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2013年4月11日19時56分 〜
記事 [日本の事件30] 嫌韓デモに抗議活動活発化(2ch)にみる 有田芳生 民潭 総連 しばき隊 在日コリアン 統一カルト 関連
無許可デモに加担してる有田ヨシフ先生 かなりまずいですよ♪

241:名無しさん@13周年:2013/04/04(木) 14:11:20.83 ID:T29jVnlV0
https://twitter.com/kaminoishi
※井上太郎氏のtweet


井上太郎 @kaminoishi

有田議員の2月の参議院での質問主意書は、日本の国会議員というよりも北朝鮮に代わって、警察庁に捜査状況を資料を持って回答するように求めているとしか思えません。質疑では勿論一般的な回答になりましたが、日本国民なら拉致被害者が帰国できるか否かであり、日本の議員の質問とは思えません。
3:37 午前 - 04 4 13

井上太郎 @kaminoishi

有田議員には統一協会批判しながら、実は統一教会と深い関係にあると文春に一時机を置いた時から言われてる。著作「脱退」には統一協会でしか知りえない事実が語られ、追求され内容だけは認めています。共産党員だったので勝共連合には対峙しても民潭・総連との関係からも統一協会と関係ありますね。
3:38 午前 - 04 4 13

325:名無しさん@13周年:2013/04/04(木) 14:33:45.32 ID:tBoo06TN0
>>241
井上太郎氏のtweetのこの部分を説明しておかないと分からない人が多いだろう。

>有田議員には統一協会批判しながら、
実は統一教会と深い関係にあると文春に一時机を置いた時から言われてる。

>・・・共産党員だったので勝共連合には対峙しても
民潭・総連との関係からも統一協会と関係ありますね。

統一教会の教祖、文鮮明は1991年に北朝鮮を訪問し、金日成と会談して
「兄弟の契り」を結んで以来、北朝鮮国内での事業を興し、北朝鮮との関係が非常に深い。

有田が朝鮮総連=民潭(朝鮮総連が乗っ取り済み)との関係で、
統一教会とつながり、反統一教会の仮面を被って、
実は統一教会のために働いている可能性は非常に高い。

ちなみに、1980年代半ばに統一教会の内情を告発し、
反統一教会キャンペーンを始めたのは、勝共連合の雑誌、

「世界日報」の統一教会色を払拭しようとして追放され殺されかけた、
元編集局長・副島嘉和と営業局長・井上博明


レイシストしばき隊の正体は朝鮮人暴力団体「在日韓国青年同盟」
暴力で言論弾圧している朝鮮人の団体。


有田芳生「民団と総連の幹部を兼務してる方たちと懇談」とツイート

http://www.asyura2.com/13/senkyo145/msg/847.html
投稿者 木卯正一 日時 2013 年 4 月 01 日 19:20:43: xdAt6v.ugMgqA

日本人になりすます朝鮮人でした


369:名無しさん@13周年:2013/04/04(木) 21:02:11.16 ID:sV+FenpV0

http://www.youtube.com/watch?v=3kyBeexQSHE

これ見るとすごいな、しばき隊のガラの悪さって暴力団とか
関東連合並wwww

プラカードの裏にはハングル書いてるしwww


412:名無しさん@13周年:2013/04/04(木) 21:32:47.48 ID:tBoo06TN0
>>363
>>369
民潭(民団)の古参によれば、
「在日韓国青年同盟」をはじめ、「在日韓国学生同盟」「大韓婦人会東京本部」等、

民潭傘下の組織は1960年代には朝鮮総連に乗っ取られ、
北朝鮮の対韓、対日の工作組織になっていた。

(「民団包摂工作の5・17共同声明の教訓」というサイトは必見、
北朝鮮による民潭乗っ取りの過程がわかる)

「在日韓国青年同盟」のホームページを読めば、
これが北朝鮮系の組織である事は一目瞭然なので一度のぞいて欲しい。

北朝鮮や韓国の北朝鮮系団体の主張そのままだよ。

で、この日本人拉致にも関与したとも言われる「レイシストしばき隊」の仮面を被った
「在日韓国青年同盟」と共に反日活動に参加している有田ヨシフなんだが、
こういうツイートが拡散しているね。


418:名無しさん@13周年:2013/04/04(木) 21:36:39.49 ID:tBoo06TN0
>>412 の続き

「有田芳生 が「民団と花見をするというツイを削除した」という誤情報があったが、
実は「朝鮮総連の幹部と懇談」という翌日のツイが削除されていた!」

そりゃそうでしょ、韓国は一応アメリカ、日本側で、北朝鮮は日米韓にとっては敵ですよ。

その総連との親密な関係を示唆する「花見」のtweetは、有田が敵国であり、
拉致被害者をいまだに帰国させない北朝鮮と関係の深い危険人物だと公言するようなもの。

しかし、「在日韓国学生同盟」が北朝鮮の工作機関ということを知っていれば、
有田がこいつらと共にデモ潰しに参加し、写真も撮られているのが、
いかにヤバイ事実かは公安でなくともすぐに分かる事。

こんな人間を国会議員にした、在日によるメディア工作で操られてきた日本人・・・


435:名無しさん@13周年:2013/04/04(木) 21:52:24.38 ID:tBoo06TN0
>>418 を読んでくれ。

しかも、そいつらが中核派と組んで在日排斥デモつぶしに参加しているんだよ。

どちらも、日本国家にとって最も危険な組織で公安の最重要監視対象。
この連中は、反核運動にも参加している。

国家転覆を狙う連中は、民衆の国家への不満が高まり、
デモや騒乱を起しそれに乗じて国家体制を崩壊させる事を目指しているから、
騒ぎが起きそうなところには首を突っ込んでくるんだ。


関連

民主党政権が鑑定パスを出していた人物が、在日のしばき隊であることが判明 しばき隊には前科持ちが多数在籍(2ch)他
http://www.asyura2.com/12/idletalk40/msg/427.html
投稿者 木卯正一 日時 2013 年 4 月 11 日 18:51:58: xdAt6v.ugMgqA


有田芳生「民団と総連の幹部を兼務してる方たちと懇談」とツイート

http://www.asyura2.com/13/senkyo145/msg/847.html
投稿者 木卯正一 日時 2013 年 4 月 01 日 19:20:43: xdAt6v.ugMgqA


日の丸にバッテンをつけてた反日主義者の素顔
http://www.youtube.com/watch?v=Ucieg-eVdk0


しばき隊 警備隊を無視し中指を立て、尻を向け挑発し抗議-在日韓国人「在特会がやめるまで新大久保で抗議続ける」2ch
http://www.asyura2.com/12/social9/msg/330.html


北朝鮮工作会員リストにNHK社員が含まれていることが判明―アノニマスが公開(2ch) 速報
http://www.asyura2.com/12/hihyo13/msg/743.html

「彼ら(在特会)は典型的な草の根。黒幕なんかない。通帳を見た」 反在特会団体が在特会メンバーの口座情報を把握 2chより
http://www.asyura2.com/12/social9/msg/320.html


566:名無しさん@13周年:2013/04/04(木) 23:09:44.80 ID:uxJ1nVdS0

2010年の夏から野間易通(レイシストをしばき隊リーダー)はヘイト・スピーチ連呼

荒井禎雄 VS 野間易通〜朝鮮学校無償化をめぐって
http://togetter.com/li/45201?page=1
>この、一方的にヘイト・スピーチブチかましてるやつが「双方の歩み寄り」とか寝言言うのがいちばんムカつくね。

日本軍「慰安婦」問題に対するヘイトスピーチを容認、便乗した大阪府警の弾圧に抗議します
http://www.ianfu-kansai-net.org/kougi_fukei.html
【抗議への賛同団体】

レイシストをしばき隊
ヘイトスピーチに反対する会
秋田9条連
アゲンスト「日の丸・君が代」の強制に反対する東大阪保護者と教職員の会
石原都知事の女性差別発言を許さず、公人による性差別をなくす会
河村市長「南京虐殺否定」発言を撤回させる会
川崎から日本軍「慰安婦」問題の解決を求める市民の会
在日本大韓民国青年会生野支部
ピースボート
他多数の『市民』団体

野間易通(首都圏反原発連合幹部)

589:名無しさん@13周年:2013/04/04(木) 23:26:18.06 ID:tBoo06TN0
>>566
「日本軍『慰安婦』問題・関西ネットワーク」は去年橋下大阪市長にいちゃもんつけて
話題になったところだな。

ここは、韓国の慰安婦問題で騒いでいる左翼系・北朝鮮系団体総出演の
「水曜デモ」と連携している団体だな。


■「日本軍慰安婦問題関西ネットワーク」の共同代表

奥田和弘・田中ひろみ・西村寿美子・方清子

■方清子(パン チョンジャ)

日本軍慰安婦問題関西ネットワークの共同代表の、
方清子(パン チョンジャ)さんは、在日韓国民主女性会大阪本部事務局長

「韓国」を名乗っているが、北朝鮮に近いグループだ。
そこの協賛団体は韓国・北朝鮮系要注意団体として保存しておくと良いよ。


http://www.asyura2.com/11/nihon30/msg/804.html

コメント [経世済民79] Re: 65歳雇用義務化についてのまとめ eco
04. 2013年4月11日 19:56:07 : xEBOc6ttRg

定年延長の経済学
いま必要なのは雇用の流動化ではなく、安定化だ

安藤至大・日本大学総合科学研究科准教授に聞く

2013年4月11日(木)  広野 彩子

 高年齢者雇用安定化法の改正で、65歳までは希望者全員を引き続き雇用することが義務づけられた。少子高齢化が進み生産年齢人口が減っていく一方、増え続ける高齢労働者。労働力の高齢化の影響は、社会にどのような形で現れるのか、労働経済学が専門の安藤至大・日本大学准教授に聞いた。
4月から、60歳で定年を迎えた会社員でも、希望すれば会社に引き続き雇用されるようになりました。

安藤:多くの人がこれを大ざっぱに「定年延長」と言ってしまうんですが、それは間違いだということをまず整理しておきましょう。高年齢者雇用安定法では、これまでも高齢者の継続雇用を義務付けていました。その際に、定年の引き上げも選択肢の1つですが、そのほかに定年を廃止することと継続雇用制度を導入すること、合わせて3つのやり方をから選ぶことができました。そして継続雇用制度を選んだ場合に、これまでは労使の合意があれば対象者を限定できる仕組みがあったのですが、これが廃止されたのが今回の法改正の注目点ですね。

辞めてほしかった人にも居座られてしまうことに

 継続雇用というのは、雇用関係は定年で終了し、その後に新たに契約するということです。ですから、そこで待遇を変えても良いし、仕事の中身を変えてもいい。子会社や関連会社での継続雇用も認められています。極端な話、直前まで部長さんだった人を子会社の平社員にして、最低賃金で雇っても理論上は問題ありません。


安藤 至大(あんどう・むねとも)
日本大学大学院総合科学研究科(ARISH)准教授。1998年3月法政大学経済学部経済学科卒業、2004年東京大学博士(経済学)。政策研究大学院大学助教授などを経て2005年4月から現職。専門は契約と組織の経済学、労働経済学、法と経済学。 NHK(Eテレ)の「オイコノミア」に講師役で時々出演。
これまでも、大企業などでは定年退職でいったん辞めてもらい、子会社などで再雇用している例は多いですよね。

安藤:高齢者の継続雇用自体は、大企業を中心として、ニーズに応じて以前からありました。2007年問題とか、2012年問題などと言われたように、団塊の世代が大量に退職することから、企業内の知識や技能が失われてしまう懸念があったことも大きいですね。ただ、全員が継続雇用されていたわけではありません。高齢者になると、健康面や能力面で差が生まれてしまいますから。

 積極的に後進を指導し、皆に慕われるような高齢者もいるでしょうが、50代後半から、戦力にならないどころか若手の足を引っ張っているような「ちょっと、この人はお引き取り願いたいなあ」という社員も実際にいるわけです。このような場合でも、これまでなら定年の60歳までは約束した通り雇い続けますが、それ以降については事実上、そうした人々の再雇用を避けることができた。ところが4月からは、本人が望むなら原則として働く場を用意しなければならなくなった。厚生労働省のホームページのQ&Aのコーナーにもありますが、心身の状態や勤務状況が著しく悪い場合には継続雇用をしなくて良いとされています。しかし、多くの企業では、争いになることを避けるために、何らかの仕事を用意することになるでしょう。最近のニュースでは、NTTとトヨタ自動車で象徴的な事例がありました。

 NTTの場合は、労働組合と話し合った結果として、60歳以降でがくっと待遇が落ちるのではなく、60歳以降もある程度給料をもらう代わりに40代、50代から賃金を下げるという方法を採るようです。現在40代、50代の人たちは、今の給料を下げる代わり、後払いで受け取るようなものです。今ちょうど59歳の人は、ラッキーかもしれません。

NTTは、40歳から50歳までの現役世代の賃金カーブの伸びを抑えるという施策でしたね。

安藤:そうです。それによって65歳までの賃金原資を確保するということでした。これは基本的には、60歳以上の人にも普通の労働者としていろいろな仕事をこなしてもらおうという考え方です。

 トヨタ自動車の場合は少し違います。一部新聞報道により、定年後には全員が清掃や緑化業務を担当するというような印象を受けた人もいるかもしれませんが、そうではありません。健康などの問題でこれまでだったら継続雇用が困難だった人を対象として、清掃や緑化などの仕事を用意します、という話なんです。全員清掃事業に回ってもらいますよ、と言っているのではないです。

定年廃止では米国型に近くなる

 これまでだって必要な人は再雇用し、そこそこの人でもある程度は処遇していました。これに対して、これまでは健康問題など様々理由で実質的に継続雇用されるのが難しかった人でも、本人が望んだら雇わなければならないケースが増えるため、そういった人でも活躍できる場所を用意しましょうということです。

現場で、世代間の不公平感を刺激しそうな気もしますが…。

安藤:しかし、高齢者だって皆が喜んでいるわけではないでしょう。本当はリタイアして年金をもらう方がうれしかったかもしれません。そもそも60歳から年金をもらえるはずだったのに、支給開始年齢が徐々に引き上げられることになった。つまり約束を一方的に破られているわけですよね。だから、高齢者だけ優遇されていてずるいとも言えないのです。

継続雇用は、定年廃止、定年延長と比べ、選択肢としてはどういう位置づけになるでしょうか。

安藤:一番、選ばれやすい方法ですよね。例えば定年を廃止するというのは区切りが付けにくいわけです。定年がなくてもいつかは仕事を辞めてもらう必要があり、あえて言うなら米国型に近くなる。でも、日本では能力不足を理由にして辞めてもらうのは実質的には難しいでしょう。その場合は定年退職ではなくて「普通解雇」になるからです。

 普通解雇というのは、労働者が定められた仕事をできなくなった場合の解雇です。しかし日本では多くの場合、職務を特定しないかたちで労働者が雇われているため、その労働者が現在の仕事をできないだけでは解雇できません。したがって配置転換をして十分なチャンスを与えたり、教育したりすること、また与えられた仕事がこなせないことを立証するために、上司が記録をつけたりしながら「本当に何をやらせてもだめなのか」を検証する必要があります。

 例えば欧州では、定年を定めることが禁止されています。年齢を理由とする差別に当たりますからね。その代わり、あらかじめ定められた仕事で働く能力がなくなれば、当然にその仕事を辞めることになります。これは、日本のように職能給型ではなく職務型であり、仕事の内容が「ジョブディスクリプション」という形で明確になっているからこそ可能なのです。

 日本で正社員として雇われている場合、採用する時の契約は、基本的には総務でも人事でも営業でも企画でも何でもやってもらいますという、企業にとって働かせ方の自由度が高いものであることが多いですね。

 採用する時に仕事を特定していないからこそ、会社側が好き勝手に働く場所や仕事の中身などを変えられる。そして自由度が高い働かせ方が可能である代わりに、能力不足を理由に解雇しようと思った時は、まず、ほかにいろいろな仕事をさせてみて、それでもだめだとなって初めて普通解雇が可能になるという手順になるわけなのです。よく日本では、正社員の解雇が厳しいと言われたりしますが、こう考えると解雇に条件が課されるのは当たり前だということが分かるのではないでしょうか。

なるほど。しかしそもそも、なぜこういう制度になったのですか。

安藤:日本の雇用は長い間、法律上は1年までの有期雇用か、期間の定めのない無期契約のどちらかしかありませんでした。そして最近になって、契約期間の上限は原則3年、例外5年になりました。一般に正社員と言われる働き方は、無期で直接雇用でフルタイムということが条件となりますが、そのなかで最も大事なのはやはり無期であることですね。雇用の安定を気にする人が多いからです。

 無期雇用というと、定年までの長期雇用のことだと思われがちなのですが、実は法律上は、これは「日雇いの自動更新」のようなものなのです。自動更新とは、今日も1日仕事をして、帰るまでに企業側と労働者側のどちらも「雇用契約をやめましょう」とか、「退職します」とかいった申し出がなかった。だから明日も自動的に契約関係が続いている、といった感じです。

口約束ばかりでトラブルが多発した高度成長時代

 高度成長期には、なにしろ人手が足りなかったので、「長い間いてもらうから」とか「後で報いるから我慢してくれ」などと口約束をしてどんどん人を雇った。口約束も約束です。民法では解約の申し入れをしてから2週間で無期雇用契約は終了することになっているのですが、裁判になると、長期契約を約束したのだから雇用を守りましょうという判断になった。

 こうして無期契約が、判例を通じて実質的に定年までの長期契約へと置き換えられていったわけです。

なるほど。長い間のさまざまなトラブルを経て、実質的には「日雇いの自動更新」のようであった契約関係が、「終身雇用」という形に変わっていった。

安藤:ただし、専門家は終身雇用という言葉は使いません。終身というと、死ぬまでと言うニュアンスがありますからね。米国では確かに終身雇用は「終身」です。本人が辞めるというまで雇い続けるという雇用契約が可能ですから。日本では多くの場合は定年が決められているので、例えば今22歳の人を雇ったら、実質的には定年が65歳なら、43年間の長期雇用、ということになるでしょう。

解雇規制を緩和して、労働市場を流動化させないと若者が職に就けないという意見もあります。

安藤:それはいろいろな場所で言われていますが、違いますね。かなりの誤解があると思います。

 実は日本の解雇って、それほど厳しくないんですよ。大企業などが評判を気にするために抑制的になっているのは事実ですし、たとえばどのような時に解雇が可能なのかといった基準が不明確で、事前に予想がつきにくいという指摘は正しいのですが。一方で中小企業などでは、解雇規制なんて知るかといって平気でひどい解雇をしているという、かなり二極化された状況になっているのです。

 先ほど普通解雇について話しましたが、解雇にはほかに懲戒解雇と整理解雇があります。懲戒解雇は、職場で盗みを働いた場合など、就業規則で定められた懲戒事由に該当する行為をした場合の解雇です。そして整理解雇とは、時代の変化や技術進歩、消費者の好みの変化などの理由で、仕事がなくなってしまった場合の解雇です。

 整理解雇についても、整理解雇の4要素と言われる基準があり、解雇規制が厳しいなどと言われています。しかしよく見てみると、この法理は整理解雇自体を規制しているわけではありません。きちんと法律の専門家に相談して手順を踏めば、仕事がなくなった場合の整理解雇は可能なんです。それでは何を規制しているのかというと、整理解雇のふりをして恣意的な解雇をすることを規制しているのです。

 整理解雇はそもそも、会社に仕事がなくなって人が余っているので、本当は辞めさせたくないけれど仕方がないから辞めてもらうという会社の都合による解雇ですから、本当に解雇が必要か、それを回避する努力をしたか、対象者の選定基準がしっかりしているか、十分な説明をしているかがチェックされます。

 例えば解雇の必要性についてです。ある会社が、どんな仕事にも就く可能性がある長期雇用の労働者を整理解雇して、その直後に会社が新規採用をしたとしましょう。すると、仕事がなくなったから解雇したという理由は、真実ではないことになりますね。また回避努力として、正社員を解雇する前に新規採用を抑制し、非正規労働者を削減するよう求めています。これは正社員は一応、実質的には定年までの長期契約なのだから、契約をできるだけ守るためにも、例えば半年後に契約が終わる人がいれば、まずはそちらの人に先に辞めてもらうのが筋だ、などという意味です。

恣意的な狙い撃ち解雇を禁止しているのだが…

 対象者の選定基準については、恣意的な選び方をしていないかどうかが問われます。そして十分な説明というのは、あくまで一方的な解雇なのだから、こういう理由で残念ですが、ということを十分に説明しているかが問われます。

 繰り返しますが整理解雇法理は、あくまで、労働組合で活動しているから、だとか、生意気だからとか、本当は別の理由があるのに、恣意的な狙い撃ちで解雇をするのを禁止しているわけです。

 まあ、働けなくなった場合の普通解雇でも仕事がなくなった場合の整理解雇でも、もう少し条件が明確になり、その内容が周知されることは必要ですね。裁判所がどのような判断を下すかについて予想がしにくいということもあり、実質解雇が難しいと思っている企業も多いからです。しかし労働契約法に書いてあるのは「客観的に見て合理的でないことや、社会通念上、変なことはしちゃいけません」ということだけなんですよ。

恣意的かどうかは判断が難しい部分も多いでしょうが、どちらにしても、身動きが取りにくい制度ではあります。

安藤:そうですね。こうした解雇の問題をクリアにするためには、原則3年までという短い有期雇用か、実質は定年までという長期雇用かという、極端な二者択一であることをどうにかしなければいけない。短期で雇うか超長期にするかを選ぶとなると、まず短期の採用が増えてしまいます。そして超長期で採用した場合も、やはり人の能力や経済環境は長期的には変わるため、解雇をしなければならなくなるケースも生まれるからです。

 これに対して、たとえば契約期間については5年や10年の契約ができるなど、多様な雇用契約が可能になった場合は、そもそも解雇なんてしなくてもよくなるはずです。約束できる範囲で契約をして、約束は守る。その方が労働者にとっても先が見えやすいのではないでしょうか。

 仕事や会社の中身がどんどん変わっていく時代です。このことを前提とすると、正社員として定年まで長期雇用される人というのは、今後は極めて能力が高くて順応性と学習能力を備えた人だけに限られてしまいます。この時短期雇用が増えすぎてしまうよりも、より安定した5年や10年といった中期の雇用というのがあってもいいと思います。

中期の雇用が可能になれば、労働市場の流動性も高まるということでしょうか。

安藤:労働市場の流動性を高める必要があるというのも、誤解が多い話です。まず2つの意味があって、成長産業に人を移動させる必要があるという話と、衰退している企業を身軽にするために人減らしが必要だという話があります。

 前者については、景気が良くなり、新たな成長産業があれば、放っておいても人は移動します。長期雇用というのは、約束した期間内は労働者の雇用をできるだけ守るということが会社側に課される「片務的」な雇用保障であって、労働者は辞められるんです。労働市場を流動的にしないと新産業に人が移らないという話は、まあウソだと言ってよいでしょう。

 ただ、退職金税制は変えた方がいいですし、年金もよりポータブルにすべきです。退職金は、労働者にとっては、普通に給料でもらうと累進課税がかかりますが、退職金には優遇税制があるので、会社に貯めておいてもらって後で受け取った方が得になります。会社も、高度成長期はよっぽど問題がある人以外は、ずっと会社にいてもらって能力を向上させてほしかった。だから会社に長くいてもらうために、退職金をニンジンとしてぶら下げて、雇用の安定を望んだわけです。

会社の中身も仕事も、どんどん変わる時代に

 でも、最近は状況が変わりました。1つの会社に長期間いられるとも限らないし、仕事の中身もどんどん変わっていきます。過去には祖父の時代から農業をやっていて、親も農業だったら自分も農業という時代がありました。そして、紡績会社が化粧品会社になるなど、会社の名前は同じでも中身が変わって生き残ってきた時代もありました。しかし現在は、たとえ有名企業であっても経営危機が叫ばれる時代になったわけです。退職金により労働者が企業に縛り付けられるのは望ましくない。よって優遇税制はやめた方がいい。これがあると、辞めたら損すると思う人が出てくるからです。労働者をつなぎとめるなら、立派な待遇などでつなぎとめるべきですね。

 そもそも流動化が必要だという話について、私はそれは逆ではないかと思っています。流動化ではなく、安定化が必要なのです。先ほどもお話しましたが、今の二極化した雇用ルールのままだと、短期の仕事が増えすぎる。つまり、過度に流動化してしまうのが問題なのです。多くの人は安定を望むわけですから。では、より安定した雇用を生み出すために、何をすればよいのか。ここで、従来型の正社員を増やそう、非正規は使いにくくしてしまおう、という形にしてしまってはいけない。1つの会社の中で安定させることをゴールとするのではなく、転職や職業訓練などもはさみつつ、結果として途切れない働き方を目指すべきです。そのために必要なのは、雇用の「流動化」ではなくて雇用の「多様化」です。

なるほど。このままでは仕事の中身が不安定になっていくというお話ですが、技術革新で、人の仕事が機械に置き換えられ、人がいらなくなるという話もありますね。

安藤:昨年の3月に、米国ネバダ州で、自動運転自動車の公道走行を許可する法律が通りました。最初に免許を取得したのは、グーグルでした。現時点では人がモニターしながら走行しているようですが、行き先を登録すればクルマが勝手に走るようにするといった実験が公道で可能になった。これは画期的ですね。このままいくと、10年後にはトラックやバス、タクシーの運転手などという仕事がなくなってしまうかもしれません。

まさに技術革新によって、人の仕事が減っていくかもしれないケースですね。

安藤:技術革新により人の仕事が増える場合もあるけれど、減る場合もあります。ファミリーレストランのドリンクバーなども仕事が減った例と言えるでしょう。今は、多くの店で飲み放題のセルフサービスになっているでしょう。経理だって、昔はそろばんを使う担当者が会社に何人もいて、毎日パチパチやっていたわけです。それが今はコンピューターソフトウエアと担当者が数人。機械に置き換えられています。駅の改札もそうでしょう。こういうことがこれからも、どんどん起こっていく。

 これまでの歴史を振り返ると、様々な心配があったにもかかわらず、技術革新によりトータルでは仕事が増えてきました。しかしあまりにスピードが加速したため、今回は違うのではないかという懸念を持つ人も多いのです。

技術革新を止めることはできない

 一方で、日本では15歳から64歳までの生産年齢人口が今後どんどん減っていきます。およその数字ですが、10年おきに1000万人弱のペースで生産年齢人口が減っていくわけで、人手不足が起こる心配が十分にある。しかし高齢者は同じペースでは減りません。そうすると技術革新による仕事の減少と、どっちが早いかという相対的速度が非常に問題になるかもしれません。労働力も減っていくけれど、仕事も減っていく。高齢者の65歳までの継続雇用は、2025年までかけて段階的に実施されていくわけですが、そのタイミングが、この人手不足のところにうまくかみ合ってくるといいのですが。そして技術革新によって増える方の仕事にうまく対応できる人材を増やすためにも、今まで以上に教育や職業訓練が重要になってくると思います。

 これから、高齢者の数はだいたい横ばいで若者は減っていきます。そうすれば、人手不足の心配は十分にあるわけです。「高齢者が会社に居座るから若者の良い職がない」ことを心配するよりも、仕事をこなす人材がいないことを心配しなければならない日も近いのではないでしょうか。そもそも継続雇用された高齢者が担当する仕事と、中・長期雇用を前提として若者にやってもらう仕事は直接的にはバッティングしないでしょう。仕事の奪い合いの図式から抜け出して、いかにしてこの国を豊かにしていくのかを考える必要があります。もちろん、必要な再分配への目配りは欠かせません。

 今後は、技術革新によって仕事が減るのと労働力が減るのと、どっちが早いかという相対的速度が問題になるという視点を持っておいた方が良いでしょう。もし仕事の減少の方が緩やかなら、人手不足になって労働者の待遇は上がる。反対に仕事の減少の方が早かったら、仕事がなくて困ることになる。これはこれからの問題です。

 でも1つだけはっきりしているのは、技術革新を止めるのは、無理だということでしょうね。


広野 彩子(ひろの・あやこ)

日経ビジネス記者。1993年早稲田大学政経学部卒業後、朝日新聞社入社。阪神大震災から温暖化防止京都会議(COP3)まで幅広い取材を経験した後、2001年1月から日経ビジネス記者に転身。国内外の小売・消費財・不動産・保険・マクロ経済などを担当、『日経ビジネスオンライン』、『日経ビジネスマネジメント』(休刊)の創刊に従事。休職してCWAJ(College Women’s Association of Japan)と米プリンストン大学の奨学金により同大学ウッドローウィルソンスクールに留学、2005年に修士課程修了(公共政策修士)。近年は経済学コラムの企画・編集、マネジメント手法に関する取材、執筆などを担当。


定年延長の経済学

高年齢者雇用安定化法の改正で、65歳までは希望者全員を引き続き雇用することが義務づけられた。少子高齢化が進み生産年齢人口が減っていく一方、増え続ける高齢労働者。労働力の高齢化の影響は、社会にどのような形で現れるのか。労働経済学が専門の2人の経済学者に聞いた。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/opinion/20130403/246069/?ST=print


 


 


 


【第9回】 2013年4月11日 米田智彦
固定的な人生設計が役立たない今、
柔軟にしなやかに生きるには?
ビジネスでも「リーンスタートアップ」がブームとなり、リスクを柔軟に取り込む起業のあり方に注目が集まっているが、不確実な時代の人生設計もまた同じである。家もオフィスも持たない生活実験プロジェクト「ノマド・トーキョー」から見えた、予測不可能な時代を柔軟にしなやかに生き抜くヒントとは?

「アジャイル」と「リーンスタートアップ」の
手法を人生にもインストールする

?ここ数年、「俊敏な」という意味を持つ「アジャイル」という言葉をよく目にするようになりました。ソフトウェア開発プロセスのうち、いいものを素早く無駄なくつくろうとする手法の総称であり、従来の、後戻り不可能な開発スタイルと対比して使われたりします。

?今、IT業界での開発の主流は、このアジャイル型の設計となってきています。周到に計画し長い時間をかけて制作し、完成してから発表するのではなく、未完成であっても、核となる要素が備わったβ版をまずはリリースしてみる。そこで、ユーザーや顧客の意見や不具合の報告を取り入れながら調整を施していくというやり方です。

?つまり、最初から「可変」という要素が設計に組み込まれているのです。これからのライフデザインも、この「アジャイル」に近くなるはずです。世の中が急速に変化する中で、10年計画の固定化されたライフプランより、偶然や経験を取り込んで変化し続ける設計の方が合理的です。

?アジャイルに似たコンセプトとして、「リーンスタートアップ」という言葉もあります。「リーン」とは本来は「引き締まった」とか「シンプル」といった意味で、ここ数年、アジャイルと同様にIT業界で注目を浴びています。そこに起業家、いわゆる「スタートアップ」の経営とも結びついたことで、「リーンスタートアップ」という素早く立ち上げる起業のスタイルとして定義され、アメリカの西海岸からムーブメントは広がり、日本でも知られるようになりました。

?インターネットやソフトウェアの世界というのは、進歩のスピードがあまりにも速すぎて、その状況の中で事業を興していくスタートアップは常に実験の連続ですし、ほとんどのスタートアップが失敗をし、倒産を余儀なくされるのが現実です。起業とはいつの時代もリスクが高いことには変わりがありません。

?しかし、スタートアップで問われているのは、単に「何がつくれるのか?」という近視眼的な目先の目標ではなく、「何をつくり、何を社会に届けるのか」という根本的なビジョンです。スタートアップにおける「本当の失敗」というのは、技術的な欠点ではなく、人々が望まないもの、社会にとって意味を成さない、ビジョンのないものをつくってしまうということです。

?この「アジャイル」と「リーンスタートアップ」という考え方を、ビジネスや起業の範疇を超えて、ライフデザインにも転用したらどうなるでしょうか。「自分には何ができるか」ということにとらわれすぎると、「○○ができるようになってから××を始めよう」という考えになって、結果的に動けなくなってしまいがちです。

?でも、リーンスタートアップ的な考えを応用してみれば、まずは試してみて、周りの評価を確認したり、自分の適正を正確に図ったりしながら、その経験をいかに素早く次に活用するかということになります。第7回でご紹介した、ライフデザインにおける3つの要素、「セルフ」「ワーク」「リビング」に関して、最初から完全なものを求めるのではなく、不完全なプロトタイプの状態から動き出し、その過程で起こる変化を上手に取り入れていくわけです。

?僕が出会ったライフデザイナーたちも当初、周りから必ずと言っていいほど「そんなので大丈夫?」と思われたようですが、彼らに共通していたのは、始めることに躊躇せず、まずはやってみて、そこから検証を重ねて、徐々に良くしていくという意識を持っていたことのように思います。

?ライフデザインをする上で、これまでと視点を変えるためには、こうした「プロトタイプ思考」と呼ぶような、まずスタートして、改善しながら前進するという意識を持つことがポイントになりそうです。あくまでも振り返っての結果論ですが、僕が行ったノマド・トーキョーも、まさにアジャイルでリーンなやり方で始めて、改良を重ねていったプロジェクトだったという気がしています。

過去と未来をつなぐ
「コネクティング・ザ・ドッツ」

?あらためて僕が紹介するまでもないとは思いますが、「ハングリーであれ、愚かであれ」というフレーズで有名な故スティーブ・ジョブズがスタンフォード大学の卒業式で行ったスピーチがあります。

?実はこのスピーチは、「コネクティング・ザ・ドッツ」(点と点をつなげる)というエピソードから始まります。ジョブズが学生当時どう役立つのかわからず、自分の興味のあるままに学んだカリグラフィの授業が、後のマッキントッシュの特性を生み出したという話です。

「先を見て点をつなげることはできない。できるのは過去を振り返って、点をつなげることだけだ。だから将来、その点がつながることを信じなければならない。直感や運命、人生、カルマ、何でもいいからそれを信じること。点がつながって道となることを信じることで心に確信を持てる。たとえ人と違う道を歩むことになっても、信じることだ」

?先回りして点(ドッツ)と点をつなげていくことは、預言者や占い師にでもならなければ不可能です。最初は些細な「予感」のようなものしかなくても、その予感を信じることが重要だとジョブズは語っています。

?これは、今後のライフデザインで極めて重要な視点だと思います。プランニングや未来予測、試算、逆算などに時間とお金をかけすぎることより、今自分が集中すべきことに集中してまず動くことだ、いつかその点と点がつながったことを振り返るときがくるのだと、ジョブズは言っているような気がします。

「あいだ」がしなやかさと強さを生む

?ただ、計画すること自体が無意味だというつもりはありません。もちろん、人生を生きる上で計画と目標は必要です。でも、第7回でご紹介した、計画の中に偶然性を取り入れる「プランド・ハプンスタンス・セオリー」のように生きようとしなければ、予定が変更されたときに折れてしまうことがあるのです。

?また、クランボルツが言うように、個人のキャリアの8割は偶然性に左右されているのですから、自分の立脚点や接している面積を広げることが偶然性に対応できる策でもあります。そのためには、自分の世界を限定せずに「あいだ」を行き来するようにしておきたいものです。

?仕事だって、社畜を自認する人が本人の希望とは裏腹に、ある日クビを宣告されて突然フリーランスにならざるを得ない可能性は十分あるし、クリエイターやエンジニアが天職だと思っていた人が、実は営業やマネジメントで新しい才能を発揮する可能性もあります。

?仕事にはやりたい仕事と、やりたくない仕事があるのも厳然たる事実です。やりたくないことはやらなくてもいいなどと言うつもりはありません。仕事はその「あいだ」の往復によって、自分の可能性が高まることは間違いありません。

?自分の可能性を一つに限定せず、二者択一にして他を切り捨てることをせずに、複数の可能性を残したまま、「あいだ」を積極的に行き来する人生を送ること。会社員とフリーランスの「あいだ」、お金と充実の「あいだ」、ネットとリアルの「あいだ」を自由に往復するのです。

?シェアという考え方だって、今後すべてがシェア社会になるという単純な話ではありません。多くの人にとっては、消費と所有の「あいだ」にシェアがあるはずです。あるいは、自らDIYで創り出すような選択肢だってあります。

「あいだ」を行き来する、行き来できる複数の選択肢、拠点を持つということは、折れにくい生活をつくり出すことができます。また、偶然にも柔軟に対応することができ、新たなチャンスを生み出せます。固い板は大きな衝撃で二つに折れてしまいますが、しなやかで強いカーボンのような素材は衝撃を吸収し、その反動を使って衝撃を遠くに打ち返すことができるのです。時に形を変えることもできる変幻自在な素材です。これからのライフデザインも、そのようなしなやかさを持つことです。

大切なのは「選択」と「意志」の時代

?ノーベル賞を受賞し、『エデンの東』などの作品で知られるアメリカ人作家、ジョン・スタインベックの言葉に、「天才とは山の頂上まで蝶を追う少年である」というものがあります。

?夢を持ちなさい、夢を見ることを忘れないように、と大人はつい子どもに言ってしまいます。しかし、夢を見ている瞬間は、現実的な「目標」になっていないのもよくあることです。

?けれど、スタインベッックが語った「少年」は、努力して山を登ったのではなく、目の前の蝶に「夢中」になっていたのです。遠くにある夢に憧れていたのではなく、「夢の中に入って」いた。このような精神状況を“フロー状態”と呼びます。努力は時に残酷にも人を裏切ることがありますが、夢中は決して人を裏切らない。

?まだ見ぬ未来というのは、誰にとっても不安に感じられるでしょう。けれど、フロー状態における根拠のない自信こそ最大の武器です。それは未来におびえて備えることより、今に夢中になることで生まれます。

?今日のランチで食べるお弁当もおいしいし、明日食べる高級レストランでのディナーもまたおいしい。今日生きていることを無駄にして、見えない未来に捧げようと思わなくてもいい。今、苦境に立たされていても、「視点の解像度」を上げて、それも人生のハイライトの一つととらえてみる。

?根拠のない自信と、クランボルツの言う「好奇心」「持続性」「柔軟性」「楽観性」「冒険心」で突き進んでいきながら、少しずつ可能性を現実にしていくこと。それこそ人生をデザインすることだと思います。僕がノマド・トーキョーで出会ったライフデザイナーたちは、突出した才能やスキル、お金ではなく、「選択」と「意志」があれば、自分だけの人生をつくれることを証明しています。

?しかし、特にノマドを巡る論争では、弱肉強食の自由競争の中、強い者しか勝ち残れない、そういった自己責任論が強く喧伝されています。しかし、僕が伝えたいのは真逆です。「持たざる者」こそ、さまざまなライフデザインの実践法や工夫を自分にインストールしてほしいのです。

?新しい働き方・生き方論に対しては、必ず、「どうせ特殊な人がやっていること」「すべてを自己責任とすることの限界」という意見があると思います。でも、自分の現状と取り巻く社会のネガティブな要素を一つ一つ見つめていてもキリがないし、自分の言葉は自分の人生の魔法にもなれば、呪いにもなります。冷笑的になっていても現実は変わりません。何と言っても、僕らにとって最も貴重な時間、一回きりの人生が過ぎ去っていくだけです。あれこれと難癖をつけるよりもやってみること。つくってしまうこと。それこそライフデザインの本質です。

世界同時多発的に起きる流動的な生き方
「フラックス世代」

?米ビジネス誌『ファストカンパニー』は、2012年に「フラックス世代」という特集を組みました。フラックス(flux)とは「流動」の意味で、不安定な状況を積極的に受け入れ、これまでのキャリアやビジネスモデル、常識などを修正しながら楽しむ人々のことだそうです。特定の年齢層で定義されるのではなく、心理学的な特性やものの考え方によって定義されるともいいます。

?不確定な時代だからこそ、従来の価値観にとらわれない流動的な生き方は、世界中で静かに同時多発的に始まっています。自分の人生をつくるのは自分です。誰かがどこからかやって来て救ってくれる。そう思えば思うほど、残念ながらそんなことは起こらないのが人生でもあります。

?しかし、自己決定には、困難さだけでなく喜びもあります。自分でイニシアティブを握って行う仕事や暮らしというのは、自分で決めたから誰にも言い訳できないし、妥協はできませんが、だからこそ、何ものにも代えがたい充実感をもたらしてくれます。

?この本に登場したライフデザイナーたちも不安を抱えながら、「えいやっ!」と歩を進めてきたことだと思います。彼らは、それぞれに与えられた「設定条件」の中で、自分なりのライフデザインを夢中になって行い、振り返ると今があるということなのだと思うのです。

?そして、各人に与えられた設定条件と同じように、生き方や働き方の問題や悩みもまたそれぞれ個別のものであり、万人への解もありません。他の誰かのようにやらなくてもいいのです。あなたはあなたの人生のタイミングで、あなたに与えられた設定条件の中、踏み出していくだけです。

?確かに、一人一人の個は大きな組織に比べると弱い。でも、僕らは今や神経ニューロンのようにつながっています。弱い個であっても、僕らのネットワークは木の枝や血管のようにリアルタイムに伸びていく。やりようはいくらでもあります。

?ソーシャルメディアもまた万能ではありません。ツールは時代によって入れ替わり、ノマドやシェア、コワーキングといった言葉も時代の流れとともに新しいものに変化していくでしょう。止めることのできない時間の流れの中で、フォーカスすべきは常にリアルの世界の、僕たちの暮らしの中にあります。

?僕がライフデザイナーと呼んだ人々の暮らし方や働き方も、無数にある選択肢の一つです。情報に振り回されるのではなく、僕らは自分自身を「内観」し続け、与えられた環境の中でヒントを探し、自分で選んでいく。「あきらめずにしぶとく、しなやかに」です。(連載終了)

新刊書籍のご案内

米田智彦・著
『僕らの時代のライフデザイン』
自分でつくる自由でしなやかな働き方・暮らし方


高城剛氏推薦!
「21世紀の“リアル”が、ここにある」

家やオフィス、家財道具を持たずに旅しながら暮らす生活実験プロジェクト「ノマド・トーキョー」から見えてきた、新時代の働き方・暮らし方。パラレルキャリア、コワーキング、独自の経済圏、DIYリノベーション、デュアルライフ、海外移住…ライフプランが役立たない不確実な時代の人生設計とは?ノマド・トーキョーで出会った28人の新しい人生のつくり方を紹介。
http://diamond.jp/articles/-/34106


【第4回】 2013年4月11日 オバタカズユキ[監修]
「後悔しないための大学選び、
基本のき【就職問題/中編】」
今の時代、受験生はもとより、受験生の親御さんが一番気になるであろう、各大学の就職問題。大学案内を見比べてもなかなか実情がわからないこの問題について、複数の大学でキャリア支援に携わる『大学キャリアセンターのぶっちゃけ話』で話題の著者、沢田健太さんにその「本当のところ」を突撃インタビュー。

大学案内パンフレットの
就職率はウソだらけ?

――?大学案内パンフレットや公式ホームページには、その大学の就職についての記述があります。それらはそのまま鵜呑みにしてもいいのでしょうか?

沢田?パンフレットの中で、「就職」や「キャリア教育」に関するページがどんどどん前のほうへ移動し、目立つように作られてきていますよね。うちの大学は、それだけ卒業後に企業社会で羽ばたいている人材を育成しているんだ、とアピールしたいのでしょう。

?けれど、その内容は現実離れしたものが少なくありません。一番わかりやすいのは「就職率」の操作です。
?よく、「就職率98%」などと謳っている大学や学部があるじゃないですか。医療系などの職業直結型の学部データであればそれもありえます。しかし、たいていの場合は、数字を操作して実態より高く出しています。大学関係者として、申し訳ない気持ちでいっぱいなのですが、就職データはうそだらけです。
?まず、「就職率」を計算するときの分子。常識的に考えて、そこは正規社員内定者の人数ですよね。ところが、そこに断り書きもなく、非正規社員内定者を加えている。
?分母もしばしば操作されています。本来なら、「全卒業者−進学者−留学者−就職を希望しない者」の人数を分母とすべきでしょう。ところが、そこからさらに「進路不明者(進路未決定者)」「状況不明者(回答未収)」も引き算。ひどい場合は、「公務員再受験予定者」などの再就職組や再受験組まで引いている。

?とにかく、就職率に関しては、せこいワザを駆使して、実態とかけ離れた高い数字を掲げている大学ばかりです。

有名企業名がズラリ。
「就職実績」は信用していい?

――?大学案内パンフレットにかかれている「就職率」はあてにならない。では、「就職実績」のほうはいかがでしょうか?

