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中川隆 koaQ7Jey コメント履歴 No: 100029
http://www.asyura2.com/acpn/k/ko/koa/koaQ7Jey/100029.html
[外国人参政権・外国人住民基本法01] トヨタの為に毒塗オレンジを食べさせられている日本人 _ 日本を農業の無い国にして良いのか? 中川隆
73. 中川隆[-7609] koaQ7Jey 2017年5月18日 10:21:20 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

モンサント社: 世界的恐怖のインパクトー真実がわかる裁判判決 環境に重大な悪影響を及ぼす行為に関与しており、
http://www.asyura2.com/17/hasan121/msg/682.html
https://twitter.com/tokaiama/status/864947505275953152
http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&t=6&k=2&m=326583
http://shinhakken-blog.seesaa.net/article/449857882.html

昨年バイエルン社と合併し、モンスター多国籍企業となったモンサント社。

世界の中でも南米は、モンサント社に侵食され、多くの被害を被っている筆頭と言ってもよい地域です。なかなか我々日本人が目にする機会の少ない南米からの記事をお届けします。

モンサントビジネスの侵食がされている国からの情報は、日本でも無縁と言い切れない状況になっている中で恐怖の真実を知るよい機会と言えそうです。
(Source:Monsanto, hallado culpable por daños a la salud y el ambiente, crímenes de guerra y ecocidio)


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モンサントは世界が恐れる大規模生態系破壊者なのか?

この程、国際人民裁判は、モンサント社の大規模生態系破壊、戦争犯罪、健康環境への権利侵害、科学的自由の侵害などの歴史を分析しました。

モンサント社は、20世紀初頭以来、PCB (ポリ塩化ビフェニル)、2,4,5-T、ラッソ除草剤、グリホサートで作られた有名な除草剤「ラウンドアップ」など生体への毒性が高い製品を販売しています。

roundup-products.png
↑遺伝子組み換えだけに注目されがちなモンサントですが、実はこうした有害製品こそ直接的な生態系破壊活動をしています。

この裁判で評判の高い5人の裁判官のひとりアルゼンチン人のエレノラ・ラム メンドーサ最高裁判所人権副部長は、裁判を行うためにハーグの国際刑事裁判所によってとられた同じ手続きが行われましたが、同社は参加を拒否しました。

そして裁判官たちの結論は、

❝ 大規模生態系破壊の犯罪が国際的な刑法で認められれば、モンサントの活動は生物多様性と生態系への実質的かつ永続的な損害を引き起こし、健康に影響を及ぼす限り、大規模生態系破壊の犯罪扱いとなる可能性がある❝

と、判決で疑いの余地がない結果が世界に警告されたことになりました。.

判決で取り上げられた最初の点は、モンサントが健康で公平な環境への権利を侵害したかどうかであり、これはすべての人権の行使の前提条件となっています。

この判決の裏付けに専門家たちは、スリランカで除草剤ラウンドアップ使用による慢性腎臓病、ブラジルでのがん患者の上昇、毒性成分グリホサートによるアルゼンチンとフランスの奇形の症例を発見した研究者の証言を分析してきました。

kidney_disease(1).gif
↑(参考)米国のラウンドアップ(グリホサート)とGMOの使用量と腎臓がん発症率グラフ

さらに、土壌汚染による繁殖力の喪失、遺伝子組換え農作物による農場汚染、遺伝子組み換え作物入リ飼料を与えられたブタの健康問題も取り上げられました。.

さらには、オーストラリアやカナダの遺伝子組み換え菜種油の大量生産による環境汚染、インドでの種子市場の独占やアルゼンチンの水源、多くはパラナ川の調査によるグリホサートの混入などもあげられています。.

このようなレベルの証拠に対して裁判では以下の結論に達しています。

❝ モンサントは、環境に重大な悪影響を及ぼす行為に関与しており、多くの国の無数の個人および地域社会、ならびにその環境の健康に影響を与え、結果として動植物および生物多様性に影響を与えている ❞

roundup-excessive-1000.jpg
↑第2のポイントは、世界の飢餓を終わらせる為として大量生産によるアグリビジネスのための「遺伝子組み換え(GMO)種子+農薬」というコンボ販売を行い、ゼロベースの農業を始めていることです。(写真はGMOコーン種子とセットのブランド「ラウンドアップレディー」)

判決によると、"そのようなコンボ販売に頼らずとも世界は常に伝統的な農業を追求することによってすべての人々の食糧を生産することができた" と結論付けています。

実際、スリランカの一部の地域ではキビ、ゴマ、野菜、果物、穀類の伝統的な品種で良い収穫が得られており、農薬被害を原因とするラウンドアップと他の5つの製品は2015年に禁止しています。

裁判所はまた、"農作物が必要とする栄養素の条件に悪影響を及ぼした土壌被害と、その同じ農業に使用される水路" の問題を指摘しました。

サンタフェで150ヘクタールを所有し、1996年以来遺伝子組み換え大豆の生産するディエゴ・フェルナンデス氏は、ラウンドアップの使用増加が必要になっていったことで、どのような影響を受けたのかを伝えています。

土壌凝固.jpg
“ 初めは毎年1ヘクタール当たり1リットルのRoundup使用でしたが、耐性のある枯れない雑草が増えてからは、10〜12リットルを使用するようになり、結果、土壌凝固、根の死滅、微生物活動の減少が生じました。そして土壌凝固により、水の土壌浸水ができなくなった為、洪水が発生しました "

こうした事象は、メキシコ、インド、ブルキナファソ、バングラデシュの農民から同様の証言がありました。

❝ これらの証言で健康で公平な環境への権利を侵害したことが明らかになった ❞

と裁判官は述べています。

また、ロザリオ国立大学医学部の社会環境保健研究所を率いる医師専門家たちは、アルゼンチンの4つの州、27の場所で調査が行われている「衛生キャンプ」と名づけられたプロジェクトを率いています。

これらの地域からの96,874人のデータを収集した後、遺伝子組み換え作物の使用およびモンサントが製造販売したグリホサートに関連した疾患者の割合が非常に高いことが指摘されています。

❝ モンサント社は、遺伝子組み換え作物およびそれに関連する除草剤の承認を得るために、不正かつ欺瞞的で不透明な方策や活動を日常的にしている❞

といういくつかの証言を裁判所は取り上げています。

パラグアイのフェルナンド・ルゴ元大統領は、「遺伝子組換え作物や除草剤の効果的な規制は存在しなくなり、モンサント州は遺伝子組換え綿、トウモロコシ、小麦を自由に導入することができ、地元の農家に悲惨な結果をもたらした。」と述べています。

こうした深刻なリスクに関して、フランス、カナダ、ドイツなどからも同様の証人がいました。

Agent_Orange_Cropdusting.jpg
↑最後の問題は、ベトナム戦争中に米国が使用したエージェントオレンジ(枯葉剤)を製造・供給していたモンサント社が戦争犯罪の共犯者であったかどうかでした。

❝ ベトナム戦争での枯葉剤の必要性を示し、かつ、その製品がどのように健康と環境に対して有害な影響を与えるか情報を持っていた ❞

と裁判所は述べ、結論付けています。

そして、現在モンサント社は製造者の過失は一切無いという主張で一貫しています。

-----終了

1. 2017年5月18日 09:00:37 : Epg1FwOdux : GDQEAQyOX_U[1]

モンサント問題を提起するなら、

PCBなら三菱化成(現在の三菱化学)との合弁子会社だった三菱モンサント化成も製造メーカーであったことと、遺伝子組み換えなら住友化学モンサントの名前も出さないと駄目でしょ。

そして、ベトナム戦争で使用された枯葉剤は日本モンサント製なので日本国内で製造されたと言われてます。

遠い国である米国のモンサントに日本の庶民は抗議する術を持たないので、身近な三菱財閥と住友財閥の悪行を白日の元に晒したほうが良いのだろうが、この記事もそうだが両財閥にマスコミを含めて日本は牛耳られているので、日本がモンサントに加担していたことは2CHネタにしかなりませんね。
http://www.asyura2.com/17/hasan121/msg/682.html
http://www.asyura2.com/09/gaikokujin01/msg/518.html#c73

[リバイバル3] 音楽はこういう部屋で聴きたい 中川隆
26. 中川隆[-7608] koaQ7Jey 2017年5月18日 10:39:25 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]


VITAVOX CN-191 2009年6月28日 投稿者: audioagent
https://audioagent.wordpress.com/2009/06/28/vitavox-cn-191/


VITAVOX_CN-191 〜最高級コーナーホーン〜


●ヤフオクにてヴァイタボックスのあの CN-191コーナーホーンを見つけました。

当時360万円もしたというコーナーホーン型高級スピーカです。

ヴァイダボックスの最高級家庭用スピーカーとして誕生したCN-191コーナーホーンで、ウーハとドライバ+ホーンの2ウェイ構成です。

特筆すべきはクリプシュホーンを搭載したエンクロージャーです。

これは熟練木工技術者によるハンドメイドで、最高級品にふさわしい芸術といえるほどの優美なデザインを誇っていますね。

同じ構成で小型の MAJOR もありますが、やはりフルオケの迫力ある演奏を満喫するには CN-191 が最高だと思います。 

●低域のホーンにはクリプシュ・ホーンが採用されています。

コーナー型折り曲げ・ホーン・エンクロージャーに、ホーンロード用に強力な磁気回路を持つユニット AK-157(CN351)を用い、高域には優れたドライバと評価の高い S-2ドライバー(CN149)にディスパーシブ・ホーン CN-481 を組み合わせています。

ネットワークはNW-500でクロスオーバは500Hzとなっています。

15Ωという歴史を感じさせるインピーダンスですが、帯域は 20Hz〜20kHzをクリアしていてこのあたりは流石ですね。

かなりのパワーを使ってホーンを利かせる設計のため、100W という当時ではかなりのハイパワーを必要とするスピーカとなっています。

外形も、幅760×高さ1300×奥行684mmとかなりの大型で、115kgという床の抜けそうな重さをしています。

●音は、ホーン独特の癖があり、ローエンド・ハイエンドはあまり伸びていないのですが、魅力的な中域が印象的です。

ただし、それなりのアンプを繋いで、かなりの音量で鳴らさないと、ホーン本来の良さが出てこないので、私のウサギ小屋では設置すること自体に無理があります、、、トホホ。

しかし、しっかり鳴らされたヴァイタはそれはもう素晴らしいものです。

歯切れが良いというか、ダンピングではない音離れの良い音です。

そしてオーケストラのスケール感といい、臨場感といい、大変素晴らしいものがあります。

めったに聞くことの無い珍しいスピーカですが、聞くたびに結構音色が違うのには驚きます。

吉祥寺の CN191 が置かれている名曲喫茶バロックでは、ヴァイタにしては小音量だからでしょうか、となりのタンノイの方が美しく音楽を奏でてくれているのが残念でした。

このスピーカを鳴らしこむのは難しいなぁ、というのが正直な感想です。

●開始価格が\135万と高額なため、0BIDですが、なかなか綺麗な感じがしました。

この時期ですから、とても手の届く品物ではありませんが、\130万が相場、\80万で即買いと勝手に値付けいたしました。

鳴らしこむためには、アンプも部屋も、そしてチューニングする人の耳も要求される、じゃじゃ馬みたいなスピーカですが、それだけに飼いならした後はただの高級システムとは異次元の満足感に浸れることでしょう。

それにしてもこんなすんごいスピーカ、どんな人が買えるのでしょう。
https://audioagent.wordpress.com/2009/06/28/vitavox-cn-191/

