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[経世済民129] 世界の金融市場、大転換はまだ始まったばかり  嘘の機銃掃射で世界を震撼させるトランプ大統領 10%所得減税や中米移民テロ うまき
3. 2018年10月31日 21:54:57 : ZzavsvoOaU : Pa801KbHuOM[98]
外為フォーラムコラム2018年10月31日 / 19:15 / 30分前更新
コラム:「カナリア指標」が告げる米景気後退のタイミング=鈴木健吾氏
鈴木健吾 みずほ証券 チーフFXストラテジスト
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[東京 31日 ロイター] - 10月には米長期金利が約7年ぶりの水準まで上昇し、その後これを嫌気して米国株が急落。リスクオフムードがまん延する中、ドル円相場も月初の114円台から一時111円台前半まで下落した。

米国の景気拡大も10月で112カ月を数え、利上げ効果もあって、住宅関連指標が弱含む中、市場では今回の株価急落と米国経済の後退局面入りを結び付けて警戒感が強まったようだ。しかし結論から言うと、米景気後退を警戒するのは時期尚早だ。少なくとも来年半ばにかけては、素直に米国経済の強さを評価してもよいのではないかと考えている。

何らかの危険が迫っていることを知らせてくれる前兆を「炭鉱のカナリア」と呼ぶ。これは有毒ガスを人間よりもカナリアが先に察知して知らせてくれることに由来する。ガスを察知したカナリアは大騒ぎするわけではない。いつもさえずっているカナリアが黙り込むことで人間は危機が近づいているのを知る、ということのようだ。

<米景気後退入りは3─4年先>

米国経済のカナリアは鳴いているのだろうか。そのサインとして広く知られているのが長短金利の逆転だろう。筆者がメドとして使用している米10年債利回りと政策金利であるフェデラルファンド(FF)レートは現状、それぞれ約3.1%と2.25%(上限)にある。米連邦準備理事会(FRB)が今後ドットチャートで示している通りに今後利上げを継続した場合、2019年終盤にかけてFFレートは3.25%へ上昇し、2020年前半には3.50%に達するとみられ、この頃に10年債利回りとの逆転現象が起きるのではないかと予想している。

ちなみに長短金利の逆転が起きてから実際に景気が後退局面入りするまでのタイムラグは、過去の例ではおよそ1年半程度かかっている。上記の例に当てはめると、米経済の後退は2021年半ば以降、つまり3年先ということになる。

同じく金利に絡むカナリア指標としては、実質短期金利と潜在成長率の逆転やインフレ率および失業率に対して機械的に連動させる「テイラールール」の適正金利とFFレートの逆転などが挙げられる。

期待インフレ率が2%程度で変わらないとすると、足元で0.25%程度(FFレート2.25%─2.00%)の実質短期金利は、FRBの利上げによって2019年に1.25%、2020年に1.50%に達するが、それでも2%程度とされる潜在成長率には届かない。これ以降に逆転があったとしても、タイムラグも合わせると景気後退入りは3、4年先の話となりそうだ。

政策金利の適正水準を示すとされるテイラールールと実際の政策金利の逆転も、過去の景気後退局面の前に出現している。過去の経験則から言えば、FFレートがテイラールールの適正金利を1.5%程度上回ると景気が後退に向かう傾向がある。

足元のテイラールールによる適正金利は5.25%となり、これを1.5%上回るFFレート(6.75%)は現実的ではない。テイラールールで使用する均衡実質金利を2%から1%に、自然失業率を5%から4%に引き下げて計算すると、適正金利も3.25%まで引き下げられるが、これをFFレートが1.5%上回るには4.75%まで利上げする必要がある。実際には難しい話だ。実現したとしても3、4年後になりそうだ。

<中間選挙以降、ドル115円目指す展開に>

その他のカナリア指標を見てみよう。

失業率が底をつけ、その後0.5%程度上昇すると1年弱のタイムラグを経て景気後退となるパターンが見られるが、9月の米失業率は49年ぶりの低水準となったばかりで上昇の兆しは今のところ見られない。

景気先行指数が前年同月比でマイナスとなると、やはり1年弱のタイムラグの後、景気後退局面を迎える傾向があるが、これも足元では上昇基調を継続している。これまでの動きを見る限り、来年中のマイナス入りもないとみている。

労働分配率も、60%台前半で底を打った後、60%台後半まで上昇すると、その後に景気後退局面が訪れている。足元の労働分配率は62%程度。同指数は動いても年数%程度であり、来年中に60%台後半に乗せるのは難しいだろう。

企業利益率(=企業利益/国民所得)がピークから3%程度低下した場合も、その後多少遅れて後退局面を迎える。今回の景気拡大局面では、企業利益率は2012年に14%台でピークを迎えているが、今でも13%近い水準を維持している。現在行われている7─9月期の決算発表は全般的に良好な数字で、これが12%を割り込むのは当面先と考えている。

このようなカナリア指標は他にもあり、実際にはこれらを組み合わせて景気動向をウオッチしているわけだが、これまで述べた通り米国経済の後退は、そのサインが出てくるのが早くても来年後半、実際の後退は3年後以降になりそうだ。

米国経済のカナリアは鳴き続けている。少なくとも年内から来年前半にかけては、米国のファンダメンタルズは為替市場でドル支援材料になりやすいと予想している。年内についても、11月6日の米中間選挙という政治リスクを乗り越えれば、年末にかけて改めてFRBの利上げやファンダメンタルズが見直され、ドル円は1ドル=115円を目指す展開は十分にあり得ると考えている。

鈴木健吾氏(写真は筆者提供)
*鈴木健吾氏は、みずほ証券・投資情報部のチーフFXストラテジスト。証券会社や銀行で為替関連業務を経験後、約10年におよぶプロップディーラー業務を経て、2012年より現職。

*本稿は、ロイター外国為替フォーラムに掲載されたものです。筆者の個人的見解に基づいています。
https://jp.reuters.com/article/column-kengo-suzuki-20181031-idJPKCN1N519J


 

米金利高でも米ドル安がやってくる?!

大橋ひろこのなるほど!わかる!初めてのFX
大橋 ひろこ 大橋 ひろこ 2018/10/31 印刷 米金利高でも米ドル安がやってくる?!印刷
FX
世界の株式市場が大幅下落となった10月。特に中小型株の下落が大きく、個人投資家のマインドがすっかり冷え込んでしまいましたが、11月は過去の経験則から日米株価の大幅反発が見込めそうです。NYダウ平均は1991年以降の陽線陰線を数えると19勝8敗。日経平均は1995年からカウントして17勝6敗と圧倒的に上昇確率が高いことが検証できます。今年は10月に十分な下落を演じましたので、相応の戻りが期待できそうですがその場合、米ドル/円相場の上昇も期待できるでしょうか。

10月、日経平均は24,448円(10/2)の高値から20,971円(10/26)の安値まで3,477円も下落しました。14.2%の下落です。ところが米ドル/円相場は114.54円(10/4)から111.37円(10/26)までわずか3.17円の下落に収まりました。この間の下落率は3%弱にとどまっています。株価下落にも米ドル/円が底堅い理由として、本邦勢による対外直接投資が旺盛であることが指摘されてきました。

2018年1−8月の対外直接投資は累計11兆3446億円、過去最大であった2017年の同期間の12兆8319億円に並ぶペースであり、日本企業による海外企業のM&A(買収)や外国債券投資などが旺盛で、日本円から外貨へ、米ドルや欧州ユーロなどへ投資されたことで、円売り米ドル高、ユーロ高が進行したということですね。リスク回避相場でも、旺盛な実需による米ドル買いが投機による変動を抑え込むようになってきた構造的な変化が、今後も米ドル/円相場を支えていくとの予想も増えてきています。

しかし、米ドル/円相場のアベノミクス相場以降の高値は2015年6月の125.80円台です。現在は下値が固いとはいえ111〜112円台にあり2015年の高値を更新していません。日経平均の2015年6月の高値は20,952円。今年の10月の高値は24,448円と3,400円あまりも高値を上回っています。

逆説的に言えば、これだけ株価が上昇する過程でも米ドル/円相場は全くついてきていなかった、ということです。要するに大局的には日本株と米ドル/円相場の相関性はすでになくなってしまったと。ですから、11月に株価の大きなリバウンドがあったとしても、米ドル/円相場が再び高値を更新することはないと考えています。

2018年の米ドル/円相場の高値114.55円と安値104.56円の値幅は9.99円。1990年以降で最も小さな値動きに終始しています。直近では2015年にわずか10.01円しか動かなかった年がありますが、翌年2016年には年間変動幅が22.67円にも上る大きな動きとなりました。小動きとなればなるほど、マーケットにはエネルギーが溜まります。トレンドができるや否や一方向に大きく変動する可能性を秘めた状態と言えるのです。

では、この9.99円の狭いレンジを抜けるなら、米ドル高方向でしょうか、それとも米ドル安方向でしょうか。その答えを導く一つの材料に米国の赤字拡大があげられます。

米財務省が10月15日発表した2018会計年度(2017年10月〜2018年9月)の財政赤字は、前年度比17%増の7789億9600万米ドル(約87兆円)となり3年連続で赤字拡大となりました。大型減税や国防費を中心とした歳出拡大を進めたことが背景ですが、実は赤字拡大は為替レートに大きな影響を及ぼします。

一般的には、貿易赤字国は支払い超過となるため、対外債務が拡大し破綻する可能性が懸念されて通貨が下落するリスクとなります。2018年夏場までに起こっていた新興国通貨安はトルコなど貿易赤字国で顕著にみられました。

基軸通貨国である米国は貿易代金を自国通貨で支払うことが可能ですが、新興国は貿易で支払いに充てる基軸通貨の米ドルが必要です。準備通貨として一定の米ドルを調達する必要があり、また潤沢な外貨準備は国の信認にもつながるため、米ドルは常に需要があります。故に米国の赤字拡大は必ずしも米ドル安要因であるとも言い切れないのですが、15日発表の米国の赤字はGDP比で3.9%にまで拡大してきました。前年度から0.4ポイント上昇となっています。

米国は1兆5000億米ドルの減税に加え、向こう2年に政府支出を3000億米ドル近く増やすとしており財政悪化は目に見えています。減税による効果で個人消費が旺盛となり内需を押し上げることで貿易赤字も増加してきており、市場では「双子の赤字」が米ドル安をもたらすとした指摘が再燃し始めています。

米国の双子の赤字がGDP比6%に達すると米ドル安に転じるという過去の経験則から、その時はそう遠くないとみられます。日米金利差からは米ドル高円安となるとの見方が大勢ですが、この先、米国の赤字がテーマとなれば米ドルが大きく下落する可能性もあることに留意しておきたいと思います。

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大橋 ひろこ
大橋 ひろこ
フリーアナウンサー
フリーアナウンサー/ナレーター/個人投資家。福島県出身。アナウンサーとして経済番組を担当したことをきっかけに自身も投資を始め、現在では個別株、インデックス投資、投資信託、FX、商品先物と幅広く投資している。個人投資家目線のインタビューに定評があり、経済講演会ではモデレーターとして活躍する。自身のトレードの記録はブログで赤裸々に公表しておりSNSでの情報発信も人気。一時期は海外映画やドラマの吹き替えなど声優としても活動していたが、現在は経済番組に専念。現在ラジオNIKKEIなどで経済番組レギュラーを多数抱え、キャスターとしても多忙な日々を送っている。
https://media.monex.co.jp/articles/-/10373


 

コラム2018年10月31日 / 16:06 / 4時間前更新
コラム:米国は本当の民主主義国家と呼べるか
Lincoln Mitchell
3 分で読む

[30日 ロイター] - 民主主義が定着した国の有権者は、政見や政策、イデオロギーの違いで政党を選ぶために投票所に行くことに慣れている。だが自由が制限された国では、候補者や争点についてではなく、自由で公平な選挙や、そもそもの選挙権を巡る選択肢について投票することが多い。

米国も、後者の方向に向かっているのだろうか。

11月6日に行われる極めて重要な中間選挙に向けて、米国の有権者が投票準備を整える中で、気候変動や移民政策など、共和、民主両党の意見が対立する重要な課題が浮かび上がっている。しかし、今回の選挙では、疑いなく、民主主義そのものが問われる要素が、公民権運動後では前例がないほど深く入り込んでいる。

欧州や北米の多くの国を含めた民主主義国家においては、経済政策を選択し、外交政策の方向性や、同性婚や治安維持などの国内問題について選択をすることが民主主義だ。

だが、民主主義が発展途上だったり、崩壊しつつあるなどして完全ではない国の選挙は様子が異なる。旧ソ連圏や、アジア、中東などの国において、選挙はしばしば、言論や集会の自由を制限して公平な選挙を妨げようとする与党に対して、実質的に民主主義そのものを訴える野党が競う構図となっている。

2018年の米中間選挙は、気がかりなほど、民主的な度合いが低い国の選挙に似た様相を呈している。

例えば、ジョージア州知事選では、共和党候補者で、現職の州務長官として州で行われる選挙を遂行する立場にあるブライアン・ケンプ氏が、主に黒人の有権者数万人から選挙権を奪おうとした。

カンザス州では、共和党の知事候補クリス・コバチ氏が、トランプ大統領によって、米国ではめったに起きない不正投票についての調査委員会の委員長に指名されたことで悪名を馳せた。コバチ候補はこれまでのキャリアで、特に非白人による投票が困難になるような選挙権制限を提唱してきた。

アイオワやミズーリ、ノースカロライナなどの州でも、共和党がこの2年間、選挙投票を難しくする法律を州議会で成立させている。

選挙権を巡り、共和、民主両党が対立しているだけではない。共和党が州議会を支配するオクラホマとルイジアナでは、合衆国憲法修正第1条が権利を保障する言論や集会などの活動を制限したり、抗議活動に対する罰則を強化したりする法律が成立している。

こうした一連の動きは、抗議活動の権利を制限するよう提案し、メディアを「人民の敵」と頻繁に罵倒する共和党大統領の下で起きたことだ。

楽観的な材料があるとすれば、米国における民主主義を巡る議論が驚くほど活発に、そしてより公に行われるようになったことだろう。

民主主義の強化を訴える人々は、選挙権を妨げる法律の撤回や、修正第1条のより柔軟な解釈を求めている。一方で、憲法には民主主義を制限する意図があり、投票を容易にすることを定めたものはなく、米国はそもそも民主国ではなく共和国だと主張する人々もいる。

2016年の大統領選で、2000年のジョージ・W・ブッシュ氏に続き、トランプ氏が一般投票で過半数を得ずに当選した今世紀2人目の共和党大統領となったことや、連邦最高裁判事に指名されたブレット・カバノー氏が、米国民の少数派を代表する上院議員らによって承認され、人口差に関係なく各州に上院議員2人を割り当てることの「非民主性」が注目を集めたことで、こうした議論はさらに先鋭化している。

こうした傾向は、政府の安定性や正当性にとってマイナスに働くものの、米国をゆっくりと、より民主的な国に変えるかもしれない。

民主党が次に国の政権を取り返す場合は、米国における「民主的な正統性の危機」と一部で危惧されている事態に対応するため、構造改革を進める可能性が高い。

例えば、最高裁の定員拡大や、首都ワシントンや自治領プエルトリコを州に格上げし、それらの多様な住民が上院議員を選出できるようにすることで、現在白人が圧倒的多数を占める少規模州の存在によって生じている上院での人種的不平等を縮小することなどが挙げられる。

これらは党派的な立場に根ざした主張だが、米国の政治構造における民主的ではない部分がすべて共和党の有利に働いているという、民主党議員の間で広がりつつある認識を反映している。

こうした問題のほとんどは、中間選挙では解消されない。上院の構成や、最高裁判事の承認プロセス、大統領の選挙プロセスは、今回の投票用紙上で問われている内容ではない。

だがそれでも、真に民主的なアメリカを望む人々は、こうした構造的な改革が必要であること、そして民主主義についての国家的が議論は、米国政治の一部になっていることに気付き始めている。

*筆者はニューヨークとサンフランシスコを拠点とする政治アナリスト兼研究者です。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています。
https://jp.reuters.com/article/mitchell-midterms-idJPKCN1N50N4


 
コラム2018年10月31日 / 12:14 / 8時間前更新
コラム:フェイスブック、想定し得る「悲惨なシナリオ」
Jennifer Saba
2 分で読む

[ニューヨーク 30日 ロイター BREAKINGVIEWS] - 米フェイスブック(FB.O)は30日発表した第3・四半期決算で売上高の伸びが鈍かった。売り上げ不振や顧客情報流出など直面する課題に対処すれば経費がかさみ、業績が悪化するという苦しい状況で、ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)は迅速な対応を迫られそうだ。

フェイスブックの幹部は7月、同社の売上高の大部分を占める広告収入が今年下半期に減速すると警告。以来フェイスブックの株価は35%近く下落し、米ハイテク大手5社「FAANG」で最もさえない値動きとなった。

従って第3・四半期売上高の前年比伸び率が前年同期の47%から33%に鈍化したことに驚きはない。

フェイスブックの成長ペースは頭打ちなのかもしれない。同社は顧客情報の流出と2016年米大統領選のロシア介入疑惑という、非常に大きな問題に直面している。緊迫した政治環境や、米国や海外で深まる人々の分断の一因がフェイスブックにあると見る人も多い。

ザッカーバーグ氏は有害なニュースフィードの削除を約束するとともに、同社による個人情報の利用を制限しようとする規制当局と格闘している。この結果予想されるのはユーザー数の減少で、自動投稿(ボット)などのアカウントを削除したツイッター(TWTR.N)でも同じことが起きた。フェイスブックのデイリーアクティブユーザー数(DAU)は北米では前年比横ばいで、欧州では減った。利用者数が減れば広告主に対する価格決定力が弱まる。影響は既に表れていて、第3・四半期の利益率は前年同期の50%から42%に悪化した。

利益率が2020年までに20%に低下し、売上高伸び率が今年の見通しの36%から10%に下がるという悲惨なシナリオを想定していみよう。現在、2020年の利益見通しに基づく株価収益率(PER)は15倍で、これを当てはめるとフェイスブックの時価総額は現在の4100億ドルから1600億ドル程度に落ち込む計算だ。

企業の経営陣はここまで業績が悪化する前に、事業買収など対応策を模索し始めるものだ。ザッカーバーグ氏はこれまで、インスタグラムを10億ドルで買収するなど、M&Aで目利きぶりを発揮してきた。しかし追い詰められれば慧眼に曇りが生じて筋の悪い案件に引っかかり、自爆しないとも限らない。

背景となるニュース

*フェイスブックが30日発表した第3・四半期決算は純利益が前年同期の47億ドルから51億ドルに増加した。1株利益は1.76ドルで、リフィニティブがまとめたセルサイドのアナリストの予想平均1.48ドルを上回った。

*売上高は33%増の137億ドルで、予想の138億ドルに届かなかった。総費用は53%増の79億5000万ドル。

Facebook Inc
146.22
FB.ONASDAQ
+0.00(+0.00%)
FB.OTWTR.N
*9月の平均デイリーアクティブユーザー数(DAU)は9%増の15億人だった。
https://jp.reuters.com/article/column-facebook-idJPKCN1N5094


 


 
深まる分断:米国の政治はどう変わったのか?
「性別」と「学歴」を軸に分断の背景をチャートで分析
By
Aaron Zitner and Dante Chinni
2018 年 10 月 31 日 16:33 JST

 米国の有権者がいかに分断されているかを理解するには、人口構成の2つの重要な属性、「性別」と「学歴」に注目するといい。
 かつては大学を卒業していない白人男性と大卒白人女性の政治観は近かった。だが近年では、有権者の約40%を占める両者の動きは明確に分かれた。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)とNBCニュースの最新世論調査を分析したところ、その違いはこの項目ができた1994年以降で最も大きくなっている。
 このギャップは米国の政治では割と新しい現象であり、それによって選挙運動の進め方も根本的に変わってきた。白人有権者はかつて「説得可能」な存在と考えられていた。彼らはどちらかの政党寄りだったかもしれないが、手の届かない有権者は多くなかった。それが今では下のチャートの通り、議会選では大卒白人女性の60%が民主党候補を支持している。大学を出ていない白人男性が共和党を支持している割合はさらに高く、両者は基本的に対立候補にとって手の届かない存在となっている。
議会支配政党として支持するのは?(2018年10月時点)

WSJとNBCニュースが登録有権者900人に対して10月14~17日に電話で行った世論調査に基づく(誤差の範囲:プラスマイナス3.27ポイント)
大卒の白人女性大学を出ていない白人男性共和党民主党0%10203040506070
 女性では、次の議会を民主党が主導すべきだと考える有権者の割合が共和党支持率を33ポイント上回った。これとは対照的に、男性では共和党支持率が42ポイント高かった。
 有権者の二極化を前に、多くの候補者は対立候補を支持する層の説得には時間を費やしていない。中間選挙ではよくあることだが、今回は極端だ。このギャップは各党が最も強調する争点や、長年の民主党および共和党の地盤の一部が今年は接戦になっている理由を説明するのに役立つ。
 米国の政治では性別による違いが根強く、それが最も明白に表れるのが大統領選だ。1980年以来、民主党の大統領候補に投票した女性の割合は一貫して男性を上回っている一方、男性は共和党候補を選好してきた。70年代に行われた全国的な出口調査の初期には、こうした男女差は見られなかった。
民主党の大統領候補に投票した有権者の割合

出典:ピュー・リサーチ・センター
%女性男性1975’80’85’90’952000’05’10’1530405060
 現在、有権者全体の70%超を占める白人間のそうした分断に学歴が拍車をかけている。大卒者が民主党に流れる一方、共和党は4年制大学を卒業していない有権者を取り込んできた。
 学歴による分断は、白人以外の有権者ではここまで激しくない。全体的にかなり民主党寄りだからだ。マイノリティーの間では近年、大卒の有権者とそうでない有権者の政治観が近くなっている。

 性別や学歴による分断は、白人有権者の政治的志向を劇的に変えた。その背景には経済的および文化的な要因がある。大学を出ていない人々は景気後退の影響をもろに受け、その後の回復局面では多くの人が取り残されていると感じた。下のチャートが示すように、高校しか出ていない男性の所得は2008〜17年の10年間に減少した。
所得中央値(インフレ調整後)

出典:米国勢調査局
大卒の白人女性大学を出ていない白人男性2008201730,00035,00040,00045,000$50,000
 文化的な価値観や政府に対する考えの違いは、バラク・オバマ前大統領の時代に拡大した。オバマ氏は当時、教育や社会福祉への支出を増やすなど積極的に行動する政府の構築を約束していた。白人有権者の中で、大卒女性はオバマ氏の政権運営理念を支持する割合が群を抜いて高かった。それに対し、大学を出ていない男性は特にこの3年間に、そうした理念への疑念を深めている。
政府がもっと国民を助けるべきだとする人の割合

出典:WSJ/NBC電話調査
%大卒の白人女性大学を出ていない白人女性大卒の白人男性大学を出ていない白人男性2000’05’10’15203040506070
 ドナルド・トランプ大統領は、ブルーカラー層が多い地域の「忘れられた人々」を助けることを主眼とした「米国第一主義」を約束した。白人の2つの層の乖離はトランプ政権になって一段と進み、大学を出ていない男性は就任当初から同氏への支持を強め、大卒女性の間では同氏への否定的な見方が拡大した。
トランプ大統領に対する見方の変化

出典:WSJ/NBC電話調査注:肯定的な見方の割合から否定的な見方の割合を引いた値
大卒の白人女性大学を出ていない白人男性Jan. 2017Oct. 20180-25 pct. pts.2550
 両グループの姿勢の違いは、移民政策や銃規制、医療保険など、中間選挙を左右する争点の多くに鮮明に表れている。いずれについても、大学を出ていない男性はトランプ氏の政策スタンスに賛成、大卒白人女性は反対だ。
政策の支持率
銃の規制強化
大卒の白人女性 大学を出ていない白人男性-20 pct. pts.0204060

不法移民の送還強化
医療保険制度改革法の緩和ないし撤廃
WSJとNBCニュースが登録有権者900人に対して9月16〜19日に電話で行った世論調査に基づく(誤差の範囲:プラスマイナス3.27ポイント)


 民主党の候補者は今年の選挙戦で、銃規制強化や医療保険制度改革法の存続を強く訴えている。大卒白人女性の求める政策に近いが、民主党は4年前にはこうしたテーマを取り上げたがらなかった。一方で共和党の候補者は、以前よりも大々的に不法移民対策を訴えている。この姿勢は、大学を出ていない白人男性の間で高く支持されている。
 こうした変化こそ、民主党がこれほど多くの女性候補を擁立している背景になっている。銃規制に向けた下院での戦いが、相対的に学歴の高い地区にシフトしている理由も分かる。大卒有権者の間で共和党への支持が弱まっていることを示す大きな変化もある。以前は共和党にとって最も頼れる有権者だった大卒白人男性が、今では両党の間で揺れ動き、過去1年の世論調査では一貫して民主党支持を表明しているのだ。
下院選の女性候補者数

出典:ラトガース大学米国女性・政治センター(CAWP)
20182016民主党共和党0255075100125150175200
 2006年7月には、支持が揺らいでいた共和党地区の約半分で大卒者の割合が全米平均を上回っていた。今年はそうした地区の約70%で、大卒者の割合が全米平均を上回っている。
危ぶまれている共和党地区(*)の数

出典:米国勢調査局データ、L2経由の推計、クック・ポリティカル・リポート*クック・ポリティカル・リポートが「五分五分」「民主党寄り」「民主党が勝つ見通し」と判断した地区
.地区20062018大卒者の割合が全米平均以上大卒者の割合が全米平均未満05101520253035
 リッチモンド郊外にあるバージニア州の第7地区は、白人有権者の分断を如実に示す。同地区は1970年以来、下院議員に共和党候補を選んできた。アナリストらは今年の当選確率が五分五分だと予想している。
 2014年には、同地区の民主党候補は思想的な偏りのない中道として選挙運動を展開した。今年、民主党候補のアビゲイル・スパンバーガー氏は同党の支持基盤を活気づける論点を取り上げている。銃の禁止、不法移民の市民権取得への道筋、高齢者向け医療保険制度(メディケア)のような国民皆保険化などだ。
 共和党候補で現職のデービッド・ブラット氏も、自身の支持基盤を盛り上げようとしている。医療保険制度改革法の撤廃を目指し、不法移民の「恩赦」に反対し、銃規制と戦うと約束しているのだ。
 世論調査では、ブラット氏が大学を出ていない白人男性の支持を集める一方、スパンバーガー氏は大卒白人女性の支持率でリードしている。サンプル数は正確な数字を算出できるほど多くないものの、大卒の白人有権者全体の支持率は10ポイント差で民主党候補が高いことは分かる。一方で、大学を出ていない白人は共和党支持率が30ポイント高くなっている。
バージニア州第7地区での下院選の支持率

出典:モンマス大学が有権者400人に対して9月15~24日に行った調査に基づく(誤差の範囲:プラスマイナス4.9ポイント)
共和党候補デービッド・ブラット氏民主党候補アビゲイル・スパンバーガー氏大学を出ていない白人大卒の白人0%255075
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WSJ社説】「出生地主義の廃止」は大統領に不利
合衆国憲法
合衆国憲法 PHOTO: GETTY IMAGES/ISTOCKPHOTO
2018 年 10 月 31 日 14:54 JST

 ドナルド・トランプ米大統領は中間選挙について、移民政策を争点とした選挙にしたいとかなり本気で望んでいる。しばらくの間は、民主党の行き過ぎた行動のおかげで、トランプ氏が優勢のように見えた。しかし、トランプ氏は選挙が目前に迫った今週、米国籍の出生地主義を大統領令によって廃止する考えを表明したことで、憲法に関わる問題のタネを自らまいてしまった。

 トランプ氏は不法行為の阻止や、中米の左派グループに組織された移民集団の米国入国阻止に努めている限り、政治的に優位な立場にあった。難民申請者への対応に追われる入国管理当局を支援するため兵士を非軍事的目的で国境に派遣することも、正当化できるだろう。米国は、誰であれ国境に突進することは許さないというシグナルを送らなければならない。それはとりわけ、失望あるいは、さらに悪い結果を招くであろう移民らの旅を阻止するためである。

 一方で、国籍の出生地主義をめぐるトランプ氏の言動は、移民に関する法制面でも、政治的にも自らを不利な側に立たせることになる。マイケル・コーエン氏(トランプ氏の元顧問弁護士)は、法的アドバイスを与えなかったのだろうか。

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 米国で生まれた全ての人に与えられる国籍取得の権利は、1868年に批准された合衆国憲法修正第14条の「合衆国で生まれたか、合衆国に帰化し、合衆国の管轄に属するすべての者は、合衆国の市民であり、その居住する州の市民である」という条文に依拠している。これはjus soli(ユス・ソリ)、つまり出生地主義という不文律の原則である。

 出生地主義に反対する人たちは「管轄に属する者」という文言を、米国に忠誠を尽くす義務のある者にのみ適用することによって、この単純な意味を不明確にしようとしている。外国人である親は別の国に忠誠を尽くす義務があるのだから、その子供に(自動的に)国籍を得る権利はないという論理だ。

 だが、「管轄」は法律の効力が適用される範囲を指すと広く理解される。つまり、それは米国の国土にいるほぼ全員に適用されることを意味する。1868年に示された例外は、外交官(免責特権を有する)と居留地に住む先住民族だった。連邦議会は後に先住民族に生得権としての市民権(国籍)を与える一方で、部族の主権を縮小した。

 米国の法律の管轄下には、確実に全ての移民が入る。でなければ、たとえ移民法を破ったのだとしても、彼らが訴追されるはずがない。忠誠を尽くす義務に関して言えば、どの住民に米国に忠誠を尽くす義務があり、どの住民にないかを政府が決めるという先例ができあがることをわれわれは本当に望んでいるのだろうか。米国市民でありながら別の国の市民でもある人たちにとって、それは何を意味するのか。

 修正第14条の本来の目的は、政治家が自分たちの判断で米国人ではないと考える人たちに国籍を与えないのを防ぐことにあった。これはかつて奴隷だった人々のことを意味していたが、この条項をめぐる当時の議論の場でも、移民の子供の国籍に関する質問が出た。

 デービッド・リブキン氏とジョン・ユー氏が以前指摘したように、南北戦争時代にペンシルベニア州選出の上院議員だったエドガー・コーワンは「カリフォルニア州にいる中国人移民の子供は米国市民か」と尋ねた。すると、カリフォルニア州選出の上院議員ジョン・コネスは「イエス」と答えた。 (訳注:リブキン氏は 憲法訴訟の専門家でレーガン政権とブッシュ(父)政権に仕えた 経験がある。ユー氏は カリフォルニア大学バークレー校 の法学教授)

 最高裁が1898年に判決を下した合衆国対ウォン・キム・アーク裁判でその考えはさらに強まることになった。中国人排斥法によって国籍の付与を禁じられていた中国人の両親の間にサンフランシスコで生まれた子に対して国籍を付与することを支持したのだ。最高裁は「修正第14条は領土内の出生によって市民権が得られるという古くからの基本的な規則を確認するもので、米国居住外国人のもとに生まれた全ての子が含まれる」と記していた。

 トランプ大統領は現在の最高裁が異なった判断を下すと想像しているのかもしれない。だがそれは疑わしい。判事たちは憲法条文に忠実であることを自負しており、修正第14条を(国への)「忠誠」という極めてあいまいな意味に読み替えるのは困難を要するだろう。一方、下級裁判所は、バラク・オバマ大統領(当時)が何百万人もの不法外国人に労働許可証を交付するという法を無視した大統領令を発動した時以上に素早くトランプ大統領による大統領令を却下するだろう。

 「バースツーリズム(出産旅行)」と呼ばれる米国籍取得のための行動について、トランプ大統領がその阻止を望むのであれば、いつでも法案を作成したり、憲法修正への支持を働き掛けたりすることは可能だ。しかし、議会が法案を承認する公算は小さい。憲法修正であればさらに可能性は小さい。つまり、中間選挙を1週間後に控えて大統領令の発動を主張するというトランプ氏の行為はむなしいジェスチャーだ。

 トランプ大統領は今年、政治的な過ちを犯した。子ども時代に米国に連れてこられて不法入国した移民たちに法的地位を付与する代わりに国境警備を強化することを拒否したことだ。これが成立していれば共和党は移民問題で成果を上げることができたかもしれない。だがトランプ氏は政治問題化を望んだ。それがうまくいくのかどうか、まもなく分かるだろう。

 不法移民に寛容な政策を取る「サンクチュアリ・シティー(聖域都市)」の禁止や、移民税関捜査局(ICE)廃止要求への反対を主張する時、トランプ大統領は依然として法的にも政治的にも堅固な基盤に立っている。しかし、修正第14条を勝手に書き換えようとする離れ業のような行動に出ることは自身の法的立場、そして政治的信頼を損ねることになる。

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米最高裁(写真)は出生地主義の根拠となっている修正第14条を繰り返し支持してきた
米最高裁(写真)は出生地主義の根拠となっている修正第14条を繰り返し支持してきた PHOTO: ANDREW HARRER/BLOOMBERG NEWS
By Jess Bravin
2018 年 10 月 31 日 12:57 JST 更新

 ドナルド・トランプ米大統領は「市民権(国籍)の出生地主義」を廃止する大統領令を出す考えを明らかにした。これは、過去何年にもわたって他の保守派の人々が示唆してきたことに賛意を示したものだ。つまり、合衆国憲法の解釈によっては、米国は不法移民が国内で生んだ子供に対し国籍付与を拒否できるという考えだ。

 法学者や憲法の専門家らの中で、こうした考えを共有する者はほとんどいない。それは、合衆国憲法修正第14条の文面や、何世紀にもわたる慣行、最高裁の判例が逆の方向を示しているからだ。

 実際、司法省のサイトに掲載された同省の公式見解も、国籍に関する条項は憲法改正によってのみ変更が可能になるというものであり、同省の法律顧問局(OLC)は、変更を目的とした通常法案や大統領令は「一見して憲法違反になる」と結論付けている。トランプ大統領の発言を受けて、この1995年の判断を見直すことになるのかとの問いに対し、同省の報道官からの返答はなかった。

 従って、米国で生まれた子供への自動的な米国籍付与を廃止する法律の制定は、法廷では極めて分が悪いことになる。大統領令(これは基本的には米政府による連邦職員に対する政策指示であり現在あるいは未来の大統領によって修正・撤回が可能)であれば、さらに厳しく合法性を問われることになろう。この問題に関する主要論点を挙げる。

国籍の出生地主義とは何か

 合衆国憲法修正第14条の下では、国籍を得る条件について、広範な解釈を示している。同修正条項は、ドレッド・スコット対サンフォード裁判での1857年の最高裁判決を無効とするために、南北戦争後の1868年に批准された。最高裁の判決は、アフリカ系米国人の国籍と法的保護を否定する内容だった。修正第14条は「合衆国で生まれたか、合衆国に帰化し、合衆国の管轄に属するすべての者は、合衆国の市民であり、その居住する州の市民である」とうたっている。

修正第14条がアフリカ系米国人への適用を意図したものならば、なぜ不法移民が米国で生んだ子供たちも同様に国籍を得ているのか

 修正第14条は「生まれた全ての者」という包括的な文言を使っており、最高裁は一貫して、その文言通りに同条を適用している。1898年の合衆国対ウォン・キム・アーク裁判でホレース・グレー判事は、過去何世紀にもわたる前例を指摘し、サンフランシスコで中国国籍の親の下に生まれたウォン・キム・アークは米国市民であり、海外に渡航した後に米国に再入国することができるとした。当時、中国人労働者の移住を禁じた中国人排斥法が存在したにもかかわらずだ。最高裁は1982年、テキサス州に対し、不法移民の子供たちを公立学校から排除することはできないとする判決を下した。その際に最高裁は「修正第14条の『規定範囲』に関して言えば、合法的に入国した外国人居住者と、不法入国した外国人居住者を区別する合理的な差異はない」との見解を示した。

全ての国が出生地主義なのか

 そうではない。カナダやメキシコのほか、米州の国の大半は、米国と同じ方式を取る。だが、欧州の国の多くは出生地とともに親の法的立場にも目を向ける。例えば英国、フランス、ドイツ、ギリシャ、イタリア、ポルトガルやスペインはみな、自国内で出生した子が自動的に国籍を取得することに制限を設けている。

出生地主義に反対する理由とは

 これに反対する人々は、この慣行が不法移民を後押しすると主張する。米国内で出産した場合、子が米国市民としての利益を受けられることを知っている女性を利するという形で不法移民を後押ししているという主張だ。

トランプ大統領は大統領令を出すことで、出生地主義の廃止を宣言できるのか

 トランプ氏はそう考えていると述べているが、その主張を支持する法的根拠を特定しておらず、議会の同意が必要というこれまでの自身の見方がなぜ変わったのかも説明していない。同氏がそのような命令を出した場合、早急に法的な困難に直面することが確実だ。裁判所が執行を差し止める命令を出す一方で、行政権限に関する同氏の異例な主張が裁判で争われる公算が大きい。

 1995年に司法省による市民権条項の分析について証言した元司法次官補のウォルター・デリンジャー氏は30日、「行政府の当局者が、トランプ氏の命令で法律および憲法に違反することがあれば衝撃だ」とツイートした。

最高裁は出生地主義を制限する大統領令や法律を支持するか

 一貫した修正第14条の解釈を変えるような大統領令は、大統領権限を異常に主張するものであり、司法の精査を突破できる可能性は低い。新たな法律については、大統領令と比較すると、わずかに可能性が高い。政府のうち立法府と行政府という公選による二機関の政策判断を反映するからだ。それでも、判例の抗しがたい重みに反する。

 1898年のウォン・キム・アーク裁判は、米国の「管轄に属する者」という文言は幅広く解釈されるべきだと指摘している。最高裁は「修正第14条が『米国で生まれた全ての者』に『かつ、その管轄に属する者』を加えてその文言とした真の目的が、最小かつ最適な文言によって、以下の2つの場合を除外するためにあるように見える。その場合とは、敵国に生まれた子と、外国の外交的代表者の子の2つだ」と述べている。

 別の言葉で言えば、最高裁は修正第14条に関し、国際法に基づく特定の法的地位にある人物、つまり外交官および軍事的占領により米国の領土を保有している敵国の市民が生んだ子どもたちを除外していると解釈している。これらの範疇(はんちゅう)に入る人は、米国への帰属を求めるのではなく、むしろ米国との交渉あるいは軍事的勝利を目指す国の人と同じである。いずれも、経済移民などトランプ大統領が標的とする人物とは共通点がない。

「出生地主義」の慣行を廃止するには何が必要か

 憲法の修正が最も明確なやり方だろう。しかし、そうすることは困難な手続きである。修正案は上下両院でそれぞれ3分の2の支持での可決が必要であり、その後、米国の4分の3の州で批准されなければならない。他の選択肢もあるが、それはさらに難しく、これまで実現したことはない。その方法は、3分の2の州の要請によって憲法会議を召集すれば、同会議で修正案を提出することが可能となるものだが、同案は4分の3の州によって批准される必要がある。憲法はこれまで27回修正されており、1960年以降では5回修正されている。

 共和党は憲法の修正を図るのではなく、ことあるごとに条文の歴史的解釈の変更を求める法案を提出してきた。同党のスティーブ・キング下院議員(アイオワ州)は何度も提案を行っており、最近では昨年も提案している。同議員の提案は米国で生まれた子どもの両親の少なくとも一方が米国籍や永住権の保有者であるか、あるいは米国籍がなくても軍隊に所属している場合を除いて、この子どもの米国籍を認めないという内容だった。

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実際のところ、この種の法案が議会で承認されることは可能なのか

 それはあり得そうにない。たとえ11月6日の中間選挙で共和党が上下両院での支配を維持したとしてもだ。1990年代には、不成立に終わったものの、「出生地主義」廃止を目指した法案に超党派の支持があった。だが、現在ではそうした提案に対してほぼ全会一致で反対する民主党と、共和党の一部懐疑派の問題を克服しなければならない。法案が上院での審議にこぎつけたとしても、議事妨害(フィリバスター)に直面するだろう。フィリバスターを回避するには上院定数100人のうち60人の支持が必要である。

国籍に関する修正第14条の解釈変更を求める法案を支持する主張はどのようなものか

 一部共和党議員は修正第14条の「管轄に属する者」という文言について、従来の適用範囲を制限する余地があると主張している。例えば、キング議員が昨年提出した「2017年出生地主義市民権法案」(Birthright Citizenship Act of 2017)は、適格条件を満たす両親の間に生まれた子どもだけが米国の「管轄に属する者」になるとし、それ以外の子どもには米国籍を認めない内容となっている。

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出生地主義の米国籍付与、トランプ氏が廃止表明
トランプ政権 米中間選挙 北米
2018/10/30 22:48
【ワシントン=中村亮】トランプ米大統領が出生地が米国なら米国籍が付与される制度を廃止する意向を示したことが30日、明らかになった。11月の中間選挙を直前に控え、不法移民対策を求める保守層の支持固めを図る狙いとみられる。実行に移せばリベラル派が猛反発し法廷闘争となるのは必至だ。

11月の中間選挙を直前に控え、不法移民対策を求める保守層の支持固めを図る狙いとみられる=AP
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11月の中間選挙を直前に控え、不法移民対策を求める保守層の支持固めを図る狙いとみられる=AP

米ネットメディアのアクシオスが30日、29日に収録したトランプ氏とのインタビューの一部を公開した。トランプ氏は米国は出生地に基づいて国籍が付与される出生地主義を採用する唯一の国だと主張し「ばかげている。やめるべきだ」と語った。実際には出生地主義をとっている国は少なくない。

制度廃止に向けた手続きでは憲法改正は不要だと指摘。「大統領令だけで変えられる」と強調した。米国憲法の解釈では米国で生まれた子どもには米国籍を付与するとの考えが主流だ。米メディアでは大統領令だけで制度を廃止できるのか懐疑的な見方が広がっている。

トランプ氏は移民の増加が治安の悪化につながっているとみる。不法移民が米国で出産して子どもに米国籍を取得させ、永住権をスムーズに取得するケースなどを問題視しているようだ。

トランプ政権はすでに強硬な不法移民対策を相次いで打ち出している。米政府は29日、中米から米国に向かう移民集団に対応するため、週内に米兵約5200人を派遣すると発表した。移民集団の出国を止められないホンジュラスやグアテマラ、エルサルバドルへの経済援助の停止に踏み切る構えも見せている。

トランプ氏は中間選挙が目前となり、保守層の支持固めを急いでいる。米メディアによるとトランプ氏は心と体の性が異なるトランスジェンダーの存在を事実上否定するともとれる措置を検討している。性の定義を生まれつきの性別に限定し、個人の選択に委ねたオバマ前政権からの転換を図る。

中間層向けに追加減税をする考えも示している。2017年末に成立した大型税制改革で個人所得税も減税となったが、さらに手厚い措置を講じるという。財源の手当ても見通せないだけに、露骨な選挙対策との見方が出ている。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO3714879030102018FF2000/


 

 
2018年10月31日 ロイター
メルケル独首相が引退へ、EU改革にとって吉か凶か
メルケル独首相
10月29日、メルケル独首相(写真)は、キリスト教民主同盟(CDU)が12月に開く党大会で党首として再選を目指さず、首相も4期目の現任期限りで退くと表明し、EU改革には急ブレーキがかかる事態になった。ベルリンで撮影(2018年 ロイター/Hannibal Hanschke)
[ブリュッセル 29日 ロイター] - メルケル独首相は29日、キリスト教民主同盟(CDU)が12月に開く党大会で党首として再選を目指さず、首相も4期目の現任期限りで退くと表明し、欧州連合(EU)改革には急ブレーキがかかる事態になった。ただ一部からは、最終的にドイツが欧州統合に向けて積極的な役割を果たすきっかけになるかもしれないとの期待が出ている。

 EUの政策担当者や専門家の多くにとっては、今回の出来事はドイツの政治機能まひの長期化と、それに伴うさまざまな悪影響をもたらす公算が大きいと受け止められた。

 独立系シンクタンク、ジャック・ドロール・インスティテュートのルーカス・グッテンバーグ副所長は「EUにしてみれば、メルケル氏の発表は12月の首脳会議で何か(合意)が必要な際に、考えられる最悪のタイミングで起きた」と述べた。

 12月13─14日のEU首脳会議でマクロン仏大統領などは欧州統合強化に向けた新たな措置を決議したい考えだ。しかしメルケル氏は重要な政策案件について、その1週間前のCDU大会で選出された新党首の判断を仰ぐ必要があるかもしれない。

 EU諸国の閣僚らは既に細かいルールの修正で合意しているが、ブレグジット(英のEU離脱)をにらんでより広範なEU改革を打ち出すというマクロン氏の構想は、かすまざるを得ない。

 グッテンバーグ氏は「(現在の連立に手間取ったことで)メルケル氏が動ける余地は既にかなり限定されている。マクロン氏らにとっては決して良いニュースではない」と話した。

 欧州で13年にわたって重要な仲介者となってきたメルケル氏の影響力後退で、今後各国首脳が新たな対立を解決するのが困難になりかねない面もあるだろう。

 東欧諸国のある外交官は「ドイツの存在がなくなり、事態収拾はより難しくなる」と懸念する。

 メルケル氏は、ユーロ圏の財政分野にある「南北格差」に関しては周縁国への支援に否定的なドイツ国内のタカ派をなだめる上で大きな役割を果たしてきた。また自身が旧ソ連圏の東ドイツで暮らした経験を踏まえ、最近ではEU補助金や人権問題を巡る「東西対立」で橋渡しに携わっている。

 この外交官は「中東欧にとっては、共産党独裁政治の国で生活することの意味を本当に知っているドイツの首相を味方につけていたのはとてつもなく有利な要素だった。その大事さは、失った後でしか分からないだろう」としみじみと語った。

 グッテンバーグ氏は、ドイツはこの先も全般的な親EU姿勢やブレグジットに対するEUの既存の方針を守り、イタリアが試みているEUの財政ルール破壊に反対すると予想しつつも、欧州統合の進化に向けた「建設的な」動きはしばらくお休みになるとみている。

 一方でシティバンクのエコノミストチームは、ドイツの地方選挙で緑の党が躍進したことがユーロ圏改革にとって追い風となり、フランスで難局に立ち向かうために中道勢力が広範な支持を集めてマクロン氏を大統領の座につかせたように、ドイツでも同じような動きを呼び起こす可能性があるとの見方を示した。

「親EUの緑の党の台頭は、少なくともユーロ圏にとって大きなプラスになり得る」という。

 欧州緑の党のフィリップ・ランベール共同代表は「メルケル氏がCDUの統制力を失うとすれば、それはドイツ国内で欧州統合のアイデア自体が失われることになる」と警戒する。それでも、メルケル氏がしがらみから解き放たれ、国民に必ずしもドイツのためにならない改革を受け入れるよう力を注げるようになった点は希望が持てるとの考えだ。

 INGジャーマニーのエコノミスト、カルステン・ブゼスキ氏も同意見で、メルケル氏は政治的な遺産(レガシー)を残すための自由を得たと指摘し、ドイツ経済と通貨同盟の改革により大胆に踏み込んでいく可能性があると付け加えた。

 シンクタンクのフレンズ・オブ・ヨーロッパのジャイルズ・メリット会長は、メルケル氏の下でドイツは財政黒字を抑制できず、ユーロに緊張をもたらしたと指摘。「『メルケル後』の(政治の)不安定化や混乱を懸念するのは分かるが、近視眼的だ。メルケル氏が退場するという見通しは、ドイツの有権者を自分たちにとって短期的利益より大きな利益、つまり欧州統合へと回帰させる触媒となると期待できる」と述べた。

(Alastair Macdonald記者)


https://diamond.jp/articles/-/183956


 

社説】メルケル氏の退任表明、大連立の失敗
国民は連立政権に不満を抱くが出口は見つからず
ドイツのメルケル首相はヘッセン州議会選挙の大敗を受け、12月のCDU党首選に出馬せず、2021年には首相からも退任すると発表した(29日)
ドイツのメルケル首相はヘッセン州議会選挙の大敗を受け、12月のCDU党首選に出馬せず、2021年には首相からも退任すると発表した(29日) PHOTO: TOBIAS SCHWARZ/AGENCE FRANCE-PRESSE/GETTY IMAGES
2018 年 10 月 30 日 14:45 JST 更新

 アンゲラ・メルケル氏が独首相の座から長くゆっくりとした引退へ向かう過程は、同氏が12月の党首選に出馬しないと29日に発表したことで大きく歩を進めた。問題は独連立政権が選挙で新たな大敗を喫したにもかかわらず、新たな首相候補が誰1人として浮上してきていないことだ。

 28日に行われた独ヘッセン州の州議会選挙で、メルケル首相率いる中道右派のキリスト教民主同盟(CDU)の得票率は27%にとどまり、2013年の実績を11ポイント下回るとともに、1960年代以降で最悪の結果となった。社会民主党(SPD)の得票率も11ポイント低下し、緑の党と同率の得票率2位となった。これは、2週間前のバイエルン州議会選挙で両党が同様の大敗を喫したことに続くものだった。同州ではSPDも敗北したが、同州におけるCDUの保守系姉妹政党であるキリスト教社会同盟(CSU)が被った敗北はさらに際立っていた。昨年の連邦議会選挙後に、不人気な中道大連立政権をつくった決断は、途方もない失敗だったようだ。

 28日の選挙で勝者となった党の1つは、ドイツのための選択肢(AfD)だ。同党の得票率は9ポイント上昇して13.1%となり、得票率4位となった。出口調査によると、今回AfDに投票した有権者の4分の1は、5年前にはCDUに投票していた。緑の党もAfDとともに、不満を抱く有権者のもう1つの受け皿として浮上し、2つの州議会選挙のどちらでも、得票率2位となった。緑の党は、近い将来、中道左派の主要野党となるかもしれない。

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 ここで問題となるのは、メルケル氏率いる政府が2021年の次期国政選挙まで生き残るか否かだ。メルケル氏が18年間就いていたCDU党首のポストを空けるという動きは、変化が進行中であることを、党員が首相のポストに挑むことを促すことなしに、党員たちに改めて周知することを意図しているようにみえる。だがこれは、ますます人気を失っている政権が、互いに競い合うことも、選挙で改めて有権者から付託を受けることも拒否したまま、今後も国政を運営することを意味する。

 その結果は政治的惰性だ。それは新たなエネルギーとアイデアを持った新たな指導者が現れ、新政権を樹立するまで続くだろう。29日にはメルケル氏の後継者とされるアンネグレート・クランプカレンバウアー氏のほか、メルケル氏を批判しているイェンス・シュパーン、フリードリヒ・メルツの両氏が党首候補に名乗り出た。有権者が現状の連立以上のものを望んでいることを主流派政党が認識しない限り、非主流派政党は支持を伸ばすだろう。

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イタリアの政治不安、景気に既に影響も−財政拡大で成長目指すと政府
Lorenzo Totaro
2018年10月31日 16:32 JST
• 政府支出拡大がリセッション回避につながると連立政権は主張
• 政治不安が家計・企業支出に影響を与えている可能性を専門家は指摘
イタリアのポピュリスト連立政権は、2019年予算での政府支出拡大がリセッション(景気後退)回避につながると主張し、対立も辞さないアプローチが既に景気に悪影響を与えている恐れがあるとの警告を振り払おうとしている。
  欧州連合(EU)の行政執行機関である欧州委員会は、財政赤字の国内総生産(GDP)比率目標を2.4%に設定したイタリアの19年予算の修正を求めており、同国政府は2週間以内に再提出する必要がある。ポピュリスト政権は、成長の伸び悩みが何年も続く状態からイタリア経済を脱却させ、再び軌道に乗せることを目指しているが、巨額の公的債務を減らす前に減税や給付拡大を行う政府の計画は、投資家のリスク許容度を試すことになりかねない。
  イタリア経済財務省は30日の声明で、債務削減計画のさらなる詳細を提出するよう求める29日付の欧州委の書簡を受け取ったことを明らかにした。11月13日の期限までに欧州委に回答することを政府は確認した。
  欧州委は「イタリアの公的債務が引き続き主要な脆弱(ぜいじゃく)性」だとした上で、「そのような高水準の公的債務は、政府が国民のためにより生産的な投資を行う余地を制限する。イタリアの経済規模を考えると、ユーロ圏全体にとっても共通の懸念要因になる」と指摘した。
 
  バークレイズの欧州担当シニアエコノミスト、ファビオ・フォイス氏はリポートで、「今起きている外需の減速に加えて、夏に表れた政治不安の兆しが、家計や企業の支出判断に影響を与えている可能性をわれわれは否定しない」とコメントした。

原題:Italian Populists Double Down on Spending Plans as Growth Stalls(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-10-31/PHG84N6K50XZ01?srnd=cojp-v2

 

 

2018年10月31日 加藤 出 :東短リサーチ代表取締役社長
欧州諸国が日本よりも英国のEU離脱に関心が薄い本当の理由

EU欧州委員会のユンケル委員長(右)は、ある会合で登壇した際に音楽が止まらず、即興でダンスを披露。メイ英首相(左)をまねたジョークだったとみられている Photo:REUTERS/アフロ
 10月中旬に欧州へ出張した際に感じたが、英国の欧州連合(EU)離脱(Brexit)に対する視線において、日本と欧州大陸のEU加盟国の間には大きな違いがある。

 欧州の拠点を英国に置く日本企業は多い。日本では合意なしの離脱(ノーディール)が恐れられ、英国とEUはもっと真剣に交渉すべきだという声をよく聞く。だが、欧州大陸のEU加盟国はBrexitへの関心が意外に薄い。主要メディアの報道頻度も(日本人から見ると)低く感じられる。

 その第一の理由として、EU側はより悩ましい問題を多々抱えている点が挙げられる。

 ドイツでは、難民の統合や地方選挙での与党の敗北、さらには民主主義を揺るがしかねないソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)上のフェイクニュースなどが大問題となっている。フランスでは、エマニュエル・マクロン大統領の改革路線が激しい反発を招き、イタリアではポピュリズム(大衆迎合主義)政党の拡張的な財政政策が単一通貨ユーロの枠組みを揺るがす恐れがある。

 第二に、英国に対する欧州諸国の愛想が尽き、Brexitを優先して議論する気がなくなってしまっている面がある。

 もともと英国は、欧州内の移動の自由を保障するシェンゲン協定やユーロには非加盟という「わがまま」なEU加盟国だった。しかも、EU離脱という極めて重要な問題を国民投票にかけてしまい、51%対49%という僅差にもかかわらず、「離脱は決まった。主権を取り戻す」と騒ぎだした。

 その上、英政府は今も北アイルランドの国境問題などを国内でまとめられていない。EU加盟国はかなり冷ややかになっている。

 先日ドナルド・トゥスクEU大統領は、インスタグラムでテリーザ・メイ英首相がケーキを選ぶ写真にジョークを添えてからかった。ジャン・クロード・ユンケル欧州委員会委員長も、英保守党大会でABBAのヒット曲「ダンシングクイーン」に合わせて踊ったメイ首相をまねてみせた。いずれも英国側は「失礼だ」と怒ったが、EU側は軽くいなした。EUにとって今の英国は「いじり」の対象になってしまっている。

 Brexitがノーディールになると、英仏間のドーバー海峡のトンネルで大混乱が起きるといわれている。しかし、仏紙「ル・モンド」(10月20日)は無邪気な記事を掲載していた。ノーディールで英仏間の輸出入に関税が掛かると、トンネルの仏側の街カレーでは免税店が増え、街がにぎわうかもしれないと期待されているという。

 英ロンドンで先日聞いた話では、最近のフランス当局は、Brexitをソフトランディングさせることよりも、欧州の玄関口としてこれまで英国が享受してきたビジネスをパリなどに誘致しようと一段と熱心になっているという。

 一方、ノーディールで最も打撃を受けるのはドイツだろう。高級車などを英国へ大量に輸出しているからだ。独BMWのミニのように、欧州大陸から輸入した部品を英国で組み立てて、完成品を大陸に輸出することは困難になる。

 それ故ドイツ政府関係者はソフトなBrexitを(フランスよりも)強く願っている。しかし、そのドイツですらも、年内最後の閣僚会議がある12月18日までに英政府が国内で話をまとめられなければ、ノーディールを前提にした対応策を考え始めざるを得ないというスタンスになっている。今後の展開には注意が必要といえる。

(東短リサーチ代表取締役社長 加藤 出)
https://diamond.jp/articles/print/183687

 

ドル指数が今年の高値、EU離脱リスクでポンド下落
Katherine Greifeld、Robert Fullem
2018年10月31日 5:03 JST 更新日時 2018年10月31日 6:15 JST
• 英国の合意なきEU離脱の可能性、格付けに影響し得る−S&P
• 円やスイス・フランなど逃避先通貨は下落、米国株反発で
30日のニューヨーク外国為替市場ではドルが続伸。ブルームバーグのドル指数は年初来高値を更新した。一方でポンドは下落。英国の合意なき欧州連合(EU)離脱の可能性は同国の信用格付けに影響するほど十分に高まったと、S&Pグローバル・レーティングが指摘した。
  ドルは主要10通貨の大半に対し上昇。ドル指数は一時、2017年5月以来の高値を付けた。ポンドはドルに対し一時0.8%下げる場面があった。米国株が反発したことから、逃避先通貨は米国債と並んで下落。円とスイス・フランは対ドルで下落率上位に入った。
  ニューヨーク時間午後4時30分現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前日比0.3%上昇。ドルは対円では0.5%高の1ドル=112円97銭。ユーロはドルに対して0.3%安の1ユーロ=1.1345ドル。

  この日はユーロ圏の7−9月(第3四半期)域内総生産(GDP)速報値が予想を下回ったことも、ドル高の材料となった。
  ユーロは対ドルで続落。欧州委員会がイタリアに宛てた書簡で、同国の公的債務はユーロ圏全体における懸念だとの見方を示したと伝わった後、日中安値を付けた。
欧州時間の取引
  ユーロは、月末特有の資金フローがドルを押し上げる中で早い時間に下げたが、ドイツの州インフレ統計に支えられて落ち着いた。リスク選好ムードが戻ったことで、主要10通貨の中では円の下げが目立った。
原題:Dollar Sets 2018 High as Pound Flops on Brexit Risk: Inside G-10(抜粋)
Euro Steadies as German Data Meet Month-End Flows: Inside G-10
(第1・2段落を書き換え、4段落以降を追加して更新します.)

 


ドル・円が3週間ぶり高値圏、日米株高でリスク選好−113円台前半
小宮弘子
2018年10月31日 10:46 JST 更新日時 2018年10月31日 15:01 JST
• 日銀政策は現状維持、物価見通しを引き下げ
• 日銀より株安に歯止めかかっているかが最大の関心事−ソニーFH
東京外国為替市場のドル・円相場は1ドル=113円台前半と3週間ぶり高値圏。前日の米国株の大幅反発や日本株の上昇を受けてリスク選好ムードが広がり、ドル買い・円売りが優勢となっている。
  31日午後2時50分現在のドル・円は前日比0.1%高の113円28銭。ドル高・円安が進んだ海外市場の流れを引き継いで始まり、月末のドル買い需要が意識される中、仲値にかけて113円33銭と9日以来の高値を付けた。正午過ぎには、日本銀行が金融政策の現状維持を発表。同時に公表した「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」では物価見通しが引き下げられた。
  ソニーフィナンシャルホールディングス金融市場調査部の尾河真樹部長は、「CPI見通しが下方修正されている状態で、正常化は遠いという印象」とした上で、「今は日銀で為替が動くというより、株安の流れに本当に歯止めがかかっているかがマーケットの最大の関心事ではないか」と指摘。「リスクオフのときはドルも同時に買われるので、株の変動に比べればドル・円の値動きは小さいが、センチメントが改善すれば今のようにじわっと円安の方が強くなってくる」と話す。
  黒田総裁が午後3時半から行う定例記者会見について尾河氏は、「昨日、米株は戻ったが、株式相場のボラティリティはまだ高く不安定な状態。そこであえて出口的なことをちらつかせることは控えるのではないか」と予想。「緩和をしっかり維持するというスタンスの発言になると思うが、だからといってすごい円安にいく話でもない」とみている。
  
  一方、みずほ証券の山本雅文チーフ為替ストラテジストらはリポートで、20ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)以上の長期金利の変動を容認するような発言があったり、午後5時公表予定の当面の国債買い入れ方針でオペの減額や回数削減が示されれば、「長期金利上昇期待を通じてドル・円の下押し材料と捉えられる」可能性はあると指摘。ただ、米利上げ局面ではドル・円は2年程度の金利との連動性が高まる傾向があるため、日本の長期金利や超長期金利が上昇しても円高の影響は限られると分析している。
  30日の米株式相場は大幅反発。S&P500種株価指数は上げを失う場面があったが、取引終盤に上昇した。月間では8%余りの下げ。31日の東京株式相場は午後に一段高となり、日経平均株価の上げ幅は400円を超えている。
  三井住友信託銀NYマーケットビジネスユニットの矢萩一樹調査役は、今月は米株が下落したため、月末のリバランスで「特に年金などのインデックスはドルを買わなければならなくなっている」と指摘。「ドルは非常に高くなりやすい」とし、日銀イベントをこなした後にドル・円が売られる場面があれば、「むしろそこは買うところ」とみている。


アジア株、ほぼ全面高−中国や香港の主要株価指数が軒並み上昇
Adam Haigh
2018年10月31日 17:44 JST
• 上海総合指数と深圳総合指数、いずれも1.4%高
• 香港ハンセン指数は1.6%値上がり−H株指数は1.4%高
31日のアジア株式相場は上昇。日本株をはじめ、中国や香港、台湾、韓国の主要株価指数が軒並み上昇し、ほぼ全面高となった。月間ベースで世界株がここ6年余りで最悪の月を終えようとする中で、アジア全域で買いが広がった。
  MSCIアジア太平洋指数は前日比で1.5%を超える上昇となっている。中国本土市場では上海総合指数が1.4%高の2602.78で終了。深圳総合指数も1.4%上げた。
  香港のハンセン指数は1.6%高。本土銘柄から成るハンセン中国企業株(H株)指数は1.4%上げて引けた。

原題:Stocks Rally Into Turbulent Month’s End; Bonds Dip: Markets Wrap(抜粋)

 

米国の資産運用会社にとって残酷な10月−ブラックロックなど株価低迷
Annie Massa、Charles Stein
2018年10月31日 12:12 JST
• 低調な収入や鈍い資金動向、手数料引き下げ競争が響く
• 業界が「成長していないのであれば、死にかけている」とみる株主も
米国の資産運用会社にとって残酷な月となっている。
  不安定な株式相場に機関投資家が神経を尖(とが)らせた10月、ブラックロックやステート・ストリートなどの株価は大きく下げている。低調な収入や鈍い資金動向、それに業界内の手数料引き下げ競争が激化しているとの認識も重しだ。

  エバコアISIのアナリスト、グレン・ショア氏は先週の投資家向けリポートで、「投資家は考える前に行動する可能性が高いことから、これからも厳しくなるだろう」と指摘した。資産運用会社とカストディー(証券管理)銀行から成るS&Pの指数は今月、S&P500種株価指数全体より下げがきつくなっている。
  
デイブレイク:アメリカ。 "(出典:ブルームバーグ)
  デロイト・コンサルティング傘下ケーシー・クワークのコンサルタント、ベンジャミン・フィリップス氏は、「業界全体を見ている株主が口にするのは『成長していないのであれば、死にかけている』ということだ」と語った。
Sinking Stocks
It has been an ugly month for asset managers

Source: Bloomberg
Note: Data from Oct. 1-29.
原題:BlackRock’s October Plunge Leads Selloff in Asset-Manager Stocks(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-10-31/PHFWV16S972801

 

http://www.asyura2.com/18/hasan129/msg/224.html#c3

[経世済民129] 世界の金融市場、大転換はまだ始まったばかり  嘘の機銃掃射で世界を震撼させるトランプ大統領 10%所得減税や中米移民テロ うまき
4. 2018年10月31日 22:00:51 : ZzavsvoOaU : Pa801KbHuOM[99]
米国除く11カ国参加TPP、12月30日に発効−日豪など6カ国批准
Matthew Brockett、延広絵美
2018年10月31日 9:17 JST 更新日時 2018年10月31日 11:30 JST

豪州が批准、CPTPP参加国は世界GDPの14%占める
来年にも日本で閣僚級の初委員会を開催予定−茂木再生相

米国を除いた11カ国による環太平洋連携協定(TPP)が12月30日に発効する。茂木敏充経済再生担当相が31日に発表した。かつては中国の影響力拡大をけん制する米国中心の貿易協定になるとみられていたが、トランプ米大統領が2017年の就任直後に離脱を宣言した後は、世界3位の経済大国である日本が主導し発効に向けた取り組みが進められていた。

  ニュージーランド(NZ)政府は31日、オーストラリアが「包括的および先進的な環太平洋パートナーシップ協定(CPTPP)」を批准し、6カ国以上がCPTPPの国内手続きを終えてから60日後に発効との条件を満たしたと発表。CPTPPはこれまでにNZに加え、カナダとメキシコ、日本、シンガポールが批准していた。

  世界1、2位の経済大国である米中間の貿易摩擦に伴う関税強化や英国の欧州連合(EU)離脱を巡る欧州内での対立の中で、世界全体の国内総生産(GDP)の14%を占めるCPTPP参加国は自由貿易の推進を図る。

  茂木再生相は31日の会見で、TPP11は「日本の経済成長、アジア太平洋地域の発展に大きな意味を持つ」と強調した。来年には発効後初の閣僚級の委員会を日本で開催する予定で、新規加盟国についても協議する。

  NZのパーカー貿易・輸出振興相によれば、CPTPPはNZにとって主要20カ国・地域(G20)の一角である日本とメキシコ、カナダとの初の自由貿易協定となる。

原題:Pacific Trade Pact Abandoned by Trump Officially Set to Kick In(抜粋)

(リードに情報を追加するとともに、茂木再生相の発言を入れて更新しました.)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-10-31/PHFPZQ6S972901?


 


 

米大卒者の約4割、大卒資格不要の仕事に就職
米国の大卒者の43%が最初は大卒資格の要らない仕事に就いていることが調査で明らかに
By Melissa Korn
2018 年 10 月 30 日 15:09 JST

 米国の大学で何を専攻すべきか考えている学生は、学費という多額の投資からリターンを得ることにますます焦点を当てるようになっている。安定していて、かつ高い給与が望める仕事に就ける分野に進もうとしているのだ。

 しかし、労働市場分析会社バーニング・グラス・テクノロジーズの新たな報告書によると、フィットネス学や刑事司法学、経営学といったより職業志向の強い専攻科目は、英文学やジェンダー学よりも不利な選択肢となることが分かった。

 同報告書によると、国土安全保障や法執行を学んだ大卒者が最初に就く仕事の65%は、自身の学んだ専攻分野が必要のない仕事だった。その割合は、心理学と生物学の学位を持つ人では、それぞれ54%と51%だった。

 工学を学んだ大卒者の場合は29%で、他のどの専攻よりも良い結果となった。バーニング・グラスはリアルタイムの求人情報と2000年から2017年に大学を卒業した人の履歴書400万枚以上を調査した。

 同調査では、平均すると大卒者の43%が最初は大卒資格の要らない仕事に就いており、そのうちの約3分の2は5年後も大卒資格不要の仕事を続けていることが分かった。

 一方、哲学や外国語学、民族学、ジェンダー学、歴史学、英文学といったリベラルアーツ分野の大卒者が自身の教育水準に合った仕事に就ける確率は50%以上となっている。

 リベラルアーツ分野の大卒者は教職や社会奉仕関連の仕事に進むことが多いため、給料は高くないかもしれない。ただ、交通学、調理学、農学、行政学などを専攻した人よりも高い確率で資格に適した職に就くことを見込めるという。

 ファトマタ・ジャーさん(22)は今年5月、ジョージ・メーソン大学のコミュニケーション学部を卒業した。以来ほぼ毎日、広報・宣伝関連の仕事やインターンシップの求人に応募し続けてきた。

 ジャーさんは現在、バージニア州フェアファックスの自宅近くのスーパーマーケットで週に30時間ほど店員として働いている。

 家族で初めての大卒者であるジャーさんは、在学中にインターンシップに応募することができなかった。というのも、学費や生活費を賄うために仕事で稼ぐ必要があったからだ。広報などの分野で実務経験が足りないため、希望する業界に新入社員として就職するには、今からインターンになる必要があるかもしれないとジャーさんは語っている。

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脱時間給、厚労省が対象5業務を提示
経済
2018/10/31 20:47
厚生労働省は31日、労働政策審議会(厚労相の諮問機関)分科会を開き、脱時間給制度の対象業務を金融商品の開発、金融のディーリング、アナリスト、コンサルタント、研究開発の5つとする素案を示した。会社からスケジュールの指示を受ける場合は対象から外すと盛り込んだが、労働側委員からは「対象範囲が広い」と懸念の声が出た。

ディーリング業務は資産運用会社のファンドマネジャーやトレーダーを想定し、顧客注文の取り次ぎは対象外とした。コンサルタントは個人を顧客とする場合は対象に入れない。経営者側委員は「金融はグローバルな視点から、より柔軟な時間法制が必要だ」との意見が出た。

脱時間給は働いた時間ではなく、仕事の成果で評価する制度。対象年収は1075万円以上を想定している。働き方改革関連法で来年4月の創設が決まり、厚労省は年末までに制度の詳細を詰める方針だ。

脱時間給、対象の議論着手 年収・業種巡り難航も
働き方改革 経済
2018/10/15 18:56

厚生労働省は15日、労働政策審議会(厚労相の諮問機関)の分科会を開き、働いた時間でなく成果で評価する「脱時間給制度」の対象要件の議論に着手した。同省は年収1075万円以上のアナリストやコンサルタントらを想定しているが、正式には省令で決めることになっている。

厚労省は年内には結論を得たい考えだが、労働者側の反発が強く議論は難航しそうだ。同日の分科会でも、労働側委員から「年収の想定要件が低すぎる」などと懸念する意見が相次いだ。

脱時間給制度は今年6月に成立した働き方改革関連法に盛り込まれた柱の一つ。一部専門職を対象に残業代や休日手当など労働時間の規制から外し、仕事の成果で賃金を決める仕組みだ。

対象業務はアナリストやコンサルタントのほか、金融商品の開発業務やディーリング業務、研究開発業務などを念頭においている。2019年4月から制度が始まる。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO36498340V11C18A0EE8000/

働き方改革法が成立 脱時間給や同一賃金導入
2018/6/29 11:48 (2018/6/29 12:53更新)

政府が今国会の最重要法案とした働き方改革関連法は29日午前の参院本会議で可決、成立した。残業時間の上限規制や、正社員と非正規の不合理な待遇差を解消する「同一労働同一賃金」、高収入の一部専門職を労働時間の規制から外す「脱時間給制度(高度プロフェッショナル制度)」の導入を柱とする。日本の労働慣行は大きな転換点を迎える。


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働き方改革法には与党に加えて、日本維新の会、希望の党、無所属クラブの5会派が賛成した。立憲民主党、国民民主党、共産党などが反対した。加藤勝信厚生労働相は法成立を受けて「改革を通じて生産性向上につなげる。法の趣旨をさらに説明し、一人ひとりが実情に応じて働くことができる社会の実現に努力したい」と述べた。

28日の参院厚生労働委員会では付帯決議を可決した。働き方改革法に関する要望や監督指導の徹底を促す内容で47項目からなる。脱時間給制度を導入した事業所全てに労働基準監督署が立ち入り調査するなど、野党が反対してきた脱時間給制度に関する13項目も盛り込まれた。国民民主党、立憲民主党も付帯決議には賛成した。

働き方改革法は労使の代表が参加した「働き方改革実現会議」の実行計画に沿ってつくった。労働基準法など計8本の法律を一括で改正する。長時間労働を是正するため、残業時間の規制は「原則月45時間、年360時間」と定める。繁忙期に配慮し、上限は年間で計720時間、単月では100時間未満に規定する。違反した企業には罰則を科す。大企業は2019年4月、中小企業は20年4月から適用する。

与党などの賛成多数で働き方改革関連法が可決、成立した参院本会議(29日午前)
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与党などの賛成多数で働き方改革関連法が可決、成立した参院本会議(29日午前)

同一労働同一賃金は、正社員や非正規などの雇用形態に関係なく、業務内容に応じて賃金を決める制度だ。基本給は勤続年数や成果、能力が同じなら同額とする。休暇や研修も同様の待遇を受けられるように改め、通勤・出張手当も支給する。大企業は20年4月、中小企業は21年4月から導入する。

脱時間給制度は、年収1075万円以上の金融ディーラーやコンサルタントなどの専門職に対象を限る。残業代は支給せず、成果で賃金を決める。無駄な残業を減らし、労働生産性の向上につなげる狙いがある。

制度を利用するには、企業の労使で導入に合意し、対象者本人の同意も得る必要がある。健康確保措置として「4週間で4日以上、年104日以上」の休日確保を義務付ける。労使で「労働時間の上限設定」「2週間連続の休日」などから1つ以上の対策を選択する必要もある。対象者が自らの意思で制度から離れることもできる。19年4月から始める。

安倍晋三首相は今国会を「働き方改革国会」と位置づけ、法成立に強い意欲を示してきた。しかし、厚労省の労働時間調査に不備が見つかり、同法案の柱だった「裁量労働制」の切り離しを2月末に決めた。衆院では5月31日に本会議で法案を可決し、参院に送付していた。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO32398980Z20C18A6MM0000/


 

2018年10月31日 週刊ダイヤモンド編集部
証券業界が銀行業界に「500メートル」歩み寄った理由
東京証券取引所の近くで約70年続いた兜町の老舗うなぎ屋「松よし」(写真左)は今年12月末で閉店。約50年前に竣工した東京証券会館にあった日本証券業協会は10月末、茅場町から日本橋へ移転した

 戦後の証券史を見続けてきた店が、ついに暖簾を下ろす。

 東京証券取引所がある兜町は、証券の街として知られている。その一角にあるうなぎ屋「松よし」は多くの証券マンに愛された老舗だ。創業は東京証券取引所が戦後に再開したのと同じ1949年。「株価のうなぎ登り」のゲン担ぎもあって、かつては多くの証券マン達で賑わった。しかし、町の衰退に伴って今年12月末、約70年にわたって営業してきた店を閉じることを決めた。

 証券の街からなくなるのは「松よし」だけではない。

 兜町に隣接する茅場町は、日本証券業協会が入居する東京証券会館の他、多くの証券会社が本社を置いてきた場所だ。

 だが、日本証券業協会は10月29日、建物の老朽化に伴い、日本橋に移転。その移転場所については「どれだけ遠くても兜町・茅場町の中心地から1キロメートル以内でと考えた」(鈴木茂晴・日本証券業協会長)というものの、証券の街から出ていったことに変わりはない。

立会場がなくなり
町の衰退が加速
 そもそも兜町・茅場町の周辺が証券の街として発展する基礎を作ったのは、「日本の資本主義の父」として知られる渋沢栄一氏だ。

 渋沢氏は1878年、財界の有力者たちと共に東京証券取引所の前身となる東京株式取引所を開設した。その後、周辺に株式仲買人が店舗をつくり発展してきた。それから約100年後のバブル期には、英国のシティ、米国のウォール街と並ぶ世界の金融センターとなった。

 だが、90年代前半のバブル崩壊後は衰退の一途をたどる。

 96年から始まった、金融制度改革を目指す「日本版金融ビッグバン」の一環で、98年に証券業が免許制から登録制に移行した。翌99年には、株式売買の委託手数料が完全自由化され競争が激化。ネット証券の台頭によって中小証券は苦境に陥った。

 さらに町の衰退を一気に加速させたのが99年4月末。従来、株式の売買は証券取引所の立会場で、「場立ち」と呼ばれる証券マンたちが手を使ったサインで行っていた。だが、証券取引所が株式の全銘柄をコンピューターシステムによる売買に切り替えたことで、立会場は閉場。場立ちが姿を消すとともに街の活気は失われていった。

 こうした中、証券各社は兜町・茅場町エリアから徐々に離散。野村ホールディングスの本社は、兜町・茅場町エリアにほど近い日本橋の「軍艦ビル」だったが、2005年には事実上の本社を大手町に移した(ただし、登記上は今も日本橋が本社)。また、SMBC日興証券も、かつては兜町にあった事実上の本社を、13年からは東京駅前の新丸の内ビルディングに移している(ただし、登記上は丸の内の別のビルが本社)。

兜町・茅場町の
会員企業数は三分の一に
 今回の日本証券業協会の移転について、ある大手証券の幹部は「茅場町から日本橋への移転については何の感慨もない」と切って捨てる。

 それもそのはずである。

 1986年時点で、兜町・茅場町に本社を置いていた日本証券業協会の会員企業は44社で、東京地区の会員企業に占める割合は3割以上だった。

 ところが、現在は同エリアの会員企業は立花証券、極東証券など13社に過ぎず、東京地区の会員企業数に占める割合は、わずか7%でしかない。

 証券の街の衰退は、証券業界そのものの衰退とも重なり合う。

 バブル崩壊から数年後、金融ビッグバンの前年である1995年末時点の時価総額ランキングをみると、野村証券(現・野村ホールディングス)は10位、大和証券(現・大和証券グループ本社)は25位と上位に位置していた。

 だが、今や野村ホールディングスは74位、大和証券グループ本社に至っては121位と大きく低迷している(18年10月29日時点)。しかも、かつての4大証券の内、今や独立系大手は野村と大和のみ。一方、メガバンク傘下のSMBC日興、みずほ証券、三菱UFJ証券ホールディングスの台頭の方が目立つほどだ。

 日本証券業協会の本部があった茅場町から移転先の日本橋のビルまでは、直線距離にして約500メートル。その先には全国銀行協会がある丸の内が広がる(現在はビル建替えに伴い大手町に一時移転中)。日本証券業協会が「証券の街」を出て、「銀行の街」に近づいて行ったことは、証券業界において銀行系証券が大きな存在になりつつあることを示唆しているようにも見える。

(「週刊ダイヤモンド」編集部 松本裕樹)
https://diamond.jp/articles/-/183855

http://www.asyura2.com/18/hasan129/msg/224.html#c4

[経世済民129] 世界の金融市場、大転換はまだ始まったばかり  嘘の機銃掃射で世界を震撼させるトランプ大統領 10%所得減税や中米移民テロ うまき
5. 2018年10月31日 22:02:27 : ZzavsvoOaU : Pa801KbHuOM[100]
主要指標の動きに注目ズバリ!江守哲の米国市場の”今” 江守 哲 2018/10/31米国株
米国株式市場はさらに下値を切り下げました。下落の理由については様々な解説がなされていますが、とにかく手仕舞い売りを出さざるを得ない投資家の売りが断続的に出ているようです。株価は日中に戻しても、戻り局面で売られており、戻り待ちの売りが待機していることがわかります。それだけ、売り遅れた投資家が多かったといえます。
10月30日の市場ではようやく下げ止まりましたが、このまま反発基調になるのかはまだ不透明です。今回のような下げ局面になると、市場に対する解釈が変わってきます。つまり、これまで強気材料としてきたものを、逆に理解するあるいは悪材料として理解するようになります。
データの中身が変わっていないのに、市場動向が大きく変化すると、このようなことが往々にして見られます。第3四半期の米主要企業の決算内容の解釈は、まさにその典型でしょう。アマゾン・ドット・コムとアルファベットはともに売上高の伸びが鈍化し、これが材料視されて売られています。これまでのハイテク株の上昇をけん引し、将来に対する期待も高かった両社への株価が急落したのは、そのような背景があるからだと感じます。
もっとも、これまで堅調だった米国経済にも変化の兆しが見られないわけではありません。第3四半期の実質GDP速報値は、季節調整済み年率換算で前期比3.5%増と、約4年ぶりの高い伸びとなった前期の4.2%増から減速したものの、好調な個人消費に支えられ、トランプ政権が目指す3%超を維持しました。
しかし、堅調な個人消費は株高による資産効果によって支えられてきたともいえます。米国の家計の金融資産のうち、5割以上が株式・債券です。株価が高く、金利が抑制されていれば、家計資産は膨らみます。それが消費を押し上げやすくします。設備投資の落ち込みは、企業が将来の投資に慎重になっていることを示しています。
米中貿易戦争の影響が出始めているとも解釈できます。輸出の減少も同じ理由と考えることができるでしょう。グローバル貿易が縮小し始めている可能性があり、世界景気の鈍化を示唆しているとも考えられます。住宅投資の減少も、金利上昇による影響が出始めており、すでにピークアウトしたと考えるべきでしょう。在庫投資の増加は、在庫の積み増しではなく、販売鈍化の可能性があり、景気がピークアウトした可能性も指摘できます。
このように、これまで堅調だった経済指標も中身をよく見ると、それほど楽観できるわけではないこともわかります。10月の株価急落で、クリスマス商戦を控える個人消費が影響を受ける可能性は十分にあります。無論、経済指標は株価の動きに遅れます。景気が悪化に転じるときには、株価はすでに下落に転じていることでしょう。
現時点の株価急落は、高値からの下げがおおむね10%程度にとどまっています。しかし、中期的なトレンドは崩れ始めています。いまは楽観論と悲観論が交錯している状況です。現状で将来の株価動向を見極めるのはかなり難しい状況にあることだけは確かでしょう。
まずは株価そのものの動きを見極めることが重要でしょう。そのうえで、米国債やドル、VIX、金価格の動向に注目しておきたいところです。金融危機が発生した2008年のときには、その前年の2007年の半ば以降に「債券高、ドル高、VIX高、金価格上昇」の動きが確認されました。株価も2007年10月にはピークアウトしていました。今回も似たような状況になりつつあります。株価動向に加え、資金フローが反映されるこれらの市場の動向にもぜひ注目しておきたいところです。

【図表1】 2008年の金融危機の際の主要市場の推移@

出所:各種資料からエモリキャピタルマネジメント(株)が作成

【図表2】 2008年の金融危機の際の主要市場の推移A

出所:各種資料からエモリキャピタルマネジメント(株)が作成
江守 哲
エモリキャピタルマネジメント株式会社 代表取締役
大手商社、外資系企業、投資顧問会社等を経て独立。コモディティ市場経験は25年超。現在は運用業務に加え、為替・株式・コモディティ市場に関する情報提供・講演などを行っている。 著書に『LME(ロンドン金属取引所)入門』(総合法令出版)など 共著に『コモディティ市場と投資戦略』(勁草書房)
江守 哲 の別の記事を読む


http://www.asyura2.com/18/hasan129/msg/224.html#c5

[経世済民129] 歴史的大失敗!中国の強大化にお金を払い続けた日本 40年にわたる対中ODAが終了 米中新冷戦は「中国近代史」を押さえれば うまき
6. 2018年10月31日 22:03:23 : ZzavsvoOaU : Pa801KbHuOM[101]
真逆の方向に走り出した安倍・マハティール両首相
原発、経済支援、ロヒンギャ問題、そして憲法改正まで・・・
2018.10.31(水) 末永 恵
財政深刻なマレーシア、中国の支援「信じている」とマハティール首相
中国・北京の人民大会堂で、中国の李克強首相と共同記者会見するマレーシアのマハティール・モハマド首相(2018年8月20日撮影)。(c)AFP PHOTO / POOL / HOW HWEE YOUNG 〔AFPBB News〕

 来日回数は100回以上を数え、5月に61年ぶりに政権交代し、再び(7代目)首相に返り咲いた(6月の)初の外遊先も日本。

 8月には九州を訪問し、親日家で知られるマレーシアのマハティール首相。

 首相に再任されてから半年足らずだが、東京開催の経済団体の会議出席や筑波大学訪問〈東京キャンパス)などで11月上旬(5日から7日までで最終調整)には3回目の訪日を果たす予定だ。

 外遊先では日本が最多国となる。アジアの隣国といっても、外国の国家元首でこれほど訪日回数が多い政治家はこれまで類を見ない。

 日本とは長年にわたって公私共に「蜜月」関係を築いてきた。

 そんなマハティール首相率いる新生マレーシアは、前政権から引き継いだ約1兆リンギ(約27兆円)の膨大な債務を抱えている。

 債務返済のための新規税制導入や、土地などの保有資産売却の検討に入ったが、同首相は6月、安倍晋三首相に財政支援を要請していた。

 今回の11月の訪日時には、安倍首相との首脳会談も予定されている。

 マハティール首相は、マレーシアの第4代目首相として、1981年から2003年まで国内最長政権を引っ張ってきた。

 日本の歴代首相や政治家とも親交が深いが、中でも東アジア経済圏構想などで協働した存命の中曽根康弘元首相や、「『NO』と言えるアジア−対欧米への方策 」(光文社)で共著の石原慎太郎元東京都知事とは旧知の仲だ。

 今回11月に予定されている安倍首相との首脳会談は、5月にマハティール氏が首相に復帰以来、2回目。

 6月の初顔合わせでは「30歳ほど年上のマハティール首相のように、自分は長く首相は到底、務められない」とマハティール氏を称えていた安倍首相。

 終始和やかな雰囲気で会談は行われたが、この2人、首相、政治家としての政策スタンスは“水と油”。

 相反する部分が多く、今後、日馬の首脳が蜜月関係を貫けるか、注目されるところだ。

 お盆直前の真夏日の8月6日、マハティール首相は九州に降り立った。15年間続けている日本やアジアの高校生が参加の「日本の次世代リーダー養成塾」(経団連主催)での講義のため、福岡県宗像市を訪問。

 一方、安倍首相は、原爆記念の平和記念式典で、広島で恒久的平和を訴えた。

 マハティール首相は、戦争放棄を明記した日本国憲法について「自衛の手段をもちながら戦争に加担しないという模範すべき平和憲法。マレーシアの憲法にもこの条項を加えたい」と約190人の未来のリーダーを前に、そう語った。

 マハティール氏が、マレーシアの憲法の平和条項について言及するのは初めて。

 毎回、平和や戦争の悲惨さについて語ってきたが、93歳という超高齢にもかかわらず、予定の1時間を30分以上も超過して、熱弁を振るい、高校生らは真剣に聞き入っていた。

 陸海空の戦力を持つマレーシア軍の総兵力は、約10万人。最高司令官は国王。憲法改正には、上下両院で各3分の2以上の賛成が必要となる。

 9月に国連総会に出席したマハティール首相は内外の記者が集まった会見でも、「日本の憲法が改定されれば、平和に逆行するステップに進む」と日本の改憲に反対し、安倍政権が掲げる憲法改正に苦言を呈した。

 さらに、安倍首相は、来年10月に消費税を10%に引き上げると表明しているが、マハティール首相は選挙公約であった「消費税撤廃(6%)」を5月10日の政権交代後、1か月も経たない6月1日に撤廃した。

 諸外国でも、消費税減税はあっても、完全撤廃を実行する国はほとんどない。マハティール首相は「消費税課税は、国民の消費活動を妨げる」と早々に決断、実行した。

 また、マハティール首相は「反原発」を掲げる。

 前回の首相にあった時代からの長年の一貫した政策で、「科学の進歩にあっても、原発事故はある。放射性廃棄物の処理についても解決できていない」と問題提議。

 マハティール首相はマレーシアのエネルギー資源問題では、原発を選択肢には入れず、水力、石油、風力などによる発電を一層推進する方針を示してきた。

 5月に首相に返り咲いてからも、再三、反原発を主張。マレーシアは「脱原発国」と内外に宣言してきた。

 原子力発電は石油発電などより安価だとしても、いったん事故を起こせばほぼ永遠に放射能被害という負の側面を負い続けることになる。

 これに対して、「水力や風力発電は環境への負荷も少ない」と特に最近、「サステイナブル・デベロップメント(持続可能な成長)」というフレーズを頻繁に使い、反原発はコスト論ではなく、「安全性や環境面を最優先にした結果」と主張する。

 さらに、JBpressの過去のインタビュー記事 「マハティール元首相 日本の政治に物申す」http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/53520」)でも、原発について次のように述べている。

 「日本には十分な水力があります。冬の間に山に積もった雪が解けて川に流れ込み、一年中、豊かな水資源に恵まれている。しかし、日本はこの水資源を十分に活用していない」

 「水力発電はイニシャルコストは高いかもしれないが、発電コストという意味では非常に安いし、メインテナンスも楽。原発の事故を起こした今、自然エネルギーの利用を真剣に考えるべきでは」

 「もちろん、風力とか太陽光発電とかも日本の技術力をもってすれば能力を上げてコストを大幅に下げることも可能だ」

 日本が進める原発推進には正反対の意見を表明しているのだ。

 また、国際社会で糾弾されているミャンマーのイスラム系少数民族、ロヒンギャ問題でも、マハティール首相は9月末のニューヨークでの国連総会で「ミャンマーでロヒンギャの弾圧が横行している」とアウンサン・スーチー国家顧問兼外相を非難し、国連など国際機関の介入を訴えた。

 さらに、トルコメディアとのインタビューの中で、スーチー氏について「ミャンマー軍のロヒンギャに対する行動に何も対処しない。マレーシアは彼女をもう支援しない」とスーチー氏を見限った。

 実は、マハティール首相は軍事政権下のミャンマーでスーチー氏が自宅軟禁されていた際、同氏の解放に奔走した経緯がある。

 しかし、ロヒンギャ弾圧に関しスーチー氏に書簡を出したところ、同氏から一切返事がなかったと言い、「同氏には失望した」とも語っている。

 一方、安倍首相は10月9日、スーチー氏と都内の迎賓館で会談。ロヒンギャの早期帰還に向けた環境整備を支援する方針を表明するとともに、同氏の経済改革や国内和平の政策を評価した。

 しかし、現地ではロヒンギャ難民の帰還が難航している。飢えや暴力に苛まれ、最低限の生活も奪われるという事態が相変わらず続いている。

 こうした状況が続くと、ミャンマーへの国際的非難は増し、一方、日本の外交姿勢も矢面に立つ場面も予測される。

 しかし、安倍首相はこの問題でミャンマーに対する国際社会の批判とは一線を画し、日本はミャンマーを支援する立場を貫いているのが現状だ。

 また、マレーシア首相府のリュー大臣は10日、「マハティール内閣は、死刑を廃止することを決議した」とし、死刑を求刑する法律を改正する法律案を代議院に提出すると発表した。

 マレーシアでは、薬物所持、殺人などで有罪確定の場合、死刑となるが、2014年以来、死刑は執行されていない。

 現在の死刑囚は約1200人に上り、麻薬関連容疑で有罪が確定し死刑判決を受けた外国人も多数含まれ、日本人の竹内真理子死刑囚もいる。

 竹内死刑囚は2009年に、4キロの覚醒剤を持ち込んだ容疑で逮捕され、危険薬物不正取引の罪で有罪になり、死刑判決が下っている。

 日本を見本にしたルック・イースト政策を推進してきたマハティール首相も、「ルック・安倍」とはいかないようである。

 ルック・イーストの陰で、安倍首相が掲げる政策を模範としない姿勢が浮き彫りになっている。

(取材・文 末永 恵)
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/54537
http://www.asyura2.com/18/hasan129/msg/225.html#c6

[経世済民129] 弱気相場入りする米国株、前途覆う「政策手詰まり感」マクロとミクロの投資家に異例の乖離S&P2500割FRB資本要件緩和 うまき
1. 2018年11月01日 18:54:46 : ZzavsvoOaU : Pa801KbHuOM[102]
市場崩壊、地政学時代復活の号砲
経済的目標よりも地政学上の目標が優先される世界に
トランプ米大統領と中国の習近平国家主席(2017年11月9日、北京)
トランプ米大統領と中国の習近平国家主席(2017年11月9日、北京) PHOTO: NICOLAS ASFOURI/AGENCE FRANCE-PRESSE/GETTY IMAGES
By Walter Russell Mead
2018 年 11 月 1 日 10:24 JST 更新

――筆者のウォルター・ラッセル・ミードは「グローバルビュー」欄担当コラムニスト

***

 先週、世界各地で耳にした市場崩壊の音は、単なる調整局面などではなく、一つの時代の終わりを告げるものだ。

 冷戦後の国際関係は比較的安定した状態が長く続き、市場はこの間に独特な形で経済成長が促される環境を味わった。米国には競争相手がおらず、最も重要な諸大国はおおむね(ごく一部のときもあったかもしれないが)市場開放と投資・貿易の障壁軽減を重視する米政府の姿勢を支持した。世界の力学において、経済の非ゼロサムの論理がゼロサムの国際政治をしのいでいた。

 こうした状況は異例の結果をもたらした。1990〜2017年にかけて世界の国内総生産(GDP)は23兆4000億ドル(約2650兆円)から80兆1000億ドルに拡大し、世界の貿易額はそれを上回るペースで成長。10億人以上が貧困から脱却し、乳幼児死亡率は50%以上低下した。電話サービスの利用者は10倍近く増えた。

 この歴史的空間は、人類の繁栄を測るほとんどの指標から見て輝かしい時代だった。その時代が今、終わりか、少なくとも中断に近づいており、世界はそれが何を意味するかを目の当たりにし始めている。

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 オバマ政権時代、外交政策の有識者は「地政学の復活」について論じ始めていた。すなわち、国際舞台がますます戦略的ライバル間の競争によって決定付けられるようになっているという見方だ。ロシア、中国、イランは冷戦後の米国支配の転覆をもくろむ「修正主義」国家だ。それら大国は、特にオバマ政権2期目に大きな成功を手にした。ドナルド・トランプ氏が大統領に就任したころには、はるかに厄介な地政学的環境が形成されていたことはほぼ間違いない。

 概して財界リーダーや投資家はそうした議論にほとんど注意を払ってこなかった。経済のグローバル化の基本的要素はしっかりと定着しているように見えたからだ。地政学的秩序に対する最も明白な挑戦者であるロシアは、経済的に重要性の低い衰えゆく国家となっていた。中国は経済的に急成長し、米国の軍事力に懸念を抱いてもいるが、自国の成功を支える経済的基盤に挑戦状をたたきつけることはないとみられた。地政学は復活したかもしれないが、市場にとっては問題ではなかった。

経済政策の枠組みが変化

 だが、そうした自己満足は見当違いだった。地政学の復活は経済政策の基本的枠組みが変わったことを意味する。大国同士が競い合う時代においては、国家の指導者は往々にして経済的目標よりも地政学的目標を優先せざるを得ない。ビスマルク時代のドイツは英国から兵器を買えば資金を節約できただろうが、国内兵器産業の構築はそれだけの価値があった。米国が中国と戦略的な競争を本格化した場合、米大統領は中国を重要なサプライチェーンから追い出すためには経済成長を多少犠牲にすることもいとわないだろう。

 「国家主義的」政治家が国際的な経済制度に干渉しようとすれば、必ず民間セクターの反発に合うという考え方も間違っている。地政学的競争の時代には大抵、企業よりも政府が力を持つようになる。トランプ政権は「国家安全保障」という冷戦時代やそれ以前から利用されてきた法的根拠を持ち出し、自国の商業に対する圧倒的な権力の行使を正当化する。このことは、一世代にわたる米国の貿易政策を極めて短期間に覆した。

 企業は突然発動された関税措置によって不合理で非生産的なコストがかかることに腹を立てているかもしれない。しかし、政権に盾突いた場合の結果も恐れている。政権は大規模な追加関税を意のままに課すことができる。政治的権力者に国家のサプライチェーンや採用慣行(機密情報を扱う部門の「疑わしい」外国人の雇用禁止)、合弁パートナーの選択を監視する権限が与えられているとなれば、企業には政府との対立を避けようとの強い動機が働く。

 地政学の新時代は、小さな政府の時代にはなりそうにない。トランプ政権はオバマ政権時代の過剰な規制を一部巻き戻しており、大統領が指名した最高裁判事らは「行政国家化」を防ぐ構えだ。しかし、ワシントンの最も手ごわい権力が集中するのは国家安全保障の領域であり、トランプ氏はそれを思い切り活用する決意があるらしい。同氏がそれを賢く行使するかどうかは別の問題だ。現在までの証拠からは、どちらとも言えない。

 地政学の重要性が復活したのはトランプ氏のせいではない。経済秩序のよりどころである米国の権力に挑戦状を突きつけようと決めたのはロシア、中国、イランであり、それに対するオバマ氏の対応は残念ながら不十分だった。世界最古の文明国家である中国が経済大国と化す中、米中関係の見直しは恐らく避けられなかった。当時のヒラリー・クリントン国務長官は対中強硬策の必要性を主張してオバマ氏と衝突していた。もしクリントン氏が2016年の大統領選で勝利していれば、中国政府には好かれていなかっただろう。

 世界は国家主義的競争が繰り広げられる複雑で危険な新時代に突入した。われわれは今、世界の金融市場に鳴り響く崩壊の音を通してそれを認識している。新たな現実を思い知らされる事態は今後も続くだろう。

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異例の株・債券ダブル安、逃避先消滅でどうする?

10月に世界の株式市場からは時価総額5兆ドル(約565兆円)が吹き飛んだ(写真はニューヨーク証券取引所) PHOTO: DREW ANGERER/GETTY IMAGES
By
Michael Wursthorn
2018 年 11 月 1 日 07:12 JST
 10月は、残酷なまでの売りが株と債券の双方を襲った。強気相場の持続性と投資家の決意が試されている。
 S&Pダウ・ジョーンズ・インディシーズによると、10月に世界の株式市場からは時価総額5兆ドル(約565兆円)が吹き飛び、米国、欧州、アジア株は月間で、いずれも数年ぶりの大幅な下げとなっている。株安を巡る不安に拍車をかけたのが、異例にも同時進行で進んだ債券安だ。
 投資家はボラティリティーが高まると、米国債などに資金をシフトさせてきたが、株・債券のダブル安でこうした従来の投資手法が通用せず、多くの投資家が損失を負った。
株価ショック 23カ国の株式指数の加重平均で算出されるMSCIワールド指数は1月下旬の高水準から15%余り下がっている

Source: FactSet
 ピクテ・アセット・マネジメントの首席ストラテジスト、ルカ・パオリニ氏によると、株60%・債券40%の一般的な投資ポートフォリオは、10月に3.5%のマイナス、年初来でもマイナス1.5%となっている。年間の投資成績がマイナスとなったのは相場が荒れた1990、2001、2002年のみで、珍しいケースだという。債券投資を一段と重視する投資家でさえ、損失を免れられない。債券75%・株式25%のポートフォリオも月初来2%超、年初来で1.3%のマイナスだ。
 パオリニ氏は「投資家にとって本当に安全な避難先はない」とし、分散投資にとって久しぶりの悪い局面だと話す。
 さまざまな要因が10月の株安を招き、今夏の大きな値上がりを帳消しにした。米景気の過熱懸念で国債利回りが跳ね上がり、株式相場のボラティリティーを誘発。投資家は割高感のある銘柄の再評価を迫られた。
 その後、アマゾン・ドット・コムやグーグル親会社アルファベットなど、好調だった企業に成長鈍化の兆しが浮上。米中の貿易摩擦激化も相まって追い打ちをかけ、世界で株・債券同時売りが連鎖した。

 S&P500種指数は10月に7%近く値下がりし、月間としては7年超ぶりの大幅な下落率となった。ただ31日は、9月20日以来初めて2日続伸し、前向きなトーンで締めくくった。欧州株の下げもきつく、ストックス欧州600は約6%下落。一部のアジア主要株式指数は2桁の下げを記録した。
 23カ国の株式指数の加重平均で算出されるMSCIワールド指数は、1月下旬の高水準から15%余り下がっている。
 債券の下落は、投資家の痛みをさらに深刻にする。最近のバンク・オブ・アメリカ・メリルリンチ(BAML)のリポートによると、米国債と投資適格級債は年率でそれぞれ9.7%、4%のマイナスとなり、1970年以降で3番目に厳しい落ち込みを記録している。
 「われわれはサイクルの終わりにいると市場は確信している」。フェデレーテッド・インベストメントでグローバル分散ファンドを運用するスティーブ・チアバロン氏はそう指摘する。「今後は財政政策がそれほど緩和的でなくなり、ひいてはインフレが加速し、米連邦準備制度理事会(FRB)が積極姿勢を強めると投資家は考えている」と述べる。

債券の値下がり 10年物米国債の利回りは急上昇している

Source: Tullett Prebon InformationAs of Nov. 1

 同氏のファンドは先進・新興国の株・債券に投資。10月の運用成績は7.7%のマイナスで、年初来でもマイナスに沈むという。ただ、同氏は株式に対して強気な見方を変えておらず、相場が急落した局面で売り込まれていた成長株を買い入れた。「株式相場のボラティリティーが、失業保険申請件数の増加やインフレ高進などを伴って、他のところでも確認されたら懸念を強める」と話す。
 一方で、ボラティリティーが高まっている時には、株・債券にかかわらず、売り込まれている資産を買うことに消極的な向きもいる。そのため一部の投資家は、現金保有を増やしている。
 バンカメのウェルスマネジメント部門の顧客の現金保有比率は、9月末の10%から足元で10.4%に上昇。同行の最近のリポートによると、174社の資産運用担当者の現金保有比率は平均5.1%と、10年平均の4.5%を上回っている。
 安全資産の代表格である金のほか、配当が高く、景気低迷期でも底堅いパフォーマンスが期待できる公益・生活必需品株に資金をシフトする投資家もいる。だが、これらの資産で得られるわずかな利益では、分散ポートフォリオの落ち込みを補うには不十分だ。
 資産運用担当者の間では、損失が生じているにもかからず、債券投資を増やす動きも出ている。投資ポートフォリオの安定性を高めるため、短期的な損失には目をつぶる戦略だ。UBSグループによると、過去7回の弱気相場で、株・債券が60・40%の投資ポートフォリオが20%以上のマイナスを記録したのは2回にとどまる。
 UBSの投資ストラテジストは、米国債への投資を増やし、株式に対し前向きな見方を維持する方針を示している。UBSのグローバルウェルス事業のマーク・ハーフェレ最高投資責任者(CIO)は最近の顧客向けの書面で、FRBをはじめとする主要中銀がバランスシートの縮小を進め、法人税減税の恩恵も薄れていく中で、世界経済の成長は2019年に鈍ると指摘した。ウェルズ・ファーゴ・インベストメント・インスティテュートも目先の痛みにもかからず債券の保有を続け、分散投資を継続するよう促している。
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バリュー投資ヘッジファンド、スリー・ベイズが閉鎖へ−関係者
Katherine Burton、Katia Porzecanski
2018年11月1日 11:02 JST
シドマン氏率いるスリー・ベイズは12月1日に投資家へ返金
スリー・ベイズなどバリュー投資戦略ファンドの苦戦続く
バリュー投資の門人がまた1人脱落する。

  ヘッジファンドのスリー・ベイズ・キャピタルは、運用成績がここ数年振るわず、閉鎖する方針だと、事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。関係者の1人が匿名を条件に語ったところによれば、元ハイフィールズ・キャピタル・マネジメントのマネーマネジャー、マシュー・シドマン氏が2013年に創業したスリー・ベイズは、12月1日に投資家に資金を返還する。ピーク時の運用資産は約16億ドルに上ったが、既に保有資産の大半を現金化していると同関係者は明らかにした。

  著名投資家のベンジャミン・グレアム氏とウォーレン・バフェット氏が最初に提唱したバリュー投資は15年以降、グロース株が割安株を上回るパフォーマンスとなる中で苦戦を強いられており、この手法を断念する運用者が増えている。ブルームバーグは過去1週間だけでも、チーフテン・キャピタル・マネジメントとSPOパートナーズが顧客に資金を返還する計画を伝えた。

  関係者1人によると、スリー・ベイズの運用資産は現在10億ドル(約1128億円)弱で、過去3年の運用成績は振るわず、今年のリターンは9月時点でマイナス4%程度だという。同社の担当者はコメントを控えた。ヘッジファンド・リサーチ(HFR)によると、株式を選別して運用するヘッジファンドの今年1−9月期の運用成績は資産加重ベースでプラス2.5%だったが、10月は株価急落が響き、マイナス約5%だとHFRの速報値は示している。

原題:Value Investing Hedge Fund Three Bays Is Said to Shutter (1)(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-11-01/PHHPAB6KLVR701?srnd=cojp-v2

 


 

ビジネス2018年11月1日 / 18:22 / 24分前更新
インタビュー:米国以外の世界株式に関心、欧州や新興国=FIL運用責任者
2 分で読む

[東京 1日 ロイター] - 資産運用大手フィデリティ・インターナショナル(FIL)の株式部門のロマン・ブシェ最高投資責任者(CIO)は、10月の世界株安などを経て、足元は米国以外の株式の投資妙味が高まっていると指摘した。特に欧州と新興国の株式への積極姿勢を強める意向を示している。

FILは、米フィデリティ・インベストメンツの国際部門として設立された後に米国組織から独立した大手資産運用会社で、6月末時点の運用資産残高は4165億ドル(約47兆円)。

31日に実施したブシェ氏(ロンドン在勤)の来日インタビューの概要は以下の通り。

──足元で世界的に株式相場が不安定になっているが、嵐は過ぎたか。

「答えはイエスでもありノーでもある。まず足元で起きた調整局面については、完全にではないにせよ、おおむね終了したとみている。一方でボラティリティーの上昇は、収束するのではなく、この先も高い状態が続くだろう」

──投資判断の変更はあったか。

「当社のマルチアセットポートフォリオは、世界的に市場は既にスイートスポットを迎えて先行きは調整局面が到来する可能性が高いとの見方に基づき、今年4月に株式全般に対する慎重姿勢に転じていた。そして実際、予期したような調整局面を経験した。現在の価格水準では、徐々に押し目買いを入れる格好で、再び株式への投資を行いたいと考えている」

「つまり、われわれは株式全体に対して慎重姿勢をとった4月と比べて、現在は米国を除く世界株式に対してより中立的な姿勢へと転じつつある。バリュエーション面から、特に欧州と新興国の株式について前向きにみている。特に新興国株式については、株安だけでなく通貨安にも見舞われた後であり、一部を除けばエントリーの好機だと考える」

「米国株式については下落したとはいえ、まだまだ割安感はない。ただし、米国が金利上昇サイクルにあることを考えれば、一部のバリュー銘柄の選好が正当化されよう」

──日本株式やセクター別の投資判断について。

「先ほど述べた一部バリュー銘柄に投資妙味があるという話は、あくまで米国に限った話だ。特に日本では、10月はグロース銘柄のパフォーマンスが散々な結果となったが、金利上昇が見込めない状況下でのバリュー株の上昇はデッド・キャット・バウンス(一時的な上昇)に終わる可能性があると考える。現時点では、バリュー株、とりわけ日本や欧州の銀行株には弱気を維持したい。景気敏感の自動車もショート(売り持ち)している」

「一方、われわれは、これは日本に限らず全世界的にだが、財務レバレッジの低いクオリティ株を選好する。また一部のソフトウエア企業と設備投資関連銘柄もロング(買い持ち)している」

──リスクについて。

「本当に大きなリスクは、ブレグジット(英国のEU離脱)やイタリアの(財政)問題など、誰もが存在を認識してスケジュールが既に明らかにされている所ではなく、未知の所から生まれると考える。個人的には、中国から次のリスクが生まれる恐れがあるとみて警戒している」

「ただし、それは当社のメインシナリオではなく、基本的には、中国A株(中国本土上場の人民元建て株式)を含めた新興国株式の買い場だと判断している」

──どのように備えるか。

「中国の債券市場を注視している。社債のデフォルトが『炭鉱のカナリア』となるだろう」

(1 Japanese yen = $0.0089)

インタビュアー:植竹知子 編集:伊賀大記
https://jp.reuters.com/article/fil-idJPKCN1N64AI

 


 
携帯3社の株急落 ドコモの値下げ表明が直撃
証券部 関口慶太
2018/11/1 11:48 (2018/11/1 15:31更新)日本経済新聞
NTTドコモの携帯料金の値下げ方針を受けて、1日の東京株式市場で通信株が急落した。NTTドコモは前日比14.7%安、ライバルのKDDIは16.1%安、ソフトバンクグループが同8.2%安となった。NTTドコモが10月31日、携帯電話の通信料金を2019年4〜6月に2〜4割下げると発表したことを受け、長期的な収益懸念が広がった。携帯3社の時価総額は3.5兆円強減り、株式相場全体の重荷となった。


ドコモ、通信料2〜4割下げ 2019年度に新プラン
ネット・IT IoT モバイル・5G
2018/10/31 23:40
NTTドコモは31日、携帯電話の通信料金を2019年4〜6月に2〜4割引き下げると発表した。携帯端末を値引きしない代わりに、通信料を安くする「分離プラン」を広げる。料金が複雑になり、わかりにくいとの声が消費者から出ているためプランを見直す。

吉沢和弘社長は同日の記者会見で、19年秋に参入する楽天が割安な料金を提供することを念頭に「新規参入で市場環境が変化する。先んじて競争力を強化する」と述べた。詳細は19年4月にも発表する。携帯料金を巡っては、菅義偉官房長官が8月に「4割程度下げる余地がある」と述べるなど批判が強まっていた。

値下げによる顧客への還元額は年間で最大4千億円になり、ドコモは19年度以降に営業減益を見込む。新しい分離プランでは端末の割引がなくなる見通しだが、吉沢社長は「(割引分を)上回る値下げに踏み込む」と述べ、幅広い利用者が負担減を実感できるプランの導入を示唆した。

同日発表した中期経営計画では、約6700万人いる携帯のポイント会員基盤を生かし新サービスを強化すると説明した。ドコモの新プランを受け、KDDIやソフトバンクも対応を迫られる

ドコモ、脱・携帯依存へ布石 2〜4割値下げへ 会員基盤を優先
2018/10/31 19:04
NTTドコモ、19年度に安価な料金プラン 2〜4割安く
2018/10/31 16:57
ドコモ、通信料2〜4割下げ 2019年度に新プラン
2018/10/31 15:19
ソフトバンクが新料金プラン 端末分離で通信料割安に
2018/8/29 12:53
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO37174290R31C18A0MM8000/?n_cid=SPTMG053
http://www.asyura2.com/18/hasan129/msg/241.html#c1

[経世済民129] 弱気相場入りする米国株、前途覆う「政策手詰まり感」マクロとミクロの投資家に異例の乖離S&P2500割FRB資本要件緩和 うまき
2. 2018年11月01日 19:02:59 : ZzavsvoOaU : Pa801KbHuOM[103]
米経済の3%成長、「持続可能」とは呼べない理由

失業率は9月までの1年間に0.5ポイント低下し、49年ぶり低水準となった PHOTO: GABBY JONES/BLOOMBERG NEWS
By
Greg Ip
2018 年 11 月 1 日 10:12 JST
――筆者のグレッグ・イップはWSJ経済担当チーフコメンテーター
***
 ドナルド・トランプ米大統領と側近らは、減税や規制緩和、新たな通商合意などを通じ、持続可能な3%の経済成長が実現するとかねて主張してきた。これは、独立系のエコノミストらが実現可能と考える2%以下の水準を大きく上回る。
 驚いたことに、米経済は9月までの12カ月間でまさに3%の成長となった。任務達成と言っていいだろうか?
 いや、まだだ。キーワードは「持続可能」である。この言葉は、理論的には、労働力のような限りある資源を使い果たすことなく、また一時的な刺激策を必要とせず永続的に続くことを意味する。過去1年間の米経済の状況を詳細に分析すると、まだこの基準には達していない。
枯渇しつつある労働力
 失業率が下がってくれば供給可能な労働力は減っていく。そうなると経済は、長期的に持続可能なペース(潜在成長率とも呼ばれる)を上回る成長をしていることになる。9月までの1年間に失業率は0.5ポイント低下し、49年ぶり低水準の3.7%となった。トランプ大統領は当然のように良いニュースとして宣伝したが、これは3%成長が持続可能との主張とは相反する。現在のペースが維持されるとすれば、失業率は8年後にはマイナスとならざるを得ない。これは数学的に不可能だ。いずれにしても、そうなるずっと以前に、連邦準備制度理事会(FRB)はインフレ急伸を防ぐためブレーキを踏むことになるだろう。
 失業率の一段の低下を避けつつ、こうした高い成長率を維持するためには、労働力の拡大が必要だ。9月までの1年間で労働力人口が84万4000人(0.5%)増加した。しかし、非農業部門就業者数の増加(250万人、1.7%)は、これをはるかに上回っている。
 就業率(就業可能年齢の人口に対する就業者および就業希望者の比率)は2014年以降、63%弱の水準で推移している。これは、じりじりと低下していたそれ以前の状況と比べれば大きく改善されたと言えるが、まだ十分ではない。労働力を使い果たさずに現在の雇用創出ペースを維持するには、就業率を高める必要がある。
減税による需要増は実現、供給増は不確か
 今年1月に施行された個人および法人に対する大型減税は、二つの効果をもたらしたはずだ。まず、手取り給与が増えて個人支出が増え、需要が喚起されただろう。次に、企業の利益にかかる税率が下がり、新たな設備の費用を即時に償却できるようになったため、新規プロジェクトの利益率が増しただろう。これは企業の投資を促し、労働者の生産性を上げ、経済の供給能力と成長性を向上させただろう。減税は一部の人々にもっと働くよう促す可能性もある。
 実際、需要は喚起された。2018年第1四半期の税引き後所得は1.8%増加した。米国民は当初、減税分を貯蓄に回した。第1四半期の貯蓄が可処分個人所得に占める比率は7.2%と、17年第4四半期の6.3%から跳ね上がった。しかしそれ以降、同比率は6.4%に下がった。国民が減税分を消費に回したためだ。
 この押し上げ効果はいずれなくなる。さらなる減税がなくても、米国民がさらに貯蓄を減らす可能性はある。ただ、失業率と同様に、貯蓄率も永久に下がり続けることはない。
企業の設備投資の推移(対前年比)

鉱業・石油・ガスの建設投資 鉱業・石油・ガスの機械投資 
鉱業・石油・ガス以外の建設投資 鉱業・石油・ガス以外の機械投資

 減税は最終的には投資と成長性を押し上げるだろうが、他の無数の要因が働いているため、その効果を正確に示すことは困難だ。設備投資は2015年に停滞し、それ以降再び加速している。その大きな理由は、鉱業と石油・天然ガスの分野で投資が急激に落ち込んだ後、回復したことだ。これは世界市場での原油価格の乱高下と中国経済の一時的な減速を反映する。鉱業・石油・天然ガスを除く企業の建設投資(オフィスや工場、店舗など)は、第1四半期に急増した。これは減税のためだろうが、その後落ち着いた。一方で機械投資は減税に反応していないように見える。2017年初めから堅調に推移していたものの、ここ数カ月落ち込んでいる。
市場は与え、そして奪う
 株式、債券、金利、そしてドル相場はすべて経済活動に影響を及ぼす。例えば株価上昇は家計部門の消費を促進し、ドル安は輸出を支援し、低金利は住宅部門を拡大させる。ゴールドマン・サックスのエコノミストはこれら金融市場の条件をまとめて一つの指数を作成。2017年は株価上昇がけん引役となり、年間を通じて金融市場の追い風が成長拡大に寄与したと指摘した。2018年はこの効果が退潮気味となった。株価が頭打ちとなり、過去数週間では下落傾向となったからだ。
 ゴールドマンは、横ばいから低下気味の株価、上昇傾向の債券利回り、全般的なドル相場の堅調を総合すると、金融市場の条件は成長を加速させるよりも減速させる状況にあると指摘。この下落圧力は2019年半ばにピークを迎えると予想している。
 長期的な経済成長については、トランプ政権が期待するほどではないものの、良いニュースがある。生産量と失業率の変化から潜在成長率を算出する「オークンの法則」によれば、潜在成長率は2009年半ばから2017年半ばにかけて1%超で推移し、その後ほぼ2%に達しているのだ。
その理由については生産性に感謝しなければならない。マクロエコノミック・アドバイザーズによれば、生産性は9月までの1年間で1.7%上昇した。
 生産性のさらなる向上も視野に入っている。ロボットや人工知能(AI)などの技術的躍進による効果はこれまで幾度となく期待されたが、まだ実を結ぶには至っていない。関税や株安などへの懸念はあるものの、トランプ大統領がビジネス優先を掲げていることもあり、企業(とりわけ中小企業)の景気信頼感は高水準を維持している。FRBは、失業率がもう少し低下したとしても、インフレを引き起こすことはないと判断しているとみられる。
 今後数年間、持続可能な成長率は2%を上回る可能性がある。ただ、新たな減税措置、石油ブーム、株価上昇、あるいはそれ以外の思いがけない幸運がなければ、3%成長からの減速は不可避に思われる。来週の中間選挙がいかなる結果であるにせよ、それは同じだ。
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ビジネス環境調査、米国は8位に後退 日本は39位

By Josh Zumbrun
2018 年 11 月 1 日 08:10 JST 更新

 世界銀行が31日に発表した2019年版の各国ビジネス環境ランキングによると、昨年6位だった米国はノルウェーとジョージアに抜かれて8位に後退した。上位3カ国は3年連続でニュージーランド、シンガポール、そしてデンマークが占めた。

 世銀の調査は各国でビジネスを創業し経営するための環境や税制度、さらに規制などを元にランキングを計算。ビジネス界や政策立案者もその動向を注視している。

 ここ数年にわたって上位に変動はないものの、世銀によれば2017年のランキング以降、128カ国で計314個の規制改革が実施され、それぞれの国のスコアが上昇した。

 世銀のジム・ヨン・キム総裁は「健全で効率的なビジネス規制は企業家精神や民間部門の活性化にとって極めて重要だ」と述べ、「それが欠如すれば極度の貧困を終わらせることや、世界各地に繁栄を広めることは不可能になる」と続けた。

 米国は2013年にはランキング4位まで登り詰めていた。日本は39位だった。


 


2019年に起業するならこの国−避けるべきは煩雑な手続き
Angus Whitley、Adrian Leung
2018年11月1日 11:17 JST
? 事業・起業のしやすさの順位を世銀が集計−日本は39位に後退
? トップは再びNZ、2位シンガポール、3位デンマーク
事業や起業のしやすい国として中国が米国との差を縮めている。
  世界銀行がまとめた行政などの手続きの少ない国の年間ランキングによれば、容易に会社を起こすことができるという点でニュージーランド(NZ)が再び1位となった。2位はシンガポール、3位はデンマークだ。事業や起業をしやすくするための広範な改革を進めた中国とインドは順位を上げた。
  報告書「2019年版ドゥーイング・ビジネス」によれば、中国との貿易戦争のさなかにある米国は順位を落とした。欧州連合(EU)と離脱交渉中の英国も後退。旧ソ連を構成していたジョージアが今や、米英よりビジネスがしやすくなっている。
Bureaucracy Busters
The World's Easiest Places to Do Business
Source: World Bank's Doing Business 2019 Report
? NZでは数時間で会社の設立が可能。ラオスでは174日を要する
? 最も安価に事業を始め運営することができるのはスロベニア
? 少数株主の保護を強化したアフガニスタンが最も大きく順位を上げた
? 中国では北京と上海で電気を使えるようになるまで150日近くかかっていたが、30日をわずかに超える程度までに短縮
アジア
  インドと中国の躍進が目立つ。モディ首相が50位以内を目指すと表明しているインドは昨年の100位から77位に上昇。中国は78位から46位と、初めてトップ50入りを果たした。日本は順位を上げた国々に抜かれ、昨年の34位から39位に後退した。
欧州
  6位に上昇したジョージアは米英を抜いた。NZと同じようにジョージアもたった1つの手続きでビジネスを始めることができる。英国は2つ順位を落とし9位。
中東・北アフリカ
  中東と北アフリカでは女性による起業が難しい国もあり、中東でトップ20入りしたのは11位のアラブ首長国連邦(UAE)のみ。
米国
  米国は6位から8位に後退。米国での最大の問題は起業のための煩雑な手続きや電気が使えるようになるまで時間がかかることだ。
原題:Where to Do Business in 2019. And Where to Avoid(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-11-01/PHHP5G6JTSEF01? 

