<■461行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可> ▲△▽▼ ▲△▽▼ 777投稿集 https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14038024
777 オーディオ 関係投稿集 https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14037403 777ブログ のカテゴリー一覧 https://blog.hatena.ne.jp/a111111jp/a111111.hatenablog.com/categories 伝説のオーディオ名機 カテゴリーの記事一覧 - 777ブログ https://a111111.hatenablog.com/archive/category/%E4%BC%9D%E8%AA%AC%E3%81%AE%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%AA%E5%90%8D%E6%A9%9F 最高の音を出すオーディオ:スピーカー QUAD ESL63 + プリアンプ マランツ7C + EAR の真空管パワーアンプ - 777ブログ https://a111111.hatenablog.com/entry/2025/05/08/135141 原音を遥かに上回る霊妙な音を奏でるスピーカーは真空管アンプで鳴らした QUAD ESL63 だけ - 777ブログ https://a111111.hatenablog.com/entry/2025/05/08/153313 QUAD の静電型スピーカーを超えるスピーカーはまだ存在しない https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14004090 伝説の静電型スピーカー QUAD ESL57・ESL63 http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/682.html ESL57 が似合う店 喫茶店 荻窪邪宗門 _ ESL57 と QUADU の世界 http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/214.html マランツ Model 7 伝説の音の秘密 - 777ブログ https://a111111.hatenablog.com/entry/2025/05/08/134954 あらゆるパワーアンプの中で一番艶やかでエロい音の Western electric 124 WE350B プッシュプルアンプ - 777ブログ https://a111111.hatenablog.com/entry/2025/05/08/204118 現代の真空管アンプで買う価値が有るのは EAR だけ、日本製の真空管アンプは色っぽさが全く無く すべてNG - 777ブログ https://a111111.hatenablog.com/entry/2025/06/29/044247 一番安く手に入る良い音のパワーアンプは大昔の LUXMAN の真空管アンプの中古品 - 777ブログ https://a111111.hatenablog.com/entry/2025/06/28/204237 最高の音を一番安く手に入れる方法 - 777ブログ https://a111111.hatenablog.com/entry/2025/05/08/065051 ▲△▽▼ ▲△▽▼
真空管アンプ
真空管アンプの世界 http://www.asyura2.com/21/reki7/msg/381.html
プリアンプに金をかけなさい http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/1027.html 真空管の寿命は6000時間 https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14062287 1W(ワット)アンプで 38pウーハーは無理 http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/968.html 昔の軽量高能率スピーカーにはドライブ力が強い最新のトランジスタアンプは合わない http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/1102.html 口径38センチ(15インチ)のユニットではまともな音は出ない https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14004040 ▲△▽▼
買ってはいけないアンプ
現代の真空管アンプで買う価値が有るのは EAR だけ、日本製の真空管アンプは色っぽさが全く無く すべてNG - 777ブログ https://a111111.hatenablog.com/entry/2025/06/29/044247
