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[近代史3] 阿修羅掲示板のアクセス数が減ったり、Google で阿修羅のスレを検索できなくなったのは、原発板のデマ投稿にアクセスさせない為… 中川隆
28. 中川隆[-10478] koaQ7Jey 2019年5月14日 10:15:36 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1811]
無制限に拡大する国民監視網 通話からメールまで国民の私生活を丸裸に 2019年5月7日
https://www.chosyu-journal.jp/seijikeizai/11636

第三者のチェックなしで盗聴する警察

 国民の基本的人権である「通信の秘密」を保障する憲法に反して、国の捜査機関による通信傍受(盗聴)が無制限に拡大している。警察庁は4月25日、2016年に改定した通信傍受法が6月1日に施行されるのを前に、この法令実施に関する国家公安委員会規則(通信傍受規則)を改正した。適正捜査を監督する第三者を介することなく、警察や検察が好き勝手に国民の通信を傍受することができる「一億総のぞき見国家」づくりが進行している。国民の知らないところで拡大する国民監視は、どのようにおこなわれ、その目的はなんなのか、実態について記者座談会で論議した。


警察が通信傍受に使用している特定電子計算機

 A 犯罪捜査の手段としての通信傍受を用いる法的根拠である通信傍受法は、1999年にアメリカの法律にならって制定された。対象となる通信には、固定電話、携帯電話だけでなく、電子メールやFAXも含まれる。当初は組織的殺人、麻薬などの薬物、銃器、集団密航の4つの犯罪に限定され、NTTなど通信事業者の施設で立会人を置いておこなうように定められていたが、2016年の法改定によって対象犯罪を窃盗、詐欺、強盗、傷害、児童ポルノなど9つの罪に拡大するとともに、警察自身が警察施設の中で通信事業者の立ち会いもなく盗聴ができるようにした。盗聴に使うパソコン型の「特定電子計算機」188台を警察庁や管区警察局が管理し、全国の都道府県警本部が使用するという。これまではリアルタイムの傍受に限られていたが、録音も可能となる。警察署で使えるということはどこでも使えるということであり、立会人がいないのなら、誰がいつどのような目的で盗聴しているのか検証することはできない。


 盗聴捜査は「組織性が疑われる」ことが条件だが、2人以上ならすべて「組織犯罪」に該当し、警察が把握する犯罪のうち7割を窃盗が占めている。つまり、盗聴捜査に関する縛りが一切ない全面解禁となっている。これが「共謀罪」や「特定秘密保護法」などとセットになれば、盗聴の対象は無限に広がる。


 また通信傍受は、盗聴は不特定多数のプライバシーや人権を損なうものであるため、通常の逮捕令状と同じように、検察官や警察官が裁判所に対して捜査差し押さえ令状を請求し、裁判官が発布する令状に基づいておこなう仕組みになっている。実施する根拠や必要性があるかどうかについて第三者がチェックし、権力の乱用を防ぐというのが建前だ。今回の改正で、警察は立会人を置かないかわりに、傍受したデータは暗号化して流出を防ぎ、「傍受指導官」を新設して客観性をチェックするといっている。


 だが、これはあくまでも「建前」に過ぎない。盗聴のための令状請求は、逮捕状に比べれば容易く、「あやしい」という通報が一つでもあれば簡単に出るという。逮捕や家宅捜索は相手に令状を示さなければならないが、盗聴の場合は対象者に知らせる必要がない。そのため警察自身が通報などを捏造して裁判所に請求することも常といわれる。盗聴データも立件するうえで証拠となりうるものは裁判所に提出するが、大部分を占めるその他の通話記録がどのように利用されるのかは不明だ。


 また、新設する傍受指導官は「刑事総務課などに所属する警部以上」の中から警察みずから指名する。傍受したデータを管理・運用するのも警察組織だ。身内ばかりで客観性をチェックする機能はないに等しい。「私たちが適切に運用しますから信用して下さい」という話で、適正性はまったく担保されていない。


 B すでに警察や検察は、裁判所の捜査令状がいらない「捜査関係事項照会書」を使って銀行、カード会社、携帯電話会社などから膨大な個人情報を得ている。さらに盗聴器まで警察自身が管理するのだから、家族関係、預貯金残高、借金の有無、趣味趣向から人間関係まで個人の情報を丸裸にできる。


 C 盗聴や傍受の無制限拡大もはるかに前から進んでおり、法律が後から追っかけているのが実際のようだ。


 携帯電話などは番号さえわかれば、GPS機能で位置情報も把握でき、その人物が、いつ、誰とどんなやりとりをしたのかまで簡単に傍受できる。暴力団捜査では早くから導入されており、捜査中の暴力団組員にうっかり電話して癒着関係がバレた警察官が捕まるという事件もあちこちで起きている。また、警察の総合照会センターには、免許証を持っている人間や前科前歴のあるすべての人間の個人情報が蓄積されている。このサーバーには全国どこの捜査機関からでもアクセスでき、氏名と生年月日で戸籍から住所まですぐに閲覧できる。


 個人情報はいまや売り買いされる商品であり、管理する者の厳正な管理と中立公正さが大前提だ。だが、昨今の警察が果たしてそのような信用に足る組織なのか? と思うような事件が頻発している。警察がその個人情報を悪用して、ストーカー行為を働いたり、住居侵入したり、情報を横流しして利益を得ていた事件などは枚挙に暇がない。それこそ盗聴捜査の対象である「特殊詐欺」の容疑者たちから押収した8572万円が広島中央警察署内で消えてなくなった事件は、発覚から丸2年がたちながら盗難金の行方も事件の真相も明かされていない。どちらが犯罪組織なのかわからないような状態だ。「8500万円がなくなりましたが信用して下さい」が通るなら、それこそ警察はいらないという話だ。


 D そもそも盗聴法の改定は、大阪地検特捜部による証拠捏造事件をはじめとする冤罪事件が多発するなかで取り調べの可視化が論議になった過程で浮上し、取り調べの過程を録画・録音するかわりに捜査権限を拡大するという取引でおこなわれた。ところが、「可視化」される対象は、殺人や放火など裁判員裁判になる重要事件と検察の独自捜査事件に限られ、警察が把握する全事件の3%程度にすぎない。しかも「可視化」されるのは、そのうちの逮捕、勾留された容疑者の取り調べだけであり、逮捕前の任意の取り調べは含まれない。一応、チェック機能として「取調べ監督制度」があるが、これも同じ警察の身内が監督するため客観性は乏しい。捜査権の乱用を解決すると見せかけて、捜査権を無制限に拡大するという荒技をやった。


 盗聴による犯罪摘発件数はせいぜい1年間で10件程度であり、対象を拡大したといっても摘発件数が爆発的に増えるわけではない。別のところに目的があるということだ。

カード記録も無断提供 令状なしが常態化

 A 日本国内で動いているのは盗聴法だけにとどまらない。軍需産業の企業内の秘密を漏らせば処罰する秘密保護法に加え、国民に番号をつけて管理するマイナンバー法も始動し、犯罪行為をしてもいないのに「相談した」というだけの理由で逮捕・投獄できる共謀罪法も施行している。「テロ対策」「防犯」を口実にした監視ツールが、すでに生活空間の隅隅に入り込んでいる。スマホやパソコンはもちろん、メンバーズカードやポイントカードもその一つだ。


 今年初旬、ポイントカード最大手の「Tカード」(会員約6800万人)を運営する「カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)」が、利用者本人の了解も得ず捜査当局に個人情報を提供していたことが最高検察庁作成の内部資料で発覚している。CCCは当初、捜査令状があった場合にのみ提供していたが、捜査機関側が「捜査関係事項照会書」で情報提供を求めたため2012年から令状なしの情報提供に応じるようになったという。一旦警察に情報が流れると、それが何に使われるのかわからない。Tカードはツタヤの会員証だが、コンビニやスーパー、家電量販店、ドラッグストア、飲食店などが多く加盟する。この会員情報は氏名、生年月日、住所、電話番号、メールアドレス、ポイント履歴などが主な個人情報だが、買い物記録などから好きな食べ物、好みの服、使っている薬、好きな映画まで分かる。


 情報を提供していたのはTカードだけでなく、航空、鉄道、バスなどの交通各社、携帯電話会社、クレジットカード会社、電子マネー会社、消費者金融など290団体に及んでいた。しかも、企業の多くが個人情報保護方針(プライバシーポリシー)に捜査機関への情報提供を明記しておらず、すべての企業が情報を提供したことを顧客本人に通知していない。個人情報は守られるものと思っていたら大間違いで、顔写真、位置情報、家族情報、銀行口座、預貯金残高、行動範囲、メールや通話履歴にいたる生活全般の情報が、裁判所の令状もなしに第三者に公然と流れているということだ。「捜査関係事項照会書」による情報収集は行政に対しても行使されており、裏口から個人の戸籍謄本などを入手してリスト化するようなことは昔からおこなわれてきた。安倍政府はポイント還元で消費税の負担軽減といってキャッシュレス化(電子マネーやクレジットカード利用)を推進しているが、これも個人データを収集するという側面がある。「個人情報保護」といいながら進んでいるのは個人情報のダダ漏れなのだ。


街中に設置されている監視カメラ

 C 他にも、コンビニ、商業施設、郵便局や銀行の入口などどこでも監視カメラがあり、何か事故や事件があるとその映像が流れる。「防犯」といえば聞こえはいいが、犯罪とは関係のない圧倒的多数の個人の動向を四六時中監視している。


 監視カメラは主としてオービス(自動速度違反取締り装置)、Nシステム(自動車ナンバー自動読み取り装置)、防犯カメラの三つに分類される。オービスは全国に約600カ所以上あり、スピード超過車両があれば即座にナンバープレートと運転手の顔を撮影し、30日以内に警察が出頭通知を送付する。物陰に隠れてスピード違反を摘発する「ネズミ獲り」が移動式オービスだ。Nシステムは警察に登録された犯罪容疑車両のナンバープレートと走行車両のナンバープレートを瞬時に照合し、一致すれば捕捉に動くシステムだ。スピード違反を取り締まる機能はないが、ターゲット車両の摘発ができる。全国に約1500カ所以上設置している。


 もっとも多いのは「防犯カメラ」だ。警察が設置する「防犯カメラ」(捜査用監視カメラ)は数年前のデータでも全国各地に330万台、JR駅等に5万6000台設置していた。それ以外にも全国に5万店あるコンビニ、各地の自治体や自治会、企業などが設置した監視カメラが山ほどある。この「防犯カメラ」の精度は、街頭の会話を録音したり、急に動いたものを自動的に察知し警察署に送信することもできるという。民間が設置したカメラでも「捜査関係事項照会書」があれば、令状なしで録画記録の提供を求められる。


 最近の防犯カメラには、顔認証・照合システムが搭載されており、警察の写真データベースと結んで映り込んだ人物をすぐに特定できる。それは「10人以上の顔を同時に検知」「サングラスやマスク姿、正面でない場合も探知」「被写体の動きを追跡」「10万件のデータベースを1秒以内に照合できる」といわれる。いまや顔認証システムは、スマホのロック解除やオフィスの出入管理にいたるまで幅広く導入されているが、そのデータが捜査機関に蓄積されていることは知られていない。


 A 一昨年、前川喜平・元文科省事務次官が加計学園問題で政府の圧力を告発したさい、『読売新聞』が前川氏の「出会い系バー通い」をスクープしたが、これも街中の防犯カメラなどの情報を駆使すれば簡単に得られる情報だ。つまり、権力にとって不都合な人物の私生活全般の個人情報を入手し、御用マスコミにリークすることも可能であり、個人情報は告発者を黙らせたり、圧力を掛ける道具にもなりうる。「隠すことがなければ心配することはない」とか「悪いことをしていなければ会話を聞かれてもいい」と思う人もいるかもしれないが、権力がそれを握ることによって個人を都合よくコントロールする材料になる。一方、国家権力にとって「不都合な事実」は、公文書でも廃棄・改ざんが許され、「特定秘密」にしてしまえば開示しなくてよいのだからまったくの二重基準だ。


 D 2015年10月からはじまったマイナンバー制度も、こうした個人情報を統合してサーバー上で管理するシステムだ。赤ちゃんを含む全国民と在日外国人に一生変わらない12ケタの個人番号をつけ、企業に13ケタの法人番号をつけ顔認証機能もついたマイナンバーカードを持たせる。逆にいえば、番号が流出すれば、連結された個人情報がすべて流出する。そのため国民の警戒も強く、いまも普及率は13%程度にとどまっている。なにしろ職歴、家族構成、所得、不動産などの資産情報、今までに受けた医療情報、失業保険、公営住宅を借りた記録、児童扶養手当など各種手当て、生命保険、個人の銀行預貯金、住宅ローン、犯罪歴など個人情報はみな筒抜けになる。ここにポイントカードや図書館カードの情報も紐つけすれば、個人の出生以後の行動履歴がすべてワンタッチ検索で分かるようになるということだ。

ネット通じて個人情報収集 監視大国アメリカの実態

 A 国民監視は、インターネットの普及とIT化が進むなかで飛躍的に進んだ。これまでは尾行したり、潜入して聞き込みをしたり、足を使わなければ得られなかった情報が簡単に得られるようになった。これをフル活用して国家規模の諜報活動をくり広げてきたのがインターネットの総元締めであるアメリカで、日本はその後を追っている格好だ。


スノーデン

 元NSA(米国家安全保障局)職員のエドワード・スノーデンが、NSAが世界中の個人情報を秘密裏に収集している事実を暴露した。アメリカ国内では、マイクロソフト、アップル、グーグル、フェイスブック、ヤフー、アマゾンなどのプロバイダやインフラ、光ファイバー回線、衛星などの設備を提供する通信事業者に協力させ、これらのサーバーに政府が自由にアクセスできるようになっている。ネットを利用するすべての人物が検索ボックスに書き込んだ単語、閲覧したウェブサイト、クリックした広告などネット上の行動記録は「メタデータ」として永久保存される。携帯電話やスマホのデータは、GPSによる位置情報、通話履歴や時間、アドレス帳、メールの通信記録、さらに相手の情報まで蓄積されている。これらの情報を令状なしで政府が得られるようになっており、四六時中ヘッドセットをつけて通話を聞いていなくても、サーバーに保存されたメタデータから検索ができる。


 また、アイフォンなどのスマホをハッキングし、電源を切っていてもNSAの職員が遠隔操作し、マイクを通じて盗聴器に使う技術(ローヴィング・バグ)を英国政府通信本部(GCHQ)と共同開発していることや、ネットを利用したIP電話も盗聴器として遠隔操作が可能なこと、個人が利用したヤフーのウェブカメラの映像も傍受して保存していることも暴いている。


 他にも、NSAやFBI(米連邦捜査局)は、国際通話や国内の通話を含む電話のすべてのメタデータを毎日提出させ、さらに、フェイスブックやグーグル、アップルなどアメリカに本社を置くIT大手9社には電子メールやSNSによる通信内容を秘密裏に提出させている。これらの監視プログラム(プリズム)で秘密裏に吸い上げた情報から「監視対象」に指定された人物は2013年4月の段階で11万7000人ほどいたといわれ、米政府の政策に批判的な人物は出入国のさいに必ず別室での取り調べをしたり、スマホを使ってリアルタイムの行動を追跡されるという事例が明らかになっている。中国や北朝鮮に「国家監視で人権がない」というが、表沙汰になっていないだけでアメリカの監視体制はそれ以上に大規模だ。


 B インターネットでやりとりされる世界の情報はすべて海底を通って大陸間を結ぶ地下ケーブルを使って伝達されるが、そのほとんどが最終的にアメリカを通る。アメリカの通信事業者は、このケーブルを通る情報に関して、収集・利用などのあらゆる権限を与える無制限のアクセスをNSAに許可している。これらの国際ケーブルなどのインフラに直接進入して情報を盗み出す「特殊情報源工作(SSO)」が「米国のスパイ活動の大半」だとスノーデンは告発している。たとえ日本国内で送受信されたメールであっても、多くはアメリカのサーバーを経由するようになっており、そのすべてが監視対象になりうる。一般国民だけでなく、過去数年にわたってNSAがドイツのメルケル首相の携帯電話を盗聴していたり、メキシコ大統領府の電子メールシステムや、ブラジル政府の通信に進入したり、少なくとも世界35カ国の国家元首の通話を傍受していたことが発覚して物議を醸した。


 日本に関しては、NSAが日本の政府や企業の電話を少なくとも2007年以降盗聴を続けていることを内部告発サイト「ウィキリークス」が暴露した。「ターゲット・トーキョー」として公表された内部文書には、内閣府、経済産業省、財務省、日銀や同職員の自宅、三菱商事の天然ガス部門、三井物産の石油部門などの計35回線の電話を盗聴していたことが記されていた。「テロ対策」といいながら、テロとは関係のない金融、貿易、エネルギー、環境分野などの情報を収集して外交上で優位に立つためで、これらの情報はアメリカと諜報活動で協力しあう「ファイブアイズ」(イギリス、オーストラリア、ニュージーランド、カナダを加えた5カ国)で共有されていたという。国会で「特定秘密保護」だの「サイバーセキュリティ」だのと真顔で論議しているのがちゃんちゃらおかしくなるような話だ。


 C スノーデンをはじめとするジャーナリストたちは、日本でアメリカのスパイ機関のために信号諜報(シギント)、情報工作、インターネット監視などに携わる人員が総勢約1000人規模で配置され、主要拠点は横田基地、米空軍三沢基地、米海軍横須賀基地、米海兵隊キャンプ・ハンセン、米空軍嘉手納基地、アメリカ大使館の6カ所であることも明らかにしている。


 横田基地内の国防総省日本特別代表部(DSRJ)は、日本のNSA本部にあたり膨大な個人情報が集中する。スノーデンがNSAの仕事を請け負うDELLの社員として東京で勤務していたとき、横田に日本側の「パートナーたち」がやってきて情報提供を求めていたが、NSAは日本の国内法がスパイ活動を認めていないことを理由に情報提供を拒み、逆に日本の国内法を変更させる「秘密保護法」の制定を促していたという。基地内にあるNSAの総合評議室には約100人の法律家が配置され、このグループが秘密保護法制定を妨げているさまざまな要素を取り払うための知恵を授け、その指示通りに官僚や政治家が動いていくという構図だ。「個人情報保護」とか「秘密保護」というのは、国民の目隠しや情報統制のために使う建前であって、実際には国のど真ん中にとんでもない大穴が空いている。外国機関に政府機関の盗聴まで許しているのだから本末転倒もいいところだ。

 B NSAは「コレクト・イット・オール」(すべての情報を収集する)を目指しているというが、日本政府も盗聴捜査の全面解禁でその後を追っている。国家権力が社会を私物化する流れの中で、国民の個人情報を勝手に抜きとろうが、会話を盗み聞きしようが、権力のやりたい放題という麻痺状態を作り出している。

 日本国憲法は、国民の基本的人権として「集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する」「検閲は、これをしてはならない。通信の秘密は、これを侵してはならない」(第21条)と定めている。戦前、国民を戦争に動員するために治安維持法を定め、国民の手紙から日常会話に至るまで特高警察が検閲・盗聴して、戦争に異を唱えるものは片っ端からしょっ引いて拷問し、思想統制していった反省のもとに定められた条文だ。


 電気通信事業法にも「電気通信事業者の取扱中に係る通信は、検閲してはならない」(第3条)、「電気通信事業者の取扱中に係る通信の秘密は、侵してはならない」(第4条)とあり、「電気通信事業に従事する者は、在職中電気通信事業者の取扱中に係る通信に関して知り得た他人の秘密を守らなければならない」とある。条文改定前から憲法と実態がかけ離れている。


 C 戦前はムキ出しの検閲だったが、今度は、国民の知らないところで国家が国民の私生活をのぞき見し、メールも会話も盗聴し放題という戦前以上に薄気味悪い国民監視が進行している。一般国民は他人に聞かれることを前提で電話をしなければならないほど丸裸にされる。その一方で、権力の不祥事や不正行為は「個人情報」ないしは「特定秘密」でひた隠しにされ、公文書は改ざん・廃棄され、あるいは黒塗りの「ノリ弁」状態で開示されるのだ。


 AI(人口知能)やあらゆるものをネットでつなぐインターネット・オブ・シングス(IoT)などの技術革新が社会の豊かさのための可能性を広げる一方で、一部の人間の恣意的な目的のために社会や人をコントロールするために利用され、逆に社会を閉塞させるものにもなりかねない。「テロ対策」や「緊急事態」などの名目で国民弾圧のツールとしてフル稼働していく危険もはらんでおり、国民による権力の監視こそが不可欠になっている。
https://www.chosyu-journal.jp/seijikeizai/11636

http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/410.html#c28

[近代史3] 阿修羅掲示板のアクセス数が減ったり、Google で阿修羅のスレを検索できなくなったのは、原発板のデマ投稿にアクセスさせない為… 中川隆
29. 中川隆[-10477] koaQ7Jey 2019年5月14日 10:17:40 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1812]
2019.05.09
アッサンジが薬物を使った拷問で廃人にされる可能性があると懸念の声
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201905090000/


 内部告発を公表してきたウィキリークスの創始者であるジュリアン・アッサンジがロンドンのエクアドル大使館でロンドン警視庁の捜査官に逮捕されたのは4月11日のことだった。イギリスで最も警備の厳しい刑務所に収監され、精神病の治療を施されている。

 アメリカ空軍の退役中佐でNSAの仕事をしていたこともある​カレン・クワイトコウスキーによると​、そうした症状が出たのはイギリスとアメリカの当局者から尋問を受けた後だという。

 アッサンジを尋問しているアメリカ人は国防総省、FBI、CIAに所属、BZ(3-キヌクリジニルベンジラート)という薬物が使用されているようだ。これを使うと幻覚を生じさせ、現実と幻覚を混乱させるほか、昏睡、物忘れなどを含む意識障害、あるいは運動失調症を引き起こすとされている。この薬物を利用して情報を手に入れることはできない。そうした目的の薬物ではない。アッサンジを廃人にしようとしていると懸念する人がいるのはそのためだ。

 現在、CIA長官を務めるジーナ・ハスペルは拷問を指揮していた経験があり、「血まみれジーナ」とも「ケミカル・ジーナ」とも呼ばれている。BZを使った拷問でもCIA長官になったハスペルは中心的な役割を果たしているだろう。

 アッサンジに対する刑事告訴の中身に犯罪と呼べるようなものはないに等しいという声は少なくない。彼が逮捕、起訴された唯一の理由はジャーナリズムを実践したからなのである。イギリスやアメリカではジャーナリズムが犯罪になったということだ。そのイギリスやアメリカと同じ価値観を有しているという安倍晋三政権がジャーナリズムを否定するのは当然なのだろう。

 一方、アメリカでもイギリスでも日本でも、有力メディアはジャーナリズムをとっくの昔に放棄している。むのたけじが1991年に「新聞・放送・出版・写真・広告の分野で働く800人の団体」が主催する講演会の冒頭で語ったように、「ジャーナリズムはとうにくたばった」のである。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201905090000/
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/410.html#c29

[昼休み53] 千葉県にだけは住んではいけない 中川隆
250. 中川隆[-10476] koaQ7Jey 2019年5月14日 11:46:33 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1813]

心愛さん「下着を下ろされた」 児相、把握後に保護解除
5/14(火) 5:30配信 朝日新聞デジタル


 千葉県野田市の小学4年、栗原心愛(みあ)さん(当時10)が虐待死したとされる事件で、心愛さんが県柏児童相談所に一時保護されていた際に、父親の勇一郎被告(41)=傷害致死罪などで起訴=に下着を下ろされたなどと訴えていたことがわかった。性的虐待の疑いがあると医師が診断したものの、約2週間後に柏児相は保護を解除していた。

 県の虐待対応マニュアルでは、性的虐待の疑いは保護の緊急性を高くすべきケースにあたる。保護の解除にあたって医師の診断がどう評価されたのかなどは明らかになっておらず、一連の経緯を検証している国や県は、重要な焦点として児相や関係者への聞き取りを進めている。

 関係者によると、心愛さんは2017年11〜12月の保護期間中、医師や柏児相職員らに対し「(父親から)夜中に起こされ、窓の外に誰かいるから見てこいと言われた」場面について話した。「パパが急にズボンを下ろしてきた。パンツも脱げて『やめてよ』と言ってすぐに上げたら、パパから『そんなこと言うとバレるだろ』と言われた」と打ち明けたという。

 さらに、寝ている時に起こされて手で口と鼻をふさがれ、「息ができなくて死ぬかと思った」「朝起きたら唇が腫れていてマスクをして学校に行った」などと身体的な虐待も訴えた。母親がいない時や就寝中に、こうした被害に遭っていたという。

 診断した医師は「暴力行為だけではなく性的虐待を含み、(心愛さんの)恐怖心はかなり強い」との所見をまとめた。心愛さんが「父親の悪夢を見る」ほどで、不安になったり被害内容が話せなかったりする症状も出ていたため、12月中旬、「PTSD(心的外傷後ストレス障害)の状態と診断される」とした。

 勇一郎被告は一時保護中の柏児相との面接で、こうした虐待を否定している。

http://www.asyura2.com/13/lunchbreak53/msg/390.html#c250

[近代史3] 遥かなる縄文の記憶〜科学の目で見た縄文〜 中川隆
28. 中川隆[-10475] koaQ7Jey 2019年5月14日 12:01:20 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1814]

韓国人とベトナム・台湾人の遺伝的祖先はほぼ同じ 2017-02-03
http://japan.hani.co.kr/arti/culture/26416.html

UNISTなどロシア極東地方の7700年前の古代人の骨、ゲノム分析
 
南方系アジア人、北方系の代替の代わりに融合し遺伝性を持続 
「征服などで古代人遺伝の痕跡が消えた西ユーラシアとは異なる」

ロシア極東の「悪魔の門洞窟」で発見された7700年前の古代人遺骨=蔚山科学技術院提供//ハンギョレ新聞社

 現代韓国人は、ベトナム・台湾など南方とロシア極東地方に住んでいた北方の古代人の遺伝の特性をいずれも受け継いでいることが明らかになった。

 蔚山(ウルサン)科学技術院(UNIST)ゲノム研究所は1日、「イギリス、ロシア、ドイツなどの研究チームと共同で、豆満江(トゥマンガン)上部のロシア極東地方の『悪魔の門洞窟』(Devil's Gate Cave)で発見された7700年前の人間の骨のゲノムを分析した結果、韓国人を含む現代東アジア人は先祖の遺伝的痕跡を持ち続けてきたことが分かった」と明らかにした。

 研究チームの論文はオンライン科学ジャーナル「サイエンス・アドバンシス」2日付(現地時間)に掲載された。悪魔の門洞窟は1973年、高句麗・東扶余・沃沮が位置した場所で発掘され、そこで新石器時代の人間と判明された何躯かの骨が発掘された。研究チームが悪魔の門洞窟人と現存するアジアの数十の民族(ethnic groups)のゲノムの変異を比較してみたところ、洞窟人とベトナムおよび台湾で孤立していた原住民のゲノムを融合した時、現代韓国人の遺伝変異が最もよく表現された。つまり韓国人の遺伝的祖先はベトナム・台湾など南方の古代人と北方の古代人にいずれも接しているということだ。

 ゲノム研究所のパク・ジョンファ所長(生命科学部教授)は「現代西ユーラシア人は、ここ数千年間の多くの人口移動、征服、戦争などで古代狩猟採取人の遺伝的痕跡はほとんど消えた。一方、東アジア現代人は祖先の遺伝的遺産を受け継いだことが明らかになった」と話した。悪魔の門洞窟人は韓国人のように褐色の瞳とシャベル状の前歯を持ち、牛乳をよく消化できず、高血圧に弱く、体臭が少ない遺伝子であるなど、現代東アジア人の典型的な遺伝特性を持っている。東アジア人は遺伝的に「単一民族」であるということだ。

 パク教授は「数万年前に東アジアの狩猟採取人はロシア北方まで進出し、アジア全域に広がって北方系を形成した。そして1万年余り前、南中国系の人々が本格的な農耕社会を構成し、急速に膨張した。しかし、西ユーラシアとは異なり南方系が北方系を代替せず、二つの系列が混合を遂げた。南方系の拡散が北方系より遥かに大きく、現代人の遺伝特性には南方系の影響が大きく現れる」と説明した。

 悪魔の門洞窟人は、近くに住む現代のウルチ族と遺伝的に最も近く、彼らの先祖であると推定されるが、これらの原住民を除外すれば現代人の中で韓国人がこの洞窟人と一番近いゲノムを有するものと分析された。研究を主導したチョン・ソンウォン研究員は「悪魔の門洞窟人のミトコンドリアゲノムの種類が韓国人とほぼ同じであり、洞窟人は韓国人の先祖とほぼ同じだといえる」と話した。ミトコンドリア遺伝子は母親から子に母系血統を通じてのみ伝達され、祖先を追跡するのに役立つ。

イ・グンヨン、オ・チョルウ先任記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
http://japan.hani.co.kr/arti/culture/26416.html
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/223.html#c28

[近代史02] 弥生人の起源 _ 自称専門家の嘘に騙されない為に これ位は知っておこう 中川隆
203. 中川隆[-10474] koaQ7Jey 2019年5月14日 12:01:53 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1815]

韓国人とベトナム・台湾人の遺伝的祖先はほぼ同じ 2017-02-03
http://japan.hani.co.kr/arti/culture/26416.html

UNISTなどロシア極東地方の7700年前の古代人の骨、ゲノム分析
 
南方系アジア人、北方系の代替の代わりに融合し遺伝性を持続 
「征服などで古代人遺伝の痕跡が消えた西ユーラシアとは異なる」

ロシア極東の「悪魔の門洞窟」で発見された7700年前の古代人遺骨=蔚山科学技術院提供//ハンギョレ新聞社

 現代韓国人は、ベトナム・台湾など南方とロシア極東地方に住んでいた北方の古代人の遺伝の特性をいずれも受け継いでいることが明らかになった。

 蔚山(ウルサン)科学技術院(UNIST)ゲノム研究所は1日、「イギリス、ロシア、ドイツなどの研究チームと共同で、豆満江(トゥマンガン)上部のロシア極東地方の『悪魔の門洞窟』(Devil's Gate Cave)で発見された7700年前の人間の骨のゲノムを分析した結果、韓国人を含む現代東アジア人は先祖の遺伝的痕跡を持ち続けてきたことが分かった」と明らかにした。

 研究チームの論文はオンライン科学ジャーナル「サイエンス・アドバンシス」2日付(現地時間)に掲載された。悪魔の門洞窟は1973年、高句麗・東扶余・沃沮が位置した場所で発掘され、そこで新石器時代の人間と判明された何躯かの骨が発掘された。研究チームが悪魔の門洞窟人と現存するアジアの数十の民族(ethnic groups)のゲノムの変異を比較してみたところ、洞窟人とベトナムおよび台湾で孤立していた原住民のゲノムを融合した時、現代韓国人の遺伝変異が最もよく表現された。つまり韓国人の遺伝的祖先はベトナム・台湾など南方の古代人と北方の古代人にいずれも接しているということだ。

 ゲノム研究所のパク・ジョンファ所長(生命科学部教授)は「現代西ユーラシア人は、ここ数千年間の多くの人口移動、征服、戦争などで古代狩猟採取人の遺伝的痕跡はほとんど消えた。一方、東アジア現代人は祖先の遺伝的遺産を受け継いだことが明らかになった」と話した。悪魔の門洞窟人は韓国人のように褐色の瞳とシャベル状の前歯を持ち、牛乳をよく消化できず、高血圧に弱く、体臭が少ない遺伝子であるなど、現代東アジア人の典型的な遺伝特性を持っている。東アジア人は遺伝的に「単一民族」であるということだ。

 パク教授は「数万年前に東アジアの狩猟採取人はロシア北方まで進出し、アジア全域に広がって北方系を形成した。そして1万年余り前、南中国系の人々が本格的な農耕社会を構成し、急速に膨張した。しかし、西ユーラシアとは異なり南方系が北方系を代替せず、二つの系列が混合を遂げた。南方系の拡散が北方系より遥かに大きく、現代人の遺伝特性には南方系の影響が大きく現れる」と説明した。

 悪魔の門洞窟人は、近くに住む現代のウルチ族と遺伝的に最も近く、彼らの先祖であると推定されるが、これらの原住民を除外すれば現代人の中で韓国人がこの洞窟人と一番近いゲノムを有するものと分析された。研究を主導したチョン・ソンウォン研究員は「悪魔の門洞窟人のミトコンドリアゲノムの種類が韓国人とほぼ同じであり、洞窟人は韓国人の先祖とほぼ同じだといえる」と話した。ミトコンドリア遺伝子は母親から子に母系血統を通じてのみ伝達され、祖先を追跡するのに役立つ。

イ・グンヨン、オ・チョルウ先任記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
http://japan.hani.co.kr/arti/culture/26416.html
http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/547.html#c203

[近代史3] 韓国人と縄文人のルーツ 中川隆
2. 中川隆[-10473] koaQ7Jey 2019年5月14日 12:02:19 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1816]

韓国人とベトナム・台湾人の遺伝的祖先はほぼ同じ 2017-02-03
http://japan.hani.co.kr/arti/culture/26416.html

UNISTなどロシア極東地方の7700年前の古代人の骨、ゲノム分析
 
南方系アジア人、北方系の代替の代わりに融合し遺伝性を持続 
「征服などで古代人遺伝の痕跡が消えた西ユーラシアとは異なる」

ロシア極東の「悪魔の門洞窟」で発見された7700年前の古代人遺骨=蔚山科学技術院提供//ハンギョレ新聞社

 現代韓国人は、ベトナム・台湾など南方とロシア極東地方に住んでいた北方の古代人の遺伝の特性をいずれも受け継いでいることが明らかになった。

 蔚山(ウルサン)科学技術院(UNIST)ゲノム研究所は1日、「イギリス、ロシア、ドイツなどの研究チームと共同で、豆満江(トゥマンガン)上部のロシア極東地方の『悪魔の門洞窟』(Devil's Gate Cave)で発見された7700年前の人間の骨のゲノムを分析した結果、韓国人を含む現代東アジア人は先祖の遺伝的痕跡を持ち続けてきたことが分かった」と明らかにした。

 研究チームの論文はオンライン科学ジャーナル「サイエンス・アドバンシス」2日付(現地時間)に掲載された。悪魔の門洞窟は1973年、高句麗・東扶余・沃沮が位置した場所で発掘され、そこで新石器時代の人間と判明された何躯かの骨が発掘された。研究チームが悪魔の門洞窟人と現存するアジアの数十の民族(ethnic groups)のゲノムの変異を比較してみたところ、洞窟人とベトナムおよび台湾で孤立していた原住民のゲノムを融合した時、現代韓国人の遺伝変異が最もよく表現された。つまり韓国人の遺伝的祖先はベトナム・台湾など南方の古代人と北方の古代人にいずれも接しているということだ。

 ゲノム研究所のパク・ジョンファ所長(生命科学部教授)は「現代西ユーラシア人は、ここ数千年間の多くの人口移動、征服、戦争などで古代狩猟採取人の遺伝的痕跡はほとんど消えた。一方、東アジア現代人は祖先の遺伝的遺産を受け継いだことが明らかになった」と話した。悪魔の門洞窟人は韓国人のように褐色の瞳とシャベル状の前歯を持ち、牛乳をよく消化できず、高血圧に弱く、体臭が少ない遺伝子であるなど、現代東アジア人の典型的な遺伝特性を持っている。東アジア人は遺伝的に「単一民族」であるということだ。

 パク教授は「数万年前に東アジアの狩猟採取人はロシア北方まで進出し、アジア全域に広がって北方系を形成した。そして1万年余り前、南中国系の人々が本格的な農耕社会を構成し、急速に膨張した。しかし、西ユーラシアとは異なり南方系が北方系を代替せず、二つの系列が混合を遂げた。南方系の拡散が北方系より遥かに大きく、現代人の遺伝特性には南方系の影響が大きく現れる」と説明した。

 悪魔の門洞窟人は、近くに住む現代のウルチ族と遺伝的に最も近く、彼らの先祖であると推定されるが、これらの原住民を除外すれば現代人の中で韓国人がこの洞窟人と一番近いゲノムを有するものと分析された。研究を主導したチョン・ソンウォン研究員は「悪魔の門洞窟人のミトコンドリアゲノムの種類が韓国人とほぼ同じであり、洞窟人は韓国人の先祖とほぼ同じだといえる」と話した。ミトコンドリア遺伝子は母親から子に母系血統を通じてのみ伝達され、祖先を追跡するのに役立つ。

イ・グンヨン、オ・チョルウ先任記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
http://japan.hani.co.kr/arti/culture/26416.html
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/427.html#c2

[国際26] 米中貿易戦争で動揺広がる米国のトランプサイド(植草一秀の『知られざる真実』) 赤かぶ
1. 2019年5月14日 12:44:40 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1817]
植草一秀は中国の工作員
http://www.asyura2.com/19/kokusai26/msg/409.html#c1
[リバイバル3] 「住宅は資産」という幻想で誰があなたをカモにするのか? 中川隆
246. 中川隆[-10472] koaQ7Jey 2019年5月14日 15:56:44 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1818]
年収500万円夫婦が「毎月10万円の住宅ローン」は危なすぎるワケ 騙されないための住宅ローン「6か条」
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/64306
2019.05.14 深田 晶恵 (株)生活設計塾クルー取締役 ファイナンシャルプランナー 現代ビジネス

住宅ローンは、現役時代はもちろん、老後資金にまで影響を与える人生の一大事。借り方を誤れば、「老後破綻」を招くことだってある。『住宅ローンはこうして借りなさい 改訂7版』著者でファイナンシャルプランナーの深田晶恵さんはそんな住宅ローンの失敗例をたくさん見てきた。深田さんに住宅ローンで間違わない「6か条」を教えてもらった。

チラシに潜む落とし穴を理解せよ

「家賃を払い続けるのはもったいない」と思ったとき、次のような広告のフレーズが目に飛び込んできます。

「頭金ゼロでもOK」「消費税 10 %になる前が買いどき!」「マイナス金利は絶好のチャンス!」

毎月の返済額の例を見ると、今の家賃よりも低い金額なら、「買ったほうがトクかも」と思うのも無理はありません。

そこでマンションのモデルルームや住宅展示場に出かけて行くと営業マンから、「年収から逆算するとこれくらいの物件はラクに買えます」「頭金を貯めている間に金利が上がっていくので、超低金利の今のうちにローンを組んで買ったほうがおトクですよ」と、購入をあおられます。

しかし、売り手発信の情報は「物件を売るためのセールストーク」にすぎません。マイホームを買いたい気持ちでいっぱいのときには、偏った情報であることになかなか気がつかないものです。セールストークに乗せられて無理な購入をし、万一、ローン返済が困難になっても、住宅の売り手には何の責任も発生しないことを忘れてはいけません。

住宅の売り手やローンの貸し手がなかなか教えてくれないローンのカラクリやリスクを検証してみましょう。

「年収の25%以内が目安」を信じてはいけない

FPという職業柄、保険料や住宅ローン返済額などの「収入に対する目安」をよく聞かれます。しかし、「収入の○%以内ならOK」という判断の仕方は、家計管理をするうえでとても危険です。年収が400万円の人と、800万円の人とを同じような基準で目安を出すことができないからです。

住宅ローンなら「ローンの返済額は、 年収の 25 %以内なら安心」という一般論をよく耳にしますが、普通のサラリーマン家庭が年収の 25 %もローン返済に充てると、実はとても貧乏な生活を送らなくてはいけなくなります。

赤字転落…

ポイントは「額面年収」ではなく「手取り年収」で見ないと危険だということです。

具体例で見てみましょう。Aさんは、 妻と子ども2人の4人家族で、年収は500万円。年収の 25%は125万円、月々だと約 10 万円強なので「これくらいなら払えそう」と思える金額です。

しかし、年収500万円でも税金や社会保険料が約105万円引かれて、手取りは約395万円。さらに、持ち家になると固定資産税が発生しますし、マンションなら月々、管理費や修繕積立金もかかります。ローン以外の住居費も含めると、年間住居費は165万円にもなります。これは実に年収の 33%です!

生活費、子どもの教育費、貯蓄に回すお金として使えるのは、残りの230万円、年収の 46%です。仮に月々の生活費と教育費に 15 万円、家電製品の買い換えや帰省費用で年間 40 万円の支出をみると、残りは年間でわずか 10 万円。予定外の支出があると、貯蓄できないどころか、赤字の家計に陥ってしまいます。

「一般論」や「目安」の割合で判断せずに、返済額とその他にかかる住居費を、自分の暮らしぶりを反映させた家計に照らし合わせてみることが大切です。

変動金利は「借りすぎ」リスクがある

1%を割った変動金利で借りればお得というセールストークをよく聞きます。しかし変動金利の「借りすぎ」の落とし穴があります。

毎月返済額を 11 万円弱とすると、金利0.625%の変動金利型だと4000万円も借りられます(35年返済)。 35歳で借りると、金利上昇を楽観的に見ても60歳時に1000万円以上のローンが残ります。世帯年収600万円前後の会社員なら4000万円は借りすぎ。毎月返済額だけでローンを組むのは危険です。

モデルルームで言われるセールストークに「当面は金利が低い変動金利を利用して、金利が上がる前に固定金利に切り替えればいい」というものがあります。しかし、実はこれ実現性がかなり低いのです。

変動と固定の切り替えはそんなにうまくいかない

変動金利型は、日銀が上げたり下げたりする金利に連動し、変動金利が上がるときは、その数ヶ月前から固定金利が上がりはじめるという経済の約束事があります。このため、変動金利が上がってから固定金利に切り替えようとしても、すでに固定金利は上がっている可能性は大。

過去の例で見ると、2006年7月に 日銀がゼロ金利を解除したときには、先行して6月頃から 10 年固定金利など長期固定のローン金利が急上昇しました。 10月に上がった変動金利が返済額に適用されたのは2007年1月。かなりのタイムラグです。

「それなら、先行して上がる固定金利の動きをチェックしていれば、上がる前にうまく固定に切り替えできるのでは?」という質問もよく受けますが、これに関しては、銀行のシステム上、実現が難しいのです。通常、銀行の固定金利が発表になるのは月末で、その金利は翌月1日から適用されます。月末の金利発表を受け「来月から固定金利が上がるから、その前に変動から固定に切り替えよう」と手続きを始めても、適用になるのは翌月の高くなった固定金利です。

また固定に変えると変動金利の時より金利が高くなります。つまり必ず返済額はアップしますから、変動金利の時の返済額が目一杯の金額だと、固定金利に切り替えたくても切り替えることができません。変動金利は変動金利のまま、 10年程度で完済できる金額にとどめて借りなくてはいけないのです。

営業マンの「返済試算」を鵜呑みにしてはいけない

最近、モデルルームや展示場では、来場者に「無料FP相談」サービスを行っています。不動産会社のセールスが作成した資金プランや、購入者の収入や簡単な支出状況、家族構成などをもとに、FPの資格を持った人が相談に乗るというもの。相談時間や内容はそれぞれ異なるようですが、たくさんの人が利用しています。

無料で相談に乗ってもらえるとは、良いサービスに思えますね。しかし、「無料」の意味を考える必要があります。相談員はボランティアではなく、ちゃんと報酬を受け取っています。クライアントはモデルルームや展示場の運営会社ですが、そこにお金を払うのは、不動産会社などです。こうした仕組みのなかで、相談員はクライアントに不利になるアドバイスができるでしょうか。

「奥さんが働けば大丈夫です」と言われて…

私のもとに住宅ローンの相談に来られる人のなかにも、モデルルームで「無料相談」を受けた人は少なくありません。年収に対して借入額が多すぎるケースでも「奥さんが働けば大丈夫です」、「途中繰上げ返済して、残りは退職金で完済すれば大丈夫です」など「大丈夫」の根拠が不確実なアドバイスだったり、5000万円ものローンの全額を変動金利で借りるケースにも「大丈夫!」と言われたり……。

私なら、借入額を減らす(もしくは物件予算を下げる)提案や、借入額の一部を固定金利にするアドバイスをするケースです。

35年ローンは禁じ手と心得よ

長寿化が進んでいることにより、どの世代も老後に不安を持っています。一般の人からもマスコミからも「老後資金はいくら貯めると安心ですか?」とよく聞かれますが、いくら貯めても 60 歳時点で住宅ローンがたくさん残っているなら、安心は得られません。老後を安心なものにするには、退職金をアテにした住宅ローンを組まないことが必須です。

モデルルームで提案される返済プランは、ほとんどが 35 年返済。返済期間は長い方が毎月の返済額が少なくなり「これなら返せそう」と思わせることができるからです。しかし、返済期間は長いほど利息が増えますし、 60 歳以降も返済が続くケースも。「退職金で残りを一括返済すればいい」と考えるのはNG。

いまやほとんどの人は公的年金を受け取れるのは 65 歳から。年金がでない 60 代前半を働いたとしても収入はダウンするでしょうから、退職金は 60 代前半の収入減の備えや、その後の老後資金として取っておくべき。ローンの一括返済に充ててはいけないのです。

35歳で3000万円を35 年返済・金利1.5%で借り、途中一度も繰上げ返済しないと60 歳時の残高は約1023万円です。退職金で一括返済すると老後資金が残らなくなるかもしれません。

60歳までに完済しようと繰上げ返済するなら、2〜3年に1回100万円程度繰上げ返済しなくてはなりません。子どもの教育費や老後資金を貯めながら繰上げ返済をできるでしょうか。

毎月1万円返済額が増やせるなら、返済期間は5年短くなり、30 年にできます。60歳時残高は約598万円と、35 年返済よりも約425万円も減らせることに。35 年返済は禁じ手としましょう。

中古住宅も検討しよう

マイホーム選びをするとき、新築物件だけに絞る人が多数ですが、中古物件を選択肢に含めないのはもったいないです。

中古住宅の価格は、新築よりも割安なのが魅力。新築と同様の住宅ローンを使うことができます。また、意外に知られていないのですが、売り主が会社員などの個人であれば、物件価格に消費税はかかりません。ですから消費税率が8%から10 %になっても、大きな影響は受けないのです。

さらに未完成の新築物件と違って、部屋を内見することができるので住んだときのイメージができるのもうれしいですね。マンションの場合、子育て世代が多い、リタイア世代が多いなど、住んでいる人の属性を購入前に知ることができるのもメリットです。

逆にデメリットや注意点も知っておきましょう。住宅ローン減税や住宅資金贈与の特例の拡充策は、消費税増税後に不動産取引が冷え込まないための対策です。つまり、拡充された減税制度は、消費税がかからない中古物件は対象外ということ。

また、中古物件は不動産事業者の仲介手数料がかかるのが一般的。最大で物件価格の3%+6万円の金額+消費税です。

たとえば、4500万円の新築マンシ ョンの消費税は216万円(建物部分6割・税率8%)。同じ広さで4000万円の中古マンションがあったとします。こちらは消費税がかかりませんが、仲介手数料は約136万円です。総額では、中古が580万円少なくなります。

リフォーム代や減税効果も考慮する必要がありますが、新築物件が高騰している今、中古も視野に入れると選択肢は大幅に増えるのです。


http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/615.html#c246

[近代史3] 「万世一系」の虚妄 _ 日本はなぜ「万世一系」を必要としたか 中川隆
7. 中川隆[-10471] koaQ7Jey 2019年5月14日 16:10:00 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1819]

No.1113 皇位継承危機の乗り越え方 〜 ご先祖様の叡智に学ぶ 2019/05/12 07:56
http://blog.jog-net.jp/201905/article_2.html


 126代の皇位継承の歴史で何度となくあった危機を、ご先祖様たちはいかに乗り越えてきたのか。

■1.いよいよ限られた皇位継承者

 先帝陛下の御譲位から新帝陛下の御即位まで恙(つつが)なく進められたのは大慶至極であるが、その過程で一つだけ気にかかった事があった。5月1日午前10時半から行われた「剣璽(けんじ)等承継の儀」では皇位継承資格のある成人皇族として立ち会いされたのが、秋篠宮殿下と常陸宮殿下のお二方だけだった事だ。

 常陸宮殿下は83歳のご高齢、秋篠宮殿下は御年53歳で新帝陛下と5歳しか違わないため、数十年後の皇位継承を考えると、実質的な皇位継承者としては現在12歳の悠仁(ひさひと)親王のみということになる。

 悠仁親王の学校の机にナイフが置かれた事件も、皇位継承者が極端に少ない、という事実が背景にあるのだろう。また、共産党の志位委員長が、急に女性天皇・女系天皇・女性宮家の議論を訴え始めたというのも、これがきっかけだろう。

 議論をするのは自由だが、その際には皇位継承の歴史事実を十分踏まえる必要がある。すでに126代にも及ぶ皇室の歴史を見れば、男系男子の皇位継承者が不在の危機は3度あり、その危機を乗り越えるための叡智もすでに用意されているからだ。

 いずれのケースも相当な遠縁から男系男子を猶子(親族からの養子)として迎え入れ、場合によっては先帝陛下の皇女や姉妹を皇后とする、という方法である。

 ちなみに、男系とは父親を遡(さかのぼ)っていくと初代・神武天皇に行き着くという事である。皇女が皇族以外の配偶者と男子をもうけても、それは女系男子であって皇位継承権はない。

■2.5代・70年ほど前に分かれた宮家から猶子として迎えられた光格天皇

 3事例のうち最も新しいケースは、明治維新の100年ほど前、江戸時代中期の第118代・後桃園天皇(御在位1770-1779年)がわずか22歳で御在位のまま崩御された時のことである。

 皇女として欣子(よしこ)内親王が遺されたが、女性天皇にはならず、閑院宮家の第6皇子で9歳の師仁(もろひと)親王が後桃園天皇の末期の猶子として迎え入れられ、急遽、即位された。これが光格天皇である。そして欣子(よしこ)内親王を皇后とされている。

 閑院宮家とは5代前の東山天皇から宝永7(1710)年に別れた宮家である。すなわち、後桃園天皇の崩御時から見れば、5代、70年ほど前に分かれた宮家の3代目の子孫が皇位を継がれたことになる。この光格天皇はその後、37年間も御在位になり、直系として仁孝天皇、孝明天皇、明治天皇から新帝陛下まで続く近代皇室の祖となられた。

 光格天皇は遠い血筋から突然、即位された故か、天皇としての在り方を深く修養された。御在位中に天明の飢饉が起きた時は、一向に動かない幕府に民の救済を訴えられている。

 身のかひは何を祈らず朝な夕な民安かれと思うばかりぞ
(自分のことで何も祈ることはない。朝な夕なに民安くあれと思うばかりである)

 光格天皇の御製(御歌)である。無為無策の幕府と、ひたすらに「民安かれ」を祈る天皇との鮮烈なコントラストから、後に明治維新として結実する尊皇倒幕の大きなうねりが始まっていった。(拙著『日本人として知っておきたい皇室の祈り」[a])

 今回の先帝陛下の御譲位は光格天皇以来、200年ぶりと言われたが、126代の皇室の歴史から見れば、わずか7代前の事である。そして皇位継承者を遠縁の宮家から猶子として迎え入れる、という方法がとられたのも、ほぼ同時代の、皇室の歴史から見ればごく最近のことであった。


■3.10代・100年も前に分かれた系統から即位した継体天皇

 先帝が皇女しか遺されなかった場合に、相当の遠縁であっても男系男子を次代天皇にお迎えし、その皇女を皇后にするという方法は、さらに1200年ほども前の、第25代武烈天皇から第26代継体天皇への継承からヒントを得たものだろう。

 武烈天皇の在位は『日本書紀』によれば西暦498年から506年。わずか18歳で崩御し、お世継ぎはいなかった。大連(おおむらじ、朝廷最高官)の大伴金村(かなむら)は群臣と諮って、応神天皇5世の末裔を越前から迎えて、継体天皇とした。応神天皇は第15代、西暦400年頃の天皇であるから、継体天皇は10代、100年ほども前に分かれた家系の子孫である。

 継体天皇が皇位に就いたのは57歳で、武烈天皇の姉妹、手白香皇女を40歳ほどの年齢の差があったにも関わらず皇后に迎え、皇位の安定を図っている。このお二人から、やがて推古天皇や聖徳太子、舒明天皇などと皇統が続いていく。

 現代の歴史研究では、継体天皇がそれまでの皇室と血縁関係のない「新王朝」だ、などと諸説取り沙汰されているが、『記紀』には「応神天皇5世の末裔」とされており、これを明確に否定しうる事実も見つかっておらず、古来からその通りに信じられてきた。

 我々のご先祖様が、「応神天皇5世の末裔」という説明で継体天皇の皇位継承の正統性を受け入れてきた、という歴史事実は重要である。直系直近の皇女よりも、はるか遠縁でも男系男子が皇位につくべき、という明確な原則が、以上の119代光格天皇、25代継体天皇のお二方の事例から窺われるのである。


■4.3代前・35年ほど前に分かれた宮家から猶子となった後花園天皇

 なお、このお二方は先帝の皇女、あるいは姉妹を皇后として迎えられたが、そのような直系の女性がいながらも皇后とされずに、遠縁の男系男子が皇位に就かれた天皇がもうお一方ある。

 南北朝合一後の第100代後小松天皇の皇子、第101代称光天皇は28歳の若さで崩御され、二人の皇女を遺されたが、男性の皇嗣は無かった。そこで9歳の伏見宮家彦仁親王が後小松天皇の猶子として迎えられて102代後花園天皇として即位された。後小松天皇は北朝では第6代であり、伏見宮家はその3代前の北朝第3代崇高天皇から別れた宮家である。

 光格天皇は5代・70年ほど前、継体天皇は10代・100年ほど前に分かれた家系から即位されたのに対し、後花園天皇は3代・35年ほど前に分かれた家系から迎えられた。この程度なら、人々の記憶も残っており、直系の皇女を皇后として迎え入れる必要もなかったのかも知れない。

 この方も、遠縁から即位された故か、君徳の涵養に努められ、飢民の流亡を座視して遊興に耽り続ける第8代将軍・足利義政に怠惰や奢侈を戒める漢詩を送るなど、「近来の聖主」と称えられた。(『国史大事典』)

 いずれにせよ、我々の先祖は、この3回の危機に際して、たとえ皇女がいても女性天皇とはせず、相当な遠縁でも男系男子を猶子として迎え入れて皇室を維持してきたのである。これが126代の皇統をお守りしてきた我らが御先祖様の叡智であった。


■5.二種類の女性天皇

 それでは歴史上、8人10代(お二方が二度即位されている)の女性天皇はなぜ生まれたのか。それは主に、次の2つの理由から「中継ぎ」として即位されたのである。

・先帝が崩御または退位された際に、幼い皇子が成人するまでの中継ぎとして・・・第41代持統天皇、第43代元明天皇、第44代元正天皇、第109代明正天皇、第117代後桜町天皇。

・先帝が崩御または退位された際に、有力後継候補が複数いて、すぐには決められない場合に、元皇后などのお立場による中継ぎとして・・・第33代推古天皇、第35代皇極天皇(重祚されて第37代斉明天皇)

 上記、7人8代の女性天皇の場合は、いずれも男系男子の後継者に皇位を譲る事が明確であり、その時期を待つための中継ぎであった。したがって、これらの女性天皇の御存在も男系男子の皇統を守るための智慧であった。

 唯一、異なる事例が、第46代孝謙天皇(重祚して第48代称徳天皇)である。第45代聖武天皇と光明皇后の皇女として生まれたが皇子の早世により、国史上初の、そして最後の女性皇太子となった。父帝崩御の後、即位してから、天武天皇の孫である第47代淳仁天皇に譲位した。ここまでは良かったが、両者の不和から兵乱が起こり、淳仁天皇は廃されて、淡路島に流された。

 第48代称徳天皇として重祚すると、看病僧・道鏡は天皇の寵愛を良いことに、宇佐八幡神の託宣と詐って皇位を狙った。この皇統史上最悪の危機を阻止したのが和気清麻呂だった。清麻呂は後に「勤皇の忠臣」として称賛され、またこの失敗からだろう、本格的な女性天皇は二度と擁立される事はなかった。

 ただ、孝謙・称徳天皇も含め、すべての女性天皇は、先帝の皇后として寡婦、あるいは生涯未婚のままで、御在位時に配偶者はいなかった。したがって女系のお世継ぎが生まれる可能性はまったくなかった。

 これに「皇女が皇族外の男性と結婚すると皇族から外れる」というルールを合わせ考えると、男系でない男子を皇族には入れない、という原則が見てとれる。女性は一般国民からでも皇族に入ることができ、皇后にもなれる。しかし、男性は完全にシャットアウトされているのである。

 これは道鏡のような野望を持つ男性を、万が一にも皇族に入れないための叡智であろう。昨今伝えられる眞子女王と小室圭氏の結婚騒動は、女性天皇論議への天の警告でもあるようだ。


■6.皇位継承の史実を整理してみれば

 以上を整理してみると、皇位継承の危機の際に、次の3つの方法が採用された。

1)「猶子」:直系の男系男子が不在の場合、たとえ皇女がいても、遠縁の男系男子を猶子として皇位継承・・・3事例とも継承成功。
2)「中継ぎ女性天皇」:後継の皇子が幼少、または有力候補が複数いて、すぐには決められない場合の女性天皇による中継ぎ・・・7事例とも継承成功。
3)「本格的女性天皇」:皇女が本格的な女性天皇として即位・・・1事例のみ。皇統最悪の危機を招く。

 これだけの史実を見れば、3)「本格的女性天皇」を理性的に是認しうる人間がいるとは思えない。いるとすれば、密かに「天皇制」廃止を目指して、確信犯的に3)を主張する輩であろう。もともと「天皇制」を否定していた共産党が、突然、女性天皇を議論しよう、などと言い出したのは、この戦略であると疑わざるを得ない。

 注目すべきは、上記の3つのいずれにおいても、「男系」そのものは完全に守られてきたことである。126代の一度たりとも.男女を問わず男系でない人間が皇位についた例はない。何故に、我々の先祖はこれほどまでに男系にこだわってきたのか?

 ここで筆者が思い起こすのは、「理性の限界」と「死者の民主主義」という二つの言葉である。「理性の限界」とは、多くの知識人が支持した共産主義が、一億人とも呼ばれる犠牲者を出した失敗からも明らかであろう。その失敗から目をそらして、未だに共産党と名のっている人々がいることも「理性の限界」の一例である。

 伝統や習慣の意義を合理的に説明できないからと言って否定するのは、自らの理性の限界を弁えない、近代人特有の理性過信である。「男女平等」などという観念から「男系の維持」を否定するのも、その一種である。

 限界ある理性を補うのが「死者の民主主義」である。男系の維持は、ほぼ2千年に及ぶ我らが御先祖様が選択してきた結果である。おそらくこれが一因となって、126代もの安定した皇位継承をもたらし、それによって中国や西洋に比べれば、我が国民ははるかに平和な、幸福な歴史を過ごしてきた。

 長い歴史を経た皇室制度などに関わる政治的決定は、我々現世代の限られた理性だけでなく、過去の皇室制度を支えてきた無数の御先祖様、すなわち「死者」たちの経験と叡智と意思に耳を傾けなければならない。これが「死者の民主主義」が示す道である。

 そして御先祖様たちがうまく解決できた問題に関しては、遠慮なくその叡智を拝借し、失敗したやり方に関してはその経験を生かさねばならない。皇位継承の問題に関しては、猶子という成功した叡智に学び、失敗しかけた本格的女性天皇の道は避ける、というのが、賢明な国民のとるべき道であろう。

「男系」へのこだわりも、猶子の智慧で維持できるのだし、そのディメリットも歴史上、一向に現れていないのだから、わざわざこの伝統を崩さねばならない合理的理由もない。


■7.皇位継承者の極端な現象は占領軍の遺制

 現代において、ご先祖様の猶子の叡智を活用して皇位継承者を増やす方法として、小堀桂一郎・東大名誉教授が次のようにまとめた提案が最も現実的だろう。

__________
・・・今後、結婚される女王様方の御配偶が、血統の上で皇統につながっており、且つ、それがなるべく近い過去に於いて、そのつながりが証示できる様な方であれば、その御当人でなくとも、その次の世代の男子(母方の血筋からしても、皇室の血を引いておられることが明らかなのであるから)が、皇位継承権を保有されることは、系譜の論理から言つて、道理に適(かな)つたものになる。[1, p54]
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 ここで言う「血統の上で皇統につながって」いる方とは、昭和22(1947)年10月14日付けで占領軍から皇籍離脱を命ぜられた旧11宮家ご出身の方々となろう。戦後の新しい皇室典範が施行されたのは、この5か月程前の5月3日であり、11宮家はそれまでの間、新皇室典範のもとでも皇籍に属しておられた。それを日本国家国民の意思とは関係なく、占領軍の指令で離脱を強制されたのである。[2, p152]

 現在の皇位継承者の極端な減少は、この占領軍の皇室弱体化政策によるものであり、憲法と同様、戦後体制の一環である。したがって、2千年の我がご先祖様の叡智に従って、これを是正していくことは現世代の責務であろう。
(文責 伊勢雅臣)

■リンク■

a. 伊勢雅臣『日本人として知っておきたい 皇室の祈り』、育鵬社、H30
http://www.amazon.co.jp/o/ASIN/4594079032/japanonthegl0-22/
アマゾン「メディアと社会」「ジャーナリズム」カテゴリー 1位(H30/2/1調べ)
万民の幸せを願う皇室の祈りこそ、日本人の利他心の源泉。

b. JOG(416) 万世一系のY染色体〜「女性天皇問題」は歴史の知恵に学べ
 我が国の歴史は、すでに解答を用意している。
http://www2s.biglobe.ne.jp/nippon/jogbd_h17/jog416.html

c. JOG(462) 皇位継承 〜 聖なる義務の世襲
 国家の中心には、ひたすら国民の安寧と国家の繁栄を祈り続ける方が必要である。
http://www2s.biglobe.ne.jp/nippon/jogdb_h18/jog462.html


■参考■(お勧め度、★★★★:必読〜★:専門家向け)
  →アドレスをクリックすると、本の紹介画面に飛びます。

1. 小堀桂一郎『象徴天皇考』★★★、明成社、H31
http://www.amazon.co.jp/o/ASIN/4905410541/japanontheg01-22/

2. 小堀桂一郎『皇位の正統性について―「万世一系の皇祚」理解のために』明成社、H18
http://www.amazon.co.jp/o/ASIN/4944219466/japanontheg01-22/

http://blog.jog-net.jp/201905/article_2.html
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/411.html#c7

[リバイバル3] 中川隆 _ 古代史、人類学、ハプロタイプ、民族学関係投稿リンク 中川隆
24. 2019年5月14日 16:13:12 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1820]

なぜ世界最古の土器が日本列島から出土するのか?
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/429.html

http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/811.html#c24
[近代史3] なぜ世界最古の土器が日本列島から出土するのか? 中川隆
1. 中川隆[-10470] koaQ7Jey 2019年5月14日 16:18:36 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1821]

●新大陸における最古の土器
https://www.tuins.ac.jp/~satoh/caramic2004/caramic2004_6-2.htm


 この講座では、遺跡の調査報告書に基づいてそれぞれの土器文化の絶対年代を報告してきたが、最近 1960年代の調査された遺跡の絶対年代に対して修正が行われるようになってきた(Clark and Gosser 1995)。特に、テワカン谷のプロン文化に関しては、メソアメリカ最古の土器としてB.C.2300年の年代が与えられていたが、最近はB.C.1800年ごろに修正する傾向がある。

 図6-2-1は、新大陸の各地で確認されている最古の土器の絶対年代である。この地図を見ると南米の方がメソアメリカより古い土器が多いことがわかる。メソアメリカの最古の土器としては、独立に発生したと考えられている3つの土器文化がある。

(1)高地を中心としたテワカン谷やオアハカのプロン−エスピリディオン(Purron- Espiridion)土器文化(B.C.1805年ごろ)
(2)北部低地のチャヒル(Chajil)土器文化(B.C.1600年ごろ)
(3)チアパス低地のバラ(Barra)土器文化(B.C.1682年ごろ)

図6-2-1

https://www.tuins.ac.jp/~satoh/caramic2004/caramic2004_6-2.htm



●メソアメリカにおける問題点

 従来メソアメリカの土器は、南米のエクアドルやコロンアとの関連性が指摘され、南米からの伝播によりメソアメリカで土器が出現したと考えられていたが、近年の調査によりむしろ独自に発生したとする説が有力となっている。

 土器の出現を考える上では、土器を採用しようとした社会がどのような目的で土器を製作したのかを考える必要がある。縄文土器の場合は、上述したように気候の温暖化に伴う食料資源の変化、その変化に適応するために土器が必要であった。メソアメリカの場合は、紀元前2000年ごろに土器が出現するので気候の温暖化に伴う環境の変化の視点から説明することはできない。それでは、どのような理由があったのだろうか?ひとつのケーススダディとしてチアパス州のバラ(Barra)土器文化を見てみる。

 バラ土器文化は、近年チアパス海岸のマサトランでクラークらによって再発見されている(Clark and Gosser 1995)。バラ土器文化は、1960年代コウ等によってオコス文化の下層の文化としてメソアメリカにおける最古の土器文化の一つとして認識された(第2回講座参照)。クラークの発見したバラ文化は、従来認識されていたバラ土器文化と同様のものであったが、マサトランからは装飾された豊富なテコマテ土器が大量に出土している(図6-2-2)。褐色、オレンジ色、赤色、白色の単色土器が一般的であるが、red-on- buff, red-on-white, black-on-red, black-on-white等の装飾が施された土器が全出土量の10%を占めた。マサトランのバラ土器文化では、土器は日常品ではなく特別の機能をもった器として機能していた可能性がある。

図6-2-2

https://www.tuins.ac.jp/~satoh/caramic2004/caramic2004_6-2.htm
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/429.html#c1

[近代史3] なぜ世界最古の土器が日本列島から出土するのか? 中川隆
2. 中川隆[-10469] koaQ7Jey 2019年5月14日 16:22:42 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1822]

日本人は、どこからやってきたのか?(22) 〜 世界最古の土器が語ること
https://aomatsu123.blog.fc2.com/blog-entry-144.html


「日本列島→大陸」という人の移動はなかったのか?、というテーマで、世界最古とされる3万数千年前の「磨製石斧」が、日本列島で多数発掘されていること、それと併せて「海上の道」があったのではないか?、さらに「貝の道」とでも言うべきルートを使い、台湾・琉球諸島の人々が、古代中国の殷・周王朝へ運んでいた、という話をしてきました。

だいぶ話が広がったので、話を戻します。

まず皆さんに質問です。

はるか昔から世界中で「土器」が使用されてきたわけですが、「世界最古の土器」は、どこで発掘されたものでしょうか?。

かつて私などは、何となくメソポタミア文明かなあ?、と思っていました。なんといっても世界四大文明の一つですから。ところが、地域最古の土器は、南アジア、西アジア、アフリカが約9千年前、ヨーロッパが約8500年前といったところです。もちろん、これだけでもかなり古いのですが・・・。

ところがです。ここ日本の「縄文土器」は、それをはるかに上回り古い土器が、次々と発掘されています。

日本最古の土器は、大平山元T(おおだいやまもといち)遺跡から出土したものです。大平山元T遺跡は、”青森県外ケ浜町にある縄文草創期の遺跡で、縄文土器に付着した炭化物のAMS法による放射性炭素年代測定法[2]の算定で16,500年前(暦年較正年代法による)とされる。 ”(Wikipediaより)。ちなみに、”同遺跡から出土した石鏃も世界でもっとも古いもので、これは世界で最も古い弓矢の使用を示す。”(同上)とあり、これも興味深いです。


太平山本I_土器破片 (Wikipediaより)
https://aomatsu123.blog.fc2.com/img/20170313200605cfd.jpg/

少し前までは、この大平山元T遺跡から出土した土器が世界最古とされていましたが、最近、中国で最古とされる土器が発見されました。

”世界最古となる約2万年前の土器片を、中国・江西省の洞窟遺跡で発見したと、北京大や米国などの研究チームが29日付の米科学誌サイエンスに発表した。これまで日本を含む東アジア各地で見つかっていた、最古級の土器より2千〜3千年古いという。洞窟からは280個以上の土器の破片が出土。多くに焦げた跡があり、チームは「現生人類の祖先が、料理に使ったのではないか」と推測している。 チームは、破片が見つかった地層を詳しく調べ、地層に含まれる動物の骨や炭などの炭素を解析。古い地層は氷河期とされる1万9千〜2万年前と結論付けた。”(日本経済新聞WEB版、2012年6月29日付)

また、ロシアのグロマトゥーハ遺跡などでは、約1万5千年前と考えられる土器が見つかっています。

中国の発見については、土器の付着物ではなく地層の分析であることから、疑問の声もあるようですが、それはさておき、今のところ日本を含めた東アジアのものが世界最古であることは、間違いありません。しかも、南アジア、西アジア、アフリカの約9千年前、ヨーロッパの約8500年前に比べて、けた違いに古いですね。

となると、ここで疑問が浮かびます。

「そもそも土器は、東アジアで発明され、西に伝播したのではなかろうか?」

この疑問に対して、小山修三氏(元吹田市立博物館館長、国立民族学博物館名誉教授)の、興味深いコラムがありますので、紹介します。
「小山センセイの縄文徒然草 第10回 土器の起源:年代と拡散 (小山修三)」(「JOMON FAN」(青森県企画政策部 世界文化遺産登録推進室運営サイト)より)

要約すると、”総合地球環境学研究所のプロジェクトで、土器の始まりと拡散について、P.ジョーダン氏が発表した。氏は、各地の古いC14年代を高さとみなし、等高線を引いた地図を描き出している。それによると、東アジアからユーラシア大陸を横切って中東、ヨーロッパへと土器が伝播していった道筋があらわれる。”

ジョーダン氏作成図面です。
https://aomatsu123.blog.fc2.com/img/20170312091440250.jpg/

土器伝播

やや見にくいですが、色が薄い(白〜黄色)ほど土器の使用が早く、濃くなるに従って(赤〜紺色)土器の使用が新しくなります。東アジアの色が薄い、すなわち時代が古いことがわかります。特に日本、ロシア極東、中国東方が、古いですね。その一方、西のヨーロッパの色が濃く、時代が新しいことがわかります。

この地図を自然に解釈すれば、”土器は東アジアで発明され、次第に西に伝播していった”、となります。

もうひとつ注目すべきことがあります。


”最近北アフリカで1万年前後の土器遺跡が続々と見つかっていることだった。時間的、空間的に、これを東アジアと関係付けることは無理なので、アフリカでも土器文化が発生していたと考えざるをえない。”

確かに、地図をみるとアフリカに色の薄い地域が見えますね。そこでは時代の古い土器が発見されてることを示しています。またそのエリアは、東アジアから伝播していったエリアとは、隔絶されています。このことから、土器の発明は東アジアであり、それが西に伝播していった一方で、それとは別に、アフリカでは独自に土器が発明された、ということになります。


いずれにしろ、日本の土器文明が世界最古級であることは間違いありません。そして日本を含む東アジアから土器が西に伝播したのであれば、人もまた「東アジア→西」へ移動した可能性が高いと考えられます。
https://aomatsu123.blog.fc2.com/blog-entry-144.html
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/429.html#c2

[近代史3] なぜ世界最古の土器が日本列島から出土するのか? 中川隆
3. 中川隆[-10468] koaQ7Jey 2019年5月14日 16:39:37 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1823]

縄文土器や北アメリカや中米で発掘される縄文土器似の土器は Y-DNA「C」集団の製作

縄文人とは、核になる狩猟採集民のY-DNA「D1b」と海の民のY-DNA「C1a」及び山の民のY-DNA「C2a」の3種混成集団と考えられる。

  このY-DNA「C2a」が一部日本人の持つ大陸性気質の源流と考えられる。

Y-DNA「C1a」は貝文土器など沿岸性縄文土器の製作者、Y-DNA「C2a」は火炎土器など呪術性土器の製作者ではないかと推測され、 いずれにせよ縄文土器は技術を持つY-DNA「C」集団の製作と推測され、Y-DNA「D」は素朴な狩猟採集民だったと推測できる。

  この山の民のY-DNA「C2a」が南下するときに、南下せずY-DNA「Q」と共に出シベリアしたのがY-DNA「C2b」(旧「C3b」)の一部であろう。 このY-DNA「Q」はヨーロッパでは後代のフン族として確定されている。このY-DNA「Q」はシベリア大陸を横断するような 移動性の強い集団だったようだ。 シベリア大陸を西進せずに東進し海面低下で陸続きになっていたアリューシャン列島を横断し北アメリカ大陸に到達し Y-DNA「Q」が更に南北アメリカ大陸に拡散したのに対し、

  Y-DNA「C2b」は北アメリカ大陸に留まりネイティヴ・アメリカンの一部として現代に遺伝子を残している。 最も頻度が高いのは Tanana族である、約40%もの頻度を持つ。 北アメリカや中米で発掘される縄文土器似の土器の製作者はこのY-DNA「C2a」ではないかと推測できる。


  さて中国大陸に展開したY-DNA「D」は残念ながら後発のY-DNA「O」に中国大陸の中原のような居住適地から駆逐され、 南西の高地に逃れY-DNA「D1a」のチベット人や羌族の母体となった。 欧米の研究者はチベット人の持つ高高地適応性はデニソワ人との交配の結果獲得した後天的な獲得形質と考えているようだ。 そして呪術性が高い四川文明はY-DNA「D」が残した文明と考えられる。 このため同じY-DNA「D」遺伝子を40%以上も持つ日本人には四川文明の遺物は極めて親近感があるのだろう。

  しかし一緒に移動したと考えられるYDNA「C」の痕跡は現在の遺伝子調査ではチベット周辺では検出されていない。 どうやら途絶えてしまった可能性が高い。 いやもしかすると火炎土器のような呪術性の強い土器を製作したと考えられるY-DNA「C」なので、 四川文明の独特な遺物類はY-DNA「C」が製作した可能性が極めて高い。そしてY-DNA「D」のようにチベット高原のような高高地に適応できず 途絶えてしまったのかもしれないですね。


____

日本人のガラパゴス的民族性の起源
0-0. 日本人の源流考 rev.1.3 2018/7/29
http://garapagos.hotcom-cafe.com/0-0.htm

  国立遺伝学研究所教授で著名研究者の斎藤成也氏が、2017年10月に核-DNA解析でたどるによる「日本人の源流」本を出版しました。 その中でやっと海の民にも焦点が当たり、当ガラパゴス史観の「縄文人の一部は海のハンター」史観が間違ってはいないかもしれない雰囲気になって来ました。

  そろそろ時機到来の様相になって来ましたのでガラパゴス史観を総括し、日本人の源流考をまとめてみました。 これはY-DNA及びmtDNAの論文104編を読み込みメタアナリシスした結果得た、アブダクション(推論)です。追加の着想がまとまる都度書き足します。 枝葉末節は切り捨て太幹のみに特化して組み立てていますので、異論・興味のある方は、 当史観が集めた論文をじっくり読んで是非御自分で源流考を組み立ててみてください。


はじめに

  当ガラパゴス史観が、Y-DNAとmtDNAツリー調査を進めて行った時、ホモサピエンスの歴史自身をもう少し深堀したい疑問が生じてきました。

 ・何故、ホモサピエンス始祖亜型のY-DNA「A」やY-DNA「B」はその後現代にいたるまで狩猟採集の原始生活から前進せず、 ホモエレクトスの生活レベルのままだったのか?

 ・シ−ラカンス古代亜型のY-DNA「D」、Y-DNA「E」やY-DNA「C」などの、オーストラリア、ニューギニアやアンダマン諸島、アフリカなどの僻地に残った 集団も、現代に至るまで何故「A」,「B」同様、狩猟採集から抜け出せなかったのか?

 ・彼らは本当にホモサピエンスになっていたのだろうか?我々現生人類はアフリカ大陸でホモサピエンスに進化してから 出アフリカしたと思い込んでいるが、もしかすると出アフリカ後に、ネアンデルタール人との遭遇で現代型に進化したのではないか?


1.ネアンデルタール人の出アフリカから始まったようだ。

  ホモサピエンスの亜種とされているネアンデルタール人(ホモ・サピエンス・ネアンデルターレンシス:Homo sapiens neanderthalensis)は、 ホモエレクトスから先に進化し、60万年ぐらい前には出アフリカし、先輩人類としてユーラシア大陸に拡がったらしい。 そして3万年前ぐらいには絶滅した、という見解になっている。

  しかし現生人類の遺伝子の3−4%はネアンデルタール人から受け継いでいることも研究の結果解明されている。 その後、現生人類の先祖が、スタンフォード大学の研究では2000人程度の規模で、出アフリカしユーラシアに拡がるまで ネアンデルタール人の歴史は既に数十万年を経過しており、その間にネアンデルタール人はユーラシア各地で亜種に近いぐらい分化していたらしい。 アジアで発掘されたデニソワ人はどうもネアンデルタール人のアジア型の1例のようだ、 しかも研究ではデニソワ人の遺伝子が現代人に6−8%も受け継がれている、という報告まである。

  これはつまり現生人類は既にある程度の高度な文化を築き上げていたネアンデルタール人との亜種間交雑の結果、 一気に爆発的に進化し現ホモサピエンスとして完成したのではないかと考えるのが妥当なのではないかと思われる。


2.原ホモサピエンスから現ホモサピエンスへ脱皮したのではないか!

  我々現代人(Homo sapiens sapiens)の祖先は、ネアンデルタール人が先に進化し出アフリカした後も進化できずに出遅れ、 アフリカ大陸に残存していたホモエレクトスの中で、先ずmtDNA「Eve」がやっと進化し、Y-DNA「Adam」はかなり遅れて進化したと考えられていた様だが、 最近の研究ではY-DNA「Adam」も20万年近く前には既に現れていたらしい。

  しかも最近の発掘調査では、10万年前ごろにはすでにレバント地域に移動していたらしく、8万年前頃には中国南部に到達していたのではないか、と報告されてきている。 これまでの5−6万年前頃に出アフリカしたのではないかという旧説が、どんどん遡ってきているのは今後まだまだ新しい研究報告がある予兆と思われる。

  いずれにせよ、ネアンデルタール人が先に進化し、出アフリカした後に、落ちこぼれ 取り残されていた最後のホモエレクトスが遅れて進化したのが、我々の直接の先祖の原ホモサピエンスだったと考えられる。

  つまり、このころまでアフリカ大陸ではホモエレクトスが存続していた可能性があり、原ホモサピエンスはホモエレクトスの最終形だったはずである。
 Y-DNA「Adam」がY-DNA「A」となり、

 Y-DNA「A1b」からY-DNA「BT」が分離し、

 Y-DNA「BT」がY-DMA「B」とY-DNA「CT」に分離したが、

    この「A」と「B」はホモエレクトスのY-DNA亜型だった可能性も十分ありえる。

 Y-DNA「CT」が初めて出アフリカし、更にY-DNA「DE」とY-DNA「CF」に分離した。

    これは恐らく中近東あたりで先住ネアンデルタール人との交雑の結果と推測可能である。

    この「C」以降が現生人類のY-DNA亜型と考えられるが、もしかするとネアンデルタール人の亜型の可能性だってありえる。

 つまりY-DNA「A」と「B」はホモ・サピエンス・サピエンスではあるが完成形ではないプロト(原)ホモ・サピエンス・サピエンスと言っても良いかもしれない。

 西欧列強が世界中を植民地化するべく搾取活動を続けているときにわかったことは、アフリカ大陸やニューギニア・オーストラリアやアンダマン島の先住民は、 何万年もの間、古代のままの非常に素朴な狩猟採集民の文化レベルにとどまっていた、ということだった。

  研究調査からかなり高度な文化・技術レベルに達していたと判ってきているネアンデルタール人と比べると、 分類学的・解剖学的な現生人類/ホモサピエンスに進化したというだけではホモ・エレクトスと何ら変わらない文化レベルだったという証明だろう。 つまり脳容積がホモエレクトスより大きくなったり、会話が出きるようになった程度では、同時代のネアンデルタール人より原始的な、 しかし可能性は秘めている新型人類に過ぎなかったようだ(しかし体毛は薄くなり、前頭葉が発達し、見た目は多少現生人類的だが)。

  では一体、なぜ現生人類は現代につながるような文明を興すほど進化できたのだろうか?大きな疑問である。 一部の王国を築いた集団を除いた、古ネイティブ・アフリカンは大航海時代になっても、狩猟採集民でしかなかった。 その後西欧列強と出会わなければ、今でも狩猟採集のままのはずである。

  このことは、文明と言うものを構築するレベルに達するには解剖学的なホモサピエンスではなく、 何か決定的なブレークスルーのファクターがあったはずである。

  ネアンデルタール人と原ホモサピエンスの亜種間交配の結果、進化の爆発が起こったと推測するのが今のところ最も妥当だろう。

  出アフリカした先輩人類のネアンデルタール人と亜種間交雑し、ネアンデルタール人がすでに獲得していた先進文化を一気に取り込むことに成功し、 恐らく人口増加率(繁殖性)が高い原ホモサピエンスの中にネアンデルタール人が自然吸収される形で統合化されたのが 完成形の現ホモサピエンスと考えるのが最も妥当性が高い。 (この繁殖力の高さが現生人類の勝ち残った理由なのではないか、想像を逞しくすると、交配の結果得た後天的な獲得形質かもしれない。)

  もし出アフリカせずネアンデルタール人とも出会わずアフリカの中に留まっていたら、 人類は相変わらず19世紀ごろのサン族やピグミー族のように素朴な狩猟採集段階に留まっているだろうと容易に推測できるが、 北京原人やジャワ原人などのホモエレクトスも出アフリカし、ネアンデルタール人も出アフリカしたということは、 現生人類が出アフリカしたのは人類の遺伝子が導く宿命ではないかとも思われる。 つまりホモサピエンスが出アフリカし狩猟採集文化から脱し、現代文明にまで至ったのは必然だったということかもしれない。


3.日本列島への最初の到来者は、古代遺伝子系集団:Y-DNA「D」とY-DNA「C」
  Y-DNA「D1b」を主力とするY-DNA「C1a1」との混成部隊である。

  移行亜型Y-DNA「DE」はさらに古代遺伝子Y-DNA「D」とY-DNA「E」に分化したが、Y-DNA「D」がインド洋沿岸に沿って東進したのに対し、 Y-DNA「E」は逆に西進し地中海南北沿岸に定着し、故地である地中海南岸(アフリカ北岸)に移動した集団はさらにアフリカ全土に展開し、 先住親遺伝子のY-DNA「A」の古サン集団等やY-DNA「B」の古ピグミー集団等の支配階級としてネイティヴ・アフリカンの主力となり現代に至っている。

  これは重要なことで、Y-DNA「A」と「B」はネアンデルタール人の遺伝子が混じっていない原ホモサピエンスだが、 ネアンデルタール人遺伝子を獲得したはずの現サピエンスのY-DNA「E」がアフリカ全土にもれなく拡大したため、Y-DNA「A」が主体のサン族も、 Y-DNA「B」が主体のピグミー族も支配階級はY-DNA「E」に代わっているようだ。 (余談だがアフリカ大陸にはその後Y-DNA「R1a」と分化したY-DNA「R1b」がアナトリア、中近東から南下してきて 更に新しい支配階級として現在のカメルーンあたりを中心にネイティブアフリカンの一部になっている。)

  しかし出戻りアフリカしたY-DNA「E」は進化の爆発が進む前にアフリカ大陸に入ってしまったため、また周囲の始祖亜型の部族も同じレベルで、 基本的に狩猟採集のまま刺激しあうことがないまま、ユーラシア大陸で起きた農耕革命など進化の爆発に会わないまま現代に至っているのだろう。

  ところが地中海北岸に定着したY-DNA「E」は、その後ヨーロッパに移動してきたY-DNA「I 」などの現代亜型と刺激しあいながら 集団エネルギーを高め、ローマ帝国やカルタゴなどの文明を築くまでに至った。要するに自分たちより古い始祖亜型との遭遇では埋もれてしまい、 文明を興すような爆発的進化は起こらなかったが、より新しい現代亜型との遭遇が集団エネルギーを高めるには必要だったのだろう。

  一方、Y-DNA「D」は、現代より120m〜140mも海面が低かったために陸地だったインド亜大陸沿岸の大陸棚に沿って東進しスンダランドに到達し、 そこから北上し現在の中国大陸に到達した。その時に大陸棚だった現在のアンダマン諸島域に定住したY-DNA「D」集団は、 その後の海面上昇で島嶼化した現アンダマン諸島で孤立化し現代までJarawa族やOnge族として絶滅危惧部族として古代亜型Y-DNA「D」を伝えてきている。 Y-DNA「D」は基本的に原始性の強い狩猟採集民と考えてよいだろう。日本人の持つ古代的なホスピタリティの源泉であることは間違いない。

  Y-DNA「CT」から分離したもう一方の移行亜型Y-DNA「CF」は恐らくインド亜大陸到達までに古代亜型Y-DNA「C」とY-DNA「F」に分離し、 Y-DNA「F」はインド亜大陸に留まりそこで先住ネアンデルタール人(アジアにいたのは恐らくデニソワ人か?)と交雑した結果、 Y-DNA「G」以降の全ての現代Y-DNA亜型の親遺伝子となったと推測できる。 こうしてインド亜大陸は現代Y-DNA亜型全ての発祥の地となったと考えられる。

  もう一方の分離した古代亜型Y-DNA「C」は、欧米の研究者の説明ではY-DNA「D」と行動を共にしたらしく東進しスンダランドに入り、 一部はY-DNA「D」と共に中国大陸に到達し、一部はそのまま更に東進しサフール大陸に到達した。 サフール大陸に入った集団はサフール大陸に拡大し、海面上昇後分離したニューギニアとオーストラリア大陸に それぞれTehit族やLani族などニューギニア高地人集団やオーストラリア・アボリジニ集団、つまり共にオーストラロイドとして現代まで残っている。

  スンダランドから北上し現在の中国大陸に入ったY-DNA「D」とY-DNA「C」の混成集団は中国大陸の先住集団として拡大した。 この時に混成集団の一部の集団は中国大陸には入らずにさらに北上し、当時海面低下で大きな川程度だった琉球列島を渡ったと思われる。 集団はそのまま北上し現在の九州に入った可能性が大。また一部は日本海の沿岸を北上し当時陸続きだったサハリンから南下し 北海道に入り、当時同様に川程度だった津軽海峡を渡り本州に入った可能性も大である。 つまりもしかすると日本本土への入り方が2回路あった可能性が大なのだ。

  現在沖縄・港川で発掘される遺骨から復元再現される顔は完璧にオーストラロイド゙の顔である。 と言うことは、スンダランドから北上の途中沖縄に定住した混成集団がその後の琉球列島人の母体になり、 サハリンから南下した集団がのちのアイヌ人の集団になった可能性が極めて大と推測できる。

  さて中国大陸に展開したY-DNA「D」は残念ながら後発のY-DNA「O」に中国大陸の中原のような居住適地から駆逐され、 南西の高地に逃れY-DNA「D1a」のチベット人や羌族の母体となった。 欧米の研究者はチベット人の持つ高高地適応性はデニソワ人との交配の結果獲得した後天的な獲得形質と考えているようだ。 そして呪術性が高い四川文明はY-DNA「D」が残した文明と考えられる。 このため同じY-DNA「D」遺伝子を40%以上も持つ日本人には四川文明の遺物は極めて親近感があるのだろう。

  しかし一緒に移動したと考えられるYDNA「C」の痕跡は現在の遺伝子調査ではチベット周辺では検出されていない。どうやら途絶えてしまった可能性が高い。 いやもしかすると火炎土器のような呪術性の強い土器を製作したと考えられるY-DNA「C」なので、 四川文明の独特な遺物類はY-DNA「C」が製作した可能性が極めて高い。そしてY-DNA「D」のようにチベット高原のような高高地に適応できず 途絶えてしまったのかもしれないですね。

  一方スンダランドから琉球列島を北上した集団(Y-DMA「D1b」とY-DNA「C1a」は、一部は琉球列島に留まり、琉球人の母体となった。 しかし、そのまま更に北上し九州に到達したかどうかはまだ推測できていない。 しかし日本各地に残る捕鯨基地や水軍など日本に残る海の文化は海洋性ハンターと考えられるY-DNA「C1a」がそのまま北上し本土に入った結果と考えられる。

  オーストラリアの海洋調査で、数万年前にY-DNA「C」の時代にすでに漁労が行われ、 回遊魚のマグロ漁が行われていたと考えられる結果のマグロの魚骨の発掘が行われ、 当時Y-DNA」「C」はスンダランドからサフール大陸に渡海する手段を持ち更に漁をするレベルの船を操る海の民であったことが証明されている。 このことはスンダランドから大きな川程度だった琉球列島に入ることはさほど困難ではなかったと考えられ、 Y-DNA「C」と交雑し行動を共にしていたと考えられるY-DNA「D」も一緒にさらに北上し本土に入ったことは十分に考えられる。 すべての決め手はY-DNA「C」の海洋性技術力のたまものだろう。

  一方日本海をさらに北上した集団があったことも十分に考えられる。 この集団はサハリンから南下し北海道に入り、更に大きな川程度だった津軽海峡を南下し、本土に入ったと考えられる。 サハリンや北海道に留まった集団はアイヌ人の母体となっただろう。 Y-DNA「C1a」は北海道に留まらず恐らく本州北部の漁民の母体となり、Y-DNA「D1b」は蝦夷の母体となっただろう。

  このY-DNA「D1b」とY-DNA「C1a」が縄文人の母体と言って差し支えないだろう。 つまり縄文人は主力の素朴な狩猟採集集団のY-DNA「D1b」と技術力を持つ海洋性ハンターのY-DNA「C1a」の混成集団であると推測できる。 この海洋性ハンター遺伝子が一部日本人の持つ海洋性気質の源流だろう。日本人は単純な農耕民族ではないのだ。

  ところがサハリンから南下せずにシベリヤ大陸に留まり陸のハンターに転身したのが大陸性ハンターY-DNA「C2」(旧「C3」)である。 この集団はクジラの代わりにマンモスやナウマンゾウを狩猟する大型獣狩猟集団であったと思われる。 ところが不幸にもシベリア大陸の寒冷化によりマンモスもナウマン象も他の大型獣も少なくなり移住を決意する。 一部はナウマン象を追って南下し対馬海峡を渡り本土に入りY-DNA「C2a」(旧C3a」)となり山の民の母体となっただろう。 また一部はサハリンからナウマンゾウの南下を追って北海道、更に本土へ渡った集団もあっただろう。北の山の民の母体となったと推測できる。

  この山の民になった大陸性ハンターY-DNA「C2a」が縄文人の3つ目の母体だろう。 つまり縄文人とは、核になる狩猟採集民のY-DNA「D1b」と海の民のY-DNA「C1a」及び山の民のY-DNA「C2a」の3種混成集団と考えられる。

  このY-DNA「C2a」が一部日本人の持つ大陸性気質の源流と考えられる。 Y-DNA「C1a」は貝文土器など沿岸性縄文土器の製作者、Y-DNA「C2a」は火炎土器など呪術性土器の製作者ではないかと推測され、 いずれにせよ縄文土器は技術を持つY-DNA「C」集団の製作と推測され、Y-DNA「D」は素朴な狩猟採集民だったと推測できる。

  この山の民のY-DNA「C2a」が南下するときに、南下せずY-DNA「Q」と共に出シベリアしたのがY-DNA「C2b」(旧「C3b」)の一部であろう。 このY-DNA「Q」はヨーロッパでは後代のフン族として確定されている。このY-DNA「Q」はシベリア大陸を横断するような移動性の強い集団だったようだ。 シベリア大陸を西進せずに東進し海面低下で陸続きになっていたアリューシャン列島を横断し北アメリカ大陸に到達し Y-DNA「Q」が更に南北アメリカ大陸に拡散したのに対し、

  Y-DNA「C2b」は北アメリカ大陸に留まりネイティヴ・アメリカンの一部として現代に遺伝子を残している。最も頻度が高いのはTanana族である。 北アメリカや中米で発掘される縄文土器似の土器の製作者はこのY-DNA「C2a」ではないかと推測できる。

  またそのままシベリア大陸/東北アジアに留まったY-DNA「C2」はY-DNA「C2b1a2」に分化し、大部分はモンゴル族やツングース族の母体となった。 また一部だった古代ニヴフ族は北海道に侵攻しY-DNA「D1b」のアイヌ人を征服しオホーツク文化を立ち上げた。 本来素朴な狩猟採集民だった原アイヌ人は支配者の古代ニヴフの持つ熊祭りなどの北方文化に変化し、 顔つきも丸っこいジャガイモ顔からやや彫の深い細長い顔に変化したようだ。 現代アイヌ人の持つ風習から北方性の風俗・習慣を除くと原アイヌ人=縄文人の文化が構築できるかもしれない。


4.長江文明系稲作農耕文化民の到来

  さて、日本人は農耕民族と言われるが、果たしてそうなのか?縄文人は明らかに農耕民族ではない。 狩猟採集民とハンターの集団だったと考えられる。ではいつ農耕民に変貌したのだろうか?

  古代遺伝子Y-DNA「F」から分化した現代遺伝子亜型群はY-DNA「G」さらに「H」、「I」、「J」、「K」と分化し、Y-DNA「K」からY-DNA「LT」とY-DNA「K2」が分化した。 このY-DNA「LT」から更にY-DNA「L」が分離しインダス文明を興し、ドラヴィダ民族の母体となったと考えられている。 Y-DNA「T」からは後のジェファーソン大統領が出自している。

  Y-DNA「K2」はさらにY-DNA「NO」とY-DNA「K2b」に分化し、Y-DNA「NO」が更にY-DNA「N」とY-DNA「O」に分化した。 このY-DNA「N」は中国の遼河文明を興したと考えられているらしい。このY-DNA「N」は現在古住シベリア集団(ヤクート人等)に濃く残されており、 テュルク族(トルコ民族)の母体と考えられている。

  しかし現代トルコ人は今のアナトリアに到達する過程で多種のY-DNAと混血し主力の遺伝子はY-DNA「R1a」,「R1b」,「J2」などに変貌している為、 東アジア起源の面影は全くない。唯一タタール人に若干の面影が残っているが今のタタール人もY-DNA「R1a」が主力に変貌してしまっている。 Y-DNA「N」はシベリア大陸の東西に高頻度で残りバルト3国の主力Y-DNAとして現代も残っている。やはり移動性の強い遺伝子のようだ。

  さていよいよ日本農耕の起源に触れなければならない。Y-DNA「NO」から分化したもう一方のY-DNA「O」は、 中国の古代遺跡の発掘で、古代中国人は現在のフラットな顔つきと異なりコーカソイドの面影が強いと報告されている事は研究者の周知である。 つまり本来の人類は彫が深かったといってよく、現代東北アジア人のフラット/一重まぶた顔は 寒冷地適応に黄砂適応が加わった二重適応の特異的な後天的獲得形質と言って差し支えない(当史観は環境適応は進化ではないと考えるが、 ラマルクの後天的獲得形質論も進化論といわれるので、進化の一部なのでしょう。と言うことは余談だが、 人類(動物)は体毛が減少する方向に進んでいるので、実は禿頭/ハゲも「進化形態」である事は間違いない。)

  この東北アジア起源のY-DNA「O」は雑穀栽培をしていたようだ。東アジア全体に拡散をしていった。 日本列島では極低頻度だがY-DNA「O」が検出されている。陸稲を持ち込んだ集団と考えられる。 東北アジアの住居は地べた直接だっと考えられる。主力集団は黄河流域に居住していたため、 長年の黄砂の負荷で現代東アジア人に極めてきついフラット顔をもたらしたのだろう。

  一方南下し温暖な長江流域に居住した集団から長江文明の稲作農耕/高床住居を興したY-DNA「O1a」と「O1b」が分化し、 更にY-DNA「O1b1」(旧「O2a」)と「O1b2」(旧「O2b」)が分化し稲作農耕は発展したようだ。このY-DNA「O1a」は楚民、Y-DNA「O1b1」は越民、「O1b2」は呉民の母体と推測できる。

  長江文明は黄河文明に敗れ南北にチリジリになり、Y-DNA「O1b1」の越民は南下し江南から更にベトナムへ南下し、 更に西進しインド亜大陸に入り込み農耕民として現在まで生き残っている。 ほぼ純系のY-DNA「O1b1」が残っているのはニコバル諸島(Y-DNA「D*」が残るアンダマン諸島の南に続く島嶼でスマトラ島の北に位置する)のShompen族である。

また南インドのドラヴィダ民族中には検出頻度がほとんどY-DNA「O1b1」のみの部族もあり、越民がいかに遠くまで農耕適地を求めて移動していったか良く分かる。

カースト制度でモンゴロイドは下位のカーストのため、他の遺伝子と交雑できず純系の遺伝子が守られてきたようだ。 この稲作農耕文化集団である越民の子孫のドラヴィダ民族内移住が、ドラヴィダ民族(特にタミール人)に長江文明起源の稲作農耕の「語彙」を極めて強く残す結果となり、 その結果、学習院大学の大野教授が日本語タミール語起源説を唱える大間違いを犯す要因となったが、こんな遠くまで稲作農耕民が逃げてきたことを間接証明した功績は大きい。

  一方、呉民の母体と考えられるY-DNA「O1b2」は満州あたりまで逃れ定住したが、更に稲作農耕適地を求め南下し朝鮮半島に入り定住し、 更に日本列島にボートピープルとして到達し、先住縄文人と共存交雑しY-DNA「O1b2a1a1」に分化したと考えられる。 この稲作農耕遺伝子Y-DNA「O1b2」は満州で14%、中国の朝鮮族自治区で35%、韓国で30%、日本列島でも30%を占める。 この満州の14%は、満州族の中に残る朝鮮族起源の姓氏が相当あることからやはり朝鮮族起源と考えられ、 呉系稲作農耕文化を現在に残しているのは朝鮮民族と日本民族のみと断定して差し支えないだろう。 この共通起源の呉系稲作農耕文化の遺伝子が日本人と朝鮮人の極めて近い(恐らく起源は同一集団)要因となっている。 北朝鮮はツングース系遺伝子の分布が濃いのではないかと考えられるが、呉系の遺伝子も当然30%近くはあるはずである。

過去の箕子朝鮮や衛氏朝鮮が朝鮮族の起源かどうかは全く分かっていないが、呉系稲作農耕民が起源の一つであることは間違いないだろう。


  長江流域の呉越の時代の少し前に江南には楚があったが楚民はその後の呉越に吸収されたと思われる、 しかしY-DNA「O1b1」が検出される河南やベトナム、インド亜大陸でY-DNA「O1a」はほとんど検出されていない。 Y-DNA「O1a」がまとまって検出されるのは台湾のほとんどの先住民、フィリピンの先住民となんと日本の岡山県である。

  岡山県にどうやってY-DNA「O1a」が渡来したのかは全く定かではない。呉系Y-DNA「O1b1」集団の一員として混在して来たのか単独で来たのか? 岡山県に特に濃く検出されるため古代日本で独特の存在と考えられている吉備王国は楚系文化の名残と推測可能で、因幡の白兎も楚系の民話かもしれない。 台湾やフィリピンの先住民の民話を重点的に学術調査するとわかるような気がしますが。


5.黄河文明系武装侵攻集団の到来

  狩猟採集と海陸両ハンターの3系統の縄文人と、長江系稲作農耕文化の弥生人が共存していたところに、 武装侵攻者として朝鮮半島での中国王朝出先機関内のから生き残りに敗れ逃れてきたのが、Y-DNA「O2」(旧「O3」)を主力とする黄河文明系集団だろう。 朝鮮半島は中華王朝の征服出先機関となっており、長江文明系とツングース系が居住していた朝鮮半島を黄河系が占拠して出先機関の「群」を設置し、 韓国の歴史学者が朝鮮半島は歴史上だけでも1000回にも及び中華王朝に侵略された、と言っている結果、 現代韓国は43%以上のY-DNA「O2」遺伝子頻度を持つ黄河文明系遺伝子地域に変貌してしまった。

  朝鮮半島での生き残りの戦いに敗れ追い出される形で日本列島に逃れてきた集団は、当然武装集団だった。 おとなしい縄文系や和を尊ぶ弥生系を蹴散らし征服していった。長江系稲作農耕集団は、 中国本土で黄河系に中原から追い出され逃げた先の日本列島でも、また黄河系に征服されるという二重の苦難に遭遇したのだろう。

  この黄河系集団は日本書紀や古事記に言う天孫族として君臨し、その中で権力争いに勝利した集団が大王系として確立されていったようだ。 この黄河系武装集団の中に朝鮮半島で中華王朝出先機関に組み込まれていた戦闘要員としてのツングース系の集団があり、 ともに日本列島に移動してきた可能性が高いY-DNA「P」やY-DNA「N」であろう。 好戦的な武士団族も当然黄河系Y-DNA「O2」であろう。出自は様々で高句麗系、新羅系、百済系など朝鮮半島の滅亡国家から逃げてきた騎馬を好む好戦的な集団と推測できる。

  この黄河文明系Y-DNA「O2」系は日本列島で20%程度検出される重要なY-DNAである。韓国では43%にもなり、 いかに黄河文明=中国王朝の朝鮮半島の侵略がひどかったが容易に推測できる。 日本列島の長江文明系Y-DNA「O1b2」系と黄河系Y-DNA「O2」系は合計50%近くになる。韓国では73%近くになる。 つまり日本人の約50%は韓国人と同じ長江文明系+黄河文明系遺伝子を持つのである。これが日本人と韓国人が極めて似ている理由である。

  一方、韓国には日本人の約50%を占める縄文系Y-DNA「D1b」,Y-DNA「C1a」とY-DNA「C2a」が欠如している。 これらY-DNA「D1b」,「C1a」とY-DNA「C2a」は日本人の持つ素朴なホスピタリティと従順性と調和性の源流であり、 このことが日本人と韓国人の全く異なる民族性の理由であり、日本人と韓国人の近くて遠い最大の原因になっている。

  一方、日本人の持つ一面である残虐性/競争性/自己中性等は20%も占める黄河系Y-DNA「O2」系からもたらされる 特有の征服癖特質が遠因と言って差し支えないような気がする。


6.簡易まとめ

  日本人の持つ黙々と働き温和なホスピタリティや和をもって貴しとする一面と、一方過去の武士団や維新前後の武士や軍人の示した残虐性を持つ2面性は、 日本人を構成するもともとの遺伝子が受けてきた歴史的な影響の結果と言えそうだ。

  日本人の3つの源流は、

  ・日本列島の中で約1万年以上純粋培養されてきた大多数の素朴な狩猟採集民と少数のハンターの縄文系、

  ・中国大陸から僻地の日本列島にたどり着き、集団の和で結束する水田稲作農耕民の弥生系、

  ・朝鮮半島を追い出された、征服欲出世欲旺盛な大王系/武士団系の武装侵攻集団系、

  個人の性格の問題では解説しきれない、遺伝子が持つ特質が日本人の行動・考えに強く影響していると思える。 世界の技術の最先端の一翼を担っている先進国で、50%もの古代遺伝子(縄文系)が国民を構成しているのは日本だけで極めて異例です。 もしこの縄文系遺伝子がなければ、日本と朝鮮及び中国はほとんど同一の文化圏と言って差し支えないでしょう。 それだけ縄文系遺伝子がもたらした日本列島の基層精神文化は、日本人にとって世界に冠たる独特の国民性を支える守るべき大切な資産なのです。


7.後記

  これまで独立した亜型として扱われてきたY-DNA「L」,「M」,「N」,「O」,「P」,「Q」,「R」,「S」,「T」は、 現在、再び統合されてY-DNA「K」の子亜型Y-DNA「K1」とY-DNA「K2」の更に子亜型として再分類される模様です。 つまり独立名をつける亜型群として扱うほど「違いが無い」ということなのです。

  ところがこのY-DNA「K」は、我々極東の代表Y-DNA「O」や西欧の代表Y-DNA「R」や南北ネイティヴアメリカンのY-DNA「Q」等が含まれているのです。 とても遺伝子が近いとは思えないのです。では何故これほど外観も行動様式も異なるのだろうか?

これらの亜型群は何十万年の歴史でユーラシア大陸の各地で亜種に近いほど分化していたと考えられている ネアンデルタール人やデニソワ人のY-DNA亜型を受け継いだだけの可能性も十分にあるのです。

西欧と極東であまりにも異なる外観や行動様式などの違いの原因を亜種間の接触に求めるのは荒唐無稽とは言えないでしょう。 何しろネアンデルタール人もデニソワ人もホモサピエンスも元をただせばホモエレクトス出身で当然Y-DNAもmtDNAも遺伝子が繋がっているのだから。 恐らくY-DNAもmtDNAもほとんど同じ亜型程度の違いしかない可能性は高いのです 今後の研究の発展を楽しみに待ちましょう。
http://garapagos.hotcom-cafe.com/0-0.htm

http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/429.html#c3

[近代史02] ヒトラーは戦争を欲したか?−−1939年9月1日の「開戦」の真実    西岡昌紀 西岡昌紀
3. 中川隆[-10467] koaQ7Jey 2019年5月14日 17:18:49 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1824]

電撃作戦 ポーランド侵攻 - YouTube 動画
https://www.youtube.com/watch?v=KZtU0l6w9g8


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ドイツとロシアにはさまれた国々、ポーランド、ベラルーシ、ウクライナ、バルト諸国、西部ソ連地域(=ブラッドランド)において、ヒトラーとスターリンの独裁政権は、1933年〜1945年の12年間に1400万人を殺害した。

ブラッドランド : ヒトラーとスターリン 大虐殺の真実 – 2015/10/15
ティモシー スナイダー (著), Timothy Snyder (原著), & 1 その他
https://www.amazon.co.jp/%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%83%E3%83%89%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%89-%E4%B8%8A-%E3%83%92%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%81%A8%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%AA%E3%83%B3-%E5%A4%A7%E8%99%90%E6%AE%BA%E3%81%AE%E7%9C%9F%E5%AE%9F-%E5%8D%98%E8%A1%8C%E6%9C%AC/dp/4480861297
https://www.amazon.co.jp/%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%83%E3%83%89%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%89-%E4%B8%8B-%E3%83%92%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%81%A8%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%AA%E3%83%B3-%E5%A4%A7%E8%99%90%E6%AE%BA%E3%81%AE%E7%9C%9F%E5%AE%9F-%E5%8D%98%E8%A1%8C%E6%9C%AC/dp/4480861300/ref=sr_1_fkmrnull_1?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&keywords=%E3%83%92%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%81%A8%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%AA%E3%83%B3+%E5%A4%A7%E8%99%90%E6%AE%BA%E3%81%AE%E7%9C%9F%E5%AE%9F&qid=1555198794&s=books&sr=1-1-fkmrnull


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【犠牲者1400万!】スターリンとヒトラーの「ブラッドランド」1933〜1945
http://3rdkz.net/?p=405


筑摩書房の「ブラッドランド ヒトラーとスターリン 大虐殺の真実」(ティモシー・スナイダー著)によれば、ドイツとロシアにはさまれた国々、ポーランド、ベラルーシ、ウクライナ、バルト諸国、西部ソ連地域(=ブラッドランド)において、ヒトラーとスターリンの独裁政権は、1933年〜1945年の12年間に1400万人を殺害した。この数字は戦争で死亡した戦死者は一人も含まれていない。戦闘による犠牲者ではなく、両政権の殺戮政策によって死亡した人々だ。犠牲者の大半はこの地域に古くから住まう罪もない人々で、一人も武器を持っておらず、ほとんどの人々は財産や衣服を没収されたうえで殺害された。

「ブラッドランド」には、ルーマニア、ハンガリー、ユーゴスラヴィア、ナチ西部占領地域は含まれていない。ルーマニアではファシスト政権の反ユダヤ政策により、強制収容所や移送中の列車の中で30万人が死亡したが、これはナチやソ連政府とは無関係な殺害政策である。ハンガリーでは戦争末期に40万人のユダヤ人がアウシュビッツに送られて死亡したが、ソ連は関与していない。ユーゴではナチ傀儡「クロアチア独立国」により数十万人のユダヤ人やセルビア人が殺害されたが、ユーゴがソ連に支配されたことはない。フランスでも反ユダヤ政策によりユダヤ人が絶滅収容所に送られたが、「ブラッドランド」からは外れる、とのこと。

その理由は、あくまで上記のようにポーランド、ベラルーシ、ウクライナ、バルト諸国、西部ソ連地域のみに的を絞っているからだ。これらは戦前にはソ連に、戦間期にはナチスの大量殺人政策に痛めつけられた地域である。双方の無慈悲なテロに晒され夥しい数の人が死んだ”流血地帯”である。

筑摩書房「ブラッドランド」を読み解きながら、この地域で一体何が起こったのかまとめたい。

ブラッドランド=”流血地帯”はどういう意味を持つか

ブラッドランドは…

・ヨーロッパユダヤ人の大半が住んでいた

・ヒトラーとスターリンが覇権をかけて争った

・ドイツ国防軍とソ連赤軍が死闘を繰り広げた

・ソ連秘密警察NKVD(内務人民委員部)とSS(ナチス親衛隊)が集中的に活動した

…地域である。

ブラッドランドにおける主な殺害方法

1400万人殺したといっても、高度なテクノロジーは一切使われておらず、野蛮な方法であった。

ほとんどは人為的な飢餓による餓死である。

その次に多いのは銃殺である。

その次に多いのはガス殺である。

ガスも高度なテクノロジーとは無縁であった。ガス室で使用されたガスは、18世紀に開発されたシアン化合物や、紀元前のギリシャ人でさえ有毒だと知っていた一酸化炭素ガスである。


ポーランド分割ー犠牲者20万人以上

Soviet_and_German_Troops

1939年ブレスト=リトフスク(当時はポーランド領)で邂逅する独ソの将兵。両軍の合同パレードが開催された。

1939年9月中旬、ドイツ国防軍によってポーランド軍は完全に破壊され、戦力を喪失していた。極東においてはノモンハンにおいてソ連軍が日本軍を叩き潰した。その一か月前にはドイツとソ連が不可侵条約を結んでいた。世界の情勢はスターリンが望むままに姿を変えていた。

ヒトラーはポーランド西部を手に入れて、初めての民族テロに乗り出した。

スターリンはポーランド東部を手に入れて、大粛清の延長でポーランド人の大量銃殺と強制移送を再開した。

ドイツ国防軍の末端兵士に至るまで、ポーランド人は支配民族(=ドイツ人)に尽くすための奴隷民族であると教えられた。ドイツ将兵はポーランド人を気まぐれに虐待し、ドイツ兵一人が傷つけば身近なポーランド人を報復として数百人規模で銃殺した。また、ドイツ兵は平然とポーランド女性やユダヤ人女性を強姦した。銃声が聞こえれば付近の村人をフェンスの前に並ばせて皆殺しにした。またポーランド軍捕虜から軍服を奪い去り、ゲリラと決めつけて問答無用に銃殺にした。ポーランドにはユダヤ人が数多くいたが、ドイツ兵は彼らも気まぐれに虐待を加え、婦女子を強姦し、村人を銃殺し村を焼き払った。また、ドイツ空軍は開戦以来都市に無差別の爆撃を加え続け、戦闘の混乱により東に逃げる人々の列に機銃掃射を加えて楽しんだ。

1939年末までにドイツ兵に殺されたポーランド民間人は45000人に上った。
http://3rdkz.net/?p=405&page=2


戦後はドイツ軍政と、諜報機関のトップであるラインハルト・ハイドリヒによって編成されたナチス親衛隊の移動抹殺部隊により、ポーランドのエリート階層は根絶やしにされ、銃やガスや人為的飢餓でのきなみ絶滅の憂き目にあった。これは「AB行動」と呼ばれる。

ヒトラーの目的はポーランドをドイツの人種差別主義者の理想通りの世界とすること、社会からドイツの支配に抵抗する力を奪うことだった。とはいえ、当時のドイツの殺戮班はこの手のテロにまだ不慣れで、NKVDほど効率的に敵を排除することができず、総督府領内で徐々にレジスタンス活動が活発化して行く。


独ソ双方から過酷なテロを受けたポーランドでは、20万人が銃殺され、100万人以上が祖国を追放された。追放された者のうち、何名が死亡したかはいまだ未解明である。


独ソ開戦ー犠牲者?

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ドイツは第一次大戦で英軍の海上封鎖により76万人が餓死した苦い記憶を持つ。その歴史を熟知していたヒトラーは、食糧不安を解消するためになんとしてもウクライナが欲しかった。ウクライナはソ連の穀物生産の90%をしめるヨーロッパ有数のカロリー源であった。ヒトラーは東方総合計画を策定した。これは端的にいえばウクライナを占領し、農民を全て餓死させ、空白になった土地にドイツ人を入植させる。こういうものだった。

ドイツの計画立案者たちは、33年のウクライナ大飢饉に倣い、集団農場を使って農民を餓死させる計画を立てた。また、戦争によって拡大した領土に住まうドイツ人や前線に送るドイツ兵に食糧を効率的に供給するために、スラブ人やユダヤ人から食べ物を取り上げ、餓死させる計画を立てた。これはつまり、ソ連地域の大都市を破壊し、森に帰すことで冬の寒さに晒し、1942年の春までに3000万人を餓死させるというものだった。


しかし、戦況が思ったよりも長引き、ドイツ国防軍は苦戦し、進軍が遅れたために計画通りにはいかなかった。都市や集団農場の住民を殺して食糧源がなくなれば戦況は壊滅的に悪化するだろう。このような事情に加え、ナチス親衛隊やドイツ国防軍にソ連NKVDほどの実力はなかった。実際には飢餓計画は実行不可能だったのである。しかし、ドイツ国防軍に捕らえられた300万のソビエト兵捕虜は、冬の荒野に鉄条網を張り巡らせただけの収容所ともいえぬような場所に拘禁され、食べ物を与えられずほとんど全員が餓死した。またドイツ国防軍やナチス親衛隊は、50万人の捕虜を銃殺し、260万人の捕虜を餓死させるか、移送中に死に至らしめた。初めから殺すつもりだったのだ。犠牲者は310万人ともいわれる。

また、ドイツ兵はポーランド人よりもさらに劣等な人種としてロシア人を見ていた。ドイツ兵は彼らをためらうことなく銃殺したが、このような民間人に対する犯罪行為は、バルバロッサ命令という形で合法とされた。

また、コミッサール命令という政治将校、共産党員、赤軍将兵、または市民のふりをしたゲリラは問答無用に処刑して良いことになっていた。この定義にユダヤ人が含まれるようになると殺戮は拡大した。犠牲者はあまりにも膨大で、はっきりとした数字は未解明である。

1941年の9月までにドイツ軍が包囲した、ソビエト北の要衝レニングラードでは本格的な兵糧攻めが行われた。900日間にわたる包囲戦により、100万人の市民が餓死した。ヒトラーは東方総合計画により、レニングラードを完全に破壊して更地にしたうえでフィンランドに引き渡すつもりだった。はじめから住民を全て殺すつもりだったのである。包囲下のレニングラードでもNKVDは微塵も揺らぐことなく健在で、裏切り者を探し回っては銃殺していた。レニングラード市民は独ソ双方から過酷なテロを受けたのである。

また、1944年のワルシャワ蜂起では、20万人の市民が戦闘の巻き添えになって死亡し、70万人の市民が市内から追放された。

ホロコーストー犠牲者540万人

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ホロコーストはバルト諸国のリトアニアから開始された。ナチス親衛隊はリトアニアやラトヴィアで現地民を扇動してポグロムを引き起こし、ユダヤ人やNKVD、共産党員を殺害。ドイツ軍や警察はユダヤ人の成人男性をスパイやゲリラと見なして銃殺した。

1941年の8月ごろになると、ヒトラーは既にソ連への奇襲作戦が失敗し、戦争終了を予定していた9月中旬までにモスクワを占領することは不可能そうであると悟った。総統はせめてユダヤ人を皆殺しにすることを考えた。こうしてユダヤ人の女性や子供・老人がゲリラの定義の中に含まれた。

ポーランドの時と同じように、ソ連の指導者たちを排除するため、保安諜報部(SD)と警察の特殊部隊が編成されていたが、彼らの任務はいつしかユダヤ人を全て殺すことへと変化して行った。SDと警察の移動抹殺作戦により、リトアニアのユダヤ人20万人のうち19万5千人が銃殺された。その他の地域でも気の狂ったような大量銃殺が繰り広げられ、その凶行をとめることができる者はいなかった。全ては総統命令として正当化されたのである。

ウクライナ、ベラルーシ、西部ソ連地区でも状況は似たようなものだった。ドイツ軍が版図を広げるたびに移動抹殺隊が影のように現れ、現地徴集兵を雇ってユダヤ人や共産党員、精神障害者や同性愛者を手当たり次第に銃殺した。ウクライナのキエフではたった2日で3万人以上のユダヤ人婦女子が銃殺され、ベラルーシでは過酷なパルチザン戦が繰り広げられ、国民の4分の1が巻き添えになって殺された。移動抹殺作戦の犠牲者は100万人以上と推計される。
http://3rdkz.net/?p=405&page=3


ポーランドには6つの絶滅収容所が設置され、ヨーロッパ各地からユダヤ人や政治犯、思想犯、同性愛者や障害者がかき集められて、飢餓や強制労働や銃やガスによって命を絶たれた。犠牲者は250万人を超える。

ホロコーストの結果、ヨーロッパの全ユダヤ人のうち3分の2が殺害され、なかでもポーランドの被害が最も深刻で、90%以上、300万人のユダヤ人が絶滅された。


抵抗の果てに

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戦争後期、ソ連軍はドイツ軍を打ち破って東プロイセンへ侵入した。そして彼らは目に付く全ての女性を強姦しようとした。その時点でドイツ成人男性の戦死者数は500万人にのぼっていた。残った男性はほとんど高齢者や子供で、彼らの多くは障害を持っていた。女性たちを守る男はいなかった。強姦被害にあった女性の実数は定かではないが数百万人に及ぶと推定され、自殺する女性も多かった。

それとは別に52万のドイツ男性が捕えられて強制労働につかされ、東欧の国々から30万人近い人々が連行された。終戦時までに捕虜になり、労役の果てに死亡したドイツ人男性は60万人に上った。ヒトラーは民間人を救済するために必要な措置を一切講じなかった。彼は弱者は滅亡するべきだと思っていた。それはドイツ民族であろうと同じだった。そして彼自身も自殺を選んだ。

ヒトラーの罪を一身に背負わされたのが戦後のドイツ人であった。新生ポーランドではドイツ人が報復や迫害を受け、次々と住処を追われた。ポーランドの強制収容所で死亡したドイツ人は3万人と推計される。1947年の終わりまでに760万人のドイツ人がポーランドから追放され、新生ポーランドに編入された土地を故郷とするドイツ人40万人が移送の過程で死亡した。

戦間期のスターリンの民族浄化

独ソ戦の戦間期には、対独協力の恐れがあるとみなされた少数民族の全てが迫害を受けた。

1941年〜42人にかけて90万人のドイツ系民族と、9万人のフィンランド人が強制移住させられた。


おわりに

長年、ドイツとロシアにはさまれた国々の悲惨な歴史に圧倒されていた。これ以上恐ろしい地政学的制約はないだろう。ドイツとソ連の殺害政策によって命を失った人々は、誰一人武器を持たない無抵抗の民間人は、それだけで1400万人に及ぶ。もちろんこれは戦闘による軍人・軍属の戦死者は含まれていない。またルーマニアやクロアチアやフランスの極右政権によって虐殺されたユダヤ人やセルビア人は数に含まれていない。

ドイツとソ連の殺害政策は、偶発的に起こったのではなく、意図的に明確な殺意を持って引き起こされた。その執行機関はNKVDであり、赤軍であり、ドイツ国防軍であり、ドイツ警察であり、ナチス親衛隊だった。その殺し方は飢餓が圧倒的に多く、その次に多かったのが銃で、その次がガスである。

アウシュビッツはホロコーストの象徴だが、アウシュビッツで死亡したユダヤ人は死亡したユダヤ人の6分の1に過ぎない。アウシュビッツが本格的に稼働するころには、既にユダヤ人の多くは命を落としていた。

ベルゲン・ベルゼンやダッハウ解放後の悲惨な写真は人々の記憶に刻みつけられたが、それらはどちらも絶滅収容所ではなく、西側の連合軍が解放した絶滅収容所は一つもなく、カティンの森もバビ・ヤールも、西側の目に触れたことは一度もない。

ナチス崩壊後も、スターリンの赤い帝国が厳重に引いた鉄のカーテンによって、ロシアばかりでなく、ドイツの犯罪行為も闇に葬られてしまった。ナチスドイツの東部捕虜収容所は、絶滅収容所以上の絶滅施設であった。そこでは310万人が飢餓や銃によって殺害され、ソ連兵捕虜の死亡率は60%近くに上った。ヒトラーの東方総合計画の検証もほとんど進まなかった。”ブラッドランド”は、全て戦後スターリンの帝国に覆い隠されてしまったからである。

激しい人種差別と階級的憎悪、独裁者の偏執的かつ無慈悲な実行力が両国に共通に存在していた。

海に囲まれた我が国には、人種差別がどれほどの暴力を是認するものなのか、階級憎悪がどれほどの悲劇を生んできたのか、ピンとこない。

知ってどうなるものでもないが、この恐ろしい歴史を興味を持ったすべての人に知ってもらいたい。
http://3rdkz.net/?p=405&page=4




http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/766.html#c3

[近代史02] ヒトラーは戦争を欲したか?−−1939年9月1日の「開戦」の真実    西岡昌紀 西岡昌紀
4. 中川隆[-10466] koaQ7Jey 2019年5月14日 17:19:46 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1825]

『ヒトラー思想』とは何か ーまとめ 2017/7/31 ニッチな世界史


『ヒトラー思想』が降りてきた……

2016年7月26日、相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」に男が侵入し、わずか1時間程度の間に45人の入所者を殺傷する事件が起きました。犠牲者は全員体や脳に重い障害を負っていました。犯人は自ら出頭し、その場で逮捕されました。その男の名は植松聖(26歳)。彼が精神病院へ措置(=強制)入院中に医師に話したとされる言葉……それが冒頭の『ヒトラー思想』です。


数々のメディアが、ナチスドイツの障害者絶滅※政策「T4作戦」に注目し、各所で歴史の見直しと考察がなされましたが、どれもこれも表層をなぞるのみに終始し、根本的な理解が得られたようには思えません。ヒトラーがなぜ「T4作戦」を許可したのか、そしてなぜ途中で中止命令を出したのか、中止命令が出されたのにひっそり続けられたのは何故なのか、そもそもT4作戦がいかなる規模でどのような官僚制度のもとで現実に実行されたのか、あなたは答えられますか?

