012/11/04(日) 23:46:02.28 ID:KCXsBRh7
S社なんてぼかさずに堂々とサムスンって名乗れよ。
大企業なんだろう?
ぐずぐずするなよ。
胸のパクリエンジン火をつけろ。


177:<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん:2012/11/05(月) 02:12:42.08 ID:DRn763pn
現地職員に暴行する意味がわからん
日本にある韓国系企業も元韓国人とか半端なく酷いけどさ
殴る蹴るってのは見た事ないな
残業代なしで労働させるってのが日本にいる韓国系企業だね


187:<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん:2012/11/05(月) 03:03:37.43 ID:FGhO9bVl
結局、高麗棒子なんだよなあ
自分より下と思っている人間、民族、文化に対して威張りたがる


142:<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん:2012/11/04(日) 23:10:29.18 ID:JxZRXZRF
韓国人は本当にキチガイなんだよ。
差別でも中傷でもない。
http://amzn.to/MXjVKx


192:<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん:2012/11/05(月) 03:46:26.19 ID:QKVjEZHK
自分の立場が上と思うとトコトンつけ上がるからね、彼らは。


202:<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん:2012/11/05(月) 06:37:28.72 ID:ASUJw8eb
>>192
上下関係のみで対等な関係がないというのがすごいよな
そりゃ世界中でトラブル起こすはずだわ


91:<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん:2012/11/04(日) 22:14:35.39 ID:ZsUJ2oev
何か半島土人がエラそうに大物ぶってるけど、

南朝鮮:GDP15位・経済成長率100位
メヒコ:GDP14位・経済成長率94位

おまエラの方が格下なんだよww


93:<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん:2012/11/04(日) 22:20:00.84 ID:BBa2c+Xm
>>91
韓国国内では世界13大経済大国とか10位圏の経済大国とか言っちゃってるからw


197:<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん:2012/11/05(月) 05:28:50.14 ID:m7N/c0Fl
いいなあ、メキシコは。ちゃんと韓国企業と報道して。
日本で臭い鮮人が暴力奮っても隠匿だよ


218:<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん:2012/11/05(月) 18:07:49.13 ID:bjFDns+B
こいつら現地が日米欧やらの先進国ならやらないからな


39:<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん:2012/11/04(日) 21:44:40.11 ID:8X9EB7q/
メキシコの極右系のマフィア様たちの本気を見せて下さい。
韓国人の黙らせかたを日本人に教えてあげて下さい。

http://www.asyura2.com/12/kokusai7/msg/164.html

記事 [経世済民78] 日経平均 忍者の里 11・5気になったニュース /NYダウ4.8%・・NYはNDXに追随して更に下げを大きくする
http://sora660.blog2.fc2.com/
(ダイジェストされた各記事の詳細は、上記のURLへアクセスすればダウンロードできます)

● 気になったニュース ●

・日本
★IMM通貨先物:円売り越し幅拡大、約半年ぶり高水準ー10月30日時点
ゆうちょ・かんぽ上場、郵政株の半分売却時点で

・米国
★ヘッジファンドの商品買い越し、過去5カ月で最大の減少
「サンディ」による経済損失は約4兆円か、災害被害で最大級に

・EU他
ギリシャ・リスクが顕在化も−議会が7日にも緊縮策で投票
[スペイン10月失業者数] 前月比2.7%増の480万人 3カ月連続の増加

・中国・アジア
中国首相:一族の資産の調査を要請、米紙報道受け−SCMP
現代自、米で燃費水増し=90万台、消費者苦情で発覚
韓国、外資系含む3銀行の外為取引を調査へ=規制当局高官

・中東
PLO幹部殺害:イスラエル紙「軍とモサドによる暗殺」
イスラエル首相と国防相、2010年にイラン攻撃めぐり軍や諜報機関と意見の相違=TV

● メモ ●
★G20声明草案、日米の財政引き締めの可能性など世界経済のリスクが高いと表明=関係筋
<ギリシャ>脱税疑惑に大揺れ 富裕者リストに国民憤まん
オバマかロムニーか…米大統領選、6日投開票
★今週の米株市場、大統領選挙後は「財政の崖」めぐる議論が焦点に


◆松藤民輔の呟き http://blog.ushinomiya.co.jp/economics/
NYダウ4.8%・・NYはNDXに追随して更に下げを大きくするに違いない!

NYダウ4.8%の下げに対し、NDXは8.4%、小型株のラッセルは7.1%の下げである。
今週末には今回の事件、下げ、は終るが、NY市場はNDXに追随して下げ幅を大きくするに違いない。
ギリシャが新聞記事の一面を飾り始め、中国の景気悪化が尋常でないことが分かり始めた先週の世界の株式市場。今週、株価は如何反応するかである?


http://www.asyura2.com/12/hasan78/msg/398.html

記事 [医療崩壊3] 混合診療のおかげで私は死の淵から蘇った    日本が禁止する本当の理由 

JBpress>リーダーズライフ>本 [本]
混合診療のおかげで私は死の淵から蘇った
日本が禁止する本当の理由〜清郷伸人氏・著者インタビュー
2012年11月06日(Tue) 川嶋 諭
 清郷伸人さんは、腎臓にがんが見つかり、その後転移して、抗がん剤は効かないし手術は危険、治すのが非常に難しいと主治医に宣告された。しかし、転移の進んだ難しいがんから見事に立ち直る。いまでは闘病生活から離れて生き生きとした生活を送っている。

 清郷さんに“奇跡”を起こしたのは混合診療と呼ばれるものだ。簡単に言えば、保険の利く治療は保険治療を行い、保険の適用外の高度治療は全額患者負担で行う診療方法である。

腕のいい医師に患者が集まるのを恐れる医師会

 とても合理的な方法と思えるが、いまの日本では認められていない。保険診療と同じ医療機関で保険適用外の治療を受けると健康保険を取り消され、保険が利く治療が含まれていても全額自己負担になる。

 その理由はこのあとのインタビュー記事で詳しく触れているので繰り返さないが、一言で言えば医師会と厚生労働省の既得権益を守りたいがためである。患者のためと言いながら、実は患者のことは後回しになってしまっている。

 混合診療を入れたくない最大の理由は、保険と非保険治療を組み合わせて最も効果の高い治療方法を工夫した医師に患者が集まり、そうでない医師が困ってしまうということだろう。しかし、競争のない世界には成長もない。

 もちろん日本の健康保険制度は素晴らしい。しかし、どんなに素晴らしい制度も必ず制度疲労を起こすことは歴史の教訓である。少子高齢化が進み、国民の医療費負担は日本が抱える最大のテーマと言っていい。

 ここで、日本は世界最先端の医療システムを構築できるのか、あるいは旧来のシステムのまま疲弊していくかは、医療界のみならず日本全体の大問題でもある。

 今回は知られているようで知られていない混合診療の問題を追った。ここには「赤信号みんなで渡れば怖くない」式の発想しかできない大メディアの問題も含まれている。

混合診療を週刊誌に暴露され、治療継続が不可能に


『官僚国家vsがん患者 患者本位の医療制度を求めて』(清郷伸人著、蕗書房、1429円・税別)
川嶋 清郷さんが、がんに罹患されたのはいつですか。

清郷 2000年10月に職場の検診で左腎臓にがんが見つかり、翌年1月に神奈川県立がんセンターで摘出手術を受けました。しかしその6カ月後に、頭と首の骨に転移していることが分かりました。

 当時53歳で、主治医にはいい治療方法がないと言われました。腎臓がんに抗がん剤は効かないし、頭の手術は非常に危険で難しいと。

それで免疫治療をやりますかと勧められたんです。それまで保険診療でインターフェロン療法を受けていたんですが、それと併用することにしました。

川嶋 その免疫治療というのはどういうものですか。

清郷 活性化自己リンパ球移入(LAK)療法といい、自分の血液50ccからリンパ球を取り出し、インターロイキン2という薬剤とともに培養して増殖、活性化させ、それをまた体内に戻すというものです。自分の血液ですから安全です。

 ところが、4年後の2005年10月に中止せざるを得なくなりました。週刊誌に、これは厚労省が禁止している混合診療だと暴露されてしまったからです。

川嶋 「週刊朝日」ですよね。何が問題だったわけですか。

清郷 その時まで私は知らなかったんですが、LAK療法は健康保険の利かない自由診療だったんです。日本では同じ医療機関で保険診療と自由診療の併用を受ける、いわゆる混合診療は禁止されています。私が受けていた治療は混合診療だったわけです。

川嶋 法律に違反するとはいえ、悪質なものじゃないですよね。「週刊朝日」は混合診療を認めたくないわけですね。

清郷 私も編集部に抗議文を送りましたが、向こうの言い分は、そうはいっても健康保険制度を破壊する行為だからということでした。つまり国と医師会の主張に沿った姿勢です。行政べったりで、朝日のすることかと思いましたけどね。

 あとで分かったんですが、当時、LAK療法は特定療養として厚生労働省も認めていて、保険診療との併用(混合診療)も可能だったんです。つまり、LAK療法の有効性と安全性を認めていた。

 ただし実施できるのは、総合病院であるという要件を満たした特定承認保険医療機関だけでした。神奈川がんセンターは小児科がないので総合病院ではなく、特定承認保険医療機関ではなかった。

川嶋 しかし本来、がんセンターというがん治療の総本山でやってほしい治療ですよね。

清郷 まったくその通りです。それでも病院の研究費を使って、私たち患者を治療してくれていたんです。

 週刊誌に暴露された後、病院側はLAK療法を続けるなら他の医療機関を紹介すると言ってくれました。しかし、自己負担が月50万円するというので、家計を考えて断念しました。

川嶋 それでも清郷さんの場合、インターフェロンとLAK療法との併用が功を奏したわけですね。

清郷 そうです。主治医からは当初、予後は厳しいと言われていましたが、こうやって元気に生きていられるのは、治療の効果としか思えません。今もがんが治ったわけではないですが、悪くなっていません。

がん患者を経済的窮地に追い込む制度の理不尽さを訴える

川嶋 その後、国を相手取って訴訟を起こされたわけですが。

清郷 だってがん患者が助かるかもしれないんですよ。現に私もこうして今、普通に暮らせています。それに、限られた特定承認保険医療機関以外の保険医療機関で自由診療や保険外併用療養としての評価療養を行うと、その病院の保険指定が取り消される(最長5年)。

 加えて、保険診療に支払われた保険(通常医療費の7割)の返還を命じられます。しかも、給付された保険の返還は患者の負担になる可能性があるというんです。たった1つの自由診療を受けただけで医療費が全額自己負担になるなんて制度は、あまりに理不尽じゃないですか。

 混合診療を禁止するというのは、厚労省と国による間接的な殺人じゃないかと、未必の故意による殺人じゃないかと、著書の中では激しい言葉を使いましたが。それはこれだけ多くの人ががんで死んでいるからです。

 例えば、海外で認められている標準治療だけれど、日本では認められていないという治療法がたくさんあります。抗がん剤の場合、海外で普通に使われているもののうち3割くらいは日本では使えません。

 隣の患者さんが肺がんで受けているすごくよく効く抗がん剤があり、卵巣がんにも効くと言われているけれども、日本では卵巣がんには使えない。卵巣がんの患者さんが主治医に使ってほしいと頼んでも、日本ではそのための認可がないからと。

 そういうジレンマや苦しみを、患者も良心的な医師も持っているわけです。厚労省はもっと医師と患者を信頼して、患者が医師から十分なインフォームドコンセントを受けて決めた治療に対して介入しないでほしいんです。

川嶋 裁判は結果的に、1審では勝訴しましたが、2審と最高裁では敗訴しました。

清郷 1審の裁判官は、保険給付を定めた健康保険法を純粋に精査して、現状と法律の矛盾や違法性を認めました。行政の意向などはいっさい考慮せずに、法律の条文と現状の規制が合致していない、法的根拠はないから違法であると。純粋に法律的な判決なんです。

 2審以降は、現状の制度を追認した上で、そういう法律があるから認められないんだよと。私は、その法律そのものが違憲じゃないかと問うてるんですが・・・。必要性があるからそういう法律がある。だからいいんだよと、行政追認の裁判でした。

 2審以降は明らかに政治的な判決です。

川嶋 司法も現状を維持したいということですね。

既得権益を守るために厚労省と医師会が結託

川嶋 患者にとっては保険医療で自分を診てくれるお医者さんに自由診療もやってもらう方が安心で便利ですよね。混合診療の方が合理的なのに、厚労省はなぜ認めないんですかね。

清郷 私見ですが、省益とか官僚益にすぎません。厚労省がその規制を手放さないのは、どの医療をどの病院ができて、どの病院ではできないというのを自分たちですべて決めたいんです。

川嶋 医者が勝手にいろんなことをやられては困ると。

清郷 確かに医療の安全性とか質を担保するには、規制は必要だと思います。

 しかし、それが行きすぎて、科学的根拠のある先端治療があるにもかかわらず、あるいは効く薬があるにもかかわらず、混合診療はいっさいダメだという。仮にやったとすればあまりにも重いペナルティーを科す。

川嶋 今までやってきた行政を変えることは、自分を否定することだから認めないということですね。

清郷 官僚の特徴というのは結局、自己保身ですよね。よく前例主義と言いますが、厚労省が金科玉条のように言うのは、一部の悪徳医がいて、自由にさせたら患者が被害を受けると。

 自由診療で高い治療をやったり、安全性が認められていない治療をやったりということの危惧を言うわけです。

 それは確かにゼロではないですが、想像上の一部の悪徳医のために、大部分の良心的な医師や難病に苦しむ患者を犠牲にしている。ごく一部の部分利益、官僚の省益のために国益全体を損なっています。

 それともう1つ、官僚は現在の既得権側につくんですね。医療に関するステークホルダーの中で、最大のステークホルダーは国民なんです。しかし国民、患者は置いておいて、既得権側つまり医師会や医療産業などの方に軸足を置いて行政を行っている。

川嶋 医師会も混合診療には反対しているわけですね。

清郷 そうです。個々の医師は必ずしもそうじゃないんですけが、よく言われるように個人と組織は違う。医師会は基本的に開業医の団体ですから、混合診療が可能になると医療の競争が始まるので、開業医はイヤがるんです。

川嶋 競争が起きるというのは患者にとってはいいことですよね。

清郷 その通りです。情報が開示されて、どこの医療機関は優れているというような判断材料があれば患者は助かる。しかし、それを一番恐れているのは医師会です。

 旧態依然たる保険診療だけで、極端に言うと二千数百万円の年収と、開業医の世襲率9割が守られている。安易な楽園です。混合診療に関しては厚労省と医師会は完全に結託しています。

ホンネとタテマエの健康保険制度。混合診療は隠れて行われている

清郷 厚労省も最高裁の判決もそうでしたが、医療は平等でなければならないとか、安全性や有効性が担保されなければならないと言うわけです。

 しかし、平等についていうと、受ける医療は一人残らず決められた医療以外を受けてはならないというのが厚労省のタテマエですが、実際には自由診療がある。それはおカネ持ちしか受けられない。それのどこが平等なのか。

川嶋 清郷さんが受けていたLAK療法も自由診療であれば可能なわけですよね。

清郷 そうです。自由診療ならばやれます。しかし、月に何十万円もかかるので普通の人では難しい。

 先ほども言いましたが、患者が主治医の病院とは別の医療機関に行って、自由診療の治療を受けることはできるんです。けれども、同じ病院で同じ医師がやるのはダメなんです。これは非常に矛盾しています。

 それでも実際には良心的なお医者さんは私の場合がそうだったように、研究費を使って自由診療を併用している場合があります。

川嶋 制度に抜け道があって、現実には混合診療を受けている患者はけっこういると。

清郷 そうです。カルテを改竄したり、病名を変えたり、いろんな工夫をしてやっているんです。保険当局もおそらく把握しているけれども、悪質でなければ見逃しているんだと思います。つまり実体は矛盾している制度なんです。

 逆に言うと、だから危険なんです。自由診療に特化している医療機関の中には、カネ儲け主義のところもある。そういうところで治療を受ける方が危ない。保険医療機関で併用した方が安全性が高いんです。

 そういう実態があるのに、目をつぶって、怪しげな治療はダメだの一点張りなんですね。安全性が損なわれると。逆に禁止しているから安全性が損なわれるんですけどね。

 また、厚労省が混合診療を認めない理由として、自由診療で病状が悪化した場合に、それを保険診療で治すというのは国の予算のムダ遣いだと言うんです。それならば自由診療そのものをすべてなくすしかない。だって世の中にはいくらでも自由診療があって、マジナイみたいなものだってある。サプリメントもそうです。

 厚労省の理屈は、それらをすべて取り締まってこそ初めて言える話ですが、そんなことができるわけがない。つまり論理矛盾なんです。

川嶋 要するに今の保険制度は、現実には徐々に崩れつつあるわけですか。

清郷 ホンネとタテマエの世界で、法律というタテマエはしっかりしている。しかし、ホンネの部分の医療現場は矛盾だらけです。ですから、それを是正して患者にとって最良のやり方が堂々と普通に行われるべきなんです。

保険財政の破綻は目の前、医療制度を考え直すとき

清郷 これからは、ある程度の貯金があり、保険もかけていた普通の国民が、がんになってなかなか治らない時に、日本の保険では認められていないけど海外では普通に使われている薬や治療を、しっかりとした保険医療機関で受けられるようにすべきだと思うんです。

 保険と保険外のものを併用する、つまり混合診療の制度を設けるのはごく普通のことだと思うんです。他の先進国では普通にやっているわけですから。

清郷 ただし誤解していただきたくないのは、私は何でもかんでも解禁せよと主張しているわけではありません。先端医療に保険を使えとも言いません。

 しかし、CT検査や血液検査には健康保険が使えるのが当たり前じゃないですか。混合診療をしたからという理由でそれらすべてに保険が利かないとなれば、家計は破産ですよ。破産するか、治療をやめて死ぬか。

 また、混合診療をどの医療機関でやっていいとも思っていません。ある程度の実績のあるしっかりとした病院のみでできるようにすれば、それだけでも大きな進歩です。がんセンターや大学病院など大きな医療機関だけでも開放すれば、ぜんぜん違うと思います。

 日本の国民皆保険はいい制度です。しかし、それを守るためと称して、人の自由を奪い、難病の人たちを見捨てている。そんなことをしなくても皆保険は守れます。日本の医療技術は高くても、医療制度はガラパゴスですよ。

川嶋 不思議なのは、これだけ悩んでいる人がいて、治療を求めている人がいて、なぜ清郷さんのような声が大きなうねりにはならないんですかね。

清郷 がんなどの重い病気や難病以外、普通の病気は保険診療だけで治りますから。大多数の人は困っていないということだと思います。

 また、私の場合は週刊誌に暴露されたこともあり、失うものがなかったので声を上げることができましたが、さっき話したように、表に出ないようにやっている場合は自分に不利になってしまうので大っぴらにできないんです。

 そこで私は本人訴訟で東京地裁に訴えを起したのですが、結局裁判では制度を変えることは不可能でしたから、あとは政治家ですね。立法府です。

川嶋 しかし政治家は医師会の献金などで身動きが取れないわけですよね。

清郷 そういう政治だと絶望的ですね。

 この問題でもう1つ重要な点は、保険財政がもうもたないということです。なぜなら、先端医療は高額だからです。2人に1人ががんになる時代に、それらを保険に入れていったら医療費はどんどん増えます。

 そうすると今のようにすべてを保険で賄うのはムリになる。ですから、ある程度おカネがある人は、先端医療は10割自己負担で、同時に今まで認められてきた医療に関しては保険を使う。そういう方向で政治が動かないとダメだと思います。
http://jbpress.ismedia.jp/articles/print/36307
http://www.asyura2.com/09/iryo03/msg/604.html

記事 [医療崩壊3] たとえ事実でも医療機関がHPに記載できないこと    医療情報公開は本当に国民・患者を誤認させるのか?
JBpress>日本再生>明日の医療 [明日の医療]
たとえ事実でも医療機関がHPに記載できないこと
医療情報公開は本当に国民・患者を誤認させるのか?
2012年11月06日(Tue) 多田 智裕
 10月23日、「全国がん(成人病)センター協議会」は胃、肺、大腸、乳、子宮頸(けい)の5部位のがんについて、 病院別の5年生存率を公表しました。

 受診する病院によって生存率が異なることが明らかになり、一部メディアでは「病院間で生存率に最大33%(肺がんの場合)差がある」との見出しで報道されました。

 公表されたデータの解釈は後ほど触れますが、リンク先をチェックしていただくと、違和感を感じることがいくつかあります。まず、情報を閲覧する前に「Q&A」および「データについてのコメント」を読んで、同意ボタンをクリックしないと情報ページにアクセスできないのです。

 さらには、膨大な労力を払って集計されたデータにもかかわらす、各病院のホームページからこのデータにアクセスするリンクが張られていません。

 データに詳細な注釈が付いていること、そして病院ホームページからこのデータにリンクが張られていないことの理由は何でしょうか。

 おそらく大きな理由の1つは、9月28日に厚生労働省が公表した「医療機関のホームページに関するガイドライン」にあるのではないかと思われます。

 そこには、「他との比較等により自らの優良性を示そうとする事項」は「仮に事実であったとしても優良性について国民・患者を誤認させ、不当に誘引するおそれがあるものでありホームページに掲載すべきでない」と明記されているのです。

医療機関のホームページは過大広告や虚偽記載があふれている

 現在の日本では、病院担当医の顔写真や経歴、診療実績などをネットで検索して自分で病院や担当医を選ぶのが当たり前の時代です。

 でも、実は医療機関のホームページは医療法規制の対象になっていません。そのため、ある意味、過大広告や虚偽記載があふれているのが実情です。

 一例として一番注目されることが多い、診療実績(どれだけ手術や検査を行っているか)の記載を見てみましょう。

 多くの病院は手術件数を直近1年間の数値で記載しています。しかし、これを3年間分の件数で記載して、手術件数を多く見えるようにしている施設もあります。

 検査件数については、診療所レベルだと2〜3倍に水増しして掲載している施設も見受けられます。困ったことに、新聞や雑誌などの「病院ランキング」では、アンケート用紙を各医療機関にファクスして、返答のあった件数をそのまま記載しているので、それが「○○新聞に掲載されました」とさらに正当化されてしまっていたりもします。

 そのため、ホームページガイドラインが必要であることは間違いありません。でも、その内容は、あくまで「過大広告や虚偽記載をしてはならない」という一言に尽きると思います。具体的には、「実績を記載する際には直近の1年間の件数で記載するように」とか「実績はレセプト(診療報酬請求書)データに基づいた件数を記載すること」といったことを指導するガイドラインであるべきでしょう。

 今回公表されたガイドラインには、「内容が虚偽にわたる、又は客観的事実であることが証明できないもの」はホームページに掲載すべきではないと記されていますが、診療実績については触れられていません。

 その代わり、ガイドラインは、たとえ事実であっても「○○の治療では、日本有数の実績を有する病院です」と記載してはならないことを記しています。

 私は、そういうガイドラインになるとは思っていませんでした。これでは、年間10件しか手術を行っていない病院と、年間400件も手術をやっている病院を、表面上は同じ宣伝文句になるように指導しているのと同じことです。

実際には施設間の生存率の差はほとんどない

 医療情報を公開することには、医療従事者側からも根強い批判があります。冒頭のがんの生存率公開に関しても、「生存率の差で病院の優劣を判断するのは誤解を生むだけ」との意見もあります。

 確かに、早期がんの患者を多く手術すれば(そして進行がんの患者を断れば)、病院の実力とは関係なく施設の生存率は上がります。

 実際のデータを見てみましょう。大腸がんの5年生存率は埼玉県立がんセンターが70%なのに対して、がん研有明病院は77%と7ポイントの差があります。

 でも、ステージ別(がんの進行度合いを1〜4のステージで分類し、数字が大きいほどがんが進行していることを示す)で分類したデータを比較すると、ステージ3では埼玉県立がんセンターが生存率80%なのに対し、がん研有明病院が63%となっています。むしろ、埼玉県立がんセンターの方が成績は良いのです。

 つまり、全体の生存率の差は、単純に進行がんが多いか、早期がんが多いかによるものであり、数字は病院の実力差を反映してはいないということになります。

 マスコミでは最大33%もの生存率の差が存在するかのように報道されましたが、今回生存率のデータが公表された病院は、ほぼ全てががん専門病院であることもあり、病院間の差はあまりないと解釈してよいと思います。

 データにアクセスする前にQ&Aやコメントを読むように求めていたのは、このような理由があったのです。

情報公開こそが医療費削減に寄与する

 診療実績についても、単純に手術件数だけでランキングをつけると、病院の実力とは似ても似つかぬランキングになってしまう可能性はあります。

 手術件数が多い施設は、症例数を稼ぐために、本来手術が必要ではない人たちに手術を勧めているだけかもしれません。

 私が専門で行っている消化器内視鏡件数に関して言うと、本来は毎年受ける必要がない人たちに対しても「毎年受けましょう」という趣旨の手紙などを出して毎年受けるように熱心に指導している施設が、実際の実力よりも内視鏡件数が多い印象はあります。

 業界の実情を知っている医療関係者は、これらの事実を加味した上での手術・診療実績の評価が可能ですが、一般の方が判断することは極めて困難でしょう。

 医療情報の公開が「患者のためにならない」と反対している人たちは、「情報が誤って解釈されるから公開すべきでない」と言っているのです。厚労省のガイドラインも、この意見を基に、「仮に事実であったとしても(中略)ホームページに掲載すべきでない」とのガイドラインをまとめたと思われます。

 しかし、誤解を恐れるあまり情報が公開されなくなってしまっては、一般の方は選択権を完全に失うことになってしまいます。

 情報の解釈の仕方の解説を加えた上で、積極的に情報を公開していくことこそが、競争と相互チェックを促すのだと思います。監査を厳しくするよりも、ずっと効率的に無駄な医療費削減と質の向上に寄与するのではないでしょうか。
http://jbpress.ismedia.jp/articles/print/36450


http://www.asyura2.com/09/iryo03/msg/605.html

記事 [経世済民78] Re: 「急落で200日移動平均線に急接近」・・大統領選前のモメンタム相場!資金回収のファンド筋!
http://blog.goo.ne.jp/msi021112/e/3e6e42e5e9566594a30ffd0d600bfe15

11月2日のNY市場の金価格は、株式を含め商品市況も全般に売られる中で大幅な下げとなった。NYコメックスの先物価格は前日比40.3ドル安の1675.2ドルで通常の取引を終了した。2日の金市場は、NY時間外となるアジアや欧州時間からやや売り優勢で米雇用統計の発表を前に様子見ながら今週波乱の可能性のあるギリシャ情勢などもありリスク回避傾向から売り優勢に推移していた。急落のきっかけは、午前の早い時間帯に発表された注目の米雇用統計だった。

10月の非農業部門の雇用数が予想の12万5000人を大きく上回る17万1000人の増加に。さらに8月は前月比14万2000人増から19万2000人増に、9月は11万4000人増から14万8000人増に、それぞれ改定されたこともあり市場ではドルが買われることに。このところ1700ドルを下値に推移していた金市場では、このドル高をきっかけに再びファンドの手仕舞い売りが活発化、一気に1700ドルを割れると、追随売りが誘発され下げの勢いが増すことになった。言うまでもなく、FRBの採る超緩和的政策が方向転換を迫られるのではとの憶測を呼ぶためだが、現実には当面は考えられないものの、ファンドはそうしたものとは無関係に目先の動き(モメンタム)につこうとする。

いずれにしても相場は、9月5日以来の1700ドル大台割れで8月30日以来の水準に落ち込むことになった。この時は翌31日にワイオミング州ジャクソンホールでの金融シンポジウムでバーナンキ議長が追加緩和実施に示唆的な講演を行い30ドル超上昇するという節目のタイミングでもあった。つまり、その後のFOMC(連邦公開市場委員会)でのQE3導入などからの上昇分を吐き出し、元の位置に戻って来たことになる。

元より1700ドルを明確に割れるとファンドのプログラムによる売り指令が発動し、下げに勢いがつくと(モメンタム相場)見られていたが、それが現実のものになった。オバマ、ロムニー両候補の支持率が拮抗し不透明感が増した米大統領選挙の結果によっては、リスク・オフ(リスク資産回避)の売りが予想されていたが、そうした動きが前倒しに発生したとの捉え方もできよう。一方で、雇用統計の結果が良かったにも関わらず株式市場まで広く売られ下げたのが印象的だった。11月はヘッジファンドの多くが決算を迎えていると見られるが、株などは金市場とは異なり当初プラスで反応したことを見ると、やはりファンドは総花的に手仕舞い売りすなわち資金回収に転じたものと見られる。

ドル建て金価格は、ちょうど当面の下げの下値と見られる200日移動平均線(1666ドル前後)の手前まで来たが、この水準は他のテクニカル分析などでも下値支持線と目されている水準といえる。したがって6日に選挙を控えていることから、結果によっては、この水準を試す可能性はある。まずはこのラインを維持できるか否かが注目される。内部要因からは、当面は1700ドル割れでアジアを中心とした実需の動向が注目される。前年比で減っているとはいえインドは最需要期に入っており、中国も春節需要の手当のタイミングでもある。

大統領選と議会選の結果が注目される。ロムニー支持率上昇で、様子見に回り手仕舞い売りの広がりは市場横断的に見られている現象。(亀井幸一郎)

http://www.asyura2.com/12/hasan78/msg/399.html

記事 [戦争b10] 国防も災害復旧も無責任すぎる日本の政府   福島に集う即応および予備自衛官ボランティアに顔向けできるか
JBpress>日本再生>国防 [国防]
国防も災害復旧も無責任すぎる日本の政府
福島に集う即応および予備自衛官ボランティアに顔向けできるか
2012年11月06日(Tue) 森 清勇
 即応予備自衛官の活躍が新聞などで大きく報道されたのは昨年の東日本大震災直後であった。現役自衛官10万人超が災害派遣されることになり、もともと手薄な日本防衛が一段と手薄になることは目に見えていた。そこで制度が発足してはじめて即応予備自衛官が招集され、期待以上に活躍したのであった。

周辺国の軍事力増強

 国際情勢を一顧もしない財務官僚は、「一律10%削減」や辻褄合わせの「シーリング」という安易な官僚的手法で自衛隊予算を年々削減してきた。

 平成9(1997)年度をピークに減少に転じ、平成12(2000)〜14(2002)年度は一時的に微増したが、その後は今日に至るまで10年間(通算16年間と言っても過言ではない)にわたって低下してきた(『平成24年版 防衛白書』および『23年版防衛ハンドブック』による、以下同じ)。

 同盟国の米国も過去5年間は国防費を微増させたが、今後10年間は大幅な減額が課されている。

 他方で、中国は公式発表だけでも1989年以来24年間毎年10%以上の伸び率で国防費を増大させ、今年度の予算は23年前の30倍以上である。こうして米大陸に届く移動式多弾頭ICBMやステルス戦闘機なども装備し、つい先日は空母を就役させ、米国に圧力をかけるまでになった。

 また、韓国・北朝鮮も軍事費を5%前後伸ばしながら近代化を図ってきたし、ロシアに至っては2009年度が27%という驚異的な伸び率であったため翌年度こそ5%止まりとなったが、その前後は20%台で現在に至っている。

 こうした結果、周辺諸国の軍事力が著しく増大し、近代化と十分な量の兵器装備を取得しているにもかかわらず、日本は国際情勢に我関せずの状況であった。露中韓の大胆極まる「日本の離島」に対する行動は、こうしてもたらされた軍事力の著しい格差による面も大きいであろう。

 いざという時に最小限必要とされ、長い間維持されてきた18万人の陸上自衛官定数は、架空的数値に変質してしまい、「平成8年以降の防衛計画の大綱(通称07大綱)」では、可能と見込まれる充足数を定員(16万人)とする姑息な方法で糊塗した。

 しかも内訳を見ると、常備自衛官は14.5万人に約20%も削減され、新たに設けられた即応予備自衛官1.5万人を補充するとしている。

 日本を取り巻く国際情勢、なかんずく極東アジアの情勢が厳しくなり、日本が積極的効果的に日本の防衛を実施するため防衛庁を省に昇格させる必要性が高まっていた時期(実際の昇格は2007年1月)に、定員が削減される状況になったのである。

 実際、16大綱では15.5万人(常備14.8万人、即自0.7万人)となり、22大綱では15.4万人(常備14.7万人、即自0.7万人)と性懲りもなく削減してきたのである。

 憲法における自衛隊の位置づけが明確でないことや少子化も大いに影響しているが、こうした間違った施策の結果として、自衛隊は有事に必要とされる最小限の編制(戦闘に必要な師団・旅団数や、師団内の人員・装備など)さえ維持できない状況まで追い込まれた。

即応予備自衛官制度

 そこで、即応予備自衛官(以下「即自」と略称)制度を創出して、師団の1個普通科連隊(一般の歩兵連隊)は連隊本部要員だけを置き、有事には即自で充足する、あるいは各種大隊等では一部を欠員状態にしておいて、非常時に即自で充足するシステムに改編したのである。

 下の図は首都防衛にあたる第1師団と第12旅団の平時編成を示している。すなわち、師旅団の基幹部隊である4個の普通科連隊のうち1個連隊は連隊本部のみで、有事に即自で補充するというわけである。同様に特科隊や偵察隊、後方支援連隊なども普段は一部が欠員状態である。


 普段から存在する連隊本部や、大隊等を構成する主要な中隊は「コア」部隊と称され、有事には即自などで補充して機能させる、いわゆるエクスバンド方式に改編したのである。「効率的」などの謳い文句で行われたが、実際は欠員をぼかす体のいい表現でしかない。

 即自要員は民間人であるから、普段は会社などで勤務している。年間30日の訓練が課されることもあり、その捻出には勤務先の理解と協力が不可欠である。

 そのため、即自制度に協力してくれる勤務先とは契約が交わされる。ちなみに、年間訓練5日間の予備自衛官制度(自衛隊経験者)と、予備自衛官を希望する予備自衛官補制度(自衛隊未経験者)もあるが、彼らは休日などを活用するので勤務先との契約問題はない。

 即自は1年以上の自衛隊勤務歴を有するか、予備自衛官である者が対象である。彼らは民間に在りながらも、なおかつ国家危急の折には自衛官として奉仕したいという高い志操の持ち主である。

 私はそうした人たちと、原発事故で半径20キロ圏内の避難指示区域であったが昼間だけ解除された南相馬市でボランティア活動に参加する機会を得た。野外での食事や就寝時のテントの中での会話などから感じ取った参加者たちの思いに、改めて感動させられた。

デューティ(Duty)とオブリージュ(Oblige)

 デューティ(Duty)は義務である。「本分」や「職責」とも訳されるように、本来の職務を遂行することであり、契約に基づく任務を遂行することである。

 「Military Duty」は軍務である。「Duty」には税という意味もあり、法に基づく税金が課され、国民には納税の義務がある。免税は「Duty Free」である。

 軍隊は国家の存亡や名誉を保障するための組織である。存亡を脅かしたり、名誉を棄損する脅威を排除する義務を有する。旧陸海軍は実戦に継ぐ実戦を経験してきたこともあって、軍役を退いた後も非常に強い団結をしていたと言われる。

 自衛隊は、近年でこそイラクや南スーダンなど厳しい環境に派遣されるようになったが、大部の自衛官は戦争にも戦闘にもほとんど関係を持たなかった。いわゆる平和時の自衛官で死線をくぐるなど一度もなかったこともあってか、定年後の団結にはいま一つ足りないものが感じられる。

 自衛官の義務は「自衛隊法」に基づくもので、内発的なものではない。隊内における教育・訓練と自己研鑽で心中深く内在させ、内発的なものへ発酵・昇華させることはできる。

 しかし、大部分の自衛官はそこまで至っていない。従って、宣誓の主意、すなわち国を守るという「心の構え」は、定年と同時に雲散霧消してしまう人が多いようである。

 他方、オブリージュ(Oblige) は「同じ日本人ではないか」「恩義を受けた」「感謝している」などの代償として「何かをやって応えたい」という意識を発揚させる。

 東日本大震災時の寄付や被災地でのボランティア志向は、同じ日本人という同族意識が強く働いた結果であったろう。あるいは世の中の慣習として、目上の人に礼節を尽くしたり、女性に席を譲ったりする自然な行為も日本人に遺伝子的に受け継がれてきたものであろう。

 ノーブレスオブリージュ(Noblesse Oblige)は「高い身分に伴う義務」と一般に訳されるが、金銭的に豊かな人や高い徳義を持ち合わせた人が行う社会奉仕的なものであろう。

 広い意味で法的なものではなく、金銭の授受による行為でもなく、「心の発露」に由来する行為ではなかろうか。

 宮沢賢治の「アメニモマケズ」が、オブリージュをうまく表現しているのではないかと思う。

夕餉で知る崇高な気持ち

 自衛隊は法的組織で、隊員が「宣誓」することからも分かるように、契約によって任務に服する義務を課される。

 隊員個々の考えにはかかわりなく、「国土の防衛」が行動の原点(ズバリ言って国民の生命・財産の保護は第一義的な任務ではない)である。従って、個人的には被災者でありながらも、契約に基づく公的義務があり、個人的な行動は許されない。

 その点、ボランティアは大いに異なる。自分の都合が優先である。都合を環境に合わせることはできる。

 ボランティア活動に参加する人たちは家庭的な、あるいは仕事上の都合をグループの環境に折り合わせて参加する努力をしているわけである。そこには、困っている地域・人たちに手を差し伸べたいという、内発的な心が働いている。これがすべてである。

 ボランティアは金持ちの余興などと思っている人が多いようだが、決してそうではない。金持ちは、すなわち寄付で貢献する。これはこれで有難いであろうが、ボランティア活動に参加する人は、お金では解決できない「思いやりの心」で「時間と体力」を捻出し提供する。

 夕餉と言っても、ボランティアだからコンビニで自分の金で買ってきたおにぎりと1本の缶ビールという粗末なものである。しかし、夕餉の場で交わされる会話には千金の重みがある。

 ほんの一例であるが、普通科連隊に勤務し、その後即自となり東日本大震災では出動しようとするも会社と意見の相違をきたして叶わない。

 いたたまれず会社を辞職し、惨状にたえない宮城・岩手両県でいち早くボランティア活動し、その後は福島県下で原発事故処理に関わる会社に身を置きながら、立ち入りが緩和された地区などでボランティアに積極的に参加する1人の若者がいる。

 「我々は自衛官として飯を食ってきた時期があるが、自分に支払われた税金(給料のこと)に見合う実行動をした意識がない。今次の震災でも、過去に受領した税金に見合った費用対効果を十分示せなかった。だから、『いざという時には身を挺してあなたたちを守るから金をくれ』と言って受け取った税金分の働きを遅ればせながらしているだけだ」という強烈であり、また謙虚な意識の持ち主もいる。

金銭に勝る体力提供

 湾岸戦争で、日本は自衛隊を派遣せずに130億ドルの金銭的支援をした。生まれたばかりの赤ん坊から老人まで1人当たり1万円に相当する多額なものであったが、クウェートが行った感謝の広告に「日の丸」の旗はなかった。この気持ちはたった1日の体力提供のボランティアをしただけで容易に理解できる。

 目の前で活躍する姿は被災者には文句なしに嬉しいし、感謝の気持ちが湧き上がってくる。イラクに侵攻されたクウェートの人にとっては、一人ひとりの外国人兵士の背中に自国を助けてくれる国家があると理解され、何個師団にも何個軍にも見えたことであろう。

 わずかな兵士しか差し出さなかった国も、130億ドルの支援国よりもずっとずっと価値あるものに見えて当然なのだ。

 ボランティアしながら、一人ひとりは小さな力でしかないが、眼前の様変わりした状況に茫然自失の被災者には至上の支援に見え、再起の力を目に見える形で示してくれたと映ったに違いない。

 「感謝」という言葉は、困っている人や地域に対し我を忘れて支援する姿に対する気持ちの謂いであろう。1億円寄付する人にも、草刈り機を寄付する人にも同様に感謝の気持ちを持つであろうが、その度合いは非常時には現場で汗する人に敵わない。

 日本が提供した130億ドルが米軍のサウジアラビア展開でどれほど役に立ったかはシュワーツコフ総司令官が「日本のおかげがなかったら、〈砂漠の楯〉は8月中に破産していたはずだ。(中略)リヤドの日本大使館は黙々と何千万ドルを、中東司令部の口座に振り込んでくれたのだった。おかげで我々は日々の運営費をこれで賄うことができた」(『シュワーツコフ回想録』)と記していることで明確である。

 しかし、クウェートには目の前で活躍する兵員を差し出した国の姿が強烈に映ったに違いない。ボランティア活動で「体力の提供」が理屈抜きに感謝される道理と同じである。

おわりに

 3.11から1年7カ月が過ぎた今、当時のボランティア熱はどこへ行ってしまったのだろうか。原発周辺の立ち入りが緩和された地域は、震災当時の無残な姿を晒したままである。

 政府の無責任体質はどこまでも続いている。復興支援につくべき予算の9割が被災地とは直接関わりないところで使われていることも判明した。

 被災者たちは東電を犯人に仕立て上げて損害賠償を申し立てるが、元凶は最高指揮官であった菅直人首相(もっと広義には当時のイエスマン閣僚たち)であったことが各種報告ではっきりしてきた。

 当人は反論ばかりしているので裁判で決着をつける以外にないが、申し立てる人がいないのが不思議である。

 首相降板後の菅氏がまずやるべきことは、原発反対運動より先に被災地・被災者の復旧支援を市民運動家たちに呼びかけることではなかったのか。

 自分だけの心の平安を求めて、以前の巡礼で残した四国の霊場を護衛付きで歩く行為は、被災者の心を踏みにじる以外の何ものでもなく、無責任であり許し難いの一語に尽きる。
http://jbpress.ismedia.jp/articles/print/36432
http://www.asyura2.com/12/warb10/msg/392.html

記事 [自然災害18] 南海トラフ巨大地震の被災者は1000万人以上? これじゃ生き残るも“地獄” 巨大地震対策は“負け戦”の視点も必要に
南海トラフ巨大地震の被災者は1000万人以上? これじゃ生き残るも“地獄”

巨大地震対策は“負け戦”の視点も必要に

2012年11月6日(火)  渡辺 実 、 原 如宏

 内閣府発表の「南海トラフ巨大地震」被害想定を受け、静岡県下田市を緊急取材した“チームぶら防”。前回は地元の自治体や企業、さらに所管する静岡県の担当者を直撃し、被害想定への対応と彼らが胸に秘めた本音に迫った“防災の鬼”こと防災・危機管理ジャーナリストの渡辺実氏だったが、今週は再び下田市内へと繰り出した。この度、物議を醸した南海トラフ巨大地震の被害想定は、まだまだ根の深い問題を、我々に突きつけているようだ。さらに今回は、この被害想定であぶり出された不安な“盲点”について激白するというのだが……。
 地元キーパーソンたちとの会談を終え、再び下田市内へと繰り出した“チームぶら防”。「まだ、街のぶらりを続けるんですか? 昨日から歩き続けていますよ。ここらでちょっと一服しませんか?」というスタッフの声を、厳しい表情ではねのける防災の鬼。「なにを言っているのだ。まだまだ話すべきことがある。さあ、行くぞ!」と、観光客が行き交う下田・ペリーロードへと舞い戻ってきた。

 「実に雰囲気のいい城下町だよね。ただし、防災上の観点からすると古い建物が多いのが困りものだけど……」など、あれこれ観察しながらも、堰(せき)を切ったように渡辺氏は語り始めた。


下田市の「ペリーロード」を行く、防災の鬼こと渡辺実氏。その姿からは、「まだまだ、南海トラフ巨大地震については言いたいことがあるぞ!」という覇気がうかがえる
 「さて、これまで2回にわたり、南海トラフ巨大地震の最新の被害想定と、その想定に振り回されている地元住民、自治体の現状を見てきた。でもね、さらに重要なことが、あまり議論されずにいる。いったい何のことかわかるかい?」(渡辺氏)。いつものように、チームぶら防スタッフの防災意識を推し量る質問から鬼のトークが始まる。

 防災の鬼の期待とは裏腹に、「全然、わかりません!」というスタッフ。仕方がないなぁ……という表情をにじませながら、「今回の被害想定では津波の高さと死亡者数の推定値の大きさに気を取られているよね。そちらの対策はもちろん重要だが、もっと真剣に議論すべきは、『生き残った被災者』を、どのようにして助けるかということだよ。これは、被害想定の衝撃の大きさゆえの“盲点”になっていると言えるかもしれない」と指摘した。


「もっと真剣に議論すべきは、『生き残った被災者』を、どのようにして助けるかということだよ」と渡辺氏。今回はこれが重要なテーマだ
 南海トラフ巨大地震の被害想定として、新聞やテレビの見出し(テロップ)で大きく取り上げられた最大34メートルという津波と、最大32万3000人という死者数。衝撃的な2つの“数値”ばかりが飛び交い、それによって人々の関心を集めたわけだが、一方で救助、救援についての議論がほとんど進んでいないことを、「大きな問題だ」と渡辺氏は危惧するのだ。

 中央防災会議がまとめた南海トラフ巨大地震の被害想定。これは地震が起きてから2〜3日間ほどの間に考えられる“悲劇”をまとめたものと言える。死者数や負傷者数などは語られるが、現実には大勢の人々が生き残る。それも支援を必要とする被災者となって……。これは、東日本大震災や阪神・淡路大震災など、過去の地震災害を振り返れば誰もが想像できることだろう。そのどこに“盲点”というほどの問題が潜んでいるのか?


「被災した人を、どのように支援していくのか。孤立した市区町村では、最悪、餓死者もでるかもしれないなあ」と穏やかな顔で、毎回恐ろしいことを指摘していく防災の鬼
津波に気を取られるな、「揺れ」だってひどい!

 渡辺氏は「被害想定なのだから、無事だった人のことが書かれていなくて当然」と前置きした上で、「ただし、この被害想定を透かすように眺めたとき、その向こう側に、生き残った被災者をどうするのかが見えなければ困るのだ」と話す。そして「これまでの地震対策と同じオペレーションをしていたら、せっかく生き残った人もバタバタ死んでしまうよ!」と語気を強める。

 被災直後から始まる救護活動。被害が大きければ、被災地外からの支援が中心になる。しかしながら、被災地域が超広域にわたる南海トラフ巨大地震では、思うような救助・救護活動ができない可能性が大きい。「巨大津波のことばかり話題になっているけれど、地震による“揺れ”もすごいからね」と防災の鬼がささやいた。


マグニチュード9を想定した南海トラフ巨大地震。そのパワーで、「強い揺れが各地を襲う」(渡辺氏)という。下田市の最大震度は6強だ……
 渡辺氏が「揺れる」と表現した理由――。それは、南海トラフ巨大地震の被害想定資料、「市町村別最大震度一覧表」を見れば明らかだ。震度の想定は、「基本ケース」「陸側ケース」「東側ケース」「西側ケース」という4つのケースと、「経験的手法」に基づいて算出されているが、最悪ケース(最大震度)を見ていくと、震源域から遠い地域でも激しく揺れることがわかる。


「南海トラフの巨大地震による震度分布」によると、震度6弱以上の面積は約7.1万平方キロメートルとなる(内閣府:「南海トラフの巨大地震による津波高・震度分布等」より抜粋)
 例えば東京。東日本大震災の最大震度と同じ、「震度5強」という予想になっている。「なんだ、5強なら大丈夫だろう?」などと安易に考えてはいけない。東日本大震災で震度5強だったエリアは、23区のごく一部。東京都の大半の地域は震度5弱だったのだ。都下を含み、23区内ほぼ全域が5強で揺れるとなれば、東日本大震災を上回る被害が出る可能性は否定できない。

2012年8月29日公表された南海トラフ巨大地震の被害想定資料にある「市町村別最大震度一覧表」より抜粋(出展:内閣府「南海トラフの巨大地震に関する津波高、浸水域、被害想定の公表について」より)
 自分たちのことになると、途端に不安にかられてしまい、チームぶら防の一人であるライターHは「そうはいっても津波のことが不安です。東京湾にも津波は来るんですよね?」という質問をした。

 「現状では、東京湾の海岸沿いで最大3メールという想定だね。これは伊豆半島が壁になってくれているから、東京湾がこの程度で助かるってこと。伊豆半島が無かったら、まともに大津波が襲って来るはずだ。だって見てごらん。大津波は南方へも伝わるから、島しょ部は大変なことになっている。伊豆大島は最大30メートルの津波予測になっているから、大きな被害が出てしまうだろうね」(渡辺氏)


下田・ペリーロードを歩いていると、逢坂橋のたもとに築100年という風情のある建物が目を引いた。こちらは、古民家ギャラリー兼喫茶室の「草画房」さん。「気になる……」といって、渡辺氏は話を続けながらも店内へと入っていた……
東京以西の大都市・中核都市も大きな被害に遭う

 これだけの巨大地震だと、当然ながら東京都の周辺も激しい揺れに襲われる。横浜市は東日本大震災を上回る震度6弱。海に接していない、山梨県や長野県には震度6強という地域もある。このほか、埼玉県さいたま市で震度5強、千葉県千葉市も稲毛区のみだが最大震度5強、栃木県の宇都宮が震度5弱となっている。


店内は禁煙だが、閉店直前で誰もいないから……ということで、特別に一服するお許しをいただきました(申し訳ございません)。ペリーロードを眺めながら、まだまだ鬼の話は続く
 想定震源域の中にある名古屋市は、なんと最大震度7(名古屋市港区のみ)となっている。さらに京都市は南区や伏見区が震度6強。大阪市や神戸市も、一部が震度6強を想定している。渡辺氏は、特に大阪市について「淀川沿いを大津波が遡ってくるから、大阪でも甚大な被害が出る点も注意が必要だ」と指摘する。シミュレーション上では、「津波によって梅田の地下街が水没し、なんと大阪城まで到達する(渡辺氏)という。

 ほかにも広島市は震度6弱、鳥取市は震度6強、北九州市は震度5強(小倉南区)、福岡市は震度5弱と想定されている。このように首都圏から西日本にかけ、「大都市はもちろん中核都市も強震に襲われる」(渡辺氏)ことを忘れてはいけない。


「内閣府は南海トラフ巨大地震が起こったときのマニュアルとなる、対策要綱を作っているところ。我々、チームぶら防としてもどういった内容になるのか、注目したい」(渡辺氏)という
 さらに渡辺氏は、大都市部に関して「長周期地震動(※)という危険性も潜んでいる」と話す。怖いのは超高層ビルという近代建築が生んだ長周期地震動という新しい危険について、メカニズムが解明されていない点。幸いなことに、まだ実際の長周期地震動によって大きな被害は出ていない。しかし、「逆に考えると、どの程度の被害が起きるのか、今の段階では想定できないということ」(渡辺氏)でもある。

※長周期地震動:地震の際にガタガタと揺れる小刻みな揺れとは異なり、2秒から数十秒に1回というゆっくりとした周期の揺れのこと。特に高層ビルなどで大きな揺れを発生させる原因として注目されている。

 シミュレーションによって被害を算出するには、計算式に被害が発生する確率(係数)を入力しなければいけない。だが、「これまで長周期地震動による死者は出ていないため、被害想定を出すための係数が作れない」と渡辺氏はいうのだ。

 「先だって内閣府に『どういった対策を取るのか』と質問したら、『もうしばらく、お待ちください。今、対策要綱を作っています』と言われたよ。この対策要綱で、大量に発生する死者の埋葬方法や生き残った被災者をどうやって助けるか等々、政府の方針や役割が明確になるだろう」と渡辺氏。

 さらに「南海トラフ巨大地震の被害想定を作る会合で、委員の間からも長周期地震動への対策について意見がたくさん出ている。被害想定には反映できないとしても、次に出てくる対策要綱にどの程度反映されるか……これは興味深いね」と、防災の鬼らしい一面をのぞかせた。


「長周期地震動の問題があるんだよね……これって、どの程度の被害が出るか想定ができないんだよ」と渡辺氏。そう語った後、「下田は本当に穏やかでいい街だね……」と遠くを見つめる防災の鬼
被害を受ける地域の総人口は5900万人


店員さんと楽しそうに語らう渡辺氏。さすがに、下田を襲う大津波について話しているわけではないだろう。穏やかに時間が流れるこんな場所で、防災の話をしてもねえ……
 阪神・淡路大震災の死者数は6434人、東日本大震災の死者行方不明者数を合わせて約1万9000人を数える。南海トラフ巨大地震では、想定の32万人以上に死者数が増える可能性もある。しかし、多くの死者が出るということは、被災する人も今まで以上に増えるということを意味する。

 ここに、恐るべき数字がある。南海トラフ巨大地震の影響がある地域の総人口を示す数値だ。

 震度6弱以上、または沿岸部の津波の高さが3メートル以上と予想される地域(影響市町村=29都府県の680市町村。全国面積の約3割)の総人口は5900万人にも達する。これは、国内人口の46%に相当する。さらに甚大な被害が予想される6県(静岡、愛知、三重、和歌山、徳島、高知)だけに絞っても、被災地域には1558万人が生活していることになる。


震度6弱、または3メートル以上の津波が来ると想定される地域(影響市町村)の人口は、国内の46%になる(南海トラフ巨大地震対策検討ワーキンググループ 第5回、「南海トラフの巨大地震に対する災害応急対策を検討するにあたっての社会的・地理的背景」より抜粋)
 このように被害想定をひも解いていくと、被災者数は100万単位どころか、1000万単位になる可能性が高い。「家を追われた1000万人以上の被災者を、どうやって助けるのか。避難所の確保はもちろん、支援のあり方、復興のあり方まで根本的に考え直さなければ、それこそ“日本沈没”だ」と渡辺氏は警告する。


やはり……どこへ行っても、防災の講義をしてしまう渡辺氏。ちょっと一服のつもりが、応対してくれた書道家の竹沢尚生さんらと、建物の耐震性から南海トラフ巨大地震までしばし語り合った……
 毎回繰り出される防災の鬼の“脅し”には言葉を失うが、今回はいつにもまして救いのない話が続く。何か活路は見いだせないものなのか?


「“負け戦”という言葉を使ったら、東京都のある幹部から『言葉が悪いよ』と言われてしまってね……。でも、これ以外、適切な言葉が見つからない」と渡辺氏
 渡辺氏は「巨大地震の向こうを張って対抗するのは限界がある。むしろ考え方を変える必要がある」という。そして「誤解される方も多いのだが、私自身はこの巨大地震後の対応については“負け戦”の戦略・戦術を採るしかないと考えている」と打ち明ける。防災の鬼が語る“負け戦”とは、決して対策を諦めるという意味ではない。勝てる戦いではなく、負けない戦(いくさ)を戦うための戦略・戦術を採ることである。

 「想定される32万3000人の死者数を、あらゆる対策を行い6万1000人まで減らせたところで被害は過去に経験したことのないほど甚大だ。つまり負け戦だ。ここから、さらに死者を減らすにはどうすればいいのか? 今までとは違う視点やセンスで、膨大な被災者を救助、救援できる体制(戦略・戦術)づくりに取り組むべきだ」(渡辺氏)

現行法制度では対処不可能、これは“負け戦”だ


「東日本大震災でも破綻してしまった現行法制度のままで、南海トラフ巨大地震というさらに超広域な巨大複合災害に対処できるはずがない」(渡辺氏)
 防災における勝ち戦と、負け戦。素人にはわかりにくい概念である。

 渡辺氏は「防災にとっての“勝ち戦”というのは、地震後の処理をすべて現行法制度通りに行うことであり、また既存の現行法制度できっちり対応できるということを意味する」という。「死者は火葬して埋葬する。被災者はまず避難所に避難させる。そして仮設住宅、さらに2年以内に復興住宅などへと移し、生活を再建する。この道筋こそ、国が定めた被災者を救う戦略。この今持っている武器(制度)で、しっかり対応できれば、立派な“勝ち戦”といえる」(渡辺氏)。

 だが、実際のところ東日本大震災では「この現行法制度通りに進められなかった事案が多かったことから、被災者の応急対応や復興が遅れてしまっている」。例えば、被災で亡くなられた方を火葬することができずに、厚労省は今回、特例で一時土葬を認めざるを得なかった。

 「東日本大震災でさえ、現行法制度通りに対応できなかった対策が、被災の規模がさらに大きくなる南海トラフ巨大地震に対応できるはずがない。これは誰が考えても明らかだ」(渡辺氏)


「新しい武器(考え方)が必要だね。私が“負け戦の戦略”が必要といっているのは、そうした新しい道筋を示すためなのだ」(渡辺氏)
 中央防災会議は、32万3000人が6万1000人に減るというシミュレーションを出しているが、最悪シナリオのケースで、市民が最良の対応しても6万1000人も死ぬということを重く受け止めなければいけない。だからこそ、「6万1000人という死者数を、さらに3万人、2万人、1万人以下に減らすためにはどうすればいいのかという議論が求められる。そこには、現行法制度では対処しきれない“負け戦”を前提とした議論が必要になるはず。それなら、発想を転換してほしい。今までの災害のように、現在持っている武器で戦っても勝負にならない」と熱く訴える渡辺氏。

 「もし南海トラフ巨大地震が起きたら、次は東日本(東北・北海道)からの支援を受けるしかない。今、復興をいい加減にやっていると、国難どころではなく、国が滅びかねない。それこそ“国滅”になる。南海トラフ巨大地震への対策について、国はこれからだといっているが、いったいどんな準備や対応をするのか。南海トラフ巨大地震特別措置法など、新たな法制度の枠組みや事業制度を早急に“創る”必要がある。さらに、この南海トラフ巨大地震の想定被災地域には原子力発電所があることも、絶対に忘れてはいけない。今の国会を見ていると、個人的には大きな不安を抱かざるを得ないね」と最後まで警鐘を鳴らし続ける、防災の鬼だった……。


「国は『諦めるな』と国民に対して言っている。しかし、諦めなくて済むようなビジョンを出さずに、諦めるなとだけいうのは困りものだよ。早急に対策要綱が提示するべきだ。選挙に向けた舌戦なんてやっている暇などないのに……」と渡辺氏。スッキリしない心情をはき出した。

“ぶら防”に参加した学生による
防災ラジオ番組も放送開始!