 

 
主要生保、為替リスク伴う外債投資強めるー円高抑制効果も
野沢茂樹、伊藤小巻
2018年11月1日 7:09 JST
• 日本生命はオープン外債を下期数千億円積み増し、明治安田は純増に
• 第一生命、住友生命は円高局面を狙ってオープン外債に入れ替え
主要な生命保険会社が為替リスクを回避するヘッジをかけない外国債券(オープン外債)に投資する動きを強めている。ヘッジコストの高騰が背景だ。円高が進む局面では外貨建て資産をより割安に買えるため、円相場の上値を抑える役割を果たす可能性がある。
  日本生命保険は今年度下期(10月−2019年3月)にオープン外債を最大で数千億円積み増す計画のほか、明治安田生命保険は通年で純増とする。第一生命保険と住友生命保険は円高局面を狙ってオープン外債に入れ替える方針。為替ヘッジをかけた外債の保有については、各社とも減らす意向だ。
  米国の利上げが進むにつれて米国債を運用するための為替ヘッジコストが高騰し、国内機関投資家にとってヘッジ付き外債運用の魅力は低下。ブルームバーグのデータによれば、米10年物国債にヘッジを掛けると利回りがマイナス0.14%前後に落ち込む。主要生保は利回りが相対的に高い米社債や為替ヘッジコストがほぼゼロの欧州債、ヘッジなしの米国債の運用を選択肢として有力視している。

  市場関係者の来年3月末の予測中央値は1ドル=112円と、足元の水準から大きくかい離するとはみられていないが、主要生保は一時的な円高の機会を捉えてオープン外債に投資する作戦だ。
  日本生命の秋山直紀財務企画部長は先週の記者説明会で「もう少し円高になる局面に引きつけて拾いたい」と述べ、110円を超える円高になったら購入を検討する意向を示した。明治安田生命の山下敏彦執行役副社長は、高利回りと流動性の高さを兼ね備えた米国債などがオープン外債の投資対象だと話した。
  住友生命の藤村俊雄運用企画部長は、上期に110円を若干超えた水準でヘッジ外債からオープン外債へのシフトを進めたと説明。下期も「100円飛び台の前半まで円高が進むなら段階的に買い下がっていく」と言う。第一生命の重本和之運用企画部長は「ドル建ての国債は為替ヘッジせずに機動的にやる必要がある」と指摘。購入に動く為替相場の水準が112円より円高になるのは間違いないと述べた。
  もっとも、円の対ドル相場が最後に105円を超えたのは7カ月以上も前で、主要生保が待ち望む大幅な円高局面が下期中に来るとは限らない。日本生命は日本銀行による金融緩和策の微調整を受けて金利がやや上昇した国内の超長期債にも資金を振り向ける方針で、オープン外債に投資する好機が訪れなければ他社も追随せざるを得なくなる可能性もある。
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イタリア行、ドイツ銀に厳しい影響も−EUストレス審査公表へ
Nicholas Comfort、Steven Arons
2018年11月1日 15:00 JST
• より厳しい逆境シナリオの適用でドイツの銀行も痛みを感じる可能性
• イタリアの銀行は、国債相場の下落が資本水準に悪影響を及ぼしつつある
欧州連合(EU)の銀行監督機関である欧州銀行監督機構(EBA)は、域内の銀行を対象とする2018年のストレステスト(健全性審査)の結果を今週公表する。今年の審査が想定する過去最も厳しい条件を心配しなければならないのはイタリアの銀行だけでなく、ドイツの金融機関も痛みを感じることになりそうだ。
  結果が公表されていないことを理由に関係者2人が匿名を条件に語ったところでは、ドイツの銀行に適用されるより厳しいストレス(逆境)シナリオによって、ドイツ銀行が特に大きな影響受けると見込まれる。関係者の1人によれば、ドイツ銀の財務健全性を測る主要な指標は低下し、テスト対象行の下半分の位置となる見通しだ。ドイツ銀はコメントを控えている。インテーザ・サンパオロなどのイタリアの銀行は、資本水準に国債相場の下落が悪影響を及ぼしつつある。
Capital Pressure
European banks increased their key capital ratio after previous stress tests
Source: Company filings, Bloomberg Intelligence
Note: Sample includes 32 biggest listed European banks ex. Switzerland
原題:Deutsche Bank and Italy’s Lenders Are in Stress-Test Spotlight(抜粋)

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ヘッジファンド10月運用成績、株式型とクオンツ型が大打撃−株急落で
Saijel Kishan、Suzy Waite
2018年11月1日 9:27 JST
• 世界のヘッジファンドの平均リターンはマイナス4.9%−モルガンS
• 対照的にマクロ戦略を採用するヘッジファンドは堅調
10月の株価急落は株式ヘッジファンドとクオンツヘッジファンドに最も大きな打撃を与えた。
  モルガン・スタンレーのプライムブローカレッジ・グループはリポートで、米株式市場の月間騰落率が過去7年で最悪となるペースにある中、株式ヘッジファンドの10月のリターンは29日時点でマイナス6.8%で、年初来リターンはマイナス5.9%となったと指摘した。コンピューターモデルを駆使して大きな相場のトレンドに追随するクオンツ・ヘッジファンドもボラティリティーの急上昇で打撃を受けた。
  世界的な市場の混乱で3兆ドル(約338兆円)規模のヘッジファンド業界はつまずき、今年の運用益が帳消しになっており、 ハイフィールズ・キャピタルのジョン・ジェイコブソン氏やトゥールビヨン・キャピタルのジェイソン・カープ氏は事業から撤退する計画を発表した。こうした損失は、大半の運用担当者が突発的な相場波乱を乗り越える上での難しさを映すものでもある。対照的に、マクロ戦略を採用する運用者は、こうした損失を回避し相場の大幅変動から利益を得た。
  モルガン・スタンレーの10月30日付のリポートによると、世界のヘッジファンドの月間平均リターンは29日時点でマイナス4.9%。年初来リターンはマイナス3.9%。

原題:Equity and Quant Hedge Funds Hit Hardest by Stock Market Rout(抜粋)
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S&P500、利回り上昇で2500割れも−株の資産配分減らせとソシエテ
Joanna Ossinger
2018年11月1日 8:35 JST
• 3%を上回る米国債利回りが株式に影響を与えつつあるとソシエテ
• ボラティリティー上昇も株式保有にとってリスクと見なされる

Photographer: Michael Nagle/Bloomberg
米株市場に債券利回り上昇がついに影響を及ぼしつつある可能性があり、債券との対比で株式への資産配分を減らす時期が訪れたと仏銀ソシエテ・ジェネラルが指摘した。
  ソシエテ・ジェネラルのグローバル・アセットアロケーション責任者のアラン・ボコブザ氏を中心とするストラテジストらは、利回りが当初上昇した際には、株価は減税の後押しでもちこたえたが、米国の10年国債利回りが9月以降3%を上回る最近の状況では、株式相場に影響を与え始めていると分析した。
  ストラテジストらは「資産配分の観点から見れば、株式への配分を減らすべき時期が来た」と主張。債券利回りの上昇が「今や株式のコストとリスクプレミアムの上昇を招いている」との認識を示した。

  ストラテジストらの計算によれば、株式のリスクプレミアムが現行水準のままで、10年国債利回りが現状より10ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)程度高い3.25%に達すれば、S&P500種株価指数は2482前後に下落する可能性がある。また、ボラティリティーが上昇すれば、株式への配分のさらなる圧縮が必要になるとみている。


原題:SocGen Cuts Stock Allocation, Says S&P 500 May Drop Below 2,500(抜粋)
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ブラジル中銀:政策金利6.50%に据え置き−通貨高で見通しは改善
Mario Sergio Lima
2018年11月1日 6:10 JST 更新日時 2018年11月1日 7:52 JST
• ゴールドファイン総裁を中心とする中銀の政策委員会が据え置き決定
• エコノミスト43人のうち2人以外が今回の決定を予想していた
ブラジル中央銀行は10月31日、政策金利を過去最低の6.50%に据え置くことを決めた。通貨レアルが最近上昇していることが背景にあり、同中銀は6週間前ほど利上げが差し迫っていない可能性を示唆した。
  ゴールドファイン総裁率いる中銀は5会合連続で政策金利を据え置いた。ブルームバーグが調査したエコノミスト43人のうち2人以外が今回の決定を予想していた。
  中銀は声明で、国内経済改革の不透明性に加え世界経済に起因するインフレ率上昇のリスクが低下したことを示唆した。
  XPアセット・マネジメントのエコノミスト、イザベラ・グアリノ氏は「次の動きは利上げになりそうだとのシグナルを中銀は引き続き発しているが、前回会合に示唆した時より切迫していないようだ」と指摘した。
  レアルは市場にプラスとなる政策を掲げるジャイル・ボルソナロ氏の大統領選勝利を見込んで10月に9%上昇した。ブラジルの根深い経済問題への取り組みがなされるかもしれないとの楽観論が再び高まったことも市場の追い風となり、目標を上回るインフレ率や世界的に広がる貿易摩擦への懸念が影を潜めた。
原題:Brazil Holds Key Rate at Record Low as Outlook Improves (1)(抜粋)
(3段落目以降に声明の内容などを追加して更新します.)
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ドル・円は112円台後半、日本株反落が重しーポンド・ドル上昇
池田 祐美
2018年11月1日 11:46 JST 更新日時 2018年11月1日 15:33 JST
• 早朝の112円99銭から一時112円72銭まで下落
• ポンドがドル売り誘発、ドル・円でも若干ドル売り−外為どっとコム
東京外国為替市場でドル・円相場は1ドル=112円台後半で弱含み。日本株の反落などが重しとなり、ドル売り・円買いがやや優勢となった。また英国と欧州連合(EU)の離脱交渉に関する合意期待を背景にポンド・ドルが上昇し、ドル売りを誘ったことも重しとなった。
  1日午後3時20分現在のドル・円相場は前日比0.1%安の1ドル=112円84銭。早朝に付けた112円99銭から水準を切り下げ、一時112円72銭まで下落した。その後は下げ幅を縮小した。
  外為どっとコム総研の神田卓也調査部長は、日米株を含めた市場に関して「今のところ11月が始まってどういうポジションを取るかまだはっきりスタンスが決まっていないのだろう。為替市場も神経質に振れやすい展開」と指摘。「ポンドが全般的にドル売りを誘発しているのではないか。ドル・円でも若干ドル売りが出ている」と述べた。
  この日の東京株式相場は3営業日ぶりに大幅反落。日経平均株価は前日比232円81銭(1.1%)安の2万1687円65銭で取引を終えた。

  ポンド・ドル相場は同時刻現在、0.6%高の1ポンド=1.2844ドル。一時0.7%高の1.2856ドルと10月25日以来のポンド高・ドル安水準を付けた。イングランド銀行(英中央銀行)はこの日、金融政策決定会合を開いて政策金利と四半期インフレ報告を発表、カーニー総裁が会見する。市場予想では、金融政策は据え置きが見込まれている。
  三井住友信託銀行NYマーケットビジネスユニットの矢萩一樹調査役は、「英国のEU離脱交渉で合意があるかもしれないとの報道が支え。英中銀の金融政策は、現状維持予想だが、英国は通貨高でないと輸入物価が高くなるので、カーニー総裁会見やインフレ報告で支援材料が出る可能性もある」と分析。ポンド・ドルについて、「きょうの上値めどは1.2900ドル。下値めどは1.2500ドル」と語った。
  ラーブ英EU離脱担当相は、今月21日までにEUとの離脱合意がまとまる見通しだと、10月31日公表された書簡で明らかにした。また英タイムズ紙は、英国とEUの離脱交渉担当者は、離脱後も英国の金融サービス会社による欧州市場へのアクセス継続を可能にする暫定合意に達したと報じた。
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日本の現金崇拝に終止符、Origamiがスマホ決済「戦国時代」に勝機
Pavel Alpeyev
2018年11月1日 11:29 JST
• 9月に総額66.6億円の資金調達発表、社員を倍以上に−康井社長
• 楽天やLINE、ヤフー、メルカリもキャッシュレス決済に参入
タクシーやレストランでの支払いの際、スマートフォンでバーコードを読み込むのが一般的なアジアの中で、現金利用率が高い日本は例外のままだ。大手インターネット企業が新たな支払い市場の覇権を競う中、Origami(オリガミ、東京都港区)はスマートフォンを使ったQRコード決済に勝機があるとみている。
  同社のアプリ「Origami Pay」の利用者は会計時にバーコードを提示したり、スマホをかざすだけで支払いができる。2015年後半の業務開始以降、業績は順調に推移し、ケンタッキーフライドチキンやタクシー会社の日本交通、ローソンで使えるようになった。

OrigamiのQRコード
Source: Origami Inc.
  9月には総額66.6億円の資金調達を発表。康井義貴社長は英語で行ったインタビューで、事業を全国に拡大し、約100人の社員を倍以上に増やしたいと話した。
  オリガミにとっては難しい戦いだ。インターネット通販や銀行を傘下に持つ楽天は1500万人超のクレジットカード契約を保有し、携帯電話事業にも進出する。LINE(ライン)のメッセージサービスは、日本人の半分が毎日使っている。ヤフーとソフトバンクグループはインド最大のデジタル決済企業であるPaytm(ペイティーエム)と提携し、10万人が使うフリーマーケットアプリ国内最大手のメルカリもキャッシュレス決済サービスへの参入を表明している。
  米国モーニングスターの伊藤和典アナリストは、ラインやヤフー、楽天が自社の幅広いサービスやポイント還元の一環として携帯決済サービスを作り上げようとするのは理解できると指摘。決済サービスだけで収益を上げるのは、「ほぼ不可能だろう」との見方を示した。

康井社長
Source: Origami Inc.
  一方、オリガミの康井社長は、大手企業は利用者を囲い込まなくてはならず、顧客と直接の関係を築きたい事業者とは利益が一致しないと述べた。オリガミは、手紙や電子メールに従来頼ってきた事業者がスマホを通じて顧客に接近するため、サービスを導入するとみている。美容室が以前の利用客に割引券を送付するといった例が考えられる。
  「携帯決済戦国時代といったようによく言われるが、本当の敵は現金だ」と康井社長は話した。「市場が拡大すれば、全員が勝者になれる」と言う。
  利用者を増やすため、オリガミはクレジットカード会社との提携を進めている。9月発表の資金調達ではトヨタ傘下のトヨタファイナンスに加え、クレディセゾンやJCB、三井住友カード、銀聯国際といったカード会社が参加した。
  康井社長は、「データが得るため、全てのカード会社が携帯決済市場に参入したいと思っている。私たちはそのためのインフラになることができる」と話している。
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英中銀の利上げ計画、EU離脱問題で立ち往生か−きょう政策委開催
David Goodman
2018年11月1日 12:33 JST
• 離脱協議の行方が明確になるまでは英中銀は静観必要か
• 1日のMPCの焦点は最新経済予測とカーニー総裁の記者会見
イングランド銀行(英中央銀行)は通常であれば追加利上げに向けた地ならしをする理由があるが、英国は今、平時ではない。
  英国の欧州連合(EU)離脱協議が依然として難航しているためで、来年3月の離脱日が迫る中、英中銀は協議の行方がもっと明らかになるまでは静観せざるを得ない公算が大きい。当局者は向こう数年に「限定的かつ漸進的な」利上げが必要になるとの立場を維持しているものの、エコノミストは1日の金融政策委員会(MPC)での金利変更を予想していない。市場も次の利上げの観測を急速に後退させている。
  このため今回のMPCの焦点は、カーニー英中銀総裁の記者会見と同中銀の最新予測だろう。ただ、最新予測は英EU離脱交渉が決着すればすぐに破棄する必要がある。

  
  8月の利上げ以降、経済指標は利上げ根拠についての中銀の議論を裏付けており、データは7−9月(第3四半期)が2年ぶりの高成長となったことを示唆している。長く待ち望まれた賃金上昇の兆しもあり、6−8月は約10年ぶりの高い伸びだった。
  しかし、こうしたデータの改善でも、市場は英EU離脱協議の先行き不透明や世界市場の混乱を踏まえ、利上げの見通しに一段と悲観的になりつつある。投資家は2019年の追加利上げをもはや完全には織り込んでおらず、英EU離脱期限後に初めてMPCが開催される来年5月の利上げ確率は10月初めに比べ半分以下の40%前後にまで低下した。
Rewriting the Outlook
Markets aren't pricing in another Bank of England rate hike until 2020
Source: Bloomberg
  英中銀当局者は英EU離脱合意の形次第で見通しが一変する可能性があることを認めているが、最近の離脱協議難航を考慮しなくても、当局者は向こう2年間の成長率見通しを下方修正する方向にあるようだ。英中銀は19年と20年の成長率見通しを現時点で1.8%と1.7%としているが、エコノミスト15人を対象としたブルームバーグ調査では、上方修正の予想は一件もなく、約半数は下方修正を見込んでいる。
Bleak Outlook
No economists see BOE upgrading its GDP forecast for 2019 or 2020
Source: Bloomberg

Overseeing Carnage
Politics have dominated Carney’s tenure as BOE governor
原題:BOE Rate-Hike Plans Hamstrung by Brexit: Decision Day Guide(抜粋)
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5. ファンドストラットのリー氏:株式相場は底入れ、「激しく」反騰か
6.
給料が全てじゃない−「最高の働き方」のためなら56%昇給見送りも
Jordan Yadoo
2018年11月1日 14:55 JST

Source: Westend61 via Getty Images
給料が全てではない。米国の勤労者らは給料以外の特典や福利厚生のためなら「相当大きな」昇給を見送ってもいいと考えている。全米企業エコノミスト協会(NABE)が公表した調査報告書が示した。報告はハーバード・メディカル・スクールとランド社、カリフォルニア大学ロサンゼルス校の研究者らがまとめた。
Quantifying Perks
Paid vacation, low or moderate level of physical activity among non-wage job characteristics workers prize
Source: NBER working paper
  調査データによると、勤労者は有給休暇や働く時間と働き方の自由などを求めており、こうした特典が何もなく、肉体的重労働などの嫌がられる要素を備えた最悪条件を最良の環境に切り替えることは、全部合わせると56.1%の昇給に相当する。
  回答者の約40%が、相対的に給料が安くてもフレックスタイムと在宅勤務の制度がある仕事を選ぶことが調査で分かった。自分のスケジュールを自分で決められることは給料9%に、仕事のやり方を自分で決められることは3.8%に相当する価値があった。
  勤労者が最も強く望んでいるのは有給休暇で、年250日の勤務日のうち10日の休暇は給料の16.4%、20日なら23%に相当することが示された。
原題:Americans Willing to Forgo a 56% Pay Raise for Best Job Perks(抜粋)
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シティのトレーダーとプライベートバンカー、63人が英国以外に異動へ
Donal Griffin、Jenny Surane
2018年11月1日 10:18 JST
• トレーディングの45人とプライベートバンクの18人に転勤を提案
• シティの拠点が既にある複数の都市に63人の職務を移す予定
米銀シティグループは、英国の欧州連合(EU)離脱に備えて、63人の行員を英国以外に転勤させる計画だ。内部文書によれば、トレーディング部門の45人とプライベートバンクの18人に異動の提案が行われた。
• 内部文書によると、シティの拠点が既にある複数の都市に63人の職務を移す予定
• 関係者が語ったところでは、同行はプライベートバンカーの一部をロンドンからスペインのマドリードに転勤させる計画
• シティが英国で雇用する行員数は合計約9000人
• 英国とEUとの離脱交渉の今後の展開を待つことなく、各行は英国以外の業務基盤を強化する計画を進めており、米ゴールドマン・サックス・グループと英スタンダードチャータードもドイツのフランクフルトに異動させる行員を最近増やした
原題:Citigroup to Move 63 Traders and Bankers From U.K. Over Brexit(抜粋)


 

日本株は反落へ、中国経済の減速懸念と円高
河元伸吾
2018年11月1日 8:05 JST 更新日時 2018年11月1日 15:28 JST
• ドコモが携帯料金の引き下げを発表、通信株に売り膨らむ
• 円は一時1ドル=112円70銭台に上昇、赤字転落の野村HD下落
1日の東京株式相場は3日ぶりに反落。為替相場で円が上昇し業績に慎重な見方が広がる中、携帯料金の値下げを発表したNTTドコモなどの通信株が大幅安となり、下落を主導した。決算失望の野村ホールディングスなど証券株も安い。
• TOPIXの終値は前日比14.07ポイント(0.9%)安の1632.05
• 日経平均株価は同232円81銭(1.1%)安の2万1687円65銭
  NTTドコモは10月31日、2019年度第1四半期に2−4割程度の値下げを織り込んだ新たな携帯料金プランの提供を開始すると発表した。ドル・円相場は一時1ドル=112円70銭台と、前日の日本株終値時点の113円28銭から円高・ドル安で推移した。
  りそな銀行アセットマネジメント部の下出衛チーフストラテジストは、ドコモの料金引き下げ方針で「他社も追随せざるを得ず、業績悪化が避けられない」ため、通信株は買えないとの見方だ。市場は日本時間今晩に米供給管理協会(ISM)が発表する10月の製造業景況指数を注視しているとした上で、「通商摩擦の影響などで景気減速が明らかになる数字が出るとみられている」ことから、買いが控えられたと指摘した。製造業景況指数の市場予想は59.0と、前月の59.8から悪化する見込み。
  TOPIX、日経平均とも前日終値付近で始まった後、通信株に押される形で下げ幅を広げた。中国株の上昇で値を戻す場面もあったが、終了にかけて再度下値を模索する展開となった。東証1部情報・通信指数は8.3%下げ、業種別下落率1位。値下げを発表したドコモが15%下げただけでなく、KDDIが16%安、NTTが15%下げてストップ安、ソフトバンクグループが8.2%安など業界全体に業績悪化を懸念する売りが膨らんだ。
通信株下落に関する記事はこちらをご覧下さい
  発表が本格化している決算を手掛かりに個別銘柄が連日大きく動いている。電機セクターではパナソニックや東京エレクトロンが大幅安となった一方で、村田製作所やTDKは10%超上昇する場面があった。野村証券投資情報部の若生寿一エクイティ・マーケット・ストラテジストは「実績はさほど悪くない。ただ、米中通商摩擦の影響が今後どのくらい出てくるか分からない中では、企業経営者は通期計画に強気になれない」とし、株式相場をけん引するには増配など株主還元が鍵になるとの見方を示した。

• 情報・通信のほか、四半期赤字転落の野村HDなど証券・商品先物取引、金属製品、石油・石炭製品、医薬品が下落率上位
• 業績予想を上方修正した村田製にけん引されて電機は上昇、保険、不動産、精密機器も高い
• 東証1部の売買高は概算で17億8249万株、売買代金は3兆2705億円
• 値上がり銘柄数は937、値下がり銘柄数は1108
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-10-31/PHHIPV6JIJUX01

米鉄鋼関税の適用除外、日中企業に集中 有力議員が問題視
ウォーレン上院議員は商務省に対し、日中企業への鉄鋼関税の適用除外が米企業に対する免除より多いことについて説明を求めている
ウォーレン上院議員は商務省に対し、日中企業への鉄鋼関税の適用除外が米企業に対する免除より多いことについて説明を求めている PHOTO: MICHAEL SWENSEN/ASSOCIATED PRESS
By Josh Zumbrun
2018 年 11 月 1 日 02:31 JST

 【ワシントン】米国が今年、鉄鋼・アルミニウム関税の第1弾を発動して間もなく、関連メーカーから適用除外を求める申請が殺到した。だが、実際に申請が求められたのは、米国に子会社を持つ中国と日本の企業が圧倒的に多かったと、民主党の有力議員が問題視している。

 エリザベス・ウォーレン上院議員(民主党、マサチューセッツ州)は31日、商務省に宛てた書簡でこうした適用除外に焦点を当て、ウィルバー・ロス商務長官に対し、多くの外国企業が適用除外を認められた一方で、米企業に対する免除が少ないことについて説明を求めた。ウォーレン氏はドナルド・トランプ大統領を声高に批判する議員の一人だ。

 今のところ商務省からコメントは得られていない。

 ウォーレン氏のスタッフが商務省による当初の判断909件を分析したところ、半数以上が関税の適用除外につながる決定だったが、そのうち米企業は20%に満たなかったと書簡は指摘している。

 中国企業が認められた適用除外は多くが1社に集中している。この企業はサウスカロライナ州の工業用ドリルなどの切削工具メーカー、グリーンフィールド・インダストリーズで、同社は2009年に中国のTDCカッティング・ツールズに買収された。

 グリーンフィールドは鉄鋼の大部分を親会社を通して輸入している。公開資料によると、同社は多種多様なドリルビットを製造しており、商務省の規定に沿って数百の適用除外を申請せざるを得ず、その大半が認定された。

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 日本企業では、これほど多くの適用除外を認められた特定企業は見当たらない。日系ではナチ不二越、伊藤忠丸紅鉄鋼の米子会社Marubeni-Itochu Tubulars Americas、三井、大和製罐(せいかん)、兼松、村田スプリングなどが適用除外を認められている。

 多くの米企業も同様の申請をしたが、そのほとんどは認められなかった。ウォーレン氏のスタッフが集計したところでは、関税発動から90日で米企業の申請のうち認定されたのはわずか25%だったのに対し、日系および中国系企業の申請は約90%が認定された。

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中国、元が1ドル=7元割り込むのを容認する公算大−ゴールドマン
Tian Chen
2018年11月1日 11:40 JST
• 元切り下げ後のようにドルの大量売りを行う可能性低いとケ敏強氏
• 1ドル=7元に達するのは時間の問題だとケ氏
中国の政策当局者らは向こう半年以内に、大規模な為替介入を避けて人民元が重要な水準である1ドル=7元を割り込むのを容認する可能性が高いとの見方を、ゴールドマン・サックス・グループが示した。
  ゴールドマン・サックス・グループの中国担当シニアエコノミスト、ケ敏強氏(香港在勤)は、中国当局は人民元中心レートを高めに設定することで市場心理を誘導する可能性はあるものの、3年前の事実上の人民元切り下げ後のようにドルの大量売りを行う公算は小さいと指摘。資本の流出が引き続き抑制されているため、人民元が1ドル=7元を割り込む状況が過去と比べて落ち着いているためだと説明した。
  ケ氏は、「特に向こう数カ月間は、元安を容認するもっともな経済的理由が見受けられる」とし、「元が1ドル=7元に達するのはもはや時間の問題だ」と述べた。
  中国が対米貿易戦争に巻き込まれ、成長鈍化する経済を後押しするため金融政策を緩和する中で、人民元には強い下押し圧力がかかっている。元相場は今週、過去10年余りでの最安値を付け、世界金融危機以来となる1ドル=7元まで下げるかどうか、また下げるとしたらいつになるかという議論が湧き起こっていた。
  ケ氏はまた、人民元が過去と比べて自由化されていることも、当局者らが大規模介入を避ける理由の1つだとし、当局の為替介入が今後行われるとしたら穏やかなものになるだろうと指摘した。

原題:Yuan Will Hit 7 as China Avoids Heavy Intervention, Goldman Says(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-11-01/PHHRT96JTSE801?srnd=cojp-v2


http://www.asyura2.com/18/hasan129/msg/241.html#c2

[経世済民129] 白川前日銀総裁は「デフレ大好き人間」と、著作を読んで納得した 働く高齢者を増やせば将来の労働力不足はどの程度緩和できるか うまき
1. 2018年11月01日 19:07:09 : ZzavsvoOaU : Pa801KbHuOM[104]

ボルカー氏が残す警鐘

Financial Times

2018/11/1 2:00日本経済新聞 


 私は10月中旬、心動かされる招待状を受け取った。あの伝説の元米連邦準備理事会(FRB)議長、ポール・ボルカー氏が同氏の自宅で、自分が遺(のこ)したいものについて話したいというのだ。

 ボルカー氏はこのほど、回顧録をまとめた。「Keeping At It」(「がんばり続ける」の意)と題した回顧録は当初、11月下旬の出版予定だった。だが出版社が急に10月に前倒しを決めた。ボルカー氏が病気のためだ。金融界のこの大物は、今とこれからの政策立案者や政治家、有権者、投資家たちと、自分の考えていることや懸念を共有したいと言うのだ。

ボルカー氏は、行政に携わる仕事がいかに重要か今の世代にも理解して欲しいと願っている=AP

 ボルカー氏のメッセージは、実に考えさせられる内容だ。同氏が考えているいくつかのポイントは財政や経済に関するもので、そこに驚きはない。1970年代にFRB議長としてインフレを見事に抑え込み、2008年の金融危機の後には、オバマ政権の経済再生諮問会議議長として、様々な金融制度改革案の作成を手伝った。回顧録では、戦後の国際金融・経済秩序だったブレトンウッズ体制が20世紀後半、崩れていくのに対処するため、ボルカー氏とその他の人々がいかに、様々な政策手段を試してみたかが、生き生きと詳しく描かれている。

 これは部分的には、20世紀の金融政策の革新とその進展についての物語だ。だが、すべてが進化したわけではない。ボルカー氏は、進化どころか後退している分野が3つあると言う。

■50代は死ぬまであと2回は金融危機がある

 まず同氏は、21世紀の中央銀行がインフレ目標2%にこだわっている点――執念にもみえる――に懸念を感じている。物価上昇率が「1.75%か2%か、そんな細かい詳細を憂慮するのはばかげている」と。デフレに伴う危険が過度に説明されており、中央銀行はもっと物価の安定に力を入れたほうがよいと指摘する。

 第2に、この10年間、前例のない量的金融緩和策を実施してきたことで金融システムに生じている様々なリスクを懸念している。「借り入れが増え、負債が膨らんでいる……金利は極めて低い」ことから、51歳である筆者と同世代は、恐らく「少なくとも2回」、さらなる金融危機に出くわすと予想している。

 さらなる金融危機が起きるリスクは、第3の「進化どころか後退している分野」により強まっているという。08年の金融危機で金融機関が貸し出しに慎重になって10年、ここへ来て金融業者は再び悪い習慣に陥り、リスクの伴う投資に走ったり、金融規制を緩和するようロビー活動を展開したりしていると同氏は問題視している。金融危機後、同氏が立案したリスクの大きい自己勘定取引を抑える「ボルカー・ルール」などの規制がロビー活動の対象となっているという。

 これらは重要な警告だ。金融や金融政策を見てきた多くの人は、ボルカー・ルールの導入に前向きではなかった。ボルカー氏の量的緩和に対する見解には同意しない人もいるだろう。だが、金融制度改革が逆戻りし、量的緩和が招いたひずみがもたらす大きな危険についての警告は、全くもって正しい。

■「行政」の重要性を知って欲しい

 驚くのは、彼が次世代に残したいメッセージとしてトップに挙げるのは金融や経済ではない点だ。それどころか「自分としては、パブリックサービス、つまり公務員の仕事の重要性を理解してくれることを何よりも望む」と強調する。

 20世紀には、政府は価値あるものと社会が受け止め、人々の支持を受けるべきものだという考え方が浸透していたが、これが21世紀が進むに従い、特に米国で廃れてきていると同氏は感じている。「私が育った時代は、『良い政府』というのは皆が響きのいい言葉だと捉えていた」と話す。1950年代にはパブリックサービスは尊敬を集める仕事とされ、プリンストンのような大学では「行政」は重要な学問と見なされていた。

 「しかし今や『良い政府』という言葉は、あざけりの対象でしかない」と嘆く。大学は実践的な行政教育を事実上、捨ててしまっており、代わりに「政策」に焦点を置いている。ボルカー氏のように何十年も行政に携わる仕事をして、高額報酬を得られる機会を棒に振るような学生は今はほとんどいない。

 この風潮を変えようと、同氏は、行政に関する教育をもっと重要な位置づけにするプロジェクトを立ち上げたが、「うまくいっていない」と言う。「このプロジェクトのために超富裕層から資金を調達できると期待したが駄目だった。彼らは政府は小さい方がいいという考え方で、政府がどっちを向こうが気にもしていない。今の時代、必要なのに支持が得られない」

 これは憂慮すべき事態で、ほとんど議論されることがないからこそ、ボルカー氏の警鐘は重要だ。実際、地球温暖化から教育まで様々な問題に対処するため、あるいは自由市場が抱える問題点の解決法を選ぶためだけにでも、力ある行政が米国に必要な時があるとしたら、それはまさに今だ。

 しかし、作家でありジャーナリストのマイケル・ルイス氏が近著「The Fifth Risk」の中で書いているように、トランプ米大統領政権は、よく言っても、政府の様々な機能に関心がないし、最もひどい場合には行政府に対し故意に敵対的な対応をしている。

 こうしたトランプ政権による行政府への無関心と敵意は目に見えて危険を作り出している。例えばトランプ氏による最近のFRBに対する攻撃は、FRBの信用を損ねる恐れがある。ルイス氏の著書は、そこまではっきり見えない脅威にも言及している。例えば、無関心が原子力セクターに与える危険な影響などだ。

■我々には次世代の「ボルカー氏」が必要

 ボルカー氏の回顧録が出版されることで、政府の信用、人気、力を高めるためにどうすべきかという問題に関心が集まることを願おう。ボルカー氏の功績をいろんな人が語り合えば、行政をもっとエキサイティングなものにするためのプロジェクトに資金を出す人たちが現れるかもしれない。我々には、次世代の「ボルカー氏」のような存在が必要だ。

 しかし、91歳のボルカー氏は、自分がパブリックサービスを巡る議論を見届けられるかどうか疑問に思っている。筆者が胸につかえたものを感じつつ、ようやく同氏の自宅を去ろうとした時、彼は「私の言うことに耳を傾けてくれるとよいが、みんな聞いてくれるだろうか」と言った。嘆かわしい事態だが、これこそ我々が今、取り組むべき課題だ。

By Gillian Tett

(2018年10月26日付 英フィナンシャル・タイムズ紙 https://www.ft.com/

(c) The Financial Times Limited 2018. All Rights Reserved. The Nikkei Inc. is solely responsible for providing this translated content and The Financial Times Limited does not accept any liability for the accuracy or quality of the translation.


 

非正規労働の中高年に、学び直しのチャンスを
気鋭の経済論点
人手不足解消と競争力強化の二兎を追え
2018年11月1日(木)
星 貴子=日本総研調査部副主任研究員
人手不足が叫ばれているが、取り残された存在がいる。中高年の非正規雇用労働者だ。公的な教育支援制度を充実し、彼らのスキルアップを図ることが、社会全体のメリットにもなる。
(日経ビジネス2018年8月27日号より転載)

星 貴子[ほし・たかこ]
日本総研 調査部
副主任研究員
________________________________________
1985年早稲田大学卒業後、91年日本総合研究所入社。システム開発関連部門、調査部アジア研究センター、同IT政策研究センターなどを経て、2006年から現職。
 155万人──。これは、2018年4〜6月期で、正規雇用の職を希望しているが非正規に甘んじている中高年労働者の数である。介護などを主な理由として挙げる者も含むが、この数字は、16年の新社会人の数を上回る。
 本稿では35〜54歳を中高年と定義する。人手不足が叫ばれる中、就労経験の乏しい若者が引く手あまたな一方、自らの経験や能力を生かし正規職で働く意志のある中高年が、非正規雇用として存置されている。
 非正規労働者をめぐる状況は厳しい。下の図のように、正規労働者であれば、役職定年や早期退職の年齢層が含まれる55歳以上を除き、年齢が上がるに従い賃金は上昇する。一方非正規では、30歳以降の賃金は頭打ちだ。
中高年になるにつれ正規と非正規の賃金差が広がる
●正規雇用と非正規雇用の月額所定内給与の差

注:厚生労働省「賃金構造基本統計調査(2017)」を基に編集部作成
 バブル崩壊後の景気低迷で非正規化が進む。終身雇用、年功序列を基本としていた時代は、企業が労働者の能力開発を担っていた。だが長引く不況下では、企業は正社員に対する教育投資も控えた。非正規社員にはなおさらである。彼らは社内で十分な教育機会も得られず、また金銭的に外の教育機関に通うことも難しく、能力開発の機会を失ってしまった。
 だが、見方を変えると、彼らは「金の卵」かもしれない。就職氷河期にぶつかり非正規になってしまったが、もともと学力の高い人も多い。また、非正規だとしても同じ職種に何年も従事して基本的なスキルを身につけている人もいる。
 彼らを戦力化するうえで、改善しなければならないのが、日本の公的な能力開発支援制度だ。伝統的に企業が従業員の教育を担ってきたため、公的制度の使い勝手が悪いのだ。
北欧では「有給」で教育休暇
 大きな問題の一つが、在職者向けの制度が少ないこと。例えば、ハロートレーニング(公的職業訓練)の対象者は、主に求職中の失業者、未就労の新規学卒者などだ。正規・非正規にかかわらず、在職者には利用しづらい。
 さらに、企業ニーズに合致していないのも問題だ。ハロートレーニングなど公的な支援制度では、行政や公的機関がプログラムの作成、審査を担う場合が多く、企業や産業界が関与するケースは少ない。
 では、どのように制度を整備すればよいだろうか。参考にできそうなのは、北欧の制度だ。北欧では、「能力開発は労働者の権利」という考えが社会に根付いている。就労状態や年齢にかかわらず、誰でも学び直せる制度が整っている。その中でも先進的な取り組みをしているスウェーデンとデンマークの例を見ていきたい。
北欧では、労働者が学び直しやすい
●デンマーク、スウェーデンの支援制度の特徴
1 教育訓練のための休暇を取得できる。その間の賃金も保障される
2 在職者でも職業訓練を受けられる
3 企業が職業訓練プログラム作成に参画し、時代のニーズに即したものを提供する
 支援制度の特徴は3つある(左の表を参照)。1つ目は、教育訓練を受けるための休暇を取得できることだ。例えばデンマークでは、一定の条件はあるものの、年間14日の有給教育休暇が取得できるうえ、訓練の費用は雇用者が負担する。国際労働機関(ILO)有給教育休暇に関する条約を批准しているスウェーデンでは、職場復帰後は最低でも休職前と同じ賃金と処遇が保障されている。日本の産前産後休暇や育児休業に近いイメージだ。
 また、在職中か否かにかかわらず受講できるのも特徴だ。スウェーデンでは無料。デンマークの場合は有料だが、就業者の場合は企業負担、失業者は受講料免除のため、実質無料といえる。
 さらに、プログラムも企業ニーズに合致させている。両国では、企業や産業界もプログラムを評価し、必要な場合には改廃している。毎年、スウェーデンでは4割、デンマークでは1割弱が入れ替わるなど新陳代謝がよい。
 以上を踏まえ、日本が取るべき策を考える。まずは北欧同様、能力開発を労働者の権利としたうえで、現行の制度を労働者にとって使いやすくすべきである。就労状態にかかわらず、希望する人が利用できるようにする。
支援の重複解消で財源確保
 また、制度の重複を解消することも重要だ。現状では、生活困窮者、求職者、在職者にそれぞれ別々の支援がなされているが、重複もある。これを一本化する。就労状態による区分ではなく、基礎、中級、専門コースといったレベル別の区分にすれば、自分に合ったコースを受講できる。
 さらに、支援プログラムの評価に企業や産業界が参画し、プログラムを企業ニーズに合致させることも必要だ。地域ごとに求められる知識やスキルが様々であることを考えれば、経済圏ごとに実施する選択肢もあろう。
 最後に筆者が提案したいのが、「正規雇用を保障する教育訓練制度」の構築だ。下の図のように、企業とハローワークが、「受講者が既定のプログラムを期限内に修了した場合に正規雇用する協定」を結ぶことで、非正規労働者のスキルアップと就職を保障する。企業の参加を促すため、税制優遇措置なども検討すべきだ。
訓練終了後に正規雇用を保障
●著者が考える教育訓練システム

注:日本総研作成の図を基に編集部作成
 「財源はどう確保するのか」という意見もあるだろう。実は、現状の支援制度はそれぞれ他の制度と重複している部分も多い。省内の複数の局が似たような制度を提供しているからだ。縦割りを見直せば、財源は確保できる。
 労働人口が減少する中で中高年の非正規労働者を放置すれば、彼らはいずれ生活に困窮する高齢者となり、社会保障費が増大する。
 また、世界中で技術革新が進み国際競争が激しくなる中では一人ひとりが学び、スキルを伸ばすことが不可欠だ。とりわけ層の厚い「正規で働く意志がありながら放置されている非正規中高年層」がスキルアップできれば、社会全体への貢献も大きい。
(構成=白井 咲貴)


このコラムについて
気鋭の経済論点
社会的な課題に対して私たちはどのように対処していけばいいのか。経済学の視点から分かりやすく解説するコラムです。執筆者は、研究の一線で活躍する「気鋭」の若手経済学者たち。それぞれのテーマの中には一見難しく感じるものもありますが、意外なところに経済学が生かされていることも分かるはずです。

https://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/16/101700172/082400035/

 


http://www.asyura2.com/18/hasan129/msg/242.html#c1

[経世済民129] 白川前日銀総裁は「デフレ大好き人間」と、著作を読んで納得した 働く高齢者を増やせば将来の労働力不足はどの程度緩和できるか うまき
2. 2018年11月01日 19:07:38 : ZzavsvoOaU : Pa801KbHuOM[105]
学業重視の「通年採用」は日本企業に馴染むのか
就活ルール「廃止」で大学はどう動くのか?(1)
2018.11.1(木) 児美川 孝一郎
大手町の経団連会館。就活ルールの「廃止」で、学生や大学はどうなるのだろうか。
(児美川 孝一郎:教育学者、法政大学キャリアデザイン学部教授)

 去る2018年9月3日、経団連の中西宏明会長は、定例記者会見において、2021年卒(現在の大学2年生にあたる)より、これまで経団連が定めてきた就活ルール(正確には、会員企業に求めてきた「採用選考に関する指針」)を廃止する意向であると表明した。

 組織としての正式決定ではないとしていたが、さすがに突然の表明であり、企業、大学、政府の関係各方面には、賛否は別としても、いささか電撃的なニュースとなった。今回の記事では、就活ルールの廃止が、現在の大学や大学教育に与える影響について考えてみたい。

賛否の声と落としどころ
 いきなり論評に入る前に、先の経団連会長による記者会見以降の事態の推移を確認しておこう。就活ルール「廃止」の表明に対しては、すぐさま各方面から多くの反応があった。

 まず、企業側の反応は、大企業を中心として、解禁時期などのルールがあったとしても、すでに実質的には守られておらず形骸化している、そして、外資系や経団連の非加盟企業との優秀な人材の獲得競争に備えるためにも対応が必要だという理由で、「廃止」を歓迎する声も上がった。しかし、一方、中小企業などからは、大企業の「通年採用」が常態化することは、自分たちの採用活動にとって死活問題であるとして、就活ルールの維持を求める反応が多数を占めた。

 また、表面に大きく出ることはなかったが、たとえ大企業であっても、人事担当者などからは、通年採用が当たり前になると、新卒の採用にかかる労力やコストがこれまでの比ではなく大きくなると、憂慮を表明する声も伝えられた。

 他方、大学側からは、就活ルールの廃止が、学生の就職活動の「早期化」と「長期化」を促すことになる点を危惧し、そのことが、学生が留学やさまざまな社会体験などに挑戦する機会を奪い、学業の妨げにもなると、おおむね反対の声が上げられたと見てよかろう。

 こうした論議が湧き上がる最中、政府は、さすがに2021年卒からの就活ルール廃止は唐突であり、学生にも社会的にも混乱を引き起こしかねないとし、また、就活には一定の秩序とルールも必要であるとする立場から、経団連ではなく、新たに政府が主導する形で就活ルールを定めていく方針を提示していた。経団連も、政府が主導する形での就活ルールについては、それを認める意向を示した。

 結局、経団連は、10月9日の定例記者会見において、就活ルールの廃止を正式に発表。就活ルールを取り仕切る役割から降りることを明確にした。ついで、10月15日、政府は、関係省庁連絡会議(内閣官房、文科省、厚労省、経産省に加えて、経団連、大学側の代表である就職問題懇談会も参加)の初会合を開き、政府主導で今後のルールづくりを行っていく方向に歩みを進めた。

 そして、当面の決着は、2021年卒については、現行の就活ルール(大学3年3月に説明会解禁、4年6月に選考解禁)を維持し、2022年卒以降については、あらためて議論する、そして、ルールを守らない企業に対しても罰則などは設けないというラインに落ち着きそうな気配となった。

開けられた「パンドラの箱」
 以上のような経過をどう見たらよいか。

 経団連会長による突然の「廃止」表明から、わずか一月ちょっとの間での決着。混乱を生まないという点では上首尾だったのかもしれないが、この間、関係者のあいだで十分な議論が尽くされたようには、残念ながら見えない。

 しかも、出てきた結末は、音頭取りの役割を引き受けるのが、経団連から政府へと変わったとはいえ、少なくとも2021年卒に関しては、現行の就活ルールがそのまま維持されるということである。ということは、今後の就活も、これまでと同じような流れになるのだろうか?

 おそらく、そう考えるのは、楽観的すぎるのではないか。やはり、いったん開けられてしまった「パンドラの箱」は、そう容易には元に戻らない。

 もちろん、これまでの就職協定などの就活ルールは、およそ「作られては破られ、そして中断や廃止に追い込まれる。しかし、再び必要性を主張する声が高まって、あらためて作られる」といった歴史を何度も繰り返してきた。

 ただ、今度ばかりはどうなるのか、にわかには判断しにくい。それは、グローバリゼーションの進行下での「日本型雇用」の将来がどうなっていくかという点とも密接に結びついている。

 もちろん政府が音頭取りを始めた以上、今は未定とされている2022年卒以降についても、一定の就活ルール(「目安」と言ったほうが妥当かもしれない)は残り続けるかもしれない。

 しかし、当のルールなるもののグリップ力は、次第に落ちていくのではないか。場合によれば、政府も匙を投げてしまうような事態が起こらないとも限らない。その時、大学にはどのような影響が及ぶのか。これが、今回の記事で考えてみたい論点である。

想定しうる変化の方向性
「本来、就活ルールはどうあるべきか」という「べき」論を展開するのは、ここでの目的ではないので、今後の企業の採用活動がどう変化するのかについての「推測」から入りたい。

 もちろん、一寸先は闇であり、未来のことは誰にも正確には分からない。景気動向の変化によって、現在の「売り手市場」が一気に成立しなくなり、むしろ企業側にとっての「買い手市場」が再来することだって十分に考えられるので、以下で述べることは、あくまで現時点での、しかも多分に「憶測」を含んだ判断にほかならないことは断っておきたい。

 さて、想定しうる変化の方向性は、端的に言ってしまえば、就活ルールの効力が低減する(場合によれば、ルールが無くなる)ことによって、時期を定めて新卒を一斉に採用するという「新卒一括採用」が縮小し、代わりに、いわゆる「通年採用」が拡大するというシナリオであろう。

 ここまでは分かりやすい。が、問題は、この先である。

日本的慣行に反する「通年採用」
 そもそも「通年採用」とは何なのか。

 字義どおりに理解すれば、企業が、必要な時に、必要に応じて、人を採用するという仕組みであろう。

 欧米諸国をモデルとすれば(そもそも「新卒一括採用」という慣行がない国では、通年採用が当たり前なのだから、「通年採用」という概念そのものが成立しているのかどうかも怪しいが)、通年採用において採用の候補となるのは、新卒者には限らず、既卒者も含まれる。大学生であれば、通常は在学中だけではなく、卒業後も求職活動を続ける。そして、採用選考の際の基準は、企業側の必要に応じて募集がかけられた「職」を遂行できるだけの能力を持っているかどうかである。

 そこでは、日本型雇用のように、長期雇用を大前提としたうえで、将来の「伸びしろ」(潜在的能力)を判断して採用するといったことは起こりえない。だから、通年採用とは、本来、新卒者や若年者にとっては厳しい労働市場なのである。

 それゆえにこそ(少々、脇道に逸れるが)、通年採用を行っている国々の大学生は、確かによく勉強する。日本の学生たちのように、経団連会長から「日本の大学生は勉強しない」などと、なじられることはない。それは、欧米諸国の企業は、採用の際、学生が大学で何を学び、どんな能力を身に付けたのか、それが募集した「職」にマッチしているのかをきちんと評価するからであり、だからこそ、学生たちも必死になるのである。

 その意味では、「大学で何を学んだかは不問」といった採用を堂々とやり続け、就活のために学生の時間と労力を多大に奪ってきた日本企業には、大学生が勉強しないことを嘆く資格などはないと思うのだが。(この点は、経団連会長も、9月25日の定例記者会見で「企業側も採用にあたり学業の成果を重視してこなかった点は大いに反省すべきである」と明言している。)

(話を元に戻して)いずれにしても確認しておくべきことは、こうした意味での欧米型の「通年採用」は、それがいいか悪いかは別として、新卒採用、長期雇用、企業内教育、内部昇進制といった日本的な雇用慣行とは、かなりの部分で相容れないものであるという点であろう。

「通年採用」の日本型?
 では、今後は日本企業も、こうした欧米型の「通年採用」へと移行していくのだろうか。

 確かに、「日本型雇用」の見直しは、多くの企業にとって課題として意識されている懸案かもしれない。しかし、そうした課題に、どの程度の範囲で、どんなスピードで取り組んでいくのかは、企業ごとに事情が異なるだろう。少なくとも、この10年といったタイムスパンで、一気呵成に欧米型にシフトしていくような企業は、そう多くはないと想像できるのではないか。

 とすれば、「新卒一括採用」の縮小の後には、どんな「通年採用」が登場してくるのか。

 要するに、それは、きわめて特殊日本的な形である「新卒採用の通年化」ということなのではないか。現在でも、少なくない企業は、春から夏にかけての時期だけではなく、秋以降にも新卒採用を実施している。また、経団連の就活ルールには従わずに、大学3年生や2年生へと新卒採用を前倒ししている企業も存在する。今後は、これが、より一般化するということである。

 採用のメインターゲットは「新卒」であり、選考の際に評価するのも「潜在的能力」であるという構造は変化せずに、就職活動の期間だけが大学生活全体へと間延びする。

 もし、こんなことが起きてくるのだとすれば、それは、大学教育にいかなる影響を与えることになるのか。この点について、次回に論じたい。
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/54507

http://www.keidanren.or.jp/policy/2018/015.html
採用選考に関する指針
一般社団法人 日本経済団体連合会
2018年3月12日改定
企業は、2020年度入社の大学卒業予定者・大学院修士課程修了予定者等の採用選考にあたり、下記の点に十分配慮しつつ自己責任原則に基づいて行動する。

なお、具体的に取り組む際は、本指針の手引きを踏まえて対応する。


1.公平・公正な採用の徹底
公平・公正で透明な採用の徹底に努め、男女雇用機会均等法、雇用対策法及び若者雇用促進法に沿った採用選考活動を行い、学生の自由な就職活動を妨げる行為(正式内定日前の誓約書要求など)は一切しない。また、大学所在地による不利が生じないよう留意する。

2.正常な学校教育と学習環境の確保
在学全期間を通して知性、能力と人格を磨き、社会に貢献できる人材を育成、輩出する高等教育の趣旨を踏まえ、採用選考活動にあたっては、正常な学校教育と学習環境の確保に協力し、大学等の学事日程を尊重する。

3.採用選考活動開始時期
学生が本分である学業に専念する十分な時間を確保するため、採用選考活動については、以下で示す開始時期より早期に行うことは厳に慎む。

広報活動 : 卒業・修了年度に入る直前の3月1日以降
選考活動 : 卒業・修了年度の6月1日以降

なお、活動にあたっては、学生の事情に配慮して行うように努める。

4.採用内定日の遵守
正式な内定日は、卒業・修了年度の10月1日以降とする。

5.多様な採用選考機会の提供
留学経験者に対して配慮するように努める。また、卒業時期の異なる学生や未就職卒業者等への対応を図るため、多様な採用選考機会の提供(秋季採用、通年採用等の実施)に努める。

以上
採用選考に関する指針 (PDF版)
「採用選考に関する指針」の手引き (PDF版)(2017年4月10日改定)
「労働政策、労使関係、人事賃金」はこちら

http://www.asyura2.com/18/hasan129/msg/242.html#c2

[経世済民129] 激動の日経平均株価、いまは「割高」か? それとも「割安」か? 最新マクロモデルで「適正値」を試算(現代ビジネス) 赤かぶ
1. 2018年11月01日 19:20:14 : ZzavsvoOaU : Pa801KbHuOM[106]

>UCLA教授ロジャー・ファーマー氏のマクロモデル(株価と失業率と金融政策変数の間に存在する「共和分」という統計的な関係を利用したモデル)を日本に適用し、日経平均株価の「適正値」を試算

こういう現象論モデルは、現在の経済ファンダメンタルズの揺らぎの範囲では妥当するが

大きな乖離を前提にしていないので

グローバルな金融状況と金融政策の転換、さらに地政学リスクに基づく、大幅なリスク資産価格の変動を予測することはできないことは認識しておいた方が良いだろう


http://www.asyura2.com/18/hasan129/msg/240.html#c1

[経世済民129] 日本企業が中国の「大きな傘の下」で商売をする時代に漂う不安 トランプ氏、対中貿易合意草案の作成指示 1本の電話で株価急騰 うまき
1. 2018年11月02日 17:49:15 : ZzavsvoOaU : Pa801KbHuOM[107]
ビジネス2018年11月2日 / 15:48 / 1時間前更新
焦点:株安に耐えたドル/円、アノマリーや「実弾」が支え
基太村真司
3 分で読む

[東京 2日 ロイター] - 世界的な株安が進行するなかで、ドル/円JPY=の底堅さが際立っている。従来のようにリスク回避の円高があまり進まないのは、ドルが強いこともあるが、年末にかけて円安が進みやすいといったアノマリー(季節性)が意識されているからだ。

国内機関投資家の為替ヘッジ外しや、日本企業による海外企業の買収資金など「実弾」も、円安圧力となっている。

<2つの円安アノマリー>

市場で2つのアノマリーが注目を集めている。

1つは10─12月の円安傾向。安倍政権が発足した2012年から17年まで、ドル/円は6年連続で12月末のレートが9月末を上回った。その平均上昇率は7.3%。今年9月末の113.71円に当てはめると、122円まで上昇することになる。

世界的な金融危機で円が急騰した08年までさかのぼっても、同期間のドル/円は7勝3敗でドルが上昇している。平均上昇率は2.6%。同様に当てはめると年末水準は116円になる。

年末にかけてドル/円が強含みやすいのはなぜか。三菱UFJ銀行・チーフアナリストの内田稔氏は「越年を意識した需給引き締まりにより、ドルが底堅さを増す傾向は(毎年)共通している。今年も10月に入り、年末をまたぐ(ドル調達需要の強さを示す)ベーシススプレッドは拡大したままだ」と指摘する。

もう1つのアノマリーは、米中間選挙年の経験則だ。ドル/円は選挙直前に安値をつけ、年末にかけて反転上昇する傾向がある。

みずほ総合研究所・市場調査部主任エコノミストの殿岡直樹氏によると、71年以降11回の平均では、中間選挙年のドル/円は年初から10月中旬まで6.5%下落、その後12月初旬にかけて2.4%反発するという。

今年10月の安値は、26日の111.38円。この法則では114円へ上昇することになる。

<M&Aとヘッジ外し>

国内勢の継続的な円売りも、円高を抑制している。

1つはM&Aの資金フロー。日本企業の海外企業買収が過去最大規模に膨らみ、外貨調達の円売り/外貨買いが活発に行われている。[nL4N1U72YA]

財務省によると、今年1─8月の対外直接投資は累計で11兆3446億円。年間で過去最大を記録した昨年同期間の12兆8319億円とほぼ同じペースで推移している。

最近でも、三菱UFJ信託銀行が豪コモンウェルス銀行(CBA.AX)傘下の運用子会社を約3280億円で買収すると発表。カルソニックカンセイは親会社を通じ、フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCHA.MI)の部品部門を約8060億円で買収することを明らかにした。そのたびに市場では、円売りの思惑が駆け巡った。

生保など国内大手機関投資家の動きも、話題になっている。外債購入の際に為替変動リスクを手当てしたヘッジ付き外債から、為替ヘッジを外すための円売りが出ているという。

Commonwealth Bank of Australia
68.35
CBA.AXAUSTRALIA STOCK EXCHANGE
-0.59(-0.86%)
CBA.AXFCHA.MI
足元のドルヘッジコストは、3カ月物の年率換算で3%前後。10年米国債利回りUS10YT=RRは3%前半まで上昇しているが、コストを支払うと金利収入はほとんど得られない。

保有外債の為替ヘッジを外すだけなら、金利収入を得ながらコストの削減が可能だ。上期に1000億円分のヘッジ外債をオープン外債へ振り替えた朝日生命保険は「ヘッジコストが上昇しているし、円高がどんどん進む局面でもない」(資産運用企画部長の鶴岡尚氏)として、下期も650億円程度の切り換えを行う予定だ。

<「リスクオフの円高」試されるのはこれから>

ただ、10月はドル高が進んだために、対ドルでは円高がさほど進まなかっただけの可能性もある。

堅調な米景気と上昇する米金利を背景に、ドル指数.DXYは10月に9月末比で2.0%上昇、1年4カ月ぶり高値圏に達した。米中貿易戦争への懸念が深刻化する中、市場では「最終的には相対的にでも、勝者となるであろう米国のドルを求める参加者が多い」(信託銀行)という。

クロス円では、ブラジルレアルやトルコリラなどを除いたほとんどの通貨で、10月に円高が進行した。実は、株安の度合いに比べて小さかっただけで、対ドルでも0.6%とわずかながら円高が進行している。

米金利上昇による株安圧力の高まりや、世界景気や企業収益の減速懸念、イタリア財政問題、英の欧州連合(EU)離脱の行方、サウジアラビアやトルコといった新興国の政治懸念など、年末にかけてもリスクは山積み。

10月は世界同時株安が進行したものの、新興国通貨やコモディティなどの下落は限定的だった。「10月のマーケットはリスクオフではなかった」(国内銀行)との見方もある。「リスクオフ時の円高」傾向は本当になくなったのか、試されるのはこれからだ。

*写真を更新しました。

編集:伊賀大記
https://jp.reuters.com/article/stock-usa-japan-idJPKCN1N70K2


 

日銀国債買い入れオペ、中期ゾーンを増額ー月間では2500億円減額へ
三浦和美、山中英典
2018年11月2日 10:55 JST
1ー3年は500億円増の3500億円、3ー5年は500億円増の4000億円
1回の買い入れ額より、全体として減らしていくのが根底にー大和証
日本銀行は2日、中期ゾーンを対象とする国債買い入れの通知額を増やした。11月のオペ運営方針で中期ゾーンの回数を減らしたことに伴い、1回あたりの金額を増やすことで月間ベースでの減額幅を抑えたとみられる。  

残存1年超3年以下は3500億円に増額(前回3000億円)
残存3年超5年以下は4000億円に増額(前回3500億円)
残存5年超10年以下は4500億円(前回4500億円)
1−3年と3−5年は今回金額を維持した場合、回数減で月間合計2500億円減額へ
  大和証券の岩下真理チーフマーケットエコノミストは、「1回の買い入れ額より、全体として減らしていくのが根底の方針。3ー5年はレンジの中央値(4250億円)より少ない額にしたことが全体として減らすことを目指しているメッセージ」だと述べた。

日銀国債買い入れ方針はこちらの記事をご覧下さい。

  2日の債券市場で先物中心限月は午前10時10分の日銀オペ通知後に一時軟化したが、おおむね150円60銭台での取引。長期金利は0.12%と日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値と同水準で推移している。

楽天が最大2000億円の劣後債、携帯参入で資金調達
伊藤小巻、間一生
2018年11月2日 10:07 JST 更新日時 2018年11月2日 11:23 JST
35年NC5、37年NC7、40年NC10を予定−劣後債は3本
条件決定は12月7日、発行12月13日−BBB(R&I)取得

Photographer: Kiyoshi Ota/ Bloomberg
携帯電話事業に参入する楽天は劣後債で最大2000億円を調達する。携帯事業の設備投資資金の一部に充てる。

  劣後債は35年NC5、37年NC7、40年NC10の3本で関東財務局に提出した書面などで2日明らかになった。発行額は未定としているが発行登録枠2000億円を確保しており、広報部の小林智絵美氏によるとこれが上限になる。全国規模の無線ネットワーク構築といった設備投資に約6000億円が必要で、この一部を劣後債で調達する。利率といった条件決定日は12月7日、払込日(発行日)は12月13日。

  楽天とKDDIは1日、通信・決済・物流で事業提携すると発表した。経営資源を相互に利用して競争力を一層強化していく。起債市場ではKDDIも中長期債で最大900億円の資金調達をする予定で、11月中に利率などの発行条件を決定する。

年限と主幹事証券
35年NC5:みずほ、SM日興、三菱モル、大和、ゴールドマン
37年NC7:大和、みずほ、SM日興、三菱モル
40年NC10:SM日興、みずほ、三菱モル、大和
条件決定日:12月7日
払込日:12月13日
予備格付け:BBB(R&I)、BBB+(JCR)
発行額:未定(発行上限2000億円で検討中)
(第2段落に楽天広報のコメントなどを追加して更新します.)

円は地政学的リスクのヘッジに不適切、ドル積み上げを
Joanna Ossinger
2018年11月2日 13:37 JST
新種の脅威の中では従来の逃避先は必ずしも安全でない
「地政学的リスクは今や例外ではなく標準的な状況だ」
地政学的リスクをヘッジしたいなら、ドルとボラティリティー指数で大きなポジションを組むべきだ。JPモルガン・チェースがこのように指摘した。安全資産として選好されてきた円と金は避けるべきだという。

  市場をかつてより激しくかつ頻繁に揺さぶる新種の脅威の中では、従来の逃避先資産は必ずしも価値の保管場所として安全でないと、JPモルガンのストラテジストらが1日のリポートで分析した。世界調査責任者のジョイス・チャン氏らのリポートによると、株式相場は2008年以降、政治的不安定に対する敏感度を増している。

  チャン氏は電話インタビューで、「地政学的リスクは今や例外ではなく標準的な状況だ」と述べた。

  ストラテジストのジョン・ノーマンド氏がリポートの1部分で記述したところによると、地政学的イベントはほぼ10年に2回、世界市場を大きく動かす。地域市場に影響する事件はもっと数が多い。ボラティリティーは危機の前に急上昇する傾向があり、必ずしもすぐには低下しない。原油供給の途絶や混乱は低迷を長期化させるという。

Geostorm
Investor focus on geopolitics has intesified in recent years


Source: Bloomberg

原題:JPMorgan Sees First Geopolitical Risk Victims in Gold and Yen(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-11-02/PHJRPD6K50XT01



LIBOR移行、痛み伴うとゴールドマン−市場「習慣の生き物」か
Liz Capo McCormick
2018年11月2日 12:08 JST
「安全性と健全性の改善につながることを期待」とハンマック氏
ゴールドマンの責任者にとっても移行は想定よりはるかに厄介
米銀ゴールドマン・サックス・グループは、ロンドン銀行間取引金利(LIBOR)から他のグローバルな金利指標への移行が、債券市場の健全性改善につながることを期待する一方、同時に困難を伴う険しいプロセスになる可能性が高いと捉えている。

  LIBORは2021年末までに役割を終えると英監督当局が昨年告知し、代替の金利指標として、米国では担保付翌日物調達金利(SOFR)、英国ではポンド翌日物金利加重平均(SONIA)がそれぞれ推奨されている。

  ゴールドマンの財務責任者を務めるベス・ハンマック氏は、9月に収録され今週公開されたポッドキャストで、新たな金利指標への移行について、「安全性と健全性の改善につながることを期待している」としながらも、「とはいえ、そこに達するには実に痛みを伴う移行期となりそうだ。非常に多くの人々と金融商品がこの金利を基準として利用し、われわれの市場のそれほど根本を成す部分だからだ。それに市場とはまさに習慣の生き物だ」と語った。

  ゴールドマンでLIBORからの移行を統括する責任者に起用されたジェーソン・グラネット氏にとっても、移行プロセスは想定よりも実際にははるかに厄介だ。同氏は新たな金利指標に移行するグローバルな動きが「多くの人々にとって膨大にほかならない」と述べ、市場参加者と監督当局は「全てがどこにあるか理解しようとしている段階」であり、「われわれが進む際にそれが道筋を決めるのに役立つだろう」とポッドキャストで説明した。トレード残高の一覧表を作成する方法を導き出すことや、ドキュメンテーションの把握もそれらの作業に含まれる。

  グラネット氏は「具体的にはSOFRを基準とする米ドル建て市場の最初の100億についてわれわれは調べた。金利があり、契約があり、取引がある。機運は盛り上がっており、正面から議論が行われている」と述べた。
  

原題:Goldman Sachs Sees a ‘Really Painful Transition’ Away From Libor(抜粋)


【注目起債】UBSユーロ円債1500億円−利率の高さや希少性で
呉太淳、間一生
2018年11月2日 16:56 JST
総需要は2000億円、6NC5のスプレッド55bp、利率0.719%
国内対比での利率の高さは健在、人気で希望額購入できず−投資家
UBSが起債したユーロ円債は、希少性や高利回りを投資家が評価して1500億円の需要を集めた。

  2本立てのユーロ円債の発行条件は2日、6年NC5が円スワップ上乗せ金利(スプレッド)55bp(利率0.719%)、10NC9が同65bp(0.973%)に決まった。需要に応じた決まる発行額はそれぞれ1300億円と200億円の計1500億円になった。これはUBS想定の上限で、今年度のユーロ円債でBNPパリバの1020億円を抜いて首位になる。主幹事によると最終需要は計2000億円強に達した。

  需要を盛り上げた背景は利率の高さ。5年債とみなされる6年NC5の利率は、三菱UFJフィナンシャル・グループが10月起債した10NC5劣後債0.36%の2倍近い。UBSのユーロ円債は少なくとも6年ぶりで、希少性も需要を後押しした。UBSはTLAC(総損失吸収能力)対応上の必要性からサムライ債ではなく東京プロボンド市場上場のユーロ円債として起債した。

  ある中央投資家はUBSのユーロ円債について、スプレッドは海外の既発債対比では決して妙味がある水準とは言えないが、利率は国内債対比で高いと指摘した。また、人気化したため配分が想定以上に削られて希望額が購入できていないと述べた。


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トランプ大統領が中国との貿易合意の草案作成を要請
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長期金利が上昇、米中懸念緩和で売り優勢−運用変更後のオペ無難通過
ドル・円が反発、米中合意期待でリスク選好−一時113円台
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https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-11-02/PHJXTM6JIJUO01
http://www.asyura2.com/18/hasan129/msg/263.html#c1

[経世済民129] 日本企業が中国の「大きな傘の下」で商売をする時代に漂う不安 トランプ氏、対中貿易合意草案の作成指示 1本の電話で株価急騰 うまき
2. 2018年11月02日 17:53:26 : ZzavsvoOaU : Pa801KbHuOM[108]
日本株は大幅反発、米中貿易摩擦の緩和期待ー機械など中国関連高い
河元伸吾
2018年11月2日 7:53 JST 更新日時 2018年11月2日 15:36 JST
トランプ大統領は中国と貿易合意に達したい考え、条件の草案を指示
報道受け午後に急上昇、日経平均は約1週間ぶりに2万2000円台回復

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg
2日の東京株式相場は大幅反発し、日経平均株価は10月24日以来となる2万2000円台を回復した。トランプ米政権の中国との貿易合意に向けた動きが明らかになり、機械や鉄鋼など中国関連が上昇。前日に携帯料金の値下げによる業績懸念で売り込まれた通信も反発した。

TOPIXの終値は前日比26.71ポイント(1.6%)高の1658.76
日経平均株価は同556円01銭(2.6%)高の2万2243円66銭、上昇率は3月27日以来の大きさ
  トランプ米大統領は中国の習近平国家主席と貿易について合意に達したい考えで、想定される条件の草稿の作成を開始するよう重要閣僚に求めた。事情に詳しい関係者4人が明らかにした。これに先立ち大統領は1日、習主席と貿易などで生産的な協議を行ったと明らかにしていた。習主席もアルゼンチンでの20カ国・地域(G20)首脳会合の際に、トランプ大統領と貿易などの問題について協議することに前向きだと中国中央テレビ局が1日伝えていた。

中国との貿易合意の草案作成に関する記事はこちらをご覧ください

  三菱UFJモルガン・スタンレー証券の三浦誠一投資ストラテジストは、報道通りなら「米中の対立緩和への一歩になるという感じだ」と述べた。「中国経済は減速感が出ていたため、さらに足を引っ張る材料が減る一方、米国にとっても関税賦課で中国からの商品の価格が高くなっており、クリスマス商戦を前に消費への影響を回避できる」と指摘。米中貿易摩擦の重しがとれれば「日本株は一段高が期待できる」と同氏はみている。

  きょうの日本株相場は米中貿易摩擦の緩和の兆しを受けて上昇して始まった。午後にTOPIXがマイナス圏に沈む場面があったが、米中摩擦の緩和に向けた報道が伝わると様相が一変、日経平均は前日比620円(2.9%)高の2万2308円まで上昇した。中国・上海総合指数も一時2.7%高となるなどアジアの株式市場はほぼ全面高となり、米S&P500種Eミニ先物も上昇に転じて大幅高で推移。為替市場でもドル・円相場が一時1ドル=113円10銭まで円安に振れた。


東証1部業種別指数の上昇率上位に機械や電機、非鉄金属、鉄鋼、化学など中国関連が並び、情報・通信や医薬品も上昇
下落はパルプ・紙、電気・ガス、陸運
東証1部の売買代金は3兆5673億円
値上がり銘柄数は1495、値下がり銘柄数は561
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-11-01/PHJD0F6JIJUQ01?srnd=cojp-v2

 
NY外為】ポンド急伸、EU離脱巡る楽観で−ドルは反落
Robert Fullem
2018年11月2日 4:22 JST 更新日時 2018年11月2日 6:16 JST
1日のニューヨーク外国為替市場ではポンドが大幅上昇。英国の欧州連合(EU)離脱合意への楽観が広がり、ドルに対しては一時2%超と、ここ1年余りで最大の上げとなった。米中間選挙など重要イベントを控えて、ドルには売りが出た。

  ブルームバーグのドル指数は一時0.9%下げ、前日までの2日間での上昇分を失った。中国人民元の大幅高で新興国通貨が高く推移する中、ドルは主要10通貨全てに対し下落した。

  ニューヨーク時間午後4時40分現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前日比0.8%低下。ドルは対円で0.3%安の1ドル=112円64銭。ユーロはドルに対し0.9%上げて1ユーロ=1.1409ドル。

  ポンドの日中高値は1ポンド=1.3035ドル、2017年4月以来の大幅高となる2.1%高。イングランド銀行(英中央銀行)のカーニー総裁は、インフレ見通しはEU離脱の行方とポンド次第だと述べた。また、アイルランド国境問題を巡りEUが妥協する可能性も報じられた。これらを受けた楽観の高まりや、英国債利回りの上昇、企業活動を巡る観測がポンドを支えた。

欧州時間の取引
  ドルはテクニカル分析上の上値抵抗線に接近する中、利益確定の売りが出て伸び悩んだ。リスク資産に対する投資家マインドの回復で資源国通貨は押し上げられ、ポンドは英EU離脱を巡る楽観で上げ幅を拡大した。

原題:Pound Rises on Brexit Optimism While Dollar Tumbles: Inside G-10(抜粋)
Dollar Drops on Profit Taking, Pound Up Before BOE: Inside G-10

(第1・2段落を書き換え、4段落以降を追加して更新します.)

 

ポンドが上げ拡大、中銀がより速いペースでの利上げ示唆
Stephen Spratt、Charlotte Ryan
2018年11月1日 18:15 JST 更新日時 2018年11月1日 22:16 JST
英銀の市場アクセスを巡る合意についての報道で上げていた
投資家は次回利上げ時期の予想を来年11月に前倒し
1日の外国為替市場でポンドは上げ幅を広げ、9カ月で最大の上昇。イングランド銀行(英中央銀行)がより速いペースでの利上げを示唆した。これに先立ち、欧州連合(EU)離脱を巡る合意への期待も膨らんでいた。

  中銀はEU離脱の影響をまだ判断できないとしながらも、景気が2019年終盤から過熱し始める可能性があるとの見方を示した。離脱後の英銀のEU市場アクセスを巡る合意についてタイムズ紙が報じたことで、ポンドは上昇し、英国とEUの当局者が報道を否定した後も上げを維持していた。中銀のコメントを受けて、投資家は次回利上げ時期の予想を来年11月に前倒しした。

  ロンドン時間午後0時23分現在、ポンドは1.2%高の1.2921ドルと2月以来の大幅高。10年物英国債利回りは3ベーシスポイント(bp)上昇の1.47%。


原題:Sterling Climbs on Report Banks to Get EU Access After Brexit(抜粋)
Pound Extends Rally as BOE Hints at Faster Pace of Rate Hikes
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-11-01/PHIB686JIJUP01?srnd=cojp-v2
http://www.asyura2.com/18/hasan129/msg/263.html#c2

[経世済民129] 米、イラン制裁で日本含む8カ国を石油禁輸適用から除外へ 中国株式市場が発する不気味なシグナル−節約志向の「消費降級」か うまき
1. 2018年11月02日 17:55:45 : ZzavsvoOaU : Pa801KbHuOM[109]
メルケル首相はトランプ大統領に敗れたのか
岡部直明「主役なき世界」を読む
「悪貨は良貨を駆逐する」世界の政治

2018年11月2日(金)
岡部 直明


2018年ブラジル大統領選挙の決選投票で、極右ボルソナロ氏が勝利した(写真:ロイター/アフロ)
 「悪貨は良貨を駆逐する」はグレシャムの法則で、あくまで経済の原則と考えられてきた。ところが、いまそれは世界の政治に当てはまる。長く欧州連合(EU)の盟主として、自由と民主主義をリードしてきたメルケル独首相が州議会選挙に連敗し、党首辞任に追い込まれた。

 その日(10月28日)、ブラジル大統領には「ブラジルのトランプ」と呼ばれる極右ポピュリスト(大衆迎合主義者)のボルソナロ氏が選ばれた。イタリアのポピュリスト連立政権は財政拡大路線を掲げ、EUに揺さぶりをかける。世界の政治にトランプ主義が蔓延している。メルケル首相はトランプ米大統領に敗れたのだろうか。

対極にいる2人
 世界を見渡して、トランプ米大統領が最も苦手な政治家はだれか。米中経済戦争のさなかにある中国の習近平国家主席でも、中距離核戦力(INF)廃棄条約の破棄を突きつけたロシアのプーチン大統領でもない。EUの若き指導者、マクロン仏大統領でもなければ、もちろん安倍晋三首相でもない。それは、メルケル独首相だろう。

 トランプ大統領が目の敵にするオバマ前米大統領に似ているが、オバマ氏よりも強固な意志と実行力がある。その政治姿勢はことごとく対極にある。トランプ大統領は難民受け入れを拒み、自国第一主義で保護主義を展開する。

 地球温暖化防止のためのパリ協定を離脱し、イラン核合意からも抜ける。これに対して、メルケル首相は難民受け入れに寛大だった。もちろん「100万人受け入れ」など寛大すぎて、政治生命に響くことになる。国際主義で多国間の自由貿易を守る。パリ協定を順守し、イラン核合意も維持する。

 トランプ政権発足後、最初の米独首脳会談で、トランプ大統領はメルケル首相が手を差し出すのを知らぬふりをして、握手をしなかった。以来、2人は対極にあって、にらみ合ってきた。そのメルケル首相がいま最大の政治的危機に直面している。

メルケル時代の終わりに揺らぐEU
 メルケル首相はバイエルン州に続くヘッセン州の州議会選挙での相次ぐ与党大敗の責任をとって、キリスト教民主同盟(CDU)の党首を辞任することを表明した。その一方で、2021年まで首相は続ける意向を示した。「外交では、英国のEU離脱や米国によるINF廃棄条約の破棄がある。私は忙しい」とし、EUの盟主を続ける姿勢は崩さなかった。

 しかし、昨年の総選挙での敗北に伴う混迷に加えて、州議会選挙での大敗でメルケル首相の求心力が大きく低下したことは間違いない。12月のCDU党首選では、メルケル路線を継続するクランプカレンバウアーCDU幹事長と、メルケル首相の難民政策を批判するなど反メルケル路線を鮮明にしているシュパーン保健相、それに「再出発をめざす」というメルツ元院内総務の争いになる。

 右派のシュパーン氏が党首に選ばれれば、連立を組むドイツ社会民主党(SDP)との大連立が再び解消の危機にさらされ、メルケル首相の影響力はさらに低下する可能性がある。

 「メルケル時代の終わりの始まり」はEUを揺さぶることになる。とりわけ、メルケル首相との「MMコンビ」で独仏主導によってEUを運営してきた若きマクロン大統領には、大きな衝撃である。不人気覚悟のフランス国内改革で支持率は低迷しているところである。ユーロ圏共通予算構想などマクロン大統領が提起しているユーロ改革が宙に浮く恐れもある。

大詰めのBREXITにも打撃
 英国のEU離脱(BREXIT)交渉が来年3月29日の離脱期限を前にもめ続け、「合意なき離脱」の危険性が高まっているのは、「EUの盟主」であるメルケル首相の求心力が弱まっていることと無縁ではない。CDU党首の退任で求心力の低下が決定的になれば、BREXITへの影響は深刻化する。

 メルケル首相はかねて英国のメイ首相に対して「良いとこ取りは許さない」と強い態度を表明してきているが、独英間の経済の結びつきの深さから、最終局面では、EUの盟主としてまとめ役に回るはずだという秘かな期待があった。そのメルケル首相の指導力低下で強力な調整役不在のままBREXITはますます混迷するだろう。ありえないと考えられてきた「合意なき離脱」が現実味を帯びてきかねない。

イタリアのEUへの挑戦
 そうでなくても、EUは難題を抱えている。英国と違って、EUの創設メンバーでユーロ加盟国でもあるイタリアが財政拡大でEUに挑戦状を突きつけている。「5つ星運動」と「同盟」という左右のポピュリスト政党の連立政権が財政拡大をめぐってEUと対決姿勢を強めている。

 EUの欧州委員会はイタリアが提出した2019年予算案を差し戻し、3週間以内に再提出するよう求めた。これに対して、イタリアは予算案の修正に応じないとEUの要求をはねつけた。極右ポピュリストのサルビーニ副首相(同盟党首)は「1ミリも後に引かない」と強硬だ。当然、EUは制裁発動も辞さない構えで、にらみあいが続いている。

 イタリアの19年予算案は、低所得層の最低保障や大型減税など選挙で公約したバラマキ策を盛り込んでいる。財政赤字の国内総生産(GDP)比は2・4%、歳出は2・7%増になっている。財政拡大で成長を刺激するのが狙いだ。EUルールでは歳出の伸びは0・1%までである。財政赤字が膨らめば、ギリシャに次いで悪い長期公的債務残高のGDP比(130%)がさらに拡大することが懸念される。

 イタリアの長期金利は高止まりしており、イタリア国債の格下げも考えられる。そうなれば、イタリア国債を抱える欧州の銀行に不安を招く。財政悪化と金融不安の「危険なタンゴ」が再び始まりかねない。

 サルビーニ副首相はEUを「欧州の敵」と公言しており、欧州議会を中心に「EU懐疑派」勢力を拡大する構えである。

 イタリアにはもともと親EU派が多い。ブリュッセルのシンクタンク「ブリューゲル」所長を務め、首相にもなったモンティ氏らだ。モンティ氏は首相時代、「財政再建と成長」の両立を掲げ、メルケル独首相の指南役になったほどである。ディーニ元首相のように「財政をめぐってイタリアの孤立化を懸念する」(日本経済新聞のインタビュー)声もある。

 EU懐疑派のサルビーニ副首相も、EUやユーロからの離脱は念頭にはない。BREXITの難航ぶりをみれば、イタリア国民の支持を得られないことはわかっている。「反EU」をちらつかせながら、財政拡大で揺さぶりをかけるのが狙いだろう。

「ブラジルのトランプ」
 ブラジル大統領に選ばれた軍人出身のボルソナロ氏は軍事独裁政権を賞賛してきた。女性や性的少数者への差別などを売りにして頭角を現した極右ポピュリストだ。「ブラジルは全てを上回る」と自国第一主義を掲げて「ブラジルのトランプ」と呼ばれる。ツィッターを多用することもトランプ大統領そっくりだ。その勝利に、本家のトランプ大統領が祝意の電話を入れたほどだ。

 国営企業の民営化や財政再建を掲げて、経済界や市場の期待を集めたが、低所得者への大幅減税や補助金拡大などバラマキ政策もうたっており、政策の整合性が問われている。

 経済難から脱し切れていないとはいえ、中南米最大の経済大国で「BRICS」の一角にあるブラジルに、極右ポピュリスト政権が誕生した衝撃は大きい。

蔓延するトランプ主義
 世界の政治は、いま強権政治家とポピュリストに牛耳られている。トランプ大統領、習近平国家主席、プーチン大統領のほかにも、トルコのエルドアン大統領、フィリピンのドゥテルテ大統領がいる。イタリアでポピュリスト連立を組むサルビーニ、ディ・マイオ両副首相もそうだ。BREXITを扇動した英国のジョンソン前外相も入れていい。その戦列に、ブラジルのボルソナロ次期大統領が加わることになる。

 そのなかで既存の中道政党は退潮を余儀なくされている。米国の共和党もトランプ大統領に乗っ取られたようなものだ。米中間選挙を前に、トランプ人気にすりよる光景を亡くなったマケイン上院議員はどうみていたか。メルケル首相の政治的危機もトランプ主義の蔓延と中道政党の退潮のなかで起きた。

「敗れざる者」への期待
 危険なのは、こうした現実を避けられないものとして受け入れ、「ポピュリスト慣れ」「トランプ慣れ」に陥ってしまうことだ。それは世界中を大きなリスクにさらすことになりかねない。

 たしかに党首の座を降りるメルケル首相の政権基盤はもろく、レームダックの危険は高まるが、それでもなおメルケル首相の粘り腰に期待するしかない。政治危機を覚悟のうえでの「総総分離」は、最後にみせる高度な政治戦術とみることもできる。

 メルケル首相を支えるマクロン仏大統領はじめEU内の勢力はなお健在だ。EUは地球環境問題や個人情報保護などグローバルなルールメーカーとして存在感を高めている。世界に危機が広がるなかで、メルケル首相はトランプ大統領に対して「敗れざる者」であり続けることが期待される。


このコラムについて
岡部直明「主役なき世界」を読む
 世界は、米国一極集中から主役なき多極化の時代へと動き出している。複雑化する世界を読み解き、さらには日本の針路について考察する。
 筆者は日本経済新聞社で、ブリュッセル特派員、ニューヨーク支局長、取締役論説主幹、専務執行役員主幹などを歴任した。
 現在はジャーナリスト/武蔵野大学国際総合研究所 フェロー。
https://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/16/071400054/110100086

 
2018年11月2日 鈴木貴博 :百年コンサルティング代表
消費税再増税での「軽減税率」議論が国民不在で一人歩きする理由

軽減税率

来年10月に消費税が10%に増税される。それに関して、国会で議論が盛んになってきたのが「軽減税率」。様々な懸念が指摘されているにもかかわらず、軽減税率はなぜ導入される方向で話が進んでいるのか Photo:PIXTA

不安が一人歩きする軽減税率
弱者にしわ寄せが行くのは本当か

 来年10月に消費税が10%に増税される。それに関して、国会で議論が盛んになってきたのが「軽減税率」である。様々な懸念が指摘されているにもかかわらず、導入される方向で話が進んでいるこの軽減税率とは、いったい何なのか。実際にはどのような問題があるのか。不安が一人歩きしている観のある「軽減税率」を、わかりやすく解説してみよう。

 消費税が10%に増税されると低所得層の生活が苦しくなるが、その痛みを和らげるために導入されるのが、軽減税率というものだ。要するに、生活に必要な飲食料品と新聞だけは、税率を8%のままで据え置こうという政策である。

 それで何が問題かというと、「本質的に考えると、結局のところ、低所得層の負担が逆に増えるのではないか」ということが懸念されているのだ。

 確かに、食料品だけでも税率が8%になると、低所得層の税負担はその分緩和される。しかし、食料品は高所得者層の方がたくさん購入しているので、実際の減税額は高所得者層の方が高額になるという、逆累進性の問題がまず発生する。

 次に、こちらの方がより問題なのだが、軽減税率のために税収が1兆円ほど減ることが見込まれている。財務省はそれを埋める財源を検討しなければいけなくなり、議論の末、弱者に実質的な負担を強いる方針が固まってしまった。

 具体的には、4000億円分は低所得者の医療や介護の負担を軽くする制度を見送り、3000億円は給与所得控除の縮小とたばこ増税で賄うことになった。2000億円は現在消費税が免税になっている中小の事業者に課税することで充てる。そして残り1000億円は、社会保障給付の見直しや効率化で捻出する。

 結局は、所得税や社会保障費のように消費者から見えにくいところに負担を付け替えるだけで、低所得者層の税負担は、実質的には緩和されるどころか悪化しそうな気配なのである。それが国会で問題視されているのだ。

「そのことが国民に深く伝わると困ることから、新聞を軽減税率対象とすることで、消費増税に関する記事面積も8%に減らそうとしている」という話まで出ているが、さすがにそれは悪い冗談だ。新聞を軽減税率にするのはそうではなくて、むしろこれから先の憲法改正を見据えた政策だろう。低所得者層の負担議論と新聞の税率は、本来関係がない。

 むしろ二次災害ともいえる問題は、この1兆円分の財源案から派生して「中小事業者を何とかしなければいけない」という議論が起き、「2%分のポイント還元制度をつくる」「プレミアム付き商品券を配る」といった新しいアイデアが出てきたことだ。それらを導入すると、その財源をまたどこかから見つけてこなければならなくなる。

 さらに、軽減税率やそれに伴うポイント導入などの制度は、小売業を中心にオペレーションが煩雑になるという別の問題を引き起こす。POSレジの設定変更はより複雑になり、その変更自体が流通業にとっての大幅なコスト増になる。そしてコスト増は、最終的に消費者に価格増という形で転嫁されるので、結局のところ軽減税率などを導入しなかったときよりも、低所得者層の負担は増加するのだ。

「欧州では複数税率が常識」
という言い分は正しいのか

 こういった問題を指摘すると、財務省が「欧州では複数税率が常識になっている。日本のような単一税率の方がおかしい」と反論するのだが、この説明には注意が必要だ。

 実際に欧州では複数税率が導入されているが、それは1960年から70年代に先進国の中でもいち早く間接税の導入を決めた際に、単一税率では様々な税率との整合性がとれないということで、やむなく複数税率を容認したという、妥協の産物である。

 欧州は、むしろそれが引き起こした徴収事務コストの増加などの混乱から、複数税率は失敗であり、本当は単一税率が理想だと断言している。財務省は「欧州がそうしているのだから、それを見習え」という理屈を振り回しているのだ。

 かつて、2016年には逆のことが起きた。消費税はもともと2017年4月から10%に増税されることが決まっていたが、政府はこれを回避しようとした。過去の経験から、消費増税すると消費者の怒りを被って政権が傾くという傾向がはっきりしているからだ。

 ところが、もともと増税を決めた民主党との合意で、与党は「リーマンショックや大震災のような事態が発生しない限り、増税は実施する」ことを約束していた。そこで政府は伊勢志摩サミットで、「現在はリーマンショック前夜と言える経済危機にある」という資料を発表し、各国首脳の冷笑を買うことになる。

 冷笑は買っても、結局翌月に消費増税延期が発表された。政府の見解はあくまで、2016年5月当時にリーマンショック前夜と言える経済危機が世界を覆っていたことに変わりはない、という理屈を振り回した成果である。

軽減税率の目的は
政権の鎮痛剤か

 振り返って今日、政府の認識は「日本は欧州の常識である軽減税率を導入することで、痛税感の緩和を目指す」というものだ。それに対して国会での議論は、実際はそうではなくて、軽減税率の導入が低所得者層を中心に、生活苦の人々を真綿で首を絞めるような政策になりかねないことを批判している。そして、批判は受け止めるが政策は変わらないというのが、日本の政治の常である。

 結局のところ一番の問題は、予定通り増税を行わなければならないほど日本の財政が逼迫していることで、二番目の問題はそれを担当した政権が歴史上必ず痛い目に遭うという事実だ。

 軽減税率は「政権の痛みを和らげる」ために推進されている、というのが本質なのである。

(百年コンサルティング代表 鈴木貴博)
https://diamond.jp/articles/-/184038
http://www.asyura2.com/18/hasan129/msg/264.html#c1

[経世済民129] 米、イラン制裁で日本含む8カ国を石油禁輸適用から除外へ 中国株式市場が発する不気味なシグナル−節約志向の「消費降級」か うまき
2. 2018年11月02日 18:37:08 : ZzavsvoOaU : Pa801KbHuOM[110]
社説】米の対中通商戦略、正しい方向へ
中国の技術盗用疑惑に対する訴訟と輸出制限は、標的を定めた好ましい行動だ
米半導体大手マイクロン・テクノロジーのメモリーチップ
米半導体大手マイクロン・テクノロジーのメモリーチップ PHOTO: KAI PFAFFENBACH/REUTERS
2018 年 11 月 2 日 14:46 JST 更新

 米トランプ政権の中国に対するこれまでの通商戦略は、米中双方を傷付ける下手な射撃のような関税措置を利用してきた。しかし米国産の技術の盗用疑惑に対処するために今週とられた強力かつ標的を定めた行動は、政策の好ましい方向転換を示している。

 米商務省は10月29日、中国国有の半導体メーカー福建省晋華集成電路(JHICC)に対する米国の技術輸出を制限すると発表した。これは、米半導体大手マイクロン・テクノロジーが、JHICCに知的財産を盗用されたと訴えたことを受けたもの。商務省は、中国国有企業のJHICCが「米国のものと思われる技術」による生産を拡大し、「米軍事システムの重要構成機材」を供給する米企業を脅かしていると指摘した。

 知的財産の窃取被害は、報告されないことも多い。それは被害者が報復や評判の低下を恐れているからだ。しかし、マイクロンが中国による技術盗用に敢然と立ち向かったことで、同社が主張するJHICCの手法の中身が明らかになった。その内容は、マイクロンが2017年12月に米連邦裁に提出したJHICCに対する訴状の中に詳述されていた。

 台湾に本拠を置く聯華電子(UMC)は2016年、JHICCにDRAMを提供する技術提携契約を結んだ。こうしたメモリーチップはパソコンやスマートフォンに使用されており、マイクロンはそれを大量に生産する世界三大企業の一つだ。マイクロンによると、UMCは知的財産を盗むため、マイクロンのエンジニア2人を採用した。マイクロンはデータ流出が発覚した後で警察にひそかに通報し、台湾検察は17年8月にこの2人を起訴した。

 台湾当局は起訴状で、マイクロンの元エンジニアの1人が同社を去るまでの何日かに「DRAMの手法、テクノロジー、プロセスと設計」に関連する931個のファイルにアクセスしたと述べている。このエンジニアは「それをUSBの記憶デバイスに転送」してから、「自分のノートパソコン2台に転送」した上、「自分のグーグルドライブにもアップロードした」という。マイクロンはこれが「昨今で最も大胆な産業スパイの手口の一つ」だとしている。UMCとJHICCはこれを否定している。

 米司法省は1日、企業秘密を盗んだとしてUMC、JHICC、2人のエンジニアとさらに別の元マイクロン社員1人を起訴した。同省はまた、盗まれた技術の使用差し止めを求める民事訴訟を提起した。ジェフ・セッションズ司法長官は、この技術盗用による被害額が最大で87億5000万ドル(約9900億円)に上ると推計した。

 検察は今週、米国の宇宙航空企業をハッキングしたとして、中国の情報当局者10人についても起訴した。セッションズ長官は企業秘密窃盗に関連するこのほかの5件についても訴追手続きを進めていると述べ、中国による窃盗事案を捜査するための新たな取り組みを発表した。同長官は「中国は他の先進国と同様、国際舞台で信頼されるパートナーになりたいか否かを決めなくてはならない。われわれの願いは信頼されるパートナーを持つことだ」と述べた。

 知的財産権を盗む行為が通常、報告されることのない理由として企業が報復措置を恐れていることがある。すでにマイクロンはそうした事態に直面している。UMCとJHICCは、特許侵害の容疑でマイクロンの複数の中国子会社を中国の裁判所に提訴した。福建省福州中級人民法院(地裁)は7月、マイクロンの中国子会社に対し、関連製品の輸入・販売差し止めを命じる決定を下した。こうした製品はマイクロンの年間売上高の約1%を占める。

 また5月には中国当局がマイクロンを含む外国メーカーに対し、価格操作の疑いがあるとして調査を開始した。中国商務省は10月30日、米商務省が同月29日に国家安全保障上の脅威になるとしてJHICCへの輸出規制措置を発表したことに対し、「米国は誤った措置を直ちに停止すべきだ」との見解を表明した。

 米国の最近の一連の措置は、関税措置よりも中国当局の関心を引くとみられる。なぜならJHICCは習近平国家主席が推進するハイテク産業振興戦略「中国製造2025(メード・イン・チャイナ2025)」の一翼を担っているからだ。同戦略は世界的レベルの半導体産業の構築を目指している。米商務省が中国通信機器大手の中興通訊(ZTE)に対して科した制裁は、習主席の強い要請を受け、トランプ大統領が撤回した結果、解除が決定している。同社は米国部品に依存しており、制裁により事業が破綻する恐れがあった。中国政府はJHICCのような自国のスタートアップ企業に対する補助金を引き上げている。同社に対しては国家基金から57億ドルの補助金が支給されている。

 関税措置では、直接関係のない一般消費者にも経済的打撃が及ぶのに対し、輸出規制や裁判所への提訴は疑惑対象に焦点を当てるという利点がある。こうした措置は、米国が望んでいるのが産業情報の窃盗や盗作行為を処罰することであり、自由貿易や誠実な商業慣行を罰することではない、とのメッセージを送ることになる。中国政府は自国がどのような貿易パートナーになりたいのか、選択しなければならない。

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IT分野の研究開発費、中国が米国に出遅れる訳
米企業はアマゾンやグーグルがけん引、中国企業の5倍投資
幅広い事業を手掛けるアマゾンは倉庫用ロボットや宅配ドローンなどに巨額の研究開発費をかける
By Timothy W. Martin
2018 年 11 月 2 日 12:11 JST 更新

 【ソウル】米中両国の貿易やテクノロジーを巡る攻防が激しくなる中、米企業はある重要分野で、競合する中国企業より明らかに優位に立っている。それは研究・開発(R&D)への支出額だ。

 アマゾン・ドット・コムやグーグル親会社のアルファベットをはじめとする米企業は、中国企業の1ドルに対して、5ドル以上をR&D に投資している。プライスウォーターハウスクーパース(PwC)の最新報告書で明らかになった。PwC は株式上場企業の中でR&D支出の多い上位1000企業を対象に、1年間(2017年7月1日〜18年6月30日)のデータを集計した。

 中国の巨大IT(情報技術)企業である百度(バイドゥ)、テンセントホールディングス、アリババグループの支出額は、少なくとも他の44企業を下回った。3社より上位だった企業の中にはパナソニックの名もある。

 格差の背景には、中国企業の過去10年間の技術革新に対する姿勢、すなわち「独自の研究よりも、既存技術をどう応用するか」に力点を置いたことがあるだろう。中国内外の企業への助言を行う高風恣詢公司のエドワード・ツェ最高経営責任者(CEO)はそう指摘する。例としてモバイル決済やメッセージングアプリを同氏は挙げた。

 しかしながらPwCの数字には非上場企業が含まれておらず、中国の国有企業や、民間大手通信機器メーカーの華為技術(ファーウェイ)は除外されている。同社は昨年のR&D支出が130億ドル(約1兆4700億円)を超えたとしている。

IT分野の研究開発費、中国が米国に出遅れる訳
 PwCが集計した1年間のR&D支出総額は、過去最高の7818億ドル。このうち米企業が3290億ドルを占めていた。中国のR&D支出は610億ドルにとどまるが、2010年の70億ドルに比べると拡大。また上位1000企業のうち、中国企業が145社ランクインし、10年前の14社から急増した。

 R&D支出の伸びは、国産の技術革新を進めるよう中国企業への圧力が強まったことを反映する。特に人工知能(AI)や次世代通信規格の5G、自動運転技術などでその傾向が顕著だとツェ氏は話す。

 「米国と中国の差は縮まっており、さらに縮小し続けるだろう」。報告書の主執筆者であるPwCのバリー・ジャルゼルスキー氏は話す。「今後10年で逆転してもおかしくない」

 R&D支出の多い中国企業ではアリババが36億ドル、テンセントが27億ドルだった。これに対し、全体で首位に立ったアマゾンは226億ドル(前年比40%増)、アルファベットは162億ドルを投じた。

 シリコンバレーのIT大手は、中国の競合企業より売上高が多いため、対売上高の割合でR&D支出を比較すると両者の差はより小さくなる。

 アマゾンの場合、倉庫作業を担うロボットや宅配用ドローンなど、R&D支出の対象となる事業は多岐にわたる。同社は9月にAIアシスタント「アレクサ」を搭載できる15種類の端末を発表したほか、通販サイトで商品を実感してもらうため、仮想現実(VR)技術を導入し始めた。

 アルファベットは、AI分野などの技術系人材の育成に主に投資してきた。ルース・ポラット最高財務責任者(CFO)は先週の決算会見で、R&Dは同社にとって営業経費増加の最大の要因だと語った。

 一方、テンセントは昨年、米国における初のAI研究拠点をシアトルに開設した。ここを率いるのは元マイクロソフト社員で音声認識を専門とする研究者だ。深圳のテンセント本社にあるAI研究所は200人余りのエンジニアと50人のAI専門家を擁する。シアトルの拠点はこれを補完するものとなる。


The Tech Arms Race Driving the U.S.-China Trade Dispute

「中国製造2025」はハイテク分野での覇権を目指す中国政府の計画だが、米トランプ政権は中国政府が国内IT企業に不公正な便益を与えていると主張する(英語音声・英語字幕あり)
 アリババは最近、独自のAIチップを開発する半導体部門を立ち上げると発表した。将来的には自動運転車やスマートシティへの利用を想定している。

 アマゾンとアルファベットはコメントの求めに応じず、百度とアリババもコメントを控えた。テンセントは11月14日に予定する決算発表の前にはコメントできないとした。

 米科学委員会(NSB)は今年公表した報告書の中で、世界のR&D支出のより幅広い尺度に基づき、中国の投資は米国のおよそ5分の4の規模だと述べた。

 PwCの研究チームは、投資と技術革新の間に相関関係は認められなかったとした。調査で判明したのは、R&D支出の原動力はハイテク産業であり、世界全体の支出額のほぼ4割を占めていたことだ。

 中国IT大手のR&D支出が比較的少ないのは、シリコンバレーに比べて創業年数が浅く、世界的な事業規模や予算がまだ十分でないことが一因だろうと業界専門家は指摘する。

 また、アリババやテンセントなどは、社内の研究部門よりもM&A(合併・買収)を通じて技術革新を進める傾向がある。ニューヨーク大学スターン経営大学院のサブリナ・T・ハウエル助教(金融学)はそう指摘する。

 「中国ではR&Dの一環として技術革新のアウトソーシングが行われている」

 もう一つの要因としてR&D資金による購買力の差がある。科学者や技術者を雇用する際には特にそれが顕著だ。

 世界経済フォーラムによると、中国では2016年に科学、工学、数学の分野で470万人が大学を卒業した。これは米国の卒業者数56万8000人の8倍以上にもなる。

 「同じ100万ドルを投じたとして、何人の科学者を雇えるだろうか」とPwCのジャルゼルスキー氏は問う。「中国では米国よりも雇えるPh.D.の数が多いだろう」

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中国リサイクル企業の米進出相次ぐ
米国のスクラップを加工後、中国に輸出する計画
UPTグループが米ジョージア州で来月から稼働させる予定の工場で、ペレットに加工処理されるのを待つ廃プラスチックの山 MELISSA GOLDEN FOR THE WALL STREET JOURNAL
By Bob Tita
2018 年 11 月 2 日 16:40 JST

 中国企業が米国国内に、古紙やプラスチックを加工処理する拠点を相次いで開設している。中国に直接輸入するには不純物が多すぎると中国政府が判断したリサイクル資源を受け入れるためだ。

 中国が今年、輸入スクラップの基準を厳格化して以降、米国からの古い段ボールや新聞紙、廃プラスチックの出荷量は頭打ちとなり、中国の包装会社やプラスチック製造会社は材料不足に陥っている。

 そうした企業の一部は、中国で原材料を確保できない段ボールやパルプ、プラスチックペレットを製造するため、米国の工場を買い取ったり、新たに建設したりしている。中国の大手製紙メーカーなどは、米国で供給過剰になった安いリサイクル素材に目をつけている。

 「中国が引き受けなくなった今、プラスチックごみは至る所にある」。米国で長年、プラスチックくず取引業を営むソン・リン氏はこう話す。同氏はジョージア州で工場開設の準備を進める。廃プラスチックをペレットに加工し、中国に輸出するためだ。

廃品仲介業を営むソン・リン氏(写真左)とビジネスパートナーのツァン・ヤン氏。ジョージア州に開設するリサイクル工場で廃プラスチックをペレットに加工し、中国に輸出する計画だ
廃品仲介業を営むソン・リン氏(写真左)とビジネスパートナーのツァン・ヤン氏。ジョージア州に開設するリサイクル工場で廃プラスチックをペレットに加工し、中国に輸出する計画だ PHOTO: MELISSA GOLDEN FOR THE WALL STREET JOURNAL
 こうした動きは米スクラップ産業への追い風となる。中国向けの輸出急減を受け、このところ業績が低迷しているからだ。投資家は主に中国のプラスチック・紙メーカーの子会社や、中国の大口顧客への納入企業などで、中国への輸出に伴う物流面・規制面の課題をくぐり抜けるのは慣れている。

 中国段ボール大手、玖龍紙業(ナイン・ドラゴンズ・ペーパー)の子会社NDペーパーは、ここ数カ月の間にカナダのカタリスト・ペーパーからウィスコンシン州バイロンとメーン州ラムフォードの製紙工場を1億7500万ドル(約197億円)で取得。ウェストバージニア州フェアモントのパルプ工場も5500万ドルで取得した。さらに今月、OTMホールディングスからメーン州オールドタウンのパルプ工場を買い取った。この工場は2015年に稼働停止していたが、NDペーパーは来年早々に再開させる予定だ。

低迷するスクラップ輸出
中国の新規制導入で米国からの古紙・プラスチック輸出に打撃
米国のスクラップのうち中国に輸出される割合
Source: Institute of Scrap Recycling Industries
Note: Through August 2018
%
古紙
プラスチック
2012
’13
’14
’15
’16
’17
’18
0
20
40
60
80
古紙x2017x59.5%
 「4工場とも輸出を主眼とする」。NDペーパーのケン・リュウ最高経営責任者(CEO)はこう話す。競合する山鷹国際控股も同じく、米市場に飛び込んだ。子会社のグローバル・ウィン・ウィクリフは、8月にケンタッキー州ウィクリフの遊休製紙工場(2年前に閉鎖)を1600万ドルで取得。1億5000万ドルを投じて再稼働させ、いずれは約500人を雇用する予定だ。グローバル・ウィンは工場取得についてコメントを控えた。

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 中国は世界最大のスクラップ消費国だ。過去20年にわたって米国のリサイクル制度で収集された資源が向かう重要な輸出先だった。だがこの制度が広がるにつれ、廃棄食品や液体などが染みこんだ大量の古紙やプラスチックが中国に運ばれるようになった。

UPTグループがジョージア州モンテズマで稼働させるリサイクル工場
UPTグループがジョージア州モンテズマで稼働させるリサイクル工場 PHOTO: MELISSA GOLDEN FOR THE WALL STREET JOURNAL
 米国のリサイクル業者は今年導入された中国の厳しい基準に不満をこぼす。毎回のスクラップ積載量のうち不純物を0.5%以下に抑えるという基準は、現在の仕分け方法では達成が難しいからだ。

 業界団体ISRIによると、今年1月〜8月の中国向けの再生紙輸出量は、前年同期比40%減の490万トンとなり、廃プラスチック輸出量は93%減の3万5000トンにとどまった。

ソン・リン氏は写真のようなペレットを中国のプラスチック製パイプのメーカーに輸出する考えだ
ソン・リン氏は写真のようなペレットを中国のプラスチック製パイプのメーカーに輸出する考えだ PHOTO: MELISSA GOLDEN FOR THE WALL STREET JOURNAL
 プラスチック輸出が落ち込んだため、ソン・リン氏は輸出仲介業から商売替えし、プラスチックペレット製造会社のUPTグループを立ち上げた。同氏は今年、ジョージア州モンテズマにある元冷凍食品倉庫を購入した。来月には設備を稼働させ、古いプラスチックを洗浄し、プラスチックペレットの生産を始める予定だ。最大で年産2万トンを目指している。

 ソン氏はペレットをジョージア州の港から、中国にあるプラスチック製パイプのメーカーに輸出する考えだ。「彼らは作ったものを全部買ってくれるだろう」と同氏は語った。

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10月の米雇用統計、5つの注目点
WSJのエコノミスト調査では、非農業部門就業者数が前月比18万8000人増、失業率は横ばいの3.7%と予想

By Eric Morath
2018 年 11 月 2 日 11:58 JST

 米商務省は2日に10月の雇用統計を発表する。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)がまとめたエコノミスト調査では、非農業部門就業者数が前月比で18万8000人増加し、失業率は前月から横ばいの3.7%になると予想されている。以下に5つの注目点を挙げる。

1. 賃金上昇が年率3%を超えるか

 労働者の賃金上昇率は10年近くも超えられずにきた年率3%という天井を突き破りそうである。WSJがまとめたエコノミスト調査では、10月の平均時給が9月比0.2%(約5セント)増になると予想された。その予想が正しければ、賃金上昇率は前年同月比で3.1%ということになる。前年同月比の賃金上昇率が最後に3%を超えたのは2009年4月だった。10月の賃金上昇率が前年同月比で急伸した一因には昨年10月の賃金が減少していたということがある。とはいえ、労働者の賃金は全体的に改善傾向にある。これは数年におよんだ賃金上昇率の低迷の後、労働市場の歴史的なひっ迫によって昇給がもたらされているという証しである。

2.採用は鈍化しているのか

 エコノミストは採用に関して、軟調だった9月から好調に戻ると見込んでいる。9月の非農業部門就業者数は前月比13万4000人増で、この1年間で最も少なかった。過去12カ月間の月平均は21万1000人増である。10月の就業者数の伸びがまたしても予想を大きく下回った場合には、労働市場と経済全般がサイクルのピークから下り始めているとの懸念が生じるかもしれない。

3.天候の影響は

 10月10日にフロリダ州のパンハンドル地域に上陸した大型ハリケーン「マイケル」は南部諸州の一帯に被害をもたらした。9月にノースカロライナとサウスカロライナの州境近辺に上陸したハリケーン「フローレンス」と同様、その被害の中心は人口が比較的少ない地域だったため、米経済への影響は限定的となった。先月、悪天候のために出勤できなかった人は31万3000人に上ったが、失業者の数には入っていない。一部のエコノミストは9月の就業者数の伸びが軟調だった理由としてフローレンスの影響を挙げたが、マイケルも同じような影響をもたらす可能性がある。企業が天候の影響による遅れを取り戻そうとすれば、11月と12月の就業者数は急増するはずだ。

4. 失業率は最低記録を更新するか

 失業率は9月に49年ぶりの低水準を記録した。さらに下がる可能性はあるのだろうか。これについては低失業率と少し上昇した賃金を背景に、就労を半ばあきらめていた人々を労働市場に引き戻せるかどうかにかかっている。労働市場に復帰する人が増えれば、失業率は現状維持か上昇する可能性がある。失業率がさらに低下すれば、雇用主は賃上げ圧力の一層の高まりを感じることになるだろう。10月の雇用統計で失業率の新たな記録が生まれる可能性は低い。9月の失業率は1969年12月の3.5%以来の低水準だったが、同年には3.4%を記録した月もあった。1950年代以来の最低記録を更新するには失業率が3.3%にまで低下する必要がある。

5. 市場の反応は

 この数週間、神経質になっている投資家を10月の雇用統計で喜ばせるのは至難の業かもしれない。雇用統計が賃金上昇と失業率低下を示す堅調な内容となれば、米連邦準備制度理事会(FRB)が景気の過熱を避けるために来年に入っても利上げを継続することへの懸念があおられる公算が大きい。金利の上昇は通常、株価の重しになる。しかし、就業者数の伸びが2カ月連続の低迷となった場合には、減税と政府支出拡大による景気刺激効果が急激に薄れているという見方が強まりそうだ。就業者数が堅調な伸びを示し、賃金上昇率が労働人口の拡大によって抑えられたという内容であれば、投資家は喜ぶかもしれない。 

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初任給が3300万円? 米PE投資会社で人材争奪戦
有望な新人アナリスト求め、今年の面接がスタート
トーマ・ブラボーは先週末、早くも採用活動を開始。うわさは瞬く間にPE業界のライバルに広まった
トーマ・ブラボーは先週末、早くも採用活動を開始。うわさは瞬く間にPE業界のライバルに広まった PHOTO: MICHAEL NAGLE/BLOOMBERG NEWS
By Liz Hoffman and Miriam Gottfried
2018 年 11 月 2 日 13:04 JST 更新

 大手プライベートエクイティ(PE)投資会社は、数十億ドル規模の企業買収にしのぎを削るのには慣れっこだ。だが今こうした投資会社は、大量のスプレッドシートを読みこなす22歳の若者を巡ってにらみ合っている。

 業界挙げての争奪戦が今週、始まった。若いインベストメントバンカーを採用するためだ。

 事情に詳しい関係者によると、口火を切ったのはトーマ・ブラボーだ。先週末に人材募集の最初の呼びかけをしたという。うわさは瞬く間にライバルに広まり、週明け10月29日には大手PE投資会社のほぼ全て(ブラックストーン・グループ、アポロ・グローバル・マネジメント、カーライル・グループ、TPGキャピタルなど)で面接が始まった。

 年間採用活動がスタートしたPE各社では、初級職の募集窓口が熱気を帯び、あっという間にオファーが終了となる。候補者は今春に大学を卒業し、ほんの数週間前に金融機関の投資銀行部門に配属されたばかりの若者たちだ。

 幸運にも採用が決まれば、金融アナリストとして2年間の研修を受け、2020年夏にはPE投資会社での勤務をスタートする。初任給の年収は30万ドル(約3380万円)を超えることもある(若手のアナリスト職は通常、ボーナスを含めた年俸が数十万ドル台の前半になる)。

 「まともじゃない」と金融人材サイトのウォール・ストリート・オアシスを運営するパトリック・カーチス氏は言う。「このタイミングには多くの人が不意打ちを食らったはずだ」

 採用活動は、志願者が少なくとも1年間の経験を積んだ翌年夏に行われるのが常だった。しかしその時期は徐々に早まっている。望ましい人材を他社に先駆けて確保しようとするからだ。2014年は面接が2月に前倒しされた。昨年の採用活動が始まったのはクリスマスの前だった。志願者によると、興奮に満ちた面接シーズンと「破格の」オファーは、場合によっては24時間たたずに終了するという。

 かつて米国の銀行はアナリストの3分の2が職にとどまると見込んでいた。だが近年は定着率が次第に低下している。買収ファンドやIT(情報技術)企業などが採用を活発化させているからだ。一部の銀行は従業員の離職を防ぐための取り組みを始めた。

 ゴールドマン・サックス・グループは2年前、昇進を早める制度を設け、長時間勤務を減らした。最も有望なアナリストを早い段階で見つけ出し、彼らには在職6カ月くらいで昇進のチャンスを提案することにした。昨年の場合、PE投資会社がちょうどその頃に引き抜きを始めたからだ。

 「若手バンカーに多くの選択肢があることは十分理解している。だから最高の人材が会社にとどまるよう、我々にできることは何でもやっている」。ゴールドマンの最高経営責任者(CEO)に最近就任したデービッド・ソロモン氏は2016年にこう語った。

 仕事の経験が浅い場合、ヘッドハンターが参考にするのは、出身大学のグレードや現在の勤め先がどれほど実績のある会社かといったことだ。パーソナリティー・テストや問題解決テストを行う場合もある。

 「経験に基づいて目星をつけている」。PE専門の人材紹介会社ベルキャスト・パートナーズの共同創業者、アリソン・ベリノ氏はこう話す。「ここまで前倒しになったのは残念だ。誰も望んでいないのだが」

 一部の企業はスタートを遅らせようと調整するが、それでも先を行く企業が出てくるのは必至だ。他社は後に続くことを余儀なくされる。

 「坂を転がる雪だるまのようだ」とベイン・キャピタルの北米PE部門で人事・人材開発部門を率いるスーザン・レバイン氏は言う。「何か構造的な変化が必要だ」

 4年前はアポロとセンターブリッジ・パートナーズ、昨年はフランシスコ・パートナーズが先駆けになったと関係者は話す。今年先陣を切ったトーマ・ブラボーは、サンフランシスコ本社から幹部が志願者と面接するためニューヨークへ飛んだ。

 「誰も後れを取りたくないのが本音だ。もうこれ以上早くできない限界に達している」とある中規模ファンドの幹部は言う。

 別の見方もある。金融人材サイトのカーチス氏は、PE投資会社が大学4年生にアプローチし、2年余り先の仕事を約束するのではないかと予想する。「論理的に考えると次のステップはそれだ」と同氏は言う。

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変わるPE投資会社、ますます銀行の領域に
常勝ファンド「ビスタ」の成功法則とは
http://www.asyura2.com/18/hasan129/msg/264.html#c2

[経世済民129] 日本企業が中国の「大きな傘の下」で商売をする時代に漂う不安 トランプ氏、対中貿易合意草案の作成指示 1本の電話で株価急騰 うまき
4. 2018年11月02日 19:27:12 : ZzavsvoOaU : Pa801KbHuOM[111]
米中貿易摩擦の解決期待高まり日経平均は556円高と大幅に反発 今夜は米雇用統計が発表
市況概況
マネックス証券 マネックス証券 2018/11/02 印刷 (まとめ)米中貿易摩擦の解決期待高まり日経平均は556円高と大幅に反発 今夜は米雇用統計が発表印刷
国内株式

マネックス
東京市場まとめ
1.概況
本日の日経平均は556円高の2万2243円と大幅に反発しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数や新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて上昇しました。

昨日の米国市場で主要指数が上昇したことを受け、日経平均は73円高の2万1761円と小幅に反発して寄り付きました。トランプ大統領が中国は貿易戦争の解決を望んでいると発言したと伝わったことで貿易戦争の解決への期待が高まり、日経平均は寄り付き後に上げ幅を大きく広げるとまもなく2万2000円の節目を回復する場面がありました。その後やや上げ幅を縮めた日経平均は前場を266円高で終えました。

日経平均は後場に入るとやや上げ幅を縮める時間帯がありましたが、トランプ大統領が中国との貿易についての合意案の草案を作成するよう関係閣僚に指示したと伝わると日経平均は急速に上げ幅を広げました。一時は620円高をつける場面もあった日経平均は引けにかけてやや上げ幅を縮めたものの556円高の2万2243円で取引を終えました。東証1部の売買代金は3兆5672億円と商いが膨らみました。

東証33業種は4%を超える上昇となった機械や海運業を始めとした25業種が上昇しました。一方で5%近く下げたパルプ・紙など8業種が下げています。

2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は大幅高となる銘柄が目立ちました。売買代金トップのソフトバンクグループ(9984)が5%近く上げたほか、ファーストリテイリング(9983)が4.3%、キーエンス(6861)が11.3%、ファナック(6954)が5.9%、東京エレクトロン(8035)が6.9%とそれぞれ大幅高となりました。キーエンスは決算が堅調だったほか、配当予想をこれまでの2倍に引き上げたことが好感されました。昨日大きく下げた通信各社もKDDI(9433)が2%強、NTT(9432)は7%弱、NTTドコモ(9437)は4.5%高とそれぞれ反発しました。一方でトヨタ自動車(7203)が小幅に下げたほか、ソニー(6758)や村田製作所(6981)も下落しました。

その他材料が出たところでは、台湾で起きた特急列車の事故に関連し、車両に設計ミスがあったと発表した日本車輌製造(7102)はストップ安となりました。一方でハウス食品グループ本社(2810)は7−9月の決算が堅調だったことや今期の業績予想や配当予想を引き上げたことが好感され15%近い大幅高となりました。

VIEW POINT: 明日への視点
日経平均は貿易戦争の解決に向けた期待感が高まり大幅高となりました。ただ、日経平均の上昇率2.6%に対しTOPIXは1.6%と日経平均の上昇率は顕著で、一部値がさ株の影響が大きいと言えます。昨日の米国市場の取引終了後に発表されたアップル(AAPL)の決算はやや物足りない内容で時間外取引でアップルの株価は下落しました。貿易戦争解決に向けた期待とアップル決算の失望のどちらに今夜の米国市場が反応するか注目されます。

また、日本時間今夜21時30分に米雇用統計が発表されます。特に平均時給の前年比上昇率が注目されています。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)
https://media.monex.co.jp/articles/-/10400


 
潮目が変わって株高のシーズンに
ストラテジーレポート
広木 隆 2018/11/02
今週火曜日の夜に出演したBSテレ東「日経プラス10」では、「ハロウィーン効果で流れが変わる?」というテーマで話した。過去50年以上の期間のデータを用いて、月末に買って半年間後に売るというシミュレーションを行うと、10月末に投資するのが最もリターンが高い。これは日本でも米国でも欧州でも同様の結果である。10月末に買って4月末に売る。これが「ハロウィーン効果」という有名なアノマリーである。セル・イン・メイ、5月に売れ、という格言とセットになっているわけだ。株は秋に買って春から初夏に売るのがいちばんいい。10月はブラックマンデーやリーマン危機後の暴落など株安が多く発生した月だが、それゆえ絶好の投資機会でもあったというわけである。番組では、「明日はまさにハロウィーン、そろそろいいタイミングかもしれません。」と述べたのであった。
このトピックは前日のFMラジオJ-Wave 「JAM THE WORLD」でも話した。その後、日経でも同様の記事が掲載されたからお読みになった方がおられるだろう。この季節になると昔からよく触れていたテーマだが、今年は渋谷のハロウィーンの馬鹿騒ぎがニュースになっていたので、メディアでとりあげるには良いタイミングだったこともあるが、なんといっても「タイミング」である。市場は、まさにハロウィーンのこのタイミングで絶好の買い場を提供してくれていたからだ。
「日経プラス10」では、10月も終わり月が変わるということも潮目が変わる一因になるとも述べた。米国株の最初の下げは金利対比の割高感調整という理由があったが、今の下げは「株価が下げた」という事実そのものが売り材料になっているので、もう金利とか業績とか関係なくなっている。いわば二次災害みたいなものだ(この表現は今日の「モーサテ」で使った)。市場の変動率や株価水準などが一定の水準に達したら強制的にポジション調整をしなければならないひとたちが大勢いる。そういうひとたちのポジション調整が一巡しないと動揺は収まらないが、月末というのはひとつの区切りとして意識されるだろう。月末でリバランスするひとたちも少なからずいるからだ。
同じく火曜日のストックボイス「東京マーケットワイド」ではこう述べた。11月になればいよいよ中間選挙目前、株が下げ続けていたらトランプ大統領も困るだろう。リップサービスのひとつも出るのではないか、と。果たしてトランプ大統領は1日、中国の習近平国家主席と話しをしたとツイッターに投稿した。トランプ氏は会談で「とりわけ貿易問題に重きを置いた」としたと表明。今月末にアルゼンチンで開かれるG20における米中首脳会談に向けて「良い議論ができた」と強調した。真偽のほどはわからない。だが、相場の支援材料になることは間違いない。
今日はテレビ東京のニュース「モーニングサテライト」に出演した。米国株の下落について、ファンダメンタルズで説明できる第一段階の下げと、その二次災害のような余波というか余震の部分。それはダウ平均の月足(ローソク足)でみれば、下ひげの部分。「本体」ではない、と。そうした説明を再びしてきた。
そして、いよいよ来週火曜に迫った米国中間選挙に関して、中間選挙後は株高となるだろう、と話した。9月14日付けのレポートで紹介したストーリーだ。
S&P500四半期ごとのパフォーマンス(過去74年)

出所:Bloomberg等データよりマネックス証券作成
米国株の四半期リターンを大統領就任の年毎に見ると、就任2年目の第4四半期から3年目の第1四半期が最も高い。言うまでもなく中間選挙が終わったことによる不透明感の払しょくが理由だ。但し、それは、中間選挙前の2四半期が不透明感で株価が低迷するから、その反動が一気に出るのだ。
ところが今年は記録的な景気の良さで株価がずっと高いまま(10月初旬に最高値)。だから中間選挙後のアノマリーは起きないのでは?と言われていたが、なんということはない、10月に一気に調整した。こう見ると10月の急落は、例年2四半期程度かけて起きるはずのビッグイベント前のポジション調整が一気に来たと見ることができる。そうすれば、この反動が中間選挙後に出て、やはり今年も中間選挙後の株高というアノマリーが期待できるだろう。例年、年末にかけて株高となるクリスマス・ラリーというアノマリーに加えて、自社株買いも活発化してくるだろう。これから株式市場は株高のシーズンに入っていく。
短期的なリスクとして今晩の雇用統計に注意したい。こちらのレポート(GMW)をご参照ください。
広木 隆
マネックス証券 チーフ・ストラテジスト
上智大学外国語学部卒業。 国内銀行系投資顧問、外資系運用会社、ヘッジファンドなど様々な運用機関でファンドマネージャー等を歴任。 長期かつ幅広い運用の経験と知識に基づいた多角的な分析に強み。 2010年より現職。青山学院大学大学院(MBA)非常勤講師。 テレビ東京「ニュースモーニングサテライト」、BSテレ東「日経プラス10」、日テレNEWS24「まーけっとNAVI」、J-WAVE「JAM THE WORLD」等のレギュラーコメンテーターを務めるなどメディアへの出演も多数。 マネックス証券ウェブサイト(https://info.monex.co.jp/report/strategy/index.html)にて、最新ストラテジーレポートが閲覧可能。 著書: 「ストラテジストにさよならを 21世紀の株式投資論」(ゲーテビジネス新書) 「9割の負け組から脱出する投資の思考法」(ダイヤモンド社) 「勝てるROE投資術」(日本経済新聞出版社)
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• 2018/10/23日本株 明らかに売られ過ぎ
• 2018/10/19戻り切れない日本株相場 こんなときこそ高配当銘柄(推奨ポートフォリオ)
https://media.monex.co.jp/articles/-/10397 

 

日銀・金融政策維持:弊社アンケートにみる“デフレマインド”と金融政策見通し〜正常化にはほど遠いが、長期金利上昇の可能性高まる
金融テーマ解説
大槻 奈那 2018/11/01物価見通し
・10月31日、日銀が政策決定会合を実施、インフレ見通しを連続で引き下げつつ、全ての金融政策を維持した。黒田総裁は、記者会見で貿易摩擦やデフレマインドが払拭できないことに言及した。
・弊社の調査でも、投資家は投資や消費に一層慎重になっており、日銀への政策期待も低下している。これ以上の緩和によるデフレマインド払拭は難しく、日銀もそうした認識を有していると思われる。
・ 一方、10/22に発表された日銀の金融システムレポートは、経済の下方リスクと、ショック時の銀行への懸念拡大を指摘。追加緩和、正常化、どちらも極めて難しい中で、ありうるシナリオは長期金利変動幅の拡大など。次回以降の政策会合では、再度の長期金利上昇の可能性も。当面、大手行を選好。
日銀、政策決定会合で現政策を維持
10/31、日銀が金融政策決定会合を実施し、全ての金融政策の維持を発表した。政策委員による消費者物価指数の見通しは、前回に続き、引き下げられた(図表1)。

図表1:日銀:政策委員の消費者物価見通し

出所:日本銀行データ。生鮮食品を除く指数。
消費税引き上げ影響を除く。各政策委員の予想の中央値。
黒田総裁は記者会見で、貿易摩擦などの海外リスクに触れるなど、下方リスクに従来以上に慎重になっている印象である。また、物価目標が達成できないことについて「デフレマインドがなかなか払拭されない」と、消費者マインドの問題に言及した。
弊社の投資家アンケートでも、“デフレマインド”は顕著に。日銀の“一部出口”を支持
我々の投資家アンケートでみても、デフレマインドは顕著になっている(10月19〜22日に実施。回答総数は564人)。
「1年前と比較して家計を引き締めているか?」という問いに対しては、「引き締めている」とする割合が「緩めている」という割合を上回っており、かつ、引き締めている割合が増加傾向にある(図表2-1)。
同様に、「今は貯金を維持または増やすべきか、投資・消費をすべきか?」という問いに対しては、「貯金を維持・増やすべき」という回答の割合が増えている(図表2-2)。

図表2-1:1年前と比べて家計を引き締めているか
図表2-2:今は貯金を維持、増やすべき?投資、消費すべき

(図表2−1)出所:マネックス証券作成 「引き締めている」という回答の比率から「緩めている」という回答の比率を引いて計算
(図表2−2)出所:マネックス証券作成 「貯金すべき」という回答の比率から「投資・消費すべき」という回答の比率を引いて計算

貯金を残すべきだと考える背景について聞いたところ(図表3)、さまざまな将来不安が大きいという結果となった。上位には、金融問題というよりは、「年金がもらえるかどうか不安」「国の財政内容が不安」「医療費が高額になっているから」など、国の財政に関連する点が多く挙げられた。
なお、「消費増税」を預金を増やす理由に挙げる人も多いが、これは、他の回答にもみられるように、将来的にモノの値段が上がってしまうので、その時に必要なものが買えなくならないように、ということだと思われる。
図表3:貯金を残したい理由は主にどのようなことか(複数回答可)

出所:マネックス証券作成
では今後どんな金融政策が取られれば、個人のデフレマインドが払拭できるのか。
我々の投資家アンケートでは、日銀の金融政策への期待は低迷している(図表4、5)。「日銀はインフレ期待醸成に貢献しているか」という問いに対して、否定的な意見が肯定的な意見を大きく上回っている。
また、「日銀がどうしたら投資や消費に強気になれるか」という問いに対しては、「マイナス金利の停止・金利の引き上げ」がダントツで全体の4割を占めた。その理由は、理論的にそれがよいというよりは、「そのニュースが好感されそう」や「その施策が投資家のマインドを冷やしたから」という理由があるようだ。
図表4:日銀はインフレ醸成に貢献していると思うか?