沢田?こちらも参考にしづらいですよ。大学階層が下位にいくほど見せ方がご都合主義になりやすい。
?よくある見せ方は、学部ごとにどんな業界へ就職したかの円グラフの掲載です。製造業32%、情報・通信関連27%、建築・不動産11%……という具合に、グラフがどのように計算されて作られたものなのか説明はありません。だから、%を見せられても、何かがわかるわけではない。
?で、円グラフだけでは恰好がつかないため、その下や横に内定獲得の実績企業名をずらずらと列記しています。有名な大企業の固有名詞をたくさん並べます。けれども、そのまた下に小さな字で「最近5年間の実績」となっていたりするわけです。

?それならまだ良心的なほうで、何の断り書きもない大学だって多いんですよ。うがった見方をすれば、人気企業の社名が堂々とトップに掲げられていたとしても、それは10年以上も前に親のコネで1人だけ内定が取れた「実績」かもしれない。

?就職の「実績」を示すなら、就職した企業ごとに、単年度の「実績」を載せなければ参考にならないですよね。誰がどう考えたって、本気で情報公開をする気があるなら、就職に関しては就職先の人数を具体的に明かすべきなんです。
?でも、それはないものねだりの理想論、という現実もあります。「実数」を明かせる可能性があるのは、上位校だけでしょう。そうじゃない大学だと、それこそ保護者さん世代が見て「なにこの会社?」という社名ばかりになってしまいますから。
?もし、就職の「実数」をありのままに出している大学があったら、その姿勢をおおいに評価してください。低い数字でもあえて発表していたらそれは従来の大学の悪しき慣習を改革しようとしているチャレンジにほかなりません。

(本コラムは、「大学図鑑!2014」からの抜粋です)
次回は4月12日更新予定です。

お話をしてくれた人
沢田健太(さわだ・けんた)
民間企業で営業職や人事職に従事。その後は、教育分野に転身。複数の大学にて、キャリア形成支援に携わる。現在の主な関心ごとは、「就職と若者の不安」「正解を求めようとする就職活動生の意識」「大学におけるキャリア教育の今後」など。著書に『大学キャリアセンターのぶっちゃけ話』(ソフトバンク新書)がある。
http://diamond.jp/articles/print/34120


【第4回】 2013年4月11日 齊藤義明 [野村総合研究所・2030年研究室室長]
未来の雇用を生み出すのは、従来型の大企業雇用か、
個人やチームのネットワーキングか
「個人に焦点を当てれば、日本はまだまだ経済発展できる」

?インターネットが社会のインフラとなり、ネットワーク上でやり取りできる仕事の種類が増えている。例えばパワーポイントの作成、ライティング、翻訳、ミニリサーチ、デザインやロゴマークの開発、ウェブ制作、アプリケーション開発などだ。これらの仕事の遂行は非対面でも可能であり、働く場所も自由になった。これと並行して、従来の正規社員や派遣社員という枠組みに縛られないフリーランス・ワーカーや「多足のわらじ」のように、兼業・プロジェクト型で仕事をする人たちも拡大している。

?これら2つの流れ――インターネットベースの仕事の種類の増大とプロジェクトベースで仕事をするワーカーの拡大――が結びつくことによって、組織への雇用をベースとした従来の仕事や働き方とは違う、個人をベースとした新しい仕事や働き方の形が今、広がりを見せ始めている。

「個人に焦点を当てれば、日本はまだまだ経済発展できる可能性がある」とクラウドワークスの吉田浩一郎社長兼CEOは言う。

「組織に雇用される正社員は今やWindowsと同じような固定的なフォーマットになってきている。プライベートではFacebookやTwitterなどでインターネットによってオンラインの情報共有が進んでいるにも関わらず、労働環境はあらかじめ決められた構造の中で、時間や場所が制限され個の可能性を引き出し切れていない場合がある。労務コンプライアンスの厳格化の中で、かえって働きにくいと感じている社員も多い。

?インターネット時代に対応して個人の働き方のフォーマットが変わり始めている。そして中小企業は先が読めない経済状況の中で、実際のところ正社員の採用は敷居が高いと感じるところも増えている。もちろん正社員のメリットは明確に存在するので、正社員という制度に加えて、時間や場所にとらわれない言うなればLinux型の働き方も必要だ」と吉田さんは言う。

?増大するインターネットベースの多様な仕事を対象に、仕事を発注したい企業(クライアント)と受注したい個人(登録ワーカー)とがウェブ上で自由に結びつく。人と仕事のマッチングのみならず、仕事の遂行、契約、決済までを一気に完結させることができる新たなワーキング・プラットフォーム――吉田さん率いるクラウドワークスは2012年3月にサイトを公開、わずか1年でクライアント数は6000社を突破、登録ワーカー数も2万3000人を超え、急速にその支持を獲得し始めている。20世紀の人材派遣のプラットフォームはリクルートだった。今、急速に成長しているのはリブセンスの成功報酬型。さらにこの先の未来はどうなるのだろうか。

インターネット時代のワーキング・プラットフォーム

?クラウドワークスのしくみは次のようなものだ。仕事の受注を希望する個人(登録ワーカー)は、自身の「スキル」と「空き時間(仕事することが可能な時間)」を同社のウェブサイトに登録する。ウェブサイトには登録ワーカーの過去の受注実績やその仕事ぶりに対する顧客の満足度などの情報も掲載されている。

?他方、仕事の発注企業(クライアント)は発注内容を1ページ程度で入力し、ウェブサイトに投稿する。従来のメディアだと仕事内容の掲載までに数日間を要したが、クラウドワークスのウェブサイトではわずか10分で仕事依頼が可能である。投稿された仕事内容と金額を見て、登録ワーカーたちが応募する。通常、複数の応募がある。発注企業は応募してきた登録ワーカーの情報を見ながら今回仕事を依頼する人を選択する。

?このしくみは個人(受注者)と企業(発注者)の双方にとってメリットがある。まず受注する個人にとっては、仕事する時間や場所を発注者の都合で固定化されず比較的自由に働くことができる。極端に言うと発注企業と直接顔を合わせる必要すらないため、在宅でも、喫茶店でも、旅の途中でもどこで仕事をしてもかまわない。大事なのは成果の質だ。また営業や集金管理といった本業以外のところに時間を取られないで済む。自分の得意な仕事に集中でき、かつ多様な案件に接することができる。

?子育てをしながら主婦が家で仕事をすることもできる。現状、登録ワーカーのうち約20%が主婦で、従来なら子育てによって分断されていた女性のキャリアを継続的に支える一助になっている。

?また地方に居たまま首都圏の仕事をすることができるため、衰退する地方に仕事を生みだすしくみとしても注目される。実際、クラウドワークスを利用する発注企業の約60%が首都圏立地の企業であるのに対し、登録ワーカーの60%以上が首都圏外の地方居住者だという。

?クラウドワークスへの登録ワーカーの70%は35歳未満と若く、90%が組織雇用されていないフリーランスである。これまでであれば、あまりスキルの蓄積につながらないアルバイトを転々とするしかなかったが、クラウドワークスの仕事は短期・スポットでありながらも特定の専門スキルや編集・デザインなどの創造性を要求される仕事が多いため、登録ワーカーは自らの付加価値を高めていくことが可能だ。

?現状、クラウドワークスの登録ワーカーの最上位者の時給は5000円程度であり、収入は月収70万円程度に達する人もいる。先行する米国のoDeskの場合、週30時間以上働くフルタイムワーカーが60%以上に達しており、単なるスポットのアルバイトや副業的な小遣い稼ぎに留まらない新しいワーキング・プラットフォームとしての可能性を高めてきている。

新しい才能を発掘し、
Myプロジェクトチームをつくる

?他方、発注企業にとってのメリットとしては第一にコストとスピードがある。固定費で人材を抱えるよりも、クラウド・ソーシングで発注した方が必要な時に稼働するので変動費化できコストも抑えられる。またクラウドワークスでは従来の契約書や見積書などのややこしい手続きを極力簡略化した上で、すぐに仕事を進めることが可能だ。

?吉田さんによると「Webの仕事では、成果物の要件を全て決めてから発注するというスタイル自体がもう古い」という。従来の発注形態ではワーカー側の発想やアイディアも生きない。「要件をあらかじめ全て決めないと業務がスタートできないのでは遅すぎる。Webやアプリケーションの作成業務とはスタイルが合わない。時給制で実験的に進めてみる方が絶対に合う」と吉田さんは断言する。

?第二に、この新しいしくみは多くの登録ワーカーの選択肢の中から仕事を頼む人を選べるというメリットがある。デザインやプログラミングなどの仕事は従来、以前仕事をしたことがある決まりきった関係者の中から相手を選ぶことが多く、新しい候補者を試してみる機会が少なかった。そこには一定の安定・安心感があるものの、発注企業の予想を超えるような驚きや刺激はなく、新しいクリエイターやパートナーの発掘や育成にもつながらない。

?新しい感性は若い人たちの中にどんどん育ってきているのに、既得権の中だけで仕事をしているのはもったいないことだ。進化もない。クラウドワークスのしくみでは、発注企業が仕事を分割して複数の新しい候補者に同時発注し、それらのワーカーの実力、個性、信頼性などを見ながら継続発注の相手を絞り込んでいくといった利用が可能である。まさに「自分のプロジェクトチームを選び、育てていくような感覚」だ。複数の候補者へ同時発注して結果を比較しながらプロジェクトを進めるやり方は、一見ムダに見えるが、総合的にみればリスクを低減できるやり方にもなる。

評判を見える化して、
取引リスクをコントロールする

?新しいしくみゆえの不安は当然ある。会ったこともない人に仕事を頼んで大丈夫か、ちゃんと最後まで仕事を遂行してくれるだろうか、品質は大丈夫なのか、隠れた才能を持つひとなんて本当にいるのか。こうした不安に対し、クラウドワークスでは、登録ワーカーの仕事に対する顧客の評価がウェブ上にたまっていくしくみを採用し、登録ワーカーの実力や評判の見える化を進めている。

?また登録ワーカーがサボらずに本当に時間分働いているかどうかについても、1時間に6回、ワーカーの作業画面をキャプチャーするシステムを採用するなどして信頼性を担保している(※ただしあくまで業務委託契約を前提としているので、発注者がリアルタイムにキャプチャーを閲覧することはできない。業務終了後にチェックが可能とのこと)。さらに商取引は、クラウドワークスが発注企業から契約金額をいったん預かり、仕事が完了した後で精算して受注者(登録ワーカー)へ支払うしくみを採用している。

オープン・イノベーションへ

?とはいえクラウド・ソーシングのしくみには、なじむ仕事、なじまない仕事がある。一見、クリエイティブな仕事に向いているように見えるが、本当にゼロから何かを生みだす創造的な業務の場合、時給制は馴染まない。

?創造的なアウトプットを生みだすためには、寄り道、試行錯誤が不可欠であり、時間単位でカリカリと計られても良いものは生まれない。創造的な業務はゴールの姿があいまいなまま、走りながら考えていくことも多いが、この過程でイメージをすり合わせるために発注者と受注者のコミュニケーションは必須であり、非対面、ネット完結型のワーキング・プラットフォームには限界もあろう。

?これまでは「既に内容(コンテンツ)のあるものに編集やデザインなどの付加価値を加える仕事、あるいは既にあるシステムのメンテナンスや保守などの仕事への適性が高かった」と吉田さんは語る。

?しかし「今後はコンペ形式で業務を発注できる仕組みを拡大したいと思っている」と展望を語った。例えば米国には、99Designsというクラウド・ソーシングのビジネスがある。これは主にデザイン業務に特化した受発注マッチングのプラットフォームであるが、発注企業のリクエストに対し、複数の登録デザイナーが自らの作品を提案し、その中から最も良かったものが一つだけ選ばれ、対価が支払われるしくみになっている。つまり一つの発注に対し、100の提案があり、そのうち一つだけが採択され、残りの99は不採用になってしまうシステムなのである。

?一見すると非常に厳しいシステムに見えるが、それでもデザイナーたちは競い合うように参加している。デザイナーにヒアリングしてみると「自分なりのテイストでデザインをして、選ばれれば継続的なお仕事に繋がるし、選ばれない場合でも特に迷惑がかからないので、自由に表現をしてトライできる」とのことで気軽に応募できるのが良いのだと言う。成功者への一種の「登竜門」のような感覚が作用しているのであろう。こうした登竜門型のソーシングのしくみを採り込めば、クラウドワークスのプラットフォームは創造的業務への適合性をさらに高めることになるだろう。

新しいしくみを殺してはいけない

?クラウド・ソーシングの普及には課題もある。まず、発注企業側にとって情報漏洩を含むセキュリティの問題が新しいしくみを活用する際のためらいとなる可能性がある。また、非正規雇用を助長するのではないかという労働政策面からみた葛藤も生じよう。

?出る杭を叩き、挙げ足をとる風潮といかに闘い、説得していくか。ネガティブな要素を解決し、若者の新しい仕事のスタイルや在宅主婦の活用、地方経済への貢献といったプラスの社会的意義をいかに伸ばせるか、これらをめぐるシステムとルールの攻防はこれから10年、20年と続いていくだろう。

?ノマドから大企業が生まれた例はないという批判もあろう。だが、個人ベースの才能が生みだすダイナミズムと大企業の強み(標準化、規範化、規模の経済性など)とは自ずと異なるものであり、社会経済的に期待すべき役割が違う。クラウド・ソーシングが牽引するのは、個やチームというスケールでいい仕事をする、そして他の個やチームと連携しつつ存在感を拡大していく、そういう仕事の世界観である。

?未来の雇用を生み出すのははたして従来型の大企業雇用型なのか、それとも個人やチームのネットワーキングが新しい雇用を作り出すのか、その答えは過去の日本の成功パターンの中にはないかもしれない。

?最も懸念されるのは、取引量だけに走ると、質の低い仕事と質の低いワーカーの廉価な組み合わせのためのプラットフォームに堕してしまい、ワーカーのスキルの蓄積や向上、新しい働き方といった世界観とは離れていくことだ。クラウド・ソーシングに期待される未来のプラットフォームは、フリーターではなくフリーランスのためのメディアである。単なるアルバイトや小遣い稼ぎのためのメディアになってしまえば、従来の労働の価値観や雇用システムに対する挑戦的なメッセージ性は失われる。

?専門性をベースとし、プロジェクト型で仕事をする新しい働き方のプラットフォーム、質の高い仕事と質の高いワーカーを結びつけ新しい才能を育てるプラットフォームを次世代は求めている。そしていずれ、デザインやエンジニアリングという職種だけでなく、多様な専門能力を持つ個人が結集して社会課題を解決していくようなメディアへと進化していくことも期待したい。それが吉田さんの言うLinux型のワークフォースの未来への意味なのではないだろうか。
http://diamond.jp/articles/print/34483


【第147回】 2013年4月11日 池上正樹 [ジャーナリスト]
ハローワークで就職できるのは3割未満!?
長期失業中の中高年が“自宅警備員”になるまで
?最近、とりわけ反響が大きいのは、前々回取り上げた「ハローワークに集まる“怪しいお仕事”」を巡る実態だ。

「企業の求人募集に応募し続けているのに、仕事に就くことができない」といった体験談から、「もうすぐ貯金も底をつく。どう生きていけばいいのか?」「紹介されて入ってみたらブラック企業でした」といったものまで、本当に毎日、読者の方々からの情報が何通も当連載のアドレスに寄せられてくる。

?マスメディア上は、アベノミクスという浮かれたフレーズで賑わっているというのに、筆者の元には、仕事がなく、日々の生活に追いつめられた人たちや、彼らを支える現場からの悲鳴が聞こえてくる。

?今回は、そんな中から、都会のハローワークで仕事探しをしている40歳代後半の元営業職の会社員男性、Aさんの事例を紹介したいと思い、改めてお話を伺った。

110社応募しても就職できない
ハローワークで途方に暮れる日々

?昨年、事実上の退職勧奨に遭ったというAさんは、すでに1年にわたって、ハローワークや再就職支援会社などを通じ、営業職の仕事を探している。

?これまで、インターネットやハローワークの中高年人材銀行経由などもすべて含めると、110社余り応募した。そのうち面接まで行けたのは、およそ1割の12〜3社。しかし、まったく決まらなかった。

?しかも、ハローワーク経由の場合、ダメだった理由を教えてくれない。そればかりか、Aさんが応募した会社は、いまでも誰も採用しないまま、求人募集を続けているという。

「ハローワークは、同じ求人がグルグル回っているだけなんです。補助金目当てで出すとか、会社の宣伝として出しているところもある。無料なので、もしいい魚が釣れたら儲けものという感じで出しているところもある。待遇が悪くて、人がすぐ辞めちゃうので出しているところもある。とにかく、3ヵ月経つと更新されるので、また新規求人になる。だから、いい求人はないかと思って新規を探してみると、見たことのある求人ばかりなんです」(Aさん)

?ハローワークで検索して、受けたい会社の希望を出す。しかし、担当者は「はい、わかりました」と事務的に答えるだけで、アドバイスは何もない。

「推薦状というのを書いてくれます。でも、これもおかしなシステム。印刷されただけの紙1枚で、大体、ここで今、お互いが会ったばかりなのに、何を推薦するというのでしょうか…」

?こうして何回受けても、何度も落ち続ける。そうAさんは、ため息をつく。

「ハローワークの担当者にしつこく言われるのは、“ちゃんと連絡してくれ”、そして“結果を教えろ”ということでした。あなたは、いつ、どこで面接して、結果はどうだったのか。もし知らせなかったら、もう紹介しないぞと。自分の仕事のレポートを書くために、そのネタをくれ、というような話ばかりですよ」

「ネジを作った経験ありますか?」
非現実的なスペックを求める求人も

?非現実的なスペックを要求する求人もある。

?例えば、「企画営業」の求人を見て、ある会社に行くと、「ネジを作った経験はありますか?」と聞かれた。

?いったい、営業経験者で、かつネジ作りの経験もある人など、どれくらいいるのか。Aさんならずとも首を傾げたくなる。

「ネジ作りだけではありません。海外にネジを売っているので、英語と中国語のできる人。さらに、今後、ベトナムに進出するので、ベトナム語もわかって、経理のできる営業経験者で、給料は22万円と言われる。そういう無茶なスペックを条件にする求人が少なくありません」

?別の原子力発電所用のネジを作っている会社では、アラブの国にネジを売るという。

「そこで募集していたのは、ネジのことだけでなく、原発の仕組みが理解できていて、各国のエリートと張り合って行けるような英語が堪能な営業経験者でした」(Aさん)

?意外なことに、同じ求人がグルグル回る“カラ求人”の中には、一部上場企業も含まれているという。

「ある上場企業の場合、系列会社も含めて全職種でしょっちゅう募集しているのに、応募しても、返事は1度も来たことがない。放ったらかしですよ。さすがに、ハローワークでも再就職支援会社でも“この会社は勧めていません”と言われます」

?これらの会社は、“ブラック企業”としても知られていると、Aさんは言う。

年間求人件数800万件超でも
就職できるのは4〜5人に1人だけ

?ハローワークの窓口へ相談に行っても、なかなかいい情報はない。

「派遣や非正規の仕事も多くて、勧めて来られるんですけど…。私が“不安定だから”と言ったら、カウンセラーは気に障ったのか、“私も非正規なんですよ”“以前、有名企業の人事にいたけど、給料だって半分ももらってない。私だって、他人の仕事を探してるどころじゃないんだ”って言われたこともありました」

?その窓口担当者自身も、時々、端末を見て、職探しをしていたと、Aさんは明かす。

「こういう状況なので、ハローワークは当てにできない。結局、それまでの経験が生かせるような仕事はないということです」

?求人情報に募集の対象年齢などを明記できなくなかったことも、受けてみなければわからないまま失業が長期化していく実態に拍車をかけているようだ。

?厚労省が先月29日に公表した今年2月の有効求人倍率は、前月比横ばいの0.85倍。全国のハローワークので求人件数は4月10日現在、77万760件で、仕事は溢れているように見える。

?ところが、前々回の記事でも紹介したように、2011年度の求人数の815万7140人のうち、同年度中に就職できた人は、219万810人で、「充足率」はわずか26.9%。今年1月の実数では17.6%に過ぎない。これだけの求人数がありながら、4〜5人に1人程度しか雇用につながらない状況が続いていて、上向きな有効求人倍率の数字とは裏腹に、実態は悪化している。

長期失業中の中高年は
“引きこもり”と変わらない

?そんな中で、Aさんが「中高年?長期失業」をネットで検索したところ、「引きこもり」がヒットしたという。

「長期失業は、表面的には池上さんが追求している“引きこもり”と、あまり変わりません。カネがないから家にいるだけであって、ネット上では“自宅警備員”と呼んでいます。ほかにも、“一級在宅士”“代表戸締役社長”“ホームガーディアン”“職務放棄員”“閉鎖空間の神人”“内交官”なんていう名前を名乗っています」

?一方、Aさんの妻は、最初の頃、「失業は個人的な問題」と捉えて、夫を責めた。

?しかし、周りにも急速に失業が増えていることがわかってくると、最近は「タクシー運転手や交通誘導員をやれ」などと言うように変わってきたという。

「中高年が在宅していると、精神的な問題を抱えていたり、無能力者にみられると言って、家内は嫌がります。表面的には、このような問題を抱えている人も、引きこもりの人も、失業者も、まったく同じに見えますから…」

?もちろん、平日に街をぶらぶらしているのは、失業者だけではなく、私たちのような自由・自営業者や芸能人たちもいる。しかし、長期失業をきっかけに、家から出る理由がなくなり、社会とのつながりがなくなって、引きこもっていく人たちを何人も見てきた。

?もはや長期失業は、個人的な問題でもなく、ハローワークだけの問題でもない。

?雇用の現場で起きている問題の歪みを是正して、限りある国の資源を広く国民に還元していかなければ、たとえ再就職できたとしても、また同じことが繰り返され、水面下に長期失業者が溢れるだけである。

?次回も引き続き、雇用の現場で起きている問題を取り上げたい。
http://diamond.jp/articles/print/34501

2013年 4月 10日 20:44 JST
職場にいても害がないディーバ
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By ELIZABETH BERNSTEIN

 ジェフリー・ジトマー氏は年に12回ほど赤の他人からランチに誘われる。キャリアや事業に関する同氏からのアドバイスを求めてのことである。


These days, divas (or divos)―high-performing, high-maintenance narcissists―can be found everywhere: at work, in social settings and, heaven help us, at home. Elizabeth Bernstein look at what separates the "healthy" from "unhealthy" divas, and how to let your inner diva shine. Photo: Getty Images.
 営業コンサルタント、講演者、著者の肩書を持つジトマー氏はいつも喜んでそれに応じている。同氏は電話をかけてきた起業家や中小企業の経営者に「もちろん、いいですよ。ランチ代も私が出しましょう」と言う。「ただし、相談料は1時間1000ドルです」

 ノースカロライナ州シャーロット在住のジトマー氏によると、ランチに誘ってくれた人のほぼ半数がその相談料を受け入れるという。「尊敬とは勝ち取るものだと思うし、私にはそれだけの価値がある」

 多くの人はすべてのディーバが女性だと思っている。そしてすべてのディーバが見苦しい振る舞いをすると思っている。ディーバであれば「違う、違う、違う」と言ってそれを否定するだろう。

 ディーバという概念はオペラのプリマドンナに由来する。ディーバとその男性版のディーボは今やどこにでもいる。職場、社会集団、公共の空間、そして驚いたことに家庭にまでも。

 優れた業績を残しているが世話の焼けるナルシスト、これがディーバの定義だ。愛に飢えている人、注文が多い人、悲観的な人、自分のことをひっきりなしにしゃべる人などがいる。研究者たちによるとこうした人々は「不健全なディーバ」で、たいていの場合、そのナルシズムの根源にあるのは低い自尊心だという。彼らは常に自分たちを盛り上げようとしているのである。

 信じられないかもしれないが、なかには健全なディーバもいると研究者たちは主張する。注目の的になることを好み、常に中心的存在であるための努力を惜しまない――それでいて他人にも活躍の場を与える。彼らは元気があって、楽しく、楽観的だ。周りにいる全員が自分たちに興味を持っていると思い込んでいるので、自分たちの情報の多くを共有し、これが団結を生むことになる。彼らには、通常は楽しめないようなこと――店での長い行列、会議、上司との食事など――を他の人たちが楽しめるようにするという能力もある。

 オーストラリアに拠点を置く心理学者、メレディス・フラー氏はこう説明する。「周囲に健全なディーバがいると多くの活気がもたらされる。ディーバたちと一緒に脚光を浴びることができるので、自分の世界がより興味深く楽しいものになるのだ」

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M.K. Perker
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 健全なディーバと不健全なディーバの違いは何か。最近出版された意地悪女や職場での嫌がらせの克服に関する本の著者でもあるフラー氏によると、健全なディーバは自分たちのためだけではなく、他人のためにも立ち上がるのだという。「自分たちの能力や貢献に自信があり、認められることが大好きだが、喜んで他人に手柄を譲るという一面もある」

 ディーバの誰もが才能と権利意識を持っている。遠慮することなく配偶者に誕生日プレゼントとして欲しい物を言ったり、上司に昇給を求めたりする。

 それでも、健全なディーバは己を知っている。彼らの特権意識は、自分たちにはその価値があるという知識からきているのだ。期待されている以上のこと、150%の仕事をする。「私はこれが得意です。私がこれを得るのは当然です。私は人間関係にこれを期待します」と宣言することの重要性を彼らは知っているとフラー氏は言う。

 ニューヨーク市で活躍する31歳のコメディアン、ダン・ナイナン氏は数年前にあるコールガールのインタビュー記事を新聞で読んだことをきっかけに、自己主張が強くなり、あまり妥協しなくなったという。「料金を500ドルから3000ドルに引き上げたところ、彼女に対する男たちの態度が格段に良くなったそうだ。それで考え方が本当に変わった」とナイナン氏は話す。

 ナイナン氏に大きな影響を与えた人物がもう1人いる。ロック界のディーボの草分け的存在、デービッド・リー・ロス氏だ。彼はコンサートの契約本体に付随する条項で、ヴァン・ヘイレンの楽屋に茶色を取り除いたM&Mチョコレートを置くように指示したことで有名だ。(ロス氏によるとそれは安全対策だったという。楽屋のテーブルの上に茶色のM&Mがあったら、ステージ建設に関する詳細な指示なども書かれている付随条項をコンサートの主催者がきちんと読んでいないことがわかるというわけだ)

 企業のイベントや結婚式などに呼ばれるナイナン氏は、ときどき自分の中にいるロックスターと交信するという。契約書にあるように、ギャラが事前に支払われない場合はステージに上がることを拒否している。「タレントならば、自分の価値なりのことを要求していく必要がある。私にはその価値があるのだ」と同氏は言う。

 研究者たちはディーバ的な振る舞いには進化的根拠があると考えている。ニューヨーク州ガーデンシティにあるアデルファイ大学の教授で心理学者のローレンス・ジョセフス氏は次のように指摘する。「ナルシズムは支配への適応だ。自分はあなたより優れているので、あなたは譲るか服従すべきだ。あなたは支配階層における自分の位置を知っておくべきだ、と基本的に言っている」

 健全、不健全に関係なく、ナルシストは通常、短期的にはうまくやれる。彼らは自分の身分を醸し出す。たいていの人は、少なくとも当初は、ナルシストたちについて外向的で自信に満ちており、カリスマ性があると感じる。「そうした特質はセクシーだ」とジョセフス氏は言う。「ナルシストたちは印象的なライバル、あるいは魅力的なパートナーと目されることになる」

 ところが、不健全なナルシストたちは長期的な代償を支払うことになるという研究結果が出ている。彼らは過敏であり、注文が多く、自分と異なった見解を受け入れることができない。すぐにかっとなるという問題を抱えている人も多い。

 健全なディーバはカリスマ的知性と考えられているものを持っており、不健全なディーバはマキャベリ的知性や巧みな操作として知られているものを専門にしている。「彼らのことを知れば知るほど、彼らのことが好きではなくなるだろう。したがって彼らの人間関係の質は悪化していく」とジョセフス氏は言う。

 専門家たちは、謙虚な人でも健全なディーバになることを学べると主張する。しかし、パワースーツを着て、横柄な態度を取ればいいというものではない。フラー氏によると、ボディランゲージや話し方を通じて自信を伝えなければならないという。姿勢や自分のスタイルを通じて存在感を磨き上げ、個性を輝かせるのがいいだろう。

 そして忘れてはいけないのが、自分はもとより他人を認める必要があるということだ。

 イリノイ州ウィートンで事業やキャリアの指導をしている56歳のビッキー・オースティン氏は注目されるための服を身に付けている。特にビンテージの服、真珠、赤い口紅などがお気に入りだ。同氏は人脈や助言を求める人たちに、コーヒー持参で自分のオフィスに来るようにと指示している。数年前、母親が亡くなったあと、同氏は夫と息子を残してパリで1カ月間を過ごした。「結婚生活のために延期していた夢で、絶対にかなえると決めていた」と同氏は話す。

 オースティン氏は自分自身を「礼儀正しいディーバ」だと思っている。先月も自分の会計士、アシスタント、ソーシャルメディアコンサルタント、ウェブ/グラフィックデザイナー、技術顧問、知的財産専門の弁護士、エステティシャン、美容師、親友兼/ヨガインストラクターなど約20人を地元のフランス料理店に招待し、仲間への感謝を伝える昼食会を催した。「日頃、私を支えてくれている人たちにお礼が言いたかった。結局、一番大事なのは人間関係だから」と話すオースティン氏は、その会で招待客一人ひとりの席を回り、その貢献に対して感謝の言葉を述べた。それはまるで「アカデミー賞のような感じだった」という。


2013年 4月 10日 13:45 JST
140文字以内の新種の履歴書 ツイッター、「ソー活」の一角に 
By RACHEL EMMA SILVERMAN、LAUREN WEBER

 簡易ブログのツイッターは新種の求人掲示板になっているだけでなく、新種のレジュメ(履歴書)にもなっている。

 一部の採用担当者は、従来型の求人サイトや見当外れの履歴書の多さに飽き飽きしており、ツイッターを利用して求人を知らせたり、候補者を探したり、応募者について調べたりしている。

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Twitter
 一方の求職者は、履歴書の内容を140文字以内にまとめたり、6秒の動画にしたりしようとしている。

 2006年創業のツイッターは、採用の分野でまだ革命を起こしていない。しかし、一部の雇用主は既にツイッターをうまく利用している。候補者と早く直接連絡が取れることと、幅広いネットワークにアクセスできるためだ。

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Twitter
求職者はツイッターを使用している
 デロイト・コンサルティング傘下の人事調査会社バーシン・バイ・デロイトの創業者で代表を務めるジョシュ・バーシン氏は、サイトの発展につれて魅力も増すだろうと話す。同氏は「企業は潜在力を認めており、時間の経過とともにより洗練されていくことを知っている」と指摘し、採用担当者はこれにより、スポンサード・ツイート(事実上の求人広告)と通常のツイートの両方で、適切な個人を標的にできるようになると述べた。

 一方で、懐疑的に見る向きもある。

 まず、ツイッターにおける採用のルールは依然として不明確だ。求職者は仕事に関することについてのみ投稿すべきなのか、私的なアップデートはfair game(格好の的、良い判断材料)になるのか、そして採用担当者は候補者発の呼び掛けに返答すべきなのかといったことだ。

 それに加え、どうしたら140文字の履歴書を書けるのだろうかという問題もある。そもそも、個人の経験や特性を1つのツイートにまとめることができるのだろうか。

 ボストンに本拠を置くネットワーク・インフラ企業エンテラシスはソーシャルメディアマーケティング担当ポストの募集をツイッターのみで行うことを決めた。同社はツイートを通じて求人を公表し、socialCVというハッシュタグを使ったツイートで関心を示した応募者のみを受け付けた。応募の条件には、ツイッターのアクティブなフォロワーが1000人以上であることも含まれた。

 候補者を15人程度にまで絞り込んだ同社のVala Afshar最高マーケティング責任者は、ツイッターによる採用が良い方法であることを確信したという。

 Afshar氏は「わたしは(これまでの)履歴書による採用プロセスをやめることになると確信している」と述べ、「ウェブは個人の履歴書であり、ソーシャルネットワークは身元保証人だ」と付け加えた。


Some recruiters say Twitter has transformed their prospecting and hiring, helping them identify candidates they wouldn’t have found otherwise, but others say the messaging platform has some way to go before it can replace LinkedIn, Facebook or other job-hunting tools. Lauren Weber reports. Photo: Twitter.
 テキサス州オースティンに本拠を置く広告会社GSD&Mの採用担当者ジョセリン・ライ氏は、候補者がどんな感じの人なのかをつかむためによくツイッターを利用するという。同氏は「人々が連絡を取り合うのを見て、どういった立場にあるのか、ツイッターでは誰が親友なのか、それにユーモアのセンスがあるのかを調べる。こういったことからは、かなり正確なイメージをつかめる」と話した。

 それでも、人事担当幹部や採用担当者の大半は採用にツイッターを利用しておらず、リンクトインなどといった他のソーシャルメディアサイトの方がより効果的だとの見解を示している。また、採用担当者らはユーザーが職探しの目的でそれを利用しているかどうか確信できていない。

 人事コンサルティング会社のCareerXroadsは3月、米国の大企業37社のうち、求人を掲載したり、候補者を調べたりするのにツイッターのみを利用している企業は皆無だったとの調査結果を明らかにした。しかし、採用担当者が将来的には、とりわけ欠員を知らせるために、ツイッターを使用する見込みがあることが分かった。

 メディア業界やハイテク業界など、あちこちの業界の候補者や採用担当者は、ツイッターの価値が極めて高いとみている。

 米公共ラジオ局NPRの採用・イノベーション担当幹部ラース・シュミット氏は、チケット販売のチケットマスターからNPRに転職後、ツイッターを利用するようになった。予算が限られるため、採用の目標達成にはクリエーティブな戦略が不可欠だからだ。同氏はツイッターに@NPRJobsというアカウントを開設し、求人を知らせるためだけでなく、NPRの企業文化に関する情報を共有し、会員のラジオ局に欠員を知らせるなどのためにも使っている。

 シュミット氏は「優れた能力を持つ人が常に職探しをしているわけではなく、必ずしもわれわれの求人サイトにやって来るとも限らないが、彼らはソーシャルメディアは利用している」と述べた。昨年採用した人のうち2人は、フォローする人のツイッターフィードにあった通知を見て応募してきたという。

コメント [政治・選挙・NHK146] 孫崎享の『戦後史の正体』その他は、学問的には相当いかがわしい、つまり、かなり怪しい「政治的プロパガンダ文書」である。  笑坊
10. 2013年4月11日 19:57:13 : iJhZU95KuU
山崎行太郎こそ怪しい。2/20(水)、阿佐ヶ谷ロフトでの『最高裁の罠』で、一市民Sさんが書いた物を、あたかも自分が書いたかのようなイベント!出席者から一市民Sさんが何故参加していないか?の質問に、自分のアイデアで事が運んだと頓珍漢な返事だった。
他人が書いた物を恰も自分だと言わんばかり!この時の司会者は橋本久美だった。その橋本久美が、先日右翼だの左翼だの孫崎さんに噛みつき、twitterが炎上した。橋本久美が孫崎さんを批判して、たくさんの人から非難された。その橋本久美の応援記事で出したのか、中身が無い投稿で続く?
コメント [原発・フッ素31] 読売新聞の原発を推進する犯罪的社説 (生き生き箕面通信)  赤かぶ
12. 2013年4月11日 20:00:05 : FfzzRIbxkp
読売新聞に電話したよ。コメントに書きたいことをそのまま伝えました。
電話担当者に言ってるのではなく、御社で共有してくださいと伝えました。

そのうち、読売とも直談判が必要になりそうだ。
ひどすぎるもんな。

よくこんな記事書いていて、訴訟にならないもんだね。

マスコミ報道で、故意に被ばくをさせられた多くの被害者がいるのに。

読売本社をフクイチに移転希望します!

コメント [原発・フッ素31] 福島県の小児甲状腺ガンを憂える:患者数は33〜128人か?  Divina Commedia
04. 2013年4月11日 20:01:46 : Y3nPO9hCj2
外の癌、白血病が数百人で千を越す心筋破壊による突然死蚊そんなに少ないかな。それでも関東方面まで順次有意に発生
コメント [原発・フッ素31] 今夏の電力 9社確保 原発再稼働せず余力 (東京新聞) ナルト大橋
12. 2013年4月11日 20:01:51 : 7vkGiDDoeQ
11さま。08です。私もそう聞いてたような。まだ震災間もないころに。
だから関西ががんばって節電しても、東京に分けてあげられないんだーって。
でもまあ、求めよされば与えられん。コケの一念岩をも通す。
融通させなきゃ困るんです!!って心から神様にお願いしたら、モーゼが海をパカって割って人々を助けたみたいに、ちょっとのパンとワインがみんなに充分に分けてあげられたみたいに、ちょっとの電気をヘルツの違う地域に、潤沢に使えるほど分けてあげられた、と。
日本は神の国だって、自民党のどなたかもおっしゃってたじゃないですか。

だいたい、『脱・原発依存!!』
たった2基で、スローガンに掲げなければいけないほどに「依存」なら、月一回以上ビール換算250cc以上のアルコールを口にする人はアルコール依存症で要入院です。

コメント [原発・フッ素31] 読売新聞の原発を推進する犯罪的社説 (生き生き箕面通信)  赤かぶ
13. 2013年4月11日 20:05:48 : 6eJYETO2fI
いくらスーパーのチラシが付いてきても、こんな新聞はもういらない。掃除の時などにはまだ役立つこともあるが、どうせなら印刷してない方がいい。チラシも最近ネットで見られるし。
コメント [カルト10] 杉山哲・享年63歳、プルトニウムである。興水の被爆安全論の根拠は偽キムチマスコミの報道の鵜呑みであり誠に残念である。 ポスト米英時代
10. 2013年4月11日 20:07:08 : UA0YfaiILg
残念ながら・・・、関東圏3000万人の避難は無理なのです!
放射能放射線の影響はあるでしょう。
負ける人(障害を受ける)も出てきましょう。

でもね、病は気からもあるのです。
5%の障害を受ける可能性があっても、95%の人は平気です。
その5%の人も、3%、2%と減らす可能性もあるのです。

それがRKと副島理論だと思うのです。

避難できないんだから、現状に適応するしかないのです。
10マイクロシーベルトくらいなら、健康に良いよ。
ラジウム温泉、ラドン温泉に浸かるつもりで、みんな東北に行こうよ!
と、被災地を盛り上げましょう。
私はその気持ちです!

怖い人は避難してください。オーストラリアあたりが安全でしょう。
安全圏に避難できる人は極わずか、ほんの一部の恵まれた人です。
現実的なのは、飯山一郎さんの唱えるように、シャープの除線器(空気清浄機)を使い、発酵乳酸菌で、免疫力を活性化させる。

微量の放射線は体に良いと信じこむ!

これしか無いと思います。

コメント [カルト10] 杉山哲・享年63歳、プルトニウムである。興水の被爆安全論の根拠は偽キムチマスコミの報道の鵜呑みであり誠に残念である。 ポスト米英時代
11. 2013年4月11日 20:08:22 : 3iOzGLrcOQ
09さん、同感!!
コメント [音楽11] ショパン「革命」 フジコ・ヘミング 辻井伸行  根津理恵子 グッキー
10. 2013年4月11日 20:09:49 : 2PSrHvqhCo
>9
 (もし)この板が小沢カルト化となってしまっては暑苦しい(仮定形)≠この板は小沢カルト化しているから暑苦しい(現在形)
「この板に小沢カルトが居る」という場合も現在形。
目もアタマもすっかりボケ倒しの御様子で・・・、実においたわしいwww
これならわかるよなw
...↓
万一、安倍カルト化なんぞになろうものなら、(⇒仮定形)


コメント [原発・フッ素31] 新基準「5年猶予」〜原子力規制委が議論せずに提示 (とある原発の溶融貫通(メルトスルー))  赤かぶ
02. 2013年4月11日 20:10:16 : hldVjKR472
危険きわまりないことがなぜ猶予が許されるのか。

そんなことはあり得ないはず。

この国は狂っている。狂った者が支配している。

コメント [政治・選挙・NHK146] 小沢一郎氏を東アジアの和平特使に――米国の意向? (生き生き箕面通信) サンデー毎日が爆弾スクープ  赤かぶ
68. 2013年4月11日 20:10:19 : NWVPkhDCwE
自分は、頭が良いと信じてる人は、サンデー毎日のこの記事
立ち読みしてみよう。気に入ったら、買ってみよう。

この記事、スゴイよ。
反小沢は、読んだら、腰抜かすかもな。



コメント [政治・選挙・NHK146] これでいいのか大手メディア/首相と会食 とまらない/社長に続き政治部長・論説委員長らも gataro
15. 2013年4月11日 20:11:22 : fL2veIDbxs
あんなに民主叩いてたのはお腹が減ってたからなんだな
コメント [政治・選挙・NHK146] 孫崎享の『戦後史の正体』その他は、学問的には相当いかがわしい、つまり、かなり怪しい「政治的プロパガンダ文書」である。  笑坊
11. 2013年4月11日 20:11:30 : AlXRAAzQPY
江古田流れ者〜♪
コメント [カルト10] 元Jリーガー43歳急死、腰痛多発、プルトニウムである、富士林道亀裂、プラズマ兵器である、中米が小沢アジア特使要請である。 ポスト米英時代
20. 2013年4月11日 20:11:51 : 3iOzGLrcOQ
18さん、無知すぎ、、、。
コメント [経世済民79] 為替動向で金融政策は変更しない=黒田日銀総裁 社会主義が最も成功したのは、日本 米予算教書 FOMC議事録 eco
04. 2013年4月11日 20:12:52 : xEBOc6ttRg
肥田美佐子のNYリポート2013年 4月 11日 18:17 JST
米中流層受難の時代―IT化で減るパイに学歴インフレで競争激化
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 ポスト金融危機元年ともいうべき今年、米国では住宅市場の改善と歩を合わせ、消費者の景況感もまずまずだ。しかし、雇用なき回復への懸念が、その明るさに影を落としている。

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Bloomberg
 4月5日に発表された米雇用統計によれば、3月の失業率は、2月より0.1ポイント下がって7.6%になったものの、非農業部門の雇用者数は、市場の予想を大きく下回り、前月比で8万8000人の増加にとどまった。

 米シンクタンク、経済政策研究所の労働経済学専門エコノミスト、ハイディ・シアホルツ氏の予測では、雇用統計は月ごとにバラつきがあるため、第1四半期(1-3月)の平均増加数16万8000人が、2013年通年の雇用トレンドになる見込みが高い。だが、そのペースでも、景気後退前のレベルに戻るのは、19年後半になるという。

 失業率が微減したのも、仕事探しを諦めて労働市場から脱落する人が増えているからだ。労働参加率は63.3%と、景気回復後も下がり続けている。これは、ベビーブーマー世代の引退などによるものではなく、雇用機会、つまり、労働力需要の不足によるものだというのが、シアホルツ氏の分析である。25―54歳の「働き盛り」の世代の労働参加率は81.1%と、34年ぶりの低水準に落ち込んでいる。

 なかでも、減っているパイを奪い合う形になっているのが、大卒の中流層だ。3月26日付ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)によれば、安定した仕事に就けず、コーヒーショップや小売店で、低賃金労働に甘んじる大卒者は何百万人もおり、景気が本格的に回復しても、状況はさほど好転しないかもしれない。大卒被用者の半数近くが、本来なら学士号を必要としない仕事に就いている。

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Getty Images
 最低賃金で働く大卒者も、昨年には28万4000人に達した(大学院レベルの学歴を持つ3万7000人を含む)。

 大卒の多くがまともな仕事に就けない理由は、不況で失われた職の大半が、管理職など中流層レベルのものである一方、生まれた雇用の半数以上が低賃金労働だからだ。

 3月22日、米連邦準備理事会(FRB)のサラ・ラスキン理事も、米労働市場の低賃金労働化に警鐘を鳴らしている。「金融政策は、雇用創出には効果を上げうるが、どのような『タイプ』の仕事が生まれるかについては、ほとんど影響を及ぼさない」(ロサンゼルス・タイムズ紙3月22日付電子版)。

 深刻なのは、景気回復に弾みがついても、かつて中流層が行っていたような仕事に対する需要は十分に戻らない可能性が高い、という点だ。前出の3月26日付のWSJの記事も報じているように、米国は、IT化やロボットの導入で、大卒者への需要が減っているという長期的問題を抱えている。

 たとえば、米労働省による昨年の職業別失業率を見ると、コンピュータ・ハードウェア・エンジニア(1.9%)、コンピュータ情報システムマネージャー(3.2%)、データベース管理者(3.6%)など、IT関連の仕事は、軒並み低失業率だ。

一方、一般事務員は9.8%、商品の注文受け付けを担当する事務員は9.2%、ファイリング担当事務員8.5%と、文書事務の減少やオンラインショッピングなどの影響を受け、事務職は総じて失業率が高い。

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Bloomberg
 また、ネットの台頭により、校正者も9.4%と、高率だ。11年は12.8%だった。社内の通信システムのハイテク化で、受付・案内係も減る傾向にあり、昨年の失業率は8.7%だった。ネットによる航空券やホテルの手配が普及したことで、旅行代理店の従業員も、11年の7.9%から12年には8.4%と悪化している。

 米労働省の別の統計によれば、IT化により、文書作成事務員は、2010〜20年の10年間で12%減、ファイリング担当事務員も5%減の見込みだ(全職種の平均の伸び率は14%)。

 ニューヨーク市の中流層も逆風にさらされている。クイン市議会議長が2月に発表した中流層の苦境に関する報告書によると、昨年の中流層の失業率は、6.2%だった。市全体の失業率(9.7%)よりは低いものの、01年(2.7%)や08年(2%)に比べ、ハネ上がっている。

 なかでも衰退ぶりが際立つのが、中流の下層の仕事だ。一般的にコミュニティーカレッジ(短大)卒や大学中退などの学歴に相当するが、1980年には同市の雇用全体の47%を占めていた、この層の仕事は、2010年には34%にまで落ち込んだ。そのうち減少率が最も高い事務職は、1980年には雇用全体の25%に上っていたが、2010年には15%にまで減っている。

 一方で、学歴インフレが加速するニューヨーク市では、大卒者や大学院卒者が増加中だ。1989年には半数が中流層レベルの生活を享受していた高卒の人たちは、現在では、大半が低所得層の生活を余儀なくされている。中流レベルの収入を得ているのは、3分の1にすぎない。

 高学歴化は、ニューヨークに限ったことではない。11年には、全米で大卒者数が最多を記録。10人に3人が学士号を持つまでになった。ワシントン・ポスト紙によれば、全米で最も学歴が高い首都ワシントンでは、10年の時点で大卒者が46.8%に達した。IT化で誕生した高スキル・高収入の仕事が集中する、不況知らずのシリコンバレーがそれに続く(45.3%)。

 中流層のパイが減り、高学歴者が増えて競争が激化すれば、賃金は抑制される。

 2000年から10年にかけて平均収入が増加したのは、MD(医学士)やJD(法学士)、MBA(経営学修士を持っているグループとPH.D(博士)保有者のみだ。どちらのグループも、それぞれ全米の1.5%ずつを占めるにすぎない「マイノリティー」である。大卒はもちろん、修士号を持っていても、MBAでなければ、平均賃金は下がっている。