 この連載に登場している国際ボランティア団体「IVUSA」に参加する岩村友香里さん(日本大学4年生)、生田目有美さん(法政大学3年生)、石井将さん(国士舘大学3年生)ら、現役の大学生。現在、彼らは防災番組「大学生が防災ラジオを始めました」を制作している。この番組内の連動企画として、「渡辺実のぶらり防災・危機管理」も放送される。

 放送は10月から全国25局あまりのコミュニティFM局で、順次拡大していく予定。お近くの地域に該当するコミュニティFM局のある方は、こちらのラジオ番組もお楽しみに。なお、一部のコミュニティFMはPCやスマートフォンでも聴けます。

・FMびゅー(北海道室蘭市) (土)17:30〜18:00
・ラジオふらの(北海道富良野市) (水)16:00〜16:30
・ラジオカロスサッポロ(北海道札幌市) (日)12:30〜13:00
・AIRてっし (北海道名寄市) (木)11:30〜12:00
  再放送(土)13:00〜13:30
・e-niwa(いーにわ)FM77.8(北海道恵庭市) (月)18:00〜18:30
  再放送(土)16:00〜16:30
・FMねむろ(北海道根室市) (日)15:30〜16:00
・FM AZUR(青森県むつ市) (月)10:00〜10:30
・エフエムゆーとぴあ(秋田県湯沢市) (火)14:00〜14:30
※サイマル放送あり
・おおふなとさいがいエフエム(岩手県大船渡市) (月)14:00〜14:30
・ラジオ石巻(宮城県石巻市) (火)9:00〜9:30
※サイマル放送あり
・BAY-WAVE(宮城県塩竃市) (土)14:30〜15:00
※サイマル放送あり
・南相馬ひばりエフエム(福島県南相馬市) (金)13:00〜13:30
※サイマル放送あり
・SEA WAVE FMいわき(福島県いわき市) (日)10:30〜11:00
※サイマル放送あり
・KITAKATA CITY FM(福島県喜多方市) (日)15:30〜16:00
※サイマル放送あり
・RADIO AGATT(新潟県新発田市) (木)13:00〜13:30
・FM OZE(群馬県沼田市) (月)14:30〜15:00
・いせさきFM(群馬県伊勢崎市) (日)18:30〜19:00
・かつしかFM (東京都葛飾区) (火)9:30〜10:00
※サイマル放送あり
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渡辺 実(わたなべ・みのる)

防災・危機監理ジャーナリスト。株式会社まちづくり計画研究所所長、NPO法人日本災害情報サポートネットワーク理事長。日本災害情報学会理事。国内外の被災地へ即座に入り、都市・地域防災へのアドバイスやマスメディアの災害報道への協力をはじめ、さまざまな角度から防災・減災に取り組む。全国の講演・研修活動を通じて各自治体や企業、市民の防災への取り組み方や課題も伝え続けている。著書『都市住民のための防災読本』『大地震にそなえる 自分と大切な人を守る方法』『高層難民』他多数、防災アプリ『彼女を守る51の方法』も監修。

原 如宏(はら ゆきひろ)

ゲーム雑誌、インターネット雑誌、パソコン雑誌の編集者を経て、2005年7月からフリーライターとして活動。パソコン、インターネットの話題から、車、経済、食べ物まで、ジャンルにこだわらず手がける。主な連載は、日経トレンディネット「クラウド調査隊」、Yomiuri Onlineの「トラブル解決Q&A」やフロム・ナウ「ライターHの“デジモノ放談”」など。Twitterの公式アカウント(@raitanohara)にて、最新のクラウドサービスや機器のテスト状況、記事の後日談などをつぶやいている。


渡辺実のぶらり防災・危機管理

正しく恐れる”をモットーに、防災・危機管理ジャーナリストの渡辺実氏が街に繰り出し、身近なエリアに潜む危険をあぶり出しながら、誤解されている防災の知識や対策などについて指摘する。まずは東京・丸の内からスタート。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/opinion/20121102/238944/?ST=print
http://www.asyura2.com/12/jisin18/msg/598.html

記事 [社会問題9] 性風俗産業に潜む「人身取引」という闇
性風俗産業に潜む「人身取引」という闇

藤原志帆子ポラリスプロジェクトジャパン代表に聞く

2012年11月6日(火)  蛯谷 敏

 「ヒューマン・トラフィッキング(人身取引)」という言葉をご存知だろうか。性的目的の人身取引、児童ポルノ、違法労働搾取。決して貧困にあえぐ他国の話ではなく、日本にも存在する現在進行形の社会問題である。あまり公にならないこの問題に正面から取り組んでいるのが、人身取引の撲滅運動を推進する米NPOポラリスプロジェクト。同団体日本事務所を設立し、現在は米国団体とのパートナー団体としてポラリスプロジェクトジャパン代表を務める藤原志帆子氏に、国内での人身取引の実情を聞く。(聞き手は蛯谷 敏=日経ビジネス)
人身取引とは、具体的にどのような問題を指すのでしょうか。


藤原志帆子(ふじわら・しほこ)氏
米国のNPOポラリスプロジェクトでの勤務を経て、2004年に同団体日本事務所「ポラリスジャパン」を設立。現在は米国のパートナー団体として、NPO法人ポラリスプロジェクトジャパンとして活動。多言語による電話相談窓口の解説など、被害の発見と救済事業を日本で初めて開始した。人身取引被害を受ける子どもや女性への現場での支援、児童施設や入国管理局での研修講師としても活動する。2008年に、母校であるウィスコンシン大学マディソン校に活動を評価され、名誉卒業生賞を受賞した。(写真:村田和聡、以下同)
藤原:ヒューマン・トラフィッキングと英語で言われます。人身取引と言えば、かつては貧しい国から子どもが売買されるケースや、奴隷貿易といった奴隷制度を指していました。でも、現代ではこの言葉が指す範囲は大きく広がっています。過去の奴隷制よりも大きな規模で、奴隷のように生きる人がこの社会にいるということです。今年発表された国連の統計では、世界で2700万人が奴隷的な生活を強いられていると指摘しています。

 現代社会で問題になっている人身取引は3つあります。1つは、性的目的の人身取引。もう1つは、臓器売買目的の取引。そして3つ目が労働目的、すなわち暴力や詐欺という手段で搾取するというものです。それぞれがとても大きな問題なのですが、私たちポラリスプロジェクトジャパンでは、特に性的目的の人身取引に集中して取り組んでいます。8年間の活動の中で、2600件以上の相談に対応し、その中から130人以上の被害者の救済支援をしてきました。

人身取引という言葉だけを聞くと、何か歴史の教科書に出てくるような、過去の出来事という印象があります。

藤原:それは誤解で、今現在も日本に存在する社会的な問題なんです。いえ、日本だけでなく、すべての国が直面している問題です。性的目的の人身取引で言えば、夜の繁華街で見かけるアジア各国の女性たちが、実は騙されて日本に連れてこられ、性風俗産業への従事を強要されているケースは本当に多くあります。

 その現実を知っていただくために、少々生々しいですが、あるエピソードをお話しましょう。

性感染症が悪化し、歩けない女性を2人がかりで救出

 1年ほど前、性風俗産業で売春を強要されていた韓国籍の女性を救出しました。被害女性は、20代前半。もともと日本に憧れを抱いていて、「日本で働きたい」という夢を持って来日しました。

 ところが、彼女を仲介するブローカーは、最初から彼女をだますつもりでした。彼女は東京都内のマンションに軟禁状態にされ、ブローカーとつながる都内の性風俗店で、毎日自分の体を売ることを強要させられました。パスポートと財布を取り上げ、経済的に拘束し、逃げ出しても「来日するための手数料が借金としてあるから働け」と脅し、逃げられないようにしていました。

 こうした情報が私たちに入ってくるのは、本人からではありません。今回のケースでは彼女が一番信用できる韓国の知人にまず連絡が入り、その人が現地のNGO(非政府組織)や警察などの機関を通じてポラリスに頼ってきました。

 彼女からのSOSが私たちに入ってから数日、本人と話して信頼を得て、軟禁されているマンションを突き止めました。本来ならこのような救出は私たちの仕事ではないですし、警察などが介入するのが筋です。しかし、女性は警察の介入を最後まで拒否しました。ですから私たちも警察や行政機関への支援要請はできなかったのです。

 何度か警察に通いましたが、「女性が真実を話しているのかが分からなければ、何も答えられない」「本人が窓口に来なければ何もできない」と事実上拒否され、私たちは途方に暮れました。仕方なく、私たち自身が軟禁された女性を救出しなければなりませんでした。今だったら助けに行っても大丈夫というタイミングを彼女に教えてもらい、スタッフといざ彼女のいる部屋を訪れました。

 初めて会う彼女は、腹をくの字に曲げ、辛そうな表情で壁に寄りかかっていました。すらりとした女性だと思いましたが、つぶさに見ると、ひどく痩せこけ、やつれていることが分かりました。性感染症が悪化して骨盤が炎症をおこし、歩くのもままなりません。彼女を2人がかりで担ぎ、そのまま病院に直行しました。後から聞くと、彼女は保護したその日も、加害者によって売春を強要させられていました。こんな状態でもなお、性を買うことができる日本人がいることに、ひどく驚き、落胆しました。

 憧れだった日本で受けた仕打ちに、彼女が絶望したのは言うまでもありません。2度と日本には来ないと言い残し、帰国していきました。日本人として、これほど悲しい現実はありませんよ。

発見できるのは、ほんのわずか

 けれども、こうやって見つかるケースは本当に少ないんです。

 お話したのは外国人の例ですが、自分の意思に反して労働や性的な仕事を強要されるケースは、絶対数で言えばもちろん日本人の方が多い。10代、20代の女性が、加害者が出会い系サイトで募った買春客の男性たちとセックスをさせられ、その売り上げを加害者に搾取されています。これもヒューマン・トラフィッキングの一例です。人身取引の問題の本質は、他人を利用してお金を搾取することであって、人が国と国を移動するかどうかは無関係です。

こうした被害は、どの程度あるのでしょうか。

藤原:私たちの調査では、全国に5万4000人はいると推定しています。けれど、売春・性風俗産業は、違法と合法の境界がとても曖昧です。そこで行われている人身売買は、実態が見えにくく、正確なデータは警察すらも把握していないでしょう。私たちもこの数字は、本当に劣悪な人身取引のみを考慮した、控えめな数字だと考えています。最近の傾向としては、本人を追い込むことは珍しくて、ぎりぎりのところで搾取を続けていくブローカーも少なくありません。そういった女性たちは、調査に含まれてこないんです。

 大人の女性だけでなく、子どもたちが犠牲になっているケースも本当に多いです。私たちが関わったケースでは、コロンビアの15歳の女の子が日本中のストリップ劇場を連れ回され、本番行為を強要され続けていたこともあります。日本の18歳未満の子どもたちが被害にあう買春・ポルノ被害は毎年5000件を超えます。

 個人的な感想ですが、子どもの性の商品化に対して、日本という国は悪い意味で「おおらか」だと思います。15年以上前から存在する「援助交際」という言葉1つ取っても、子どもの性を商品化する傾向は強く、その悪印象が世界中に広まっていると感じます。

 もちろん、自分の意思でやっている子たちもいるのでしょう。でも、子どもの性を利用していることには違いありませんよね。国際法上、援助交際(児童買春)はれっきとした人身取引です。

なぜこうした問題が、あまり日本では大きく取り上げられないのでしょうか。

日本は性をタブー視する

藤原:日本が性の売買というものを容認しながら、セクシュアリティーとしての豊かな性全体をタブー視するということが大きいと思います。こうした問題を正面から議論できる場と機会が極端に少ないと感じています。性風俗産業で働いている女性たちのイメージも、私からすると、見た目はすごく綺麗に装飾されていると思います。何か、華やかというか、健全な印象を与えるというか。実態はそうではないのにもかかわらず、です。


 しかし、実際には産業自体も社会も働く女性を差別し、労働問題、ハラスメントなどの人権侵害、そして人身取引が起きているわけです。

 人身取引被害を受けた女性たちは、毎日確実に増えています。今のままではその傷が癒えることはないし、私たちが救った女性たちも残念ながら、自立した生活を送るのがすごく難しくなっています。20代、30代という、本来なら恋愛や家庭を持つことなど充実した生活が送れる時期に、虐待の結果、心身ともに疲れ果ててしまいます。中には仕事もできず、ただ自宅や医療機関、保護施設などにこもりっきりという状態に陥り、結果的に生活保護といった形で行政の支援が必要になることも多いです。

具体的には、どんな対応が必要なのですか。

藤原:日本でこうした問題が解消できない1つの理由は、行政の対応です。日本では海外のように行政に正式な人身取引の相談窓口はありませんし、先の韓国女性のケースにもありましたが、本人からSOSが発信されていても、その駆け込み寺となる窓口が存在しません。早急に政府が我々と一緒にこの問題に対応すべきだし、そのためには法律が必要と考えます。

 もう1つは、人身取引に対する認識です。現状では、警察や行政に人身取引被害を届け出ても、自分が被害者だと認めてくれないかもしれないリスクがあります。安全が保証されないのなら、助けを求めても仕方がないと、被害者は感じています。

 何が起きているかと言うと、日本では人身取引の被害者が安心して支援を受けたいと思うような制度がないから、警察に届け出ずに、そっと母国に帰りたいという人たちが続出しています。彼女たちの被害状況は明らかにされないまま去っていくので、また新たに同じような被害に遭う子たちもいるし、何よりもブローカーや、その人身取引の加害者たちを野放しする悪循環に陥っています。

 もちろん、政府も何も対策を打っていないわけではありません。日本政府は人身取引問題の解決に向けて2004年に行動計画を作り、2009年にも計画をリニューアルしました。人身取引の問題を学校の教科書に取り上げて周知を図るなど計画案もありますが、実質的にはほとんど行われていません。それは、市民だけでなく、現場の警察、それから福祉職員や法律の専門家も問題に対する意識が低く、まだまだ国内にいる被害者が安心して被害状況を話せる状況ではないからですよ。

 米国では、国務省の中に人身取引撲滅のための対策室を設けて、国が自ら取り組んでいます。やはり政府の姿勢というのは大きいんです。

 日本は一刻も早く、公式の相談・通告窓口を設けて、警察・入国管理局などの現場で人身取引被害者への対応ができる体制を敷く必要があると思います。その前提として、一般の方々にも、日本が人身取引大国であるという認識を持っていただきたいし、反人身取引への世論を形成していく必要があります。

まずはリアリティーを持ってほしい

これを読んだ人ができることは何でしょうか。

藤原:詰まるところ、まずリアリティーを持つことが大事だと思っています。男性には、自分の親戚や、娘さん、妹やお姉さんが、人身取引の被害に遭ったらどうかと想像していただくと、きっと意識が変わると思います。

 実際、自分の大切な人たちが人身取引の被害に遭っている人は珍しくないんですね。うちの長期的な寄付者の1人は、自分の妹が実はずっと性風俗産業で彼氏と思っていた人に仕事をさせられていたと言います。「だから僕は妹みたいな被害者をこれ以上、作り出したくないから」と言って、ずっと寄付を続けてくれています。

 私自身は、この問題に対する解決策は、教育にあると思っています。仕事でよく、児童施設や学校で講演することがあるのですが、今の人身取引の実態を話しながら、男の子は自分の体を守る、性暴力に遭わないようにすると同時に、将来、性を買わない人、性を軽々しくお金で解決しない人になってほしいと常々語りかけています。時間はかかるけれど、やはり小さい頃からこうした考えを教えていかなくては、変わらないと思います。

 今の日本は、あまりにも子どもたちに対しての正確な性の情報が欠けていると思います。あるのは、大人向けの商業的な作りものの性文化です。お金で性を買うというのは、もちろん昔からあるものですけれども、その中で無理やりやらされる人たち、子どもたちがいることを、早く社会が認識してほしいと思います。

企業としてリスクがあることも認識すべし

 企業としても、人身取引、特に性的搾取目的の人身取引がビジネスのリスクになることが大いにあります。例えば、日本企業は今後さらに海外展開を進めると思いますが、海外では欧米でもアジアでも買春・ポルノ問題は日本よりも厳格です。被害児童の幼少化が進んでいますから、各国も次々と子どもに対する暴力の厳罰化を進めています。その中で、社員が若い女性を買い、仮に子供だった場合、その影響は社員にとどまらず、会社にも大きなリスクとなるでしょう。

 接待として性サービスを伴うところに連れていかれる。このような接待も、最近の動きでは、例えば英国の「Anti-Bribery Law」のように、厳しく禁止され、接待される側にも罰則規定が科されます。万が一社員にこうした事件が発覚した場合、「知らなかった」では済まされない時代になっていることを認識すべきです。

 困難は多いですが、同様の問題意識を持った10代から60代のスタッフやボランティアの皆さんと日々、人身取引のない日本にするために活動していくことが励みになっています。「何か、おかしい」。人身取引に対して多くの人が関心を持ち、こうした意識を持ってもらうことが、私自身のライフワークであると思っています。


蛯谷 敏(えびたに・さとし)

2000年、日経BP社入社。通信業界誌『日経コミュニケーション』記者を経て、2006年より日経ビジネス記者。情報通信、ネット、金融、不動産、政治、人材など色々担当。「一極集中」から「多極分散」へと移り変わる様々な事象をテーマに日々企画を考えている。


キーパーソンに聞く

日経ビジネスのデスクが、話題の人、旬の人にインタビューします。このコラムを開けば毎日1人、新しいキーパーソンに出会えます。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/interview/20121102/238972/?ST=print
http://www.asyura2.com/12/social9/msg/181.html

記事 [戦争b10] 同盟国と中国の間にたつ米国オバマ政権
同盟国と中国の間にたつ米国オバマ政権

今後の日中米関係を川島真・東京大学准教授に聞く

2012年11月6日(火)  田村 賢司

 冷却しきった日中関係改善に米国はどう関与するか。日本は米国にどう働きかけるべきか。「中国近代外交の形成」などの著書のある歴史学者・政治学者、川島真・東京大学准教授に聞いた。
(聞き手は日経ビジネス編集委員、田村賢司)
日中関係は回復の兆しが見えない。米国はこの問題の改善に影響力を持てるか。


川島真(かわしま・しん)
1968年生まれ。97年、東京大学大学院人文社会系研究科博士課程単位取得満期退学、北海道大学法学部助教授などを経て、2006年から現職。この間、中央研究院(台北)、北京日本学研究センター、国立政治大学(台北)、北京大学、米ウィルソンセンターなどで在外研究・教育に携わってきた。(撮影:柚木裕司)
川島:米中の関係は、時によって起伏はあるが、緊密の度を増していると見ていい。もちろん(北朝鮮問題や南シナ海など各地での)安全保障上の問題や、ドルに対する人民元レートを低く抑えている問題など、色んな対立はある。

 しかし、(経済の分野では)分業の関係であり、互いが欠けると、それぞれ損失を被る存在になってきたのは間違いない。(米中経済関係の建設的討議の場として2006年に始まった)米中戦略経済対話などで、両国間にある懸案が浮かび上がると、そればかり報道されるから問題だけがあるように思われがちだが、人や文化の交流だけ見ても、年々厚みを増し、今や日中関係の比ではないレベルに達している。

 ただ、今回はチャイナリスクについて、米国民も認識をしたはずだ。米政府は、国民の間に(富の二極化など)不満があっても中国共産党がコントロールしてきたし、できると思っていたが、そうでもないようだと分かったのではないか。

日中間で二重外交を展開する米国

つまり、米国は同盟国として日本を支援すると。

川島:中国が日本や台湾、フィリピンなど米国の同盟国と問題を起こすたびに、「米国はどうするのか」と問われる。すると米国は、同盟国には「我々はこの問題にちゃんと関与している」と言い、一方で北京には、中立であるようなシグナルを送るという二重外交を強いられている。それは米国にとって非常に大きなコストとなっている。

 米国は今、財政的な余裕がなくなり、軍事的にもかつてのような圧倒的な優位性を無くしつつある中で、中東から撤退し、アジアに(その軍事力の一部を)振り向けるピボットと呼ばれる戦略をとっている。

 ただし、日中、中韓、中フィリピン関係はそれぞれの国に一定の(外交・防衛上の)役割を担って貰い、そこに米国が関わるようにしている。ところが、紛争が起こるたびに、米国に大きな関与を求められる。中国と日本の間に立つ二重外交のようなことは米国にとっては大きなコストだと感じ始めたといっていい。

日中紛争に関して、米国は腰を引いた対応しかしないということか。

川島:忘れてならないのは、日米安全保障条約とは、(軍事衝突が起きた時に)まず日本が防衛をすること。それがあって、ようやく米軍は出ていくことになっているということだ。何もないうちに米軍が一緒に戦争に出たりはしない。

 かつ、日本から(先制的な軍事行動などを)やってはいけない。あくまで相手国が現状を変える行為をしてきた時に米国も対応できることになっていることも見落としてはいけない。あくまでも主体は日本にあるのである。

 ピボット戦略で東アジアに米国が力を入れると言っても、それは静かな圧力であって、領土問題に積極的に関わろうというようなことではない。

中国の軍事力は2030年代に米を抜く

中国の軍事面での膨張、そして圧力をかける行動はどこまで続くのか。

川島:恐らく2020年代に(海軍力を含め)日本を追い抜き、2030年代には米国と並ぶ、少なくともこの東アジアにおいて対等になる可能性がある。

 ただ、どこまでいっても米国にとって中国は同盟国ではない。安全保障面では中国は、アジアで「孤立」している。中国が、まず経済カードを切ってくるのは、(中国の立場に立てば)これしか切るカードがないのだろう。当面、軍事力だけで圧力をかけることはできないし、得策でもないからだ。

 日中の経済関係は、日本にとって重要なものだが、中国にも大きいのは間違いない。ただ、それも変質しつつあることは忘れてはいけない。日本からの投資は量的にも大きなものであるのはそのとおりだ。

 しかし、自民党政権の時代のように日本から中国に対する多額の円借款や、ODA(政府開発援助)があるわけでもない。経済面で学ぶものも少なくなってきた。(経済・軍事両面で)徐々に中国のプレゼンスが高まるのは避けられないだろう。

日本は当面、どうすべきか。

川島:グローバルに見た米国の覇権はまだまだ続く。中国もそこには手を出してはこない。しかし、東アジアの内のことでは、中国はまさに自分の庭において地域秩序の構築をする意識を持っているだろう。

 だが、簡単にそんなことは出来ないし、させられない。日本は当面、外務省間の局長級、次官級の対話を外相まで上げていくことだ。このラインは是非とも残し、他の対話ラインも模索しつつ、時間をかけて関係を改善していくほかない。

 また尖閣諸島の問題については、中国は実際には日本の実効支配を致し方のないものと認めつつも、公船を派遣するなどして中国も日本と同じレベルの実効支配をしているということを既成事実化しようとしているといえる。

 そのことに留意し、「現状維持」の「現状」をより日本に有利に設定する努力をすべきだ。その際、2006〜2008年の間に行われた過去の交渉の過程と日中間のこれまでの合意内容を忘れてはいけない(10月15日に取材)。


田村 賢司(たむら・けんじ)

日経ビジネス編集委員。


ニュースを斬る

日々、生み出される膨大なニュース。その本質と意味するところは何か。そこから何を学び取るべきなのか――。本コラムでは、日経ビジネス編集部が選んだ注目のニュースを、その道のプロフェッショナルである執筆陣が独自の視点で鋭く解説。ニュースの裏側に潜む意外な事実、一歩踏み込んだ読み筋を引き出します。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20121101/238910/?ST=print



http://www.asyura2.com/12/warb10/msg/393.html

記事 [国際7] 米国の選択、「ギャンブル」か「旧知の悪魔」か 

 

JBpress>海外>Financial Times [Financial Times]
米国の選択、「ギャンブル」か「旧知の悪魔」か
2012年11月06日(Tue) Financial Times
(2012年11月5日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)


これだけ騒いだ挙げ句、ホワイトハウスの主も議会の構成も変わらない可能性が高い〔AFPBB News〕

 恐らく米国民は今週水曜日(11月7日)の朝、これまでの騒ぎは一体何だったのかという思いにとらわれることになるだろう。

 ほぼ間違いなく、バラク・オバマ大統領が再選されるだろう。上院では民主党が辛うじて過半数を維持し、下院では共和党が引き続き大幅な優位を保つだろう。

 つまり、2年近くにわたる戦いを終え、60億ドルもの資金を選挙で使った挙げ句に、ざっと1億3000万人の有権者は、近年では最悪の閉塞状況にほとんど手を加えなかったことになるのだ。

 大山鳴動ネズミ一匹という感がないではない。しかしホワイトハウスから見れば、これでも欠点の最も少ない結果となる。

 再選を勝ち取れば、オバマ氏は希望よりも経験の方が優れていることを示す機会を手にする。そしてミット・ロムニー氏は、自分と共和党がどれほどひどく道を誤ったかを反省する時間をたっぷり手にすることになるだろう。

レーガンが手本と言いながら、まるで違うロムニー氏

 相手候補を攻撃するのにかなり強い言葉が使われているため、読者の中には、オバマ氏を支持することはユーロソシアリズムを擁護するのと同じだと見なす向きもあるかもしれない。そのため、共和党公認の英雄であるロナルド・レーガン第40代大統領がかつて実践したタイプの保守主義が今の米国には著しく欠けていることをここで強調しておく価値はあるだろう。

 ロムニー氏はレーガンをお手本にすると公言しながら、実際にはジョージ・ブッシュ前大統領の悪い面を信奉した。好戦的な姿勢を見せたり、宗教をベースに愛国心に訴えたりする一方で、ユーモア(あるいは、移民の支持)は全く示さなかった。

 2012年の米国では、経済をこれからどうするかについて真摯に議論する機が熟していた。ところが、選挙戦で提示された選択肢は夢物語か現状維持かというものだった。

 財政政策について言えば、ロムニー氏はとてつもなく自己破壊的な公約しか打ち出さなかった。政府予算を巡る困難は下位98%の国民に犠牲を一切求めることなく乗り切れるという神話をあおった点はオバマ氏と同様だった。

 だが、ロムニー氏はそれにとどまらず、国民全員について減税をしながら国防総省の予算を冷戦時代の水準に戻し、なおかつ財政を何とか均衡させると公約した。このギャップをどうやって埋めるかについては自分に一任してほしいと有権者に求めた。


1987年当時のレーガン大統領(右)とゴルバチョフソ連共産党書記長〔AFPBB News〕

 広く信じられていることとは異なり、レーガン大統領は頭のてっぺんから足のつま先まで現実主義者だった。ロムニー氏が属する政党は、レーガンが冷戦に勝利したのは国防費を急増させたからだと信じている。

 だが実際は、レーガンの大統領就任のかなり前から旧ソ連は疲弊していた。

 レーガンによる最大の贈りものは、タカ派を無視してミハイル・ゴルバチョフを頭から信用したことだった。高い教育を受けたクレムリノロジスト(ソ連研究者)が周りに何人もいたにもかかわらず、レーガンは正しい判断を下し、クレムリノロジストたちは誤った判断を下したのだ。

 おかげでこの世界はそれまでとは比べものにならないくらい住みやすくなったのだが、今の共和党員たちならきっと、レーガンをオバマ氏と一緒にして、米国を代表して謝ってばかりいると見なすだろう。

 唯一残念なのはオバマ氏が、米国最悪のライバルへの対応に際してレーガンと同様に振る舞うことはできないと感じていたことだった。かつて孫子がその兵法で説き、かつレーガンも明確に理解していたように、敵を倒す最善の方法は敵を分裂させることにほかならない。

 これをロムニー氏に当てはめてみるとどうなるだろうか? 同氏はイスラム反体制派になり得るグループを――民主的な政治を目指す団体か宗教指導者による専制政治を目指す団体か、あるいはスンニ派かシーア派かを問わず――すべてひと括りにし、米国に対する大きく新たな脅威と見なしている。

「財政の崖」を巡る危険なロシアンルーレット

 レーガンはまた、増税を伴う法案にも何度か署名しており(もっとも、彼は税金を「受益者負担金」と呼んでいたが)、今の共和党ではほぼ絶滅している財政現実主義の一種を実践していた。一方のロムニー氏と(ごく一部の例外を除いた)共和党員は、いかなる増税にも反対するというグローバー・ノーキスト氏の誓約書に署名している。

 「財政の崖」が迫り来る中、共和党の頑迷なスタンスは、ロシアンルーレットが数週間後に再開されることを保証しているも同然であり、あれが再開されれば新たな景気後退と信用格付けの引き下げを招きかねない。ロムニー氏は、歳出を10ドル削減する度に税金を1ドル引き上げるという案に同意することなど検討すらしない構えだ。

 同じように、レーガンは300万人の不法移民に恩赦(アムネスティ=既入国の不法移民の合法化)を与えたが、ロムニー氏は不法移民が「自己退去」することを望んでいる。

 レーガンは、日本企業との不公正な競争を退けるために米国半導体業界と手を組んで業界を救ったが、ロムニー氏は、米国の競争力向上のために政府が役割を担うことは「勝者を選別する」ものだと批判する。ほかにも違いはいくつもある。

 しかも、これは社会政策に踏み込まない段階での話だ。レーガンはカリフォルニア州知事として、同州で中絶を合法化した。ロムニー氏は、レイプと近親相姦による妊娠を除き、すべての中絶を違法とすべきだと考えている。

 上記の事情はどれも、ロムニー氏には有能な大統領になる知性がないという意味ではない。同氏は実際には、予備選挙のために装った「非常に保守的」な人格よりもはるかに実利的になるのではないかと筆者は思っている。

 だが、それは勘だ。そして今は賭けに出るべき時ではない。つまり、オバマ氏は旧知の悪魔という奇妙な立場にいるわけだ。これはオバマ氏が上手に演じる役割ではない。見知らぬ天使の方がオバマ氏にはずっと向いていた。

今年最も重要なイベントは大統領選ではない


オバマ大統領が再選を果たせば、期待度が低い中で2期目に入る〔AFPBB News〕

 しかし、選挙というものは選択するということだ。そして、外交政策に限っては、選択すると言うほどの選択肢はなかった。オバマ氏が本当の戦争や通貨戦争を始めるリスクを冒す可能性は極めて低い。ロムニー氏は戦争を始めると約束し続けている。

 同じことは経済にも当てはまる。オバマ氏は、景気回復を危うくすることを一切せず、賢明な中期的財政再建計画を段階的に導入するだろう。一方のロムニー氏は数字をでっち上げ、誰も彼の言葉を文字通りに受け止めないことを願う。

 ここは、オバマ氏が1期目に間違ってしまったことを繰り返す場ではない。だが、2012年の最も重要な出来事が起きるのは11月6日ではないということを読者に思い出させる格好の場だ。米国の財政の罰は11月7日に始まる。どんな結果も起こり得る。

 オバマ氏が勝てば、1期目よりはるかに期待が低い中で2期目に入る。これは夜と昼ほどの大きな違いだ。もしかしたら、オバマ氏はその状況をうまく利用できるかもしれない。

By Edward Luce
http://jbpress.ismedia.jp/articles/print/36482


http://www.asyura2.com/12/kokusai7/msg/165.html

記事 [自然災害18] ハリケーン「サンディ」:荒れ狂う嵐の爪痕

JBpress>海外>The Economist [The Economist]
ハリケーン「サンディ」:荒れ狂う嵐の爪痕
2012年11月06日(Tue) The Economist
(英エコノミスト誌 2012年11月3日号)

10月末のハリケーンで米国は最善の危機管理を行ったが、長期計画については数々の疑問が見えてきた。


サンディは大西洋地域では観測史上最大のハリケーンとなった(写真は10月29日、冠水したニュージャージー州アトランティックシティーの海岸近くを歩く人たち)〔AFPBB News〕

 ハリケーン「サンディ」の打撃は、ニューヨーク市の中でもクイーンズの南端部が最も激しかった。波が板敷きの遊歩道を引き裂き、道路を洗い流した。

 町は1.6メートル以上冠水した。浮き上がった車が芝生の上まで運ばれた。水が引いた都市には砂丘が残った。サンディが招いた火事により、ブリージーポイントでは110棟以上の家屋が焼失した。

 10月29日から30日にかけての夜間に、ニューヨーク市全体で少なくとも22人が死亡し、これを含めてサンディによる死者は全米で少なくとも50人に上った。カリブ諸国では70人以上が死亡した。

 サンディは、大西洋地域では観測史上最大となる直径約1440キロメートルに及ぶハリケーンで、ニューヨーク州とニュージャージー州に特に大きな被害を与えたが、米国北東部の大半に損害をもたらした。

ニューヨーク市のインフラの脆弱性

 死者の数が極端に多くならなかった(1938年にニューイングランド地方を襲ったハリケーンでは、死者の数が800人にも達した)のは、当局の危機対応によるところが大きい。

 ニューヨーク州のアンドリュー・クオモ知事、ニュージャージー州のクリス・クリスティー知事、ニューヨーク市のマイケル・ブルームバーグ市長が陣頭指揮を執った。連邦緊急事態管理局(FEMA)が3人の首長を見事にサポートして、2005年のニューオーリンズ市で被った汚名を多少なりとも返上した。

 それでも、今回のハリケーンは世界の首都を自称するニューヨーク市のインフラの脆弱性をさらけ出した。遅かれ早かれいつかはやって来るさらに強力なハリケーンに襲われる前に、この脆弱性に対処する必要がある。

 ニューヨーク市では、ハドソン川とイーストリバーの水が堤防を越え、マンハッタンの街路やグラウンド・ゼロ記念公園に押し寄せた。ブルックリンに住む250万人の人々とマンハッタンをつなぐブルックリン・バッテリー・トンネルは、約16万立方メートルの水に没した。

 クイーンズとマンハッタンをつなぐミッドタウン・トンネルは、洪水に強い造りになっていたが、それでもやはり浸水し、地下鉄もかなりの部分が水没した。「100年に1度の大掃除」をしてもらったと冗談を言う者もいた。


サンディの影響で停電が続く米ニューヨーク・マンハッタンの眺め。ミッドタウン(写真手前)には通電しているが、ロウアーマンハッタン(後方)では停電しているのが分かる〔AFPBB News〕

 ジョン・F・ケネディ国際空港とラガーディア国際空港の滑走路も冠水し、1万5000便以上が欠航した。長距離列車アムトラックも運休した。

 水を被って損傷した変電所で爆発が起き、ロウアーマンハッタンの広い範囲が停電した。この停電は恐らく数日続くと思われる。

 ニューヨーク大学付属病院の予備電源が機能せず、ハリケーンの最中に患者を避難させなければならなくなった。その中には人工呼吸器に頼る未熟児も含まれていた。

 金融街の大半が浸水し(ウォール街を再び救済すべき時だと言う者もいる)、暗闇に沈んだが、ゴールドマン・サックスの本社だけは自家発電機のおかげで、世界の資本主義のために明かりを灯し続けた。ロングアイランドでは90%の世帯が停電した。

 ニューヨーク州のクオモ知事は、1990年代に米国住宅都市開発省(HUD)の長官として多くの災害に立ち向かったが、今回の災害に匹敵するものはなかった。ニューヨーク市の損害は、ハリケーン「アンドリュー」や中西部の洪水、カリフォルニアの地震の損害を上回った。「これまで見てきた中でも最悪の事態をいくつも、今回この目で見た」と、クオモ知事は語った。

ニュージャージー州も壊滅的な被害

 ニュージャージー州の状況はさらに深刻だ。有名なジャージー海岸沿いの街は壊滅状態だ。人気の高いリゾート地、シーサイドハイツはほぼ消滅し、埠頭にあったアミューズメントパークはずたずたに壊れた。本誌(英エコノミスト)が印刷に回された時点で、もう1つのリゾート地、マントロキングはまだ延焼中だった。

 アトランティックシティの有名な遊歩道も一部が破壊され、街で明かりを灯しているのはカジノの看板だけだ。多くの浜辺がひどく浸食されてしまった。高波で鉄道の客車がニュージャージー州の大動脈である高速道路に打ち上げられた。

 米国東海岸全域が洪水と停電に見舞われた。ロングアイランド沿岸の人気の高いリゾート地、ファイアーアイランドは原形をとどめないと伝えられている。コネティカット州も大きな打撃を受けた。冠水した沿岸部の町から約36万人が避難した。メリーランド州では、オーシャンシティの埠頭が崩壊して海に沈んだ。

 ニューヨーク市から740キロほど内陸にあるオハイオ州クリーブランドでも、風速約27メートルの風と猛烈な雨に見舞われた。エリー湖から6メートルの高波が市の大動脈の通勤道路に打ち寄せ、道路は閉鎖を余儀なくされた。

計り知れない経済損失

 サンディによる経済的損失の全貌は何年も経たないと分からないだろう。個人資産の保険金の請求はかなりの額になる。東海岸地域全体でインフラが破壊されている。

 米IHSグローバルインサイトによる初期段階の推計によると、保険でカバーされたインフラの損害は約100億ドルで、復旧費用全体の約半分に相当するという。この推計は恐らく少なすぎるだろう。

 東海岸の石油精製所は操業を停止し、原子力発電所の出力は低下した。ニューヨーク証券取引所(NYSE)は2日間取引を停止したが、これは、天候が原因の休場としては1888年以降で最長だった。地下鉄、特にハドソン川の下を通ってニューヨーク市とニュージャージー州を結ぶパストレインが平常運転に戻るまでには、何日もかかるだろう。

 IHSは初期段階の推計として、経済的損失は全体で300億〜500億ドル、被災した諸州の域内総生産(GRP)の約1〜1.7%に達するとの数字をはじき出した。これに対し、ハリケーン「カトリーナ」による損失は約1200億ドル、被災州のGRPの9.6%に上った。

 しかし、1992年のハリケーン「アンドリュー」後のフロリダ州と同じように、地域経済にとっては復興予算がちょっとした景気刺激策となるはずだ。

 オバマ大統領はFEMAの基金を迅速に活用した。政治的な理由から、あまりにも迅速だったと、カトリーナ襲来時にFEMAを率いていたマイケル・ブラウン元長官が不満を述べたほどだ。当時のFEMAのカトリーナ対応は悲惨な失敗に終わった。

大統領選直前のサプライズ

 カトリーナの事例は少なくとも、自然災害が必ずしも大統領を大統領らしく見せるのに役立つとは限らないということに気づかせてくれた。当時のジョージ・ブッシュ大統領が「ブラウンくん、君は大活躍だな」と褒め殺したことはよく知られている。

 しかしサンディは、オバマ氏を最高の姿で見せる一種のオクトーバー・サプライズ*1となった。これは11月6日の投票日に向けてオバマ氏への追い風となるだろう。

*1=大統領選直前に起き、選挙結果に影響を与える可能性のある予想外の出来事


米ニュージャージー州ブリゲンティーンの避難所を訪れ、被災者を元気づけるバラク・オバマ米大統領(中央)とクリス・クリスティー州知事〔AFPBB News〕

 率直な物言いで人気が高いクリスティー知事(共和党)は、ロムニー氏支持の選挙運動をしてきたが、ハリケーンへの対応についてはオバマ大統領を称賛するしかなかった。「大統領選挙を気にしている場合ではない」と説明することもあった。

 クリスティー知事とオバマ氏が大統領専用ヘリ「マリンワン」に同乗している間、ロムニー氏はハリケーンの救援物資の荷造りの手伝いをしていた――スイングステート(大統領選を左右する州)のオハイオ州で。

 今回のFEMAの対応により、ロムニー氏は大統領選終盤に来て、大きな政府に反対の旗印を掲げにくくなってしまった。

 2年前の冬、ニューヨーク市を猛吹雪が襲った時に、ブルームバーグ市長は市を離れていて面目を潰す経験をした。それ以来、市長は悪天候が迫っている時は必ず先手を打つようにしており、2011年のハリケーン「アイリーン」襲来時の避難命令は、予想されたほどの風雨にはならなかったものの、サンディの予行演習になった。

 しかし、ニューヨークでもニューオーリンズと同じように、暴風雨が引き起こす危険についてかなり前から警告が発せられてきたにもかかわらず、資金を投じて高波への備えを改善するようにとの勧告は実施されずにきた。2011年には、ウォーターフロントに関する市当局の報告書「ビジョン2020」が、多数の堤防、防波堤の建設と、洪水に耐えられるビルの建築を強く促していた。

不屈の魂を失わなければ大丈夫

 イーストリバーと港に沿って値の張る可動性の防潮堤を築いて浸水を防ぐことを提案した報告書もある。この種の対策はロンドンでは30年前にテムズ川で実際に行われている。クオモ知事はロウアーマンハッタンの堤防建設を望んでおり、クリスティー知事はニュージャージー州の浜辺と町を守るために海岸を再建することを望んでいる。

 クリスティー知事はいくつもの象徴的な建造物が押し流されてしまった事実は受け入れている。それでも、ハリケーンの翌日に知事が述べたように、「悲しみで立ち直る力が失われてしまわない限り、私たちはやっていける」という。


http://jbpress.ismedia.jp/articles/print/36474
http://www.asyura2.com/12/jisin18/msg/599.html

記事 [社会問題9] ETV特集 「原田正純 水俣 未来への遺産」

ETV特集 「原田正純 水俣 未来への遺産」 投稿者 gataro-clone

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http://www.nhk.or.jp/etv21c/file/2012/1104.html

半世紀にわたって水俣病に向き合い続けた医師・原田正純さんが、今年6月、急性骨髄性白血病で亡くなった。77歳だった。今年7月、水俣病の特別措置法に基づく被害者救済の申請受付が締め切られた。公式確認から56年。最終解決を目指すとされる国の救済策が閉ざされる一方で、なお多くの潜在的な被害者が残るとみられている。こうした現状に一貫して警鐘を鳴らし続け、常に患者に寄り添い続けたその人生を通して、原田さんは私たちにさまざまなメッセージを残した。

原田さんは、昭和35年、熊本大学の大学院生だった時から水俣病に関わり始め、亡くなるまで50年以上、常に現場に足を運び、水俣病患者を診てきた。昭和37年には、母親の胎盤は毒物を通すことはないとされていた、当時の医学界の常識を覆して、母親の胎内で水銀に冒された「胎児性水俣病」を証明した。以降、胎児性患者の人たちとのつきあいは亡くなるまで続き、一番の相談相手であり続けた。1軒1軒、未認定患者宅訪ねて、掘り起こしにも取り組んだ。

水俣病以外にも食品公害・カネミ油症や三池炭鉱爆発事故による一酸化炭素中毒など全国各地へ足を運んだ。さらにはブラジルやカナダの水銀汚染、ベトナムの枯れ葉剤被害など、世界各地の現場にも向かった。見えたのは「加害者は圧倒的に大きな力を持つ企業や行政であり、被害者は弱い立場に置かれた住民」という社会のひずみだった。

平成21年に水俣病の特別措置法が成立すると、不知火海沿岸住民の大規模検診を呼びかけ、埋もれた被害者の存在を訴えた。原田さん自身、胃がんや食道がん、脳梗塞など、何度も重い病気を患ってきた。それでも現場に足を運び、患者と向き合い続けた。

番組では、NHKが長年にわたり記録してきた原田さんの映像と、その志を引き継ぎ、活動を続ける人たちへの取材を通して、医師・原田正純さんの人生とその言葉を振り返り、原田さんが問い続けたもの、私達に残したものを見つめ直す。

(語り)上田早苗アナウンサー


http://www.asyura2.com/12/social9/msg/182.html

記事 [原発・フッ素28] 中国、内モンゴルで世界規模のウラン鉱床を発見=新華社
中国、内モンゴルで世界規模のウラン鉱床を発見=新華社

ロイター 11月5日(月)12時31分配信

[上海 5日 ロイター] 新華社が国土資源省の情報として報じたところによると、中国の地質学者らは内モンゴル中部で「世界規模」のウラン鉱床を発見した。

新華社は、具体的な推定規模には言及していないが、この発見により、中国のウラン埋蔵量は押し上げられ、原子力エネルギー政策の実行可能性が一段と強まるとしている。

今回発見されたウラン鉱床と、その付近でこれまでに発見されたものを合わせると、内モンゴル中部は世界最大のウラン産地の1つになるという。

税関当局のデータによると、中国はウラン鉱石をカザフスタン、ナミビア、オーストラリア、ウズベキスタンから輸入している。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121105-00000043-reut-int

内モンゴルで世界最大級のウラン鉱床を発見−中国

毎日中国経済 11月5日(月)15時32分配信

【新華社】 中国国土資源部は4日、中央地質勘査基金が投資した内モンゴル自治区中部大営地域のウラン鉱開発が大きな進展を遂げ、中国最大規模の砂岩型ウラン鉱床が発見されたことを明らかにした。これまでの開発成果と合わせれば、同地域のウラン資源量は世界最大級となる。中央地質勘査基金は同地域で資源量510億トンの超大規模炭鉱も発見した。

(翻訳 王秋/編集翻訳 恩田有紀)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121105-00000035-xinhua-cn


http://www.asyura2.com/12/genpatu28/msg/527.html

記事 [社会問題9] 違法ギャンブルの現在 闇に眠ったはずのカネと欲望の在り処
【第12回】 2012年11月6日 開沼 博 [社会学者]
第12回
違法ギャンブルの現在
闇に眠ったはずのカネと欲望の在り処

競馬、競輪、競艇、パチンコ……日本中至るところに遊興施設は存在し、そのCMにはアイドルやお笑い芸人が起用されるなど、公営ギャンブルは私たちの日常に当たり前のようにとけ込んでいる。しかし、その一方では、尽きることのないカネと欲望を原動力として、現代日本の「貴族」から酔っぱらいサラリーマンまでを虜にする、闇の賭博場の拡大が助長され続けてもいるのだ。
社会学者・開沼博は、闇バカラ、闇スロット、そして野球賭博の現場に潜入した。そこには、あるときは繁華街の雑居ビルや路面店舗で、そしてあるときは携帯電話のメールを舞台に、数百万から数千万のカネが一晩で眠りを覚ます地下経済が存在していた。
公然に認められたギャンブルが林立するにもかかわらず、彼らを違法ギャンブルに駆り立てる動機とは何か。連載は全15回。隔週火曜日更新。

新宿の雑居ビルで大金を動かす「闇バカラ」

 肌寒い新宿。紹介者のMに連れて来られたのは、路地裏の雑居ビルだった。

 ビルの看板には、各フロアで営業しているバーやスナックの名前が載っているが、何も書かれていないフロアが一つ。エレベーターはそこで止まった。

 Mに促されて降りてみると、そこには大人3人がやっと立てるくらいの小さなスペースがあり、緑地に白で「非常口」と書かれた誘導灯の光が、月明かりのように互いの顔を照らす。

 私の目の前に立ちふさがるのは防火扉一枚。エレベーターが降りていったのを見届け、天井に設置された不自然な防犯カメラを見ながらMが電話をかけると、防火扉の中から戸が開けられ、光が漏れた。

 20畳ほどのスペースにバカラ台が3台。正装をしたディーラーとホール係の若い女性が、ホテルマンのような落ち着いた立ち居振る舞いで「いらっしゃいませ」と声をかけてくる。

 先客は10人程度だろうか。各テーブルに散らばって座っている。

 ホスト風の若者、IT社長風の中年、資産家風の年配者……「金を持ってそう」という以外に共通点を見出だすことが困難な大人たちが、1回当たり5万円〜数十万円をチップに換金している。

 すべての客は紹介制で、高額所得者同士の繋がり、あるいは、高級クラブのホステスや高級風俗店の上客を抱えたキャッチ、マージャン店の経営者などを通して店を訪れるという。むやみに客を増やしても摘発の可能性も増すばかりだが、高い金を持続的に落とす客はつかまえたい。店側は限られたルートを駆使し客を集めている。

 彼らが求めるのは「バカラ」――。邦訳すれば「0(ゼロ)」あるいは「破滅」という意味を持つそのゲームは、現代日本の闇の中に確かに生き続けている。

「闇バカラ」に興じる現代日本の「貴族」たち

 席に着くと、Mは分厚い札束をチップに換えてゲームを始めた。

「ベット、お願いします」「(カードを配りながら)プレイヤー、バンカー、プレイヤー、バンカー……」「バンカーウイン」。

 落ち着き払ったディーラーの声、立ち居振る舞い。そこには、古くから西洋貴族の遊びとしてたしなまれてきたバカラが必然的に培ってきた格調と敷居の高さがにじみ出る。

 ゲームの合間には、ホール係が客からオーダーを聞いて回る。飲食物・タバコはすべて無料だ。メニューには、カレーライスから寿司、パフェまで用意されているが、そこにいた客の手元にあるのは、せいぜいサンドイッチやビール・ウィスキー程度だった。誰もが、空腹を満たすことなどよりも、ゲームの行方に心を奪われている。

 しばらく台の上を眺めていて気がつくのは、バカラ独特の作法である。

 例えば、「しぼり」と呼ばれるカードの開き方。伏せた状態で手元に配られたカードの下端2箇所を両手で持ちながら、自らの指で数字を隠しつつ、1センチほどカードをめくる。すると、その1センチに見えたカードの下端に記されたマークの数・位置によって、配られたカードの数が「しぼれる」(限定される)。数をしぼった時点で、望むカードであればカードを返し、もし望まないカードならば、ディーラーに戻す者もいれば、その場でカードを破り捨てる者もいる。

 もうひとつ、客の多くは「罫線」と呼ばれる紙に各回の勝敗を記入する。タテ8行程度、ヨコ長で縦横の罫線が引かれた用紙に、勝敗や出た数を記載してパターンを可視化し、古くから伝えられる勝利のセオリーとあわせて考えるためのものだという。

 しかし、客がいくら努力しようとも、バカラの結果を左右する確率自体はいずれも等しい“丁半博打”だ。どれだけ「しぼり」、傾向を読んだところで、勝負の行方は確率論的には何も変わらない。

 それでは、なぜ、「非科学的な作法」が残っているのか。Mは語る。

「もちろん、そういうのはやらない人はやらないですよ。ぼくも『しぼり』しかしません。でも、やる人はゲームの最中ずっとやってる。罫線にも細かく記録していく。中国の人と一緒に来たら、占いなんかに詳しい人で、どういう流れがあると勝てるのかとか教えてくれました。まあ、1枚のカードに賭けている額が膨大ですからね。それぞれのカードに命かけてるってことでしょう。あとは、儀式ですよね。『負けた時に納得するため』の。『やれることはすべてやった』っていうのと『こうやっていなかったから負けたのかも』っていうのがあれば納得するじゃないですか」

 競馬にせよパチンコにせよ、ギャンブルの多くは、傾向や攻略法などが巷に出回っており、ある程度、自らで運命をコントロールしうる範囲がある。しかし、バカラは、それらに比べてその範囲が非常に限られている。しかし、それにもかかわらず、運命を天に任せることなく、自らの手に引き戻すための「非科学的な作法」。

 それは、他のギャンブルと比しても、バカラが持つ異質な伝統と独特の雰囲気と相まって、現代日本の「貴族」たちの興奮と熱狂を煽りたて、たとえ一晩に数百万の金を失ってもふたたび通ってしまうほど彼らを魅了している。

「大使館カジノ」は「持つ者」と「持たざる者」の象徴

 現在、闇バカラ店は「都内だけでも40くらいはある」(M)。新宿がもっとも多く20件程度。銀座、渋谷、池袋、上野などの繁華街にもそれぞれ数件ずつ存在するという。もちろん、常に摘発や、それを避けるための閉店・移転を繰り返しているため、正確な数は誰にもわからない。

 Mの知人であり、カジノ経営に携わっていた経験を持つTは語る。

「多くの店が、少なくとも月売上3000万円。2000年代前半、景気がいいときには、月1億円以上売上げる店もざらだったみたいですよ。でも、ここ5年ほどでバカラ店の数自体だいぶ減った。警察の締付け強化で摘発されて消えていく店もあれば、経営が行き詰まって、収益は低くても、客にとって敷居も低いインターネットカジノや闇スロットへの“事業転換”をする店も多いんです」

 それでも闇バカラは消えない。

「やっぱり、賭博は商売としての旨みが大きい。これだけの少人数・小スペースで、何の仕入れも技術もなく毎晩ハンパない現金が落ちてくる。こんな商売が表社会で許されたら、みんなまともな事業の経営なんかしなくなりますよ。それでも許されぬことに手を出そうとする、手を出し続けられる人間がいるっていうことです」

「ぽっと出のバカラ屋やお飾りの経営者は摘発で消えても、その上にいる実質的な金主(キンシュ:カネの出し主)を当局は触れない。触れないような組織を作っているし、触ろうとしても、それなりに政治・財界に顔が利くような有力者が絡むこともある。ちょっとした特権階級の文化としては常にあるんです」

「こういう雑居ビルで隠れてやっている業態以外に、『大使館カジノ』と呼ばれるカジノもある。途上国の駐日大使館が『自国のPR』という建前で日本の富裕層向けにカジノを開くんです。大使館名義で用意されている物件の中にカジノをつくれば、捜査当局も触れられない。大使館の中ですから。外貨獲得にもなる。いずれにせよ、『待たざる者は永遠に持てず、持つ者はさらに持つ』。その象徴みたいなものです」

 改めて言うまでもなく、ギャンブルそのものは何も新しいものではない。大昔から存在し、それを権力が規制の対象としてきた。近代化以降、現在に至るまで、日本では刑法によって賭博を禁じられる一方で、競馬・競艇・オートレース、サッカーくじのような公営ギャンブルが整備され、あるいはパチンコ・パチスロのような「ギャンブル性を持つ業態」が、規制をかいくぐりながら社会の隅に存在し続けているのだ。

法の網をくぐる「アミューズメントカジノ」の登場

 例えば、10年ほど前までは「アミューズメントカジノ」と呼ばれる業態も存在した。「アミューズメントカジノ」とは、メダルで遊べるカジノゲームだ。

 表向きの扱いはゲームセンター。つまり、「ひと度現金をメダルにしたらメダルを現金には換えられない」という建前が存在する。にもかかわらず、「アミューズメントカジノ」と呼ばれる業態の中には、メダルを再度換金できる店も公然と営業していた。かつて、繁華街の入り口には、消費者金融やパチンコ屋の看板を掲げた中年男性のサンドウィッチマンが立っていたが、「アミューズメントカジノ」の看板を掲げた者も同じように客引きしていたという。

 今でも、「アミューズメントカジノ」を名乗る店は一部に残っており、「ギリギリ合法」の範囲でメダルを食事や酒に換えられる店もある。だが、かつてのように実際の金銭が動く業態の存在は許されなくなり、繁華街からは姿を消し、今日に至っている。

 しかし、規制が強化され、その対象となったものが表面上は見えなくなったからといって、存在そのものが社会から完全に抹消されたわけではない。「法の範囲」を示す補助線が明確に引かれると、同時に「法の範囲の外」も明確となる。「法の範囲の内」にあるものは表立って堂々と営業する一方で、「法の範囲の外」に位置されたものは、多くの人の目と権力の手が届かないところに居場所を見つけて生き長らえる。

 それは、「法の範囲の外」に出れば、「法の範囲の内」では決して味わえない射幸心やカネの巡りに出合えるからでしかないが、範囲を明確化することがかえって、「逸脱した存在」に新たな価値を生み出していることは確かだ。

 ルーレットやポーカーをはじめとする「カジノゲーム」の中でも、バカラはそこで動かされるカネが大きいことで知られる。しかし、そういった「大きな逸脱」ばかりが人を魅了しているわけではなく、むしろ「小さな逸脱」が人を魅了する事例もある。

「4号機」の規制が「闇スロット」に客を誘う

 その一つが「闇スロット」だ。経営関係者のYは語る。


「闇スロット」の「爆裂連チャン台」
(協力:FLASH編集部)
「スロット自体はパチンコ屋にあるよね。闇スロの機械もパチンコ屋でやるスロットと基本は同じ。でも、客が楽しめるように色々仕組まれているわけ。例えば、スロット台。『爆裂連チャン台』とか言われる『当たると短時間に、大量に出る台』っていうのがある。でも、『過剰に射幸心を煽っている』ということで規制対象になり、普通の店からは撤去されるんだ。闇スロにはそういう台を置いてる」

「パチスロメーカーっていうのは、客が集まる台をつくろうとして色々な工夫をしてるんだよね。アニメのキャラクターとかストーリーをコンセプトにした台をつくって、大掛かりなCMを打ったりもその一つ。ただ、そういう『見た目』だけじゃなくて、当たり方のパターンとかもいじっている。こうすれば人がハマるぞ、カネをつぎ込んで勝とうとするぞ、っていうプログラムをつくろうとして『意図的な連チャンシステム』が開発されるんだ。でも、パチンコ屋で、パチンコ以上にパチスロが流行ったりもして規制が及ぶ。そうすると、普通の店に置けなくなった台を中古で仕入れて『闇スロ』を開業する。客はもう普通の店では味わえない刺激と夢が体験できるわけ」

 パチスロ自体は70年代から存在したが、その人気が大きく高まったのは2000年代。人気台が次々に生まれ、パチンコ屋の中でも、それまでパチンコ台があったエリアにパチスロ台が置き換えられていった。

 しかし、2007年7月から規制が強化されたことと相まって、短時間で大当たりが出ることもあり、それまでのパチスロ人気を支えてきた「4号機」と呼ばれる台が撤去され、短時間では当たりの出ない「5号機」のみが店に置かれるようになっていった。「闇スロット」では、「4号機」やそれ以前の台を置いているのだ。

「4号機にハマった人間から言わせれば、5号機は当たらないし、面白くもない。最終的に勝つか負けるか以前に『遊べねーな』となる。闇スロで遊べるように工夫してあるのは、レート。闇スロはレートが普通の店の数倍に跳ね上がる。例えば、普通の店ならメダル1枚を20円で買うところが、40円〜100円くらいになる。つまり、闇スロの店で1000円払ってゲームを始めようとすると、普通の店での2000円とか5000円分の勝負ができるわけ。もちろん、ゲームをしないでそのまま換金したりはできないよ。でも、少ない金額でより大きな勝負に出られるっていうのは客からしたらたまらない。ここ来たら普通の店には行けなくなるよ」

「脱法」スロットに足を運ぶサラリーマンも

 当然ながら、「闇スロ」店は、ただ客を楽しませて、得をさせる「お人好し」ではなく、「客が離れない程度」にしか還元されない。ただ、それでも、小規模店舗であっても、1日の売上が50万円〜100万円ほどになる店も多いという。


スロットに興じる20代とおぼしきサラリーマン
(協力:FLASH編集部)
「闇スロの運営を、暴力団が直接やっていることはほとんどない。いま運営しているのは、元々闇バカラ店とか風俗店をやっていたけど、繁華街の浄化作戦で商売ができなくなった経営者とかがやってることが多いよね。もちろん、店舗がある場所を縄張りにする組織にエンソ(上納金)は払うけど。客も、やっぱり繁華街だからガラが悪いのも来る。でも、パチンコ屋に普段から行ってるような普通のサラリーマンが、同じ趣味を持ってる人間から聞きつけて来るほうが多いよね」


スロット店であることを暗に示す看板
(協力:FLASH編集部)
「闇スロ」店の中には、とりわけ特別な“何か”があるわけではない。雑居ビルのワンフロアに整然とパチスロ台が並べられ、客は黙ってその台に向かう普通の光景。店員は懇切丁寧で、威圧的な雰囲気は全くない。

「店は夜の9時とか10時に始まって翌朝までやってる。サラリーマンなら飲み食いして酔っ払って、2軒目、3軒目で『何か面白いことはないか』となった時に、『せっかくだから行ってみるか』と入る。気も緩んでるだろうし、もしこれで大当たりしたら豪遊するぞ、とかね。当たったらいい時間つぶしになるから、終電逃した人も来てる。あとは、水商売の客、従業員も店から出てくる時間にちょうどいい。比較的カネを持ってるのもあるけど、彼らの仕事が終わる時間っていうのはパチンコ屋は閉じている時間だから」


闇スロットの入り口に立つとブザーが鳴る
(協力:FLASH編集部)
 警察の摘発が入れば、その店舗の経営者はもちろん、その場で台に向かっている客も、紛れもない「賭博」の現行犯として逮捕される。ただ、何度潰されようとも、店は新たに生まれ続け、客も新たに入り続ける。