出所:マネックス証券作成

図表5:日銀がどのような金融政策を行ったら、投資に強気になれますか? (複数回答可)

出所:マネックス証券作成
これらの調査結果をみると、日銀がこれ以上の金融緩和を行っても、個人の“デフレマインド”を大きく反転させることは難しそうだ。日銀もこうした点は認識していると思われ、金融緩和を拡大することによって、デフレマインドを払拭するという手法は取りにくいと考えられる。
銀行への副作用への警戒感強まる
日銀が10月22日に発表した「金融システムレポート」では、「GDP at Risk」という経済のダウンサイドの分析が新たに行われている。これによれば、ここ数年、世界的な低金利の影響が累積して、中期的には経済が下方に触れるリスクが高まっているとされている。
さらに、金融機関がダウンサイド・リスクにさらされた場合、利益や資本は、過去に比べて一層大きく悪化する可能性があるとされている。仮に、2019年度にショックが発生した場合、当期利益は9割の銀行で赤字になると試算されており、昨年の試算より悲観的になっている(図表6)。
図表6:日銀金融システムレポート(FSR):ストレス時の銀行の当期利益の分布

出所:日本銀行。総資産に対する当期利益の比率。色付きの部分が、下位10%と上位10%をカットした銀行の分布を表し、折れ線グラフが全行の中央値を示す。
つまり、今のところは大丈夫だが、中長期的な経済のリスクは高まっており、もしショックが発生した場合の銀行への影響度も高まっているとされている。
因みに、日銀は、金融機関については、特に、国内中リスク貸出や不動産業向け貸出、海外貸出、有価証券投資などの拡大を注視している模様だ。
日銀の方向性としては、銀行システムをこれ以上悪化させることは回避すべきという意識が高まっているとみえる。
今後の日銀のスタンス予想:“ナローパス”をどう切り抜けるか。長期金利は上昇の方向
これらの点から、日銀が市場のデフレマインド払拭の難しさ、貿易摩擦など世界情勢の不透明感や経済下振れリスク、こうしたリスクに対する金融機関の脆弱性などを意識していることがわかる。
これらを考えると、早期の正常化は難しいものの、これ以上の金融緩和も難しい。このため、日銀は選択肢が極めて限られた、“ナローパス”を切り抜けざるを得ない。
当面の政策として考えられるのは、国債、ETF購入、マイナス金利による超緩和政策を維持しつつ、金融機関が少しでも稼げるように手を打つことだろう。
具体的には、銀行が長短金利の差で儲けられるように、長期金利のコントロールを緩め、金利上昇を容認することが考えられる。
7月31日の前回会合で、日銀は昨年設定した10年国債利回りを「0%を中心に上下0.1%程度にコントロールする」という政策(いわゆるYCC)について、同じく0%を中心としつつ変動幅を「0.2%」に拡大した。
その結果、図表7の通り、国債の長期金利は大きく上昇し、長短金利の利回り差も拡大した。これとともに、一瞬銀行株も東証株価指数以上に上昇した。但し、その後、海外リスク等から伸び悩んだ。


もし、長期金利が更に上昇するなら、(銀行の利益へのプラス影響は本当は大きくないが)再び銀行株が短期的にアウトパフォームする可能性が高い。もっとも、地域銀行には、人口減少、競争過多、運用難、コンプライアンス体制強化の当局からの要請などの構造的な問題がくすぶるため、金融政策変更によるアップサイドを狙うにしても、大企業のM&A資金の貸出、自らの買収による事業拡大、デジタライゼーション等の好機を生かせる大手行を選好したい。

大槻 奈那
マネックス証券株式会社 チーフ・アナリスト 兼 マネックス・ユニバーシティ長 マネックスクリプトバンク株式会社 マネックス仮想通貨研究所所長
東京大学文学部卒、ロンドン・ビジネス・スクールでMBA取得。スタンダード&プアーズ、UBS、メリルリンチ等の金融機関でリサーチ業務に従事、各種メディアのアナリスト・ランキングで高い評価を得てきた。2016年1月より、マネックス証券のチーフ・アナリストとして国内外の金融市場や海外の株式市場等を分析する。現在、名古屋商科大学 経済学部教授を兼務。東京都公金管理運用アドバイザリーボード委員、貯金保険機構運営委員、財政制度審議会分科会委員。ロンドン証券取引所アドバイザリーグループのメンバー。 テレビ東京「ニュースモーニングサテライト」等、メディアへの出演も多数。 著書: 『本当にわかる債券と金利』(日本実業出版社)、 『1000円からできるお金のふやし方』 (ワニブックス)
大槻 奈那 の別の記事を読む
https://media.monex.co.jp/articles/-/10383


http://www.asyura2.com/18/hasan129/msg/263.html#c4

[国際24] 日韓「友好幻想」の終焉元徴用工判決の狙いは65年日韓基本条約のちゃぶ台返し メルケル首相が去ってもドイツの苦悩は消えない うまき
1. 2018年11月05日 11:22:03 : ZzavsvoOaU : Pa801KbHuOM[112]

日本とドイツは、それぞれアジアと欧州での立ち位置で高い歴史的な共通性があり

エリアでの高い経済発展、そして戦後、グローバリズムの恩恵を最も受けてきたこと

さらに近年のリベラルからナショナリズムへの変化も、同様に起こっている

これまではアジアの政治リスクが圧倒的に大きかったこと

周辺国の政治経済レベルが低かったことで、日本は遥かに危険な位置にいたが

今後、欧州が中東やアフリカ、東欧から、崩壊していけば、

同じようにドイツの安全保障リスクも急激に高まっていく可能性は高い


http://www.asyura2.com/18/kokusai24/msg/460.html#c1

[経世済民129] アリババが映す中国経済の減速、待ち受ける試練 安倍訪中後の日中関係「4つの留意点」、依然油断はできない          うまき
1. 2018年11月06日 17:53:11 : ZzavsvoOaU : Pa801KbHuOM[113]
中国の影響力、欧州の裏庭にも深く浸透へ
アジアやアフリカで積み上げてきた経験を元に、中国は中・東欧の奥深くに入り込もうとしている
By
James T. Areddy
2018 年 11 月 6 日 15:35 JST
【ベオグラード(セルビア)】欧州は移民問題での内部対立のほか、ロシアや米国との緊張関係に気を取られている。その隙を突くように、中国は歴史的な好機に乗じて欧州の奥深くに入り込もうとしている。
 中国は、アジアやアフリカで積み上げてきた経験を元に、次々と中・東欧諸国との取引をまとめ、金融と通商の両輪でネットワークの構築を進めている。その狙いは国際秩序への挑戦だ。これまで中国は、欧州連合(EU)の周縁にある十数カ国に足場を築いてきた。この中には、ハンガリーのような比較的小規模なEU加盟国も入る。また、セルビアなどEU加盟準備を進めている国もある。
 中国の労働者らは、交通の難所だったモンテネグロの山地に50階建てビルに匹敵する高さの柱に支えられた高速道路を建設している。中国はギリシャのエーゲ海岸から極寒のバルト海沿岸ラトビアに至る新たな貿易ルートを形作ろうとしており、この高速道路も港湾や鉄道を含めたその新回廊の一部となる。
 セルビアの新たな国際送金システムも中国の技術によって管理されている。またスロバキアのコシツェのような地方都市には、今や中国からの貨物列車の停車駅がある。

2014年12月、橋の除幕式に臨む中国の李克強首相(左)とセルビアのアレクサンダル・ブチッチ大統領 PHOTO: MEDIN HALILOVIC/ANADOLU AGENCY/GETTY IMAGES
 これら経済的困難を抱えた各国に中国政府が持ちかけているインフラ構築などの提案は、米国やロシアからは出て来ないものだ。米国もロシアも通常、この地域を安全保障の観点から見ている。また、EUの団結のほころびに気を取られている欧州委員会からも、こうした提案は聞かれない。
 EU周縁国の政治家にとって、中国からの提案は欧米の典型的なやり方と比べ、契約条件や透明性に関する面倒が少なく、迅速な結果を約束するものだ。問題は、中国との包括的取引は中国政府が旗振り役となっており、中国の銀行からの借入金で中国の受注業者に代金を支払うという点だ。モンテネグロを含む複数の国が、こうした過程で巨額の債務を抱え込むことになった。
 中国による資金援助の大半は融資の形をとっており、その結果、借り入れ国は中国の銀行の顧客となる。またインフラを建設し、ソフトウエアやサービスを提供する中国の企業は、個々の成果に伴って欧米でこれまでより大きな信頼を得る。中国はエンジニアリング分野と技術革新で西側に影響力を広げることで自国経済を拡大させ、各国との協力関係を強めることができる。
 ギリシャは昨年、EUが中国の政治活動家弾圧を非難する動きを見せた際、これを阻止した。EUの政治家らは、中国の国営企業がギリシャの主要港を運営していることを指摘し、ギリシャ政府が中国に依存しすぎているとの考えを示した。一方でギリシャは、EUの中国批判を「非建設的で差別的だ」と表現した。
 中国のこうした姿勢は広域経済圏構想「一帯一路」の一環でもある。主要なインフラ事業はこの構想の名刺代わりとも言える。

セルビアで4年前に開通した全長1.6キロの橋は中国のチームが欧州で初めて手掛けた大型インフラだった PHOTO: PICTURE ALLIANCE/GETTY IMAGES
 中欧で中国の最も緊密なパートナーとして浮上してきたのがセルビアだ。中国はセルビア国内でドナウ川に架かる橋としては70年ぶりとなる橋の設計と建設を手掛けた。また同国内の電力および電話網システムの最新化も支援した。直近では、中国国営の決済サービス大手、中国銀聯(ユニオンペイ)のネットワークにも接続を開始した。同ネットワークはビザやマスターカードの中国版と言えるもので、これによってセルビア国民は国内クレジットカードを海外取引でも利用可能になる。同時に人民元が欧州に流れ込むルートにもなる。
 ユニオンペイによれば、セルビアでの決済システムでは国際送金手続きを保証するチップや技術基準が盛り込まれている。この措置は米国の関与が及ばない送金システムを構築することになる。つまり事実上、米国が中国企業を対象にしばしば行使する経済制裁措置を弱体化させる可能性がある。
いまだ影落とす冷戦
 セルビア、スロバキア、クロアチア、チェコは今も東西冷戦やユーゴスラビア分裂の影響を引きずっており、こうした経験が米国やロシアに向けられる感情にも影を落としている。一方で中国は、こうした過去の歴史に起因する負担は背負っていない。

 近い将来、中国製の携帯電話や自動車を積載したコンテナが中国遠洋運輸集団(COSCO)が運営するギリシャのピレウス港に荷揚げされ、中国の建設した高速道路や橋を通ってマケドニアやセルビアを北上し、中国が工事を手掛けた鉄道でハンガリーへ輸送される日が来るだろう。ポーランド、リトアニア、ベラルーシでは中国企業が運営する倉庫の建設が提案されている。こうした倉庫に収められるのは、欧州でクラウド事業を拡大している中国アリババグループのウェブサイト上で購入される商品かもしれない。これら地域のインターネットのトラフィックは中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)が設置したスイッチ経由で流れる。
 人口700万人で米バーモント州と同程度の経済規模を持つセルビアは、政治的中立性を主張する。同国当局者は、セルビアの外交政策において、中国はEU、米国、ロシアに次ぐ「4本目の柱」だと述べている。
 またセルビアのシニサ・マリ財務相は「われわれは東か西かで選ぶべきでないと考えている」と書面を通じて語った。
 同国のアレクサンダル・ブチッチ大統領は、中国の習近平国家主席を友人と呼び、過去2年間で5回会談を行った。習氏がトランプ大統領と会ったのは3回だ。習、ブチッチ両氏の夫人は10月29日に北京で二国間関係について話し合った。
 シンクタンク「ベオグラード安全保障政策センター」が昨年実施した世論調査によると、セルビア国民は軍事および政治面では米国が中国より強いが、経済的にはそれほど先を行っていないとの見方を示した。同調査では、技術面と投資家としての信頼の面で、米国は中国に後れを取っていた。

セルビアのアレクサンダル・ブチッチ大統領(左)と中国の習近平国家主席(2017年5月)PHOTO: WANG ZHAO/AFP/GETTY IMAGES
 セルビアで4年前に開通した全長1.6キロほどの橋は、中国のチームが欧州で初めて手掛けた大型インフラだった。橋を建設した中国路橋工程はその後、クロアチアとモンテネグロでの事業も受注した。
 WSJが確認した契約の条件規定書によると、橋の竣工前に支払いは始まっていた。セルビア財務省は18年間にわたり、毎年1月と7月に数百万ドルを中国輸出入銀行がニューヨークに持つ銀行口座に送金する義務を負う。契約は「物品、技術とサービスが優先的に中国から購入されること」と、いかなる紛争も中国で解決されることを規定する。
 セルビアの首都ベオグラードでは現在、中国鉄路通信信号がセルビアとハンガリーを結ぶ鉄道の改修作業(総工費30億ドル)を進めている。ただ、中国企業が入札なしで受注したことにEUが異議を唱えたことで、ハンガリー側の建設作業は遅れている。こうしたEUのルールに縛られないセルビアは、同じ契約業者による建設分(総工費3億5000万ドル)を優先的に承認した。
 中国銀行ベオグラード支店の新オフィスから1ブロック離れた旧中国大使館の跡地には、総工費6000万ドルをかけて11階建てのビルが建設されている。旧中国大使館は1999年、北大西洋条約機構(NATO)のバルカン紛争停止を目指す作戦中、米軍機が落とした5発のレーザー誘導爆弾によって破壊された。
 北京から来た観光客のヤン・シャオユーさんは、大使館の「殉死者」を悼む銘板に向かって3度頭を下げた。爆弾が落とされた当時は2歳だったという。 
 「その頃は自分たちの国がかなり弱かったように感じる。今ここに来て、当時何が起こったのかを考えてみると、われわれの母国は本当に強くなっていると感じる」とヤンさんは述べた。
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台湾・シンガポール・韓国・タイが保有する米国債の推移

Source: Treasury Department
(単位:10億ドル)

 新興国市場での需要減退の背景には、自国経済が成熟して安定化し、投資家にとって国内投資の選択肢が大幅に拡大したということもある。
 英国に拠点を置くアビバ・インベスターズで通貨と債券を運用するティム・アルト氏は「そうした国々にはこれ以上の防護壁を築く必要がない」と指摘する。彼らには別の選択肢があり、「すべてを米国債にリサイクルする必要がない」。
 ドイツ銀行証券のチーフ国際エコノミスト、トルステン・スロック氏によると、そうした需要の減退は米国の財政政策への批判を反映したものではなく、米中貿易摩擦の副産物である可能性が高いという。中国は世界第2位の経済大国であり、多くの国々にとってアジア地域最大の貿易相手国なので、人民元の価値の低下は多くの近隣諸国の通貨の重荷にもなっている。状況が違えば、そうした国々での米国債需要はもっと高まった可能性があるが、現状ではそれを購入する切迫した理由がないと同氏は指摘する。
 米シンクタンク、外交問題評議会(CFR)のエコノミスト、ブラッド・セトサー氏によると、財務省のデータでは保険会社のようなアジアの民間投資家からの需要が過小評価されている可能性がある。そうした企業は他国の金融仲介機関を通じて購入することが多いからだ。しかし、その地域の需要に関して最も重要なことは、中央銀行の介入がないということだと同氏は言う。
 米国が最初に対中関税を課した6月初め以来、韓国のウォンは対ドルで3.6%下げてきた。シンガポールドル、タイバーツ、台湾ドルもそれぞれ2.7%、2.4%、2.3%下落している。一方で中国の人民元は対ドルで7.3%の急落を示してきた。
 アジア新興国の通貨下落は、中国製品に対する輸出競争力を維持するのに役立ってきたが、米国債の購入の必要性も低下させてきたとスロック氏は指摘する。中銀にとって米国債の購入は、自国通貨の対ドル価値を下げるための一般的な手段であるためだ。
 同氏は、米国債の購入減少が熟慮した上での判断なのか、自由市場が機能しているだけなのかは不明としつつも、需要の低下は米中貿易摩擦の悪影響がアジアの近隣諸国にも及んできたことを示していると述べた。
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2018年11月6日 週刊ダイヤモンド編集部
「トルコ・ショック」克服でもトルコ経済の前途が不透明な理由
Photo:PIXTA
 トルコでは、過去数年にわたって慢性的なインフレ状態が続いてきた。
 にもかかわらず、夏場以降のエルドアン大統領の利上げ牽制発言などによる「圧力」に屈する形で、トルコ中央銀行が正常な金融政策運営が出来ない状況が続いてきたことに加え、米国人牧師の身柄解放を巡る米国との関係悪化懸念をきっかけに、通貨リラが急落した。

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 この通貨リラの急落をきっかけに、国際金融市場には「トルコショック」とも呼べる動揺が広がり、トルコと同様に経済のファンダメンタルズ(基礎的条件)が脆弱な新興国では、資金流出の動きが強まった。ただし、トルコ中銀は9月の定例会合において事前の市場予想を上回る利上げを実施したことで、国際金融市場が抱いていた同中銀に対する不信感の払拭に繋がる対応を見せた。
 さらに、米国との関係悪化の火種となってきた米国人牧師の身柄についても、トルコの裁判所の決定に従い釈放されたことから、悪化した両国関係が改善に向かうとの期待が高まっている。こうしたこともあり、夏場以降の「ショック」は足下では収束したと捉えることが出来る。
 トルコ経済は2000年代以降高い経済成長を記録している。世界金融危機の直後に小休止したが、危機後も定常的に比較的高い成長率を続けてきた。
 16年夏に発生したクーデター未遂事件の直後に一時的にマイナス成長に転じたものの、その後は政府の景気刺激策による家計消費の押し上げや、最大の輸出相手であるEU(欧州連合)圏の景気の堅調さを背景とする輸出拡大を追い風に、早期の景気回復を実現した。

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EU景気の陰りと消費の
鈍化で成長減速
 しかし、足下では徐々に景気の勢いに陰りが出ている。
 「トルコ・ショック」の直前に当たる今年4-6月期の実質GDP成長率は前年同期比ベースで5.21%と4四半期ぶりの低い伸びにとどまったほか、前期比年率ベースでも3.79%とクーデター未遂事件の影響が直撃した16年7-9月期以来の低い伸びとなった。
 その後、「トルコ・ショック」の影響がトルコ経済を直撃していることを勘案すれば、足下の成長率には一段と減速圧力が掛かった可能性は否定出来ない。足下ではEU景気に陰りが出ていることに加え、経済成長の原動力となってきた家計消費の勢いも急速に萎んでおり、内・外需双方で景気に鈍化圧力が掛かっている。
 今後のトルコ経済を巡っては、家計消費の行方が鍵を握ると考えられる。ただし、昨年以降の原油相場底入れによるエネルギー価格の急上昇に加え、夏場以降の通貨リラの急落に伴う輸入物価の上昇を背景に、直近9月の消費者物価上昇率は前年同月比24.5%に加速して、中銀が定めるインフレ目標(5%)から一段と乖離して約15年ぶりの高水準に達している。

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 足下では、通貨リラ相場は落ち着きを取り戻しているものの、依然として昨年の同時期に比べて安値で推移していることは変わらない。原油相場も高止まりするなどインフレ収束の目途は立っていない。
 政府は9月、経済のファンダメンタルズの改善を目指す『中期経済計画』を発表したが、財政規律を重視する、経常赤字を縮小させるなどその意欲的過ぎる内容は実現性に疑問符が付く上、アルバイラク財務相は計画実現に向けて米系コンサルティング会社との提携を発表したが、直後にエルドアン大統領がそのコンサルティング会社の解雇を発表するなどドタバタもみられる。
 アルバイラク財務相は年末までを期限に、民間企業に対して10%の値引きを要請する事実上の強制値引きキャンペーンを発表したが、この効果については未知数なところが多い。
 なお、これら以上に懸念されるのが、9月の発表直後に消費者物価上昇率が予想外に上振れしたことを理由に責任者の国家統計機構(TUIK)の副局長が突如更迭され、アルバイラク財務相の腹心とされる人物が後任に当たったとされることである。
 仮にこの動きによって物価統計が操作される事態となれば、アルゼンチンのクリスティーナ前政権下で行われたことと同じであり、足下のアルゼンチン経済が置かれている状況をみれば、同じ道を辿るリスクも高まる。その意味では、10月以降のインフレ率がどのような動きをみせるかにも注目が集まっている。
 また、9月の定例会合では事前の市場予想を上回る利上げを実施して、その独立性に対する疑念を払拭した中銀だが、足下のインフレの昂進に伴い実質金利は再びマイナス状態になるなど、実質的な金融緩和状態となっている。
高インフレと高金利が
経済の足を引っ張る
 エルドアン大統領は中銀の独立性を重視するとの発言を行う一方、中銀の対応を批判するとともに利下げを求める発言を繰り返し行うなど、圧力を掛ける動きは変わっていない。
 こうしたなか、25日の中銀の定例会合ではリラ相場が落ち着いていることもあり、利上げは見送られた。今後の対応によって金融市場の同行に対する見方が変わる可能性もある。中銀は自ら金融市場からの信認回復に向けて舵を切ったにも拘らず、再び期待を裏切る姿勢に転じるのか否かを注視する必要があろう。
 さらに、米国との関係の行方についても依然として不透明な状況が続いている。関係悪化の火種となった米国人牧師が釈放されたことで関係改善の糸口は出来たが、足下では同国イスタンブールのサウジアラビア総領事館におけるサウジ人記者失踪を巡る疑惑を受けて、複雑な中東情勢の行方が一段と混沌とする可能性が高まっている。
 また、米トランプ政権はイラン核合意からの脱退に伴いイランに対する経済制裁を再開し、11月にはその対象が原油に広がり、同政権は各国に対してイラン産原油の輸入停止を求めている。米トランプ政権はイラン産原油を輸入する国を対象に経済制裁を課すなど強硬姿勢をちらつかせるが、トルコ・エルドアン政権は米トランプ政権の要請に応じる姿勢をみせておらず、結果的に閣僚の資産凍結など経済制裁が一段と強化されるリスクも残る。
 「ショック」を脱したとみられるトルコ経済だが、不透明要因は山積している。今後は高インフレとそれに伴う高金利状態が様々な経済活動の阻害要因となることが懸念されるなか、実体経済の安定には物価抑制は急務であるが、トルコ政府が打ち出した策は「正攻法」とはほど遠い内容であり、予期せぬ副作用が表面化するリスクがある。
 他方、来年には統一地方選挙が予定されており、エルドアン政権に対する信任投票の意味合いが強いことを勘案すれば、エルドアン大統領にとっては支持拡大に向けて景気拡大を志向する可能性が高く、結果的に一連の物価抑制策が頓挫する可能性もある。よって、現時点において先行きのトルコ経済について「曇が晴れた」と判断するには、いささか早計であることは変わりがないと言えるだろう。
(第一生命経済研究所 経済調査部 主席エコノミスト 西濱 徹)
※CEICのデータやサービスに関する問い合わせは以下にお願いします
●担当者 田代 E-mail:ntashiro@ceicdata.com
●概要紹介 http://speakerscorner.jp/ceic_top/
https://diamond.jp/articles/-/184302

http://www.asyura2.com/18/hasan129/msg/320.html#c1

[経世済民129] アリババが映す中国経済の減速、待ち受ける試練 安倍訪中後の日中関係「4つの留意点」、依然油断はできない          うまき
2. 2018年11月06日 17:56:16 : ZzavsvoOaU : Pa801KbHuOM[114]

貯蓄と倹約が最優先:40歳引退を狙う米国の若者

家計を徹底的に切り詰めるのは、老後の備えが出来ていない親世代の過ちを繰り返さないためだ

 

By
Anne Tergesen and Veronica Dagher
2018 年 11 月 5 日 15:37 JST
 シアトルに住む弁護士のシルビア・ホールさん(38)は、40歳で引退したいと考えている。ただ、その夢には代償を伴う。例えば「茶色くなったバナナ」がそうだ。
 ホールさんは家計を徹底的に切り詰めている。2020年までに200万ドル(約2億2600万円)を貯めるためだ。これは、税引き後所得の約70%を貯蓄に回し、生活のあらゆる分野に厳格な支出上限を設けることを意味する。
 食費を月75ドル前後に抑えるため、ホールさんは果物や野菜の店では茶色く変色したバナナなど廃棄寸前の食品を探す。ガソリン代を節約するために通勤は徒歩だ。娯楽に費やす支出を抑えるため、ネットフリックスのパスワードは友人から借りている。
 「自分の思うがままの生活を65歳まで待たなくていいという考えは、私にとって魅力的だ」とホールさんは語る。

シアトルに住む弁護士のシルビア・ホールさん PHOTO: MATT LUTTON FOR THE WALL STREET JOURNAL
 米国の新世代にとって、65歳という伝統的な退職年齢は過去の遺物になりつつある。労働力人口の最も若い世代の一部は、これまでの常識より何十年も早く退職できるよう積極的に貯蓄し、倹約生活を送っているのだ。
 彼らが従来のキャリアプランの常識に逆らい、貯蓄を重んじる理由は多岐にわたる。やりがいのない仕事への不満、伝統的な社会的セーフティーネットの弱体化、金融危機などに特徴付けられる不確かな時代を背景にした強固な経済的保障への欲求などだ。
 ボストン・カレッジ退職研究センターのディレクター、アリシア・マネル氏は、現在25〜35歳の人々について、両親や祖父母の世代よりも教育水準が高いにもかかわらず、少し前の世代ほど富裕ではなく、所得と債務を含む「ほぼすべての経済的側面で後れを取っている」と指摘する。
 また彼らは、退職年齢に達する世代が同じような問題で苦労している姿を目の当たりにしている。毎日約1万人が65歳に達しているが、その多くは老後の備えが出来ていない。高齢者は高水準の負債を抱えている。確定拠出年金(401K)型で65歳の夫婦に支給される額は年間で平均8000ドルに満たない。
新たなコンセプト「FIRE」
 若い世代の過激とも言える解決策―「Financial Independence, Retire Early(FIRE=経済的自立と早期退職)―は、ポッドキャストやブログ、書籍、会合などの新たな生態系を生み出した。この「FIRE」というコンセプトに特化したオンラインフォーラムは45万人以上のフォロワーを擁している。

ホールさん宅の冷蔵庫の中身 PHOTO: SYLVIA HALL
 FIREの支持者はミレニアル世代のほか、ジェネレーションXのうち比較的若い世代が中心だ。彼らは大卒で、平均以上の収入があり、退職に向けて独自の取り組みを行う規律を身につけている。一部の人は収入の4分の3を貯蓄に回しているが、これは一般的な金融アドバイザーが推薦する貯蓄率の5倍に相当する。また食材を自分で栽培している人もいる。比較的小さな家に住んだり旧型の車に乗るなどのアプローチもある。
 「ミレニアル・マネー」と題するテーマのブログを執筆するグラント・サバティエさん(33)は「こうした取り組みにより、自分たちの生活と時間をよりコントロールできる」と指摘。「われわれは不確実性の時代に生きているが、経済的な力を得ることは脱出口を提供してくれる」と語る。
 一方でFIREは矛盾を抱えてもいる。経済的な安全を求める人々にとって早期の退職はリスクとなり得るという点である。多くの早期退職者は、生活費を株式や債券あるいは不動産からの収入に依存することになる。そのため金融市場の突然の下落によって生活を脅かされる恐れがある。それと同時に生活費の予想を何十年にもわたって立てなければならないが、高インフレが長期化した場合、そうした予想や予算は破綻する可能性がある。
 FIREに織り込まれている自立と倹約の精神は、米国の歴史にルーツを持つ。こうした精神は1758年のベンジャミン・フランクリンの著書「富に至る道」や1841年のラルフ・ウォルドー・エマソンの「自己信頼」、1854年のヘンリー・デービッド・ソローの著書「森の生活」などに見受けられる。

ホールさんは毎週のように図書館でファイナンシャル・プランニングに関連する書籍を借りているPHOTO: MATT LUTTON FOR THE WALL STREET JOURNAL
 多くのFIRE支持者たちは、もっと最近の作品を挙げる。1992年のビッキー・ロビンとジョー・ドミンゲスの共著「Your Money or Your Life」だ。金銭的自立と反消費主義を称賛したこの本は1990年代にベストセラーとなったビジネス書だが、2008年の金融危機後に新たな読者層を獲得した。
 73歳になった著者のロビン氏は、「ミレニアル世代はルールが変わったことを理解している。親たちが作り上げたシステムが崩壊しつつあることを理解しているのだ」と話す。
 FIREの熱狂的支持者は全米各地で集会を開き、貯金を増やして支出を減らし、投資を管理する方法について話し合っている。最近マンハッタンで開かれた会合には30人近くが集まった。参加者の大半は20代ないし30代の男性で、ビールを飲みポテトチップスを食べながら、税金、インデックスファンド、不動産投資などについて語り合った。
 この会合の実現を後押しした機械系エンジニアのデービッド・ロドリゲスさん(33)は、「われわれは消費主義、広告やマーケティングに囲まれており、安易な浪費の道はたくさんある。同じような考えを持つ人と会える場所を持つことは重要だ」と話した。

ホールさんはガソリン代を節約するために通勤は徒歩だ PHOTO: MATT LUTTON FOR THE WALL STREET JOURNAL
 冒頭に紹介したホールさんは200万ドルの資産とともに40歳で引退することを希望している。現在の資産額は150万ドルで、2020年までに目標を達成できそうだという。引退後は1年のうち10カ月は2万5000ドルを使って民泊仲介サイトの「Airbnb(エアビーアンドビー)」を使った世界旅行に出向き、残り2カ月は友人や家族の元を訪れる計画だ。
 ホールさんは自分の計画をつまずかせるかもしれない問題を認識している。予想外の医療費の支出から長期にわたる弱気市場に至るまでだ。だが、ホールさんは海外で医療保険を確保するための詳細なプランを持っているほか、相場下落で蓄えが減るようなことがあっても自分のライフスタイルを調整できることに自信を持っていると話す。
 「目標は、仕事への復帰を強いられなくて済むような生き方に挑戦することだ」
【特集】米国にも押し寄せる高齢化の波
• 早過ぎる介護負担、米ミレニアルの人生に影響
• 高齢化する米ベビーブーマー、その厳しい末路
• 米シニア世代の苦境、備えなく人生終盤に
• 米国でも進む高齢化、減りゆく家族介護


 


米弱気相場いつ? 6つのチャートで予想
強気相場の終わりは近いのか

By
Riva Gold
2018 年 11 月 6 日 16:57 JST
 現在の強気相場に入って9年と7カ月と4週間が過ぎ、一部の投資家は弱気相場が近いのかどうかと考えている。
 2009年に強気相場が始まって以来、S&P500種株価指数は305%上昇している。株価上昇をけん引してきたのは堅調な企業利益だ。投資家も、そうした利益に対して高めのプレミアムを惜しまなかった。それは株価収益率(PER)の上昇に表れている。
 相場の転換点は1つの指標だけでは予想できない。アナリストや投資家は次の弱気相場(通常は直近のピークから20%の下落とされる)が迫っているかどうかを見極めるため、6つの指標に注目している。
 私たちは既に弱気相場への途上にあるのかもしれない。S&P500指数は9月20日につけた過去最高値を6.57%下回っている。

1. 高利回り債のスプレッド
 リスキーな企業の社債の利回りから国債利回りを引いた値。このスプレッドはこれまで、経済的ストレスの兆しを他資産に先駆けて織り込んできた。スプレッドが小さい時には、投資家は最も弱い企業でも大丈夫だと考えている。拡大している時には、そうした企業が融資を受けたり利益を絞り出したりするのが難しく、デフォルト(債務不履行)が近いと投資家が考えていることを示唆する。
 過去2回の株価ピーク後には、高利回り債のスプレッドが拡大基調だった。投資家がリスキーな企業の債務返済能力に対して懸念を募らせていることを示唆していた。

‘ これを見れば、財務状況の最も悪い企業に債務を返済するだけのキャッシュフローがあるかどうかが分かる。なければロールオーバーのシグナルだと私はみる。信用市場は最初にそれを知らせてくれることが多い ’
—アリシア・レビン氏(BNYメロン・インベストメント・マネジメントの市場責任者)
2. イールドカーブの形状
 株式市場の健全度を示す指標として特に注目されるイールドカーブは、残存期間が異なる債券の利回りを示す。経済が好調な時には、長期的な経済見通しに対する信頼感を反映し、長期国債の利回りが短期債を上回っているのが普通だ。短期金利が長期金利を上回る逆イールドは、投資家が将来のインフレ率――そして成長率――が低いと懸念している兆しだ。高い短期金利は企業や消費者の支出に水を差し、景気を減速させ、企業利益を圧迫する。
 逆イールドは景気後退や株の弱気相場に先行することが多い。1987年のケースでは弱気相場後まで逆転しなかったが、1980年と2000年、07年の弱気相場の前には逆転していた。米国債の逆イールドが今も弱気相場のシグナルになり得るのか、それとも、世界で何年も続く異例の金融政策で金利がゆがめられ長期債利回りが低水準にとどまっているのか、投資家の見解は分かれている。

‘ 株価のピークを予想するツールとして信じられないほど有用だ ’
—ジェフリー・クライントップ氏(チャールズ・シュワブの首席グローバル投資ストラテジスト)
3. M&Aの金額
 月ごとの合併・買収(M&A)の金額。
 M&Aは従来、強気相場が終わりに近づくにつれて活発化していた。合併の増加は市場のセンチメントが過度に楽観的なシグナルかもしれない。または、景気が減速するなかで合併が唯一の成長手段だと企業がみている証拠とも考えられる。M&Aは2000年と07年、行き過ぎたリスクテークの兆しがあるなかで株価がピークを迎える直前に急増した。その後はこの法則から外れていた。15年のM&A急増後には株価の調整があったが、弱気相場には至らなかった。

‘ (M&Aへの)意欲は、経済に関する広範な楽観を反映し、株価のブームおよび信用拡大と時を同じくする傾向がある。だが歴史を振り返れば、こうしたM&Aの波は景気循環の終盤の兆候だ。その終えんは景気循環の終わりと重なることが多い ’
—アビ・オラディメジ氏(トーマス・ミラーの最高投資責任者)
4. 新規失業保険の週間申請件数
 1週間に失業保険を申請した人の数を示す。市場参加者にとっては、米労働市場と経済の健全度、ひいては企業の現金を創出する能力を示す重要な先行指標だ。
 失業率が上昇している時には個人消費が減り、結果的に企業の売上高が減る。アナリストらは、失業保険の申請数が安定期の後に増加に転じていないかどうかを見るよう勧めている。これが弱い月間雇用統計と重なれば、米経済にとって不吉な兆しだ。

‘ 失業保険の申請件数は景気後退の明らかな先行指標だ・・・経済の赤信号が点滅しだすのは4週間移動平均ベースの件数が増加し始める時で、横ばいの期間後に多い。そこからじりじりと増加する。これは労働市場が何かおかしいことを示すことが多い ’
—ボブ・バウアー氏(プリンシパル・グローバル・インベスターズのチーフエコノミスト)
5. 投資家心理
 米個人投資家協会(AAII)の調査では、向こう6カ月のS&P500指数の予想を米国の個人投資家に聞いている。
 同協会のチャールズ・ロットブラット氏は、投資家の強気度が極端に高い時と低い時を見るべきだと話す。投資家は、あまりに楽観的な時には貯蓄を減らし、過剰な支出に走りがちだ。市場を守る緩衝材が少ないのが普通で、売りが加速する隙が生じる。この通りだったのがITバブル崩壊の直前だ。11年と18年の急落前にも楽観度が跳ね上がっていた。

‘ 参加者の間で信頼感が高まると、彼らは悪い振る舞いに出る。過剰を生み、弱気筋が入り込む余地ができる ’
—ジム・ポールセン氏(ルーソルド・グループの首席市場ストラテジスト)
6. 市場が何を考えているか
 言ってみれば、弱気相場に関する予想を不特定多数の市場参加者から集めたような指標だ。おおよそ6カ月後に失効するオプションを使い、S&P500指数が20%以上下落する確率を予想する。ミネアポリス地区連銀のエコノミストらは、将来の物価に対する予想を測る上でこうした指標が有用だと考えているが、実際には先行指標というより投資家が現在考えていることを示す指標に近い。
 比較的新しい指標だ。金融危機中に急上昇したほか、2016年に中国経済の減速懸念が浮上して市場が混乱に陥った時にも上昇した。

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 弱気相場は「こっそり」到来、急落なら安心を
弱気相場は通常、意外なほど緩やかな下げで始まる

弱気相場は通常、意外なほど緩やかな下げで始まる PHOTO: RICHARD DREW/ASSOCIATED PRESS
By
Jon Sindreu
2018 年 10 月 29 日 05:58 JST
――WSJの人気コラム「ハード・オン・ザ・ストリート」
***
 突然の株式相場の急落が、1カ月で二度も投資家の不意を突いた。だがこの乱暴なまでの売りは、直感に反するように聞こえるかもしれいないが、株式にとって朗報かもしれない。
 S&P500種指数は過去1カ月に9.1%下落。より広範なMSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス (ACWI)は8.5%値下がりした。明確な理由はない。金融政策の引き締めや貿易摩擦、米国外の経済指標の弱含みなどが株安を招いたとも指摘されるが、これらの要因は通年を通して存在している。
 投資家が最も懸念するのは、ここまで10年続いてきた強気相場があとどの程度続くのかという問題だろう。こうした観点から考えると、直近高値から20%以上の値下がりで定義される弱気相場入りが近いとみえる。

1953年以降のS&P500種指数で、35営業日に直近高値からの下落幅が大きい局面

Source: Morgan Stanley Research, RefinitivNote: A correction is a fall of 10% or more from peakto trough, a bear market is a fall of 20% or more

株価がその後持ち直し(調整)株価下げ止まらず(弱気相場)現在80年2月75年7月90年7月74年11月10年4月98年7月79年10月18年9月55年9月68年11月-10%-50
 ところが、モルガン・スタンレーの分析によると、当初の相場の下げが大きいのは、単なる調整の特徴であることが分かった。調整の定義は10〜20%の株価下落とされる。同社は過去65年のS&P500種指数と過去27年のACWIを調査した。
 平均して、その後半年以内に相場は持ち直し、1年以内には上昇局面が続いたという。
 半面、弱気相場は通常、意外なほど緩やかな下げで始まる。
 S&P500種は直近高値をつけた9月20日から25日にまでの35営業日に7.8%値下がりした。これまでの動向から判断すれば、調整のように見える。調整局面は同じ35営業日に中央値で6%の下げで始まった。これに対し、弱気相場は4%の下落だ。
 35営業日で下げ幅の大きかった過去10回のケースのうち、9回はその後、相場が持ち直した。さらに深刻な弱気相場に突入したケースは1回のみだ。現在の下落局面は8番目に入る。世界的な金融危機につながった2007年の急落――そして1年以内に36%の値下がり――では、5%の下げから始まっており、ランキングにも入っていない。
ニュースレター購読
 相場は一夜にして賢くなることはないというのが、おそらく考えられる理由だろう。景気局面の終わりを示す有益な情報は、時間とともにじわじわと浸透してくる。入手可能なデータの解釈を巡る急激な心変わりは、単に不合理であることが多い。
 いずれ局面が変わることは明確であり、調整の頻度が増えることは、終わりが近づいていることを示すもう一つのサインなのかもしれない。原油価格の値上がりやインフレ調整後の国債利回り上昇など、他の要素が変調の前触れを示す可能性もある。一方で、危機の到来を告げる典型的な先行指標とされる社債スプレッドに、まだ赤信号は点灯してない。
 歴史の教訓に従うなら、弱気相場入りがついにやって来る時は、勇み足ではなく、忍び足でやってくると言えるだろう。
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 中東を読み解く

空母艦隊不在のイラン制裁、本当に「史上最強」か?

2018/11/06

佐々木伸 (星槎大学大学院教授)


空母「セオドア・ルーズベルト」(REUTERS/AFLO)
 トランプ米政権は11月5日、イラン原油の取引を禁じる制裁を発動した。イラン核合意の離脱に伴う第2弾。歳入の6割を原油輸出で稼ぐイランにとってはまさに国家的な危機であり、「米国に死を」と全土で反発が広がった。だが、両国の軍事的緊張が高まる恐れの中、ペルシャ湾など中東海域に米空母機動部隊が存在しないという異例の事態が生まれ、米軍内に懸念が生じている。

ゲーム・オブ・スローン
 今回の制裁はイランの700を超える個人や企業が制裁対象。米国はイラン産原油の輸入を停止するよう各国に求め、応じなかった外国企業などに対し、米国の市場や金融システムから締め出す「第2次制裁」を課す方針だ。すでに「第2次制裁」を恐れる各国企業はイランから撤退した。

 トランプ政権は日本を含む8カ国を6カ月の限定付きで制裁から適用除外、イラン産原油の輸入を認めるとし、日本政府にはその旨伝えられている。トランプ大統領は10月2日のツイッターで「制裁がやってくる」と厳しい顔貌の自らの写真を掲載し、中間選挙を直前に強硬姿勢を誇示した。

 しかし、これは米国の人気テレビドラマ「ゲーム・オブ・スローン」の「冬がやってくる」という“敵の襲来”を警告するフレーズをもじったもので、一部で批判を呼んだ。大統領のツイッターについてポンペオ国務長官は「大統領はイランのテロ政権に歯止めがかかることを世界に告知しただけ」と擁護した。

 イランは制裁に強く反発した。最高指導者のハメネイ師は「制裁はイラン経済の停滞を狙っているが、われわれは自給自足の道を歩んでいる」などと対抗心を露わにした。制裁が発動された前日の4日はイラン革命当時、テヘランの米大使館占拠事件が起きた記念日。大使館前に集まった参加者らはトランプ大統領の人形や星条旗に火を付けるなどして気勢を上げた。

 だが、追い詰められているのがイランであることは疑いないところ。イランの原油輸出は日量約220万バレル(17年)だったが、10月の第1週は100バレル強に落ち込んだ。米国が核合意から離脱した5月以来、通貨リヤルは70%も下落、物価が高騰し、失業が急増するという3重苦に悩んでおり、これ以上経済が落ち込めば、国民の不満はロウハニ政権に向かうことは必定だ。

高速艇1000隻にどう対処
 トランプ政権はイランを経済的に締め上げて孤立させ、核だけではなく、ミサイル開発や中東各地のシーア派武装組織への支援をやめさせることを目標にしている。イランは米国が離脱した後も、英仏独中ロの5カ国と核合意を守る方針だが、あまりに追い詰められると牙をむく恐れも出てこよう。

 ロウハニ政権はトランプ氏が政権にある間はなんとか耐え抜き、次の大統領と交渉しようという腹だ。だが、穏健なロウハニ政権と敵対する保守強硬派が忍耐強いかどうかは分からない。心配されるのは強硬派の革命防衛隊の跳ね上がり分子が暴発しかねないことだ。

 こうしたイランの暴発を押さえる抑止力がペルシャ湾やアラビア海で臨戦態勢を取る米空母機動部隊だ。だが、米ワシントン・ポストによると、ペルシャ湾にいた空母セオドア・ルーズベルトが3月に太平洋に移動して以来、空母機動艦隊が中東海域に不在という異例の事態が続いている。

 艦隊に属する最新鋭のステルス戦闘機F22などの航空部隊も一緒に移動し、攻撃力も低下している。パトリオット迎撃ミサイル・システム4基も移送され、イランの弾道ミサイルへの備えも不足している。イランは先月、シリア東部の過激派組織「イスラム国」(IS)の拠点をミサイル攻撃し、実戦力を見せつけている。イランは2000発のミサイルを保有していると見られている。

 今回の空母不在は中国とロシアという「戦略的な競争相手」に備えるためで、米国が9・11以来重視してきた「テロとの戦い」からの転換を示すものでもある。しかし、米軍当局が最も恐れているのはペルシャ湾の革命防衛隊の高速艇による挑発行動だ。革命防衛隊は約1000隻の高速艇を保有しており、これまでもたびたび米艦船への接近を試みてきた。

 空母機動部隊が不在の中、米軍は駆逐艦4隻をペルシャ湾などに配備しているが、高速艇が石油の動脈ホルムズ海峡などに機雷を敷設するような行動に出た場合、即応対応に支障が出る懸念もあり、どう対処するか苦慮しているようだ。

焦りの暗殺計画
 米国の制裁を前に、デンマークの治安当局は10月30日、イランの情報機関員がアラブ系反体制派組織のイラン人の暗殺を図った、としてイラン系ノルウェー人を逮捕したことを明らかにした。この反体制派グループは「アフワズ解放アラブ闘争運動」と呼ばれる組織で、イランからのアラブ系住民の独立を主張し、コペンハーゲンから約60キロの町に拠点を構えている。

 イラン南西部アフワズでは9月22日、革命防衛隊の軍事パレードが武装グループの攻撃を受けて25人が死亡するテロ事件が発生。イランはこの組織が首謀者とみて、デンマークがテロリストを野放しにしていると非難。デンマークもノルウェー人逮捕後にイラン大使を呼んで、国家テロとして指弾した。

 イランが暗殺未遂事件に関与していたかどうかは不明だが、革命防衛隊はテロの報復を宣言しており、中東の専門家は米制裁に追い詰められている焦りが暗殺未遂事件という形で出たのではないかと受け止めている。欧州各国は米国に核合意を破棄されたイランに同情的だが、今回の事件はそうした欧州の雰囲気に水を差すものだ。

 対イラン制裁をめぐってはすでに世界の原油の供給に影響が出始めている。日本の輸入原油に占めるイラン産原油の割合は5%に過ぎない上、10月から輸入停止状態にある。この穴はサウジアラビアなどからの輸入で埋められる見通しだが、レギュラーガソリン価格が1リットル160円台をつけるなど私たちの日常生活を直撃し始めている。遠い出来事のようだが、イラン制裁は日本人にとって身近な話なのだ。
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/14437


 

ロシア戦闘機、黒海上空で米偵察機に接近
米政府は「無責任」な行動だと批判

米海軍提供のビデオに映るロシアの戦闘機Su27(中央)と進路妨害された米偵察機(右上)PHOTO: US NAVY HANDOUT/EPA-EFE/REX/SHUTTERSTOCK
By
Gordon Lubold
2018 年 11 月 6 日 11:36 JST 更新
 【ワシントン】ロシア軍の戦闘機が黒海上空で米偵察機に接近し、インターセプト(進路妨害)を行ったことが分かった。米政府当局者は「無責任」な行動だと批判している。
 米海軍当局者によれば、インターセプトされたのは5日に国際空域を飛行していた米軍の哨戒機EP3アリエス。ロシアの戦闘機Su27が哨戒機の目の前を高速で飛行し、米軍機の「パイロットと乗組員を危険にさらした」という。
https://www.youtube.com/watch?time_continue=8&v=t42uYTM0E6M
米海軍が動画共有サイトにアップしたビデオ
 ロシア軍の戦闘機はその後、プロペラ機であるEP3の数十フィート近くまで2度目の接近をした。国防総省が公表した動画にはロシア機がアフターバーナーを使い米軍機から離れていく様子が記録されている。
 当局者によれば両機の接近は約25分におよび、1度目の接近では米軍機に揺れが生じた。
 米海軍当局者は米軍機がロシア側を挑発せず、国際法に基づいて飛行していたと述べた。在米ロシア大使館にコメントを求めたが、直ちに回答は得られなかった。黒海上空では1月にも米軍の偵察機とロシア軍機が異常接近する事態が発生していた。
 5日にはロシア国境近くで武力を誇示する意図で、米兵1万5000人を含む5万人の兵士がノルウェーで北大西洋条約機構(NATO)の軍事演習に参加していた。


 


U.S. EP-3 Intercepted in the Black Sea
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U.S. Navy
2018/11/05 に公開
チャンネル登録 12万
On Nov. 5, 2018, a U.S. EP-3 Aries aircraft flying in international airspace over the Black Sea was intercepted by a Russian SU-27. This interaction was determined to be unsafe due to the SU-27 conducting a high speed pass directly in front of the mission aircraft, putting at risk the pilots and crew. The intercepting SU-27 made an additional pass, closing with the EP-3 and applying its afterburner while conducting a banking turn away. The crew of the EP-3 reported turbulence following the first interaction, and vibrations from the second. The duration of the intercept was approximately 25 minutes. While the Russian military is within its right to exercise within international airspace, this interaction was irresponsible. We expect them to behave within international standards set to ensure safety and to prevent incidents, including the 1972 Agreement for the Prevention of Incidents On and Over the High Seas (INCSEA). Unsafe actions‎ increase the risk of miscalculation and potential for midair collisions. The U.S. aircraft was operating in accordance with international law and did not provoke this Russian activity.
https://www.youtube.com/watch?time_continue=8&v=t42uYTM0E6M


http://www.asyura2.com/18/hasan129/msg/320.html#c2

[経世済民129] 中間選挙巡る「混乱」、米国株にリスクとシラー教授が警告 日本株は続伸、輸出や通信高い 米民主党、下院過半数NBC、FOX うまき
1. 2018年11月07日 14:18:59 : ZzavsvoOaU : Pa801KbHuOM[115]
ねじれが、ほぼ確定
市場の予想通り


2018 MIDTERM ELECTIONS
House Election Results
Last updated: 2018年11月7日 14:17:49 JST
435 RACES
NET GAIN
D+25
Democrats need a net gain of 23 seats to flip the House. So far they’ve gained 25 seats, with 86 races to go.

2018 MIDTERM ELECTIONS
Senate Election Results
Last updated: 2018年11月7日 14:17:49 JST
35 RACES
NET GAIN
R+3
Democrats need a net gain of 2 seats to flip the Senate. So far they’ve lost 3 seats, with 6 races to go.
https://www.bloomberg.com/graphics/2018-midterm-election-results/
http://www.asyura2.com/18/hasan129/msg/331.html#c1

[経世済民129] 限界を超えた金融緩和は「4つの弊害」でむしろ成長を妨げる(ダイヤモンド・オンライン) 赤かぶ
1. 2018年11月07日 14:37:06 : ZzavsvoOaU : Pa801KbHuOM[116]

定量的に、デメリットとメリットを評価したうえで、比較しなければ、ほとんど意味はない

http://www.asyura2.com/18/hasan129/msg/332.html#c1
[経世済民129] 中間選挙「ねじれ議会」で日米関係は先行き不透明に 米政権の視線は2020年に、日本の中国抑止に追い風 うまき
1. 2018年11月07日 18:07:50 : ZzavsvoOaU : Pa801KbHuOM[117]
ビジネス2018年11月7日 / 13:21 / 2時間前更新
第2次トランプラリーは短命か、日本も歓迎しにくい米ねじれ議会
2 分で読む

[東京 7日 ロイター] - 米中間選挙後の「第2次トランプラリー」は、短期間で終わる可能性がある。上院が共和党、下院が民主党のねじれが発生する見通しとなり、追加減税などの政策は通りにくくなる。金利上昇は抑えられたとしても、株価を押し上げる力は弱まる可能性が大きい。内政の停滞をカバーするために外交・通商政策が過激になれば、日本への風当たりも強くなる。

<2010年、唯一の類似ケース>

米中間選挙後の株価のパフォーマンスは悪くない。1970年以降、選挙当日から翌年末までのダウ.DJIは全12回すべて上昇。平均上昇率は17.1%だ。不透明感の後退や翌々年の大統領選に向けての政策(期待)が原動力とみられている。

ただ、今回のように大統領及び上下院の多数政党が同じだった状況で、上下院のうち1つで与党が負けたケースは2010年の1回だけ。オバマ政権時で、下院において多数政党が民主党から共和党に入れ替わった。

このときも翌年末までみれば、ダウは9.2%上昇しているが、翌年の7月から10月にかけて約18%の大幅調整を記録している。

当時、上下院でねじれた米議会では、政府債務上限の引き上げを巡り政権と議会が激しく対立。いったん財政健全化計画で合意したものの、不十分と判断され米国債が格下げ、米株も大幅安となった。

マーケットの一般的な認識では、共和党の勢力拡大は、減税政策などにより、米経済や米市場が活性化し、海外からの資本流入が拡大するとの期待から、ドル高・株高が起こりやすいとみられている。2010年は共和党が議席を伸ばしたが、今回は逆に議席を失っており、米株やドルにとってはネガティブだ。

<直面する債務上限問題>

今回も米議会は、間もなく債務上限問題に直面する。

政府債務上限は2019年3月まで引き上げられているが、それ以降、新たな借り入れをするためには、議会による上限引き上げの立法措置が不可欠。引き上げができない場合、しばらくは予算繰りで綱渡りできるとしても、いずれは限界が来る。

また、一部を除いて19年度(18年10月─19年9月)予算が成立しているが、未成立の部分については、暫定予算の期限が12月7日までとなっており、政府閉鎖の可能性もある。

最終的には、両党間で合意に至る可能性が高いとみられているが、両党の対立が激しくなる局面では、金融市場が一時的に不安定化する可能性がある。米金利が急上昇すれば、米株に大きな下げ圧力がかかりそうだ。

米金利は「第2次トランプラリー」の鍵を握る。米財政はこれまでの減税など拡張政策ですでに悪化。18年度の財政収支は、7790億ドルの赤字となり、12年度以来の大幅な赤字だ。10年米長期金利は7年ぶりの水準となる3.2%台まで上昇。今年2月や10月の株価調整の一因とみられている。

財政拡張策がとられなければ、米金利上昇は抑えられる可能性もある。その面では株価にプラスであるが、景気加速期待も高まらない。

<対日圧力拡大を警戒>

米議会のねじれ化は、日本にとっても喜ばしい事態ではない。政策が通りにくくなれば、トランプ大統領は自らの権限でできる外交・通商政策により力を入れ、2020年の大統領選に向けてアピールするとみられているからだ。

来年1月にも始まる日米物品貿易協定(TAG)交渉。その際、トランプ氏の矛先が先鋭化してくれば、日本にとって厳しい交渉になる。

「警戒すべきは為替条項。これまで国際間の取り決めだった通貨政策が2国間のマターとなれば、急激に円高が進行した場合のスムージング介入でさえ、いちいちおうかがいを立てなければならなくなる可能性がある」と三菱東京UFJ銀行・シニアマーケットエコノミストの鈴木敏之氏は指摘する。

くすぶる円高懸念に加え、米財政拡張政策への期待後退。米金利上昇による株急落への警戒感は薄らいだとしても、その分ドル高/円安も進みにくく、日本株にとってポジティブな環境にはなりにくい。

ダウ平均
25635.01
.DJIDOW JONES INDEXES
+173.31(+0.68%)
.DJI
ブラックスワン指数と呼ばれるスキュー.SKEWXは低下。テールリスク的な株安への警戒は低下している。ヘッジファンドやCTA(商品投資顧問業者)など海外短期筋が「トランプラリー」の再現をねらって株買いに動く可能性もあるが、短命である可能性も想定しておく必要がありそうだ。

(伊賀大記 編集:田巻一彦)
https://jp.reuters.com/article/usa-election-market-idJPKCN1NC0CP


 


 
ワールド2018年11月7日 / 17:26 / 10分前更新
米中間選挙、下院は民主党が奪還の見込み トランプ政権に痛手
2 分で読む

[ワシントン 6日 ロイター] - 米中間選挙は6日、投開票が行われ、野党民主党が下院を制する見通しとなった。民主党はトランプ米大統領の政策を阻止し、政権運営を厳しく監視する機会を与えられることになる。一方、上院は共和党が多数派を維持する見込みで、来年1月から「ねじれ」議会となる。

民主党が下院(435議席)で過半数を獲得するには、23議席を積み増す必要があった。現時点では民主党は30以上の上積み議席を確保したもよう。民主党が下院で多数派を奪還するのは8年ぶり。

今回の選挙はトランプ米大統領のこれまでの政権運営に対する審判と位置づけられており、大統領にとって厳しい結果となった。

民主党は下院の多数派奪還により、トランプ大統領が自発的な公表を控えている納税申告書や、公務と事業の利益相反問題、2016年の米大統領選でのトランプ陣営とロシアの関係を巡る疑惑について調査するための、より強力な権限を手にすることになる。また、大統領が目指すメキシコ国境での壁建設への資金拠出、大規模減税第2弾の議会通過や、貿易政策で強硬姿勢を貫くことが困難になる可能性がある。

トランプ大統領による司法妨害、あるいは2016年の大統領選でロシアと共謀したことを示す証拠が出てくれば、下院の過半数議席を確保する見込みの民主党は、弾劾手続きを開始することが可能になる。

このほか、「ねじれ」議会となることで、大統領が野心的な法案への取り組みを後退させ、インフラ改善や処方せん薬の価格抑制など、超党派の支持を得ている問題に注力するようになる可能性がある。また、大統領の妥協する能力も試されることになる。過去2年間は共和党が上下両院で多数派だったため、大統領は妥協することにほとんど関心を示していなかった。

下院選では、バージニア州の選挙区で民主党のジェニファー・ウェクストン候補が共和党現職のバーバラ・コムストック候補を破った。またフロリダ州南部では、クリントン政権の高官だった民主党のドナ・シャレーラ候補が、共和党議員が引退した選挙区で議席を獲得した。

上院選では、インディアナ州で共和党のマイク・ブラウン氏が民主党の現職ジョー・ドネリー氏に勝利。ノース・ダコタ州では共和党候補のケビン・クレイマー氏が現職の民主党議員ハイディ・ハイトキャンプ氏に勝利した。

ウェストバージニア州では民主現職のジョー・マンチン上院議員が議席を守った。テネシー州では、共和党のマーシャ・ブラックバーン候補が民主候補を退けた。

また注目されていたテキサス州では、共和党現職のテッド・クルーズ議員が民主党候補で下院議員のベト・オローク氏を抑えて議席を維持した。

2016年米大統領選でヒラリー・クリントン氏と民主党候補指名を争ったバーニー・サンダース上院議員と、同選挙でクリントン氏の副大統領候補だったティム・ケイン上院議員は、バーモント州とバージニア州でそれぞれ大差で勝利を収めた。オハイオ州では、民主党現職のシェロッド・ブラウン氏が議席を維持する勢いだ。

今回の中間選挙では、下院は全435議席が、上院では全100議席のうち35議席が改選となった。また全米50州のうち36州で州知事選が行われた。

民主党のペロシ下院院内総務は、ワシントンで民主党員に対し「明日は米国にとって新しい日となる」と述べ、「可能な部分では共通点を見い出し、そうでない部分では我々の立場を堅持する責任がある」と語った。

11月6日、米中間選挙は投開票が行われ、野党民主党が下院を制する見通しとなった。写真は5日、ミズーリ州の選挙集会に出席したトランプ大統領(2018年 ロイター/Carlos Barria)
民主党が下院を制する見通しとなったにもかかわらず、トランプ大統領はツイッターに「今晩は素晴らしい成功となった」と投稿した。

大統領は中間選挙に向け、中米から米国入りを目指して北上している移民集団(キャラバン)に対して警告を発するなど、自身の支持基盤である保守層にアピールする発言を繰り返してきた。

一方、接戦を繰り広げた民主党候補の大半は、終盤にはトランプ大統領への厳しい批判を控え、既往症があっても保険に加入できる制度の維持や高齢者向け医療保険(メディケア)など、日常生活に関連する問題に軸足を置いた。
https://jp.reuters.com/article/usa-election-idJPKCN1NC0WI

 


トップニュース2018年11月7日 / 14:33 / 29分前更新
米中間選挙は民主が下院奪還、ねじれ議会に:識者はこうみる
2 分で読む

[7日 ロイター] - 6日行われた米中間選挙では、米議会下院の過半数を民主党が奪還して、上院は共和党が過半数を維持する「ねじれ議会」となる公算が高まっている。市場関係者や専門
家の見方は以下の通り。

●民主党があらゆる権限行使し政権に圧力

<共和党のストラテジストのダグラス・ヘイ氏>

過去2年間と状況はすぐに大きく変わるだろう。

(下院で)過半数を獲得した民主党が、召喚状の権限行使など、あらゆる手段を講じてトランプ政権に圧力をかけるとみられる。この影響は大きいだろう。

2010年の中間選挙の夜、オバマ前政権の政策アジェンダは骨抜きになった。今回も同じだ。

●民主党の出方次第でねじれ議会は株安要因に

<B・ライリーFBRのマネジングディレクター兼首席グローバルストラテジスト マーク・グラント氏>

共和党が下院の多数派を失い、上院の多数派を維持するねじれ議会は予想通りだ。ねじれ議会は金融市場にとって好ましいという意見も一部であるが、私は同意できない。民主党がカバノー連邦最高裁判事の弾劾やトランプ大統領の弾劾に注力する可能性があることが問題だ。減税規模の縮小を求める可能性もある。実際にこれらの行動が取られた場合は株式市場にとっては大惨事だ。このような事態になることを私はやや懸念している。株式市場と債券市場にとっては明確なマイナス要因となるかもしれない。

●対中政策と利上げペースが引き続き焦点

<FXプライムbyGMO 常務取締役 上田眞理人氏>

米国の中間選挙では、上院で共和党が多数派を維持する一方、下院は民主党が制する見通しとなったが、金融市場は米議会のねじれ現象をほぼ織り込んでいた。

ねじれが発生したとしても、トランプ大統領の政策が大きく阻害されることはないとみている。今後、トランプ氏は2年後の大統領選を見据えて、インフラ投資などにも力を注ぐとみられるが、インフラ投資に関しては、民主党が反対するとも思えない。

 11月7日、6日行われた米中間選挙では、米議会下院の過半数を民主党が奪還して、上院は共和党が過半数を維持する「ねじれ議会」となる公算が高まっている。写真はアイオワで撮影(2018年 ロイター/Scott Morgan)写真は連邦議事堂。6日撮影(2018年 ロイター/James Lawler Duggan)
ねじれのイメージから、一時的にドル売り、株売りとなっても、典型的なリスク回避の流れにはならないだろう。

今後の焦点は引き続き、米国の中国に対する政策と、米連邦準備理事会(FRB)による利上げのペースだ。

前者では、両者の衝突が貿易問題を超えて体制に及んでいる印象があり、注意が必要だ。後者では、12月の利上げは既定路線だが、その後の利上げのペースを巡って、株価がどのような反応を示すのかが注目される。

ドル/円については、目先は112円の後半から114円の前半というレンジ内の推移を予想する。113円以下の水準では、ドル買い需要が期待される。また、クロス円も底堅さを取り戻しており、ドル/円の下支え要因となりそうだ。
https://jp.reuters.com/article/us-election-instantviews-idJPKCN1NC0GT 

 


米中間選挙、民主が下院を奪還−上院と「ねじれ」で大統領に試練
Nick Wadhams
2018年11月7日 6:29 JST 更新日時 2018年11月7日 14:41 JST
8年続いた共和の下院支配を打ち破ったと米メディアが伝えた
トランプ氏の残り2年の任期はねじれ議会で状況一変する見込み

トランプ大統領 Photographer: Luke Sharrett/Bloomberg
6日投開票の米中間選挙は民主党が下院の過半数議席を奪還し、8年間続いた共和党支配を打ち破った。NBCとFOXニュースが報じた。上院は共和党が過半数を維持した。

  民主党はトランプ大統領への有権者の怒りと不満を追い風に下院で勝利を収めた。下院を民主党、上院を共和党が支配する「ねじれ議会」となるため、トランプ大統領の残り2年の任期は状況が一変する見込み。また激しい選挙戦は国民の間に深い分断を残すこととなった。


ペロシ民主党下院院内総務撮影: Yuri Gripas/Bloomberg
  上院では共和党候補がインディアナ、ノースダコタ両州で民主党現職を破ったほか、新人同士の争いになったテネシー州で勝利した。共和党が上院過半数を維持したことにより、トランプ大統領は部分的には勝利を主張できることになる。

  下院で民主党は少なくとも、共和党が現職の17選挙区を制した。民主が過半数議席に達するためには共和から23議席奪うことが必要だった。

  民主党の下院掌握を支えたのはトランプ大統領の威圧的な言動に反発する女性と、比較的高収入で教育水準の高い都市郊外の住民だった。民主党は北東部から南部にかけてと中西部全域で共和党を破った。

  トランプ大統領はこれまでのように上下両院の後押しを受けて自身の政策課題を推し進めることはできなくなる。民主党はトランプ大統領の権限を抑制するほか、大統領の納税申告書やロシアの16年米大統領選介入などの問題で調査を開始すると明言している。

  ABCニュースが報じた出口調査の暫定結果によると、18−29歳の票が全体に占める割合は13%と、14年の11%から上昇した。CNNは、調査対象者の約15%が中間選挙で投票したのは初めてだと答えたと伝えた。16年大統領選で初めて投票した有権者は約10%だった。これは若年層の支持率が比較的高い民主党に有利な数字となった。


ブルームバーグ・ニュース
原題:Democrats on Track to Retake U.S. House as GOP Holds Senate(抜粋)
   Democrats Take Control of House as They Aim to Thwart Trump (抜粋)

(今後の見通しを追加して更新します.)


 

コラム2018年11月7日 / 15:13 / 1時間前更新

米民主党に求められる「抵抗勢力」にならない妨害術
Richard Beales
2 分で読む

[香港 7日 ロイター BREAKINGVIEWS] - 各種世論調査は今回、ほぼ正確に結果を予測した。複数の米メディアによると、6日行われた米中間選挙で、民主党は定数435議席の下院で過半数を獲得する見通しだ。

だが上院では共和党が過半数を維持する見込みで、民主党には新たな「抵抗勢力」のレッテルを貼られる事態を回避するため巧妙な政治スキルが必要となりそうだ。

民主党は下院選で、一般的には与党に有利な条件である健全な経済成長や、この数年共和党が行った自党有利の選挙区再編を乗り越えて勝利を確実にした。野党が優勢になる中間選挙の特性や、全米に広がるトランプ大統領の不人気を味方にした結果だ。

上院選はより困難な戦いとみられていた。共和党が上院で議席を積み増したのは、今回改選対象となった議席の状況によるところが大きいが、トランプ氏は間違いなく自分の手柄にするだろう。


だが全体的にみれば、新たな議会の構図は、大統領の政策遂行を大いに困難にするものだ。

民主党は今回の選挙後、議会の審議計画の立案を手中に収めることになる。社会保障費や高齢者および障害者向け医療保険(メディケア)費用の削減案や、追加の減税案は、つぶされる可能性が高い。ウォール街やフェイスブック(FB.O)などの巨大テクノロジー企業は、市場占有や個人データ保護についてこれまでより厳しく追及されるかもしれない。

トランプ大統領自身にしても、状況は同じだ。下院の委員会が権限を得て、これまで明らかにされていないトランプ氏の納税書類など、あらゆるものを追及しにかかる可能性がある。共和党が以前、元国務長官で民主党大統領候補だったヒラリー・クリントン氏に対して行ったのと同じだ。

ある程度の追及は正当化できるものだ。だが、下院がそればかりに集中してしまうことには危険が伴う。共和党は、トランプ氏の前任者であるオバマ前大統領の政策ほぼすべてをブロックし、「ノーの党」という悪評を得た。フェアかどうかは別にして、共和党は今後すぐに、同じ批判を民主党にぶつけるようになるだろう。

下院の金融サービス委員会委員長に就任するとみられている民主党のマキシン・ウォーターズ議員らは、共和党側といくつか共通の関心事を見つけることもできるだろう。例えば、遅れに遅れた連邦住宅抵当金庫(ファニーメイ)と連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)の改革や、連邦のインフラ整備予算、さらには、北米自由貿易協定(NAFTA)の見直しによる新協定「米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)」の批准などだ。

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多くの民主党議員にとって、トランプ大統領や共和党上院議員と協力することは我慢ならないことかもしれない。だがそれこそ、最も効果的にトランプ氏を妨げるために、やらなければならないことだろう。

*筆者は「Reuters Breakingviews」のコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています。
https://jp.reuters.com/article/usa-election-breakingviews-idJPKCN1NC0J9


 

米中間選挙、海外勢力の干渉はほぼ確認できず


In Ohio, there is a heated governor’s race as John Kasich is leaving office due to term limits. Above, the Tuttle Park Recreation Center polling location in Columbus, Ohio.

Tracy Charles fills out her ballot Tuesday at P.S. Carter G. Woodson Elementary School 23 in Brooklyn, N.Y.

Tuesday’s midterm elections will decide which party will control Congress. Above, voters at Echo Deep Pool in Los Angeles.

Recent polls suggest Republicans could lose the House, creating an obstacle to President Trump’s agenda. Above, voters at the Su Nueva Lavanderia in Chicago.

A woman shows support for voters outside the Metropolitan Multi-Service Center polling place in Houston.

Long lines of voters were the norm Tuesday at polling places around the country, including at this community center in the Reynoldstown neighborhood of Atlanta.

Voter Karley Perry exits a voting booth after casting her midterm ballot at Briles Schoolhouse in Peoria Township, Kan. Voters are turning out in historic numbers to cast ballots, set against a backdrop of a strong economy, immigration issues and President Trump's overall performance.

People wait to vote in pews at Butler Street Baptist Church in Atlanta.

A voter casts his ballot at the East Midwood Jewish Center polling station in Brooklyn.

Texas residents wait in line to vote at a fire station in Houston. In the race for the Senate, Democratic Rep. Beto O’Rourke is hoping to topple GOP Sen. Ted Cruz.

A voter retrieves her ‘I Voted’ sticker after casting her ballot at the Presbyterian Church of Mount Kisco in Mount Kisco, N.Y. Gov. Andrew Cuomo is seeking his third term against GOP candidate Marc Molinaro.

Voters line up at a polling place in Doylestown, Pa. There are four competitive U.S. House races in Pennsylvania, all of them opportunities for the Democrats to make gains.

People vote at the Greenspring Retirement center in Fairfax, Va. In Virginia, there are several opportunities for House Democrats to pick up seats.

Tracy Charles fills out her ballot Tuesday at P.S. Carter G. Woodson Elementary School 23 in Brooklyn, N.Y.YANA PASKOVA FOR THE WALL STREET JOURNAL
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By Dustin Volz
2018 年 11 月 7 日 11:04 JST

 米治安当局者やソーシャルメディア(SNS)企業は6日、米中間選挙を標的にした意図的な偽情報は一定程度あるものの、サイバー攻撃を通じて選挙インフラに直接侵入しようとする大規模な試みは確認できないと述べた。

 米連邦捜査局(FBI)や国土安全保障省(DHS)などの政府機関は厳戒態勢を敷いているが、ロシアなどからの大規模な攻撃に対する懸念は後退し始めている。

 複数の当局者によると、ソーシャルメディア上では偽情報が確認されている。キルステン・ニールセン国土安全保障長官は6日の記者会見で、投票システムや関連設備への侵入は見られないと述べ、侵入を試みる海外の敵対勢力は代償を受けることになると強調した。

 ニールセン長官は「投票を妨げる、票数を変える、または開票について不信感を抱かせるような全米の選挙システムへの侵入を示す兆候は、現時点ではみられない」と述べた。

 専門家らは今回の中間選挙について、インターネットが発明されて以来最もセキュリティーの安全が確保された選挙だと述べている。16年の大統領選以降、連邦と州の機関は投票システムのサイバーセキュリティーを強化してきた。

 ただ州によってセキュリティー対策のレベルに違いがあるため、複数の米政府高官は、ロシアなどが米国の民主主義に干渉しようとしていると繰り返し警告してきた。

 フェイスブックは5日、米執行当局からの情報提供を受け、フェイスブックのアカウント30件とインスタグラムのアカウント85件を停止したと明らかにした。海外勢力が関わっている可能性があると指摘を受けたという。事情に詳しい関係者によると、FBIが情報提供した。FBIはコメントを控えた。

米中間選挙2018
トランプVS民主系女性、「天下分け目」の戦い
米中間選挙の激戦区、白人男性が握る浮動票
深まる分断:米国の政治はどう変わったのか?

http://www.asyura2.com/18/hasan129/msg/333.html#c1

[経世済民129] 中国と台湾の半導体協業に強まる疑念、貿易摩擦の激化で ビンタの応酬! 激化する米中半導体摩擦 中国助ける時代「終わった」 うまき
1. 2018年11月07日 18:37:34 : ZzavsvoOaU : Pa801KbHuOM[118]
コーン氏:米中間の貿易摩擦、中間選挙後の迅速な解決予想せず
David Tweed
2018年11月7日 16:04 JST
米国家経済会議(NEC)委員長を務めたゲーリー・コーン氏は7日、米中間の貿易摩擦が中間選挙後に迅速に解決するとは考えていないと語った。

  シンガポールでブルームバーグが主催した「ニューエコノミー・フォーラム」に出席したコーン氏は、米中間戦挙の結果、民主党が下院を制する一方、共和党が上院で過半数を維持することが明らかになった後、「貿易問題がすぐに解決されるとは思わない」と発言した。ニューエコノミー・フォーラムを主催しているブルームバーグ・メディア・グループは、ブルームバーグ・ニュースの親会社ブルームバーグ・エル・ピーの1部門。

原題:Cohn Sees No ‘Instant Cure’ on U.S.-China Trade After Midterms(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-11-07/PHTAAV6K50XU01?srnd=cojp-v2

 


早過ぎた「米超え」宣言のツケ、経済異変で習氏に圧力
編集委員 中沢克二
2018/11/7 5:50
日本経済新聞 電子版

中沢克二(なかざわ・かつじ) 1987年日本経済新聞社入社。98年から3年間、北京駐在。首相官邸キャップ、政治部次長、東日本大震災特別取材班総括デスクなど歴任。2012年から中国総局長として北京へ。現在、編集委員兼論説委員。14年度ボーン・上田記念国際記者賞受賞
 中国国家主席、習近平(シー・ジンピン)は米中間選挙直前の11月5日、経済の中心地、上海にいた。政府が今年一番の“重要外交行事”と銘打つ第1回国際輸入博覧会の開幕演説だけに、米大統領のトランプから貿易戦争を仕掛けられた習が自らの言葉でどう反応するのか注目が集まった。
 「中国は主動的に輸入を拡大する」。習は中国の世界経済への貢献を訴えたが、演説中に焦点のトランプはおろか、米国への直接言及はない。やはり「トランプ隠し」だ。しかし、習の言葉を子細に見ると別の側面が浮かび上がる。
 「各国とも努力して自らのビジネス環境を改善し、自身が内側に抱える問題を解決すべだ。問題を粉飾して覆い隠し、他人を責めてはいけない」。随所に盛り込まれた表現は、隠喩の手法でトランプの中国攻撃を手厳しく批判している。
■中国経済の矛盾と問題も吐露

上海の国際輸入博覧会開幕式で演説する習近平国家主席
 一方、トランプも大いに関係する中国経済が抱える矛盾と問題をも率直に認めた。「目下の国際、国内の経済情勢の下、中国経済の発展も突出した矛盾と問題に突き当たっている。一部中国企業の経営が困難に直面し、リスクが増大している」。外交の晴れ舞台での吐露だけにインパクトは大きい。
 ここに習近平が今、抱える苦悩が見て取れる。一体、中国で何が起きているのか。その謎を解くカギは10月後半の動きにある。習近平が上海入りする直前、経済界に衝撃が走った。10月31日の共産党政治局会議で中国経済への深刻な懸念が示されたのだ。
 「当面の経済状況は穏やかな中にも変化がある。下押し圧力がある程度強まり、一部企業が経営困難となる例が多く、長期間、蓄積されたリスク、隠れていた問題が暴露され始めた」
 会議を招集したのは議長役の習近平。彼が自ら初めてトランプとの貿易戦争下の厳しい経済の現状を明確に認めた言葉だった。しかも「経営困難」という言葉まで使った。上海の晴れ舞台を前に経済の異変を認めざるをえなくなったのは、今の習にとってかなり痛い。
 対米経済戦争の中国経済への影響に関して、中国共産党は社会の安定維持を最優先し、世論をコントロールしてきた。新聞、ネット上にも情報がないだけに、庶民は深刻度合いを知る手段を持たない。にぎわう上海の夜の街は華やかな電飾に包まれ、多くの飲食店も満席。危機感はまだ薄い。
 だが、直近の経済状況の異変は、安定最優先の共産党といえども無視できるほど小さくはなかった。ここは上からの厳格な指示で早急に全共産党内で危機感を共有し、整然と有効な手を打たねば手遅れになりかねない。そう判断したのだ。
 習近平に引導を渡したのは意外にも首相の李克強(リー・クォーチャン)である。彼は既にその1週間前、労働界の会議で政治局会議と同じ厳しい分析を披露していた。首相の安倍晋三の訪中前日だ。しかも李克強はまず米国の圧力を意味する「外部圧力」に触れ、中国企業の生産と経営の困難という結果を導いている。
 先に中国が発表した7〜9月の中国の実質成長率は前年同期比6.5%で、4〜6月期より0.2%落ちた。実態はもっと厳しいと見る向きが多い。10月以降、それが加速した可能性もある。先行指標でもある上海市場の株価は下降気味で、習演説の当日も下がった。

中国経済の中心地、上海でも株安など異変が……(外灘から浦東を望む)
 トランプ政権の対中制裁関税が9月の第3弾発動まで段階的に強まる直前、中国企業は駆け込みで対米輸出を増やした。実際、対米黒字は拡大した。「駆け込み輸出の反動が大きく、今は落ち込んでいる。特に中小企業の受注は少なく、生産に影響している」。中国の貿易関係者の顔色が曇る。
 対米経済問題が引き金となる中国内経済危機の予防。この課題は、発言の順序から見ても李克強が主導したのが明確だ。習近平はこの5年、党内序列2位の李克強を押さえ込んできた。ちょっとした変化である。習近平の側近で経済担当の副首相、劉鶴が公の場に出る頻度もやや落ちた。
 それは民営企業に対する習近平の姿勢の軌道修正にもつながった。11月1日、習は民営企業家との座談会に出席し、前日の政治局会議と同様、経済の下押し圧力と企業経営の困難さを指摘。あくまで公有経済が「主」としつつも、民営経済も重視すると強く訴えた。
■李首相が主導する異変への対策
 これまで習は「国有企業を強く、大きく」との旗ばかり振っていただけに、民営企業家らはかつてない不安の中にいた。経済の異変が目立つ以上、トップ自ら民営企業家をなだめ、その背後の広汎な中小の民営経済従事者を安心させる必要があった。彼ら中小企業は今、資金繰りに窮している。

微妙な関係が続く習近平主席と、経済政策を担う李克強首相
 民営企業家座談会の習講話を宣伝する役を買って出た人物が面白い。李克強の側近で工業・情報化相の苗●(つちへんに于)だ。上海輸入博の開幕前夜、苗●は国営テレビのインタビューで踏み込んだ解釈を示した。「習講話は少し前、社会に広まった誤った観点や言論を否定し、民営企業を安心させるものだ」と。
 苗●発言の前段は、先に金融界内部人士が「公有経済を助ける役割を既に終えた民営経済は退出すべきだ」とする論文を発表。広く流布された騒ぎである。民営企業家らは仰天した。自分らはもう不要という趣旨の文章が堂々と公営メディアを通じて流れたのだから。
 習講話の解釈権が、習の側近ではなく、まず李克強側近にあったのも大きな変化である。深読みすれば、李克強とその周辺が「民営経済、民営企業家を重視しないと混乱する」とやんわり進言し、習近平も同意。習講話を受けて李克強の側近が前に出て、それを解釈・宣伝する、という流れだ。
 中長期の経済政策に関する共産党中央委員会第4回全体会議(4中全会)の開催は、対米経済政策上の論争もあって遅れている。そこでひとまず共産党員以外も多い民家企業家らに対し、かりそめにも「習・李」が組む形で信号を発した。経済異変のなか、習近平が受ける圧力は大きい。
クリックすると習近平指導部データへ
 米中間選挙前に開幕した上海輸入博は、そもそも中国が貿易黒字減らしという対米融和のサインを送る見世物だった。博覧会キャラクターもあえて中国が融和の姿勢を示す際、よく登場させる伝統的なパンダである。
 17年5月、習近平が輸入博開催を表明。同11月、北京でトランプと会って2500億ドル(28兆円)とする商談をまとめた流れも受けている。単なる見本市ではなく、重要な「対米外交行事」との位置付けだからこそ、出席は経済担当の李克強ではなく、トップの習近平だった。
 「段階的に金融業の開放を広げ、教育・医療分野でも外資比率制限を緩和する」。130カ国余りから3千超の企業を集めた大イベントで習近平は訴えた。だが、会場の様子がおかしい。海外要人の出席はロシア首相のメドべージェフら中国主導の広域経済圏構想「一帯一路」の関係国ばかり。米中貿易戦争の影響から米高官の顔はない。
 開幕式後、習近平はメドべージェフら訪中した首脳らと連れだって輸入博の展示をにこやかに見て回った。とはいえ外資の出展では安倍訪中で緊張関係が緩んだ日本が目に付く。上海の地下鉄も車両ごと日本企業の広告で埋まっている。“米国向けショー”という輸入博の当初目的は変質した。
■対米混乱の主因は昨秋の共産党大会に

対中強硬路線を鮮明にしたペンス米副大統領=AP
 原因はトランプ政権の対中強硬路線の一段の高まりだ。それは米副大統領、ペンスの「反中演説」にくまなく表れた。トランプの怒りに油を注いだ第1の原因は、昨秋の中国共産党大会にある。習近平は2035年までに現代化建設を基本的に実現すると宣言した。
 これは今から17年後、少なくても経済面で米国に追い付く目標を公にしたものだ。「中華民族の偉大な復興」に前倒しで道筋を付ける偉業により、建国の英雄である毛沢東に並んで歴史に名を残す。その時、習近平は国際社会を仕切る中国の主としてなお“現役”かもしれない。
 最高指導者だったケ小平は40年前、経済面で「改革・開放」を打ち出し、安全保障面でも爪を隠して力を蓄える「韜光養晦(とうこうようかい)」と呼ばれる対外政策を唱えた。一方、習近平はケ小平路線を薄め、正面から米国に挑む動きを見せる。「強国路線」である。
 だが習近平は見誤った。ビジネス界出身の異色の「商人大統領」トランプを見くびっていたのだ。常に世界トップであり続けたい。そのためは犠牲も払う。それは共和党も民主党も同じ。習はそこに火を付けてしまった。急ぎすぎたのだ。早すぎた「米国超え宣言」のツケは大きい。
 破綻した米中首脳の北京会談からちょうど1年。11月末、アルゼンチンで開く20カ国・地域(G20)首脳会議で意味のある再会談がありうるのか。中間選挙を終えたトランプの対中姿勢に注目したい。(敬称略)


 
 


 
中国に飲み込まれる香港、強まる解放軍の存在感
中国新聞趣聞〜チャイナ・ゴシップス
徐々に消滅する「一国二制度」の壁

2018年11月7日(水)
福島 香織

 先月、所用があって北京から香港を訪れた。そのとき9月23日に開通したばかりの北京―香港直通高速鉄道「広深港高速鉄道」に乗ってみた。香港から北京に戻るときは、やはり10月23日に開通したばかりの香港・珠海・マカオ大橋を通って、香港から珠海入りし、珠海からマカオ入りしてみた。実際、この直通ルートを通じて、香港に出入りしてみると、もはや香港は中国の一地方都市にすぎないことが実感されてしまう。かつて法治と自治を守り、中国よりも経済と金融の自由が約束されていたはずの香港の一国二制度は今や完全に昔話。中国に飲み込まれつつある香港の現状と未来について、最近の出来事から考えてみたい。


乗降客で混雑する高速鉄道「広深港高速鉄道」のホーム
 北京―香港直通高速鉄道だが、便利かどうかという点でいえば、なかなか便利である。
 北京西駅から香港西九龍駅まで所用時間約9時間。飛行機であれば4時間弱だが、国際便扱いなので2時間前のチェックインにかかる時間や空港までの移動時間、そして飛行機にありがちな天候による遅れなどのロスを考えると、比較的時間通り運行される高速鉄道の方が合理的であったりする。しかも料金は一等席でも1724元、二等席は1077元と飛行機よりはかなり安い。一等車では、飲み物は女性キャビンアテンダントがワゴンを押して無料でついでくれるなどのサービスもあり、席も左右二列ずつで広め、一席につき一つはコンセントもあるので、スマホやパソコンを使って仕事も可能。中国の駅弁(盒飯)はいまいちだが、自分でコンビニのおにぎりやサンドイッチなど持ち込めばいい。

 この高速鉄道の特徴はパスポートコントロールが中国側・香港側とも西九龍駅内にある「一地両検」式であることだ。待ち時間ほぼなし。10分もあれば、出境入境が完了する。香港のど真ん中の九龍で中国公安による出入境検査が行われるということ、これはまさに香港と中国が一体化しつつあることの象徴ともいえる仕組みだろう。

 最もこの便利さは中国人の立場から見たもので、生粋の香港人たちはこの高速鉄道に抵抗感を持つ人は少なくない。私の香港での友人には民主派、独立派に近い人たちが多いのだが、彼らに言わせれば、「一地両検」方式は、中国公安が香港域内で執法することを認めることであり、香港の核心的価値観である「法治」を蔑ろにしている、香港基本法に反する、という。香港域内で、中国公安の執法行為を公式に認めることになれば、やがてなし崩し的に香港域内で中国公安が逮捕権を行使したりできるようになるのではないか。

 そもそも、大富豪・蕭建華失踪事件のように、中国公安が香港で隠密裏に「執法」したと疑われる例は起きている。香港のど真ん中に中国公安が常駐し、高速鉄道さえ使えば30分で誰にも邪魔されずに広州に身柄を移送できるのだから、今後は香港から、中国当局に目をつけられた人が“失踪”しやすくなるのではないか、とおびえるわけだ。

 さらに言えば、この高速鉄道は衛星写真地図でみると、そのまま解放軍香港駐留軍基地近くにまで延びている。この高速鉄道が軍事戦略上の意図をもって建設されていることの証左だと、この高速鉄道計画に反対してきた香港の若者たちは主張する。実際、中国の高速鉄道が“快速運兵”を目的とした軍事インフラ建設の一環であることは周知の事実。解放軍報でも「高速鉄道戦術訓練」についてそれなりに詳細に報じられている。

 中国の高速鉄道は現在すでに2万5000キロ、近い将来3万キロに延びるが、北京―上海路線以外はほぼ赤字路線。それでも高速鉄道インフラ建設を推進し続けるのは軍事利用目的だからだ。この北京から続く広州―深圳―香港路線の開通式のときは解放軍香港駐留部隊司令・譚本宏も列席していた。抗議者が解放軍服コスプレをしているのも、この高鉄路線開通の目的が香港に対する軍事介入を想定したものだと受け止めているからだ。

 もう一つの香港・中国一体化の象徴である港珠澳大橋も実際に通ってみた。総工費200億ドル、全長55キロ、世界一長い海上大橋は、三つの人工島築造と世界一長くて深いところに埋設された6・7キロに及ぶ海底トンネル工事を含めて計画から14年をかけた中国の大国家プロジェクトだ。重さ8万トンの180メートルのパイプを海底40メートルに埋設する技術や、巨大口径パイプを差し込んで100日余りで人工島を建設する築島技術は、もともと南シナ海に人工島や海底トンネルを建設するために研究されていた国産技術だという説もある。

香港・中国一体化の象徴である港珠澳大橋
 2017年3月までの7年におよぶ工事期間に死者10人以上、600人以上の負傷者を出した難工事でも知られ、香港人たちからは血涙大橋などという不吉なあだ名もつけられている。また国家一級保護動物の中華白海豚(シナウスイロイルカ)がこの工事により三分の一ほどに激減したと愛護家たちは主張している。ちなみに人民日報などは、工事によって死んだ中華白海豚はゼロだと報道しているが、一部香港メディアは2016年1月から9月までの間に、少なくとも6頭の中華白海豚が工事船のプロペラに巻き込まれるなどの事故で死亡していると報じている。

習近平自ら臨んだ開会式
 10月23日、習近平自らが開通式に臨んだ。それほど、習近平はこの大橋の開通を重視していた。話が少しずれるが、このときの習近平の南方視察は、ケ小平の南巡講話を上書きするためのものだとささやかれ、この開通式で改革開放40年目にちなんだ重要講話でも発表されるのかと世界が注目していた。だが、蓋をあけてみると重要講話は出なかった。ケ小平路線を逆走中といわれる習近平路線に、党内で抵抗感が強いことや、折しもマカオ中聯弁公室主任・鄭暁松の謎多き突然の自殺が直前に起きたことなどが、習近平の口をつぐませたのではないか、こうした党内の軋轢がいまだ秋の中央委員会総会が開かれていない原因ではないか、と噂された。


10月23日の開会式には習近平も出席した
 さて、空港から出ている港珠澳大橋乗り合いタクシー(200元)に乗って私もこの大橋を通過していた。開通3日後であったので、さぞ“おのぼりさん”で混んでいるだろうと思いきや、ガラガラだ。およそ45分ですんなりマカオと珠海の両方につながる人工島の通関センターに到着。通関センターもほとんど人気がなく、出会うのは公安部幹部の視察ツアーぐらいだった。通関センターでは香港、マカオ、珠海の「一地三検」式の出入境手続きが行われており、香港からマカオにいくのも、珠海にいくのも、珠海から香港やマカオにいくのも同センター内で手続きができる。

 それぞれに非常にスピーディで、その移動時間の短縮と利便性に香港、マカオ、広東省の一体化は否が応でも実感させられた。この大橋工事が投資規模や環境的人的犠牲の大きさに見合うような通行量や経済効果があるかというと、とてもそうは思えないし、耐用年数120年と喧伝されていながら、じつは「おから工事(手抜き工事)」であるといった噂もあって、その安全性にも懸念は残るのだが、一国二制度三地の概念を一本の橋によって超えてみせよう、という象徴的な効果、政治的意義は大きいかもしれない。

すでに存在しない「香港の主権」
 こうした交通インフラの利便性の面から一国二制度の壁は徐々に消滅しつつある。そもそも一国二制度で守られていたのは何であったか。かつては「港人港治」(香港人が香港を統治する)のフレーズで表現された「香港の主権」というものが存在していた。だが、その「香港の主権」はすでにないことになっている。

 実際、「主権」「自決」といった言葉はメディアなどで使われなくなってきた。「香港主権」を声高にいえば、それは中国の主権を否定すると批判され、香港自決と言えば、中国の香港統治を否定しているのか、と難癖をつけられるようになってきたので、メディアや公式の場で発言する人は中国当局から目を付けられないように、そうした言葉を自粛するようになってきたのだという。立法委員に当選したのちその資格をはく奪され、今秋に九龍西区の補選に民主派工党から出馬するも立候補資格をはく奪された劉小麗も政治信条に香港主権、主権在民と語ったことが資格はく奪理由になっている。

 香港大学学生会の刊行物「学苑」が高速鉄道の「一地両検」が中国による「香港主権」の侵略の先例となった、と書いたことを、親中派の香港文匯報が「大学は独立派と手を結んで、学生に『起義』を扇動している」と猛攻撃している例などもあり、言論の自由の範囲は急速に狭められている。

 言論の自由といえば、外国メディアに対する言論統制が香港で行われるようになったのもショックなことである。英フィナンシャル・タイムズの香港駐在記者のビクター・マレットのジャーナリスト・ビザの更新を香港政府が拒否したことは、香港で中国並みの外国人記者に対するコントロールや取材介入が始まったことを意味する。マレットはFCC(外国人記者協会)の会長で、8月にFCCが主催する講演会講師に香港独立を主張する政治団体「香港民族党」の創設者、陳浩天を招いたことが、原因だと言われている。

 香港民族党は7月に活動禁止を言い渡されていたが、FCCとしてこうした人物を講演会のゲストに招いて、会員記者たちに取材機会を提供すること自体は、これまでの香港ならばなんら問題がなかったはずだ。そもそも香港民族党の活動禁止措置は、香港が一国二制度で保障していたはずの「結社の自由」に反するという見方もあり、香港社会の利益を考えるなら、自由な論議を呼ぶ必要があるテーマだ。

 もう一つ、懸念が深まっているのは、解放軍香港駐留部隊やマカオ駐留部隊の存在感の急速な拡大だ。激しい台風が相次いだ今年、香港の被害も甚大だったが、10月13日、香港駐留部隊400人が、台風22号で倒れた樹木などの撤去作業を「ボランティア」で行った。ありがたいと手放しで称賛できないのは、香港政府からの要請なしで、解放軍自身が判断して動いたからだ。こんなことは1997年の中国への返還後初めてのことだ。香港駐軍法の規定では、解放軍駐留部隊は香港の地方事務に干渉してはならないことになっている。香港政府の要請に応じての行動ならばいいのだが、今回はそうではなく、しかも軍服着用での活動であったから任務となる。

解放軍の動きから見る中国側の魂胆
 つまり香港政府を経由せずに解放軍が(おそらく北京の指示に従って)出動したわけで、香港人にしてみれば、これは軍が香港政府を無視してよいという前例になりかねない、と心配だ。中国にすれば、軍事主権を握っているのは自分たちであるということを、このさいはっきり示そうという魂胆なのかもしれない。

 また10月20日から29日にマレーシアで行われた中国、マレーシア、タイの三国合同軍事演習「和平友誼2018」に解放軍香港駐留部隊、マカオ駐留部隊が参加したことも興味深い。香港駐留部隊が外国との軍事演習に参加するのは2016年に続く二回目、マカオ駐留部隊は初めてだ。解放軍の公式説明によれば、香港・マカオの両駐留部隊は外国軍との連絡窓口に最適である、という。

 注目すべきは、今回、この演習参加を名目に香港国際空港からの解放軍空軍機を利用した国外に向けて大量兵力輸送が返還後初めて行われたことだ。香港国際空港には軍事運輸センターはあるのだが、米軍機が領事館向けの物資輸送にたまに利用していたぐらいだった。それは、もともと啓徳国際空港にあった連合軍軍事運輸センター(旧英軍軍事運輸センター)が置き換わったという経緯と関係する。解放軍空軍はこれを利用したことすらなかったのだ。2016年に香港駐留部隊が三国軍事演習に参加するときは深圳国際空港を利用していた。

 こうした一連の解放軍の行動を、高速鉄道、大橋の開通とセットで考えると嫌な予想が自然と頭に浮かぶ。中国側は香港での軍事行動が今後ありうる、と考えているのではないか。香港が独立分子や反体制派の抵抗運動の拠点となったとき、アンチテロを名目にした軍事行動がとられることを想定しているのではないか。2015年に制作された香港の10年後を描いた映画「十年」には確か、そんな悲観的な未来予想図もあった。あるいは東南アジアなどへの対外派兵の可能性も想定して最前線として香港を活用したいと考えているのかもしれない。

 となると、香港が直面している問題は、一国二制度が揺らいでいるとか、地盤沈下して一地方都市に落ちぶれつつあるとか、そういう段階をすでに超えている。もっときな臭く、危うい空気を感じ始めているのは私だけではあるまい。

【新刊】習近平王朝の危険な野望 ―毛沢東・ケ小平を凌駕しようとする独裁者

 2017年10月に行われた中国共産党大会。政治局常務委員の7人“チャイナセブン”が発表されたが、新指導部入りが噂された陳敏爾、胡春華の名前はなかった。期待の若手ホープたちはなぜ漏れたのか。また、反腐敗キャンペーンで習近平の右腕として辣腕をふるった王岐山が外れたのはなぜか。ますます独裁の色を強める習近平の、日本と世界にとって危険な野望を明らかにする。
さくら舎 2018年1月18日刊


このコラムについて
中国新聞趣聞〜チャイナ・ゴシップス
 新聞とは新しい話、ニュース。趣聞とは、中国語で興味深い話、噂話といった意味。
 中国において公式の新聞メディアが流す情報は「新聞」だが、中国の公式メディアとは宣伝機関であり、その第一の目的は党の宣伝だ。当局の都合の良いように編集されたり、美化されていたりしていることもある。そこで人々は口コミ情報、つまり知人から聞いた興味深い「趣聞」も重視する。
 特に北京のように古く歴史ある政治の街においては、その知人がしばしば中南海に出入りできるほどの人物であったり、軍関係者であったり、ということもあるので、根も葉もない話ばかりではない。時に公式メディアの流す新聞よりも早く正確であることも。特に昨今はインターネットのおかげでこの趣聞の伝播力はばかにできなくなった。新聞趣聞の両面から中国の事象を読み解いてゆくニュースコラム。 

https://business.nikkeibp.co.jp/atcl/opinion/15/218009/110600184/


 


 


【第12回】 2018年11月7日 谷崎 光 :作家
中国メディアは安倍首相訪中を、実際にはどの程度の扱いで報じていたか
北京大学は舞台の後ろの表示も「日本首相安倍晋三閣下北京大学座談会」と、“閣下”をちゃんと入れたり、その他いろいろ気を使っていた。学生は昔よりおとなしい印象  Photo by Hikari Tanizaki
安倍首相は日本の首脳としては約7年ぶりに中国に公式訪問した。そこで感じた日本と中国の報道の乖離への違和感、現地中国での状況について、リポートする。(中国在住作家 谷崎 光)
 こんにちは。北京在住18年目になる、作家の谷崎光です。
 10月25日から27日の安倍首相の訪中は無事に終わった。
 まずはそれをお祝いしたい。
 しかし北京の住人としては、日本のメディアの報道と、中国の報道との乖離に、かなりの違和感があるのである。
安倍首相が中国に来ているのに
習近平は広州にいた
 まず、安倍首相が北京に来た10月25日の木曜日。
 この日の午前中、習近平は広州の中国人民解放軍南部戦区(軍の管轄エリア。中国では5つに分けている)の司令部にいた。
 今回、安倍首相の訪中は最初23日から25日に設定されていた。それが中国からの申し出で、今回の25日から27日になった。
 日本の首相が北京に来ているというのに、テレビでは迷彩服姿の習近平の広州の軍での映像がガンガン流される。
 例えば、安倍氏訪中初日の夜の新聞聯播(日本のNHKの夜9時のニュースに当たる)では、トップニュースは、習近平の広州&その周辺の訪問である。
 世界最大のエアコンメーカー、格力の工場に行き有名な女性社長の董明珠と懇談したり、農村を訪問したり。
 それ、急ぎますか?という内容で、そもそも習近平の23日の港珠澳大橋の開通式典出席も、橋は走って逃げないから(あ、親父ギャグですね)、いくらでも変更できただろう。
北京の銀座の王府井書店では、入り口正面に習近平氏を礼賛する書籍が置かれている。こういう書店が増えている Photo:H.T.
 2本目も習近平のニュースで、アナウンサーがうるさいほど、シジンピン、シジンピンとくりかえす。そういう習近平ワンマンショーのあと、李克強の話になり、安倍首相訪中は4番目にやっとちらりと出てきた。
 しかも、安倍氏が画面に写っている時間は非常に短い。
 2日目の新聞聯播のトップニュースは、やはり習近平の前日25日の広州の軍エリア訪問から始まった。
 迷彩服を来た習近平が、南部戦地のコントロールセンターでテレビ会議をしている。
 軍にいる習近平は、普段よりイキイキしている。
 その後やっと安倍首相と会う映像になった。横長の部屋で窓をバックに話す習近平はとにかく偉そう。ドア側に座らせられた安倍氏はどこか落ち着かないような様子。
 あとは安倍氏と李克強との式典や共同記者会見の様子も移されたが、全然トップニュースではない。
 ネットのニュースでの扱いは私が見る限り、”普通”である。どちらかというと経済の利を訴えたものが多かった。
 かたや日本のメディアを見れば、「わが国の首相がこんなに中国で高待遇を……」の連発である。
“仕事”してんなぁ。
 習近平は日中平和友好条約締結40周年の記念レセプションにも出ず、ODAの終了にせめて一言挨拶(あいさつ)をするわけでもなかった。
 昨今のイノベーションブームの中国のこと、広州はロボットのニセ習近平だった……、という可能性は否定できないが、ちなみにトランプが中国に来たときは、到着の日に習近平夫婦が自ら故宮を案内している。それも“超特別バージョン”でという、「スペシャル待遇」だった。
 もちろん、アメリカにそこまでしたのに輸入制限をかけやがって……、というほど中国は子どもではない。単に官僚4000年の国、“扱い”でいろんなことをアピールすることに長けているのである。
日程の最後の最後に設定された
習近平との会談
安倍首相の北京でのスケジュール Photo:H.T.
拡大画像表示
 ここで安倍氏の北京でのスケジュールを見てみよう。
 写真は安倍氏ご夫妻が宿泊した、北京の長富宮飯店のプレスルームに張り出された予定表である(当日の夕方6時頃。これはなかなか面白いので、もし画像が転載されていないサイトで読んでいる方は、ダイヤモンド・オンラインで見てほしい)。基本的にこの後、大きな変更はなかった。
 中国では、北京首都国際空港で、中国側の誰が出迎えたかもけっこう重要なファクターなのだが、中国の到着映像報道では、中国側が映る瞬間にカットされ、はっきりしない。
 安倍氏ご夫妻は、当日、午後4時頃、ホテルに到着すると、従業員が並んで拍手する赤絨毯(じゅうたん)の上を歩いてエレベータまで進んだ。後ろには、お供の日本人官僚の長い列が続いた。従業員たちは安倍首相到着まで何度も拍手の練習をしていた。
 それから移動して、李克強との懇談や写真展参観、日中平和友好条約締結40週年レセプション、李克強との私的晩餐会出席などで、この初日に習近平の姿はない。
 午前中に広州にいた習近平がこのとき、北京に戻っていたかどうかはわからない。
 2日目は、朝から栗戦書全人代常務委員長との会談(人民大会堂)、その後、同じ場所で歓迎式典、あの並んだ兵隊の前を歩いていくやつである。
 ちらりと映る天安門と“君が代”をバックに、李克強と歩く安倍総理の映像を見てちょっと感激したが、トランプのときはもちろん習近平が一緒に歩いた。
 その後、また李克強と会談、署名式、共同記者発表、第三国市場協力フォーラムと続き、李克強の昼食会に出て、市内からはけっこう離れた北京大学で学生と交流した。
 この時の安倍首相は、非常に疲れて見えた。思わず、相手を疲れさせて交渉を有利に持っていく中国4000年の伝統を実行かと思ったぐらいである。
 ここを離れたのが夕方の4時ぐらい。
 そして、安倍首相がついに念願の習近平と正式に会談したのは夕方の5時半すぎ、すなわち最終日の最後の夕方である。
 これは何を意味するか。
 まず、それまでに話がつかなかったら、習近平は安倍首相に会わないということである(少なくとも公式には)。
 実際に、安倍氏訪中前のロイターの記事では、安倍氏の中国滞在延長の可能性について触れている。
 広州での習近平の“じらし”対応も、私は人民への「中国様は日本の首相ぐらいでジタバタしない」というアピールかと思った。
 しかし、内部に詳しい人に聞くと、
「いや、それもまったくないとは言わないが、まず間違いなく内部で何かがあって、その調整でしょう。習近平と李克強がいつも意見が一緒というわけでもない」
 大権力を手にし、この世の春に見える中国の中央官僚たちだが、彼らは彼らで、“中央にいるのは牢屋の中にいるようなもの”だそうである。
日本国旗焼却計画と
見事なまでのネット規制
 日本の国旗を燃やそうとするグループがいて、政府が事前に取り押さえたと、などという“噂(うわさ)”も聞いた。北京に長い私からすれば、正直、「そりゃ、いるだろう」という感じである。
 しかし、以前ならこういう噂があれば、ネットやSNSで、少なくとも、“その噂が本当にあるのか”は確認できた。
 ネットはガセネタももちろん多いが、それなりに整合性のある話も出てくる。
 が、今回はダメだった。
 そもそも私のスマホも、安倍氏が来た日の朝、なぜか突然、OSが更新され(普通は再起動しないとできない)、日中切り替えの、日本語が打てなくなっていた。
 たまにそういうことはあるので、設定を変えたり、日本語入力ソフトをダウンロードしてみたりとありとあらゆることをやったが、ダメ。
 さらにツイッターが突然、映像、写真、文字投稿まで一切できなくなっている。
 スマホには壁越えソフトを入れており、前日まで全部まったく大丈夫だったのに……である。
安倍首相がホテルに到着…。撮影したがリアルタイム未公開になった映像より Photo:H.T.
 私は安倍氏のホテル到着の取材に行った。せっかくだしこれはツイッターでライブデビューかしら、と、自撮り棒まで持っていったのに、ホテルのロビーで、日本語も打てなければ、文字すらも送れない始末。
 朝、気が付いていたのだが、慣れているし出かける途中ですぐ直せるだろう、と、タブレットすら持ってこなかったのである。
 中国様、やっぱりAIで私の心も行動も、読み取っているのかもしれない(泣)。
 さらに夜、ネットで中国の安倍首相訪中の記事を見てみた。すると2〜3日前まで、昔ほどではないが、やっぱり露骨な罵りコメントがたくさんついていたのに、きれいに消えている。
 で、コメントの数がありえないほど少ない……。残っているのは、日本の首相の来中を歓迎するものばかりである。「我々は手を取り合って共に利益を!」「忘れちゃだめだよ。日本は中国が経済発展するときに、資金融資をしてくれたんだ」。
 中国、コエー(泣)。
 おまけにその後、知らぬ間にスマホに、中国版のクローンソフトがダウンロードされていた。
(え? こんなのあったっけ?)
日の丸がはためく夜の天安門広場 Photo:H.T.
 タップすると、「あなたの携帯のクローンを(他の携帯に)つくることに同意しますか? 」とインストールの許可を問う質問が出てきた。速攻で削除した。
 ちなみに中国では、悪質なショートメールを受け取ると、それを開くだけで、相手に携帯の中身が全部コピーされる。
 中国人の友人とウイーチャット電話でしゃべっていたら、“台湾”と言ったとたんに、切れたりもする。単に映画の話だったので、おそらく音声AIが管理をしていると思われる。いや、盗み聞きされているのかもしれないが……。
 ちなみに“台湾”は中国にとってはセンシティブな問題で、メールで台湾の文字が入っていると、そこだけ文字化けしたりもする。
 ……私が日本の友達に聞いた台湾の美味しいお店は、やはり中国の国家機密なのだろうか。
 今、中国はIT管理が凄まじい。
 今回は、その実力を見せつけられた気がする。
 実はこの原稿も、メールが不達で遅くなった。ちょっと間が空いているのはそのせいである。
 ちなみに、現在は安倍氏が帰ったのと、ちゃんと対策をとったので、いろいろ復旧している。
ちょっとがっかりの
北京大学交流会 
交流会は、北京大学は舞台の後ろの表示も「日本首相安倍晋三閣下北京大学座談会」と、“閣下”をちゃんと入れて、いろいろかなり気を使っていた Photo:H.T
交流会は、北京大学は舞台の後ろの表示も「日本首相安倍晋三閣下北京大学座談会」と、ちゃんと正式な外交用語の“閣下”を入れたり、いろいろ気を使っていた。
 学生の質問も「日中の戦略的互換関係にはどうやったらうまく行きますか」「イノベーションの成果について」など、首相が“かっこいい答え”のできるものばかり。媚びてはないがよく練った質問が準備されている。
 しかし安倍首相の答えはかなり残念であった。
「アベノミクスの成果についてご説明ください」という女子学生の質問に、
「税収も必要で経済をもっと成長させてないといけない。この6年間は女性の皆さんの力、充分に活用されていなかった女性の皆さんがより働きやすい経済社会をつくって日本は成長できた」
 それ、ウソやで……。
 さらに続きは、これからは65歳以上の方々に働いてもらうというもので、事実上、家事と育児を一手に請け負っている日本の女性と、日本をこんなにダメにしたジジイたちをさらに“活用”するという、中国人の学生でなくても、それがアベノミクスの成長力か、と思う回答である。
 中国の女子が質問したので、こう答えると喜ぶと思ったのかもしれないが、中国はこの学生たちにとって、ひいおばあちゃんの時代から共稼ぎの国である。中国の“女性活用”は、歩いたり自転車で通えるエリアの国営企業や大学や組織に、国が全部、託児所をつくるところからスタートした。
 それの良しあしではなく、中国は現実的なのである。
日中の国旗がはためく夜の天安門前 Photo:H.T.
 今はそれもなくなり大変だが、仕事の上での男女平等は比べものにならない国なので、はあ、そうですか…みたいな。
 女性が「活用」されただけで喜ぶ“だろう”と男性が思っているのは日本だけである。
 別に粗さがしするわけじゃなくて、前も日本の首相が北京大で講演したとき、同じテーマでやらかしていた記憶がある。
天安門前には顔認証で入る Photo:H.T.
 仕事の男女平等に理解がある?ようなことを、言えば言うほど日本の“実態”を晒してしまう。うーん、えらい人のこの現実とズレた感覚。「これぞ日本」である。
 北京大の学生は、話がうまいとか下手とか、そういうことは気にしない。それよりもっと“本質”を見る。知能が高いのでつまらなくてもバカにしたりはしないが、日本に興味を失う。
 今回の学生の質問は間違いなく、事前に日本のアテンド側に行っているはずである。アベノミクスについて、本当のことが絶対言えないにしろ(泣)、この対応が今の日本の実力なのだろう。誰がやっても大変とは思うが。
 中国との交渉の内容については、すでにたくさん報道されているだろうから、割愛する。
 今回、初めてナマ安倍首相を間近で見た。一時間近くの質疑応答というのはかなりその人を晒す。
 私の感想は、彼は“人形”である。私は特に強い政治的信条はないので、見たままの感想である。
 軽くて、いろんなデータをインプットされると、その通りに動いたりしゃべったりする。
 普通の日本のおじさんレベル以上に、特に自分のこの国をこうしたいとか、豊かにして国民を幸せにしたいと思っているようには私には見えなかった。
 そしてインプット通りに、中国と一緒に一帯一路開発で日本製品を売るように働くのだろう。
 夜に天安門広場エリアに行ってみた。顔認証とパスポートチェックを受けて中に入った。夜空にはためく日本国旗と中国国旗。
新刊は中国のタイムリーな話題を、コンパクトかつディープにまとめた『本当は怖い 中国発イノベーションの正体』谷崎光 600円
 今回、安倍氏の訪中は、中国人の間ではさほど、話題にはならなかった。
 北京大を歩く学生たちにも話を聞いたが、日本の首相が自分の大学に来ていることを知らない学生も複数いた。トランプだと悪役だが、そんなことはないだろう。
 日本のこれからの課題は、もう中国に勝った、負けたではない。今後、いかにこの国に飲み込まれないか、である。
 これからの日本は中国の傘の下で歩んでいけばよい、という人が時々いるが、私は反対である。
 どこの国も大きくなればなるほど、強権化し貧富の差は広がる。小競り合いを起こしながらも、小さな国がたくさんあるのが幸せではないかと思っている。
◎谷崎 光
作家、(株)ダイエーと中国の合弁商社勤務後、作家に。近刊は『本当は怖い 中国発イノベーションの正体』。松竹で映画化された『中国てなもんや商社』(文藝春秋)、『日本人の値段』(小学館)など著書多数。2001年から北京大学留学を経て北京在住。ツイッターのアカウントは@tanizakihikari 

https://diamond.jp/articles/-/184568

 



http://www.asyura2.com/18/hasan129/msg/334.html#c1

[経世済民129] 中間選挙巡る「混乱」、米国株にリスクとシラー教授が警告 日本株は続伸、輸出や通信高い 米民主党、下院過半数NBC、FOX うまき
3. 2018年11月07日 19:11:05 : ZzavsvoOaU : Pa801KbHuOM[119]
トップニュース2018年11月7日 / 14:08 / 1時間前更新
アングル:ビットコインのボラティリティー、約2年ぶり低水準
1 分で読む

[ロンドン 6日 ロイター] - 先週で誕生から10年を迎えた仮想通貨ビットコインは昨年、1300%も跳ね上がって12月には過去最高値の約2万ドルを記録した。今年に入ってからは一時70%安となる場面もあったが、9月以降は比較的落ち着いている。

実際、ビットコインのボラティリティーは約2年ぶりの低さで、むしろ最近では米国株の方が振れは大きい。

週間ベースで見ると、ビットコインのボラティリティーは、まだ世界の注目を集める前のニッチ(隙間)資産だった2016年末以降の最低水準になろうとしている。

これまではビットコインと言えばボラティリティーの大きさが主たる特徴で、それが主流資産クラスに加わる上で障害となってきた。大半の主要機関投資家は予測可能なやり方で価値を保存できるかどうか疑問を持ち、今も距離を置いたままだ。また世界の規制当局はビットコインに手を出している個人投資家に対して、価格の不安定さを理由に警鐘を鳴らしてきた。

ボラティリティーゆえに、ビットコインは本来の目的だった決済手段としても普及していない。

一方ビットコインの落ち着きと対照的に、S&P総合500種.SPXのボラティリティーは9月終盤以降上がり続け、7カ月ぶりの高水準に迫っている。米国株投資家は連邦準備理事会(FRB)の利上げや世界的な貿易摩擦と保護主義に対する懸念を深めている。
https://jp.reuters.com/article/crypto-currencies-volatility-idJPKCN1NC0FH


 


ビジネス2018年11月7日 / 14:26 / 37分前更新
9月消費活動指数、前月比+0.3% 2カ月連続で上昇=日銀
1 分で読む

[東京 7日 ロイター] - 日銀が7日公表した9月の消費活動指数(2011年=100)は105.6となり、季節調整済み前月比で実質0.3%上昇した。プラスは2カ月連続。耐久財とサービスが低下したものの、非耐久財が上昇した。

外国人の国内消費(インバウンド消費)を除外し、日本居住者の海外消費を含めた旅行収支調整済み指数も同0.3%上昇した。
https://jp.reuters.com/article/boj-consumption-activity-sep-idJPKCN1NC0GO


東京外為市場ニュース2018年11月7日 / 14:36 / 32分前更新
〔表〕最近の日銀金融調節実績(オペ)
3 分で読む

[東京 7日 ロイター] -
 (金利は案分/全取、案分/全取利回り格差)

 <短期資金オペなど> 

  期日    調節手段     スタート日 金額・億円       金利
2018年
11/19 共通担保(全店)   11/ 5  1763  0.000***
11/16 米ドル資金供給    11/ 8     0   2.700*

11/12 共通担保(全店)   10/29  2142  0.000***
11/ 8 米ドル資金供給    11/ 1     0   2.700*
      国債補完供給     11/ 7    24  ─0.600***
    
<長期国債・国庫短期証券買い入れ等>

スタート日   調節手段           金額・億円     金利
2018年
11/ 9 CP等買入             2000  ─0.002
11/ 7 国庫短期証券買入          1000 +0.015
11/ 6 国債買入(1年以下)         500  +0.021
    国債買入(10年超25年以下)   1800  +0.004
    国債買入(25年超)         500  +0.006
11/ 5 国債買入(1年超3年以下)     3500  ─0.006
      国債買入(3年超5年以下)     4000  ─0.004
   国債買入(5年超10年以下)    4500  ─0.006
10/31 国庫短期証券買入          1000  0.000
    国債買入(1年超3年以下)     3000  ─0.003
      国債買入(3年超5年以下)     3500  ─0.003
    国債買入(10年超25年以下)   1800  +0.004
    国債買入(25年超)         500  ─0.005
10/31 CP等買入             2000  ─0.002
10/29 国債買入(1年超3年以下)     3000   0.000
      国債買入(3年超5年以下)     3500   0.000
  国債買入(5年超10年以下)    4500  +0.006
10/25 国債買入(1年以下)         500  +0.005
    国債買入(5年超10年以下)    4500  ─0.013
    国債買入(10年超25年以下)   1800  ─0.016
    国債買入(25年超)         500  ─0.015
10/24 国庫短期証券買入          1000 +0.005
10/22 国債買入(10年超25年以下)   1800  ─0.003
    国債買入(25年超)         500  ─0.003
    国債買入(物価連動債)        250  ─0.050**
10/24 社債等買入             1000 ─0.039
10/18 国債買入(1年超3年以下)     3000  +0.002
      国債買入(3年超5年以下)     3500   0.000
  国債買入(5年超10年以下)    4500   0.000
    国債買入(変動利付債)       1000  ─0.180**

10/17 国庫短期証券買入          1000 +0.015
10/16 CP等買入             2000  ─0.004
10/15 国債買入(1年超3年以下)     3000  +0.002
      国債買入(3年超5年以下)     3500  +0.000
    国債買入(10年超25年以下)   1800  ─0.003
    国債買入(25年超)         500  ─0.003
10/12 国庫短期証券買入          1000 +0.016
10/11 国債買入(1年以下)         500  +0.003
      国債買入(5年超10年以下)    4500  ─0.005
10/10 CP等買入             2000  ─0.004
10/ 9 国債買入(10年超25年以下)   1800  ─0.005
    国債買入(25年超)         500  ─0.003
    国債買入(物価連動債)        250  ─0.060**
10/ 4 国債買入(1年超3年以下)     3000  +0.002
      国債買入(3年超5年以下)     3500  +0.001
    国債買入(5年超10年以下)    4500  +0.001
10/ 2 国庫短期証券買入          1000 +0.004

 *印:単位は億ドル
  **印:価格格差(単位は円)
 ***印:応札額が予定額に届かず(札割れ)。落札額を掲載
jp.reuters.com/article/〔表〕最近の日銀金融調節実績オペ-idJPL4N1XI1YN?il=0

 
英EU離脱:11月合意成立への望み遠く、英政権内で協議まとまらず
Kitty Donaldson、Robert Hutton、Tim Ross
2018年11月7日 3:46 JST
英政権内で速やかに合意形成できたとしても日程厳しい−当局者
アイルランド国境問題で新たな案協議するため週内に再び閣議開催も
欧州連合(EU)と英国が月内に臨時首脳会議を開き、メイ英首相が離脱交渉の合意をつかむチャンスは消えつつあるようだ。首相と閣僚との間で折り合いがつかず、交渉を前進させるための合意が形成されていないと、事情に詳しい関係者が明らかにした。


英国のメイ首相(6日)Photographer: Chris Ratcliffe/Bloomberg
  英国の当局者1人は、速やかに閣内の方針がまとまることへの期待は薄れていると示唆した。早急に閣内が一致するとしても、EU臨時首脳会議があり得るとされる今月下旬まで3週間しかなく、EUと交渉して合意を成立させるには厳しい日程だろうと語った。

  メイ首相の報道官を務めるジェームズ・スラック氏は6日、ロンドンで記者団に対し、「幻想に浸るべきではない。まだやるべきことは多い」と話した。閣僚らはアイルランド国境問題のバックストップ条項について新たな案を提示できるよう協議していた。この案について今週再び閣議を開く可能性があると、事情に詳しい関係者が述べた。

原題:November Brexit Deal Hopes Fade as U.K. Ministers Fail to Agree(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-11-06/PHS9NE6S972A01

 


マクロン仏大統領、「欧州軍」創設を呼びかけ
第1次世界大戦の終結100年を祝う行事の一環でレゼパルジュを訪れたマクロン仏大統領(6日)
By Stacy Meichtry in Paris and Laurence Norman in Brussels
2018 年 11 月 7 日 08:47 JST

 フランスのエマニュエル・マクロン大統領はドナルド・トランプ米大統領の訪仏を前に、「真の欧州軍」創設を訴え、欧米間の安全保障関係に厳しい批判を投げかけた。

 トランプ氏が北大西洋条約機構(NATO)に加盟する欧州各国に軍事支出拡大を要求し、この同盟が米国にもたらす利益に疑問を投げ掛けたことを受け、長く欧州安定の土台をなしてきた同盟関係はきしんでいる。マクロン氏やドイツのアンゲラ・メルケル首相は、欧州の防衛で米国を頼りにできるのかと公然と疑問を呈するようになった。

 マクロン氏はさらに踏み込み、米国を欧州の潜在的な脅威となる外国のひとつとみなしている。フランスのラジオ局とのインタビューでは「中国とロシアからだけでなく米国からも自衛しなくてはならない」と述べた。

 第1次世界大戦の終戦100周年を記念した式典が11月11日に開かれるが、マクロン氏はこの式典でトランプ氏やロシアのウラジーミル・プーチン大統領をはじめとする各国首脳のホスト役を務める。

 マクロン氏は、米国が1987年に締結された中距離核戦力(INF)全廃条約から離脱したことの「主たる犠牲者」は欧州だと主張した。この条約は中・近距離ミサイルの使用とともに、新たな地上型ミサイルのテストや開発、配備を禁じている。

 また、「真の欧州軍を持つ決断を下さないかぎり、欧州市民を守ることはできない」と述べた。
http://www.asyura2.com/18/hasan129/msg/331.html#c3

[経世済民129] まもなく日本が「サラリーマン絶滅社会」を迎えることに気づいてますか では、生き残るにはどうすれば…?(現代ビジネス) 赤かぶ
7. 2018年11月07日 19:33:19 : ZzavsvoOaU : Pa801KbHuOM[120]

>まもなく日本が「サラリーマン絶滅社会」

コトバの定義が支離滅裂

新卒一括採用制度自体は、今後も縮小し続けるだろうが

これまでもそうだったから別に新しい話ではない


そして日本はもちろん欧米でも別にサラリーマンは絶滅しないし

研究開発投資同様、優秀で若い”新人”への投資もなくならない



http://www.asyura2.com/18/hasan129/msg/315.html#c7

[経世済民129] 好況は誰の功績? オバマ氏とトランプ氏の記録比較 米ねじれ議会は世界市場に最良の結果−JPモルガン 日本株大幅反発米株高 うまき
1. 2018年11月08日 19:31:55 : ZzavsvoOaU : Pa801KbHuOM[121]
米株投資家、選挙終了に浮かれ過ぎは禁物

ねじれ議会は財政赤字を削減する方向に進む可能性が高い

By
Jon Sindreu
2018 年 11 月 8 日 06:55 JST
――WSJの人気コラム「ハード・オン・ザ・ストリート」
*** 
 6日の米中間選挙は投資家にとって余興にすぎなかった。だが一つ留意点があるとすれば、それは米政府が株高を演出しにくくなりそうなことだ。
 選挙結果は事前の世論調査の通りになった。民主党は下院で過半数を奪還したが、共和党は上院支配を維持した。世界の株式相場は上昇し、先物市場は米国株の高寄りを指し示した。
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 ただ投資家は早合点しない方が良いだろう。貿易を巡る米中の応酬が経済に及ぼす影響は依然として予測しにくい。どちらにしても、議会が外交政策についてできることはあまりない。
政府支出の対GDP成長率への貢献度

Source: Federal Reserve

 株式市場には新たなリスクが一つある。ねじれ議会は財政赤字を削減する方向に動く可能性が高いことだ。
 そう遠くない昔、多くのアナリストは、景気の長期拡大局面を経て2018年にリセッション(景気後退)が始まるとみていた。16年の大統領選後にトランプ氏が導入した大型減税が―――財政赤字は拡大したが――リセッションに陥らなかった理由かもしれない。
 民主党が掌握する下院は赤字を劇的に削減しそうにないが、追加減税はしにくくなる。減税は、誰が最も得をするかという大きな政治課題をもたらす。だが公式統計によると、トランプ政権下の減税では企業利益が恩恵を受け、経済成長をもたらしているようだ。
 景気と株式相場は活気を取り戻した。刺激策によって物価上昇率に弾みがつき過ぎるとの懸念は、これまでのところは当たっていない。生産性の伸びが加速したことも理由だ。アナリストらは、例えば企業のユニットコストが下がるなど、需要の伸びがいかに生産性を押し上げ得るかを過小評価しがちだ。
 民主党の声が大きくなれば、インフラ(社会基盤)強化の約束をトランプ氏が実行する追い風になるというのは本当だ。ただ双方は手法を巡り鋭く対立している。膨らんだ赤字への警戒感は、民主党の方が強い可能性がある。共和党はレーガン政権以降、いったん権力を掌握すると、国家債務に関する自らの厳しい警告を無視してきた。11年がその好例だ。そこで民主党が財政規律に神経をすり減らすようになった。
 目下のところ投資家はハッピーだ。不透明感の元だった選挙が終わったからだろう。ただ結局、議会の分断は株式相場に悪影響をもたらすに違いない。
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超長期債が下落、日銀オペ減額警戒感で売り圧力ー株高・円安も重し
三浦和美
2018年11月8日 7:55 JST 更新日時 2018年11月8日 16:17 JST
• 新発30年債と40年債利回りはともに2週間ぶり水準まで上昇
• 日銀が金利調整するのではないかとの思惑生じやすい−SBI証
債券相場は超長期債を中心に下落。中間選挙後の米株高・債券安の流れを引き継いだことに加えて、日本銀行が明日実施する国債買い入れオペで超長期債が減額されるとの警戒感から売りが優勢となった。
  SBI証券の道家映二チーフ債券ストラテジストは、「米中間選挙を挟んで株価が戻ってきており、円安に加えて海外金利も上がり始めている」と指摘。「そうした中で、日銀が金利調整をするのではないかとの思惑が生じやすく、特に長いゾーンの買い入れを減らすのではないかとの警戒感からカーブが立っている感がある」と話した。
  8日の現物債市場で新発30年物60回債利回りは0.895%、新発40年物11回債利回りは1.055%まで上昇し、ともに日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値を1ベーシスポイント(bp)上回り、10月24日以来の高水準を付けた。長期金利の指標となる新発10年物国債の352回債利回りは1bp高い0.13%で寄り付き、午後は0.12%に戻した。

  米中間選挙を通過した安心感を背景に前日の米株式市場では主要3株価指数がそろって大幅高。一方、米国債相場は総じて下落。10年国債利回りは1bp高い3.24%程度で引けた。海外市場の流れを引き継ぎ、この日の国内市場では日経平均株価が上昇。円はほぼ全面安の展開となった。
日銀オペ
  日銀は9日午前の金融調節で、残存期間1年超5年以下と10年超の国債を対象に買い入れオペを通知する予定だ。
  この日に公表された10月の金融政策決定会合での主な意見によると、政策委員の一人は、長期金利を長期間「0%程度」に誘導した場合、インフレ期待への影響がかえって低減しないか注意が必要とした上で、「金利変動幅や金利操作目標年限等について、柔軟に検討していくことが重要」と述べた。
  SBI証の道家氏は、主な意見の内容を受けて、「長い年限の操作対象を10年から5年に短くするというよりは、短期だけにしてイールドカーブコントロールの撤廃を選択肢に入れている感がある」と話した。
流動性供給入札
  財務省がこの日に実施した残存期間1年超5年以下を対象とする流動性供給入札は、投資家需要の強弱を反映する応札倍率が5.69倍と、同年限の前回入札の4.74倍を上回った。
過去の流動性供給入札の結果はこちらをご覧下さい。
新発国債利回り(午後3時時点)
前日比
2年債 -0.140% -1.0bp
5年債 -0.085% -0.5bp
10年債 0.120% 横ばい
20年債 0.665% +0.5bp
30年債 0.890% +0.5bp
40年債 1.050% +0.5bp
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ドル・円は小幅高、米中間選挙後の株高でリスク選好−FOMC見極め
池田 祐美
2018年11月8日 11:24 JST 更新日時 2018年11月8日 15:39 JST
• 午後に一時113円74銭まで上昇、1カ月ぶり高値に迫る
• 株回復でリスクオン、ドル・円はクロス円支えにじり高ーCIBC
東京外国為替市場のドル・円相場は小幅上昇。米中間選挙後の日米株価上昇を背景にリスク選好の流れが強まり、ドル買い・円売りが優勢となった。円は主要通貨に対してほぼ全面安。
• 8日午後3時22分現在のドル・円は前日比0.1%高の1ドル=113円61銭
• 朝方の113円48銭から水準を切り上げ、午後に一時113円74銭まで上昇し7日東京市場で付けた1カ月ぶり高値(113円82銭)に迫る
  
  CIBC証券金融商品部の春木康部長は、「米中間選挙の不透明要因がなくなった中で、リスクオン環境に戻る第一歩を踏み出したという感じ。ドル・円はクロス円(ドル以外の通貨の対円相場)の支えもありじり高となっている」と説明。ただ、「113円台後半に上昇し、年初来高値114円55銭が近づく中、どこまで円を売る人がいるか不透明」とも述べた。
  前日の米国株の大幅続伸を受けて、8日の東京株式相場は大幅反発。日経平均株価は前日比401円12銭(1.8%)高の2万2486円92銭で引けた。
  米国では8日、連邦公開市場委員会(FOMC)の結果が発表される。市場では金融政策の現状維持が見込まれている。フェデラルファンド金利先物相場に基づき推計される12月の米利上げ確率は8日時点で78%程度。
  SMBC信託銀行プレスティアの二宮圭子シニアFXマーケットアナリストは、「12月の利上げは既定路線だが、来年の利上げが3回なのか、できるかどうかの手掛かりが得られるかに注目したい」と指摘。日米金利差を好感したドル高・円安に対して、月末の米中首脳会談や米国の対日強硬姿勢強化への警戒感などがスピード調整になるとの見方を示した。

  ユーロ・ドル相場は同時刻現在、0.1%高の1ユーロ=1.1435ドル。前日に一時1.1500ドルと10月22日以来のユーロ高・ドル安水準を付けた。ユーロ・円相場は、0.1%高の1ユーロ=129円90銭。英国の欧州連合(EU)離脱交渉進展への期待がユーロの支えとなっている。
  ソニーフィナンシャルホールディングスの石川久美子為替アナリストは、「英国のEU離脱では合意に向かって少しずつ歩みを進める印象。英国とEUより、メイ政権と議会の関係に注目」とみる。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-11-07/PHUHJG6JTSEA01

 


 


ETF投資家、中国株に資金大きく動かす−米中間選挙直前
Vildana Hajric、Carolina Wilson
2018年11月8日 8:59 JST
• 「Xトラッカーズ・ハーベスト・CSI300中国A株ETF」
• 5日は9000万ドル、6日は8300万ドルが流入
6日投開票の米中間選挙直前、上場投資信託(ETF)の投資家は何をしていたのか。中国株に賭けていたことが分かった。
  
  「Xトラッカーズ・ハーベスト・CSI300中国A株ETF」(銘柄コード:ASHR)は5日、2015年以来の大きな資金流入を記録。投資家は9000万ドル(約102億円)余りを12億ドル規模の同ETFに加えた。6日は8300万ドルが追加され、今週に入り約1億7400万ドルが流入し、記録上最大の週間流入額となる勢いとなっている。

  10月の中国株は16年以来の大きな上昇。中国の習近平国家主席が非政府系企業への「揺るぎない」支援を表明するとともに、政府が個人所得税減税の方針を打ち出した。プロフィシオ・キャピタル・パートナーズのシニア投資アナリスト、アンディ・ウェスタ−氏は「習主席が民間セクターに企業とそのビジネスを守ると約束した。バリュエーションは確かに魅力的に見える」と指摘した。

原題:China-Related ETFs Rally as Investors Pour in Cash Before Voting(抜粋)

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-11-07/PHUK8A6K50XS01?srnd=cojp-v2


 

中国、投資家が注目すべき2つの数字

中国の外貨準備は10月に2016年終盤以降で最大の減少をみせた PHOTO: JASON LEE/REUTERS
By
Nathaniel Taplin
2018 年 11 月 8 日 15:46 JST
――WSJの人気コラム「ハード・オン・ザ・ストリート」
 ***
 米トランプ政権はこの1年、中国から流出する資本は信頼感低下の印だと主張することに多くの時間を費やしてきた。それにより、通商協議で米国の交渉力が高まるはずだった。最近まで、それが事実であることを示す証拠はあまりなかった。だが今はある。投資家は警戒すべきだ。
 米中間選挙に関する報道ラッシュに隠れて目立たなかったが、中国の2つの重要な数字が最近明らかになった。まず、7-9月期(第3四半期)の国際収支では投資額が2016年以来の純流出を記録した。また、7日に公表されたデータによると、中国の外貨準備は10月に340億ドル(約3兆8700億円)減少した。この減少幅は、月間としては16年終盤以降で最大だ。
 中国の外貨準備は15、16年に1兆ドル近く減少したが、それを招いたような持続的な流出圧力は依然ほど遠い。だが今回のデータは、中国の投資環境が過去4カ月に目立って悪化してきたことを示す。また、中国の貿易収入は横ばいのため、人民元に対する圧力は高まり、大規模な金融刺激策を講じる余地も一段となくなるということだ。
中国の国際収支

Source: CEIC注:2018年7-9月期は暫定値

 中国の貿易黒字は1年を通じて弱かった。だがごく最近までは、多額の投資資金が流入し、これを相殺していた。つい6月には、外国人投資家の保有する中国国債が月間800億元(約1兆3120億円)近いペースで増加していた。主要な国際債券指数が中国債を組み込むことにファンドマネジャーらが注目していたためだ。外国勢はなお中国国債を買っているが、そのペースは劇的に落ちた。調査会社ウインドによると、10月の増加幅は200億元にとどまった。7-9月期の中国への純対外直接投資もゼロに近く、力強い純流入があった1-6月から一転した。
 7-9月期のデータは暫定のものだ。それに、ドル相場が上昇し、他通貨の準備金の価値が下がったせいで、10月の外貨準備は一段と見栄えが悪い。だが債券市場への流入減速は無視しがたい。外国からの投資が全般に後退していることは、インフレの復活、成長減速、株価の下落を考えれば意外ではないだろう。過熱気味の中国不動産市場での価格上昇は、投資資本を国内にとどめる主因だが、やはり9月に鈍化した。
 中国資産に対する外国人投資家の関心――この要素は過小評価されている――があってこそ、今年の元相場下落は鈍化し、中国政府は大量の資本流出を引き起こさずに緩やかな金融緩和を実施できた。外国勢が今、再考しているなら、中国の通貨と政策担当者にはずっと厳しい時期が待ち受けている兆しかもしれない。
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中国:3Qの経常黒字、160億ドル−国家外為管理局
Bloomberg News
2018年11月5日 20:23 JST
国家外為管理局(SAFE)が発表した速報値によると、第3四半期の金融収支(準備資産除く)は188億ドルの赤字。

3Qの資本・金融収支は160億ドルの赤字。1−9月の経常収支は128億ドルの赤字だった
原題:China 3Q Current-Account Surplus $16b: SAFE(抜粋)

Economic Release Details CHCUCAB INDEX ECOD
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-11-05/-160-jo47vkca?srnd=cojp-v2


 

ビジネス2018年11月8日 / 13:58 / 21分前更新
中国10月貿易収支、輸出が予想上回る 関税引き上げ前に駆け込み
2 分で読む

[北京 8日 ロイター] - 中国税関総署が8日発表した10月の貿易統計によると、ドル建て輸出は前年同月比15.6%増と市場予想を大幅に上回った。来年初めに予定される関税引き上げを前に米国向けの駆け込み輸出が増大したとみられる。ロイターがまとめたアナリスト予想は11.0%増で、9月(14.5%増)から伸びが鈍化するとみられていた。

10月の輸入は21.4%増加し、9月の14.3%増から伸びが加速した。こちらもアナリスト予想(14.0%増)を上回った。当局による成長支援策の効果が出始めた可能性がある。

貿易収支は340億1000万ドルの黒字となった。予想は350億ドルの黒字。9月は316億9000万ドルの黒字だった。

米中は9月24日に互いに追加関税を発動した。10月は1カ月を通して影響が現れる最初の月となった。米国は来年初めに税率を引き上げる方針を示している。

トランプ米大統領と中国の習近平国家主席は今月アルゼンチンで開かれる20カ国・地域(G20)首脳会議に合わせて会談する予定で、突破口が見出されるか注目が集まっている。

INGの中華圏担当エコノミスト、アイリス・パン氏は10月は中国が祝日で連休となるため通常は動きが鈍いが「輸出業者が出荷を前倒ししたことが輸出の大幅な伸びにつながった」と分析した。

「首脳会談が物別れに終わり米国が中国の製品への関税を引き上げる事態を輸出業者は懸念している。このため年末にかけて輸出は勢いを保つだろう」と予想した。

1─10月の対米貿易黒字は2581億5000万ドルで、前年同期の2229億8000万ドルから黒字幅が大幅に拡大した。

10月単月では前年同期比13.2%増加した。黒字額は317億8000万ドルと過去最高を記録した9月の341億3000万ドルから縮小したが、過去と比べると高い水準にある。

アナリストらは、ここ数カ月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)は輸出受注の低迷を示しており、関税引き上げが近づく中、輸出が急速かつ大幅に減少するリスクがあると指摘した。

<輸入も予想外に好調>

ANZのエコノミストによると、輸出は近く鈍化が予想されるが、輸入は商品(コモディティー)を中心に今後数カ月力強い伸びを維持する可能性がある。政府によるインフラ投資などの内需刺激策が効いているという。

BNPパリバの中華圏担当エコノミスト、チー・ロー氏はロイターに「輸入も予想をかなり大きく上回った。中国で関税が引き上げられる前に輸入を前倒しする動きが一部で見られた」と指摘。「米国との貿易摩擦を緩和するために輸入を増やす中国政府の取り組みも反映している。これがより重要な点だ」と語った。
https://jp.reuters.com/article/china-trade-oct-idJPKCN1ND0ED?il=0

 

 


イタリア財政赤字は2020年に3%突破の可能性−伊紙がEU見通し報道
Kevin Costelloe
2018年11月8日 16:36 JST
19年の財政赤字はGDPの2.9%とEU見込む
来年の成長率は政府目標1.5%の3分の2にとどまる可能性
欧州連合(EU)の欧州委員会はイタリアの経済成長率が同国の目標よりも低くなり、財政赤字がEU規則の上限を上回る可能性があるとの見方を示すと、イタリア紙レプブリカが情報源を示さずに報じた。

  同紙によると、来年の財政赤字は国内総生産(GDP)の2.9%とポピュリスト政権の目標の2.4%を上回り、2020年には上限の3%を突破する恐れがあるというのがEUの見通し。来年の成長率は政府目標の1.5%の3分の2にとどまる可能性があるという。

原題:EU Sees Italy Deficit Above Target on GDP Miss, Repubblica Says(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-11-08/PHV64R6KLVR401?srnd=cojp-v2


 
ワールド2018年11月8日 / 18:10 / 7分前更新
イタリア連立、公訴時効で合意なければ崩壊も=ディマイオ副首相
1 分で読む

[ローマ 8日 ロイター] - イタリアのディマイオ副首相は、同氏率いるポピュリスト(大衆迎合主義)政党「五つ星運動」と極右「同盟」が公訴時効に関して合意できなければ、連立合意そのものが崩壊すると述べた。8日付のイル・ファット・クオティディアーノ紙が副首相とのインタビュー内容を伝えた。