※よく「安楽死」と表現されるんですが、現実にはディーゼルエンジンの排気ガスで窒息死させたり(死ぬのに1時間以上かかりました)、穴を掘らせてその淵で銃殺するなどの方法がとられ、「安楽死」などと呼べるものではなく、「安楽死」という表現はナチスのプロパガンダです

「T4」は『ヒトラー思想』の副産物のひとつにすぎない、と思います。
ナチスが政治的人種的にスケープゴートに定めたのは、多岐にわたります。反政府活動家、社会主義者、民主主義者、同性愛者、エホバの証人、労働忌避者(ニート)、精神障害者、、、、、様々ですが、最も大きなカテゴリーに属し、人種の最も憎むべき宿敵と規定されたのがユダヤ人です。

あるナチス親衛隊員は「西には職務が、東には国会社会主義の使命がある」と言いました。
『国家社会主義の使命』は、もちろんユダヤ人の絶滅を意味する言葉です。当時、ヨーロッパユダヤ人のほとんどは東ヨーロッパに点在し、それぞれで巨大なコミュニティを築いていたのです。

『ヒトラーの思想』はシンプルでしたが、既存のレジームを都合よく解釈しながらも極めて独創的であり、狂気と言えるぐらいに首尾一貫としていました。ヒトラーはそんなユニークなポリシーを頑として曲げることなく冷徹に実行しようとしましたし、その戦略は高度な計算に基づいていました。

冷酷な独裁者と言われ、高度な文明国ドイツで突如、ナチ党を率いて政権の座に就いた男……彼が何を考えていたのか、本当に理解している人は少ないでしょう。ヒトラーに関するあらゆることは、正確さに欠けていたり、偏見や決めつけで凝り固まっていたり、半ば伝説化している場合さえあります。『慶應義塾大学出版界』発行の『ブラックアース』や、ヒトラーの著作『わが闘争』、彼の発言集『ヒトラーのテーブルトーク』などを探りながら、『ヒトラー思想』の源流と基礎をまとめます。
http://3rdkz.net/?p=535


引用・参考文献


ブラックアース ―― ホロコーストの歴史と警告 – 2016/7/16
ティモシー・スナイダー (著), Timothy Snyder (著), & 1 その他
https://www.amazon.co.jp/gp/product/476642350X/ref=as_li_tl?ie=UTF8&camp=247&creative=1211&creativeASIN=476642350X&linkCode=as2&tag=hissyo-22&linkId=e2ae00fd1ae5f816dc6aa799a558b924
https://www.amazon.co.jp/%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%82%B9-%E4%B8%8B-%E2%80%95%E2%80%95-%E3%83%9B%E3%83%AD%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%83%88%E3%81%AE%E6%AD%B4%E5%8F%B2%E3%81%A8%E8%AD%A6%E5%91%8A-%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%A2%E3%82%B7%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%82%B9%E3%83%8A%E3%82%A4%E3%83%80%E3%83%BC/dp/4766423518/ref=pd_bxgy_14_2/357-1870605-3709858?_encoding=UTF8&pd_rd_i=4766423518&pd_rd_r=d29c5dfe-5dd9-11e9-a230-71060148e53d&pd_rd_w=JvWvO&pd_rd_wg=eMk6B&pf_rd_p=2d39d87c-5ff4-47a9-a2d0-79fb936a2d97&pf_rd_r=6FV19F1N0G1MN8V1AY3D&psc=1&refRID=6FV19F1N0G1MN8V1AY3D

わが闘争―民族主義的世界観(角川文庫) – 1973/10/1
アドルフ・ヒトラー (著), 平野 一郎 (翻訳), 将積 茂 (翻訳)
https://www.amazon.co.jp/gp/product/404322401X/ref=as_li_tl?ie=UTF8&camp=247&creative=1211&creativeASIN=404322401X&linkCode=as2&tag=hissyo-22&linkId=4ace054e38906a46877a22f7c451c983
https://www.amazon.co.jp/%E3%82%8F%E3%81%8C%E9%97%98%E4%BA%89-%E4%B8%8B-%E2%80%95%E5%9B%BD%E5%AE%B6%E7%A4%BE%E4%BC%9A%E4%B8%BB%E7%BE%A9%E9%81%8B%E5%8B%95-%E8%A7%92%E5%B7%9D%E6%96%87%E5%BA%AB-%E3%82%A2%E3%83%89%E3%83%AB%E3%83%95%E3%83%BB%E3%83%92%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%BC/dp/4043224028/ref=pd_bxgy_14_2/357-1870605-3709858?_encoding=UTF8&pd_rd_i=4043224028&pd_rd_r=fd06d31b-5dd9-11e9-ab87-0d49d2c4ad6d&pd_rd_w=fCukH&pd_rd_wg=B4kLt&pf_rd_p=2d39d87c-5ff4-47a9-a2d0-79fb936a2d97&pf_rd_r=N68XH7NKJFH94YKT618V&psc=1&refRID=N68XH7NKJFH94YKT618V


ヒトラーのテーブル・トーク1941‐1944 – 1994/12/1
アドルフ・ヒトラー (著)
https://www.amazon.co.jp/gp/product/4879191221/ref=as_li_tl?ie=UTF8&camp=247&creative=1211&creativeASIN=4879191221&linkCode=as2&tag=hissyo-22&linkId=53690086f993f297dc5b8a1861c91fc5
https://www.amazon.co.jp/%E3%83%92%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%81%AE%E3%83%86%E3%83%BC%E3%83%96%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%88%E3%83%BC%E3%82%AF1941%E2%80%901944%E3%80%88%E4%B8%8B%E3%80%89-%E3%82%A2%E3%83%89%E3%83%AB%E3%83%95%E3%83%BB%E3%83%92%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%BC/dp/487919123X/ref=pd_bxgy_14_2/357-1870605-3709858?_encoding=UTF8&pd_rd_i=487919123X&pd_rd_r=288bb98b-5dda-11e9-b5a3-69c22e5fd3ff&pd_rd_w=iXm6b&pd_rd_wg=WM9QJ&pf_rd_p=2d39d87c-5ff4-47a9-a2d0-79fb936a2d97&pf_rd_r=G1G005QDT64Z89T6B3YE&psc=1&refRID=G1G005QDT64Z89T6B3YE

イェール大学教授ティモシー・スナイダー教授著『ブラックアース』序章に「ヒトラーの世界」と題す短いチャプターがあります。訳文自体は硬くて読みにくいですが、ここに『ヒトラー思想』がシンプルにまとめられていますのでオススメしたいと思います。以下は、大部分が『ブラックアース』からの引用です。

ヒトラー思想@ 人生は土地を求める闘い

ヒトラーの世界観の中では、ドイツ人はわずかな土地から必死で食糧を掘りだそうとする存在ではなかった。土地は食糧の供給を意味したが、その土地からより多くの恵みを得ようという、農業のイノベーションをヒトラーは拒絶した。しかるに、食べ物をより多く得るために、自然の中で動物に過ぎない人間が行うことはただ一つであった。それは敵の土地を征服することであり、新たな土地を獲得することだった。それはドイツ人種の生存と豊かな生活を約束したのだった。

比較的に新しい陸軍国たるドイツは、英仏をはじめとする海洋国家に対して植民地獲得競争に乗り遅れていた。新たな領土として野心の対象となったのは、ロシアやそれに従属する東ヨーロッパ諸国の領土である。彼らから土地を没収するのを正当化するための、スラヴ人を奴隷と捉える人種イデオロギーが必要とされたのだ。

ヒトラーの思想は、ユダヤ人を反「自然」反「人種」として捉え殲滅することを正当化するイデオロギーと、スラヴ人から土地を奪取し、彼らを奴隷化することを正当化するイデオロギーの、大きく二つに分かれた。ヒトラーは、当時自然科学として人々の間で隆盛を誇った「優生学」「ダーウィニズム」「ニヒリズム」「マルクシズム」「心理学」「一元論」「唯物論」などなどを曲解・歪曲することで思想的根拠とした。また、ヒトラーは、聖書や神の言葉など、人々に根付いた伝統的な宗教観や道徳観を刺激し、独自解釈することで理論を補強した。その思想は、ゲッベルスをはじめとした天才的なプロパガンディストたちによって繰り返し大衆へ伝えられたのだ。

ヒトラーだけでなく、当時のドイツ人の多くは第一次大戦中の英海軍による海上封鎖によって、数十万人のドイツ人が餓死するという苦い心的外傷を記憶していた。この時優先的に食糧を配給されたのは兵士など戦争に役立つ人間であり、多くの障害者や病人は冷遇され、食糧を剥奪されて餓死した。戦争に役立たない人間から食糧を奪う、ということは当時から行われていたのだ。ヒトラーはこの苦い記憶から、食糧を確保することが何よりも生存と支配の原理を維持するのに大切であると学んだ。ヒトラーの観ずるところ、食糧を与えたり奪取したりする権力を単独で保有するイギリスこそ、世界経済を支配する黒幕なのである。ヒトラーは英国人以外の誰もが食糧保証が欠如している現状を「平時の経済戦争」と呼んだのである。食糧を確保することは、権力の一形態であるばかりか、それを恒久的に保証さえしたのである。

とはいえ、ヒトラーはイギリスを打倒すべき敵とは見ていなかった。イギリスは人種的に血縁であり、世界中に大帝国を築いたので敬意を払うべき存在であった。見習うべき偉大な海洋国家と見ていたのだ。大英帝国とのハルマゲドンを避けつつ、新興の陸軍国であるドイツを世界的強国にし、しかるのちにイギリスと同盟を組むことが彼の夢であった。西へ行っても英海軍にはとても叶わないから、英国を脅かすことのない東方へ野心が向かったと思われるのだ。

ヒトラー思想A 人間は動物

ヒトラーは人間を動物だと思っていた。そこに妥協や甘えは一切なく、強い種が弱い種から奪い、餓えさせるのは当然にして唯一の理だった。弱者に対する情や憐みは造物主に対する罪だった。

ヒトラーは人種の違いを、動物の種の違いと同じものだと考えていた。優良人種は能うかぎり劣等人種から奪い続けるべきであったし、捕食して生き残り凱歌を上げるべきであった。優良人種は劣等人種とは異なり、進化を続けているし、よって異人種間の交配はあり得ることだが大変罪深いのだ。動物がそうであるように、種は同じ種と交配するべきであったし、異種はあらゆる手段を動員して絶滅させるべきだった。ヒトラーにとってはこれこそが法であった。重力の法則と同じぐらい確かな人種闘争の法であったのだ。この闘争は果てることなく続くかも知れなかったし、勝利して凱歌を上げることもあれば、敗北し、餓えて消滅することもまたあり得るのだ。ヒトラーはそのような思想で世界を見ていたのである。

ヒトラー思想B 弱者の保護は反「自然」

ヒトラーにとって「自然」は非凡で獣的で圧倒的な真実だったし、他の考え方をしようとする歴史は丸ごと幻想だった。ヒトラーの世界ではジャングルの法が唯一の法であった。人々は慈悲の念を持とうなど欠片も思ってはならない。ナチス法理論家のカール・シュミットは「政治は我々が抱く敵意から生じるのだ」と説明した。「我々の人種的な敵は生まれつき選ばれているのであり、我々の仕事は闘い、殺しあうことだ」と。弱者は強者に支配されるべきだった。闘争はヒトラーにとってアナロジーやメタファーなどではなく、まごうことなき真実そのものであった。

ヒトラーの闘争では、つかめるものをつかまないのは人種に対する罪であり、異種の生存を赦すのも人種に対する罪だった。慈悲の念は、弱者が繁殖するのを赦すので事物の秩序を冒すとみなされた。ヒトラーの言では、十戒を拒むのこそまずやらねばならぬことだった。万人の万人に対する闘争はこの宇宙の唯一の理だった。「自然」は人類にとっての資源だったが、それはすべての人間を意味せず、勝利した人種のためのものであった。

勝利し凱歌を上げた人種は交わらなければならない。ヒトラーの理論では、殺人の後に人類が為すべきことはセックスであり、繁殖することだった。ヒトラーにとってみれば、我々の不幸な弱点は、我々が考えることができ、異人種も同じことができると納得してしまい、そのことで異人種を同胞と認めてしまえることにあった。ヒトラーの天国は絶え間ない闘争とその結果だった。人類がエデンを追われたのは、性交によってではなく、善悪をわきまえたからであった。

弱者を率先して絶滅させ、強い者だけが糧を得る…これこそがヒトラー思想の根幹である。ヒトラーの代理執行人ヒムラーに言わせれば、大量殺戮へ参加することは良き振る舞いであった。というのも、大量殺戮は「自然」を取り戻すことを意味したし、人種内部に、共通の敵を倒しその罪悪感を共有するという、美しい調和をもたらしたからだ。

ヒトラー思想C この惑星の「自然」な状態を歪ませたのはユダヤ人

ヒトラー思想は単純に、人間を動物とみなして弱者からの収奪を正当化することであったが、その「自然」な状態を歪ませたのはユダヤ人であった。
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ヒトラーにとって、第一次大戦の敗北はこの惑星の秩序が破壊され、この世界の全ての枠組みに歪みが生じている良い証明だった。ヒトラーはユダヤ人が「自然」の秩序を支配してしまったことの証しと捉えたのだ。このヒトラーの理解は、当時の同胞ドイツ人の土地をめぐる怨嗟やナショナリズムとは一線を画していた。
「国内に巣食うユダヤ人を戦争の最初にガス殺さえしておけば、ドイツは勝利していただろう」と、ヒトラーは主張した。

ヒトラーによれば、この惑星の「自然」の秩序を、人々に善悪の知識をもたらすことによって破壊したのはまごうことなくユダヤ人であった。人類に向かって、人類は動物よりも高位の存在であり自ら未来を決定する能力を持っていると最初に告げたのはユダヤ人だった。ヒトラーは自らが思い描く血塗られたエデンを取り戻すことが自分に課せられた運命であると悟った。ホモ・サピエンスは誰にも抑制されることなく人種間の殺戮を続けることによって繁栄するはずであった。ユダヤ人が言うように、人々が善悪をわきまえ、異種を同胞とみなし、衝動を抑制して理性的に振る舞えば、種は終焉を迎えてしまうのだ。

仮にユダヤ人が勝利すれば、彼は続ける。
「さすれば勝利の王冠は人類にとっての葬儀の花輪になるだろう」

ヒトラーは徹底した人種論者だったが、ユダヤ人が人種であることは否定した。彼に言わせれば、ユダヤ人は優等人種とか劣等人種とかいうものではなく、人種に非ざるもの、「反人種」であった。人種たるものは本能の赴くままに食べ物と土地を求めて闘うのだが、ユダヤ人はそのような「自然」とは相反する論理に従っていた。ユダヤ人は異種の土地を征服して満足するのを否定し、「自然」に抗しようとしていたし、他の人種にもそれを勧めた。地球が人類に提供するのは血と大地以外なかったが、ユダヤ人は薄気味の悪いやり方でこの世界を歪めていた。政治的な互恵性の発達や、人間が他の人間をやはり人間であると認める習慣は、ユダヤ人から発したのだ。

人間は動物であり、倫理的な熟考を重ねることなどそれ自体がユダヤ的腐敗の徴なのだ。普遍的な理想を掲げそれへ向けて精一杯努力することそのものが、まさに忌むべきことなのだ。数千の死の穴で朽ち果てた何十万もの屍を眺めるのに精神的疲労を起こすのは、陳腐なユダヤ的道徳が優越している証しなのだ。殺害への心労は、人種の将来への価値ある犠牲に過ぎないのである。

ヒトラー思想D 人種への忠誠が全てを正当化する

ヒトラーの考えでは、いかなる反人種的態度もユダヤ的であったし、いかなる普遍的考えもユダヤ支配のからくりであった。資本主義も共産主義もユダヤ的であった。それらが見かけ上闘争を容認したとしても、単にユダヤの世界支配の隠れ蓑に過ぎない。国家や法という抽象概念もユダヤ的である。
「国家自体が目標である国家など存在しないのだ」と彼は言う。
「人間の最高の目標は何処か特定の国家なり政府なりを維持することではなく、その種を維持することである」
かりそめの国境線など、人種闘争によって自然に洗い流されてしまうだろう。

法も同じように捉えられた。法も人種に尽くすために存在するべきなのであった。ヒトラーの個人的弁護士であり、占領ポーランド総督のハンス・フランクによれば、人種を外れたいかなるものにそった伝統も「血の通わぬ抽象」なのである。法はフューラーの直覚を成文化する以上の価値を持たない。
カール・シュミットによれば、法は人種に奉仕し、国家は人種に奉仕したので、人種が唯一的を得た概念だった。外的な法的基準や国家の概念など、強者を抑圧するために目論まれたまがい物に過ぎないのだ。

ヒトラー思想E ユダヤ人を取り除くことで、この惑星は「自然」の秩序へ復する

ヒトラーにとっては、人類の歴史など存在しないも同然だった。「世界の歴史で起きたことなど、善かれ悪しかれ人種の自己保存本能のあらわれだ」と彼は喝破した。記憶に留めるべきは、ユダヤ人が自然界の構造を歪ませようとする絶え間ない試みだけだった。この試みは、ユダヤ人が地球に存在する限り続くだろう。
ヒトラーは言う。「秩序を常に破壊するのはユダヤ人どもだ」

強者は弱者を飢えさせるべきだが、ユダヤ人は強者が飢えるように事を運ぶことができた。これは「存在の論理」を侵害しているのだ。ユダヤ思想によって歪まされている宇宙においては、闘争は思いもよらぬ結果を招くことがあり得た。適者生存どころか適者の飢えと消滅である。

この論理では、ドイツ人はユダヤ人が存在している限り常に犠牲者となろう。最優良人種として、ドイツ人種は最大のものを受けるに値するはずなのに、失うもののほうが大きいのだ。ユダヤ人の反「自然」はドイツ人種の未来を殺すのである。ユダヤ人がドイツ人を飢えさせている限り、世界は不均衡の最中にあるのだ。

1918年の敗北から、ヒトラーは将来の戦争について結論を引き出した。ユダヤ人がいなければドイツ人は常に勝利するだろう。しかし、ユダヤ人がこの惑星の全てを支配しているし、その思想をドイツ人にさえも浸透させている。

ドイツ人種の闘争は否応なく二種の目的を持つことになった。劣等人種を飢えさせその土地を奪うことに加え、健全な人種闘争を台無しにしてしまうグローバルな普遍主義を掲げるユダヤ人を打倒する必要があったのだ。出会う人種を支配するのと同時に、彼らをユダヤ支配から解放する責務をおっていた。領土を求めて劣等人種と闘争するのは地球の表面をめぐる争いに過ぎないが、ユダヤ人に対する闘争はそれと異なり生態学的だった。それは特定の敵人種や領土を巡る戦いではなく、地球上の生命の条件に関わるものだったからだ。ユダヤ人は「黒死病よりも悪い疫病、精神的な疫病」なのである。
http://3rdkz.net/?p=535&page=3


ユダヤ人は思想を持って戦うので、彼らの力はどこに行っても見られたし、誰もが自覚のあるなしにかかわらず工作員になり得た。

そうした疫病を取り除く唯一の方法は絶滅だった。仮にユダヤ人家族が一家族でもヨーロッパに残っていたなら、ヨーロッパ全体にその思想を感染させることができたのだから。ヒトラーは言った。ユダヤに毒された惑星は癒すことができると。
「ユダヤ人を取り除いた民族は、自ずと自然の秩序に復する」
「自然」はヒトラーによれば、二種類しかあり得なかった。まず、優良人種が劣等人種を虐殺する天国。もう一つは超自然的な存在であるユダヤ人が、優良人種に当然得るべき恩恵を与えず、可能な場合には飢え死にさせてしまう堕落させた世界であった。

ヒトラー思想F 国家や政府、法の支配が失われた場所でのみ、ユダヤ人を打倒できる

ヒトラーの観ずるところ、世界の問題はユダヤ人が誠実さのかけらもなく科学と政治とを分離し、進歩と人類愛について偽りの約束をばら撒いたことだった。ヒトラーが提案した解決方法は、ユダヤ人をして、自然と社会は一にして二ならぬものだという残忍な真実に触れさせることだった。ユダヤ人は他の者達から分離し、どこか侘しい荒れ果てた土地に住まわせるべきなのだ。ユダヤ人は彼らの反「自然」が他の人間達をユダヤ人に惹きつけるという点で力を持っていた。けれど、ユダヤ人は、残忍な現実に直面できないという点で弱かった。どこか野蛮な土地に再定住させれば、ユダヤ人も超自然的な観念で他の者達を操ることはできなくなるし、ジャングルの法に屈するようになるだろう。ヒトラーの当初の強迫観念は自然環境の最たるもの、「ある島における無政府状態」であった。後にヒトラーの考えはシベリアの荒れ野に向けられた。ユダヤ人がどこに送られようが「関心事ではない」とヒトラーは述べた。

ヒトラーがそう述べてからほぼ一ヶ月後の1941年8月に、ヒトラーの親衛隊やドイツ警察・国防軍は、ヨーロッパのど真ん中、政府を解体し国家を破壊した無政府状態のウクライナで、一時で万という単位のユダヤ人を銃殺し始めたのだ。

※※※※※※※※

終わりに

いかがですか?『ヒトラー思想』の一端がうかがえたでしょうか?『ヒトラー思想』は端的に言って弱肉強食を正当化する思想ですが、一口では語れない複雑な人種観を孕んでもいます。

強者は弱者から奪うべき。それこそが正義である…このような思想は魅力的です(特に男性にとっては)。この「秩序」に、何ら罪悪感に苛まれる必要もなく従えば良い、それこそが種を強化する、望ましい。正義である……これこそが『ヒトラー思想』の根幹です。彼に言わせれば、障害者や病人を慈しむことでさえ、強者を飢えさせようとするユダヤ的陰謀なのです。

しかるに、相模原で事件を起こした植松に、ヒトラーの如き深遠な人種観があったでしょうか?彼は単なる無学なアジア人です。深い考えがあったはずありません。彼は単にT4作戦の歴史を見て、特に思想も主義もなく自分の日ごろの鬱屈を弱者にぶつけただけです。それを『ヒトラー思想』だとこじつけてもっともらしくパフォーマンスしただけであり、それは明らかな間違えであり、見当違いです。

強者を崇拝する価値観は今もなお男子たる我々を惹きつけてやまないのは確かなのですが(それは弱者の否定とほとんど同じことです)、それを声高に訴えた国が、たったの12年で自滅に近い形で崩壊した歴史を、我々は忘れるべきではないでしょう。
http://3rdkz.net/?p=535&page=4

http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/766.html#c4

[近代史02] ヒトラーは戦争を欲したか?−−1939年9月1日の「開戦」の真実    西岡昌紀 西岡昌紀
5. 中川隆[-10465] koaQ7Jey 2019年5月14日 17:23:00 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1826]
アドルフ・ヒトラー(Adolf Hitler)はワーグナーの愛好家だった


ワーグナーの手紙、イスラエルで競売へ ユダヤ人の「腐食的影響」に言及
2018年4月23日 12:13 発信地:エルサレム/中東・アフリカ


反ユダヤ的な内容が記されたドイツの作曲家リヒャルト・ワーグナーの手紙。エルサレムで
(2018年4月16日撮影)。(c)AFP PHOTO / MENAHEM KAHANA


【4月23日 AFP】ドイツの作曲家リヒャルト・ワーグナー(Richard Wagner)がユダヤ人による文化への悪影響を危惧した内容の手紙が24日、イスラエルで競売に掛けられる。反ユダヤ主義者だったワーグナーの作品はイスラエルでは公の場での演奏が実質的に禁じられているが、これを機に国内で議論が再燃しそうだ。

 ワーグナーが19世紀に作曲した壮大で国粋主義的な作品は、反ユダヤ主義やミソジニー(女性への嫌悪や蔑視)、民族純化思想に満ちている。

民族純化は後にナチス・ドイツ(Nazi)が大々的に掲げ、その指導者アドルフ・ヒトラー(Adolf Hitler)はワーグナーの愛好家だった。

 出品される1869年4月25日付の手紙は、ワーグナーがフランス人の哲学者エドゥアール・シュレー(Edouard Schure)に宛てたもの。その中では、ユダヤ人がフランス社会に同化すれば「ユダヤ精神による近代社会への腐食的影響」を観察できなくなるとし、フランス人はユダヤ人について「ほとんど何も」知らないなどとも記している。

 イスラエルにはワーグナー作品の演奏を禁止した法律はないが、過去に演奏が試みられた際に国民から強い反発が起き、騒ぎになった経緯があることから、オーケストラや会場が演奏や上演を自粛している。

 ワーグナーは1850年、偽名で「音楽におけるユダヤ性」と題した論文を発表し、激烈な反ユダヤ批判を展開。1869年にはこの論文を実名で出している。(c)AFP


▲△▽▼

ニーチェとナチス〜レニの意志の勝利〜


■ワーグナーの信奉者

神は死んだ ・・・ ニーチェは自著「ツァラトゥストラはかく語りき」でかく語った。

この不用意な一言が、キリスト教徒の心情を逆なでにし、反キリストの烙印を押されたことは想像に難くない。大哲学者ニーチェも、熱心なキリスト教徒からみれば、ただの背信者なのだ。つまり、20億人が敵!?

さらに ・・・

ニーチェは「ナチスのシンパ(賛同者)」の嫌疑もかかっている。もし、それが本当なら、全人類が敵!?

歴史的名声をえているニーチェ像も、じつは薄氷の上にあり、いつ水没してもおかしくないわけだ。

では、本当のところはどうなのだろう?

第一の疑惑はワーグナーがからんでいる。

ワーグナーは、言わずと知れたドイツの大音楽家である。19世紀ロマン派歌劇の王様で、「ニーベルングの指環」、「トリスタンとイゾルデ」など、荘厳かつ芝居がかった楽曲で名声をえている。

そのワーグナーの熱烈な信奉者がニーチェだったのである。ニーチェは、学生時代にワーグナーの楽曲に感銘をうけ、個人的な交流が始まった。その後、ワーグナーを讃える書を書いて、インテリからひんしゅくを買った。

そして ・・・

ヒトラーも熱心なワーグナー信奉者だった。ヒトラーは、17歳のとき、シュタイアー実科中学校を放校処分になり、ウィーンに旅行したが、そのとき、友人のアウグスト・クビツェクに絵葉書を送っている。そこにはこう書かれていた。

「僕は今、ワーグナーに夢中だ。明日は『トリスタン』を、明後日には『さまよえるオランダ人』を観るつもりだ」

ヒトラーは、その後、ドイツの総統にまで上りつめるが、ワーグナー熱が冷めることはなかった。定期的に劇場に出かけ、ワーグナーの荘厳な歌劇に酔いしれたのである。

ということで、ニーチェはワーグナーをハブに、ヒトラー(ナチス)のお仲間とみられたわけだ。とはいえ、音楽の趣味が同じだからといって、ナチスシンパ呼ばわりされてはたまらない。

ところが ・・・

ワーグナーは偉大な音楽家にみえるが、うさん臭いところもあった。天上天下唯我独尊で傲慢不遜、しかも、金遣いがあらく、年中金欠だったが、問題はそこではない。

彼の代表作「ニーベルングの指環」は、天界と人間界をまたぐ、壮大な戦争叙事詩だが、モチーフは北欧神話。つまり、神々と北欧ゲルマン人を讃える物語なのだ。

北欧ゲルマン?

じつは、ワーグナーは、北欧ゲルマン人至上を信じる偏屈な反ユダヤ主義者だった。しかも、彼の2度目の妻コージマも反ユダヤ主義者で、夫婦そろって人種差別主義者だったのである。

ゲルマン人最高&ユダヤ人最低?

ナチスの教義そのままではないか。

じゃあ、ワーグナー夫婦はナチス信奉者だった?

ノー!

この二人がナチス信奉者であるはずがない。ナチスが創設される前に死んでいるから。

それに、17歳のヒトラーがワーグナーに魅せられたのは音楽であって、偏屈な人種差別ではない。この頃、ヒトラーのユダヤ人に対する差別意識は、ヨーロッパ人としては平均的なものだった。驚くべきことに、21歳の時、ヒトラーには、ヨーゼフ ノイマンというハンガリー系ユダヤ人の親友がいた。彼に自分の描いた絵を売ってもらっていたのである。

ニーチェもしかり。はじめに、ワーグナーの楽曲に感動し、個人的なつき合いが始まり、彼の知性に魅了されたのである。

そもそも、ニーチェは人種差別主義者ではなかった。彼は「ユダヤ教」を嫌っていたが(厳密には一神教)、「ユダヤ人」を差別していたわけではない。

というわけで、ワーグナーをからめて、ニーチェを「ナチスシンパ」呼ばわりするのは正しくない。

ところが ・・・

やっかいなことに、そう思われてもしかたがない事実があるのだ。ニーチェは著書の中でこう書いている。

「ちっぽけな美徳やつまらぬ分別(道徳)、惨めな安らぎ(宗教)を求めることなかれ、強固な意志と不屈の精神で成し遂げるのだ」

つまり、「道徳」と「宗教」を否定し、内なる声に従い、雄々しく生きよと鼓舞したのである。

これがニーチェ哲学の根幹をなす概念「力への意志」である。そして、この勇ましい思想が、ナチスに利用されたのである。

■ナチスの映画

1934年、ナチスは党のプロパガンダ映画「意志の勝利」を制作した。1934年9月4〜5日に開催されたナチスの全国党大会の記録映画である。

タイトルといい、内容といい、ニーチェの「力への意志」を彷彿させる。

ところが、この映画は、現在、ドイツで上映が禁止されている。ドイツでは、映画であれ、TVであれ、Tシャツであれ、「ナチス」の露出は禁じられているのだ。

禁じられると、よけいに観たくなる!

心配無用。日本ではDVDがふつうに手に入る(amazonで3,730円)。

それにしても日本はいい国だ。言論・思想の自由とかで、言いたい放題、見せたい放題、何をしても許されるのだから(皮肉です)。そこで、DVD版「意志の勝利」(※1)を購入してみると ・・・ 暴力シーンやエロいシーンはゼンゼンない。むしろ、荘厳で美しく、芸術的(そして眠くなる)。

ということで、発禁の理由は、ひとえに「題材=ナチス」。

では、映画の内容はどうなのか?

「ナチス」がムンムン伝わってくる。

冒頭、いきなり、鷲と鉤十字をかたどった像の下に、「Triumph des Willens(意志の勝利)」が映し出される。

そして、重々しい文言 ・・・ 1934年9月5日、世界大戦勃発から20年後、ドイツの受難から16年が経過、ドイツの復興が始まって19ヶ月、アドルフ・ヒトラーは閲兵のため、ニュルンベルクを再訪した ・・・

シーンは変わって、飛行機のコックピット。眼前にみごとな大雲海が広がっている。重厚なサウンドと相まって、気分が高揚する。飛行機は徐々に高度を下げ、雲の割れ目から古都ニュルンベルクが見える。大聖堂をはじめ、荘厳な石造りの建物が整然と並ぶ。中世を思わせる美しい街だ。

飛行機がニュルンベルクの飛行場に着陸する。大勢の民衆が出迎え、歓声をあげている。ヒトラーが飛行機から降り立つと、「ハイル、ハイル、ハイル」の大合唱だ。

オープンカーで、ドイッチャー・ホーフ・ホテルに向かうヒトラー。その途中、道の両側の建物から鉤十字のナチス旗が垂れ下がり、人々が熱狂的に手を振っている。

ホテルに到着すると、母と娘がヒトラーに花束をわたし、笑顔でこたえるヒトラー。絵に描いたような演出だ。ヒトラーがホテルに入ると、

「われらの指導者、姿をみせて!」

の大歓声がわきおこる。ヒトラーが窓から姿をあらわし、それに笑顔でこたえる。強固な意志と不退転の決意を秘めながら、民衆には心を開く、我らが指導者というわけだ。

映像はモノクロだが、美しく、荘厳で、力強い。演出もカメラワークも、時代を考慮すれば新鮮だ。映画全体に一大叙事詩のような風格がある。こんな映画を撮れる監督はそういない。現代なら、スタンリー・キューブリック(故人)かリドリー・スコットか?

■レニ リーフェンシュタール

ところが ・・・

「意志の勝利」を撮ったのは、キューブリックやリドリースコットのような映画界の重鎮ではなかった。レニ リーフェンシュタール、当時まだ32歳の美しい女性だった。

この映画の2年前、1932年3月、レニ リーフェンシュタル監督兼主演の映画「青の光」が公開された。ヒトラーはこの映画をみて感動したのである。その後、レニはヒトラーの大のお気に入りになり、1938年のベルリンオリンピック「民族の祭典(オリンピア)」の監督も任されている。

「意志の勝利」は高い芸術性が評価され、数々の賞を受賞し、レニも栄光と名誉を手に入れた。ところが、戦後、評価は一変する。ナチスが全否定されたのだ。結果、「意志の勝利」は上映が禁じられ、レニ自身も、ナチスに協力した罪で訴えられた。最終的に無罪になったものの、誹謗中傷はその後もつづいた。

この不遇に対し、レニはこう反論した。

「わたしはナチスに加担したわけではない。美を追求しただけだ」

たしかに、レニの映像は「美」をねらっている。しかし、その「美」は穏やかな自然の美ではない。超越した力の美である。そして、脚本は明確に「ナチス礼賛」。これでは、「ナチスの協力者」と言われてもしかたがないだろう。もっとも、そうしないと、映画は完成しなかったのだが。実際、ナチス宣伝相ゲッベルスがあまりに口うるさいので、レニはヒトラーに苦情を訴えている。

ということで、レニはヒトラーから依頼されてこの映画を撮ったのだが、結果として、ナチスを利用して自己実現することになった。フォン ブラウンが、ナチスの超兵器V2ケットを利用して、ロケットの夢を叶えたのと同じように。

論より証拠、映画の内容を精査してみよう。

脚本と演出から、この映画のテーマは3つ確認できる。
1.ヒトラーは偉大な指導者
2.ドイツの若者は健全でパワフル
3.ナチスドイツは階級のない社会

では、この3つが映像でどう表現されているかみていこう。

【ヒトラーは偉大な指導者】

飛行場に到着したヒトラーを出迎える熱狂的な民衆。オープンカーで移動中、道すがらナチス式敬礼でヒトラーを讃える民衆。母娘から花束を渡され、笑顔でこたえるヒトラー ・・・ ヒトラーは国民から崇拝されると同時に、愛される指導者でもある。

さらに ・・・

ヒトラーの演説は分かりやすく、力強い。要点をしぼって、カンタンな言葉で何度も繰り返す ・・・ ヒトラーは頭がよくて、頼りがいがある。ドイツを再び繁栄に導いてくれるに違いない。

というわけで、ヒトラーの演出は「偉大な指導者」にフォーカスされている。

【ドイツの若者は健全でパワフル】

ニュルンベルク郊外に設営された無数のテント。ヒトラーユーゲント(青少年団)の野営地だ。ここで、多くの若者が共同生活をおくっている。

朝起きて、ヒゲをそり、顔を洗う、こんな日常でさえ、限りなく健全で明るい。水掛けをしてふざけあうカットも、民族の一体感を感じさせる。そして、みたこともない大鍋でスープをつくって、大量のソーセージを煮込んで、みんなでモリモリ食べる。調理と食事という日常の風景なのに、物量が多いだけで、力強さを感じさせる。

食事が終わると、相撲とボクシングをあわせたような格闘技や騎馬戦に興じる ・・・ じつは、スポーツは疑似暴力(アグロ)。

というわけで ・・・

ドイツの若者は、共同生活を楽しみ、スポーツを愛する。だから、健康的で、明るく、パワフル。心の病気などどこ吹く風だ。

そして ・・・

こんな若者にささえられたドイツの未来は明るい!

とはいえ、これが当時のドイツ青少年のスタンダードと言うわけではない。この映画が撮られた1934年、ドイツの若者がすべてヒトラーユーゲントとは限らなかったから。ところが、1936年、「ヒトラーユーゲント法」が成立し、すべての青少年の入団が義務づけられた。つまり、「ドイツの青少年=ヒトラーユーゲント」。

以前、265代ローマ教皇ベネディクト16世が、ヒトラーユーゲントの団員だったことが取り沙汰された。もちろん、的外れ。この時すでに、ヒトラーユーゲント法が成立していたから。

【ナチスドイツは階級のない社会】

民族衣装に身を包み、収穫の行進をする農民たち。ナチスは農業・農民を重視します!が映像からヒシヒシ伝わってくる。そもそも、ヒトラーが東方生存圏の拡大をもくろんだ理由は、ドイツの食料不足にあったのだから。

ヒトラーがドイツ労働者戦線指導者ロベルトライをともない、労働戦線の隊員たちを観閲する。続いて、ナチス幹部の労働者を讃える熱い演説。

この2つの映像は、ナチスドイツが農民と労働者を重視する、つまり、「階級のない社会」であることを示唆している。また、先の「ヒトラーユーゲントの野営地」の映像は、ナチスドイツが個人が全体に従属する「全体主義」であることを暗示している。

つまり、ヒトラーの狙いは、「階級のない社会=共産主義」と「個人より国家=全体主義」にあったのである。

そして ・・・

後者の「全体主義」は、おそらく、ヒトラーの戦争体験によっている。

1918年10月13日、第一次世界大戦中、イープルの前方の南部戦線で、イギリス軍は毒ガス「マスタードガス(ドイツ軍は黄十字ガスとよんだ)」を使用した。ヒトラーはその毒ガスをもろにあびたのである。

その時の苦悩と覚醒が、ヒトラーの著書「わが闘争」に記されている ・・・

ガスに倒れ、両眼をおかされ、永久に盲目になりはしないかという恐怖で、一瞬、絶望しそうになったときも、良心の声がわたしを怒鳴りつけたのだ。あわれむべき男よ、なんじは、幾千の者がなんじより幾百倍も悪い状態に陥っているのに、それでも泣こうとするのかと ・・・ わたしは、祖国の不幸にくらべれば、個人的な苦悩というものが、すべてなんと小さいものかということを知ったのだ(※2)。

まさに、全体主義 ・・・

でも、「共産主義+全体主義」なら、まんまボリシェビズム(レーニン式共産主義)では?

たしかにやってることは変わらない、では身もフタもないので、ムリクリ両者の違いを捻出すると ・・・ 憎む相手。

ボリシェビズムの敵は、資本家、つまり「階級」。一方、ナチスの敵は、ユダヤ人とスラヴ人、つまり「人種」。

ヒトラーは「ヨーロッパの新秩序」を掲げ、人種ヒエラルキー社会をもくろんでいたのである。それが、イデオロギーとよべるかどうかはさておき、上から順番に ・・・
第1位:ゲルマン人(ドイツ・オーストリア)
第2位:ラテン人(南ヨーロッパ)
第3位:スラヴ人(東ヨーロッパおよびロシア)
第4位:ユダヤ人

ヒトラーは、ドイツの資源不足(特に食糧)を憂慮していた。そこで、新たな生存圏を獲得するため、上記リストの下位の土地をねらったのである。ところが、第4位のユダヤ人は広い領土をもたない。一方、第3位のスラヴ人が住むロシアは広大で、天然資源は無尽蔵(特に鉱物資源は世界トップ)。そこで、ヒトラーはロシアを征服しようとしたのである。

ヒトラーは、「優れたドイツ人が狭い土地に住み、劣ったスラヴ人が広い土地に住むのはがまんならない」と側近にもらしていたという。その意識が、第二次世界大戦を招いたのである。

ただし、第二次世界大戦の直接原因はヒトラーにあるのではない。イギリス首相チェンバレンの愚策にある(イギリス議会の総意でもあったが)。ヒトラーはフランスはもちろん、ポーランドも侵攻するつもりはなかったのだから。

ということで、ナチズムもボリシェビズムも「敵を憎んでやっつけろ」が基本で、異民族や価値観の違いを認めて、折り合う気がさらさらない。だから、隣国にとってはハタ迷惑なのだ。

日本のお隣にも、お仲間がいるって?

否定はしませんけどね。

話をレニにもどそう。ゲッベルスにちゃちゃを入れられたか、身の危険を感じたか分からないが、結果として、映画は「ナチス礼賛」になってしまった。

その真骨頂が、ナチスの副総統ルドルフ・ヘスの演説だろう。映像を観ていると、歯が浮いてくる ・・・

わが総統 ・・・ 人々は理解することになるでしょう。我々生きるこの時代の偉大さを、我が国にとって、総統がいかに重要な存在であるかを。

あなたはドイツです。

あなたの指導のもと、ドイツは真の祖国となる目的を達成するでしょう。世界中すべてのドイツ民族のために。あなたは我々に勝利を約束なさった。そして、今、我々に平和を与えてくださる。ハイル・ヒトラー!ジークハイル!

それにつづく、「ジークハイル!」の大合唱。

ところが ・・・

このヘスの演説の合間に、2秒ほど、ナチスナンバー2のゲーリングの表情が映るのだが ・・・ その白けた顔。そこにはこう書いてある。

「よう言うわ」

これはカットですよ、レニ監督。

■ニーチェとナチス

というわけで、ニーチェの思想とナチスの教義は似ているが、共通するのはイケイケぐらい。そもそも、ニーチェの「力への意志」の核心は個人主義にあるが、ナチスは頭のテッペンからつま先まで全体主義。だから、根本が真逆なのだ。つまり、ナチスは、都合のよいところだけ、ニーチェ・ブランドを利用したのである。宗教的道徳を捨て、力を信じて、お国のために死んでくれ!と。

ところが、ヒトラーがニーチェを愛読していたという証拠はない。ヒトラーは大変な読書家だったが、ジャンルは歴史と地理と戦争物に限られていた。ただし、第一次世界大戦中、戦場でショーペンハウアーを読んでいたという記録がある。

ショーペンハウアーといえば、19世紀を代表する大哲学者だが、大学入試(大阪大学)の現国の問題にもなっているので、特別難解というわけではない。とはいえ、個人的には難解だし、そもそも陰気臭い。でも、ひとつだけ感動した言葉がある。

「人間、40才までが本文、それを過ぎたら注釈の人生」

偉人の名言の中でも、ひときわ目立っている。あまりのインパクトに卒倒しそうになった。

それはさておき、ショーペンハウアーは「意志」にからんで、ニーチェに影響を与えているので、ヒトラーの心をとらえた可能性はある。

一方、イタリアのファシスト党首ムッソリーニは、ニーチェを愛読していた。彼は自著「力の哲学」の中で、

「ニーチェは19世紀最後の4半世紀で、最も意気投合できる心の持ち主だ」

と持ち上げている。

ムッソリーニの「覇道の人生」を正当化しているのだから、無理からぬ話だ。とはいえ、ムッソリーニは、世間に流布されたような無教養で粗野な人物ではなかった。大変な読書家で、数カ国語をあやつるインテリだったのである。

というわけで、ヒトラーがニーチェの信奉者だった証拠はないが、お仲間のムッソリーニはそうだった。だから、ニーチェはファシズムを産んだわけではないが、加担したことは否定できない。

しかし、ニーチェの一番の問題はそこではない。

彼の理想と現実の埋めようのないギャップ。

■ニーチェの末路

ニーチェは読者にむかって ・・・

「己の内なる声に耳を傾けよ。その声に従って、生きよ。道徳やルールに惑わされてはならない」

と、危険な生き方を強要しておきながら、自分は35歳でニートになってしまった。体調不良で、大学の教授をやめたのである。その後、気候の良い土地を転々としながら執筆に専念した。早い話が在野の学者。

ところが、ニーチェの転落はここでとどまらなかった。45歳で、生きながらにして、アリ地獄に落ち込んだのである。

1889年1月3日、トリノの街を散歩中に、老馬が御者に鞭打たれるのをみて、突然、馬の首にしがみつき、泣き崩れてしまった。気が触れたのである。その後、実家のナウムブルクから近いイェーナの精神病院に入院した。

病室では、たいてい口をきかず、ふさぎ込んでいた。かとおもうと、突然、大声でわめきだし、自分を皇帝とか公爵とよんで、窓を叩き壊すこともあった。そして、頭痛がはじまると、看護人をビスマルクだと言って、ののしるのだった。

「私は愚かだから死んでいる。私は死んでいるから愚かだ」

と、芝居のセリフのような呪文を繰り返した。

これはうつ病レベルではない。重度の精神障害「統合失調症」である。

やがて、病院は回復の見込みがないことを認め、1890年5月、ニーチェは退院した。その後、ナウムブルクの実家にもどり、一度も回復することなく、55歳でこの世を去った。

じつは、ニーチェの狂気は、鞭打たれる老馬をみて、突然、発現したわけではない。子供の頃、すでに、予兆があったのだ。ニーチェはこう書いている。

「僕が恐ろしいと思うのは、僕の椅子の後ろの、ぞっとする姿ではなく、その声である。どんな言葉だって、その姿が発する声ほど、身の毛もよだつ、言葉にならない非人間的なものはない。人間がしゃべるように話してくれさえすればいいのだが」(※3)

幻聴や幻覚は統合失調症の典型的な症状である。誰もが子供のとき経験する夢想世界とは別ものだ。結局、ニーチェの幼少時の予兆は現実になったのである。

■クラーク博士の末路

ニーチェの理想と現実の人生をみると、

「Boys,be ambitious(少年よ、大志を抱け)」

を残したクラーク博士を思いだす。

ウィリアム・クラークは、アメリカ合衆国の教育者で、札幌農学校(現北海道大学)の立ち上げに尽力した。先の名言は、これから巣立つ若者へのはなむけの言葉として有名である。

ところが、そのクラーク博士 ・・・

帰国後、大学の学長になり、順風満帆だったのに、自分の名言を実践することにした。学長を辞めて、新しい大学の創設、会社の創業に挑戦したのである。

「Old boys,be ambitious(中年よ、大志を抱け)」

ところが ・・・

結果はすべて失敗。最後は破産に追い込まれた。その後、心臓病をわずらい、寝たり起きたりで、59歳でこの世を去ったという。

大志を抱き、現実で失敗し、悲惨な末路をたどり、名声だけが残る ・・・ 詳細はさておき、大枠、ニーチェと同じではないか。

というわけで ・・・

挑戦する人生は素晴らしいが、身の丈を超えると、後が良くない。欲をかかず、つつましく生きるのも良き人生かな ・・・

■ゲーテの末路

ニーチェは、寄宿学校時代、文学サークル「ゲルマニア」をつくり、シェークスピアやゲーテをよみあさった。

そのゲーテだが、詩人、劇作家、小説家、科学者、弁護士にして政治家と、ニーチェの「力への意志」を地で行くような「攻め」の人生だ。

ところが ・・・

その「攻め」のゲーテが、晩年、こんな言葉を残している。

気持ち良い人生を送ろうと思ったら ・・・

済んだことをクヨクヨしないこと、
むやみに腹を立てないこと、
現実を楽しむこと、
人を憎まないこと、
そして、未来を神にまかせること。

人生は複雑である。

参考文献:

(※1)意志の勝利[DVD] 販売元:是空

(※2)わが闘争(上)―民族主義的世界観(角川文庫) アドルフ・ヒトラー (著), 平野 一郎 (翻訳), 将積 茂 (翻訳)

(※3)「エリーザベト・ニーチェ―ニーチェをナチに売り渡した女」ベン マッキンタイアー (著), Ben Macintyre (原著), 藤川 芳朗 (翻訳) 白水社
http://benedict.co.jp/smalltalk/talk-249/



http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/766.html#c5

[近代史02] ヒトラーは戦争を欲したか?−−1939年9月1日の「開戦」の真実    西岡昌紀 西岡昌紀
6. 中川隆[-10464] koaQ7Jey 2019年5月14日 17:24:09 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1827]
ウィーンには、どこの馬の骨かも判らぬ人間が蝟集していて、若きアドルフ・ヒトラーが戦慄を覚えた
http://kurokiyorikage.doorblog.jp/archives/68763179.html

現代でも、ボスニアやセルビアで民族対立が勃発し、銃撃戦どころか「民族浄化」が行われていた。復讐に燃える兵卒たちは、敵の女を見つけると集団で襲いかかり、自分たちの精子をネジ込んで喜んでいたのだ。これは殺人よりも忌まわしいことかも知れない。なぜなら、輪姦された女性はケダモノに等しい異人の子を宿し、誰が父親なのかも判らぬ子供を育てる破目になるからだ。もし、息子が生まれると別の意味で悲惨である。我が子が成長するに従い、段々と強姦魔に似てくるから、忘れたい過去がフラッシュバックのように蘇ってしまうのだ。彼女の祖父母だって、心から孫を愛することができない。孫の顔に一族の敵が浮かび上がってくるんだから、拷問のような仕打ちである。

  ボスニア紛争以前にも、我々はオーストリア・ハンガリー帝國の悲劇を知っているはずだ。この多民族国家はハプスブルク家によって統合されているだけで、その臣民の間には国民的紐帯は無かった。国家の要(かなめ)である軍隊でも、民族ごとに分かれており、号令だって複数の言語でなされていたのだ。帝國内ではドイツ語を始めとして、ポーランド語、チェコ語、マジャール(ハンガリー)語、ウクライナ語、クロアチア語、ルーマニア語、そしてユダヤ人のイディッシュ語など、多数の言葉が飛び交っていたから不思議じゃない。

とりわけ、コスモポリタンの大都市でもあるウィーンには、どこの馬の骨かも判らぬ人間が蝟集していたから、若きアドルフ・ヒトラーが戦慄を覚えたのも当然である。将来のドイツ第三帝國総統はこう述べていた。

   この国の首都が示している人種集団は、わたしにとって不愉快であり、チェコ人、ポーランド人、ハンガリー人、ルテニア人、セルビア人やクロアチア人等の諸民族の混淆は、いとわしいものだった。しかしそれよりも人類の永遠のバクテリアはなお不愉快だった。------ ユダヤ人、そしてもう一度ユダヤ人だ。

  わたしにはこの巨大都市が、近親相姦の権化のように思えた。(アドルフ・ヒトラー『わが闘争』 上巻、平野一郎・将積茂 訳、角川書店、 昭和48年、 p. 184)


Hitler 2( 左 / ヒトラー総統)


  ウィーンに群がるユダヤ人を毛嫌いしたヒトラーは、当時のオーストリアを「古いモザイク」に譬えていたが、第20世紀初頭のオーストリアなんか、現在のオーストリアーと比べれば白人天国である。特に、現在のドイツを目にしたら、ヒトラーはもちろんのことゲッペルス、ヒムラー、ゲーリングも卒倒したことだろう。「砂漠の狐」と呼ばれたドイツ軍の英雄ロンメル元帥やヒトラー暗殺を企てたクラウス・フォン・シュタウフェンベルク(Claus von Staufenberg)伯爵、リートヴィッヒ・ベック(Ludwig A. T. Beck)上級大将だって、眉を吊り上げ絶叫するに違いない。(逆説的だが、ネオ・ナチを存続させるのは人種混淆を称讃する平等主義者で、ドイツがアーリア人だらけになったら、ネオ・ナチの存在は半減するだろう。) 今では、さほど抵抗が無くなったけど、当時のドイツ社会でアフリカ人や褐色のアラブ人、くすんだ肌のトルコ人などがゲルマン人女性と結婚するなんて論外というか、犯罪に近い行為であった。アシュケナージ系ユダヤ人との結婚だって大反対されたのに、有色人種となんて勘当ものである。


チャーチルが嫌った茶色いイングランド

Winston Churchill 1( 左 / チャーチル首相)
  現在の欧米諸国ではナチスの人種衛生学や優生思想が糾弾されているが、ヒトラーを倒したウィンストン・チャーチルならナチズムの復活を望んでしまうだろう。何しろ、チャーチル自身が人種差別主義者であったから、アジア人やアフリカ人との混血は御法度が当たり前。同盟相手の日本人だって嫌いなんだから、植民地の茶色のインド人やパキスタン人、ビルマ人、黒いケニア人などは論外。マルバラ公爵の御曹司は彼らを原始的な「野蛮人」と思っていたのだ。ただし、チャーチルはユダヤ人の富豪からお金をもらっていたので、英国内のユダヤ人に寛容であった。当時のイギリス人貴族が、自宅にユダヤ人を招き、一緒にディナーを楽しむなんてあり得なかったのに、チャーチル家だけは例外で、商人や富豪、シオニストらと交流を持っていたのである。今は墓場で眠っているチャーチルだが、現在の英国を目にしたら、びっくり仰天して飛び起きるんじゃないか。青ざめたチャーチルは、「ヒトラーと手を組んでいれば良かった」と後悔するはずだ。実際、ヒトラーはアングロ・サクソン国家との同盟を望んでいたから、好戦的なのはチャーチルの方であった。

  チャーチルはユダヤ人を救いたかったのに、「イングランドをドイツの魔の手から救え !」という大義名分で第二次世界大戦を起こしたものの、その結果は無残なものだった。ご自慢の大英帝國は崩壊するし、属していた保守党は野党に転落。チャーチル自身も落選となった。栄光に輝くイングランドは激戦で優秀な人材を失い、植民地も手放したのに、国内には不愉快なユダヤ難民が流入し、チャーチルが嫌ったインド人やジャマイカ人までもが入ってきて民族のモザイク状態。世界各地に植民地を持っていたイングランドには、現地人が逆流してきて、今や王国各地に「ネオ・デリー(新ニューデリー?)」とか「リトル・カブール」、「ニュー・バクダッド」といった入植地が出来ている。とりわけ、ロンドンは著しく、もはやイギリス人の首都ではない。シティーの東に位置するタワー・ハムレッツ(Tower Hamlets)には白人よりも有色人種の方が多く、イスラム教徒やアジア人の方が主流になっている。また、人口統計に記される「白人」といっても、その正体はポーランド人やブルガリア人、スロヴァキア人、ロシア人、東欧系ユダヤ人であったりするから、「白いブリテン人」がどんな連中なのか、よく確かめてからじゃないと、政府の統計は信用できない。

Muslims in Britain 2Muslims in Bradford 1
( 写真 / イングランドに住むイスラム教徒)

  明らかに、第21世紀のイングランド王国は別の国家に成り果てている。例えば、ウェスト・ヨークシャーの都市、ブラッドフォード(Bradford)はイギリス人の街ではない。街角には、パキスタン人やアラブ系のイスラム教徒が溢れており、チャドルを着た女性が堂々と歩いている。アジアからの移民が増えれば街並みが変わるのも当然で、道沿いにはハラル料理を出すパキスタン人の食堂とか、不気味な雰囲気を醸し出す骨董屋、エスニック料理の食材を扱う小売店、奇妙な民族衣装を取り揃える雑貨店などが目立っている。こうしたエスニック商店街には、まともなアングロ・サクソン人は立ち寄らないから、薄暗い貧民窟とか犯罪者がたむろする租界になりやすい。東京上野にあるアメ横にも、トルコ人の屋台があって、中東アジア人がシシカバブ(肉の串焼き)を食っている。いずれ、「アメリカ横町」じゃなくて「ムスリム通り」になるんじゃないか。新大久保は既に「リトル・ソウル」だから、アジア・タウンは全国各地に広がるだろう。フィリピン人やクルド人が群がる埼玉県の蕨市は、別名「ワラビスタン」と呼ばれているから、首都圏に「リトル・サイゴン」とか「ニュー・バンコック」が誕生するのは時間の問題だ。支那人が訪れる東京湾も、やがて「トンキン湾」と呼ばれるかも知れない。在日米軍のアメリカ兵も「トキヨー・ベイ」よりも「トンキン・ガルフ」の方に馴染みがある。

  以前、英国の移民問題に関しては度々述べてきたので、詳しくは過去のブログを参照してもらいたい。(参照記事A、 記事B、記事C 記事D ) それでも、英国の現状は悲惨である。つい最近、英国南東部、ケント州のウァルダースラッドで交通事故が起きたのだが、その状況を記録した映像を見ると、マシェト(Machete / 長めの鉈)を持った黒人が逃走する姿が映っていた。これを見たイギリス人は驚愕したそうだ。以前はアングル人やザクセン人が主流の地域だったのに、今じゃソマリアのモガディシューみたいになっている。「イングランドの庭園」と呼ばれるケント州には、有名なカンタベリー大聖堂とロチェスター大聖堂があって、中世の美しさを残しているのに、黒人が浸透すると、モザンビークやジンバブエに様変わり。麻薬の密売や組織売春、強盗、引ったくり、強姦・輪姦が横行した上に、刃物を持ったアフリカ人が歩いているんだから、温厚なイギリス人でも「責任者出てこい !」と怒鳴ってしまうだろう。人気コメディーの「モンティー・パイソン」で有名なジョン・クリーズ(John Cleese)は、数年前、「ロンドンはもはやイングランドの都市ではない」と嘆いていたが、他の地域でも非英国化は進んでいたのだ。

Blacks in Britain 1John Cleese 1
(左 : 刃物を持って疾走する黒人 / 中央 : 自動車事故 / 右 : ジョン・クリーズ)

  同じ立憲君主国でも日本と違い、英国には貴族が存在する。しかし、その顔ぶれを眺めると、全くイギリス人とは思えない貴族が存在するのだ。正直な日本人だと思わず「これがイギリス貴族なの?」と呟いてしまうが、左翼教育に染まったイギリス人は、不満を抱きつつも、無言のまま堪えるしかない。祖国を愛するイギリス人なら、BNP(ブリテン国民党)やEDL(イングランド防衛同盟)に入りたくなる。(ただ、悲しいことに両組織とも凋落し、メンバーは激減しているそうだ。) 日本では英国の惨状は報道されないので、筆者が代わりにパキスタン系貴族を何名か紹介してみる。例えば、ウィンブルドン男爵となった保守党のタリク・アフメド(Tariq Ahmed)、上院議員のザヒダ・マンズール(Zahida Manzoor)、サイーダ・ワルシ(Sayeeda Hussain Warsi)男爵夫人、労働党上院議員のナジール・アフメド(Nazir Ahmed)男爵、モハメッド・A・カーン(Mohammed Afzal Khan)、自由民衆党のキシュワー・フォークナー(Kishwer Falkner)男爵、ロンドン市長のサディク・カーン(Sadiq Khan)、メイ内閣で内務大臣となったサジド・ジャヴィッド(Sajid Javid)などである。

Tariq AhmedZahida Manzoor 2Sayeeda Warsi 1Nazir Ahmed
(左 : タリク・アフメド /ザヒダ・マンズール / サイーダ・ワルシ / 右 : ナジール・アフメド )

  他人の国だから、どうこう言いたくはないが、こんな異邦人を目にしてもアングロ・ブリテン人は、本当に「貴族」として彼らを尊敬するのか? 戦前の日本で、もし朝鮮人の伯爵や子爵が出現したら、日系庶民は小馬鹿にして相手にしないぞ。子供だって「ギャハハ、ヨボの華族だって !」と笑ってしまうだろう。(「ヨボ」とは庶民が朝鮮人につけた呼称。) 貴族というからには、立派な血統や輝く権威が条件で、国会議員を務めたくらいじゃ「貴族」に相応しくない。やはり、封建領主じゃないとねぇ〜。ウェリントン将軍のように武勲を誇る軍人なら「公爵」でいいけど、百貨店や金融業で出世したユダヤ人が「男爵」なんてチャンチャラ可笑しい。日本でも同じだ。コ川御三家や御三卿、あるいは島津家とか前田家、毛利家のお殿様や家老ならいいけど、朝鮮の両班なんかロクでなしの穀潰しだから、とても仰ぎ見る存在ではない。貴族は血統と人種が重要となる。たとえ、一橋家出身の公爵が誕生してもタイ人との混血児じゃ嫌だし、田安家から出た伯爵でも、ベトナム人の養子じゃ日本人は尊敬しないだろう。

何のために死んだか判らないイングランドの英霊

  異民族の増殖は誠に恐ろしいもので、家系を大切にする旧家や血統を自慢する堅気の家庭にとり脅威だ。良識と伝統に基づいた教育で成長した親は、祖先の肉体を守ろうとするが、左翼教育で大きくなった娘や、コスモポリタン思想にかぶれた馬鹿息子は、「現在」だけを生きている。こうした子供は義務の観念に欠けるから、子孫への配慮など微塵も無い。惚れた相手なら誰でもいいという了簡(りょうけん)だ。リベラル思想が猛威をふるう現代では、実家に住む両親は「もしかしたら・・・」と不安に駆られ、居ても経っても居られなくなる。ある日、年頃になった娘が電話を掛けてきて、恋人に会って欲しいと頼んできたら、「最悪の事態」を覚悟せねばならない。指定されたレストランに赴くと、そこには有色人種の男がいて、娘と談笑していたりするから、親は心臓が止まるくらいショックだ。たとえ黒人じゃなくても、白人に見えない混血青年だったりするから、目眩がしてくる。一応、父親は冷静に振る舞うが、心の底では「何で、こんな奴と付き合うんだ !」と怒りを隠せない。母親も、「他に良い男性がいっぱい居るのに、どうしてこんな人を選んだの !」と不満爆発だ。確かに、溢れんばかりの愛情を注いで育ててやったのに、非西歐世界の有色人種じゃ泣けてくる。これでもし結婚となったら卒倒してしまうだろう。初孫がインド人やアフリカ人との混血児なんて、あまりにも残酷すぎる。生まれたての赤ん坊を抱いたときの涙は、嬉し涙じゃないぞ。

  多民族主義を毛嫌いする保守派のイギリス人にとって、異人種間結婚(miscegenation)は身近に感じられる恐怖だ。とりわけ、藝能界で活躍する娘がいると、その親は心配でたまらなくなる。例えば、ラザ・ジェフリー(Raza Jaffrey)とミランダ・レイゾン(Miranda Raison)の結婚は、現代の恐怖を象徴するニュースだった。ラザは英国の人気TVドラマ『スプークス(Spooks)』にレギュラー出演したインド系男優で、嘗てアメリカのTVドラマ『ホームランド』に出演し、現在は『内なる敵(The Enemy Within)』に出演している。彼は『スプークス』に出演していた時、共演者のミランダと交際し、2007年に結婚した。しかし、2009年に別れている。幸い、二人の間に子供はいなかった。だが、彼は又もや異人種の女優に手を出した。同番組の出演女優ララ・パルヴァー(Lara Pulver)と親密になり、2012に結婚する。だが、それも長くは続かず、2017年に離婚したという。


Raza Jaffrey 2Miranda Raison 6Lara Pulver 3
(左 : ラザ・ジェフリー / 中央 : ミランダ・レイゾン / 右 : ララ・パルヴァー )

  ミランダ・レイゾンの両親がどう思ったかは知らないが、普通のイギリス人ならゾっとするような結婚である。というのも、異民族が大量に流入する英国では無防備な子供が有色人種と毎日接触するからだ。年頃の子供を親は、「もし、自分の子があんな婚約者を連れてきたらどうしよう」と心配になる。一方、ララ・パルヴァーの親なら結構平気だろう。なぜなら、彼女の父親はユダヤ人で、イギリス人の母親は夫に従いユダヤ教へと改宗しているし、二人はララが七歳の時に離婚しているからだ。こんな母親なら、娘の結婚に反対できるはずがない。それに、第21世紀の英国だと、親の世代もリベラルで、多少の抵抗はあっても、概ね異人種間結婚を許してしまうのだ。イングランドの地と血を守るために亡くなった将兵は、墓の底でどう思っているのか? 中流階級以上の陸軍士官とか、パブリック・スクール卒の海軍士官は、まさか、自分の子孫にパキスタン人やアラブ人の遺伝子が混ざるとは考えていなかったはずだ。あの世のチャーチルも絶句するんじゃないか。隣のヒトラーが笑っているぞ。
http://kurokiyorikage.doorblog.jp/archives/68763179.html

http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/766.html#c6

[近代史02] ヒトラーは戦争を欲したか?−−1939年9月1日の「開戦」の真実    西岡昌紀 西岡昌紀
7. 中川隆[-10463] koaQ7Jey 2019年5月14日 17:26:42 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1828]

ヒトラーの目的はユダヤ人とスラブ人を絶滅させて、東欧とロシアにドイツ人を移住させる事だったのです。

イギリス人はゲルマン系なので、最初から戦う気は無かったのですね。
http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/766.html#c7

[昼休み54] ゴーン逮捕で仏マクロンの謀略を潰した日本政府 中川隆
182. 中川隆[-10462] koaQ7Jey 2019年5月14日 17:46:06 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1829]

ゴーン被告、サウジ友人から20億円受領 特捜部が起訴内容一部変更 利益目的の明確化狙いか
5/14(火) 14:50配信 産経新聞


 日産自動車前会長、カルロス・ゴーン被告(65)が、サウジアラビアの友人側に日産資金を不正に支出させたとされる会社法違反(特別背任)事件で、東京地検特捜部は14日、起訴内容の一部について訴因変更を東京地裁に請求した。ゴーン被告が友人側に約13億円を送金させる前に、友人側から約20億円の提供を受けていたことを追加。巨額資金のやり取りがあったことを示すことで、送金が自己の利益を図る目的だったことを明確にする狙いがあるとみられる。

【表で見る】中東の友人を介して行われた資金の流れ

 当初の起訴状によると、平成20年10月、私的投資で生じた約18億5千万円の評価損を日産に付け替えたほか、サウジアラビアの実業家、ハリド・ジュファリ氏側へ、21〜24年、子会社「中東日産」から1470万ドル(計約13億円)を不正に送金させたとしていた。原資はゴーン被告が使途を決められるCEOリザーブと呼ばれる予備費だった。

 このサウジアラビア・ルートの特別背任事件の背景については、損失を含む契約を日産から自身の資産管理会社へ戻す際、ジュファリ氏が約30億円の担保を差し入れ、ゴーン被告の信用保証に協力したこととされていた。

 訴因変更後の起訴状では、ゴーン被告が損失付け替えとほぼ同時期の20年10月、自身の資産管理会社名義の証券口座に、ジュファリ氏側から2千万ドル(当時のレートで約20億1140万円)の提供を受けたことが追加された。

 関係者によると、この約20億円は、リーマン・ショックで巨額の投資損失を出したゴーン被告への資金援助だったとみられる。

 一方、ゴーン被告は21年1月、オマーンの販売代理店、スハイル・バハワン自動車(SBA)オーナーのスハイル・バハワン氏から私的に約30億円を借り入れていた。

 SBA側にはその後、ゴーン被告の指示でCEOリザーブから約35億円が送金されており、特捜部はこのうち、約5億5500万円を自身に還流させたとして、オマーン・ルートの特別背任事件でもゴーン被告を起訴した。

http://www.asyura2.com/17/lunchbreak54/msg/323.html#c182

[近代史02] 弥生人の起源 _ 自称専門家の嘘に騙されない為に これ位は知っておこう 中川隆
204. 中川隆[-10461] koaQ7Jey 2019年5月14日 17:56:09 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1830]

平成31年5月13日 独立行政法人 国立科学博物館
高精度縄文人ゲノム の概要
http://www.kahaku.go.jp/procedure/press/pdf/150678.pdf

http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/547.html#c204
[近代史3] 韓国人と縄文人のルーツ 中川隆
3. 中川隆[-10460] koaQ7Jey 2019年5月14日 17:56:48 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1831]

平成31年5月13日 独立行政法人 国立科学博物館
高精度縄文人ゲノム の概要
http://www.kahaku.go.jp/procedure/press/pdf/150678.pdf
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/427.html#c3
[近代史3] 遥かなる縄文の記憶〜科学の目で見た縄文〜 中川隆
29. 中川隆[-10459] koaQ7Jey 2019年5月14日 17:57:15 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1832]

平成31年5月13日 独立行政法人 国立科学博物館
高精度縄文人ゲノム の概要
http://www.kahaku.go.jp/procedure/press/pdf/150678.pdf
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/223.html#c29
[リバイバル3] オールド QUAD の安物アンプは名機なのか? 中川隆
45. 中川隆[-10458] koaQ7Jey 2019年5月14日 18:32:33 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1833]

復刻品 QUAD 33/2プリアンプ  QUAD 303QR パワーアンプ (オランダ QUADREVISIE社製)
https://soundbox.co.jp/QUAD/QD_33_2_303QR.htm


QUAD 33 標準改装 ¥57,000

この改装には、新しい電源回路プリント基板(PCB)上に16Vトランス、電解コンデンサおよびトランジスタ交換、ほとんどの抵抗の交換、スイッチ、メインVRおよびバランスVRの接点クリーンイング、(CD及びDAC用に)Radio 2のゲイン調整が含まれます。それにより入力 感度は約400 mVに設定されます。追加費用にて、テープとディスクアダプターカードの代わりにCDとPhonoのための2セットのRCA入力を設定、内部の小さなプリント基板(PCB)に置き換えられます。

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QUAD 33/2 追加改装オプション ¥105,000

すべての電子部品およびスイッチは、CDおよびPhono用の追加のRCA入力や感度用のディップスイッチなど、新しいスイッチおよび電子部品を備えた新しいマザーボードに置き換えられます

標準バージョンと同じ電源です。 フォノおよび出力ぷりんと基盤(PCB)はメインボードに直接はんだ付けされています。 後部はオリジナルですが、2組のシンチ入力があります。追加料金で、新たに背面にディスク入力のをライン入力に変更できます。 レコードプ再生をあまり使わない人には便利です。

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Quad 33/2 6入力仕様  ¥150.000

Quad 33/2と同じですが、更にグレーツートン・カラーの塗装ケース、グレーのボタンとフィルター表示、6つの入力とすべての接続とIECタイプ電源コンセントを備えた新しいリアパネルに置換されます。 電子部品は基本的に33/2と同じです。 メインプリント基板(PCB)もほとんど同じです。 フィルター部分は両方の33 / 2で変更されていません。

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QUAD 303 標準改装 ¥75,000

電源トランスはクリアーラッカーで再塗装されます、電源レギュレータープリント基板(PCB)は新規プリント基板(PCB)、新しい整流器、4つのコンデンサーと共に交換されます。

オリジナルの303の制約がなくなり、アンプは4オームで60 W、つまり28 Wを与えるようになりました。すべての電解コンデンサ、トランジスタ、抵抗が置き換えられます。

入力と出力もより良いものに置き換えられます。 すべてのパワートランジスタは新しいプリント基板(PCB)上に配置されています。
それは今までで最高のサウンディングアンプQuadと自負しています。

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QUAD 303 追加改装オプション ¥120,000

標準として、すべての新しい部品を備えた2つの新しいドライバプリント基板(PCB)に置換されます。更に追加費用で、左右chに新しいワイヤで配線します。

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QUAD303 QR ¥150,000

すべて新しい電子部品により組まれたプリント基板(PCB)、設計は同じ回路ですが、高品質の出力端子とDINおよびRCA入力の両方を備えた新しいフロントです。
このバージョンも33/2と同じ色で再塗装されています。  このバージョンも33/2と同じ色で再塗装されています。
https://soundbox.co.jp/QUAD/QD_33_2_303QR.htm


____

QUADREVISIE社の手によるQUAD復刻品のコンセプトと同製品の詳細
By Armand van Ommeren
https://soundbox.co.jp/QUAD/Quad%20Revisie_JP_left.pdf


序文

多くのオーディオファイルにとって、古いQuad アンプの一般的なオーバーホールは無用なことのように思えるかもしれません。近年、電子技術は劇的に進歩してきています。

それではなぜ新しいアンプを買わないのですか?
それは誤解です。確かに、多くの技術的改善がありますが、主に小型化やIC、トランジスタなどの進歩の側面があります。こうした開発は大量生産を促進しました、しかし大量生産は、ほとんどの場合、音質向上をもたらさない側面に注意する必要があります。それどころか反対の場合もあるのです。


確かに多くオーディオファンはPeter Walker とPeter Baxandall、そしてQuad 33/303 プリ/パワーアンプコンビネーション(そしてPeter Walker の親友でありまたGramophone Magazine の編集者でもあったGeoffry Horn らにより開発されたFM3チューナー)等素晴らしいデザインの製品を押し入れの一角に、ほこりが被ったまま持っているかもしれません。こうした機器のコンビネーションは依然として他
のオーディオ機器に負けることがない最高水準のHiFi システムであり、音質に関してはほとんどの場合、他の最新オーディオ製品を凌駕する音楽再生を提供します。コスト面から修理・グレードアップ(改装等)を選択した多くの音楽ファンは、ほとんどの現代アンプよりも改装後、新しく改装されたQUAD が非常に優れていると感じ驚くはずです。

約15 年間使用した場合、ほとんどの電子機器の性能は多かれ少なかれ悪化してきています。そのプロセスは徐々に進行するので、その悪化をすぐに認識するのは困難です。自動車と同じです。徹底的な検査、修理後の自動車は新車同様に蘇ります。

オーディオエレクトロニクスでも同じプロセスが当てはまります。オーディオ機器が長時間にわたり酷使されていても、日曜日の午後にしか使用されていなくてもその違いはほとんどありません。最近、私は屋根裏で40 年間保管され未開封カートン入り工場出荷状態のQUAD セットを手に入れました。しかし、セットは総点検修理を必要としました:劣化したコンデンサ、値の不安定な抵抗器、接点が腐食したスイッチ、またスピーカーに電力を供給するために比較的高い電流が必要とされる電力増幅器(パワーアンプ)にとっては極めて重要な問題です。安定した電源、洗練された回路設計・構成のおかげで、QUAD 303 はその意味で勝者といえます。AC 電源廻りのノイズ等が話題になっている現在、他の製品は高価な電源用「フィルター」ユニットを用いていますが、303 の設計にはほとんどの電源のノイズ等が吸収される満足のいくレベルで実現されています。

Quad 405(306、606 以降)は他の多くのアンプのように安定した電源を備えていません。そのような場合には、主電源のノイズ等はアンプを通り抜けます。303 が
QUAD の最高のサウンディングアンプである理由はたくさんあります。今日の無線通信、家庭内の無数の小型壁コンセントモバイル充電器(整流装置)、家庭内のインターネット、ブルートゥースおよび調光器で、本線電圧は50/60Hz よりはるかに高い周波数が乗ることがあります。しかし、電子機器の劣化に関しては、15 年後には電界液が揮発して劣化したコンデンサ、値のずれた抵抗器が見つかることがあ
ります。それは一般的な見直しの時期であり当初の調整では比較的緩くセットされています。

303 のユニークな特徴は、すべてのミスアラインメント(設計規定値とのズレ)が過充電の方向ではなく、安全な側に働く(フェイルセーフという考え方)ということです。(ほとんどの)パワーアンプが棚に数年間通電されずに放置されていたとき、ユニットの電源を直ぐに入れるのは危険です。アンプとスピーカー
の両方が損傷・破壊する可能性があります。有資格の技術者のみがアンプを再起動するための手順を行うことができます。

これは非常に手頃なコストで実行できます。私たちは古いQUAD 機器の問題を解決
する経験を積んできたので、交換が必要であることがわかっているすべての部品の交換に対して決まった価格で提供できるのです。オーバーホール後、アンプユニットやチューナーをテストし、歪み率等を測定します。それでも特定の部品を交換しなければならないことが明らかになった場合、それは追加費用なしで行われます。但し、主電源トランスとQUAD 33 の押しボタンセットは例外です。交換が必要
な場合は、ご相談となります。

なぜQUAD であり、他のブランドはないのか?
簡単に言うと、QUAD は比較的入手しやすいか同等のものが存在する通常の標準部品を利用します。他のメーカーは毎シーズン予告なしにそして新しくそしてそのモデル専用に開発された部品を利用して新しいモデルを発表しそして、元のデザインに変更を加える。サービスに関する限り、それはかなり問題があります。

サービスの情報(入手可能な場合)がすべての変更に追いついていないからです。そして数年後には、これらの特定の部品はまったく入手できないか、または非常に高いコストでしか入手できません。中には7 年間サービスを提供するという法
的義務の後で、スペアパーツを捨てたり、破壊することさえしているメーカーもあります。前述のとおりQUAD ユニットのほとんどの部品または同等品はまだ市場に出ています。まったく手に入らないいくつかの部品については、QUAD 44 プリアンプのバランスフェーダーなど他のソリューションを開発しました。


「オリジナル部品」というスローガンについて説明しましょう。ヨーロッパのQUAD 代理店の中には、
QUAD のユニークな品質は専ら厳選された高品質の部品から生まれていると述べています。多くの製造
業者が同じ主張をしています。これはナンセンス! もちろん部品は選別されていますが、ほとんど
の場合、品質よりも価格の方が優先されています。QUAD はしばしばいくつかのブランドから非常に安
い部品を選びます。オリジナルは何ですか? すべてのQUAD の熱狂的ファンは、小音量でのチャンネ
ルバランスが悪かったりするため、33 のオリジナル音量コントロールの低品質について知っています。
銅の接続線の代わりにアルミニウムを使った何千もの赤茶色のブロックコンデンサは言うまでもありま
せん。しかし、はんだはアルミニウムに付着しないので、それらのコンデンサを手で引き抜くことがで
きます。そして、常に爆発するRifa 製スパークキラーは、オン/オフ・スイッチで、これまでより良い
ものに交換されることは決してありませんでした!
復刻版405 パワーアンプ
復刻版34 プリアンプ
33/303 / FM3 の素晴らしい設計は、極めて柔軟性があり部品の選択とその選択における制限が少ないこ
とを可能にしています。言うまでもないことですが、より良い部品は動作に一定の改善をもたらします。
主に今日ではより良く、より小さなコンデンサは聴感上より良い音質をもたらします。一流の部品だけ
が復刻されるために使用されます:抵抗は低精度(10%)カーボン抵抗の代わりに高精度(1%)金属
皮膜タイプ。それとは反対に金でラベル付けされたミルスペック(軍規格)パーツは本来得られる最適性
能を向上させないので必要ではありません。
保証: 難しい問題です。古くて中古の機器に関する保証は心配です。そこで私どもでは2 つの部品
だけが保証から除外されます:電源トランスとQUAD 33 スイッチブロック。保証には期限はありませ
んが、機器がお客様によってどのように扱われたかについての条件を設けます。例えば。2 年以内にト
ランジスタが飛んだ場合は、輸送費を除いて無料で交換します。
注意:あなたまたはあなたの依頼したサービスマンが歪音や音の途切れを接点復活材スプレーで「修理」
しようとする時、その手段は病気をより悪化させるということを心に留めておいてください。やがてプ
ッシュボタンが固着して、歪音が以前より大きくなります。更にスイッチの清掃は時間がかかり、時に
は修理不可能になったり、費用が相当掛かったりします。
歴史と背景:それはすべて真空管から始まった
QUAD II 真空管パワーアンプは非常に優れたユニットですが、出力トランスは別にして、それだけのも
のではありません。DNT Williamsons のパワーアンプに関するアイデアは依然として手ごわいものです。
モノブロックは手頃な価格で販売されました。Radford ステレオ真空管パワーアンプSTA 25(モノラ
ルバージョンはMA 25 です)は、QUAD II より優れていました。しかし、それは50 年以上前の話です。
その頃私は自分でRadford のコピーをいくつか製作しました(EL84 バルブとPhilips AD 9058 トランス
を使って2 x 15 ワット)。崇高なデザイン。
ラドフォードSTA 25
Quad II 真空管アンプ
真空管式Quad QC 22 プリアンプはパワーアンプと音声信号を含めた複数の複雑なパワー接続ケーブル
で接続されています。Quad 22 は、私が知っている限り、RIAA 以前と古いシェラック(SP盤)時代
の録音に必要なイコライゼーション曲線の10 分の1 をカバー出来る唯一のプリアンプです(当時はす
べてのレコードレーベルに独自のイコライゼーションがありました)。確かにQUAD は- 革新には興味
がありません- それらがもう必要でなくなってもずっと後になってもそれらの補正フィルターを維持し
ました。同じことがテープモニタ機能にも当てはまります。外部アダプタを使用していてひどく不適切
です。しかし、BBC はスタジオで長い間QUAD 22 をたくさん使っていました。ヨーロッパでは
QUAD 真空管アンプの認定サービスを見つけることは難しくありませんがオリジナルのGEC 製KT 66
出力管はかなり高価になる可能性があります。ドイツのコブレンツ近郊ゲーリングのQuad
Musikwiedergabe にはこのアンプに精通しています。同社はこの分野ではかなり積極的です。
Quad QC 22
AM チューナー
FM t チューナー
新しい時代の夜明け– トランジスター
最初のトランジスタアンプは、1960 年代に市場に登場しました。技術者たちはその製品に敬意を払い
続けていましたが、音楽愛好家は反対していましたし、当然そうです! 私の技術面の友人が私の家で
作られたFidelio アンプ(オランダのDIY メーカーAmroh - 2 x EL 84 - 10 W)を先史時代のフリントス
トーン時代のデザインと見なし、その後継であるAmroh DIY 半導体Robijn アンプがはるかに優れてい
たことを知りました。優れていました。私たちが比較して学んだように、そのRobijn は本当に悪いサ
ウンドのアンプでした。ずっと後になって最初のトランジスタアンプに固有のクロスオーバー歪みが主
に低レベルでビトリオリックサウンドを引き起こすことを学びましたが、当時の技術者はそのタイプの
歪みを測定することができませんでした。それは測定可能なものよりも簡単に聞こえやすい最初の問題
の1 つでした!
Amroh Fidelio II アンプ– Hein Beugels 氏提供
Amroh Robijn アンプ– courtesy Hein Beugels 氏提供
Quad 303 パワーアンプはQUAD 真空管アンプよりも優れており、Radford 真空管アンプよりも優れて
いると思われる最初の半導体設計の1 つです。Quad 50 と303 パワーアンプオーディオ技術誌で大いに
歓迎されていたのは有名なQUAD 303 とQUAD 33 デザインのシンプルさです。このセットは1967 年
に発売されました。静電型スピーカーを除けばQuad33/303 はそれまの最高の製品です。アンプの組み
合わせを一新した後、それは今日のハイエンドアンプと間違いなく競争することができます。QUAD
33/303 の組み合わせは1967 年初めから80 年代前半にかけて製造されたものです。その間、QUAD は
イノベーション(刷新)には関心がありませんでした。実際その考え方はすべてのQUAD 製品にとっ
て典型的なものでした。元の設計における特定の制限が後になって簡単に解決される可能性があるので
それは残念です。Quad はデザインに非常に注意を払っていました。一方、Peter Walker 氏は「細かな
こと」には興味がありませんでした。QUAD 製品の品質は部品と製造からではなくPeter Walker、
Peter Baxandall、Mike Albinson の優れたデザイン哲学に由来することを強調しなければなりません。
そのため「オリジナルのパーツ」を使った宣伝文句は笑えます。優れたデザインのおかげで高品質では
ないパーツでもある程度までサウンドを悪化させることはありませんでした。より良い品質のコンポー
ネントがより良いパフォーマンスをもたらすことはQUADREVISIE による革新の後に明らかになります。
その点でKen Walker の著書「The Closest Approach」でRoss Walkers が衝撃的なコメントを読むこと
ができます。ちなみに偉大な本は残念ながらもう書店で入手できませので、古本での入手になります。
本: 「クローゼストアプローチ」
Acoustical Mfg.Co.はQUAD 33/303 や真空管アンプを革新することにそれほど気にしませんでした。そ
の後34、44、405 でQUAD はドリブとドラブを改善しました。これは、いくつかのより大きな問題の
影響を受けましたが残念ながらほとんどの場合、特定のコンポーネントがその時代に入手可能か不可能
かによりました。この状況は静電型スピーカーでは状況はさらに悪くなりました。QUAD 33/303 をセ
ットアップする場合の初期の制限の1 つは電解コンデンサの品質とその静電容量でした。QUAD 303 の
4 つの電源および出力電気コンデンサ@ 2000 マイクロファラッドは、303 の筺体には収まらないため
それ以上大きくすることはできません。303 のハウジングは直前に量産された50E モノラルパワーアン
プのそれと同一でした。
Quad 50
Quad 50 モノラルパワーアンプはQuad II 真空管アンプと同じサイズで実際には出力トランスに関して
も同じ概念です。それでも、QUAD において当初50 がQUAD II の後継者であったと思います。最初の
シリーズの起動時に多くの問題が発生した後、売上は安定していましたが、QUAD II に取って代わるに
は不十分でした。その後50E(および他のバージョン)が誕生、前者の設計は優れた品質の工業用およ
び劇場用のユニバーサルアンプに再設計されました。303 は出力トランスを使用していないので、この
ステレオアンプは50E ハウジングに完全に収まり、QUAD は満足でした。50 シリーズ(プロのユーザ
ーからの特定の要求を満たすためにいくつかのバリエーションがあります)と303 は外装の金属加工に
関してはほとんど同じです。50E の大容量出力トランスの代わりに、303 には4 つの大型電解コンデン
サが付いています。そしてそれらの間に整流器ユニットが取り付けられてます。303 の全製造史
(1967-1984)の間に実現された修正は1 つだけでした。ごく初期の段階で両方のアンプ基板の新しい
レイアウトが実現されました。後の段階で故障の予防措置として電解コンデンサが上下、逆さまに取り
付けられたことです。それは両方のプリント基板(PCB)の上に電界液が漏れるという事態が起こったこ
とからです。
復刻と改善の背景前述の1967 年の設計と製造の不完全さはすべてモジュール・ユニットを一新す
ることによって改善されています。オリジナルのデザインコンセプトは尊重され維持されていますが私
たちは303 の以前の限界を払拭しました。電解コンデンサと整流器の取り付け用金属リングは
QUADREVISIE によってスマートに開発されたスタビライザー回路と共にエポキシ基板上に配置されて
います。プリント基板(PCB)からスピーカー端子と電源トランスの両方に直接接続することで部分的
に新しい配線を以前より太く短くすることができます。その他の利点は、空気の循環が以前よりも容易
になるため、3 つのプリント基板(PCB)の冷却能力が向上することです。
303 シャーシ上の電源ユニット
2 番目のステップは新しく、そしてQUADrevisie が開発したプリント基板(PCB)で、ヒートシンク上
にマウントされ、その上に電源の配線とパワートランジスタがハンダ付けされています。そうすること
で、接触不良や短絡などのいくつかの問題が解消されます。
303 ヒートシンクに実装されたプリント基板(PCB)
3 つ目のステップは新しい電力安定化プリント基板(PCB)をマウントすることです。前のものは常に黒
っぽく変色して半焼け状態です。新しいプリント基板(PCB)もペルチナックス(フェノール樹脂)の
代わりにエポキシを使ったQuadrevisie 開発です。新しいデザインは元の取り付け方法に少し変更を加
えています。
新設計303 プリント基板(PCB)
大事なことを言い忘れましたが両方のアンプのプリント基板(PCB)のカーボン抵抗器(10%の公差)
は、ちょうど1 つの公差が1%の金属フィルムタイプに置き換えられます。これらは303 のすべての改
装作業によって実行されます。
新旧の安定化回路プリント基板(PCB)
安定化されたプリント基板(PCB)だけでなく両方のアンプのプリント基板(PCB)も黒く変色すること
があります。その場合それらはまたエポキシプリント基板(PCB)によって取り替え、再度QUAD の改
訂によって開発され、生産時には不可能だった、現代の標準仕様に更新されます。その場合、両方のプ
リント基板(PCB)に新しいコンポーネントが完全に置換されます。これらのプリント基板(PCB)は、
より高品位のプリントコネクタ・トラックで再設計されているので、大きな負荷のかかっているコンポ
ーネントの冷却に重要なさらなるスペースを作ることができます。
Quad 33 プリアンプ
1967 年発売開始
1982 年まで製造
製造数120,000 台(Ken Kesslers によるQUAD の歴史に関する著書からの入手数: "クローゼスト・ア
プローチ")
ベネルクス諸国で販売数:11.000 台
復刻版33 プリアンプ
33 プリアンプ新開発電源ユニット
Quad 33 プリアンプは真空管式QC 22 の半導体後継品と見なすことができ、それは1950 年代にまで遡
ることができます。非常にシンプルですが繊細なデザインで小さくて操作が簡単、特徴的なディテー
ルは、その前身から多かれ少なかれコピーされた有名なトーン/フィルターコントロールです。この価
格帯では歪み率やS/N 比(雑音指数)等は非常に優れています。復刻改良後は測定数字が向上します。
入力数(4)とヘッドフォン出力に関する一定の制限があります。両方のトピックに関する解決策があ
ります。詳しくはお問い合わせください。
33 プリアンプ新設計プリント基板(PCB)
33 プリアンプ新設計電源ユニット
Quad 33
QUAD 33 の音量調節は低音量時、左右のチャンネル間バランスがそれほど良好ではありません。設計
哲学が示しているように、それは事実でありますが相対的でもあります。部屋の全体の音量レベルが最
大の約70%であれば音量の左右差は無視できる範囲におさまります。QUAD 33 の設計時には入力ソー
ス機器の出力電圧が今日よりもはるかに低く100〜150 mV が0.5〜2 V にであったことも認識する必要
があります。QUAD 33 のチューナー入力感度は100 mV とされています。その入力でCD プレーヤーは
20 倍の過負荷(入力オーバー)を引き起こす可能性があります。そのため音量を非常に低く設定しても
リスニング音量は高くなります。(トーンコントロールとは対照的に)対数(ログ)ボリュームコント
ロールの性質は非常に低い位置で正しいチャンネル間バランスを得るのが難しいということです。この
問題を解決するためにQUAD 33 の入力感度を300 mV(ラジオ1)、500 mV(ラジオ2)に設定し
DISC 入力のS1 位置をCD プレーヤー(またはiPod)のレベルに変更しています。お使いになると、
この違いが直ぐに実感できるはずです。誰か指摘しないのですか? QUAD33 のひび割れや音切れのあ
るプッシュボタン。これらのタイプのスイッチ(ITT Shadow)は製造されなくなったため、これらは頭
痛の種で、この問題あるスイッチは何とか修理されています。私達は2012 年の初めにスイッチユニッ
トを修理することで解決しました。今後25 年間、私達はちょうどスイッチが改訂されたスイッチと新
しくはんだ付けされる両方のプリント基板(PCB)を交換します。同じ要領で2 セットのcinch/RCA コ
ネクタ(Disc とCD)のために33 の後ろに2 つの小さな「ドア」の代わりにスペースを作り、両方の
アダプタ(ディスクとテープをマザーボードに直接マウント)を取り付けます。DIN 接続はシンチ
/RCA よりも優れていると見なされています。シンチ/RCA は第一次世界大戦前にその起源ありますが太
い信号ケーブルの問題を避けるために作られたものです。すべてのレコードプレーヤーにシンチ/RCA
プラグとアダプターケーブルの使用cinch / din を使用するとハムや耳に聞こえない振動や場合によって
はスピーカーの破損を招く可能性があります。多くのユーザーは自分のCD プレーヤー用の高価なシン
チRCA 接続ケーブルにお金をかけています。両方のアダプタは使用されたままですが技術者によって
のみの管理で使用することができます。しかし幸運にもそれは今日もはや必要ではありません。
Quad 33 RCAコネクター仕様
DIN の代わりに需要が多いシンチRCA コネクタを装着したQuad 33。標準的な答えはDIN コネクタが
優れていて信頼性が高いということです。それとは別にシンチRCA のためにバックパネルを改装する
ことはあまりにも高価になるでしょう。QUADrevisie にとっては– 問題とはしていません。しかし、
私共は現状、太くて高価なケーブルを小さなDIN プラグに入れることは実際上不可能であることを非常
によく認識しています。両方を満足させるためにCD プレーヤーとレコードプレーヤーの両方をシンチ
RCA で接続できるようにしました。ディスク入力はシンチRCA 入力に直接接続されています。ラジオ
2 入力は主にCD プレーヤーの接続に使用され減衰回路を含む追加のシンチRCA 入力に接続されてい
ます。つまりRadio 2 はRadio 1 入力と同じ入力感度を持ちシンチRCA のCD 入力は2 倍になりますが、
ほとんどのCD プレーヤー、iPod、DAC などの入力に対応する低い入力感度となります。
再生用QUAD33 プリアンプ- オールインワン
- すべての電子部品を含む新規電源プリント基板
- 新規電源フィルター
- すべての電界コンデンサおよび劣化抵抗の交換
- すべての半導体を新しいものと交換
- ボリュームコントロールとバランスコントロールの必要な置き換え
- ディスク機能を温存してS1 のCD プレーヤー/ iPod 機能にディスクアダプタを変更
- CD / iPod 用ラジオ2 入力感度調整新しいプリント基板(PCB)とスイッチセットを含む総オーバー
ホール、RCA 入力を含むQuad 33 プリアンプの改装
Quad 33 の細部
Quad 33 の細部
Quad 33 プリアンプ新バージョンQuad 33 プリアンプは1960 年代前半に開発が始まり1967 年に生産
に入りました。小さな変更の後ユニットはその完成形が見つかりそして約15 年間生産を続けました。
1979 年のQUAD44、1982 年のQUAD34 のような後継モデルはより汎用性が高く、そして有名なチル
ト・トーンコントロールを備えますが、33 の再生能力は44 の最初の生産ランを除けばそれより優れて
います。新しいモデルは聞こえやすく「明瞭さ」を提供します。ほとんどの場合多くのリスナーには真
式されていますが僅かですが、耳障りな歪みがあることがわかります。
問題・解決?
私はQuad 33 を改造し完全に「別物の」アンプにする技術者についての記事を読むと驚きます。33 の
オリジナルのプッシュボタンセットについては複雑な機能については決して簡単には言えません。33 の
プッシュボタンセット(音源選択とトーンコントロール)は長年の使用には堪えきれません。他のメー
カーではShadow シリーズF プッシュボタンは生産されていません。さらに悪いことに2 つのプリン
ト基板(PCB)の間でソース選択プッシュボタンセットが連動しています。プリント基板(PCB)を傷つ
けずにセットを取り外すことはできません。私達は数年前にプリント基板(PCB)を改良された形でそ
してより良い部材から復刻することによってその問題を解決しました。
(写真参照) 残念ながら全てのスイッチセットに関する基本的な問題は解決されているわけではありせ
んが、今ではスイッチの機能を回復できる小さなプリント基板(PCB)を交換するのは簡単です。
手遅れ
多くのプッシュボタンについては、それらがあまりにも磨耗しすぎて修理ができなくなってからでは遅
すぎます。マザーボードを損傷する危険性が高いですが、手間のかかる解決策が1 つあります。それと
は別に:Quad 33 のスイッチ配線は非常に複雑で、いくつかの機能は6 個のスイッチにまたがって配線
されているため、線間抵抗が大きすぎます。それは一方または両方のチャンネルの中断をもたらし非常
に邪魔で厄介です。新しいスイッチを選択すると頭痛が起こりました。QUAD34/44 で使用されていた
電子式スイッチも問題がありました。リレーを取り付けた新しいプリント基板にするか(スペースと消
費電流の為)、または機能的な押しボタンなどを交換するために古い33 を購入したりもしました。
新開発新スイッチQuad 33 スイッチのよくある問題を解決するために新しいプリント基板
(PCB)と新しいスイッチを開発しました。その際、完全な33 の電子部品は新しい電子部品と交換され
ますが、Quad 33 の独自の音質を維持しながら、テープとディスクアダプタの保護と33 の前面のパネ
ルは元のままです。複雑なスイッチング回路とモノ/ステレオ機能、特定の入力選択では約6 個のスイッ
チが直列に動作しているため、割り込みが発生しやすくなります。新しい設定では常に2 つのスイッチ
が並列に動作し、MONO>を押すと両方のチャンネルに右チャンネルが再生され、<MONO を押すと両
方のスピーカーに左チャンネルが再生されます。両方のモノスイッチを押すと両方のスピーカーにミッ
クスされた左/右チャンネルが表示されます。両方のモノスイッチとステレオボタンを交互に切り替える
と、実際のステレオ録音(いわゆる位相コヒーレント録音またはコンパチブル録音ではない)が、高周
波が消えるためにモノラルをオンにすることで鈍くなるので、録音の広がりの程度を示すことができま
す。
Quad 33 プリアンプ- 全て新規に制作されたプリント基板(PCB) オリジナルと全く同じトーンコント
ロールスイッチも新しいタイプに交換され、新しい電子部品を含む新しいプリント基板(PCB)に実装さ
れます。これには2 つの小型プラグインの新しいプリアンプ基盤も含まれます。
Quad 33/2 プリアンプ
数年前、私たちはQuad 33 のプリント基板(PCB)と接続ボードの全く新しいセットアップについて困
っていました。いつもそうですが、そうした改善には時間がかかります。DIN コネクターは欠点のある
シンチRCA タイプより優れているためだけでなく、DIN コネクターの代わりにシンチを備えたQuad
33 のバックパネル用のまったく新しいセットアップは意味がありません(かなりXLR、Neutrik など)
世界中のオーディオ業界がこれらのお粗末なシンチRCA コネクタにこだわっていることは奇妙なこと
です。しかしシンチ/DIN の相互接続を避け、比較的小さなDIN プラグに収まらない太いケーブルの使
用を容易にするために、CD とディスク用の余分なシンチ入力を取り付けることは価値があります。こ
れらの理由からのみ、私たちはその変更をしました。エキゾチックで高価なインターコネクトケーブル
の使用によって音質を改善するためではありません
入力感度
奇妙なことに、私の知る限り、いわゆるハイエンドアンプでさえも、ほぼすべてのアンプの非常に高い
入力感度です。高品質で高価なデザインは、使いやすさと適切さよりも重要です。100mV、さらには
50mV の入力感度も例外ではなく、現在では論外です。10 倍から20 倍の入力感度とうのは、おそらく
マーケティング部門に考えられていることで、現実のオーディオ界の状況では現実的ではありません。
QUAD33 プリアンプを改装することでラジオ2 入力とDISC アダプターのS1 位置にアッテネーターを
取り付けることで、すべての入力感度を現代の実用的な値に戻しました。両方の減衰回路は現在マザー
ボードの一部です。また、両方の出力アンプのゲイン係数は、S/N 比の改善と音量コントロールの最適
な設定に有利になるように考慮されていません。部屋のボリュームがボリュームコントロールの回転の
70%に表示されるのは「正常」です。33 の両方のプリアンプ・プラグインカードは、現代の部品の寸
法に対応するように新たに設計されています。DISC プラグインカードについても同じことが言えます。
これらすべてのプラグインカードは、何らかの理由で交換する必要がある場合に備えて、オリジナル33
プリアンプで使用できます。電源プリント基板(PCB)はすでに12 から16 ボルトに供給電圧を上げる
仕様に新設計されました。そうすることで、電源トランスを除いて、すべての33/2 のプリントとパー
ツは新しいものになります。
ディスク&テープ・アダプターオリジナルの構成では、2 つのプラグインカードが外部からアクセ
ス可能でした。それらのカードでは、TAPE とDisc の入力感度は感度入力/出力を選択することができ
ました。当時の実用的な解決策ですが、今日では意味がありません。33/2 のディスク入力感度は、ディ
スクアンプカードの隣にある2 つのいわゆるDIP スイッチで調整できます。ハウジングを数センチ緩め
てM1 とM2 の間を選択するとアクセスできます(C1 の位置は廃止されています)。S1 位置が今後ろ
のスイッチを通して提供されている関係で、
テープの入出力感度は調整可能にする必要がなくなったので、私たちは現在、適切な位置にしてありま
す。特別な要求があるユーザーのためにその要望にこたえることができます。両方のプラグインカード
を廃止することによって2 セットのシンチ入力(DISC とCD)のためのスペースを作りだせました。そ
れは通常のQUAD33 ユーザーをとてもハッピーにするでしょう。CD シンチRCA 入力はAUX /ラジオ
2 入力に直接接続されていますが、前述のように現実的な値に入力感度は減衰されています。すべての
シャーシ入力は変更され、金属製のDIN 入力と金メッキのシンチRCA 入力に置き換えられました。
スイッチ
オリジナルのプッシュボタン切り替え回路では、ある入力から別の入力への切り替えは、多数の接点に
わたって信号が広範囲にわたってルーティングされるため非常に複雑で長年にわたって多くの問題が発
生していました。多くの技術者が多かれ少なかれ成功を収めながら問題を解決しようとしましたが非常
に長時間作業になり、したがって費用がかかります。そこで、もっと良い解決策を見つけました。これ
らのスイッチセットは長年使用できなくなり、はんだ付けピンのパターンが異なるため、使用可能なセ
ットはプリント基板(PCB)に収まりません。その上、ほとんどの場合、古いセットを廃止するとプリン
ト基板(PCB)が損傷します。もっと重要なことは、複雑な切り替え手順を取り除き、新しいプリント基
板を設計することは新しいスイッチのはんだ付けパターンを容易にすることです。
すべてうまくいって...それでよいのです! スイッチ機能を直列ではなく並列に実現することに
より、信頼性が大幅に向上します。モノ左、モノ右、ステレオ用の3 つのオレンジ色のプッシュボタン
ですが機能は変更されています。前述の記述を参照してください。トーンコントロールの3 つのポテン
ショメータ(ボリューム)は現在スウェーデンの一流クラスのものであり、すべての内部信号ケーブル
はRFI(無線周波数干渉)を避けるためにシールドされています。AUX2 / DISC の切り替えはプリアン
プの後ろで行います。ほとんどの音楽愛好家は毎日のようにレコードプレーヤーを使用しています。プ
レーヤーはQUAD33 に接続されたままでスイッチを回す度に使用可能となります。ご要望によりDISC
入力をiPod またはDAC 用の追加のライン入力に変更することができます。
新マニュアル– オランダ語
ほとんどのユーザーがオリジナルのユーザーマニュアルを紛失したため新しく開発されたQuad 33/2 と
Quad 303 QR、405 については、オリジナルのQuad 33/303 / FM3 の両方の新しいマニュアルをご用意
しました。すでに使用されている機器のを正しく使用するために、新しいマニュアルも入手可能です。
新しいセットを購入時に付属しましす。ご要望があれば英語版の作成も可能です。
33/FM3 用ウッドキャビネットオランダのスピーカーメーカー「ヘプタ社」は有名なB333 のリメ
イクを提供しています。QUAD33/2 とFM3 の両方をオーク材オイル仕上げで製作します、また他の仕
上げも要望に応じて製作できます。外形寸法:300 mm(w)、240 mm(h)、および230 mm(d:電
源プラグとコネクタを除く)Quad 34 およびFM 4 用の木製キャビネットを製造することも可能です。
Quad 303 パワーアンプ
発売開始1967 年、1985 年まで生産
累計生産台数94,000 台
Benelux で販売されている台数:約13,000 台
Quad 34/3030 カラーに対応するために、新しいグレーカラーの303 が製造サイクルの終わりに少量で
すが製造されました。
QUAD 303 再生後
オリジナル303 再生前
Quad 303 は、これまでに製造された中で最高のパワーアンプQuad と多くの人が認めています。どん
な使用条件でもほとんど無制限とも思える余命を持つ、無条件に素晴らしい製品です。それは20 年に
一度のマイナーサービスしか必要としない、それだけです。そのオリジナルの高品質を決して失うこと
のない素晴らしいデザイン、それは今もなお時間という試練に耐えます。
QUAD 303 オリジナル回路とヒートシンク
QUAD303 新規プリント基板(PCB)
ヒートシンクに取り付け
QUAD303 オリジナルプリント基盤( プリント基板(PCB))
1967 年にQuad 33/303 アンプのコンセプトが導入されて以来、アンプ技術は実際にはそれほど進歩し
てこなかったことに言及するのはおそらく正しいことでしょう。多くのコンポーネントが品質、仕様と
もに向上していますが、機能、小型化、ギミック、マルチチャンネルなどの機能に注目が集まっていな
いため、実際には音質は向上してきていません。セットを一新することによって33/3303 の組み合わせ
は今日の部品のより良い品質によって得られます:コンデンサー、金属皮膜抵抗など。残念ながら、最
近のオーディオ機器には、総合的な音質を改善することができない劣悪な集積回路とIC スイッチ回路
が装備されています。通常のEI コアトランスが同様にうまく機能するので、「はるかに優れた」トロ
イダル電力トランスについてのすべてのあいまいさは実際には表現可能です。それは徹底的な回路設計
によってのみ可能です。
オリジナルQUAD 303 ドライブ基盤(劣化状態)
新旧QUAD 303 ドライブプリント基板(PCB)
新旧QUAD 303 安定化プリント基板(PCB)
新規QUAD 303 ドライブと安定化プリント基板(PCB)
注:ベネルックス周辺国にはQUAD303 の修理や改造をうたっている技術者がたくさんます。独創的な
コンセプトがプッシュプルアンプに変更され、電源(303 の最も重要な側面)も変更されていました。
このアプローチはQUAD303 のオリジナルの品質を誤って判断し、あまり良くない結果につながります。
ここでQUAD303 について話すことはできませんが、異なるアンプ設計について話すことができます。
おそらく良いと思っているのでしょうが、それはQUAD のオリジナルのデザインコンセプトとなじむも
のではありません。DIN 接続はRCA / Cinch それより優れているので、私は元の設定に固執し4 極DIN
入力を残します。QUAD 33 プリアンプのためだけに私はDIN /RCA cinch 相互接続ケーブルのよく知ら
れた問題を避けるため入力の例外を作ります。
303 の倍部、新たにラッカーペイントされた電源トランスr
303 ドライブプリント基板
改善ごのQUAD 303 ドライブ基盤(プリント基板(PCB))
QUAD303 新規プリント基板とシャーシ
QUAD 303 新規レイアウト
新規QUAD 303
QUAD303 の底部にある3 つのプリント基板(PCB)はプラスチック製のクリップで取り付けられていま
す。これらのクリップは時の加重・振動に耐えることができず、擦れて時には最悪の場合は壊れてしま
います。これらのクリップを使用せず、タイラップで交換されることがあります。私はそれがショー
トにつながる可能性があるのでその方法は危険であると思います。必要に応じてQUAD303 QR を完全
に改善することで、プリント基板(PCB)は新しく開発されたプラスチックストリップにねじ止めされま
す。
QUAD303 新型電源回路とシャーシ
QUAD303 新規入力部とネオンランプをLEDに置き換えたプリント基板
QUAD303改装オプション
- 電源トランスのクリーニング・分解およびラッカー再塗装
- 新しい電界コンデンサと整流器の両方を備えた新しく開発されたプリント基板(PCB)によるパワー基
盤の交換
- 新しく開発したプリント基板/プリント基板(PCB)をヒートシンクに取り付ける
- 新しい部品で組んだ電力安定化プリント基盤に交換する
- すべての抵抗器を金属皮膜製のものと、ドライバプリント基板(PCB)上のほとんどのコンデンサを交
換する
- 出力の配線をカスタマイズ
- 歪みとS / N 比の調整と測定
完全に新たなプリント基板の303
全て新規のQuad 303 用電源回路
オプションII 一部のQuad 303 パワーアンプは何十年もの間の使用頻度が高いか、あるいは換気が
少なすぎるものがあります。そのような場合、両方のドライバのプリント基板が熱くなりすぎて、それ
らを交換する必要になる場合があります。古い部品を新しいプリント基板(PCB)にマウントするのは
無駄ですので、すべての部品を交換します。その場合「新しい」アンプと言えば、ハウジングと電源ト
ランスだけがオリジナルの製造年のままということになります。
Quad 303 パーワアンプ改良オプションIII
より良いスピーカー出力を望み、RCA /シンチ入力を介してパワーアンプを接続する可能性があること
を好むユーザーもいます。その場合Bulgin 製AC コンセントもオン/オフスイッチ付き欧州標準のIEC
仕様電源コネクターに置き換えられます。必要により電圧セレクタは省かれ別の主電源電圧は、電源ト
ランス入力のタップの接続を経験豊富な技術者によってのみ行います。
オプション:オリジナルのQuad 303 用、腐食しないスピーカー出力端子、- これらの出力用の金メッ
キバナナプラグ
ケーブル

復刻版Quad 303
標準改装されたQuad 303 パワーアンプ
オリジナルの筐体、オリジナルのプリント基板(PCB)、新しい部品、新開発の電界コンデンサ/整流器/
を組み込んだ安定化、およびヒートシンクのプリント基板(PCB)。様々な問題に対応、Quad ESL 55
静電型スピーカー用に適用される制限。
新設計パワードライブを搭載、改装されたQuad 303 パワーアンプオリジナル筺体、新開発の電界
コンデンサ/整流器/を組み込んだ安定化およびヒートシンクプリント基板(PCB)、新しいコンポーネン
トが取り付けられた新しいドライバプリント基板(PCB)、様々な問題に対応、Quad ESL 55(ケーブル
*および取扱説明書を含む)の使用に合わせたもの。
Quad 303 QR パワーアンプ新設計ドライブ基盤、新型コネクターパネル
新しい前面パネル(写真参照)とコネクタ、新開発の電界コンデンサ/整流器/を組み込んだ安定化およ
びヒートシンクプリント基板(PCB)、新しいコンポーネントを装備した新しいドライバプリント基板
(PCB)、筺体、Quad ESL 55 使用の為のケーブルや説明書を含む。
Quad 303 QR パワーアンプ, 筺体は再塗装、新規コネクターパネル新たに再塗装された筺体には、
新しいフロントパネルとコネクタ(写真を参照)、一般的な問題やケーブルや説明書を含むQuad ESL
55 スピーカー用セッティング、新開発の電界コンデンサ/整流器/を組み込んだ安定化およびヒートシン
クプリント基板(PCB)の新しいドライバプリント基板(PCB)。説明書、冊子。Cinch/RCA か
DIN の選択
Quad 303 QR パワーアンプ
近年、QUAD303 は現代の標準仕様に復活させるのに欠陥のある303 から製作されています。オリジナ
ルの外装仕上げは、使用中の何十年にもわたってオリジナルのペイント色がくすんできている為、やや
グレー帯びています
303 QR
303 QR
新しいシャーシが設計、そして、すべてのプリント基板(PCB)は新設計、新品です。IEC 主電源入力/
スイッチ付ソケット、幅広い金メッキのスピーカー出力端子、3 ピンDIN 入力と一組のRCA 入力端子
を含む新しい接続パネルが装備されています。
製作途中のQuad 303 QR
新QUAD303 プリント基板セット
電圧セレクタは廃止しました。別の電源電圧が必要な場合は技術者が短時間で必要な内部変更を行うこ
とができます。オリジナルの4 ピンDIN コネクタが混乱を引き起こしたので、我々は3 ピンDIN 入力
を選びました。それは間違って差し込むことが可能でした。誤ってテープ出力プラグがパワーアンプに
直接接続されているとピーカーの音量が大きくなる可能性があるため、4 ピンDIN を5 ピンタイプに交
換することはお勧めできません。
Quad 50E モノラル・パワーアンプ
Quad 50E Mono パワーアンプは、ユニバーサル放送局用/プロ業務用に特別に設計されています。スタ
ジオ、PA システム、24 時間365 日の極端な条件下での使用も可能にしています。(居間ではありませ
ん)入力は0〜500 mV の入力感度を持ち、出力は4〜200Ω の負荷に対応します。アンプはあらゆる負
荷に対して絶対的に安定しています。このサイトの「Quad information」という見出しの下に詳細なパ
ンフレットがあります。50E はステレオセットアップのモノブロックとして、またはPA 用のパワーア
ンプとして使用できますが、50E のように出力トランスを使用すると高調波歪みの下限が0 に設定され
ることを強調する必要があります。0.1% これは、Quad 303 のTHD(全高調波歪み)より劣っていま
す。