激安だけど音がぼけるだけの無意味なプリアンプ _ 真空管プリアンプ FX-AUDIO- TUBE-01J 5,420円 https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14004392 ウェスタン・エレクトリック 300B を使ったアンプは買ってはいけない https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14004441 マッキントッシュのアンプは買ってはいけない https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14004375 日本製の真空管アンプは買ってはいけない 日本のオーディオ製品が欧米のオーディオファイルから相手にされない理由 https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14004429 上杉アンプは買ってはいけない https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14004389 SUNVALLEY AUDIO(旧キット屋) の真空管アンプは買ってはいけない https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14004391 ▲△▽▼ ▲△▽▼
伝説の真空管アンプ
マランツ Model 7 伝説の音の秘密 - 777ブログ https://a111111.hatenablog.com/entry/2025/05/08/134954 あらゆるパワーアンプの中で一番艶やかでエロい音の Western electric 124 WE350B プッシュプルアンプ - 777ブログ https://a111111.hatenablog.com/entry/2025/05/08/204118 一番安く手に入る良い音のパワーアンプは大昔の LUXMAN の真空管アンプの中古品 - 777ブログ https://a111111.hatenablog.com/entry/2025/06/28/204237 欧州最高の出力管 PX4 を使ったアンプ https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14029910 イギリスの大出力三極管 PX25・DA30 を使ったアンプ https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14030285 @ ウエスタン・エレクトリックの伝説のアンティーク真空管アンプ Western electric|禁断のKRELL https://ameblo.jp/507576/theme-10107229909.html 情熱のオーディオ ウエスタンエレクトリック病棟 http://mikami.a.la9.jp/audio/western_electric.htm http://mikami.a.la9.jp/audio/audio.htm ウエスタン・エレクトリック http://www.asyura2.com/21/reki7/msg/586.html ウェスタンエレクトリック伝説 http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/208.html 電力増幅用直熱3極管 300B http://www.asyura2.com/21/reki7/msg/546.html ウェスタン・エレクトリック 300B を使ったアンプ http://www.asyura2.com/18/revival4/index.html http://www.asyura2.com/18/revival4/msg/107.html 電力増幅用直熱3極管 VT-52 一番音が良いパワーアンプは VT-52 シングルアンプ? http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/440.html
電圧増幅用直熱三極管 WE101D 今 大人気の WE101D _ 出力0.6Wのシングル・アンプで鳴らせるスピーカーは? http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/445.html
電力増幅用傍熱ビーム4極管 WE350B WE350B _ ウエスタン・エレクトリックの真空管の中でも特に濃厚な音がするビーム管の最高傑作 http://www.asyura2.com/18/revival4/msg/132.html
Western electric 124 amplifier _ すべてのアンプの中で最も艶やかな音の WE350B プッシュプルアンプ http://www.asyura2.com/18/revival4/msg/133.html A イギリスの伝説のアンティーク真空管アンプ ・Lowther 真空管アンプ
PX4・PX25 を使った Lowther(ローサー、ラウザー)の伝説のアンプ http://www.lowthervoigtmuseum.org.uk/lowtheramps.html ・Deccaデコラ 真空管アンプ