 テクノロジーの進化で特定の仕事の価値が下がったり、需要が減ったりしていることに加え、IT化で、リサーチや事務補助などホワイトカラー職のオフショアリング(外国への業務委託)が可能になり、需要低下に拍車がかかる中流層の仕事――。生き残りへの階段の傾斜は険しくなる一方だ。

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肥田美佐子 (ひだ・みさこ) フリージャーナリスト

東京都出身。『ニューズウィーク日本版』の編集などを経て、1997年渡米。ニューヨークの米系広告代理店やケーブルテレビネットワーク・制作会社などに エディター、シニアエディターとして勤務後、フリーに。2007年、国際労働機関国際研修所(ITC-ILO)の報道機関向け研修・コンペ(イタリア・ト リノ)に参加。日本の過労死問題の英文報道記事で同機関第1回メディア賞を受賞。2008年6月、ジュネーブでの授賞式、およびILO年次総会に招聘され る。現在、『週刊東洋経済』『週刊エコノミスト』『ニューズウィーク日本版』『プレジデント』などに寄稿。ラジオの時事番組への出演や英文記事の執筆、経済・社会関連書籍の翻訳も行う。翻訳書に『私たちは"99%"だ――ドキュメント、ウォール街を占拠せよ』、共訳書に 『プレニテュード――新しい<豊かさ>の経済学』『ワーキング・プア――アメリカの下層社会』(いずれも岩波書店刊)など。マンハッタン在住。 www.misakohida.com

肥田美佐子のNYリポート バックナンバー

世界を変える日本人―シアトルで起業した窪田良氏が挑む難病治療薬
米ノマド最前線 ヤフー在宅勤務禁止令で論議が沸騰
最低賃金が先進国最下位の米国で賃上げ論争―時給9ドル構想で
日本は女性の活用など大胆な構造改革を=グッドマン米CSIS部長
イデオロギーよりも安保を=米政治学者M.グリーン氏が安倍政権に
東電に99億円請求した被ばく米兵8人の代理人弁護士に聞く

 


 


2013年 4月 11日 06:59 JST
現在の円安は過度な円高の是正過程、資本逃避はない=黒田日銀総裁

By TATSUO ITO AND TAKASHI NAKAMICHI

 【東京】日本銀行の黒田東彦総裁は10日、ダウジョーンズ通信などのインタビューに応じ、現在の円安については過度な円高の是正過程との認識を示し、最近打ち出した大胆な金融緩和を受けて莫大(ばくだい)な資本が日本から逃避する恐れがあるという懸念を一蹴した。その一方で、現在の円相場や円安が今後も進行する可能性に関してはコメントを控えた。

 ただ、緩和策が発表されてから株高が継続していることや、円が対ドルで約4年ぶりの安値を付けたことには明らかに満足しているようだ。

 財務省の元財務官で市場対応にも熟知している黒田総裁は「これまでのところ、市場の動きはある意味で言うと、予想していたというか、予想していた方向に向かっている」と語った。

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AFP/Getty Images
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 黒田体制下での初の金融政策決定会合が先週3、4日に開かれ、大規模な緩和策が発表されて以来、日経平均株価が急騰する一方で、対ドル円相場は7円以上下げて100円の大台に迫るなど、2009年4月ぶりの水準になった。

 黒田総裁は現在の為替レートに対する見方として、「確かにリーマン・ショック後、非常に行き過ぎた円高があった。それの是正過程にあるという考え方も十分成り立つ」と述べた。麻生太郎財務相も9日の閣議後会見で同様な発言を行い、円安に向かう余地のあることを示唆している。また為替相場の方向については、中央銀行として判断する立場にないとしながらも「一般論として、他の条件が等しければ、金融緩和をした国の為替レートが当面下落する傾向があるということは広く認められている」との考えを示した。

 緩和と財政出動、成長戦略の「3本の矢」で経済再生を図ろうとする安倍晋三首相にとって、戦後最高値を記録した円高の是正は不可欠だ。最近の円安は株高をもたらし、家計や企業の心理改善を促しているばかりでなく、日本経済が長期化している不景気から脱却していることを示す雰囲気づくりに一役買っているところもある。

 ただ、米国の著名投資家ジョージ・ソロス氏などの一部の投資家は、日銀の大胆な金融政策の影響で円が暴落し、弱気な投資家が資本を国外市場に逃避させる可能性もあると懸念を示した。

 これに対し、黒田総裁は日銀の最新施策の効果として、銀行や投資家が資金の一部をリスク資産に移すことも予想されるとしながらも、「雪崩的な資本逃避が起こるとは思えない」と述べ、日本からの資金流出が心配される水準になるとは考えていないようだ。

 日銀は新たな緩和策の下、主に広範囲な国債購入を通じて、2014年末までにマネタリーベースを現在の2倍に当たる270兆円に増加することを決めた。さらに毎月の国債買い入れ額を従来の3兆8000億円から7兆5000億円に引き上げる。これは、新規に発行される国債の約70%を日銀が市場で購入することを意味する。

 このような日銀の決定は既に国債市場に動揺を与えている。新発10年債利回りは金融政策決定会合の翌日5日、史上最低水準の0.315%に下落した直後、一転して急上昇した。グリニッチ標準時10日午前11時(日本時間同日午後8時)現在の利回りは0.615%となっている。トレーダーらによると、通常安定している国債市場がこのように急きょ乱高下したことは今までなかったという。

 黒田総裁はこれについて「今回の量的・質的金融緩和というのは、従来のものに比べると相当違ったもので大規模なものだったため、そういったものをマーケットが消化するのにはある程度の時間がかかる」との見解を示した。その上で、追加的な緩和措置については「何か追加策を次々に打っていく、ということは考えていない」と述べ、これまで日銀が行ってきた小出し的な緩和は考えておらず、2%という物価安定目標を2年で達成するために必要な措置を全て一気に打ち出す方針を再確認した。

 ただ、「必要であれば、ちゅうちょなく調整する」と語り、状況に応じて臨機応変に対応する構えであることも付け加えた。

 日銀は大量の国債を買い入れるために、長期国債保有額を日銀券の発行残高以内に抑える「日銀券ルール」を一時停止する決定をした。黒田総裁はこれに関して、2%の物価安定目標が達成されて緩和の出口が見えてくればルールが復活するだろうとの考えを示すとともに、「何か特別なものを作るというようなことは今のところは考えていない」と述べた。

 また、米連邦準備制度理事会(FRB)が導入したような雇用目標の設定については、雇用や賃金の指標も注視していくが特別な目標を決める必要性はないとして、反対する考えを明らかにした。

 今月18、19日には米ワシントンで20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議が開かれるが、黒田総裁は日本の大胆な金融政策が会議中に批判されることは予想していないと語った。

 

 

 

2013年 4月 11日 20:10 JST 更新
2%の物価目標達成は「柔軟」なもの=黒田日銀総裁
 
By PHRED DVORAK, JACOB M. SCHLESINGER

 日銀の黒田東彦総裁は11日、2年間で2%の物価安定目標を達成する日銀の狙いは、世界の他の中央銀行の姿勢と同様に「柔軟な」ものとの見解を示した。ウォール・ストリート・ジャーナルをはじめとする海外メディアとのインタビューで語った。

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AFP/Getty Images
日銀の黒田総裁(10日)
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黒田日銀総裁インタビュー一問一答
 これは日銀が経済成長や雇用、資産市場といった諸要因の状況次第で、この目標達成に向けた政策を調整したり控えたりできることを示唆している、と黒田総裁は述べた。

 黒田総裁は、他の多くの中銀の物価目標と同じように日銀の物価目標も、「機械的にこの目標に固執するという意味ではない」と表明、「中銀当局者は他の経済要因も検討し、中期的に物価安定目標を達成するために適切な政策を取る」と続けた。

 例えば、日銀は資産バブルが形成されていると認識したり、日本経済がしっかり成長したりしているにもかかわらず、物価がまだ2%に達していないといった場合には政策を調整できる、と説明した。

 しかし、黒田総裁は、現在は国内に資産バブルの兆候は見られず、日銀が2年間で2%の物価目標を達成するよう取り組む意向に変わりはなく、達成できると確信していると力説した。

 総裁は「2年で達成できると考えている。われわれはそう予想している」と述べた。


 


 


2013/04/10 5:00 pm
ラフを恐れずグリーンを直接狙い始めた日銀

日本銀行にようやく刻まずにグリーンを直接狙って打つ指導者が登場した。内閣官房参与を務める浜田宏一米エール大名誉教授(77)は、ゴルフの果敢なプレースタイルにたとえてこう語った。


European Pressphoto Agency
1月18日、都内で行われた記者会見で話す浜田宏一氏
長年日銀の政策が消極的過ぎると批判してきた浜田氏は、黒田東彦・新総裁が先週大胆な金融緩和策に踏み切ったことを称賛した。新政策は金融市場に驚きを与え、それをきっかけに円は急落し、東証株価は数年ぶりの高値に達した。黒田氏は新政策の発表に当たって、「現時点で必要な政策を全て講じた」と述べた。

浜田氏は、主に国債買い入れ額を2倍に引き上げることで2年で2倍の資金を経済に注入するという日銀の措置は、既に資産価格を押し上げていると指摘。年内には、雇用情勢をはじめ実体経済も改善に向かうだろうと述べた。

浜田氏は過去の日銀政策を、グリーンの先に崖があると恐れ、グリーンを狙うことをためらうゴルファーにたとえた。

だが、先週の日銀の措置を受け、浜田氏とやはり長年の日銀批判派で現在日銀副総裁を務める岩田規久男氏は日銀が変わったと認める。

「グリーンに向かって打つプレーヤーが日銀にも現れたと話した」。浜田氏は、ゴルフ好きの岩田氏と最近そう言葉を交わしたことを明かした。

浜田氏は政策委員会が新政策の採択を決定した翌日に黒田氏に会ったという。黒田氏は浜田氏に、新たな職務は「大変な仕事」で、2年で2%という日銀のインフレ目標についても「実現は大変だ」と語ったという。

だが、日銀が1月に2%のインフレ目標を採択する以前から2%−3%のターゲットを提唱してきた浜田氏は自分は楽観的だと述べた。

日銀の措置は「アセットには明らかに効いている」と指摘し、「それが財・サービス価格や消費や投資に伝わるか見ていかないといけない」と話した。

さらに、雇用の改善につながる相当な効果が年内に期待できると述べ、既に地方経済の雇用情勢には幾分改善が見られると付け加えた。

また、株や不動産投資信託(REIT)などの「リスク」資産の買い入れ拡大を含む現在の措置に効果がなければ、単に買い入れ額を増やせばいいだけだと述べ、「効かなければ強い薬がある」と語った。

米著名投資家ジョージ・ソロス氏をはじめとする新政策の否定派は、日銀は危険な道に突き進みつつあると警鐘を鳴らす。日本は国内総生産(GDP)の2倍を超える巨額の公的債務を抱えているにもかかわらず、過剰な流動性の供給でインフレや金利の上昇が誘発される可能性があるとの理由からだ。

また、日銀が「出口戦略」を取るべき時期が到来し、国債の買い入れ額を減らなければならないときに、債券価格の下落防止に苦慮する可能性があるとも主張する。債券価格の低下は日本国債の40%以上を保有する日本の銀行や証券会社にとって大きな痛手となり得る。

だが、浜田氏は出口戦略の心配をするのはまだ早いと反論する。インフレ期待が高まれば債券価格は下落する可能性があるが、金融機関は株価上昇の恩恵を得られるはずだと指摘、「それ(債券価格の下落)の何倍もの株でキャピタルゲインが生じているはず」だと述べた。指標となる日経平均株価は8日、2012年8月以来の高値で引けた。

浜田氏は円の下落スパイラルも懸念していない。円は8日、1ドル=99円を突破し、09年5月以来の安値に達した。

だが浜田氏は、金融政策はインフレ期待に影響を及ぼすことが可能だと強調する一方で、期待によって金融市場が過剰に反応する可能性があることも認め、「市場は通常安定するもの。ただ、期待の影響を考慮すると行き過ぎることも否定できない」と述べた。

記者: George Nishiyama

原文(英語):BOJ Beat: No More Laying-Up, BOJ Goes for the Green
http://blogs.wsj.com/japanrealtime/2013/04/09/boj-beat-no-more-laying-up-boj-goes-for-the-green/

インフレ目標, 金融緩和, 黒田東彦, 日本銀行, 浜田宏一

コメント [原発・フッ素31] 読売新聞の原発を推進する犯罪的社説 (生き生き箕面通信)  赤かぶ
14. 2013年4月11日 20:13:39 : dPFDqU4SEo
http://koukaishitsumon.blogspot.jp/
 竹之内真理さんの読売新聞への質問状は大変良く出来ました。
コメント [経世済民79] 複雑な現代社会で簡潔さが解決方法となるとき eco
04. 2013年4月11日 20:14:33 : xEBOc6ttRg


2013年 4月 09日 18:02 JST
わが家を救ったマキャベリの『君主論』

By SUZANNE EVANS


Ethan Pines for The Wall Street Journal
 再婚して間もなく、夫のエリックと私は子供たちと新居に引っ越した。当時の私たちは、2つの家族をうまくなじませようとしていた。

 当初からそれは大混乱以外のなにものでもなかった。8歳以下の子供4人(2人はそれぞれの前の配偶者との間にできた子供、残り2人は私たちの間の子供)の世話をする苦労は言うまでもなく、家事にさえ終わりが見えなかった。ちょうどその頃、私は訴訟事件摘要書を書くという新しい仕事を在宅で始めたばかりで、史学の博士号を取得するための論文も終わらせようとしていた。そんなわけで私は子供たちの絶え間ない口げんかに悩まされながら、数日間にわたって家に閉じこもるという生活を送っていた。

 私も多くの母親たちと同じで、怒鳴ったり、がみがみ言うことで子供たちを変えようとした。こうしたやり方は当然だが、子供たちに逆効果をもたらした。ある特に大変な1日を過ごしたあと、私は乱暴な足取りで仕事部屋に入っていった。作業をするにはあまりにも疲れていたので、デスクの前に座ってぼんやりとほこりっぽい本棚を眺めた。するとそのとき、一冊の古ぼけた本、『君主論』が目に入った。

 本棚からそれを引っ張り出し、ニッコロ・マキャベリの肖像が描かれたその表紙をじっと見る。私を見つめ返すつつましくも決意に満ちた目、事情を解しているかのような笑みをたたえた薄い唇、力強さと自信にあふれた姿勢――当時の私にはないものばかりだった。


Sean McCabe
 私は本を開くと読み始めた。マキャベリの名は二枚舌、策略、狡猾さ、容赦なき力の行使などの代名詞となっている。それでも私は、読めば読むほど興奮していった。

 『君主論』を書き始めたとき、マキャベリ自身も失意のどん底にあった。フィレンツェの高級官僚という職を失い、逮捕、投獄、拷問という憂き目にあっていた。フィレンツェを統治していたジュリアーノ・デ・メディチを暗殺して政権を強奪するという陰謀にかかわっていたとされたのだ。釈放されたもののトスカナの田舎に追放された彼は、メディチ家に気に入られれば、政府で新しい地位に就けるのではという思いから政治の手引書を書く決意をする。こうして生まれたのが歴史上最も画期的で広く中傷されてきた政治的な論文『君主論』である。

 「目的は手段を正当化する」という悪名高いフレーズはマキャベリの言葉とよく誤解されているが、そうではない。彼の方法論は権力を手に入れること自体を重視していない。彼は権力を国の安全や安定を確保するためのツールと捉えていた。彼は君主たちに、どうすれば臣民の幸福と満足のいく生活を確保できるかを教えたかったのである。

 安全で安定した家庭、幸福で裕福な子供たちと置き換えると、それは君主ばかりか、親にとっても価値がある目標に思えた。私は自分の王国を取り戻すのに、マキャベリの原則が使えるかもしれないと考えた。

 私の子供に対しては、甘やかしても、優しくしてもダメだった。懇願したり、交渉したり、しつこく言ったり、丁寧に頼んだりしてもダメだった。それでも実際的で厳格なマキャベリ的戦略ならうまくいくかもしれない。私は『君主論』を携え、本格的なマキャベリ的母親になることを目指した。それからすぐ、その偉大な政治顧問による重要な金言のいくつかを実行に移してみた。

 

 「気前の良さほどそれを発揮する人自身を急速に食い尽くしてしまうものはない。気前の良さを売り物にしているうちに、その財力はいつしか失われてしまう。貧乏になるか、人にさげすまれるか、あるいは貧困から逃れようとして強欲になり、人の恨みを買うのが落ちである」

 人間は気まぐれで、偽善的で、欲張りで、不誠実なので、忠誠心を獲得したり失ったりするのは簡単だとマキャベリは主張する。忠誠心の移ろいを防ぐために、君主は気前が良いという評判を築くべきだという。しかし彼は、気前が良すぎると君主はすぐに国を破綻させてしまい、臣民の気前良さを求める気持ちは高まる一方となってしまうとも警告している。

 私はすぐに自分の子供たちを思い浮かべた。


Sean McCabe
ニッコロ・マキャベリ
 私もすべての母親と同じく、子供たちのさまざまな物質的欲求を満たすのに苦労している。ところが『君主論』を読み、多くを与えれば与えるほど、子供たちはより多くを期待し、ありがたみは薄れていくということに気付いた。そこで、次に小売りチェーンのターゲットに行くとき、私はまったく疑っていない子供たちにマキャベリの原則を適用してみた。

 そうした買い物では通常、欲張った子供たちがDVDや人形を次々とカートに投げ入れていた。私がそうした商品を戻すように言うと、子供たちは決まってかんしゃくを起こしていた。しかし今回、私にはある計画があった。大騒ぎが起きる前に入口で立ち止まり、子供たち一人ひとりに10ドル札を手渡した。

 「これ、なあに」と私の7歳の娘、テディが聞いた。

 「10ドル札よ。今日あなたが使えるのはそれだけだから、よく考えて使ってね」と私は言った。

 店に入ると、子供たちは欲しい物の値段を慎重にチェックしていった。「えっ、29ドルもするの」ジャスティン・ビーバーのバックパックの値段を見たテディが驚いて声を上げた。「ばかみたい。そこまでの価値はないわ」テディはぶつぶつ言いながらそれを棚に戻した。

 買い物はこれまでにないほど順調に進み、お金の価値を学んだ子供たちは、いつもより感謝している様子だった。

 

 「支配者は……敵の軍勢を分断するためにあらゆる手を尽くすべきで、敵の君主が部下たちを疑うように仕向けたり……その軍隊と分裂する原因を与えたりすると、これにより敵は弱まる」(『君主論』ではなく『戦術論』から)

 「分断統治」については私もすでに経験済みだった。子供たちは自分たちの要求をかなえるために夫と私を対抗させるのが得意なのだ。ところがついに、私がこの原則を利用するときが来た。

 私はテディと8歳の継息子、ダニエルを分断させた。どちらが学校でより良い成績を取るかで2人を競わせたのだ。

 パーフェクトに近い2年生の成績表を持ち帰ったテディを「すばらしいわ」と言って褒め称えた。ご褒美としてテディが好きなレストランに行き、家族全員で夕食を食べながら祝ったりもした。その一方で、成績がぱっとしなかったダニエルが得たものは、1歳下の妹に負けたという不名誉だけだった。

 ところがこの敗北がダニエルの競争心に火を付けた。その学年度の終わり、テディとダニエルの2人共が優秀な成績表を持ち帰った。肝心なのは、子供同士を対抗させたことで、私は最終的に望んでいた結果を手にし、2人にとっても有益だったということである。

 「今日偉業をなしているのは、信義のことなどほとんど眼中になく、狡知によって人々の頭脳を欺くことを知っていた君主であり、そうした君主は結局、信義に依拠した君主たちに打ち勝ってきた」

 その勝利を収めたことで私は『君主論』の中でも、マキャベリの主眼が具体的なアドバイスをすることから偉大なリーダーの性格特性描写に変わっている部分に目を向けた。君主にとって常に信頼できる人物に見えることは重要だが、その国の統治を脅かすようならば約束を守るべきではないと警告している。またすべての人間は不正直なので「それで有利になるのではれば、君主は不誠実になるべきである」とも書いている。

 これは政治においてはあてはまるかもしれないが、自宅で試すのが賢明なのかは分からなかった。そんなときたまたま、夫と私は週末にカリフォルニア州サンタバーバラで開かれるゴルフ大会に招待された。

 親なら誰もが承知していることだが、スポーツ、誕生日会、友達と遊ぶ約束など、週末の予定は子供中心のイベントで埋まっている。その週末も同様で、私が参加することになっていた子供たちのイベントがめじろ押しだった。それでも私は休息を心底必要としており、子供の世話役についても手配できそうだった。

 そこで、子供たちの抵抗と不必要な罪悪感を最小限に抑えるために(「ゴルフに行くの?だったら一緒に行ってもいいでしょ」と言われないように)子供たちには夫と私は出張に行くのだと告げた。その結果、私は十分にリラックスして帰宅でき、祖父母たちをへとへとにさせた子供たちは私たちの帰りを大いに喜んでくれた。

 言い換えると、そのおかげで自分が楽しめ、リラックスできるのなら、子供たちに嘘をつくことに罪悪感を覚える必要はないのである。幸せを感じ、リラックスしている母親は子供にとっても絶対に有益なのだから。

 

 「自らの臣民の団結と自らに対する忠誠を維持する限り、支配者はたとえ残酷だという評判がたったとしても・・・・・・あまりにも慈悲深いためにかえって混乱状態を招く者よりもよっぽど慈悲深い」

 マキャベリの「良き軍隊のないところに良き法はあり得ず」という言葉と法の正当性そのものが強制力の脅威に支えられているという理論に遭遇したとき、私は一瞬立ち止まった。原則として、子供が何歳であろうと、私は罰として尻を叩くことを良いとは思っていないし、それははっきりさせておくべきだろう。ところが、娘のケイティが5歳のとき、この問題を考える出来事があった。ある日、私が見ていないと思ったケイティが家から抜け出そうとしたのだ。

 ダウン症を抱えているケイティは普段は幸せそのものなのだが、たまに頑固で挑戦的になることもある。ボトルに入っていた水をわざと私のノートパソコンにかけたり、家や学校から頻繁に抜け出したりといった悪さをしていた。この日に限って、私はケイティの尻を素早く叩いた。

 彼女は驚いて大きく目を見開いたが、大声で泣き出すどころか、すすり泣いたり、べそをかくこともなかった。翌日にも同じことをしようとした娘に対して私はまた尻を叩いたが、ケイティは少し顔をゆがめただけで、そのあと挑戦的ににっこりと笑って見せた。この作戦に効果がないのは明らかで、状況はむしろ悪化していた。

 私が『君主論』にざっと目を通していると「君主が軍隊のことよりも優雅な事柄について考えていると、その国は失われてしまう」という一節が飛び込んできた。数日後、ケイティはまた家を抜け出し、裏庭に隠れようとした。このとき、私はケイティをすぐに自分の部屋へ連れ戻した。

 「私に断りなく家を出てはいけないことになっているでしょ」私は厳しい口調で言った。ケイティはそれにうなずいた。「だったら、自分の部屋で30分間のタイムアウトよ」と私が宣言する。「今後、あなたがこのルールを破る度に、部屋で反省のタイムアウトをしてもらうわ。毎回よ」私はゆっくりとドアを閉めてその場を離れた。

 障害を抱えた子供にしつけをする難しさがわかっていない人は、この罰が厳しすぎると感じるかもしれない。しかし、子育てと政治においては背景事情がすべてである。私の優しくて元気で頑固な娘の安全と無事を確保するのに、そうした実際的で厳しいマキャベリ的戦略が必要ならば、それはケイティにとっても最善の利益となる。

 30分後、私がケイティの部屋に入っていくと、娘はベッドに座って絵本のページをめくっていた。ケイティは顔を上げると、きまり悪そうに微笑んだ。

 「ちゃんと言うことを聞くなら、出てきてもいいわよ」

 「わーい」娘はくすくすと笑って手を叩いた。

 

 「すべての人間の行動は、特に君主のそれは・・・・・・結果によって判断される」

 わが家に平和と予測可能性が広がり始めると、私はマキャベリの最も悪名高い助言に注目した。「目的は手段を正当化する」と誤って覚えられていることが多いが、マキャベリが本当に言わんとしていることはもっとやんわりとしている。他人は行動について最終的には結果で判断する、ということなのだ。

 どちらにしても、この金言は役に立った。ある晩、夫がベッドに入ってくるなり私を引き寄せてこう言った。「本当に子供がもう1人欲しいんだ」それに対して私はこう応じた。「それも素敵だけど、あなたには代わりにパイプカットの手術を受けてもらうわ」

 私は4人のにぎやかな子供たちをようやくある程度落ち着かせ、自分の王国を勝ち取ったばかりだった。子供が1人増えたら、その王国は明らかに脅かされる――つまり、私には受け入れがたい結果である。夫は当初、私の勅命に難色を示していたが、それを受け入れるまでベッドでの愛情行為はお預けだと私が言うと、医者に予約を入れることにすぐに合意してくれた。

 マキャベリが示した道に従うことに関して策略的、操作的なところは一切ない。大事なのは権力を維持し、毅然とした態度で法を行使することである。フィレンツェ出身の偉人が生きていたら、私という新しい弟子を誇りに思ってくれたはずだ。

(筆者のスザンヌ・エバンス氏は米国で4月9日にサイモン・アンド・シュースター/タッチストーンから出版される『Machiavelli for Moms: Maxims on the Effective Governance of Children(母親のためのマキャベリ:子供の効果的な管理に使える金言)』の著者)

コメント [カルト10] 元おニャン子が脳動脈瘤、プルトニウムである、もう東京は駄目である。遷都と首都移転を発表して実質避難勧告とすべきである。 ポスト米英時代
14. 2013年4月11日 20:15:03 : BMrorzPuak
>>そのアパート、目の前に畑が広がるんだけど、風の強い日はその畑から砂埃が舞い上がっている様で、俺の持ってるガイガー(SOEKS)でマックス0.42μ/hを記録した。自然の多いところが好きなわけだが、砂埃が舞い上がる様・・・


(02. 2013年4月11日 03:54:32 : BMrorzPuak
   最近ロシア製のガイガーカウンターを買った。)  

02です。埃が舞い上がるっていうのは本当かもしれませんね。

今日三重の松阪から津市に向かう中車もゆれるほどきつい北風だったのですが、車のダッシュボードにおいたガイガーカウンターは常時0.11〜0.12マイクロシーベルトでした。

そして風のないところと少し標高が高い山の麓あたり50Mにくると平常の0.08にまで下がっていたのですがまた津市などの街中に戻ってくるとまた0.12を記録していました。

昨日までは風がなかったですからね。放射性物質というのは埃のように小さいものなのかもしれませんね。ま・・・昔は死の灰といってましたしね。


コメント [政治・選挙・NHK146] 孫崎享の『戦後史の正体』その他は、学問的には相当いかがわしい、つまり、かなり怪しい「政治的プロパガンダ文書」である。  笑坊
12. 2013年4月11日 20:16:53 : Q3qbpnbECo
ここに書かれてる内容からは同調も批判もできない

山崎氏こそ外国のとは言わないが
どこかからお金を貰ってるのではないかと
勘ぐられてもこれは仕方がないね

コメント [政治・選挙・NHK146] 特集ワイド:参院選へ、どう出る小沢一郎氏 国民はまだ改革を期待、非自民結集なら戦える  赤かぶ
34. 2013年4月11日 20:17:24 : 4wCv06mQSg
誰が何を言おうとも、小沢一郎が言い続けている「議会制民主主義」の定着こそが日本のすべてである。
日本人は議論が下手である。
考えを論理的に話すことが苦手である。
相手を尊重して自分の意見を言うのが苦手である。
小沢一郎を見ているとその辺が参考になる。
私は小沢一郎を今も期待を持って見ている。
日本の政界を見回しても、彼ほどの見識と人脈は並ぶものがいない。
小沢一郎を潰すための策略も返って国民の目を見開かせる結果に終わった。
多少のダメージを受けたが、歴代の政治家に比べると相当のものだ。
ある意味怪物である。
反対勢力がむきになって襲い掛かるはずである。
日本の政治状況を主権者国民の手に握らせる最後の政治家が小沢一郎という人間なのかもしれない。
全力で応援するのが当たり前である。
コメント [政治・選挙・NHK146] 「旧国民新党の自見庄三郎といい前民主党の平野達男といい政治で飯を食っている人間が多すぎる:兵頭正俊氏」 (晴耕雨読)  赤かぶ
03. OVNI43free 2013年4月11日 20:20:06 : IhyfVrYJsi8bA : NaB46ScDdI
 「政治で飯を食う」の意味が全く違っている。
兵頭さんが、平野や自見に対してこの表現を用いたのはやや不適切である。
 やるべき当然のことをしてさえいれば、それをもって飯を食うのは何も悪いことではない。問題は、有権者から付託を受けた者が、それを忘れてしまったり、全くそれと逆なことをした場合、やるべき仕事をやっていないわけだから飯を食う資格も無いのだ。飯を食うべきではないのだ。
 それにしても最近の政治家の中では、この二人の恥知らずぶりは傑出している。この二人からは、国籍と人権を剥奪すべきだろう。
コメント [政治・選挙・NHK146] 特集ワイド:参院選へ、どう出る小沢一郎氏 国民はまだ改革を期待、非自民結集なら戦える  赤かぶ
35. 2013年4月11日 20:20:49 : vFejQP29aw
残念だが無理だろう裏切り者が多すぎる。でも自分は生活党に投票するよ
記事 [戦争b10] 米国が韓国に愛想を尽かす日 中国に「北朝鮮ジレンマ」 北朝鮮でお祭り騒ぎ 北朝鮮との戦争が起きたら 


米国が韓国に愛想を尽かす日

緊張高まる朝鮮半島を木村幹教授と読み解く(3)

2013年4月11日(木)  鈴置 高史

(前回から読む)

「手間ばかりかかる朝鮮半島に米国はいつまで留まるのか」――。日本、米国にとって鬼門の朝鮮半島の過去と未来を木村幹教授と読んだ(司会は田中太郎)。
北の核武装は米国のせい

北朝鮮が核恫喝の声を高めています。焦った韓国は中国を頼ろうと「米中二股外交」に動きます。あれだけ面倒を見てきた同盟国から見限られてしまった米国は、どうするのでしょうか。

鈴置:米国は必死で力を誇示しています。韓国に核の傘を改めて保証したり、最新鋭兵器を送って米国の関与を強調したり。北朝鮮ににらみを利かせるだけではなく、韓国から信頼を取り戻すのが狙いでしょう。

 しかし、北朝鮮の核開発を阻止できなかった米国に韓国人は不満を高めています。文ジョンイン延世大学教授は4月8日付の中央日報に「米国はなぜ、北の核への対応に失敗したのか」なる一文を寄せました。

 文ジョンイン教授は「平壌の誤った行いばかりを責めるのではなく、自身の政策的過誤も省みなければならない」と場当たり的対応に終始した米国を批判しました。

 “米国の失態”を言い募ることで、韓国は中国接近を米国に認めさせようとしています。コラムで二股外交を明確に主張した朝鮮日報の金大中顧問も「米国もそれを理解してくれるだろう。米国一辺倒外交では限界があることが明確になったのだから」と書いています(「保守派も『米中二股外交』を唱え始めた韓国」参照)。

中国は北朝鮮を見捨てるか

 普通の韓国人に二股外交について聞くと「国が生き残るためにはそれしかないのだから、米国から文句を言われる筋合いはない」と答える人が多いのです。

 しかし、韓国の保守派の大御所の「二股外交論」には普通の米国人はさぞ、ショックを受けたと思います。米国人は韓国をいつも手助けてきたジュニア・パートナーと見なしていますから、中国と天秤にかけられるとは夢にも思っていなかったでしょう。

 さすがにアジアの専門家の中には韓国の二股を予測していたと思われる人もいます。米戦略国際問題研究所のマイケル・グリーン専任副所長です。同氏は3月9日付中央日報に「中国は北朝鮮を見捨てるか」という文章を寄稿しています。


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 書き出しでは「中国の対北政策が変わりそうだ」と、金大中顧問と似た認識を示しています。でも、結論は「中国は北を見捨てるところまでは行かないぞ」であり、金大中顧問の中国への過剰な期待や米中二股外交への蠢動を、先回りして諌めた格好です。

 ただ、マイケル・グリーン氏も、親米派として有名だった金大中顧問が「核を除去してくれるなら北に親中政権を樹立してもいい」とまで中国に寄るとは考えていなかったのではないでしょうか。

エスカレーションの三角形


木村幹(きむら・かん)
神戸大学大学院・国際協力研究科教授、法学博士(京都大学)。1966年大阪府生まれ、京都大学大学院法学研究科博士前期課程修了。専攻は比較政治学、朝鮮半島地域研究。政治的指導者や時代状況から韓国という国と韓国人を読み解いて見せる。受賞作は『朝鮮/韓国ナショナリズムと「小国」意識』(ミネルヴァ書房、第13回アジア・太平洋賞特別賞受賞)と『韓国における「権威主義的」体制の成立』(同、第25回サントリー学芸賞受賞)。一般向け書籍に『朝鮮半島をどう見るか』(集英社新書)、『韓国現代史――大統領たちの栄光と蹉跌』(中公新書)がある。近著に『徹底検証 韓国論の通説・俗説 日韓対立の感情vs.論理 』(中公新書ラクレ)がある。ホームページはこちら。(撮影:佐藤久)
米国の立場は難しいですね。韓国にいら立つのは日本だけではないということですか。

鈴置:まったくそうです。北の核恫喝を放っておけば韓国人は不安になって独自の核武装を目指す、あるいは中国の核の傘の下に入ろうとする。これを防ぐために軍事力を誇示すれば北朝鮮が反発して、威嚇合戦がエスカレートする。

 さらにはそれが戦争につながると恐れる韓国人が「米国は朝鮮半島に軍事力を置き続けたいがために南北間の緊張を煽っている」と言い出す。もう少し緊張が続けば、こう言う人が必ず出てくるでしょう。

 よく、こんな韓国に米国が嫌気して逃げ出さないものだと思います。韓国人の反米感情を、大統領が先頭に立って煽った盧武鉉政権時代には米韓同盟は破棄寸前まで行ったとも言われています。

木村:韓国はともかくとしても、アメリカが北朝鮮に「嫌気」しているのは明らかでしょうね。彼らからすれば、執拗に自らの存在をアピールする北朝鮮は一種の「ストーカー」のように見えているはずです。

 また、あまり指摘されませんが、これまで様々な国際紛争を経験してきたアメリカにとっても、自国が新たな国からの核兵器の脅威に晒される、というのは1960年代の中国の核開発以来、実に半世紀ぶりの出来事です。

お笑い北朝鮮ではない……

 インドやパキスタンの核はアメリカには直接向けられていませんし、また、リビアやイラクの核開発は完成前に挫折してしまったからです。その意味で、核とミサイルによる北朝鮮の挑発は、アメリカにとっても重大な出来事なのです。

鈴置:北朝鮮の核による威嚇を、米国のメディアはこれまでになく大きく報じています。「ワシントンに対し先制核攻撃」と言われたのだから当然と言えば当然ですが、これまで金正恩第一書記などを「お笑い北朝鮮」のノリで報じていたのと比べ、様変わりです。

 米国の専門家は「北の本心は米国との関係改善だろう」といまだに思っているでしょう。でも、深い背景を知らない素人は「お笑いの国」に突然、核兵器を突きつけられて、本当にびっくりしたものと思われます。

木村:少し厳しい言い方をすれば、アメリカも北朝鮮を「舐めていた」ところがあるのかも知れません。つまり、自分たちから見て地球の裏側、極東の片隅にある北朝鮮の脅威など、深刻なものとはならないだろうと考えていた。

 また、しょせん北朝鮮は自分たちとの交渉を求めているのだし、口先ではどれだけ過激なことを言っても、韓国や日本に対してはともかく、強大な軍事力を持つアメリカには直接手を上げまいし、上げることもできないに違いない、とたかをくくってきた。

 でも気がつくとその北朝鮮は、いつの間にか核兵器の開発に成功し、大陸間弾道弾の完成すらもはや目の前にある。そしてその脅威を堂々、自らの側に向けてきた。

残るは軍事カード1枚

 厄介なのは、アメリカが単独でできそうな経済的な制裁はすでにやり尽くしてしまっていることです。過去の経緯からも明らかなように北朝鮮からの核威嚇に対しては、金融カードもあまり効かない。残っているのは軍事カード1枚だけれども、先ほど鈴置さんが指摘したように、このカードは使い方が難しい。

 強力な、しかし「強すぎる」カード1枚を握り締めて、果たしてこれを切るべきかどうか迷っている。北朝鮮を巡る状況がこれ以上悪化すると、アメリカはますます深刻なディレンマに直面するだろうと思います。

 ただ、見逃せないのはアメリカには、もう1つ方法がある、という点です。つまり、不毛な北朝鮮とのチキンゲームの中でカードを切り合うのではなく、このゲーム自体から降りてしまう、という方法です。

 地理的に制約された環境の中で、北朝鮮と向かい合い続けなければならない韓国とは違い、アメリカは北朝鮮と形式的な握手を交わした後、朝鮮半島から全面的に手を引くこともできる。

米国は、どれだけ本気かは疑わしいものの核を振り回して恫喝して来る北朝鮮――ストーカーを振り払いたい。さらに、北の恫喝をきっかけに米中二股外交などと恩知らずなことを言い出す韓国にも辟易し始めた、という構図ですね。北朝鮮の大戦略が奏功したと見ていいのでしょうか。

半島にかかわるつもりはなかった米国

木村:北朝鮮がそこまで大きなグランドデザインをもって今の事態を演出しているかには疑問の余地があります。でも、今の状況を続ければ、やがて愛想を尽かしたアメリカが朝鮮半島から手を引いてしまう、ということもあり得る情勢です。

 結果として、北朝鮮としては朝鮮半島からアメリカの存在を払拭する、という、最も大きな戦略的目標を達成することになりますね。

米国が南北双方に愛想を尽かして半島から軍を撤収するなんてあり得るのでしょうか。

木村:過去の歴史的経緯を振り返ってみるといいかもしれません。大事なのは、そもそも朝鮮戦争勃発以前、アメリカは朝鮮半島に本格的にかかわるつもりなどなかった、ということです。実際、アメリカは1949年には朝鮮半島からいったん兵を引いています。

 朝鮮戦争が勃発して、アジアだけではなく欧州でもドミノ現象が起こりそうになったので、やむを得ず、朝鮮半島に復帰した、というのが当時の実態だと思います。その後も、ベトナム戦争後の1970年代後半にも、韓国からの全面撤兵を議論するなど、アメリカは過去に幾度も朝鮮半島からの撤収の意図を見せています。

 わかりやすくいえば、アメリカにとって朝鮮半島と日本の戦略的価値はまったく違うのです。例えば沖縄の基地への執着に表れているように、アメリカは日本からの撤収の意を示したことは一度もありません。

日本は戦利品だが

 背景は大きく2つあります。1つは太平洋戦争の経験です。アメリカにとって、日本は戦争で膨大な犠牲を払って獲得した貴重な「戦利品」であり、またこの戦争の経験から、万一敵に回った場合、日本が厄介な相手だということもわかっている。

 だから手放したくないし、自分の手元においておきたい。でも韓国は違う。そもそも守るつもりはなかったのに、行きがかり上、巻き込まれてしまった。だから、きれいに清算できるなら撤退したい。

でも、朝鮮戦争で米国も若者の血を大量に流しています。もし、韓国を手放したら「あの戦争は何だったのか」という声が米国内で巻き起こりませんか。

木村:そんな声がまったく起きないとは言いません。でも、アメリカにとって朝鮮戦争は巻き込まれて、やむを得ず戦った戦争なのです。ワシントンにある朝鮮戦争のモニュメントを見るとよくわかります。

 ワシントンには、独立戦争以来アメリカが戦った戦争にかかわる様々なモニュメントがあります。その多くは、この国らしく、自らの勝利を高らかに謳いあげるものなのですが、朝鮮戦争のモニュメントはその雰囲気がまったく違います。

 そこにあるのは、厳寒の朝鮮半島を敗走する悲惨なアメリカ兵の姿なのです。少し前にハルバースタムが『ザ・コールデスト・ウインター 朝鮮戦争』という本を書き、ベストセラーになりました。このタイトルそのままのモニュメントです。

忘れたい戦争

 アメリカ人は朝鮮戦争のことをよく、「忘れられた戦争」と言いますが、本当は「忘れたい戦争」なのかもしれません。ベトナムでもアメリカは勝てませんでした。でも、ベトナムは自ら進んで介入した戦争ですから、やむを得ない、という理解がある。

 一方、朝鮮半島では、やりたくもない戦争に巻き込まれてしまった。だからこそ、もう1度同じことは繰り返したくない、という思いがある。

鈴置:米国人の対韓国観は韓国人もよく知っている。ことに冷戦期には韓国人から「米軍は韓国を守るために韓国にいるのではない。日本を守るためなのだ」とこぼされたものです。

 ただ、冷戦の最中は「資本主義の韓国が米国に見捨てられたら他の同盟国が動揺するだろうから、まあ大丈夫」と思うこともできました。

 でも、地政学的な利害得失でモノを考える時代になって「米国にいつ見捨てられるか」という恐怖感が増しています。それがまた、米国離れを引き起こし、さらには米国の対韓不信感が増す、という悪循環が始まっています。

木村:それでも冷戦期のアメリカには朝鮮半島で発生する問題を何とかしようという考えがあった。でも、6カ国協議が行われる頃になると、朝鮮半島の北半分、つまり、北朝鮮は中国に任せてもよい、という姿勢になった。

未整理の戦線

 そして今、韓国ではアメリカよりも中国を頼む声が出てきている。だったら、朝鮮半島を全部中国に任せてしまえば、という考えが出てきても不思議ではありません。なぜならそれでもアメリカは、かつて自ら設定したラインに戻るだけなのですから。韓国が自らそれを望み、中国も歓迎するなら、ある意味彼らにとっては「ハッピーエンド」とさえ言えるかも知れない。

鈴置:「大陸勢力」対「海洋勢力」という構図で見れば、大陸の端の半島の国家が海洋側に属しているのは非常なコストがかかります。そもそも、韓国が米国側にいることが不自然な形とも言えるのです。

木村:そうですね。先ほど言えなかった、アメリカが朝鮮半島から撤収する2つ目の理由は、正にそこにあります。そもそも第二次世界大戦終焉直後から、アメリカは一貫して世界最大の海軍国であり、多数の空母機動部隊を軸とする海軍力は圧倒的です。

 これに対して、陸軍はと言えばもちろん、世界有数の力を持っているけれども、圧倒的というほどでもない。だからアメリカはできれば、陸軍力ではなく海軍力で勝負したい。

 そのようなアメリカにとって、アジア大陸の片隅に留まり続けるのは、戦略的に見て合理的とは言えない。だからこそ、アメリカは繰り返し朝鮮半島から日本まで撤兵して前線を単純化しようと試みている。

 そうした地政学的な観点から言えば、米国にとって朝鮮半島は冷戦期以来続く、数少ない「未整理」な戦線なのです。逆に言えば、ここで韓国が米国離れしてしまえば、アメリカの戦線は一挙に「整理」されてしまう。

 ここからは少し大胆な整理になりますが、そのことは東アジアの国際秩序が、中長期的にかつての、そして本来の地政学的な状況に戻ることを意味しています。

アヘン戦争以前に戻る

 北京からソウルまでは直線距離でわずか950キロ、東京から長崎ほどの距離しかありません。だから、朝鮮半島の諸王朝は、中華帝国の首都が遠く離れた長安や洛陽にあった頃にはそれなりに戦うこともできたけど、元が大都に首都を移してから後は、軍事的に太刀打ちできなくなりました。だからこそ、朝鮮半島の諸王朝は以来、歴代の中華帝国の権威を受け入れざるを得なくなった。

 他方、中華帝国の影響力は南方ではベトナム北部が限界線であり、ベトナムはその間隙を縫って自らの地位を維持してきた。思い切って単純化すれば、中国の中心部からの距離が極端に大きく、兵站線が長くなるからですね。

 だからこそ、アメリカが撤退した後のベトナムは中国に従属せず、対抗的な勢力になった。ベトナム戦争当時は、ベトナムは中国の支援を受けていましたから、アメリカとしてはむしろ撤退して後の方が、有利な戦略的状況になっている。

 言葉を換えて言えば、地政学的な配置に正面から対抗して秩序を維持しようとすれば、コストもかかるし、逆に「大陸」の側を団結させてしまう。

 だったら、本来の状態に戻したほうが簡単と言えば簡単。そしてその中で、朝鮮半島は文字通り中華帝国の「お膝元」だったわけですから、整理した方が簡単だ、ということになる。後は地域の問題については、中国と直接話をすれば良い。

 そして、地政学的な配置に従って勢力圏が整理されてしまえば、軍事的なバランスはいったん安定してしまう。わかりやすく言えば、東アジアの勢力配置は「アヘン戦争以前」に戻るわけですね。

最前線に立つ日本

 もっともそうなることは、すなわち、日本にとっては自らが大陸勢力と海洋勢力の対立の最前線に立たされることを意味していますから、必ずしも歓迎できないのですが。

鈴置:そこがポイントです。そうなると中国は韓国や北朝鮮、あるいは台湾まで含めて日本包囲網を作ってくるでしょう。それに応え、日本の左派や従中派は「外国軍が駐屯していない韓国を習おう」、「米国を除いたアジア共通の家を作ろう」と言い出すでしょう。

 でも、中国の属国になったことのない日本の人々が、中国の風下で生きていけるのか――。朝鮮半島の南端まで大陸の超大国の力が及んだ時、日本は4回にわたり戦争をしています。白村江の戦い、元寇、日清、日露です。

【お知らせ】
筆者の鈴置高史さんが講師を務める「東アジア深読み・早読み塾」(主催:日本経済新聞社)が5月28日(火)に東京・大手町の日本経済新聞社で開かれます。テーマは「第2次朝鮮戦争は本当に起きるのか」です。詳細はこちらまで。

鈴置 高史(すずおき・たかぶみ)