Quad FM2 ハイブリッド・チューナー
1968 年発売開始
1971 年末までの生産、合計生産7.500 台
推定:Benelux 諸国で数百台が販売されました
Quad FM2
Quad FM2
実際、古い真空管式FM1 チューナーを当時はQuad 33 スタイルのハウジングに収納された別の半導体
マルチプレックスユニットと合体させました。別のステレオデコーダは、FM2 デコーダにも当てはま
る問題の原因でした。主な問題- そしてほとんど問題点は- (ダイヤルコンデンサの代わりに)ダイヤ
ルコイルの機械的な磨耗です。ダイヤルノブに触れるだけでチューナーはドリフトします。後のFM3
チューナーはハイブリッドFM2(IF 部に真空管、ステレオデコーダー部に半導体で動作)よりも優れて
います。チューナ同調部で真空管を使用することがあるとしても、それがHi-End の意味を持つことは
まったくありません。
Quad FM3 チューナー
1971 年発売開始
1982 年まで製造、総生産50,000 台
Benelux 諸国で販売された推定ユニット数3,000 台
Quad FM3 詳細
Quad FM3 詳細
FM3 チューナーは、当時最高のチューナーの1 つと見なすことができます。チューナーはヨーロッパ
の混雑したFM バンドのFM 放送局の大部分を引き出すためによりよく設計されていて、他社で開発さ
れた高感度チューナーよりも良好な受信選択性能をもっています。1 つの小さなな欠点はステレオパイ
ロットトーン抑制(19 と38 KHz)の低さですが、ほとんどの目の肥えたリスナーでさえそれを聞きま
せん。テープレコーダーやカセットテープレコーダーのバイアス周波数(95 kHz)と干渉することがあ
りました。しかし、すべてのドルビーカセットデッキ- 使用中の場合! - その問題を解決するために
MPX フィルタが取り付けられています。
Quad 33-FM3
Quad 33-303-FM3
FM3 を一新することは、電源とスケールライトと2 つの微調整電球の更新を意味します。言うまでも
なく、問題のないチューナーです。最初のロットでは古くなって入手できなくなったMC 1305 デコー
ダIC を搭載しています。最近のFM3 バージョンで適用されているように、新しいくMC 1310 IC フェ
ーズロックループデコーダ再修理は不可能です。
Quad AM3 AM チューナー
1969 年発売開始
1973 年まで製造
合計生産台数2,000 台
Benelux 諸国コレクターズアイテムとして販売されたのは30 台程度
Quad AM3 とFM3 チューナー
このAM3 チューナーはめった市場に出ることはありません。一部の愛好家は長年探し続けています。
ヨーロッパバージョン(長、中、短波)と「海外」モデル(中、2 倍短波)の2 つのバージョンで製造
された真空管式。真空管は比較的簡単に入手可能で、比較的低コストでオーバーホールが可能です。
Quad 44 プリアンプ
1979 年発売開始
1989 年まで製造
総生産台数40,000 台
ベネルクス諸国では推定5,000 台販売
復刻版44 プリンプ正面
復刻版44 プリンプ背面
QUAD44 の品質についての意見は異なります。いくつかの機能は複雑に設定されています。両方のテ
ープモニタ機能はハウリングを引き起こす可能性があります。バランス/モノラル機能も少し疑問な点
があります。Quad は接続、フィルターの位置、そしてコストに関して多くの改良点を生み出しました。
最新版は2 倍のシンチRCA/DIN 接続のおかげで最も魅力的ですが、マザーボードのレイアウトが改善
されトーンコントロールの「ティルト」が上下2 段から3 段に変更されたことも重要です。そしてそれ
らの変更はこれを前のものよりも望ましいものです。一部のQUAD44 は、ある入力から別の入力への
予期しない切替わりに悩まされることがあります。Quad はその問題を解決するために修正を加えまし
た、しかしそれはうまくいきませんでした。しかし実際には、Quad 34 にとっても、問題を解決するの
はそれほど難しくありません。両方のプリアンプのバランス制御も問題です。本当に脆弱すぎます。そ
の部分はもう使用されず、特別なプリント基板(PCB)を持つ新しいフェーダーに置き換えられますが、
それはフロントパネルには表示されません!ボリュームコントロールのレベル1 で、すでに音が聞こえ
ているという事実がよく言及されています。そのためBGM の正確な音量調整は困難です。実際、問題
の原因となるのは音量制御ではなく、高い入力感度です。私たちにとって、その問題は解決は容易で標
準的なオーバーホールの場合には無料です。また、後でその変更を加えることは常に可能です。Quad
44 のバランスボリュームはしばしば割れたり音が途切れたりしますが、何年もの間オリジナル部品が入
手できなくなったため交換できません。スイッチとフェーダーの代わりに使用可能なタイプのプリント
基板(PCB)を作成したのはそのためです。
新Quad 44 プリアンプ用ラインモジュール(CD、DAC、iPhone など)
現在、入手が困難なのは、Quad 44 プリアンプ用の入力モジュールRadio、AUX、およびCD です。現
在、私たちはDIN とシンチ/RCA 接続とハイエンド、Burr Brown OPA 134 IC 新モジュールで提供しま
す。
新ライン入力モジュール
新ライン入力モジュール
再生用QUAD44 プリアンプ
新電源用電界コンデンサと抵抗
- 新しい電界コンデンサ
- 金メッキバージョンによるニッケル入力の置き換え
- 必要に応じて:バランスボリュームの交換
- プリント基板の修復とスイッチング問題
- 交換用電源フィルター/スパークキラーの交換
Quad 405 パーワンプ
1975 年発売開始
1982 年まで製造
合計生産台数65,000 台(おそらく間違い、シリアル番号59,000 まではアンプは405 と呼ばれ、シリア
ル番号65,000 は405-2 と呼ばれていました)。
Benelux 諸国で販売されている推定台数8,000 台
再生QUAD 405 パワーアンプ
QUAD 405 電源部
QUAD303 アンプの後継機。「何か新しい」とか、もっと力を求めているのがマーケティングなのでし
ょうか。外観は巨大なパワーアンプ、時にはチャンネルあたり1,000 ワットを求めた。また、アライメ
ントを必要としない新しいデザインは、Quad にとって快適であったでしょうか。
QUAD405 に採用されているカレント・ダンピング回路は印象的ですが、聞こえてくる405 の音は303
よりそれより劣って聞こえます。最新405-2 のバージョンだけがQUAD303 コンセプトに近い品質をも
たらしています。しかしQUAD303 はトップにとどまります!電界コンデンサを収容するために新しく
開発されたプリント基板(PCB)では、スピーカークローバー保護回路を取り付けるスペースを確保しま
した。問題がある場合- 高価なスピーカーユニットよりもパワートランジスタを破壊する方が安価です。
以前の405(シリアル番号9000 以前)にはこの便利なデバイスが装着されていませんでした。改装す
ると自動的にクローバー保護回路が内蔵されます。製造元がスピーカー端子(シリアル番号9001 以上)
にそのデバイスをマウントしようとする試みも排除されます。405-2 には(アンプのプリント基板/プリ
ント基板(PCB)に)クローバー保護回路をマウントするためのより良い解決策があります。
QUAD405 スピーカー保護回路を含む電源回路
QUAD 405 はスピーカー保護回路が取り付けられますQUAD405 第一世代の発売数が増えるにつれ
て、プリント基板カードが劣化してきます。これは、ほとんどの場合、極端に高い動作温度と内部の換
気がないためです。その問題を解決するために、QUAD405-2 では新しいアンプ基盤カードを設計しま
した。その結果、音質が向上しました。
- 新しく開発されたプリント基板(PCB)上の新しい電力用電界コンデンサ
- 旧タイプのQUAD405 にクローバー保護回路を取り付ける
- 保護ユニットをスピーカー端子からプリント基板(PCB)上に移動
- 値がずれた抵抗器の交換
- アンプボード上のすべての電界コンデンサの交換
- スピーカー端子を金メッキのコネクターに交換、必要に応じて入力コネクターも交換
仕様をQuad 405 からQuad 405-II へ変更
アンプボード付きの古いQuad 405(シリアル番号59.000 まで)の多くは………これらのボードを交換
しても意味がありません。QUAD405 後期バージョンのボードの1 つであるM12565-7 を使用して、ア
ンプを405-2 仕様にグレードアップするほうがはるかに優れています。
QUAD 405-II 新品パワーボードI
古いQUAD405 パワーボード゙
QUAD405 を再構築することは、ボード上のすべての部品が置き換えられることを意味します。パワー
段とドライバー段のトランジスタでさえも、実際の405-II:元の405 デザインの欠点の1 つである低イ
ンピーダンスによりよく対処できるアンプになります。
パワーボードをQUAD 405 からo 405-II 仕様へ変更
電源部の新コネクター(パワーボードの右)
スピーカー保護回路のアンプボードをスペースにより、入力と出力はより良いレアウトとなります。
- 新しく開発されたボード上の新しい電源用電界コンデンサ
- スピーカー端子を金メッキのコネクターに交換
- 新しいDIN バヨネット入力
- M12565.20 タイプによるアンプボードの交換cf. 405-II
- すべての抵抗器、コンデンサ、および半導体がリニューアル
- 新しい表示パネルとLED
Quad 405-2 パワーアンプ
1982 年発売開始
1993 年まで生産
総生産台数は10 万台(おそらく間違い、41,000 台であると思われます。合計10 万台で、59,000 台が
405、41,000 台が405-2)
QUAD405 用クローバー保護回路を含む新型パワーボード基盤
新QUAD405-2 と古い405 基盤
これは最初のQUAD405 より優れていて、最高とされるQUAD303 のクオリティに次ぐものです。より
多くの電力を必要として場合、その必要としている出力が100 ワットであれば、QUAD303 のペアをブ
リッジ接続するより405 -2 を使用する方が良いです。
新405-2 ユニット
QUAD 405-2 電源用ユニット
- 新開発基板上の新しい電源電界コンデンサ
- 値のずれた抵抗器の交換
- アンプ内のすべてのコンデンサの交換
- 金メッキコネクタ、および必要に応じてDIN 入力コネクタ用のスピーカー端子の交換
405-2 再生後
すべてのQUAD 405 は新しい金メッキスピーカー端子に交換されます
Quad 34 プリアンプ
1982 年発売開始
1995 年まで生産
総発売ユニット数41,000 台
ベネルクス諸国では7,000 台と推定
Quad 34 ライン入力モジュール
QUAd 34 再生後、全面パネル部
基本的にQUAD44 と同じ設計原理ですが、レイアウトが異なります。1 つのマザーボードにすべてのコ
ンポーネントがあります。最初の製造工程では、非常に品質の良くないの青色の電解コンデンサが約
20 個が実装されています。それらは基盤を電界液の漏れで壊すことががありました。マザーボードに
関する不都合な問題を回避するために、これらのコンデンサは予防措置を講じる必要があります。これ
らの問題が発生すると、ある入力から別の入力への34 の変更(44 の変更とまったく同じ)が自然に発
生します。通常イギリス人:パーツの選択に関する限り、「ペニー・ワイズ・ポンド=安物買いの銭失
い」。イギリスの自動車産業との比較は明らかです。
QUAD 34r プリアンプ背面
Quad 34 フォノモジュール
前述の問題はすべて、脆弱すぎるバランスコントロールと同じように置き換えられています。その部品
はもう入手できません。最後は回転コントロール、または新しいプリント基板(PCB)上の新しいフェー
ダーに置き換えられます。レコード再生しないユーザーのために、QUAD34 を4 入力プリアンプにする
ラインモジュールがあります。
- 新しい電源電解コンデンサと電圧レギュレータ
- すべてのコンデンサと値のずれた抵抗の交換
- ニッケル・ディスク入力またはライン入力モジュールを金メッキのものと交換
- 必要に応じて:バランスコントロールの交換
- プリント基板(PCB)トレースとスイッチング問題の修復
- ディスク入力モジュールの代わりにライン入力モジュール
Quad 34 プリアンプの問題点1982 年に導入されたQuad 34 プリアンプ– 熱烈な音楽ファンのた
めの真に素晴らしいデザイン:簡単なセットアップでも全ての要求を満たします:4 つの専用入力
(QUADrevisie によるライン入力でDISC 入力を変えることができます)。また、トーンコントロール
は音楽的に望ましい方法で機能します(トーンコントロールのないアンプは音楽愛好家の現実世界の要
求を満たしません)。QUAD34 は非常に低い歪みと非常に単純な操作を兼ね備えています。アルマ
ン・ヴァン・オメレン30 年間使用しても小さな問題も起こるがないことに驚いた人はいないでしょう。
また、Huntingdon / England の一部の建物の品質基準が低いためにQuad ユーザーが不平を言うのは現
実的ではありませんが、一方で、Quad ユニットの大半が20 年以上にわたって完璧に動作している場合
製造業者を非難する:争いの大部分はそれほど長くは続かない。一言で言えば:文句を言う理由はあり
ません。
代替?
最初に述べたように、問題とその解決方法を調べることは価値があります。そして、QUAD34 の感的
な側面とは別に、代替手段は何でしょうか。
問題が発生した34?
代替? そうではありません:同等のシンプルで音楽的に近い完璧なトーンコントロールを持つプリア
ンプが存在しないだけでなく、すべての可能な代替手段は少なくともQuad 34 と同じくらい古く、
Quad 34 とほぼ同じ問題を抱えています。現在市販されているプリアンプはほとんどの場合その機能を
提供していません。
Quad 34 の困ったことQUAD34 には7 つの問題があります。サービス資料には5 つのバージョン
しか記載されていません。すべてのバージョンで、アンプ全体が1 つのマザーボードに組み込まれ、す
べてのコンポーネントがそれに取り付けられています。それは上下の間に約80 の接続を持つ両面プリ
ント基板です。これらの接続は錆びる傾向があります。さびは接触不良を起こす原因となることがあり
ます。最初期版は、非常に悪い水色の電解コンデンサ、約20 個が装着されていました。それらの部品
は基盤を汚損しそして部品を壊すことがあります。マザーボードに関する不都合な問題を回避するため
に、これらのコンデンサは予防措置を講じる必要があります。
これらの問題が発生すると、ある入力から別の入力へのQUAD34 の変更(44 の変更とまったく同じ)
が意図しない形で発生します。通常イギリス人:部品の選択に関する限り、「ペニー・ワイズ・ポンド
=安物買いの銭失い」です。イギリスの自動車産業との比較は明らかです。
Quad 34 内部バージョン5
バージョン5 と6 では、錆の問題を解決するために、ボードの上に薄緑色のラッカーがスプレーされて
います。しかし、ラッカーは銅の印刷トラックを腐食させます- 黒い発疹で明らかにそれ故に新しい中
断を引き起こします。対策は問題よりも悪いです。
ラッカー層の下の濡れたプリントトラックの詳細写真。また、インターコネクタを通して問題のある錆
びたプリントの良い印象を与えます。それほど問題にならないのは、異なるブランドのIC が使用され
ていて、異なる特性が時々自発的に入力の切り替えを引き起こすことです。そして最後になりましたが、
少なくともバランスコントロールは……
どのように解決するか? 問題は年々増加しています。多くのQuad 34 プリアンプが改装されましたが、
しばしば古い問題が再び発生しました。プロセスは残念ながら終わりがありませんでした。
Quad 34 オレンジロゴ
今までの比較的トラブルのないバージョンは#7 だけです。前面にオレンジ色のQuad ロゴが表示され
ているdat バージョンは問題ないようです。私はQuad 34 / orange ロゴにバージョン5 のプリント基
板(PCB)を付けて修理したように「見える」と書いていますが、34 には#7 プリント基板(PCB)が付
いていますが前面にはオレンジのロゴはありません! すべての問題を根本的に解決する唯一の方法は、
完全な両面マザーボードを完璧な品質の新しいマザーボードに交換することです。それで、私達がその
ような新しいマザーボードを開発することは私達に新しい制御装置の設置を容易にするためにバランス
制御のために配線を再配列する機会も与える私達に機会を与えなければならなかった。また電源フィル
ターが修正され、改善される。入力を減衰させるためのよく知られた「フラグ」は、より信頼性の高い
ディップスイッチと交換されます。新しいボードはDIN とRCA/Cinch の両方の入力を容易にしますが、
DIN がRCA/Cinch より優れているため、RCA/Cinch タイプを優先してDIN 入力を省略することは実際
には非現実的です。すべての相互接続ケーブルは要望に応じてご用意します。
Quad 34 改装後の内部写真バージョン#7
コストは?
新しいマザーボードの開発と実現- #7 の改造バージョンは、マザーボードに約300 個のコンポーネン
トが搭載されているので大変な作業です。電源トランス、スイッチ、ベース、チルトアンボリュームコ
ントロール、新しいバランスコントロールを再投入できます。抵抗、コンデンサ、ダイオード、半導体、
IC、ディップスイッチなど、他の部品はすべて新品です。いくつかの部品とケースを除いて、これは全
く新しいQuad 34 と申し上げることができます。
Quad 34 テープボタンの調整QUAD34 テープ機能は他のライン入力とは異なります。Tape ボタン
を押すと、元のソースはアクティブのままになります。それは、3 つのヘッドカセットレコーダーとテ
ープレコーダーがオリジナルのソースを中断することなくモニターを容易にするために必要でした。こ
の機能は進行中の録音の品質を音声で確認するのに役立ちます。
しかし、最近はテープレコーダーやカセットレコーダーを使用している人が多く、Quad 34 ユーザーの
多くは監視機能よりもライン入力に関心があります。QUADrevisie は電子機器の小さな作業でそれを調
整することができます。小さなプリント基板(PCB)がボタンボードに取り付けられており、Tape 機能
は通常のライン入力のように機能します。
Quad FM4 チューナー
1982 年発売開始
1995 年まで生産
総生産量37,000 台
FM4 チューナー改装品
比較的良いチューナーですが、デジタルではありません。デジタル読み出しとプリセットを備えたアナ
ログチューナーです。QUAD 34 プリアンプの問題が電源とマザーボードで発生する可能性があるよう
に。このチューナーには少し問題があります。FM3 は優れているだけでなく、はるかに信頼性がありま
す。
Quad 66 システム
1989 年発売
1996 年までの生産(CD66 から1993 年まで)
総生産量12,000 台(チューナー5,100 台)
フィリップスがレーザーユニットの製造を中止し、チューナーにも問題が生じたため、CD プレーヤー
での多くの撤退のために、驚くほどのScepter リモコンを備えたQuad 66 システム(B&O のはるかに
スマートなデザインに敬意を表して) Telefunken IC の供給が困難なため。さらに悪いことに、生産品
質は標準に達していませんでした。私はしつこく問題を解決しようと試みる- 無料で調査する- しかし
私は徹底的調査を提供することができていません。
Quad 606 パワーアンプ
1986 年発売
1997 年まで生産
生産台数の合計27,700 台
音楽へのより多くのパワーの要求を満たすために、QUAD405-2 の兄弟として、1986 年に606 を発案さ
れました。出力の違いはそれほど大きくはありません- 約40 ワット@ 8 オーム- 405-2 と同じカレン
ト・ダピング原理を使用していますが、その兄弟モデルよりも少し劣っています。405-2 と比較して電
力の増加はほとんど無視できるので、最終的にはうまく機能し、信頼性のあるアンプが得られますが、
その音質には感心しませんでした。注:私が権威ある雑誌Benelux Luister のためにQUAD606 を検討し
ていたとき、私は本当にそのセットについて熱心でした。私はESL 57 が自分の405(最初のシリーズ)
に接続されているのを聞きました。私はそれから勝者であるように見えた606 に行きました。その後、
私はソニーの内蔵アンプTA-FA7(当時は約2200 ユーロ)を手に入れましたが、そのアンプは私の
Quad 44/606 の組み合わせよりはるかに優れています。数年前、私は同価格帯の中古Accuphase C200-
V プリアンプ(私はいつも彼らのプリアンプ、チューナー、CD プレーヤーが好きでした)を入手しま
した。私の部屋でアキュフェーズとQUAD・ESL 988 を組み合わせるために、私は一時的に改装された
クワッド303 を使用しました。それまでのソニーとの違いは、信じられないほどでした。低域と、中域
と高域(ストリングス、ボイス)を圧倒的で輝くものになりました。私は驚きました。それ以来、私の
クライアントの何人かはQUAD303 の品質を再認識しました。ESL 988 は、屋内でも、屋内でも、ドア
を開けて、ドアを開けて、ドアを開けたままにしていました。私がすでに持っていたQuad ESL 988 で
Accuphase を使うためには、パワーアンプが必要で、そして私は改装したQuad 303 を組み合わせまし
た。はるかにタイトな低さと美しく描かれていながら静かな高さ(弦、声)、私は当惑しました。それ
以来、あらゆる種類の異なるスピーカーを持つ多くの顧客がQuad 303 を再発見しました。
Quad 306 パワーアンプ
1986 年発売開始
1995 年まで生産
総生産量25,000 台
303 パワーアンプの後継モデルですが、303 の本質的な特質はありません。実際、306 と606(そして
707 と909 も)は405 のCurrent Dumping System と303 に比べて劣っています(他のタイプよりも優
れています)。それぞれの電源に非常に敏感です。しばらくすると、供給電解コンデンサの欠点が認識
できるようになります。それらは303 を除いて安定化された電源のないすべてのアンプです、そしてそ
のアンプは主電源の汚染の影響を受けにくく、整流器などからの主電源のすべての汚れがオーディオの
性能に影響を与えることに驚きません。アンプ、主にアンプの良い電源によって抑制されていません。
奇妙なことに、アンプの電源を徹底的に設計するよりも、高価な電源フィルタリングに注目が集まって
います。オーバーホールには、電源の電解コンデンサと小さな部品の交換が含まれます。またスピーカ
ーコネクターはよりよいものによって置換されます。
https://soundbox.co.jp/QUAD/Quad%20Revisie_JP_left.pdf
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/840.html#c45

[リバイバル3] 起業するより多国籍企業に投資する(現物株を買う)方がギャンブル度は遥かに低い 中川隆
16. 中川隆[-10457] koaQ7Jey 2019年5月14日 19:06:33 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1834]

芸能人に憧れてもむなしいだけ、「金持ちの75%はビジネスマン」という事実を見て考えよ=鈴木傾城 2019年5月14日
https://www.mag2.com/p/money/677191


「金持ち」と聞いて人々が思い浮かべる華々しいセレブ生活をしている「アーティスト・スポーツ選手・芸能人」の割合は、金持ちの中ではわずか1%に過ぎない。金持ちの大半はビジネスマンなのだ。(『鈴木傾城の「ダークネス」メルマガ編』鈴木傾城)

この世は弱肉強食、資本主義でワリを食わずに生きていく方法とは

若者はアーティスト・スポーツ選手・芸能人を目指す

莫大なカネを稼ぎ、派手な高級スポーツカーを乗り回し、連日のようにセレブとパーティーに明け暮れる。休日にはハワイかどこかのリゾート地で高級ホテルで豊かなバカンスを過ごし、都内のハイセンスなマンションに暮らす。

また、彼らは同じレベルと趣味の金持ちと付き合うので、交友関係も多彩で華麗だ。生活も服装も言動も派手なので、マスコミも常にこうした人たちを追いかけて、ますます派手さに磨きがかかる。

億超えの資産を持つ金持ちと言えば、多くの人がそのようなイメージを思い浮かべる。実際のところ、このイメージ通りの生き方をしている人もいる。


たとえば、成功したアーティスト・スポーツ選手・芸能人はまさにこうしたタイプの金持ちであると言える。だから、「金持ちになりたい」という野望を持った若者が真っ先に夢見るのは「アーティスト・スポーツ選手・芸能人」になっていく。

ところで、日本人で億越えの資産を築いている人は6つのタイプがあると指摘しているのが『ユダヤ人大富豪の教え』等、多数の著書を持つ本田健氏である。

金持ちの6つのタイプで、「成功したアーティスト・スポーツ選手・芸能人」はどれくらいの割合を占めているのかを見ると興味深いことが分かる。

それは、かなり稀少なタイプの成功者

本田健氏が著書『普通の人がこうして億万長者になった』の中で指摘している「日本の金持ち」の6つのタイプとは、以下のものである。

1. ビジネスオーナー(27%)
2. 専門家(24%)
3. 会社役員(24%)
4. 相続(18%)
5. 不動産(2%)
6. アーティスト・スポーツ選手・芸能人(1%)
(その他 4%)

これを見ると、「金持ち」と聞いて人々が思い浮かべる華々しいセレブ生活をしている「アーティスト・スポーツ選手・芸能人」の割合は、金持ちの中ではわずか1%に過ぎなかった。

これは、金持ちになりたいがために「アーティスト・スポーツ選手・芸能人」を目指すのは、結構「分が悪い」ということを指し示している。

実際、アーティスト・スポーツ選手・芸能人というジャンルは凄まじく競争が激しく淘汰のきつい世界であり、そこで台頭し、実力を保持し続けるのは「ほんの一握り」の人に過ぎない。

統計が残っている、ある有名女性アイドルのオーディションでは、応募総数が7,924名で合格者が20名だったので、それこそ合格率は0.25%である。この0.25%を突破しても、それから芸能界で生き残れるのはほんの数名にしか過ぎない。

仮に20名の中で最終的には5名ほどしか生き残れないとしたら、成功者は0.06%である。1%どころか0.1%にも満たない。


「華々しいセレブへの道」は、いかに厳しいかが見て取れる。容姿や実力があってもそれだけでは成功できず運も大きく左右する。そんな世界だ。このジャンルで成功できる人も少ないのだが、成功できても金持ちの割合から見るとかなり稀少なタイプの成功者なのである。


金持ちの75%はビジネスマン

金持ちになりやすいトップは「ビジネスオーナー」だ。ビジネスオーナーは「ビジネスを所有している人」であり、広い意味では株主をも含むのだが、ここで指しているビジネスオーナーとは、分かりやすく言えば「経営者」である。

金持ちの27%は成功したビジネスを経営している人である。また、成功した会社の会社役員も24%が金持ちになっているので、これを見ると金持ちというのは半分が「成功した会社の経営者かその役員」であると言うことができる。


経営者も会社役員も朝から晩までビジネスに生きているのだから、彼らをひとことで括ると「ビジネスマン」ということになる。

現代の資本主義というのは「企業」が動かしている以上、企業の経営に関わっているビジネスマンにカネが集まるのは自然の帰結だ。

金持ちになっているもうひとつのタイプは「専門家」なのだが、これは弁護士・医者・コンサルタント・会計士・税理士等を指す。彼らは専門知識を活かしてビジネスを運営しているので、「専門知識を活かしたビジネスマン」ということができる。このタイプは24%である。

金持ちになった人の75%、実に4分の3がビジネスマンだったということだ。


芸能人を目指すのはワリに合わない

相続者はビジネスマンではないのだが、何らかのビジネスで成功した親の資産を相続しているのが大半だと思われるので、間接的に成功したビジネスに関わっているということを意味している。

さらに不動産経営者もまた不動産を主戦場としたビジネスマンであり、このように見ると、現代の資本主義の正体がはっきりと分かるはずだ。

もし金持ちになろうと思うのであれば「成功したアーティスト・スポーツ選手・芸能人」になろうとするのではなく、「成功したビジネスマン」になろうとしなければならないのである。


凄まじく成功したアーティスト・スポーツ選手・芸能人はとても目立つのだが、それは金持ち全体から見ると1%の存在であり、本流ではない。

ビジネスに関心がないなら貧乏まっしぐら?

金持ちになりたければ、結局はビジネスマンにならなければならないというのが現代の資本主義の暗黙のルールであると言っても過言ではない。ビジネスに邁進し、そこで成功したら間違いなく金持ちになれる。

現代の資本主義は「カネこそすべて」のような世界になっているのだから、それでは「みんなビジネスマンになればいい」という話になるのだが、それがそう簡単なことではないというのは誰もが分かっている現実である。


ビジネスでの成功は「千三つ(1000のビジネスに挑戦して3つくらい当たればいい)」というほど確率の低い世界だし、そもそも人間社会は多彩で人々の関心はビジネス一色で占められているわけではない。

ビジネスに関心があるどころか、逆にビジネスに「100%無関心」である人もいくらでもいる。ビジネスなど心底どうでもよくて、働いてカネを稼いでいるのも「食うためにやっている」だけで仕事が終わったら、もう仕事のことなど1分たりとも考えたくない人も多い。

資本主義の世界で生きているのだが、資本主義に興味がない。興味がない以上、ビジネスに邁進するような人生は生きられないし、無理してやったとしても成功はおぼつかない。彼らは経営に頭を悩ますなど「うんざり」だろう。

資本主義の世界だからカネが欲しくないわけではないのだが、ビジネスには関心がないのだから必要最小限でしか関われないのである。必要最小限しか関わらないから、カネに窮していくことになる。


ワリを食わないで生きていくために

では、ビジネスに無関心な人が資本主義の世界でワリを食わないで生きていくためにはどうしたらいいのか。それこそが「優良企業への長期投資」「優良ETFへの長期投資」である。

優良企業、優良ETFに投資することによって、有能な経営者に働いてもらった対価を手に入れる。

自分が有能なビジネスマンになるのではなく、有能なビジネスマンに賭け、働いてもらい、賭けた分の対価を得る。


その間、自分はやりたいことをやっていればいい。


株式を手に入れることでビジネスオーナーになれる

株式を手に入れるということは、明確に「ビジネスオーナーになる」という意味である。

実のところ、「普通の金持ち」のさらに上に君臨する「超金持ち」は莫大な株式を保有しているだけで、あとは好きなことをして生きている。


ビジネスに無関心な人が、無関心であるがゆえに選択した「優良企業への長期投資」「優良ETFへの長期投資」によって、やっていることが超富裕層と同じになるというのが資本主義の皮肉な側面だ。
https://www.mag2.com/p/money/677191
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/826.html#c16

[政治・選挙・NHK260] <ついに、来るべきものが来た!>維新と安倍首相にとって致命的な丸山議員の「戦争発言」  天木直人  赤かぶ
3. 2019年5月14日 19:21:08 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1835]
本当の事を言っちゃいけないのかよ。

侵略に対して戦うのが国会議員の使命だ

アメリカが押し付けて、日本人の承認すら取っていないインチキ憲法を守る意味は無い
http://www.asyura2.com/19/senkyo260/msg/716.html#c3

[近代史3] 天皇一族の様な一重瞼・奥二重瞼は華北に居た漢民族にしかみられない 中川隆
21. 中川隆[-10456] koaQ7Jey 2019年5月14日 21:13:06 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1836]
縄文人ゲノムを高精度解析=「酒に強い」特徴も−国立科博など 2019年05月13日
https://www.jiji.com/jc/article?k=2019051300887

遺伝情報から復元された縄文時代後期の女性の顔(国立科学博物館提供)


 国立科学博物館などの研究チームは13日、北海道・礼文島の船泊遺跡から発掘された約3500〜3800年前の縄文時代後期の女性人骨から全遺伝子情報(ゲノム)を高精度に解析したと発表した。論文は近く、日本人類学会の英文誌に掲載される。

 国立科博の神沢秀明研究員、国立遺伝学研究所の斎藤成也教授らのチームは船泊遺跡で見つかった女性人骨の大臼歯からDNAを採取。保存状態がよく、現代人とほぼ同じ精度でゲノムを解析することができた。


北海道・礼文島の船泊遺跡から発掘された縄文時代後期(約3500〜3800年前)の女性人骨(国立科学博物館提供)

 解析の結果、縄文人の祖先は約1万8000〜3万8000年前に、中国大陸に住む現在の漢民族との共通祖先と分岐したと推定。ロシア極東部から朝鮮半島、台湾の先住民など東アジアの沿岸部の集団と遺伝的に近く、比較的少ない人口集団で狩猟採集生活を続けていたことも分かった。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2019051300887


22. 中川隆[-10515] koaQ7Jey 2019年5月13日 20:22:00: b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1772] 報告
▲△▽▼

縄文人の起源、2〜4万年前か 国立科学博物館がゲノム解析 2019/5/13
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO44722870T10C19A5CR8000/

国立科学博物館の神沢秀明研究員らは13日、縄文人の全ゲノム(遺伝情報)を解析し、縄文人が大陸の集団からわかれた時期が今から約2万〜4万年前とみられることがわかったと発表した。日本人の祖先がどこから来たのかといった謎に迫る貴重なデータとなる。詳細を5月末にも学術誌で発表する。

国立遺伝学研究所や東京大学などと共同で、礼文島(北海道)の船泊遺跡で発掘された縄文人女性の人骨の歯からDNAを取り出して解析した。最先端の解析装置を使い、現代人のゲノム解析と同じ精度でDNA上の配列を特定した。

特定した配列を東アジアで現在暮らす人々の配列と比べた結果、縄文人の祖先となる集団が東アジアの大陸に残った集団からわかれた時期が約3万8000年前から1万8000年前であることがわかった。

縄文人は日本列島に約1万6000年前から3000年前まで暮らしていたと考えられている。3000年前以降は大陸から新たに弥生人が渡来し、日本列島に住む人々の多くで縄文人と弥生人以降のゲノムが交わったことがこれまで知られていた。

今回の解析では、国内の地域ごとに縄文人から現代人に受け継がれたゲノムの割合が大きく異なることもわかった。

東京でサンプルを取った本州の人々では縄文人のゲノムを約10%受け継ぐ一方、北海道のアイヌの人たちでは割合が約7割、沖縄県の人たちで約3割だった。

ゲノム情報からは船泊遺跡で発掘された女性がアルコールに強い体質であったことや、脂肪を代謝しにくくなる遺伝子の変異を持っていたことなどもわかった。現代人の様々な疾患について、今回の縄文人のゲノムから説明できる可能性があるという。

古代の人類のゲノムを解析する試みは欧米を中心にネアンデルタール人などで進んできた。縄文人の全ゲノムが読まれたことで、アフリカで生まれた人類集団がどのように東アジアの各地に広がったか研究の進展が期待される。

今後、研究チームはさらにデータの解析を進める。配列を公開して海外の研究機関との共同研究も検討していく。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO44722870T10C19A5CR8000/


▲△▽▼

平成31年5月13日 独立行政法人 国立科学博物館
高精度縄文人ゲノム の概要
http://www.kahaku.go.jp/procedure/press/pdf/150678.pdf
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/103.html#c21

[政治・選挙・NHK260] 奇怪・滑稽な世界<本澤二郎の「日本の風景」(3314)<ついに出た!亀の甲羅を焼いて占う儀式> 笑坊
1. 2019年5月14日 21:28:45 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1837]
こいつ、中国の工作員だろ
http://www.asyura2.com/19/senkyo260/msg/717.html#c1
[リバイバル3] 伝説の静電型スピーカー QUAD ESL57・ESL63 中川隆
90. 中川隆[-10455] koaQ7Jey 2019年5月14日 21:42:20 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1838]

サウンドボックス

QUAD ESL57,ESL63 ESL63Pro 修理受付中 
https://www.soundbox.co.jp/quad63repair.html


ドイツQUAD Musikviedergab GmbH 社QUAD ESL57 復刻新品(受注生産品)
* QUAD ESL57QA ¥1,300,000 ペア(税別)
2 つの違ったスタイル、前面メタル・グリル色は3色から選択してください。
https://www.soundbox.co.jp/QUAD_ESL57QA_Cata_a.pdf

ドイツQUAD Musikviedergab GmbH 社QUAD ESL63 復刻新品(受注生産品)
* QUAD ESL63QA ¥1,600,000 ペア(税別)
フレーム木の材質、色を指定してください
https://www.soundbox.co.jp/QUAD_ESL63QA_Cata_a.pdf


復刻品 QUAD-II 真空管モノラル・アンプ 
(ドイツ QUAD MusikWiedergabe GmbH) 製 ¥500.000/ペア
オプション KT66/GEC、EF86/Mullard、GZ32/Mulalrd +\120,000より
https://www.soundbox.co.jp/QUAD/QD-II.htm


復刻品 QUAD 33/2プリアンプ  QUAD 303QR パワーアンプ 
(オランダ QUADREVISIE社製)
https://www.soundbox.co.jp/QUAD/QD_33_2_303QR.htm
https://www.soundbox.co.jp/QUAD/Quad%20Revisie_JP_left.pdf



http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/682.html#c90

[リバイバル3] オールド QUAD の安物アンプは名機なのか? 中川隆
46. 中川隆[-10454] koaQ7Jey 2019年5月14日 21:43:47 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1839]

サウンドボックス

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(ドイツ QUAD MusikWiedergabe GmbH) 製 ¥500.000/ペア
オプション KT66/GEC、EF86/Mullard、GZ32/Mulalrd +\120,000より
https://www.soundbox.co.jp/QUAD/QD-II.htm


復刻品 QUAD 33/2プリアンプ  QUAD 303QR パワーアンプ 
(オランダ QUADREVISIE社製)
https://www.soundbox.co.jp/QUAD/QD_33_2_303QR.htm
https://www.soundbox.co.jp/QUAD/Quad%20Revisie_JP_left.pdf

http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/840.html#c46

[リバイバル3] オールド QUAD の安物アンプは名機なのか? 中川隆
47. 中川隆[-10453] koaQ7Jey 2019年5月14日 21:47:41 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1840]

サウンドボックス
https://www.soundbox.co.jp/


東京都調布市仙川町2−13−32

Tel: (03) 5577-5227 

サウンドボックスへの地図
https://www.google.com/maps/d/viewer?mid=10SwyUNIYBG0FdAFxBfQZSf_iNdw&ie=UTF8&hl=ja&msa=0&ll=35.66216900000003%2C139.58260799999994&spn=0.004184%2C0.006866&z=17&source=embed


営業時間:月曜日−土曜日11:00−19:00/日曜・祝日休み


http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/840.html#c47

[リバイバル3] 伝説の静電型スピーカー QUAD ESL57・ESL63 中川隆
91. 中川隆[-10452] koaQ7Jey 2019年5月14日 21:48:16 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1841]

サウンドボックス
https://www.soundbox.co.jp/


東京都調布市仙川町2−13−32

Tel: (03) 5577-5227 

サウンドボックスへの地図
https://www.google.com/maps/d/viewer?mid=10SwyUNIYBG0FdAFxBfQZSf_iNdw&ie=UTF8&hl=ja&msa=0&ll=35.66216900000003%2C139.58260799999994&spn=0.004184%2C0.006866&z=17&source=embed


営業時間:月曜日−土曜日11:00−19:00/日曜・祝日休み


http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/682.html#c91

[政治・選挙・NHK260] 小室圭さん母親の元婚約者 「とにかく400万円返して」、代理人が(デイリー) 完璧帰趙
1. 中川隆[-10451] koaQ7Jey 2019年5月14日 22:51:05 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1842]
小室佳代に貸した 400万円を返してくれないと言ってる元婚約者はおそらく CIA から何千万円も貰って、大袈裟に騒いだんだろうね。

金が無ければ生活保護を受けるだろ
マスコミに垂れ込む様な人が餓死とか有り得ない

潮や文春もCIAに買収されてるんだよ

記者と口裏合わせてるだけだろ

体重が30kg代 になったのが本当なら胃癌かうつ病だろ
食べる物が無くて痩せる事は有り得ない

自分の損得しか考えない人間だし、ジャーナリストと話してるんだから
生活に困ってるのなら生活保護を受けるに決まってるよ 30投稿者:2  投稿日:2019年05月06日(月) 07時32分36秒
そもそも小室佳代の元婚約者は定年まで一流商社にいて、定年後もベンツに乗ってる程羽振りが良かったんだ

家族もいないんだから厚生年金で十分生活できるだろ
食うものが無くて飢えてるとか有り得ないんだよ

CIAは莫大な金を使って政敵のスキャンダル探しをしていて、電通、新潮・文春や警視庁に通知してるから、CIA情報で小室佳代の元婚約者関係のスキャンダルが出て来たんだ。
http://www.asyura2.com/19/senkyo260/msg/727.html#c1

[政治・選挙・NHK260] この政権の退場が急務 望まれるのは破局的な大暴落 誰が買い支えているのか、参院選までか(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
6. 中川隆[-10453] koaQ7Jey 2019年5月14日 22:57:16 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1840]
>>4
>NYダウが(三尊天井)三山,形成している。戻りがあるとマイナスに増幅して,戻した後に10分の1まで大暴落する。


NYダウ
https://kabutan.jp/stock/chart?code=0800

チャートが全然読めないんだね
三尊天井なんて形成してないよ

http://www.asyura2.com/19/senkyo260/msg/718.html#c6

[政治・選挙・NHK260] 丸山穂高議員「戦争で北方領土奪還」発言でも議員辞職せず…過去の日露交渉を台無しに(Business Journal) 赤かぶ
6. 中川隆[-10455] koaQ7Jey 2019年5月15日 06:19:01 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1838]
本当の事を言っちゃいけないのかよ。
侵略に対して戦うのが国会議員の使命だ

アメリカが押し付けて、日本人の承認すら取っていないインチキ憲法を守る意味は無い
http://www.asyura2.com/19/senkyo260/msg/736.html#c6

[政治・選挙・NHK260] 戦争する?丸山発言を「見過ごしてはならない」とロシア!  赤かぶ
13. 中川隆[-10457] koaQ7Jey 2019年5月15日 06:25:01 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1836]
本当の事を言っちゃいけないのかよ。
侵略に対して戦うのが国会議員の使命だ

アメリカが押し付けて、日本人の承認すら取っていないインチキ憲法を守る意味は無い
http://www.asyura2.com/19/senkyo260/msg/734.html#c13

[近代史3] 体制側に都合が悪い本はアマゾンから排除される 中川隆
1. 中川隆[-10456] koaQ7Jey 2019年5月15日 06:51:36 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1837]

 アマゾンの終焉 2019年05月13日
http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-741.html


 アマゾン日本は、1998年に設立され、2000年に事実上の開業をした。当初は古本などの流通販売で、「こんな便利な会社ができたのか」と、私も喜んで利用していた。

 なにせ、古本屋を数十軒もハシゴして、やっと発見できるような貴重な本が、ネット検索で、瞬時に注文できるのだから、とてつもない革命が起きたと思った。

 当時は、まだネット上の情報よりも、書籍類の方が勝っていて、古本による情報検索は極めて貴重なものであり、大勢の人が手放しでアマゾン商法を歓迎したのではないだろうか?

 しかし、アマゾンが、古本流通業界を極度に合理化すると時期を同じくして、書籍そのものの価値が、ネット情報に取って代わられ、全世界的に、出版や書籍流通の衰退が始まったともいえるだろう。

 その後、アマゾンは、書籍よりも儲かる一般商品も手がけるようになり、あれよあれよという間に、巨大な流通産業となった。2015年には、売上高が1兆円を超えているが、現在どうなっているかデータが出てこない。
 https://ja.wikipedia.org/wiki/Amazon.co.jp#cite_note-7

 本当に欲しい商品のラインナップが豊富で、注文すれば、わずか二日程度で届く、楽天と違って、送料もかからないということで、私のように、近所に大型販売店のない地方の過疎地帯に住んでいる者にとっては、アマゾンの存在は救世主のようであった。

 そんなアマゾンの姿を見て、今から十数年前には、「これで小売量販店は駆逐されるだろう」と、アマゾンの天下がやってくることを予想していた。
 この先、日本の一般小売業は、ネット社会とアマゾンに駆逐され、生き残れる業種は、わずかしかないと危機感を抱いたものだ。
 2015年頃までは、実際にそうなりつつあった。

 ところが、2016年あたりから風向きが変わってきた。社会全体に「アマゾン叩き」の風潮が出てきて、とりわけアマゾンによる脱税問題が厳しく指摘されるようになった。
 
アマゾン、日本で巨額の「税金逃れ」か…過去5〜7年分の追徴課税の可能性 渡辺哲也 2017年
 https://biz-journal.jp/2017/10/post_20877.html

 なぜAmazonは日本で法人税を払わずに済むのか? 元国税職員が解説
 https://www.mag2.com/p/news/348773

 要旨は、アマゾン日本の利益をアメリカ本社が大部分吸い上げるため、日本支社には税金を払える利益が存在しない、そして、国税庁による課税については、アメリカとの協議を求め、その結果、日本では払わなくてよいという事態に決着したということだ。

 これも庶民に対しては極端に苛酷な「鬼の国税」の発想からすれば、ずいぶんと異様なほど弱腰、妥協的で、アメリカ当局に屈服させられたという形になっている。
 仮に1兆円の売り上げのうち、10%を利益と考えても1000億円、法人税は400億円を超すはずだが、それを、ほとんど支払わないというのである。
 アマゾンは、日本の郵便や道路、宅配などのインフラを利用しておきながら、そのコストを負担しないのである。

 おまけにアマゾンは、タックスヘイブンと呼ばれる租税回避地を最大に活用していることでも知られる。事業拠点を名目上、タックスヘイブン諸国、モナコ・パナマ・ケイマン諸島などに置いて、極端に低い租税を支払うことで、インフラを利用する営業地での課税を逃れている。
 https://www.mag2.com/p/money/376219

 創業者のベゾスが1994年にオンライン流通業種=通販企業を設立してから、年間2300%という超高成長を遂げているのだが、これは、インターネットという人類社会における巨大な情報ニューウエーブに乗ったサーフィンに大成功したもので、同じ時期に、フェイスブック・インスタグラム・ラインをはじめとする、たくさんのSNSが登場し、遅れてツイッターが登場したわけだが、これによって人間社会におけるネットの重要性が飛躍的に増して、初期に乗ったものが勝ち組になったということだろう。

 アマゾンの肥大は、もはやとどめようがなく、世界を席巻し、人類社会の流通は、アマゾンに支配されるのではないかと思うほどだったが、この数年、少し様相が変わってきているように思える。
 あれほど便利さを活用してきた私が、アマゾンを敬遠し、もっぱら楽天などに依存するようになったのだ。実際、アマゾンからの商品購入をやめてから二年ほど経つ。
 しかし今回、どうしてもアマゾンしか買えない商品を久しぶりに注文したのだが、いつまで経っても届かないことから、このコンテンツを書くことにした。

 最大の理由は、アマゾンが2015年あたりから、中国の通販サイトと提携しはじめたようで、多くの商品が中国製に変わってきた。
 アマゾンの商品配送は、アマゾン自身が手がけるものと、出品業者に任せるものがあるが、商品を購入するとき、この違いを認識するのは難しい。
 このとき、中国の出品業者による流通は、中国本土から送付されるため、アマゾン本社によるものと比べて極端に時間がかかる。

 最近、多用するザックの肩バンドが切れかけたため、以下の商品をアマゾンに注文した。
 https://www.amazon.co.jp/25l-%E3%82%B6%E3%83%83%E3%82%AF-%E3%83%AA%E3%83%A5%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B5%E3%83%83%E3%82%AF-%E6%97%85%E8%A1%8C-%E3%82%AD%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%83%97-%E9%AB%98%E5%93%81%E8%B3%AA-%E9%98%B2%E7%81%BD-%E9%98%B2%E6%92%A5%E6%B0%B4-%E9%80%9A%E6%B0%97%E6%80%A7%E6%8A%9C%E7%BE%A4-%E9%AB%98%E5%93%81%E8%B3%AA-%E4%B8%88%E5%A4%AB%E3%81%A7%E9%95%B7%E6%8C%81%E3%81%A1-%E5%8F%8E%E7%B4%8D%E6%80%A7%E3%82%82%E6%8A%9C%E7%BE%A4-%E5%A4%9A%E6%A9%9F%E8%83%BD-%E3%83%AC%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%82%B9-%E3%83%A1%E3%83%B3%E3%82%BA%E5%85%BC%E7%94%A8/dp/B07CK5JPMC/ref=sr_1_18?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&keywords=%E7%99%BB%E5%B1%B1+%E3%83%AA%E3%83%A5%E3%83%83%E3%82%AF+25l+%E3%82%B6%E3%83%83%E3%82%AF&qid=1557734915&s=shoes&sr=1-18

 すぐに必要だったので、名古屋の駅前アルプスまでザックを買いに行ったのだが、総じて1万円以上するので諦め、楽天で探したが、やはり高価だった。
 アマゾンで探すと4000円台の手頃な価格で、欲しかったタイプが見つかったので5月4日に注文し、銀行振り込みをしたら、数日で発送とのメールが来た。ところが、十日近く経っても来ない。

 そこで、発送メールをよく見ると、なんと5月31日配達になっていて、配送業者はチャイナポスト、つまり中国発送だったのだ。
 そんなことは、アマゾン商品紹介欄のどこにも書かれていない。これで「騙された!」と毎度ながら思ったのだが、配送時間を数日と見込んで、すぐに必要としていたのに、一ヶ月もかかるのは詐欺というしかなく、アマゾンでは、これが常態化しているのだ。

 中国の業者は詐欺的なことを平気でやる会社が多く、これまでもアマゾンで、工具類を中心に、ずいぶん痛い目に遭っていて、だからアマゾンからの購入を止めていたのだが、今回、また引っかかってしまった。
 日本のまともな企業なら、中国発送で時間がかかるなら、必ず、その旨を表示するのが常識であって、中国発送を隠しながら、数日で発送するというウソを書いて消費者を騙すとは悪質な商法である。

 アマゾンは、他にも、詐欺的な商法がひどく多い。
 例えば価格変動制が代表的で、ニーズが増えるとみると、とたんに商品価格を勝手に値上げするのだ。例えば、テレビで明宝ハムを宣伝してニーズが高まると、普通一本1000円程度で売られている商品が、アマゾンでは3000円にも跳ね上がっている。
 こんな悪質なプレミアムをつけるような通販企業は、他で聞いたこともない。
 https://matome.naver.jp/odai/2136835181793874601

 日本の商習慣でいえば、こうしたニーズによる極端な価格変動を行う企業は存在せず、また、数日で届くと書いていながら、配送に一ヶ月もかかることを隠す企業も存在しない。
 こうしたアマゾンの対応は、日本的感覚からいえば文句のない詐欺行為であり、こんなことを平気で続ける企業が、日本社会に受け入れられることなどありえないのだ。

 ネット企業は、こういう詐欺的なことをするから、私は絶対にクレジットカードなど利用しない。もっぱら定額プリペイドカードか、振り込みしか使わなかった。
 楽天のプリカは、1年で勝手に消えてしまうから、これも使えず、仕方なしに振り込みだけを使った。

 そこで、「アマゾン・詐欺」で検索すると、出るわ出るわ……。

 現在、大きな問題になっているが、プライム年会費問題である。
 http://blog.livedoor.jp/amazonsagi/archives/cat_50050738.html

 アマゾンプライム会員の「お試し」を申し込むと、勝手に正会員にされて、年間3900円、自動的に引き落とされるシステムが、詐欺だという批判が大量にアップされている。

 かつて、インターネット黎明期に、現在のニフティが、無料でプロパイダ(当時はテレタイプ程度のパソコン通信)を行い、大量の会員を集めると、今度は、突然勝手に有料化して会費を引き落とす問題があった。
 その後、ニフティの経営者は、二転三転したのだが、当時は、この種の無料会員を突然、勝手に有料化して金をだまし取る手口が横行したが、今、アマゾンがプライム会員で行っているのは、まさに同じような詐欺である。

 他にも、アマゾン=詐欺で調べると、たくさん出てくるのだが、こうした真面目な日本の消費者を裏切り、信用を失うような行為を平然と重ねているアマゾンという企業が、今後、発展する可能性があるかといえば、私はそうは思わない。

 日本の消費者は、昔から、この種の信頼を裏切る行為に対して極めて厳しいのであり、徐々に客離れが進めば、ある臨界点を過ぎて、突然、アマゾン全体が、誰からも信用されなくなるように思える。

 日本的商法といえば、三井の「三方良し」が有名である。
 https://www.itochu.co.jp/ja/about/history/oumi.html

 『売り手によし、買い手によし、世間によし』を示す『三方よし』という表現は、近江商人の経営理念を表現するために後世に作られたものであるが、初代、伊藤忠兵衛が先達への尊敬の思いを込めて発した『商売は菩薩の業(行)、商売道の尊さは、売り買い何れをも益し、世の不足をうずめ、御仏の心にかなうもの』に本質がある。

 「一つの道は、かかわるすべての人々に幸福をもたらすものでなければならない」
 という発想こそ、日本社会の本質であり、一言でいえば「利他主義」の極地である。
 日本の商売道は、日本全国津々浦々の個人商店にまで、こうした「三方良し」の思想が浸透し、利他主義を前提に、流通が行われてきたものであって、アマゾンのやり方は、こうした日本商業思想を根底から破壊する邪悪な利己主義が含まれていると思うしかない。

 これは、資本主義社会における「唯利益主義」、売り上げと利益を上げ続ける再生産だけが業務の本質であるかのような発想から考えれば正当だと信じているのだろうが、その意味では、信頼=信用を崩壊させる利益相反の思想である。
 創業者のベゾスとしては、このままアマゾンの株価が上がり、超巨額になったときに、アマゾンを簡単に手放して金に換えるという意思があるのだろう。
 現代の金融資本主義は、会社を大きくして、売り飛ばして金儲けするという発想しかなく、「社会貢献」という思想が存在しないのである。

 このような、配送に一ヶ月もかかる中国産を騙して売ったり、ニーズが上がれば価格も上げることや、無料と謳った会員を勝手に有料化して年間3900円も、本人の了解もないまま勝手に引き落としたりするやり方をとっていれば、消費者の怒りをかって、アマゾンが見放される事態は必然というしかない。

 もうアマゾンは、時間の問題で、終焉を迎えるのだと予告するしかない。
 創業者のベゾスはアマゾンの株を売り抜ければ、それで良いのだ。
 こうした大量流通は、資本主義による金儲けシステムの制約のなかにあり、そもそも詐欺と深く結びついているので、本当に健全な消費を行うためには、個人の信頼関係を前提にした流通に頼るしかないだろう。

 例えば、田舎の農産物直販店のようなシステムである。
http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-741.html
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/428.html#c1

[近代史3] 新自由主義を放置すると中間階層が転落してマルクスの預言した階級社会になる理由 中川隆
22. 中川隆[-10458] koaQ7Jey 2019年5月15日 07:06:12 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1835]

停滞する日本社会で、これから若者が選ばされる「3つの選択肢」とは?2019.05.https://blackasia.net/?p=12899

2019年10月から消費税が現行の8%から10%になる。これに伴い、2019年5月14日の経済財政諮問会議で話し合われたのは「消費が減退しないように最低賃金の引き上げを企業に働きかけること」だった。

しかし、当然のことだが、賃金を引き上げるかどうかという問題は、企業がきちんと売上と利益を確保できるかという部分にかかっている。

誰が考えても分かるが、普通は消費税を引き上げて景気が上向くことはない。むしろ、じわりじわりと物価が上がるのだから、消費は減退して景気は悪化する。

景気が悪化するというのは、すなわち企業の売上も利益も吹き飛ぶということだ。売上も利益も確保できないのに、賃金だけは上げるような企業はない。

もし、政府に言われてしぶしぶ正社員の賃金を上げるというのであれば、恐らくそのコストの分だけ、非正規労働者やパートをクビにするという動きになる。

また中小企業は今でもぎりぎりのコストでやっているので、賃金の引き上げはできないところが多い。景気が悪化すると、むしろ賃金は下がる。(鈴木傾城)


借金に頼って生きている若年層

だから、2019年10月の消費税の引き上げは、多くの国民は実質的に可処分所得の減少になってしまう。分かりやすく言うと、使える金が減少する。

そうなると、一番最初に追い詰められるのは、言うまでもなく今までぎりぎりで生活してきた人たちである。ひとり親世帯、預貯金のない高齢者、そして就職に厳しい若年層がみんなまとめて苦境に堕ちる。

民主党政権が崩壊して第二次安倍政権が発足した後、日本の株式市場は大幅に上昇したが、これによって恩恵を受けたのは株式を持っていた人たちだけである。

株式を持っていなかった多くの人たちには、2013年からの株価上昇の恩恵など、何ひとつなかった。株式を買えと言われても、肝心な「元手がない」ので、手も足も出なかったのである。

社会の底辺でもがく人たちは、株式どころか、それこそ日々の生活をやりくりするだけでも四苦八苦している。

貧困がそこに蔓延している。

若年層の少なからずが非正規雇用によって生活破綻の寸前になっているという事実は、すでに知らない人はいない。サラ金(消費者金融)の借り入れは、今や20代から30代の若年層で7割を占めるようになっているほどだ。

その借り入れは「遊び回るため」ではなく、「生活費」のためだというところに切実さがある。給料だけではやっていけないので、借金に頼って生きているのである。

「今後は少子高齢化によって人手不足になるのだから、若年層には仕事にありつけるチャンスがあるはずだ」と10年前までは言われていた。

しかし、非正規雇用が社会に定着して若年層は「使い捨て」にされる社会になっている。使い捨ての仕事がいくら人手不足だと言われても、それで生活を安定させることができない。

その中で、今後は税金がさらに過酷になっていくのだから、若年層の生活が楽になることなどない。

若い世代の死因の第一位は?

厚生労働省の発行した平成30年版「自殺対策白書」によると、若い世代の死因の第一位は以下の通りになっていた。

15〜19歳 自殺
20〜24歳 自殺
25〜29歳 自殺
30〜34歳 自殺
35〜39歳 自殺

若年層の自殺の原因は、「就職できなかった」「勤務問題で追い詰められた」というものが多い。どんなに努力しても就職できない。何十社、中には百社近くも面談を受けて、すべて断られる若者もいる。

「就職活動に失敗したくらいで自殺するなんて」と思う人もいるかもしれない。しかし、数十社も面談を受けてことごとく断られる若者の立場に立つと、それがいかに残酷なことであるのか想像できるはずだ。

「お前は必要ない」と繰り返し繰り返し言われ続け、「存在を否定される」のである。

感受性の強くて、感情が豊かで、とても素直な心を持った若者ほど、その現状に心が折れてしまっても、それは不思議でも何でもない。実際、ここで脱落して絶望のあまり自殺する若者がたくさんいる。

やっとのことで就職できても非正規労働だったり低賃金だったりして生活が成り立たず、ここでも将来に絶望して自殺に追い込まれることもある。

将来、結婚できないとか、子供が作れないというレベルではない。今の生活すらも成り立たないくらいの給料しかもらえないのである。

さらに、何とか入った企業もブラック企業で死ぬほど酷使されて使い捨てにされて、心身共に疲れ果てて自殺に追い込まれていく若者もいる。

次の3つの選択肢から好きなものを選べ

もちろん、八方ふさがりになった若年層がみんな自殺するわけでもない。

中には社会の想像以上の厳しさにショックと精神的ダメージを受け、そのまま引きこもってしまう若者もいる。百万人以上もの若者がそのような状態になっている。

1990年代にそうなった若者は、すでに40代や50代になってしまい、それが現代の「8050問題」へとつながっている。(ブラックアジア:重度の「ひきこもり」は、親が死んで腐っても何もできないほど悲惨だ)

自殺する若者も働かない若者も結局は自己責任論で責められるのだが、働いても未来がないのであれば最初から人生を投げる若者が出ても仕方がない。引きこもりは自殺しないだけマシだとは言えるが、それが正しい姿であるとは言い難い。

きちんと仕事があり、将来が保証され、働けばどんどん豊かになるというのが正常な社会の姿である。しかし、今の日本はそれが実現できていない。恐らくこれからも実現できない。

少子高齢化がまったく解決できない日本では、内需拡大もできないし、そこからイノベーションを生み出すということも難しい。高齢者は社会が変わるよりも変わらないことを望むので、社会は停滞するばかりになる。

今でさえもこのような状態なのだ。若年層はこのような社会の中で生きていかなければならない。

その上、これから消費税が上がるというのだから、少子高齢化でただでさえ停滞している内需がもっと停滞して景気も下向く可能性が高い。そのことがいかに危険なことであるのかは、議論する余地もない。

現代の日本社会は、まるで若年層に次の3つの選択肢から好きなものを選べと言っているように見える。

「無職」を選ぶか「借金地獄」を選ぶか「自殺」を選ぶか。このような閉塞的な社会は、これからもずっと続いていくことを私たちは覚悟しなければならない。(written by 鈴木傾城)
https://blackasia.net/?p=12899
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/350.html#c22

[昼休み53] 千葉県にだけは住んではいけない 中川隆
251. 中川隆[-10457] koaQ7Jey 2019年5月15日 07:11:39 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1836]
【野田市10歳女児虐待死】心愛さん「パパ(勇一郎容疑者)に下着を下ろされた」2019/5/14
https://yodokikaku.sakura.ne.jp/?p=26405


実父による虐待によって死亡した栗原心愛さんは、児童相談所に保護された際に「父親の栗原勇一郎容疑者に下着を下ろされた」等と訴えていました。

※関連記事は本記事末尾の「関連投稿」をご覧下さい。
https://yodokikaku.sakura.ne.jp/?p=26405


 千葉県野田市の小学4年、栗原心愛(みあ)さん(当時10)が虐待死したとされる事件で、心愛さんが県柏児童相談所に一時保護されていた際に、父親の勇一郎被告(41)=傷害致死罪などで起訴=に下着を下ろされたなどと訴えていたことがわかった。性的虐待の疑いがあると医師が診断したものの、約2週間後に柏児相は保護を解除していた。

 県の虐待対応マニュアルでは、性的虐待の疑いは保護の緊急性を高くすべきケースにあたる。保護の解除にあたって医師の診断がどう評価されたのかなどは明らかになっておらず、一連の経緯を検証している国や県は、重要な焦点として児相や関係者への聞き取りを進めている。

 関係者によると、心愛さんは2017年11〜12月の保護期間中、医師や柏児相職員らに対し「(父親から)夜中に起こされ、窓の外に誰かいるから見てこいと言われた」場面について話した。「パパが急にズボンを下ろしてきた。パンツも脱げて『やめてよ』と言ってすぐに上げたら、パパから『そんなこと言うとバレるだろ』と言われた」と打ち明けたという。

 さらに、寝ている時に起こされて手で口と鼻をふさがれ、「息ができなくて死ぬかと思った」「朝起きたら唇が腫れていてマスクをして学校に行った」などと身体的な虐待も訴えた。母親がいない時や就寝中に、こうした被害に遭っていたという。

 診断した医師は「暴力行為だけではなく性的虐待を含み、(心愛さんの)恐怖心はかなり強い」との所見をまとめた。心愛さんが「父親の悪夢を見る」ほどで、不安になったり被害内容が話せなかったりする症状も出ていたため、12月中旬、「PTSD(心的外傷後ストレス障害)の状態と診断される」とした。

 勇一郎被告は一時保護中の柏児相との面接で、こうした虐待を否定している。(以下省略)

https://digital.asahi.com/articles/ASM597WSQM59UDCB010.html

明らかな性的虐待です。わいせつ行為に留まりません。

千葉県子ども虐待対応マニュアルには、性的虐待に対する対応策等が繰り返し記載されています。


性的虐待
・ 子どもへの性交、性的行為(教唆を含む)。
・ 子どもの性器を触る又は子どもに触らせるなどの性的行為(教唆を含む)。
・ 子どもに性器や性交を見せる。
・ 子どもをポルノグラフィーの被写体などにする。 など

(4) 性的虐待の初期対応の留意点
性的虐待は、その他の虐待に比べて発見が困難なうえに客観的証拠に乏しく、子どもの心身に生涯にわたって深刻なダメージを与える。被害を確認し阻止するためには、些細な兆候をとらえて即座に調査を始めなければならない。通告受理後は直ちに(原則的にはその日の内に)一時保護の判断を要するため、市町村で性的虐待の通告を受けた場合は、直ちに児童相談所へ送致する等、迅速な対応が必要である。また、誘導・教唆を避けて正確に被害を聴き取り、今後の対応につなげるために、特に関係機関からの通告に対しては、それ以上子どもに対して被害を訊ねないこと、守れない約束(「誰にも内緒にするから話して」等)をしないこと、子どもとの接触と安全確保への協力を依頼する。

性的虐待など家族関係の維持が不適切な場合には家庭復帰は避け、子どもが自立する支援計画を立てることが必要である。

性的虐待を繰り返していた父親、嫌がる子どもを施設から連れ帰った父母に対して親権喪失宣告が認められたことがある。

https://www.pref.chiba.lg.jp/jika/gyakutai/jidou/sankou/documents/honnpennsyoshikihenn.pdfより一部引用

10歳の娘の下着を下ろすとは、気持ち悪いとしか思えません。

千葉県柏児童相談所は、身体的虐待に加えて性的虐待も行われていた事実を把握していました。

しかし、栗原勇一郎容疑者はこれを否定しました。児童相談所とのやりとりを経て、勇一郎容疑者は「心愛が性的虐待を児相に告げ口した」と認識した筈です。

児相は心愛さんを父親の下へ帰してしまい、虐待行為は水面下で継続し続けてしまいました。

日々の業務に忙殺されているとは言え、柏児童相談所が心愛さんの訴えに真摯に耳を傾けず、事態を軽視したのは否めないでしょう。心愛さんを見殺しにした構図です。

それと同時に、勇一郎容疑者の異常性・残虐性がより強く印象づけられました。

心愛さんを浴室で裸にし、殴る蹴るの暴行、首を絞める、排泄させて大便を握らせる、これらの虐待を撮影する、食事を与えない、死亡後も死後硬直が始まるまで放置、そして一連の行為を躾と強弁しています。

「おかしい」としか言い様がありません。
https://yodokikaku.sakura.ne.jp/?p=26405
http://www.asyura2.com/13/lunchbreak53/msg/390.html#c251

[政治・選挙・NHK260] 丸山穂高議員「戦争で北方領土奪還」発言でも議員辞職せず…過去の日露交渉を台無しに(Business Journal) 赤かぶ
10. 中川隆[-10456] koaQ7Jey 2019年5月15日 07:21:45 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1837]
>>7
日本国憲法を作ったのは軍隊のアルバイト


日米両国の高官が「日本国憲法を作ったのは我が国だ」と主張している。


日本国憲法の珍論争

日本国憲法を作ったのは誰かという珍論争が日米の政府当局者で勃発し、互いに牽制している。

8月15日に大統領候補ヒラリークリントンの応援演説をした、副大統領のバイデンが次のように発言した。

「日本が核兵器を持てないように、我々が日本の憲法を書いたのを、トランプ候補は知らないのではないか」


この前に対立候補のトランプは様々なヒラリー批判や民主党批判をしていて、その中に次のような演説があった。

「日本には米軍駐留陽を負担してもらう。あるいは米軍に頼らず核武装して自分で守ってもらう」という趣旨の発言だった。

バイデンはトランプへの反論として、日本が核武装出来ないことを指摘し、そうなるように我々が憲法を作ったと話した。


実際はどうかというと、日本国憲法に核武装を禁止した条文はないし、軍隊の保有も軍事行動も禁止するとは書かれていない。

「国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。」

「前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。」


「陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。」と憲法に書いてあるのに陸海空軍が存在するのは周知の事実で、これは次の理由による。

『国権の発動たる戦争』は先制攻撃『武力による威嚇又は武力の行使』は侵略戦争という意味で書かれていた英語の日本語訳だとされている。

国の主権者による戦争の禁止、恫喝行為と武力行使禁止、それらを行うための軍事力禁止と書かれています。


終戦後に軍事政権樹立した日本

ひっくり返すと侵略戦争や先制攻撃以外の戦争は認められているし、軍事力による反撃も、核保有も禁止していません。

集団的自衛権もミサイル防衛も、安保法制も、もちろんどこにも禁止とは書いてありません。

バイデン副大統領の発言の半分は誤解ですが、もう半分の「我々が憲法を作った」の部分はどうでしょうか。


英語の原文があり、それを日本語に訳したから「変な日本語」になっているのですが、そもそも英語の原文が存在するのが奇妙です。

時間を追って経緯を見るために1945年(昭和20年)8月15日に戻ってみます。

8月30日に帝国海軍厚木飛行場にマッカーサーが降り立って、パイプを咥えた有名な写真を撮ったが、このポーズはやらせだった。


マッカーサーという男はこういう記念写真が大好きで、硫黄島に旗を立てる写真などを作っては見せびらかしていた。

それはともかく10月4日、マッカーサーは日本政府に憲法改正を命令したが、軍による独裁には従わないとして東久邇宮内閣は総辞職しました。

マッカーサーは連合軍という軍隊の司令官にすぎず、日本政府や議会に命令する立場に無いのに、勝手に軍事政権を作った事になる。


日本側はマッカーサーの命令を拒否し、憲法調査会を組織して、時間を掛けて改正すると回答しました。

1945年11月に憲法改正のための委員会が発足し、1946年1月にGHQに提出しました。

日本側の案は現行憲法(帝国憲法)に米国の要望を取り入れて改正する案だったが、マッカーサーは拒絶しました。


アルバイトに適当な憲法を書かせて「拒否するなら何発でも原爆を落す」と議員らを脅迫した。


軍事政権が作った憲法

マッカーサーは民政局長のコートニー・ホイットニーに憲法作成を命令し、ホイットニーはアルバイト職員らに草案を書かせた。

こうして約7日間で書き上げたのが「日本国憲法」の原文の英語版でした。

当時日本の新聞はGHQの支配下にあったので、マッカーサーは日本政府に伝える前に、勝手に新聞で発表してしまいました。


先に日本政府に伝えるとまたゴネだして、内容を変更したり無効になると考えたからでした。

日本の国会議員らは新聞を読んで初めて憲法の内容を知り、激怒して絶対反対の態度を取りました。

するとマッカーサーは「新憲法を承認しなければもう一度戦争だ、原爆をまた落す」と言って脅迫しました。


東京大学などの法学者は新憲法を違法だと言い、反対の態度を取ったが、これも「認めなければ戦犯にしてやる」と脅迫して認めさせました。

当時マッカーサーはA級戦犯、B級戦犯などランク付けし、連合軍に反抗的な公務員や学者らを逮捕しては処刑していました。

GHQを恐れた東京大学は「憲法学」という学問を作り、日本国憲法は日本国民が作ったと言い出しました。


これが今日に残っている「憲法学」で、マッカーサーが「戦犯になるか憲法を認めるか」と脅迫して作らせた学問です。

GHQ支配下の新聞、NHKはこぞって「国民が新憲法を作った」という嘘の報道を繰り返し、やがて嘘の方が事実として広まりました。

帝国議会は「もういちど原爆を落とされたいか」と脅迫され、ほとんど審議せず新憲法を承認しました。


新憲法は「国民が作った」という宣伝の後で、1947年(昭和22年)5月3日に施行され、今日に至っている。

これを誰が作ったと考えるかはその人の考え次第だが、少なくとも日本の総理大臣や国会議員はまったく関与していない
http://thutmose.blog.jp/archives/65117879.html

http://www.asyura2.com/19/senkyo260/msg/736.html#c10

[近代史3] 体制側に都合が悪い本はアマゾンから排除される 中川隆
2. 中川隆[-10458] koaQ7Jey 2019年5月15日 07:34:02 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1835]

人類史上最大の富豪の「作り方」2018年01月11日


 アマゾンのジェフ・ベゾスCEOの個人資産(金融資産だけ)が、1月10日現在で1051億ドル(11兆8000億円)と人類史上最大になったようです。同時点で個人資産が933億ドル(10兆4000億円)のビル・ゲイツを上回っています。

 昨年(2017年)10〜11月にもジェフ・ベゾスの個人資産が「瞬間的に」ビル・ゲイツを上回ったことがありましたが、今回は「かなり」引き離しており、このままトップを確保していくことになりそうです。

 ジェフ・ベゾスの個人資産の大半は7890万株(発行済み株数の16.3%)を保有するアマゾン株式で、その株価は2017年に56%、2018年に入っても7%上昇しているからです。

 公表されているアマゾンの最新の決算は2017年7〜9月期ですが、純利益は2億5600万ドル(前年同期比1.6%増)と、マイクロソフトの66億ドル(同16%増)と比べると「かなり」見劣りがします。

 直近のアマゾンの時価総額は6030億ドル(67兆円)で、実績ベースのPERは250倍、PBRは30倍もあります。

 これに対して時価総額が最大のアップル(時価総額が8860億ドル=99兆円)は、PERが18倍、PBRが6倍、ビル・ゲイツのマイクロソフト(時価総額が6800億ドル=76兆円)は、PERが32倍、PBRが9倍となっています。

 ところでアマゾンはヘッジファンド(DEショー)を退職したジェフ・ベゾスが1994年に設立し、1997年にIPOしています。設立当時は書籍のみをネット販売していましたが、ベゾスは当初から顧客データを整備して「何でも」販売することを考えていたはずです。

 そして設立当時から積極的な設備投資を行い、その生産性向上で生まれる付加価値もどんどん顧客に還元し(サービス向上と値下げに振り向け)、ベゾス自身も含む株主に対して配当支払いも自社株買いも全く行っていません。

 またベゾス自身もアマゾンから受けとる年俸は8万ドル(900万円)で、ストックオプションも巨額ボーナスも受け取っていません。ちなみにフェイスブックCEOのマーク・ザッカーバークの年俸は1ドルだそうです。

 つまりベゾスはアマゾンからほとんど何も受け取らず、アマゾンも付加価値のほとんどをサービス向上や値下げで顧客に還元して利益を積み上げようとはしていません。つまり株式市場も目先の利益や株主還元などに拘らないアマゾン株式を、「これからも販売対象とシェアの拡大は間違いなく、その気になればいつでも巨額収益をあげることができる」と評価していることになります。

 そしてこの時点で(巨額収益をあげるまえに)ジェフ・ベゾスCEOは人類史上最大の個人資産となったわけです。IPO時点からしばらくのアマゾンは巨額赤字が続きましたが、ジェフ・ベゾスは全く気にせずに巨額の設備投資を行っていました。

 そしてアマゾンは連結売上が15兆円(2016年)となった現在も、そのままIPOしたばかりの日本の新興企業並みの「高株価」を維持していることになります。もしジェフ・ベゾスがアマゾン設立あるいはIPO時点から想定した通りに人類史上最大の個人資産となったなら、悪魔級の天才ということになります。

 いずれにしてもアマゾンは、アクティビストや機関投資家の攻撃に押されて目先の収益を積み上げ、積極的な配当支払いや自社株買いを行い、社外取締役まで受け入れて株価を上昇させようとしている大半の上場企業とは「対局」をなすことになります。

 現時点では、その「対局」にいる企業はアマゾンしか思いつきませんが(かなり以前のマイクロソフトが少し似ているような気がしますが)、その「対局企業」としてのアマゾンの株価の適正水準は誰にもわからないはずです。

 例えればトヨタ自動車が、キャッシュフローをすべて新規設備投資と値下げに回して利益水準を10分の1以下とし、配当支払いも自社株買いもすべて止めると宣言したら株価が上昇するはずがありません。

 ということはアマゾンの株価水準は、よく考えると「とんでもなく高い」となるかもしれません。比較できる「対局企業」がないからです。

 ウォーレン・バフェットが何十年もコツコツと有望企業を傘下に入れ、5000億ドル(56兆円)の時価総額となったバークシャー・ハサウェイはPBRが1.4倍しかありません。つまり3500億ドルもの企業価値(時価総額の5000億ドルをPBRの1.4で除したもの)を積み上げたバフェットに比べて、少し安直であると感じてしまいます。

 ジェフ・ベゾスが人類史上最大の個人資産(金融資産だけ)となったことを受けて、アマゾンの株価も冷静な目で見られるようになるかもしれません。
http://yamikabu.blog136.fc2.com/blog-entry-2150.html  


▲△▽▼

いま明かされるアマゾンvs.国税「税の戦争」秘史 書店もスーパーも飲み込む世界企業が…
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/54176
2018.01.29 週刊現代  :現代ビジネス

日本法人ではなくただの「現地倉庫」!?

アマゾンは日本に税金を払っていない――。パナマ文書やパラダイス文書が公表され、世界の大企業や資産家の多くが租税回避にいそしんでいることが明らかになった現代、アマゾンも「節税のプロ」と世界中から揶揄されるようになった。

実際のところはどうなのか、国税とアマゾンの課税をめぐる「仁義なき戦い」を見ていきたい。

日本の税制は、基本的に住民や企業の「恒久的施設」に対して課税するシステムになっている。法人税であれば、課税対象の法人の活動拠点が日本にあるかどうかが判断の基準になる。

そのため、現行の制度では外国の法人が直接日本国内でビジネスを行った場合、日本への納税義務はないという抜け穴が存在する。


そしてアマゾンは、この恒久的施設の理屈から、日本に税金を納める必要がないと主張してきた。東京財団上席研究員の森信茂樹氏はその経緯を次のように解説する。

「これまでアマゾンは、日本法人に関しては『倉庫および物流施設のひとつで、日本に拠点を置いて事業を行っているわけではない』としてきました。

あくまでアマゾンはネット上に存在している実体のない店舗で、日本にある施設はただの倉庫だから、日本に法人税を納める必要はないという理屈でした。

そして日本での取引で得た売り上げには消費税がかかるはずですが、これについても一部の商品に関しては『サーバーや決済装置が海外にある』という理由で、日本に支払わなくてもよい、としてきたのです」

日本での事業にかかる法人税がアマゾン本社のあるアメリカで課税されているとすれば、日本よりも税率は安く、節税になる。

また消費税に関しても、アマゾンのクレジットカード決済センターはアイルランドにあるため、国内で決済しても「海外での購入」との扱いになり、消費税の課税対象にはならないとしていた。

莫大な利益を上げながら、しかるべき税金を納めない「タダ乗り」状態。だが、あくまでアマゾンのやり方は合法。脱税ではないため、日本の国税当局もそう簡単に取り締まることはできず、歯がゆい思いをしてきた。

実際のところ、アマゾンが1円も法人税を納めていないかどうか、その真相はブラックボックスになっている。

'09年、日本の国税当局はアマゾンに対して約140億円の追徴課税を行ったことがあったが、アマゾンは「日米の当局間で協議して決めてほしい」と日本の国税を相手にしなかった。

結局日本側の主張は米国当局に認められず、またその件に係わる資料も公表されていない。

ただ、だからと言って日本の国税も引き下がるわけにはいかない。'15年10月に「インターネット上のデータ取引であっても、日本で営業活動を行っている企業団体に関しては的確に徴税していく」と、引き続き対抗する姿勢を示したのだ。

この結果、'15年10月からアマゾンで課税されてこなかった商品にも消費税が課税されることが決定した。

このとき焦点となったのが、海外サーバーから配信される電子書籍の売り上げが日本で課税できるかどうかだった。結果として、これもアマゾン側に課税を認めさせることに成功したのだ。

アマゾンというインターネットショッピングサイトは、日本に法人としての実体を持っているのかどうか――。法人税を課税するうえでの最大のポイントは、'16年4月に大きな転換点を迎えた。

世界一の大富豪なのに

アマゾンでは購入者が商品の評価を星1〜5でつけ、購入ページにレビューを書き込むことができる。匿名ではあるが、このレビューを判断基準にしている人は多く、影響力は大きい。

そのなかで、ある本の著者が所属するNPO法人を中傷するようなレビューが相次いだ。

これを受けて、当のNPO法人はアマゾンジャパンに対し、投稿者の情報開示を求めて裁判を起こした。税金とは関係のない裁判だが、結果はNPO法人側の勝訴。

このなかでアマゾン側は「日本向けサイトの経営主体はアマゾンジャパンである」と認め、ついに'16年4月、国内に事業の実体があることを明らかにしたのだ。

そして'00年の上陸から18年、ついにアマゾンと国税の戦いに終止符が打たれようとしている。

「'19年の1月から、税制改革によってアマゾンなどのグローバル企業にも法人税を課税できるように法整備が進められています。

これまで『倉庫は恒久的な活動拠点でない』というのがアマゾンの節税ロジックでしたが、その倉庫などの設備も恒久的施設としてみなすことで課税するのです」(経済ジャーナリストの渡邉哲也氏)

だが、これにて日本におけるグローバル企業の租税回避対策は十分になされたと胸をなでおろすわけにはいかないようだ。

たとえばアマゾン同様に国境のない取引を繰り広げるマイクロソフトも、世界各地で同様の租税回避テクニックを使い、各国から批判を受けている。

またアップルの場合、'08年度から'17年度の10年間にかけて、約1.2兆円もの日本に納めるべき税金を払っていないことが明らかになっている。

アップルは、世界各国で得た販売利益をタックスヘイブンであるアイルランドへ移転していて、この利益は各国政府の課税を逃れ、ほぼ真水でアップルのものになっていたのだ。

このように、グローバル企業が各国の法律の抜け道をついて節税しているケースは枚挙にいとまがなく、世界を股にかけた「いたちごっこ」になっているともいえる。

「国税にとって今後争点になるのは、これまでアマゾンが払ってこなかったとされる法人税をどれだけ遡及的に請求できるかでしょう。海外企業による租税回避の方法はより幅広く、複雑になってきています。

2010年代に5兆円近くを売り上げているアマゾンですから、もしこれまでアマゾンが法人税を回避していたとしたら、相当の金額が還元されるはずです」(前出・森信氏)

ビル・ゲイツを抜いて世界一の富豪となったジェフ・ベゾスの野望は、これからも日本で拡大し続けていく。だからこそ、キッチリ税金くらい払ってもらわないとたまったものではない。

アマゾンの潮流に完全に呑み込まれてしまう前に、彼らの正体を見極め、本当に彼らを信じていいのか、今一度考えたいところだ。

「週刊現代」2018年1月27日号より




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なぜAmazonは日本で法人税を払わずに済むのか? 元国税職員が解説
2018.02.02 by 大村大次郎『大村大次郎の本音で役に立つ税金情報』
http://www.mag2.com/p/news/348773

国民的アニメ番組『サザエさん』の新スポンサーの1社に決定したと報じられているAmazonですが、日本では法人税を支払っていないことをご存知でしょうか。一体なぜそのようなことが可能なのか、今回のメルマガ『大村大次郎の本音で役に立つ税金情報』では、著者で元国税調査官の大村さんがそのカラクリを解説するとともに、Amazonが行っている「賢い税金戦略」を暴露しています。

なぜアマゾンは日本で法人税を払っていないのか?

なぜアマゾンが日本で法人税を払っていないのか、「日本の国税当局とアマゾンの対立の構図」的な話は、ビジネス誌などでいろんな方が紹介しています。日本の国税当局と、アマゾンの間で、税法の解釈面で対立があったというわけです。

確かに、日本の国税当局とアマゾンの間では、税法の解釈について齟齬がありましたし、表面的にはそれがこの問題の要因だといえます。が、この問題の本質は、実はそこにはないと思われるのです。なので、私としては、「日本の国税当局とアマゾンの税法解釈の対立」だけではない、別の面からこの問題の分析をしたいと思います。

「アマゾンが日本で法人税を払っていない」ということが、広く世間に知れ渡ったのは、2009年のことです。東京国税局が、アマゾンに対して140億円前後の追徴課税処分を行ったことがきっかけです。東京国税局は、日本で法人税を払っていないアマゾンに対して、「日本国内での販売収益に関しては、日本の法人税を払うべき」と指摘したのです。このニュースが報じられたとき、「アマゾンは日本で税金を払っていなかったのか」と世間で騒がれました。

外国企業であっても、日本で商売をし日本で収益を上げている会社は、原則として、日本で法人税を払わなくてはなりません。アマゾンがなぜ日本で法人税を払っていなかったのか? 簡単に言うと次のようなことです。

日本での販売業務は、アマゾンの日本子会社である「アマゾン・ジャパン」と「アマゾンジャパン・ロジスティクス」が主に行っています。「アマゾン・ジャパン」と「アマゾンジャパン・ロジスティクス」は、アマゾン本社から販売業務を委託されているという形になっておりますが、システム的に会社の利益のほとんどがアメリカ本社に吸い上げられる形になっており、日本ではほとんど利益が残らないのです。そのため、アマゾン・グループは日本で法人税を払わなくなっているのです。それに対し、日本の国税当局は、アマゾン本社が日本から得ている収益は本来、日本で納税すべきとして、課税に踏み切ったのです。

アマゾンのアメリカ本社はアメリカで納税しており、「日本で納税すれば二重課税になる」として、日本の国税当局に異議を唱えました。そして「日米の二国間協議」を申請したのです。要は、「アメリカ本国の税法に従って納税しているので、文句があるならアメリカ政府に言え」ということです。それで、実際に日本とアメリカの二国間協議になったのです。その結果、どうなったのか、というと…、日本が全面的に譲歩する形になったのです。。。

日米租税条約は不平等条約?

「日本で商売をして儲かった金は、日本で税金を払うべき」というのは、普通に考えれば当たり前の話ですよね? 日本企業が、アメリカで商売をして儲かった場合はアメリカで納税しています。にもかかわらず、なぜこういう無理なことがまかり通ったのでしょうか?

実は、国際間の税金ではこういうことは、よくあることなのです。他国籍企業やグルーバルで収入がある人の税金については、関係各国で結ばれた「租税条約」に基づいて課税されることになっています。「租税条約」というのは、表面上は、お互いの国が平等にできています。しかし、細かい実務の運用となると、両国間での協議となります。そして、両国間の協議では、その国同士の力関係が大きくモノを言うのです。

たとえば、日本のプロ野球に来る助っ人のアメリカ人は、日本で所得税を払うことはほとんどありません。が、日本人選手が大リーグに行った場合は、アメリカで所得税を払っていることがほとんどなのです。日本とアメリカの外交関係は、表向きは平等になっています。しかし、実務運用面となると、アメリカ有利になることが多々あるのです。日本とアメリカとの関係は、今でも実質的には「不平等条約」なのです。

アマゾンの(ズル)賢い税金戦略とは

アマゾンは、現在、先進国を中心に、世界中でビジネスを行っています。そして、アマゾンはタックス・ヘイブンをうまく活用して、大幅な節税を行っていることで知られています。アマゾンは、子会社を税金の安いタックスヘイブンに置き、グループ全体の利益をそこに集中させて、節税をしているのです。クレジットの決済機能をアイルランドのタブリンに置いたり、ヨーロッパでのビジネスの利益はルクセンブルグに集中するようになっています。アイルランドもルクセンブルグも、世界的にタックスヘイブンであり、特にルクセンブルグは、アマゾンに対してはさらなる税優遇措置を講じています。もちろん、これは世界中から非難を浴びています。

が、アマゾンは、グループ全体の納税額の半分をアメリカで納めています。2013年を例にとると、アマゾンは全世界で300億円程度の税金を納め、その約半分はアメリカに納めています。実は、ここがミソなのです。

アメリカにもっとも多くの税金を納めることで、アマゾンはアメリカの税務当局の心象をよくしているのです。そのため、アマゾンが他の国から課税問題でもめたときには、「文句があるならアメリカ政府に言え」ということができるのです。アメリカの税務当局は、アマゾンが他の諸国で税金を払うよりは、自国で税金を払ってもらいたいと思うわけです。結果、アメリカの税務当局がアマゾンの後ろ盾になる形で、アマゾンのグローバル節税が可能になっているのです。


世界各国の反撃

もちろん、アマゾンのこのようなグローバル節税に対して、世界各国も黙っているわけではありません。つい最近も、EU(欧州連合)が「アマゾンはルクセンブルグで不当に税を逃れている」と断定し、ルクセンブルグ政府に対して追徴課税をするように指示しました。またイギリスでも、アマゾンやグーグルなどのアメリカ系グローバル企業の税逃れを防ぐ法案をつくりました。EUやイギリスになると、アメリカ政府が出てきたとしても、それなりにモノが言えるので、アマゾンとしてもかなり手強いということになります。

またアメリカ本国でも、アマゾンがその収益に対してまっとうな税金を払っていないとして、批判されることがしばしばあります。年間売り上げは10兆円をこえ、10%を超える高い利益を上げておきながら、数百億円程度の税金ではあまりに少なすぎます。

まあ、このままの状態はそう長くは続かないでしょう。いくらなんでも、税金が少なすぎですからね。




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日本アマゾン 法人税は30分の1 2018年5月14日(月)

小売り大手10社と比較

売上高の9割 米国に移転

14年度分 本紙調べ

http://www.asyura2.com/18/hasan127/msg/238.html

 ネット通販大手の米国企業アマゾン・ドット・コムが2014年度に日本で課された法人税(地方税含む)が11億円にとどまり、日本の小売り大手10社の平均法人税額(329億円)のわずか30分の1だったことが本紙の調べでわかりました(上の表)。

日本のネット通販大手、楽天の法人税額(331億円)と比べても30分の1でした。

関連記事
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik18/2018-05-14/2018051415_01_1.html

 米アマゾンの年次報告書によると14年度の日本での売上高(営業収益)は8387億円に達し、小売り大手の規模に匹敵しました。
ところがアマゾンの日本法人2社が官報掲載の決算公告(16年3月9日付)で公表した14年度の売上高はその約1割(899億円)にすぎませんでした。
日本で生じた売上高の約9割を米国で計上し、日本での課税を逃れているとみられます。

 アマゾン日本法人2社の14年度の法人税額も、同じ決算公告に記されています。
アマゾンジャパン株式会社が4億5840万円。
アマゾンジャパン・ロジスティクス株式会社が6億2100万円。計11億円です。

 しかしその他の年度の売上高や税額は不明です。
2社は13年度以前の決算公告を行わなかったとみられます。
16年5月以降は合併してアマゾンジャパン合同会社に組織変更し、株式会社ではなくなったため、決算公告の義務を免れました。
本紙がこうした経緯を指摘したところ、アマゾンジャパンは否定しませんでした。

 本紙はアマゾン米国本社にも質問状を送り、アマゾンが過去も現在も日本のネット通販事業の売上高を米国に移転して日本での課税を逃れているという見解を伝え、事実でなければ否定するよう求めました。
米国本社は「アマゾンは日本を含むすべての国で、要求された税金の全額を払っている」と回答。
日本事業の売上高を米国に移していることは否定しませんでした。

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 決算公告 株式会社が決算内容について官報や日刊新聞紙、自社ホームページに掲載するもの。有価証券報告書を提出する会社を除き、株式会社に会社法で義務付けられています。しかし会社法所管の法務省は企業を監督しておらず、掲載の有無も調べていません。アマゾン日本法人が決算公告に表示した「営業収益」は売上高とほぼ同義で、無形サービスの対価や手数料収入などを表します。
http://www.asyura2.com/18/hasan127/msg/238.html



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IT外資の法人税に苦戦 アマゾン日本法人は11億円(朝日)同規模国内小売りの1/10以下
http://www.asyura2.com/18/hasan128/msg/236.html

 インターネット通販大手の米アマゾンといった世界展開するIT企業から、先進各国の国税当局が思うように法人税を徴収できずに頭を抱えている。各国の税制の違いなどを利用した企業の節税策に、打つ手がないからだ。日本も苦慮しており、来年夏に国内で開かれる主要20カ国・地域(G20)の会合で対応策を主要な議題としたい考えだ。

 東京都の会社員女性(34)は月に5〜6回、アマゾンの通販を利用する。子ども用のおむつや麦茶など、運ぶのが大変なものが多い。「店には行かなくなった。周りでアマゾンを使っていないお母さんを探す方が難しい」と話す。

 アマゾンは2017年、日本国内で119億米ドル(約1兆3415億円)を売り上げた。5年前の1・5倍で、三越伊勢丹ホールディングスや高島屋をしのぐ規模だ。決算公告で確認できる14年は売上高79億米ドル(約9469億円)で、日本法人が支払った法人税は約11億円。単純比較はできないが、同規模の売上高を持つ国内小売りの10分の1以下だ。

 巨大な物流施設に日用品や食料品、書籍など多彩な商品を保管。顧客がパソコンやスマホでほしい商品をワンクリックで注文すると、最速で当日や翌日に手元に届く――。日本の国税関係者によると、米アマゾンはこの一連の販売システムが知的財産にあたるとして、日本法人から多額の「使用料」を受け取っている。

 これで課税対象となる日本法人の所得が圧縮され、法人税額が大きく減っている。「もうけの多くが知的財産の使用料として持っていかれている」(国税関係者)という。日米租税条約で米国企業に支払われる知的財産の使用料に課税できない決まりもあり、当局に打つ手がないのが実情だ。

 アマゾンは海外で法人税を納め…

(続きは有料)

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アマゾンに楽天が"一生追いつけない"理由 ビジネスモデルの差が成長力の差に
https://president.jp/articles/-/26249
2018.9.25  書評サイト HONZ代表 成毛 眞 PRESIDENT Online

1995年の創業以来爆発的な成長を続け、いまや世界の経済活動に影響を及ぼす存在になったアマゾン。元マイクロソフト社長で書評サイトHONZ代表の成毛眞氏は、「アマゾンのビジネスは、経営学の革命だと断定できる」と語る。アマゾンのどこがそんなにすごいのか。ほぼ同時期に創業した楽天とビジネスモデルを比較しながら、その秘密の一端に迫る――。

※本稿は成毛眞『amazon 世界最先端の戦略がわかる』(ダイヤモンド社)の一部を抜粋・再編集したものです。


アマゾンが2013年から運用している神奈川県小田原市の物流センター。延べ床面積は20万平方メートルに及び、ここ1カ所で楽天の全物流拠点の総床面積を悠々と凌駕している。(写真=時事通信フォト)

ほぼ同時に設立された両社

アマゾンの小売りビジネスモデルを整理してみようと思う。業態が似ている楽天と比較をするとわかりやすいので見ていこう。

読者には、楽天にかつてほどの勢いがなく、アマゾンが勢力をひたすら拡大しているように映っているかもしれない。それは、まさにビジネスモデルの違いがもたらした差だといっても過言ではない。

楽天はアマゾンとほぼ同時期の1997年に設立。まだ人々がインターネットでモノを買わない時代に、インターネット・ショッピングモール「楽天市場」を開設して、2000年に株式を上場した。従業員数はグループ全体で、1万5719人だ(2018年3月時点)。

さまざまな事業を手がけていることもアマゾンに似ている。現在はネットで宿泊予約ができる「楽天トラベル」や、「楽天銀行」「楽天証券」など金融事業などにも進出して、70以上のサービスを提供している。2018年4月には携帯キャリア事業に本格的に参入することが決定。2019年10月にサービス開始予定で、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクグループに次ぐ第4のキャリアが誕生することになる。

現在、楽天の売上高は7819億円。アマゾンの日本事業の売上には及ばないが、ネット通販を起点に事業を広げている点では、アマゾンの拡大パターンに酷似しているともいえる。

最近はサッカーのスペイン1部FCバルセロナと、総額2億2000万ユーロでスポーツ史上最高額のスポンサー契約を締結している。ちなみに、この契約は、アマゾンと中国のネット通販最大手の「アリババ」と争い、楽天がこの2社に競り勝った。最近では、ネットの普及で欧州サッカーのファン層がアジアなどの新興国にも広がっており、世界に名前を広めるにはうってつけだろう。

楽天もアマゾンもEC(電子商取引)企業として出発し、両者しのぎを削っていることから、ひとくくりにされることも多いが、この2社はビジネスモデルがまったく異なる。
「楽天市場」はインターネット上に構築された、まさに名前のとおり「市場」である。それは仮想商店街であり、楽天はネット上に軒先、すなわちスペースを貸すことで出店企業から料金を得ている。つまり、出店企業からの手数料を中心に稼いでおり、お客さんは企業だ。収入は3000億円程度で、出店企業数は約4万5000店、2017年6月時点では月商1億円以上が159店ある。

一方、アマゾンの中心はあくまでも、自社で仕入れた商品の販売だ。自社以外の事業者が出品をする「マーケットプレイス」もあるが、基本は自分で在庫を持ち、流通を管理している。そして、FBA(編集部注:「フルフィルメント・バイ・アマゾン」の略。自社以外の事業者が出品する商品の保管と売れたときの発送業務を、アマゾンが代行するサービス)の場合は、アマゾンが他社の在庫も倉庫に抱える。アマゾンのお客さんは、そのままアマゾンで物を買う消費者である。

スタートダッシュは楽天に分があったが

繰り返しになるが、楽天の収入は「場所貸し」からである。場所を開放し、手数料という名の「地代」を徴収するだけだ。商品の梱包や発送は当然、出店業者が担う。

      
成毛眞(著)『amazon 世界最先端の戦略がわかる』(ダイヤモンド社)

楽天のビジネスモデルとは、「場所貸しのみなので、自身で物流網を持つ必要がなく、時間もお金もかけずに、出店業者を手軽に増やすことができる」仕組みだ。在庫も持つ必要がないので、リスクも少ない。出店業者にとっては、楽天への他の出店者が多ければ多いほど、お客が集まる。そして、楽天にとっては、品揃えが充実するという好循環が生まれる。初期に、楽天がアマゾンに比べて事業を急拡大できた背景がわかるだろう。

これに対してアマゾンは、あくまでも自社で仕入れた商品を売るので、物流倉庫も必要になるし、庫内での在庫管理や、注文を受けた際の発送準備などのノウハウも必要になる。当然ながら一朝一夕で物流網やノウハウは構築できないので立ち上がりには時間がかかる。当然、莫大な設備投資負担ものしかかる。

しかし、いったん物流システムが整備されさえすれば、アマゾンは自社ですべてまかなうことができるため、取り扱う商品量さえ増えれば、メリットを出しやすい。

たとえば、まずは商品の仕入れである。大量に仕入れるためスケールメリットが働き、安く仕入れられる。それこそ、他の追随を許さないほどに安くできる。

反対に、楽天は自らが調達に関わるわけでなく、出店業者がばらばらに仕入れているので、たとえ仕入れ数が多くなっても、価格が安くなるわけではない。消費者に、安い商品を届けることが、構造的に難しいのだ。

一方のアマゾンは巨大な倉庫やそれを支える物流システムを構築する必要がある。物流システムの建設に投下された費用は固定費である。そのためアマゾンは必然的に売上の極大化を目指さなければならない。ただ、この物流システムこそが他と差をつける戦略的な競争装置だということが分かったと思う。また、次回の記事で詳しく説明するが、固定費の捻出法こそがアマゾンの強みだ。

企業理念を体現するアマゾンの「物流」

アマゾンが倉庫と在庫を持つことは、アマゾンが提言する「地球上で最もお客様を大切にする企業であること」の体現にはなくてはならないものだ。商品を安くできることはもちろん、まったく別の商品、例えば書籍と洗剤と靴を同時に頼んでも一緒に届けることが可能だ。楽天で買った場合、それぞれが別の店なので、もちろん別々に発送されてしまい、配送料が膨らむ。商品の保管方法や梱包も出店者任せのため、アマゾンに比べると物流品質もまちまちである面は否めない。

2017年に楽天が取り扱った流通の総額は、約3.4兆円と前年比で14%増えてはいるが、この数字は楽天トラベルなども含めたグループ総額の数字だ。じつは、以前まで楽天市場の流通額は開示されていたのだが、2016年以降はない。それまで開示していた情報を開示しなくなるというのは、「あまりうまくいっていない」可能性が高いのかもしれない。

2017年12月末時点の楽天市場の出店店舗数は、約4万5000店舗でここ数年はほぼ横ばい。客単価も伸び悩んでいる。1990年代の終わりから急成長を遂げてきた楽天も、アマゾンに品揃えで追いつかれ、価格では対抗するのが難しくなっている。「楽天市場」は曲がり角を迎えているのだ。

もちろん、楽天も物流の弱みを認識しており、アマゾンに対抗するために、てこ入れには動いていた。2010年に楽天物流と言う専門の子会社を設立。出店業者の配送を取りまとめる物流センターを全国8カ所に設ける計画だったが、その関連会社が解散し、頓挫している。

うまくいかなかった背景には、一気に物流拠点を広げようとしてコストが膨らんだことがある。また、物流センターを建てるだけでは、一朝一夕に機能させることは難しい。商品のピッキングなどの倉庫管理や正確な梱包や発送るなどはノウハウの塊であり、それを支える情報システムへの投資は膨大なものになる。

物流投資の差が成長性の差に

楽天の物流拠点は千葉県市川市に2カ所、兵庫県川西市に1カ所の合計3カ所での運営にとどまっており、延べ床面積の合計は15万平方メートル超だ。

一方のアマゾンは、堅実に物流拠点を整備して、日本では現在倉庫が15カ所ある(2018年6月)。今後も需要に応じて増設をするだろう。開示していない場所があるので延べ床面積はわからないが、アマゾンが2013年9月に稼働した小田原の物流センターだけでも延べ床面積は20万平方メートルだ。小田原1カ所で楽天の全面積を悠々と凌駕している。

配送としては、楽天もアメリカでスマートフォンを介した自動車の相乗サービスを手がける企業に出資したり、最短20分で届ける即時配送サービス「楽びん!」を始めたり底上げに躍起ではある。ただ、局地的には勝てたとしても、日本上陸以来、長年物流に投資してきたアマゾンをロジスティクスの面でひっくり返すのは難しいのが現実だ。

1990年代末から日本のEC業界を牽引してきたアマゾンと楽天だが、これまでの方向性の違いがより業績に鮮明に現れるだろう。

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あなたの会社もアマゾンに殺される? 無関係な業界はなし、企業生き残りの策とは
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20181008-00010004-nikkeisty-bus_all
NIKKEI STYLE 10/8(月) 7:10配信

若手リーダーに贈る教科書

 米アマゾン・ドット・コムの創業から20年余り、世界で3億人以上が利用する最大の電子商取引(EC)サイトを中心に、その影響力は年々大きくなっている。事業の規模と領域を貪欲に拡大するその姿は「帝国」と評されるほどだ。一方、アマゾンとの競争に敗れて退場を迫られる企業も増えている。今回の書籍「デス・バイ・アマゾン」は、アマゾンの拡大戦略とそれに翻弄される小売り・流通業界の動きを追いながら、変わる消費の未来と生き残りのヒントを提示する。

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 著者の城田真琴氏は、大手シンクタンクの上級研究員です。先端技術の動向や企業・社会への影響などの未来予測を手がけ、総務省の「スマートクラウド研究会」など国の研究会やフォーラムにも参加しています。「FinTechの衝撃」(東洋経済新報社)など多くの著書があります。


「アマゾン時代」を生き延びようとする各社の例を紹介

■帝国の進路に「恐怖」が広がる?

 本書のタイトル「デス・バイ・アマゾン」とは、アマゾンの拡大で窮地に陥ると予想される企業の株価から算出する指数(インデックス)です。2012年に米国の投資情報会社が設定したもので、小売最大手のウォルマート、百貨店大手のメーシーズ、会員制卸売り大手のコストコ・ホールセールなど米国の大手流通企業を多く含みます。日本では「アマゾン恐怖銘柄指数」と呼ばれています。

 このインデックスは、アマゾンの躍進で業績の悪化が見込まれる小売関連企業54社で構成されている。(中略)これらの企業に共通するのは、収益の大半をリアル店舗から得ており、販売している商品は自社のオリジナル商品ではなく、他社の商品が中心という点である。
 アマゾン恐怖銘柄指数は、その名が示す通り、アマゾンの株価が上昇すれば、それに反比例して下落していくのが特徴であり、アマゾンの新規事業参入やM&Aなどのニュースが発表されるたびに大きく変動する。
(第0章 アマゾン恐怖銘柄指数とは 10ページ)

■将来性を見込んだ分野、赤字でも投資


城田真琴氏

 ネット通販の巨人となったアマゾンは、人工知能(AI)を利用した無人レジのコンビニ店「アマゾン・ゴー」を出店したり、オンライン薬局や高級スーパーを買収したりしているほか、金融サービスの本格展開を狙っているとの見方も有力です。もはや「うちは関係ない」といえる業界はない状況です。

 こうした貪欲な拡大策の背景には、当初の赤字をいとわず、将来収益が見込める分野や強化したい分野に積極的に投資するという独特の姿勢があります。実際、祖業であるネット通販でさえ、日本を含む海外部門は赤字続きです。17年の決算でみると、売上高の10%にも満たないクラウド事業「アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)」が営業利益の7割以上にあたる43億ドルを稼ぎ出しているのです。

 こうした収益源があるからこそ、出店に多額の費用がかかり、採算が厳しいと思われる「アマゾン・ゴー」も展開できるのです。著者は、その狙いについて、次のように分析します。

 eコマースでは、「ある商品のページを何度も訪問しているのに買わなかった」「一度カートに入れたのに、最終的には購入に至らなかった」といったデータ収集が当たり前のように行われている。一方、実店舗においては、一切行われてこなかった。実店舗でもこうしたデータが収集できれば、その商品の購入阻害要因(価格、デザインなど)を探る上で大きなヒントとなりうる。
(第1章 消える店舗、消える店員――アマゾンがリアル店舗を再定義する 46ぺージ)

 こうしてネット通販とリアルの店舗で得た消費者の情報を総合すれば、その行動は「見事に丸裸になる」と著者は指摘します。店を訪れた人に、ネットでしているような「おすすめ情報」を提示する、さらに人によって異なる値引きをするなど、小売業変革の可能性が見えてくるのです。

■「アマゾン・サバイバー」への道は

 では、小売・流通企業が生き残るには、どうすればいいのでしょうか。著者は、アマゾンが提供できない価値で存在感を示すほか、場合によっては協業で成長力を取り込むような柔軟な対応が必要と述べます。

 たとえば、米コーヒーチェーン大手のスターバックスは、コーヒーの知識が豊富なコーヒーマスターからレクチャーを受けられる店舗やコーヒーに関連する書籍を集めた店舗などを増やしており、シアトルの旗艦店はテーマパークのような雰囲気といいます。実質的な創業者であるハワード・シュルツ氏が「スターバックスはコーヒーを売っているのではない。体験を売っているのだ」と言う通りです。

 値段だけを考えれば、コーヒー1杯が300〜400円というのは、決して安くはない。しかし、消費者はスターバックスの店舗で過ごす、リラックスできる時間の対価として、この価格を受け入れ、料金を支払う。
(第3章 ショッピング・エクスペリエンス――リアル店舗の生き残りの鍵 106ページ)

 一方、アマゾンのAIスピーカー「エコー」では、スターバックスは協力・利用の道を選んでいます。アマゾンの音声認識サービス「アレクサ」と自社のウェブサービスとを連携させるようなソフトを開発。あらかじめ近くの店舗と好みの飲み物を設定しておき、エコーに「スターバックスに、いつものドリンクをつくっておいてと連絡して」と言うと注文が通り、並ばずに受け取れるサービスを実現しているのです。

 本書では、ほかにもスポーツ用品のナイキや高級アパレルブランドのレベッカ・ミンコフなど、様々な企業の生き残り策を多数の写真とともに紹介しています。米国で起きていることは、日本にもすぐやってくるでしょう。その意味で「少し先の未来」をのぞくような読み方もできる一冊です。

(雨宮百子)

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アマゾン、2年連続税金ゼロのからくり
2/19(火) 16:56配信 ニューズウィーク日本版

巨大企業が税金を払わない現実がまた明らかに Mike Segar/REUTERS


<本来は利益のざっと半分を国と州に法人税を納めるはずが、あの手この手で実効税率はマイナス1%!>

世界最大のeコマースサイトでクラウドコンピューティング企業のアマゾン・ドットコムは、2年連続で米連邦税を1セントも払わないことがわかった。

絶対的に不平等な「税金逃れ」と「税金取り立て」の実態

アマゾンは、2018年の売上額は2392億ドル、課税対象の純利益は112億ドルだったと発表した。2017年の56億ドルと比べてざっと2倍の儲けだ。

これほど巨額の利益を上げておきながら、連邦税をまったく払わずに済むのは、税法上の抜け穴を巧みに利用しているからだ。加えて、トランプ米大統領が2017年に成立させた税制改革法(TCJA)による巨額減税の恩恵も受けている。税制・経済政策研究所(ITEP)の報告書によると、トランプ減税のおかげで、アマゾンが2018年に支払うべき連邦法人税率は35%から21%に下がった。

アマゾンは2017年度も、56億ドルの利益を上げながら払った税金はゼロだった。

ITEPの連邦税政策部門ディレクター、スティーブ・ワムホフは、「アマゾンがどんな手を使っているのか、正確に知ることは難しい」と述べた。

「アマゾンは税務戦略を公表していないので、どのような抜け穴を利用しているのかはわからない。同社は漠然と税控除を利用したと言っているだけだ。トランプ減税で拡充された事業用固定資産の即時償却など、企業が取り得る方策はいくらでも考えられる」

ITEPの説明によると、トランプ減税によって、法定法人税の税率は35%から21%へと大幅に引き下げられた。法人税率が下がったことに加え、トランプ減税には「おびただしい数の抜け道がある。それによって、利益のほぼ半分に課税される連邦と州の法人税を、当たり前のように回避している」と、ITEPのシニアフェロー、マシュー・ガードナーは指摘する。
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税還付も2年連続

アマゾンは2011年から2016年まで、11%を超える税率で連邦法人税を払ってきたが、トランプ減税に乗じることで、その税率が今年はマイナス1%になる。それに税控除などを加えた結果、アマゾンは1億2900万ドルもの還付金を連邦政府から受け取るというから呆れる。昨年の還付金はさらに多く1億3700万ドルだった。

IT調査会社のガードナーによると、アマゾンの税逃れをさらに助けているのは、従業員の持ち株と幹部に与えたストックオプションだ。その総額を控除することができる。

アマゾン創業者で最高経営責任者(CEO)のジェフ・ベゾスは、推定1362憶ドルの資産を持つ、世界一裕福な人間であることは言うまでもない。


http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/428.html#c2

[リバイバル3] ジャズ喫茶「ベイシー」の選択 _ JBLの本当の音とは 富山誠
136. 中川隆[-10457] koaQ7Jey 2019年5月15日 08:10:08 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1836]

「躁=ハイ」の時期にはJBLの出番だよ〜 - 「音楽&オーディオ」の小部屋 2019年05月15日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/c281c22ec78aad0cc106a7e4c887747c


先日の都会への小旅行(4月30日〜5月3日)を契機に何だか妙に華やいだ気分が続いている。

どうやら「鬱」を抜け出て「躁=ハイ」の時期に入ったらしい(笑)。

やはり人間はときどきはまったく違った日常環境に身を置いた方がいいみたいですね。

そしてオーディオにももろに影響が・・・。

このところ、ずっと「鳴りを潜めていた」元気のいいJBLサウンドが我が物顔にのさばって来るのだから何とも不思議。

その代表格が「175」ドライバーだ。振り返ってみるとこれまで数多くのJBLの製品を使ってきた。

たとえば「375」ドライバー、「LE85ドライバー」「075ツィター」そしてコーン型ユニットでは「D130」(口径38センチ)、「D123」(口径30センチ)、そして「LE8T」(口径20センチ)などなど

これらの中で一番しっくり来たのが「175ドライバー」だった。なにが気に入ったかといえば一言でいうと「仰々しいところがない」ところかなあ。

   

ただしジャズではバッチリだがクラシックの再生にはもうちょっと「一味」欲しいのでいろいろ実験してみた。

   

音の出口のところに「どんがばちょっ」と目の細かいステンレスの金網を被せてみたがこれは失敗だった。聴けないことはなかったが音の伸び伸び感が失われてしまう。やはり素人の生兵法は怖い(笑)。

そこで仕方なく駆動するアンプを「300Bアンプ」から「PX25アンプ」への交換と相成った。

   

これは見事に図に当たった。「300Bアンプ」に比べると中高音域がややおとなしいので175ドライバーの尖り気味のところをきれいに抑えてくれた。これで決まり!

そうすると、はみ出た「300Bアンプ」をどう使おうか。

そこで、まるで連鎖反応のように久しぶりにJBLのD123を起用してみる気になった。涙を呑んでグッドマン「AXIOM150マークU」との交換だ。

  

こうなるともう我が家のシステムの大変革ですね!

久しぶりの「D123の登場」に当たって留意した点は次のとおり。

☆ 良きにつけ悪しきにつけ響きが少ないユニットなのでバッフルの板厚をわざわざ薄めの1.2mmにして響きの増幅を期待した。


☆ D123はフルレンジを標榜しているがここはやはり2ウェイだろう。そこで同じJBLの「075ツィーター」を組み合わせてみた。特注の超重量級ステンレス削り出しホーンは本体に比べて6倍もするお値段なので遊ばせておくにはもったいない(笑)。

☆ 075は3000ヘルツあたりから使えないことはないが本領を発揮させるにはやはり7000ヘルツあたりからだろう。そこでネットワークはパイオニアの「DN−8」を使いクロスオーバーを8000ヘルツにとった。

☆ 8000ヘルツ以上を受け持つ「075」は能率が110dbとメチャ高いのでアッテネーターが必要だが、音の劣化を招くのでマイカコンデンサー(0.075μF)にスプラグのコンデンサー(0.39μF)をかませて音量調整をした。

☆ 「D123」ユニットの後ろ側に向けて排出される背圧〈逆相の音)の逃がし方はグッドマン用の「ARU」(背圧調整器)をそのまま流用した。

簡単に背圧を逃がさず微妙にユニットに負荷をかけて低音を増強させる「ARU」の仕組みは見事で「D123」にも歴然たる効果が発揮されるのだからたまらない(笑)。

ちなみにJBLのコーン型ユニットは能率が100db以上と高いのに駆動するアンプにはかなりのハイパワーを必要とする。いったい何故なんだろうかとずっと疑問だったが、ふと「ユニットのコーン紙が重たいのではなかろうかと」に思い至った。

イギリス系のユニットはコーン紙が薄くて軽いので能率95db前後にもかかわらずアンプのパワーはあまり必要としないのがその推論の理由。

ただし、これはあくまでも私見です。

それはともかく、これら一連の対応がどうやら想像以上にうまくいったようで「300Bアンプ」で鳴らしてみたところ、感心するほどのとても「まっとうな音」が出た。

いかにも(音声信号に対する)応答性が優れたJBLらしいサウンドである。サブウーファーの必要性をまったく感じさせないところも気に入った。

結局、我が家のシステムは次のとおりとなった。

   

使っているユニットといえば、グッドマン、ワーフェデールがそれぞれ1個に比べてJBLが3個と圧倒的に優勢だ。

周期的に訪れる「鬱」の時期が到来するまで、このトロイカ体制で進んでみることにしよう(笑)。

https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/c281c22ec78aad0cc106a7e4c887747c
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/402.html#c136

[リバイバル3] 中川隆 _ 古代史、人類学、ハプロタイプ、民族学関係投稿リンク 中川隆
25. 2019年5月15日 08:25:18 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1837]
DNA解析の限界/実は単品ではあまり役にたたないという話
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/430.html

http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/811.html#c25
[近代史3] (三橋貴明×山本太郎) 絶対にTVでカットされる国債の真実 中川隆
16. 中川隆[-10456] koaQ7Jey 2019年5月15日 08:39:33 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1838]

MMTと、原真人ら400年前の愚者たち 2019-05-15
https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12461406060.html

 朝日新聞が「MMT」(現代貨幣理論)にお怒りのようです。

 政府はいくら借金をしても財政破綻は起きない――米国で話題爆発の「MMT」(Modern Monetary Theory=現代貨幣理論)。日本で最初にMMTを紹介したのが評論家の中野剛志氏。4月22日の自民党の勉強会に中野氏は招かれ講演会も行った。MMTは米国では主流派経済学者から異端視され、すでに論争の的となっている。そして日本の政治家の間でも急激に広まっている。「政府が膨大な借金を抱えても問題はない」と説くこの理論を分かりやすく解説した書として中野氏の新刊『目からウロコが落ちる 奇跡の経済教室【基礎知識編】』も注目を浴びる。今回、朝日新聞で掲載された「MMT批判」の記事に対して、中野氏が緊急寄稿した。(後略)』

 現実には、財務省がお怒りで、財務省の飼い犬である朝日新聞の原真人らが便乗しているだけなのでしょうが。

『(波聞風問)財政規律 失われゆく「あるべき論」 原真人
 借りたお金は返さないといけないというのは古今東西、共通のルールだろう。政府だって同じ。借りたものは必ず返す。万一返せなければ財政は破綻(はたん)し、国民への行政サービスが提供できなくなる。(中略)』

 後略部で、原は、

『政治家にとってそんなこと(※借りたものは必ず返す)は常識中の常識だ。もちろん現実は理想通りいかない。』
『各国が基準としている財政収支とちがって、日本だけが採用する基礎的財政収支はかなり甘い目標だ。』(プチンッ!と、欠陥が切れかけた)
『これは国家にとって一種の危機である。政権が憲法改正をめざすと言うなら、まず財政規律条項の創設から検討してほしい。』

 などと、陳腐な財政破綻論に基づくMMTや財政拡大派の攻勢を嘆き続けています。いや、お前の存在そのものが、国家の危機だ。一種ではなく、間違いなく最悪の危機だ。

 中世欧州において、おカネはい金貨や銀貨といった「貴金属の硬貨」が主流でした。結果、侵略したアメリカ大陸から金銀が送られてきたスペイン王国が一時的に世界の覇権を握りました。

 もっとも、「経済力」を貴金属の量と勘違いし、真の経済力(モノやサービスを生産する力)強化に背を向けたスペインは、自国の支配下にあった「生産性向上に努めた国」であるネーデルラント連邦共和国に覇権国の座を奪われることになります。

 この辺りは、経世史論「歴史時事 第六回 ネーデルラント連邦共和国の勝利」で取り上げます。

 さて、貴金属がおカネということは、各国の国王は戦争の際に、「正貨」たる金貨、銀貨を集めなければなりませんでした。十分な蓄財がない場合は、金融家借りるのです。

 無論、金貨や銀貨の貸し手は、担保を要求します。当時の担保は、「その国の将来世代の税収」だったのです。つまりは、原の言う、
「借りたものは必ず返す」
 あるいは、財政破綻論者がバカの一つ覚えのように使う、
「国の借金は将来世代の税金で返す。将来世代へのツケの先送り」
 は、中世欧州においては確かに正しかったのです。


 その後、アムステルダム銀行による手形決済流行、ゴールド・スミスの「ゼロからのおカネ発行(貸出)」、イングランド銀行の誕生と、おカネは「正常化」していきました。

 特に、イングランド銀行の設立。
「イングランド王国政府が公債(紙切れです)を発行し、イングランド銀行に持ち込み、イングランド銀行は「ゼロ」から銀行券(これも紙切れ)を発行する」
 というシステムを開発したイギリス(財政革命と呼びます)は、インフレ率を無視する限り、無限の資金調達力を得たに等しく、経済力と軍事力を強化。第二次対仏百年戦争に勝利し、世界の覇権国になりました。 

 逆に、ナポレオン帝政下で金属主義にこだわったフランスは敗北。人口では圧倒的に多いフランス帝国がイギリスに敗北したのは、「おカネの考え方」が主因なのでございます。

 つまりは、原真人ら時代遅れの財政破綻論者たちは、400年前の常識で語っているわけでございます。

 原は、「借りたお金は返さないといけない」と書いていますが、ならば、日本銀行の「負債」である現金紙幣についても「返済しろ」というのでしょうか。というか原真人よ、お前がまず、現金紙幣を日銀に持ち込み、
「借金を返せ。借りたお金は返さないといけないというのは古今東西、共通のルールだろう」
 と、言ってみろ。

【日本政府の長期債務残高(左軸、兆円)と長期金利(右軸、%)】

http://mtdata.jp/data_63.html#kokusaitokinri

 明治以降の例を持ち出すまでもなく、大東亜戦争敗北後に限っても、厳密には1970年以降に限っても、日本政府の負債は152倍になりました。とはいえ、国債金利は上がらず(むしろ下がり)、インフレ率は低迷。

 この現実を、どう説明するんだ、原真人よ。

 現実には「財政破綻」など起きず、政府の負債償還など不要であるにも関わらず、日本は原真人ら財政破綻論者の影響で必要な財政拡大に踏み切れず、多くの国民が死んだ。

 飢えに苦しむ貧困家庭、一人で苦しむシングルマザー、両親の所得が理由で教育を受けられない子供たち、蓄財のないまま高齢化し、貧しさに喘ぐお年寄り、介護の現場で過酷な低賃金労働に苦しむ人々、ワーキングプアと化し、結婚も出産もできない若者。

 日本国で「カネ」が理由で苦しむ国民を、日本政府は救うことができます。何しろ、政府は徴税や国債発行無しでも、財務省証券と日銀当座預金を交換するだけで、一切の負担なくおカネを支出することができるのです。

 というか、政府の予算は徴税や国債発行無しで、普通に執行されています(いわゆるスペンディング・ファースト)。

 カネの問題などないにも関わらず、原真人らの出鱈目な財政破綻論により、貧困にあえぎ、不幸に苦しみ、自ら命を絶つ国民が増えた。
 怒りに震えます。

 というわけで、自分にできることは全てやるつもりです。そろそろ、覚悟を決めなければならないときが訪れたようです。


 とにもかくにも、まずは日本の財政破綻論を撲滅しなければなりません。

https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12461406060.html
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/298.html#c16

[リバイバル3] 月山スキー場 中川隆
12. 中川隆[-10455] koaQ7Jey 2019年5月15日 08:50:24 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1839]

リフト運行、待望の再開 月山スキー場・スキーヤーら続々
2019年05月15日 08:35
http://yamagata-np.jp/news/201905/15/kj_2019051500281.php


運行を再開したペアリフトに乗るスキーヤーたち=西川町・月山スキー場


 ペアリフトが故障し運休していた西川町の月山スキー場は14日、リフトの修繕を終えて運行を再開し、県内外から訪れたスキーヤーやスノーボーダーでにぎわった。

 同スキー場のペアリフトは11日、電気系統の不具合から乗客約160人を乗せたまま停止。その後動かなくなり、取り残された乗客を救助する事態となった。13日に部品交換などを実施。リフトを運行する月山観光開発(阿部和典社長)は作動を確認して再開を決めた。

 14日は復旧を心待ちにしていた愛好家たちが続々とリフトに乗り込んだ。高知県芸西村からスキーに訪れた無職沢田浩二さん(57)は「昨日は歩いて登って大変だったが、今日は滑ることに専念できた」と満足げな表情。阿部社長は「喜んでもらえて良かった」と話していた。
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/867.html#c12

[リバイバル3] 月山スキー場 中川隆
13. 中川隆[-10454] koaQ7Jey 2019年5月15日 08:52:09 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1840]

スキー場積雪ランキング 2019年5月8日更新
https://weather.goo.ne.jp/ski/ranking/
.

1 月山夏

山形 積雪量 800cm
.

2ロッテアライリゾート

新潟 積雪量 239cm
.

3かぐら

新潟 積雪量 180cm
.

4中央アルプス千畳敷

長野 積雪量 180cm
.

5奥只見丸山

新潟 積雪量 170cm
.

6天元台高原

山形 積雪量 130cm
.

7志賀高原 熊の湯

長野 積雪量 130cm
.

8八甲田

青森 積雪量 100cm
.

9中山峠

道央 積雪量 80cm


http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/867.html#c13

[リバイバル3] 伝説の静電型スピーカー QUAD ESL57・ESL63 中川隆
92. 中川隆[-10453] koaQ7Jey 2019年5月15日 15:47:06 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1841]
オーディオスピーカーのこと (2018/05/21)
http://neurokikou.com/my-audiospeaker/

私が使用中のオーディオスピーカはほとんどが中古購入か自作で, リビングにある小型の一組とPC用にしか新品は購入したことがない. 大学生のときにFostex BK201と言うスピーカーボックスを製作した. ユニットはフルレンジFP203(フルレンジ) 1発であったがこのユニットはかなり癖があった. 高能率で指向特性が高くしかも, 周波数特性はフラットではなく右上がりであり, すなわち周波数の高い方で音圧が上がるのである. これはスピーカの向きを内向きではなくまっすぐ正面向きに設置して, 聴取する位置を正面正中にした時に高音がちょうど良い音圧で聞かれるという設定である. 箱はバックロードホーンのために低音はある程度強調されておりいわゆるドンシャリの傾向となり, 真空管の小出力アンプにはまさにうってつけで, これ以上の良い音は不要と勝手に考えていた. 時が経ってFP203はエッジがぼろぼろになり, 新発売されたFP208 EΣに換装した. この時は思い切ってスピーカネットワークを作製し高級なホーンも付けた. しかし, あまり聞かない. 大音量を出したいときのためにとってある. ホーンスピーカーというのは結構難しく, ヴァイオリンの音が管楽器のようにいわゆるホーン臭くなってしまうと言う欠点がある.

大須で最も老舗の中古オーディオ屋(多田オーディオさん)の店先でマスターが商品のスピーカーで声楽を流しているのを聴いた. リアルな人の声と聞こえて驚愕したのがQuad ESL 57 であった. 1983年頃と思う. 社会人になってまもなくであったがペアで24万円程であったか, すぐに給料をはたいて購入してしまった. 静電式スピーカーならではの音でとにかく弦の音がすばらしい. ピアノのその楽器が仕組みとして弦をハンマーが叩いて音を出していることを彷彿とさせてくれる. そういうスピーカーである. 当然声楽のリアリティーも高い. 出力は出ないが小部屋で聞くには十分であるし, 私はあまり交響曲は聞かないので当分の間私のメインスピーカーとなった.

随分時が経過. ふらっとサウンドプラザを訪れたときにソナスファーベルというイタリア製のスピーカーの中古が気に入り購入してしまった. グランドピアノホームというのでペアで28万円と高かったです. はやりの縦長のtypeです. ユニットはイタリア製ではなくデンマーク製だったと思う.

購入間もなくドビュッシーのピアノ曲を聞いていて1ヶ所雑音が入ることに気付いた. 事情を話してサウンドプラザのかたに2名来て頂き, 実際に視聴して頂きました. 社のかたは音を確認する音階の入ったCDも持って来られたがそれでは異常な音は聞こえなかった. もちろん売る前にこれでスクリーニングするのでしょう. 結局社のかたに打撃音で雑音が出ることがあると言うことを認識していただき, スピーカーを引き取ってユニットの交換を無料でして頂けました. おそらく前の持ち主の過大入力による損傷であろうとのこと. さてこのスピーカーの音ですが静電式ではないのですが前述のQuad ESL 57に似ております. ESLより音圧は高いので, ある程度音が前に出て現在のメインスピーカーですが残念ながら低音は大して出ていません.