初期の Deccaデコラはモノラル仕様でしたので、真ん中にタンノイのデュアルコンセントリック、両脇にダイレクト・ラジエーターが二つ付いていました。 出力段には直熱三極管の PX25 が搭載。 ステレオ時代になるとスピーカーはEMI、出力段はEL34に変更されています。 https://kusunoki.jp/audio/TANNOY/TANNOY.html イギリスで忘れてはいけないブランドにDecca(デッカ)があります。 カートリッジとデコラというステレオ装置が有名ですが、初期のデコラに付いていたアンプ(やはりPX25)はすばらしい音がするという評判です。 また、デッカのプリアンプが良いと言う人もいます。 http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1237153507
Decca 'Decola' radiogram, c 1947 1947年に発売された統合型コンソール・システムDecola
アンプ:PX25プッシュプル(L63×6、PX25X2、5U4G×2) 出力5W Decca Decola モノラル 仕様 ・スピーカー:Goodmans×3 ・使用真空管(アンプ部) L63×6 PX25×2 5U4G×2 すべてOsram ・LEAK(リーク) 真空管アンプ https://vintage-audio.jp/?p=555 https://duranties.jimdofree.com/leak-amp%E3%81%AE%E4%BF%AE%E7%90%86%E3%81%A8%E8%A9%A6%E8%81%B4/
・QUAD 真空管アンプ オールド QUAD の安物アンプは名機なのか? http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/840.html ESL57 が似合う店 喫茶店 荻窪邪宗門 _ ESL57 と QUADU の世界 http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/214.html 静電型スピーカーの存続に取り組むドイツ QUAD Musikwiedergabe http://www.quad-musik.de/japanese_magazine-_interview.pdf http://www.soundbox.co.jp/QUAD/japanese_1.htm ドイツ QUAD Musikwiedergabe PRODUCTS https://www.quad-musik.de/index.php/en/products 復刻品 QUAD-II 真空管モノラル・アンプ (ドイツ QUAD MusikWiedergabe GmbH) 製 ¥500.000/ペア オプション KT66/GEC、EF86/Mullard、GZ32/Mulalrd +\120,000より https://www.soundbox.co.jp/QUAD/QD-II.htm 復刻品 QUAD 33/2プリアンプ QUAD 303QR パワーアンプ (オランダ QUADREVISIE社製) https://www.soundbox.co.jp/QUAD/QD_33_2_303QR.htm https://www.soundbox.co.jp/QUAD/Quad%20Revisie_JP_left.pdf B ドイツの伝説のアンティーク真空管アンプ クラングフィルムのアンプ(戦前編) http://www.klang.jp/index.php?ci=10392&i=10398 クラングフィルムのアンプ(戦後編) http://www.klang.jp/index.php?ci=10392&i=10399 楽鳴舎 アンプ 新入荷案内 http://rakumeischa.cocolog-nifty.com/audiotubes/cat23188059/index.html C 日本製の真空管アンプ _ 評価が高い順 オーディオテクネ http://www.asyura2.com/18/revival4/msg/123.html
オーディオ・ノート http://www.asyura2.com/18/revival4/msg/148.html 新藤ラボラトリー http://www.asyura2.com/18/revival4/msg/109.html カンノ製作所 http://www.asyura2.com/18/revival4/msg/111.html イシノラボ http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/689.html AIR TIGHT http://www.asyura2.com/18/revival4/msg/134.html ラックスマン https://a111111.hatenablog.com/entry/2025/06/28/204237 サウンドパーツ http://www.asyura2.com/18/revival4/msg/114.html チューブ・オーディオ・ラボ http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/459.html 真空管アンプ「カトレア」 