 日本経済新聞社編集委員。
 1954年、愛知県生まれ。早稲田大学政経学部卒。
 77年、日本経済新聞社に入社、産業部に配属。大阪経済部、東大阪分室を経てソウル特派員(87〜92年)、香港特派員(99〜03年と06〜08年)。04年から05年まで経済解説部長。
 95〜96年にハーバード大学日米関係プログラム研究員、06年にイースト・ウエスト・センター(ハワイ)ジェファーソン・プログラム・フェロー。
 論文・著書は「From Flying Geese to Round Robin: The Emergence of Powerful Asian Companies and the Collapse of Japan’s Keiretsu (Harvard University, 1996) 」、「韓国経済何が問題か」(韓国生産性本部、92年、韓国語)、小説「朝鮮半島201Z年」(日本経済新聞出版社、2010年)。
 「中国の工場現場を歩き中国経済のぼっ興を描いた」として02年度ボーン・上田記念国際記者賞を受賞。


早読み 深読み 朝鮮半島

朝鮮半島情勢を軸に、アジアのこれからを読み解いていくコラム。著者は日本経済新聞の編集委員。朝鮮半島の将来を予測したシナリオ的小説『朝鮮半島201Z年』を刊行している。その中で登場人物に「しかし今、韓国研究は面白いでしょう。中国が軸となってモノゴトが動くようになったので、皆、中国をカバーしたがる。だけど、日本の風上にある韓国を観察することで“中国台風”の進路や強さ、被害をいち早く予想できる」と語らせている。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20130409/246395/?ST=print

  


 

 


 中国に「北朝鮮ジレンマ」、米軍のアジア展開に根強い不信
2013年 04月 11日 13:23 JST


[ワシントン 10日 ロイター] 北朝鮮はなぜ威圧的な行動を取り続けているのか。その答えを知っているのは金正恩第一書記だけだが、北朝鮮は同盟国の中国との関係を損ねてまで、敵国である米国を利する行為をしようとは思っていないはずだ。

「リバランス」や「ピボット」と呼ばれる米国のアジア重視戦略は、北朝鮮の好戦的な態度を口実に強化されているのが実情だ。北朝鮮よりも米国に神経をとがらせる中国にとって、ここ数カ月間の北朝鮮によるミサイル・核実験は懸念ではあるが、今回の事態への米国の対応はよりやっかいな問題と言える。

北京の清華大学米中センターのSun Zhe氏は、「われわれは北朝鮮がどのような国家かを理解しており、北朝鮮がゲームをしているだけだということも分かっている」とし、「最も重要なのは、米国がリバランス戦略を続ける口実として軍事訓練を利用するのを、われわれ中国人が非難しているということだ」と述べた。

米国は北朝鮮の度重なる挑発に対応するため、ステルス型のB2戦略爆撃機、B52爆撃機、F22ステルス戦闘機、イージス駆逐艦「ジョン・S・マケイン」などを配備した。さらに米国は、グアムに戦域高高度広域防衛(THAAD)ミサイル防衛システムを配備すると発表したほか、読売新聞は、日本も地上配備型の地対空誘導弾「PAC3」部隊を沖縄に常時配備すると報じた。

<中国のジレンマ>

こうした米国の兵力展開は北朝鮮対策を主眼にした一時的なものだ。しかし、自国周辺に米国の兵力が配置されるのを防ごうとする中国の軍事戦略に対抗するため、拡大される可能性も考えられる。

中国が抱えるジレンマは、習近平国家主席の言葉の中に読み取ることができるかもしれない。習国家主席は7日、アジア経済などを企業からが議論するボアオ・アジアフォーラムで基調講演を行い、いかなる国も「自らの利益を確保するために地域や世界を混乱に陥れるのは許されない」と述べた。

北朝鮮の名前を出さなかったことから、この言葉は北朝鮮だけではなく米国に向けて発したとも推測できる。そこには、米国のリバランス戦略に懸念を抱く中国の姿が透けて見える。「中国人のほとんどは、米国のリバランス戦略を中国への封じ込め戦略だと認識している」。国際危機グループのアナリストStephanie Kleine-Ahlbrandt氏はこう解説する。

一方でカーター米国防副長官は8日、ワシントンでリバランス戦略と北朝鮮に対する国防総省の対応について説明。中国が米国の兵力展開に懸念を抱いていることについては、「中国が懸念を解消したいなら簡単な方法がある。北朝鮮に挑発行為を止めるよう語り掛けることだ」と切り捨てた。

<ケリー国務長官を待つ難題>

カーター国防副長官は、リバランス戦略が米国の戦後の政策を継続させたものだとの立場を示しており、米国のこうした方針によって日本や韓国、東南アジアや中国、インドが紛争のない状態で政治的・経済的発展を遂げられたとしている。

「われわれにとっても、この地域の人々全てにとっても良いことだ。リバランス戦略は、特定の国家を標的にしたものではない」と同副長官は言う。また、アフガニスタンからの本格撤退に伴って、水上戦闘艦や偵察艦などの戦力も太平洋にシフトさせられるとしている。

ただ、リバランス戦略が地政学的な根拠に十分基づいているとするアナリストでさえ、国防総省の声明と兵力展開はオバマ政権のアジア戦略の中心に仰々しく掲げるべきではないとの考えを示す。米カーネギー・エンダウメント国際平和研究所でアジアを専門に扱うダグラス・パール氏は、「米国はリバランス戦略の軍事的側面を過大評価する一方で、外交的・経済的要素を過小評価してきた」と指摘。「中国の反応は『米国がやってくるから、われわれも軍事開発を進めて対応しなければ』といったものだ」と述べた。

今週、中国、日本、韓国を就任後初めて訪れるケリー国務長官は、リバランス戦略の中国に対する説明を微調整する必要があるだろう。中国では政治と軍のトップらが米国に極めて懐疑的であるため、中国を納得させるのはかなり難しい仕事になりそうだ。

前出のKleine-Ahlbrandt氏は、「陰謀論を疑っている人を説得する際に問題となるのは、いくら話しかけたところで、それも陰謀論の一部だとみなされてしまうことだ」とし、米国が中国封じ込め論の誤解を解けるかどうかは不透明だと述べた。

(原文執筆:Paul Eckert記者、翻訳:梅川崇、編集:橋本俊樹)

1月のギリシャ失業率、2006年以来で最悪の27.2%に
消費環境、心理的にはバブルの状態=岡田イオン社長
韓国のLG電子、スマートフォン販売シェアで初の3位=調査会社
焦点:急浮上する国債の価格操作懸念、「国を挙げた地上げ」の声も
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE93A03B20130411?sp=true


 

 


2013年 4月 11日 09:37 JST
戦争威嚇にもかかわらず北朝鮮でお祭り騒ぎ

By ALASTAIR GALE


European Pressphoto Agency
金正日総書記の国防委員長就任20周年祝賀式典(9日)
 北朝鮮の朝鮮中央テレビはここ数日、戦争が差し迫っているとの国内メッセージを弱めたことをうかがわせる兆候を示し、国民の目を経済問題に向けさせている。

 これは北朝鮮が韓国や米国、それにほとんどの外の世界に提供している台本とは異なる。外国人へのメッセージは、朝鮮半島は熱核戦争の一歩手前にあり、南北朝鮮の外国人へのメッセージは急いで逃げろというものだ。

 しかし、北朝鮮が韓国の外国人に退避を警告したその同じ日に、北朝鮮の国営メディアはマラソン大会に参加する外国人が到着しているニュースを伝えた。

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韓国、警戒体制を強化 朝鮮半島の緊迫高まる
 朝鮮中央通信によると、「国際陸上競技連盟(IAAF)の第26回万景台賞マラソン大会が4月14日、北朝鮮やその他の国のマラソン選手が参加して、平壌で行われる」。同国は、海外から選手を招いて定期的にマラソン大会を開いている。

 その同じ日に、同通信は北朝鮮スポーツ省当局者とのインタビュー記事を配信。この中で同当局者は、マラソン大会にはウクライナ、チェコ、ジンバブエ、ケニア、エチオピアなど16カ国の選手が参加すると話した。

 この大会は、故金日成国家主席の生誕記念日(4月15日)前後に予定されているいくつかのスポーツイベントの一つだ。同通信は「今後行われるスポーツ大会によってこの国は祭日気分に沸き返る」としている。

 この他に予定されているのは、10日間の映画フェスティバルと16日夜の複数の屋外ダンスパーティー。平壌に支局を持つ唯一の西側通信社であるAP通信は、このパーティーの一つについて報じた中で、北朝鮮人は平壌市内に木を植えることに忙しいと伝えた。

 これらの全ては、平壌にいる外交官は彼らに退避を勧告した北朝鮮人に「この都市は本当に戦争の一歩手間にあるのか」と尋ねてもいいのか、という疑問を生じさせる。


 

 


北朝鮮との戦争が起きたらどうすればいいのか

頼りになるのはバラエティー番組ぐらい?

2013年4月11日(木)  趙 章恩

 4月7日、韓国のキム・ジャンス大統領官邸安保室長は、「北朝鮮が4月10日前後にミサイルを発射する可能性がある」と発表した。北朝鮮は毎年のように、故・金日成総書記の誕生日である4月15日前後に長距離ミサイル発射を予告している。これに加えて今回は、ケソン公団を閉鎖したり、北朝鮮にいる外交官らに対して帰国命令を出したりするなど、強硬な態度を取っている。4月13日は金正恩氏が国防委員会第1委員長になってちょうど1年になる。自分の力を見せつけるためにミサイルを発射する可能性がある。4月10〜15日の間で何か行動を起こすのではないかと大統領官邸は予測している。

 キム安保室長は、「韓国政府は北朝鮮との対話を急ぐつもりはない。対話のきっかけは北朝鮮が作るべきだ」とも語った。危機だからといって韓国が先に対話を提案すると、韓国が北朝鮮に負けたことになり、今後、北朝鮮との関係で主導権を握ることができなくなる――というのが理由だという。

政府の方針は「知らしむべからず」?

 韓国内では、韓国と北朝鮮との関係は米国によって決まると見られている。米国がどのような態度に出るか――韓国内には2つの見方がある。1つは「米国は、北朝鮮を刺激しないよう、予定していたミサイル発射訓練を延期した。それほど今は危ない状況」というもの。もう1つは「韓国政府は米国から戦闘機60台を買うと決めた。米国は、これで目的を達成した。そろそろ北朝鮮との緊張を緩和する方向に向かうだろう」という見方だ。ただ、どちらの見方を取るにせよ、米国の影響力が大きいことに変わりはない。

 大統領官邸は「北朝鮮がミサイルを発射しそうだ」と発表するだけで、その後のことについて何も説明していない。北朝鮮の攻撃を止めるために、韓国政府は具体的に何をどうしているのか? もし戦争が起きたら国民はどうすればいいのか? 何も知らせないのは国民を不安にさせないためだそうだが、かえって不安になってしまう。韓国政府は北朝鮮の動向を正確に把握しているのだろうか。

 韓国政府の情報力について、国民を不安にさせる事件があった。2007年に脱北し、ヨンピョン島で船員として就職して働いていた28歳の男性が、4月3日、漁船を盗んで西海(黄海)から北朝鮮に渡った。韓国の警備に問題があったから、漁船が北朝鮮との境界線を越えるまで気が付かなかったのではないか――不安になる。逆に北朝鮮がこっそり攻めてきても気付かないのではないか? 黄海沿岸の島などが、北朝鮮によって何度も奇襲を受けている。であるにも関わらず、警備が万全でないことを懸念させる事件であった。

「韓国の国民は楽観的すぎる」

 米ニューヨークタイムズは4月6日、韓国民は楽観的すぎるのではないか、との記事を掲載した。ソウルの北にある文山(ムンサン)市――北朝鮮との国境に近い――の人々を取材し、韓国人の生活はいつもと変わらない、食糧や水を買いこむ人もいない、不動産の売買も行われている、と状況を伝えた(” South Koreans at North’s Edge Cope With Threat of War,” Martin Fackler, 4/5/2013)。

 ニューヨークタイムズが指摘するとおり、ほとんどの韓国人は北朝鮮の威嚇を深刻には受け止めていない。「まさか、北朝鮮が戦争を起こすはずがない」と考えている。

 それ以上に強いのは、あきらめ感だ。「北朝鮮が戦争を起こすのではないか不安。だけど、北朝鮮の威嚇はもう何十回も繰り返されている。その度にびくびくしていたら韓国で生きられない」「戦争が起きるとしても海外に逃げるお金はない。どうしようもないから、いつものように生きるしかない」。

 もちろん、別の声もある。子供がいる主婦のコミュニティでは「北朝鮮が韓国を攻撃した場合を想定して、国民はどうすればいいのか、大統領官邸は明確に説明するべきだ」という声が高まっている。

危機感は薄れやすい

 韓国では60年代から、毎月15日午後2時〜2時30分まで「民防衛訓練」を行っている。北朝鮮の空襲を想定した避難訓練だ。全国で一斉にサイレンが鳴り、通行中のクルマは軍用車が通れるよう道路の脇にとまる。人はみな、建物の中に入らないといけない。ラジオやテレビでも民防衛訓練実況を放送し、「戦時国民行動要領」というガイドラインを熟読するよう呼びかけている。

 ただし、民防衛訓練は毎年だんだん訓練の回数が減っており、今では全国で一斉に警報を鳴らして訓練を行うのは年に2回ほどになった。その他の月は、自治体ごとにそれぞれの事情に合わせて訓練を行う。北朝鮮から近い地域や発電所といった重要施設では非常時の行動マニュアルに沿って対処する訓練を徹底する。

 ヨンピョン島砲撃、チョンアン爆破事件が発生した2010年以降は、民防衛訓練が再び活発化した。職場や学校でも定期訓練の頻度を増やした。しかし2012年からまた訓練回数が減り、全国規模の訓練は8月だけになった。2013年は8月21日に実施する予定である。

国民の疑問に応えるのはバラエティー番組だけ

 たまにしか避難訓練をしないので、「戦時国民行動要領」を覚えている人は少ない。地上波テレビの番組は国民の不安を煽ってはいけないという理由で戦争に関する話題を取り上げていない。もし戦争が起きたらどうすればいいのか、国民の疑問に答えているのはケーブルテレビのバラエティー番組ぐらいである。

 ケーブルテレビ局のTVNは3月末、テーマ別に専門家をスタジオに呼んでニュースを解説する報道バラエティー番組で、「戦争が起きたらどうすればいいのか」を取り上げた。ケーブルテレビの番組といっても韓国は全世帯の85%がケーブルテレビに加入しているため、そこそこの影響力を持っている。しかしバラエティーなので、あくまでも軽く、笑いを交えて深刻にならないように解説した。

 まずは「戦時国民行動要領」の内容を分かりやすく解説。さらに戦争が起きた場合に、韓国政府の指揮体制がどうなるのか、を紹介した。ソウル市内には戦争に備えた設備がたくさんあることも紹介した――例えば、観光客が数多く集まる明洞から東へ続く地下街はショッピングセンターにするために建てたのではなく、戦時に政府の地下オフィスとして活用するために造った。ソウルの南北をつなぐ南山トンネルは周辺住民15万人の避難所でもあると説明していた。

戦争が起きた時の心得

 「戦争が起きたらどうすればいいのか」という疑問に対する、この番組の解説を紹介しよう。

空襲の場合
 警報には「警戒警報」と「空襲警報」の2種類がる。警戒警報はサイレンの音程に変化がなく1分間続く。空襲が予想されるので早く避難せよ、という警報である。本当に空襲があった場合の空襲警報は、サイレンの音程が5秒間上昇した後に3秒間下がる。これを3分間繰り返す。

 市民は、外にいる場合は、近くの防空壕に逃げる。防空壕の位置が分からない場合は、地下鉄の駅や地下駐車場など、とにかく地下に逃げる。

 移動には階段を利用する。エレベーターは停電で閉じ込められる可能性がある。

 車に乗っている場合は、車を道路の右側に停めて(韓国は右側通行)、人だけ逃げる。鍵は差し込んだままにする。軍は個人所有のSUV(スポーツ用多目的車)を使用できる権限を持つ。後で補償してもらえる。

 家にいる場合は、電気、ガスを止めてバスタブに水を貯める。
 子供の下着に氏名、血液型、電話番号、住所を書く。
 薄い服を数枚重ね着する。
 家族にはメールかメッセンジャーアプリで自分の居場所を知らせる。音声通話は不通になる可能性がある。
 空港やフェリーターミナルは真っ先に攻撃される可能性が高いため、すぐ閉鎖される。したがって海外に逃げるのは難しい。結局、戦争が起きたら地下でじっとするしかない。
 核攻撃やガス攻撃にも耐えられ、発電機があり、非常食が揃った防空壕・避難所は政府関係者しか入れない。

毒ガス、化学戦の場合
 レインコートやビニールを服の上に着て隙間がないようテープで貼る。
 マスクとゴム手袋を着用して長靴を履く。
 地下ではなく高層ビルの上層階に逃げる。
 窓ガラスの隙間にテープを貼る。

今から事前にやっておくこと
 近くの防空壕・避難所の位置を調べて一度は足を運んでおく。全国に約2万5000カ所の避難所がある。国家災難情報センターのWEBサイトまたは国家災難情報センターが開発した「災害アプリ」で検索できる。
 戦争が起きた時どこで会うか、家族と場所を2カ所決めておく。
 非常食として、水と火力がなくても食べられる高カロリー食品を15〜30日分用意しておく。戦争開始から30日たてば、政府が配給を始める。
 貯金通帳、賃貸契約書などはコピーして家族全員が保管する。
 非常用の薬品、毛布、ラジオ、バッテリー、ろうそく、ライターなどを用意しておく。

 番組は「戦争が始まる合図」について触れていた。米軍家族の移動である。米軍は、韓国にいる米軍家族と米市民を脱出させる計画を持っており、毎年訓練をしているという。その計画について4月5日のTimes誌が報道した。

 番組は色々なことを紹介した。見ていて、「戦争が起きたら、庶民はもがいて死ぬしかないのか」と悲しい気分になってしまった。北朝鮮との対立は、韓国の問題であるにもかかわらず、韓国の力だけで解決できる問題ではないというのも悲しい。

 北朝鮮がソウルに向けて核ミサイルを発射した場合、首都圏に住む2500万人が生存できる可能性はゼロに近いという。海外メディアからは不思議に見える韓国の平穏は、「北朝鮮は韓国を攻撃しないだろう」という考えより、「仕方ない」というあきらめからきている。北朝鮮が何をするか分からない状況が続いている中、今日もいつもと変わらない1日が始まる。


趙 章恩(チョウ・チャンウン)

 研究者、ジャーナリスト。ソウルで生まれ小学校から高校卒業まで東京で育つ。韓国ソウルの梨花女子大学卒業。現在は東京大学社会情報学修士。ソウル在住。日本経済新聞「ネット時評」、西日本新聞、BCN、夕刊フジなどにコラムを連載。著書に「韓国インターネットの技を盗め」(アスキー)、「日本インターネットの収益モデルを脱がせ」(韓国ドナン出版)がある。
 「講演などで日韓を行き交う楽しい日々を送っています。日韓両国で生活した経験を生かし、日韓の社会事情を比較解説する講師として、また韓国のさまざまな情報を分りやすく伝えるジャーナリストとしてもっともっと活躍したいです」。
 「韓国はいつも活気に溢れ、競争が激しい社会。なので変化も速く、2〜3カ月もすると街の表情ががらっと変わってしまいます。こんな話をすると『なんだかきつそうな国〜』と思われがちですが、世話好きな人が多い。電車やバスでは席を譲り合い、かばんを持ってくれる人も多いのです。マンションに住んでいても、おいしいものが手に入れば『おすそ分けするのが当たり前』の人情の国です。みなさん、遊びに来てください!」。


日本と韓国の交差点

 韓国人ジャーナリスト、研究者の趙章恩氏が、日本と韓国の文化・習慣の違い、日本人と韓国人の考え方・モノの見方の違い、を紹介する。同氏は東京大学に留学中。博士課程で「ITがビジネスや社会にどのような影響を及ぼすか」を研究している。
 趙氏は中学・高校時代を日本で過ごした後、韓国で大学を卒業。再び日本に留学して研究を続けている。2つの国の共通性と差異を熟知する。このコラムでは、2つの国に住む人々がより良い関係を築いていくためのヒントを提供する。
 中国に留学する韓国人学生の数が、日本に留学する学生の数を超えた。韓国の厳しい教育競争が背景にあることを、あなたはご存知だろうか?

2013年 4月 10日 19:02 JST
【社説】開城工業団地、ちょうどいい厄介払いに

 北朝鮮は先週、韓国と共同で運営する開城(ケソン)工業団地への韓国企業関係者の立ち入りや資材供給を拒否し、9日には北朝鮮の労働者がこの特別経済区域への「出勤を拒否した」。これは、危機を作り出すことによって、韓国と米国に北朝鮮に講和を求めるよう脅しながら強要するという金正恩第1書記の計画の一部だ。しかし、韓国の朴槿恵大統領はこの機会をとらえて、開城工業団地は誤った実験で永遠に閉鎖すべきだと主張すべきだろう。

画像を拡大する

Associated Press
開城工業団地の工場でケーブルを組み立てる北朝鮮の労働者(昨年)
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朝鮮半島情勢、緊張やや緩和もリスク残る
孤立感で被害妄想に駆られる北朝鮮
 開城工業団地は、韓国の元大統領、故・金大中氏と盧武鉉氏による北朝鮮への「太陽政策」と称される関与政策の一環として、2004年に生産活動を開始した。ソウルに向かい合う軍事境界線の北側に位置する都市規模の開城工業団地では約123社が5万3000人の労働者を雇っている。

 韓国人の多くは開始当時、北朝鮮が平和的交渉に応じ、中国型の経済改革を追求する可能性があるとまだ信じていた。北朝鮮側が2010年に韓国船を攻撃し、漁村を砲撃した後、そのような甘い考えの韓国人はほとんどいなくなっている。北朝鮮の金正恩第1書記が軍隊を抑制して民間企業を支援するという期待は、この1年間で打ち砕かれた。

 開城工業団地が韓国の労働法に従っていれば、そこは北朝鮮にとってより良いモデルとなっていた可能性がある。しかし、そうではなく、企業は政府に直接賃金を支払い、政府はそのうちのごく一部を労働者に渡している。それでも、北朝鮮の国民の大半の稼ぎよりは多いかもしれない。しかし、同工業団地の労働者は政府が選び、政治的な忠誠心は疑いの余地がない。

北朝鮮が越境を遮断した開城工業団地
 

 北朝鮮の気まぐれな政策を研究する専門家は、同国は開城工業団地で稼ぐ外貨収入に頼っていないことを証明するために同団地を圧迫していると臆測している。こういった意味で北朝鮮の指導者たちはおそらく、韓国のメディア報道によって侮辱されたと感じていることだろう。資本主義の韓国よりも北朝鮮が優れているとの錯覚は何としても維持される必要があり、北朝鮮政府は割安な労働力を提供することで韓国に便宜を図ってきたのだと主張している。

 現実世界では、開城工業団地は年間9000万ドル(約89億円)の賃金を生み出し、韓国企業はこれまでのところ総額8億4500万ドルを投資してきた。これは、11年の輸入財の規模が40億ドル相当の北朝鮮にとっては相当な額だ。韓国は現在、人道支援として年間2000万ドル未満を供与している。

 開城工業団地は北朝鮮にもう1つ価値あるものへのアクセスも提供している。つまり、人質だ。約400人の韓国人が引き続き、この工業団地内部にいる。現時点ではこうした韓国人がここを離れられないことは示唆されていないが、彼らがここにいる限りは韓国の機動作戦の余地がより狭まる。同工業団地に投資している企業もまた、北朝鮮を怒らせるような行動を避けるよう要求している。

 韓国の朴大統領は9日、開城工業団地の操業停止により北朝鮮への将来の投資が妨げられると警告した。それは事実だが、それだけでは十分ではない。北朝鮮にしっぺ返しをして、韓国人の労働者に帰宅するよう命じる好機を与えられている。残忍な北朝鮮政権にとっての、この支柱を外すために、企業に対し、損失補てんすることはほんのわずかの代償で済むことになるだろう。

 訂正:第2段落の「盧泰愚氏」を「盧武鉉氏に訂正します。
http://jp.wsj.com/article/SB10001424127887323556404578414131028709270.html?mod=WSJJP_hpp_MIDDLENexttoWhatsNewsSecond
http://www.asyura2.com/12/warb10/msg/890.html

コメント [政治・選挙・NHK146] 北朝鮮ミサイルマターは煙幕の意味で警戒せよ!! (神州の泉)  かさっこ地蔵
05. 2013年4月11日 20:24:40 : vFejQP29aw
そうだけど、北朝鮮は核があるから簡単には攻撃できないと思うが
コメント [政治・選挙・NHK146] 自民府連会長も寄付還流 竹本衆院議員、500万円(東京新聞) gataro
04. OVNI43free 2013年4月11日 20:24:41 : IhyfVrYJsi8bA : NaB46ScDdI
 維新もこればかりは致命的だね。
コメント [政治・選挙・NHK146] 孫崎享の『戦後史の正体』その他は、学問的には相当いかがわしい、つまり、かなり怪しい「政治的プロパガンダ文書」である。  笑坊
13. 2013年4月11日 20:26:25 : Kse53zYp5s
自称「文芸評論家」、実際は「糞芸」愛好家の噛みつきジジイが
仇敵・朝日新聞に寄生して講師稼業www
http://www.asahiculture.com/LES/detail.asp?CNO=172233&userflg=0

しかも自分のブログにまで広告だして客あつめしてるぜw
http://d.hatena.ne.jp/dokuhebiniki/20130401/1364782557 の右隅に注目w

恥ずかしくないのかよ? 破廉恥な奴だわw


コメント [政治・選挙・NHK146] 北朝鮮(金正恩第1書記)のミサイル連続発射は、朝鮮統一シナリオのスタートを告げる号砲となる (板垣 英憲)  笑坊
15. 2013年4月11日 20:26:35 : pHevEwqiNg
本文がこれでは、特別情報とやらも嘘ということかな。この人の予言が当たったことってある?
コメント [経世済民79] NY株式最高値の裏側、アメリカの「貧乏人は死ね」社会・・格差に支えられた市場最高値! 墨染
05. 2013年4月11日 20:26:53 : HwoTBTLaFM
04も同類って事で
コメント [カルト10] 杉山哲・享年63歳、プルトニウムである。興水の被爆安全論の根拠は偽キムチマスコミの報道の鵜呑みであり誠に残念である。 ポスト米英時代
12. 2013年4月11日 20:29:21 : raM1cIK4jc
私は東京江東区亀戸に住む1996年1月からの集団ストーカー被害者です。

03さん
>日本人は下らない書き込みに対してはしかとするもので君みたいに必死にはならない。


私のやられまくっている電磁波リンチその他(薬物の一服盛りもあり)の訴えは、誰からも「しかと」されまくっていますが、全部真実ですよ。
その「しかと」される私の心境は、誰からも受け入れられなかったガリレオと全く同じ心境です。

その03さんのコメントは私の被害の訴えが「くだらない書き込み」という扱いにされかねないので、非常に残念です。

私はくだらない書き込みのために長文を書きまくるといったような知的レベルの低い人物ではないです。

こういう暴力の存在というものが、
ジャーナリズムやその他のしっかりとした仕事をしなければならない人たちの出鱈目し放題を導くといった関係を形成しているのです。

日本人の既得権がらみの連中が腐りまくっているのはバビロンのせいだけじゃないし、バビロンがいなくなったってこんな変態リンチが野放図にされていたら、その変態暴力を操る変態日本人がバビロン化するだけです。

ともかく電磁波被害の訴えをしている亀戸の被害者(私のことです)の訴えが、
イカサマですとか「くだらない」扱いされるのは、
ポストさんレベルですと私は認めませんので、
これまでの私の情報拡散希望の願いが壊されますので、
その点の食いつきだけは今回しっかりとさせて頂きたい、
といったところです。

私は最近こんな書き込みもしております。
0328…http://www.asyura2.com/12/cult10/msg/848.html (コメント4&10&12)
0330…http://www.asyura2.com/12/cult10/msg/858.html (コメント4)
0331…http://www.asyura2.com/12/cult10/msg/859.html (コメント7)
0331…http://www.asyura2.com/12/cult10/msg/860.html (コメ6&8&13&16)
0401…http://www.asyura2.com/12/cult10/msg/861.html (コメント1&3)
0403…http://www.asyura2.com/12/cult10/msg/867.html (コメント1)
0403…http://www.asyura2.com/12/cult10/msg/870.html(コメント1&2&4)
0405…http://www.asyura2.com/12/cult10/msg/878.html  (コメント06)
0411…http://www.asyura2.com/12/cult10/msg/889.html (コメント12)
0411…http://www.asyura2.com/12/cult10/msg/890.html (コメント12)

隅から隅まですべて真実の訴えですので、連中のやりたい放題の巧妙さは
ここまで進化しておりますので、
その情報拡散をお願いいたします。

この文章作成をしている間でも、電磁波での肛門ツンツン攻撃はやられております。だから今回も書き込んだ次第です。


以上

コメント [政治・選挙・NHK146] 死刑のない世界の実現は近い  アムネスティ・インターナショナル国際事務局 ダイナモ
03. 2013年4月11日 20:32:48 : XArAcIgWhw
アメリカも死刑を廃止している州があるが
抵抗する犯人の射殺は正当化されている
死刑を語る以前に
日本の検察警察そして裁判所のように
恣意的に法律の運用をして
人権を無視する国でありうことを
日本国民は恥じるべきだ
コメント [政治・選挙・NHK146] 「西松建設からの政治献金枠を作った人物が平野達男氏を自民党が支持するよう暗躍していたと聞かされびっくり」 ムネオの日記  赤かぶ
09. 2013年4月11日 20:34:42 : cDmdAMnrvg
高橋嘉信・・・、小沢の秘書であることを自分の力であると勘違いしたチンピラですね。
自分のやってることの恥ずかしさを感じない卑怯者。
つくづく哀れな男だと思う。
コメント [カルト10] 杉山哲・享年63歳、プルトニウムである。興水の被爆安全論の根拠は偽キムチマスコミの報道の鵜呑みであり誠に残念である。 ポスト米英時代
13. 2013年4月11日 20:35:24 : 3iOzGLrcOQ
>>10さん
内部被爆と外部被爆の区別がついていないようですね!
外部被爆より、内部被爆の方が怖いのです。
食べ物や、空気を吸う鼻からも体内に入り内部被爆します。
千葉、茨城、群馬、福島、宮城の方々には申し訳ないですが、
その地域の作物を食べると、内部被爆の危険度が増します。
その地域の野菜やお米は、スーパーで格安で販売されていますが・・・。

なぜ、内部被爆が危険なのか…ご自身でお調べください・・・。

コメント [原発・フッ素31] 1mSv、100mSvの被ばく(日本保健物理学会) 会員番号4153番
10. 2013年4月11日 20:36:57 : S9LOGq3HBb
福一が核を大拡散し、地球全体が被曝した今、その事実について。
福一の事故は、騙されてきた結果であり、
少しは、我々一般人も馬鹿であったといえる。
しかし、元は、騙したほうが悪いので、また、その後の、食って応援・・・
これらは、再びの安全神話詐欺、及び、宣伝は、完全に現行犯罪。
犯罪には、けりをつけなければならない。
犯罪や出鱈目を放置し、その上のお話に乗っかっていては、前に進まない。
特に、現場第一、現物第一、観察・実験は、科学精神の根本の一つ。
米軍や世界権力・暴力・犯罪共同体は、はっきりと、でてくるだろう。
ゆっくり片付けよう。
まず、緊急事態で犯行現場の、核と同等の、
日本の有名な犯罪者や会員番号4153番の現行犯取り押さえ、閉じ込め。
コメント [原発・フッ素21] 日本では奇形児は生まれない 奇形と分かったご家庭には、保健師をはじめ次々と何人もで訪ねて堕胎をすすめ 伝聞引用 てんさい(い)
48. 2013年4月11日 20:38:11 : NyFXAf2tjY
>>03


>もちろん、今後その発生確率が跳ね上がってしまう事は間違いないと思いますが。人の命や人生を犠牲にする原発は、早期に全廃するべきだと思います。

自然界で福島周辺で明確に観測されだした 動植物の異常 人間に現れないはずがない。

http://toyokeizai.net/articles/-/13516

http://toyokeizai.net/articles/-/13516?page=2

http://toyokeizai.net/articles/-/13516?page=3

http://toyokeizai.net/articles/-/13516?page=4

http://toyokeizai.net/articles/-/13516?page=5

出世前の診断で。人として生まれないか生まれるかの選択が、半ば親にゆだねられる鬼の時代の到来を原発が促しているのですね。福島だけの問題ではないでしょう。六ヶ所村や福井だって駄々漏れの放射能の恐怖にいつさらされるかわからないわけですからね。原子力の因果なのですから。

コメント [政治・選挙・NHK146] 進次郎氏“河村潰し”を宣言「前例ない態勢敷く!」 名古屋市長選(ZAKZAK)  かさっこ地蔵
06. 2013年4月11日 20:39:20 : HwtzawmtJo
04. 2013年4月11日 19:49:30 : zKhrRT3tBk
>刺客に兄の孝太郎を立てた方が有利だぜ。まあ、お手並み拝見と言う事。

仰る通り、、、
 でも、親父の純一郎はそうはさせない、、、負け戦はしないから、、、

コメント [政治・選挙・NHK146] 京都大学中野剛志先生 脱(反)原発に なぜ左翼が多いのか&知っておきたい「電力の話」(日の丸のブログ) 会員番号4153番
17. 2013年4月11日 20:42:24 : Leq45E6jPg
震災直後に電力が不足したのは、地震や津波で火力・水力発電所が止まったり
変電所が壊れたりしたのが理由。

原発は初めから全部止まっても大丈夫なようになっている。

コメント [政治・選挙・NHK146] 進次郎氏“河村潰し”を宣言「前例ない態勢敷く!」 名古屋市長選(ZAKZAK)  かさっこ地蔵
07. 2013年4月11日 20:44:37 : XArAcIgWhw
狆痔ろうはアメリカ様に
穴を差出し増税一本槍で
アメリカ様に貢いでいる
こらばばぁ!
ホストに貢ぐつもりで
狆痔ろうを支持しても
女には興味がないそうだぞ
だか痔瘻なんだ
コメント [カルト10] 杉山哲・享年63歳、プルトニウムである。興水の被爆安全論の根拠は偽キムチマスコミの報道の鵜呑みであり誠に残念である。 ポスト米英時代
14. 2013年4月11日 20:44:38 : raM1cIK4jc
12です
現在20時32分、
先ほど12の書き込み投稿したら背中をブルブル震わせる電磁波リンチが
速攻ではじまりました。
そしてこの文章作成を始めたらピタッと止まりました(それだけ情報拡散
されるのは嫌みたいです)。
2分ぐらいの電磁波リンチです。

こんな感じなんですよ。
加害者連中は報復習慣が物凄くどっぷりと身についているから、
何かあるとすぐ攻撃を開始してくるといった状況になっているのです。
そうすることで相手に自分たちの不利な状況は絶対にやらせないという行動心理です。
しかもその迫害が中毒化しているということです。

電磁波リンチというのは
●隠蔽可能犯罪であり●四六時中いつでも攻撃可能犯罪であるから
中毒化と報復習慣とが備わってしまうんだという事です。
それをやられる被害者はたまったものではなく、
結局は連中の報復習慣に屈服することなく
こういう書き込みを行っているという事なのです。

だ・か・ら、
情報拡散が徹底的に求められるのです。
善処の程、宜しくお願い申し上げます。

以上

コメント [政治・選挙・NHK146] 死刑のない世界の実現は近い  アムネスティ・インターナショナル国際事務局 ダイナモ
04. 2013年4月11日 20:46:10 : Leq45E6jPg
>>03
法が恣意的に運用されている国で死刑があるから怖いんだが。

というか、主要国で死刑を盛んに実行している国は、もれなく恣意的な裁判が
行なわれているというのが現状だな。

コメント [原発・フッ素31] 影響がはっきりわからないものを、はっきり安全とか言わないでください。(日本保健物理学会) 会員番号4153番
17. 2013年4月11日 20:47:37 : hldVjKR472
本来の法律は放射線を浴びてよいの年間許容量は年間1ミリシーバルトだったはず。

何が年間10ミリシーベルトまで普通だ。おまけに100ミリシーベルトでは因果関係は認められないだ。

ふざけるな。

コメント [政治・選挙・NHK146] 孫崎享の『戦後史の正体』その他は、学問的には相当いかがわしい、つまり、かなり怪しい「政治的プロパガンダ文書」である。  笑坊
14. 2013年4月11日 20:48:50 : 2PSrHvqhCo

鳩山由紀夫元首相は2月20日夜、米軍普天間飛行場がある沖縄県宜野湾市内で講演し、飛行場の県外移設が実現しなかったのは外務・防衛両省の妨害によるものだと断じた。

コメント:
ふ〜ん、妨害されたから諦めたわけねw

コメント [政治・選挙・NHK117] 一体この国はいくらの税金が公務員に使われているのか 星と月
37. おまんこNHK 2013年4月11日 20:49:15 : jiKNxjXFb7CVw : A2LANDahJw
NHKが以前の朝ドラ青春家族で裏本の話題を放送したが、自分の知るところでは古くは「法隆寺や金閣寺、大奥秘話」等です。
純と愛では、夏菜がオールヌードになって毛を剃りパイぱンをさらけ出したら、視聴率アップしたかもしれません。
みなし公務員の身分で平均年収1780万円のNHK職員の皆様は当時の裏本を今でも所蔵しているのですか?。

コメント [政治・選挙・NHK146] 安倍自民党がシャカリキになる国防軍の正体 (日刊ゲンダイ)  赤かぶ
12. 2013年4月11日 20:52:54 : XArAcIgWhw
下痢ゾウ行き着く先は
天皇制廃止で
アベ徴収王朝の樹立で
北朝鮮に対抗して
自ら王となル意味での
日本を取り戻すのだ
コメント [リバイバル3] 現在・過去を通して、原音を遥かに上回る霊妙な音を奏でたスピーカーは QUAD ESL63 だけだが… 中川隆
05. 2013年4月11日 20:53:30 : W18zBTaIM6

Photo Gallery of QUAD Musikwiedergabe


QUAD Musikwiedergabeの製品を日本でお求めの場合、

SOUNDBOX
http://www.soundbox.co.jp/

までお問い合わせください。


●ESL57にフロント・グリルを取り付けるMarco Weber
Marco Weber,fitting new front grills on a ESL57

●QUAD Musikwiedergabeが開発した新製品ESL57QA


ESL57QA

ESL57とESL63の末尾に“QA”を付したモデルが発売されています.

ピーター・ウォーカーの哲学が色褪せることはありませんが,それを実現するための周辺技術は日々進歩しています.そうした技術を往年のESL57及び63に反映させるため,私たちは新たな部門としてクォード・アトリエを設立しました.QAはその略号です.

このアトリエに与えられた任務は,受け継がれてきた生産技法によるオリジナルの部品を用いて,新たなスピーカーを作ることです.スピーカーのフレームを往年のものよりずっと剛性の高いものに変更するなど,改良がいくつも施されています.そこで生産されるモデルにはQAの記号が付けられるのです.いずれにしても,アイディアはピーター・ウォーカーのものです.そのアイディアを用いて,原音にさらに一歩近づこうとする思想がQAには込められています.


●ESL57ステーターの製作
working on ESL57 stators

●ESL57のオーディオ・トランス周りの部品を取り換えるMarco Weber。(右に見える青い抵抗器に取り換える)
Marco Weber, working on a 57 audiotransformer

●ESL57ダブル・スタック
ESL57 stacked

●新しく生産されたESL57QAにリア・グリルを取り付けるManfred
Manfred, fitting a new produced ESL57QA with the rear grill

●ESL57の木製サイド・レールをチェックするManfred
Manfred, checking a ESL57 wooden siderail

●ESL57は様々な色のメタル・グリルが用意されており、好みのものを選ぶことができる
coloured metal grills ESL57

●ESLの出荷前最終テストを行うManfred
Manfred, doing final tests of an ESL

●修理の順番を待つESL57
ESL's waiting to get refurbished

●Broun LE1

●QUAD Musikwiedergabeが開発した新製品ESL63QA
ESL63QA

●ESL63を組み立てるMarco Weber
Marco Weber,working on a ESL63

●ESL63のステーターの再接着作業
regluing of ESL63 stator

●設立者両名(マンフレート・シュタイン及びフランク・ヒルシュ博士)とESL製作用ジグ
Manfred and Frank plus original jig

●木製フレームのマスター・サンプル
master-samples to produce each part of the wooden frames

●QUAD ESLの振動板となるマイラー・フィルムを手にするManfred
Manfred, showing the thin mylar membran used in a QUAD ESL

●静電パネルを製作するBerndとManfred
Bernd and Manfred, production of a electrostatic panel

●静電パネルを製作するSharine
Sharine, production of a electrostatic panel

●クラッシック・クォードの真空管アンプを手にするManfred Stein
Manfred Stein with classical Quad tube amp

●QUAD Musikwiedergabeの試聴室におけるManfred SteinとSharine Jansen
Manfred Stein,Sharine Jansen in their demonstration room

●修理を終えて発送を待つESLスピーカーとManfred Stein
Manfred Stein, refubished ESL's ready to get returned

●Manfredの息子Lucasも、QUAD Musikwiedergabeでパート・タイムで働いている
Manfred's son Lucas, part time working for QUAD Musikwiedergabe

●オフィスワークを任されているAnja Port
Anja Port in the office

●新製品イェックリン・フロートQAとManfred Stein
Manfred Stein has fun with his new Jecklin Float QA headphon

●新製品イェックリン・フロートQA2
Float QA 2

●Float QAを製作するMarco Weber
Marco Weber, working on the Float QA

●初代イェックリン・フロート(伝説的なレコーディング・ツール)
Jecklin Float

静電型ヘッドフォンもライン・アップされています.

フロートQAのことですね.ユルク・イェックリン(Jürg Jecklin)が開発した静電型ヘッドフォン,初代イェックリン・フロートが発売されたのは1971年でした.モニタリング用途においてパーフェクトに近いものでしたが,その当時はこのヘッドフォンがこれほど有名になるとは誰も想像できませんでした.フロートは当初からレコーディング・スタジオで使用するためのツールとして開発されました.

音響特性が完璧なスタジオというものを実現することは不可能に近く,完璧でない空間にどれほど優秀なモニター・スピーカーを持ち込んでも,理想のモニタリングはできません.それならば別のアプローチとして,極めて優れたヘッドフォンを開発した方が有効だと考えられたのが,フロート開発の出発点でした.現在,初代イェックリン・フロートは,伝説的なレコーディング・ツールとしてマニアの間で語られています.事実,このヘッドフォンを使って世界のレコーディング・エンジニアたちが日々の仕事をこなし,高度なマニアがそのナチュラルなサウンドと優れた空間表現力を楽しんできました.


●クォード・フェスタでレクチャーを行うユルク・イェックリン(スイスのトーンマイスター)
Jecklin in QUAD fest
http://www.audiencejapan.com/QUADMusikwiedergabebyManfredStein.html

コメント [政治・選挙・NHK146] 進次郎氏“河村潰し”を宣言「前例ない態勢敷く!」 名古屋市長選(ZAKZAK)  かさっこ地蔵
08. 2013年4月11日 20:53:35 : 2PSrHvqhCo

なんかコイツ「北」のかりあげ君に似てない?
20年後も、安倍未満だろうね。
コメント [原発・フッ素31] 戦争から10年後のイラク「増加する新生児の先天異常」4/6TBS報道特集(内容書き出し)  赤かぶ
09. 2013年4月11日 20:53:57 : DRLSGgQqoE
医師が単に「ウラニウム」でなく「濃縮ウラン」と言っていることは、
「劣化ウラン」ではない、ということを意味しているのでしょう。
米軍のせいにしたかったら、「ウラン」か「劣化ウラン」と言うはずですから。

イランに濃縮ウランがあったと考えると、あの全部空になった放射性物質の
缶しか思いつかないのですが。
ファルージャでスンニ派が対米軍に濃縮ウランをそのまま使用したということも考えられます。これはテロリストの定番手段ですから。

コメント [政治・選挙・NHK146] 小沢一郎氏を東アジアの和平特使に――米国の意向? (生き生き箕面通信) サンデー毎日が爆弾スクープ  赤かぶ
69. 現実.. 2013年4月11日 20:54:13 : xVzZ8vyjva/Kc : Ks1n9nEDWQ
.

TV・新聞見てみろよ

小沢の「お」の字も無い。既に過去の人


しかし、何かネタを作り出さないと、メディアは売れず枯渇する

そこで「小沢ネタ」・・・・・・かなり匂うネタだなwwww


>小沢さんの政権与党入りもありえるのかも

 →現状では100%有り得ません。

  小沢なんか呼んでも、手勢もいないし、支持率は下がるわ、内乱を生むわで何一つ良いこと無いから

  まー有り得ないけれど、仮に小沢起用で上手くいったら、自民党は面目丸つぶれ
  絶対起用しない。分かりきった事だがね

>安倍さんの経済政策、憲法観は小沢さんからぱくったとしかも思えない

 似ても似つかない。

 安部の政策は浜田教授以下、民間学者の指南の結果
 小沢の政策なんて殆ど無いけれど、たまに口を開くと、官僚の意見ばかり
 論外  


>米国の軍需企業オーナーの関係者が小沢氏のブレーンに接触し、『小沢氏を、中国・北朝鮮を含む東アジア和平実現の特使に起用できないか』と打診してきた。


 小沢のブレーンは官僚と在日元秘書。

 このネタが嘘っぱちの証拠だね

一言で言えば、面白おかしくの、飛ばし記事だね

.