スピーカーというのはどれがよい音を出すのかかなかなかわからないが, 最近久しぶりにQuad ESL を聞いた. しばらくメンデルゾーンのチェロソナタを聞いて, では ソナスファーベルではどんな音が出ていたのかと比べた. チェロの音は全くESL の勝ちである. 弦が震える微細な音をESLはすべて伝える. ソナスでは鼻が詰まったように聞こえ, 音が平滑化, 平均化されているようなのだ.
http://neurokikou.com/my-audiospeaker/
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/682.html#c92

[リバイバル3] 伝説の ソナス ファベール ガルネリ・オマージュ 中川隆
22. 中川隆[-10452] koaQ7Jey 2019年5月15日 15:47:42 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1842]
オーディオスピーカーのこと (2018/05/21)
http://neurokikou.com/my-audiospeaker/

私が使用中のオーディオスピーカはほとんどが中古購入か自作で, リビングにある小型の一組とPC用にしか新品は購入したことがない. 大学生のときにFostex BK201と言うスピーカーボックスを製作した. ユニットはフルレンジFP203(フルレンジ) 1発であったがこのユニットはかなり癖があった. 高能率で指向特性が高くしかも, 周波数特性はフラットではなく右上がりであり, すなわち周波数の高い方で音圧が上がるのである. これはスピーカの向きを内向きではなくまっすぐ正面向きに設置して, 聴取する位置を正面正中にした時に高音がちょうど良い音圧で聞かれるという設定である. 箱はバックロードホーンのために低音はある程度強調されておりいわゆるドンシャリの傾向となり, 真空管の小出力アンプにはまさにうってつけで, これ以上の良い音は不要と勝手に考えていた. 時が経ってFP203はエッジがぼろぼろになり, 新発売されたFP208 EΣに換装した. この時は思い切ってスピーカネットワークを作製し高級なホーンも付けた. しかし, あまり聞かない. 大音量を出したいときのためにとってある. ホーンスピーカーというのは結構難しく, ヴァイオリンの音が管楽器のようにいわゆるホーン臭くなってしまうと言う欠点がある.

大須で最も老舗の中古オーディオ屋(多田オーディオさん)の店先でマスターが商品のスピーカーで声楽を流しているのを聴いた. リアルな人の声と聞こえて驚愕したのがQuad ESL 57 であった. 1983年頃と思う. 社会人になってまもなくであったがペアで24万円程であったか, すぐに給料をはたいて購入してしまった. 静電式スピーカーならではの音でとにかく弦の音がすばらしい. ピアノのその楽器が仕組みとして弦をハンマーが叩いて音を出していることを彷彿とさせてくれる. そういうスピーカーである. 当然声楽のリアリティーも高い. 出力は出ないが小部屋で聞くには十分であるし, 私はあまり交響曲は聞かないので当分の間私のメインスピーカーとなった.

随分時が経過. ふらっとサウンドプラザを訪れたときにソナスファーベルというイタリア製のスピーカーの中古が気に入り購入してしまった. グランドピアノホームというのでペアで28万円と高かったです. はやりの縦長のtypeです. ユニットはイタリア製ではなくデンマーク製だったと思う.

購入間もなくドビュッシーのピアノ曲を聞いていて1ヶ所雑音が入ることに気付いた. 事情を話してサウンドプラザのかたに2名来て頂き, 実際に視聴して頂きました. 社のかたは音を確認する音階の入ったCDも持って来られたがそれでは異常な音は聞こえなかった. もちろん売る前にこれでスクリーニングするのでしょう. 結局社のかたに打撃音で雑音が出ることがあると言うことを認識していただき, スピーカーを引き取ってユニットの交換を無料でして頂けました. おそらく前の持ち主の過大入力による損傷であろうとのこと. さてこのスピーカーの音ですが静電式ではないのですが前述のQuad ESL 57に似ております. ESLより音圧は高いので, ある程度音が前に出て現在のメインスピーカーですが残念ながら低音は大して出ていません.

スピーカーというのはどれがよい音を出すのかかなかなかわからないが, 最近久しぶりにQuad ESL を聞いた. しばらくメンデルゾーンのチェロソナタを聞いて, では ソナスファーベルではどんな音が出ていたのかと比べた. チェロの音は全くESL の勝ちである. 弦が震える微細な音をESLはすべて伝える. ソナスでは鼻が詰まったように聞こえ, 音が平滑化, 平均化されているようなのだ.
http://neurokikou.com/my-audiospeaker/
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/684.html#c22

[近代史3] 「万世一系」の虚妄 _ 日本はなぜ「万世一系」を必要としたか 中川隆
8. 中川隆[-10451] koaQ7Jey 2019年5月15日 16:58:06 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1843]

男系天皇正統論について(1)2006年01月16日
https://blog.goo.ne.jp/a1214/e/d748938fcb5169511aaf24101d5e8d43#comment-list

女性天皇・女系天皇に反対する意見をよく見かける。

問題点を私なりに整理すると、「血の幻想」と「女性差別」という二点あると思う。

 1 血の幻想
皇族に男子の後継者がいない現状をこのままにしておくと、男系が途絶えてしまう。
そこで男系天皇論者は、旧宮家を皇族として復帰させるべきだと主張する。
しかし、旧宮家は平成天皇とはあまりにも血縁関係が遠すぎる。

三笠宮諮mは、継体天皇、後花園天皇、光格天皇がかなり離れた傍系から天皇になっているから、旧宮家を皇族に復帰させることは問題がないと言う。
これは誤りである。

継体天皇は応神天皇の五世の孫とされているが、実際のところはよくわかっていない。
妻が仁賢天皇の娘、武烈天皇の妹ということで天皇になっているわけだから、継体天皇以降は女系ということになる。
後花園天皇の場合は8親等と離れているようだが、北朝の崇光天皇のひ孫である。
光格天皇も東山天皇のひ孫であり、先代の後桃園天皇の一人娘を妻にしているから、女系とも言える。
いずれも天皇との血縁関係がそれほど遠いわけではない。

かりに三笠宮諮mに息子がいたら大正天皇のひ孫になるから、その息子は現皇太子とは7親等ということになる。
ところが、旧宮家はすべて伏見宮家の分家で、伏見宮家は初代(1351〜1416)が崇光天皇の息子なのである。
今までこれほど男系の血縁関係が離れているのに天皇になった人はいない。

だったら、南朝の末裔だという熊沢天皇だっていいじゃないかという話になる。
ずっと以前、鹿児島の知り合いから、明治天皇の落とし胤が近所にいるという話を聞いた。
本当かどうか知らないが、血の濃さを言うなら明治天皇の落とし胤が天皇になってもおかしくない。
しかし、DNA鑑定で明治天皇と血縁関係があるとわかったとしても、多くの人はそういった人が天皇になることはいやだと思う。
血よりもイメージなのであって、神武天皇のDNAが問題なのではない。

血というのは幻想である。
我が家は300年続いていると自慢する人がいる。
途中、養子をもらって血のつながりは切れていても、気にせず、血縁で長年続いてきた由緒ある家なんだという幻想を持っている。

こういう家信仰の総本家が天皇家である。
家信仰が血となり肉となっている私たちは、天皇家は万世一系なんだ、純粋さを保ってもらいたいという幻想を抱いているにすぎない。
こうした血の幻想が女性への差別を生んでいる。

 2 女性差別
もともと日本は母系社会だったのに、父系になったのは中国の影響である。
中国では伝統的に、男子がいなければ家は絶え、先祖祭祀をしてもらえなくなるので、死者は苦しむと考えてきた。
日本でも跡が絶えた家は「無縁」と言われ、気にする人もいる。
養子はダメなのかというと、日本人はそんな杓子定規なことは言わない。
とにかく家が続けばいいという考えである。
日本人はそういういい意味でのいい加減さがあるが、中国人の場合、そうはいかないらしい。

「風の旅人」という雑誌に、李小明「永遠の魂―中国、カトリック教の村―」という文章がある。
これがなかなか面白い。
現在、中国には約1000万人のカトリック信者がいる。
中華人民共和国になってからずっと弾圧され、今は緩和政策がなされているといっても圧力があることには変わりない。
中国政府が抑圧政策をとっていたため、カトリック信者のほとんどは田舎で暮らしている。
陝西省のカトリック信者の住むある村の話。

ここに300を越えるカトリック教徒の家族、そのほとんどが、捨て子を養子にしている。捨て子のほとんどは女の子であり、もし男の子であるならば、障害者であることが多い。


70年代の終わり以降中国は一人っ子政策を採用してきた。中国では伝統的に、健康な男の子がいなければその家系は途絶えるとされており、生まれてくる赤ちゃんが女の子や障害を持った男の子であると、赤ちゃんを捨ててしまう。
近隣の村人は、カトリック教徒なら必ず子供を育ててくれると知っており、わざわざ教会の前に子供を捨てる。

男系にこだわるあまり自分の子供ですら捨ててしまう中国のことを、男系天皇論の人は笑えない。
女系天皇反対の人は、女は中継ぎにすぎないと公言し、女性を切り捨てているのである。
https://blog.goo.ne.jp/a1214/e/d748938fcb5169511aaf24101d5e8d43#comment-list

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男系天皇正統論について(2)2006年01月17日
https://blog.goo.ne.jp/a1214/e/2201f76480cab631b9a50777561adff8


女系天皇を否定することは女性差別につながるということについて、三点をあげてみました。

 @子供がいない妻、男子がいない妻
家の跡取りである男の子を産めない女性は肩身の狭い思いをさせられている。
有吉佐和子『紀ノ川』の主人公、花の最初に産まれた子は男だったが、二番目は娘だった。
産声をあげて生まれ出たのは敬策(花の夫)の期待を裏切って女児であった。

「女かい」
敬策は、いたく失望した。
「また産みますよし」
「あたり前や」

昭和天皇に女の子が産まれるたびに、「また女か」という声があちこちでささやかれたかもしれない。

佐々部清『四日間の奇蹟』の女主人公は、代々続いている由緒ある旅館の跡取りと恋愛し、結婚するが、子供ができない。
「うちは何代も続いているのに」という皮肉に耐えきれず、愛する夫と別れてしまう。
「嫁して三年、子なきは去る」ということで、まあ何と大時代な話よと思った。
しかし、男系天皇でなければと言っている人は、「嫁して三年」派である。

週刊誌に雅子パッシングが毎週のように出ていている。
「週刊文春」の今週号に次のような記事があった。
むずかる愛子さまを連れて…
雅子さま「2時間47分中座」
天皇ご一家が 天皇誕生日 夕食会で待ちぼうけ

宮内庁の誰かが記者に漏らしたんだろうが、それにしても「2時間47分」を誰が測ったのか、こまめな人である。
どこの家庭にもあるこんな内輪話を書かれたんじゃ、さすがにかわいそうに思う。
まわりにいる者を信用できなくなるのは当然である。

それと不思議なのは、「週刊文春」は保守派なのに、雅子さま叩きの厳しい記事が毎週のように載っていることだ。
実は「週刊文春」は天皇制の崩壊をたくらんでいるとしたら面白いのだが。

皇太子夫妻は、家と家族とのどちらを大切なのかと迫られ、家族を選ぼうとしているように思う。
「私より公」、つまり自分のことより家を大切にしろというのが「週刊文春」らの保守派の言い分なのかもしれない。

皇族というのはある種の被差別民だと思う。
「週刊新潮」の今週号にはこんな記事が。

・「公務欠席」「私事出席」で顰蹙を買った「雅子妃のワガママ」

・気に入らないと「ポイ捨て」愛子さまは大丈夫?

なんていう惹句。

こりゃなんじゃ、跡継ぎを産めない嫁をいびって追い出そうとしているのかと、勘ぐりたくなった。
https://blog.goo.ne.jp/a1214/e/2201f76480cab631b9a50777561adff8


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男系天皇正統論について(3)2006年01月19日
https://blog.goo.ne.jp/a1214/e/93716e8c1e9c24148fd856f7ca5ca569


女系天皇を否定することは女性差別につながるということの続きです。

 A側室
男系を保つためには側室がいなくては無理だから、側室制度の復活を主張する人が出てきたりする。
一般人は子供ができなければ妻を追い出したわけだが、身分の高い人は側室という便利なものがある。
男系天皇を守ってきたのは側室のおかげである。

歴代天皇のうち半数は庶出だそうだ。
明治天皇は5人の女に15人の子供を産ませている。
孝明天皇の身辺には17人の女性がいて、6人子供が生まれたが、成人したのは明治天皇1人だけ。

大宅壮一『実録・天皇記』によると、大正天皇の直宮を除く宮家の創立者の全員が妾腹である。
そして、その11人のうち6人の母親は某女となっている。
母親の名前を記録にとどめる必要はないと考えられていた。
「腹は借り物」という考えなのである。
母親の血筋はあまり問われず、父系の血統だけが問題にされる。

『実録・天皇記』にこんなことが書いてある。
大沢雅五郎という儒者が、中国のこととして「古は天子に三夫人、九嬪、二十七世婦、八十一御妻相備わり」とあるのに、孝明天皇は17人の女性しかいないので、「恐れながら匹夫に均しき御姿にて実にもったいなき御事」と嘆いている。

ところが、大正天皇には側室はいない。
長子が庶出だった場合、後継者問題が生じるからというので、伊藤博文が側室を入れさせなかったと、浅見雅男『皇太子婚約解消事件』にある。
大正天皇の場合は、男子が4人も生まれたから問題はなかったにしても、昭和天皇は女子が続き、側室を入れることを進言されても拒んだ。

長い間続いてきた側室という「伝統」が変えられたのである。
それなのに今さら「昔のように『側室』を置くという手もあります。私は大賛成ですが、国内外共に今の世相からは少々難しいかと思います」なんてことを言う三笠宮寛仁の神経には驚く。

藤原正彦は「週刊ポスト」に「女系天皇容認は日本の品格を破壊する」なんて品格のない題の文章を載せているのだが、皇太子に妾を持てと勧める三笠宮寛仁の発言は品格があるかどうか聞きたいものだ。
ついでに悪口を言うと、藤原正彦は、伝統を尊ぶ風土から美が生まれ、天才が輩出する、天才が輩出することが世界から尊敬される品格ある国家の重要な指標である、イギリスがこれに当てはまる、いったことを書いている。
それにしても、イギリスの皇室は世界から尊敬される品格があると、藤原正彦は考えているらしいが、近年、品格が破壊されているように感じる。

B宮中祭祀
なぜ男系天皇だと伝統を守ることになるが、女系になったら伝統が破壊されるのか。
私にはどうも納得できなかった。
ところが、「Speak Easy 社会」というブログの「後櫻町天皇の苦労と宮中祭祀の問題」という記事を教えていただき、ああ、なるほど、と納得した。
天皇は宮中祭祀を行う。
これは神事である。
以下引用。

天皇陛下は、神事を行う存在、つまり祭祀主、神主の親玉だということです。
原則男子継承、そして絶対男系継承の本当の理由はここにあるのに違いありません。(略)
女性は、まず原理的に大嘗祭や新嘗祭の祭り主となることに問題があり、できるだけ避けるべきです。
それに加えて、生理という問題があります。
月のさわりの間、女性は、神事にかかわることは厳禁されてきました。
従って、神事と生理とが重なったら延期するしかないのですが、元日とか新嘗祭と生理が重なったら中止するしかありません。

なるほど、血のケガレがあるから女はダメなのか。
たしかにケガレを忌むのは日本の伝統である。

ちなみに、皇室の祭祀の多くは明治以降に作られたものである。
だから、後桜町天皇が現在、宮中で行われている祭祀をすべて行っていたわけではない。

ニキ・カーロ『スタンドアップ』という映画は、鉱山で働く女性が職場の男性たちからセクハラを受け、裁判に訴える話である。
鉱山は男の職場なのに女たちが入ってきて男の仕事を奪った、というので男たちは嫌がらせをする。
女系天皇反対論と似ていると思った。
とは言っても、『スタンドアップ』を見て私自身、女が出しゃばらなければこんなことは起きなかったのに、と思ったのも事実である。

天皇家の後継者問題を解決する一番いい方法は、皇太子、秋篠宮が離婚して、若い女性と再婚することだと思う。
おそらく国民の多くは仕方ないと納得するだろう。
https://blog.goo.ne.jp/a1214/e/93716e8c1e9c24148fd856f7ca5ca569
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/411.html#c8

[近代史3] 朝鮮人は頭がおかしい _ あるのはウソだけのめんどくさい国 中川隆
4. 中川隆[-10450] koaQ7Jey 2019年5月15日 17:20:22 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1844]

2019年05月15日
文大統領から離れる韓国メディアと役人 「沈む船からは逃げる」

親北外交への批判なのか、文大統領に北朝鮮国旗をつけた聯合ニュース

この後担当者は解任された


画像引用:http://gogotsu.com/wp-content/uploads/2019/04/Yonhapnews.jpg

韓国大統領の運命

このところ朝鮮日報のような韓国政府の御用メディアが、文大統領への批判報道を強めている。

韓国は大統領の権限が非常に強く、新大統領には「右へならえ」で一斉によいしょするので知られている。

これは官僚や役人や国民も同じで、新大統領が就任すると全国民が皇帝を迎えたローマ市民のようにひれ伏すことになっている。



だからこそなのか新大統領は必ず旧大統領の腐敗などを追及し、逮捕して裁判にかけ、刑務所に入れるのも恒例になっている。

大統領が変わると別の国になったかのように、全メディア、全役人、全国民が一斉に前の大統領を批判し始めます。

韓国には「落ちた犬はたたけ」という諺があるほどで、一度権力の座から落ちた人を徹底的にたたきます。


官僚やメディアにとって、大統領が就任直後は崇めひれ伏すが、そのままでは大統領が変わった時、自分が叩かれる側になる。

沈む船から逃げるという事なのか、「ある時点で」彼らは大統領に見切りをつけて叩き始める。

朴槿恵大統領の時も、李大統領でも、盧大統領の時もある時期から叩かれ始めています。


そのある時期は朴槿恵大統領はセウォル号事件で就任14か月目、李大統領は就任3年目の2011年だった。

朴槿恵も李明博も盧武鉉も支持率が落ちると反日で人気回復を図り、李明博は有名な「日王(天皇を見下す表現)が土下座するなら謝罪させてやってもいい」という発言になった。

韓国では威勢の良い反日発言で支持率が上がるのだが、その後不人気は加速して最終的に退陣して逮捕される。


文大統領の支持率は最近、ボーダーラインの40%を少し上回るレベルに下がり、40%を割ると官僚や司法警察は守る側から「たたく側」に転身する。

すると今まで文大統領がやってきた「前大統領の腐敗追及」は自分が追及される番になる。

沈む船から逃げる文大統領の支持者

金大中大統領は例外的にうまく行き、退任後も逮捕されなかったが3人の息子が収賄などで逮捕されている。

韓国人で唯一ノーベル平和賞受賞者なので、対外的な世間体を重視し逮捕しなかったと見られる。

韓国大統領が逮捕を逃れる唯一の方法は、ノーベル平和賞受賞なのかも知れない。


そのためなのか文大統領は就任以来日米関係を足蹴りしても北朝鮮と親しくし、2018年のノーベル平和賞で「南北受賞」を狙っていたと言われている。

あの金正恩と文大統領が2人でノーベル平和賞を受賞するつもりだったようだが、残念ながら受賞できなかった。

韓国のマスコミは大統領に絶対服従するきまりだが、記者が大統領に食って掛かることが2度あった。


一度目は女性記者が経済政策失敗を追求し、韓国史上初のできごととして物議を醸した。

19年1月10日の記者会見で、自信満々に経済の「成果」を語る文大統領に反論し「その自信はどこからくるのか」と言った。

5月9日のインタビューではKBSテレビの司会者が「だから独裁者と言われている」と発言し、これも大きな話題になっている。


文大統領の経済政策は高い失業率を招き、以前から大手メディアの批判対象になっていた。

最近では人気回復のために始めた反日外交も、経済に打撃を与えているとして公然と批判されている。

政府御用新聞の朝鮮日報や連合ニュースですら「政府は対日関係を改善するべきだ」と社説で訴えているが、大統領は聞く耳を持たない。
http://www.thutmosev.com/archives/79836005.html
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/193.html#c4

[昼休み52] 日本人女性2人、リゾート地・セブ島で知り合った韓国人の男2人と飲酒→集団強姦される…フィリピン 中川隆
303. 中川隆[-10449] koaQ7Jey 2019年5月15日 17:20:54 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1845]

2019年05月15日
文大統領から離れる韓国メディアと役人 「沈む船からは逃げる」

親北外交への批判なのか、文大統領に北朝鮮国旗をつけた聯合ニュース

この後担当者は解任された


画像引用:http://gogotsu.com/wp-content/uploads/2019/04/Yonhapnews.jpg

韓国大統領の運命

このところ朝鮮日報のような韓国政府の御用メディアが、文大統領への批判報道を強めている。

韓国は大統領の権限が非常に強く、新大統領には「右へならえ」で一斉によいしょするので知られている。

これは官僚や役人や国民も同じで、新大統領が就任すると全国民が皇帝を迎えたローマ市民のようにひれ伏すことになっている。



だからこそなのか新大統領は必ず旧大統領の腐敗などを追及し、逮捕して裁判にかけ、刑務所に入れるのも恒例になっている。

大統領が変わると別の国になったかのように、全メディア、全役人、全国民が一斉に前の大統領を批判し始めます。

韓国には「落ちた犬はたたけ」という諺があるほどで、一度権力の座から落ちた人を徹底的にたたきます。


官僚やメディアにとって、大統領が就任直後は崇めひれ伏すが、そのままでは大統領が変わった時、自分が叩かれる側になる。

沈む船から逃げるという事なのか、「ある時点で」彼らは大統領に見切りをつけて叩き始める。

朴槿恵大統領の時も、李大統領でも、盧大統領の時もある時期から叩かれ始めています。


そのある時期は朴槿恵大統領はセウォル号事件で就任14か月目、李大統領は就任3年目の2011年だった。

朴槿恵も李明博も盧武鉉も支持率が落ちると反日で人気回復を図り、李明博は有名な「日王(天皇を見下す表現)が土下座するなら謝罪させてやってもいい」という発言になった。

韓国では威勢の良い反日発言で支持率が上がるのだが、その後不人気は加速して最終的に退陣して逮捕される。


文大統領の支持率は最近、ボーダーラインの40%を少し上回るレベルに下がり、40%を割ると官僚や司法警察は守る側から「たたく側」に転身する。

すると今まで文大統領がやってきた「前大統領の腐敗追及」は自分が追及される番になる。

沈む船から逃げる文大統領の支持者

金大中大統領は例外的にうまく行き、退任後も逮捕されなかったが3人の息子が収賄などで逮捕されている。

韓国人で唯一ノーベル平和賞受賞者なので、対外的な世間体を重視し逮捕しなかったと見られる。

韓国大統領が逮捕を逃れる唯一の方法は、ノーベル平和賞受賞なのかも知れない。


そのためなのか文大統領は就任以来日米関係を足蹴りしても北朝鮮と親しくし、2018年のノーベル平和賞で「南北受賞」を狙っていたと言われている。

あの金正恩と文大統領が2人でノーベル平和賞を受賞するつもりだったようだが、残念ながら受賞できなかった。

韓国のマスコミは大統領に絶対服従するきまりだが、記者が大統領に食って掛かることが2度あった。


一度目は女性記者が経済政策失敗を追求し、韓国史上初のできごととして物議を醸した。

19年1月10日の記者会見で、自信満々に経済の「成果」を語る文大統領に反論し「その自信はどこからくるのか」と言った。

5月9日のインタビューではKBSテレビの司会者が「だから独裁者と言われている」と発言し、これも大きな話題になっている。


文大統領の経済政策は高い失業率を招き、以前から大手メディアの批判対象になっていた。

最近では人気回復のために始めた反日外交も、経済に打撃を与えているとして公然と批判されている。

政府御用新聞の朝鮮日報や連合ニュースですら「政府は対日関係を改善するべきだ」と社説で訴えているが、大統領は聞く耳を持たない。
http://www.thutmosev.com/archives/79836005.html
http://www.asyura2.com/12/lunchbreak52/msg/334.html#c303

[政治・選挙・NHK260] <丸山議員は一刻も早く議員辞職すべき、はた迷惑な野郎だ!>除名だけでは終わらない丸山議員の「戦争発言」 天木直人  赤かぶ
1. 中川隆[-10448] koaQ7Jey 2019年5月15日 18:14:45 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1846]
本当の事を言っちゃいけないのかよ。
侵略に対して戦うのが国会議員の使命だ
アメリカが押し付けて、日本人の承認すら取っていないインチキ憲法を守る意味は無い


http://www.asyura2.com/19/senkyo260/msg/754.html#c1

[近代史3] 日本人は「狂ったアメリカ」を知らなすぎる 中川隆
48. 中川隆[-10450] koaQ7Jey 2019年5月15日 18:57:20 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1844]
2019.05.15
脅しながら交渉するという米国支配層の常套手段は露国に通じるのか?(1/2)

 マイク・ポンペオ国務長官は5月14日にソチでロシアのウラジミル・プーチン大統領と会談、両者はアメリカとロシアの関係を改善する必要性を語った。会談では軍事問題のほか、シリア、朝鮮半島、アフガニスタン、リビア、イラン、ベネズエラなどの情勢について話し合ったという。

 シリアは2011年3月からアメリカなどの外国勢力が送り込んだジハード傭兵部隊の侵略を受けてきたが、15年9月にロシアがシリア政府の要請で軍事介入してから傭兵の勢力範囲は急速に縮小してきた。そこでアメリカはクルドを新たな手先とする一方、地上部隊を派遣して油田地帯を支配し続けようとしている。

 本ブログでは繰り返し書いてきたが、ネオコンは1980年代からイラクのサダム・フセイン体制を倒して親イスラエル派の政権を樹立、シリアとイランを分断した上でシリアを制圧、最終的にはイランを支配しようとしてきた。

 イランは1979年からイスラムを統治の基盤に据える国になったが、その前のパーレビ朝はイギリス、アメリカ、イスラエルに支配されていた。イランは産油国だというだけでなく、中東を支配するうえでもロシアに軍事的な圧力を加えるうえでも重要な国である。

 ​ニューヨーク・タイムズ紙によると​、ジョン・ボルトン国家安全保障補佐官やパトリック・シャナハン国防長官はアメリカ軍12万人にイランを侵略させようと計画している。勿論、この程度の戦力では地上戦を戦えない。

 2003年3月に始まったイラクへの先制攻撃でも31万人が動員されている。これでも当時、少なすぎると言われていたが、イランが相手の場合、これを大幅に上回る戦力が必要だろう。しかも、中東からの石油供給は大幅に細る可能性が高い。実際にイランを軍事攻撃することはできないと言われるのは、こうした事情があるからだ。

 アフガニスタンはイランの東側に位置している。アメリカが1970年代からアフガニスタンを支配するための秘密工作を始めた理由のひとつはパイプラインの建設だったが、希少金属の存在も重要な理由。最近では中国が進める一帯一路をつぶすための拠点としての意味も強まってきた。

 リビアはシリアより1カ月ほど前から同じように侵略されている。かつてはヨーロッパ諸国より生活水準の高く、教育、医療、電力料金は無料、農業は元手なしで始めることができる国だったが、ムアンマル・アル・カダフィ体制が崩壊してからは無法地帯と化している。

 リビアが侵略された理由のひとつは石油資源であり、もうひとつは独自の通貨としてディナールという金貨を導入しようとしていたことにある。カダフィはドル体制から離脱し、独自の通貨を採用することでアフリカを経済的に独立させようと考えていた。アフリカの利権で食いつないでいるようなフランスやイギリス、ドル体制が崩れれば支配システムも崩れてしまうアメリカにとってカダフィは危険な存在になっていた。

 現在、リビアには国連に承認されたGNA(国民合意政府)がトリポリに存在、ファイズ・サラージが首相になっている。そのトリポリにハリファ・ハフタルを中心のとするLNA(リビア民族軍)が迫り、戦闘が激しくなっている。そうした中、GNAはトランプ大統領に対し、外国勢力によるハフタル支援を止めさせるように求めた。

 LNAをサウジアラビア、アラブ首長国連邦、エジプトが支援していることが知られている。ハフタルは1960年からCIAに保護され、アフタルに従う武装グループはアメリカで軍事訓練を受けてきた人物で、2011年2月に始まったリビアに対する侵攻作戦へも参加した。ハフタルは過去に何度かロシアを訪問、政府高官と会談しているが、ロシアが具体的に支援しているわけではない。(つづく)
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201905150000/


2019.05.15
脅しながら交渉するという米国支配層の常套手段は露国に通じるのか?(2/2)


 アメリカではベネズエラへ軍事侵攻するべきだとする宣伝が聞かれる。ホワイトハウスではマイク・ペンス副大統領、マイク・ポンペオ国務長官、ジョン・ボルトン国家安全保障補佐官が攻撃したがっている。

 トランプが大統領に就任した翌月、つまり2017年2月にマイケル・フリン国家安全保障担当補佐官が辞任に追い込まれた。2012年7月から14年8月までアメリカ軍の情報機関DIAの局長を務めていたフリンはシリア情勢にも精通していた。

 リビアやシリアへの傭兵を使った侵略を始めたのはバラク・オバマ政権。リビアでカダフィ政権が倒された頃にはNATO軍が地上のアル・カイダ系武装集団LIFGと連携していることが知られるようになり、その戦闘員が武器と一緒にシリアへ運ばれていることも報道されていた。

 そこでオバマ大統領が言い始めたのが「穏健派」。「良いアル・カイダ」と「悪いアル・カイダ」が存在、アメリカは「良いアル・カイダ」を支援しているから問題ないという主張だったのだが、それをDIAは否定する​報告書​を2012年8月にホワイトハウスへ提出している。

 オバマ政権が支援する武装勢力はサラフ主義者やムスリム同胞団が主力だとDIAは指摘、戦闘集団としてアル・ヌスラ(実態はAQIと同じだと指摘)の名前を挙げている。またオバマ政権の政策はシリアの東部(ハサカやデリゾール)にサラフィ主義者の支配地域を作ることになるとも警告していた。その警告が2014年にダーイッシュという形で現実なる。


 ダーイッシュが勢力を拡大し始める際、アメリカ軍やCIAが支援している可能性は高い。2014年1月にファルージャでダーイッシュは「イスラム首長国」の建国を宣言、6月にはモスルを制圧、その際にトヨタ製の真新しい小型トラック「ハイラックス」を連ねてパレードしている。その後継を撮影した写真が世界規模で流れ、その存在が知られるようになった。

 問題は、なぜパレードができたのかということ。アメリカ軍やCIAはスパイ衛星、偵察機、通信傍受、人を使って得た情報などでダーイッシュの動きを把握していたはずだが、反応していない。パレードしている車列などは格好の攻撃目標のはずなのだが、アメリカ軍は何もしていないのだ。

 こうした情況の中、ホワイトハウスの内部で激しいやりとりがあった可能性が高い。そしてフリンは追い出された。このフリンをトランプが国家安全保障補佐官に任命したのである。そしてフリンはホワイトハウスから追い出され、トランプが攻撃され続けている。

 トランプを失脚させ、マイク・ペンスを副大統領から大統領に昇格させるという計画が存在するとも伝えらたが、トランプを排除できないまま、ペンスを中心とするチームがホワイトハウスを動かし始めているようにも見える。

 トランプはロシアとの関係修復を訴えて大統領選挙で勝利したが、これはネオコンのような好戦派にとっては許しがたいこと。アメリカ支配層はロシアが再独立への道を歩き出した直後からロシアとの軍事的な緊張を高めようとしている。ジョージ・W・ブッシュ政権は2002年、一方的にABM(弾道弾迎撃ミサイル)から離脱、今年2月にはトランプ大統領はINF(中距離核戦力)全廃条約の破棄をロシアへ通告、それを受けてロシアは条約義務履行の停止を宣言した。

 アメリカの好戦派が強引に世界支配を実現しようとする中、ロシアは中国と戦略的な同盟関係を結んだ。パイプラインや鉄道の建設などインフラでの結びつきを強めているが、その動きに朝鮮半島の2カ国も加わろうとしている。

 アメリカと朝鮮との問題はアメリカと中国との問題から派生しているのだが、2014年頃からアメリカの相手は中露同盟に変化した。

 この中露同盟はアメリカの一極支配から離脱、新しい世界秩序を築こうとしている。アメリカの支配層は巨大資本という私的な権力が支配する新秩序を目指していたが、そのプランが揺らいでいる。アメリカの支配層が正気を失っているのはそのためだろう。プーチンがポンペオたちの要求に応じる可能性は小さい。(了)
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201905150000/


http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/175.html#c48

[近代史02] アメリカ・アングロサクソンの凶暴性・アメリカインディアンが絶滅寸前に追い込まれた仮説 sagakara
62. 中川隆[-10449] koaQ7Jey 2019年5月15日 18:58:42 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1845]
2019.05.15
脅しながら交渉するという米国支配層の常套手段は露国に通じるのか?(1/2)
 マイク・ポンペオ国務長官は5月14日にソチでロシアのウラジミル・プーチン大統領と会談、両者はアメリカとロシアの関係を改善する必要性を語った。会談では軍事問題のほか、シリア、朝鮮半島、アフガニスタン、リビア、イラン、ベネズエラなどの情勢について話し合ったという。


 シリアは2011年3月からアメリカなどの外国勢力が送り込んだジハード傭兵部隊の侵略を受けてきたが、15年9月にロシアがシリア政府の要請で軍事介入してから傭兵の勢力範囲は急速に縮小してきた。そこでアメリカはクルドを新たな手先とする一方、地上部隊を派遣して油田地帯を支配し続けようとしている。


 本ブログでは繰り返し書いてきたが、ネオコンは1980年代からイラクのサダム・フセイン体制を倒して親イスラエル派の政権を樹立、シリアとイランを分断した上でシリアを制圧、最終的にはイランを支配しようとしてきた。


 イランは1979年からイスラムを統治の基盤に据える国になったが、その前のパーレビ朝はイギリス、アメリカ、イスラエルに支配されていた。イランは産油国だというだけでなく、中東を支配するうえでもロシアに軍事的な圧力を加えるうえでも重要な国である。


 ​ニューヨーク・タイムズ紙によると​、ジョン・ボルトン国家安全保障補佐官やパトリック・シャナハン国防長官はアメリカ軍12万人にイランを侵略させようと計画している。勿論、この程度の戦力では地上戦を戦えない。


 2003年3月に始まったイラクへの先制攻撃でも31万人が動員されている。これでも当時、少なすぎると言われていたが、イランが相手の場合、これを大幅に上回る戦力が必要だろう。しかも、中東からの石油供給は大幅に細る可能性が高い。実際にイランを軍事攻撃することはできないと言われるのは、こうした事情があるからだ。


 アフガニスタンはイランの東側に位置している。アメリカが1970年代からアフガニスタンを支配するための秘密工作を始めた理由のひとつはパイプラインの建設だったが、希少金属の存在も重要な理由。最近では中国が進める一帯一路をつぶすための拠点としての意味も強まってきた。


 リビアはシリアより1カ月ほど前から同じように侵略されている。かつてはヨーロッパ諸国より生活水準の高く、教育、医療、電力料金は無料、農業は元手なしで始めることができる国だったが、ムアンマル・アル・カダフィ体制が崩壊してからは無法地帯と化している。


 リビアが侵略された理由のひとつは石油資源であり、もうひとつは独自の通貨としてディナールという金貨を導入しようとしていたことにある。カダフィはドル体制から離脱し、独自の通貨を採用することでアフリカを経済的に独立させようと考えていた。アフリカの利権で食いつないでいるようなフランスやイギリス、ドル体制が崩れれば支配システムも崩れてしまうアメリカにとってカダフィは危険な存在になっていた。


 現在、リビアには国連に承認されたGNA(国民合意政府)がトリポリに存在、ファイズ・サラージが首相になっている。そのトリポリにハリファ・ハフタルを中心のとするLNA(リビア民族軍)が迫り、戦闘が激しくなっている。そうした中、GNAはトランプ大統領に対し、外国勢力によるハフタル支援を止めさせるように求めた。


 LNAをサウジアラビア、アラブ首長国連邦、エジプトが支援していることが知られている。ハフタルは1960年からCIAに保護され、アフタルに従う武装グループはアメリカで軍事訓練を受けてきた人物で、2011年2月に始まったリビアに対する侵攻作戦へも参加した。ハフタルは過去に何度かロシアを訪問、政府高官と会談しているが、ロシアが具体的に支援しているわけではない。(つづく)
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201905150000/


2019.05.15
脅しながら交渉するという米国支配層の常套手段は露国に通じるのか?(2/2)


 アメリカではベネズエラへ軍事侵攻するべきだとする宣伝が聞かれる。ホワイトハウスではマイク・ペンス副大統領、マイク・ポンペオ国務長官、ジョン・ボルトン国家安全保障補佐官が攻撃したがっている。


 トランプが大統領に就任した翌月、つまり2017年2月にマイケル・フリン国家安全保障担当補佐官が辞任に追い込まれた。2012年7月から14年8月までアメリカ軍の情報機関DIAの局長を務めていたフリンはシリア情勢にも精通していた。


 リビアやシリアへの傭兵を使った侵略を始めたのはバラク・オバマ政権。リビアでカダフィ政権が倒された頃にはNATO軍が地上のアル・カイダ系武装集団LIFGと連携していることが知られるようになり、その戦闘員が武器と一緒にシリアへ運ばれていることも報道されていた。


 そこでオバマ大統領が言い始めたのが「穏健派」。「良いアル・カイダ」と「悪いアル・カイダ」が存在、アメリカは「良いアル・カイダ」を支援しているから問題ないという主張だったのだが、それをDIAは否定する​報告書​を2012年8月にホワイトハウスへ提出している。


 オバマ政権が支援する武装勢力はサラフ主義者やムスリム同胞団が主力だとDIAは指摘、戦闘集団としてアル・ヌスラ(実態はAQIと同じだと指摘)の名前を挙げている。またオバマ政権の政策はシリアの東部(ハサカやデリゾール)にサラフィ主義者の支配地域を作ることになるとも警告していた。その警告が2014年にダーイッシュという形で現実なる。

 ダーイッシュが勢力を拡大し始める際、アメリカ軍やCIAが支援している可能性は高い。2014年1月にファルージャでダーイッシュは「イスラム首長国」の建国を宣言、6月にはモスルを制圧、その際にトヨタ製の真新しい小型トラック「ハイラックス」を連ねてパレードしている。その後継を撮影した写真が世界規模で流れ、その存在が知られるようになった。


 問題は、なぜパレードができたのかということ。アメリカ軍やCIAはスパイ衛星、偵察機、通信傍受、人を使って得た情報などでダーイッシュの動きを把握していたはずだが、反応していない。パレードしている車列などは格好の攻撃目標のはずなのだが、アメリカ軍は何もしていないのだ。


 こうした情況の中、ホワイトハウスの内部で激しいやりとりがあった可能性が高い。そしてフリンは追い出された。このフリンをトランプが国家安全保障補佐官に任命したのである。そしてフリンはホワイトハウスから追い出され、トランプが攻撃され続けている。


 トランプを失脚させ、マイク・ペンスを副大統領から大統領に昇格させるという計画が存在するとも伝えらたが、トランプを排除できないまま、ペンスを中心とするチームがホワイトハウスを動かし始めているようにも見える。


 トランプはロシアとの関係修復を訴えて大統領選挙で勝利したが、これはネオコンのような好戦派にとっては許しがたいこと。アメリカ支配層はロシアが再独立への道を歩き出した直後からロシアとの軍事的な緊張を高めようとしている。ジョージ・W・ブッシュ政権は2002年、一方的にABM(弾道弾迎撃ミサイル)から離脱、今年2月にはトランプ大統領はINF(中距離核戦力)全廃条約の破棄をロシアへ通告、それを受けてロシアは条約義務履行の停止を宣言した。


 アメリカの好戦派が強引に世界支配を実現しようとする中、ロシアは中国と戦略的な同盟関係を結んだ。パイプラインや鉄道の建設などインフラでの結びつきを強めているが、その動きに朝鮮半島の2カ国も加わろうとしている。


 アメリカと朝鮮との問題はアメリカと中国との問題から派生しているのだが、2014年頃からアメリカの相手は中露同盟に変化した。


 この中露同盟はアメリカの一極支配から離脱、新しい世界秩序を築こうとしている。アメリカの支配層は巨大資本という私的な権力が支配する新秩序を目指していたが、そのプランが揺らいでいる。アメリカの支配層が正気を失っているのはそのためだろう。プーチンがポンペオたちの要求に応じる可能性は小さい。(了)
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201905150000/

http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/367.html#c62

[昼休み53] 千葉県にだけは住んではいけない 中川隆
252. 中川隆[-10448] koaQ7Jey 2019年5月15日 19:15:04 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1846]

今、千葉県人に大人気のロリコン向け子供型ラブドール


1) 日本製


make pure 
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TROTTLA
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Apricot
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2) 中国製


Catdoll HP
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amazon.co.jp catdoll
https://www.amazon.co.jp/s?ie=UTF8&me=A2QJKNA2WLY8R1&page=1
https://www.amazon.co.jp/s/?ie=UTF8&keywords=catdoll&index=aps&jp-ad-ap=0&tag=googhydr-22&ref=pd_sl_55h2uh50wx_e&adgrpid=53011966533&hvpone=&hvptwo=&hvadid=259404783533&hvpos=1t1&hvnetw=g&hvrand=3833618733464190730&hvqmt=e&hvdev=c&hvdvcmdl=&hvlocint=&hvlocphy=20638&hvtargid=kwd-348309545250


▲△▽▼


KUMA Doll
https://www.kuma-doll.com/100-128cm-c28838.html


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ベルドール東京 (Dollhouse168 正規代理店)
https://belledoll.tokyo/


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アルテトキオ
http://www.artetokio.com/products/index.html


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PERFECT BODY (Doll4Ever同等品)
https://www.perfect-body.info/introduction/121.html


▲△▽▼


ミクロメイド (国産素材ミクロン60使用, WM工場に OEM委託)
https://www.real-lovedoll.jp/123cm.html
https://www.real-lovedoll.jp/133cm.html


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628名無しさん@ピンキー2018/09/22(土) 17:33:40.49ID:???


cat 136mila
asia tone

http://r2.upup.be/d/37vZkmYJ1a
http://r2.upup.be/d/Z4QdqnCbfg
http://r2.upup.be/d/pKvDkSfqBH


本物っぽさを追求

Milaちゃんグレードアップ
どうも微妙な顔だと思って居たら、原因はMilaちゃんの目頭の膜が大きめ
なせいで目がどこから始まってるのか判りにくくて目が変に見えてしまっている
為と思われたので、目蓋上内側の睫毛の黒ラインを目頭まで延長してみました

かなりまともになりました

あと恥じらいか興奮どっちでも良いように思い切り顔を紅潮させてみました


▲△▽▼


676 名前:名無しさん@ピンキー 2018/09/23(日) 10:27:10.81 ID:???

JS1-JS3 ペド
JS4-JC2 ロリコン
JC3-JK 一般人


_____


日本人の子供の年齢別平均身長・成長曲線(女児・女子)
https://www.suku-noppo.jp/data/average_height_girl.html


日本人女性の年齢別の平均身長

1歳  77.4cm
2歳  85.8cm
3歳  96.2cm
4歳  103.7cm
5歳  107.8cm
6歳  114.4cm
7歳  119.3cm
8歳  125.7cm
9歳  133.7cm
10歳 139.3cm
11歳 146.8cm
12歳 150.8cm
13歳 155.2cm
15歳 155.8cm
16歳 158.7cm
17歳 156.1cm
18歳 157.3cm
19歳 155.9cm
20歳 158.3cm
21歳 158.5cm
22歳 156.1cm
23歳 157.4cm
24歳 157.9cm
25歳 159.6cm
https://cleopatra-nose.com/average-height/


▲△▽▼


ラブドール@bbspink掲示板
https://mercury.bbspink.com/lovedoll/

アマゾンでラブドール ©bbspink.com
https://www.google.co.jp/search?hl=ja&q=%E3%82%A2%E3%83%9E%E3%82%BE%E3%83%B3%E3%81%A7%E3%83%A9%E3%83%96%E3%83%89%E3%83%BC%E3%83%AB+20%E4%BD%93%E7%9B%AE+&lr=lang_ja&rlz=&gws_rd=ssl


ラブドール ロリ系総合 ©bbspink.com
https://www.google.co.jp/search?hl=ja&q=%E3%83%A9%E3%83%96%E3%83%89%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%80%80%E3%83%AD%E3%83%AA%E7%B3%BB%E7%B7%8F%E5%90%88&lr=lang_ja&rlz=&gws_rd=ssl

http://www.asyura2.com/13/lunchbreak53/msg/390.html#c252

[リバイバル3] 株で儲ける方法教えてあげる(こっそり) 新スレ 中川隆
202. 中川隆[-10447] koaQ7Jey 2019年5月16日 04:19:08 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1847]
株価7日連続下落を放置 日銀「ETF買い」に消極的の不気味
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/253889

2019/05/15 日刊ゲンダイ


下落放置?(黒田日銀総裁)/(C)日刊ゲンダイ

 株価の下落が止まらない。14日の日経平均株価は、前日比124円安の2万1067円と、約1カ月半ぶりの安値となった。これで7営業日連続の下落である。連続下落期間が7日に達したのは2016年3月以来、約3年1カ月ぶりのことだ。下げ幅は1200円を超えている。

 下落は、平成最後の取引日だった4月26日からスタートし、令和になってから6営業日、一度も上昇していない。

 意外なのは、これまで株価が下落するとETFを買い、必死に株価を買い支えてきた日銀が積極的に動いていないことだ。6営業日中、ETFを買ったのは、5月8日、9日、14日の3回だけ。それぞれ707億円ずつ買っている。

 これだけ株価が下がったら、連日買い続けてもよさそうなものだが、なぜか、2日に1回しか買っていないのだ。

「日銀のETF買いは、ほぼ機械的に行われています。午前中にトピックスが下落したら、午後に買うというパターンです。パターンに合わなければ買わないのが原則です。なにより年間予算が6兆円と決まっているので、早めに使い切ってしまうわけにはいかない。本格的な下落局面は、まだまだ先だとみているのではないか」(大手証券マン)

■ギブアップか演出か

 その一方、日銀は株価下落を放置しているという見方もある。経済評論家の斎藤満氏はこう言う。

「日銀が積極的に動いていない理由は、3つ考えられます。1つは、売り圧力が強すぎてギブアップしているということです。6兆円と予算が決まっているのでETFを買うなら、効果的に買った方がいい。いまは多勢に無勢で効果が薄いので見送っている可能性はあります。2つ目は、本心ではETFを大量に買いたくないと考えているということです。ETFはリスク資産のうえ、一度買ったら売るに売れず、リスクが積み上がってしまう。3つ目は、意図的に経済危機を演出している可能性です。安倍首相は、10月の消費増税を延期し、衆院を解散するつもりだ、ともいわれています。消費増税を延期するためには、経済危機という理由が必要です。株価2万2000円では、経済危機と主張されてもピンとこない。株価2万円割れなら、説得力が出てくる。解散後、ETFを連日買い、株価を上げれば選挙にも有利です。日銀が政権と連動していてもおかしくありません」

 株価暴落は、つくられたものなのか、それとも日銀もお手上げなのか。

http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/822.html#c202

[政治・選挙・NHK260] 維新の丸山某に代表されるアベ様命の若いネトウヨはみんな、自分たちは“戦争に行かされる側の人間”であると自覚すべき、それ… 赤かぶ
2. 中川隆[-10446] koaQ7Jey 2019年5月16日 06:00:51 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1848]
戦争に行くのは移民と非正規で食っていけない人間だけだろ
http://www.asyura2.com/19/senkyo260/msg/770.html#c2
[政治・選挙・NHK260] 強姦事件の連続無罪判決は、詩織さん事件の犯人、山口敬之を最高裁で勝たせるために官邸が仕組んでいる疑いが強い(東海アマ) てんさい(い)
3. 2019年5月16日 06:04:32 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1849]

てんさい(い)= 天才(岩瀬)= 東海アマ

というのは本当ですか?
http://www.asyura2.com/19/senkyo260/msg/767.html#c3

[不安と不健康18] (警告)“5Gの健康被害”をマジで世界中の専門家が続々指摘! 知らないのは日本だけ… 「歴史上、最も愚かなもの」から身を護… てんさい(い)
3. 中川隆[-10445] koaQ7Jey 2019年5月16日 06:06:08 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1850]

てんさい(い)= 天才(岩瀬)= 東海アマ

というのは本当ですか?

http://www.asyura2.com/16/health18/msg/758.html#c3

[お知らせ・管理21] 2019年05月 削除依頼・投稿制限・等管理スレ。突然投稿できなくなった方も見てください。 管理人さん
142. 中川隆[-10444] koaQ7Jey 2019年5月16日 06:12:17 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1851]
>問題のある投稿やコメントを放置しておくと致命傷となります。
>初期非表示ではなく、完全に削除する必要があります。


問題のある投稿 = 魑魅魍魎のデマ投稿

だけどね。

このまま魑魅魍魎のデマ投稿を放置すると、阿修羅は Google だけでなくすべての検索ツールで検索できなくなるよ。
http://www.asyura2.com/13/kanri21/msg/554.html#c142

[お知らせ・管理21] 2019年05月 削除依頼・投稿制限・等管理スレ。突然投稿できなくなった方も見てください。 管理人さん
143. 中川隆[-10443] koaQ7Jey 2019年5月16日 06:14:42 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1852]
原発板は

原発関係妄想板

に名称変更した方がいいですね。
http://www.asyura2.com/13/kanri21/msg/554.html#c143

[近代史3] 内閣官房参与をクビにされた藤井聡先生、遂に本音を語る 中川隆
17. 中川隆[-10448] koaQ7Jey 2019年5月16日 06:58:12 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1847]

【Front Japan 桜】インフラ・イノベーション〜強くて豊かな国をつくるプロジェクト[桜R1-5-15] - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=XkjeLoT5W-A
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/140.html#c17
[近代史3] 河添恵子 中国共産党の真実 中川隆
4. 中川隆[-10447] koaQ7Jey 2019年5月16日 08:46:55 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1848]

河添恵子 習近平ぐちゃぐちゃ政権 今年の党大会で中国が変わる?
党内情勢を徹底解説 - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=Hb5O0Gl95S8
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/425.html#c4
[近代史3] 河添恵子 中国共産党の真実 中川隆
5. 中川隆[-10446] koaQ7Jey 2019年5月16日 09:06:09 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1849]
【Front Japan 桜】ハニートラップにご用心〜アメリカの駐中国元大使も??
[桜H29-6-28] - ニコニコ動画
https://www.nicovideo.jp/watch/so31473419
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/425.html#c5
[お知らせ・管理21] 2019年05月 削除依頼・投稿制限・等管理スレ。突然投稿できなくなった方も見てください。 管理人さん
147. 中川隆[-10457] koaQ7Jey 2019年5月16日 10:33:10 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1841]
デマを流したという点では当時の民主党政府も今の『魑魅魍魎男』も同じだよ

事実なら認めるけど、『魑魅魍魎男』みたいな嘘は許せない
http://www.asyura2.com/13/kanri21/msg/554.html#c147

[近代史3] 秋篠宮文仁  僕の父親は一体誰なんでしょう? 皆さんも一緒に探してください 中川隆
57. 中川隆[-10456] koaQ7Jey 2019年5月16日 10:51:59 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1842]

2019.05.16
紀子さまの「いじめ」で、職員大量離職 雅子さまへの「歪んだ嫉妬」が背景に
https://rondan.net/22556


崩壊の秋篠宮家

従来、秋篠宮邸は宮内庁きって「難場」とされてきました。その理由は、日常において紀子妃の要求なさるレベルがあまりにも高く、離職者が後を絶たないからです。紀子さまが、時として「鬼子さま」と表現されるゆえんはここにあります。

雅子さまが溌剌と笑顔をお見せになるのと反比例して、紀子さまの笑顔は曇りがりちです。やはり最大の焦点は、眞子さまと小室圭さんの婚約延期問題で間違いないでしょう。これが解決しないことには秋篠宮家の評判は落ちるばかり。

当主・秋篠宮殿下は、アルコールとクスリに溺れる毎日で、その心境には察して余りあるものがあります。

一方の紀子さまの動向についてはこの頃報じられていなかったのですが、なんと今週の『週刊新潮』『女性セブン』では、謀らずして、この紀子さまの近況を報じています。なんとパワハラでストレス発散しているようです。

「宮務官」は紀子さまへの配慮?

この5月から秋篠宮殿下は、皇位継承権一位の「皇嗣」となられ、宮内庁での立場も大きく変わるようです。これについて皇室ジャーナリストはつぎのように報告。


「宮内庁には『皇嗣職』が新設され、これまでの東宮職(皇太子ご一家専門の職員)と同規模の約50人の人員が割かれました。従来、皇族に使える職員は、男性が『侍従』、女性が『女官』といった職名をつかってきましたが、皇嗣職では男女の別なく全員が『宮務官』という名称で統一されました。男女共同参画の視点からの導入だそうです。

ただ一部では、秋篠宮家は女性職員がすぐ辞めてしまうことを踏まえての“工夫”ではないかともいわれています」(皇室ジャーナリスト)
『女性セブン』(2019.5.30号)
「看護婦」や「スチュワーデス」と呼ばれなくなったように、「侍従」や「女官」とも呼ばれなくなるのも宿命……かと思いきやまさか紀子さまを配慮してのこととは (;´Д`A “`

宮内庁関係者の悲鳴

先ほどの皇室ジャーナリストの推測を裏付ける証言が、同日発売の『週刊新潮』にも持っています。宮内庁関係者が次のように発言。


†「新設された皇嗣職では、東宮職で設けられていた『侍従』『女官』といった分類を用いず『宮務官」の呼称で統一することになりました。これを庁側は『秋篠宮家では、ご夫妻の区別なく職員の役割を業務の性質で分担してきた』と説明し、それが効率的だという“全員一丸”と言えば聞こえはいいですが、つまりは人手不足。

御所や東宮ではオモテ(事務方) とオク(ご身辺のお世話)という職務分担がなされていましたが、秋篠宮邸ではその余裕もなく、職員はいくつも持ち場を兼任しながら、フル稼働させられてきました」(宮内庁関係者)
『週刊新潮』(2019.5.23号)
と、秋篠宮家の職場環境は、ブラック企業さながらの状況だったようです。

パワハラの現実

また、紀子さまの余りの苛烈さに、他部署の職員が、秋篠宮家に配属されることを戦々恐々としているそうです。


「他部署の職員らは戦々恐々としていて『あの家だけは勘弁してほしい』『配属されると思うと胃が痛くなる』といった声が漏れています」(宮内庁関係者)
『週刊新潮』(2019.5.23号)
またさらに紀子さまの指導は、雅子さまの皇后内定と共に苛烈を極めているとか。


紀子妃の“指導”は時に苛烈を極め、とりわけ一昨年末に上皇さまのご退位の日が決まってからは、職員へのシビアな物言いが目立っていた。前出の事情に通じる関係者が振り返るには、

「『うちで働けて嬉しいでしょう』『有難く思わないとね』などと、妃殿下から圧迫的なお言葉を投げかけられた人もいました。そうした折、官邸職員の間では『雅子さまが皇后となられる日が決まって、妃殿下は内心面白くないのだろう』と鴫かれていたのです」
『週刊新潮』(2019.5.23号)
そういえば紀子さまは皇族になりたくて秋篠宮殿下に近づいたことは夙に知られます。

もしや「殿下」では飽き足らず、「陛下」と呼ばれたい――。そんな紀子さまの嫉妬が、今回のパワハラの裏に見えて仕方ありません。

まとめ

以上、鬼子さまこと、紀子さまのパワハラ疑惑についてまとめました。

紀子さまが抱く、雅子さまへのライバル意識は常々報じらて来ていましたが、その鬱憤を職員に向けるというのはいただけません。

ここで思い出されるのは、父の死を契機に豹変し「イジメ」をはじめ、当時の同級生を転校にまで追い込んだ小室圭さんです。

何かを機に、その精神の均衡をはかるべく「イジメ」という手段をとってしまう紀子さまと小室圭さん。案外この二人こそお似合いかもしれません。
https://rondan.net/22556
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/109.html#c57

[リバイバル3] 車中泊向けの軽バン、ホンダ「N-VAN」の実用度 中川隆
107. 中川隆[-10455] koaQ7Jey 2019年5月16日 11:51:21 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1843]

軽キャンピングカー ラクーンの紹介 - YouTube 動画
https://www.youtube.com/watch?v=3L7BPcT4yLg


2019/02/01 に公開

●Twitter:https://twitter.com/mochimochimon
●オートショップアズマ:http://www.az-max.co.jp/

0:00 車体の紹介
2:54 運転席の紹介
5:16 室内の紹介
13:11 ベッドを展開します

http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/865.html#c107

[リバイバル3] 車中泊向けの軽バン、ホンダ「N-VAN」の実用度 中川隆
108. 中川隆[-10454] koaQ7Jey 2019年5月16日 11:53:02 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1844]
【2019年最新モデル】軽ベースキャンピングカー「La.kunn II -ラ・クーンU-」の紹介! - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=3MWRZpmMOTM



http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/865.html#c108

[近代史3] 秋篠宮文仁  僕の父親は一体誰なんでしょう? 皆さんも一緒に探してください 中川隆
58. 中川隆[-10453] koaQ7Jey 2019年5月16日 12:18:49 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1845]

2019.05.16
愛子さま「偏差値72」、佳子さま「英検4級でHIPHOP」 どうして差がついたのか…慢心、環境の違い
https://rondan.net/22551


皇室の希望の星!偏差値72の秀才愛子さま

まもなく、大学進学を控えている愛子さま。現在、愛子さまは学習院大学の内部進学を予定しているのではないかと噂されていますが、実は東大入学も不可能ではないほどに成績優秀な秀才であるとか。

過去の『週刊現代』の記事には次のようにあります。


「眞子さまがご自分の意志でICUに進学されて以来、必ずしも学習院でなくていいという雰囲気が生まれました。愛子さまも中学は引き続き学習院に通われると見られていますが、高校・大学まで決まっているわけではありません。愛子さまの成績と照らし合わせれば、東大という選択肢は十分考えられます」(宮内庁担当記者)

(中略)

中学受験コンサルタントで森上教育研究所社長・森上展安氏が解説する。

「名門私立小学校の御三家は、慶應義塾幼稚舎、青山学院初等部、学習院初等科ですが、学習院トップの学力は、その中でも最も高いレベルと言っていいでしょう。御三家の偏差値は70前後なので、トップクラスの子なら71~72くらい。この学力なら、もちろん将来東大を狙うのに何ら問題ありません」

「偏差値72、天皇家で一番の頭脳 愛子さま東大入学の可能性は」『週刊現代』2013.11.12

天皇家の直系長子で、人気も人望もあり成績優秀な努力家となれば、やはり次の「天皇は愛子さまに……」と期待が高まるのも無理はないでしょう。

第一志望不合格で学習院内部進学?わがまま放題のインペリアルアイドル

一方、成績優秀でおしとやかな愛子さまとはある意味対照的な、秋篠宮お騒がせシスターズの次女佳子さまには、受験や大学進学に関して様々な黒い噂がささやかれています。

まず、最初に確認しておきたいのが、佳子さまが学習院大学に入学したのは、第一志望の大学の受験に失敗したからです。結果、内部進学で学習院大学の教育学部に入学しました。

その後、仮面浪人のような状況で学習院大学に通学しますが、中退し、眞子さまが卒業したICUにAO入試で入学します。


 宮内庁は、秋篠宮ご夫妻の次女、佳子さまが、学習院大学を中途退学されたと発表しました。今後は、姉の眞子さまが卒業したICU=国際基督教大学を含め、再度、別の大学を目指されます。

 佳子さまは、幼稚園から学習院に通われていましたが、「新たな学びの場を持ちたい」との気持ちから、高校3年生のときに学習院大学とは別の大学を受験されていました。しかし、不合格となり、そのまま学習院大学文学部の教育学科で学ばれていました
「佳子さま 学習院大を中退、別の大学を受験へ」『JNN』2014. 9.11



ちなみに、学習院大学は佳子さまのために教育学科を新設し、そのために他学部の授業料も値上げになったという噂もあります。


教育学部を目指している佳子様が学習院に入学する時に、それまでなかった教育学部を新設する為に学習院では学生達の年間授業料をかなり値上げしました。

保護者にとってはかなりの負担になりましたし、大学でもかなりの負担が強いれられたはずです。それなのに、佳子様はさっさと大学を辞められて他の大学へ行ってしまいました。

『Yahoo!』コメント欄より


もし、この噂が本当だとしたら、佳子さまは自分が進学するための教育学科を学習院大学に新設させておきながら、当の本人はほかの大学に行きたくなってさっさと中退してしまったということになります。

さすがにちょっと自分勝手過ぎないですかね?

ICUは裏口入学?疑惑のプリンセス佳子さま

また、学習院大学中退後は、ICUに入学しますが、このAO入試による佳子さまICU入学にも様々な怪しい噂がつきまとっています。

実は、佳子さまの進学に関しては、学習院大学入学から問題があって、ふつうは付属校からの内部進学は、外部受験した生徒には出来ないハズなのです。

そのためか、先に紹介したニュースでは、佳子さまが3年次に大学受験に失敗したことを明らかにしていますが、他のニュースでは、外部受験に挑戦した事実は微妙な表現でボカされています。


宮内庁によると、佳子さまは、高校在学中から新たな学びの場を持ちたいと考え、学習院以外の大学を受験され、その希望はかなわなかったが、大学入学後も、視野を広げたいという思いは消えず
『FNN』(現在削除済み)


これですと、外部受験そのものを断念して内部進学を選択したようにも解釈できますよね。

ですが、先のJNNの報道が正しければ、佳子さまは外部受験を選択したにもかかわらず、不合格が決定したのちに特別に内部進学扱いで学習院大学に入学したことになります。

JNN以外のニュースが佳子さまの受験失敗について報じなかったのは、佳子さまのみを特別扱いしている事実を隠すためであったのかもしれません。

また、これもネット上の噂ですが、佳子さまは英検4級などという話も……ICUは難関私立大学な上に、特に英語教育には力を入れていることで有名なので、AO入試とはいえさすがに英検4級の英語力では普通合格は不可能です。

不可能を可能にするロイヤル特権

これがロイヤルパワーというものなのでしょうか?

小室圭さんは、数人しか貰えない奨学金をゲットしてますし、学習院大学では佳子さまのために教育学科が新設され、何故か外部受験に失敗しても内部進学が可能でした。

おまけに英検4級の語学力でもICUの入試に合格出来てしまうのですから、ロイヤル特権というものも大した威力ですね。

というか佳子さまってHIPHOPが趣味らしいのですが、英検4級で「おー、いえーす」とか仰って歌うでしょうか?


慕われる愛子さまと、嫌われる秋篠宮姉妹

現在、日々愛子さまの評判が高まる一方で、秋篠宮姉妹はどんどん嫌われていっている感がありますが、このように真面目に努力されている愛子さまと、わがまま放題で国民を振り回す秋篠宮姉妹の対照的なふるまいを見れば無理もないでしょう。

特に、小室圭問題が国民の秋篠宮家に対する感情をとてつもなく悪化させていることは間違いないありません。

国民から見れば、「さっさと破断して問題を片付ければいいのに」としか思えないのですが、一体何をグズグズしてるのでしょう?

秋篠宮殿下は、小室圭さんに対し、様々な問題の解決を求めましたが、事ここに至って、真に問題の解決を図るべきは秋篠宮殿下の方ではないでしょうか。

佳子さまは愛子さまを見習ってしっかり真面目に勉強しなさい!!

そして、殿下!!今こそご決断を!!
https://rondan.net/22551
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/109.html#c58

[政治・選挙・NHK260] <腰が抜けるほど、驚いた!>辞職勧告を議決する前に丸山議員に開き直られた情けなさ  天木直人  赤かぶ
1. 中川隆[-10452] koaQ7Jey 2019年5月16日 12:29:20 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1846]
本当の事を言っちゃいけないのかよ。
侵略に対して戦うのが国会議員の使命だ

アメリカが押し付けて、日本人の承認すら取っていないインチキ憲法を守る意味は無い
http://www.asyura2.com/19/senkyo260/msg/783.html#c1

[政治・選挙・NHK260] ブーメラン効果<本澤二郎の「日本の風景」(3316)<日露戦争の再現を公言した丸山議員は安倍の申し子> 笑坊
1. 中川隆[-10451] koaQ7Jey 2019年5月16日 12:29:41 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1847]
本当の事を言っちゃいけないのかよ。
侵略に対して戦うのが国会議員の使命だ

アメリカが押し付けて、日本人の承認すら取っていないインチキ憲法を守る意味は無い
http://www.asyura2.com/19/senkyo260/msg/782.html#c1

[リバイバル3] 株で損した理由教えてあげる 新スレ 中川隆
168. 中川隆[-10456] koaQ7Jey 2019年5月16日 12:51:38 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1842]
世界覇権の交代示す米中貿易戦争 戦後74年の米国一人勝ち終了 2019年5月16日
https://www.chosyu-journal.jp/kokusai/11734


世界最大の貿易赤字国 VS 世界最大の貿易黒字国

 「合意寸前」と宣伝していた米中貿易交渉が暗礁に乗り上げ、アメリカ・トランプ政府は第4弾の制裁関税を発動する準備に着手した。アメリカが昨年7月以後に発動した「中国による知的財産権への侵害に対抗する制裁」の継続施策で、これまで対象外にしていた中国からの輸入品もみな制裁対象に加える方向だ。これを受け中国は「反撃措置をとる」と表明した。米中間の動向を反映して世界市場では株安の連鎖も始まった。米中間で一体なにが起きているのか、世界や日本の経済動向を踏まえて見てみた。

 トランプ政府は10日、「中国が約束を破った」と主張し第3弾で発動した中国製品(2000億j・約22兆円)分への制裁関税をこれまでの10%から25%に引き上げた。ライトハイザー通商代表が「基本的に残りすべての輸入品である約3000億j分についても、追加関税の手続きを始めるよう大統領の指示があった」と声明を出し、第4弾の制裁関税発動に言及した。

 13日には米通商代表部(USTR)が第4弾の制裁関税の詳細を公表した。スマートフォン、テレビやラジオ、服や時計など一般家庭で使う消費財を制裁対象に加え、約3000億j(約33兆円)分の中国製品に対し最大で25%の追加関税を課す方針を示した。米通商代表部は今後、公聴会などをへて数カ月後に発動する構えをとっている。

 中国はこの措置に対し「必ず報復する」と応じ、報復措置を明らかにした。中国は第3弾の追加関税の報復ですでに農産物や鋼材、電子製品など約5200品目に5〜10%の関税をかけている。この関税を6月1日から最大で25%に引き上げると表明した。中国側は、@追加関税の撤回方法、A中国による米国からの輸入拡大、B合意文書の表現、の3点が合意に至っていないと主張している。アメリカの「約束を破った」という主張には「まとめる前であり、どんな変化があろうとも自然だ」(劉鶴副首相)と反論している。

 この関税引き上げは、細かく見ると品目や関税率、発動時期などややこしい内容が絡むが、要するに世界最大の貿易赤字国であるアメリカが、世界最大の貿易黒字国である中国に「もっとアメリカの商品を買え。買わないなら中国製品の関税を引き上げる!」と脅しをかけ、中国側も「そんなことをするならアメリカ製品の関税も引き上げてやる!」と関税引き上げで対抗したということである。米中双方の思惑が絡みながら、昨年から米中間の関税引き上げ合戦が過熱している。

 だがアメリカ側の「関税引き上げ」は中国からの対米輸出総額(2017年=5056億j)の枠内に限られる。すでに第1弾(340億j)、第2弾(160億j)、第3弾(2000億j)を発動しているアメリカが今回、第4弾(3000億j)を発動すると、すべての中国製品が制裁関税対象になり、「いうことを聞かなければ制裁関税対象を拡大するぞ」という「恫喝カード」は今後使えなくなる。そのなかでトランプ大統領は13日、「中国は報復すべきではない−−(報復すれば)もっと悪い状況になる!」とツイートしている。中国側の対抗措置も第1弾(340億j)、第2弾(160億j)、第3弾(600億j)を発動しており、すでにアメリカからの対中輸出総額1304億jの9割に達している。

物価高騰やリストラ 最大の打撃は米国民に

 深刻なのはこの関税引き上げの応酬でだれが打撃を受けるのかという問題である。中国がアメリカに輸出する製品はスマートフォンやパソコン、家具、衣料品など多岐にわたっており、25%への関税引き上げはアメリカの国民生活を直撃することになる。アメリカではオーディオメーカーが小売店への卸売価格引き上げを表明しており、あらゆる中国製品に25%の増税がかかったような効果となる。

 さらにアメリカは世界第2位の大豆輸出国であり、世界最大の大豆輸入国である中国に大量の大豆を輸出している。この大豆輸出が関税引き上げで減ると農家への影響が大きい。そのためパーデュー米農務長官は、自国の農産物を買い増す方針を明らかにした。

 加えてアメリカから完成車を中国に輸出している自動車大手、アップルなどのように中国で作った製品をアメリカに輸出する大企業も影響を受ける。そのためアメリカの製造業界は「関税引き上げの対策」と称して、生産拠点の移転や人減らし、給与カットを中心とするコスト削減計画を具体化し始めた。トランプ政府は「中国を制裁する」と主張しているが、物価高騰や製造業のリストラでもっとも打撃を受けるのはアメリカの庶民である。それは中国も同じ事情で、中国国内で大豆が高くなればさまざまな大豆関連商品がみな値上がりすることになり、生活への影響は避けられない。そのほか米国向け家電の部品を中国企業に供給してきた日本の企業の売上が落ち込む懸念も出ており、日本経済も無関係とはいえない。

関税引上げや経済制裁 強硬手段が唯一の頼み

 そもそも米中貿易摩擦は、最近突如始まった問題ではない。第二次大戦以後、世界の盟主として君臨してきたアメリカの弱体化が進み、その対抗軸として中国が台頭する過程で矛盾が激化してきた経緯がある。世界の貿易総額は2000年初頭は13兆j(1430兆円)規模だったが、現在は2・5倍の約35兆j(約3850兆円)規模に膨れ上がった。世界の貿易額に占める国別構成比も様変わりになっている【グラフ参照】。

 2000年時点の国別構成比トップはアメリカで、15%以上のシェアを独占していた。このとき中国の占める割合は約4%で、アメリカが一人勝ちの状態だった。ところがそれ以後、アメリカと中国は真逆の推移をたどった。アメリカの貿易額が世界の貿易額に占める割合は急速に下降し、中国の存在感が増したからだ。中国の貿易額は2012年頃にアメリカを追いこし、2017年には4・1兆j(451兆円)に達した。アメリカの2017年の貿易額は3・9兆j(429兆円)となった。そして世界の貿易額に占める割合は中国もアメリカも12%前後で拮抗している。

 ところが、貿易総額(輸出額と輸入額の合計)は同水準でも貿易収支の内容はまったく異なっている【貿易収支のグラフ参照】。中国の貿易収支は2000年代初頭はプラスマイナスゼロの状態だった。それが乱高下をくり返しながら拡大していき、2015年には5930億j(65・2兆円)に達し、2016年には5107億j(56・2兆円)になり、世界最大の貿易黒字国になっている。

 他方、アメリカは輸出額より輸入額が圧倒的に多く、貿易収支は大赤字状態が続いている。しかも2000年代初頭の貿易赤字は5000億j(55兆円)程度の赤字だったのが2015年には7619億j(83・8兆円)の赤字に達した。2017年には8075億j(88・8兆円)の赤字となり、世界最大の貿易赤字国となっている。このアメリカの最大の貿易赤字相手国が中国であり、この貿易赤字解消を掲げて2017年1月に登場したのがトランプ政府だった。

 トランプは就任演説で「米国製品を買い、米国人を雇用する」「アメリカ・ファースト(米国第一主義)」とくり返した。就任直後に発表した米通商代表部の「2017年通商政策の課題および2016年次報告」は、@通商政策でアメリカの国家主権を優先する、Aアメリカ通商法を厳格に執行する、B海外市場を開放するためあらゆるレバレッジ(テコの原理)を活用する、C主要国と新たなよりよい通商協定を交渉する、という4本柱を示した。

 この施策を実行するためトランプ政府は多国間交渉ではなく2国間交渉へ傾斜していった。多国間交渉になればアメリカの主張はなかなか通らない。多数決によってアメリカに都合の悪い施策が決まる恐れがあるからだ。そのため大統領就任直後に、加盟国が多いTPP(環太平洋経済連携協定)からの離脱を表明した。同時に加盟国が3カ国(アメリカ、カナダ、メキシコ)のNAFTA(北米自由貿易協定)について再交渉開始を表明した。そして4月の日米対話を皮切りに、米中包括経済対話、米韓FTA(自由貿易協定)再交渉など、2国間交渉で強引な外交交渉を展開した。

 ところが一方的に要求を押しつけ、いうことを聞かなければ制裁するという対応では2国間交渉もまとまるわけがない。

 トランプ政府は登場以来、2国間取引でキューバへの制裁強化(17年6月)、ロシアへの制裁強化法に署名(17年8月)、イラン制裁に向けた新戦略発表(17年10月)、シリア空爆(18年4月)、ベネズエラへの石油禁輸(19年1月)など制裁措置と恫喝をくり返してきたが、従順に従う国はほとんどない。むしろ横暴な対応に対抗して徹底抗戦の力がより強力になっている。

 こうしたなかで強硬手段に訴えることしかできなくなったのがアメリカである。中国にはこれまで関税引き上げに加えて、南西諸島付近に軍艦や戦略爆撃機を行き来させる「航行の自由作戦」と名付ける軍事挑発行為を実施してきた。だが効果がないため、昨年8月にトランプが「国防権限法」に署名し、締め付けを強化した。それは「19年8月から米政府機関はファーウェイなど特定5社の機器・サービスの利用を禁止する。5社の機器を使った製品も利用を禁止する」「20年8月からは5社の機器やサービスを利用している企業との取引も禁止する」という内容だった。アメリカは新通信規格5Gの技術開発で中国に遅れをとっており、中国に5Gの根幹となる基地局市場を奪われることを恐れている。そのため今年3月にはカナダに要請し、ファーウェイの副会長を「イラン制裁違反」で拘束した。この延長線上で昨年から制裁関税を発動している。

 こうしたアメリカの対応から浮かび上がる事実は、実体経済のなかでアメリカの製品や商品がもはや国際競争力を失っている現実である。貿易収支を黒字に転化させるには、低コストで質の高い製品を作るとか、群を抜く高度な技術を用いた最先端の製品を売り出すなど、顧客がどうしても買いたくなる商品や製品を市場に送り込むことが大前提である。しかしアメリカの輸出品を見ると値段は安いが農薬まみれの農産物や、成長ホルモン剤を多用した牛肉、遺伝子組み換え食品が氾濫し、健康に及ぼす影響から欧州では輸入を禁じる国もある。家電製品や自動車などの技術力の低下も著しい。最新通信技術は中国などにシェアを奪われ、アメリカが「世界最高水準」を誇ってきた戦闘機や戦闘ヘリも頻繁に墜落事故を起こす状態になっている。

 このようななかで自国の製品を他国に売りつけるために編み出した方法が「対抗する国の製品を売りにくくする」ということだった。その具体的な方法として関税引き上げやアメリカとの取引停止など諸諸の制裁措置を実行している。それは強さのあらわれではなく、まともな商行為では相手にされないほど弱体化したアメリカの姿を映し出している。

 安倍政府はいまだに「バイ、アメリカン(米国製品を買え)」といわれれば、防衛予算を増額してミサイルや戦闘機を大量に買い込むことを決定し、日本の国家予算を湯水のようにアメリカに注ぎ込む対米従属外交を続けている。今回の関税引き上げをめぐって、アメリカのパーデュー農務長官が「自国の農産物を買い増す」と表明したとき、日本との農産物貿易交渉に言及し「日本と速やかに合意できる」と強調した。それは日本が「買い増した農産物」のはけ口にされる危険もはらんでいる。

 現在、アメリカによる制裁対象国は中国、ロシア、イラン、イラク、北朝鮮、スーダン、ジンバブエ、ベラルーシ、イエメン、ソマリア、リビア、コンゴ民主主義共和国、レバノン、シリア、ベネズエラなど10カ国以上に達している。アメリカが制裁を乱発することで、制裁対象国が勢力を拡大しアメリカの方が孤立を深めている。こうした世界情勢の変化は中国が主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)の参加国が九七カ国・地域に達し、日米が主導するアジア開発銀行(ADB)の参加国(六七カ国)を大きく上回っているのを見ても歴然としている。世界をめぐる情勢は大きく変動しており、対米従属に縛られた通商施策ではなく、日本の国益に立った独立外交・通商政策が不可欠になっている。
https://www.chosyu-journal.jp/kokusai/11734
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/823.html#c168

[リバイバル3] 株で損した理由教えてあげる 新スレ 中川隆
169. 中川隆[-10455] koaQ7Jey 2019年5月16日 13:17:51 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1843]
[2019 5 13放送]週刊クライテリオン 藤井聡のあるがままラジオ(KBS京都ラジオ) - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=3hwKNUWk3_c
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/823.html#c169
[近代史3] 内閣官房参与をクビにされた藤井聡先生、遂に本音を語る 中川隆
18. 中川隆[-10454] koaQ7Jey 2019年5月16日 13:18:26 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1844]

[2019 5 13放送]週刊クライテリオン 藤井聡のあるがままラジオ(KBS京都ラジオ) - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=3hwKNUWk3_c
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/140.html#c18
[近代史3] 天皇は兄弟相続するのが古くからの伝統 中川隆
27. 中川隆[-10453] koaQ7Jey 2019年5月16日 17:18:41 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1845]

女性天皇が禁止に至った経緯 最盛期は2人に1人が女性だった

聖徳太子は女性天皇の下で活躍した


画像引用:https://gqjapan.jp/uploads/media/2016/05/30/prince-shotoku.jpg


2人に1人が女性天皇の時代もあった

新天皇が即位して再び女性宮家や女性天皇の議論が活発化しています。

現在は男性のみ天皇になれると規定されているが、かつては女性も普通に即位していました。

もっとも多かった頃は即位した天皇の2人に一人が女性だった時代もあり、女性天皇ブームと言えるほどでした。




ある時期から女性天皇が消えた理由は、極めて評判が悪い女性天皇がいたため、「女性は天皇に向いていない」という考えが広まったためでした。

日本では公式に即位した女性天皇は8人で、西暦593年から1770年まで約1100年間に渡って即位しています。

この中の第33代推古天皇から48代称徳天皇まで、推定西暦600年頃から764年まで、女性天皇が特に多かった。


この間即位した16回のうち8回が女性、重祚(何度も即位する事)が2回あったので人数としては6人が女性だった。

その前にも22代の後に飯豊天皇、14代の後に神功皇后が天皇として政治を行ったが、まだ天皇は男性に限るとされていたので正式な即位はしていない。

女性天皇が正式に即位した最初の例は推古天皇で、有名な聖徳太子が皇太子として実際の政治を行った。


33代推古天皇の父は29代欽明天皇で、この間に男子である兄らが即位し、夫の33代敏達天皇が崩御していた。

弟の32代崇峻天皇は蘇我馬子に暗殺されてしまい、蘇我馬子に請われて史上初めて女性天皇として即位した。

推古天皇は甥の聖徳太子を皇太子とし、仏教導入や十七条の憲法、遣隋使の派遣など輝かしい実績を挙げた。


推古天皇と聖徳太子の大成功で女性天皇の全盛期を迎え、35代皇極天皇(斉明天皇)が即位した。

女性天皇が禁止になったきっかけ

皇極天皇は34代舒明天皇の妻で、この頃から「夫から妻」という代替わりが普通になっていった。

皇極天皇の息子は中大兄皇子で、唐と新羅相手に「白村江の戦い」を行い、敗れはしたがこの時から日本は大陸中国と永遠のライバルになった。

皇極天皇の時代に中大兄皇子は「大化の改新」を断行し、部族的な集合体だった日本列島は天皇を中心とした中央集権国家に変貌していく。


こうして女性天皇は優秀な摂政や皇太子を働かせることで華々しい成果を挙げたが、次第に問題点も明らかになってきた。

問題の一つ目は女性は自分が生んだ子供しか後継ぎがいないので、結婚しなかったり子供を産まなければ子孫が絶えてしまう。

2つ目の問題は好悪の情や好き嫌いが激しく、人のえり好みをしたりえこひいきが酷かった。


自分が好きな男性だけを周囲に集めてクラブかサロンのようにしてしまい、嫌いな人は一切近づけない。

こうした問題が一気に噴き出したのが46代孝謙天皇(称徳天皇)の時でした。

父の聖武天皇には男子の子がなく、一人娘として女性皇太子になり、31歳の時に父から譲位されて孝謙天皇となった。


孝謙天皇は結婚せず子供もなかったが、後継者争いには口を出し親戚筋にあたる淳仁天皇に一度は譲位した。

上皇になってからむしろ女帝として振舞うようになり、清国の西太后のような存在に変わっていった。

やがて淳仁天皇は孝謙天皇のお気に入りではなくなってしまい、取り巻きの一団にクーデターを起こさせ、自らが再び称徳天皇として即位した。


御所は混乱を極めたが称徳天皇は取り巻きに「お気に入りの男子」だけを集めて政治を行い、嫌いな者を遠ざけた。

称徳天皇は「いじめ」も大好きで、嫌いな者を「下女」や「鈍い」のような意味の名前に改名させたという。

これ以降御所では「女性天皇はタブー」になり、江戸時代に一人即位しただけとなっている。


孝謙天皇の評判がもう少しマシであったら、今も女性天皇が続いていたかも知れなかった。
http://www.thutmosev.com/archives/79785999.html
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/316.html#c27

[近代史3] 「万世一系」の虚妄 _ 日本はなぜ「万世一系」を必要としたか 中川隆
9. 中川隆[-10452] koaQ7Jey 2019年5月16日 17:19:12 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1846]

女性天皇が禁止に至った経緯 最盛期は2人に1人が女性だった

聖徳太子は女性天皇の下で活躍した


画像引用:https://gqjapan.jp/uploads/media/2016/05/30/prince-shotoku.jpg


2人に1人が女性天皇の時代もあった

新天皇が即位して再び女性宮家や女性天皇の議論が活発化しています。

現在は男性のみ天皇になれると規定されているが、かつては女性も普通に即位していました。

もっとも多かった頃は即位した天皇の2人に一人が女性だった時代もあり、女性天皇ブームと言えるほどでした。




ある時期から女性天皇が消えた理由は、極めて評判が悪い女性天皇がいたため、「女性は天皇に向いていない」という考えが広まったためでした。

日本では公式に即位した女性天皇は8人で、西暦593年から1770年まで約1100年間に渡って即位しています。

この中の第33代推古天皇から48代称徳天皇まで、推定西暦600年頃から764年まで、女性天皇が特に多かった。


この間即位した16回のうち8回が女性、重祚(何度も即位する事)が2回あったので人数としては6人が女性だった。

その前にも22代の後に飯豊天皇、14代の後に神功皇后が天皇として政治を行ったが、まだ天皇は男性に限るとされていたので正式な即位はしていない。

女性天皇が正式に即位した最初の例は推古天皇で、有名な聖徳太子が皇太子として実際の政治を行った。


33代推古天皇の父は29代欽明天皇で、この間に男子である兄らが即位し、夫の33代敏達天皇が崩御していた。

弟の32代崇峻天皇は蘇我馬子に暗殺されてしまい、蘇我馬子に請われて史上初めて女性天皇として即位した。

推古天皇は甥の聖徳太子を皇太子とし、仏教導入や十七条の憲法、遣隋使の派遣など輝かしい実績を挙げた。


推古天皇と聖徳太子の大成功で女性天皇の全盛期を迎え、35代皇極天皇(斉明天皇)が即位した。

女性天皇が禁止になったきっかけ

皇極天皇は34代舒明天皇の妻で、この頃から「夫から妻」という代替わりが普通になっていった。

皇極天皇の息子は中大兄皇子で、唐と新羅相手に「白村江の戦い」を行い、敗れはしたがこの時から日本は大陸中国と永遠のライバルになった。

皇極天皇の時代に中大兄皇子は「大化の改新」を断行し、部族的な集合体だった日本列島は天皇を中心とした中央集権国家に変貌していく。


こうして女性天皇は優秀な摂政や皇太子を働かせることで華々しい成果を挙げたが、次第に問題点も明らかになってきた。

問題の一つ目は女性は自分が生んだ子供しか後継ぎがいないので、結婚しなかったり子供を産まなければ子孫が絶えてしまう。

2つ目の問題は好悪の情や好き嫌いが激しく、人のえり好みをしたりえこひいきが酷かった。


自分が好きな男性だけを周囲に集めてクラブかサロンのようにしてしまい、嫌いな人は一切近づけない。

こうした問題が一気に噴き出したのが46代孝謙天皇(称徳天皇)の時でした。

父の聖武天皇には男子の子がなく、一人娘として女性皇太子になり、31歳の時に父から譲位されて孝謙天皇となった。


孝謙天皇は結婚せず子供もなかったが、後継者争いには口を出し親戚筋にあたる淳仁天皇に一度は譲位した。

上皇になってからむしろ女帝として振舞うようになり、清国の西太后のような存在に変わっていった。

やがて淳仁天皇は孝謙天皇のお気に入りではなくなってしまい、取り巻きの一団にクーデターを起こさせ、自らが再び称徳天皇として即位した。


御所は混乱を極めたが称徳天皇は取り巻きに「お気に入りの男子」だけを集めて政治を行い、嫌いな者を遠ざけた。

称徳天皇は「いじめ」も大好きで、嫌いな者を「下女」や「鈍い」のような意味の名前に改名させたという。

これ以降御所では「女性天皇はタブー」になり、江戸時代に一人即位しただけとなっている。


孝謙天皇の評判がもう少しマシであったら、今も女性天皇が続いていたかも知れなかった。
http://www.thutmosev.com/archives/79785999.html
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/411.html#c9

[近代史3] 江戸時代の銭湯は男女混浴。出会いの場所としての期待も大きかった 中川隆
19. 中川隆[-10451] koaQ7Jey 2019年5月16日 17:23:18 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1847]
2019年05月14日
★明治期庶民がどのようにして新しい家族制度を受け入れたのか

江戸時代は、庶民の結婚スタイルは自由であり、混浴の銭湯が社交場であったとか、主婦が行う期間限定のレンタル妻という職業や、隠れた人気職業は「妾」だったetc…男女関係においても、とても大らかな時代でした。

それが明治時代に入ると西洋文化を取り入れた近代化が進められ、人々の生活が大きく変化していきました。中でも、新しくできた家族制度について庶民たちはどのように感じ、受け入れていったのでしょうか?


******************************************************

庶民にとって暮らしの中で最も身近な位置にある家族制度が、明治期になりどのように変わり受け入れられていったかを調べてみました。
江戸時代の家族は、以下のような姿でした。

●江戸時代中期頃になると、新田開発などが進み小農が自立するようになり、人口の大多数を占めていた農民の中では比較的小規模な直系家族が形成されるようになっていました。

●農民に次いで人口の多かった武士は、長男相続・親と長男夫婦の同居・都市居住のサラリーマンで妻は専業主婦という家族形態が主流でした。(近代以降の家族の原型になるものでした)

●一方、都市部に暮らしていた庶民(町人)たちは長屋の共同体的な世界に暮らしながら、基本は小家族あるいは単身所帯でした。

さて、明治維新を経て、西欧列強に伍してゆくために中央集権体制の国民国家の形成を目指して様々な制度が作られていきました。

家族制度に直接繋がるものとしては、明治4年制定の戸籍法があり、明治6年に地租改正と徴兵令が定められました。

戸籍法によって戸主が定められ、地租改正で土地の権利が定められると戸主名義の財産となっていきました。また、徴兵制が成人男子を対象にしていて、一時、戸主の免役があったことから、長男相続へと方向付ける原因のひとつになったようです。

その後、明治23年に教育勅語が発せられ、明治31年に家族制度を明文化した民法が制定されました。

教育勅語については、当時回付された西欧流の民法草案に対して、家族の中に権利規定などを持ち込むべきでないという考えを持った保守層などがその制定を強く働きかけたようです。

明治民法は、欧米列強と付き合い、治外法権を撤廃させるために欧米流の法制度を制定するという色彩が濃かったようです。そのため、国内では様々な議論があり、家族法関連の規定についてはある意味骨抜きにされた条文で制定されました。
このあたりの事情については、ざっと以下のようです。

●明治民法は、 元老院の審議によって多くの条文を削除されて実効力を削がれた旧民法の条文をもとに、 明治前期に整備されていた戸籍制度を基礎にして、 戸籍に体現される 「家」 を基幹の家族制度として家族法の規定を整備した。 この結果、 日本民法は、 相続という効果を除けば、 戸籍の登録基準を定める法として主に機能するものになってしまった。

●明治民法は、 本来的な家族法としては無力な法であったけれども、 家制度を定めて家族の正統的なあり方を宣言することにより国民の家族意識を形成する法としては、 圧倒的に強力なイデオロギー的効果をもった。

当初は現在の住民基本台帳と同じように、 ひとつの屋敷ごとの住民登録として作成された戸籍は、 実際の生活を反映したものであったから、 もともと家制度は生活実態や感情と重なるものではあった。 しかし逆に、 明治民法の家制度や戸籍制度によってそれが制度化され、 その制度の側が国民の意識を形成したことも大きかった。

●家制度は国家公認のイデオロギーとして推進された。 明治民法立法以前は、 わが国では戸籍上も夫婦別姓であったのだが、 その記憶は瞬く間に遠のいた。

●明治民法そのものよりもあるいは戸籍制度や氏のほうが、 国民の家族意識形成に働いた力は大きかったかもしれない。

住民登録とも連絡しており公開原則のもとで本人の意思にかかわらず他人から容易にアクセスできる戸籍という家族簿は、 国民各人が人生の重要な場面で記載内容が問題とされる逃れられない身分証明でもあって、 その記載はさまざまな差別をもたらしうるものであったから、 戸籍の記載内容への関心は絶大なものであり、 その存在が国民の意識に重大な影響力をもつのも当然のなりゆきであった。

●第2次大戦後の民法改正はイデオロギー的にはたしかに大きな転換ではあったけれども、 実際には、 家意識は、 戦後改正による家制度の解体後も根強く残った。 それには、 氏の果たした機能が大きかったと思われる。 個人の表象である氏名は本人にとって人格権的な意味をもつ非常に重要なものであるから、 本人の意思に合致した変更であればともかく、 意思に反しても婚姻に伴って氏を変更させることは、 「家」 の変更として人々の意識に圧倒的な影響力をもたらしたであろう。

以上から見えてくるのは、戸籍法、地租改正、徴兵令、教育勅語、民法といった様々な法律、制度が制定されたとはいえ、新しい家族制度への変化の上では戸籍登録と婚姻に伴う氏の変更(庶民に名字が許されたのは明治になってから)という実態的な規定に基づく「家」の具象化が基礎になっていたと言えるようです。

そして、教育勅語で「親への孝行」などが教え込まれ、戸主の財産権の規定から民法での家父長の規定へと繋がる序列観念の浸透が「家」制度を補強するようになっていったと思われます。

江戸期の庶民(農民、町人)たちのおおらかな婚姻規範と共同体的なつながりの中に組み込まれていた家族は、明治期の西欧列強に伍するための中央集権体制の国民国家の形成を目指した法制度の制定と近代的な産業社会への移行という社会の変化の中で、「家」制度に基づく家父長の下に統率された家族へと変化していきました。
http://bbs.jinruisi.net/blog/2019/05/3661.html
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/201.html#c19

[近代史3] 現代の派遣社員? 江戸時代、女性の隠れた人気職業は「妾」だった! 中川隆
42. 中川隆[-10450] koaQ7Jey 2019年5月16日 17:23:53 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1848]
2019年05月14日
★明治期庶民がどのようにして新しい家族制度を受け入れたのか

江戸時代は、庶民の結婚スタイルは自由であり、混浴の銭湯が社交場であったとか、主婦が行う期間限定のレンタル妻という職業や、隠れた人気職業は「妾」だったetc…男女関係においても、とても大らかな時代でした。

それが明治時代に入ると西洋文化を取り入れた近代化が進められ、人々の生活が大きく変化していきました。中でも、新しくできた家族制度について庶民たちはどのように感じ、受け入れていったのでしょうか?


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庶民にとって暮らしの中で最も身近な位置にある家族制度が、明治期になりどのように変わり受け入れられていったかを調べてみました。
江戸時代の家族は、以下のような姿でした。

●江戸時代中期頃になると、新田開発などが進み小農が自立するようになり、人口の大多数を占めていた農民の中では比較的小規模な直系家族が形成されるようになっていました。

●農民に次いで人口の多かった武士は、長男相続・親と長男夫婦の同居・都市居住のサラリーマンで妻は専業主婦という家族形態が主流でした。(近代以降の家族の原型になるものでした)

●一方、都市部に暮らしていた庶民(町人)たちは長屋の共同体的な世界に暮らしながら、基本は小家族あるいは単身所帯でした。

さて、明治維新を経て、西欧列強に伍してゆくために中央集権体制の国民国家の形成を目指して様々な制度が作られていきました。

家族制度に直接繋がるものとしては、明治4年制定の戸籍法があり、明治6年に地租改正と徴兵令が定められました。

戸籍法によって戸主が定められ、地租改正で土地の権利が定められると戸主名義の財産となっていきました。また、徴兵制が成人男子を対象にしていて、一時、戸主の免役があったことから、長男相続へと方向付ける原因のひとつになったようです。

その後、明治23年に教育勅語が発せられ、明治31年に家族制度を明文化した民法が制定されました。

教育勅語については、当時回付された西欧流の民法草案に対して、家族の中に権利規定などを持ち込むべきでないという考えを持った保守層などがその制定を強く働きかけたようです。

明治民法は、欧米列強と付き合い、治外法権を撤廃させるために欧米流の法制度を制定するという色彩が濃かったようです。そのため、国内では様々な議論があり、家族法関連の規定についてはある意味骨抜きにされた条文で制定されました。
このあたりの事情については、ざっと以下のようです。

●明治民法は、 元老院の審議によって多くの条文を削除されて実効力を削がれた旧民法の条文をもとに、 明治前期に整備されていた戸籍制度を基礎にして、 戸籍に体現される 「家」 を基幹の家族制度として家族法の規定を整備した。 この結果、 日本民法は、 相続という効果を除けば、 戸籍の登録基準を定める法として主に機能するものになってしまった。

●明治民法は、 本来的な家族法としては無力な法であったけれども、 家制度を定めて家族の正統的なあり方を宣言することにより国民の家族意識を形成する法としては、 圧倒的に強力なイデオロギー的効果をもった。

当初は現在の住民基本台帳と同じように、 ひとつの屋敷ごとの住民登録として作成された戸籍は、 実際の生活を反映したものであったから、 もともと家制度は生活実態や感情と重なるものではあった。 しかし逆に、 明治民法の家制度や戸籍制度によってそれが制度化され、 その制度の側が国民の意識を形成したことも大きかった。

●家制度は国家公認のイデオロギーとして推進された。 明治民法立法以前は、 わが国では戸籍上も夫婦別姓であったのだが、 その記憶は瞬く間に遠のいた。

●明治民法そのものよりもあるいは戸籍制度や氏のほうが、 国民の家族意識形成に働いた力は大きかったかもしれない。

住民登録とも連絡しており公開原則のもとで本人の意思にかかわらず他人から容易にアクセスできる戸籍という家族簿は、 国民各人が人生の重要な場面で記載内容が問題とされる逃れられない身分証明でもあって、 その記載はさまざまな差別をもたらしうるものであったから、 戸籍の記載内容への関心は絶大なものであり、 その存在が国民の意識に重大な影響力をもつのも当然のなりゆきであった。

●第2次大戦後の民法改正はイデオロギー的にはたしかに大きな転換ではあったけれども、 実際には、 家意識は、 戦後改正による家制度の解体後も根強く残った。 それには、 氏の果たした機能が大きかったと思われる。 個人の表象である氏名は本人にとって人格権的な意味をもつ非常に重要なものであるから、 本人の意思に合致した変更であればともかく、 意思に反しても婚姻に伴って氏を変更させることは、 「家」 の変更として人々の意識に圧倒的な影響力をもたらしたであろう。

以上から見えてくるのは、戸籍法、地租改正、徴兵令、教育勅語、民法といった様々な法律、制度が制定されたとはいえ、新しい家族制度への変化の上では戸籍登録と婚姻に伴う氏の変更(庶民に名字が許されたのは明治になってから)という実態的な規定に基づく「家」の具象化が基礎になっていたと言えるようです。

そして、教育勅語で「親への孝行」などが教え込まれ、戸主の財産権の規定から民法での家父長の規定へと繋がる序列観念の浸透が「家」制度を補強するようになっていったと思われます。

江戸期の庶民(農民、町人)たちのおおらかな婚姻規範と共同体的なつながりの中に組み込まれていた家族は、明治期の西欧列強に伍するための中央集権体制の国民国家の形成を目指した法制度の制定と近代的な産業社会への移行という社会の変化の中で、「家」制度に基づく家父長の下に統率された家族へと変化していきました。
http://bbs.jinruisi.net/blog/2019/05/3661.html
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/106.html#c42

[近代史02] 日本の農村は怖い _ 狭山事件の背景 中川隆
147. 中川隆[-10449] koaQ7Jey 2019年5月16日 17:24:45 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1849]
2019年05月14日
★明治期庶民がどのようにして新しい家族制度を受け入れたのか

江戸時代は、庶民の結婚スタイルは自由であり、混浴の銭湯が社交場であったとか、主婦が行う期間限定のレンタル妻という職業や、隠れた人気職業は「妾」だったetc…男女関係においても、とても大らかな時代でした。

それが明治時代に入ると西洋文化を取り入れた近代化が進められ、人々の生活が大きく変化していきました。中でも、新しくできた家族制度について庶民たちはどのように感じ、受け入れていったのでしょうか?


******************************************************

庶民にとって暮らしの中で最も身近な位置にある家族制度が、明治期になりどのように変わり受け入れられていったかを調べてみました。
江戸時代の家族は、以下のような姿でした。

●江戸時代中期頃になると、新田開発などが進み小農が自立するようになり、人口の大多数を占めていた農民の中では比較的小規模な直系家族が形成されるようになっていました。

●農民に次いで人口の多かった武士は、長男相続・親と長男夫婦の同居・都市居住のサラリーマンで妻は専業主婦という家族形態が主流でした。(近代以降の家族の原型になるものでした)

●一方、都市部に暮らしていた庶民(町人)たちは長屋の共同体的な世界に暮らしながら、基本は小家族あるいは単身所帯でした。

さて、明治維新を経て、西欧列強に伍してゆくために中央集権体制の国民国家の形成を目指して様々な制度が作られていきました。

家族制度に直接繋がるものとしては、明治4年制定の戸籍法があり、明治6年に地租改正と徴兵令が定められました。

戸籍法によって戸主が定められ、地租改正で土地の権利が定められると戸主名義の財産となっていきました。また、徴兵制が成人男子を対象にしていて、一時、戸主の免役があったことから、長男相続へと方向付ける原因のひとつになったようです。

その後、明治23年に教育勅語が発せられ、明治31年に家族制度を明文化した民法が制定されました。

教育勅語については、当時回付された西欧流の民法草案に対して、家族の中に権利規定などを持ち込むべきでないという考えを持った保守層などがその制定を強く働きかけたようです。

明治民法は、欧米列強と付き合い、治外法権を撤廃させるために欧米流の法制度を制定するという色彩が濃かったようです。そのため、国内では様々な議論があり、家族法関連の規定についてはある意味骨抜きにされた条文で制定されました。
このあたりの事情については、ざっと以下のようです。

●明治民法は、 元老院の審議によって多くの条文を削除されて実効力を削がれた旧民法の条文をもとに、 明治前期に整備されていた戸籍制度を基礎にして、 戸籍に体現される 「家」 を基幹の家族制度として家族法の規定を整備した。 この結果、 日本民法は、 相続という効果を除けば、 戸籍の登録基準を定める法として主に機能するものになってしまった。

●明治民法は、 本来的な家族法としては無力な法であったけれども、 家制度を定めて家族の正統的なあり方を宣言することにより国民の家族意識を形成する法としては、 圧倒的に強力なイデオロギー的効果をもった。

当初は現在の住民基本台帳と同じように、 ひとつの屋敷ごとの住民登録として作成された戸籍は、 実際の生活を反映したものであったから、 もともと家制度は生活実態や感情と重なるものではあった。 しかし逆に、 明治民法の家制度や戸籍制度によってそれが制度化され、 その制度の側が国民の意識を形成したことも大きかった。

●家制度は国家公認のイデオロギーとして推進された。 明治民法立法以前は、 わが国では戸籍上も夫婦別姓であったのだが、 その記憶は瞬く間に遠のいた。

●明治民法そのものよりもあるいは戸籍制度や氏のほうが、 国民の家族意識形成に働いた力は大きかったかもしれない。

住民登録とも連絡しており公開原則のもとで本人の意思にかかわらず他人から容易にアクセスできる戸籍という家族簿は、 国民各人が人生の重要な場面で記載内容が問題とされる逃れられない身分証明でもあって、 その記載はさまざまな差別をもたらしうるものであったから、 戸籍の記載内容への関心は絶大なものであり、 その存在が国民の意識に重大な影響力をもつのも当然のなりゆきであった。

●第2次大戦後の民法改正はイデオロギー的にはたしかに大きな転換ではあったけれども、 実際には、 家意識は、 戦後改正による家制度の解体後も根強く残った。 それには、 氏の果たした機能が大きかったと思われる。 個人の表象である氏名は本人にとって人格権的な意味をもつ非常に重要なものであるから、 本人の意思に合致した変更であればともかく、 意思に反しても婚姻に伴って氏を変更させることは、 「家」 の変更として人々の意識に圧倒的な影響力をもたらしたであろう。

以上から見えてくるのは、戸籍法、地租改正、徴兵令、教育勅語、民法といった様々な法律、制度が制定されたとはいえ、新しい家族制度への変化の上では戸籍登録と婚姻に伴う氏の変更(庶民に名字が許されたのは明治になってから)という実態的な規定に基づく「家」の具象化が基礎になっていたと言えるようです。

そして、教育勅語で「親への孝行」などが教え込まれ、戸主の財産権の規定から民法での家父長の規定へと繋がる序列観念の浸透が「家」制度を補強するようになっていったと思われます。

江戸期の庶民(農民、町人)たちのおおらかな婚姻規範と共同体的なつながりの中に組み込まれていた家族は、明治期の西欧列強に伍するための中央集権体制の国民国家の形成を目指した法制度の制定と近代的な産業社会への移行という社会の変化の中で、「家」制度に基づく家父長の下に統率された家族へと変化していきました。
http://bbs.jinruisi.net/blog/2019/05/3661.html
http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/340.html#c147

[リバイバル3] 中川隆 _ 心理学、大脳生理学、文化人類学、文化関係投稿リンク 中川隆
74. 2019年5月16日 17:40:49 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1850]
加害者家族を追い詰めるメディアとネットユーザー _ 「引っ越し先にも報道陣」「自殺するしかないという気に」
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/431.html

http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/807.html#c74
[昼休み54] ゴーン逮捕で仏マクロンの謀略を潰した日本政府 中川隆
183. 中川隆[-10448] koaQ7Jey 2019年5月16日 18:32:15 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1851]

ゴーン被告の子の大学費も=日産、4人で6600万円負担−米通信社
2019年03月27日


 【ニューヨーク時事】米ブルームバーグ通信は26日、日産自動車が前会長カルロス・ゴーン被告(65)=会社法違反(特別背任)などの罪で起訴=の子供4人全員の大学授業料を支払っていたと報じた。いずれも2004〜15年に米名門スタンフォード大に通い、総額は少なくとも60万1000ドル(約6650万円)と推計されるという。


 ブルームバーグが関係筋の話として報じたところでは、授業料の支払いに関する取り決めは、ゴーン被告が日産と結んだ契約に盛り込まれた。ブルームバーグは、経営幹部にこうした手当が提供されるのは「極めて異例」だとする役員報酬コンサルティング会社の声を紹介している。

http://www.asyura2.com/17/lunchbreak54/msg/323.html#c183

[リバイバル3] 車中泊向けの軽バン、ホンダ「N-VAN」の実用度 中川隆
109. 中川隆[-10447] koaQ7Jey 2019年5月16日 19:30:37 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1852]

軽トラキャンパー MINI MAX
http://ymhr.com/destination/mini-max/


就寝2〜4名
乗車定員2名(4名もご相談承ります)


標準装備

●1階ベッド  ●2階スライド式ベッド
●100AHサブバッテリー1個
●室内シンク  ●アウトリガー
●折りたたみ式テーブル
●ポップアップルーフ
●50ℓ水タンク ●火災報知器
●消火器    ●ソファ
オプション
●AC-DCコンバーター(100V→12V、充電器機能付) ●100Vインバーター(12V→100V)
●外部シャワー ●リアステップ ●ガス仕様変更


BOX価格 1,570,000円〜(税別)
車両+BOX価格 2,298,000円〜(税別)
オプション、登録費用、運送費別途

http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/865.html#c109

[リバイバル3] ハイエンド・スピーカーの世界 中川隆
103. 中川隆[-10446] koaQ7Jey 2019年5月16日 20:15:00 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1853]

A3 MAGICO - エレクトリ

価格: 1,500,000 円 (2本1組 税別、送料別途)

MAGICOは、より手頃な価格帯の製品をラインナップに加えたいと考え続けていました。この目標を達成するコスト削減のための様々な方法と研究とテストを繰り返してきましたが、今まで結果は常に”M” マークの意味を満たすには足りませんでした。MAGICOは、自信を持って今ここに”A3” を発表します。MAGICOの蓄積した技術とノウハウを惜しみなく投入した”A3” は、幅広いカスタマーが導入可能な”M” マークを有するMAGICO製スピーカーです。


ツィーター

新設計の28mm ベリリウム振動板採用。ドーム表面形状は、2014 年に発表された限定モデル『M Project』のツィーターを基本設計プラットフォームにしています。専用設計のネオジウムマグネット磁気回路は、最新のダンピング素材を使ったバックチャンバー内に収納され、ボイスコイルの正確なストロークにより、超低歪みと高いパワーハンドリングを実現しています。

ミッドレンジ / ウーファー

1個の6インチ径ミッドレンジと2個の7インチ径ウーファーには、新しいGen 8 Magico Nano-Tec コーンユニットが採用されています。振動板表面にナノグラフェン(XG Nanographene)を使用した超硬マルチウォールカーボンファイバー織布(Multi-Wall carbon fiber)により理想的な重量強度比で新設計されました。

ユニットフレームも同様に剛性とダンピング(減衰)の最適な組み合わせをシュミレーションしています。その結果、エアーフローを最大にしながらも歪みに繋がる固有振動モードの最小化に成功しました。新たなオーバーハング型(ギャップの深さよりも長いボイスコイル長を持つ構造)でネオジウムマグネット採用の非常に強力な磁気回路は、超安定磁場を生み出し75mm 径ピュアチタニウム・ボイスコイルボビンの正確なピストンモーションを約束します。

ミッドレンジとウーファーに使用されているユニットは、周波数領域と時間領域の両方において最新の有限要素解析(FEA) を用いてデザインされてます。この解析方法は、製品の構造または性質における潜在的な問題や既知の問題を特定して、それらの解決を目的としてバーチャル環境でのシュミレーションを行います。具体的には、複数の要素( 音響、構造、電磁、温度) における挙動を包括的な単一プラットフォーム上でシュミレーションします。

クロスオーバー

すべての4つのドライバーは、ドイツのムンドルフ製パーツによって構成されたMAGICO独自のクロスオーバートポロジー(Elliptical Symmetry Crossover Topology)によってコントロールされ、リスニングルームにおいて最高の音楽再生を実現します。そのネットワークは、24dB オクターブ Linkwitz-Riley フィルターを備え、位相リニアリティーを確保しつつ、混変調歪みを減少させ、再生周波数帯域を最大限に広げることに可能にしました。

エンクロージャー / ブレーシング内部構造

すべてのMAGICO製スピーカー共通の強固な密閉型エンクロージャーは、MAGICOエンジニアリングの代名詞と言えます。A3 エンクロージャーは、同じ素材、同じ職人技、類似したデザインとディテールから、シンプルなQ シリーズデザインとも言えます。エンクロージャー素材は、Q シリーズ用に開発されたエンクロージャと全く同じ6061 T6 航空機グレードのアルミニウムで作られています。ブレースを多用した複雑な内部構造は、エレガントなブラシ加工を施されたブラックアルマイト” スキン” と呼ばれる外装材と結合され密閉型エンクロージャーを形造っています。


仕様

ユニット
1 x 28mm MB7 Beryllium Dome
1 x 6” Midrange Graphene Nano Tec
2 x 7” Bass Graphene Nano Tec

能率 88dB
インピーダンス 4ohms
再生周波数帯域 22Hz ‒ 50kHz
推奨パワー 50 Watts 以上
外形寸法 112.6cm(H) x 32.9cm(D) x 27.3cm(W)
重量 50Kg

備考 スパイク付属、送料別途
別売オプション グリル(サランネット) 80,000円(ペア、税別)
A POD 8(アップグレードスパイク) 230,000円(8本1組、税別)
https://www.electori.co.jp/magico/A3.html


現在、マジコA3を鳴らす真空管アンプと言えば、Tim de Paravicini氏のEARでしょう。

と言うわけで、真空管プリアンプのEAR 864とEL34のプッシュプルパワーアンプEAR 534を置いているのです。

以前使用していた、EAR 861は、と言うと、出力段の 真空管、EL309がヨシノトレーディングにも無くなったため、メンテナンスが出来ない状況となってしまい、その代わりがこのEAR 534なのです。

サウンド的にはEAR 534の方が少し低域側にシフトして、 野太い印象。
しかし基本的にはTim de Paravicini氏のEARサウンドを受け継いでいて、濃厚でありながら みずみずしい中高域、しなやかで懐の深い低域が見事です。

ちなみに現在、Tim de Paravicini氏は300Bのパワーアンプを試作しているとの情報がありました。

また、ヨシノトレーディングは、Tim de Paravicini氏の奥さまの郷里に一緒に住まわれている ようで、ヨシノトレーディングの本社は、拙宅から車で2時間ほどの、福岡県朝倉市秋月今小路307に移転しています。
http://www.kusunoki.jp/audio/audiohistory/AudioSystem2019/audiohistory20190501.html



http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/697.html#c103

[リバイバル3] CD 専用プレーヤー EAR Acute Classic _ ティム・デ・パラヴィチーニの世界 中川隆
59. 中川隆[-10445] koaQ7Jey 2019年5月16日 20:15:55 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1854]


現在、マジコA3を鳴らす真空管アンプと言えば、Tim de Paravicini氏のEARでしょう。

と言うわけで、真空管プリアンプのEAR 864とEL34のプッシュプルパワーアンプEAR 534を置いているのです。

以前使用していた、EAR 861は、と言うと、出力段の 真空管、EL309がヨシノトレーディングにも無くなったため、メンテナンスが出来ない状況となってしまい、その代わりがこのEAR 534なのです。

サウンド的にはEAR 534の方が少し低域側にシフトして、 野太い印象。
しかし基本的にはTim de Paravicini氏のEARサウンドを受け継いでいて、濃厚でありながら みずみずしい中高域、しなやかで懐の深い低域が見事です。

ちなみに現在、Tim de Paravicini氏は300Bのパワーアンプを試作しているとの情報がありました。

また、ヨシノトレーディングは、Tim de Paravicini氏の奥さまの郷里に一緒に住まわれている ようで、ヨシノトレーディングの本社は、拙宅から車で2時間ほどの、福岡県朝倉市秋月今小路307に移転しています。
http://www.kusunoki.jp/audio/audiohistory/AudioSystem2019/audiohistory20190501.html

A3 MAGICO - エレクトリ

価格: 1,500,000 円 (2本1組 税別、送料別途)

MAGICOは、より手頃な価格帯の製品をラインナップに加えたいと考え続けていました。この目標を達成するコスト削減のための様々な方法と研究とテストを繰り返してきましたが、今まで結果は常に”M” マークの意味を満たすには足りませんでした。MAGICOは、自信を持って今ここに”A3” を発表します。MAGICOの蓄積した技術とノウハウを惜しみなく投入した”A3” は、幅広いカスタマーが導入可能な”M” マークを有するMAGICO製スピーカーです。


ツィーター

新設計の28mm ベリリウム振動板採用。ドーム表面形状は、2014 年に発表された限定モデル『M Project』のツィーターを基本設計プラットフォームにしています。専用設計のネオジウムマグネット磁気回路は、最新のダンピング素材を使ったバックチャンバー内に収納され、ボイスコイルの正確なストロークにより、超低歪みと高いパワーハンドリングを実現しています。

ミッドレンジ / ウーファー

1個の6インチ径ミッドレンジと2個の7インチ径ウーファーには、新しいGen 8 Magico Nano-Tec コーンユニットが採用されています。振動板表面にナノグラフェン(XG Nanographene)を使用した超硬マルチウォールカーボンファイバー織布(Multi-Wall carbon fiber)により理想的な重量強度比で新設計されました。

ユニットフレームも同様に剛性とダンピング(減衰)の最適な組み合わせをシュミレーションしています。その結果、エアーフローを最大にしながらも歪みに繋がる固有振動モードの最小化に成功しました。新たなオーバーハング型(ギャップの深さよりも長いボイスコイル長を持つ構造)でネオジウムマグネット採用の非常に強力な磁気回路は、超安定磁場を生み出し75mm 径ピュアチタニウム・ボイスコイルボビンの正確なピストンモーションを約束します。

ミッドレンジとウーファーに使用されているユニットは、周波数領域と時間領域の両方において最新の有限要素解析(FEA) を用いてデザインされてます。この解析方法は、製品の構造または性質における潜在的な問題や既知の問題を特定して、それらの解決を目的としてバーチャル環境でのシュミレーションを行います。具体的には、複数の要素( 音響、構造、電磁、温度) における挙動を包括的な単一プラットフォーム上でシュミレーションします。

クロスオーバー

すべての4つのドライバーは、ドイツのムンドルフ製パーツによって構成されたMAGICO独自のクロスオーバートポロジー(Elliptical Symmetry Crossover Topology)によってコントロールされ、リスニングルームにおいて最高の音楽再生を実現します。そのネットワークは、24dB オクターブ Linkwitz-Riley フィルターを備え、位相リニアリティーを確保しつつ、混変調歪みを減少させ、再生周波数帯域を最大限に広げることに可能にしました。

エンクロージャー / ブレーシング内部構造

すべてのMAGICO製スピーカー共通の強固な密閉型エンクロージャーは、MAGICOエンジニアリングの代名詞と言えます。A3 エンクロージャーは、同じ素材、同じ職人技、類似したデザインとディテールから、シンプルなQ シリーズデザインとも言えます。エンクロージャー素材は、Q シリーズ用に開発されたエンクロージャと全く同じ6061 T6 航空機グレードのアルミニウムで作られています。ブレースを多用した複雑な内部構造は、エレガントなブラシ加工を施されたブラックアルマイト” スキン” と呼ばれる外装材と結合され密閉型エンクロージャーを形造っています。


仕様

ユニット
1 x 28mm MB7 Beryllium Dome
1 x 6” Midrange Graphene Nano Tec
2 x 7” Bass Graphene Nano Tec

能率 88dB
インピーダンス 4ohms
再生周波数帯域 22Hz ‒ 50kHz
推奨パワー 50 Watts 以上
外形寸法 112.6cm(H) x 32.9cm(D) x 27.3cm(W)
重量 50Kg

備考 スパイク付属、送料別途
別売オプション グリル(サランネット) 80,000円(ペア、税別)
A POD 8(アップグレードスパイク) 230,000円(8本1組、税別)
https://www.electori.co.jp/magico/A3.html


http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/853.html#c59

[リバイバル3] 中川隆 _ 食べ物、農業関係投稿リンク 中川隆
25. 2019年5月16日 20:56:16 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1855]
日本ではありえない!ドイツ人の食事!
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/432.html

http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/812.html#c25
[リバイバル3] 中川隆 _ 欧米文化関係投稿リンク 中川隆
89. 中川隆[-10444] koaQ7Jey 2019年5月16日 20:56:48 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1856]
日本ではありえない!ドイツ人の食事!
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/432.html

http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/464.html#c89
[リバイバル3] 中川隆 _ 音楽関係投稿リンク 中川隆
37. 2019年5月16日 21:14:29 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1857]

ドイツの音楽、ドイツの音、そして世界の音
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/433.html

http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/450.html#c37
[リバイバル3] 中川隆 _ オーディオ関係投稿リンク 中川隆
160. 中川隆[-10443] koaQ7Jey 2019年5月16日 21:14:58 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1858]

ドイツの音楽、ドイツの音、そして世界の音
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/433.html

http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/451.html#c160
[近代史3] ドイツの音楽、ドイツの音、そして世界の音 中川隆
1. 中川隆[-10442] koaQ7Jey 2019年5月16日 21:30:20 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1859]

アメリカのスピーカーでクラシック音楽をまともに再生できるのは昔のエレクトロボイスだけだった理由

1) 昔のエレクトロボイスはドイツのスピーカーに近い音


 フルレンジスピーカーでは、私の所有しているのは米Electro Voice社のSP8Bという20cmユニットをBaronetというコーナー型バックロードホーンに納めている。

当時のエレクトロボイス社はPatricianという4wayシステムを筆頭にHi-Fi再生の先端を行っており、アメリカ製でクラシック再生ではトップを行くメーカーと考えていいと思う。

一方で、Baronetのような小型システムでは、小音量で快適に聴けるように高域の扱いを変えていて、SP8Bはアメリカ製では珍しくダブルコーンを使い4〜8kHzを持ち上げている。これはテープ録音がドイツから移入された初期の、Hi-Fiらしさを演出する工夫であり、このことが1950年代の家庭用システムを知る鍵であるように思われる。

これと同じ傾向の音では、サブコーンが付いたイギリスのLowther PM6、最近の製品ではイタリアのSICA社のPA用フルレンジも同様の特性を持っている。

 アメリカンを絵で描いたようなエレクトロボイス社のSP8Bの特性をみて、気になっていたことがある。それは例の2〜8kHzまで続くトサカで、もしやドイツ系スピーカーのトーンと近いのでは、と睨んだ。

1970年代までのドイツのオーディオは、ごく一部の業務用を除いて、ジャーマン・サウンドと呼ばれる強力な中高域を好む傾向があった。その歴史は深く、電気録音の始まった1920年代から続く由緒あるもので、逆にいえば明瞭でカッチリした音の正体は、このトサカのようにかぶっている中高域の強さにある。

同じ傾向のサウンドには、ノイズ検聴用に中高域を強めたBeyerdynamics社のDT48型ヘッドホンがあり、こちらは1937年からモニター用に使われ、Nagra社のテープレコーダーのデフォルト機としても長らく使われていた。

 エレクトロボイス社は創立時から本業はPA機器であり、明瞭な音響のための最適なイコライジングについて独自の見解をもっていた。1950年代まではベル研究所が研究したラウドネス・カーブを土台としてスピーカーが開発されており、

Jensen、Altec、JBLなどのフルレンジはどれも2.5kHzにピークを持つ特性であった。

一方で1950年代にHi-Fi用スピーカーを手がけたエレクトロボイス社は、カタログに独自の音響理論を展開し、Regency II のカタログでは放送録音のテクニックで3〜6kHz以上を持ち上げることを紹介している。