副首相は「われわれは(合意を)見出す必要がある。さもなければ政府の協定が崩壊する」と述べた。

副首相はまた、8日にコンテ首相、同盟を率いるサルビーニ副首相、ボナフェデ司法相と会談することを確認した。

五つ星運動は公訴時効の延長を望んでいるが、同盟は反対している。

両党は他の政策についても相違が目立ち、政権内の緊張が増している。
https://jp.reuters.com/article/italy-politics-bill-idJPKCN1ND11Z?il=0

 


 

アマゾン第2本社計画、防衛産業の人材難加速か
バージニア州北部やダラスを選んだ場合、IT人材が不足する可能性
ボーイング社などバージニア州アーリントンに拠点を置く防衛関連企業は人材不足に直面する。アマゾンがここに第2本社を開設すればいっそう深刻化する見通しだ
ボーイング社などバージニア州アーリントンに拠点を置く防衛関連企業は人材不足に直面する。アマゾンがここに第2本社を開設すればいっそう深刻化する見通しだ PHOTO: KRISTOFFER TRIPPLAAR/SIPA USA/ASSOCIATED PRESS
By Doug Cameron
2018 年 11 月 8 日 12:03 JST

 米アマゾン・ドット・コムは第2本社の新設に向け、候補地の選定を進めている。選定結果によっては、既に強まる同社と米防衛産業とのライバル関係にさらに拍車がかかりそうだ。

 第2本社の最終候補地の1つ、バージニア州北部アーリントンのクリスタルシティ地区は、国防総省およびワシントンの防衛関連施設の目と鼻の先にある。ボーイングなど主要な政府請負業者がここで数千人のスタッフを雇っている。

 もう1つの有力候補地であるテキサス州ダラスも、戦闘機「F-35」やミサイルを製造するロッキード・マーチンなどが拠点を置く産業集積地であり、アマゾンはここに割って入ることになる。

 アマゾンは新設する第2本社を2都市に分割し、それぞれ2万5000人の従業員を抱える予定であると今週ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が報じた。上記2都市のほか、ニューヨーク市とも協議が大詰めの段階にあるという。

 アマゾンは第2本社がいかなる業務を担うかは明確にしていない。業界幹部によると、防衛産業や情報機関に関連する契約受注を目指しているという。

 アマゾンはコメントを控えた。熟練労働者の確保や輸送の利便性、インフラなどが候補地選定の重要なポイントになるとみられる。

 防衛企業は既に労働市場のひっ迫に直面する。軍事関連の請負業者や情報機関の本部の多くが集まるバージニア州北部は特にそれが顕著となっている。

 「今や人材獲得競争ははるかに広範囲になった」。クリスタルシティのすぐ北の同州マクリーンに本社を置く政府サービス企業、ブーズ・アレン・ハミルトン・ホールディングのホレイショー・ロザンスキー最高経営責任者(CEO)はこう語る。

 「テクノロジー人材の争奪戦が始まったが、わが社は一歩も引かないつもりだ」。ロザンスキー氏は決算発表の電話会見で、アマゾンが近くに来る可能性について聞かれ、こう答えた。

 アマゾンは国防総省からの契約受注を目指し、既に人材確保に乗り出している。同省のデータをクラウドに移行する100億ドル(約1兆1300億円)の大型事業「共同防衛インフラ事業(JEDI)」は、アマゾンの受注が濃厚とされており、数カ月以内に決定する見通しだと関係者は話す。

 首都ワシントン周辺での事業拡大を狙うアマゾンなどの企業にとって大きなハードルは、機密情報を取り扱うセキュリティー審査のために70万人近い労働者がいまだ待機していることだ。

 採用コンサルティング会社、コーン・フェリーのシニアクライアントパートナー、ジョン・バーニー氏は、アマゾンが新たに参入する前でさえ、防衛企業の一部は人員不足のために入札を見送らざるを得ない状況だと指摘する。

 「ワシントンは今や非常に競争が激しい」とバーニー氏は言う。「審査をパスした十分な数のスタッフを用意しなければならないことは、政府の請負業者にとって成長への真の障壁になっている」

 各企業は労働者を引きつけ、離職を防ぐために知恵を絞っている。スポーツチームのスポンサーになるのもその1つだ。政府のIT業務を請け負うレイドス・ホールディングスは、NHL(北米プロアイスホッケーリーグ)の王座を決めるスタンリー杯で今年初優勝したワシントン・キャピタルズのスポンサーを務める。企業幹部によると、ワシントン周辺のサッカーのユースチームを支援することも採用活動に向けたイメージアップになるという。

 アマゾンの有力候補地の中では、3番目に名前の挙がるニューヨーク市だけが、防衛関連の労働者の集積地ではない。国防総省の委託先でもある防衛関連機器大手L3テクノロジーズは、ニューヨーク市マンハッタンの本社を、合併相手のハリスの本社があるフロリダ州メルボルンに近く移転する計画だ。

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アマゾンの複数本社体制、学ぶべき教訓とは

http://www.asyura2.com/18/hasan129/msg/351.html#c1

[経世済民129] 貿易戦争の波紋、中国で米系自動車メーカーが涙目 安倍政権「日中協調」宣言は米国への反逆か ドイツ、中国に失望し米国は不安 うまき
1. 2018年11月08日 19:38:23 : ZzavsvoOaU : Pa801KbHuOM[122]
米中経済に「鉄のカーテン」 元財務長官の警告
両国関係に楽観的だったポールソン氏は今、中国の振る舞いと米国の誤算を憂慮している
ポールソン元米財務長官と中国の習近平国家主席(2016年4月、北京)

By Greg Ip
2018 年 11 月 8 日 15:51 JST

――筆者のグレッグ・イップはWSJ経済担当チーフコメンテーター

***

 ヘンリー・ポールソン氏はゴールドマン・サックス・グループ時代にも、米財務長官としても、政界の長老としても、米国の対中関与政策を強力に支持し、実現させてきた。その点で彼をしのぐ人はほとんどいない。

 そのポールソン氏が、対中関与は失敗しつつあり、米中間に間もなく「経済的な鉄のカーテン」が下ろされるかもしれないとの結論に達したということは、2大経済大国の関係が非常に危険な状態にあることを示している。

 ポールソン氏は7日、シンガポールで講演し、中国の振る舞いが米国内で仲間を失う結果を招き、米国民を反中で結束させたと訴えた。米国を厳しく批判することはなかったが、米国は中国にも同盟国にも非現実的な期待をかけているとの見解を示した。米中のいずれも方針転換しなければ「米中関係に長い冬が訪れ」「とてつもなく大きなシステミックリスク」が生じると述べた。

 ポールソン氏は財務長官として2008年の金融危機に対応したことで知られるが、米中経済関係でも同じくらい重要な役割を果たしたと言える。ポールソン氏が最初に中国を訪問したのは1990年代初めだ。ゴールドマンとして投資銀行事業に乗り出すためで、やがて中国の主要国有企業数社の再建と株式上場を支援した。2006年にはジョージ・W・ブッシュ政権の財務長官に就任し、米中高官が2国間関係に対処するための経済戦略対話を開始した。

中国を容赦なく批判

 この間、ポールソン氏は中国の指導者らと関係を築いた。習近平国家主席の補佐役である副主席を務める王岐山氏とは今も友人関係にある。

 にもかかわらずポールソン氏は中国の現在の方向性を容赦なく批判した。世界貿易機関(WTO)加盟から17年がたった今も、中国は合弁会社に関する規制や所有制限、技術標準、補助金、認可手続き、外資による競争を阻止する規則を利用し、「あまりにも多くの分野で海外との競争に門戸を閉ざしている」と指摘した。「こうした現状はとても受け入れられない」。

 中国で改革熱がピークを迎えたのは当時の江沢民国家主席の下でWTOに加盟した直後のことだ。後任の胡錦涛主席時代になると熱気は冷めていった。2013年に習氏が国家主席に就任した時、市場と民間企業が中国の発展をけん引するとの習氏の言葉をポールソン氏は信じたが、実際にはそうはなっていない。ポールソン氏は共産党が支配力を強めているせいだと考えている。

 「江沢民氏は党は大きなテントだと言った」。ポールソン氏は先週、インタビューにこう語った。「彼の考え方は、財界のリーダーや学者などの『エリートを党に引き入れる』というものだった。習近平氏は党そのものをエリートと見なしており、官僚機構ではなく党が統治機構なのだろう」

 シンガポールで開かれたブルームバーグ・ニューエコノミー・フォーラムでの講演では、共産党内での権力集中と依然として続く外国企業への差別によって、米国の指導者は政治的立場の違いを超え、中国は「米国の犠牲によって」台頭した戦略的ライバルとの見方で一致していると指摘した。ハイテク製品の貿易で国家安全保障上の懸念が刺激され、その結果、地政学的な競争関係は緩和するどころか激しくなっていると語った。

孤立するのは米国

 ポールソン氏によると、その一方で中国は、財界など米国きっての中国応援団を遠ざけてしまった。「中国との対立を支持する人の中に、中国を最もよく知り、中国で働き、中国でビジネスをして、中国で金を稼ぎ、中国との生産的な関係を支持してきた人たちが含まれているとはどういうわけか」。確かに明日の競争力より今日の利益を優先する「ファウスト的な契約」を受け入れた人たちもいるが、「彼らがそうした状況に満足しているということにはならない」とポールソン氏は言う。

 ドナルド・トランプ大統領は対中強硬派に囲まれている。彼らにとって、ポールソン氏が自分たちの不満に同調することは間違いなく皮肉だろう。ポールソン氏が支持した関与政策のせいで中国が経済的、戦略的な罪を犯したというのが対中強硬派の考えだからだ。

 それでもポールソン氏は、ゴールドマン時代に部下だったスティーブン・ムニューシン財務長官らトランプ政権幹部と中国政府関係者との橋渡し役を務めている。シンガポールでの講演でポールソン氏は中国や、中国の差別的な行動を変えることができなかったWTOへのトランプ氏の強硬姿勢を支持した。しかし米中両国は切り離す(デカップル)必要があるという、対中強硬派の中で広がりつつある考えは単純で非常に危険だと指摘した。

 「米国と中国はそもそもカップルではない」とポールソン氏は言う。「プレーヤーは2国だけではない。アジア各国をはじめとした他のプレーヤーが追従するのを嫌がったらどうするのか」

 特にアジアでは、中国のように急成長を遂げる経済大国との関係を絶つ国はないとポールソン氏は指摘する。「地理的な位置関係、経済的な重要性、日々直面する戦略的現実」がその理由だという。

 言い換えれば、多くの国は選択を迫られれば中国を選び、米国は孤立する、というのがポールソン氏の主張だ。

中国の政治システムに口出しするな

 米政府関係者は中国とのイデオロギーの違いを米国の存亡にかかわる脅威とか、協力を阻害するものと受け止めるべきではないとポールソン氏は言う。米中ともに、環境・経済・戦略に関わる国際的な問題に取り組むにはまともに機能する世界的な組織とルールが必要だ。

 「対中関与政策に取り組んだわれわれの中に、中国がジェファソン流の民主主義国家になるとか欧米のリベラルな国際秩序を支持するようになると考える人間がいた、という修正主義的な錯覚がある」。ポールソン氏はインタビューでこう語った。「われわれはそのようなことを考えたことは一度もない。共産党が重要かつ主要な役割を果たすことは最初から承知していた」

 問題は、中国が政治的に自由化しないかぎり衝突は避けられないとの見方が米国内にあることだという。「米国が中国の政治システムに口を出せば行き詰まる。中国の政治システムを変えるのはわれわれではないからだ」

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下院奪還した民主党、トランプ氏の保護主義的アジェンダに協力も
Jenny Leonard
2018年11月8日 15:07 JST
対中貿易、新NAFTA、対EU日本、関税でこう動く−識者の見方
民主党は大統領の対中貿易アジェンダを支持するとアナリスト
トランプ米大統領は中間選挙の結果に勇気付けられて保護主義強化を目指す可能性があり、自らの貿易アジェンダに関して民主党の手助けを受ける可能性さえある。貿易は大統領と民主が協調し得る数少ない分野であり、新たな交渉相手とみられるペロシ民主党下院院内総務と取引をするトランプ氏の意欲が試される。

  以下の4つの貿易問題でホワイトハウスと下院の立場をみていく。

対中貿易戦争
  トランプ氏が大統領選に出馬するまでは、中国への強硬姿勢は歴史的に見て民主党の政策課題だった。このためアナリストは、全ての課題でわだかまりを捨てて互いと向き合うことはないとしても、共和党大統領と民主党が協調する機会はあるとみている。

  外交問題評議会(CFR)のエドワード・オールデン上級研究員は、中国に対して「トランプ大統領の方が民主党よりも強硬」であり、民主党は一段と厳しい対中姿勢を取るよう「熱烈なチアリーダーとなっていた」と指摘。「関税の掛け合いが米経済に深刻な打撃を与え始めていると明らかにならない限り」、民主党はトランプ大統領の対中政策を概して支持するだろうと述べた。

  民主党がより強硬な姿勢を求める可能性があるもう1つの分野は為替だ。トランプ氏は大統領選のさなか、中国を為替操作国に認定すると公約したが、就任後に公表された4つの為替報告書はいずれも中国の為替操作国認定を見送った。

  米製造業同盟(AAM)のスコット・ポール会長は、「為替に関して一段と圧力が高まったとしても不思議ではない」としたものの、トランプ大統領が署名する可能性がある為替法案が上下両院で可決に十分な支持を得る可能性は低いと説明した。

新NAFTA
  来年の議会アジェンダのトップは、9月末に合意した新北米自由貿易協定(NAFTA)の採決だ。米・カナダ・メキシコ3カ国の首脳は11月30日−12月1日にブエノスアイレスで開かれる20カ国・地域(G20)首脳会議に合わせて新協定に署名する予定。

  CFRのオールデン氏は、民主党が特許や労働者の権利、環境保護に関する一部条項に疑念を示す可能性が高いものの、新協定の廃案は望まないと分析。大統領はNAFTA離脱を通告し、正式離脱が可能になる6カ月という期限を区切って新協定「米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)」を通過させるよう議会に圧力をかけることが可能だと説明した。

  同氏はまた、「USMCAを議会通過させられない場合、トランプ大統領がNAFTAから離脱するのは疑いない」と述べた。

  民主党は自分たちの票を使ってトランプ大統領の貿易合意に影響を及ぼすことが可能になるほか、大統領が以前から約束し、民主党の優先事項にも合致するインフラ計画を推進する可能性がある。

対EU・日本
  トランプ政権は来年の早い時期に日本および欧州連合(EU)と貿易交渉を開始する。民主党が下院の過半数議席を獲得したことから、こうした交渉では自動車と農業に重点が置かれると予想される。

  交渉を巡ってはトランプ大統領と民主党に大きな立場の違いは生じない見込みだ。両者ともこれら分野に重きを置くことを望んでおり、また民主党は他の交渉ほど労働・環境問題で懸念していないためだ。

米輸入関税
  トランプ大統領は国家安全保障上の見地から、外国製自動車と同部品に関税を課すと警告している。米国の安全保障が脅かされるかどうかに関する商務省の調査リポートは2月までに発表される。今年、トランプ大統領が一方的に関税を課す権限を制限しようとした議員らの取り組みはいずれも失敗した。

  CFRのオールデン氏は、法案へのトランプ大統領の拒否権を覆すには3分の2以上の議員の賛同を得る必要があるため、民主党が下院を支配しても状況が変わる「可能性は極めて低い」とみられると述べた。

  AAMのポール会長は、自動車関税に関して「非常に積極的な行動」が起これば「議会のダイナミズムを若干変革し得るだろう」と指摘。「民主党には目指さなければならない多くのアジェンダがあるため、トランプ政権の貿易アジェンダをひっくり返すことは最優先課題ではない。大統領と見解が一致していればなおさらそうだ」と述べた。

  米国家経済会議(NEC)委員長を務めたゲーリー・コーン氏は7日、民主党が議席を増やしたからといって、米中間の貿易摩擦が迅速に解決するとは考えていないと語った。
  
原題:How Democrats Could Help or Hurt Trump’s Next Trade Policy Moves(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-11-08/PHUY756TTDS001

 

 
トップニュース2018年11月8日 / 16:18 / 2時間前更新
アングル:米外交政策、民主の下院奪還でどう変わるか
Patricia Zengerle
4 分で読む

[ワシントン 7日 ロイター] - 6日の米中間選挙で下院を奪還した民主党は、これまでトランプ大統領の外交政策に対して共和党が取ってきた不干渉的なアプローチを大きく転換し、ロシアやサウジアラビア、北朝鮮に対してより強硬な対応を求めるだろう。

下院外交委員会を率いることになるエリオット・エンゲル民主党議員は、イラクやシリアなどにおける軍事力行使に対しても、議会の承認を求める可能性を示した。一方、中国やイランといった重大な問題に関しては、現状打破する手段が、ほとんどないことを認めた。

民主党は多数派として、下院でどの法案を審議するかを決めたり、財政政策や政策立案において大きな役割を担うことになる。

「政権が出してきたものだからという理由で反対すべきだとは思わないが、政策を見直し、監督する義務がわれわれにはある」と、エンゲル議員はロイターとの電話インタビューで語った。

法案通過には共和党が支配を続ける上院との協力が不可欠だが、民主党は、外交や軍事、情報に関する委員会を下院で率いるため、公聴会を開催して、必要とあれば証人を召喚する権限などにより、最大の影響力を発揮することになる。


以下に、民主党の下院奪還によって、米国の外交政策がどのように変わる可能性があるのか見ていこう。

●民主党はロシアをどう見ているか

民主党議員たちは、トランプ大統領とロシアとのビジネス上のつながりや利害衝突の可能性を巡る調査など、ロシア関連の調査を行う計画だ。

政策的な観点から言えば、民主党率いる下院は、米選挙への干渉やウクライナへの軍事侵攻のような行動、シリア内戦への関与を理由にロシアに対する懲罰を求めるだろう。

下院は追加制裁を求め、その中にはロシア債を標的にした措置も含まれる可能性がある。また、昨年8月にトランプ大統領が渋々署名したロシア制裁強化法案に含まれるすべての制裁を実行に移すよう大統領に圧力をかけようとするだろう。

米議会議員たちはまた、昨夏の米ロ首脳会談に関する情報を得るため、必要とあれば調査権限を行使するなど強硬な手段に出ることも辞さない。ホワイトハウスは同会談の一部については公表している。

「そのようなハイレベルの首脳会談が行われて、その中味について議会が知らぬ存ぜぬというのはばかげた話だ」とエンゲル議員は言う。

2016年の米大統領選におけるロシア介入疑惑について、同議員は「まったく解決していない」と話した。

●カショギ記者死亡事件は対サウジ関係に影響するか

トルコのイスタンブールにあるサウジアラビア総領事館でサウジの記者、ジャマル・カショギ氏が死亡した事件は、サウジのイエメン内戦での行動や人権問題に対する議員たちのいら立ちを募らせた。

民主党率いる下院は、サウジへの武器売却契約を阻止する法案を採決に付したり、同国への民生用原子力協力に関する議会承認を困難にしたり、イエメンでの作戦における米航空機による空中給油や他の支援を阻止する措置を検討したりする可能性がある。

エンゲル議員は、中東においてサウジがイランの影響力に対する「重し」だと認める一方で、米国政府はサウジに対してもっと要求するべきだと主張する。「サウジがわれわれの支援を必要とするなら、われわれが懸念する問題の一部に取り組まなければならない」

●民主党は北朝鮮との和平を望まないのか

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民主党は、トランプ大統領とポンペオ国務長官がそれぞれ北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長と会談した際の情報をさらに入手する構えだ。トランプ大統領が「素晴らしいディール」を欲するあまり、金委員長に譲歩し過ぎることを懸念している。

エンゲル議員は、北朝鮮との対話の状況を確認するため、政府当局者を召喚する計画だが、民主党は外交や非核化の努力を邪魔していると見られないようぎりぎりのラインを探るだろう。

「北朝鮮と何かしらの対話を行うのは良いことだが、大きな変化が生まれるとわれわれは勘違いしてはいけない」とエンゲル議員は語った。

●民主党は対中政策を変えるか

民主党の下院支配によって、対中政策に大きな変化は起きないとみられる。民主党は公聴会を増やしたり、状況を説明する機会を一段と求めたりするだろうが、中国に対する批判はこれまでのところ超党派によるものであり、対中政策は変わらないとみられる。

下院情報委員会の委員長を務めることになるアダム・シフ氏のような著名な民主党議員は、共和党議員と共に、中国の通信機器大手、中興通訊(ZTE)(000063.SZ)や華為技術(ファーウェイ)[HWT.UL]の技術や機器を禁止する国防権限法を成立させるなど、対中強硬姿勢を打ち出している。

しかしエンゲル議員らは、パートナーとしての中国の必要性、とりわけ北朝鮮問題において同国の重要性を認識している。「攻撃し過ぎないよう気をつけなければならない」とエンゲル議員は語った。

●トランプ氏の通商政策に反対するか

共和党と同様、民主党内でもトランプ大統領の対中貿易戦争を巡っては意見が分かれている。一部の民主党議員は、自由貿易は雇用を生み出すと考えているが、鉄鋼業や製造業といった産業の労働者を守るため関税を支持する民主党議員もいる。

大統領は通商政策において相当な権限を有しているが、民主党はトランプ氏の行動に対する説明責任の強化を求めている。その中には、農業や製造業が集中する州、特に中西部に影響を及ぼしている中国への急激な関税引き上げも含まれている。

通商問題でたとえトランプ大統領を糾弾しなくても、民主党はいかなる貿易協定も労働基準や環境基準を確実に設けることを大統領に求めるだろう。

●米国をイラン核合意に復帰させるか

民主党は、自党のオバマ前政権が2015年にイランと合意した国際的な核合意からトランプ大統領が離脱したことに激怒した。だが、共和党がホワイトハウスを支配している限り、その方針を転換させるためにできることはほとんどない。

議員たちはイランに対して友好的過ぎると思われることを警戒している。とりわけ、イスラエルがイランに対して敵対的な姿勢を示しているからだ。イスラエルのネタニヤフ首相が米共和党議員との関係を深める一方、イスラエルとの強い関係は、共和、民主両党にとって最優先事項であることに変わりはない。

エンゲル議員はイラン核合意に反対した民主党議員の1人だが、トランプ大統領はイラン核合意や他の問題において欧州連合(EU)加盟国など重要な同盟諸国と協力すべきだと指摘する。「われわれがなすべきことは、これまで築き上げてきた同盟関係の修復を試みることだ」

(翻訳:伊藤典子 編集:下郡美紀)
https://jp.reuters.com/article/us-diplomacy-idJPKCN1ND0RK

 


オピニオン】トランプ政権バージョン2.0の始まり
中間選挙後の記者会見に臨むトランプ大統領(7日)
By Daniel Henninger
2018 年 11 月 8 日 14:02 JST

――筆者のダニエル・ヘニンガーはWSJ論説室の副委員長

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 次の米大統領選挙に向けた戦いは中間選挙の翌日に始まった。2020年11月の次期大統領選までわずか103週ほどとなった今、大きな注目点はドナルド・トランプ氏が16年の勝利の戦略に復帰するのか、それとも6日の中間選挙の結果を受けて修正に動くのかということだ。選挙結果は、トランプ政権バージョン2.0が必要なことを示唆している。

 ミシガン州、ペンシルベニア州、ウィスコンシン州などの中の、地方のさびれた工業地帯で忘れ去られていたブルーカラー労働者の票を掘り起こし、トランプ氏がヒラリー・クリントン候補に勝利したというのは、今や米国の選挙伝説の一部となっている。これは、トランプ流ポピュリズム(大衆迎合主義)の基本となった。

 こうした支持層を上乗せしたことで、トランプ氏は全国レベルの人気投票での劣勢分を埋め合わせ、選挙人団の獲得数でぎりぎりの勝利を収めた。これは米国独特のシステムであり、大統領選出の過程において全50州の関与を維持するという点で、良いシステムだ。しかし、トランプ氏は、再び前回と同様の難事業を成し遂げることができるのだろうか。

 6日の中間選挙では、今やトランプ・ステートとして有名なこれら3つの州は明確に民主党支持に動いた。ウィスコンシン州のスコット・ウォーカー氏、ミシガン州のリック・スナイダー氏という2人の改革派知事は、民主党候補に敗れた。

 中西部北域での興味深い例外ケースとなったのは、オハイオ州の知事選だった。共和党のマイク・デウィン氏がエリザベス・ウォーレン上院議員と主張がそっくりのリチャード・コードレー氏を破った。同州のコロンバス、シンシナティーを囲む郊外地区の有権者は、周辺地域の傾向に反して、デウィン氏への明確な支持を示した。しかし、非常に控えめなデウィン氏をトランプ氏と取り違える人はいないだろう。

絶対に落とせない2州

 共和党が選挙人団を確保する上で、絶対に落とせない2つの州とされているフロリダ州とテキサス州の選挙結果もまた、問題含みだ。

 トランプ氏は2016年に1.2ポイント差でフロリダを制した。6日の同州知事選でタラハシー市長である左派のアンドリュー・ギラム氏が勝利していたら、トランプ氏にとって悪夢になるはずだった。ギラム氏が民主党の大統領候補として即座に全米の話題に上っていただろうからだ。

 トランプ氏はそれを回避した。同氏が推したロン・デサンティス氏がギラム氏に勝利したからだ。これは、トランプ氏の功績だ。だが、その差はごくわずかで、最終で0.6%だった。しかもそれは、ニューヨーク市の左派のスーパーヒロインである新下院議員のアレクサンドリア・オカシオコルテス氏、またはバーニー・サンダース上院議員と事実上同じような政治思想を持つギラム氏のような候補と争った結果だった。ギラム氏の驚異的なパフォーマンスは、少なくともフロリダが戦いの場になるであろうことをうかがわせる。

 人気の高いフロリダ州知事のリック・スコット氏が上院選で民主党現職のビル・ネルソン氏に勝利したとみられることは、同州の共和党員にとって慰めになっているようだ。だが、スコット氏はヒスパニック票の取り込みに注力していたほか、移民に対するトランプ氏の終盤の言動との関わりを避けた。

 トランプ氏は7日の記者会見で、フロリダ州の選挙区から再選を目指したカルロス・クルベロ下院議員など数人をあえて名指しし、「私のエンブレイス(抱擁、つまり全面的支持)を欲しがらず」に敗北した共和党候補だと述べた。映画「ゴッドファーザー」のヴィトー・コルレオーネのような抱擁はさておき、民主党がフロリダ州第26区のクルベロ氏の議席を奪ったという事実は残る。この選挙区は人口の70%近くがヒスパニックで、前回の大統領選ではクリントン氏が16ポイント差で勝利している。

 6日になるまでは、大統領選で38人の選挙人を抱えるテキサス州が、2020年に民主党が善戦し得ると考えている人は一人もいなかった。上院選で現職のテッド・クルーズ氏が僅差でベト・オルーク氏に勝利した理由が、クルーズ氏の不人気によって説明できると主張する向きもある。だが、驚異的な投票率の高さと反トランプ感情による確実な後押しを受け、オルーク氏は同州で最も人口の多い2都市(ダラスとヒューストン)でクルーズ氏の得票を上回った。

 民主党はまた、テキサス州の注目選挙区で下院議員の2議席を奪った。ヒューストン選挙区のジョン・カルバーソン議員と、ダラス選挙区のピート・セッションズ議員の議席だ。後者の敗北はいくらか衝撃的だった。民主党はオルーク氏当選を目指し、投票率を上げようと州外から何百万ドルもの資金をつぎ込んだが、2020年にも同じようなことが行われるだろう。

トランプ氏が再選を果たす道

 過去2年間に浴びせられた大きな政治的中傷の一つは、「トランプ支持派」が主として移民排斥主義者、さらには「人種差別主義者」、あるいは白人男性、または、あたかも猛犬に攻撃されるクマのようにトランプ大統領が攻勢を受けた記者会見で、米公共テレビ(PBS)のホワイトハウス担当記者が「白人至上主義者」と呼んだ人々によって構成されているというものだった。これは2016年の大統領選でトランプ氏に投票した全6300万人を言い表すものだとされている。

 実際には、2016年の大統領選でトランプ氏の「支持基盤」となった人々には多くの伝統的で郊外居住の共和党支持者が含まれていた。トランプ氏を支持して投票した人もいれば、ヒラリー・クリントン候補に反対するために、また最高裁で保守派判事が過半数になることを望んでトランプ氏に投票した人もいた。

 トランプ大統領は任期中、経済分野や司法分野でそうした有権者たちが望む政策を行ってきた。しかし、6日の中間選挙の出口調査や郊外の選挙区での選挙結果は、有権者の多くが求める大統領としての人格を示してこなかったことを示唆するものとなった。

 理論上、トランプ氏が再選を果たすための最も複雑でない道は明快だ。米国の有権者に向けた民主党の主張が「トランプ嫌い」で始まり、そして終わることから、トランプ氏は民主党の投票率や資金集めの推進力とならないようにすることで民主党のエネルギーを削ぐことができるかもしれない。つまり、トランプ氏自身が目立たぬようにすればいい。ということはつまり、そうはならないということだ。

 2017年夏以降、トランプ大統領に対する不支持率はほぼ一貫して55%の水準にある。トランプ氏は広がっていない2016年の支持基盤にとどまり、高水準の不支持率を乗り越えて2期目を迎えることもおそらく可能だろう。ただその場合、1972年、1984年、1988年の大統領選で民主党がしたように、支持基盤内の対立から選挙に敗北するような左派・自由主義の候補を再び指名する事態とならない限り、大統領選で選挙人の過半数を獲得するのは困難である。いつものことだが、トランプ氏にとっては幸運の女神が引き続き最大の支援者である。

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2018年11月8日 Janet Hook
米中間選挙は民主が下院奪還、ねじれ議会に
両党にとって失望と歓喜が入り交じる結果に
トランプ大統領
Photo:Reuters
 ドナルド・トランプ米大統領の今後の政権運営に大きな影響を与える中間選挙が6日投開票され、下院は民主党が過半数議席を奪還した。一方、上院では共和党が過半数を維持した。連邦議会は「ねじれ」状態となる。

 異例の注目度となった今回の中間選挙では、トランプ大統領に初の審判を下すべく、多くの有権者が投票所に押し寄せた。

 知事選では、注目された複数の州で民主党候補が勝利。カンザス州でトランプ氏が支持するクリス・コバック候補が敗れたほか、イリノイ州、ミシガン州、ミネソタ州でも共和党が敗れた。一方、フロリダ州では同州初の黒人知事を目指した民主党候補のアンドリュー・ギラム氏が敗れ、共和党のロン・デサンティス候補が勝利した。

 今回の結果は有権者の分断をあらためて示した。トランプ大統領に対する評価をはじめ、ヘルスケアと移民問題など米国が直面する主要な問題の全てで意見の対立がみられた。

トランプ大統領の存在感

 選挙戦終盤、トランプ氏は大きな存在感を示した。全米各地を遊説して回り、この中間選挙は自身への信任投票だと呼びかけた。

 有権者はそのメッセージを受け止めたようだ。「APボートキャスト(AP VoteCast)」の調査では、有権者の64%はトランプ氏が投票の判断材料の1つだと回答。同氏への反対表明のために投票すると答えた人は支持表明のためと答えた人を上回った。

 APボートキャストは、すでに投票を済ませた、またはこれから投票するとしている約9万人を対象に、投票日前および当日に実施される世論調査だ。

 開票結果が伝わった6日夜、トランプ氏はこうツイートした。「今夜は大成功だ。皆に感謝したい」

 選挙の結果は両党にとって失望と歓喜が入り交じるものとなり、同時に、変化のさなかにある両党の姿を浮かび上がらせた。トランプ氏の政党と化しつつある共和党は、地方の有権者と白人男性から大きな支持を集めた。一方、民主党は若者や都市郊外の住民、有色人種、女性から支持された。

「波」ではなく局所的な「竜巻」

 下院奪還に民主党が必要としたのは23議席の純増だった。民主党は下院の過半数を占めることで、大統領へのチェック機能を果たすほか、各捜査などで政権運営を揺さぶり、減税や規制緩和、移民制限などトランプ氏の政策課題を阻止する力を手にする。

 今回の選挙は結果的に、民主党が期待していたような全米を席巻する「波」とまでは行かず、共和党を特定の場所で混乱の渦に巻き込む「竜巻」の様相を帯びた。

 調査では、民主党の議席獲得の原動力の1つに男女差があることが示された。女性は民主党支持が18ポイント差で共和党支持を大きく上回ったが(56%対38%)、男性は共和党支持が民主党支持を若干上回ったに過ぎない(49%対46%)。

 また、民主党は若者の支持が目立ち、18歳〜29歳の有権者の61%に支持された。30〜44歳、45〜64歳の層でも民主党が優位で、有権者全体の4分の3近くを占める層で支持されている。これに対し、共和党支持が上回ったのは65歳以上のみ。それも49%対48%のわずか1ポイント差だった。

 上院で共和党が過半数を維持できた主な要因の1つについても、調査で明確になった。改選議席を争う州の大半が、モンタナやノースダコタのような地方の州であるからだ。調査によると、地方の有権者の56%が共和党に投票し、民主党支持は39%であることが分かっている。
https://diamond.jp/articles/-/184789


 
コラム2018年11月8日 / 15:25 / 3時間前更新
コラム:米中間選挙、民主期待の「青い波」が起きなかった訳
Lincoln Mitchell
2 分で読む

[7日 ロイター] - 2018年の米中間選挙は、下院選の投票者数が過去最高の推計1億1400万人に上るなど記録ずくめで、世界各地から大統領選並みの注目を集めた。

今後のトランプ大統領の政権運営を大きく左右する重大なイベントで、投票日間際にもトランプ氏の政敵に爆発物が送りつけられたり、ピッツバーグのユダヤ人教会堂で発砲事件が起きるなど波乱が続いた。

しかし結局のところは野党・民主党が下院の過半数を奪回するというありきたりな結果に終わり、多くの民主党支持者が期待した「ブルーウェーブ(青い波)」は起きなかった。


民主党は下院の議席を改選前から30議席ほど増やし、上院で失った議席はわずかだったが、最近の中間選挙に照らして「大勝」とは言えない。原因は米国の景気にあった。青い波は好調な米経済という陸地にぶつかり、砕け散った。

20年から30年前に政治学の講義を受けていて、2016年の大統領選は共和党候補が勝ち、景気は極めて好調とだけ聞かされた人は、ほぼ実際通りの投票結果を予想しただろう。注目度が低く、対立を煽るような言い回しをする人物が大統領に就いていないこれまでの中間選挙は同じ結果だった。中間選挙が平凡な結果となったとことで、あらゆる尺度から流動化が読み取れても、投票の行動と結果にそれが表れないという、米国政治の矛盾が露わになった形だ。

共和党が伝統的な保守政党からポピュリズム政党へと脱皮しつつある一方、民主党は都市周辺地域で新たな支持を見出している。米国の民主主義の規範を次々と打ち壊し、3年以上にもわたりその立ち振る舞いがメディアを席巻してきた大統領は、ほとんどすべての大統領と同様に、選挙のときに自分の政党の命運を決めるのは、重要ではあるがかなり世俗的な問題、つまり米国の景気だと理解した。

ほぼすべてに当てはまるわけではないとしても、米国民の多くが依然、党派性に投票が左右さていることも明らかになった。投票先が揺れ動くオハイオ州コロンバス周辺では選挙戦終盤に多くの共和党有権者が、オハイオ州のアメフトチームを応援するの同じような調子で「自分は共和党員だから」と投票理由を説明するのを聞いた。こうした党派性の根深さ故、波が来るチャンスは小さく、選挙はいつでも接戦となる。

今回の中間選挙の結果は、民主・共和両党とも有権者の判断を動かし得るが、激しい動揺が起きたようにみえても米国民の政治に対する基本的な態度は─少なくともその一部は─変わっていないということを浮き彫りにした。

*筆者はロイターのコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています。
https://jp.reuters.com/article/us-democrats-election-column-idJPKCN1ND0KL?il=0


 

レームダック」米議会、国境の壁ますます難関に
記者会見に臨んだ下院民主党のナンシー・ペロシ院内総務(6日)

By Kristina Peterson and Richard Rubin
2018 年 11 月 8 日 03:49 JST

 【ワシントン】米議会は来週の再開早々、移民問題を巡り行き詰まっているドナルド・トランプ大統領との交渉に直面する。それは12月に政府機関の一部閉鎖を引き起こす恐れもあるが、中間選挙で勢力を拡大した民主党は以前にも増して妥協する姿勢を見せなくなりそうだ。

 レームダック議会の行方は予測しにくいが、議員は今後2カ月のうちに、一つの確実な期限に突き当たる。それは、国土安全保障省を含む一部省庁の予算が12月8日午前12時01分に失効することだ。

 議会は今年に入り、政府機関の資金を絶やさないよう一連の予算案を成立させた半面、移民問題の審議は中間選挙後に先送りしてきた。共和党指導部がメキシコ国境の壁を建設する資金を巡る対立を回避しようとしたためだ。

 トランプ氏は壁の建設へ向けた追加資金の拠出を議会が承認しない場合、政府機関の閉鎖も辞さない構えを示していた。中米で約4000人の「キャラバン」と呼ばれる大量の移民が米国を目指して国境に近づく中、トランプ氏は一段と厳しい移民法を求める姿勢を強めている。メキシコ国境へは数千人規模の米兵が派遣された。

 共和党が上下両院で過半数議席を占めていたにもかかわらず、議会は移民問題を巡って今年1月まで膠着(こうちゃく)状態に陥った。ホワイトハウスに法案を送るためには、両院が同一の予算案を通過させなければならない。つまり、上院の手続き上の障害を乗り越えるため、60票の賛成を取り付けるに十分な超党派的な最終法案をまとめる必要がある。

 下院の多数派を奪回した民主党は、選挙結果はトランプ氏への否認とみなしている。新議会が召集されるまでのあと数週間に、壁建設のための数十億ドルの追加予算要請に応じる可能性は低い。多くの民主党議員は国境の安全保障強化を支持しているが、壁の建設には反対する議員が多く、当選後もその点では譲りそうにない。わずか2カ月後には影響力を強められる見通しとなった今、交渉妥結に持ち込む動機はほとんどない。

 下院民主党のナンシー・ペロシ院内総務(カリフォルニア州)は今週のインタビューで、中間選挙で民主党が必ず影響力を強めるとの見方を示した上で、「壁についてなぜ今、われわれが妥協したりするだろうか」とし、「国境は保護しなければならない、われわれの価値観も守らねばならない。それには超党派的な方法がある」と指摘。「選挙で勝利し、われわれに強みがもたらされるだろう」と述べていた。

 米議会はここ何年かの間に多くの移民法案を採決にかけたが、両院を通過した法案はない。下院共和党は今年6月、党内派閥の意見のすりあわせを狙った法案を提出したが、あえなく否決された。

 下院トップの座を巡り長引いている闘争と相まって、予算と移民問題の攻防はますます激しくなる可能性がある。下院民主党が院内総務の候補を選定するのは11月下旬の感謝祭以降になるとみられている。このため、ペロシ氏が続投すべきかを巡る議論が数週間続きそうだ。複数の民主党候補は今年、ペロシ氏に反対票を投じている。

 一方、共和党はポール・ライアン下院議長(ウィスコンシン州)の退任を受けて来週、新リーダーを選出する見通しだが、保守派の一部が投票を遅らせようとする可能性もある。

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ワールド2018年11月8日 / 12:43 / 33分前更新
焦点:下院敗北の米共和党、さらに「トランプ流」に傾斜か
James Oliphant
4 分で読む

[ワシントン 6日 ロイター] - 6日投開票の米中間選挙で下院の過半数を失った与党共和党には、トランプ大統領の挑発的な論調や強硬なアジェンダの下で一体化する、さらに「トランプ色」の強い議員たちが残ることになる。

下院の議席を守った穏健派の同党議員からは、今回の結果は、選挙戦中盤で不法移民に対する容赦ない攻撃に集中したトランプ戦略の失敗だとの批判が出てくるかもしれない。だが、こうした声は少数派にとどまるだろう。

中間選挙では、民主党が8年ぶりに下院の過半数を奪還する一方で、上院は共和党が多数派を維持する見込みだ。来年1月から「ねじれ」議会となる。


議席を失った共和党議員の多くは、郊外選挙区の穏健派で、トランプ大統領とその過激な論調からある程度距離を置こうと努めていた。だが結局、選挙に敗れてしまった。これに伴い、縮小した共和党議員の中核となるのは、トランプ支持が圧倒的な地方区から選ばれた保守派だ。

つまりは、トランプ大統領はトランプ流のままでいるだろう、ということだ。党内の一部からは、選挙での敗北の責任を問う声も上がるだろうが、上院での優位を維持したことを考えれば、大統領に造反を企てるほど大胆になるとは考えにくい。

過去2年間、トランプ大統領は炎上覚悟のスタイルを改めようとしたり、融和的な姿勢に転じたりする兆候をほとんど示してこなかった。トランプ氏は、自分が共和党内で、文句なく最も人気のある政治家であることを自覚している。

これから、トランプ大統領はこれから自らの再選に向けた取組みを本格的に始めるわけだが、その際、熱心な支持者で構成される自らの地盤を活性化させるために、あらゆる手を尽くすことになるだろう。

これはつまり、たとえ民主党からの抵抗がいっそう強まるとしても、不法移民や保護貿易主義といった激しい議論の的となるテーマを優先する、自らの「米国第一主義」を推進していく可能性が高いということだ。また一方で、保守的な財政・社会政策、国家安全保障を特徴としていた共和党内においても、トランプ流の劇的な党改革が加速される。

例えば、米国の対メキシコ国境沿いに「壁」を築く予算を民主党は承認しないだろうと分かっていても、トランプ大統領はあいかわらずこの問題を提起し続けるだろう。実のところ、下院民主党を格好の「敵役」に仕立て上げる上でで、このテーマの政治的効果がいっそう高まるとトランプ氏が考える可能性もある。

下院の議席を守った共和党議員も、新たに多数派となった民主党と協力することには、ほとんど関心を示さないだろう。すると、連邦議会における共和党勢力は上院に集約され、政権は手詰まり状態に陥る。

「民主党主導の下院で、大統領が何らかの政策を実現したいならば、反対側に歩み寄らざるを得ない」。民主党の世論調査専門家であるシカゴのジェイソン・マクグレイス氏はそう指摘する。

「今までトランプ大統領は、そういう素振りさえ見せたことがない

が、もしこれを機に、単なる点数稼ぎではなく、統治をしたいと考えるようになるとすれば興味深いことだろう」と付け加えた。

<郊外の変化>

今回、民主党が議席を奪還した選挙区で起こった変化は、共和党にとっては長期的な打撃となり、民主党にとっては、かつてはライバルの固い地盤だった郊外地域において攻勢に転じるチャンスとなる。

こうした地域は全国平均よりも教育や所得の水準が高く、トランプ大統領に対する懐疑的な見方が広がっている。

共和党はすでに、中産階級のトランプ支持者で白人男性、キリスト教福音派といった従来の地盤を超えて勢力を広げることに苦戦している。 女性や郊外に住む住民、大卒の有権者のあいだでは支持が低迷しており、若年層やマイノリティの有権者の支持を勝ち取る力も、ほとんど示せていない。

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米国議会における勢力が縮小したことで、同党のトランプ大統領に対する忠誠がいっそう強まる流れになるとすれば、こうした傾向はほぼ確実に続くだろう。

上院では、2016年の大統領選でトランプ氏が勝利した州、例えばインディアナやノースダコタでは、民主党中道派の現職議員を破って保守派の共和党候補が議席を得たが、彼らがその勝利を大統領のおかげであると考えても不思議はない。

さらに、共和党で最も激しくトランプ大統領を批判していたボブ・コーカー、ジェフ・フレーク両上院議員は、今回の選挙で引退した。政策面はさておき、論調において大統領と食い違う場合があった共和党のポール・ライアン下院議長も同様である。

こうした条件がそろうことで、トランプ大統領は党内において2年前よりもさらに支配的な立場を得ることになる。そして、選挙戦において地方各州を重点的に回ったトランプ氏は、これらの州における上院選での勝利を、依然として自らの支持者を投票所に向かわせる力を持っている証拠として示すことができる。

<トランプ人気頼み>

年を通じて、共和党は下院で敗北する展望をはっきりと認識していた。そのため、党のやり方を変更する必要があるという警告として、今回の選挙結果を受け止める可能性は低い。

歴史的に、新大統領が就任後に迎える最初の中間選挙では、政権党がいくつかの議席を失っている。特に、大統領の働きぶりに対する全国的な評価が低い場合はなおさらだ。

オバマ前大統領の就任後に実施された2010年の中間選挙では、民主党が下院の63議席を失い、共和党に過半数を奪われるという大敗を喫したため、オバマ氏の政策目標はほぼ暗礁に乗り上げてしまった。

選挙戦終盤の数週間、トランプ大統領は中米から米国に向かって近づく移民集団(キャラバン)に対する恐怖をあおり立て、民主党が権力を握った場合の「リベラルな暴徒」の脅威を警告することで、自分の支持者を投票所に向かわせようとした。

経済政策に関する共和党のメッセージが共感を生んでいないと結論づけた複数の同党候補者や連邦議会リーダーシップ基金などの支援団体は、トランプ氏のこうした動きに乗った。この先2年、仮に経済成長が減速すれば、そもそも経済政策などアピールできない可能性もある。

今後数カ月、有意義な立法措置という点で、連邦議会にできることがほとんどないと予想される中で、次の選挙に向けて共和党候補者が主張できる成果がほとんどなくなる可能性が高い。2017年の減税法案は遠い過去の記憶となっているだろう。

トランプ人気頼みで選挙に出馬する共和党候補者が、自分自身の政治的なアイデンティティを確立することは難しいだろう。そもそも彼らはあえてそれを望まないのかもしれない。何しろ米国の大統領はたいていの場合、2期目も当選するからだ。

(翻訳:エァクレーレン)
https://jp.reuters.com/article/usa-election-republicans-trump-idJPKCN1ND0AI?il=0

 

コラム2018年11月8日 / 15:53 / 2分前更新
コラム:米中間選挙、議会勢力図に傷跡残した貿易戦争
Gina Chon
2 分で読む

[ワシントン 7日 ロイター BREAKINGVIEWS] - 米中間選挙は、トランプ大統領の仕掛けた貿易戦争が、議会の勢力図に傷跡を残した格好となった。

共和党候補は、好調な国内経済という追い風を受けたが、ペンシルベニア州など、トランプ氏が打ち出した輸入関税や中国などの報復関税に苦しむ選挙区では、苦戦を強いられた。

確かに、ペンシルベニア州でも、鉄鋼産業が盛んな地域では、トランプ氏の輸入関税が支持されている。だが、報復関税やコスト上昇に苦しむ農家や製造業者が多い同州第7選挙区では、民主党の下院議員候補が共和党候補を打ち負かした。

アイオワ州は、中国などが発動した米農産品に対する関税で特に打撃を受けている。同州第3選挙区では、共和党の下院候補がトランプ氏の輸入関税を批判。地元紙にも寄稿して関税の悪影響を訴えたが、結局、民主党候補に敗れた。


オクラホマ州でも、トランプ氏の輸入関税を批判した共和党下院議員候補が、民主党候補に予想外の敗北を喫した。この共和党候補は、選挙区内にあるアンハイザー・ブッシュ・メタル・コンテナ社の工場を訪れ、貿易戦争に対する懸念払拭に努めた。同工場はアルミの輸入関税を懸念しており、民主党候補は、関税発動を阻止できなった共和党候補を批判していた。

貿易戦争で打撃を受けている他の地域では、不法移民の取り締まりを掲げるトランプ氏の人気が根強い。ミズーリ州バトラー郡にあるミッド・コンチネント・ネール社の工場では500人を雇用していたが、鉄鋼輸入関税の発動後、レイオフや自然減で約200人が工場を去った。だが、同郡では2016年の大統領選でトランプ氏が圧勝しており、今回の中間選挙でも、共和党の上院候補が現職の民主党候補を破った。民主党候補はトランプ政権の貿易戦争を声高に批判していた。

単純明快な構図を描くことはできないが、一部の選挙結果は、トランプ氏の輸入関税が、身内の共和党候補の足かせとなったことを示している。多くの共和党候補は、トランプ氏の保護主義に歯止めをかけると訴えたが、実績を示すことはできなかった。今回の中間選挙は、日ごろ自由貿易を標榜してきた共和党に「原点を忘れるな」という警鐘を鳴らした選挙だったといえる。

*筆者は「Reuters Breakingviews」のコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています。
https://jp.reuters.com/article/collumn-us-elections-trade-war-idJPKCN1ND0P4?il=0

http://www.asyura2.com/18/hasan129/msg/350.html#c1

[経世済民129] 貿易戦争の波紋、中国で米系自動車メーカーが涙目 安倍政権「日中協調」宣言は米国への反逆か ドイツ、中国に失望し米国は不安 うまき
2. 2018年11月08日 19:48:35 : ZzavsvoOaU : Pa801KbHuOM[123]
FOMCの注目点:19年の利上げペース、基調変化の兆しあるか
Steve Matthews
2018年11月8日 16:17 JST
• 引き続き堅調ながらも若干の景気減速の可能性に言及するか注目
• 金利は据え置きの見通し−12月利上げの市場予測を後押しか
米金融当局者は7、8両日に開く連邦公開市場委員会(FOMC)で、今年4回目となる来月の利上げの展望について市場の見方を補強しようとする一方、米景気拡大ペースの減速の可能性をどう表現すべきか検討することになると考えられる。
  FOMCは今週の会合でフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標レンジを2−2.25%に据え置くことを決めると広く予想されている。米東部時間8日午後2時(日本時間9日午前4時)に公表される声明では、米経済の成長と労働市場の強さに引き続き言及し、12月利上げの市場見通しを後押しする公算が大きい。
  一方、9月の経済予測で計3回(中央値)としていた2019年の利上げ回数の見通しを巡っては、その必要性についての自信が以前よりも後退していることを示唆するような形で声明に微調整が加えられるかもしれない。
  会合後のパウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長による記者会見は予定されておらず、経済予測の次回更新は12月のFOMCとなる。FF金利先物市場で織り込まれている12月利上げの確率は約78%となっている。
  スティーフル・ニコラウスのチーフエコノミスト、リンゼー・ピエグザ氏(シカゴ在勤)は「12月利上げの可能性は十分織り込まれているが、もっと重要なのは19年を展望する上で示される基調だ」と指摘。「経済が全速力で前進しているわけではないと示唆するような基調の変化があるか注視する」と語った。
  コーナーストーン・マクロのパートナー、ロベルト・ペルリ氏は「声明に変更があるとすれば、その大半は1段落目となるだろう。経済活動は若干緩やかとなったが、引き続き力強いないしは堅調だといった表現になるのではないか」とコメントした。



原題:Fed’s Tone Will Give Clues on 2019 Pace: Decision-Day Guide(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-11-08/PHV4AD6KLVR501

 

野嶋剛が読み解くアジア最新事情
台湾統一地方選は与党・民進党の敗北不可避、焦点は高雄市長選
2018/11/07
野嶋 剛 (ジャーナリスト)
台湾で次期総統選の行方を大きく左右すると見られる統一地方選が11月24日に迫っているが、与党・民進党の敗北は不可避な情勢だ。4大都市である台北、新北、台中、高雄のすべてを落とす可能性があり、特に民進党優勢の地盤で安泰と見られた高雄で敗北すれば「大敗」とみなされ、蔡英文総統の再任にも黄信号がともる。民進党と野党・国民党は高雄を決戦地とみて全力を挙げて勝利を掴む構えだ。民進党にとって最後に残された「天守閣」高雄を、国民党が攻め落とすかどうか、という光景を思い起こさせるほど、民進党は厳しい局面に追い込まれている。

11月5日、高雄市長選で韓國瑜・国民党候補の大幅リードを報じる台湾の新聞
「番狂わせ」が起きそうな高雄市長選
 統一地方選では地方の首長や議員を選び、住民投票も行われるが、注目されるのは6つある直轄市のトップを争う選挙の行方だ。過去の台湾政治では、この統一地方選で勝利した政党が2年後の総統選も有利に戦う流れになっている。
 先週、筆者が半年ぶりに訪れた台湾の高雄では、ムードが一変していた。南部は民進党が伝統的に強く、南部の最大都市である高雄市の市長選では、過去、民進党が5連勝を遂げており、本来、この選挙でも楽勝と思われていた。
 最近まで10年以上も高雄市長に君臨していたのは民進党随一の実力者で人気者の陳菊氏。もし敗北すれば、いま総統府秘書長として蔡英文政権の重しとなっている陳菊氏の威信も傷つき、支持率3割台に低迷する政権の浮揚力は失われ、2020年の総統選候補に蔡英文氏がふさわしいかどうか党内議論が始まるだろう。
 この高雄で番狂わせを起こそうとしているのが、国民党の元立法委員の韓國瑜氏だ。外省人で高雄での政治経験もなく、最初は泡沫扱いであったが、若者を活用し、SNSを駆使したユニークな選挙戦を展開。保守的だと見られがちな国民党らしくない、と評判を集めてあれよあれよという間に「韓國瑜」ブームを巻き起こした。ほかの選挙区にも好影響を及ぼし、国民党全体の底上げを成し遂げつつある。

高雄市長選に立候補している国民党の韓國瑜氏
 現状で高雄はまだ五分五分だと私は見ているが、各種世論調査では、すでに韓氏のリードを軒並み伝えている。民進党の候補は、蔡英文氏の信頼も厚い次世代のリーダーと目される陳其邁・元立法委員だが、初動での油断が響いているのか、選挙チームのまとまりが欠けていると党内からも心配の声が出ている。
高雄市以外でも苦戦している民進党
 直轄市では台中市でも民進党の現職・林佳龍市長の情勢も芳しくない。こちらも当初は優勢と見られていたが、国民党候補に互角の戦いを許している。民進党の選挙担当幹部は「台中が勝負どころのはずだったが、高雄にも党の応援を割かざるを得ない。台中と高雄で共倒れになってしまうのが怖い。現状では台中、高雄ともわずかに優勢と見ているが、開票までどうなるかわからない」と苦戦を認めている。
 台北市では、現職市長の無所属、柯文哲氏が圧勝しそうな勢いだ。もともと前回選挙では、民進党が柯文哲氏を推して勝利した形だったが、今回は決裂。独自候補の姚文智氏を立てたが、支持が伸びず、国民党候補にも及ばない見通しだ。選挙後、姚文智氏の擁立を決めた党本部の判断ミスが問題視されるだろう。
 人口で台湾最大の新北市で、民進党はかつて行政院長も務めた長老の蘇貞昌氏を候補に立てた。予想より善戦しているとの声もあるが、国民党候補の侯友宜氏に及ばないだろう。残りの台南市、桃園市は民進党候補が安定した戦いを進めている。
 直轄市を含めた台湾全体で22ある県市長のポストのなかで、現在、民進党は13、国民党は6、無党派は3となっているが、今回の選挙で民進党のポストが10以下に落ち込めば、国民党に並ばれかねない。
民進党が苦戦しているワケ
 2014年の前統一地方選は、ひまわり運動の余勢をかって民進党は絶好調のタイミングだった。今回は多少のポスト減は想定内と最初は余裕を見せていた蔡英文政権だが、台中だけでなく、高雄まで失えば、蔡英文総統の責任問題が浮上するのは目に見えている。その場合は、兼務する党主席の辞任もあり得るだろう。
 問題は蔡英文総統の人気低迷が、選挙全体に暗い影を落としているところにある。台湾経済のマクロのパフォーマンスはそれほど悪くはなく、年金や労働法の改革などの重要課題にも懸命に取り組んでいるが、どの勢力からも嫌われないように心がける政治スタイルが逆に「煮え切らない」と見られており、支持層の分断を招いている。
 李登輝、陳水扁など過去の総統経験者や独立派も蔡英文批判に回っており、ひまわり運動で蔡英文総統を熱狂的に支持した若者たちの間にも、LGBT問題や脱原発問題などで彼らが期待する改革に及び腰だとの失望感が漂っている。
 対中関係でも「現状維持」の穏和路線を掲げながら、中国の習近平政権との対話は一向に進まず、中台の対話チャンネルは凍結されたまま。ビジネスや観光にも影響が生じており、そのことを取り戻すほかの目立った業績も挙げられていないこともあって、格差拡大や就職難などで鬱積した不満が現政権に向けられている形である。
 残り2週間あまりとなった選挙戦をどこまで盛り返せるか。高雄や台中で踏ん張って勝利できれば、この地方選挙での小さな敗北がかえってガス抜きになって再び勢いを取り戻すかもしれない。蔡英文総統は先週末も高雄に入るなど選挙情勢の挽回に必死の構えを見せている。
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/14441


 
世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

INF条約離脱問題は日米欧で相談すべき

岡崎研究所

2018/11/08

 10月20日、トランプ米国大統領は、専用機エアフォース・ワンで出発する前に、記者の質問に答えて、次のように述べた。


(revel.stockart/iStock)
 「ロシアは合意に違反した。彼らは何年も違反してきた。そして、何故オバマ大統領は、交渉も破棄もしなかったのか、と思う。我々は、核に関する合意をロシアが違反することはさせない。逸脱して兵器を作ることを許さない。

 我々は合意を守ってきた側で、合意を尊重してきた。しかし、ロシアは、残念なことに、合意を尊重しなかった。したがって、我々は、合意を終了させ、合意から離脱するつもりだ。」

 この発言に、記者は、「INFのことですか?」と尋ねると、トランプ大統領は、

 「はい、INFです。」と答えた。

参考:White House ‘Remarks by President Trump Before Air Force One Departure’, October 20, 2018

 この発言を受けて、丁度、ボルトン大統領補佐官がロシアを訪問する直前ということもあり、内外のメディアは、一斉にトップ・ニュースで報道した。

 今回のトランプ政権によるINF条約離脱に関する発言は、極めて遺憾なことである。

 ロシアのINFは米攻撃には役立たないが、欧州、日本攻撃には、その射程距離上適している。かつて、ソ連が配備したSS-20が欧州、日本のみへの脅威であるがゆえに、欧米間の安全保障のディカプリングが問題となった。当時の西ドイツの首相シュミットが大騒ぎし、パーシングIIのドイツ配備、核巡航ミサイルの英配備などを、反核運動が吹き荒れる中行い、その撤廃と引き換えに全廃条約ができた経緯がある。

 これをやめるというのであれば、欧州と日本には当然相談すべきことである。欧州、日本は反対する可能性が強い。

 ロシアに違反があれば、それを追及していくのがやるべきことであり、その追及の根拠たる条約から離脱してしまえば、ロシアの違反を追及し得なくなる。ロシアの違反を合法化する愚策といわざるを得ない。

 中国はINF条約の枠外にあるので、INFの開発、配備に自由であることは問題である。この点については、中国にINFの開発、配備について注文を付けるべきであり、ロシアにも中国と同じ自由を与える結果となる条約離脱はすべきではない。中国をINFに取り込むような努力が望ましい。

 INF条約がなくなれば、中距離核ミサイル配備競争になると思われる。今後、極東については、核トマホーク配備の可能性が大きいが、非核三原則の問題が日本で出てくるほか、韓半島の非核化にも影響があると思われる。

 INF条約は無期限の条約で、NPTと同じく至高の利益が危うくなった時に脱退できる。こういう脱退条項に今の事態が当たるのか問題であり、米国では議会に相談なくして脱退できるのかとの問題もありうる。違反を理由に脱退できる条約とは必ずしも言えない。米国に届かない巡航ミサイルが至高の利益を危うくするとはなかなか言えない。

 10月のボルトン大統領補佐官の訪露では、INF条約よりの脱退(6カ月前に通告する必要がある)をロシアにどの程度話したのか、よくわからない。しかし、その議題は、11月11日に開催される第一次世界大戦終戦100周年でパリを訪れるトランプ大統領とプーチン大統領が行うであろう米露首脳会談で、議題になることは間違いないだろう。

 この問題は、日米欧でとにかく相談すべきである。トランプ大統領には、こういうことは勝手にやれないと知らせる必要がある。
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/14403
http://www.asyura2.com/18/hasan129/msg/350.html#c2

[経世済民129] 和製アマゾン・ゴーが人気、開発のサインポスト−株価うなぎ上り「AIで人間の仕事がなくなる」経済学的解明 テレワーク進まず うまき
2. 2018年11月08日 20:11:54 : ZzavsvoOaU : Pa801KbHuOM[124]
What can machine learning do? Workforce implications
Erik Brynjolfsson1,2, Tom Mitchell3
See all authors and affiliations

Science 22 Dec 2017:
Vol. 358, Issue 6370, pp. 1530-1534
DOI: 10.1126/science.aap8062
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ILLUSTRATION: DAVIDE BONAZZI/@SALZMANART
Digital computers have transformed work in almost every sector of the economy over the past several decades (1). We are now at the beginning of an even larger and more rapid transformation due to recent advances in machine learning (ML), which is capable of accelerating the pace of automation itself. However, although it is clear that ML is a “general purpose technology,” like the steam engine and electricity, which spawns a plethora of additional innovations and capabilities (2), there is no widely shared agreement on the tasks where ML systems excel, and thus little agreement on the specific expected impacts on the workforce and on the economy more broadly. We discuss what we see to be key implications for the workforce, drawing on our rubric of what the current generation of ML systems can and cannot do [see the supplementary materials (SM)]. Although parts of many jobs may be “suitable for ML” (SML), other tasks within these same jobs do not fit the criteria for ML well; hence, effects on employment are more complex than the simple replacement and substitution story emphasized by some. Although economic effects of ML are relatively limited today, and we are not facing the imminent “end of work” as is sometimes proclaimed, the implications for the economy and the workforce going forward are profound.

Any discussion of what ML can and cannot do, and how this might affect the economy, should first recognize two broad, underlying considerations. We remain very far from artificial general intelligence (3). Machines cannot do the full range of tasks that humans can do (4). In addition, although innovations generally have been important for overall improvements in income and living standards, and the first wave of pre-ML information technology (IT) systems in particular has created trillions of dollars of economic value, “The case that technological advances have contributed to wage inequality is strong” [see (1), a report from a committee we recently cochaired for the U.S. National Academies of Science, Engineering and Medicine]. Although there are many forces contributing to inequality, such as increased globalization, the potential for large and rapid changes due to ML, in many cases within a decade, suggests that the economic effects may be highly disruptive, creating both winners and losers. This will require considerable attention among policy-makers, business leaders, technologists, and researchers.

As machines automate some of the tasks that are SML in a particular job or process, the remaining tasks that are non-SML may become more valuable. In other cases, machines will augment human capabilities and make possible entirely new products, services, and processes. Therefore, the net effect on the demand for labor, even within jobs that are partially automated, can be either negative or positive. Although broader economic effects can be complex, labor demand is more likely to fall for tasks that are close substitutes for capabilities of ML, whereas it is more likely to increase for tasks that are complements for these systems. Each time an ML system crosses the threshold where it becomes more cost-effective than humans on a task, profit-maximizing entrepreneurs and managers will increasingly seek to substitute machines for people. This can have effects throughout the economy, boosting productivity, lowering prices, shifting labor demand, and restructuring industries.

We know more than we can tell
As the philosopher Polanyi observed, we know more than we can tell (5). Recognizing a face, riding a bike, and understanding speech are tasks humans know very well how to do, but our ability to reflect on how we perform them is poor. We cannot codify many tasks easily, or perhaps at all, into a set of formal rules. Thus, prior to ML, Polanyi's paradox limited the set of tasks that could be automated by programming computers (6). But today, in many cases, ML algorithms have made it possible to train computer systems to be more accurate and more capable than those that we can manually program.

Until recently, creating a new computer program involved a labor-intensive process of manual coding. But this expensive process is increasingly being augmented or replaced by a more automated process of running an existing ML algorithm on appropriate training data. The importance of this shift is twofold. In a growing subset of applications, this paradigm can produce more accurate and reliable programs than human programmers (e.g., face recognition and credit card fraud detection). Second, this paradigm can dramatically lower costs for creating and maintaining new software. This lowered cost reduces the barrier to experiment with and explore potential computerization of tasks, and encourages development of computer systems that will automatically automate many types of routine workflows with little or no human intervention.

Such progress in ML has been particularly rapid in the past 6 to 8 years due in large part to the sheer volume of training data available for some tasks, which may be large enough to capture highly valuable and previously unnoticed regularities—perhaps impossibly large for a person to examine or comprehend, yet within the processing ability of ML algorithms. When large enough training data sets are available, ML can sometimes produce computer programs that outperform the best humans at the task (e.g., dermatology diagnosis, the game of Go, detecting potential credit card fraud).

Also critical to ML progress has been the combination of improved algorithms, including deep neural networks (DNNs) and considerably faster computer hardware. For example, Facebook switched from phrase-based machine translation models to DNNs for more than 4.5 billion language translations each day. DNNs for image recognition have driven error rates on ImageNet, a large data set of more than 10,000 labeled images (7), down from more than 30% in 2010 to less than 3% today. Similarly, DNNs have helped improve error rates from 8.4% to 4.9% in voice recognition since July 2016. The 5% threshold for image recognition and speech is important because that is roughly the error rate of humans when given similar data.

Automating Automation
To produce a well-defined learning task to which we can apply a ML algorithm, one must fully specify the task, performance metric, and training experience. In most practical applications, the task to be learned corresponds to some target function, such as a function from input medical patient health records to output patient diagnoses, or a function from the current sensor inputs of a self-driving car to the correct next steering command. The most common type of training experience is data consisting of input-output pairs for the target function (e.g., medical records paired with the correct diagnoses). Obtaining ground-truth training data can be difficult in many domains, such as psychiatric diagnosis, hiring decisions, and legal cases.

Key steps in a successful commercial application typically include efforts to identify precisely the function to be learned; collect and cleanse data to render it useable for training the ML algorithm; engineer data features to choose which are likely to be helpful in predicting the target output, and perhaps to collect new data to make up for shortfalls in the original features collected; experiment with different algorithms and parameter settings to optimize the accuracy of learned classifiers; and embed the resulting learned system into routine business operations in a way that improves productivity and, if possible, in a way that captures additional training examples on an ongoing basis.

One approach that is particularly relevant to gauging the rate of future automation is the “learning apprentice” (sometimes called the “human in the loop”) approach (8), in which the artificial intelligence (AI) program acts as an apprentice to assist the human worker, while also learning by observing the human's decisions and capturing these as additional training examples. This approach has led to new kinds of business models.

Training a learning apprentice to mimic human-generated decisions offers the potential for machines to learn from the combined data of multiple people it assists, perhaps leading to outperforming each individual on the team that trains it. Still, its learned expertise may be limited by the skill level of the human team and by the online availability of relevant decision variables. However, in cases where the computer can also access independent data to determine the optimal decision (ground truth), it may be possible to improve on human decisions and then to help the human improve their own performance. For example, in medical diagnosis of skin cancer from dermatological images, using the results of subsequent biopsies as a gold standard for training can produce computer programs with even higher diagnostic accuracies than human doctors (9).

Most Suitable Tasks
Although recent advances in the capabilities of ML systems are impressive, they are not equally suitable for all tasks. The current wave of successes draw particularly heavily on a paradigm known as supervised learning, typically using DNNs. They can be immensely powerful in domains that are well suited for such use. However, their competence is also dramatically narrower and more fragile than human decision-making, and there are many tasks for which this approach is completely ineffective. Of course, advances in ML continue, and other approaches are likely to be better suited for different types of tasks. We identify eight key criteria that help distinguish SML tasks from tasks where ML is less likely to be successful, at least when using the currently dominant ML paradigm (see the SM for a more detailed, 21-item rubric).


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A heat exchanger was designed by a machine using generative design.

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Learning a function that maps well-defined inputs to well-defined outputs

Among others, these include classification (e.g., labeling images of dog breeds or labeling medical records according to the likelihood of cancer) and prediction (e.g., analyzing a loan application to predict the likelihood of future default). Although ML may learn to predict the Y value associated with any given input X, this is a learned statistical correlation that might not capture causal effects.

Large (digital) data sets exist or can be created containing input-output pairs

The more training examples are available, the more accurate the learning. One of the remarkable characteristics of DNNs is that performance in many domains does not seem to asymptote after a certain number of examples (10). It is especially important that all of the relevant input features be captured in the training data. Although in principle any arbitrary function can be represented by a DNN (11), computers are vulnerable to mimicking and perpetuating unwanted biases present in the training data and to missing regularities that involve variables that they cannot observe. Digital data can often be created by monitoring existing processes and customer interactions, by hiring humans to explicitly tag or label portions of the data or create entirely new data sets, or by simulating the relevant problem setting.

The task provides clear feedback with clearly definable goals and metrics

ML works well when we can clearly describe the goals, even if we cannot necessarily define the best process for achieving those goals. This contrasts with earlier approaches to automation. The ability to capture input-output decisions of individuals, although it might allow learning to mimic those individuals, might not lead to optimal system-wide performance because the humans themselves might make imperfect decisions. Therefore, having clearly defined system-wide metrics for performance (e.g., to optimize traffic flow throughout a city rather than at a particular intersection) provides a gold standard for the ML system. ML is particularly powerful when training data are labeled according to such gold standards, thereby defining the desired goals.

No long chains of logic or reasoning that depend on diverse background knowledge or common sense

ML systems are very strong at learning empirical associations in data but are less effective when the task requires long chains of reasoning or complex planning that rely on common sense or background knowledge unknown to the computer. Ng's “one-second rule” (4) suggests that ML will do well on video games that require quick reaction and provide instantaneous feedback but less well on games where choosing the optimal action depends on remembering previous events distant in time and on unknown background knowledge about the world (e.g., knowing where in the room a newly introduced item is likely to be found) (12). Exceptions to this are games such as Go and chess, because these nonphysical games can be rapidly simulated with perfect accuracy, so that millions of perfectly self-labeled training examples can be automatically collected. However, in most real-world domains, we lack such perfect simulations.

No need for detailed explanation of how the decision was made

Large neural nets learn to make decisions by subtly adjusting up to hundreds of millions of numerical weights that interconnect their artificial neurons. Explaining the reasoning for such decisions to humans can be difficult because DNNs often do not make use of the same intermediate abstractions that humans do. While work is under way on explainable AI systems (13), current systems are relatively weak in this area. For example, whereas computers can diagnose certain types of cancer or pneumonia as well as or better than expert doctors, their ability to explain why or how they came up with the diagnosis is poor when compared with human doctors. For many perceptual tasks, humans are also poor at explaining, for example, how they recognize words from the sounds they hear.

A tolerance for error and no need for provably correct or optimal solutions

Nearly all ML algorithms derive their solutions statistically and probabilistically. As a result, it is rarely possible to train them to 100% accuracy. Even the best speech, object recognition, and clinical diagnosis computer systems make errors (as do the best humans). Therefore, tolerance to errors of the learned system is an important criterion constraining adoption.

The phenomenon or function being learned should not change rapidly over time

In general, ML algorithms work well only when the distribution of future test examples is similar to the distribution of training examples. If these distributions change over time, then retraining is typically required, and success therefore depends on the rate of change, relative to the rate of acquisition of new training data (e.g., email spam filters do a good job of keeping up with adversarial spammers, partly because the rate of acquisition of new emails is high compared to the rate at which spam changes).

No specialized dexterity, physical skills, or mobility required

Robots are still quite clumsy compared with humans when dealing with physical manipulation in unstructured environments and tasks. This is not so much a shortcoming of ML but instead a consequence of the state of the art in general physical mechanical manipulators for robots.

Workforce Implications
The main effects of pre-ML IT have been on a relatively narrow swath of routine, highly structured and repetitive tasks (14). This has been a key reason that labor demand has fallen for jobs in the middle of the skill and wage spectrum, like clerks and factory workers, whereas demand at the bottom (e.g., janitor or home health aide) and top (e.g., physicians) has held up in most advanced countries (15). But a much broader set of tasks will be automated or augmented by machines over the coming years. This includes tasks for which humans are unable to articulate a strategy but where statistics in data reveal regularities that entail a strategy. Although the framework of routine versus nonroutine tasks did a very effective job of describing tasks suitable for the last wave of automation (14), the set of SML tasks is often very different. Thus, simply extrapolating past trends will be misleading, and a new framework is needed.

Jobs typically consist of a number of distinct but interrelated tasks. In most cases, only some of these tasks are likely to be suitable for ML, and they are not necessarily the ones that were easy to automate with previous technologies. For instance, when we apply our 21-question SML rubric to various occupations, we find that a ML system can be trained to help lawyers classify potentially relevant documents for a case but would have a much harder time interviewing potential witnesses or developing a winning legal strategy (16). Similarly, ML systems have made rapid advances in reading medical images, outperforming humans in some applications (17). However, the more unstructured task of interacting with other doctors, and the potentially emotionally fraught task of communicating with and comforting patients, are much less suitable for ML approaches, at least as they exist today.

That is not to say that all tasks requiring emotional intelligence are beyond the reach of ML systems. One of the surprising implications of our rubric is that some aspects of sales and customer interaction are potentially a very good fit. For instance, transcripts from large sets of online chats between sales-people and potential customers can be used as training data for a simple chatbot that recognizes which answers to certain common queries are most likely to lead to sales (18). Companies are also using ML to identify subtle emotions from videos of people.

Another area where the SML rubric departs from the conventional framework is in tasks that may involve creativity. In the old computing paradigm, each step of a process needed to be specified in advance with great precision. There was no room for the machine to be “creative” or figure out on its own how to solve a particular problem. But ML systems are specifically designed to allow the machine to figure out solutions on its own, at least for SML tasks. What is required is not that the process be defined in great detail in advance but that the properties of the desired solution be well specified and that a suitable simulator exists so that the ML system can explore the space of available alternatives and evaluate their properties accurately. For instance, designing a complex new device has historically been a task where humans are more capable than machines. But generative design software can come up with new designs for objects like the heat exchanger (see photo) that meet all the requirements (e.g., weight, strength, and cooling rate) more effectively than anything designed by a human, and with a very different look and feel (18).

Is it “creative”? That depends on what definition one uses. But some “creative” tasks that were previously reserved for humans will be increasingly automatable in the coming years. This approach works well when the final goal can be well specified and the solutions can be automatically evaluated as clearly right or wrong, or at least better or worse. As a result, we can expect such tasks to be increasingly subject to automation. At the same time, the role of humans in more clearly defining goals will become more important, suggesting an increased role for scientists, entrepreneurs, and those making a contribution by asking the right questions, even if the machines are often better able to find the solutions to those questions once they are clearly defined.

Six Economic Factors
There are many nontechnological factors that will affect the implications of ML for the workforce. Specifically, the total effect of ML on labor demand and wages can be written as a function of six distinct economic factors:

Substitution

Computer systems created by ML will directly substitute for some tasks, replacing the human and reducing labor demand for any given level of output

Price elasticity

Automation via machine learning may lower prices for tasks. This can lead to lower or higher total spending, depending on the price elasticity of demand. For instance, if elasticity is less than −1, then a decrease in price leads to a more than proportional increase in quantity purchased, and total spending (price times quantity) will increase. By analogy, as technology reduced the price of air travel after 1903, total spending on this type of travel increased, as did employment in this industry.

Complementarities

Task B may be an important, or even indispensable, complement to another task A that is automated. As the price of A falls, the demand for B will increase. By analogy, as calculation became automated, the demand for human programmers increased. Skills can also be complementary to other skills. For instance, interpersonal skills are increasingly complementary to analytical skills (19).

Income elasticity

Automation may change the total income for some individuals or the broader population. If income elasticity for a good is nonzero, this will in turn change demand for some types of goods and the derived demand for the tasks needed to produce those goods. By analogy, as total income has increased, Americans have spent more of their income on restaurant meals.

Elasticity of labor supply

As wages change, the number of people working on the task will respond. If there are many people who already have the requisite skills (for example, driving a car for a ride-hailing service), then supply will be fairly elastic and wages will not rise (or fall) much, if at all, even if demand increases (or falls) a lot. In contrast, if skills are more difficult to acquire, such as becoming a data scientist, then changes in demand will mainly be reflected in wages, not employment.

Business process redesign

The production function that relates any given set of different types and quantities of labor, capital, and other inputs to output is not fixed. Entrepreneurs, managers, and workers constantly work to reinvent the relevant processes. When faced with new technologies, they will change the production process, by design or through luck, and find more efficient ways to produce output (20). These changes can take time and will often economize on the most expensive inputs, increasing demand elasticity. Similarly, over time, individuals can make a choice to respond to higher wages in some occupations or places by investing in developing the new skills required for work or moving to a new location, increasing the relevant supply elasticity. Thus, according to Le Chatelier's principle (21), both demand and supply elasticities will tend to be greater in the long run than in the short run as quasi-fixed factors adjust.

Adoption and diffusion of technologies often take years or decades because of the need for changes in production processes, organizational design, business models, supply chains, legal constraints, and even cultural expectations. Such complementarities are as ubiquitous in modern organizations and economies as they are subtle and difficult to identify, and they can create considerable inertia, slowing the implementation of even—or especially—radical new technologies (22). Applications that require complementary changes on many dimensions will tend to take longer to affect the economy and workforce than those that require less redesign of existing systems. For instance, integration of autonomous trucks onto city streets might require changes in traffic laws, liability rules, insurance regulations, traffic flow, and the like, whereas the switch from talking to a human assistant to a virtual assistant in a call center might require relatively little redesign of other aspects of the business process or customer experience.

Over time, another factor becomes increasingly important: New goods, services, tasks, and processes are always being invented. These inventions can lead to the creation of altogether new tasks and jobs (23) and thus can change the magnitudes and signs of the above relationships. Historically, as some tasks have been automated, the freed-up labor has been redeployed to producing new goods and services or new, more effective production processes. Such innovations have been more important than increased capital, labor, or resource inputs as a force for raising overall incomes and living standards. ML systems may accelerate this process for many of the tasks that fit the criteria above by partially automating automation itself.

As more data come online and are pooled and as we discover which tasks should be automated by ML, we will collect data even more rapidly to create even more capable systems. Unlike solutions to tasks mastered by humans, many solutions to tasks automated by ML can be disseminated almost instantly worldwide. There is every reason to expect that future enterprise software systems will be written to embed ML in every online decision task, so that the cost of attempting to automate will come down even further.

The recent wave of supervised learning systems have already had considerable economic impact. The ultimate scope and scale of further advances in ML may rival or exceed that of earlier general-purpose technologies like the internal combustion engine or electricity. These advances not only increased productivity directly but, more important, triggered waves of complementary innovations in machines, business organization, and even the broader economy. Individuals, businesses, and societies that made the right complementary investments—for instance, in skills, resources, and infrastructure—thrived as a result, whereas others not only failed to participate in the full benefits but in some cases were made worse off. Thus, a better understanding of the precise applicability of each type of ML and its implications for specific tasks is critical for understanding its likely economic impact.

Supplementary Materials
www.sciencemag.org/content/358/6370/1530/suppl/DC1

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Table S1

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Acknowledgments: The authors acknowledge helpful discussions and comments from D. Acemoglu, D. Autor, S. Benzell, Y. LeCun, F. Levy, A. Ng, T. Poggio, D. Rus, G. Saint-Jacques, Y. Shavit, C. Syverson, S. Thrun, and especially D. Rock. E.B. acknowledges funding from the MIT Initiative on the Digital Economy for this research. T.M. acknowledges support from the U.S. Air Force Office of Scientific Research.
Science: 358 (6370)
Science
Vol 358, Issue 6370
22 December 2017

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[国際24] トランプ暴走に歯止めをかけられるか「米国の分断」「世界の分断」招いた罪 プーチン大統領の後継者は誰か 人気に陰り権限移譲 うまき
1. 2018年11月09日 18:08:05 : ZzavsvoOaU : Pa801KbHuOM[125]
2018年11月9日 Chester Dawson
トランプ氏の政策運営、民主下院奪取でこう変わる
ドナルド・トランプ米大統領
Photo:Reuters
 米民主党が下院過半数を奪還したことで、ドナルド・トランプ米大統領が進める通商協定の見直しや規制緩和は難航するとみられている。

 エバコアISIのシニア政治ストラテジスト、テリー・ヘインズ氏は「大きな法改正はもうない見通しだ。追加減税やビジネス絡みの政策変更はないだろう」と予想。「一方で、トランプ政権下で成立した法律が変更されることもない」とみる。

 共和党は昨年から取り組んでいる減税措置で、新たなハードルに直面する見通しだ。下院民主党は、予算協議の一環として法人税引き上げを要求するなど、増税を進める公算が大きい。昨年成立した個人減税の恒久化に向けた動きも、阻止する構えだ。

 米商工会議所の最高ポリシー責任者、ニール・ブラッドリー氏は「税法の条項を巡り、一部の産業は守勢に立たされる可能性がある」と話す。下院民主党は党が掲げる政策の原資を確保するため、気に入らない税制を標的にするとみているためだ。

 下院は民主党が奪取したが、上院は引き続き共和党が掌握しており、共和党の議会支配下で成立した看板の立法化措置を民主党が覆すことはできそうにない。だが政策アナリストらは、通商法案など、他の法案への支持と引き替えに、下院民主党が税制変更を要求してくるかもしれないと指摘している。

 企業に最も差し迫った影響を与える問題の一つが、北米自由貿易協定(NAFTA)に代わる新たな貿易協定「米・メキシコ・カナダ協定(USMCA)」だ。

 新協定を法制化するには 、議会の批准が必要で、批准手続きは新議会が始まる来年1月まで行われない見通しだ。下院民主党は、米労働者の賃金保護強化など、労組が望む条項を盛り込むよう迫る可能性もある。

 新協定の法制化作業が停滞すれば、企業にとっては投資決定を行う上で、新たな不確実要素となる。また、トランプ大統領が進める中国などとの通商協議を阻害しかねず、米国が鉄鋼・アルミニウムや中国製品に対して発動している関税を巡る対立を長引かせることになりかねない。

 下院民主党はさらに、議会の主要委員会の監視権限を行使して、トランプ政権が進める規制緩和も阻止する公算が大きいとみられている。

 環境・業界団体などによると、トランプ政権が地球温暖化ガスの排出規制を緩和したことで、石油・ガスおよび石炭業界は多大な恩恵を受けている。また、自動車業界も燃費規制の緩和で恩恵を受ける見込みだ。

 だが下院民主党は、委員会の委員長ポストを握ることで、調査の開始や書類提出の要請のほか、企業幹部に議会証言を義務づけることが可能になり、トランプ政権の規制緩和への取り組みを停滞させることになりそうだ。

 金融機関は、共和党が進めてきた米金融規制改革法(ドッド・フランク法)の見直しを支持しているが、今後は下院民主党からの追及に直面しそうだ。民主党は一段の金融規制緩和に歯止めをかけたい考えで、金融監督当局の予算増額も要求している。

 民主党はさらに、法人税率を現行の21%から25%に引き上げるよう求めている。法案成立に必要な支持票は確保できないものの、予算協議の一環として交渉材料にするかもしれない。民主党はまた、ヘッジファンドやプライベート・エクイティ(PE)会社への増税を目指す可能性があるほか、海外で事業を展開し利益を得ている企業に関して、国際税制の見直しを唱えるとの見方も出ている。

 民主党は問題になっている薬価高騰についても、調査開始や製薬会社幹部の議会証言を要求し、国民の関心を一層高めることができそうだ。

 薬価の値上げ幅を制限したり、あるいはメディケア(高齢者向け医療保険)に対し、製薬会社と直接、価格交渉する権限を与える状況を政権内に作ったりすることで、薬価引き下げの立法化措置を求めることも考えられる。トランプ大統領は、薬価高騰に批判の矛先を向けているが、身内の共和党からは抵抗を受けており、民主党の要求を受け入れることもあり得る。

 一方、医療保険制度改革(オバマケア)撤廃に向けた共和党の取り組みは、下院を民主党に奪還されたことで、下火になるだろう。 その結果、医療保険会社には一段の安定をもたらすかもしれない。共和党は、オバマケアの基準を満たさない医療保険の販売拡大を目指しているが、民主党はこれに反対している。

 一部では、トランプ大統領は、インフラ投資拡大で下院民主党と歩み寄ることが可能との指摘も出ている。シティバンクはインフラ整備により、2020年の実質経済成長率が約0.2ポイント押し上げられると試算している。
https://diamond.jp/articles/-/184923

 

http://www.asyura2.com/18/kokusai24/msg/498.html#c1

[経世済民129] シャイロックにだってそりゃ無理だ 中国のクルーズ船業界に陰り、豪華客船の撤退相次ぐ 日本人が捨てるべき「台湾への思い込み うまき
2. 2018年11月09日 18:09:33 : ZzavsvoOaU : Pa801KbHuOM[126]
2018年11月9日 森下智史
中国「独身の日」、1日3兆円を売り上げる凄味を徹底分析
Photo:Imaginechina/Aflo
中国に間もなく“あの日”がやってくる。中国最大の小売りイベント「11月11日(ダブルイレブン)」だ。近年は無視できないイベントとして海外メディアも取り上げ始めたが、いまだにその実態について疑問を感じるビジネスパーソンも多いはず。昨年はたった1日で、日本円にして3兆円近い取引が生まれた世界最大の小売業のイベントを、中国向けのマーケティングなどを手掛けるトレンドExpressのWeb媒体編集長、森下智史氏がデータで読み解く。
たった10秒で300億円
中国最大の小売りイベント
「ダブルイレブン」とは何ぞや。そもそも11月11日という日は何の日だったのか。まずはそのルーツから解説しよう。
 この日は「1」が4つ並ぶ日であることから、独り者の記念日(中国語では「光棍節」と呼ばれる)だった。もちろんこれは、国が定めた祝日・記念日ではない。90年代終わりから2000年代初めごろ、大学生たちが自発的に始めたイベントだった。
 中国では、生まれてから大学入試までは勉強一色で、恋愛は御法度というのが一般的。そのため、大学に入って初めて恋愛が許されるわけだが、すべての人にパートナーができるわけではない。当然、あぶれてしまう人も数多く現れるわけで、そんな彼氏・彼女ができない学生たちが集まってお祭りをしようというのが、そもそもの趣旨だった。

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 こうした寂しい男女に向かって、中国のEコマース業界最大手であるアリババが、ECプラットホーム「淘宝(Taobao)」を使って仕掛けたキャンペーンが「ダブルイレブン」だ。
 つまり、「どうせ独り身、一人で過ごすならネットで買い物しようよ!」「独り身の寂しさをネットショッピングで紛らわそう!」というキャンペーンなのだ。それがまさに、ネット世代第1期生ともいえる若者(大学生やホワイトカラー)に刺さった。キャンペーン元年となる2009年の取引額は、5200万元(約9億円)程度だった。
 始まった当初、ダブルイレブンはTaobaoに限ったイベントだったが、その後、同社の純BtoCサイトである「天猫(Tmall)」、さらにライバルである「京東(JD.com)」や「Amazon」など、多様なEC業者が参入する。
 取引額も、初年度は5000万元程度だったが、昨年は11月11日に日付が変わってたった10秒で16億元(約300億円)を突破。1日で計1600億元、約3兆円もの取引がなされる規模まで成長した。ECだけでなく、中国最大の小売りイベントとなったのだ。
3割4割引きは当たり前!
安くなければイベントじゃない
 では、中国の消費者は数あるECサイトのうち、どこを利用して商品を購入しているのだろうか。トレンドExpressでは、2017年のダブルイレブンで利用されたECサイトに関する「クチコミビッグデータ」を使った調査を行った。その結果が次の表だ。

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 この表を見ると、元祖のTaobaoよりもTmallの利用率が高くなっていることが分かる。
 背景にある中国消費者の心理は、Tmallの方が「本物を売っている可能性が高い」と感じる点に加えて、Tmall上のメーカー販売店舗の方が「より魅力的なキャンペーンを行う」という点が挙げられる。
 そう、ダブルイレブンにおいては、どれだけのキャンペーン、すなわちどれだけの値引きを行うかどうかが、消費者の判断に大きな影響を与えているのだ。

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 クチコミビッグデータの分析結果を見てみると、2017年のダブルイレブンでは、最低でも3割引き、確実性を求めるのであれば4割引き以上のサービスでないと手が出されない模様だ。まさに「3割4割引きは当たり前」の世界となっていることが読み取れる。
 ここで気になるのは、そこまで安くしてメーカーに利益が出るのかということだ。
 だが、ダブルイレブンでは、多くの企業が「利益」ではなく「ダブルイレブンで総額でいくら買われた」という実績、つまり売り上げがその後のプロモーションに役立つという考えが根強いため、「安さで勝負」の流れが加速してしまうのだ。
多角化するキャンペーンに
消費者も困惑気味
 これだけ安く買えるとなれば、中国の消費者がダブルイレブンに熱を上げるのも、うなずけるというもの。さぞかし消費者も喜んでいるのだろうと思いきや、近年のダブルイレブンに対して聞こえてくるのは、歓喜の声ではなく「ため息」だ。
 その理由は「複雑すぎる」というものだ。
 中国のECキャンペーンで多用されるのは、「紅包(ホンバオ)」という機能。これは、いわばお得に購入できるサービス券で、ネット上やSNS上で中国のご祝儀袋に見立てたデータが送付され、開くとランダムで「○○元OFF」というサービス券が入っている。
 ECサイトや出店しているメーカーは、消費者を店舗に呼び込むため、サイト主催のキャンペーンイベントに参加したり、自社のツールを使ったりしながら、こうした「紅包」を消費者にばらまいていく。
 2017年のダブルイレブンでTmallが用意した紅包の総額は「2.5億元」にも上ると言われており、それを目当てに多くの消費者が数々のイベントに参加した。

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 その種類は、「明星密令(アイドルシークレットミッション)紅包」「品牌(ブランド)紅包」「捉猫猫(ネコキャッチゲーム)紅包」「火炬(聖火リレー)紅包」など多岐にわたる。
 これらの紅包は、それぞれ異なるゲームやキャンペーンによって手にすることができ、また割引額もさまざまだ。加えてECサイトだけではなく、ブランド単独で割引キャンペーンなども実施しており、紅包と合わせて使うことができる。そのため、中国の消費者にとってお得度は増すものの、どれだけお得なのかを実際に計算するとなると、複雑さが増していく。
 結局、2017年のダブルイレブンが終了した後、徐々に冷静さを取り戻した消費者はふと思うのだ。
「果たして自分は本当にお得に買えたのか」と。
 昨年、Weiboなど中国SNS上では、Tmallや各店舗のキャンペーンを複数併せて購入したものの、果たしてどのくらいお得になり、どのくらいの割引で買えたのか、誰もはっきりとわからない状態に陥ったといった書き込みであふれていた。
 そんな複雑さを表す1つの書き込みが、昨年のダブルイレブンシーズン中にSNSで“バズ”った。
 記事のタイトルは「数学の問題」である。内容はこうだ。
「ダブルイレブンにTmallで小売価格1699元の服を買いました。“サービス券30元”、“複数店舗利用サービス200元で20元OFF”、店舗サービス“999元購入しさらに指定商品購入で300元OFF”のサービスを利用しました。では、この服の最終購入価格はいくらになったでしょう?」
 この書き込みに対し、「大学入試の数学より難しい」「数学オリンピックの問題?」などなど、ネットユーザーからは共感の声が続々と集まった。
 ダブルイレブンシーズンは各店舗、総力を挙げてのキャンペーンを展開しているのだが、その結果、中国の消費者たちがかえって混乱してしまい、ネット上では「数学力と読解力のない人はダブルイレブンに参加する資格はない!」という記事まで登場する始末だった。
2018年のダブルイレブンは
果たしてどうなるのか
 それでは2018年のダブルイレブンを、消費者はどのような気持ちで待ち構えているのだろうか。
 もちろん、「ダブルイレブンだ!買うぞ!」という声が大多数を占める。しかし、同時に「今年はどうしよう…」と戸惑う声も聞こえてくる。その理由で目立つのは、やはり「サービスの分かりにくさ」だ。
 昨年のキャンペーンの反響を踏まえ、今年はシンプルになるのでは…と消費者たちは予想していたのだが、ふたを開けてみると、紅包は10種類以上と昨年以上の充実ぶり。さらに、紅包をゲットするためのイベントの多様さに、すでに圧倒されてしまっている様子なのだ。
 上海市内で話を聞いた30代の女性は、ダブルイレブン初期から参加(商品を購入)していたのだが、今年については「今回はもう少し様子を見る」と話す。
 SNS上でよくつぶやかれているフレーズは、「“看不懂(読めない、分からないの意)”」だ。サービスが複雑すぎて、何をどうすれば安くなるのか、本当に安いのかがわからない、という流れは続いている。
 前出の女性も、「昔のダブルイレブンは分かりやすかったわ。5割引きとか6割引きとか、単純に“安い!”って感じがしたけど、去年あたりからよく分からなくなっちゃって」とため息をつく。
 ダブルイレブンは、10月20日からいわゆる「予約期」に入っており、一部の消費者はお目当ての商品を「予約」という形で購入済み(着手金を支払い、残りは11日午前1時以降に支払う)だ。
 中国の消費者は、こうしたキャンペーンを「紐解いて」、「分析して」、「計算して」買う、という高難度をくぐり抜けて購入しているのだ。
 これだけ聞くと購入者数が減るのではないか?という不安も生じるのだが、実際には今年も昨年同様の盛り上がりが予想される。
 上海市の別の30代女性は、ダブルイレブンについてこう話してくれた。
「正直に言うと、ダブルイレブンで何を買うかってあんまり考えていないんです。でも、ダブルイレブンだから何か掘り出し物があるかもしれないって思うと、チェックせざるを得ないんですよね」
 春節には餃子、中秋節には月餅、そしてダブルイレブンには「買い物」。ECで買い物をしないと11月11日じゃない。ダブルイレブンは、すでに中国の「風物詩」だ。今年のダブルイレブンでは、いかなるドラマが繰り広げられるか注目している。
(『トレンドExpress』Web媒体編集長 森下智史)
https://diamond.jp/articles/-/184855


 

2018年11月9日 週刊ダイヤモンド編集部 ,竹田幸平
日本銀行が投信の家計保有残高を30兆円以上も下方修正した理由
岩崎俊博(投資信託協会会長)
「貯蓄から投資へ」の動きが今なお鈍い中、投資信託協会の岩崎俊博会長に、投信市場をめぐる現状や投資普及への考えを聞いた。


Photo by Kazutoshi Sumitomo
──日本銀行の資金循環統計で6月下旬、投資信託の家計保有残高が30兆円以上も下方修正されましたが、どう受け止めていますか。

 率直に言って驚きました。夏場に10社以上の運用会社トップと会ってこの件について話しましたが、それぞれ残念だとか、ショックだといった反応が聞かれました。

 一方、各社が運用残高の推移を再検証するとあまり増えていなかった面もあり、自分たちも今後きちんと取り組んでいかないといけないとの声も耳にしました。

 公募投信の純資産総額について、日銀が(資産購入策の一環で)大量に保有しているETF(上場投資信託)を除いて考えると、大半は家計が保有していると類推されます。そして資産残高の推移を見てみると、2014年以降は60兆円台半ばをほとんど横ばいで推移しています。

 それでも設定額と解約額の差で見れば流入超には違いありませんが、さらに毎月分配型投信などの分配金を除くと、資金の流出入はトントンの状況です。その意味では、あらためて分析すると日銀統計の修正データが実態に近かったのかなという印象があります。

──公募投信が伸び悩む一方で、私募投信の残高が急増している背景をどのように捉えていますか。

 確かに私募投信の資産規模はリーマンショック以降、急拡大しています。これは地域金融機関を含む機関投資家が増えた結果だと聞いています。その際、リスクがどこに偏在しているかは私募投信の場合、分かりづらいのも事実です。

 今後、私募投信についてもっと中身を分析した方が有効だろうという会員の声があれば、方法を変えていきたいと考えています。この点は議論を始めたところです。

──いまだ鈍い「貯蓄から投資へ」の動きはどのように促していくべきだと考えているでしょうか。

 マクロ的な説明になりますが、公助か自助かという視点で考えると、例えば今まで国が充実させてきた公的年金は今後、人口減少下で所得代替率(実質的な支給水準)が落ちていくのは間違いないでしょう。従来のように公助だけでは対応し切れなくなります。

 すると自助が大事になるわけで、つみたてNISAや確定拠出年金などが重要になってきます。

 米国では確定拠出年金の導入で投信の活用が大きく伸びました。よく米国がすごいといわれますが、実はオーストラリアもこの30年で個人金融資産が10倍に増えました。これは義務的に加入する確定拠出年金制度を取り入れ、自助の仕組みをうまく整えたことが寄与した結果なのです。日本でも自助部分の運用拡充こそが必要だと考えています。

(「週刊ダイヤモンド」編集部 竹田幸平)
https://diamond.jp/articles/-/184411


 

農?次官OBが語るガラガラポンの未来
ニッポン農業生き残りのヒント
美辞「話し合いが大切」が農政の最大弱点

2018年11月9日(金)
吉田 忠則

 今回は、平成の農政の重要なできごとをふり返りながら、次の時代に残された課題を考えるための企画の第2弾。前回は、自民党農林族として長く農政にかかわった元農相の谷津義男氏を取り上げた(10月12日「老農林族は女子高生をどう激励したか」)。今回お届けするのは、1998年から約2年半、農水次官を務めた高木勇樹氏のインタビューだ。

 平成の農政でよく知られた大きな節目の1つは、日本がついにコメ市場の開放に踏み切った1993年のガット・ウルグアイ・ラウンドの農業合意だろう。その前年、農林水産省は平成の農政の画期とも言うべき指針を発表した。タイトルは「新しい食料・農業・農村政策の方向(新政策)」。交渉が大詰めを迎える中、迫り来る国際競争に立ち向かう決意を示す指針だった。

 内容は多岐にわたるが、特筆すべきは「経営」を農政の柱にすえたことだ。市場原理と競争原理をそれまで以上に農業の世界に取り入れることを宣言し、自給的な農業や趣味の農業と区別して、家業から企業に脱皮していく経営を後押しすることを明確にした。この流れは、農家の法人化や企業など異業種の参入促進など、具体的な政策となって結実していく。

 この新政策を大臣官房企画室長の立場で中心になって取りまとめたのが、高木氏だ。経営を、農政が追求すべき課題とした新政策はどうやってできたのか。ポスト平成時代に農政が取り組むべき課題は何か。高木氏に聞いた。


「農地制度はまだ改革が足りない」と話す元農水次官の高木勇樹氏
新政策はどんな経緯でできたのですか。

高木:1991年5月に私が企画室長になって、議論が本格化した。農水省の審議会を使い、その下に部会や委員会を作って議論するのがオーソドックスなやり方だ。だが、ウルグアイ・ラウンドの交渉結果をにらんで対策を考えるということもできず、政治的にもやや不安定な時期だったので、農水省そのものが考えるということで議論した。

 もちろん、外部のチェックは必要で、それがないと発信力を伴わないので、経済界を含め、しっかりした識見を持った人に集まってもらい、アドバイザリーグループは作った。ただ、既存のステークホルダーがたくさん入り、いきなり反発が出る可能性がある審議会方式はとらなかった。

 まず省内で何をテーマにするかを議論した。私は「農地制度を取り上げるべきだ」と主張した。当時すでに耕作放棄が深刻になっていた。農地法は「耕作者がみずから農地を保有する」ことを前提にしていた。その通りなら定義上、耕作放棄が発生する余地はない。にもかかわらず耕作放棄が起きているということは、農地法の基本理念が適応力を失っていると考えた。

 農地、食糧管理、農協の3つの制度は戦後農政の大きな枠組みであり、その1つである農地制度をきっちり検証して見直すべきだと思った。それを議論の対象にすることを問題提起したが、「けしからん」という雰囲気が省内外に満ち満ちていた。戦後の農地解放でできた農地制度のような立派な制度を作れた国はほかにどこにもなく、守ることが大事だと。現役もOBもそう主張した。

 農地制度の担当者に聞いてみると、答えは「農地制度が悪いのではなくて、作るモノがないから作らない」と反論された。もし本当にそうなら、専門的に農業をやっている人に聞けば、「自分だったらここでこういうモノを作る」という意見があるかもしれない。その人に農地を貸せばいいと思ったが、それもダメだった。結局、農地問題は議論を封印せざるを得なかった。


ポスト平成時代の農政を農水省はどう模索するのか
食管制度についてはどうですか。

高木:コメについてもウルグアイ・ラウンドでまだ交渉中なので、交渉中の案件に対してどうこうすべきだと言うわけにもいかない。議論することじたいが、市場開放の容認と受け止められかねないので、議論できなかった。

 それでは何がテーマかということになり、からめ手から行こうと考えて経営に焦点を当てた。個別経営体と組織的経営体という概念を打ち出し、経営が大事だということを前面に出した。農業も1つの産業で、持続する経営が農業を産業として成り立たせる。それを前面に出すしかなかった。

1999年に日本農業法人協会が誕生しました。

高木:以前は農業経営者が農水省に行っても、冷たくあしらわれていた。もともと法人協会は自然発生的に各県でできていた。それを糾合し、公益法人として全国団体ができたのが1999年。その前は任意団体だった。もちろん、自分もそういう団体を作らなければならないと思っていたから、次官の立場で設立を後押しした。その結果、知名度も高まったし、少なくとも農水省との間で公的なつき合いができるようになった。自分の中では持続する経営でないと、産業として成り立たないという思いがずっとあった。

経営体を育てる必要性
話が戻りますが、新政策の翌年の1993年、政策で後押しする農家を市町村が決める認定農業者制度ができました。

高木:新政策から直接出てきたものではないが、経営体をしっかり育てなければならないという発想は共通だった。

農家が認定を受けるときに作った計画を達成できていなくても、再認定が簡単にできます。制度の目的と実態がずれていませんか。

高木:そうした乖離が生じてしまうのが、認定農業者制度の限界だ。国が農産物の価格を決めたり、市町村が支援対象を決めたりすると、結局はそこに政治の圧力がかかってしまい、行政の妥協を招く。認定農業者制度で言えば、市町村は対象となる農家が減ってしまっては困る。だから経営の中身がどうなっているかよりも、数を維持しようというモノサシが勝ってしまう。


農政への提言を積極的に続ける高木勇樹氏
農地制度を廃止したらどうか
2012年に始まった「人・農地プラン」では市町村でさえなく、集落の話し合いで、地域を担う農家を決めることになりました。

高木:ああいうやり方しかなかったのかもしれないが、どうしても行政が絡むと、話し合いに比重が置かれてしまう。日本の農政の一番のネックだ。話し合いが手続きの中に入ると、何となくわかりやすくて、「みんなが合意するならしょうがない」ということになる。

 もちろん、話し合いは不要ではない。ただ、話し合いがうまくいかなかったとき、どうなるか。最終的に妥協の産物になる。そこが日本の農政の非常につらいところだ。「集落の和」はたしかに大切だ。ただ「この人が中心的な経営体になるのは嫌だ」とか「この人なら、あいつも嫌と言わない」といったことが話し合いの中で優先されてしまいかねない。

 くり返しになるが、話し合いは絶対に必要だ。だが、一定の話し合いをしたあとはどこかで決めないと、いろんないい仕組みを作っても、運用段階で骨抜きになってしまう。ナスダックではないが、農業経営体を上場して評価し、ランクづけするような仕組みがあってもいいのではないかと思う。

では、どうやって農地を守るべきでしょう。

高木:少子高齢化で市町村が消滅するということが、現実のものになりつつある。その関連で、所有者が不明の土地がどんどん増えている。国土の基盤を揺るがすような話だ。土地があっても、使うことができない。非常に不安定な状態であり、いまの土地制度では対応できない。

 毎年毎年、ちょっとした手当てをしているので、国民もいろいろ言われても深刻さがわかりにくい。田舎に帰れば実際にどれだけ深刻なのかわかるが、日本全体としてどれだけ深刻なのかということにはなかなかつながりにくい。政治や行政はそこを示すべきだろう。

 いままでの延長線上にはないことを提示する。「5年後こんな姿にする。だから、いまから準備しましょう」ということを明示することができれば、日本の農業者も国民も対応する能力はあると思う。

 農地制度が所有から利用に変わったのはいいことだが、制度の大元は何ら変わっていない。農地の貸し借りを決めるのは、(地域の農業者が中心の)農業委員会だ。農地制度をいっぺん廃止したらどうかと思う。農地の利用と経営をもっと結びつけ、単純で使いやすい仕組みにしたらいいと思う。

限界の先をどう支えるか
 「高木節」健在と言うべきだろう。今後の農政へのメッセージとしてとくに印象が強かったのが、「話し合いの限界」を指摘した部分だ。農業も産業の1つである以上、持続可能性を占ううえで最も重要な要素は収益力。つまり「稼ぐ力」だ。その判断を、地域の話し合いに委ねるべきではないと高木氏は訴える。行政が絡むことで、政治の介入を許すリスクにも触れた。

 こうした主張に対し、農業関係者から様々な反発が出る可能性もある。農家、農協、農水官僚、農業学者を含め、市場原理と競争原理を上位の価値として農業の未来を語ることに対し、いまも根強い抵抗があるからだ。

 かかわるメンバーのすべてがトコトン最後まで話し合い、合意したうえで結論を出す。それで最適解を出せるのなら問題ないが、それは本当に可能なことなのだろうか。あるいは最適解でなくてもいいとするなら、農業のミッションである食料の安定供給はそれで実現できるのか。農業に様々な形で投入される公的資金を負担する納税者は、それで納得するのだろうか。

 長く農業を取材してきた経験に照らすと、経営政策だけで日本の農地を守り、食料の供給基盤を維持することができるとは思えない。一方で、地域の話し合いに未来を委ねようとする姿勢にも、疑問を感じざるを得ない。もっとスケールの大きい、不連続な未来を構想する力を期待したいからだ。

 既存の農家も新規参入組も含め、彼らのベンチャースピリッツを信じ、思いきり力を発揮できるような環境を整える。最新のテクノロジーを使い、ワクワクするような農業を追求する。起業家精神を支えるのは、アイデアや努力を競い合う覚悟と、それを楽しむ遊び心だ。その限界がどこにあり、限界の先をどう支えるのか。ポスト平成の農政の課題だと思う。

【新刊紹介】
『農業崩壊 誰が日本の食を救うのか』

砂上の飽食ニッポン、「三人に一人が餓死」の明日
三つのキーワードから読み解く「異端の農業再興論」

これは「誰かの課題」ではない。
今、日本に生きる「私たちの課題」だ。

【小泉進次郎】「負けて勝つ」農政改革の真相
【植物工場3.0】「赤字六割の悪夢」越え、大躍進へ
【異企業参入】「お試し」の苦い教訓と成功の要件

2018年9月25日 日経BP社刊
吉田忠則(著) 定価:本体1800円+税


このコラムについて
ニッポン農業生き残りのヒント
TPP(環太平洋経済連携協定)交渉への参加が決まり、日本の農業の将来をめぐる論議がにわかに騒がしくなってきた。高齢化と放棄地の増大でバケツの底が抜けるような崩壊の危機に直面する一方、次代を担う新しい経営者が登場し、企業も参入の機会をうかがっている。農業はこのまま衰退してしまうのか。それとも再生できるのか。リスクとチャンスをともに抱える現場を取材し、生き残りのヒントをさぐる。

https://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/15/252376/110700176/?
http://www.asyura2.com/18/hasan129/msg/366.html#c2

[経世済民129] 私が「景気後退の衝撃に備えよ」と話すワケ 米国公的債務の膨張にやきもきし始める投資家 利払いに1兆ドル トランプ新常態化 うまき
1. 2018年11月12日 13:03:08 : ZzavsvoOaU : Pa801KbHuOM[127]
2018年11月12日 居林 通 :UBS証券ウェルス・マネジメント本部ジャパンエクイティリサーチヘッド

貿易摩擦、安倍政権不安定化に業績悪化

複雑に絡む変動要因

 10月2日に安倍晋三総理の自民党総裁選挙勝利を受け、日経平均株価は2万4270円を付けたかと思えば4週間後には一転して2万1149円まで下落した。

 その後、トランプ米大統領と習近平中国国家主席との電話会談が明らかになると、11月29日の米中首脳会談での貿易摩擦緩和への期待で、今度は2万2200円超えまで日本株市場は反発した。表面上は、米国の貿易政策に世界の株式市場が翻弄されているように見えるが、実際の市場の行方を決める要因はもう少し複雑であろう。

 筆者は三つの論点(下表参照)が海外投資家にとっての日本株の魅力度を決め、それらの変化が海外投資家の動向につながり、日本株の値動きのトレンドをつくると考えている(年初から10月26日までの海外投資家の先物を含む売越額は9.2兆円で、今年の最高額を更新している)。


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 第一は米国の貿易政策だ。本稿を執筆の時点では米国の中間選挙の結果は分からないが、トランプ政権の貿易政策が他国に寛容になることは考えにくい。

 多くの企業が中国に工場を建設してもよいのかどうかを決めることができなくなり、設備投資を先送りしていることは7〜9月期の決算でも垣間見えている。トランプ政権の貿易政策は、今後も海外投資家のマインドの重しになるだろう。

 加えて、日本株を海外投資家が買う大きな理由になってきた安倍政権の安定も揺らぐ可能性がある。3期目の安倍政権には消費税率引き上げ、憲法改正、外国人労働者受け入れなどの難問が待ち受けている。

 頼みの日本銀行の金融緩和政策も新味がなくなってきた。海外投資家から見れば景気対策を矢継ぎ早に出している中国市場の方が、リバウンドを取るには魅力的に映るのではないだろうか。

 そして、長期的には株価の動きに非常に重要な企業業績にも変化が見られる。8月25日号の本欄で指摘したように日本企業の業績は減速傾向にある。7〜9月期の決算は現在半数ほどの企業から発表されたが、売り上げ、利益共に予想を下回り、純利益は前年同期比でマイナス1%とわずかながら減益だ。

 日本株は現在の株価水準では過去の平均から見て割安といえ、決算後の急落が過剰反応ではないかと思われる銘柄も散見されるが、貿易摩擦の動向が見えにくいこと、加えてアベノミクスに対する期待値の変化、企業業績サイクルと複数の要因を考慮しなければ判断できない相場になっている。

(UBS証券ウェルス・マネジメント本部ジャパンエクイティリサーチヘッド 居林 通)

 今年の最安値は日経平均株価で2万0617円。2万1000円以下に株価が下落するまでは銘柄を十分に選別した投資判断が必要になると考える。
https://diamond.jp/articles/-/185032


 

2018年11月12日 ダイヤモンド・オンライン編集部

ペンス副大統領来日でFTAの地ならし、日米摩擦復活で追い詰められる日本

中間選挙を終えて会見に臨むトランプ大統領(左)とペンス副大統領

11月12日にペンス米副大統領が来日、年明けから始まる日米間の「物品貿易協定(TAG)」交渉の地ならしが行われる予定だ。TAGは、9月の日米首脳会談で合意されたものだが、実質的には日本がこれまで回避してきた「日米自由貿易協定(FTA)交渉」の色彩が濃厚だ 。(ダイヤモンド・オンライン特任編集委員 西井泰之)

 中国に「貿易戦争」を仕掛け、メキシコやカナダには「NAFTA(北米自由貿易協定)」見直しをのませるなど、荒っぽいやり方で貿易不均衡是正という“公約実現”に突き進んできたトランプ大統領は、中間選挙での“歴史的勝利”を背景に、自動車部品への25%関税や為替条項などをちらつかせて、農業分野の一層の市場開放を始めとする 成果を求めるとみられる。

 日本にとっては“想定外”の出来事の末に追い込まれたFTA交渉で、日本は受け身を余儀なくされそうだ。

トランプ大統領の「脳内摩擦」
対応に苦慮する日本政府
「80年代の日米摩擦は実体のあったリアルな摩擦だったが、今回はトランプ大統領の頭の中だけ、いうなれば“脳内摩擦”だ」。

 経産省幹部の1人は、これまでと勝手の違う対米交渉に当惑気味だ。

 日米摩擦当時は、米国の貿易赤字の半分を日本が占め、日本製品の流入に苦境に陥った業界が対策を求めて議会に陳情。議会の保護主義圧力を抑えるため、政府間交渉で日本側が輸出自主規制に応じるといったことが繰り返された。だが今は、赤字の半分近くを占める中国やEU、メキシコなどよりも低い8.6%に過ぎず、業界や米議会からも日本に対する目立った批判はない。

 にもかかわらず、日米摩擦当時、自ら新聞に日本製品の輸入禁止を求める意見広告を出したこともあるトランプ大統領の頭の中にだけ、「80年代の日米摩擦が“冷凍保存”されている」(経産省幹部)というわけだ。

 トランプ大統領の貿易や通商政策に関する考え方も、従来の米国の政策とは異なるものだ。

 トランプ大統領がこだわるのは、2国間関係を軸にした貿易収支。米国からの輸出が、貿易相手国からの輸入を上回り、あらゆる貿易相手国に対して黒字を計上することが「勝ち」だと考える、一昔前の重商主義的な発想だ。そのためには、米国の輸出が増えるよう貿易相手国に市場開放を求め、逆に相手国に高関税を課して輸入品の流入を抑えるのは当然というわけだ。

 WTO違反の一方的な措置で「制裁関税」を課したり、冷戦時代の遺物とされる「安全保障(上の)措置」を名目に、鉄鋼に25%、アルミに10%といった「追加高関税」を課したりといった“禁じ手”を使い、衰退した地域や産業の不満や格差拡大に対する国民の怒りといった内政問題を、すべて貿易政策で解決しようとするかのような強引さが際立っている。

唐突に出てきたTAG
FTA交渉に追い込まれる
 こうした中、9月の日米首脳会談で合意されたのが、「日米貿易物品協定(TAG、Trade Agreement on Goods)」の交渉開始だった。

「TAGの話は直前まで全く聞かされてなかったから驚いた」と経産省の中堅幹部は、唐突にでてきた「TAG」に困惑を隠さない。

 日本はこれまで、米国が二国間で貿易だけでなく、投資や非関税障壁などの規制も含めて包括的な自由化をすすめる「FTA(自由貿易協定)」を求めるのに対して、自由化推進は多国間の地域協定を拡大することを主張。

 トランプ政権には、当初は米国を含む12ヵ国が合意した「TPP(環太平洋経済連携協定)」への復帰を働きかけてきた。米国との二国間協定では、米国に有利な条件を押し込まれるとの懸念があったからだ。

 だが、9月の日米首脳会談では、(1)日米貿易物品協定(TAG)の交渉開始と、(2)TAG交渉妥結後に、物品貿易以外のサービスや投資などの課題について交渉することが共同声明で同時にうたわれた。

 「TAG」という呼称をひねり出したのは、日本側だった。二国間交渉を求める米国に抗しきれないと判断したものの、物品の関税交渉に絞るように見せることで、「FTA」と解釈されるのを避け、交渉範囲が輸入規制などの非関税障壁が残る農産品などに広がり、譲歩を迫られることを避けようとの思惑があった。

 首脳会談後の記者会見で安倍晋三首相は、「(TAGは)FTAとは全く違うもの」と否定した。だが米国側は、米議会に対する交渉開始の通知には、「US-japan Trade Agreement」と、「TAG」とは言わず、その後もペンス副大統領が「日本との歴史的な二国間のFTA交渉を始める」と発言するなど、日米で2通りの言い方がされている。

「総理が言うのは、これまで日本が言ってきたFTA(のやり方)とは違うという意味」と、日本側関係者は解説する。事実上は、「物品貿易」と「それ以外」の2段階に分けた形にして、日米FTA交渉の開始を飲まざるを得なかったのが実情だ。

自動車で「輸出自主規制」再び?
80年代日米摩擦に逆戻り
 米国との二国間交渉で焦点になるのは何か。

 米国は、対日貿易赤字の約8割を占める自動車と同部品について、鉄鋼と同様に「25%追加関税」を課することをちらつかせて、不均衡是正を求めている。

 先の首脳会談の合意で、交渉中に追加関税は発動しないとされたが、共同声明では自動車について「市場アクセスの交渉結果が、米国の自動車産業の製造及び雇用の増加を目指すものであることと」と明記された。

 日本が追加関税を回避するには、米国の対日輸出が増えるか、米国内の投資や雇用が増えるかといった「成果」が求められる。だが、日本の自動車関税はすでに無税になっており、米国の対日輸出が目立って増える可能性は低い。一方で、日本の各メーカーは、すでに部品を含めて米国内や周辺のメキシコなどでの生産体制を確立し、対米投資をさらに増やすといっても限界がある。そもそも、民間の投資について政府が強引に口出すわけにもいかない。

 米国はこれまでに米韓FTAの見直しや、メキシコ、カナダとのNAFTAに代わる「USMCA(米国・カナダ・メキシコ協定)」を締結。「弱い相手から先に、自国に有利な協定をまとめ、それをモデルにして日本や欧州に同じことを求める戦略をとっている」(日本側関係者)。

 例えばUSMCAでは、3年間で関税撤廃の条件である域内原産割合(3ヵ国の調達比率)を75%まで引き上げるのに加えて、製造工程の40%を時給16ドル以上の地域で行うようにするなど、米国内の工場が有利な条件が盛り込まれた。

 さらにサイドレターで、「25%追加関税」措置を除外する枠を規定、乗用車の場合は「年間260万台」、自動車部品の場合は、「メキシコからの輸入が1080億ドル相当分」、「カナダからの輸入は324億ドル相当分」とされた。

 この枠を超えると追加関税が実施されることになるため、メキシコとカナダは事実上「輸出規制」を受けることになる。また米韓新FTAでも、韓国側が対米鉄鋼輸出を2015年〜17年の平均の7割に抑える合意がされた。

 ただ、メキシコやカナダからの輸出は各170万台程度で、輸出を規制するとしてもかなり“高い天井”だ。今の生産には実害はなく、一方でトランプ大統領も国内向けに輸入車の流入に「枠」をはめたと主張できるものになった。

 こうしたことから、日本も“輸出自主規制”を迫られるという見方もある。天井を高くすれば、日本企業には実害はない一方で、米国側も「成果」を誇示できるというわけだ。

 これに対して、かつて日米摩擦交渉にあたった経産省OBの1人は「すでに90年代半ばには、こうした管理貿易の手法はよくないということで、米国を始め多くの国が認識してWTO体制の下で自由貿易を推進しようということになった。時計の針を逆戻りさせるものだ」。

 だが問題は、「80年代の日米摩擦時代で頭が止まったまま」のトランプ大統領に、そうした理屈が通じるのかどうかだ。

農畜産品で「TPP超え」譲歩か
為替条項で揺さぶり
 もう1つの焦点が、米国が従来から求めている農畜産物の市場開放だ。

 首脳会談の共同声明で、日本として「過去の経済連携協定で約束した市場アクセスの譲許内容が最大限」として、農畜産物についてもTPPの水準以上の市場開放はしないことが、一応、明記された。

 今年の年末にはTPPが発効し、来年になれば豪州などからの安い牛肉が日本に入ってくる。経産省の幹部は「不利な状況に置かれた米国の業界からの声も強まっているため、米国政府はTAGの合意を急いでおり、TPPと同じ水準で合意に応じるはず。米国だけが有利になるようなTPP以上の自由化は、日本側が統一地方選や参院選があり、とても飲めないことは米国も分かっているはず」と話す。

 しかし、「TPPは米国に不利。国益が反映されていない」とTPP離脱を決めたトランプ大統領が、それで妥協するのかどうか。

 日本側にも、妥協の糸口を探るかのような動きもなくはない。茂木敏充・経済再生相は10月16日の記者会見で、「全体的に最大限の譲歩はTPPだが、(品目ごとの最大は)それぞれ違う」と発言、場合によっては一部品目でTPP以上に譲歩する可能性に含みをもたせた。

 日本側には、一部の品目で「TPP超え」になった場合、それ以外の何らかの品目で「TPP以下」の水準にし、全体でならして「TPP並み」の自由化で収めたいという思惑が見え隠れする。

 実際、7月に署名した日欧経済連携協定(EPA)では、チーズなどの一部の品目について、TPPより自由化の水準が高いものがある。

 自動車・自動車部品への「25%追加関税」については、米国内でも自動車業界が、世界的なサプライチェーンの混乱や組み換えなどのコストを懸念して反対している。また、実施されれば輸入車価格がかなり値上がりすることになり、消費者の反発も強まると予想されている。

 このように“両刃の剣”の面があり、トランプ政権としては、TAG交渉が難航する局面で、改めて「25%追加関税」を “脅し”として持ち出し、日本に牛肉や豚肉などで、譲歩を迫るという可能性は不定できない。

 一方で、ここにきて新たな要素が加わった。

 10月中旬、ムニューシン米財務長官がインドネシアでの記者会見で、日本との二国間協定に、「為替条項」を盛り込む必要性に言及したことだ。この発言も、米国の貿易赤字は、貿易相手国による不当な通貨安政策によってもたらされていると思い込んでいるトランプ大統領の考えを代弁している面がある。

 実際、USMCAや米韓FTAでも、メキシコペソ安やウォン安誘導を禁じる「為替条項」について、強制力こそないものの付帯協定として結ばれた。

 米国内では、一部の学者から、「プラザ合意」(85年9月)のような為替調整を主張する声も出始めた。

 日本側は「為替誘導などの実態がないことは明らか」と反発する。しかし一方で、円安や株高はアベノミクスの成果と安倍政権は強調してきた。この“矛盾”を米国から突かれる可能性もある。

 こうして日本側の思いとは裏腹に、日米交渉はトランプ氏の「脳内摩擦」にとどまらず、リアルな「80年代型摩擦」の様相を帯びてきた。

日本側に誤算相次ぐ
脱グローバリズムのうねり
 “異質”のトランプ政権誕生以来、日本政府はいくつかの「戦略」を作り、貿易摩擦再燃を避けようとしてきたが、誤算が相次いだ。

 戦略の1つは、グローバル化が進み、モノやマネーの流れが一体化する世界経済の実態を理解する政権内の「グローバリスト」と、自由貿易や同盟関係重視など伝統的な考え方の人たちとの連携だった。

 政権発足後は、「米国第一主義」のバロン大統領首席補佐官らに対峙する形で、経済政策の司令塔である国家経済会議(NEC)のコーン委員長や、石油会社の会長も務めていたティラーソン国務長官らが影響力を持っていたからだ。こうした閣僚に連なる政府高官らと接触、現実的な解決策を探る狙いだった。

 実際、昨年6月、大統領との衝突などからバロン首席補佐官が辞任した際や、今年1月、世界の金融トップや企業経営者らの集まるダボス会議に出席したトランプ大統領が、「TPP復帰」の可能性に言及した際など、日本側が「潮目の変化」を期待した局面もあった。

 TPP復帰を問われ、「現実的な実体のある『取引』であれば」と語ったトランプ発言の草稿は、コーン委員長が書いたと言われている。ところが政権内の保護主義派が猛反発。結局、コーン委員長らは辞任に追い込まれた。政権に残ったのは、日米摩擦時代、USTR次席として日本に輸出規制などを飲ませたライトハイザー通商代表に象徴される、筋金入りの保護主義派だけだった。

 通商問題などを話し合う場として、麻生太郎副総理・財務相とペンス副大統領、ロス商務長官を窓口にした「新経済対話」の枠組みを作ったのも、トランプ大統領が直接、かかわらない形にして現実的な合意を探る狙いだった。

 ペンス副大統領の地元、インディアナ州にはかなりの日本企業が進出しており、日本が米国内の雇用に貢献していることが分かっているとの読みがあったが、この経済対話のチャネルが機能しなかったことも、誤算だった。ロス長官と商務省幹部の間の意思疎通も含め、商務省自体が機能しない状況が続いたからだ。

「日本はいくつかの提案を出してはきたが反応が鈍く、進捗状況を担当者に問い合わせても、まだ中の議論が進んでいない、長官に説明する時間がとれていないといった返答がしょっちゅうだった」(関係者)

 商務省やUSTRでは、議会での承認が遅れて局長クラスでも空席ポストがあることも一因だが、さらに大きな問題は、通商政策も大統領の意向次第でロス長官らも動きようがなくなっていることだ。

 こうした状況で、日本側が期待し、模索し続けてきたのが、安倍・トランプの「親密な関係」の下で、トランプ大統領が対日強硬措置に向かうのを抑えるという戦略だ。

 鉄鋼・アルミへの追加関税が3月に打ち出された際も、「日米は安保のパートナーだし、総理とトランプ大統領の関係があったから、日本は適用外になると期待した」(経産省幹部)という。だが、トランプ大統領は首を縦には振らなかった。

 逆に北朝鮮問題など、安全保障で米国に依存する日本が米国に歩調をあわせる場面はあっても、トランプ大統領が日本に配慮することはなかった。むしろ、安全保障との「取引(ディール)」で、貿易面で日本に譲歩を迫る姿勢は一貫していた。

 

しかし最大の誤算は、こうした「自国第一」の保護主義的な政策に対する米国内の支持が根強いことだろう。

 背景には、90年代後半以降、国際競争力のある金融やIT産業などを前面に、自由貿易・市場主義路線を進めたことに対する「懐疑」が国内に強まっていることがある。グローバル化の果実を得た一部の企業や富裕層に富が偏る一方で、多くの人はその恩恵を得られないまま。むしろ輸入品の流入などで、日米摩擦の時代とははるかに違う規模で多くの人が失業や所得低下の憂き目にあった。

 トランプ大統領誕生の決め手になったのも、グローバル化が加速したことで職場や雇用が減り、日米摩擦時代の「ラストベルト(錆びついた地域)」から、「フローズンベルト(凍り付いた地域」へと、地域経済が一段と疲弊した中西部の白人労働者たちの支持だった。

 こうしたグローバリゼーションに対する「懐疑」は米国だけでなく、欧州などにも広がるとともに、自由貿易を標榜してきたWTOも多くの加盟国が納得する形での貿易や投資のルール作りができなくなり、存在感が低下した。こうした「脱グローバリズム」のうねり中では、日本の対トランプ戦略にもともと限界は見えていた。

 中間選挙でもトランプ政策に支持が根強いことが示され、トランプ大統領の意識もすでに2020年の「再選」に向いている。最強国の「保護主義」にどう折り合い、どう距離を置きながら、いかに国益を確保していくのか、手探りの状況は続く。
https://diamond.jp/articles/-/185092

 


トランプ大統領を待ち受ける議会との壮絶なバトル
中間選挙で民主党が下院を奪還、疑惑追及へ召喚の黄金時代に
2018.11.9(金) Financial Times
(英フィナンシャル・タイムズ紙 2018年11月8日付)

「無礼」「国民の敵」トランプ氏、CNN記者と口論 ホワイトハウス出禁に
米中間選挙後にホワイトハウスで行われた記者会見で、米CNNのジム・アコスタ記者(手前)を指差すドナルド・トランプ大統領(2018年11月7日撮影)。(c)Jim WATSON / AFP〔AFPBB News〕

 米国大統領としてのドナルド・トランプ氏の最初の2年間の最大の偉業は、大規模な減税だった。

 残りの2年間はおそらく、大統領個人の納税申告書が公開されるか否かをめぐる壮絶なバトルから始まるだろう。

 結束した米連邦政府と割れた米連邦政府との違いは、常にとてつもなく大きい。

 今回は、そのコントラストが夜と昼ほどの違いになる。トランプ氏は中間選挙に向けた遊説で繰り返し、民主党を犯罪政党として非難した。

 6日夜、その民主党が下院の主導権を手に入れた。これは同党がトランプ政権の犯罪疑惑を調査する多数派の力を持ったことを意味する。

 民主党はこの権力をフルに活用するだろう。向こう数か月間は、議会への召喚の黄金時代になるはずだ。

 2020年の次の大統領選挙の形勢が次第に読めるようになってきた。

 ほぼ2兆ドルにのぼる減税の景気刺激策を可決させた共和党は、今世紀に入ってから最も力強い経済を背景に選挙に臨んだ。

 それでも、民主党が2010年以来初めて下院を奪還し、いくつかの州で州知事の座を獲得するのを防ぐには不十分だった。

 目下、下院選の区割りは、共和党に非常に有利になるように境界線が引かれている。

 仮に中立に線が引かれた区割りで選挙が実施されていたら、その結果は民主党の小幅な勝利ではなく地滑り的勝利になっていたろう。

 一般投票の得票率では、民主党が共和党に8ポイントの差をつけた。こうした状況を考えると、選挙結果はトランプ氏の拒絶と見なせるはずだ。

 このため、民主党にとってもう一つの優先事項は、共和党が支配する州で有権者名簿からはじかれた数百万人の米国人の投票権を回復させ、2020年の国勢調査後に区割りの線を引き直すよう州議会での権限を活用することになる。