コメント [政治・選挙・NHK146] 自民と維新の衆院議員3人、迂回寄付で税還付(読売新聞)  かさっこ地蔵
11. 2013年4月11日 20:54:45 : hldVjKR472
自民党の世襲議員は、政治団体を使って相続税を逃れる。
これは合法的な脱税。相続税を払わないために息子や娘を議員にする。

世襲がなくならないわけだ。ここを突く新聞、テレビはない。
「政治と金」も本当の問題はここにある。
去年の自民党総裁選、立候補者5人全員が世襲議員だった。

マスコミはアホか。報道するのは小沢だけか。

コメント [政治・選挙・NHK146] 「旧国民新党の自見庄三郎といい前民主党の平野達男といい政治で飯を食っている人間が多すぎる:兵頭正俊氏」 (晴耕雨読)  赤かぶ
04. 2013年4月11日 20:55:10 : sgvk8Wr9Qo
 今、町議員の選挙真っ最中のわが町において、美辞麗句を連ね、
 「我こそは町民のために働きます。」
と、選挙カーが走り回っています。

 当選したら、一生懸命自分のためにささやかな利権あさりに勤しむのは目に見えているのだけど、この時だけは平身低頭して票を乞う浅ましさ。
 日本の選挙は上から下まで、こんな輩ばかりが跋扈するのはなぜでしょうか。
 国民が悪いのでしょうか。選挙制度が悪いのでしょうか。議員の給料が高すぎるのでしょうか。

コメント [政治・選挙・NHK146] 佐高信が孫崎享のトンデモ本『戦後史の正体』を一刀両断に斬って捨てたぞ!(kojitakenの日記) オロンテーア
01. 2013年4月11日 20:56:26 : DRLSGgQqoE
孫崎氏が本に書いてあるようなことは、孫崎氏が外務省に就職する前から考えていた固定観念なんじゃないでしょうかね。そう思えるほど結構古い噂が多い。
コメント [政治・選挙・NHK146] 産業利権対民営化利権の争い激化する競争力会議 (植草一秀の『知られざる真実』)  笑坊
07. 2013年4月11日 20:57:20 : RufpgDo1AM
はやく小泉・竹中を死刑にしないといけない。
その点、死刑存続に大賛成。

コメント [政治・選挙・NHK146] 特集ワイド:参院選へ、どう出る小沢一郎氏 国民はまだ改革を期待、非自民結集なら戦える  赤かぶ
36. crites 2013年4月11日 20:58:52 : Lb4g7GWIhFnZM : tky5osy3Ww
34>>ある意味怪物である。
反対勢力がむきになって襲い掛かるはずである。

ほんとだね。小沢は常識的な話をしているだけで、自民党が勝つだろうとまで言っているのに、コメント欄がこんなに荒れるとはね(笑)。

コメント [政治・選挙・NHK146] 「ミサイル防衛では国民は守れないのです」 守れるように宣伝する政府  孫崎 享  赤かぶ
69. 2013年4月11日 21:00:09 : rf6uacD0HE
人を殺すために莫大な金をかけるのは、人間ではなく、鬼畜だ!
人を人とも思わず、奴隷貿易や植民地政策をしてきた系譜だ。
こやつらの遺伝子には、鬼畜の暗号が刻まれている。
コメント [政治・選挙・NHK146] 佐高信が孫崎享のトンデモ本『戦後史の正体』を一刀両断に斬って捨てたぞ!(kojitakenの日記) オロンテーア
02. 2013年4月11日 21:00:50 : gNE9FZCURM
反小沢ストーカーkojikenは孫崎が小沢や鳩山派だから嫌いなだけだろう。

小沢のことを書いてなかったら、なーんにも関心を持たなかったろうに。

コメント [政治・選挙・NHK146] 進次郎氏“河村潰し”を宣言「前例ない態勢敷く!」 名古屋市長選(ZAKZAK)  かさっこ地蔵
09. 2013年4月11日 21:02:20 : vgQVMWdybs
 ニート上がりのグーたら小泉進次郎に政治力なんて皆無だ。
何を思い上がっているのか知らんが、父親が在日朝鮮人の息子だと知っているのか?
日本人面をするな!

コメント [カルト10] 杉山哲・享年63歳、プルトニウムである。興水の被爆安全論の根拠は偽キムチマスコミの報道の鵜呑みであり誠に残念である。 ポスト米英時代
15. 2013年4月11日 21:02:21 : vUXsGvxw8o
>>12
ストレスに弱いから通じ悪くなってるだけにしか見えなかったな
コメント [政治・選挙・NHK146] 特集ワイド:参院選へ、どう出る小沢一郎氏 国民はまだ改革を期待、非自民結集なら戦える  赤かぶ
37. 2013年4月11日 21:02:51 : a3VzwdWNgM
>>33

君とこの文案で、論争する気はない。

これ以上書いても書いてもなんだかんだと、難癖をつけることであろう。

「運転(運転の再開を含む。)をしてはならないものとする」は、君の案。

生活の党に、教えてやってはどうだ?。

私もそれでも良いと思うが、枝葉末節のこと、大切なことは脱原発か、原発容認かの2点である。

君がどこに住んでいるかは不明だが、もし宮城県〜関東圏なら、移住したほうが良いのではないか?。

東電には、原子炉事故収束能力はないぞ。

君の将来に放射能害毒が及ばないように、祈っていてあげよう。

この件のやり取りは、以上でfinish。

コメント [政治・選挙・NHK146] これでいいのか大手メディア/首相と会食 とまらない/社長に続き政治部長・論説委員長らも gataro
16. 2013年4月11日 21:03:37 : ewUNDXeW9E
やはりただの紙切れ紙屑だ、新聞の使い方はごみを包むのに使うか濡らして汚れとりが一番だ
コメント [政治・選挙・NHK146] 佐高信が孫崎享のトンデモ本『戦後史の正体』を一刀両断に斬って捨てたぞ!(kojitakenの日記) オロンテーア
03. 2013年4月11日 21:04:09 : nzEG1IEQiA
季節外れの虫がうるさいようだ
セコーセコーさこうさこうと騒いでる
無視無視ムシムシ
コメント [経世済民79] 韓国経済大ピンチ (陽光堂主人の読書日記)  赤かぶ
34. 2013年4月11日 21:04:28 : 89vzKqQtjM
http://www.nikkei.com/article/DGXNASGM08032_Y3A400C1000000/
サムスンの攻勢、おびえる台湾

IT産業競合する半導体のDRAMや液晶パネルの業績低迷が続いているほか、最近は「サムスンが台湾のIT産業の滅亡を画策して ... サムスンの台湾滅亡計画」。3月下旬に発売された台湾の主要週刊誌「今周刊」の表紙に、刺激的な文字が躍った。

>台湾経済の方が危ないでしょう。

コメント [政治・選挙・NHK146] 安倍自民党がシャカリキになる国防軍の正体 (日刊ゲンダイ)  赤かぶ
13. 2013年4月11日 21:04:31 : ULh3C29bPc
> 96条の改正は、時代の針を巻き戻すアナクロな愚行である。

軍産複合体がアメリカをダメにしたように、同じことを
やりそうだな、安倍自民党は
格差を拡大して、困った若者を徴兵する。

この悪魔が操っているかも知れない、安倍を

コメント [政治・選挙・NHK146] 孫崎享の『戦後史の正体』その他は、学問的には相当いかがわしい、つまり、かなり怪しい「政治的プロパガンダ文書」である。  笑坊
15. 2013年4月11日 21:04:48 : OLkwGF9mCw
>(付記)--拙ブログ記事の「阿修羅」掲示板への引用・転載を禁じる!!!

これは投稿時にはなかった。投稿されてあわてて付記したようだ。

相当バッシングされたようだ。

https://twitter.com/yamazakikoutaro

山崎行太郎ー政治哲学者、文藝評論家。‏@yamazakikoutaro
僕の「孫崎享批判」の書き込みに対して、次元の低い罵倒を繰り返す愚かな連中がいる。実は、僕の「孫崎享論ー『負け犬の遠吠え』の政治学」は、近刊予定の「保守論壇亡国論」の一部に収録するものだ。孫崎享的な、単純素朴・稚拙な「反米親中主義」的思考が、ネット右翼的思考と同様に国を亡ぼすのだ。

コメント [政治・選挙・NHK146] 最高裁トップが外国政府に判断仰ぐ「属国の作法」 (植草一秀の『知られざる真実』)  笑坊
43. 2013年4月11日 21:05:24 : ZyMZJgTZzk
 衆院憲法審査会(保利耕輔会長)は11日、憲法第6章「司法」について議論した。

 裁判官の独立を保つため、現行憲法で報酬を「在任中、減額できない」と規定されていることに対し、自民党、日本維新の会、生活の党が改正を求める考えを示した。

 実際には、裁判官報酬は震災復興の財源に充てるため、2012年4月から一般職の国家公務員に合わせて減額されている。政府は、裁判官や司法に圧力を与えるものでなく憲法の趣旨には反しないとの立場だが、自民・大塚拓氏は「憲法上の疑義を払拭する必要がある」と指摘し、維新の会も「裁判官の独立を害しない範囲で、減額措置を明文で認める方向で検討している」(新原秀人氏)と述べた。

コメント [政治・選挙・NHK146] 小沢一郎氏を東アジアの和平特使に――米国の意向? (生き生き箕面通信) サンデー毎日が爆弾スクープ  赤かぶ
70. 2013年4月11日 21:05:44 : 8gEqIN3j5Y
やっとゴリラの顔を見分けられるようになったんだろう
コメント [経世済民79] 副島大先生に、猛省を促す 足苦斎
16. 2013年4月11日 21:06:36 : 89vzKqQtjM
http://www.nikkei.com/article/DGXNASGM08032_Y3A400C1000000/
サムスンの攻勢、おびえる台湾

IT産業競合する半導体のDRAMや液晶パネルの業績低迷が続いているほか、最近は「サムスンが台湾のIT産業の滅亡を画策して ... サムスンの台湾滅亡計画」。3月下旬に発売された台湾の主要週刊誌「今周刊」の表紙に、刺激的な文字が躍った。

>中国と自由貿易協定を結んでいる台湾経済も厳しいです。中国から台湾はむしり取られているようです。副島先生は台湾をもっと書いて欲しいですね。

コメント [政治・選挙・NHK146] 「ミサイル防衛では国民は守れないのです」 守れるように宣伝する政府  孫崎 享  赤かぶ
70. 2013年4月11日 21:07:07 : PbdIEh1xKA
外交手段でと言うやつは具体的な策はまるでださないな。
コメント [政治・選挙・NHK146] 安倍自民党がシャカリキになる国防軍の正体 (日刊ゲンダイ)  赤かぶ
14. 2013年4月11日 21:07:07 : vgQVMWdybs
 オボッチャマの安倍は「自分は戦争に行かなくて済む」とでも考えているのだろうな!
国防軍も自衛隊も同じだ。弾に当れば血を流し苦しみながら死ぬ人間なんだ。
頭が悪いお前には、想像がつかないらしいが・・・。


コメント [政治・選挙・NHK146] これでいいのか大手メディア/首相と会食 とまらない/社長に続き政治部長・論説委員長らも gataro
17. 2013年4月11日 21:07:19 : ewUNDXeW9E
自民党の政治家が沖縄のマスコミに異例の訪問をしたそうだ 機密費でおぐりたかったのだろうか、笑

目的は従わない新聞社への圧力みえみえ!!

コメント [政治・選挙・NHK146] 佐高信が孫崎享のトンデモ本『戦後史の正体』を一刀両断に斬って捨てたぞ!(kojitakenの日記) オロンテーア
04. 2013年4月11日 21:08:00 : FmaOIraJGg
西松事件の時、散々小沢を叩いていたっけね、週刊金曜日。小沢事件の大検証記事を佐高は金曜日に書いたのか?
コメント [政治・選挙・NHK146] 自民と維新の衆院議員3人、迂回寄付で税還付(読売新聞)  かさっこ地蔵
12. 2013年4月11日 21:08:38 : vgQVMWdybs
 党首が詐欺師だから、こう成るのは初めから分っていた!

コメント [政治・選挙・NHK146] 特集ワイド:参院選へ、どう出る小沢一郎氏 国民はまだ改革を期待、非自民結集なら戦える  赤かぶ
38. 2013年4月11日 21:09:17 : cDmdAMnrvg
小沢さんを貶める数々のコメント、まことにご苦労様です。
どれくらいの人が影響されますかね?

自分で考えて下した判断は、誰にも壊されません。
私は小沢さんを応援しています。
こうしたエネルギーを受けて、小沢さんは活動しています。

悪徳評論家ふぜいが「もう終わりだから退け」などという筋合いはないのです。
勘違いするなよ!!!

支持者一人ひとりが小沢さんを支えています。
小沢さんが引退するときは、支持者が「もういいよ」と言った時です。

コメント [政治・選挙・NHK146] 佐高信が孫崎享のトンデモ本『戦後史の正体』を一刀両断に斬って捨てたぞ!(kojitakenの日記) オロンテーア
05. 2013年4月11日 21:09:21 : 558YZ3fhxE
こりゃあ、左翼も右翼も駄目だなw
掃除が必要だよ大掃除が

まあ左翼は、放っておいても消滅するが
右翼はそんなことないからな。しかも似非だ
その危機感が佐高信にはない
自分がオマンマ食えて、プライドも維持できていたら満足なんだろう

まあ関口の朝の奴に出てるくらいだから
本当に左翼かは怪しい

「リベラルな視点が欠如」で
「憲法に鈍感」だから
「いささかならず有害」という事なのだろうが

これはいつもの似非左翼の思考で
非常に排他的で独善的

======================
「リベラルな視点が欠如」
「憲法に鈍感」
こんなことは、孫崎の主張からは最初から伺われること

それが、「俺以外、誰もわかってない」と悦に入るだけなのが
乞食犬や佐高の限界

見限られんうちに、まあ改めはできんだろうから
ひっそりと死ね

コメント [政治・選挙・NHK146] 佐高信が孫崎享のトンデモ本『戦後史の正体』を一刀両断に斬って捨てたぞ!(kojitakenの日記) オロンテーア
06. 2013年4月11日 21:09:29 : Q3qbpnbECo
雑誌読んでないけど
全部を否定してるのではなくて
一部について意見の相違があるんでないの?
コメント [経世済民79] NY株式最高値の裏側、アメリカの「貧乏人は死ね」社会・・格差に支えられた市場最高値! 墨染
06. 2013年4月11日 21:09:37 : ZArU3zxb0E
不動産系の株でいい思いをさせていただきました。
多謝。
コメント [原発・フッ素31] 汚染水漏れの裏側で 現役作業員が語る内情 トラブルが相次ぐ理由 妹之山商店街
02. 2013年4月11日 21:10:20 : FfzzRIbxkp
汚染水毎日 400t。 25メートルのプール100個分。
汚染水の危険性は、汚染水10ccで年間食品摂取量の上限1ミリシーベルトを超えてしまう。

地下水が汚染水になる前に、上流で止められないのかな。
400tすべては無理でも、水脈の半分くらいはルートをつきとめて、水路を作るなりできないのかな。
大事な資源。汚染する前は、ミネラルウォーターかもよ。
ミネラルウォーターなら、水源が汚染された地域で有効に使えそうなのに。
400tの水が、もったいない!
うちも水源が汚染されたから、遠方の水を買うようになった。手間も費用もたまらんよ。

他の原発も地下水脈をちゃんとチェックしてください。
フクイチは共用プールの地下からも水が浸入していたのだし。

コメント [政治・選挙・NHK146] これでいいのか大手メディア/首相と会食 とまらない/社長に続き政治部長・論説委員長らも gataro
18. 2013年4月11日 21:10:54 : 0ptv9SyfBo
大手マスコミ=河原乞食
コメント [政治・選挙・NHK146] これでいいのか大手メディア/首相と会食 とまらない/社長に続き政治部長・論説委員長らも gataro
19. 2013年4月11日 21:12:33 : vgQVMWdybs
「会食」とは、仲間内でするもの。日本のマスコミが、政治と癒着して堕落した明らかな証拠だ。
今後、新聞購読者はますます減少するだろう。
コメント [政治・選挙・NHK146] 小沢一郎氏を東アジアの和平特使に――米国の意向? (生き生き箕面通信) サンデー毎日が爆弾スクープ  赤かぶ
71. 2013年4月11日 21:13:27 : NWVPkhDCwE
>>69

小沢一郎生活代表は、中国の首相、李克強氏が将来大物になるって
もう何十年も前に見抜いていたんだぜ。
それが、どういう意味か分かるか?

今週のサンデー毎日のこの記事にこのことが書いてあるよ。


記事 [ペンネーム登録待ち板6] 「公明党・創価学会への迫害と懐柔の謀略史」(第五回)
「公明党・創価学会への迫害と懐柔の謀略史」(第五回)

T.公明党・創価学会への迫害と懐柔を実行した権力の正体

U.反創価学会集団の正体=中心は長期政権党・自民党

V. 公明党創立者たちの権力に迎合しない革命精神

W.池田会長の「総体革命」・長期展望は公明党政権!

X.自公連立前、公明党の基本路線

Y.識者が指摘する自公連立の経緯・内幕

(1)鈴木棟一氏の主張:4連敗を避ける為、自公連立に活路をもとめた!
@“4連敗を避けたい公明党”
A “公明党を新進党から引き剥がす「竹下登の謀略」”

(2)野中広務氏の主張:「地域振興券」など公明党の実績をつくって自公連立!

(3)魚住昭氏の主張:「池田の証人喚問」と税務調査を阻止するため自民党に屈服!

(4)平野貞夫氏の主張:公明党は自民党の恫喝に屈服!

(注):支持者が堂々と具体的に反論できるように、上記の指摘に対する公明党執行部の詳しい説明を文書で公表して頂きたいものです。

(以上は第1〜4回で投稿済みです)

以下は牧口会長等への迫害に関する追加分です

3.戦後の創価学会への弾圧は戦前の特高警察の人脈と深い関係がある!

(1)牧口会長等への戦時中・軍部権力による法難

@ 地元有力者や政治家からの迫害

牧口には、“教育にかかわりのない者が権力にものをいわせて教育に口を出すべきではない”という、一貫した強い信念があった。
大物政治家は、前々から、それが面白くなかったようだ。そこで、地元有力者の意向を聞き入れ、牧口を左遷する。権力におもねらず、信念を貫こうとすれば、迫害という嵐が競い起こる。それに負けぬ強さを持つことこそ、改革者の条件である 。

A 創価教育学会への国家権力からの迫害

創価教育学会の神社参拝拒否、神札の奉祀拒否の態度が、治安当局・特高刑事から監視されるようになった。
起訴状によれば、牧口会長は、治安維持法違反と神宮に対する不敬罪で起訴されたことが記述されている 。
国家神道を宗教の正邪のうえから謗法として戒め、勇猛果敢に折伏を進める創価教育学会を、戦時中の当局が看過するはずがなかったのである。
戦時下にあっても、学会は折伏を展開し、入信に際しては神札などの謗法払いを厳格に行っていた。そして、国家神道を根本にした政府のあり方は間違いであることを主張して譲らなかったのである。
当時、学会は、会員数3000人ほどの、まだ小さな教団にすぎなった。
しかし、当局は、牧口常三郎が、国家、社会の建設のために「教育改造」を掲げ、その根本的な方途が日蓮大聖人の仏法にあるとしていることに、警戒心を強めていったようだ。
昭和18年7月、ついに弾圧の魔の手は創価教育学会を襲った。
学会の、あの神札の拒否が、弾圧を決定的なものにしたのである。
7月6日、牧口常三郎、戸田城聖らが逮捕され、翌年3月までには、学会の検挙者は21名にのぼった 。
牧口はこの逮捕を、国家諫暁の好機であるととらえていた。
取り調べの場は、さながら折伏、弘法の観を呈した 。

B日蓮正宗総本山は保身のため牧口会長を「信徒除名処分」!

戦時中、日蓮正宗・僧侶・小笠原慈聞(おがさわらじもん)は、自らが宗門の権限を握ろうとする策謀実現のために、宗門の維新を断行せよと、軍国主義・国家権力を楯にして、宗務院当局弾劾の叫びをあげていた。
小笠原慈聞一派は、「不敬罪」で、大石寺を警視庁へ訴えていた。
この「小笠原慈聞の告訴」が創価教育学会への弾圧・投獄の発端となった 。
日蓮正宗首脳は、昭和18(1943)年6月、ついに神札受諾を公的に徹底する方針を固め、それに頑強に抵抗していた牧口会長と創価教育学会幹部を大石寺に呼び、当時の法主・日恭の立会いのもと、創価教育学会も神札を祀るように命じた。
牧口会長はその受諾は、日蓮大聖人の仏法に背くものであると考えて、「神札は、絶対に受けません」と厳然と拒否した 。
一方、日蓮正宗・宗務院は、弾圧を恐れ、国家神道に迎合し、御書の発行を禁止したり、勤行の御観念文を、天照大神を異様に尊崇したり、「皇国守護」の文言を入れる、など改変したりした。
牧口会長は、逮捕される一週間前、再度総本山・大石寺へ行って、教義改変の方針を変更するように厳重に抗議したが、総本山は聞きいれず、弾圧から身を守るため、逆に牧口を「登山停止」「信徒除名処分」にした 。

C過酷な獄中でも堂々と国家神道の誤りを正した、牧口会長等の革命精神!

戦時中の獄中は、冬でも暖房・冬用の布団の差し入れを許されず、指も凍傷にかかるほど、極寒であった。
食事は、コウリャンの混じったご飯と塩水のような味噌汁・タクアン程度の粗食であった 。 
そのような過酷な獄中で、70代の高齢の牧口常三郎は、いささかも節を曲げることなく、堂々と国家神道の誤りを正した。そして、昭和19年11月18日、73歳で、巣鴨の東京拘置所で獄死したのである。
牧口の殉教、そして、牧口同様戦時下の過酷な環境・食事状況で、戸田の2年間に及ぶ不退転の獄中生活は、信教の自由のための権力との壮絶な戦いであり、創価学会が、日蓮大聖人の仏法の正法正義を守り抜いた永遠不滅の刻印となった 。

http://www.asyura2.com/10/nametoroku6/msg/2959.html

コメント [政治・選挙・NHK146] これでいいのか大手メディア/首相と会食 とまらない/社長に続き政治部長・論説委員長らも gataro
20. 2013年4月11日 21:16:24 : nzEG1IEQiA
国民栄誉賞あたりから胡散臭いなあと
感じた。われわれをばか番組で洗脳
しようと思っているのだろう

どこのチャンネルもばかタレントが大口あけて
仲間うちで笑い合っている
添加のNHKもだ

コメント [政治・選挙・NHK146] 死刑のない世界の実現は近い  アムネスティ・インターナショナル国際事務局 ダイナモ
05. 2013年4月11日 21:17:15 : 0sWPzBDeaI
>>03
死刑云々より刑罰の存置是非レベルの話だな
国家の殺人だとか言うヤツが
国家による拉致監禁強制労働(懲役刑)
更に強制労働内での死亡(拉致監禁致死)について言及しないのが分からん。

例えば、世界年間獄中死数は、中国を含めた世界年間死刑執行数を超えている

コメント [政治・選挙・NHK146] 孫崎享の『戦後史の正体』その他は、学問的には相当いかがわしい、つまり、かなり怪しい「政治的プロパガンダ文書」である。  笑坊
16. 2013年4月11日 21:17:33 : 558YZ3fhxE
>>15
俺は別に反米じゃないし、親中じゃないもの
親米じゃないし、反中じゃないというだけだw

阿修羅の多くの人がそうで
「国家」というものを「人」より上に持ってくるから、おかしくなる

おかしいと思うものを、おかしいと言えないなんて
しかも、匿名掲示板ですら言えないなんて
そんな人間にはなりたくないし
そんな国家なら、なくなってしまえ

コメント [政治・選挙・NHK146] 孫崎享の『戦後史の正体』その他は、学問的には相当いかがわしい、つまり、かなり怪しい「政治的プロパガンダ文書」である。  笑坊
17. 2013年4月11日 21:18:47 : Q3qbpnbECo
>>15
情報提供ありがとうございます

>単純素朴・稚拙な「反米親中主義」的思考、ネット右翼的思考と同様に国を亡ぼすのだ

私も孫崎氏の中国礼賛には?がつきますが
それと「戦後史の正体」の内容批判は全くの別問題と考えるところです


コメント [政治・選挙・NHK146] ドチンピラ丸出し! 橋下市長の"脅迫"手法 [斎藤貴男「二極化・格差社会の真相」] (日刊ゲンダイ)  赤かぶ
37. 2013年4月11日 21:19:27 : F1cn3wr9PE
殺人テレビ《ステマ攻撃》が日本を破壊する(simatyan2のブログ) 
http://www.asyura2.com/12/hihyo13/msg/750.html
投稿者 かさっこ地蔵 日時 2013 年 4 月 09 日 10:14:43: AtMSjtXKW4rJY

の中でも

前回の記事でも書いた朝日新聞と橋下市長との確執など良い例ですね。
次に書く朝日新聞、安倍総理、橋下市長、アメリカの事実関係を見れば対立軸
などありえないことがわかると思います。
今年1月23日、安倍総理が議長を務める「産業競争力会議」が開かれました。
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/keizaisaisei/skkkaigi/dai1/siryou2.pdf
会議の議員には竹中平蔵氏と並んでローソン代表取締役社長の新浪剛史氏の
名前があるんですね。
で、この新浪剛史氏は朝日新聞社主筆の船橋洋一氏が理事長の、「財団法人
日本再建イニシアティブ」の理事でもあるんです。
「財団 役員・評議員」 | RJIF 財団法人日本再建イニシアティブ
http://rebuildjpn.org/about-us/members/
「失われた20年の検証 」| RJIF 財団法人日本再建イニシアティブ
http://rebuildjpn.org/japans-lost-decades/
ということは、朝日新聞と安倍総理が本当に対立しているなら、こんな人間を
産業競争力会議のメンバーにするはずがないのです。

、、、

などと興味深いことが書かれています。

つまり馬鹿ちゃいまんねんアホでんねんのヤラセです。
阿修羅訪問者の皆様大阪は狸と狐が走り周るようなド田舎らしいのでムサシとグローリー様とが大活躍でこれにマスコミ様とピン芸人様が執拗に大変なご努力をされています。

大阪はかって繊維産業が盛んで遠方から働きに来られた方達を相手に色んな意味での現世利益?を餌に創価カルトが大繁殖したようです。
矢野の爺さんが楽勝で毎回当選していた時期が全盛期だったらしいです。
現在はかってのパワーはありませんが残り粕はおられるようで古のイメージを有効に利用しているようであり支持者がいるつもりのように見えます。
証拠は自民単独では無理だが公明の協力があって初めてなんとか当選する程度です。
つまり古のような自民公明単独では無理な程度の支持者しかいないという事です。
こんな中で大阪市付近から維新が不自然に始まって現在に至るということです。
大阪電通やマスコミのご努力は一般人にも詳細が見え始めましたので更に大変だと思いますよ。
今回真似した電器様も目出度くお亡くなりになりましたので連合の影響力が下がり理論的には更に無理なはずですね。
ムサシとグローリー様だけがひたすら頼りなようにみえます。
もし在日さんが沢山おられても投票権が無いので無意味なはずですね。
しかし訴訟出来るような合理的な証拠が無いだろう、、、従って不正では無い、、、という現状は不思議な状態です。
命令が出たのか支持者の家には自民公明維新のポスターが焦ったように張ってありますがパラパラ程度で素人目にもこんなに多くの方が当選出来るような感じは全くありません。
何でこんなに通るんやろか可笑しいなというのが一般的な実感です。
所謂B層の方達が不正選管ムサシやグローリーや選挙管理委員会やマスコミにたどり着くには後一歩でしょう。
また選挙があれば必ずやるだろうから今回具体的な不正の方法が分かりましたので次回は完全に誰の目にも明らかになると思いますよ。
失礼ながら東京も恐らく同じようなやり方でしょう。
ただ露骨に徹底しただけではありませんかね。
従って議員連中の人間性にも無理がありご存知のように次から次へとごたごたばかりですね。

14. 2013年4月10日 19:35:37 : 0l9UTvdQ9c 様 へーへー有難とさん。

おかげさんで大阪府は赤字団体目前にまで到着しそうでんな。
これも橋の下さんのご努力の表れでんな。
よってたかって隠してるのはどなたはんでっかいな?。白々しい ぼけ。

コメント [政治・選挙・NHK146] ドチンピラ丸出し! 橋下市長の"脅迫"手法 [斎藤貴男「二極化・格差社会の真相」] (日刊ゲンダイ)  赤かぶ
38. 2013年4月11日 21:19:38 : KQjCIJpAYQ
厳しいね。

荒れれば荒れるほど、不条理であればあるほど強く(選挙で)なる
のが、こういうタイプ。

民衆(下層階級、労働者階級)の、ルサンチマンと、強さへの
憧れ(マチズモ)を吸収して、バケモノのように巨大化している、
またおそらく、今後もするのだ。
サド・マゾヒズム、すなわち真の意味でのファシズムの権化、橋下。

何とか止めないと、えらいことになるわけだが、この相手は対処が
とても難しい。とくに、経済でも文化でも「二極化」(とやら)が
進めば進むほど、難しい。

大阪府知事選では、インテリを対抗馬に立てて失敗した。インテリは
下層階級・労働者階級からみて「ヤツラ」すなわち最大の敵だと思わ
れている。「本当の敵」はもっと別のところにいるわけだけど、元々
そんなものは目に入らない。
「自分たちに近い」「そこらへんのオッサンが酔っぱらって」いるような
橋下を、仲間と思って支持することで、この格差はますます広がりこそ
すれ、決して埋められることはないわけだけど、事ここに至っては、
もはや、そんなことはどっちでもよくなってるようだ。
もともと、何が自分たちの生活を規定してるのかなんて、思いもよらない
んだから。

「大衆蔑視はいけない」なんていっているリベラル・左派の頭の上など、
斜め上に飛び越えてしまう。

チンピラには、チンピラを当てなくてはならないけれど、橋下は決して
知識や判断力で優れているとは言えなくても、知的な側面(この場合は
悪知恵か)も、長けている。芸人などをぶつけても勝てっこない。
一方で、知・情・意どれをとっても素晴らしい、聖人君子を立てても、
結局決めるのは「有権者」なのであって、そういう人物、「有権者」の
似姿ではない、「ヤツラ」な候補者は、罵倒されて負けてしまう。

この事態を防ぐには二つの道しか思いつかないが、どうか。
・制限選挙制
  日本の場合、いちばん簡便な財産による方法は難しい。知識が軽んじ
  られ、価格が安いから。判断力≒財産という図式に対する攪乱要因が
  大きそう(これまでは、それは一面で、よいことでもあった!)

・同じような、高い知性と高いチンピラ性を兼ね備えた無害な人間を育成、
 飼育しておく。(もちろん、簡単にいうことを聞くわけはなく、難しい)

⇒できるとすれば「後者」だ。野に、というかあらゆる場末に遺賢無きまで
 探して、その才能を橋下にぶつけ、潰す方法。
 毒は毒を持って制するよりほかに、手立てはない。

 そうでもしないと、目が飛び出てアバラが浮き上がっていても、目の前で
 子供が福島特別除染隊みたいなものに召集されていっても、きっと、現在
 維新とやらへの支持を続けているものは、また維新候補を選ぶよ。



コメント [政治・選挙・NHK146] 進次郎氏“河村潰し”を宣言「前例ない態勢敷く!」 名古屋市長選(ZAKZAK)  かさっこ地蔵
10. JohnMung 2013年4月11日 21:22:47 : SfgJT2I6DyMEc : FSFWArxijs

 このところ、度々大口叩く小泉進次郎の背景と正体の一部を確認しておきましょう。

 まず、親父の小泉純一郎がどういう方かは、下記で概要はつかめるでしょう!!

 ”小泉元首相の真実 その1  ー父親は朝鮮人ー”
 http://voicevoice.cocolog-nifty.com/blog/2010/07/post-2bbd.html

 ”小泉元首相の真実 その2 ー経歴と醜聞ー”
 http://voicevoice.cocolog-nifty.com/blog/2010/07/post-fc73.html

 ”小泉元首相の真実 その3 ーいかに馬鹿かー”
 http://voicevoice.cocolog-nifty.com/blog/2010/07/post-ca1a.html

 ”小泉元首相の真実 その4 ー小泉組と稲川会ー”
 http://voicevoice.cocolog-nifty.com/blog/2010/07/post-502c.html

 次は、小泉純一郎のSMプレイは、押尾学・森祐喜事件の先行事例と言えましょう!!
 注)森祐喜とは、清和会の先輩総理である森喜朗の長男。

 ”小泉元首相の真実 −その5− 「エロ魔王」と呼ばれていた”
 http://voicevoice.cocolog-nifty.com/blog/2010/11/post-8dc9.html

 進次郎も父親に負けておらず、ホストクラブのトイレで、チョメチョメやっていたようだし、美人すぎる藤川市議にちょっかいを出していたそうな!!

 “進次郎氏、美人すぎる藤川市議に猛アタック!「心強い」…自民党大会”
 http://www.asyura2.com/10/senkyo78/msg/590.html
 投稿者 めっちゃホリディ 日時 2010 年 1 月 25 日 08:08:54: ButNssLaEkEzg

 そして、稲川会とは、先祖代々の繋がりで、進次郎くんもお披露目済みのようですな。

 “「08年フライデー掲載写真:小泉進二郎と稲川会大幹部(小泉元首相の地元選挙を30年以上に渡り取り仕切った)」”
 http://www.asyura2.com/10/senkyo87/msg/769.html
 投稿者 むにゃ 日時 2010 年 6 月 05 日 16:29:54: okMc52wnlhCtY

 “小泉進二郎と稲川会大幹部の蜜月関係(転載) (リチャード・コシミズ・ブログ)”
 http://www.asyura2.com/10/senkyo83/msg/829.html
 投稿者 いさむ 日時 2010 年 4 月 07 日 17:26:13: 4a1.KLUBdoI16

コメント [政治・選挙・NHK146] 「迂回寄付」で怪しい議員ゾロゾロ (日刊ゲンダイ)  赤かぶ
01. 2013年4月11日 21:23:31 : Q3qbpnbECo
特捜はガン無視?

まあ、司法がどうというより
有権者が自分で判断できるようにならないといけないんだが
それにはマスコミがなぁ(泣

コメント [カルト10] 杉山哲・享年63歳、プルトニウムである。興水の被爆安全論の根拠は偽キムチマスコミの報道の鵜呑みであり誠に残念である。 ポスト米英時代
16. 123456 2013年4月11日 21:24:47 : .QEk9Shmz5ssA : ajX4HjOOHQ
>10殿、
貴殿のご意見を非難するわけではないので、どうぞ冷静に聞いてほしい。

>残念ながら・・・、関東圏3000万人の避難は無理なのです!
>放射能放射線の影響はあるでしょう。
>負ける人(障害を受ける)も出てきましょう。

本当に無理だったのか?がまず第一。我が家はメディアのプロパガンダが全く入らない状態だったので、原発爆発の映像だけで自主判断して避難したが、避難先はどこもかしこもがらがら。「シャッター街」というものの実態を知った次第だ。東京だけに人口が集中しておるのだヌッポンは。もし、みんなが増すゴミの言うことなど無視して、自主判断で避難しておれば、政府もなんとかせにゃならんかったろう。聞き分けが良すぎる我慢人間というと聞こえはよいが、「奴隷根性」と言った人もおり、なるほどと思った。まことに、管理しやすい国民ではある。これが「ソフトパワー」なのか「集団自殺」なのかは今後じょじょに明らかになるだろうが、政府になんとかさせることこそソフトパワーのはずだ。


また、「負ける人」という表現には、実に非常な気味悪さを感じるのだが、そう感じるかどうかが重大な分岐点であるようだ。

ところで、避難できるのは一部の恵まれた人だろうか?我が家はおもな収入源がなくなったので、収入は半減だが何とかやっておる。しかも、老親もいる。当時は、もしさらに状況が切迫したら、ボートピープルになって大陸に避難しようと思っておった。未知の冒険を思うと、落ち込むどころかアドレナリン全開であった。高揚していたのだ!


コメント [政治・選挙・NHK146] 佐高信が孫崎享のトンデモ本『戦後史の正体』を一刀両断に斬って捨てたぞ!(kojitakenの日記) オロンテーア
07. 2013年4月11日 21:24:57 : 3sxeYg5P9U
リベラルな視点!???
あまり笑わせるな。こいつらのいう「リベラルな視点」というのは
富裕層の存在を忘れるな。かれらも人間だ。富裕層と貧困層、ともに仲良くやろうじゃないか。これがこいつらのいう「リベラル」な視点だ。
ばかばかしい。富裕層のたいこもち丸出してことだろうが。佐高よ。
コメント [政治・選挙・NHK146] 小沢元秘書の石川知裕氏、議員辞職を決断(日刊ゲンダイ) オロンテーア
01. 2013年4月11日 21:27:39 : D3CvIatoag
日刊ゲンダイ毛嫌いする癖に
こんなカス記事には脊髄反射するんだね
汚論低阿様
真逆のニュースもあるから
もう少し裏取りしてから投稿した方がいいよ
コメント [原発・フッ素31] 読売新聞の原発を推進する犯罪的社説 (生き生き箕面通信)  赤かぶ
15. 2013年4月11日 21:27:48 : FnsgwNyZyU
勧誘員がきたので「読売なんて読むバカはいない!ジイアンツが大嫌い!と言ったらムッツとして帰って行った。読売が悪いのだが・・・
百害はある。得るものない。
コメント [原発・フッ素31] セシウム、99%で不検出=内部被ばく2万人調査−福島など「食事に気配り」・東大 (時事通信)  赤かぶ
21. 2013年4月11日 21:30:23 : ZO3mf2YxFs
この手の話の怖いのはこういうのを信じて対策がおろそかになって被爆すること、この話を作った人は身の保身か何かでやったのだろうが、その結果被爆がどんどん拡大し大量の被爆を生む事になる、

安全だといえばすんだ事故以前の理論で事故後も済まそうとして、全然違う意味が発生していることに連中はまだ気づいていないのだろう、

事故が起きた後は安全神話はいってはいけない、そこに連中が気づくのは現実が地獄のようになってからだろうな。

コメント [政治・選挙・NHK146] 佐高信が孫崎享のトンデモ本『戦後史の正体』を一刀両断に斬って捨てたぞ!(kojitakenの日記) オロンテーア
08. 2013年4月11日 21:30:56 : IFAsDokcaU
佐高か
こいつの顔見れば、よくわかりますな(笑)
コメント [政治・選挙・NHK146] 京都大学中野剛志先生 脱(反)原発に なぜ左翼が多いのか&知っておきたい「電力の話」(日の丸のブログ) 会員番号4153番
18. 2013年4月11日 21:31:25 : 0uakbCRtKo
何が脱原発派左翼だよ、このタコ!
命の惜しい人はみんな左翼か?
コメント [政治・選挙・NHK146] 北朝鮮ミサイル騒動 怪しいのは最も利益を得るヤツってのがセオリーなのだが… (世相を斬る あいば達也)  笑坊
08. 2013年4月11日 21:31:32 : OgNtCnnwR2
もっとも利益を得ているのは阿修羅に引用されるような
妄想ブロガーじゃないか?


コメント [政治・選挙・NHK146] 日銀黒田総裁 なぜ「カラーパネル」を用意できたのか (日刊ゲンダイ)  赤かぶ
06. 2013年4月11日 21:31:46 : a1iNOS3XDA
このタレント気取りの黒、日銀の哲理もかなぐり捨て、無能安部の穴舐めに奔走。

顔相からして、浅薄むきだしの小物。

コメント [原発・フッ素31] 汚染水漏れの裏側で 現役作業員が語る内情 トラブルが相次ぐ理由 妹之山商店街
03. hirame121 2013年4月11日 21:32:40 : XWawJXsz74hEM : z206VCaEbk
水の惑星ろ過装置陸部、
ここにセシウム、ストロンチウム、プルトニウム、こんなの流出したらどうなるのか素人の私にはわからないが、反原発小出裕章さんは日本は終りと唱えている。


コメント [政治・選挙・NHK146] 特集ワイド:参院選へ、どう出る小沢一郎氏 国民はまだ改革を期待、非自民結集なら戦える  赤かぶ
39. 2013年4月11日 21:34:17 : 2cIUw2Wa0Y
>>36
>コメント欄がこんなに荒れるとはね(笑)。

この程度は普通”荒れる”とは言わないレベル
どちらかと言えば”ベタなぎ”に近いわ(笑)

やっぱりお前ら、世間を知らなすぎ

コメント [原発・フッ素31] 読売新聞の原発を推進する犯罪的社説 (生き生き箕面通信)  赤かぶ
16. 2013年4月11日 21:35:41 : WNSPGcaZcg
読売新聞社はいいですね−
読者にテスト試しの社説を書くのだから

この社説を信じる読者は落第市民で疑う読者は進級市民です。
大手マスコミ新聞をやめれば晴れて卒業です。

コメント [政治・選挙・NHK146] 京都大学中野剛志先生 脱(反)原発に なぜ左翼が多いのか&知っておきたい「電力の話」(日の丸のブログ) 会員番号4153番
19. 2013年4月11日 21:36:31 : 0uakbCRtKo
>>06 Q2yyL0XBNs さん

そんなことを中野剛志に言っても無駄だよ!
この人は知らないで言っているわけじゃない。
そんな事は何もかも承知の上で、原発推進しているのはただ自分の慾の為だから。
人の命より自分の慾の為にしかあの口は動かないんだから!

コメント [音楽11] ショパン「革命」 フジコ・ヘミング 辻井伸行  根津理恵子 グッキー
11. 2013年4月11日 21:37:10 : TUPxsc98ho
万葉集防人歌の哀しさをわかるひとなら小沢さんを支持する人でも阿部さんを支持する人でもよろしいのではないのかしら?
コメント [政治・選挙・NHK146] 朝鮮学校無償化はずし反対! 3.31東京 全国から六〇〇〇人が参加し集会・デモ  かけはし ダイナモ
01. 2013年4月11日 21:37:20 : rPemewChTg
朝鮮学校による教科書偽装事件で後退に後退を重ねたって分かってるのかね…
コメント [政治・選挙・NHK146] 朝鮮学校無償化はずし反対! 3.31東京 全国から六〇〇〇人が参加し集会・デモ  かけはし ダイナモ
02. 2013年4月11日 21:37:44 : 0L6HtnRSUw
その前に、韓国大統領の天皇に対する侮辱発言と、韓国人による東北の被災者に対する中傷行為を深く謝罪しろ。ここだけ綺麗な事を言うな。
コメント [政治・選挙・NHK146] 「ミサイル防衛では国民は守れないのです」 守れるように宣伝する政府  孫崎 享  赤かぶ
71. 2013年4月11日 21:39:18 : rCtfAvgnGE
戦争は、やるか、やられるかで、とても分かりやすい。
外交は、人間関係と同じで、相手と自分の在り方で、千差万別。

コメント [政治・選挙・NHK146] 死刑のない世界の実現は近い  アムネスティ・インターナショナル国際事務局 ダイナモ
06. 2013年4月11日 21:39:48 : kopoXQ1qYU

 死刑の無い世界を実現するためにどうすればよいか。
 残虐な殺人犯罪の無い社会をつくることだ。

 死刑を無くせと言う前に残虐な殺人犯罪の無い社会を目指すべきだろう。


コメント [Ψ空耳の丘Ψ60] アポロ計画の嘘と捏造の流失映像発覚!覆い隠すのに必死なNASA!!    紺屋高尾
38. 2013年4月11日 21:41:13 : JiFx5EQ7f2
とある異星の発達した文明科学を持った種族が遺伝子操作によって
新たな生命を創りだす事に熱中しだした、しかしある日事故が起こってしまった。
そして研究者達は場所を変え新たな星の中で新生物(生物デザイン)の
創造に熱中した、それが地球なのであると。
彼らは自分達に似た生物をも作り出した、それが人間。 その人間の
代表者に知識を渡して統治してもらおうと思ったら創造主に逆らい戦争を始め
又は不道徳な世の中になったので創造主が頭に来て滅ぼしてしまった。
それ以降監視はすれども接触せずが原則だそうだが何やら文明種族は多数居て
密かにコンタクトしてる種族が居るとか居ないとか、要するに観察保護地域。
勿論これは空耳レベル。
コメント [戦争b10] 北、ミサイル発射Xデーは11日か 新型中距離「ムスダン」めぐり不穏な動き (ZAKZAK)  赤かぶ
22. 2013年4月11日 21:41:45 : Fa5dlxJMSI
アメリカ国務長官ケリーが12日〜15日までソウル・北京・東京を訪問する、国務長官は日本の外務大臣に当たるのだが、果たしてその時期にあえて発射するのか、腐食しやすい液体燃料の「非対称ジメチルヒドラジン」を注入完了(?)のムスダンは発射時限がある。ミサイルの最終点検・ケリー外交・金日成生誕日(4月15日)を加味して、北朝鮮が最適と考える日に打ち上げるだろう。情報によると、発射車両を出し入れしたり、ミサイル本体を立てたりしてるらしい。ひょっとしたら今晩か明日の早朝かもね。
コメント [原発・フッ素31] 汚染水漏れの裏側で 現役作業員が語る内情 トラブルが相次ぐ理由 妹之山商店街
04. 2013年4月11日 21:42:05 : JhN9b59yDM
>>02さん
既に何回も書き込みましたが
誰も反応しないので
もう書くのを止めようかと
思いましたが福一から数kmの場所で
地下水汲み上げ用の井戸を掘り
汚染水を汲み上げています。

汲み上げた汚染地下水の行き先は・・・です。

コメント [リバイバル3] 現在・過去を通して、原音を遥かに上回る霊妙な音を奏でたスピーカーは QUAD ESL63 だけだが… 中川隆
06. 2013年4月11日 21:43:10 : W18zBTaIM6

【ラジオ技術 2013 年 4 月号/Radio Technology 2013 April】

静電型スピーカーの存続に取り組むドイツQUADMusikwiedergabe


話:マンフレート・シュタイン 聞き手:中村吉光

英国クォードが開発した静電型スピーカーESL57とESL63は,マニアの語り草となっています.これらクラッシック・クォードの生産や修理を今も続けているドイツのクォード・ムジークビーダーガーベ社のオーナー,マンフレート・シュタイン(Manfred Stein)氏に,静電型スピーカーに関わる取り組みについて話を聞きました.