「4号機が廃止になって、闇スロが目立つようになってから5年くらい経つけど、そのなかでも色々な変化はあった。最初はやたらレートをあげる形で客集めを競い合う状況があったけど、今はそういう『違法』を極める形じゃなくて、『脱法』的な店も出てきた」

「例えば、台の横に『特製カード』の自動販売機がついていて、あくまでそれを買った「おまけ」としてパチスロで遊べる店があるんだよね。パチスロで勝つと、景品としてさらに『特製カード』がもらえる。それで、その『特製カード』は、正式に「古物商」の許可をとった店員に売れば換金できる。そういう形式をとって法の穴をついている。その店は、外から見ても店内にスロットが並んでいるのがわかるようになっていて、『ここは違法ではないから』と客をつかまえてるよね」

 浄化作戦によって表面的に街がキレイにされる一方では、意図せざる形で、人を楽しませ、カネを巻き上げる手法は洗練され続ける。そして、新たな客を取り込み続けているのだった。

風俗店の事務所で偶然耳にした奇妙な会話

 本連載では、街の浄化と情報化の奇妙な共犯関係を度々取り上げてきたが、賭博全体にもその構造を見ることができる。

 たまたま取材で訪れた性風俗店経営者の事務所で、従業員のこんな会話が聞こえてきた。

「ハンデ出た?さすがに今日はいけるだろ」「いや、俺今年に入ってから、まだ1度しか負けてねーし。今週ダメなら、お前向いてねーんだから“野球”諦めたほういいんじゃねぇーか」。

 はじめのうちは、何を話しているのかわからなかった。「大の大人が“野球”の話を真剣にするなんて。“クサ野球”ってことでマリファナのことを隠語で話しているのか」などと考えてもみたが、どうやら違う。

 それが野球賭博の話だとわかったのは後日のこと。何がきっかけだったか、その経営者と話しをしていて、たまたまスポーツの話題になった時「今、“野球”流行ってるんですよ」と真相を明かされたのだった。

 野球賭博――。かつて、プロ野球選手自身が野球賭博に関与し、今でも日本プロ野球史最大の醜聞と呼ばれている「黒い霧事件」が起きたのは、1969年から1971年にかけてのこと。

 それは、2010年に起こった「琴光喜スキャンダル」をあげるまでもなく、現在に至るまで脈々と続いてきている。

 角界に「勝負の勘を鍛えるために相撲取りは博打やらなくちゃダメだ」などという風潮もあるというが、馬券を買ったりパチンコにでも行っていれば、誰かに見つかったところで咎められるものでもない。それにもかかわらず、彼らはあえて違法賭博を選んだ。

 野球賭博運営関係者のHは語る。

「野球賭博っていうのは、試合の勝敗とその点差を予想すればいいだけだから簡単なんだよね。他のギャンブルだと、何十、何百、ときには何千あるパターンの中から予想して選んだり、本を読んで攻略法を勉強したりするけど、その必要はない。複雑な決まりや細かい情報を押さえなくても、野球っていう、誰もが子どもの時から馴染んできた対象に賭けられる。ギャンブル初心者もすぐにやれるんだよ」

 賭ける額は、1試合1万円から。「巨人が勝つに10万円」「阪神が勝つに50万円」という具合だ。シーズン中は、ほぼ毎日、複数の試合が行われており、すべての試合が賭けの対象となる。チームの調子は新聞・テレビで逐一追いかけられ、選手の調子も常に変化している。そんな馴染みやすさが大きな魅力となっているのだ。

有名力士も虜にした野球賭博の巧妙な仕組み

 しかし、それだけでは、なぜ彼らが野球賭博に熱狂するのかという理由はわかりにくい。そこでキーワードとなるのが「ハンデ」だ。野球賭博の「ハンデ」は、競馬における「オッズ」の役割を果たす。


「ハンデ」の連絡を行う携帯をもとに丁寧な解説も
 野球は、ある程度、その時点でのチームの力量差が見えやすいゲームでもある。例えば、シーズン中盤以降に連勝している1位のチームと負けがこんでいる最下位のチームが3連戦を行うとしたら、かなりの確率で1位のチームが2勝あるいは全勝する見通しがつく。

 これを賭けの対象として考えたときに、当然、大半が1位のチームに賭けることになり、賭け金が偏ってしまうため、賭け自体が成立しなくなってしまう。そこで、例え力量差があっても、どちらが勝つのかわからないすれすれの勝負に賭けを設定し、賭け金を分散させるとともに、参加者を賭けに煽りたてるために「ハンデ」は設けられる。

 細かい規則は複雑であるためここで深く触れることはしないが、例えば、巨人が好調な時期、仮に巨人に「1.3のハンデ」をつけた場合、「1.3巨人VS阪神」と表記される。この時、巨人に1万円を賭けた参加者は、巨人が2点差以上で勝利しなければ儲けることはできない。もし巨人が1点差で勝利したとしても、「1−1.3=−0.3」と計算され、巨人が勝利したにもかかわらず「3割負け」、すなわち3000円支払う必要が生じ、さらに1割の手数料として1000円を胴元に取られてしまうからだ。

 反対に、阪神が1点差で勝利した場合は「丸勝ち」と呼ばれ、掛け金の全額1万円分が払い戻され、掛け金の倍額から1割の手数料(2000円)を引いた金額、つまり1万8000円を受け取ることができる。

 ここで最大のポイントとされるのは、「その時どきによって絶妙なハンデをつけることで、チームの力量にかかわらずどちらに賭けるのがいいとも言えなくなり、参加者がより賭けに熱中する」状態が生まれているということだ。

「勝てるだろうけど、2点以上差をつけられるかな」「もし負けても1点差なら大丈夫だ」。この「ハンデ」が、賭博参加者の心理をかき乱し、一見力量差が明らかだと思える勝負すらをスレスレのギャンブルへと変える。

 この「ハンデ」の設定は、賭博を運営する組織の内部にいる「ハンデ師」と呼ばれる者が受け持つ。

「『ハンデ』次第で、どれだけ客をハマらせることができて、胴元が儲けられるかが決まるのは確かだよ。なかには、「あのピッチャーは腹が痛い」というように、マスコミとかプロ野球関係者しか知らないような情報まで加味して『ハンデ』を設定しているところまである」

「『ハンデ師』が『ハンデ』を公開するのは、試合開始の3時間前。『ハンデ師』を雇ってる胴元から各仲介者を通して客に『ハンデ』が届く。これ、昔は電話とかFAXでリレーして情報を伝えあってたんだけど、今は携帯メールが使われてる。だから、昔は一人の仲介者で受け持てる客の数も限界があったけど、今では100人とかも当たり前だよね」

「ハンデ」を見て賭ける試合・チームを決めた客は、「巨人10(巨人の勝利に10万円)」などと仲介者に返答して、この時点で賭けが成立する。そして、毎週月曜日になると、その前週分、つまり1週間前の月曜日から日曜日の間に賭けた試合の勝ち負けで動いた金額を相殺して、プラスであれば参加者は入金を受け、反対にマイナスの場合はその金額を入金する。

「胴元とか、どっぷり浸かっている仲介者は、何かあったときに足がつかないように、トバシ用(他人名義)のネット銀行の口座を使って受け渡しすることが多い。すべてのやり取りをメールとネット銀行でやっているから、大量の客を効率良く扱えるし、客の側も、心理的にも物理的にも負担感なく始められちゃうんだろうね」

胴元に求められる2つの絶対条件

 ところで、この違法な野球賭博を運営している人物とは、何者なのだろうか。

 角界における賭博報道の断片的な情報から多くの人が推測した通り、暴力団関係者が胴元になっている場合が多いのは確かだ。しかし、暴力団関係者だからといって誰でも胴元になれるわけではない。それ以上に重要な要素は、万一のリスクを吸収できるだけの資金力、そして、持続的に賭けに参加する「金持ち」との人脈を持っていることだ。

 他の賭博と同様に、賭けの参加者が少ないときや、客が賭ける対象が分散するときには、胴元が損することもある。これはどういうことか。

 例えば、巨人・阪神戦を対象に、客Aが「巨人の勝利に100万」、客Bが「阪神の勝利に250万」賭け、巨人が勝利して客Aの「丸勝ち」となった場合。胴元の手元には350万あるので、その中から「180万円(掛金の倍額から1割の寺銭20万円を引いたもの)」をAに渡せばいい。しかし、ここで阪神が勝利してしまった場合、Bに対して「450万円」を払い戻す必要があり、胴元は125万円を自腹で支払わなければならなくなるのだ。

 胴元が儲かるような仕組みになっているものの、このような事態は、運営上ある程度避けられない部分ではある。それ故、胴元には、「もしマイナス分が発生したとしても、運営継続に支障をきたさないだけのカネを持っているか」ということが求められる。

 各仲介者は、それぞれ数名から数十名程度の客を抱え、1週間で100万円程度の賭け金を引き受ける場合が多いが、それぞれの客の間で賭け金の比率が「5:5」と均等になるケースはまず存在しない。先述の通り、基本的には「オッズ」の調整により、あからさまな掛金の偏りは生じないように調整されるが、各試合ごとにどちらかに偏りが生じてしまう。

 胴元は、各仲介者の中で必ず発生するこの「余剰賭け金」を一手に引き受け、調整する役割を果たす。それによって、人数にして数百名、金額にするとときに数千万円といった大金を動かし、その1割分の寺銭を毎週受け取ることができるのだ。

 無論、「ハンデ」の設定がうまくいかないと剰余金の調整がつかなくなり、自腹を被るリスクが高まることも意味する。実際に、現在も全国にいくつもの胴元が点在しているが、自腹がかさみつぶれる胴元も少なくないという。

 これも他のギャンブルと同様だが、賭けの参加費である寺銭を受け取っている胴元は、運営を続ければ続けるほど損金を取り戻し、儲かる仕組みになっている。つまり、胴元には、一時的に損失が生じてしまったときに倒れないだけの資金力が求められるのだ。

 胴元の資格としてもう一点挙げられるのは、継続的に賭場に足を運び、カネを支払ってくれる参加者へとつながる人脈だ。角界のスキャンダルで言えば、力士の髪を結う床山や引退済みの力士など、運営側から「仲介者」と呼ばれる人間との人脈である。

「野球賭博は毎日最大6試合あるし、競馬・競輪やパチンコと違って結構な確率で勝てる。それに、週に一度の決済だから、週の前半で負けても、週末に大きな額を賭ければ、一気に逆転することもできそうな気にもなってくる。それが一番の魅力かな。だから、カネと時間がある人間が一番いい客になるんだよね。昼間から、ああでもない、こうでもないと情報を調べて、数十万、数百万のカネを動かせる立場にあったりしたらちょうどいい。1回でも賭けたカネが倍なる経験をすれば、のめり込んじゃうんだよ」

 現役力士の月収は十両以上で100万円以上、幕内上位だと200万円以上にのぼる。「1日数万円をギャンブルに使っても平気。むしろ博打好きでハマりこんでくれる金持ち」をつかまえることができれば、胴元は安泰となる。だからこそ、胴元は、金持ちとのパイプを持つ人間、例えば、床山の他にも、高級クラブ・性風俗店の経営者や弁護士、会計士、保険外交員、不動産業者などにコンタクトをとり、彼らを仲介者とする。また、仲介者も成果に応じて手数料が積み上るため、必死に客を増やそうとするのだ。

 仲介の連鎖は何重にも重なっており、そのピラミッドが大きくなるほど、胴元の扱い高も増加する。仲介者のもとには、自分の下に直接ついた客からの賭け金と、さらにもう一つ下の仲介者が処理しきれなかった余剰分の賭け金が納められる。自分のところで処理できない余剰賭け金はさらに上の仲介へと上がっていき、最終的に胴元である組織に納められる。

 胴元にとって最大のリスクは、警察に「賭博開帳図利罪」で摘発されることである。しかし、このピラミッドの特徴は、そこに属する関係者の全容把握が極めて難しいことにある。

 それぞれの仲介者は、自分の一つ上にいる仲介者までしか知らされていない。そのため、「枝」が摘発されたとしても、組織全体が検挙されることはない。警察が摘発に動き出したとしても、個々の賭博行為の有無は把握できるが、胴元まで到達するのは容易ではないのだ。

 通常は、仲介者と客は顔が見える関係にあり、また賭博行為の共犯関係にもあるため、裏切りが起こりにくい。仮にどちらかが裏切ろうとしても、通常は両者が賭博に手を染めていることから、表沙汰にはなりにくく、またピラミッド外部の人間からの告発があったとしても、そこを起点に芋づる式にピラミッドの全貌を明らかにする、ということも困難である。

コントロール不能であるはずの存在への支配欲

 信頼できるネットワークを拡大した胴元の多くは、1日当たり数百万の賭けを引き受け、その寺銭1割を儲けるようになる。かつては、特に関西において盛んであったという野球賭博だが、「今では全国に大きな胴元が点在している状態」(前出、性風俗店経営者)だという。

 いかに科学が発展し、合理的な計算が可能になろうとも、災害は発生し続け、病で人は死ぬことはある。本来、社会はコントロール不能なもので溢れているのだ。

 しかし、それにもかかわらず、私たちはそのコントロール不能な社会の「残余」に目を向け、それがコントロール可能な方向に転じるよう、身を投じることをやめようとしない。そして、そこに接近した時に得ることができるもの(それは快感なのか、安心感なのか、征服感なのか、充足感なのかはわからないが)を求め続けている。

 もし、ギャンブルがそのあからさますぎる形だとするならば、それ自体は社会の見えやすい部分から消えていき、もし存在するとしても、より清潔なものへと姿を変えているようにも見える。しかし、例えばコンプガチャの問題が取り沙汰されたときに、「ギャンブル的なるもの」自体がなくなっていないこと、いや、むしろ社会の隅々にまでより見えづらい形で広がっていることに気づきもする。

 表舞台から少しずつ姿を消し、同時に闇の中へと埋もれていく違法ギャンブルが語る状況は、私たちが暮らす社会と無縁の何かなどではなく、私たちの社会そのものなのかもしれない。

多くの若者が共同生活を送るシェアハウス。住居を必要としている以外に接点を持たない他人同士が寝食を共にするそれは、奇妙なものとして一時期注目を浴びた。しかし、今では当たり前のものになりつつある。シェアハウスとは、新たな共同性の拠り所となるユートピアなのか、それとも孤独と貧困を象徴するタコ部屋に過ぎないのか。次回更新は、11月20日(火)を予定。

◆開沼博著書(共著、編著含む)のご紹介◆

『フクシマの正義 「日本の変わらなさ」との闘い』(幻冬舎)


福島からの避難、瓦礫受け入れ、農産物の風評被害など、一般市民の善意が現地の人々にとっては悪意となり、正義と正義がぶつかり合う現実。そして、過去の沖縄基地問題に象徴されるように、反原発運動もまた、新手の社会運動のネタとして知識人たちに消費されるのではないかという危惧。震災後も精力的に現地取材を続ける著者に見えてきたのは、早くも福島を忘れ、東京と地方の歪んだ関係を固持しようとする、「日本の変わらなさ」だった――。

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『「フクシマ」論 原子力ムラはなぜ生まれたのか』(青土社)


原発は戦後成長のアイコンだった。フクシマを生み出した欲望には、すべてのニッポンジンが共犯者として関わっている。それを痛切に思い知らせてくれる新進気鋭の社会学者の登場。


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『地方の論理 フクシマから考える日本の未来』(青土社)


前福島県知事と気鋭の社会学者が、これからの「日本」について徹底討議する。あらゆる「中央の論理」から自立し、「地方」だからこそ可能な未来を展望し、道州制から環境問題、地域格差まで、3・11以後の社会のありかたを考える、いま必読の書。


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『「原発避難」論 避難の実像からセカンドタウン、故郷再生まで』(明石書店)


原発事故を受け約15万人が福島県内外に避難し、今も帰る見通しが立っていない。置かれた状況は多様であり、問題は深刻化している。長期的避難を前提とするセカンドタウン構想をも視野に入れながら、見えざる難民たちの実像を追い、故郷再生の回路を探る。

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http://diamond.jp/articles/print/27401
http://www.asyura2.com/12/social9/msg/183.html

記事 [原発・フッ素28] クローズアップ現代「原発作業員が去っていく 福島第一原発“廃炉”の現実」

原発作業員が去っていく  福島第一原発“廃炉”の現実 投稿者 tvpickup

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http://www.nhk.or.jp/gendai/kiroku/detail_3269.html

クローズアップ現代「原発作業員が去っていく 福島第一原発“廃炉”の現実」
2012年11月5日(月)放送

>史上最悪レベルの事故を起こした東京電力福島第一原子力発電所。廃炉を終えるまでには40年もの歳月が必要とされている。いま、この現場で働く作業員をめぐって深刻な事態が起きている。国や企業の定める放射線の被ばく限度に近づき、仕事を続けられなくなるケースが続出。待遇の悪化で原発を去る作業員も相次いでいる。国家的な課題「廃炉」を担う人材をどう確保していくのか。現場の実態を検証し、考える。

出演者

安念 潤司 さん
(中央大学法科大学院教授)
野津原 有三
(NHK社会部・記者)

http://www.asyura2.com/12/genpatu28/msg/528.html

記事 [原発・フッ素28] 都の公園使用禁止と石原慎太郎「最後の誤方向」。11日、デモはないけど占拠はあるぞ! (秋場龍一)
「秋場龍一のねごと」ブログ
http://akiba1.blogspot.jp/2012/11/blog-post_6.html

都の公園使用禁止と石原慎太郎「最後の誤方向」。11日、デモはないけど占拠はあるぞ!

国政に復帰する「最後のご奉公だ」と、唐突に都知事の職をほっぽり投げた石原慎太郎だけど、ぼくには「最後の誤方向」と聞こえた。

結局、石原の知事として「最後のご奉公」は、原発に反対する集会とデモの弾圧だった。ほんとこの男、最後まで誤方向だったよな。

東京都は11日に予定された日比谷公園の反原発集会の使用を認めず、また東京地裁、東京高裁も集会主催者の申し立て及び抗告を棄却した。

行政と司法がつるんで市民の最低限の権利を踏みにじったわけだ。いまどき、集会とデモをさせないなんて、いったいどんな国、どんな都市なんだろう。

集会・結社・言論の自由があって民主主義というものは担保されるのだが、民主主義を破壊しても死守したいものが「彼ら」にはあるんだね。

彼らは金儲けと核武装のためなら、民主主義はおろか、人の生命から地球の破壊まで何とも思わないんだ。

でも、彼らの本音は、昂揚する市民の反原発行動が恐くてしょうがないのだ。だから、公園を貸さないというイチャモンをつけて止めさせようとする。

あのさ、ほんとに恐いのは原発なんだよ。放射能なんだよ。なぜ、こんなに誰でもわかることが彼らはわかんないのかね。

まあ石原さん、国政はもういいから、これが最後の誤方向ということで。「たちあがるな慎太郎」という市民の声、聞こえませんか?

http://akiba1.blogspot.jp/2012/11/blog-post_6.html


【重要なお知らせ】

首都圏反原発連合では、「11.11 反原発 1000000 人大占拠」の開催に当たり、日比谷公園集合/出発のデモを予定しておりましたが、東京都が公園の使用を認めず、デモ申請を行うことができない事態となっておりました。
11月2日の東京地方裁判所の申し立て棄却をうけ東京高等裁判所への抗告をしておりましたが、本日棄却となりました。
この結果は市民の権利を奪い、表現の自由を侵害するものです。今回の決定をうけ当初予定していた「11.11反原発1000000大占拠」における13時から予定しておりました請願デモについては中止せざるを得なくなりました。ただし、15時からの首相官邸前、国会議事堂周辺をはじめとする永田町・霞が関一帯の抗議行動については開催いたします。
来る11月11日(日)、首相官邸前、国会議事堂周辺をはじめとする永田町・霞が関一帯で、未だかつてない超大規模大占拠!
首都圏のみならず、全国から結集を!!!

【日時】2012年11月11日(日)15:00〜19:00
※悪天候の場合は中止。※予定は変更する場合もございます。HPにて詳細ご確認をお願いします。
★15:00〜19:00 国会周辺並びに周辺省庁での抗議・占拠
首相官邸前/経産省前/文科省前などにも抗議エリアを設けます。
★17:00〜19:00 国会正門前大集会
【主催】首都圏反原発連合 -Metropolitan coalition against nukes-
【協力】さようなら原発1000万人アクション/原発をなくす全国連絡会/脱原発世界会議/経産省前テントひろば
http://coalitionagainstnukes.jp/?p=1275
http://www.asyura2.com/12/genpatu28/msg/529.html

記事 [マスコミ・電通批評13] 押井守 「ドワンゴ会長曰く『日本は最下層の人間が全部ネットにぶら下がってる』と。だからネットが罵詈雑言の世界に」
押井守 「ドワンゴ会長曰く『日本は最下層の人間が全部ネットにぶら下がってる』と。だからネットが罵詈雑言の世界に」
1 名前:☆ばぐた☆ ◆JSGFLSFOXQ @☆ばぐ太☆φ ★ :2012/11/05(月) 17:45:53.77 ID:???0
押井:トヨタも世界一になったと思ったら、あっと言う間に危なくなっちゃったじゃない。ほかはもう推して知るべしというさ。出版業界も今、出版不況って言うけど、これだけ売れないと出版不況という言葉にあたらないぐらいだよね。

―もうずっとですからね。

押井:一時の不況ではあり得ないからさ。日本の経済構造自体がピンチなんだよ。物が売れないのが普通になっちゃったんだから。「どこに金使ってるんだろう?」ってさ。

―特に若者は金持ってないですからね。

押井:先日、ドワンゴの会長が言ってたけど「日本では最下層の人間が全部ネットにぶら下がってる。
これが日本の特殊事情だ」って(笑)。だからネットが罵詈雑言の世界になっちゃう。恨みつらみ
ばかりで人間性下劣な世界。こんなにひどいネット世界は日本だけだって。中国だろうがヨーロッパ
だろうがアメリカだろうが、ネットでこれだけ聞くに耐えない言葉が氾濫してる世界は他にないんだって。
なんでかというと、日本は最下層でもみんな、パソコンや携帯を持てるから。

―そのためのインフラも整備されてますからね。

押井:そうそう。なまじインフラが整備されてるから、他の国だとネットにアクセスできないような
最下層の人たちが全部ネットにぶら下がっちゃった。で、全体のネットの文化程度を全部引き
下げてるというさ(笑)。(抜粋)
http://business.nikkeibp.co.jp/article/interview/20121031/238837/?P=4

2 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 17:46:23.05 ID:HD+ZH0OU0
安い娯楽だから当たり前でしょ

3 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 17:47:12.87 ID:GDgUMMB30
え?寝言は寝て言えば

10 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 17:47:58.37 ID:kQ76BPSj0
最下層がぶら下がってるって言うけど
いまどきネットやってない奴なんているの?

12 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 17:48:21.54 ID:SHXVWW1MP
その理屈だと海外はこれからひどいことになるなw

16 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 17:48:50.39 ID:Q2auUFYL0
>>1
インフラが整えば他国も一緒ってことだろ?

14 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 17:48:42.37 ID:66a6xg5+0
自分が罵詈雑言浴びてるからこういう思考になっちゃうんだろなw
小せえヤツw

19 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 17:49:27.39 ID:Di4EmEmz0
> 「他の国だとネットにアクセスできないような最下層の人たち」
> 「こんなにひどいネット世界は日本だけ」

また俺ら批判、きたか!

269 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 18:08:10.34 ID:xOV7jhNbP
>>19
俺らなんてのはいないんだよね
ネット民=日本人(高齢者除く)くらいでしょ今では

23 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 17:50:11.17 ID:mD7PoYds0
どこの貴族様だよ

24 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 17:50:26.53 ID:jd5CBrxTP
自分を叩く正体不明のネットユーザーに最下層のレッテルを貼って
精神の安定を得る可哀想な人じゃないの?w

25 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 17:50:35.98 ID:hKfUgS5qP
最下層の人間に食わせて貰ってるドワンゴ会長は最下層以下ってこと?

26 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 17:50:44.28 ID:UJ1FTkZZ0
資本主義社会に比べればネット社会なんて平和そのものだわ

28 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 17:50:51.03 ID:niRkeLh20
食物連鎖の底辺にいる俺たちの事か!!!!

29 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 17:50:57.03 ID:03v/SHur0
>こんなにひどいネット世界は日本だけだって

全部見てきたのか
すごい言語力だね

33 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 17:51:07.15 ID:Y4R1eu1s0
>恨みつらみばかりで人間性下劣な世界。
>こんなにひどいネット世界は日本だけだって。

世界ってものすごい広いんだが、
それを簡単に『世界で最も日本はひどい』とかなんの根拠もなく言えるやつは絶対に信用できない

そういや、日本の震災でくっそ喜んでるコメントしてる外人居たけどあれはこいつの中じゃ、
見えないコメントなんだろうな

34 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 17:51:10.69 ID:ZkGqPuhf0
最下層の言葉を受けるのも上の者の役目なんだがな

35 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 17:51:18.44 ID:JwakYc4X0
ドワンゴがそれいっちゃまずいんじゃないのww

36 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 17:51:23.59 ID:VYvX0Srv0
おいおい
その底辺に支えられて儲けたのが
アニメ業界じゃないのか

37 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 17:51:27.01 ID:hag4bvYe0
外人はリアルでもファックファック言いまくってるから、
ネットの罵詈雑言が目立たないだけじゃねーの?

40 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 17:52:03.96 ID:gCu5jUXE0
昔のインターネットは研究者や技術者ばかりだったものだったがのう。

44 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 17:52:20.25 ID:PVXigKY60
ネットの上じゃ経営者も無職ニートも関係なく 
ほとんど声の大きさのみで存在価値が計られるからな
底辺に位置しているほどメリットは大きい

45 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 17:52:33.82 ID:pQ+Coig60
金持ちもそうとうなクズいるだろw  

48 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 17:52:40.88 ID:Y2A4DBus0
まーた海外のネットは綺麗か
言語が理解できてないだけじゃないかと
そもそもネット自体国籍曖昧なのに日本はで語りだすのが日本人ぽいな

51 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 17:53:02.93 ID:t1BeAOKY0
しかしネットの罵詈雑言が当たり前みたいな感じで容認されたら
もう日本も終わりだろ

少なくとも批判はしとかないと

52 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 17:53:08.82 ID:MLEuQHzQ0
この闇無くして、お前の作品は成り立たないだろwww
ウマいメシを食わせてもらっていながら、感謝の気持ちも持てないとは・・・w

55 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 17:53:12.58 ID:ZpaMY7r20
>>1
つ【中国】
貴方が望んでる事ですか?

59 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 17:53:41.90 ID:cr4r/4v60
本当の最下層ってネットでだらだら出来るもんなのかな?と思うんだが

60 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 17:53:43.49 ID:AOhOnGjMO
朝日新聞さん最下層だそうですよw

62 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 17:53:43.87 ID:6U5UJqH70
良くも悪くも本音と建て前使い分けてるだけだろ
層がどうとかじゃない

65 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 17:53:48.46 ID:hKfUgS5qP
最下層って話の流れからすると貧乏人ってことだよな。
つまり、貧乏人は人間性下劣だって言いたいわけか。
さすが金持ちの押井監督は上品だな。

68 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 17:54:02.76 ID:kR/YBIFF0
海外の下層はネット出来るような状況に無い

70 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 17:54:08.36 ID:Y4R1eu1s0
日本は世界で最も劣っている、と連呼することで気持ちよくなれる変態、 居るんだよなー

73 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 17:54:16.44 ID:Oz7GU+Cu0
なんか日本だけネットで罵詈雑言が蔓延ってるみたいな書き方だな

77 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 17:54:26.72 ID:tOZ5jemu0
日々、罵詈雑言が飛び交っている巨大掲示板があるらしい
怖ぇ…

82 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 17:55:01.79 ID:kLVhTlRB0
ネットをおとしめる常套手段は
底辺に関連するワードをちりばめることだよね
権威や権力の後ろ盾がないからね

90 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 17:55:52.29 ID:tEYCgTGH0
4chを見ろ。どこも同じだぜ

91 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 17:56:08.81 ID:+Z4EaEft0
大抵こういうこという有名人って自分が称賛されていると思って
自分のスレを覗いてしまったあわれな被害者なんだよなぁ
爆笑の大田パターン

93 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 17:56:10.36 ID:L9gii4oV0
最下層まで好きにものが言えると困るんだね

94 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 17:56:26.27 ID:tyJOd6Jz0
最下層にすら実態が暴かれてるのが怖いってことかねw

96 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 17:56:29.80 ID:GqliLOm60
テレホタイム時代の2ちゃんも今と大差ねぇよ

98 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 17:56:34.00 ID:eTFpaD+10
押井さん、ちょっとがっかりです。
ドワンゴさん、おたくのユーザーと一緒にしないでください。

100 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 17:56:40.84 ID:kty78jG0O
皆さんストレスの捌け口にネット使用してますからね

104 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 17:56:55.70 ID:PN1hvj2K0
自分を批判するのは最下層の屑だから気にしない、とw

109 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 17:57:08.16 ID:9Nx0iEHVO
頭の悪いニコ厨共相手に商売してたら
自然とこういう感想が出ても仕方ないわなw

112 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 17:57:46.39 ID:fLncARenO
同意だろ。
働いたら負けとか結婚はオワコンとか言ってる最底辺掲示板あるぜ。

113 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 17:57:47.95 ID:hdqx8Wgi0
押井の見た目は間違いなく最下層って書くと最下層の書き込みって思われるのかな。

115 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 17:57:51.05 ID:NCtvMEjH0
ドワンゴの会長は世界中のネット言論に精通しているのか。すごいな

119 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 17:58:02.78 ID:7PNp0WHP0
>>1
自分の悪口だけ耳に入ってくればこんなこと言うだろ
小林よしのりとおんなじ
お前ら、心になくてもたまにはほめてやれ

123 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 17:58:33.32 ID:iuf6trUr0
ちょっと叩かれたくらいで涙目で「あいつら最下層」なんて言っては口が腐るな
「むしろ創造性を飛躍させるチャンス!」くらいに考えられんと人生つまらんぞw

ってかこれはドワンゴが顧客を最下層扱いしてるって話なの?

129 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 17:58:54.32 ID:KRDt+3T/0
最下層から巻き上げているのが勝ち組なのさ

130 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 17:58:56.03 ID:pwjGjkRz0
日本は最下層でもネットにつながれる
いい国やで

132 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 17:59:01.38 ID:Oz7GU+Cu0
日本はリアルは品行方正でネットでストレス解消
海外はリアルでもネットでもムカついたらその場で言う印象

133 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 17:59:17.05 ID:9dCARKGk0
顔が見えないから汚い言葉が飛び交うのは、当たり前というか普通の事かと思うけどな〜
面と向かって言われないから、ショック少ないんでそんなに気にしないし。

136 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 17:59:32.80 ID:b+udunyzO
>>1
その罵詈雑言ばかりのスレにキラリと光る宝石のような含蓄の有るレスが
いいんじゃないか。

139 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 17:59:48.45 ID:y0wpuhcL0
海外のサイト見たことあんのかよw
あっちのがよっぽど直接的だぞ

140 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 17:59:51.24 ID:ppIcOul40
Win95登場までの短い期間はネットにつないでるのは知識や技術のある人という印象だったけどな

162 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 18:01:14.45 ID:GqliLOm60
>>140
パソコン通信時代もニフティとか荒れてたろ

141 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 17:59:53.26 ID:MUfeh0eT0
ツイッターで女子高生の呟きに噛み付いて株価を下げたバカ社長も最底辺の人間だしね
同意できるよw

142 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 17:59:57.73 ID:7WVfm4lb0
2chのような掲示板が日本にしか無いと思ってるのか。せっかくのネットなんだから
押井はもっと世界へ出ろ。言葉の壁は読むだけなら自動翻訳が何とかしてくれる

153 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 18:00:41.11 ID:60qUw8H/P
ブログ炎上して自殺した芸能人いた国もあったよなたしかお隣に

144 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 18:00:08.33 ID:lPDaNybXP
良いオッサンがここまで中身の無い話して呆れられないってのも、日本の
特徴の一つかもw

149 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 18:00:27.27 ID:ibu4DCUK0
最下層って言葉も充分罵詈雑言の内に入りそうだけどな。

156 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 18:00:43.47 ID:9iFMx5IE0
最下層の人間がネットやってるってのは否定しないが

日本の特殊事情では決して無いよ。
むしろ中国の方が、ほんと貧しい人がPCとネット環境だけは持ってる。
知ったかで語らないで欲しい。

157 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 18:00:51.29 ID:YfakKn3w0
>>1
最下層を相手に毎月500円貢がせるドワンゴさんパネっすwwww

163 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 18:01:15.20 ID:TyUEVV6X0
何でこいつらの中では
ネット=2chとかTwitterとか出会い系ソーシャルなの?
便所の落書き見て、この壁にはろくな事書いてない!って言ってどうなるの?

164 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 18:01:17.46 ID:xdL9jxOj0
上層がぶらさがってたら
上品な言葉ばっかりになるんだ。

165 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 18:01:19.82 ID:CO8RwyJn0
ドワンゴの会長ってそんな風に
ニコ動のユーザーを見てたの?
ちょっと意外だ

168 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 18:01:39.98 ID:e27Wvt+OO
ガキであれニートであれ、なんだかんだで余裕のある連中だろうよ。

169 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 18:01:41.54 ID:KvtkXb4O0
最下層の人間はネットすら見られないと思うのだがなあ。

170 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 18:01:46.48 ID:QYtAXBzp0
そういうサイトしか見ていないんだろうなw

171 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 18:01:52.26 ID:IcwweS+D0
>>1
押井さんの近年の作品見たネット利用者に
罵詈雑言以外ナニを求めているのかと

172 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 18:01:52.53 ID:ZrduedZ+0
で、出がらしの押井守さんは日本を動かせるほどの人物なのかね?
他人を最下層と言うのだからそれはそれはすごい天上人なんだろう?
ドワンゴはそういう奴らを食い物にして
生きてるのによくそういうことを平気でいえるな

179 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 18:02:13.83 ID:nJj6kzMp0
最下層って年収200万以下のワープアでしょ?
その倍は貰ってるけど俺も最下層なわけか

187 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 18:03:03.07 ID:YNqyKo/V0
ニートのオアシスだからな、2chは

190 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 18:03:25.30 ID:TjovFaIv0
こりゃパナソニック、シャープが負け組になったのも俺たちのせいにされるぞ

193 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 18:03:36.34 ID:UJQyf4Wn0
エリートは罵詈雑言も言わないし、差別もしないと?
馬鹿馬鹿しい理屈だね。

197 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 18:03:51.70 ID:zaj71VSO0
ピラミッド構造で身分層が出来てるなら、下位層のほうが圧倒的に人間が多いんだけどな。
それって上位層の少数派の意見より民主主義的に正しい意見だろ。

198 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 18:03:59.71 ID:bntJZdRlO
そうか……
医学部の俺も最下層か……
ある意味間違ってはないか……

201 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 18:04:06.84 ID:vFhN6+UmO
日本は凄いな 外国じゃ最下層の人間は犯罪者かホームレスだよな
住むとこある人でもネットなんて利用出来ないからな

202 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 18:04:09.94 ID:DY/MfROI0
まあね、他国の最下層は電気すらないのがデフォだから、いい国でさ日本は。

205 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 18:04:15.80 ID:DOPvu61U0
>ドワンゴの会長が言ってたけど「日本では最下層の人間が全部ネットにぶら下がってる。
>これが日本の特殊事情だ」って(笑)。

ドワンゴも押井もそういう皆さんに飯食わせてもらってる張本人だろ。
おまえらどんだけ上流だと勘違いしてるのか。まっとうな世界じゃお前たちも最下層文化そのものですw

210 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 18:04:33.68 ID:rLnvQ5OF0
上下関係なくネットができる環境があるということ

これは素晴らしいことでしょ

上層部類の人間だけしかネットできない環境が素晴らしいとでも?笑

213 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 18:04:42.86 ID:g8RNUfMS0
言ってる内容もネット以下の罵詈雑言だと思うが
それ以前にドワンゴ会長といいう他人の言葉を借りて他を批判しようとする精神が下劣すぎだろ

214 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 18:04:43.19 ID:rs1Lqgh10
確かに罵詈雑言は多い。
しかし貧乏というより民度と教育の問題かな。

218 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 18:05:00.81 ID:y0wpuhcL0
別にネットユーザーが最底辺って言うのは自由だけど、
煽りあってるやつらが本当に最底辺だけと思ってるんだろうか

220 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 18:05:02.22 ID:qlBuXKuaO
2ちゃんやニコニコだけを見てネットとくくるのは止めた方がいいと思います。

227 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 18:05:18.51 ID:kYn8oP8H0
ネットが下層のおもちゃになったのは同意

240 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 18:06:05.96 ID:jjcuVXqs0
隣の国くらい見ろよw

247 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 18:06:21.56 ID:KneN4VlA0
中国の掲示板やアメリカの掲示板見ると
2chとどっこいどっこいか、2ch以下だけどな

押井の情報はどこ情報だよ

249 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 18:06:26.94 ID:ndJBfWkp0
何が言いたいのかよくわからん
だから自分の映画は人気が出ないという言い訳なのかな
自分の映画は最上層向けだとでも言いたいのか

251 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 18:06:42.69 ID:Cd1PMi0E0
ドワンゴ会長の言う「最下層」とは具体的にはどういうグループを指してるの?
だれか教えてくんないかな

314 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 18:10:33.23 ID:vSVcX3ji0
>>251
ドワンゴのクソ暇つぶしにカネ出してるアホだろw

260 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 18:07:21.59 ID:e27Wvt+OO
人間性がというならまあ解るが、経済や学歴がというなら多分当てはまらん。

265 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 18:07:57.79 ID:vF+hip/u0
2ちゃんとニコニコはその中でも最底辺だよな
こう感じるのも無理は無い

279 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 18:08:54.05 ID:Y2A4DBus0
周りはYesマン
ネットは罵詈雑言
そりゃ前者を信じ後者を基地外にカテゴライズしたくなるわな

284 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 18:09:04.18 ID:n8MvFP0L0
ネットって単なるインフラじゃん…

289 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 18:09:21.05 ID:i8tklNxT0
これは謝罪フラグか?
その最下層相手に商売してるのがドワンゴだろ

297 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 18:09:51.98 ID:la95Gndz0
どこの国のネットもそうです
もっと言うと他のどの先進国よりホントの貧乏人がネットに触れてない国だと思うよ

301 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 18:10:10.54 ID:AnP33Wtc0
押井さんは、時代錯誤な方ですか?

318 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 18:10:46.26 ID:G9sP46tQ0
いつも自分の思い道理に進まないと罵詈雑言言い放つ人が何を言ってるんだろうか?

322 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 18:11:02.07 ID:bqEaBDbm0
政治家もマスゴミも創作業界もやったもの勝ちでモラルがないのに
末端の質を問うこと自体が間違い

327 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 18:11:24.33 ID:zMY5V8KR0
マスコミが言論統制強いてるからなー
ネットとの間でこれだけ軋轢あるのって日本くらい

331 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 18:11:36.93 ID:or0XKxRQ0
アニオタなんて下層もいいとこだと思うけどな
押井はアニオタ相手に食ってることをどう思ってるんだろうか?w

332 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 18:11:37.49 ID:30HxCGrR0
最上層はネットやってないのか?
下層とか年齢の話じゃないよね?

345 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 18:12:16.99 ID:EkAVs0zQ0
押井はともかくドワンゴの社長が「ネット=最下層」はないんじゃね?w
その「最下層」相手に商売してる会社なのにw

350 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 18:12:30.23 ID:vF+hip/u0
しかしドワンゴもぶっちゃげたな
下劣な奴相手にして商売してるのに
いくらニコ厨でも怒って課金止めちゃうだろう

364 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 18:13:44.24 ID:Yl+PVysr0
スカイクロラで絶望する前まで押井は好きだったのにな
一部を見て全体を決めつけるようになっちゃ人間おしまいだ

351 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 18:12:37.37 ID:e1wLD3c60
上から見てるなぁw

370 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 18:14:09.91 ID:S+r8sitf0
ネットで叩かれたうっぷんをここぞとばかりに、って感じだねえ
仲間だよな

392 :名無しさん@13周年:2012/11/05(月) 18:15:29.31 ID:A7HCTVfX0
全部妄想で語ってるところが凄いです


元スレ:http://hayabusa3.2ch.net/test/read.cgi/news/1352105355/
http://www.asyura2.com/12/hihyo13/msg/497.html

記事 [原発・フッ素28] 日比谷公園の反原発デモ「制限」(東京新聞:こちら特報部)
日比谷公園の反原発デモ「制限」
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2012110602000110.html
2012年11月6日 東京新聞[こちら特報部]


東京都心の憩いの場・日比谷公園(千代田区)は、日本の民主主義と縁深いところだ。デモの集合場所にも使われてきたが、都は「管理上の支障」を理由に使用を制限し始めた。このため、11日に行われる官邸前や国会周辺などを占拠する反原発抗議の先陣を切るデモが中止の瀬戸際に立たされている。草の根の民主主義は大丈夫か。(荒井六貴、上田千秋)


◆民主主義原点 危うく

「この通路の広さで、公園利用者への支障はないはず。デモが出る霞門も、ほかのイベントとほぼ重ならない。警備でリスクがゼロというのはない。それなら、東京マラソンもできなくなる」

「『デモ』とは何か」の著者で高千穂大学の五野井郁夫准教授(国際政治)は、日比谷公園内にある幅10メートルほどの通路で手を広げながら訴えた。

公園は南西にかけて霞が関の官庁街に接し、敷地面積は16.2ヘクタールと東京ドームの3.5個分と広い。日比谷公会堂や野外音楽堂、図書館などがあり、週末は広場でさまざまなイベントが開かれてにぎわう。

11日の日曜日、「11・11反原発 1000000人大占拠」と銘打った大規模な抗議活動が、官邸前や国会周辺、官庁街で行われる。主催は3月から金曜日夜に官邸前で再稼働反などを訴える「首都圏反原発連合(反原連)」だ。全国に参加を呼び掛けている。

デモは抗議活動に先立って計画。午後1時、公園北側の健康広場周辺に集合し、西側の霞門から出発して7カ所の抗議エリアを埋めつくし、同7時まで原発ゼロを訴える予定だった。

反原連が10月26日、参加予定人数を1万人として、都東部公園緑地事務所に霞門に続く通路の使用を申請したところ、事務所は31日、「公園管理上の支障」を理由に許可しなかった。

これを不服として反原連は東京地裁に、都が使用許可を出すよう申し立てたが、地裁は今月2日、都側の主張を認めた上で「公園内の施設は使用の予約がされていて、公園の収容能力を超えている」などと却下した。即時抗告したが、5日、東京高裁は棄却した。

当日は、公会堂や音楽堂での集会のほか、菊花大会がある。大きな集客が予想される農業イベントも開かれるが、会場は東南側で競合しない。

反原連は3月と7月にもデモを行い、使用が認められていた。なぜ、都の対応は変わったのか。

都の鹿田哲也公園課長は「もともと、日比谷公園は来園者やイベントが多いことから、公会堂や音楽堂以外の場所でのデモや集会は許可していなかった」と説明する。

これまでは、公園の管理を委託する都公園協会が、デモ主催者に「一時使用届出書」を提出させていたことから、使用許可と誤解されたという。この仕組みは2010年から、始めていた。

鹿田課長は「7月のデモで図書館から入館できないとの苦情があり、8月から協会に使用方法を徹底するよう指導した」。つまり4時間で最大26万円の公会堂や音楽堂の使用料を支払わないと公園でデモはできないことを確認したわけだ。

反原発を訴える団体が9月、近くの東京電力本店へのデモを企画したものの、日比谷公園を使用できずに断念するなど影響が出始めている。

◆集会の自由 有料なのか

日比谷公園は日本の民主主義に大きな役割を果たしてきた場という。

1903年に開園。大正デモクラシーの運動をはじめ、戦前は人々の生活の不満を訴える場だった。戦後も安保闘争や原水爆禁止など多くの集会やデモ出発の場となり、いわば言論や表現の自由を体現する戦後民主主義にかかわってきた。

五野井准教授は「政治的な局面で、人々が何かをしようという時の舞台になった。都はデモ=暴力と思い込んでいる節がある。脱原発デモは警察と衝突するというような悲壮感漂うものではない」と都の対応を批判。

公会堂や音楽堂を使わないデモについては「都が黙認してきた不作為を棚に上げて、急にやめろというのは恣意的な感じがする。都の実務者も知らなかったことを、素人が知れというのはおかしい」と疑問を呈す。

自治体が管理・運営する公園や公共施設は、市民のために開かれた場所だ。地方自治法244条は「地方公共団体は、正当な理由がない限り、住民が公の施設を利用することを拒んではならない」と規定。集会や言論などの自由を定めた憲法21条と合わせ、市民がデモや集会を開く権利は広く保障されている。

今回のケースで、都の言い分が「正当な理由」に当たるかどうかだ。都は不許可の理由を「公園管理上、支障がある」「公会堂や音楽堂以外でのデモや集会は許可していない」と説明する。

これに対し、申立代理人を務める小島延夫弁護士は「健康広場と通路などで計約6千〜7千人は入れる。あくまで集合場所なので、どんどん人は出ていく。他の利用者に危険を生じさせる可能性はない」と主張。「有料施設を使えばいいというのもおかしい。表現の自由は、施設を借りるお金がないと保障されないことになってしまう。公共施設は使用させるのが原則」と唱える。

裁判所は過去に公共施設の使用を認める判決を何度も出している。

日比谷公園の音楽堂の使用許可を取り消された在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)と幹部が、都を相手に損害賠償を求めた訴訟の判決で東京地裁は2009年、都の不法行為を認定。「憲法に基づく法秩序を擁護する義務を負い、集会の妨害者を規制し、阻止すべきだったのに、平穏に開催するのを禁止するのは本末転倒」とし約70万円を支払うよう命じた。

最高裁は95年、関西空港建設の反対集会に大阪府泉佐野市が市民会館を使わせなかったのは憲法の「集会の自由」に違反するかをめぐる訴訟の判決で、「公共の集会場の使用を拒否できるのは、人命、身体、財産が侵害されるなどの明白な危険がある場合に限られる」との判断を示した。

96年にも、福祉会館の使用を認めなかった埼玉県上尾市を労働組合が訴えた裁判で、「憲法の保障する集会の自由の不当な制限につながる恐れがある」と結論づけた。

日比谷公園が使えなかった場合、デモはどうするのか。反原連の申立人になった小泉岳義さん(39)は「中止の方向で検討する。都に屈して、別の場所からスタートする実績はつくりたくない」。その際は金曜日の官邸前の抗議行動と同じ形式で開催する見通しだ。

五野井准教授は有料施設とデモを絡めることに危機感を訴える。「金持ちが公会堂や音楽堂を押さえ続けたらどうするのか。貧乏人は公園を使って、デモができないということになる。貧しい人が、反貧困を訴えるデモをするときも使用料を取るのか。これは、民主主義の死を意味する」


[デスクメモ]
東京新聞の社屋から日比谷公園が望める。深緑が黄に色づきだすと一月余でモノトーンの世界だ。4年前の厳冬の年越しに家なき人が…、桜を待つ1年8カ月前には大地震におびえて避難する人々で…あふれた。支障はあったのか。一帯は原子力ムラの本拠地だ。市民の公園をムラに染めてはいけない。(呂)

http://www.asyura2.com/12/genpatu28/msg/530.html

記事 [環境・エネルギー・天文板4] 2億1500万年前に巨大隕石=木曽川地層に証拠―大絶滅の原因か・鹿児島大など
2億1500万年前に巨大隕石=木曽川地層に証拠―大絶滅の原因か・鹿児島大など
時事通信 11月6日(火)6時7分配信
 約2億1500万年前にアンモナイトなどが絶滅した原因とみられる巨大隕石(いんせき)衝突の証拠を、鹿児島大などの研究チームが5日までに発見した。隕石と絶滅の関係では、恐竜などを滅ぼした中生代白亜紀末(約6500万年前)の隕石衝突が有名だが、衝突の証拠を捉えたのは珍しいという。論文は米科学アカデミー紀要電子版に掲載される。
 古生代三畳紀後期(約2億〜2億3700万年前)には、アンモナイトなどの種が大規模に絶滅した。カナダ・ケベック州のマニクアガンクレーターを作った直径数キロ規模の巨大隕石衝突が原因の一つとされるが、衝突の証拠が見つかっていなかった。
 鹿児島大の尾上哲治助教らの研究チームは、岐阜県坂祝町の木曽川河床の地層を採取。鉱物などを詳しく調べた結果、地球の表層にほとんどなく、隕石に特有のイリジウムなど6種類の白金属元素を、通常の50〜2000倍の濃度で検出した。白亜紀末の地層で見られる特殊な鉱物も含まれており、衝突で巻き上がったちりが降り積もったと分かった。
 地層の上下には海洋プランクトン類の化石も含まれており、衝突時期を約2億1500万年前と特定。北米付近でアンモナイトや哺乳類型は虫類などの大規模絶滅が起きた時期に当たるという。 

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最終更新:11月6日(火)8時57分
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121106-00000016-jij-soci
http://www.asyura2.com/09/nature4/msg/845.html

記事 [テスト27] テスト
http://sun.ap.teacup.com/souun/9066.html
2012/11/6 晴耕雨読


https://twitter.com/Happy11311

ただいまっ(^O^)今日もコツコツ無事終了。

現場はだいぶん寒くなってきたよ。

現場へ移動する時に着る青タイベックって夏用でスースーだから凄く寒いのでし。

厚手にかえないのかなぁ…?

オイラ今週はプリン食べながら読書週間にするでし。

あっ!今日はクローズアップ現代見なきゃ。

皆さんも見てね。

今日のクローズアップ現代は「原発作業員が去っていく〜云々」で廃炉作業の現実と課題がテーマみたいでし。

どこまで突っ込んだものか見るでし。

作業員の事は去年から色々つぶやいてるけど段々現実になってきたでし。

今日のクロ現で、東電の作業に対する強烈なコストカットの話と、作業案件が競合により各入札企業が見積もりを叩き合った結果の果て作業員確保が出来ない状況である事を伝えるのかな…?

1F原発作業従事者8000人の報道あったけど実質の作業員はその半分以下でし(>_<)

従事社登録の半分以上は東電社員ですから鵜呑みしないでね。

作業員8000人もいないでし。

ねっ、月20万でアナタは1Fで働けますか?

やっぱり出てきたでし。

競合。

今は震災前の普通の原発作業より単価落ちてるでし。

残業ないし…。

全国で原発再稼動したり建設始まったら作業員はそっちに行って1Fには絶対に来ないでし。

人材確保困難を率直に東電が云うようになったのは、それ程に危機的状況である事をきづいてきたからでし。

全国再稼動したら手遅れだけどね。

> 東電はもっと前からわかってたんでしょ?

現場東電は危機感あってわかってるけど本店はないでし。

> ようやく本店も気付いたってことですか?

それでも本店はまだ楽観的だと思いますよ。

> 大丈夫、東電の社員が居るから、人材不足では無い

確かに東電社員は人材になるかもだけど現場で働く知識と技術がないでし。

トラブルふえますけどね。

> 東電社員は廃炉作業の技能習得は無理なのでしょうか?ここに東電社員を優先的に投入する必要があると痛感します。地震リスクを度々指摘されながら、防災対策を放置してきた東電が国民よりもまず第一に廃炉作業に血道を上げなければ、これ以上の税金投入は難しいと思います。

技能習得に10年以上はかかるでし。

昨日までPCとペンしか持たない人が今日から配管やスコップ、足場材を肩に担いで働けるはずないでし。

> 作業員従事者登録が増えているのは二ヶ月交代で退域する元請の職員とかだとおもう。。前線で働く職人さん(専門職)の交代要員はいないよ。

半分以上は監理員や管理者で前線作業員は少ないよね。

> はい。

まさにその通りですよね。5年100msvの3年目にあたる来年度の前線作業員がいなくなってしまうのではないかと心配しています(-。-;

間違いなく4年目5年目は新人さんばかりの作業員になるでし。

> > 楢葉町の除染やってるけど全然進んでないでし(>_<)

> でも、先月と比べると除染の業者が増えましたよね。公共施設ではない個人宅や田畑の除染って、持ち主からの依頼に基づいて実施されているんでしょうか。

原発作業でパンクした作業員が除染にシフトしてます。

今月から本格的に色々な場所で除染が再開してますよ。

持ち主からの依頼はほとんど無いでし。

今ふと感じた事。

もしかしたら日本経済が落ち込み景気が悪い今だからこそ原発収束作業や除染作業に人が集まるのかも…。

もし、公共事業が至る所で実施され景気が上向きになり経済界に活気づけば、1F収束作業や除染作業にゼネコンや作業員は来るのだろうか…?ん〜。


       ◇

NHK クローズアップ現代 2012.11.5。
原発作業員が去っていく福島第一原発“廃炉”の現実
http://www.nhk.or.jp/gendai/kiroku/detail_3269.html

史上最悪レベルの事故を起こした東京電力福島第一原子力発電所。廃炉を終えるまでには40年もの歳月が必要とされている。いま、この現場で働く作業員をめぐって深刻な事態が起きている。国や企業の定める放射線の被ばく限度に近づき、仕事を続けられなくなるケースが続出。待遇の悪化で原発を去る作業員も相次いでいる。国家的な課題「廃炉」を担う人材をどう確保していくのか。現場の実態を検証し、考える。



原発作業員が去っていく  福島第一原発“廃炉”の現実 投稿者 tvpickup


http://www.asyura2.com/12/test27/msg/404.html

記事 [原発・フッ素28] 「日本経済が落ち込み景気が悪い今だからこそ原発収束作業や除染作業に人が集まるのかも:ハッピー氏」 (晴耕雨読) 
http://sun.ap.teacup.com/souun/9066.html
2012/11/6 晴耕雨読


https://twitter.com/Happy11311

ただいまっ(^O^)今日もコツコツ無事終了。

現場はだいぶん寒くなってきたよ。

現場へ移動する時に着る青タイベックって夏用でスースーだから凄く寒いのでし。

厚手にかえないのかなぁ…?

オイラ今週はプリン食べながら読書週間にするでし。

あっ!今日はクローズアップ現代見なきゃ。

皆さんも見てね。

今日のクローズアップ現代は「原発作業員が去っていく〜云々」で廃炉作業の現実と課題がテーマみたいでし。

どこまで突っ込んだものか見るでし。

作業員の事は去年から色々つぶやいてるけど段々現実になってきたでし。

今日のクロ現で、東電の作業に対する強烈なコストカットの話と、作業案件が競合により各入札企業が見積もりを叩き合った結果の果て作業員確保が出来ない状況である事を伝えるのかな…?

1F原発作業従事者8000人の報道あったけど実質の作業員はその半分以下でし(>_<)

従事社登録の半分以上は東電社員ですから鵜呑みしないでね。

作業員8000人もいないでし。

ねっ、月20万でアナタは1Fで働けますか?

やっぱり出てきたでし。

競合。

今は震災前の普通の原発作業より単価落ちてるでし。

残業ないし…。

全国で原発再稼動したり建設始まったら作業員はそっちに行って1Fには絶対に来ないでし。

人材確保困難を率直に東電が云うようになったのは、それ程に危機的状況である事をきづいてきたからでし。

全国再稼動したら手遅れだけどね。

> 東電はもっと前からわかってたんでしょ?

現場東電は危機感あってわかってるけど本店はないでし。

> ようやく本店も気付いたってことですか?