2011-11-12 すごい装置


今晩はオーディオマニアのKさんに招かれてご自慢の装置の音を聞きに行った。

まず案内された部屋がすごい。

15年程前に建てられたそうだが、鉄筋コンクリート造りで約30畳程の広さ。
加えて天井も十分高い。また防音能力も良い、外へ出るとほとんど音が漏れてこない。

うらやましい限りのリスニングルームである。
ただ音響的にはかなりライブな感じだ。少し響きすぎる所もあるので、もう少しデッド気味にしても良いかもしれない。

装置の方はもうすごいものばかりで、ただただ目を見張るものばかりだった。

伊藤喜多男氏制作の数々の管球プリ、パワーアンプ。カンノ製の管球アンプ。

レコードプレイヤーはEMT927。

そしてなんと言ってもすごいのがスピーカー。

ヴァイタボックスの Bass-Bin。劇場用の巨大システムである。

そしてサブスピーカーには同じくヴァイタの CN-191。

この他にも各種電源。CDプレイヤー、コンバーター。
300B を初めとする真空管の数々。

もう圧巻でただ口をアングリするばかりだ。

 写真

上:広いリスニングルームと巨大スピーカー、管球アンプ群
http://f.hatena.ne.jp/wasakoki7778/20111112194507

中:私がかつて憧れたヴァイタボックスCN-191
http://f.hatena.ne.jp/wasakoki7778/20111112193129
    
下:プリアンプやCDプレイヤー、EMT927など
http://f.hatena.ne.jp/wasakoki7778/20111112193154


 さて持参したレコードなどを聴かせて貰った感想だが、

巨大スピーカーの割には低域がイマイチかもしれない。

38cmウーファーを片チャン2発使っている割にはそれほど出てないように感じる。

オーケストラなどを聴くとスケール感は流石に良く出ているので、低域はそれなりに出ているのかもしれないが、聴感上はそんなに感じない。

音の分離は良かった。またノイズもほとんど聞こえてこない。この辺は見事だ。

ただ我が家でジャズを聴く時と比べて音が前に出てこないように感じた。
また音に少し表情が付かないようにも思える。
従って女性ヴォーカルなどを聴いた時は、余り色気を感じなかった。

全体の感想としてもう少し装置を簡素化した方がもっと良い音になるのではないかと思う。

Kさんはやはり機械が好きなのかもしれない。その証拠にバイクもお好きなようで BMWを初めとした大型バイクを7台もお持ちだ。凝り性なんですね。

それにしても懐に余裕が無ければオーディオにもバイクにもこんなにお金をかけられまい。この2つの趣味で優に家1軒以上は軽く建つだろう。貧乏人の私から見れば、それだけ趣味にかけられると言うのはすごい事だし、並々ならぬ情熱を感じる。Kさんは私よりまだ若いし独身なので、カミサンの目を気にする事もなく、まだまだ趣味に邁進できそうだ。この先、あの素晴らしいスピーカーがどんな鳴り方に変貌するか楽しみである。
http://d.hatena.ne.jp/wasakoki7778/20111112/1321109351


中古ハイエンドオーディオ&ヴィンテージオーディオ Audio Dripper TOKYO
http://audiodripper.jp/vitavox-cn191-used


VITAVOX CN191 ヴァイタボックス・コーナーホーン
英国製オリジナル・キャビネット 現行復刻版 販売価格 ¥8,000,000
問い合わせ先 今井商事(株)
http://www.imaico.co.jp/

英国 VITAVOX CN191 コーナーホーン 

1947年から現代まで続くオールホーンスピーカー


VITAVOX CN191 は、世界で一番音楽に煩いと言われる英国人が70年前に造ったスピーカー

上の写真は旧カフェを試聴ルームに急ごしらえし、VITAVOX CN-191 を搬入して音楽が鳴り始めた時間。試聴ルームの窓からの風景です。遠くに富士山と浅間山が見えます。

CN191 からは音楽サロンをやっておられたオーナーの愛聴盤「Anne-Sophie Mutter-Andre Previn/チャイコフスキー/ヴァイオリン協奏曲2番」。ある程度の左右バランスをとったあたりから堂々と艶やかに、含みある鳴り方になりました。

Vitavox CN191 でこういう事は稀です。弦の艶や厳しさ、演奏者の呼吸も伝わる表現。部屋のSN比が高いのでホールトーンが消えていく空気の揺らぎや暗騒音も体感できます。しかも部屋40畳程あるサロンのどこで聴いても同じような体験ができる程。

構造は分厚いコンクリートが基礎からたちあがっているため、CN191 は台地にセットした状態と同じ。壁は漆喰と無垢板材で嫌な響きが出ません。

天高は3.6mで平行面がない構造。


床が強ければ10畳程の広さでも愉しめる CN191。
40畳あればリアルサイズまで世界を広げます。

Yo-Yo Ma のチェロ/ソロ曲にいたってはその場で弾いている様な錯覚に陥るリアリズム。昨今のサウンドステージという生易しいものではありません。こちらもスピーカーから 10m以上離れていても聴く満足感は変わりません。

スピーカーの真中で聴く事を意識する必要がない VITAVOX CN191。

実はスピーカー前面1.5メートルぐらいからでも定位して聴けます!
部屋の広さよりは床面の強度が必要なスピーカーでもあります。


このコーナーホーンを良好に鳴らすために、現在 3.6mの天井高の無垢木造建築、床コンクリート立ち上げの旧音楽サロンをご用意しました。

朗々と艶やかなサウンドがお聴きできます。

イギリス VITAVOX CN191 赤コーションモデル(VITAVOX社 買収前のモデル) 【ご成約 ありがとうございました】


英国製オリジナル・キャビネット(キャビネット他整備します) 
現行復刻版 販売価格 ¥8,000,000.


中古 イギリスVITAVOX CN191 虎目左右対称


シンフォニーから弦楽四重奏、ピアノ、声楽、オペラなどクラシック音楽の陰影感、ダイナミズムをリアルサイズで表現しきるスピーカー。

もちろんドライバー&高能率・軽量コーンの 15インチウーファーなので JAZZ なども楽しめます。

この場合アッテネーターを2つほど解放すると良いノリがでました。

個体差が大きい CN191 ですが、個人でも CN191 や VITAVOX ユニットを使用していたスタッフが自信をもっておすすめできる個体。


CN191 中期の個体(レッドコーション)。前面突板は左右対称です。

虎目が揃った CN191 は非常に少ないもので、過去にカタログでしか見た事がありません。もちろんイギリス本国で製作された、オリジナル・キャビネットで裏面レッド・コーションにサインが入っています。下の CN191と同時代のモデル。

壁面に設置しなくても充分なLOWの量感と質です。左右音圧は揃っています。
オリジナル状態のキャビネットの仕上がりを極力壊さない整備をした後にご納品予定(クレーン搬入作業も可能)。

雑誌などで初期 CN191と混同した記載がありますが、中期モデルは壁面置きにしなくとも低音が不足するという事はありません。時代変遷でトーン&マナーが変わっています。私どもではこの時代の CN191が現代の住宅事情とフィットしていると考えます。

Vitavox CN191 JBL Hartsfield ハーツフィールド
USED VITAVOX CN191(この個体と同じ世代のモデル


ホーンユニット&ドライバー
ホーンユニット& S2ドライバー

戦前の音源から、意外と現代の音楽ソースまで幅広く対応しますが、クラシック音楽の響きや香り、沁みいるサウンドを保持して部屋のどこで聴いても音楽が在ることを知る事ができるスピーカーはそう多くはありません。

この CN191 から15メートル離れたテーブルで聴いても、目の前すぐの距離で聴いても、いずれも「音楽」を聴いている満足感があると思います。

またいかなるハイエンドスピーカーを調教しても味わえない世界がある事を確然に感じて頂けるオールコーナーホーン。

導入を考えている方のご試聴のみお受けします。

■英国 Vitavox BASS BIN オリジナル・セット ASK 

世界的にも稀な逸品。CN123マルチセルラホーン等本物のシアターユニットで構成されたお品。

…….お品、、、なんて、可愛いモンじゃないですが、男のブリティッシュ・サウンド、挑戦されてみてください。(ご案内はオーナー様の気分次第ですがよろしくどうぞ!)

VITAVOXのシアター系スピーカーで、高さ2m30cmで重量は片CHあたり 260kg程しかありません。シアタースピーカーのスタンダードサイズです。

vitavox-bass-bin. 英国シアタースピーカー

昨今のスピーカーの世界を優に超越しています。価格という分かりやすいスケールは意味がなく、スピーカーだけではなく、入れる箱(部屋)がないとサウンド云々は語れない世界。CN191 も同様です。
http://audiodripper.jp/vitavox-cn191-used


ヴァイタヴォックス・ファンに朗報!!往年のAK151ウーファーとS2コンプレッションドライバーが再発売!!
2012年11月 7日/Stereo Sound ONLINE編集部・KN
http://www.stereosound.co.jp/news/article/2012/11/07/15388.html

 英ヴァイタヴォックスのヴィンテージ・スピーカーユニット、AK151・15インチ径ウーファー(アルニコマグネット・タイプ、正確にはチコナルGマグネットと呼ばれる。以下、アルニコ型と略)とS2コンプレッションドライバーが、このほど復刻・再発売されることになった。

これはベテランのヴァイタヴォックス・ファンにはたまらない朗報だろう。
 なにしろ、ヴァイタヴォックス製品の輸入が途絶えて久しく、しかも1970年に、同社の最高級コンシューマー用スピーカーシステムCN191コーナーホーンが初めて正式に輸入されたときには、15インチ径ウーファーはアルニコ型のAK151ではなく、フェライトマグネット・タイプのAK155に換装されていたからだ。

そのため、熱烈なヴァイタヴォックス・ファンの中には、八方手を尽してAK151を入手し、AK155と換装していた人もいたくらいである(現在も愛用中とか)。

 では、なぜ、AK151ウーファーやS2コンプレッションドライバーが復刻・再生産されるようになったのか。

それは、同じ英国のオクターブ・オーディオ社(マイク・ハーヴェイ社長。ドイツのオクターブ社とは異なる)が、ヴァイタヴォックス社を強力に支援することになったからだ。

 ここで、ヴァイタヴォックス社の略歴を記すと、

同社は1931年にレナード(レン)・ヤングによりウェストモーランドで創立された。

そして著名な劇場やホール用に開発された大型業務用スピーカーシステム BASS BINをはじめ、アンティーク家具を想わせる見事な仕上げの CN191コーナーホーンなどを世に送り出してきた。

 今回、再発売される AK151 は、見るからに惚れ惚れとする分厚いフレームを備えた、いかにも堅牢そうなウーファーで、美しいハンマートーン塗装が施されている。

いまだに根強いファンがいるのも頷ける頼もしい限りのユニットだ。

500Hz以上を受け持つコンプレッションドライバー S2は、3インチ径アルミ合金ダイアフラムを、磁束密度16,000ガウス、総磁束150,000マックスウェルを誇る磁気回路で駆動する強力型である。

また、S2装着用に、R300Wという型名の木製ラジアルホーン(往年のCN157ホーンの後継)も用意されている。

ヴァイタボックス CN-191コーナーホーンについては

本当のブリティッシュ・サウンドはタンノイではなくヴァイタボックス
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/710.html
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/655.html#c26

[リバイバル3] 音楽はこういう部屋で聴きたい 中川隆
27. 中川隆[-7607] koaQ7Jey 2017年5月18日 10:42:17 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

ヴァイタボックス CN-191 、オートグラフ、GRF やハーツーフィールドの様なモノラル時代のコーナーホーン型スピーカーではステレオ録音生は上手く再生できない:

モノラル時代のスピーカーは指向性が広いので、ステレオのように正面で聴くのではなく、部屋の響きを織り交ぜて斜め横から聴くのが本来の姿である。


コーナーホーンと言えばスピーカーの王様のごとく高額な大型システムを思い浮かべるかもしれないが、1950年代に Electro-Voice のコーナーホーン箱が7種類あったなかで、Baronetは最も小さい末っ子。