●クラッシク・クォードの真空管アンプを手にするマンフレート・シュタイン
自己紹介からお願いします.

1976年,19歳の若さで私はハイファイ・ビジネスの世界に飛び込みました.自分でディーラーを開業し,クォード,バング&オルフセン,トーレンス,ルボックス,タンバーグ,KEF,セレッションなどのブランドを扱っていました.その中でもクォードの製品は常に私の情熱をかき立てるものでした.このような独創的なものが,どのように考え出されて製品化されてくるのか知りたくて,英国ハンティンドンにあるクォードに何度も連絡を入れたものです.製品だけでなく,その背景にあるものすべて(バックグラウンド)が,私の探究心を刺激してやみませんでした.

クォード・ムジークビーダーガーベ設立の経緯は?

1989年,私とフランク・ヒルシュ(Frank Hirsch)博士が共同して設立しました.そのときの所在は,コブレンツという中規模な都市でした.社名の中にクォードという名称を入れることは,英国クォードのピーター・ウォーカー(Peter Walker)本人からの要望でした.最初のステップはドイツ国内でクォード販売網を確立することでした.その後,ピーターがクォード社を売却せざるを得なくなったとき,クラッシック・クォードの静電パネルを製作するのに使われていたジグを私たちが引き継いだのです.

1996年,クォード・ムジークビーダーガーベは輸入代理店という形態から小規模ですがメーカーとしての形態に移行し,世界中のクォード愛好家にスペア・パーツを供給する業務を開始しました.驚くかも知れませんが,私たちは英国クォードのサービス部門にも部品を納入しています.クォードの部品がドイツで生産されて英国に送られているのです.

供給事業を始めた当初の数年間は,クラシック・クォードの静電型スピーカーを構成している様々なパーツの製作方法の研究に全力を注ぎました.現在では,静電型スピーカーを構成しているすべての部品を供給することが可能です.また,クラシック・クォードの静電型スピーカーならどんなものでも新品と同じコンディションに戻すことができるスービスも提供しています.(最近の英国クォードの2905などもレストア可能です.)

●英国からドイツに移送されたジグで静電パネルを製作するBernd Michel(マイラー・フィルムにテンションを掛けて振動板が作られる)
静電パネル製作用ジグをドイツに移送したのは,誰の発案ですか?


私とフランク,両名の発案です.私たちはクォードと深く関わるうちに,クォードというブランドを守ることに責任を感じるようになっていました.また,ピーターが生み出した独創的な製品をオリジナルのままこれからも存続させていきたいという強い意欲も持っていました.そして,ジグを引き継ぐことは,私たちの小さな会社をそれまで予想もしていなかった新しいフィールドで飛躍させるための好機でもありました.

フランク・ヒルシュ博士について,もう少しお聞かせください.

共同設立時,既にフランクはピーター・ウォーカーの長年の親友でした.私より約30歳年上で,ハイファイ産業で一流のキャリアを積み重ねてきました.トーレンス,EMT,スチューダー,そしてマイク・メーカーのノイマンなどに勤務していました.

実は私とフランクが知り合ったのは英国クォードのはからいで,1988年のことでした.一回目の顔合わせですぐに,双方がドイツ国内でクォードの仕事をしたいと強く希望していることが分かりました.振り返れば,このときの出会いがクォード・ムジークビーダーガーベ設立への小さな第一歩だったのです.
会社内で私とフランクは長い間役割を分担してきましたが,数年前にフランクの分担を私が引き継ぎました.フランクは今も健在で,ドイツ南部,スイスとの国境近くで暮らしています.


ESL57とはどんなスピーカーですか?

クォードESLの原器といえるモデルです.1955年,ピーター・ウォーカーが英国のプロ音響雑誌ワイヤレス・ワールドで静電型スピーカーの理論を発表したとき,大きな話題となりました.通常のムービング・コイル式スピーカーの振動板と比較すると,圧倒的に薄く質量の小さいエレメントを振動板とするこのスピーカーこそ,理想的な再生音が得られるものとして期待されたのです.製品化の課題をクリアし,二年後に発売されたのがESL57です.

エレメントの特性を大衆に分かりやすく伝えるため,「はねのように軽い」という表現が用いられました.技術的には,ムービング・マス(動く部分の質量)が通常のムービング・コイル式の二百分の一程度しかないことが,このスピーカーが固有の音色をもたない理由だと説明されました.アンプ出力の電気エネルギーは,まず振動系の機械エネルギーに変換され,次にそれが音響エネルギーに変換されるという過程を経るため,そこに介在する振動系の質量が劇的に軽量化されれば,変換過程で生じるカラーレーションも大きく軽減されるという解説は,強力な説得力を有していました.

このモデルは1985年まで,一切改良を加えられることなく生産が続けられました.多くのレコード・レーベルや放送局がモニターとして採用し,幾社ものスピーカー・メーカーがESL57を開発現場に置き,これをリファレンスとして,音質評価を行っていました.こうした黄金期は四半世紀に及びます.また,しばしば「色褪せない英国流(timelessly British)」と呼ばれてきた優美で独特の形状は,オーナーの目も楽しませてきました.

しかし,ある時点で,クォードはESL57の生産を永遠に停止することを取り決めました.それは後継機のESL63を,性能で57を上回るものとして市場に送るためでした.この話が伝わると,多くの57ファンから反対する声が上がりました.同時に57の入手希望者が急増し,中古市場の価格が高騰し,程度のよいものは定価以上の価格で取引されることさえありました.欲しくても手に入らないようになることを,多くのマニアが恐れたのです.ピーターの意に反して,ESL57の価値が広く再認識されることとなりました.

現在,ESL57の生産は私たちが続けています.

●ESL57の部品類(スピーカーは三つのエレメントで構成され,中央が高音ユニット,その左右が低音ユニットとなっている)


ESL63とはどんなスピーカーですか?

ESL57が開発された時期はモノラル録音の時代です.50年代末期にステレオという概念が紹介されましたが,ESL57が発売されていた時期は,ステレオが普及していく時代とちょうど重なります.

従来のスピーカーでも,ステレオ・ユースに転用して目立った問題が生じることはありませんでした.しかしながら,一部のリスナー,特にプロのレコーディング・エンジニアの間から,さらに大きなステレオ・イメージを提示できるスピーカーを望む声が出始めました.レコーディングの仕事を的確にこなすには,アーティストのサウンドや存在感をそのまま眼前に再現できるようなパーフェクトなスピーカーが必要だと彼らは感じたのです.

この要望に応えるため,ESL57の後継機の開発が始まり,開発期間は実に18年間(1963〜1981)に及びました.もちろん開発のテーマは,ステレオ時代のリファレンスを完成させて,完璧なレコーディングを支援することです.こうしてESL63は誕生しました.

ESL57は中央に高音ユニット,その左右に低音ユニットを配したシンプルな2ウェイ構造でした.これに対しESL63は,自然界の物理法則を重視して開発が進められ,ディレー・ラインと名付けられた一種のシーケンシャル・ディレー回路を用いて擬似的に点音源(ポイント・ソース)を創出する構造が採用されました.エレメントをリング状に分割し,信号は中央のエレメントに最初に印加され,ディレーとアッテネーション回路を通過した信号が順々に外周部へと印加される設計です.

1979年6月のAES(Audio Engineering Society)英国セクションの会合で,ピーター・ウォーカーはこの独創的な設計を発表しました.構造図と回路図を見ながらレクチャーを聴いた技術者たちは大変驚き,「クォードが静電型スピーカーを一新する」という情報はすぐに世界中に広まりました.
製品化されたESL63の音調は,当然,ESL57と大きく異なるものとなりました.しかし,サウンドは非常に優れています.「57と63,どちらが優れているか?」多くの国々のオーディオ誌上で評論家やマニアが議論を繰り返してきました.時を経て現在,両者は好対照な存在として併存を続けています.

●オリジナルのESL63(4枚の平面エレメントで擬似的に球面波を発生させる)

ESL57とESL63の末尾に“QA”を付したモデルが発売されています.
ピーター・ウォーカーの哲学が色褪せることはありませんが,それを実現するための周辺技術は日々進歩しています.そうした技術を往年のESL57及び63に反映させるため,私たちは新たな部門としてクォード・アトリエを設立しました.QAはその略号です.

このアトリエに与えられた任務は,受け継がれてきた生産技法によるオリジナルの部品を用いて,新たなスピーカーを作ることです.スピーカーのフレームを往年のものよりずっと剛性の高いものに変更するなど,改良がいくつも施されています.そこで生産されるモデルにはQAの記号が付けられるのです.いずれにしても,アイディアはピーター・ウォーカーのものです.そのアイディアを用いて,原音にさらに一歩近づこうとする思想がQAには込められています.


●ESL57QAを製作するMarco Weber

●ESL57QAをパッキングするSharine Jansen(57QAはオリジナルよりも脚部の長いものが選べるため,リスニング・ポジションの自由度が広がった)


●オリジナルよりはるかに剛性が増したESL63QA

同じ静電型スピーカーで,ブラウンLE1というモデルもライン・アップされています.

LE1はESL57のデザイナーズ・モデルです.私はこのデザインを「バウハウス・スタイル」と呼んでいます.バウハウスは20世紀ドイツ・モダニズムの源流をなす芸術教育機関です.50年代末期,バウハウスの流れをくむドイツのウルム造形大学の学生たちは家電メーカーのブラウン社と共同でラジオ・セットのデザイン・ワークを行っていました.その指揮を執っていたのが,同学の教授陣の中でもプロダクト・デザイナーかつ建築家としてひときわ有名だったディーター・ラムス(Dieter Rams)です.このデザイン・ワークのテーマには,機能的,合理的,明るいコンセプトなど様々なものが設定されていました.ここでラムス当人がデザインしたスピーカーが,ブラウンLE1です.

20世紀を代表するデザイナーの一人と呼ばれるラムスのLE1はプロダクト・デザイン史に名を残すモデルで,実際,博物館などにも所蔵されています.しかし残念ながら,500セット程度しか生産されませんでした.当時としてはあまりに大胆なデザインだったため,前衛芸術を愛する少数の野心的ユーザーにしか受け入れられなかったためだと考えられています.このため,保存状態のよいLE1は希少で,とんでもない価格で取引されていました.
12年前,私たちはラムス本人からLE1を再生産する許諾を得ました.もちろん,これが可能だったのは,私たちがクォードの静電型エレメントを生産しているからに他なりません.ラムスはフランクフルト近郊のクロンベルクという小さな町で今も健在です.


●ブラウンLE1

静電型ヘッドフォンもライン・アップされています.

フロートQAのことですね.ユルク・イェックリン(Jürg Jecklin)が開発した静電型ヘッドフォン,初代イェックリン・フロートが発売されたのは1971年でした.モニタリング用途においてパーフェクトに近いものでしたが,その当時はこのヘッドフォンがこれほど有名になるとは誰も想像できませんでした.
フロートは当初からレコーディング・スタジオで使用するためのツールとして開発されました.音響特性が完璧なスタジオというものを実現することは不可能に近く,完璧でない空間にどれほど優秀なモニター・スピーカーを持ち込んでも,理想のモニタリングはできません.それならば別のアプローチとして,極めて優れたヘッドフォンを開発した方が有効だと考えられたのが,フロート開発の出発点でした.

現在,初代イェックリン・フロートは,伝説的なレコーディング・ツールとしてマニアの間で語られています.事実,このヘッドフォンを使って世界のレコーディング・エンジニアたちが日々の仕事をこなし,高度なマニアがそのナチュラルなサウンドと優れた空間表現力を楽しんできました.


●初代イェックリン・フロート

それを現代に復活させたのが,フロートQAです.構造は,二台の小型の静電型スピーカーそのものです.この二台を左右の耳に対して理想的な位置に固定するように工夫したものがこのヘッドフォンなのです.フロートというネーミングは,耳に接触せずに浮いていることを意味しています.ヘッドフォン本体は初代よりも軽くなり,装着感も格段に改善されています.開放型がもたらす自然な再生音は,通常のヘッドフォンのように耳が圧迫されることがないことと相まって,何時間も聴き続けることができます.いわば「ワーグナー鑑賞用」です.

ユルクと私たちがイェックリン・フロートのニュー・バージョンを開発するのに,2年かかりました.ヘッドフォンの装着感を快適化するアイディアはユルク本人が考え出したものです.軽量なセルフ・サポート型のフレームで,静電型パネルを浮かせる方法です.その案に従ってクォード・アトリエのスタッフが様々なマテリアル,形状の試行錯誤を繰り返し,ユルク本人がOKを出すまで改良を重ねてフロートQAは完成しました.

なお,私たちは初代フロートのメンテナンス部品も開発しましたので,初代のものを新品同様の状態に戻すことができるサービスも提供しています.

●フロートQAと開発者のユルク・イェックリン


ユルク・イェックリンについて少しお聞かせください.

ユルクはスイス人のトーンマイスター(Tonmeister)で,音楽の録音・再生技術の発展に大きく貢献してきた人物です.私とはほんとうに長い付き合いの友人で,ピーター・ウォーカーと極めて仲のよい友人でもありました.

トーンマイスターとは,音の入り口である録音現場のマイク・アレンジから,ミキシング等を経て,音の出口である放送電波やマスターテープにどのような音を収めるかまで,総合的に管理する音の総責任者です.演奏を眼前で聴く限られた数の聴衆以外の者,つまりラジオのリスナーや後世の人々はすべて,このトーンマイスターが監督した音声を聴いているのです.録音現場でも放送現場でも,トーンマイスターの権威は絶大です.

音楽教育で世界最高水準にあるオーストリアのウィーン国立音楽大学(Universität für Musik und darstellende Kunst Wien)は,作曲家・演奏家・指揮者の育成だけでなく,トーンマイスターの育成にも力を入れています.ユルクはスイス国営ラジオ放送に約30年間勤務した後,同学の教授となり,サウンド・エンジニアリング(Tontechnik)の指導を続けてきました.

余談ですが,レコーディングの世界では「イェックリン・ディスク」といステレオ録音技法が知られています.考案者はユルク本人です.特性のそろった2本のマイクを互いに近距離にセットし,その間に円盤を垂直に立てることによって,互いを「音の陰」に置く方法で,明確で深々としたステレオ・イメージを録音することができます.ステレオ録音では,2本のマイクの指向性,離隔距離,設置位置など様々なファクターが結果を左右します.そこに「音の陰をつくる」という能動的ファクターを提示したユルクの発想に驚いたエンジニアは少なくありません.しかし,われわれ人間の両耳も互いに「音の陰」に位置していて,それを利用して音の方向感覚を得ていることを考えれば,この技法は実に理にかなっていることが分かります.


●後進の指導にあたるイェックリンと「イェックリン・ディスク」

ユルクはスイス国営ラジオ放送でサウンド・エンジニアのチーフを務めていましたが,その当時からモニターとしてクォードの静電型を何よりも頼りにしていました.ユルクは,音楽の再生には静電型が最良であるという考えをもっています.そして,スピーカーだけでなくヘッドフォンでもこれは当てはまると考えています.ユルクが70年代初頭に開発した初代フロートももちろん静電型でした.
2013年1月27日にユルクは75歳の誕生日を迎えました.この日付は私たち音楽好きには馴染み深いものです.モーツァルト生誕の日だからです.ユルクは現在もなお非常勤で,ウィーン国立音楽大学のトーンマイスター育成コースで若者たちの指導を続けています.

ピーター・ウォーカーといえば,日本でも伝説的な人物です.どんな思い出がありますか?

最初に会ったのは1986年です.いっておきたいのは,私は最初からピーターの個人的崇拝者などではなかったということです.私を虜にしたのはピーターが生み出した作品群なのです.そこで,作品のバックグラウンドとなっているアイディアを調べてみると,それは作品以上に興味深いものでした.さらに,そのアイディアのバックグラウンドを調べていくうちに,ピーターのことをいろいろと知るようになったのです.


この年,クォードの関係者が集まった際のことが一番の思い出です.その会合は新製品の勉強会でしたが,レクリエーションとして小型ボートに乗って河川の自然散策も楽しみました.場所はハンティンドンに近い小川でした.一艘につき4〜5人乗りで,ボートの数は相当多かったです.当時の私は一介の若者で,会の「新参者」でした.そんな私に対し,ピーターは自分と同じボートに乗るようにいったのです.同じボートにはピーターの最初の妻ペギーも乗っていました.


●クォードの設立者ピーター・ウォーカー


クォード・フェスタが毎年開催されています.どのような催しですか?

2005年,クォード・ムジークビーダーガーベは高原地帯にあるゲリングという小さな村の新社屋に移転しました.当初のコブレンツから30kmほど西です.旧社屋が手狭だったことが理由ですが,実際に新社屋に移ってみて,そこが素晴らしい所だと感じるようになりました.そこで,クォード・ユーザーを招いて新社屋と私たちの作業風景を実際に見てもらい,お互いに情報交換できる場を提供することを企画しました.この催しをクォード・フェスタと呼ぶことにしたのです.
初回の2005年は約80名が招待に応じて集まりました.初回が好評だったため,毎年定期的に開催することに決めました.2012年9月に開催したフェスタでは,350名以上が参加しました.参加者はヨーロッパ全土から集まり,はるばる米国やオーストラリアからも数名の参加者がありました.回を重ね,フェスタはクォード愛好家の「家族会」のような雰囲気に変わってきています.今回のインタビューを機に,日本からの来訪者があれば光栄です.

●新社屋の試聴室(背の高いスピーカーはESL57ダブル・スタック)

●クォード・フェスタ(イェックリンの講義風景)

日本での業務展開についてお聞かせください.

東京都調布市のサウンドボックスが,クォード・ムジークビーダーガーベの代理店として日本におけるサポートを展開しています.およそ12年前,ドイツ国内のハイファイ・ショーでサウンドボックスの箕口勝善氏とお会いしました.箕口氏はクラッシク・クォードに造詣が深く,私と同じように英国クォードのバックグラウンドについて研究してこられたかたです.また,クラシック・クォードのスペア・パーツにも関心を持っておられました.実際,後に静電型スピーカーの修理事業も開始されました.同氏とは友人ですし,お互いの会社の関係も極めて良好です.

現在ではインターネット等の通信技術が発達して,地球上のどこからでも私たちに直接コンタクトを取ることができるようになりました.そのような今日でもなお,サウンドボックスが日本でのパートナーとして仕事をしてくれていることを私たちは重視しています.ピーター・ウォーカーや私たちの哲学を日本語で説明できる人物がいることは,とても重要なことだからです.

ピーターが終生変えることなく掲げ続けたスローガンをご記憶のかたも多いでしょう.それは“For theclosest approach to the original sound”(原音に限りなく近づくために)です.日本のみなさんもこれを追求し,楽しんでください.
https://docs.google.com/viewer?a=v&q=cache:xnAjLGK1LVoJ:www.quad-musik.de/Interview_of__QUAD_Musikwiedergabe__In_Japanese_.pdf+ESL63QA&hl=ja&gl=jp&pid=bl&srcid=ADGEESjq8MCH-PuzALfd-6AbETTATowHdAFOqnT_RBogYTjs-0JUuFyHoc8lWB0irkY4PDJWBYfdWLeVuRl8CpSp-ZWdkurzwD9DkEnu5jwDxJB0p9tKu05M2nIxM0pvMl19O5gbQfFh&sig=AHIEtbTDbgH7lndaTiPyTgEkAVXwIPILcA

コメント [政治・選挙・NHK146] 河野太郎議員、「在日認定」ツイートに激怒 発信者に「法的措置も検討します」(J-CAST) 意見が合わない人物に在日認定 鬼畜ユダヤ
01. 2013年4月11日 21:44:34 : MklCu0YX8o
河野ですら在日とよばれると侮辱と感じるんだな♪


元在日だったほうが、まだいいわ
生粋の日本人だとしたら大問題だぞ おまえの親父は!


河野洋平は

生粋の売国日本人だぞ?


おい♪


記事 [戦争b10] ミサイルに「目標座標入力」=発射の構え強調−北朝鮮 (時事通信) 
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2013041100813

 【ソウル時事】朝鮮中央通信によると、北朝鮮の祖国平和統一委員会は11日、「われわれの打撃手段は発射待機状態にあり、弾頭には目標座標が入力されている」と威嚇した。中距離弾道ミサイル「ムスダン」発射への兆候が捉えられてから、北朝鮮がミサイル発射の構えを表明するのは初めてとみられ、米国などへの圧力をさらに高めた形だ。

 同委は「最近のわれわれの超強硬措置に、青瓦台(韓国大統領府)やかいらい言論(機関)らが、実際には戦争ができないとか、瀬戸際戦術だなどと騒いでいる」と非難した。(2013/04/11-20:20)
http://www.asyura2.com/12/warb10/msg/891.html

コメント [政治・選挙・NHK146] 町田市教委朝鮮学校に謝罪→李校長「謝罪は無かった」防犯ブザー配布問題2ch 直接来いと謝罪要求1歩下がれば1歩踏み込む例 木卯正一
01. 2013年4月11日 21:48:35 : vgQVMWdybs
 反日教育をしている学校なら何で自費で取付けないのだ!
謝罪など問答無用だな。
金何とかのキチガイに振り舞わされることが無い日本で、生活できる幸せを噛み締めるべきだな。
コメント [政治・選挙・NHK146] 朝鮮学校無償化はずし反対! 3.31東京 全国から六〇〇〇人が参加し集会・デモ  かけはし ダイナモ
03. 2013年4月11日 21:50:37 : vgQVMWdybs
 オイ、オイ、お前達の仲間が「日本人は地球から消え去れ」と叫んでいることを忘れたのか?
コメント [政治・選挙・NHK146] 原発事故は、もう東電の実力、能力以上に深刻な状態に至っている。もう東電に任せておけない。国が出るべき(かっちの言い分)  笑坊
07. 2013年4月11日 21:51:51 : a3VzwdWNgM
宮城件から箱根まで、当該放射能は楽々飛んで汚染、今や中央日本は、廃墟化しつつある。

足利出身の茂木大臣は、東電に指示したとかなんとかかんとか言って、政権が主導

するとは絶対に言わない。

東電は、原発運転技術はあっても、原子炉事故を収束する技術を持っていない。

御用学者にも無い、あるのは批評家紛いの口先技術だけである。
そのため水素爆発を、未然に防止出来ず、広範囲に放射能をばらまいた。

政府は、当該原子炉技術を持つアメリカGE社に、支援を求めよ。

それ以外、対応策は、日本の何処にも無いと知るべきである。

民主党の幼稚な菅政府に始まり、野田で病硬毛に達し、原発を日本に導入した自民党の政権でも、はかばかしい進展は期待薄。

それどころか福島へ行っては、しっかり復興させると言いながら、東京へ戻ると原発再稼働に邁進している。

これを矛盾という。

まあ愚民が選んだ自民党政権、ダメであった民主党政権と似たりよったりか?

政権自ら責任を執って出て行き、福島の収束に全力をあげよ。

次いで脱原発に、舵を切れ。

発電・送電分離など、後回しで結構、国民は省エネに協力を惜しまない。

原発再稼働なんて、とんでもないことでございます。

コメント [政治・選挙・NHK146] 「迂回寄付」で怪しい議員ゾロゾロ (日刊ゲンダイ)  赤かぶ
02. 2013年4月11日 21:53:02 : vgQVMWdybs
 さすが、詐欺師弁護士の橋下の家来だけに、悪行が続々表面化して来たぞ!
コメント [原発・フッ素31] 茨城県日立市在住の男性のお腹に線量計を近づけると、0.16から0.83μsvに上昇 (まっちゃんのブログ)  赤かぶ
40. 猫飯勇次郎 2013年4月11日 21:53:17 : 9fTfz3LVWSRzo : hgLpBSeoXQ
次回の撮影ではボディの測定の際に核種識別も行います。
コメント [政治・選挙・NHK146] 「ミサイル防衛では国民は守れないのです」 守れるように宣伝する政府  孫崎 享  赤かぶ
72. 2013年4月11日 21:54:30 : K8JJ9pGhSY
孫アさん
物理専門外なら黙ってりゃいいのに、

赤っ恥晒しただけだな。

まぁ、その程度の内容にすら騙されるのが阿修羅ってとこだが。


コメント [政治・選挙・NHK146] 「西松建設からの政治献金枠を作った人物が平野達男氏を自民党が支持するよう暗躍していたと聞かされびっくり」 ムネオの日記  赤かぶ
10. 2013年4月11日 21:56:58 : i2eP5GOIsg
鈴木氏は石川氏に国会議員をやめる様に 進言したのではないか?
 比例で当選したからと言って、石川氏に辞職を迫るのはおかしい!
 まだ 当選して4か月も満たないのに。・・・
 自分の娘が比例で上がり 議員になれるから??  
 これって私利私欲ではないか?
 投稿の趣旨と違いますね。矛盾してます。
コメント [お知らせ・管理21] 2013年04月 削除依頼・削除報告・投稿制限連絡場所。突然投稿できなくなった方は見てください。 管理人さん
54. 八丁蜻蛉 2013年4月11日 21:58:06 : YiQY0mIlS5Xpg : 1laTubqZew

★ iyaoの古い分ですが、お時間がありましたら、削除を宜しくお願いします。

■ h68hxazQHE
http://www.asyura2.com/11/genpatu18/msg/309.html#c86
http://www.asyura2.com/11/genpatu18/msg/309.html#c87
http://www.asyura2.com/11/genpatu18/msg/362.html#c15
http://www.asyura2.com/11/genpatu18/msg/362.html#c259
http://www.asyura2.com/11/genpatu18/msg/362.html#c366
http://www.asyura2.com/11/genpatu18/msg/373.html#c23
http://www.asyura2.com/11/genpatu18/msg/380.html#c60
http://www.asyura2.com/11/genpatu18/msg/660.html#c44

■ nfhpw5OSm6追加分
http://www.asyura2.com/11/genpatu18/msg/362.html#c395


コメント [政治・選挙・NHK146] 河野太郎議員、「在日認定」ツイートに激怒 発信者に「法的措置も検討します」(J-CAST) 意見が合わない人物に在日認定 鬼畜ユダヤ
02. 2013年4月11日 21:58:30 : Q3qbpnbECo
>在日などの差別発言をする人には、自民党ネットサポーターズクラブ会員を名乗るケースが目立つ

自民党支持者の劣化は明らか
前回の衆院選勝利は奇跡に近い
民主党の自滅で一党独裁に近い状況だったからな

コメント [政治・選挙・NHK146] 孫崎享の『戦後史の正体』その他は、学問的には相当いかがわしい、つまり、かなり怪しい「政治的プロパガンダ文書」である。  笑坊
18. 2013年4月11日 21:59:40 : ZfbC75nR8I
そもそも「プロパガンダ」とは、
権力側にある人間が使う、宣伝・教育である。

TPPに反対し、現在の権力側にくみしない個人、
そして、亡国メディアの朝日新聞の書評にも批判された本を
「プロパガンダ」などと呼ぶ、馬鹿の論評を阿修羅に載せなくて良い。

去年の初夏ごろ出版された本に今頃、批判の投稿が続々。
安倍総理のTPP暴走もあって、売国奴の正体がバレてきたので、
真実情報がボティーブローのように効いているようだ。

コメント [政治・選挙・NHK146] 河野太郎議員、「在日認定」ツイートに激怒 発信者に「法的措置も検討します」(J-CAST) 意見が合わない人物に在日認定 鬼畜ユダヤ
03. 2013年4月11日 21:59:53 : AlXRAAzQPY
>>01

2ちゃんと同じ書き込みでワロタw

コメント [経世済民79] 為替動向で金融政策は変更しない=黒田日銀総裁 社会主義が最も成功したのは、日本 米予算教書 FOMC議事録 eco
05. 2013年4月11日 21:59:44 : xEBOc6ttRg

コラム:壁に近づく「黒田円安相場」、ドル95円に反落も=村田雅志氏
2013年 04月 11日 11:44

為替フォーラム
焦点:急浮上する国債の価格操作懸念、「国を挙げた地上げ」の声も
焦点:リチウムイオン電池の技術革新に停滞色、コストと安全面で
アングル:操業停止の開城工業団地、南北労働者の絆も「分断」
焦点:中国に「北朝鮮ジレンマ」、米軍のアジア展開に根強い不信

村田雅志 ブラウン・ブラザーズ・ハリマン シニア通貨ストラテジスト(2013年4月11日)

スポーツでも何でもそうだが、勝負の始めに圧倒的な力で相手をねじ伏せることは、その後の展開を有利に運ぶために有効である。上品と揶揄された白川方明前総裁下の日本銀行の動きに市場は慣れ切っていた。そんな市場に対し圧倒的な力を見せつけた黒田東彦新総裁は、勝負の勘所を的確に理解しているのかもしれない。

日銀は4月4日の金融政策決定会合で、2014年末までに270兆円の資金供給を行うことを決定。国債購入は40年債を含む全年限を対象に毎月7兆円強に拡大され、保有国債の満期までの平均期間(デュレーション)は現状の3年弱から7年程度に延長される。また、長期新発債の7割をグロスで買い入れるという。

今回の緩和強化策(量的・質的金融緩和)がこれまでと大きく違う点は、緩和の規模が拡大されただけではなく、買入対象国債の年限を一気に全て40年までとしたことだ。これにより10年を超える年限の長期債利回りが低下し、日本の金融機関は円債市場での運用がより難しくなるとの思惑が強まりやすくなる。

市場では円債市場からマネーが流出し、その一部は対外資産に向かうとの見方も加わり、ドル円はわずか1日で92円台後半から96円台前半に上昇。その後も円売りの流れは続き、ドル円は09年5月以来となる99円台後半を記録した。

黒田総裁は決定会合後の会見で、量的・質的金融緩和でポートフォリオ・リバランス効果が期待できると指摘した。同効果は、日銀が市場に潤沢な資金を供給することにより、金融機関がより高いリターンが期待できる運用先を求めてポートフォリオを再構成することを期待するものだ。この結果、貸出が増加すれば設備投資などが促進されることになる。

しかし、日銀短観の設備判断DIが示すように日本企業の設備過剰感は続いたままだ。マクロで見た設備投資ニーズが大きく強まるとは見込みにくく、日本の金融機関が企業向け貸出を拡大させることは期待できない。日銀からの緩和マネーの多くは当面、実体経済ではなく金融市場に流れ込むと考えた方がいいだろう。緩和マネーを手にした日本の金融機関が、どのような金融資産への配分を高めるかは見極めにくいが、外債を中心とする対外金融資産により振り向ける可能性は高い。

<「酒は飲むとも飲まるるな」>

日銀の資金循環統計によると、金融資産全体に占める対外証券の割合(対外証券比率)は、量的緩和政策が実施された03年第1四半期から06年第1四半期までの3年間に、日本の銀行(預金取扱機関)で1.4パーセントポイント、保険・年金基金で3.6パーセントポイント上昇した。仮に量的・質的金融緩和を機に対外証券比率が同程度上昇したと仮定すると、3年間で計45兆円、年間約15兆円の円売り圧力が発生する計算となる。12年の日本の経常黒字が4.8兆円だったことを考えると、実需の円買い需要は十分吸収されることになる。

一部のメディアが決定会合後のドル円の急ピッチな上昇を「黒田相場」と称するなど、日銀の緩和強化策を称賛する声が強まっている。この勢いならドル円が100円を突破し、さらに上値を目指すのは時間の問題との見方を示す市場関係者も増えている。

ただ、こうした期待に水を差すようで恐縮だが、たとえ一時的に100円台に乗せたとしても、早晩伸び悩む動きが強まり、場合によっては95円台まで下落するリスクもあると筆者は考えている。日銀の緩和強化による対外投資の拡大期待はすでに市場に十分織り込まれており、短期的に円売りの動きが大きく強まることは期待できないからだ。

現に決定会議後、日本マネーの流入期待を背景に上昇したフランス債、ベルギー債などの欧州債は、週明けの8日以降、日本からの買いがさほど強くないことが明らかとなり、売り優勢の展開となっている。前述した通り、日本の金融機関は対外資産への配分を高める方向にあるとしても、市場の期待は過剰すぎるのだろう。

また、黒田総裁自らが決定会合後の会見で「現時点で必要と考えられるあらゆる措置を取った」と述べたように、日銀は26日の次回会合で追加緩和に動くとは考えにくい。5月以降の会合でも、追加緩和の可能性を示しながらも当面、様子見の姿勢を続けるだろう。こうした動きは一部で盛り上がっている黒田総裁に対する過度な期待を後退させる。

これまで円売り材料とされてきた日本の貿易赤字が縮小する可能性も意識しておくべきだ。3月の中国輸入が前年比14.1%増と市場予想を上回る伸びを記録したように、中国の内需回復ペースは徐々にではあるが強まっている。米国景気が底堅い動きを続けていることから中国の輸出も増勢を維持する見込みで、日本の輸出は中国向けを中心に底打ちが見込まれる。原油・天然ガス輸入の拡大もようやく落ち着きを見せつつあり、日本の貿易赤字は縮小に向かうだろう。

さらに、急激な円安の進展で円売りポジションが積み上がっている点にも注意が必要だ。核実験やミサイル発射予告など北朝鮮の威嚇姿勢は強まるばかりである。いわゆるテールリスク(予期せぬイベントが発生する可能性)の高まりによって、積み上がった円売りポジションを解消する動きが続く展開も想定すべきだ。

黒田総裁の勝負にかける執念が実ったのか、日銀の緩和強化を受けて円売りは進展。ドル円は100円の大台が視野に入ったこともあって、さらなる上昇を期待したくなる気持ちは理解できないわけではない。ただ、期待先行の上昇相場は、期待の後退とともに終焉を迎えることが多い。「酒は飲むとも飲まるるな」との格言があるように、金融緩和を根拠としたドル円上昇期待には当面、距離を置くべきと思われる。

*村田雅志氏は、ブラウン・ブラザーズ・ハリマンのシニア通貨ストラテジスト。三和総合研究所、GCIキャピタルを経て2010年より現職。
http://jp.reuters.com/article/jp_forum/idJPTYE93A00T20130411?sp=true


 

富裕層は「日本脱出」をあきらめる
成毛眞インスパイアファウンダーに聞く
2013年3月28日
大増税時代に突入した日本。外資系企業や富裕層が海外に脱出する動きは加速するか。インスパイア取締役ファウンダーの成毛眞氏に聞いた。
──外資系企業の間では日本の税金をどう見ているのでしょう?
マイクロソフト時代、ストックオプションを行使して得た利益に対し、それを給与所得課税にするか、(課税対象が半分になる)一時所得にするかの解釈で裁判になった。そんな事件があった2000年前後から、外国人スタッフが簡単に海外に逃げていくようになった。
こんな話もある。ある外資系企業のストックオプション保有者が1株50ドルで権利を得て、1株90ドルになったときに権利行使した。しかし、そのまま持っていたら、株価が30ドルくらいに下がってしまった。にもかかわらず税務署から、「90ドルで行使して40ドル儲かっている。その分の税金を払いなさい」と言われた。それで自己破産した人が何人もいた。
外資系の人間は下手したら税金で全財産没収になってしまうのではと恐れている。普通、税金で破産しないと思うが、実際に破産する人が出た。ゼロになるならいいが借金までできてしまう。だから、「しゃれにならない。逃げよう」というのが合言葉だ。みんな経済情勢で日本を見限ったと思っているが、税金が高いから支店長を筆頭に逃げていっただけ。本国の指示ではない。
税務当局は富裕層の資産をどこまでも捕捉
──課税強化で富裕層が日本から逃げようとする動きがあります。
税金を払う人の年齢の問題が大きい。高度成長の名残がある1990年代は、ベンチャー企業の経営者などはみんな若く、所得の半分を課税されても関係なかった。海外に行って節税するより、国内で自分の資産を倍にするほうが簡単だったからだ。しかし、その金持ちが70、80歳代になり、資産を倍にするのが難しくなってきた。さらに相続税があることを考えれば脱出しようかという気になる。

成毛眞(なるけ・まこと)
インスパイア取締役ファウンダー
1955年、北海道生まれ。中央大学商学部卒業後、自動車部品メーカーやアスキーを経て、86年、マイクロソ フト日本法人に入社。91年、同社社長に就任。2000年に退任後、投資コンサルタント会社インスパイアを設立。著書に『本は10冊同時に読め!』、『大人げない大人になれ!』など。
環境もある。デフレ下ならカネの価値がどんどん上がるから、金持ちは日本にとどまる。何もしなくても10年で倍になるから10年後に資産の半分を相続税で払っても、結局一緒になる。
しかし、これがインフレに転化する局面になれば、どんどんカネの価値が落ちるから海外へ行こうとする動きが出てくる。
でも国税庁は国籍転換しないかぎり、所得を捕捉すると言っている。さすがに国籍まで捨てるほどの金持ちは日本にはいない。移住なら私でもするかもしれないが、国籍となるとさすがに厳しい。外国で国籍を取るのは、カネさえあれば簡単だけど、日本は元に戻すのが難しい。
国税庁が捕まえると言っているから、誰も海外に行かないだろう。富裕層の人々はみんなあきらめて国内で使ってやろうという気持ちになっている。経済政策という意味ではちょうどいいかもしれない。
──成毛さんが海外に出ていく可能性はありますか?
ない。趣味の歌舞伎が見られなくなる(笑)。が、経済政策が失敗し、ハイパーインフレが起こるようならすぐに逃げる。当然、金持ちも逃げ始める。現金化するために家や不動産の投げ売りが始まるので土地の値段も下がる。土地が下がるのが最初のシグナルだと思う。
(撮影:梅谷秀司)
http://toyokeizai.net/articles/print/13456


 

富裕層増税、62.9%が「妥当」  
クイックVote第116回解説 編集委員 大石格

日本経済新聞 電子版
 富裕層を主なターゲットにした所得税や相続税の増税について電子版読者は62.9%が「妥当」との回答でした。財政再建に向けて増税が避けられないときに、いかに公正を担保するのか。大衆増税である消費税率引き上げを実施するからには、やはり富裕層の負担増はセットとの見方が多いようです。

 自公政権と野党第1党の民主党は21日、所得税の最高税率を40%から45%へ、相続税は50%から55%へ引き上げることで合意しました。野党とも話がついたことで富裕層増税が実現することが確実になりました。
 増税賛成の読者のコメントは大きく3つに大別されます。
 1つは伝統的な「持てるものが負担すべきだ」という考え方です。
○カネ持ちはもっと負担すべきだ(59歳、男性)
○富裕層は一般人がいるから成り立っている(49歳、男性)
 2番目は貧富の差が近年、拡大していることへの対応として累進強化が必要だというもの。
○格差是正のための所得再分配を考える時期に来ている(71歳、男性)
○持てるものと持たざるものの差が開きすぎだ(40歳、女性)
 最後は望ましい政策ではないが、やむを得ないというものです。
○プラス5%ならば微々たるもの(71歳、男性)
○消費増税を実現するため(65歳、男性)
 「持てる人」に属すると思われる「やむを得ないが、税の使途を改善してほしい」(73歳、男性)という書き込みもありました。
 では妥当ではないという読者のコメントもみてみましょう。こちらはほぼ同じ内容でした。
○国際的に高い水準。資産流出が加速する(38歳、男性)
○個人のやる気をそぐ(54歳、男性)
○レーガン米大統領の富裕層減税は毀誉褒貶(ほうへん)があったが、カーター大統領時代のスタグフレーションからの脱却に成功した(58歳、男性)
回答者の内訳
回答総数 1298

男性 92%
女性 8%

20代 6%
30代 17%
40代 25%
50代 27%
60代 19%
70代 5%
80代以上 1%
小数点以下は四捨五入
 ちなみに具体的な数字を入れた回答が多数あり、増税の対象になりそうな読者がこの問題に高い関心を持っていることがうかがえます。
 なお、富裕層減税に反対するように誘導する質問だったという書き込みもありました。小職は富裕層ではないので、個人的な利害はありません。設問時に書いたように重要なのは日本経済の全体としての発展です。人材流出で日本の国際競争力を損なっては困りますし、他方で必要な税収が確保できないのも困ります。
 日本人は欧米に比べて地理的にも言語的にもよその国に簡単に移住できません。「週1日ぐらいは東京本社に顔を出したいし、オレは英語はしゃべれない」では欧米人がよくやるカリブ海の島々への移住に踏み切るのは難しいでしょう。日本政府は、他の主要国よりも富裕層増税に踏み込む余地が大きい恵まれた環境にあるともいえます。
 それを踏まえ、どの程度のバランスが望ましいのか。景気が悪いと「カネ持ち妬ましい」という気分になりますが、もう少し冷静な議論が必要でしょう。
 個人は移動しにくいが、企業は簡単に移動できる。こちらはすっかり常識になりました。2番目の課税強化すべき分野の質問にあえて法人税増税を入れておきましたが、選んだ読者は4.1%にとどまりました。
 一番多かったのは酒・たばこ税の増税でした。酒税はともかく、たばこ税に関しては
○生活必需品ではない(58歳、男性)
○医療費の削減につながる(45歳、男性)
など積極増税論が目立ちました。
 ガソリンへの課税強化は法人税増税よりさらに賛同が少なかったですが、「炭素税を設けるべきだ」という環境保護の観点からの意見があったことは紹介しておきます。
 その他として書き込みがあったアイデアのうち主なものを以下に並べます。
○企業の内部留保への課税
○赤字法人への課税
○利子所得への総合課税
○宝石などぜいたく品への課税
○宗教法人への課税強化
○居住用を除く不動産にかかる固定資産税の課税強化
○海外旅行税
などでした。なかでも宗教法人への課税強化はたくさんの読者が指摘しました。

 3問目。負担軽減してほしい分野ではやはり法人税が最も多く、今回の税制改正で半分だけ実現する自動車車体課税の軽減が次点でした。
 こちらもその他に書き込まれたものを以下に並べます。
○ゴルフ税の廃止
○省エネ関連の税負担軽減
○少子化対策につながる税負担軽減
 財政難のおりに減税は不要であり、質問そのものがナンセンスという回答もありました。

 安倍内閣の支持率は69.6%でした。1週間前より2.6ポイントの上昇で、ここまでの政権運営は順調といえるでしょう。
 安倍晋三首相の周辺は「7月の参院選までは安全運転でいく」と語っており、国論を二分しそうな憲法改正などにできるだけ言及しないようにしている効果が出ているようです。
 この勢いを維持できるのか。次回はアルジェリアでのテロ事件や麻生太郎副総理の「さっさと死ねるように」発言がどう影響するのかが注目です。

2013/1/22 6:00 http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK2102O_R20C13A1000000/

 

日本の富裕層・超富裕層は81万世帯、その純金融資産総額は188兆円
〜震災等で規模は減少傾向、遺言等の相続対策が進展〜

2012年11月22日
株式会社野村総合研究所
株式会社野村総合研究所(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:嶋本 正、以下「NRI」)は、このたび、2011年の純金融資産保有額別注)の世帯数と資産規模を、各種統計等から推計しました。また、2012年2月〜3月に、全国の高額納税者を対象にした「NRI富裕層アンケート調査」を実施しました(有効回答310名)。同調査の実施は、2007年と2009年に続く3回目で、今回は、東日本大震災が富裕層・超富裕層の金融意識や行動に与えた影響に関する項目を加えています。
規模推計やアンケート調査の主な結果は、以下のとおりです。
日本の富裕層・超富裕層の世帯数は、2007年から2011年に10.3%減少
預貯金、株式、債券、投資信託、一時払い生命・年金保険などの純金融資産保有額(保有額から負債を差し引いた値)を5つの階層に分類して推計したところ、純金融資産1億円以上5億円未満の「富裕層」および同5億円以上の「超富裕層」の世帯数および保有する純金融資産額は、2011年時点で81.0万世帯、188兆円でした(図1)。
この結果は、NRIが1997年以降に推計した中でのピークである2007年と比較して、富裕層の世帯数は9.7%減少、超富裕層の世帯数は18.0%の減少、両者を合わせた世帯数は10.3%の減少となりました。また同期間に、富裕層および超富裕層の保有する純金融資産はそれぞれ23.8%、32.3%減少し、合わせて26.0%の減少となりました。2009年と比較すると、富裕層・超富裕層の世帯数は4.1%の減少、純金融資産は3.6%の減少であり、微減にとどまりました。
この原因として、まず2008年から2009年にかけて株価が急落(いわゆるリーマンショック)し、リスク性商品を相対的に多く保有する富裕層・超富裕層の資産が大幅に減少したことが考えられます。また、2009年から2011年については、2011年3月の東日本大震災後の株価や地価の低迷により、富裕層・超富裕層の世帯数と資産規模は小幅に減少したとみられます。
保有する資産に占める現預金の割合が増加し、運用意向は低下
アンケート調査において、保有する金融資産の内訳をたずねたところ、預貯金(MRF・預け金、金銭信託・貸付信託を含む)の割合が、2007年から2012年にかけて、富裕層では39%から45%に、超富裕層では25%から40%に上昇しています。一方、株式の割合は、同期間に富裕層が27%から24%へ、また超富裕層では32%から19%に減少しています。これは株価下落による時価評価額の減少と、株式等のリスク性資産から預貯金等の安全資産への移行が生じたことによると考えられます。
資産運用に関する考え方では、「金融商品を選ぶ際には、たとえリターンが低くても『安全・確実』を最優先にしたい」という設問に対して、富裕層・超富裕層が「全くそう思う」もしくは「どちらかといえばそう思う」のいずれかに回答した割合が、2007年の62%から2012年には66%に増加(「全くそう思う」は19%から28%に増加)しており、これらの層の資産運用において安全志向が高まっていることがうかがわれます(図2)。同様に、「機会があったらデリバティブなどの最先端商品にも投資してみたい」と回答した割合は、2007年の16%から2012年には10%に減少(「全くそう思う」は5%から1%に減少)しており、富裕層・超富裕層の最先端商品への運用志向が低下していることわかります(図3)。
遺言や生前贈与による相続対策の普及がプライベートバンキングビジネスにおける新たなチャンスを生む
相続対策の実施割合は、2007年から2012年にかけて全般に上昇しています(「当てはまるものがない」が31%から21%に減少、図4)。具体的な方法として、「遺言状の作成(公正証書、自筆証書)」を実施した割合が12%から21%へ、「家族への生前贈与や住宅取得資金の援助」を実施した割合が34%から47%に上昇しています。
相続税や贈与税の改正の動きがあること、相続に関する情報が世の中に多く出回るようになったこと、富裕層・超富裕層の高齢化が進んだことなどが、相続対策の普及につながったと考えられます。
富裕層・超富裕層の中でも企業のオーナー経営者の相続対策については、オーナー経営者の個人資産の相続だけでなく、事業承継・後継者問題もあわせて支援することが求められています。アンケート調査から、法人や事業を所有する富裕層・超富裕層の39%が、金融機関のプライベートバンカー(個人の資産管理・運用のアドバイスをする金融機関の担当者)に、事業承継(自身のリタイアメント)の時期や方法に関するアドバイスを期待し、35%が後継者育成や幹部教育などの人材育成に関するアドバイスを期待しています。
今後、富裕層・超富裕層においては、オーナー企業の事業承継やファミリーの資産の管理・運用まで一貫して支援するニーズが強まっていくことが予想されます。
注)
本文中における純金融資産階層は、次のように分類しています。
超富裕層 :純金融資産5億円以上
富裕層 :同1億円以上5億円未満
準富裕層 :同5,000万円以上1億円未満
アッパーマス層 :同3,000万円以上5,000万円未満
マス層 :同3,000万円未満
【ニュースリリースに関するお問い合わせ】
株式会社野村総合研究所 コーポレートコミュニケーション部 坂、海藤
TEL:03-6270-8100 E-mail:kouhou@nri.co.jp
【本調査担当者】
株式会社野村総合研究所 金融コンサルティング部 宮本、佐藤
コーポレートファイナンスコンサルティング部 渡邉
【ご参考】
図1:純金融資産の保有額別にみた世帯数と資産規模の推計(1997年〜2011年)