https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14073803 http://www.asyura2.com/18/revival4/msg/113.html https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14073822 山本音響工芸 http://www.asyura2.com/18/revival4/msg/163.html 上杉アンプ https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14004389 SUNVALLEY AUDIO(旧キット屋) https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14004391 D 真空管聴きくらべ 【第1話】オーディオ仲間の新年会でWE252A〜Edまで真空管聴きくらべ http://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10139&i=10210 2010年1月9日に行った、地元長野県を中心とするオーディオ仲間の新年会として行われた「真空管聴きくらべ」のレポートです。
上段左から 210、250、WE300B、WE252A、PX25、DA30 下段左から RE604、LK460、Eb、AD1、Ed新、Ed旧、RV258旧、RV258新、RV239 http://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10210_801.jpg
写真は当日聴いた真空管のうち、わたしが用意したもので、このほかに、
45、71A、WE252Aプリント、WE275Aナス管、4300B、AD1直管、ValvoのEd を聴きました。ウエスタン・エレクトリックの各種丸管など、さらに多数の真空管を用意してあったのですが、途中で「このままでは肝心のドイツ球にたどり着けない」ということになってしまい、以上の真空管を聴きました。 アンプはバラック作りのユニバーサル機で、6SN7パラレル1段によるトランス・ドライブ、半固定バイアス、直流安定化電源、そして出力トランスはU808という構成でした。 お世辞にも立派なアンプとはいえませんが、これといった見どころが無い代わりに、最近の高性能トランスを使ったアンプのような個性も無く、球の違いがストレートに聴き取れました。 音源は某メーカーの音質評価用CD、スピーカーは Europa Junior KL43004 でした。 意外かもしれませんが、Europa Junior はとなりにあった フィールドの Eurodyn 以上に明瞭、かつ正確に真空管の音のちがいを表現し、比較には最適なスピーカーでした。 はじめに聴いた45は、まさしく中庸で癖のない音でした。意外にひ弱でなくて45と大差の無かった71Aに対し、210は色彩を控えた古風な音で個性的に聴こえました。250もややモノトーンながら、厚みがあって魅力的でした。なお、45と71Aのみ、別のアンプで聴き、続けて71Aを試聴アンプでも聴きました。
ここでおなじみの WE300B をリファレンスとして聴きました。写真では不鮮明ですが、3桁シリアルの1950年代のオールド球でした。繊細でありながら厚みがあって悪い音ではないのですが、ありふれているためか、みなさんの印象は薄いようでした。続いてWE252Aの刻印にしたところ、250をウェスタン風にカラフルにしたような魅力的な音に、みなさんの表情が変わり、「いいね」といった声が数人から出ました。プリントのWE252Aに換えてみると、刻印よりも少しだけ薄味ながら同様にすばらしい音でした。 このあたりで「このペースでは時間が足りない」ということになって、WE275A のナス管でウエスタンを締めくくることにしました。WE300Bを引き締めたような音で、みなさん好ましく感じていました。 ここからイギリス球で、スタートは4300Bでした。300Bを透明で格調高くした雰囲気の音を聴いたみなさんは、オーナー氏の「WE300Bより良い」という説明に納得していました。続いてはDA30で、1本目がエミッションが出ないというトラブルに見舞われましたが、2本目はこれまでの真空管とは格のちがう、スケールの大きさと繊細さを兼ね備えた音を出してくれました。音の色付けの少なさと低域の明瞭さでも優れていました。続いてはPX25で、予想どおりDA30に近い音色でしたが、若干伸びの無い感じで、全体的な印象は思ったよりも異なりました。 ここで宴席に移動してネパール料理を食べたあと、いよいよドイツ球を聴くことになりました。まずはRE604の真鍮ピンで、初期の球です。RE604にはさらに古いトップシールの球もあるそうですが、現物を見たことはありません。イギリス球はアメリカ球に比べて伸びやかな傾向がありますが、ドイツ球はそれに加えて色彩感と厚みがあるように感じます。45よりも鮮明な音でした。つぎのLK460はRE604を少し地味でソフトにした感じで、悪くありませんでした。 中型管に移って直管の Klangfilm のAD1(製造は Valvo)を聴いたところ、これまでのどの真空管とも明らかに違う音でした。