 Baronet の高さ 50cm×幅35cm はこの時代のコーナーホーンの中でも最も小さいもので、逆に言えば、RCA MI-4400(ラビリンス箱)や Lowther TP1、あるいは広告だけだった JBL Hartsfield などの特別な存在を除くと、一般の人が手に入れられる8インチ用のエンクロージャーでは、もっとも複雑な構造をもつものともいえる。


Baronetは、Klipsch Horn社からFolded Corner Hornのパテント(US Pat. 2310243、2373692)の供与を受けており、おそらく Paul Wilbur Klipsch 自身が設計したコーナー型バックロードホーン箱である。

Klipsch 氏の特許は基本的にKホーンと呼ばれる低域キャビネットにあり、Patrician や Georgian に搭載されている。

本家の Kllipsch ホーンにはエレボイのユニットを搭載したバージョンもあったことから、両社は良い協力関係にあったといえる。Baronet、Aristcrat、Regency などはそれより小さいシリーズはショート・バックロードホーンであり、エレボイからの要請をうけて設計しなおしたと思われる。


 Klipsch氏は日本ではあまり有名ではないが、1940年にコーナーホーンを特許申請し、1935年に J.B.Lansing 氏が開発したシェラーホーンとは違い、家庭用で劇場並の迫力ある低音再生を可能にしたもの。

この方式の面白さは、低音再生を強制的な電気増幅や共振ではなく、実物大のアコースティックな響きで解決した結果、大容量のホールの感覚に近い空気感が得られるところにある。(逆に言えば、クラブ・ジャズのようなタイトな低音とは異なる) 

英米のスピーカー製造における Klipsch 氏の影響力は非常に大きく、1940〜50年代においてどのメーカーもコーナー型バックロードホーンが最も高級機種として羽振りをきかせていた。

ちなみにアメリカン・タンノイと呼ばれる機種は、米国で Klipsch 氏の特許があるので販売できなかったため製造されたもの。

コーナーホーンの多くが日本で有名ではない理由は、ひとつは家屋の規模の問題、もうひとつは物品税が高価なため、システムでのスピーカー輸入が阻まれた結果、バラ売りユニットの性能だけが幅を効かせて、エンクロージャーの性能まで思いが及ばなかったからであろう。


Hi-Fi初期の1950年代は、キット製品に人気があり、アンプをはじめエンクロージャーのマニュアルや図面を¢50〜$1で売っていた。

当時は Hi-Fi機器が電蓄から抜け出したばかりの時代で、例えば Decca 社の Decola のような一体型コンソールは超高級品であって、Hi-Fi 対応のパーツを掻き集めたバラ売りが最も経済的だった。


KD7キットの言葉を借りると

「Baronet はその名のとおり、Hi-Fiスピーカー用のエンクロージャーとして、小さなアパート、子ども部屋、避暑地の別荘など、重たく嵩張るものが歓迎されないどの場所でも良質な音楽の要求に応えます。

Baronet の造りは大きな容積のエンクロージャーではありませんが、再生音の高忠実性と周波数特性を犠牲にしません」とある。

当時の量販店の広告にも「省スペース(Space Saver)システム」という文字が躍るほどで、ミニマムなオーディオ・システムとしてBaronetは注目を浴びていた。

 Baronetの置き方はこのコンパクトな箱により、標準とされるコーナー&床置きはもとより、壁掛けやディスクトップの置き方も多くみられる。

私もモノラルならディスクトップがお勧めである(壁掛けは昔の校内放送の思い出が悪くあまり気乗りしない)。

エレボイ社のカタログには "for Close Lisning" と書いてあり、ややモニター的な聴き方に近いような気がするが、パーソナルに音楽を楽しむために、小音量でちょっとした読書コーナーを作るには最適である。

モノラル時代のスピーカーは指向性が広いので、ステレオのように正面で聴くのではなく、部屋の響きを織り交ぜて斜め横から聴くのが本来の姿である。


http://quwa.fc2web.com/Audio-103.html

上の図版でも女性の姿が目立つが、Baronetは大げさではなく音楽を楽しみたいユーザーに希求していて、シンプル=人間の生活中心の思想が現れている。

これはエレボイの看板「Temple of Tone(音響の神殿)」とは趣向が大きく違うものの、Baronetのもつ可能性を巧く言い当てているように思える。

 かの銀幕の大女優マレーネ・ディートリッヒも、ニューヨークのアパートでBaronet(それもフルレンジのみの初期型)を使っていたらしく、1997年のサザビーズ・オークションに、GE社の"Stereo Classic 7700"ステレオアンプ、ガラード社のRC型オートチェジャーとセットで出品された。

アパートの居間はグランドピアノを置くサロン風の部屋だが、よくヨーロッパの音楽家が比較的質素なステレオを自宅に置いていることの例に漏れず小粒なシステムながら、いずれも1950年代のビンテージである。

映画用の Altec ではなく、さりとてステレオ時代に躍進した JBLや ARでもなく、初期型の Baronetであるあたりは、彼女の活躍した時期を考えると、これがちょうど良かったのかもしれない。ゴージャスなジャズ・バンドを従えるよりは、ピアノに寄り添って静かに歌う彼女の姿とも重なる。
http://quwa.fc2web.com/Audio-103.html



ヴァイタボックス CN-191 、オートグラフ、GRF やハーツーフィールドの様なモノラル時代のコーナーホーン型スピーカーではステレオ録音は上手く再生できない(続き)


59 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/02/09(木) 14:12:19 ID:005A6FYY

オートグラフをステレオで使うのが間違い。音がボケるに決まってる。
本来の使い方である、モノラルで使ってごらん
http://mimizun.com/log/2ch/pav/1139323064/


218 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2001/07/06(金) 18:14

オートグラフは、モノラル時代に、モノラルで音の広がりを作る為の設計。
あれをステレオで使うというのが、根本的に間違っています。
そりゃ、アンチタンノイが言うように、音が散漫になるよね。
もともと音を広げているんだから。


399 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2001/07/19(木) 09:48

モノラル時代に音の広がりを強制的につけるためにああいった構造をとった、オートグラフ(でも、クリップッシュのコーナーでも、JBLのハーツフィールドでも、エレボのパトリシアンでもなんでもいいけど)をステレオで使おうとするのか、疑問。

ああいったスピーカーをステレオで使って、音がボケて低位が出ないのはアンチ君じゃないけど、あたりまえだよね。

理論とか構造じゃなくてさ、聴感だよ。

聴感上、モノーラルで広がりをつけるように作ったスピーカーな分けだから、それをステレオで使う時の聴感上のデメリットが大きいって事。

たとえば、Autograph というビンテージスピーカーを正しく理解した上では、モノラルで使うのが正しいし、ステレオでビンテージスピーカーを使いたいのならば、ステレオに適したものがある。と、それだけの話だよ

406 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2001/07/19(木) 11:29

僕が GRF で比較した時は、ステレオだと音がにごってしまい悲しかった。モノーラルだと、不思議に音が広がるし、2台使用と比較して、音もクリアな感じになるし、良かったよ。

GRFの製造時期とあわせて考えて、そういうことか。と、理解できたよ。
http://mimizun.com/2chlog/pav/ebi.2ch.net/pav/kako/992/992992601.html

オートグラフをステレオで聴くには、左右のスピーカーの間隔が3m程度では、おそらく設計者の意図した低域レスポンスは望めないだろう。

5mくらいは、低域の波長の長さからすると、最低でも必要とするであろう。

それだけの広さと、それに見合うだけの天井高さも求められる。そして、くり返すが、良質の材質による堅固な造りの部屋でなければならない。
http://audiosharing.com/blog/?p=807


210 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/02/12(日) 12:38:01 ID:fasqiE1a

オートグラフをいれる部屋は天井が高いほうが言いというのも同意。

バックロードの通り道からも推測できるし、オートグラフの場合、スピーカーの間に定位というより、スピーカー間のやや上空にオーケストラが並び、本来の劇場的音場効果がでる。

それを実現するには、広い部屋と高い天井があると良い。
http://mimizun.com/log/2ch/pav/1139323064/

460 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 :2001/07/24(火) 04:58

タンノイってSP間隔広くとるといい音出るよね


462 名前:K :2001/07/24(火) 08:37
>>460
>タンノイってSP間隔広くとるといい音出るよね

エンクロージャーを響かすスピーカーなので、その響きを互いに邪魔しない距離が必要になるのではないでしょうか?

また、ツィーターのサービスエリアが90°前後と狭いために、リスニングポイントはけっこう狭く、スピーカー間隔を広くとった場合は、内側に振ってやると、定位が良くなります。
http://mimizun.com/2chlog/pav/ebi.2ch.net/pav/kako/992/992992601.html


http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/655.html#c27

[番外地6] 経済破綻したベネズエラの状況 富裕国から最貧国へ

VIOLENT RIOTS IN VENEZUELA ERUPT - YouTube 動画
https://www.youtube.com/watch?v=-khxxgksmQU


2017年05月18日
経済破綻したベネズエラの状況 富裕国から最貧国へ


治安部隊に投石する人
引用:http://www.globalresearch.ca/wp-content/uploads/2017/04/Venezuela-protest.jpg


経済破綻国家の混乱

南米の産油国ベネズエラが経済破綻して全土で暴動が発生し、食料や衛生事情が悪化しています。

外貨が底をついたために輸入が出来なくなり、医薬品が無くなり、乳児や妊婦が多くなくなっている。

マラリアが急増し、消毒や注射針やガーゼ、抗生物質なども手に入らなくなっている。

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貴重な医薬品は病院で盗まれたり、医師が私物化したり横流ししていると見られる。

その医師たちは20%に相当する1万3千人が、ベネズエラに見切りをつけて国外に脱出してしまった。

こうした事態に憤慨した国民は政府に抗議するためデモを行い、連日数万人が全土で大統領退陣を要求している。


デモは過激化し、警官や治安部隊と衝突して双方が投石や火炎瓶、催涙ガスや放水銃を使っている。

3月29日に同国最高裁は議会の機能を停止し、最高裁が立法権を行使するという決定を下し、国民の怒りを買った。

最高裁は大統領と癒着していて、野党が多数を占めている議会の権限を剥奪したのでした。


その後最高裁は決定を撤回したが、デモ隊の標的になり、最高裁判所周辺で治安部隊と衝突を繰り返した。

4月7日に最高裁が今度は、マドゥロ大統領の最大の政敵、カプリレス氏の政治活動を15年間禁止する決定を下した。

カプリレス氏は大統領選に2回出馬し、前回も僅差でマドゥロ大統領に敗れていました。

破綻した国の生活

南米最大の産油国ベネズエラは2000年代から2014年頃まで、原油高に乗って経済成長し、南米有数の経済を誇っていました。

輸出の98%が原油で原油高のうちは良かったが、中国経済の悪化などで原油価格が下落するとすぐに経済破綻しました。

ベネズエラの原油は中東やアメリカのような「サラサラ」ではなく粘度が高いので、産出コストが高いのに価格は安い。


原油価格下落によってすぐに採算割れし、1バレル50ドルの現在も、産出するだけ赤字だと言われています。

だが原油しか輸出品はなく、契約した分は輸出しなくてはならないので、赤字で石油を輸出しています。

通貨ボリバルは10分の1以下に下落し、インフレ率は500%以上、輸入品はスーパーから消えました。


5年ほど前は好景気で湯水のようにお金を使っていたのだが、僅か1年ほどで南米最貧国に転落してしまいました。

政府は食料や日用品を配給制にして価格統制したが、これが物不足を助長してしまいました。

価格固定なのでスーパーに入荷すると住民が押し寄せて、瞬間的に全て売切れてしまいます。


3歳以下の子供は、生まれてから一度もアイスクリームを食べた事が無く、見たことすらない。

政府は工場を差し押さえて国営にし、強制的に稼動させているが、代金を支払わないので原料やエネルギーを調達できない。

価格統制は闇経済を生み出し、例えば50円で売られるチョコレートを買い占めて、500円で転売するようなブローカーも現われました。

破綻のスパイラル

食料と日用品は平等に配給することになっているが、ベネズエラには「配給する政府機関」が存在していません。

戦前戦後の日本で配給制が機能したのは「配給する政府機関」が存在し、役人が正直だったからでした。

ベネズエラの役人は配給する食糧や日用品を、闇商人に流すので、配給されません。


ベネズエラが破綻した原因を一言で言えば収入以上にお金を支出したからで、バブル期に先進国並みの支出を行っていました。

原油価格下落で収入がなくなり、少しは支出を減らしたのだが、元の貧困国の水準には戻せませんでした。

例えばバブル崩壊後の日本が、トイレが汲み取り式だった頃の生活に戻れるかと言えば、戻れっこありません。


ベネズエラ破綻は多くの点でソ連崩壊に似ていて、ソ連も高度成長してアメリカ並みに支出した時期があり、破綻まで支出を減らせなかった。

価格統制によって経済を維持しようとしたが闇経済を生んでしまい、通貨が暴落して外貨建ての支払い不能になり、ある日崩壊してしまいました。

ベネズエラは新たな借金を増やして古い借金を返済している状況で、国際的な多重債務者と言える。


原油価格が劇的に回復したら、ベネズエラ経済も回復すると思うが、それが何年後なのか誰にも分かりません。
http://www.thutmosev.com/archives/70961013.html