拡大図
(注1)
各分類の上段は金融資産額、下段は世帯数
(注2)
国税庁「国税庁統計年報書」、総務省「人口推計」、総務省「全国消費実態調査」、厚生労働省「人口動態調査」、人口問題研究所「日本の世帯数の将来推計」、東証「TOPIX」および「NRI生活者1万人アンケート調査(金融編)」、「NRI富裕層アンケート調査」等 より推計。
図2:「たとえリターンが低くても『安全・確実』を最優先にしたい」への回答の推移

出所)「NRI富裕層アンケート調査」より作成
図3:「機会があったらデリバティブなどの最先端商品にも投資してみたい」への回答の推移

出所)「NRI富裕層アンケート調査」より作成
図4:相続対策の実施状況の推移(複数回答)

出所)「NRI富裕層アンケート調査」より作成
<「NRI富裕層アンケート調査」の実施概要>
【目的】 資産管理・運用や、金融機関・担当者との関係、相続や事業承継に関する実態を把握し、2007年からの変化を明らかにする。
【対象】 高額納税者名簿において、2003年〜2005年の期間中に1回以上掲載された人(全国5,000名を抽出)。有効回答 310名のうち、本人と配偶者の保有する金融資産が1億円以上の186名を集計対象とした。
金融資産1億円〜5億円:141名
金融資産5億円以上:45名
【調査方法】 郵送による発送・回収
【実施時期】 2012年2月〜3月
http://www.nri.co.jp/news/2012/121122.html


 


黒田日銀の緩和策、80%が「評価」
第127回 編集委員 大石格
2013/4/10 6:00日本経済新聞 電子版
 日銀が黒田東彦総裁になって最初の政策決定会合で打ち出した新たな金融緩和策への電子版読者の反応は「評価する」が8割を占めるなど極めて良好でした。この勢いがどこまで続くか。4日の緩和策発表を挟み、日経平均株価は2日から9日までで約1200円上昇しました。


 万物不滅の法則を探る自然科学と異なり、政治や経済はこうなるだろうという予測を皆が信じてそう行動すればその通りになります。だから日銀総裁もその資質に「市場との対話力」を挙げられることが多いわけです。

 「評価する」と回答した読者のコメントを読むと、そうした能力を指摘するものがたくさんありました。

○世界に向かってサプライズを演出したのがよかった。同じメニューでも小出しだと市場の評価は下がっていただろう(63歳、男性)

○市場とのコミュニケーションを意識したのがよかった(50歳、男性)

○理屈だけでは動かなかったものを動くようにした(50歳、男性)

○白川時代の愚を繰り返さない(69歳、男性)

 黒田総裁は就任前での国会での所信聴取を含めて発言する場がたくさんありました。そこで生んだ高い期待値をさらに上回るのは簡単なことではありません。手の内を明らかにするところと隠し玉とを上手に仕分けた手腕はお見事といってよいでしょう。


 他方で大幅な緩和という施策そのものを評価したコメントは思ったほど多くありませんでした。

○政策うんぬんよりも戦う姿勢がよい(51歳、男性)

○激変後の処方箋を用意しておくべきだ(64歳、男性)

○引き締めに転じる時期が重要(61歳、女性)

○一定の評価をするが、出口戦略が心配(61歳、男性)

 これら手放しの評価ではないコメントからうかがえる不安にどう応えるのか。安倍政権と同様にうまく滑り出した黒田日銀も課題は山積です。

 「評価しない」という読者の声は設問時に想定した通りでした。

○行きすぎた緩和の反動が怖い(70歳、男性)

○大インフレが来る(53歳、男性)

○物価が上がれば可処分所得は減る(54歳、男性)

 黒田日銀はリフレを掲げたわけですから、インフレターゲットを達成できるかどうかが今後の評価の基準になります。これに関しては2%はなかなかに高いハードルだと設問で指摘しておいたのですが、読者の反応は結構楽観的でした。

 目標通りに「2年前後で達成できる」が一番多く、2年を待たずに達成できるという回答を加えると6割近い読者が実現可能という意見でした。

 ただ、「2年を待たず」と答えた読者には「ハイパーインフレが心配」という読者も含まれているようです。応援団的なコメントと批判的なコメントがまじり合っていました。

回答者の内訳
回答総数 2642
男性 94%
女性 6%
20代 4%
30代 10%
40代 19%
50代 24%
60代 30%
70代 13%
80代以上 1%
小数点以下は四捨五入
○さらなる緩和によって2%を超えていくと思う(42歳、男性)

○円安で物価が上がる(74歳、男性)

○個人の収入増がついていけない悪いインフレになるだろう(63歳、男性)

○2%で止められると思っているのが笑止千万(54歳、女性)

 むしろ「2年前後」という黒田総裁の言い分をそのまま選んだ読者の方が忠実な支持者のようです。

○期待感を込めて(49歳、男性)

○国民が明るい未来が来ると信じて行動することが最も必要だ(56歳、女性)

 脱デフレは困難とみる読者も1割弱いました。

○今はマネーゲームで騒いでいるだけ(65歳、男性)

 金融政策だけで実体経済がよくなるわけではありません。そこで焦点となる成長戦略はどうみるか。うまくいくとみる読者が過半数でした。

○安倍晋三首相の実行力に期待する(62歳、男性)

○それなくしてこの国の経済回復はあり得ない(61歳、男性)

○国を挙げて立て直すとき(58歳、女性)

 成長戦略のメニューが出そろうのが6月ごろということもありますが、コメントの多くはうまくいくだろうと予測するというよりはうまくいってほしいと願望するという感じでした。

 財政出動、金融緩和、成長戦略の3本の矢がきちんと出そろえば経済再建の軌道に乗るはずです。それが読者の日常生活にも波及するでしょうか。一番多かったのは「横ばい」でしたが、「よくなっている」が「悪くなっている」よりもはるかに多かったのはやはり安倍政権になって以降、世の中の気分が明るくなっていることの表れでしょう。

 「よくなっている」という読者のコメントです。

○円安株高がプラスに働く(50歳、男性)

○バブルが再発生する(61歳、女性)

 「悪くなっている」という読者のコメントもみましょう。

○収入が増えても物価も上がる。暮らしがよくなるわけではない(66歳、男性)

○年金生活者は切り捨てられるのでしょうか(65歳、男性)


 年金にはマクロ・スライド制度があるので、戦後日本の公債のようにいきなり紙くずになるわけではないのですが、高齢読者の不安は大きいようです。

 安倍内閣の支持率は79.1%と持ち直しました。緩和策への支持とほぼ同率でした。アベノミクス効果が続く限りは政権安泰でしょう。「自民党が下野していた期間が肥やしになった」(63歳、男性)という声に耳を傾けてもらいたいものです。
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK0902T_Z00C13A4000000/


 


今後10年、想像超す上げ相場が来る(家計と資産セミナー)
さわかみ投信会長 澤上篤人氏
2013/3/31 6:00日本経済新聞 電子版
 日本経済新聞社は、「ニッポン金融力会議 家計と資産セミナー第9回」を3月21日に開催した。講師はさわかみ投信取締役会長の澤上篤人氏で、演題は「相場に左右されない投資先企業の選び方」。昨年末からの円安・株高で日本株投資に再び目を向ける個人投資家が増えている。澤上氏が3月11日に書籍『本物の株価上昇の波が来たぞ!』を出版したばかりということもあり、会場は真剣な参加者との掛け合いで熱気に包まれた。

■外国人の10兆円がさらに株価を押し上げ


澤上氏は、ピンポン玉のような株価上昇は、売りが枯れている証拠と解説した
 まず日本株市場の需給について話す。結論を先に言えば、日本株市場はものすごく需給が改善しているので、恐らく今後10年くらいの間は、本日の参加者の誰もが想定できないほどの上昇相場になるだろう。

 日本株市場は1952年から89年末までの37年間、年率20.2%の成長を遂げた。これは約10年で8倍というすさまじい上昇ぶりで、世界のどこにも例がない。理由の一つが高度経済成長だが、それより大きいのが67年に資本の自由化がなされ、企業と企業、企業と銀行の間で株の持ち合いが始まったこと。もう一つが生保会社による株の政策保有だ。これらの結果、88年3月末には東証1部上場銘柄の全発行株数の55.3%が持ち合いとなった。企業はお互いに株を買い合って、ほとんど売らなかったのだから、株価は上がるに決まっている。

 その後バブルが崩壊して22年間、だらだらと下がる一方の日本株市場だったが、これは逆に持ち合い株が徹底的に売られたことの影響が大きい。55.3%の持ち合いがわずか8%になるまで、47%も売り込まれたのだから株価が下がって当然だろう。

 つまり構造的には売り要因は枯れており、もう大きな売りは出てこない。にもかかわらず、買い主体がいなかったので日本株は上がらなかった。昨年暮れまで個人投資家はみな真っ青な顔色をしていたし、銀行、生保、年金など機関投資家はそれぞれの台所事情で株式投資に積極的ではなかった。残る外国人投資家も過去3年間は一時ドル円で76円台に入る円高の進行で、買いたくても買えずにいた。だが昨年11月に、野田佳彦・前首相が衆院を解散すると言ってから一気に流れが変わって日経平均株価も上昇を始め、45%くらいするすると上がった。ピンポン玉のような株価上昇は、売りが枯れている証拠だ。

 外国人がここまで4兆円買い越したといわれるが、これはヘッジファンドや短期売買を中心とする投資家のこと。一方、外国人でも中長期の投資家は完全に出遅れている。彼らは過去7、8年というもの、日本株に見切りをつけリサーチチームを解散し、主に中国やアジアに投資していたので、何を買うべきかが分からない。今は必死でリサーチしている最中で、大手証券会社が日本株の紹介ツアーを海外でやると、どこも超満員である。従って今後3カ月から1年くらいの間に、中長期の外国人投資家が10兆円程度は日本株を買ってくるのではないか。外国人投資家は92年以降、4回ほど大きく日本株を買ってきた。その都度10兆円程度の資金が流入し、日経平均株価は40〜60%くらい上がってきた。従って、この買いだけでもかなりの上げ要因になると見ていい。

 とはいえ、外国人投資家が買ったのはこれまでの20年間で約67兆円。一方、日本には1515兆円という個人金融資産があり、このうち785兆円が預貯金だ(昨年9月時点)。言い換えれば、日本のGDP(470兆円)の約1.7倍の資金が、年に0.02%しか富を生まない運用に放置されているということ。金利が0.02%では100万円の元金を2倍にするのに3600年もかかるため、これまで預貯金しかしてこなかった層もさすがに焦ってきている。個人の預貯金の785兆円の、たった1割でも78兆円。外国人投資家の67兆円よりはるかに多い。売りが枯れきっている日本株市場で、ほんのちょっと個人の預貯金マネーが動くだけでどれだけ株価が上がるかは、想像に難くない。これが、冒頭でこれから本格的な上昇相場が来ると述べた背景だ。

■金利はいつか上昇、銘柄の選別が重要

――澤上氏はかなり強気だが、株価が下がることは考えなくていいのか。

 これまでは悪い材料ばかりで強気になれず、個人投資家もたぶん出遅れてる人ばかりだろう。なので今は強気でいいと思う。もちろんアベノミクスは諸刃の剣で、良い面ばかりではない。だが、今はうまい具合に良い面が前に出ている。みんながそれに乗り、株価が上がってしまった後でなら、悪い面が多少出てきてものりしろ(余裕)があるといえる。

――投資信託と個別銘柄、どちらに投資すべきか迷っている。

 投信でも個別銘柄でもいいと思うが、どちらにしても長期投資を考えるなら「選別」が重要になる。

 アベノミクスで今行われていることは、お金のバラマキだ。国債をどんどん発行していけば、どこかで必ずマイナス面が出る。今の金利、即ち10年物長期国債が米国で1.9%台、日本で0.5〜0.6%というのはそもそも異常な水準で、今後物価が2%上がったとき、長期金利が0.6%のままであるはずがない。

 だが、いったん市場金利が上がり始めたら、もう誰にも止められない。日本の超低金利政策は93年9月から20年間にも及び、これでどうにか生き長らえているゾンビ企業は多いが、金利が上がればこれらはどんどん脱落していく。だから選別が重要なのだ。投信を買うのなら、その辺を読み込んでいる投信にした方がいい。

――強気でいいということだが、日経平均株価でいえばどの辺まで強気でいいのか。

 昨年末の株価予想アンケートでは、私が一番強気で「日経平均株価は1万5000円」と回答した。あのときは「まさか」と言われたが、今は1万5000円はもう現実のものとして見えている。今後10年ではどうか分からないが、将来は89年末の最高値3万8915円を抜いていくことだって、いくらでもあり得る。


円高を乗り越えた日本企業は、今後1〜2年で蘇るとみる
 私は70年から世界で長期の投資運用をしているが、その当時NYダウは700〜1000ドルくらいの間を17年以上も行ったり来たりし続け、「株式の死」と言われた。だが、82年8月から上昇を始め、2000年までで1万ドルに達し、今は1万4400ドルで史上最高値も更新した。1000ドルの頃から見れば14倍だ。世界経済は長い目で見れば常に4%成長を続けているし、世界の株式市場も約10%の率で伸びている。

■本当に応援したいのは上場企業の6分の1

――今、一番注目している業種は何か。

 株式投資はもともと個別株投資。同じ業種の企業でも昨今は経営力の差がすごく出ており、どの業種だから買えるということではない。完全に個別経営の問題だ。上場企業3600社のうち、私が個人的に応援したいと思うのは約600社しかない。全体の6分の1程度だ。

 これまで日本企業は国内を舞台に、世界最強の生産体系を築き上げて製品を輸出してきた。だから貿易収支も黒字だったのだが、今では人件費が上がり、働かない社員をクビにできないなど労働行政にも問題があり、法人税も40%と高いまま。法人税はOECD(経済協力開発機構)諸国の平均では27%で、英国は今24%だが再来年には20%に引き下げるという。つまり日本の現状は世界の潮流の逆なのだ。そこで多くの日本企業はこの3年の円高の間に腹をくくり、買い替え需要しかない国内ではなく、新規の需要が爆発している海外に進出した。安い部品を調達しながら、グローバルベースの生産体系を作り直した。円高効果で世界の工業団地も割安に買えたので、あと1、2年もしたら完全に日本のメーカーは蘇ってきたということになるはずだ。

 一方、国内に留まったメーカーは、世界経済が成長するほど足らなくなる素材や中間財、部品を生産して世界中に供給していく。海外に出て行ったメーカーは需要が半端ではないので規模が大きくなり、国内に留まったメーカーは規模はそう大きくならないが、利益率が上がるだろう。そういう面白い会社が600ほどある。

――今回の相場上昇も円安がきっかけだが、為替についてはどう見るか。

 日本人は為替が好きで円相場の動向を常に気にするが、株式の長期投資とは切り離して考えた方がいい。世界で43年間運用しているが、為替ほど分からないものはない。日本の人口1億2650万人に対して、世界には日本人以外が69億人いる。彼らにとっては、円は単なる投資対象の一つで、買って儲かると思えば買うだけだ。この3年間の円高も、ファンダメンタルズから言えば円が買われる理由は全くない。為替はゼロサムゲームなので、ドルとユーロが売られた結果、その次に強い大きな通貨として円が買われただけ。

 また世界の実力企業は、グローバルなビジネスをしているから内部で為替を相殺させており、とうの昔に為替相場の影響から卒業している。だから為替を気にするなら、そういうことのできるグローバルな企業がいいとはいえる。

■人口減は、国内技術が注目されるチャンス

――貿易収支の赤字が続いているそうだが、これは日本製品に競争力がなくなったせいではないか。

 日本からの輸出が減り貿易収支が下がる可能性はある。だがその横でまた違う動きが起こってくる。一例を挙げれば、介護ロボットだ。

 日本は今後人口が減るから成長が期待できないといわれるが、今の1億2650万人が2050年に1億人を切るかどうかという話で、年率ではマイナス0.4%。そう大きな数字ではない。むしろ進行が速く影響大なのは高齢者割合の増加だ。現在の2800万人が今後10年強で3850万人になり、要介護人口も増えるだろう。この問題の解決は、移民受け入れに舵(かじ)を切るか、あるいは介護ロボットに代表されるハイテク介護技術の導入かということになる。

 この分野では日本の技術は非常に進んでおり、ロボットスーツを使えば女性でも60kgくらいの物が持てる。また高齢化は日本だけの問題ではなく、先進国でも同様だ。3億2000万人がいずれ4億人になるといわれ、先進国で唯一人口が増えている米国も、既に8000万人が高齢者。中国も一人っ子政策の影響で今後10年で急速に高齢化が進む。世界で介護需要が高まるほど、日本の介護ロボットが巨大な輸出産業になる可能性もある。

――基本は長期投資だということだが、何年を長期投資というのか。

 長期投資とは、この会社頑張ってるな、という会社を株価が下がったときに応援買いすること。5年でも10年でも20年でも持つぞ、という気持ちでいれば、暴落のときにでも買える。面白いのは、暴落時に買っておくと株価は案外早く上がるもの。上がったら気楽に何割かは売ればいい。一番問題なのは、儲けたい気持ちが先に立ち、暴落時に「どこまで下がるか分からない……」と買えずにいるうちに株価が上がってしまうことだ。投資の基本は安く買って高く売るだけだが、その「暴落で買う」ができないから、多くの投資家は持ち続けることもできない。一度、試しに暴落で買ってみるといい。

 ちなみに、さわかみファンドも、応援している銘柄が大きく下がったときに買い、上がってきたら3〜6割を売って利益を確定する。この繰り返しだ。あまり知られていないが、設定以来13年半の間に多くの銘柄は7回転ほどしている。結果的には2年に1回のペースで売買していることになる。長期投資は買いっぱなし、持ちっぱなしではない。

■銘柄選別、数字より会社のDNA

――リーマン・ショック前に買った株の損切りはどう考えればいいか。また銘柄を選別する場合、目先の業績ではなく経営者が優れている会社の方がいいのか。

 それは違う。一人の経営者が優れていてもその人が死んだらそれまでだし、そもそも社長の任期はだいたい2期4年、3期6年だ。数十年かけて革新的な製品の開発に成功する企業もあり、そうした所では「社長業は駅伝のバトンリレー」と言い切っている。7、8人目の社長でようやく結果が出るという意味だ。


損失にとらわれず、やり直すことが良い投資リズムを作り出すという
 そこまで覚悟している会社かどうかを見分けるには、経営者がメディアによく出ているとかではなく、その会社の“DNA”を調べる。過去20年間くらいの日経産業新聞の縮刷版を見て、これはと思う会社を書き出す。数字は追わなくていい。その会社が何をやろうとしてきたのかを20年の歴史の中で検証すれば、手がけたことを5年目、6年目にものにしている会社と、風呂敷は広げるが何もしていない会社とが、ハッキリ分かる。例えばバブル経済のときでも、本業重視で不動産投資には一切手を出さなかった会社が120社ほどあった。そういうことも分かる。

 塩漬け株については、株価が100のときに買ったのが40になったとすると、多くの投資家は「60も損した、なんとか上がってほしい」と、こればかりにとらわれる。そして株価が103になると「やれやれ、損をしないで済んだ」とヤレヤレ売りで売ってしまう。これは投資家としては最低の行為で、この間の10年とか20年、考えるのは後悔などマイナスのことばかり。

 逆に、投資というのは、「過去は100だったかも知れないけど今の株価水準は40」というところで、スッキリとやり直す。すると、株価が103になったら2.5倍で、まるで天才になったようないい気分になる。プライベートバンクの運用を長くやってきた立場からも、こういった良いリズム、良い投資心理を作るのが大事だといえる。

――日本の借金は1100兆円にも達するという。破綻する恐れはないのか。

 財政破綻はあるかも知れず、国債の暴落など問題は今後いろいろ出てくるだろうが、それと個人の長期投資とは分けて考えたい。日本には1億2650万人の人が住んでいて、何があっても毎日皆が食事をし、お酒を飲んで、風呂にも入る。つまり「国民生活そのもの」は、何があってもなくならない。それを支える企業活動も同様になくなることはなく、その分野に絞り込んで資金を置いておけば、国の財政が破綻しても結果的には一番安心できる。

 借金が多いから国外脱出を考えた方がいいという人もいるが、現実的には1億2650万もの人を運ぶ船もなければ、住む家もない。国の問題は国の問題としてあるが、我々の毎日の生活をベースにした長期投資とは全く別だ。

――個人投資家にとって、暴落時に買うのはまだ何とかできても、下がったときの売り時、損切りが難しい。アドバイスを。

 私には株価が下がったから損切りするという発想はない。長期で応援したいと思って買った株なら、「下がったから売る」では格好悪い。ただ、その会社が思っていたのと変わる、ということはある。せっかくこんないい技術を持っているのに経営がおかしくなってしまった、といったときには、損切りでなく「縁切り」で売っていい。

 下がったら売るという姿勢では、相場を追いかける投資家になってしまう。長期投資家はそこからちょっと離れて、下がったら買う。もちろん、その姿勢を貫こうとすればするほど、銘柄選別は厳しくなる。今は全面高で、何を買っても多くの投資家が幸せになれるが、いずれ選別が始まり、本物の企業だけが残る。そしてそれを応援し、一緒に成果を得ることこそが株式投資の醍醐味。長期投資家として本当の醍醐味を味わってほしい。

今回の講演は、最初の30分間だけ議論の前提となる日本株市場の需給について講演し、残りの1時間は全て質疑応答にあてる構成。本記事は、その講演主旨、質疑応答の内容を紹介。
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK27018_X20C13A3000000/

コメント [政治・選挙・NHK146] 狂気の時代  山口二郎 ダイナモ
01. 2013年4月11日 22:02:02 : W0MkJLNYQL
馬鹿なことを言うな、ヨーロッパでも移民反対デモがある。
在日に税金の不当な援助を廃止するべき、何に阿っているのか?
コメント [日本の事件30] 偽装結婚で結婚休暇、出勤率5割で給料ほぼ全額…大阪市職員のバラ色公務員生活 eco
01. 2013年4月11日 22:02:30 : xEBOc6ttRg


スマホをいじっていて盗撮を疑われたら
プレジデント 4月1日(月)15時15分配信
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摘発件数は6年で1.8倍に激増!
■私服警官はずっと不審者をつけている

 盗撮事件が非常に増えている。刑事事件の弁護を扱う私たちの事務所では、この2年で盗撮に関する相談はおよそ2倍に増加した。

 以前はかばんに小型の特殊なカメラを仕込んで盗撮するような事件が多かったが、最近は主にスマートフォンが使われている。シャッター音を消すアプリも登場し、テクノロジーの発達で誰でも簡単に盗撮できる環境ができた、ということだろう。

 盗撮事件がよく発生する場所は階段や電車の中である。意外によくあるのがショッピング中。たとえば書店で女性客が立ち読みしているスキに、カシャッと盗撮していくのだ。

 「横浜駅○○の階段」というように、盗撮が多発する特定のスポットもある。そうした場所では私服警官が見回りを行い、監視カメラもいっぱい設置されている。

 そして挙動不審で女性の後をつけ回している人を見つけると、私服警官はずっと後をつけていく。それも1人ではなく2人組で行動するのだ。そうやって慎重に不審者の行動を把握し、盗撮を行った現場を押さえ、確実に捕まえるのである。

 このようにして警察官に捕まった場合、証拠となる画像や動画のデータが残っていることもあり、えん罪はまず起こりえない。

 一方、警官ではなく一般の人が盗撮の現場を目撃し「あなた、いま盗撮していただろ! 」と言われるケースもある。実際にはやっていないのに盗撮を疑われることがあるとすれば、こちらのケースになるだろう。

 盗撮した人は各都道府県の迷惑行為防止条例によって処罰される。東京都の場合、最高で罰金は100万円、懲役は2年である。初犯であれば罰金ですむ場合も多いが、これが2度、3度と続けば、正式裁判となり、厳しい判決が下るだろう。

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写真・図版:プレジデントオンライン
 1度捕まっているのに2度も3度も繰り返す人がいるのか、と思われるかもしれないが、執行猶予中でも繰り返す人はいるのである。そうした性的な犯罪を繰り返す人に対し、私たちは性嗜好障害を専門とするクリニックを紹介したりもする。

 スカートの中ではなく、携帯で服の上から女性のお尻を撮影して有罪判決が下された事件もある。服の上からでも有罪になるのは、迷惑行為防止条例が処罰の対象としているのが盗撮そのものではなく、「公衆を不安に陥れるような行為」だからである。この事件では11回も撮影した犯人の執拗さが問題になった。

 ただ、実際の警察の対応としては大人しく盗撮を認め、素直に謝れば警察で事情聴取し、身元引受人を呼んでその日のうちに帰宅させるのが主流である。つまり逮捕はせず、任意同行だけで終わりということだ。

 しかし中途半端に犯行を否定したり、逃げようとすると逮捕される。なかにはSDカードを捨てたり、スマホをかみ砕いて証拠を消そうとした人もいるが、それでは自白しているようなもの。当然、そうした人たちは逮捕されている。

 さて、やっていないのに盗撮を疑われたらどうするべきかを考えてみよう。痴漢では身に覚えがなければ逃げなさいと言っている弁護士を見かけるが、実は逃げようとして周囲の人たちに取り押さえられ、ひどい目にあうケースがよく起こっている。

 痴漢の場合、やった・やっていないの証明は難しいが、スマホで盗撮を疑われても、内部のデータを見ればやったかどうかは一目瞭然である。ならば対応する煩わしさはあるにせよ「やっていません」と堂々と対応すればよい。証拠がなければ警察に連れていかれても、「今後、疑われるような行為はしません」と上申書を提出して終わりになるだろう。

横浜パートナー法律事務所 代表弁護士 大山滋郎 構成=宮内 健 撮影=坂本道浩
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録音テープの証拠能力 −脅迫、医療ミス、セクハラ……隠しどりは身を守るか?
最終更新:4月1日(月)17時25分

 


大学セクハラ −大学生の娘が担当教授から「性的被害」を受けたら……
2008年12月09日(Tue) 山下 諭
大学内でのセクシャル・ハラスメント、いわゆる「アカデミック・ハラスメント」が後を絶たない。

07年10月には、女子学生にセクハラ行為をしたとして、中央大学商学部の男性専任講師が懲戒解雇処分を受けた。同大学では、同年3月にも同様の理由で男性教授を諭旨解雇処分にしている。

同年9月には、島根大の男性准教授が女子学生へのセクハラ行為で停職3カ月の懲戒処分を受け、依願退職。島根大でセクハラ行為で懲戒処分された教員は、2003年以降、これで5人目だ。

このほか、久留米大学の男性助教が、飲み会で女子学生を泥酔させた後にわいせつ行為に及んで、停職3カ月の懲戒処分を受けていたことが発覚。大阪教育大の男性教授は女子学生への強制わいせつ行為で逮捕、起訴されて懲戒解雇された。東京芸術大学の男性教授は、20代の女子学生を旅行に誘ったり、胸を触る、無理やりキスをしたとして停職1カ月の懲戒処分を受けている。

ざっとあげただけでも、この3カ月足らずでこんなにある。これでは最高学府の名が泣く。娘を持つ親にとっては、大学の隠された一面に、大変な不安を持つことだろう。

かつて、学校法人ルネス学園代表理事を務め、教育・セクハラ問題に詳しい谷澤忠彦弁護士がいう。

「万が一、わが娘がセクハラ被害を受けたとしても、絶対に泣き寝入りしてはいけません。闘うことです。まずは、親が加害者である先生と話をする。その際に、会話を録音しておくことです。隠し録りでもかまいません。後で証拠になるようにしておくことが大切です」

そもそもセクハラについて規定しているのは男女雇用機会均等法だ。1997年の改正で、事業主に対してセクハラ防止の配慮義務が規定され(07年4月の改正により、措置義務に厳格化)、当時の文部省は、セクハラ防止規定の制定を求める通達を各大学に出している。今やほとんどの大学で啓蒙活動を実施、セクハラ相談窓口やセクハラの調査・対策機関が設置されているが、大学でのセクハラ被害はなくならない。

大学でのセクハラ被害件数もわからない。国立大学が法人化したこともあり、06年以降、懲戒処分数を文科省に報告する義務もなくなり、大学側の自主的公表に頼るしかない。公立、私立大学は公表すらしていない。

大学内でのセクハラは、実は氷山の一角だという大学関係者の指摘もある。言い換えれば、大学側のセクハラ対策・対応は不十分といっていい。

では、セクハラした教員が話し合いに応じなかったり、行為そのものを認めなかったらどうするか。

「他の教授なり、教授会、相談窓口などに被害を受けたことを申し立てる。それでも、組織として事を荒立てたくないといった対応ならば、裁判を起こすと宣言する。毅然とした態度で臨むべきです。内々に処理されないためにも“公”にすることが重要です」(谷澤弁護士)


図を拡大
刑事、民事ともに争える「セクハラ訴訟」の相関関係
セクハラ行為を受けた被害者は、刑事、民事ともに争うことができる。行きすぎたセクハラ行為は、刑法上の犯罪、強制わいせつ罪(刑法176条)や強姦罪(刑法177条)などになる。ただ刑事で争う場合は親告罪となるので、被害者側が刑事告訴する必要があり、立証責任も負う。また民事の場合は、不法行為(民法709条)として、損害賠償を請求するのが一般的で、慰謝料の相場は100万円前後になる。

「まじめな先生は、教授室や研究室で女子学生と2人きりで会うことは絶対にありません。そんな状況になったときは、ドアを開けておく。学外で2人きりで会うこともない。もし、2人きりになってドアを閉じるような先生ならば注意すべきでしょう。親として、娘にきちんと教えておくことです」(同)

 


恋愛の科学
「なぜ男と女はすれ違うか」
プレジデント 4月10日(水)8時45分配信
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臨床心理学者 植木理恵さん
 好きで好きでしょうがない異性への恋愛アプローチをテレビでもお馴染みの新進気鋭の心理学者に伺った。

■男は選ばれるもの、女は選ぶもの

 新しい出会いの場。そこそこ感じのよい異性を前に、それなりに話も弾んでいる。それなのにどうしてもそこから先に発展しない。単なる「いい人」で終わってしまう。そんなパターンを繰り返している人はいませんか。

 恋愛に発展するか、それともただの友達で終わってしまうのか、はたまた不倫やワンナイトラブで「さようなら」になってしまうのか、見極めるコツは最初の出会いの瞬間から明らかです。恋愛の場において、男が出すサインと、女が出すサインは明らかに別もの。その差をしっかり理解しておけば、相手が自分のことをどのポジションとして考えているのか、予想することは可能です。

 「フィメールチョイス(female choice)」という言葉、どこかで耳にされたことがあるかもしれません。動物界においては、オスが求愛活動をし、メスがそれを選びとるのが自然のあるべき姿。フィメール(メス)がメール(オス)をチョイス(選択)する――その法則に則り自然淘汰は行われてきたのであり、生物としての恋愛はそれが本来の姿なのです。

 クジャクを思い浮かべてみてください。美しく長い翼を広げ魅惑的な姿で優雅に歩いているのはメスではなく、オス。メスはそのオスの姿から、自分が育む子の親となるべきはどのオスが最適なのか選択しているのです。その他自然界においては、オスがメスの気を引くために特別なダンスを練習したり、鳴き声をたてたりする方法が限りなくあります。

 なかには、こうおっしゃる人もいるかもしれません。人間は動物とは違う。人間は高度に社会化された生物なのだから、もっと複雑な恋愛感情で動いているはず。実際に女は男に選ばれようとして化粧をして着飾っているじゃないか。選んでいるのは女ではなく男のほうだ、と。

 しかし、これらは間違った認識です。人間といえども動物の1種。「フィメールチョイス」の本能は私たちの根底にも残っています。肉体だけでなく強い精神的つながりを持つ真実の愛は、男性が求愛のためのアピールをし、女性がそれらを見てチョイスするという構図によって確立されているのです。みなさんも気をつけて周囲を見渡せば、実際にそのような場に遭遇しているはずです。

 男は選ばれようとし、女は選ぼうとする。恋愛におけるこの大前提は、むしろ子ども時代を思い返すほうがわかりやすいかもしれません。小学生の頃、男子は気になる女子にアピールしたいあまりに愚かな行動をとったり、意中の女子にちょっかいを出したりしていましたよね。そんな男子は、非常に不器用ではありますが、自らをプレゼンして少しでも女子の気を引こう。選ばれようとしているのです。一方、それに対する女子は、そんな男子たちを冷静な目で観察しています。

 「○○くんって馬鹿っぽいよね」「それに比べて△△くんってかっこいいよね」と女子同士で品定めをし、誰を選ぼうかと考えているわけです。「好き」というその気持ちがピュアであればあるほど、男はがむしゃらに口説いていくのではなく、選ばれようと自分を飾り、プレゼンテーションしていくもの。そして女子は、そんな男子に関する情報を収集しようと動きはじめるのです。その意味では大人になってからよりも、小学校時代の恋のほうが、本来あるべき生物の恋愛の形としてはピュアなのかもしれません。

■不倫をするなら、よく喋る女を狙え

 このような前提から見ていくと、どのような女性となら、あるいは男性となら真実の愛が構築できるかが見えてきます。例えば過度に露出度の高い服を着たり、男性への身体接触を試みたり、自分の話ばかりをする女性がいるとしましょう。このように女性のほうが積極的になっているのは、本当の恋ではない証拠。露出度の高い服を着るという行為は、自分が選ばれるために複数の男性の前で求愛活動をしているわけですから、本来の「フィメールチョイス」とは逆の方向へ走っているのです。


 こういう女性を狙っていた男性はがっかりしたほうがいいですね、特に純愛を求めるのであれば。反対に女性も気をつけたほうがいいでしょう。本命として狙っている男性の前で「男ならみんな胸を強調した服が好きなはずだ」などとマニュアル的に考えてしまうと、男性も無意識に「これは本命にはならない」と感じ、不倫やワンナイトラブで終わってしまう確率は非常に高くなります。

 もっとも、女性のファッションからその人の恋愛に対する本気度を測るためには上級テクニックが必要です。女性の場合、どこまでが男性に向けてのアピールで、どこからが同性である女性向けのファッションなのか、男性にはわかりづらいからです。化粧にしろファッションにしろ、女性は男性の想像も及ばないほど細かくグラデーション分けしています。装いに「対女性」性と、「対男性」性があるのです。

 例えば、ネイル。美しくデコレーションしたネイルを女性は好んでしますが、まず100%といっていいほど、男性にはそのよさがわかりません。そもそもネイルをしていることにすら気づかないことも多いでしょう。でも女性は男性に向けてネイルをしているわけではないんです。むしろ同性である女性の目を意識して、美しく爪を磨きあげている。これは「女の化粧は男の気を引くためだ」と思っている男性には不思議にしか思えないかもしれません。しかし女性には、同性コミュニティに入れてもらうためのファッションというものが厳然と存在しているのです。

 会社や、趣味サークル、友人関係……女性社会の輪に入れてもらうためのアピールをする必要が女性にはあり、その象徴ともいえるのがネイルなのです。その意図は、「男ばかりにモテたいわけではない」「女子の友達も欲しい」、これに尽きます。

 一言でいえば「女に嫌われる女」というのは、同性である女性に好かれようとしない女性です。男性からの評価さえよければそれでいいということ。そのような意図を汲むと、女性は一気にその女性のことが嫌いになるんです。女性は結果そのものよりも、その裏に潜む意図に非常に敏感です。相手が本当は何を考えているか、推測力が高くて、その能力たるや男性の何倍ともいわれています。

 例えば男性が求愛活動の一環として、「俺ってこんなにすごいんだぜ」と実際をはるかに上回る自己アピールをする場合、女性はその背伸びの部分をきちんと察しています。しかし、必ずしもそれがマイナスになるとは限らないのは、結果よりもその背景の意図に敏感な女性の特質が作用しているから。相手が自分の歓心を買おうと求愛アピールをしている分には、「可愛いな」「頑張っているな」と思ってくれるのです。

 むしろ問題なのは、求愛活動をしてくれない男性の存在です。女性は話を聞いてもらいたがる存在だから黙って話を聞いてあげるべきだ、と勘違いしている男性が多い。付き合いが始まってからはそれでいいかもしれません。付き合いも長くなれば女性は延々と自分の話を語り始めますから。ただ、これから恋愛がスタートするかしないかという初期段階では、これは大きな間違いです。よく喋る女性は、不倫相手としては最適でしょう。フィメールチョイス理論に従えば、よく喋るという行為は、露出度の高い服を着るのと同様、女性から男性への求愛活動です。これまでの人生で常識的な恋愛の経験がない可能性があり、刹那的な関係を築くことは比較的にたやすいはずです。

 一般的な女性が本気で恋愛をしようと思ったら、まず情報収集に動き始めます。男性を質問攻めにする。どこに住んでいるのか、何の仕事をしているのか、何が趣味なのか、休日は何をしているのか。興味のない男性に関しては、女性は全く質問をしません。

 仮に女性が自分を頼って相談事をしてきても、「彼女はこれだけ自分に話してくれているんだから、自分に気があるに違いない」とは間違っても思わないこと。女性が自分をほとんど女友達と同じように見なしていると思ったほうがいいです。これではせいぜい便利な「お友達」どまり。恋愛関係には発展しません。あるとき積極的にアプローチしてくる別の男が現れたら、彼女はとたんに「今まで相談に乗ってくれてありがとう。おかげで新しい彼氏ができたから」とあなたのもとを去ってしまうでしょう。

 反対に男性から「どこ出身なの? 」「休日は何をしているの」と女性を質問攻めにするのもNGです。これでは女性が男性の立場を演じてしまうことになり、女性も魅力を感じません。

■「僕は死にましぇ〜ん」で、女は落ちる! 

 さて、本気の恋愛を始めたい人に対してのアドバイスを整理しましょう。

 まず、男性ならば、なにはともあれ相手の女性に「この人を知りたい」と思わせること。自分から女性に対する質問はほどほどに抑え、反対に相手からの質問を誘導すること。質問がきたら、ためらわずに自己開示していくこと。相手に気を使うあまり、女性に自分を語らせてはいけません。

 そして女性の場合は、自分史を語ったり相談事を持ちかけるのではなく、相手を質問攻めにして男性に自己開示を迫っていくこと。恥ずかしがってなかなか相手に質問をしない女性もいるようですが、選ぶためにはまず情報収集から始めるべきですし、結果としては男性にもそれが自分に気があるかもしれないというサインになるのですから。

 男性は自分のいい面を見せたいばかりに、失敗回避の傾向が強い。こういう年収があって、こういう仕事をしていて、こんな勉強をしているんだと、カッコいい面ばかりを見せたくなってしまう。

 しかし女性にしてみれば、カッコ悪い面が見えても、どんどん接してくれるほうが、恋愛感情を持ちやすい。それがトレンディドラマの口説き文句(たとえそれが「僕は死にましぇ〜ん」でもいいぐらいです)になったとしても実行すべきです。

 というのも、そもそも求愛ダンスをしてくれないオスに対しては、メスはチョイスしようがないからです。「フィメールチョイス」とは、オスは選ばれ、メスは選ぶというもの。ですが、結局メスは限られた中からチョイスするしかないんです。そもそもオスが選ばれようと求愛ダンスを踊ってくれなければ、選ぶことすらできない。

 その意味では、男性が女性を選んでいるという側面もあります。誰の前で求愛ダンスを踊るのか、その選択権はあくまで男性側にあり、女性は自分の前でアピールしてくれる男性の中からしか選べないのですから。

では、女性が主体的に恋愛を生み出すことはできないのか。それはやり方次第というところでしょう。女性が積極的にできることは、男性が求愛ダンスをしたくなるような舞台を整えることです。男性は褒められると勝手に動き始めるという習性があります。女性の場合、会社において、自ら主張をせず、衝突を和らげるタイプの人がいますが、彼女たちは意識してか無意識か、この「フィメールチョイス」をうまく利用しているんです。つまり、男が選ばれようと自己アピールダンスをしやすい環境を上手につくりあげている。

 実際に細かい実務をするのは男でも、せめてそれを気持ちよくできるような環境づくりをさりげなくできる女性が、会社においても恋愛においても最終的に勝つのです。逆に突進系の女性はどこかでつまずいてしまうでしょう。

 選ばれようとする男は愛され、選ぼうとする女は正しい解を見つける。これが「フィメールチョイス」理論から導き出される純愛の法則なのです。

臨床心理学者 植木理恵 構成=三浦愛美 撮影=奥谷 仁 写真=PIXTA

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最終更新:4月10日(水)15時20分


自動車運転過失致死 −なぜチノパンは「容疑者」扱いされないか
プレジデント 4月10日(水)9時45分配信
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自動車運転過失致死事件で、逮捕・実刑の有無を現実に左右するのは?
 元フジテレビアナウンサーの横手(旧姓千野)志麻容疑者(以下「千野容疑者」)が、死亡交通事故を起こしたとされる自動車運転過失致死被疑事件。千野容疑者が逮捕されていないことに対する論評や量刑予想がかまびすしい。

 「なぜ千野容疑者は逮捕されないのか」という声も聞く。一般的に、自動車運転過失致死事件の容疑者は逮捕されるのだろうか。

 「人が死んでいるのだから、逮捕されて当然」と考える人も多いようだが、逮捕されるかどうかは、罪の重さだけで決まるわけではない。原則として、逮捕の必要性は、逃亡や罪証隠滅をする恐れの有無で判断される。死亡事故では、重い刑事処分を恐れて逃亡や罪証隠滅をする可能性があるので、実際に逮捕される事件もある。

 したがって、身元がはっきりしているうえ、罪を認めていた千野容疑者は、逮捕の必要性がないと判断されたのであろう。

 また、「時の運」が絡むこともある。

 震災直後の福島では、勾留中の容疑者が大量に釈放されたことが報じられた。東京でも在宅事件が増え、逮捕が減った。事件が大量発生した場合なども、留置施設が混雑すると、恩恵を受ける在宅容疑者が増える。

 一般に、女性容疑者は、留置施設が常時不足しているため、逮捕されにくい。また、年末年始は警察が逮捕を控える傾向がある。今回の事件は、年始に女性が起こした事故であったということも、逮捕しない方向に働いた可能性がある。

 以上のように、千野容疑者の不逮捕についての当・不当は、簡単に論じられない。千野容疑者を特別扱いしているのは、捜査機関ではない。「容疑者」呼称で報じないマスコミである。

 千野容疑者に対して下される刑事処分はどのレベルが予想されるのか。

 高名な刑事裁判官も指摘するように、自動車運転過失致死事件の量刑相場は近年厳罰化が進んでいる。示談成立や被害者の許しがなければ、初犯でも実刑になりうる。運転態様の悪質性なども、量刑を決めるにあたって重視されている。

 死亡事故でも、被害者1人の場合は、無免許や酒酔い、ひき逃げなどの悪質な態様でない限り、執行猶予が付くのが一般的であった。しかし、最近では、通学中の子供が多数巻き添えになる悲惨な事件などを契機に、死亡事故で実刑になるケースは増えている。

 一般に、死亡事故で量刑上、1番大きな意味を持つものは、示談などの被害者対応の成否である。被害者の処罰感情が和らげば、量刑上も被告人に有利になるからだ。保険会社からの示談金とは別に、見舞金を被害者が受け取ると刑が軽くなることもある。

 通夜や葬式への参列、墓参りや事故現場での献花、芸能活動自粛など、反省を示す態度も考慮される。

 また、過失の程度、酒気帯びや速度違反の有無などの事故状況に加え、交通違反歴など遵法精神の程度も重要である。

 初期報道による情報のみに依拠し、量刑を予想することは難しい。しかし、過失態様や被害者遺族の処罰感情次第では、実刑もありうる事件である。駐車場内で歩行者を轢死させているということであれば、それなりの事件だからだ。

 そういう点からすると、罰金刑を既定路線視するような報道姿勢には違和感を覚える。

東京弁護士法律事務所代表パートナー弁護士 長谷川裕雅 図版作成=ライヴ・アート
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最終更新:4月10日(水)9時45分


コメント [政治・選挙・NHK146] 佐高信が孫崎享のトンデモ本『戦後史の正体』を一刀両断に斬って捨てたぞ!(kojitakenの日記) オロンテーア
09. 2013年4月11日 22:02:39 : QmyrjoZuIs
週刊金曜日は小沢裁判の事について一言も書いた事は無い。
その代わりに裁判所のいろいろな都合の悪い事を見つけては掲載している。
尤も大きい司法の問題点である小沢裁判に付いては何時書くかと北愛していたがとうとう書かず仕舞。
それで私は習慣金曜日の購読をやめた。
佐高信なんて輩は未だに小沢金権政治かと信じ込んでいる時代に遅れた評論家である。
週刊金曜日の購読を辞めよう運動が掟もおかしくない。
コメント [お知らせ・管理21] 2013年04月 削除依頼・削除報告・投稿制限連絡場所。突然投稿できなくなった方は見てください。 管理人さん
55. 八丁蜻蛉 2013年4月11日 22:05:06 : YiQY0mIlS5Xpg : ynSQvzTlvk

★ iyaoの古い分ですが、お時間がありましたら、削除を宜しくお願いします。

■ I440LSqNOM
http://www.asyura2.com/11/genpatu18/msg/169.html#c63
http://www.asyura2.com/11/genpatu18/msg/169.html#c165
http://www.asyura2.com/11/genpatu18/msg/290.html#c78
http://www.asyura2.com/11/genpatu18/msg/373.html#c16
http://www.asyura2.com/11/genpatu18/msg/487.html#c29
http://www.asyura2.com/11/genpatu18/msg/487.html#c39
http://www.asyura2.com/11/genpatu18/msg/729.html#c57


コメント [政治・選挙・NHK146] 「迂回寄付」で怪しい議員ゾロゾロ (日刊ゲンダイ)  赤かぶ
03. 2013年4月11日 22:05:20 : QmyrjoZuIs
自民、維新なんて言うのはこんなもの。
せこい事これが政治家の見本である。
コメント [政治・選挙・NHK146] 自民と維新の衆院議員3人、迂回寄付で税還付(読売新聞)  かさっこ地蔵
13. 2013年4月11日 22:05:27 : tpNHxrSgQQ
自民党の犯罪・スキャンダルは隠蔽、もみ消します
読売新聞社・主筆
渡辺恒雄
コメント [原発・フッ素31] 内部被ばくを防ぐためのサプリメント服用について教えてください。(日本保健物理学会) 会員番号4153番
16. 2013年4月11日 22:07:29 : 0uakbCRtKo

何なの4153!