 しかし、今回の選挙結果は、民主党が望んでいたような明確なものではない。

 まず、共和党は上院で多数派の議席を伸ばした。これはトランプ氏が司法の人事をまだまだ押し通せることを意味している。

 ブレット・カバノー、ニール・ゴーサッチ両氏に加えて最高裁判事をもう一人任命する可能性もある。米国の最高裁は向こう数十年間にわたり、保守派がしっかり握ったことになる。

 さらに言えば、民主党は期待していたように南部に攻め込むことができなかった。

 重要なスイングステートのフロリダ州は、僅差とはいえ、しっかり共和党の赤が続いた。ジョージア州では初の黒人州知事が誕生しなかった。

 また、米国の地方と準郊外は、郊外と都市部が民主党支持に回ったのと同じくらい力強く共和党を支持した。

 2018年の選挙結果は、2016年のトランプ氏の勝利後に危惧された通りに、米国が人口動態で割れていることを裏づけた。

 下院では史上初めて女性議員が100人を超える。そのうち2人はイスラム教徒で、多くはミレニアル世代。

 そして、ほぼ全員が民主党だ。一方の共和党はこれまでの下院以上に白人の男性が多いように見える。

 歴史から学ぶなら、ワシントンの膠着状態は通常、経済にとって良いことだ。今回はおそらく違うだろう。

 民主党は、経済成長がピークに達したタイミングで下院の支配権を握る。減税の刺激策が薄れていくにつれ、経済成長は来年、急減速する公算が大きい。

 トランプ氏は、この景気減速を民主党のせいにするだろう。

 また、金融緩和の刺激策という「パンチボール」を片づけてしまうことについて、米連邦準備理事会(FRB)のことも激しく非難するだろう。

 トランプ氏はわざわざ誘われなくても、2020年に向けた選挙運動が過熱するに従い、経済以外のテーマへ焦点を移していく。

 選挙戦は、ほとんど即座に白熱する。何しろ民主党では、大統領選出馬を狙う政治家が史上最大の30人を数え、中間選挙の選挙キャンペーンが終わるのを今か今かと待っていた。

 トランプ氏の方は、もっぱら地方の小さな町に暮らす白人支持基盤だけにアピールした最近の集会で、再選をかけた選挙綱領がどんなものになるかを垣間見せた。

 6日夜は、次第に人種の違いで割れるようになった米国の党派分裂の現実を改めて裏づけた。

 トランプ氏にとっては好都合だ。今後数か月、米国政治においてめったに見られない見世物があるだろう。

 政府の一部門が、大統領が犯罪者だということを訴える証拠を探す。その大統領は、自分を責める人たちに「非米国的」とのレッテルを張ろうとする。

 そして、その真っただ中で、ロバート・モラー特別検察官が、2016年大統領選のトランプ陣営がロシアと共謀した疑惑に対する捜査の報告書をまとめることになるのだ。

 多くのことが起こり得る。

 例えば、トランプ氏に対する弾劾手続き、モラー氏の解任、トランプ氏の納税申告書の公表をめぐり最高裁が大統領の味方をする事態といったことだ。

 読者がもし過去2年間が面白いと思ったとしたら、こんなのはまだまだ序の口だ。

By Edward Luce

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/54621

 
2018年11月12日 週刊ダイヤモンド編集部
中間選挙を切り抜けたトランプ大統領に迫る次なる「逆風」とは?
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ポピュリズム的な政策を掲げ、破天荒な言動で世界中を混乱の渦に巻き込んできたトランプ米大統領 Photo:AP/アフロ
トランプ米大統領の「中間テスト」となった米中間選挙の結果を受け、米議会には上下両院で多数派政党が異なる「ねじれ」が生じることになった。この先、大統領選挙での再選をもくろむトランプ氏が成果づくりへ一段と過激な行動に出ることが懸念される状況にある。(「週刊ダイヤモンド」編集部 竹田幸平、竹田孝洋)

「トランプ大統領を支持するかどうか」──。端的に言えば、これこそが最大の争点となった11月6日投開票の米中間選挙。改選前は与党・共和党が多数派だった上下両院のうち、下院(定数・改選435議席)は野党・民主党が8年ぶりに過半数を奪還する一方、上院(定数100議席、改選35議席)は共和党が過半を保つ形で決着した。

 大勢判明と取引時間帯が重なった7日の東京株式市場は、現地メディアなどからの選挙速報に一喜一憂し乱高下。日経平均株価は続伸して始まった後、午後に下院での民主党の勢いが伝わると売りに押され、前日比61円95銭安の2万2085円80銭で取引を終了した。

 米中間選挙について株式市場が最も望んでいた結果は、追加減税やインフラ投資など景気浮揚目的の法案などが議会を通りやすいという意味で、上下両院とも共和党が過半の議席を得ることだった。

 だが、結果は上下院で多数派の政党が異なる「ねじれ」となり、トランプ氏の意図をくんだ法案の議会通過が難航するのは避けられない情勢だ。

一段の激化は不可避の
米中貿易戦争
 そうした状況下、これから日本を含む世界にどのようなシナリオが待ち受けているのか。

 前提となるのは、トランプ氏が2020年の米大統領選挙で再選を果たすことを最重要視している、ということだ。米国内の関心もそこに集まっており、識者からも「大統領選までの主な政治テーマは『トランプ氏が再選されるか否か』に尽きる」(みずほ総合研究所の安井明彦欧米調査部長)との声が上がっている。

 与党の法案が議会を通過しにくくなることから、今まで以上に大統領令を連発することが考えられる。大統領令で決定を下しやすい分野こそが、中国と激しい「貿易戦争」を繰り広げる通商交渉の分野に他ならない。

 支持者を引き付けてきたトランプ氏の「米国第一主義」は当然、今後も変わらない。財政政策が思うに任せなくなる分、通商政策で保護主義的な姿勢をこれまで以上に貫き、支持層へ訴えかける成果をつくるために各国首脳と交渉してディール(取引)をまとめようとしてくるだろう。

 トランプ氏の支持層である白人労働者には、中国からの安価な輸入品が雇用を奪ったとの考えがあり、大統領選に向けた成果づくりの観点からも、米中貿易戦争の一段の激化が懸念される。

 足元では11月末にアルゼンチンで開催される20カ国・地域(G20)首脳会議に合わせ、米中首脳会談を開いて貿易分野での合意を探ろうとしているとの動きも伝わるが、トランプ氏が米国の貿易赤字が大きい相手国をたたく方針は一貫しており、「一見何らかの手打ちをしたように演出しても、再び手のひらを返すことは十分にあり得る」(丸紅経済研究所の今村卓所長)。

 またペンス米副大統領の10月上旬の演説にも見られるように、米国の対中政策は、知的財産権の侵害や軍事的拡張など多様な面から覇権争いを繰り広げる時代に入っており、中長期的にも強硬姿勢が緩むような環境にはない。

 来年1月からは2000億ドル相当の中国からの輸入品を対象とした追加関税率の10%から25%への引き上げが実施される公算は大きい。加えて、残り全品目に追加関税を課す可能性もある。

 対日政策に関しては、9月に交渉開始で合意した「日米物品貿易協定(TAG)」をめぐり、成果づくりの一環としてトランプ氏が自動車分野での譲歩や為替条項の明記などを迫ってくる可能性がより高まるだろう。

 下院は過半数で大統領の弾劾発議が可能だが、成立には上院で3分の2以上の賛成が必要なため、弾劾へのハードルは高い。

 すでに触れたように中間選挙前にトランプ氏が突如ぶち上げた中間層への追加減税案や、以前から公約に掲げるインフラ投資などは民主党の反対で実現しそうにない。

 そうした中、2年後の大統領選に向けて大きな逆風となり得るのは、回復局面が今夏で10年目に入った米景気の減速懸念が台頭していることだ。

 共和党は好調な景気や雇用増を今回の選挙戦でもアピール材料にしていたが、この条件が崩れる可能性も十分にあり得る。というのも、来年秋ごろには減税政策の景気押し上げ効果が一巡する上、足元では財政悪化を伴う「悪い金利上昇」の兆候が見られるからだ。

 つまりトランプ氏の「中間テスト(中間選挙)」は好況を支えに何とか通過したが、減税策で点数を“先取り”した面も少なくない。後にツケが回ってきたとき、世界経済はトランプ落選のみならず、激しい乱気流に巻き込まれることになりかねない。
https://diamond.jp/articles/-/185031

 


2018年11月12日 Reid J. Epstein and Janet Hook
米中間選挙が示すもの:二大政党のかい離した世界 共和党支持基盤は地方と白人、民主党支持基盤は都市と郊外
中間選挙での下院勝利を祝う米民主党のペロシ下院院内総務 Photo:Reuters
【ワシントン】米中間選挙の結果から、米国の主要政党がこの10年間にたどってきた変化がより鮮明になった。民主党は主要都市とその周辺部で結果を出し、共和党は地方や小さな町を制した。
 開票結果によると、下院では民主党が(米東部時間7日夜までに確定していない17議席を除く)共和党の27の現有議席を奪取し、過半数議席を獲得した。一方、上院は(3議席が未確定ながら)共和党が2議席上積みして多数派を維持した。これは「うねり」というよりも、バラク・オバマ氏が2008年に大統領に選出されて以降、米社会を緩やかに押し流す「溶岩流」の続きとみるべきだろう。
 オバマ前大統領の就任を機に、地方の白人有権者の民主党離れが起きたのと同様、ドナルド・トランプ氏が大統領に当選して以降、教育を受けた都市郊外の住民は共和党にそっぽを向いた。6日の投票でもこの傾向は続いた。これは今後、ワシントンの与党勢力を変化させるだけでなく、候補者の有権者との向き合い方を変化させるだろう。
 中西部、南部、南西部の幅広い州で、今回の選挙結果は2020年の大統領選に向けた勢力図を塗り替え、過去20年間で最も広大な戦場を生み出している。
 両党の根本的な問題点もさらけ出した。共和党は高年齢層中心の白人の政党と化した。支持者の多くは大卒ではなく、人口に占める比率が次第に低下する層が支える。これに対し、民主党は都市部とその郊外に支持者が集中し、地方の選挙区に勝機が広がらない。
 さらに、トランプ氏が共和党を自身のイメージ通りに作り上げたことで、中道派は党から離れた。一方、民主党は2020年の大統領選に向け、どのような候補者を擁立すれば、新たな支持層であるマイノリティーや若者、学歴のある郊外居住者を結束させられるかという課題に直面している。
 開票結果によると、まだ結果の確定しない少数の選挙区を除き、民主党は大卒有権者の比率が最も高い下院選挙区の81%を制した(1998年には約半数にとどまっていた)。共和党は大卒者の比率が最も低い下院選挙区の約60%を制した(1998年の44%から上昇)。
 2010年の中間選挙では、共和党が郊外にある18の選挙区を制し、ブルーカラー労働者が多い地域や地方の41議席を獲得した。これに対し、今回は少なくとも27の郊外選挙区で議席を失い、結果的に下院多数派を民主党に奪われた。一方、地方や小さな町で共和党が失った議席はわずか7だ。
「以前は共和党の勝利の多くが、郊外居住者の強力な共和党票を基盤としていたが、今となってはそれが過去のものに思える」。共和党系の世論調査専門家で、マルコ・ルビオ上院議員(フロリダ州)やラマー・アレクサンダー上院議員(テネシー州)を顧客に持つホイット・アイヤー氏はこう語る。「急成長する大規模な郡から成長の遅い小さな郡に入れ替わったのは概して良いことではない」
 共和党は何年もかけて中道派を追い出し、保守派のとりでとして結束を固めた。民主党は依然、左派へのイデオロギー転換のさなかにある。ビル・クリントン元大統領が1990年代に進めた中道派路線から大きくかけ離れている。
 2016年の大統領選まで、バーニー・サンダーズ上院議員(民主、バーモント州)の唱える全国民を対象とする高齢者向け医療保険制度(メディケア)は極論とみなされ、あり得ないと冷笑された。
 当選した民主党の新人下院議員50人のうち24人が選挙期間中、国民皆保険や少なくともメディケアに加入する選択肢を提供することを公約に掲げていた。また、リベラル派調査機関のプログレッシブ・チェンジ・インスティテュートによると、民主党新人下院議員のうち22人が社会保障制度の拡充を訴えていた。
 2020年の大統領選に向けて民主党内では有力候補らが医療保険制度を巡る議論を戦わせているが、党指導部は経済政策に軸足を置くのか、党の主義主張に従って社会問題を訴えるのかを決断する必要がある。
 民主党のクリス・マーフィー上院議員(コネティカット州)は7日、党内が文化的な意見対立に終始することを避け、日々の生活の心配をする幅広い有権者の心に響く主張をすべきだと語った。
「2020年の大統領選に向けて、予備選では賃金の問題を重点的に取り上げる必要があると(党の)候補者を理解させるつもりだ」とマーフィー氏は述べた。「一番関心がある問題に有権者の注意を向けるべきだ。ドナルド・トランプを倒せるのは誰なのか(という点だ)」
 リベラル派擁護団体、デモクラシー・イン・カラーの創設者、スティーブ・フィリップス氏は、民主党は黒人やヒスパニック系の有権者の関心を無視したまま、教育を受けた郊外居住者(主に白人で構成される)のみに集中するわけにいかないと指摘する。
「これまでの大統領選で民主党が勝利したのは、旗手となる人物がおり、有色人種や進歩的な白人の気持ちを動かし、大勢を動員できる選挙運動を展開した時だけだ」
 一方、共和党にとっての課題はイデオロギーよりも地域差の問題だ。

 今回、共和党は小さな町や人口の少ない郡などでは大差で勝利を収めた。同党にとって問題なのは、そうした地域の人口が縮小傾向にあることだ。
 ミズーリ州では、上院議員に当選した共和党のジョシュ・ホーリー氏が、州南境沿いのオザーク郡を51ポイント差で制した。6日には同郡で約4000人が投票した。国勢調査データによると同郡の人口は2010年から5%余り減少。住民の28%は65歳以上だ。
 テキサス州上院選では、民主党のベト・オルーク候補のヒスパニック系の得票率から分かるように、共和党支持者を寝返らせるよりも、民主党の支持基盤に積極的に働きかけたことが奏功したと民主党は分析している。オルーク候補は共和党現職のテッド・クルーズ議員に敗れたものの、2016年の大統領選では共和党が9ポイント差で勝利したのに対し、今回は3ポイント未満の僅差だった。
 テキサス州では投票した有権者が820万人と、2014年の中間選挙の460万人から急増した。増加が最も顕著だったのはオルーク氏の出身地であるエルパソ郡だ。ここは住民の83%をヒスパニック系が占める。前回の中間選挙では同郡で7万9502人が投票したが、今回は20万人を超えた。このうちおよそ4分の3が地元出身の同候補を支持した。

https://diamond.jp/articles/-/185070

http://www.asyura2.com/18/hasan129/msg/397.html#c1

[経世済民129] イラン制裁発動でも弱気相場入りした原油市場 本当に「燃料制約」は起きていたのか AI時代は「のび太」が理想的リーダー像に うまき
1. 2018年11月12日 13:16:10 : ZzavsvoOaU : Pa801KbHuOM[128]
ノキア会長が実践した、
機械学習を全社導入する方法

リスト・シラスマ:2012年からノキア会長。エフセキュア創業者兼会長。
2018年11月12日
人工知能を自社で活用したいと考えている企業は多いだろうが、上層部がその知識に乏しければ、進むべき道を見誤る。世界を代表する通信機器会社ノキア会長のリスト・シラスマは、リーダーみずから学校で学び直すことから始め、同社の全社員に機械学習の基礎を習得する仕組みをつくりあげた。本記事では、そのための5つのステップが示される。


 人工知能(AI)はほぼすべてのものに破壊的変化を及ぼす、という期待と可能性に対し、私は長いこと懐疑的であり、楽観的でもあった。しかし昨年、機械学習の急速な進歩にショックを受け、ノキアと自分がともに理解不足だったことに懸念を抱いた。そこで、私自身が機械学習についてどう学び、会社の学習をどう支援すべきかを考えた。

 幸いにも、ノキア会長という立場のおかげで、世界を代表する何人もの人工知能の研究者たちに時間を割いてもらうことができた。ただし、彼らの話は断片的にしか理解できなかった。また、一部の対談相手は、私に対して「機械学習は実際にどう機能するのか」を芯から理解させることよりも、このテーマに関するみずからの高度な理解を披露することに夢中になっているように思えて、苛立ちを感じた。

 私はしばらくの間、不平をこぼしていた。しかしやがて、長い間CEOと会長を務めてきたがゆえに、自分の立場に囚われるというワナに陥っていたことに気づいた。他人に説明してもらうことに慣れてしまっていたのだ。見るからに複雑そうな技術の基本を自分で解明しようとする代わりに、私はその重荷を他の誰かに背負ってもらうことに慣れきっていた。

 機械学習についてみずから学び、同じ問題を抱える人たちに、その成果を説明してはどうだろうか。そうすれば彼らのためになると同時に、当社における機械学習の注目度も高まるかもしれない。そう考えたのである。

学校でふたたび学ぶ
 私はインターネットで手早く検索し、オンライン学習プラットフォームのコーセラでアンドリュー・エンのコースを見つけた。アンドリューは素晴らしい講師で、人々に学んでほしいと心から願っていた。約20年ぶりにプログラミングに触れたことも、非常に楽しかった。

 機械学習の最初のコースを修了した後、専門的なフォローアップ講座2つを続けて受講した。深層学習と、主に視覚イメージの分析に適用される畳み込みニューラルネットワーク(CNN)の講座である。テーマに関する知識が増えていくにつれ、アンドリューのコースに含まれていなかった、機械学習のアーキテクチャとアルゴリズムに関する研究論文と記事も読むようになった。

 私は3ヵ月間で6つのコースを修了し、各コースで1つずつプロジェクトに取り組んで実践的な理解を深め、簡単なアルゴリズムと、より複雑な多くのアーキテクチャについて学習した。

 その後、何よりも困難な部分に手をつけた。機械学習の本質を最もシンプルに、かつレベルを下げずに、どうやって人に説明するか、という問題だ。そこで、自分ならこんな内容のものが見たいと思うような、プレゼンテーションを作成した。

 このプレゼンはYouTubeにアップされ、これまでに約4万5000人が視聴した。また、各方面にもプレゼン動画を提供した。その一部はフィンランドの全閣僚、欧州連合の大勢の委員、国連大使のグループ、科学に興味を持ってもらいたい10代の女子学生200名などである。多くの企業では、私の機械学習入門のプレゼンを視聴するよう管理職に義務づけている。

 ノキアの数千人の社員も、私のプレゼンを見て刺激を受けてくれた。研究開発部門のメンバーの多くは、私のもとに現れて打ち明けた。会長が機械学習システムをコーディングしているのに、自分たちはまだ始めてさえいないことを恥ずかしく思う、と。しかしいまでは、彼らは空いた時間を機械学習の研究に充て、ノキア初のプロジェクトに取り組んでいると言った。うれしい話だった。

 しかし、これは最初の一歩にすぎない。

人工知能の能力を身につける5つのステップ
 私が望んだのは、機械学習に関する、より広い理解を促す仕組みを構築することだ。その対象は技術者だけでなく、ノキアの全社員である。

 この目標の達成を目指し、「AI能力を身につける5つのステップ」のテンプレートを作成したことは、私の経験で最も価値あるものとなった。あらゆる業界のリーダーにとって、事業での機械学習活用の知見を探るうえで、これらのステップが参考になれば幸いである。

 1. 全社員に人工知能の基礎を学ばせる

 我々は、機械学習の基礎の習得を義務化する計画を立てている。会社の行動規範を知るのと同じだ。今後はオンラインテストを作成する。全社員がそれに向けて、機械学習を学ぶことになる。

 大切なのは、機械学習を理解できることを、社員に気づかせることだけではない。これには、もっと深い意味がある。学習は人生を通じて続ける必要があり、初めは理解できそうにないと思われた非常に複雑なことでも、実は理解できるのだと気づくことが大切なのだ。

 自分には新しいことを学ぶ能力があるという驚きを社員に与えることができれば、彼ら自身にとっても、会社にとっても、非常にプラスとなるだろう。

 2. 優秀な専門家チームをつくる

 事業リーダーや他の誰かが、アイデアを思いついたとしよう。「こうすれば、お金をかなり節約できるだろう」とか「機械学習システムの活用について教育すれば、この製品の競争力を高めることができる」といった提案を、専門家チームに「それは実現可能だ」「まずは試してみよう」「ありえない」などと評価・判断させるのだ。これは社内の能力センターでもいいし、第三者のAI企業に外注してもいいだろう。

 専門家チームのデータサイエンティストたちは、事業部門の一般的な研究開発チームに送り込まれ、必要な仕事を実現する方法を指南する。そして、プロジェクトが終わるごとに、実践的な経験を通じて機械学習に詳しくなった社員のもとから去っていく。彼らは自分の知識を広めると同時に、本部の能力センターに戻ったときには、現場での成功経験を共有することができるのだ。

 ところで、専門家チームを本部に集約することが重要なのには理由がある。今日の厳しい人材市場では、機械学習の優秀人材を採用する際に、彼ら自身と同じように有能な同僚と仕事ができることを知らせておけば、格段に有利だからだ。

 3. 堅牢なITシステムとデータ戦略を組み合わせる

 ITシステムの構築においては、自社がアクセスできるすべてのデータサブセットと、他のあらゆるサブセットとの組み合わせを可能にする必要がある。それによって、特定の機会学習システムの導入に必要となる、正しいデータを収集できるようにするためだ(国によっては、個人情報関連法との兼ね合いで困難かもしれない)。データレイクの構築は、純粋にITの仕事である。

 これと対を成す戦略面では、将来必要となるデータに関する予測が必要となる。3〜5年後、当社のビジネスの中には、導入する機械学習システムによって競争力が大きく左右されるものが出てくるだろう。将来を見据え、競争力の向上に欠かせないシステムに学習させるためのデータを把握して入手する必要があるのだ。

 4. 社内に機械学習を導入する

 機械学習で人間の作業を増強すれば、もっと迅速かつ的確にこなせる仕事は無数にある。そのためには、社員の行動を変え、自分の周りの仕事すべてを自動化のチャンスと捉えてもらう必要がある。

 5.機械学習を製品とサービスに取り入れる

 機械学習をどう活用すれば顧客に対する競争力が向上するのかを、常に分析しなければならない。

 AIの将来にとって、これら5つのステップはどれも等しく重要なので、すべてを同時に実践しなければならない。社員に機械学習の基礎を教えながら、ITインフラの構築に着手し、人材を発掘し、既存のITチームと協力して、自社の製品とサービスに機械学習の能力を追加するよう取り組むことは可能だ。

 機械学習能力のさまざまな要素のレベルを同時に向上させれば、各要素がつながり合い、関係する要素すべてが強化されるだろう。ある要素が別の要素の足を引っ張るのではなく、すべてがともに前進し、教訓を共有し、新しいアイデアを生み出し、勢いに乗るのだ。

 私はしばしば、自分のことを起業家だと説明する。起業家精神を持つと、何もかもがみずからの責任になる。本気で考え、それを行動で力強く、はっきりと伝えるようになるのだ。

 私はノキアのCEOと経営陣に対し、機械学習へのテコ入れを早急に始める必要性について、ただ説明するという形でも後押しできたかもしれない。しかし、口だけで言うのは簡単だ。人々に見える形で行動を起こし、見習いたいと思わせるほうが、どんな立派なスピーチよりも価値がある。

 グローバル企業の会長が、学校に戻って大事な技術を学んだ――。この事実は十分に新奇であり、人々の注目を集め行動を促すことにつながった。

 これが単なる始まりにすぎないことを願っている。


HBR.ORG原文:The Chairman of Nokia on Ensuring Every Employee Has a Basic Understanding of Machine Learning — Including Him, October 04, 2018.

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世界最古の巨大製紙会社は、自社変革にいかに成功したのか
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リスト・シラスマ(Risto Siilasmaa)
2012年からノキア会長。エフセキュア創業者兼会長。著書にTransforming NOKIA(未訳)がある。
http://www.dhbr.net/articles/-/5608


 

【第2回】 2018年11月12日 田坂広志 :田坂塾 塾長、多摩大学大学院 教授

「あの人、頭は良いんだけど……」と陰で言われる人に足りないもの

残念な人、一流の人、その差は紙一重 ――あなたの成長を阻む「7つの壁」を打ち破り、人生を拓くための技法とは。田坂流「成長の思想」をまとめた最新刊『なぜ、優秀な人ほど成長が止まるのか ― 何歳からでも人生を拓く7つの技法』より、本文の一部を紹介する。


「あの人、頭は良いんだけど……」と揶揄されてしまう人
まずは、どの職場でも見かける「頭の良い」新人の突き当たる壁について、紹介しましょう。

有名大学を優秀な成績で卒業し、入社してきた佐藤さん。「期待の新人」という周囲の眼差しの中、毎日、一生懸命に仕事をしています。会議では、熱心に議論の内容をメモに取り、上司の指示もすぐにメモをして確認しています。また、勉強熱心で、通勤の往復時間には、必ず本を読んでいるようです。学生時代から読書家だったとのこと。さらに、ウェブでの情報収集にも余念が無い。さすが有名大学を卒業した、いわゆる「頭の良い」タイプの新人です。何より、真面目です。

しかし、どういうわけか、任された客先回りの営業の仕事については、上司の評価は芳しくありません。なかなか新規受注が取れないことも問題なのですが、うまくいかなかった商談について、プライドが邪魔するのか、すぐに上司に報告しないのです。先輩にも相談しないようです。

一方、同じ職場に配属された鈴木さんは、佐藤さんほど有名な大学を出ていないのですが、営業成績は、かなり先を行っています。鈴木さんは、可愛げのある性格もあり、営業のスキルについても、上司や先輩に自分から頭を下げて教えてもらっています。失敗した商談についても、正直に上司へ報告し、むしろ、色々とアドバイスをもらう機会にしています。

この鈴木さんと佐藤さんを比較して、佐藤さんのことを、陰で「あれで○○大学を出ているんだけどね……」と揶揄する職場の先輩もいるようです。

あなたの職場にも、こうした新人がいるのではないでしょうか。

実は、この佐藤さんは、優秀な人が突き当たる「成長の壁」のうちの一つ突き当たっているのです。
それは、

「優秀さ」の切り替えができない

という「学歴の壁」です。

これは、前回の記事で述べた、「学歴」という落し穴に陥る人が、突き当たっている壁でもあります。

※参考
なぜ、「勉強ができる人」は「仕事ができない人」になってしまうのか
https://diamond.jp/articles/-/184594

すなわち、どれほど学生時代に「勉強ができる」と言われ、「高学歴」を手にしても、ひとたび実社会に出た瞬間に、その「学歴的優秀さ」だけでは、「仕事ができる」人材にはなれないのです。
実社会において活躍するためには、誰であろうとも、「職業的優秀さ」を身につけなければならないのですが、学生時代に「優秀」と言われた人ほど、この「学歴的優秀さ」から「職業的優秀さ」への切り替えができないのです。

佐藤さんが突き当たっているのは、その壁なのです。一方、鈴木さんは、「学歴的優秀さ」においては、佐藤さんに劣っていますが、だからこそ、一生懸命に、実社会で求められる「職業的優秀さ」を貪欲に身につけようとしています。そして、その姿勢の違いが、佐藤さんと鈴木さんの営業成績での違いとなって表れているのです。

なぜ、いくら本を読んでも、仕事につながらないのか
前回の記事では、「学歴的優秀さ」とは「論理的思考力」と「知識の修得力」が優れていることであると述べましたが、分かりやすく言えば、「理路整然と物事を考えられる」ということと、「記憶力が良い」ということです。この2つの能力があれば、入学試験や資格試験などでは、好成績を挙げることができます。

これに対して、「職業的優秀さ」とは、この2つの能力よりも、さらに高度な「直観的判断力」と「智恵の修得力」において優れていることを意味しています。分かりやすく言えば、「勘が鋭い」ということと、「経験から大切なことを学べる」ということです。

いま、「経験から大切なことを学べる」と言いましたが、それが、「知識の修得力」と「智恵の修得力」との大きな違いです。では、この2つは、何が違うのでしょうか。

そもそも、「知識」と「智恵」とは、何が違うのでしょうか。

端的に言えば、「知識」とは、言葉で表せるものであり、「書物」や「ウェブ」で学ぶことのできるものです。
これに対して、「智恵」とは、言葉で表せないものであり、「経験」や「人間」を通じてしか掴めないものです。

すなわち、この「知識」とは「文献知」や「言語知」とも呼べるものであり、「智恵」とは「実践知」や「経験知」とも呼べるものです。

ちなみに、この日本で「智恵」と呼ばれるものは、欧米では、かつて、科学哲学者のマイケル・ポランニーが「暗黙知」(tacit knowing)と呼んだものでもあります。彼は、著作『暗黙知の次元』の中で、「我々は、言葉で語れることよりも、多くのことを知っている」という言葉を残していますが、実際、我々は、言葉で表せる「知識」以上のことを、経験を通じて知っており、これを日本では「智恵」と呼んできたのです。

では、なぜ、「知識」と「智恵」を区別することが大切なのか。

なぜなら、優れたプロフェッショナルの「優秀さ」とは、どれほど多くの本を読み、どれほど多くの「専門的な知識」を学んだかではなく、どれほど豊かな経験を積み、そこから、どれほど深い「職業的な智恵」を掴んだかで決まるからです。

言葉を換えれば、仕事の経験を通じて、どれほど深い「技術」や「心得」を掴んだかです。それは、分野を問わず、職業を問わず、プロフェッショナルに、共通に問われるものです。

ここで、「技術」とは、スキルやセンス、テクニックやノウハウと呼ばれるものであり、「心得」とは、マインドやハート、スピリットやパーソナリティと呼ばれるもの、日本語では、心構え、心の姿勢、心の置き所とも呼ばれるものです。そして、「技法」とは、この「技術」と「心得」を統合したものです。

人は何を見て「この人は頼りになる」と判断するのか
この「知識」と「智恵」の違いについて、分かりやすい例を挙げましょう。

世の中に弁護士という職業がありますが、活躍する弁護士と、そうでない弁護士の違いは、どこから生まれるのでしょうか。
弁護士であるかぎり、誰もが、法律に関する猛勉強をして、司法試験という難しい資格試験を突破してきています。すなわち、誰もが、「専門的な知識」という意味では、ある水準以上の力を身につけているのです。
しかし、そうした「法律の専門知識」だけでは、弁護士として活躍することはできません。

では、弁護士事務所を開いて活躍している、高橋弁護士の例を見てみましょう。

ある日、高橋弁護士の事務所に、依頼人の太田さんが来訪しました。相談内容を聞くと、父親が亡くなって、兄弟と土地の相続の問題で言い争いになっているとのこと。太田さんが少し興奮した状態で語る、混乱気味の話を一通り聴いて、高橋さん、冷静に、しかし明確な口調で、太田さんに、こう伝えます。

「分かりました。お話を伺っていると、太田様は、いま、法律的に、こういう問題に直面しています。分かりやすく申し上げれば、こういう問題です。もし、この件を裁判で争うとすれば、こういう法廷闘争の戦術でいくべきですが、できれば、事前に、先方の弁護士と和解の交渉をしてみることを勧めます。その場合、交渉は、当方が担当しますが、同時に、その土地については、隣地の住民から事情聴取をした方が良いでしょう。それも、当方で担当します。おそらく、この問題、うまく解決策が見つかると思います」

落ち着いた雰囲気で語る高橋さんの話を聞いて、太田さんも、気持ちが落ち着き、高橋さんへの信頼感を抱き、この問題の解決を任せようという気になります。高橋さん、また、新たな仕事を得たようです。

さて、この高橋さん、明らかに「活躍する弁護士」ですが、彼がこの場面で発揮している能力は、「法律の専門知識」だけではありません。

混乱した話を聞いて、すぐに問題の本質を掴む「洞察力」。難しい法律用語を、相手の理解力を判断しながら分かりやすく説明する「説明力」。その場で、法廷闘争の戦術を瞬時に考える「判断力」。先方の弁護士と交渉する「交渉力」。隣地の事情聴取をする「聴取力」。さらには、話を聞いてもらうだけで依頼人の気持ちが静まり、安心し、信頼感を抱く「人間力」など、極めて高度な能力を発揮しています。

そして、言うまでもなく、これらの能力は、いずれも、司法試験の勉強では決して身につかない能力であり、実際の仕事の経験を通じて身につけた「職業的な智恵」に他なりません。

これは弁護士の例ですが、分野を問わず、職業を問わず、プロフェッショナルとして活躍するためには、「専門的な知識」だけでなく、こうした「職業的な智恵」を身につけることが不可欠なのです。

すなわち、冒頭で紹介した新入社員の佐藤さんは、「専門的な知識」を学ぶ能力は身につけているのですが、活躍する人材になるために必要な「職業的な智恵」を身につける方法が分からないため、壁に突き当たってしまっているのです。
逆に、同期入社の鈴木さんは、その「職業的な智恵」を身につける方法を知っているため、「学歴」において佐藤さんに劣っていても、プロフェッショナルとして急速に成長しているのです。

相変わらず「工夫の無い会議」をする人に、決定的に足りないもの
では、その「職業的な智恵」を身につけるには、どうすれば良いのでしょうか。

そのために、まず最初に、佐藤さんが実行すべきことがあります。

それが、「学歴の壁」を越えるための「第1の技法」、

「経験」から掴んだ「智恵」の棚卸しをする
という「棚卸しの技法」です。

この技法は、これまでの日々の仕事で、自分が、どのような「職業的な智恵」を身につけてきたかを振り返るという技法ですが、「職業的な智恵」とは、高橋弁護士の例で言えば、「洞察力」や「説明力」、「判断力」や「交渉力」などのことです。さらには、「プレゼン力」や「会議力」、「企画力」や「営業力」などと呼ばれるものは、いずれも、この「職業的な智恵」です。

例えば、自分が会議を主宰することが多い立場ならば、自分の「会議力」を振り返り、自分がどの程度の「会議力」を身につけているかを「棚卸し」することです。
ただし、この「棚卸し」をするとき、2つの要点があります。

第1は、「一定期間の成長を振り返る」ということです。

分かりやすく言えば、「自分は、会議力が身についているか否か」という問いではなく、「自分の会議力は、この半年の間に、どの程度向上しただろうか」という問いを、自分に投げかけることです。
なぜなら、成長が止まる人というのは、ある程度、会議を運営できるようになると、「自分は、会議の運営はできる」と思い込み、実は、会議力というものには、奥深いスキルやノウハウの世界があることに気がついていないからです。

実際、職場を見渡すと、十年一日、工夫の無い会議の運営をしているマネジャーやリーダーは、決して少なくありません。リズム感良く会議を運営するスキルさえ身につけていない人も、残念ながら、珍しくありません。特に目につくのは、会議の運営とは、会議を「仕切る」ことだと思い込み、「シキラー会議」のスタイルを脱することのできないマネジャーやリーダーです。

同様に、「営業力」についても、「自分は、営業スキルは身につけた」と思い込み、顧客の立場や状況、人柄や心境に注意を払うことなく、マニュアル化した営業をする営業パーソンも、しばしば目につきます。いわゆる、「ワンパターン営業」のスタイルを脱することのできない営業パーソンです。

従って、「職業的な智恵」の棚卸しをするとき、必ず、一定の期間の成長を振り返り、例えば、「自分は、この半年の間に、どの程度、会議力が向上しただろうか」「この数か月、どの程度、営業力が伸びただろうか」と、自問自答することが極めて大切です。

第2は、「明確な課題意識を持って振り返る」ことです。

これは、第1の「成長の振り返り」を行うためにも重要なことですが、例えば、「会議力」であるならば、ただ「かなり会議力が身についた」といった抽象的な確認で終わらないということです。

もっと具体的、詳細に、自分が主宰する会議において、

(1)時間のマネジメントができるようになった
(2)混乱した議論の整理ができるようになった
(3)リズム感良く、議論を進められるようになった
(4)最後に、結論を上手くまとめられるようになった
(5)参加者の無言のメッセージを掴めるようになった

といった形で、自分がどれほど、その「会議力」を身につけることができたかを、明確な課題意識を持って振り返ることです。

このように、「会議力」や「営業力」だけでなく、「企画力」や「交渉力」、「洞察力」や「判断力」、「説明力」や「聴取力」など、自分の仕事で求められる様々な「職業的な智恵」について、定期的に、こうした「棚卸し」をすると、自然に、我々の「職業的な能力」は高まっていきます。
https://diamond.jp/articles/-/184626


 

【第101回】 2018年11月12日 丸山貴宏 :株式会社クライス・アンド・カンパニー代表取締役
いま企業が切実に欲しがっている「2種類のマネジャー職」とは
企業が求めるマネジャー職
社長はどんな部門のマネジャーを今、欲しがっているのでしょうか Photo:PIXTA
「人事は最重要の戦略部門」
経営者が本気でそう考え始めた
 最近、企業の経営者と話をすると、「人」に関する課題に危機感を強めている傾向が見て取れます。その中で「どんな人材が欲しいか」という観点でいうと、必ずといってよいほど挙げられるポジションが2つあります。

 それは、「人事部門」と「マーケティング部門」の責任者です。採用人気だけを見ると人事とマーケティングの時代になっているような観すらあります。なぜそのような状況が生まれているのか。まず人事責任者から考えてみましょう。

 経営環境が大きく変動するなかで、経営者には新たなビジョンを打ち出したり事業戦略を変更したり、やりたいこと・やらなければいけないことがたくさんあります。それらの実行に必要な人材の採用や組織づくり、ルールの整備など、社長が人事責任者に任せたい仕事は山積みです。

 他方で人事部門に求められる仕事の内容も大きく変化しています。ダイバーシティや働き方改革の導入と定着、就活ルール変更への対応や従来よりも厳しくなった労基署とのコミュニケーション等々。そして何よりHRテクノロジーの登場で、ツールの活用による劇的な生産性向上という大きな効果をもたらすことが期待されています。

 このように経営環境と人事の仕事という2つの変化の掛け算のなかで、人事部門の重要性がより高まっています。もともと人事は経営戦略を実現するための重要部門とは言われてきましたが、経営者たちも本気でそう認識し始めたのだと感じています。

旧来型の人事責任者には
何が足りないのか?
 ところがこれまでの人事責任者は一般的に、バランス感覚に秀でていて社長との付き合いも長く、安定した仕事ぶりの人が座っていることが少なくありません。従来はそうした資質が人事責任者に求められていたからですが、社長がこれから人事責任者にやってもらいたいと考えていることをできるかといえば、非常に難しい。テクノロジーの動向も含め、外部環境の変化に対するアンテナの低い人が多いからです。

 もともと外部に出してはいけない情報を多く扱う人事部門は閉鎖的です。私の世代の人事は外部に話せることは何もなく、「人事は秘め事」でした。最近は少し様子が変わり、ベンチャーやスタートアップ系の人事責任者は勉強会などで横の交流を積極的に行っていますが、大多数の企業ではまだそこまでオープンになってはいません。

 しかし、それでは社長が人事責任者にやってほしいことをできるようにはなかなかなりません。だから「人事責任者が欲しい」と言っている社長の会社では人事責任者が空席になっているのではなく、「今の部長には難しいので彼にはこういう仕事を任せることにして、新たに別の人を採用したい」といった話が少なくないのです。

 あるいは中小規模で人事の仕事は総務部門でやっていた会社が「これでは追いつかない。人事業務をきちんと切り出して戦略的にやらなければいけない」と考え、人事部として格上げしようとしているところもあります。

マーケティング戦略を描ける
人材は社内にいるか?
 マーケティングの世界も昔のようにテレビ番組の冠スポンサーになったりコマーシャルを打ったりすれば仕事は終わり、広告代理店に丸投げすればなんとかなるという時代ではありません。マーケティングの責任者を社長が強く欲しがるようになっているのは売り方の多様化、とくにネット対応という要素が大きくなっています。

 とくにこれまで、BtoBであれBtoCであれ商品・サービスを気合と根性で売っていたゴリゴリの営業スタイルの会社は、ネットでも売ろうと入り込んだ瞬間、自分たちのスタイルとはまったく異なる世界が広がっていることに気付きます。

 リアルとネットを比較すれば伸びしろはネットに分がありますし、リアルを強化するにもネットの活用は重要です。ところがゴリゴリ営業会社の社内に「営業」人材はいても、きちんと戦略を描いて有効なツールを選択し、ブランディングを行いながら数字を上げていく「マーケティング」人材はいません。

 もちろん社内人材だけで頑張ってもある一定レベルのところまでは到達できるかもしれませんが、やはりそれ以上はマーケティングのプロフェッショナルが必要になります。

 また、ネットでも一人当たりの集客コストが上昇し効率が悪化する一方、マーケティングの対象となるメディアが雨後のたけのこのように登場しています。それぞれのメディアでどんな展開を行ってどう統合的にブランディングしていくのか。それをネットにあまり土地勘のない人が手探りでやっていくのは難しいといっていいでしょう。

新しいツールを使いこなすだけでは
責任者の仕事は務まらない
 本質的な目的や使命は変わらないものの、ネットやテクノロジーの影響で仕事の内容が大きく変化しており、しかもそれらの特性や特徴を理解し、使いこなせる人材はまだまだ少ない状況です。強く人事責任者やマーケティング責任者が求められるようになった背景には、そんな事情があります。


本連載の著者・丸山貴宏さんの『そのひと言で面接官に嫌われます』が好評発売中!
青春出版社、192ページ、926円(税別)
 しかも責任者ですから単に新しいツールを導入し、それまで積み上げてきた有形無形の資産をガラガラポンするのではなく、活かせる資産は尊重して新たな状況に合わせてチューニングしていく能力も必要です。いまいる人を使わなければいけませんし、たとえば現在の人事制度が社長の肝いりでつくられていて変更には慎重さが必要だったり、各社固有の事情があったりすることもあります。そうした状況でいきなり「改革」を叫んで現状否定するだけでは、周囲の協力を得られないでしょう。

 要するに大人で、器用な人でなければ務まりません。

 こうやって社長から求められている新たな人事責任者やマーケティング責任者の要件を考えていくとなかなか大変ですが、チャレンジすることが多くなり、仕事の面白さややりがいという点では昔よりはるかに高まっていると思います。

 私は各社の人事責任者に会うと「これから楽しくなっていいですね」とよく言っているのですが、本当にこれからの状況を楽しめるかどうかが一番重要な資質かもしれません。

(株式会社クライス・アンド・カンパニー代表取締役 丸山貴宏)
https://diamond.jp/articles/-/184992
http://www.asyura2.com/18/hasan129/msg/399.html#c1

[経世済民129] イラン制裁発動でも弱気相場入りした原油市場 本当に「燃料制約」は起きていたのか AI時代は「のび太」が理想的リーダー像に うまき
2. 2018年11月12日 13:19:53 : ZzavsvoOaU : Pa801KbHuOM[129]
OPECと非加盟国、2019年の減産に向けた下準備に入る−弱気相場で
Grant Smith、Elena Mazneva、Anthony DiPaola、Mohammed Aly Sergie
2018年11月12日 7:48 JST
サウジは12月の原油輸出を11月に比べて日量50万バレル減らす
産油国は「新たな戦略」が必要になるかもしれないと声明で言及
1年近くにわたって原油増産を進めてきた石油輸出国機構(OPEC)と非加盟産油国は2019年の減産に向けた下準備に入った。サウジアラビアは調整役を担うスイングプロデューサーとしての役割をあらためて強調し、来月からの減産を発表した。

  サウジのファリハ・エネルギー産業鉱物資源相は11日にアブダビで記者団に対し「われわれは責任ある産油国として妥当な範囲内に市場を均衡させるため懸命に取り組む方針だ」と発言。季節的要因もあってサウジ産原油の需要が「徐々に縮小しつつある」ため、輸出を減らす方針だと説明した。


サウジのファリハ・エネルギー産業鉱物資源相撮影:Stefan Wermuth / Bloomberg
  サウジは12月の原油輸出を11月に比べて日量50万バレル減らし、OPEC加盟国の財政やエネルギー企業の財務を圧迫している原油安に同国が先陣を切って対応する。11日に開かれた産油国会合では供給方針に変更はなかったが、OPECと非加盟国は「新たな戦略」が必要になるかもしれないと声明で言及し、来年のより広範な協調減産の見通しを強めた。

  原油市場は1カ月余り前から弱気相場に入り、産油国に対し12月の会合より前の行動を求める圧力が高まっている。米国で過剰供給の兆しが出てきているが、ファリハ氏はOPECおよび非加盟国で協調減産を話し合うには時期尚早だと語り、ロシアやアラブ首長国連邦(UAE)もこれに同調した。

  こうした産油国の慎重な姿勢の背景にはイランの原油供給が予測しにくいことがある。米国は当初、全てのイラン産原油禁輸を目指す方針を掲げていたが、今月の制裁再発動では8カ国・地域を適用除外とした。この措置は、より厳格な施行を予想していた市場を混乱させた。

  コンサルティング会社エナジー・アスペクツ(ロンドン)のチーフ石油アナリスト、アムリタ・セン氏は「対イラン制裁を巡る適用除外は予想より大きかったため、サウジはイラン産原油の減少分を補うために実施した生産を減らすことで責任を果たそうとしている」と分析した。


原題:OPEC, Allies Move Closer to Oil Cuts as Bear Market Adds Urgency(抜粋)

 
トランプ大統領の会議欠席はアジア軽視でない−ペンス副大統領
Toluse Olorunnipa
2018年11月12日 12:08 JST
ペンス副大統領がアラスカで記者団に語った
副大統領は12日に東京に到着、その後シンガポールなど訪問
トランプ米大統領が今週、東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議とアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議を欠席するのはアジア軽視ではないと、大統領に代わり出席するペンス副大統領がアジアへ向かう途上で述べた。

  副大統領は12日に東京に到着する予定。その後、シンガポールとパプアニューギニアを歴訪する。アジア諸国はトランプ政権の同地域に対するコミットメントや一貫性への疑念を深めており、米政策について同盟国に説明し、安心させるのが副大統領の今回の仕事となる。


トランプ大統領とペンス副大統領写真家:Al Drago / Bloomberg
  ペンス副大統領は11日夜アラスカで記者団に、インド太平洋地域に対する米国のコミットメントは「かつてないほど強い」と強調。首脳会議を欠席するトランプ氏の決定はアジア軽視では「全くない」と訴えた。大統領は米国民が望んでいるため、パリで第1次世界大戦終結記念式典に出席することにしたと付け加えた。

  ASEANとAPECの首脳会議を米大統領が欠席するのは2013年にオバマ大統領(当時)が政府機関閉鎖への対応のため出席を中止して以来。環太平洋連携協定(TPP)への参加を見送ったほか、同盟国に関税を課し中国との外交・経済的対立を深めるトランプ大統領の下で、アジアと米国の溝は深まっている。

  アジア諸国の疑念を払拭(ふっしょく)するためには、ペンス副大統領が何らかの強い発表を行う必要があるだろうと、オルブライト・ストーンブリッジ・グループ(ワシントン)の東アジア・太平洋担当ディレクターのアンソニー・ネルソン氏は話す。

  「トランプ氏が出席を約束しなかったことへの失望があった。ペンス氏は適切な発言を試みることはできるが、具体的に提案できることはなく、政権の考えについて誰もが知っていることが影を落とさないと考えるのは難しい」と同氏は述べた。

原題:Trump’s Absence at Asia Summits Is Not a Snub, Pence Says(抜粋)


 

http://www.asyura2.com/18/hasan129/msg/399.html#c2

[経世済民129] 米中経済に「鉄のカーテン」 元財務長官の警告 萎縮する中国民間部門、政策転換に経済悪化が追打 資生堂減速、中国代購取り締 うまき
1. 2018年11月12日 13:49:47 : ZzavsvoOaU : Pa801KbHuOM[130]
アリババの「独身の日」セール取引額、約3.5兆円−最高記録また更新
Bloomberg News
2018年11月12日 4:26 JST
中国の電子商取引会社アリババ・グループ・ホールディングは、毎年恒例となった11月11日の「独身の日」セールで取引額が2135億元(約3兆4900億円)と過去最高を更新した。

  アリババによると、これまでの集計で同日に最も取引が多かった製品ブランド上位3位は小米とアップル、ダイソン。アリババはこのイベントをテレビ中継して一大エンターテインメントにしており、今年はサーカス劇団「シルク・ドゥ・ソレイユ」や米国の歌手マライア・キャリーさんらを招いて一層盛り上げた。


取引額2000億元到達の表示 写真家:Giulia Marchi / Bloomberg
  この年次イベントは、今やアリババだけでなく中国全体にとっても先行きを占う重要指標となった。米中が互いに相手国製品に関税をかけ合い緊張が高まったことで株式相場は下押しされ、中国経済への打撃が大きくなる恐れも出ている。しかし、こうした中で開催された今年の独身の日セールは、中国の消費者心理の底堅さをうかがわせた。

  アリババのニュース・ウェブサイトによれば、今年は開始からわずか2時間弱で取引額が1000億元を超えた。

  同社の張勇(ダニエル・チャン)最高経営責任者(CEO)は上海で記者団に対し、「出品する業者はインターネットをフルに活用し、消費の質向上に貢献している」と述べた。


独身の日イベントで、スクリーンに表示されるアリババの馬雲会長 11月10日写真家:Giulia Marchi / Bloomberg
原題:Alibaba Sets Singles’ Day Record With $31 Billion in Sales(抜粋)


中国の高級品需要が伸び悩む中、アジアのヘッジファンドが健闘
Bei Hu
2018年11月12日 10:22 JST
オプティマス・キャピタルのファンドは弱気な手法で10月乗り切る
人民元の軟化と株価の下落が中国の消費を抑制する可能性
世界のヘッジファンドの運用成績がここ7年で最大の低下を示した1カ月間に、中国の高級品需要が後退し、あるアジアのヘッジファンドの形勢逆転につながった。

  中国の富裕層が財布のひもを引き締める中、オプティマス・キャピタルは欧州の高級品関連企業が打撃を受けると予測した投資で利益を得た。トーマス・ウォン最高投資責任者(CIO)は香港で、運用資産3億5000万ドル(約400億円)のオプティマス・グローバル・アルファ・ファンドの弱気な投資が10月に、買い持ち(ロング)と売り持ち(ショート)を合わせたポジションの約10%に膨らんだことを明らかにした。ヘッジファンド全体のリターンがマイナス約3%と2011年9月以降で最低に落ち込む中で、同ファンドのリターンはプラス0.7%と、厳しい状況だった10月を切り抜ける一助となった。

   オプティマスはニュースレターで、アジア人富豪をテーマとしたヒット映画「クレイジー・リッチ」にちなんで「クレイジー・リッチのアジア人はもういない?」と問い掛け、高級品需要の伸びをけん引した中国人の需要の急速な鈍化に伴うリスクを強調した。メーカーが見通しについて神経質になる中、ウォン氏は高級品業界が少なくとも来年4−6月(第2四半期)にかけて軟調と予想する。

  貿易摩擦と人民元安が中国の消費者信頼感に打撃を与える一方、同国の株式と不動産相場の下落が富裕層の消費を抑制するかもしれないと、オプティマスは10月のニュースレターで指摘した。中国の株式市場はスイスの腕時計メーカー、フィナンシエール・リシュモンやスウォッチ・グループの株価の先行指標となっている。


  ウォン氏によれば、8月に欧州の高級品関連会社に重点を置き始めたオプティマスのファンドは今月、これらの企業の株価が下落したため、弱気な投資を「大幅に」減らした。個別の企業名は特定しなかった。弱気な投資スタンスによる利益は10月中に同ファンドの利益全体の30%を占めた。

  同ファンドの今年のリターンはプラス約16%。一方、ユーレカヘッジ・アジア・ロング・ショート・エクイティーズ・ヘッジファンド指数の1−9月のリターンはマイナス6%だった。報告数が対象ファンド全体の25%未満にとどまっている10月の暫定数値によれば、年初来リターンはマイナス9.1%で、08年以降で最低水準となっている。

原題:Asian Hedge Fund Scores as China Appetite for Luxury Hits a Wall(抜粋)



 
Photographer: Qilai Shen/Bloomberg
中国の高級品需要が伸び悩む中、アジアのヘッジファンドが健闘
Bei Hu
2018年11月12日 10:22 JST
オプティマス・キャピタルのファンドは弱気な手法で10月乗り切る
人民元の軟化と株価の下落が中国の消費を抑制する可能性
世界のヘッジファンドの運用成績がここ7年で最大の低下を示した1カ月間に、中国の高級品需要が後退し、あるアジアのヘッジファンドの形勢逆転につながった。

  中国の富裕層が財布のひもを引き締める中、オプティマス・キャピタルは欧州の高級品関連企業が打撃を受けると予測した投資で利益を得た。トーマス・ウォン最高投資責任者(CIO)は香港で、運用資産3億5000万ドル(約400億円)のオプティマス・グローバル・アルファ・ファンドの弱気な投資が10月に、買い持ち(ロング)と売り持ち(ショート)を合わせたポジションの約10%に膨らんだことを明らかにした。ヘッジファンド全体のリターンがマイナス約3%と2011年9月以降で最低に落ち込む中で、同ファンドのリターンはプラス0.7%と、厳しい状況だった10月を切り抜ける一助となった。

   オプティマスはニュースレターで、アジア人富豪をテーマとしたヒット映画「クレイジー・リッチ」にちなんで「クレイジー・リッチのアジア人はもういない?」と問い掛け、高級品需要の伸びをけん引した中国人の需要の急速な鈍化に伴うリスクを強調した。メーカーが見通しについて神経質になる中、ウォン氏は高級品業界が少なくとも来年4−6月(第2四半期)にかけて軟調と予想する。

  貿易摩擦と人民元安が中国の消費者信頼感に打撃を与える一方、同国の株式と不動産相場の下落が富裕層の消費を抑制するかもしれないと、オプティマスは10月のニュースレターで指摘した。中国の株式市場はスイスの腕時計メーカー、フィナンシエール・リシュモンやスウォッチ・グループの株価の先行指標となっている。


  ウォン氏によれば、8月に欧州の高級品関連会社に重点を置き始めたオプティマスのファンドは今月、これらの企業の株価が下落したため、弱気な投資を「大幅に」減らした。個別の企業名は特定しなかった。弱気な投資スタンスによる利益は10月中に同ファンドの利益全体の30%を占めた。

  同ファンドの今年のリターンはプラス約16%。一方、ユーレカヘッジ・アジア・ロング・ショート・エクイティーズ・ヘッジファンド指数の1−9月のリターンはマイナス6%だった。報告数が対象ファンド全体の25%未満にとどまっている10月の暫定数値によれば、年初来リターンはマイナス9.1%で、08年以降で最低水準となっている。

原題:Asian Hedge Fund Scores as China Appetite for Luxury Hits a Wall(抜粋)

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中国、3月末までに海外からの対中投資規制を一部解除へ−CCTV
Bloomberg News
2018年11月12日 7:47 JST
中国は海外からの対中投資規制の一部を来年3月末までに解除する方針だと、国営の中国中央テレビ局(CCTV)が報じた。

  CCTVが国務院新聞弁公室の記者会見を引用して伝えたところによると、政府の規制解除の対象となるのは、いわゆる「ネガティブリスト」から除外されている産業。

原題:China to Lift Some Foreign Investment Bans, State TV Reports(抜粋)


 

メイ英首相のEU離脱案に反対論強まる−議会承認に暗雲
Andrew Atkinson
2018年11月12日 8:37 JST
保守党の離脱支持者と北アイルランドの政党が共同で反対意見表明
ジョー・ジョンソン下院議員の9日の閣僚辞任も首相に打撃
メイ英首相は今週も、英国の欧州連合(EU)離脱に向けた自らのプランを堅持すべく闘うことになりそうだ。

  主な争点は、来年3月の英EU離脱の後に、アイルランド国境の検査を回避するためにメイ首相が提示する保証が英国をEUルールに無期限に拘束するかどうかだ。

  反対の声は各方面から高まっており、メイ首相のプランが議会を通過できるかどうか疑念が浮上している。与党保守党は議会では過半数議席を持たず、党内でも意見が割れている。

  親EU派議員は同プランを世界最悪の事態だと受け止めており、9日には「隷属か混迷」の二者択一を迫る案だと批判したジョー・ジョンソン下院議員が運輸担当閣外相を辞任。2回目の国民投票の実施を要求した。一方、EU離脱支持派は英国が新たな通商合意をまとめられるよう明確なEU離脱を求めており、北アイルランド出身議員らは、同地域が最終的に英国と異なる扱いを受けることになりかねないと懸念している。


メイ英首相撮影:Chris Ratcliffe / Bloomberg
  英政府とEUが離脱交渉で最終合意に徐々に近づいていることを示唆する中、保守党のEU離脱支持者と、議会で同党を支える北アイルランドの民主統一党(DUP)は11日、メイ首相がEUと交渉している案について閣議に承認を説得しても、拒否する考えを表明。保守党の元離脱担当次官のスティーブ・ベイカー氏と、DUPの英EU離脱担当スポークスマンのサミー・ウィルソン氏は同日のサンデー・テレグラフ紙への寄稿で、「政府が独立した英国全体よりもEUの理解を得ることを優先するという歴史的な間違いを犯せば、残念ながらわれわれは同案に反対票を投じざるを得ない」と指摘した。

原題:May Fighting to Keep Brexit Proposal Alive as Opposition Mounts(抜粋)


欧州委員長:英EU離脱、向こう数週間で最終合意との見通し示す
James Regan
2018年11月12日 4:38 JST
欧州委員会のユンケル委員長は、英国の欧州連合(EU)離脱を巡って英国とEUは最終合意へと徐々に近づいており、向こう数週間で合意が締結されるとの見通しを示した。

  ユンケル委員長は、テレビ局フランス24とのインタビューで「英国のEU離脱は欧州にとって悲劇だ。これに無秩序な離脱などというドラマを加えるべきではない」と述べた。インタビューは11日に放送された。


ユンケル欧州委員長フォトグラファー:Roni Rekomaa / Bloomberg
  委員長はこのほかイタリアに対し、EUの規則を無視しないよう求めた。イタリアは13日までに修正した予算案をEUに提出する必要がある。

  ユンケル委員長は「特にイタリアに対し、規則というのは順守されるためにあるのだと強く伝えたい。イタリアはここ数年、EUが持つ柔軟性全ての恩恵を受けてきた」と述べた。

原題:EU’s Juncker Sees Brexit Deal Being Agreed in Coming Weeks(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-11-11/PI19DX6K50XV01?srnd=cojp-v2


イタリアはEU予算を阻止することもできる−サルビーニ副首相が警告
John Follain
2018年11月12日 0:48 JST
欧州連合(EU)の他の加盟国がイタリア国民への敬意を欠く態度を続けるなら、イタリア政府はEU予算に関する決定や他の政策を阻止することもあり得る。サルビーニ副首相が11日、こう警告した。同国は北アフリカからの移民を巡って近隣国と対立を深めている。


サルビーニ副首相フォトグラファー:Alessia Pierdomenico / Bloomberg
  イタリアの通信社ANSAによれば、サルビーニ副首相はミラノ訪問中に記者団に対し、「われわれは国境の防衛方法が分かっていることを示した。欧州や他の国々がイタリア国民を嘲笑し続けるなら、われわれは欧州の予算や活動も阻止できることを示すだろう」と述べた。

  サルビーニ氏は内相を兼任しており、反移民を掲げる政党「同盟」の書記長でもある。同氏は10日、地中海の島国マルタの当局が移民を支援してイタリアに送り込んでいると非難。同氏は移民を助けた船の入港を拒否しており、フランスのマクロン大統領と繰り返し衝突している。

原題:Salvini Says Italy Can Block EU Budgets in Dispute on Migration(抜粋)

口コミサイトのYelp、戦略が「完全に破綻」との指摘も
Ryan Vlastelica
2018年11月12日 10:23 JST
9日のイェルプ株は27%安−取引時間中には33%下げる場面も
増収ペース低下が10ー12月期も続く見通しとイェルプ

The Yelp Inc. application Photographer: Andrew Harrer/Bloomberg
口コミサイト運営会社、米イェルプの株価は9日の取引で一時30%を超える下げとなった。同社が7−9月(第3四半期)に見られた増収率の低下が10−12月(第4四半期)も続く見通しだと8日に警告し、アナリストらの間に同社に対する悲観的な見方が広がった。

  ウェドブッシュのアナリスト、イゴール・アロウニアン氏はイェルプの「戦略は完全に破綻した」と指摘。イージス・キャピタルのビクター・アンソニー氏は目標株価を36ドルから29ドルに引き下げた。投資判断は「売り」を継続する。

  9日のイェルプ株は前日比27%安で引けた。取引時間中には33%下げる場面もあった。

原題:Yelp’s Growth Strategy ‘Completely Fell Apart’: Street Wrap(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-11-12/PI1YXA6K50XS01?srnd=cojp-v2
http://www.asyura2.com/18/hasan129/msg/401.html#c1

[経世済民129] 単位はどう変わる? もうすぐやってくる国際単位系の大改定 「kg」「秒」はこうやって決める(現代ビジネス) 赤かぶ
1. 2018年11月12日 18:13:18 : ZzavsvoOaU : Pa801KbHuOM[131]

>定義がわかりにくい表現になってしまったことは今回の改定の難点ですが、詳しい説明については『新しい1キログラムの測り方』をお読みいただければ

別に買う必要などない

下を見れば簡単に理解できる

https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2017/pr20171024/pr20171024.html
プランク定数hと電子1個の質量m(e)との関係はm(e)=2R∞h /(cα2)で与えられる。電子と、任意の核種、例えば12Cとの質量の比は高精度にわかっている。このため、プランク定数から導出した電子の質量を基準として、12C 1個の質量を求めることができる。さらに、キログラムを莫大な個数(5.018∙∙∙×1025個)の12Cの質量に等しい質量として表現できる。
c:真空中の光速度
α:微細構造定数
R∞:リュードベリ定数 [参照元へ戻る]

http://www.asyura2.com/18/hasan129/msg/402.html#c1

[経世済民129] 公的年金は破綻しないから、しっかり頼ろう 首相、内需拡大へ対応指示 中央銀行の独立性は「神話」なのか  うまき
1. 2018年11月12日 19:37:05 : ZzavsvoOaU : Pa801KbHuOM[132]

外為フォーラムコラム2018年11月12日 / 10:47 / 3時間前更新
オピニオン:逆風の対米通商交渉、日本経済の仕組み見直す好機=加藤隆俊氏
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[東京 12日] - 米国、メキシコ、カナダがNAFTA新協定(USMCA)に9月合意し、米韓自由貿易協定(FTA)がまとまる中、トランプ米大統領は、次は日本だと意気込んでいるはずだ、と国際金融情報センター顧問の加藤隆俊・元財務官は語る。

トランプ大統領は7日、日本は米国を貿易面で不公平に扱っていると中間選挙後の会見で改めて不満を表明。先の米財務省為替報告書でも、日本が中国と韓国に並んで監視対象国に指定、対米貿易黒字額では中国、メキシコに次いで日本が3番目の大きさだと指摘した。

逆風の中で、日米物品貿易協定(TAG)の交渉が来年年初に始まるが、日本はこれを経済の仕組みを見直す好機として前向きに捉えるべきだ、と加藤氏は説く。

同氏の見解は以下の通り。

<日米TAG、極めて難しい交渉に>

日米TAG交渉では、対米貿易黒字の4分の3を占める自動車及び自動車関連部品について、日本側は関税回避を重視するが、米国としては2020年の大統領選が本格化する前に同交渉をまとめたいという強いインセンティブがある。

次善策として、米国からの輸入を拡大することや、米国が作るインフラ投資の仕組みに日本が協力することなどが考えられるが、他国との通商交渉をみても、米国は相手の懐(ふところ)に飛び込んでFTAをまとめており、日本側にとってTAGは極めて難しい交渉になるだろう。

農産品に対する関税に関しては、日本政府は過去の経済連携協定の内容が最大限だとして、環太平洋経済連携協定(TPP)などで決めた水準を上回る関税引き上げの可能性を否定している。来年7月に参院選を控えている日本としては、農産品について政治的に譲歩することは困難ではないか。農業の分野では、交渉に関わらず、働き手を海外から補充することや、生産の工場化、効率化が喫緊の課題だ。

逆風下の対米通商協議になろうが、防御的になり過ぎず、日本経済の仕組みやあり方を見直す好機として前向きに捉える心構えも必要ではないか。

例えば、日本には古くから物づくりの文化があり、良いものを作ることを美徳としてきた。一方で、ITを中心に物を動かすことには遅れをとっている。

米国が自動車や自動車関連部品の製造を最終的に自国に取り込むつもりならば、日本としてはITと自動車製造を結び付ける分野の開拓・発展を目指す戦略に弾みをつける拍車だと捉えるべきではないか。

<為替条項は誤った認識に基づく>

ムニューシン財務長官はTAG交渉を巡り、通貨安誘導を封じる為替条項を日本にも求める可能性を示唆している。たが、為替条項に関しては、通商面に配慮して為替政策が制約を受けることは避けるべきだ。

日本を巡る為替取引の大半は資本取引関連のフローであり、貿易取引関連のフローが為替相場に与える影響は限定的だ。貿易関連のフローが、為替相場を左右するとの認識は「犬のしっぽが胴体を振る」ような話であり、間違った認識に基づく提言は受け入れるべきではない。

また、為替相場は経済のファンダメンタルズを反映して安定的に推移すべきとの国際的な合意は過去40―50年かけて構築されたものであり、日本としては妥協すべきではない。

<米中の「つばぜり合い」は長期化>

トランプ大統領と中国の習近平国家主席は、ブエノスアイレスで今月開かれる主要20カ国・地域(G20)にあわせて米中首脳会談を開催するが、そこでは今後の2国間協議のロードマップが示されるとみている。

中国の7―9月期の国内総生産(GDP)は実質で6.5%に減速しリーマンショック直後の2009年1―3月期以来の弱さとなった。足元でも景気の弱さが続くなか、中国は貿易面でまとめたいという心境であろう。

習主席は8日、米国との問題を対話を通じて解決することを中国は望んでいるが、発展の道筋に関する中国の選択やその利益を米国は尊重する必要があるとの見解を示した。

一方、米国のペンス副大統領は先月4日の講演で、中国が米国の知的財産権を盗むことや、強制的な技術移転をやめない限り、強硬な通商政策を行使せざるを得ないと強調している。

特に、次世代情報技術やロボットなど重点分野を発展させ、先端技術を中心に独自のサプライチェーンの構築を目指す「中国製造2025」について、米国は警戒しており、両者の「つばぜり合い」は長期化しそうだ。

<米国経済は減速へ>

一方、経済情勢に目を転じると、最近の民間調査によれば、世界のファンドマネージャーの多くが世界景気のピークは既に過ぎ去ったとの認識を持っているようだ。

米国についても、9月のFOMC(連邦公開市場委員会)で示された実質GDP成長率見通しは、今年は3.1%、2019年が2.5%、2020年が2.0%と次第に減速する見込みだ。大規模減税の景気浮揚効果も来年にかけて弱まってくるとみられ、追加減税については下院で過半数を奪還した民主党が簡単に首を縦に振らないだろう。

米国経済が高成長期から比べれば次第にブレーキがかかってくることが予想されるが、そのなかでFRBが利上げを進めれば、トランプ大統領との軋轢(あつれき)は増すだろう。

ドル高、米金利高、そして欧米緩和マネーの縮小に伴い、新興国が不安定さを増すことが懸念され、通貨や経済の安定を意図して、一段の利上げを余儀なくされる国々がアジア地域にも現れるだろう。

(聞き手:森佳子)

加藤隆俊氏 国際金融情報センター顧問/元財務官
*加藤隆俊氏は、元財務官(1995─97年)。米プリンストン大学客員教授などを経て、2004─09年国際通貨基金(IMF)副専務理事。2010ー17年公益財団法人国際金融情報センター理事長。2017年10月から同センター顧問。

*本コラムは、ロイター日本語ニュースサイトの「外国為替フォーラム」に掲載された加藤氏へのインタビューです。筆者の個人的見解に基づいて書かれています。
https://jp.reuters.com/article/opinion-takatoshi-kato-forexforum-idJPKCN1NH042

 

トップニュース2018年11月12日 / 12:02 / 2時間前更新

焦点:日独7─9月期はマイナス成長へ、世界経済のリスク露呈か

2 分で読む

[フランクフルト 9日 ロイター] - 今週発表される日独両国の7─9月期国内総生産(GDP)はいずれもマイナスになる見込みだ。世界経済は成長のピークが既に過ぎ、全体として落ち込む危険が高まりつつあることを一段と証明する形になる。

日独のマイナス成長はともに一時的要因が影響したかもしれないが、経済の基調的な動きは弱く、先行きも世界的な貿易戦争の発生は言うに及ばずリスクだらけだ。

当面で考えれば、米経済が堅調に推移して2020年にはもう一度上向くとの見方が大勢なので、世界経済がマイナスに陥ると考えるエコノミストはほとんどいない。それでも世界的な景気サイクルは2017年を天井に成熟段階に差し掛かっている中で、下振れ方向のリスクが増大している。

UBSは調査リポートに「世界経済はまた大きなソフトパッチ(踊り場局面)を迎えつつあるようだ」と記し、ソフトパッチは一時的な現象だとみなしながらも「世界中のハードデータとソフトデータの悪化ぶりは、ユーロ圏危機以降で最も深刻になっている」と指摘した。

ABNアムロのチーフエコノミスト、ハン・デヨング氏は「米経済の成長は強く、物価は上振れているので、米連邦準備理事会(FRB)の政策は引き締まり続けている。残念ながら他の地域の経済は、米国の半分ほどの力強さもない」と語った。

同氏によると、そうしたFRBの引き締めが金融市場に及ぼしている影響が他の地域にとって大きな問題を生み出しているという。

<ケース1:ドイツ>

14日に発表されるドイツの7─9月期GDPは前期比0.1%減と、3年余りぶりのマイナスになると予想される。

エコノミストがその原因として挙げるのは、自動車業界が欧州連合(EU)の新排ガス測定基準への対応に苦戦し、何カ月も生産が抑制されている事態だ。年内には生産のボトルネックが解決し、プラス成長に戻るだろうという。

ただしそれはドイツ経済を巡る構図のごく一部にすぎない。コメルツ銀行は「この問題を除外しても、ドイツ経済は今年前半に比べて相当勢いが弱まった」と主張する。

新たな排ガス測定基準への対応とともに懸念されるのは足元輸出の失速かもしれない。そして世界的な貿易戦争リスクを踏まえれば、輸出が昨年の水準を急速かつ確実に取り戻す公算は乏しい。

<ケース2:日本>

内閣府が14日に発表する7─9月期GDP一次速報は前期比0.3%減と1─3月期以来のマイナス成長となりそうだ。

ドイツと同じく一時的な要因が主に作用し、日本の場合は台風や地震といった相次ぐ自然災害が響いた。もっとも、やはりその裏側には基調的な成長軌道の下振れが隠れている。

今年に入ってからの日本の成長率は1%強にとどまり、労働力の減少や財政的な支援の弱まり、金融政策による景気刺激効果の限界を考えれば、今後は経済成長がじりじりと下がっていく可能性がある。

モルガン・スタンレーMUFG証券はリサーチノートで、目先の10─12月期には小幅のプラス成長に回復するとの見方を示した。

(Balazs Koranyi記者)
https://jp.reuters.com/article/jpn-germany-gdp-idJPKCN1NH069

 

外為フォーラムコラム2018年11月12日 / 11:32 / 2時間前更新

米株の強気相場の最終局面へ、中国リスク意識=青木大樹氏

青木大樹 UBS証券ウェルス・マネジメント本部 日本地域CIO兼チーフエコノミスト
5 分で読む

[東京 12日] - 米国では対中貿易戦争の影響が産業レベルで出始めている可能性があり、トランプ大統領が姿勢を軟化させて「一時停戦」が実現する公算が高まっている、とUBS証券ウェルス・マネジメント本部の最高投資責任者(CIO)、青木大樹氏はみている。

来年にかけては、米国の金利上昇が一段落し、市場に楽観論が広がることで株価が上昇する可能性が高いものの、その後は景気後退入りする可能性があるため、これが強気相場「最後の1年」となると予測する。一方で、中国の外貨準備高の減少が加速し、人民元安が過度に進めば、リスクの方が強く意識される展開になると説く。

同氏の見解は以下の通り。

<米中は「一時停戦」か>

6日実施された米中間選挙の結果、上院では共和党が、下院では民主党が過半数を占める「ねじれ議会」となり、議会を通じた政策実現が難しくなった。トランプ大統領は自らの権限を駆使して政策を進めることになり、中でも貿易、外交、安全保障の分野に注力するだろう。

最大の注目点は、今月末にも行われる米中首脳会談だ。トランプ大統領が米中貿易合意の草案作成を指示したと一部メディアが2日報じたこともあり、貿易戦争の「一時停戦」で両国が合意する可能性がある。具体的には、来年1月に予定されている、2000億ドル(約22.8兆円)相当の中国製品に対する25%の関税率導入の延期が考えられる。

米国ではマクロレベルでの貿易戦争の影響はまだ確認できない。だが個別の産業セクターをみると、例えば2月にセーフガード措置が発動された洗濯機は中国依存度が高く、2月以降に洗濯設備の価格指数が2割上昇する一方で、売り上げ台数は2割減と、影響が明確に出ている。9月に関税措置が発動された2000億ドル相当の米国製品も中国依存度が高く、産業レベルへの影響が意識され、消費者のセンチメントを通じた政権支持率の低下リスクが高まったことが、トランプ氏の態度軟化につながった可能性がある。

今回の中間選挙を受けて共和党では、対中強硬派や保守派の議員が下院で減る一方、上院では比較的穏健な、いわゆる主流派の議員が増えたようだ。同党内の力学変化により、関税ではなく、対米投資の厳格化や中国への輸出制限強化など、別の方法に焦点が移る可能性も考えられる。

関税強化論の後退を受けて、日本の自動車に対する課税リスクも減退していくとみている。日本側が防衛装備品の購入や農産品の輸入などで譲歩し、自動車メーカーが現地生産を増やすことで、関税を回避できるだろう。

<強気相場の「最後の1年」>

2019年の投資環境を巡るテーマは、世界経済の同時減速が見込まれる中で、米国の金利上昇が終了することに注目すべきだ。

米連邦準備理事会(FRB)の利上げ回数について、市場は20年末までに3.4回しか織り込んでいない。一方で当社は、12月に1回、来年3回と、計4回の利上げを現在予想しており、FRBが示した利上げ回数見通しの中心値は5回だ。

1回の利上げ幅が25ベーシスポイント(bp)であるため、米2年国債金利は3−3.3%に到達する。ただ、10年金利が現状の3.2%から大きく上昇することは難しいとみており、10年金利と2年金利の差が小さくなってイールドカーブがフラット化する。つまり、2019年に米国の金利上昇は終了する。

フラット化すると景気後退という見方があるが、米国株式市場はむしろフラット化が起きた後のほうが上昇しやすい。

1968年以降にフラット化が発生した6回の事例をみると、フラット化する前の12カ月間における米国株式のパフォーマンスは、平均15%の上昇率を示した。一方、フラット化した後12カ月のパフォーマンスは平均29%と、さらに高い上昇率だった。

これ以上の金利上昇がないと認識すると、米株式市場で一旦楽観論が広がりやすいためだろう。だがこれはバブルにつながりやすく、株式バブルや負債バブルの崩壊を経て後退期入りするサイクルを繰り返してきた。したがって、来年から再来年にかけては、リセッションに入る前の強気相場「最後の1年」となる可能性が高い。

気を付ける必要があるのが中国経済の減速だ。当社予測では、来年の中国国内総生産(GDP)成長率が6%と更に減速するが、世界経済の成長率は3.8%と、世界の企業収益を大きく損なうものではない。だが中国の成長率が5%台に落ち込んでしまうと、米金利上昇の終了という株式市場にとってポジティブな材料を打ち消してしまう可能性がある。

そこで注目されるのが人民元の動向だ。中国の景気後退懸念が高まる中で、元と世界の株価(MSCIオールカントリー世界指数)との連動性が過去にないほど強まっており、元安になると株安になりやすい状況になっている。一方で、10月末の中国の外貨準備高は3兆530億ドルと、1年半ぶりの低水準となった。外貨準備が減るなかで人民元安が急激に進んだ2015年のチャイナ・ショックの再来を市場は意識し始めている。

現状、2016年以降に導入された規制により、資本流出による外貨準備の急激な下落は予想していない。しかし、中国の経常収支は赤字化のリスクが高まっており、外貨準備の減少が続くリスクも高まっている。外貨準備減少の問題点は元安だけではなく、中国が現在行っている関税対策としての財政・金融政策の波及効果も相殺してしまうことにもある。外貨準備高が3兆ドル程度の安定した水準で推移するのであれば、元安も一定の水準で収まり、中国のGDP成長率の減速も政策でカバーできる範囲に収まるだろう。

<日銀は動くか>

日銀や欧州中央銀行(ECB)にとっては、異次元緩和政策の終焉はまだこれからの話だ。特に日銀は、低金利が金融機関の収益性に及ぼしている「副作用」に対応するためにも、長期金利の上昇を容認する考えが強いようだ。4月までの間に金利上昇を促す政策を打ってくる可能性がある。現在はイールドカーブ・コントロール(YCC)政策のもとで長期金利の誘導目標をゼロ%程度の範囲と定めているが、この目標自体を引き上げるか、または国債買い入れのペースをさらに抑えるなどのやり方が考えられる。来年末時点では10年金利が0.3%程度に到達すると予測する。

これは「ハト派的引き締め」と呼べる範囲の金利上昇であって一気に円高を誘うことはないだろうが、市場を動揺させないための十分なフォワードガイダンスが日銀に求められる。

<世界株式の推奨度を引き上げ>

最後に、推奨する投資戦略について触れておきたい。7─9月期の米企業の好調な決算や、米中貿易戦争が「一時停戦」となる可能性を踏まえ、このほど6−12カ月の戦略期間におけるグローバル株式の推奨度を引き上げた。今年7月にリスク警戒から推奨度を引き下げたのだが、今回再び7月前の水準に戻した。

ただ、引き続きボラティリティーが高い状況が続くとみられるので、基本的には自己資本利益率(ROE)が高く安定している企業など「高クオリティ株」への分散投資を推奨している。また、一定価格で売る権利であるプットオプションなどを組み込むことも勧めたい。債券では、利回りの高い新興国債は魅力的だが、通貨が変動しやすいので米ドル建てを推奨している。

日本株に関しては、輸出が中国経済減速の影響を受けやすいことに加え、来年10月に予定する消費増税を控えてセンチメントが圧迫されやすく、さらに安倍晋三首相の関心が憲法改正などに向かっていると思われるため、リスクの方が意識されやすい。ただ、前述した来年後半以降に期待される米国株の最後の上昇の恩恵を受けるための「仕込み」は、来年前半にかけて行うべきだろう。長期的な視点の投資家からすれば、来年は強気相場の終焉に備える年となる。

ドル円相場は当面は1ドル=110─115円が継続されやすいだろう。ただ、今のドルは歴史的にみて異常に高い水準にあり、ユーロや新興国通貨の上昇余地からみれば下がらざるを得ず、1年以降でみた中期的な水準は105円とみている。

*本稿は、ロイター外国為替フォーラムに掲載された青木大樹氏へのインタビューです。同氏の個人的見解に基づいて書かれています。

(聞き手:山口香子)

青木大樹、UBS証券ウェルス・マネジメント本部CIO
*青木大樹氏は、UBS証券ウェルス・マネジメント本部の日本における最高投資責任者(CIO)兼チーフエコノミスト。2001年より内閣府で政策企画・経済調査に携わった後、2010年にUBS証券入社。2016年、インスティテューショナル・インベスター誌による「オールジャパン・リサーチチーム」調査の日本経済エコノミスト部門にて5位(外資系1位)に選ばれる
https://jp.reuters.com/article/opinion-market-daiju-aoki-idJPKCN1NH05G

 

Washington Files

「トランプ主義」の限界が露呈した米中間選挙

2018/11/12

斎藤 彰 (ジャーナリスト、元読売新聞アメリカ総局長)


(iStock.com/flySnow/Purestock)
 今年の米中間選挙は、共和(上院)、民主(下院)がそれぞれ勝利し、痛み分けに終わったとする見方がある。これは的外れだ。大統領就任以来、猛威をふるった「トランプ主義」の限界が露呈した選挙でもあったことを見逃してはならない。

 選挙結果について、「下院は民主党に奪われたが、上院でわが方が過半数からさらに議席を増やした。全体では双方相討ちだ」(共和党全国委員会幹部)との指摘がある。


中間選挙後の記者会見で質問したCNNの記者を出入り禁止にしたトランプ大統領(REUTERS/AFLO)
 しかし、これは説得力のある総合評価とは言い難い。なぜなら、共和党の上院での改選議席数は当初から民主党よりはるかに少なく、現状より多少の上積みもある程度織り込み済みだったからだ。これに対し、全員改選の下院で主客が完全に入れ替わり、民主党が議席をかなり伸ばしたことの意義は過小評価できない。

 しかも特筆すべきことは目下、アメリカの景気、雇用は着実に拡大、きわめて好調な経済状況下にあるだけでなく、内外情勢も比較的安定しているにもかかわらず、今回このような選挙結果に至ったという事実だ。本来なら、政権与党の共和党が上下両院ともに引き続き過半数を制してもおかしくなかった。その意味を改めて考えてみる必要がある。 

 「下院で勝利したことをお祝いする。同時にあなたがこれまで示してきた超党派的リーダーシップを評価したい」

 民主党の8年ぶりの下院奪回が確実となった6日深夜、トランプ大統領はただちに次期下院議長就任が有力視されるナンシー・ペロシ女史に祝電を入れた。ホワイトハウス関係者によると、ペロシ女史の議長就任については、民主党内にまだ反対意見があり未確定であることから、側近が電話を控えるよう促したが、大統領はこれを無視、早々と野党への融和姿勢を見せた。

 その裏には、大統領就任以来、野党民主党の存在をほとんど無視するこれまでの独善的態度のままでは、今後の政権運営もおぼつかないため、早めに予防線を張ろうとする打算が見え隠れする。大統領が電話でわざわざ「民主党下院での超党派的リーダーシップ」に言及した狙いもそこにあった。

 言い換えれば、これまで国内外にさまざまな波紋を投げかけてきた破天荒な「トランプ主義」(Trumpism)の限界をはからずもさらけ出したことになる。

 「トランプ主義」とは(1)国家の危機をいたずらにあおる(2)人種間の対立をあえてかきたてる(3)常軌を逸脱した言動や独善的政権運営によりつねに有権者の関心を引き寄せる(4)虚言、誇張にみちたツイートやスピーチを繰り返しマスメディアを混乱させる――などからなる彼独特の特異な政治スタイルを指す。

 とくに「危機感増幅」については、ごく最近では、中米ホンジュラスからアメリカをめざす6?7000人規模の移民集団(キャランバン)の動きについて「わが国の国家安全保障上の脅威だ」と誇大にあおり、メキシコ国境への1万人近くの軍隊投入まで言明したことに象徴されよう。しかし、軍隊派遣については本来、その性格上、敵国相手の戦闘行為を前提としたものであり、生活難から祖国を見捨てた子連れの家族や多くの未成年貧困者たちからなるキャラバンとの正面対決は筋違いであり、米議会やペンタゴン内部でも異論が渦巻いていた。

 また、「白人至上主義」を信奉する大統領は今回の中間選挙を通じ、各地の遊説先で「テロリストの侵入阻止」を口実に中東諸国からの移民、入国制限の重要性を繰り返し訴えてきた。 

 大統領の「虚言、誇張癖」については、すでに本欄でも指摘してきたが、ワシントン・ポスト紙専門チームの追跡調査によると、これまでの自らのツイートや発言を通じ「事実とは異なる(false)、あるいは誤解を招く(misleading)」発言回数は実に4700回以上にも達している(9月18日付け「先鋭化するトランプ大統領のメディア攻撃」)。

 こうした「トランプ主義」に対し手厳しい裁きが下ったのが、今回の中間選挙だった。以下にその結果を詳しく見ていきたい。

 まず上院では、共和党が過半数を維持したものの、2016年大統領選でトランプ候補が勝利したウェストバージニアはじめ少なくとも5州以上で民主党候補が今回当選を果たした。2年前トランプ候補当選のカギとなった中西部のオハイオ、ペンシルバニア、ウイスコンシンでも民主党候補が再選された。共和党の伝統的地盤であるアリゾナ、フロリダ両州でも10日現在依然として100%開票にまで至っておらず、民主、共和両党候補が僅差のまま、最終的にどちらに軍配が上がるか、大きな関心を集めている。
 
 下院では、アメリカのハートランド(心臓部)州でもあるアイオワ州で民主党が現職共和党議員から2議席、南部の一角をなすバージニア州でも同じく2議席奪い返したほか、伝統的に共和党の牙城ともされてきたディープ・サウス(深南部)オクラホマ州のオクラホマ・シティ選挙区、ジョージア州アトランタ近郊選挙区でも民主党候補が勝利した。

 全体として民主党は下院で、前回より最低でも35議席増となり、最終的には40議席近くまで上積みするとみられる。これは同党にとって、ニクソン大統領がウォーターゲート事件で辞任した1973年以来、中間選挙としては45年ぶりの大躍進となる。

 また、ニューヨーク・タイムズ紙によると、全米の票田を細かく分析した政治マップの変化を見た場合、全体の21%にあたる317地区が今回、共和党から民主党支持へと入れ替わったという。

全米の「人民の意思」を幅広く反映した民主党
 このように、民主党がかなりの差をつけ多数を制する原動力となったのは、とくに女性、ラテン系、黒人系などのマイノリティ、若年層、高学歴の都市近郊居住者たちだったとされ、彼らがトランプ大統領の女性差別発言、移民蔑視政策、同盟諸国批判、ホワイトハウス内部の混乱などをめぐり、例年以上に大挙して票を投じたことが勝因につながったと分析されている。

 もともと州ごとに人口規模に応じて議席数が振り分けられる下院議員は、「州代表」と位置付けられる上院議員と異なり、「人民の代表」といわれており、今回の下院選挙の結果で見る限り、全米の「人民の意思」を幅広く反映したのが民主党だった。

 就任以来「ポピュリズム」(人民主義)を売り物にして来たトランプ大統領としては、民主党にそのお株さえ奪われる結果となったともいえる。

 しかし、「反トランプ」ムードが最も端的に現れたのは、州知事選だった。

 9日現在の集計では、民主党はミシガン、ウイスコンシン、カンザス、ネバダ、ニューメキシコ、イリノイ、ペンシルバニア7州で共和党現職知事を破る一方、民主党現職知事はすべて再選を果たした。このうち、ウイスコンシン、ミシガン、ペンシルバニアの中西部3州は2016年大統領選でトランプ当選を決定づけた重要州と位置付けられていたが、今回、民主党の党カラーである“ブルー・ウェーブ”に飲み込まれたかっこうとなった。

 とくにカンザス州知事選では、イスラム教徒排斥、移民制限などの「トランプ主義」を最後まで熱烈に支持し、大統領自身も終盤に応援にかけつけた超保守派のクリス・コバック候補までも敗退、トランプ陣営に衝撃を与えた。

 さらに共和党の牙城であるフロリダ、ジョージア両州については、共和党候補が勝利宣言したものの、民主党候補との差が紙一重となっており、場合によっては票の数え直しの可能性もあることから10日現在、選挙管理委員会による最終確定にまでは至っていない。

“buyer’s remorse”(買い物した客の後悔)
 これらの結果は、2年前の大統領選でトランプ氏に投票したラストベルト(さびついた工業地帯)や農鉱地帯の有権者の間でさえ、すでに“buyer’s remorse”(買い物した客の後悔)と呼ばれる意識変化が起こっていたことを暗示している。

 民主党出身の州知事数の増加は、同党にとって2020年の上下院選挙を有利に進めるための重要な布石であり、ひいては関係各州における大統領選の選挙戦略にも多大なインパクトをあたえることにあるだけに、共和党としてもけっして侮れない。

2020年大統領選での再選はありうるのか?
 ではこうした選挙結果を踏まえ、今後のトランプ・ホワイトハウスの政権運営に具体的にどんな影響が出てくるのか。そして、2020年大統領選での再選は果たしてありうるのか?

 この点について、共和党関係者の間では、(1)共和党は上院選のうち、とくにテキサス、ジョージアなど南部重要拠点州を死守した(2)選挙戦の最終段階で大統領自らが連日重点的に現地入りし支援演説をした11都市のうち7つの選挙戦で共和党候補が勝利した(3)上院選と州知事選で前回以上の戦果を挙げた―などの判断から、今後も従来通り、保守層に重点を置いた「アメリカ・ファースト」主義を継続していく、との見方がある。

 しかし、懐疑論も少なくない。そのひとつの理由として挙げられているのが、下院民主党を中心としたトランプ氏周辺に対するさまざまな疑惑追及との関係だ。 

 共和党に代わって新たに下院情報特別委員会委員長就任が予定されている民主党のアダム・シフ議員はすでに「来年1月からはロシア疑惑調査を本格化させる」と公言、同司法委員会、監視委員会でも同様の動きが出始めている。

 同じく委員長ポストが共和党から民主党に入れ替わる歳入委員会では、大統領就任前までのトランプ氏の納税申告問題にメスが入れられることが確実視され、もし真相究明の結果、脱税または不正申告疑惑が濃厚になった場合、ロシア疑惑問題と合わせ弾劾審議を求める声が下院内で急速に高まることも考えられる。

 大統領としてはこうした不利な状況に追い込まれた場合、弾劾に必要な下院の過半数支持をなんとか突き崩す必要があり、そのためには従来のような野党に対する高飛車な態度をある程度軟化させざるを得なくなる。

 また、大統領にとって今後の内政重要課題である大規模インフラ投資についても、予算審議の先議権を握る民主党下院の支持とりつけが不可欠であるほか、外交では、民主党議員の中にも同調者が少なくない対中国関税引き上げ問題でも、大統領として幅広い国民の理解を得るため民主党へのある程度の妥協姿勢は避けられなくなる。
 
 トランプ大統領は野党民主党に対し、中間選挙後の記者会見で融和的ポーズを見せる一方で、ロシア疑惑などをめぐる民主党の今後の対応次第では報復も辞さない強気の構えを崩していない。

 しかし、前述した通り、これまでの「トランプ主義」は今回の中間選挙で、共和党地盤である中西部を含め手厳しい裁きを受けたことは否めない。もしトランプ氏が、それにもかかわらず従来通りの独善的な政治手法を今後も取り続けるとすれば、2年後の大統領選での再選の道は一層遠のくことになるだろう。
http://wedge.ismedia.jp/articles/print/14484


 


安保激変

中間選挙後のトランプ政権、強気発言の裏にある“懸念“とは?

民主党も難しいかじ取りを迫られる
2018/11/12

辰巳由紀 (スティムソン・センター日本部長)


(写真:AP/アフロ)
 11月6日、アメリカでは中間選挙が行われた。現在、フロリダ州知事選及び上院選で票の再集計をすることが決まるなど、まだ結果が確定していない選挙区が数か所残っているが、基本的には連邦議会は下院で民主党が8年ぶりに多数党に返り咲く一方で、上院は共和党が多数党の地位を堅持する構図となり、2019年1月以降は「ねじれ議会」が生まれる結果となった。

判断が難しいトランプ政権の「中間試験」の成績
 新政権発足直後の中間選挙は、一般的に新政権への信任投票の意味合いが濃い選挙で、そのため、大統領が所属する政党にとっては向かい風の選挙になる場合が殆どだ。次の大統領選挙の結果が現在の政権にとっての「期末試験」だとすると、中間選挙はさながら「中間試験」のような意味を持つと言えるだろう。そのような視点で今回の中間選挙の結果を見ると、選挙結果をどのように評価するかは難しい。冒頭で紹介したとおり、上院と下院では選挙結果が真っ二つに分かれたからだ。

 そもそも、2017年1月に発足して以来、トランプ政権は、一貫して不支持率が支持率を上回る状態が続いている。失業率が下がり、株価もおおむね上昇を続けており、経済指標だけ取って見れば非常に良い状態であるにも拘わらず、だ。選挙前には、常に安定した選挙予想・政治分析をすることで知られているチャーリー・クック氏をはじめとする複数の政治評論家が「これだけ経済指標がいいのに、これだけ不人気な大統領も珍しい」とコメントしていたほどだ。

 下院の選挙結果は、このトランプ大統領の不人気に大きく影響を受けた結果と言えるだろう。選挙結果を詳しく見ていくと、バージニア、テキサス、イリノイなどの州では、大都市に近い郊外の選挙区で、トランプ大統領の言動に失望した有権者が現職共和党ではなく民主党に投票する例が相次ぎ、この結果、20数名の共和党議員が落選した。特に、有色人種、女性、性的マイノリティなど、いわゆる「少数派」に対する蔑視・差別発言をトランプ大統領が頻繁に口にしたことの反動か、下院選では、過去最多の200名以上の女性が全米各地で立候補した。その結果、初のネイティブ・アメリカン女性議員、及び初のムスリム系女性議員も誕生した。

 一方、上院選は選挙戦終盤にトランプ大統領が集会を頻繁に開催、てこ入れを図ったことで、多数党の地位を共和党が死守する形となった。現職が有利とはいえ、小選挙区制で2年に一度改選されるため、その時々の有権者の間に存在する雰囲気に結果が大きく左右されやすい下院と異なり、任期6年、各州2人しか選出されない上院選は、選挙の年の雰囲気よりも、その時々の改選議席が民主党現職の席なのか、共和党現職の席なのか、またもともと、その改選が行われる州ではどのくらい民主、共和各党の支持があるのか、などの構造的な要因に左右される部分が大きい。このような上院選で共和党が多数党を維持したことは、トランプ大統領が一定の支持層の間では、いまだに確固たる支持を得ていることを浮き彫りにした。

 とは言え、下院で多数党の地位を民主党が8年ぶりに奪回したことで、トランプ政権は残りの任期の政権運営が一層厳しくなる、との見方が大勢を占めていることは事実だ。

自分の身辺の疑惑再燃を恐れるトランプ大統領?
 特に気になるのは、2016年大統領選挙選へのロシアの関与や、大統領選時ら問題視されているトランプ大統領の納税記録公開問題などに関する調査の行方だ。下院を民主党が奪回し、各委員会で委員長の地位をすべて取り戻すことで、トランプ大統領に対して、召喚状を発出して、納税申告書の提出、「ロシアゲート」をめぐるFBI報告書の提出、コーミーFBI長官更迭をめぐる一連のやり取りに関する情報公開などを積極的に追及することが可能になる。

 中間選挙翌日に大統領が行うことが恒例の記者会見では、これまで以上にCNN記者など、自分の気に入らない質問を繰り返す記者をカメラの前で罵倒するなど、「メディアに対する大統領の姿勢が新たな底打ちをした」(某米大手メディアホワイトハウス担当記者)という状況が生じたが、この記者会見におけるトランプ大統領の逆切れぶりは、上院選で過半数を共和党が維持したことをことさらに強調してはいるものの、やはり下院で民主党が過半数を奪回したことで、来年1月以降、自分の身辺の色々な疑惑が再燃することをかなり恐れていることの現れではないかともいわれている。

 特に、2016年大統領選挙時に掲げた所得税大幅減税などは、上下院で「ねじれ」が発生する今後は実現はほぼ不可能になる。大統領令で政策変更できる問題についてはほぼやりつくした感があり、2020年大統領選挙までに何らかの実績を残すためには、民主党と協力する必要があるのだ。それなのに11月7日の記者会見で見せたような敵対的な姿勢を民主党下院指導部に対して取り続ければ、あらゆる法案は膠着し、2019年初頭でトランプ大統領はレイム・ダック化してしまうだろう。

下院民主党も難しいかじ取りを迫られる
 しかし、下院民主党にも悩みはある。CNN出口調査などによれば、選挙で「民主党候補に投票した」と答えた人の約8割がトランプ大統領弾劾を支持しているという結果を見れば、民主党が下院で多数党に返り咲いた大きな理由の一つは、有権者が下院に対して、政権に対する立法府としての監視機能を再び機能させることを期待していることが挙げられる。投票日翌日にさっそく、ジェフ・セッションズ司法長官に辞任を促し(実質は解任)、長官代行にホワイテイカー同長官首席補佐官を充てる旨発表したが、同長官代行は過去にムーラー特別捜査官の捜査が「行き過ぎ」であるとの意向を公にしている経緯があるため、ムーラー特別捜査官を司法長官や大統領の一存で罷免できないように法律で同捜査官の地位を保護するべきだという声が既に民主党議員の間でも上がり始めている。

 一方、召喚状を頻発して、国民の生活に実質的な影響のある問題を立法を通じて解決する道を開けなければ、単なる抵抗勢力としてみなされてしまうリスクもある。そのため、今回の選挙で得た支持を次の選挙、つまり2020年大統領選までで維持するために、トランプ政権を厳しく追及する一方で、国内のインフラ整備、医薬品価格抑制などのような、政権と歩み寄れる余地がある問題についてはいかに協力して、何らかの実績を残すか、下院民主党も今後、難しいかじ取りを迫られることになる。

 今回の選挙、特に上院選でトランプ大統領の固定支持層のトランプ大統領への支持の強さが明らかになった。このことは、2020年大統領選挙にトランプ大統領が再選出馬の意向を示した場合、ほぼ確実に本選の候補となることが予想される。

2020年大統領選挙への影響は
 中間選挙が終わった今、アメリカ政治は2020年大統領選挙に向けて動き始めた。今回の中間選挙は来る大統領選挙に向けてどのような意味を持つのだろうか。

 共和党は、上院で多数党の座を死守することができた最大の要因が選挙戦終盤に入ってからのトランプ大統領による選挙活動だったことで、仮にトランプ大統領が再選に向けて出馬を表明した場合、党内から対抗馬が生まれる雰囲気ではほぼなくなったといっていい。しかし、下院選の結果が示す通り、2017年1月の政権発足以降、大統領選の結果に大きな影響を与える無党派層が急速にトランプ大統領、そしてトランプ大統領に有効なチェック機能を働かせることができない議会共和党離れを起こしていることも明らかだ。共和党の指導部は2020年に向けて頭の痛い日が続くだろう。

 対する民主党も、下院で過半数は奪回したものの、選挙終盤の追い込みではやはり、オバマ前大統領の発信力・動員力に頼ることとなり、2020年大統領選挙に向けて不安を残した。その一方で、保守的なテキサス州で現職のテッド・クルーズ上院議員に肉薄、惜敗した弱冠46歳のベト・オローク下院議員や、リベラルであることを公言しながらも、2016年大統領選挙でトランプ大統領が勝利したオハイオ州で楽々と3選を果たしたシェロッド・ブラウン上院議員、同じく中西部のミネソタ州で圧勝したエイミー・クローブチャー上院議員など、大統領選挙に向けて将来性を感じさせる政治家も何名か出てきており、今後の展開が注目される。

内向きが進むアメリカ
 日本では、選挙後のトランプ政権の対日政策への影響について関心が集まっているが、今回の選挙で外交政策は全く争点にならなかった。このため、基本的な外交路線は、選挙後も大きく変化はないものとみられる。特に、アジア政策については、対中政策についてはトランプ政権の強硬な政策が議会でも超党派で支持を得ており、大きな変更はない。また北朝鮮政策については、6月のシンガポールにおける米朝首脳会談が拙速に過ぎたという批判は出たものの、その後、核問題をめぐる米朝交渉が膠着するにつれ、トランプ政権が安易な妥協をしないことについては議会でも支持があり、逆に人権問題などでより強硬な姿勢を見せるべきだという声もあるほどであるため、こちらについても大きく変更はないものとみられる。

 対日政策についても大きな変更はないものとみられるが、国内問題で成果を上げることが困難になることがほぼ確実なトランプ大統領が「目に見える成果」をあげる必要性に迫られ、通商問題で日本をはじめ、二国間交渉に入っている国に対する圧力をさらに強める懸念は残る。

 ただし、最大の懸念は、2019年以降、大統領が国内問題や自身のスキャンダルへの対応に時間をとられ、外交問題に割く時間や関心が限られる可能性が現実味を帯びてきているということである。まずは、ペンス副大統領が日本、シンガポール、オーストラリア、パプアニューギニアの4か国歴訪でどのようなメッセージを発するか、特に、11月17日にAPEC・CEOサミットで行う予定の講演で「自由で開かれたインド太平洋」戦略について何を語るのかを注視する必要があるだろう。
http://wedge.ismedia.jp/articles/print/14489


 
ワールド2018年11月12日 / 16:03 / 7分前更新
米民主指導部、司法長官代行にロシア疑惑捜査に関与しないよう迫る
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[ワシントン 11日 ロイター] - 米中間選挙で下院の多数派奪還を決めた野党民主党の指導部は、司法長官代行に指名されたマシュー・ウィテカー氏に対し、2016年の大統領選を巡るロシア介入疑惑捜査の監督役を担うことは控えるよう圧力を強めた。

下院司法委員会の委員長に就任する見込みのジェロルド・ナドラー議員は11日、同委員会の来年最初の証人としてウィテカー氏を召喚する考えを示した。

ナドラー氏は米ABCテレビのニュース番組で「ウィテカー氏は関与を控えるべきだ。彼は同捜査に完全なる敵意を示してきた」と強調。「ウィテカー氏の指名は、モラー特別検察官による捜査に対する攻撃の一環だ」と述べた。

民主の上院トップのシューマー院内総務と下院トップのペロシ院内総務ら指導部の議員は司法省の倫理担当幹部に宛てた書簡で、司法省の倫理専門弁護士がウィテカー氏に同捜査に関与しないよう進言したかどうかを質問するとともに、同氏がこれまで受け取った倫理的指針の詳細を求めた。

書簡は「捜査に真っ向から反対する人物が監督を務めることを認めれば、この極めて重要な事案への司法省の取り組みについて、国民の信頼を著しく損ねることになる」と警告した。

トランプ大統領は前週、セッションズ司法長官を解任し、司法長官首席補佐官だったウィテカー氏を長官代行に指名。これまでローゼンスタイン司法副長官が務めてきたロシア疑惑捜査の監督役を引き継ぐ見通しとなった。

ウィテカー氏は司法省の職に付く前に、モラー氏によるロシア疑惑捜査について否定的発言を数回にわたり行っている。またウィテカー氏は、大統領選でトランプ陣営幹部を務めたサム・クロビス氏とも親しい関係にある。クロビス氏はモラー氏の捜査で証人となっている。

書簡は、クロビス氏を含むウィテカー氏の人間関係は「同捜査を独立した公平な立場で監督する能力があるのかについて、さらなる疑念を生じさせている」と指摘した。
https://jp.reuters.com/article/us-whitaker-idJPKCN1NH0K5
http://www.asyura2.com/18/hasan129/msg/406.html#c1

[経世済民129] 米中経済に「鉄のカーテン」 元財務長官の警告 萎縮する中国民間部門、政策転換に経済悪化が追打 資生堂減速、中国代購取り締 うまき
2. 2018年11月12日 19:41:50 : ZzavsvoOaU : Pa801KbHuOM[133]

世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

中国を利するスリランカの政治的混乱

2018/11/12

岡崎研究所

 10月29日、スリランカのシリセーナ大統領が、突如、与党連合から自分の統一人民自由同盟を引上げ、ウィクラマシンハ首相を解任し、前大統領のラージャパクサを首相に任命した。10月30日、シリセーナ大統領は、議会を一時的に11月16日まで停止することを決め、憲法上の混乱をもたらしている。


(-Panya-/axz66/Jaykayl//iStock)
 今回、シリセーナ大統領が首相に任命したラージャパクサ前大統領と言えば、強権派、親中派として有名である。ラージャパクサ政権時代、スリランカ南部のハンバントタ港の建設が着工され、その資金の大半を中国からの融資で賄った。しかし、高金利の融資を財政の厳しいスリランカが返せるわけはなく、結局、債務は膨らみ、昨年(2017年)7月、スリランカは、中国に、港の管理会社の株を70%、99年間、譲渡することに合意せざるを得なかった。

 スリランカの国営企業と中国の国有企業は、2017年12月、11億2千万ドルの取引文書に署名し、ハンバントタ港は、中国の手に渡った。この港を中国が実質的に取得したことは、自由で開かれたインド太平洋地域の維持・発展を願う自由主義諸国には、戦略的脅威となった。インド洋の要所に、中国が深海港を管理するということは、潜水艦を含む中国海軍が自由に港に停泊できることになる。それどころか、中国が管理権を有するということは、他諸国の寄港等を拒否することも出来るようになる。

 この潜在的脅威に対抗して、米国やインドも動き出しているが、中国は水面下で負けていないようである。

 シリセーナ大統領は、もともと、ラージャパクサ前大統領の権力乱用を是正すると約束し、大統領になったはずだったが、今年7月、中国共産党政府からスリランカ政府のために20億元(約2億9千万ドル)の無償資金が提供され、シリセーナ大統領が個人的に受け取ったとさえ噂されている。それが、今回の政変劇につながったのではないかと憶測できる。

 それにしても、スリランカにおける政治的混乱はひどい。スリランカ大統領は憲法上、首相を任命する権限を持つが、シリセーナ大統領がラージャパクサの強権政治への反省から行った2015年の憲法改正で、大統領は首相を罷免する権限はないことになっている。ジャヤスリア議会議長はしたがって前首相が依然首相であるとしている。

 これに対抗して、大統領は11月16日まで議会を停止した。 2人の首相が並立する状況になっているが、こんなことで行政府が適切に機能を果たせるわけがない。まさに憲法上の危機を大統領が作り出している異常事態である。議会ではウィクラマシンハ首相の党が多数を抑えており、両者がどういう妥協にいたるか、よくわからない。

 シリセーナ大統領は、ラージャパクサの強権政治、中国傾斜を批判して、選挙に勝ったのであり、中国の影響力からの離脱を図るものと期待されていたが、その期待には応えていない。背に腹は代えられない状況なのかと思うが、IMFを始め、国では日米豪印など、スリランカを支援してくれそうな国はある。

 スリランカは、諸欠点はあるものの、民主主義的な価値観が根付いたところもある国である。価値観が同じ国と組んで、苦境を乗り越えて行くのがスリランカのとるべき道ではないかと思う。が、今度の政治混乱からどういう答えが出てくるか、まだわからない。

 日米豪印等が標榜する「自由で開かれたインド・太平洋」にとって、スリランカの持つ重要性は、地政学的見地から当然である。自由で開かれたインド・太平洋に関心を持つ日米豪印に加え、欧州諸国、ASEAN諸国とスリランカ問題を議論する機会を持つことは、有益であろう。そこにIMFが加わっても良い。

 スリランカは、1951年の対日講和条約の締結に際して、日本に過酷な平和を押し付けることに率先して反対してくれた国であり、日本は恩義がある。
http://wedge.ismedia.jp/articles/print/14431

 

 
中東を読み解く

トルコ、英仏独にも“殺害テープ”サウジの逃げ道ふさぐ狙い

2018/11/12

佐々木伸 (星槎大学大学院教授)


11月10日トルコ共和国初代大統領ケマルアタテュルクの死後80年記念のセレモニーに出席したエルドアン大統領(AP/AFLO)
 反政府サウジアラビア人記者ジャマル・カショギ氏の殺害事件で、トルコのエルドアン大統領は11月10日、殺害時の模様を録音したテープを英仏独の3カ国に渡したと明言した。米国の中央情報局(CIA)長官もすでに録音を聴いているが、動かぬ証拠を国際的に拡散することで、サウジの逃げ道をふさぐことが狙いと見られている。

米、数日内にサウジ制裁も
 エルドアン大統領はこれまで、サウジが計画的に記者を殺害したことを明らかにしていたものの、録音テープの存在をはっきりさせたのは初めてだ。殺害の決定的な証拠ともいえるテープを米国に加え、欧州3カ国に渡したのは、事件から40日が経過してもサウジ側が捜査状況を公表せず、故意に遅らせているとの怒りが背景にある。

 大統領はこのままでは事件がうやむやにされかねないとして、サウジ批判を強めている英仏独にもテープを渡し、サウジに対する国際包囲網の圧力で公表させようという思惑があると見られている。大統領は先週末、殺害命令がサウジの最高レベルから出たものと言明し、事件との関与が取りざたされているムハンマド皇太子が“黒幕”であることを示唆した。

 しかし一方で、大統領はサルマン国王について「国王が殺害を命じたとは思えない」とも述べており、皇太子に対する批判とは一線を画する姿勢を取っている。この点についてベイルートの消息筋は「エルドアン一流のやり方だ。“国王は悪くない。悪いのはムハンマドだ”として両者を分断、一時的にせよ国王に皇太子を切らせようとしているのではないか」と指摘している。

 ムハンマド皇太子はことし、トルコをイランやイスラム原理主義者とともに“悪のトライアングル”と呼び、エルドアン大統領の反発を買い、両者の仲は冷え切っていた。大統領にとって理想的なのは、皇太子抜きのサウジとの関係を維持することだ。そこには、邪魔者を排除して石油大国との経済関係を維持したいとの計算がある。

 トランプ米大統領もすでに「史上最悪のもみ消し」などとサウジの対応を批判、皇太子を擁護してきた姿勢から距離を置いている。米軍がイエメンの内戦に軍事介入したサウジ空軍に対する給油を停止したのもサウジへの圧力の一環だろう。米メディアは数日内にもサウジへの制裁が発動されると報じており、ムハンマド皇太子の苦境が一段と深まるのは必至だ。

暴露され始めた陰謀
 こうした中、米紙ニューヨーク・タイムズは11日、事件の首謀者の1人と見られ、解任されたムハンマド皇太子の側近アハメド・アシリ将軍がカショギ氏殺害事件の1年以上前からイラン高官の暗殺やイランの経済マヒ作戦を極秘に協議していた、と暴露した。

 報道によると、皇太子とも親交があるレバノン系米国人ジョージ・ナデル氏とイスラエル人のジョエル・ザメル氏の2人がこの作戦をアシリ将軍らに売り込んだ。具体的には、ナデル氏は17年3月にリヤドで開かれた会合で、民間の情報工作員を使ってイラン経済や社会を混乱させる20億ドルに上る計画を将軍らに提案した。

 席上、アシリ将軍の側近がイラン革命防衛隊のエリート軍団「コッズ部隊」司令官カシム・スレイマニ将軍らイラン高官の暗殺ができるのかどうかをナデル氏らに質した。同氏らは弁護士と協議した上、ロンドンに本拠を置く元英特殊部隊員が経営する会社を紹介したという。

 スレイマニ将軍はイランの対外作戦を取り仕切る大物で、イランを宿敵視するサウジにとっては目の上のコブ的存在。アシリ将軍はムハンマド王子の皇太子昇格とともに、サウジ治安機関「総情報本部」の副長官に起用され、イエメンへの軍事介入では連日戦況について会見するなどサウジの顔になった。

 このリヤド会合に先立ち、トランプ大統領が当選した後の2016年、アシリ将軍とナデル、ザメル両氏はニューヨークの「マンダリン・オリエンタル・ホテル」の最上階スイートで密会した。この際、将軍らは対イラン作戦が相当挑発的なものだとして、トランプ次期政権(当時)からの同意を得ることを求めたという。

 両氏はトランプ政権発足後、何度もホワイトハウス当局者と会い、対イラン作戦について協議した。問題はこうした陰謀をムハンマド皇太子が知っていたかどうかだ。アシリ将軍が皇太子の側近であったこと、またナデル氏が皇太子と会ったのと同じ時期に同将軍とも密談していることなどを考慮すると、皇太子が全く知らなかったとするのは合理的ではないだろう。

 サウジによる反体制派の弾圧や拉致、対イラン秘密作戦は長年にわたり、国家ぐるみで組織的に行われていたことが次第に鮮明になっており、こうした工作に関わってきたと見られるムハンマド皇太子をサルマン国王が最後まで守り抜くのかが焦点となってきた。
http://wedge.ismedia.jp/articles/print/14492


 


ワールド2018年11月12日 / 13:58 / 2時間前更新
英EU離脱交渉、「完全降伏」寸前=ジョンソン前外相
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[ロンドン 11日 ロイター] - 英国のボリス・ジョンソン前外相は11日、メイ首相の欧州連合(EU)離脱方針を改めて批判、英国が関税同盟に残留すれば「完全降伏」になるとの認識を示した。

ジョンソン氏は強硬離脱派の旗頭で、メイ首相の離脱方針を繰り返し批判。EUから完全に離脱し、カナダ型の自由貿易協定を締結すべきだと訴えている。

これに先立ち、弟のジョー・ジョンソン運輸担当閣外相がEU離脱問題を巡って辞任。ジョンソン氏は、英国政府のEU離脱交渉が「(英国が1950年代に権利を失った)スエズ運河以来の政治的大失態」との認識で弟と一致したとしている。

同氏はテレグラフ紙のコラムで「本当に信じがたいことだが、この政府は完全降伏寸前の状態にあるようだ」とし、「この降服の恐怖を完全に味わってほしい。現在の体制よりもさらに悪いものに調印しようとしている。植民地に強制されるような条件だ」との認識を示した。

インディペンデント紙によると、メイ首相は、12日に予定していた離脱方針を了承する閣議の中止を余儀なくされた。
https://jp.reuters.com/article/us-whitaker-idJPKCN1NH0K5


 

メイ英首相のEU離脱案に反対論強まる−議会承認に暗雲
Andrew Atkinson
2018年11月12日 8:37 JST
保守党の離脱支持者と北アイルランドの政党が共同で反対意見表明
ジョー・ジョンソン下院議員の9日の閣僚辞任も首相に打撃
メイ英首相は今週も、英国の欧州連合(EU)離脱に向けた自らのプランを堅持すべく闘うことになりそうだ。

  主な争点は、来年3月の英EU離脱の後に、アイルランド国境の検査を回避するためにメイ首相が提示する保証が英国をEUルールに無期限に拘束するかどうかだ。

  反対の声は各方面から高まっており、メイ首相のプランが議会を通過できるかどうか疑念が浮上している。与党保守党は議会では過半数議席を持たず、党内でも意見が割れている。

  親EU派議員は同プランを世界最悪の事態だと受け止めており、9日には「隷属か混迷」の二者択一を迫る案だと批判したジョー・ジョンソン下院議員が運輸担当閣外相を辞任。2回目の国民投票の実施を要求した。一方、EU離脱支持派は英国が新たな通商合意をまとめられるよう明確なEU離脱を求めており、北アイルランド出身議員らは、同地域が最終的に英国と異なる扱いを受けることになりかねないと懸念している。


メイ英首相撮影:Chris Ratcliffe / Bloomberg
  英政府とEUが離脱交渉で最終合意に徐々に近づいていることを示唆する中、保守党のEU離脱支持者と、議会で同党を支える北アイルランドの民主統一党(DUP)は11日、メイ首相がEUと交渉している案について閣議に承認を説得しても、拒否する考えを表明。保守党の元離脱担当次官のスティーブ・ベイカー氏と、DUPの英EU離脱担当スポークスマンのサミー・ウィルソン氏は同日のサンデー・テレグラフ紙への寄稿で、「政府が独立した英国全体よりもEUの理解を得ることを優先するという歴史的な間違いを犯せば、残念ながらわれわれは同案に反対票を投じざるを得ない」と指摘した。

原題:May Fighting to Keep Brexit Proposal Alive as Opposition Mounts(抜粋)

 


トップニュース2018年11月12日 / 13:58 / 9分前更新
英国のEU離脱、数週間以内の合意可能=アイルランド首相
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[ロンドン 9日 ロイター] - アイルランドのバラッカー首相は、英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)を巡り、EU加盟国のアイルランドと英領北アイルランドの国境の扱いで依然交渉が続いているものの、英国とEUが数週間以内に合意に至る可能性があるとの見解を示した。

バラッカー首相は9日、英国・アイルランド協議会に対し「成功するという保証はないものの、(合意は)向こう数週間で可能だと考えている」と述べた。

メイ英政権を支える北アイルランドの地域政党、民主統一党(DUP)は9日、ブレグジット交渉について、英国を分断する合意を支持しないと表明した。[nL4N1XK3HD]

バラッカー首相は、DUPは重要である一方、北アイルランドには他の意見もあると発言。「DUPの見解に耳を傾け尊重することは非常に重要だが、他の政党も存在する」と記者団に述べた。

首相はまた、アイルランド政府は北アイルランドとの間に新たな国境は望まないとし、厳格な国境管理を回避するための「バックストップ(安全策)」の要点は開かれた国境を保護することだと説明した。

「わたしにとって最も重要なのはその目的と、今後他に何が起きても『ハードボーダー』(厳格な国境管理)を展開することはないという保証を北アイルランドとアイルランドの市民に与えることだ」と語った。
https://jp.reuters.com/article/britain-eu-varadkar-idJPKCN1NH0D0

 

ワールド2018年11月12日 / 12:47 / 1時間前更新
英閣僚ら、合意なきEU離脱想定しメイ首相に新たな提案=英紙
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[9日 ロイター] - 9日付の英紙ザ・サンによると、英内閣の閣僚らはメイ首相の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)方針が議会で否決され、合意なきブレグジットとなった場合を想定して次善の策となる「プランB」の提案をまとめた。

同紙が情報源を示さずに報じたところによると、閣僚らは新たな案についてメイ首相に説明した。

提案は、2019年3月のEU離脱が「クリフエッジ(崖っぷち)」な形にならないよう、英国が2021年までEU加盟国の分担金を支払い続け、EUのルールに従うという内容。

これにより、英国は2年間、「第三国」の立場としてEUと交渉を継続することが可能になり、新たな自由貿易協定(FTA)の締結が容易になるほか、離脱費の380億ポンド(490億ドル)を全額支払う必要がなくなる。

ブレグジットに関する交渉は正念場を迎えているが、メイ氏の離脱方針には各方面から批判の声が上がっている。ボリス・ジョンソン前外相の弟で運輸副大臣を務めたジョー・ジョンソン氏は9日、国民投票の再実施を求めて辞任した。

ザ・サンによると、メイ氏はプランBについて説明を受けた際、「まだ必要はない」と話したという。一方、ハモンド財務相からは「予想外に温かい反応」があったと報じた。
https://jp.reuters.com/article/may-brexit-plan-b-idJPKCN1NH08X


 


http://www.asyura2.com/18/hasan129/msg/401.html?c1#c1
メイ英首相のEU離脱案に反対論強まる−議会承認に暗雲
Andrew Atkinson
2018年11月12日 8:37 JST
保守党の離脱支持者と北アイルランドの政党が共同で反対意見表明
ジョー・ジョンソン下院議員の9日の閣僚辞任も首相に打撃
メイ英首相は今週も、英国の欧州連合(EU)離脱に向けた自らのプランを堅持すべく闘うことになりそうだ。

  主な争点は、来年3月の英EU離脱の後に、アイルランド国境の検査を回避するためにメイ首相が提示する保証が英国をEUルールに無期限に拘束するかどうかだ。

  反対の声は各方面から高まっており、メイ首相のプランが議会を通過できるかどうか疑念が浮上している。与党保守党は議会では過半数議席を持たず、党内でも意見が割れている。

  親EU派議員は同プランを世界最悪の事態だと受け止めており、9日には「隷属か混迷」の二者択一を迫る案だと批判したジョー・ジョンソン下院議員が運輸担当閣外相を辞任。2回目の国民投票の実施を要求した。一方、EU離脱支持派は英国が新たな通商合意をまとめられるよう明確なEU離脱を求めており、北アイルランド出身議員らは、同地域が最終的に英国と異なる扱いを受けることになりかねないと懸念している。


メイ英首相撮影:Chris Ratcliffe / Bloomberg
  英政府とEUが離脱交渉で最終合意に徐々に近づいていることを示唆する中、保守党のEU離脱支持者と、議会で同党を支える北アイルランドの民主統一党(DUP)は11日、メイ首相がEUと交渉している案について閣議に承認を説得しても、拒否する考えを表明。保守党の元離脱担当次官のスティーブ・ベイカー氏と、DUPの英EU離脱担当スポークスマンのサミー・ウィルソン氏は同日のサンデー・テレグラフ紙への寄稿で、「政府が独立した英国全体よりもEUの理解を得ることを優先するという歴史的な間違いを犯せば、残念ながらわれわれは同案に反対票を投じざるを得ない」と指摘した。

原題:May Fighting to Keep Brexit Proposal Alive as Opposition Mounts(抜粋)


欧州委員長:英EU離脱、向こう数週間で最終合意との見通し示す
James Regan
2018年11月12日 4:38 JST
欧州委員会のユンケル委員長は、英国の欧州連合(EU)離脱を巡って英国とEUは最終合意へと徐々に近づいており、向こう数週間で合意が締結されるとの見通しを示した。

  ユンケル委員長は、テレビ局フランス24とのインタビューで「英国のEU離脱は欧州にとって悲劇だ。これに無秩序な離脱などというドラマを加えるべきではない」と述べた。インタビューは11日に放送された。


ユンケル欧州委員長フォトグラファー:Roni Rekomaa / Bloomberg
  委員長はこのほかイタリアに対し、EUの規則を無視しないよう求めた。イタリアは13日までに修正した予算案をEUに提出する必要がある。

  ユンケル委員長は「特にイタリアに対し、規則というのは順守されるためにあるのだと強く伝えたい。イタリアはここ数年、EUが持つ柔軟性全ての恩恵を受けてきた」と述べた。

原題:EU’s Juncker Sees Brexit Deal Being Agreed in Coming Weeks(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-11-11/PI19DX6K50XV01?srnd=cojp-v2


 

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イタリアはEU予算を阻止することもできる−サルビーニ副首相が警告
John Follain
2018年11月12日 0:48 JST
欧州連合(EU)の他の加盟国がイタリア国民への敬意を欠く態度を続けるなら、イタリア政府はEU予算に関する決定や他の政策を阻止することもあり得る。サルビーニ副首相が11日、こう警告した。同国は北アフリカからの移民を巡って近隣国と対立を深めている。


サルビーニ副首相フォトグラファー:Alessia Pierdomenico / Bloomberg
  イタリアの通信社ANSAによれば、サルビーニ副首相はミラノ訪問中に記者団に対し、「われわれは国境の防衛方法が分かっていることを示した。欧州や他の国々がイタリア国民を嘲笑し続けるなら、われわれは欧州の予算や活動も阻止できることを示すだろう」と述べた。

  サルビーニ氏は内相を兼任しており、反移民を掲げる政党「同盟」の書記長でもある。同氏は10日、地中海の島国マルタの当局が移民を支援してイタリアに送り込んでいると非難。同氏は移民を助けた船の入港を拒否しており、フランスのマクロン大統領と繰り返し衝突している。

原題:Salvini Says Italy Can Block EU Budgets in Dispute on Migration(抜粋)


 


テクノロジー2018年11月12日 / 12:02 / 2時間前更新
米フェイスブック、シンガポールの投稿削除要請を拒否
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[シンガポール 10日 ロイター] - シンガポール当局が「悪意ある偽情報」とみなすネット記事の投稿について米フェイスブックに削除を求めたところ、同社がこれを拒否したことが明らかになった。これを受けてシンガポール法務省は偽ニュースを阻止するための法策定が必要だと訴えた。

記事は著名ブロガーで政治活動家のアレックス・タン氏によるもので、シンガポールの銀行とマレーシアの政府系ファンド「1MDB」について書かれている。シンガポール金融管理局(MAS、中央銀行)は9日、この記事について警察に届け出たと明らかにした。

記事はタン氏のサイト「ステーツ・タイムズ・レビュー(STR)」に掲載されたが、シンガポールの規制当局である情報通信メディア開発庁(IMDA)の指示を受けて同国内のインターネット接続業者が同サイトへのアクセスを阻止。IMDAは声明で、同記事は「シンガポール政府に対する市民の信頼を損ねるもので、公共の利益の面で好ましくない」との見解を示した。

ただ、STRの記事はフェイスブック上で引き続き読むことができる。このため、IMDAはフェイスブックに記事の投稿を削除するよう求めたが、同社は拒否する意向を示したという。

フェイスブックは取材に対してコメントを差し控えた。

シンガポール法務省は「フェイスブックはシンガポールをうそで攻撃する投稿の削除を拒否した」と批判。「フェイスブックがうそを排除し、シンガポールを偽情報攻撃から守ってくれると期待することはできない」とした。

オーストラリアで活動するタン氏は9日にフェイスブック上で、STRはシンガポール人に情報を届ける手段を失ったため、同サイトの活動を停止することを決めたと表明。同サイトはシンガポールの指導部や与党に批判的な記事を掲載している。

タン氏は、フェイスブックの個人ページも2週間以内に閉鎖するとした。ただ、シンガポール政府からの圧力が理由ではないと説明した。
https://jp.reuters.com/article/facebook-singapore-idJPKCN1NH06C


 


テクノロジー2018年11月12日 / 11:37 / 3時間前更新
ツイッター、疑わしいアカウントを再度フォロワー数の対象外に
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[サンフランシスコ 9日 ロイター] - 米ツイッター(TWTR.N)は9日、利用者のプロフィールに表示されているフォロワー数を正確にするための施策として、前回7月の大規模な削除以降に復活した疑わしいアカウント数百万件をフォロワーから改めて削除した。

ツイッターは偽の利用者に関する問題への対策を迫られている。今回の措置は予告なく行われたもので、調査サイト「ソーシャルブレード」によると、米ポップ歌手ケイティ・ペリーのフォロワー数は約86万1000件減少。ツイッター自身については240万件減った。

同社は7月、ロックされたアカウントをフォロワーとして数えないようにすることを発表。少なくとも7件の有名利用者のフォロワー数が、それぞれ最大200万件減少した。

ただ、10月までにこれらのアカウントの多くで、パスワードの再設定などによりロックが解除されたもよう。ロシアの広告詐欺調査会社「ソーシャルパンチャー」によると、少なくとも20件超の人気利用者において、減っていたフォロワー数のうち3分の1程度が回復したが、9日の措置により再度消えたという。

ツイッターは9日、「非常に数少ないアカウント」において「フォロワーの一部が短期間で復活し、フォロワー数を誇大にした原因としてバグ(不具合)を発見した」と説明した。

ソーシャルブレードによると、ツイッター自身のアカウントのフォロワー数は7月に780万件減少したが、 10月半ばまでに236万件回復した。11月9日には240万件減少したという。

ツイッターはロイターに対し、影響の出たロックされたアカウントは、アカウントの人気を表す尺度としてのフォロワー数を人為的に増やすため、フォロワーを販売する詐欺行為に利用されている疑いがあると説明した。

ロサンゼルスの広告製作者であるマーキス・トリル氏はロイターに対し、2年前にフォロワー数30万件を4500ドルで買ったと話した。フォロワー数は7月に約220万件減ったものの、今月9日までに約30%が回復していたという。

ワールド2018年11月12日 / 09:59 / 4時間前更新
EU、米との通商協議加速目指す 年内にも欧州委に交渉指令
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[ブリュッセル 9日 ロイター] - 2018年後半の欧州連合(EU)議長国を務めるオーストリアは9日、米国との貿易障壁削減に向けた協議の加速を目指し、今後数カ月間で欧州委員会に対する交渉指令をまとめる方針を明らかにした。

トランプ米大統領は7月、自動車を除く工業製品に対する貿易障壁の撤廃やエネルギー分野、規制面での協力など通商関係の改善についてEUと協議し、双方が交渉を進める間は自動車関税の発動を控えることで合意した。[nL4N1UL601]

オーストリアのシュラムベック経済相は、EU各国の貿易担当相の会合後、記者団に対し、EUは一定の時間を稼いだとした上で、「交渉のペースを加速させる」と言明。「準備作業によって年内および年明けに(交渉を担当する)欧州委員会に強固で明確な交渉指令を示すことができるよう、交渉の範囲や枠組みなどを検討する作業を完了する必要がある」と述べた。

また、EU側は米国産牛肉の輸入クオータ(割当枠)拡大に関する協議を開始することで柔軟性を示したとし、次は米国が行動する番だと述べた。

ロス米商務長官は10月、米国とEUの協議をEU側が遅らせていると批判し、トランプ大統領の忍耐は「無限ではない」と警告した。今後結ぶ合意には農業分野が盛り込まれなければならないとの考えも示した。[nL3N1WX5RW]

マルムストローム欧州委員(通商担当)は14日にワシントンでライトハイザー米通商代表部(USTR)代表と会談し、医薬品や医療機器、サイバーセキュリティー分野における規制面での協力などを中心に進捗状況を協議する。

マルムストローム氏は記者団に対し「短期で合意できる分野を特定する必要がある」と述べた。その上で、食品安全基準などEUのルールは維持されるとした。

シュラムベック氏は、米国産大豆など限られた例外を除いて農業分野は総じて交渉から除外されると述べ、これははっきりとした「レッドライン(越えられない一線)」だと強調した。
https://jp.reuters.com/article/bc-america-idJPKCN1NH01W
http://www.asyura2.com/18/hasan129/msg/401.html#c2

[経世済民129] 公的年金は破綻しないから、しっかり頼ろう 首相、内需拡大へ対応指示 中央銀行の独立性は「神話」なのか  うまき
2. 2018年11月12日 19:49:17 : ZzavsvoOaU : Pa801KbHuOM[134]
パウエル議長が主導する利上げ、民主・共和両党から挟み撃ちか
Craig Torres、Liz Capo McCormick
2018年11月12日 14:29 JST
• 与野党は20年の米大統領・議会選をにらんで歳出拡大目指す方向
• 「さらなる漸進的な利上げ」のメッセージ、政治的には一層不人気に
物価安定と最大限の雇用の番人である米金融当局は、来年1月から始まる新議会で民主・共和両党から挟み撃ちにされるかもしれない。
  7、8両日に連邦公開市場委員会(FOMC)を開いた金融当局は、「力強い」米経済を念頭にフェデラルファンド(FF)金利目標レンジの「さらなる漸進的な引き上げ」の方針をあらためて示唆した。2020年の米大統領・議会選に備え、与野党が来年の議会で歳出拡大を目指すと見込まれる中、金融当局のこうしたメッセージはますます不人気となる可能性がある。
  下院過半数を奪還した民主党はインフラ支出の増大のほか、好調な労働市場からの恩恵が労働者に一段と行き渡るよう求めている。一方、共和党は同党主導で成立した減税や規制緩和、国防支出増大で経済成長のペースを加速させたい考えだ。金融当局による利上げ継続は両党の目標に反する形となる。
  このため、好景気の下での利上げについてトランプ大統領からたびたび非難されているパウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長は与野党からも挟撃されることになりそうだ。

パウエルFRB議長
写真家:Andrew Harrer / Bloomberg
  こうした政治的反発の高まりを予想してか、パウエル議長は連邦準備制度の監督権限を持つ議会に積極的にコンタクトしている。パウエル議長の日程表によれば、2月の就任以降に議員と会ったり電話をしたりした回数は計77回に達し、FOMC開催もあり多忙だった9月だけでも18回に上った。
  コロンビア・スレッドニードル・インベストメンツのシニア金利・通貨アナリスト、エドワード・アルハッサイニー氏は民主党が多数派となる下院では、明らかにうまくいっているのになぜ利上げを急ぐのかと一段と批判の声が上がるのは確実で、「共和党からは『われわれが一層の刺激策を打ち出そうとすれば、それを打ち消そうとするのか。それでは話にならない』という疑問が投げ掛けられるだろう」と指摘した。
  だが現実を見ると、両党がそれぞれの政治目標の実現を確かなものとするには、米金融当局への投資家の信頼を維持しなければならない。インフレ抑制を続ける健全な金融政策なしでは、賃金の上昇も、連邦財政赤字の拡大の下での低水準の借り入れコストも持続不可能だからだ。
  だが、ライトソンICAPのチーフエコノミスト、ルー・クランドール氏は「予見し得る将来において、緊縮策を掲げる動きは皆無だろう」と語り、民主・共和両党が向こう数年間にわたり推し進める財政政策は「無規律の極地」と言うべきものとなるだろうとの考えを示した。
Big Load
Debt held by the public as a percent of GDP; actual and estimates starting 2018

Congressional Budget Office
CBO defines debt held by the public as mainly Treasury securities to fund the operations and pay off maturing liabilities of the government that tax revenues don't cover.