2017-05-07
ベネズエラ危機。ニコラス・マドゥロ政権は、もう持たない


いよいよベネズエラが最後の局面に入ったのかもしれない。この国は、これ以上どうにもならないところにまで追い込まれてきている。

ベネズエラは石油価格が暴落に入った2014年半ばから急激に経済悪化が進んで、2016年1月15日にはニコラス・マドゥロ大統領が「経済緊急事態」を宣言する騒ぎとなっていた。

それ以後、事態は悪化し続けるばかりで、2017年4月に入ってから抗議デモが首都カラカスだけでなく多くの都市で連日のように発生して数百万人が暴徒と化している。

それでもマドゥロ大統領は大統領の座にしがみついており、クーデターも噂されるようになっている。

ベネズエラがこのようになったのは、原油価格の暴落に原因がある。ベネズエラは産油国であり、輸出の95%を石油に頼っている国である。

つまり、この国の浮沈は石油価格にかかっていたわけで、石油が暴落したらこの国も危機に陥る構造だったのだ。原油価格は2014年の半ばから怒濤の如く暴落するようになっており、今もまだその傾向が続いている。

ベネズエラの国内経済は大混乱し、インフレ率は2015年で210%を記録していた。食料も、衣料品も、日用品も不足して、人々は何も買えない状態に陥ってしまった。


苦境のベネズエラ政府には、もう打つ手はない

そのためにベネズエラ政府は国営スーパーで配給制を始めるようになったが、それでも物資が手に入らない。そのため反政府デモもどんどん過激になっていき、今では火炎瓶が飛び交う始末だ。

政府はそれを徹底弾圧で臨んでいる。

警察では抗議デモを押さえられなくなって民兵すらも動員しているのだが、すでにこの抗議デモには野党も参加するようになっており、打倒されるのはデモ隊よりも政府の方になる確率が高まってきた。

2015年12月6日に国会議員選挙が行われてマドゥロ大統領率いる与党は惨敗しているので、本来はこの時にマドゥロ大統領は辞任すべきだった。

恐らくマドゥロ大統領は、2015年の時点で暴落していた石油価格が何とか値を持ち直して混迷が落ち着く方向に賭けていた可能性がある。しかし、その目論見は外れた。

では、マドゥロ大統領が辞任すればベネズエラは立ち直るのだろうか。ベネズエラの輸出が、ほぼ石油しかないのであれば、この国が立ち直るのかどうかは石油価格がどう推移するかで決まる。

石油価格が持ち直さないのであれば、政権が変わったところでベネズエラが正常化する要素はまったくない。

悪いことに石油価格は2017年に入った今も落ち込んだままだ。これはベネズエラにとって「最悪が継続する」ということである。

アメリカの巨大石油企業であるエクソンモービルやシェブロンはすでに2017年には企業体質を改善して原油価格が40ドルから50ドルで利益を出せる体質となったのは2017年の四半期決算を見ても明らかだ。

しかし、ベネズエラの国営石油企業は非効率なまままったく改善されていない。このままでは、ベネズエラ政府には、もう打つ手はない。

インフレ率はさらに上昇し400%に跳ね上がっている。

ベネズエラの失業率は2014年の石油暴落から30%に跳ね上がっており、2017年の推計は31.43%なのだが、実質的には40%を超えていると言われている。

追い込まれたベネズエラ・マドゥロ大統領。ベネズエラはもう国家崩壊寸前であり、どうにもならないところにまで追い込まれてきている。


劣悪な状況になってしまっているベネズエラ国内

現在のベネズエラは、経済停滞と、物不足と、失業と、インフレが同時に起きているわけで、これは典型的な「スタグフレーション」と言える。

様々な局面の経済状況の中で、最悪の局面を示しているのが、この「スタグフレーション」であるのは言うまでもない。

少し考えればそれがどれほどひどい状況なのか想像できるはずだ。何しろ仕事がなくなって、モノもなくなって、かろうじて手に入るモノは今までの10倍も20倍も高い価格が付くのだ。

(地獄に落ちたベネズエラ。インフレと食料不足と略奪の嵐に)
https://www.bllackz.net/blackasia.php/content/20160621T0043310900.html


手に入らないのは贅沢品のようなどうでもいいものではない。牛乳、米、肉、卵、野菜、果物、コーヒー、洗剤、トイレットペーパーのような、日々暮らす上で大切なものである。

ベネズエラでは新聞社や出版社も続々と廃刊に追い込まれているのだが、これは弾圧の結果そうなったわけではない。その前に印刷するための「紙」が手に入らなくなってしまったからである。

すでにベネズエラという国に見切りをつけて周辺国に脱出する国民も多く、2016年の時点で150万人以上もの国民がベネズエラから逃げ出したとも言われている。

中には、着の身着のまま、一文無しで逃げ出す国民もいると言われているが、逃げ出しているベネズエラ人の多くは富裕層である。大半のベネズエラ人は逃げ出す金も余裕もなく、国内にとどまるしかない。

仕事もなく、食べるモノもなく、金もないので、犯罪率も急上昇している。

中南米はもともと犯罪率が高い地域として知られているが、ベネズエラも例に漏れず、今では世界最悪と言われているホンジュラスを超えるのではないかと言うNGO団体もある。

ホンジュラスを超える治安悪化なら、世界最悪の部類であると言っても過言ではない。

(行ったら殺される。手の付けられない無法地帯、ホンジュラス)
https://www.bllackz.net/blackasia.php/content/20130401T1325000900.html

ベネズエラで起きている抗議デモ。事態はどんどん最悪の方向に向かって突き進んでいる。


ニコラス・マドゥロ政権は、もう持たない

公務員や警察も困窮しているので汚職や賄賂が蔓延して、腐敗が広がっており、それがベネズエラの治安をより悪化させているとも言われている。

石油依存から脱却して、国内の産業を多角化するという政策は長期的な施策であり、急場をしのぐ政策にはなり得ない。

そもそもこの産業の多角化もベネズエラは難しいと言われている。なぜなら、ベネズエラは主要な産業を前チャベス大統領が次々と国有化してしまっていたからだ。

国有化して政府が価格統制しようとしていたのだが、これがベネズエラの産業を停滞させる原因となった。

ベネズエラが95%もの石油依存になってしまったのは、非効率な国営企業で企業の競争力が削がれたからである。

ベネズエラのチャベス大統領は2007年に石油事業を完全に国有化するため、アメリカのエクソンモービルを追い出して石油合弁資産を奪い取ってしまった。

そして、ベネズエラは石油価格の決済をドル建てを止めるべきだと2007年11月17日のOPEC(石油輸出国機構)で主張し、ドル通貨基軸からの脱却を訴えた。

それは、南米からアメリカを追い出し、中国やロシアと組むことによってアメリカの覇権を奪い取ろうとするチャベス前大統領の試みのひとつだった。

ベネズエラは反米国家としてロシアや中国やブラジルと共にアメリカ包囲網を作ろうとしていたのだ。

しかし2011年になるとチャベス大統領は癌になり、「自分が癌になったのはアメリカの陰謀だ」と叫びながら2013年に死亡し、ベネズエラ政府は石油暴落によって国家崩壊寸前にまで追い込まれる結末となった。

ニコラス・マドゥロ政権は、もう持たない。

2017年5月3日、ベネズエラの北部にあるアメリカの自治領プエルトリコが7兆8000億円の負債を抱えて破産している。

次の「終わり」がベネズエラであったとしても不思議ではない。

ニコラス・マドゥロ政権に抗議するデモ隊。ニコラス・マドゥロ政権は、もう持たない。本来は2015年に辞任すべきだったが、マドゥロ大統領は今も大統領の座を降りるのを拒絶している。
https://www.bllackz.net/blackasia/content/20170507T0158370900.html

2016-06-21
地獄に落ちたベネズエラ。インフレと食料不足と略奪の嵐に

反米で熱狂的に自国を愛していたウゴ・チャベス大統領が2013年3月5日に死亡してから後継者であるマドゥロ大統領が後を継いだ。

しかし、2014年から石油が暴落しはじめて一気に国家体制がおかしくなり、2016年に入った現在は「もはやベネズエラは死んだ」と言っても過言ではない状況になってしまっている。

ウゴ・チャベス大統領はアメリカから石油利権を奪い取って国民に還元していたが、これから起きるのはアメリカの石油メジャーがその利権を奪い返す動きである。

ウゴ・チャベス大統領が死んだら、こうした動きが出てくるというのは最初から分かっていた。

アメリカの石油メジャーであるエクソンやシェブロンのようなスーパーメジャーから利権を奪い取った国家は、必ず報復されていく。

ホメイニ政権のイラン、フセイン政権のイラクも報復されて惨憺たる状況になったし、これからはアメリカを裏切ったサウジアラビアも同じ目に遭うはずだ。

ベネズエラもいずれは石油利権をスーパーメジャーに奪い返されることになる。


ベネズエラではあちこちで略奪事件が起きている

ベネズエラは2016年1月に非常事態宣言を発令した。しかし、まだ国家破綻宣言を行っていない。とは言いつつも、すでにベネズエラは死んだも同然だと言われている。

政治も、経済も、行政も、市民生活も、機能していない。

石油価格の下落は50ドル前後で一息ついた。しかし、それでベネズエラが蘇生したというわけではなく、むしろ経済政策の失策で状況はますます悪化している。

日用品は不足し、世界最悪のインフレ率に経済が麻痺し、しばしば停電し、役所は1週間に2日しか開かない。抗議デモ、暴動、殺人、略奪が横行し、治安も急激に悪化しているのだが、警官は打つ手がない。

マドゥロ大統領はこうした危機を打開することができず、「アメリカが悪い、アメリカの陰謀だ」と責任転嫁するばかりで何もしないし、する能力もない。

政治が機能していなくても国民の生活は止まらないし、毎日食べていかなければならない。

腹を空かせた国民は食料を求めて数時間も店に並ぶ必要がある。妊婦も必死で並んで、そのまま倒れて出産してしまうような事件も起きている。

それでも何も手に入らないことが多くなると、次第に暴力的な傾向を帯びるようになっていった。

略奪の横行だ。

現在、ベネズエラではあちこちで略奪事件が起きている。国民は飢餓状態と化しており、もはや一刻の猶予もない状況なのだ。新生児も食べるものがなくて毎日7人は「飢餓」で死んでいる状況になっているという。