それでも本店はまだ楽観的だと思いますよ。

> 大丈夫、東電の社員が居るから、人材不足では無い

確かに東電社員は人材になるかもだけど現場で働く知識と技術がないでし。

トラブルふえますけどね。

> 東電社員は廃炉作業の技能習得は無理なのでしょうか?ここに東電社員を優先的に投入する必要があると痛感します。地震リスクを度々指摘されながら、防災対策を放置してきた東電が国民よりもまず第一に廃炉作業に血道を上げなければ、これ以上の税金投入は難しいと思います。

技能習得に10年以上はかかるでし。

昨日までPCとペンしか持たない人が今日から配管やスコップ、足場材を肩に担いで働けるはずないでし。

> 作業員従事者登録が増えているのは二ヶ月交代で退域する元請の職員とかだとおもう。。前線で働く職人さん(専門職)の交代要員はいないよ。

半分以上は監理員や管理者で前線作業員は少ないよね。

> はい。

まさにその通りですよね。5年100msvの3年目にあたる来年度の前線作業員がいなくなってしまうのではないかと心配しています(-。-;

間違いなく4年目5年目は新人さんばかりの作業員になるでし。

> > 楢葉町の除染やってるけど全然進んでないでし(>_<)

> でも、先月と比べると除染の業者が増えましたよね。公共施設ではない個人宅や田畑の除染って、持ち主からの依頼に基づいて実施されているんでしょうか。

原発作業でパンクした作業員が除染にシフトしてます。

今月から本格的に色々な場所で除染が再開してますよ。

持ち主からの依頼はほとんど無いでし。

今ふと感じた事。

もしかしたら日本経済が落ち込み景気が悪い今だからこそ原発収束作業や除染作業に人が集まるのかも…。

もし、公共事業が至る所で実施され景気が上向きになり経済界に活気づけば、1F収束作業や除染作業にゼネコンや作業員は来るのだろうか…?ん〜。


       ◇

NHK クローズアップ現代 2012.11.5。
原発作業員が去っていく福島第一原発“廃炉”の現実
http://www.nhk.or.jp/gendai/kiroku/detail_3269.html

史上最悪レベルの事故を起こした東京電力福島第一原子力発電所。廃炉を終えるまでには40年もの歳月が必要とされている。いま、この現場で働く作業員をめぐって深刻な事態が起きている。国や企業の定める放射線の被ばく限度に近づき、仕事を続けられなくなるケースが続出。待遇の悪化で原発を去る作業員も相次いでいる。国家的な課題「廃炉」を担う人材をどう確保していくのか。現場の実態を検証し、考える。



原発作業員が去っていく  福島第一原発“廃炉”の現実 投稿者 tvpickup



http://www.asyura2.com/12/genpatu28/msg/531.html

記事 [マスコミ・電通批評13] 「日本のテレビ、新聞は恥ずかしくないか。ニューヨーク・タイムズ紙は沖縄の怒りを社説で書いた:孫崎 享氏」 (晴耕雨読) 
http://sun.ap.teacup.com/souun/9059.html
2012/11/6 晴耕雨読


https://twitter.com/magosaki_ukeru

沖縄:日本のテレビ、新聞は恥ずかしくないか。

ニューヨーク・タイムズ紙は沖縄の怒りを社説で書いた。

一体日本の大手メディアのどこがこれまで沖縄の 怒りを真剣に報じてきたか。

日本の政治家はどこまで対応してきたか。

そして“本土の”日本国民もどこまで真剣に考えたか。

3日NYT・2日IHT

「沖縄における非道(outrage in Okinawa)」

「沖縄における米兵2人の婦女暴行への攻撃は、すでにオスプレー配備で燃え上がっている緊張を一段と悪化させた。

米兵5万人の不本意のホストである事に対する憤りと怒りに対する形容詞が、今や沖縄人にないほどになっている。

米国や日本政府は地政学的関心がジェット機事故、騒音、環境破壊、犯罪よりも優先している。

この日米の見解は最早沖縄人にとり適切な物と見られなくなり、その判断は正当化される。

仲井真沖縄知事は地位協定の見直しをし、米兵犯罪捜査をより容易にし、犯人引渡しを迅速に出来るよう主張。

米国国防省は他地域へ影響を与えることを恐れ、見直しに抵抗している。

しかしワシントンは沖縄人の正当な懸念にもっと対応しなければならない。

米軍をグアム、ハワイ、日本の他地域に移転させることにより、米軍駐留をもっと軽減させなければならない。」

日本安全保障関係者何故この台詞吐けぬ

日本政治:野田首相、TPPもやらない。

集団的自衛権もやらない。

米国見限る時期か。

何で今、石原、安倍に支持がある。

遅れれば冷める。

4日共同「野田内閣の支持17%に急落 共同世論調査。石原新党に期待するは40・2%、安倍、野田のどちらで安倍40・0%」野田と比較なら誰でも勝つ



http://www.asyura2.com/12/hihyo13/msg/498.html

記事 [国際7] 米自殺率、リセッションに急上昇−失業が心の健康むしばむ
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MCZV5C6JIJV401.html

11月5日(ブルームバーグ):米国の自殺率がリセッション(景気後退)の間に急上昇し、失業の増加が米国人の心の健康をむしばんでいることが示唆された。

英国や香港、米国の研究者らが5日、医学誌ランセットに掲載した調査結果によると、米国の2008−10年の自殺者数は、リセッション前の統計動向に基づく予想を年間約1580人上回った。研究者らは米疾病対策予防センター(CDC)の1999−2010年の自殺統計を調査した。

今回の研究結果は、リセッションと債務危機が心の健康に悪影響を及ぼすことを示唆した他国の調査結果を裏付けている。これまでの研究では、経済状況に伴う脅威の影響を最も深刻に受けているとみられるギリシャとスペインでうつ病などの疾病が増加していることが示されている。

調査報告の主執筆者で英ケンブリッジ大学の社会学研究者、アーロン・リーブズ氏は電子メールで送付した文書で「自殺は精神疾患がもたらす結果としてはまれだが、スペインとギリシャでの最近の調査結果から明らかなように、これらのデータは金融危機の時代を生きる人々が抱えるうつ病や不安といった主な疾患の最も顕著な表れである可能性が高い」と指摘した。

調査結果によると、米国の自殺率は1999−2007年に毎年10万人当たり約0.12人増加。増加率は08−10年に10万人当たり0.51人と、4倍以上に上昇した。データによると、米国の失業率は09年10月にピーク の10%に達し、08−10年の平均は8.2%となっている。1999−2007年の平均は4.9%だった。



http://www.asyura2.com/12/kokusai7/msg/166.html

記事 [中国3] NYタイムズ 「中国食品に苦難」 欧州で嫌悪高まる   
■輸出量は高まるが安全性の低い中国食品

東地中海の島国・キプロスでは冷凍イカからヒ素を検出。イタリアではパスタの中から蛆を発見。デンマークに運ばれたカボチャの種にガラス片が混入され、偽造文書問題によりスペインでは冷凍アヒル肉の出荷を停止した。これらのすべては中国産。「欧州は中国からの食品輸入で苦難に満ちた1年を経験した」とニューヨーク・タイムズは報じた。

9月では独ベルリンやその他4州にある数百か所の学校で1.1万人の児童に食中毒の症状が現れていた。中国から輸入した冷凍イチゴが原因であることは後に突き止められた。イチゴの栽培、収穫、冷凍は孔子の故郷である山東省曲阜市で行われたと独メディアは報じている。 

独デア・シュピーゲル誌によると、2005年から2010年の間で中国から欧州への食品輸出額はほぼ倍。ドイツでは2009年以来、中国からの食品輸入は26%増加している。

中国人民大学の食品安全専門家である周立教授は同誌の取材時に、中国の農民は売り物と自家用のものを別々に生産していることを明かした。売り物には殺虫剤や化学肥料などを使うが、自家用のものは伝統的方法で生産している。「多くの富裕層は菜園を購入し、スーパーの野菜に頼らない」「一部の土地では政府高官に供給するための農産物を栽培している」と同誌は伝えた。

上海復旦大学の大学院生の呉恒さんは以前、食品安全は自分には関係がないと考えていたが、あるとき自分が好んで食べていた牛肉の安全問題事件のニュースを目にし、危機感を覚え、友人らとともに全国各地で起きている食品安全事件を取りまとめた「有毒食品ウィキペディア」を作成。ネット上に掲載し始めたところ、1週間で訪問量は200万件を超えていた。 

 このサイトの名前は『擲出窓外』という。「窓の外へ投げてしまえ」という意味のこの名前は米国第26代大統領セオドア・ルーズベルトの話からひらめいたそうだ。米国の作家アプトン・シンクレアは、1906年に出版した小説『ジャングル』のなかでシカゴの精肉産業での実態を告発し、この小説を読んだルーズベルト元大統領は朝食のソーセージを窓から投げ捨てたという。

呉さんは国内メディアに対し、ルーズベルト元大統領が窓からソーセージを投げ捨てた行動は、世界の食品安全の歴史上における分岐点であり、自分のサイトも同じように警鐘を鳴らし、人々がさらに中国の食品安全に注目するよう期待していると述べた。

2012/11/05
http://www.epochtimes.jp/jp/2012/11/print/prt_d25770.html


http://www.asyura2.com/12/china3/msg/310.html

記事 [経世済民78] 米国と世界経済が直面する景気落ち込み(ロシアメディア)・・資本主義「経済成長幻想」の終焉!
http://japanese.ruvr.ru/2012_11_05/beikoku-keizai/

大型ハリケーン「サンディ」は、米国経済から何と200億ドル以上のお金を文字通り「吹き飛ばして」しまった。ニューヨークでは随所で電気の供給がストップし、あらゆる重要なビジネス活動や取引所の作業が数日間マヒしてしまった上に、大統領選挙もほとんど直撃した。世界中では、「サンディ」の影響が引き金となってグローバルな経済危機が深まるのではないかとの危惧が生じたが、これは全く根拠のある事だ。

米国経済の不具合の結果生じたものとして、まず挙げるべきは、ユーロ圏の危機だろう。そうした危機の原因をさかのぼって考えると、それは30年から40年前の米国指導部の決定に行き着く。すでにレーガン大統領時代、米国の連邦準備システムは、商品市場での価格安定化のため、経済に資金をつぎ込み始めた。当局は、最終需要に刺激を与えたが、マネーサプライと国家債務は、急激なテンポで増加した。ドルの蓄積は、飽食の平安をむさぼる20年を可能にしたが、借金を際限なくすることはできない。 それゆえ、国家でも又一家の主人のもとでも債務増加問題が溜まりにたまった時、世界全体は経済的な非常事態を迎え、米国の不動産危機は、欧州の債務問題に流れるように波及した。
それにもかかわらず、米国政府は、世界銀行とIMFの支援のもと、現在に至るまで、世界中に米ドルで支払いをさせる事に成功している。そして、どうにも止まらない米国の国家債務の増大は、他の国々の通貨準備高の価値を下げている。

*** VOR記者は、ロシアの経済学者セルゲイ・ヘスタノフ氏にマイクを向け、意見を聞いた―
「米国の経済的基盤が、かなり脆弱な借金体質である事、少なくとも1970年代の問題が繰り返される恐れがある事を、皆理解しています。 

★ 残念ながら、米国経済にも又世界経済にも蓄積されてしまった矛盾をどう解決するか、現在、いかなる建設的で現実的な考えもないのが実状です。
それゆえ、ここ数年は、米国の金融当局が行っているような経済方針を続ける事になるでしょう。つまり、ここ2-3年、米国経済も世界経済も、その発展傾向は惰性で流れ、落ち込みが続くという事です。
この問題は、政治のサイクルが経済サイクルよりもはるかに短い事と関係しています。政治家達の大部分は、自分達の決定が結果をもたらす頃まで、自分達は権力の座にはいないだろうという事を非常によく理解しています。」

多くの分析専門家らは、米国による一極支配の時代が終わりに近づいていると考えている。もはや市場の拡大は不可能だ。現在の危機は、資本主義そのものの危機であり、資本主義には、もう発展の余力はないのだ。 ニキータ・ソローキン


◆経済成長が終わる日
http://ameblo.jp/englandyy/entry-11353159917.html

経済成長をするのは当たり前だ。だから、今の日本の状態はおかしい。本当はもっと日本経済は実力があるのに・・・。という主張は多い。経済成長することは本当に当たり前なのだろうか?

VOXから引用したい。
Is US economic growth over? Faltering innovation confronts the six より引用したい。
青の部分がイギリス。赤の部分がアメリカなのだが一人当たりのGDPの成長率である。経済が成長し始めるのはようやく1700年になってから。産業革命が始まって以降である。その後、経済はドンドン成長を遂げるが、グラフを見ればわかるように1960年以降は徐々に成長が落ち込んでいる。

タイラーコーエンはその著書大停滞 の中でその理由を多く述べているが、そのひとつにイノヴェーションの多くが新しい知識ではなく既存の知識の使いまわしになってきていることを大きな原因のひとつにあげている。

それ以上に重要なのは1700年以前は経済はほとんど成長しなかったと言う事実である。経済が成長するのは実は普通のことではないのかもしれない。むしろここ200年、300年の特殊な出来事であった可能性があるということだ。実際、我々の身の回りでさらにほしいものというのは意外と少ないのではないだろうか?もちろん、人間の欲には限りはないとは言え、実際には何かを犠牲にしてまで手に入れたいと思うものが減ってきていることも需要の減退。そして、それ以上に新しいイノベーションが生まれにくい原因かもしれない。

経済成長が当たり前という時代は終わるのかもしれないということを我々はもっと深く心に刻むべきだと僕は思っている。


(参考記事)
中間搾取の悪役? 「商人」は今の時代も必要か
http://president.jp/articles/-/7751


http://www.asyura2.com/12/hasan78/msg/400.html

記事 [音楽10] ロック・ミュージックの本質と真髄はリフ(繰り返し)にある 続編

「繰り返し(リフ)がロックの本質であり、真髄である」旨の

投稿を既にしたが、
何も書いてないような投稿だったので、

今一度、書いてみる。


今回、その実例に出したのが、
キング・クリムゾンの「太陽と戦慄パートU」である。
(USAライブより)

ことの発端は、チベットよわー様が、
「レッド」は繰り返しであるという指摘を受けたからである。

「ロックの本質は繰り返しにある・・」
リフにあるということは、

別のところでも既に書いたが、
私は、ドラマーを始めた時から、感じていたことであった。

ただ、キング・クリムゾンの「レッド」が繰り返しである・・ということは、
誰でも知っていることだが、
あえて、指摘するところに、
チベットよわー様の鋭さを感じたのでありました。

キング・クリムゾンの「レッド」は、すでに投稿済みですが、
ビートルズの「アビー・ロード」と双璧をなす。
ロック界の問題作だと、思っていましたので、
まさか、チベットよわー様が
「レッド」を聴いたことがないというコメントに驚きを感じました。

なぜなら、この「レッド」が発売になったら、
我が町、私が通学で通っていた苫小牧では、
話題騒然・・だれもが、この地味な黒いジャケットの「レッド」
(黒いジャケットのレッドてのも皮肉ですね)を買った・・
あるいは、金のない奴は、
友達から借りてテープに録音していたので・・
皆、聴きまくっておりました。

ふだん、井上揚水とかを聴いているフォーク愛好家の連中ですら、
「俺、レッド買ったよ・・すげーな、圧倒されたね・・」
「世の中には、とんでもない連中ってのが、いるんだね!」
なんて言っていたのを今でも覚えています・・
なんだ、「お前みたいのも、あれ、聴いたのか?」
と答えるしかなかったのですが・・

別の奴は、こいつも、
どちらかというとフォークやそんな感じの奴で、
「俺のうちに遊びに来ないか?」とか言われ、
ふだん、あんまり、付き合いないのに、なんだ?・・
と思っていたら、
「俺、ロバート・フリップ好きでさ・・
今、コピーしてんのよ・・聴いてほしんだ・・」
ときた・・であれば、二つ返事で行きましたよ・・。
蛇足だが、
そいつ、背が低くて、色が白くて、シャイで、一人っ子で、内気な奴で・・
少し、ロバートに似ていた・・

まだ、フォークギター弾き始めて1年くらいの奴だけど、
早いプレイは無理だけど、「レッド」や
「ワンモーア・レッドナイトメア」や
「フォーリン・エンジェル」や
過去のアルバムの「夜警」とかを、
見事にコピーしていた・・驚きました・・

話が横道にそれましたが、
ようするに、レッドは、自分の界隈では、
ロックに縁のない連中まで巻き込むすごいことになっていたんです・・

これって、私の界隈だけの現象だったのかもしれませんが、
ロックに縁のない奴まで、
「圧倒する!魅了する!」
「この世の中には、とんでもないやつがいるんだね?」
ってどういうことか?とか考えてるうちに、
今度は、「USAライブ」でダメ押し・・

当然、ジェネシスもELPもイエスもピンクもみんなそれなりに聴いてましたが、
レッドのインパクトには、
到底及ばないものとして我々の界隈では理解されていました。


普通のキング・クリムゾンのファンは心酔して、
崇めてるような人物が多いので、
通常のリフを中心にしたロックと同一視されることに、
嫌悪感を感じると思うけど、それは、間違いです。

キング・クリムゾンこそ、
ロックの本流、王道をいくチベットよわー様ご指摘の通りの
リフのバンドなんです。

太陽と戦慄パートUですが、

冒頭、フリップの印象的な5拍子のハードなリフ

ダドゥトゥ、ダドゥトゥ、ダドゥダドゥ、
ダドゥトゥ、ダドゥトゥ、ダドゥダドゥ、

そして、何回かやったあとソフトなリフ
これも5拍子

ターラ、ターラ、タラタタ
ターラ、ターラ、タラタタ

様々な装飾や枝葉はあるが、
基本のリフはこれである

結局はリフなのである。
ただ、ロバートのリフは
既存のロックのグルーブやスケールを使わない
創造性に満ちたリフなので、

「あ、これストーンズのリフのパクリだ!」
「あ、これキンクスのパクリだ!」
とは、ならないのである・・

なぜ、ロックの本質と真髄は繰り返しなのか?
(以下は特異なフリップのリフではなく一般的なロックについてのコメントである)

@通常の8ビートの場合、一般的に2拍4拍に
 バックビートがおさまる・・これを継続的に脳に刺激としておくると、これは脳にあ るの種トランス状態または似たような状態を呼び込む効果があることが、研究の結果 分かっている。(個人差はあるが・・)

Aその8ビートに乗っかるロックのリフも、バックビートと同じく
 繰り返しにより、脳にある種のトランス状態かそれに近い状態を引き起こす作用があ る

B繰り返しにより、人間の脳の予測機能が働き、曲が終わるまでの曲のビートやリフを 個人個人が脳の中で予想し、リアルタイムで自分の脳の予想と実際のサウンドが同期 しそれがある種のトランス状態かそれに似たような状態を引き起こす。

興味深い話として、話はそれるが、
レナード・コーエンがなぜ、
北米やヨーロッパで、
あれほど人気があるのに我が国では無視されるのか?
という文章を以前、書いたが・・
(一番は日本の音楽家がレナードを無視し続けてることが最大の原因だが・・それを言っても仕方がない)
上記、理論と少し照合してみると・・

レナードの曲は、上記@Aはもちろんあるが、
Bの部分で、弱点がある・・前にも書いたが、

1.彼の低く唸るような、お経のような、朗読のようなVoのメロディを通常聴き手が、 なかなか追いかけることができない。(簡単に口ずさめない)
2.Voのメロディを追いかけることができなければ、当然、次のメロディも想像した り、予想したり、できない・・であれば、リアルタイムで流れている音楽にその人が同 期できない、疎外された状態になる。
3.上記、1.2.をクリアするには、それなりの忍耐力や意思力や想像力や意志力を求めら れる。


話をもどそう

フリップに関してはレナードのような、
危惧は、まったくない、
誰もが覚えやすい、口ずさめるリフで勝負してくれる・・

したがって、我が界隈でフォーク小僧をも魅了できたのである。


最後に太陽と戦慄パートUの後半で、
例の静かでソフトなリフに入るが、
ヴァイオリンとギターはユニゾンでひたすら

ターラ、ターラ、タラタタ
ターラ、ターラ、タラタタ

と二人のプレイヤーは、リフをまじめにやるが、
ドラムとベースがこれをぶち壊すかの如く、
怒涛のように押し寄せて、
最後のクライマックスを
最大限に盛り上げる土台を形成する。

このアレンジの妙・・
これはリフでトランス状態にしたところ、
そのトランス状態の脳細胞に、
予期せぬリフでない刺激を与えて、
新たな脳細胞の覚醒か
トランス状態を目論んだアレンジである・・

この手法は、

クラッシクでも不可能
ジャズでも不可能

キング・クリムゾンでしかできない
最高のパフォーマンスを聴くことをお勧めして、
終わりにします。

その最大の場面のリフ部隊(ヴァイオリンとギター)の
リフを頑張って聴き続けながら(追いかけながら)
ドラムとベースの怒涛の攻撃を聴いてください・・

それがポイントになります。
http://www.asyura2.com/12/music10/msg/120.html

記事 [経世済民78] 正念場を迎える韓国/国家破産間近か!・・日本の製造業も剣が峰!
http://blog.livedoor.jp/fromvancouver/archives/52298537.html

今日は日本には中国経済と共に影響力の大きい韓国経済について考えてみましょう。

韓国では今、ウォンが再び騰勢をみせており、対ドルで1100ウォンを超えるウォン高にまでなってきました。これに対して韓国の輸出産業界では悲鳴の声と共に1100ウォンを死守せよとの声も高まっています。このストーリー、日本でも同じような問題は生じていましたが、今、そのバトンが韓国側に渡った感じがいたします。

なぜウォンが今になって強くなってきているかといえば欧州危機の際、韓国の外貨調達において大きなウェートを占めるヨーロッパからのルートが絞られ、ユーロ安と共に韓国ウォンも連れ安をしていたことが主因です。ところが、EUやECBなどの必死の防戦でヨーロッパの金融危機はひとまず収まっています。そのため、ウォンも回復基調にある中、格付け機関も韓国を格上げしたことでウォンへの買いが強まったということがシナリオかと思います。

では今後もウォン高が続くかといえば私は懐疑的です。理由は輸出主導型の韓国にとって為替は生命線。となれば、政府としては介入を通じてウォンをコントロールすることは目に見えています。また、国内に目を転じれば経済の低落傾向は相当はっきりした形となってきています。これではウォン高防衛策よりも韓国経済防衛策を優先的に講じなくてはまずいのではでしょうか?

特に国内不動産、建設は引き続き、厳しい状況が続いている上に鉄鋼も現代グループが自前主義で立ち上げた高炉2基が稼動することでもともと中国発の鉄鋼不況が生じている中で韓国鉄鋼大手ポスコなどには追い討ちとなる厳しい状況が生じています。

不動産については新聞報道にもありましたが、韓国の住宅ローン付保率が物件価値の6割程度であり健全だと称しているものの借り換えの際、担保価値が下がっているため、物件のLoan to valueが6割を大きく超えてしまい、差額を負担しなくてはいけない状況になっているとあります。この場合、親戚などからの借り入れや第二抵当ローンを組めれば良いのですが、出来ない場合、処分売却ということもありうるわけでその場合は不動産の下落が加速度的に進むことになります。

ただし、このシナリオは極端すぎで実際問題としては私は政府が保護策を打ち出すとみています。よって、究極的なダメージは避けられるとは思いますが、ソウル都市圏の不動産はしばらくは調整を余儀なくさせられるとみています。

もともと韓国の場合東京と同様、ソウルへの集中度が高すぎ、結果として不動産もソウルだけ突出する事態が生じていました。そういう意味では不動産価格の調整も全国的というよりソウル主体と見た場合、影響は地域限定的に収まる可能性はあります。

ただ、経済そのものは潜在成長率を下回るGDPの低落傾向、日本よりひどい非正規雇用問題と少子化問題は経済規模が日本より小さいだけにそのインパクトによる振れ幅は増幅しやすくなります。GDPは日本が5兆8000億ドル規模に対して韓国は1兆1000億ドル規模、円とウォンの市場規模は円の8%程度、人口はようやく5000万人達成でほぼ頭打ちということですからちょっとしたニュースや問題でも相場は大きく振れるということです。

よって、韓国経済を占う上でまず、12月の大統領選挙の行方、その後、打ち出される政策が全体的に弱気になりつつある経済へのカンフル剤となるか、これが重要になってくるかと思います。国民人気が高いとされる無所属の安哲秀候補は政党基盤がないため、仮に当選しても機能しない可能性があり、民主統合党の文在寅候補とのすり合わせは不可欠だと思います。その場合には与党であるセヌリ党の朴槿恵候補との対決は相当の接戦が見込まれ、与党中道右派と野党中道左派との戦いになります。その場合には景気が低下気味ですから中道左派が有利というのが私のみるシナリオです。

いずれにせよ、韓国は竹島に関わっている暇はない状況だと思います。日本政府もそのあたりは十分に察知していて静観する構えだと認識しています。

◆国家破産間近か!韓国の総債務GDP比233%!
http://www.eagle-hit.com/

韓国の全負債規模3000兆ウォンに迫る
家計と企業、政府のいわゆる"経済3主体"の合計が3000兆ウォン(約221兆円)に迫っていることがわかった。特に2008年の金融危機後に経済3主体の負債が速いスピードで増加している。

 韓国銀行などが4日に明らかにしたところによると、家計・企業・政府の負債合計は今年6月末現在2962兆ウォンで、昨年末の2859兆ウォンより103兆ウォンほど増えた。2007年に比べると1000兆ウォン近く増えるほど増加スピードが速い。

 名目国内総生産(GDP)に対する負債比率で見ても負担はますます大きくなっている。GDP比の負債比率は民間・政府の負債が経済水準に比べどの程度なのかを示す指標で、経済主体の実質負債負担を見せる。この比率は6月末現在233.8%で、2007年の201.7%に比べ32.1ポイント上昇した。家計は81.5%から88.5%に、企業は91.9%から108.1%にそれぞれ増えた。2008年の金融危機とユーロ圏の財政危機後に成長が全般的に鈍化したことで影響を受けたと分析される。一般的にGDP比の負債水準は、家計が85%、企業が90%、政府が85%を超過すると成長に否定的な影響を与えるもの評価される。

政府のGDP比負債比率は2007年末の28.3%で今年第2四半期に37.2%まで上昇した。2000年には11%だった。LG経済研究院のイ・チャンソン金融研究室長は、「スペインやアイルランドも危機前には財政が比較的健全だったが、金融危機の解決過程で国の負債比率が短期間に高まった。韓国も家計負債がすでに高い上に企業負債も最近は上昇する傾向で潜在的リスクがある」と診断した。専門家は負債を徐々に減らしていかなければならないと助言する。急激に負債を減らしては副作用が大きくなる恐れがあるためだ。サムスン経済研究院のチョン・ヒョチャン首席研究員は、「債務満期を延長したり低金利債務に乗り換える方法などがあるが、これは一時的な処方にすぎない。究極的には負債償還能力を高めるべきで、経済を再生し雇用を増やす方法しかない」と話した。(中央日報)
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以前にも触れたことがあるが、韓国経済は凋落の一途をたどっている。
表向きは格付け引き上げなどされているが、これは国際金融資本家の意図が働いているのであって、実態を反映しているわけではない。

政府・企業・個人の負債がGDP比233%に達するなど、"隠れ負債"が膨大に上っている。特に、個人の自己破産が相次いでおり、これに有していた金融機関が軒並み不良債権を抱え、財務が悪化し、すでに大手貯蓄銀行は破綻し、その連鎖破綻リスクが高まっている。

国家破産最右翼の国が韓国とする説もあながち見当違いとは言えない。
韓国の国家破産となれば、朝鮮半島は一気に流動化してくるだろう。
竹島だけでない"韓国リスク"も見過ごしてはならないだろう・・・。

◆軒並み安となった電機メーカー株と終わっている製造業
http://blog.livedoor.jp/nevada_report-investment/

日本の家電・電気メーカー株が軒並み売られ、今やどの会社が成長するかではなく、どの会社が「生き残るか」になってきており、このままいけば日本の家電メーカーはすべて「消滅」することもあり得ます。

パナソニック 終値 388円 −23円(−5.6%)
ソニー    終値 913円 −21円(−2.25%)
シャープ   終値 154円 −11円(−6.67%)
富士通    終値  283円 −11円(−3.74%)

パナソニック株は400円割れを演じておりますが、このままいけばシャープ株のように経営危機に陥り、100円台に暴落することもあり得る状況になってきているのを経営者以下社員は理解していません。

今や『巨大企業だから大丈夫』ではなく、『巨大企業だから人件費も稼ぐことができず危険』という状態になってきているからです。

上記の巨大企業が生き残るかどうかは単純です。
『これら企業がなくて困る製品がありますか?』
これに尽きます。

上場している巨大企業だから何でも作っていて売れるものは何でもある、というのではなく、オンリーワンである、即ち、マーケットシェアが50%を超えており市場コントロールが効いておりその会社がなくてはならない状態にある製品がどれだけあるか、にかかっているのです。

今のパナソニックにそのような製品があり、どれだけ稼いでいるでしょうか?
極端な言い方をすれば、パナソニックという会社がなくても世界は困らない状態にあると言えるのではないでしょうか?

今やパナソニックがないと困るのは、消費者ではなく、従業員と株主と会社関係者ではないでしょうか?
消費者が『パナソニック製品ではなくハイアール製品を買えば事足りる、他のメーカー品でよい』と判断しているとすれば、だれがパナソニック製を買うでしょうか?

今の日本メーカーは自分の為に製品を作り、販売しようとしており、これでは世界で太刀打ちできません。

ここドバイでとんでもない話を聞きました。
ある大手電機メーカーがこのように言ったというのです。

『自社製品のマークをなくしてもよいから製品を中近東で売りたい』
誰でも知っている超有名な企業がこのような情けないことを言っているのです。
自分ではもはやマーケティング出来ないので、サムスンであろうがハイアールであろうが、その他の三流メーカーであろうが、とにかく名を捨ててでも製品を売りさばきたい、となっているのです。

これが上場大企業がいう言葉でしょうか?
それほど焦っている証拠ですが、いずれ業績の大幅下方修正があるでしょうから、思いっきりこの会社の株を空売りしておけばさぞ儲かるでしょうが情けないというほかありませんし、これが日本の上場企業の実態とすれば、もはや日本の製造業は終わっています。
日本経済は今や「終わりつつ」あると言えます。



http://www.asyura2.com/12/hasan78/msg/401.html

記事 [経世済民78] ブラック企業は今すぐ辞めないと、人生でこんなに大損失を!?・・ つけ込まれるタイプとは?
http://biz-journal.jp/2012/11/post_960_3.html

 本サイトに掲載された『現役ブラック企業社長が、社員を安くこき使う華麗な手口を暴露!』という記事が話題になっている。非常に興味深い半面、「この程度の経営者なら世の中にいくらでもいるのだろう」とも思うが、自分のわずかな経験を書いてみたい。

●ブラックなコンビニでアルバイトをすることに
 随分昔の話になるが、アルバイトで、しかもごく短期だが、ブラックと言って差し支えのないお店で働いたことがある。そのお店はコンビニエンスストアのフランチャイズ店だったが、初日からアルバイトの先輩におかしなことを言われた。「ウチのお店って1週間でやめる人とか普通にいるんですよね。なので、できれば長期で働けるように頑張ってください」

 この時点で嫌な予感がしたのだが、予感は的中した。まず始業前と休憩中、そして就業後、全部あわせると一回の勤務で30分以上の時間外業務が、すでに仕事の流れに組み込まれている。「サービス残業って、正社員がやるもんじゃなかったんだ……」と驚いたことを覚えている。

 当然人が居着かず、常に少ない人数で仕事をやっているので、まったく仕事が終わらない(ひどい場合は私1人しかいないシフトも)。店内も掃除は行き届かず、品出しもちゃんとできていなくてボロボロだ。場所が良いので客は来るが、そのお店の価値はそれだけだった。

「人が少ないんだから仕方ない」と経営者もあきらめているのかと思いきや、そういうわけでもなく、バイト歴1年以上でそのお店では「ベテラン」の人でも、細かな部分で厳しく叱責されていた。よっぽど暇なのか、友達がいないのか、長時間の叱責は毎度のことだった。バイトの質が低いと口癖のように言っていたが、この環境で質の高い人材が残ると思っているのが不思議でしょうがなかった。そしてレジで1円でも誤差が出ると、全額バイトの負担となっていた。

 そんな状況なので、いつもピリピリしているアルバイト店員もいた。新人に当たり散らすバイトリーダーのせいで、自分が在籍している短いあいだに、入ってすぐに辞める人が数人いた。


●ブラック企業で思考停止する人たち
 周りの人に「なんで辞めないんですか?」と聞いても、あまり明確な答えは得られなかった。「辞めると生活できないでしょ」とも言われたが、社員ならまだしも、バイトにもかかわらずほかで働くという選択肢が頭にないようだった。「休憩時間や時間外に働かされてもおかしいと思わないのか?」と聞くと、「仕事が終わらないから仕方ない」と言う。「いや、それは違うでしょう」と言いかけてやめた。

 ブラック企業で辞めずに働く人の思考停止状態というのは、こういうものなんだなと、ある意味で勉強になった(当時はまだ、ブラック企業という言葉はなかったが)。残っている人は「2000円くらいの時給を払ってもいいのでは」と思うほどバリバリ働いている人ばかりだったが(どう考えても、1人で2人分以上働いていたので)、明らかに心を病んでいそうな人もいた。

 自分は現在、個人事業主として独立して働いているくらいなので、理不尽を通り越して違法な環境で黙々と働くほど従順でもお人よしでもない。そのアルバイトも、働き始めてから1カ月後には「辞める」と経営者に伝えた。議論するのも面倒なので、体調が悪いとか資格の勉強が忙しくなったとか、何か適当な理由を伝えたと思う。

★その時に経営者からは、松下幸之助の本に書いてあるような立派な人生訓と一緒に、「自分に甘えるな」といった意味不明な説教を受けたことは覚えている。「違法状態で働かせて文句を言わないバイトに甘えてるのは、お前だろう」と言おうと思ったが、給料を払わないなどと言われたら面倒なので、適当に流した。

 今思い返しても笑える話だが、このなんとも恥ずかしい経営者は、冒頭の記事の経営者とはさぞかし話が合うに違いない。これが自分の唯一のブラック企業(?)での勤務経験だ。

 うつ病になって自殺する社員が出るような真っ黒な会社と比べれば、自分のバイト先は薄いグレー程度の企業かもしれないが、
★ブラック企業で働く人にファイナンシャルプランナー(FP)としてアドバイスしたいのは、「すぐに辞めろ!」ということだ。ブラック企業で働き、精神的に追い詰められて一度うつ病になってしまうと、その後の人生でさまざまな不利益が発生するからだ。

★例えば、生命保険や医療保険ではうつ病の履歴があると、加入はかなり厳しくなる。保険料が割高になったり、保障額が少なくなったり、あるいは入れなくなってしまうことも珍しくない。そして何より、住宅ローンが組めなくなる可能性もある。住宅ローンを組むときには団信(団体信用生命保険)という生命保険に入らないといけないが、うつ病を患っていると入れない。つまり、結果として住宅ローンを組めないので、家を買えないということになる(「フラット35」は団信が任意だが、団信なしのローンは当然危険だ)。

 身近にうつの人がいないとわからないかもしれないが、うつになった友人から詳しく話を聞くと、「体力の消耗は寝ていれば回復するけど、うつで精神的に消耗すると、何もしなくてもどんどん悪化する」のだという。話を聞いていてつらかったのは「昔は嫌なことがあっても全然気にしない性格だったのに、今はちょっとしたことでもすごいショックを受けるというか、精神的なダメージに極端に弱くなったような気がする」というものだ。

●健康でいることが、一番お金がかからない
 FPとしてお客様へ伝えるアドバイスは、将来にわたって元気で健康に働く、つまり安定して収入を得ることが大前提となる。その逆に、極端なことを言ってしまうと、亡くなってしまえば生活費もかからず、残された家族には保険金や遺族年金も出る。一方、病気で働けない、つまり生きているのにお金がない状況は一番厳しい状況だ。

 ブラック企業で働き、精神的に追い詰められているのであれば、うつ病になる前に辞めたほうがお金もかからず、次の職場でもすぐに働ける分、一番マシな選択肢だ。
人間には現状維持バイアスといって、環境を変化させることに強い抵抗・不安を感じてしまう傾向がある。
 「次の職場は、もっとひどいかもしれない」
 「この不況のご時世に自分から辞めた経歴なんて、転職活動では不利になってしま   う」
 「今の職場はブラックだけど、少なくとも食えるだけの給料はもらえている」
と、どんなにひどい職場でも、今の環境を肯定してしまう状態だ。

 このような抵抗・不安を感じること自体は決しておかしくはないが、「今も地獄、環境を変えるのも不安」と板ばさみ状態で逃げ場がなければ、さらに精神的に追い詰められてしまうに違いない。うつ病が増えている背景は、このような現状維持バイアスが不況によってさらに強められているのが原因ではないかと思う。


●現状維持バイアスから抜け出すためにやるべきこと
 では現状維持バイアスを弱め、精神的に楽になるにはどうしたらよいのか? FP的なアドバイスをすると、「環境を変えても生きていけるんだ」と楽観的に思える具体的な根拠を探してみることだ。

 例えば、転職をしてうまくいっている人の話を聞く。これは自分と似た環境にいる人ほど参考になる。逆に失敗した人の話を聞いてみるのもいい。失敗してもこの程度か、と安心できる材料となるだろう。生活コストを低く抑えたり、不用意な借金をしないことも「最悪フリーターでも食っていける」と楽観的になれる根拠として、現状維持バイアスを弱める。いざというときに頼れる家族や友人、パートナーと仲良くしておくのもセーフティネットになるだろう。もちろん、可能であればしっかり貯金をしておけば、心の安定度はまったく異なる。

 世の中には世帯年収が1000万円近くでも破綻する家庭はある、と聞いたら驚くだろうか。収入が高いため、家計にブレーキをかけていないとそのような事態が起こる。それなりの家を買って、それなりの車に乗って、子供には可愛い服を着せて、学校は私立で、お小遣いは月に7〜8万円は使って、と極端な贅沢をしなくても、生活レベルが全体的に上がってしまうと、ちょっと収入が下がっただけで支払いができなくなってしまう。所得が多くても破綻する理由はここにある。

 逆に言えば、収入が低めでも支出を低く抑えておけば家計は安定する。この状態で運良く収入が増えれば、貯金を急激に増やせるので、家計の安定度はさらに上がる。

 生活コストを下げて健康的に暮らす、そして環境が変わっても生きていけることをより具体的に確認しておく。こういった対策を事前に打っておけば、間違ってブラック企業に入ってしまっても、あるいはまっとうだった勤め先が業績悪化でブラック企業に変わってしまっても、安心して辞めることができるだろう。そして、ブラック企業を辞める人が増えれば、世の中からブラック企業は減っていく。

 酷なことを言うようだが、ブラック企業で我慢して働くのもまた、ブラック企業が存在するひとつの原因になっているということを忘れないでほしい。
(中嶋よしふみ/シェアーズカフェ・店長 ファイナンシャルプランナー)


http://www.asyura2.com/12/hasan78/msg/402.html

記事 [自然災害18] 地震で壊れた福島原発 地震・地質の専門家 塩坂邦雄氏に聞く
2011年6月の記事です。

「国府津沖の相模トラフを震源とする地震」が起こってから関東直下の地震が起こるとしています。

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http://tabemono.info/report/report_6_3.html

宮城県沖のプレート境界型巨大地震を予知していた塩坂氏が
福島第一原発事故の本当の原因と
これから起こる地震、浜岡原発の怖い危険を語ります。

語り手:塩坂邦雄氏
 地震と地質の専門家。
 東海地震を予知するために、富士川断層をまたいでレーザーを使って距離を測定し、
 断層の挙動を把握するため、25年間1時間ごとに自動測定している。
 趣味のパラグライダーで、本誌のために浜岡原発の断層を上空より撮影していただいたこともある。

聞き手:編集部


予想されていた地震


編集部 ちょうど4年前「今、最もプレート境界型の巨大地震が懸念されるのは宮城県沖」とお話を伺い、月刊誌(217号)にインタビュー記事を掲載しました。
217号を読み返すと、東日本大震災は、まさにお話の通り。下図はそのときに掲載したそのまま。どこも直していませんが、今回の地震の後で作った図のようです。
東日本大震災が予想されない地震かのように報道されていることは間違いです。

塩坂  今回の地震は、地球規模で見てもプレート境界に発生した巨大地震で、 断層長450km、幅150km、最大すべり18mと、広大な範囲にわたって太平洋プレートが北米プレートの下にもぐり込み、起きたものです。
 政府の地震調査委員会は「今後30年以内にこの付近を震源域とする地震が発生する確率は、99%」と2007年に発表していたのですが、 ここまで広範囲な超巨大地震が発生する可能性は考えていなかったようです。
 GPSのデータによると、日本列島が東側に5m程度動き、北米プレートが、太平洋プレートの境界で跳ね上がる一方、東北日本の海岸線では垂直に1mほど沈下しています。 このため、津波のあとに海水が残って潟が形成されたのです。
 北米プレートが跳ね上がったことで発生した巨大津波は、最初3m程度だった波高が時間とともに6mに達し、大抵はこれで治まるのですが、次の瞬間に10mが観測されました。
 なぜ瞬間的に10mになったのかというと、プレートがずるずるともぐりこむとき(スロースリップという)海山のようなひっかかりの抵抗があって、 それが外れたときのエネルギーが海水に伝わったという説、さらに、プレートが動いたとき、その上に載ったやわらかい堆積物(付加体)に断層ができて、 その断層が動いたエネルギーで10mの波高になったのではないかという説もあります。その両方かもしれません。

編集部 それでは、10mの堤防を越えた巨大津波は想定外だったということですか?

塩坂 地球は何にも変わっていないのに、人類が現在の科学では想定できなかっただけということです。 でも、大津波が来たら、非常用電源が壊滅することを東京電力は承知していたのですから、「想定外」の事態とは言えません。

編集部 大津波がきっかけで起こる原発の炉心損傷を独立行政法人「原子力安全基盤機構」が報告書でまとめ、 2007年から公表していたことが報道されて、東電の「想定外」が問題にされていますね。


 

近くの鉄塔が倒壊


編集部 1号機がメルトダウンしたのは、大津波の直後からだったからということですが。

塩坂 東電はすべて津波のせいにしています。 でも、事故を起こしたそもそもの原因は、津波が来る前の地震でパイプラインや配線が、すでに切れていたことです。 電源が確保できずに冷やせなかっただけなら、1週間後に代替電源がきたとき冷却機能も復帰できたはず。 ところが、いまだに冷却装置は機能しないまま水をかけ続けているのは、おかしいとは思いませんか? 地震で壊れたからとしか考えられません。
 実は、原発のすぐ西側に双葉断層という活断層が走っています。

編集部 NHKが地震当日に1号機にはすでに原子炉に水がなかったことを報道しています。 地震で壊れて水が漏れていたのだとは思っていましたが、活断層が動いたのですか。

塩坂  「活断層」というと直接地震を起こすような誤解がありますが、30〜40kmほど下に震源断層があって、 それが動いた結果、地上に亀裂の様なものができたのを活断層と呼びます。地震が起きると、この亀裂部分(断層)で大きな揺れが生じます。
 プレートがズルズルとゆっくりと動いても地震は発生しませんが、地殻は連鎖的に動きますから、津波の前に双葉断層が動いて、ドカーンと縦波が走った段階で、原発は壊滅的に損傷したのでしょう。
 その証拠に、福島第一原発のすぐ近くの鉄塔が倒壊しました。原発の西側なので、津波のせいではありません。


次はどこが危ない?


編集部 東日本の余震が治まらないうちから、長野、静岡で大きな地震があり、次はどこが危ないのか心配されています。

塩坂 2011年3月11日に北米プレートが東に5m動いたことで、プレート間で「ズレ」を調整する動きが相次ぎ、その結果の地震が日本各地で起きています。
2011年3月12日に栄村で大きな被害をだした長野北部の地震は、ユーラシアプレートとせめぎ合っていた北米プレートの力が抜けてしまって、隙間ができてしまった状態を補おうとして起きました。
 それと同じで、富士川断層は上部図の矢印のように本来は動くのですが、全体がずれたので富士宮の断層では逆に動いたのが3月15日に静岡東部に発生した地震です。
 このような活動は1年半ぐらい続くことが考えられます。
 富士山のマグマも上がりやすくなっていますが、火山噴火の予知はしやすいのです。 七輪(マグマ)でおもちを焼いていると、プーと(地殻)膨らんでプシュー(水蒸気爆発)と空気が抜けるように、マグマが上がってくるときは地殻が伸びます。
 いま、富士山をレーザーで測っています。富士吉田と富士市の間が伸びたら危ないのですが、今は伸びていません。


 
関東で直下の地震
 

塩坂 いま危ないのは相模湾、伊東の南の川奈港付近です。水蒸気爆発の危険が高まっています。 初島〜小室山で距離を測っているのですが、この距離が伸びてきています。ここでは、以前にも水蒸気爆発が起きています。 その直前に調査に行ったら、ワサビ田が白濁していました。成分を調べたら湧水に火山ガスが入り込んでいたのです。 さらに、西に位置する伊豆冷川峠が3p隆起。地震がいつ起きてもおかしくないと思ったら、まもなく伊豆の海岸で水蒸気爆発が起こりました。
 今度起きる地震は、もう少し南側の海の中が震源になります。 次に危なくなっているのが、富士川断層より東側で、太平洋プレート・フィリピン海プレート・北米プレートが重なり合っているところ・・・つまり、関東盆地です。

編集部 関東直下の地震ですか?

塩坂 関東盆地を大きなお盆とイメージしてください。 へりのところが房総半島の山々から丹沢山地。真ん中の一番低いところが埼玉県久喜市にある栗橋です。 この一番低いところの真ん中にフィリピン海プレートが入っています。


編集部 いつごろ起きると?

塩坂 前兆が現れたら、5年以内に起きるとみていますが、
その1年ぐらい前に、国府津沖の相模トラフを震源とする地震が起きます。 右図【図2】は気象庁発表の余震分布です。この図でわかるように、東日本大震災で起きている数多くの余震はすべて銚子沖で止まっています。 房総沖からフィリピン海プレートがくさびのように入っているからです【図3】。 くさびの先端が銚子沖です。
北米プレートは東に5m動いたので、フィリピン海プレートも引っ張られていますが、元に戻ろうとする力が働いています。 そのため、関東直下の地震が起きると、縦揺れとともに、長周期の揺れも起こり、超高層ビルの揺れが非常に大きくなります。

編集部 地震の規模はどのくらい?

塩坂 巨大地震と言うよりM6.5ぐらいの地震でしょうが、日本で一番人口が密集した東京の直下で起きるのですから、 地震の被害は甚大になるでしょうね。

 
浜岡はどうなる?
 

編集部 浜岡原発が止まってまずは一安心ですが、東海地震はどうなりますか?

塩坂 「大型海溝型プレートの跳ね上がりは5年前に前兆がある」というデータを、私たちだけが持っています。 私たちの計測は陸なので、東日本大震災のように震源が海の中だととらえられませんが、東海地震はとらえられます。 まだ異常は出ていないので、5年は大丈夫です。 3.11の北米プレートの移動が安全側に時間を巻き戻したのです。

編集部 5年は大丈夫なら、政府の取った停止要請は必要なかったのではないかと言われそうですね。

塩坂 使用済み燃料があるので、早く止めないと安心できません。
福島第一原発が津波で損傷したことになっているので、浜岡原発でも、「防波堤を造ればいいじゃないか」ということになって、2〜3年後に15mの防波堤ができたら動かそうということになります。

編集部 防波堤が崩されることはないのですか?

塩坂  15mの砂丘があれば、浜岡に防波堤などいらないのです。 砂丘には根っこがあって、下は砂利、石ころです。砂れきが隆起して、その上に砂がてんぷらの衣のようにくっついたものなので、 だから、津波に対しては大丈夫なのです。

編集部 怖いのはゆれですね。

塩坂  もちろん、揺れは怖いですね。もろい配管がどうなるか。 でも、もっと怖いのは、冷却できなくなることです。 浜岡原発の地盤は1.5m隆起する所です。だから、10mの津波が来ても、マイナス1.5mで、8.5mの津波と同じことですが、取水ができなくなります。
そのことは中部電力も承知していて、地震で隆起すると4分間水が取れない時間があるが、20分ぐらいなら冷やせる巨大なプールがあるから大丈夫とホームページで記載しています。 しかし、相手は自然現象です。都合よく想定どおりになる保障はありません。

 
止めたら海水5トンが原子炉に
 

編集部 浜岡原発のホームページを見ると、 「およそ現実的でないと考えられる地震による地震動として、過去5万年の間に活動した活断層による最大の想定地震」として、「マグニチュード8.5」をあげています。 3.11ではマグニチュード9.0です。 やはり、菅直人総理が止めるよう要請したのは正解でしたね。

塩坂  さらに問題なのは、地震動の入力方向が、90度違うことです。 いまでは私たちが指摘してきたように、想定震源域の形は修正されていますが、 内閣府の中央防災会議が東側から地震波がくると言っていたので、浜岡原発は、そのように設計されています。 エネルギー伝わり方が90度違うので、揺れに弱いのです。 そのため、2009年8月に起きた駿河湾を震源とする地震で、一番新しい5号機に大きな異常が発生してしまったのです。

編集部 浜岡5号機を停止する前に中電は、「日本一耐震性が高いように改修したので、東海地震がきても大丈夫」と言ったのですが、 ゆっくりと止めただけで、復水器の配管が折れて400トン以上の海水が入り、そのうち5トンが原子炉に入るという信じられない事故を起こしてしまいました。

塩坂  安心だというなら、中電の役員が浜岡原発の敷地内に住めばいいのです。大丈夫と言ったって、説得力ありませんよ。 浜岡原発は地震が来る前に廃炉にしておく必要があります。その運動に、「Go to bed!!HAMAOKA GENPATU」(寝ていて!! 浜岡原発)というシールを作って、 あらゆる場所に貼っていただこうと広めています※。 

編集部 塩坂さんが2010年断層をみつけ、稼働が延期になっている台湾第四原発は、日本の原子炉本体が初輸出されたものでしたね。 その後、どうなっていますか。

塩坂  今はまだ止まったままですが、原発まで1.2qの断層が、最近でも動いた証拠を発見したのに、 台湾電力・台湾大学の御用学者たちは、この事実を無視して原発を稼働させようとしています。事故があったとき、また「想定外の地震でした」では、すみません。 原発直近に多くの市民が生活しています。夏には、新しい調査の武器を持って、第四原発に挑戦しようと考えています。

編集部 そうですか、どうぞますますのご活躍を。


月刊誌『食品と暮らしの安全』2011年6月1日発行 No.266 塩坂邦雄氏インタビューより

http://www.asyura2.com/12/jisin18/msg/600.html

記事 [戦争b10] 西谷文和氏のシリア現地報告
西谷文和氏のシリア現地報告 2012.9
http://www.youtube.com/watch?v=7hE5d_T048U

2012年9月、シリアに入った西谷文和氏は語る
「民家は無差別に、病院は狙ってピンポイントで破壊しています。
空爆で傷ついた人達が他国へ逃げると
アサドの戦争犯罪を証言する生き証人になるので
生き証人を逃がさないということで、病院とか救急車は破壊しています」
別の病院もピンポイントで破壊されていた。
子供達がロシア製やイラン製の武器を差し出す。

外壁が一見、何ともない家、しかし内部は焼け焦げていた。
木の枠が炭になっていた。
「おそらく焼夷弾の一種、色んな爆弾の実験場になっている。
新型兵器の一種だと思う」
アナダンでは約1000棟のうち約200棟が空爆によって内部が炎上

「一日に百人亡くなっている」
そう言われても想像力が貧困な私にはピンとこない
空爆の煙を見せられても、空爆された建物を見せられても
何かが沸き起こって来るわけでもない
しかし空爆下の一人一人が、現実にはどうなっているか
その具体的な惨状を見せられて
初めて少し内側から沸き起こって来る

アレッポにて
http://www.nowiraq.com/blog/2012/09/post-415.html
昨晩聞いたあの爆音は、地対地ミサイル、ハウワーンというもので、
一晩で22発撃ち込まれたという。そんな話をしていたら、
「俺に着いてこい。爆撃の跡を見せてやる」と1人の兵士。
危なくないか?いや、銃声が止んでいる今、撮影のチャンスかも。
せっかくだ、撮れるものみんな撮ろう。兵士の後ろをついて狭い路地を行く。
大通りに面したところで兵士が立ち止まる。
「サラーサ、イスナー、ワーヒダ(3、2、1)。ゴー」
走り出す兵士の後をついて、大通りの景色を撮る。
通りの中央分離帯のところに大穴。
2日前の空爆によるものだ。モスク周囲の商店街が粉々になっている。
昨晩の22発のうち、1発がここに当たったようだ。
すすだらけの黒くなった商店。2階から煙がまだあがっている。

町の中心部にも大きな空爆跡。一昨日の空爆、一発の爆弾で70人が殺された。
ビルの地下には大きな穴があき、その穴に水道水が溜って池になっている。
穴の中にはベッドの枠、鏡台、時計、食卓など生活用品が水の中に沈んでいる。

アナダンからアレッポに潜入
http://www.nowiraq.com/blog/2012/09/post-414.html
「今日だけで戦車を4台もやっつけたよ。最近はこちらにも(自由シリア側)
新しいロケット弾が入ってくるようになったからね」。
主にカタール、サウジなど湾岸諸国から対戦車砲などが流入しているようだ。
午前2時頃。するとあれほど入ってきたロケット攻撃がピタッとやんだ。
そうか、相手側兵士も眠るんや。戦争とは日常生活の中の非日常。
撃ち疲れて、あるいは「今日はこれぐらいにしといたろ」
みたいな感覚で日々を過ごしているのだ。

アトマ村から激戦地アナダンへ
http://www.nowiraq.com/blog/2012/09/post-413.html
「自由シリア軍」といっても、先日まで普通の農民やサラリーマンだ。
ただシリアは徴兵制があるので、
成人男性はほとんど全て銃の扱いを知ってはいるのだが。
病院が戦車砲で破壊されている。
受付の椅子が転がり、3階建ての建物は無惨にもぺしゃんこになっている。
「ヤツらは学校だろうと病院だろうとおかまいなしだ。
この病院は先週戦車で破壊されたんだ」。同行の兵士が怒りをあらわにする。
兵士の言う通り、小学校の壁にはロケット弾の穴があき、
グラウンドに薬莢が転がっている。

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(2012.4)
西谷文和氏のシリア現地報告 2012.4
http://www.youtube.com/watch?v=vSwxJCZ6wPw

背中を撃たれ、全身を焼かれた人々 トリポリにて
http://www.nowiraq.com/blog/2012/04/post-401.html

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<参照>
シリア 2012
http://ima-ikiteiruhushigi.cocolog-nifty.com/gendaisekai/2012/04/2012-abcb.html
http://www.asyura2.com/12/warb10/msg/394.html

記事 [経世済民78] めちゃくちゃになった世の中で生き残る「3つの心構え」とは ・・日常化する社会風俗の恐慌に!
http://www.bllackz.com/2012/11/blog-post_5.html?utm_source=BP_recent

アメリカで巨大ハリケーンがニューヨークに襲いかかって甚大な被害を出している。
今でも一部で大規模停電が続いており、携帯電話もまったくつながらず、25万人の人たちが3日目の「サバイバル生活」に入っているという。
死者も増える一方ですでに百名を突破した。今後、体調不良から衰弱死していく人たちもさらに増えていくのだろう。

ここ最近、毎年のように、巨大な台風、巨大な地震、巨大な事故が続いている。しかし、多くの人たちはすでに「巨大災害」には不感症のようになってしまっているようだ。天候不順から経済不況まで、人々の生活を破壊するような事態が起き続けているので、私たちはもう「そんなものだ」と達観してしまい、見て見ぬふりをしようと決めたかのようだ。

しかし、この「災害の巨大化」は、いずれ致命的な一撃を人間社会に食らわすのは時間の問題であり、そうなったとき、あなたがそれに巻き込まれないという保証はまったくない。2011年3月の巨大地震も東日本の人たちは、まさか自分たちが巻き込まれるとは思ってもいなかったはずだ。そして、津波に関しても「大騒ぎするほどのものではない」と思っていた人も多かったはずだ。


しかし、来るときには来る。
そして、巻き込まれるときは突如として巻き込まれる。今後、あなたも何かに巻き込まれる確率が高い。
大自然の「一撃」が、突如として襲いかかると、人間は生きるか死ぬかを「運」に任せるしかなくなる。最初の一撃では、まさに「運」が作用しているのは間違いない。
しかし、運良く最初の一撃を生き残ったら、問題はそこからだ。
今度は自らの力で、そこからサバイバルして「生き延びる」必要が出てくるのである。

電気も、ガスも、水道も、電話回線も、インターネットも、すべてが止まり、何もない中で生き延びるのが「サバイバル」だ。
もちろん、サバイバルの状況の中でも「運」が重要な役割を果たしていて、いくら的確な判断をしていても死ぬこともあるし、いくらパニックに襲われていても助かる人は助かる。

しかし、サバイバルに入ってから救出されるまでの間が長くなればなるほど、その「長期間の生存闘争」で生き延びるためには「運」ではなく、むしろ「心の持ち方」に比重が移っていく。
極限状態の中で生き延びてきた人たちの多くの証言や伝記を読むと、常に出てくるのは、「心の持ち方」なのだ。変化に対応できる種が生き延びる


ダーウィンは自然淘汰をこのように語った。
「強い種や賢い種が生き延びるのではない。変化に対応できる種が生き延びる」
サバイバルに放り込まれた人たちを見ると、まさにその「自然淘汰」が極限的な形で現れているように見える。極限を受け入れ、その激変した環境の中で適応できた人間が生き残る。

すなわち、巨大な災害、巨大な事故、巨大な極限状態に巻き込まれたら、運良く生き残った後に必要なのは、その極限を受け入れて「心を入れ替えた」人が生き残るということになる。
極限状態を生き残るためには、まず「身体が強い」「賢い」の前に、今の極限を生き延びるための「心の持ち方」が重要になるということだ。


災害が起きてから救出されるのは3日とは限らない。
2010年8月にチリで鉱山の落盤事故が起きて、33名の作業員が地下700メートルに閉じ込められてサバイバルを強いられた事故があったのはまだ覚えている人たちは多いはずだ。

彼らのサバイバルは69日にも及んだ。
極限状態の中で、生きるのか死ぬのか、助かるのか助からないのか分からない状態の中で、普通の人が69日も生存闘争を強いられたのである。
最初に彼らは全員死んだと思われていた。彼らは生存が確認されるまでの間、ほんのわずかな食料や水で生き延びていた。
2日ごとにビスケット1枚、小さじ2杯の缶詰の魚肉、ミルクを1口のみだけでやりくりしていたのだ。

それでも生存が確認されたのがあと2日遅ければ食料は消失し、あとは餓死が待っていた可能性があった。
仲間が死んだときは、その肉を食べることも真剣に話し合ったとも言われている。
すでに体調を崩していた人間もおり、パニックが起きるか起きないかの一触即発の極限状態の中で、彼らは持ち堪えて耐え続けた。生き延びるためには「心の持ち方」が重要だったと彼らは口を揃えている。


生き延びるためには、
「生き残る決意をする」
「絶対に希望を失わない」
「自分を律する」
という3つが重要だったのである。
「絶対に希望を失わない」「自分を律する」

幸いにしてチリの落盤事故では「仲間を食べる」ところにまでは至らなかったが、1972年のウルグアイの「571便遭難事故」では救出されるために72日間を擁し、ついに人肉食に追い込まれている。
墜落した場所は凍てつくような寒さと暴風雨が吹き荒れるチリとアルゼンチン国境の深い雪山の中だった。
その中でほんのわずかな食料の中で28名のけが人だらけの生存者が残されて、毎日毎日、次々と仲間が死に絶える中で、サバイバルを強いられ、最終的に生き延びたのは16人だけだった。

この生き延びた人たちも、長い生存闘争の中で「生き残る決意をする」「絶対に希望を失わない」「自分を律する」という3つを頑なに持ち合わせて、生き延びるために「変化に対応できる種が生き延びる」を地で行っている。
人間はサバイバルの中では、「生き残る決意をする」「絶対に希望を失わない」「自分を律する」という3つがなければ生き延びられない。

この事件の中では、生き残るために人肉食があったことは、果たして正しかったのか、それとも間違っていたのかという議論が世界中で湧き上がった。

「極限状態の中では何があっても生きることが優先されるので人肉食は仕方がないのだ」という意見もあったが、「人間の最後の尊厳のために、人肉食はあるべきではなかった」という意見も多かった。

最後の最後の極限に陥ったとき、どのような結論が正しいのかは答えはない。
ひとつ言えるのは、「何としてでも生き延びる」という決断の中に、最後の最後に人肉食が選択されても、それを批判できる人はどこにもないということだ。


長期に渡る不遇と臥薪嘗胆の中を耐える
あなたは、小野田寛郎氏を覚えているだろうか。「最後の日本兵」と言われ、軍人の鏡と言われた人物である。
彼は30年もフィリピンのジャングルの中でサバイバル生活を続けてきた、まさに想像を絶する精神力の持ち主であった。
圧倒的な物量で日本軍を叩きつぶすアメリカ軍の猛攻の中をルバング島で生き残り、ジャングルの中でサバイバルを貫徹した。
彼は日本軍が敗れたことは知っていたが、戦争に送り込まれる前に兵士のひとりとして、このように言われていた。

「この戦争は百年続き、日本が敗戦して占領されてもなおも戦争は遂行されるので、お前は絶対に玉砕してはならず、反撃の機会を待って生き延びなければならない」

だから、1945年に日本が敗戦しても、彼はジャングルの中でアメリカ軍の掃討やフィリピン軍の掃討をくぐり抜け、投降せず、日本を最後まで守り抜く一兵士として戦い抜いた。30年、彼は戦った。
小野田寛郎氏は兵隊になる前は一介の商売人に過ぎなかった。しかし、激戦地帯だったフィリピンに送り込まれ、ルバング島で部隊の4分の3が死に絶える中を生き延びた。
さらに投降せずにジャングルの奥に潜んで、次々と送り込まれる掃討兵を、ひとり、そしてひとりと確実に息の根を止め、日本の敗戦後も日本軍の反撃を待って雨と泥の中を生きた。

ジャングルで生存闘争を30年続ける。
自らの母体だった日本軍の援助もなく、救援も来ない、明日を生き残れる保証もない。
何もない中で、生き続けるというのは、もちろん「生き残る決意をする」「絶対に希望を失わない」「自分を律する」という3つがなければならなかった。

これほどまでに自分を律することができた人はいない。だから、小野田寛郎氏は普通ではなく、今でも彼を熱く思う人たちもいる。
この恐るべき精神力を持った人はすでに過去の人物だと多くの人は思い、記憶から消え去ろうとしている。

しかし、むしろこの人を思い出さなければならないのは、本当はこれからなのかもしれない。

天候不順から経済不況まで、人々の生活を破壊するような事態が起き続けている。

そんな現状の中で、不意に現代文明の生活が立ちゆかなくなった瞬間、私たちは長期に渡るサバイバルを強いられる。

災害というものは予測できないものだ。いつ、どこで、何がどのような形で襲いかかって来るのか分からないのである。

予測がついても被害が避けられず、突発的な大災害ともなれば絶望的な被害が生じる。

これだけ大規模災害があちこちで起きているのだから、災害大国に住む日本人なら、誰もが生涯の中で信じられない災害に巻き込まれる確率が高い。

いったい、どうすればいいのか。
泥の中で生き延びる。絶望の中で自分を律する。変化に対応し、希望を失わず、長期に渡る不遇と臥薪嘗胆の中を耐える。

そんなとき、「生き残る決意をする」「絶対に希望を失わない」「自分を律する」の3つを兼ね備えていた小野田寛郎氏の存在は、輝くことになるのだろう。

http://www.asyura2.com/12/hasan78/msg/403.html

記事 [お知らせ・管理20] 社会ネタを、経済板に投稿してしまいました。削除してください。すいません。
めちゃくちゃになった世の中で生き残る「3つの心構え」とは ・・日常化する社会風俗の恐慌に!
http://www.asyura2.com/12/hasan78/msg/403.html
投稿者 墨染 日時 2012 年 11 月 06 日 11:39:37: EVQc6rJP..8E.

http://www.bllackz.com/2012/11/blog-post_5.html?utm_source=BP_recent


http://www.asyura2.com/11/kanri20/msg/829.html

記事 [経世済民78] この10年でリカバリーできたものは?金融機関の健全性 欧州は これから失われた10年 ドイツの労働市場改革
 『村上龍、金融経済の専門家たちに聞く』

   Q: この10年でリカバリーできたものは?