一方で「脱原発を言いう左翼」なんて言っておいて、何がサプリメントだ!
サプリメントじゃないんだよ!
原発を止めろって言ってんのっ!
このばかったれー!

コメント [憲法3] 自民党の憲法改正草案は立憲主義の否定 時期参院選次第で改憲に現実味(東京新聞:こちら特報部) 播磨
25. 2013年4月11日 22:07:44 : JfFbs5hoTk
平和を主義にしてはいけない
平和を至上の価値としてはいかん

ナチスドイツが強くなる前に、戦争を仕掛けて潰すチャンスが
あったのに。平和を主義とするイギリスやフランスの優柔不断
こりがアウシュビッツを招いたのだ。


コメント [政治・選挙・NHK146] 参院選岩手 平野氏孤立無援 自民党は田中氏擁立(河北新報)  かさっこ地蔵
09. 2013年4月11日 22:09:29 : tpNHxrSgQQ
平野も田中も抹殺し
岩手自民党を消滅に追い込め
コメント [政治・選挙・NHK146] 佐高信が孫崎享のトンデモ本『戦後史の正体』を一刀両断に斬って捨てたぞ!(kojitakenの日記) オロンテーア
10. 2013年4月11日 22:09:57 : cIkmTyypTY

 愛です

 パワー・ポリチックス の一言ですね〜〜

 20世紀は そうだった いまも その名残が残っているけど

 ===

 アメリカの没落と グローバリズムが TPPを生み出そうとしている

 太平洋が パートナーシップ つまり アメリカと同格になることを意味する

 アメリカが 上司から 同僚になることを意味する

 ===

 孫崎の書いた世界は 既に 過去になろうとしている

 愛は 考える それが時代の流れなんだ!!
 

コメント [原発・フッ素31] 福島で凄まじい事態が発生!「福島では妊婦の15人の内12人が奇形児を出産しています!」(原発問題)  赤かぶ
324. 2013年4月11日 22:10:03 : QYVIoXZpxY
とにかく、朝鮮人の書き込みが多いな。
しかも原発推進、反原発に分かれてである。
これから言えることは日本の混乱を狙ったものだといえよう。
こうすることでどういう効果が期待できるか。
1.原発収束の方策が定まらず、日本国内の混乱が長期化する。
2.日本人の被曝量だけが増えていきやがて滅亡する。
3.この混乱に乗じて韓国は自社の安価な原発を大量に
  外国に輸出でき、現在の経済危機を緩和できる。
4.つまり日本人滅亡と朝鮮の復興が主目的と考えられる。

ここで書き込みしている者は工作員であり、一端、日朝が戦争となれば
朝鮮側につくのは明白である。

この構図は左翼に朝鮮人が多く、また自称右翼の暴力団にも朝鮮人が多い
こととそっくりである。
つまり、いつまでも日本を分断させておくのが彼らや分らないがアメリカ?
の利益になるということではないだろうか。
誰か詳しい解説頼む。



コメント [政治・選挙・NHK146] 「ミサイル防衛では国民は守れないのです」 守れるように宣伝する政府  孫崎 享  赤かぶ
73. 2013年4月11日 22:10:54 : K8JJ9pGhSY
迎撃できなきゃそれみたことか
迎撃できりゃやらせだの茶番だの
どっちに転んでも言い訳可能な便利な本音と
それを補強するコメンター群。

ほら、これが阿修羅の本質だよ。

コメント [政治・選挙・NHK146] 安倍自民党がシャカリキになる国防軍の正体 (日刊ゲンダイ)  赤かぶ
15. 2013年4月11日 22:11:27 : CF9GERiMMw
徴兵制?良いじゃないですかどんどんやりなさい。
若者の中にはネトウヨもいれば民族主義者もいる。
レイシストもいれば左翼の活動家もいる。
何より仕事に付けずに政府を恨んでいる若者もたくさんいる。
一緒くたにまとめて戦闘訓練、武器の操作法を教えて体を鍛えてやればいい。
その若者たちが銃をだれに向けるかな?
自民党が徴兵をした若者達に支持されていると思えばやればいい。
そうでないときはきっと国会と霞が関に迫撃砲が打ち込まれるだろうね。

コメント [戦争b10] 《スクープ最前線》 米CIAクーデターに着手 戦争なら「正恩氏の命はない」1日で全軍事施設を破壊 (ZAKZAK)  赤かぶ
06. 2013年4月11日 22:11:33 : PFj2dhlRAk

  撃つぞ撃つぞのパフォーマンスではなく日本にいらっしゃい。


  アメリカのブロイラー日本人、馬鹿な日本人が多く死ぬだけ。


  アメリカはとっとと軍を引き上げるでしょう。


  やれば分かる。

コメント [経世済民79] 為替動向で金融政策は変更しない=黒田日銀総裁 社会主義が最も成功したのは、日本 米予算教書 FOMC議事録 eco
06. 2013年4月11日 22:12:50 : xEBOc6ttRg

焦点:異次元緩和早くも副作用、金利乱高下でシステム不安定化懸念も
2013年 04月 11日 21:41 JST
[東京 11日 ロイター] 黒田新日銀が打ち出した異次元金融緩和の副作用が早くも露呈しつつある。

本来金融緩和は金利を引き下げるはずだが長期金利はかえって上昇、日銀は11日に東日本大震災直後以来の巨額の資金供給に追い込まれた。市場関係者の間では「2%の物価目標を優先し、金融システムの安定を損なっている」との指摘も聞かれる。

日銀が4日にマネタリーベースを2倍に膨らます「異次元緩和」を発表して以降、10年最長期国債利回りは0.315%までいったん下げた後0.630%まで急上昇。2年債利回りは0.130%と1年2カ月ぶり水準まで跳ね上がるなど金利は軒並み上昇している。債券先物が乱高下することで売買を一時停止するサーキットブレーカーをたびたび発動され、投資家が現物債を手掛けにくくなったことも金利上昇に拍車をかけている。

金利上昇の理由として、1)異次元緩和の公表翌日に市場の期待に反して長期国債の買い入れオペ(公開市場操作)が実施されなかったこと、2)日銀が買い入れる国債の平均年限を従来の3年弱から7年前後へと延長したことで、これまで日銀が基金で買い入れていた3年以下を中心に年限の短い国債買い入れが減少するとの思惑が高まったこと、3)当座預金に付く金利(付利)の引き下げが当面必要ないと黒田東彦総裁が述べたこと──などが挙げられる。4)流動性の低い年限10年超の超長期債の買い入れを日銀が従来の月1000億円から8000億円と大幅に増やしたことも、超長期債の運用益減少につながれば生命保険など機関投資家が超長期債購入を手控えかねないとの思惑を通じて金利上昇要因となっている。

<市場安定化のため震災以来の巨額資金供給>

黒田東彦総裁は10日の報道各社とのインタビューで金利乱高下について、「新たな均衡点を模索する過程」との見方を示していたが、日銀は11日には市場安定化のため1年物の固定金利オペや短期国債買い入れなど総額4.3兆円と1日の資金供給額としては震災直後の2011年3月23日以来の規模の資金供給を実施した。

また従来は日本証券業協会の基準気配値が操作されて適正な価格が維持できないとの理由から明らかにしなかった国債購入日の通告に踏み切り、従来は2度に分けて行う予定だった国債買い入れオペを合わせて12日に実施すると公表した。

<市場参加者との意見交換会、要望殺到>

同日夕刻には日銀本店で46人の金融機関・機関投資家を対象とした意見交換会を開催。日銀幹部らによると、参加者からは短期国債の買い入れペースや、オペ日程の事前公表の有無、オペ一回当たりの金額を減らし回数を増やす可能性など活発な質問があったという。

日銀側は、政策の公表文から削られた短期国債の買い入れ額について「従来より減らすことはない」、特定年限の国債の需給ひっ迫要因とされる「国債の年限割り振りについても変更の余地がないか検討する」旨答えたという。

<黒田日銀、株・為替に過度の焦点>

市場関係者の間では、急激な金利の乱高下により2013年度に向けた運用計画が狂うなど狼狽する関係者も多く、「日銀はどうみているのか説明を聞きたい」(市場筋)との声が急増している。今日の説明会でも日銀側と参加者の間で厳しいやりとりもあったもよう。長期金利のボラティリティが高い状態が継続すると、「長期国債運用者がいなくなり市場の流動性がなくなり、担当者がいなくなれば市場の復活も難しい」(外資系証券)との悲観的な見方もあり、説明会でもボラティリティ安定化を求める声が出ていたようだ。

三菱UFJモルガンスタンレー証券の六車治美シニア債券ストラテジストは、「金利安定のためには、1)オペ日程の事前公表、2)翌日物金利など期間の短い金利でなんらかの目途・ガイダンスを復活させるのがよい」と提案している。メガバンク関係者の中からは、「黒田新日銀は2%の物価目標達成のため株と為替に焦点を充てきたが、債券市場の不安定化で物価の安定に並ぶ中央銀行の使命である金融システムの安定を損なっている」との懸念も出始めている。

(ロイターニュース 竹本能文;編集 内田慎一)




アングル:金融政策にらむドル円、日銀緩和は米国の「緩衝材」か
2013年 04月 11日 20:04 JST
[東京 11日 ロイター] 為替市場は日米金融政策の方向性の違いをにらみ始めた。米国が量的緩和の出口戦略を模索し始めた一方、日本は異次元とも呼べる超緩和政策を続ける構えであり、この面からはドル高・円安要因が続くことになる。

米国が資産買い入れを縮小すれば、市場にショックが走る可能性が高いが、その「衝撃緩衝剤」として日銀が緩和を継続しなければならないとすれば、日本市場の「歪み」は大きくなるおそれもある。

<深まる米国の「出口」戦略>

米連邦準備制度理事会(FRB)が10日に公表した3月19―20日開催分の米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事録によると、「多数(Many)」の参加者が労働市場見通しの改善が続けば、今後数回の会合で量的緩和第3弾(QE3)を縮小する可能性があると考えていたことが明らかになった。

FOMCでの「出口」議論はこれまでにも行われてきたことが議事録で判明しているが、最低でも今年末までは継続すべきとしたメンバーが2人と少なかったことなどから、「より突っ込んだ議論が進んでいる」(大手証券)との受け止めが多い。また米国では、量的緩和の費用対効果の分析が行われ、費用が効果を上回るとの分析結果も出ており、今後も出口戦略が徐々に練られていくとみられている。

伊藤忠経済研究所、主任研究員の丸山義正氏は「3月のFOMCの議論は、夏場から減額、年内終了の可能性を示唆するものだ」と指摘する。ただ、3月の雇用者数の下振れや歳出削減の影響を見極める時間を考慮すると、減額開始は2013年10―12月期まで先送りされ、買入れプログラムは2014年前半に終了すると予想されるとの見方を示している。

FRBによる量的緩和策の縮小は米国経済が持続的な成長軌道に乗ったためと好意的に受け止められればいいが、「過去3回の量的緩和がアメリカ株式市場に大いに貢献したことは紛れもない事実であるから、これが終了となると、株式市場には少なからぬネガティブな影響が発生するだろう」とデリバティブ・アナリストの高山剛氏は警戒する。

<「日本アンカー論」に警戒も>

そこで「衝撃緩衝材」として期待されているのが、黒田日銀の大規模金融緩和だ。グローバルな過剰流動性の供給元としてだけではなく、米国債を間接的に支える役割も期待されている。「まだら模様の景気回復が続くアメリカにとって、長期金利の上昇は回復に致命的な影響を及ぼしかねない、日銀の金融緩和が今後も継続、拡大すれば、アメリカは安心して量的緩和の出口にたどりつける」(国内機関投資家)という。

日銀の外債購入は国際的な批判が強く事実上困難になったが、日銀の金融緩和による低金利が進み、資金運用先に苦しむ国内機関投資家が米国債を買ってくれれば、ヘッジなしという前提付きだが、ドル/円をサポートし、米量的緩和の出口で予想されるショックを緩和するかもしれない。

金融市場では、日銀の量的緩和を受けて本邦勢が外債投資を拡大するとの見通しを盛り込んだ外国証券のアナリスト・レポートが連日出回っている。この見通しの論拠は、日銀が2年でマネタリーベースを2倍にすることにコミットしたことから、そのマネタリーベースのかなりの部分が、日米(欧)金利差や円安トレンドを背景に、外債に流入するとの予想だ。

米債券運用会社パシフィック・インベストメント・マネジメント・カンパニー(PIMCO)は、日銀の金融緩和などを受けて日本の投資家が利回りの高い海外の金融商品に投資すると予想し、米国債への投資比率を今年最高水準となる33%に引き上げた。

外為市場ではFOMC議事録を手掛かりに、日米金利差拡大を背景に本邦投資家が外債投資を活発化させるとの思惑が広がり、ドル/円は4年ぶりの高値となる100円に迫っている。「日米実質金利差で見た場合、日本のインフレ率2%を織り込んだ相場は105円程度と推計できる」とJPモルガン・チェース銀行、チーフFXストラテジストの棚瀬順哉氏は言う。

しかし、1980年代、世界経済を支えるために日本は低金利を続けるべきだとの「日本アンカー論」が強まり、結果的にバブルを引き起こす一因になったとみられている。すでに日本の国債市場に混乱を起こしている「異次元緩和」が米国側の理由だけで継続することになれば、将来、深刻な問題となる可能性は大きい。

(ロイターニュース 森 佳子 編集:伊賀大記)


日銀が資金供給4兆円・オペ事前通告も、金利安定へ「不退転」
2013年 04月 11日 14:34 JST
[東京 11日 ロイター] 日銀は11日、本店方式の共通担保資金供給オペで総額4.3兆円を市場に供給すると発表した。1日の資金供給額としては東日本大震災後の2011年3月23日以来の規模。貸し出す期間も一部を初めて1年に延ばした。

また、長期国債買い入れの日程を事前に通告する異例の措置に踏み切り、金利安定へ不退転の決意を示した。

<資金規模は震災以来>

日銀がこの日通告した資金供給オペは合わせて3本。午前10時10分の調節で、今月15日から来年の同日まで1.5兆円貸し出すと、初めて1年物を通告した。午後1時ちょうどの調節では、今月15日から来年4月7日までの1年物2兆円と、今月15日から5月20日までの1カ月物8000億円の計2.8兆円を通告。1日の供給額としては通告ベースで4.3兆円に達し、震災後の11年3月23日の計5兆円の規模に迫った。

背景には、黒田日銀が今回の異次元緩和で国庫短期証券については買い取り目標を設定せず、金融政策から外したことで金利が不安定化したことがある。公開市場操作(オペ)としての短国買い取りそのものは残るが、実際にいくら買い取られるのかはっきりしない居どころの悪さに、短国利回りが急上昇。直後の流通市場で国庫短期証券に売りが出て、一時0.040%を割り込んで推移していた2カ月物利回りは0.090%に跳ね上がっていた。

一方、短国利回りの上昇などで中短期の利付国債の需給も悪化。銀行勢の売りが5年物利回りを押し上げ、相場全体の不安定化につながっていた。市場では「短期ゾーンが政策コミットから外れ、銀行の現物売りから需給が崩れ、(財務省が16日に予定している)新発5年物の国債入札が不安視されていた。さらに相場が不安定化するのを配慮するのが狙いだろう」(大手銀行)との声が出ている。

大量の資金供給に踏み切ったことについて、日銀金融市場局では「やや長めの金利の急激な上昇に対応するため実施した」としている。

オペ関連では、通常は非公開となっている長期国債の買いオペの日程を開示する異例の措置にも踏み切った。

日銀が公表したのは4月に予定していた5回のオペのうち、2回目と3回目の日程。それぞれを同時に12日に通告する。2回目は残存5年超10年以下を1兆円、10年超を3000億円買い取り、3回目は1年以下を1100億円、1年超5年以下を1兆1000億円買う。1回目は8日に通告していた。 また、国庫短期証券の買いオペについても12日に通告するとしている。

日銀の発表を受けた午後の円債相場では、東京証券取引所に上場する長期国債先物が急反発した。5年物利回りは一転低下、新発債は前日より0.045%低い0.230%を付けた。

<午後のオペには札集まらず>

午前の資金供給オペには1.5兆円の募集に対し、2.6兆円余りの応募があった。しかし、午後のオペではいずれも「札割れ」した。1年物は2兆円の募集に対し、応募額は1.8兆円にとどまった。1カ月物は8000億円に対し7160億円だった。

「共通担保はあくまで『アナウンス効果』を狙ったもので国債需給そのものには関係ない。オペを頻発したことはかえって日銀の焦りを浮き彫りにした」(外銀)との声もある。

(ロイターニュース 山口貴也 編集:宮崎大)

イタリア3年国債入札で利回りが1月以来の低水準、緩和期待追い風
2013年 04月 11日 21:50 JST
[ミラノ 11日 ロイター] イタリアが11日に行った一連の国債入札では、3年債の利回りが1月以来の水準に低下した。ユーロ圏での追加緩和期待でリスク選好が高まった。

発行総額は72億ユーロ相当、予定額は最大75億ユーロだった。

DZ銀行の金利ストラテジスト、クリスチャン・レンク氏は「全体的には良い内容だった。3年債の発行規模は予定額の上限に達し、応札倍率もやや上昇した」と指摘。ただ15年債の需要はやや弱かったと述べた。

新発3年債40億ユーロ(52億3000万ドル)の利回りは2.29%となり、総選挙後に実施された3月中旬入札時の2.48%から低下した。

応札倍率は1.40倍で、前月の1.28倍から上昇した。

16億7000万ユーロの15年債入札は利回りが4.68%、前回3月中旬の4.90%から低下した。応札倍率は1.32倍だった。

このほか5年物変動利付債15億ユーロも発行した。

欧州中央銀行(ECB)の利下げ観測が高まっていることに加え、日銀の大胆な金融緩和策で債券市場の地合いが改善しており、イタリアの政局混迷やユーロ圏の他の問題への懸念が打ち消されている。

レンク氏は「高利回り資産への買い意欲が引き続きおう盛で、域内周辺国の国債には勢いがある」としている。


 


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NYダウは史上最高値を更新しながら長期金利が下がる不思議な米国
2013/04/11 (木) 13:09


 NYダウが15000ドルに迫る勢いです。3日連続の記録更新なのだとか。

 一方、日本だって負けてはいません。この調子では、まだまだ上がりそうな気配がするのです。

 日本の株価が好調な理由は、説明の必要はないでしょう。

 ただ、今、米国で不思議な現象が起きているのですが、お気づきでしょうか?

 それは、こうして米国では景気回復期待が高まり、そして株価が史上最高値を更新しているというのに、長期金利はむしろ低下しているのです。

 
 貴方は、その理由が説明できますか?

 通常、景気がよくなれば、金利は自然と上がるもの。

 そうした法則に従って、米国においては、3月の中旬には10年物国債の利回りが2%台にまで上昇していたのです。しかし、その後、また下がっているのです。

 ところで、今、飛ぶ鳥を落とす勢いの黒田日銀総裁。

 黒田総裁率いる日銀の政策を危険な賭けだと評する向きがあるものの、これだけ株価が回復し、これだけ企業や消費者のマインドが改善しているので、大きな声で彼を批判することはできないのです。

 それに‥アメリカが支援してくれていますから。

 そもそもアベノミクスによる大胆な金融緩和は、政府による外為市場への介入が含まれておらず、従って、幾ら円安効果がもたらされても、問題にする必要はない、と。それどころか、バーナンキFRB議長などは、こうして米国や日本が思い切った金融緩和をすることが世界経済の回復につながるとまで弁護する始末。

 日本としては、そうやって米国がサポートしてくれることについては、悪い気はしないのですが‥でもなんかやっぱり変なのです。

 確かに、日本が今やっていることは、金融緩和であって、外為市場への直接の介入ではない。だから、外国からとやかく言われる筋合いはない。それはそのとおり。

 しかし、これまで日本が行っていた外為市場への介入については、殆どみるべき効果がない場合が多かったのにも拘わらず‥米国などからは折に触れて、そのようなことは慎むべきだと言われ続けてきたのでした。

 そうですよね?

 繰り返しになりますが、確かに今やっている金融緩和は、外為市場への介入ではない。

 それはそうであるものの、円は過去5カ月間程度で約20円も安くなっているのです。どう考えてもおかしい!

 だって、理由は何であれ、こんなに急激に為替レートが変動しているのに、米国が文句を言わないなんて。

 欧州勢は、日本に対してクレームを付けていたのでしたよね。急激な円安・ユーロ高をもたらして怪しからん、と。しかし、その欧州も米国に説得されて、批判の矛先を収めた格好になっているのです。

 では、何故米国は文句を言わないのか?

 一つには、株価が史上最高値を付けているように、米国の景気がよくなっているからであるのです。これが米国の景気がどん底に落ちているような状況であれば、きっと米国は悪人探しをして、日本を悪者に仕立て上げていたでしょう。しかし、今、米国の景気はよくなりつつあるから、と。

 それに、そもそも米国の関心は中国の人民元に移っていて、円レートにはもはやそれほど関心がなくなっているということもあるのです。

 但し、この先も、ずっと日本の円安政策が大目に見てもらえるかと言えば、その時の状況次第では、再び批判が高まる懸念もあるのです。

 もちろん、その時に日本は、外為市場に介入などしていないし、今やっている大胆な金融緩和策は円安を目的としたものではないと弁解するでしょう。

 しかし‥昨日、黒田総裁は、次のように言ったのでした。

 (新しい金融緩和策の決定から1週間を振り返って)「狙い通りの効果をもった」と。

 狙い通りの効果とは一体なんだったのでしょう?

 本当の目標は2年間で、インフレ率を2%まで高めることなのでしょう?

 その目標の達成が期待できるほど、物価が上がる兆候が見られているというのであれば、狙い通りの効果があったと言うのも分かるのです。

 しかし、インフレの兆候はまだない。少なくても大胆な金融政策の結果としてのインフレの兆候はない。あるとすれば、円安によるインフレの兆候だけ。

 黒田総裁が、狙い通りの効果を持ったと満足しているのは、この1週間でさらに円安が進み、株価が上がったからではないのでしょうか?

 そうやって国民や企業経営者や政治家が喜ぶから、自分も嬉しい、と。

 でしょ?

 つまり、黒田総裁は、うっかり本音が出てしまったのです。もちろんインフレ率を2%にまで引き上げることが目標ではあるが、それと同じ程度に、或いはそれ以上に、円安を通じて株価や景気の回復を図ることが大事である、と。

 但し、黒田総裁が率いる日銀がやっていることが、伝統的な金融政策の範疇にあるのであれば、幾らそのように急激な円安を招いたとしても、何も恐れることはありません。

 しかし、黒田総裁がやっていることは次元の異なる金融政策であるのです。もっと言えば、金融政策なんて言える代物ではない。彼らがやっているのは、国債流通市場に日銀が跳びこんで行って、市場の機能をマヒさせているだけなのです。。

 最近、池の中のクジラという表現が使われるようになっていますが、池とは日本の国債流通市場であり、クジラとは日銀のことなのです。

 日銀は、無理やりオペで銀行が保有する国債を吐き出させて、次から次へと国債を買い取っていく。だから、国債の価格が上り、金利は下がる。

 そうやって市場の実勢を無視した価格形成がなされるから、国債の流通市場が次第にマヒし始めているのです。

 当然のことながら、市場から投資家は追い出されることになり、今度は日本国債に代わって、海外の国債を求めるようになる。だから、米国の国債の価格が上り、米国の長期金利は、景気が回復し、NYダウが史上最高値を更新しているにも拘わらず、再び低下してきているのです。

 景気がよくなりつつあるのに‥そして、株価が史上最高値を更新するのに、長期金利が下がるなんて理屈に合わないでしょう?

 あり得るとすれば‥例えば過去起こったように、欧州で金融危機が起こり、欧州からマネーが米国に逃避してきたというのなら分かるのです。

 でも、今起きているのはそのようなものではない。

 日本銀行がクジラになってドボンと池に飛び込み、その結果、今まで泳いていた魚が海外の池に逃げ込んでいるのです。

 いずれにしても、こんなおかしな状況が起きているのに、日銀が外債を購入すべきだなどと未だに主張する人々がいるのです。現実に起きていることが分かっていないとしか言いようがありません。

 だって、日銀が外債を買うまでもなく、日銀に追い立てられた魚たちが外債を購入しているから、こうして米国債の利回りが下がり、また円安が起きている訳ですから。

以上


三橋貴明の「経済記事にはもうだまされない

第199回 歴史的な一日(1/3)
2013/04/09 (火) 14:05

2013年4月4日は、もしかしたら「歴史的」な一日になるかも知れない。黒田新総裁率いる日本銀行が金融政策決定会合で、日本としては高橋是清以来初めて「デフレ期の正しい金融政策」を決定し、日経平均株価が一気に500円以上も上昇したのである。さらに、翌日も株価は上がり続け、本稿執筆時点(4月8日)では、日経平均が1万3千円を上回っている。
 長期金利(新規十年物国債金利)の方も、もの凄いことになっている。4月5日に、何と0.32%をつけ、日本が持つ「人類史上最低の金利」記録を更新したのだ。
 黒田日銀は、4月4日に公表した報告書により、マネタリーベースを今後の2年間で約2倍に拡大することを表明した。3月末時点のマネタリーベースは約134.7兆円である。すなわち、今後の二年間は毎年70兆円前後の「新たな日本円」が金融市場に供給されることになるわけだ。(2年後に約270兆円にする模様だ)
 さらに、日銀の国債買取(=通貨発行)に際し、通常の買い入れ枠と金融緩和向けの資産買い入れ基金の2方式を一本化することになった。結果、以前から問題視されていた「日銀券ルール」が事実上、撤廃となったのである。
ちなみに、基金方式の国債買取を日銀が導入したのは、2010年である。白川前日銀総裁時代なのだ。恐らく、民主党の金融緩和要望を受けたものの、それでも日銀券ルールを守りたかった日銀は、金融緩和向けの国債買取を「別枠」とすることで、ルールの対象外にしたのではないだろうか。
 通常の買い入れ枠と基金の双方を合わせると、日銀は昨年末で89兆円の長期国債を抱えている。日銀が発行している日本銀行券(要は現金)は87兆円であるため、すでにして日銀券ルールなど守られていなかったのだ。
 そもそも経済政策的に、あるいは会計的に何の意味もない日銀券ルールという「呪縛」が外されたことは、相当に影響が大きい。もっとも、厳密には日銀は日本銀行券ルールの「一時適用停止」方針を決めただけであるわけだが、有名無実化するなら構わないだろう。
 大々的な金融緩和を始める時期について、以前の政府との共同文書では「2014年から」となっていたが、今回の政策決定会合で「4月5日から」となった。来年ではなく、金融政策決定会合の翌日から始まったのだ。
 筆者などが問題視していた「日銀当座預金の0.1%の金利」については、金融システムの「凍結」を防ぐために、しばらくは現状維持となった。民間側の資金需要がない状況で、日銀当座預金の金利をゼロにしてしまうと、銀行の資金が国債に集中してしまう懸念が生じる。結果的に、
「日銀が国債を買おうとしたとき、銀行側が応札せず、札割れが生じる」
事態を招きかねないわけだ。政府の財政出動により民間の資金需要が回復すれば、いずれは撤廃できるだろう。
 黒田総裁は、金融政策決定会合後の会見で、
「2%の物価安定目標の実現を目指し、これを安定的に持続するために必要な時点まで継続する」
「一時的に2%になっても、まだ安定的に物価安定目標が持続する状況でなければ、緩和を続ける」
「逆に、2%になってなくても、既に2%の物価安定目標が持続的に維持できるという状況になっていれば、それ以上の緩和は必要ないかもしれない」
 と、実に真っ当なことを語っている。
 当たり前だが、2%の物価安定目標を「一時的に」達成するだけで、金融引き締めに転じてしまうと、またもや日本はデフレに逆戻りだ。「安定的に持続する時点」の見極めは難しいが、少なくとも、
「2%達成! はい、金融引締め」
になることはないわけだ。今までの日銀は毎回、少しでもインフレ率が上昇すると、即座に金融引き締めに走り、日本経済をデフレに叩き落とすパターンを繰り返してきた。
 また、早めに2%の物価安定を持続的に達成できる状況になったならば、金融緩和を早期に停止するのも、これまた当然のことである。
 また、こちらも筆者が以前から問題視していた「物価安定目標」あるいは「インフレ率」の定義であるが、黒田総裁は、先日の国会答弁で、民主党の原口議員との答弁で以下の通り語っている。

原口議員 2年で2%という、じゃあこの2%って一体何なのか。CPIなのか。私はですね、CPI、昨日も良い物価上昇、悪い物価上昇という議論をしましたけれども、CPIだけだと、分からないんです。私はですね、指標はコアコア指数にするべきだと(略)。
黒田総裁 ご指摘の通り、コアコア指数で見た方が、短期的な影響を排除できるという点は、その通りだと思います。(【04.02 衆議院予算委員会 原口一博】より)

 黒田新総裁はもちろんのこと、政治家の中でも「日本式コアCPI」の問題が認識され始めた。この事実は極めて大きい。
 何しろ、現在の日銀の「物価安定目標」は、日本式コアCPIで測られる。日本式コアCPIは、消費者物価指数から生鮮食料品のみを除き、エネルギー価格を含んでいる。すなわち、中東で動乱が発生し、我が国の原油輸入コストが急騰すると、それだけでインフレ率が2%に達する可能性があるわけだ。
 外国の戦乱の影響でガソリン価格などのエネルギーコストが急騰し、インフレ率がコアCPIベースで2%に達したからといって、「物価安定目標」が達成されたという話にはならない。我が国の物価安定目標は、FRBなどと同様にエネルギー価格も省いたコアコアCPI(グローバルにはコアCPI)で見るのが正しい。

第199回 歴史的な一日(2/3)
2013/04/10 (水) 14:03

 ところで、アメリカのウォールストリート・ジャーナル紙は、社説で4月4日の黒田緩和(大規模金融緩和)について、高く評価している。

『2013年4月5日 産経新聞「「日本のバーナンキ議長」 米紙、黒田総裁を高く評価」
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/130405/fnc13040523450032-n1.htm
 5日付の米紙ウォールストリート・ジャーナルは社説で、黒田東彦総裁の主導で日銀が新たな金融緩和策を打ち出したことについて「米連邦準備制度理事会(FRB)が金融危機後に採用した金融政策への転換だ」とし、黒田総裁は「日本のバーナンキFRB議長」だと指摘した。
 社説は、黒田総裁が「劇的なスタートを切った」と評価。問題は、こうした政策転換を通じて民間経済にお金が回り、経済成長を後押しできるかどうかだと論じた。
 日銀の積極的な緩和策が円相場の下落を引き起こし、アジアの新興国に悪影響を及ぼすとの懸念をめぐっては、ドルに対する円相場の上限設定を提言。「デフレが一段と進むリスクがなくなり、近隣諸国の経済を不安定化することもない」とした。』


 WSJ紙の社説にある、
「問題は、こうした政策転換を通じて民間経済にお金が回り、経済成長を後押しできるかどうかだと論じた。」
 という部分であるが、まさにその通りだ。問題は、中央銀行から発行されたマネタリーベースがきちんと民間企業(等)に借り入れられ、所得を産み出すように使われるか否かなのである。この部分については、中央銀行側はどうすることもできない。
 所得を産み出すように使うとは、要するに「GDPに統計されるように使え」という話だ。無論、個人消費でも構わないし、設備投資や住宅投資もOKだ。それぞれGDP上の「民間最終消費支出」「民間企業設備」「民間住宅」とよばれる支出項目になる。
 逆に、土地の売買、為替の売買、先物取引の購入などにおカネが使われても、誰の所得も増えない。(不動産業者や金融業者の手数料のみ)。誰の所得も増えないということは、モノやサービスの購入に使われていないという話だ。何しろ、所得の定義は、
「誰かが働き、モノやサービスが生産され、消費もしくは投資として誰かが支払ったおカネ」
 なのである。モノ・サービス、消費・投資、そして「労働」は、際立った関連性があるわけだ。
 というわけで、GDP統計は、
「誰かが働き、生産したモノやサービス=生産面のGDP」
「誰かが消費や投資として支払ったおカネ=支出面のGDP」
「誰かが働き、獲得した所得=分配面のGDP」
 という三つの「面」から見ることが可能で、そして三つのGDPは必ず一致する。これを、GDP三面等価の原則と呼ぶ。
国民経済とは、
「誰かが働き、モノやサービスを生産し、生産されたモノやサービスを誰かが消費、投資として購入し、所得が生まれる」
 という所得生成のプロセスから成り立っているのである。この所得生成のプロセスのことを、通称「実体経済」と呼ぶわけだ。
 日本銀行の政策は、あくまで「実体経済を活性化させるための媒体(おカネ)を供給する」部分に絞られている。日銀のマネタリーベースが、所得を産み出す実体経済に回っていくかどうかは、これは誰にも分からない。


第199回 歴史的な一日(3/3)
2013/04/11 (木) 14:01

何しろ、日本銀行が銀行にマネタリーベースを供給し、それが民間企業に借り入れられ、マネーストック(M2など)が増えてさえ、物価が下がり続けるということは論理的にあり得るのだ。というよりも、昨今の日本が、まさにマネーストックが増えている環境でありながら、中期的にコアコアCPIが下落を続けていっている。

【図199−1 日本のマネーストック(左軸、億円)とコアコアCPI(右軸)】

出典:日本銀行、統計局

 というわけで、日本政府は自転車の「最初のひと漕ぎ目」として、民間の代わりにおカネを借り入れ、公共投資や減税(設備投資減税など)として使い、車輪を回す必要があるのだ。さらに、現在の日本は東北復興や国土強靭化など、政府がおカネの「行先」を決めなければならない分野が複数ある。
 金融緩和論者の中には、
「中央銀行が量的緩和を拡大し、マネタリーベースを拡大していけば、それだけでデフレ脱却できる。日銀が発行したおカネの行先は、市場に決めさせるべきだ」
 と、政府の財政出動を否定しようとする人が少なくない。だが、
「市場におカネの行先を任せ、本当に東北の復興が実現できるのか?」
 という話である。市場におカネの行先を委ねるだけで、東北の復興が成し遂げられるはずがない。現在の日本政府は、日銀が発行したおカネを「東北の復興」へと主体的に導かなければならないのだ。
 筆者の主張に対し、
「市場に任せた結果、復興できないような地域は、復興できなくても仕方がない。自己責任だ」
「復興を早めたいなら、公共投資よりも【東北特区】だ。東北に特区を作り、各種のの規制を緩和し、外資企業の法人税をゼロにし、外国からの投資を呼び込めば復活できる」
 などと、国家観皆無の「異様」な言説をする人たちが、「識者」あるいは官僚の中に存在している。
 彼らは、金融緩和には賛成するものの、供給された資金の「行先」を政府が決める(要は財政出動)には、とことん反対してくる。というわけで、「歴史的な一日」のお祭りは終わり、今後はアベノミクス第二の矢である財政出動に反対する人々と議論を重ね、世論を「公共投資拡大」を中心とする財政政策に向かわせなければならないと考えている。
 金融政策といっても「雲の向こうの話」ではない。国民が金融政策を自分たちの問題として捉えることが、今後の日本では必要になるのだろう。
 いずれにしても、次は財政政策だ。

klug

コメント [政治・選挙・NHK146] 佐高信が孫崎享のトンデモ本『戦後史の正体』を一刀両断に斬って捨てたぞ!(kojitakenの日記) オロンテーア
11. JohnMung 2013年4月11日 22:13:24 : SfgJT2I6DyMEc : FSFWArxijs

 またまた、kojikiken(乞食犬)とオロンテーア=真相の道=Vakaの暗愚魯鈍コンビ!

 孫崎享氏の当該著書は、日本の戦後史をアメリカによる占領・支配の視点から政治行政等に関わった人物の立ち位置・役割を示しながら分かりやすく解説した好著である。

 佐高信は、「リベラルな視点が欠如」「憲法に鈍感」「いささかならず有害」とまで指摘しているそうだが、思い上がりも甚だしい。
 悔しかったら、佐高流のオリジナルな視点から戦後史を著書にしてから、モノを言え。
 評論家とは、人の褌でメシを喰らう人種であることから、「リベラルな視点」が欠如した佐高信のような輩は、「評論家」(他者を批判はするが実社会の役には立たない者の代名詞)といって蔑まれることになるのである。

コメント [政治・選挙・NHK146] 原発新規制基準で大手紙が激突、「読売新聞VS東京新聞」と「日経新聞VS朝日新聞」 (Shimarnyのブログ)  笑坊
01. 2013年4月11日 22:13:25 : ZArU3zxb0E
東京新聞って大手なのか?
コメント [政治・選挙・NHK146] 特集ワイド:参院選へ、どう出る小沢一郎氏 国民はまだ改革を期待、非自民結集なら戦える  赤かぶ
40. 2013年4月11日 22:13:31 : 2cIUw2Wa0Y
>>38
あのさ、お前はどうか知らないが
ここの連中の書き込みのほとんどが

他の政治家であったり、その支持者等を貶めるコメントに満ち溢れているよな

仲間のそういう行為はいいのか?

あまりに勝手じゃないか?

こういう行為をして欲しくなければ、お前たちが止めることだ

コメント [経世済民79] 副島大先生に、猛省を促す 足苦斎
17. 2013年4月11日 22:14:32 : FSlaz3IKt6
>>15
この厚顔無恥なところが笑えるんだよねー。
コメント [政治・選挙・NHK146] 読売新聞の原発を推進する犯罪的社説(生き生き箕面通信) 判官びいき
01. 2013年4月11日 22:14:53 : ULh3C29bPc
日本が破滅しようと、米国CIAが進める日本の原発稼働、消費税増税、
TPPには、読売は工作機関として日本人、読者を操作します。

確か、アメリカからの意見だったと思うが、地震の多い日本で
危険な原発は異常だと言っていました。

コメント [政治・選挙・NHK146] 特集ワイド:参院選へ、どう出る小沢一郎氏 国民はまだ改革を期待、非自民結集なら戦える  赤かぶ
41. 2013年4月11日 22:15:10 : i2eP5GOIsg
小澤氏の発言内容は全くふつうなのに どうしてこんなに意味不明な
 罵詈雑言がでてくるのか?不思議だ。
 小澤氏の話しは現状分析は正確で ウヌボレもなく冷静に小沢氏らしい
 内容で安心したが・・・
 暴言もはかないし、人格中傷もしないし、淡々と自分の政策を説明
 しているだけなのに・・何が気にくわないのか?
 感情的になりすぎるコメントが多くて驚いた。
 人として本当に達観した感のある小沢氏こそ 総理にさせたいと実感
 した投稿でした。ありがとうございます!
コメント [経世済民79] 韓国経済大ピンチ (陽光堂主人の読書日記)  赤かぶ
35. 2013年4月11日 22:15:14 : QmyrjoZuIs
イ・ミョンバクはこの先どうなるか。
兄が逮捕されている、本人もその可能性がありそうだ。
もしかすると「日本に亡命するかもしれない」と言う噂もチラホラ。
天皇を侮辱した輩が亡命なんて出来るのかね。
コメント [政治・選挙・NHK146] 佐高信が孫崎享のトンデモ本『戦後史の正体』を一刀両断に斬って捨てたぞ!(kojitakenの日記) オロンテーア
12. JohnMung 2013年4月11日 22:16:43 : SfgJT2I6DyMEc : FSFWArxijs

 そうかそうか、cIkmTyypTY=愛は、「パートナーゴシップ」になるのかね(笑!

コメント [政治・選挙・NHK146] 佐高信が孫崎享のトンデモ本『戦後史の正体』を一刀両断に斬って捨てたぞ!(kojitakenの日記) オロンテーア
13. むやうのすけ 2013年4月11日 22:16:50 : ltsuShGwyUDcQ : DhwcLLETGA
何だこれ、今さら去年の11月11日の古雑誌を読めってか? 

記事 [原発・フッ素31] 福島第1原発のタンクを増設しても47日で満杯になる (まっちゃんのブログ) 
http://ameblo.jp/misininiminisi/entry-11509501884.html
2013-04-11 20:48:49NEW ! まっちゃんのブログ


東電福島第1原発の汚染水はどこへ行くのか。広瀬直己社長は

きのう10日(2013年4月)、放射性物質を含む汚染水が地下貯水池

から漏れている問題で、すべての貯水池の使用をあきらめ

地上の貯水タンクなどに移し替える計画を発表した。

しかし、毎日400トンずつ増えていく汚染水を最終的にどう

処理するのか。後手後手の対策はいつか破綻するのではないか

という不安が消えない。

「急げ、急げで、チェックも四重から二重になった」

「とくダネ!」は福島原発で汚染水処理に携わる作業員に

実態を聞いた。「急げ急げで、チェックを細かくやらない」

「高い金出してこのありさまかという感じ」。

怒りをあらわに語るのは福島第1原発で汚染水処理に

従事している作業員だ。

作業員宿舎なのか、アパートのような一室、マットが敷かれ

洗濯物がぶら下がり、隅にテレビが置かれている。

そのテレビ画面は広瀬社長の記者会見を映し出している。

社長は述べる。「地下貯水槽にある汚染水を全部取り出す

方針で取り組んでいきたい。

前倒しをして、どんどん貯水タンクを増設していく」。

それを見ていた作業員が笑った。取材していたディレクターが

聞く。「なんで笑いました?」

作業員「言うのは簡単ですよ。つくる人のことを考えてやれよって。

(汚染水タンクを)つくれと言って急がせているのに

それ以上に1日でも早くといわれたら、笑うしかない。

早くさせるのはいいんですけど、その分、適当にされたらどうなるか」

トラブルが増える理由について、「急げ急げでつくったが、どこかしら

漏れると思う、あれだけ大きくやれば――。

チェックも細かくやらない。前は三重、四重のチェックだったが

二重チェックでは2人が見逃したら終わり」

別の作業員はそのしわ寄せが現場にきていると話す。

居酒屋なのか、テーブルの小皿とコップを前に語る。

「今の作業に携わっている人間はほとんどやめた。

震災当時から緊急作業に携わって1年ぐらいで心が折れた。

(作業員は)全然足りない」

2人の現場作業員の話から、焦りにも似た突貫工事の様子が目に浮かぶ。

タンク増設しても47日で満杯

レポーターの岸本哲也が現状を説明する。

「汚染水は1日400トン増えています。現在、地上のタンク29万トン

地下貯水槽6万トンの保管容量がありますが、今後、地下貯水槽は

使わないので、保管可能な容量は地上タンクの29万トンだけです。

しかし、すでに28万トン保管されていますので、余力は1万トンのみ。

つまり、残り25日分しかないということになります。

東電は5月末までにさらに1万9000トンのタンクを増設する計画を

立てていますが、これでも47日分です。

広瀬社長は今後どんどん貯水タンクを増設していくといっています」

先月(2013年3月)、現場を訪れた司会の小倉智昭はこう話す。

「東電の社長、よくそんなことサラッと言えるなと思う。

核燃料棒の冷却に何年かかるのか。あたり一面プールになると

いう話でしょ、現実離れしていますよ」

コメンテーターの中江有里(女優、脚本家)「もし海に出て

いくようなことになったら、東電だけでなく日本国の問題になりますよね」

すでに東電に任せておいていい話ではなくなっている。


ソース
http://www.j-cast.com/tv/2013/04/11172877.html?p=1

http://www.j-cast.com/tv/2013/04/11172877.html?p=2



http://www.asyura2.com/13/genpatu31/msg/251.html

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