原題:Fed Risks Backlash Reining in Economy Congress Wants to Rev Up(抜粋)

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-11-12/PI2E356TTDSF01?srnd=cojp-v2

 


新「冷戦」、米中間で勃発の瀬戸際−米市場の日本企業にも影響必至
Shawn Donnan、Kevin Hamlin
2018年11月12日 13:02 JST
「経済的な鉄のカーテン」下ろされる恐れ−ポールソン元米財務長官
三菱ケミカルはUSTRに懸念伝える−オムロンも困惑
新しい「冷戦」が米国と中国の間で勃発する瀬戸際にある。ポールソン元米財務長官は世界の2大経済大国が戦略的な相違を解決できなければ、「経済的な鉄のカーテン」が下ろされるとして警鐘を鳴らしている。

Trading Places
China's share of total world merchandise trade has nearly tripled since 2001


Source: World Trade Organization

  シンガポールで先週開催された「ブルームバーグ・ニューエコノミー・フォーラム」で講演したポールソン氏は、貿易や投資での米中対立が結果としてもたらすのは「世界経済が変化する瞬間」であり、「国を越えたサプライチェーンに対する前例のない政治的圧力」だと指摘した。

  ブッシュ(子)政権時代に財務長官を務めたポールソン氏は「投資と貿易の自由な流れから世界経済の大きな部分が最終的に締め出されることを恐れている。それが今、双方に新たな壁を築きグローバル経済を損ねる経済的な鉄のカーテン出現の可能性を私がみる理由だ」と述べた。

Charging Ahead
China accounts for over 60 percent of global lithium-ion battery production


Source: Bloomberg New Energy Finance


  問題の複雑さは生産や材料供給で中国が支配的な立場にあるリチウムイオン電池などの分野で浮き彫りとなる。三菱ケミカルは米通商代表部(USTR)のライトハイザー代表への9月の書簡で、ヘキサフルオロリン酸リチウム輸入に提案通りの関税を課せば、テネシー州シェルビー郡にある電解液工場が機能しなくなると警告。同社幹部は「中国以外には、実行可能な仕入れ先が現在ない」と語った。


太陽電池の生産ラインでの最終検査写真家:大隅智広
  トランプ政権の高関税が及ぼす影響は二次電池の関連企業にとどまらない。鎮痛剤「オピオイド」乱用が深刻な社会問題化している米国で、経皮的電気神経刺激(TENS)で鎮痛効果をもたらす機器を販売するオムロンもそうだ。同機器は中国で生産され、9月時点で米国から関税10%賦課の対象となったが、来年1月には関税率が25%に引き上げられる予定だ。
  
  オムロンの米ヘルスケア部門で最高経営責任者(CEO)を務めるランディ・ケロッグ氏によると、中国からの生産移転は経済的に割に合わない。米国で昨年売ったTENS機器は1000万−1200万ドル(約11億4000万−13億6800万円)相当で、世界全体での販売の1割にすぎなかったためだ。

Coming to America
12-fold jump in U.S. imports of medical devices from China


Source: U.S. Census

  生産を四半世紀続けている中国から米国に工場を移すには数年を要する上に、当局による厳しい認可プロセスを経なければならず、現実的な選択肢ではない。また、TENS機器の小売りを手掛けるウォルグリーンやウォルマートも値上げにつながる構想には否定的だ。


 フォトグラファー:Matthew Lloyd / Getty Images
  けがや日々の仕事で痛みに苦しむブルーカラー労働者の間で、オピオイドの代替療法として認知されつつあるTENS機器の事業拡大を見込んでいたオムロンにとって、米国の関税措置は皮肉だ。ケロッグ氏は「これは人々を助ける製品だ」とし、「金持ちのためではない。毎日出勤し、重い物を持ち上げ背中を痛めてしまう人々のための製品だ」と述べた。

原題:Trump’s China Cold War Yields Hard Look at Global Supply Chains(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-11-12/PI26F16JTSE801?srnd=cojp-v2


 


中国財政赤字は拡大の見通し、景気減速に対応へ−ブルームバーグ調査
Bloomberg News
2018年11月12日 15:32 JST
来年の赤字目標は2.6−3%、今年から引き上げ−28人のうち21人
米政権は来年1月に2000億ドルへの追加関税率を25%に引き上げ

Photographer: Qilai Shen/Bloomberg
中国当局は来年の財政赤字を拡大する見通しだ。景気減速や対米貿易摩擦に伴う下押し圧力でより積極的な財政政策を講じる必要性が高まっている。

  ブルームバーグのエコノミスト調査によると、28人のうち21人が来年の財政赤字目標が対国内総生産(GDP)比2.6−3%に引き上げられると予想。残りは3%よりも大きくなると見込んでいる。今年の財政赤字目標は2.6%。

  主にインフラ投資の資金調達に使われる予算外の債券発行枠は少なくとも1兆3500億元(約22兆1000億円)と、今年と同水準かそれ以上になる見込み。

  米中両国の通商関係で進展が見られなかった場合、トランプ米政権は来年1月に中国からの輸入品2000億ドル(約22兆8000億円)相当への追加関税率を25%に引き上げる予定。

  調査対象のエコノミスト28人のうち、19人がこの25%関税で2019年の成長率が0.2−1ポイント押し下げられると回答。6人は成長率への影響がそれよりも小さく、3人が1ポイント余り成長率を下げると予想した。

  ブルームバーグの別の調査では、19年の実質GDP成長率予想は中央値で6.2%となっている。

  エコノミスト調査によると、減税措置が成長率を0.1−0.3ポイント押し上げる可能性があるが、関税による影響を打ち消すには程遠いようだ。

原題:China Expected to Expand Budget Deficit Amid Trade War Risks(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-11-12/PI2GEV6S972A01?srnd=cojp-v2


 

 

ロンドン外為:ユーロ下落、1年4カ月ぶり安値−政治リスク警戒
Vassilis Karamanis
2018年11月12日 18:47 JST
一時0.9%安の1.1240ドルと2017年6月以来の安値
投資家は1ユーロ=1.1187ドルの水準に注目
12日の外国為替市場でユーロが下落。約1年4カ月ぶり安値に落ち込んだ。投資家は欧州を巡る政治リスクを警戒している。

  報道によれば、メイ英首相の欧州連合(EU)離脱計画には反対の声が強く、首相は計画の修正か議会での敗北かの選択を迫られている。また欧州委員会は予算を巡るイタリアとの対立激化を辞さない姿勢で、イタリアへの制裁のプロセスを開始する用意があるもようだ。

  ユーロは一時0.9%安の1.1240ドルと、2017年6月以来の安値を付けた。投資家は1ユーロ=1.1187ドルを抵抗線と見て注視している。

原題:Euro Slides to 16-Month Low as Political Risks Damp Sentiment(抜粋)
Euro Slides to 16-Month Low as Political Risks Damp Sentiment
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-11-12/PI2Q5B6JIJUS01?srnd=cojp-v2

 

TOPIX続落、景気・業績不透明感や米金利低下−電機や銀行下げ
長谷川敏郎
2018年11月12日 7:44 JST 更新日時 2018年11月12日 15:42 JST
米原油先物は史上最長の10営業日続落、米10年債利回りは低下
内需ディフェンシブ関連は堅調、決算評価のダイフクや三井不高い
12日の東京株式相場はTOPIXが続落。原油など商品市況安による景気先行き不透明感から電機や素材など景気敏感業種、決算失望の三井金属や太陽誘電などが売られた。米国金利低下から銀行株も安い。半面、食料品や陸運など内需ディフェンシブ業種は上昇、ダイフクや三井不動産は高い。

TOPIXの終値は前営業日比0.1%安の1671.95
日経平均は0.1%高の2万2269円88銭と反発
  アリアンツ・グローバル・インベスターズ・ジャパンの寺尾和之最高投資責任者は「第1四半期に比べて第2四半期の業績モメンタムは落ちてきている。これ以上悪くならないのか、投資家はまだ自信が持てない」とした上で、「米国は利上げを続ける形で好材料に乏しいとあって、先行きへの不安から上値を買いに行きにくい」と述べた。


東証Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg
  9日のニューヨーク原油先物相場は0.8%安の1バレル=60.19ドルと史上最長の10営業日続落となったほか、ロンドン金属取引所(LME)の金属指数は3日ぶり反落した。米国株市場では半導体メーカーのスカイワークス・ソリューションズがスマートフォン需要の減速を示唆する決算が嫌気されて8.1%安と急落。米10年債利回りは3.18%と5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下した。国内では決算発表が先週末にピーク日を迎え、三井金やNOK、堀場製作所、太陽誘電が決算失望から売られた。

  アイザワ証券の清水三津雄日本株ストラテジストは「米国経済は足元は良好だが、来年はピークアウトだろう。米国のドル高や金利上昇から新興国景気も懸念があり、来年春以降の世界経済には漠然とした不安感がある。企業業績も先行きは楽観できない」と指摘する。原油の長期下落についても「背景には世界的な需要減速への懸念がある」との見方を示す。

  もっとも、ドル・円相場が1ドル=114円近辺で安定する中、TOPIXは朝方の売り一巡後は徐々に下げ渋ったほか、日経平均は小反発となった。食料品や陸運、医薬品など景気に左右されにくい内需ディフェンシブ業種は総じて上昇。企業決算では通期営業利益計画を上方修正したダイフク、通期純利益予想を上方修正した三井不動産は買われた。

  大和証券の高橋和宏株式ストラテジストは「企業業績はしっかりしている面がある。ドル・円が会社計画に対して円安傾向で推移する中でアナリストの来年度増益見通しは変わっていない」と評価。外部環境から日本株は上値を追うタイミングではないとしながらも、「日経平均は2万3000円水準に向けて戻りを試す状況は依然変わっていない」とも話していた。

東証33業種では石油・石炭製品、非鉄金属、海運、サービス、電機、銀行、証券・商品先物取引、鉄鋼などが下落
繊維、機械、食料品、建設、陸運、電気・ガスは上昇
東証1部売買代金は2兆1530億円と3週間ぶりの低水準、12日の米債券市場はベテランズデーの祝日で休場が予定されることもあって売買は盛り上がらなかった
値上がり銘柄数は887、値下がりは1142

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日向貴彦
2018年11月12日 15:15 JST 更新日時 2018年11月12日 16:41 JST
東証上場日は12月19日、想定時価総額は7.2兆円規模
19年3月期営業利益は7000億円を計画

孫正義社長 Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg
ソフトバンクグループの国内通信子会社、ソフトバンクが12月19日に東京証券取引所に新規上場する。国内と海外の売り出しを通じた資金調達額は、需要動向に応じ追加するオーバーアロットメント分を含め2.6兆円超と国内では1987年のNTTを抜き過去最大となる見込み。

新規株式公開(IPO)詳細
想定売出価格 1500円
仮条件決定日 11月30日
ブックビルディング 12月3−7日
売出価格決定日 12月10日
グローバールコーディネーター 野村、みずほ、ドイツ銀、ゴールドマン・サックス、JPモルガン、SMBC日興
  ソフトバンクが提出した有価証券届出書や東証の資料で明らかになった。連結配当性向は、純利益に対し85%程度を目安とし、安定的な配当の実施を目指す。配当性向水準は、競合他社のNTTドコモの49.6%、KDDIの38.2%より高い。

  東海東京調査センターの石野雅彦シニアアナリストは、高い配当性向は「明確な株主還元と、自社の財務内容を引き続きよくするための処方箋」だと指摘。投資会社としてのソフトバンクGにとっても「理想的」な配当額だとの見方を示した。

  想定時価総額は7.2兆円。ソフトバンクGは保有するソフトバンク株の37%を売却する。

通信子会社の19年3月期業績計画
売上高 3兆7000億円
営業利益 7000億円
純利益 4200億円

12月のIPOが決まった国内通信子会社のソフトバンクPhotographer: Akio Kon
  2006年におよそ2兆円を投じて英ボーダフォン・グループから日本法人を買収した孫正義会長兼社長は、10年あまりを経て資金回収を開始する。ソフトバンクGは子会社の上場意義について、世界規模で投資を進める親会社と通信事業の役割と価値を明確に分けることを目指すと説明している。

  ニッセイ基礎研究所の矢嶋康次チーフエコノミストは、サウジアラビア問題や通信料引き下げなど「以前に比べたら地合いは良くなく、期待が低い可能性がある」との見方を示した。一方、「投資家はデータ、AI、通信などが今後の成長産業だとみている」とし、規模面からも投資対象として外せないとも指摘した。

  孫社長は5日の決算会見で、国内通信子会社では今後2−3年で新規事業への配置転換などにより4割の人員を削減し、増益につなげる考えを示した。また、高配当を実施する方針も明らかにしていた。

  国内では政府主導で通信料金の値下げ圧力が強まっており、携帯電話会社に対する収益悪化懸念が広がっている。菅義偉官房長官は国内通信業界には競争原理が働いておらず、4割の値下げ余地があると言及している。ドコモは10月31日、新料金プランにより2割から4割程度値下げすると発表し、その後ドコモ株は12日までに10%下げた。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-11-12/PI27FN6JTSEA01
http://www.asyura2.com/18/hasan129/msg/406.html#c2

[経世済民129] 日本びいきのマハティール首相、焦る中国走らす モテ男もビジネスも、中国人が話をフカしまくる理由 日本人には無理? これが うまき
2. 2018年11月12日 19:57:53 : ZzavsvoOaU : Pa801KbHuOM[135]
定年バックパッカー海外放浪記

オーストラリアを席捲する中国人(下)

オーストラリア自転車&キャンプ旅2000キロ走破 第9回
2018/11/11

高野凌 (定年バックパッカー)

(2017.11.4〜2018.1.10) 68日間 総費用33万9000円〈航空券含む〉)
“白鳥の海”の中国人一族
 1月2日。タスマニア島の東海岸の景勝地スワンシー(白鳥の海)の海岸の公園でランチ。公園のバーベキューハウスでハムステーキと野菜を焼いていたところに、山東省青島市出身の一族がやってきた。隣のテーブルで賑やかに持参した料理を広げ、同じようにBBQを始めた。


タスマニア中央部の中心都市ロンセスタンの博物館。19世紀に東海岸の港町セント・へレンズから錫鉱山の開発に伴い中国人労働者が内陸部に進出して行った軌跡がドラゴン・ロード として特別展示されているコーナーがある
 若夫婦の旦那はITエンジニアで奥さんと一人息子と旦那の両親の5人でメルボルン在住。若いカップルが先に移住してきて昨年旦那の両親を呼び寄せたという。今回はさらに青島から伯父夫婦も遊びに来たので7人でクリスマスから年末年始の休暇を利用してドライブ旅行しているとのこと。

 若夫婦の両親と伯父夫婦は明朗闊達な人達で、豪州旅行を心底楽しんでいるようだった。彼らは1953年生まれのオジサンより数歳上の世代のようだ。西洋料理は口に合わないので、好きな食材をスーパーで買ってホテルで簡単に調理しているという。持参した手料理を分けてくれた。

 中高年の四人は英語を全く解さないので中国語で会話。若夫婦の夫の父親は1949年生まれ。高校時代は文化大革命の嵐が過ぎた直後で幸運にも“下放”経験はないと語った。下放とは都市部の中高生を農村に送って農民の生活を学ばせるという文化大革命時代に毛沢東が主導した運動である。

 四人は中華人民共和国建国の草創期に山東省の港湾工業都市の青島に生まれ、文化大革命を経験。さらに近年の経済成長を体験してきた年代である。政治経済の混乱期を経て高度経済成長を支えてきたということでは日本の団塊の世代と相通じるものがある。


タスマニア島のスコッツデールの自然公園。彼女たちはオーストラリア      生まれの華僑二世。おしゃべりは英語と中国語のチャンポンで賑やか
教養人であり国際人であるということは?
 彼ら4人の中高年は日本のオジサンが一人で自転車旅行をしていることを称賛し激励。日本人と話しをしたのは初めてだという。最後に慎重に言葉を選びながら「日本人は友人であり大事な隣人です」と握手を求めてきた。

 彼らの年代では身近な人達から見聞きした抗日戦争の記憶が生々しく、共産党の反日教育が徹底しており素朴な反日感情が根強い。日本に対しては複雑な感情があるのは当然であろう。それゆえ日本人を敢えて“友人・隣人”と表現した心情に重みを感じた。

 4人は英語も話せず着ている服装も“中国地方都市中高年風”であり垢抜けない。しかし中国的大人(ターレン 立派な教養人)であると思った。外国で未知の国の人間と会って礼儀正しく接して、楽しく国際交流ができる。彼らは真の意味で教養人であり国際人であろう。

 4人は帰り際に若夫婦の1歳半の子供が食べ散らかしたゴミを持参したティッシュペーパーで丹念に拾い集めて片付けて行った。

中国人にとりワーキングホリデービザは宝くじ

グレートオーシャンロードの絶景ポイント。ポート・キャンベル付近
 1月3日。タスマニアの州都、ホバートの中心街のホステルにチェックイン。キッチンでは3人の中国娘が調理中であった。彼女たちが料理した餃子,肉野菜炒めビーフン(米粉)とオジサンの一つ覚えのソーセージ入りトマトソースパスタをシェアして4人で夕食のテーブルを囲んだ。

 3人ともにワーキングホリデービザで来豪し、偶然同じホステルで長逗留することになった。リリーは江西省出身。ホステルでリネン類の整理やベッドメイキングをしている。モニカは湖北省出身。出身地の大学で英語を専攻。近くの旅行代理店で働いており中国人団体旅行の手配や諸々のお世話をしている。ウェイウェイは厦門(アモイ)出身で農園での農作業に従事。繁忙期なので平均毎日10時間働いているという。

 3人によると中国若者にとりワーキングホリデービザは非常に希少価値が高いという。ワーキングホリデーは先進国間で相互に若者を受け容れて1年間(或いは2年間)就労したり観光したりできるという制度である。先進国間の相互協定なので、そもそも中国と協定を締結している国はオーストラリアとニュージーランドの二か国しかない。 オーストラリアの中国人の受入枠は年間5000人だけという。健康で29歳以下という条件しかないので、中国全土の海外生活・海外移住希望の若者がビザ申請に殺到する狭き門だという。


ホバートのホステルの共同キッチンで。左から中国女子のモニカ、リリー、オジサン
中国3人娘の夢は格差社会中国から自由の国オーストラリアへの移住
 3人の話を総合するとワーキングホリデー(以下、“ワーホリ”)人気の理由は以下のようになる:

一般庶民の学生にとり海外生活することは経済的に不可能。外国で暮らしてお金が稼げるワーホリは魅力的。
本場の英語を学ぶことができる。中国の地方都市では英語を話す機会がない。
将来の移住の準備ができる。
中国人学生の大半は休学または“ギャップイヤー”(大学卒業後に就職或いは大学院進学の前に一年間海外で見聞を広めることを指す。欧米では一般的慣習)としてワーホリ体験をするのでキャリア形成を犠牲にしないで済む。
 3人は口々に現在の中国では自分の将来について悲観的にならざるを得ないと訴えた。中国では近年大学進学率が50%に達しており大量の大卒に対して満足できるような求人が少なく若年労働者の実質的失業率は三割近いという。さらに大都市の公務員や大企業などの人気職業は余程の高学歴かコネ(后門関係 ホウメングアンシー)がないと不可能という。

 3人の不満は中国の若者一般から常々聞いている“格差社会中国”の生き難さそのものだった。

移住審査の資格要件は年々ハードルが高くなっている?

メルボルン中心のサザンクロス駅の並びの一等地にある      中国系不動産会社。      常春藤(チャンチュンタン)とは蔦、地産(ディチャン)とは不動産      を意味する
 3人娘は全員中国の4年制大卒である。移住の資格要件は年齢が若くて、学歴(理科系優遇)があり、英語能力(English Proficiency)、就業経験が基本条件となる。それぞれポイントがあり合計ポイント60点以上が予備審査通過の最低条件のようだ。25歳〜32歳(30点)、大卒(10点)、英語能力が中レベル(10点)、豪州での就業経験5年以上(10点)でやっと60点である。

 彼女たちは年齢・学歴で40点であり仮に英語能力が中レベルと判定されれば50点となる。ワーホリ期間中に豪州での就職先を見つけて5年豪州で働けば永住権申請資格の最低条件をクリアできることになる。但し豪州での職業は豪州政府が認定する職種に限定されるので単純労働や接客業などは加点対象外のようだ。

 申請して候補者リストに登録されると候補者全体の中で上位ポイント保持者から優先的に審査される。移住者受入枠が設定されているので年々ハードルが上がっていると3人は嘆息。

 振り返ってみれば、オーストラリア旅行で知り合った中国系新移民は全て理科系高学歴者の技術系専門職であった。ちなみにタスマニアで受診した歯科医は30台半ばのインド人で5年前に永住権を得て一家でインドの地方都市から移住。彼によると最近は歯科医ですら永住権取得は容易ではないとのこと。彼の大学時代の後輩が2年前から永住権を申請しているが、未だに見通しが立っていないという。


ノース・メルボルン駅付近の中国庭園。白い観音像と中国風建築物が車窓から見えた。文化侵略による中華圏拡大という中国共産党の超長期戦略の一環なのであろうか
第10回に続く
http://wedge.ismedia.jp/articles/print/14476
http://www.asyura2.com/18/hasan129/msg/400.html#c2

[経世済民129] ウォール街のボーナス、ほぼ全員が増加へ−M&A担当者だけは残念  日本株大幅安、景気先行き懸念 残されるサプライヤー林檎 うまき
1. 2018年11月13日 15:26:27 : ZzavsvoOaU : Pa801KbHuOM[136]
トップニュース2018年11月13日 / 08:20 / 4時間前更新
日米株価が大幅安、投資家心理が悪化:識者はこうみる
2 分で読む

[13日 ロイター] - 前日の米国株の大幅安を受け、東京株式市場では13日、日経平均株価が一時700円を超える下落となった。東証1部の値下がり銘柄数は一時9割を超え、全面安商状となっている。

米国株式市場ではハイテク株や金融株を中心に下落、ダウとナスダックが2%超、S&P500も2%近く下げて取引を終えた。市場関係者のコメントは以下の通り。

<しんきんアセットマネジメント投信 運用部長 藤原直樹氏>

日本株は10月下旬に付けた安値で十分調整しており、そこを下回るとはみていない。前日の米国株の下落の要因は、アップル(AAPL.O)をはじめ個別銘柄の話ばかりだった。アップルも、景気が悪くなったから製品の需要が落ちているという話ではない。消費者のニーズと、機種とのマッチングの問題だろう。

一方、為替の反応は限定的だ。REITも需給が改善し、直近では上昇基調にある。これらをみるとリスクオフではない。

金利上昇局面ではグロース株からバリュー株に資金がシフトする過去の流れがある。その過渡期の中で(マレーシア政府による手数料返還報道で前日にゴールドマン・サックス(GS.N)の株価が下落し)、米国の銀行株が売られたことは不幸な展開だった。

ただ日本株に関して海外投資家は先物を大きく売り越しており、買い戻すしかないところに差し掛かっている。このほかの投資家は押し目待ちのスタンスだ。振れが大きい間はどうしても買いの手が入りにくいが、相場が落ち着けば押し目買いが入り、先物が買い戻されるパターンとなるだろう。

<チャールズ・シュワブ(テキサス州オースティン)のトレーディング・デリバティブ担当バイスプレジデント、ランディー・フレデリック氏>

原因はまさにアップルだと考える。大企業で、ハイテク株の指標だ。年初から相場をけん引してきたハイテクセクターはベータ値が高く、下落局面において大きな押し下げ要因となり始めている。

私には少し行き過ぎのように思える。原油市場には明らかに若干のボラティリティーがみられ、ドルは小幅上昇した。ただ、この日の急落は非常に顕著だった。かなり幅広い売りだったようだ。少し意外だった。

<ホライズン・インベストメント・サービシズの最高経営責任者(CEO)、チャック・カールソン氏>

決算発表シーズンは大部分が終了したため、市場の注目は決算以外に移ることになる。今日は(ベテランズデーの)祝日で振れ幅がやや大きくなった可能性があり、出来高もやや低調だった。さらに複数の要因がある。

一つは市場のけん引役の調整が続いている。今日は調整が特に加速したようで、アップルのスマートフォン事業が減速しているという報道を受けて高成長ハイテク部門から資金の流出が続いた。

それに加えてドル高や、ドル高が企業の収益に今後与え得る影響について懸念がある。最大の問題は、今年の序盤は成長ばかりが注目されていたのに対し、現在はバリュー株や高配当株、リスクオフの安全資産に振り子が振れている兆しがあるということだ。

ただ、出来高が減少すれば振れ幅が大きくなる。今日下げがきつかった理由も参加者が少なかったからかもしれない。2営業日続落を受けて明日は人々が安値拾いに動くかどうかが注目される。債券市場も休場明けの取引がある。今日は(債券市場が休場で)株式に売りが集中したのかもしれない。

<オークブルック・インベストメンツの共同最高投資責任者、ピーター・ヤンコフスキス氏>

Apple Inc
194.17
AAPL.ONASDAQ
+0.00(+0.00%)
AAPL.OGS.NGE.N
現在の局面で最も抵抗がない方向は下落のようだ。ハイテク株がかなり大きな重しになっていることは明らかだ。朝型上昇していた原油価格が下げに転じたことを受け、引けにかけてエネルギー株も下落に加わった。

ハイテク株は終日下げ、ゼネラル・エレクトリック(GE)(GE.N)など工業株も終日重しとなっていた。ゴールドマン・サックスは明らかに金融株を圧迫しているが、他の金融機関は総じて相場全体に沿った流れとなっている。

状況を見守る必要がある。現実的にみて、下落はやや行き過ぎの段階にきているが、市場がその結論に至るまでには時間がかかることもある。
https://jp.reuters.com/article/stx-us-views-idJPKCN1NH2LA


 

トップニュース2018年11月13日 / 14:40 / 11分前更新
アングル:英国のEU離脱劇、結末を占う「3つのシナリオ」
2 分で読む

[ロンドン 12日 ロイター] - メイ英首相は、欧州連合(EU)と何とか離脱協定を成立させようと粘っているが、EUと合意してもその内容を国内の議会で承認してもらうことがより難しい課題になっている。

来年3月29日に予定するブレグジット(英のEU離脱)まで4カ月余りとなったところで、最終的な行方を3つのシナリオとして提示したい。

●混乱のまま「合意なきブレグジット」に突入

─英議会が合意内容承認せず

英政府とEUのいかなる合意も英議会の承認が必要だ。承認されなければ、英国は合意なしでブレグジットを迎える。ポンドは下落し、英国債利回りは低下するだろう。

メイ首相が提示している離脱後もEUと緊密な貿易関係を保とうという妥協案は、ブレグジット推進派、親欧州派、閣外協力している北アイルランドの地域政党である民主統一党(DUP)、そして一部閣僚からさえも反対されている。

合意も移行期間もなく、来年3月29日を迎える場合、英国とEUの通商関係はそれ以降、直ちに世界貿易機関(WTO)の加盟国・地域という枠組みに変わる。

企業首脳や投資家は、合意なきブレグジットは金融市場をパニックに陥れ、貿易の主な流れを阻害すると懸念。ブレグジット推進派は、そうした心配は大げさで、英国は長期的に繁栄すると強調している。

JPモルガンは9日、英議会は最初にEUとの合意内容を拒絶し、しばらく混乱があった後、来年1月初めに結局承認すると予想した。

最大野党の労働党は、政府とEUの合意には反対票を投じ、議会の支持が得られなかった場合は総選挙を要求すると表明した。

─メイ首相は退陣

メイ首相は自身がEUとまとめた合意内容が議会で認められなかった際に、政権の座にとどまるかどうか分からない。

欧州政策を巡って30年にわたる意見対立を抱えてきた与党・保守党は今も内部のあつれきが表面化しており、一部の議員は新たなリーダーの誕生を望んでいる。メイ氏の後釜は不透明だ。

メイ氏が辞任すれば、次期保守党党首選びが始まり、既にぎりぎりのブレグジット協議がさらに後ずれしかねない。

総選挙は法的には必要ではないが、実施される可能性はある。もっとも各種世論調査からすると、決定的な勝利を収めそうな勢力は見当たらない。

●土壇場でEUと合意

複数のEU外交筋は、ブレグジットに関してはほぼ合意ができていると話す。ただし英国とアイルランドの国境問題対応計画についての細かい部分ではなお議論が続いている。

あるEU外交筋は「技術的な部分では、離脱協定文書は整っている。しかし英国側の政治的合意がない」と語った。

今月中にEU首脳会議を開いてブレグジットの合意を承認するとすれば、英政府が遅くとも14日中に態度をはっきりさせなければならない、と複数のEU関係者は指摘した。

EUは月内の首脳会議が無理なら、12月13─14日の開催を予定している。英議会は12月20日から休会する。

ゴールドマン・サックスは9日の顧客向けノートに「われわれの基本シナリオでは合意されるのは確実だ。EUと英国が合意に達して移行期間が設定される確率は最低でも70%とみている」と記した。

●ブレグジット撤回

英国が混乱に陥れば、もう一度国民投票を実施してブレグジットをやめる可能性が浮上してくる。メイ氏は繰り返し、再投票はないと断言しているにもかかわらずだ。

ジョン・メージャー氏、トニー・ブレア氏、ゴードン・ブラウン氏という元首相3人も、危機打開の道は再投票だと発言している。

世論調査を見ると、英国民の意見はなお割れているものの、サーベイションが実施した最新調査では、より多くの若者などがブレグジット反対に回ると予想され、EU残留派が多数となりそうだ。

再投票を推進する人々の一番の期待は、メイ氏の離脱合意が否決されるとしても、労働党が望む総選挙を防ぐこともできるという点にある。このシナリオに基づけば、議会が2回目の国民投票実施と、投票が可能となるようにリスボン条約第50条の発動を延期することを可決する形になる。

一方ブレグジット推進派は、再投票は憲法運用上の大きな危機を引き起こし、国民の間に混乱を招く恐れがあると主張している。
https://jp.reuters.com/article/britain-eu-scenarios-idJPKCN1NI0DV


 

ワールド2018年11月13日 / 12:30 / 2時間前更新
世界の原油需要、EV普及や燃費効率改善が一段と抑制へ=IEA
1 分で読む

[ロンドン 13日 ロイター] - 国際エネルギー機関(IEA)は13日、世界エネルギー見通しの2018年版を公表し、電気自動車(EV)の普及や燃費効率の改善によって2040年までに原油需要がこれまでの予想以上に抑制されると指摘した。ただ、同年より前に需要が頭打ちになるとは見込んでおらず、生産拡大に十分な投資を行わなければ、供給は依然として逼迫(ひっぱく)する可能性があるとした。

IEAの中心シナリオでは、原油需要は2025年までは年平均で日量約100万バレル増え、その後は日量25万バレルに年平均の伸びが鈍化し、需要は2040年に日量1億0630万バレルでピークを打つ見込み。

IEAは2040年の需要見通しについて、「短期的な伸び加速や米国での燃費効率に関する政策転換を主な要因に前年の見通しから日量100万バレル超引き上げた」としている。

2040年までに路上を走行するEVは約3億台を見込み、前年の予想を維持したが、これにより需要は日量330万バレル抑制されるとし、前年の予想の日量250万バレル以上に需要が抑えられるとの見方を示した。

燃費効率の改善による需要抑制の度合いはさらに大きく、日量900万バレル以上になる見込みとした。

中国やインドを中心に途上国では原油需要の伸びが続く一方、先進国では2040年までに年平均で日量40万バレル超の減少が見込まれるという。

供給サイドでは世界最大の生産国である米国で2025年までは生産の伸びが続くものの、その後は減少し、石油輸出国機構(OPEC)の市場シェアが現在の約30%から2040年までに45%に拡大すると見込んでいる。
https://jp.reuters.com/article/oil-iea-demand-idJPKCN1NI0A0


 
成毛眞が「日本企業はデジタル時代の勝者となれる」と語る理由
元マイクロソフト社長の成毛眞が新著『amazon』で伝えたいこと(後編)
2018.11.13(火) 森川 直樹
HONZ 代表/インスパイア 取締役ファウンダー 成毛 眞氏
 元マイクロソフト社長にして、「おすすめ本」の紹介サイト「HONZ」の代表でもある成毛眞氏の新著『amazon』(ダイヤモンド社)の読みどころをご本人に語ってもらうインタビュー企画。前回、成毛氏はアマゾンを率いるジェフ・ベゾス氏の経営術の一端を語ってくれた。黒字を出さなくても株価を下げず、あらゆる領域での成長を実現しているアマゾンから、学ぶべき事はたくさんあるのだとも指摘した成毛氏。今回は特に日本企業の経営陣に向けて、メッセージを投げかけてもらった。

▼前編の記事はこちら▼
元マイクロソフト社長の成毛眞が新著『amazon』で伝えたいこと(前編)
成毛眞が「アマゾンはディスラプターにあらず」と語る真意とは?
AWSが圧倒的シェアを獲得できた理由
 前回、成毛氏はアマゾンの経営の強みとして、利益を出すくらいならばそれをすべて設備投資などに回し、シェア獲得を図っているという点を挙げてくれた。だが、多様な事業の中で異彩を放っているものがある。クラウドサービス分野で圧倒的シェアを獲得したAWS(Amazon Web Services)事業だ。成毛氏の著書『amazon』に詳しく書かれているように、2017年のアマゾン全体の売上は1778億ドル。そのうちAWSの事業が稼いだ売上は174億ドルで、約1割にも満たない。ところが営業利益で比較すると、アマゾン全体が41億ドル、AWSが43億ドルというねじれた結果になる。要はECなど他の事業で計上した赤字をAWSが補っているからこうなるわけだ。そしてこの浮いたお金がアマゾン全体の成長へ向けての設備投資に用いられてきたからこそ、多様な分野の事業が成長を果たしていったといえる。クラウドサービス分野でのこの成功があるからこそ、アマゾンはデジタル時代の勝者として認識されているともいえるが、成毛氏は「とてもシンプルな発想が勝利を呼んだ」と指摘する。
成毛眞『amazon 世界最先端の戦略がわかる』(ダイヤモンド社)
「日本の大手ITベンダーがいつまで経っても、個別の顧客に向けて巨大なデータセンターを築き、効率の悪いビジネスをしていたときに、アマゾンはこう考えた。『日本の企業が夜になって活動を停止している時間、ヨーロッパの企業に同じサーバーを使ってもらえば、1つのデータセンターで複数の企業にサービスを提供できる』と。この実に単純な発想がクラウドサービスのスタート地点であり、アマゾンは世界中に設けたデータセンターのサーバーを、世界中のユーザーに開放。効率よく活用できる仕組みを構築しました。発想は単純でも、物理サーバーをどう切り替えれば論理サーバーとして構築できるか、という部分の技術をベゾスは知っていました。だからこそ、現実のサービスとしてまとめ上げることができたんです」
 巨額の設備投資を伴う事業だから意思決定には経営者の判断が問われる。一定レベルの技術理解を持たない経営者だったなら、画期的な発想に対してゴーサインを出せなかったはずだというのだ。しかし、クラウドサービスの事業にはアマゾンばかりでなく他の大手IT企業も参入していた。並み居る強力なライバルを短期間で抑え込み、シェアを劇的に伸ばした要因は、無謀ともいえる価格破壊だったのだと成毛氏。
「当初サービスの価格を10ドルと設定していた担当者に向けて、ベゾスは言ったそうです。『10ドルじゃ駄目だ、5ドルにしろ』と。それでは利益が出ないと分かっていても、このディスカウントを断行し、結局アマゾンはシェア争いに圧勝したんです。短期的利益を度外視して、法律すれすれのダンピングによってシェア獲得に全てを注ぎ込む、というお得意の経営術がここでも用いられ、狙い通りにシェアを得た。こうなれば規模の強みでどんどんビジネスをスケールし、営業利益率を上げていくことも可能になります。AWS以外の事業ではまだ圧倒的なシェアを得るには至っていませんが、AWSで得た資金をこれらの事業の設備投資に回していくことで、アマゾンは全領域での売上を伸ばすことに成功しているんです」

 技術を知る経営者だからこその英断と、お金の使い道を熟知した経営者だからこその腹決めがアマゾンを勝たせている最大の要因なのだと成毛氏。前回指摘していた通りの成功事例がここにある。そして同じように前回説いていた話が再度登場する。

▼前編の記事はこちら▼
元マイクロソフト社長の成毛眞が新著『amazon』で伝えたいこと(前編)
成毛眞が「アマゾンはディスラプターにあらず」と語る真意とは?
「アマゾンは確かにデジタル技術を有効に活用して成功している企業です。しかし、他企業の追随を許さないような特別なテクノロジーや突出したノウハウを駆使しているわけではない。そして、持ち前の一貫した経営術のほうも、現代の企業には珍しいとはいえ、何か複雑で特殊な戦略を用いているわけではありません。かつて日本の大企業が得意としていた利益度外視のダンピング戦術でシェア獲得へ動いているだけです。では何が他の企業と違うかといえば、ベゾスが技術と財務・会計の両方を知る経営者であり、それ故に大胆な決断が可能だということなんです」
日本企業にも大いにチャンスがある
『amazon』の中で成毛氏は「CCC(キャッシュ・コンバージョン・サイクル)」という指標でアマゾンのキャッシュフロー経営を説明している。CCCとはつまり、仕入れた商品を販売したとき、それが何日後に現金化されるかを示す指標であり、その数値は業種や業態、ビジネスモデル次第で変化する。そしてアマゾンのCCCはマイナスの値。つまり、物が売れる前から現金が入ってくる仕組みになっているため、売上が上がれば上がるほど多額のキャッシュを早い時期から自由に使えるのだという。営業利益が赤字でもアマゾンがキャッシュフロー経営を実現できた要因はここにもあるということだ。
「これもまた財務・会計に関わる知識が経営陣にあったから活用できたツールです。いかにデジタル変革に取り組んでいても、経営者がお金について詳しくなければビジネスとしての成功は難しくなります」
 CCCの話題はアマゾンを成功に導いた理由のごく一部だと語る成毛氏だが、こうした一部分を見るだけでも、アマゾンの経営が他の企業の先を行っていることが分かるという。ただし、成毛氏はこうも言う。「最近では財務や会計に関わる書籍が売れ始めていたり、ビジネス誌の会計特集が売れたり、という現象が起きているようだ」と。
「メディアは相も変わらず、日本は駄目だ、欧米はすごい、という論調を繰り返していますが、ちゃんと技術も財務・会計も分かっている経営者はいるし、それを目指す人も現れているから、関連本が売れたりしているのでしょう。それに、アマゾンの大きな特徴であるシェアによる強みを活かす経営は、例えば東レであったり、日清製粉や味の素が体現しています。高度な技術力があり、たゆまぬ改善の努力を惜しまない企業姿勢があり、優れた経営者がいれば、日本企業にも世界で勝利を収めるチャンスが十分あります。スタートアップなどの若い企業の中にもメルカリやZOZOなど、早々に世界に打って出る企業が少しずつですが現れてきました。私としては若い企業ほど一刻も早くグローバルで勝負をしてほしいと思っています。なんと言っても、アマゾンのように事業領域をどんどん広げ、成功させている帝国のような存在があるのですから、彼らがいつ同じようなビジネス領域に参入してくるかわかりません。その前に世界のシェアを勝ちとってしまわないといけません」
 アマゾンはデジタルイノベーションを志す者にとっては魅力満載の企業。だが学び取るべきなのは、技術そのものというよりも、その活かし方としての経営術。その視点で改めて見つめ直すことから、始めてみてもいいだろう。

http://jbpress.ismedia.jp/articles/print/54629


http://www.asyura2.com/18/hasan129/msg/414.html#c1

[経世済民129] 中国経済の安定化示唆−10月の工業生産と投資伸びる 独経済、第3四半期のマイナス成長にもかかわらず順調=中銀総裁 英EU うまき
1. 2018年11月14日 19:41:27 : ZzavsvoOaU : Pa801KbHuOM[137]
寄稿】近代化もたらす独裁者は神話にあらず
サウジのムハンマド皇太子は同国の改革を行えるのか?
サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子(5月)
By Azar Gat
2018 年 11 月 14 日 13:43 JST

――筆者のアザー・ガット氏はテルアビブ大学の教授で、近著に「The Causes of War and the Spread of Peace: But Will War Rebound?”」がある

***

 ジャマル・カショギ氏の殺害により、サウジアラビア社会の近代化に尽力しているというムハンマド・ビン・サルマン皇太子の主張には当然のように疑念が生じた。サウジに批判的な人々は今回の殺害事件について、ロバート・ケーガン氏が「近代化をもたらす独裁者の神話」と呼ぶ概念を否定するものだと主張している。この概念は、抑圧的な権力者が時として社会経済的な発展への道筋を示し、それが結果的に民主化につながることもあるというものだ。

 興味深いことに、第2次世界大戦後に最も目覚ましい発展を遂げた韓国、台湾、シンガポールは、この概念の誤りを証明する例から外れている。韓国は1987年までは、選挙で選ばれた独裁的な大統領の政権と、全くの独裁体制を交互に繰り返していた。台湾は1990年近くまで戒厳令下にあった。こうした体制の下で、韓国と台湾は、世界で最も貧しい国・地域から最も先進的な国・地域へと変貌を遂げ、民主化への基盤を築いた。シンガポールでは、リー・クアンユー氏が作り上げた半独裁システムの中、同氏の下で同様の華々しい近代化が進められた。

 これら3カ国・地域の例が示す主な成功の秘訣は、市場寄りの政策と、近代教育への協調的な投資だった。フランシスコ・フランコ政権下のスペインと、アウグスト・ピノチェト政権下のチリは、これほど目覚ましくはないものの、やはり成功例である。両政権は嫌悪すべきものであったが、経済の近代化と、その後の民主化を可能にした。

 ある国が近代化する前に完全な自由民主主義国家になることは歴史的にまれである(米国とインドが主な例外だ)。世界で最初に近代化した英国が、民主国家(議会があって徐々にリベラルになるだけではない)になったのは、ようやく1900年前後になってからであり、工業化された後のことだった。同国の近代化には、人口の圧倒的多数を占めていた貧しい農民を農村地帯から都市に移動させ、労働者階級に変えることが含まれた。彼らの苦難は計り知れないほど大きく、それが彼らの子や孫たちに長期的な利益をもたらすかは全く不明だった。彼らに参政権があったなら、こうした状況には納得しなかっただろう。同じような問題が今、発展途上国での近代化への取り組みを阻んでいる。

 途上国の独裁者の多くが近代化に失敗していることは確かだ。ある国は間違った政策の採用、ある国は困難な文化的障害という理由で失敗した。ムハンマド皇太子のケースもそうなのかもしれない。しかし、こうした国々の民主主義も、近代化の際の厄介な障害に直面する上、非常に壊れやすい。加えて、こうした国々の主な脅威は、近代化をもたらす独裁者ではなく、退行的なポピュリスト体制、反動的な独裁者、そして権威主義的な社会主義体制だ。イランではレザー・パーレビ国王が失脚したが、その後、さらに後ろ向きのイラン社会の中で、政権は宗教指導者たちに受け継がれた。サウジアラビアにおいては、エジプトと同様、非難に値する現在の体制に代わるものが、民主体制であるようにはみえない。

 最後に、たとえ経済的な近代化が成功したとしても、民主化につながらない可能性がある。中国は国の規模が大きく、歴史的伝統が深く根付いているため、今までに述べたケースよりも、変化にあらがう力が大きいかもしれない。とは言え、中国についてはまだ判断できない。同国の近代化は目を見張るものだが、まだ初期ないし中期の段階だ。国民1人当たりの国内総生産(GDP)は9000ドル(約103万円)と先進国の4分の1から6分の1程度に過ぎない。しかも、人口の半分近くはまだ農村地帯に住んでいる。

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グラフで探る経済への影響
モバイルインターネット、オートメーション、AIがもたらす根本的な変化とは
第4次産業革命の経済的・政治的影響は、過去50年のアウトソーシングとグローバル化の影響に匹敵するものになりそうだ LINCOLN AGNEW

By
Christopher Mims
2018 年 11 月 14 日 15:27 JST
 これまでに起きた3度の産業革命は石炭と蒸気、電気と自動車、コンピューターがそれぞれ原動力となった。われわれは今、4度目の産業革命の興隆を目にしているのかもしれない。すなわちモバイルインターネット、オートメーション(自動化)、人工知能(AI)にけん引された経済だ。
 この見解は、世界経済フォーラム(WEF)の設立者であるクラウス・シュワブ氏が「第4次産業革命」をテーマした2016年のWEF年次総会で示したものだ。
 先の産業革命はいずれも、後から測定するのが容易だった。生産された鉄鋼の量や路上を走る自動車の数、パソコンの家庭への普及率などを測ることができた。最新の革命はまだ始まったばかりのため、スマートフォンやモノのインターネット(IoT)、クラウドコンピューティングが台頭した過去10年のトレンドから未来のヒントを探るしかない。
 シュワブ氏の発言から2年のうちに、そうしたトレンドに一挙に拍車がかかった。スマホの構成部品から無線ネットワーク、データセンターに至るまで幅広いテクノロジーがにわかに強化され、これまで以上に広範でスマートな新種のオートメーションが可能になっている。それは製造や物流、輸送業界だけでなく、あらゆる業界に影響を与え、その影響がホワイトカラーとブルーカラー双方の職業に及ぶという点においてユニークだ。
 現在目にしているのは、われわれが知っていた形の仕事の終えんか、人間が行う仕事の「単なる」根本的な変化のいずれかだ。いずれにしろ、その経済的・政治的影響は、過去50年のアウトソーシングとグローバル化の影響に匹敵するものになりそうだ。
 こうした状況を理解するのに役立つのが、新旧経済のトレードオフや世界の国内総生産(GDP)を拡大しているインフラ、産業、仕事に焦点を当てた以下のチャートやグラフだ。産業ロボットの数などほとんど気づかない間に加速しているトレンドもあれば、製造生産性など発展や追加投資機会の行き詰まりを示すかのように停滞しているトレンドもある。
 スマホの爆発的な普及は新たな開発の必要性を生み出した。新しいソフトウエア(アプリやAIなど)や新しいプラットフォーム(クラウドコンピューティングやブロックチェーンなど)、新しいネットワーク(4Gや5Gネットワーク)、そしてかつてはコストが法外に高かった構成部品類(各種センサーやカメラ)だ(図1)。
スマホが爆発的に普及
世界のスマホ出荷台数

Source: IDC
 スマホとクラウド経済の成長は、これまでオートメーションの影響を免れていた知識労働にもそれをもたらした。しかし、知識労働では労働者の置き換えよりも、労働者の能力拡張に与えている影響の方が大きい。膨大なデータの選別などの作業が自動化され、予測分析などのツールが利用できるようになったほか、データ科学者やドローン(無人機)操縦者といった新たな職業が生み出されている。
 子供たちをどのような仕事に備えさせるかについて考える上で忘れてならないのが、現在雇用が最も拡大していて人材が最も不足しているのはIT(情報技術)分野で、この傾向は恐らく見通し得る将来において続くということだ(図2)。
ハイテクの仕事ブームに米労働統計局が定義する「コンピューター」の仕事に就く人の数は2011〜17年に32%増加した

Source: Bureau of Labor Statistics

 新しい経済には単に人手だけでなく相当なインフラも必要とされ、それは日常生活では目に見えないものであることが多い。米国では何千キロにも及ぶ光ファイバーケーブルや何万基もの携帯基地局を意味し、世界ではインターネットトラフィックの爆発的増加を意味する(図3、4)。

携帯基地局数も右肩上がり米国の稼働携帯基地局数Source: CTIA
(単位:1000基)2000’02’04’06’08’10’12’14’16050100150200250300350
 モバイル、クラウド、オートメーションと商取引が組み合わさり、あらゆる種類の消費財や産業財の流通方法が一変している。この変革で大きな注目を集めているのが、実店舗を持つ小売企業への影響とその労働者の仕事が倉庫に移行していることだ(図5)。
電子商取引と雇用電子商取引業界では2007年末以降、実店舗小売業界で失われた雇用を上回る数の雇用が生み出されている

Source: Michael Mandel, Progressive Policy Institute
注:常勤職、平均3カ月。電子商取引にはネットおよびカタログ通販、倉庫・保管も含まれる

 オートメーションによって倉庫の仕事は増加しているのに対して、工場労働は減少が続いている。先進国の製造業務の多くはオートメーションではなくアウトソースされているが、バングラデシュのようなアウトソース先でも縫製などこれまで自動化できなかった仕事が自動化されている。2017年の世界の産業ロボット出荷台数は38万1000台に上る(図6)。
ロボットの台頭世界の産業ロボット出荷台数Source: International Federation of Robotics

 これまで以上に有能なロボットの台頭によって最も明白な影響を受けているのが、製造業の雇用だ。米国(およびその他のほぼ全ての先進国)では総生産性が上昇しているにもかかわらず、熟練労働者数は減っている(図7)。

 だがこの産業ロボットの急増には、オートメーションを最も加速する可能性のある自動運転車は含まれていない。今日、路上を走る完全自動運転車数は数百台で、その全てがまだテスト段階にある。しかし、この分野の行方を占う主要指標となる自動運転車への研究投資額は、当初の数年間は伸び悩んだものの2013年あたりから急増している(図8)。

 ロボットが人間の立ち合いの下、自力で安全に操作できるようにする、広範な技術としての自律化はさらに大規模化し、多くのロボットにさまざまな影響を与える可能性がある。その対象は日常的な業務をこなすロボット(食料品の配達など)と特殊な業務に携わるロボット(高齢者の移動を助け充実した生活が送れるようにするなど)の双方に及ぶ可能性がある。
 こうしたオートメーションの新発見の能力に不可欠なのが人工知能(AI)だ。AIはディストピア論者が主張するほど危険でもなければスマートでもない。現在のAIは人間のように思考することはできず、データを収集してパターンを特定するだけだ。とはいえ、基本的にパターン照合の進化版である機械学習は多くの分野で基準を設定し、現在、全てのAI研究の中で間違いなく最も注目を集めている(図9)。
スマートマシン「機械学習」について言及した論文数。機械学習は多くの最先端AIシステムのカギを握っているSource: Dimensions

 第4次産業革命を将来けん引する要因について考察する上で欠かせないのが、革命の燃料となる基礎研究とその首位争いの状況だ。注目なのは、中国が今年、総研究開発費で米国を初めて追い抜く見通しであることだ(図10)。
研究開発競争米国と中国の研究開発費。全米科学審議会の推計によると、中国の研究開発費は今年、米国を上回る見通し
購買力平価ベースSource: National Science Board

(単位:10憶ドル)米国中国

 中国は、賃金が上昇しても製造分野で競争力を維持できるよう、15年以内にAI分野で世界をリードし、「ロボット革命」を起こすと表明している。また同国はビッグデータを活用し、世界がかつて目にしたことのない一種の「監視資本主義」を作り出している。国民の日常的な活動のあらゆる側面についてデータが収集され、それを通じて経済価値が創造・支配される社会だ。
 第4次産業革命は加速しつつある。しかし、米国は今後も海外から優れた人材を引きつけるとともに、未来の雇用にふさわしい労働者を国内で育成できなければ、次の革命は米国にはやって来ないかもしれない。
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東京外為市場ニュース2018年11月14日 / 18:02 / 11分前更新
例外設ける議論になっていると思わない=地銀統合で公取委員長
1 分で読む

[東京 14日 ロイター] - 公正取引委員会の杉本和行委員長は14日の記者懇談会で、政府が地銀の統合審査に関するルール作りに着手したことについて「例外的なルールを設けろという議論になっているとは思っていない」と述べ、議論の方向性として、独占禁止法の改正や運用指針の緩和が前提となることを強くけん制した。

安倍晋三首相は6日の未来投資会議で、地銀の経営統合を審査する際、「独占禁止法の適用に当たっては、地域のインフラ維持と競争政策上の弊害防止をバランス良く勘案し、判断を行っていくことが重要だ」と指摘。「経営統合を可能とする制度を作るか、または予測可能性をもって判断できるよう、透明なルールを整備することを検討したい」と述べ、新たなルール作りを指示した。

これに対して杉本委員長は「統合しなければ地域にとって必要なサービスの提供が維持できない場合は、独占禁止法上問題であるとは考えていない」と述べ、現在の枠組みの中でも対応できるとの姿勢をあらためて示した。

6日の未来投資会議では、地銀統合など独占禁止法の適用判断にあたって、公取委の専門性を向上させるため専門部署を設置する案や、関係省庁からの意見表明制度の導入、審査プロセスへの反映について検討すべきといった論点が出された。

杉本委員長は「論点を整理して、それについて検討するということで、政府の方針が決まったわけではない」とくぎを刺し、「未来投資会議の地方施策協議会であらためて私どもの考え方を説明したい」と議論への参加に意欲を示した。

地銀の統合問題を巡っては、ふくおかフィナンシャルグループと十八銀行の統合審査が難航したことを受け、金融庁を中心に柔軟な対応を求める声が強まっている。 (志田義寧)
jp.reuters.com/article/例外設ける議論になっていると思わない=地銀統合で公取委員長-idJPL4N1XP21P?il=0

 ワールド2018年11月14日 / 18:07 / 8分前更新
外国人受け入れ最大34万人、14業種2ルートで試算=官房長官
1 分で読む

[東京 14日 ロイター] - 菅義偉官房長官は14日午後の記者会見で、同日法務省が入管法改正による外国人受け入れ拡大により最大34万5000人との受け入れ試算を公表した経緯について、法務省が14業種について「技能実習修了者からの受け入れと(法改正で新設される)試験合格者からの受け入れの2つのルートに分けて推計した」と説明した。

その上で「人手不足が深刻化するなかで一定の専門性を持った即戦力となる外国人材を受け入れるため、関係省庁がしっかりと法案を説明し、審議の上、今国会で成立を期したい」と強調した。

14日公表された7━9月期の国内総生産(GDP)が2四半期ぶりのマイナスに転じた理由については「自然災害により一時的に個人消費が押し下げられ輸出がマイナスになったことが大きく影響しており、景気が緩やかに回復している認識に変わりない」と解説。「引き続きあらゆる政策を総動員することによって経済の好循環を実現したい」とした。

13日に安倍晋三首相と共同会見したペンス米副大統領が提唱した8兆円規模のインド・太平洋地域でのインフラ投資促進が、対中国けん制ではとの質問に対し、「質の高いインフラ整備の考え方に賛同するならいずれの国とも協力していきたい。米国や中国とも連携しながら、自由で開かれたインド・太平洋の実現に向けてしっかりと取り組んでいく」と回答した。

竹本能文
https://jp.reuters.com/article/foreign-workers-suga-idJPKCN1NJ109

http://www.asyura2.com/18/hasan129/msg/433.html#c1

[経世済民129] 日産のカルロス・ゴーン会長逮捕へ 報酬過少申告の疑い  赤かぶ
11. 2018年11月19日 18:49:27 : ZzavsvoOaU : Pa801KbHuOM[138]

単に納税スキームの問題だろう

よほど愚かでない限り、ゴーン本人が意図的に脱税することは考えにくい


http://www.asyura2.com/18/hasan129/msg/496.html#c11

[経世済民129] 米国のレバローンが150兆円まで膨張にわかに高まる損失リスク 長期金利低水準、世界景気懸念 ECB償還再投資、明言急がず うまき
1. 2018年11月19日 19:10:19 : ZzavsvoOaU : Pa801KbHuOM[139]
日本のリテール投資家、ポンド反発に賭ける−急落後の水準に注目
masaki kondo
2018年11月19日 15:15 JST
日本のリテール投資家がポンドの円に対するロングポジション増やす
日本のリテール投資家はポンドが底値に近いとみている
日本のリテール投資家は先週の急落後、英ポンドに対する強気の見方を強めた。ポンドは欧州連合(EU)離脱を巡る政治混乱の悪化を受けて急落した。

  日本のリテール投資家は先週、ポンドの円に対するロングポジションを今月初めて増やした。ポンドは先週、円に対して1.9%下げた。東京金融取引所のデータによると、日本のリテール投資家は過去1年、ポンドの下落局面で押し目買いをする傾向がある。

  外貨どっとコム総研の神田卓也調査部長は、ポジションのデータは日本のリテール投資家がポンドについて底値に近いとみていることを示していると述べた。EU離脱を巡る不透明感は非常に高いが、リテール投資家はポンド相場の低い水準に注目しているのだろうと語った。

  東京金融取引所のデータによれば、16日の日本の個人投資家のポンド・円ネットロングは3万6452枚(3億6450万ポンド=約530億円相当)だった。


原題:Pound Losses Spur Japanese Retail Investors to Bet on Rebound(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-11-19/PIFF066TTDS001?srnd=cojp-v2
http://www.asyura2.com/18/hasan129/msg/499.html#c1

[経世済民129] 人口減・高齢化は当面、投資を減らす影響が大きい−日銀の黒田総裁 自民党の尊厳死法案で「安らかな死」は迎えられるか「寝たき うまき
1. 2018年11月19日 19:11:29 : ZzavsvoOaU : Pa801KbHuOM[140]
移民の前に大量の「社内失業者」を活用してはどうか
いよいよ始まった日本企業の大規模配置転換
2018.11.19(月) 加谷 珪一

(加谷 珪一:経済評論家)

 このところ大規模な配置転換に踏み切る日本企業が増えている。

 先進諸外国と比較した場合、日本企業の労働生産性は半分から3分の2程度といわれているが、生産性が低い最大の理由は、過剰雇用と硬直化した人事システムにある。働き方改革をきっかけに、いくら既存の業務プロセスを見直したところで、既存業務に過剰に人員を配置したままでは生産性は向上しない。

 大規模な配置転換は、雇用の流動化を促し、一部の社員は転職を余儀なくされるだろう。だが、社会全体で余剰人員の再配置が進めば、生産性が向上するだけでなく人手不足の解消にもつながる。この動きは避けて通れないだろう。

従来の配置転換とは大きく異なる
 富士通は2018年10月、グループ全体で5000人という大規模な配置転換を実施する計画を明らかにした。対象となるのは人事、総務、経理などの間接部門で、2020年度をメドに営業やSE(システムエンジニア)など、収益部門への異動を促すという。

 同社は通信機器事業の低迷に加え、携帯電話事業からの完全撤退、パソコン事業の売却などビジネス環境が悪化している。現在の主力事業は、政府系システムを中心とした情報システムの構築や運用だが、政府系システムには予算上の制約があるため、業績を大幅に拡大することは難しい。

 民間システムを対象とした事業にはそうした制約はないが、システムの構築・運用はどちらかというと労働集約的なビジネスであり、人員を投入しないと業績を拡大しにくい性質がある。このため同社では、余剰となっている間接部門の社員に研修を実施し、営業やコンサルタント、SEなどへの配置転換を促していくという。

 しかしながら、長年、間接部門で仕事をしてきた社員が、スムーズに営業マンやコンサルタントに転身できるとは考えにくい。同社は、どうしても新しい業務にシフトできない社員については「新しい道を切り拓いてもらった方がよい」と説明しており、事実上の転職斡旋であると受け止められている。

 現在、グループ全体で2万人が間接部門で働いているが、今回の配置転換はその4分の1を異動させるという、かなり大がかりなものである。従来の配置転換とは異なる措置といってよいだろう。

日本型人事制度は限界に達している
 似たような動きは他の業種にも見られる。通信大手のソフトバンクは2018年11月、通信事業に携わる社員約6800人を新規事業に配置転換する方針を明らかにした。既存業務をRPA(ロボティクス・プロセス・オートメーション)に置き換え、余剰となった人材を収益部門にシフトする。

 RPAは、既存業務を新規にシステム化するのではなく、既存システム上での操作をソフトに覚えさせ、一連の業務を自動化するという手法である。RPAを使えば、既存のシステムに大きな変更を加える必要がないので、低コストで自動化が可能だ。

 RPAを使った業務の自動化については、メガバンク3行もすでに実施を表明している。各行は昨年、大規模なリストラ計画を発表しており、三菱UFJフィナンシャル・グループは9500人分の業務量削減、三井住友フィナンシャルグループは4000人分の業務量削減、みずほフィナンシャルグループは1万9000人の人員削減を行う見込みである。

 RPAは定型業務の自動化に最も効果を発揮するが、銀行の業務や通信事業の業務は定型比率が高く、早いタイミングでの導入が決まった。だが、他業種においても業務の大半は定型的なものである。経営陣が本気で合理化を考えた場合、かなりの数の社員が配置転換の対象となるだろう。

 これまで日本企業が大規模なリストラを決断するのは、巨額損失の計上など、経営危機が発生した時だけだった。しかし富士通やメガバンク各社は、業績が伸び悩んでいるとはいえ、赤字に陥ったわけではない。ましてやソフトバンクの業績は絶好調である。

 こうした中で、各社が大規模な配置転換を実施するのは、日本型人事制度の継続がいよいよ困難になったことを示している。

配置転換は日本企業に残された最後の手段?
 日本企業の人事制度を特徴付けているのが、終身雇用と年功序列であることは説明するまでもないだろう。日本型人事制度の最大の欠点は、重要ポストに就けなかった中高年社員をうまく処遇できないことだが、高度成長期であれば、事業が拡大し、たくさんのポストを作ることができたので、この問題はあまり顕在化しなかった。

 しかし、市場拡大のペースが遅くなり、新しいポストの創設が難しくなると、この制度は一気に逆回転を始めてしまう。

 こうした事態に対し、多くの日本企業では、中高年社員の待遇を維持するため、若手社員の給与体系を見直すことで総人件費の抑制を図った。これが限界に達すると今度は役職定年制度を設け、重要ポストに就けない中高年社員の年収引き下げを実施した。だが、余剰人員を抱えているという点では何も変わっていないので、依然として日本企業には過大な総人件費という問題が重くのしかかっている。

 雇用に手を付けないことを前提にした場合、大規模な人員の配置転換は、日本企業に残された最後の手段ということになるだろう。

 これまでコストでしかなかった社員を、収益の上がる部門に再配置すれば、当該社員の人件費は自らが生み出してくれる。生産性は付加価値を社員数で割って求められるが、収益部門への配置転換は、分子の拡大につながるので、全体の生産性が向上するというロジックだ。

 ただし、この理屈が成立するためには、配置転換の対象となる人材がスムーズに対応する必要がある。現実はそう簡単ではないだろう。配置転換がうまくいかない社員は、最終的に転職などの形で会社を去る可能性が高い。

外国人労働者の受け入れを巡る不都合な真実
 若年層の給与引き下げや役職定年は、あくまで雇用の維持を前提にした制度である。生産性向上を目的とした人員の配置転換も同様だが、この施策を実施した場合、現実には雇用の流動化を促す結果となるだろう。

 日本企業には、事実上、社内に仕事がない状態の社員(いわゆる社内失業者)が多数、在籍している。リクルートワークス研究所は、日本全体で約401万人の社内失業者がいると推定しており(2015年時点)、2025年には497万人に拡大すると予想している。

 今後、日本企業が本格的な人員の配置転換を進めた場合、社内失業者の何割かは確実に労働市場に出てくることになる。

 日本経済は深刻な人手不足に陥っており、安倍政権は大量の外国人労働者を受け入れる事実上の移民政策に舵を切った。初年度には4万人の新規受け入れが計画されているとの報道もあるが、実は日本国内には失業者が500万人も存在している。

 大量の社内失業者がすべて新しい仕事にシフトすれば、外国人労働者の受け入れなど必要ないというのが、偽らざる現実なのだ。

中米移民2000人超、対米国境に到着 地元民からは冷たい歓迎
メキシコ北部ティフアナに到着した中米移民(2018年11月15日撮影、資料写真)。(c)Guillermo Arias / AFP〔AFPBB News〕
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/54688
http://www.asyura2.com/18/hasan129/msg/497.html#c1

[経世済民129] 強いドルは米国の利益 日銀の早期利上げは全く見込めない テーパリング備える物連債投資 FRB利上げ最終局面か米債売持急減 うまき
1. 2018年11月20日 19:53:18 : ZzavsvoOaU : Pa801KbHuOM[141]
日本株は反落、米住宅指標悪化とアップル需要懸念ー電機や機械安い
河元伸吾
2018年11月20日 8:06 JST 更新日時 2018年11月20日 15:33 JST
• 11月米住宅指数は8ポイント低下、アイフォーン委託生産減とWSJ
• ゴーン会長逮捕で日産自と三菱自は16年以来の大幅安

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg
20日の東京株式相場は反落。米国の住宅指標悪化やアップルの減産観測を受けて、個人消費の減退が警戒された。電機や機械といった輸出関連や通信が安く、カルロス・ゴーン会長が逮捕された日産自動車と三菱自動車は大幅安。
• TOPIXの終値は前日比11.94ポイント(0.7%)安の1625.67
• 日経平均株価は同238円04銭(1.1%)安の2万1583円12銭
  全米ホームビルダー協会(NAHB)とウェルズ・ファーゴが19日に発表した11月の住宅市場指数は8ポイント低下し60と、2014年以来の大幅低下となった。アップルは新型「iPhone(アイフォーン)」3機種全てで委託生産の発注を減らしたと、米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が報じた。
  三井住友アセットマネジメントの市川雅浩シニアストラテジストは「スマホの売れ行きが減退すると、景気減速との思惑が働きやすい。日本企業を含めた部品メーカーにとっても、大口先の需要が減ることで業績への影響が心配される」と述べた。米住宅市場の悪化については「販売が鈍化すれば関連する消費も落ち込みかねない」と指摘した。

  東証1部の売買代金トップは5.5%下落した日産自動車。同社のゴーン会長は19日、金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)容疑で東京地検特捜部に逮捕された。市川氏は「ガバナンスの問題とブランドに傷が付いたことで売られている」と話した。ただ「個別企業の話で、市場全体への影響は限定的」とみる。同じくゴーン氏が会長を務める三菱自動車も6.8%安。
ゴーン会長逮捕に関する日産自動車の記事はこちらをご覧ください
• 東証業種別指数は電気機器や機械、精密機器といった輸出関連、サービスや情報・通信、医薬品が下落率上位
• 陸運や電気・ガスは上昇、米長期金利の低下一服で銀行も高い
• 東証1部の売買代金は2兆3370億円
• 値上がり銘柄数は734、値下がり銘柄数は1294
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-11-19/PIGPK16S972801

 
2018年11月20日 ロイター
急騰するパラジウム、16年ぶりの「金と等価」に接近
パラジウム
11月16日、自動車の排ガス低減装置などに使われるパラジウムは、過去最高値を更新しており、16年ぶりの金との等価まであと一歩に迫っている。写真はパラジウムの板。ロシアで2017年撮影(2018年 ロイター/Sergei Karpukhin)
[ロンドン 16日 ロイター] - 自動車の排ガス低減装置などに使われるパラジウムは、他の貴金属に比べて買い材料が豊富で過去最高値を更新し、16年ぶりの金との等価まであと一歩に迫っている。

 パラジウム相場は、供給のひっ迫などを追い風に8月の安値から40%上昇。16日に1オンス=1185.40ドルの史上最高値を付けて、1オンス=1220ドル近辺で推移する金価格との差はわずか35ドルに縮まった。

 三菱のアナリスト、ジョナサン・バトラー氏は「この数年続く供給不足が頂点に達した」と指摘。目先の心理的な上値抵抗線である1200ドルを超え、1300ドルまで上昇する可能性があるとみている。

 シティバンクのアナリストチームによると、パラジウムの現物市場は過去約20年で最も需給がタイトな状況となっている。

 自動車用触媒メーカーのジョンソン・マッセイは、パラジウムは今年23万9000オンスの供給不足に陥ると予想。調査会社GFMSは2020年まで毎年100万オンス強の供給不足が発生するとみている。年間市場規模は1000万オンス。

 パラジウムは主にプラチナやニッケルなどの副産物として生産され、しかも最大の生産国である南アフリカが不採算のプラチナ鉱山の閉鎖を進めているため、増産で供給不足を解消するのは難しい。

 一方、パラジウムが値上がり傾向にあるとはいえ、需要の8割を占める自動車産業は世界最大市場である中国での販売がこの数ヵ月低迷し、米国でも販売が横ばいとなっていることから、慎重さが必要と警鐘を鳴らすアナリストもいる。

 ジュリアス・ベアのアナリスト、カーステン・メンケ氏は「中国では循環的な動きは非常に弱いままだ」と分析。自動車販売は11月初旬も減少傾向が続き、2015年末と同様に減税が取り沙汰されており、ショールームに興味を示さない消費者が増えているようだと説明した。

 米中貿易摩擦により世界の経済成長が腰折れし、自動車販売が落ち込む恐れもある。

 ただシティバンクによると、自動車市場でパラジウムがより安価なプラチナに取って代わられるリスクはまだ顕在化していない。こうした動きが進むためにはパラジウムとプラチナの価格差がもっと開き、世界の成長が持続して価格の高止まりが続くという確信が強まる必要がある。シティバンクはパラジウムが来年第2・四半期に1200ドルに達すると予想している。

 パラジウム相場の押し上げ要因となっているのが、ディーゼル車の排ガス不正を受けた欧州自動車メーカーのガソリンエンジン車への切り替えの動き。ガソリンエンジンはパラジウムの使用量が多い。排ガス規制の強化も触媒用の貴金属の需要を押し上げそうだ。

 これに追い打ちとなるのがパラジウム在庫の減少だ。ニューヨークマーカンタイル取引所(NYMEX)の指定倉庫の在庫は4万6965オンスと、2003年以来の低水準に接近している。

 相場は期近物が期先物を上回るバックワーデーション(逆ざや)状態にあり、供給不足が読み取れる。

 三菱のバトラー氏によると、産業用の需要は引き続き強い。

 一方、パラジウムの買い持ちを8月に年初時点から大きく圧縮した投機筋は、その後もそれほど買い持ちを積み上げていない。彼らが今後、強気ポジションを膨らませれば、パラジウムは2011年以来の超的な上昇トレンドに存在する抵抗線を突破する力になるだろう。

 シティバンクは、NYMEXの買い持ちが過去10年平均まで戻れば、パラジウム価格はさらに20─40%上がると見込んでいる。
https://diamond.jp/articles/-/186159
http://www.asyura2.com/18/hasan129/msg/523.html#c1

[経世済民129] 景気はすでに後退、「戦後最長の拡大」は“幻”に終わる(ダイヤモンド・オンライン)  赤かぶ
2. 2018年11月21日 19:44:20 : ZzavsvoOaU : Pa801KbHuOM[142]

経済が成熟化てくると、経済成長率自体、0に近づくから、景気回復が続くかどうかは、あまり意味がない


>経済指標を素直に判断すれば、半年前には「景気回復が一服している」という判断になっておかしくなかった。そして今、「景気はもう後退している」のではないか

つまり、こういう議論自体が、くだらない言葉遊びということであり

重要なのは、では、今、安倍政権が提案しているような景気対策が本当に必要かどうかということだが

愚かな投稿者には、何も分析はないらしい



http://www.asyura2.com/18/hasan129/msg/544.html#c2

[経世済民129] 金融市場に無傷のセクター見当たらず、投資家の逃げ場ほとんどなし ドイツ銀行株が下げ止まらず 仮想通貨売りに終わり見えず うまき
1. 2018年11月21日 20:08:52 : ZzavsvoOaU : Pa801KbHuOM[143]
株式市場の不安要因に流動性不足が加わる−JPモルガン分析
Lu Wang
2018年11月21日 12:10 JST
• 市場の厚みで見ると、株式は少なくとも2014年以来最悪の年に
• 商品や通貨、債券では「流動性悪化の兆しがほとんどない」

Photographer: Daniel Acker/Bloomberg
10月に始まった株式相場の下落局面で心配すべき項目のリストに流動性低下が加わった。少なくともJPモルガンのストラテジストらはそうみている。
  同ストラテジストらは「Hui-Heubelレシオ」と呼ばれる流動性の指標がS&P500種株価指数とストックス欧州600指数、TOPIXのそれぞれ先物で2月以来の水準に落ち込んでいることに着目している。この指標は株価を動かすのに何件の取引を要するかを測るもので、値が大きいほど市場に厚みがあることを示す。
  ニコラオス・パニギリツオグル氏率いるJPモルガンのストラテジストらは、債券から株式まで金融市場引き締まりのあらゆる状況を一覧にしたリポートでこうした現象に言及。株式先物でいくつかの悪い予兆に気付いたと説明した。市場の厚みという点で株式は今年、少なくとも2014年以来最悪の年となる方向だという。
  パニギリツオグル氏は電子メールで、JPモルガンのデータは「流動性の低下が単に市場のボラティリティーによって合理的とみなされるものより持続性がある」ことを示していると指摘。「S&P500種先物の小口の売りが流動性不足で増幅され得るため、脆弱(ぜいじゃく)性も示唆している」と記した。
  ただJPモルガンは商品や通貨、債券では「流動性悪化の兆しがほとんどない」としている。

原題:JPMorgan Sees Stocks Vulnerable to Liquidity Shortfalls in Rout(抜粋)

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-11-21/PIIO9T6TTDS201 
http://www.asyura2.com/18/hasan129/msg/549.html#c1

[経世済民129] 米中関係はどこまで悪化するのか 貿易戦争収束も対立は長期化 成長鈍化も生産性上がる 輝き失うAI 米空母香港へ 尖閣危い うまき
1. 2018年11月21日 20:23:27 : ZzavsvoOaU : Pa801KbHuOM[144]
コラム2018年11月21日 / 12:47 / 35分前更新
対立深める米中、関係修復は可能か
Peter Apps
4 分で読む

[19日 ロイター] - 17─18日に開催されたアジア太平洋経済協力会議(APEC)の際、首脳宣言の表現を巡る米国提案を議長国パプアニューギニアが支持したことに、中国の外交担当者が反発した。

パプアニューギニアの外務省を突然訪問した彼らは、警察が呼ばれるまで退去しなかったと、豪メディアなどが報じている。

中国側はこれらの報道を否定しており、彼らが小国の当局者を威圧しようと試みたという内容は「まったくのでたらめ」と一蹴した。

だがこうした衝突が報じられること自体、アジア太平洋地域の米同盟諸国と中国を緊張緩和へ導くと期待されていた同会合が、逆に対立をあおってしまったという印象を強烈に裏付けている。

アルゼンチンで月末開催される20カ国・地域(G20)サミットで、トランプ米大統領と中国の習近平国家主席が重要な会談に臨むまであと2週間。そして中国政府が提示した約140項目の対米貿易改善案についてトランプ氏が「現時点でまだ受け入れられない」と述べてから数日後というタイミングで、世界の2大経済大国は、これまで以上に対立の度合いを深めている。

先週末のAPEC首脳会談は、29年の歴史を誇る同会議として初めて、首脳宣言を採択できないまま閉幕した。もっぱら、貿易を巡る表現で対立が際立ったためだ。

これに先立って、南シナ海における米中軍の対立や台湾を巡る緊張も高まっており、米軍の元司令官が「15年以内に米中が戦争状態に陥る可能性が高い」と警告したことは広く報じられた。

全体的に、APEC首脳会談は中国にとって外交上の大きな失敗だったように見受けられる。

習主席は演説で、昨年のダボス会議以来そうしているように、自らをトランプ政権と米国で台頭する保護主義に抵抗するグローバリゼーションと自由貿易の擁護者として自らを描き出そうと試みた。

中国政府は太平洋の島嶼国に12億ドル(約1350億円)以上の融資を提供しているが、その約3分の1がパプアニューギニア向けだ。それだけに、同国で開催された今回の首脳会議で、そうした「ソフト・パワー」の広がりを実証できると期待していた。

だが、域内の首脳と習主席の会談から中国人以外のジャーナリストを締め出すことも含め、中国政府の高圧的な戦術は裏目に出たようだ。

中国はAPECでほぼすべての参加国と対立する羽目に陥った。その一方で、ペンス米副大統領は演説で、米政府が中国による画期的大事業である「一帯一路」構想に反対しており、自ら代替案を提示する意志があることをこれまで以上に明確に示した。

中国のシルクロード構想「一帯一路」は、数十億ドル規模のインフラ投資を含め、アジア、アフリカ、欧州の交流拡大を促進するものだ。

米国と、アジア太平洋域内の主要同盟国である日本、オーストラリア、ニュージーランドは、このところ経済面での影響力をますます露骨に行使するようになっている。18日には、これら4カ国とパプアニューギニアとのあいだで電力インフラへの投資を目的とした数百万ドル規模の協定を締結。これは中国政府に対抗し、米国とオーストラリアの軍事基地を保護するための意識的な動きと見られている。

G20でこうした動きがどう展開されるかは予断を許さない。

APECでペンス副大統領が明らかな攻撃姿勢を示した後だけに、アルゼンチンではトランプ大統領が習主席に対し、もっと融和的なアプローチを取ることもできるだろう。

なんといってもトランプ大統領は、交渉開始時点では強硬姿勢を見せておいて、その後に落とし所を探るという戦略を長年推奨してきた人物だ。他方、11日開催された第1次世界大戦の休戦記念式典におけるマクロン仏大統領との辛辣なやり取りが示したように、G20での米中会談が二国間に横たわる深い溝を強調するだけに終る可能性もある。

米中政権内部の多くが、両国は今後数十年間悪化が見込まれる対立に陥っていると考えている。こうした状況下では、双方に挟まれた国々がどちらか一方を選択するよう迫られ、往々にしてその選択を巡り内部分裂が生じる。これは世界的に活動する以外の選択肢がほとんど無い西側の国際企業にとっても、頭痛の種となる。

中国当局者は6月、米国企業の幹部に対し、彼らの会社が激化する対米貿易摩擦の犠牲となるリスクを犯している、と明確に警告した。米国で活動する中国企業もやはり高まるプレッシャーを感じている。

米中政府はまた、他国に対してますます露骨に圧力をかけるようになっている。たとえばポンペオ米国務長官は10月、パナマなどの中南米諸国に対し中国との協定を結ばないよう勧告した。

ベネズエラやスリランカ、フィリピンといった地域も国情も異なる国々において、中国寄りの独裁的勢力と西側寄りの勢力という政治の二極化が進んでおり、地政学的な色合いの濃い力関係を呈している。

数百人もの超法規的な殺害を伴う自らの麻薬撲滅作戦について米国のオバマ前政権から批判を受けて以来、明らかに中国寄りにシフトしていたフィリピンのドゥテルテ大統領は先週、南シナ海での米軍活動を批判し、中国政府はすでにこの海域を「手中に収めて」いると述べた。

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習主席のフィリピン訪問を控えたこの発言は、領有権が争われている環礁などを占拠・軍事化する中国の動きに抵抗しようとしているフィリピン軍部や政界主流派の多くと対立するものだと捉えられている。

米中対立の主要な原因は、依然として貿易摩擦だが、こうした南シナ海などでの軍事的対立が最も危険なものになる可能性がある。マティス米国防長官の訪中キャンセルや、今夏行われた米軍主導の環太平洋合同演習(リムパック)に中国が招待されなかったことなどにより、米中の軍事交流は、ここ数カ月かなり低調となっている。

恐らく南シナ海における力の誇示よりもさらに深刻なのは、中国政府が「反抗的な属州」とみなす台湾を巡って、米中が注力を強めているように見える点だ。

こうした力関係に、域内諸国は憂慮を強め、不安を感じているが、どのように行動すべきかは、いまだ決めかねている。

中国との関係や外交交流を改善しようと独自の努力を進めている最も分かりやすい例が日本だ。

APECでの顛末によって、日本は一層その努力を強めるだろうし、北朝鮮が改めて挑発的言動や兵器試験を行っているとなれば、なおさらだ。恐らく北朝鮮のこうした動きは、孤立を深める中国が、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長を抑制することに、それほど構っていられないと感じている兆候だろう。

ますます危険な道を進もうとしている米中首脳は今月末、引き返すチャンスを得ることになる。彼らが引き返せないとすれば、あらゆる関係諸国が今後、非常に不愉快な驚きに直面することになりかねない。

*筆者はロイターのコラムニスト。元ロイターの防衛担当記者で、現在はシンクタンク「Project for Study of the 21st Century(PS21)」を立ち上げ、理事を務める。

*本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています。(翻訳:エァクレーレン)
https://jp.reuters.com/article/bc-america-idJPKCN1NQ09C?il=0


 
 

http://www.asyura2.com/18/hasan129/msg/550.html#c1

[経世済民129] 金融市場に無傷のセクター見当たらず、投資家の逃げ場ほとんどなし ドイツ銀行株が下げ止まらず 仮想通貨売りに終わり見えず うまき
2. 2018年11月21日 20:25:50 : ZzavsvoOaU : Pa801KbHuOM[145]
19年の世界成長率3・5%に下げ OECD予測、20年に米中大幅減速
2018/11/21 19:00日本経済新聞 電子版
 世界経済が先行きの減速感を強めている。経済協力開発機構(OECD)は21日発表した世界経済見通しで、2019年の国内総生産(GDP)の実質成長率を3.5%とし、9月時点から0.2ポイント引き下げた。20年の予測では米国と中国の成長が大幅に鈍化すると分析。米国発の貿易摩擦などのリスクが高まる中、世界経済が頭打ちになると指摘している。海外減速の影響で日本の成長も緩やかになる見通しだ。

 中国の18、19年の成長率は9月からそれぞれ0.1ポイント引き下げ、6.6%、6.3%と予測。ユーロ圏もそれぞれ0.1ポイント低い1.9%、1.8%とした。米国は底堅いとみて変えなかったが、米国以外の減速が目立ち始めている。

 要因として主に貿易額の鈍化と、先進国の金融政策の引き締めを背景にして、世界の成長が鈍くなりつつあると説明。特に貿易摩擦による関税の引き上げは、企業が世界に持つ付加価値網や雇用を阻害する可能性があるとの懸念を示した。

 OECDが強調したのは「先行きには陰りが見え始めている」。大きな一因が貿易摩擦だ。OECDが複数のシナリオを検討したところ、米中の貿易戦争が激化すれば21年にかけて米国のGDPを1.1ポイント、中国は1.3ポイント程度押し下げる。世界全体では0.8ポイントの下押し圧力がかかる。

 OECDは世界の貿易額の実質伸び率が17年の5.2%から18年以降は3%台になると予測。貿易摩擦の激化によって「企業の投資計画などに不確実性を生み出す」と警告した。

 もう一つは新興国経済の行方だ。中国は7〜9月期のGDPが前年同期比6.5%増と前期比0.2ポイント鈍化。足元で減速が鮮明になっている。トルコやアルゼンチンなどでは米連邦準備理事会(FRB)の利上げの影響で資金流出が起き、需要が縮小。英国の離脱を控える欧州連合(EU)や、イラン問題などを抱える中東も、地政学リスクとして世界経済に悪影響を与えかねない。

 足元の世界経済は米国の一人勝ち状態だが、こうしたリスク要因などを背景に、20年からは米国の成長ペースも鈍化する見通しだ。OECDは20年の予測を初めて示し、米国は2.1%、中国は6.0%とした。担当者は「減速が著しいのが米中の2カ国」と語る。

 日本も無縁ではいられない。ニッセイ基礎研究所の斎藤太郎経済調査室長は「輸出がけん引する形での成長は見込めないが、国内の設備投資はなお強く、日本の景気は徐々に減速する」とみる。

 OECDによると、日本は18年は0.3ポイント下げて0.9%。相次ぐ自然災害で生産や消費、輸出など幅広い分野で被害が出たことが響く。19年に1%に戻すが、19年10月予定の消費税増税後に消費が減退し、20年は0.7%成長と予測。一方で日本の政府債務残高が高いことに触れ、税率10%への引き上げ後も「段階的に引き上げることが必要」と主張している。

日本経済、10〜12月期はプラス成長回帰へ 予測は年率2.1%増
2018/11/14 17:28
WTO、世界貿易量を下方修正 貿易戦争の影響で
2018/9/28 18:21
景気、外需支えに回復基調へ 貿易摩擦・原油高リスク[有料会員限定]
2018/5/16 20:29
IMF、貿易摩擦の「景気リスク」警鐘 成長率3.9%
2018/4/17 22:00
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO38038350R21C18A1EE8000/


 


2018年11月21日 宮内健 :経済ジャーナリスト
長銀「最後の頭取」が今だから話せる、破綻カウントダウンの日々
長銀元頭取の鈴木恒男さん
長銀元頭取の鈴木恒男さん Photo:DOL
1998年秋、日本長期信用銀行(以下、長銀)は経営破綻し国有化された。破綻時の頭取だった鈴木恒男氏は当時の記者会見で、その原因を「急激な環境の変化」と語った。長銀は長期資金の貸し付けを主に行う長期信用銀行としての役割が行き詰まり、新たな貸付先を拡大する中で、不動産バブル崩壊へと巻き込まれていった。さらに金融行政の変化、金融危機の発生という外部的な要因も、長銀を破綻へと導く大きな要因になっていた。

こうした急激な環境変化が起こる中で、長銀「最後の頭取」は、破綻を前にどのような状況に追い込まれ、対応していたのか。20年がたった今だからこそ話せる、長銀破綻までのカウントダウンの日々を鈴木恒男氏に聞いた。(聞き手/経済ジャーナリスト 宮内健)

※前編はこちら→『長銀「最後の頭取」が語る、20年前の破綻に至った本当の理由』

金融行政は「護送船団方式」から
「自己責任原則」へと移行
 さまざまな経済対策で1996年には景気回復の動きが広がり、金融機関の不良債権問題は解決へ進むかに見えました。しかし当時の橋本龍太郎首相が主導する財政緊縮政策が打ち出され、政府が97年4月からの消費税2%引き上げを閣議決定すると、景気は冷水を浴びせかけられたように委縮し始めました。

 97年に入ると、それまで経験のない信用収縮が生じつつありました。地価をはじめとする資産価格の低下が実体経済の足を引っ張るデフレスパイラルにより銀行は追加の不良債権償却・引当に迫られ、自己資本比率規制をクリアしようと一段と激しく貸出金の回収に走りました。これで流通業界やゼネコン業界などで多くの企業が資金繰りに窮し、事態は不動産バブルの崩壊から、非製造業を主とする過剰債務企業を市場が追い詰める新段階へ移行しました。

 一方、95年12月に「今後の金融検査・監督等のあり方と具体的改善策の取りまとめにあたって」という大蔵大臣談話が発表されました。「金融行政の転換について」という副題がつけられたこの談話で、金融機関の自己責任の徹底と市場規律が十分に発揮される透明性の高いシステムを構築することが宣言されました。

 金融行政の根本を、それまでの大蔵省が行政指導する護送船団方式から自己責任原則に変えることは、邦銀の格付けにも大きく影響しました。さらに96年11月、政府は唐突に「金融ビッグバン」を打ち出しました。ただ、総論だけで具体論が見えず、金融業界の人間もメディアもそれが何を意味するのかよくわからない状態でした。

 このような経営環境の激変の中で、97年5月頃から長銀はスイスバンクコーポレーション(SBC)との業務提携に活路を見いだそうとしました。株式を持ち合い、合弁で証券会社や投資顧問会社を作る。自己資本を増強し、海外に後れを取っていたといわれる新金融技術の習得などが見込め、日本の銀行としてはかなり先を行くような提携をしたつもりでした。

 しかし、後でこの提携が裏目に出ることになります。

長銀株の下落でSBCとの提携が破綻
日本長期信用銀行本店ビル
日本長期信用銀行本店ビル(当時)。2012年に建物自体も解体されてしまった Photo:PIXTA
 1997年11月、ついに日本で金融危機が発生しました。三洋証券が会社更生法を申請して倒産した翌日、同社が無担保コール市場から取り入れた10億円がデフォルト(支払い不能)になったのです。

 無担保コール市場は当局から認可を受けた金融機関が相互信頼に基づき、資金の貸し借りを行う場です。つまり護送船団方式を前提にした仲間内の資金融通システムで、そこで起こった戦後初のデフォルトによって、金融機関同士が疑心暗鬼に陥り「融通した資金が返ってこないかもしれない」と金融システム不安が一気に加速しました。株式、為替、債券はトリプル安となり、都銀の一角であった北海道拓殖銀行が経営破綻し、続いて山一証券の自主廃業が決定しました。

 この危機に際して金融機関の資本増強のために公的資金の注入が検討され、翌年3月に長銀を含む21行に公的資金投入が行われましたが、金融システムの安定には不十分な規模で終わりました。その遠因には世間における銀行のイメージの悪さがありました。

 この時期、長銀には別の難問が持ち上がっていました。ビッグバンの先兵になろうと業務提携したSBCから「ディストレスワラント条項」を付け加えることを要求されたのです。これは長銀の株価が3日間にわたって50円を下回るか、20日以上にわたって100円を切った場合は、合弁で設立する証券会社などの長銀保有株をSBCに譲渡するというものです。

 突然この条項の承認が提案された常務会において反対したのは1人だけで、私を含めたその他の出席メンバーはただやり取りを聞いているだけでした。自分の部門の仕事はきちんとやるけれど、他の部門には口出ししないという官僚的な縦割り組織の弊害です。そんな縦割りの思考に私自身、どっぷり浸かっていました。

 その後、後述の株価下落によりディストレスワラント条項の発効は現実のものとなりますが、長銀が力を入れてきた分野を手放すことになって、マーケットの評価を大きく落としてしまいました。

SBCとの合弁証券会社から大量の長銀株売り
株主総会中に「株価が50円を切った」のメモ
 1998年6月に入ると思いがけない事態が生じ、長銀の経営は急速に悪化しました。5日、月刊『現代』7月号の広告に「長銀破綻」の見出しが躍ったのです。記事は新味のある内容ではありませんでしたが市場は敏感に反応し、株価は前日18円安の181円で引けました。

 しかも6月9日、SBCとの合弁会社である長銀ウォーバーグ証券のロンドンオフィスは長銀株の大量の売り注文を受け、それをそのまま東京の証券取引所につなぎました。普通、日本の金融機関であれば親密な会社の信用を落とす行為なので、他の証券会社に持ち込むよう顧客を誘導します。しかし欧米のディーラーは自分の実績と報酬に直結しますから、そんなことはお構いなしに売るのです。このようなビジネス慣行の違いには思い至りませんでした。

 長銀ウォーバーグ証券による長銀株の大量の売りは、「SBCは長銀を見限った」と市場に受け取られました。海外も含めて相当な投資家が空売りのチャンスだと考えたのでしょう。そうでなければ説明のつかない株価の下落が起こり、6月22日には前営業日の112円から62円へ一挙に50円も急落し、その後、長銀の株価は二度と100円台を回復しませんでした。

 ちょうどこのときは、新たに設置される金融監督庁に、大蔵省から金融の企画機能を切り離して一緒にするかどうかで同省と政治家の間で綱引きが行われていた時期でした。監督機関が引き継ぎで空白の時を狙い、ヘッジファンド等が長銀を空売りのターゲットにしたのでしょう。

 マーケットの巨大な力は平時には見えませんが、こうしたときに大変な猛威を発揮する。それは非常に怖いもので、株主総会の最中に「長銀株が50円まで値下がりしている」とのメモが入ったときは衝撃的でした。我々はマーケットの底知れない力に対する思慮を欠いていたというか、まさかそこまでのものだとは思っていなかったのです。

あらかじめクビが決められた頭取就任
信用低下で資金繰り困難に
 根拠に乏しいメディアの報道やうわさ話が飛び交い、株式市場で長銀株がもみくちゃにされ窮地に追い込まれる中、長銀は他行との合併を模索し、住友信託銀行との合併に最後の望みを託すことになりました。

 合併するためには政府から公的資金を8000億円から9000億円注入してもらい、不良債権処理を行って身ぎれいにする必要がありました。大蔵省と相談しながら作成した公的資金を入れるための再建計画では、前提条件の1つに代表取締役の辞任がありました。経営責任の明確化のためです。

 一方、長銀は1998年4月に執行役員制を導入し、それまで28人いた取締役を6人に減らしていました。すると会長を除き代表権を持っていない取締役は末席にいる私を含めて2人だけ。もう1人は国際畑で役所との折衝経験があまりなく、消去法的に私が頭取に就任せざるを得なくなりました。

 頭取といっても住友信託と合併できた暁には当然クビになる立場で、いわばワンポイントリリーフです。私自身、ずっと不良債権処理に関わってきた立場で、決してよい人選とは思えませんでしたが、誰かが引き受けなければ前には進めず長銀の幕引きもできない。腹をくくってやるしかありません。8月21日に頭取代行に就任し、翌9月29日に正式に頭取になりました。

 我々が再建計画を提出し公的資金を申請したその頃、政治も混乱していました。7月の参院選で自民党が惨敗し、責任を取って辞任した橋本首相の後を受けて小渕内閣が成立。8月25日から金融再生関連法案の審議がスタートしていました。いわゆる金融国会です。焦点は長銀が破綻しているかどうかであり、破綻しているかどうかの基準は債務超過であるかどうかでした。

 債務超過で破綻していれば金融安定化法による公的資金投入は健全行を対象としているため、公的資金は使えなくなり、破綻処理に移行せざるを得なくなります。しかし不良債権の認定の仕方によって、債務超過であるかどうかは大きく変わり得ます。つまり、債務超過であるかどうかについても、そう単純に決まる話ではないのです。

 政府・与党は破綻状態ではない長銀に公的資金を投入する方針でしたが、野党は強く反対し破綻金融機関に対する法的な処理を行う制度を設けるべきだと主張しました。

 合併後の銀行の業績が浮上すれば優先株などで投入された公的資金が返済され、国民負担にはなりません。しかし当時はより少ないコストで金融危機を収束させるという視点はほとんどありませんでした。

 金融国会は9月中旬まで議論が右へ行ったり左へ行ったり膠着しました。そして長銀の信用がかかった国会審議で1ヵ月ほど衆目を集めるところとなった結果、その間に多くの風説やフェイクニュースが流布し、長銀の信用は日を追って低下し資金繰りが困難になりました。株価もどんどん下落し、住友信託では共倒れを懸念して合併に対し慎重な意見が強まりました。

 結局、本格的な金融危機を防ぎ金融システムを安定化するプルーデンス政策が用意されておらず、審議が膠着している間に長銀の信用が最終的に毀損される結果となったのです。結局、金融国会では野党案の丸のみが了承されて長銀の国有化による破綻処理が動かないものとなり、経営破綻が確定。我々の合併への努力は水泡と帰しました。

 長銀は1952年に施行された「長期信用銀行法」に基づく銀行で、その法律が当時の池田勇人蔵相の指揮下に成立したことから自民党の宏池会と親しい関係にありました。一方、監督官庁である大蔵省は自らが与党自民党への根回しや説明を行うとして、個別の銀行が個々の政治家に依存することを極度に嫌っていたこともあって、長銀が直接宏池会に依存することはありませんでした。というよりは、大蔵省ルートを妨害しないように、直接的な動きを避けていました。

 自民党全体が宮沢喜一大臣をいただく大蔵省の原案に沿って動いてくれると思っていたのですが、自民党の「派閥政治」が曲がり角に来ており、折しも野党の若手議員と自民党の一部議員が同調して政府案に反発するという事態にさしかかっていました。「政策新人類」といわれた議員たちです。

 長銀は、最終段階で宮沢大臣や当時の池田政調会長など宏池会の力を頼んだのですが、すでに政界は様子が変わっていました。頼みの大蔵省自身がイメージダウンする中、動き続ける政治の世界に一金融機関が効果的に働きかけることがいかに難しいか、肌身で感じました。

「我々が世界恐慌を引き起こすのでは…」
綱渡りの資金繰りに奔走
 長銀の経営破綻が現実のものとなっても、まだまだやるべき仕事がありました。資金繰りです。国有化されるまでには時間があり、それが10月下旬であることは見当がつきました。その間、長銀が国有化されるといっても、一般のお客さまは金融債を解約し現金化しなければ不安で仕方がありません。

 一方、銀行同士が取引を行うインターバンク市場では、長銀に無担保で融資してくれていた金融機関は簡単に貸してくれなくなります。金融債の解約が相次ぎ、他方でお金を貸してくれなくなれば資金ショートが起こります。これは大変危険な事態で、「あの銀行が払えないとなればこっちの銀行も危ない」と危機が伝播してしまいます。その危険が実際に起こったのが昭和金融恐慌でした。

 しかもデリバティブやスワップといった金融派生商品ではかなり大きな規模の契約を国際的にしていますから、長銀がデフォルトになると国際的な騒ぎになる可能性がありました。折しもロシアで金融危機が表面化しており、金融不安は世界に広がっていました。当時の日銀理事でのちに国有化長銀の頭取やセブン銀行初代社長などを歴任する安斎隆氏にも時折呼び出され、「絶対に穴をあけるなよ」と。安斎さんは万が一の場合には、日銀特融を行わざるを得ないと考えていたようですが……。

 資金不足は「10日後に8000億円から1兆円になる」といった巨額な水準でした。しかし、我々が資金ショートすると世界恐慌を引き起こすかもしれない。そんな恐怖感を持ちながら、私も含め全役職員が必死の思いで資金繰りに駆けずり回りました。

 幸いにも長銀はデフォルトを起こさず98年11月4日、国有化長銀の役員が着任し、私は解任されました。頭取代行に就任してから2ヵ月半の期間でした。

長銀破綻がもたらした教訓とは?
「異論を出す力」が失われていた
長銀元頭取の鈴木恒男さん
「長銀破綻の教訓」を語る鈴木さん Photo:DOL
 長銀の経営破綻が現在の行政や金融機関にもたらした影響や教訓はたくさんあると思います。その1つは遅きに失した感もありますがプルーデンス政策、つまり、金融機関の破綻を防いだり、金融システムの安全性を維持したり、あるいは金融危機が発生した際に迅速に対応できる体制が国民的な理解を得てできたことでしょう。

 アメリカではリーマンショックの際、非常に素早く対応しました。それができたのは日本も反面教師になっていると思いますが、やはりプルーデンス政策が用意されていたからです。これがあれば金融危機が生じても素早く公的資金を注入したり緊急融資を出したりして、金融機関の資金繰り危機に対応できます。

 もう1つは大きな制度変更をいかに行うか、という問題です。1990年代前半まで日本の金融機関は縦割りの専門金融機関制度と行政指導に縛られていました。それが一時期は日本経済に貢献していたのですが、90年代半ばにいきなり銀行は市場原理のもとに、自己責任で経営せよ、行政は事後監視だけを行うと急激な方向転換が行われました。

 この方向転換は米国のまねをしたというか、そうさせられた面が大きいのですが、長年の金融システムや慣行を変えるに際しては、自国の状況に合わせて時間をかけて行わなければ、さまざまな混乱が発生し、危機的な状況を招きかねないというのも長銀破綻の教訓だと思います。

 また、危機的な状況があったとしても、当然ながら企業経営者は企業の生き残りのためにあらゆる可能性を想定して議論を尽くさなければいけないわけですが、前にも述べたように長銀は縦割り組織の弊害で、私を含め他のセクションの問題にもきちんと意見を言うべきとの自覚が乏しく、そうした風土に浸かってしまっていました。

 こまごましたところにとらわれず全体を観察し「異論を出す力」を企業の中に蓄えないと、企業の弾力性が失われてしまいます。しかし異論を言う人を異端者として排除する傾向があったのは否めません。これは本当に大きな反省点で、経営者は自戒して日頃からそうした風土づくりを心掛ける必要があると思います。

重層的な金融危機の要因を総括し、
今後に活かす取り組みを
 銀行経営の側面でいえば、長銀はグローバルマーケットの一流プレーヤーになることを目標にしていた時期があり、そのために背伸びしたことも確かです。しかし日本の物差しは通用しませんでした。長銀は試行錯誤の末に反面教師としての事例を示してしまいました。

 一例を挙げれば、長銀は海外の営業体制を拡充し、アメリカなどでは日本企業だけでなく現地のローカル企業にも融資先を広げましたが、現地通貨での低コストの資金調達力が伴っていないため、薄利多売の難しい仕事でした。

 また、海外の大手金融機関との提携にしても、ディストレスワラント条項のようなものが普通に取り交わされているのが世界の金融界ですが、そうした危機対応まで考えて業務提携をした日本の金融機関は少なかったでしょう。長銀の事例が他の金融機関に警鐘を鳴らしたことは確かです。

 現在の銀行は低金利とカネ余りで利ザヤが取れない中、どうやってもうけていくのか本当に大変だと思います。自助努力でなんとかしなさいと言われても、違う海へ漁に出て失敗し、リスクを負うことになりかねません。今回問題を起こしたスルガ銀行はその象徴のようです。

 長銀が経営破綻したのは、最終的に経営陣、マネジメントの責任です。それを前提にして言うのですが、我々は長信銀制度からの転換ができなかった。ここまで述べたように破綻に至るまでには複合的、重層的な要因がありますが、究極的には長信銀が歴史的使命を終えて消滅したということなのだと思います。長銀の破綻に続き日債銀も破綻し、やはり厳しい状況にあった興銀も他の金融機関とのあまり実態のない提携で、将来の展望が開けているかのように形づくりをせざるを得ませんでした。98、99年は長期信用銀行という制度が事実上消滅した年として金融史に記録されるのでしょう。

 あれから20年が経過して、経営破綻の瞬間だけにフォーカスするのではなく、かつて日本経済の中に長信銀が存在し、どのような役回りを担っていたかも含めて長銀を語ってもよいのではないか。最近はそう考えるようになりました。

 アメリカではリーマンショック後、下院議会で総括作業を行いましたが、日本では金融危機対応についてそうした総括的な取り組みが行われていません。長銀国有化後に内部調査委員会が設けられ、経営陣の責任追及に絞った調査は行われましたが、複合的な要因を究明する動きは出てこなかった。

 さかのぼればアメリカでは1929年のウォール街大暴落の後、1932年にペコラ委員会を上院に設置して調査を行い、グラス・スティーガル法の制定などにつながりました。アメリカはこうした取り組みをしっかりやっている。日本がそれをしないのは、非常にもったいないことなのではないでしょうか。
https://diamond.jp/articles/-/186139
http://www.asyura2.com/18/hasan129/msg/549.html#c2

[経世済民129] 社会保障費の歯止め見送り、景気最優先 財政危機に警鐘 マイナス利やめた方が景気物価に好影響 日銀金融政策 米利上げ新興国 うまき
1. 2018年11月21日 20:27:19 : ZzavsvoOaU : Pa801KbHuOM[146]
【第3回】 2018年11月21日 木下 斉 :地域再生事業家
ヒーロー幻想が地方を滅ぼす「狂犬」木下斉が語る、誰も語らなかった地方のリアル(3)
地域活性化、いわゆる「地方創生」の分野で「狂犬」と呼ばれる男がいる。木下斉、36歳。権力者に対する忖度や曖昧な意思決定がはびこる地方において、耳が痛くなるような正論を放ち続けることからついた異名だ。既得権益層には「狂犬」、若手にとっては「希望の星」。
そんな木下氏の新刊『地元がヤバい…と思ったら読む 凡人のための地域再生入門』の発売を記念してインタビューを刊行した。地方におけるビジネスの要諦を全三回でお届けする。今回が最終回。前編・中編はこちらから。(構成:井上慎平)

ストレスによる10円ハゲ、関係者の夜逃げ。すべて、必要な失敗だった

木下 斉
地域再生事業家
1982年、東京都生まれ。早稲田大学政治経済学部政治学科卒業。一橋大学大学院商学研究科修士課程修了、修士(経営学)。国内外の事業による地域活性化を目指す企業・団体を束ねた一般社団法人エリア・イノベーション・アライアンス代表理事、一般社団法人公民連携事業機構理事を務めるほか、各地で自身も出資、共同経営する熊本城東マネジメント株式会社代表取締役、サッポロ・ピン・ポイント株式会社代表取締役、勝川エリア・アセット・マネジメント取締役なども務める。高校在学中に早稲田商店会の活動に参画したのを発端に全国商店街共同出資会社・商店街ネットワーク取締役社長に就任。その後現在に至るまで事業開発だけでなく地方政策に関する提言も活発に続けている。
――前回は、地方でビジネスを立ち上げるのに必要なのは「失敗を許容する姿勢」、逆に邪魔になるのは「失敗してはいけないという思い込み」だと伺いました。木下さん自身も、過去は失敗を積み重ねてきたのですか?――

それ、聞いちゃいますか(笑)。
当たり前じゃないですか。現在進行系で、失敗の連続ですよ。

私は高校生の頃に全国の商店街が出資してつくる「商店街ネットワーク」という会社の社長になったのですが、慣れない仕事にストレスで10円ハゲができたり、あまりに理不尽なことを言われ、株主総会で株主たちにブチ切れして社長を退任することになったり……その後も投資した事業で関係者が夜逃げをしたり、代金を踏み倒されたり、アイデアだけを取られてプロジェクトから外されたり、地元の経済団体から圧力を受けたりしました。

――す、凄まじい量ですね。――

でも、そういう中で本当に信頼できる仲間ができて、各地で一緒に会社を作って仕事をさせてもらえているのだから、必要な失敗だったと思うんですよね。
僕は別にどでかい成功をしたわけではないですが、今もおかげさまで好きなことはさせてもらえているわけです。

メディアは成功した後しか報じないから過去の「失敗」がイメージできない
ただ、メディアは成功してからしか地域のプロジェクトを取り上げないうえに、都合のよい美談ばかりを切り取ろうとします。だから、成功した後の姿だけを見ても、過去の失敗をイメージできないし、その段階に至るまでになくなっていった数多のプロジェクトなんて知られもしない。

でも、僕が知っている地域で成功している人は誰だって、たくさんの失敗を背負ってきていますよ。彼らだって、ときに心が折れかけ、事業なんて放り出して逃げ出したいと思うことさえある、ちっぽけな、生身の、弱い人間なわけです。それでも、取材されたときに「いやぁ、もうやめたいんですよ」なんて言えないですから。「地域のために頑張っています」とか当たり障りないコメントを言わざるをえない。

それなのに、多くの人は成果をあげた後の姿だけを見て「ああ、自分には無理だ。あの人とは器が違う」と諦めてしまう。けれど、実際に酒を飲んで話してみれば、同じ人間だとわかるはずです。

いろいろなことにビビって眠れない夜があったり、喧嘩したり、スタッフがついてこなかったり……日常茶飯事ですよ。そういうトラブルがあっても、成果をあげるまでやめなかっただけ。
最初から成功続きの天才だったわけではないんです。

明日のリーダーは、今日の凡人である

――『凡人のための地域再生入門』というタイトルにはそのような意図も込められているのでしょうか?――

まさに、そのとおりです。
衰退する地域に共通している問題は、「うちにもすごいリーダーがいればなあ」という「他力本願マインド」です。けれど、いつまでたってもそんなスーパーマンなんて来ないんですよ。どのまちにも、最初からスーパーマンだった人なんていないからです。

結局、うまくいっているまちと衰退するまちの差は、「ヒトなし・モノなし・カネなし」、という困難な状況でも、めげずに足を一歩前に出し進んできた「凡人」がいたかどうかだけです。
最初から評価されていたのではなく、成果をあげたから評価されるようになったわけですから。彼らだって、地元では「あいつにできるはずはない」と言われていた「凡人」たちばかりなんです。

だから凡庸であることを理由に自分ではないスーパーマンを待ち望んでいる限りは、いつまでもその地域は動き出さない。

それを伝えたくて、この主人公の物語も「都市部で会社に言われたことをやるだけの弱気なサラリーマン」という設定にしました。
実際、今地域で「ヒーロー」として注目される人の多くは、過去は東京などの大都市で普通に暮らしていた、専門家でもなんでもない目立たない存在でした。けれど、自分なりに少し勇気を出して挑戦したからこそ、そこから道が拓けていったわけです。地域活性化のため、なんて大げさなことは思わずとも、好奇心を突き詰めて成果をあげ、結果として地域のためになっているケースだってあります。

明日のヒーローは、今日の「凡人」なんですよ。

――立ち上がった「凡人」がいたかどうかが地方の明暗を分ける、と。――

そう思います。
地方を変えるには、不条理にも失敗にもめげず、泥臭く前に足を踏み出し続けるほかない。こうしたリアリティこそ、自分が伝えなければならないのではないかと思いました。だから、この本はストーリー形式でなければならなかったんです。

まだやっていない人にはそのリアルを疑似体験してもらい、もうやっている人には自分だけではないという連帯感や自信を共有したい。
そう思って書いたら、結果的に、私のまわりの知り合いからも「別に地域再生とか興味ないし、木下の今までの本は理屈っぽくてよくわからんかった。でも、この本はおもろい」と言ってもらえています(笑)。

自分の本をまず一冊読むなら、まずこれから読んでもらえると嬉しいです。

さびれていく地元に後ろめたさを抱えつつ、今日も都市部で働くサラリーマンへ
――最後に、この本は、誰に読んでほしいですか?――

ここまで、「闇」を語りすぎたので、地方で働くことがとんでもない苦行のように思われるかもしれませんが、そんなことはありません。
仲間には、「都市部で働いて、言われたことだけしていた時期のほうがよっぽど辛かった」とよく言われます。そういった意味で、この本は、都市部で働くサラリーマンも読者として想定しています。

「いつか地元の役に立てればいいな」とぼんやり思ったまま都市部に出て、帰るタイミングを失った人は結構多い。そういった人たちに、いつも問い合わせをいろいろともらいますから。

頭の片隅に、さびれていく地元に対する後ろめたさがある。もしくは、親の介護や事業を継ぐなどの理由で、いつかは帰る可能性がある。そんな人にこそ、読んでもらいたいですね。

別に将来地元に戻ることがなくても、戻って頑張る友人をサポートすることもできるでしょう。持ち家を貸し出すとか、できる範囲でいいんです。
それぞれができること、小さなこと、凡庸なこと、「どうせやってもしかたがない」と思うようなことを積み重ねれば、この物語の主人公のように思いもしない展開へと繋がることもあります。

それが、地域再生の醍醐味ですから。
https://diamond.jp/articles/-/186025

 
黒字廃業する近江商人、継ぎませんか?
記者の眼
東近江市が東京で「あとつぎさん」探しイベント開催

2018年11月21日(水)
松浦 龍夫

 「黒字やのに、廃業する会社が地域で増えてるんやわ」――。先日、関西のある中小企業経営者に取材したときに出てきたコメントだ。その地域とは、「三方よし」の近江商人で有名な滋賀県東近江市。最近では、長く事業を営んできた日本有数の黒板メーカーが、業績は好調なのに会社をたたんでしまったと嘆く。

 事業継承の厳しさを裏付けるデータがある。中小企業庁の調査によると、2017年に廃業した企業の約半数が黒字廃業であり、その大半が社員50人未満の小規模事業者だった。「黒字廃業」を選択する企業は、正社員のなり手がいない人手不足、または後継ぎ不在のいずれかの事情に当てはまることが多いという。

 東京商工リサーチが10月に発表した調査によると、2018年1〜9月の人手不足による倒産は299件と、過去最多のペースで増加していることがわかる。リクルートワークス研究所が19年卒を対象とした調査を見ると、300人未満の中小企業の大卒求人倍率は約10倍、つまり1人に10社が押し寄せるほどの採用難となっている。

 後継者不足についても深刻で、帝国データバンクが17年11月に発表した「後継者問題に関する企業の実態調査」によると、国内企業の3社に2社が「後継者がいない」と回答している。

「あとつぎさん」探します
 このような状況下で、中小企業が自力で後継ぎを探すことは困難を極める。社員が数人単位の組織では、安心して事業を任せられる人材が社内にいるとは限らないからだ。最近は事業承継を地元銀行やベンチャーキャピタルがサポートするケースもあるが、手間がかかる割に仲介料も高くはない地方の小さな企業の案件はなかなか支援されないという。

 「商売上手で知られる近江商人も人材難には勝てないのか……」と感じた取材から3カ月後、冒頭の経営者から「11月にみんなで東京に出て後継ぎを探すことにしたんや」と連絡が来た。

 イベントは東近江市が企画し、11月9、10日の2日間、東京駅そばの貸会議室で開催した。「黒字廃業」の危機に瀕している同市の企業8社が参加してブースを設け、個別相談に応じた。東近江市の担当者は「このように地方の経営者自らが上京して後継ぎを探すイベントは聞いたことがない」と話す。

 私も会場に足を運んでみると、各社のブースで経営者と後継ぎ希望者が真剣な面持ちで面談を行い、テレビや新聞社の取材も入るにぎわいを見せていることに驚いた。東近江市によると、2日間で42組50人が来場したという。市の担当者は、「目標の40人を大幅に上回った。告知をあまりしていないのに関心の高さに驚いた」と語る。


11月9日に開催された東近江市の後継ぎイベントの様子
 出展企業に話を聞いてみた。その1社であるヤマサンは自社製品10種類を机の上に並べて、代表取締役の奥山進氏自らが来場者に熱心に対応していた。奥山氏が「唐辛子好きが高じて商売を始めた」という同社は、無農薬の唐辛子にこだわり、香辛料の製法で特許を取っていて都内の高級飲食店チェーンにも卸している。

 しかし「社員は家族のみであとは地元の高齢者の方のアルバイトだけ。娘もいるが、結婚して跡を継ぐのは難しい」と現状を説明する。79歳という年齢もあり廃業も考えたが、「取引先の飲食店や自治体からもやめられたら困ると言われて。これだけ必要としてくれているなら、なんとか存続したいと。イベントでいい人が見つかれば」と参加理由を話した。

 ほかにも、米粉パンの材料として人気のある米粉を扱う「丸宮穀粉」をはじめ、老舗の貸衣裳業者、ぶどう、なしの栽培農家なども参加。それぞれのブースで経営者が「後継ぎ候補者」と話す姿は真剣そのものだった。経営者がこの場で見込みがあると判断した候補者は、後日改めて企業を実際に訪問する機会を得て、労働条件が合えばまず働いてみて、お互いの意思が確認できれば事業継承という流れになるという。

 想定以上の来場数で、一定のマッチング効果はあった今回のイベント。テレビに取り上げられた唐辛子のヤマサンでは、ウェブから大量の注文が入るというオマケまでついた。


イベントに関連したメディア露出で注文が殺到したヤマサンの香辛料
 一方で、参加した経営者からは「何十年も存続させたいから若い人に託したいが、来たのは50歳を過ぎた企業のリタイヤ組が多かった」「自社には女性向け製品が多いので、女性社長を募集したかったが男性が多かった」と、ミスマッチを指摘する声も上がっていた。

 始まったばかりのイベントで課題は多いが、長年かけて築いた事業基盤の次世代への継承は多くの経営者にとって切実な願いだ。主催者である東近江市には同じ悩みを持つ近隣の自治体から、イベントについての問い合わせが相次いだという。自治体、企業、来場者の反響から、より大きなイベントに発展する可能性も感じられた。もちろん、イベントが成長する一番の特効薬は、実際に移住者の「あとつぎさん」が生まれ、定着することに違いない。今後の取り組み、展開に注目したい。


このコラムについて
記者の眼
日経ビジネスに在籍する30人以上の記者が、日々の取材で得た情報を基に、独自の視点で執筆するコラムです。原則平日毎日の公開になります。
https://business.nikkeibp.co.jp/atcl/opinion/15/221102/111900625/?ST=editor


 

平賀源内を生んだ「国産化」という渇望
通商の課外授業
田沼意次のイノベーション政策から学べること

2018年11月21日(水)
羽生田 慶介


田沼意次の政策を追い風に次々とイノベーションを起こした平賀源内(提供:首藤光一/アフロ)
 「白河の 清きに魚も 住みかねて もとの濁りの 田沼恋しき」

 江戸時代の中後期(1790年前後)にうたわれたこの有名な狂歌は、幕府の実権を握っていた田沼意次(たぬまおきつぐ)による賄賂の横行やダーティーな政治慣習を際立たせるものとして扱われることが多い。

 田沼の後に老中として寛政の改革を進めた元白河藩主、松平定信(まつだいらさだのぶ)によるクリーンで倹約志向の政治が息苦しく、田沼時代の自由闊達な庶民生活が懐かしい、という意味だ。

 近年、田沼意次という政治家の手腕を改めて高く評価する研究が増えている。

 もちろん、賄賂や金権体質をほめているのではない。通商産業政策の学びとして、多くの示唆を田沼から得ることができるからだ。

 平賀源内(ひらがげんない)や杉田玄白(すぎたげんぱく)といった日本の近代史における屈指のイノベーターも、田沼意次の政策がなければその才覚を十分発揮できなかっただろう。

田沼意次が挑んだ国難「経済破綻」
 田沼意次が老中として政権を担った当時の日本の状況を、今日のビジネスパーソンに分かりやすく例えてみれば、さしずめ「アジア通貨危機(1997年)の頃のインドネシア」(のインフラ環境・科学技術が200年前の状態)といったところだろうか。

 「資源依存の輸出構造の中で」「資金流出が止まらず」「税収が足りない」という難局だ。

 原油などの資源に依存する輸出構造の中、ルピアの為替レート暴落により大きな金融危機となったのが1990年代後半のインドネシアだ。

 ただ、田沼時代以前の日本の「資源依存」は少し背景が違う。

 当時の日本は主要な輸出プロダクト自体が金や銀という資金そのもので、その産出の底が尽きることで輸出はおろか、貨幣の鋳造すら難しい危機的状況に陥っていた。

 たび重なる天変地異で凶作が続く中、前政権である徳川吉宗が続けてきた増税(年貢増徴)政策は限界を迎えており、経済再建に向けたあらゆる手を打たねば国の破綻を避けられない。

 こんな状況で国政を託されたのが田沼意次という政治家だ。

保護主義に逃げず「俵物」で輸出拡大
 破綻が近い経済を立て直すため、まず田沼意次がとった政策は、ビジネスセクターからの徴税の強化だ。

 問屋や仲買などの民間グループ(仲間組合)に特権を与え、その対価として課税をする。これに加えて献金の要求を増やしたことが、賄賂の横行を招いたとして歴史に悪名を残すことになる。

 だが、これはあくまでも危急の財政政策。今、注目すべきなのは、田沼がリードした通商産業政策だ。

 まず田沼はこれまでの幕府政策を転換し、長崎貿易を拡大させる。「保護主義では自国経済が立ち直らない」と、素早く決断したのだ。

 それまでの幕府は、金・銀の大量流出に焦りに焦った結果、長崎貿易を縮小していた。国内が不況の中、いわゆる「鎖国」下にありながら例外的に進められてきた、幕府による管理貿易の窓口である長崎の貿易すら減らせば、まさにジリ貧だ。

 そこで田沼は、前政権まで主要「輸出」品目だった金・銀を、逆に「輸入」ターゲットに設定した。それには新たな輸出品目が必要となる。

 まだ産出できる銅に目を付けたが、この資源交換だけでは到底、経済再建には間に合わない。そもそも資源の一次産品をそのまま輸出するコモディティ取引では、国際的な代替拠点との価格比較もされてしまう。

 付加価値をつけたカタチで輸出できる日本の資源が必要だ。

 田沼政権は加工海産物、いわゆる「俵物」の増産に邁進する。煎海鼠(いりなまこ)・干鮑(ほしあわび)・鱶鰭(ふかひれ)の「俵物三品」という名前は、歴史の授業の記憶にあるのではないだろうか。これらは特に中国(清)に高く売れた。

 だが、高付加価値な加工海産物は、そう簡単に当時の漁村で量産できるわけではない。幕府は、加工・量産技術をもつ事業者(請負商人)に外部委託し、加工海産物の製造方法を日本沿岸各地に伝授させて回った。そして高い品質で生産された俵物は、政府が集中的に買い上げた。

 通商政策と産業政策の連携、そして中央政府と地方自治体の連携の観点で高く評価に値する。

輸入品の「国産化」によるイノベーション
 長崎貿易の拡大という勝負に出た田沼意次には、「俵物」の増産による輸出強化と同時に、もうひとつの重要な政策が必要だった。

 それが輸入品の「国産化」だ。

 今日のビジネスパーソンも魅了するイノベーター、平賀源内もこの殖産興業の政策を追い風に活躍したのだ。

 庶民に人気のある商品の多くは、当時のハイテク大国である中国(清)などから来る輸入品。

 ハイテクと聞くと、平賀源内の有名な「エレキテル」(摩擦起電器)をイメージするかもしれないが、当時のハイテク製品のほとんどは電気を使うようなものではない。精巧な陶器や、栄養価の高い農産物、そして薬などが、高い技術力の結晶だ。

 これらに精通したエンジニアは「本草学者」と呼ばれた。

 海外から薬草や野菜の種を輸入し、日本の土壌に合った栽培方法や量産プロセスを開発する。

 例えば、当時大成功を収めた「甘藷(サツマイモ)先生」こと青木昆陽(あおきこんよう)は、江戸以降の幾多の日本国民の飢えを救った立役者として現代でも評価が高い。

 もう一人、田沼時代の本草学者として著名なのが「人参(ニンジン)博士」とも呼ばれる田村藍水(たむららんすい)だ。

 栄養価の高い朝鮮人参は、嗜好品としてだけでなく医療目的のニーズも高かった。輸入に頼っていては高価すぎて庶民には手が届かない。貿易収支も悪化する。これを解決し国産化を進めた田村藍水は、他にもオランダなどからの輸入に頼っていた白砂糖の国産化も手掛けている。

 この田村藍水に弟子入りしたのが、平賀源内だ。

「国産化」を目指した平賀源内の「弱み」
 「日本の土をもって、唐・阿蘭陀(オランダ)の金銀を取り候」

 陶芸家としても名高い平賀源内は、陶器の製作にあたりこう記している。

 長崎貿易で中国やオランダから高価な陶磁器が輸入され、対価として金銀が流れ出ることを自らよく見ていた源内は、幕府に提出した『陶器工夫書』のなかで、天草地方の土が製陶に適している分析結果と、国産陶器の輸出による国益を提言している(平賀源内記念館資料より)。

 杉田玄白から「非常の人」と評され、自分の興味のままに発明に打ち込んだように思われている平賀源内だが、そのモチベーションには輸入品の国産化による国益の確保が見える。

 源内が国産化を目指したものは、他にもある。例えば薬品だ。当時、下剤・利尿剤の漢方薬として重宝されていた芒硝(硫酸ナトリウム)も、源内は国産化をトライした。師匠の田村藍水が国産化した朝鮮人参と同様、輸入に頼っていたために高価すぎたのだ。

 平賀源内が幾度も開いた「薬品会(やくひんえ)」という展示会も、薬の「国産化」の狙いだ。藩ごとに個別最適で進められていた薬品の研究開発を集約することで、海外から高額で輸入している薬を国産に切り替える仕掛けだ。

 自分の手元で発明するだけでなく、産業構造の変革も源内のチャレンジのひとつだったのだ。

 だが、ここで源内の課題が露呈する。

 源内は「R&D」や「試作」には長けていたが――実は「量産化」ステージにはめっぽう弱かった。

 前述の芒硝も、伊豆で原料を入手して少量生産には成功したが、産業として成り立たせるだけの量産はできなかった。

 もう一つ有名な源内の発明である「火浣布(かかんぷ)」(アスベスト製の燃えない布)も、量産化には失敗。試作品のプレゼンテーションが幕府で大ヒットし、すぐに大型受注を取り付けるも、結局、原材料の採掘量が予定を満たせず事業撤退となってしまった。

 稀代のイノベーター平賀源内も、研究開発型ベンチャーが直面する「死の谷」や「ダーウィンの海」と呼ばれるハードルを越えることの難しさを痛感したのだろう。

 この後、源内は賀茂真淵(かものまぶち)に入門し、突如、文芸家に転身する。

 源内のチャレンジは全てが成就したわけではなかったが、それでも、彼による『物類品隲(ぶつるいひんしつ)』の編纂などの産業貢献は大きく、田沼意次が進めた輸入品の「国産化」はひとつひとつ実を結んでいった。

 経済破綻を目前にした田沼の思い切ったイノベーション政策が、当時の国難を乗り切ることに繋がったことは間違いない。

他人の「国産化」を笑うな
 世界にはいまだ「国産化」への渇望が渦巻いている。

 例えば、田沼時代に似た例として挙げたインドネシアにも、国産化を強化する試みが長く続いている。

 1980年代は、自動車部品のうち政府が指定した品目を義務的に国産化させる政策を実施。だがこれが最終的な単純加工だけインドネシア国内で行う「見せかけ」の国産化を招いたことを受け、その後は国産化の工程や付加価値に応じた恩典を与える政策にシフトした。

 近年のエコカー政策やスマートフォンの生産においても部品の現地調達要求が続いている。

 実は、現在のグローバルな貿易ルールにおいて、国内産の部品や材料の使用を求める政策は禁止されている。WTO(世界貿易機関)のTRIMs(Trade-Related Investment Measures)協定における「ローカルコンテント要求」禁止というルールだ。