   ◇回答

□中空麻奈  :BNPパリバ証券クレジット調査部長


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

■今回の質問【Q:1284(番外編)】

 もし、「失われた10年」が実在したと仮定して、その後この10年で、何かリカバ
リーできたことがあるのでしょうか。

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                                  村上龍
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 ■ 中空麻奈 :BNPパリバ証券クレジット調査部長


 何も変わっていない、といえば変わっていないように思います。しかし、銀行のバ
ランスシート、金融機関の健全性はリカバリーしたと考えます。失われた10年という
定義はそれなりに自由度を持ちますが、ずっと冴えなかったのは、金融システムが不
良債権問題の処理で疲弊して、クレジットクランチが生じていたからだと言えます。

 今欧州はロンドンにいます。欧州危機について、投資家と話しをしていると、EC
Bが設定したOMTによって、明らかに自信に変化が見られ、欧州問題が混乱するこ
とはない、リーマンショックのようにはならないといった安心感が蔓延していること
に気付きました。二ヶ月前の出張での印象とは完全に異なりました。しかし、結局の
ところ、日本の不良債権問題と同様、欧州危機もコストを支払わねば帳尻をあわせる
ことはできないと考えます。ソブリンリスクの収束のためには、必ずコストが支払わ
れなければなりません。日本的な方法で欧州問題が解決されていくとすれば、欧州は
これから失われた10年に突入すると考えるべきなのではないかと思います。

 さて、日本の場合ですが、失われた10年の間に、銀行はバランスシートの調整をし
てきました。当初はドラスティックなことができずにいたため、不良債権処理の過程
で、日債銀や長銀を破綻させてしまいましたが、少なくとも、その後、金融機関の健
全性、資本の状況や収益環境は一定の回復を見せました。リスクアセットの削減も行
われ、流動性も確保され、リスク管理体制の徹底、不良債権比率の低下など多くの成
果を達成してきました。

 そして現在、日本の金融機関はグローバルにみても相対的な優位性が確保されてい
ます。自己資本比率は他国の銀行も高いですが、何より、流動性懸念が浮上しなかっ
たこと、それに伴い調達コストに変化がなかったことなどは、日本の金融機関が相対
的に優位である証拠と言えます。不良債権についてもよくコントロールされており、
かつ、日本の景況感も相対的にはましであること(もっともこれからリセッションシ
ナリオがスタートする可能性が高いですが)を踏まえれば、潜在的に不良債権化する
リスクは相対的に低いと言えます。欧州などはたとえ大きなショックがないにせよ、
これから長い間の低成長というコストを払い続けるのだとすれば、かなり長期にわ
たっての当然の帰結として、不良債権比率があがっていくことになるでしょう。日本
の金融機関がさらに優位性を発揮できる可能性も出てくるというわけです。

 だからこそ、欧州金融機関のデレバレッジに際して、日本の金融機関は、リスクコ
ントロールに慎重になりながらも、投資をしています。航空機リースなどへの進出や
欧州金融機関のアジアや米国での保有資産の売却先として手を挙げていることが、ま
さにそれです。おりからの円高もあり、日本の金融機関が再びグローバルにプレゼン
スを高める時が来ていると見ることも可能でしょう。

 こうした優位性を確保したのは他でもありません、失われた10年の間のバランス
シート調整が効いているからだと言えるのではないでしょうか。そのため、失われた
10年の間に、リカバリーできたものとして、金融機関の健全性はあげられると思いま
す。

                 BNPパリバ証券クレジット調査部長:中空麻奈

 ■ 金井伸郎  :外資系運用会社 企画・営業部門勤務

「年次別法人企業統計調査」は、わが国の営利法人等の決算計数をとりまとめたもの
ですが、全産業(金融業、保険業を除く)の付加価値合計は平成23年度(2012年3月
期)275兆円となっており、平成12年度(2001年3月期)277兆円に並ぶ水準となって
います。さらに経常利益では、平成23年度が45兆3千億円と、平成12年度の36兆9千億
円を上回っています。

その背景として、付加価値に占める営業利益の割合は平成12年度の8,7%から平成23
年度の10,8%へと拡大していることが指摘できます。このように営業利益率が2.1%
改善した要因としては、人件費の低下により0.6%、同じく支払い利息等の低下によ
り1.5%、租税公課の低下により0.6%、それぞれ寄与しています。一方で動産・不動
産貸借料の増加は0.6%の悪化要因となっています。

この動きは、いわゆる「3つの過剰」、雇用、設備、債務の過剰の解消の動きとも整
合しているように見えます。雇用の過剰の解消には、人員削減と併せて、正規から非
正規雇用への転換によってまかなわれた面もあるでしょう。また、実際には負債全体
の規模では横這いですが、支払い利息等の削減には低金利の恩恵が大きいと考えられ
ます。さらに、動産・不動産貸借料の増加は、固定資産の規模が縮小していることと
併せてみますと、保有する事業用資産を売却し、そのまま貸借物件として借用する
リースバックの活用も背景にあると考えられます。これは、過剰設備の解消あるいは
不良資産の処分の過程での動きと捉えられます。一例としては、資産処分に伴う損失
の発生を保有資産の売却による益出しで相殺する、といった動きです。

この「3つの過剰」については、「経済白書」の1999年版で指摘され、同じく2005年
版で解消が宣言されています。

とはいえ、「失われた10年」で完結しなかった課題も残されています。例えば、同じ
法人企業統計調査でみても、全産業(金融業、保険業を除く)の売上高は平成12年度
1,435兆円から、リーマン・ショック前の平成19年度(2007年3月期)に1,580兆円と
ピークをつた後、平成23年度では1,381兆円に留まっています。デフレという要因も
無視できませんが、経済全体として新たな需要や成長分野を見いだせていない、とい
う問題がありそうです。

従業員一人当たりの付加価値についても、平成13年度との比較では約4%低下してい
ます。欧州では、2000年代にドイツはバブルを謳歌した南欧諸国とは対照的にデフレ
に苦しみ、ドイツの勤労者も低い賃上げ率を余儀なくされていました。結果としては
単位労働コストの低下を受けてドイツ産業の相対的な競争力は強化され、欧州内での
圧倒的な経済的地位を確立しました。しかし、日本では同様にデフレと賃金の実質的
な低下という状況ながら、むしろ経済的な競争力は低下しました。その背景には、日
本の製造業が新たな成長分野への展開で出遅れたことや、非製造業の分野ではITの分
野での技術革新を生産性の改善や新たな事業機会として取り込めなかったこと、など
も指摘できるでしょう。

さらに、その深層としては、従業員一人当たりの付加価値が伸び悩んでいることに象
徴されるように、われわれ日本人の生産性、経済的な価値を生み出すスキルが向上し
ていない、という根源的な問題があると思います。本来はこうした問題を「日本人」
というフレームワークで論じることには是非があるかもしれません。しかし、若年層
が良い就業機会に恵まれず、職業人としてのスキルを身につける機会を失うことは、
社会として大きな損失ですし、平均値として見た「日本人」の生産性やスキルの低下
につながっていることは否定できません。これは、優秀な人材についての、海外から
の流入と海外への流出という収支も影響してくる問題です。また、大学進学率の向上
の一方で、大学教育の質の低下についての議論もあります。

しかしながら、「日本人」というフレームワークでの議論から離れ、謙虚に振り返っ
てみて、自分自身の過去10年間での生産性や経済的な価値を生み出すスキルでの成長
があったのか、あるいは「失われた10年」であったのか、は厳しく問われなければな
らない点です。

                外資系運用会社 企画・営業部門勤務:金井伸郎

 ■ 北野一   :JPモルガン証券日本株ストラテジスト

日本銀行の白川総裁は、2010年10月10日に行われた講演で、次のように仰いました。
「日本は1990年代初にバブルが崩壊し、本格回復に向かったのは2003年以降のことで
す。それまでの間、「失われた10年」の中で、2回の景気回復と3回の景気後退を経験
していますが、回復の動きが広がる都度、景気の本格回復が始まったのではないかと
いう期待が高まりました」。

ここで注目したいのは、2003年以降の景気回復を白川総裁が「本格回復」と捉えてい
ることです。白川総裁的には、10年は失ったものの、20年は失っていないということ
になるのでしょう。あくまでも景気循環という文脈においては、その通りではないで
しょうか。むろん、2008年のリーマンショック以降、日本も激しい景気後退に見舞わ
れましたが、これは外生的なショックによるものです。日本が20年失ったように見え
るのは、アメリカが日本の失われた10年に続いて、ITバブル崩壊後に10年を失ったか
らでしょう。私たちは、自分の責任において10年を失い、アメリカの巻き添えになっ
てさらに10年を失ったのだと思います。

では、今のアメリカの景気はどのような状況にあるのでしょうか。白川総裁は、「消
費者物価上昇率について、バブル崩壊後の日本と2007年以降の米国のグラフを重ねる
と、両者は驚くほど似ています」と前述の講演で指摘しておられました。要するに、
アメリカは本格回復には、ほど遠いということです。ただ、私はこの見方には反対で、
2009年以降のアメリカの景気回復は、2003年の日本と同様に、「本格回復」なのだと
思います。したがって、これから中国が新たに10年を失うといったことでもあれば別
ですが、基本的には、景気拡張局面は持続すると考えております。

ところで、我々は何かを失えば、その原因を探り、反省し、二度と同じ過ちを犯さな
いように自分たちの行いを改めます。それが、「構造改革」と呼ばれたものの実体で
しょう。金融市場の側からみれば、この「構造改革」とは、すなわち1990年代の
「ROE(株主資本利益率)革命」であったと思います。これは、バブルを繰り返さな
いための知恵であり工夫です。

日本経済新聞で記事検索すると、1980年代に「ROE」という言葉を含む記事は約90件
でしたが、1990年代にはこれが2000件を超えました。我々は、「失われた10年」のな
かで、「ROE」という言葉と概念を得たことになります。その結果、企業経営に資本
効率という規律が持ち込まれるようになりました。資本効率を意識すれば、バブル時
代のような脇の甘い無謀な投資を事前にチェックすることが可能になります。その意
味で、「リカバリー」出来たのは、経営の規律です。

しかし、ここで注意しなければならないのは、「ROE」という言葉を得たことで、全
ての問題が解決されるわけではないということです。高熱に冒されているときには、
解熱剤は効くでしょうが、体温が36度まで下がると、誰もそんな薬は飲まないでしょ
う。日本経済の最大の課題が供給過剰であるなら、「ROE」という経営指標は有用で
す。しかし、我々の問題が需要不足なら、「ROE」に固執することによってむしろ病
状をより悪化させる懸念があります。

「ROE」を改善させるために、いくつかの手段がありますが、多くの投資家が企業に
望んでいるのは、売上高純利益率の改善です。ちょっと頭のなかに、パイチャートを
思い浮かべてください。パイの大きさは売上高です。この売上高が変わらないという
前提で、利益率を高めるということは、それ以外の売上原価や人件費や利払費という
項目を減らすことになります。要するに、下請けをいじめて、従業員に泣いてもらい、
債権者にも我慢を強いて、政府には税金を払わないということです。それで、パイが
大きくなればいいのですが、そんなことは、現実には起こりませんでした。

パイが大きくならないということは、経済活動の停滞がずっと続いているということ
です。デフレも終わりません。我々は、バブル経済への反省から、失われた10年の間
にROEという言葉を得たように、デフレ経済への反省から、別の言葉と概念を得る必
要があるでしょう。それは「脱ROE」的なものになるはずです。たまたま、10月29日
の日本経済新聞の「経営の視点」というコラムに、三菱重工の取り組みが紹介されて
おりました。「株主重視にも従業員重視にも、ともに合理的な理由がある。三菱重工
は対立関係にあるとされてきた資本主義と人本主義の二兎を追う実験に入った」と。

要するに、三菱重工の実験とは、あらゆるステークホルダーの満足度を高めるような
経営を模索するということです。これは、パイそのものを大きくすることにほかなり
ません。こうした「脱ROE革命」は、まだ緒についたばかりですが、追加的に失われ
た10年に我々が得るべきものがあるとすれば、これではないでしょうか。そして「リ
カバー」すべきは経済成長です。

自分の宣伝になって恐縮ですが、11月6日に講談社より「デフレの真犯人 脱ROE〔株
主資本利益率〕で甦る日本」という本を上梓致します。詳しくは、この本をお読み頂
ければと思います。

                 JPモルガン証券日本株ストラテジスト:北野一


 ■ 水牛健太郎 :経済評論家

 失われた10年をだいたい1992年ごろから2001年ごろまで、その後の10年を2002年ご
ろから2011年ごろまでとして、この2つの「10年」の内実は大きく違っています。

 失われた10年を特徴づけるのは不良債権が処理されず残り続けたことであり、それ
が経済の足を引っ張りました。一方、その後の10年は不良債権の処理が軌道に乗り、
ついにはこの問題を過去のものとすることができました。現在、日本の金融システム
は盤石と言ってよいものとなっています。

 不良債権の問題は解決したものの、それに先立つ1997年ごろにアジア通貨危機と連
動して深刻な金融危機が発生したのをきっかけに、経済はデフレの様相を呈するよう
になり、2つ目の「10年」も低成長が続きました。一方、アジア通貨危機の克服後、
アジア諸国の経済成長はいよいよ目覚ましいものとなり、2つ目の「10年」の間に日
本経済とアジア経済の一体化が急速に進みました。日本経済の需要と供給の両方が物
価水準の低いアジアの影響を受けるようになったことが、デフレ継続の大きな原因の
一つとみられます。

 この時期の日本経済は、円ベースでは低成長になるものの、デフレの進行のため、
ドルベースでは堅実な成長を遂げています。これは明らかにアジア経済との一体化の
果実と言えます。日本企業は韓国や中国の企業との厳しい競争にさらされていますが、
その一方で円の強さを利用して海外で積極的にM&Aを展開するなど、存在感を発揮
しています。

 バブル崩壊以後の低成長時代をまとめて「失われた20年」と言うこともありますが、
その実態は「不良債権」と「デフレ」という2段式ロケットのようなものでした。2つ
目の「10年」はデフレに悩まされながらも、アジア経済との一体化を通じて大きな成
果もあった時期であり、キャッチフレーズを付けるならば、最初の10年は「不良債権
の10年」、次の10年は「アジアの10年」と言うことができると思います。

 経済を巡る状況はここへきてまた大きな変化を見せています。反日デモに端を発し
た中国との関係の冷却化が経済にまで大きな影響を及ぼしています。もともと中国は
高度成長が限界に達し、成長が鈍化する時期を迎えていたこともあり、日本企業は今
後、中国と距離を取っていかざるを得ません。少なくとも、これまでの10年のような
緊密な関係は難しくなるでしょう。しかし市場規模、成長率等から言って中国の完全
な代替になる国は存在せず、結局、海外との関わりそのものを減らしていくことにな
りそうです。

 しかし、国内市場は2005年以来人口が減少し、縮小しています。人口の減少傾向も
デフレの原因の一つと見られています。これを「解決」する方法は大規模な移民の受
け入れなのですが、これまた国内の政治情勢から言ってほぼ不可能という状況です。
「不良債権の10年」「アジアの10年」に続く時代がどんな10年になるのかはまだわか
りませんが、外需、内需ともに多くを期待できない状況の中で、かなり厳しいものに
なるかもしれません。

 考えてみれば、日本社会にはまだまだ多くの問題があります。女性の地位向上・社
会進出の遅れ、子育て環境の不備、労働時間の長さ、非正規労働者の差別的待遇など
で、これらはすべて絡み合っています。これらの問題の解決は、少子化を防ぐために
も欠かせないものです。アジア近隣諸国との関係が冷え込み、移民の受け入れも難し
い状況であれば、これらの問題の解決にこれまで以上に真剣に取り組み、日本の人口
を再び増加基調に乗せることが、経済的な観点からも重要になってくると思います。

                           経済評論家:水牛健太郎


 ■ 真壁昭夫  :信州大学経済学部教授

「失われた20年」

 “失われた10年”、あるいは“失われた20年”を考える時、それらの失われた
時期の出発点を、恐らく、1990年からと見るのが一般的かと思います。株価の推
移を見ても、1989年末に当時の日経平均株価が約3万9千円まで上昇した後、1
990年の年初以降、下落傾向が続いており、現在の株価は約9千円とピーク時の約
4分の一のレベルにあります。

 また、物価水準の変化を勘案しない名目ベースのGDPは、1991年から今日に
至るまで殆ど増えていません。私たちが受け取る給与所得の水準も、その間、殆ど上
がっていない状況が続いています。それに加えて、1980年代、“世界の工場”と
して世界市場を席巻したわが国企業の半導体や電気製品などのシェアは、韓国や台湾
企業などの追い上げにあって大きく落ちこんでいます。

 そうした経済状況を反映して、企業経営者も、事業拡大よりも守りの経営に徹する
姿勢が多くなっていると言われています。最近では、「わが国経済の復活は考え難く、
さらに長期低迷が続く」と考える人も多いようです。その意味では、“失われた10
年”よりも“失われた20年”の方が状況に適合した表現と言えるかもしれません。

 ただ、過去20年の間に、わが国経済に大きな変化が生じていることを忘れてはな
らないでしょう。一つは、バブル崩壊に伴う大規模な不良債権処理を終えていること
です。大きなバブルが壊れると、必ず多額の不良債権が発生します。不良債権は、様
々なルートを通って必ず金融機関に集まってきます。金融機関はその不良債権の重み
に耐えねばなりませんが、どうしても耐えられなくなると、金融機関は破たんするこ
とになります。

 それは、金融機関のバランスシート調整の最終局面です。わが国のケースでは、1
997年11月に起きました。北海道拓殖銀行、山一証券などが破たんした時です。
その時点から、わが国の金融機関は多額の不良債権処理に腐心し、公的資金の注入な
どの支援を受けることになりました。そして、2002年3月期の決算までに、おお
よその処理の目途が付いたと思います。

 一方、一般企業でもバブルの後始末が必要になります。過剰債務、過剰設備、過剰
人員の整理が必要になるからです。わが国では、大企業中心に終身雇用制が一般的で
あったこともあり、人員整理には多くの時間を要しました。しかし、2000年代中
盤からの世界的な不動産バブル発生に伴い、世界経済が堅調な展開を示したこともあ
り、オリンパスのような一部の例外を除いて、主要企業はバブルの後始末であるス
トック調整を終えていると考えられます。

 2000年代中盤の世界的な不動産バブルを謳歌した欧米諸国では、現在、そのバ
ブルの後始末をしている段階です。米国のバランスシート調整の最終局面は、200
8年9月のリーマンショックからと見ることができるでしょう。また、欧州では、フ
ランスとベルギーのデクシアが破たんしたのは昨年秋のことでした。スペインのバン
キアが事実上破たんしたのは今年に入ってからです。大手金融機関の破たんをバラン
スシート調整の最終局面の始まりと見ると、欧米諸国では、不動産バブルの後始末が
終了するまでには、もう少し時間が掛かることでしょう。

 わが国のケースでは、2000年代の前半にバブルの後始末が大方終ったため、金
融機関や一般企業の業績は相応の回復を示しています。それにも拘わらず、経済活動
全般に活性感がないのは、一つには、80年代後半のバブルの時期と比較してしまう
ことがあるのではないでしょうか。また、わが国や世界経済の構造的な変化に、企業
やわれわれが十分について行っていないこともあると思います。

 わが国経済は、少子高齢化の影響もあり既に安定成長期に入っています。また、韓
国・台湾企業などの急成長に対し、特に組み立て=アッセンブリー型の産業分野では、
人件費の高いわが国では劣勢は免れないと思います。わが国企業は、そうした環境変
化に迅速に対応できる戦略を考えることが必要です。

                       信州大学経済学部教授:真壁昭夫


  ■■ 編集長から(寄稿家のみなさんへ)■■

 Q:1284への回答、ありがとうございました。また例年通り、キューバウィー
クがはじまります。5日月曜に、タニアとハイラという2大スターをはじめとして、
キューバ人ミュージシャンが来日し、レコーディングをして、クローズドなコンサー
トがあり、そして9日金曜夜、品川ステラボールの公演でハイライトを迎えます。

 90年代初頭、はじめてキューバを訪れたわたしは、その音楽の質の高さに唖然とし
ました。ただのラテン音楽ではなく、民族音楽でもなく、アメリカ合衆国のブラック
ミュージック(ブルースからジャズ、そしてヒップホップまで)と同様に、体系とし
ての音楽があったからです。

 NG・ラ・バンダという、当時人気絶頂だったオルケスタの演奏技術にびっくりして、
何となく成り行きで、日本に招聘することにしました。たぶん1992年だったと思いま
す。あれからずいぶんと時が流れ、招聘するオルケスタや歌手も変わりました。率直
に言って、コンサートのプロデュースは、面倒なことも多く、大変です。

 2001年には、911があり、キューバ人ミュージシャンたちは、アメリカ合衆国での
トランジットをいやがり、急に、来日をキャンセルすると伝えてきました。わたしは、
コンサート直前になって、深夜、キューバ文化省に電話をしました。当時のキューバ
の電話事情は最悪で、10数回目に何とか電話がつながり、知っている限りのスペイン
語と、ときおり英語もまじえて交渉し、なんとか来日にこぎつけました。そういった

ことは、「今となってはいい思い出」などではありません。心の底から面倒で、もう
2度とやりたくないことです。

 でも、キューバ音楽に飽きることは、絶対にありません。「ビートにおけるシンコ
ペーション」という1つのポイントだけをとっても、キューバ音楽は唯一無二です。
他に代わるものがないのです。
http://www.ryumurakami.com/rcn/

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■今回の質問【Q:1285(番外編)】

 金井さんの回答にありましたが、ドイツは2000年代、今の日本と同じようにデフレ
に苦しみ、労働者も低い賃上げ率を受け入れざるを得なかったようです。しかし、そ
の結果として労働コストの低下があり、ドイツ産業の相対的な競争力は強化され、欧
州内での圧倒的な経済的地位を確保したのだそうです。みなさんは、どうお考えで
しょうか。ドイツは、日本と何が違ったのでしょうか。

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                                  村上龍
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 ■ 真壁昭夫  :信州大学経済学部教授


「ドイツの労働市場改革」

 ドイツは、1989年のベルリンの壁崩壊以降、90年の東西ドイツの統合という
一大イベントを経ています。その点に関しては、わが国とかなり事情が違っていると
思います。第二次世界大戦の後、西ドイツは自由主義圏、東ドイツは共産主義圏に属
する格好で、互いに大きく異なった政治体制の下で経済活動を行っていました。二つ
の国を、短期間に統合するのは口で言う程容易なことではなかったはずです。

 統合前の東西ドイツの状況を振り返ると、西ドイツは既に強力な企業群を持ち、西
側自由主義社会の優等生の一つと言われる状態でした。一方、東ドイツは共産党体制
の下で、経済活動の低迷に苦しむ状況でした。1990年、その二つの国を統合した
わけですから、当初はかなり大きな混乱があったと考えられます。

 特に、購買力が大きく異なる、西ドイツマルクと東ドイツマルクを1対1で交換し
たことは、一時的にドイツ国内にのみならず、金融市場全体にも大きな影響を与えま
した。当時、ドイツマルクの統合によって、金融市場でドイツマルクが一時的に大き
く振れ、不安定な状況になったため、西ドイツ国債の市場が大きく混乱したことを記
憶しています。

 統合に係る特需の後、ドイツ経済は低迷期に入ります。東ドイツの経済は、元々、
共産主義体制にあったこともあり、効率が悪く競争力も劣後していたため、企業の倒
産や廃業が続き、ドイツ全体の失業率が上昇しました。

 そのため、当時のシュレーダー政権にとって、最も重要な政策目標の一つは雇用を
安定させることだったと言われています。雇用を安定させるためにシュレーダー政権
は、労働市場の改革に積極的に取り組むことになります。この時の政策の基礎となっ
たのが、ハルツ委員会から提出された報告書でした。ドイツ政府が実施した労働市場
の改革は、その報告書の名前を採って“ハルツ改革”と呼ばれることが多いようです。

“ハルツ改革”は、何回かに亘って実行されましたが、基本的な理念は、労働市場の
規制をある程度改革して、雇用機会を増やすことが念頭に置かれていました。そのた
め、解雇規制の一部が改正されたり、雇用エージェンシーの創設などが行われました。

“ハルツ改革”の最終的な功罪については、労働経済学の専門家の研究に任せるとし
て、実際、“ハルツ改革”によって、それまでかなり硬直的であったドイツの労働市
場に柔軟性の余地ができたことは間違いないと思います。そうした労働市場の改革は、
ドイツ経済の競争力を強化した一つの要素だったと考えられます。

 昔、ドイツ経済の研究者と話をした時、彼は、「一時期、ヨーロッパのお荷物とさ
え言われたドイツ経済が力を着けた背景には、“ハルツ改革”の意味を見逃せない」
と指摘していたことを鮮明に記憶しています。ドイツは90年の祖国統一という一大
事業をなし得た後、失業という大問題を解決するために、労働者を含めた社会全体で
そのコストを負担するという意識ができたのではないでしょうか。

 2010年のギリシャに端を発したユーロ圏の信用不安問題が、依然としてくす
ぶっています。そうした状況下、ドイツの世論が南欧諸国に厳しい一つの要因は、ド
イツ国民が痛みを伴う労働市場の改革のプロセスを経て、今日の繁栄を築いてきたと
いう自負があるのかもしれません。

                       信州大学経済学部教授:真壁昭夫
                
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ●○○JMMホームページにて、過去のすべてのアーカイブが見られます。○○●
          ( http://ryumurakami.jmm.co.jp/ )
http://www.asyura2.com/12/hasan78/msg/404.html

記事 [音楽10] 昨年の本日、幻の名馬「ヒクステッド」が旅立ちました・・


http://www.asyura2.com/12/music10/msg/121.html
記事 [経世済民78] 政府・日銀、協調演出の限界 G20声明 ユーロ危機が解消しない理由
政府・日銀、協調演出の限界

2012年11月6日(火)  松村 伸二

日銀が9年半ぶりに2カ月連続の金融緩和を決めた。しかし緩和発表直後に市場は円高・株安で反応した。脱デフレに向けた政府との連携の限界を市場は見透かす。

 日銀が追加金融緩和の決定を発表した10月30日午後3時前、外為市場で円が買われ、1ドル=80円近辺から79円台前半へ円高が加速。それまで高く推移していた日経平均株価も下げに転じた。事前に強まりすぎていた期待に届かない内容と市場は受け止めた。

 国債などの資産買い入れ等基金の増額幅は11兆円。買い入れの規模は91兆円となった。

 増やした11兆円の内訳は、長期国債と短期国債がそれぞれ5兆円ずつ。残り1兆円は株価指数連動型のETF(上場投資信託、5000億円)や社債(3000億円)などリスク資産だ。「長期国債と短期国債を合わせて最低で10兆円の増額」という市場予想の下限にとどまったわけだ。

 日銀は今回、従来の成長基盤強化支援のための資金供給策に合わせ、金融機関の貸し出し増加を支援するための資金供給策を新設すると発表。この新資金供給の総枠を「無制限」とした。「量」とは別に金融緩和姿勢を推し量る物差しとして市場が期待していた「アナウンスメント効果」を狙ったと言える。


 これは、いわゆる「オープンエンド(無制限)」政策の姿勢で先行する欧州中央銀行(ECB)や米連邦準備理事会(FRB)に歩調を合わせた格好だ。

 しかし、「緩和策の主体である資産買い入れ等基金の増額と、物価の目標値を結びつけるような分かりやすさに欠け、市場参加者の評価を得にくい」(国内証券)との声が聞かれた。

2014年度の物価、「1%」届かず

 政策変更の直接的な根拠になったのは、同日発表の「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」だ。初めて公表した2014年度の物価見通しは、予定される消費税増税の影響を除くベースでプラス0.8%。2月に導入した事実上のインフレ目標である物価安定のメドの「当面は1%」がまだ見通せないことが明白になった。このため、日銀は物価安定を目的に、自らの説明責任を果たす意味で金融緩和を強化せざるを得なかったことになる。

 今回の展望リポートは、来年4月に任期満了になる白川方明総裁にとって、最後の取りまとめとなる。「白川日銀」が脱デフレに向けた金融緩和強化の最終局面を迎えるにあたって、今後の課題は政府との政策連携だ。

 今回の金融政策決定会合には、緊急経済対策を打ち出した政府からの代表として前原誠司・経済財政相が出席。会合終了後には、白川総裁と前原経財相、城島光力財務相の連名で、「デフレ脱却に向けた取り組みについて」という共同声明文も打ち出した。「連携」という名の「政治サイドからのプレッシャー」が続くことを市場は見透かす。

 民主党政権の終焉が近いと市場が意識する中、次期首相との観測が広がる安倍晋三・自民党総裁は、26日の時事通信とのインタビューで、「何兆円という枠を決めて金融緩和をしても効かない。無制限でなければいけない」とまくし立てた。

 石原慎太郎・前東京都知事が設立する新党との連携が視野に入る日本維新の会も、国会議員団が次期衆院選に向けて作成した公約素案の中に「日銀による100兆円規模の経済復興基金の創設」を盛り込んだという。

 期間が残り少ない白川体制下で、日銀はさらなる金融緩和の強化でどんな工夫を見せ続けられるか、正念場の最終局面を迎える。


松村 伸二(まつむら・しんじ)

日経ビジネス記者。


時事深層

“ここさえ読めば毎週のニュースの本質がわかる”―ニュース連動の解説記事。日経ビジネス編集部が、景気、業界再編の動きから最新マーケティング動向やヒット商品まで幅広くウォッチ。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20121102/238979/?ST=print


G20声明の為替めぐる表現、日本の立場を反映=城島財務相
2012年 11月 6日 07:43 JST
トップニュース
米株市場は小幅高で終了、米大統領選控え薄商い
投票直前の支持率、オバマ氏48%・ロムニー氏46%=ロイター調査
米大統領選、オバマ氏勝利の予想=英YouGov調査
ファミリーマートがフィリピン進出、17年度末までに300店舗展開

[メキシコ市 5日 ロイター] 城島光力財務相は5日夕、20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議後の記者会見で、G20声明は日本の為替に関する立場を反映しており、為替相場の安定につながることを期待すると表明した。

G20は今回の声明で「為替レートの過度な変動、無秩序な動きは、経済・金融の安定に悪影響を与えることを再確認する」と表明し、今年6月のG20首脳会議(ロスカボス・サミット)でまとめた行動計画の表現を踏襲した。

財務相は現地で4日夜に行われた全体会議でも「経済のファンダメンタルズが強固でないにもかかわらず円高が続いており、復興に取り組んでいる日本経済に大きな下振れリスクをもたらしている」と発言したことを明らかにしている。

(ロイターニュース 梶本哲史、基太村真司)
関連ニュース

急速な財政引き締めによる成長への打撃回避へ=G20声明草案 2012年11月6日
世界の経済状況は依然「困難」、回復リスク直面も=IMF専務理事 2012年11月6日
世界経済の健全性と成長強化へあらゆる措置=G20声明 2012年11月6日
G20声明で世界経済のリスク指摘へ、日米の財政引き締めなどで 2012年11月5日
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE8A405O20121105

IMF専務理事:米国は「財政の崖」に迅速に対応を−声明
  11月5日(ブルームバーグ):国際通貨基金(IMF)のラガルド専務理事は5日、「米国は財政の崖に迅速に対応することが重要だ。時間が重要であり、政策の重大な不確実性に対処する必要がある」と強調した。メキシコ市での20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議で声明を発表した。
同専務理事は「日本は同様の課題に直面しており、政策の方針を早急に明確にしなければならない。欧州は引き続き世界的な問題であり、より安定したユーロ圏を確実にするとの政策上のコミットメントを実行する必要がある」と指摘した。
原題:IMF’s Lagarde Says ‘Time Is of the Essence’ on U.S. FiscalCliff(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:ブリュッセル Kevin Costelloe kcostelloe@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:Kevin Costelloe kcostelloe@bloomberg.net
更新日時: 2012/11/06 07:07 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MD1C456S972D01.html

世界の経済状況は依然「困難」、回復リスク直面も=IMF専務理事
2012年 11月 6日 07:37 JST
[メキシコ市 5日 ロイター] 国際通貨基金(IMF)のラガルド専務理事は5日、世界の経済状況は依然困難で、必要な政策措置が実施されなければ脆弱な景気回復がリスクに直面するとの認識を示した。20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議閉幕に際して語った。

専務理事は「米国にとって、いわゆる財政の崖に迅速に対応することが重要だ。時間が最も重要で、政策をめぐる著しい不透明感に対処しなくてはならない」と述べた。

さらに「日本も同じような問題に直面しており、早急に行動計画を明確に示す必要がある。一方、欧州は依然として世界経済の問題となっており、より安定的なユーロ圏の実現に向け政策のコミットメントを示すことが必要だ」と語った。

世界経済の健全性と成長強化へあらゆる措置=G20声明 2012年11月6日
G20声明の為替めぐる表現、日本の立場を反映=城島財務相 2012年11月6日
急速な財政引き締めによる成長への打撃回避へ=G20声明草案 2012年11月6日
G20声明で世界経済のリスク指摘へ、日米の財政引き締めなどで 2012年11月5日
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE8A405M20121105


世界経済の健全性と成長強化へあらゆる措置=G20声明
2012年 11月 6日 06:57 JST
[メキシコ市 5日 ロイター] 4日─5日にメキシコで開催された20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議は、世界経済の健全性と成長を強化するため必要なあらゆる措置を講じる、との声明を発表して閉幕した。

声明は「われわれは、世界経済の健全性と成長を強化するため必要なあらゆる措置を講じる」としたうえで、今後の主な課題として、信頼感の回復、国際金融市場におけるリスクやボラティリティーの低減、景気回復の加速と雇用創出に対する貢献、強力かつ持続可能でバランスのとれた成長の促進、を挙げた。

さらに、開かれた貿易や投資にコミットし、市場拡大を進める一方、いかなる形態の保護主義にも反対していく考えを示した。

急速な財政引き締めによる成長への打撃回避へ=G20声明草案 2012年11月6日
世界の経済状況は依然「困難」、回復リスク直面も=IMF専務理事 2012年11月6日
G20声明の為替めぐる表現、日本の立場を反映=城島財務相 2012年11月6日
G20声明で世界経済のリスク指摘へ、日米の財政引き締めなどで 2012年11月5日
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE8A405F20121105


ユーロ危機が解消しない理由

2012年11月6日(火)  FINANCIAL TIMES

欧州中央銀行(ECB)は9月、ユーロ圏の銀行と国債の両方を支える対策を整えた。しかし問題が流動性でなく、ソルベンシーだとすると、何も解決していない。危機は先延ばししても解消しない。政策的にソルベンシーを回復するしかない。
 ユーロ危機の差し迫った局面は、今のところ明らかに治まっている。銀行間取引市場は、正常化の兆しを見せているし、ユーロ各国の国債利回り格差も落ち着きを取り戻した。イタリアとスペイン両国は、来年度までの財政赤字を手当てできる見通しも立った。

 これまでも、欧州中央銀行(ECB)が長期の資金を大量に供給し、域内の銀行を支えてきた。9月上旬に打ち出したOMT(国債買い取りプログラム)*1と呼ぶ新たな政策をECBが、もし本当に実施すれば、各国の国債を買い支えるはずだ。

*=Outright Monetary Transactionsの略

 国と銀行が互いを追いつめ、共倒れになりかねない関係を、「2人の酔っぱらいが酒場でもたれ合っているようなもの」だと考えれば、ECBは今回、それぞれに松葉杖を与えたと言えるだろう。酔っぱらいは少なくとも松葉杖を得たことで、歩くことはできる。だが、だからといって、危機は過ぎ去ったと言えるのだろうか。

問題は流動性ではなく支払い能力


ポルトガルは財政赤字削減への取り組みが評価されてきたが、政府が10月、さらなる増税を発表したことから首都リスボンでは市民によるデモが発生している(写真:AP/アフロ)
 目先の出来事から一歩引いて全体を俯瞰してみると、いつも同じ疑問に突き当たる。「これは単なる流動性の危機なのか」という疑問だ。流動性の危機ならば今回の対策で十分なはずだ。だが、「ソルベンシー(返済能力)の危機」だったらどうか。

 ソルベンシーの危機だとすれば、ECBの支援では役に立たない。中央銀行はその法的定義から、自身が保有する債務を減損処理したり、債務の再編に関与したりすることはできないからだ。

 もし、ある国が無秩序なデフォルト(債務不履行)に陥ったら、その国はECBから借り入れができなくなり、恐らくユーロ圏からの離脱を余儀なくされる。ただ、ECBの計画は、こうした事態が発生することを前提としていない。

 しかし、トロイカ(国際通貨基金=IMF、欧州委員会、ECBの3者による調査団)の予備的調査報告書によれば、ギリシャの債務が、楽観的な想定の下でさえ持続不能であることは明白だ。ポルトガルは底なしの穴に落ちる瀬戸際にあり、スペインも、このまま民間部門の債務問題を公的部門の緊縮策によって解決しようとし続ける限り、同じ道をたどることになる。

 GDP(国内総生産)の10%近くに相当する財政赤字を(数年かけて)解消していくとして、財政乗数が1.5だとすると、GDPは少なくとも15%縮小する。スペインの場合、景気が後退する中で銀行部門の損失が拡大するため、成長のマイナス幅は恐らくもっと大きくなる。しかも、損失を吸収する新たな策はもはや何も残っていない。

状況は何も変わっていない

 ユーロ圏の危機をソルベンシー危機と見る立場からすると、この6カ月で状況はほとんど変わっていない。ただ、ECBが直近で事故が発生する小さなリスクを取り除いただけだ。昨年盛んに用いられた比喩で言うなら、「ECBは向こうに蹴飛ばしていた缶(問題を先送りにするということ)」をOMTという策によって、大きな缶に取り換えたにすぎない。缶を道の向こうに蹴っていることに変わりはない。

 ユーロ圏の各国政府は、流動性危機の進行を押しとどめる決断は下したが、それと同じくらい断固として、これがソルベンシー危機であることを認めようとしない。ECBとユーロ圏加盟各国は、例えばギリシャの国債やスペインの銀行の負債については、債務の借り換えを続けることはいつまでも我慢するかもしれないが、損失を認めようとはしないだろう。

 筆者がそう思ったのは、ドイツが、ギリシャ支援計画の2年間延長を受け入れる用意はあるが、これ以上の資金投入をする意思はないという報道を読んだ時だ。ギリシャが自力で不足額を調達するに任せるということだが、そんなことができるはずがない。

 欧州安定メカニズム(ESM)から直接、スペインの銀行に資本注入する案が否定されたのも同じ考え方だ。スペインで発生した債務は、どこまでも最終的な保証人であるスペイン国家の債務であるという姿勢なのだ。

 危機を解決するということは、政策によってソルベンシーの回復を確約するということだ。ソルベンシーとは分析上の概念であり、想定される利率や経済成長、加えてもちろん債務負担の大きさによって変化する。

 財政乗数の値と、世界の経済状況と、構造改革が成長に及ぼす影響について、非現実的な楽観的予測を立てれば、どんな債務でも計算上は解消できる。そうした姿勢は、これらの想定が実際に反証されない限り続けられるが、永遠には続かない。

 最近発表された恐ろしく低い信頼感指数は、緊縮財政が2013年の経済成長に重大な悪影響を及ぼすという筆者の見通しと合致している。ギリシャを含む南欧諸国の景気後退は、少なくとも2014年まで継続するだろう。その時点でも債務残高のGDP比は現在とさほど変わっていない可能性が高い。

危機が自然治癒することはない

 緊縮計画を何年にもわたって重ねていけば、いずれ効果が表れるかもしれない。しかし政治的に言って、そうした政策は現実的でない。ポルトガルなどは既に、合意した赤字目標を達成するために、最貧層の生活保護手当まで切り詰めているのだ。

 だからこそ、やはり危機を解決する政策を実施する必要があるということだ。だが、我々がそこに向かっているという証拠が見えない。小さな一歩すら踏み出しているとは思えない。筆者は来年のドイツの総選挙後でさえ状況は少しも変わらないと見ている。

 危機が自然治癒することがない以上、この状況が根本的に変化することは考えられない。例外は、ECBが短期的な事故のリスクを取り去ったというだけだ。

 別の言い方をしよう。楽観的な見方をしている人は、これを「流動性危機」として対処しているはずだし、6カ月前も同じ考えだったに違いない。その見方は間違っていると筆者は考えるが、少なくとも当人の立場は一貫している。

 しかし、理解できないのは、数カ月前に悲観的だった人が、なぜ今楽観的になれるのかだ。誰か説明してくれないだろうか。

Wolfgang Munchau(cFinancial Times, Ltd. 2012 Oct. 28)

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FINANCIAL TIMES


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http://www.asyura2.com/12/hasan78/msg/405.html

記事 [経世済民78] 日銀の無期限金融緩和で上がる株は「不動産 ノンバンク・消費者金融」 日銀の追加金融緩和策だけでは限界 過去の研究

【第30回】 2012年11月5日 藤井 英敏

日銀の無期限金融緩和で上がる株は「不動産 ノンバンク・消費者金融」

 10月の米雇用統計は、非農業部門の雇用者数が前月比17万1000人増え、市場の事前予測平均である12万人程度を大幅に上回りました。失業率は7.9%と9月から0.1ポイント上昇しましたが、雇用者数のプラス幅は6月の4万人台を底に、7月からは10万人台を保っています。確かに、雇用者のプラス幅は20万人台には届かず本格回復とはいいがたいですが、底堅さは発揮しているといえるでしょう。

米国マクロ経済の好調により4月以来の円安

 ちなみに、足元では好調な米国マクロ指標の発表が相次いでいます。
 1日発表の10月のISM製造業景況指数は51.7と、前月の51.5から上昇、5月以来の高水準となりました。また、コンファレンス・ボードが発表した10月の消費者信頼感指数は72.2と、前月の68.4(速報値70.3)から上昇しました。
 この結果、2日のNY外国為替市場で円相場は3日続落し、前日比35銭円安・ドル高の1ドル=80円40〜50銭で取引を終えました。一時80円68銭と、4月下旬以来ほぼ半年ぶりの円安水準を付けました。
大統領選より上院下院のねじれ解消に注目

 ところで、6日の米大統領選挙の結果自体は相場にとって波乱要因ではないとみています。オバマ、ロムニー両候補のいずれが勝利しても、政治的リスクの低下、イベントリスクの低下であり、市場にとってポジティブ要因だと思います。
 むしろ、大統領選と同時に実施される米議会選挙で、上院と下院で多数派が異なる「ねじれ」を解消できるかどうかのほうが重要です。しかし残念ながら、現時点では、選挙後も民主党が大統領ポストと上院を支配し、共和党が下院を支配する構図に変わりはないというのが大方の見方だということです。
 下院では、選挙区の区割りが現職に有利に引き直されているため、選挙結果はその時点で大半が決着がついているのだそうです。このため、もし万が一、民主党が下院選で共和党から過半数を奪うために必要な25議席(ネットベース)を増やしたら、市場にとってポジティブ・サプライズになる見通しです。

議会紛糾でドル安、米株安の可能性も

 一方米国では、「連邦議会が何もしなければ5000億ドル以上の緊縮措置が2013年初めから発動してしまう」という「財政の崖」問題が手付かずで先送りされています。
 この問題への米国政策当局の対応の内容が、選挙後の米金融市場のみならず、全世界の金融市場にとって最も気掛かりであり、影響を及ぼす材料です。

 よって、目先は好調な米マクロ指標が今後相次いでも、ドルが対主要通貨で一方的に上昇する可能性は低いとみています。むしろ、議会が紛糾し新大統領と議会のチキンレースを嫌気する格好で、ドル安・米株安が加速する可能性のほうが若干高いと警戒しています。
いまなら「金利敏感セクター」を狙え
 ところで、日経新聞が2日までに決算発表した3月期決算企業(金融・電力・新興市場除く)を集計したところ、7−9月期の経常利益は前年同期比8%減りました。非製造業は7%増を確保しましたが、製造業は21%減と落ち込んだそうです。
 つまり、製造業の業績悪化が足を引っ張り全産業でも経常減益となったのです。非製造業では利益を伸ばしたところも多いため、今後の東京株式市場では、製造業は見送られ、非製造業が物色されることになるでしょう。
 こうなると、成り上がりたいあなたは、米国の「財政の崖」問題や、円高の影響を受け難い、内需系の非製造業を狙うべきです。内需系の非製造業を狙うなら、不動産、ノンバンク・消費者金融など金利敏感セクターが面白そうです。
 なお、10月30日に日銀がデフレ脱却に向けた方針を示す政府との共同文書を発表しましたから、当面わが国では日銀による実質的な無期限の金融緩和が続くことになるでしょう。

 ならば、金融緩和の恩恵を受けやすい不動産、ノンバンク・消費者金融など金利敏感株を狙うことは投資の王道です。なぜなら、不動産やノンバンクは、金利低下によって資金調達コストが下がれば利ざやが改善するからです。
 不動産セクターに関しては、東京都心のオフィスビルの平均空室率は9月末まで3カ月連続で低下するなど、市況回復が追い風になっている点も強調材料です。一方、ノンバンク・消費者金融に関しては、中小企業金融円滑化法(モラトリアム法)が13年3月で期限が切れることに伴い、2006年に改正された貸金業法について、見直しへの思惑が強まっている点が思惑材料ですね。

円滑法期限切れで「債権回収会社」にも注目

 また、中小企業金融円滑化法の期限切れでは、債権回収会社(サービサー)もありですね。なぜなら、ここ数年は円滑化法が延長され金融機関からの不良債権の売却が伸び悩む中で債権価格の高止まり、サービサー間の競争の激化が生じ、サービサー業界を巡る事業環境は厳しい状況が続いていたからです。
 しかし円滑化法は13年3月末までの再延長後は、延長されない方針のため、12年度以降、金融機関からの債権売却の機会は増加するといわれています。
 既に金融機関内には44兆円規模の不良債権予備軍といわれる債権が滞留しているとの日銀の調査情報もあり、今後それらの債権がどのように処理されるか次第では、サービサー業界に対して中長期的にポジティブな影響をもたらすことになるのです。

最下層からの成り上がり投資術! バックナンバー
? 第30回 日銀の無期限金融緩和で上がる株は 「不動産」「ノンバンク・消費者金融」だ!(2012.11.05)
? 第29回 これから日経平均が大きく動くと予想するなら オプションの買いで大儲けを狙うのもありだ!(2012.10.29)
? 第28回 株式相場に「完璧な予想」は必要ない。 「完璧な対応力」が勝利への分かれ道だ!(2012.10.22)
? 第27回 とりあえず12月10日のノーベル賞授与式まで 「iPS細胞」関連銘柄を売買しなさい!(2012.10.15)
? 第26回 S高連発のジョウダン銘柄から 小型株投資の料理法を学べ!(2012.10.09)

http://diamond.jp/articles/-/27454

【第252回】 2012年11月6日 真壁昭夫 [信州大学教授]

日銀の追加金融緩和策だけでは限界がある!
日本がデフレから抜け出せない真の原因と対処法

追加金融緩和は市場の期待に応えられず


デフレ脱却ができないのは日銀のせい?

 10月30日、日本銀行は金融政策決定会合で、金融資産買入れ基金を11兆円増額することを柱とした追加金融緩和策を決定した。今回の追加緩和策の決定に対し、金融市場は初動動作として株価の下落、円高で反応し、実際の決定が事前の15兆円から20兆円の追加緩和策の期待に達しなかったことを表現した。

 今回の日銀の決定会合に関して注目されるのは、政府・日銀の間の政策運営に係る共同文書が公表されたことだ。政府サイドでは、従来からデフレについては日銀の政策対応に起因する部分が大きいとの見方が大勢だった。

 有力政治家の中にも、「デフレから脱却できないのは日銀の責任」という趣旨の発言を行なう人もいた。

 本当に、わが国経済がデフレから脱却できないのは日銀の責任なのだろうか。確かに経済学では、一般的にデフレは貨幣の現象と定義される。貨幣に関するコントロールは日銀が行なっている以上、デフレという経済現象に関して日銀の機能が重要であることは当然だろう。

 しかし、現在のわが国経済の状況を見ると、デフレの本当の原因は、産業界の競走力など経済の基礎体力が低下していることや、それに関連して国内の大きなデフレギャップ=供給が需要を上回る部分が存在していることが重要な原因と考える。

 それらを金融政策だけで解決することは、困難と言わざるを得ない。むしろ、政府と日銀、それぞれができることを迅速に実行して、国民の将来に対する不安心理を軽減することの方が重要だろう。

 政府がデフレ脱却の責任を日銀に押し付けるだけでは、問題の解決にはならない。政府も政治家も、それを十分に理解することが必要だ。

供給が需要を上回るデフレギャップ
消費マインドの冷え込みが最大の原因

 内閣府の試算などによると、わが国の経済はGDPの約2%弱、金額にして10兆円近いデフレギャップを抱えている。つまり、わが国経済全体の供給能力が、実際の需要を上回っていることになる。

 有体に言えば、モノやサービスを提供したいという人が、買いたいという人よりも多い状況だ。それでは、基本的にモノやサービスの価格水準は上昇し難いはずだ。

 大きなデフレギャップの背景には、様々な要素が存在する。まず、需要側から考えると、1990年台中盤以降、海外からの安価な製品の流入によって、人々の頭の中に、「待っていれば値段は下がる」という一種のイメージができ上がっており、それが購買力を抑えてしまうことがあるだろう。

 また、バブル崩壊後、経済の低迷が続いたことで、人々の消費マインドが低下していることも考えられる。

 おそらく最も大きな要素には、将来に対する漠然とした不安が強いため、「お金を貯めておかなければ」という意識がある。アンケート調査をしても、「将来不安」を貯蓄の理由に上げる割合は高い。安定した年金を受けることができるシニアでさえ、そう答える人が多い。

 一方、供給サイドから見ると、バブル崩壊後に大規模なリストラを行ない、ストック調整をしてきたにもかかわらず、需要が供給能力に追い付いていない。有力企業の経営者は、「お客さんが欲しがるモノをつくれていない結果」と指摘していた。

 彼は、「たとえ国内需要が伸びなくても、競争力のある製品を生み出すことができれば、国際市場での需要を生み出すこともできる」と言いたいのだろう。もちろん、そうした指摘が全てのケースに当てはまるとは考えにくいものの、デフレギャップの1つの理由になっているという理解は必要だろう。

消費しなければお金は回らない
金融政策の限界が露呈している

 デフレが定義上、貨幣の現象であることもあり、金融政策の運営責任者である日銀は、バブル崩壊後、かなり長期間にわたって金融緩和策を実施してきた。1999年2月には、当時としては異例の“ゼロ金利政策”に踏み込み、大規模な流動性供給策を実施してきた。

「デフレの元凶は日銀の金融政策にあり」とするリフレ論者は、日銀の金融緩和策の規模が消極的すぎたと非難を行なうだろう。ただ、政策金利をゼロに誘導し、流動性の供給を続けてきた日銀の緩和策にはそれなりの意味があったと考えるべきだろう。少なくとも、金融市場の安定など、相応の効果はあったはずだ。

 問題は、金融政策の多くが、デフレギャップを直接埋めるものではなく、社会で流通するお金の量を増やすことによって、間接的に需要の拡大に働きかける点にある。つまり、日銀がいくらお金を市中に供給しても、人々がそのお金を使わなければ、お金が上手く回らず、需要を増やすことにつながりにくいのである。

 たとえば、ポケットの中に千円札1枚しかなければ、食事はできるだけ安いもので済ませようということになる。一方、ポケットの中に1万円札があると、少し贅沢をしてもよいともうかもしれない。

 しかし、将来に不安があったり、会社をリストラされるかもしれないという不安が頭にあると、おそらく「倹約しよう」という気になるだろう。それでは、社会全体の需要は増えない。

 特に、大規模なバブルの後など、人々のマインドが冷えこんでいるときは、金融当局がいかに潤沢に流動性を供給しても、なかなか需要が伸びず景気が回復過程に戻りにくい。わが国だけではなく、欧州でも米国でも同じような現象が起きている。そうした状況を映して、最近、特定の状況下での金融政策の限界について議論されることが多い。

デフレから脱却したいなら
政府と日銀の“合わせ技”が必要

 デフレから脱却するためには、どうしたらよいのだろうか。わが国のように規模が大きく、仕組みも複雑な経済を考えると、どうしても1つの政策だけでデフレから脱却することは難しい。いくつかの政策を組み合わせることが必要だ。“合わせ技”を真剣に考えなければならない。

 “合わせ技”の組み合わせにおいては、まず国民の漠然とした将来不安を和らげることが必要だ。現在、国民が最も不安に思っていることは、将来の社会保障の姿だろう。人々は、漠然と現在の社会保障制度が維持できないことはわっている。

 しかし、現在の政権からは、社会保障制度の改革というかけ声は聞こえてくるものの、一向に改革の具体策が見えてこない。税と社会保障の一体改革などと言っても、消費税率引き上げの法案は出てきたが、社会保障改革の方は今のところ影も形も見えない。それは政府の仕事だ。

 その他にも、政府がやるべきことはある。基礎体力が弱体化したわが国企業の競争力を回復させるための手伝いはできるはずだ。少なくとも“三重苦”“六重苦”と言われるわが国企業を取り巻く厳しい状況を、少しでも変える努力を行なうべきである。

 企業の税負担の軽減や、研究開発を促進するための施策は十分に検討に値するはずだ。そうしてわが国社会全体に少しずつ明るさと希望を与えることで、人々の消費マインドも少しずつ変化することが考えられる。

 そうした政府サイドの政策をサポートする意味で、金融当局である日銀も、できることを迅速に政策対応すべきだ。今回の金融政策決定会合に関しても、やや政治からの圧力に屈した感は否めず、それが結果として金融市場に一種の失望感を与えることになってしまった。

 それは、謙虚に反省する必要がある。いずれにしても、政府と日銀がそれぞれに責任を押し付け合っているようでは、わが国のデフレ脱却はおぼつかない。両者が真剣に協力してこそ、デフレから抜け出る道が見えてくるはずだ。
http://diamond.jp/articles/-/27423


【ウィリアム・オニールに学ぶ】
市場の動く原理は今も昔も変わらない。過去の研究は成功への王道だ
ウィリアム・オニールの巻【第3回】

William J. O’Neil 30歳の時、証券投資で得た利益でNY証券取引所の会員権を取得、機関投資家向けリサーチ専門の投資情報会社を設立。『ウォール・ストリート・ジャーナル』に対抗して『インベスターズ・ビジネス・デイリー』創刊【イラスト/南後卓矢】
【銘柄選びの条件 5】
小型株を狙え!