実はこれこそが、テープ録音と共ににドイツから輸入された音響特性なのだ。
http://quwa.fc2web.com/Audio-105.html#deutche
http://quwa.fc2web.com/Audio-103.html

Electro-Voice SP8B \18,500(1970年頃)

GEORGIANにも採用された20cmコーン型フルレンジユニット。

20cmコーン型ユニット

周波数特性 35Hz〜15kHz

クロスオーバー周波数 4.5kHz
http://audio-heritage.jp/ELECTROVOICE/unit/sp8b.html

KD7キットの言葉を借りると

「Baronetはその名のとおり、Hi-Fiスピーカー用のエンクロージャーとして、小さなアパート、子ども部屋、避暑地の別荘など、重たく嵩張るものが歓迎されないどの場所でも良質な音楽の要求に応えます。

Baronetの造りは大きな容積のエンクロージャーではありませんが、再生音の高忠実性と周波数特性を犠牲にしません」


とある。当時の量販店の広告にも「省スペース(Space Saver)システム」という文字が躍るほどで、ミニマムなオーディオ・システムとしてBaronetは注目を浴びていた。

エレクトロボイス社のカタログには"for Close Lisning"と書いてあり、ややモニター的な聴き方に近いような気がするが、パーソナルに音楽を楽しむために、小音量でちょっとした読書コーナーを作るには最適である。

モノラル時代のスピーカーは指向性が広いので、ステレオのように正面で聴くのではなく、部屋の響きを織り交ぜて斜め横から聴くのが本来の姿である。

上の図版でも女性の姿が目立つが、Baronetは大げさではなく音楽を楽しみたいユーザーに希求していて、シンプル=人間の生活中心の思想が現れている。

かの銀幕の大女優マレーネ・ディートリッヒも、ニューヨークのアパートでBaronet(それもフルレンジのみの初期型)を使っていたらしく、1997年のサザビーズ・オークションに、GE社の"Stereo Classic 7700"ステレオアンプ、ガラード社のRC型オートチェジャーとセットで出品された。

アパートの居間はグランドピアノを置くサロン風の部屋だが、よくヨーロッパの音楽家が比較的質素なステレオを自宅に置いていることの例に漏れず小粒なシステムながら、いずれも1950年代のビンテージである。

映画用のAltecではなく、さりとてステレオ時代に躍進したJBLやARでもなく、初期型のBaronetであるあたりは、彼女の活躍した時期を考えると、これがちょうど良かったのかもしれない。ゴージャスなジャズ・バンドを従えるよりは、ピアノに寄り添って静かに歌う彼女の姿とも重なる。


 OEMがらみでは、英国Garrard社と並ぶレコードプレーヤーの雄、スイスのThorens社もBE8(またはDE8)という型番でBaronetを販売していた。おそらくTD124型ターンテーブルを売り出した1956年頃から製造され、れっきとしたスイス製である。

こちらは箱正面のエッジが内側に切れ込んでいる。ツイーターは付かず、SP8Bフルンレンジ単発の仕様であり、残っている製品のほとんどはフリーエッジの3世代目のユニットを搭載していることから、ステレオ初期の1960年代初頭に製造されていたと思われる。

アメリカンの極地ともいえるエレクトロボイスとThorens社の組合せは意外な感じに思うかもしれないが、白羽の矢がエレクトロボイスにたてられたのは、それなりに優れたものがあったからだと思われる。

たとえ8インチのユニットとはいえ、SP8Bは当時の最高級フルレンジユニットのひとつで、単純にビギナー向けと割り切れないからだ。アメリカだから、イギリスだから、ドイツだからと無闇に峻別しない、クラシック、ジャズ、ロックの垣根を勝手に設けないことも大切だと教えられる。

BaronetおよびSP8B(SP8C)の特徴

•BaronetはKlipsch氏が設計したなかで最も小さいFolded Horn型キャビネットで、小型ながら35Hzまで低音の伸びを確保したことでオーディオ雑誌等で注目された。

•小さなアパート、子ども部屋、避暑地の別荘など、省スペースでのHi-Fiシステムとして最適である。初期には簡易PAとしても様々なレイアウトが提案された。

•1956年からキット箱KD7として量販され、エレクトロボイスのユニット以外にも様々なユニットが実装された。低コンプライアンスのビンテージ・ユニットと相性の良い箱のひとつである。

•エレクトロボイスのフルレンジは高級マルチウェイにも採用され、システムの拡張性を備えていた。実際に1950年の初代PatrisianにはSP8BTが、1960年代のGeorsian 400にはSP8Bが使われた。

•1952年の発表以来、30年以上に渡るロングセラー製品であり、その間のユニットの変換により時代毎に最適な組合せを選ぶことができる。

•初期型はアセテート盤と磁気テープが混在する多様な録音を再生するのに最適なラウドネスカーブが選ばれた。

•1950年後半から2way化が志向され、1960年頃にステレオ化に向けフラットな特性になった。

•1970年代のSP3Cは中高域にアクセントを付けたロック世代向けの音調に変わった。
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エレクトロボイス社の小型スピーカーBaronet
ここはエレクトロボイス社の小型スピーカーBaronetに関する豆知識では世界随一のページと自負しております
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2) 1950年代のドイツ製音響機器


 1950年代のドイツのオーディオ機器に目を向けると、意外にシンプルなシステム構成であることに気付く

そもそも100dB/W/m の高能率スピーカーを鳴らすことを前提としているので、家庭用はおろか、小規模PA装置でさえも5W〜10Wで十分な音圧が得られた

そしてスピーカーはフィックスド・エッジでベークライト製のスパイラル・ダンパーを用いているため、小音量でも反応スピードが早く、EL84やEL82(6BM8)のシングルで十分に鳴るし、そもそも大入力を入れることはできない。

当時のほとんどの人は、AM放送規格に適合した8kHzまでが限界のフルレンジ・スピーカーで十分だと感じていただろうし、実際にドイツ製フルレンジは、ドイツ語の発音の特性から4〜8kHzが強く出るように調整されているので、高域の不足はほとんど感じないだろう。

以下は戦前のスピーカーの特性であるが、最初の2way化によるワイドレンジ化からはじまり、1930年代にはシングルコーンのフルレンジで十分な高域特性が得られている。

Siemens&Halske社の2way特性(1928年)
Isophon P25の周波数特性

 これを普通のフラットな特性で聞く場合は、ヴァイオリンとピアノの音色の違いが気になるだろう。

ヴァイオリンは中高域が強いのに、ピアノは高域の落ちたカマボコ型である。

このことの原因も、ドイツ製スーピカーの 2kHzの落ち込みと 4〜8kHzの盛り上がりで説明できる。この強く出るのは単純に音圧が強いだけでなく、反応も早い特徴がある。なのでイコライザーで上げて調整してもどこか不自然なところが残るため、あくまでもスピーカーの機能で補うべきものである。

これにEL84やEL34などのビーム管を合わせることで、帯域が狭くても切れ込みの強いサウンドが得られる。

 また当時に良く行われたレコード鑑賞会というのも注目して良いと思っている。ようするに公民館の映画鑑賞会の延長のようなもので、そのときに使われたのはオイロダインのような立派な劇場用スピーカーではなく、スーツケースに入れた25cm程度のフルレンジスピーカーで、アンプもEL84プッシュプルで十分な音量が得られた。

フルレンジでも10kHzまでの再生周波数でサービスエリアが約50度得られることから、ちょっとしたホールでも十分に鳴り渡る。必要な機能を絞った現実主義から学ぶべき点は多いように思う。


Klangfilm社の移動式映画館
Siemens社 スーツケース・スピーカー
2000型映写機用


 当時のドイツでは、小学校などを巡回する移動映画館やレコードコンサートがよく行われ、LPレコードはそうしたところで使われる教育的な用途もあったと思われる。

そもそもドイツ・グラモフォンはジーメンス社の傘下にあり、レコード・コンサートは当然ジーメンス社のPAシステムで行われたと考えられる。もちろんKlangfilmも擁する大企業であるため、高級オーディオ機器の製造もあるにはあったが、戦後霹靂としたドイツ人が新たにオーディオを購入できるわけもなく、こうしたサービスを通じて新しいHi-Fi機器を知ってもらおうという意図も感じられる。

巡回用の簡易PAは、25cm程度のフルレンジスピーカーをスーツケースに治めたものを、10W程度のEL84アンプで鳴らしていた。50名強の人数なら、これで十分な音響が得られた。


 注意したいのは、ドイツ・グラモフォンのLP発売は1952年からで、それ以前はVARIABLE GRADE という78rpmのシェラック盤だったことである。

1941年からテープ録音を実用化していたドイツにおいて、意外に思えるかもしれないが、

テープ録音 → ラッカー盤

という工程を終えるとテープが破棄されることもしばしばあった。その後、LP用にテープにダビングされ保存されたものもある。例えば、フルトヴェングラーの1951年セッション録音、ケンプのベートーヴェン ピアノ・ソナタ全集のうち1951年録音は本来ラッカー原盤だとされる。

逆に戦中からテープ録音での放送を楽しんでいたドイツ家庭において、Hi-Fiという文字はあまり意味がなかったらしく、LPの表示は「LANGSPIELPALTTE 33」という規格を示すのみである。このことからも、ドイツの放送規格とのグレーゾーンを辿っていたことも十分に考えられる。

このラジオ音源も曲者で、最近オリジナル・テープからリマスターされた、ベルリンのRIASやウィーンのRot-Weiss-Rotの録音は、1940年代でも驚くほど鮮明である。マイクの生音に近いので、人によっては高域がうるさいと感じるだろう。要は一般に流布する媒体に、これまで該当するものがなかっただけなのである。


15. 2013年9月05日 11:24:58 : W18zBTaIM6


家庭用オーディオについては、当時のドイツの状況からすると、以下の3タイプに分かれよう。


1.ほとんどの庶民はラジオで試聴し、LPを聴く機会はレコード鑑賞会も多かったと思われる。また一体型コンソール(Kombination:コンポ)も多数あった。これらの場合、ほとんどの場合フルレンジのみが基本である。

2.海外向けの高級オーディオ機器では、高域拡散用にコーン・ツイーターが幾つも付いているタイプが多い。これは1950年代のドイツにしかみられない様式である。

3.スタジオモニターで有名なLorenz社のポリエチレン製ツイーターは、英米のスタジオ機器で持て囃されたことから一目置かれているが、強烈な高域特性で、いわばF1レーシングカーのようなものである。


 このように当時のどのような立場で試聴するのかでも、録音に対する印象が違うと思う。それほどに、1950年代のドイツ・グラモフォンの録音は評価が定まりにくいのである。

はっきり言えることは、高能率だからと1970年代以降の重たいウーハーをEL156で鳴らすことはあり得ないと思うし、高域が足らないからと10kHz以上の再生周波数を無闇に伸ばす必要もない。

モノラル期のドイツ・グラモフォンは、もっと広い階層のユーザーに開かれた再生方法があるのだと思う。 ここでは個人的なプランで組んだ低予算システムを以下に示す。


1.95dB/W/m以上の高能率で、高域の4〜8kHzが落ちないフルレンジ・スピーカー1本

2.EL84(6BQ8)、EL82(6BM8)などの小型ビーム管のシングルアンプ

3.録音品質のばらつきが大きいためイコライザーは必須

4.CD再生の場合は古いライントランスで微妙な味付け

 フルレンジスピーカーでは、私の所有しているのは米Electro Voice社のSP8Bという20cmユニットをBaronetというコーナー型バックロードホーンに納めている。

当時のエレクトロボイス社はPatricianという4wayシステムを筆頭にHi-Fi再生の先端を行っており、アメリカ製でクラシック再生ではトップを行くメーカーと考えていいと思う。

一方で、Baronetのような小型システムでは、小音量で快適に聴けるように高域の扱いを変えていて、SP8Bはアメリカ製では珍しくダブルコーンを使い4〜8kHzを持ち上げている。

これはテープ録音がドイツから移入された初期の、Hi-Fiらしさを演出する工夫であり、このことが1950年代の家庭用システムを知る鍵であるように思われる。

これと同じ傾向の音では、サブコーンが付いたイギリスのLowther PM6、最近の製品ではイタリアのSICA社のPA用フルレンジも同様の特性を持っていて有用だと思う。


 1950年代のエレクトロボイス社がドイツ的なサウンドポリシーを持っていたと言える理由のもうひとつは、同時代のIsophon社のカタログとの比較でも明らかになる。

当時はモニタースピーカーとして開発され、テレフンケンのスタジオ等で用いられたOrchesterスピーカーには、姉妹品のPH2132/25/11があり、2つのユニットの特性の違いは、エレクトロボイス社の説明と同じとみられる。また小型スピーカー"Cabinet"のインストール方法にも類似性が指摘できよう。SP8Bも1960年代初頭の第3世代となると、フラット志向に集約されるので、Hi-Fiの過度期におけるビンテージ・オーディオの一断面である。

アンプはあえてキット製品で使われるようなEL84シングルアンプを使ってみた。実際、高能率スピーカーをつないだ場合、普通の家庭用であれば1Wもあれば十分である。小型ビーム管のほうが、低音は弾むように鳴るし、中高域のほのかなツヤが美音を演出する。

ただし、録音品質にばらつきが大きいためイコライザーは必須である。グラフィック・イコライザーのように仰々しいものではなく、3バンドあれば十分で、BEHRINGER社の製品が安くてカッチリした音で相性も良い。

 古いライントランスでは、10kHz以上を落としてあげたほうが響きが澄んで聞こえるという逆転現象もみられる。多分、トランスの磁気ヒステリシスで中域にコクと粘りが出るのと、ビーム管特有の高域のツヤ(小さいリンギング)が純粋に乗るからだと思う。

ちなみに私の所有しているのは、1950年代の米UTC社の軍用マイク・トランスで、50Hz〜10kHzがフラットというナロウレンジであるが、レンジ感はピタリと納まってビロードのような肌触りがでてくる。

裏技として1920年代の英国製ラジオ用インターステージ・トランスを使ってみると、5kHz以上が丸まって上品なHMVの音に変わる

これもイコライザーでハイ・カットした音とは違う伸びやかさが出るので不思議だ。こうしたアナログ時代には存在した電気的なトラップを重ねていくことで音の熟成度が増すと思われるhttp://quwa.fc2web.com/Audio-105.html#deutche

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3) 戦中・戦後のドイツ放送録音


 デジタル全盛の時代にあって、ここではあえて1930〜1960年代にモノラルで収録されたドイツでの放送録音ソースを扱う。といっても当時の再生はAM放送となる。

 前項までは、アメリカのHi-Fiの歴史に切り込んでいたが、もうひとつのミッシングリングがドイツのテープ録音の歴史である。だがこの時代の録音はナチス・ドイツという暗雲に覆われていて、戦後のゴタゴタでテープが離散してしまうなど、なかなか状況を理解することが難しい。ただ戦後のドイツの放送録音技術は、確かに戦中の延長上にあり、再生技術を考えるのは有益なはずである。というか避けて通れないアーカイブなのである。

 英米が娯楽音楽の発展が著しかったのと違い、ドイツ圏で記録として残ってるのはクラシックがほとんど。理由は明白で、ナチス時代にジャズや現代音楽は退廃音楽として排除されたからだ。一方で、この時代のクラシック録音の魅力として、ドイツの人々が戦後の霹靂としていた時代に、ほとんどの音楽家が使命感を帯びてヒューマニックな演奏をおこなっていたことに尽きるように思う。

最も霹靂していたのは、18世紀から緩やかに広がっていたドイツ系東欧移住者で、1600万人規模のドイツ系住民が戦後にドイツ国内に強制移住させられるという事態となり、「故国」の資産を没収され無一文になったこれらの人々をどう養うかは、戦後処理の難題となっていた。そして国内向けラジオを通してドイツ人の尊厳と絆を支える音楽プログラムを提供したのである。

演奏技術がどうという問題はあるものの、ドイツ的であることが戦犯扱いされることと紙一重だった演奏家たちが、一芸に命を掛けていた時代の演奏は明らかに説得力が違う。


【ドイツ放送規格を巡る機器類】
Neumann Ela M301(1931)
AEG Magnetophon K1 (1935)

 ドイツでは1931年にノイマン社製のコンデンサーマイクでの広帯域の集音・拡声が可能となっており、1935年には磁気テープによる長時間収録が可能となっていた。最初のテスト録音はビーチャム/ロンドン・フィルによる独BASF社でのコンサートで、当初はS/N比が37dB程度だったと云われる。 1939年にBASF社 によるプラスチック・ベースの磁気テープ(酸化鉄)の開発、1941年にはHans Joachim von Braunmuhl と Walter WeberによるACバイアス方式の採用により10KHzまでの帯域確保が可能となった。当時としては非常に音が良かったらしく、隣国からドイツのテープ放送を聴いて生演奏の実況であると勘違いしたほどであった。

 当時は他のどこの国でもアセテート盤へのダイレクト・カットがほとんどだったことを考えると、これらのドイツ製放送機器は戦後のHi-Fi機器の基礎を作ったといって過言ではない。残されている英BBCや米NBCの音源と比べてもその差は歴然としている。

一方で戦後になって英米のLPを初めとする再生フォーマットが拡販された後も、ドイツの放送録音は長らく戦前と同じ規格で収録が続けられたと思われる。実際に1965年当たりまで、放送録音はモノラルで収録され、ラジオと共に歩んできたのである。

Neumann M147の特性
Sehnheiser MD441の特性

 ドイツ製のマイクの特性をみると、10kHz付近でこんもりと緩やかな山をもっているものが多いことが判る。Neumann M147、Sehnheiser MD441などがそれにあたる。1940年代のノイマン社のマイクを使用した録音を聴いても、驚くべきことに薄っすらと高域成分は伸びている。

戦後の放送業界で活躍したSehnheiser社のマイクは、明らかにこの領域の収録を意識しており、明瞭度の高い録音の一端を担っている。このことは、ドイツ放送業界で戦前に技術確立されたものが、ひとつのメーカーの技術枠を超えて既に規格化されていたことも示している


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Rice & Kellogg社OEMのダイナミック型スピーカー(1927年AEG社)


家庭用スピーカーの歴史については1927年にAEG社が高音質ラジオの開発のため、Rice & Kellogg社の特許であるダイナミック型スピーカーを使用したシステムを販売していた。

その頃のスピーカーの特性は100Hz〜7kHz

分割振動の制御ができておらず、2.5kHz以上では大きな谷山ができている

これでもマグネチック型よりは過度特性に優れたもので

3〜7kHzの山はナレーションの聞き取りやすさにも繋がり、全体にプレゼンスの高い音となる

英BTH社も同様のライセンス提供をうけており、放送機器での音響技術の出発点はアメリカもヨーロッパも一緒であったと言えよう。

ドイツのレコード会社もイギリスと提携しているエレクトローラ、グラモフォンなど同じ歩調で歩んでいた

 これに対しSiemens & Halske社はBlatthallerという静電型スピーカーを開発した。ただし、これで低域を出すにはとてつもなく巨大なものとなるため当初は高域用ということで考えられ、8kHzまでフラットな特性が得られた。

後にこのBlatthallerは大型化され、大集会の拡声装置としても使用されたが、一般家庭の持ち物とはならなかった。

通常のツイーターを使用した2way化の実験結果では、クロスオーバーがくびれているものの、概ね150〜6kHzをフラットに再生できている。

この後にドイツが国運を掛けたラジオ放送の高音質規格が生まれた。

最も大きな出来事はラジオの低価格化事業で、国民ラジオ(Volksempfanger)が1933年に売り出されると、またたくまにドイツ中の家庭にラジオが普及した。とはいえ、国民ラジオはDKE38型をはじめマグネチック型スピーカーが主流だった。


ダイナミック型スピーカーとマグネチック型スピーカー
http://www.neomag.jp/mailmagazines/200808/letter200808.html
http://www.radioshounen.com/upfile/magsp/magnetspaker.html
http://qa.itmedia.co.jp/qa5247232.html

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線と実験誌の2003/1月号に戦前のテレフンケンとロレンツのユニットの特性が出ているが

500Hzを中心とする山成りの特性に鋭い3kHzのピークをアクセントに加えた感じで

どうもこの特性は戦後も変わらずに引き継がれていったようだ


英米のスピーカーが500Hzから2kHzに向かってなだらかに上昇していくのに対し

ドイツ製は2〜8kHzを盛った感じとなる。


単体だけで鳴らしても明瞭な音になるが、戦後のドイツ製ラジオはこれにサラウンド風にツイーターを搭載したのが最終形となる。

ドイツ製ラジオの3D-klang 方式

中央のメインに対し両横に小型スピーカー  


1950年代のLPなど非常に高価に取引されているがクラシックの殿堂ともいえるドイツ・グラモフォンでさえLP発売は1952年からで、それ以前はSP盤として発売した。このため、テープ録音を直に聴けるメディア媒体はラジオが中心だった

 
戦後のドイツ製ラジオは20cm程度のスピーカーが付いた幅60cm×高40cm程度の大型が多く、受信の安定度と音の良さで海外でも人気の商品だった。

Grundig社が1954年に開発した3D klang方式は他社の高級ラジオにも用いられたもので、ドイツ製フルレンジでも5〜10cm程度のものは、小型ラジオ用ではなく、サイド・スピーカーとして使われていたものと思われる。

モノラル音源でステレオ同様の音の広がりを作る工夫がなされていた


 日本のようにラジオ = 低音質ということが当てはまらない。


一方でこうしたスピーカーの特性はスタジオ仕様と家庭用とで分けていたようで、Isophonの同軸スピーカーでその違いがみられる


左図の1963年のカタログでは


高域にアクセントの付いたPH2132/25/11は家庭用であり

Orchesterはスタジオ用である。


この違いはラジオ放送を小音量で試聴するかスタジオで生テープを大音量で聴くかの違いである


Orchesterは戦後の1949年に開発されたもので


・戦争末期のEckmiller型スピーカーの後継種

・高域を10kHzから16kHzに伸ばした

・古いマグネトフォンの録音とも相性が良い

・廉価である


などの特徴をもっていた。こうしたニーズのほとんどは、戦後に竹の子のように増殖した地方放送局と付属オーケストラの録音管理に向けられたと考えて差し支えない



一方で、ラジオ用の特性は、日本で意外と人気のあるもので、

カッチリした輪郭のある音という評価を得ている。雑誌の聞き比べでも、

Orchesterは個性がなくつまらないという評がほとんどで

PH2132のほうが幾分まし

Grundigはもっと良い

という感じ。ただしOrchesterのほうが、当時としては高性能を誇れるものだったことは間違いなく、この辺がこの当時の録音の錯誤に繋がっているようにも思う。

 これは放送用アルヒーフを扱うための分岐点を示している。1980年代まで多かった劣悪な録音ソースに関してはラジオ用を選ぶべきだろうし、2000年以降に増えた放送局蔵出しのリマスター盤はスタジオ用を使うべきだろう。

こうした機器類に囲まれた肝心のドイツ放送録音はフラットな特性のスピーカーで聴くと一聴して判るカマボコ特性で、演奏の魅力と反比例して音の貧しさは否めない。
マスター・テープの高域劣化が激しく これを無理にイコライザーで修正すると位相歪みが目立ちザラザラした音になる

この点に関してはデジタル時代も一段落して当時のビンテージ機器のレストア技術や音の修復技術の向上などでAM放送がFM放送並みに聞こえるくらいの音質向上がみられる

一方で、地方局に配給されたもののなかには、アセテート盤にダビングされたものも時折みられる。

アセテート盤はスクラッチ・ノイズが乗るが、復刻のときに高音を落としたものがほとんどである。

アセテート盤でも収録音声が低いときに、録音側で増幅した際にサーモノイズが乗るのはコンデンサー・マイクの収録だということの照査でライブ録音の場合、過入力時にマイク側での歪みが散見される場合もある

中域のこんもりとした山成りの特性はコンデンサー・マイクでの収録による聴感補正のカーブに似ており、むしろ民生用のラジオに合わせ中高域を抑えて収録するパターンを持っていたようだ
これは初期デッカのように中高域を強調した録音では逆鞘になってしまう


 このような録音とスピーカーの癖を相互補完するという推察が可能なのは、ドイツでは戦時中に電子部品の規格化がかなり顕著に進められてスピーカー製造もライバル会社で相互にOEMする情況が戦後も長く続いているためだ

この絶妙な組合せが、通常のフラットなスピーカーではカマボコ型特性の録音に聞こえる理由ともいえる。


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4) エレクトロボイス SP8B + Baronet で再生するドイツ録音盤


アメリカンを絵で描いたようなエレクトロボイス社のSP8Bの特性をみて、気になっていたことがある。

それは例の2〜8kHzまで続くトサカで

もしやドイツ系スピーカーのトーンと近いのではと睨んだ


エレクトロボイス SP8B (1970年頃)

20cmコーン型フルレンジユニットhttp://audio-heritage.jp/ELECTROVOICE/unit/sp8b.html

1970年代までのドイツのオーディオは、ごく一部の業務用を除いて、ジャーマン・サウンドと呼ばれる強力な中高域を好む傾向があった。

その歴史は深く、電気録音の始まった1920年代から続く由緒あるもので、逆にいえば明瞭でカッチリした音の正体は、このトサカのようにかぶっている中高域の強さにある。

同じ傾向のサウンドには、ノイズ検聴用に中高域を強めたBeyerdynamics社のDT48型ヘッドホンがあり、こちらは1937年からモニター用に使われ、Nagra社のテープレコーダーのデフォルト機としても長らく使われていた。

 一方で、エレクトロボイス社は創立時から本業はPA機器であり、明瞭な音響のための最適なイコライジングについて独自の見解をもっていた。1950年代まではベル研究所が研究したラウドネス・カーブを土台としてスピーカーが開発されており、Jensen、Altec、JBLなどのフルレンジはどれも2.5kHzにピークを持つ特性であった。

一方で1950年代にHi-Fi用スピーカーを手がけたエレクトロボイス社は、カタログに独自の音響理論を展開し、Regency II のカタログでは放送録音のテクニックで3〜6kHz以上を持ち上げることを紹介している。実はこれこそが、テープ録音と共ににドイツから輸入された音響特性なのだ。

エレクトロボイス社のBaronet
SP8B+KD7キット箱:1950年代中頃製造

左:1924年にSiemens社が2way化の実験で得た特性
右:1950年代のBaronetの特性

 ドイツ放送局用のマイク、テープレコーダー、モニターは、当時の一級品を揃えているため、そちらを原音とする向きもある。一方でLP移行期には、放送局用のレコードプレーヤーは量産が間に合わず、フランスのPIERRE CLEMENT社に製造委託していた時代もあった。EMT社が製造を始める以前の過度的な時代であるが、現在見るEMT社のプレーヤーのほとんどは1966年にThorens社を買収した後のものであろう。

戦後の混迷のなかでLP発売後に新たにオーディオ機器を購入できるドイツ人の数は少なく、映写機で使う簡易PAでのレコード鑑賞会がよく行われた。

この場合はフルレンジ2発をトランクケースに収めたものが主流で、EL84などを使用した10W以下の小型アンプで駆動していた。

70年代以降の100W級のオーディオに慣れた現在において、この頃合いの良さはあまり理解しにくいものと思う。100Wを必要としたのは、Blatthallerのような大型平面スピーカーを屋外集会場で使う場合のみである。

 以下の図では、家庭用の範疇に収まるのは3Wまでであり、それ以上はPA用という区分になる。10W程度のアンプでも、ラジカセ並とあなどってはいけない。100dB/W/mの能率を誇ったフルレンジは、1W程度でも普通の家ではうるさいくらいに鳴り響く。

1934年のドイツ製スピーカー出力別の一覧
(私の狙いは1〜2Wの小型永久磁石スピーカー)

 このSP8Bも高能率なヴィンテージ・ユニットの例に漏れず、71Aのようなラジオ球を使った1w未満のアンプでもきっちり鳴る。そこでSP8Bと同じ時代の1950年代に開発された、EL84を使った3結シングルで鳴らしてみた。実はこのアンプ、1999年にTriode社で販売していたVP-Headというヘッドホンアンプである。EL84を3結で、しかもB電源を130V程度に抑えた安全運転型なので出力は0.3W/ch。これを並列につなぎモノラルにして、ヘッドホン端子からBaronetに接続。。。鳴った!。。。でも高域が強すぎる!!!

 多分、SP8Bの強力な中高域が生のままドバッと溢れてきたのだろう。イコライザーで補正すると、2.5kHz&10kHzを-6dB落としてやっと普通のバランスになった。これでも入力側はUTC C2080で固めて、高域を丸めているので、普通のフラットなスピーカーだとどうなるのかと、ヘッドホンを繋いで確認。。。なんとも古臭いSP録音のような音。これを普通に聴かせるSP8Bのユニークさが身に染みたと共に、何気なく繋いでいた45シングルアンプとのきわどいバランスにも驚いた。

 ここで実験的にヘッドホン出力をUTC C2080→83204につなぎ替えてみたところ、帯域は狭くなったが、アメリカンな臭いのプンプンする押し出しの強い音に変貌した。しかしこれがまた良い感じなのである。

古いジャズはともかく、クラシックも抑揚や流れが明確になり、意外に相性が良い。EL84のもつ艶やかさと、UTCのトランスもつ布ドロップのような質感とが巧く重なり合い、深い香りのコーヒーを味わうような音に仕上がった。最近のアンプで腰が浅いと思ったら、ビンテージ・トランスの逆繋ぎもありかと思った次第。直接電流を流さないので、意外に小さいトランスでも問題なく使えることも判った。

このトサカに絡んで、前から再生に苦慮していたのが、ウィーン系の放送録音を多数保有している墺Preiserレーベルで、これがまた癖のある音調で超が付くほどのカマボコ特性。

1950年代のウィーンの録音といえば、多くの人はDeccaやWestminsterなど、良質なスタジオ録音でシステムの音調を合わせているのではないかと思う。しかしPreiserレーベルの録音はれっきとしたスタジオ・セッションである。これが同じ時代の録音機材で録られたとは思えないほど、テイストが違うのである。

今回、改めてEL84+SP8Bという組み合わせで聴いてみると、ズバリこれが大正解。考えてみれば、戦後のSiemens社が製造した簡易映画館のPA装置をみても、フルレンジに紙製エンクロージャー、EL84にちっちゃなトランス。実はこれでOKなのである。

 まずはウィーン・コンチェルトハウス四重奏団によるハイドン四重奏曲集。この録音は1950年代にORFでランドン博士の監修のもとLP20枚以上(0CDだと12枚)に大量に録音されたもので、初期の喜遊曲の含まれている点でも貴重なものである。それに加え、小さなウィーン・フィルとも言われた、ウィーン・コンチェルトハウス四重奏団の甘美でありながら職人的な芸風が味わえるため、二重に貴重なのである。しかし例のカマボコであるため、珍しい録音以上から抜け出ない。これが見事に復活した。

良く知られるWestminster録音が気合いの入ったアウェイの演奏だとすれば、Preiser録音は気心の知れた仲間内で聴く落ち着いた感じ。これが実は古典派のハウスムジークを聴くのに非常にマッチしている。それでいてEL84は低音に適度な軽さがあるため、チェロのスッと弓を当てるだけのボウイングも存分に楽しめる。

 続けて、R.シュトラウスの米寿記念演奏会(1944年)。ノイマン製コンデンサーマイク、AKG製マグネトフォン、ウィーン・フィル、ムジークフェライン・ザールという黄金の組み合わせで収録された歴としたテープ録音である。ソ連が戦後に持って行ってしまったためオリジナルテープは行方不明。これが「偶然に」東ドイツの放送局からダビングテープが見つかり、何とかその陰が判るようなモノ。

ムジークフェラインで堂々と鳴らした管弦楽作品は、ただでさえ残響が強くボケた音なのに、例のもっさりした音。爪の垢でも煎じろとでも言わんばかりの商品と常々思っていた。ところがこれもちゃんと蘇った。ドンファン冒頭のffも綺麗なウィーン・フィルのもの。ツァラツストラも、むしろ後半の物語性が見通しの良いシュトラウス翁の渋い芸風が味わえる。

 嬉しいおまけは、独Gramophonのフルトヴェングラー&BPOの録音との相性である。聖ルカ教会でのシューベルト”グレイト”交響曲、ティタニア・パレストでのベートーヴェンNo.7&8のライブなど、いずれも好調。これらもモゴモゴした録音で、いきなり低音がブワッと膨らむプロイセン風の男気溢れる演奏を、何となく面白がっているのが精々だった。しかしグレイト3楽章のワルツの洒落た歌い回しなど聴くと、ベルリン・フィルの弦も結構いけるじゃない?という感じ。ベートーヴェンでは木管のセクションの飛び具合がとても心地よい。吹き始めのスピード感が軽く明快なのだ。それでいて音色は艶がありまろやか。これだけでも交響曲の立体的構成が、音響空間で戯れて面白さが倍増する。戦後のフルトヴェングラーの古典志向が改めて判った次第。

かといって同じ時代の録音で、誰が何と言おうと名録音といえる、フリッチャイ/RIAS響のバルトーク「管弦楽のための協奏曲」でも、サウンドに違和感がない。モノラル期のDG録音は苦手意識があって、なかなかサンプル音源以上の量が増えなかったが、これでコレクションの充実に踏み出せる気がする。

 ちなみに同じDGでもピアノ物は更に凶悪なカマボコ特性である。手元にあるのは、フォルデスの演奏するバルトーク作品集であるが、ハノーファー・スタジオでのあの丸まった音だけはどうしても違和感がぬぐえない。グールドのアレよりも何かが足らない。多分、強力なハイカットをしているのではないかと思うのだが、理由がわからない。

思い切って入力トランスをLessen社のHypernik Transformerに変えてみると、中域を核にしたベーゼンドルファーのような音調になり、ほどよい感じに収まった。この音調を頼りにUTC C2080で再度調整してみると、あろうことか、イコライザーがフラットの状態でOK.。つまり4〜8kHzの高域が10dBほど足りなかった(もしくはロールオフしていた)のである。

同じ傾向は、ギーゼキングが1950年に故郷のラジオ局で入れたバッハのパルティータ集でも言えて、これでケンペのベートーヴェン旧全集にも堂々と手を出せるというもの。楽しみが増えた。


ちなみにウィーン・フィルの名コンマスのシュナイダーハンが1953〜55年に収録したモーツァルトVnソナタ集では、ヴァイオリンが入った分だけオケ物と同じバランスで、2.5kHz以上が-6dBで落ち着く。

シュナイダーハンやフォルデスは、演奏が職人気質で地味なのに加え、録音の悪さが加わって評価が低いのである。コンサートで華のある演奏ではないため、何だか教授のレッスンを受けているような感じもしなくはないが、ベーム/BPOの演奏が好きな人なら、これらの演奏家の蘊蓄に耳を傾けて損はないと思う。

 これがDecca収録のクラウス/VPOによる喜歌劇「こうもり」となると、まるでお手上げである。歌手陣は違和感ないが、弦の音で引っかかる。かといってEMIの喜歌劇「メリー・ウィドウ」は大丈夫である。多分、DecolaのようにPX25の太い音の真空管で練り直さないとダメなのだろう。そうなるとグラモフォンは×である。かといって同じ英国でもEMIの喜歌劇「メリー・ウィドウ」は大丈夫である。なんという罪作りなオーディオの世界だろう。

 あと分類がやや判りにくい録音に、東独シャルプラッテン系の宗教曲録音がある。モノラル期では、1954年に収録したギュンター・ラミンと聖トマス教会聖歌隊のヨハネ受難曲などがあり、おなじみのライプチヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団のほか、後のリヒター盤で名エヴァンゲリストを務めるヘフリガーが居るなど、新旧の陣営が交錯する不思議なセッションである。もともとラミン氏は、1930年代のドイツ・オルガン復興運動の中心的人物で、現在のバロック・オルガンの保存に大きく寄与した。その意味では、演奏家としてよりはドイツ宗教音楽の方向性を、実際にカントールを務めながら思索したとも言える。特にナチスの後に共産圏に組み入れられるという2重の苦難の時代に、バッハゆかりの聖歌隊を維持しようとするために払った代償は想像を絶するものと思われる。

その貴重なドキュメントだが、本来は旧テレフンケンの流れを汲む、カッチリした音の傾向のはずだが、帯域がやや狭いのと、合唱の広がり感が出ない点で、「ステレオでないのが惜しまれる」という声がよく聞かれる録音でもある。これをEL84+Baronetで再生すると、中域の甘みと高音の抜けが両立したトーンに収まる。少年合唱団もトマス教会の高い天井を突き抜ける感じが良く出ているし、独唱ともなれば現在のものと全く遜色ない。無駄な贅肉をそぎ落とした内証的なヨハネ受難曲を、良質なラジオ・ドラマを聴いているように展開する。

 同じ傾向の録音として、マウエスベルガー率いるドレスデン聖十字架合唱団の1950年代の放送録音も、1960年代ほど鋼鉄の純度が上がってないが、突き抜けるような少年合唱の扱いは既にそのの片鱗が伺える。これも大きな収穫だった。

 これらの延長線上にあるのが、東欧の旧共産圏の録音で、ソ連が大量のテープ録音を接収していった後に、本国でテープ録音が西側と同じレベルで実用化されたのは1950年頃からだったらしい。ちょうど良いサンプルは、ゴロワノフ/モスクワ放送響によるスクリャービン交響曲集。最初の3番が1946年で、さすがにこれはSP録音である。1948年の1番はグレーゾーンで、おそらくテープ録音だが、マイクは旧ソ連製のため音響が窮屈なのだろう。1950年の2番でようやくHi-Fiに追いついている。ちなみに1947年のネウガウスによるスクリャービンのピアノ曲集も、レンジは狭いのにノイズがないため、ソ連製マイクによるテープ収録と思われる。

1956年のロストロボーヴィチ/ショスタコーヴィチによるチェロ・ソナタの録音はHi-Fi規格である。1950年代にターリッヒが晩年に残したチェコ・フィルとの一連の録音も、ドイツのテープ録音技術の恩恵を受けたもののひとつだ。これも1949年のスーク組曲「おとぎ話」、ヤナーチェク「グラゴラル・ミサ」(バカラ/ブルノ放送響)はレンジが狭い。

これらを総合すると、

1946年まではラッカー盤、
1947〜49年はテープ収録だがマイクは旧来品、
1950年からノイマン型のコンデンサーマイクが使用された

と考えられる。一方でこれらに先立ちドイツで録音された、1947年のヴァルヒャによるバッハ・オルガン集、1948年のドレスデンで少年時代のシュライアーの声を収録した録音は、明らかにHi-Fi録音である
http://quwa.fc2web.com/Audio-104.html


▲△▽▼


1950年代に意外に需要があったと思われるのが、室内楽と器楽の録音である。

というのも家庭用ラジオで再生する際に無理がない規模感なのは明白で、特に夜に聴く音楽として適量なボリュームで聴ける利点がある。

そう思える理由として、以下の点が挙げられる。


・ピアノの音がかなり癖の強いカマボコ型で、しかも芯がない。

・逆にヴァイオリンは中高域の芯が強く痩せギスである。

・これらは2kHzがへこみ 4〜8kHzにピークをもつドイツ製ラジオ用スピーカーの特性と真逆の方向性である

 これらを総合すると、1950年代のグラモフォンの室内楽は、戦前から続く放送用音源に近いバランスで収録されていると思われる

ちなみに この特性とペアになっているのがNeumann社 CMV3型マイクで、サウンド・ポリシーを総合的に見ないと中々理解しがたいところである

これは、ドイツ国内のローカル・ルールに沿った録音で、1930年代のテープ録音の開発当初からオリジナルな音響システムを伝承していた結果それ自体に何の疑問も感じないまま品質保証していた可能性が高い。

Neumann社 CMV3型マイクの特性

最も指向性の広いのは1kHz前後で、それ以上の高域は指向性が強い(音響エネルギーは低い)


Isophon社のラジオ用(左)とオーディオ用(右)の特性の違い

ラジオ用は500Hz〜2kHzがへこみ 3〜6kHzで急激にピークをつくる


これはドイツ人しか持ち得ないオーディオ・システムであり 1950年代のグラモフォン録音への評価を難しくしている原因のように思われる


バルトーク ピアノ作品集 (1955年)  アンドール・フォルデス

 録音はモノラル期のグラモフォン特有のカマボコ型の特性で個人的にはマスターテープの劣化が原因だとばかり思っていた。

これを4〜8kHzに強い山のあるヴィンテージのスピーカーで聴くと音の抜けが良くなり、一本調子のように思っていた強健なタッチが、実は一点の曇りもない狙いすましたショットのように正確に打ち込まれていることが判る

それほどに複雑なバルトークの和声進行を抜けよく再現しており、単に打鍵が鋭いとか民族色が強いとか、そういうレベルでの解釈が恥ずかしくなるような、古典的フォルムがしっかりした演奏である

ベートーヴェン ピアノ・ソナタ全集 (1951〜56年) ヴィルヘルム・ケンプ
 LP発売直前に企画され5年をまたいで録音された全集


 録音はベートーヴェン・ザールで録られているにも関わらず、残響の少ないデッドな音で、ステレオ録音に慣れている人は、一筆書きの単調な演奏に聞こえるかもしれない(よく淡々と弾いていると間違われる)。

特にピアノ録音の生命線ともいえる、高音の立ち上がりと倍音の共鳴は、モノラル期のグラモフォンのピアノ録音では周波数バランスがカマボコ型であるため、余計に朴訥とした雰囲気になりやすい。

ベヒシュタインを使ったとか、そういうことを気にする以前の問題と思う人も多いだろう。

4〜8kHzに強い山のあるヴィンテージのスピーカーで聴くと、目の前で自分がピアノを弾いているかのように、リアルに音が展開する。

弱音部での繊細で柔らかい響きは、モノラル収録に対してナイーブすぎて音がくぐもるが、これこそベヒシュタインの魅力であり、ケンプ教授の思索の森の入り口でもある。


モーツァルト ヴァイオリン・ソナタ集(1953〜55年)
ウォルフガング・シュナイダーハン カール・ゼーマン

 シュナイダーハンは激動の1938〜49年にウィーン・フィルのコンマスを務めた名手で、後任をバリリに譲ったあとはソリストとして世界中で活躍した。ウィーン情緒タップリのモーツァルトかというとそうでもなく、フレーズを堅めにキッチリ弾くタイプで、これは他のウィーン・フィルのコンマスにも共通する独特のクセである。多分、残響の多いムジークフェラインのような場所で、アンサンブルを揃えるために必要とされた奏法のような気がする。

 録音は、やせぎすのヴァイオリンとあんこ型のピアノの取り合わせで、あまり良い印象ではない。モノラル期のグラモフォンの癖がモロに出た格好だ。

例えば同じ時期に録られたメンデルスゾーンやブラームスの協奏曲では、ヴァイオリンは適度の残響と潤いのある音で収録され、シュナイダーハンの連綿とした歌い口がとても判りやすいので、これは単純にグラモフォンの室内楽録音における癖だろうと思う。

一方で、この癖のある音の狙いがどこにあるのかを読み解くことは、モノラル期のドイツ・グラモフォンを知るうえで欠かせないような気がする。

個人的には品質管理したモニタースピーカーがどうのというよりは、それよりもっと先にあるもの、家庭用ラジオに答えとなる鍵があるような気がしている。つまりは原音再生ではなく、ドイツ国内でのラジオ・プログラムを意識した音質なのではないかと思う。

そういう観点で聞き直すと、これは隈取りの良い音に分類され、コンサートのライブのように音の揺れや会場ノイズも乗らない。そしてラジオ放送用に調整してある4〜8kHzに強い山のあるヴィンテージのスピーカーで聴くと、この矛盾が少し解けたような気がする。
http://quwa.fc2web.com/Audio-105.html#recording


モノラル録音のクラシックでは、エレクトロボイスが看板にしていたクラシック向けの素地がどういうものだったか一応理解できる。

1947年録音のワルター/NYPのマーラー5番。これがウィーン・フィルに負けない潤いのある几帳面な演奏であることが判り大収穫。この録音はマスターテープではなく78回転用のラッカー原盤で収録されたもので、翌年のLP発売には復刻したテープを使って発売されたもの。同様なものにトスカニーニのオテロなどがあり、同じように78回転ラッカー原盤に戻ってリマスターしたCDが出ている。いずれも鮮度の高いもので、十分に芸風を伝えてくれる。

1930年代から40年代初頭のストコフスキー/フィラデルフィアoの録音では、ただの団子状態だったものが、後年のDecca録音で聴けるコントラバスを増強する独特のサウンドが満喫できた。

1941年のホロヴィッツ/トスカニーニのチャイコフスキーP協ライブは、ピアノとオケの即興的で立体的な駆け引きが印象的。これも従来なら、トスカニーニのオケ伴が猛牛のように直進するのを、ホロヴィッツが華麗に翻すような印象だったが、見事に裏切られた。むしろオケのソロプレーヤーが、ホロヴィッツに突っ込みを入れるようなスリリングな場面も少なくなく、そのため全体の構成が崩れかかっている面も多々見受けられる。しかしこれがいつ聴いても飽きないのである。

1950年以前のアメリカのオーケストラというと、トスカニーニ的なスタイルばかりのように思われている一面があるが、これら3種類の録音だけでも、実に多様なサウンドが存在したのを十二分に教えてくれるし、SP盤からLPに至る録音が同じクオリティで楽しめる。

 もうひとつ付け加えなければならないのは、1950年代のクラシック録音とアメリカ市場の関係深さである。日本の多くの人は進駐軍の印象が強いため、アメリカ音楽といえばジャズとロカビリーと決め掛かっている。しかし当時のクラシック・レコードの牽引役はアメリカであり、EMI、Decca、Gramophoneなどの欧州レーベルにおいても、LPのプレスは質と量ともにアメリカ盤のほうが優っている。

そしてAltec や JBL、Jensenやエレクトロボイスもまた、クラシック再生を中心軸に据えて開発されていたのである。

当時のアンプの質も、トランス、真空管など、経年劣化に負けない安定度を保ったものが揃っている。そのうえで、1950年代のクラシック録音へのアプローチをアメリカ製品から行うのは理に叶っていると思えるのだ。

 実際にEMIだって、Gramophoneだって、Baronetでチャーミングに鳴り渡る。EMIは1952年のReel to Reel(イコライザー処理されない生テープ)の販売時期にエレクトロボイスと戦略的パートナーだったし、スイスのThorens社は1950年代末頃にBaronetをOEM製造していた欧州ディストリビューターだった。こうした実績からもエレクトロボイスはクラシックの2大レーベルの謎めいた時代の証人ともなり得るのである。
http://quwa.fc2web.com/Audio-103.html


Electro-Voice Ariesのこと 岩崎千明
音楽之友社「ステレオのすべて ’77」海外スピーカーユニット紳士録


エレクトロ・ヴォイスのSP8とか、あるいはSP12というスピーカーを見ますと、今はなくなってしまったけれども、グッドマンのユニットによく似ています。あるいはワーフェデール系のユニット。

メカニズムですと、リチャード・アレンなんかも外観から見てね、コルゲーションの付いた、しかもダブル・コーンということでね、大変よく似ているわけです。

 で、その辺からもエレクトロ・ヴォイスというのが、先程ヨーロッパ的と言いましたが実はヨーロッパ的というよりも、これは英国的なんです。

ですからアメリカにすれば、英国製品というのは、やっぱり舶来品でね、非常に日本における舶来礼賛と同じように、アメリカにおいてはかつて、ハイファイ初期において、非常に英国製品がアメリカを席巻していた時期が、これはオーディオの最初ですから、大体一九五〇年の前半から、終わり近くまでということになるんですからね。

つまりステレオになってからARがのし上がる、その前の状態では、ワーフェデールにしたって、グッドマンにしたって、アメリカでは最高でまかり通っていたわけで、その辺のスピーカーとエレクトロ・ヴォイスの場合は、非常によく似ているわけです。

実を言うと、音色にもそういう面があって、それからパワーの、高能率であってパワーを必要としないという点でも、エレクトロ・ヴォイスというのは極めて英国的な要素を持っていたと思うんです。

で、外観から言うと、コイルの大きさとか、そういう点で非常にぜいたくな、金のかかったシステムなんで、ヴォイス・コイルも英国系と違って、ずっと太い。

そういうところもアメリカ的には違いないんですけどね。音響的な性格というんですか、あるいは振動系の基本的な考え方というのは、英国オーディオ・メーカー、あるいは英国のスピーカー・メーカーと共通したところがあると思うんです。

で、中音の非常に充実感の感じさせるところもね。いかにもその辺も英国的なわけですよ。
http://audiosharing.com/blog/?p=9684


エレクトロボイス SP8 1974年9月15日 岩崎千明

ステレオサウンド 32号(1974年9月発行)
「AUDIO MY HANIECRAFT C・Wホーンシステムの制作と試聴記(下)」より


 エレクトロボイスのユニットの中でも、もっとも小さな8インチ口径のフルレンジユニットで、価格もJBL♯2110とほぼ匹敵する。


Electro Voice SP8B
http://audio-heritage.jp/ELECTROVOICE/unit/sp8b.html

JBL 2115/2115A/2115B 1971年発売
http://audio-heritage.jp/JBL/unit/2115.html

JBL 2110 1971年発売
http://audio-heritage.jp/JBL/unit/2110.html

同社の数あるユニットの中でも、非常に使い易いということ、いわゆるエネルギー感の強い、音量の充実感がある、という良さが感じられる。

このユニットの場合、いわゆるモノーラル時代の基準にしては非常にレンジの広いものだったのだが、今日それを聴いてみると、ハイエンドにおいてそれほどレンジが広いというわけではない。ただハイエンドにおける僅かな強調だと知らされるのだが、それによって非常にバランスが良い印象だ。

 もともとこのユニットは、バスレフ型などのエンクロージュアを使うべきだろうが、現在のブックシェルフシステムと較べると、それはバスレフ型にしろ密閉型にしろかなり大型であるはずである。

このユニットのもうひとつの特徴は、エッジにあり、今日におけるフォームラバーを用いたフリーエッジとも違うし、コルゲーション・エッジのひとつだが、それにしてはf0がかなり低くなるべき構造を持っている。それが、このバックロードホーンにより、的確なロードがかかってコーン自体バタつきという心配がなくなったことがあげられる。

低音を上げてみても、コーンの動きをみると無理な振動をしていない。つまり、SP8Bの良さは、音量を上げても充分に確認でき得たそうしたことからも高域から低域までレンジも広く、バランスの良さも充分だ。

あるいはJBL♯2115よりもかえってSP8Bの方が潤いのある音という感じを受け、一般の音楽ファンにはより多くの良さを認めるのではないだろうか。

2115のような、フラットレスポンスというのではなくて、音楽的バランスという点では大変嬉しい。加えてエネルギー感が強く、ユニットの出し得る低音をホーンロードによってさらに強調している。

特にJBL♯2110のようにやや中低域に豊かさがあるというわけでなく、しかも2110と同じような、高い音量を期待できる。つまり広い部屋でガンガン鳴らすことができ、その状態でもバランスが非常に良く、低音の力強さとアタックの見事さが得られる。

これは、やはりユニット自体の基本条件、たとえば、マグネット中心の駆動系と振動系の関連性、コルゲーション・エッジによって得られたバランスの良い帯域、それぞれがバックロードホーンによって効果を高めているといえよう。

 実は、このSP8B自体の良さをバックロードホーンによって僕自身も大いに見直した訳で、このユニットはこんなに良かったかなと改めて知ったのだった。


このユニットの場合、クラシック、特にオーケストラものを聴いても豊かさもあり、しかも音の分解能も適当にあり、バロックを聴けばその繊細感もでる。

中音のあざやかさもうるおいもたっぷり感じられる。

ロックを聴けば、フェンダーベースの持つ力に満ちた低音の響きなども充分出してくれる。

つまり万能な、誰にでも奨められるユニットだ。ただここに得られた音をさらに良くしようということは難しい。というのは、このシステムはSP8Bによって完成されてしまったといえ、トゥイーターを加えたからさらに良くなることはまず考えない方がよい。
http://audiosharing.com/review/?p=5023

最初期エレクトロボイスSP8 2008/9/15(月)


エレボイSP8です。

これがいい音。

ビミョウな暗さを持ちつつ軽く輝きの有る音・・・・

フィクスドでアルミセンターのダブルコーンですから

・・・・中域のハリは申し分無し

時代のせいかアルニコのせいか・・・・・

フェライトモデルには無い音のエッジのシャープな所も

・・・・気持ちいい。

やっぱり直熱三極管シングルアンプで聴きたくなっちゃうね〜・・・・・。

このユニットはシーバーグ社向けのOEM品。

・・・・16オーム。
http://blogs.yahoo.co.jp/wanwan129/55095900.html

エレクトロボイス SP-8B 20cm フルレンジ 2010/11/7(日)

先日テクスチャ・グレイ塗装を仕上げたSP LE-8TのスピーカーBOXには、しまい忘れていたエレボイのSP-8Bを、組み付けました。

JBLのLE-8Tと聞き比べてみましたが、こちらの方がちょっとおおらかというか、悪く言えば大雑把な音がします。

しかし中村紘子のショパンはいい音で聞かせてくれます。これからちょっと聞き込んでゆく時間が必要です。
http://blogs.yahoo.co.jp/hegurashima/481433.html


レア!最初期アルニコ20cmフルレンジSP8(16オーム、一本) (2008.9.15掲載)


非常に珍しい最初期のSP8/20cmフルレンジアルニコモデルです。

シーバーグ社向けのOEM品ですが、非常に良いコンディションのユニットです。

フィクスドエッジ、アルミセンター、サブコーン等問題無しの状態です。

何と言っても味わいの有る音質が特徴で、それはアルニコモデルのせいなのか製造時代が古いためか謎ですが、軽やかに音離れが良く微妙な暗さの中にも中域の充実したハリと輝きの有る音質です。

SP8B等その後の布エッジフェライトモデルとは一線を画く音の違いです。
16オームです。

価¥63.000(一本)
http://sugarrecords.org/audio/view37.cgi?mode=photo&cno=6&sel=23&sum=55


http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/433.html#c1

[近代史3] ドイツの音楽、ドイツの音、そして世界の音 中川隆
2. 中川隆[-10441] koaQ7Jey 2019年5月16日 21:34:05 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1860]

ドイツの音楽はドイツの装置で聴こうよ

Klangfilm 42006+402 FC SPEAKER
http://www.youtube.com/watch?v=UsJRVwdHbHE

Klangfilm/Siemens Smf V3b with 14a マーラー 交響曲9番
http://www.youtube.com/watch?v=YAunKObnr3U


TK城(2001年7月)

ドイツのクラングフィルムの秘宝オイロッパ・ジュニア

ここで鳴っている「私の知らない世界」の魔力に心奪われています。
「ロマン」の世界の奥深さはコワいくらいです。

自分の普段好んで聴く音とはまったく違うオイロッパ・ジュニアの音、自分にとって異質であるはずの音に美を感じ、その素晴らしさに心底聴き惚れることができた。

・シャモニール白馬(2001年10月頃)

ここはウェスタンエレクトリックの15A型ホーン+418Aウーファーでシステムを組んでいるペンションです。

TKさん宅で聴いたクラングフィルムと世界を二分したウェスタンの魅力と実力はさすがです。

心の奥底を刺激するようなオイロッパに対し、心の奥底を癒してくれるようなウェスタンのシステム。

ドイツとアメリカというイメージそのままで、再生音というものが生まれた国の文化と不可分なのがよく解ります。
http://www.geocities.jp/krytone1234/cantiaway.htm


AD-1アンプの調整を続けている間は、久しぶりにZeissのアンプを繋ぎました。

さて、これが何とも色気と風格(あるいは古格)のある音で、確かにシングル三極管の爽やかさや切れの良さも捨てがたいものはありますが、長年現場で評価を得てきた名器の色香にすっかり酔わされてしまいました。


このアンプは1950年頃の製造と思われますが、使われている部品は当時の最高級のモノがフンダンに投入されており、半世紀を過ぎた今でも交換すべき部品はカソードのバイパスCが5個(2台で)だけでした。

夏頃に、前段のカソードから取り出すところのコンデンサが抜けているようでしたので、間に合わせの部品を取り付けつつ、純正の部品を取り寄せておりました。

今日は音の良さに気を良くしてこのコンデンサの交換に及びます。
http://blog-imgs-38.fc2.com/k/a/o/kaorin27/DSC02559.jpg

本来の規格は4μFですが、同じものが無く、2μFのキャンタイプに2.2μFのチューブラーを足して使っていました。

なんだか、もっさりとした音で、Zeissらしい都会的な感じが出なかった。

そして・・
http://blog-imgs-38.fc2.com/k/a/o/kaorin27/DSC02561.jpg


こちらがBoschの4μF MPコンデンサ。やっぱりスッキリと収まりがいい。
アンプ好きは、こんな肢体を見ただけで感動したり、素晴らしい音を想像できる類稀な(おめでたいとも言う)人種ですね

もう1枚、あまり見ることの無い、プリアンプの写真を載せておきます。
http://blog-imgs-38.fc2.com/k/a/o/kaorin27/DSC02565.jpg


これもカッコいいなあ。
RIAAも取れるそうなんですが、怖くて(ノイズが)触れたことがありません。老後の楽しみに取っておきましょう。
http://kaorin27.blog67.fc2.com/blog-entry-119.html


ドイツのアンプの音を特徴付けている MPコンデンサ
http://blog-imgs-30.fc2.com/k/a/o/kaorin27/DSC02242.jpg

写真上がSIEMENSのもの。右はRFTのアンプで使われていた抵抗です。左はある人が「ドイツのアンプの音を特徴付けている」と言っていたMPコンデンサです。


今回の一件は私に、以前、遠来の客人に訪ねて頂いた時のことを思い出させました。その時は、Zeissのアンプに不備があり低音が薄く、高音で刺激的な音が出ていたと思います。遠路来て頂き、全く申し訳ないことをしたと今思い出しても赤面の至りです。

その方は、所謂「凄耳」といえるタイプの方で、帰りしなに、控えめにアンプの不備を指摘され(凄すぎる!)

「300Bを使ったアンプなどいかがだろうか」

とご提案を頂きました。大人の振る舞いと、的確なご指摘に深く感謝をしましたが、当面アンプを代える心算も、経済的余裕もありませんでした。そして、今回の抵抗事件でその時の自分の気持ちがはっきりしたように思います。


バイオリンを例に取ると、教育を受けた先生の系列でボウイングの仕方に個性があるように感じます。ドイツではK・フレッシュやクーレンカンプに代表されるような、高音が若干丸くなる、というかくすんだ感じを受けます。

オーケストラになってもその個性は発揮され、各地域の楽団の特徴を形作っているようです。

英国のオケのバイオリンは「サーーー」と流れるように弾かれます。
(しかし近年、地球が狭くなりオケの個性が消えたと嘆かれています。なんとウィーンフィルに女性がいた!!!)

今回米国の抵抗から、ドイツの抵抗に換えたことでドイツのボウイングの音を取り戻すことになりました。

確かに、300B(知人のご指名は WE91B アンプ)はたいそう立派なアンプで、その素晴らしさは充分に存じております。我が家の幾つかあるアンプよりも、多くの面で勝っているかもしれません。

しかしながら、どれ程素晴らしい「音」に成ったとしても、バンベルグ響のボウイングが英国や米国、その他の地域の楽団のように聴こえてしまっては、私にとってはとても困ったことになってしまいます。


私は、一流の社の物であれば、部品や製品に優劣は無いと思っています。
使う人間が何を求めるかによって、選択をするだけのことです。

「A」という製品はずば抜けて良い。などという表現は全くおかしなことで、
「B」から「A」に代えることによって、得る物もありますが同じだけ失う物もあることを知らなければなりません。

ドイツの抵抗に変えることによって、金属の強さを得た代わりに木目の暖かさを失ったのです。

米国の抵抗が劣っているのでも、優れているのでもなく、私の個性が逆の物を選択したに過ぎません。

オーディオのマーケットやジャーナリズムに溢れている「最高」や「理論的に優れている」という台詞に振り回されてはいけません。以前は自身がそちら側にいたことに自戒の念も含めて書き止めておきます。
http://kaorin27.blog67.fc2.com/blog-entry-98.html


▲△▽▼


何れにしろ、アメリカのスピーカーに対する評価は(もちろん最初期の JBL やエレクトロボイスの伝説の名機も含めて) この程度のものでしょう:

やはり、ヨーロッパの装置で聴けるクラシックというのは、アメリカの装置で聴くクラシックとは何かが違っている。

ほとんど苦労しないで ちゃんとクラシックが聴けるというところで、最初から全くレベルが違う。
http://blogs.yahoo.co.jp/gonta4350a/MYBLOG/yblog.html?m=lc&p=2


WEに代表され、JBLやアルテックで一般化したアメリカスピーカーも僕らを魅了するに充分な魅力を持っているが、イギリスのタンノイやヴァイタボックスは音の品性に於いて遥かにアメリカ系を上回る。

アメリカ系のスピーカーはジャズ、ロック系の音楽に適しており、それ程の品性を必要としないのは云ってみればお国柄かもしれない
http://audio-file.jugem.jp/?eid=34

JBL はバカでかい音を出せる事だけがメリットかな。


http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/433.html#c2

[近代史3] ドイツの音楽、ドイツの音、そして世界の音 中川隆
3. 中川隆[-10440] koaQ7Jey 2019年5月16日 21:35:51 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1861]

クラングフィルム オイロッパジュニア


クラングフィルム・オイロッパ・ジュニアを聴く

TK邸訪問(その1):驚きの連続・・・(^^; 2011/08/02


ま、とにかく、のっけから驚きっぱなしの、衝撃的な体験でした・・・

まず、お部屋に置かれた機材・・・

広さは、12〜13畳だと思うんですが・・・

巨大な機材が、所狭しと置かれていました・・・


更に、その周りは、入り口以外の3面が、別の部屋に隣接していまして、そこに膨大なライブラリが・・・

SPやLPなどレコードとテープも・・・

そのコレクションの数は、千の単位を遥かに超える膨大な量だそうで・・・
(@@;


さて、その膨大なレコードを聞かれるメインの送り出しは・・・


【EMTのターンテーブル】
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送出しは、EMTのターンテーブルで、奥がモノラル用、左がステレオ用、手前は自作?のアームのようでした・・・

カートリッジは・・・

ステレオ用はオルトフォンのSPU・・・

スミマセン良く分かってませんm(_ _)m


で、最も興味深く、驚きだったのが・・・

(これはσ(^^)私の勘違いのようで、もともとこれをコンソールに入れて使うんですね)・・・

それより、一番下のボードからミルフィーユのように何層にもなっているのは、米松の合板を重ねて接着したボードの間に、使い古しのウール毛布あるいは綿毛布を数枚挟んで、浮揚?されておられるようで・・・

この組み合わせで、音の調整をされているのだそうで、長年の試行錯誤の積み重ねで、そのノウハウを、文字通り積み重ねられてのセッティングだとか・・・

(@@

で、こちらは、更に分かりませんが・・・

昇圧トランス・・・


【積層浮揚セッティングの昇圧トランス】
http://blog-imgs-32-origin.fc2.com/m/t/t/mtt2/201108010208073bd.jpg


こちらも、積層浮揚セッティングされた昇圧トランスで・・・

一番手前のもので聞かせていただいたようです・・・
http://mtt2.blog60.fc2.com/blog-entry-1144.html

TK邸訪問(その4):これがオイロッパジュニア?・・・(^^; 2011/08/05


さてさて、じわじわ感じ始めた焦り・・・

自分は今まで、何を聴いてきたのか・・・

って、過去、何度かこのパターンになったことがあるんですよね・・・(^^;

良い音って何?・・・

でもって・・・今度の主役はこちら・・・

【オイロッパジュニア】
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クラングフィルムオイローパジュニアはクラングフィルムオイロダインより前のモデル(オイローパジュニアの小型版がオイロダイン)だとのことでしたm(_ _)m

励磁型のSPだそうで・・・

要は、今のSPユニットの後のマグネットの部分が、電磁石になっているってことですよね?(^^;

なので、このユニット・・・

通常は上のホーンのドライバと下のウーファーの2つ、左右では計4つの励磁電源を当てておられるそうですが・・・

この時は、1組が貸し出し中とのことで、左右、各1台の電源で・・・


で、このSPを駆動するアンプは?・・・

多分、ウエスタンのプレーヤーの右にあった黒い大きな2つの箱がそうなんでしょうが・・・

画像撮るのを忘れました・・・

このパワーアンプは、同じくクラングフィルム製の KL401d と言うアンプだとのことでしたm(_ _)m
http://mtt2.blog60.fc2.com/blog-entry-1147.html

TK邸訪問(その5):驚きのオイロッパジュニアのサウンド・・・(^^; 2011/08/06


昨日のお話しで、ウエスターンのプレーヤーをご紹介しましたが・・・

あれは、まだ、この後の再生系で登場したということが判明し増した・・・

(^^;

で、多分、この時の送り出しは、EMTだったと思われます・・・m(_ _)m

ま、それはともかく・・・

この珍しい、励磁型のSP、オイロッパジュニアのお話に・・・


【オイロッパジュニアを】
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片チャンネルのアンプの調子が悪く、最近ならされていなかったとのことで、寝起きの音しかしないのでと、乗り気でないTKさんに、是非にとお願いしたわけですが・・・

その準備に少しかかって・・・

やはり、片チャンネルからは、プチ、ジリジリ、ギャーと、時折ノイズが出ますが、一応、両チャンネルとも鳴ることが確認でき・・・

いよいよ、このオイロッパジュニアを聞かせていただいたわけで・・・

おかけいただいたのは・・・

フルトヴェングラー:バイロイト第九第4楽章の前半を・・・

おお、おおお!・・・

ガ〜ン!!・・・

やっぱり来ました!(@@;

レコードに針を下ろされた瞬間は、溝をトレースする音も盛大に、ゴ〜ッと・・・

冒頭、太鼓や管、弦の音からは、古い録音なりのナローなサウンドが・・・

ところが、すぐさま太鼓のパンッと飛んでくる音に、緊張と熱気の塊のような管と弦・・・

深々と地面ごと救い上げて押し寄せてくるようなコントラバスの低い音色・・・

そのダイナミックなコントラストに、ノイズやレンジのことなど、一瞬にしてどこかへ・・・

グングン、ドラマチックな演奏の波に飲み込まれ、溺れて行く・・・

息継ぎをどこでして良いのかさえ分からなくなるほどに・・・

っと、演奏の隙間に聞こえた、会場の咳払い・・・

鳥肌!!!

その咳払いの周辺の音の澄み方に、驚きの感覚!・・・

ノイズ交じりの音の向こうに、澄んだ巨大なホールの空間が広がったような気がして・・・

と、その巨大なホールの空間・・・

地の底を思わせる低く太い弦の音色が、お馴染みのメロディーに・・・

相変わらず、目の前の世界では、プチパチとノイズが聞こえているんですが・・・

オイロッパの向こうに見える巨大なホールの空間には・・・

バイオリンが優しく澄んだ空間にたなびいていく・・・

次第に金管も交えた壮大な演奏に・・・


っと、スリル満点のジェットコースターの頂上に止まったかと思った瞬間・・・

男声の歌が正面から搾り出されるように飛び出してくる・・・

なだらかなうねりから、コーラスが入って、再び静かに盛り上がり始め・・・

女声が伴ってグングン高みへ・・・コーラスと共にずっと登り詰める・・・

プチパチのノイズだけの空間に戻って・・・

思わず、口から出たのは・・・

う〜ん、素晴らしい!

アンプ不調のノイズや寝起きの音?・・・

レンジが狭くナローな音・・・

そんなの全く関係ない!・・・

意識は、あっという間に、向こうの空間に入り込んだかのように、演奏を全身で感じ、受け止めようと集中し、手前の空間が消え去っていた・・・

ふと気がつくと手前の世界に戻りって・・・

いやいや、凄い!いや〜参りました!・・・って状態に

正に、現代オーディオとは、全く異なる次元の音世界・・・

素晴らしい演奏のソースがあって、大切な部分だけは確実に伝える力のあるシステムがあればこその、とびっきりの感覚を体験させていただきました!・・・

っと、次にかけられたのは・・・園マリで夢は夜開く・・・


どっひぇ〜!(^^;・・・

ギターの伴奏にベースが下支え・・・

録音が新しいからか、中高域が先程とはガラッと雰囲気が違う・・・

ああ、中高域の見通し?透明感?・・・

ボーカルが、熱く目の前で歌いだした・・・

ことばを大切に語るように歌う・・・

詩の重みがずっしりと・・・

何とも実体感のある演奏・・・音の密度が桁違いに高い気がする・・・

でも、何より、曲のイメージの伝わり方が違う気が・・・

耳から脳へ、なんて無粋なイメージでなくて・・・

直接、胸が熱くなるような・・・


それこそ、胸ぐら掴まれ、これが分からんのか!って、凄まれているみたいな・・・

(^^;

っと、お次は、再びクラシックで・・・

ありゃ、残念、夜が開ける・・・

今日はこれで時間切れ・・・

ってわけで、つづきは明日・・・

デハ ^^)/~
http://mtt2.blog60.fc2.com/blog-entry-1148.html

TK邸訪問(その6):オイロッパジュニアで次々と・・・(^^; 2011/08/07

突然、胸元をグッとつかまれたように、驚きつつも、身動きできなくなるような、迫ってくるサウンドを聞かせてくれたオイロッパジュニア・・・

アンプの不調から、最近、聞かれていなかったので、寝起きの音だからと・・・

いやあ、とてもそんな風には・・・

いきなり気持ちを鷲掴み状態ですから(^^;

で、お次は、モノラル盤で、奥行きが良く出るんですと・・・


【こちらがモノラル用のアーム】
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バーンスタイン:ウエストサイドストーリーをかけていただいた・・・

ほー!今度は、随分レンジが広がった感じが・・・

録音が新しいんでしょうか?・・・

クラリネットやドラムやホーンセクションが・・・

指パッチンが綺麗に響く・・・

それぞれの楽器が個々に自分のパートをキチンと聞かせ、とってもカッコいいサウンド・・・

だったんですが、ちょっと高域がキツイので、そこそこで中断・・・

こっちをかけましょうと、シュタルケルのコダーイ無伴奏チェロソナタ第1楽章を・・・

チェロの中高域あたりが、ちょっと切ない感じに聞こえて・・・

中低域の深い表現と交互に・・・

それにしても何て滑らかで澄んだ響なんでしょう!

深い悲しみのシーンから心が入り乱れ葛藤するようなシーンへと・・・

怒り?はたまたやるせない悲しみに?・・・

という感じに、次から次へと思い浮かぶ情景が変わって行く・・・

しかし、その澄んだ深い響と悲しく切ない中域の綺麗な響、やるせない悲しみのように澄んだ中高域の響と・・・

目まぐるしく変わるイメージを簡単に思い浮かべられるような熱く鬼気迫る演奏・・・

いやあ、良かったです!素晴らしく引き込まれる演奏ですね・・・

お次は、フルトヴェングラー:ワーグナータンホイザー序曲を・・・


豊かなホルンの調べから、静かにドラマチックな弦の盛り上がり・・・

ホーンと太鼓が加わって壮大な雰囲気に・・・

バイオリンが不安で悲しげな雰囲気に・・・

また穏やかなホーンの調べ・・・

バイオリンの明るい音色でシーンが変わり目くるめく世界に・・・

やがて再び勇壮なシーンへ・・・って感じに

次は、フルトヴェングラー指揮メニューイン(Vn)でベートーベンのバイオリンコンチェルト・・・

穏やかな弦の調べから繊細で綺麗な音色のバイオリンがクラリネットと交互に・・・

バイオリンの繊細に澄んで滑らかに伸びる中高域が何とも心地良いく・・・

何か、このどことなく儚いようなバイオリンの音色に、気持ちが吸い寄せられるような感じが・・・

う〜ん、なんなんでしょう?・・・

何を聴いても、直ぐに引き込まれてしまいますね・・・

っと、ここまででオイロッパジュニアでの演奏は終了・・・

で、再びお茶タイムに・・・

同時に、TKさんは次の準備を・・・


【ロンドンウェスターンSP(2080A+2090A)】
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お次はこちらのスピーカー・・・

ロンドンウェスターンのSP(2080A+2090A)だそうです・・・

さて、一体どんな演奏を聞かせてくれるのか?・・・

デハ ^^)/~
http://mtt2.blog60.fc2.com/blog-entry-1149.html

110703 TK邸訪問(その7):ロンドンウエスターンでLPを・・・(^^; 2011/08/09


さて、TK邸での驚きの連続の体験・・・

アクースタットの巨大なコンデンサーSPで、浴びるようなサウンドを・・・

オイロッパジュニアで、瞬時に引き込まれる音楽をと・・・

既に、ここのところ、自分が出そうとしていた再生音とは、全く異なる次元の再生音楽を、たっぷり楽しませていただいたわけですが・・・

まだ、これで終わりではありません・・・

(@@;

お茶タイム(とっても美味しいお抹茶をいただきました)の後で、お次は、もう一つの再生系・・・


【ロンドンウェスターンSP(2080A+2090A)】1096-05
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ロンドンウェスターンのSPでの再生です・・・

TKさんは、いずれ、このウーファーを後4本揃え、片チャンネル4発としてバッフルを組んで・・・

との計画をお持ちだそうですが、今はその途中の段階で、床置きなのだとのこと・・・

で、片方のチャンネルの調子が良くないので、ちゃんと鳴るかどうかと仰りながら、オーディオリサーチのアンプ(アクースタット用より大分小振りな別のアンプ)を接続し、準備完了・・・

まずは試しにと、先程のメニューインのバイオリンコンチェルトを少しかけられた・・・

オイロッパジュニアの時とは、随分違った雰囲気で、低域はユニットが裸なので少ないものの、非常にフラットなレンジの広い印象・・・

逆に、オイロッパジュニアには、独特の個性があったんだなと、改めて感じました・・・

と言うか、ロンドンウェスターンでも、かなり濃く厚い方だと思うんですが・・・

オイロッパジュニアを聞いてしまうと・・・(^^;

印象の違いとしては、オイロッパジュニアに比べて、レンジが広く感じる分、ロンドンウェスターンでの音の方が線が細く薄い感じが・・・

その原因の1つは、アンプ・・・

片や、オイロッパジュニアを鳴らしたのは、劇場用のアンプだから・・・

それともう1つは、カートリッジが、オイロッパの時はモノラル用だったのが、今はステレオ用で鳴らしたと言う事も・・・

やはり、エネルギー感が随分違って、さっぱりとしてしまった感じで・・・


とは言え、接触の不調も今は、辛うじて出ていないようなので、ロンドンウェスターンでの再生を続けましょうと言うことで・・・

大さんのリクエストで、オスカーピーターソントリオのプリーズ・リクエストのB面1曲目をかけていただいた・・・

ほ〜!・・・

オイロッパジュニアに通じる中域の厚みや濃さはあるものの、その鳴り方は、σ(^^)私の知る普通のSPの鳴り方に近い気がする・・・

これがソースによるものなのかSPの鳴り方の傾向によるものかは分からないけれど・・・


ただ、そうは言っても、厚みを持ちながら中域〜中高域が全くストレスなくふわっと広がる、何とも不思議な、それでいてとっても心地良い鳴り方には、非常に好感を持った・・・

どうもこの独特の12セルのホーンによるもののような気がするんだけど・・・

どうなんでしょうか?(^^;

ウーハーはそのままで、クロスは600Hzくらいとのこと・・・

お次は、マイルスディヴィスのマイファニーバレンタインを・・・

ほっほ〜!・・・

ピアノの音色を聞くと、このホーンの感じが出ているような気がするんですが・・・

バッフルなしのウーハー側の音かな?・・・

ハハハよう分かりません(^^;


でも、ミュートトランペットの音は、正しく!って感じで・・・グイッと迫ってくる・・・

これは、オイロッパのときとはまた違った印象で、凄く良いなあ!・・・

あっ!ピアノのソロのところを聞くと、やっぱりこのホーンの感じのような気がする・・・

このストレスなくふわっと鳴る感じ、良いなあ(^^;

そして、お次は・・・

ホプキンソン・スミスで、デュフォーのリュート組曲?・・・

う〜ん、この音の密度濃さは、凄く生々しさを感じるなあ・・・

この軽々と音が立ち上がるのは、このホーンドライバーと、このホーンならではなんでしょうかねえ・・・

それに、凄く澄んだ音色で、空間の響も凄く綺麗に聞こえるんですね・・・

これにウーファーが4発になって、バッフルがつくと、どんなバランスになるんでしょうかね?(^^;

デハ ^^)/~

コメント

London Western 2080は良いユニットだと思います。

当時の劇場用システムの完成度には昔の技術を感心させられました。
この時代の方が音楽の原点に近い鳴り方をしていると感じる人も多いでしょう。
[2011/08/09 15:46] URL | 大佐


軽く適度な減衰で、耳障りな振動音を出さない振動板で、高能率な遠達性の高いスピーカー

そんなユニットと箱が・・・

おっと、そのサウンドを活かす部屋も・・・

この後、おおよそ2週間後に、またひとつ、貴重な体験を・・・

そんな体験が、自分の周りのそこかしこで、つながり始めれば、更に充実した世界が?・・・

なんて思いを持ちつつ、音の不思議を色んな点で、楽しんで行きたいです\(^^)/
[2011/08/09 18:15] URL | Mt.T2

私は最初はビンテージに浸かってましたから、ハイエンド系は苦手だった。
聴いていても情報量が多くても楽しくない音に感じて、これならビンテージのまままで良いと30年過ごしてました。
しかし今のシステムで両立出来た気がします。 それぞれの軌跡を得て今があると思います。
[2011/08/09 18:41] URL | 大佐
http://mtt2.blog60.fc2.com/blog-entry-1150.html

TK邸訪問(最終話):SPの電気再生とクレデンザ・・・(^^; 2011/08/09


さて、巨大コンデンサーSPのアクースタットからかぶりつき席で、浴びるように聞かせていただいたロリンズのぶっとく厚く、めっちゃ熱いサックス・・・

励磁型のヴィンテージSPのオイロッパジュニアで、瞬時に、気持ちを鷲掴みにされたように入り込んでしまったシュタルケルのむせび泣く様なチェロの深い響・・・

あまりに厚く濃く、ストレートに迫ってくる音楽のエネルギーに圧倒されたもんだから・・・

熱さも濃さも持ちながら、独特の暖かく柔らかくふわっと包み込むように、囁くマイルスのトランペットが、クールに?聞こえたロンドンウェスターン・・・

いよいよ今度は、同じウェスターンのプレーヤーで、SPを聞きましょうと・・・


【ウエスターンのプレーヤー】1097-02
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SPの電気再生の1曲目は・・・

カールエルプの君を愛す・・・

シャープチプチプチっという古いSP盤をかけた時のイメージの音から始まったんですが・・・

高域の無い詰まった音をイメージしていると・・・

思いの外、中高域が伸びている・・・

更に、曲が始まると、突然信じられないほど、シャープチプチプチって音が消え、ピアノの伴奏と男声の響が聞こえ出す・・・

ああ!やっぱり音の厚み、密度が凄く、声のエネルギーが、驚くほどドバッと迫ってくる・・・

オイロッパジュニアのようにほとばしるように音のエネルギーの塊が次々ぶつかってくるのとは違い・・・

一応演奏している空間が少し感じられ、そこから歌が押し寄せてくる感じで・・・

より実体をイメージしたところから、声が迫ってくる感じ・・・

お次は・・・セゴビアのソルテーマ・・・

おお?今度のトレース音?は、かなり高い音でショワーって感じで、結構盛大・・・

っと、またまた、この音は聞こえてるものの、ギターの演奏が始まった途端、このショワーって音が、ガクンと音量が下がったかのように、ギターの演奏がクリアに聞こえ始めた・・・

弦を指で弾く瞬間の音と弦が震える音もはっきりと・・・

続いては・・・

ゴールドベルグ、クラウスのモーツアルトVnソナタK378から冒頭を・・・

ピアノの音色が艶っぽく暖かく響くなか・・・

何とも生々しい実在感で、バイオリンが・・・

目を瞑れば、なお更そこで演奏しているような感じが増す・・・

今のソースや機材の音に比べれば、帯域もかなり狭く、シャープチプチとノイズも盛大に聞こえているんですが・・・

演奏のエネルギー感と実体感は、信じられないほど高い・・・

正に中域の密度とエネルギー感の違い・・・モノラルの威力?(^^;

それじゃオーケストラをと・・・

ワルターウィーンフィルで田園第5楽章前半を・・・

ああ!・・・

シャーの中なのに、ホールの響と言うか、空間に音が広がる感じまで・・・

よく、オーディオ機器の試聴で、ベールを1枚はいだように・・・

なんて表現がありますが・・・

確かに、シャープチプチって音は、粗い織りのレースのカーテン越しに聞いているようではあるんですが・・・

粗い目の向こうは、実際の演奏現場って感じで・・・

ある種、生々しさや実体感を感じるんですよね・・・

っと、貴重なSP盤を電気再生で聞かせていただいてきたんですが・・・

いよいよ最後に・・・

蓄音機でと・・・


【クレデンザで】
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一際、その存在感を示していた、家具のような蓄音機・・・

クレデンザでの再生・・・

まずは・・・

コルトー:ラヴェル水の戯れ・・・

へ〜!電気再生の時は、あれだけ盛大にシャーって聞こえてたのに・・・

微かにシャーって聞こえる程度で、ほとんど気にならない・・・

で、流れ始めた、優しく繊細なピアノの調べ・・・

思いの外柔らかく、優しい感じ・・・

でも、その分細かな音の表情が聞こえるような・・・

針が、真鍮の針だそうで、波状の特殊な構造の針だからなのだとか・・・

と、最後は・・・

エリカモリーニのVn小品をと・・・

う〜ん、何とも暖かく思いやりに満ちた、優しい演奏・・・

ピアノを後に、バイオリンが情感たっぷりに、ある種の切なさも伴って・・・

それにしても細かな音までよく出るんだなあ・・・

いやあ、素晴らしい!・・・

パチパチパチ

コンデンサーSPから、不調で最近鳴らしていないので、ちゃんと鳴るかどうか・・・

鳴っても寝起きの音しか出ませんよとのことでしたが・・・

嬉しいことに、何とか鳴ってくれて、完調ではないにせよ、圧倒的に厚く濃く、トンでもない音楽のエネルギーを感じさせていただきました・・・

普段、聞いている音楽やそのサウンドも、それはそれなりに好きなんですが・・・

今日聞かせていただいた音楽は、全く別次元のもの・・・

ソースの持つエネルギーもあるのでしょうが、ヴィンテージ機器の驚くほど、音楽のエネルギーをストレートに伝える力・・・

帯域や特性とかスペックには全く関係なく・・・

音楽のエネルギーと実体感、何より、中域の厚く濃く、完全に中身の詰まったサウンドで・・・

演奏の熱気と思いをダイレクトに受け取る素晴らしさ・・・

スペックに現れない、音楽の大切な要素に気付かせていただきました・・・
http://mtt2.blog60.fc2.com/blog-entry-1151.html


http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/433.html#c3

[近代史3] ドイツの音楽、ドイツの音、そして世界の音 中川隆
4. 中川隆[-10439] koaQ7Jey 2019年5月16日 21:37:45 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1862]

Klangfilmの系譜


1930年にトーキーに改造された初期の機器を除くと以下の4つの大きな発展の過程がある
 
1931年 音響シリーズZetton Euroton EuropaI&II
    最初のスピーカーシステム
 
1936年 オイロッパクラトーン音響シリーズ
    Euronette Klarton Europa Junior Klarton  Europa Klarton I&II Euronor
 
1945年 オイロダインアンプ・スピーカーシステム
    Eurodyn Verstaker Lautsprecherkombination
 
1950年 オイロダインラックアンプシステム
    Eurodyn Gestellverstarkeranlagen K,M,ML,G
 
大型スピーカー Euronor II アンプラックシステム Euronor II
http://www.gokudo.co.jp/Vanguard/room4/room4.htm

1927年前後でしょうか、映画に音が付いたのは。トーキーって奴ですね。

高いお金を取る劇場のため、家庭用の電気蓄音機とは桁の違うお金がかけられました。

ベルリンオリンピックの’民族の祭典’やハリウッドを見れば判ることですが、(ムッソリーニのチネチッタも) 当時の映画産業全体が国威発揚のための国家的事業だったのです。

共産国ではありませんから、私企業のかたちにはなっていました。

米国でその音響部門を担っていたのが、ウェスターンエレクトリック、WEと略します。

アメリカでは電話も公営ではありません。アメリカの電話を作って来たのがベル電話会社、後のアメリカ・テレフォンアンドテレグラムAT&Tです。その海外版がインターナショナル・テレフォンアンドテレグラムIT&T。CIAなどの海外工作員はここの肩書きをよく使います。

AT&Tの音響通信機器製造部門がWE。その一部門があのベル研究所です。トランジスタの発明もベル研究所、特許はWEが持っていました。

当初、映画の為に使われたWE41・42・43と言った機械はとてつもなく大掛かりなものでした。管球王国の51号、WSIの土井さんによれば、映画のフィルムとは別のディスクを音源とする仕組みから、映画のフィルムに音源が仕込まれた光学式(サウンドトラック付き)に映画の音響が統一された頃、1933年にはWE300Aと言う真空管が開発されています。それを使ったWE86というアンプが1934年に出来ています。

この真空管のおかげで、それまでの大きなアンプを随分小さな仕掛けに出来るようになりました。その後それ以前のWE42・46といったアンプにも使える様に改良されたWE300Bが1938年に出来ました。

アメリカ映画の音響を支えたのがWEやRCAであれば、ドイツ映画の音響と言えばクラングフィルム。

ドイツでもシーメンスとAEGが共同出資した映画音響機器部門クラングフィルムが1928年にはオイロッパ(EUROPA)というスピーカーを作っています。

その後アルテックのAシリーズと同じように劇場の規模に応じて色々なシステムが作られました。 数々の巨大なシステムもある中で、

1938年頃には38センチコーンウーハーとホーンによる2ウェイの最小単位、オイロダインが作られます。(アルテックで言えばA7に当たる様な気がします)

強力な磁石が必要だった為に、当初フィールドコイルだったスピーカーも(要するに電磁石です。アンプ以外にも大きな電源が必要でした。)戦後強力なアルニコ磁石が手に入るようになって、1950年頃パーマネント化されます。

1965年ごろまでクラングフィルムのブランドで売られました。
日本でも売られるようになったのは1970年代に入って、シーメンスブランドになってからです。
http://kawa.weblogs.jp/things/2007/01/2_af93.html
http://kawa.weblogs.jp/things/2007/01/3_d0ee.html

クラングフィルム(Klangfilm)は英語風ならサウンドフィルムという名前の会社で、1928年にトーキー映画システムの開発と販売を目的として、SIEMENS & HALSKE と AEG(Allgemeine Elektrizitaets-Gesellschaft)によって共同設立された。

ウェスタン・エレクトリックの事業が電話をはじめとして数多くあったのに対し、クラングフィルムはトーキー専業であった。その戦後初のトーキー・システムとして1945年に登場したのが「オイロダイン・システム」である。

オイロダインというのは、そこで使われていたスピーカーであったことに由来する呼び名で、スピーカー本体に Eurodyn という文字は無い。なお、1945年当時のモデルは、フィールドの KL-L9431 であり、アルニコは1950年代の途中からである。


オイロダインの背面
http://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/179/17976_802.jpg

オイロダインは劇場用の典型的な2ウェイ・ホーン・スピーカーで、クロスオーバー周波数は 600 Hz 付近である。

日本に多いジーメンスのオイロダインと、クラングフィルムのオイロダインとの一番のちがいは、高音用のドライバーである。上の写真のように、クラングフィルムが2インチ半ほどの振動板とは思えないほど巨大なドライバー(KL-L302)なのに対し、ジーメンスのドライバーは二回りほど小さい。

ウーハーはどちらも KL-L406 で同じである(ウーハー3発のモデルを除く)。


オイロダインのウーハー KL-L406
http://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/179/17976_803.jpg


ドイツの音はけっして金属的なモノクロームの世界ではなく、寒色から暖色までの豊かな色彩をもつ音である。米国系の音は暖色に偏っているために明るく、より鮮やかに感じるのに対し、ドイツ系の音は冷たい色も含んでいるために一聴すると地味なのだが、じっくりと聴けば、より色合いが豊富で表現の幅が広いことに気づくはずだ。

オイロダインはジャズとクラッシックのどちらにもマッチする、さまざまな音色の出せるラッパなので、手間がかかることを除けば万人向けともいえる。
http://www.klang.jp/index.php?f=&ci=14457&i=17976


__________

夢のシーメンス・オイロダイン(Siemens Eurodyn)

小職は「業務用」とか「プロ仕様」とかの言葉に弱い。

スピーカーでのそれらの最右翼は独逸シーメンスであろうか。

特にかねてから気になっているのが、シーメンス社のオイロダイン(正しくはKlangfilm Eurodynクラングフィルム オイロダインか)だ。

シーメンスのスピーカーと言えば、今は亡き伊藤喜多男さんがずっぽりと惚れこんでいた。小職が果たしてこのオイロダインを生涯手にすることができるかどうかはわからない。まずは無理なような気がする。手に入れれば奇跡と言われよう。日本では現用機は20台はないように思える。従って情報は外国のウェッブ・ページから仕入れるしかないようだ。

大半のオイロダインは老朽化と映画館の衰退とともに廃棄の憂き目にあっているはずだ。世界中のオイロダイン・マニアは古い映画館が閉館すると聞けば館主と直談判でゲットする例が多かったようだ。

最近では極くたまにeBayあたりでも売りが出るようだ。先週eBayのヴィンテージ物オーディオをscanしていてオイロダインに遭遇した。思わずコピペしておいたのがこれである。プライス・タグは$23,800である。今のレートでいったら200万円を切っている。昨今のハイ・エンドのスピーカー・システムと比べてもかなり安いとはいえ、すっとは手がでないのが家庭の事情だ。
http://blog-imgs-45.fc2.com/g/i/o/giotto246/Siemens+Eurodyn+L439_convert_20110817234751.jpg
http://blog-imgs-45.fc2.com/g/i/o/giotto246/Siemens+Eurodyn+L439+pic3_convert_20110817234953.jpg
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駒ヶ根のクラング・クンスト運営者によると、オイロダインが登場したのが1945年、シーメンスはその前からスピーカー生産を始めていて、あのヒットラーが演説に使っていたPAもシーメンス製だそうだ。

このオイロダイン・システムはにシーメンス製のトーキー・システムで、劇場の銀幕の裏で活躍してきたスピーカーである。使われ方で一番多いのは平面バッフルだろう。何しろユニットの佇まいが美しい。独逸の工業製品の白眉だ。鉄フレームがカッコイイ。

EMTにも同じ臭いを感じる。音は聴かずとも分る。贅肉をそぎ落とした、少々硬めの、かっちりとしたサウンドに違いない。あ〜、オイロダインでクナッパーツブッシュのパルシファルを聴いてみたい。
http://giotto246.blog136.fc2.com/blog-entry-29.html


オイロッパ系のシステムは現代のハイエンドスピーカーと比較して特性で劣るものはありません。かかっているコストはとんでもないものです。

国の威信をかけたものですからオーディオメーカーが営利目的で開発するものとはかかるコストも桁が違います。
[2011/08/06 02:36] URL | スタジオマン


いくら数百万する現代のハイエンドスピーカーでもオイロダインのドライバーの振動板のエネルギーには負けます。 物量というのはやはり必要です。
[2011/08/08 10:54] URL | スタジオマン
http://mtt2.blog60.fc2.com/blog-entry-1146.html


多くの人は「オイロダイン」という名前のスピーカーがあると思っているようですが、実は「オイロダイン」はシリーズの名前で、そのシリーズを構成するパーツとしてアンプもスピーカーも存在します。

ちょっと古いけれど、ONKYOの「INTEC」というシリーズ名のような意味合いで「オイロダイン」という呼称が使われているのです。

「INTEC」の中にはアンプもスピーカーもあると。


800人のホール用として Europa-Junior-Klarton シリーズがあり

それを構成するスピーカーに KL-43006 が

同じくアンプとして KL-32611 が配置されています。

アンプにも ジュニア−クラルトン−アンプと命名されています。

同様にオイロダイン−アンプもありますが、実際には使われていないアンプも(ドイツ製というだけで)オイロダインの威勢をかったモノも多く流通していますので、購入の際にはそんな乗っかり商法には注意が必要です。


営利企業と言うものは、すべからず効率を上げて利益を追求し公人としての社会責任を全うし・・・

ま、平たく言うとコストを下げて売上を上げる為に、合理化は不可欠なわけで。
劇場用の音響システムを提供するのであれば、館の大きさによって適宜ウーハーやドライバーの数を増したり、ブースターアンプで出力の増加を図ってフィッティングを行うと基本コンポーネントはそれぞれ一種類あれば使い回しが利きます。

WEだってALTECだって、これは当然のことですね。(515を4本に288を2本使うとかね)

ところがどうも、ドイツ人の生真面目さというか融通の利かない処ですがKlangfilmのシステムでは想定される劇場の規模によってアホみたいな種類のラインナップが用意されており、企業の効率としては最低の部類に入ります。
よって、そんな体制は間もなく崩壊しましたが。
http://kaorin27.blog67.fc2.com/blog-entry-295.html


ヴィンテージ・オーディオ販売 クラング・クンスト
有限会社 キャリコ

〒399-4117 長野県駒ヶ根市赤穂497-634
TEL 0265-81-5707

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[近代史3] ドイツの音楽、ドイツの音、そして世界の音 中川隆
5. 中川隆[-10438] koaQ7Jey 2019年5月16日 21:40:32 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1863]

我が、蹉跌のオーディオファイル #28.欲しかったスピーカー 2012.09.06
http://audio-file.jugem.jp/?eid=34


オーディオに興味を持ち始めてから約40年程経つが、当初最も欲しかったスピーカーにクラングフィルム、(後にシーメンス)オイロダインがある。

引き出しを整理していたらシーメンス当時のカタログが出てきて、オイロダインのスペックが載っていた。オイロダイン

ちょっと驚くのは再生周波数で、何と50Hz〜15,000Hzとあった。
今時数万円のスピーカーだって人間の可聴範囲20Hz〜20,000Hz付近をカバーしている。

そこで、スピーカーの再生周波数に付いて一寸調べてみたら、どうやらこういう事らしい。

スペックがどの様な数字であるかは兎も角、

「実際にスピーカーから出る低音の60Hz以下は音というよりも風圧として肌で感じるもので、強烈なドラムやベースの唸りの様な低音は大概80Hz〜100Hzくらいである」

という。だから、60Hzが出れば通常僕らが聴いているオーディオの低音に何ら不足を感じるものではなく、まして50Hzが出るなら映画館などの大鉄桟を巨大な大砲の発射音や炸裂音で揺るがすに実は充分な低音が出る事をオイロダインのスペックから読み取る事が出来るのだそうだ。

そして高音は「4KHz〜6KHz以上の純音の音色を判別する事は非常に難しく」この辺りで音程に対する判断は鈍って来るものらしい。

僕らが聴く「スピーカーの音(無論録音前の原音も)を決定づけるのは純音ではなく倍音であって、倍音は整数倍で膨らんで、大体13〜14KHzほど先からは殆ど聴こえてこない」ものらしい。

だから、オイロダインの50Hz〜15KHzという周波数帯域はこれらの条件を低音で10Hz、高音で1KHzばかり其々上回っており、従ってオイロダインで聴けない音は無いといってもよいという事になるらしい。

だから、2〜3万ながら矢鱈に周波数帯域の優秀なスピーカーが量販店などに出回っているのは、要するに僕ら消費者が悪いという事になるようだ。

_つまり、食紅で真っ赤な蛸しか買わないとか、胡瓜や大根や長芋も真直ぐなものしか買わないとか、そうした次元と同じ事で、本質よりも見た目を重視する発想と同じ理屈になると考えてよいだろう。

_生産者は売れなければ困るから、食紅が体に毒だろうが薬だろうが兎も角真赤っかに塗りたてちまう。流石に近頃では暮れの御徒町でもこんな蛸は滅多に見掛けないが、一昔前は真っ赤っかが常識だった。

_食の安全が叫ばれる現在でも、野菜などは相当にいかがわしい色付けや型の細工、或は遺伝子の組み換え、延命処置などをしてあるものが出回っているようだ。
そういうものでなければ、僕らが買わないから、言い換えるなら、音が良かろうが悪かろうが最低でも20Hz〜20KHz出る事にしなければ買う人が居ないから、メーカーは無理してでもこういうものを造るし、測定の仕方で再生周波数表示などどうとでも云える事でもあるから、何が何でもこれ以下の数字は発表すまいとする。

_基より、こんな数字は音質には何の係わりもない事で、それは曲った胡瓜も真っ直ぐな胡瓜も味や栄養価に変わりが無いどころか寧ろひん曲った胡瓜の方が(自然栽培)数段勝るというのと同じ事であるようだ。

_従って周波数50Hz〜15KHzのオイロダインのスペックは、実質的に巨大空間における再生音に何の不足もないということを示しているのだが、既に各メーカーの宣伝文句に毒されてしまっている僕らは、この数字に目を疑い「そんな程度のものか」と吃驚して「大したこと無い」と見下してしまう。

_でも評判は最高だから、それを僕らが住むマッチ箱の中の更に小さな書斎で鳴らそうと思う人もいる。結果的に手にはしなかったが自分がそうだった。



マッチ箱の中で鳴らすオイロダイン、実際は劇場の体積分の部屋の体積程度の実力も出せないのではあるまいか。

第一天井高が違い過ぎる。一般的な家庭用のスピーカーだって100%の実力を発揮させるには本当は5メートル以上の天井高を必要とするが、我々の住むマッチ箱の天井高は多寡だか2m半程度が通常の高さである。

単なる大音響ならば出そうと思えば出せるのかもしれないが、音楽としてはとても聴けたものではあるまい。今更ながらこんなものを買わなくてよかったと再度カタログを見直してそう思った。

オーディオ関係者の誰もが口をつぐんで決して口外しないのは部屋と音響の関係に付いてである事は知っておいた方が良いだろう。

本当の事を言ってしまうと、メーカーも評論家も雑誌も売れなくなって都合が悪いから口外しないのである。当時本気で購入を考えていた事が「阿呆なことだった」とはそれを知った今だから言うことが出来る。


「クラングフィルム」、ただの社名だそうだが何とも響きがいい。これだけで部屋中に心地よい音楽が広がってくるような錯覚すら覚える素敵な名称である。
僕はドイツの映画館で映画を見た事が無いから、オイロダインの本当の実力は知らない。

旧日劇には確かWEの巨大なホーンが入っていて、解体時に誰がかっぱらうかと話題になったらしいから、日劇で観劇した人達は知らぬ間にWEの劇場音を聴いていた事になるが、クラングフィルムを使っていた劇場や映画館となるとまず聴いた事がない。少なくとも僕は知らない。

そのオイロダインを今頃になって某所で聴いた。

まあ、一般家庭ではあまり望めない広さの部屋にデンと置かれたオイロダインは壮観であり、愛想もこそもない如何にもドイツ的な武骨さが却って、変な例えだがローライの写りの良さの様な、カメラの武骨さとは真逆の効果を期待させるのと同様、見ているだけで素晴らしい音が聞こえてくるような気さえしたものだ。

期待に胸を膨らませていざ鳴りだしたこの時の落胆はだから筆舌に尽くしがたい。
音はか細く、妙に高音ばかりがガラスを引っ掻くような音でキーキー鳴りだした。
おそらく原因はオイロダインそのものではなく他に有ったのだろう。配線間違いとか、プレイヤー周辺、或いは真空管・コンデンサー不良、等々、そして何よりも部屋。

それにしても酷かった。

ドイツスピーカーが如何に優れたものかは日常聴いているつもりだから、その遥か上位機種のオイロダインがこのていたらくである筈が無い。いや、このような音で許される筈が無いと思ったが、これはオイロダインが悪いのではなくて、映画館の大空間に向けて、且つスクリーンの後ろに置いて鳴らすように出来ているスピーカーを書斎に持ち込むこと自体が間違いだと云うべきなのだろう。

ここで聴いたか細い音を完璧主義のドイツ人が母国の映画館で鳴らして、経営者も観客もそれで満足する筈はなかろうとも思った。

あの若かった頃、首尾よく入手出来ていたら僕のオーディオ人生は悲惨なものに変わっていたことだろう。

何時か本当のオイロダインの音を聴いてみたいが、何処で聴く事が出来るのか今のところ当てが無い。

一昔前FMファンという雑誌があった。その創刊号のグラビアに野口さんという方のオーディオルームが掲載されていたが、この人は桁違いな人でコンサートホール程の広さのオーディオルームに有名どころのスピーカーがごろごろしており、壁にオイロダインが嵌めこんであったと記憶している。もしかしたら此処で聴く事が出来るかもしれないと思うが、とっくに物故されたのでどうにもならない。

カタログでオイロダインには2m×2mという平面バッフルを指定しているがこのサイズはどう考えても「最低これだけ必要ですよ」ということであって、何に依らず無限大を理想とするのが平面バッフルならば、オイロダインのバッフルが2メートル四方で充分というものではないにまっている。

然るに、その最低限の寸法だって家庭に持ち込むにはかなりの無理がある事が容易に想像できる。バッフルを左右の隙間なくピッタリくっ付けて置いても横幅4メートル必要である。

勿論これでは何かと不便だから実際は最低でも5メートル必要になるし、天井高は通常2.3メートルと考えて、部屋に入れるだけなら何とかなるだろうが、これもぎりぎりでは何かと苦しいだろうから少し余裕を持たせるとして3メートルほどは必要になるだろう。そしてバッフルの後ろにも最低2mほどの空間が必要になるし、今度はスピーカーから何メートル離れたところで聴くかを考えなければならない。最低でも8mほど必要とすれば、部屋の縦方向は10メートル以上必要になるだろう。長手10メートル、横幅5メートル、天井高3メートルが、オイロダインの最低条件のバッフルを置くスペースとして必要という事になる。

そしてこれは最低条件だから此処までやったからといって満足に鳴ってくれる保証はないのである。

メーカーも発売元も売れるものなら売りたいから、家庭用として組み上げる最低限の規格を無理やり発表した事を恰も証明するように、某所の音は再度云うが酷い音だった。低音など出てこなかった。

オイロダインはドイツスピーカーの代表格だから、ドイツスピーカーは劃して、つまりこういう物を家庭に持ち込ませようとしたから評判を落とし、我が国で普及しなかったのではないかと思われる。これは実に残念なことだ。


シーメンスにはコアキシャルという25センチウーハーの同軸上に9センチツイーターを装備した小劇場用のスピーカーがあるがこれを1メートル四方の平面バッフルに付けたものも他所で聴いた事があるが、オイロダイン同様Tメートル四方のバッフルでは音にならないのだろう、これも酷いものだった。


カタログにはもう一つスタジオモニターの「オイロフォン」とかいうスピーカーも載っていた。

W460,H1050,D310、2WEY,7スピーカー、アンプ内蔵密閉箱。
中高音は口径の記載はないが8pほどの物を拡散方向を変えて4個、低域用も口径の記載はないが20センチ程のコーンスピーカーを3個、という構成である。


「透明な音質は苛酷なまでに音源の判断を可能にします」

とあるから、音という音は細大漏らさず再現しますよ、と云っているわけで、だからこそアンプ内蔵なのかと推察するが、

「高域、低域共3db、6ステップの調整が可能」とあるし、

「壁面に接近して使用できます」

とあるから、敢えて業務用のスピーカーを家庭に持ち込もうというなら、大空間を要しないスタジオモニターの此方の方が扱いやすいかもしれない。尤も今でも発売しているかどうかは知らないが、カタログに記載されているくらいだから日本の何処かに存在するものと思われるので、何方か探してみられては如何だろう。

ヴァイオリンを弾く友人T君はELACの何とかいうスピーカーを使っているが素晴らしいとべた誉めである。僕は聴いていないから何とも言えないが、ELACのSTS322というMMカートリッジを愛用しているので、同様の音造りであればべた誉めも当然かと推察する。ドイツの音造りにはイギリス、アメリカとはまた違った如何にもドイツらしい堅めの哲学の様なものを感じさせる。

WEに代表され、JBLやアルテックで一般化したアメリカスピーカーも僕らを魅了するに充分な魅力を持っているが、イギリスのタンノイやヴァイタボックスは音の品性に於いて遥かにアメリカ系を上回る。全てそうだという訳ではないが、概してアメリカ系のスピーカーはジャズ、ロック系の音楽に適しており、其れ程の品性を必要としないのは云ってみればお国柄かもしれない。

どうあれ、ドイツスピーカーの胸を張ったようながっちりした、且つ繊細な音造りの魅力が正しく紹介されていない事は、オーディオ大国日本として画竜点睛を欠くと云うべきだろう。

4、5年前、捨てられていたラジオから外したような、ボロボロのドイツスピーカーがネットオークションなどで出回ったが、こうした事を積み重ねた結果がドイツスピーカーの評判を落としてしまったのではあるまいか。

あの手の8pほどのスピーカーはおそらくラジオから外したものと推察され、もしそうなら所詮人の声さえ満足に聴く事が出来れば事足りるので、其れなりの性能にしか造られていないだろう。それを50円か100円か或いは1000円か知らないが塵の山から安く拾って来て、オーケストラを鳴らし「フィールドスピーカーで御座い。付いては20万円頂きます。此方は上等のテレフンケンなので100万円頂きます」、これでは評判が落ちるのも無理はない。

スピーカーで一番難しいのは箱だという事は今更めく話で、とうに皆様御承知の通りである。

ただ造るだけなら大工仕事でも出来るが、ユニットの実力を実力通りに鳴らす事はそう簡単に出来ることではない。

指定の寸法で造ったから音になるかといっても、まずまともな音になった例を僕は知らない。無論素人仕事でも偶然の大当たりが無いとは言えないが、エンクロージャーの自作ばかりは決してお勧めできるものではない。

尤も、どう造ったって、音は出るに決まっているので、願望から僕らはつい錯覚する、出来たてのほやほやの時は「なんて良い音だ」と思いたいのである。

そして、JBLやアルテックのユニットを使っているんだから良い音に決まっているというブランドに対する先入観がまた僕らの耳を錯覚させる。

回路図通りに組み上げれば一応回路図通りの音が出るアンプなどとはわけが違って(これだって部品配置や配線方法等で俄然音は違ってくるが)目に見えない空気の振動に関する計算と現実の音の間には大きなギャップがあるようだ。

だが逆の事もあるだろう、コーラルのスピーカーユニットだって、箱を旨く造れば素晴らしい音に仕上がるかもしれない。今も云った通り偶然の産物が成功をおさめないとは云えないから、つい期待するし箱造りに嵌るのである。

この事は自作エンクロージャーに限った事ではなく、他社製造の箱つまり指定寸法に依る本職の仕事だってユニットがまともな音を出した例を聴いた事が無い。
まして、他社独自の設計によるエンクロージャーをや、である。

タンノイ然り、JBL,アルテック然りオリジナルとの音質の差は歴然としている。

古くはヴァイタボックスのコーナーホーンに物凄い奴があった。大メーカーともあろうものがよくぞここまでやってくれたものだとほとほと愛想が尽きて、以来このメーカーの物は何によらず買った事が無い。こういう音造りを平気でやる音響メーカーを信用出来ないのである。指定寸法という触れ込みながら、どう造ったってここまで酷い音にはなるまいと思うが、それがちゃんとそうなっているのだから驚く。

件のラジオ用スピーカーも当然箱を作らねばならないが、素人仕事も本職仕事も含めてちゃんと音になった例があるんだろうか、甚だ疑わしい。

僕の知っている限りでは、自称スピーカーの専門家の造ったへんてこりんなバッフルなど随分杜撰でいい加減なものだった。言うまでもなく音は出ていたが音にはなっていなかった。

会社の大小を問わず、どういうものを造るかというメーカーのコンセプトは、要は経営の先見性に加えて教養とセンスとモラルを根本とする筈だから、これが無いメーカーは気楽なものである。何でも有りなのだ。要は「だからこのスピーカーは良いのですよ」という話を造ってしまえば良い。

僕らはだから自分の耳をしっかり信じて、良い悪いもさることながら、好きか嫌いかをしっかり耳で判断したら良いのだろう。JBLだから好きなのではなくて、眼をつぶって聞けば自分の好き嫌いは誰に教えてもらわずとも基よりはっきりしている筈だ。

その耳で是非ともちゃんと整備されたドイツスピーカーの音を聞いてみては如何だろう。

ただし、どうしてもオイロダインをというなら、閉館した映画館を買ってしまうのが早道だろうから相当の費用も必要になるに決まっている。だが、価値はあると思う。勇者の出現を期待して、是非とも聴かせて頂きたいものだ。
http://audio-file.jugem.jp/?eid=34


http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/433.html#c5

[近代史3] ドイツの音楽、ドイツの音、そして世界の音 中川隆
6. 中川隆[-10437] koaQ7Jey 2019年5月16日 21:42:13 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1864]
クラングフィルム KL42006


Klangfilm KL- 42006 field coil 1936 year !!!
http://www.youtube.com/watch?v=zPHr4PbP9Vs

Klangfilm 42006 + SE
http://www.youtube.com/watch?v=yxhQcs4ztC8

Klangfilm 42006+402 FC SPEAKER
http://www.youtube.com/watch?v=UsJRVwdHbHE


クラングフィルム KL42006 KLANGFILM, TELEFUNKEN Ela L45
乱聴録【其ノ三】クラングフィルム KL42006 KLANGFILM, TELEFUNKEN Ela L 45(2007年10月28日)


初期の台座が付いた 42006
http://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/179/17997_801.jpg


クラングフィルムでは、1920年代後半のライス&ケロッグ型に次いで古い、この1930年代前半の形状をとどめるセンター・スパイダー型のラッパが、戦後になってアルニコの時代に移り変わるまでの長い間、フルレンジ・スピーカーの王座を守りぬいた。

42006 はそれだけ完成度が高く、決定版であったということである。

さらに、磁気回路が巨大で外観が立派なこともあって、42006 は現在でも最高のフルレンジとされているのだから、ラッパは1930年代前半から進歩していないと、この一面ではいえることになってしまう。

この古風な姿をしたラッパが現在でも入手可能で、そのうえ、すばらしい音を出してくれるということは、ヴィンテージ・オーディオにおける最高の喜びのひとつである。

俗に ZETTON と呼ばれているようだが、KLANGFILM ZETTON システムのメイン・スピーカーは、初期がライス&ケロッグ型で、後期が42002という別のモデルである。42006 はトランク・ケースに組み込んで、ポータブル映写システムに多用されたため、製造数が多く、現在でもクラングフィルムのフィールド型としては、最も数が多いラッパである。したがって、入手は比較的容易だが、すでにかなり高額になってしまっているだけでなく、さらに高騰しそうな勢いである。

シリアルが4万台の初期ユニットは、ガスケットのフェルトが美しい紺色をしている。そのなかには、上の写真のような台座が付いているユニットがある。42006 は磁気回路が非常に大きくて重い割りにフレームが薄い鉄板なので、少しの衝撃で変形してしまう恐れがあるから、この台座が省略されてしまったのは残念である(その後、7万台で台座付きのものを目にした)。

6万台になるとフェルトは灰色になるが、代わりにレモン・イエローの半透明塗料が磁気回路の防さび用として塗布されている。下の写真の左側のユニットがそれで、タグには1938年と記されている。旧ドイツによるチェコスロバキア併合が始まった年であり、大戦前夜の優れた品質の製品が生み出された時代でもある。


シリアルが6万台(左)と11万台(右)の 42006
http://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/179/17997_802.jpg

右側はシリアルが11万台で、第二次大戦直後の製造と思われるが、品質は意外に高く、敗戦による粗悪な製品のイメージとはほど遠いものである。1945年のオイロダインと同様に、クラングフィルムの七不思議だ。その後、クラングフィルムのモデル・ナンバーが大戦中までの5桁から、1945年ごろの4桁を経て3桁になるのにしたがい、KL-L305 と改められたが、ラッパにこれといった変化は無かった。

42006 の初期には TELEFUNKEN ブランドの Ela L45 という同型のラッパがあった。黒いチジミ塗装、緑色のフェルト、センター・スパイダーのすき間に輝く銅メッキのポールピース。そういったパーツでいっそう魅力的に見えるラッパだが、最大のちがいはコーン紙にある。これまでに入手した2本は、どちらもコーン紙が少し茶色がかっていて質感がちがい、音も少しだけ柔かい印象であった。また、ボイスコイルの直流抵抗も14オーム程度と多少高かった。とはいえ、42006と異なる評価を与えるほどの差は無いので、いっしょにまとめてしまった。試聴は11万台のラッパを中心に、他も少しだけ聴きながら行った。


テレフンケンの Ela L45
http://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/179/17997_803.jpg


■ ディスク1「マーラー/子供の不思議な角笛」
死んだ鼓手の大太鼓は青いテレフンケンと同じくらいの量感であるが、口径が大きいためか余裕を感じる。フィッシャー・ディースカウのバリトンはオイロダイン以上にリアルで凝縮感があり、ゾクゾクするほどであった。トライアングルやピッコロなど、細かい音も一とおり聞き取れた。ソプラノは軟らかく聞きやすいが、ほんの少し物足りなかった。それでも、シュバルツコップらしい声には聞こえた。途中のバイオリンソロは艶が控え目だが良い感じであった。古色蒼然たる見かけよりもずっと Hi-Fi 的だったのは確かである。

■ ディスク2「モーツァルト/女声歌曲集」
ホールトーンなど、古楽らしい空間の雰囲気は弱かったが、ニュアンスはそれなりに聞き取れた。ソプラノも地味で、ソプラノがフォルテで声が割れるような録音が歪むようなところは、濁ってしまってニュアンスがはっきりと聞き取れなかった。とはいえ、声がソフトで聞きやすかったこともあり、聴いていて悪い気分ではなかった。

■ ディスク3「ヌブー&ハシッドのヴァイオリン」
ヌブーとハシッドはあふれる才能をもつバイオリニストであったこと、そして、若くして命を失ったことで共通している。大二次大戦の初期に行われたブルムラインの装置による録音は、SP時代の頂点ともいえる出来であり、赤レーベルに金泥が輝くヌブーのHMV盤は、ヴァイオリン・ディスク史上の宝石である。ハシッドのほうはエビ茶色のレーベルで、同じ HMV盤でも趣が異なるのだが、念のためにSP盤を取り出して確認したところ、やはりブルムラインの装置を示す□の刻印があった。ウエスタンエレクトリックの装置なら△の刻印である。17才でハシッドが録音したタイスの瞑想曲を HMV の 203型蓄音機で聴くと、「クライスラーが200年に一度の逸材と絶賛した彼のビロードのごとき手で奏でれば、このありきたりに聴こえがちな曲がなんという深い美しさをたたえるのであろうか」と、思わずにはいられない。それほどの美音は望まないにせよ、この録音のバイオリンをフルレンジ・ユニットで満足に再生するのは意外に難しく、試聴にはもってこいである。

ヴァイオリニストに多い早逝の天才である二人

一聴からしてヌブーはいまひとつであった。高域に蓄音機的な華やかさが無く、電蓄的(当り前だが)であった。ちなみに電蓄とは電気蓄音機のことで、シャキッとした機械式の蓄音機の音に対し、ブーミーな音とされている。ハシッドはまずまずであったが、どうも古いヴァイオリンとは相性が悪いのかもしれない。試しにローラン・コルシアを聴いてみたところ、なかなか良い雰囲気であった。どうもヴァイオリンに関しては新しい録音のほうがマッチするようである。

■ ディスク4「ショパン/ノクターン全集」
録音年代の差はオイロダインほどではないが、はっきりと聞き取れた。音にはかげりがあって、ショパンのノクターンらしい雰囲気を味わうことができた。オイロダインは、20番で音が明るすぎて違和感があった。42006 も全体に少し誇張された感じはしたが、19番では音が少し不安定でいっそうアナログ的に聞こえる効果が生じて、この CD にはマッチしていた。高音は音程によって音色が異なるばあいがあり、調律師だったら気になるであろう。いかにも敏感なフルレンジらしい魅力的なピアノで、ソプラノが地味なのと対象的であった。

■ ディスク5「ムソルグスキー、ラベル/展覧会の絵、ボレロ」
一応フル・オーケストラもちゃんと聞けたし、チューブベルや大太鼓も悪くなかった。トライアングルなど細かい音も聞き取れた。しかし、音場はダンゴ気味になってあまり広がらなかった。もっと大きなバッフルなら良かったのかもしれない。やはり、「フル・オーケストラではツィーターが欲しくなるな」という印象をもった。量感はけっこうあって、ズシンと来た。拍手はダクトを耳に当てて聴いたような、遠くのジェット機の騒音にも似た、変調された感じの音であった。

■ ディスク6「ワルツ・フォー・デビー」
田舎に行くとコイン精米機というのがあって、玄米から精米し立ての米を食べるために利用されている。コイン精米機の動作中は「ザーザー」とも「ジャージャー」ともつかない音が響くのだが、42006 のスネアドラムは、まるでこの音のようであった。ハイハットはまずまずで、ピアノはリアルだが誇張された感じであった。ベースはオイロダインのような弾ける感じではなく、普通という印象を受けた。

■ ディスク7「サラ・ボーン&クリフォード・ブラウン」
クリフォード・ブラウンのミュートを付けたトランペットは、なんともいえない哀愁を帯びた響きであった。少しマイルドに過ぎるきらいはあるが、けっしてあいまいではなく、音のくま取りははっきりとしていた。ボーカルは声が浮き出て良かった。

■■ まとめ ■■
この量産ユニットとしては最も古い形状のフルレンジは、はたして Hi-Fi に使えるのであろうか? その答えは YES でもあり NO でもある。意外にレンジは広く、音の透明感もそれなりにある。往年の名録音ならオーケストラも含めておおむね良好だが、大編成の新しい録音はおもしろくない。フルレンジで高域を補うために良くある 8 kHz 付近のピークは比較的弱く、素直な特性である。したがって、自然で大人しい音である。

Hi-Fi 用ではなく、能率重視の古い設計だが、センタースパイダでショートボイスコイルという、軽い音原らしい敏感な音で、俗にいうハイスピードの典型だろう。いっぽうで巨大なフィールドらしい中音域の凝縮感もあった。低域はやや甘くて使いやすく、オイロダインよりも容易に低音の量感を出すことができる。男性ボーカル専用にモノで使えば最高か? ツィーター無しで満足できるかどうかは、聴く人の感性やポリシーによるが、平均的な米国系の12インチ・ユニットよりもはるかにワイドレンジなことは確かである。娘が借りてきたヒラリー・ダフの DVD を、なんの違和感も無く再生出来たことを付け加えておく。さすがに映画用のラッパだ。

初期の台座が付いたラッパは f0 が 70 Hz と少し高く、後期のものよりも低音が軽く感じられた。テレフンケンは少しだけ柔かい音で、42006 にもかすかにある、SIEMENS 系のフルレンジに特徴的な音の硬さが目立たなかった。さて、だいぶ長くなったが、42006 についてはあまりに書くべきことが多いので、続きは稿を改めて別の書き物にまとめることにする。


11万台のユニットの周波数分布
http://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/179/17997_805.jpg


■■ スペック(42006)■■
6.8 kg : Weight : 重量
296 mm : Diameter : 外径
263 mm : Edge diameter : エッジの外径
236 mm : Cone diameter : コーンの外径
193 mm : Depth : 奥行き
88 mm : Depth of basket : バスケットの奥行き
38 mm : Voice coil diameter : ボイスコイルの直径

10 ohm : Voice coil DC resistance : ボイスコイルの直流抵抗
2.7 k ohm : Field coil DC resistance : フィールドコイルの直流抵抗
50 - 12 kHz : Frequency range : 実用周波数帯域
67 Hz : Resonance frequency : f0
Very high : Efficiency : 能率

■■ 評価 ■■
4 : Amount of bottom frequency : 重低音の量
5 : Amount of low frequency : 低音の量
5 : Amount of high frequency : 高音の量
2 : Amount of top frequency : 最高音の量

6 : Quality of lower frequency : 低音の質
7 : Quality of middle frequency : 中音の質
5 : Quality of higher frequency : 高音の質
7 : Frequency balance : 各音域のバランス

6 : Softness : 音のやわらかさ
4 : Brightness : 音の明るさ
4 : Clearness : 音の透明さ
4 : Reality : 演奏のリアル感
7 : Sound source image : 音像の明瞭さ

4 : Soprano : ソプラノ
8 : Baritone : バリトン
4 : Violin : ヴァイオリン
8 : Piano : ピアノ

4 : Orchestra : オーケストラ
4 : Brass : 金管楽器
6 : Big drum : 大太鼓の重低音
3 : Triangle : トライアングル
2 : Perspective of applause : 拍手の臨場感

2 : Snare drum : スネアドラム
6 : Jazz base : ジャズ・ベース
8 : Jazz vocal : ジャズ・ボーカル

5 : Aptitude for Classic : クラッシックへの適性
6 : Aptitude for Jazz : ジャズへの適性
http://www.klang.jp/index.php?f=&ci=14457&i=17997



http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/433.html#c6

[近代史3] ドイツの音楽、ドイツの音、そして世界の音 中川隆
7. 中川隆[-10436] koaQ7Jey 2019年5月16日 21:43:26 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1865]

クラングフィルム _ KL42006
[クラングフィルムのユニットを使ったメインスピーカシステムの製作]2012.2.2


1998年、初めてクラングフィルムの KL42006を入手して以来、実に13年の歳月が過ぎてしまいました。 長年夢抱いてきたオーディオシステムを最終形態として完成させるため、延び延びになっていたメインのスピーカシステムに着手する事にしました。 パワーアンプは既に最終形態のものを製作済みですから、残るはプリアンプとスピーカです。

スピーカは場所をとる上にボックス製作は休日の昼間くらいしか工作できず時間が掛かりますから、オーディオシステムを完結する上で最優先となりました。
  紆余曲折、図面作成に半年、製作に一年を要しましたが、ようやく念願かなって KL42006を稼動させる事ができました。

  スピーカシステムを製作といっても単にスピーカボックスを製作するだけの話なのですが、最初から最終形態のスピーカシステムを目指し、作り直しを恐れていたので、なかなか製作に踏み切れずにいました。

  しかし、それでは何時まで経っても先に進めない訳で、宝の持ち腐れになってしまいますので、作り直しても良いくらいの気持ちで、金銭的リスクも考えつつ、安い木材を使って箱を試作する事にしました。

  今回作った箱での不満は次回に反映させればよく、図面を描き直して特注する事も考えつつ、先ずは作る事にしました。

  使用するユニットはクラングフィルムの KL42006で、以前モノラルのシステムとして平面バッフルを製作していましたが、平面バッフルでの使用はやはり制約が多く使い勝手の悪さから断念しました。バッフル板はパイン集成材を使いかなり出費したにも関わらず廃棄したのです。

  ところで、「あれ? KL42006は一本しか持ってなかったのでは?」とこのHPを何度か訪れた方は疑問に思うかもしれませんが、実は3年前に偶然ペアを入手する機会がありステレオを構成する事ができました。結婚式&新婚旅行前であったのにも係わらずカミさんは快く承諾してくれたのでチャンスを活かす事ができました。

【設計】
  設計といっても計算式や指定箱があるわけではないので直感的に見積もって図面をひくしかありません。オイロダインですと最低でも2m四方のバッフル版が必要ですから相当なサイズが見込まれます。

  密閉は考えられませんから、後面開放か、あるいはバスレフ箱ということになります。ある程度低域は伸ばしたいので、背圧がかかり過ぎない程度に空気を抜くという考えで開口面積の大きなバスレフにしました。

  クラングフィルムのスピーカ相手にバスレフを適用するなどと、マニアから顰蹙を買いそうなのですが、置き場所がなく今後活用し続けていく上で止むを得ない状況で考えた挙句、出来上がった図面がこれです。

 
前面と後面のバッフル板は取外せるようになっていますので、手持ちのビンテージユニットをあれこれと付け替えできます。

  また、後面開放も出来るよう裏板も取り外し可能になっています。但し、設置場所の後ろの壁との距離を必要としますので、場所をとってしまいます。


  
【KL42006ユニットについて】

  KL42006 というユニットは30cm口径の汎用のフルレンジスピーカで、手持ちの文献を見る限りではオイロダインに搭載されているユニットより古く1920年代頃から製造され持ち運び可能なPAスピーカやモニタースピーカなど汎用的に使われていた様です。

  少量生産の物ですから、現存しているユニットも同じ型番でありながら異なる形状だったり、ボイスコイルのインピーダンスが200Ωや15Ωがあったり、コーン紙もリペアされたものがあり状態は様々です。完全に同じ状態の物をペア組みするのはかなり困難なようで、テレフンケン製の KL42006もあるとの事なので、どういった経緯で製造されていったかは浅学の自分には解りません。

  今でこそ雑誌の記事でクラングフィルムのスピーカの実態が明らかになってきていますが、購入時は文献もなく、某ショップで偶々クラングフィルムのスピーカを試聴する機会に恵まれたため、購入を決意する事ができました。
  但し、その当時はWE-755Aがプレミアム価格であったのに対し、KL42006はまだそれ程プレミアムが付いておらず比較的安く買う事ができました。

 

【フィールド用電源について】
  このユニットは励磁型ですのでスピーカの電磁石を駆動するために1本あたり220V 100mA程度の直流電源が必要となります。

  電源の回路図はこれです。 秋葉原で手頃なトランスを見つけたの新規購入し、それ以外は手持ちのパーツを利用しています。また、115Vタップは他でも使用するので外部に出してあります。

1次:0-100-115V、2次:0-200-220-240V、電力容量40VA

  見ての通り、整流してフィルターを入れただけの単純な回路で、チョークトランスはジャンク箱を漁り、大昔に買った1.25H350mAの物でアンプには使いづらいものを使用しました。整流後の抵抗は電圧調整の為に入れてあります。
  電解コンデンサはアンプに使うつもりの物を使用しましたが、250Vくらいの耐圧の物が使えますので容量を大きく採る事もできます。
  もっとも、負荷は「一定な抵抗+インダクター」ですからそれ程神経質になる必要はなく、リップルがあっても影響は殆ど出ません。
  安全のため、ヒューズは100mAの物を各チャンネル毎に設けています。
 メーターは2個分の合計の電流値を指し、個別には測定していません。

  それから、感電しないための工夫はもちろん必要ですが、ボイスコイルに誤って直流200Vを繋ぐ事がない様にする工夫も必要です。貴重なスピーカを一瞬で破壊してしまう様な事は何としても避けなければなりません。
 
【組立て・調整】
  スピーカボックスの製作に関しては工房も道具も充分でない状況での製作で、いつもかなりのストレスを感じながら製作しています。
  補強を追加して塗装をしてどうにか聴ける程度にしたというところでの完成です。
 音のランクを上げるには良い木材が必要で、ボックスの容積もぎりぎりのサイズである事を申し上げておきます。
  ボックス内は画像の通り板を一枚橋渡ししてその上に電磁石のフレームを固定する様にしています。
  
 
【ネットワーク】
  KL42006 の周波数特性のデータは持ち合わせていませんので、視聴しながらツイータを合わせ込むことを考えました。
  もちろん、KL42006 に匹敵するツィータを買うとなると気が遠くなる事を始めなければなりませんから、無茶を承知で手持ちのFOSTEXのT90Aを繋ぐ事にしました。
  手持ちのコーラルの FLAT10U 用に使っているネットワーク(といっても高域側の自然減衰を利用したコンデンサ1個とレベル調整の抵抗のみですが。。)を当面の間代用しています。
 
【感想】
  手っ取り早く、現在稼働中のファインメットコアのトランスを使った6BQ5プッシュプルアンプを繋いでの試聴です。このアンプにCORALのFLAT-10Uを繋いで鳴らしていましたが、音質の良さは手持ちのアンプの中でも群を抜いており、KL42006 との相性を確認したかったからです。

  クラングフィルムの本当の音を知らないので客観的に評価出来ないのですが、自分では50点くらいの及第点は取ったつもりです。材質が安物で箱が脆弱なのでJAZZとかロックを音量を上げて鳴らしたい場合は作り直しが必要でこれからの課題です。。。
 しかし、自分が普段聴いている音楽であれば何ら問題ない様です。特にファインメットコアの音質が活きてきておりかなりクオリティの高い音だと感じました。
  オーディオマニアでないカミさんも「音が綺麗」と評しており、自分も満足しています。自分の求める音が確かにここにある事が確認できました。


【参考文献】
  ・Hi-Fiスピーカの活きた使い方 誠文堂新光社
  ・プレミアムオーディオVol.3 誠文堂新光社
http://www5d.biglobe.ne.jp/~t-nakata/KLL42006SP/KL42006SP.html

クラングフィルム 42006 オリジナル・コッフェア入り(ペア)KL

Klangfilm Type 42006 Kofferlautsprecher
http://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/192/19254_801.jpg
 クラングフィルムのフィールド12インチ・フルレンジ 42006 の、オリジナル・コッフェア入りペアです。

Koffer はドイツ語で手持ちのトランクケースから大きなコンテナまでの移送用の箱の総称で、日本ではコッフェルと表記しているようです。

このスピーカーは16ミリ映写機とセットで移動上映システムとして使われたもので、Kofferlautsprecher というものです。二つのユニットはシリアルが近く、コーンもオリジナルで良好なペアです。もちろん、ボイスコイルの位置もぴったりと調整してあります。

 写真から判るように、このスピーカーはひとつ前のアルニコのオイロダインと同じ愛好家の所有となりました。アルニコのオイロダインと 42006 は最高の組合せで、オイロダインの苦手なピアノと男性ボーカルは 42006 が最も得意とするジャンルです。最古のオイロダインよりもずっと古いこのスピーカーがリスニング・ルームにあれば、めんどうなフィールドのオイロダインに手を出すこともなく、平穏に過ごせるというものです。
http://www.klang.jp/index.php?f=&ci=14451&i=19254


当時のドイツでは、小学校などを巡回する移動映画館やレコードコンサートがよく行われ、LPレコードはそうしたところで使われる教育的な用途もあったと思われる。そもそもドイツ・グラモフォンはジーメンス社の傘下にあり、レコード・コンサートは当然ジーメンス社のPAシステムで行われたと考えられる。もちろんKlangfilmも擁する大企業であるため、高級オーディオ機器の製造もあるにはあったが、戦後霹靂としたドイツ人が新たにオーディオを購入できるわけもなく、こうしたサービスを通じて新しいHi-Fi機器を知ってもらおうという意図も感じられる。

巡回用の簡易PAは、25cm程度のフルレンジスピーカーをスーツケースに治めたものを、10W程度のEL84アンプで鳴らしていた。50名強の人数なら、これで十分な音響が得られた。
http://quwa.fc2web.com/Audio-105.html#deutche


クラングフィルム 42006 フィールド12インチ(3ペア)KL
http://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/192/19249_801.jpg

新品元箱入りの 42006 で、端子にハンダ痕は無く、箱とユニットのシリアルも同一

 クラングフィルムのフルレンジ・スピーカーを代表する 42006 の3ペアです。一般に KL42006 とされていますが、このころは型番の前に KL を付けていませんので、正確には Klangfilm Type 42006、または Nr. 42006 となります。

写真の新品元箱入りのユニットとは、ミント・コンディションでシリアルの近いものがペアになっています。比較的古い製造でコンディションの良いペアもあります。すべてシリアルが近く、同一の色や形状をしたユニット同士のペアです。
http://www.klang.jp/index.php?f=&ci=14451&i=19249


http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/433.html#c7

[近代史3] ドイツの音楽、ドイツの音、そして世界の音 中川隆
8. 中川隆[-10435] koaQ7Jey 2019年5月16日 21:44:37 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1866]
オーディオMotegi

ドイツ古典フルレンジユニット+後面開放箱


これらのユニットを鳴らすということは、単に昔の音を甦らせるということではありません。
超軽量コーンが発する枯れて乾いた音色は、約60年の歳月をかけた熟成の結果でもあるからです。

歳月という試練に耐える素材、構造、それを現実の姿にする優れた製造技術、
そして熟成という時間の魔法・・・
全てが結集された再生音に、どうぞ魅せられてください、息を呑んでください。

空気との親和性が高い超軽量コーンだから、録音マイクがスタジオやステージの空気と交わした会話をまるでリスニングルームの空気に口移しするように、優しく、熱く、伝えてくれます。

Telefunken製20cmフルレンジユニット
(この時代のユニットは同一モデルでもロットの違いによるバリエーションがございます。
磁石、フレーム形状等が写真の物と一致しない場合がございますが予めご了承ください。
同一品質基準、同一工場で生産されたコーン紙の優秀性は、全てのユニットに共通です。)

超軽量コーンを強力アルニコマグネットでドライブ。
96〜97dB/W/mの高能率を得ています。
コーンの実効質量は、何と5〜6g!
(fostex FE203等の代表的な軽量ユニットに比べても半分以下です)

キャビネットは、幅38cm×高さ58cm×奥行30cmのコンパクトサイズ。
超軽量コーンならではの抜けの良さを発揮できる後面開放型です。
重厚な響きのパーチクルボード材をチークつき板で仕上げました。


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SABA製20cmフルレンジユニット Permadyn19

通称グリーンコーンと呼ばれ、今なお多くのファンに愛され続けるザーバ(SABA)の名ユニットです。
上記同寸のキャビネットは、フィンランドバーチ材を採用。
緑色のコーン紙が鮮やかに映える黒塗装で仕上げています。

配線材にはWestern Electric布巻き単線を採用!