ハイパーインフレで経済も死んでおり、食料店にはわずかな食料しか置かれていない。

その「わずかな食料」を目がけて、国民が徒党を組んで店の略奪に走るようになっていったのだ。

ハイパーインフレで経済も死んでおり、食料店にはわずかな食料しか置かれていない。その「わずかな食料」を目がけて、国民が徒党を組んで店の略奪に走るようになっていったのだ。


最終的には数千人もの人々が略奪に加担した

すでに略奪事件は2015年から発生していた。

2015年7月31日にはボリーバル州サンフェリックス市でスーパーマーケット4店が組織的な略奪に遭ったが、この時に1人が射殺されて、60名が逮捕された。

2015年のベネズエラのインフレ率は180%。今年のインフレ率はさらに跳ね上がって700%になると予測されている。こんな状況ではモノを買うことなどできない。

電力の供給も止まり、資源国家であるにも関わらずガソリン価格も暴騰する中で事業がまともに運営できるはずもない。

ベネズエラ社会では2016年の失業率は15%を超えると言われている。

仮に仕事があっても、賃金を出せないほどすべての企業が追い込まれているので、失業していないことは慰めにもならない。人々は「もう生きていけない」状況になっている。

そのため、ベネズエラ各地で略奪事件が延々と続いて、今年に入っても事件は増え続けている。2016年の最初の3ヶ月だけでも100件強の略奪事件が起きている。

5月11日にはアラグア州のマラカイの食料品スーパーで数百人にも及ぶ国民が殺到したのが国際ニュースにもなった。

さらに2016年6月14日には、北部スクレ州クマナでも大規模略奪事件が起きて、この時は数十店が破壊されて略奪された。

この略奪は計画されたものではなく、自然発生的に起きたというところにベネズエラの国民の苦境がある。

ギャングがまずどこかの店を襲撃すると、それを見ていた国民が殺到して一緒になって店を襲いはじめ、略奪を行ったのである。ギャングの行動を止めるのではない。加担したのだ。

最終的には数千人もの人々が略奪に加担したと言われ、現在のところ400人近い逮捕者が出ている。もちろん、略奪には女性も混じっていた。

防犯カメラもあったのだが、飢えた人々は、もうなりふり構わない状況になっている。

こうした暴動も起きているのだが、その前に「食べ物をよこせ」というデモが毎日のように繰り広げられており、警察隊との衝突がどんどんひどいものになっている。

ベネズエラ各地で略奪事件が延々と続いて、今年に入っても事件は増え続けている。2016年の最初の3ヶ月だけでも100件強の略奪事件が起きている。


石油価格はベネズエラがコントロールできない

悲惨な危機状況の中で、ベネズエラではカネを介さない物々交換が復活しているという。

しかし、こうした物々交換をいかに効率良くやったところで、物資の不足は決定的になっているわけで、ベネズエラが立ち直るわけではない。

危機に対応できていない以上、ベネズエラは国家崩壊せざるを得ない。

マドゥロ大統領の任期は2019年まであるのだが、それまで任期を全うできるかどうかというよりも「今年持つかどうか」が問われている状況だ。

ベネズエラの国家崩壊は南米諸国を崩壊の連鎖に陥れる。ベネズエラと共に危機に陥る可能性があるのは、南米最大の経済国家であるブラジルだ。

ブラジルもまた石油利権を独り占めにするためにアメリカの石油企業を追い出した国家であり、現在は政治危機・経済危機に瀕している。(ブラジルのルセフ大統領はアメリカの石油企業を敵に回した)

アメリカ政府はもちろん一切の介入をしない。救済もしないし、崩壊を加速させることもしない。

なぜなら、マドゥロ大統領自身が「これはアメリカの陰謀だ」と喚いているので、アメリカ政府は誤解を避けるために何の介入もできないのである。

マドゥロ大統領には危機打開の能力がなく、アメリカの介入もなく、周辺国もベネズエラを支える力がないのであれば、ベネズエラが苦境を脱するかどうかは、石油価格が奇跡的に暴騰するかどうかにかかっている。

輸出品の95%が石油であるベネズエラは、石油価格が復活しない限り、国の危機は打開できない。

しかし、その石油価格はベネズエラがコントロールできるものではなく、上昇するとしてもいつ上昇するのか誰にも分からない。

石油が上昇するのが早いのか、ベネズエラが崩壊するのが早いのか。今の状況を見れば、ベネズエラの崩壊が先に来るほうに賭ける人が多いはずだ。

それほどまでベネズエラは追い詰められている。

石油が上昇するのが早いのか、ベネズエラが崩壊するのが早いのか。今の状況を見れば、ベネズエラの崩壊が先に来るほうに賭ける人の方が多いはずだ。それほどまでベネズエラは追い詰められている。
https://www.bllackz.net/blackasia.php/content/20160621T0043310900.html


http://www.asyura2.com/13/ban6/msg/780.html

[番外地6] 中川隆 阿修羅番外地 相場・経済・社会関係投稿集 中川隆
70. 中川隆[-7606] koaQ7Jey 2017年5月18日 18:54:50 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

経済破綻したベネズエラの状況 富裕国から最貧国へ
http://www.asyura2.com/13/ban6/msg/780.html
http://www.asyura2.com/13/ban6/msg/571.html#c70
[近代史02] 小沢一郎先生を襲った恐怖とは 中川隆
46. 中川隆[-7605] koaQ7Jey 2017年5月18日 23:00:47 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

2017.05.18
トランプ大統領を懲罰すべきだとモサドの元長官は語り、イスラエルの閣僚はシリア大統領暗殺主張

イスラエルの情報機関モサドを1990年代に率いていたシャブタイ・シャビトは5月17日、ドナルド・トランプ大統領を懲罰すべきだと語った。トランプがロシアのセルゲイ・ラブロフ外相へイスラム国(ダーイッシュ。IS、ISIS、ISILとも表記)に関する重要な情報源を危険にさらす情報を伝えたとワシントン・ポスト紙が15日に報じたことを受けてそのように発言したようだ。

イスラエルはサウジアラビアと同じように、1970年代の終盤からムスリム同胞団やサラフィ主義者を戦闘員の中心とする戦闘集団の編成、訓練、武器/兵器の提供などを行ってきた。当初の目的はソ連軍との戦闘だが、今では中東や北アフリカを侵略、支配する手先として使っている。

2001年9月11日にニューヨークの世界貿易センターやバージニア州アーリントンにある国防総省本部庁舎(ペンタゴン)が攻撃された際、ジョージ・W・ブッシュ政権はアル・カイダが実行したと詳しい調査をせずに断定、中東を侵略する雰囲気を作っていった。

しかし、アル・カイダという武装集団が存在しないことは本ブログで何度も指摘してきた。ロビン・クック元英外相も指摘しているように、アル・カイダとはCIAがアフガニスタンでロシア軍を潰すために雇い、訓練した数千名に及ぶムジャヒディン(聖戦士)のコンピュータ・ファイル、つまり傭兵のデータベースを意味している。

5月16日、イスラエルで住宅建設大臣を務めているヨアブ・ガラントはシリアのバシャール・アル・アサドを暗殺するべき時がきたと主張した。2016年8月8日にはヒラリー・クリントンを支援していたマイク・モレル元CIA副長官(2011年7月1日から9月6日、12年11月9日から13年3月8日の期間は長官代理)も似たことを公言している。チャーリー・ローズの番組で、ロシア人やイラン人に代償を払わせるべきだと語ったのだ。それについてローズはロシア人とイラン人を殺すという意味かと質問、モレルはその通りだと答えている。

その前、2015年11月5日にロシアのメディアRTを創設、ウラジミル・プーチン露大統領の顧問も務めていたミハイル・レシンがワシントンDCのホテルで死亡した際も殺人説が出ていたが、モレルの殺害発言後、2016年11月8日にアメリカのロシア領事館で副領事が死亡、12月19日にはトルコの美術館でトルコ駐在大使が射殺され、12月20日にはロシア外務省のラテン・アメリカ局幹部がモスクワの自宅で射殺され、12月29日にはKGB/FSBの元幹部の死体が自動車の中で発見され、17年1月9日にはギリシャ駐在のロシア領事がギリシャのアパートで死亡、1月26日にはインド駐在大使が心臓発作で死亡、そして2月20日にはビタリー・チュルキン国連大使が心臓発作で急死している。

2016年9月6日にはプーチン大統領の公用車を運転していた人物がモスクワで交通事故のために死亡しているが、ガラント発言からプーチン暗殺を連想した人もいるようだ。

こうしたことを考えると、イスラエルやアメリカの手先として戦ってきたアル・カイダ系武装集団やダーイッシュがイスラエルを攻撃せず、侵略戦争を推進してきたアメリカの要人たちが身の危険を感じずに生活していることは不思議でない。

しかし、イスラエルとダーイッシュが全く戦わないというわけでもない。昨年11月、ゴラン高原でダーイッシュとイスラエル軍が交戦したと伝えられているのだが、4月22日にイスラエルのモシェ・ヤーロン国防相は交戦の後にダーイッシュ側から謝罪があったと語っている。詳細は明らかにされていないが、間違って攻撃したということだろう。

このヤーロンは昨年1月19日、INSS(国家安全保障研究所)で開かれた会議で、イランとダーイッシュならば、ダーイッシュを選ぶと発言したという。イスラエルとダーイッシュとの関係を示す発言だが、そうしたことを主張するイスラエル人は彼以外にもいる。

アメリカではイスラエルを批判することは即、キャリアの崩壊を意味する。トランプの周辺にはイスラエル人脈が張り巡らされているが、それにもかかわらず、ここにきてイスラエル政府はトランプを嫌っている。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201705180002/
http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/296.html#c46

[番外地6] グローバリズムの世界 中川隆
60. 中川隆[-7604] koaQ7Jey 2017年5月19日 09:46:32 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

近年繰り返されてきた、アメリカ(グローバリスト)の戦略

この間アメリカ【グローバリスト)が他国に干渉し、支配するための戦略は

「民主化→民営化→グローバル化」

という形で総括することが出来る


一段階目の民主化とは複数政党制を実現し選挙を行わせることだ。選挙が行われた結果アメリカに都合の悪い候補者が当選したときに、選挙が不正であったと言いがかりを付け、デモを先導して好ましい候補が勝つまで選挙をやり直すことが出来る。民主化とは外部から干渉しやすくさせる制度なのである。

また選挙には金がかかる。だから民主化されれば金を貸す勢力の影響力が増すことは必然である。更にメディアを握ることにより、好ましい方向に世論を誘導することが出来る。アメリカのいう民主化とは金と情報による支配を容易にする制度なのである。

アラブの春、シリア、そしてウクライナへの介入は全てこのシナリオによって反政府勢力が組織され工作が行われてきた。

第2段階が「民営化」である。国家直轄の資源産業や、社会的インフラを司る公的サービスを民間に行わせる。「民営化」といえばマスコミの世論誘導によってプラスイメージが振りまかれているが、民営化とは「私有化」であり、市場原理に晒すということは、私益追求の場になることを意味する。従って、公共の福祉や、資源の最適配分は保証されようがない。かくして新興財閥を成長させ、政治への影響力を強めていく。

民営化のための一つの手段が、政府への融資である、「民主化」された政府は、国民の支持を集めるためばら撒きに走り、必然的に財政赤字になる。その場合金貸しや新興財閥の融資に頼らざるを得なくなるが、その際に国有企業が担保に取られる。そして、ほとんどの場合返済できず、国有企業は金貸しや新興財閥の手に落ちることになる。