 オニールの示す「成長株が本格上昇に入る初期段階で投資するための8条件」(本人は7つと言っているが、8つに分けたほうがわかりやすいため、ここで8条件とする)のうち、4つの条件について前回述べた。

「業績も安定した推移を見せ、新製品や新経営陣など、変貌する背景を持っている企業が、足元で業績拡大のピッチに加速が付き始め、株価が最近の新値ゾーン入ってきたところを狙う」というのがそれである。

 ここまでがオニールの考えの中核であるが、今回は、そのノウハウをさらに強化するための残り4つのポイントについて述べていこう。

 5つ目のポイントとしてオニールが挙げるのは、「発行済み株式数が大きすぎず、需給関係がよい株を選べ」ということだ。

 オニールが研究した成長株ベスト500銘柄を見ると、そのうち95%については、本格上昇を見せ始めた時期の発行済み株式数が2500万株以下であり、とりわけ、500万〜1000万株前後の小型株が多い。

 小型株の場合には、経営基盤が脆弱であり、また、イザという時に売却しづらいリスクもある。しかし、経営が優れていれば、規模の小ささがそのまま成長余地の大きさになる。また、発行済み株式数の少なさがそのまま株式の需給のよさにつながる。

【銘柄選びの条件 6】
主導銘柄にこだわる

 6つ目のポイントは、「その時のマーケットの主導銘柄となるものにこだわるべし」ということだ。

 主導銘柄とは、文字通りマーケットをリードしていく力強い動きを見せている銘柄のことだ。そのビジネス分野のリード役、あるいは新しいノウハウや製品で台風の目となるような企業の株が、株式市場でも率先して買われていく。投資家としても「その時の最も優れた銘柄」にこだわるべきだという。

 一方注意しなければならないのは「共振銘柄」。これは、主導銘柄に追随して動いているだけで値動きに力強さが欠ける銘柄だ。先導銘柄に対し出遅れ感があるように感じられるが、こうした株に投資しても、あまり芳しい成果は収められない。

 あくまでも、注目するセクターの中で、事業内容がベストで、株価の動きも一番よいものを選ぼうというのがオニールの主張である。

次のページ>> 過去の相場を研究することの重要性

【銘柄選びの条件 7】
機関投資家が買い始めた銘柄を狙おう

 ポイントの7つ目は、「機関投資家が本腰を入れて買い始めた銘柄を狙おう」ということ。機関投資家には、投資信託や年金基金などがあるが、株価が本格的に上昇していく直接的な原動力は、なんといっても資金量の多い機関投資家が買い始めることである。

 日本でも、投資信託の保有状況については、モーニングスターのホームページなどで確認できるので、そうした情報で、投資信託の物色動向をある程度チェックすることが有効かもしれない。

 しかし、機関投資家の保有が進んでくると、それは逆に危険な兆候になってくる。今度は、何かの機会に機関投資家が売りに回る可能性があるからだ。狙い目はあくまでも、機関投資家の買いがだんだん増えてくるような段階だ。

【銘柄選びの条件 8】
マーケット全体のトレンドを確認する

 さて、最後のポイントは、「マーケット全体のトレンドに注意を払おう」ということだ。

 個別銘柄にばかり目を奪われて、相場全体に目が行き届かなくなることが多いのではないだろうか。しかし、これまで述べてきた、すべての条件が当てはまり、「これは本当によい銘柄だ!」と判断できたとしても、相場全体が下がっていく中では、その銘柄も一時的に値を下げる可能性が高くなる。

 たとえば、バブル相場が崩壊する時には、どんな銘柄を買ってもほとんど失敗してしまうだろう。「よい銘柄を見つけた」と思った時には、つい興奮してしまうものだが、そんな時こそ、相場全体をみることを忘れてはいけない。

過去の相場を研究することの重要性

 以上、オニールの成長株投資法の骨格になる考え方を見てきた。オニールは他に「業種の選び方」、「チャートの読み方」などについても、きめ細かく実践的ノウハウを積み上げ、大きな成功を収めたが、それは「過去を研究する」、その上で「目の前の現象を一所懸命観察する」という姿勢から生み出されたものだ。

 オニールは「株式市場はほとんど変化していない。昔と同じことが相場サイクルごとに繰り返されている」という。

 もちろん、昔と今とでは、主役の業種も銘柄も違うが、物事の展開の仕方、相場の動く理屈は驚くほど似通っているという。歴史と経験から学ぶことの重要性を、オニールによって改めて考えさせられた。

(文・小泉秀希)

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株式投資において数々の成功者を育て、20世紀で最も偉大な株の先生とも言われるのはベンジャミン・グレアムである。その教えは、…
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その隠されたメッセージを感知できるアンテナを持て

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たとえば、業績もよく配当も高いのに、値段が安く放置されている企業の株があるとする。この場合、この株を買うべきであろうか。ギ…
【ウィリアム・ギャンに学ぶ】超短期売買で勝ち続けるために絶対必要なリスク管理の方法

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短期売買で勝ち続けることは難しい。たとえば、90年代にヘッジファンドという投機集団が一世を風靡したことがあった。優秀な頭脳…
http://diamond.jp/articles/-/27452


http://www.asyura2.com/12/hasan78/msg/406.html

記事 [経世済民78] 車部品、増幅する尖閣ショック  郵政上場で火花散る住宅ローン 高齢者はリスクマネーを投じない 米大統領選と株式ジンクス


http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20121102/238973/thumb_500_01.jpg
車部品、増幅する尖閣ショック

2012年11月6日(火)  広岡 延隆 、 伊藤 正倫

尖閣問題によって、中国での日本車需要は大幅減が避けられない。その影響を完成車メーカー以上に受けるのが部品メーカーだ。超円高を背景にした完成車各社の部品調達改革も追い打ちをかけ、再編もささやかれる。

 「中国事業は来年2月の春節後に元通りになると期待も込めて考えているが、要因が要因だけに正直、予測は立てづらい」。ホンダの岩村哲夫副社長は、苦渋の表情を浮かべた。

 10月29日。ホンダは2012年度の連結業績予想を下方修正し、純利益は3750億円と従来予想から950億円引き下げた。言うまでもなく、尖閣諸島の国有化に端を発した中国での反日感情の高まりが主因だ。今年度の中国での4輪車の販売台数は、当初計画より13万台少ない62万台に修正した。

 中国販売の不振は、トヨタ自動車や日産自動車なども同じ。株式市場では自動車株に売り圧力が強まっている。

完成車以上に売り込まれる

 だが、実は完成車メーカーよりさらに下落しているのが部品メーカー株だ。下のグラフは、日本政府が尖閣諸島を国有化した9月11日以降の主な自動車・部品株の値動き。特に、カルソニックカンセイやユニプレスといった中国事業の比率が高い日産関連メーカーの下げがきついのが分かる。


 完成車メーカーは中国における規制のため、現地子会社には最大5割までしか出資できず、出資分の範囲内で連結決算に反映させる。それに対して、部品メーカーの多くは連結子会社で、収益の全額を決算に取り込んでいる。主要顧客である完成車メーカーの変調は、カウンターパンチのように倍の衝撃となって部品メーカーを揺さぶる。

 メリルリンチ日本証券の自動車担当アナリスト、中西孝樹氏は「仮に今年10〜12月に日系自動車メーカーが中国で5割減産する場合、今年度の連結純利益を約5%押し下げる。しかし、部品メーカーへの影響額は10%とさらに大きくなりそうだ」と指摘する。

 自動車部品株下落のワケは、中国問題だけにとどまらない。クレディ・スイス証券の秋田昌洋氏は「部品会社の苦境は構造的なもので、長期トレンドで見ても完成車を下回る株価推移が続いている」と指摘する。

 超円高が続く中、完成車メーカーの海外調達が加速し、部品メーカーも海外進出を迫られる。その結果、「部品メーカーの利益が減少している」と秋田氏は分析する。従来、円建て取引で完成車メーカーが肩代わりする構図にあった為替リスクを、部品メーカーが取らざるを得なくなっているためだ。

 2012年4〜9月期の連結業績を上方修正し、純利益が前年同期比2.8倍の301億円となった三菱自動車。東南アジアで小型車の販売が好調なうえ、中国事業の比率が相対的に高くないことが幸いした。理由は、それだけではない。

 10月25日。主力車種のSUV(多目的スポーツ車)「アウトランダー」の新商品発表会で、益子修社長は「(好決算は)海外からの部品調達が加速していることが大きい」と強調した。

 同社は、2013年度に国内生産車の海外調達比率を25%に高めるとした目標を、1年前倒しで今年度に達成する見通し。特に、ロシア向けを除く全量を国内生産する新型アウトランダーでは、海外調達比率が31%に達する。海外部品メーカーの実力が向上してきたこともあり、今年度はエンジン用アルミダイカストやタイヤ回りの部品を新たに海外から調達するという。

 中国リスクが小さく、米国での販売増を受けて業績が絶好調の富士重工業も、部品の海外調達を増やしている。今年、海外調達の専門部署を設置。現行で10%台の海外調達比率を、継続的に引き上げる方針だ。

 三菱自と富士重の取り組みが成果を上げていることは、そのまま部品メーカーの苦況を象徴する。今年1〜9月の国内生産比率は三菱自がほぼ5割、富士重が75%と、大半を海外生産するトヨタなど大手3社に比べて高い。企業規模からも海外生産を一気に拡大するのは難しく、国内部品メーカーから見ると、安定的な受注が見込める“上得意”だった。だが、その両社がリーマンショックとその後の超円高を受け、海外調達拡大に静かにハンドルを切っていたのだ。

 完成車メーカーが調達改革に乗り出したのに加えて、中国で勃発した尖閣問題。部品メーカーを襲う内憂外患の中、中西氏は「世界規模で部品メーカーの再編が起こる可能性がある」と予想する。

 その目玉となりそうなのが、伝統的なケイレツの色彩を比較的色濃く残すトヨタ系各社。トヨタは今年4月、部品共通化と商品力向上の両立を目指す新しい開発手法を導入すると表明。トヨタが発注する部品の種類が減れば、受注する部品メーカーの数も当然減る。日産なども部品共通化を進める。

 これまで日本車の強さを支えてきた日系部品メーカー。いよいよ待ったなしの状況だ。

日産が仕掛ける日韓部品競争
 「部品の在庫日数を25日から3日程度に圧縮できる」。日産自動車で購買部門を担当する山内康裕・常務執行役員は胸を張った。

 日産は10月、韓国製部品をトレーラーに搭載し、フェリーを介してそのまま日産自動車九州(福岡県苅田町)に直送する物流方式を始めた。従来は韓国の部品工場からトレーラーで集荷した後、港でコンテナに部品を移し替える手間が発生していた。

 トレーラーはヘッドと呼ばれる牽引車と、シャーシと呼ばれる荷台部分に分かれており、それぞれが専用のナンバープレートを取得している。今回は日本のナンバーを取得したシャーシを、韓国の公道でそのまま走行する許可を韓国当局から取得した。日本から韓国へ空の状態のトレーラーを輸送し、韓国から日本に部品を積んで戻る。韓国で走行する場合は、韓国の物流業者である天一(チュンイル)定期貨物自動車のヘッドにシャーシを連結。船で日本に運んだ後は、日本通運のヘッドに連結して日産九州まで運ぶ。

 船に載せる際にシャーシの中身をコンテナに積み替える必要がなくなるため、物流日数を大幅に短縮でき、発注サイクルを月次から日次へと切り替えられたという。積み替え作業が発生しないので、積み荷が傷むリスクも減る。

 来年には韓国ナンバーのシャーシを日本の公道で走らせる許可も日本当局に申請し、さらに物流を効率化する考えだ。この場合は、韓国ナンバーに加えて日本のナンバーを取得して張りつける必要がある。

 韓国では自動車部品企業が育っているほか、電子部品などの工場も集積している。日産の取り組みが成果を上げれば、九州に生産拠点を持つほかのメーカーにも、同様の取り組みが波及する可能性が高い。国土交通省は「中国とも取り組みを進める意向はある」(物流政策課)としている。

 日産は物流費などを含めたトータルの部品調達コスト削減への取り組みを強化しており、「地場調達」を旗印に日産九州をモデル拠点と位置づけてきた。ただし、ここでいう地場という言葉の定義は「九州を含むアジア」のこと。物流コストが大幅に下がれば、日系部品メーカーと海外勢の競争はさらに激化する。日産の狙いはまさにそこにある。

広岡 延隆(ひろおか・のぶたか)

日経ビジネス記者。

伊藤 正倫(いとう・まさのり)

日経ビジネス記者。


時事深層

“ここさえ読めば毎週のニュースの本質がわかる”―ニュース連動の解説記事。日経ビジネス編集部が、景気、業界再編の動きから最新マーケティング動向やヒット商品まで幅広くウォッチ。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20121102/238973/?ST=print

【第752回】 2012年11月6日 週刊ダイヤモンド編集部
郵政上場で火花散る住宅ローン
焦る銀行と割を食う金融庁

日本郵政傘下のゆうちょ銀が認可申請する住宅ローンなどの新規事業は、早ければ年内に適否が判断される
Photo by Toshiaki Usami
 日本郵政が2015年10月をメドに、株式を上場する計画を打ち出した。

 政府の郵政民営化委員会から、住宅ローンなど新規事業への参入には「具体的な上場計画が必要」と指摘されていただけに、早期実現に向けて、まずは第一段階をクリアしたことになる。

「(完全)民営化が終わるまでは、何もやってはいけないというタガをはずす法律ができた、と解釈せざるを得ない」

 10月29日、民営化委の開催後、西室泰三委員長が発した言葉に、多くの銀行関係者は危機感を強めている。ゆうちょ銀行が、住宅ローンに参入することに、「民営化委が前向きに検討していると受け止めた」(地方銀行幹部)からだ。

 10月1日に施行された改正郵政民営化法では、日本郵政傘下のゆうちょ銀とかんぽ生命保険の金融2社の全株式売却(完全民営化)について、期限を定めていた「小泉路線」を修正し、「処分を目指す」という努力規定にしている。

 改正を受け銀行業界は、ゆうちょ銀の完全民営化の期限が決まらない段階で、新規業務は「検討することすら認められない」と強く主張してきた。ただ、その声は徐々にかき消されつつある。

 預金残高176兆円、自己資本比率71.63%。ゆうちょ銀は、メガバンクすらかすんで見えるほどの規模を誇る巨大金融機関だ。

 9月には金融庁など当局に、住宅ローン参入の認可を申請。これまでスルガ銀行との提携で培ったノウハウを活用して、最大233店舗で5年後に7900億円の残高を獲得する目標を示した。

「民業圧迫」との批判に配慮し、対象は個人事業主や高齢者など融資を受けにくい層を中心にするという。

 一方で、多くの地銀関係者は、「必ず金利競争になる」とみる。「対象者を広げなければ安定的な収益を得られないことにいずれ気付く」(関東の地銀役員)からだ。

 頭が痛いのは実は民間の銀行だけではない。住宅ローン参入の最終的な認可権限を持つ金融庁にとっても、ゆうちょ銀の扱いには苦労しそうなのだ。

 政治リスクに経営が大きく左右され、ただでさえ「腫れ物に触るような感覚がある」(金融庁幹部)ことに加え、持ち株会社の株式は財務省が持ち、その経営は総務省が監視するなど、霞が関の力学にも配慮しなければならない。

 融資業務に本格参入となれば、従来以上に厳しい検査をする必要があるが、政治が横やりを入れてくる可能性は否定できない。万一、検査に甘さが生じ、ゆうちょ銀が不良債権の山を抱えたとき、監督責任を問われるのは金融庁だ。

「無理のある法律を作ったという印象だ」。西室委員長にそう言わしめる今の郵政民営化は、誰も得をしない方向に進んでいるような気がしてならない。

(「週刊ダイヤモンド」編集部 新井美江子、中村正毅)
http://diamond.jp/articles/print/27424


【第67回】 2012年11月6日 出口治明 [ライフネット生命保険(株)代表取締役社長]
日本の将来は明るい!
そう考えられる根拠とは
 政治の混迷、経済の停滞、難しい外交の舵取り、加えて、中長期的にのしかかる重い政策課題――少子高齢化対応、財政再建、競争力の復活・強化――昨今のわが国を取り巻く環境をあれこれと数え上げると、多くの人は、日本の将来について、ともすれば悲観的になってしまいがちだと言われている。これに対して、筆者は、日本の将来について、原則として、先行きは明るいと考えている。今回は、その根拠を述べてみよう。

本格的な構造改革は、
まだ、全く着手されていない

 政治の混迷振りは、確かに呆れるばかりの状況ではある。しかし、前回のコラムでも指摘したように、この国は、本格的な政権交代をまだ1回しか経験していない。極論すれば、本当の民主主義がようやく始まったばかりなのだ。

 1票の格差をなくして一人一票を実現し、インターネット投票を導入する等、若い世代の政治参画を促せば、スタート台が低い分だけ、これからの政治には大いに期待が持てる。政治家のダイバーシティを実現するためには、例えば、女性と若者の候補者数が50%を超えなければ政党交付金を削減する等、工夫の余地もまだいくらでもある。加えて、企業等を休職して立候補ができる(落選すれば戻れる)、世襲を法律で禁止する等、政界への参入障壁を低くする知恵も、いくらでも出せるだろう。

 要するに、この国は、政治の抜本的な構造改革について、まだ本格的な手を何も打っていないのだ。対策を打たずして、どうして早々と諦めることなどできようか。

 経済も同じである。大雑把にいえば、GDP≒人口×生産性 であるから、中長期的には、人口を必死で増やす政策を総動員することが望ましい。例えば、出生率を上げるためには、シラク3原則に象徴されるフランスの政策を、そのまま借りてくればいい。しかし、この点についても、わが国では、まだほとんど着手されていない。

 また、即戦力としての良質な労働力を求めるのであれば、アメリカのように、世界中から優秀な学生を集めることが、一番手っ取り早いと思われるが、その決め手となる大学改革(秋入学の実施、競争力の向上等)も、まだ緒に就いたばかりである。

 加えて、わが国には、まだ十分活用されているとは言い難い優秀で豊富な労働力が残されている。それは、世界で最も厚いと言われている専業主婦層の存在である。あるレポートによると、わが国の女性がOECD諸国の平均並みに社会で活動すれば、それだけでGDPが15%アップするという。この事の真偽はさておき、広義にとらえれば、わが国の人口(≒労働力)を増やす方策は、たくさんあるのだ。

 さらに、人口は何も定住人口である必要はさらさらない。観光客を世界中から集めれば、GDPは潤うのだ。

 まず、国の玄関となる空港の改革から手を着けなければならない。方法は簡単である。成田空港と羽田空港を1人の経営者が管理すればいいのだ。そうすれば英国を真似て、羽田をヒースローに、成田をガトウィックにすれば効率が良くなるくらいのことは、誰でも気がつくはずだ。

 関西でも、1人の経営者が、関西空港、伊丹空港、神戸空港をマネージすれば、伊丹を廃港にして、国際線を関空に集中させ、その一方で神戸に国内線を集中、両空港の間を高速ボートでつなぐぐらいの知恵は、すぐにも出て来るのではないか。このように見てくれば、この国は人口を増やす本格的な政策についても、全く手付かずの状態にあることがよく分かる。

 生産性についてはどうか。成熟した先進国においては、国全体の生産性を高める方法は、極論すれば、1つしかない。生産性の低い産業から生産性の高い産業に、労働力を自由に移動できるような環境整備を行うことが、それである。翻って、わが国の労働慣行はどうか。恐らく、先進国の中では、最も労働の流動性が乏しい国であることに、誰しも異論はあるまい。この点でも、わが国は、まだいくらでも改善の余地があるのだ。

 要するに、政治にせよ経済にせよ、わが国は20世紀後半の幸せな「高度成長&人口増加時代」の、いわば惰性のままに生きており、21世紀の「低成長&人口減少時代」に見合った抜本的な構造改革を、何1つ、行っていないのではないかと思えてならない。逆に言えば、何も行っていないということは、これから、いくらでもやるべきことがあるということだ。わが国の未来は明るいと考える所以である。

高齢者がリスクマネーを投じるはずがない

 次に、およそ、経済を活性化させるためには、潤沢なリスクマネーの供給が必要不可欠である。わが国家計の金融資産は、約1500兆円(GDPの3倍!)もあるが、大半が預貯金として眠っており、リスクマネー(≒株式)に投下されている割合は、驚くほど少ない(次表の通り、家計資産の中で株式の占める割合は6.0%、米国は32.6%)。


(出所:資金循環の日米欧比較 2012年9月26日 日本銀行調査統計局)
 政府は、常に「貯蓄から投資へ」というスローガンを掲げているが、今のところ、掛け声倒れに終わっているというのが現状である。

 それは何故か。1つには、低成長時代を迎えて「株式は儲からない」という認識が広く行き渡っていることである。その代表的なものとしては、少し古くなるが、前田論文(2009年3月10日、日経朝刊、一目均衡「含み損抱えた戦後生まれ」)があげられよう。しかし、個別に見れば、バブルのピーク時であった1989年との対比で見ても、時価総額を膨らませている企業は、約160社(東洋経済調べ)も存在するのである。このような企業にアクティブに投資を行えば、株式は儲からないはずがない。

 リスクマネーが供給されないより根源的な原因は、金融資産の3分の2が高齢者によって保有されているという現実にあるのではないか。いかなる経済書を紐解いても、高齢者は元本の確実な債券投資や現預金を選好する、とはっきり書いてある。そもそも、高齢者がリスクマネーを投じるはずがないのだ。では、どうするか。高齢者の保有している金融資産を、若い世代に移せば、それで事足りると考える。

 例えば、市場メカニズムを利用して、相続税率を順次嵩上げして、数年後には100%にすると宣言し、その一方で若年世代(20代、30代)に対する贈与税率を順次低くし、数年後には0%にすると宣言すれば、高齢者の保有資産はスムーズに若年世代(子や孫)に移すことができるはずだ。このような政策は、消費拡大にもリスクマネーの供給にも役立つので、一石二鳥ではないだろうか。

他にも明るい材料に
事欠かない日本の未来

 この他にも、わが国の将来について、実は明るい材料には事欠かない。わが国は、海洋面積で見れば、世界第6位の広大な領海をもつ国であって、決して小さい国ではない。石油や鉄鉱石こそ乏しいものの、水を始めとして豊かな資源にも恵まれている。

 また、人間が生きていく上では欠かせない食事についても、世界最高レベルを維持している。ミシュラン・レッドの1位が東京、2位がパリ、3位が大阪である。コンビニ弁当のコストパフォーマンス(あの値段であの内容の食事は、世界のどこにも見当たらないだろう)や、デパ地下の食材の豊富さや楽しさは、世界に冠たるものと言って差し支えあるまい。

 人間は、ホモ・モビリタスという別名を持つが、主要な移動手段である鉄道についてみれば、わが国の新幹線以上に、大量輸送性・高速性・安全性を兼ね備えた運行技術を持っている国が、一体、世界のどこにあるだろうか。地政学的に考えても、わが国は世界で一番豊かな北米と、これからの大きな発展が予想される中国・インド等の東南アジアとの中間に位置している(飛行機は北極圏を飛ぶので、わが国は、中継地点としては最適である)。

 以上、述べてきたように、わが国には、いわば手付かずの政策(余地)と豊かな資源が、まだ潤沢に残されているのだ。後は、私たちの未来である若者を育てることである。しかし、今年の厚生労働白書が20代と30代の二人の若者の手によって書き上げられたという事実や、下記のような若者が育ってきていることを考え合わせると、中長期的にはわが国の将来には、何の心配も要らないとついつい考えてしまうのだ。

「世界の中は、誰か一人の英雄によって変わるものではないけれど、みんなが少しずつ変わることによって、ゆっくりと、でも確実に変化する」

「人生では生きられる時間も経験できることも限られている。その場その場で『これだ』と思ったことに賭ける以外に、やるべきことを見つける方法はあるだろうか?」

『働きながら、社会を変える。』(慎 泰俊著、英治出版刊)より

(文中、意見に係る部分は、すべて筆者の個人的見解である)
http://diamond.jp/articles/print/27421


【第238回】 2012年11月5日 広瀬 隆雄
米大統領選と株式市場の「ジンクス」とは?
【今回のまとめ】
1.米大統領選挙の勝敗を決する「選挙人団」とは?
2.オバマが若干有利だが、極めて接戦
3.議会選挙にも注目。「財政の崖」に即応するには、ねじれのない状況が好ましい
4.むしろ米国株にとって重要なのは大統領選挙の翌年は相場が冴えないという事実
5.米国が先進国で一番先に緩和政策拡大の自制に乗り出す
 11月6日(火)は、いよいよ米国大統領選挙の投票日になります。これを書いている11月3日(土)朝の時点では、民主党のバラク・オバマ現大統領への支持率が47.4%、共和党のミット・ロムニー候補に対する支持率が47.3%と、ほぼ一線に並んでいます。
http://diamond.jp/mwimgs/e/2/515/img_e247e4815bb75209d45d7faddcf490af62491.jpg
「選挙人団」とは?
 実際の大統領選挙は「選挙人団(electoral college)」と呼ばれる州ごとの勝ち点の合計によって争われます。
 例えば最も大きなカリフォルニア州は55点、次に大きいテキサス州は38点、フロリダ州は29点、ニューヨーク州も29点といった具合です。
 それぞれの州のポイントの重さは、その州の人口によって決まりますが、どんなに人口が少ない州でも、最低3点のポイントが与えられているため、カリフォルニア州のように人口の多い州は実際の有権者の数より選挙人団の比重が低くなってしまっています。
 いずれにせよ、それぞれの州で勝った候補者が、その点数を全部奪い、負けた候補者はどんなに得票率が接近していてもカウントはゼロになります。言い換えれば、大きい州にて僅差で勝つ方が、小さい州で圧勝するより重要になるということです。
ロムニーは「フロリダ」「オハイオ」で勝つことが最低条件
 現時点でほぼオバマ勝利が確実視されている州はカリフォルニア(選挙人団ポイント55)、ニューヨーク(同29)、イリノイ(同20)、ワシントン(同12)などです。
 反対にロムニー勝利が確実視されている州はテキサス(同38)、テネシー(同11)、アラバマ(同9)、ルイジアナ(同8)などです。またジョージア(同16)、サウス・カロライナ(同9)はロムニーに傾いていると言われています。
 合計するとオバマは201ポイント、ロムニーは191ポイントをたぶん獲得できるだろうとリアルクリアポリティクス社は見ています。またどちらに転ぶかわからない州が146ポイント分あります。
 どちらに転ぶかわからない激戦州における支持率は、下のグラフのように極めて接近しています。
http://diamond.jp/mwimgs/8/1/515/img_81bde28e731b6bd0df50ab38dea6c0c450489.jpg
 6日の大統領選挙当日、選挙の行方を占う上で注目すべき州は、オハイオ、フロリダ、バージニア、ノース・カロライナあたりです。
 特に、現時点の選挙人団で劣勢なロムニー候補の場合、フロリダとオハイオの両方で負けると、形勢逆転は極めて困難となります。この両州が選挙結果を決定づけることでしょう。
【第238回】 2012年11月5日 広瀬 隆雄
米大統領選と株式市場の「ジンクス」とは?
【今回のまとめ】
1.米大統領選挙の勝敗を決する「選挙人団」とは?
2.オバマが若干有利だが、極めて接戦
3.議会選挙にも注目。「財政の崖」に即応するには、ねじれのない状況が好ましい
4.むしろ米国株にとって重要なのは大統領選挙の翌年は相場が冴えないという事実
5.米国が先進国で一番先に緩和政策拡大の自制に乗り出す
 11月6日(火)は、いよいよ米国大統領選挙の投票日になります。これを書いている11月3日(土)朝の時点では、民主党のバラク・オバマ現大統領への支持率が47.4%、共和党のミット・ロムニー候補に対する支持率が47.3%と、ほぼ一線に並んでいます。

「選挙人団」とは?
 実際の大統領選挙は「選挙人団(electoral college)」と呼ばれる州ごとの勝ち点の合計によって争われます。
 例えば最も大きなカリフォルニア州は55点、次に大きいテキサス州は38点、フロリダ州は29点、ニューヨーク州も29点といった具合です。
 それぞれの州のポイントの重さは、その州の人口によって決まりますが、どんなに人口が少ない州でも、最低3点のポイントが与えられているため、カリフォルニア州のように人口の多い州は実際の有権者の数より選挙人団の比重が低くなってしまっています。
 いずれにせよ、それぞれの州で勝った候補者が、その点数を全部奪い、負けた候補者はどんなに得票率が接近していてもカウントはゼロになります。言い換えれば、大きい州にて僅差で勝つ方が、小さい州で圧勝するより重要になるということです。
ロムニーは「フロリダ」「オハイオ」で勝つことが最低条件
 現時点でほぼオバマ勝利が確実視されている州はカリフォルニア(選挙人団ポイント55)、ニューヨーク(同29)、イリノイ(同20)、ワシントン(同12)などです。
 反対にロムニー勝利が確実視されている州はテキサス(同38)、テネシー(同11)、アラバマ(同9)、ルイジアナ(同8)などです。またジョージア(同16)、サウス・カロライナ(同9)はロムニーに傾いていると言われています。
 合計するとオバマは201ポイント、ロムニーは191ポイントをたぶん獲得できるだろうとリアルクリアポリティクス社は見ています。またどちらに転ぶかわからない州が146ポイント分あります。
 どちらに転ぶかわからない激戦州における支持率は、下のグラフのように極めて接近しています。

 6日の大統領選挙当日、選挙の行方を占う上で注目すべき州は、オハイオ、フロリダ、バージニア、ノース・カロライナあたりです。
 特に、現時点の選挙人団で劣勢なロムニー候補の場合、フロリダとオハイオの両方で負けると、形勢逆転は極めて困難となります。この両州が選挙結果を決定づけることでしょう。


http://www.asyura2.com/12/hasan78/msg/407.html

記事 [音楽10] 映画「ロード・オブ・ザ・リング」より、ハワード・ショアーで名曲「シャイア」素晴らしいです!



http://www.asyura2.com/12/music10/msg/122.html

記事 [音楽10] ムーチャ・ブエナ「リアル・ガール」を砂浜で唄う!


http://www.asyura2.com/12/music10/msg/123.html

記事 [音楽10] ブライアン・フェリーで「激しく愛してもう一度」


http://www.asyura2.com/12/music10/msg/124.html

記事 [医療崩壊3] 看護師チャドは自らに引鉄を引いた  救急に訪れる自殺念慮の患者
2012. 11. 6
看護師チャドは自らに引鉄を引いた


 先日、わが救急部の看護主任から何やら深刻な文面のメールが届きました。読んでみると、なんと、まだ新任だった救急部の看護師、チャドが自殺してしまった。そのことで、近日中にデブリーフィング(事故後に開かれる会議)を行うという内容でした。

 実は、ミネソタ大学病院の精神科はとても患者数が多く、そのため救急部にかかる精神科患者の数も多くなっています。そうしたこともあって以前から精神科救急の経験を書こうと思っていたのですが、身内のスタッフの不幸を目の当たりにして、あらためて「精神科救急は難しい」と皆で認識したところです。今回は、亡くなったチャドを追悼する気持ちも込めて、精神科救急について書きたいと思います。

救急に訪れる自殺念慮の患者
 チャドは40歳前後の白人で、つい2カ月ほど前から救急部に勤務するようになった看護師でした。中肉で、背はやや高く、人当たりはよく、礼儀正しく、いかにもまじめかつ誠実。同僚や患者からの評判にも優れるナイスガイでした。

 その日、彼は「病気のためシフトに入れない」という電話を病院に入れた後、自らに向けてピストルの引鉄を引いたということです。遺書もなく、原因は分からずじまい。同僚のゼレズニカー先生も私も、まさに寝耳に水でした。われわれはシフトのたびに精神科救急の患者を診ているわけですが、自分たちの足元に潜在していた“精神科救急”のニーズに気づくことはできませんでした。チャドの姿を思い浮かべると、これまで自ら命を絶ってきた精神科救急患者たちの姿が重なります。

 もう15年くらい前になりますが、50歳過ぎのウィスコンシン州に住む牧師さんが奥さんに連れられて救急部に来院したことがあります。うつ状態のため乗用車内でのガス自殺を考えているということで、72時間ホールド(日本の措置入院に当たる)となり、閉鎖病棟(15分ごとに巡回あり)に入院してもらいました。翌日出勤すると、その患者が一夜のうちにTシャツで首を吊って亡くなったと聞かされました。

 地元の名士であった患者が閉鎖病棟に入院したときは、自らビニール袋を被って窒息死したという話もありました。以来、救急部ではビニール袋の持ち込みが禁止されています(Tシャツまでは禁止されていません)。

 さらに、ある60歳前後の患者が、やはり自殺念慮のため閉鎖病棟に強制入院させられるということでベッドが空くのを待っていたとき、インスリンポンプで自ら過剰投与をしてバターンと倒れたということもありました。この患者は1型糖尿病でインスリンポンプを使用していたのですが、幸いにも命は助けられ、ICUへ入院となりました。以来、救急部では、自殺念慮のある患者でインスリンポンプの使用は禁止となり、通常のインスリン投与としています。

 救急医として患者のためにできることはしてきましたが、本気で自殺を考えている方は結局それを実行してしまうのでしょうか? いや、決してそんなことはなく、“Where there is a will,there is a way.”(ことわざで「意志あるところに道は開ける」)のようです。もっとも、心理療法士であるわが妻いわく、「自殺を思い至る前に引き戻さなければならない」ということですが…。

ものすごく寒い冬の夜は…
 教科書的には、具体的な自殺のプランを考えている人、精神状態が急激に悪化している人、日常的な用事がこなせなくなった人などは入院させるべきとされます。しかし、こうした分かりやすい患者ばかりではありません。

Behavioral Emergency Centerのスタッフ。ブラック先生、看護師のジェシカとコートニー、そして屈強な2人のセキュリティーです。

 例えば、境界型パーソナリティー障害と診断されているある患者は、しきりに入院したいと訴えていて、「また来たか」とよく言われていました。ある日の来院では精神科医と心理療法士の診察の末に帰宅させられたのですが、その1時間後にオーバードーズで近隣の救急部に搬送されました。

 また、ものすごく寒い晴れた冬の夜(この地域では、雪の降る曇った日より晴れた日の方が気温が低くなります)には、自殺念慮を訴えるホームレスが急に増えたりします。何のことはない。暖を求めているのです。あまりにもこの手を多用したため、チャートに「詐病」と書かれている人もいました。そうはいっても、怒りに任せて衝撃的に自殺企図を起こす人もいるので、「どうせ今度も詐病なんだから」と追い返すわけにはいかないのです。

精神科医が救急に参加、Behavioral Emergency Centerが発足
 おおざっぱに言えば、精神科領域に関連する救急医の主な仕事は、自傷・他害のある患者(うつや双極性障害、統合失調症などでサイコーシス(*注)のある患者)を入院させることと、精神科に入院予定の患者に器質的疾患がないことを確認すること(medical clearanceと呼びます)です。しかし、決して一筋縄ではいきません。

 ミネソタ大学病院精神科は、ミネソタ州、ノースダコタ州、サウスダコタ州のみならず、ウィスコンシン州西部からも難しい問題を抱えた患者が多数訪れます。その背景から、精神科領域の疾患で救急部を訪れる患者も多く、質的にも量的にも対応が大変です。

 そこで、ミネソタ大救急部では、精神科医と心理療法士に一部の救急医を加えた陣容でBehavioral Emergency Centerを立ち上げました。一般の救急患者、そして精神科領域の救急患者も多い12〜24時、このチームが精神科領域の患者を対応することで、メインの救急部の混雑を避けられるようにしています。24時以降は救急部で対応しますが、心理療法士は常駐しているので 随分と助かります。このおかげで、われわれ救急医の精神衛生も比較的正常に保たれています。

 こちらの医師の間では“a nice patient tends to have bad prognosis.”((性格が)いい患者に限って予後が悪い)というフレーズがよく使われます。チャドのことを思うと、このフレーズは精神科領域でも当てはまるのではないかと考えてしまいます。精神科救急を含めた救急医学は奥が深く、守備範囲もとても広いものです。非常に厳しい現場ではありますが、そこで働くわれわれ自身も心身に気を配り、ワークライフバランスを大事にして、いい意味でリラックスして仕事に臨む必要があるのでしょう。

*注 サイコーシス:精神症。思念と現実との区別ができなくなったり、現実には起こっていないことを「体験」(被害妄想や幻聴など)して、現実に合わせた言動が難しくなる症状を起こすもの。統合失調症が代表的。
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/blog/kurofunet/shibino/201211/527417.html&pr=1
http://www.asyura2.com/09/iryo03/msg/606.html

記事 [音楽10] アンドリュー・シスターズで「アレキサンダーズ・ラグタイム・バンド」ビージーズのも・・



http://www.asyura2.com/12/music10/msg/125.html

記事 [原発・フッ素28] 「脱原発の都知事を」市民ら擁立模索 住民投票実現目指す (東京新聞)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2012110502000106.html

2012年11月5日 朝刊

 東京都の石原慎太郎前知事の辞職に伴う都知事選に、脱原発のグループが候補者を擁立する動きを水面下で進めている。参加者の多くは、昨年三月の東京電力福島第一原発事故をきっかけに、政治にかかわろうと活動する人たち。千代田区内で四日、会合を開き、参加した約五十人が候補者擁立に向けて話し合った。 (都政取材班)

 「原発についてわれわれ都民の意見を聞いてくれる人を選びたい。恥ずかしい話ですが、前回の都知事選はだれに投票したか覚えていない。今回は当事者として候補者選びにも取り組む」。会合に参加した目黒区の会社員遠藤淳一さん(48)はこう話す。

 遠藤さんは、原発の是非を問う都民投票条例の制定のため今年一月から署名集めに参加。「署名が集まっていないと聞き、何かしなくちゃと飛び込んだ」。目黒区内の全駅前にある商店街を回り、協力を求めた。

 三十二万筆の有効署名が集まったが、六月の都議会で否決された。遠藤さんは、その後立ち上がった市民グループ「『原発』都民投票の会」に参加。政治的中立を掲げる会とは別に、個人として候補者選びにかかわる。

 前回の都知事選は、原発事故の約一カ月後に行われ、石原氏が四選。遠藤さんは「あの時は、強いリーダーシップのある石原さんでいいという雰囲気で、原発をどうこうする思いはなかった」と後悔する。それが、突然の辞職で「再びチャンスが回ってきた」という。

 脱原発のグループが都知事選にかかわるのは、東京電力の主要株主の都が東電に脱原発を迫ったり、原発の是非を問う住民投票の実現を目指したりするほか、衆院選の前哨戦として世論の流れを変えたいという考えから。

 四日の会合では、貧困問題に携わる団体の幹部や、市民派の弁護士らの名前が挙がった。会の名称を「私が東京を変える」とし、週内にも候補者を絞り込む方針だ。

 呼び掛け人の市民団体「みんなで決めよう『原発』国民投票」事務局長の今井一氏(58)は「これまで一部の知識人や政治家が候補者を選んできたが、われわれ市民の手で決めるべきだ」と意義を語った。
http://www.asyura2.com/12/genpatu28/msg/532.html

記事 [音楽10] 笑って泣いて寄り添って リエとナオミの10年 素晴らしい二人

「笑って泣いて寄り添って 〜リエとナオミ 10年の... 投稿者 Nrev2

http://www.asyura2.com/12/music10/msg/126.html
記事 [経世済民78] 韓国はどんどん追い詰められているのだから、国民の7割が不動産投資しているというのであれば、もう韓国は終わりだろう。
株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu275.html
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/
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韓国は今その方向に向かってどんどん追い詰められているのだから、
国民の7割が不動産投資しているというのであれば、もう韓国は終わりだろう。

2012年11月6日 火曜日

◆元金返せず利息だけを返済する融資金が急増=韓国 10月31日 朝鮮日報
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2012/10/31/2012103102601.html

【ソウル聯合ニュース】韓国で元金を返済できないまま利息だけを返済する融資金の総額が35兆ウォン(約2兆6000億円)に達している。住宅価格の下落の影響とみられる。

 韓国銀行(中央銀行)が31日までに国会に提出した報告書によると、3月末現在、ローン資産価値比率(LTV)規制の上限(住宅価格に対する融資金の割合の上限、60%)を超えた融資金のうち、利息だけを返済しており、借入金の償還期限延長時に元金の一部を返済しなければならない融資は35兆ウォンだった。住宅価格が20%ほど下落すれば、この額は93兆ウォンと約3倍に膨れ上がるという。

 償還期限の延長時に返済しなければならない元金は3年間で総額2兆ウォンほどだが、住宅価格が約20%下落すれば、この額は11兆ウォンに拡大する。

◆韓国の絶頂期はもう終わった。国民が追い詰められていく韓国 10月30日 Darkness
http://www.bllackz.com/2012/10/blog-post_30.html?utm_source=BP_recent

地獄を這っている韓国の国民
不動産を買うというのは、どこの国でも国民にとっては安い買い物ではない。それは借金によってまかなわれる。その借金の投資先が不動産ならば、銀行はそれを担保にして金を貸す。

しかし、不動産バブルが逆流すると担保割れが起きる。

韓国で不動産が急激に価格を下げているのであれば、大手銀行のいくつかはお決まりの「不良債権」を山と抱えることになるのだから、貸し剥がしも行われる。

悪いことに、2013年には住宅ローンのうちの46%が「元本返済猶予期間」が終わることになっている。不動産価格の下落を理由に融資の延長は認められない。

さらに元本の一部(10%)を追加返済しなければならなくなる。これは貸し剥がしと同じだ。

2013年にいったん、そんな流れが生まれれば、さらに不動産は売られるのだからますます不動産の価格は上がらない。

ローンの返済ができなくなった人々が増えていることは2012年10月28日の朝鮮日報でも記事になっている。

『ローンを返済できずに延滞するケースも増えている。今年4月の市中銀行の家計向け融資延滞率は0.89%となり、過去5年2カ月で最高を記録した。4月に新たに発生した延滞債権は9000億ウォン(約618億円)に達し、うち住宅担保ローンが4000億ウォン(約275億円)を占めた』

『現代経済研究院によると、韓国のハウスプアは108万世帯に達し、うち3分の1に当たる33万世帯が「融資の延長が認められなければ、元利金の返済ができない」と答えた』

韓国は今その方向に向かってどんどん追い詰められているのだから、国民の7割が不動産投資しているというのであれば、もう韓国は終わりだろう。


坂道を転がり落ちていくだけ

韓国に「内需」などない。

韓国国家は常に財閥や大企業を優遇し続けて、国民を大企業の踏み台にさせてきたからだ。

日本は今、大企業が正社員を切り捨てようと躍起になっているが、韓国は大企業を優遇していたので正社員は最初から狭き門で、その多くが非正規の労働者としての採用である。

その非正規の労働者は国家の大企業優遇策で最低賃金さえもらえないこともあると報道されている。韓国の2012年8月の雇用率は64.3%。

学歴があろうがなかろうが関係ない。就職できない大学卒業者も300万人もいる。大学を卒業しても、2人に1人は正社員になれない。

正社員で採用されることそのものが難しいのである。そして、採用されたら過労死寸前になるまで働かされる。

さらに、正社員になったところで40歳で定年になり、多くの人が起業するのだが、ほとんどが失敗して人生を終わらせることになる。

その結果、韓国では各地でスラムがあちこちに出現している。


(私のコメント)


韓国の経済状況がどうなっているかは、韓国の新聞の日本語版を見ればよく分かります。そのような経済状況を見れば韓国がバブル崩壊が間近い事が見えてきます。所得レベルが上がって来れば住宅に対する需要が高まって住宅バブルが発生します。土地価格も上がるし建物もどんどん豪華になって行きます。インフレが返済の負担を軽くしてくれるので銀行ローンで住宅を建てる事は一番得になります。

韓国や中国の沿岸部は住宅ブームに沸いてきましたが、新興国経済も欧米の経済が不調になるにつれて影響が本格的に及んでくるでしょう。韓国はあと数年で日本人一人当たりの所得を追い越すと言われるほどになり、中国は日本のGDPを追い越した。海外からの投資が集まり韓国のウォン安が輸出競争力を高めてサムスンは日本の家電産業を打ち負かした。

韓国と中国は輸出依存度が非常に高くて欧米経済に影響を受けやすく内需割合が小さい。だから輸出産業の不振は韓国や中国経済の不振に繋がる。大企業優先の経済政策は一部の大企業に頼る経済であり、国民全体に底上げするようなものではなく、多くが非正規労働で低賃金で働かされる。大企業の正社員とその他の産業の非正規労働者の賃金格差が広がり、一部の大企業の正社員目指して学歴競争が行なわれて来た。

Darkness でも冒頭に、「これは中国と韓国にも起きていて、両国共に不動産バブルが膨らむだけ膨らんだ。ただし、国家としての成長が終われば、不動産バブルが破裂する。」と書いていますが、新興国への投資ブームが終われば新興国の不動産ブームも終わる。中国などは何年も前からバブルが破裂すると言われながらも破裂しなかったのは中央銀行の金融緩和で破裂を先送りしてきたからだ。アメリカも大規模な金融緩和で先送りに成功している。

しかし金融緩和も、財政の債務残高が膨らめば財政の引き締めしなければならなくなりバブルは崩壊する。海外からの投資も引き揚げられるようになり、金融機関は資金繰りがつかなくなり銀行の倒産が続出するようになる。韓国は既に1997年に一度破綻していますが、大企業が中心だったので立て直すのも直ぐにできましたが、今度の破綻は国民の家計の破綻であり簡単には行かない。

アメリカのバブル崩壊も金融機関のみならず、サブプライムローンなどの住宅バブルの崩壊だから簡単には片付かないだろう。バーナンキは不動産担保証券を買い捲って不動産市場を支えていますが、とてもFRBだけで支えられるものでは無いだろう。日本なども金融緩和を20年も続けても不動産市場は低迷したままだ。一部の大企業だけならば救済も可能ですが、住宅市場そのものを救済することは規模からして不可能に近い。

韓国もアジア金融危機から立ち直って日本の家電産業を打ち負かすほどになりましたが、韓国の国民の家計は債務過剰な状況が続いて、住宅ローンも不動産が値上がりしている時は問題にならなくても、不動産が値下がりし始めると不良債権となって表面化する。それ以外にもカードローンなどの借金も重なってくる。そうなると銀行の貸し渋りや貸しはがしなどの問題が出てきて慢性的な経済不況がやってくる。

アメリカやヨーロッパなども同じような問題を抱えていますが、日本のように何度も財政出動して経済を支える事がどれだけ出来るだろうか? 日本は国債の消化を国内だけで出来ましたが、新興国も欧米も国債を海外に買ってもらわなければ財政が持たない。日本やドイツやアメリカなどの経済力のある国の国債ならば買い手がありますが、韓国や中国の国債などは金利を高くしなければ買い手が無い。

過大な借金を抱えて、借り入れ金利が上がれば返済不能になり不良債権になる。朝鮮日報などの記事を見れば家計向け融資延滞率が上昇しはじめて来ており、融資してきた貯蓄銀行が次々と潰れている。2013年には元金返済猶予期間が終わるローンが46%にもなると言う事ですが、まさにサブプライムローンと同じ仕組みだ。転売できればいいのでしょうが住宅だから住む家が無くなる。

韓国では各地にスラム街ができていると言う事ですが、国内に仕事が無ければ海外に仕事を見つけなければならない。日本ではまだそこまではいっていないが非正規社員化が進んで年収が年々落ち込んできている。消費の低迷が税収の低迷につながり消費税増税で賄おうとしていますが、年収が落ち込んで消費が低迷しているのに増税すればさらに財政が悪化している。

韓国は表向きは外貨は十分にあるはずですが、実情はかなり苦しいらしい。韓国は中国への依存度を高めてきており外交的にも中国よりの姿勢を強めている。日本に対しては竹島問題や従軍慰安婦問題などでネガティブキャンペーンを張って敵対的になってきましたが、外貨スワップ協定も延長しなかった。経済が好調だったから日本に依存しなくてもいいと考えたのでしょうが、国内経済から変調が来ている。


http://www.asyura2.com/12/hasan78/msg/408.html

記事 [原発・フッ素28] 大飯原発の活断層調査・・・否定できなければ止めるべき (政経徒然草) 
http://haru55.blogspot.jp/2012/11/blog-post_6.html
2012年11月6日 政経徒然草


断層が活断層でできたものでも地滑りでできたものでも危険であることに変わりはないように思うのだが・・・。
今まで原発は「危険性が無い」と判断されれば許可されてきた。しかし「危険性が無い」と否定できないのであれば(危険の可能性がある)直ぐにでも停止すべきだ。
この記事ににもあるように「疑わしきは許可しない」という方針を貫くべきだろう。
そもそも、地震大国日本は国土全体が活断層でできていると思った方が間違いない。
電源喪失の可能性は地震によるものばかりでなく津波や大規模な地滑りによって起こる可能性もある。極端なことを言えば、隕石の落下や飛行機の墜落、テロなどによって原発が破壊される可能性も完全には否定できない。問題は、一端、事故が発生した場合、それを人間が制御できなく可能性が高いという点だ。
人間が制御しきれないものを造ることが最大の問題だと思うのだが・・・。
そして一端事故が起きた場合には、福島の現状をみればわかるように、国土も水も生物も汚染され、そして住民の生活も破壊されることを肝に銘ずるべきだ。
そして「国民の命と生活を守る」という政治の使命が最も問われるのがこの原発問題である。
その点からも、野田首相が大飯原発を再稼働させたことに大きな憤りを覚えずにはおられない。

原発と活断層 疑わしきは白紙に戻せ
11月06日(火)
福井県の関西電力大飯原発の敷地内を通る断層は活断層か、それとも地滑りで生じたものか―。原子力規制委員会(田中俊一委員長)の調査団の見方が割れている。
国は活断層の上に原発施設を造ることを認めていない。疑いがある以上、原発を止めて徹底的に検証を続けるべきだ。
大飯原発には「F―6断層」と呼ばれる断層がある。活断層との指摘を受け、調査団が現地調査を実施し、それをもとに4日に評価会合を開いた。メンバーは規制委の島崎邦彦委員長代理(地震学)のほか4人の専門家である。
試掘した地層に亀裂が確認されており、13万〜12万年前以降に生じたものとの認識で一致した。だが、原因については、「活断層があることは確実」とする渡辺満久東洋大教授に対し、岡田篤正立命館大教授が「局所的な地滑りの可能性がある」と述べるなど見解が分かれた。
調査団長役を務める島崎氏は「原子力ムラ」とは無縁とされる地震学者である。また渡辺氏は活断層が専門で、従来の評価の不備を訴えてきた。調査に当たる研究者の顔触れを一新し、会合を公開したことは評価できる。
それにしても、いままでの調査や審査は何だったのか、あらためて疑問が募る。問題の断層について、関電は1985年、3、4号機の増設に当たって申請書を提出、関電・国ともに問題はないとの見解を示してきた。よほどの覚悟で臨まなければ、規制委が国民の信頼を得るのは難しい。
調査団のメンバーから「さらに調査が必要」との意見が出ている。納得のゆくまで徹底した検証を重ねる必要がある。中途半端に終わらせれば、せっかくの調査・検証も水泡に帰す。
野田佳彦内閣は活断層が通っているかどうか、はっきりさせないまま大飯原発を再稼働させた。手順が逆だったことを露呈する展開である。少なくとも規制委の結論が出るまで、原発を停止するのが筋だろう。
規制委は、東北電力東通(青森県)、北陸電力志賀(石川県)など五つの施設でも調査を実施するとしている。この際、学者の研究を総動員し、全ての原子力施設の立地条件を洗い直したらどうか。活断層について安全基準を作り直す作業も欠かせない。
地震で活断層がずれるようなことがあれば、大惨事につながりかねない。疑わしきは許可しない方針を貫いてもらいたい。(信濃毎日新聞)

民主党や自民党、公明党、維新の会、そしてマスコミも原発問題を選挙の争点にしたくないようだ。
しかし、福島での原発事故が多くの国民の生活を破壊したことを絶対に忘れてはいけない。
そして、その原発を誰が推進してきたのかを検証する必要もある。
の原発に関する論争は、本筋からはずれ経済的な現在面からの論争に終始しているように思えてならない。電力コストの上昇による経済への影響であるとか、電力会社の経営悪化などに無理やり論争を誘導しているきらいがある。
「国民の命と生活を守る」という生活者からの視点も付け加えるべきである。


http://www.asyura2.com/12/genpatu28/msg/533.html

記事 [音楽10] レナード・コーエンで「ハレルヤ」2009年のライブより


http://www.asyura2.com/12/music10/msg/127.html

記事 [自然災害18] 今の「富士山ハザードマップ」は想定が甘すぎる? (週プレNEWS) 
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20121106-00000181-playboyz-soci
週プレNEWS 11月6日(火)13時10分配信


2000年から翌年にかけて、富士山直下のマグマ溜まりでは噴火活動の再開を示す「低周波地震」が激増した。そのため気象庁は2001年5月に「火山噴火予知連絡会」を緊急招集し、富士山噴火の際に山麓周辺で予想される災害規模を地図化する「ハザードマップ」の作成に着手した。

そして2004年に火山予知連・富士山ハザードマップ検討委員会が発表したのが「富士山ハザードマップ」と報告書だった。その中には、大噴火の際に山麓周辺の市町村を襲う「火山噴出物(噴石、火山れき、火山灰)」「火砕流高温ガス」「土石流」のシミュレーションのほかに、東京・千葉、埼玉、神奈川の首都圏へ飛散する火山灰の範囲と、降下量を予想したハザードマップも存在する。

その最大降灰量は、神奈川県で30cm、東京・千葉(主に房総半島全域)で10cm。この量の火山灰が現実に首都圏へ降下した場合の被害想定規模は、これまでに新聞やテレビでも報道されてきた。だが、書籍『富士山の噴火は始まっている!』の共著者である防災アドバイザー・山村武彦氏は、このハザードマップには問題点も多いと指摘し、次のような批判意見を書いている。

《大災害が起きてから「想定外でした」と、言い訳しないで済むようなハザードマップやマニュアルが必要なのだ。そのような視点で富士山ハザードマップを考えると問題点が多い。やはり、前提条件に疑問があるのだ》

それでは、この富士山ハザードマップの問題点とは具体的になんなのか。

「まず問題視すべきは、検討委員会の報告書発表後に、864年の貞観噴火が非常に大きな噴火だとわかってきたこと。宝永噴火の噴出物がマグマ量換算で約7億トンなのに対して、貞観噴火は倍量の約14億トンと推定され、しかも火山灰噴出中心の宝永噴火と違い、貞観噴火では多くの方角へ溶岩が流れ出たと推定されています。この点には学者の中からも貞観噴火を前提にマップを作るべきだとの声も上がったけれど、検討委員会が平安時代の貞観噴火をデータ不足として考慮しなかった。これは東電が福島第一原発の設計段階で貞観地震を対象外にしたのと、まったく同じ図式です」(山村氏)

ちなみに、昨年の東日本大震災は、この貞観大地震と同じ震源だった。山村氏が続ける。

「われわれはせめて最悪14億トンの噴出物に備えるべきで、さらに富士山だけではなく、推定30億トンの噴出物が1914年に出た桜島大噴火など、ほかの火山も参考にすべきです。富士山でも、そうした巨大規模の噴火が起きないという保証はないのです」

ハザードマップでは火山灰の最大降灰量も予測している。神奈川県で30cm、東京・千葉(主に房総半島全域)で10cmだが、その方向設定にも問題がある。

「報告書では宝永噴火を基準に降灰方向を想定し、『上空に偏西風が吹き、火山灰は東に向かう』としていますが、富士山周辺の気象データでは、確かに冬には強い偏西風が吹いても、夏は必ずしも風が東へ向くわけではない。実際、宝永噴火でも東だけでなく西の長野県下伊那に灰が飛散した事実が、旧家の記録にも残っています」(山村氏)

これ以外にも山村氏は、東海・東南海・南海地震などの巨大地震と富士山噴火が高い確率で連動してきた歴史的事実を重視する。ハザードマップの作成にあたっては、そうした巨大地震と火山噴火の「複合災害」も考慮すべきだというのも、もっともな主張だと言えるだろう。

(取材・文/本誌“富士山を調べ続けて30年”取材班 写真/五十嵐和博)



http://www.asyura2.com/12/jisin18/msg/601.html

記事 [音楽10] Al Hudson & The Partners - You Can Do It
Al Hudson & The Partners - You Can Do It

http://www.asyura2.com/12/music10/msg/128.html
記事 [スポーツ1] 日本ハム田中、メジャー挑戦へ 「ダルと対戦したい」(朝日新聞デジタル)
 【坂名信行】プロ野球日本ハムの田中賢介内野手(31)が6日、海外FA(フリーエージェント)権を行使し、大リーグに挑戦することを明らかにした。札幌市内の球団事務所で球団幹部と話し合った後、記者会見し、「違う環境でやってみたい。パワーはないが守備、走塁など細かい野球でアピールしたい。ダルビッシュと対戦したい」と語った。

 1999年秋のドラフト2位で東福岡高から入団。俊足好打で、4度のリーグ優勝、2006年の日本一に貢献した。今季は8月29日の試合で左腕を骨折し、出場は114試合だった。13年間の通算成績は打率2割8分6厘、39本塁打、325打点、161盗塁。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121106-00000019-asahi-base

賢介も、西岡、リトル松井、岩村、福留、川崎等、皆、逃げるように帰ってきている。
日本人野手は難しいのである・・

強烈なスライディングで岩村や西岡が大けがしてるし・・
ダルとなんとか・・なんて、夢を語れるような世界ではない、

岩村や西岡の話を聞け、まず・・

賢介は、速球より、半速球の少し落ちるような球には
合うが、メジャーのスピードとパワーに敗北して、帰ってくるであろう・・

というか、引き取ってくれる球団あるのかな?
稲葉で声がかからなかったわけだからね・・

よくて、マイナー契約で・・来年の今頃は、契約解除と言う流れてあろう・・
http://www.asyura2.com/09/sports01/msg/436.html

記事 [原発・フッ素28] JCO事故の真相から見える再稼働の理由 (とある原発の溶融貫通(メルトスルー)) 
http://blog.livedoor.jp/home_make-toaru/archives/6725013.html
2012年11月06日11:15 とある原発の溶融貫通(メルトスルー)


JCOの臨界事故は六フッ化ウラン転換中の事故だという記事からの引用です。
http://blogs.yahoo.co.jp/up5ch6/61934296.html


■JCOは六フッ化ウランの転換施設

1999年9月30日、茨城県那珂郡東海村の株式会社ジェーシーオー(以下JCOとする)の核燃料再転換処理施設で臨界事故が起きた。

この臨界事故を引き起こした施設は、原子力委員会に対して「転換試験棟の化学処理施設は六フッ化ウラン、スクラップ又は、イエローケーキから酸化ウラン粉末又は硝酸ウラニル溶液を製造するものである。」と、許可申請を行っている。言い換えると以下のようになる

1 転換試験棟の化学処理施設は、六フッ化ウランを製造するものである

2 転換試験棟の化学処理施設は、イエローケーキから酸化ウラン粉末又は硝酸ウラニル溶液を製造するものである

■臨界事故は六フッ化ウランの転換工程で起きた

臨界事故は、ウラン原料であるイエローケーキから硝酸ウラニル溶液にする過程でおきたとされるが、先の申請書類には、硝酸ウラニル溶液製品の製造方法が何ら記載されていない。

本事故の原因は、旧動燃が発注した高速増殖炉の研究炉「常陽」用核燃料の製造工程で起きたとされているが、核燃料棒に装填される二酸化ウランのペレットは、ウラン濃度が3%から5%の濃縮六フッ化ウランを転換した濃縮二酸化ウランであり、濃縮されていない六フッ化ウランや、イエローケーキから作られるものではない。

核燃料のサイクルは以下の通りである

1 天然ウランを精錬しウラン精鉱(イエローケーキ)をつくる。

2 ウラン精鉱(イエローケーキ)を八酸化三ウランに精錬したあと、転換して六フッ化ウランをつくる

3 六フッ化ウランにウラン濃度を3%から5%に濃縮した六フッ化ウランにする

4 濃縮された六フッ化ウランを濃縮二酸化ウランに転換する。

5 濃縮二酸化ウランをペレット状にして核燃料棒に装填する

1の工程をウランの粗製といい、2の工程をウランの転換という。3の工程はウラン濃縮といって、ウランの転換と濃縮は、核拡散条約によって規制されていて、日本にはどちらの施設もないことになっている。しかし、日本はウラン精鉱を輸入して、原子力発電の燃料棒の製造を、八酸化三ウランの転換からはじめている。

つまり、日本には、六フッ化ウランの転換施設と、ウラン濃縮施設があることを意味していて、JCOの核燃料再転換処理施設とは六フッ化ウランの転換施設であったことは明白だ。

JCOの臨界事故は、、ウランの転換工程で臨界が起きて、しかも、核分裂を制御できる原子炉外での臨界事故であったということである。

■世界は日本のウラン濃縮施設の存在を認めるだろうか

2012年、核開発問題でアメリカから圧力を受けているイランが、イラン国内の六フッ化ウランの転換施設、友人である日本のメディアだけに公開した。

日本は、濃縮ウラン事業国として登録はされているが、六ヶ所村の遠心分離プラントはトラブル続きで稼動停止中であり、原子力発電の燃料となる低濃縮ウランはアメリカから輸入していて、濃縮前の六フッ化ウランは必要なく、その設備もないとされている。

しかし、ウラン精鉱を輸入し、核燃料再転換処理施設で六フッ化ウランを生産していたのであり、しかも、前代未聞の臨界事故まで起こしていた。

日本の原子力発電所には、核燃料サイクルが一貫して行われているのが現実であり、ウラン濃縮は、ガス拡散法によって生産されている。ガス拡散法な巨大な電力を消費するので、原子力発電をしながらウラン濃縮をする必要がある。

だから、日本の原子力炉の設備稼働率は低いのであり、電力の需給能力など関係なく原発を再稼動しなけれなならないのだ。



http://www.asyura2.com/12/genpatu28/msg/534.html

記事 [音楽10] セクシーでグラマーな女子のビデオ・・ブライアン・フェリーで「リンボ」



http://www.asyura2.com/12/music10/msg/129.html

記事 [議論30] 政治坂より移転、地域通貨とゲゼル理論などについて
http://www.asyura2.com/12/senkyo138/msg/203.html

>53. チャマさん

>いいよ?w
具体的に何について説明すればいい?