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SABA製22cmフルレンジユニット Permadyn25

ほぼ20cm口径ながら一回り大きいSABA製のユニットです。
絶妙の帯域バランスに、センスと技術力の高さをうかがい知ることができます。
SABA(Schwarzwälder Apparate-Bau-Anstalt)社は現存しませんが、
Telefunkenの対向メーカーとして一時代を画した総合電機メーカーです。


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Telefunken/SABA20cmユニット搭載後面開放システム
¥200,000(黒塗装・ステレオペア)
¥210,000(ツキ板仕上げ・ステレオペア)

サランネットは別売オプションとなります

その他、Lorenz、Grundig、LoeweOpta等々、ドイツ往年の名ユニット続々入荷予定!

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ローレンツ(Lorenz)製20cmフルレンジユニット

躍動感溢れる中低域とツィーターが全く不要に思える良質な高音域が見事に一体化しています。
この時代のフルレンジユニットの最高傑作の一つでしょう。


Lorenz 20cmユニット搭載後面開放システム
¥240,000(予価 黒塗装・ステレオペア)
¥250,000(予価 ツキ板仕上げ・ステレオペア)
サランネットは別売オプションとなります


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ラーヴェオプタ(LoeweOpta)製20cmフルレンジユニット

三角形のフレームが特徴の大変美しいユニットです。
奏でるサウンドは曖昧なところがなく芯がしっかりした印象で、実直なゲルマンの気風が漂います。

LoeweOpta 20cmユニット搭載後面開放システム
¥240,000(予価 黒塗装・ステレオペア)
¥250,000(予価 ツキ板仕上げ・ステレオペア)

サランネットは別売オプションとなります
フェーズプラグ(別売予定)の併用をお薦めいたします


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グルンディヒ(Grundig)製20cmフルレンジユニット

深いすり鉢状のコーンにベークダンパを組み合わせています。
厚みのある中低域をベースに、生々しい説得力と典雅な余韻表現を見事に両立させています。


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Grundig 20cmユニット搭載後面開放システム
¥240,000(予価 黒塗装・ステレオペア)
¥250,000(予価 ツキ板仕上げ・ステレオペア)

サランネットは別売オプションとなります
フェーズプラグ(別売予定)の併用をお薦めいたします

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フェーズプラグ


LoeweOpta、Grundig等の深絞りコーンのユニットで、奥まった位置から発せられる高音が筒臭い印象になるのを解決します。
材質はアルダー材で、販売品では芯の中空部にダンプ材を充填してあります。

装着例(LoeweOpta)


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Lattice1005PM \168,000
(サカエ工芸)

空間表現に優れるコンパクトなスピーカーシステムです。
広々とした音場の中に、芯を持ってくっきりと定位する音像、
これは、音像と音像の間のスペースを表現できて初めて実現する世界です。
https://sites.google.com/site/audiomotegi/home/high-light

http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/433.html#c8

[近代史3] ドイツの音楽、ドイツの音、そして世界の音 中川隆
9. 中川隆[-10434] koaQ7Jey 2019年5月16日 21:47:46 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1867]
VINTAGE AUDIO
ドイツ製のAUDIOを中心に紹介及び販売を致します。
https://vintage-audio.jp/?cat=8

Q&A

Q1: ドイツのヴィンテージスピーカーの特長は何ですか?

音の違いから言いますと、まず聴きやすい、聴き疲れしにくい音だと思います。
決してつまらない音では有りません。多くのスピーカーはかまぼこ型の特性になっており高域と低域を欲張っておりません。音楽や人の声などの核となる中域重視となっております。

構造の違いから言いますと、まず軽いコーン紙にて能率が高いユニットがほとんどです。

レスポンスが大変良く、真空管アンプとの相性も抜群です。またコーンの素材であります紙の質がダントツ的にすばらしいという事でしょう。タンノイなども古いユニットはドイツのコーン紙を使用しております。このコーン紙が最大の特徴です。 


Q2: 古いスピーカー達のコンディション、また使用していて壊れないですか?

エッジに関しましては年間にして100ペア以上のユニットを見て来ておりますが、アメリカや日本のユニットのようにエッジがボロボロという物は見たことが有りません。約40〜50年以上前の物ですが有っても故意によるものや縦方向の切れが殆どです。一部のユニットにはガスケットと一緒に外れて切れてしまった物、
Grundigなどはガスケットにスポンジが使われている物がありスポンジを貼り付けていた

接着剤と一緒に硬化してボロボロになっている物も見られます。いずれにしろ
エッジ素材そのものによる劣化ではりません。ウーハーの一部には布エッジも見られますがほとんがフィックスドエッジであり問題なく使用出来ており、よほどの事がなければこれからも問題ないでしょう。                                 
ボイスコイルの擦れに関しましては、やはり物によっては見られます。
保存状態が悪く、錆による物、ゴミが入ってしまった物などです。

ドイツのユニットはボイスコイルとマグネットとの隙間が非常に狭く出来ております。よってレスポンスの良いサウンドを奏でます。日本やアメリカのユニット達はアロワンスをみて広めにとっております。当時のドイツの基本的な技術力、精度の確実さを裏つけております。

Grundigに多く見られるセンターキャップにスポンジを使っている物はスポンジがボロボロになっている物がほとんで要注意でも有ります。ボロボロになっていたら取ってしまった方が安心です。                                         
また蝶ダンパーの物はボイスコイル擦れの物も布ダンパーに比べると多いようです。

音の良いとされている蝶ダンパーから布に変わった点からも布の方が長期間の安定
が望めるからだと思われます。一部の蝶ダンパーはネジの調整によりセンター位置を変える事が可能になっておりますので、簡単に直す事も出来ます。 
   
使用に関しましては、よほどの事がなければまず壊れないでしょう。
これからもずっと使えるスピーカーだと理解しております。        

Q3: 最近のAMPに繋げることは可能ですか?

まず,入力インピーダンスになりますが、ドイツのユニットは殆どが4〜6Ωとなっております。

最近のAMPには4Ω端子も付くようになって来ましたが、殆どのトランジスタアンプは4Ω以上であれば問題なく繋げる事が可能です。真空管AMPの場合も出力端子がついていれば問題ありませんが8Ωに繋げても大きな問題はなく、普通に聴く事が可能です。厳密に言うと動作位置が多少狂い、定格より多少パワーが入ります。                                        
スピーカーの最大入力パワーですが、ヴィンテージの物はユニット本体にて10W以下、システムにて25W以下の物が殆どでしょう。50W,100Wのアンプにて聴いていてユニットが壊れるかというと普通に使用している限りでは問題なく使用出来ます。通常、オーディオショップでの音量にて5W程のパワーを使用していると言われますので、自宅でしたら5Wも出せないでしょう。

Q4: どのようなAMPと相性が良いのですか?

真空管AMPかトランジスタなど使用するAMPにてサウンドは変わります。

基本的にはどのAMPでも十分な表現力にて楽しめるかと思いますが当方のシステムでの比較にて参照下さい。

真空管AMPはドイツのBraun EL84PP,2A3シングルを試聴室では使用しておりますが
やはり年代的にも実際に当時も真空管にて鳴らしていたことでしょうから相性は良いと思います。能率が良いので1WクラスのシングルECL82でも十分に鳴ってくれます。 
         
トランジスタはテクにクスのSU-V7を使用しておりますが、低域特性がやはり真空管AMPよりは良いので低音の出方がかなり違います。サイズの割には低域が出ますので
驚ろかれる事でしょう。サウンドも古臭くはあまり感じないでしょう。
https://vintage-audio.jp/?cat=8

http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/433.html#c9

[近代史3] ドイツの音楽、ドイツの音、そして世界の音 中川隆
10. 中川隆[-10433] koaQ7Jey 2019年5月16日 21:51:25 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1868]

ドイツ SABA のフルレンジ SPユニット
http://vintage-audio.jp/?p=390

メーカー:SABA
モデル名:Permadyn 5298U8
生産国:ドイツ
生産時期:1952〜1958年
型式:シングルコーン
口径:8inインピーダンス:5Ω
マグネット:アルニコV

※より詳しい資料はこちらのサイトを参照下さい。
http://home.arcor.de/pfaue/klangkue/gruenwunder/sabaliste.htm


鮮やかなグリーン色のコーン紙が特徴のドイツ名門SABAのフルレンジSPユニットです。

超軽量コーン紙に小型の磁気回路、ペラペラのプレスフレーム・・・

1950年代の家庭用ドイツ製ユニットの特徴なのですが、これを上手に鳴らすと、英国やアメリカのユニットでは出すことの出来ない、ナチュラルで透明度の高く、繊細で分解能が高いサウンドを奏でるので、見た目じゃ判断できないのです。

そして、これらドイツのユニットを研究すると非常に合理的に作られている事に気が付きます。

超軽量なコーン紙を使用している為に、それを駆動する磁気回路は小さくでき、よってフレームもダイキャスト等大掛かりでなくプレスフレームで十分な強度が取れる訳です。

実に合理的でしょ!

しかも、超軽量コーンはユニットの設計だけでなく、サウンドにも大きなメリットがあります。

軽量だから信号に対しての反応が圧倒的に速いのです。

これにより、全帯域で分解能が高く、小音量時に音が潰れないのです。

小口径・軽量コーンのユニットは、家庭用(家庭用HiFi)ユニットに分類されますので、ドイツ業務用と混同して考えては駄目です。

また、構造上ハイパワーユニットではありませんから、駆動するパワーアンプも、2〜3Wのシングル(またはP-P)管球アンプが適当です。音量が足りないからといって、ハイパワーなアンプを繋いだりしてはいけません、音量を稼ぐ場合は、ユニットを複数個使用します。そして、適度な音量で鳴らすことで、超軽量コーンユニットのメリットが最大限発揮できます。

この事を踏まえてシステムを構築します。

まず、特徴である軽量コーンにあまりプレッシャーを掛けずに使用したい為、平面バッフルか後面開放型が適当だと思います。

密閉型、バスレフ型になるとバックプレッシャーのコントロールが難しくなる事とエンクロージャーの影響を受けやすくなりますので、今回は1940年代の米PHLCO社のAMラジオのキャビネットを利用することにしました。

後面開放型になります。

バッフル板をキャビネットに合わせて製作します。適度な鳴りを考え、9mm厚のフィンランドバーチ合板を使用しました。ユニットのインピーダンスは5Ωなので、2本をシリーズに接続し、トータルインピーダンス10Ωで使用します。それを組み込んで完成です。

そのサウンドですが・・・ユニットの特徴を上手く活かせたシステムになったと思います。決してワイドレンジではありませんが、全帯域に渡って癖がなく明瞭度が高いサウンドです。長時間聴いても聴き疲れすることもなく、部屋の中に音楽が自然に広がっていきます。これ1本で十分か?と言われると、私の場合はそうはいきませんがサブシステムとして、または音楽鑑賞用としてなら十分な能力があります。

ドイツ家庭用シングルユニットは、見た目ではなく実質的な能力の高さを、国内の皆さんも評価して欲しいと思います。

このユニットは、ドイツ(ライプチッヒ)のコレクターからの出物で大変状態の良いユニットでした。同等ユニットも多数ありますので、これらSPユニットをお探しの方は下記までお問い合せ下さい。
http://vintage-audio.jp/?p=390
http://www.barshinkukan.com/kizai.html



http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/433.html#c10

[近代史3] ドイツの音楽、ドイツの音、そして世界の音 中川隆
11. 中川隆[-10432] koaQ7Jey 2019年5月16日 21:53:44 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1869]

SIEMENS WIDE ANGLE C70233-B5016-A11

小劇場などでの使用を想定して設計されたスピーカー。

WIDE ANGLEではコアキシャルスピーカーを3個使用しており、水平にそれぞれ約5度ずつ方向を変えてマウントされています。これにより拡散度を広げています。
各ユニットのインピーダンスは15Ωなので3個並列接続では5Ωとなりますが、内蔵のトランスで15Ωのインピーダンスにしています。

WIDE ANGLEはオイロダインと同様にKLANGFILMシステムのグループに入るスピーカーで、優れたステレオ効果を持っています。

ステージ用としては2m×2mの平面バッフルでの使用を推奨しています。また、家庭用としては比較的小型の後面開放型ボックスでも使用できます。
 

定 格
2ウェイ・3スピーカー
許容入力 30W
周波数特性 60Hz〜16kHz
インピーダンス 15Ω
出力音圧レベル 99dB/1W 113dB/30W
推奨バッフル 2m×2m
外形寸法 幅384×高さ906×奥行170mm
重量 10.3kg
http://audio-heritage.jp/SIEMENS/speaker/c70233-b5016-a11.html

SIEMENS Coaxial C72233-A10-A7

25cmコーン型ウーファーと9cmコーン型トゥイーターを組み合わせた25cm同軸型スピーカーシステム。

前面には音響レンズを装備しており、高域の拡散度を高めています。

シーメンスコアキシャルスピーカーの入力インピーダンスは15Ωに統一されています。
使用しているアンプの出力が8Ωの時は効率上、特性上に問題があるため、インピーダンスマッチングトランスをパワーアンプとスピーカーの間に使用することを推奨しています。

定格
同軸型フルレンジユニット
構成 低域用:25cmコーン型
高域用:9cmコーン型
インピーダンス 15Ω
許容入力 10W
周波数特性 60Hz〜16kHz
出力音圧レベル 98dB/1W 108dB/10W
http://audio-heritage.jp/SIEMENS/speaker/c72233-a10-a7.html


SIEMENS COAXIAL アルニコ・タイプ

アルニコ・コアキシャルはすでに幻となり久しく新たにお目にかかりません

ワイド・アングルに使用されていたものですが、以前入手したものです。あらたに本サイトに登場させました。ペア 価格550,000円

フェライトとの違いは多岐にわたりありますが、音も含め、好き好きです。フォト集に入れてありますので、フェライト・コアキシャルとの違いはお分かりになるでしょう。

同軸でなければならない理由が、あるのでしょう。シーメンスの同系2WAYでも同じ音になりますが、いずれも、アンプを選びます。AXIOM-80以上にその音は繊細なのです。

数年前まで、あるレストランで、フェライト・コアキシャルと当方が整備したSIEMENSパワー・アンプ(EL84pp)を使用しお客様にお聞かせしていました。ジャズ・クラシック・モノ・ステレオどれにおいても、フェライト・コアキシャルもそれなりによい音に仕上がり、お聞かせできました。かつて聴いた上弦での音はなんだったのか深く考えさせられたものです。当然、アルニコ・コアキシャルは実に良い音です。とはいえ残念ながら、使いこなせる方は、そう居ないと思いますので、そのうち、レコード・コンサートにおいて、デビューさせようと考えています。
http://rakumeischa.cocolog-nifty.com/audiotubes/2012/05/siemens-ec6b.html


1978年、私のオーディオ装置はある日の家内の一言から始まりました「ステレオを聞きながら掃除をしたい」たったこれだけの言葉から始まってしまったのです。

そこで私は安いパイ○ニアのコンポを買いに行きました。音が気に入ったとか、形が気に入ったとかではなく、ステレオなんてみんな同じようなものだろうという馬鹿げた考えからです。

買ってから音を聞いてびっくりしました。これがステレオの音かと。実はステレオを買うのも音を聞くのも今回が初めてだったのですが、私の子供の頃に父が買ったビクターの「電蓄」は聞いていました。その大昔の器械よりはるかに悪い音なのです。

そこでステレオを持っている友達に聞いてみたりしました。そうするとスピーカーはJBLが良いのだという話です。パイ○ニアで十分という家内を押しとどめ、友達にここなら売っていると聞いたマックオーディオという店に買いにとんで行ったのです。JBLという名前だけは聞いたことが有りました。

マックオーディオで安いJBLのスピーカーを売ってもらいましたが、その時、その店で聞いたシーメンスのコァキシャルというスピーカーの音に心を奪われてしまいました。

ここはとんでもない悪魔の巣窟だったのです。

その後、その店でいろんなスピーカーを聞かせてもらったのですが、やっぱり自分はシーメンスの音から抜け出せず、シーメンスのコァキシャルを部屋で鳴らすことに決めました。その当時この店の専務をしていたのが今、私の大先生である広川さんです。

早速シーメンスのコァキシャルを買い込み、そのスピーカーを鳴らすための機器選びに入りました。針はオルトフォン、アームもオルトフォンのロングタイプです。ターンテーブルはQRKのローラー駆動、昇圧トランスはトライアード、プリアンプは広川さんから自作してもらい、メインアンプは伊藤喜多男の一番安い6CA7タイプのモノラルをセットで買いました。これらは全て店と相談しながら、自分の耳で聞いて、選んだものばかりです。

(伊藤喜多男作のモノラル・パワーアンプ)

伊藤喜多男のプリアンプや300Bのメインアンプも店から貸してもらい部屋で鳴らしてみました。そのときの感動は今も忘れられないものでしたが、なにしろ値段が高く私のような貧乏人に手の届くものでは有りません。全ては諦めました。

それでも一気に揃えた金額は相当なもので、長い間ローンの返済に家内と一緒に苦しんだものです。

これでだいたい満足できるものとなりましたが、最後にスピーカーをシーメンスのコァキシャルから同じシーメンスのワイドアングルに換えました。

(シーメンス・ワイドアングル・バッフル)

音はあっさりとした中にも、十分な雰囲気を持ち、高音、低音はフィルタでカットされているものの、メリハリのある中音域は生の演奏を彷彿とさせる立体感、色気、生き生きさなども持ち、自分としては我慢できるところまできたかなと思っています。

表現は演奏家の考えをかなり出してきますが、押し付けがましいところが無く、聞き流すことも出来ます。ウエスタンのアンプや伊藤喜多男の300B,広川さんの自作オーテイルアンプなどを聞いていると自分の装置の表現はずいぶんあっさりしているかな、と思うのですが。現在のメーカー製の装置を使っている人から比べれば、ずいぶん癖の強い装置でしょう。
http://hiiya.net/audio/souti.htm


シーメンス コアキシャル 2006.6.25

僕のオーディオライフで一番長く付き合っていたのがこのスピーカーです。何の変哲も無いコーンユニットを同軸に取り付けただけの、あまり冴えない外観のユニットです。

でも其の能力は素晴らしく、殆どの大型スピーカーが霞んで見えます。只周りの条件に、もの凄く正直な為、誤解されてもいる可哀想なスピーカーです。

早い話が、このユニットが鳴らなければ、アンプやプレーヤーを疑うべきです。このユニットに繋がれたアンプは殆どが馬脚を現します。普通のスピーカーでは、ばれないアンプの欠点(欠陥)を一瞬で見抜いてしまう、恐ろしい(素晴らしい)スピーカーです。

でも、所詮メーカー製。僅かの所でのコストダウンで、其の能力がスポイルされています。でも、ユーザーの愛情で何とでも成る所ですので安心です。

一番の欠点はネットワーク。ウーハーには何も入っていず、インピーダンスの上昇に任せているだけです。ツィーターも定数は其の侭で良いのですが使っているパーツが粗悪品です。

このパーツをもっと良品の物に替えましょう。ツィーターだけなのに、低域まで変わって来ます。

もう一つ、ウーハーにシリーズにコイルを入れるのです。勿論良質の空芯コイルが必用です。定数は0,5mH。其の音を聞いたら、もう絶対に外せ無く成ります(注1)。

フレームの強度不足も気に成っています。マグネットを直接支持する事で解決します。(写真はこちら。)

世の中では、アルニコマグネットの物が珍重されているようですが、僕の処で鳴き比べをした時は差が出ませんでした。古いユニットでアルニコですと減磁の恐れも有りますし、一考を要すると思います。骨董品では無いのですから、古い物を珍重しすぎる風潮に不安を感じます。まあ、其れを手に入れて本人は幸せなんですから、余計なお節介なのですけれど。(笑)

オイロダインを買っても、ネットワークもフレームにも手を加えずに其の侭で鳴らすより、其の金額(オイロダインの購入額)をアンププレーヤーに廻し、コアキシャルをきちっと鳴らした方が、数倍良質な音楽を手にする事が出来ます。

それに気付かずに、オイロダインを持っているだけの人の何と多い事か・・。所詮音楽を聞く為の道具に過ぎないのに。

何を持っているかに価値を見出しているうちは、良質な音楽を手に入れるには時間が掛かりそうです。
 

僕のオイロダインは、良くなる度に、バランス、音色がコアキシャルに似て来ます。オイロダインでコアキシャルの鳴り方を出そうとしているのかも知れません。


追記です。
注1、の件です。コイルを入れた方が良い結果が出るのには、アンプも考えないといけない事が判りました。

僕のアンプの様なノンNFアンプでしたら、良い結果が出るのですが、NFを多量に掛けてあるアンプは上手く行かないことが多いのです。

この辺も考慮に入れて実験して見て下さい。
http://hayashilab.syuriken.jp/aucoaxial01.htm

シーメンス、コアキシャルユニットを片ch3本使ったシステムにワイドアングルが有ります。僕もオイロダインを導入する迄は使っていました。さすがに3本の威力。スケール感はコアキシャル一発の比では有りません。暫らく満足して使っていましたが、ナンカ変?

スケール感は確かに有るのですが、全体に大味。コアキシャルの得意とする細かなニュアンスの表現が出て来ない。早い話が、大男、総身に知恵が廻らない。を地で行っています。

ナンデだろう?

原因は、思いつく物からドンドン対策をして行きました。バッフルを替えたり、フレーム(ワイドアングル用)を作り直したり・・・。其々効果が有りましたが、皆今一歩。

待てよ?3本のユニットはパラって有る。其れって良いのかなー?スピーカーはマイクと同じ構造。モーターと発電機の関係と同じ。

お互いにアンプからの信号で振動している。で、其の振動は隣のユニットのコーン紙を振動させる。すると隣のユニットは其の振動で発電してしまう。其の電気は・・・・・・・・・・・・・。

パラ接続ですから、其の電気は元のユニットに戻って来て、アンプからの信号と別な信号(隣のユニットの発電信号)で動作をしてしまう。

エーーーーーーーッ。まさかそんな・・・・・・・。

で、実験です。普通に音楽を聴いていて、同じ部屋の中に有る、スピーカーユニットの発電電圧ってどんな物なんだろう?

ワイドアングルをチョイ大き目の音量で鳴らしました。その時部屋の中にはマクソニックのDS405が有りました。(アルテック604−8Gと似ています。)

其のスピーカー端子からケーブルをミリバルまでひきました。

ミリバルの針の動きを見てビックリ。音量の大きい所では300〜500mVも振れるのです。ま、まさかー。何度もミリバルのセット具合を見直しましたが間違いは無し。表通りをバスが通過するとミリバルの針は又振れます。

此れだけの電圧が隣のユニットへ流れ込んで、悪さをするのです。

じゃあ、ひょっとして・・・・。3本のユニットのパラレルを外し、ユニット単独でアンプ迄配線。アンプの処で3本をパラッたら見違える様。

でも此れでは根本的な解決には成りません。

で、作りました。入力1系統。出力3系統のパワーアンプを。

入力信号は初段管へ入る。初段管の出力はトランスへ。トランス二次ホット側を3本に別け、3本のパワー管のグリッドへ。3本のパワー管は其々の出力トランスを経てスピーカーへ信号を送る。このアンプをモノラル構成でステレオ分作り早速の試聴。

此れがワイドアングルの実力なんですね。今迄の不満が完全に解決。

此れが出来て直ぐに伊藤喜多男氏の処へ行く用事が。

この話をしたら、先生一瞬悔しそうな顔を・・・・。パワー管は何を使ったかとか、電流はどれだけ流したとか色々聞かれました。先生、自分では人に聞かれると嫌がるくせに、と思いながらも、全部ネタをばらしてしまいました。先生の亡くなる3〜4ヶ月前の話です。

最後に。もし今ワイドアングルを使っているのでしたら、あのフレーム(数度ずつ首を振っているあのフレームです。)は誰かにあげちゃいましょう。同じサイズの単なるラワンベニヤで良いですから、普通の1枚板に交換しましょう。愛聴盤が増えますよ。
http://hayashilab.syuriken.jp/auwideangle01.htm


JAZZオーデイオ** シーメンス、25センチ、コアキシャルスピーカー !!
2012/11/10(土) 午前 7:01

同軸スピーカーを語る上でドイツ、シーメンスの25センチ、コアキシャルユニットをはずす訳には行かない。         
ペアで28万もするユニットなのでたやすく手に入れるのは、難しいかもしれないですが、どういう音なのかは知っておく必要がある。         
周波数は、60hz〜16KHZ、インピーダンスは何と15オーム、しかし現代のアンプで十分ならせるとの事。  安心した。    
音圧レベルが高く98dbもある。     
許容入力が10wしかないのであまりボリュームを上げられないかも。
ジャズをガンガンかけるのは難しいそうだ。    
ユニット前面のデフューザーは、もちろん音を拡散する目的だと思う。     ツイーターは9センチコーンで、ウーファーは有名なクルトミューラー製で軽量、とにかく98dbという高能率なので、平面バッフルで鳴らすことを薦めている。                             
評論家の細谷氏は聞いた感想を次のように話している。
         
「 その音は硬い骨格のイメージ。    
オーケストラを聴くと各パートが位置的にも音的にもつながりがいい。 」          
しかし、ジャズを聞いた感想はあまり良くなかった。             ジャズファンには、あまりむいていないユニットかも。 
           
元々は、小劇場用に開発されたユニットらしくあまり入力を入れすぎると壊れてしまいそう。     
やはり好き嫌いが分かれてしまうユニットなので僕みたいにジャズをガンガンかけたい人向きではない事は確か。      
サックスの明るさ見たいのを表現するのは苦手みたいだし、ピアノもコリンというようなタッチが出てこないと評論家の意見。         
音楽がまとまりすぎてこじんまりと聞こえてしまうと、岡氏が述べている。    追力にかけるとも書いている。 
                     
要するに、ジャズにはあまり向かずどちらかといえば、クラシックファン向けか。          
ドイツというと何か硬いイメージを誰しも持っている。   
どちらかと言うと、クラシックでジャズのイメージが沸いてこない。      クラシックファンでこのユニットを使っている人を知っているが、僕達ジャズ狂には縁遠いユニットか。    
まあ、どういう音のユニットなのか勉強できただけでも良かったとしょう。 
http://blogs.yahoo.co.jp/good3shood/10556246.html

393:ディラン 2008/12/23(火) 00:10:55HOST:FL1-122-130-196-27.kyt.mesh.ad.jp

ジークフリート様。RW−2様。独国のSPはワーグナーを聴くのには良いですか?
ALTEC好きのディランは修理から帰ってきた409Bにああこんな物だったと失望しております。
ALTECモニターに色付けして、もうこれ以上は要らん。と思っておりますがワーグナーをもっと重く、暗く又目覚めるような明るさが独国のSPで、もしやと思ってしまいます。
如何なものでしょうか?ワーグナーを最高の音で聞くシステムとは?

394:RW-2 2008/12/23(火) 01:00:32HOST:34.19.87.61.ap.yournet.ne.jp

「ワーグナー最高」と言ったらやっぱりシーメンスでしょう。
シーメンスのコアキシャル平面バッフル。or 3発のワイドアングル。
お金があったらオイロダインに止めを刺すのでしょうが、いずれにしても本領発揮にはそうとうな忍耐と技術がいるようでっせ。

拙者はアルテック/JBL(西海岸勢)と表現をまったく別にする東海岸勢のボザークを使ってますが、音は暗く地味ですが 重圧で陰影に富み、そのへんをまずまず良く鳴らしてくれています。


395:ジークフリート 2008/12/23(火) 09:29:35HOST:wb56proxy08.ezweb.ne.jp
ボザークてのは、英国人が米国に来て作ったんだそうですね。渋く穏やか〜に、しかも雄大に鳴るとこなんか好きダナ〜。(菅野沖彦が使ってるマッキントッシュのスピーカーなんかはボザークの協力で出来たそうな)

ウチのテレフンケンは、中高域に若干セピア色の艶?と言いましょうかテカリ?が乗ってきまして、この辺りがドイツらしさかナ?と思っておりますが、何せちっちゃいので重く暗い低音なんぞは全く無理で御座いまして・・・
ワーグナー聴くなら、金管が堂々と鳴って欲しいし、ドーンと来るところもちゃんと出てもらいたいし。古レンジ一発ですと雰囲気だけチョコっと聴くってなカンジになっちゃいますから・・・
五味先生なんかはワーグナー聴くためにオートグラフ買ったみたいなこと書いてたようにも思いますが・・・
ホーン好きなワタクシとしては、(聴いた範囲なら)バイタボックス191かバスビン辺りで聴きたいですね〜。
(アルテックA5なんかと並べて聴くと、たくましさを感じさせながらも、アルテックほど開放的でなく、響きも渋いように思います。)

7:V-LZ 2007/08/22(水) 19:25:53HOST:server12.janis.or.jp

シーメンスコアキシャルを1m四方のバッフルに取り付けて聴いておりましたが、カントリィー系統は非常に明るく爽快な音がして陽気な感じは充分でしたがすぐに飽きるようです。
気分の浮き浮きしたときのみ聴きたい音ではありますが常に聴きたい音ではありませんでした。
しかしこの作りはドイツ的というかドイツの車に相通ずる所があり感心しております。

232:ジークフリート 2008/08/03(日) 09:33:05HOST:wacc2s3.ezweb.ne.jp

ワーグナー聴くには力強いプレイヤーと低音ホーンのスピーカーなんかで聴くと圧倒的に、如何にもドイツてカンジがしますが、あんまり迫って来られると腰が引けちゃう。


396:ディラン 2008/12/23(火) 09:50:36HOST:FL1-122-130-196-27.kyt.mesh.ad.jp
RW−2様。ジークフリート様。有難うございます。
何か魔界に入りそうで怖いです。
フルトヴェングラー/ベルリンのロシア版(メロディア?)なんかを聴いていると極北の音に惹かれますね。


441:RW-2 2009/02/07(土) 12:15:04HOST:34.19.87.61.ap.yournet.ne.jp

平面バッフルもサブロク板を半分に切った物程度では小さすぎますね。
やってみると150×150くらいは必要だす。


442:もみじ饅頭@広島 2009/02/07(土) 14:51:46HOST:4.17.183.58.megaegg.ne.jp
 >>441 RW−2さんへ

 私の部屋は、洋室7畳程度の見事なうさぎ小屋なんです。
言われるとおり150×150程度のバッフルは必要でしょう、

 その昔、SIEMENS COAXIAL (たしか25センチだった?)というのがあって、後面開放箱に収納されていたとの記憶があります。この程度の箱ならば何とかなるかなーと思って図面をいろいろ物色してみます。


443:RW-2 2009/02/08(日) 01:03:22HOST:34.19.87.61.ap.yournet.ne.jp

関本で売ってたSIEMENS COAXIAL12”一発入り後面開放箱は100×80ぐらいじゃなかったですかね。

後面開放型にすると相対的には大きな平面バッフルと同じになりますのでバッフル面積は減らせますね。関本の箱は定在波防止のためなのか台形のような形状の後面開放型だったですね。


__________


(参考) SIEMENS 6W

18cmダブルコーン フルレンジユニット
インピーダンス:8Ω
周波数帯域:60〜18,000Hz
出力音圧レベル:99dB/w/m
http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Gaien/3827/speaker-j.html
http://phonicsbook.net/foreign/SIEMENS/6W.html
http://tomozon.sakura.ne.jp/speaker/6W.html
http://www.hi-ho.ne.jp/ita2-yas/speaker/a40_link.htm


80:もみじ饅頭@広島 2008/01/12(土) 11:37:15HOST:74.43.183.58.megaegg.ne.jp

 フルレンジでも帯域が100〜10000Hz程度で、中域の情報伝達が優れているものでしたら、どんなジャンルの音楽でもそつ無く再生できると思いますよ。

ボイスコイル径は1インチ(25ミリ)のものが濃厚な音が出て真空管アンプと合いますが、耐入力が小さいので大きい音は出せません。
手元の SIEMENS 6W はボイスコイル径は22ミリのため、許容入力は僅か6Wしかありませんが大変濃厚な音がします。
 
 つまり、JBL−8TなどVCの大きいユニットの場合、耐入力は大きいものの、ツイーターが必須となりフルレンジとしての魅力に欠けますね。
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/lite/read.cgi/music/11602/1186306900/
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/lite/read.cgi/music/11602/1267522956/

ジーメンス 13g(ペア)
ちょうど P610 くらいの Siemens 13g

 ロクハンとされるサイズの小型フルレンジ・スピーカーです。

ジーメンスのフルレンジといえば 15m や 14g が有名で、それらの立派なユニットに比べると、このユニット質素な外観をしていますが、音は外観の似ている 22a よりも、型番が似ている 14g に近い系統です。20 cm の 14g よりも口径が小さい分、高域が素直に伸びていて好感がもてます。ツィーターとして使うのも妙案でしょう。比較的数の少ないユニットです。
http://www.klang.jp/index.php?f=&ci=14451&i=19220

【済】ジーメンス12インチ・同軸(1本)SIEMENS

ドイツの機械らしい外観をしたジーメンスの12インチ同軸

 ポピュラーな10インチのコアキシャルではなく、12インチで、非常に珍しいユニットです。エッジは皮で、ツィーターを外すと、12インチのフィールドと基本的に同じフルレンジになります。ネットワークもタンノイのモニター・ブラックのように裏面に取り付けられています。ツィーターのコーンはアルミです。
http://www.klang.jp/index.php?f=&ci=14451&i=19247

【済】ジーメンス12インチ・フィールド・皮エッジ(ペア)

白い飛まつがあるので映画館で使われたと思われる皮エッジの12インチ

 ジーメンス(テレフンケン)の12インチ・フィールド型のフルレンジ・ユニットで、通常のフィックスド・エッジではなく、皮エッジです。

本来はスタジオモニター用のユニットとされています。この系統の12インチはどれも素晴らしい音ですが、豪華なラジオ兼電蓄に比較的多く用いられたフィックスド・エッジ以外は、めったにお目にかかれない大珍品です。そのうえ、このペアは音も外観もそろっています。

緑色のフェルトは1930年代のテレフンケンのユニットによく見られますが、これはオリジナルではなさそうです。わたしの知るかぎり、もっとも美しい音のフルレンジです。
http://www.klang.jp/index.php?f=&ci=14451&i=19221

乱聴録【其ノ五】
ジーメンス(テレフンケン)皮エッジ12インチ・フィールド SIEMENS TELEFUNKEN(2008年4月19日)


皮エッジの12インチ・フィールド型。緑のフェルトはオリジナルではない

 日本では公式に「シーメンス」とされている SIEMENS だが、オーディオ愛好家にとっては、最高のオーディオ機器を製造していたころの1966年までの名前であるジーメンス&ハルスケ(SIEMENS & HALSKE)が記憶すべき名称だ。Halske とともに同社を創業した Ernst Werner von Siemens は、電気機関車などの発明で有名だが、マイクロフォンやスピーカーの動作原理となっているムービング・コイルの発明者でもあることを忘れてはいけない。そういったわけで、オーディオの話題ではジーメンスと表記することをご容赦いただきたい。


磁気回路は小さく、42006 と比べると貧弱に見える

 ジーメンスは同社と AEG で共同設立したテレフンケンと密接に関連してスピーカーの開発、製造を行ったので、両社のラッパはどちらのブランドなのか判然としないところがある。この皮エッジの12インチも同様だ。

フィックスド・エッジの12インチは、1938年ごろのテレフンケン製高級ラジオに内蔵されていたことからテレフンケン製とされているが、下の写真に示すドイツのスタジオ・モニターの原器ともいえるラッパは、同じフィックスド・エッジのユニットを用いているのに SIEMENS のエンブレムが付いている。したがって、この系統のユニットをジーメンスのラッパとするのか、あるいはテレフンケンとするのかは難しい。


つい立型をした SIEMENS のスタジオ・モニター

 この皮エッジの12インチはフィックスド・エッジより数年後で、1940年ごろにごく少数が製造され、主にスタジオ・モニターとして用いられたと思われるが、入手したラッパには映画スクリーンの飛まつと思われる白点があるので、劇場でも使われたのだろう。ひょっとすると試聴したペアはテレフンケン・バージョンで、元から L45 のような緑色のフェルトであったのかもしれない。

 終戦前後には皮エッジのままアルニコ化され、さらにアルミ・コーンのツィーターを加えた同軸ユニットも製造された。いずれのラッパも、現存している数は非常に少ない。下の写真は上のスタジオ・モニターのユニットで、こちらの灰色のフェルトはオリジナルである。ただし、このユニットは皮エッジが縮んで変形しており、大手術が必要なために試聴できなかった。


修理中のスタジオ・モニターのユニット

 エッジの皮は幅が広く、明らかにフィックスド・エッジを手作業で切断して製造したものである。同じ12インチの 42006 が能率最優先のショート・ボイスコイルで大振幅時の歪みを容認した設計であるのに対し、このラッパはロング・ボイスコイルで能率が低く、高忠実度再生をねらった設計である。下の写真はボイスコイルがかなり飛び出して見えるが、これでもボイスコイルの位置はほぼ中央で、正しく調整された状態である。磁気回路のギャップの深さが 5 mm しかないのに、なんと、ボイスコイルの幅は 11 mm と2倍以上もあるのだ。この時代にコーンの振幅をそんなに広く想定していたとは思えないので、かなりの無駄があり、なぜこのような設計をしたのかは謎だ。


不必要と思われるほど長いボイスコイルで能率は低い


■ ディスク1「マーラー/子供の不思議な角笛」
 冒頭の大太鼓の一発で衝撃を受けた。これはただならぬラッパだ。フィールドの小さい貧相な外見からは想像できない、床を揺るがすような重低音に、オーディオ的な快感を禁じえなかった。オイロダインはまったくかなわない。大太鼓以外のパートも大口径フルレンジとしては不思議なくらい団子にならず、さわやかさがあって魅力的であった。少しメローで聴きやすい声の音質ながら、ディースカウはディースカウらしく、シュヴァルツコップはシュバルツコップらしく聴こえた。

■ ディスク2「モーツァルト/女声歌曲集」
 独特の艶とまろやかさのあるソプラノで、夕べの想いはロマンティックな雰囲気に浸れた。やはりフルレンジなので、ホーンのような華やかさやリアリティには欠けるが、これはこれで、うっとりできる。この録音の独特な癖は少し潜められるが、区別ははっきりしていた。やはり、メローでありながら分解能のある不思議な音で、荒々しさのあるテレフンケンとは対照的であった。

■ ディスク3「ヌブー&ハシッドのヴァイオリン」
 同じ高価なフィールドの12インチということで、どうしても比較してしまうが、42006 よりもずっと良かった。ヌブーのこの録音は理屈抜きで美しく、耽美的に聴けた。それでそのまま、なにも考えずに最後まで聴き続けてしまった。このラッパが持つ高域の甘さが、ヴァイオリンの SP 復刻ではすべて良い方向に作用していた。

■ ディスク4「ショパン/ノクターン全集」
 このディスクのみ、愁いのある 42006 の音に軍配があがった。十分に雰囲気はあったのだが、ピアノはもう少し辛口のフィックスドエッジのほうが「らしく」聴こえる、ということなのだろう。分解能は申し分なく、アナログとデジタルの差もはっきりとわかる。巻線の低音はすばらしく、テレフンケンが軽々しく聞こえてしまうほどであった。

■ ディスク5「ムソルグスキー、ラベル/展覧会の絵、ボレロ」
 録音嫌いで有名であったチェリビダッケは、個性派ぞろいの指揮者のなかでも、極め付けの一人といえるだろう。録音の人為的な編集を不正なものとした指揮者の意志の表れか、このディスクもあまり加工臭のしない好感のもてる音作りだ。人工調味料をふんだんに入れた惣菜のような録音に麻痺してしまった耳には、ゆっくりとしたテンポの展覧会の絵がスローフードのように心地よいだろう。もちろん、1990年代の新しい録音なので十分に Hi-Fi であるし、管弦楽の編成も大きいので、一般的なオーディオの試聴にも適したディスクであると思う。演奏前後の拍手も自然な雰囲気で録音されいる。


チェリビダッケの展覧会の絵とボレロ

拍手の不思議な音場に驚いた。スピーカーの上方にふんわりと広がるプレゼンスに、思わず高いところにある別のスピーカーが鳴っているのか?と腰を浮かせてしまった。それが、信号をモノラルにミックスすると、ぴたりと真ん中に置いてあるテレフンケンから音が出てくるように聞こえるから見事だ。シュルツの KSP215 ほうがより正確にステレオの音場を再現していたはずだが、こちらのほうがずっと広がりがあって魅力的だ。これも皮エッジの効果だろうか?

 拍手ばかりでなく、オーケストラもすばらしい音で、この一連の試聴で初めて全曲を聴いてしまった。能率がやや低めなので、それなりにパワーが必要だが、EL34 シングルの8ワットでも不足しなかった。キエフの大門も伸びやかで破綻がなかったが、少しこじんまりとした感じであった。

■ ディスク6「ワルツ・フォー・デビー」
 42006 では厳しかったハイハットだが、このラッパではまずますの出来であった。ピアノは角の取れた音でリラックスして聴くことができた。ベースはオイロダインやテレフンケンのようには弾けなかったが、誇張の無い表現が自然で好ましいものに感じられた。全体にマイルドであったが、このように角の取れたジャズもまた、すばらしいと思った。

■ ディスク7「サラ・ボーン&クリフォード・ブラウン」
 クラッシックとジャズで女性ボーカルの評価が反対になるフルレンジが多いなかで、このユニットはどちらも良いという例外であった。独特の甘さはジャズでも同じだが、声からいろいろな表情がきちんと聞き取れたので、ずっと聴いていたいと感じた。


■■ 乱聴後記 ■■
 まったく驚くべきラッパである。何回も「不思議」という言葉を使ったが、けっして誇張ではなく、古ぼけて立派でもない外観からは想像できないほどの豊潤な音に驚いたためである。

下のホワイトノイズ再生時の音圧の周波数分布では、実質 1.1 m 角ほどの小さなバッフルなのに 1 kHz 以下がフラットで低音がとても豊かなことと、4 kHz とやや低い周波数にピークがあることがわかる。

全体を覆う甘さはこのピークと皮エッジの相乗効果なのかもしれない。つまりは、癖もそれなりに強い、ということであるし、周波数レンジもけっして広くはないので、完璧なラッパとはいえない。ではあるが、音楽再生のための最良の道具とは、このようなものではないか、と考える。無歪みであることのために、つまらない思いをすることはないのである。

 とくに印象的だった重低音に寄与しているのが皮のエッジだが、効果は f0 の低さだけではない。大学院で興味本意に受講した音響理論は、コーン・スピーカーのエッジで発生する振動の反射による混変調歪みに関する教授の論文の計算をやり直す、というものであった。その論文によると、エッジでの反射によって発生する混変調歪みが、スピーカーの歪みの大きな要因ということであった。

 たとえば、ロープの一端を木などに固定して反対から波を送ると、波は固定端で反射して戻って来る。これはフィックスドエッジの状態である。いっぽう、一端を柔らかな皮のようにほどよく伸びる材質で結んでおくと、反射はほとんど起こらない。つまり、フィックスド・エッジでは多量に発生するエッジでの反射が、皮のエッジではあまり発生せず、歪みが少ない、ということになる。このように優れた皮エッジだが、大量生産に不適なのは明らかで、スポンジなどに取って代わられ、廃れてしまったのは残念なことである。

 今回試聴したユニットは見た目はいまひとつなものの、2本が非常に良くそろっていて、皮エッジはとても柔らかく、特別に音の良いサンプルであった。したがって、同じユニットを入手しても、これほど優れた音はしない可能性が高いだろう。まさかとは思うが、オイロダインの低音に悩むオーナー諸氏は、この記事を読んでウーハーのエッジをハサミで切断したくなってしまうのではないかと、少々心配である。


周波数分布。バッフルなのに 1 kHz 以下がフラットなのが印象的だ
http://www.klang.jp/index.php?f=&ci=14457&i=18017


http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/433.html#c11

[近代史3] ドイツの音楽、ドイツの音、そして世界の音 中川隆
12. 中川隆[-10431] koaQ7Jey 2019年5月16日 21:55:16 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1870]

シーメンス8インチフルレンジで聞く女性ボーカル
http://www.youtube.com/watch?v=L24oFs13oEo
http://www.youtube.com/watch?v=d-5XPX4imAg


http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/433.html#c12

[近代史3] ドイツの音楽、ドイツの音、そして世界の音 中川隆
13. 中川隆[-10430] koaQ7Jey 2019年5月16日 21:59:55 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1871]
後面開放型システム
タテマツ音工オリジナル スピ−カ−システム
後面開放バッフル A-200 \150,000  1本の価格

シーメンス SF−180/501

 アルテック601−8Dが自宅から去った後に、我が家のメインシステムに座ったのはシーメンスの17cmフルレンジです。

 フェライトマグネットを使ったダブルコーン型で、メインコーンはストレートコーン、サブコーンは小さなカーブドコーン。

 使用しているエンクロージャーは後面開放ですが、外枠はかなり古いスピーカーシステムを分解して活用したもので、バッフル板は新たに薄い合板を加工して取り付けてあります。

 と言っても、バッフル板を取り付けてから軽く20年が経過していますが・・・。 

 ユニットの取り付けは、601−8Dと同じく、U字金具によるマグネット支持です。 


 マグネット部分
 8Ω対応  エッジはギャザードタイプ

 後面開放箱に入れて使用  自宅のメインスピーカー

 いかにもドイツのスピーカーらしい骨格のしっかりした音です。
 17cmのユニットとは思えない堂々とした低音で、後面開放でも低音不足を感じさせません。

 もちろん本当の低い音は出ていないのですが、中低音あたりの低音を感じさせる情報がしっかり再生できているのでしょうか。

 バッフル板は薄い板なのですが、板鳴りは少ないように思います。
 直接ユニットが接していませんので、単なる仕切り板の機能です。
 バッフル面はユニットの前後の音圧が丁度打ち消しあう位置なので、薄い板でも大丈夫なのかもしれませんね。


 今のところ、長方形の音楽部屋の長手方向にスピーカーを設置しています。
 システムを正面に向けたり、内側に振ったりと、色々セッティングを試しましたが、今のところ45度内側に振るように設置しています。

 ユニットの軸線は頭のかなり前で交差しますが、高音も十分に聴き取れます。
 2つのスピーカーの間にぽっかりと音場が浮かびます。
http://www.chukai.ne.jp/~stail/siemens.html


スピーカーエンクロージャ:後面開放型スピーカー


平面バッフルは、スピーカーを大きな板に取り付けることで、スピーカー前後の空気の流れを遮断し、特に低音域で打ち消されてしまう現象を排除しようとする原理です。

それなりの効果を得ようとすれば、音の速さが約秒速340mということもあり、けっこう大きくないと低域の効果が得られません。

なかなかそんな大きなバッフルを置けるなんて珍しいので、それならば前後の空気を遮断すれば良い….という目的を発展させて、平面バッフルを折り曲げたような形となったスピーカーがあります。

これが後面開放型スピーカーと呼ばれるものです(図は後ろから見たイメージ)。
平面バッフル同様、前後の空気が回り込むにはグルリとスピーカー筐体を回る必要があり、これにより前後の空気の移動を遮断しようというものです。

密閉型の後ろ側が塞がれていないイメージになりますが、最近の市販品には見かけません。

メリットとしては、

・平面バッフルより小型化できる。
・密閉型と違いストレスのないユニットの動きが可能(平面バッフル同等)

でしょうか。

小型化できるのは見ての通りですし、密閉型では空気室内の空気が空気バネとしてユニットの動きを妨げていますが、後面開放型はその点ストレスフリーの動きとなり、抜けの良い音が期待できます。
デメリットとしては、

・共振が発生する
・定在波が発生する

といわれていますね。

共振は、ユニット背後がボックス状の大きなダクトといえますから、共振域は高めに出ると思いますが共振が発生してしまいます。これは平面バッフルではなかったもので、筒状になることで発生してしまいます。

また、筐体の上下、左右の面で定在波が発生しますが、先の共振と共にどれぐらい問題になるか分かりません。

それより個人的には、バスレフ型とは違い背後からも盛大に中高域の音が出ているので、壁などに近いとそれら中高域の反射音が気になるように思います。

逆に反射音が弱ければ、先の共振による不要な音も気付かないレベルかも…と想像しています。

ということで、後方に余裕が必要なスピーカーである点は、平面バッフルと同様でしょうね〜
http://diy-sound.net/archives/18

背面(後面)開放型エンクロージャー

 背面開放型エンクロージャー(後面開放型エンクロージャー)とは、密閉型スピーカーの背面の板を取り外してしまったもの、もしくは平面バッフルの4面を後ろ側に折り曲げて板を取り付けたものと考えればよいでしょう。基本的な特性は平面バッフルと同じで あるが、背面開放型にはそれにプラスして音響菅の要素が加わります。

 これは後ろに折り曲げた板の平行面で定在波が発生し、つまりパイプ共鳴の音が付加される。しかし、密閉やバスレフで発生する定在波はユニットの動きに悪影響を与えるが、背面開放の場合はユニットへの影響は少なく、むしろ背面からの音に付加される割合が多い。

 背面開放型のメリットは、スペースファクターが平面バッフル方に比べ優れていること。平面バッフルは完全な一枚板のため補強が難しく、板厚を厚く確保しないとどうしても板鳴りをおこしてしまう恐れがあるが、背面開放型は箱型であるため板鳴りはしにくいというメリットがある。ユニットの動きは自由で、微小信号への反応も平面バフルなみに良い。

 背面開放型の計算式は基本的には平面バフル型と同じ

で考えればよい。詳しい計算を出す場合はそれにプラスして共鳴管の計算式で低域のピーク、ディップを割り出せばよい。しかし、実際の測定は無響室で行わなければ、部屋の特性が強くでるので計算式どおりにはいかない(これはどのスタイルのエンクロージャーでも同じことだが)
http://www.diyloudspeakers.jp/6000html/speaker-enclosure/category1/haimenkaihou.html

エンジニア の 独り言

後面開放型エンクロージャー


オーディオ・マニアの方々には、古いオーディオ雑誌の記事を鵜呑みにして、確かめもせずに、システムを作ってしまう方もいらっしゃるようです。

仕事ではないのですから、どのような周波数特性や過渡特性で聴かれていても問題はないのかもしれませんが、それに慣れてしまうと、基準がドンドン元音から離れてしまうことになってしまいます。

このデータは、あるオーディオ・マニアの方のお宅へ伺って測定したALTECの同軸型
スピーカー604-8Hのウーファー部分のインピーダンス特性です。
この方は某オーディオ雑誌に載っていた

「後面開放型が一番癖が無いエンクロージャー である。」

との記事を信じ込まれ、ベニヤ板を木枠で補強して壁のようにして、そこに604-8Hを取り付けられていましたが、非常にQoが小さく、foも低いというこのユニット独特の特性を象徴的に表している特性の状態で鳴らしていらっしゃいました。

一見すると、foが32Hzと非常に低いので、低音が出るように思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、実際は全く逆です。


foに向かってインピーダンスが上昇するに連れて低音域は200Hzからダラ落ちになってしまっています。ベニヤ板パネルの面積から計算すると、もう少し低音が落ち始める周波数が低くても良いはずなのですが、パネルの共振のせいか、16cm口径のスピーカーより低音の出ないシステムになっていました。しかし、スピーカーの近くに寄って聴いてみると近接効果からか、音圧感は全くないものの、それなりの低音が聞こえてくるのが不思議なところです。

ちなみに上の周波数特性はHFのレベルを最大と最小にした時の変化で、下の方はMHの方を変化させたデータです。どちらも変化させない方のレベルは中間に設定してあります。


ホーン部分を単独で鳴らすと、それなりに高音域は出ていますので、複雑なネットワークの回路に問題があるのかもしれません。また、Hになってから、ホーンが定指向性型になってしまったため、ただでさえカットオフ周波数が高めだったのが、更にホーン・ロードがかかり難くなり、2kHz以下は使わない方が良い状態になっています。
(緑の周波数特性は正弦波での測定ですので、無響室以外では正確なデータは得られませんが、ホーンロードがかかっていないことをチェックする上で参考になると思います。

ちなみに1kHz付近が一転して上昇しているのは、ウーファーのコーン紙がホーンの一部として働いているからです。UREIでは以前このユニットのホーンをスリット付きの物に交換し、かなり低い周波数まで受け持てるように改造していましたが、この辺の効果を利用していたのかもしれません。


このユニットの場合、当然1kHz付近は使えませんので、クロスオーバー周波数は2kHz以上に追いやられてしまう結果になっています。38cmウーファーを2kHzまで使うのはやはり苦しいようです。

この方は、この後、バスレフ型エンクロージャーの別のシステムを購入されたようですが低音がこもるとか、高音がうるさいとか、ワイドレンジの音に慣れるのにだいぶ時間がかかったそうです。

癖のある音に慣れてしまうと、その分キャリブレーションに時間がかかってしまうようです。


上の特性表は別のお宅の604-8Hのデータですが、この方の場合は、民生用のイコライザー付きネットワークではなく、PAなどで使われているドライバー側のアッテネータだけのネットワークでしたが、高音域はこちらの方がはるかに優れているようです。

残念なことに、この方も壁バッフルだったため、200Hz以下の低音域はロールオフしています。このユニットの場合、比較的バランスが取れていますので、適切なバスレフの箱に入れれば、もっとまともな特性になるはずです。
http://www.kozystudio.com/bu2bu2/6048h/604.htm


http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/433.html#c13

[近代史3] ドイツの音楽、ドイツの音、そして世界の音 中川隆
14. 中川隆[-10429] koaQ7Jey 2019年5月16日 22:00:41 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1872]

クラングフィルム、シーメンスやSABA等のドイツ・スピーカーに平面バッフルか後面開放型を使う理由は要するに:


軽量コーンにあまりプレッシャーを掛けずに使用したい為、平面バッフルか後面開放型が適当だと思います。

密閉型、バスレフ型になるとバックプレッシャーのコントロールが難しくなる事とエンクロージャーの影響を受けやすくなります。
http://vintage-audio.jp/?p=390
http://www.barshinkukan.com/kizai.html

これが高能率軽量コーンのドイツ・スピーカー用エンクロージャの標準:


SIEMENS COAXIAL-2 C72233-A10-A7

コアキシャルスピーカーC72233-A10-A7を2個搭載したスピーカーシステム。

エンクロージャーは後面開放型設計となっています。
コアキシャルスピーカー単体マウントタイプもありました。
 

 
5面体後面開放型


2ウェイ・2スピーカー・後面開放方式・フロア型

使用ユニット 全帯域用:25cm同軸型(C72233-A10-A7)×2
低域用:25cmコーン型 高域用:9cmコーン型
インピーダンス 15Ω
許容入力 10W
出力音圧レベル 98dB/1W 108dB/10W
http://audio-heritage.jp/SIEMENS/speaker/coaxial-2.html
  


http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/433.html#c14

[近代史3] ドイツの音楽、ドイツの音、そして世界の音 中川隆
15. 中川隆[-10428] koaQ7Jey 2019年5月16日 22:01:20 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1873]

オイロダインのバッフル


オイロダインのバッフルは2m×2mが常識と言われています。でもそんなに大きいのが置ける部屋なんてまず一般には有りえません。

オイロダインはへたなエンクロージャー等に納めるよりも裸で鳴らした方がよほどまともな音がします。

今までの経験からこのサイズで行けると踏んで作ったのがこのバッフルです。幅1m、高さ1,2m。このサイズでしたら殆どの部屋で使えます。このぐらいのサイズですと、バッフルの余計な共振も無く、大型バッフルよりも明快な低音が聞こえます。

私は、一般家庭には大型バッフルは勧めていません。バッフルの補強が大変な事と低音が伸び過ぎ、部屋が悲鳴を上げてしまうからです。

ある小ホールでコアキシャル一発、1m×1mのバッフルで朗々と鳴らした経験が有ります。其の時に居合わせた人々は、この小型のユニットでナゼこんなに鳴るのか首を傾げていました。
http://hayashilab.syuriken.jp/oiredain1.htm


愛機、オイロダインの裏側です。オリジナルは鉄のアングルを溶接した物ですが、あれでは強度が足りず、高域に鉄の響きが付きまといます。

これをドイツの音だ、などと言われる方が居りますが、僕には我慢が出来ません。僕はドイツの音が聞きたいからオイロダインを使っているのではなく、レコード音楽に正直なスピーカーだとの思いから使っているのですから。
http://hayashilab.syuriken.jp/tentou1.htm

オイロダインの更なるグレードアップを求めて。

ネットワークは替えた。でもまだ有るのかな?  有ります有ります。ネットワークを取った後にアルミの板で補強と書きましたよね。実践しましたか?

其れをした方はもうお判りですよね。オイロダインのフレームの強度不足。

エーーーーー、オイロダインって業務用で強固に作られているんじゃないの?  確かに丈夫です。破壊強度は十分ですが、微振動(此れがオーディオでは怖い)に対しては、殆ど強度が有りません。

じゃあ、実験。

最後の1本ウーハー。上から見ると台形(三角にも見えるかな)のタイプ。ウーハーのマグネットが薄い鉄板で上下に繋がれて居ます。この鉄板を外し、同じ様な物をアルミ(5052)の10mmで作って取り付けて見て下さい。

嘘みたいに静かに成り、付帯音が少なく成ります。付帯音に消されていた音楽情報が聞こえてきます。これを経験したら、全てのフレームを作り直したくなるのは音楽愛好家なら誰しもでしょう。

ウーハーの止め方だって、適当な鉄板をL字型に曲げた物で、下側だけホールド。もう・・・・・・・・・・・・・。

オイロダインのユニットはとても優秀です。でも、周辺が其れを生かしていません。と言うか殺してしまっています。アノ状態はユニットにとっては、あまりにも可哀想です。

フレームをアルミの30mm角で作り直しましょう。(40mm角の方が更に良いとは思うのですが、重量の点で見送っています。)

ドイツの音って、単なる鉄フレームの共振音だと鳴らした瞬間に気付く筈です。オイロダインが苦手としていた音楽を鳴らして見て下さい。ネッ、苦手な音楽なんて無いでしょう。
http://hayashilab.syuriken.jp/aueurodyn21.htm

コアキシャルの全面パネル。鉄板を二枚張り合わせて作って有ります。

よくお客様に、此れは何の為についているの? と聞かれます。その時の僕の答えは、其れが無いとツィーターが落ちちゃうんですよー(笑)。

そうなんです。此処にツィーターは取り付けて有るのです。

冗談はさておいて、ツィーターの前の風車の様な部分は音響レンズ(拡散器)と思われます。ウーハーの10Wは十分高域が伸びていますが(LE8Tより伸びてます。)高域の指向性が強いのはフルレンジの宿命。其れの改善の為のツィーターと理解しています。

でも、過去に音響レンズを必要としたは経験は有りません。必要とするのはアンプに原因が有ります。オイロダインも、音響レンズは外した方がどれだけ喜んで鳴るかを知っている人は幸せです。音響レンズを付けたままのオイロダインを見るとかわいそうに成ってきます。

コアキシャルも同じで、全面パネルは音響的にNG。

具合が良い事にツィーターの取り付け面と、ウーハーの取り付け面は同一面。

全面パネルを外し、ツィーターを外し、バッフルにツィーター用の穴を開け、取り付ければ完成。

音響レンズが無くなった分、ツィーターの能率が上がりますから、ネットワークの調整が必要です。

生前の伊藤喜多男氏に、この事を話したら、『2ウェイか、いやな言葉だな。』って笑っていました。(オイロダインを使っているくせに、笑)

コアキシャルはあのデザインが好きなんだ。バラスなんてとんでもない。と考えている方に。

ユニットはバッフルの後ろに止めていますよね。もし前面でしたら、コアキシャルの設計者に笑われる(困った顔をする)かもしれません。あのユニットは後面に止めるように出来ています。でも前面に止めて売ってるよ。ですか? 其の業者は信用できませんね。(笑)
http://hayashilab.syuriken.jp/aucoaxial02.htm

http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/433.html#c15

[近代史3] ドイツの音楽、ドイツの音、そして世界の音 中川隆
16. 中川隆[-10427] koaQ7Jey 2019年5月16日 22:04:43 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1874]

Telefunken 6x9inch. 楕円タイプ スピーカー

スピーカー端子は、実験用に取り付けていたもの。

ビンテージフルレンジだと、日本では業務系のWallユニット(ALTECの755や409の系統)の 人気が高いようだが、最近は、ドイツ製のフルレンジスピーカーも人気が出てきたようで、良いことだと思う。 これらのスピーカーはホームユースを意識して設計されたもので、家庭内で音楽を聴く為には 非常に優れた性能を持っている。

このスピーカー、テレフンケンと言う名前を聞かなければ、ただの安物に見え、 よい音が出るとは、思えないのではないだろうか?

ところが、非常に音楽性の高い、反応の良い音を聞かせる。 聴感上のレンジも非常に広い。1950〜60年代の古い資料を読むと、アメリカのFM放送の帯域は上が10KHz、 欧州が15KHzと欧州のほうがワイドレンジ。 当然、ラジオ用のスピーカーもより広帯域のものが必要とされたのである。

非常に軽い振動系を用い、絶妙なバランスをとったスピーカーであり、 強力な磁石と頑丈なフレームの物量投入型とは違う文化の元に発達したものだ。 私は、究極のハイファイフルレンジスピーカーの称号を、これらドイツ系の楕円型に与える。

Telefunken, Grundig, Lorenz, Isophon などがドイツ系のスピーカーユニットの 代表的メーカーである。楕円型ユニットは、英国EMIなどにも見られるが、 ドイツ系とはまったく設計思想が異なるのが面白い。

2003-08-09追記


ドイツは、かなり早い時期から今で言うところの3Dシステムを採用していた。 したがって、ある大きなのユニットは、フルレンジに見えて、ミッドハイである場合が多い。

最近、Yahooオークションでもミッドハイユニットをフルレンジと称して売っているのを 良く見かける。 売り手に知識が無いのだろう。見分け方が分らない人は、信用できる業者から購入するのをお勧めする。
http://www013.upp.so-net.ne.jp/rasenkan/audio/fullrange/telefunken/index.htm

http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/433.html#c16

[近代史3] ドイツの音楽、ドイツの音、そして世界の音 中川隆
17. 中川隆[-10426] koaQ7Jey 2019年5月16日 22:12:49 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1875]

ドイツの音楽はドイツの真空管アンプで聴こうよ


バッハ 無伴奏 Klangfilm-Siemens KL-V502 with KLL405 - YouTube 動画
https://www.youtube.com/watch?v=ef1PswrcEOk

RFT PB3060 Lautsprecher mit siemens verstärker
https://www.youtube.com/watch?v=zu8IMCpAJL8

Klangfilm 42006+402 FC SPEAKER
http://www.youtube.com/watch?v=UsJRVwdHbHE

Klangfilm/Siemens Smf V3b with 14a マーラー 交響曲9番
http://www.youtube.com/watch?v=YAunKObnr3U

Klangfilm - YouTube 動画
https://www.youtube.com/results?search_query=Klangfilm

eurodyn - YouTube
https://www.youtube.com/results?search_query=%E3%82%AA%E3%82%A4%E3%83%AD%E3%83%80%E3%82%A4%E3%83%B3
https://www.youtube.com/results?search_query=eurodyn+

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クラングフィルムのアンプ(戦前編)
http://www.klang.jp/index.php?ci=10392&i=10398

クラングフィルムのアンプ(戦後編)
http://www.klang.jp/index.php?ci=10392&i=10399

楽鳴舎 アンプ 新入荷案内
http://rakumeischa.cocolog-nifty.com/audiotubes/cat23188059/index.html

楽鳴舎 レコード・コンサート 情報
http://rakumeischa.cocolog-nifty.com/audiotubes/cat23820407/index.html

クラング・クンスト KLANGの会
クラングフィルムのスピーカーや真空管アンプなどを聴く集会を毎年1回行ないます
http://www.klang.jp/index.php?ci=10420

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オーディオ仲間の新年会でWE252A〜Edまで真空管聴きくらべ
http://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10139&i=10210


2010年1月9日に行った、地元長野県を中心とするオーディオ仲間の新年会として行われた「真空管聴きくらべ」のレポートです。

上段左から 210、250、WE300B、WE252A、PX25、DA30

下段左から RE604、LK460、Eb、AD1、Ed新、Ed旧、RV258旧、RV258新、RV239
http://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10210_801.jpg

写真は当日聴いた真空管のうち、わたしが用意したもので、このほかに、

45、71A、WE252Aプリント、WE275Aナス管、4300B、AD1直管、ValvoのEd

を聴きました。ウエスタン・エレクトリックの各種丸管など、さらに多数の真空管を用意してあったのですが、途中で「このままでは肝心のドイツ球にたどり着けない」ということになってしまい、以上の真空管を聴きました。

アンプはバラック作りのユニバーサル機で、6SN7パラレル1段によるトランス・ドライブ、半固定バイアス、直流安定化電源、そして出力トランスはU808という構成でした。

お世辞にも立派なアンプとはいえませんが、これといった見どころが無い代わりに、最近の高性能トランスを使ったアンプのような個性も無く、球の違いがストレートに聴き取れました。

音源は某メーカーの音質評価用CD、スピーカーは Europa Junior KL43004 でした。

意外かもしれませんが、Europa Junior はとなりにあった フィールドの Eurodyn 以上に明瞭、かつ正確に真空管の音のちがいを表現し、比較には最適なスピーカーでした。


はじめに聴いた45は、まさしく中庸で癖のない音でした。意外にひ弱でなくて45と大差の無かった71Aに対し、210は色彩を控えた古風な音で個性的に聴こえました。250もややモノトーンながら、厚みがあって魅力的でした。なお、45と71Aのみ、別のアンプで聴き、続けて71Aを試聴アンプでも聴きました。

ここでおなじみの WE300B をリファレンスとして聴きました。写真では不鮮明ですが、3桁シリアルの1950年代のオールド球でした。繊細でありながら厚みがあって悪い音ではないのですが、ありふれているためか、みなさんの印象は薄いようでした。続いてWE252Aの刻印にしたところ、250をウェスタン風にカラフルにしたような魅力的な音に、みなさんの表情が変わり、「いいね」といった声が数人から出ました。プリントのWE252Aに換えてみると、刻印よりも少しだけ薄味ながら同様にすばらしい音でした。

このあたりで「このペースでは時間が足りない」ということになって、WE275A のナス管でウエスタンを締めくくることにしました。WE300Bを引き締めたような音で、みなさん好ましく感じていました。

ここからイギリス球で、スタートは4300Bでした。300Bを透明で格調高くした雰囲気の音を聴いたみなさんは、オーナー氏の「WE300Bより良い」という説明に納得していました。続いてはDA30で、1本目がエミッションが出ないというトラブルに見舞われましたが、2本目はこれまでの真空管とは格のちがう、スケールの大きさと繊細さを兼ね備えた音を出してくれました。音の色付けの少なさと低域の明瞭さでも優れていました。続いてはPX25で、予想どおりDA30に近い音色でしたが、若干伸びの無い感じで、全体的な印象は思ったよりも異なりました。

ここで宴席に移動してネパール料理を食べたあと、いよいよドイツ球を聴くことになりました。まずはRE604の真鍮ピンで、初期の球です。RE604にはさらに古いトップシールの球もあるそうですが、現物を見たことはありません。イギリス球はアメリカ球に比べて伸びやかな傾向がありますが、ドイツ球はそれに加えて色彩感と厚みがあるように感じます。45よりも鮮明な音でした。つぎのLK460はRE604を少し地味でソフトにした感じで、悪くありませんでした。

中型管に移って直管の Klangfilm のAD1(製造は Valvo)を聴いたところ、これまでのどの真空管とも明らかに違う音でした。みなさんしきりに「透明で癖が無い」と溜息のような感想を漏らしていましたが、そんなに癖が無いと感じるということは、逆説的に個性が強いということになるのでしょうか?そのつぎはValvoのEbで、これぞドイツという感じの厚みがあって雄大な音は、じつに魅力的でした。

AD1は写真のように即席のRV258型ソケット用アダプターを付けて聴きました。Ebよりも引き締まった、緻密な音でした。続くEdシリーズも同様なアダプターで聴きました。ValvoのEdは、たった1本なので確証はありませんが、内部構造、特性、そして音もEbと同じでした。Siemensの新型Edは、これまで聴いた古い球に比べると少し硬質な音で、「やっぱり新しい球の音だ」と、みなさんの評判は良くありませんでした。それに比べて旧型のEdは、EbとTelefunkenのAD1の中間くらいのバランスの良い音でした。ただ、音自体には高価なこの真空管を買うだけのメリットは感じられませんでした。

最後は大型管シリーズで、はじめの旧型RV258は少し硬い音でしたが、「低域がとても良い」という意見がありました。つぎの新型RV258は旧型とは異なって、色彩が豊かに感じられるのに、落ち着きのある魅力的な音でした。最後はバイアスの深いRV239でしたが、PX25とDA30のような差は感じられず、RV258の新型とよく似ていました。深夜0時までかかってドイツ球を聴き終わり、楽しい新年会は幕となりました。

さて、新年会と同じくこの記事も長くなってしまいましたが、みなさんの評価を大雑把に集計すると、直管のAD1が1番、新型RV258が2番、3番以降は意見がまとまらず、といったところでした。45系といえるRE604やLK460と45自身、(一枚プレートの)2A3系といえる300Bや275AとAD1やEdなど、製造国による傾向のちがいを越えた、共通するニュアンスを聴き取れたのも収穫でした。レンズでいえば45〜RE604系がコントラストが良くて明解なテッサー型なら、300B〜AD1系が繊細で解像度の高いガウス型といったところでしょうか。

もちろん、このような短時間の試聴で各真空管の本質的な音が理解できるはずもありませんし、1本だけのサンプルでは不正確でしょうが、ふだんから「どの球を買うべきか?」「どの球でアンプを作るべきか?」と悩める参加者のみなさんは、とても真剣に聴いておられました。もっとも、真空管による音のちがいなんて、アンプ全体からすれば一つの要素に過ぎないのですが、ついつい夢中になってしまった新年会でした。
http://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10139&i=10210


【第3話】真空管聴きくらべパートII(RV258, RV239 編) 2010年5月16日
http://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10139&i=10212


新年会の真空管聴きくらべで好評だった RV258 系の真空管について、第2ラウンドの試聴会を行いましたのでご報告します。

参加者は会場の都合で突然中止になった、サウンドパーツさんのイベントから流れて来たみなさんです。米国系〜英国系で遍歴を重ね、WE300A や DA30 などの主要球を所有する大ベテランの諸氏ですが、ここに来てドイツ系の球へと切り替えつつあります。

左から古い順に並べた RV258 と P41/800
http://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10212_801.jpg

RV258 は1928年に登場したとされる TELEFUNKEN 製の球です。

古い設計なので、プレート電圧が 700 〜 800 V と高いものの、フィラメントが 7.2 V 1.1 A で 7.9 W なのに対して出力 10 W と、非常に効率が良い球です。グリッド・バイアスも -70 〜 -80 V とちょうど良いレベルで、価格も Ed や Da などのポスト・チューブや AD1 系の球に比べれば安く、とても実用的です。

R は真空管を、V は増幅器を表しますので、RV は増幅器用の真空管という意味になります。RS237 などの RS が通信用の真空管なのに対し、RV が本来のオーディオ管というのは使っていて気分が良いものです。じっさい、211系などの送信管よりも素性の良さを感じます。

300Bが実際のオーディオ用途でそれほど使われなかったのに対し、プロ用の大出力アンプで大成功を納めた RV258/RV239 は、戦前・戦中のドイツ球にしては数多く現存していますが、さすがに最近は入手が難しくなってきました。


RV258 の音は一言でいうとニュートラルです。初期の直熱3極管全般の明るく澄んだ音色に通じるところがり、特別にドイツの音だ!というほどの個性はありません。パワーに余裕があることもあって、音楽のジャンルを選ばない万能選手といえる球です。

AD1 や Ed のように暗いフィラメントの球とはちがって、明るいトリア・コートのタングステン・フィラメントなのが良いのかもしれません。いっぽう、パワーがあっても大型送信管のような鈍い音ではなく、210/VT25 のように古風な音でもありません。ニュートラルなのですが、RV258 を聴いたあとだと、ほかの球はつまらない音に感じてしまうことが多いから不思議です。


試聴は新年会と同じ 6SN7 パラレル+結合トランスのバラック・アンプに EUROPA JUNIOR で行いました。

初めはシリーズIの球で1930年4月の製造でした。TELEFUNKEN のこの系統の球には、エッチングで製造月年の表示があるので、正確な年月がわかります。最古のシリーズという先入観のためか、みなさんは少し渋めの音に感じたようです。もちろん、同じ RV258 の音のなかでの微妙な差ですし、こちらのほうが柔らかくてシリーズIII以後の球より聴きやすいという感想もありました。

2本目はシリーズIIで、1930年10月の製造でした。シリーズIIはIとほぼ同じ構造で、プレートもこの2本は同じ茶色で、シリーズIII以降の灰色とは異なります。また、電極の支持方法が少しだけ改良されています。このプレートの茶色は、純粋なニッケルを高温炉で酸化させたときの色ですので、コーティングなども無い単純なニッケルのプレートかもしれません。音もシリーズIとほとんど同じでした。

3本目はシリーズIIIで、1931年8月の製造でした。プレートの色が変わったということは、材質か表面仕上げが変わったということです。そのせいか音も変わって、非常に良いバランスです。これといった癖もなく、ニュートラルに感じました。

4本目はシリーズIVで、1932年9月の製造でした。ここまでの製造年月はわずか2年ほどで、ごく短期間に改良が進められたことになります。シリーズIIIとの違いはやはり電極の支持方法で、頂部に大きなマイカが使われるようになりました。正直なところ、わたしにはシリーズIIIとIVの間には、ほとんど音の差が無いように感じられました。


プッシュプル用に4本揃えるのは困難になりつつある RV258IV

5本目もシリーズIVですが、ベースが黒から白に変わっています。1934年7月の製造でした。シリーズIVは長期間製造されていて現存する本数も多いので、これがメジャーなモデルということになります。黒ベースのシリーズIIIとIVの差がほとんど無かったのに反して、同じシリーズIVどうしなのに、黒ベースと白ベースでは明らかな差がありました。1本だけでは個体差かも?ということになりますが、写真の物も含めて黒白ともに4本づつあって、この差は明らかでした。ベースの色のように、少し現代的でワイドレンジに感じました。ベースの材質は黒が真鍮、白がアルミです。

6本目はシリーズVで、1940年5月の製造でした。シリーズVになってようやく、1920年代の名残をとどめるトップシールから普通の形状に変わります。ここから戦中の球になりますが、作りはしっかりしており、けっして粗悪品ではありません。音も白ベースのシリーズIVに少しだけ艶を乗せた印象で魅力的でした。

7本目はシリーズVIで、1943年4月の製造でした。大戦が激化したこのころになると、わずかに品質が落ちているように見えますが、シリーズVの音にしっとりとした落ち着きを加えた聴きやすい音で、けっして悪くありませんでした。人によってはもう少しスッキリしたほうが良いと思うかもしれませんが、個人的には一番好きな音かもしれません。

8本目はシリーズVIIで、1952年9月の製造でした。これだけが戦後の球で、構造もかなり変わっています。とくに、プレートの断面が楕円形から8角形になっていて、かなり異なる印象を受ける外観です。品質は非常に高く見えます。音もガラリとちがう雰囲気で、ちょうど新型 Ed の音が旧型 Ed や AD1 よりも良くいえば明瞭で鮮やか、悪くいえば硬くて上ずり気味なのと同様でした。わたしたちの言葉では「新しい球の音」ということになりますが、もちろん微妙な差ですので、この新型管の個性がちょうど良いスパイスになることも多いでしょう。

最後はタングスラム製の RV258 である Tungsram P41/800でした。概観は金色の真鍮ベースに大きな ST管が乗ったような独特の形です。また、この球は普通の酸化物コート・フィラメントで(トリアも酸化トリウムですが)、プレートの形状も含めてナス管の PX25 に近い構造のせいか、音も普通の真空管に近い印象でした。


点灯中の RV258IV(抵抗はヒーターON時のラッシュ・カレント防止用)

以上の結果から、RV258 はどのシリーズも優れた球であって、300B のように製造年代が古いほうが良いということもなく、どれを購入しても損は無いといえます。

シリーズIとII、およびIIIとIVは見た目も音も差が小さいので、ペアで使っても良いと思います。また、シリーズVとVIのペアも許容範囲だと思いますが、シリーズVIIをVI以前とペアにするのは厳しい気がします。

その後、II、IV、VIと偶数シリーズの RV239 も聴きましたが、同じシリーズの RV258 と共通する特徴が聞き取れました。もっとも、同じシリーズなら構造や材質が同じで、ちがうのはグリッド巻き線のピッチだけですから、当然の結果といえます。

また、RV239 は RV258 よりも内部抵抗が若干低いことが音にも表れますが、PX25 と DA30 のような明らかな優劣はなく、-150 〜 -180 V とバイアスの深い RV239 で増幅段が1段増えるばあいには、かえって RV258 のほうが良い音になってしまうかもしれません。
http://www.klang.jp/index.php?f=&ci=14482&i=18086  

 


http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/433.html#c17

[リバイバル3] 中川隆 _ 心理学、大脳生理学、文化人類学、文化関係投稿リンク 中川隆
75. 2019年5月17日 07:47:42 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1876]
戦争以外で戻らない領土を「交渉で解決」という空想のお遊びは誰のため? 思考停止を壊して議論し前に進もうとする人は総攻撃を受けます
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/434.html

 



http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/807.html#c75

[昼休み53] 千葉県にだけは住んではいけない 中川隆
253. 中川隆[-10425] koaQ7Jey 2019年5月17日 07:55:02 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1877]

因みに、千葉県人や中国人みたいにラブドールの体をペロペロ舐めると早死するから気を付けてね:

中国製ラブドールのブリードには内分泌攪乱物質が大量に含まれていて非常に危険
http://www.asyura2.com/17/lunchbreak54/msg/260.html

市販のタルク入りベビーパウダーを使うと癌になる
http://www.asyura2.com/17/lunchbreak54/msg/258.html

「女の子のニオイ」を再現する方法
http://www.asyura2.com/17/lunchbreak54/msg/247.html

セックスドールに中国男性は夢中
http://www.asyura2.com/17/lunchbreak54/msg/284.html

ロリコン男は何を考えているのか? _ ロリコン向けラブドールの世界
http://www.asyura2.com/17/lunchbreak54/msg/270.html


http://www.asyura2.com/13/lunchbreak53/msg/390.html#c253

[政治・選挙・NHK260] 小室圭さんサイドの挑戦的な発言、宮内庁が止めない理由(女性セブン)お相手が勝手に皇族のお気持ちまで暴露するのは、皇室に… 完璧帰趙
2. 中川隆[-10424] koaQ7Jey 2019年5月17日 08:10:08 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1878]

小室圭さん関係のスキャンダルも秋篠宮関係のデマもすべて CIA と外務省創価グループが流したデマの可能性が高いです:


秋篠宮が入江侍従長の子供だとか
秋篠宮がプチエンジェル事件の顧客名簿に載っていたとか、
宮内庁が秋篠宮が眞子と近親相姦している「パパだーいすき」という動画を探しているとか

すべて CIA と外務省創価グループが流したデマだと言われています。

自殺に見せ掛けた殺しは CIA+創価学会 のお家芸なので、秋篠宮家での三件の不審死も創価ヤクザがやった可能性が有ります。 秋篠宮家をうさん臭く思わせたかったんだろうね:


忠告しておく。層化を追求すると死人が出る ・ ・ ・ ・。

12.浅木明代市議( 創価を追及している最中に、 ビルから転落。飛び降り自殺? )

13.姉歯秀次の妻 : 熱烈な層化信者 ( 飛び降り自殺? 逃げ回っていた姉歯に対する口封じ?)

14.松岡農水大臣( 首吊り自殺?? 秘書が発見したが、 救急車が来るまでつりっぱなし )

15.伊丹十三映画監督( 層化をテーマにした映画作成中に、 飛び降り自殺???)

17.プチエンジェル運営会社社長( 事件発覚、顧客に大物政治家の名前リスト有り、口封じで練炭自殺??)


高円宮は組織の事を知り過ぎてしまったので、創価ヤクザに腹上死に見せ掛けて殺されたのかな?

紀子様の堕胎説や、川嶋教授の怒鳴り込み説なども創価ともう一つ、自分の上にある秋篠宮家を憎んでいた高円宮家が名誉会長を務めていたワールドメイトの信者が手分けして広めたデマです。

堕胎など医師の守秘義務を破ってもらす医療関係者が、全国津津浦浦に隈なく存在しているあり得なさを考えてみればよいのです。やれどこそこの院長が言っていた、婦長がここだけの話として教えてくれた、などなど冷静に考えてみればあり得ないことを信じ込まされている人達がいます。

創価大学の学生には、「東宮夫妻お出まし」のための歓迎サクラ要員募集記事がHPに載っていました。(スクショと共に記事にしました)。毎度報道されるお迎えの集団が本物なら、動員の必要はないでしょうに。

創価婦人部は複数名が一組となって電車の中で、周りに聞こえる程度のひそひそ話で「ねえ、聞いた?」「紀子さまってば」「秋篠宮殿下って実はね」として、秋篠宮家の貶め作戦を行って来ました。
同じ女たちが、別の電車で同じ芝居をしている所を目撃したというコメントを、コメ欄にかつて頂きました。

秋篠宮がプチエンジェル事件の顧客名簿に載っていたとか
宮内庁が秋篠宮が眞子と近親相姦している「パパだーいすき」という動画を探しているとか

の話も秋篠宮家を うさん臭く思わせようとしてでっち上げた話でしょう。

昔、皇太子妃候補 No.1 だった柏原芳恵がバイブレーター所持していたというデマを流した のも外務省創価グループだと言われているしね。

小室佳代に貸した 400万円を返してくれないと言ってる元婚約者はおそらく CIA から何千万円も貰って、大袈裟に騒いだんだろうね。

金が無ければ生活保護を受けるだろ
マスコミに垂れ込む様な人が餓死とか有り得ない

体重が30kg代 になったのが本当なら胃癌かうつ病だろ
食べる物が無くて痩せる事は有り得ない

そもそも小室佳代の元婚約者は定年まで一流商社にいて、定年後もベンツに乗ってる程羽振りが良かったんだ

家族もいないんだから厚生年金で十分生活できるだろ
食うものが無くて飢えてるとか有り得ないんだよ

CIAは莫大な金を使って政敵のスキャンダル探しをしていて、電通、新潮・文春や警視庁に通知してるから、CIA情報で小室佳代の元婚約者関係のスキャンダルが出て来たんだ。

要するに、CIA と創価学会は

どうしても愛子を天皇にしたい、
秋篠宮家を うさん臭く思わせたい

のでしょうね。
http://www.asyura2.com/19/senkyo260/msg/801.html#c2

[近代史02] プーチン大統領は神の申し子_____小沢一郎先生はこういう人になって欲しかった 中川隆
152. 中川隆[-10423] koaQ7Jey 2019年5月17日 09:01:10 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1879]
2019.05.16
リビアで譲歩して破滅を招いたメドベージェフと違い、プーチンは譲歩しないだろう


 アメリカ政府は世界規模で軍事的な緊張を高めようとしている。すでにユーゴスラビアを爆撃、アフガニスタンやイランへ軍事侵攻、リビアやシリアへジハード傭兵を送り込んで国を破壊してきたが、思惑通りには進んでいないようだ。ロシアや中国は勿論、アメリカの占領下にあるイラク、アメリカの属国と化しているEUも言いなりにならなくなっている。それでもアメリカ政府はシリアでの軍事作戦を続け、イランを侵略する姿勢を見せているが、アメリカ軍の内部からも無理だという声が聞こえてくる。

 イラク、シリア、そしてイランを殲滅する計画をネオコンが立てたのは遅くとも1991年のこと。ネオコンはイスラエルを作り上げた勢力と近い関係にあり、シオニストの一派。サウジアラビアもその勢力によって作られた。今、イランを中東支配の上で目障りな存在だと考えているのはこのイスラエルとサウジアラビア。この2カ国の意向に従ってアメリカ政府は動いていると言われている。

 しかし、現在のアメリカ大統領、ドナルド・トランプをネオコンと呼ぶことはできない。トランプもシオニストを後ろ盾にしているが、ネオコンとは違う派閥だと考えられるからだ。

 2016年の大統領選挙でトランプへ最も多額の寄付をしたのはシェルドン・アデルソン。アメリカのラス・ベガスとペンシルベニア、東南アジアのマカオとシンガボールでカジノを経営、日本にもカジノを作らせるように要求していた人物で、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相と親しい。

 ネタニヤフは1976年にマサチューセッツ工科大学を卒業してからボストン・コンサルティング・グループで働いているが、このときの同僚の中にミット・ロムニーがいた。

 1978年にネタニヤフはイスラエルへ戻るが、82年へ外交官としてアメリカへ渡る。その時に親しくなったひとりがフレッド・トランプ、つまりドナルド・トランプの父親だ。

 一方、ネタニヤフの父親、ベンシオン・ネタニヤフは1940年にアメリカへ渡り、「修正主義シオニズム」の祖であるウラジミル・ジャボチンスキーの秘書を務めた。ジャボチンスキーは1940年に死亡する。第2次世界大戦後にはコーネル大学などで教鞭を執った。

 ネオコンはロシア制圧を目標にしているに対し、ジャボチンスキー系の人びとは今でも大イスラエル、つまりユーフラテス川とナイル川で挟まれている地域を支配しようとしている。

 イスラエルではゴラン高原に続いてヨルダン川西岸を併合しようとする動きがあるが、それは序の口にすぎない。イスラエルの支配地域をイラク、シリア、イラン、レバノン、エジプトに広げると公言している活動家もいる。サウジアラビアもターゲットに含まれているはずだ。つまり、どこかの時点でイスラエルとサウジアラビアの利害が衝突する。

 アメリカは東シナ海や南シナ海では中国を軍事的に威圧しているが、中国はロシアの戦略的な同盟国であると同時にイランを支援している国でもある。ネオコンにとってもジャボチンスキー派にとっても敵になった。

 この両派にとって産油国のベネズエラは手に入れたい国。トランプ政権のクーデター工作にネオコンも賛成、従って有力メディアも支援している。

 ネオコンは自分たちのターゲットであるロシアとの関係を絶とうとしてきたが、大イスラエルを目論むネタニヤフは盛んにロシアを訪問してきた。ロシアに出てきてほしくないからだろう。

 ジャボチンスキー派と近いキリスト教系カルトのマイク・ポンペオ国務長官は5月14日にソチでロシアのウラジミル・プーチン大統領と会談したが、この訪問の目的もネタニヤフと同じだろう。ロシアをおとなしくさせるために何かを約束したかもしれないが、アメリカが約束を守らないことをプーチンは理解しているはず。

 アメリカとロシアの関係を改善することで両国は合意したというが、それでロシアが譲歩する可能性はない。2011年2月にアメリカなどがリビアへの侵略を開始、3月17日には国連の安全保障理事会でリビア上空に飛行禁止空域を設定することを認める決議が採択された。

 これはアメリカ、イギリス、フランスなどリビア侵略を狙う国が制空権を握りやすくすることが目的だということは明らかだったが、中国やロシアは決議で棄権している。このときのロシア大統領、ドミトリー・メドベージェフはアメリカとの関係回復を優先したのだが、その決定を知った当時の首相、ウラジミル・プーチンは激怒したという。アメリカが何を狙っているか誰でもわかるだろうとプーチンは考えたはずだ。今回、プーチン大統領がトランプ政権に譲歩するとは思えない。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201905160000/
http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/297.html#c152

[近代史3] ドイツの音楽、ドイツの音、そして世界の音 中川隆
18. 中川隆[-10422] koaQ7Jey 2019年5月17日 10:04:47 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1880]

ドイツ OCTAVE社の真空管アンプ

OCTAVE Audio-Japan
http://www.fuhlen.jp/octave/


ヤフオク! - アンプ - 「オクターブ」の検索結果
https://auctions.yahoo.co.jp/search/search;_ylt=A7dPDjIPkHlaY38A0M5APDh8?p=%E3%82%AA%E3%82%AF%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%96&aq=-1&oq=&fixed=0&ei=UTF-8&slider=0&tab_ex=commerce&auccat=23792&x=0&y=0
https://auctions.yahoo.co.jp/search/search;_ylt=A7dPFlWtj3la4i0ArkFAPDh8?p=OCTAVE&aq=-1&oq=&fixed=0&ei=UTF-8&slider=0&tab_ex=commerce&auccat=23792&x=0&y=0


▲△▽▼

HAL3 - OCTAVEプリメイン試聴レポート
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/4f/octave_premain_report.html

OCTAVE V16 Single ended の私的インプレッション:多様性を求めて 万策堂の私的オーディオインプレッション
http://pansaku.exblog.jp/26017439/

最高の素材、真空管を生かしたアンプ造り ドイツ、OCTAVE社 HP 500 SEとMRE 130
http://www.vividcar.com/cgi-bin/WebObjects/f1b8d82887.woa/wa/read/10c066b977d/


OCTAVE(オクターヴ)は1986年にAndreas Hofmannによってドイツの真空管アンプ専業ブランドとして創立されました。

技術的な特徴としていえるのは電源や出力トランスの自社生産、世界の最先端を進む電源回路、五極管プッシュプル回路が中核となっている。

実際にOCTAVEのアンプからもたらされるサウンドはきわめて先進的なもので、現代のハイエンドオーディオ界に生まれたある意味で革命的な製品群と呼べるのではないでしょうか。長年に渡って研鑽を積んだ練達のオーディオファイルを心底から感服させる驚異的性能を、ドイツ的流儀といえる質実剛健さを感じる素朴な外観の中に内抱している。

真空管パワーアンプでは出力トランスの支配力が きわめて大きく、時として音質の殆どを決定してしまうキー・デヴァイスとなりえる。

元々OCTAVEは親子二世代に渡って継承されてきたホフマン・トランスフォーマーズというドイツのトランス工場を原点とし、現在も自前でトランスを自社アンプに供給している。

磁界を制御して変換効率を最大で10%近く向上させる独創的なPMZコアトランスは同社最大の技術的アドヴァンテージだ。

その音は最先端テクノロジーで真空管の持つ可能性をさらに追求したものと確信させる。音を文章に書き起こすと、たとえば高域は明快なまでに明るい傾向で、ハイコントラストでブリリアントな音、燦然と光り輝くサウンドは眩い光を空間に解き放っていく。体温を上昇させるほどの高揚感をともなって、音楽を活き活きとした生命感に満ちた音で表現する。


音色には血が通った暖かさがあり、ふくよかで温度感が高く濃厚な色艶が乗っている。

ギターは倍音成分が豊かで、艶やかな光沢感ともなった弦楽合奏の麗しき響き、格調高く、典雅な佇まいを持ち、音に対して主義主張の強い個性的なモデルである。

万華鏡を覗き込むような色彩感の豊かさは極上の管球機の持つ美点だが、ソリッドステート以外では実現が困難と思われた研ぎ澄まされた輪郭の切れ味や彫琢が深く空間に刻まれる高度な音像表現は抜群の解像力で驚かされる。

往年の管球銘機の霧のような繊細で濃密なノスタルジックな雰囲気と、 高い分解能でハイスピード、ウッドベースはタイトに切れて爽快な聴こえとが両立する。

ガラス細工のような締り切ったソリッドな低域を持ち、オールドマッキンやTVA-1、そして一部のドレットノート級モデルを除くと、「真空管パワーアンプの低音はヤワだ」「低音が軽い」と思い込んでいた私の固定観念を完全に拭い去ってくれました。

それも中高域の質感を一切犠牲にすることなく。思わず息を呑むような OCTAVE MRE130のサウンドは抑揚がかなり大きく、スリリングなもので室内に破壊神が降臨したかのような、猛り狂う激情を思わせる、

すさまじい怒涛のダイナミクスを叩きだす、圧倒的ハイパワーと際立った高性能さ、 静寂感(S/N比)の高さはとても管球とは思えない、耳を疑う程の優秀な特性を誇っている。

OCTAVE MRE130の持つ最先端のサウンドは鮮度感がきわめて高く、典型的な真空管機の持つ包み込まれるようにやわらかく広がるなんともいえない聴き心地よさも持っている。真空管愛好者だけにしか決して味わえない至福の一時だ。

ダンピングファクターは8と管球機らしい控えめな数値だが、実際のドライバビリティは特段といえる高さがあり、高効率98dBというスペックを持つが、 大きくて重たい14インチ(35.5cm)ダブルウーファーと負荷の高いネットワークを有し、インピーダンスが3Ωまで落ち込む特性上、とても鳴らし難いJBL S9500をシングルで完璧に鳴らし切っているのをみて、このスピーカーに惚れ込んでいるものの、シングルアンプ時の選択肢がかなり狭まったことに苦慮する私を安堵させた。

BLACK BOXの投入はさらに効果的で、どこまで音圧を上げてもへこたれない(オーバーロードプロテクションが働いてアンプが気絶しない)駆動力の高まりにさらに気を良くしました。JBLを鳴らす方に強くお勧めしたいです。

OCTAVEの音は元々日本に上陸した初期の頃から完成されております。
現在はモデルチェンジしてかなり高価になっていますが、音質的にはあまりというかほとんど変わらないです。

さらにステレオ機とモノラル機では段違いにモノラル機の方が良いです。

高性能な真空管パワーアンプでは間違いなく最高峰です。真空管で現代のハイエンドスピーカーを鳴らしたい方、ダイナミックでハード志向なのでJBLやTADなどのホーンスピーカーを鳴らしたい方に向いています。


OCTAVEのアンプは非常に堅牢で保護回路も万全、高い安定性を備えて故障しづらいと信頼性の高さに定評があります。内部パーツもフィルムコンデンサーなど経年劣化するものが使われておらず何十年とノントラブルで使えるほど耐久性に優れています。

また、OCTAVEのバイアス調整は非常に簡単で、正面右側のノブを回して出力管を選択し、真空管の側にそれぞれ付いているつまみをマイナスドライバーで時計回りに回してグリーンのランプが点灯する位置に合わせるだけです。
(最初に必ず一度反時計回りに一杯まで回してバイアスを最小値にします)




▲△▽▼

OCTAVE MRE 130 パワーアンプ
トランス技術を生かし研ぎ澄まされた音♪ 2014/06/25
http://otomani.jp/poweramp/1342

Exif_JPEG_PICTUREMRE130はトランジスタと真空管を使い、五極管を出力段に採用したハイブリッドのモノラルアンプ♪

OCTAVEはドイツで製造され、アンドレアス・ホフマンが設計したアンプでアンドレアスの父親が1968年にホフマン・トランスフォーマーズという会社を設立し、コイル・トランスを開発し、販売していました。

そのホフマン・トランスフォーマーズの強みを生かし、長年に渡り電源、巻線の研究・開発を培ってきた成果が音に結びついています。
8Ω時で100W、4Ω時では140Wの出力があり、JBLの4344や9500等、鳴らしにくい旧大型スピーカーも十分にドライブが可能です。

付属の6550からKT88、EL34の真空管に差し替えが可能のモデルです♪

特に出力管をGECやGOLDLIONのオリジナルにするだけで大きく化けますね。
レプリカのGOLDLIONはロシアで製造されたロシア管でオリジナルと比べると比べものになりませんw

前段にはECC82(12AU7)が使われているのでTELEFUNKENやSIEMENSなどの高信頼管ECC802Sとの差し替えもお勧めです。

ECC802Sに交換するとよりSNが高まり、抜けが良く滲みもより一掃されます。
高信頼管は価格が高いのでECC82(12AU7)から交換されても良いですね♪
ダイナミックレンジが広くSNに優れ、エッジの立ったキレがあり、鮮度感の高い音色が特徴。

全帯域に渡り、色彩感も豊かでダイナミズムに優れていますので音の悪いアニソンでもある程度、纏まりがあります。
デメリットとしてはサ行・タ行が多少強いのでスピーカーによっては高域がキンキンします。

インシュレーターやケーブルでサ行が目立たないようにするのも良いです。
このアンプはオプションにBlack BoxやSuper Black Boxがありますのでそれらを使う事により、電源が強化され音質が向上します。

滑らかさも大幅に向上しますのでサ行やタ行が緩和されます♪

水樹奈々さんが歌う魔法少女リリカルなのはA’sのキツイ音もSuper Black Boxを入れればノープロブレム(`・ω・)b

Super Black Boxを入れなくてもケーブル、インシュレーターで多少のキツさは緩和出来ますがw

ライブ音源が好きな方にお勧めできるアンプです♪


☆ SPEC ☆

■型番:MRE 130

■価格:1,880,000円(税別)

■出 力:100W(8Ω)、140W(4Ω)
■出力段構成 パラレルプッシュプル、拡張型5極管接続

■ダンピングファクター 8(20Hz〜15kHZ)

■真空管 6550C×4、6C5×1(後期6SN7に変更)、ECC82×2

■外形寸法(カバー取付時) 485W×176H×408D mm
■重量(カバー取付時) 19dB(6.8Ω負荷時オーバーオール)
■ゲイン 25kg/1台

■国内代理店:フューレンコーディネート

本国:Octave Audio
http://www.octave.de/

MRE130 詳細
http://www.fuhlen.jp/octave/products/mre130.html




▲△▽▼

楠 薫のオーディオ三昧 ■ OCTAVE HP500SE/LE ■
http://www.kusunoki.jp.net/audio/OCTAVE/OCTAVE-HP500SE-LE/OCTAVE-HP500SE-LE.htm

 オーディオって、本当にわからないものです。

 以前、Ayreのアンプを使用していた時には、このプリアンプも試してみていたのですが、 少し音がクリアさに欠け、音が重たいと感じたのですが……。

 それが、メインアンプをFirst Watt SIT-1に変えてから、どうもAyreのラインアンプの音が 浮遊して地に足がついていない音だと感じて、他のプリアンプをいろいろ試聴することにしました。  解像度などの点と、メインアンプと同じ作者だけあって傾向が似ているということで、 ほぼ、パス・ラボのPASS XP-30に決まりかけていたのです。

 試聴機を返却し、AYRE KX-Rを下取りに出して購入資金を捻出し、他のプリも一応試すことに して、手元にクラシック音楽用のプリアンプがなくなったので、とりあえずはOCTAVE HP500SE/LE でも鳴らしておくか、と繋いでみて、ぶっ飛びました。

 First Watt SIT-1でSonus Faber Stradivari Homageを鳴らすと、鮮度が良すぎて高域側にエネルギーが集中する感じで、その分、 ローエンドの量感が不足する印象があり、ちょっとどうかな、と思っていたところを見事に補い、音の鮮度の点ではダイレクト接続には劣るものの、 透明感がありながら、懐の深い鳴り方をします。

 しかも、伸びやかでストレス・フリー。音ではなく、音楽に身を委ねることが出来る音です。

 加えて音が単調にならず、色彩豊か。

 メインアンプに寄り添った鳴り方をしているかのようです。

 もっとも、拙宅のOCTAVE HP500SE/LEは、Limitted Editionで、現行のSVとは回路的にも 少し違うようですが、詳細はわかりません。

 さらに真空管を交換し、私好みの音になっている点も見過ごせません。

■ラインアンプ真空管1:ECC82/12AU7 テレフンケン(ダイヤマーク)
■ラインアンプ真空管2&3:EF184 ムラード
■フォノアンプ真空管4:ECC83/12AX7  ムラード
■フォノアンプ真空管5:ECC81/12AT7 オリジナル(米国製)
■フォノアンプ真空管6:ECC88/6922 ムラード

 ですから、同じOCTAVE HP500SEでも、現行品を購入して、同じ音で鳴るわけではないのですが、 懐が深くてしなやかで伸びやかな鳴り方はムラード。

 楽器の質感を正確に描き出し、色彩豊かでシャープな鳴り方は、テレフンケン。
 たまたまでしょうが、それぞれの持ち味が生かされて、うまく溶け合った音、と言えましょう。

 それが活かされる、真空管の持ち味が損なわれない卓越した回路技術も重要なのでしょう。

 それならばOctave Jubilee Preampならもっと上の音が期待出来るかも、と比較試聴やってみた のですが、友人の言葉を借りるなら、

「こっち(HP500SE/LE)はずるい。真空管の素材があまりにも 違い過ぎる。Jubilee Preampの凄さの片鱗は随所に見えるのに、佐賀関の漁港で水揚げしたばかりの 関サバとスーパーの安売りコーナーに出ている氷で冷やされたトロ箱のサバで料理して比較されちゃぁ、 いくら料理人の腕が良くてもなぁ……」

 同席した他の4人、みな、大きく首肯いていました。
 九州の地元民しかわからない喩えで済みません。(^^;

 そういうわけで、OCTAVE HP500SE/LEは、正妻の座に復活することになりました。
 で、フォノアンプがこれまた凄く出来が良いので、REC Outから取り出して、EMT927からVIOLA SOLO に繋いでいます。


http://www.kusunoki.jp.net/audio/OCTAVE/OCTAVE-HP500SE-LE/OCTAVE-HP500SE-LE-1.jpg

正面です。
ツマミが滑りやすく、力を入れて回すと緩んでしまうことがあります。
真ん中のボリューム、Jubilee Preampのようにロータリスイッチ式の方が良かったように思います。
もっとも、400万円のJubilee Preampと比較しては、ちょっと気の毒かも。


http://www.kusunoki.jp.net/audio/OCTAVE/OCTAVE-HP500SE-LE/OCTAVE-HP500SE-LE-2.jpg

メッシュの天盤が付いています。


http://www.kusunoki.jp.net/audio/OCTAVE/OCTAVE-HP500SE-LE/OCTAVE-HP500SE-LE-3.jpg

出力にXLRはありますが、バランス入力はありません。RCAタイプだけです。
MCカートリッジも使用できますが、個人的にはトランスを挟んでMMで使用した方がEMTの厚みのある 音が損なわれないで良いように思いました。

拙宅の場合、ジャズ用としてプリ部を使用していますから、そういう結果になったのかも知れません。

繊細な感じは、やはりMCタイプが勝っているように思いました。


http://www.kusunoki.jp.net/audio/OCTAVE/OCTAVE-HP500SE-LE/OCTAVE-HP500SE-LE-4.jpg

天盤を取り外したところです。天盤はアルミパネル側の上の2穴が六角レンチ、後ろ側がプラス ネジとなっていて、天盤の上から差し込んで回さないといけないので、柄の長いねじ回しでないと、 届きません。

アルミパネル側にある真空管が、ラインアンプ用の真空管1。真ん中が12AU7で、テレフンケンの ダイヤマークに換装しています。 両脇の2本はEF184で、真空管2 & 3。秋葉原のアムトランスで手に入れた、ムラード製に換装 しています。

反対側の背面側にはフォノ部の真空管が並んでいます。左から真空管4(12AX7:ムラード)、 真空管5(12AT7:オリジナルのまま)、真空管6(ECC88:ムラード)。 詳しくは、マニュアル(pdfファイル)をご覧下さい。


http://www.kusunoki.jp.net/audio/OCTAVE/OCTAVE-HP500SE-LE/OCTAVE-HP500SE-LE-5.jpg

ほぼ、真上から見たところです。プリント基板上にパーツがビッシリ。


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前側から中を見たところです。この配置が、マニュアルの絵と同じ配置になります。


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前側から少し視線を低くして見たところです。
コンデンサーが立ち並んでいて、コンビナートみたいです。


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電源部を正面から見たところです。


http://www.kusunoki.jp.net/audio/OCTAVE/OCTAVE-HP500SE-LE/OCTAVE-HP500SE-LE-9.jpg

電源部を後ろから見たところです。
通常、電源スイッチは入れっぱなしで、スタンバイ状態が推奨。
でも、時々、電源スイッチを切る必要に迫られることがあり、背面は操作がしにくく、面倒です。




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OCTAVE V16 Single ended の私的インプレッション
多様性を求めて 万策堂の私的オーディオインプレッション

by pansakuu | 2017-09-01
http://pansaku.exblog.jp/26017439/

http://pansaku.exblog.jp/iv/detail/?s=26017439&i=201709%2F01%2F28%2Fe0267928_00354045.png
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進歩が生まれるのは、多様性の中の選択からであって、画一性を保持するからではない。
ジョン・ラスキン(美術評論家・思想家)


Introduction

ここのところのコーヒーブームからか、
コーヒーに関する本を書店でよく見かける。
現今、僕の読んでいる本も、コーヒーに関するインタビューをまとめたもの。
これはバリスタ達がコーヒーにかける思いを語る小さな本である。

さっき読んだこの本の中のある、バリスタの言葉が妙に気になった。

・・・・・「あの人の表現する味って、どんなものなのだろう」という理由でレストランに行きますよね。コーヒーの世界も間違いなくそういう方向に進んでいくんです。それに「あのブランドの豆を使っている」だけでは一瞬で終わってしまいます。三つ星のスターシェフやスターパティシエのように表現者として有名な人が出てきているなかで、お客様はバリスタとして優れた表現者を探すようになる。・・・・・

僕が通うカフェは東京だけでも30軒ほどあり、ほとんど毎日のように、それらのうちのどこかで何か一杯飲んでいるような生活だ。昨今のサードウェーブコーヒーブームとは関わりなく、東京に出てきた頃から、いろいろな店に出向いては店構えとインテリア、接客の態度、コーヒー・紅茶・スィーツの味質をチェツクしている僕であるが、上記のようなことまで考えたことはなかった。フレンチレストランのようにカフェでも自分の味を表現しうるという部分に僕は惹かれた。
それというのも、コーヒーだけでなくオーディオにもこういう要素があることを感じていたから。

例えばマークレビンソンの初期の製品を代表とするプロデューサー・設計者の個性が前面に出たオーディオ製品の魅力というのは、オーディオを趣味とするための主たる動機たり得る。