 それでも、田沼時代の日本と同じく、今日でも開発途上国が持つ「国産化」の渇望を消すことはできない。そこでWTOは、経済発展のための必要性が認められれば、開発途上国には例外的に「ローカルコンテント要求」を認めている。

 これを「どうせ日本のメーカーの品質には遠く及ばないだろうし、途上国にも頑張っていただきたい」などという「上から目線」で捉えていてはいけない。これからの新興国の「国産化」は、一気に高い競争力を獲得する可能性が高いのだ。

 新興国のイノベーションでは、「リープフロッグ現象」という言葉がよく使われる。

 彼らの製品・サービス開発は、日本がこれまで歩んできた段階的な進化は踏まない。途中の段階をすべて飛び越して、一気に最新鋭の技術を前提とした創造性を得るのだ。Leap(跳躍)するFrog(カエル)のように。

 固定電話は持ったことがないのにスマートフォンが普及していたり、銀行口座はない人々が電子決済を活用している新興国市場がまさにそれだ。

 インドネシアの現地メーカーAdvanが2018年前半に発表した新作スマートフォン「G2」は、なんと1600万画素のフロントカメラを搭載している。最新iPhoneのフロントカメラは半分以下の700万画素だ。

 「自撮り」を好むインドネシア人のニーズに応えるため、一気に最先端のカメラモジュールを組み込んだのだ。

 田沼時代の日本では、杉田玄白がオランダ語の医学書ひとつを翻訳するのに3年以上が必要だった。この時代の「国産化」は苦心の連続だったことだろう。

 だが、ますます情報や技術の移動が加速する今日、新興国が渇望する「国産化」はイノベーションの種の宝庫だ。

 新興国企業の成長を脅威に捉えるのではなく、一緒に国産化を実現するパートナーになれるかが、今後のグローバル競争で勝つためのカギとなる。


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このコラムについて
通商の課外授業
 経済産業省で諸外国との経済連携交渉に従事したのち、複数の戦略コンサルティング企業で事業戦略立案などに取り組んできた羽生田慶介氏(デロイト トーマツ コンサルティング 執行役員)が、各国の通商政策・戦略や、その攻防の舞台裏、トリビア(豆知識)などについて、分かりやすく解説します。

 英国のEU離脱やトランプ米大統領の登場などにより、各国の通商政策は激変の時を迎えており、変化を見据えた対応が急務です。競争から取り残されないためのヒントを提供します。
https://business.nikkeibp.co.jp/atcl/opinion/16/070600051/111900015/?ST=editor
http://www.asyura2.com/18/hasan129/msg/548.html#c1

[経世済民129] 金融市場に無傷のセクター見当たらず、投資家の逃げ場ほとんどなし ドイツ銀行株が下げ止まらず 仮想通貨売りに終わり見えず うまき
3. 2018年11月21日 20:30:34 : ZzavsvoOaU : Pa801KbHuOM[147]

ビジネス2018年11月21日 / 15:37 / 3時間前更新

スルガ銀の預金流出したが、ゆうちょ銀の残高は減少=民営化委員長
1 分で読む

[東京 21日 ロイター] - 郵政民営化委員会の岩田一政委員長は21日の記者会見で「スルガ銀行の預金が相当流出しているが、ゆうちょ銀行の貯金残高は減少を続けている」と述べ、不正融資問題でスルガ銀(8358.T)から流出した預金がゆうちょ銀(7182.T)に向かっているとの見方を否定した。

岩田委員長は、ゆうちょ銀への資金シフトが起きない背景として「(預金者保護や健全性維持の)制度的な整備が終わっていることや、金融行政が銀行の経営や健全性を監督していることの反映ではないか」と指摘。ゆうちょ銀の預入限度額を緩和すると地域金融機関からゆうちょ銀に預金がシフトすると警戒する金融庁をけん制した。

和田崇彦
https://jp.reuters.com/article/suruga-yucho-idJPKCN1NQ0K5

 


外為フォーラムコラム2018年11月21日 / 17:43 / 34分前更新

遠のくソフトブレグジット、英ポンドの足かせに


尾河眞樹 ソニーフィナンシャルホールディングス 執行役員兼金融市場調査部長
5 分で読む

[東京 21日] - 英国のメイ首相は14日、約5時間に及ぶ閣議を経て、欧州連合(EU)からの離脱協定素案を内閣が了承したと発表。EU離脱(ブレグジット)協議の進展を好感し、ポンドは一時買われる場面もあったが、その後反落した。同協定案に対する議会からの反発が強く、承認は困難との見方が広がったためだ。

実際、閣議では29人の出席閣僚のうち3分の1が反対したという。その翌日には、ラーブEU離脱担当相が辞任を発表。その理由として、同協定案が、英国の一体性を脅かすものであり、英国は発言権もないまま恒久的にEUの法律や規制に縛られるリスクがある、といった欠陥を挙げている。

マクベイ雇用・年金相や閣外相の辞任も相次いだことで議会は混乱。EU離脱強硬派の保守党議員を中心に、メイ首相に対する不信任投票を求める動きも浮上している。英国の政治情勢は極めて不透明な状況で、今後も当面の間、ポンド相場の足かせとなろう。

<厳しい選択を迫られる英国>

離脱協定案を閣議了承した直後、メイ首相は「われわれの前にある選択は明白だ。この合意か、あるいは合意なしで離脱するか、離脱をやめるかだ」と記者団に語ったが、その言葉通り英国は極めて厳しい選択を迫られている。

「合意なきEU離脱」は英国経済にとってダメージが大きく、これを避けるには、英国はEUに対して一定の譲歩をせざるを得ない。だが、議会、特に与党保守党内の離脱強硬派からの反発が強まっている。

例えば金融サービスについて、EUは域外銀行の国の規制が「エクイバレンス(同等)」だと認めない限り、域内の営業を許可していないが、離脱協定案では英国の金融機関も「域外」の扱いを受ける。このままでは英国の金融機関が現在のようにEU域内における自由な営業をすることが難しくなる。

また、最大の懸案事項だったアイルランドの国境問題についても、2019年3月の離脱後に設ける移行期間中(2020年12月まで)に協議によって解決する方向性となり、問題は先送りされた格好だ。

<ソフトブレグジットは困難な情勢>

ブレグジットを巡る目先の注目イベントは、25日にブリュッセルで行われるEU首脳会議だ。EUで今回の離脱協定案に正式合意するための臨時会合となる。ここを通過した後、12月中に今度は英国議会で離脱協定案の採決が行われる。ここで承認されると、来年1月に同議会で離脱関連法案の採決が行われる。

ただ、今回の離脱協定案については、野党だけでなく与党保守党からも反対の声が上がっているだけに、議会で承認される可能性は低い。仮にメイ政権がなんらかの形で退陣に追い込まれ、次期政権に交渉相手が変わったとしても、ジョンソン前外相やデービス元EU離脱担当相など強硬離脱(ハードブレグジット)派が後継者となれば、EUとの交渉はさらに難しくなるだろう。

したがって、スムーズな形で英国とEUが離脱協定を合意した上で19年3月29日に離脱する「ソフトブレグジット」の実現は、もはや極めて困難な情勢である。

<「メイ首相降ろし」の動向に注目>

加えて、現在メイ首相の不信任投票が行われるかどうか、英議会の動向にも注目が集まっている。実際に与党保守党で党首の不信任案の採決が実施されるためには、下院議員の15%(48人)が「1922年委員会」と呼ばれる保守党一般議員で構成される委員会に不信任投票実施を求める書簡を送付する必要がある。

それを受けて投票が実施されるが、ここで不信任が成立しなければ、メイ首相は保守党党首、英国首相の地位にとどまり、その後1年間は不信任動議を提出されることはない。この場合は、ソフトブレグジットの可能性が高まるだろう。

もし不信任案が成立すれば、メイ首相政権は退陣し、次の党首選にも出馬できなくなる。EUとの交渉も滞り、「ハードブレグジット」の可能性が高まる。仮に解散総選挙の流れとなれば、争点は「EU離脱の是非」となり、この場合、ひょっとすると次期政権によって、今一度EU離脱の是非を問う国民投票が行われるかもしれない。

<ばらばらな英国民の想い>

問題は、英国民の意見が依然まとまっていないことだ。調査会社ユーガブが15日発表した世論調査によれば、今回の離脱協定案の内容を受け入れたソフトブレグジット派は6割で、ハードブレグジット派の4割を上回った。

ただし、今回の離脱協定案の内容を受け入れるか、それともEU離脱の是非を問う国民投票を新たに実施するか、との問いに対しては、44%対56%で後者が上回った。さらに興味深いことに、EUとの合意なくハードブレグジットに踏み切るか、もしくは改めて離脱の是非を問う国民投票を実施するか、との問いに対しても46%対54%で後者が優勢となっている。

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これだけみれば、ソフトにせよハードにせよ、このままブレグジットに突き進むよりも、もう一度国民投票を実施することを望む国民の方が若干多いようだ。

ただ、「ブレグジットに関して今後どういった方向に進むべきか」という問いに対しては、「離脱協定案を受け入れ、ソフトブレグジットすべき」が16%、「離脱協定案に反対して、別の協定を模索すべき」が11%、「離脱協定案に反対し、合意なしでハードブレグジットすべき」が19%だった。また、「離脱協定案の是非を問う国民投票を行うべき」が8%、「ブレグジットをやめて、EUに残留」が28%、「その他」もしくは「分からない」が18%となり、EU離脱に対する英国民の想いはバラバラだ。

これらの回答から「離脱か否か」だけをまとめれば、ソフトであれハードであれ、明確にブレグジットすべきという回答が35%に達する一方で、EU残留を望む回答は28%となる。もし再び国民投票を行ったとしても、結果が「EU残留」となるかはっきりせず、仮にそうなったところで、離脱派との差は依然わずかなままで、残留決定後も再び世論が分断し、議会の混乱が延々と続く可能性が高い。

<ハードブレグジットならユーロにも下落リスク>

折しも、15日発表の10月英小売売上高は前月比0.5%減と、7カ月ぶりの大幅減少となり、市場予想の同0.2%増を大きく下回った。今後発表される経済指標も悪化しているようであれば、政治の混乱と景気悪化がさらにポンドの重しとなろう。

ポンド/ドルが、10月31日の安値1.2699ドルを下抜けると、下落が加速する公算が大きい。さらに今後、仮に英議会で「メイ首相降ろし」が勢いづけば、ハードブレグジットの可能性が高まったとの見方から、ポンドだけでなくユーロ相場も崩れるリスクがあるだろう。

市場全体がリスクオフの流れとなれば、16年の英国民投票の際のように、値幅の差はあるが、ポンド/円と共にユーロ/円も下落するとみている。

混乱状態のまま突然ハードブレグジットに突入すれば、貿易取引や金融決済、出入国その他、国境をまたぐあらゆる経済活動の手続きが滞るリスクもある。ハードブレグジットは、英国経済にとっては当然大きなマイナスだが、こうした混乱は英国と関わりの深い欧州経済全般にとっても、少なくとも短期的にマイナスとなろう。

*本コラムは、外国為替フォーラムに掲載されたものです。筆者の個人的見解に基づいて書かれています。

尾河眞樹氏 ソニーフィナンシャルホールディングスの執行役員兼金融市場調査部長(写真は筆者提供)
*尾河眞樹氏は、ソニーフィナンシャルホールディングスの執行役員兼金融市場調査部長。米系金融機関の為替ディーラーを経て、ソニーの財務部にて為替ヘッジと市場調査に従事。その後シティバンク銀行(現SMBC信託銀行)で個人金融部門の投資調査企画部長として、金融市場の調査・分析、および個人投資家向け情報提供を担当。著書に「本当にわかる為替相場」「為替がわかればビジネスが変わる」「富裕層に学ぶ外貨投資術」などがある。
https://jp.reuters.com/article/column-forexforum-maki-ogawa-idJPKCN1NQ0S5


 

 
https://diamond.jp/articles/-/186009 
【第198回】 2018年11月21日 上久保誠人 :立命館大学政策科学部教授
英国のEU離脱交渉から垣間見える「民主主義の凄み」
英国のEU離脱問題で
「離脱協定案」が暫定合意
EU離脱をめぐる英国政治の合意形成から「民主主義の凄み」が垣間見える
 英国は欧州連合(EU)と、「離脱協定案」を交渉間レベルで暫定合意した。協定案は、2020年末の離脱移行期間終了後も懸案の英・アイルランド国境管理問題が解決するまでは、英国がEUとの関税同盟に当面残留することが柱となっている。また、今回の合意では離脱移行期間終了後に結ばれる通商協定について「自由貿易を推進し、規制や税関手続きで連携する」という基本方針が盛り込まれた。これを受けて、テリーザ・メイ英首相は臨時閣議を招集し、協定案について、了承を得た。

 しかし、英・アイルランド国境管理問題の解決が長引けば、英国がEUの規制・ルールに従い続ける可能性が残る。与党・保守党内の「離脱強硬派」が「英国の主権を取り戻すことができず、何のための離脱かわからない」と猛反発し、交渉担当者だったドミニク・ラーブEU離脱担当相までもが、「協定案を支持することはできない」として辞任する事態となった。

 また、メイ政権と閣外協力している北アイルランドの民主統一党(DUP)も、英国のうち北アイルランドだけにEUの規制が適用され続けることを批判し、野党・労働党はメイ政権・保守党の混乱に乗じて解散総選挙に追い込み、政権交代を狙っている。さらに、親EU派からは、EU離脱の是非を問う国民投票の再実施を求める声が上がっている。EU離脱の第二関門は、年末から年明けにかけての英国・EU両議会での承認だが、英国政治はまさに「カオス」と呼んでも過言でない状況だ。

 英国に支店や製造拠点を置く日本企業は、「ノーディール・ブレグジット」となると、EU域内で自由な営業ができなくなったり、英国からEU域内への輸出に高関税がかかる懸念がある。そのため、日本国内では、英国のEU離脱に関して、ネガティブな見方が広がっている。

 だが、この連載は、英国のEU離脱に関して、短期的な日本経済への悪影響だけに焦点を当てる議論と一線を画してきた(本連載第134回)。本稿も、一見カオスにしかみえないEU離脱交渉を巡る英国政治から、「民主主義の凄み」が示されているのだと主張する。

「ポピュリスト」を現実化するには
一度政権担当させてみればいい
 ドナルド・トランプ大統領の登場に代表されるように、世界中にポピュリズム(大衆迎合主義)が広がっている。欧州では、フランスの極右政党「国民戦線」のマリーヌ・ルペン党首は、2017年のフランス大統領選挙で決選投票に勝ち残った(第162回)。また、2017年12月にはオーストリアで、2018年5月にはイタリアで、極右政党が参画する連立政権が相次いで誕生している。

 ドイツでも、アンゲラ・メルケル政権の移民政策に批判が集中し、極右政党「ドイツのための選択肢」(AfD)が台頭している。メルケル首相率いるキリスト教民主同盟(CDU)、は地方選での大敗が続き、首相は12月の党大会で実施される党首選への立候補を断念する意向を表明した。そして、南米・ブラジルでも、女性、黒人、性的少数者への相次ぐ差別発言で「ミニ・トランプ」と呼ばれるジャイロ・ボルソナロ氏が大統領選に勝利した。

 しかし、これらのポピュリズムの広がりに対する筆者の考えは、「一度、政権をやらせてみたらいい」である。極右政党が主張する「移民排斥」や斜陽産業の雇用を守る「保護主義」は、コアな支持者だけを相手にしていればいい時は、歯に衣着せず気持ちよく訴えることができる。だが、政権を獲ったら、そうはいかなくなる。

 現代の国際社会では、生産・流通のサプライチェーンや集団安全保障体制が、さまざまな国家の間で網の目のように複雑に絡み合っている。外国を排除して一国だけで生き抜くなど、経済的にも安全保障的にも不可能だ。政権を運営する立場になれば、あっという間にそのことに気づかされることになる。次第に極右政党の政策は現実化し、穏健な中道右派のようになっていくのだ。

ポピュリストが現実化する
典型例は日本の安倍政権
 実は、その典型的な事例は、日本の安倍晋三政権かもしれない。首相就任前の安倍氏が、Facebook等で、憲法、安全保障、教育、歴史認識などについて保守的な言動を繰り返していたことを知っている人は少なくないだろう。しかし、首相就任後は保守的な「やりたい政策」を後回しにして、国民が望む経済政策を優先し、「アベノミクス」を推進した(第163回)。

 また、保守派が考える「古き良き日本の伝統」(第144回)よりも、産業競争力を重視する「働き方改革」「女性の社会進出の推進」(第177回)や事実上の移民政策(第197回)、社会民主主義的な傾向が強い「教育無償化(第169回・P.3)を推進してきた。

 もちろん、安倍政権は「特定秘密保護法」(第72回)「安全保障法制」(第115回)「テロ等準備罪(共謀罪)法」(第160回)と、安全保障政策を推進してきた。だが、「最もやりたい政策」であるはずの「憲法改正」は、「自衛隊」の名前を条文に明記するだけで、実質的にフルスペックの集団的自衛権を行使する「国防軍」の創設を諦める内容だ(第194回・P.4)。

 要するに、安倍政権は世論の動向に極めて敏感に対応してきた(第194回)。それは、コアな支持者であるはずの保守派に「安倍政権の左傾化」と批判されるほどなのだが、政権を維持するためには、少数のコアな保守派よりも、日本の有権者のボリュームゾーンであり、野党と票の奪い合いになる中道層に向けた政策を打ち出すほうがいいという現実的な判断だろう(第169回・P.3)。また、少子高齢化が進む日本で、伝統ばかりを重視する保守派の意向をまともに聞いていたら、国家として衰退の道しかなくなるという危機感かもしれない(第185回)。

 他国でも、極右政党が政権入りしたら、次第に同じような「現実化」が起きていくだろう。むしろ、もう移民が社会・経済システムに完全に組み込まれており、国境を越えた移動も当たり前の国が多いわけだから、日本よりも容易に極右政権の現実化は起こり得る。既に、ボルソナロ大統領など、就任直後に経済政策の公約の修正を示唆したといわれる。だから、筆者は「政権をやらせてみればいい」と思うのだ。

英国のEU離脱のプロセスで
起こった政治の「現実化」
 英国のEU離脱のプロセスで起こっていることも、民主主義における「現実化」そのものだ。そもそも、英国はEU離脱を「国民投票」という「直接民主主義」の手法で決めた。国の運命を左右する重大な問題を国民投票で決めるべきではないという主張があるが、筆者はそれを支持しない。

 まず、この国民投票の成果として、ほとんど指摘されることがないが、「新自由主義的な政策」の振り返りの機会を与えたことである(第135回・P.3)。英国では、マーガレット・サッチャー政権以降、新自由主義的な政策志向の政権が続き、それは「英国病」と呼ばれた衰退から英国を見事に復活させた。

 一方で、新自由主義的な政策は、都市部が金融業を中心に高い経済成長で豊かになる半面、地方は取り残されて格差が広がった。しかし、英国はEU域内でトップクラスの好調な経済財政状況が続いたために、改革派の政治家、官僚は地方を顧みることがなかった。国民投票で、衰退した地方の多くでEU離脱が多数を占めたことを目の当たりにして、初めて格差を放置したことの深刻さを思い知らされた。

 その後、紆余曲折があったが、今年の10月29日にフィリップ・ハモンド財務相が、秋期財政報告書(予算修正計画)を公表し、EUと離脱条件などで合意できれば、長らく掲げてきた財政緊縮策を終了させるという方針を示した。

「国民投票」で決めたからこそ
さまざまな問題が明らかになった
 また、EU離脱のさまざまな問題が明らかになったのも、「国民投票」で離脱を決めたからだと思う。仮に英国が「全体主義国家」「独裁国家」で、指導者の独断である日突然「EU離脱」が決定されたとする。おそらく今日に至るまで、EU離脱で生じる不都合な真実は隠されただろう。あるいは、離脱交渉が困難に陥るのを国民に見られてしまうかもしれないが、その時はEUを敵とみなして、「すべてはEUが悪い」と一方的に攻撃して国民を煽るポピュリズムが横行しただろう。民主主義のプロセスが、それを許さなかったのだ。

 EU離脱の問題は、国民投票直後から明らかになった。EU離脱派の極右政党「英国独立党(UKIP)」のナイジェル・ファラージ党首は、離脱決定直後に、自らの使命を果たしたという理由で、辞任した。しかし、辞任の本当の理由は、離脱が本当に決定したことで、これまで隠してきた不都合な事実が明らかになることがわかっていたからだ。

 ファラージ党首やボリス・ジョンソン前ロンドン市長(当時)ら離脱派は国民投票前、英国がEU加盟国として支払っている拠出金が「週3億5000万ポンド」に達するとし、離脱すればそれを「国民医療サービス(NHS)」の財源にできると主張していた。しかし、実際は拠出金の3分の2が補助金として英国に払い戻されており、実際の拠出金は「週1億8800万ポンド」であった。離脱派は、国民投票後に誤りを認めた。ファラージ党首は、批判を恐れて「逃げた」のである。

 また、離脱派は国民投票でEU諸国からの移民制限を主張していた。だが、EUとの離脱交渉の過程で、EUとの「自由貿易協定」を結ぶ一方でEUからの移民を制限するという、英国にとって「都合のいい話」を、EUに強く拒否された。すると離脱派は「移民がゼロになるわけではなく、少し管理できるようになる」と主張を修正したのだ。

 離脱派が、「EUへの拠出金」や「移民制限」で過剰な主張をしてしまったのは、離脱派と残留派が大接戦となった国民投票に勝利しなければならなかったからだ。そして、その後にその主張の修正・撤回に追い込まれたのも、それが国民投票の過程での主張だったために、非常に重い「説明責任」を求められることになったからである。

メイ首相の粘り強い交渉が
オープン・ブレグジットへの道を開いた
 そして、メイ首相が、移民制限を優先し、EUの単一市場や関税同盟から脱退する「ハード・ブレグジット(強硬なEU離脱)」路線から、現在の「オープン・ブレグジット(穏健なEU離脱)」路線に姿勢を変化させることができたのも、民主主義的なプロセスが確保されていたからだ(第192回)。

 元々「残留派」であったメイ首相が、国民投票後に首相に選出された当初、「ハード・ブレグジット」路線を取ったのは、保守党内の「離脱強硬派」約50名の造反を恐れたからである。保守党政権は議会で330議席を持つ多数派ではあったが、過半数326にギリギリの議席数を維持していたに過ぎない。離脱強硬派が造反したら、首相は身動きが取れなくなってしまう。首相はEUと簡単に妥協を図ることができず、当初は「ハード・ブレグジット」以外の選択肢を口にすることができなくなっていたと考えられる(第159回)。

 その後、2017年6月の総選挙での敗北で、メイ首相はさらに追い込まれたが、一方でEUとの交渉を粘り強く継続した。2017年12月には、英国とEUが激しく対立して膠着し、離脱後の通商協定や移行期間の交渉に入る障害となっていた英国の「離脱清算金」について合意に達した。

 そして、2018年7月、通商協定の交渉でメイ首相は、(1)EUとの間の移民の自由な移動は制限する、(2)EUと共通の規格や基準を規定した新ルールブックを締結し、EUとの自由貿易圏は離脱後も維持する、を柱とする新方針を打ち出した。これは、従来の「ハード・ブレグジット」路線から「オープン・ブレグジット」路線への転換を示すもので、首相別邸の名前を取って「チェッカーズ案」と呼ばれた(第192回・P.3)。

 だが、これはEUからすれば、英国にとって都合がよすぎるものだった。EUからすれば、英国を自由貿易圏にとどめたまま、「移民の制限」を認めてしまうと、それにならってさまざまな加盟国がドミノ倒しのように「移民の制限」を求め、離脱に走るような事態になりかねない。これは、EUには受け入れがたいことであり、チェッカーズ案は拒否された。

 一方、ジョンソン外相、デービッド・デービスEU離脱相などの「離脱強硬派」の閣僚が、相次いで反旗を翻し辞任した。これまで、強硬な主張を続けてきたが、ハード・ブレグジットの困難さを直視させられて、「逃げた」と嘲笑されている。

 そして、今回の「離脱協定案」の交渉間レベルでの暫定合意である。しかし、閣僚の辞任が続き、保守党内は事実上、分裂状態となってしまった。メイ首相がどこまで政権を維持できるか、不透明な状況である。

 だが、一方でメイ首相がEUとの厳しい交渉を粘り強く、しかも英国民のみならず、全世界の人がオープンにそれを見られる「民主的な形」で継続し、少しずつ合意を形成していったことで、ハード・ブレグジットは無理筋だという世論を次第に広げていったことは、重要だと考える。

ポピュリストに身を引かせた
英国の成熟した民主主義の凄み
 現在、英国内には、英国のEU離脱の是非を問う「国民投票」の再実施を求める動きが広がっている。それは市民レベルにとどまらず、サディク・カーン・ロンドン市長や、ゴードン・ブラウン元首相ら、指導者レベルにまで広がっていることが注目される。今、国民投票を実施すれば、残留派が勝利するという世論調査もある。もちろん、国民投票の再実施は、あまりにもハードルが高く、現実的ではない。

本連載の著者、上久保誠人氏の単著本が発売されます。『逆説の地政学:「常識」と「非常識」が逆転した国際政治を英国が真ん中の世界地図で読み解く』(晃洋書房)
 保守党内の離脱強硬派は、これまでの交渉経緯で明らかになったことから、本当に「合意なき離脱」となった時に起こる混乱をよくわかっている。本当に「合意なき離脱」となったら、猛批判を浴びて、彼らの政治生命は終わる。

 むしろ、彼らの本音は「オープン・ブレグジット」が決まった後に、「本当は我々の主張通りがもっとよかった」と、都合のいいことを言い続けたいということだ。それがポピュリストであるジョンソン前外相の、次期首相を狙う「隠れた戦略」かもしれないのだ。

 また、保守党が本当に分裂して、解散総選挙になったら、労働党に政権を渡してしまう懸念が大きい。主要産業の再国有化を訴える極左のジェレミー・コービン労働党党首が首相になるような事態は、主張の違いを超えて、すべての保守党議員にとって、最も避けねばならないことである。

 筆者は長期的に見れば、「オープン・ブレグジット」は、泥船であるEUに残留するよりもベターな解だと考えている(第149回)。最終的に、英国政治は「カオス」を乗り越えて、EU離脱のあり方に1つの「解」を出すだろう。それは、さまざまな間違いや、混乱からも学び、それを修正して進むことができる、民主主義の持つ「凄み」なのだと考える。

(立命館大学政策科学部教授 上久保誠人)
http://www.asyura2.com/18/hasan129/msg/549.html#c3

[経世済民129] 金融市場に無傷のセクター見当たらず、投資家の逃げ場ほとんどなし ドイツ銀行株が下げ止まらず 仮想通貨売りに終わり見えず うまき
4. 2018年11月21日 22:16:58 : ZzavsvoOaU : Pa801KbHuOM[148]

GRI(グローバル・リスク・インデックス)が点灯 リスク回避で円のポジション30%に
DeepMacro FXストラテジー
広木 隆 2018/11/21
PORTFOLIO OVERVIEW( 19 Nov 2018)
久しぶりにGRI(グローバル・リスク・インデックス)が点灯した。リスク回避的なポートフォリオとするため、

流動性の高い通貨を選択する。円のロング・ポジションを30%に高めた。バリュエーションの魅力は薄いがユーロ

もロングに転換した。反対にコモディティ通貨で小国の豪ドル、NZドル、カナダドルはショートを拡大した。通

常はリスク回避局面で選好されるスイスフランは、グロース・バリュエーションともスコアが悪く、若干ショート

を縮めるにとどまっている。
FX-1 STRATEGY Current Portfolio as of 19 Nov 2018
「+」の符号はその通貨のロング(買い持ち)を、「-」の符号はショート(売り持ち)を示す
現在のポートフォリオ
(Nov 19) 豪ドル
AUD ユーロ
EUR 英ポンド
GBP NZドル
NZD カナダドル
CAD スイスフラン
CH 日本円
JPY ノルウェークローネ
NOK スウェーデンクローナ
SEK
成長要因 -3.7 +6.8 -18.6 -2.6 -7.2 -13.6 +26.8 -5.9 +14.9
キャリー 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
バリュエーション -1.5 -16.1 +7.8 -4.2 -10.1 -18.1 +14.1 +10.1 +18.1
グローバル・リスク -11.3 +17.7 +5.8 -13.2 -12.9 +5.6 +25.6 -2.1 -5.7
ポジション調整 +7.9 -3.8 +2.1 +9.7 +14.9 +12.8 -36.5 -0.7 -13.4
最終ウェイト -8.5 +4.5 -2.8 -10.3 -15.3 -13.3 +30.0 +1.4 +13.9
ネットUSD(米ドル)ウエイト:+0.4
前回のポートフォリオ
(Nov 12) 豪ドル
AUD ユーロ
EUR 英ポンド
GBP NZドル
NZD カナダドル
CAD スイスフラン
CH 日本円
JPY ノルウェークローネ
NOK スウェーデンクローナ
SEK
成長要因 -0.2 +8.5 -15.2 -7.3 -6.1 -11.7 +28.9 -6.0 +16.0
キャリー 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
バリュエーション -1.5 -16.0 +7.9 -4.1 -10.1 -18.2 +14.1 +10.1 +18.2
グローバル・リスク 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
ポジション調整 +0.6 +2.7 +2.6 +4.0 +5.8 +10.6 -15.3 -1.5 -12.2
最終ウェイト -1.1 -4.8 -4.7 -7.3 -10.4 -19.2 +27.7 +2.6 +22.0
ネットUSD(米ドル)ウエイト:-4.7
https://media.monex.co.jp/articles/-/10505 

• 2018/11/14ほぼ変わらず 円と北欧通貨のみロング
今週はポートフォリオにわずかな変更しかない。最も大きなポジション変更は、スイスフランのショートを減らし

た点だ。グロースファクターが少し改善した。豪ドルはグロースファクターが若干ながらマイナスに転じ、ポジシ

ョンもわずかなショートになった。

この結果、ロング通貨は円と北欧通貨のみとなった。残りはすべてドルに対してショートであるが、それでもドル

のネット・ポジションは5%弱のショート。残りの通貨のショートを相殺して余りあるほど、円とスウェーデン・

クローナのロングが大きいということである。

グローバルリスク指標(GRI)は変わらない。リスクアペタイトは悪化しているが全面的な「リスクオフ」領域に

はない。GRIは横ばい状態にあり、最近のレンジの下限にあるが安定している。これは、10月の株価急落がシステ

ミックな問題ではなく、行き過ぎたバリュエーションだということをより反映していると考えられる。

• 2018/11/07ユーロのショートを削減し、円のロングを拡大した結果、ドルのポジションはネット・シ

ョートに
変更はニュートラルに近い小幅ロングだったカナダドルを5%弱のショートにしたのみである。あとはすべてウェ

イトの変更である。グロースファクターの変化により、スイスフランのショートを拡大した一方、ユーロのショー

トを削減した。ロング側では円のロングポジションを高めた。その結果、ドルのポジションはネット・ショートに

転換した。
• 2018/10/31ユーロを大きくショートに ドルも円もロング
最大の変化は、ユーロを相当程度のショートにしたことである。先週ユーロは、グロースファクターがプラス成長

に持ち直しバリュエーションの割高さを相殺したため、いったんはニュートラルまで戻した。しかし、ユーロのグ

ロースは再び悪化してしまった。現在はユーロが最大のショートである。同様に、英国のグロースも悪化し、グロ

ースファクターだけを見ればG10通貨のなかで最悪である。しかし、バリュエーションがそれを相殺するくらい割

安なので、小幅なショートにとどまっている。一方、スイスはバリュエーションが若干改善、ショート幅が縮小し

た。
ドルがネット・ロングポジションに浮上した。グロースの改善が寄与した。カナダも同様でニュートラルに近いロ

ングに転換。円が最大のロング通貨である。
我々は、グロースの差異が通貨選択の基本テーマであると考えている。しかし一方でまた、足元のボラティリティ

がこれほど激しいなか、通貨がファンダメンタルズ通りに取引されていることは幾分驚くべきことである。今年の

初めに見られたリスク水準をまだ上回っていないことを考えると、まだこのテーマをあきらめることはないと思わ

れる

 
米国利上げいつまで?!ゴールドマンも円強気転換
大橋ひろこのなるほど!わかる!初めてのFX
大橋 ひろこ 大橋 ひろこ 2018/11/21
FX
これまで円安を予想していたゴールドマンサックスが円強気予想に転じました。今後1年で108円まで徐々に円高

ドル安が進行するというものですが、10月に日米の株価が大きく下落しても動じなかったドル/円相場が、この先

下落して行くというのはどういうことなのでしょうか。

2018年、ドル/円相場はVIXショックでは年初の112円台から104円台まで8円もの円高ドル安進行となったので

すが、10月の株式下落時には114円台から111円台に3円程度下落しただけでした。株式下落に相関しなくなった

ドル/円相場の背景には、ゼロ金利にあえぐ日本の機関投資家勢が利回りを求め外債投資を積極化しているため、

下値が支えられていると指摘されてきました。

日本国債は長期債でも高くても利回り0.2%程度ですが、米国債は3%を超える利回りがあります。この金利差を求

めてマネーが日本から米国に流れる過程で、円売りドル買いが起こっていた、というものですね。

しかし、足下ではドル/円相場が下落基調に入ってきています。ゴールドマンサックスはここからの円強気(ドル

/円相場下落予想)の理由として米国の経済成長減速と、日本銀行の景気刺激策縮小見通しを指摘しています。足

下では米国経済は絶好調とされていますが、市場関係者の間では米国景気後退の「炭鉱のカナリア」探しが静かな

トレンドとなりつつあります。

炭鉱のカナリアとは危機が迫る予兆を知らせるものですが、米景気後退入りを示唆する指標として有名なのが「米

国債長短金利の逆転」があります。通常、金利は長期になればなるほど高くなります。しかし、近年では短期金利

上昇の勢いが強く、短期金利と長期金利の差が縮小しています。過去の経験則から、短期金利が長期金利を追い抜

いて逆転してしまうと、ほどなくして(半年から1年後ほど)で米国は景気後退(リセッション=2四半期連続で

GDPがマイナス成長となること)が起きることが確認されています。

他にも、

「景気先行指数が前年同月比でマイナスとなると1年弱で、」

「住宅系指標がピークアウトすると1年ほどで、」

「企業利益率(企業利益/国民所得)がピークから3%程度低下するとほどなくして、」

「ISM製造業景況指数がピークアウトすると、、、」

などなど、市場関係者がウォッチするカナリア指標は多岐に渡ります。その全てを検証していませんが、市場では

2019年〜2020年には米国は景気後退入りするとする見方が増えつつあります。

こうした中、先週11月16日、FRBのクラリダ副議長が政策金利について「(景気を過熱も冷やしもしない)中立

金利に近づいている」と述べたことを受け、米国債利回りは急低下となりました。今後FRBによる利上げ回数は想

定されるほど多くはないとの見方が一気に広がったのです。

年内は12月FOMCでの利上げはほぼ織り込まれているとされてきましたが、CME Fedウォッチの12月の利上げ織

り込みは70%前後に留まっており、12月FOMCでの利上げにも懐疑的なムードも醸成されつつあります。仮に12

月の利上げがあったとしても、2019年はどうでしょう。中間選挙ではねじれ議会となった米国トランプ政権が通

せる政策も限定的になるとみられる中、3回も利上げできる強さが続くでしょうか。

米国利上げの打ち止め時期はいつか。これが為替市場の新たなテーマとなりつつあります。そうなると利上げを見

込んで買われてきた米ドルの上昇にもブレーキがかかることに。他方、イタリア財政問題やドイツの政情不安に揺

れる欧州ですが、金融政策だけを見れば年内にECBによるQE(量的緩和策である資産購入プログラム)は終了す

る見込みで、来年夏以降には利上げが見込まれています。日銀の金融緩和策は継続中ですが、その継続には限界が

あるとして出口論も活発化してきています。

となると、2018年ドル一強であった相場はいよいよ終盤。ドル安がトレンドとなる相場が近づいているとの見方

が広まりつつあり、ゴールドマンサックスの円強気転換は市場の変化を確信的にする象徴的なニュースであると思

っています。


大橋 ひろこ
大橋 ひろこ
フリーアナウンサー
フリーアナウンサー/ナレーター/個人投資家。福島県出身。アナウンサーとして経済番組を担当したことをきっ

かけに自身も投資を始め、現在では個別株、インデックス投資、投資信託、FX、商品先物と幅広く投資している

。個人投資家目線のインタビューに定評があり、経済講演会ではモデレーターとして活躍する。自身のトレードの

記録はブログで赤裸々に公表しておりSNSでの情報発信も人気。一時期は海外映画やドラマの吹き替えなど声優と

しても活動していたが、現在は経済番組に専念。現在ラジオNIKKEIなどで経済番組レギュラーを多数抱え、キャ

スターとしても多忙な日々を送っている。
大橋 ひろこ の別の記事を読む
https://media.monex.co.jp/articles/-/10501

 
主力ハイテク株の動きを注視する
ズバリ!江守哲の米国市場の”今”
江守 哲 2018/11/21
• 米国株
懸念されるハイテク企業の中国撤退リスク
米国株は再び不安定な動きになっています。11月18日に閉幕したアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議で

は、米国と中国の意見が対立し、首脳宣言採択を断念する異例の結果となりました。
両国の主張の開きが大きいことが浮き彫りとなり、市場では貿易摩擦が早期に解決されるとの期待が後退したこと

が背景にあります。また、アップルが9月に発表したiPhoneの新モデル3機種について、ここ数週間で生産の発注

を減らしているとの報道がありました。それによりアップル株やサプライヤー株が急落し、他の主要ハイテク株に

も売りが膨らんだことも株安につながっています。
さらに、画像処理半導体大手エヌビディアが発表した同社の第4四半期の売上高見通しが、市場予想を下回ったこ

とも材料視されています。主要株価指数を比較すると、ハイテク株の比率が多いナスダック指数の軟調さが目立ち

ます。
ハイテク株は金利上昇に弱いと言われており、10月の急落は金利上昇が理由だったとの見方が多いようです。しか

し、最近は米国債への資金流入が目立つ中、市場金利はむしろ低下傾向にあります。それでも株価が戻らないこと

を考えれば、主力ハイテク株の下落は金利動向だけが原因ではなさそうです。
今後懸念されるのは、ハイテク企業の中国撤退リスクでしょう。米国の対中政策が強硬な背景は、貿易問題だけで

はありません。より重視しているのは国家安全保障問題です。
その中で重視されているのがハイテク技術の漏洩問題です。これを避けるために、中国からの撤退などが進むよう

だと、生産コストの上昇につながり、ハイテク企業の業績が悪化する可能性があるというわけです。
消費市場としての拡大期待がある一方で、生産拠点としては受容性が低下していきそうです。金利の低下がハイテ

ク株の支えにならず、さらに米中のハイテク戦争が追加的な圧力になるとすれば、米中首脳会談での追加関税問題

に関する「手打ち」は期待しづらくなるでしょう。
米主力ハイテク株価がかなり明確に下げ始めている
一方で、トランプ政権が政策運営を強硬に進めることができたのも、株高基調が続いていたからです。そのため、

トランプ大統領が今の米国株の不安定な状況をいつまで放置するのかも気になります。市場では今なお、サプライ

ズ的な演出により、株価水準の回復が図られるとの期待が高いといえます。
しかし、そうならなかった場合の反動は大きなものになるでしょう。そのため、米中首脳会談に過度に期待するの

は避けた方がよさそうです。
ハイテク株はこれまで割高に買われてきた経緯があるとはいえ、投資家の期待感が高かったことも事実です。しか

し、「FANG」と呼ばれるフェイスブック、アマゾン・ドット・コム、ネットフリックス、アルファベットの株価

がかなり明確な形で下げ始めている点は大いに懸念されます。

【図表1】 ナスダック総合指数と米主力ハイテク株の推移

出所:各種資料からエモリキャピタルマネジメント(株)が作成

過去に「ハイテクバブル」「ITバブル」などと呼ばれた2000年までのナスダック指数の上昇から下落に至る値動

きと、現在のFANG銘柄の株価動向を比較すると、かなり似たような動きになっているように見えます。
ちなみに、ナスダック指数は、1985年以降で第1四半期(1月〜3月)に下げたことがありません。つまり、年末に

ナスダック指数を買い、3月末に売却すれば、過去はすべて利益になっています。
しかし、今回はどうなるでしょうか。現在のFANGを代表する主力ハイテク株がハイテクバブル時と同じように大

幅に下げると見る向きはほとんどいません。しかし、歴史的な上昇後の下落局面にあることや、これらの銘柄群が

下げた場合の市場へのインパクトが大きいだけに、当面の値動きには最新の注意を払いたいところです。



江守 哲
エモリキャピタルマネジメント株式会社 代表取締役
大手商社、外資系企業、投資顧問会社等を経て独立。コモディティ市場経験は25年超。現在は運用業務に加え、為

替・株式・コモディティ市場に関する情報提供・講演などを行っている。 著書に『LME(ロンドン金属取引所)

入門』(総合法令出版)など 共著に『コモディティ市場と投資戦略』(勁草書房)
江守 哲 の別の記事を読む
https://media.monex.co.jp/articles/-/10502


 
チャイナショック〜BREXIT 2015-2016との相似形
ストラテジーレポート
広木 隆 2018/11/16
• 国内株式

• マネックス
日経平均のサイコロは昨日までで6勝6敗だが、騰落を〇Xで示すと、こうなっている。
〇X〇X〇X〇X〇X〇X
きれいに騰落が交互に繰り返されている。これを見ると、今日は〇、上昇すると思いたくなるが、果たして日経平

均は反発して始まり、寄り付きから30分経過した現在もプラス圏を維持している。
〇X〇X〇X〇X〇X〇Xの並びに何か意味があるのだろうか。9分9厘ない。
〇X〇X〇X〇X〇X〇Xとなったのは偶々で、〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇も、XXXXXXXXXXXXも珍し

くはない。実際、昨年の秋には16連騰もあった。過去12日間の騰落が〇X〇X〇X〇X〇X〇Xとなった後、13

日目の今日の日経平均が上昇して始まったのは、昨日のNY市場でダウ平均が5日ぶりに反発したからだ。〇Xの並

び方とは関係ないだろう。
われわれは、ある連続したパターンが起こると、そこに何かしらの意味を見出そうとしてしまう。バスケットボー

ルで連続してシュートを決める選手のことを「やつはHot Hand持っている!」などという。次のシュートもまた

入るに違いないと期待する。しかし、フィラデルフィア76ersのある日の試合でデータを分析したところ、3本以

上連続してシュートを決めた選手の4投目は外れる確率が5割より高く、逆に3本以上連続してシュートを外した選

手の4投目は入る確率が5割より高かった。つまり、平均に回帰するのである。
われわれは、ランダムなものをランダムであると認めるのが苦手である。『ブラックスワン』で有名なニコラス・

ナシーブ・タレブは「講釈の誤り」という概念を指摘する。われわれは、本来ランダムな動きに過ぎないものをス

トーリー(講釈・物語)に落とし込もうとする。因果関係はないのに、たまたま相関がある、なんてことはざらに

ある。
英国政府の要請で市場改革案をまとめた「ケイ・レビュー」で有名なジョン・ケイはうまいことを言っている。
「ランダムに生まれたデータの中に特定のパターンを探そうとすると、心は温まるが懐は寒くなる。」
過去に何度も同じようなレポートを書いてきた。乱数を発生させてウィナー過程で人為的な株価チャートを描く。

それとそっくりな日経平均の動きがたくさん見つかる。そこにいかようにでもトレンドラインを引くことができる

し、移動平均との関係を指摘することもできる。100%、偶然によって描かれたチャートでも、極めて「もっとも

らしい」説明をつけることができる。これが、チャート分析がいかに当てにならないか、ということの証明である


そうしたことをじゅうぶんわかったうえでチャートの形状についての話をしよう。1カ月前の10/12付ストラテジ

ーレポートではこう述べた。
<今回の米国株安は、早い段階から予見していた。例えば3月7日のレポートでは、マーケットが一度大きく崩れる

と、完全に底が入るのには時間がかかると述べている。10年前のリーマンショック、3年前のチャイナショックを

例に引き、最初の暴落の半年後に2番底を探る動きとなったことを指摘。それに倣えば、今年の秋に2番底模索の展

開となるシナリオを提示した。>
暴落があると、それから半年前後で2番底が来る。2015年のチャイナショックのケースでは翌年の2番底は原油安

を伴う株価急落であった。

WTI原油(ローソク足)とNYダウ平均(折れ線)2015年7月29日〜2016年3月1日

出所:Bloomberg
そして今回もそのパターンになっている。2月の急落に続いて10月に金利上昇によるバリュエーション調整で始ま

った米国株安は、リスク・パリティのポジション調整といった下げの第2局面を経て、現在は第3局面に入っている

という認識だ。この第3局面の背景は原油安である。NYMEXのWTI原油先物は13日までXXXXXXXXXXX

Xを記録。サイコロで全敗、12日続落という史上最長の下落となった。
原油先物のカーブを見ると、それほどコンタンゴが強くないので割安感はいまひとつだが、とりあえず年初来安値

に並んだところで反発している。ここで原油に下げ止まり感が出れば、米国株も落ち着こう。この先は今月末の米

中首脳会談次第だが、将来の交渉「枠組み」で合意との観測も報じられている。期待したいところだ。
しかし、米中首脳会談がポジティブとなり年末にかけて戻りを辿ったとしても、年明けは要注意である。英国の

EU離脱交渉の大詰めが待っている。EUとの間で離脱条件の「合意なし」を避けられるかの判断期限は来年1月21

日。EU離脱は3月末だ。Hard BREXITの可能性が高まった場合、市場は大荒れとなるだろう。何が起こるかは予

想できない。しかし、「何か」が起きた時に市場がどう動くかは予想可能である。ニュースそのものが重要なので

はなく、そのニュースに市場がどう動くかが重要だ。
2015年夏のチャイナショックは、2016年の年明けから原油安で2番底模索となった。そしてその5か月後、6月の

英国民投票でEU離脱が決まりBREXITショックが起きた。中国不安、原油安、そしてBREXIT。3年前とまったく

同じ材料に市場は直面している。市場サイクルは「小回り3カ月、大回り3年」という。オークツリー・キャピタル

会長のハワード・マークスは、新刊『市場サイクルを極める』の中で、「この先どうなるかは知る由もないが、い

まどこにいるかについてはよく知っておくべきである」と述べている。

広木 隆
マネックス証券 チーフ・ストラテジスト
上智大学外国語学部卒業。 国内銀行系投資顧問、外資系運用会社、ヘッジファンドなど様々な運用機関でファン

ドマネージャー等を歴任。 長期かつ幅広い運用の経験と知識に基づいた多角的な分析に強み。 2010年より現職。

青山学院大学大学院(MBA)非常勤講師。 テレビ東京「ニュースモーニングサテライト」、BSテレ東「日経プラス

10」、日テレNEWS24「まーけっとNAVI」、J-WAVE「JAM THE WORLD」等のレギュラーコメンテーターを務

めるなどメディアへの出演も多数。 マネックス証券ウェブサイト

https://info.monex.co.jp/report/strategy/index.html)にて、最新ストラテジーレポートが閲覧可能。 著書

: 「ストラテジストにさよならを 21世紀の株式投資論」(ゲーテビジネス新書) 「9割の負け組から脱出する投

資の思考法」(ダイヤモンド社) 「勝てるROE投資術」(日本経済新聞出版社)
https://media.monex.co.jp/articles/-/10479


http://www.asyura2.com/18/hasan129/msg/549.html#c4

[国際24] EUと英国、離脱の最終草案に合意−緊密な経済関係を維持へ ECB景気の脆弱性認識 新興市場は買いの好機、ボラティリティー うまき
1. 2018年11月23日 14:41:23 : ZzavsvoOaU : Pa801KbHuOM[149]
外国為替2018年11月23日 / 13:56 / 32分前更新
シドニー外為・債券市場=豪ドル・NZドル下落、週間で10月以降最大の下げ
1 分で読む

[シドニー 23日 ロイター] - オセアニア外国為替市場では豪ドルとニュージーランド(NZ)ドルが下落。世界的な株安を受けたリスクオフムードを背景に、両通貨とも週間で10月初め以来の大幅な下落率を記録する見通しとなっている。

豪ドルの対米ドル相場は0.7255米ドル近辺。先週付けた2カ月半ぶりの高値(0.7338米ドル)から遠ざかっている。

豪ドルは先週、重要な節目水準である73米ドルを上抜けたが、維持できず、週間で1%超下落している。

NZドルの対米ドル相場は前日比約0.1%安の0.6804米ドル。先週には4カ月半ぶりの高値(0.6883米ドル)を付けていた。週間では現在約1%安。

市場は来週行われる米中の首脳会談が両国間の貿易摩擦緩和につながるかどうかに注目している。

ウェスタン・ユニオン・ビジネス・ソリューションズの通貨ストラテジストは「この会談で良いニュースがあれば豪ドルを支援する可能性がある」と指摘した。

豪国債先物はほぼ変わらず。3年物は0.5ティック安の97.860。10年物は横ばいの97.330。
https://jp.reuters.com/article/analysis-nissan-renault-idJPKCN1NS08F?il=0
http://www.asyura2.com/18/kokusai24/msg/601.html#c1

[環境・自然・天文板6] 木のミステリーサークル ピノキ
1. 2018年11月23日 19:57:00 : ZzavsvoOaU : Pa801KbHuOM[150]

日照量の影響もあるだろう

http://www.asyura2.com/15/nature6/msg/679.html#c1
[自然災害22] 暗黒物質のハリケーン、地球に接近 銀河系を逆走中 100個の恒星が、大量の暗黒物質を伴って太陽系に接近食い止める術はない うまき
4. 2018年11月23日 20:04:28 : ZzavsvoOaU : Pa801KbHuOM[151]

>>01 なぜそれを 「伴っている」 と言えるのか判るのか

一般には、天体の運動への影響から、重力源として暗黒物質の存在を仮定する

矮小銀河はとてつもない量の暗黒物質を伴うというのも、それを前提としての話なのは

引用元の論文を見れば明らかだろう


そして、この話自体は、本文でも明記されている通り、オカルトとは程遠い


http://www.asyura2.com/17/jisin22/msg/630.html#c4

[経世済民129] ゴーン会長の逮捕とは無関係!どんなに割安でも日産自を買えない理由 ルノー株急落! この値動きの意味するものは!? 日仏関 うまき
2. 2018年11月23日 20:15:06 : ZzavsvoOaU : Pa801KbHuOM[152]
「あまりにひどい」全会一致の解任劇 日産取締役会
ゴーン元会長とケリー元代表取締役
ゴーン退場 自動車・機械 ヨーロッパ
2018/11/23 2:00

「これがカルロス・ゴーン氏とグレッグ・ケリー氏の不正に関する内部調査報告書になります。皆様、お目通しください」

22日午後4時半、横浜市の日産自動車本社の役員会議室に西川広人社長以下、5人の取締役が着席した。備え付けられた液晶モニターにはビデオ中継で、ルノー出身の2人の取締役の姿が映る。臨時取締役会の冒頭、居並ぶ取締役に担当者がこう話すと、役員は配られた資料に一斉に目を落とした。

【関連記事】日産、ゴーン会長を解任 ルノーと主導権争い


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「あまりにもひどい」。目を通し終えた取締役は自分の目を疑った。会社の資金を不正に使ったり、自身の報酬を低く有価証券報告書に記載させたりした手口が詳細に記されている。

ここでルノー出身の2人の取締役が発言を求める。「日本の司法手続きなどももっと詳しく説明されないと、全てを理解することはできない」

「最初は2人ともかなり日産に対して疑心暗鬼になっていた」。ある役員は振り返る。ここからおよそ2時間、2人を中心に会社側からさらに詳細な事実関係の説明が始まった。

「そういうことですか。承知しました」――。2人は会社側からの詳しい説明に次第に表情を変える。ゴーン元会長らの不正は否定しきれないと分かると、ようやく納得した。

西川社長はこれを見て取ると全役員を見回して語りかけた。「一旦20分ほど休憩しましょう。議案の決議はその後に取ります」。役員陣が同意すると、続けてこう呼びかけた。「日産とルノー、三菱自動車3社のアライアンスを今後も一緒に維持、発展させていこうじゃありませんか」。画面の先に映る2人の外国人取締役もうなずいた。

「皆さん、賛成いただけるでしょうか」。午後7時半、取締役会を再開すると、全取締役は一致してゴーン元会長らの解任議案などに賛成した。ルノーから経営危機の日産を立て直す「再建請負人」として派遣されて19年。カリスマ経営者が日産から追放された瞬間だった。

【関連記事】ゴーン後継者の西川氏とは 共同購買で実績あげた実務家


画像の拡大
全ての議案を審議し終え、取締役会は開始から3時間半が経過していた。ゴーン元会長が議長をしていた際の取締役会は毎回、1時間を超えることがなかったという。

ある日産幹部は言う。「きょうのところはゴーンさんらの解任まで。ルノーとの提携見直しがようやく始まるってことだよ」

【関連記事】
・日産、ゴーン会長解任を決定 22日のドキュメント
・仏世論、日本と温度差 「クーデター」の見方も
・未記載の金銭報酬80億円か ゴーン元会長、8年間で
・「車3社連合の発展、関係者の合意必要」 世耕経産相

 


コラム2018年11月22日 / 13:19 / 3時間前更新
コラム:ルノーに最良な道は、問われる仏政府の選択
Liam Proud
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[ロンドン 21日 ロイター BREAKINGVIEWS] - カルロス・ゴーン容疑者逮捕で揺れる仏ルノー(RENA.PA)と日産自動車(7201.T)の問題を巡り、フランスではルメール経済・財務相とマクロン大統領から発言が相次いだ。一国の財務相が記者会見で一企業の不祥事に言及するのは先進国では珍しい。フランス政府がこの問題に干渉し続ければ、ルノーの将来に不可欠な日産との提携関係が脅かされかねない。

時価総額170億ユーロのルノーはゴーン容疑者逮捕に揺れている。

ルノーが43%株式を保有する日産は、ゴーン容疑者が報酬を過小申告し、経費を私的に流用したと告発。ルノーと日産の株式時価総額の合計は16日から6%程度、30億ユーロ目減りした。

ロイターの報道によると、日本での調査はルノー・日産連合を統括するルノー日産BV(オランダ)にまで及んでいる。ルノーと日産の提携関係は、計画立案の中心人物が去ればガタガタになるかもしれない。

これはルノーにとっても、ルノーの15%株式を保有するフランス政府にとっても、好ましくない事態だ。最悪の場合、日産との提携が解消され、ルノーは電気自動車(EV)への移行で利益を上げる準備の整わない弱小メーカーに堕ちてしまう。これより少しましなのは単にルノーと日産が不平等な資本関係の見直しに失敗するケースだ。

むしろフランスにとっては、保有するルノー株を手放すのが良い。フランス政府の口出しは、ルノーと日産の合併を妨げる要因の一つになっている。

ロスチャイルドの元バンカーであるマクロン大統領が、ルノーへの政府出資を引き揚げれば労働者よりも投資家を優先したと受け止められ、政治的に難しい立場に立たされる恐れがあるのは確かだ。しかし雇用を保証すればこうした打撃は緩和されるし、保有株の売却益も緩衝効果を持つだろう。日産との合併が俎上に上れば、ルノーが保有する日産株の価値は高まるだろう。

一方、ルノーと合併したからといって規模の大きい日産側が必ずしも統合後の新会社を牛耳るとは限らない。日産は保有するルノー株の分を差し引くと、過去3カ月の株価に基づく時価総額が167億ユーロ。ルノーは保有する日産株の分を除くと企業価値が171億ユーロで、対等合併には十分な水準だ。

ルメール経済・財務相は21日、フランス政府は日産との提携強化を望んでいると述べた。最も確実なやり方はフランス政府が身を引くことだ。

●背景となるニュース

*フランスのルメール経済・財務相は21日、フランスと日本はルノーと日産自動車のアライアンス強化を目指していると述べた。

*ルノーの取締役会は20日、ティエリー・ボロレ最高執行責任者(COO)を最高経営責任者(CEO)代行に就ける人事を決め、ゴーン容疑者のCEO職解任は先送りした。会長代行にはフィリップ・ラゲイエット社外取締役が就任する。

*ロイターは20日、ゴーン容疑者の不正に関する日産の調査が、日産・ルノー連合を統括するルノー日産BV(オランダ)にも拡大していると報じた。

Renault SA
59.0
RENA.PAPARIS STOCK EXCHANGE
--(--%)
RENA.PA7201.T
*ルノーは日産の約43%株を保有。日産のルノー株の保有比率は15%。フランス政府はルノー株の保有比率が日産よりもやや高く、筆頭株主。

*筆者は「Reuters Breakingviews」のコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています。
https://jp.reuters.com/article/renault-france-ghosn-idJPKCN1NR08R

 


コラム2018年11月22日 / 16:39 / 4時間前更新
コラム:ゴーンショックに垣間見える日本企業「希望の光」
Clara Ferreira-Marques
2 分で読む

[シンガポール 22日 ロイター BREAKINGVIEWS] - カルロス・ゴーン会長の逮捕によって日産自動車(7201.T) が今回陥っている危機は、すべてが悪いニュースというわけではない。

まもなく解任される日産のゴーン会長は、会社資金の私的流用や報酬を過少申告したとして金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)容疑で逮捕された。この事件は、内部通報者によって明るみとなった日本企業の「負の歴史」に新たな1ページを加えた。

ガバナンス改善に対する根強い抵抗を考えれば、これら勇敢な社員の存在は、進歩を示す小さくても重要な証しだと言える。投資家の抗議の声も大きくなっている。

日本はここ数年、悪名を世界に轟かせている。タカタ製の欠陥エアバッグは死亡事故を起こし、東芝(6502.T)は原発事業などで経営危機に陥り、日産とそのパートナーである三菱自動車工業(7211.T)を含む自動車業界では、ずさんな品質管理や測定試験の不正が明らかとなった。

こうしたことすべてが、性能と品質を誇る日本の評判を打ちのめした。

しかしこれはまた、隠ぺいし続けることが一段と困難になっており、終身雇用を提供する雇用主への盲目的な忠誠が消えつつある社会変化の兆候とも言える。

今回の日産スキャンダルでは、会長報酬に対して監督が行き届かなかった原因や、取締役会は何を知っていて、仏ルノー(RENA.PA) と三菱自との複雑な世界連合を率いるために飛行機で飛び回っていた会長の排除に誰の利害が絡んでいるのかなど、多くの疑問が残ったままだ。

社員が不正を通報したという日産の発表を鵜呑みにするならば、それは透明性の勝利と言える。

確かに、それは変化を示している。日本の経営陣には多くの改善が必要だ。時価総額約4兆円の日産については、特にそうだ。スキャンダルがもたらすダメージは非常に深刻で、2度の嵐は東芝を破綻寸前にまで追い込んだ。また、内部告発者の保護は、オリンパス(7733.T)の問題が示す通り、あいかわらず十分とは言えない。

だが、経営陣に異を唱え、彼らに反対票を投じ、企業に対して買収防衛策を撤廃して独立社外取締役を導入するよう求める投資家が増えている。国際法律事務所ホワイト・アンド・ケースによると、今年の株主総会シーズンで、史上最多の421社に上る上場企業が株主提案に直面した。

Nissan Motor Co Ltd
961.5
7201.TTOKYO STOCK EXCHANGE
+7.40(+0.78%)
7201.T6502.T7211.TRENA.PA7733.T
JPモルガン・アセット・マネジメントなどの機関投資家も、リターン改善や取締役会出席の奨励、ダイバーシティーへの取り組みや株式持ち合い削減を企業に求める基本原則を打ち出している。

日本株式会社にはまだ多くの問題が残されており、日産の苦悩はさらに深まることになるかもしれない。たとえそうであっても、さらにスキャンダルを白日の下にさらすことこそが改善への道なのだ。

*筆者は「Reuters Breakingviews」のコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています。
https://jp.reuters.com/article/boj-kuroda-idJPKCN1NR0UK


 


ケリー前代表取締役「ゴーン会長報酬に関与が日産に残る理由」
2018年11月23日 4時04分

日産自動車のカルロス・ゴーン前会長が金融商品取引法違反の疑いで逮捕された事件で、ともに逮捕されたグレッグ・ケリー前代表取締役が「ゴーン会長の報酬に関わることが代表取締役として日産に残る唯一の理由だ」などと周囲に話していたことが関係者への取材でわかりました。

日産自動車の前会長、カルロス・ゴーン容疑者(64)は有価証券報告書にみずからの報酬を50億円余り少なく記載していたとして、金融商品取引法違反の疑いで東京地検特捜部に逮捕されました。

会社側に海外の住宅を購入させるなどの一連の不正は、ともに逮捕された前代表取締役のグレッグ・ケリー容疑者(62)が、側近の執行役員らに指示して行われた疑いがあるということですが、ケリー前代表取締役が「ゴーン会長への報酬に関わることが、代表取締役として日産に残る唯一の理由だ」などと周囲に話していたことが関係者への取材でわかりました。

ケリー前代表取締役はゴーン前会長の側近として知られ、会長直属の「CEOオフィス」に所属していましたが、最近は担当の事業がなく非常勤として代表取締役にとどまっていたということです。

関係者によりますと、ケリー前代表取締役は海外の住宅を購入したオランダの子会社を設立させたり、ゴーン前会長の報酬が開示されないよう指示したりしていた疑いがあるということで、特捜部が詳しい経緯を調べています。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20181123/k10011720881000.html

 

日産ゴーン会長 オランダ子会社からも億単位の報酬か
2018年11月22日 18時05分

みずからの報酬を有価証券報告書に少なく記載したとして逮捕された日産自動車のカルロス・ゴーン会長が、本社以外にもオランダの子会社から毎年、億単位の報酬を得ていた疑いがあることが関係者への取材でわかりました。こうした報酬は有価証券報告書に記載していなかったということで、東京地検特捜部が詳しい経緯を調べています。

日産自動車の会長、カルロス・ゴーン容疑者(64)は、有価証券報告書にみずからの報酬を50億円余り少なく記載していたとして、金融商品取引法違反の疑いで、東京地検特捜部に逮捕されました。

ゴーン会長は有価証券報告書で開示している報酬以外にも、株価に連動した報酬を受け取る権利40億円分を与えられていたことがわかっていますが、本社以外にもオランダの子会社から毎年、億単位の報酬を得ていた疑いがあることが関係者への取材でわかりました。

報酬は年に1億円から1億数千万円で、去年まで支払われていたということですが、こうした報酬も有価証券報告書に記載していなかった疑いがあるということです。

特捜部はゴーン会長をめぐる不透明な資金の流れの解明を進めるとともに、すでに日産の西川廣人社長らほかの経営陣からも任意で事情を聴いていて、法人としての日産についても刑事責任を問う方向で検討しています。

拘置所にフランス大使館の車
ゴーン会長が勾留されている東京拘置所には22日も午前中、フランス大使館の車が訪れました。東京拘置所には20日、日本に駐在するピックフランス大使がみずから訪れ、ゴーン会長と面会しています。

法務省によりますと、外国人が日本国内で勾留された場合、その国の大使館が希望すれば、外交上の特権を定めた「ウィーン条約」に基づいて面会が認められるケースが多いということです。
大使館 コメントせず
フランス大使館は「行ったかどうかも含めてコメントできることはありません」と話しています。
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関連・注目ワード
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20181122/k10011720511000.html?utm_int=detail_contents_news-related_003

 

オランダの日産子会社は実体なしか
2018年11月23日 5時56分

日産自動車のカルロス・ゴーン前会長は、会社側に海外の住宅を提供させていたことが分かっていますが、この住宅を購入したオランダの子会社は実体がなく、登録されている住所に会社の事務所もないことが関係者への取材でわかりました。

日産自動車の前会長、カルロス・ゴーン容疑者は、有価証券報告書にみずからの報酬を50億円余り少なく記載していたとして、代表取締役のグレッグ・ケリー容疑者とともに金融商品取引法違反の疑いで東京地検特捜部に逮捕されました。

ゴーン前会長は、業務上の正当な理由がないのに会社側に海外の住宅を提供させていたことも分かっていますが、この住宅を購入したオランダの子会社は、会社としての実体がないことが、関係者への取材で分かりました。

この会社は、登録上ではアムステルダムにある日産の別の子会社と同じ住所にありますが、広報担当者はNHKに対して「問題となっている会社の存在は全く知らなかった。会社の事務所はここにない」と明らかにしました。

地元の商工会議所などの資料によりますと、この会社は2010年に設立され、設立から1年ほどはゴーン前会長が代表を務め、現在はケリー前代表取締役が代表を務めているとみられますが、広報担当者は「社員や代表とされる人たちの姿も見たことがない」と話しています。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20181123/k10011720961000.html?utm_int=all_side_ranking-social_005
http://www.asyura2.com/18/hasan129/msg/584.html#c2

[経世済民129] 中国で意外な「トランプ人気」トランプ発言で原油価格急落、減産も小幅 中国不動産2桁調達コスト 米国第一主義と軍備増強矛盾 うまき
1. 2018年11月26日 20:44:53 : ZzavsvoOaU : Pa801KbHuOM[153]
巨大市場を失ったドルガバが中国で踏んだ2つの地雷 中国人の行動原理はこうなっている(その1)
2018.11.24(土) 近藤 大介
ドルガバが上海でのショー中止 インスタ投稿への差別批判広がる
伊ミラノで行われたファッションショーで拍手を受けるステファノ・ガッバーナ氏(奥、2018年9月23日撮影、資料写真)。(c)Miguel MEDINA / AFP〔AFPBB News〕

(ジャーナリスト・近藤大介)

 中国人民というのは、恐ろしいのである。ドルチェ&ガッバーナ(以下、D&G)の炎上事件を見ていて、そのことを再認識した。

 話はいきなり大きくなるが、悠久の中国史において、王朝が滅亡するパターンは、概ね3通りしかない。後継者争いを巡る宮中のお家騒動、強力な異民族の侵入、そして人民の蜂起である。

 いまの共産党政権は、「中南海」(最高幹部の職住地)でお家騒動が起こらないよう、10年に一度、慎重にトップを変えている。例外は習近平主席で、今年(2018年)3月に憲法を改正し、国家主席の任期を取っ払ってしまった。それに先立って、昨年7月には、有力後継者だった孫政才・前重慶市党委書記をひっ捕らえ、後顧の憂いを消している。

 また、異民族の侵入に関しては、21世紀の初めに当時の江沢民主席が、「わが国は歴史上初めて、平穏な世を迎えた」と宣言した。どういうことかと言えば、中国は14カ国と陸の国境を接しているが、その14カ国中、ただ1カ国たりとも、中国を侵略する意図を持っていないと確信したということだ。中国人はそんな「幸福感」を、4000年の歴史上、ほとんど味わったことがなかったため、江主席が胸を張ったのだ。その後、胡錦濤時代の2004年には、約4300qに及ぶロシアとの国境を完全に確定させ、安心感はますます増した。

中国人民の怒りを噴出させないための4つの掟
 そんな中で、習近平政権が相変わらず恐れているのが、人民の蜂起なのである。「水は舟を進ませもし、転覆させもする」(水能戴舟、亦能覆舟)という故事がある。戦国時代の『荀子・王制篇』が出典で、君子を舟に見立て、人民を水に見立てているのだ。中国においては古代から現在に至るまで、人民は常に執政者を恐れているが、執政者もまた人民を恐れているのである。換言すれば、中国という国は、執政者と人民との不断の緊張関係の上に成り立っている。

 それでも普段、人民の怒りが噴出しないのは、以下の4つの執政者側の自助努力による。

 第一に人民を強く抑え込み、第二に人民に適度のガス抜きを与え、第三に人民の「地雷」を踏まぬよう気をつけ、そして第四に怒れる人民が一致団結しないようにしているからだ。執政者側がこの4つの「掟」を1つでも破ったら、たちまち人民が暴発するリスクが高まることになる。

 ここから話を本題に戻すが、今回のD&Gは、あろうことか第三と第四の掟を破ってしまったのだ。これは、中国の俗語で言うところの「完了!」(ワンラ)、すなわち「もうおしまい」というものだ。

 今回のD&G事件は、そもそもイタリアの高級ブランドメーカーのD&Gが、最大の顧客となりつつある中国人富裕層に向けて、さらに販路を拡張しようとして、11月21日の晩に、上海で大々的なファッションショーを計画したことから始まる。

 折りしも同月5日から10日まで、上海では第1回中国国際輸入博覧会が開催され、初日には習近平主席が演説して、「今後15年で40兆ドル(約4500兆円)分の製品、商品を輸入する」とブチ上げた。加えて、これからやって来る「3つの商戦」(クリスマス、新年、春節)を控え、ファッションショーで景気づけを行うには、まさに絶好のタイミングだった。

 D&Gは、ファッションショーの予告のため、4日前の17日から、自社のSNSで、プロモーション動画『箸で食べよう』を、3つのバージョンでアップした。D&Gとしては、話題を呼ぶよう奇抜な内容に仕上げたのだろうが、私は3本とも、見て唖然としてしまった。箸を持った中国人の女の子が、四苦八苦しながらイタリアのピザとパスタとデザートを食べようとしている滑稽な映像なのだ。

世界最大の市場を一瞬にして失ったD&G
 同じイタリアの文化人で、作曲家プッチーニのオペラ『トゥーランドット』や、ベルトリッチ監督の映画『ラスト・エンペラー』などでも、中国人蔑視を、端々に感じることはあったが、これほどひどくはなかった。何も知らずにこの3つの映像を見たら、これらは反中に凝り固まったイタリアのネトウヨが作ったものと思うに違いない。

 さらに、19日から21日にかけては、ガッバーナ氏が中国に対する差別的発言をSNSで行っていたことが、次々に暴露された。「中国は無知で汚くて臭いマフィアだ」といった類いの発言だ。

 それらによって、中国2大ECサイトの天猫(アリババ)と京東が、D&Gのコーナーを削除した。また、ファッションショーに参加予定だった女優の李冰冰(リー・ビンビン)や歌手の王俊凱(ワン・ジュンカイ)などが、次々に不参加を表明。女優の章子怡(チャン・ツィイー)に至っては、「今後二度とD&Gの商品を使わない」と、訣別宣言した。

 D&Gは、当初は「サイトがハッキングされた」などと言い訳をしていたが、23日になって謝罪文をアップした。だが、すべては後の祭りで、D&Gは一瞬にして、世界最大の市場を失ってしまった。

中国ECサイトから姿消す 「ドルチェ&ガッバーナ」デザイナーの「侮辱行為」で
上海で予定されていたドルチェ&ガッバーナ―のショー会場(2018年11月22日撮影)。(c)CNS/康玉湛〔AFPBB News〕

 こうした中国人の激しい反発の背景には、多くの人が指摘している「蔑視への怒り」の他にも、2つの要素があると、私は見ている。

『習近平と米中衝突ー「中華帝国」2021年の野望』(近藤大介著・NHK出版新書)
 1つ目は、昨今の米中貿易戦争から来る人民のストレスである。3月22日にトランプ大統領が「宣戦布告」し、7月6日に「開戦」した対中貿易戦争は、明らかにボディブローが効き、中国はノックアウトはされていないが、かなり足元がふらついてきている。特にダメージを受けているのは、富裕層ではなくて庶民である。そうした貿易戦争による鬱々とした「人民のストレス」が、富裕層しか手が出せないD&Gに対して炸裂したのである。つまり、D&Gは「人民のサンドバッグ」というわけだ。D&Gの商品は中国人にとっての必需品ではないため、いまのところ習近平政権も沈黙を保っている。

「D&G批判」で政権への忠誠を示す芸能人たち
 2つ目は、范冰冰(ファン・ビンビン)事件の影響である。中国ナンバー1女優の巨額脱税事件の影響で、中国の著名芸能人たちは現在、「2つの誓い」を迫られている。1つは、習近平政権に対する誓いである。范冰冰は10月3日に発表した短い謝罪文で、「国家」という単語を5回も挙げている。社会主義の中国においては、自由奔放に見える芸能人といえども、習近平政権の有形無形の「庇護」のもとに生きている。だから芸能人たちにとって、D&Gを非難することは、中国(習近平政権)に対する「忠誠」を意味するのである。

 もう1つの誓いは、中国人民に対するものだ。「芸能人たちは高額所得を脱税しているのではないか」と白い目を向けられている中、「私は皆さんと同じ愛国者です」ということを示す絶好の機会が到来したのである。

 思い起こせば、イタリアと中国が交易を開始したのは、シルクロードが整備されたローマ帝国と漢帝国の時代で、当時の両国は東西の両雄だった。

 だが、現在の中国はイタリアの約6.2倍のGDPを誇り、イタリアが唯一誇ってきた外国人観光客数でも、ついに中国が抜いてしまった。その意味では、D&G炎上事件は、イタリア人の嫉妬心が招いた災いとも言えるのではないだろうか。
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/54764


 


中国寄り政策に非難集中、フィリピンのドゥテルテ大統領
日本の10倍の金利で融資を受けるも、インフラ整備は遅々として進まず
2018.11.26(月) 末永 恵
習氏が比を公式訪問、中国首脳として13年ぶり 関係強化目指す
フィリピン首都マニラの中国領事館前で、中国の習近平国家主席の訪問に抗議する人々(2018年11月20日撮影)。(c)Noel CELIS / AFP〔AFPBB News〕

 「雨上がりの虹のようだ」――。フィリピンのメディアにそう語り、上機嫌でフィリピンを後にした“プーさん”。

 (くまの子)プーさんとは、中国ネット社会では御馴染み、「習近平国家主席」のことだ。

 中国政府に反対する人たちの間で抵抗勢力のシンボルとして愛され、プーさんは中国では検閲対象になってきた。

 前置きはともかく、この数日間、このプーさん、大層、ご機嫌だった。

 というのも、11月21日までの2日間、2005年の胡錦濤氏以来13年ぶりに中国国家主席として訪問したフィリピンで、南シナ海において天然ガスと石油を共同で資源探査する覚書をドゥテルテ大統領と交わしたからだ。

 フィリピンは、これまで南シナ海問題で、中国を国際的な仲裁裁判所に訴え、中国が主張する管轄権を全面否定する勝利を勝ち取るなど、対中国でアジアで最も強硬な姿勢を崩さなかった。

 覚書の内容は公表されず、法的拘束力はないものの、中国としては国家の死活問題であるエネルギー確保で、長年の懸案だったフィリピンとの関係強化を図る第一歩が踏めたことになる。

 習政権にとって極めて重要な外交得点となったと見ているだろう。そのため、中国では連日、習政権の歴史的外交成果としてメディアが大々的に報道し、内外にアピールしている。

 さらに、両首脳は、習主席主導の新シルクロード経済構想の一帯一路でも覚書に署名。

 マニラ首都圏に水供給のダム建設や、マニラとルソン島を結ぶフィリピン国有鉄道再建などのインフラ整備で、29件の経済支援でも合意した。

 フィリピンのドゥテルテ氏はアキノ前政権時代に下った上述の南シナ海における国際的司法判断を踏襲せず、棚上げすることで、中国から最大限の経済・財政支援を引き出し、遅れているインフラ整備や資源開発を進めたい考えだ。

 そうした意味で、今回の中国の習国家主席のフィリピン訪問は双方の利害を一致させただけでなく、今月末にアルゼンチンで開催されるG20での米中首脳会談前に、南シナ海での中国のプレゼンスを強調できる大きな成果と、「中国は大歓迎」している。

 しかし、その期待通り、事態は進みそうにない。

 「フィリピンは、中国に騙された」

 フィリピンの外交問題研究家、ヘーダリアン氏は、習国家主席の訪問前に、そう中国を非難し、ドゥテルテ大統領の対中政策を批判した。

 2016年10月、同大統領は北京訪問時、中国の習国家主席と会談し、27件の協定に署名。

 中国は港湾、鉄道、採鉱、エネルギーなどのインフラ整備などに対する150億ドルに上る直接投資、さらに90億ドルの低利融資など、支援規模総額240億ドルを約束した。

 しかし、2年が過ぎた今でも、投資プロジェクトは殆ど、実施されていない。

 それどころか、当時、総工費10億ドルをかけ、フィリピンのエネルギー会社と中国の電力会社が水力発電所の共同建設で合意したが、中国側が再三延期を申し出。

 最終的に2017年2月まで延期と公表したが、着工の目処が立たず、フィリピン側から契約を中止させた経緯がある。

 中国支援による借款協定は、7300万ドルの灌漑プロジェクト1件で、今年7月に入って橋梁建設が2件始まっただけ。

 「計画は大幅に遅れ、2018年の中国からの純投資額は約2億ドルのみ」(ペルニア国家経済開発庁長官)と大国中国にしてはお粗末な額だ。

 さらに、ディオクノ予算長官も次のように批判する。

 「中国の官僚主導の政治決断は遅い。早期着手するよう中国政府の尻を叩く必要がある。習国家主席がフィリピンに2年前約束したすべてのプロジェクトが遂行されるよう圧力をかけるべきだ」

 ドゥテルテ氏は、2年半前の大統領就任後、中国からの投資促進を目的に強硬派のアキノ前政権から「対中太陽政策」に180度転換。

 一方、欧米とは経済面、軍事面で距離を置いた。だが、中国依存政策は結局、フィリピンに実質的な収益をもたらしていない。

 ドゥテルテ大統領就任後、中国はフィリピンにとって最大の貿易相手国に躍り出て、中国からの対フィリピン直接投資は約20倍に膨れ上がった。

 しかし、海外直接投資では日本、米国、韓国、オランダ、シンガポールに大きく水を空けられている。

 不満を募らせるペルニア国家経済開発庁長官は「融資でも、中国より日本の方が条件がずっといいし、決断が早い」と中国の優位性に疑問を呈する。

 ドゥテルテ大統領は現在、約80件の主要プロジェクトのうち半分を、中国からの経済支援で見込んでいるが、利率は日本の融資の10倍以上で、実は「高利融資」だ。

 日本政府は11月、マレーシアに2000億円のサムライ債の経済支援を決めたが、利率は0.65%。

 マハティール首相は「親中派だったナジブ前首相が中国から借り入れた利率は6〜7%。日本政府の融資の10倍の高利貸しだ」と中国政府が主張する“ソフトローン(低利融資)”の定義を覆す批判を展開した。

 そうしたなかドゥテルテ氏は、中国による軍事拠点化を批判することも、中国に中国の主権主張を退けた仲裁裁判所判決を受諾するよう圧力をかけることも拒み、結局、中国の軍事拠点である人工島の建設を“後押し”する結果を招いてしまった。

 さらに、中国が爆撃機をフィリピンが領有権を主張する場所に着陸させ、南沙諸島のサンディ・ケイで存在感を誇示した時も、ドゥテルテ氏は強硬な対応を示さなかった。

 この軟弱な姿勢に、中国に服従していると国内で批判の声が高まり、ドゥテルテ氏に対し、南シナ海問題で強硬姿勢で臨むよう圧力がかかっている。

 今回の習国家主席の歴史的なフィリピン訪問でも、国内のメディアも、国民もドゥテルテの対中政策に疑問を呈し、非難した。

 「ドゥテルテよ、フィリピン(母国)を中国に身売りするな!」

 「フィリピンの海域を守れ!」

 「中国は南シナ海から出て行け!」

 こうシュプレヒコールを挙げ、マニラの中国大使館前には、何千人ものフィリピン国民が習国家主席のフィリピン訪問に抗議した。

 習国家主席訪問直前に実施された世論調査では、「南シナ海での中国のインフラや軍事拠点開発に反対」が84%、「中国が違法占拠する領土を奪回すべき」が87%で、そのため「海軍を中心としたフィリピンの軍事力拡大が不可欠」が86%にも達した。

 また、その解決策として、「国際機関(ASEAN=東南アジア諸国連合、国連、国際仲裁裁判所など)主導による南シナ海問題の仲介を求める」には74%が賛成している。

 さらに、フィリピン人の中国に対する信頼度は、ドゥテルテ氏の大統領就任前の最低水準を更新し、一方、米国への信頼度は高まっている。

 ドゥテルテ氏は、中国からの経済財政援助によるインフラ開発で高い支持率を維持したいところだが、このままでは中国からの援助は、現実どころか「虚構」の泡と化し、南シナ海の深海に消えてなくなるだろうう。

 米国の戦略国際問題研究所のポーリング研究員は、フィリピンと中国の関係改善に伴う恩恵は、両国政府が目指す「大きな規模からは程遠い」と強調。

 中国が表明する融資や支援は、プロジェクト実施には結びつかず、貿易や投資パートナーとしても中国は、他国に大きく出遅れると分析している。

 一方、フィリピン政府は今年8月、日本のサムライ債を8年ぶりに発行した。ドミンゲス財務相らが主導し、日本の投資家の需要が強く、想定していた10億ドルを大きく上回る1542億円となった。

 日本政府は、中国の実質投資が「減速」する中、フィリピンへの財政支援を拡大し、域内の覇権の奪回を目指すべきだ。

 一方、中国の経済援助が実現化されない場合、ドゥテルテ大統領は、2022年の大統領選を占う2019年5月の中間選挙で、後継者選びで苦戦する「悪夢」に苛まれる結果に直面するという、「チャイナ・リスク」を抱えることになるだろう。

(取材・文 末永 恵)
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/54750


 


 
2018年11月26日 ロイター
台湾「締め出し」狙う中国の戦略、裏目に出るか

11月19日、台湾が望んでいたのは、アジア各国のチームが参加するラグビーの試合を主催することだった。写真は中国と台湾の旗。台北で2016年5月撮影(2018年 ロイター/Tyrone Siu)
[台北 19日 ロイター] - 台湾が望んでいたのは、アジア各国のチームが参加するラグビーの試合を主催することだった。だが、中国がこの夏、横槍を入れた。台湾に変わって中国が、このイベントを主催すべきだと主張したのだ。

 1ヵ月に及ぶ交渉を経て、中国と台湾は今後6年間、交互にイベントを主催することで合意した。

 ラグビーは、中国でも台湾でもマイナーなスポーツだ。今回の件は、ささいなことでも台湾の邪魔をしようという中国側の姿勢を如実に物語っていると、外交官や政府関係者は言う。

「彼らは、私たちのスポーツイベントを全て阻止したいと考えている。何かを主催するなら、彼らはそれをつぶすか、主催する権利を取り上げようとする」と、中華台北ラグビーフットボール協会のジェレミー・パイ事務局長はロイターに語った。

 一方の中国ラグビーフットボール協会は、単に中国でラグビーの浸透を図りたかっただけで、政治的な動機はないとしている。

 オーストラリアで生徒が描いた台湾の旗が、中国の抗議を受けて消された件から、2019年に台湾で開催が予定されていた「東アジアユース競技大会」の中止、さらには台湾で開催されたゴルフ大会に中国人選手2人が突然出場を取りやめたことに至るまで、中国は、さまざまな国際的なステージを利用して、台湾に対する主権を主張している。

 中国は、台湾を自国領土とみなしており、台湾の蔡英文政権が正式な独立に向けて動いているとの猜疑心を強めている。

 2020年の総統選に向けて与党勢力を試す前哨戦となる今月の市長選や行政長官選を控え、軍事演習だけでなく台湾を国として承認している国に対する揺さぶりも含め、中国からの圧力は高まっている。

 台湾の立場を脅かすためなら、中国はどんな機会でも利用することをいとわない様子だ、と外交官や関係筋は語る。最近では、航空会社エア・カナダから米アパレル小売り大手ギャップまで、企業による台湾の表記にも目を光らせている。

 中国は、台湾を米中関係における最もセンシティブな問題と考えており、国際的な場面で台湾の名前が出されることすら排除しようとしていると、前出の外交官らは言う。

「中国は、偏狭な国益を追求するために国際的な規範を破ることも辞さない」と、事情に詳しい人物は語った。

諸刃の剣
 今年5月、豪ロックハンプトンで開かれたイベントで、牛の像に生徒が描いた台湾旗が、中国領事館職員から「問題」があると連絡を受けた地元当局者によって塗りつぶされた。

「オーストラリアは台湾を独立国として認証しないというのが、オーストラリア政府と中国の間の合意事項だ」と、ロックハンプトン市長はこの件について声明で説明した。

 しかし、台湾当局者は、中国の圧力は世論の反発を招くことになり、非生産的だと主張する。

 台湾の大陸委員会が8月に行った世論調査によると、台湾人の8割以上が、国際的舞台から台湾を締め出そうとする中国の動きは、中台関係を損なうものだと答えている。

「中国は、こうした動きが裏目に出るかどうかを考えた方がいい」。蔡英文総統のアドバイザーを務める姚嘉文氏はこう語り、中国の「諸刃の剣」は、独立を志向する蔡氏の民進党に対する世論の支持を強めることになりかねないと指摘した。

 中国に対抗する動きも出ている。中国は台湾に対する武力行使の可能性を排除していない。

 今月の選挙では、若い台湾人の支持を集めている住民投票も同時に行われる。2020年の東京五輪大会に、台湾代表が1970年代の合意を受けて使われている「中華台北」ではなく、「台湾」の名で参加すべきかを問う内容だ。

 中国をいらだたせることを狙ったようにもみえる。

「台湾に対する中国の抑圧は、中国が台湾を併合するまで終わらない」。台湾のバレーボール選手、?培?さんが、住民投票への支持を呼びかけたこの投稿は、フェイスブック上で広くシェアされている。「台湾の呼称の変更に向けて力を貸して欲しい」

(Yimou Lee 翻訳:山口香子、編集:下郡美紀)
https://diamond.jp/articles/-/186645

http://www.asyura2.com/18/hasan129/msg/620.html#c1

[経世済民129] 株式市場が織り込み始めた次の景気後退 米国株に不吉な兆候増加リセッションの可能性 ビットコイン年間下落率最悪断トツの急減 うまき
2. 2018年11月26日 20:48:48 : ZzavsvoOaU : Pa801KbHuOM[154]
【2018/12/1号】 2018年11月26日 週刊ダイヤモンド編集部
都心マンション高騰の陰で囁かれる「五輪前後の暴落」待望論
『週刊ダイヤモンド』12月1日号第一特集は「相続・増税・暴落に克つ 一生モノの住み処選び」です。首都圏や関西圏を始め都市部のマンションの高騰が続いています。特に東京23区では、新築マンションの平均価格が7000万円を突破し、普通のサラリーマンには手の届かない価格になりました。その上、販売戸数の方は逆にほぼ右肩下がり。高い上に選択肢も少ないという、選ぶ側には厳しい状態が続いています。東京五輪前年の2019年は、このマンション市場に影響しそうなイベントが立て続けに予定されており、一部でささやかれる暴落説を信じ、マイホーム購入を“中断”する人が確実に増えています。

世帯年収1500万超でも…
「暴落を信じて待つ」

都心のマンションが高騰し、庶民には手が届かない時代の「終の住み処」選びとは?

「東京五輪の前後にきっと暴落するはず」──。そう力説する東京都心の賃貸マンションに住む40歳の男性会社員は、夫婦共に大手企業に勤めるいわゆるパワーカップルだ。世帯年収は1500万円超だが、それでもマンションをおいそれと買えないと話す。

 男性は、子供が生まれたことを契機に物件探しを始めたが、それからはや3年。職住近接を絶対条件に、都心3区の物件を新築・中古を問わず探したが決め切れず、暴落を信じて待つことにしたという。

「中古ならまだ手が届きますが、築10年以上なのに新築時よりも1〜2割高く売っている。ばからしくて買う気がうせましたよ」

 男性の不満も分からなくはない。不動産経済研究所によれば、今年上半期(1〜6月)の首都圏の新築マンションの平均価格は5962万円と1991年以来の高騰で、6年連続の上昇となった。東京23区に至っては平均7059万円だ。一方、2000年に9.5万戸を超えた新築発売戸数は、16〜17年、3.5万戸台まで減少した。

 新築だけではなく中古も値上がり中だ。17年は70平方メートル換算で3577万円と4年連続で上昇した。成約戸数も過去最高だった16年からさらに増加し、3.7万戸台をキープ、市場の主役の座を新築から奪っている。

 高騰と供給減──。実需において、その要因の一つとなっているのが、都心回帰を目指す中高年の「住み替え」需要だ。

 国土交通省の「住宅市場動向調査」と過去と現在を比較すると、二次取得(2回目以降の住宅取得)のマンション購入者の属性や意識は、この5年で様変わりしたことが見て取れる。一言で言えば、住宅すごろくの上がりが、郊外の戸建てから都心や駅近のマンションに移っているのだ。

 中高年の場合、今の自宅という資産の売却により、高額なマンションを購入できるはずだった。だが、目下のマンション高騰で、マンション購入額から自宅(戸建て)売却額を差し引いた売却損益は、この5年で2倍超の1700万円の赤字に拡大している。

 その結果、「老後破産しかねない大甘な資金計画による住み替えも増えている」と、相談を受けるファイナンシャルプランナーはため息をつく。

 この状況に、冒頭の男性のような現役世代のみならず、中高年にも価格暴落を心待ちにする人が増える中、来年は消費増税や五輪選手村の販売開始など、今後のマンション市場を占うイベントが目白押しだ。

 果たして暴落を待つ戦略は正しいのか――。特集では、先行きが読めない今こそ、一生モノの住み処の選び方をお伝えする。
https://diamond.jp/articles/-/186444


 

2018年11月26日 ロイター
ビットコイン決済利用が激減、遠い「代替通貨」の夢

11月20日、仮想通貨ビットコインの価格は一時に比べて落ち着き、決済通貨としての基本的特徴である「安定性」を満たし始めた。写真はビットコイン払いを受け付けているシンガポールのカフェで2017年12月撮影(2018年 ロイター/Edgar Su)
[ロンドン 20日 ロイター] - 仮想通貨ビットコインの価格は一時に比べて落ち着き、決済通貨としての基本的特徴である「安定性」を満たし始めた。ところが決済における利用は今年劇的に減っており、投機的資産からまともな代替通貨への脱皮に苦労しているようだ。

 ブロックチェーン調査会社チェイナリシスのデータによると、主要な決済処理機関によるビットコインの取扱高は、昨年12月には4億2700億ドルだったのが、今年9月には9600万ドルと80%近くも減少した。相場が落ち着けば決済手段としての利用が広がるとの期待が裏切られた格好だ。

 大手金融機関や仮想通貨業界の関係者は、ビットコインを決済通貨として羽ばたかせるため、インフラの向上を模索している。

 UBS(ロンドン)のストラテジスト、ジョニ・テベス氏は「新たな通貨になるには安定性の要件を満たす必要がある」とした上で、「しかしビットコインが主流通貨になるのに必要なのは拡張性、つまり通常の通貨並みの価値、量を処理できる能力だ」と語る。

 拡張性とは、1秒当たりに大量の取引を処理できる能力。ビットコインが依拠するブロックチェーン技術は、1秒当たりの処理能力が主要クレジットカード会社に比べてほんのわずかにとどまる。これでは利用拡大は見込めない。

 ビットコインは昨年12月に2万ドル近くに達した後、これまでに75%下落して20日時点では4500ドルとなった。足元で30%も急落するなどまだ値動きは荒いこともあるが、10月は米国株よりも小幅な動きにとどまるなど、今年は比較的落ち着いている。

 ビットコインの決済利用に関し、まとまったデータは存在しない。しかし個々の決済処理機関のデータを見ると、減少傾向が読み取れる。ブロックチェーン調査サイト、OXTによると、例えばバンクーバーのコインペイメンツでは、1月から10月にかけて処理高が半分以下に減った。

 コインペイメンツはコメント要請に応じていない。

ライトニングネットワーク
「拡張性」の問題に対処するため、一部で技術開発が始まっている。

「ライトニングネットワーク」は、決済を迅速化、低コスト化するために設計されたもので、ブロックチェーン技術に付加することが可能なコード。まだ開発途上だが、処理能力と利用が拡大し始めている。

 データ集計会社1MLによると、同ネットワークに接続する端末は8月以来25%以上増えた。

 ユーザーによると、ライトニングネットワークを使えば、ブロックチェーン上のように時間のかかる処理を経なくても2者間の送金が可能なので、人気がある。

 フィンテックのスタートアップ企業リボルトのエド・クーパー氏は「ライトニングはビットコインの拡張性問題を一部解決してくれる。決済をビットコインの世界に送り込んでくれる」と話した。

(Tom Wilson記者)
https://diamond.jp/articles/-/186634

http://www.asyura2.com/18/hasan129/msg/618.html#c2

[経世済民129] 中国で意外な「トランプ人気」トランプ発言で原油価格急落、減産も小幅 中国不動産2桁調達コスト 米国第一主義と軍備増強矛盾 うまき
3. 2018年11月26日 20:49:34 : ZzavsvoOaU : Pa801KbHuOM[155]
幼子に「7つの罪を持つ大統領」と教えるマザーグース
名誉棄損免除のパロディで「トランプ退場要求」を謳い上げた傑作
2018.11.26(月) 高濱 賛
Goodnight Trump By Erich Origen and Gan Golan Little, Brown and Company, 2018
ベッドタイムに読んでもらう「グッドナイト・ムーン」
 物心ついた子供たちが夜寝る前に母親や父親にベッドで読んでもらう本のことを「Book before bedtime 」という。
 その中で一番ポピュラーなのは、マーガレット・ワイズ・ブラウン氏が書いた絵本「Goodnight Moon」(グッドナイト・ムーン=お月様おやすみなさい)だ。
 米国生まれ、米国育ちの人で、この本にご厄介にならなかったものはいないはずだ。1947年に初版が出てから圧倒的な人気を誇っている。
 その絵本の書き出しはこうだ。
 広いグリーンのお部屋(In a great green room)
 受話器が一台(There was a telephone)
 赤い風船が一つ(And a red balloon)
 そしてお月様を飛び越える牛のモーさん*1の絵(And a picture of --- The cow jumping over the moon)
*1=英米でポピュラーな童謡「へイ、ディドル・ディドル」に出てくるライム(押韻詩)の一節。
「グッドナイト・トランプ」が登場
 表紙も装丁もこの「グッドナイト・ムーン」をそっくり真似たパロディが11月13日に発売され、大人の間で回し読みされている。
 特に民主党支持者のリベラル派のミレニアムに受けているらしい。
 筆者の知人で地方公務員の白人女性は、「面白いことこの上ない。特にトランプ嫌いの連中はおなかを抱えて笑ってるわ」と言って貸してくれた一冊の本。
 タイトルは「Goodnight Trump:A Parody」。体裁はイラスト入りの子供向けの「ナーサリー・ライム」(子守歌)。
 書き出しは、「グッドナイト・ムーン」をなぞるように――。
 とてもシックなお部屋(In the very classy room)
 黄金の額縁の鏡(There was a golden mirror)
 そして銀のスプーン(And a silver spoon)
 フェイクニュースを垂れ流すテレビ局の中途半端なニュース(And a broadcast of --
 A half-baked story from a fake newsroom)
 自分の意見と願望だけを伝える億万長者たちの絵(And there were billionaires sending thoughts and prayers)・・・」
名誉棄損で訴えられないパロディの世界
Goodnight Trump By Erich Origen and Gan Golan Little, Brown and Company, 2018
 政治風刺を得意とするグラフィック・ライターのエリック・オリゲン氏とガン・ゴラン氏の共著だ。
 オリゲン氏は南カリフォルニア大学(USC)映画芸術学部を出ている。
 ゴラン氏とは大学卒業と同時に働き出した『サイエンス』誌での同僚の一人だった。
Goodnight Moon
 2008年には同じような手法で『Goodnight Bush: A Parody』を書いて、「ニューヨーク・タイムズ」のベストセラーになった。
 その後10年には『The Adventure of Unemployed Man』(失業者の冒険)を刊行、今回は第3弾だ。
 ブッシュ氏に次いで今度はトランプ氏で「柳の下の2匹のドジョウ」を狙ったわけだ。
 『Goodnight Bush: A Parody』は、長期化するイラク戦争と大不況でにっちもさっちもいかななかったジョージ・W・ブッシュ第43代大統領の政策を手厳しく批判。
 瀕死の重傷のブッシュ大統領を叩きに叩いた。
 批評家の中には「Grave Dancing(墓場で踊った)」と表現した人も。日本で言う「どぶに落ちた犬を叩く」パロディだった。
 今回の「グッドナイト・トランプ:パロディ」は、風刺という点ではブッシュものより強烈な個所が少なくない。
 読みようによっては名誉棄損で訴えられかねない詩文とイラストが出てくる。
 名誉棄損と言えば、NBCテレビが毎週土曜日の午前零時から90分間ナマ放送している「サタデーナイトライブ」(SNL)も日本的スタンダードでは名誉棄損になってもおかしくないような中身だらけだ。
 この番組は1975年から現在まで続いている長者番組。
 特に俳優や女優が時の大統領や側近や政治家に扮してその活躍やスキャンダルをネタに風刺するパロディはNBCテレビのドル箱になっている。
 2016年の大統領選の最中から現在に至るまでトランプ大統領や側近は何度も取り上げられ、茶化されている。
 パロディという名のもとに公的人物を風刺することは許されている。それでも中には見るに堪えないようなパフォーマンスも見かける。
KKKの衣装、ナチスの紋章、ロシア人形、召喚状の山
 本の表紙は一見すると、「グッドナイト・ムーン」と同じように見える。
 しかし、よく見ると窓越しの満月と星は、月のない真っ暗闇に恐ろし気な木とワニのシルエット。
 暖炉の前には「マラー」(マラー特別検察官)と書かれたボックス、上にはうなだれた自由の女神像が置かれている。
 見開きのカラーのイラストには、トランプ大統領の寝室が描かれている。
 カーペットの中央には最初は米大統領の紋章がついていたものが、ページをめくるうちにナチスの紋章に変わっていく。
 箪笥の引き出しは裁判所やモラー特別検察官が送りつけてきた召喚状でいっぱい。部屋の壁には「7つの罪*2」と書かれた1枚の紙が張りつけてある。
 7つすべてにチェックマークがつけてある。つまりトランプ大統領は7つすべてをパスしているというわけだ。
*2=7つの罪とは、Lust(肉欲)、Greed(貪欲)、Gluttony (暴飲)、Pride (自惚れ)、Envy (妬み)、Wrath(憤り)、Sloth(ものぐさ)。
 ベッドのスプレッドの上には白人至上主義集団「クー・クラックス・クラン(KKK)」が被る白い衣装、本棚の上にはロシアのマトリョーシカ人形が置かれている。
 トランプ大統領が極右に同情的なことやロシアとのコネクションを風刺したイラストである。
 床にはネズミ叩き(ネズミならぬ閣僚を叩くゲーム)やスロットマシン(カジノ経営のトランプ)や作りかけのレゴの壁(違法移民阻止のために建設中の国境沿いの壁)が散らばっている。
 揺れ椅子には等身大の女性のウサギが座っている。両手はバンドで縛りつけられている。膝にはドル袋。
 やがてウサギはバンドを外して立ち上がり、トランプ大統領を放り投げる。いつの間にかトランプ大統領の心臓部分には大きな穴が開いてしまっている。
 詩文はさらに続き、最後にこう締めくくっている。
 グッドナイトは古き栄光をぶち壊す(Goodnight upended Old Glory)
 グッドナイトは魂に穴が開いて空っぽになる(Goodnight hole in the soul)
 トランプの嘘やトランプが真実だと言い張る真実よ、グッドナイト(Goodnight to the lies and the truths he evades)
 トランプとすべての悲しきシャレードよ、グッドナイト(Goodnight Trump and his whole sad charade)
 グッドナイト、グッドナイト、永久のグッドナイト、そうなることを祈りつつ、おやすみなさい(Goodnight, Goodnight, Goodnight at last , to all that --forever, let's hope)
 「この本を以下の人たちに捧げたい」
 「両親から引き裂かれて抑留所に入れている子供たち、亡命を拒否された難民の子供たち、銃暴力によって命を奪われた生徒たち、ヘルスケアが受けられずに苦しんでいる母親と彼女たちの赤ちゃん、気の遠くなるほどの多くの話し合いを通じても問題が解決できないでいる両親たちへ」
 「この本があなたたちのユーモアを少しでも取り戻し、そしてグッドナイトと言えるのに役立つように」
子供たちが大人になってあざ笑うのは誰?
 カリフォルニア大学バークレイ校の政治学教授の一人は本書についてこうコメントしている。
 「オリゲン、ゴラン両氏は『ナーサリーライム』という形式を借用して、トランプ氏についてこれまで明るみに出てきた同氏の生きざま、政治スタンス、しがらみ、精神構造、そして醜聞や疑惑についてすべてを網羅している」
 「風刺本としても天下一品だ」
 「その一方で、もし、この本を寝る前に親に読んでもらった子供たちは自分たちの大統領はこんな人間?と子供心に忘れがたいイメージを持ってしまうと思うと、ちょっと恐ろしい気がする」
 「大人たちがトランプ氏を大統領に選んだ罪の重さは計り知れない」
 この本を読んで聞かせてもらった子供たちがこれから10年後、20年後、大人になった時、あざ笑うのは、何もトランプ氏だけではない。
 そんな大統領を選んだ、その時代の有権者たちもあざ笑われるのだろう。
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/54751


 
世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

中東の地政学的変化、主役はトルコ岡崎研究所

2018/11/26

 中東では、歴史的に主要国の関係に地殻変動が起きてきた。主要国とはイラン、イラク、イスラエル、サウジ、トルコであるが、最近まで、米国がイスラエル、アラブの湾岸諸国の大半、それにトルコと組んでイランに対抗してきた。最近の主要な変化は、トルコが米国から離れ、イランとロシアに接近したことである。その結果、新たにトルコ、イラン、ロシアの同盟が生まれているように見える。


(Pomogayev/chaberkus/iStock)
 ランド研究所政治学者のクラークとタバタバイは、Foreign Affairs誌ウェブサイトのSnapshot欄に10月31日付けで掲載された論説、‘Is Major Realignment Taking Place in the Middle East?’で、その要因について次のように分析している。

 1.2014年にエルドアンはトルコの大統領になったが、エルドアンの世界観はイランとロシアと共通点をいくつか持っている。トルコは今やかつてないほど反西欧であり、NATOから離れつつある。

 2.エルドアンは自らをスンニ派の指導者とみなしているようであり、トルコが「イスラム世界を指導できる唯一の国」とすら述べている。サウジは同盟国ではなく競争者となる。カショギ殺害事件は、トルコとサウジの緊張を高める一連の動きの最新のものに過ぎない。

 3.トルコは、シリアの安定を望んでいる。この目的は、イランとロシアの目的と一致する。ロシアとイランは、アサドの権力維持と自らの地域における地位を確保すべく、シリアで協力している。シリアの領土の一体性を保持し、地域の分断や国家破綻を回避することは、三国の関心事である。

 4.トルコはISよりクルドを懸念している。トルコが、米国、サウジよりイラン、ロシアと組むいま一つの要因である。特に、イランはクルドが勢力を得ることを脅威と感じているようである。エルドアンは、アルカイダと結びつきのあるテログループTahrir al-Shamとの関係を強め、同グループを、米国とサウジが支持しているシリアのクルドYPGに対抗させようと考えているようである。

参考:Colin P. Clarke & Ariane M. Tabatabai,’ Is Major Realignment Taking Place in the Middle East?’(Foreign Affairs, October 31, 2018)
https://www.foreignaffairs.com/articles/turkey/2018-10-31/major-realignment-taking-place-middle-east

 中東では主要国の関係が変わり、地政学的変化が起きているが、その主役はトルコである。中東では、かつてはエジプト、イラク、シリアと言ったアラブの強国が大きな影響力を持っていたが、これら諸国はそれぞれの事情で影響力を失った。残されたアラブの大国はサウジであるが、ムハンマド皇太子が音頭を取ったカタールの孤立化、イエメン内戦への深入りは、いずれも外交上の失政であった。そこにカショギ殺害事件が起き、サウジの評価は地に落ちた。トルコの台頭の背景には、地域のアラブ主要国の影響力の低下がある。

 エルドアンはサウジに対抗して、トルコがスンニ派イスラム世界の指導者であると自らを任じているようであるが、それは難しいだろう。サウジの強みは、メッカ、メディナというイスラムの二大聖地の所在国であることである。特に毎年行われるメッカ詣での巡礼を主宰することで、イスラム世界に隠然たる影響力を持っており、トルコは太刀打ちできない。

 クラークとタバタバイは上記論説で、トルコはいまやかつてないほど反西欧であり、NATOから離れつつある、と指摘しているが、トルコがNATOから離脱することはないだろう。エルドアンは11月2日付のワシントン・ポスト紙に投稿し(‘Saudi Arabia still has many questions to answer about Jamal Khashoggi’s killing’)、カショギ殺害事件について「何者もNATO同盟国の地で、そのような行動をとるべきでない」と述べ、トルコがNATO同盟国であることを明らかにしている。トルコはロシアからS-400ミサイルシステムを買おうとしているが、これはNATOから離脱することを意味するものではなく、NATOを牽制しようとするエルドアン一流の策であろう。

 エルドアンの頭痛の種は経済不振である。経済の活性化には米国、EUとの関係が欠かせない。米国との関係ではトランプが強く要求していたブランソン牧師の釈放に応じ、米国との関係改善の意思を表した。エルドアンは多くの点で利害の一致するイラン、ロシアとの関係強化に努める一方で、NATO同盟国の地位は確保し続け、米国とEUとの関係の改善にも努めるだろう。
http://wedge.ismedia.jp/articles/print/14567

 
トップニュース2018年11月25日 / 08:36 / 1時間前更新
アングル:北朝鮮に「無知」な韓国人、統一教育見直しへ
Joyce Lee and Jeongmin Kim
3 分で読む

[ソウル 22日 ロイター] - いまだ戦争状態にある韓国と北朝鮮が、何らかの形で統一を見るのはまだかなり先の話だとしても、この1年の融和ムードにより、関係強化の見通しが立ち始めた。

だが、韓国の一般的な学校では、はっきりそうとは言えないかもしれない。

「何も知らない。年に2度、学校で統一や国家の安全保障、北朝鮮人の生活について学ぶが、大体いつも聞き流している」と、17歳のノ・ハナさんは言う。

今年進展した南北間の緊張緩和は、北の隣人に関する韓国人の無知を露呈させたと多くの専門家は指摘する。韓国政府は、国民が北朝鮮と統一について学ぶ方法を改善しようと努めている。

現在の教育方法では、若い韓国人に北朝鮮やその国民、同国の指導者である金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長について微妙なニュアンスを理解する大切さを教えることはできないと、韓国統一教育院を率いるBaek Jun-kee氏は指摘する。

「中学校や高校で、この問題に合理的にアプローチし、この問題が(生徒の)私生活にどう影響するのかを示すことができなければ、生徒たちの関心を引きつけておくことは難しいだろう」

南北間における文化交流や政府間の交流が増える中、北朝鮮専門家はますます重要になっているが、こうした教育上の欠点が一因で、官民双方の研究機関でこうした専門家が不足していると、専門家は口をそろえる。

「地方政府はどこも南北交流計画を打ち出しているが、専門家はおらず、知識もネットワークもない」と、韓国統一研究院(KINU)のホン・ミン研究員は指摘。「韓国大企業トップの一行が9月に平壌で開かれた南北首脳会議に同行したが、彼らのほとんどは社内に北朝鮮専門家を置いていなかった」

韓国の趙明均(チョ・ミョンギュン)統一相は今月、国会の公聴会で教育プログラムの財源削減を巡り批判を受け、統一に関する新たなカリキュラム作成は「喫緊の課題」だと語った。

<時間の無駄>

朝鮮戦争(1950─53年)が平和条約ではなく休戦協定により終結したため、厳密に言えば、北朝鮮とはいまだ戦争状態にあり、70年も分断されているせいで、多くの韓国人は統一を遠くて非現実的なゴールと思うようになっている。

各世論調査によると、若い世代の韓国人はとりわけ北の隣人について無知であったり無関心で、北朝鮮人のことを仕事や学校といったより差し迫って重要な問題から気をそらす厄介者と考えている。

高校生17人に取材した結果、大半が、この10年間における北朝鮮問題で鍵となる「並進」路線について一度も聞いたことがないと回答。また、ほとんどが北朝鮮経済で広がる民間市場について知らなかった。

「歴史の授業で朝鮮戦争について習ったほかに、学校ではこのような北朝鮮の問題を聞いたことがない」と、17歳の女子高生は話す。

「分断されていることが当たり前になっているので、友人たちもあまり関心がないみたい」

韓国の教育は大学受験に重点が置かれており、高校最後の年に全国で試験が実施され、プレッシャーは最高潮に達する。生徒は受験に将来を賭ける。

北朝鮮は「試験に出ない」と、生徒や教師は言う。したがって、「貴重な時間の無駄」だと思われていると、ある高校教師は話した。

一般的に、北朝鮮は1つの章として教科書で取り上げられ、小学校4年生と6年生のときに年に1度、中学校では簡潔に、また高校では1度だけ教えられると教師2人が語った。

一方、高等教育では近年、韓国の大学にあった北朝鮮研究を行う学部6つのうち5つが閉鎖されたり、他のプログラムに変更されたりした。志願者不足がその一因だ。

 11月22日、いまだ戦争状態にある韓国と北朝鮮だが、この1年の融和ムードにより、関係強化の見通しが立ち始めた。だが、韓国の一般的な学校では、はっきりそうとは言えないかもしれない。写真は小学校に掲示された統一を願う子どもたちのメッセージ。韓国・坡州で2016年11月撮影(2018年 ロイター/Kim Hong-Ji)
<活発な議論>

韓国とは対照的に、北朝鮮では学校で韓国についてよく議論されているようだ。脱北者たちは、プロパガンダに加え、韓国ついて事細かに教えられたと話す。

「韓国の地理について、各地方ではどんな鉱物や穀物がとれるかということまで教わった。韓国の地で何が起きたかという歴史も学んだ」と、平壌で朝鮮語と文学を教えていた脱北者は言う。現在は韓国の首都ソウルで脱北者の子どもたちに教えている。

「韓国人が北朝鮮のどこに何があるかについてほとんど何も知らないことにショックを受けた」とこの脱北者は言い、知らないことで北朝鮮人への共感がなくなりかねないと指摘する。

ロイターが取材した韓国の教育者5人は、北朝鮮という頭の痛い問題をうまく教える態勢が整っていないと感じている。ある高校教師は、北朝鮮について「敵であり、長年失われた兄弟であり、国境を共有する分断された国など、誰に聞くかで変わってくる」と答えた。

初等・中等の北朝鮮教育を監督する統一教育院は、教師が北朝鮮に関する教育法を学ぶための通年プログラムを初めて開設する。

統一に関する紋切り型の教え方から、平和により重点を置き、生徒たちの議論が活発になるよう意図された柔軟なアプローチへの転換もその一環である。

今年、91ページに及ぶ統一教育ガイドラインは、48ページに縮小され、その名称には「平和教育」という文字が入れられた。北朝鮮と平和な関係を築くことの方が、完全な統一よりも現実的で喫緊のゴールだとする文在寅(ムン・ジェイン)大統領の主張が反映されたものとみられる。

(翻訳:伊藤典子 編集:山口香子)
https://jp.reuters.com/article/koreas-unification-edu-idJPKCN1NR0LP
http://www.asyura2.com/18/hasan129/msg/620.html#c3

[経世済民129] アメリカだけじゃない、日本で急速に進む「自国第一」日本人の社畜ぶりが話題!外国人驚愕 財政で農家を守り低所得層をいじめる うまき
1. 2018年11月26日 20:53:36 : ZzavsvoOaU : Pa801KbHuOM[156]
単身高齢者、三大都市圏で1割超え 財政圧迫の懸念 漂流する社会保障
 NIKKEI Investigation
2018/11/26 2:00 日本経済新聞 電子版

 一人暮らしの高齢者が大都市で急増している。日本経済新聞が国勢調査を分析したところ、三大都市圏(1都2府5県)は2000年以降の15年間で2.1倍の289万人に達し、15年に初めて世帯全体の1割を突破した。単身高齢者は介護や生活保護が必要な状態に陥りやすい。社会保障の財政運営が厳しくなる懸念が強まり、在宅を軸に自立した生活を支える「地域包括ケアシステム」の構築が急務となる。
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 最新の15年国勢調査によると、65歳以上の単身者は00年比9割増の593万人。長寿・未婚化の影響で00年時点の予測より5年ほど早い勢いで増え、一般世帯に占める割合は11.1%に達した。
 日経新聞は単身高齢者の動向を探るため、全国1741市区町村のデータを独自に分析した。浮かんできたのは高齢化が先行した地方より、大都市での増え方が深刻になっている実態だ。
■横浜市、名古屋市で10万人突破
 15年間で単身高齢者が2倍以上に増えた自治体は4割弱。三大都市圏を構成する関東1都3県、近畿2府1県、愛知県に集中していた。団塊世代が持ち家を求めた埼玉や千葉の郊外の多くが3倍強に膨らんだ。三大都市圏の単身高齢世帯比率は10.9%と4.8ポイント上昇した。

 実数で最も増えたのは横浜市で、2.3倍の17万1千人となった。名古屋市は12万人に倍増し、東京23区全体は8割増の53万9千人となった。いずれも単身高齢世帯比率は1割を超えた。三大都市圏で1割を超す自治体は11倍の221市区町村となり、全体の6割を占めた。
 都市は地域で助け合う基盤が弱く、一人暮らしを支える自治体の負担は地方より重くなる。

■要介護認定率は2〜3倍に
 顕著なのは大阪市だ。単身高齢者は05年に1割を超え、いまは最多の20万人強。介護保険課は「単身高齢者の増加が介護給付費の上昇につながっている」と断言する。
 単身高齢者の17年の要介護認定率は36%で、同居人がいる場合の2倍強だ。介護サービス利用率も8割と高く、18〜20年度の介護保険料は月8千円弱で1千円以上高くなった。横浜市も認定率に3倍近い開きがあった。
 公共政策に詳しい一橋大の小塩隆士教授は「単身高齢世帯の1割超えは危険な兆候」と訴える。単身高齢者は低年金が多くて生活保護の対象になりやすく、影響は社会保険にとどまらないからだ。「対象は少数と想定した生活保護制度の財政基盤は脆弱だ」と語る。
■未婚化で変わる単身者の「質」
 市町村決算や総務省のデータと重ねて分析すると、単身高齢者の増加は老人福祉費や生活保護費など扶助費の伸びと強い相関があり、自治体財政を圧迫していた。
 大阪市は05年に財政改革を迫られ、人件費や公共投資のほか、新婚向け家賃補助や幼稚園の予算を削減した。「高齢者への義務的支出は簡単に減らせず、財政の硬直化は進んでいる」(財源課)。支出に占める扶助費の割合は当時の22%から18年度は32%に増えた。
 国立社会保障・人口問題研究所によると、40年の単身高齢世帯比率は18%弱の見通し。みずほ情報総研の藤森克彦主席研究員は「単身高齢者の質が変わる」と、都市での未婚率上昇を注視する。「配偶者や子供がいない人が増え、想定以上に介護保険の需要が高まる」
■「ハコモノ」から在宅へのシフト急務
 だが各市の介護保険事業計画をみると、特別養護老人ホームなど「ハコモノ」に重きを置く事例が目立つ。大型施設はサービスを効率化できるが、建設や修繕の費用負担が重い。都市部は適地も限られ、施設中心の政策は早晩行き詰まる。
 限りある財源を在宅サービスにシフトする必要がある。その柱が住み慣れた場所で介護、医療、生活支援を継ぎ目なく提供する地域包括ケアだ。見守りや介護予防もまじえ、単身高齢者の自立を支えれば社会保障費の削減につながる。

 千葉県柏市の豊四季台団地。単身高齢者の増加に危機感を抱いた市は14年に見回りなどのサービス付き高齢者住宅に建て替え、医療・介護施設を集約した。住民は訪問サービスを受け、入院しても再び自宅に戻れる。学童保育などで高齢者が働き、支え合う仕組みを取り入れた。埼玉県和光市は在宅型の介護予防や地域交流に注力し、要介護認定率を引き下げた。
 ただ、こうした成功例は少ない。国は新たな定期巡回事業を介護保険に導入するなどして地域包括ケアを促すが、使い勝手が悪く、浸透しない。
 介護を社会で支えるために00年に創設した介護保険。負担軽減を狙い給付ルール改定を繰り返すが、効果は薄く、むしろ利用者の実態からかけ離れていった。国の推計では40年度の介護分野の社会保障費は18年度比2.4倍の26兆円に膨らむ。
 国や自治体は単身高齢者の実態と向き合った地域包括ケアの仕組みを築かなければ、社会保障制度は漂流したまま持続性を失ってしまう。
(前村聡、藤川衛、上林由宇太)
 日本の社会保障が人口・世帯構造の変化に対応できず、制度疲労を起こしています。介護や医療の需給不均衡やムダを放置すると財政は崩れかねません。調査報道でその原因を明らかにし、解決策を探っていきます。
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https://www.nikkei.com/article/DGXMZO37834380W8A111C1SHA000/


 
在宅ケア、まわらぬ現場 「切り札」機能せず赤字続き
漂流する社会保障 NIKKEI Investigation
https://vdata.nikkei.com/newsgraphics/elderly-single-dwellers-map/#6/138.3398/40.1033/ 
2018/11/26 2:00日本経済新聞 電子版
 一人暮らしの高齢者が急増する中、在宅の介護や家事援助を通じて自立を支える「地域包括ケアシステム」が欠かせない。だが、横浜市など単身高齢者が急増している10市の主な生活密着型サービスを調べると、大半で利用者数が計画比4〜8割台にとどまっていた。人手不足や採算性の低さから事業者が利用者を増やせない実態や、制度が抱える課題が浮かんできた。
【関連記事】単身高齢者、三大都市圏で1割超え 財政圧迫の懸念
■撤退や休止次々
 「6年間で1億円以上の赤字を出してしまった」。横浜市で介護施設を営む男性はこう語る。手がけていたのは通い、訪問介護、短期の泊まりを組み合わせる「小規模多機能型居宅介護(小多機)」と呼ぶ事業。利用は10人程度と定員の半分に満たなかった。今年4月、認知症患者を対象とするグループホームのみの運営に転換した。

 小多機は2006年に介護保険制度に導入された24時間対応サービス。あらかじめ予定を確定させる通所介護や訪問介護と違い、自らの都合で柔軟に組み合わせを変えられる。利用頻度にかかわらず定額なので、保険者と利用者の双方にとって利点があり「在宅ケアの切り札」といわれた。
 ところが実態は事業者の撤退が相次ぎ、利用者も伸びない。横浜市は10月までに累計172カ所の事業者を指定したが、うち12カ所が撤退した。休止状態の事業者もある。市は施設整備に最大3200万円の補助金を支給するが、一定期間を過ぎれば返還義務はなくなる。公費の一部はムダに終わっている。

 国は12年にヘルパーや看護師が定期的に利用者宅を巡回するほか、いつでも呼び出しに応じる「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」を導入した。小多機と同様に定額利用とし、施設から在宅へのシフトをぐっと後押ししようとした。
 その効果は乏しい。日本経済新聞が単身高齢者の増加数の上位10市を対象に、小多機と定期巡回の利用実態を調べたところ、多くの自治体でかけ声倒れになっていることが分かった。
■柔軟さ欠く制度 見直しを
 各自治体の15〜17年度の介護保険事業計画を分析すると、17年度の利用者数はさいたま市や札幌市の一部などを除き4〜8割台にとどまっていた。定期巡回の場合、神戸市と京都市の利用は43%。仙台、福岡、名古屋の3市は約6割しか利用がなかった。なぜ低調なのか。
 主因は採算性の低さだ。事業者はどれだけサービスを提供しても、報酬は変わらない。利用者が増えなければ利益を得られない。人材不足もあって十分に職員を抱えられず、利用者の要望に応じられなくなる悪循環が生じているのだ。
 昨年3月に定期巡回をわずか4年で廃止した名古屋市社会福祉協議会。運営は綱渡りだった。

介護サービスの利用者(右)に水が入ったコップと薬を手渡す介護士(横浜市)

 「国がイメージするような運営は難しい」と協議会の幹部は指摘する。国の資料が示す事例は1回あたり30分程度の訪問を想定しているように見える。だが実際は平均45分。2時間以上の事例もあった。利用者1人に対し、訪問は1日3.5回だったため、計11人の介護福祉士では「利用者7人で手いっぱいだった」という。
 訪問時間は遅れがちになり、利用満足度も上がらない。採算割れを防ぐ月20人強の利用目標に遠く及ばず、毎年4千万円前後の赤字をたれ流した。担当者は「地域包括ケアの先例をつくるために丁寧に地域を回ったが、コストだけがかさんだ」と振り返る。
 制度を利用するハードルも高い。事業者を変えて小多機を利用する場合は、ケアマネジャーを利用先の人材に変更する必要がある。「慣れ親しんだケアマネと関係が切れるのを嫌がる利用者は多い」(横浜市の介護事業指導課)という。
 名古屋市の介護事業者社長は「柔軟に制度を使えるというのは幻想」と訴える。ある自治体の介護保険担当者も「国、事業者、利用者のそれぞれの理想と現実にギャップがありすぎる」と嘆き、サービスの細分化で浸透しないと指摘する。国は在宅ケアのサービスを根本から見直す時期にきている。
 八代尚宏・昭和女子大特命教授(経済学)
 単身高齢者が増加すると家族の介護支援がない分、行政に負荷がかかる。孤独死などのリスクも高まるが、オートロック式マンションの増加で自治体などによる見守り活動は困難になるだろう。
 解決法の一つが、広い家を持つ高齢者が血縁関係のない高齢者と一緒に住むシェアハウスだ。家の持ち主が亡くなっても同居人が追い出されず、住み続けられるようにする公的な仕組みづくりが必要になる。

 結城康博・淑徳大教授(社会福祉学)
 地方から大都市に出てきた団塊世代で夫婦の片方が亡くなり、単身高齢者が急増する。横浜市や名古屋市で一般世帯の1割を超えたが、その比率上昇は加速する。2割に達するのも時間の問題だろう。
 すべて介護施設で受け入れるのは不可能なため、在宅でケアするヘルパーを増やすしかない。相続税率を引き上げるなど裕福な人から資金を再配分するかたちで、在宅ヘルパーの報酬を引き上げる必要がある。
(鷺森弘、上林由宇太)
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【COMEMOでご意見募集】 日本経済新聞社の投稿プラットフォーム「COMEMO」で「介護保険制度を持続させるためにどんな改革が必要か」をテーマに皆様からのご意見を募集中です。2000年に始まった介護保険制度が人口減少や超高齢化、単身世帯の急増に対応するためにどう改革していけばいいのか。みなさんのご意見をお聞かせください。「COMEMO」はこちら。
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地域包括ケアとは 医療や介護、在宅を中心に
きょうのことば
2018/11/26 2:00
日本経済新聞 電子版
 ▼地域包括ケア 高齢者が要介護状態になっても住み慣れた地域で生活を続けることができる仕組み。亡くなるまで病院で過ごすことが多い従来型の医療体制を転換し、2025年をメドに、自宅などで必要な医療・介護サービスを受けられる体制づくりをめざす。社会保障制度改革国民会議が13年に提言した。

 25年には団塊の世代が75歳以上になり、国民の5人に1人が後期高齢者になる。医療や介護の需要が増す一方、医療機関のベッド数の大幅増は見込みにくい。施設を中心とした医療のあり方では、必要なサービスを高齢者に提供できなくなる懸念がある。「地域完結型」を後押しする仕組みとしては、24時間対応の新しい在宅介護サービスが06年に導入された。
 国が地域包括ケアの構築を急ぐのは、不要な入院や施設入所を減らし、社会保障費の増加を抑える狙いもある。高齢化の進展により、年40兆円規模の医療費はさらに膨らむ見通しだ。各都道府県や市区町村は医療計画や介護保険事業計画で、在宅医療・介護の推進を打ち出しているが、目標通りに整備が進んでいる自治体は多くない。
【関連記事】
・単身高齢者、三大都市圏で1割超え 財政圧迫の懸念
・在宅ケア、まわらぬ現場 「切り札」機能せず赤字続き
・入院患者の3割、「自宅から通院」希望 厚労省調査
・介護大手ソラスト、買収で狙う地域包括ケア拡充
・学研が介護大手買収、認知症「5人に1人」時代へ布石
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO37839510W8A111C1SHA000

http://www.asyura2.com/18/hasan129/msg/621.html#c1

[経世済民129] ゴーン逮捕で日産を司法取引に走らせた「史上最高額脱税」の可能性 日産のサクセスストーリ 幹部経費どこまでOK?文化の違い うまき
2. 2018年11月27日 23:12:52 : ZzavsvoOaU : Pa801KbHuOM[157]
私的な損失十数億円、日産に付け替えか ゴーン元会長
2018/11/27 12:39日本経済新聞 電子版
 日産自動車元会長のカルロス・ゴーン容疑者(64)の報酬過少記載事件で、ゴーン元会長が2008年、私的な金融取引で生じた十数億円の損失を日産側に付け替えた疑いがあることが27日、関係者の話で分かった。当時、証券取引等監視委員会も把握し、問題視していたという。

 関係者によると、ゴーン元会長は個人資産の一部を銀行の通貨デリバティブで運用。08年のリーマン・ショックを受けた急激な円高で一時、十数億円の損失が生じた状態となり、銀行から担保不足を指摘されたという。

 ゴーン元会長は担保を追加せず、代わりに損失を含む全ての権利を日産に移すことを提案。銀行側は当初、日産の取締役会での了承を求めたが、ゴーン元会長が難色を示し、銀行側も最終的には取締役会の了承なしで付け替えに応じたもようだ。

 当時、証券取引等監視委員会も銀行への検査でこうした経緯を把握。ゴーン元会長の行為や銀行側の対応にコンプライアンス上の問題があると指摘したという。

 自己の利益を図る目的で会社に損害を与える行為は会社法の特別背任罪(公訴時効7年)に当たる恐れもある。他方、その後の円安などにより損失額は縮小している可能性もあるという。

 ゴーン元会長は15年3月期までの5年間の有価証券報告書に金銭報酬を約50億円過少に記載したとして金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)の疑いで東京地検特捜部に逮捕された。

 日産の内部調査では、報酬過少記載のほか、投資資金の私的流用や経費の不正支出などの問題が判明。ベンチャー投資名目で設立した海外子会社を使って高級物件を自宅用に購入させたほか、家族旅行の経費数千万円を日産側に負担させるなどしていたとされる。 

 

ゴーン元会長、「私物化」実態続々 刑事責任問えるか
2018/11/27 0:00
日本経済新聞 電子版
 日産自動車元会長、カルロス・ゴーン容疑者(64)は、逮捕容疑となった報酬の過少記載以外にも、日産の内部調査で会社を「私物化」していた実態が発覚している。海外の高級住宅の無償提供や身内への経費の不正支出……。会社の資金を私的に流用したとすれば、刑事事件に問われたり、税務申告の必要が出てきたりする可能性もある。

カルロス・ゴーン容疑者の使用していた (左上から時計回りに)パリ、アムステルダム、ブラジル・リオデジャネイロ、ベイルートの各住宅=共同
 日産は社内調査でゴーン元会長の不正行為として、(1)有価証券報告書の不記載(2)私的目的の投資金支出(3)私的な経費支出―の3点を挙げた。(2)に当たるのが、海外にある自宅の無償提供だ。日産が設立したオランダの子会社「ジーア」は海外2カ国でマンションなどを購入。日産側が負担した自宅の購入費や維持費などは総額20億円を超え、日産は私的目的とみている。
 (3)では日産が、ゴーン元会長の姉と少なくとも数年間のコンサル契約を締結。社内調査ではコンサル業務の実績は確認できず、日産は私的な流用との見方を強めている。
 今後の捜査や調査の焦点は2つある。一つは、過少記載以外に、こうした私的支出が、ゴーン元会長の刑事責任に問えるかどうかだ。会社のカネを不正流用した場合、通常、刑法の業務上横領や会社法の特別背任罪などの適用が可能。海外にある自宅はいずれの物件も日産の孫会社などが名義のままで所有権はゴーン元会長に移っておらず、私的流用していたという立証は簡単ではない。さらに、会社への損害を与える意図の証明にもハードルは高い。
 もう一つは税務申告上の問題だ。こうした私的な費用が、実質的にはゴーン元会長への「報酬」に当たるとの見方もある。国際税務に詳しい国税OBの税理士は「ゴーン元会長が日本企業の役員の立場で住宅などの無償提供を受けていた場合、役員報酬となり、所得税の確定申告の義務が生じる可能性もある」と指摘する。
 ゴーン元会長は1年間の約3分の1を日本で、残りを外国に滞在。複数の国に住居がある人の税務申告は日本の「居住者」となるかどうかが焦点となる。滞在日数などが目安となるが、拠点や生活の実態などで総合的に判断する。
 ゴーン元会長が日本の「居住者」となれば、国内外で得た所得を確定申告する義務が生じるほか、適切に申告されていなければ申告漏れとなる可能性もある。
 一方で、今回の逮捕容疑では、役員報酬は退任後などに支払われる予定だったため、現段階で所得税の課税対象外とみられる。所得税の支払い義務は経済的利益が確定した時点、つまり、役員報酬が払われた段階で生じる可能性があるためだ。 
http://www.asyura2.com/18/hasan129/msg/632.html#c2

[経世済民129] ビリオネアは下降局面に備え資金を準備−株売らずに融資で調達 最も正確に株価予測した男、来年も弱気 BTC急落で採掘業者も うまき
1. 2018年11月27日 23:20:26 : ZzavsvoOaU : Pa801KbHuOM[158]
2018年11月27日 週刊ダイヤモンド編集部
「マンション価格暴落」は本当にある?不動産業界インサイダー地下座談会
by全国宅地建物取引ツイッタラー協会

Photo:iStock/gettyimages
週刊ダイヤモンド2018年12月1日号は「相続・増税・暴落に克つ 一生モノの住み処選び」です。そこで、本特集では不動産業界の“ウラ”を知り尽くすプロたちが、今の不動産市況をどう見ているのかを座談会形式でお届けしています。巷では不動産市況の暴落が囁かれていますが、果たして本当に暴落するのでしょうか。本誌に掲載したプロたちの見方を、ダイヤモンド・オンラインで特別公開します。


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──まず、今年のマンション市場を振り返っていかがですか?