違うよ、日本に合わないシステム上の問題って、私は分からないと言っているのです。
分からないと言っている者が「何が問題」か分かるはずが無いでしょう。

システムが合わないと言っている者が「何が問題か」説明するのが当然でしょう。

もちろんこの地域通貨とは、市場経済を前提とした地域通貨だよ

>誰がそんなこと言ってるんだよ?w
良かれと思ってした行為が安易なもので、実は社会にとってはいい事とは言えない場合がある。
うーんそうだなぁ、オレが言いたいことを端的に表してる例・・・
あー、ちょっと前にブータン国王が来てやたらブータンっていい国だって言ってたよね。
で、ブータンでは小学生とかが帰宅するのにテクテク道を歩いていると、同じ方向を走ってる、大してよく知らない大人が運転する車に家まで送ってもらう事が日常的に行われてるそうだ。
日本でそれやったら警察にトッ捕まっちゃうよ?w

だから昔に行われ成功した地域通貨は、社会に何の問題も齎していない。
しかし法律違反として禁止された。
これって法律に社会を合わそうとした行為じゃないの。

>まあ社会の中には全くの悪法と言っていい法律が存在する可能性は認めるし、そういう悪法をなくすことに異存はない。
だけどそういうのはほんの一部で、大半は何らかの被害や悪影響を未然に防ぐためのものだよ。
そして社会が本当に望むのなら、法律も変わるもんだ(例外はあるけどねw)。
それが「地域再生法」であり、あの法律ができてから、自治体自らが兌換地域通貨の実験とかやってるんだよ。

法律って毎国会、何百本て出されているんじゃないのw
絶えず法律は変えられている。
でも密かに既得権層の都合のよいものにねw

>あーやっぱり間違って理解してるw
ゲゼルが市場経済を否定していないのは事実。
でも想定している市場が全く違う。
ゲゼルの想定している市場は極めて社会主義的だ。
マルクス同様ゲゼルは「搾取」を否定していた。

ゲゼルもマルクスもブルードンも搾取を無くそうと考えていたのは
その通りです。

しかしマルクスは市場経済を否定して搾取を無くそうとした。
ブルードンやゲゼルは市場経済を徹底的に追及することで
搾取を無くそうとした
いわば純正の市場原理主義者なのです。

市場原理が徹底して働けば市場はバランスが取れ循環すると考えた。
その市場原理を阻害しているのが減価させないという通貨制度だと
考えたのがゲゼルです。
ケインズも、金利がマイナスに成らないことが非自発的な失業を生むと
考えた。
これも通貨制度が市場原理が働くのを邪魔し、市場を破綻に追い込むと
いうことです。

マネーが無く、物々交換経済だったらどうでしょう
生産されたものはすべて減価する。生産されたものが多ければ、
溜め込まれて市場が破綻するということは有りませんよね。
つまり自然の通り生産したものが減価する市場ではバランスが取れ、
市場が破綻するということは起こらない。

しかし減価しない通貨制度というものが創られたので、お金が溜め込まれてしまい、
市場原理を邪魔し、市場がバランスを失い破綻するように成ったということです。

市場経済の否定と、市場原理の徹底追求、マルクスとゲゼルは正反対の
道を目指したのです。、

>そして両者ともに「いかにして搾取のない社会を実現するか」を考えていた。
そのアプローチの仕方、というかどこに原因を求めるかが違ってたんだよ。
マルクスは「生産手段の私的所有」が原因だとし、共産主義の方向に向かうべきだと主張した。
対してゲゼルは「貨幣制度と土地制度の欠陥」が原因だとした。
マルクスは「市場自体」を否定し、ゲゼルは「貨幣」と「貨幣による交換」に問題があるんだとした。

だいたいその通りですね。
ゲゼルは市場原理の阻害要因の排除を目指したと言った方が正しいかも。

>ゲゼルってマジ変わった考え方してたからね、説明すんの大変なんだよw

純粋の市場原理主義者という表現が合っていると思うんだけど。

http://www.asyura2.com/09/dispute30/msg/743.html

記事 [アジア14] 森元首相、月内訪ロへ:北方領土解決を機にした対露関係強化が日本の政治的経済的環境を大きく改善

森元首相、月内訪ロへ

 自民党の森喜朗元首相が月内にロシアを訪問し、プーチン大統領と会談する方向で調整していることが4日、明らかになった。日ロ外交筋が明らかにした。野田佳彦首相は北方領土交渉の進展に向け、プーチン氏と親しい森氏の訪ロを今春から要請してきた。12月に予定する首相のロシア公式訪問を前に、日ロ首脳会談の地ならしをする狙いとみられる。2001年に森首相とプーチン大統領(いずれも当時)が平和条約締結後に歯舞、色丹2島返還を明記した日ソ共同宣言の有効性を確認した「イルクーツク声明」に署名した。

[日経新聞11月5日朝刊P.1]


http://www.asyura2.com/12/asia14/msg/185.html

記事 [昼休み52] 最新版 ネトウヨの分類


【最新版】ネトウヨの分類

        ┌  統一教会系(特徴は親米親韓、バックにCIA、KCIA、代表的組織:勝共連合)
        | |
        | ├統一教会(勝共連合中枢、世界日報発行)
        | ├統一系自民ネットサポーターズ(清和会系、アメリカの犬)
ネット右翼  + ├統一系産経(世界日報と親密、韓流ブーム仕掛ける、韓流利権、フジTV)
(反共反中) │ └ my日本
           |
           └非・統一教会系(特徴は親米嫌韓、代表的組織:日本会議)
           |
           ├  生長の家系(日本会議中枢、いわゆる民族派、ときみつる会などに分裂、
           │  天皇崇拝、日本人は神の民であるという宗教、天皇と日本を異常に崇拝、
           │  かつて勝共連合参加、自民党に信者の議員複数、
           │  教科書を作る会、鈴木邦夫、小林よしのりを支援、
           │  立ち上がれ日本平沼赳夫の座右の書は生長の家聖典)
           ├ 非・統一系自民ネットサポーターズ(麻生系など
           │  ※麻生はカトリック信徒で本音では統一教会大嫌い?)
           ├ 非・統一系産経(自称正統保守)
           ├ 神道系(神道政治連盟)
           ├ 在特会
           ├ 日本平和神軍(この一派は間違いなくネトウヨの中に混じってる)
           ├ 幸福の科学(保守派の中ではかなり異色、生長の家と友好関係らしい、
           │  反共反中ではあるが天皇崇拝は拒否、チャンネル桜で罵倒されてるw)
           ├ その他宗教右翼(崇教真光・キリストの幕屋など)
           ├ その他小林よしのり、チャンネル桜等に洗脳された馬鹿
           ├ その他ネット右翼の煽動を真に受け感化されたニート(ただの馬鹿)
           └ 全国の自民党議員、秘書、事務所スタッフ(ミンスネタに異常に執着)

http://uni.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1352174234/


ドワンゴ会長

『日本は最下層の人間が全部ネットにぶら下がってる』


だからネットが罵詈雑言の世界に」


・押井:いまどき企業戦士という言葉があるのかどうか知らないけど、戦後の成長期の日本というのは、結構戦死者は出てるわけだよね、職場の戦死者。

「頭上の敵機」は1949年の映画だから、日本がそうなる前に公開されてたんだけど、結局そのとおりになった。

日本では会社を存続させるためにみんな滅私奉公する、その代わり終身雇用、というシステムだったわけでしょ。

だけど最近は終身雇用はない。どんな大企業と言えどもいつ切られるかわからない。トヨタと言えどもリストラした。

ソニーだって会社自体危ない。ソニーとかトヨタなんて、かつて「絶対企業」だったわけです。日本が滅びてもソニーと

トヨタは滅びないと思ってたわけでしょ?

 そんな感じでした。ソニーはなんかあっと言う間に悪くなりましたね。

押井:トヨタも世界一になったと思ったら、あっと言う間に危なくなっちゃったじゃない。

出版業界も今、出版不況って言うけど、これだけ売れないと出版不況という言葉にあたらないぐらいだよね。

 もうずっとですからね。


押井:一時の不況ではあり得ないからさ。日本の経済構造自体がピンチなんだよ。物が売れないのが普通になっちゃったんだから。「どこに金使ってるんだろう?」ってさ。

 特に若者は金持ってないですからね。

押井:先日、ドワンゴの会長が言ってたけど

「日本では最下層の人間が全部ネットにぶら下がってる。これが日本の特殊事情だ」って(笑)。

だからネットが罵詈雑言の世界になっちゃう。恨みつらみばかりで人間性下劣な世界。


こんなにひどいネット世界は日本だけだって。中国だろうがヨーロッパだろうがアメリカだろうが、ネットでこれだけ聞くに耐えない言葉が氾濫してる世界は他にないんだって。なんでかというと、日本は最下層でもみんな、パソコンや携帯を持てるから。

 そのためのインフラも整備されてますからね。

押井:なまじインフラが整備されてるから、他の国だとネットにアクセスできないような最下層の人たちが全部ネットにぶら下がっちゃった。で、全体のネットの文化程度を全部引き下げてるというさ(笑)。(抜粋)
http://business.nikkeibp.co.jp/article/interview/20121031/238837/?P=4

http://www.asyura2.com/12/lunchbreak52/msg/463.html

記事 [中国3] 中国 、根深い成長鈍化:都市化率や農業人口比から言って、“労働力不足”とか「ルイスの転換点」に到達というのは錯誤

 外国資本流入をベースとして20年近く続いた中国経済の高度成長が曲がり角に立っていることが事実だが、記事や一部経済学者が指摘するような“労働力不足”とか「ルイスの転換点」に到達というのは錯誤である。

 中国の第一次産業人口は3億人で全人口の22%(日本の1965年レベル)を占めている。
 農民一人当たりの農地0.6haで、狭いとされる日本の2.7haよりも格段に狭い。
 中国は、良し悪しは別として、“近代化”をより進めようと考えたら、農業従事者の数を減少させ、農業における1人当たり付加価値額(生産額)を高めなければならない。そのような過程で発生する農村の余剰人口は、工業及び第3次産業を基盤とする都市が吸収するしかない。

 中国の失業統計は、都市戸籍を持つものという限定的なもので、実数は不明だが、温首相が2、3年前に発した“失業者は2億人”という話も、保護された低生産性の国営企業で働いている“余剰人員”を考慮すればそれほど誤ってはいないと思われる。この“余剰人員”の受け皿拡大も、今後の重要テーマである。
 
 中国経済の成長鈍化は、中国経済の成長段階や国際経済状況との関係で説明できることであり、“労働力不足”を持ち出して説明するのは誤りである。
 「ルイスの転換点」も、中国政府が採っている“賃金引き上げ”政策(まっとうな政策)の結果として現象していることで、政策のタガを外したり、製造拠点を内陸部に置けば、“低賃金労働者”の確保はまだまだ可能である。

中国政府が、低賃金労働力を支えとした労働集約的産業から資本集約的な産業へのボトムアップを“賃金引き上げ”を通じて志向していることが、「ルイスの転換点」到達として見られる要因でもある。

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[エコノフォーカス] 中国 、根深い成長鈍化:日本の輸出先、米に首位交代か 若年層減り労働力不足

 日本の最大の輸出先がほぼ4年ぶりに中国から米国に交代する可能性が出てきた。日中関係の悪化という足元の事情にとどまらず、中国の成長力の低下というより根深い要因を挙げる声が目立つ。輸出の勢いで浮かぶ「米中再逆転」の様相は日本の政策や企業の戦略を再考する機会になる。(高見浩輔、財満大介)

 第一生命経済研究所が季節要因を除いて算出した輸出額によると、今年4〜6月期に中国向け(約2.9兆円)が米国向け(約3.0兆円)を14四半期(3年半)ぶりに下回った。中国への輸出は電子部品や鉄鋼が落ち込む半面、新型の天然ガス採掘に沸く米国向けは鉱山用機械が堅調。自動車用部品も伸びた。

 2008年の米国発の金融危機(リーマン・ショック)を境に日本の輸出先の主役は交代した。四半期で危機前に4兆円を上回っていた米国向けが1兆円台に沈んだ半面、中国向けは3兆円前後で推移し、日本の外需を支えてきた。12年に入り両国向けの輸出額は2兆円台で急接近した。
 中国経済の減速は鮮明だ。実質成長率は7〜9月期(7.4%)まで7四半期連続で低下。日中関係が冷え込んだ影響は尾を引きそうだ。「今年度は米国が4年ぶりに輸出先の首位になる可能性がある」と第一生命経済研の永浜利広主席エコノミストは予測する。

 近年、経済学者の話題は中国が「ルイスの転換点」に達したかどうか。英国の学者アーサー・ルイスが示す考え方で、農村から都市への労働力の供給が底をつき、人手不足に陥る状態を指す。
 統計は転換点を印象づける。中国の求人倍率は10年1〜3月期に1倍を超え、人手不足に転じた。成長率が政府目標(7.5%)を下回った今年7〜9月期でも1.05倍と高止まりした。工場労働者やトラック運転手の不足が目立ち、内陸部も倍率は1倍を超す。
 さらに深刻なのは若年層の縮小だ。平均退職年齢が50代前半といわれる中国での採用は10〜30代が中心。みずほ総合研究所などによると、中国の人口は15〜39歳だけなら05年の5.6億人をピークに減り、30年に4.4億人まで細るとの予想もある。移民を受け入れ、若年層を補う米国では雇用の過剰感が根強い。

 BNPパリバ証券の河野龍太郎チーフエコノミストは中国が約2年前にルイスの転換点に達し、潜在成長率が6〜7%に下がったと分析。リーマン・ショック後の4兆元の財政出動が「問題の発覚と対策を遅らせた」と指摘する。

 経済産業省は中国に偏らずに需要を取り込むため、米国を含めた環太平洋経済連携協定(TPP)や自由貿易協定(FTA)の拡大に取り組むよう訴える。自動車や工作機械のメーカーから「英語圏を見直し、輸出戦略を再調整する必要がある」との声も出始めた。

[日経新聞11月5日朝刊P.3]


http://www.asyura2.com/12/china3/msg/311.html

記事 [カルト10] 偽キムチマスコミが小沢新党支持率0%はまずいと偽ユダヤの指示を受けて2%に戻したが本当はその十倍以上の筈である。
偽キムチが共産党を牛耳っていた時に党員だったナベツネが小沢憎しで0%にさせたようだが余りに不自然で2%に戻した
ようだが馬鹿丸出しである。
有権者はもう民主執行部も自公もみんなも維新も石原も偽キムチだらけだと分かっているのだ。
そしてマスコミも官僚上層部も偽キムチだらけである事を承知しておりいい加減まともな報道や行政をしてはどうかと親が
悪ガキを諭すような思いでいるのだ。
それをマスコミ様が素晴らしい報道をしてやるとか官僚様が高度な行政を行ってやるなどと上から目線で下から見上げられ
ても困るのだ。
小沢を角栄のように潰す事ができればそれも可能だったかもしれないが小沢の驚異的な粘りと忍耐に偽キムチが根負けして
ボロを出してしまい明博君や橋下や前原の豪快なオウンゴールシュートも手伝って今や偽ユダヤ並みにあれもこれもそれも
偽キムチの仕業だろうと先入観で見られるようになってしまい事実そうなのだ。
日本人はインディアンではないが嘘を吐かないし約束を守れなければ責任をとって切腹するし多少の言い訳はするが詭弁を
使ってまで自分を正当化しようとはしないし強弁が通るか通らないかの見極めもできるしそうでない者というのは大抵偽キムチ
だと察しがつくのである。
それをいつまでも日本人の話し方や表情を真似てもハードは似せる事ができてもソフトを真似るのは無理なのでありいい加減
なりすましや国籍ロンダリングによるぶりっ子はやめる事である。
むしろ偽キムチの瞬間湯沸し器的な熱血を生かして社会貢献する生き方をすべきでスポーツ選手や芸人などはそうしている。
小沢新党の低支持率ももうバレバレなのでありこちらが恥ずかしくなるからそろそろ生数字をそのまま発表するか宝の持ち腐れ
の地デジ世論調査をいい加減始めて他国並みのまともな数字を出すべきである。

http://www.asyura2.com/12/cult10/msg/347.html
記事 [音楽10] Mint Condition - Believe In Us
もう少したってから投稿しようと思ったのに・・・w

Mint Condition - Believe In Us

http://www.asyura2.com/12/music10/msg/130.html

記事 [音楽10] Kelly Price feat. Stokely of Mint Condition - Not My Daddy
もうこうなりゃ連投してやるぅ〜っw
これは Kelly Price が去年リリースしたアルバム「Kelly」から。

Kelly Price feat. Stokely of Mint Condition - Not My Daddy

http://www.asyura2.com/12/music10/msg/131.html

記事 [原発・フッ素28] [ニュース分析] 検証書偽造 部品10年間 使用…/抜穴だらけの原子力発電所(hankyoreh JAPAN)
[ニュース分析] 検証書偽造 部品10年間 使用…/抜穴だらけの原子力発電所
登録 : 2012.11.05 22:49 修正 : 2012.11.06 09:22

霊光5・6号機、年末まで稼動中断
核心設備を補助する部品
5基の原発に5233個 使用さる
政府・韓水原 "事故の危険はない"


韓国水力原子力のキム・ギュンソプ社長(中)が11月5日、果川(クァチョン)の知識経済部記者室で開かれた原子力発電所偽造部品供給関連ブリーフィングをしている。 右端はホン・ソクウ知識経済部長官。 知経部はこの日ブリーフィングで霊光原子力発電所5・6号機に品質保証書を偽造した部品が供給された事実を摘発したことに伴い該当部品を交換して安全性を確保するためにこの日から同原子力発電所の稼動を中断すると明らかにした。 果川/連合ニュース

 最近古里原子力発電所1号機の停電事故隠蔽と部品納品不正、頻繁な故障など原発の安全性に対する憂慮が高まっているところへ、品質検証書が偽造された未検証部品が10年間にわたって大量に原子力発電所に供給されていた事実まで明らかになり、原子力発電所への不安感が増幅されている。 該当部品の交換のためにそれぞれ100万kW規模の全南(チョンナム)霊光(ヨングァン)原子力発電所5・6号機は年末まで稼動を停止する。

 知識経済部は 「原子力発電所部品納品業者8社が提出した海外品質検証機関の品質検証書60件が偽造されていたことを外部からの情報提供で確認し、検察に捜査を依頼した」として「今回の事件を契機に韓国水力原子力(韓水原)の品質管理システム全般を総合的に改善する」と5日明らかにした。 まともに検証を受けないまま原子力発電所に納品された製品は、去る10年(2003〜2012年)間に237品目7682ヶの製品(8億2000万ウォン相当)で、実際に霊光原発3〜6号機と蔚珍(ウルチン)原発3号機、計5基に使われた。 5基の原子力発電所に実際に使われた部品は136品目、5233ヶだ。


 キム・ギュンソプ韓水原社長は「問題になった製品は原発の格納容器内部の核心安全設備には使われない品目なので、原発事故の危険はない」として「問題部品が90%以上、広範囲に使われた霊光5・6号機の全般的な安全点検と部品交換のために稼動を停止する」と明らかにした。 ホン・ソクウ知識経済部長官は「放射能流出とは関係ないが、国民に不安を与える素地があり電力供給の困難を押し切って稼動中断を決めた」と話した。


 去る10年間、韓水原と規制機関である原子力安全委員会(原安委)・韓国原子力安全技術院などが自主的に品質検証書偽造を把握できず、外部情報提供で今回のことが明らかになったということは問題の深刻性を加重する。 今回の事件は8業者の内のある業者が「競争会社が品質検証書を短時間に受け取っていることが疑わしい」と韓水原に情報提供して明らかになったことが分かった。 キム・ギュンソプ社長は「去る9月21日に外部から情報提供を受けて韓水原が自主調査を行い11月1日に60個の検証書が偽造されていたことを把握した」と明らかにした。


 問題になった部品はヒューズ、温度スイッチ、ダイオード、冷却ファンなど一般産業機械にも使われる品目であり、原子力発電所の核心設備を補助する消耗品だ。 全て米国・ヨーロッパから輸入している部品で、国外の品質検証機関で技術評価と性能試験を経た後に入札等を通じて納品される。 韓水原関係者は「問題になったところは輸入代行企業等で、1品目当たり300万ウォンが必要とされる検証費用と国外滞留費用、検証時間などを浮かすためにブローカーを通じて品質検証書を偽造したようだ」として「部品が納品されれば数量・外観検査と書類検査は行うが、企業らが偽造した書類を提出したことまで把握するのは事実上難しい」と釈明した。


 数百万ヶの部品が連結され、部品一つの問題でも停止しかねない原子力発電所の特性上、安全に対する憂慮も提起される。 核分裂は格納容器内の原子炉で起きるが、電源供給、温度調節など運転に関連したすべての制御は格納容器外の‘2次系統’でなされるので、問題が発生すれば故障を越えて事故につながりかねないためだ。


 全国76の市民社会・宗教団体などで校正された‘核ない社会のための共同行動’はこの日声明を出し「今回偽造された品質検証書に基づき使われた部品はほとんどが電源供給、冷却機稼動など運転に関連した制御系統に使われた部品」とし、徹底した調査を要求した。 チャン・ジョンウク日本,松山大教授(経済学)は「原子力発電所の数百万ヶの部品は互いに関連した複雑なメカニズムであり、福島原子力発電所の場合も原子炉と直接な関連がない2次系統で問題が発生した」として「時間がかかっても全体的な点検が必要だ」と指摘した。


 その上、問題の部品が集中した霊光5号機の場合、去る10年間に頻繁に故障が発生した。 韓国原子力安全技術院の‘原子力安全運営情報システム’を見れば、2003年から今年までに霊光5号機(2002年稼動)は老朽化した古里1号機(11件),霊光1号機(7件)より多い14件の故障停止が発生した。 霊光5号機は先月2日、発電所制御系統の通信カードの問題で発電を中断し、13日に発電を再開したが2日後に変圧器の問題で出力を低めて稼動している。


 これに対して韓水原は「原子力発電所の安全に関連した主な機器は3〜4重に構成された‘多重化システム’があり、未検証品が故障しても他の機器が作動して原子炉を保護している」として「去る11年間に原子力発電所が停止した件数は95件、部品関連の故障停止は75件だが、今回の部品とは関連がない」と明らかにした。


 一方、霊光地域の住民たちと環境団体は衝撃と不安を隠せなかった。 住民たちは原子力発電所安全性検査に住民参加が受け入れられない場合、集団行動に乗り出すことにした。 霊光原子力発電所民間環境安全監視委員会はこの日、各界住民代表17人が参加した中で緊急会議を開き「6基全て稼動を中断し、無期限に調査を行わなければならない」と意見を集約した。 パク・ウンソプ霊光原子力発電所環境安全監視センター所長は「また別の部品にも不良がないかを調査するために住民が必ず参加しなければならないという声が強かった」と伝えた。 原安委は「公正で徹底した調査のために民間の専門家たちが参加する合同調査団を構成する」と明らかにした。


イ・スンジュン記者、光州(クァンジュ)/アン・クァノク記者 gamja@hani.co.kr


韓国語原文入力:2012/11/05 21:28
http://www.hani.co.kr/arti/society/environment/559190.html 訳J.S(2560字)

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【関連記事】

[ニュース分析] 検証書偽造 部品10年間 使用…抜穴...
W2千億 かけて 古里1号機 部品交換…寿命延長推進 ...
W古里1号機 稼働延長のために評価方法を好き勝手...

http://www.asyura2.com/12/genpatu28/msg/535.html

記事 [音楽10] Mint Condition - Walk On
これは前作「7」から。

Mint Condition - Walk On

http://www.asyura2.com/12/music10/msg/132.html

記事 [戦争b10] 「沖縄・米軍軍人による殴打事件」(BBC・RFIの記事)
(Japan protests to US over Okinawa 'assault')
http://www.bbc.co.uk/news/world-asia-20177028


2012年11月2日最終更新08:44GMT

日本は沖縄の「襲撃」事件で米国に抗議する


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最近の度重なる事件のために、沖縄の米軍の存在への怒りが深まっている


米軍軍人が関与した容疑のある沖縄の別の事件で、日本は米国に抗議した。

報道によれば、米軍兵士が酒場の上階のアパートに入り、10代の少年を叩いた。その男は窓から落ちて病院に運ばれたと、地元の報道は伝えた。

外務省がジョン・ルース米国大使に苦情を申し立てたと、共同通信は述べた。

強姦容疑のために在日米軍が夜間外出禁止下にあったときに、この事件は起きた。

米国は沖縄の基地に26,000人ほどの軍人を抱えている。沖縄では、軍人が関与した度重なる犯罪のために、緊張が続いている。


「住居侵入」

この兵士は酒に酔って、13歳の少年の部屋に入ってその少年を叩いたと、地元の報道は述べた。

「ちゃんとすっきりさせて欲しい。私は非常に混乱している。控え目に言っても、この沖縄の事件の報道で、私は非常に混乱している」と、外務省から呼び出しを受けた後、ルース氏は語った。

「警察は事件を捜査しており、事件を起こした男は住居侵入罪・傷害罪・器物破損罪で起訴される可能性がある」と、地元警察のスポークスマンが語ったと、APF通信社は伝えた。

男はまだ米軍病院におり、警察は身柄の引き渡しを求める予定だと、スポークスマンは付け加えた。

玄葉光一郎外相が「許し難い」と述べるなど、日本の高官は、この容疑の事件に対して怒りを表明している。

先月、日本女性を強姦した疑いで、2人の米軍水兵が沖縄で逮捕された。

沖縄県議会はこれを受け、強姦容疑を非難し、島の住民に対する犯罪を防ぐよう米国に求める決議を、全会一致で可決した。

日本の全米軍基地の約3分の2が、日本の国土の1%に満たない沖縄に位置している。

1995年に3人の米軍兵士が12歳の少女を集団強姦した事件は、怒りを引き起こし、その結果、沖縄での米軍の展開を削減する動きが出た。

米国は、数千人の海兵隊員の島外移転を計画していると述べているが、海兵隊員の離島を、多くの住民が反対している基地移転計画の進展に結びつけている。



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(Japon : ouverture d'une enquête sur un soldat américain qui a giflé un jeune Japonais : RFI)
http://www.rfi.fr/asie-pacifique/20121102-japon-gifle-soldat-americain-base-okinawa-noda-viol


日本−記事発表:2012年11月2日金曜日−最終更新:2012年11月2日土曜日

日本:若い日本男性を叩いた米軍軍人の取り調べが始まる

記者 RFI


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この殴打事件の後、ジョン・ルース駐日米国大使は外務省に呼び出された。
MANDATORY CREDIT REUTERS/Kyodo



11月2日金曜日、沖縄島で若い日本男性を叩いた米軍兵士が告発されたことを受け、日本の警察は取り調べを始めた。2人の別の米軍軍人が若い女性を強姦した容疑を受け、島内の米軍に夜間の外出禁止が課せられていたのに、また事件が起きた。中国の軍事力の台頭に直面して、日本は同盟国であり保護者である米国にますます頼らなければならないのに、沖縄における米軍の存在はますます受け入れがたいものになっている。


報告 RFI東京特約記者、フレデリック・シャルル

酩酊状態だった若い米軍兵士が、沖縄の酒場の上の階のアパートに入り、若い少年を叩いた。これは、日本の外務省と防衛省が即座に抗議し、駐日日本大使を呼び出すのに十分なことだ。

もっともな反応だ。10月中旬に2人の米軍軍人が若い女性を強姦した容疑で、やはり、沖縄島で逮捕されている。そのため、日本各地に駐屯する米軍軍人47000人に夜間の外出禁止が課せられていた。

沖縄の基地反対派はこの殴打事件を利用し、今度は野田佳彦政権を窮地に追いやっている。同首相の中道左派政党は、政権就任の時、沖縄の米軍の存在を縮小して中国に歩み寄ることを約束していた。しかし、やり方が拙かったため、沖縄にいる米海兵隊10000人のグアムへの移動は実施されなかった。それ以降、沖縄の基地反対派は野田佳彦首相の党に裏切られたと考えるようになった。

問題は、今日、いつでも悪化する危険のある、尖閣諸島をめぐる中国との領土危機を抱え、日本はかつてないほど沖縄の米軍の存在が必要なことだ。


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(投稿者より)

上は、BBCサイトに掲載された記事です。BBCは事件の推移を淡々と伝えています。下は、RFIサイトに掲載された記事です。RFIこの事件が日本の内外にもたらす意味を伝えています。誤訳があるかも知れません。ご容赦下さい。

「強姦」の次は「殴打」です。その間、米軍は決して遊んでいたわけではありません。在日海兵隊司令官自ら基地を回り、兵士たちに講演するなど、取り組みは始まっていました。

それでも、事件は起きました。場所も時期も最悪でした。当の兵士は反省しているようですが、「一部の跳ねっ返りが羽目を外した」で済ませられない状況があります。

写真から伺えるルース大使の困惑し切った表情が、全てを物語っています。ただ、私は大使の発言を読んで、かつて、配下の工場が食中毒事件を起こしたとき、その対応に疲れて、取材でまとわりつくマスコミに、「私は寝てないんだ!」とブチ切れた社長がいたことを思い出しました。その会社は数年後、再び食中毒事件を起こし、ブランドだけを残して会社を解体しています。

台頭する中国に対抗するために、米国との同盟関係を重視する考え方もあるのですが、やはり、単独でも中国に立ち向かえるように、自主防衛を整備し、経済力、技術力など、総合的な国力を充実させることを第一に考えるべきです。自分の国のことです。「カネ払ってるんだから守れよ」「いてやってるんだからカネ出せよ」どちらも発想としては倒錯しています。

BBCは同じタイトルで動画記事も発表しています。内容は、BBCの駐在記者がこの事件を解説したものです。
http://www.asyura2.com/12/warb10/msg/395.html
記事 [テスト27] Re: test



http://www.asyura2.com/12/test27/msg/407.html

記事 [テスト27] Re: test
産経、FNNで調査はデタラメでしょう。
真相の道さん、阿修羅掲示板にマスゴミの嘘調査を投稿しても無駄です。

参考に第85回オンライン世論調査の中間発表データを貼り付けておきます。

http://www.election.co.jp/news/2012/news1105.htmll




http://www.asyura2.com/12/test27/msg/408.html

記事 [経世済民78] デタラメな電力値上げの陰の仕組み
国民に対してウソと欺瞞の情報を流し、身勝手な料金値上げを押し付けようとしている電力会社は、自己責任に関しては全くどこ吹く風とばかり、10%を上回る電力値上げを押し付けようとしている。電気料金の値上げを国民に押し付ける前に、自らの無駄遣いを止める努力を表明するとともに、他の企業よりもはるかに高い電力会社の社員の給料を引き下げ、国民に安全神話を刷り込むために使う広告費を大幅にカットすべきではないか。
電力会社の社員の月給を一割カットなら一割の値上げで、月給やボーナスの三割カットするというならば、電力料金の三割の値上げならば認めるとか、月給を五割カットなら五割値上げを許すということくらいは、政府が当然のことで言うべきであるのに、そんな気配は野田内閣には全くない。そうであれば住民の利益のために勇気を持つ県知事や市長が、声を大きくして値上げに対しての条件を電力会社に突き付けて、値上げ反対のために立ち上がるべきなのだ。
最新号の「週刊・ポスト」の記事が告発しているインチキ値上げについての告発記事は、値上げを許してはいけないことを明らかにしている。
<貼り付け>

http://iiyama16.blog.fc2.com/blog-entry-1995.html#more
[怒りの徹底追及]

電気料金「値上げ」はこの会社に消える

「発電量ゼロ」の原子力マフィアの総本山に1440億円!

 東電による「電力安定供給のための料金値上げ」が実施されて早2か月。値上げされた請求書はすでに各家庭に届いているだろう。関西電力、九州電力も相次いで値上げを決定した。
「原発を減らすためにはやむおえない」というが、これは真っ赤なウソだ。
 なんと「全く発電していない原発」のために値上げ料金が使われていたことが発覚した。これは原発が必要かどうかという問題ではない。
電力マフィアと全国民との闘いにほかならない。
Weekly POST.com 「週刊ポスト」 H.24/11/18号 小学館通知済
「売り物がない企業が代金をもらえるなんて」(料金値上げに苦しむ大田区の町工場)
 発電ゼロなのに93億円の利益
 またしても原発マフィアの電力恫喝行政が始まった。
 10月24日に開かれた政府の需給検証委員会で資源エネルギー庁の糟谷敏秀・電力ガス事業部長が、「電力会社を黒字にするには、原子力発電所の稼働か、料金値上げのいずれかしかない」と発表すると、待ってましたとばかりに関西電力や九州電力などが相次いで料金引き上げの方針を発表し、値上げの波が全国に広がっている。
 一足早くこの9月分から値上げした東京電力管内の家庭や商店、事業所には、いま、新料金での高額請求書が届いている。
 千代田区内のコンビニ経営者は請求書の金額に目をまるくした。
「コンビニは冷凍・冷蔵庫で電気を多く使う。うちは値上げで電気代が月に5万円も増えた。東電の説明では12・7%の値上げだったはずなのに、残暑もあって前年同月比で3割以上のアップです」
 それでも国民は政府の電力不足キャンペーンで、「電力の安定供給のためなら値上げも仕方がない」「原発を減らすにはやむを得ない」と思い込まされている。
 原発再稼働に反対してきた大阪府の橋下徽・大阪市長さえ、「燃料調達費が上がっているため、一定程度は仕方がないのではないか」
 そう関電の値上げを容認する姿勢を見せた。騙されてはならない。
 この現実を知れば、値上げなど許せないはずだ。国民の支払う電気料金が、「発電量ゼロ」の原発への電気代として支払われているのである。
 日本原子力発電という会社がある。東海第二原発(110万kW)、敦賀原発1号機(35・7万kW)、同2号機(116万kW)の3基の原発を保有し、東電をはじめ、東北電力、中部電力、北陸電力、関西電力の本州5電力会社に電気を売る卸電気事業者だ。
 3基のうち、東海第二は昨年3月の東日本大震災で自動停止した。敦賀1号機は昨年1月から、同2号機は昨年5月7日から、それぞれ定期検査のため停止されている。当然、その後、現在に至るまで発電量はゼロである。
 ところが、同社の有価証券報告書によると、昨年度(12年度)は東電の約465億円をはじめ、関電・約341億円、中部電力・約307億円など5社から電力を売った代金として合計約1443億円を受け取り、93億円の経常利益を上げている(震災の被害による特別損失計上で最終損益は赤字)。本社社員の平均年間給与は637万円。径庭省が電気代借上げにあたって電力各社に求めている貸下げ基準(大企業平均596万円)より高い。
 敦賀2号機だけは昨年4月1日から5月7日に停止するまで37日間稼働したとはいえ、その間の発電量は10億kWhと前年度の発電量(162億KWh)の16分の1に過ぎない。
 なぜ、事実上「発電ゼロ」の会社が利益を出せるのか。次の数字を比較してほしい。過去2年間の日本原子力発電の発電量と電力5社が支払った金額は、
◆11年度 162億kWh 1736億円
◆12年度  10億肌 1443億円
 ──と、発電量が16分の1に減ったにもかかわらず、電力会社の購入代金は2割しか減っていない。12年度の平均電力単価は「1kWh=144円」であり、東電の値上げ後の家庭向け電気料金(第一段階1kWh=18・89円)の8倍だ。電力会社は日本原子力発電からべらぼうに高い電力を買っている。
 それだけではない。実は、昨年度に同社で唯一稼働した敦賀2号機は中部、北陸、関西の3電力だけに供給している。つまり、東電と東北電力(支払金額約117億円)は電力を全く受け取っていないのに合計582億円払ったことになる。もちろん、そのカネは国民の電気料金だ。一体、どんな会社なのか。
 日本原子力発電は原子力発電推進のために電力9社と政府系特殊法人の電源開発(現在は民営化)の共同出資で1957年に設立された国策会社だ。筆頭株主は東京電力(28・23%出資)。66年には日本初の商用原発「東海発電所」の運転を開始し、前述のように現在3基の原発を保有している。
 社員数は関連会社を含めて2254人。原発推進派の政治家、与謝野馨二光財務相は議員になる前に社員だったことでも知られる。一般の企業なら、売り上げが激減し、ゼロになれば倒産する。しかし、この原発会社は国民が払う電気料金によって発電ゼロ、つまり売る商品がなくても何事もなかったように経営を続けているのである。
 延命のために年間1003億円
 もっと驚く事実がある。東京電力は日本原電の原発が今後、再稼働する見込みが立っていないにもかかわらず、同社への支払額を値上げ料金に上乗せしているのだ。
 電気料金は、人件費や管理費、燃料費といった発電にかかる経費に一定の利益を乗せて計算する「総括原価方式」によって決定される。東電の値上げ申請内容を経済産業省の電気料金審査専門委員会が査定した資料(『東京電力株式会社の供給約款変更認可に係る査定方針』)には、東電が今後3年間(12〜14年)に見込んでいる他社からの購入電力量とその金額が、発電の種類ごとに一覧表で示されている。
 東電が他社の原発の電力を購入しているのは日本原子力発電の東海第二と東北
電力の東通(ひがしどおり)原発からだが、資料によると、「原子力発電」の購入電力量は今後3年間も「ゼロ」、つまり、どちらも再稼働できないと見込んでいるにもかかわらず、支払金額にはなんと年間約1003億円が計上され、それが値上げ料金の原価に含まれている。
 東電は今回の値上げで年間ざっと6150億円の増収を見込んでいるが、そのうち1003億円は「発電しない原発企業」のために使われていたのである。
 ちなみに、東電が日本原電に支払うのが昨年度並みの約500億円とすると、残りは稼働していない東北電力東通原発向けであり、東電の値上げには、日本原電救済だけではなく、こっそり東北電力の原発事業への隠れ補助金≠ワで含まれていることになる。
 原発推進派の識者からも、電気料金値上げによる日本原電救済には批判が強い。
 電力問題に詳しく、「低コストで安価な電力供給のためには原発の安全性を高めて残すべき」という立場を取る経済ジャーナリストの町田徹氏はこう指摘する。
「原発停止で日本原電の経営はもはや成り立たない。
 東電が発電ゼロでもカネを払うのは、そうしないと潰れるからです。しかし、日本原電の東海第二は震災で相当なダメージを受けていると見られており、放射能漏れこそ起こさなかったが、原子炉内の温度を100度以下に下げて『冷温停止』という安定状態にするまで3日もかかった。復旧させようというのは無理がある。
 東海第二には関係会社や下請けを含めて数千人がかかわっているはずで、廃止するとなると従業員を別の原発に移さなければならないが、停止中の敦賀原発も老朽化しており、受け入れるのは難しい。日本原電は敦賀第3、第4原発の建設を計画しているが、枝野幸男・経産相は認めないといっている。将来の展望がない原発企業を電気料金で生き延びさせるのは、電力の安定供給やコスト面から見ても本末転倒です。会社を整理すべきでしょう」
 実は、政府内でも日本原電に電気料金を使うことに異議があった。消費者庁の消費者委員会は東電の値上げ申請への意見書でこう指
摘している。〈そもそも購入電力量がゼロであることに加え、日本原電が実質的に東京電力との共同事業体という性格を持つことを考えれば、算入原価を下方修正すべきである〉
 下方修正では甘すぎるとはいえ、大幅な見直しは当然である。
 しかし、経産省の『査定方針』では消費者委員会の意見をはねのけ、こう結論づけた。
〈原子力発電による購入電力については、原価算定期間における受電量をゼロと見込んでいるものの、停止中の原子力発電所にかかる維持管理や安全対策工事などに必要と見込まれる費用については、(中略)料金原価に算入することを認めることが適当である〉
 そして枝野経産相は値上げを認可した。経産省や東電はなぜ、そこまでして日本原電を救済したいのか。原発事故後に官房長官として東電救済の指揮を執った仙谷由人・民主党副代表は、「再稼働しなければ原発は資産から負債になる。
 企業会計上、脱原発はただちにできない」と電力会社の経営事情を理由に原発再稼働を推進した。同社を破綻処理すれば、従業員の解雇で大量の失業者が生まれるだけではなく、原発の廃炉などに巨額の費用がかかる。当然、そのカネは電力会社や政府が負担しなければならない。
 安全確認がなされないまま停止している原発は、すでに事実上、電力会社の不艮債権といっていいが、はっきり靡炉を決めた途端に、電力会社には巨額の負担がのしかかる。だから、政府も電力会社も、値上げする電気料金の中に原発維持費を盛り込み、全原発を生き残らせ、原子力ムラの温存をはかろうとしているのである。
勝俣・前東電会長が天下り
日本原電の処理はまさに原発問題の象徴といっていい。
 しかし、将来的に原発の比率をゼロにするならもちろん、政府が選択肢にあげた全電力の15%や25%にする場合でも、いずれは多くの原発を廃炉にする必要がある。町田氏が指摘したようにこの会社を国民の電気料金で残すことは、電力の安定供給とは全く無関話だ東京電力には、もう一つ、この会社をつぶせない理由があると思われる。
 日本原電には原発事故で引責辞任した東京電力の勝俣恒久・前会長が天下っているからだ。勝俣氏は東電の社長、会長時代を通じて日本原電の社外取締役を務め、会長辞任後同社の非常勤取締役である。.電気料金の値上げは、原発事故の責任者の食い扶持にも回った。
 日本原電の言い分を聞いた。広報室の担当者は、「勝俣取締役の役員報酬は有無を含めてお答えできないが、個室も専用車もりません」という。当たり前である。以下は広報室の担当者との一間一答である。
──発電ゼロなのに料金を取る根拠は何か。
「電気事業はガスや水道、鉄道と同様の設備産業なので、維持費用がかかる。電力会社と1年ごとの契約に基づいて料金を支払ってもらっている。発電量がゼロでも基本料金かかるわけです」
──利潤まで取るのか。
「料金は『卸供給料金算定規則』という法令に基づいて、原価に利潤を加えた額を算定している。発電していなくても、燃料を購入すればその分も乗せる」
──1年契約なら打ち切られても仕方がない。「今期の分は電力会社と契約を結んでいる期間は1年だが、複数年を前提とした料金算定をしている」
──原発停止で経営が成り立たないはずだ。電力を供給していないのに国民の電気料金から力ネを取るのはおかしい。「昨年12月から社長30%、副社長20%など役員報酬をカットしている。当社としては、国民生活や産業、経済を支える原子力発電を今後とも活用していく必要があると確信している。世界最高水準の安全を追求していく覚悟です」
 東電も、「日本原電の原発は当社との共同開発で、維持管理費用や将来の稼働に向けた投資に関する費用について自社電源同様に当社が負担する義務がある」(広報グループ)と回答した。この会社の存続のために電気料金が値上げされ、国民生活を支えるどころか圧迫しているという認識は全く感じられない。こんなカラクリをつくりあげた電力会社や経産省の電力マフィアたちは電力値上げに苦しむ町工場の声をどう聞くのか。大田区産業振興協会の山田伸願・専務理事はこう怒った。「メッキや鋳物など電力需要の大きい業種には今回の値上げは死活問題。それなのに電力会社は我々が払った電気代を発電ゼロの会社に渡しているなんてとんでもない話です」そして、誰もが納得する言葉を続けた。
「売り物がない企業が代金をもらえるなど、当たり前の商売では考えられないことです。役所も電力会社も中小企業の苦しみを全くわかっていない」
この企業の清算を早く決断しない限り、東電だけではなく、値上げ方針を打ち出した関電はじめ全国の電力会社が新たな料金算定に原発企業への救済資金を盛り込むのは確実で、今後も国民負担は膨らむばかりだ。これでも電気代値上げは仕方ないと思えるだろうか。

http://www.asyura2.com/12/hasan78/msg/409.html

記事 [原発・フッ素28]  日本原発ミサイル攻撃に言及=07年の北朝鮮内部講演−韓国メディア
 【ソウル時事】韓国のインターネットメディア「デーリーアン」は6日、2007年に北朝鮮労働党の宣伝扇動部が海外同胞団体幹部に対して行った講演の音声ファイルを消息筋から入手したとして、公開した。その中で、講演者は「ロケット(ミサイル)1発で、日本列島にある原発一つを破壊した場合、広島に落ちた原爆の320倍の爆発が起こる」と有事に日本の原発を攻撃する可能性に言及した。
 講演者はまた「第2次朝鮮戦争が起こる場合、われわれは米本土、日本本土、南朝鮮(韓国)を同時に攻撃する」と語った。(2012/11/06-16:37)

http://www.jiji.com/jc/eqa?g=eqa&k=2012110600696
http://www.asyura2.com/12/genpatu28/msg/536.html

記事 [原発・フッ素28] かつてなく強力な日本の原子力ロビー(RFI)
(Le lobby nucléaire japonais plus puissant que jamais : RFI)
http://www.rfi.fr/asie-pacifique/20121104-le-lobby-nucleaire-japonais-plus-puissant-jamais-fukushima


日本−記事発表:2012年11月4日日曜日−最終更新:2012年11月4日日曜日

かつてなく強力な日本の原子力ロビー

記者 RFI


picture

福島第1原発で、東電の作業員が核の廃棄物を扱っている。2012年7月18日
Reuters/Tokyo Electric Power Co/Handout



日本では、福島の大事故によるトラウマをいまだに抱える国内で、いくつかの新事実が怒りを掻き立てている。日本の原子力産業は、誰あろう、発電所の原子炉の安全を担当する政府専門家たちに献金していた。


報告 RFI東京特約記者、フレデリック・シャルル

大阪に近いある原発の敷地で、地震学者たちが溝を掘り、その原発が活断層の上に建設されたか否かを調査していた時に、原子炉の耐震基準といった、新しい安全基準の設定を担当する政府委員会のメンバー6人のうち4人が、原子力業界から献金を受けていたことを国民は知った。

山本章夫・名古屋大教授は、アレバ社と提携している原発建設会社・三菱重工業から260,000ユーロを受け取った。

新しい原子力規制当局は、いかなる利害の対立の危険性もないと、反論している。それでも、独立系の専門家たちは納得していない。共謀のシステム、政治家・官僚・規制当局・発電所運営会社・大学の専門家・メディアから成る、原発を盲目的に支持するシステムは、福島の事故によっても終わらなかったと、彼らは言う。

それどころか、福島の事故から、この共謀のシステムは強化を始めた。その証拠に、停止中の原子炉2基の活動を再開させ、また、2040年までに脱原発を成し遂げるという企図に法的な効力を与えないよう、原子力ロビーは野田佳彦首相を説き伏せた。


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(投稿者より)

RFIサイトに掲載された記事です。誤訳があるかも知れません。ご容赦下さい。

別の方も投稿なさっていますが、要は反省していません。大飯の調査もうやむやで終わるかもしれません。ならば、次は何が来るでしょう?滅びるのが自分だけなら勝手にやればいいのですが、今度何かあれば日本全部が終わりです。

政治家・官僚・企業・学者・メディア、「悪徳ペンタゴン」ともかなり重なります。これは原発だけの問題ではありません。「国家」や「国民」というものをどう考えるか、その「そもそも」の部分が原発や消費増税などの問題に投影され、次の選挙で問われるはずです。
http://www.asyura2.com/12/genpatu28/msg/537.html
記事 [原発・フッ素28] 原発の火種消した町
http://www.min-iren.gr.jp/syuppan/shinbun/2012/1515/1515-05.html
「原発の火種消した町」
【民医連新聞】
引用します
建設まであと一歩と追い込まれながら、押し返した住民
約四〇年のたたかいを経て、ついに原発の火種を消しました
(新井健治記者)
「板子一枚下地獄」
「漁師の世界では『板子(いたご)一枚下地獄』と言ってな、お互い助け合わないと生きていけない
町長、この気持ちがわかるか」―
漁師の濱(はま)さんの叫びが、議場にこだまします

濱さんについて書きます
http://blog.goo.ne.jp/sithux7/e/6dee78fb73fe9e481a88dc1938e70afd
「小出裕章さんに田尻宗昭さんの事を聞く」
【ぽぽんぷぐにゃんラジオ】
この動画の34分7秒からの部分、濱さんの部分を文字起こしました
小出さん:濱さんのおじいちゃんが県の職員のいすをバーっと取っ払って引き倒すわけです
それで総会が大混乱におちいって、それで議長が「もうこりゃダメだ」と「流会」と宣言する―
http://www.asyura2.com/12/genpatu28/msg/538.html

記事 [中国3] 中国共産党、温家宝首相一族が巨額蓄財との米紙報道に関する調査開始 温氏自らの要請で

中国共産党、温家宝首相一族が巨額蓄財との米紙報道に関する調査開始 温氏自らの要請で
2012年 11月 5日 12:16 JST

[香港 5日 ロイター] 5日付の香港英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポスト(SCMP)によると、中国共産党は、温家宝首相の一部親族が少なくとも27億ドルの「隠し資産」を蓄えたとする米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)の報道に関する内部調査を開始した。
 記事は匿名の関係筋を引用し、調査は温首相自身が汚名返上を図るべく、政治局常務委員会に対して文書で要請し、同委員会がそれを了承して実現したと伝えている。
 同問題は、先月26日付のNYTが、主として温氏が1998年に国務院(内閣に相当)副首相に指名されて以降にその母親や兄弟、子供たちが巨額の蓄財を行っており、一族の「隠し資産」は少なくとも27億ドルに上ると報じたのが発端。
 これに対し、一族の弁護士らは先に、「そのような資産は存在しない」と疑惑を否定するコメントを発表していた。
 北京大学のHe Weifang教授(法律学)は、SCMPの取材に対し「たとえ温首相が自らの資産公開を望んでも、自分たちも隠し資産を有する可能性がある最高指導部は社会的影響の大きさを憂慮し、そこまで許可するとは思えない」とコメントしている。

© Thomson Reuters 2012 All rights reserved.

http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPTK826353320121105


http://www.asyura2.com/12/china3/msg/312.html

記事 [原発・フッ素28] 福島県での学童への甲状腺検査に対する比較対象検査が遅れている。
福島県での学童への甲状腺検査に対する比較対象検査が遅れている。

 昨年3月11日の大震災に起因する福島第一原発事故で漏れた放射能による影響が心配されている。事故の1か月ほど後に高線量地域での甲状腺被曝量の調査がされた。また、甲状腺の異常があるかどうかについての検査は昨年夏ごろから開始されている。

 今のところ、明瞭な被曝の影響は観察されていないということだが、学童の半数程度に甲状腺ののう胞が観察されている。このことを巡って、被曝をしていない地域との比較検査の必要性があり、それを求める日本弁護士会が昨年10月に出されている。

 そもそも、疫学調査の観点からは、被曝の影響調査をするにあたって、被曝の影響がない地域との比較が必要であることは常識で、昨年の春の段階で分かっていたことだ。

 ところが、この比較調査の予算が付き、その入札が行われたのが今年の8月であり、いまだに調査自体が行われていない。

 このことについて、内部被ばく問題研究会から落札をした団体へ公開質問状が出されている。この公開質問状は10月15日付だが、11月6日の午後1時段階でまだ回答がないという。

 環境省の参事官室に問い合わせると、福島県外3か所で合計4500人を対象に甲状腺検査をするが実施個所として決まっているのは長崎県だけだという。長崎県内の高校や小学校に依頼して検査をすることになるという話だ。

 調査は、福島県の調査で使った機器と同じものを使い、同じやり方で行うという。そうしないと同じ条件にならないので比較ができないというのだ。

 疫学調査にはいくつかのポイントがある。感度、特異度、尤度(「ゆうど」)というものだ。たとえばエコー検査のとき、機械の性能が良いか悪かでどの程度ののう胞まで検出できるかは変わってくる。このことを評価するのがこれらの指標で、反対から言うと、感度や特異度が分かっていれば、異なった条件下で行われた検査でも結果の比較がある程度はできることになる。

 特に2000年に長崎で甲状腺の検査が行われていて、その結果ではあまり異常が発見されていない。2000年の検査だからどんな機器を使ってやったかは分かっているはずで、感度など数値もあるはずだ。

 今後、同じ長崎で行われる対照群の検査で出てくる結果は当然のことながら2000年の結果と矛盾がないものにならなければいけない。

 震災瓦礫の広域処理は本来被災地域でできるものだった。なぜなら、広域処理が言われだしたときには既に被災県の市街地からそうでない地域、つまり、海岸などへの運び出しが済んでいたからだ。

対照群の検査を実施する県の選定手順が明確ではない。原発立地地点や震災瓦礫の焼却処分をしている地点から半径50キロ以内を除くなどの条件を明示して選定をするべきだろう。そうしないと、ここまで対照群の調査が遅れていることがいらぬ疑いを招くことになりかねない。

比較対象群の調査は今年度の事業なので、今年度中、つまり、来年3月中には検査結果の公表がされる見込みだという。

以下参考資料:
「福島第一原子力発電所事故による被害者の健康管理調査の適正確保等を求める意見書」
http://www.nichibenren.or.jp/library/ja/opinion/report/data/111115.pdf 

甲状腺検査の実施状況(平成24年度)及び検査結果(平成23年度・24年度)について
http://www.pref.fukushima.jp/imu/kenkoukanri/240911siryou2.pdf
 
「チェルノブイリ原発事故被災児の検診成績チェルノブイリ笹川医療協力プロジェクト」
http://nippon.zaidan.info/seikabutsu/1999/00198/mokuji.htm

「放射線の健康影響をめぐる誤解 片瀬久美子」
http://webronza.asahi.com/synodos/2012071900001.html

「感度と特異度」
http://meddic.jp/%E6%84%9F%E5%BA%A6%E3%81%A8%E7%89%B9%E7%95%B0%E5%BA%A6

*6月8日の記事「近づく戦争・テロ社会、これらの動きを止めるべきでは?」から一連番号を付しています。<<1202>>TC:38080,BC:12237,PC:?、 Mc:?

http://www.asyura2.com/12/genpatu28/msg/539.html

記事 [原発・フッ素28] 活断層調査、専門家 割れる判断 時間短く不満の声:活断層の調査 誤差大きく年代推定に難しさ

活断層調査、専門家 割れる判断 時間短く不満の声

 4日開かれた関西電力大飯原子力発電所(福井県)に関する原子力規制委員会の評価会合は、現地調査で見つかった断層を巡り議論が紛糾した。短時間の調査で結論を求める手法に不満も出ており、活断層で専門家の統一見解を得るのは難しいことを改めて浮き彫りにした。

 活断層に関する判定は国内で唯一稼働している大飯原発の停止につながりかねない重い判断を伴う。問題となったのは、東洋大の渡辺満久教授が危険性を強調してきた「F―6断層」ではなく、2日の調査で新たに海岸付近で見つかった断層。専門家の見解は割れた。
 今回は地震の主要4学会が推薦した専門家が現地調査した。判断には地質学や岩石学など様々な分野の知識が必要となる。調査にあたった産業技術総合研究所の重松紀生主任研究員は「地滑りの専門家も入れて判断すべきだ」と限界を認めた。
 1日で原発の敷地内6カ所を回る調査手法への批判も上がり、立命館大の岡田篤正教授は「1〜2時間で結論を出せというのは私の能力を超える」と苦言を呈した。7日の再会合に出席する関電は活断層に慎重な見方を示す見通し。規制委による意見集約がさらに難航する可能性もある。



[きょうのことば]活断層の調査 誤差大きく年代推定に難しさ

▽…地層や岩盤に力が加わってできた裂け目(断層)が、過去に繰り返し動いたかどうかや、今後もずれると考えられるかどうかを調べる。活断層だとすれば、周辺では地震が発生する可能性が高く、地面に段差が生じる恐れもある。今のルールでは、活断層の上に原子力発電所の重要な施設を建設できないことになっている。

▽…地表に達した断層は、航空写真や地形の観察で見つけられることが多い。だが地下の断層は地面を掘ったり、掘削したりして探り当てるしかない。見つかった断層が活断層かどうかは、最近にずれ動いた形跡があるかで判断する。

▽…原発の耐震指針によると、12万〜13万年前以降に活動した断層を活断層と定義している。原子力規制委員会はこれを40万年前まで拡大する方針を示した。断層が活動した年代を決めるには、断層付近に含まれる化石から推定する手法や、断層部分の物質から出る微量の放射線を測定して決める方法などがある。いずれも誤差が大きく年代の推定は難しい。研究者によって評価が分かれることも多く活断層の判定を難しくしている。

[日経新聞11月5日朝刊P.]


http://www.asyura2.com/12/genpatu28/msg/540.html

記事 [エネルギー2] 資源が競争力を変える  米の「革命」生かせるか

[核心]資源が競争力を変える  米の「革命」生かせるか

本社コラムニスト 脇祐三

 明日は米大統領選の投票日。この数年の間に米国では非在来型の石油・ガス資源の開発が進み、資源をテコに国際競争力の強化を目指す動きが強まってきた。エネルギー政策で迷走する日本は、米国の資源増産の恩恵を受けられるのか――。米国の行方は日本の競争力にも影響を及ぼす。

 選挙戦で共和党のロムニー候補はオハイオ州の炭鉱を訪れ、「オバマ政権の環境規制は石炭産業を破滅させる」と訴えた。選挙の勝敗を左右する接戦州でのパフォーマンスだ。同候補は二酸化炭素を含む排出物の規制強化を批判、資源開発にかかわる規制も大幅に緩和すべきだと主張する。
 一方のオバマ大統領は再生可能エネルギーに傾斜した当初の政策を後退させ、今はグリーンではなくクリーンなエネルギーの比率向上を目標とする。天然ガスの活用を増やし、原子力の活用も支持する政策だ。

 両者とも「シェールガス革命」と呼ばれる非在来型資源の開発進展を踏まえてエネルギー自給率を高め、米経済再生に結びつけようとする点では同じである。
 前回の大統領選があった2008年の米国の年間の天然ガス生産量は約20兆立方フィート。これが昨年は23兆立方フィートに達し、今年はさらに増える。米国は世界最大の産ガス国として復活した。

 原油の増産も続く。天然ガス産出の際に回収する天然ガス液(NGL)も含めると、今年1〜9月の産油量は4年前より25%多い日量平均851万バレル。石油の純輸入量は同774万バレルに減った。5年後に産油量が同1100万バレルを超えるとの予測もあり、将来の完全自給への期待も膨らむ。ゼネラル・エレクトリック(GE)のジェフリー・イメルト会長は「米国はエネルギーの余裕を得た。ゲームが変わる」と言う。