あの設計者の創り出したサウンドはどのようなものなのか?ここでは、それこそが僕の興味の中心である。

僕がOCTAVEというドイツの真空管アンプメーカーの音を初めて聞いたのは10年以上前だと思う。社長のホフマン氏が決めている、その特徴的なサウンドにはその当時から変わらない、独特の男っぽさや勢いが内在しており、僕の中では、他のアンプメーカーの音といつも一線を画してきた。

彼がここで高級ヘッドホンアンプに手を染めると、僕は夢にも思わなかったが、もうそんな時代になったのだろう。ハイエンドオーディオメーカーもヘッドホンを無視できなくなってきたのである。

OCTAVE V16 Single endedというヘッドホンアンプにSuper black boxという電源オプションを加えたセットを試聴した僕の感想は、ホフマン氏が表現するヘッドホンサウンドとは、今まで慣れ親しんできたOCTAVEの音そのものであるということだ。そして、この音の個性はヘッドホンの世界に初めて持ち込まれるものでもある。これは恐らく万人受けしない音、比較的無個性な音を指向する日本の普通のヘッドフォニアにはウケない音かもしれないが、とにかく斬新かつ容赦のない音であって面白い。僕は聞き入ってしまった。


Exterior and feeling

随分と変わった形のアンプである。フロントがタテに細長い。建築でいうと、繁華街にある雑居ビルのような形だ。こういう建築は最上階は斜めにカットされて日照を確保している場合があるが、そこのデザインまで似ている。上部はスリットの入った真空管の保護カバーであり、一番下に入力切替と大き目のボリュウムノブがある。アンプのカラーはいくつか指定できるようだが、マットブラックよりは、ジャーマンシルバーの方がこのメーカーらしい雰囲気となると僕は思う。全体の大きさとしては意外と小さく、占有する床面積は少ないが高さはあるので、普通のラックの二段目には入りにくそうだ。やはりこれはデスクトップに置くべきアンプだ。

リアパネルではL/Rのスピーカー端子がついているのがまず目に付く。こういう類の、普通のスピーカーを鳴らすアンプなのか、ヘッドホンアンプなのか、どちらともつかないようなアンプは、経験上は中途半端な音しか出せず、ほとんどロクなモノはないので、僕は心配になった。だがホフマン氏の説明によるとV16 Single endedはヘッドホンがあくまでメインという話であるから信用することにして試聴に臨んだ。OCTAVEには、かなり立派なスピーカー用のアンプがいくつもラインナップされているから、スピーカーを鳴らしたい人はそっちを買うべきだ。こんなスピーカー“も”鳴らせますよなどという余計な配慮はいらない。

大体、このクラスのヘッドホンアンプを買う人間はそれなりのスピーカーシステムを既に持っているか、少なくともそれは十分に経験済みである場合が多いのではなかろうか。その意味でも中途半端なプリメイン機能は排して、ヘッドホンに全力投球して欲しいものだ。

とにかく今回はこのアンプにはスピーカー端子はないものとして、話を進めたい。

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リアパネルにはRCAとXLR両方の入力端子が備わっており、選択できる。だがV16Single endedというネーミングを考えると、中身はおそらくシングルエンドの構成であろう。XLRは疑似バランスと推測される。したがって今回はRCA入力のみで試聴した。なお送り出しはマランツの中級クラスのSACDプレーヤーであった。

使用できる真空管 としてKT120がデフォルトらしいが、お好みでKT150、KT88、6550、EL34を差し替えて使えるのがまず面白い。替えるとそれぞれで異なる音質傾向が生まれるはずである。ポタアンでオペアンプを入れ替えて愉しむという話があったが、経験的には、真空管の種類を変えることは、オペアンプよりもずっと大きな音質変化を生む場合が多い。もしこのアンプを買ったら、真空管をとっかえひっかえする愉しみは大きいだろう。

OCTAVEと言えばKT120や150などをプッシュプルで使うアンプメーカーというイメージがあるが、このアンプでもその手法を踏襲していると取れる。ただOCTAVEの多くのアンプはAB級動作なのだが、このヘッドホンアンプはA級動作らしい。ちょっと設計を変えてきているのかもしれない。

また、OCTAVEはトランスから入力ソケットまで多くのパーツを自社で設計製造し、オリジナル部品の比率が高いこと、真空管アンプの長期安定動作のためのソフトスタートと保護機能を完備すること、MOS-FETを使った安定化電源を持つことなどを特徴とするメーカーでもあるが、V16 single endedも、その部分はOCTAVEの他のアンプと同じ内容をもっている。

カタログやネット上の情報からアンプの内容を調べていると、ホフマン氏の真空管に対する思いが伝わる。もともと管球式アンプの設計経験はかなりある会社であるが、真空管をそれらしい懐かしさ満載の音を出すために使っているのではないようだ。あくまで現代のオーディオの水準をクリアし、求める音質を得るために必要なデバイスとして真空管を認めているように見える。特に真空管を動作させる電源部の造りにそういう視点を感じてしまう。

なお、OCTAVEのアンプには以前から外部電源のオプションがあって、BOXの名で呼ばれていた。このBOXの中身は、もともとトランス屋であったOCTAVEがオリジナルで作っている大容量のトランスであり、いくつかグレードがあるのだが、今回はその最上位であるSuper black boxを接続して聞いた。

僕は以前、オクターブの上級クラスのパワーアンプとプリアンプの組を取り寄せて試聴したことがある。この時、Boxの有る無しも比較したが、はっきり差を感じた思い出がある。簡単にいうとBoxを接続すると音がグーンと伸びた。こちらに迫ってくる度合いが明らかに強くなるのだ。

こういうオプションを設けているアンプメーカーはほとんどなく、ユニークなアイデアだと思うのだが、このBoxは結構大きいので、ちょっと困る。これだけでかなり大き目のヘッドホンアンプぐらいの図体である。これをV16 Single endedの脇に置くと大掛かりな印象になる。

また、このBoxの面白いのは外部電源装置ではあるが、そこに直接電源ケーブルを接続する形ではないということだ。アンプのリアパネルに専用端子がありそこにBoxから出ているケーブルの端子を接続するだけである。電源ケーブルはあくまでアンプ本体に挿さっている。内部にあるトランスを増設するような働きがあるのかもしれない。

システム全体の外観としては正直、あまり格好良くない。素人が作ったようなアンプに見える。子供が夏休みの宿題で牛乳パックでつくった工作みたいな、かなり微妙なフォルムである。真空管の美しさを前面に出すわけでもなく、かといって全く見せないようにするわけでもない。中途半端な形。いい音がするように見えない。ただ妙に印象に残ることは確かだ。こんな形のヘッドホンアンプは見たことがないから。だいたいOCTAVEのアンプというのは最上位はともかく、それ以外はどれもデザインらしいものに気を使った形跡がない。OCTAVEは外見で洒落(しゃれ)ようという気があまりなさそうである。

OCTAVEがヘッドホンアンプを出すこと自体は大歓迎であるが、こんな見てくれのアンプが120万円の価値のあるものなのか?この外見ではサウンドがよほどなものでないかぎりは話にならない。

また価格の話はしたくないが、OCTAVEのアンプが日本に紹介された当初はセパレートのプリとパワーあわせても130万円前後という設定だったように記憶している(うろ覚えだが)。今はこの小さなアンプ単体で、それとほぼ同価格である。OCTAVEもいつのまにかかなり高価になってしまった。私の感覚ではOCTVEのサウンドは当初から完成されたものであって、現在にいたるまで音に大きな変化はないと思う。なのに値段が高くなったのは何故?やはりオーディオは青田買いに限る。


The sound 

OCTAVE V16 Single ended では、4pinのバランス端子とシングルエンドのイヤホンジャックがフロントパネルに見えるが、Single endedと銘打つとおり、中身はシングルエンド構成だろうから、4pinのバランス端子は疑似バランスじゃのないか。それゆえ今回の試聴はRCA端子を入力に使うのと同じ作法で、シングルエンドのイヤホンジャックだけを使い、MDR-Z1R、HD800s、TH900Mk2などを使って音の傾向を探ってみた。

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まずちょっと驚いたのは音を出す前にヘッドホンを装着した瞬間。確認のため幾つかのヘッドホンを接続して、ボリュウムを上げて試してみたりしたのだが、少なくとも僕の使ったヘッドホンについては背景のノイズがほとんど聞こえなかった。例えば、マス工房の406の製品版や改良前のGoldmund THA2などでは、ヘッドホンの能率とゲインの組み合わせの問題なのだろうが、はっきりノイズが聞こえる場合があった。

真空管アンプとは多くの場合、ややノイジーなものであり、SNの面で厳しいところがあるのは常識である。だが、このV16 Single endedはその点でかなり優れる。ライバルとなるFostex HP-V8も真空管アンプとしてノイズが低いが、聴感上はほぼ同等の静けさがある。なお、このような真空管アンプの電源についてはグランド分離によりノイズが減るケースがあるが、今回はそのような仕掛けは用いていない。プレーヤーのPLAYボタンを押し、ボリュウムを上げてゆく。

ハービーハンコックのRockitのイントロが流れる。
これは強い。こんなに音圧があるのか。

辛口の引き締まったサウンドで、真空管アンプとしてまずイメージされる緩くて甘美な音が全然出て来ない。鼓膜にガツンと音波をぶつけるようなダイレクトなサウンド。音が飛んでくる。音離れがいいというのはスピーカーオーディオに使う表現だが、思わずそうつぶやきたくなった。ホーンスピーカーをニアフィールドで聞く快感をヘッドホンで味わえるとはね。Rockitにしっくりと来る。

ここではロックやヘヴィーメタル、ラップはとても新鮮に鳴り、良い結果を出す。だが、クラシックやアニソン、Jポップではどうも合わない曲が多いか?いや、音楽のジャンルで合う合わないがあるというよりは、激しくストレートな訴えかけのある音楽がアンプに合っていて、萌えの要素が強かったり、アンビエンスが豊かに取り込まれた音作りをされた音楽が不得意なのだろう。

このアンプのサウンドは、音像、そして直接音が主眼。荒々しく、時に暴力的とさえ映る音圧に押し出されてくる音像が、なかなかに刺激的。

硬い輪郭で描き出される濃い陰影をともなった音像に鼓膜を打たれる。
どんな曲を送り込んでも、明晰さを堅持、弱音すら克明である。
メリハリ、コントラストの強い立体的な音の塊が次々に迫り、ぶつかり、砕ける。


このサウンドには一対一の戦いの兆しが感じられる。真剣で命のやりとりをしそうな覇気がある。こいつはBLEACHのキャラクターである更木剣八のような雰囲気を持つアンプだ。戦いの刹那・刹那だけを愉しむ者であり、危険な遊戯を仕掛けるオーディオマシーンだ。とにかく聞いていてゾクゾクするような嵐の予感が背筋に来る。こういう音は久しぶりに聞いた。凄いなと素直に思う。

空間的な見通しは良くはなく、音場の透明感もない。ホールエコーの広がりなどは申し訳程度に聞こえるけれど、背景に空間の広がりを意識しづらい。そのかわり音像の厚みは、ヘッドホンアンプとして異例などの分厚さだ。この際、空間性の欠如などは捨て置こう。

腰の据わった重たい音が、そんなはずはないのだが、なぜか腹に来る。時に邪悪さを予感させる黒っぽいリズムが刻まれる度に、グーンと伸びてくる低域の存在感が際立つ。この低域がサウンドの重心となって、定位に揺るぎは感じない。この低域の分解能はすこぶる高く、この帯域が緩くなる真空管アンプとは全く異なる。この低域の充実にはSuper black boxが一役買っているはずだ。だが、普通の真空管アンプファンはこの低域を快く思わないかもしれない。例えばHP-V8の低域のゆとり・ふくよかさとは180度、方向性が違うのである。

逞しい骨格と筋肉を誇るボディビルダーのようなマッチョなサウンドでありつつも、鈍重さはない。ハイスピードな出音であり、音の瞬発力高し。現代の最新のアンプに要求されるレスポンスの良さを十二分に備えたアンプだ。スカッとしたヌケの良さが発音の末尾に常に付け加わるような気配もあり、必要以上の音の粘りは感じない。また、音の温度感がやや低く、ことさらに熱気を感じないのは意外だ。クールでサラッとした音である。これはこのアンプの持つスピード感と関連するのだろう。

さらに、やや確信犯的だが、音のエネルギーが中域あるいは中低域にやや集中している。ただし全帯域を少し離れて眺めれば、どうやらナローレンジな音作りにはなっておらず、むしろ真空管アンプとしては高域方向、低域方向にもかなり伸びているワイドレンジな部類らしい。

克明な音像、中低域の力感と高い分解能、反応速度の速さ、鮮度とキレのあるスパイシーな音というのが、このアンプのサウンドを聞いてすぐに思い浮かぶ褒め言葉。これらは全てOCTAVEのスピーカー用のアンプにも感じる特徴である。だが、もう一つの要素がOCTAVEのアンプにはある。力で押す、テンションが張った音の中に、他のアンプには滅多に聞かない、各パートの調和と一体感が表現されているのである。最新のアンプともなれば各パートの音の分離の良さで性能を誇示するアンプが多い中、このアンプでは逆に渾然一体となった様々な楽器の音が堂々と提示される。この特別なブレンド感がV16 Single endedの音に深みを与えているということか・・・。最高級のJubileeシリーズと同じ血液がこの小さなヘッドホンアンプにも流れている。これがホフマン氏の音なのだろう。

妖艶さを盛り込んだ色彩感豊かでしっとりと優しい音というのが、大半の真空管アンプが奏でる音のイメージだが、そのような真空管アンプの標準語の発音・言葉使いとは異なる、いわゆる“方言”を駆使するヘッドホンアンプと言える。これほどの訛(なま)りがありながら説得力もあるヘッドホンアンプはかつて一つだけ知っていたが、それを上回るような、狂おしさ・重苦しさにまでつながるサウンドに、僕は少なからず驚かされた。かつて、G ride audio GEM-1という個性を手放してしまったのを悔やんできたが、全く同じではないにしろ、多少とも似た雰囲気を持つアンプにやっと出会うことができた。


Summary

人間にはある問題が出会った時に、正解は一つだと考える多少スクエアな人と、正解は複数ありえて、それらは互いに排他的ではないと柔軟に考える人がいる。
オーディオという趣味は、良い音とは何かという問題の解を求める試行錯誤であると考えることができるが、その始まりは大抵の場合、一つの理想を追う姿勢に終始する。一つのシステムをグレードアップして自分にとっての理想の音に近づけようとするのである。その過程で我々は様々な機材やシステムを通過し見聞を広め、自分で構築したシステムを味わい、味わい尽くしては飽き、システムを入れ替える。
それを繰り返すうち、色々なサウンドを聞いて達観する。理想の音は一つではないと。

つまり絶対的な一つの解があるだろうと考えて追求しているうちに、正解は複数ありえて、それらは互いに排他的ではないかもしれない、あるいはオーディオとは正解はないが不正解はあるという世界なのでは?という方向に考え方が変わってくる場合があるということだ。つまり多様性に目覚めるのである。

僕がやっている、色々な場所で様々なコーヒーを飲むという行為も、この多様性を求める行動の一環と捉えることができる。

様々な産地、様々な気候・土質そして品種、様々な製法で作られた、多様なコーヒー豆を吟味選択し、バリスタ達はそれぞれに異なる抽出法でもってコーヒーを淹れる。コーヒーの味というのはバリスタごとに異なるし、その日ごとに、一回として全く同じ味で淹れることはできない。これは一期一会がもたらす多様な味の表現なのである。

毎日、その多様性を求めてコーヒースタンド・カフェを渡り歩くことは、まずは究極の一杯に出会うための旅であるし、最後には究極の一杯が複数あることに気付くための旅でもある。

僕のオーディオもコーヒーに似ていて、その中にあるハイエンドヘッドホンというジャンルも、そういう旅のようなコンセプトを持っていると見て差し支えない。
ヘッドホンオーディオを続けるということは、とあるヘッドホンサウンドに出会うための旅であり、また、いくつもの個別なヘッドフォニアの世界があることを認めるための旅なのである。

僕はいつも多様性の中に身を置いていたいと望む。この多様性の前提とは、世界に単に多くのモノがあることだけではなく、互いに明らかに異なる、多くのモノが並立することが重要である。だから僕という人間はいつも自分の知らないモノを求める。自分の知識に既に有るモノとは異なるモノを探している。そして、V16 Single endedは僕が求めるモノに当てはまるのだ。こうして僕は、ヘッドホンサウンドの優れた表現者の一人としてOCTAVEのホフマン氏の名前を新たに記憶に刻むことだろう。

現代は複数同時展開する使徒のごとく、予想外に多くのハイエンドヘッドホン機材が選べ、比較的簡単にそれらと手合わせできる時代である。真空管式のハイエンドヘッドホンアンプに限っても、Fostex HP-V8、STAXのT8000、Sennheiser HE-1、Hifiman Shangri-la、Blue Hawaii、Woo audio WA-234などがあり、どれもマニアの間では、それなりに話題にのぼっている製品だと思う。

またハイエンドに限らなければ、ArtifactNoiseの新作アンプや山本音響工芸HA-02、izo iVHA-1、東京サウンドValveX-SE、Musical SurroundingsのFosgate Signatureなども面白かったし、実際に世話にもなった。

僕はWoo audioの製品を除けば、ほぼ全てを聞いているつもりだが、今思えば、どれ一つとして同じ音を出すものはないばかりでなく、それぞれに他とはかなり違った、個性的な音調を発揮しているものが多い。つまり思い返せば、僕の中で真空管式のヘッドホンアンプはソリッドステートのものよりも個性派揃いなのである。ここまであえてやってきた、柔らかくて甘美で艶のある音などという勝手なくくり方をすべきではなかった。

(それは知っていたが、話の流れからすれば、とりあえずそうしておくしかなかった)
そして、その中でも最も個性派と思われるのがこのV16 Single endedである。

V16 Single endedの個性を聞き、ヘッドホンの世界が多様性に溢れ、深く広くひろがりつつあることを僕は改めて確かめた。実際、このジャンルは未開拓であり、発展途上である。遠くまで自由に歩き回るにはまだ障害が多く、この広大な荒地を好き好んで歩く僕のような者もまだ多くない。しかしだからこそ、やりがいがある。このジャンルに十分に投資するメーカーもオーディオファイルも、新世界の開拓者としてオーディオの歴史に名を刻むチャンスがある。対するスピーカーオーディオは、いくら開発費を注ぎ込んでも、音質の向上率が頭打ちのように思えてならない。カネがかなり有り余っている人間でないかぎり、スピーカーによって新しいオーディオの可能性を追求することはできなくなってきている。またスピーカーの世界は年季の入ったハイエンドメーカーやユーザー達がひしめいていて、いくら努力しても、その分野の先駆者として認知されることが難しい。この状況を理解しているならば、僕がスピーカーオーディオの世界からあえて距離を置く理由も分かるはずだ。

OCTAVEのようなスピーカーの世界で定評のあるハイエンドメーカーが、この新世界に参入することを、一人のヘッドフォニア、そして一人のオーディオの観察者として歓迎してやまない。
http://pansaku.exblog.jp/26017439/



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HAL3 - VOL.81 OCTAVE プリメインアンプ 試聴レポート
2013年6月27日 H.A.L.3 島
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/4f/octave_premain_report.html


OCTVEはドイツのブランドになりますが、ここ数年日本では人気が急上昇しているブ
ランドだと思います。

私の中ではプリアンプのHP500SE。真空管の良さと現代サウンドとの調和。
ここ近年でもベスト3にあげるぐらい個人的にも好きなプリアンプでした。

その後フラッグシップのJubileeシリーズ。そしてRE280MK2からRE290へのモデルチ
ェンジ。

モノラルパワーアンプMRE220の発売。プリアンプHP300SEはHP300、MK2そして、SEと
進化を続けております。

セパレートになるとプリをパワーで180万からになり、ちょっとと思っているお客様
も多いかと思いますが、プリメインアンプでもOCTAVEの表現したいサウンドは十分
にでており、逆にいうとそのコストパフォーマンスは非常に高いものに感じます。

そこで今回はOCTAVEのプリメインアンプをご紹介したいと思います。

≪OCTAVE プリメイン 比較表≫
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/4f/octave_premain_report.html


五極管プッシュプル
出力管 6550WE×4(KT88, 6L6, EL34にも対応)

型 番 V40SE V70SE V80

ラインモデル
定価(税込) \588,000 \756,000 \1,176,000

出 力 50W + 50W 70W +70W 65W+65W
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/4f/octave_premain_report.html

H.A.L.3で常時展示しているモデルはV70SEで、V40SEとV80に関しましては、輸入代
理店のデモ機をお借りして対応させていただいている状況です。

この3機種に関しましては出力管は全て6550WEということになりますが、V70SEとV80
に関しましては、電源トランスなど含めてほぼ同一モデルとなります。

V40SEとV70SEに関しましてはプリメインアンプという考え方が色濃くでております
が、V80に関しましては、アッテネーター付のパワーアンプという位置づけでの開発
となっているとのことです。

それでは、試聴に入らせていただきます。

まずスピーカーをB&W 805SDを使用しました。

V40SE:透明感のあるサウンドで楽器の響きが非常に良い。
    特にJ-POP系の女性VOCALは楽しく、麗しく感じます。
    アコスティックギターはホール感や弦の質感をうまく表現してくれます。
    JAZZやロックなどは少しきれいになり過ぎるところもありますが、スピード
    感がありますので、フュージョンなどは気持ち良く聞けます。

V70SE:V40SEと比べると当然ながら音に余裕が出るとともに、もっと高域が自然に
    伸びていきます。
    低域も出力があがったということもありますが、音離れが良くなってきます。
    ただV40SEだと全くダメかということなく、805SDでしたらV40SEでもしっか
    りなってくれるように感じます。
    一番差が出たのは、オーケストラで、混濁が減り、ステージが広くなります。

V80 :V40SE、V70SEとは音の出方が全然違います。
   古いJAZZなどは圧倒的にこちらが良いです。
   逆に言うと透明感はV70SEの方が良く、パワー感を重視する音源であればV80
   は非常に生きてくるのではないかという印象を持ちました。


次にSonus faber CREMONA Mを使用しました。


V40SE:Sonus faberとの相性も非常に良く素敵なコラボレーションです。
    B&W 805SDの時よりも個性的な音色ですが、全体的にバランスが上に上がっ
   てしまう印象です。
   ヴァイオリンなどはあまり感じませんが、チェロなどは深みにかけてしまい
   ます。どうしても駆動力不足なところを感じます。特にオーケストラやJAZZ
   のビックバンドは805SDの時は感じませんでしたが、音離れの悪さを感じてし
   まいました。

V70SE:これは素晴らしい!!V40SEの時の不満を解消してくれました。
   女性VOCALはV40SEの時は少し若く良い意味でフレッシュに感じましたが、V70
   SEはもっと大人びたイメージで男性VOCALは渋さが加わりました。
   弦楽器全体ももっと開放的になります。こちらの変化はB&W 805SDの時よりも
   差を明確に感じることが出来ました。

V80 :全体的に深みが増し、高域よりも中域がの張り出しが良くなり、チェロなど
    は断然良くなった印象です。
    ただ個性的なサウンドはあまり感じず、しっかりドライブして安定感が増し
    たというのが率直な意見です。

総評としては、V40SE、V70SEはOCTAVE独特な高域の魅力、V80は土台がしっかりした
安定感のあるアンプに感じました。イメージの中でV40SEの上位モデルがV70SE。V80
はOCTAVEの中でも独特なサウンドのようです。

価格はV80の方が上ですが、B&W、Sonus faberでしたらV70の方が私は好みでした。
ただ鳴らしにくいスピーカーですとV80になってしまうかもしれません。

V40SEとV70SEはしっかり価格差もあり、それが音質に顕著に出ております。

V70SEの方がもちろん良いのですが、ご予算、スピーカーを考えるとV40SEが良い時
もあるかもしれませんね。

ここ最近深みがあるアンプ、空間表現がうまいアンプなどは多いように感じますが、
透明感のあるサウンドは少ないように感じます。それがこのOCTAVEですね。

真空管アンプのイメージの音とはちょっと違うところも非常に面白いです。

真空管アンプの場合寿命や熱を気になされるお客様も多いかと思いますが、
音にほれ込んでしまうと気にならなくなるぐらいのサウンドです。

プリメインアンプをご検討中のお客様は是非候補にいれていただければと思います。

H.A.L.3 売り上げトップクラスのプリメインアンプをご堪能ください!!

おまけ。

真空管のまわりのボンネットですが、安全の為には良いですが、外したほうが音は
良いですね。
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/4f/octave_premain_report.html

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AIRTIGHT ATM-3211 は OCTAVE みたいなカチッとした写実系の真空管アンプです。
エッジに非常にキレがあり、ヌケが良い音。

モヤッとしたりモタついた音が嫌いな方にはお勧めの管球メーカーです。
それなりの底力のようなものがあるのは確実ですが、JAZZ や JAZZボーカル向きの音質だと思います。真空管の濃厚さも感じられる。

OCTAVE のライバルになり得る実力があるのではないかと思います。

ちなみに今回 TIAS を一緒に回った方は

OCTAVE 13 0→ AIRTIGHT → LUXMAN MB-300

の順で買い換えています。


「古いアンプですが、現代的な OCTAVE や AIRTIGHT と比べると音が古くないです?」


『配線を全部やり直したり、かなり手を加えています。当時のラックスの職人にしか出せない音があるんですよ』


確かにこの方は LUXMAN になってからは長いこと買い換えておられないですね。

その方はスピーカーは Sonus faber Amati anniversario を使われています。



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真空管アンプの音質傾向雑感 2013年09月28日 MagicMusicさん
http://community.phileweb.com/mypage/entry/3684/20130928/39354/

主要機器 Nov. 3, 2013
Sonus faber Elipsa Red 〜 First watt SIT-2 〜 Burmester 099 〜 Luxman D-08


真空管アンプの音に惚れ込んで導入を真剣に検討したものの
結局は気になる部分があって導入とはなりませんでしたが
参考になるかもということで一応書いておきます。
無論、聞く人によって印象は変わりますので試聴お勧めします。


かなり雑な表現になってしまいますが
トランジスターっぽい音と真空管らしい音ということで

Tr > OCTAVE >> McIntosh > EINSTEIN >> EAR > (UNISON RESEARCH) > Tube

のように感じました。欲しいと思える機種以外の型番は
あまりよく覚えてないのでブランド別の記載です。
機器を目の前にすれば音はよみがえってくるのですが
すいませんです。

マッキントッシュ(MC275のみ試聴) 含めて
右側にいくほど声やら弦楽器の色艶、音の陰影感に優れ
惚れ惚れする音を出してくれてました。


MC275はプリ管が端から順番にオレンジ色に灯り、
最後は全て緑色にパッと変わる様は
まさにイルミネーションファンタジーで一見の価値あり。
ヤバイです。
音質は音の凹凸が聞き取れるような独特の表現力で
思っていたほどカラッとした感じはせず、
高域方向のサラサラ感健在ですが
湿度感のようなものも感じ取れます。
弾む低音がソースによっては少々引きずるので
Elipsaとの相性はもう一息な部分がなきにしもあらず。

個人的趣向ではOCTAVEだけがピアノが透明感高く
右手がクリアーにコロコロコロと鳴り響いてくれて
McIntosh MC275もそこそこいけてました。

ユニゾンリサーチはプリメイン「Preludio」のみ。
試聴環境が悪くいまいち信憑性に欠けますが、
見た目よし、ソース限定で音よし、しかし、
若干故障率が高いようなことをちらほら耳にします。

EARは機種によって結構違う音がするので(値段に比例して?)
色々試聴してみるとおもしろいかもしれません。

EARとユニゾンリサーチは音が丸すぎですが
とても官能的で真空管ってこんな音がするのか〜
と思った次第です。


もし、導入するとなればEINSTEINか次点でOCTAVE。
OCTAVEは球交換の可能性が気になります。

今は手は届かないものの
EINSTEIN The Preamp & The Final cut
がとても気になってますので
Elipsaつなげてそのうち聴かせていただく予定です。


コメント

オクターブが絶対好いですよ 真空管もちゃんと選別だれた物が使われていて最新の技術で作りこまれています

マッキンのC-2200+MC2120は一年で三回も真空管とフューズが飛び嫌になりました。
byJAZZLAND at2013-09-29 06:03

オクターブなかなかいいですよネ!FMはもっとイイデスネ!!!
オクターブは品質もいいらしいです。
でも出るとこ出ててるんですが引くとこ引いて欲しいのにって感じなのでハリすぎる声、低域の押し出し傾向を弱めるように球をうまく選別して調整すればいけるかなと勝手に想像してます。デフォルト管は使わず保管です。

マッキンはハズレ引いちゃったんですかねぇ(・。・、)

高額でmade in Japanだと滅多に壊れないので私にも修理・保守が当たり前に思えない節があります。ドイツもよさげですね。同じ国でも地域によって日本以上に違いますが、やはり欧米の「モノ・品質の価値観」の違いを仕事でも感じてます。
byMagicMusic at2013-09-30 23:01



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OCTAVE V70SE vs. EAR V12

真空管アンプはその構造、動作がシンプルな故に出力トランスの音質の比重が非常に大きく最終的な音を決定づける程です。

OCTAVEを初め、ハイエンドの真空管を採用するブランドの中にはオリジナルのトランスから製造し採用する程に拘りがありますが EARもオリジナルトランスを採用しています。

真空管アンプはもちろんデバイスとして真空管のもつ独特の音色は重要です。
が、一番大事なのはエンジニアのパラヴィッチーニ氏も力説する「トランス」にあるのです。

トランスこそ最終的に音を決定づける最重要なデバイスであるからEARはオリジナルのトランスを使うのです。


試聴はSPに
AUDIO MACHINA / CRM+CRSシステム
LANSCHE AUDIO / NO,3(画像システム)
小型SPとしてSONUS FABER / MINIMA VINTAGEを使用しました。

アンプはV12以外に同じ価格帯の好比較対象のOCTAVE / V70SEを。
CDにはHANSS ACOUSTIV / C-12Jを使用です。


EAR 「V12」

全面に真空管特有の滑らかで色彩感溢れる音に魅了されます。

公称パワーは50Wですが、再生範囲の音量では十分な余裕を感じますし、音色は温かみのある優しい音で、聴き易いです。

豊潤な中域を中心に、スケール感の良い堂々とした低域と、こじんまりとしない中高域を味わえるのが特徴です。

楽器が歌ってるとでも言いましょうか。楽器の音色が気持ちのよいものです!
温度感を感じる音色と滑らかさを十分に味わえます。 そして低域がしっかりとしているので、音量に関わらずにどんな音楽も楽しめるのです。

またシステムにもよりますが、真空管故のノイズもほとんど気になりません。
真空管の魅力でもある、音量を下げた少音量でも、薄くなる事なく、色濃く聴けるのです。

大音量でも崩れずしっかりと駆動し、また小音時の再生時でもぶれずにしっかりとしている音場再現は、この価格にしては大したものです。 解像度も良好で、アコースティック・ギター等の弦の繊細感は非常に良く再現され、音量に関わらずに流れるように聴かせます。

音色も真空管特有と書きましたが、柔らかい一辺倒ではなく力強さも感じますし、低域などはしっかりしています。

CRM+CRSでは実際に直接駆動しているのは上のCRMですが、駆動するアンプの効果は全体に表れ全体の柔らかさを感じれます。

LANSCHE AUDIO / NO,3は90dBを越える高能率ですので、そもそもパワーはそこまで必要ではないのですが その分アンプの音色は非常に出すものです。CORONAツイーターの良さでもある、「見通しの良さ」と「空気感」を大いに感じれるものです。


ここで同じカテゴリーでもあるOCTAVE / V70SEと比較してみましたが、

大きく変わるのは低域のスケール感や音色の濃さ等はV12が大きく惹かれます。

全体をスケール感良く気持ちよく慣らすOCTAVEは、やはり優等生ですし、改めて魅力を感じますし、 V12のリアリティを考えながら、上手く演出するのですが、その演出が非常に上手いのです!

ただ、この辺りもどちらが絶対、というよりは好みによる部分もありますので、ご検討の際には一度比較試聴してみても良いかもしれません。

リモコンはなく、アナログ入力のみのシンプルなプリメインだからこそ、デザインに遊び心を持たせ音質を考慮し、音楽を深く楽しんでもらう、V12を前にするとそういった思いが感じられます。

真空管の柔らかさ、滑らかさ、そしてシンプルな構造がもたらす、素直でありどんな音楽を楽しく聴ける演出感・・これらが「V12」の魅力と思います。


EAR 「V12」 定価:¥998,000 (税別)

「ダンディズムが宿る英国の高貴」

「パワフル、スムーズ、そしてシルキー。V型12気筒の咆哮が響く恍惚の瞬間」
素晴らしいプリメインアンプの登場です。


≪スペック≫
•インテグレーテッドアンプ/クラスA級/パラレルプッシュプル

•パワー出力 : 50W+50W/ ステレオ

•入力 : 5系統(RCA)/リモコン無し

•出力 : 1系統(TAPE OUT

•周波数特性 : 12Hz-60kHz-3dB(1/2パワー)

•ダンピングファクター : 10

•SN : 93dB

•入力感度 : 400mV

•入力 : 5系統(RCA)

•入力インピダース : 47KΩ

•出力インピダース : 4Ω,8Ω

•消費電力 : 200W

•重量 : 22kg

•サイズ : 420W×440D×135H

•使用真空管 : ECC83 x 10,EL84 x 12
http://www.dynamicaudio.jp/5555/5/osusume_hard_26.html





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FM「とにかく力強く毅然として盤石の安定感、群を抜く高性能と精密感、低域の制動力」

Burmester「力強く雄大で濃厚、脚色や演出感はもっとも強い。声楽が絶妙。柔らかい低域は量感が多い」

OCTAVE「強靭で力強く激しくLIVE音源向き、低域の量感は少なめでスッキリとしており与し易い。引き締まった音」



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過去の使用歴 アンプ編

プリアンプのナンバーワンは、
FM Acoustics FM155

パワーアンプのナンバーワンは、
FM Acoustics FM411


OCTAVEは広帯域で透明感が有り非常に綺麗に磨かれて洗練された上品な音、ソースに対する追従性があり、ダイナミズムがありジャジャ馬でかなり「激しい音」も出す。

VIOLAは隈取りも太く、FMは力強いが抑制された美音で整然とした盤石感は上だが激しさが足りない

「鳴りっぷりのよさ」FMの方が格上


BRAVO vs. FM411
VIOLAの方が透明感やフレッシュな鮮度感が高く、S/N比やレンジや激しさでは上、

FMは上から下までスピード感が揃いフォーカスがピシッと合う。
音の実態感や浸透力があり「鳴りっぷり」は上で、巨大アンプのような振る舞いだが、クイックで機敏な音のメリットはサイズと一致。弱点はS/N。


BRAVO痺れるなァ〜!
新鮮でかなり激しく鮮烈でシャキシャキした音で、鈍さは僅かにあるけど、LUXMAN MQ36が「感動」する音だとしたら、BRAVO は「爽快な音」で聴いていて実に痛快!非常に素晴らしい。

LUXMAN MQ36は色々な制約が厳しいけど、BRAVOは「サイズ」以外はストレスフリー。
音だけ評価すればMQ36の方が好き。


LUXMAN MQ36 国宝・レジェンド級OTL管球パワーアンプ 華やかな陽性のエナジーが放射される。活き活きとした圧倒的な音楽の高揚感。柔らかく包み込まれる包容力と優しさ、深く沈み込んでくる堂々とした低域。歯切れのよさ、シンバルのシャープな切れに瞠目する(!)まさに忘我の境地「音楽を選ぶアンプ」


MQ36 初期KRELLのような陽性の音色でエモーショナルで躍動感がある。OTLだからクリアーサウンドかと思いきや、幽玄で霊妙な管球銘機の濃密さはKRELLでは得られない。一方で最大出力や駆動力ではKRELLには遠く及ばず。物凄い感激!物凄い感動!製作者に会いに行きたくなった!発熱量も評判通り凄い(笑)


VIOLA BRAVO 広帯域で剥けるような鮮度の高さ、非常に綺麗な音で純粋で透明なのに色気がある。ソノリティが特徴的で魅惑的、クールな音色。巨艦だがスッキリした音でダイナミズムに優れ、激しくスペクタクルでスリリング。モノBTL化で出力四倍になるがS/N比と駆動力が低下。モノパラレル化で出力二倍。


現代も「力強い音」はあるが「激しい音」は無くなってきた。

少し前のConnoisseur 3.0や4.0 VIOLA Constellation OCTAVE、あとはKRELL DUO 300も現代的でニュートラルな音だが、獰猛で強靭で筋肉質な音である。


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OCTAVEは繊細で気品のある音でクラシックを静かに鳴らす印象が強いが、ダイナミズムに溢れた激しさもある。透明感があり研ぎ澄まされた切れ込みの良さは半導体譲りの反面、真空管の中では色味は薄くなるが、中高域の色彩感はやはり石では中々得難い。

FMやブルメスターと比較するとニランク程格下になる


http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/433.html#c18

[近代史3] ドイツの音楽、ドイツの音、そして世界の音 中川隆
19. 中川隆[-10421] koaQ7Jey 2019年5月17日 10:08:30 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1881]
シーメンス・コアキシャルスピーカー _ 超高性能で激安なんだけど使いこなせるかな?

バイオリンの名曲をシーメンスのフルレンジで聴く - YouTube 動画
https://www.youtube.com/watch?v=aWlcNF5KYqM


シーメンス8インチフルレンジで聞く女性ボーカル - YouTube 動画
http://www.youtube.com/watch?v=L24oFs13oEo
http://www.youtube.com/watch?v=d-5XPX4imAg


Siemens fullrange - YouTube 動画
https://www.youtube.com/results?search_query=Siemens+fullrange&sp=mAEB
https://www.youtube.com/results?search_query=%E3%82%B7%E3%83%BC%E3%83%A1%E3%83%B3%E3%82%B9+%E3%83%95%E3%83%AB%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%82%B8&sp=mAEB


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ヤフオク 独 SIEMENS COAXIAL の落札情報詳細
https://aucfree.com/items/u190943639


過去3ヶ月の「 COAXIAL 」の統計データ情報
「COAXIAL」 に関する落札商品は全部で 98 件あります。

平均落札価格 9,532 円
最高落札価格 146,000 円
最低落札価格 100 円

■商品説明

『想像を絶する劇場用である!強烈無比!エネルギー感、パワー感、スピード感が けた外れにまるで違う!』


独 SIEMENS COAXIAL/シーメンス コアキシャル 25cm 同軸2ウエイ・スピーカー・システム 平面バッフルの完動中古品のペアです。

ユニット及び平面バッフルは伊藤喜多男氏が在籍していた日本シーメンス特約代理店である関本製です。

平面バッフルのシステムは伊藤喜多男氏設計によるものです。

コアキシャルのコーン紙は真っ茶色に変色しているものがほとんどであるが、

この出品のものは比較的変色が少なくきれいなユニットである。


コアキシャルは上級者の間で あまりにも有名である。

この音を聴くと他のスピーカーは雑魚(ざこ)同然に思うであろう。

関本製のバスレフや後面開放型も使ったがこの平面バッフルが飛びぬけていい音である。

バスレフは音の広がりに欠ける。後面開放型は音がこもっている。

独語の業務用オリジナル・使用説明書には平面バッフルでの使用を推奨している。

この説明書には平面バッフルの使用例の写真も載っている。

コアキシャルは終生の伴侶≠ニなりうるスピーカーである。

シーメンスの会社創立は171年前の1847年(江戸時代) 。

創立者ヴェルナー・フォン・シーメンスに電気について教えたのは「オームの法則」の発見者オームだった。

シーメンスがコーン型スピーカーの基本特許をとったのは、なんとエジソンが蓄音機を発明した年と同じ1877年のことです。

スピーカー・ユニット:

特筆すべきは

ウエスタン(Western Electric)と同じ完全な劇場用であり、これこそが本物のプロ用である

ウエスタンに引けを取らない想像を絶する音質である

強烈無比!

エネルギー感、パワー感は他を圧倒する すさまじさである

柔(やわ)な、ひ弱な ものでは劇場用としてまったく使い物にならない

38cm 2way のオイロダインを2m×2mの平面バッフルで使っていたこともあるが、

音の質そのものはオイロダインと同一である

なぜなら、同じ劇場用である

これほどすさまじいスピーカーはコアキシャルと同じ劇場用の WE だけである

コアキシャルはオイロダインと同じフィックスド・エッジである。

このエッジならウレタンやゴム系のように経年変化でボロボロに朽ち果てることは無い

これが本物のプロ用である

昔使用していた38cm・4way の JBL4343 はわずか10数年でエッジはボロボロに朽ち果ててしまった

今となっては ただの箱であり下駄箱にもならない

これは本当にスピーカーであったのであろうかと思う。

プロ用と称していたこのスピーカーは評論家の瀬川冬樹氏がステレオ・サウンド誌で べた褒めしたため一世を風靡したものである。

エッジがボロボロに朽ち果てるものでこの評論家と雑誌社は大儲けしたという話は有名だ

ところが、瀬川冬樹氏はある問題で資産のすべてを失い、ガンで46歳という若さでアッという間に旅立ってしまった

あゝ無常 哀れなり


音質評価をするにあたり、東芝プロフェッショナル・ユース・テスト盤、ポップス、ボーカル、ジャズ、クラシックにて試聴。
いずれも抜群であることを確認。

主にジャズしか聴かない、クラシックしか聴かない というのは正確な音質評価は不可能と言ってもいい。


音質:

まるで次元の違う別世界の音である

この劇場用の音はいくら言葉で説明しても実際に聴かないと分からないかもしれない

この音を聴くと他はあまりにも柔(やわ)で聴くに耐えないであろう

生々しい真実音、圧倒的リアリティー、高解像力、高音楽表現力、超ハイ・スピードである

抜群の高音楽表現力により、実に楽しく音楽が聴ける

聴き手の心を揺さぶり感動の世界で幸福感に満たされる

これらは他のいかなるスピーカーとも大きく異なっている

クラシックだろうがジャズだろうがボーカルであろうが抜群によく鳴ります

なぜなら、音の立ち上がりや立ち下がり のことを過渡特性というが これが抜群によいからです

過渡特性のよくないスピーカーからいい音を引き出すことは不可能と言ってもよい

ライブ盤では部屋いっぱいに音が広がり あたかもその会場にいるようだ

演奏者の息使い、ライブ会場の空気感まで明瞭に再生できる

ヴォーカル、ピアノ、ベース、ヴァイオリン は生々しくあまりのリアルさにゾクッとする

バスドラやベース、チェロは踊るようによく弾み、ふくよかでありながらよく締まって、ボケずに音の輪郭や音程が明瞭に聴き取れて気持ちがよい

ヴォーカルは目の前で自分のために唱ってくれているようで手を伸ばすと届きそうな感じさえする

声は張りがあってよく通り生のような真実音

この盤はどう鳴るだろう、あの盤はどうだろうと、次々音楽が聴きたくなる音です

音の品位がよく、格調高く、彫りの深い美しい音です

音楽の歓びや哀しみ、心を熱くする音楽表現力に極めて優れている

音楽の感情表現力が凄いのである 他のスピーカーではこうはとても行くまい

ヴァイオリンもピアノも響きがキリッとしていて、しなやかでリアリティがある

ジャズは「水を得た魚」のようであり、エネルギーが爆発する すさまじさがある

オーケストラは立体感があり、トゥッティにも優れていて生を彷彿とさせる 堂々たる鳴りっぷりである

フォルティッシモでは部屋の空気を揺るがす強烈なパワーに本当に鳥肌が立つ

最も大事なことは、

本当にいいスピーカーは必ずかすかな音や演奏者の息使い、会場の空気感まで明瞭に再生できる

音量を絞ってもつまらない音にならず いい音で鳴るのが本当に優れたいいスピーカーである


そして、「音が矢のように飛ぶ!」

こうゆう音は聴いていて気持がよい。

では「飛ぶ音」 とは一体どんな音なのか。
言葉で正しく伝えるのは難しく、これは体験してみないと分からない音かもしれない。

ウエスタンやシーメンスの劇場用スピーカーは まず音が矢のように飛ばなければ使い物にならない。

なぜなら、最後部の客席まで 例えば大地を揺るがす大砲のとどろきから 恋人のささやきや 虫の音(ね)まで かすかな音も明瞭に届けなければならない。

1982年 当時大流行していた JBL 4343 (38cm・4way 60万円した) を使用していたが、これがまったく音が飛ばない。

プロ用と称しながら玩具同然である。

Accuphase の M100 500W×2(この超弩級ハイパワー・アンプは100万円した)で鳴らしていたが これまた、まったく音が飛ばないアンプであった。

玩具同然のアンプであったと言わざるを得ない。 100万円の玩具である。

この時「音が飛ばない」スピーカーとアンプがあることが分かった。

飛ばない同士の組み合わせは最悪であった。

この当時のコンポーネントとしては最高級の組み合わせであったが、バカなことをしていたものである。

では一体「飛ばない音」とはどんな音なのか。

それは、スピーカーのまわりに音がまとわりつき 、聴き手に音が矢のように飛んでこない。

そして、たいてい低音が引きずるように重く、特にドスン ドスンというような質のよくない低音は気分が悪くなり 聴くに耐えない。JBL4343 がこのような低音であった。

こんな低音ならないほうがましだ。

いくらボリュームを上げても飛ばない音は絶対に飛ぶことはない。

ボリュウームの問題ではないからだ。

例え小さな部屋で小音量で聴く場合であっても この「飛ぶ音」はがぜん威力を発揮する。

優れた 「音が飛ぶ」スピーカーは音量を絞っても「つまらない音」とはならない。

なぜなら、音楽の旨味成分である微細なニュアンスや倍音等の微弱信号も楽々再生できるからである。

単なる大音量なら大抵のスピーカーは鳴る。

ところが、微弱信号はどんなスピーカーでも再生できる訳ではない。ここが一番重要なところである。

出来のよくないスピーカーほど微弱信号の再生が不可能となるため「つまらない おおざっぱな音」となり、大事なニュアンスが伝わらなく音楽にならないため面白くも何ともない。

『スピーカーの優劣を判定するには音量を絞って微弱信号の再生ができるかどうかを聴くとすぐ分かる。』

一度「飛ぶ音」を経験すると飛ばない音はもう聴く気がしないであろう。

それにしても、JBL4343 も Accuphase も高価なだけに あゝ本当に「罪深い」と思う。

〔音質評価は個人差があり、客観的に評価をしたものではありません。大げさな表現でもありません。

使用する機器によっても音は変わります。演奏や音のよい名盤も必要です。〕


仕様:

製造年 1980年
スピーカー・ユニット寸法(mm) ウーファー 250 ツイーター90
インピーダンス 15Ω
出力音圧レベル(能率) 98dB

配線 WE 18GA ブラック・エナメル単線、これは抜群の音質である
バッフル寸法(cm) 100W 100H 板厚 21mm
重量 16Kg (1本)


発送と運賃

輸送中の安全のためユニット、脚、バッフルを別々に梱包します
ユニットへの配線は半田付けが必要となります
発送は佐川急便 220サイズ、140サイズ 2個口
サイズを記載しましたのでご自身で運賃を調べることができます
参考までに関東方面の運賃はおよそ8,000円
https://aucfree.com/items/u190943639

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SIEMENS Coaxial C72233-A10-A7

25cmコーン型ウーファーと9cmコーン型トゥイーターを組み合わせた25cm同軸型スピーカーシステム。

前面には音響レンズを装備しており、高域の拡散度を高めています。

シーメンスコアキシャルスピーカーの入力インピーダンスは15Ωに統一されています。
使用しているアンプの出力が8Ωの時は効率上、特性上に問題があるため、インピーダンスマッチングトランスをパワーアンプとスピーカーの間に使用することを推奨しています。


定格

同軸型フルレンジユニット

構成 低域用:25cmコーン型
高域用:9cmコーン型

インピーダンス 15Ω
許容入力 10W

周波数特性 60Hz〜16kHz
出力音圧レベル 98dB/1W 108dB/10W
http://audio-heritage.jp/SIEMENS/speaker/c72233-a10-a7.html


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SIEMENS WIDE ANGLE C70233-B5016-A11

小劇場などでの使用を想定して設計されたスピーカー。

WIDE ANGLEではコアキシャルスピーカーを3個使用しており、水平にそれぞれ約5度ずつ方向を変えてマウントされています。これにより拡散度を広げています。
各ユニットのインピーダンスは15Ωなので3個並列接続では5Ωとなりますが、内蔵のトランスで15Ωのインピーダンスにしています。

WIDE ANGLE はオイロダインと同様に KLANGFILM システムのグループに入るスピーカーで、優れたステレオ効果を持っています。

ステージ用としては2m×2mの平面バッフルでの使用を推奨しています。また、家庭用としては比較的小型の後面開放型ボックスでも使用できます。

 

定 格

2ウェイ・3スピーカー
許容入力 30W
周波数特性 60Hz〜16kHz

インピーダンス 15Ω
出力音圧レベル 99dB/1W 113dB/30W

推奨バッフル 2m×2m
外形寸法 幅384×高さ906×奥行170mm
重量 10.3kg
http://audio-heritage.jp/SIEMENS/speaker/c70233-b5016-a11.html


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SIEMENS COAXIAL-2 C72233-A10-A7
価格不明(1台、発売時期不明)
https://audio-heritage.jp/SIEMENS/speaker/coaxial-2.html


コアキシャルスピーカーC72233-A10-A7を2個搭載したスピーカーシステム。

エンクロージャーは後面開放型設計となっています。

外観の仕上げはローズウッド、ブラジリアンローズ、白木、チークなどのバリエーションがありました。

コアキシャルスピーカー単体マウントタイプもありました。


5面体後面開放型


機種の定格

型式 2ウェイ・2スピーカー・後面開放方式・フロア型
使用ユニット 全帯域用:25cm同軸型(C72233-A10-A7)x2

ユニットの仕様
構成 低域用:25cmコーン型
高域用:9cmコーン型

インピーダンス 15Ω
許容入力 10W
周波数特性 60Hz〜16kHz
出力音圧レベル 98dB/1W 108dB/10W
https://audio-heritage.jp/SIEMENS/speaker/coaxial-2.html

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2012年5月27日
SIEMENS COAXIAL アルニコ・タイプ こころの畔
http://rakumeischa.cocolog-nifty.com/audiotubes/2012/05/siemens-ec6b.html

◆◇◆◇◆ 新入荷スピーカー・ユニット ご案内 ◆◇◆◇◆


アルニコ・コアキシャルはすでに幻となり久しく新たにお目にかかりません

ワイド・アングルに使用されていたものですが、以前入手したものです。あらたに本サイトに登場させました。ペア 価格-円

フェライトととの違いは多岐にわたりありますが、音も含め、好き好きです。フォト集に入れてありますので、フェライト・コアキシャルとの違いはお分かりになるでしょう。

同軸でなければならない理由が、あるのでしょう。シーメンスの同系2WAYでも同じ音になりますが、いずれも、アンプを選びます。AXIOM-80以上にその音は繊細なのです。

数年前まで、あるレストランで、フェライト・コアキシャルと当方が整備したSIEMENSパワー・アンプ(EL84pp)を使用しお客様にお聞かせしていました。ジャズ・クラシック・モノ・ステレオどれにおいても、フェライト・コアキシャルもそれなりによい音に仕上がり、お聞かせできました。かつて聴いた上弦での音はなんだったのか深く考えさせられたものです。当然、アルニコ・コアキシャルは実に良い音です。とはいえ残念ながら、使いこなせる方は、そう居ないと思いますので、そのうち、レコード・コンサートにおいて、デビューさせようと考えています。

他の画像はアルバムにてご覧いただけます。
http://rakumeischa.cocolog-nifty.com/audiotubes/2012/05/siemens-ec6b.html

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シーメンス コアキシャル 箱入りで登場 こころの畔 2013年5月16日
http://rakumeischa.cocolog-nifty.com/audiotubes/2013/05/post-d226.html


SIEMENS KOAXIAL 箱入り音だしをしてみました。


ユニットはバッフルと非接触になります。スピーカー理論と反する方法を用いています。利点と欠点がありますが、箱鳴が極力無く ユニット本来の音を楽しむことができます。低域が不足するのは当然ですが、この中高域の濁りの少なさは欠点を補います。


ボックスとの固定はマグネット部で行っています。ユニット1台1台形状が異なりますので、固定も1台づつ調整をしていったものです。

現在 SIEMENS EL34ppアンプ 6SEla2730にマッチングトランスを接続させて駆動しています。


音質を言語にて表現すると、まずは2チャンネルの人たちになりますので、行いません。
アルニコ・コアキシャルもツイーターにはコンデンサーを当然使用しています。最近は知ったかぶりの物知らずの人がすっかり見えなくなりましたので、代わりに私が、行っておきましょう。

SIEMENS 2μ60VDCのコンデンサーは1959に造られたようです。このアルニコ・コアキシャルが1960にワイドアングルとして納品されたとありましたので、時代的に整合します。更に直列にxxΩ抵抗を置き、ショート・モードでの使用にしています。コンデンサーが悪いというのはもの知らずのいうことで、物知りはこのコンデンサーがタンタルコンであること、それ故未だに使用可能であることと音質的には劣位にあることを指摘してくれます。知ったかぶりと物知りとの差は途轍もなくあることがこんなことにもすぐ現れます。

今は、ショート・モードでの使用は必要ありません。コンデンサーもオーディオ的に優れたものがいくらでもありますので、そちらを使用しています。これもあれも全て実験ですので、暫くは店で音出しが続きます。AXIOM-80(オリジナル)の整備やORCHESTRAの調整・更にSIEMENS 14gの箱入りが整うまでの間はこれで聞いています。


ところで、これらの箱はホームページにあるリンク先 めろでぃやと一緒に製作したものです。また、その基本をK氏より教わったものです。K先生はMJ誌に風変わりなアンプを発表していましたから、ご存知の方も多いと思います。それを当方は実現するに際し、製作の条件とその趣旨を次のこととしました。


1.バッフル板にユニットを直接取り付けない。
2.ユニットのフレームをネジ等で固定しない。
3.バッフル板とスピーカーのユニットの前面をつらいちにする。


これらの条件を満たしています。意図するところは「響き」を大切にしたいということです。

発音体であるユニットと共鳴体(振動体)である箱の関係に注目しました。(http://www.e-shichiya.co.jp/melodiya/audio/detail.php?n=0017

従来、スピーカーボックスは日本にてもいろいろ考え実行されてきました。当方もその変遷に乗って次のように右往左往した次第です。

コンクリート・ホーンに象徴されるようにユニット以外の共鳴要素を排除すること。厚い板を使用すること、頑丈に作ることも同じでしょう。10数年前にイギリスのボイト(VOIGT)を使用しだし、現在も使用していますが、これはユニット設置部にはコンクリートを使用していますが、ホーン部・外箱は漆喰ベニヤです。外箱は頑丈に出来ていましたが、あとはベニヤです。このボイトは勉強になりました。共鳴させないという考えと効果はその結果が納得できなくなったのです。

わりかし前より箱を共鳴させて、豊かな音にするということを言われだしました。オーストリア・シーメンスのKLANGFILMボックスは確かに厚さ17mmの合板を多用し共鳴を避けることなくうまく利用しています。箱の構造が特殊なので、これも大変勉強になりました。ボイトもKLANGFILMも案外大型なので、小型のスピーカーボックスが必要とされていたところ、ジュピター・オーディオのK氏に唆されて後面開放箱を使用してみました。20cmユニットですから、低域が不足、背面圧を相応にかけることで、バランスの良いものになりました。当舎のおきゃくさまにも利用していただきました。

当舎はクラシック・レコード販売が主です。その再生をもとめてオーディオ機器を販売しています。真空管と部品販売は私の趣味です。クラシックには、アコースティックの音を本質とし、響きを最重要視しています。響きのない音はクラシック音楽にとっては雑音ですので、どうその響きを再現するかがわれわれの課題でもあります。共鳴も取り入れていかに再現できるのか、オーディオにとっては部屋空間や機材の共鳴・振動も排除するものではありません。さて評論家ではない私たちには、レコード再生でそれを実現するわけです。

後面開放箱と薄い板厚は思いがけないほどの効果がありました。一方アンプの状態が製造時に近くなると、この程度の箱では不満が生じてきました。ボイトやクラングフィルムに届かないのです。ユニットの問題ではありません。そんな時に、思索的に製作してくれていた人が、造れなくなりました。再度、めろでぃやさんは挑戦して本スピーカー・ボックスとその構造が完成したのです。

使用してわかったこと。音の鳴り方がどこかGOODMANのアキシオム80に似ている。
ユニットをバッフル板に密着させないということは、能率は低下するが、バッフル板の振動を受けにくいということなのですな。つまり、アキシオム80と結果同じ構造となるわけです。その他、当たり前の異なる状態から本質だけを見れば、そういうことなのでしょう。大型スピーカーボックスには問題が山積するので製作しませんが、この程度の大きさには大変有効であること結論して良しといえます。

2013.06.15追加

BifrösTec D'Egg  ビフレステック タマゴ型スピーカを販売実験するに際し、同社開発T氏にこの音を聞いていただいて、改良点を教授いただきました。そのときに気がついたのですが、箱寸法というものは、ユニットにとって最適点があるのかもしれません。アルニコ・コアキシャルは25cmウーファーを採用していますが、これはフルレンジとしても使用できるものです。通称15xとかいうものと同じ仕様と考えられています。この15xはシーメンスが専用箱に搭載して使用されたものですから、同じ寸法にした本スピーカー・ボックスはアルニコ・ユニットに最適なものとなったとあらためてわかりました。このことは、Siemens 14gの箱入が未だ上手く仕上がらない原因となっていることもわかったのです。
http://rakumeischa.cocolog-nifty.com/audiotubes/2013/05/post-d226.html

 

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SIEMENS Coaxial+関本製後面開放箱(ペア) 販売 VintageAudio 2017/03/10
http://vintage-audio.jp/?p=1378

通称「鉄仮面」と呼ばれる西独SIEMENS製25cm同軸ユニットが入荷しましたので、関本特機部で生産された後面解放型キャビネットにセットしてみました。また、SIEMENS Coaxialは非常にレアなアルニコ・マグネット仕様です、更に両ユニット共1966年7月製でシリアルNo.も僅か「21」の差しかありません。SIEMENS Coaxialが好きな方には、朗報かと思います。


SIEMENS Coaxial:C72233-A10-A1(アルニコ・マグネット仕様)
ユニットの製造年:1966年7月(両ユニット共)
シリアルNo.150290、No.150269


関本特殊無線製後面開放型エンクロージャー

■サイズ:700mm(W)×915mm(H)×285mm(D)
※後面にサランネットが貼られた仕切り板が付属していますので、接続するアンプや設置場所によっては脱着して調整が可能です。

Vintage Audio(ヴィンテージ・オーディオ)

ネクストイノベーション株式会社
オーディオ事業部 担当者:大塚
〒706-0224岡山県玉野市八浜町大崎430-12

TEL: 0863-53-9922
FAX: 0863-53-9655

メール:vintageaudio@csis.jp

[店舗営業時間]
10〜22時(平日)/13〜22時(土・日・祝日)
※ご来店の際は場所がわかり難い為、事前にご連絡頂ければご案内致します。

アクセスマップ
https://www.google.com/maps?ll=34.531135,133.921079&z=15&t=m&hl=ja&gl=JP&mapclient=embed&q=%E3%80%92706-0224+%E5%B2%A1%E5%B1%B1%E7%9C%8C%E7%8E%89%E9%87%8E%E5%B8%82%E5%85%AB%E6%B5%9C%E7%94%BA%E5%A4%A7%E5%B4%8E%EF%BC%94%EF%BC%93%EF%BC%90%E2%88%92%EF%BC%91%EF%BC%92


http://vintage-audio.jp/?p=1378


スピーカー製品情報 真空管アンプ「カトレア」
20Cm用フロントホーンスピーカーボックス 販売価格 100,000円 (販売終了?)


私が作ると年間1ペアしかできなく 評判が良いので家具屋さんに製作依頼して出来てきた フロントホーンスピーカーボックスです 納期約一ヶ月です

すべて米松合板でウォールナットツキ板仕上げ後面開放型で作りました 70年代や80年代のユニットも聞けるように下側にダクトを作っています 

調節してバスレフ型フロントホーンスピーカーボックスとしても 使用できます 

やはり50年代や60年代のユニットは反応が良くフロントホーンスピーカーボックスで後面開放がスッキリした音が楽しめます 

只今はシーメンスベークダンパーの16Ωの試聴が出来ます ちなみにこのセットペアで280,000円です ボックスの仕上げは木目と風格でチークオイル仕上げがベストです写真は何もしていませ  

W370×H900×D500
http://www.cattlea.jp/product/speaker.php


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スピーカーエンクロージャ:後面開放型スピーカー

平面バッフルは、スピーカーを大きな板に取り付けることで、スピーカー前後の空気の流れを遮断し、特に低音域で打ち消されてしまう現象を排除しようとする原理です。

それなりの効果を得ようとすれば、音の速さが約秒速340mということもあり、けっこう大きくないと低域の効果が得られません。

なかなかそんな大きなバッフルを置けるなんて珍しいので、それならば前後の空気を遮断すれば良い….という目的を発展させて、平面バッフルを折り曲げたような形となったスピーカーがあります。

これが後面開放型スピーカーと呼ばれるものです(図は後ろから見たイメージ)。
平面バッフル同様、前後の空気が回り込むにはグルリとスピーカー筐体を回る必要があり、これにより前後の空気の移動を遮断しようというものです。

密閉型の後ろ側が塞がれていないイメージになりますが、最近の市販品には見かけません。

メリットとしては、

・平面バッフルより小型化できる。
・密閉型と違いストレスのないユニットの動きが可能(平面バッフル同等)

でしょうか。

小型化できるのは見ての通りですし、密閉型では空気室内の空気が空気バネとしてユニットの動きを妨げていますが、後面開放型はその点ストレスフリーの動きとなり、抜けの良い音が期待できます。
デメリットとしては、

・共振が発生する
・定在波が発生する

といわれていますね。

共振は、ユニット背後がボックス状の大きなダクトといえますから、共振域は高めに出ると思いますが共振が発生してしまいます。これは平面バッフルではなかったもので、筒状になることで発生してしまいます。

また、筐体の上下、左右の面で定在波が発生しますが、先の共振と共にどれぐらい問題になるか分かりません。

それより個人的には、バスレフ型とは違い背後からも盛大に中高域の音が出ているので、壁などに近いとそれら中高域の反射音が気になるように思います。

逆に反射音が弱ければ、先の共振による不要な音も気付かないレベルかも…と想像しています。

ということで、後方に余裕が必要なスピーカーである点は、平面バッフルと同様でしょうね〜
http://diy-sound.net/archives/18


背面(後面)開放型エンクロージャー

 背面開放型エンクロージャー(後面開放型エンクロージャー)とは、密閉型スピーカーの背面の板を取り外してしまったもの、もしくは平面バッフルの4面を後ろ側に折り曲げて板を取り付けたものと考えればよいでしょう。基本的な特性は平面バッフルと同じで あるが、背面開放型にはそれにプラスして音響菅の要素が加わります。

 これは後ろに折り曲げた板の平行面で定在波が発生し、つまりパイプ共鳴の音が付加される。しかし、密閉やバスレフで発生する定在波はユニットの動きに悪影響を与えるが、背面開放の場合はユニットへの影響は少なく、むしろ背面からの音に付加される割合が多い。

 背面開放型のメリットは、スペースファクターが平面バッフル方に比べ優れていること。平面バッフルは完全な一枚板のため補強が難しく、板厚を厚く確保しないとどうしても板鳴りをおこしてしまう恐れがあるが、背面開放型は箱型であるため板鳴りはしにくいというメリットがある。ユニットの動きは自由で、微小信号への反応も平面バフルなみに良い。

 背面開放型の計算式は基本的には平面バフル型と同じ

で考えればよい。詳しい計算を出す場合はそれにプラスして共鳴管の計算式で低域のピーク、ディップを割り出せばよい。しかし、実際の測定は無響室で行わなければ、部屋の特性が強くでるので計算式どおりにはいかない(これはどのスタイルのエンクロージャーでも同じことだが)
http://www.diyloudspeakers.jp/6000html/speaker-enclosure/category1/haimenkaihou.html


エンジニア の 独り言

後面開放型エンクロージャー


オーディオ・マニアの方々には、古いオーディオ雑誌の記事を鵜呑みにして、確かめもせずに、システムを作ってしまう方もいらっしゃるようです。

仕事ではないのですから、どのような周波数特性や過渡特性で聴かれていても問題はないのかもしれませんが、それに慣れてしまうと、基準がドンドン元音から離れてしまうことになってしまいます。

このデータは、あるオーディオ・マニアの方のお宅へ伺って測定したALTECの同軸型
スピーカー604-8Hのウーファー部分のインピーダンス特性です。
この方は某オーディオ雑誌に載っていた

「後面開放型が一番癖が無いエンクロージャー である。」

との記事を信じ込まれ、ベニヤ板を木枠で補強して壁のようにして、そこに604-8Hを取り付けられていましたが、非常にQoが小さく、foも低いというこのユニット独特の特性を象徴的に表している特性の状態で鳴らしていらっしゃいました。

一見すると、foが32Hzと非常に低いので、低音が出るように思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、実際は全く逆です。


foに向かってインピーダンスが上昇するに連れて低音域は200Hzからダラ落ちになってしまっています。ベニヤ板パネルの面積から計算すると、もう少し低音が落ち始める周波数が低くても良いはずなのですが、パネルの共振のせいか、16cm口径のスピーカーより低音の出ないシステムになっていました。しかし、スピーカーの近くに寄って聴いてみると近接効果からか、音圧感は全くないものの、それなりの低音が聞こえてくるのが不思議なところです。

ちなみに上の周波数特性はHFのレベルを最大と最小にした時の変化で、下の方はMHの方を変化させたデータです。どちらも変化させない方のレベルは中間に設定してあります。


ホーン部分を単独で鳴らすと、それなりに高音域は出ていますので、複雑なネットワークの回路に問題があるのかもしれません。また、Hになってから、ホーンが定指向性型になってしまったため、ただでさえカットオフ周波数が高めだったのが、更にホーン・ロードがかかり難くなり、2kHz以下は使わない方が良い状態になっています。
(緑の周波数特性は正弦波での測定ですので、無響室以外では正確なデータは得られませんが、ホーンロードがかかっていないことをチェックする上で参考になると思います。

ちなみに1kHz付近が一転して上昇しているのは、ウーファーのコーン紙がホーンの一部として働いているからです。UREIでは以前このユニットのホーンをスリット付きの物に交換し、かなり低い周波数まで受け持てるように改造していましたが、この辺の効果を利用していたのかもしれません。


このユニットの場合、当然1kHz付近は使えませんので、クロスオーバー周波数は2kHz以上に追いやられてしまう結果になっています。38cmウーファーを2kHzまで使うのはやはり苦しいようです。

この方は、この後、バスレフ型エンクロージャーの別のシステムを購入されたようですが低音がこもるとか、高音がうるさいとか、ワイドレンジの音に慣れるのにだいぶ時間がかかったそうです。

癖のある音に慣れてしまうと、その分キャリブレーションに時間がかかってしまうようです。


上の特性表は別のお宅の604-8Hのデータですが、この方の場合は、民生用のイコライザー付きネットワークではなく、PAなどで使われているドライバー側のアッテネータだけのネットワークでしたが、高音域はこちらの方がはるかに優れているようです。

残念なことに、この方も壁バッフルだったため、200Hz以下の低音域はロールオフしています。このユニットの場合、比較的バランスが取れていますので、適切なバスレフの箱に入れれば、もっとまともな特性になるはずです。
http://www.kozystudio.com/bu2bu2/6048h/604.htm

クラングフィルム、シーメンスやSABA等のドイツ・スピーカーに平面バッフルか後面開放型を使う理由は要するに:


軽量コーンにあまりプレッシャーを掛けずに使用したい為、平面バッフルか後面開放型が適当だと思います。

密閉型、バスレフ型になるとバックプレッシャーのコントロールが難しくなる事とエンクロージャーの影響を受けやすくなります。
http://vintage-audio.jp/?p=390
http://www.barshinkukan.com/kizai.html

オイロダインのバッフル

オイロダインのバッフルは2m×2mが常識と言われています。でもそんなに大きいのが置ける部屋なんてまず一般には有りえません。

オイロダインはへたなエンクロージャー等に納めるよりも裸で鳴らした方がよほどまともな音がします。

今までの経験からこのサイズで行けると踏んで作ったのがこのバッフルです。幅1m、高さ1,2m。このサイズでしたら殆どの部屋で使えます。このぐらいのサイズですと、バッフルの余計な共振も無く、大型バッフルよりも明快な低音が聞こえます。

私は、一般家庭には大型バッフルは勧めていません。バッフルの補強が大変な事と低音が伸び過ぎ、部屋が悲鳴を上げてしまうからです。

ある小ホールでコアキシャル一発、1m×1mのバッフルで朗々と鳴らした経験が有ります。其の時に居合わせた人々は、この小型のユニットでナゼこんなに鳴るのか首を傾げていました。
http://hayashilab.syuriken.jp/oiredain1.htm


愛機、オイロダインの裏側です。オリジナルは鉄のアングルを溶接した物ですが、あれでは強度が足りず、高域に鉄の響きが付きまといます。

これをドイツの音だ、などと言われる方が居りますが、僕には我慢が出来ません。僕はドイツの音が聞きたいからオイロダインを使っているのではなく、レコード音楽に正直なスピーカーだとの思いから使っているのですから。
http://hayashilab.syuriken.jp/tentou1.htm


オイロダインの更なるグレードアップを求めて。

ネットワークは替えた。でもまだ有るのかな?  有ります有ります。ネットワークを取った後にアルミの板で補強と書きましたよね。実践しましたか?

其れをした方はもうお判りですよね。オイロダインのフレームの強度不足。

エーーーーー、オイロダインって業務用で強固に作られているんじゃないの?  確かに丈夫です。破壊強度は十分ですが、微振動(此れがオーディオでは怖い)に対しては、殆ど強度が有りません。

じゃあ、実験。

最後の1本ウーハー。上から見ると台形(三角にも見えるかな)のタイプ。ウーハーのマグネットが薄い鉄板で上下に繋がれて居ます。この鉄板を外し、同じ様な物をアルミ(5052)の10mmで作って取り付けて見て下さい。

嘘みたいに静かに成り、付帯音が少なく成ります。付帯音に消されていた音楽情報が聞こえてきます。これを経験したら、全てのフレームを作り直したくなるのは音楽愛好家なら誰しもでしょう。

ウーハーの止め方だって、適当な鉄板をL字型に曲げた物で、下側だけホールド。もう・・・・・・・・・・・・・。

オイロダインのユニットはとても優秀です。でも、周辺が其れを生かしていません。と言うか殺してしまっています。アノ状態はユニットにとっては、あまりにも可哀想です。

フレームをアルミの30mm角で作り直しましょう。(40mm角の方が更に良いとは思うのですが、重量の点で見送っています。)

ドイツの音って、単なる鉄フレームの共振音だと鳴らした瞬間に気付く筈です。オイロダインが苦手としていた音楽を鳴らして見て下さい。ネッ、苦手な音楽なんて無いでしょう。
http://hayashilab.syuriken.jp/aueurodyn21.htm


コアキシャルの全面パネル。鉄板を二枚張り合わせて作って有ります。

よくお客様に、此れは何の為についているの? と聞かれます。その時の僕の答えは、其れが無いとツィーターが落ちちゃうんですよー(笑)。

そうなんです。此処にツィーターは取り付けて有るのです。

冗談はさておいて、ツィーターの前の風車の様な部分は音響レンズ(拡散器)と思われます。ウーハーの10Wは十分高域が伸びていますが(LE8Tより伸びてます。)高域の指向性が強いのはフルレンジの宿命。其れの改善の為のツィーターと理解しています。

でも、過去に音響レンズを必要としたは経験は有りません。必要とするのはアンプに原因が有ります。オイロダインも、音響レンズは外した方がどれだけ喜んで鳴るかを知っている人は幸せです。音響レンズを付けたままのオイロダインを見るとかわいそうに成ってきます。

コアキシャルも同じで、全面パネルは音響的にNG。

具合が良い事にツィーターの取り付け面と、ウーハーの取り付け面は同一面。

全面パネルを外し、ツィーターを外し、バッフルにツィーター用の穴を開け、取り付ければ完成。

音響レンズが無くなった分、ツィーターの能率が上がりますから、ネットワークの調整が必要です。

生前の伊藤喜多男氏に、この事を話したら、『2ウェイか、いやな言葉だな。』って笑っていました。(オイロダインを使っているくせに、笑)

コアキシャルはあのデザインが好きなんだ。バラスなんてとんでもない。と考えている方に。

ユニットはバッフルの後ろに止めていますよね。もし前面でしたら、コアキシャルの設計者に笑われる(困った顔をする)かもしれません。あのユニットは後面に止めるように出来ています。でも前面に止めて売ってるよ。ですか? 其の業者は信用できませんね。(笑)
http://hayashilab.syuriken.jp/aucoaxial02.htm

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シーメンス SF−180/501
 アルテック601−8Dが自宅から去った後に、我が家のメインシステムに座ったのはシーメンスの17cmフルレンジです。

 フェライトマグネットを使ったダブルコーン型で、メインコーンはストレートコーン、サブコーンは小さなカーブドコーン。

 使用しているエンクロージャーは後面開放ですが、外枠はかなり古いスピーカーシステムを分解して活用したもので、バッフル板は新たに薄い合板を加工して取り付けてあります。

 と言っても、バッフル板を取り付けてから軽く20年が経過していますが・・・。 

 ユニットの取り付けは、601−8Dと同じく、U字金具によるマグネット支持です。 


 マグネット部分
 8Ω対応  エッジはギャザードタイプ

 後面開放箱に入れて使用  自宅のメインスピーカー

 いかにもドイツのスピーカーらしい骨格のしっかりした音です。
 17cmのユニットとは思えない堂々とした低音で、後面開放でも低音不足を感じさせません。

 もちろん本当の低い音は出ていないのですが、中低音あたりの低音を感じさせる情報がしっかり再生できているのでしょうか。

 バッフル板は薄い板なのですが、板鳴りは少ないように思います。
 直接ユニットが接していませんので、単なる仕切り板の機能です。
 バッフル面はユニットの前後の音圧が丁度打ち消しあう位置なので、薄い板でも大丈夫なのかもしれませんね。


 今のところ、長方形の音楽部屋の長手方向にスピーカーを設置しています。
 システムを正面に向けたり、内側に振ったりと、色々セッティングを試しましたが、今のところ45度内側に振るように設置しています。

 ユニットの軸線は頭のかなり前で交差しますが、高音も十分に聴き取れます。
 2つのスピーカーの間にぽっかりと音場が浮かびます。
http://www.chukai.ne.jp/~stail/siemens.html






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銚子の散歩道 2013年03月12日

独SIEMENS社製COAXIAL型スピーカーのエンクロージャ
http://blog.livedoor.jp/thorens/archives/52049071.html

独ジーメンス社製25p径コアキシアルは我国オーディオマニアには人気のあるユニットですが、私にしてみると好みの音ではありません。 グレイに在庫があったにもかかわらず食指が動きませんでした。 


http://livedoor.blogimg.jp/thorens/imgs/8/a/8a1b1ce0.jpg


いかにもドイツ臭く、リズム音痴だからです。 軍隊調のその音は軍靴の足音のように聞こえてしまい、気分が悪くなります。 このユニット、最大の弱点は音楽に必要不可欠である音色というものがほとんど出ないことです。 たまに出そうになる時もあるにはあるのですが、すぐに引っ込んでしまって、いつもの田舎くさい鈍重なドイツの音に戻ってしまいます。
 
しかしながら今回、お客様からこのユニットの注文を受けたのを機会に、専用エンクロージャを製作することになりました。 エンクロージャを製作するにあたっての一番の問題は、このユニットを設計製作した人の顔がみえてこないこと。 大体スピーカーユニットというのは作った人の顔、つまり人物像が音を聴いていれば浮かび上がって、どうすればユニットが鳴るか知らせてくれるのですが、このコアキシアルばかりはそれが全く見えてこない。 ドイツ人が考える業務用のユニットとはそういうものなのでしょう。 考えようによっては、このジーメンスのユニットからどのような音を出すかは、使う人のやり方に委ねられているといえなくもないのです。


コアキシアルに相応しいエンクロージャって

このユニットはほとんどが平面バッフルか裏板の無い後面開放型エンクロージャに取り付けられることが多いようですが、こうしたやり方はこのユニットの素性を考えればまったく理に適っておらず、結果として再生音は完全にPAと化してしまっているのです。

 ホームユースつまり家庭音楽鑑賞用として使用するのであれば、低音域を補正してやらないと、カリカリした音しか出ません。 そもそもこのユニットのfoは65Hzと高く、このfoでは二個三個平面バッフルや後面開放型エンクロージャに取り付けたところで、低音域は伸びません。 量は増えますが、増えるのは低音だけでなく高音はもっと増えてしまうのがこうしたエンクロージャの致命的な点でありますし、たとえ低音の量が増えたとしてもそれは伸びることとは違うのです。 こうした事はスピーカーシステムを作る上での常識であるにもかかわらず、ジーメンスのコアキシアルは平面バッフルか後面開放でキマリとばかりに平気で売ったり作ったりする方ばかりなのはどういうことなのでしょう。

それでは実際のところコアキシアルに相応しいエンクロージャはどのようなものなのでしょう。 まず浮かぶのは、低音を伸ばすために開口を大きめにとったバスレフ型が候補に挙がります。 でも、これで作ると音の腰が抜けます。 開口面積を小さくすると、今度は音が詰まります。 密閉型ではフィックスエッジでfoが高いユニットは不向き。

 バックロードホーンでは負荷が掛かり過ぎてコーン紙が参ってしまいます。 音響迷路型は何とかなるかもしれないけれど、ツィーターがついているコアキシアルでは中音域が抜ける恐れがある。 もっとも相応しいのは全帯域にわたって軽いロードをかけダンピングを強化したエンクロージャでしょう。 そんなのは不可能だよ、と皆平面バッフルや後面開放に逃げてしまうのです。 しかし、私にはひとつ思い当たる型があります。 ヨーロッパ流のフォルデッド・ホーンです。 そこで製作したのがこのエンクロージャです。 実はこれ、数年前の作りかけを改作したものです。 もともとは後方に開口を設けた箱で、逆相で後方に出した音が壁に当たって位相が整合するように設計したものです。 しかし試聴の結果、プログラムソースによって効果が変わってしまう不安定さが致命的だと判明しました。 スピーカーの完成度を判断するに重要なプログラムソースは私にとってはオーケストラとパイプオルガンです。 この二つのプログラムソースを如何に破綻なく自然に伸びやかに空間に拡げられるかで決まるのです。 それがこのエンクロージャはだめでした。 それでこの箱はしばらく放って置かれました。 昨年末、熱心なお客様が望まれたので、大幅に作り変える羽目になったのです。 

つづく
以上T氏
http://blog.livedoor.jp/thorens/archives/52049071.html


銚子の散歩道 2013年03月14日
独SIEMENS社製COAXIAL型スピーカーのエンクロージャ 2
http://blog.livedoor.jp/thorens/archives/52049334.html


エンクロージャの製作

今回考案したエンクロージャは二重箱構造です。 以前エンクロージャの振動における空中アース(エンクロージャ自体の共振が直接振動となって空気を揺する)と接地アース(エンクロージャの足を伝わって床に逃がす振動)について書きました。 この空中アースをなんとかコントロールすることは出来ないか、と考えた末に思いついた構造です。 空中アースを制動しなければならない理由は、あまり空中アースに頼り過ぎるとピアニッシモとフォルテッシモとの間で音色に違いが出てしまうからです。 ピアニシモからメゾフォルテあたりまでは目立つことはないけれど、連続してフォルテが続いたのちにフォルテッシモに至るとき、音が荒れてしまうことが時々起こるのはご存知でしょう。 これを解消するには空中アース力を接地アースに戻してやることが必要になります。 それを可能にしたのがこのエンクロージャです。 


http://livedoor.blogimg.jp/thorens/imgs/5/e/5e0c284b.jpg

内箱の振動を外箱に逃がしてやり、外箱に取り付けた脚部を接地アースとして働くように設計しました。 内箱と外箱はダイレクトに接触してはおらず、当て木をはさんでやり、この当て木の部分のみで内箱の振動を外箱に導くようにしました。 二つの箱はエンクロージャ裏側の背板にネジで固定されます。 つまり、この構造の重要な点は、内箱(本体)と外箱の間に空気層を持ち、二つの箱の振動の伝導はネジの締め具合によりコントロールされるところです。 この内箱本体はエンクロージャ前面の押さえ枠により固定されます。 フロントバッフルは音響共鳴型で中空です。 外板内板共に1cm厚桐ラミネイトボードを使用し4.5mmほどの空気層を持たせました。 この空気層に音響拡散板(8枚のフィン)があります。 このフィンは外板には接触させず、内板にのみ取り付けられています。 こうすることにより、エンクロージャ内部の振動が前面外板にダイレクトに伝わることを避けることができます。 ユニットは枠ごと外れるようになっています。

エンクロージャ後面下部にある蓋は後面に開口部を設けた当初の形の名残りで、つぶすのはもったいないので、蓋をネジ留めしてカバーしておきました。 そのかわりキャビネット底部に開口部を設けました。ここにもはね返り板を取り付け直接音が床に当たらないようにしました。 このエンクロージャの基本的構造は以前製作したデッカ社アーク型エンクロージャの変形で、正確には共鳴式のフォルデッド・ホーン型です。 もちろんバックロード・ホーンとは全然別のものです。

http://livedoor.blogimg.jp/thorens/imgs/8/2/8227a8a8.jpg


つづく 以上T氏 
http://blog.livedoor.jp/thorens/archives/52049334.html


銚子の散歩道 2013年03月16日
独SIEMENS社製COAXIAL型スピーカーのエンクロージャ 3
http://blog.livedoor.jp/thorens/archives/52049514.html


コアキシアルをエンクロージャに取り付けて視聴する

試聴に使用したのは仏ピエールクレマン社製の小型レコードプレイヤに同社L7Bカートリッヂを取り付け、プリアンプは蘭フィリップス社の回路を基にオランダの友人が製作したものにデンマークB&O社製スタジオ用EL84プッシュプル10Wモノブロックです。 スピーカーはドイツ製ですから、英米和抜きのコンチネントてんでんばらばらの混成組み合わせとなりました。 


試聴してみると平面バッフルと後面開放型では決して得られない深く伸びてくる重低音が再生されます。 しかし、AR密閉型のような詰まった音ではなく、どちらかと言えばBOZAKに近い音と思い描いていただければよいでしょう。 特にオーケストラとパイプオルガンは中々のものです。 RIMG0483いつも繰り返し言っていることですが、ヴァイオリンやジャズがいくら効果的に鳴ったとしても、オーケストラとパイプオルガンがきちんと再生されなければ、スピーカーとしては半人前どころか失格です。 オーケストラとパイプオルガンがちゃんと鳴ればあとは何とかなるものですが、その逆はあり得ません。
ひとつ言っておかなければならないのは、コアキシアルというユニットには泣きどころがあります。 英国の同サイズのスピーカーと較べると歪み率が一桁くらい大きいのです。

 しかし、ジーメンス社は責められません。 基はと言えばこのユニットはホームユース向けのHi-Fi仕様ではなくPA用に製作されたのであって、Hi-Fiにはあまり好ましくない歪みもPAに使用すると効が出てよりリアルな音が再生されるように設計されているのです。


http://livedoor.blogimg.jp/thorens/imgs/a/0/a05223de.jpg


しかし、果たして世のコアキシアル愛好家の中でそこまで責めてみた方はいらっしゃるでしょうか。 おそらくいないはずです。 このユニットの欠点が明らかになるのは周波数帯域をきちんと補正したエンクロージャに取り付けた場合に限り判ることです。 平面バッフルや後面開放型ではHi-FiではなくPAの音が出ているに過ぎないのですから。 しかし、歪みの捉え方感じ方は人それぞれ、私が好きでないからと言って悪いものではないのです。

このスピーカーシステムの特長はピアニッシモでもフォルテッシモでも音質が変わらないことでしょう。 これは製作前に意図したとおりにうまくいったと思います。 しかし、予想外のこともあります。 音量が上がるにつれて徐々に音場に静けさが増していくのです。 結構な音量で鳴っていても不思議な静けさがあるのです。 この現象は本来エンクロージャに仕掛けた空中アース力が空間に拡散されるべきところを外箱部がこれを設置アースに導いたことにより、振動の整流効果が生まれたのかもしれません。 空中アース力は裏板に6か所あるコイルばね付ネジを締めたり弛めたりすることによりココントローします。 


http://livedoor.blogimg.jp/thorens/imgs/a/2/a21e6964.jpg


実験の結果、締め付けると響きがタイトになる反面しなやかさに欠けます。 反対に弛めるとダンピングは減りますが倍音成分が増大しふっくら豊かな音になります。 ネジの締め具合弛め具合で、宝石のような音が出る時があり、音楽がこぼれ出してきます。 しかし、これも何度も言うことですが、よく調整されたプレイヤでなければ、こうした再生音の調整はできません。 プレイヤの不出来さが直截にコアキシアルの歪みと混然となって汚い音が出てきます。 ユニットの反応力が十分に上がってくると、自然にカートリッヂとスピーカーがダイレクトに結ばれるようにレコードが再生されます。 こうした音の感じ方は十分に調整されたニューヴィンテージにあっては常識であり、ストレスのたまらない再生音から音楽がらくらくと聞き取れるのです。  


この項おわり
以上T氏
http://blog.livedoor.jp/thorens/archives/52049514.html  




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オイロダインはドイツスピーカーの代表格だから、ドイツスピーカーは劃して、つまりこういう物を家庭に持ち込ませようとしたから評判を落とし、我が国で普及しなかったのではないかと思われる。これは実に残念なことだ。
シーメンスにはコアキシャルという25センチウーハーの同軸上に9センチツイーターを装備した小劇場用のスピーカーがあるがこれを1メートル四方の平面バッフルに付けたものも他所で聴いた事があるが、オイロダイン同様Tメートル四方のバッフルでは音にならないのだろう、これも酷いものだった。


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我が、蹉跌のオーディオファイル #28.欲しかったスピーカー 2012.09.06
http://audio-file.jugem.jp/?eid=34


オーディオに興味を持ち始めてから約40年程経つが、当初最も欲しかったスピーカーにクラングフィルム、(後にシーメンス)オイロダインがある。

引き出しを整理していたらシーメンス当時のカタログが出てきて、オイロダインのスペックが載っていた。オイロダイン

ちょっと驚くのは再生周波数で、何と50Hz〜15,000Hzとあった。
今時数万円のスピーカーだって人間の可聴範囲20Hz〜20,000Hz付近をカバーしている。

そこで、スピーカーの再生周波数に付いて一寸調べてみたら、どうやらこういう事らしい。

スペックがどの様な数字であるかは兎も角、

「実際にスピーカーから出る低音の60Hz以下は音というよりも風圧として肌で感じるもので、強烈なドラムやベースの唸りの様な低音は大概80Hz〜100Hzくらいである」

という。だから、60Hzが出れば通常僕らが聴いているオーディオの低音に何ら不足を感じるものではなく、まして50Hzが出るなら映画館などの大鉄桟を巨大な大砲の発射音や炸裂音で揺るがすに実は充分な低音が出る事をオイロダインのスペックから読み取る事が出来るのだそうだ。

そして高音は「4KHz〜6KHz以上の純音の音色を判別する事は非常に難しく」この辺りで音程に対する判断は鈍って来るものらしい。

僕らが聴く「スピーカーの音(無論録音前の原音も)を決定づけるのは純音ではなく倍音であって、倍音は整数倍で膨らんで、大体13〜14KHzほど先からは殆ど聴こえてこない」ものらしい。

だから、オイロダインの50Hz〜15KHzという周波数帯域はこれらの条件を低音で10Hz、高音で1KHzばかり其々上回っており、従ってオイロダインで聴けない音は無いといってもよいという事になるらしい。

だから、2〜3万ながら矢鱈に周波数帯域の優秀なスピーカーが量販店などに出回っているのは、要するに僕ら消費者が悪いという事になるようだ。

_つまり、食紅で真っ赤な蛸しか買わないとか、胡瓜や大根や長芋も真直ぐなものしか買わないとか、そうした次元と同じ事で、本質よりも見た目を重視する発想と同じ理屈になると考えてよいだろう。

_生産者は売れなければ困るから、食紅が体に毒だろうが薬だろうが兎も角真赤っかに塗りたてちまう。流石に近頃では暮れの御徒町でもこんな蛸は滅多に見掛けないが、一昔前は真っ赤っかが常識だった。

_食の安全が叫ばれる現在でも、野菜などは相当にいかがわしい色付けや型の細工、或は遺伝子の組み換え、延命処置などをしてあるものが出回っているようだ。
そういうものでなければ、僕らが買わないから、言い換えるなら、音が良かろうが悪かろうが最低でも20Hz〜20KHz出る事にしなければ買う人が居ないから、メーカーは無理してでもこういうものを造るし、測定の仕方で再生周波数表示などどうとでも云える事でもあるから、何が何でもこれ以下の数字は発表すまいとする。

_基より、こんな数字は音質には何の係わりもない事で、それは曲った胡瓜も真っ直ぐな胡瓜も味や栄養価に変わりが無いどころか寧ろひん曲った胡瓜の方が(自然栽培)数段勝るというのと同じ事であるようだ。

_従って周波数50Hz〜15KHzのオイロダインのスペックは、実質的に巨大空間における再生音に何の不足もないということを示しているのだが、既に各メーカーの宣伝文句に毒されてしまっている僕らは、この数字に目を疑い「そんな程度のものか」と吃驚して「大したこと無い」と見下してしまう。

_でも評判は最高だから、それを僕らが住むマッチ箱の中の更に小さな書斎で鳴らそうと思う人もいる。結果的に手にはしなかったが自分がそうだった。

マッチ箱の中で鳴らすオイロダイン、実際は劇場の体積分の部屋の体積程度の実力も出せないのではあるまいか。
第一天井高が違い過ぎる。一般的な家庭用のスピーカーだって100%の実力を発揮させるには本当は5メートル以上の天井高を必要とするが、我々の住むマッチ箱の天井高は多寡だか2m半程度が通常の高さである。

単なる大音響ならば出そうと思えば出せるのかもしれないが、音楽としてはとても聴けたものではあるまい。今更ながらこんなものを買わなくてよかったと再度カタログを見直してそう思った。

オーディオ関係者の誰もが口をつぐんで決して口外しないのは部屋と音響の関係に付いてである事は知っておいた方が良いだろう。

本当の事を言ってしまうと、メーカーも評論家も雑誌も売れなくなって都合が悪いから口外しないのである。当時本気で購入を考えていた事が「阿呆なことだった」とはそれを知った今だから言うことが出来る。


「クラングフィルム」、ただの社名だそうだが何とも響きがいい。これだけで部屋中に心地よい音楽が広がってくるような錯覚すら覚える素敵な名称である。
僕はドイツの映画館で映画を見た事が無いから、オイロダインの本当の実力は知らない。

旧日劇には確かWEの巨大なホーンが入っていて、解体時に誰がかっぱらうかと話題になったらしいから、日劇で観劇した人達は知らぬ間にWEの劇場音を聴いていた事になるが、クラングフィルムを使っていた劇場や映画館となるとまず聴いた事がない。少なくとも僕は知らない。

そのオイロダインを今頃になって某所で聴いた。

まあ、一般家庭ではあまり望めない広さの部屋にデンと置かれたオイロダインは壮観であり、愛想もこそもない如何にもドイツ的な武骨さが却って、変な例えだがローライの写りの良さの様な、カメラの武骨さとは真逆の効果を期待させるのと同様、見ているだけで素晴らしい音が聞こえてくるような気さえしたものだ。

期待に胸を膨らませていざ鳴りだしたこの時の落胆はだから筆舌に尽くしがたい。
音はか細く、妙に高音ばかりがガラスを引っ掻くような音でキーキー鳴りだした。
おそらく原因はオイロダインそのものではなく他に有ったのだろう。配線間違いとか、プレイヤー周辺、或いは真空管・コンデンサー不良、等々、そして何よりも部屋。

それにしても酷かった。

ドイツスピーカーが如何に優れたものかは日常聴いているつもりだから、その遥か上位機種のオイロダインがこのていたらくである筈が無い。いや、このような音で許される筈が無いと思ったが、これはオイロダインが悪いのではなくて、映画館の大空間に向けて、且つスクリーンの後ろに置いて鳴らすように出来ているスピーカーを書斎に持ち込むこと自体が間違いだと云うべきなのだろう。

ここで聴いたか細い音を完璧主義のドイツ人が母国の映画館で鳴らして、経営者も観客もそれで満足する筈はなかろうとも思った。

あの若かった頃、首尾よく入手出来ていたら僕のオーディオ人生は悲惨なものに変わっていたことだろう。

何時か本当のオイロダインの音を聴いてみたいが、何処で聴く事が出来るのか今のところ当てが無い。

一昔前FMファンという雑誌があった。その創刊号のグラビアに野口さんという方のオーディオルームが掲載されていたが、この人は桁違いな人でコンサートホール程の広さのオーディオルームに有名どころのスピーカーがごろごろしており、壁にオイロダインが嵌めこんであったと記憶している。もしかしたら此処で聴く事が出来るかもしれないと思うが、とっくに物故されたのでどうにもならない。

カタログでオイロダインには2m×2mという平面バッフルを指定しているがこのサイズはどう考えても「最低これだけ必要ですよ」ということであって、何に依らず無限大を理想とするのが平面バッフルならば、オイロダインのバッフルが2メートル四方で充分というものではないにまっている。

然るに、その最低限の寸法だって家庭に持ち込むにはかなりの無理がある事が容易に想像できる。バッフルを左右の隙間なくピッタリくっ付けて置いても横幅4メートル必要である。

勿論これでは何かと不便だから実際は最低でも5メートル必要になるし、天井高は通常2.3メートルと考えて、部屋に入れるだけなら何とかなるだろうが、これもぎりぎりでは何かと苦しいだろうから少し余裕を持たせるとして3メートルほどは必要になるだろう。そしてバッフルの後ろにも最低2mほどの空間が必要になるし、今度はスピーカーから何メートル離れたところで聴くかを考えなければならない。最低でも8mほど必要とすれば、部屋の縦方向は10メートル以上必要になるだろう。長手10メートル、横幅5メートル、天井高3メートルが、オイロダインの最低条件のバッフルを置くスペースとして必要という事になる。

そしてこれは最低条件だから此処までやったからといって満足に鳴ってくれる保証はないのである。

メーカーも発売元も売れるものなら売りたいから、家庭用として組み上げる最低限の規格を無理やり発表した事を恰も証明するように、某所の音は再度云うが酷い音だった。低音など出てこなかった。

オイロダインはドイツスピーカーの代表格だから、ドイツスピーカーは劃して、つまりこういう物を家庭に持ち込ませようとしたから評判を落とし、我が国で普及しなかったのではないかと思われる。これは実に残念なことだ。


シーメンスにはコアキシャルという25センチウーハーの同軸上に9センチツイーターを装備した小劇場用のスピーカーがあるがこれを1メートル四方の平面バッフルに付けたものも他所で聴いた事があるが、オイロダイン同様Tメートル四方のバッフルでは音にならないのだろう、これも酷いものだった。


カタログにはもう一つスタジオモニターの「オイロフォン」とかいうスピーカーも載っていた。

W460,H1050,D310、2WEY,7スピーカー、アンプ内蔵密閉箱。
中高音は口径の記載はないが8pほどの物を拡散方向を変えて4個、低域用も口径の記載はないが20センチ程のコーンスピーカーを3個、という構成である。


「透明な音質は苛酷なまでに音源の判断を可能にします」

とあるから、音という音は細大漏らさず再現しますよ、と云っているわけで、だからこそアンプ内蔵なのかと推察するが、

「高域、低域共3db、6ステップの調整が可能」とあるし、

「壁面に接近して使用できます」

とあるから、敢えて業務用のスピーカーを家庭に持ち込もうというなら、大空間を要しないスタジオモニターの此方の方が扱いやすいかもしれない。尤も今でも発売しているかどうかは知らないが、カタログに記載されているくらいだから日本の何処かに存在するものと思われるので、何方か探してみられては如何だろう。

ヴァイオリンを弾く友人T君はELACの何とかいうスピーカーを使っているが素晴らしいとべた誉めである。僕は聴いていないから何とも言えないが、ELACのSTS322というMMカートリッジを愛用しているので、同様の音造りであればべた誉めも当然かと推察する。ドイツの音造りにはイギリス、アメリカとはまた違った如何にもドイツらしい堅めの哲学の様なものを感じさせる。

WEに代表され、JBLやアルテックで一般化したアメリカスピーカーも僕らを魅了するに充分な魅力を持っているが、イギリスのタンノイやヴァイタボックスは音の品性に於いて遥かにアメリカ系を上回る。全てそうだという訳ではないが、概してアメリカ系のスピーカーはジャズ、ロック系の音楽に適しており、其れ程の品性を必要としないのは云ってみればお国柄かもしれない。

どうあれ、ドイツスピーカーの胸を張ったようながっちりした、且つ繊細な音造りの魅力が正しく紹介されていない事は、オーディオ大国日本として画竜点睛を欠くと云うべきだろう。

4、5年前、捨てられていたラジオから外したような、ボロボロのドイツスピーカーがネットオークションなどで出回ったが、こうした事を積み重ねた結果がドイツスピーカーの評判を落としてしまったのではあるまいか。

あの手の8pほどのスピーカーはおそらくラジオから外したものと推察され、もしそうなら所詮人の声さえ満足に聴く事が出来れば事足りるので、其れなりの性能にしか造られていないだろう。それを50円か100円か或いは1000円か知らないが塵の山から安く拾って来て、オーケストラを鳴らし「フィールドスピーカーで御座い。付いては20万円頂きます。此方は上等のテレフンケンなので100万円頂きます」、これでは評判が落ちるのも無理はない。

スピーカーで一番難しいのは箱だという事は今更めく話で、とうに皆様御承知の通りである。

ただ造るだけなら大工仕事でも出来るが、ユニットの実力を実力通りに鳴らす事はそう簡単に出来ることではない。

指定の寸法で造ったから音になるかといっても、まずまともな音になった例を僕は知らない。無論素人仕事でも偶然の大当たりが無いとは言えないが、エンクロージャーの自作ばかりは決してお勧めできるものではない。

尤も、どう造ったって、音は出るに決まっているので、願望から僕らはつい錯覚する、出来たてのほやほやの時は「なんて良い音だ」と思いたいのである。

そして、JBLやアルテックのユニットを使っているんだから良い音に決まっているというブランドに対する先入観がまた僕らの耳を錯覚させる。

回路図通りに組み上げれば一応回路図通りの音が出るアンプなどとはわけが違って(これだって部品配置や配線方法等で俄然音は違ってくるが)目に見えない空気の振動に関する計算と現実の音の間には大きなギャップがあるようだ。

だが逆の事もあるだろう、コーラルのスピーカーユニットだって、箱を旨く造れば素晴らしい音に仕上がるかもしれない。今も云った通り偶然の産物が成功をおさめないとは云えないから、つい期待するし箱造りに嵌るのである。

この事は自作エンクロージャーに限った事ではなく、他社製造の箱つまり指定寸法に依る本職の仕事だってユニットがまともな音を出した例を聴いた事が無い。
まして、他社独自の設計によるエンクロージャーをや、である。

タンノイ然り、JBL,アルテック然りオリジナルとの音質の差は歴然としている。

古くはヴァイタボックスのコーナーホーンに物凄い奴があった。大メーカーともあろうものがよくぞここまでやってくれたものだとほとほと愛想が尽きて、以来このメーカーの物は何によらず買った事が無い。こういう音造りを平気でやる音響メーカーを信用出来ないのである。指定寸法という触れ込みながら、どう造ったってここまで酷い音にはなるまいと思うが、それがちゃんとそうなっているのだから驚く。

件のラジオ用スピーカーも当然箱を作らねばならないが、素人仕事も本職仕事も含めてちゃんと音になった例があるんだろうか、甚だ疑わしい。

僕の知っている限りでは、自称スピーカーの専門家の造ったへんてこりんなバッフルなど随分杜撰でいい加減なものだった。言うまでもなく音は出ていたが音にはなっていなかった。

会社の大小を問わず、どういうものを造るかというメーカーのコンセプトは、要は経営の先見性に加えて教養とセンスとモラルを根本とする筈だから、これが無いメーカーは気楽なものである。何でも有りなのだ。要は「だからこのスピーカーは良いのですよ」という話を造ってしまえば良い。

僕らはだから自分の耳をしっかり信じて、良い悪いもさることながら、好きか嫌いかをしっかり耳で判断したら良いのだろう。JBLだから好きなのではなくて、眼をつぶって聞けば自分の好き嫌いは誰に教えてもらわずとも基よりはっきりしている筈だ。

その耳で是非ともちゃんと整備されたドイツスピーカーの音を聞いてみては如何だろう。

ただし、どうしてもオイロダインをというなら、閉館した映画館を買ってしまうのが早道だろうから相当の費用も必要になるに決まっている。だが、価値はあると思う。勇者の出現を期待して、是非とも聴かせて頂きたいものだ。
http://audio-file.jugem.jp/?eid=34





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ドイツ系 VintageAudio
http://vintage-audio.jp/?cat=8


Q1: ドイツのヴィンテージスピーカーの特長は何ですか?

音の違いから言いますと、まず聴きやすい、聴き疲れしにくい音だと思います。
決してつまらない音では有りません。多くのスピーカーはかまぼこ型の特性になっており高域と低域を欲張っておりません。音楽や人の声などの核となる中域重視となっております。

構造の違いから言いますと、まず軽いコーン紙にて能率が高いユニットがほとんどです。

レスポンスが大変良く、真空管アンプとの相性も抜群です。またコーンの素材であります紙の質がダントツ的にすばらしいという事でしょう。タンノイなども古いユニットはドイツのコーン紙を使用しております。このコーン紙が最大の特徴です。 


Q2: 古いスピーカー達のコンディション、また使用していて壊れないですか?

エッジに関しましては年間にして100ペア以上のユニットを見て来ておりますが、アメリカや日本のユニットのようにエッジがボロボロという物は見たことが有りません。約40〜50年以上前の物ですが有っても故意によるものや縦方向の切れが殆どです。一部のユニットにはガスケットと一緒に外れて切れてしまった物、
Grundigなどはガスケットにスポンジが使われている物がありスポンジを貼り付けていた

接着剤と一緒に硬化してボロボロになっている物も見られます。いずれにしろ
エッジ素材そのものによる劣化ではりません。ウーハーの一部には布エッジも見られますがほとんがフィックスドエッジであり問題なく使用出来ており、よほどの事がなければこれからも問題ないでしょう。                                 
ボイスコイルの擦れに関しましては、やはり物によっては見られます。
保存状態が悪く、錆による物、ゴミが入ってしまった物などです。

ドイツのユニットはボイスコイルとマグネットとの隙間が非常に狭く出来ております。よってレスポンスの良いサウンドを奏でます。日本やアメリカのユニット達はアロワンスをみて広めにとっております。当時のドイツの基本的な技術力、精度の確実さを裏つけております。

Grundigに多く見られるセンターキャップにスポンジを使っている物はスポンジがボロボロになっている物がほとんで要注意でも有ります。ボロボロになっていたら取ってしまった方が安心です。                                         
また蝶ダンパーの物はボイスコイル擦れの物も布ダンパーに比べると多いようです。

音の良いとされている蝶ダンパーから布に変わった点からも布の方が長期間の安定
が望めるからだと思われます。一部の蝶ダンパーはネジの調整によりセンター位置を変える事が可能になっておりますので、簡単に直す事も出来ます。 
   
使用に関しましては、よほどの事がなければまず壊れないでしょう。
これからもずっと使えるスピーカーだと理解しております。        


Q3: 最近のAMPに繋げることは可能ですか?

まず,入力インピーダンスになりますが、ドイツのユニットは殆どが4〜6Ωとなっております。

最近のAMPには4Ω端子も付くようになって来ましたが、殆どのトランジスタアンプは4Ω以上であれば問題なく繋げる事が可能です。真空管AMPの場合も出力端子がついていれば問題ありませんが8Ωに繋げても大きな問題はなく、普通に聴く事が可能です。厳密に言うと動作位置が多少狂い、定格より多少パワーが入ります。                                        
スピーカーの最大入力パワーですが、ヴィンテージの物はユニット本体にて10W以下、システムにて25W以下の物が殆どでしょう。50W,100Wのアンプにて聴いていてユニットが壊れるかというと普通に使用している限りでは問題なく使用出来ます。通常、オーディオショップでの音量にて5W程のパワーを使用していると言われますので、自宅でしたら5Wも出せないでしょう。


Q4: どのようなAMPと相性が良いのですか?

真空管AMPかトランジスタなど使用するAMPにてサウンドは変わります。

基本的にはどのAMPでも十分な表現力にて楽しめるかと思いますが当方のシステムでの比較にて参照下さい。

真空管AMPはドイツのBraun EL84PP,2A3シングルを試聴室では使用しておりますが
やはり年代的にも実際に当時も真空管にて鳴らしていたことでしょうから相性は良いと思います。能率が良いので1WクラスのシングルECL82でも十分に鳴ってくれます。 
         
トランジスタはテクにクスのSU-V7を使用しておりますが、低域特性がやはり真空管AMPよりは良いので低音の出方がかなり違います。サイズの割には低域が出ますので
驚ろかれる事でしょう。サウンドも古臭くはあまり感じないでしょう。
http://vintage-audio.jp/?cat=8


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フルレンジSPに戻った方!!!- したらば掲示板
393:ディラン 2008/12/23(火) 00:10:55HOST:FL1-122-130-196-27.kyt.mesh.ad.jp

ジークフリート様。RW−2様。独国のSPはワーグナーを聴くのには良いですか?
ALTEC好きのディランは修理から帰ってきた409Bにああこんな物だったと失望しております。
ALTECモニターに色付けして、もうこれ以上は要らん。と思っておりますがワーグナーをもっと重く、暗く又目覚めるような明るさが独国のSPで、もしやと思ってしまいます。
如何なものでしょうか?ワーグナーを最高の音で聞くシステムとは?


394:RW-2 2008/12/23(火) 01:00:32HOST:34.19.87.61.ap.yournet.ne.jp

「ワーグナー最高」と言ったらやっぱりシーメンスでしょう。
シーメンスのコアキシャル平面バッフル。or 3発のワイドアングル。
お金があったらオイロダインに止めを刺すのでしょうが、いずれにしても本領発揮にはそうとうな忍耐と技術がいるようでっせ。

拙者はアルテック/JBL(西海岸勢)と表現をまったく別にする東海岸勢のボザークを使ってますが、音は暗く地味ですが 重圧で陰影に富み、そのへんをまずまず良く鳴らしてくれています。


395:ジークフリート 2008/12/23(火) 09:29:35HOST:wb56proxy08.ezweb.ne.jp
ボザークてのは、英国人が米国に来て作ったんだそうですね。渋く穏やか〜に、しかも雄大に鳴るとこなんか好きダナ〜。(菅野沖彦が使ってるマッキントッシュのスピーカーなんかはボザークの協力で出来たそうな)

ウチのテレフンケンは、中高域に若干セピア色の艶?と言いましょうかテカリ?が乗ってきまして、この辺りがドイツらしさかナ?と思っておりますが、何せちっちゃいので重く暗い低音なんぞは全く無理で御座いまして・・・
ワーグナー聴くなら、金管が堂々と鳴って欲しいし、ドーンと来るところもちゃんと出てもらいたいし。古レンジ一発ですと雰囲気だけチョコっと聴くってなカンジになっちゃいますから・・・
五味先生なんかはワーグナー聴くためにオートグラフ買ったみたいなこと書いてたようにも思いますが・・・
ホーン好きなワタクシとしては、(聴いた範囲なら)バイタボックス191かバスビン辺りで聴きたいですね〜。
(アルテックA5なんかと並べて聴くと、たくましさを感じさせながらも、アルテックほど開放的でなく、響きも渋いように思います。)


7:V-LZ 2007/08/22(水) 19:25:53HOST:server12.janis.or.jp

シーメンスコアキシャルを1m四方のバッフルに取り付けて聴いておりましたが、カントリィー系統は非常に明るく爽快な音がして陽気な感じは充分でしたがすぐに飽きるようです。
気分の浮き浮きしたときのみ聴きたい音ではありますが常に聴きたい音ではありませんでした。
しかしこの作りはドイツ的というかドイツの車に相通ずる所があり感心しております。


232:ジークフリート 2008/08/03(日) 09:33:05HOST:wacc2s3.ezweb.ne.jp

ワーグナー聴くには力強いプレイヤーと低音ホーンのスピーカーなんかで聴くと圧倒的に、如何にもドイツてカンジがしますが、あんまり迫って来られると腰が引けちゃう。


396:ディラン 2008/12/23(火) 09:50:36HOST:FL1-122-130-196-27.kyt.mesh.ad.jp
RW−2様。ジークフリート様。有難うございます。
何か魔界に入りそうで怖いです。
フルトヴェングラー/ベルリンのロシア版(メロディア?)なんかを聴いていると極北の音に惹かれますね。


441:RW-2 2009/02/07(土) 12:15:04HOST:34.19.87.61.ap.yournet.ne.jp

平面バッフルもサブロク板を半分に切った物程度では小さすぎますね。
やってみると150×150くらいは必要だす。


442:もみじ饅頭@広島 2009/02/07(土) 14:51:46HOST:4.17.183.58.megaegg.ne.jp
 >>441 RW−2さんへ

 私の部屋は、洋室7畳程度の見事なうさぎ小屋なんです。
言われるとおり150×150程度のバッフルは必要でしょう、

 その昔、SIEMENS COAXIAL (たしか25センチだった?)というのがあって、後面開放箱に収納されていたとの記憶があります。この程度の箱ならば何とかなるかなーと思って図面をいろいろ物色してみます。


443:RW-2 2009/02/08(日) 01:03:22HOST:34.19.87.61.ap.yournet.ne.jp

関本で売ってたSIEMENS COAXIAL12”一発入り後面開放箱は100×80ぐらいじゃなかったですかね。

後面開放型にすると相対的には大きな平面バッフルと同じになりますのでバッフル面積は減らせますね。関本の箱は定在波防止のためなのか台形のような形状の後面開放型だったですね。
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/music/11602/1186306900/



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情熱のオーディオ シーメンス コアキシャル 3/7/2005  
http://mikami.a.la9.jp/audio/siemens_coax/siemens_coax.htm
http://mikami.a.la9.jp/audio/speaker.htm
名器 - ドイツの音

  名器 Siemens Coaxial  


これもまた名器の誉れ高いスピーカーユニットである。私もJBL、タンノイと共に10年以上メインの装置として使用した。2本を一組にして、フロント・ロードホーンのシステムで天井に近い高さに設置してその朗々とした響きを、特にチェロの音楽で愉しんでいた。現在の住居に引越しして手狭になり、JBLもタンノイも友人宅に嫁に出したが、このオリジナルのコアキシャルも残念なことに手放さざるを得なかった。


  コアキシャルの音ははっきりと記憶にあるが、この音は、厳選したコーン紙によって作り出されたものだと思う。つまりは、たくさんのコーン紙を漉いて、そのなかから、規格に合った優れたものを徹底選別して作られたものだろう。歩留まりは決してよくなかったはずだ。ドイツのマイスターが気合を込めて漉き上げ、それをまた別のマイスターが徹底厳選して作られたとしたら、この音は確かに納得できる。
 
  このほか、テレフンケンの楕円型も使用したが、ドイツのスピーカーの音は、とにかく厳格、精密である。人に媚びることなく、実直に音楽を演奏をありのままに表現する。アメリカ西海岸系の明るく乾いた音に比べると一種独特の暗さを感じる人もいるだろう、同じヨーロッパでもタンノイ系の音とも異なる。而してモニターの音であ。プロが録音の違いを厳密に聴きわけるためのものだ。きらびやかに装りたてた演奏も、稚拙であれば、その弱点を如実に暴露してしまうという怖いスピーカーでもある。再生周波数レンジは、狭いが、魅力的な独特の中低音をもっている。このスピーカーでなければダメだというマニアの気持ちは、よく理解できる。  


 
  周波数補正実験  

  マイクロホンで、このスピーカーの周波数特性を採り、21チャンネルのグラフィックス・イコライザーを使い、この特性どおりの補正を他のスピーカーにかけたところ、コアキシャルの音色にちかいものを体験した。逆にこのコアキシャルの周波数特性をグラフィックス・イコライザーで、フラットになるように補正をかけたところ、現代的なハイファイ志向の音にもなった。こまかく聴き込むと、音の彫りの深さはたしかにこのスピーカー独特のものを聴き取れるが、音色というものが、こうも周波数特性で変わるものだということを実感したことがある。
 
  私の装置のフルレンジ部門では、このコアキシャルの後継は、Lowtherが受け継ぐが、そのLowtherも後年WE755Aに道を譲った。    
http://mikami.a.la9.jp/audio/siemens_coax/siemens_coax.htm




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ハヤシラボ オイロダインをベースにした5ウェイシステム
http://hayashilab.syuriken.jp/audio.htm
http://hayashilab.blog.shinobi.jp/Entry/1018/

ハヤシラボ シーメンス、コアキシャル 2006.6.25
http://hayashilab.syuriken.jp/aucoaxial01.htm


僕のオーディオライフで一番長く付き合っていたのがこのスピーカーです。何の変哲も無いコーンユニットを同軸に取り付けただけの、あまり冴えない外観のユニットです。

でも其の能力は素晴らしく、殆どの大型スピーカーが霞んで見えます。只周りの条件に、もの凄く正直な為、誤解されてもいる可哀想なスピーカーです。

早い話が、このユニットが鳴らなければ、アンプやプレーヤーを疑うべきです。このユニットに繋がれたアンプは殆どが馬脚を現します。普通のスピーカーでは、ばれないアンプの欠点(欠陥)を一瞬で見抜いてしまう、恐ろしい(素晴らしい)スピーカーです。

でも、所詮メーカー製。僅かの所でのコストダウンで、其の能力がスポイルされています。でも、ユーザーの愛情で何とでも成る所ですので安心です。

一番の欠点はネットワーク。ウーハーには何も入っていず、インピーダンスの上昇に任せているだけです。ツィーターも定数は其の侭で良いのですが使っているパーツが粗悪品です。

このパーツをもっと良品の物に替えましょう。ツィーターだけなのに、低域まで変わって来ます。

もう一つ、ウーハーにシリーズにコイルを入れるのです。勿論良質の空芯コイルが必用です。定数は0,5mH。其の音を聞いたら、もう絶対に外せ無く成ります(注1)。

フレームの強度不足も気に成っています。マグネットを直接支持する事で解決します。(写真はこちら。)

世の中では、アルニコマグネットの物が珍重されているようですが、僕の処で鳴き比べをした時は差が出ませんでした。古いユニットでアルニコですと減磁の恐れも有りますし、一考を要すると思います。骨董品では無いのですから、古い物を珍重しすぎる風潮に不安を感じます。まあ、其れを手に入れて本人は幸せなんですから、余計なお節介なのですけれど。(笑)

 

オイロダインを買っても、ネットワークもフレームにも手を加えずに其の侭で鳴らすより、其の金額(オイロダインの購入額)をアンププレーヤーに廻し、コアキシャルをきちっと鳴らした方が、数倍良質な音楽を手にする事が出来ます。

それに気付かずに、オイロダインを持っているだけの人の何と多い事か・・。所詮音楽を聞く為の道具に過ぎないのに。

何を持っているかに価値を見出しているうちは、良質な音楽を手に入れるには時間が掛かりそうです。

 

僕のオイロダインは、良くなる度に、バランス、音色がコアキシャルに似て来ます。オイロダインでコアキシャルの鳴り方を出そうとしているのかも知れません。


追記です。

注1、の件です。コイルを入れた方が良い結果が出るのには、アンプも考えないといけない事が判りました。

僕のアンプの様なノンNFアンプでしたら、良い結果が出るのですが、NFを多量に掛けてあるアンプは上手く行かないことが多いのです。

この辺も考慮に入れて実験して見て下さい。2011.5.12
http://hayashilab.syuriken.jp/aucoaxial01.htm

コアキシャルの全面パネル。鉄板を二枚張り合わせて作って有ります。

よくお客様に、此れは何の為についているの? と聞かれます。その時の僕の答えは、其れが無いとツィーターが落ちちゃうんですよー(笑)。

そうなんです。此処にツィーターは取り付けて有るのです。

冗談はさておいて、ツィーターの前の風車の様な部分は音響レンズ(拡散器)と思われます。ウーハーの10Wは十分高域が伸びていますが(LE8Tより伸びてます。)高域の指向性が強いのはフルレンジの宿命。其れの改善の為のツィーターと理解しています。

でも、過去に音響レンズを必要としたは経験は有りません。必要とするのはアンプに原因が有ります。オイロダインも、音響レンズは外した方がどれだけ喜んで鳴るかを知っている人は幸せです。音響レンズを付けたままのオイロダインを見るとかわいそうに成ってきます。

コアキシャルも同じで、全面パネルは音響的にNG。

具合が良い事にツィーターの取り付け面と、ウーハーの取り付け面は同一面。

全面パネルを外し、ツィーターを外し、バッフルにツィーター用の穴を開け、取り付ければ完成。

音響レンズが無くなった分、ツィーターの能率が上がりますから、ネットワークの調整が必要です。

生前の伊藤喜多男氏に、この事を話したら、『2ウェイか、いやな言葉だな。』って笑っていました。(オイロダインを使っているくせに、笑)

コアキシャルはあのデザインが好きなんだ。バラスなんてとんでもない。と考えている方に。

ユニットはバッフルの後ろに止めていますよね。もし前面でしたら、コアキシャルの設計者に笑われる(困った顔をする)かもしれません。あのユニットは後面に止めるように出来ています。でも前面に止めて売ってるよ。ですか? 其の業者は信用できませんね。(笑)

2006.9.4
http://hayashilab.syuriken.jp/aucoaxial02.htm


シーメンス、コアキシャルユニットを片ch3本使ったシステムにワイドアングルが有ります。僕もオイロダインを導入する迄は使っていました。さすがに3本の威力。スケール感はコアキシャル一発の比では有りません。暫らく満足して使っていましたが、ナンカ変?

スケール感は確かに有るのですが、全体に大味。コアキシャルの得意とする細かなニュアンスの表現が出て来ない。早い話が、大男、総身に知恵が廻らない。を地で行っています。

ナンデだろう?

原因は、思いつく物からドンドン対策をして行きました。バッフルを替えたり、フレーム(ワイドアングル用)を作り直したり・・・。其々効果が有りましたが、皆今一歩。

待てよ?3本のユニットはパラって有る。其れって良いのかなー?スピーカーはマイクと同じ構造。モーターと発電機の関係と同じ。

お互いにアンプからの信号で振動している。で、其の振動は隣のユニットのコーン紙を振動させる。すると隣のユニットは其の振動で発電してしまう。其の電気は・・・・・・・・・・・・・。

パラ接続ですから、其の電気は元のユニットに戻って来て、アンプからの信号と別な信号(隣のユニットの発電信号)で動作をしてしまう。

エーーーーーーーッ。まさかそんな・・・・・・・。

で、実験です。普通に音楽を聴いていて、同じ部屋の中に有る、スピーカーユニットの発電電圧ってどんな物なんだろう?