みなさんしきりに「透明で癖が無い」と溜息のような感想を漏らしていましたが、そんなに癖が無いと感じるということは、逆説的に個性が強いということになるのでしょうか?そのつぎはValvoのEbで、これぞドイツという感じの厚みがあって雄大な音は、じつに魅力的でした。 AD1は写真のように即席のRV258型ソケット用アダプターを付けて聴きました。Ebよりも引き締まった、緻密な音でした。続くEdシリーズも同様なアダプターで聴きました。ValvoのEdは、たった1本なので確証はありませんが、内部構造、特性、そして音もEbと同じでした。Siemensの新型Edは、これまで聴いた古い球に比べると少し硬質な音で、「やっぱり新しい球の音だ」と、みなさんの評判は良くありませんでした。それに比べて旧型のEdは、EbとTelefunkenのAD1の中間くらいのバランスの良い音でした。ただ、音自体には高価なこの真空管を買うだけのメリットは感じられませんでした。 最後は大型管シリーズで、はじめの旧型RV258は少し硬い音でしたが、「低域がとても良い」という意見がありました。つぎの新型RV258は旧型とは異なって、色彩が豊かに感じられるのに、落ち着きのある魅力的な音でした。最後はバイアスの深いRV239でしたが、PX25とDA30のような差は感じられず、RV258の新型とよく似ていました。深夜0時までかかってドイツ球を聴き終わり、楽しい新年会は幕となりました。 さて、新年会と同じくこの記事も長くなってしまいましたが、みなさんの評価を大雑把に集計すると、直管のAD1が1番、新型RV258が2番、3番以降は意見がまとまらず、といったところでした。45系といえるRE604やLK460と45自身、(一枚プレートの)2A3系といえる300Bや275AとAD1やEdなど、製造国による傾向のちがいを越えた、共通するニュアンスを聴き取れたのも収穫でした。レンズでいえば45〜RE604系がコントラストが良くて明解なテッサー型なら、300B〜AD1系が繊細で解像度の高いガウス型といったところでしょうか。 もちろん、このような短時間の試聴で各真空管の本質的な音が理解できるはずもありませんし、1本だけのサンプルでは不正確でしょうが、ふだんから「どの球を買うべきか?」「どの球でアンプを作るべきか?」と悩める参加者のみなさんは、とても真剣に聴いておられました。もっとも、真空管による音のちがいなんて、アンプ全体からすれば一つの要素に過ぎないのですが、ついつい夢中になってしまった新年会でした。 http://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10139&i=10210 【第3話】真空管聴きくらべパートII(RV258, RV239 編)2010年5月16日 http://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10139&i=10212 新年会の真空管聴きくらべで好評だった RV258 系の真空管について、第2ラウンドの試聴会を行いましたのでご報告します。
参加者は会場の都合で突然中止になった、サウンドパーツさんのイベントから流れて来たみなさんです。米国系〜英国系で遍歴を重ね、WE300A や DA30 などの主要球を所有する大ベテランの諸氏ですが、ここに来てドイツ系の球へと切り替えつつあります。 左から古い順に並べた RV258 と P41/800 http://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10212_801.jpg
RV258 は1928年に登場したとされる TELEFUNKEN 製の球です。
古い設計なので、プレート電圧が 700 〜 800 V と高いものの、フィラメントが 7.2 V 1.1 A で 7.9 W なのに対して出力 10 W と、非常に効率が良い球です。グリッド・バイアスも -70 〜 -80 V とちょうど良いレベルで、価格も Ed や Da などのポスト・チューブや AD1 系の球に比べれば安く、とても実用的です。 R は真空管を、V は増幅器を表しますので、RV は増幅器用の真空管という意味になります。RS237 などの RS が通信用の真空管なのに対し、RV が本来のオーディオ管というのは使っていて気分が良いものです。じっさい、211系などの送信管よりも素性の良さを感じます。 300Bが実際のオーディオ用途でそれほど使われなかったのに対し、プロ用の大出力アンプで大成功を納めた RV258/RV239 は、戦前・戦中のドイツ球にしては数多く現存していますが、さすがに最近は入手が難しくなってきました。 RV258 の音は一言でいうとニュートラルです。初期の直熱3極管全般の明るく澄んだ音色に通じるところがり、特別にドイツの音だ!というほどの個性はありません。パワーに余裕があることもあって、音楽のジャンルを選ばない万能選手といえる球です。
AD1 や Ed のように暗いフィラメントの球とはちがって、明るいトリア・コートのタングステン・フィラメントなのが良いのかもしれません。いっぽう、パワーがあっても大型送信管のような鈍い音ではなく、210/VT25 のように古風な音でもありません。ニュートラルなのですが、RV258 を聴いたあとだと、ほかの球はつまらない音に感じてしまうことが多いから不思議です。 試聴は新年会と同じ 6SN7 パラレル+結合トランスのバラック・アンプに EUROPA JUNIOR で行いました。