 米国では原油や天然ガスの輸出が規制されている。国内の増産で需給が緩んだため、米国の天然ガス価格は日本が原油相場に連動する方式で液化天然ガス(LNG)を調達する価格の5分の1前後まで下がった。米国産のWTI原油の相場も、アジア市場の指標である中東産ドバイ原油よりバレル当たり約20ドルも安い。
 「安価な石油・ガス供給が増え、原子力も維持するから、米国の競争力は強まる」と、田中伸男・前国際エネルギー機関(IEA)事務局長は指摘する。

 日本では福島の原発事故の後、脱原発とソーラーや風力などによる発電拡大に期待する声が強まった。再生可能エネルギーは地球温暖化への対応で不可欠だが、当面は高額の買い取り制度に頼らざるを得ない。
 エネルギー問題の権威であるダニエル・ヤーギン氏は、「高コストのエネルギーで代替すると、日本の競争力に響く」と警告する。
 中国の台頭をにらんで日本が強い米国を必要とすると同時に、米国は強い日本を必要とする――。アーミテージ元米国務副長官は日本に原子力の維持を求めるとともに、米国のLNG輸出が日本の支えになると説く。ヤーギン氏も「誰が米大統領になっても、日本へのLNG輸出を認めることが正しい政策だ」と語る。

 ただし、米国では別の意見も強い。原料や燃料のコスト安を生かして国内生産を再拡大しようと動く化学業界などが、その代表だ。自動車燃料をガソリンから天然ガスに転換しようとする動きも強まっている。
 「1バレル20ドルの石油に相当するガスを米国内で使おう」。10月下旬にシンガポールで開かれた国際会議で、米国のエネルギー問題のアドバイザー、ガル・ルフト氏はこう主張し、自動車燃料転換による米国自体の利益を説いたという。

 米国からのLNG輸出計画を積み上げるとガスの余剰分を上回るとの見方もある。輸出が承認される案件は「2つか3つにとどまる」(ルフト氏)かもしれない。日本が期待する米国からのLNG調達の進展は、大統領選と同時に改選を迎える米議会の今後の動向次第ともいえる。

 シェールガス革命に伴う「資源の玉突き」が進行していることにも着目する必要がある。9月に東京で開いた天然ガス産出国と消費国の対話の際には、カナダや米アラスカ州の日本への売り込みが目立った。「ガス価格が大幅に下がった米国市場以外の売り先を求めている」(オリバー・カナダ天然資源相)からだ。
 カナダでは、中国政府と表裏一体の中国海洋石油によるカナダの資源会社買収計画への警戒感が強まっている。外国の民間企業による買収なら問題ないが、「他国の政府が事実上カナダの資源を支配するようなことは認められない」との考えから、企業買収ルールの見直しが始まった。
 カナダなどは資源開発推進のため、日本の投資は歓迎している。日本のエネルギー安全保障に資する調達チャネル多角化の好機であることは間違いない。

 日本では原発停止を火力発電で代替する燃料費がかさんで電力各社が軒並み赤字となり、電気料金の引き上げに向かう雲行きだ。
 エネルギー供給で重要なのは、できるだけ多くの選択肢を持つことだ。原子力に依存することの是非ばかりを論じるのではなく、日本の競争力維持、中国との競合なども踏まえて、シェール革命で塗り替わるエネルギー地図を、日本の国益に結びつける視点と戦略が欠かせない。

[日経新聞11月5日朝刊P.4]


http://www.asyura2.com/09/eg02/msg/794.html

記事 [国際7] PP評価は保留 WTO事務局長 パスカル・ラミー氏

[グローバルオピニオン]TPP評価は保留 WTO事務局長 パスカル・ラミー氏

 環太平洋経済連携協定(TPP)の意義を判断することは、現時点ではできない。世界の自由貿易体制を強くする枠組みになる可能性もあるし、その逆かもしれない。世界貿易機関(WTO)事務局長として評価は保留する。

 TPPの理念はよく理解できる。農産物や鉱工業品の関税を減らすだけでなく、さまざまな分野で貿易・投資のルールをつくり、新しい秩序を築く試みだ。しかし、理念と現実はしばしば乖離(かいり)する。

 貿易自由化は、どんな相手国に対しても同等の条件で進めるべきだ。関税削減などで特定の国に与えた最も有利な条件は、他のすべての第三国にも平等に適用する必要がある。この「最恵国待遇(MFN)」の原則は、損なわれてはならない。
 増え続ける自由貿易協定(FTA)はどうだろう。特定の仲間だけを優遇する排他的な枠組みになってはいないか。局所的に関税削減が進み、その結果として相乗作用で世界全体の自由化が達成できるならよい。だが、外部との整合性がない閉鎖的な独自ルールができるようでは困る。

 特定の分野を選び、関心がある国だけで自由化を進める方が効率的だ、という主張もあるだろう。確かに約160もの国・地域が参加する多角的通商交渉(ドーハ・ラウンド)は簡単には進まない。
 だが、たとえラウンドが一時的に停滞していても、世界の貿易自由化の流れが止まったわけではない。ラウンドで扱っている農業分野などの貿易障壁が、今後も重要な課題であることに変わりはない。包括的な一括合意ではなく、一歩一歩進むしかない。
 ラウンドは新しい道に転じ、通関手続きの簡素化など、貿易円滑化を軸に交渉することになるだろう。小国や最貧国が国際貿易に参加できるように道筋をつけるのが、優先的な目標だ。先進国が途上国に優遇策を与えるだけではなく、途上国の貿易能力を高めていく方策こそが大事だ。

 輸送インフラ、エネルギー、農業基盤の整備などを、途上国が自力で進められるように導く必要がある。その責任は先進国にある。

 サプライチェーン(部品供給網)のグローバル化が進んだ結果、貿易を通した世界各国の結びつきは一段と複雑になり、地域的な広がりも見せている。一方で、日本の震災やタイの洪水で明らかになったように、部品調達を一カ所に依存する貿易構造はリスクに脆弱でもある。
 臨機応変にチェーンを組み替えて天災などのリスクに対応するためには、国境を越えて部品や素材を動かせるかどうかの素早さの勝負になる。だからこそ、これからのWTO交渉は、貿易円滑化が最重要の目標となる。(談)


Pascal Lamy フランス経済官僚出身。欧州委員会でドロール委員長の右腕として辣腕を振るった。通商担当の欧州委員を経て、2005年9月から現職。65歳。


<記者の見方>世界の「分断」に焦り

 米国の地政学的な戦略のにおいを嗅ぎ取っているのだろう。TPPの評価を尋ねると、即座に「分からない」と大声を上げた。自由貿易の看板は同じでも、FTAの潮流は世界の分断につながりかねないという焦りが顔ににじみ出ていた。WTOは米中など大国が主導する貿易圏づくりに対抗する力学を生み出せないでいる。通商交渉は実利追求の外交。理念だけでは動かない。自由化に尻込みする途上国を、優遇策や援助のアメ、仲間外れのムチに頼らずに、どう交渉に招き入れるか。
(編集委員 太田泰彦)

[日経新聞11月5日朝刊P.4]


http://www.asyura2.com/12/kokusai7/msg/167.html

記事 [経世済民78] アフリカ、米中攻防 10億人市場に潜在力:市場開拓の基礎は「供給→需要」の論理

[情報ファイル]アフリカ、米中攻防 10億人市場に潜在力
米、政治安定国狙う 中、資源国以外にも


 【北京=森安健】米国と中国がアフリカ諸国を取り込もうとせめぎ合いを始めた。米国は今夏、政治が安定している9カ国を選んでクリントン国務長官を派遣。グローバル企業の進出を働きかける。中国も資源調達に偏る投資国・分野の見直しに着手している。アフリカ大陸は総人口10億人を抱える。米中が熱い視線を注ぐのは、新興市場の先に広がるマーケットとしての可能性だ。

 アフリカ西部セネガルの首都ダカール。10月20日、中国共産党中央対外連絡部の艾平・副部長が大統領府を訪れ、サル大統領と握手し、「政党同士の交流を深めたい」と持ちかけた。


国務長官が訪問

 これに先立つ8月1日、同じ大統領府をクリントン米国務長官が訪れていた。同行していたのはボーイング、フェデックス、ゼネラル・エレクトリック(GE)など代表的なグローバル企業の幹部。従来のように人道援助だけを話し合う外交団とは違った。
 「アフリカで拡大する中間所得層はiPad(アイパッド)やパンパース(紙おむつ)など米商品の市場になる」。米国務省でアフリカを担当するカーソン米国務次官補は6月の米議会公聴会でこう証言した。

 背景にあるのは、オバマ政権のまとめた「対アフリカ新戦略」と題した12ページの文書だ。新戦略では、アフリカの市場が持つ潜在性に言及。米国がまず政治が安定した民主国に接近することを提起している。
 2010年から11年にかけて広がった中東の民主化運動「アラブの春」。エジプトやリビアを舞台にした出来事が、米国がアフリカとの関係を再構築するきっかけとみる外交関係者は多い。
 現地でクリントン長官は「アフリカの財産を奪いながら、何の利益ももたらさない日々は終わった」と天然資源の獲得に特化する姿勢を批判。アフリカ進出で先行する中国を意識した発言というのは明らかだった。


対抗意識あらわ

 一方、中国はこうした米国の動きに対抗意識をあらわにする。国営新華社通信は「アフリカは中身のない説教と約束よりも、現実的な援助を歓迎している」と指摘。中国は200億ドル(約1兆6千億円)の融資枠を打ち出していると応じた。
 中国は従来、対アフリカの投資をアンゴラ、スーダンなど資源国に集中。大統領宮殿や国会議事堂を建て、指導層に食い込み、権益確保の道を開くのが強みだった。しかし、こうした手法も民主化の動きで見直しを迫られている。

 産油国のリビアには国有の石油会社、中国石油天然気集団(CNPC)を筆頭に、通信機器大手の中興通訊(ZTE)など70社余りが進出した。だが、カダフィ政権の倒壊で1兆5千億円規模のプロジェクトは頓挫した。

 資源国には政治が不安定な国が多い。英シンクタンクが政治安定度からはじき出す「イブラヒム指数」の最下位グループはジンバブエ、コンゴ民主共和国、スーダン、アンゴラなど中国の友好国が並ぶ。中国にとって資源確保の重要性は変わらないものの、工業製品の輸出などを支えた欧州が債務危機で揺れ、新たな国外市場としてアフリカにかける期待は大きい。
 華為技術(ファーウェイ)が手掛けるスマートフォン(高機能携帯電話)はケニアで45%のシェアを握り、南アフリカで売れる洗濯機の約4割は上海広電集団製だ。広大な大陸で新たな消費者に近づこうという試みは着実に動き始めている。


<MEMO>過去7年、22カ国で武力衝突

 世界の経済成長率トップ10カ国のうち7つはアフリカにある。だが、サハラ以南の48カ国のうち、過去7年内に武力衝突があった国は22に上る。投資には「アフリカ・リスク」がつきまとう。
 アフリカの国境は欧州列強が植民地時代に人工的に引いたもので、民族や宗教の違いによる火種が残る。エジプトやスーダンでは、複数の中国人労働者が誘拐される事件も発生した。
 中国の胡錦濤国家主席は7月に北京で開いたアフリカ・フォーラムで「確実に発展できるよう、平和と安定を確保しなければならない」と強調。アフリカ連合(AU)常設軍の設置に向けた資金拠出を発表した。米軍は2008年にアフリカ軍司令部を設置している。

[日経新聞11月5日朝刊P.6]

http://www.asyura2.com/12/hasan78/msg/410.html

記事 [経世済民78] 数字で見る日本農業の競争力 米大統領選挙を巡る2つの誤解  13年スペイン成長率「今年が最悪」
総合商社の眼、これから世界はこう動く
2012年11月06日
第 48回 数字で見る日本農業の競争力

実りの秋です。新米をはじめとして、様々な農産品がスーパーマーケットの店頭を賑わせています。かくいう筆者の義父も果樹園を経営しており、今年も梨やブドウを食べきれないほど送ってきてくれました。素晴らしい秋の味覚を口にしながら思うのは、これら偉大な実りを生み出す日本の農業の競争力についてです。一般に日本の農業は競争力が低いとされ、TPP(環太平洋パートナーシップ)をはじめとする自由貿易協定でも交渉の最大のネックとされています。しかし農業という多様な産業を一括りにして、漠然と競争力が低いというのも乱暴な気がします。また世界的な貿易自由化の潮流に逆らうことは困難で、来るべき貿易完全自由化に向けて我々は自国の農業の強い点・弱い点についてもう少し詳しく知っておくべきでしょう。以下、1つの目安として、各国の農業の競争力を定量的に示して見ました。

図表 1 各国農産品価格の偏差値(世界平均は50、数字大=低価格、数字小=高価格)

図表1は国連食糧農業機関(以下FAO)のホームページにある世界132ヶ国を対象とした農産品価格(ドル建て生産者価格)調査をもとに作成した表です。我々が学生時代に慣れ親しんだ(?)偏差値の手法を応用し、品目ごとに世界平均価格の偏差値を50として、それよりも価格が低ければ(競争力が高ければ)偏差値は大きく、それよりも価格が高ければ(競争力が低ければ)偏差値は小さくなります。そして品目ごとに最大値(競争力最高)は黄色、最小値(競争力最低)は青で塗り分けました。尚、価格データは作柄や為替の変動を均すべく、2006-2010年の5年間の平均価格を用いました。この計算では品質は反映されませんが、品質(例えば美味しさ)は主観に左右される部分が大きく、客観的な分析に馴染まないため、敢えて分析対象からは除外しています。比較対象とした国は、TPP交渉に参加している9ヶ国のうちデータが入手できる7ヶ国に日・中・韓の3ヶ国を加えた10ヶ国です。またFAOのホームページでは211品目もの農産品の生産者価格を掲載していますが、今回は日本の価格競争力を知るという目的に鑑み、日本の価格データが揃っている65品目を比較対象としました。

まず結果を端的に表しているのは、図表1右下の単純平均です。これは国ごとに農産品の偏差値を単純平均したものですが、日本は23と断トツの最下位です。一般に言われている通り、価格面に限って総合的に言えば、日本の農業の国際競争力は低いと言わざるを得ないようです。

では日本の農業に全く光明が見えないかというと、そうでもありません。品目ごとに細かく見ていくと、赤色に塗った品目は相対的に高い価格競争力を有しているということができます。具体的には、鶏(生体)・鶏卵(殻付き)・パイナップル・米・テンサイ・七面鳥(肉)・その他野菜(生鮮)です。少しハードルを下げて、競争相手は中国・韓国のみと考えると、ピンク色に塗った品目(キャベツ・牛乳・レタス・チコリ・タマネギ)も一定の価格競争力を備えているようです。マーケットの大きさや輸出可能性などを考えれば、鶏・米・キャベツ・レタス・チコリ・タマネギなどは輸出競争力のある農産品と考えてよいのではないでしょうか。特に日本の主要作物である米については、依然割高ではあるものの、その価格差は比較的小さく、政策や為替次第では世界で戦える潜在力を秘めているといってよいでしょう。

日本は農地が狭く、しかもその農地の多くを米作に利用しているため、米以外の穀物については競争力に限界があるといわざるを得ません。しかし、養鶏や野菜など土地を多く使わない農業は大きな可能性を秘めていると言えます。そしてその際のキーワードは「室内化」でしょう。実際、日本で鶏肉や鶏卵が相対的に安いのは、戦後総合商社など大企業が参入し、飼料の調達から鶏肉・鶏卵の小売までを一貫して行うインテグレーションを構築したからで、その多くは既に室内化しています。また大昔から農業は「天候次第」であり、そのことが農業の標準化・効率化を阻んできました。しかし、現在は植物工場など天候に左右されない革命的な技術も誕生しています。養鶏もそうですが、「農業の室内化」というのが日本の農業の生きる道ではないでしょうか。

コラム執筆:榎本 裕洋/丸紅株式会社 丸紅経済研究所

■ 丸紅株式会社からのご留意事項
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前の記事:第 47回 炭素の世紀 −2012年10月30日
http://lounge.monex.co.jp/advance/marubeni/2012/11/06.html


 
 
チーフ・エコノミスト 村上尚己が、ファンダメンタルズ分析を中心に内外経済・金融市場に鋭く切込みます。(@Murakami_Naoki )
 
2012年11月6日  
米大統領選挙を巡る2つの誤解

米大統領選挙の投票が本日(11月6日)行われるが、これを巡る様々な見方が報道されている。まず、先週末からメディアで目立つのは、両候補の支持率がほぼ同じなため、「接戦が続いている」という報道である。ただ、報道で伝えられるほど、「接戦」とはもはや言えない可能性がある。これが1つ目の誤解である。

アイオワ大学が運営している電子先物市場では、大統領選挙の結果について市場取引が行われているが、同市場では直近のオバマ勝利の可能性が約75%まで上昇している(グラフ参照)。10月の候補者討論会の後に、ロムニー候補が巻き返した。しかし、足元ではそれ以前の「オバマ勝利」のムードが高まっていた状況に戻りつつある、と「大統領選挙にベットしている」人たちは認識しているということである。

もう1つの誤解が、為替市場で良く耳にする、「ロムニー勝利でドル高が起きる」との見方である。(1)現在の超低金利政策に批判的な共和党政権で金利が上昇する、(2)ビジネスフレンドリーな共和党政権で米国株高をもたらす、などが「ロムニー誕生=ドル高」の根拠となっている。

ただ言うまでもないが、ロムニー大統領誕生で、このストーリーが実現するかどうかは、足元で回復の兆候が増えている米経済の復調が続き、それがドル高・金利上昇をもたらすか次第である。足元で再び始まりつつある経済復調を後押しする「現実的な経済運営」が実現しなければ、ドル高や株高は続かない。

ポイントは、いわゆる「財政の崖」への対処を次期大統領がどのように対処するかだが、この点について、10月11日レポートで紹介した。実際には、両候補ともに、「財政の崖」という目先の問題に対して、どう対処するか不透明な部分が大きい(表参照)。

ロムニー候補は富裕層への減税延長を言明しており、共和党政権の場合、「財政の崖」に伴う増税幅が小さくなるが、それはGDP対比で0.3〜0.5%に相当する。ただ、ロムニー氏や副大統領候補のライアン氏は、「財政健全化」を金科玉条のように唱えている。こうした硬直的な政策運営の場合、「財政の崖」の片方である歳出削減幅が行き過ぎて、富裕層減税延長を上回り、南欧諸国が苦しんだ「緊縮財政」による景気縮小圧力が大きくなる可能性がある。「財政の崖」には至らなくても、緊縮財政で成長率が減速すれば、共和党政権であってもドル高は起きない。

もちろん、オバマ続投の場合は、少なくともこれまでの富裕層への減税政策がなくなる分、経済成長には下押し圧力がかかる。また、キャピタルゲイン増税が、株式市場の需給に影響をもたらす可能性もあるだろう。これらが行き過ぎれば、経済成長を阻害する。

つまり、どちらが勝利するかよりも、今後訪れるリスクがある「財政の崖」に対して、景気回復を阻害しない「現実的な対処」ができるかどうかである。要するには、どちらが勝利しても相応のリスクがある、ということである。

また、可能性は高くないとしても、仮に共和党政権が誕生して、本当に現在のFRBの金融緩和策が批判される状況になり、将来、「緊縮財政+金融引締め」が同時に採用されれば、米経済失速の現実味はより高まる。つまり、オバマ政権では想定できなかったリスクシナリオが、「ロムニー誕生」ではじめて想起されるシナリオがありえるということである。

政治の問題が、経済動向に大きく影響することは、過去2,3年の欧州債務問題を巡る混乱が示すとおりである。この意味で、米大統領選挙は大きなイベントだが、共和党・民主党どちらの勝利が望ましいかは、今後の議会との折衝を含めた政治情勢次第である。「2つの誤解」を前提に、大統領選挙後のシナリオに予断を持つリスクは大きいのではないか。
http://www.monex.co.jp/Etc/00000000/guest/G903/er/economic.htm


13年スペイン成長率の欧州委見通し報道、首相「今年が最悪」
2012年 11月 6日 19:48 JST 

トップニュース
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10月ユーロ圏総合PMI改定値は45.7、09年6月以来の低水準
ギリシャで反緊縮策の48時間スト始まる、過去2カ月で3度目
武田薬が創薬研究の米社買収、前臨床パイプラインなど獲得

[マドリード 6日 ロイター] 欧州委員会は、2013年のスペイン成長率がマイナス1.5%になると見通している。6日付のスペイン日刊紙パイスが伝えた。

報道内容は欧州委もスペイン経済省も確認していないが、ラホイ首相はラジオインタビューで、国内経済は2012年が最悪の年になるが、2013年はマイナス成長ながらも改善がみられ、2014年にはプラス成長に戻るとの見方を示した。

報道では7日に公表される予定の経済見通しの草案として、欧州委はスペイン国内総生産(GDP)伸び率を今年はマイナス1.6%、2014年はプラス0.5%と見込んでいると伝えた。ただ最新の増税の影響は織り込んでいないという。

スペイン政府は2012年はマイナス1.5%、13年はマイナス0.5%、14年はプラス1.2%と見込んでいる。

報道によると、欧州委は財政赤字の見通しについて、国内総生産(GDP)比で12年に8%、13年に6%、14年に5.8%としている。政府予想はそれぞれ7.3%、4.5%、2.8%となっている。

インタビューでラホイ首相はまた、欧州への支援申請の可能性について、申請した場合の条件が引き続き検討されているとした上で、欧州中央銀行(ECB)の買い入れで同国国債利回りが低下するかどうかが、大きな不安要因の1つだとの認識を示した。

首相は「問題は条件だけではなく、(金利の)プレミアムが どの程度縮小するかだ。400ベーシスポイント(bp)程度にとどまり200bpに下がらなければ、買い入れの意義はなくなる」と述べた。

*内容を追加して再送します。
 

関連ニュース

ユーロ/ドル上昇、スペインめぐる不透明感でレンジ取引=NY市場 2012年10月13日
4日のスペイン国債入札、支援要請観測で利回り低下の見通し 2012年10月4日
ユーロ圏、スペイン国債への損失保証を検討=関係筋 2012年10月4日
スペイン、来週末にもユーロ圏に支援要請の用意=関係筋 2012年10月2日
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE8A505J20121106
http://www.asyura2.com/12/hasan78/msg/411.html

記事 [アジア14] タイの最低賃金、全国で300バーツに 内需主導へ政権強気

[深読みデータ]タイの最低賃金、全国で300バーツに 内需主導へ政権強気

 ▽…「アジアの工場」であるタイで人件費上昇が急だ。4月にバンコクなど7都県の法定最低賃金を1日300バーツ(約750円)としたのに続き、残る70県も来年1月に300バーツへ改定される。3月末までの都県ごとの159〜221バーツから上昇率は最大9割に達する。産業界は2015年までの実施延期を要請するものの、インラック政権は看板政策を強行する。

 ▽…「輸出競争力を損ねる」と企業からは不満が噴出するが、合理性はある。01年からの10年間で実質国内総生産(GDP)は50%、消費者物価指数(CPI)は32%上昇したが、この間に首都圏の最低賃金は30%しか上がっていない。300バーツへの引き上げ後は82%増。ちょうど経済成長と物価上昇の単純合計に見合う水準に追いつく。

 ▽…政権が強気に賃上げを主導できるのは雇用環境が良好だからだ。失業率は年々下がり、直近の8月は0.6%。ほぼ完全雇用で人手不足は顕著だ。輸出減にもかかわらず国内消費は好調。「輸出依存から内需主導の経済成長への転換」を掲げる政権には追い風が吹いている。
(バンコク=高橋徹)

[日経新聞11月5日朝刊P.6]


http://www.asyura2.com/12/asia14/msg/186.html

記事 [戦争b10] シリア中部で反体制派の自爆攻撃 政府軍兵士50人以上死亡
シリア中部で反体制派の自爆攻撃 政府軍兵士50人以上死亡
2012年 11月 6日 13:49 JST
記事 
 【ベイルート】シリア中部都市ハマに近い軍検問所で5日、反体制派による自動車を使った自爆攻撃があり、政府軍の治安部隊兵士少なくとも50人が死亡した。また首都ダマスカスなどの地域では政府軍の攻撃で数十人が殺された。反体制派活動家や反乱軍指導者が明らかにした。

 こうした流血事件は、アラブ湾岸国カタールで反体制派会議が開催されている中で発生した。この反体制会議は、分裂しているシリア人グループを統合してアサド政権に代わる暫定政権を発足させるのを目的として開催されている。

 

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AP
ダマスカス(5日)
 米国ではシリア政策の変更につながり得る大統領選挙を目前に控えているが、米政府当局筋は、シリア国内で影響力のある正規の反体制派勢力が、過激派反乱グループの急速な台頭を阻止できることを前提にしたイニシアチブを支持すると述べた。

 このような過激派グループの一つであるイスラム武装組織「ヌスラ戦線」は、「アハラル・アッチャム大隊」と称する別の反乱グループと協調して、政府軍の検問所で自爆攻撃したと発表した。検問所はハマの北西約50マイル(約80キロ)にあり、反乱勢力や反政府活動家によれば、少なくとも50人死亡したという。

 これにシリア国営メディアは、自爆攻撃では1トン近い爆薬が使われたが、死者はわずか2人で、負傷者は10人だったと述べている。標的になった場所の軍事的な性格には言及しなかった。政府が重要な軍事目標に対する攻撃の効果は小さかったと控えめに発表するのは、通常のやり方だ。

 ハマの革命軍事評議会(RMC)と地方調整評議会(LCC)という2つの現地活動家組織のメンバーであるムサブ・アルハマディ氏は、自爆攻撃はアサド政権にとって大打撃だと指摘、この検問所と陣地はハマ県と、北方のイドリブ県および西方のラタキアとを結ぶ戦略的要衝にあるからだと述べた。

 同氏によれば、自爆者はジヤラ村にある検問所の隣にある多層の建物に突入した。この建物には治安部隊兵士が200−250人駐在しており、反政府勢力の拘留と尋問、さらに弾薬庫や長距離砲の基地に使っていた。

 同氏は、アルカイダ系の「ヌスラ戦線」の役割に関する質問に対し、反政府勢力は、米国など西側から本格的な支援が欠如しているだけに、このような過激グループと協調していく以外に選択肢がないと答えた。

 同氏は「自分の息子が殺されたり自宅が破壊されたりすれば、救援に来るのがアルカイダであろうと悪魔であろうと、それほど気にしない」と述べた。

 「ヌスラ戦線」はこれまでにも、政府軍の治安・警察施設の自爆攻撃や、政府軍兵士の大量処刑を行ったと何回か発表している。

 一方、政府軍は5日、反体制派を支持する地域を砲撃ないし空爆し、反政府軍の根拠地であるイドリブにある幾つかの町や村を戦闘機で爆撃した。反体制派活動家によれば、ファル・ナベルという町が3回の空爆を受け、少なくとも24人が死亡、家や店舗は跡形もなくなったという。

 空爆の直後に撮影したとみられるビデオ映像では、流血や破壊のシーンが映されている。ビデオでは、救出者たちがトラックの荷台に負傷者や死者を載せている場面や、がれきの中を肉親などを捜す男性の叫び声や女性の泣き声が聞かれた。

記者: Sam Dagher

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http://jp.wsj.com/World/Europe/node_542920?mod=WSJWhatsNews
http://www.asyura2.com/12/warb10/msg/396.html

記事 [経世済民78] 日銀依存シンドロームとデフレへの処方箋  景気後退「4月から」  G20:日本、打つ手ないまま 特例公債法案の早期成立を


コラム:日銀依存シンドロームとデフレへの処方箋=加藤隆俊氏
2012年 11月 6日 14:38  
加藤隆俊 国際金融情報センター理事長(元財務官)

[東京 6日 ロイター] 海外経済の減速の強まりや日中関係の緊張による先行き不透明性の増大を受け、日本の景気の弱含みを示す指標がこのところ相次いでいる。こうした足もとの動向を背景に10月30日の日銀政策決定会合が一段の金融緩和の強化を決定したことは、妥当であり市場の強い期待に応えたものであるといえよう。

また、デフレ脱却に向けた政府および日銀双方の課題が共通の認識として整理されたことは、デフレ問題に関する内外の議論を誘導する枠組みを明確化するものとして評価したい。

日中問題の影響など海外経済のさらなる落ち込みによる景気の底割れを防ぐ措置として今後も金融当局への期待が高まることはありえようが、金融緩和のみによって長期の経済低迷から脱却できるかのような見方には反対である。

そもそも金融政策は、潜在成長率の持続的な向上を約束するものではない。その目標は物価や通貨価値の安定であり、それによって安定的な経済活動を促すことである。潜在成長率の引き上げに必要な成長セクターへの資源配分は、規制緩和など構造政策を通じて実現される性質のものだ。

米連邦準備理事会(FRB)や欧州中央銀行(ECB)との比較で、日銀の措置がいまだ不十分だと主張する人たちは、日米欧の金融緩和の背後にある「三者三様の事情」に改めて目を向けるべきである。たとえば、なぜECBが3年物資金の無制限供給オペにまで踏み出したかと言えば、ユーロ圏のマネーマーケットが機能不全に陥り、流動性を供給しないと域内経済活動が阻害される懸念があったからだ。ところが、日本は現時点で、そこまでの事態には至っていない。

一方、米国の場合は、リーマンショック後のマネーマーケットの大混乱は収まったが、サブプライム問題で甚大な打撃を受けた金融機関はいまだ復調に向けた歩みの途次にある。家計も相当な規模の債務整理を迫られており、景気は通常のリセッション後の回復パターンとは違った足取りをたどっている。

日本は、この点でも違う。バブル崩壊後に過剰債務の整理で苦しんだ経験もあり、邦銀はサブプライム関連商品への投資に慎重な姿勢を貫き、欧米勢が陥ったような資本不足に悩む状況にはない。家計部門に目を転じても消費は弱いが、信用収縮に伴う債務整理を迫られているような状況にはない。ただ一方で、日本の実体経済は世界経済が一気に冷え込んだ影響に伴う財やサービスの輸出の落ち込みや福島原発事故後のエネルギー輸入代金の著増を通して、大きな打撃を被っている。2012年度上半期の貿易収支は、半期ベースでは過去最高の3兆2190億円の赤字となった。

この事態に対して日銀は、低金利の維持、資産買い入れ基金の創設、その規模や対象の拡大、そして時間軸の延長で対応してきた。日銀のバランスシートを見ると、リーマンショックが発生した2008年以降の拡大ペースこそFRBやECBに比べるとかなり緩やかだが、国内総生産(GDP)に対する比率は08年以前から一貫して高く、最近ECBに抜かれるまで主要中銀の中で最も大きかった。他面、こうした日銀のバランスシートの増大が金融面の不均衡を蓄積させる要因に結びつくリスクはないのか、今後とも金融緩和を強化していくにあたっては点検し続けることが必要であろう。

<先進国の量的緩和が新興国に及ぼす悪影響>

確かに、FRBは、金融政策の目的としての「雇用の安定」を強調している。しかし、雇用は本当に金融緩和によって持続的に回復するような性格のものなのか。この点については、米国の経済学者の間でも両様の見方があると理解している。

そもそも米国や日本に限らず先進国が等しく直面している雇用問題は、グローバリゼーションが進展する中で新興国に雇用が移り、中間層の没落が進んでいるという国際経済の構造変化に由来している。これは、紙幣の大増発のみで解決できるような類の問題ではない。

先進国に必要なのは、新興国に対して比較競争優位を持てる産業・需要の創出であり、それには硬直した既存の規制枠組みにメスを入れるなどの経済構造改革が不可欠だ。また、自由貿易協定(FTA)などの締結によって貿易パートナーとの取引を活性化させ、特に新興国の成長を取り込むことも重要な戦略であり、実際に欧米はその方向に向かって突き進んでいる。

欧州連合(EU)と米国はFTA締結に向けた交渉を来年から始める予定だ。ちなみに、韓国は双方とFTAを結んでいる。これで欧米が互いにFTAで結びつけば、日本は蚊帳の外にはじき出される。困ったときの日銀頼みではなく、そうした危機感を持って、FTAや環太平洋連携協定(TPP)問題にアプローチするほうが重要ではないだろうか。

また、これは日本だけに言える問題ではないが、先進国の量的緩和が新興国の資産価格や一次産品価格に与えるネガティブな影響にも留意すべきだ。

海外からの資金流入によって、新興国の中には、株価が急騰したり、自国通貨が対ドルで最高値を更新したりしている国が増えている。この状況を放置すれば、通貨のさらなる切り上げを通じてバブルを招く恐れがある一方で、安易に介入すれば、インフレ圧力が増し、景気の腰を折る可能性がある。先進国の節度なき量的緩和は、新興国に経済政策の難しいかじ取りを迫るリスクがあることは先進国側も十分認識しておくべきであろう。

*加藤隆俊氏は、元財務官(1995─97年)。米プリンストン大学客員教授などを経て、2004─09年国際通貨基金(IMF)副専務理事。10年から公益財団法人国際金融情報センター理事長。

*本稿は、ロイター日本語ニュースサイトの外国為替フォーラムに掲載されたものです。(here)

*本稿は、筆者の個人的見解に基づいています。

*このドキュメントにおけるニュース、取引価格、データ及びその他の情報などのコンテンツはあくまでも利用者の個人使用のみのためにコラムニストによって提供されているものであって、商用目的のために提供されているものではありません。このドキュメントの当コンテンツは、投資活動を勧誘又は誘引するものではなく、また当コンテンツを取引又は売買を行う際の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。当コンテンツは投資助言となる投資、税金、法律等のいかなる助言も提供せず、また、特定の金融の個別銘柄、金融投資あるいは金融商品に関するいかなる勧告もしません。このドキュメントの使用は、資格のある投資専門家の投資助言に取って代わるものではありません。ロイターはコンテンツの信頼性を確保するよう合理的な努力をしていますが、コラムニストによって提供されたいかなる見解又は意見は当該コラムニスト自身の見解や分析であって、ロイターの見解、分析ではありません。

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http://jp.reuters.com/article/vcJPboj/idJPTYE8A502A20121106

 

景気後退「4月から」 輸出低迷、生産落ち込みで
2012.11.6 21:21
 内閣府が景気の基調判断を下方修正したのは海外景気の減速や日中関係の悪化で輸出が低迷、生産の落ち込みが一段と鮮明になっているためだ。民間エコノミストの間では景気が4月以降に後退局面に入ったとの見方が多い。日本経済は年末にかけて景気が再浮揚できるかどうかの正念場を迎える。

 景気には拡大と後退を繰り返す循環があり、景気の拡大期から後退期への転換点が「山」、後退期から拡大期への転換点が「谷」とされる。日本では、景気動向指数を構成する鉱工業生産指数などの経済指標のうち、改善している指標の割合が50%を下回ったときに景気後退と判断される。山と谷の時期は、学識者で構成する内閣府の「景気動向指数研究会」が実際の転換点から1年以上経過した後に判定するのが通例だ。

 内閣府によると日本経済はリーマン・ショックを挟んだ平成20年3月〜21年3月に景気後退を経験した後、21年4月から景気拡大局面が続いていた。

 今年4月以降、後退局面に入ったとの見方が広がっているのは鉱工業生産指数など主要経済指標の多くが悪化傾向にあるため。先行きは海外経済の持ち直しを背景に「今回の景気後退は比較的短期間で終了し、年明け後にも景気は回復に向かう」(みずほ総合研究所の山本康雄シニアエコノミスト)との楽観論も多いが、日中関係悪化の長期化や米国で年明けから大型減税の失効と歳出削減が重なる「財政の崖」と呼ばれる問題の影響など、景気回復が後ずれする懸念は拭えない。(本田誠)

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http://sankei.jp.msn.com/economy/news/121106/biz12110621220033-n1.htm

G20:日本、打つ手ないまま 特例公債法案の早期成立を
毎日新聞 2012年11月06日 22時13分

 今回のG20会議で、日本は今年度予算の財源として不可欠な赤字国債発行のための特例公債法案の早期成立に加え、経済成長と中期的な財政健全化の両立を改めて迫られた。しかし、同法案をめぐる与野党の駆け引きは衆院解散・総選挙も絡んで政局化し成立見通しが立たないまま。ねじれ国会の下、野田政権は景気下支え策もまともに講じられないのが実情だ。日中関係悪化に伴う輸出減少も影響し7〜9月期にマイナス成長に陥るとの見方が強い中、「日本は世界経済の足かせになる」(国際金融筋)との懸念もある。

 共同声明は日本に対し「今年度予算の財源確保」を求め、特例公債法案の早期成立を促した。政府は同法案の未成立で今年度予算の歳入の約4割をまかなう赤字国債を発行できず、9月から地方交付税の一部配布を延期するなど予算執行を抑制している。このままでは12月には財源が枯渇し、政府の歳出停止で日本経済を大きく下押しする懸念がある。そうなれば、世界経済も一段と減速しかねず、共同声明は日本の対応の遅れを「リスク要因」と明記した。

 景気後退局面入りも指摘される日本経済の下支えに向けて、政府は10月末、今年度予算の予備費を使った総事業費7500億円規模の経済対策を打ち出し、11月中には本格的な対策をまとめる考え。

 しかし、補正予算を伴う大型経済対策は野党の協力が得られるか分からず、当面は景気下支えを日銀の金融緩和に頼らざるを得ない状況だ。

 14年4月から消費税率(現行5%)を予定通り8%に引き上げるかどうか、政府は来秋ごろまでに景気状況を見て判断する方針。G20に初出席となった城島光力(こうりき)財務相は、会議後の記者会見で「財政健全化にしっかり取り組む」と述べたが、景気が失速すれば、消費増税も遠のく危うい状況だ。【工藤昭久】
http://mainichi.jp/select/news/20121107k0000m020117000c.html


http://www.asyura2.com/12/hasan78/msg/412.html

記事 [音楽2] Re: 夜の女王のアリア「魔笛」 /フローレンス・フォスター・ジェンキンス(再リンク)

記事 [経世済民78] 「オバマの赤字」のうそ=ローレンス・サマーズ氏 米労働市場の土台に腐食  サンタになるのも苦労

「オバマの赤字」のうそ=ローレンス・サマーズ氏

2012年 11月 6日 17:34 JST 
コラム:サンディがオバマ大統領に与える「恩恵」
コラム:日銀依存シンドロームとデフレへの処方箋=加藤隆俊氏
コラム:米労働市場の土台に腐食、次期大統領の課題に
コラム:米アップルに根付く「負けず嫌い」DNA

ローレンス・H・サマーズ

[5日 ロイター] 私は先週のコラムで、オバマ大統領の経済政策が多くの点でロムニー候補の政策よりも優れていると指摘した。これに対し、ロムニー陣営を代表して、友人であるマイク・ボスキン氏から返答があった。

ボスキン氏は「オバマの赤字」を批判し、ロムニー氏のほうが「均衡予算に向けた優れた選択肢」を提示できると主張している。

私はオバマ陣営を代表しているわけではなく、このコラムは財政赤字以外の幅広い問題を論じているが、ボスキン氏の一部の指摘は適切といえる。

まずボスキン氏が、今の財政赤字と債務増加ペースをいつまでも維持することはできないと主張しているのは正しい。恐ろしい経済問題を回避するには、債務の対GDP比を安定させ、最終的に低下させることが重要と指摘しているのも正しい。これは両候補がともに指摘している点であり、候補を選ぶ基準とはならない。

第二にボスキン氏は、現在の高水準の財政赤字について、オバマ大統領の政策が原因だと批判している。これは事実とは言いがたい。クリントン大統領が2001年に退任した際、財政収支は黒字で、年間数千億ドルのペースで政府債務が削減されていた。

その後、ブッシュ政権下で財政収支は大幅な赤字となった。大型減税、イラク戦争・アフガニスタン戦争への大規模な軍事的肩入れ、新たな処方薬給付などが行われ、それを相殺する歳出の削減や歳入の拡大は実現しなかった。

こうした決定以外で、現在の赤字の最大の原因といえるのが、大恐慌以来最悪の景気低迷だ。これはブッシュ政権時代に始まった。

オバマ大統領の景気刺激策には賛否両論があるだろうが(個人的には景気と雇用に好影響を及ぼしたことは火を見るより明らかだと思うが)、そうした議論はあまり重要ではない。政府の雇用は縮小しており、刺激策をめぐる議論は概ね下火になっている。

第三にボスキン氏は、財政健全化に関して誰が建設的だったかという事実を曖昧にしている。同氏は、財政赤字削減に向けたシンプソン・ボウルズ委員会の報告書に触れながら、この報告書が2010年11月に提出された時点で、下院共和党の反対ですでに廃案になっていたことに言及していない。反対を主導したのは、同委員会で報告書に反対票を投じた共和党のポール・ライアン氏だ。

オバマ大統領には、シンプソン・ボウルズ報告書の原則に基づいて合意する用意があったことは以前からはっきりしている。しかし、議会が歳出削減と歳入拡大に消極的だったため、合意は実現しなかった。

ロムニー氏は10ドルの歳出削減に対し、1ドルの歳入拡大でさえも認めないと発言しており、同氏もそうした抵抗に加わっていたとみられる。

第四に、ロムニー氏に財政均衡化に向けたプランがあると断言するボスキン氏は、控えめに言っても能天気だといえる。

ロムニー氏は、現行水準から税率を20%下げることを公約に掲げているが、独立機関の試算によると、これには10年間で5兆ドルのコストがかかる。その他、国防費の2兆ドル増額や、納税額上位1%のブッシュ減税を延長すること(1兆ドルのコストがかかる)も提案している。

ロムニー氏は、高所得納税者の抜け穴を指摘する以外、こうした措置の財源をどのように確保するか、明示していない。

残念ながら、独立系のアナリストが繰り返し指摘するように、それだけの財源を確保できるだけの抜け穴はない。

高所得納税者の税額控除・優遇税制をすべて廃止しても、同氏の全プランはもとより、高所得者向けの減税のコストさえ賄えない。しかも、財政均衡化のコストについては、まだ何も考えてないのだ。

こうした堂々巡りの議論に終止符を打てるのは選挙だけだ。今回の選挙は、オバマ大統領とロムニー氏の経済アプローチが好対照をなしている。

オバマ大統領はクリントン大統領のアプローチを続けるだろう。ロムニー氏はブッシュ父子大統領の戦術に戻るだろう。

2つのアプローチが経済成長・雇用創出・政府債務・その他ほぼすべての経済統計にどのような影響を及ぼすかは、説明するまでもない。

(ローレンス・H・サマーズ氏はハーバード大学教授。元米財務長官) 
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オバマ・ロムニー両候補の支持率、依然互角=ロイター調査 2012年11月1日
米大統領選は接戦続く、オバマ・ロムニー両候補支持率きっ抗=ロイター/イプソス調査 2012年11月2日
コラム:経済政策はロムニー氏よりオバマ大統領がまとも=サマーズ氏 2012年10月30日
米大統領選は「信頼」がテーマ、ロムニー氏は本心隠す=オバマ氏 2012年10月24日
http://jp.reuters.com/article/jp_column/idJPTYE8A505420121106?sp=true

 
コラム:米労働市場の土台に腐食、次期大統領の課題に
2012年 11月 5日 13:32 JST

コラム:「オバマの赤字」のうそ=ローレンス・サマーズ氏
コラム:サンディがオバマ大統領に与える「恩恵」
コラム:日銀依存シンドロームとデフレへの処方箋=加藤隆俊氏
コラム:米アップルに根付く「負けず嫌い」DNA
By Martin Hutchinson

[ニューヨーク 2日 ロイター BREAKINGVIEWS] 米労働省が2日に発表した10月の雇用統計ではすぐ目につかないが、米国の労働市場の土台にはどこか腐食してしまった部分がある。

10月の非農業部門雇用者数は17万1000人増加し、8月と9月の新規雇用者数も合計で8万4000人上方改定された。オバマ大統領にとっては、再選に向けて良い材料といえる。しかし、まだ前回の景気後退で失われた雇用の半分を取り戻したにすぎない。さらに景気後退が訪れるたびに雇用の回復がどんどん難しくなっている点からすると、次期大統領が成果を収めるには、相当根深い構造問題に取り組む必要があることは明白だ。

歴史的基準に照らせば、2008年の景気後退局面からの回復は、異常なほどに弱い。1958年から82年までは景気は素早く立ち直り、失われた雇用は10カ月か11カ月程度で完全に元に戻った。失業率が2010年の最悪期よりも高かった1982年の深刻な景気後退でも、その傾向は変わらなかった。

ところが過去20年間に何かが変わった。1990─91年の景気後退後は、雇用がすっかり元通りになるのに21カ月かかり、2001─02年の後退からは31カ月を要した。そして現在、雇用者数の前回の底だった2010年2月から32カ月が経過したものの、失われた雇用の53%しか取り戻せていない。

雇用回復が難しくなる傾向は30年以上にわたり、景気後退のたびにその傾向が強まっていることから、政策のまずさだけが犯人でないのは自明だ。問題の一端は、製造業の衰退にある。つまり労働力の大半が専門技能性が低い製造業の雇用で成り立っていた時代には、景気が持ち直せばすぐさま失業者は職場に戻れた。グローバル化もまた原因の一つかもしれない。低賃金の新興国市場との競争で失われた雇用を回復するのは以前より困難だ。さらに労働力の代用として資本を投入しやすくする金利低下や、失業保険給付期間の延長(従来の26週に対して現在は99週)が、雇用がなかなか戻らない要因の一部になり得るほど、長期にわたって続いている。

不安なのは、労働市場がもはや完全に回復しないのではないかという点だ。失われたままの雇用を取り戻すのにあと30カ月が必要となれば、統計的には次の景気後退局面に突入してしまう。

いずれにせよ、政策は変わるべきだ。10カ月間で雇用が回復するのに妥当な措置は、5年間も雇用の落ち込みが続くような状況では適切ではない。6日の大統領選挙でどちらの候補が勝利するにしても、早急に対策を考えたほうが良い。

<背景となるニュース>

◎米労働省が2日発表した10月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数は季節調整済みで前月比17万1000人増加した一方、失業率は0.1%ポイント上がって7.9%となった。8月と9月の新規雇用者数は合計で8万4000人上方改定された。

◎前回の景気後退で雇用者数の底となった2010年2月から2年8カ月を経て、07年から10年までに失われた雇用840万人の53%に当たる450万人分の雇用が創出された。

関連ニュース

10月米雇用統計、非農業部門雇用者数は予想上回る17.1万人増 2012年11月3日
10月米雇用統計は雇用増で景気回復に明るい兆し、失業率は悪化 2012年11月3日
米雇用統計:識者はこうみる 2012年11月2日
〔ポイント分析〕10月米雇用統計は雇用増で景気回復に明るい兆し、失業率は悪化 2012年11月2日
http://jp.reuters.com/article/jp_column/idJPTYE8A402R20121105?sp=true


サンタになるのも苦労−スクール行ってトナカイ学の勉強 
  11月5日(ブルームバーグ):ぽっちゃりした体に白いひげ、赤い服を着ればサンタクロースになれると思ったら間違いだ。スーゼン・メスコ氏の「サンタ・クロース・スクール」に行けば分かる。
「サンタを演じるのではなく、サンタにならなくてはだめ」とデンバーで「プロフェッショナル・サンタクロース・スクール」を運営する同氏は言う。「最初の3時間でまず生徒の男性たちをサンタの気持ちにさせる」のだという。
百貨店は1860年代からクリスマスが近づくとサンタを雇うようになった。米国初のサンタ・スクールは1937年に誕生。今は少なくとも6つのサンタ・スクールがあるほか、サンタ会議やサンタ・ワークショップ、サンタ・フェスティバルなど、サンタについて学ぶことができそうな場がたくさんある。
イベント企画会社も経営しているメスコ氏は1983年にサンタ・スクールを開いた。今年は9月3日のレーバーデーを挟んだ5日で850ドル(約6万8000円)のプログラムに30人のサンタ志望者が登録した。ブルームバーグ・ビジネスウィーク誌11月5日号が報じた。
「以前は仕事が閑散期を迎えるトラックの運転手やバーテンダー、建設労働者などが多かったが、今は株式ブローカーや不動産仲介業者、会計士などが習いに来る」という。
サンタ・スクールでは自分の売り込み方や価格設定、契約書の見方などを習う。児童心理学者から5時間の講義も受ける。さらに、メークアップアーティストやスタイリスト、栄養学者との面談もある。そしてもちろん、トナカイの扱い方も学ばなければならない。メスコ氏によれば、トナカイは「場合によって極めて危険な動物」なのだという。
トム・バレント氏が1976年にミシガン州ミッドランドの「チャールズ・W・ハワード・サンタ・スクール」に通った時、生徒はたった3人だった。しかし、今年10月に同氏が「学部長」として参加した3日間のコースには100人のサンタ候補と10人のミセス・サンタ候補が集まった。
休みは1日だけ
非営利団体が提供するこのコースは390ドルでトナカイの作法や髭の縮らせ方(生徒の90%は髭を生やしているという)、サンタクロースについての歴史と伝説、それに会計とマーケティングを習う。
サンタ用語を教えていないときは建設会社を経営しているバレント氏は「失業したために来ている生徒もいるだろうが、そういうことは話さない」と言う。「賃金についても話さないが、修了生が戻ってきて新しい生徒に職の世話をしている」と同氏は話した。
メスコ氏によると、ショッピングモールのサンタたちの賃金は1時間当たり15−35ドルで、労働時間は1日10−12時間。シーズンはハロウィーン後すぐに始まり、休みは感謝祭の日1日だけ。「収入はある程度スタミナ次第」となるようだ。ベテランサンタのリック・ハイマン氏によれれば1シーズンの収入は8000−1万2000ドル程度。経験豊富な同氏はもっと稼げるという。
原題:Making of Santa Is Big Business as Schools Teach ReindeerSkills(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:ニューヨーク Susan Berfield sberfield@bloomberg.net;ベルリン David Rocks drocks1@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:James Ellis jellis27@bloomberg.net
更新日時: 2012/11/05 09:12 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MCV6N86JTSED01.html
http://www.asyura2.com/12/hasan78/msg/413.html

記事 [アジア14] ロシア運輸省 鉄道整備に2.5兆円予算案:極東と東シベリアを結ぶ第2シベリア鉄道:極東地域のインフラ整備に注力

ロシア運輸省 鉄道整備に2.5兆円予算案

 ■ロシア運輸省 ロシア東シベリアと極東を結ぶバム鉄道(第2シベリア鉄道)の整備のため、2020年までに約1兆ルーブル(約2兆5500億円)を拠出する予算案をロシア政府に提出した。ロシア紙イズベスチヤが報じた。

 同紙によると、運輸省の内部文書は、極東シベリア地域の発展のためには現状のバム鉄道の輸送能力が問題と指摘。現在の年間輸送能力2千万トンを20年までに5千万トンに引き上げ、沿線周辺で今後、新たに採掘される石炭や鉱石の輸送促進を図るべきだとしている。

 プーチン大統領は今年5月、極東の輸送インフラ発展のための案を提出するよう政府機関に命じており、運輸省がこれに応えた。
 バム鉄道は東シベリア・タイシェトから極東ハバロフスク地方ソビエツカヤガバニまでを本線とする。
(イルクーツク=共同)

[日経新聞11月5日朝刊P.6]


http://www.asyura2.com/12/asia14/msg/187.html

記事 [カルト10] 日本神話と旧約聖書が似ているのは後者が前者をパクったかららしい、ロシアが野田ブーに見切りをつけたようで政局である。
モーゼの十戒と教育勅語はそっくりだし君が代はヘブライ語だしワッショイもソーランもそうだし聖徳太子までヘブライ語を
使っていたようだし一体どういう訳か。
仏教が古代イスラエル文化を消し去り米軍が日本の古代史と現代史を捏造しどうやら日ユ同祖論というより日本が正統で連中
が偽もののようである。
旧約聖書もそれが先にあったのではなく日本神話が先にあったようでぶったまげである。
とんでも論とされているモンゴロイドのキリストの墓だのモーゼの墓があるだのといった話は事実と偽ユダヤが混ぜた嘘と
ごっちゃになっているのではないか。
ロシアが野田ブーと会いたくないようでおしまいである。
落選確定の200人は離党する気満々で大政局の始まりである。
http://www.asyura2.com/12/cult10/msg/348.html
記事 [原発・フッ素28] みんなで語らない 甲状腺関係の話 そのA「国民を被ばくから守る医師団」 
さっき教えてもらったことですが、投稿します。
日本の医師が代表です。
以前福島原発サイトで作業員を被験者に実験していた事とサイトで売っているサプリが高かったので、私は少し誤解していたようです。
賛同される医師の方々の医院名も都道府県別に載っています。

「・・・福島原発事故を日本の未曾有の危機と捉え、公式ステートメントの発表、被曝対策相談窓口の開設に取り組んできた。しかし、政府、東電、自治体、主要メディアは私たちの活動を無視している。・・・・・・・・
・・・より多くの医師を仲間に入れ、国民に正しい情報を伝えることが必要である。さらに内部被曝の基準、測定方法の提案、そして私たちの提唱する「ビタミンCをはじめとする抗酸化栄養素の摂取による被曝予防」は唯一の具体的な対策であり、より広く普及させる必要がある。そこで「国民を被ばくから守る医師団」を発足、具体的な対策を考え、学会や医師会を越えて賛同する医師らを広く集め、直接国民に働きかけることとする。」

どうやら私ももうすぐ荷が下りるかもしれません。それを祈ります。
この事故の犠牲者があらゆる嘘から解放されることを祈って。
被曝者を捨石とみなし続けたおためごかしたちが地に落ちることも。

医師団設立の趣意
http://iv-therapy.org/iv-therapy/teigen-jpn.html

提言1. 医師に向けての提言
http://iv-therapy.org/iv-therapy/teigen-jpn2.html

提言2. 国民への提言
http://iv-therapy.org/iv-therapy/teigen-jpn3.html
http://www.asyura2.com/12/genpatu28/msg/541.html

記事 [アジア14] インドネシア、賃上げ要求 企業に重荷:最低賃金、倍増を主張 好景気、待遇改善追いつかず

インドネシア、賃上げ要求 企業に重荷
最低賃金、倍増を主張 好景気、待遇改善追いつかず

 【ジャカルタ=渡辺禎央】日本企業の進出が盛んなインドネシアで、賃金の引き上げなど労働者の要求や抗議活動が高まっている。首都周辺の主要な労働組合連合は、2013年の公定最低賃金(月収)を前年比で2倍近く引き上げるよう主張。派遣労働者が直接雇用を求めるデモでは、トヨタ自動車など日系企業もその対象となっている。

 首都のジャカルタ特別州では10月下旬、労組連合が同州の13年の最低賃金を前年比で83%増の約280万ルピア(約2万3千円)に引き上げるよう要求。2千人規模のデモも動員した。その結果、州政府は2日、公定最低賃金の算定基準値を3割以上高い約197万8790ルピアに決定。州労働当局者は「最低賃金も(前年比3割増の)200万ルピア程度への引き上げが容認されるだろう」とみる。

 同国では毎年、地方政府ごとに最低賃金を改定。1月1日付で発効させる。同国の1〜10月の累計インフレ率は3.66%にとどまるが、ジャカルタ周辺で外資工場が集積する各州ではジャカルタを上回る賃上げを求めるデモが頻発している。

 10月下旬、日系工場が集積する西ジャワ州ブカシでは、労組連合が前年比2倍超の320万ルピアを要求。同州ボゴールでも325万ルピアへの引き上げを求める5千人規模の労働者が工業団地などで抗議し、警官隊とのもみ合いとなった。


●派遣労働巡り抗議

 首都近郊の工業団地では一部の強硬派労組連合が工場労働者に対し、外部委託廃止や賃上げを求める動きに加わるよう二輪車の大群となって扇動して回る「スウィーピング」と呼ぶ行為が横行。社外の労働者が従業員を軟禁状態にし、外部委託廃止の誓約文書に署名を強要する事例もある。

 トヨタが主力工場を置く西ジャワ州カラワンでも労組連合による要求額が260万〜300万ルピアに上った。10月17日にはカラワンのトヨタ工場前で、同社外の労働者らによるデモが発生。同社グループの派遣労働者の活用策に抗議した。
 トヨタを標的にしたデモ隊は翌18日、ジャカルタの日本大使館前にも数百人規模で集結。デモ隊が「解雇」として問題視する一部作業での派遣労働者の活用終了について、トヨタ現法幹部は「自動車の供給を迅速化するための工程改善策として、法規に従い派遣会社そのものとの契約を解除した」と説明。労使の認識のズレが表面化した。

 インドネシアで労働者の要求が高まる背景には、外資メーカーや中間・富裕層の消費者が新興国有数の好況を謳歌する一方、労働者が待遇改善に実感を持てないことへの不満がある。地方首長や大統領を国民が直接投票で選ぶインドネシアでは、政府も庶民寄りにならざるを得ず、労働者を勢いづかせる結果となっている。

 日系の大手企業は最低賃金を上回る月収を用意して人材の確保に努めてきたが、これがかえって中小メーカーの労働者に不公平感を与え、要求を過激にさせる皮肉な結果を招いている面もある。
 政府は曖昧な外部委託を巡る法規制について、労使の双方にわかりやすく改めた新法を近く公表する方針。労組側は不満が解消されない場合は大規模なデモやストを継続する構えだ。
 労働コストだけでなく、工業団地やオフィスの価格も急騰しており、これも企業経営にとってはマイナスだ。ただ、タイやベトナムなどの労働賃金も急上昇しており、インドネシアだけがコスト上昇に見舞われているわけではない。


●重要な拠点分散先

 インドネシアでは、12年の国内総生産(GDP)成長率が6%台半ばを維持し、13年も6.8%を見込む。外国直接投資額も過去最高を更新することが確実で、日本企業がその推進役だ。2億4千万人を擁する内需を取り込もうと製造業だけでなく、小売業などの進出も盛んだ。
 反日運動の影響で日本企業の業績が悪化している中国などからの投資の分散先としても注目を集める。こうした日本企業の進出の勢いを止めないためにも、労務問題の先鋭化防止が急がれる。

[日経新聞11月5日朝刊P.6]



http://www.asyura2.com/12/asia14/msg/188.html

記事 [カルト10] ブレーキの壊れた真紀子とハンドルのない橋下という二大猛獣を亀井と小沢が調教すれば面白いのではないか。
野田ブーがロシアにふられ元々むくんでいる顔が更にむくみ完全にアウトである。
民主の落選確定組は年末の餅代と慰留の金をもらうだけもらったらトンズラ新党を結党する予定である。
その時ゴリラ真紀子を党首に担いだら面白いと思うがどういう判断をくだすかみものである。
偽キムチ橋下が偽キムチ石原を見捨てて小沢にすり寄っているようである。
まったく無節操な嘘つきだがここまできたらワルとズルを極めるべきである。
しかし二匹とも取り扱い要注意の気違いでありお手やお座りをさせられる猛獣使いが必要である。
ゴリラ真紀子は小沢が嘘つき橋下は亀井がそれぞれ調教すれば偽キムチも偽ユダヤもぶったまげるモンスター
に成長する可能性を秘めた松沢病院で百年に一人出るかどうかの逸材の二匹である。
日本は伸るか反るかの土俵際の崖っぷちの背水の陣であり気違いの二枚看板で勝負するのもありである。
http://www.asyura2.com/12/cult10/msg/349.html

   

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