ワイドアングルをチョイ大き目の音量で鳴らしました。その時部屋の中にはマクソニックのDS405が有りました。(アルテック604−8Gと似ています。)

其のスピーカー端子からケーブルをミリバルまでひきました。

ミリバルの針の動きを見てビックリ。音量の大きい所では300〜500mVも振れるのです。ま、まさかー。何度もミリバルのセット具合を見直しましたが間違いは無し。表通りをバスが通過するとミリバルの針は又振れます。

此れだけの電圧が隣のユニットへ流れ込んで、悪さをするのです。

じゃあ、ひょっとして・・・・。3本のユニットのパラレルを外し、ユニット単独でアンプ迄配線。アンプの処で3本をパラッたら見違える様。

でも此れでは根本的な解決には成りません。

で、作りました。入力1系統。出力3系統のパワーアンプを。

入力信号は初段管へ入る。初段管の出力はトランスへ。トランス二次ホット側を3本に別け、3本のパワー管のグリッドへ。3本のパワー管は其々の出力トランスを経てスピーカーへ信号を送る。このアンプをモノラル構成でステレオ分作り早速の試聴。

此れがワイドアングルの実力なんですね。今迄の不満が完全に解決。

此れが出来て直ぐに伊藤喜多男氏の処へ行く用事が。

この話をしたら、先生一瞬悔しそうな顔を・・・・。パワー管は何を使ったかとか、電流はどれだけ流したとか色々聞かれました。先生、自分では人に聞かれると嫌がるくせに、と思いながらも、全部ネタをばらしてしまいました。先生の亡くなる3〜4ヶ月前の話です。

最後に。もし今ワイドアングルを使っているのでしたら、あのフレーム(数度ずつ首を振っているあのフレームです。)は誰かにあげちゃいましょう。同じサイズの単なるラワンベニヤで良いですから、普通の1枚板に交換しましょう。愛聴盤が増えますよ。

2006.9.11


この経験が無ければ、今の装置(ネットワークによるマルチアンプ。)は無かったと思います。今に成って思うに、ワイドアングルにシッカリと勉強をさせてもらったのです。感謝。
http://hayashilab.syuriken.jp/auwideangle01.htm


10数年前に作ったワイドアングル専用アンプが帰って来ました。で、持ち主にはナイショで写真撮影。(○△□さん有難う。)

別に故障では有りません。其のぐらいの年月で壊れる様な柔なアンプは作りません(笑)。

現在はワイドアングルではなく、他のスピーカーをマルチで鳴らすのに活躍しています。その辺の改造での一時帰還です。

殆ど(特に外観は)オリジナルを保っていますので、紹介します。

初段管はWE310。別に僕はウェスタン信者では有りません。パワー管のVT25に姿を合わせたかっただけです。5極管を其の侭使うと、百花繚乱に成り易いので、3結で使っています。其の右のトランスで受け、二次側から3本出して25のグリットへ。25の後ろに有るトランス3個はOUT。端の一個と整流管の左がチョーク。右奥の大きなトランスが電源です。

僕のアンプの電源は殆ど(最近は全て)がチョークインプットで作られています。贅沢な方法ですが、再生音を聞き比べてしまうとコンデンサーインプットには戻れません。

当時、このアンプを見た人は、説明をしないと何だか判らず首を捻っていました。

僕の周りの、ワイドアングルを愛用していた人達は、殆ど全員がこのアンプを使い出しましたから、このアンプの性能はご理解できると思います。

アンプの前面にスクリーン印刷で、店の名前を入れて気取っていました。

今は、HPを起こしても知らん振りをしているのですから、僕も少しは大人に成ったみたいです。

2006.12.5
http://hayashilab.syuriken.jp/auvt2503.htm



▲△▽▼

クラング・クンスト 音響レンズでコアキシャルスピーカーを作る
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10137&i=10509

SIEMENS(シーメンス)の10インチコアキシャルスピーカー「鉄仮面」を分解した状態

https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/105/10509_801.jpg


 そもそもこの音響レンズを作ろうと考えたのは、「鉄仮面」と呼ばれる SIEMENS(シーメンス)のコアキシャルスピーカーユニットを入手したからです。入手したときはすでに、めぼしいドイツ製フルレンジスピーカーをほとんど蒐集済みでした。「鉄仮面」は日本で多く販売されたものの、ドイツではあまり使われなかったために品薄で、コレクションの最後のほうになっていました。見た目が貧弱な「鉄仮面」にはあまり興味がなかったのですが、いざ聴いてみると感心させられました。なにを聴いても上品でまとまりが良く、少し物足りなさはあるものの、コーン型スピーカーにありがちな「音の暴れ」をほとんど感じませんでした。

 「ブルーフレーム」とか「レッドニップル」という愛称で有名な TELEFUNKEN(テレフンケン)の L6 や、KLANGFILM(クラングフィルム)の KL-L307 といった名機とされるフルレンジユニットは、「鉄仮面」よりもスケール感と聴き応えのある音を出しますが、常にコーン型スピーカーであるということを意識させられる癖のようなものを感じてしまいます。私もかつて ALTEC(アルテック)や GOODMAN(グッドマン)、LOWTHER(ローサー)といった米英のフルレンジユニットを使いましたが、同様な傾向があります。単純にツィーターを追加すれば高音は延びるものの、やかましさがあって「鉄仮面」のような音のまとまりは得られません。なにが「鉄仮面」の音を作っているのでしょうか?


TELEFUNKEN(テレフンケン)の10インチフルレンジL6とSIEMENSのツィーターによるコアキシャル

https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/105/10509_802.jpg


 答えは音響レンズに決まっています。「鉄仮面」の由来である仮面のような鉄のカバーは、中央部分が2枚のプレスされた鉄板の重ね合わせになっていて、ツィーターの高音だけでなく、ウーファーとなるフルレンジユニット中央部分の音も拡散します。中心部分の音は障害物が無いのでそのまま出ますが、その周囲の音は曲げられて通り道が長くなるので遅れ、ちょうど凹レンズのようになります。実際に音響レンズを作って取り付けてみるとみると、コアキシャルにしなくても L6 や KL-L307 のようなフルレンジスピーカーからまとまりの良い音が出ました。そして、コアキシャルにしたばあいは、もっと大きな効果が期待できます。


L6でホワイトノイズ再生時の音圧の周波数分布(後面開放箱に取り付けて軸上1メートルで測定)

https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/105/10509_805.jpg


 上のグラフはL6の周波数特性で、測定に用いた箱が小さいために100 Hz以下の低音が減衰しています。高音はグラフの左端から2番目にある中心周波数が16 kHzの棒まで十分なレスポンスがあって立派な特性ですので、測定と同じ軸上の至近距離で聴けば、十分な高音どころか少し過剰に感じるほどです。しかし、軸上から外れると高音は減衰してしまうので、広い立体角の平均では高音は不足しています。ですから、広い部屋で徐々に離れていけば、ちょうどバランスが取れるリスニング位置があるはずですが、日本の住宅事情では無理なばあいが多いと思います。

 そのためか、「フルレンジにツィーターを追加して2ウェイにしても、うまくいかない」という話をよく耳にします。2〜3メートルくらいの近距離で聴くと、ただでさえ過剰な軸上の高音が、ツィーターでさらにやかましくなってしまうケースが多いようです。ヴィンテージのばあい、フルレンジの高音をカットせず、コンデンサーでツィーターの低音をカットするだけの2ウェイ化が多いので、両方の高音が重畳してしまってなおさらです。

 そういうときこそ音響レンズです。同軸にしないばあいでも効果があり、やかましいからと音響レンズをご購入された方から、「実験の結果ツィーターはそのままでフルレンジのほうに音響レンズを付けて成功した」といいうご報告をいただいたこともあります。普通はツィーターに音響レンズを取り付けようとしますが、フルレンジの高音に問題がある場合が多く、そんなときは逆のパターンが有効です。

 コアキシャルでは音響レンズ1個で両方のユニットの音が拡散できるだけでなく、音が融け合って一つのユニットのようになるという効果もあるのでとても有利です。フルレンジに音響レンズを取り付け、ツィーターを天井に向けるというのも良い方法で、デッカのデコラやテレフンケンの O 85 モニターに似た雰囲気のステレオ感が味わえます。ツィーターの数を増やすと、より近い雰囲気になります。


SIEMENS(シーメンス)のツィーターの裏面処理とスペーサー用コルク製ガスケット


https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/105/10509_804.jpg


 音響レンズでコアキシャルを作るには、上の写真のようにツィーターを中央で支えるための板を用います。写真では黒い鉄板製ですが、5.5〜12ミリくらいの合板(ベニヤ板)でも良いと思います。注意点は、ウーファーとなるフルレンジユニットのコーン紙の正面に来る支持棒をあまり太くしないことです(3センチ以内にしましょう)。写真の板は外形も円ですが、四角でも問題ありません。板に2つのユニットと音響レンズを取り付ければ、コアキシャルの出来あがりです。

 シングルコーンフルレンジとちがって、コアキシャルには複雑な分だけ音をチューニングする要素がたくさんあることも楽しみです。上の写真はツィーターを板に取り付けた状態の裏側です。SIEMENSのアルニコ磁石のツィーターを使っていて、その裏側にフェルトを貼り付けてあります。SIEMENSのコアキシャルにも同様な吸音処理がしてあり、上質な音にするための秘訣といえます。

 周囲のコルク製ガスケットは、ツィーターのお尻がL6のコーン紙にぶつからないようにするためのスペーサーです。このようにツィーター支持板にはある程度の厚みが必要なので、写真のような鉄板ではなく、ベニヤ板で十分です。ユニットはいろいろとあるので共通化できず、鉄板で2枚だけ作るとCAD入力などで高額になってしまうので、ベニヤ板で作れば良かったと反省しています。多少雑に作っても、板が音響レンズに隠れてしまうので気になりません。


L6で作ったコアキシャルを音響レンズ正面の斜め下から見た様子

https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/105/10509_803.jpg


 音響レンズは高音を広い角度に拡散させるだけで、量を減らしてしまうわけではありません。ですから、反射音の比重が大きい離れたリスニング位置では、音響レンズなしに比べてそれほど高音は減少しません。つまり、スピーカーからの距離や角度による高音のバランスの変化が小さくなるので、より自由なリスニングポジションで良い音を楽しむことができます。

 音響レンズを使えば好きなユニットを組み合わせて自分だけの「鉄仮面」を作ることができます。フェライト磁石の10W(「鉄仮面のウーファー」)よりも強力なL6やKL-L307、あるいはフィールド型フルレンジなどとヴィンテージツィーターを組み合わせて、SIEMENSのオリジナル以上のコアキシャルが作れます。今回作った「L6版鉄仮面」は、貸し出し中でなければ試聴可能です。私の耳にはSIEMENSの「鉄仮面」よりも中低音が充実しているように聴こえて物足りなさを感じませんし、シングルコーンフルレンジが苦手とするクラッシックのソプラノも楽しめます。
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10137&i=10509

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クラング・クンスト 【第2話】ドイツの同軸スピーカー「御三家」 2010年2月20日
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10139&i=10211


 同軸スピーカーといえば、TANNOY の モニター・シリーズや ALTEC の 604 シリーズが有名ですが、「ドイツにも優れた同軸スピーカーがあります」といえば、「ああ、SIEMENS のコアキシャルことだろう」という程度の反応が多いようです。でも、凝ったメカの王国であるドイツに、優れた同軸スピーカーが無いはずがありません。なぜか、この年明けから不思議なくらい、ドイツから同軸スピーカーのオファーがあって、いろいろなユニットを吟味する機会がありました。そこで、それらも含めたドイツ製の同軸ユニットのうちで、わたしが代表的と思う3本をご紹介することにしました。


左からシュルツ、ジーメンス、イゾーフォンの同軸12インチ

https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10211_801.jpg


 さて、そのドイツの同軸スピーカー「御三家」とは、SCHULZ(シュルツ)、SIEMENS(ジーメンス)、そして ISOPHON(イゾーフォン)のことです。クリーム色のフェルトと保護用の金網でコーンがカバーされて見えない SCHULZ と、皮エッジに3本のアームで支えられた大きなツィーターの SIEMENS が極めて個性的な外見なのに比べると、ISOPHON は少し地味に見えますね。残念ながら ISOPHON 以外は数が少ないユニットで、入手は容易ではありません。


シュルツの後側(カバーを外したところ)

https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10211_802.jpg


 御三家の筆頭といえば、やはり SCHULZ になるでしょう。SCHULZ は戦中に帝国放送協会などが開発した世界初のステレオ・テープレコーダーとともに用いられた、Eckmiller の12インチ同軸ユニット O15 にまで遡る、ドイツの同軸スピーカーとして、最も深い歴史のあるユニットです。戦後になって東ドイツの SCHULZ に受け継がれて、O16、O17、O18と作り続けられ、シャルプラッテンのレコーディング・スタジオや、放送局でモニターとして使われました。ツィーターはアルミドームで、柔かい普通のアルミ材をプレス成形ではなく、ヘラで加工したように見えます。ウーハーのエッジは発砲ネオプレンゴムで、密閉箱や大型のバスレフが適しています。現代の基準でも十分にワイドレンジで、とても古いユニットとは思えません。能率が低いのが欠点ですが、極めて分析的な音でありながら耳にやさしいのは不思議です。ステレオの臨場感が素晴らしいのは、いうまでもありません。


ジーメンスの後側

https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10211_803.jpg


 つぎは SIEMENS ですが、俗に鉄仮面などと呼ばれる有名な(10インチの)コアキシャルではなく、12インチの同軸で、鉄仮面とは比較にならないほど本格的な作りのユニットです。能率は見た目ほど高くなく、皮のフリーエッジで延長された低音に対し、高域はアルミコーンなのに SCHULZ のようには伸びていません。そのせいかコアキシャルとしては重心が低くくて暖かい音色で、SIEMENS のユニットによくある硬さは感じません。入手は3つのなかで最も困難です。


イゾーフォンの後側

https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10211_804.jpg


 最後は ISOPHON で、複数モデルの同軸ユニットを製造しましたが、なんといっても有名なのはオーケストラです。このオーケストラ同軸ユニットは、テレフンケンのスタジオ・モニターとして多用されました。ご紹介するのは初期のもので、よく見かける後期のものとは異なっています。磁気回路の塗装が後期の黒に対して鮮やかな青であること、大きなマッチングトランスがあること、そして、ツィーターの背面に吸音処理のための大きめなカバーがあることが主なちがいです。地味な外見に反して明るく爽やかな音色なうえ、能率も3つのなかで一番高いので、3極管シングル・アンプ愛好家に重宝されているのも納得できます。
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10139&i=10211



http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/433.html#c19

[昼休み53] 千葉県にだけは住んではいけない 中川隆
254. 中川隆[-10420] koaQ7Jey 2019年5月17日 10:22:55 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1882]

勇一郎被告「心愛の存在自体が嫌」/なぎさ被告供述
[2019年5月16日23時54分]


千葉県野田市立小4年の栗原心愛(みあ)さん(当時10)が1月に自宅浴室で死亡した虐待事件で、父勇一郎被告(41=傷害致死罪で起訴)の暴行を制止しなかったとして傷害ほう助罪に問われた母なぎさ被告(32)の初公判が16日、千葉地裁で開かれた。

検察側から、なぎさ被告の供述調書が証拠として提出され、心愛さんが亡くなる直前の様子や、亡くなる直前に受けた虐待の実態が明らかになった。

今年1月21日に勇一郎被告がインフルエンザになり、終日自宅にいた。「心愛の存在自体が嫌」と言い、寝室に閉じこめ、トイレにも行かせなかった。心愛さんはお漏らししたという。

22日午後10時ごろから、勇一郎被告は心愛さんに「壁に向いて立ってろ」と命令し、23日の明け方まで、そばで監視していた。23日は「風呂場で駆け足してろ」。24日午前1〜2時に「またお漏らしした罰として、風呂場で午前10時まで立ってろ」と命令した。

24日午前、なぎさ被告が寒さを感じるほど、冷え込んでいたが、風呂場の中で、心愛さんは肌着1枚、パンツ1枚の姿。肌着がぬれて透けて見える状態だった。午後1時、勇一郎被告は「5秒以内に服を脱げ。5、4、3、2、1」とカウントダウンしたが、心愛さんの肌着やパンツがぬれていて、すぐに脱げなかった。心愛さんは脱ぐ気力すらなかったように見えたという。

勇一郎被告はボウル1杯の冷水を3回、かけた。心愛さんがシャワーのお湯を出そうとすると「お湯はダメだ。ママがいると甘える」と言い、背中や頭にシャワーの冷水を浴びせた。心愛さんは背中を丸めて震えていたという。

さらに、リビングでうつぶせにさせた心愛さんの背中に乗り、両足をつかんで、エビぞりさせるなど、プロレス技のようなものをかけた。心愛さんはお漏らししてしまったという。

23、24日は心愛さんに食事を与えてなかったという。24日午後9時ごろ、心愛さんは「寒い、寒い」と震えながらストーブにあたっていた。午後9時50分ごろ、「もう寝ようか」と声を掛けたのが、心愛さんとの最後の会話だった。なぎさ被告が心愛さんを寝室に入れようとすると、勇一郎被告から「何でいる。ダメだからな」と止められたという。勇一郎被告が心愛さんを寝室から連れ出した。

その後、ドンという音が2回、風呂場から聞こえた。勇一郎被告から「ちょっと来て。心愛が動かない」と比較的冷静に言われたという。勇一郎被告は「自分が(119番に)電話をする」と言った。その時、心愛さんは青ざめていた。脈も取れなかった。なぎさ被告はシャワーのお湯をかけ続けたり、腕の力だけで心臓マッサージを施したが、反応はなかったという。

http://www.asyura2.com/13/lunchbreak53/msg/390.html#c254

[不安と不健康16] “早死にする人”ランキング 短命にある共通点とは…(ZAK×SPA!)  赤かぶ
92. 中川隆[-10419] koaQ7Jey 2019年5月17日 10:25:43 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1883]

極端な糖質制限、寿命に影響か=動物実験が示唆−東北大
5/17(金) 7:23配信 時事通信

 内臓脂肪の減少などに効果がある糖質制限も、極端な制限を長期間続けると老化を早める可能性がある−。

 東北大大学院農学研究科の都築毅准教授(食品機能学)らの研究グループが、動物実験を通じてこんな結果をまとめた。糖質制限は手軽なダイエット法としても人気があるが、都築准教授は「専門家の管理下で行うべきだ」と警鐘を鳴らしている。

 都築准教授らは寿命が1年程度の実験用マウスを3グループに分け、それぞれ(1)標準的な栄養割合の餌(2)脂肪の多い餌(3)炭水化物を減らし、たんぱく質を増やした糖質制限食−を与えて飼育。糖質制限食は炭水化物によるカロリーが全体の2割程度と、人間が1日3食とも主食を取らない状態に相当する厳しい制限とした。

 その結果、糖質制限食を食べたマウスの寿命は標準的な餌のグループと比べ8〜9週短いなど、他の2グループと比べ短かった。飼育開始から約1年後に記憶力を測ったところ、標準的な餌のグループの半分程度に低下していた。

 糖質制限をしたマウスの腸内では悪玉菌が増える一方、善玉菌は減少しており、老化に影響を与えた可能性がある。人間も短期の糖質制限で腸内細菌のバランスが崩れることが分かっており、都築准教授は「人間でも十分に起こり得る」と推測する。

 都築准教授は、糖質制限は糖尿病対策などに有益としつつ、「医療の一環として専門家が介入してやるべきもの」と指摘。「短期間は問題ないが、ずっと続けると悪影響の可能性がある」と忠告した。

 研究成果は静岡市で開かれる日本栄養・食糧学会で、19日に発表される。

http://www.asyura2.com/13/health16/msg/134.html#c92

[不安と不健康15] コンビニ弁当やお握りは辞めた方がいいです。『拡散』 (カズちゃんのブログ)  赤かぶ
289. 中川隆[-10418] koaQ7Jey 2019年5月17日 10:26:14 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1884]

極端な糖質制限、寿命に影響か=動物実験が示唆−東北大
5/17(金) 7:23配信 時事通信

 内臓脂肪の減少などに効果がある糖質制限も、極端な制限を長期間続けると老化を早める可能性がある−。

 東北大大学院農学研究科の都築毅准教授(食品機能学)らの研究グループが、動物実験を通じてこんな結果をまとめた。糖質制限は手軽なダイエット法としても人気があるが、都築准教授は「専門家の管理下で行うべきだ」と警鐘を鳴らしている。

 都築准教授らは寿命が1年程度の実験用マウスを3グループに分け、それぞれ(1)標準的な栄養割合の餌(2)脂肪の多い餌(3)炭水化物を減らし、たんぱく質を増やした糖質制限食−を与えて飼育。糖質制限食は炭水化物によるカロリーが全体の2割程度と、人間が1日3食とも主食を取らない状態に相当する厳しい制限とした。

 その結果、糖質制限食を食べたマウスの寿命は標準的な餌のグループと比べ8〜9週短いなど、他の2グループと比べ短かった。飼育開始から約1年後に記憶力を測ったところ、標準的な餌のグループの半分程度に低下していた。

 糖質制限をしたマウスの腸内では悪玉菌が増える一方、善玉菌は減少しており、老化に影響を与えた可能性がある。人間も短期の糖質制限で腸内細菌のバランスが崩れることが分かっており、都築准教授は「人間でも十分に起こり得る」と推測する。

 都築准教授は、糖質制限は糖尿病対策などに有益としつつ、「医療の一環として専門家が介入してやるべきもの」と指摘。「短期間は問題ないが、ずっと続けると悪影響の可能性がある」と忠告した。

 研究成果は静岡市で開かれる日本栄養・食糧学会で、19日に発表される。

http://www.asyura2.com/09/health15/msg/764.html#c289

[リバイバル3] 糖質制限を何年も続けると廃人になる 中川隆
20. 中川隆[-10417] koaQ7Jey 2019年5月17日 10:26:45 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1885]

極端な糖質制限、寿命に影響か=動物実験が示唆−東北大
5/17(金) 7:23配信 時事通信

 内臓脂肪の減少などに効果がある糖質制限も、極端な制限を長期間続けると老化を早める可能性がある−。

 東北大大学院農学研究科の都築毅准教授(食品機能学)らの研究グループが、動物実験を通じてこんな結果をまとめた。糖質制限は手軽なダイエット法としても人気があるが、都築准教授は「専門家の管理下で行うべきだ」と警鐘を鳴らしている。

 都築准教授らは寿命が1年程度の実験用マウスを3グループに分け、それぞれ(1)標準的な栄養割合の餌(2)脂肪の多い餌(3)炭水化物を減らし、たんぱく質を増やした糖質制限食−を与えて飼育。糖質制限食は炭水化物によるカロリーが全体の2割程度と、人間が1日3食とも主食を取らない状態に相当する厳しい制限とした。

 その結果、糖質制限食を食べたマウスの寿命は標準的な餌のグループと比べ8〜9週短いなど、他の2グループと比べ短かった。飼育開始から約1年後に記憶力を測ったところ、標準的な餌のグループの半分程度に低下していた。

 糖質制限をしたマウスの腸内では悪玉菌が増える一方、善玉菌は減少しており、老化に影響を与えた可能性がある。人間も短期の糖質制限で腸内細菌のバランスが崩れることが分かっており、都築准教授は「人間でも十分に起こり得る」と推測する。

 都築准教授は、糖質制限は糖尿病対策などに有益としつつ、「医療の一環として専門家が介入してやるべきもの」と指摘。「短期間は問題ないが、ずっと続けると悪影響の可能性がある」と忠告した。

 研究成果は静岡市で開かれる日本栄養・食糧学会で、19日に発表される。

http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/734.html#c20

[リバイバル3] 糖質制限食がダメな理由・・・・・古代人のミイラが語る・・・・ 中川隆
49. 中川隆[-10416] koaQ7Jey 2019年5月17日 10:27:27 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1886]

極端な糖質制限、寿命に影響か=動物実験が示唆−東北大
5/17(金) 7:23配信 時事通信

 内臓脂肪の減少などに効果がある糖質制限も、極端な制限を長期間続けると老化を早める可能性がある−。

 東北大大学院農学研究科の都築毅准教授(食品機能学)らの研究グループが、動物実験を通じてこんな結果をまとめた。糖質制限は手軽なダイエット法としても人気があるが、都築准教授は「専門家の管理下で行うべきだ」と警鐘を鳴らしている。

 都築准教授らは寿命が1年程度の実験用マウスを3グループに分け、それぞれ(1)標準的な栄養割合の餌(2)脂肪の多い餌(3)炭水化物を減らし、たんぱく質を増やした糖質制限食−を与えて飼育。糖質制限食は炭水化物によるカロリーが全体の2割程度と、人間が1日3食とも主食を取らない状態に相当する厳しい制限とした。

 その結果、糖質制限食を食べたマウスの寿命は標準的な餌のグループと比べ8〜9週短いなど、他の2グループと比べ短かった。飼育開始から約1年後に記憶力を測ったところ、標準的な餌のグループの半分程度に低下していた。

 糖質制限をしたマウスの腸内では悪玉菌が増える一方、善玉菌は減少しており、老化に影響を与えた可能性がある。人間も短期の糖質制限で腸内細菌のバランスが崩れることが分かっており、都築准教授は「人間でも十分に起こり得る」と推測する。

 都築准教授は、糖質制限は糖尿病対策などに有益としつつ、「医療の一環として専門家が介入してやるべきもの」と指摘。「短期間は問題ないが、ずっと続けると悪影響の可能性がある」と忠告した。

 研究成果は静岡市で開かれる日本栄養・食糧学会で、19日に発表される。

http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/585.html#c49

[近代史3] 雅子という女は凄い女 _ 気に入った相手とは手当たり次第という感じ _ 男性経験は20人は超えている 中川隆
96. 中川隆[-10421] koaQ7Jey 2019年5月17日 10:46:09 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1881]

上皇さまを絶句させた「雅子新皇后」言行録
5/17(金) 5:58配信 デイリー新潮
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190517-00561758-shincho-soci


ついに国母となられ


 4日の一般参賀では鶸色(ひわいろ)のドレスをお召しになり、新天皇のお隣で破顔なさっていた雅子皇后。6回のお出ましを無事務められ、今後はいよいよ「ご公務デビュー」となるのだが、思えばこれまでの道のりは、およそ平坦とは言い難かった。
.

 ベテラン皇室記者が振り返る。

「愛子さまがお生まれになったのは2001年12月。束の間、緊張から解き放たれた雅子さまは、翌年の4月の会見では涙ながらに『生まれてきてありがとう』と仰っていました」

 が、03年冬には帯状疱疹を発症。その後静養に入られ、翌年には「適応障害」との診断がなされた。現在もなお長期療養が続き、今後のご公務もご体調をみながら取り組んでいかれることになる。

「ご成婚以降、雅子さまはしばしば、ご実家である小和田家との“距離の近さ”が取り沙汰されてきました。時に正田家と比較され、また実際に帯状疱疹のご静養中は、軽井沢にある小和田家の別荘で過ごされ、そこに皇太子さま(当時)=以下同=がお見舞いに行かれていたのです」(同)

 ハーバード大を出られて外務省に入られた御身にとって、皇室がまるで異質の環境だったことは想像に難くない。何しろ、常にお世継ぎを求められる重圧から、

「95年に陛下(当時)=以下同=が『国民はみな、あなたたちのお世継ぎを期待していますよ』とお声をかけられたことがありました。ご懐妊の兆しの見えない雅子さまを陛下が慮って仰ったのですが、これに雅子さまは『私の周りで、そんなことを言う人は誰もいません』と言い放たれ、陛下は大いに驚かれていました」(宮内庁関係者)

 その後、長期療養に入る直前の04年5月には、皇太子さまのいわゆる「人格否定発言」によって、世は騒然となった。

「ご発言の真意を測りかねた東宮大夫がご夫妻にお電話し、ご説明をお願い申し上げました。雅子さまはこれにいたく反発され『それなら私は皇太子妃を辞めます』と電話口で叫び、切ってしまわれた。そして、お傍にいらっしゃった皇太子さまに向かって『はっきり申し上げておきましたよ』と口にされたのです」(同)

 宮内庁をはじめとする周囲へのご不信がピークに達していたのかもしれない。ほどなく、激しいご心情を露わにされた肉声も漏れてきた。

〈公務に出られない理由を病気にしているのは宮内庁です。私は病気ではありません〉――。

 先の関係者が続けて、

「雅子さまはご静養に入られてからしばらく、東宮女官に対して強い不信感を持っておられました。お振舞いなどについて彼女らが言い触らし、それがメディアの知るところとなって報じられ、皇室内での確執へと繋がっていると思い込まれていたふしがありました」

 実際に“宮内庁は守ってくれない”との思いに囚われていた雅子皇后は、

「当時、お心を許されていたのは皇太子さまとご実家だけという状況でした。そこでご実家の家族からも『今を耐えれば、ゆくゆくは皇后になる時代が来るのですから』といった趣旨の励ましを受けていたというのです」(同)

 まさしくその御代が到来したわけだが、令和においては、その“励まし”はいかがなるのだろうか。

「週刊新潮」2019年5月16日号 掲載
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190517-00561758-shincho-soci
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/265.html#c96

[近代史3] 皇太子妃の雅子さんは典型的なダメダメ家庭出身者  中川隆
48. 中川隆[-10420] koaQ7Jey 2019年5月17日 10:46:39 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1882]

上皇さまを絶句させた「雅子新皇后」言行録
5/17(金) 5:58配信 デイリー新潮
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190517-00561758-shincho-soci


ついに国母となられ


 4日の一般参賀では鶸色(ひわいろ)のドレスをお召しになり、新天皇のお隣で破顔なさっていた雅子皇后。6回のお出ましを無事務められ、今後はいよいよ「ご公務デビュー」となるのだが、思えばこれまでの道のりは、およそ平坦とは言い難かった。
.

 ベテラン皇室記者が振り返る。

「愛子さまがお生まれになったのは2001年12月。束の間、緊張から解き放たれた雅子さまは、翌年の4月の会見では涙ながらに『生まれてきてありがとう』と仰っていました」

 が、03年冬には帯状疱疹を発症。その後静養に入られ、翌年には「適応障害」との診断がなされた。現在もなお長期療養が続き、今後のご公務もご体調をみながら取り組んでいかれることになる。

「ご成婚以降、雅子さまはしばしば、ご実家である小和田家との“距離の近さ”が取り沙汰されてきました。時に正田家と比較され、また実際に帯状疱疹のご静養中は、軽井沢にある小和田家の別荘で過ごされ、そこに皇太子さま(当時)=以下同=がお見舞いに行かれていたのです」(同)

 ハーバード大を出られて外務省に入られた御身にとって、皇室がまるで異質の環境だったことは想像に難くない。何しろ、常にお世継ぎを求められる重圧から、

「95年に陛下(当時)=以下同=が『国民はみな、あなたたちのお世継ぎを期待していますよ』とお声をかけられたことがありました。ご懐妊の兆しの見えない雅子さまを陛下が慮って仰ったのですが、これに雅子さまは『私の周りで、そんなことを言う人は誰もいません』と言い放たれ、陛下は大いに驚かれていました」(宮内庁関係者)

 その後、長期療養に入る直前の04年5月には、皇太子さまのいわゆる「人格否定発言」によって、世は騒然となった。

「ご発言の真意を測りかねた東宮大夫がご夫妻にお電話し、ご説明をお願い申し上げました。雅子さまはこれにいたく反発され『それなら私は皇太子妃を辞めます』と電話口で叫び、切ってしまわれた。そして、お傍にいらっしゃった皇太子さまに向かって『はっきり申し上げておきましたよ』と口にされたのです」(同)

 宮内庁をはじめとする周囲へのご不信がピークに達していたのかもしれない。ほどなく、激しいご心情を露わにされた肉声も漏れてきた。

〈公務に出られない理由を病気にしているのは宮内庁です。私は病気ではありません〉――。

 先の関係者が続けて、

「雅子さまはご静養に入られてからしばらく、東宮女官に対して強い不信感を持っておられました。お振舞いなどについて彼女らが言い触らし、それがメディアの知るところとなって報じられ、皇室内での確執へと繋がっていると思い込まれていたふしがありました」

 実際に“宮内庁は守ってくれない”との思いに囚われていた雅子皇后は、

「当時、お心を許されていたのは皇太子さまとご実家だけという状況でした。そこでご実家の家族からも『今を耐えれば、ゆくゆくは皇后になる時代が来るのですから』といった趣旨の励ましを受けていたというのです」(同)

 まさしくその御代が到来したわけだが、令和においては、その“励まし”はいかがなるのだろうか。

「週刊新潮」2019年5月16日号 掲載
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190517-00561758-shincho-soci
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/179.html#c48

[昼休み54] 中国製ラブドールのブリードには内分泌攪乱物質が大量に含まれていて非常に危険 中川隆
42. 中川隆[-10419] koaQ7Jey 2019年5月17日 11:00:39 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1883]

ミクロメイド
食品衛生法370号を準拠したエラストマーゲルはこれほど違う
https://www.real-lovedoll.jp/


当社で製造しているラブドールは食品衛生法370号を準拠したラブドールになり
2018年に厚生労働省の食品衛生法に基づく検査機関でエラストマーゲル【ミクロン60】の検査を行った安全が証明されたラブドールです。

このエラストマーゲル【ミクロン60】を使ったラブドールは有害成分を含まないのでお肌のさわり心地は人間に限りなく近く極上です。

■食品衛生法370号を準拠したエラストマーゲルはこれほど違う

@ 有害な物質が入っていないので通常のエラストマーにある嫌な臭いが徹底的にカットされました。

A 有害な物質が入っていないので舐めても安心です。

B お肌表面のブリード(油のべた付き)が大幅に少ない。(北海道の氷点下20度の倉庫内でもブリードは発生しておりません)

C エラストマーゲルの質が高いので耐久性が高く保管の場合には年数を重ねても材質の劣化はほぼありません。

D エラストマーゲルの質が高いので材質の柔軟性を生かした関節の可動範囲は最高水準です。※48手も可能
https://www.real-lovedoll.jp/

_____


ミクロメイド 安全性と品質について
https://www.real-lovedoll.jp/ce.html

特別な材質を使っています【食品衛生法、重金属の検査済み】

当社ドールは2018年に厚生労働省の食品衛生法に基づく検査機関にて検査を行い人体に無害であることが証明されました。
食品衛生法370号を準拠した非常に安全な材質を使用したドールになっています。


食品衛生法370号を準拠したエラストマーゲルはこれほど違う

@ 有害な物質が入っていないので嫌な臭いを徹底的にカットされました。

A 有害な物質が入っていないので舐めても安心です。

B ブリードが大幅に少ない。(北海道の氷点下20度の倉庫内でもブリードは発生しておりません)

C エラストマーゲルの質が高いので耐久性が高く保管の場合には年数を重ねても材質の劣化はほぼない。


1.食品衛生法の試験結果 (フタル酸エステル試験)

【試験項目】 食品衛生法・食品・添加物等の規格基準(昭和34年厚生省告示第370号)

【試験実施日】 平成30年 11月2日

【試験方法】食品衛生法・食品・添加物等の規格基準(厚生労働省告示第370号)
おもちゃにおけるフタル酸エステル試験法(平成23年8月12日食安発0812第1号)


【試験結果】

フタル酸ジ-n-ブチル(安全な規格値0.1%以下)・・0.1%以下
フタル酸ベンジルブチル(安全な規格値0.1%以下)・・0.1%以下
フタル酸ビス(2-エチルヘキシル)(安全な規格値0.1%以下)・・0.1%以下
フタル酸ジ-n-オクチル(安全な規格値0.1%以下)・・0.1%以下
フタル酸ジイソノニル(安全な規格値0.1%以下)・・0.1%以下
フタル酸ジイソデシル(安全な規格値0.1%以下)・・0.1%以下


2.欧州規格 重金属の試験結果

【試験項目】 欧州規格 重金属試験
【試験実施日】 平成30年 11月1日
【試験方法】 玩具の安全に関する欧州規格(EN71)


【試験結果】

溶解性 アンチモン(安全な規格値60以下)・・5未満
溶解性 ヒ素(安全な規格値25以下)・・ 3未満
溶解性 バリウム (安全な規格値1000以下)・・50未満
溶解性 カドミウム (安全な規格値75以下)・・75未満
溶解性 クロム (安全な規格値60以下)・・5未満
溶解性 鉛 (安全な規格値90以下)・・5未満
溶解性 水銀 (安全な規格値60以下)・・5未満
溶解性 セレン (安全な規格値500以下)・・50未満


3.食品衛生法の試験結果 (重金属・ホルムアルデヒド試験)

【試験項目】 食品衛生法・食品・添加物等の規格基準(昭和34年厚生省告示第370号)
【試験実施日】 平成30年 11月6日
【試験方法】 食品衛生法・食品・添加物等の規格基準(厚生労働省告示第370号)
第4おもちゃ Aおもちゃ又はその原材料の規格及びBおもちゃの製造基準(平成22年厚生労働省告示第336号)

【試験結果】
【TPEの材質試験】
カドミウム(安全な規格値10μg/g以下)・・2μg/g未満
鉛(安全な規格値10μg/g以下)・・10μg/g未満

【溶出試験】
重金属(Pbとして)(安全な規格値1μg/mL以下)・・1μg/mL以下
蒸発残留物(水)(安全な規格値40μg/mL以下)・・12μg/mL
フェノール(安全な規格値5μg/mL以下)・・5μg/mL 以下
ホルムアルデヒド(安全な規格値 陰性)・・ 陰性
亜鉛(安全な規格値1μg/mL以下)・・1μg/mL未満


【以下の呼吸器障害、粘膜障害を引き起こす人体へ影響する物質は含まれておりません】

揮発性有機化合物(VOC=シンナーなどの有機溶剤類)
https://www.real-lovedoll.jp/ce.html
http://www.asyura2.com/17/lunchbreak54/msg/260.html#c42

[リバイバル3] 中川隆 _ オーディオ関係投稿リンク 中川隆
161. 中川隆[-10418] koaQ7Jey 2019年5月17日 11:53:35 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1884]
ドイツ OCTAVE社の真空管アンプ
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/946.html

http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/451.html#c161
[リバイバル3] 中川隆 _ オーディオ関係投稿リンク 中川隆
162. 2019年5月17日 14:52:21 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1885]
EAR の真空管アンプ
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/947.html

http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/451.html#c162
[リバイバル3] EAR の真空管アンプ 中川隆
1. 中川隆[-10417] koaQ7Jey 2019年5月17日 14:59:11 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1886]

EAR V20 - YouTube 動画
https://www.youtube.com/results?search_query=EAR+V20


EARのV20 1998年4月

 以前、ダイナミックオーディオ・サウンドハウスで試聴し、好感を持っていたので、さっそくこれも自宅試聴することになりました。

 一聴して、伸びやかな低域と高域、独特の色気と艶、そしてプレゼンスの見事さに引き込まれてしまいました。

 回路に詳しい友人達は、片チャンネルに10本も12AX7を使って、しかも元々、出力管でない真空管をこのように使うこと自体、無理があり、良い音になるはずは無い、と言うことなのですが、あの音を聴いてしまっては、そんな言葉も空虚に聞こえてしまいます。

 このサウンドを一言で喩えるなら、「デカダンス」でしょう。

 かつての名女優デートリッヒの、ちょっとけだるくタバコをくゆらす姿が浮かんでくる様です。

 制作者パラピービッチーニ氏は、きっとこの「デカダンス」がわかるアンプ制作者ではないでしょうか?
http://www.kusunoki.jp.net/audio/audiohistory/history99.html


▲△▽▼


EAR V20 プリメインアンプ
2011年05月17日 21:56


今日はEAR社が世界に衝撃を与えたインテグレーテッド・アンプV20の概要を技術的に論考してみたいと思います。

当該V20の特長は何と言っても ECC83/12AX7Aという、どう考えても電圧増幅にしか使えそうにないハイμ双三極管を出力段に10パラ・プッシュプル増幅にて採用したことです。

ではその無謀なと言いたくなる増幅回路がどのようにして実現できたのかと言いますと、

プラスバイアス領域にアイドリング・ポイントをもってきて低インピーダンス動作として、加えてプレート負荷巻き線と同じ巻き線をカソード負荷にしてAC結合スイングさせた訳です(回路図参照)。

これをEAR社は「エンハンスド・トライオード・モード」と呼んでいますが、つまりグリッドに電流を流してまで低インピーダンス・スイングし、更にプレート・スイングとカソード・スイングを負荷トランスにて加算合成するという手法です。


概算ですが、仮にプレート電圧250V、プレート電流 4mAx10、負荷5kΩとするとスイング電圧360Vp-p前後、更にプレート・スイングとカソード・スイングを加算合成した出力は23W程度となります。

よってカタログスペックの20W+20Wは問題なく保証できる訳ですね。

更にはオーバーオールNFB無しでDF10を実現しているのですから、立派としか言い様がありません。


よくもまあ、このようなことを考えついたものです。その上当該モデル専用にECC83まで特注製造させたとのことですから、パラビッチーニ氏の考察力と情熱には敬服します。

但し、出力管ECC83の経年劣化を考えると、当初の音質性能が何時まで聴けるかは何とも言えません。実際に僅かながら濁りを感じる、という変化も試聴したことがありますので。メーカー発表の推定ライフは8千時間だそうですので、この辺りも考慮に入れておくべきでしょう。


尚、メーカー発表のオリジナル回路は拝見しておりませんので、掲載した回路図はあくまで私個人の推測であり、細かな部分は実際と異なります。が、概略としては近い筈です。

また、ドライブ段(ECC82/12AU7A)にはNESTフィードバック方式なる回路が採用されているとのことですが、これがどのようなものかは不明です。


個人的見解ですけれども、スピーカーのドライブ性能や音楽的エネルギー、音像表現性能という観点からすると、EAR社を超えるアンプ製品は他メーカーにはなかなか存在しないと感じています。

しかしながら同社アンプはベターではあってもベストであるとは申しません。量産製品であるが故の妥協もあるのでしょうから。

私は技術屋としてアンプを完成させた際に特性測定に加えて必ず確認することがあります。

それは音像表現性能なのですが、ウィーンフィルやベルリンフィルの名盤(ステレオ・ワンマイク録音盤)の音像がどのように表現されるかをじっくり観ます。それが理想に近いか否かが私の性能判断基準なのですけれども、この観点からするとアンプ製品の多くは不合格と言わざるをえない状況です。

しかしながらパラビッチーニ氏の作品はすべてではないにしても合格の範囲内に入る製品があり、その好例が前項に挙げたV20である訳です。

それがEAR社アンプ製品をベターであると申す理由です。


またこれまで何度か言及した真空管アンプの放熱についてですが、これから暑い季節を迎えますからメーカーも一般愛好家も是非空冷ファンを活用されますようにと申し添えたいと思います。

最近は技術も進んで大変優れた静音ファンが容易に入手可能です。これを底板などに装備されるだけで真空管に限らずアンプ自体の信頼性や寿命に貢献するでしょうから、機構的に環境的に取り付け可能であれば是非とも。
http://mixi.jp/view_bbs.pl?comm_id=1008581&id=26531942

EAR V20です…素晴らしいデザインですよね
パラビチーニは「奇才」でもあります(笑)

そりゃぁEARのアンプ群を見れば分かるのですが一番異彩放っている「V20」なんて常人じゃぁ考えもしないデザイン(設計)だと思いますよ…無茶です(笑)


「気品」と「空気感」

こう書くとなんか気高そうですが、言い換えれば「ガッツがない」「蜃気楼的イメージ」な音色でもあります。

「雰囲気上等!」な方には、その造作、デザイン共に「これ以上のものはない」と言わしめると思います。

EARのアンプって美しいですよね…いやぁ、本当に飾りにするなら最高です。

でも、この「はかない」デザインは音にも現れている気がします。

この「儚い立体感のある蜃気楼なような音」がお気に召せば最高のアイテムだと思います。
http://rhrsp.exblog.jp/14656892/


516 名前:K :2001/07/28(土) 14:55

現時点での我が家のシステムは、下記の通りです。

CD12 → Red Rose Music Silver 1(インターコネクトケーブル)
→ EAR V20 → S/A Labs High End Horse3.5(スピーカーケーブル)
→ オートグラフ・ミレニアム


721 名前:K :2001/08/24(金) 21:07

カンタベリー15とEARのV20の、妖艶な組み合わせも捨てがたいものがあります。


485 名前:K :2001/07/27(金) 16:06

EARのV20で鳴らした時の音を聴いてしまうと、もう、後戻りは出来ません。

CD12のお陰もあるのでしょうが、凛として清々しく、透明感(これはSPケーブルのお陰?)あふれるタンノイサウンド……。

どこかで聴いたことがあるようだと思ったら、なんとあの、長野県原村のペンション・ムジカの清々しさに相通じるものがあるんです。もう少し、我が家の方が、低域は出ていますし、V20なら曇らずに、スッと出てくれます。分解能では、圧倒的に我が家の勝ちです。

時代が変われば変わったで、オートグラフで鳴らす音楽の楽しみ方も、新たな展開を見せてくれるものだと、感心した次第です。

それにしても、V20で良いとなると、コニサーや是枝300Bプッシュプルアンプが、宙に浮いてしまいます。コニサーが160万。是枝300Bが168万。合わせたものが、55万円少々のプリメインアンプに敗れてしまったと言うのは、なんとも皮肉な話です。
http://mimizun.com/2chlog/pav/ebi.2ch.net/pav/kako/992/992992601.html


21 :名無しさん@お腹いっぱい。:2012/06/27(水) 20:02:44.75 ID:Ft8kG6Bh
かつて、九州のソナス遣いのお宅にお邪魔した時、エレクタ・アマトールに
EAR V20を組み合わせ聴かせていただいたが、色気ムンムンで、弦の艶っぽい
響きにたまげたことがあった。
今はEAR V12となっているようだが、これなんかはいかが?


23 :名無しさん@お腹いっぱい。:2012/06/28(木) 14:26:46.75 ID:WAzqpW2T
>>21
V20初めて聞いたので、ググってみたら凄いアンプですね(汗)
これに繋げたら良い音出るでしょうね
欲しくなりました


24 :名無しさん@お腹いっぱい。:2012/06/28(木) 14:44:44.89 ID:ifrAneP/
>>23
オクに出てるよ。
管の数と寿命のこともあるから補償なしはリスキーだけどね。
高寿命の選別管使用を謳ってはいる。

音質は癖がある。
同じEARなら859(869)のほうが扱いやすいかも。
http://awabi.2ch.net/test/read.cgi/pav/1339161872/


EAR V12は V20の後継機とのことですが、EARでも特異なV20独特な妖艶さは薄れました。

願わくば、V20の独特な艶のある中高域と890のような歯切れのいい低域、861のような濃厚さをを兼ね揃えたパワーアンプを出してほしいです。
http://community.phileweb.com/mypage/entry/3260/20120126/28305/


■ EAR V20 ■
http://www.kusunoki.jp.net/audio/EAR/V20.html

EARの名を一躍有名にしたのは、同社を主催するティム・ディ・パラビッチーニが1980年に ピンク・フロイドのプライベート・スタジオに同社のプロ用パワーアンプが入ったのに続き、 ポール・マッカートニー所有の STUDER のデッキをチューンしたあたりからでしょう。

知る人ぞ知る、1977年に颯爽と登場した Michaelson&Austin の TVA-1 の回路設計も彼が手がけています。

EAR(エソテリック・オーディオ・リサーチ)は1979年ケンブリッジ近郊のハンティングトンに 設立。日本には1995年発売されたテレビの水平偏向出力管であるEL519/6KG6という真空管を 使用した EAR859 で初登場となります。

技術的にはエンハンス・トライオードモードという回路を使用しているのが特徴。
その彼がお気に入りの真空管 12AX7(ECC83) を片チャンネルあたり10本使って作り上げたのが V20。 日本では1997年年末に初めて紹介されています。

プレート損失1Wのハイμ小型三極管の12AX7を10本パラレルで使用し、プレート損失10W、 プラスグリッド・ドライブのプッシュプル動作として20Wの出力となっています。

出力トランスにはプレート巻線とカソード巻線が同一インピーダンスで4巻線設けてあり、 プレート負荷、カソード負荷を同時に出力トランスに送り込む「バランスト・プッシュプル・サー キット」なる回路技術で作り上げた、正面から見るとミッキーマウスの顔の様で、愛嬌もあり、 見た目にも美しいアンプの一つだと思います。

ちょっと線が細くて、力強さはあまり感じませんが、浮遊感の描写にも長けた、艶やかでしなやか、 美音の極値を聴くことが出来る、数少ないアンプの一つであることは間違いありません。
http://www.kusunoki.jp.net/audio/EAR/V20.html


248 : 名無しさん@お腹いっぱい。[] 投稿日:02/09/14 23:28 ID:H02y/roY [1/1回]
聴けば判ると思うよ。
V20はマターリとしたイメージがある。


249 : 名無しさん@お腹いっぱい。[] 投稿日:02/09/14 23:41 ID:k0U65/NE [1/1回]
やはりV20はマターリ系なんですかね。
899は少しはしゃっきりしているのかな?


251 : EAR859[...] 投稿日:02/09/23 18:30 ID:???
 久しぶりに、ジュリアフォーダムを聴いたら、うっとりした。


252 : しけーむ[] 投稿日:02/09/27 21:36 ID:OXmFKDR1 [1/1回]
V20はボサノバ聴くのにいい!


254 : 名無しさん@お腹いっぱい。[age] 投稿日:02/09/28 00:00 ID:???
V20って新品はもう手に入らないの?
生産完了??


255 : 名無しさん@お腹いっぱい。[age] 投稿日:02/09/30 15:37 ID:???
保守させていただきます。
>>254
V20は年間生産台数が限定されているそうです。


8 : 名無しさん@お腹いっぱい。[] 投稿日:02/01/04 13:20
EARのプリメインアンプはそれそれ特徴があって面白いですね。
8L6は真空管の濃い音なのに音がしっかり前に出てきます。
低音にこだわる人、鳴らしにくいSPを使用している人ならこれでしょうね。


146 : 名無しさん@お腹いっぱい。[] 投稿日:02/03/03 09:50
8L6ユーザーがいないですね〜。さみし。
859, 869ではスキーリしすぎで物足りない人はみんなV20に流れてくのかな?
非常に個性的な(マニアックな??)V20よりも、癖の少ないマターリ系として8L6のほうが万人向けのような気がしてます。
ストレートだけど味のあるいい音します。
V20買う前に是非8L6も聴いてみて欲しいです。

余談ですが、私の彼女はV20みて「耳がミッキーみたいでかわいい」といってました。


148 : 名無しさん@お腹いっぱい。[] 投稿日:02/03/05 00:01
うちの妹が旦那を連れてきたときは
「なんと言ったら良いのかわからないけど、それ何?」ときかれた。
たしかに圧倒的にへんてこりんな存在感だよV20.


4 : 名無しさん@お腹いっぱい。[] 投稿日:02/01/03 21:40
V-20使っていますがとても満足していますよ。
低域に関してはそんなに出る方ではないですが、高域、中域に関してはあくまでも私見ですがジェフ・ロ-ランドのコンセントラより上ではないかと思っています。
小編成の弦楽、ピアノトリオ、ソナタ、女性ボーカルなどはV-20でなければ出ない世界があると思っています。


12 : 名無しさん@お腹いっぱい。[] 投稿日:02/01/04 23:04
うちもV20を使っています。
使っている部品の点数を考えると正直いって故障は恐怖そのものです。特に正バイアスで球を使っているV20の場合、真空管の動作が保証されている領域外での利用をしていることになりますから、事実上メーカーに球の交換をお願いするより方法がありません。
日本での値段は知りませんがUS$300ぐらいという話しは聞いたことがあります。
しかしそういう話はおいといて満足度は高いです。
869もいいと思いますが個人的には8L6のほうが良いと思います。
音質という観点からの話しではありませんが、869は出力がとれないのでスピーカーで悩むのではないでしょうか。
V20 に Concerto の組み合わせでもときどき物足りなくて12時で私は聴いています。これで869はちょっと不足かなと私は思いました。


417 : 名無しさん@お腹いっぱい。[age] 投稿日:03/04/02 02:08 ID:???
EAR869欲しいです。
一つ心配なのはいままで真空管アンプを使った事がないのです。
スレを読んでるとかなり発熱があるようですね。
取り扱いが難しそうですね


418 : V20信者[] 投稿日:03/04/03 01:01 ID:dxgVkxu0 [1/1回]
>>417
そんなに心配する事はないと思います。
発熱に関しては、通気の悪いラックを避ける事さえ気をつけていればまず大丈夫だと思います。
あと、電源スイッチのON/OFFを頻繁に行わない事。一旦電源を落としたら、次にONにするまで5分ぐらい間隔をあけた方がよい事と、何時間も音楽を聞かないのであれば一旦電源をOFFにする事。
一般的に真空管にとって良くない事を避けていれば、普通の真空管アンプよりEARはロングライフですから意外と取扱いはいいと思いますので、あまり神経質にならなくてもいいと思います。
それより、EARの音の世界を楽しむ方がずっとすばらしいオーディオライフを満喫できると思います。


5 : 名無しさん@お腹いっぱい。[] 投稿日:02/01/03 23:36
V-20って真空管を20本使ってるそうですがメンテナスにお金かかりませんか?
真空管の寿命がきた時かなりの金額になりそうなのですけど。


257 : 名無しさん@お腹いっぱい。[] 投稿日:02/10/01 23:26 ID:U3vzsnr8 [1/1回]
真空管って保守は大丈夫なの?
何年目でいくらかかるとか? その時期には部品が無いとか・・


9 : 1[] 投稿日:02/01/04 14:06
5さんが言ってるように、真空管アンプが欲しいんだけどちょっと・・・、
と考えてる人のほとんどが、真空管が壊れた時のことを考えてるんだと思うけど、寿命とかはどうなんですか?


258 : EAR859[。。] 投稿日:02/10/02 15:59 ID:???
 真空管の寿命は1万時間以上と書いてあったと思うが、詳細不明。
とりあえず、6年以上使用しているが、問題なし。
ただ累積で何時間使ったかはわからない。


259 : 名無しさん@お腹いっぱい。[] 投稿日:02/10/03 01:20 ID:ezBSKQkK [1/1回]
1日2時間で13年程度って事?


6 : 4[] 投稿日:02/01/04 10:58
v-20に使用している真空管ですが、EARの創始者ティム・デ・パラビッチーニが真空管メーカーと共同開発して高音質、ロングライフなものになっているようです。


11 : 名無しさん@お腹いっぱい。[] 投稿日:02/01/04 21:38
869のカタログには真空管の2万時間の耐久テストをクリアしたと書いてあった記憶があります。
取扱店なら交換可能だし、1度に全部切れるわけでもないし、EARの音が好きなら、気にするほどのものではないと思います。
気にするべきなのは発熱がスゴイのと、リモコンが無いことぐらいでは?


99 : 名無しさん@お腹いっぱい。[] 投稿日:02/02/04 18:54
V−20の電源入れたときに真空管が「ピカッ!!」て光るのが気になるんですけど・・。


100 : 名無しさん@お腹いっぱい。[] 投稿日:02/02/05 13:27
>>99
あれはオレもコワイ


22 : 名無しさん@お腹いっぱい。[] 投稿日:02/01/05 14:32
V20でクラシックもいいけど、ブルーズとかボサノバのギターもいいよ。
熱くなることについては半端でないです。ボリュームも熱くて触れない(少々大袈裟ですが)くらいです。冬になったらオイルヒーターの代わりにもなります。


58 : 名無しさん@お腹いっぱい。[] 投稿日:02/01/14 14:41
V20 と 8L6 ではどっちのほうが熱くなりますか?


63 : EAR信者[] 投稿日:02/01/16 22:59
>58
店でアンプに手をかざして感じる熱さではそんな差はないと思われるにょ。
(端から見るとあやしい行為だよなぁ〜)


64 : 58[] 投稿日:02/01/16 23:38
>>63 EAR信者様
V20 かっこいいのでほしいんだけど、使ってるSPが6オーム 84dBなので、やっぱ 8L6 の方が適当かなと、でも20wよりは50wの方が熱いかなと、思案してたら、中古でV20があったので注文しちゃいました♪
届くのが楽しみ♪♪
そこで素朴な質問です。インピーダンス6オーム標記のSPはアンプ出力8オームにつなぐべきでしょうか、それとも4オーム??
教えてください。


67 : EAR信者[] 投稿日:02/01/17 22:45
>64
うちのSPも6オームだがお店にきいたら8オームにつないだほうが音いいっていわれた。
でもってうちは8オーム端子につないでるね。
534モノ使いなんでつなぎ返るの面倒で4オーム端子との音質差は試してないなりよん。


68 : 名無しさん@お腹いっぱい。[] 投稿日:02/01/17 23:17
>>64
EARではないですが4オームのスピーカーに真空管アンプ組み合わせています。アンプには8、4、2の端子が付いていますが、8オームが圧倒的に音は良いです。4オームの端子につなぐと、驚くほど平板で広がりのない、かつ周波数レンジ的に上も下も伸びがないつまったような音になります。技術的にあまり詳しくないので理由はよくわかりません。どなたか解説していただけるとうれしいのですが...


72 : EAR信者[] 投稿日:02/01/21 22:12
V20使っておしゃれなセカンドシステム組みたいなぁ。
534の取説みたらステレオ使用の場合、スピーカーのインピーダンスが8オームと16オームになってる^^;。
モノブロック仕様にすると4オームと8オームってことは最初からモノブロック仕様を意識してるなぁ。
もしかして同じパワー段の8L6もそうなのかな。


73 : 58[] 投稿日:02/01/21 22:20
めでたくV20設置♪
心配だったパワーハンドリングの点もおっかなびっくり鳴らしてますが、とりあえずOKみたいです。
出てきた音は、もう、笑いが止まらない♪♪
EAR信者II名乗りたい気分っす。


74 : 名無しさん@お腹いっぱい。[] 投稿日:02/01/21 22:28
わたしも最初に音だししたときの感動は忘れません。
裏蓋開けるときはネジまわしたときに塗装がパリッとゆくので御注意を。
どうでもいいことだがEARのアンプって奥行きが深くて置きにくいです。


76 : V20信者[] 投稿日:02/01/22 22:51
>>73=58
わたしもV20にはまって、はや二年。
この崇高な音を一度聞いたらもう一生手放さないでしょう。


84 : 名無しさん@お腹いっぱい。[] 投稿日:02/01/30 13:31
V20報告
冬の低い室温のせいか、心配されたほど熱くなりません。
フロント・パネル、ボリューム・ノブともに暖かいていど。
メイン・トランス・カバー、真空管のカバーはさわれなくはないていどに熱くなってます。
熱くなります。


85 : V20信者[] 投稿日:02/01/30 22:41
私が使いはじめた頃は夏だったこともあって、その熱さにビビッてしょっちゅうウチワで扇いでました(自爆)
今ではクワドラスパイアに替えたこともあって、気にせず使っています。
ただし御存じだと思いますが電源入れたままで音楽も聞かずほっておくのはチューブアンプでは禁物ですが、特にV20においてはとてもよくないと販売店、輸入元からいわれていますので、しばらくの間でも音楽を聞かないのであれば電源のスイッチを切ってやって下さい。


108 : 名無しさん@お腹いっぱい。[] 投稿日:02/02/12 00:37
V−20使ってます。
>>85
いつも、使用後に真空管を冷却するつもりで1時間程度アイドリングしてから電源を切っているのですが、全く温度が下がっていない気がします。
真空管の寿命を考えると、さっさと電源を落としたほうがいいのでしょうか?


119 : V20信者[] 投稿日:02/02/14 03:37
>>108
音楽を聞き終わったらあんまり間を置かずに電源OFFにしたほうがいいですね。
いくらロングライフに特別設計していても真空管ですから寿命があります。
ですから少しでも長く現状の状態で聞きたいのであれば電源は早めにOFFです。


120 : 名無しさん@お腹いっぱい。[] 投稿日:02/02/14 16:46
>>108
V20はA級アンプだそうなんで、無音時もどんどん電気流します。
http://www.ear-yoshino.com/productdetails.asp?page=1&id=1


EAR V20はスペック上の実行出力は20wだが、所有していた友人の話では草が生えるほど非力で「本当に20wあるのかこれ?」という製品仕様だったそうです。

Realonの真空管アンプは凄い。10wで89dBしかないスピーカーをピーク100dBまで鳴らし切る。巨大なブロックコンデンサーやトランスが基礎体力を支える


▲△▽▼

EAR V12

EAR V12は V20の後継機とのことですが、EARでも特異なV20独特な妖艶さは薄れました。

願わくば、V20の独特な艶のある中高域と890のような歯切れのいい低域、861のような濃厚さをを兼ね揃えたパワーアンプを出してほしいです。
http://community.phileweb.com/mypage/entry/3260/20120126/28305/

楠薫さん

EAR V12 はまだ買ったばかりですが元、EAR V20 所有者です。

現在、福岡在住で、まだ購入したばかりですが、V12 はとても良いプリメインアンプだと思います。

http://k-d.jpn.com/audio/audioindex.html

に詳細を記していますが、アンプの支配力が高くて、スピーカーをEAR V12 色に染めてしまいます。

中でもソナスファベールと HARBETH との相性は良いようで、他のアンプではなかなか聴くことのできない色気のあるサウンドは、見事です。

ただ、解像度や空間分解能を追い求める方には、ちょっと方向性が違うように思います。

その場合は、First Watt 等の製品が良いかも知れません。
2014/02/08 20:07 
http://bbs.kakaku.com/bbs/K0000385643/SortID=16358115/


EAR V1 2と HARBETH HLCompact 7ES-3 の相性


by 楠 薫 2014年2月08日(土) 04:06

V20とHARBETH Compact 7 の時もそうでしたが、EAR V12って、HARBETH HLCompact 7ES-3 と相性、良いですね。

低域の伸びやかさも、一歩間違えると、モッコリ寸詰まり音になるところを、ギリギリのところで止めて、いかにもローエンドが鳴っているような響きの良さを聴かせてくれます。

たぶん、実際の周波数帯域は、そこまで出ていないのでしょうが、らしく聴かせてくれます。

中高域は十分伸びているのにうるさくなく、みずみずしさに透明感もあって、V20 の時のような、ややこぢんまりした感じでは無く、等身大の色気を感じさせます。


Re: EAR V12 by 楠 薫 2014年2月09日(日) 10:31

EAR V12 で鳴らす HARBETH HLCompact 7ES-3 と Sonus Faber Stradivari Homage。

意外にも、その差は EAR V12 色に染まってしまって、値段ほどには感じません。

First Watt SIT-1で鳴らすHARBETH HLCompact 7ES-3 と Sonus Faber Stradivari Homage では、その解像度と空間描写能の圧倒的な差を感じさせて、Sonus Faber Stradivari Homage にすぐ軍配が上がったのですが・・・・・・。

Sonus Faber Stradivari Homage と First Watt SIT-1 の組み合わせは、超高解像度のせいもあって、まるで指揮者の立ち位置で細かな音の一つ一つをチェックしているような感じ。

一方、HARBETH HLCompact 7ES-3 と EAR V12 の組み合わせは、細かな音の一つ一つよりも、響きの良さを楽しむと言うか、やや残響の多い極上のホールで音に包まれて聴いている感じです。

HARBETH HLCompact 7ES-3 の箱を程よく鳴らして低域の量感を出し、いかにも低域が出ているような、そう、タンノイのスターリングの時にも感じた、音像型のスピーカーの良さをうまく引き出しているように思います。

中高域の色気については、さすがの First Watt SIT-1もEAR V12 には敵いません。

ステレオサウンドなどでは、HARBETH HLCompact 7ES-3 と First Watt J2 の組み合わせが絶賛されていましたし、私も以前はその組み合わせが HARBETH HLCompact 7ES-3 を一番よく鳴らす組み合わせと思っていましたが、頑張ってもうちょっとお金を出して、EAR V12を入手する方が、ゆくゆくは余計な出費を控えて、音楽を心から楽しめる組み合わせかと思った次第。

p.s.
 EAR V12 と Sonus Faber Stradivari Homage の組み合わせは、某中二病患者に言わせると「エロい音」だそうです。(^^;

 中学生でも、音の違いがわかるくらいですから、EAR V12って、本当に凄いものです。

 「それはいいけど、ちゃんと受験勉強、しろよな」と言ったら、
 「うち、中高一貫だから、今の成績なら余裕」だと。まるで凸守みたいなヤツだな。

 姉は大学受験で大変な時期に、自分はそれを横目に遊んでいるとは・・・・・・。


EAR V12 & HARBETH HLCompact 7ES-3 by 楠 薫 2014年2月12日(水) 00:32

今、EAR V12 & HARBETH HLCompact 7ES-3 の組み合わせで、シノーポリのブルックナーを聴きながらこれを書いています。

ブルックナーの交響曲は音の饗宴みたいな部分があって、インバルのようにそれを豪華絢爛に鳴り響かせてくれるのも良いのですが、チェリビダッケのように思索的に聴かせてくれたりするのも、一つの手法だとは思いますが、シノーポリはカラヤン顔負けの美しさと色彩感、細部の練り上げ方も見事で、EAR V12 & HARBETH HLCompact 7ES-3 の色気のある美しいサウンドは、ドレスデン・シュターツカペレの響きの良さをうまく引き出してくれるようです。


Re: EAR V12 by Grand Chariot 2014年3月02日(日) 12:43

いやぁ、同じハーベスES-3ユーザーにしてみれば心穏やかならず!
イヤなアンプ買いましたね(^_^;)。

あんなふうにどんなふうになるか、おおよそ想像がつくところが実にイヤらしい(笑)

僕が進行性膵癌にでもなったら、こんな麻薬パッチ貼って頂戴!


Re: EAR V12 by 楠 薫 2014年3月03日(月) 19:04

ども、です、Grand Chariot さん。

>いやぁ、同じハーベスES-3ユーザーにしてみれば心穏やかならず!
でしょ、でしょ。

>イヤなアンプ買いましたね(^_^;)。
イヤなことはないですよ。ちょっとエッチっぽい音ですが。(^^;

>こんな麻薬パッチ貼って頂戴!
エロ・パッチですね。了解しました。(^^)/

それにしても驚いたのが、ソナスで聴く音と、HARBETH HLCompact 7ES-3 で聴く音の差があまりないこと。

よっぽど、EAR V12の支配力が強いのでしょうね。


Re: EAR V12 by 楠 薫 2014年3月14日(金) 19:10

なんだか最近、EAR V12 と HARBETH HLCompact 7ES-3でしか聴いていないような気が・・・・・・(^^;

エージングが効いてきて、実に伸びやかに色っぽく、男心をくすぐるツボを心得た鳴り方、してくれます。

特に女性ボーカルの、ブレスの瞬間の息づかいのバリエーション、ここまで違うとは驚きでした。

改めて、坂本真綾さまの発生時の舌の使い方に、脱帽でございます。
http://f-av.info/bbs/viewtopic.php?f=3&t=103&sid=fcb3e203464562f9233a90bad4e05b6e

■ EAR V12 ■
http://www.kusunoki.jp.net/audio/EAR/EAR_V12.html

拙宅にEAR V12がやって来ました。
これ、試聴機ではなく、発作が起きて、購入してしまったシロモノです。


入力はRCAアンバランス入力が系統5。今やほとんど使わなくなってしまったTAPE OUTもあります。

使用真空管はECC88(12AX7) 10本、EL84 12本。

入力段にECC88を片チャンネル2本使用し、さらに3本のECC88で位相反転し、出力段に送られ、V20とは違って、片チャンネル6本のEL84と EARオリジナルのスペシャルトランスの組み合わせで、50Wの出力を叩き出します。

V20のような細身ではなく、中低域は実に分厚く濃厚です。

V20では高域がやや荒く、僅かに歪みっぽさがありましたが、V12はボリュームを上げていってもまったくそのような感じがありません。

それでいて繊細さに加え、透明感もV20を遙かに凌駕しています。

幼い頃は膝上にだっこして一緒に音楽を聴いたりしていた遠縁の親戚の子が久しぶりに姿を見せたと思ったら、アニメ顔負けの はちきれんばかりの胸元Yラインの見事な美少女に成長していて、「こんなに大きくなっちゃったら、だっこしてエスカフローネを聴かせて、 なんて、もう、言えないね」と、ソファーに並んで座って、鼻が触れ合うくらいの距離、吐息が頬を撫でていく近さでニッコリ微笑まれ、 しどろもどろになってしまう感じ、と言いましょうか(あ、これ、今年のお正月の実話です)、 元V20遣いとしては、いやはや本当にビックリ、目を見張るほどの音です。

First Watt SIT 1の解像度抜群、透明感、空間描写能抜群の音には、そりゃぁ、敵わないでしょう。

おそらく音を聴かせたら、10人中8人は、First Watt SIT 1の方が良い音、正しい音、と答えると思います。

でも、個人的には、何かよそよそしいというか、距離感を感じていました。

昨秋には、EAR paravicini 312 や、EAR912 の試聴機をわざわざ取り寄せ、Paravicini氏には申し訳ないことに、プリアンプの購入には至りませんでした。

しかも、一度、V12は拙宅で試聴機を貸し出してもらって拙宅で試聴しているにもかかわらず、その時には解像度、空間分解能抜群、 切れ味抜群のFirst Watt SIT-1に軍配を上げたはずなのに、今回はまったく結果が違ってしまいました。

いったい、あの時と何が違っているのか?

答えは、AETのEvidence ACの電源プラグをフルテックに交換したこと、です。

実は、フルテックの電源プラグに換えて、一時、気になっていた高域の一部の帯域のエネルギー感がおさまったと同時に、ローエンドも、 高域も伸びやかになって、ストレスのない音を奏でるようになってしまって、驚きを禁じえませんでした。

かつてのV20の音も好きだったのですが、ああ、やっぱり、僕はこういった音が好きなんだ。

良い音と好きな音は違うということを、改めて実感した次第です。
http://www.kusunoki.jp.net/audio/EAR/EAR_V12.html

http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/947.html#c1

[リバイバル3] EAR の真空管アンプ 中川隆
2. 中川隆[-10416] koaQ7Jey 2019年5月17日 15:01:32 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1887]

無限の宇宙感(観)に腰を抜かす
パラビッチーニ EAR V20
ハンチングトン Yoshino Ltd
http://www.tamaroya.com/sugoude/V20/EAR_V20.html


エンハンスドトライオード回路とか使ってる。

そんな事よりパラビッチーニデザインのトランスがEARワールドを築いている感じ
おいおい! 未だビニールがかぶってるじゃん! びりびりっと剥がしてね。
エージングとか講釈抜きで直ぐ音出しましょう。

何でも地べたで作業するので敷いてある安物じゅうたんが写り込んじゃってます。
EAR V20サウンドを堪能するためにプリとか入れません
効率が良く速度型のビンテージ平面バッフルスピーカーで鳴らします。

ピカピカの厚みのあるクロームメッキでしょうか?つまみはゴールド全く傷など有りません。
トランスを止めているネジ類も金メッキされています、とても厚いメッキなのか
組み立て時のスレなども全くありません。

ずらっと並んだ可愛い見た事有る球達のヒーターが点灯しています。
放熱、発熱がとても少なく頬ずりできます。

ソロボーカルからメジャーなJazz、モノ収録のピアノやバイオリン
そして冨田でしょ!
完璧な明るい明瞭系、解像度も高く速度感も良い、全ての音が完璧に出ているその上に・・・・
パラビッチーニが薄笑いしている音です。

美音系なのでしょうかね?? 
解像度を上げるだけ上げてクッキリ系にしたら味も素っ気も無い

だからといって美音を加えるとオペアンプの音が前に出てきてホームセンターで売っているコンポの音になっちゃいます、安い日本製コンポを批判しているわけでは有りません。

表現出来ない域を美音と味で誤魔化していないんです、全て出して更にその上にパラビッチーニが脳を刺激し無限の広がりといつまでも聴いていたい味付け?何かを加えています。

120%の音なんです、20%がパラビッチーノの腕なんですね。
トランスは自分で巻いているという噂も本当だね。

何かが加味された音って病みつきになります、マークレビンソンの音を聞いたときと同じ感動です
決してブランド信仰じゃないんですが偶然体質に合う音でした。
球は音とは関係無しにブランド信仰が先走りしていますけどね。


相も変わらず全く表現力に欠けます、そんな球露屋は自己満足です。
理論や計算は詳しい方にお任せします。
自分が楽しければそれでオーライ そんな調子で迷走中です。
計算や理論など好きな方には鳥肌が立つほど不快なページです。
ココまで見てしまったそんな方にはお詫び致します。
楽しくオーディオしちゃってる余裕な貴殿に見て笑ってもらえれば嬉しいです!
http://www.tamaroya.com/sugoude/V20/EAR_V20.html

無限の宇宙感(観)に腰を抜かす EAR V20 Amp
http://www.tamaroya.com/sugoude/EAR834L/EAR834L.html

パラビッチーニの世界を注入


EAR834Lがやってきた


EAR V20でパラビッチーニの世界を知ってしまった。
ESL57をフル制動させるKRELLとパラビッチーニのコラボが目的


バイアンプ仕様の出力も有るのでピオニールアンプも834Lを使えるようにしました。

回路は3段構成の真空管プリ、12AU7は某有名先生が大推薦大推奨する師と球露屋で探し当てた超優れ球に換装済みピアノの音が研ぎ澄まされてます、数秒でわかるもの凄さ

先生も感動した球だけ有りました。

情報が漏れて一時期某ショップが売ってたけど実際に音出ししてなきゃ格好悪いですね。

球露屋は実際愛用アンプに最高の状態でその球が使われています。
師と球露屋で調査入手した球と同じロット品を834Lに使いました。
ビューグルボーイの12AX7にも換装しましたが全然音は変わらす馬鹿に高いだけ
美音を聞いていない証拠かな、球の響きは不要です。


大げさに高低音を強調することなく繊細な伸びる高音は間違いなくParavicini

強力なKRELLで駆動されるESL57からは目を瞑ってもParaviciniとわかる高音に
高精度な低音から湧き出る音は間違いなく初期KRELLサウンドだった、目論み通りな感じ

強力な制動力で締まる音をESLから出す事には成功かな
簡単な構成のプリだけど何か秘密があるのでしょう、繊細でいてボリューム感もあり情報量の欠落どころか増えてるような・・

ピオニールも平面バッフルから出る音に更に締まりが出てタバコ噴かしながら繊細な中高音を楽しむお気楽セットとなりました。

聞き入るのも束の間・・こいつの出番でVR移植改造を行いました。
音が悪ければ戻しますけどね。

結果は見えてるんですね、クリアーさが更にさえました。
パラビッチーニサウンドを消さないために抵抗、コンデンサは変えません。
無限の宇宙感?宇宙観?を感じるパラビッチーニを消さないためです。

マイクロフォニクス対策も何気に施されています、ブチルテープで元に戻して完了です。

今後は球自体のマイクロフォニクス対策をする予定。
その予定は後にしてコンデンサ交換改造が先になりました。

その前に色々球を変えて検聴してからの作業になります。

シンプルなのに皆が認める音がする・・

デ・チューンにならないように注意して・・

左からイギリス製MKP、ロシア製の緑と白のポリコン

以前から素な音を出すロシアのミリタリコンデンサ、気持ちウエット感があり素晴らしいとプロからも評価をもらっているコンデンサ達

猿まねではないのですが。。本当に艶やかに奥行きも更に増し一皮むけたEAR834Lになりました。

もう修理も不可能かな?でも部品パーツは分けてくれるでしょ!
そんな事怖がっていてはパイロットランプ割ったり出来ません(汗)

こんな滅茶苦茶重い一枚物のパネルにも秘密有るかな?
ツマミも削り出しのずっしりした物でした。


気休めお呪いアップグレード

業務用プロ仕様のシリコン製真空管ダンパーを付けました。
音が落ち着いてるのか?換えたコンデンサが正解だったのか??
つけて置いても適度な力で止まっているダンパーは良い事はあっても悪さはしないと思い付けておく事にしました。

大きなMKPをグルーガンで付けちゃいました・・

ついでにダブルクラウンを付けたDACの音も聴きました。
ダブル王冠は伊達じゃないですね、王冠無しでも全く不満はありませんが聴いてしまうと繊細な所が出ている事に気が付き全体的に静寂感が増しています。
でも次期DACは違う物で照準は合っていますロックオン。
検聴が済み愛用のOPAMP無しのDACに戻して

球露屋にはあわないって・・それはないでしょ!
デュトワ指揮 ラ・メール(読み方わからん)を聴いちゃいましょう。
ドビュッシーの再起をかけた威信作見事ですね・あっそうだ

8パラDACの音も聴いてみました。

全部の楽器が一同に前に迫り出しています、特に低音が凄いです。
好きな人にはたまらない迫力です。

自分にはポスターを連想させるような音で何となく綺麗にペターッという感じ
音達が水彩画していないんです?
引くところは引いて出る時は出てと言う感じが欲しいです。

そんなわけで元のDACに戻して再検聴

まだ余熱で熱いグルーガンの上でわざわざ寝なくても良いでしょ!
結構な音量で聞き比べしていても良い音が出てるとそこで寝ちゃいます
これ以上の邪魔は無いと言うところでゴロゴロ言いながら寝てしまいます。
良い検聴スタッフです。
音にうるさい球露屋のロゴにもなっている超老猫は元気です。

どこにでもあるDACだと思い置いてあったDACもEAR834Lが調子が良いので
聞き比べする事にしました。

何だかなぁ〜 艶っぽくて独特な。。。好きな音

IVをトランス処理した奴じゃんタムラの小型トランスが付いています。
良い部品使ってるし音いいわけね。

続いてLITEの真空管バッファー付きDACは球露屋スペシャル!
と言っても球露屋の球にしただけど・・・音の違いが凄すぎです。
十分高級機に迫る繊細な音に”使える”感触

球露屋の球で一皮剥けた可愛い奴になりました。

オペアンプが見えませんね(秘)

フルエンシーDAC FN1242を搭載した"EMISUKE"氏デザインのDACの音を聴いてみました。
EMISUKEさんって凄いね! 数多くの楽しい完成度の高いPCBの配布本当にありがたかったですね。
今は配布を止めている様で残念です、何かあったのでしょうね?何となくわかる気もします。

フルエンシー理論とかそれに準じたデジタルフィルター回路等々
20Kcから上の所を補正している感じなんでしょうかね? レコード耳をお持ちの方に良いとか言われていた様な記憶があります。
講釈は技術のある方にお任せして先へ

おなじみのケースにギッシリとレイアウトされてます。
勿論フタもあり放熱フィン一体型のようなしっかりしたケースに収められています。
同軸入力か光り入力かは基盤上のSWで切り換えます

音は、重厚でウエット感があり艶やかとかそんな感じではなく軽快です。
軽やかで爽快な音でした。
音の違いがしっかり出るDACですね。
好き嫌いはあるでしょうが機会が有れば聞いてみても楽しいDACですよ。

つづいては”お気楽DAC”とか何かそんな愛称が付いている可愛い奴
TDA1545が2発付いたコンパクトなDACです。

EMISUKEさんの物とは違う作りのケースに収められています。

光りは無しの同軸入力のみです。

電源は小型でも電流が流せるスイッチング電源です。
全くノイズとか有りませんよ。

TDA1545のパラとオペアンプはOPA2134のシングルですね。

球露屋のメインDACと少しOUTレベルが低くてあわないのですが聞いた感じは軽い音です。
明瞭感は有りますが奥行き感とか重厚さは余り感じませんがデッキから直接出した
アナログ信号より断然解像度は上だと思います。
正しく愛称通りのお気楽DACでした。

偉そうな事言わせて頂くとDACから出た信号の処理がどれも同じようなんですね。
音の傾向が同じようなのはそんなところからも来ているのかも知れません。
完成度の高い音を出す役目をOPAMPに委ねた事で再現性が格段にアップし手軽に
上質な音を楽しめる様になった事は本当に感謝と敬意を表したいと思います。


アンプとスピーカーが接近してても100円均一のRCAケーブルでも良いじゃないですか
楽しければそれでオーライ
大会に出るわけでもないし・自分も楽しく装置も楽しく喜ぶそんな使い方をすれば
性能以上の音を出してくれますよ。
理論もあるでしょうが球露屋には到底分かりません!

理屈抜きで遊んでいます理屈好きな方理論的な方には不向きな球露屋ページです。
http://www.tamaroya.com/sugoude/EAR834L/EAR834L.html

http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/947.html#c2

[リバイバル3] EAR の真空管アンプ 中川隆
3. 中川隆[-10415] koaQ7Jey 2019年5月17日 15:03:16 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1888]

2016インターナショナルオーディオショー EARの感想 - Innocent Key
http://innocent-key.com/wordpress/?p=7036


ここは完全に独自の世界です。個人的に真空管はそれほど好きじゃないのですがEARは聞かせます。好みではないが確かな説得力が有るというのは相当の実力がある証拠です。非常にレベルが上ってくると好みを超越した絶対的な説得力が出てきますがEARはそれを持っています。EARは何を聞いても悪いと思ったことがありません。それだけ圧倒的な世界観を構築しています。

音は明らかに個性的で、原音忠実とか無色透明とは程遠い方向性です。かなり濃厚でどろっとしている雰囲気があります。古いジャズとか艶めかしいボーカルの曲とかが合いそうです。ただし重要な事があります。この説明だけだと典型的な見通しの悪い、濁った質の悪いアナログとか真空管のイメージとかぶってしまうのですが、EARは優れた透明感がありアナログの質感と両立しています。そこは重要な違いです。

現代ハイエンドの典型的な描写がアクリルとかガラスのような硬質なものを透明に磨き上げて風景を見ているイメージなのですが、EARはそうじゃなくて粘性がありながらもかなり透明度の高い液体がゆらゆらゆれている水面ごしに風景を見ている感じでしょうか?表現が難しいです。決して忠実ではないとわかっていてもその音は心地よいのです。

悪い真空管やアナログは水面が不純物だらけで濁っているのですが、EARは真空管でありながらもレベルの低い価格だけのハイエンド機よりおそらく透明度が高いです。なのでEARはオーケストラとかも良い雰囲気でなると思いますが、音数が少ない曲のほうが一つ一つの音色にじっくり集中できていいでしょうね。とにかく理屈じゃない魅力があります。
http://innocent-key.com/wordpress/?p=7036


▲△▽▼


オーディオ万華鏡(真空管徒然日記) 2016年 03月 02日
http://tubeaudio.exblog.jp/25439473/

プロフェッショナル用のレコーダーやアナログレコードのカッティングマシン、マイクロフォンアンプ、イコライザー等々を含むレコーディング機器のみならず、ハイエンド民生用真空管機器で知られるイギリスの EAR(Esoteric Audio Research)の音をたっぷり聴いてみようということでヨシノトレーディングのKさんにゲストでお越しいただきました。

設計者ティム・デ・パラビッチーニさんの主張やEARの音の魅力を実際自分の耳で聴いて確認できる2時間です。

http://tubeaudio.exblog.jp/iv/detail/?s=25439473&i=201603%2F02%2F85%2Fb0350085_12344154.jpg


スタジオに登場した最上級真空管プリ

EAR 912
http://www.yoshinotrading.jp/product-details/912/


レコーディング/マスタリングスタジオでのプレイバック用にデザインされた多機能プリアンプです。

http://tubeaudio.exblog.jp/iv/detail/?s=25439473&i=201603%2F02%2F85%2Fb0350085_12343831.jpg


写真に写っているターンテーブルは同じくヨシノさん扱いの Clear Audio。

収録では

ラックスマンのベルトドライブターンテーブル + オーディオテクニカAT33

をリファレンスに使いました。


http://tubeaudio.exblog.jp/iv/detail/?s=25439473&i=201603%2F02%2F85%2Fb0350085_12343687.jpg


最初に登場したのは

EAR V12
http://www.yoshinotrading.jp/product-details/v12/


EL84 の3パラPPで 50W/chのプリメインです。

面白いと思ったのは電圧増幅段に ECC83(12AX7)が 5本/ch使われていること。

Kさんによれば前作 V20 の回路の名残りとのことでした。

Kさんの指示で単独でなくプリ(912)を使って音出し。
やはりプリは必要なんだよね!という点で激しく同意!!

EAR の音というと暖色系でしなやかさと艶があり、Kさんはこれを”Moist”(湿度感のある)と表現されていましたが、まさにそんな音。

或る意味個性的でありながらも、一度この妖しい音に魅せられると他のブランドのアンプの音では物足らなくなる…そんなコアなファンに支えられている EAR の世界観です。

フワッとしたヴェールを一枚被ったような空気感が独自の世界観を作り上げています。

http://tubeaudio.exblog.jp/iv/detail/?s=25439473&i=201603%2F02%2F85%2Fb0350085_12343189.jpg


続いて登場は

EAR 890
http://www.yoshinotrading.jp/product-details/ear-890/


ここからはアッテネータレスのパワーアンプです。

このアンプは KT90 のパラPPでステレオ 70W/モノ140W の切り替えが可能。

EARのアンプは東欧製の現行球を使っていることが多いのですが、ボンネット越しに見える KT90 はJJ製かな?…という感じでした。もちろん EARマーク入りの選別品です。

http://tubeaudio.exblog.jp/iv/detail/?s=25439473&i=201603%2F02%2F85%2Fb0350085_12342872.jpg


これが上からのショット。

電源トランスが全面中央、出力トランスが背面左右にレイアウトされた独特のデザインです。

これを見るとパラヴィッチーニさんが 70年代に設計した

マイケルソン&オースチン TVA-1
http://audio-heritage.jp/MICHAELSONandAUSTIN/amp/tva-1.html


に共通した何かを感じます。

ちなみにパラヴィッチーニさんは一時期、ラックスに招聘されていたことをご存じの方も多いかもしれませんね。

この 890 はひと言で言えば更に”熱い音”。

ざっくりと大きめの粒立ちを際立たせながら豪放磊落に鳴らすのに向いているアンプと感じました。

日本製の真空管アンプでは決して聴けない何か…それが何かと言っても適当なワードが思い浮かびませんが、ある意味”追い込み過ぎない”良さというか、磨き上げすぎて音ばかりに耳が行ってしまいがちな現代オーディオに一石を投ずる存在としてこのパワーアンプの存在は愉悦的ですらあります。

http://tubeaudio.exblog.jp/iv/detail/?s=25439473&i=201603%2F02%2F85%2Fb0350085_12342262.jpg


そして3機種目は EAR のファーストモデルにして今でもリファレンスとして君臨する

EAR 509
http://www.yoshinotrading.jp/product-details/ear-509/


スタジオユースのために設計された PL519 のモノラルPP(100W/ch)です。

PL519 は元々 TV用の水平出力管。

私もこのアンプを聴くの初めてだったので興味津々でしたが、この 509 は他の EARアンプとは全く違った表情を見せました。


暖炉の前で人々が集うようなリラックスを感じさせる EAR のイメージとは一線を画すシャープでハイディフィニッションな音。

低域の締まり具合も他のモデルとは全く異なります。

スタジオでのモニター用途というだけあって他のモデルよりかなり客観性のある表現で、V12 や 890 からは聴こえてこなかった音のエッジも現代スピーカーとのマッチング上、有利といえます。

初めて Marantz9 を聴いた時のことを思い出しました。
そんなリリシズムを感じさせる表現です。


Kさんとの対談のなかで、EAR というブランドはオーディオ用途以外の真空管をファイナルに使ったり、Enhanced Triode Mode というある種エキセントリックな動作回路を発明したりされていますが、コンベンショナルな回路や真空管はなぜ使わないんでしょうね、300B や 2A3 というタマは決して EAR からは出てきませんね…

という風に水を向けたところ、Kさんが仰るには

既にあるものを焼き直したり改善して何かを良くするという発想ではなく、パラヴィッチーニさんば常に他にないもの、新しいものを指向しているんです…

と仰っていました。ナルホドそれは素晴らしい!
http://tubeaudio.exblog.jp/25439473/

http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/947.html#c3

[リバイバル3] EAR の真空管アンプ 中川隆
4. 中川隆[-10414] koaQ7Jey 2019年5月17日 15:04:10 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1889]

真空管プリアンプ EAR 912 \1,980,000(税別)
http://www.yoshinotrading.jp/product-details/912/


真空管プリアンプ EAR 912 - YouTube 動画
https://www.youtube.com/results?search_query=EAR+912

EAR 912 Professional Tube Control Centre
https://www.yoshinotrading.jp/product-details/912/


真空管ートランスカップリングの技巧が全ての音楽に艶と潤いを与える。パラヴィチーニの集大成とも呼ぶべき最高級プロ仕様プリアンプ。

「EAR 912 / Professional Tube Control Centre」は、半世紀近くに及ぶティム・デ・パラヴィチーニのプロスタジオワークの経験に基づいたノウハウが結晶した、音楽再生装置の集大成とも言える最高級管球式プリアンプ(コントロールアンプ)としてデザインされています。

アナログレコードファン、また最新のマルチソースラインシステムにおいても、最高音質が楽しめるように、パラヴィチーニサウンドの奥義とも言える「真空管ートランスカップリング」の技巧がサーキット全編に渡って散りばめられています。

この「真空管ートランスカップリング」の可能性を全て引き出すために、トランスフォーマーのドライブ側とフィードバック側にそれぞれ独立したワインディングが施され、ハイクオリティー、ハイパフォーマンスなサーキットがここに完成しました。

特に高いヘッドルームとローノイズを実現させるために、最大限の配慮がなされ、最高級管球式プリアンプ(コントロールセンター)として考えうる音質と豊富な機能を有します。

特徴的な機能の1つとしてパラヴィチーニが新たにデザインしたMCカートリッジの昇圧トランスを内蔵したハイクオリティーなフォノステージが挙げられます。

トランスカップリングされたMCフォノ入力は、3、6、12、40Ωのタップが設けられ、様々なMCカートリッジのインピーダンスに対応できます。

MMセクションは47kΩとし、入力はダイレクトに初段の双三極管(PCC88)へ接続されます。スイッチでMM/MCの切換えが可能です。Stereo/Monoスイッチも設けられ、Decca、RCA、Capitol等の1950年代の素晴らしいMono録音を楽しむことが出来るでしょう。

また2系統が設けられたフォノ入力により、2つのターンテーブルを接続したり、ダブルアーム仕様によるトーンアームやカートリッジのサウンドの違いを楽しむことも簡単に出来ます。

管球をベースとしたRIAAイコライゼーションサーキットには、キャパシターよりもオーバーロードが少なく、耳障りにならないように、パラヴィチーニがカスタムワインディングしたインダクターが使用され、またフォノステージからラインステージへの移行もトランスフォーマーを介して行われます。

これにより、高いスタビリティーとヘッドルーム、ローノイズ、低歪みを実現しています。「EAR 912」は全てシングルエンドのピュアクラスAサーキットです。

トランスフォーマーによるサーキットアプローチは、電気的な効率やピュアなサウンドクオリティーを高めるためのものだけではなく、機能を多様化できるメリットも生みます。

フロントパネルに設けられた3ポジションのアッテネータースイッチは、トランスの2次側にタップを設け、フルゲイン、-6dB、-12dBが選べます。これにより抵抗式アッテネーターで問題となる様々なソースとのインピーダンスのマッチングに関係なく容易にアッテネートが可能となり、様々なカートリッジのベストなセッティングを引き出せます。

全てのバランス/アンバランス入力はリレーを介して切換えられます。

内部回路を可能な限り短くして音質劣化を防ぐ配慮がなされ、ヴォリュームコントロールも最高品質のパーツが使用されています。

使用される真空管は、豊富な供給量を誇る双三極管:PCC88(7DJ8)が、フォノステージに3本、ラインステージに2本使用され「真空管ートランスカップリング」サーキットの一翼を担います。

アウトプットステージにおいても、「真空管ートランスカップリング」のスペシャル技法が採用されています。

「EAR 912」にはそれぞれフォノとXLRステージの出力段に、特性に合わせて個別にワインディングされた出力トランスを持ちます。出力トランスの1次側は最終段の双三極管:PCC88のアノードサーキットへ、そして2次側はそれぞれ2系統づつ設けられたバランス(XLR)とアンバランス(RCA)のアウトプットへ接続され、ハムのループをも排除しています。

また、バランス、及びアンバランスのアウトプットは同時出力が可能となっており、トータルで4つのステレオシステムに接続が可能です。バイアンプ接続はもちろん、それ以上のシステムアップにも対応でき、贅沢なミュージックライフを堪能出来るでしょう。

エクステリアは、パラヴィチーニのプロフェッショナルスタジオにおけるハイエンド機器のエッセンスがフェードバックされたラックマウントスタイルとなっており、EARエンスージアスト達の心をくすぐることでしょう。

また、「スペード・タイプ・ポインター/針」を持つ、印象的なカスタムメイドのアナログVUメーターは、ラインステージのヴォリュームコントロール前に配置され、アベレージのラインヴォルテージを表示します。

クリームカラーの文字盤は、離れた場所からもおおよそのラウドネスが読めるように配慮され、様々なインピーダンスやアウトプットヴォルテージを持つフォノカートリッジのセッティングを楽しくしてくれるでしょう。

パラヴィチーニがリファインを重ね、進化を続けてきた「真空管ートランスカップリング」というオリジナルのスペシャル回路がふんだんに使われた「EAR 912」。

驚異的な静寂性は、かすかな音の瞬きをも逃さず捉え、楽器の持つ固有のアタックを瞬間的に豊かな音圧で発音し、倍音を艶やかに、豊かに響かせながらナチュラルに減衰してゆくサスティーンを追い続け、さらには減衰しながら耳に届く残響や反射音、自然なリバーブ感やエコー感が、その音楽が録音された時の部屋の様子までをも目の前に描き出します。

サウンドステージは、あくまでもナチュラルに横方向と縦方向へのパノラマ感を映し出しながらも、圧倒的な奥行きを感じさせるパラヴィチーニ/EARならではの立体的な3Dサウンドが、いつもの愛聴盤から新たな喜びを感じさせてくれることでしょう。

世界最高峰の耳を持つ音のプロフェッショナル達が探し求め、そして録音された超一流の音楽を、ナチュラルに、艶やかに、そしてドラマチックに再生する「EAR 912」。

美しい音楽を、さらに美しく、感動的な音色を、さらに感動的に。

新たな音楽からの衝撃を体感したいミュージックエンスージアストの方々へ贈るパラヴィチーニ渾身の作品です。


スペック:

フォノ入力:RCAx2系統

ライン入力:RCAx3系統、XLRx2系統

テープアウト:テープモニターx1 系統

出力:RCAx2系統、XLRx2系統

フォノセクション:  入力2系統(MM / MC)

使用真空管:     PCC88 (7DJ8) x 5またはECC88(6DJ8)x 5

重量: 13.5kg

サイズ:       W485 x H145 x D300mm

リモコン:     ボリュームのアップダウンのみ
https://www.yoshinotrading.jp/product-details/912/

EAR 912 \1,980,000(税別)
http://www.yoshinotrading.jp/product-details/912/


EAR 912 音質評価 2011年 10月 逸品館代表 清原裕介
https://www.ippinkan.com/ear_912.htm

EAR社の創立25周年を記念し、またEARのチューブ・テクノロジーの集大成として作られたプリアンプが912です。最高級プロ仕様のMCヘッドトランス付フォノイコライザーを搭載しLINE入力PHONE入力の双方で、最高の真空管サウンドを実現します。


試聴機が届けられる前と届けられたとき、正直これが「198万円」という印象がぬぐえませんでした。

しかし、その音を聞いた後ではその価格が「高い」とは思えなくなってしまいました。今回のテストではCDプレーヤーとトランジスター・プリメインアンプの間に繋いで音質をチェックした(プリアンプのテストでは、音質がどの程度"失われるか?”を確認するため、必ずこのチェックを行います)のですが、驚いたことにCDプレーヤーの価格が一桁上がった!?のではないかと思えるくらい音が良くなったからです。

単なる音量/音質調整器としてのプリアンプを超えた、「音を良くできる(失われた音を復元できる)」プリアンプ(アナログコンピューター)としての能力を兼ね備えプリアンプがEAR 912です。

これ以上の音はあるかも知れませんが、これ以上の音を望まないという意味ですべての項目を満点の10点としました。

使用機材

912のLINE入力の音質テストは、

CD/SACDプレーヤーに AIRBOW X05 Ultimate
アンプにトランジスター方式の AIRBOW PM11S2 Ultimate

を使い、912を使わずに X05 Ultimate と PM11S2 Ultimate を直結したときの音質と、間に912を入れたときの音質を比較しました。

Phono入力の音質テストは、アナログプレーヤーNottingdam Interspace HD(カートリッジは、Phasetach P-3)を912にダイレクトに接続して行いました。スピーカーは、Vienna Acoustic The Musicを使っています。


音質テスト結果


Hilary Hahn Bach Concertos
Los Angels Chamber Orchestra
Jeffrey Kahana (SACD)
Grammophon

 

912を通すと音が浄化されます。

デジタルとトランジスターの組み合わせでは、避けられない「粉っぽさ」や「とげとげしさ」が完全に消え、高域が透き通ってバイオリンの倍音が美しく伸びてゆきます。響きに潤いが出て、部屋の天井を取り払ったように大きく音が上に広がります。

電気的に感じられた倍音の硬さが取れ、弦楽器の高音がまるで生演奏のようにスムースでスィートになります。

どうすればこんな音が出せるのか?全く理解できませんが、アンプやスピーカーが消えて演奏会場に居合わせているような雰囲気です。

過去に数多くの真空管プリアンプを聴きました。驚くほど音が良い製品も沢山ありましたが、これほど「色づけを感じさせないプリアンプ」は今までに聴いたことがありません。優しく透明で、スムースな音。解像度感も抜群です。

Orange Pekoe
10th Anniversary
BEST ALBUN
SUN&MOON (CD)
BMG JAPAN

濁っていた響きが整理され、各々の楽器の音がクッキリします。ボーカルの定位が改善し、口元が引き締まります。

ボーカルと伴奏の前後関係が改善し、立体感が増しています。

中でもボーカルの明瞭感の改善は驚くほどで、CDをSACDに変えたくらい音が良くなります。最高の電源ケーブルとラインケーブルを奢っても、これほどまで音質が改善するか?俄には信じられないほど、音が良くなりました。

極端な例えではなく、20万円のCDプレーヤーを200万円のCDプレーヤーに変えたくらい、音が良くなります。

シンバルの切れ味や響きのリアルだけではなく、すべての音の実在感とリアルさが大きく向上します。クラスの違うシステムを聴いているようです。プリアンプだけでこれほど音が良くなるのは、驚きを通り越して衝撃ですらあります。


ドヴォルザーク 交響曲9番
新世界より
ノイマン/チェコ・フィル
(CD)
DENON

響きの長さ、演奏会場のサイズがまるで変わります。

楽器の織りなすポリフォニックの構造の精度、大きさ、美しさは912を使う前とまるで別物です。現在使っているCDプレーヤーは58万円のX05/Ultimateですが、このプレーヤーをトップモデルのUX1SE/Limited+Antelope OCXの組み合わせにしても、ここまで音は良くならないかも知れません。

CDで聞き比べましたが、912の音質改善をたとえるなら「CDがSACDになったよう」ではなく、「CDが高音質レコードになったよう」という例えが正しいと思います。すべてにおいて改善が著しいので、どこがどうなどと個別に音を評価できません。

外観は素っ気なく少々安っぽい感じも受けますがその音は素晴らしく、メーカー希望小売価格を遙かに超える価値を感じます。真空管プリアンプでこれほど感動したのは、10年以上前に中古で入荷したAudio Research SP10を聞いて以来かも知れません。

同価格帯あるいは遙かに高額なトランジスター・プリアンプを聴きましたが912と比べれば、私にはそれがただの「音量調節器」としか思えないほど912が素晴らしい音に感じられました。

ムソルグスキー
展覧会の絵
チェリビダッケ
/ミュンヘン・フィル
(Analogue Record)
AUDIOR

かなり高性能なプレーヤーとカートリッジを使ったにも関わらず、解像度はCDの方が少し高く感じられました。

響きの透明感や、ポリフォニックの分離もCDがレコードを上回ったように感じました。何よりも中低音の厚みでレコードはCDを大きく上回ります。30cm口径のウーファーが38-40cmにサイズアップした感じと言えば、それが伝わるでしょうか?レコードらしく低音がすこし緩く響きが残るのですが、そのパワー感、押し出し感からは、超大型パワーアンプを連想させます。その低音がAIRBOW PM11S2/Ultimateから出るのですから驚きです。また、少しの濁りやエッジの丸さは感じられるのですが、CDと比べ有機的に感じる”音の濃さ”は凄まじいものがあります。

しかし、最新デジタル機器の素晴らしい音に慣れた今となってはサーフェイスノイズやスクラッチノイズが音に入り、チャンネルセパレーションが悪く、定位も悪いレコードを聴こうとは思えません。音は素晴らしいですが、デジタルの音もすでにレコードを凌駕するほどに進歩したからです。

特別な日にノスタルジーに耽りながら、お気に入りのレコードに針を落とす楽しみは格別ですが、普段はCDで十分です。音も良いですし、音楽もきちんと伝わり、何よりもレコードを痛めるという心配から解放され、より深く音楽に集中することができるからです。

総合評価

プリアンプはパワーアンプには欠かせない「音量調節器」なので、一般には「音を良くできる」という認識はないと思います。また、CDとパワーアンプの「間に入る」のに「情報量が増える」というのは、理解しにくいことだと思います。しかし、今までの経験から良いプリアンプは確実に音を良くすることがわかっています。

電気的には、プリアンプを使うことで信号のインピーダンスが下がり伝達能力が増すため「伝わりきらなかった細かい信号が消えずに伝わり」情報量が増えると説明されます。実際聞いた感じも説明のイメージに近く、良いプリアンプを使うことで細かい音が出てレンジが広くなります。しかし、 私は、ちょっと違う考え方をしています。それを説明しましょう。

プリアンプではなくケーブルでも音が良くなりますが、プリアンプと同じように電気的に説明すると「ケーブルによって消えていた(損なわれた音)が、良質なケーブルを使うことで伝わるようになる」となります。しかし、それでは「測定器のケーブルを変えると得られるデーターが良くなる(改善する)」という矛盾を抱えることになります。測定器ではケーブルの良否を判断できない、聴感上はあれほど音が変わるケーブルを測定できない。測定器に使われているケーブルは、オーディオ用よりも遙かにお粗末なのに得られるデーターは正しい。この矛盾をどのように解釈すればよいのでしょう。私は電気的な説明と違うことが起きているに違いないと思いました。

聞こえる音が変わるのは、電気的な情報損失ではなく人間側(聴覚)の問題だと考えています。人間の聴覚は類似する音に非常に敏感です。関連がある音の「あるなし」の聞き取りでは、測定器を遙かに超える感度を持っています。しかし、物理的に耳殻の構造を調べても、それほど小さな感度の音を拾えるようには思えません。そこで人間の驚くべき聴覚の秘密は、耳ではなく脳にあると考えました。耳が電気信号に置き換えた「音」が脳の中を広がるとき、信号の強い弱いで伝達速度が変わるはずです。また、類似する信号は重なって強まるはずです。つまり、細胞内を伝わってゆく電気信号の形は、音の大小ではなく「神経刺激の伝達パターン」に大きく左右されると考えられるからです。

ケーブルやプリアンプの中を音楽信号が通過すると、その振動(エネルギー)により、響き(付加振動)が発生します。それによって「特定の音響(神経刺激)パターンが強化される」ということは十分考えられます。つまり電気的な情報の変化よりも、「音響パターンの変化」に注目することで、些細なことで音が大きく変わって聞こえることを説明できると思うのです。

真空管プリアンプ(真空管アンプ)は、真空管という「物理的な響きを伴う増幅素子の存在」によって、物理的に信号に響きを付加します。エコーチャンバーやエフェクターのような働きです。EARはこの「響き」を見事に味方に付けて、失われた音楽信号の「パターン」を復元し、人間がいい音と感じる「パターン」を作り出す(強化する)に違いありません。 そう考えると912の素晴らしい音質を理解できますし、失われた音を復元できる装置(つまり非常に高度なアナログコンピューター)と考えれば、その価格も十分納得できると思うのです。

912は単なるプリアンプではなく、最高の音楽復元装置でした。 以前高価な真空管プリアンプとしてEMT JPA66を聴きましたが、さすがにレコードは超高価な昇圧トランスを搭載するJPA66に敵いませんでしたが、CDの音質に関してEAR 912はJPA66を足下にも寄せ付けないくらい素晴らしい音を出しました。

オーディオ機器を単純な「増幅装置」と考えるのは間違っています。それは失われた「音と音楽」を復元できる非常に高度な装置なのですから。
https://www.ippinkan.com/ear_912.htm

http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/947.html#c4

[リバイバル3] EAR の真空管アンプ 中川隆
5. 中川隆[-10413] koaQ7Jey 2019年5月17日 15:06:17 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1890]

Paravicini 312 Control Centre
https://www.yoshinotrading.jp/product-details/312/

Paravicini M100 シングルエンド100W×2、クラスA モノブロック パワーアンプ
https://www.yoshinotrading.jp/products/ear/others/


EAR 912 Professional Tube Control Centre
https://www.yoshinotrading.jp/product-details/912/

EAR 509 II プロスタジオ仕様パワーアンプ
https://www.yoshinotrading.jp/product-details/ear-509/

楠 薫のオーディオ三昧 ■ EAR paravicini 312 & EAR912 ■ 2013.12.3
http://www.kusunoki.jp.net/audio/ListeningReport/ListeningReport20131203.html


11月28日の夕方、拙宅にEAR912の試聴機がやって来ました。

試聴して、まず、思ったこと。

「やっぱり、Paraviciniの専門は真空管アンプだ」

トランジスターアンプとしては、EAR paravicini 312 は確かにかなり良い出来映えですが、 EAR912 は、その上を行くようです。


EAR paravicini 312 もトランス接続で Paravicini作らしい音作りですが、 それはあくまで最も得意とする真空管プリアンプの延長線上で、最新のトランジスター・アンプならではの音作りまでは至っていないように思います。

あるいは、かつて、EAR paravicini 312 とセットで出た

Paravicini M100
https://www.yoshinotrading.jp/products/ear/others/

と組み合わせることを前提とした音作りだったのかも知れません。

拙宅で使用している OCTAVE HP500SE/LE は、いかにもドイツを思わせる堅実な音作りで、 少し引いた感じで客観的に描写しようとするのに対して、EAR912 の音は、人肌の温もりが伝わって くるほど演奏者との距離感が近く、吐息や唇の濡れ具合まで目前に迫ってくる感じで、その色気たっぷりのサウンドは、かつて私をとろけさせた、EAR V20の延長線上にあります。

先だって10月25日に試聴した EAR paravicini 312 は音が少し硬質で、やや単調になりがちでしたが、EAR912 はバネのようなしなりがあって、それでいて弾ける時はパーンと、勢いよく目一杯弾けてくれます。

その弾け方が色気も伴いながらの、しなって弾力のある、ちょっとエロチックな感じで、やっぱり Paravicini はスケベだなぁ、と改めて感心した次第。

と、ここまで持ち上げといて書くのもなんですが、ダイレクトに LINN Klimax DS から First Watt SIT-1 に接続、音出ししてみて、思わず唸ってしまいました。

それと言うのも、フルテックの電源プラグ、

Fl-50M(R) & Fl-50(R)
http://www.furutech.com/ja/2013/01/26/912/
http://www.furutech.com/ja/2013/01/26/928/

に換装した AET Evidence を繋いで、ダイレクト接続では今まで聴いていなかったのです。

そのクリアさ、色彩感の豊かさ、前後感・奥行きの深さ、空間の広がりの見事さ……。

ヴェールがかかっていたのが数枚、取り払われたような感触です。

EAR paravicini 312 の時もそうでしたが、プリアンプを繋いだら EAR色のヴェールが かかってしまって、色彩感とか、空間の広がりとかが減弱してしまいます。

ローエンドの出方も、ダイレクト接続に較べて自然な伸びやかさが影を潜め、ちょっと帯域が狭くなったような感じがします。

一方で、EAR独特の色気は加味され、力感は増します。

OCTAVE HP500SE/LE では色彩感やローエンドの出方にそこまでの減弱感がなく、これはひょっとすると 拙宅の OCTAVE HP500SE/LE は真空管がテレフンケンとムラードに換装しているお陰なのかもしれません。

そういえば、昨年、12月6日に OCTAVE の最上位プリアンプ、Octave Jubilee を試聴した時にも、音が荒く、しなやかさが乏しく、音に余裕がないように感じました。 その時も真空管を交換したらどうだろう、という話もありましたが、結局、現状の OCTAVE HP500SE/LE を上回る魅力を感じる部分がなく、購入は諦めたという経緯があります。

かつて、プリアンプ無しで LINN CD12 からダイレクト接続を試みていた頃は、間にボリューム・パッシブコントローラーを入れないといけなくて、 そうすると音の力感が落ちるだけでなく、色彩感等まで色褪せてしまっていました。

それが、DS だと DS側で出力ボリューム調整が出来てしまい、しかもフルボリュームだとアンプの音が歪んでスピーカーが飛んでしまう のではないか、と思うくらい出力電圧十分高くて、通常の音量では音の鮮度といい、空間描写能といい、かなり満足いくレベルに到達しています。

と言うか、プリアンプを間に入れることによって、Klimax DS から First Watt SIT-1 へのダイレクト接続を上回る魅力のある音を聴かせてくれるプリアンプが、 今のところ、見当たらないのです。

これは困りました。

拙宅で使用している OCTAVE HP500SE/LE は、鮮度や前後感は若干落ちるものの、最もダイレクト接続の音質に近く、 音の魅力では EAR912 も捨て難いけれど、素直さ、鮮度、色彩の豊かさの点でダイレクト接続に一歩譲ります。

EAR912 の真空管を交換して、手持ちのムラードの 6DJ8 を使用してみれば、 EAR912 の更なる可能性を確認することが出来るかもしれません。

これが試聴機でなければさっさと試してみるところですが、さすがに購入して試すには、大枚200枚はたかねばならず、ちょっと躊躇してしまいます。
しかもそういう改造を加えると、保証が効かなくなってしまいます。
本当に悩むところです。

そして、もう一つ。

せっかく、EAR912 買おうかな、という気が少しなりとも出ている時に、「納期は1月下旬」と 言われてしまうと、正月休みに真空管を替えて鳴らし込んで、遊んでみようかな、という気も失せてしまいます。

高額オーディオ製品が売れない売れないと嘆く前に、購入者の気持ちも少し考えて欲しいものです。
http://www.kusunoki.jp.net/audio/ListeningReport/ListeningReport20131203.html


OCTAVE HP500SE-LE
http://www.kusunoki.jp.net/audio/OCTAVE/OCTAVE-HP500SE-LE/OCTAVE-HP500SE-LE.htm

First Watt J2
http://www.kusunoki.jp.net/audio/FirstWatt/J2/FirstWattJ2.htm

First Watt SIT-1
http://www.kusunoki.jp.net/audio/FirstWatt/SIT-1/FirstWattSIT-1.htm

http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/947.html#c5

[リバイバル3] EAR の真空管アンプ 中川隆
6. 中川隆[-10412] koaQ7Jey 2019年5月17日 15:09:03 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1891]

楠 薫のオーディオ三昧 2017年12月現在のオーディオシステム
http://www.kusunoki.jp.net/audio/audiohistory/AudioSystem2017/audiohistory20171230.html


EAR の EAR864B と EAR 861 は故障することもなく、修理を終えたタンノイのスーパーレッドモニターと共に元気よく 鳴っています。

http://www.kusunoki.jp.net/audio/audiohistory/AudioSystem2017/AudioSystem20161225-2.jpg

EAR912 と EAR509 II は Kubala・Sosna ケーブルを介して Sonus Faber Stradivari Homage を鳴らすと、実にエロティック、 デカダンスの極みのサウンドを聴かせてくれます。

バッハ(Johann Sebastian Bach)のヴァイオリン・ソナタや教会音楽、中でも女性2声による Couperin 'Motets' には 高貴さを通り越して、禁断の香りが漂います。

Tim de Paravicini 氏はまだ健在で、アナログレコードに現在は精力を傾けている模様。
長生きされることを心より祈るばかりです。


たまたまMAXオーディオのオーディオフェアに Tim de Paravicini 氏が来訪する旨を伝え聞き、ご尊顔を拝したく EAR のブースを訪れた際、 Yoshino Trading(ヨシノトレーディング)社長で、奥さまの芳野さまより、 Yoshino Tradingが輸入代理店を務める、

「Kubala・Sosna」 のスピーカーケーブル、Expression(エクスプレッション)
https://www.yoshinotrading.jp/products/kubala-sosna/


をお借りして鳴らしてみることにしました。

国内はおろか、アメリカの「ケーブルカンパニー」という、ケーブル専門店でも識らない、超マイナーな アメリカのケーブルメーカーだったりします。

しかしそのサウンドは高域のみずみずしさと色艶が見事で、この点に限ってはNORDOST Odinをも凌ぐ程のレベルでした。

もっとも、低域がボテボテ気味で切れ味がなく、NORDOST Odinの芯があって、コリッとした中〜低域の歯ごたえ のようなものが感じられず、この時点では取って代わることはあるまい、と思っていました。

値段が識りたくてホームページを見て、これがベーシック・モデルと知って驚きました。

なんと、NORDOST Odinの10分の1の価格!

これはトップ・モデルのElation(イレーション)を試すしかない、と発作が起きて試聴機をお願いしたのですが、 残念ながらないとのこと。それならば、と、注文してしまいました。

トップモデルでも、NORDOST Odinの3分の1近くの値段!

ちなみに画像の最下の電源ケーブルは Eau Rouge ER-PS Signatureです。

このケーブル、

年末に届いて繋いだ当初は、ボテボテ気味の低域でしたが、翌日には引き締まってきて、高域が繊細でいながら、 粒立ちが良く、透明感もあり、低域がふくよかで重厚なのにキレもある、実に良いとこ取りのような不思議なケーブル なのです。

確かに華かさ、ゴージャスさ、中低域のキレの点ではNORDOST Odinに及びませんが、懐の深い伸びやかで、 それでいてボテボテにならない低域は、見事です。

もし、Sonus Faber Stradivari Homage を鳴らしているクラシック音楽用のシステムでなく、ジャズを鳴らしている DD66000 のラインナップなら、NORDOST Odin の方を選ぶでしょうが、まるで拙宅のクラシック音楽用のシステムの、 NORDOST Odin ですら不満に思っている部分をオーダーメイドで一つ一つ解決して作り上げたケーブル、と言っても 良いくらいです。

ひょっとしたら、メーカーの試聴機が拙宅と同じ、ということは、まずあり得ないでしょうから、非常に近い 組み合わせなのかも知れません。

しかも、これ、ヨーロピアン・ジャズなどをかけると、しなやかで色彩感豊か。
DD66000 のラインナップより高解像度なのも手伝って、最近の音の良いジャズ・ディスクやハイレゾをダウンロードして 聴くには、むしろ好ましく思える程。
これには再度、驚きました。

DD66000 のジャズ用ラインナップに関しても、進展がありました。

それはEau Rouge ER-SP735のスピーカー・ケーブルです。

音の粒立ちの点では NORDOST Odin に軍配が上がりますが、シンバルの伸びやかな響きと、伸びていながら、 切れ味の良い低域を聴かせてくれるこのケーブルは、そんなに太くはないし、電源ケーブルの Eau Rouge ER-PS Signature ほど凝った造りをしているわけではありません。

しかし高域の芯の部分とローエンドまでしっかり伸びていながら、だぶつかない点は共通するものがあります。

たぶん、Eau Rouge の製作者は、そういった音が好みなのか、目指す音のイメージがそうなのでしょう。

NORDOST Odin という高い授業料を払って、拙宅のシステムにさらに適合するケーブルがあることを識ることが出来て、 ケーブルの選択肢がさらに広がった感があります。

しっかし、まさか NORDOST Odin がシステムから消えてしまうとは、夢にも思いませんでした。

ヴァレリー・ゲルギエフ指揮マリインスキー劇場管弦楽団(=キーロフ歌劇場管弦楽団)のストラビンスキー作曲「火の鳥」 は、録音がとても良いのですが、弦バスの密やかでいながら、凄みのある音をうまく再生出来るシステムはなかなかありません。

Kubala・Sosna「Elation」は、それを見事に聴かせてくれました。

静謐性に優れ、緻密でダイナミックレンジが広く、美しくしかも芯のある高域。
低域はスケール感があって深々としていながら、いざとなった時には量感を伴いながらも切れ味のあるサウンドは、 なかなか他では聴くことが出来ないかと思います。

もう少し華やかですが、これに良く似たサウンドを、かつて耳にしたことがあります。

1957年にMC型ステレオカートリッジを開発。
1974年にはFB(フラックス・ブリッジ)型カートリッジ(MI(ムービング・アイアン)型カートリッジと同じ原理)を開発し、 2015年2月6日に90歳で亡くなった、Joseph Grado氏のライン・ケーブルやヘッドフォンを彷彿とさせるのです。

1983年にニューヨーク市ブロードウェイに建設され、マンハッタン区リンカーン・センター内に1966年移転、開業した 「メトロポリタン歌劇場」でテノール歌手として出演。

ウェストフィールド交響楽団の演奏会では歌劇「オテロ」の主役を演じたりもした、Joseph Grado氏。

Kubala・Sosna「Elation」を聴いていて、Joseph Grado氏の手によるラインケーブルを最初に聴いた時の記憶がまざまざと蘇ってきました。

Kubala・Sosnaが目指す響きの最終到達地点は、「リッチでウォーム、なおかつ音楽の響きが高い透明度を持つ」 ニューヨーク市マンハッタン区セントラルパークのすぐ南に1891年創設、ミッドタウンのランドマークでもある 「カーネギー・ホール」サウンドだとか。

このホールは、クラシック音楽だけではなく、ビートルズやローリングストーンズ、フランク・シナトラ、ボブ・ディラン スティーヴィー・ワンダー、デヴィッド・ボウイらも公演したコンサートホールで、ある意味、オールラウンドのサウンド が求められます。

しかし個人的に聴き込んでみて、やはりクラシック音楽が一番。

でも、ヨーロピアン・ジャズや女性ボーカルがこれまた見事なのです。

DD66000 のグイグイ迫って来て、「カツーン」と鋭く突き刺さるシンバルの音も魅力なのですが、Kubala・Sosnaケーブルを 得て Sonus Faber Stradivari Homage で奏でるこのサウンドは、別の魅力を引き出してくれます。
http://www.kusunoki.jp.net/audio/audiohistory/AudioSystem2017/audiohistory20171230.html

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楠 薫のオーディオ三昧
2019年5月現在のオーディオシステム


現在、マジコA3を鳴らす真空管アンプと言えば、Tim de Paravicini氏の EAR でしょう。

と言うわけで、真空管プリアンプのEAR 864とEL34のプッシュプルパワーアンプEAR 534を置いているのです。

以前使用していた、EAR 861は、と言うと、出力段の 真空管、EL309がヨシノトレーディングにも無くなったため、メンテナンスが出来ない状況となってしまい、その代わりがこのEAR 534なのです。

サウンド的には EAR 534 の方が少し低域側にシフトして、 野太い印象。
しかし基本的にはTim de Paravicini氏のEARサウンドを受け継いでいて、濃厚でありながら みずみずしい中高域、しなやかで懐の深い低域が見事です。

ちなみに現在、Tim de Paravicini氏は300Bのパワーアンプを試作しているとの情報がありました。

また、ヨシノトレーディングは、Tim de Paravicini氏の奥さまの郷里に一緒に住まわれている ようで、ヨシノトレーディングの本社は、拙宅から車で2時間ほどの、福岡県朝倉市秋月今小路307に移転しています。
http://www.kusunoki.jp/audio/audiohistory/AudioSystem2019/audiohistory20190501.html


http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/947.html#c6

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