最後に「グローバル化」である。この場合概ね二つの道がある。一つはヘッジファンドの介入によって通貨を不安定化させ、通貨の暴落や株価の暴落を起こす。通貨や株価の暴落によってその国の経済を破綻させ、IMF(国際通貨基金)の直接管理に置く。最近では、韓国やインドネシアがその災禍を受けた。IMFは金貸しの本丸の一つであり。国家経済は食い物にされ、主要企業は金貸し(海外資本)たちの手に分配される。

もう一つは政府や国会から金利や通貨発行量の決定権を奪い取り中央銀行にその権限を移行させることである。日本では1997年の日銀法改正がそれにあたる。通貨発行量(もしくは金利)の決定権が手に入れば、金利を上げる(もしくは通貨発行量を下げる、結果的に金利は上がる)ことで、金融市場に資本を呼び込むことや、生産拠点を海外に移転させることなど自由に操作することが容易になる。資本の大量の移動、生産拠点の国際化

これによって産業は空洞化し国民経済は弱体化する。

そして、巨大化する資本と、国際化する生産を土台にして、それを規制する機関として国家の上位に世界統一政府を構想する。これがグローバリストたちの最終的な目標である。
http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&t=6&k=2&m=326613

http://www.asyura2.com/13/ban6/msg/711.html#c60

[お知らせ・管理21] 2017年5月 削除依頼・削除報告・投稿制限連絡場所。突然投稿できなくなった方は見てください。2重投稿削除依頼もこちら 管理人さん
186. 中川隆[-7603] koaQ7Jey 2017年5月19日 09:52:25 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]
>>184
ここは CIA直営掲示板で、ガス抜きが目的だから、真実を明らかにする投稿を何度も繰り返されるとみんなが困るんだよ。

阿修羅政治板でアホが大騒ぎしている不正選挙というのも


選挙が行われた結果アメリカに都合の悪い候補者が当選したときに、選挙が不正であったと言いがかりを付け、小沢一郎みたいな体制側に好ましい候補が勝つまで選挙をやり直させる。

また選挙には金がかかる。だから民主化されれば金を貸す勢力の影響力が増すことは必然である。

更にメディアやインターネット掲示板を握ることにより、好ましい方向に世論を誘導することが出来る。

アラブの春、シリア、そしてウクライナへの介入は全てこのシナリオによって反政府勢力が組織され工作が行われてきた。


http://www.asyura2.com/13/kanri21/msg/484.html#c186

[昼休み53] 女子高生コンクリート詰め殺人事件 中川隆
108. 中川隆[-7602] koaQ7Jey 2017年5月19日 10:42:37 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

飯島愛はこういう仕事をしていたんでしょうね:


2012-06-05 タラ・チョーダリー。インド映画界の裏側の高級売春マダム


インドのベンガル語やテルグ語で上映されている低予算映画の女優をしていたタラ・チョーダリーという女優がいるのだが、彼女が2012年4月8日に「売春幇助」で逮捕されている。

彼女自身も妖艶な女優だったが、暴力夫に暴行されたり離婚をちらつかせられたりして夫に言われるがままに売春宿のオーナーになることを決意していた。

そして、チェンナイやアーンドラ・プラデーシュから若い女性を集めて、彼女の人脈を使って、政治家や権力者や金持ち相手に大々的にコールガールとして斡旋していた。
https://www.bllackz.net/blackasia/content/20120605T0821540900.html
http://www.asyura2.com/13/lunchbreak53/msg/458.html#c108

[お知らせ・管理20] これが阿修羅に巣食う電通工作員 中川隆
87. 中川隆[-7601] koaQ7Jey 2017年5月19日 10:57:58 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

近年繰り返されてきた、アメリカ(グローバリスト)の戦略

この間アメリカ【グローバリスト)が他国に干渉し、支配するための戦略は

「民主化→民営化→グローバル化」

という形で総括することが出来る


一段階目の民主化とは複数政党制を実現し選挙を行わせることだ。選挙が行われた結果アメリカに都合の悪い候補者が当選したときに、選挙が不正であったと言いがかりを付け、デモを先導して好ましい候補が勝つまで選挙をやり直すことが出来る。民主化とは外部から干渉しやすくさせる制度なのである。

また選挙には金がかかる。だから民主化されれば金を貸す勢力の影響力が増すことは必然である。更にメディアを握ることにより、好ましい方向に世論を誘導することが出来る。アメリカのいう民主化とは金と情報による支配を容易にする制度なのである。

アラブの春、シリア、そしてウクライナへの介入は全てこのシナリオによって反政府勢力が組織され工作が行われてきた。

第2段階が「民営化」である。国家直轄の資源産業や、社会的インフラを司る公的サービスを民間に行わせる。「民営化」といえばマスコミの世論誘導によってプラスイメージが振りまかれているが、民営化とは「私有化」であり、市場原理に晒すということは、私益追求の場になることを意味する。従って、公共の福祉や、資源の最適配分は保証されようがない。かくして新興財閥を成長させ、政治への影響力を強めていく。

民営化のための一つの手段が、政府への融資である、「民主化」された政府は、国民の支持を集めるためばら撒きに走り、必然的に財政赤字になる。その場合金貸しや新興財閥の融資に頼らざるを得なくなるが、その際に国有企業が担保に取られる。そして、ほとんどの場合返済できず、国有企業は金貸しや新興財閥の手に落ちることになる。

最後に「グローバル化」である。この場合概ね二つの道がある。一つはヘッジファンドの介入によって通貨を不安定化させ、通貨の暴落や株価の暴落を起こす。通貨や株価の暴落によってその国の経済を破綻させ、IMF(国際通貨基金)の直接管理に置く。最近では、韓国やインドネシアがその災禍を受けた。IMFは金貸しの本丸の一つであり。国家経済は食い物にされ、主要企業は金貸し(海外資本)たちの手に分配される。

もう一つは政府や国会から金利や通貨発行量の決定権を奪い取り中央銀行にその権限を移行させることである。日本では1997年の日銀法改正がそれにあたる。通貨発行量(もしくは金利)の決定権が手に入れば、金利を上げる(もしくは通貨発行量を下げる、結果的に金利は上がる)ことで、金融市場に資本を呼び込むことや、生産拠点を海外に移転させることなど自由に操作することが容易になる。資本の大量の移動、生産拠点の国際化

これによって産業は空洞化し国民経済は弱体化する。

そして、巨大化する資本と、国際化する生産を土台にして、それを規制する機関として国家の上位に世界統一政府を構想する。これがグローバリストたちの最終的な目標である。
http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&t=6&k=2&m=326613

阿修羅も CIA直営掲示板で、一般大衆の不平不満のガス抜きが目的なんでしょうね。

阿修羅住人が大騒ぎしている不正選挙とか小沢一郎崇拝というのも CIA工作員が扇動しているのですね。

選挙が行われた結果アメリカに都合の悪い候補者が当選したときに、選挙が不正であったと言いがかりを付け、小沢一郎みたいな国際金融資本に好ましい候補が勝つまで選挙をやり直させる。

また選挙には金がかかる。だから民主化されれば国際金融資本の影響力が増すことは必然である。

更にメディアやインターネット掲示板を握ることにより、好ましい方向に世論を誘導することが出来る。

アラブの春、シリア、そしてウクライナへの介入は全てこのシナリオによって反政府勢力が組織され工作が行われてきた。


そういえば、CIA工作員の 『知る大切さ』氏も必死に『アラブの春』を称賛していましたね:

希望的観測 2017年 民主化運動 (日本の春)は訪れるか?
http://www.asyura2.com/17/senkyo222/msg/643.html
投稿者 知る大切さ 日時 2017 年 3 月 20 日


僕が『アラブの春』の正体をばらすコメントを書いたら速攻で削除されてしまいました。


http://www.asyura2.com/11/kanri20/msg/603.html#c87

[お知らせ・管理21] 2017年5月 削除依頼・削除報告・投稿制限連絡場所。突然投稿できなくなった方は見てください。2重投稿削除依頼もこちら 管理人さん
187. 中川隆[-7600] koaQ7Jey 2017年5月19日 11:02:41 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

そういえば、CIA工作員の 『知る大切さ』氏も必死に『アラブの春』を称賛していましたね:

希望的観測 2017年 民主化運動 (日本の春)は訪れるか?
http://www.asyura2.com/17/senkyo222/msg/643.html
投稿者 知る大切さ 日時 2017 年 3 月 20 日


僕が『アラブの春』の正体をばらすコメントを書いたら速攻で削除されてしまいました。

http://www.asyura2.com/13/kanri21/msg/484.html#c187

[リバイバル3] オールド マランツ 中川隆
29. 中川隆[-7599] koaQ7Jey 2017年5月19日 14:25:52 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

VintageAudio
http://vintage-audio.jp/

岡山県 の ヴィンテージ オーディオ 専門店
1950-60年代のオーディオ機材 / 修理・レストア / レコード販売


Vintage Audio(ヴィンテージ・オーディオ)

ネクストイノベーション株式会社
オーディオ事業部 担当者:大塚

〒706-0224 岡山県玉野市八浜町大崎430-12

TEL: 0863-53-9922
FAX: 0863-53-9655

メール:vintageaudio@csis.jp

[店舗営業時間]
10〜22時(平日)/13〜22時(土・日・祝日)

※ご来店の際は場所がわかり難い為、事前にご連絡頂ければご案内致します。

地図
https://www.google.com/maps/place/%E6%97%A5%E6%9C%AC,+%E3%80%92706-0224+%E5%B2%A1%E5%B1%B1%E7%9C%8C%E7%8E%89%E9%87%8E%E5%B8%82%E5%85%AB%E6%B5%9C%E7%94%BA%E5%A4%A7%E5%B4%8E%EF%BC%94%EF%BC%93%EF%BC%90%E2%88%92%EF%BC%91%EF%BC%92/@34.531147,133.92109,16z/data=!4m5!3m4!1s0x3553fa43dd4ad29f:0x99c86a7a43520717!8m2!3d34.5311474!4d133.9210905?hl=ja-JP

Marantz(マランツ)Model 1 / Model 4 オーバーホール 2台 2017/03/24
http://vintage-audio.jp/?p=1491


Marantz(マランツ)Model 1 / Model 4
http://vintage-audio.jp/wp-content/uploads/2017/03/15-2.jpg


お客様よりMarantz(マランツ)Model 1 / Model 4 オーバーホールを2台お預かりしました。

岡山にある某ヴィンテージオーディオ店から購入し、しばらくして調子が悪いので 20万円掛けてオーバーホールを行ってもらったが全く改善しないので、一度診て欲しいという依頼がありました。

■症状

・マスターボリュームを回すと激しくガリ音が出る
・ステレオで使用しているのだけど、マスターボリュームの位置が全く違う(11時と3時)
・時々バリバリという大きな音が発生する
・音が歪みっぽい


■所見

・カップリング・コンデンサを複数ヶ所SPRAGUEのブラックビュティー160Pに交換されているが、定数・定格のことなるコンデンサで交換されている

・交換されているコンデンサも絶縁不良となっているモノも数点ある。オリジナルのバンブルビーは全て絶縁不良となっている

・部品交換時の半田付けが下手なのか、他と接触しかかっている個所も複数ある
・片側、電源のブロック(電解)コンデンサの1つが容量抜け
・配線を半田ごてで焼いて心線が剥き出しになり、他と接触しかかっている個所が複数ある
・片側、セレン整流器不良
・真空管のエミ減4本
・電源ケーブルの劣化し外皮がボロボロになっている

※写真はオーバーホール前の様子

■処置/オーバーホール

・電解コンデンサー全交換(ツイストは内部を入れ替え)
・カップリング・コンデンサ全交換(メタライズド・フィルム【ハーメチックシールタイプ】)
・真空管選別・調整(真空管は全てMullard製(Blackburn工場製))
・セレン整流器交換
・電源ケーブル交換
・内部ワイヤー一部交換
・接点部クリーニング
・外装クリーニング
・測定