次郎丸哲戸(哲戸) この1年間、マーケットは思った以上に変化がなかったです。

 2020年の東京オリンピックが近づいてきたから、何かあるかなと思ったんですけれど、割と凪の状態でしたね。建築費の高騰も落ち着いてきたようです。

かずお君 新築分譲マンションは、価格が全く下がっていないどころか、上がっているくらい。土地の仕入れは気合が入っているから、デベロッパーはそのときに描いたストーリーから外れた価格で物件を出せないでしょう。

 東京23区の好立地なんて、メジャーセブン(大手7社)のデベ以外は買えていないですね。カタカナ系デベロッパーはほぼ見掛けません。

のらえもん(のら) 物件ごとに見れば、思ったほど動かない物件が、ちらほら出てきました。

(苦戦で知られる)「プラウドシティ大田六郷」(東京都大田区)や「ガーデンコート多摩センター」(同多摩市)はやっとゴールが見えたところ。東京東部でも「ブラントン蔵前」(同台東区)のように、駅距離1分なのに集客に超苦労する物件が出てきました。「プレミスト有明ガーデンズ」(同江東区)は驚異の低契約率で、ホームページ担当者の首が飛びました。

 一方で、「ザ・タワー横浜北仲」(横浜市)など飛ぶように売れる物件も幾つかありますし、結局は値付け次第でしょう。

全宅ツイのグル(グル) 直近では、スルガ銀行などのように書類を偽造する、いわゆる「書き上げ系」(2種類の売買契約書を作り、銀行融資額をかさ上げする行為)の金融機関がお金を出していたような物件は下がっていますね。

どエンド君 そういう底辺の収益物件って、自己資金ゼロでも買えるからこそ値段が付いていた。その買い手が全くいなくなるだろうし、需給バランスが一気に崩れちゃうでしょう。

 そこの物件価格が下がるのは当然ですけど、みんなが暮らすための実需のマンションは全く関係ないですよね。

はとようすけ(はと) そうですね。基本的に実需の住宅ローンはフルローンの方も多いので。ただ最近では、旧耐震基準の物件に、例えば三菱UFJ銀行なんかはあまり貸さなくなりました。

 それでフラット35の利用者が増えたらしいです。他の都市銀行も三菱に追随したら、旧耐震は流動性が下がる可能性は十分にありますね。

巷に流れるマンション暴落説は
「根拠がない!!」
──来年以降の市場はどうなりそうですか?

のら 短期的に見れば、大手デベがみんな「住不スタイル」(住友不動産のように値下げをせず、長期間かけて売り続けること)になりつつあるので、あまり状況は変わらないかと。

 中期的には、マクロ経済の調子次第ですが、今から開発を仕掛けている物件は、値下がりする要素がないです。値下がりしても最大で15%ほどじゃないでしょうか。あのリーマンショックでどれくらい下がりました? せいぜい10%ちょっとでした。

──暴落説もささやかれています。

あくのふどうさん(あくの) 暴落説に関しては、何を根拠に言っているのか、分かりませんね。確かに言い続けていれば、いつかは当たるでしょうが(笑)。

新宿シュガーレス 暴落というくらいだから、3〜4割は下がらないと駄目でしょう。その前提で話をすると、「そもそもそんなことってあり得るの?」と思ってしまう。

グル どちらかといえば、投資用不動産が3割近く下がったイメージですね。実需は場所によりけりだと思います。立地が良い所なら、そこまで下がらないんじゃないかなあ。

はと 仮に実需の住宅ローンが組めなくなってしまえば、確かに暴落もあり得るでしょう。しかし、これまでそんなことはなかった。

 暴落とまでは言わないですが、金利が上がり続けたら購入者の借りられる金額が下がるので、価格が下がる可能性はありますね。

のら 1割程度の下げならば、既に今でも売れていないマンションで、個別の値下げが始まっていますよ。

──湾岸エリアなど、エリアによって限界説も出ています。

どエンド君 そう主張する人もいるけれど、価格レベルは下がらないと思います。

 この前「地面師」が世間を騒がせましたが、その一味の一人が東京の有明と浅草にマンションを買っていたのを、不動産謄本で確認しました。それだけの不動産のプロ(笑)が、湾岸マンションを買うくらいですから。

哲戸 不動産サイトとかを見ても、湾岸部は流動性が高い。棟内の販売戸数が多いので価格が可視化されており、下手な株を買うよりよほど安定しているかも。

 湾岸エリアの住人たちは不動産価格マニアが多いから、変な値段にはなりにくい。

──高騰の要因の一つとして、用地の仕入れが困難になっています。

はと 用地を買えているのは、財閥系デベくらいじゃないですかね。

かずお君 そもそもカタカナ系デベには情報が入ってこないでしょう。分譲マンションの割合が減って、買い取り再販やホテル事業に転向するデベが多い気がします。

あくの 最近、土地の権利関係絡みでは東京都渋谷区の不動産会社の名前をよく聞きます。自分たちで土地の権利をまとめた上で仕上げて、財閥系デベに卸したりしていますね。

 用地取得競争が激化して、まとまった用地の売却の大半が入札になってくると、仕込みができなかったり、事業利益を圧迫したりします。すると、デベ側では時間はかかるものの並行して種地を押さえておいて、隣地を広げたり、立ち退きを扱う業者をスキーム上の下請けに組み込んで用地取得を進めたりしておくなど、自存自衛策に力を入れる傾向があるかもです。

──消費増税の影響は?

哲戸 住宅関連については、結果的に見れば、消費増税後に住宅ローン減税の拡大とかエコポイントとかの減税政策が出てくるので、おそらく増税後に買った方が有利になるでしょう。

 勢い余って、焦って買っちゃったらばかを見る感じじゃないかなと思います。

かずお君 リフォーム工事にはめちゃくちゃ影響が出るっていわれています。前回8%に上がったときは、駆け込み需要があった一方、増税直後はほとんどの業者さんが相当へこんだと聞いています。

──値下がりを心待ちに買い控える人が増えています。

のら 結局、いつ値下がりするか分からないので、待つ戦略が正しいかどうかの答え合わせは、202X年になってみないと分からない。その間、自分も家族も待てば待つほど年を取るので、新居で家族と過ごせる時間はどんどん減っていきます。数年前から探しているのに決め切れず、今でも探している人は不幸でしかないですね。

 どれだけのお金を住宅に支払えるのかから逆算して、どこかで「えいや」と決めてしまうしかないでしょう。

【全国宅地建物取引ツイッタラー協会】

ツイッター上で交流し合う不動産業界関係者により結成された団体。不動産業界の面白物件やニュースに登場した不動産などを集めた「クソ物件オブザイヤー」を毎年開催。ツイッターのトレンド入りを果たすほどに注目されている。
https://diamond.jp/articles/-/186641


 


兼グループCDO(チーフデジタルオフィサー)、 ライフネット生命保険株式会社 取締役会長,関 美和

「借金をレバレッジと呼べば、人は賢くなれる?」ハーバードのファイナンス最終講義

ハーバードでファイナンスを教える名物教授が、数字やグラフの代わりに文学や映画、歴史や哲学のレンズを通して、お金、金融、リスク、リターンなど、ファイナンスの基本原理と人間の幸福な生き方を教える。ファイナンスを、冷たくて人間味がなくてとっつきにくいと思っている人は多い。たいていの人は「ファイナンス」と聞くと小難しいエリートの学問で、日常生活には関係ないと感じてしまう。中には金融マンや金融業界を毛嫌いする人もいる。だが本来、ファイナンスは人間の本質に深く根付いたものだ。人生の営みそのものと言ってもいい。価値とリスクを将来にわたって見通すノウハウとしてのファイナンスは、そのまま人生に活かせる! ハーバード・ビジネス・スクールの卒業生に贈られた歴史的名講義が書籍化!本連載では、待望の邦訳『明日を生きるための教養が身につくハーバードのファイナンスの授業』(ミヒル・A・デサイ ハーバード大学教授著 岩瀬大輔解説 関美和訳)から、エッセンスを抜粋して紹介する。

金融業界の人は、なぜレバレッジが好きなのか?
 金融の人間は、レバレッジが大好きだ。レバレッジには多くの実利があるし、そのことについてはこれから話そうと思う。しかし、実質的なメリットとは別に、金融の人間が「レバレッジ」という言葉を使うと、「他人からおカネを借りること」と言うよりも、はるかに賢く聞こえる。

 だが実際には、レバレッジとはおカネを借りることにほかならない。それなのに、金融の人間は「レバレッジ」の話になると、感情的になってしまうことがある。それにはもっともな理由がある。レバレッジのおかげで途方もない富が築かれ、また失われてきたからだ。そしてレバレッジを適正に管理することが、経済的な成功と失敗を大きく左右するからだ。

 では、最も基本的な問いから始めよう。なぜ金融業界の人たちは、借金を「レバレッジ」と呼ぶのだろう?金融における多くのことと同じで、答えはみなさんが考えるより単純だ。

 バールのような道具を想像すればわかるが、「てこ(レバー)」を使うと、自分が動かなくても物を動かすことができる。ある意味で、てこは魔法の道具だ。できそうにないことを実現してくれる。てこは自分の力を何倍にも増幅してくれるのだ。

 アルキメデスは、「我に十分長いてこと支点を与えよ。されば地球をも動かさん」と言った。

 学生も、家を買う人も、ビジネスマンも、おカネを借りる人たちの多くは、まさしくそれを望んでいる。たとえば、自宅を買いたい人の例を見てみよう。今あなたの手元に100ドルあるとしよう(ここに好きなだけゼロを加えてもらってかまわない。そのほうがワクワクするかもしれない)。レバレッジを効かせられないとしたら、どのくらい広い家を買うことができるだろう?家を買った後のバランスシートは、どのようなものになるだろう?

 おカネを借りられない場合、買えるのは100ドルの家だ。バランスシートの資産の部には100ドルの家、資本の部も100ドルの自己資本になる。ではここで、レバレッジを加えてみよう。つまり、家を買うときにおカネが借りられるということだ。話を単純にするため、家の価値の80%を借金で賄うことができるとしよう。すると500ドルの家が買える。その場合、バランスシートはまったく違ってくる。資産の部には500ドルの家、負債の部に400ドルの借金と100ドルの自己資本が残る。

 いずれの場合も、価値の100ドルはあなたのもの(自己資本)だが、片方の場合には、はるかに広く、おそらく立派な家に住むことができる。多くの意味で、レバレッジのおかげで、本来なら住めないような家に住めることになる。

 教育のための借金も同じだ。現在の収入と資産では学費を払えなくても、教育が将来のより高い収入とより良い人生につながる可能性は高い。だからそのチャンスを手に入れるために、おカネを借りる。今、手元にあるリソースでは手に入らないチャンスを手に入れたいという思いこそ、企業や起業家が資金調達を行う理由だ。資金調達によって、普段は手に入らないリソースを手に入れることにより、今手元にあるものだけを使うよりもはるかに大きなリターンが可能になる。

 しかも、さらに良いことがある。レバレッジのおかげで本来なら手の届かないような家に住めるだけでなく、リターンも大幅に増える。たとえば、家の価格が10%値上がりしたとしよう。レバレッジがなければ、資産価値は10%上がるだけだ。自宅の価値は110ドルになり、資本も110ドルになる。しかし、レバレッジを使っていれば、あなたの富は50%も増加する。自宅の資産価値は550ドルになるが、ローン残高は400ドルのまま。だから自己資本が100ドルから150ドルに上がる。

 金融の人間がなぜレバレッジが好きなのか、もうおわかりだろう。広い家に住めるうえに、リターンも増える。もちろん、住宅価格が上がるとは限らない。自宅の価格が20%下がったとしよう。その場合、レバレッジがなければ20%分、つまり20ドルを失う。もしレバレッジがあれば、100ドルの自己資本すべてを失う。レバレッジはどちらの方向にもリターンを増幅(縮小)させるのである。
https://diamond.jp/articles/-/186080


【第6回】 2018年11月27日 ふろむだ
これからクリエイティブ・マーケと定量マーケの両方の能力を兼ね備えた人材が誕生するわけ
【対談】山口義宏×ふろむだ・3
この記事は、『マーケティングの仕事と年収のリアル』の著者・山口義宏氏と、『錯覚資産本』の著者・ふろむだ氏によるチャット対談をベースにしたものです。

プロローグで説明されたように、今回は、「これから台頭する人、落ちぶれる人の4つの条件」の2つ目、
(2)クリエイティブ・マーケと定量マーケの両方の能力を兼ね備え、それらを統合してマーケティング業務を行うマーケ人材が台頭する。
について詳細に解説します。


マーケの人材市場で起きている
2つの変化
ここからは具体的なマーケの人材市場での変化なので、私がごちゃごちゃと解説するより、そのままストレートにチャットの文面を読んでもらったほうが、わかりやすいし誤解も少ないだろう。

(以下、山口さんの発言の引用)
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最近のマーケ人材市場で起きた変化の1つめとしては……

センスやクリエイティブを担っていた人材と、定量的な結果の把握に基づく投資の最適化を担っていた人材〜チーム〜会社は、かなり別れていたのですが、その両方がわかる〜できる人やチームのニーズが高まり、個人のスキルもその両方を担える方向に向かわざるをえないと思います。

その理由は、元々その両方がわかって統合的に判断〜実施できる人へのニーズは潜在的にあったのですが、双方をまともに実行するには、相当な訓練の時間蓄積が必要なため、両方を持つ人が少なく、一部のスーパープレイヤーに留まっていました。

しかし、「定量的な効果測定に基づく最適化ツール」と「顧客に提示して成果のでるクリエイティブ制作を示唆〜補助するツール」が急速に発展しており、それぞれ職人芸的な経験蓄積がなくても、80点の判断ができる素地はかなり高まってきています。

アドビのAI進化のプレゼンテーションを見ていると、単なる画像解析ではなく、プロのクリエイターの作業のプロセスや、その制作物の成果を紐づけて学習し、制作者により高度な制作と判断のリコメンドを出していくのがかなり近い未来に実現します。そうなると、クリエイターは深い経験蓄積がなくても、どういう作品を作れば、売れるものになるか? がわかるようになり、そのキャッチアップ速度はまさに知の高速道路そのものだと思います。

同様に、センスではなく定量分析に基づく最適化がメインの役割だったマーケターも、その定量的結果とクリエイティブの内容が紐付いて、ふろむださんの言葉でいう原因特定解像度が一気に上がり、クリエイティブのセンスとターゲット層とビジネス成果の因果関係を急速に学習していくはずです。

このような学習効率に関しては、私はInstagramをやっている素人を見ていると、どんどん写真が上手になっていくことで実感します。写真の構図、色変化のフィルター、そしてフォロワーの反応、インフルエンサーの投稿内容の研究や模倣によって、写真の素人だった人々が、急速にセミプロのような写真を撮り、全体のレベルは著しく上がっています。

このように双方の異なる役割を担っていたマーケター的な人々は、ツールの進化によって、圧倒的に学習効率が高まり、その役割は互いに越境〜連携していく、そして最後は1人の人が担う世界に近づくという仮説を持っています。

しかし、ここから先が変化の2つ目になるのですが……

上記のような、AIによって最適化のリコメンド精度が上がれば上がるほど、マーケターのアウトプットは同質化していき、市場では差別性を失って、結局は埋もれるのでは? という懸念の仮説もあります。そうなったとき、何が競争力となるのか? と考えると、ちょっと合理では説明できない、ファナティックな偏愛性では? という仮説があります。

私がよく考えるのは、日清食品のカップヌードルのCMです。あれだけ認知度も高く、市場シェアも高い商品になると、あれだけのCM投下量が商品の販売量をさらに押し上げるか? というと、そこまで甘くはなく、何かの合理を超えた判断や、カップヌードルという商品ブランドだけではなく、日清食品のコーポレートブランドを高めるような意図がなくては成り立たないとも感じます。

また、クリエイティブの内容も、いわゆる「他でウケているから」という判断ではなく、オーナーでもある安藤社長の個人的な価値観の発露にも感じられるような、尖ったメッセージやクリエイティブをひたすら発信しつづけています。

目先の販売量増加に対する費用対効果として正しいかはともなく、少なくとも日清食品やカップヌードルは、他の同業他社にはない強い感情的な絆を感じるファンが存在しているように見え、会社の採用にも寄与していると思います。小売のPB(プライベートブランド)が侵食してきている市場において、最後までメーカーのNB(ナショナルブランド)として生き残るのは、間違いなくカップヌードルのような好き嫌いわかれるけど強いファンがいるブランドです。そう考えると、長期戦略としては、カップヌードルの偏愛性ある個性の発信は非常に経済合理性のある話かもしれません。

また、ビジネスの規模は日清食品よりだいぶ小さいですが、クラフトビール「よなよなエール」のヤッホーブルーイングや、ECサイトである「北欧、暮らしの道具店」のクラシコムも同様で、いわゆる前例踏襲や他社ベンチマークではない施策を繰り返しているからこそ、コアなファンが生まれ、事業も成長しつづけているように見えます。

つまり、消費者が「ブランドの違い」を求め続ける限り、様々なAIによって施策の表現やコンテンツの全体レベルがあがっても同質化したとしたら、結局はAIリコメンドに沿っているだけでは事業のパフォーマンスもあがらず、最後の差別化は、人の思想やこだわりのような偏愛要素になるのではないか? という仮説です。

ダニエル・ピンクのハイ・コンセプトも似たような主張だったかもしれませんが、そのリアリティが高まってきているように感じます。それこそ、デジタル化によって、世の中のデザインツールやトレンド情報が出回った結果、いま、どのブランドもデザイン表現はオシャレで、むしろダサいブランドのほうが珍しい(笑)。ただ、それと市場の競争力は別の話で、なかなかクリエイティブが洗練されたからといって、モノが売れるわけではないのは、データをみているとはっきりしています。クリエイティブの評価が高くても、売れない商品は沢山あります。
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「90点、0点」の人より、
「80点、80点」の方が有利になる?
これに対する、ふろむだのレスは、以下のようになる。
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となると、マーケ専門職でメシを食っていこうと思っている人は、

◆「クリエイティブ・マーケ」と「定量マーケ」の両方のスキルを、両方共80点にする。
◆それらを統括してマネージメントするポジションをゲットして、そこで実績を積み上げる。

というのが、今後のよさげなキャリア戦略ですかね。

ただ、それが定番の勝ちパターンになってくると、そこもいずれコモディティ化する。
そうなると、相対的に、偏愛マーケの優位性が目立ってくる。

ただ、偏愛マーケは、ビジネスオーナー的立場とは相性がいいけど、マーケ専門職というポジションでは、なかなかやれる機会を得られないかもしれない。

個人的には、偏愛マーケが成功しているように見えるのは、生存者バイアスがかかっていないかと、気になります。
自分が偏愛的に入れ込んだものが、たまたま一部のユーザの心を掴んで、偏愛マーケが成立するのは、宝くじにあたっただけのようにも見えるのです。

クリエイティブ・マーケと定量マーケのスキルには、「汎用性」があります。
「汎用性」には、メリットとデメリットがあります。
メリットは、再現性があって、つぶしがきくことです。
デメリットはコモディティ化しやすいことです。

偏愛マーケのスキルには、クリエイティブ・マーケや定量マーケほどには「汎用性」がないのではないでしょうか。
そのため、コモディティ化しにくいというメリットがあります。
しかし、再現性がなく、つぶしがきかないというデメリットもあるのではないでしょうか。
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ここで80点と言ったのは、0点を80点にするのにかかるコストと、80点を90点にするコストは、あんまり変わらなかったりするからだ。
収穫逓減の法則が働くためだ。
つまり、クリエイティブ・マーケか定量マーケのどちらか片方だけを90点にするコストと、両方を80点にするコストは、あまり変わらないということ。
だったら、「90点、0点」の人より、「80点、80点」の方が、強いんじゃないかと。

この80点の話は、「クリエイティブ・マーケ」や「定量マーケ」のような粒度の大きい話だけでなく、もっと粒度の小さい話にも適用されるのではないかという話もある。

(山口さん発言)
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技術の進化と共に、GoogleやFacebookのようなプラットフォームの影響力が高まったことで、ある日突然に需要がなくなる仕事が増えていると感じます。それこそFacebookページは、タイムラインへの露出量を絞るとFacebookが判断した瞬間、重要度が下がり、そこの専門性への需要は死んでしまう。

つまり、何かのスペシフィックな技術や専門性に頼ったキャリア開発のリスクは高まり続けるのではないでしょうか(もちろん何の技術や専門性も持たないままにジェネラリストとしていきなり頭角を表すのも難しく、若いうちに1つの基盤をつくるうえで通る道として、専門性を持つことは今後も重要かもしれませんが……)。

そうなると将来が危ういのは、狭い領域のスペシフィックな専門性や技術です。当然、オペレーティブな判断や作業は真っ先に消滅するので、デジタル系の広告代理店のなかで、複雑性の低い判断と業務をやっている人、デザイン会社のなかでオペレーティブな作業をやっている人は、ある日、自動化によって、突然仕事がなくなるリスクは増えていきます。
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大きな樹をイメージしてほしい。

末端の枝葉の部分は、生え変わりが激しいため、せっかく葉っぱの部分で90点のスキルを蓄えても、ある日突然、その葉っぱが枯れ落ちてしまうかもしれない。
一方で、さまざまなスキルを統合してマーケ業務を遂行する、太い枝や木の幹にあたる部分は、生え変わる頻度が少ないので、そこは90点でも、95点でも、ガッツリスキルを蓄えても、投資が無駄になるリスクは低くなっていく。

この「太い枝」にあたるのが、(2)の「クリエイティブ・マーケと定量マーケの両方の能力を兼ね備え、それらを統合してマーケティング業務を行うマーケ」なのだ。

そして、「幹」にあたるのが、「経営」だ。
もちろん、「経営」はもはやマーケの仕事ではない。
しかし、幹に近いスキルほど、陳腐化リスクが少なく、スキルの投資先として優れていることには違いはない。

それが、(3)の「マーケティング業務だけの部分最適を行うのではなく、経営者のように、会社全体を把握し、全体最適のマーケティングを行う人材が台頭する」に繋がってくる。 (続)
https://diamond.jp/articles/-/186377


 

 
10%への消費増税で気になる「マインドへの影響」
上野泰也のエコノミック・ソナー
「10兆円対策」はすれ違い?
2018年11月27日(火)
上野 泰也

安倍首相は消費税率を2019年10月1日に予定通り8%から10%に引き上げることを表明した。増税後の消費の冷え込みを防ぐため、19年度と20年度予算で臨時・特別の経済対策をとる方針も示し、全閣僚に策定を指示した。だが……。(写真=shutterstock)
 11月8日、街角の景気実感を示す経済統計である景気ウオッチャー調査の10月分が、内閣府から発表された。現状判断DIは49.5(前月比+0.9ポイント)で、2カ月ぶりに上昇したものの、好不況の分岐点である50は10カ月連続で下回った。また、2〜3カ月先の景気見通しを示す先行き判断DIは50.6(同▲0.7ポイント)で、2カ月連続で悪化したものの、こちらは50よりも高い水準はなんとか維持した<図1>。
■図1:景気ウォッチャー調査 現状判断DI、先行き判断DI

(出所)内閣府
 市場ではほとんど話題にならなかったのだが、エコノミストとして筆者が今回の景気ウオッチャー調査の内容で注目したのは、「消費税率を19年10月に10%へ引き上げる予定になっている」ということを10月15日の臨時閣議で安倍首相がアナウンスしたことによる、消費マインドへのネガティブな影響である。
 景気ウオッチャーから寄せられた景気判断理由集には、増税前のコートなど冬物重衣料や高額品などの駆け込み需要に期待をする声がある一方で、予定されている消費増税が消費者のマインドに及ぼす(あるいはすでに及ぼしている)悪影響を指摘する声が、少なからずあった。以下で代表的なものをご紹介したい。
続々寄せられるネガティブコメント
【現状に関するコメント】
•  「2019年10月の消費税再増税がメディアに取り上げられるようになり、市場の購買マインドが低下している」(東京都)(その他小売[ショッピングセンター])
•  「2019年10月から開始される消費税の引き上げにより生活費が2%増加になることへの不安がある」(東海)(通信業)
【先行きに関するコメント】
•  「消費税増税の話題があるため、客が消費に対して前向きになれない。特に耐久消費財は辛抱して使うことが見込まれる」(北海道)(乗用車販売店)
•  「どの業界でも景気が悪いという話しか聞かない。また、消費税の引き上げを来年に控えて、消費者の心中はざわついており、安心して買い物ができる状況ではない。そのため、年末からは厳しい状況になるとみている」(東北)(コンビニ)
•  「最近の客は、低価格で納得がいく物を探していることと、来年10月から消費税が更に2%上がるという状況で、購買意欲は余り感じられず、今後も余り上がってこない。それどころか、これからますます下がってしまうのではないかと心配している」(南関東)(商店街)
•  「店で客から『消費税は10%に上げるの』と言われ、『国で決めたことに従います』『もうこの店では買えないね』と嫌みを言われている。今から消費税再増税は厳しいと、プレッシャーを感じている」(南関東)(衣料品専門店)
•  「消費税再増税がニュースになった途端、消費マインドに水を差す形になり、稼働が落ちている」(東京都)(都市型ホテル)
•  「消費税再増税で客のマインドが下降する」(甲信越)(スーパー)
•  「消費税の引き上げの政策は、確実に消費マインドを後退させる結果となることが予想される。消費税の引き上げには絶対反対である」(東海)(一般レストラン)
•  「原材料価格は高値で推移し、加えて来年に控えた消費税の引き上げは、今後消費マインドを引き下げる影響の方が大きく、先行きも不安要素が多い」(東海)(食料品製造業)
•  「住宅街にある店舗であり、高齢者が多数来店するが、年金制度や消費税の引き上げに対する不安を口にしている」(近畿)(コンビニ)
•  「消費税の引き上げが具体的になってくると、必ず消費活動は冷え込む。さらに、現時点で消費の落ち込みへの対策として出てきている案に、使えそうなものがない」(近畿)(テーマパーク)
•  「天候や気温に左右されやすいため、そこが安定すれば例年並みに動くと考えているが、消費税の引き上げの報道があったので客の購買意欲に悪影響が出る可能性を心配している」(四国)(衣料品専門店)
マクロと現場の乖離
 上記のような、いわば経済の「現場」から出てきているナマの声は、政策当局者やエコノミスト・経済評論家がマクロの数字を並べた上で「10%への消費税率の引き上げは大丈夫」と述べていることへの、反対意見になっているようにも思われる。
 筆者は、14年4月に5%から8%へと消費税率が引き上げられた際に、駆け込み需要とその反動の大小ではなく、実質可処分所得の明確なシフトダウンを根拠にして、景気には下振れリスクが大きいことを主張した、数少ないエコノミストの1人である。
 19年10月に予定される8%から10%への消費税率引き上げについて筆者は、「べき論」では引き上げにむろん賛成だが、投資家向けに予想する立場としては、内外経済・為替相場の状況にらみで安倍首相が再々延期を政治的に決断する可能性がまだ十分にあると、市場では少数派ではあるが、考えている(当コラム10月30日配信「首相はまだ『消費増税を最終判断』していない」ご参照)。
 10%への消費増税が景気に及ぼす影響についても、軽減税率やポイント還元などの対策ゆえに大丈夫だと楽観視するのは、危険である。そう考える根拠は、以下の3点である。
景気への好材料が尽きる時期と増税時期が一致する可能性
1. 消費税率が10%という「初めて2ケタの数字になる」ことによる、消費支出抑制方向の心理的なインパクトが、高齢世帯・年金生活者を中心に小さくないと考えられること(上記で引用した景気ウオッチャーのコメント内容にも通じる話である)。
2. これまでに出てきている消費増税対策には「マクロでの数合わせ」的な面がある。実質可処分所得が広範に切り下がる一方で、そうした対策など(消費増税分の使途になっている幼児教育無償化を含む)のメリットを享受する人々の数はそう多くなく、消費増税対策などのかなりの部分は、いわば「すれ違い」的な状況になると考えられること。
3. 東京オリンピック前の建設関連を中心とする設備投資が一巡する時期と、米FRB(連邦準備制度理事会)が利上げをやめる場合に予想される大幅な円高・ドル安と、19年10月の10%への消費増税は、タイミングが一致する可能性があること。
 ちなみに、再々延期がアナウンスされ得るタイミングは、@12月下旬に19年度当初予算案が閣議決定されるよりも前(国会で審議されている時に予算案を差し替えるのは基本的にタブーに近い)か、あるいはA19年3月下旬に同予算が参院本会議で可決成立した後、6月までの通常国会の残り会期中のおそらく前半(消費増税の部分をつなぎ国債的な赤字国債に入れ替えた19年度補正予算案を国会で通す時間が必要である)の2つだと、筆者はみている。
 なお、ロイター通信は11月9日夕刻、「〔焦点〕消費増税で総合対策10兆円の構想浮上、国土強靱(きょうじん)化も盛り込み」と題した記事を配信した。
 それには、「来年10月の消費増税で国内需要が落ち込むことを想定し、その回避を目的とした大規模な総合対策の検討が、政府部内で非公式に進んでいる」「複数の関係者によると、その規模は10兆円程度を目安とすべきとの意見も浮上。実質所得の目減り分5兆円台に加え、国土強靭化の対応や海外経済減速の影響対応もパッケージに取り込み、全体として内需の落ち込みに対応しようというスタンスが、政府内で固まりつつある」と書かれていた。
 また、11月12日には経済財政諮問会議が開催され、民間議員から財政出動によるしっかりした需要喚起を提言した。
 だが、そうした大型の対策が策定される場合でも、筆者が指摘した上記Aが当てはまる。


このコラムについて
上野泰也のエコノミック・ソナー
景気の流れが今後、どう変わっていくのか?先行きを占うのはなかなか難しい。だが、予兆はどこかに必ず現れてくるもの。その小さな変化を見逃さず、確かな情報をキャッチし、いかに分析して将来に備えるか?著名エコノミストの上野泰也氏が独自の視点と勘所を披露しながら、経済の行く末を読み解いていく。

https://business.nikkeibp.co.jp/atcl/opinion/15/248790/112200167/

 

EUの圧勝。果実少ない英メイ政権の離脱交渉
ニュースを斬る
英議会が否決し、「合意なし離脱」という最悪シナリオは消えず

2018年11月27日(火)
大西 孝弘

 英国とEUの歴史的な交渉がついに1つの節目を迎えた。

 11月25日、欧州連合(EU)はブリュッセルで開いた緊急首脳会議で、英国の2つのEU離脱案を正式に承認した。一つは離脱の条件などを定めた「離脱協定案」で、もう一つは離脱後の通商など将来関係の枠組みを示す「政治宣言案」だ。

 緊急首脳会議の前に報道陣向けに握手を交わしていた英国のメイ首相とEUのユンケル欧州委員長は、別々に記者会見に臨んだ。英国国旗の青色に近い色のスーツに身を包んだメイ首相は、「この合意の下に我々は輝かしい未来に進んでいく」と強調。EUのユンケル欧州委員長は「最善で唯一実現可能な合意だ」と語った。

 2016年6月の英国の国民投票で、EU離脱が決まってから2年以上。離脱の19年3月29日まで残り4カ月と迫り、交渉期限を考えるとギリギリのタイミングだった。英国の議会の承認が得られれば、合意なしでEUから放り出される無秩序離脱は回避される。


EUのユンケル欧州委員長(右)と握手するメイ英首相(左)。緊急首脳会議の当日は、共同で会見を行わなかった(写真:写真:新華社/アフロ)
 歴史的な合意とは裏腹に、英国内では批判が収まる気配がない。交渉という観点からみると、EUの主張が色濃く反映され、「EUの圧勝」(大和総研ロンドンリサーチセンター長の菅野泰夫氏)と言えるからだ。

 最大の懸案は、北アイルランドの国境管理と関税の扱いだ。もともと英国とEUは英領北アイルランドとEU加盟のアイルランドについて、厳重な国境管理を設けないことで合意しているが、その具体策がまとまっていなかった。

 まず離脱協定案では、20年末までの移行期間を設け、その間は従来と同じ単一市場に残留する。その間に合同委員会を設置し、20年7月1日までに移行期間を延長するか否かを決定する。また、20年末までに国境管理の解決策が見いだせなければ、英国全体をEUとの単一の関税領域に残すバックストップ(安全策)を採用した。

 英国はEUから離脱したにもかかわらず、EUのルールに従い続けるうえに、EUのルール作りには参加できず、EU以外の国と自由に貿易協定を結べない。そのため、強硬離脱派からは「半永久的にEUに従い続ける」との強烈な反発の声が強まっている。また、協定案では実質的に国境問題や関税の扱いを先送りしたため、「何の解決にもなっていない」と幅広い層からの反発を招いている。

 さらに英国は、EUを離脱する手切れ金として390億ポンド(5兆6500億円)程度を支払う見込みだ。大衆紙サンはEUへの手切れ金を強調し、メイ首相を売国奴のように描いている。メイ政権への批判は収まる気配がない。

 EUからすると当面、英国との関税の問題が回避される上にEUのルールを適用させることができ、多額の手切れ金を確保できる。英国に有利な離脱となれば、EUから離脱のドミノが起きる恐れがあったため面目を保ったと言える。

トヨタ自動車の幹部もメイ首相を後押し
 逆風下を突き進むメイ首相の支えになっているのが、ビジネス界の支援だ。

 11月19日、英主要経済団体の英産業連盟(CBI)が開催した年次総会では、議会などとは異なるメイ首相の姿があった。午前11時頃、ロンドンのインターコンチネンタルホテルの大ホールに現れると、1500人ほど集まった会場は拍手に包まれた。壇上に進む姿はいつものようにやや猫背だったが、離脱協定案の意義を語る際には堂々と背筋を伸ばしていた。

 「この協定案は英国にとっていいものだ。私たちのビジネスが必要とする関税なしの貿易を協定で実現する。ジャストインタイムのサプライチェーンをサポートし、すべての部品が国境を越えて流れることができる」

 ビジネス界の支援を感じて、メイ首相は上機嫌に見えた。冗談を交えながら、多くの聴衆の中から質問者を指名し、質問に丁寧に答えた。

 CBIのキャロリン・フェアバーン事務局長は「首相は、企業と政府が協力してより公正で競争力のある英国を築くための扉を開いた」と、メイ首相のリーダーシップをたたえた。


CBIの年次カンファレンスで講演するメイ英首相。いつもより上機嫌に見えた
 会場で欧州トヨタのマネージングディレクターであるアンソニー・ウォーカー氏に話を聞いた。「今日のメイ首相の講演は非常に良かった。離脱協定案をぜひ進めてほしい。合意なし離脱という最悪の事態を避けられるし、税関の問題も当面はなさそうだ」。

 この1カ月前にロンドンの事務所で話を聞いた際には、ウォーカー氏は沈痛な面持ちだった。「部品の在庫を4時間分しか持たず、1日当たり50台のトラックが英国の国境を通過して工場に部品を納めている。無秩序離脱となった場合は部品の流れが滞り、生産停止を余儀なくされる」と説明。その時とは対照的に、CBIの会場では目の前の霧が晴れたような表情だった。

 年次総会に参加していた鉄道向けグリースなどを扱うRS Clare社のマネージングディレクターのポール・ヴァン氏は、こう言う。「当社の売上高のうち海外売上高は85%、EUには50%ほど。メイ首相が海外のFTA(自由貿易協定)を進めてくれるなら、ビジネスチャンスが広がる。とりあえずは今の離脱協定案を進めてもらうしかないよね」

 11月22日に開催された在英日本大使館の説明会で、鶴岡公二駐英大使は集まった日本企業の面々に冷静な対応を促した。鶴岡大使は外務省で環太平洋経済連携協定(TPP)交渉団の事務方トップである首席交渉官を務め、交渉をまとめた実績がある。「どうなるかは誰も分からない。ただ個人的な予想を言うと、ノーディールでEUとの関係が全く変わってしまうとは思っていない。最悪の事態に備えるのは大事だが、現時点で具体的に大きな行動を取るのは適切ではない」と語った。

メイ首相の懐刀が辞任し、ポンドは急落
 時間切れが危ぶまれた英国のEU離脱交渉は、11月14日から一気に動き出した。

 同日、メイ英首相はEU離脱の協定案が内閣に承認されたと発表。同日夜には首相官邸前に現れ、交渉の進展を宣言した。「英交渉担当者の何千時間にもわたる厳しい交渉の成果だ。離脱案は交渉可能な最善のものである」

 だが、一夜明けると状況が一変する。ラーブEU離脱担当相やマクベイ雇用・年金相など4人の閣僚が協定案に反発し、辞任した。メイ首相は「内閣の総意として決めた」と語っていたが、英メディアによると閣議では閣僚が激しく対立し、約30人のうちおよそ10人が協定案に反対したという。

 政権与党の保守党内でも、強硬離脱派を中心に大きな批判が巻き起こる。ジョンソン前外相が「EUの属国になる案だ」と糾弾するなど、不満が噴出した。メイ首相は合意なし離脱を避けるためには、EUに大幅に譲歩したという見方が大勢を占める。

 メイ首相の懐刀としてEUとの交渉を担ってきたラーブ前離脱相の辞任は、政権の最大の痛手だろう。ラーブ氏は、「規制や法律について英国は発言権がない体制に押し込まれ、そこから抜け出す仕組みがない状態に陥る」と指摘した。11月15日、ラーブ氏の辞任が伝わった直後には、対ドルで英ポンドが大きく下落した。

メイ首相の不信任投票の動きも
 こうした迷走劇の中で、メイ首相の不信任投票を探る動きが強まっている。強硬離脱派のリースモグ議員は不信任投票を求める書簡を保守党に提出した。保守党の規約では、48人の議員の書簡が集まれば、不信任投票が実施される仕組みになっており、その可能性が高まっている。英メディアのデイリーメールは11月16日、首相官邸にハゲタカが集まるイラストを掲載した。

 だが、11月23日までに不信任投票を求める人数は48人に達しなかった。メイ首相に不満を漏らす保守党の議員は多いものの、ここで保守党が分裂すると、EUと離脱交渉をまとめるのが難しい上に、総選挙になって労働党に政権を取られる恐れがあるからだ。

 また保守党の規約では、不信任が否決された場合は、その後1年間は不信任投票ができなくなることも、投票の呼びかけを止まらせたようだ。メイ首相は英国政治の微妙なパワーバランスを利用して、不信任投票を逃れた。


国益とは何かを巡って、英国の政治と世論の分断は深まっている
 メイ首相は11月25日の緊急EUサミットで離脱協定の合意を取り付け、難路を乗り切ったように見えるが、これから最大の難関が待ち受ける。英国議会の承認だ。

 英下院で過半数の賛成を得るのは難しい状況だ。保守党は議会下院で過半数に届かず、北アイルランドが地盤の民主統一党(DUP)と閣外協力でギリギリ過半数に達している。

 だが、DUPは協定案について、「英国の分断を招く恐れがある」と批判し、賛成しない構えだ。保守党の強硬離脱派とDUPが協定案に反対しているため、過半数に達するためには野党の労働党議員を取り込む必要がある。北アイルランドと英国本土の扱いが異なる点がEU残留派の反発も招いており、過半数の獲得は難しい状況だ。

 世論調査会社ORBによると、メイ政権のEU離脱交渉を支持する人の割合が足元で27%、不支持が73%となっている。一時は支持する人の方が多かったものの、今や不支持が支持を大きく上回っている。世論が議員の投票に影響を及ぼすことを考えれば、なおさら過半数の獲得は難しいように見える。

ビジネス界にも強硬離脱派がいる
 最大の支持基盤のはずのビジネス界からも、離脱案には疑問の声が上がる。11月23日には表面的には協定案を支持しているCBIの幹部が、実はメイ政権の合意案を評価していないメールが、英メディアにすっぱ抜かれた。ビジネス界にしてもEUの規制に縛られ続け、果実が少ないとの見方がある。EUの規制を離れられれば、もっと柔軟にビジネスができると公言する経営者もいる。

 その代表格が英国を代表する家電メーカーであるダイソンの創業者ジェームズ・ダイソン氏だ。ダイソン氏はもとより強硬離脱派で鳴らしていた。EUには不可解な規制があり、それに従うことはビジネスの足かせになるという考えからだ。


ロンドンにあるダイソンの店舗。英国でも人気だ
 11月にその主張を裏付けるような判決があった。EU第一審裁判所は、コード付き掃除機向けのエネルギーラベル制度に対するダイソン社の主張を支持し、現行のコード付き掃除機向けエネルギーラベルを無効とする判決を下した。

 どういうことか。EUはもともとコード付き掃除機をダストが溜まっていない状態で稼働させ、その吸引力や消費電力を測定し、エネルギーラベルを付与していた。しかし、実際にはダストが溜まっている状態で掃除機を使うのが一般的であり、ダイソンの掃除機はこの状態で他社の掃除機よりエネルギー効率が高いにもかかわらず、現行のエネルギーラベル制度には反映されていなかった。裁判所はこうした点を評価した。

 ダイソンは「ダイソンが特許を有するサイクロンを甚だしく不当に扱ってきた。これによって利益を得ていたのが、欧州委員会の高官に働きかけてきた主要メーカーだ」との声明を出した。

 このようにダイソン氏は、EUの官僚的な規制に対して異議を唱えており、離脱を明言してきたのだ。依然としてEUで販売する際にはその規制に従わなければならないが、離脱をすれば少なくとも英国ではその必要がなくなる。

 日経ビジネス11月12日号の時事深層「Brexitに商機見いだす日本企業」で触れたように、明確なルールを作った上で離脱し、厳格な関税手続きが採用された方が、ITシステムや物流網の構築などでビジネスチャンスが生まれると考える企業もある。

 メイ政権はEUからの合意なし離脱を回避する道筋は作ったものの、離脱に伴う懸案事項を軒並み先送りした。

 今後も様々なシナリオがあり得る。英下院がEUと合意した離脱協定案を承認しないことや、メイ首相の不信任決議が可決されること。解散総選挙になり、労働党政権が誕生することもある。英国内で意見対立が先鋭化し、もめればもめるほどEU離脱の条件の選択肢は狭まり、交渉は不利になっていく。今回のメイ首相がもたらした合意は、それをよく表している。


このコラムについて
ニュースを斬る
日々、生み出される膨大なニュース。その本質と意味するところは何か。そこから何を学び取るべきなのか――。本コラムでは、日経ビジネス編集部が選んだ注目のニュースを、その道のプロフェッショナルである執筆陣が独自の視点で鋭く解説。ニュースの裏側に潜む意外な事実、一歩踏み込んだ読み筋を引き出します。
https://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/15/110879/112600903/

http://www.asyura2.com/18/hasan129/msg/634.html#c1

[戦争b22] ウクライナ艦船拿捕プーチン氏の危険な領土ゲーム 地上部隊攻撃に備え 米政府ロシア非難 いずも空母化F35B導入、防衛大綱 うまき
1. 2018年11月27日 23:25:55 : ZzavsvoOaU : Pa801KbHuOM[159]
F35戦闘機 最大100機追加取得へ 1兆円、政府検討
2018/11/27 11:22日本経済新聞 電子版
 政府は最新鋭ステルス戦闘機「F35」を米国から最大100機追加取得する検討に入った。取得額は1機100億円超で計1兆円以上になる。現在導入予定の42機と合わせて将来的に140機体制に増える見込み。現在のF15の一部を置き換える。中国の軍備増強に対抗するとともに、米国装備品の購入拡大を迫るトランプ米大統領に配慮を示す狙いもある。

ステルス戦闘機「F35A」
ステルス戦闘機「F35A」

 12月中旬の防衛計画の大綱(防衛大綱)の閣議決定に合わせて、F35の取得計画を見直し、閣議で了解する。2019〜23年度の中期防衛力整備計画(中期防)には追加分として40機程度を盛り込む調整を進める。現在はF4戦闘機の後継機として、F35Aを24年度までに42機導入する計画で順次配備している。

 F35は最新鋭の第5世代機と位置づけられ、現在日本が導入しているA型と短い滑走で離陸し垂直着陸できるB型がある。政府は今後、A型を中心にB型も含め最大100機の取得を検討する。現在約200機あるF15のうち改修が難しい100機を置き換える。防衛省はF15について半分の約100機は改修して使い続けることを決めているが、残りの100機について扱いを検討してきた。

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 F35Bについては、海上自衛隊のヘリコプター搭載型護衛艦「いずも」を戦闘機が離着陸できるよう改修し搭載する方針を防衛大綱に盛り込む方向で調整している。

 政府は30年ごろから退役するF2戦闘機の後継となる次期戦闘機の選定も進めている。中期防に今後の方向性を書き込む方針だが、開発方法など詳細な決定は19年度以降となる方向だ。現状では、日本企業の参画を認める米防衛大手ロッキード・マーチン社の提案と、三菱重工業など日本企業連合が主体となる案がある。

 F35の追加取得には、トランプ氏が米国装備品の購入拡大を繰り返し迫っていることも背景にある。高額の戦闘機を買い増し、トランプ氏が問題視する対日貿易赤字の削減圧力をかわす思惑もある。安倍晋三首相は9月にトランプ氏との会談で「米国装備品を含め、高性能な装備品を導入することが日本の防衛力強化に重要だ」と伝えていた。

 日米両政府は年明けにも物品貿易協定(TAG)交渉を本格化させる。年内に決める防衛大綱や中期防で装備品の購入増を打ち出すことで、交渉を有利に運ぶ思惑もありそうだ。

 政府は次期中期防で、外国機の監視にあたる最新の早期警戒機「E2D」を米国から最大9機追加取得すると明記する方向だ。総額は9機で3000億円超の見込みだ。こうした米国製の追加調達で防衛費は今後、増加するのが確実だ。

 周辺国は最先端の戦闘機の導入を進めている。中国は独自開発の最新鋭ステルス戦闘機「J20」を2月に実戦配備。30年までに第5世代機を250機超導入するとの見方がある。ロシアも第5世代の「スホイ57」を19年にも配備するとみられる。最新鋭機の大幅追加でこうした軍備増強に対応する。
http://www.asyura2.com/18/warb22/msg/432.html#c1

[経世済民129] 神格化していたゴーン氏を強烈批判する日本社会の「ヤバい経営感覚」 だから、この国はナメられる(現代ビジネス) 赤かぶ
5. 2018年11月29日 09:52:04 : ZzavsvoOaU : Pa801KbHuOM[160]

>神格化していたゴーン氏を強烈批判する日本社会の「ヤバい経営感覚」 だから、この国はナメられる

ゴーン自体は、コストカット以外、それほど大きな業績があるわけではないし

一部の愚かな人々を除けば別に神格化していたわけでもない

また、現在、批判されているのは、明らかに重大な企業の私物化行為であり

それが事実であれば違法性も大きいのだから

タイトルは不適切ということになる

また一般に、グローバル企業とは世界市場で大きなシェアを占める企業で、高い利益率を上げ、しかも高い競争力をもつ企業ということだから、

単に烏合の集に過ぎない3社連合が、それを満たせるかどうかは、

今後の課題ということであり、単に大きいだけでは、将来は決して明るくはない


http://www.asyura2.com/18/hasan129/msg/648.html#c5

[経世済民129] 金融政策への依存に警鐘:前日銀総裁・白川方明氏インタビュー(nippon.com) 赤かぶ
1. 2018年11月29日 16:02:36 : ZzavsvoOaU : Pa801KbHuOM[161]

>なぜ、日本では、これほどまでに円高を忌避するのか。本来、円高も円安もそれぞれグループによって歓迎する人もあれば、反対する人もいるのが自然な姿だ。にもかかわらず、円高忌避の声が圧倒的に大きくなるのか。一つの理由は、輸入と異なり輸出は少数の大企業に集中しているため、実態以上に円高による「痛み」の声が大きく世の中には出がちとなる


そうではない

日本は一部の輸出産業は厳しい競争に晒され、労働生産性が高いが

農業を中心とした残りの多くの産業は、政治力による規制や既得権に守られて、

低い労働生産性のままだった

しかも少子高齢化と年功序列で、高所得の高齢労働者と、劣化した高齢経営者が溢れていた

だから円高になり、輸出産業が衰退すると、経済自体が失速して

その皺寄せが、若年者の高失業、高齢低年金者の生活破壊という形で社会を不安定化させたわけだ


そんなこともわからずに、こんなことを言っているから、デフレ不況も悪化したわけだが

全く反省はないらしい


http://www.asyura2.com/18/hasan129/msg/660.html#c1

[経世済民129] 金融政策への依存に警鐘:前日銀総裁・白川方明氏インタビュー(nippon.com) 赤かぶ
2. 2018年11月29日 16:14:07 : ZzavsvoOaU : Pa801KbHuOM[162]

>「デフレ脱却」「デフレ克服」という言葉が、世の中の空気を支配したことと関係している。そもそも、デフレという言葉が非常に曖昧で多義的だったことが、金融政策の議論を曖昧にした
>国債買い入れ拡大の緩和効果は限定的

これは間違いではない

ただし問題は、経済の持続可能性であり、その点では、デフレによる高失業と、投資の縮小による生産性の低迷こそが最大かつ本質的な問題だ

だから、何度も言うように、本来、統合政府がやるべきことは、規制緩和、年金・医療・住など、生活システムの効率化であり

金融政策は、円高投機や過大な金利上昇の抑制という危機対策だけで十分だったのだが


既得権者が政治を支配するポピュリズム国家では、政治による改革が機能せず

どの政権にあっても、長期にわたりバラマキ財政政策と金融政策頼みが続いたということだ

ただし、これは日本だけの問題ではなく、危機意識の低い大衆国家であれば、どこでも生じることだし、現実にも欧州や米国など世界中で、さらに酷い形で生じている

つまり排他主義、差別や戦争同様、ヒトの愚かさの一つの表れと言っていい


http://www.asyura2.com/18/hasan129/msg/660.html#c2

[経世済民129] 世界経済、10月の予測より悪化している公算−IMF専務理事  19年リセッションないBR ECB長期資金供給オペ再開ない うまき
1. 2018年11月29日 21:23:13 : ZzavsvoOaU : Pa801KbHuOM[163]
2018年11月29日 Philip Georgiadis and Paul Hannon
ブレグジットに大きな山場、相場波乱はあるか
メイ英首相
Photo:Reuters
 英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)を巡り、市場にとっては12月11日が新たな正念場となる。

 英議会はこの日、テリーザ・メイ英首相が欧州連合(EU)との間で合意した離脱暫定案について採決を行う。承認されれば、英国は秩序だった離脱に向けて進み出す。

 だが、否決されればどうなるか。2度目の議会採決から無秩序な離脱、国民投票の再実施まで、さまざまな選択肢が考えられる。解散総選挙の実施もあり得るだろう。

 市場は2016年6月に実施された国民投票の結果を完全に読み間違えた。ポンドは投票後の数日で13%急落。予想外の結果に海外市場にも影響が波及し、米国債やドルに逃避買いが膨らんだ。

 投資家は今回、少なくとも1回目の議会採決では否決されると予想している。どの程度秩序だった離脱となるかを測る目安となっているポンド相場はここ数週間、EU側との暫定合意が近いとの度重なる発表を受けても、ほとんど値上がりしていない。

 ブラックロックのポートフォリオマネジャー、ルパート・ハリソン氏は「議会で承認される確率は50%未満」と見る。

 与党・保守党内では、仮に11日の議会採決で否決された場合、金融市場が大きく混乱し、2度目の議会採決で支持に回るよう政治家に圧力がかかるとの見方も出ている。一度目の採決で否決された場合には、21日以内に2度目の採決が実施される可能性がある。こうしたシナリオは、米議会が金融危機が深刻化していた2008年10月に、不良資産救済プログラム(TARP)を否決して株式相場の急落を招き、その後承認を余儀なくされた経緯に重なる。

 だが英市場については、不安定な展開にこそなっても、政治家に圧力をかけるような方向に動くかは不明だ。ポンドは2016年の住民投票後に売り込まれたが、政治的な環境が大きく変わることはなかった。

 その理由の1つには、ポンド安が株式相場の押し上げ要因となることが挙げられる。英国の主要株式指数であるFTSE100種総合株価指数はドルで収益を稼ぐ多国籍企業を中心に構成されるため、ポンドが下がれば、それだけ為替の恩恵を受ける。

 英国債相場は、政府財政に直接的な影響を与えるため一段と重要だが、これまでのEU離脱交渉の過程では底堅い動きを見せている。離脱の是非を問う住民投票当日の夜、ポンドや世界の株式市場が大きく下げる中で、英国債利回りは低下(価格は上昇)した。

 アリアンツ・グローバル・インベスターズの投資ストラテジスト、アンカトリン・ピーターソン氏は「不透明感が増すほど、英国債利回りに下押し圧力がかかる」と指摘する。

 一部では、1回目の議会採決で合意案があまりに圧倒的多数で否決され、第2回投票が検討さえされない状況になりかねないとの懸念も出ている。

 前出のハリソン氏は「無秩序離脱に陥る公算はなお小さいとの見方が大勢で、市場はすぐにはその可能性を織り込まないだろう」とし、「これはかなり危険な状況と言える」と話す。

 こうした状況を踏まえると、仮に議会採決で承認されれば、市場にとっては最大のサプライズとなる可能性があり、投資家があわてて弱気なヘッジ取引をカバーしようと動く中で、相場のボラティリティーが高まるだろう。

 ブルーベイ・アセット・マネジメントのポートフォリオマネジャー、マーク・バスゲート氏は「市場はおそらくリスクに対して慢心しており、市場のボラティリティーが想定以上に高まる可能性がある」と述べる。ポンドのインプライドボラティリティー(予想変動率)は足元で上昇しているが、2016年の国民投票前の水準は依然、大きく下回っている。

 また結果がどちらに転んでも、年末年始の休暇シーズンで商いは細る傾向にあるため、相場の動きは一段と増幅されるかもしれない。バスゲート氏は「市場は流動性が下がる12月に正念場を迎えることになる。双方向において相場が振れの大きい展開となる余地は極めて大きい」と語る。
https://diamond.jp/articles/-/186923
http://www.asyura2.com/18/hasan129/msg/667.html#c1

[経世済民129] 市場に行き過ぎた悲観論、ドルは来年118円も 米長期金利の高止まり、世界経済や市場のリスク ユーロ圏インフレ率コア1%に うまき
1. 2018年11月30日 20:45:38 : ZzavsvoOaU : Pa801KbHuOM[164]
外為フォーラムコラム2018年11月30日 / 11:19 / 3時間前更新
コラム:誕生20年、逆風に耐えた通貨ユーロ「3つの成功」
Jamie McGeever
4 分で読む

[ロンドン 26日 ロイター] - 2019年1月、欧州単一通貨ユーロは発足から20年を迎えるが、しばらく前から世界第2の通貨として成熟期を迎えている。

1999年の誕生以来、たえまない批判にさらされ、破綻を予言されていたユーロは、導入当時に多くの最も手厳しい批判派が予測していたよりも長い期間を生き延びている。

ユーロの欠陥に関する文献は数多く、欧州通貨同盟自体も厳しい批判を浴びているにもかかわらず、ユーロはこの20年で3つの注目すべき成果を挙げている。

第1に、世論調査によれば、過去20年のどの時期よりも、ユーロに対する人々の支持は高くなっている。

第2に、重債務に苦しむユーロ圏内の政府にとっては、ユーロによる借入コスト低下で、数兆ユーロもの負担軽減が実現している。

そして第3に、欧州中央銀行(ECB)は周期的に訪れる危機に対して、1990年代後半に同中銀が構想されていた段階で最も熱心だった支持者の期待をも上回る、柔軟で斬新な対応を見せている。

こうした結論は、これまでの期間に見られた浮き沈みを隠してしまう。それでもノーベル賞を受賞した米国人マネタリスト、ミルトン・フリードマン氏を含む多くの人々が、あまりにも硬直的で、本格的な景気後退が1度でも起きれば耐えられないと見込んでいたユーロというシステムが持つ耐久性や順応性を証拠立てるものだ。

ギリシャが初めて数十億ユーロ規模の国際的な救済措置を受け、アイルランドも救済対象となった2010年には、毎年行われる欧州委員会による世論調査において、「ユーロは自国にとって好ましい」と答えた回答者は全体の51%にとどまった。

だが、先週発表された2018年の調査では、ユーロ圏全体で64%の回答者が「ユーロは自国にとって好ましい」と回答しており、「欧州全体にとって好ましい」とする回答は約4分の3に達した。

これは2002年の調査開始以来、最も高い支持率だ。リトアニアとキプロスのわずか2カ国のみが、「ユーロは好ましくない」と過半数の国民が回答していた。

驚くべきことに、救済融資の厳しい条件によって経済的、社会的にも大きな苦痛を味わっているギリシャ国民でさえ、60%が「ユーロはギリシャにとって好ましい」と考えており、「欧州全体にとって好ましい」という回答も71%に上った。

イタリア国民が示した態度も示唆に富む。イタリア経済は長年低迷しており、債務残高も世界第3位で、ポピュリスト色の強い現連立政権は、過去にユーロ離脱をちらつかせたこともある。

ところが、欧州委員会が行った同調査によれば、イタリア国民の57%は「ユーロはイタリアにとって好ましい」と考えており、「欧州全体にとって好ましい」との回答も68%となっている。

ユーロ圏19カ国をカバーした今回調査では、1万7589人の回答者のうち、約69%がユーロ圏における財政政策を含めた経済協調の推進を支持。経済協調を縮小すべきとの回答は7%にとどまった。

19カ国がさらに緊密な財政協力を実現するには、何年もかかるだろうし、有意義な進捗が明らかになるには、数十年かかるかもしれない。ECBの監督下にある金融政策については、大した時間はかからないだろうが、とはいえフランクフルトに本拠を置くECBが過去20年でここまで発展するとは、以前ならば現実的ではないと思えただろう。

発足当初の数年間、ECBは2つの異なる方向から批判を受けることが多かった。インフレ率を上限2%にとどめることに固執するあまり柔軟性に欠けると責められる一方で、2002年の紙幣・硬貨流通については「ステルス・インフレーション」発生の責任を問われる、といった具合だ。

歴史上、数十年あるいは数世紀にもわたって単一経済を統制してきた他の中銀に比べると、ECBの政策決定プロセスはスピード感に欠け、煩雑で不適切だと酷評されることが多かった。

恐らく「産みの苦しみ」と言われるべきものだろう。1ユーロ=1.1747ドルで始まった単一通貨は、2年も経たないうちにその価値を3割失い、0.8240ドルまで落ち込んだ。ECBは他の主要7カ国(G7)の中銀と協調して数回にわたる為替介入を成功させ、さらなるユーロ安の事態を防いだ。

<ユーロ・プレミアム>

だがユーロはこうした下落局面を切り抜け、回復力を示した。2007─08年、2010─12年に発生した危機に際して、この回復力が不可欠だったはずだ。ユーロはすぐに、世界で2番目に重要な通貨としての地位を確立し始めた。

ユーロ導入時点で、圏内の各国従来通貨は世界外貨準備高の17%を占めていた。10年後、ユーロが占める同比率は27.6%に達した。その後も変動はあったが20%を切ることはなく、現在、ユーロ圏以外の中銀は外貨準備高の一部として約2兆4000億ユーロ(約310兆円)を保有している。

加えて、いわゆる「ユーロ・プレミアム」、すなわちユーロ加盟に伴う借入コストの低下により各国政府が支出を抑制できた。

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ユニクレジットのアナリストによる試算では、イタリアの債務利払いは米国、日本に次いで世界で3番目に多いが、イタリアがユーロに加盟していなかった場合に比べれば約9000億ユーロ低いという。

1990年代、イタリアとドイツのイールドスプレッドは最大750ベーシスポイント(bp)、そしてこの時期の大半を通じて300bpを超えていた。ユーロ導入から2008年夏に起きたリーマン破綻直前まで、スプレッドが50bpを超えることはめったになく、平均約25bpにとどまった。

スペイン、ギリシャ、ポルトガルといった他のユーロ圏「周縁」国においても似たような状況があり、これら諸国の政府は数千億ユーロの債務利払いを削減できている。企業、家計、個人もやはりその恩恵を受けており、結果として「節約」はさらに大きくなっている。

ユーロによって域内の脆弱な諸国が2007─08年のグローバル金融危機から守られたことは確かだが、その数年後にユーロ圏内から生じた後遺症は、導入後10年を経たユーロにとって、グローバル金融危機よりもはるかに大きな試練をもたらした。

だが、その後10年間に次々に起きた危機に際しても、マイナス金利、数兆ユーロ規模の銀行向け低利融資、2.6兆ユーロに及ぶユーロ建て資産買い入れプログラムという組み合わせは、苦境に陥った各国の借入コストを劇的に引き下げることに成功した。

これは中銀によるものとしては異例の政策措置だ。しかも、19の主権国家に仕えるECBが、インフレを忌避し保守的な財政を特徴とするドイツの主導により構築されたことを思えば、その異例さはさらに際立つ。

昨年ブンデスバンク(ドイツ連邦銀行)が行った調査によれば、グローバル金融危機前に比べて借入コストが大幅に下がったことにより、ユーロ圏諸国の2008─2016年の利払い負担は約1兆ユーロ削減されたという。GDPの約9%に相当する負担軽減だ。

ECBによる制約の大きい「画一的な」金融政策にもかかわらず、以前であれば考えられなかった柔軟性を備えた危機管理の枠組みが実現している。最終的にはこれがユーロを救い、その存続と繁栄を確かなものにするだろう。得失を含めて、これがありのままの現実なのだ。

*筆者はロイターのコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています。(翻訳:エァクレーレン)

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私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」
ビジネス2018年11月30日 / 20:29 / 15分前更新
トヨタ、PSAとのチェコ合弁を完全子会社化 提携は維持
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[東京 30日 ロイター] - トヨタ自動車(7203.T)は30日、仏自動車大手のグループPSAと小型車を生産しているチェコの合弁会社を完全子会社化すると発表した。PSAとの提携関係は維持する。2019年末から、PSAのスペインにある工場から新たに小型バンのOEM(相手先ブランドによる生産)供給を受ける。

PSAが保有する合弁会社「トヨタ・プジョー・シトロエン・オートモビル・チェコ(TPCA)」の株式50%をトヨタがすべて譲り受け、トヨタの欧州統括会社「トヨタ・モーター・ヨーロッパ(TME)」が21年1月に完全子会社化する。株式譲渡額は非公表。

両社の強みを活かし、小型車のほか、小型商用車も提供を受けることで、開発や生産コストを最適化する。TMEは新たな小型バンの開発費や設備投資も一部を負担する。

TPCAは現在、欧州市場向けの小型車を手掛け、トヨタでは「アイゴ」、PSAでは「プジョー108」や「シトロエンC1」を生産している。今後も、同モデルの生産を続け、雇用も維持する予定。

TMEは12年から小型商用車の分野でも協力しており、PSAはプジョー「エキスパート」やシトロエン「ジャンピー」をベースにした小型商用車「プロエース」をフランスのオルデン工場で生産し、TMEにOEM供給している。

白木真紀

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ワールド2018年11月30日 / 19:39 / 1時間前更新
「米国は誠意を」、G20控え中国が貿易問題打開を期待
1 分で読む

[北京/上海 30日 ロイター] - 中国外務省は30日、20カ国・地域(G20)首脳会議開幕を前に、貿易問題で米国が誠意を示し、中米両国が受け入れられる提案を推進することに期待を示した。開催地のアルゼンチン・ブエノスアイレスには29日からG20首脳が到着し始めた。

30日、12月1日の2日間の日程で開かれるG20首脳会議では、米中の貿易戦争で深刻化した世界的な貿易摩擦が主要議題となる見通し。

1日にはトランプ大統領と中国の習近平国家主席の会談も予定されている。トランプ大統領は29日、アルゼンチンに向けて発つ際、中国との通商交渉妥結に近づいているものの、それを自分が望んでいるかは定かでないと述べた。[nL4N1Y44YZ]

中国外務省の耿爽報道官は記者会見で「現在、両国の経済チームは、両国首脳が11月1日の電話会談で合意したコンセンサスの精神を実行すべく緊密に連絡を取り合っている」と説明。

「われわれは、両国が受け入れられる提案の推進に向け、米国が誠意を示し中国に歩み寄ることを期待している」とし、「同時に、双方の努力により、アルゼンチンでもうすぐ行われる両国首脳会談が前向きな結果を達成し、米中関係発展の次の段階への方向性を打ち出すことを期待する」と述べた。

私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」
ワールド2018年11月30日 / 07:13 / 2時間前更新
G20首脳会議開幕へ、共同声明巡る協議難航 注目は米中会談
2 分で読む

[ブエノスアイレス 29日 ロイター] - 20カ国・地域(G20)首脳会議の開幕を30日に控え、共同声明策定に向けた協議は、貿易や移民、気候変動などの問題で合意にこぎ着けることができず、難航しているもようだ。

南米初となるG20首脳会議は、アルゼンチンの首都ブエノスアイレスで30日から2日間開催される。

ドイツの政府高官はロイターに対し、「今年は多国間協調主義にとっては芳しくない年だ」とし、G20が採択する共同声明を巡る協議は「非常に困難だ」と語った。

同高官は、協議の争点については明確にしなかったもの、米中貿易摩擦に端を発する世界の貿易を巡る対立が、今回のG20首脳会議の焦点となることが見込まれている。

声明草案の策定に関与する高官の一人は「2日半程度の話し合いによって、声明の約3分の2程度の内容はまとまった」と述べた。ただ、「争点は貿易、気候、移民・難民、多国間協調主義、鉄鋼に絡む問題で、いまだ合意は得られていない」と明らかにした。

<注目は米中首脳会談>

今回のG20では、トランプ米大統領と習近平・中国国家主席が1日に予定する貿易問題を巡る会談が注目されている。

トランプ大統領はこの日、中国との通商交渉で合意することに前向きとしつつも、自分が実際にそれを望んでいるかは定かでないと発言。「通商面で中国と何かを行える状況に近づいているが、私がそれを望んでいるかどうかは分からない」と述べた。

中国商務省の報道官は29日、今週末予定される米中首脳会談で、貿易摩擦解消に向けた「前向きな結果」を期待しているとの認識を示した。

同報道官は、トランプ米政権による追加対中関税の回避を目指しているかとの質問に対し、米中首脳が前月の電話会議で得た「コンセンサス」の履行に向け、両国の経済チームが緊密に連絡を取り合っているとし、「首脳会談で前向きな結果を出すことができるよう両国が歩み寄り、尽力することを望む」と述べた。

その上で「中国側は、米中の経済・貿易協力が相互利益であるということを重ねて強調している」と述べた。

<首脳らが現地入り>

一方、ブエノスアイレスでは29日、現地入りした首脳らにアルパカのスカーフや銀の腕輪、メンドーサワイン、パタゴニア産の茶など、アルゼンチンの名産品が贈られた。

女性の出席者には記念デザインを施した腕輪が、男性には北部山岳地帯のカタマルカ州で手織りされたスカーフが贈られた。マクリ大統領府によると、これらはフリアナ・アワダ大統領夫人が個人的に選んだ。

このほか、練乳を加熱してキャラメル化した「ドゥルセ・デ・レチェ」入りチョコレート、特製の茶やろうそく、メンドーサ産マルベックワインが贈られるという。

一方、ドイツのメルケル首相を乗せた政府専用機(エアバスA340)がアルゼンチンに向けてベルリンを出発後、技術トラブルが発生したため、ケルン・ボン空港着陸を余儀なくされた。

Slideshow (14 Images)
同行筋によると、搭乗していたメルケル首相とショルツ財務相は別の政府専用機に乗ってスペインのマドリードまで行き、民間機に乗り換えてアルゼンチンに向かう見通し。両氏はG20開幕までにアルゼンチンに到着できないとみられる。

*情報を更新しました。
https://jp.reuters.com/article/europe-ecb-anniversary-idJPKCN1NZ05J


2019年 日経平均株価予想 来年こそは3万円(近く)まで上昇
ストラテジーレポート
広木 隆 広木 隆 2018/11/30 印刷 2019年 日経平均株価予想 来年こそは3万円(近く)まで上昇印刷
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日本経済新聞社が4-9月期の決算を集計したところ、2019年/3月期の上場企業の利益は前期比1%増益のほぼ横ばいにとどまる見通しとなったという。ユニバースが違うのは百も承知で、これを日経平均に当てはめると、日経平均の今期の1株当たり利益(EPS)は1847円程度になると仮定される。

11/29 日経平均 22262円60銭
前期実績PER 12.17倍
EPS 1829.30円 ⇒ ×1.01= 1847.60

為替が想定レートよりかなり円安で推移しているのだから、これだけでも今期横ばいというのは相当保守的な(というか悲観バイアス傾け過ぎにも無理がある)予想だが、まあよしとしよう。今期は横ばいとして、来期はどうか。5%程度の増益と(ひとまず)仮定しよう。すると来期の予想EPSは

1847.60 × 1.05 =1940円

と仮定できる。このEPS1940円を、アベノミクス相場開始以来の平均PER15倍で評価してやれば、日経平均は2万9100円になる。来年は、

1.業績が5%増益になる。
2.PERが平均に回帰する。

という、この2つの前提のもとで、日経平均株価の年末の予想値を2万9100円とする。

では、この2つの前提の蓋然性(確からしさ)を検証しよう - と、言っても、未来予想に検証のしようがない。検証不可能というところが、相場の予想が科学ではない(自明のことだが)証である。

検証ではないが、なぜ僕がそういう前提を仮定したかの理由を述べる。主観的確率というやつだ。

僕がこの2つの前提が実際のものになる蓋然性が高いと信じるのは、来年は世界景気が堅調に推移すると考えるからだ。世の中にあふれかえる通説は、「米中貿易戦争の影響で中国景気が減速」というものだろう(今日もどこかで見かけた)。また、「通商摩擦は米国にも高関税で跳ね返り、米国経済も息切れ」という論調も多い。

まず、中国景気だが、中国政府は景気対策を矢継ぎ早に打ち出している。

中国が今年打ち出した景気対策

出所)各種報道よりマネックス証券作成
いちばん大きかったのは先日、日経新聞でも大々的に報じられたが、金融政策を引き締めから緩和に180度転換したことだ。中国はこれまで国営企業や地方政府の過剰債務圧縮のため引き締めていたが、このため信用収縮が起きるに至っていた。この状況を根本から改めた。人民銀行総裁が引き締めは誤った政策だったと謝罪まで行っている。手のひらをかえしたよう銀行には民間企業向け融資拡大の目標まで設定させた。

グラフ1は人民銀行発表の社会融資規模の増量のうち人民元建て融資の年初来累計額を前年同期と比較したものである。ずっと減速していたものが年後半からピックアップしてきているのがわかる。「米中貿易戦争の影響で中国景気は減速する」のではなく、「ディレバレッジ政策によって既に減速してきた」というのが正しい認識だろう。そして、この政策はいまや180度転換されている。

グラフ1 人民元建て融資(年初来累計額:前年同期比)

(出所)中国人民銀行のデータをもとにマネックス証券作成
こうした効果が指標にも表れている。鉱工業生産や固定資産投資なども底打ち傾向にある。GPS搭載で遠隔地からでもリアルタイムに建機の稼働率を把握できるコマツのKOMTRAX月次データ。前年割れの推移が続いていたが10月は+8%に跳ね上がった。


(出所)Bloomberg、コマツのデータよりマネックス証券作成
本稿執筆中の11/30午前10時に中国国家統計局と中国物流購入連合会(CFLP)が発表した11月の中国の製造業購買担当者景気指数(PMI)は前月から0.2ポイント低下の50.0だった。2016年7月以来、2年4カ月ぶりの低水準となった。市場予想(50.1)も下回った。

だが、PMIというのはソフトデータ、すなわちアンケート調査だから、購買担当者の景況感が現場の様子とラグがあるのはよくあることだ。この先、PMIも底打ちになってくるだろう。

こうしたことから中国景気はそれほど落ち込まず米中貿易戦争の影響は限定的になると思われる。市場は中国景気について悲観一色に傾いているので、中国景気が意外に底堅く推移すれば、それだけもサプライズ効果は大きいだろう。

米国も、年末商戦の出足好調に見られるように、GDPの7割を占める個人消費が堅調で景気の減速はないだろう。少なくとも、来年中の景気後退の可能性は非常に少ないと思う。シンプルに考えて、失業率が低く、誰でも職に就け、緩やかながらも賃金が上がり、でもインフレが抑制されている。こうした状況では消費者のマインドは良好に保たれるはずだ。

日本はどうか。消費増税が懸念されていたが、いまや逆に「減税」かと言われる状況。ばらまき政策である。安倍政権としては是が非でも参院選には負けるわけにいかない。「何でもあり」の状況になるだろう。2019年は新・天皇陛下の即位で祝賀ムードのなか、「消費税対策」(これも不思議な言葉だが)での大盤振る舞い、ラグビーW杯、オリンピック、大阪万博とこの先イベントも切れ目なく続くのが見えている。今のこういう時期に景気は悪くなりようがない(実際にオリンピックが終わった後は別の話)。そもそも改元だけでも更新需要が相当あるだろう。天災が気がかりだが、そればかりは危惧してもどうしようもない。

中国景気は市場が懸念するほど悪化せず、米国の景気拡大はまだ持続し、日本の景気は今年より来年のほうがかなりの確度で相当良くなる。世界の経済大国、1位2位3位の景気が悪くないのだ。これで日本企業の業績が伸びず、株が上がらないということはないだろう。
https://media.monex.co.jp/articles/-/10555
http://www.asyura2.com/18/hasan129/msg/680.html#c1

[経世済民129] カリスマ経営者の「ゴーン化」を防ぐ方法 ルノー日産連合の危機、元凶はマクロン大統領 ゴーン不正を会計から…脱税、特別背任 うまき
4. 2018年11月30日 20:48:52 : ZzavsvoOaU : Pa801KbHuOM[165]
国内社会ニュース(共同通信)2018年11月30日 / 18:04 / 29分前更新
合意書面に「20億円」明記
共同通信
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 金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)の疑いで逮捕された日産自動車の前会長カルロス・ゴーン容疑者(64)が年ごとに、自身の報酬は総額年約20億円で、うち10億円程度を退任後に受け取るなどと、日産側との合意文書に明記していたとみられることが30日、関係者への取材で分かった。作成日も記されていることから、東京地検特捜部は、退任後の報酬支払いも書面作成時に確定し、報告書への記載義務が生じたとみて作成経緯を調べている。

 東京地裁は30日、ゴーン容疑者と側近の前代表取締役グレゴリー・ケリー容疑者(62)の勾留を12月10日まで10日間延長する決定をした。

【共同通信】

私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」
トップニュース2018年11月30日 / 14:09 / 3時間前更新
米女性の収入は男性の半分程度、最新調査で判明
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[28日 ロイター] - 米ワシントンに拠点を置くシンクタンク、女性政策研究所(IWPR)が28日に発表した最新調査で、2001─15年の期間における米国の女性の収入が、家族の世話のための休職などを考慮すると男性の半分程度だったことが分かった。この差は、それまでの推定よりはるかに大幅となる。

「Still a Man's Labor Market(まだまだ男性の労働市場)」と題した同調査によると、無収入の時期を含むこの期間の女性の収入は、男性よりも51%少なかった。

共同で調査をまとめたIWPRのハイディ・ハートマン所長は、男性の賃金1ドルに対して女性は80セントとされる賃金格差は、職業の違いなどによる誇張なのかという議論が多くなされてきたが、実際は過小評価であることがわれわれの分析で明らかになったと指摘した。

調査では、2001─15年の女性のインフレ調整後賃金が平均2万9000ドル(約330万円)と、1968─82年の1万4000ドルから上昇し、男女の格差は縮小していた。しかし、女性が1年以上休職する確率は男性の約2倍で、1年間休職した女性の在職期間中の給料は平均で男性よりも39%低いことも分かった。

IWPRは、有給で家族・医療関連の休暇が取得でき、保育費が手ごろな水準になれば、女性は勤務を続け、より高い賃金を受け取る可能性が高くなると指摘した。

また女性が就く職業の範囲が広がり、男性がもっと家族の世話を引き受け、全米規模でより厳格な同一賃金を導入すれば男女の賃金格差縮小につながるとした。
http://www.asyura2.com/18/hasan129/msg/662.html#c4

[経世済民129] 市場に行き過ぎた悲観論、ドルは来年118円も 米長期金利の高止まり、世界経済や市場のリスク ユーロ圏インフレ率コア1%に うまき
2. 2018年11月30日 20:51:49 : ZzavsvoOaU : Pa801KbHuOM[166]
トップニュース2018年11月30日 / 16:59 / 4時間前更新
軟調、世界景気への懸念継続 ソフトバンク上場で需給不安も=来週の東京株式市場
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[東京 30日 ロイター] - 来週の東京株式市場は軟調な展開が見込まれる。米中首脳会談に市場の関心が集まっているが、貿易問題で何らかの合意に至りショートカバーが入ったとしても、世界景気の先行き不安が払拭される訳ではない。ソフトバンク(9434.T)株上場に伴う換金売りも懸念されており、需給面で下押し圧力が掛かりそうだ。

日経平均の予想レンジは2万1900円─2万2500円。

米中首脳会談を巡っては「フタを開けてみないと分からない」(国内証券)との声が聞かれる。交渉が完全に決裂すればショックが広がるとみられるが、今のところ首脳同士が顔を合わせること自体を前向きに評価する向きが多い。ただ米中が何らかの合意に至ったとしても、貿易戦争が世界景気にもたらすダメージへの警戒は消えそうにない。

岡三アセットマネジメント・シニアストラテジストの前野達志氏は「米国の年末商戦では関税が引き上げられる前に中国から輸入したものが売られている。年明け以降は関税が掛かったものになる。そうなれば米景気に下押し圧力が掛かるはず」と指摘。「(年末商戦が堅調という)ニュースに飛び付いた投資家の資金が小売セクターのETF(上場投信)に流れたが、この動きがいつまで続くか不透明だ」とみる。

足元では米国の金融政策に対する関心も高まっている。弱い米経済指標が発表されれば、来年の利上げ停止に対する市場の自信を深める形になる可能性があるが、米景気の先行きへの市場の悲観的な見方が強まるリスクもある。逆に利上げ停止観測が和らげば、今度は米金利上昇が株式市場の逆風となるシナリオが意識される。

国内では大型上場が控えている。12月19日に上場予定のソフトバンクを含め、同月には20社が東証に新規上場する。購入資金の調達に向け保有株を売却する動きが広がれば需給は緩みかねない。

ブレグジットに関しても、同月11日の英議会での離脱案の採決に向け、紆余曲折が見込まれる。決定の先送りも想定されているが、不透明感が漂う中では積極的にリスク資産を買い上がる姿勢は限られやすい。一方で「例年12月は中国の中央経済工作会議が開かれる。骨のある景気対策が出れば市場にはプラス」(岩井コスモ証券投資情報部長の有沢正一氏)との声も聞かれる。

株式マーケットチーム

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トップニュース2018年11月30日 / 16:54 / 4時間前更新
ドル/円の上値限定的、不透明感拭えず=来週の外為市場
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[東京 30日 ロイター] - 来週の外為市場でも、ドル/円の上値は限られそうだ。週末の米中首脳会談が穏健に終われば「サンタクロース・ラリー」で米株高や円安が進むとの期待もあるが、米中関係が急速に軟化するような展開は望み薄。英国の欧州連合(EU)離脱問題などその他のリスクも依然山積しており、楽観ムードは広がりにくい。

予想レンジはドル/円が112.00━115.00円、ユーロ/ドルが1.1250―1.1500ドル。

1950年以降、12月に米株S&P500種が上昇する確率は8割弱。その平均上昇率は1.6%と1年で最も高く、市場ではサンタクロース・ラリーと呼ばれている。

全米小売業協会(NRF)によると、22日の感謝祭からサイバーマンデー(感謝祭翌週の月曜日)までに買い物をした消費者は1億6500万人。前年同期をやや下回ったが、アドビ・アナリティクスによると、サイバーマンデーの売上高は過去最高の79億ドルに達したもよう。「米中会談が無風なら、それまで抑制されていた米株買いが入る」(都銀)といい、リスクオン環境下で円安が進む展開を想定する声が出ている。

ドル/円にも安倍政権発足後の10─12月期は6年連続で上昇という、強い経験則がある。しかし、そのピークは11月中になることが多い。今回も10月初旬に年初来高値をつけた後、11月に114円前半へ上昇したが、その後は一進一退だ。

しかもドル/円は、昨年3月に115円台を割り込んで以降、114円半ばの上抜けを5回試してすべて反落。同水準が分厚い上限となり続けている。米中会談で仮に対決ムードが後退しても、「年内の115円乗せはもう無理」(邦銀)との指摘は少なくない。

米連邦準備理事会(FRB)幹部発言をきっかけとして、2カ月半ぶりに10年債が3%を割り込んだ米国債金利の低下も、ドル/円の重しとなる。最近の原油安がインフレ圧力の減退を通じて金利低下圧力になるとの見方もあり、来年の米利上げ期待が後退する中でドルを買い上がるのは難しい状況だ。

その中で、参加者が関心を寄せているのは、5日のパウエルFRB議長の議会証言。上下両院の合同経済委員会で経済見通しについて発言する。「大統領が議長に不信感を示している中で、どう今後の政策運営を説明するのか」(別の都銀)が見どころとなる。

11月雇用統計を含む米経済指標、6日の石油輸出国機構(OPEC)総会なども注目材料だ。

為替マーケットチーム
http://www.asyura2.com/18/hasan129/msg/680.html#c2

[経世済民129] 12月の日銀オペ方針、超長期債の回数削減−金額レンジは据え置き 円は今後上昇へ 金利予測不能、米金融当局荒野に 米中会談 うまき
1. 2018年11月30日 23:18:01 : ZzavsvoOaU : Pa801KbHuOM[167]
東京外為市場ニュース2018年11月30日 / 22:59 / 15分前更新
金利は「中立金利」に近い=ミネアポリス連銀総裁
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[30日 ロイター] - 米ミネアポリス地区連銀のカシュカリ総裁は30日、金利は「中立金利」に近いと考えていると述べた。

同総裁はCNBCに対し、雇用が力強く増加し、インフレが抑制されている時は金利は上昇してはならないとし、必要以上に積極的な利上げを行うことは、米経済のリセッション(景気後退)入りを招くリスクをもたらすと述べた。

ただ、中立金利の水準を巡る不透明感は高いとの考えも示した。


 

東京外為市場ニュース2018年11月30日 / 22:34 / 40分前更新
BRIEF-第3四半期の加実質GDP、前期比年率+2.0%=統計局
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[30日 ロイター] -

* 第3四半期の加実質GDP、前期比年率+2.0%=統計局

* 第3四半期の加実質GDP、前期比+0.5%=統計局
https://jp.reuters.com/article/-idJPL4N1Y54EO?il=0

 


 

インド7.1%成長、消費・投資ともに堅調
2018/11/30 22:39日本経済新聞 電子版
 【ニューデリー=早川麗】インド統計局が30日公表した2018年7〜9月期の実質経済成長率は前年同期比で7.1%だった。公共投資が大幅に伸びたとみられ、個人消費も堅調だった。成長率は直前の4〜6月期(8.2%)よりは低い伸びとなったものの、4四半期連続で7%を超えた。

個人消費は堅調が続いた(8月、南部ハイデラバードで開店したイケアの1号店)=AP 

 7〜9月の成長率は7.4%程度だった市場予想を下回った。7〜9月期の成長率が6.5%だった中国を上回った。

 経済成長をけん引したのは官民の投資だ。伸び率は12%と4〜6月期(10%)を上回った。政府によるインフラ整備などが下支えしたもようだ。

 国内総生産(GDP)の過半を占める個人消費は7%増えた。通貨安や原油高で消費者の負担が増え、乗用車など一部の耐久消費財では販売が伸び悩んだが、全体では4〜6月期の消費額を上回った。

 統計局は28日に04〜11年度のGDP統計の改定値を発表した。シン前政権(04〜13年度)の平均の経済成長率は6.7%で、14年度以降のモディ政権の平均は7.3%とした。


 

中国の経済活動に懸念、米アルゼンチン首脳
2018/11/30 22:16日本経済新聞 電子版
 【ブエノスアイレス=永沢毅】トランプ米大統領は30日朝、アルゼンチンのマクリ大統領と訪問先のブエノスアイレスで朝食をともにしながら会談した。ホワイトハウスの発表によると、両首脳は人道危機が深刻になっているベネズエラ問題を議論。中国による略奪的な経済活動への対処で連携を確認した。

30日にトランプ米大統領(左)と会談するアルゼンチンのマクリ大統領(ブエノスアイレス)=ロイター 

 中国が返済不能な資金を途上国に貸し付け、返済の代わりにインフラの運営権を得る「借金漬け外交」を通して影響力を広げていることが念頭にあるとみられる。両首脳は公正で互恵的な貿易の促進策についても話し合った。

 トランプ氏によると、マクリ氏やその父親とはビジネスを通じて長年の友人だという。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO38416220Q8A131C1FF8000/


 

ソフトバンク上場、最大2.6兆円調達 仮条件1500円に
2018/11/30 15:27日本経済新聞 電子版
 ソフトバンクグループ(SBG)が12月19日に上場させる国内通信子会社のソフトバンク(SB)は11月30日、株式の売り出し価格を決めるための仮条件を1500円に設定したと発表した。主幹事証券によると仮条件が上下に幅のない「一本値」になるのは現行制度では初めて。SBGは最大で約2兆6000億円を得る見通しで、国内の新規株式公開(IPO)としては過去最大規模となる可能性がさらに高まった。

 SBGが保有するSB株のうち最大で約17億6400万株を売り出す。ここから計算すると売り出し額は最大約2兆6000億円と、1980年代後半のNTT(約2兆3千億円)を上回って国内最大になる見通し。世界最大のIPOである14年の中国・アリババ集団(当時の為替レートで約2兆7千億円)にも迫る規模だ。

 仮条件は11月12日に公表した想定売り出し価格(1500円)を軸に決めた。SB株を売り出す幹事業務を引き受けている証券会社は12月3日から仮条件に基づいて投資家の需要を調べる作業に入り、10日に最終的な売り出し価格を決める。

 仮条件は通常、「1400〜1600円」など幅を持たせて設定する。ただ、今回の案件は規模が極めて大きく、売り出し価格が少し動くだけでも調達額が大幅に変動するため、異例の「一本値」となったようだ。なるべく高い価格での売り出しを希望するSBGと、安定的に株式を販売したい証券会社側とのせめぎ合いも影響した可能性がある。

 売り出すSB株の9割は国内向けで、個人投資家が販売の中心になる。証券各社は異例のテレビCMを流すなど営業に熱を入れている。「配当利回りの高さ」を各社はアピールしている。SBは連結配当性向で85%を目標に掲げる。仮条件で計算した配当利回りは5%と、ライバルのNTTドコモ(4.2%)やKDDI(3.8%)を上回る。

 個人の関心も高い。都内在住の50歳代の男性は「安定配当銘柄として長期保有したい」と話す。幹事を担う証券各社には個人の問い合わせが相次いでおり「既に全株を売り切るメドがついた」(大手証券の幹部)との声も聞かれる。今後は募集規模を超えてどこまで注文が積み上がるかも焦点となりそうだ。
http://www.asyura2.com/18/hasan129/msg/679.html#c1

[経世済民129] 12月の日銀オペ方針、超長期債の回数削減−金額レンジは据え置き 円は今後上昇へ 金利予測不能、米金融当局荒野に 米中会談 うまき
2. 2018年11月30日 23:25:58 : ZzavsvoOaU : Pa801KbHuOM[168]
そこにある「トランプ不況」
本社コメンテーター 菅野幹雄
2018/11/30 2:00日本経済新聞 電子版
 「大統領、自主的な離職がもっとも多いのは製造業です」「だれだって2000℃を超える高炉の前に立ちたくない」。米経済の変化を説く側近にトランプ米大統領は「理解できない」「30年ずっと考えは変わらない」と冷淡に答える。著名記者のボブ・ウッドワード氏がホワイトハウスの内情を描いた「恐怖の男」の一幕だ。

 貿易赤字は米国からの搾取だ。廃れた地域に製造業の仕事を取り戻す。2年前の大統領選挙で、異端の不動産王を世界最強の政治リーダーに引き上げた「米国第一」の主張。その綻びを予告するのが米ゼネラル・モーターズ(GM)が発表したリストラ策だ。トランプ氏の票田であるオハイオ、ミシガン両州など北米5工場で生産を止め、雇用を削る。

 メンツをつぶされたトランプ氏はGMへの補助金を全廃するとツイートで脅したうえ、返す刀で米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が進める政策金利の引き上げが元凶だと米ワシントン・ポストにぶちまけた。「彼にはこれっぽちも満足していない」と。

 残り1カ月となった2018年は「トランプの1年」だった。通商、外交、安全保障と旧来秩序を1人でかき回す一方、好況下で実施した減税の恩恵もあって瞬間風速で年4%超の経済成長を記録。「歴代大統領がなし得なかった成果」と自画自賛した。ところが、ひとたび自分の強気を覆す材料が出た途端、責任を転嫁する。変わらぬトランプ氏の行動学だ。


 今月中旬、取材に応じたウッドワード氏はホワイトハウスの政策を「新しいカジノ(賭博場)」と酷評し、米経済は厳しい冷え込みに直面すると断言した。米産業界を代表するGMの経営判断は、2つの意味でこの指摘に符合する。

 ひとつは目先の好況にかかわらず、米経済の将来への不安が企業に根強いことだ。GMのバーラ最高経営責任者(CEO)は「経済の良好な時に将来への手を打っておく」と説明する。鉄鋼やアルミの輸入関税に伴うコスト高や国内市場の伸び悩みが念頭にあろう。

 第2に大統領がいう製造業強化と現実とのギャップで、巨大企業が反目を始めたことだ。景気鈍化や市場の構造変化を前にトランプ流と共倒れするわけにはいかない。大統領は企業の「裏切り」を罰するかのように語るが、口先介入以上の手段は少ない。他の米企業の露払いになるのではないか。

 米経済はうたげの盛りを越え、数々の逆風に直面することになる。中国はもちろん、日本や欧州からの輸入品に課した制裁関税の負担増が表面化する。

 18年9月に米企業が納めた輸入関税は44億ドル(約5000億円)で、1年前から54%増えた。トランプ氏の関税政策を批判するチャールズ・ブースタニー元共和党下院議員は「これはほんの始まり。企業活動を助けた減税効果は関税の負担増で帳消しになりかねない」と懸念を語る。

 経済協力開発機構(OECD)が21日に公表した世界経済見通しは、保護主義の高まりが景気の大幅減速を招く危うさを示す。米国と中国が相互に発動した制裁関税の影響などで世界の国内総生産(GDP)の伸びは減速基調にある。米中が互いに関税を全輸入品にかけたり、米金利引き上げが新興国の市場不安を招いたりするリスクシナリオでは、20年の世界経済は3%成長を割り込む。減税効果が一巡する米国は、20年の経済成長は標準シナリオの2.1%から1.2%まで落ち込む計算だ。

 「トランプ不況」をいま正面から論じるのは早計だとの指摘はあろう。だが予測不可能なトランプ政策が暴走するリスクは頭に入れるべきだ。米戦略国際問題研究所(CSIS)のマイケル・グリーン氏は「19年の1、2月になるとトランプ大統領が日本に自動車関税で脅しをかける可能性がある」と読む。共和党が中間選挙で下院の過半数を失い、議会の制約を受けない通商政策で強硬姿勢を強めるのは想像がつく。

 貿易戦争の激化が、世界規模でつるべ落としのような経済や市場の心理悪化につながることはないのか。10年前の金融危機のような突発ショックでなくとも、誤った政策のもとで世界経済が慢性的な不振に陥る恐れはある。

 困るのは、苦境に陥った時の世界全体での対応力の低下だ。

 「協調の崩壊(breakdown)」。グリアOECD事務総長は危機的な現状を言い表す。30日から2日間、アルゼンチンで開く主要20カ国・地域(G20)首脳会議はもともと08年の金融危機を受けた協調の確認が主眼だった。いま、次の苦境に備える結束は望み薄だ。それどころか、10年前は禁じ手とされた通貨安や関税で他国に負担を押しつける「近隣窮乏化」が横行しはじめた。

 カナダでの7カ国(G7)首脳会議はトランプ米大統領が首脳宣言への署名を拒んだ。パプアニューギニアでのアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議は保護主義に対する米中の食い違いから首脳宣言の採択を断念した。多国間の会議が失敗ぐせをつけはじめている。G20会議にも及ぶなら構えの欠陥は決定的になる。

 「トランプ不況」の懸念に向き合う役回りは、19年6月に大阪でG20会議を主催する日本に巡ってくる可能性がある。いがみあう米中を取り込む政策協調は至難の業だが、誰かがやらねばならない。「自由貿易の旗手」を任ずる安倍晋三首相にとっては試練であり、また世界への義務でもある。


 

 

FRB議長講演でNY株急伸 市場はこう見る

2018/11/29 9:44日本経済新聞 電子版
 米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は28日にニューヨークで講演し「金利は歴史的な基準ではなお低く、依然として経済に対して中立な水準を巡る幅広い推計値をわずかに下回る」と述べた。当面の利上げの継続をにじませながらも、政策金利が景気を過度に熱くも冷やしもしない「中立金利」に近いとも言及した。この発言を受けて利上げ打ち止めの思惑が浮上し、米株式市場ではダウ工業株30種平均が大幅に3日続伸。前日比617ドル高の2万5366ドルで終えた。日本市場への影響はどうか。市場関係者に聞いた。

【関連記事】NY株617ドル高、FRB議長講演を好感
【関連記事】FRB議長、政策金利は「中立水準に近い」

〈株式〉


■「2万2500円まで上昇か トランプ発言で自動車は上値重く」

三浦誠一・三菱UFJモルガン・スタンレー証券投資ストラテジスト

 29日の東京株式市場で日経平均株価は前日比で320円程度高い2万2500円近辺を上値に堅調な展開となるだろう。パウエルFRB議長の講演を受けて米長期金利の先高観が後退し、10月以降軟調が続いていた米ハイテク株が大きく上昇した。投資家心理が改善しており、日本の株価指数先物にも買いが入り値がさ株中心に株価を押し上げるだろう。

 一方、自動車関連株の上値は重くなるとみる。トランプ米大統領が米ゼネラル・モーターズ(GM)のリストラ計画発表を受け、自動車に高関税を課すことを検討していると表明したことが重荷だ。

 週末に米中首脳会談を控え、通商交渉の結果に影響を受けそうな銘柄を積極的に買う動きも限られるだろう。ただ、米中会談が貿易面で何らかの合意に達する可能性は高いとみている。交渉を継続する間は関税率の引き上げを猶予するというような合意であれば、株式市場は好感するのではないか。その場合、年末の日経平均は2万3000円に接近するとみている。


■「資本財関連株に恩恵 米中会談控え上値限定」

藤代宏一・第一生命経済研究所主任エコノミスト

 FRBのパウエル議長が近い将来の利上げ打ち止めをにおわせたのは、米経済の下振れリスクが高まっていると認識しているためだろう。クラリダFRB副議長の姿勢に足並みを合わせる「ハト派」発言で、市場を落ち着かせたいという意図があったとみている。米株式相場が急伸したことで投資家心理は改善しやすく、日本株にも追い風だ。米利上げペースの鈍化は米国内での設備投資の活発化につながるため、日本の産業用ロボットなど資本財株に恩恵をもたらすとみている。

 米ダウ工業株30種平均は600ドルあまり上昇したが、29日の日経平均株価は2万2500円程度が上値のメドになるとみている。パウエル氏の発言を受けても米利上げペースが変わるとは考えておらず、12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)では政策金利を引き上げた後、来年も年2〜3回の追加利上げが示唆されると予想する。このところ割安感から日本株に買いが入りやすかったため、米株式相場との連動性は薄れているうえ、週末の米中首脳会談などを控えて日本株の上値は限られるだろう。米株式相場の急伸はボラティリティー(変動率)が高い証左でもあることには注意が必要だ。

〈為替〉


■「円、19年半ばまでに105円台へ上昇も」

橋本光正・ワカバヤシエフエックスアソシエイツ営業管理部長

 28日のパウエルFRB議長の講演は金融引き締めに消極的な「ハト派」な内容との印象だ。市場では来年に見込まれていた3回の利上げ回数が減るとの見方に傾いている。短期の米債利回りが低下する一方、10〜30年の米債利回りはほとんど変わらなかった。米株価が上昇するなかで米金利は低下しており、市場は米景気の先行きを楽観視しているわけではない。今後は円安・ドル高になりにくくなったとみている。

 為替と株の連動が薄れているなかで、投機筋は日米金利差の拡大をよりどころに円売り・ドル買いを進めてきた。12月のFOMCで示される「ドット・チャート」で来年の利上げ回数を確認したい雰囲気が強く、短期的には円相場は対ドルで一進一退の展開が続きそうだ。ただ中長期的には、実際に利上げ回数見通しが減り米利上げの打ち止め感が広がると、来年半ばまでに1ドル=105円台まで上昇する可能性がある。

 29日の東京時間の外国為替市場では、1ドル=113円30銭程度まで上値余地があるだろう。月末とあって実需の売買が活発になりそうだ。米企業が決算の時期に入ってくるため、ヘッジファンドを中心に持ち高を整理する動きが出ることも想定される。

〔日経QUICKニュース(NQN)北原佑樹、神能淳志、菊池亜矢〕


 

FRB議長、政策金利は中立水準「わずかに下回る」
利上げ打ち止めの思惑 NY株500ドル超上昇
2018/11/29 2:53 (2018/11/29 5:05更新)日本経済新聞 電子版
 【ニューヨーク=大塚節雄】米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は28日にニューヨークで講演し、「金利は歴史的な基準ではなお低く、依然として経済に対して中立な水準を巡る幅広い推計値をわずかに下回る」と述べた。当面の利上げの継続をにじませつつも、政策金利が景気をふかしも冷やしもしない「中立金利」に近いとも言及。利上げの停止時期を慎重に見極める考えを示した。

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 米株式市場では講演内容が伝わると、ダウ工業株30種平均が一段高となり、上昇幅は前日比で一時500ドルを超えた。政策金利が中立金利を「わずかに下回る」との表現が、利上げの打ち止めが近いとの連想につながった。10月初旬の講演では中立金利には「まだ距離がある」と語り、株安の一因となっていた。

 パウエル氏は講演で「強固な成長と低失業率、2%近辺のインフレ率が続くと予測している」と表明。一方で「最も注意深くつくった予測であっても、時に現実は全く異なるものになる」とも語り、予測を巡るリスク要因を注意深く監視していく考えを強調した。

 「健全な政策決定のかなりの部分はリスク管理が占める」とも述べ、「緩やかなペースでの利上げはこれまでリスクをバランスさせる方向で実践してきた」と強調。早すぎる利上げは「景気拡張を短くさせる」半面、遅すぎると「高インフレや金融面での不均衡の拡大」につながるとして、利上げは遅すぎても早すぎてもいけないという見解を改めて強調した。

 その一方で「段階的な利上げの経済への影響は不確かで、完全に表れるには1年かそれ以上かかるかもしれない」とも語り、これまで続けてきた利上げの影響に注意していく姿勢をみせた。

 中立金利を巡っては、米連邦公開市場委員会(FOMC)メンバーが見込む値が2.5〜3.5%の間でばらつき、中央値は3.0%。政策金利は現在2.00〜2.25%まで上昇しており、景気を冷やす領域に近づいている。パウエル氏は中立金利の水準について「かなりの不確実性がある」と指摘し、経済状況などをにらんで想定を見直していく考えを示した。

 現在の米株価を巡ってはPER(株価収益率)の長期的な水準と「おおむね一致している」と評価し、株式市場の状況は「危険なほど過剰だとは思っていない」と述べた。

 トランプ米大統領はFRBの利上げ方針を繰り返し批判し、米株安が進んだ際には利下げへの転換も要求した。今回のパウエル氏の発言の変化について、市場には「トランプ氏寄りの姿勢に傾いた」(エコノミスト)として、トランプ氏の圧力を意識したとの見方も出ている。
https://www.nikkei.com/news/print-article/?R_FLG=0&bf=0&ng=DGXMZO38313550Z21C18A1000000
 

 
19年も世界株は買い、英専門家「米経済けん引」
世界のどこに投資する?(24)日本・欧州
2018/11/30

写真はイメージ=PIXTA
秋以降、世界の株式市場の値動きが荒くなっている。米国が世界の経済成長をけん引してきたが、景気減速の懸念が浮上してきた。個人投資家は今後、どのように対応すれば良いか。投資妙味のある資産は何か。HSBCグローバル・アセット・マネジメントで短期債券を中心に世界市場の動きを見ているグローバル・リクイディティ部門CIO(最高投資責任者)、ジョナサン・カリー氏に話を聞いた。

――世界経済の動きをどう見ているか。

「2019年も引き続き、年3%の成長を維持できると予想する。17年のゴルディロックス(適温)相場ほど投資環境は良好とは言えないが、米国経済がけん引する形で、世界の経済は順調に成長する。財政刺激策を背景に、企業業績は良好な状況が続くだろう」


HSBCグローバル・アセット・マネジメントのジョナサン・カリー氏は「米国経済がけん引する形で世界の経済成長が持続する」と話す
――米国景気には減速懸念がくすぶる。

「米ニューヨーク連銀が発表する景気後退の確率指数は緩やかに上昇している。ただし現状では景気後退の兆候を示す先行指標は見られない。例えば米失業率は10月で3.7%と低い水準で推移しており、雇用市場は良好だ」

――米中間選挙では上院と下院の勢力が異なる「ねじれ」が発生した。

「財政刺激策が続くのは変わらない。財政支援の大枠は既に固まっており、19年まで政策効果は続く。市場への影響についても、今回の上院・多数派が共和党、下院・多数派が民主党という結果は、予測ができていた。大きな混乱は生じさせないだろう」

――それでは米国株への投資が望ましいのか。

「当社では米国株は『中立』の姿勢。米国経済は堅調さが続くと見るが、既に株は買われてきた。日本株、欧州株、グローバル株式(世界株)は『買い』の姿勢。日本や欧州は経済減速の懸念が相対的に低めだ。トルコやブラジル、アルゼンチンなど新興国の政治リスクがあるものの、長期で見れば世界経済には潜在的な成長力があり、ポジティブだ」

――19年にかけての投資上のリスクは何か。

「米国の金利が予想以上に高くなれば、債券市場が混乱する。この6カ月間の賃金上昇ペースが急で、物価は世界でも特に上昇含み。新興国の物価上昇懸念は総じて弱まりつつあるが、米国の動きには注意しなければならない。可能性は低いが、中国の景気減速、米中貿易摩擦の激化も世界経済の下押し要因になり得る。基本的に19年も(株式買いに)ポジティブな状況は続くと見ているが、リスクは頭の片隅に入れておきたい」

■記者の目

19年の株式投資、相場調整時に備えを

日経平均株価は10月2日から29日にかけて、3121円(13%)も下落。11月28日時点で昨年末比2.6%、安い水準だ。新興国株の振れも大きく、インドネシアのジャカルタ総合指数は11月28日時点で17年末比6%弱、メキシコの株式指数IPCは19%、それぞれ下落した。米国株には中間選挙のある年の11月選挙後の株式は上昇するとの経験則があるが、ダウ工業株30種平均は11月23日まで下落傾向だった。

世界経済が成長し続けるのはほぼ間違いなく、中長期の視点で見れば株式は「買い」なのかもしれない。ただし多くの外資系証券会社がリスクとして「米中貿易紛争の激化」を指摘。ハイテク企業の業績悪化や原油価格の下落、米住宅市場の調整なども挙がっている。日本では19年10月に消費税率の引き上げ(8→10%)を控え、消費意欲の減退も懸念される。個人投資家は株買いの姿勢を貫くにしても、短期的な大幅調整時にどう売買するか備えておく必要がありそうだ。

(マネー報道部 南毅)

ジョナサン・カリー
HSBCグローバル・アセット・マネジメントのグローバル・リクイディティ部門CIO。1989年に英シティグループ入社。99年より英バークレイズ・グローバル・インベスターズに入社。2010年にHSBC入社。25年以上、グローバル債券の運用経験を持つ。04年から16年まで英イングランド銀行のマネー・マーケット・リエゾン・グループのメンバー、欧州銀行連盟のステップ・アンド・ステップ・プラス・コミッティーのメンバーを歴任。
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緩和縮小で分かる投資価値 誰が裸なのか(平山賢一)
東京海上アセットマネジメント執行役員運用本部長
2018/11/20

写真はイメージ=123RF

「個人投資家は時間軸を長くすることで今後の大きな変化をとらえておくことが大切だ」
米国の中間選挙が終わり、今後は米中間の貿易戦争の行方が気になるところです。2018年の金融市場を振り返ると、おおむね3回(2月、6月、10月)ほど投資家が冷や汗をかくリスクオフの局面がありました。

2月は「VIX指数」の上昇に代表されるように、ボラティリティー(変動率)が急上昇しましたが、6月はそれに加えて新興国など信用度の低い資産から資金が逃避する信用ショックが発生しました。

そして10月には、さらに景気減速懸念を伴うショックの様相を呈していたと、整理できるでしょう。

■今後も株式市場のショックは繰り返される

上昇基調を株式市場が取り戻したとしても、今後もショックは数カ月ごとに繰り返されそうです。米国のトランプ大統領は18年に減税を実施して景気を底上げしましたが、19年は期待できないためです。投資家にとっては時折発生するボラティリティーの上昇により、心をゆっくり休めて投資する時代ではないといえるでしょう。

このような循環的な株価変動に左右されながらも、個人投資家は時間軸を長くすることで今後の大きな変化をとらえておくことが大切だと考えます。今回はこの大きな変化の一つをご紹介したいと思います。

世紀の危機といわれた08年のグローバル金融危機から10年が経過し、金融市場混乱の火消し役を演じていた各中央銀行のサポート姿勢が大きく変化しているのです。各中銀は危機以降、積極的に国債やエージェンシー債(政府機関債)を購入し、金融市場に資金を投入することで株式や信用度の低い債券に資金が流入するようにしてきました。いわゆる量的金融緩和です。


しかし、この動きは米連邦準備理事会(FRB)に代表されるように、債券などの購入が止まり、償還に合わせて残高が縮小しており、方向転換し始めているのです。

国債残高を年80兆円程度積み増していた我が国の日銀も、その額は大幅に減少してきています。金融市場の最大のサポート役であった中銀は、ゆっくりとその役回りから退出し始めているのです。

■米ドル建てでは主要中銀の資産残高は減少

この動きを確認するために、主要な中銀の資産残高を見てみましょう。08年にグローバル金融危機が発生してから急拡大した主要中銀の資産残高は、約7兆ドルから18年2月には20.7兆ドルまで、10年間で約3倍まで膨らみました。年率に直すと約12%のペースで増加していたことになります。

その一方で、FRBは15年末に利上げを決定し、その後も利上げを進めてきました。しかし、18年までは膨らんだ中銀の資産が減少することはなかったわけですが、2月のリスクオフ局面と符合するように、欧州中央銀行(ECB)、日銀、中国人民銀行も加えた4中銀の米ドルベースの資産残高はピークアウトしました。

米ドルが上昇に転じたことも手伝い、FRB以外の中銀の自国通貨建ての資産残高は緩やかに増加しているものの、米ドル建てでは4中銀の資産残高は減少に転じているのです。

現在、4中銀の資産残高は合計で19.8兆ドルまで減りました。しかも、ECBは国債の新規購入を停止する方針を明らかにしていることから、19年以降も中銀資産残高は減少していくと考えられます。 


今後の投資環境について考えてみるなら、多くの水(資金)が投入されていっぱいになっていたプールで、どんな人でも軽快に気持ちよく泳ぐことができていたものの、この水が抜け始めることで、それぞれの姿があらわになると例えるとわかりやすいでしょう。

■真に価値が高い投資対象なのか問われる

これは、かっこいい水着をつけていたのか、それとも裸で泳いでいたのかが判明するということです。本当に魅力的な投資対象なのか、それとも見掛け倒しなのかは、主要中銀によるサポートが消失したときに、衆目にさらされるわけです。

つまり、18年2月以降、金融市場で発生していることは真に価値の高い投資対象なのか、そうでないのかに選別されることにほかなりません。この流れは今後も続くことから、19年は株式市場でもしっかりと付加価値を創出できる企業とそうではない企業の選別が一層強まることになりそうです。このように考えると、企業を選別投資するアクティブ運用にとって、面白い時代が到来したといえます。

プロのポートフォリオは運用に精通したプロが独自の視点で個人投資家に語りかけるコラムで、原則火曜日掲載です。
平山賢一
東京海上アセットマネジメント執行役員運用本部長。1966年生まれ。横浜市立大学商学部卒業、埼玉大学大学院人文社会科学研究科博士後期課程修了、博士(経済学)。89年大和証券投資信託委託入社、97年東京海上火災保険(現東京海上日動火災保険)入社、2001年に東京海上アセットマネジメント投信(現在の会社)に転籍。29年にわたり内外株式や債券を運用する。
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[原発・フッ素50] 中国、新型原発の稼働ラッシュ、発電能力4倍に 「原発は危険」と主張する文大統領、チェコで韓国原発の安全性をPR 三菱日立 うまき
1. 2018年12月01日 03:11:32 : ZzavsvoOaU : Pa801KbHuOM[169]
新潟米、中国が輸入再開 原発事故後の規制を一部解除
北京=新宅あゆみ、冨名腰隆 山村哲史2018年11月29日12時09分
 中国が2011年の東京電力福島第一原発事故以降続けている日本産食品の輸入規制について、中国政府は28日、新潟産のコメの輸入を7年7カ月ぶりに許可すると発表した。日本政府の強い求めに中国が応じた形だが、10都県の食品輸入規制は続くため、日本はさらなる緩和を求めることになる。

 中国の税関当局は28日、「新潟県産のもみ及びもみを加工した玄米」に対する輸入規制解除を公布。同日から実施するとした。

 安倍政権は「農林水産物と食品の輸出額1兆円」の目標を掲げ、輸出に力を入れてきたが、福島原発事故を受けた周辺国・地域の輸入規制は大きな課題となっている。中国は原発事故後、食品の安全を理由に12都県の食品の輸入を規制。同年6月に山形、山梨県については規制を解いたが、東京、福島、宮城、茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、新潟、長野の計10都県の食品は規制を続けている。

 中国は世界のコメ市場の約3割を占める大国で、日本の民間企業からも輸出再開を期待する声が出ていた。今年10月の安倍晋三首相と習近平(シーチンピン)国家主席による日中首脳会談で、日本側から輸入規制の解除を強く要求し、早期解決を図ることで合意。中国は福島原発からの距離や風向きなどを検討し、新潟産コメの輸入規制解除に踏み切った模様だ。日本政府関係者によると、習氏は会談で「私は新潟のコシヒカリは好きだ」とも語ったという。

 安倍、習両氏の首脳会談は今月末にアルゼンチンで開かれる主要20カ国・地域(G20)首脳会議の場でも予定されている。日本政府は26日に農林水産物の輸出振興を担当する江藤拓首相補佐官を北京に派遣。首脳会談時の成果づくりに向けた調整を水面下で続けてきた。

 一方で、新潟産コメ以外の輸入規制は継続される。日本はさらなる規制緩和を求めるが、中国外交筋は「日本側が科学的データを十分に示しているとは言えない。一気に輸入を認めることはなく、時間をかけて慎重に検討することになる」と話す。(北京=新宅あゆみ、冨名腰隆)

一時は54カ国・地域が輸入規制
 日本産食品の輸入については、東京電力福島第一原発事故後に54カ国・地域が規制を設けたが、徐々に緩和されてきた。一方、農林水産省によると、中国のほか、香港、マカオ、韓国、シンガポール、台湾、米国、フィリピンの8カ国・地域が一部の地域や品目の輸入停止を続けている。

 香港政府は今年7月に茨城など4県を解除したが、福島県は残している。台湾では、福島など5県からの輸入停止について今月実施した住民投票で「継続」を選択したため、当面は緩和が難しい情勢になった。

 韓国は青森、岩手、宮城、福島、茨城、栃木、群馬、千葉の8県からの全水産物の輸入を停止中。日本が世界貿易機関(WTO)に提訴して是正を求める勧告が出たが、韓国が上訴して今も係争している。(山村哲史)

日本産食品の輸入を停止している主な国・地域とその対象
香港 福島の野菜や果物など

米国 福島のコメなど

中国 宮城、福島、茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、新潟、長野の食品

台湾 福島、茨城、栃木、群馬、千葉の食品

韓国 青森、岩手、宮城、福島、茨城、栃木、群馬、千葉の水産物など

シンガポール 福島の水産物など


水戸市、東海第2原発めぐり初の有識者会議を開催
2018/11/28 21:00日本経済新聞 電子版
 水戸市は28日、日本原子力発電の東海第2原子力発電所(茨城県東海村)の安全性などを評価する有識者会議を初開催した。同原発の安全対策に関して原電から説明を受けたほか、同市が策定を進める広域避難計画について意見交換した。

会議は専門家や市民など17人で構成する(28日、水戸市役所) 

会議の冒頭であいさつする水戸市の高橋靖市長(28日、水戸市役所)
会議の冒頭であいさつする水戸市の高橋靖市長(28日、水戸市役所)

 水戸市原子力防災対策会議は原子力や医療分野の専門家、地域住民の代表ら17人で構成。原則として非公開で進める。期限を設けずに議論し、会議としての結論は出さないという。会議での意見や議論などは、高橋靖市長が最終的に再稼働の是非について判断を下す際、材料の一つとなる。

 会議の冒頭で高橋靖市長は「専門的な立場、市民の立場から安全や安心とは何なのか、お互い意見をぶつけ合っていただきたい」とあいさつした。会議では原電の説明に対し「技術的な話が多くわかりづらい」といった声が多く出たという。広域避難計画も要支援者の避難方法などについて質問や意見が交わされた。

 座長に選出された茨城大学大学院理工学研究科の田内広理学部長は会議終了後、「断片的な情報で感覚的に判断するのであればこの会議は必要ない。きちんとした情報を得た上で(同原発について)市民の皆様と一緒に考えていきたい」と話した。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO38297790Y8A121C1L60000/
http://www.asyura2.com/18/genpatu50/msg/607.html#c1

[原発・フッ素50] 中国、新型原発の稼働ラッシュ、発電能力4倍に 「原発は危険」と主張する文大統領、チェコで韓国原発の安全性をPR 三菱日立 うまき
2. 2018年12月01日 03:22:15 : ZzavsvoOaU : Pa801KbHuOM[170]
日本の技術者が警告!
中国の「原発」は必ず大事故を起こす
設備も作業員も超いい加減だった

天津・大爆発事故の現場。毒ガスは何日も撒き散らされた〔PHOTO〕gettyimages
「これは人災だ!」—大爆発事故に1500万天津市民が怒りの声を上げた。だが中国はより危険な原発を、日本寄りの沿海部に続々と建設中。これらが近い将来、大惨事を招く恐れが出てきた。

都合の悪いことはモミ消す
「中国の夢」——習近平政権のキャッチフレーズとは裏腹に、「中国の悪夢」が炸裂した。

人口1500万人の中央直轄市・天津で8月12日深夜に起こった未曾有の大爆発。阿鼻叫喚の修羅場は収まりつつあるものの、連日の雨が地上や地下の有毒ガスと化合し、市内のあちこちで不気味な煙が立ち上っている。現場付近はいまだに防毒マスクを着用しないと近寄れず、世界第4位の取扱量を誇る天津港は復興のメドすら立っていない有り様だ。

事故から1週間経った19日現在、中国当局は死者114人、行方不明者65人と発表したが、そんな「大本営発表」を信じる市民などいない。

天津テレビの関係者が証言する。

「われわれの取材クルーが事故現場に真っ先に入り、少なくとも1000人分くらいの遺体は撮影しています。何せ3000tもの危険化合物が爆発しており、無残な屍が四方八方に転がっていたのです。

それを中国共産党中央宣伝部と国家新聞出版広電総局(マスコミを管理する中央官庁)からすぐにお達しが来て、『取材ビデオはすべて中国中央テレビ(CCTV)に差し出せ』と命じられました。没収された数は、約150本に上ります。

ところが、中央テレビの番組を見て唖然としました。われわれの取材した『迫真現場』はすべてお蔵入りにされ、『愛と感動の救出物語』にすり替えられていたからです」
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/44966


 

【アジアの原子力】2026年には中国が最大の原発大国に

中国江蘇省連雲港で建設中の原子力発電所

 米国を含め、先進国の原発建設が停滞する中、アジアでは中国やインドを中心に、今後も建設が続くとみられている。急速な経済成長で電力需要が増えることが背景にある。

 「中国の原発建設は今後も拡大し、2026年には米国を抜いて世界最大の原子力発電大国になるだろう」。英国の石油王手、BPが昨年発表した世界のエネルギー見通しに関する報告書で、こう予測した。

 17年5月現在、中国では高速炉実験炉を含めて37基の原発が稼働、容量は約3200万キロワット余りに達し、日本の8割弱になった。総発電量に占める比率は3・6%だった。このほか20基、約2200万キロワットが建設中で「総容量を15年の2700万キロワットから20年には5800万キロワットに拡大、3千万キロワット分の建設を始める」というのが現在の目標だ。

 米国では寿命を迎えて廃炉になる原発が増える一方で新増設は進まず、26年には中国の総容量が1億キロワットを超えて、米国を上回るというのがBPなどの予測だ。

 福島第1原発事故を受けて中国政府は運転中の原発を停止、新規着工を凍結して安全性の確認を行った。安全性が確認されたとして推進路線に復帰した。

 

中国、新型原発の稼働ラッシュ、発電能力4倍に
2018/11/26 23:30日本経済新聞 電子版
 中国の国有発電大手が新型の原子力発電所を相次ぎ稼働した。事故で電源が失われても自動で原子炉が停止可能な次世代型の原子炉「第3世代プラス」など3基が商業運転を始めた。原発は習近平(シー・ジンピン)最高指導部の産業政策「中国製造2025」の重点分野。2030年には最大で現状の4倍近くの1億5千万キロワットまで発電能力を引き上げることを視野に入れる。

 国有発電大手、中国核工業集団が運営する三門原発(浙江省)で1号機が9月、2号機が11月にそれぞれ商業運転を始めた。米ウエスチングハウスが開発した第3世代プラスの加圧水型軽水炉(PWR)「AP1000」を採用した。

 国有発電大手、国家電力投資集団が運営する海陽原発(山東省)の1号機も10月に商業運転を始めた。AP1000を採用しており、三門原発を含めAP1000の稼働で中国は世界に先行した格好だ。海陽原発では19年までに2号機の商業運転を予定する。

 第3世代プラスでは仏アレバの欧州加圧水型原子炉(EPR)を採用した中国広核集団の台山原発(広東省)の1号機も6月、発電に成功した。2号機の準備も進んでおり、来年までに2基とも商業運転に移行するとみられる。

 習指導部は「独自開発」にこだわり、海外の技術をベースに独自の改良を加えたとする「華竜1号」を開発し、福清原発(福建省)などで建設を始めた。パキスタン、英国、アルゼンチンへの輸出も計画している。

 中国政府は政策でも原発を後押しする。原発を運営する電力会社を統合し、放射性廃棄物の管理を強化する原子力安全法を制定し、原発の作業に関するガイドラインも策定した。米国を抜き世界最大の原発大国になるだけに、さらに安全性が問われることになる。(北京=多部田俊輔) 
https://www.sankei.com/world/news/180205/wor1802050020-n1.html

 

【原発】原発分布の世界地図で原発の場所、原発のない国が一目瞭然
海外移住と中国の原発地図
中国の原子力開発、原子力安全規制、原子力発電
(図10 に中国の原子力関係施設所在地の地図があります。)

中国の核燃料サイクル
(図4 に中国の原子力関連施設の所在地の地図があります。)

カナダ型 重水炉 (CANDU炉)

「 原子力百科事典 ATOMICA 」サイトより

★【 重要記事 】★
日本壊滅地震で世界危機
http://emigration-atlas.net/nuclear-power-plants/china.html

http://www.asyura2.com/18/genpatu50/msg/607.html#c2

[原発・フッ素50] 風疹の流行拡大が深刻化…原因は安倍政権の“無策”だった (日刊ゲンダイ)  魑魅魍魎男
4. 2018年12月01日 03:34:53 : ZzavsvoOaU : Pa801KbHuOM[171]

現実には、日本人の寿命は伸び続けている

つまりガンの増加は、高齢化による見かけのものであり

同一年齢でのガン患者の発生率も変化はない(むしろ低下傾向)

免疫力の低下に関しても、全くエビデンスもない

つまり単なるデマ



http://www.asyura2.com/18/genpatu50/msg/605.html#c4

[経世済民129] 文春砲も苦戦「売れない週刊誌」の断末魔 立ち読みは禁止で、中吊りも消えた(PRESIDENT Online) 赤かぶ
23. 2018年12月03日 19:38:57 : ZzavsvoOaU : Pa801KbHuOM[172]

当前

ゴミを買うのは、よほどの低知能だけ

遅すぎたくらい

http://www.asyura2.com/18/hasan129/msg/699.html#c23

[経世済民129] 日本人はもうノーベル賞を獲れない?深刻な科学技術立国の危機(週刊ダイヤモンド) 赤かぶ
3. 2018年12月03日 19:41:50 : ZzavsvoOaU : Pa801KbHuOM[173]

問題は、経済の衰退と、一方で、豊かになった国民(企業)の科学技術への金や時間の投資意欲の低下

ノーベル賞を獲れるかどうかは、単なる目安に過ぎない

http://www.asyura2.com/18/hasan129/msg/712.html#c3

[経世済民129] ゴーン氏「退任後報酬による起訴」で日産経営陣が陥る“無間地獄”  郷原信郎(郷原総合コンプライアンス法律事務所) 赤かぶ
4. 2018年12月03日 19:46:55 : ZzavsvoOaU : Pa801KbHuOM[174]
 
起訴は当然だが

ゴーンの指示を立証できるかが問題になるだろう


2018.12.3 05:00

ゴーン前会長報酬文書、別幹部もサイン
 日産自動車の前会長、カルロス・ゴーン容疑者(64)=金融商品取引法違反の疑いで逮捕=が有価証券報告書に記載せず、退任後に受け取ることにした報酬の支払い名目を記した文書に、側近で作成者の前代表取締役、グレゴリー・ケリー容疑者(62)=同=だけでなく、当時、より上位の役員クラスだった日産幹部もサインしていたことが2日、関係者への取材で分かった。

 文書はケリー容疑者が常務執行役員だった2010年ごろから数年間、毎年作成されていた。


 


報酬文書、日産の別幹部もサイン ゴーン前会長側近が作成

2018年12月2日 17時40分


 日産自動車の前会長カルロス・ゴーン容疑者(64)=金融商品取引法違反の疑いで逮捕=が有価証券報告書に記載せず、退任後に受け取ることにした報酬の支払い名目を記した文書に、作成者の前代表取締役グレゴリー・ケリー容疑者(62)=同=のほか、当時のより上位の役員クラスの日産幹部がサインしていたことが2日、関係者への取材で分かった。

 文書はケリー容疑者が常務執行役員だった2010年ごろから数年間、毎年作成されていた。ケリー容疑者は、自分やゴーン容疑者らだけでなく、会社としても退任後の報酬支払いを把握していた根拠だと主張するとみられる。

(共同)


ゴーン前会長 退任後の報酬合意文書「サインをしていない」
2018年11月28日 12時10分

金融商品取引法違反の疑いで逮捕された日産自動車のカルロス・ゴーン前会長が、退任後に巨額の報酬を受け取ることで会社側と合意したとする文書の存在を認めたうえで、「文書にはサインをしていない」などと説明し容疑を否認していることが関係者への取材でわかりました。

日産自動車の会長だったカルロス・ゴーン容疑者(64)は、平成26年度までの5年間、有価証券報告書にみずからの報酬を50億円余り少なく記載していたとして、金融商品取引法違反の疑いで東京地検特捜部に逮捕されました。

関係者によりますとゴーン前会長は、毎年の報酬を20億円程度としたうえで、報告書には10億円程度と記載し、差額は退任後に受け取ることで会社側と合意していたということです。

ゴーン前会長は特捜部の調べに対し、退任後に報酬を受け取ることで会社側と合意したとする文書の存在を認めたうえで、「文書にはサインをしておらず、退任後の報酬は正式には決まっていなかった」などと説明していることが関係者への取材で新たにわかりました。

また、「合法的に進めてくれと弁護士でもある前代表取締役に頼んで決めたことで、『合法です』という回答も得ていた」などと主張し容疑を否認しているということです。

東京地検特捜部は、退任後の報酬であっても金額が確定した段階で報告書に記載する必要があったと判断し、詳しい経緯を調べているものとみられます。

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[政治・選挙・NHK254] 安倍政府がまたウソ!「0.8%」実は約67%だった!   赤かぶ
17. 2018年12月04日 17:10:09 : ZzavsvoOaU : Pa801KbHuOM[175]

実習であれば賃金はもらえないのだから、その時間を労働時間に入れれば最低賃金を下回るのは当然だ

本来、技能実習でないものを技能実習として労働受け入れしたり

現地で虚偽説明で労働者を募集したりすれば当然そうなる

制度と受け入れのマッチングのミスということだ

http://www.asyura2.com/18/senkyo254/msg/499.html#c17

[経世済民129] 金融庁が生保に怒りの鉄槌!節税・外貨建て保険に「是正指導」(週刊ダイヤモンド) 赤かぶ
2. 2018年12月04日 17:49:17 : ZzavsvoOaU : Pa801KbHuOM[176]

そもそも国内生保に限らず、多くの金融機関が勧める国内ファンドも、詐欺的な搾取商品

それらを無批判に買う時点で、ほとんど終わっている



http://www.asyura2.com/18/hasan129/msg/729.html#c2

[経世済民129] 明日の日本 象徴する老朽廃墟化する団地・マンション(世相を斬る あいば達也) 赤かぶ
3. 2018年12月04日 17:53:15 : ZzavsvoOaU : Pa801KbHuOM[177]

>国を閉じ、トランプ以上に引き籠る方が、少しは、国が滅びるのを長引かせる可能性

逆だろうな

http://www.asyura2.com/18/hasan129/msg/727.html#c3

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