初めはシリーズIの球で1930年4月の製造でした。TELEFUNKEN のこの系統の球には、エッチングで製造月年の表示があるので、正確な年月がわかります。最古のシリーズという先入観のためか、みなさんは少し渋めの音に感じたようです。もちろん、同じ RV258 の音のなかでの微妙な差ですし、こちらのほうが柔らかくてシリーズIII以後の球より聴きやすいという感想もありました。 2本目はシリーズIIで、1930年10月の製造でした。シリーズIIはIとほぼ同じ構造で、プレートもこの2本は同じ茶色で、シリーズIII以降の灰色とは異なります。また、電極の支持方法が少しだけ改良されています。このプレートの茶色は、純粋なニッケルを高温炉で酸化させたときの色ですので、コーティングなども無い単純なニッケルのプレートかもしれません。音もシリーズIとほとんど同じでした。 3本目はシリーズIIIで、1931年8月の製造でした。プレートの色が変わったということは、材質か表面仕上げが変わったということです。そのせいか音も変わって、非常に良いバランスです。これといった癖もなく、ニュートラルに感じました。 4本目はシリーズIVで、1932年9月の製造でした。ここまでの製造年月はわずか2年ほどで、ごく短期間に改良が進められたことになります。シリーズIIIとの違いはやはり電極の支持方法で、頂部に大きなマイカが使われるようになりました。正直なところ、わたしにはシリーズIIIとIVの間には、ほとんど音の差が無いように感じられました。 プッシュプル用に4本揃えるのは困難になりつつある RV258IV
5本目もシリーズIVですが、ベースが黒から白に変わっています。1934年7月の製造でした。シリーズIVは長期間製造されていて現存する本数も多いので、これがメジャーなモデルということになります。黒ベースのシリーズIIIとIVの差がほとんど無かったのに反して、同じシリーズIVどうしなのに、黒ベースと白ベースでは明らかな差がありました。1本だけでは個体差かも?ということになりますが、写真の物も含めて黒白ともに4本づつあって、この差は明らかでした。ベースの色のように、少し現代的でワイドレンジに感じました。ベースの材質は黒が真鍮、白がアルミです。 6本目はシリーズVで、1940年5月の製造でした。シリーズVになってようやく、1920年代の名残をとどめるトップシールから普通の形状に変わります。ここから戦中の球になりますが、作りはしっかりしており、けっして粗悪品ではありません。音も白ベースのシリーズIVに少しだけ艶を乗せた印象で魅力的でした。 7本目はシリーズVIで、1943年4月の製造でした。大戦が激化したこのころになると、わずかに品質が落ちているように見えますが、シリーズVの音にしっとりとした落ち着きを加えた聴きやすい音で、けっして悪くありませんでした。人によってはもう少しスッキリしたほうが良いと思うかもしれませんが、個人的には一番好きな音かもしれません。 8本目はシリーズVIIで、1952年9月の製造でした。これだけが戦後の球で、構造もかなり変わっています。とくに、プレートの断面が楕円形から8角形になっていて、かなり異なる印象を受ける外観です。品質は非常に高く見えます。音もガラリとちがう雰囲気で、ちょうど新型 Ed の音が旧型 Ed や AD1 よりも良くいえば明瞭で鮮やか、悪くいえば硬くて上ずり気味なのと同様でした。わたしたちの言葉では「新しい球の音」ということになりますが、もちろん微妙な差ですので、この新型管の個性がちょうど良いスパイスになることも多いでしょう。 最後はタングスラム製の RV258 である Tungsram P41/800でした。概観は金色の真鍮ベースに大きな ST管が乗ったような独特の形です。また、この球は普通の酸化物コート・フィラメントで(トリアも酸化トリウムですが)、プレートの形状も含めてナス管の PX25 に近い構造のせいか、音も普通の真空管に近い印象でした。 点灯中の RV258IV(抵抗はヒーターON時のラッシュ・カレント防止用)
以上の結果から、RV258 はどのシリーズも優れた球であって、300B のように製造年代が古いほうが良いということもなく、どれを購入しても損は無いといえます。 シリーズIとII、およびIIIとIVは見た目も音も差が小さいので、ペアで使っても良いと思います。また、シリーズVとVIのペアも許容範囲だと思いますが、シリーズVIIをVI以前とペアにするのは厳しい気がします。 その後、II、IV、VIと偶数シリーズの RV239 も聴きましたが、同じシリーズの RV258 と共通する特徴が聞き取れました。もっとも、同じシリーズなら構造や材質が同じで、ちがうのはグリッド巻き線のピッチだけですから、当然の結果といえます。 また、RV239 は RV258 よりも内部抵抗が若干低いことが音にも表れますが、PX25 と DA30 のような明らかな優劣はなく、-150 〜 -180 V とバイアスの深い RV239 で増幅段が1段増えるばあいには、かえって RV258 のほうが良い音になってしまうかもしれません。 http://www.klang.jp/index.php?f=&ci=14482&i=18086
|