※写真はオーバーホール後の様子


私も知っている某ヴィンテージ系のオーディオ店で購入されオーバーホールを受けたモノということですが、酷い状態でした。

交換されているカップリング・コンデンサは規格・定格が全く異なった部品に交換され、真空管も6本中4本がエミ減球。電源は不良となったブロックコンデンサの容量を補うため、電源ユニットの中に電解コンデンサを追加されています。

また、部品交換時の半田付けが下手で他と接触しそうになっている個所も多々あり、半田ごてで配線を焼いている箇所も多々あります。

動作時にバリバリと大きい音が出ていたのは、この半田付け不良個所によるものでした。

まぁ、これでは音は出ていても Marantz#1 の本来の音質や性能は、全く望めないという状態でした。


オーバーホールでは、コンデンサ系は全て交換となりました。

カップリング・コンデンサは、オリジナル同様のメタライズド・ポリエステルフィルムコンデンサ、一部定数の関係でペーパーで、信頼性の高いハーメチックシールタイプに交換しました。

ブロックコンデンサ(ツイスト)は、オリジナルで交換できる部品がありませんので、外観を維持するため内部に通常のラジアルタイプの電解コンデンサに入れ替えました。(※写真で缶を切って導通アルミテープで巻いているがわかると思います。)

真空管は Mullard製にノイズと2台のゲインを揃えるため選別して6本交換しました。

電源ユニットはセレン整流器と片側の電源ケーブルを交換しワイヤーも一部交換しました。

外装は、真鍮のツマミが錆がきていましたので再度磨き、パネルもクリーニング、ビスも欠損していたり規格の違うネジが入っていたので、追加や交換をしました。

仕上がりは、写真で確認して頂ければよいのですが、電気的は正常に外観的にもキレイになりました。お客様は、仕上がりを見てビックリされ、まるで新品みたいと喜んで頂けました。

音質的も、Marantz 独特の繊細かつ美音が蘇りました。
(ただ、やはりアメリカ製のアンプだなぁ〜と思います)

まぁ、ともあれこうしてMarantz#1は復活した訳です。

この様にオーディオ店で購入したからといって、完全に修復されているとは言えませんし、やはりこれだけ修復するには結構な費用が掛かります。

点検や検査も承りますので、お気軽にご相談下さい。
http://vintage-audio.jp/?p=1491


ヴィンテージオーディオ専門店 VintageAudio 5月14日 4:08

Marantz#2×2台、Marantz#7 のオーバーホールをご依頼頂きましたぁ〜!

これで、Marantz#2×4台、Marantz#1、Marantz#6、Marantz#7になった…大変だわ😅

下の記事の続きで、弟さんからお預かりした Marantz#2×2台、Marantz#7 です。
また、Marantz のオーバーホールが増えたぁ〜

弟さんの方にも、Marantz オーバーホール中 何も聴けれないから、何かアンプ貸して欲しいと要望され、LEAK ヴァリスロープステレオ+ LEAK STEREO20 を貸出しして帰って来たのですが、弟さんの方も、LEAKって凄いなぁ〜何でこんなに音が良いのって・・・?

内心、おぃおぃ。。。Marantz ばっか下取りしたら大変な事になっちゃうよ・・・と、正直焦ってます
https://www.facebook.com/ni.vintageaudio/?fref=ts

修理について


1950〜60年代に製造された機材は、既に製造後50年以上を経ています。途中で修理したモノもあれば、オリジナルのまま経過したモノもあるでしょう。いずれにしても、メンテナンスを行わず使用する事は非常に危険です。

当店では、姉妹サイトのGarrard(ガラード)でも同じポリシーですが、基本的にレストア同等の修理を行います。

────────────────────────────────

レストア 英(restore=回復する)とは、老朽化などの理由により劣化した、もしくは故障した機材を修復し、発売当時の性能に復活させること。

■貴方の機材は本当に正常ですか?

現在ヴィンテージ機材は、オークション等の普及により誰でも安価で購入できるようになりました。

そして、内容がどうであれ一応音さえ出れば正常という思われている方が多いのです。

半世紀以上経て何も修理を行わず、正常な動作ができる家電があるでしょうか?オーディオ機材も家電なのです。

一応出ている音も、適切な修理を行い調整された機材から出る音は、全く違うのです。歪っぽくボケボケした音が1950年代のHiFi機材のサウンドではありません。もちろん機材のグレードやシステム構成にもよりますが、繊細かつ明瞭でダイナミックレンジの広いサウンドです。

例えば未整備のボケた音でも、クラッシックやJazz等の古いソースであれば何となく雰囲気で鳴ります、J-popやロック等現在のレスポンスを要求されるソースをかけると、とたんに馬脚を露わします。またはボケた音を太い音と勘違いされている方も多くいます。

適切に修理された 1950年代の HiFi機材では、ソースに関係なく忠実に再現します。逆に解像度が高すぎてレコーディングの粗を出し、ソースを選ぶ機材も存在するのです。

お店で完動品(メンテナンス済)で購入していても、そのお店の修理能力や部品の在庫や調達ルートがない為に、適切な修理が行えてないモノも多数あります。

また、専門店では完動品として販売する為に適切(完全)な修理ができない場合があります。

通常、適切(完全)な修理を行う場合、部品代と真空管代でかなり高額になります。それを最初から販売価格に載せてしまうと販売金額が通り相場よりかなり高額となってしまい、売り物にはならないでしょう。ぼったくりのお店という烙印を押されかねません。

当店では修理内容に応じた、またお客様のご予算に応じた修理を行っております。

基本性能が維持できる範囲で、低価格部品を使っての修理も行いますし、オリジナル同等規格のディスコン部品を使っての修理も行います。

この内容を修理前にお客様とキチンと打ち合わせを行い、ご了解頂いた上で修理を開始しますので、ご安心下さい。
http://vintage-audio.jp/?page_id=10
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/635.html#c29

[リバイバル3] ジャズ喫茶は音楽がわからないアホが道楽でやるもの 富山誠
22. 中川隆[-7598] koaQ7Jey 2017年5月19日 14:45:07 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

PRO CABLE - ネット上の大デマが暴露されました!!-


超高級オーディオのジャズ喫茶の音が、自分のミニコンポに負けていた!!!
という、なんと言っていいか分からないような、涙が出てきそうな告発です!!


29番さんの告発: 超高級オーディオのジャズ喫茶が、自分のミニコンポに負けていた!!

いつも、お世話になっております。○○です。

昨日、桜を見に行った途中で喫茶店を発見し、人生で初めてジャズ喫茶に入りました。

超高級オーディオなるもので簡単な試聴をさせて頂きました。

沢山機材が立ち並んでおり、恐らく一千万円は超えているとみました。

(プロケーブル注:実態は、スピーカーも入れると、おそらく三千万を越えているでしょう!)

しかし、出てきた音は私が焦点合わせをしたミニコンポに負けていました。
(小さいので、音の量だけはミニコンポが負けますけど…)

全然ダメです。モコモコで音がデカイだけでしたね。。。

音は悪かったです。。

あそこまでお金をかけている機材で聞けたのは人生で初めての経験となりましたが、一言で大したことないな。といった感想でした。


もう、プロケーブル社製しか考えられません。参りました…(笑)

どうか、宜しくお願い致します。

○○

-------------------------------------------------------

29番さん再登場!: 音の焦点が合った音とは!

面白いなと思ったのは、陽水さんの『声』で焦点合わせしているから、ヴォーカルものが良いのかと予想していたら、な、なんとジャズの楽器の音が素晴らしかったことなのです。(←特にライブものです。ビルエバンスの古いライブもののやつで人の話し声がちょっとだけ入っているものがあるのですが、外で本当に人が笑っていると勘違いして、庭を見渡してしまいました)

同じライブだからでしょうかね…

あと、クラシックも……反則ですよね(笑)これ広まってしまったら『ミニコンポで十分だな〜』な方が結構増えると思います。。。


ミニコンポは RCAケーブルはつかわないので MOGAMIで合わせていないのにです。

これには正直びっくりしました。


プロケーブル注:)この現象には、ぜひとも、音の焦点をまだ合わせていないかたは、最大限に注意を払って下さい。

音の焦点がたとえば井上陽水さんの声で合ったとします(日本の音楽に合ったということ)。すると、いくら米国や英国の音楽といえども(日本の音楽とは、ケーブル一本分違う音だったとしても)、その音のずれは、ジャズもクラシックも、たかだか、プロ用ケーブル一本分の違いに過ぎない、ということです。

この事から、88760(国籍のクセさえ無い完璧なフラットのケーブル)で、少々のずれにさえ目をつむれば、世界中の音楽を鳴らせてしまう事も理解出来ますでしょう。

それと同時に、いかに今までの民生用オーディオをやっていたかたが、機材もケーブルもボロ過ぎて、ケーブル一本分の誤差まで迫った人など、ただの一人も、歴史的にもいなかったのだ!、
ということさえ、理解できますでしょう。

それどころか、ほとんど、あてずっぽうの、ちんぷんかんぷんの音しか出ていなかったというのが、実情でしょう。

ということは、三千万円の高級オーディオなど、たかがしれている、オンボロだということです。

このかたのミニコンポに、高級オーディオが負けるのは当然です。

当店に出会われて、民生用からプロ用ケーブル、プロ用機材へと移行されたかたは、この事が手に取るように理解出来るのではないでしょうか。
http://www.procable.jp/setting/pa_speaker.html
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/403.html#c22

[番外地6] 経済破綻したベネズエラの状況 富裕国から最貧国へ 中川隆
1. 中川隆[-7597] koaQ7Jey 2017年5月19日 14:53:05 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

米政府、ベエネズラ最高裁判事に制裁 「人道上の恥」とトランプ氏
2017年05月19日 12:30 発信地:ワシントンD.C./米国



ベネズエラ・カラカスで機動隊と衝突する反政府デモの参加者ら(2017年5月18日撮影)。(c)AFP/JUAN BARRETO


【5月19日 AFP】米財務省は18日、反政府デモが続き社会の分断が広がるベネズエラの最高裁判所判事8人に対し、腐敗した政府を支持して民主的に選ばれた議会の権威を低下させたとして厳しい制裁を科した。ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は同日、ベネズエラの現状は「人道上の恥」であり、過去数十年で最悪の政治危機になり得ると述べている。

 米財務省によると、ベネズエラ最高裁の判事8人には「民主的に選ばれたベネズエラ議会の権限を侵害する司法判断を、昨年中に繰り返し下した責任がある」という。問題とみなされた司法判断には、「行政機関が緊急命令を発して統治することを容認した結果、国民の権利を制限し、国民の意思を妨害した」ものも含まれるとしている。

 今回科された制裁は、判事8人が米国の司法管轄下に保有する資産全ての凍結と、国際金融網の大半からの排除。ニコラス・マドゥロ(Nicolas Maduro)大統領の退陣を求めるベネズエラのデモへの米政府の支持を示唆する対応としては、これまでで最も強硬な内容だ。

 トランプ氏は、訪米中のコロンビアのフアン・マヌエル・サントス(Juan Manuel Santos)大統領との共同記者会見で「このような問題は(中略)、われわれが目の当たりにしている暴力の類に関していえば、この数十年、まるで見たことがない」と語った。

「食べ物がなく、満足に食事も取れない。暴力がはびこっている。私たちは必要なら何でもする、この状況を正すため必要なあらゆることを連携して行う。(中略)現在起きていることは、まさに人道上の恥だ」(トランプ氏)

 ベネズエラ全土に広がるデモでは、これまでに44人が死亡している。同国政府は17日、数週間にわたって衝突が続くコロンビア国境沿いの西部タチラ(Tachira)州に兵士2500人以上を派遣し、デモ鎮圧に当たると発表した。(c)AFP

http://www.asyura2.com/13/ban6/msg/780.html#c1

[昼休み52] 日本人女性2人、リゾート地・セブ島で知り合った韓国人の男2人と飲酒→集団強姦される…フィリピン 中川隆
104. 中川隆[-7596] koaQ7Jey 2017年5月19日 15:59:34 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

2017-05-19
韓国のツートラックとは「お前を罵るが金はくれ」ということ



韓国の新大統領である文在寅(ムン・ジェイン)は、日本に対しては2017年2月16日に、ソウル市内で開かれたフォーラムで日本との関係は「ツートラックでいく」と発言していた。

「慰安婦問題をはじめ、過去の歴史問題に対する要求を継続していく一方、これを韓日外交関係の前提条件とせず、未来志向の発展は別のトラックとするツートラックでやっていく必要がある」

どういう意味なのか。

これは「慰安婦問題等の歴史問題では日本を責め続けるが、経済問題に関しては日本に協力を仰ぐ」という姿勢を指す。もっと分かりやすく言おう。

これは「日本を罵るが金はもらう」ということだ。

「日本を罵る」が1トラック。
「日本から金はもらう」が2トラック。

文在寅(ムン・ジェイン)の構想している日韓関係というのはそういうことなのである。朴槿恵(パク・クネ)政権の時代は「用日」という言葉が使われていた。これは「日本を利用する」という意味だったが、「ツートラック」もまったく同じだ。

韓国は都合よく日本を利用するつもりでいるのである。

いつまで経っても韓国は都合良く日本を利用する

韓国は今までそうしてきたし、これからもそうする。それが韓国という国のやり方であり考え方だ。日本はまるでATMか何かのように思われて馬鹿にされている。

今までの日本政府は、韓国が喚き、脅し、駄々をこねれば金を出してきたので、韓国はそうすれば金を出すというのを学習したのである。

最近では岸田文雄外相が、どのみち守られもしない日韓合意みたいなものを結んで2016年に10億円を払ったが、これも韓国側から見たら「ソウルに慰安婦像を建てて日本を恫喝したら金を出した」という見方でしかない。

日韓合意は「慰安婦問題の不可逆的解決」を目指したものだったのだが、合意して10億円を受け取りながらも韓国はあっさりと手のひらを返して「歴史問題をこれからも言い立てる」と宣言した。

文在寅は2017年5月11日には「韓国国民の大多数が、慰安婦合意を受け入れられないという気持ちでいるのが現実」と言い放っているのである。

それなのに、その同じ口が「経済問題に関しては日本と協力していく」としゃあしゃあと言ってのける。以下に日本が舐められ、馬鹿にされ、嘲笑されているのかが文在寅の態度で分かるはずだ。

もし日本が毅然とした態度を示し、慰安婦問題の不履行に対して非韓三原則(助けない、教えない、関わらない)を基本とした断固とした報復外交をしていれば、「用日」だの「ツートラック」などという発想は韓国側に出なかった。

舐められているから「ツートラック」と文在寅が言うのだ。

安倍政権も岸田外相も「慰安婦問題が解決しない限り、韓国との経済協力も未来志向もない」と明確に伝えなければ、いつまで経っても韓国は都合良く日本を利用してタカってくる。

強請やタカリを排除するためには、関係を断絶しなければならないのだが、それに気付かないというのであれば日本の政治家の知性は小学生以下であると言える。

未来志向? そんなものはない。


日本の首相の名誉や日本人の名誉を毀損し続ける

韓国は日本に対してやりたい放題をやっているということに気付き、政治からも経済からも関係を切らなければならない。韓国の姿勢が変わらない限り、民間でも韓国と関わるというのは間違えている。

韓国は完全に「日本の敵」であるという現実を、きちんと把握していかなければならない。

韓国のメディアは日本の安倍首相を「悪魔」だとか「極右の親玉」だとか、それこそ聞くに耐えないような罵詈雑言を浴びせ続けている。

ほぼ毎日のように、日本の首相の名誉や日本人の名誉を毀損し続けているのである。

ところが、自分たちはやりたい放題をしておいて日本が少しでも反発すると「日本が右傾化した」とか「極右が騒いでいる」と言い出す。

そして大統領さえも「戦争中に日本は韓国にひどいことをした」と被害者ポジションに入って、「1000年経っても日本は加害者」と言い出す。

その意味は「日本は1000年、韓国に謝罪と賠償をしろ」という意味だ。日本は死ぬまで韓国人に罵られ続けるべきだと韓国人は本気で考えているのである。

「日本には何をやってもいい」
「どうせ、日本は大したことができない」

日本はずっとこのように思われており馬鹿にされ続けている。だから韓国の大統領から国民までが、日本に対して好き放題に叩きのめしている。

日本は韓国のスケープゴートにされている。日本は、いじめられ、馬鹿にされ、嘲笑され続けている。

日本を叩きのめすためなら、何をやってもいいという免罪符のようなものが韓国国内にあって反日が尊ばれ、親日は罪になる風潮を韓国大統領自身が作り上げている。


「ツートラック」だか何だかに騙されてはいけない

韓国には「親日罪」というものがある。日本の肩を持つ人間は罪人なのである。これだけを見ても、いかに韓国が日本を敵視しているのかが分かるはずだ。

韓国はすでに日本にとって史上最悪の敵性国家となっており、日本人は韓国と韓国人に対して最大限の警戒を持たなければならなくなっている。

しかし韓国の経済は脆弱なので、日本を嫌いながらも日本に頼る必要がある。

だから、韓国は自分たちの首が絞まれば、日本を激しく嫌いながらも、ニコニコしながら日本に近寄ってくる。そして、「友好」だとか「仲良くしよう」と言い出して日本人を懐柔する。

日本人は政治家から国民まで人が良すぎるので、裏があるとは思わず、文字通り「仲良くしよう」と韓国の今までの言動を水に流す。

しかし韓国は、欲しいものだけを取れば再び日本人を罵倒し、叩きのめすようになる。

今までその繰り返しだった。日本人は何度も何度も騙されて、まだ騙される。

今度はどうなのか。文在寅(ムン・ジェイン)も、すぐに「ツートラックだ」と言いながら、すり寄ってきて日本を利用しようとするだろう。

しかし、すでに多くの日本人は目が覚めている。そして、心の底から韓国政府や韓国人のやっていることに呆れ果てている。これからは、今まで通りにはいかないはずだ。

「もう許すべきではない」と、すべての日本人は誓うべき時が来ている。日本人は、韓国が敵性国家であることをしっかりと認識し、この国といっさい関わらない覚悟を決めるべきだ。

「ツートラック」だか何だかに騙されてはいけない。

日本人ひとりひとりが韓国に対して「自分ができる対抗措置」を取るべき局面に来ている。韓国のツートラックとは「お前を罵るが金はくれ」ということなのだ。これほど日本を馬鹿にした言葉はない。


日本人ひとりひとりが韓国に対して「自分ができる対抗措置」を取るべき局面に来ている。韓国のツートラックとは「お前を罵るが金はくれ」ということなのだ。これほど日本を馬鹿にした言葉はない。
https://darkness-tiga.blogspot.jp/2017/05/20170519T0551290900.html
http://www.asyura2.com/12/lunchbreak52/msg/334.html#c104

[近代史02] 小沢一郎先生を襲った恐怖とは 中川隆
47. 中川隆[-7595] koaQ7Jey 2017年5月19日 16:28:23 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

2017.05.19
コミーはFBI長官を解任される5日前、宣誓の上で捜査打ち切りの圧力を受けたことはないと証言


FBI長官だったジェームズ・コミーは5月3日、捜査を打ち切るように圧力を受けたことはないと宣誓の上で発言、その映像がインターネット上にアップロードされている。その発言から5日後に彼は解任され、アンドリュー・マッカビ副長官が長官代理になった。

この人物の妻であるジル・マッカビは2015年3月にバージニア州上院議員選挙への出馬を表明、67万5000ドル以上をクリントンと親しいテリー・マコーリフなどから受け取っていた。問題はその時の夫の立場。2015年当時、アンドリューはFBIのワシントンDC担当で、クリントンの電子メール捜査を指揮する立場にあったのだ。本来ならこの件を担当してはならなかった。

コミーを解任し、アンドリュー・マッカビを長官代理にする人事はロッド・ロゼンスタイン司法副長官が行ったとも伝えられている。ロバート・マラーが特別検察官に任命される際にもロゼンスタインが中心的な役割を果たした。

コミーはヒラリー・クリントンに近い人物だが、クリントンが国務長官時代に電子メールの遣り取り絡み、機密情報の取り扱いに関する法規に批判した可能性があり、またそうした情報をきわめて軽率に扱っていたことを認めている。その上で司法省に対して彼女の不起訴を決めていた。

コミーの声明が発表された5日後、2016年7月10日にDNC(民主党全国委員会)のスタッフだったセス・リッチが殺された。背中を2度撃たれていたが、発見されたときには息があり、病院で死亡したという。警察は強盗にあったと発表したが、金目のものは盗まれていない。

警察の発表に納得できなかったリッチの両親はワシントンDC警察で殺人課刑事だった私立探偵リッチ・ウィーラーを雇って調査を始める。調査の結果、DNC幹部の間で2015年1月から16年5月までの期間に遣り取りされた4万4053通の電子メールと1万7761通の添付ファイルをWikiLeaksへ渡したのはセス・リッチだということが判明たという。ウィーラー自身、その話を確認していたが、その後、セス・リッチの遺族からウィーラーや話を伝えたFOXニュースへ抗議があり、ウォーラーは発言を撤回する。トランプを攻撃していた勢力にとって都合の悪い話だ。

セス・リッチとWikiLeaksとの関係はセスが殺された直後から指摘されていた。事件の翌月、WikiLeaksのジュリアン・アッサンジはDNCの電子メールを提供した人物はリッチだと示唆、射殺事件に関する情報提供者に2万ドルを提供するとツイッターに書き込んでいる。そうしたことから、ウィーラーに関するウィーラーの話は驚きでなかった。

ウィーラーの話が伝えられる直前、つまり5月15日にワシントン・ポスト紙は機密情報がドナルド・トランプ米大統領からセルゲイ・ラブロフ露外相へ伝えられたと報道、それ以降、有力メディアは反露ドグマに基づいてトランプを攻撃し、ロバート・マラーが特別検察官に任命された。

ワシントン・ポスト紙によると、その機密情報とはイスラム国(ダーイッシュ。IS、ISIS、ISILとも表記)情報の重要な情報源を危険にさらすもので、アメリカの「同盟国」と共有している情報も含まれているという。本ブログでは繰り返し書いてきたように、アル・カイダ系武装集団にしろダーイッシュにしろ、背後にはアメリカの好戦派やアメリカの同盟国がいるわけで、ダーイッシュを敵と考えることは、そうした黒幕にとって都合の悪いことだ。トランプとラブロフの会議録をアメリカの議会へ提供する用意があるとウラジミル・プーチン大統領は記者会見で語っているが、アメリカの一部議員は即座に拒否していた。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201705190000/
http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/296.html#c47

[経世済民114] 「電通の過労自殺は情けない」、長谷川秀夫教授の投稿に批判殺到!後に謝罪へ 「今の時代に配慮が欠けていた」 赤かぶ
3. 中川隆[-7594] koaQ7Jey 2017年5月19日 18:03:02 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]
長谷川秀夫は死んで詫びるしかないな
http://www.asyura2.com/16/hasan114/msg/233.html#c3
[リバイバル3] オールド マランツ 中川隆
30. 中川隆[-7593] koaQ7Jey 2017年5月19日 19:14:38 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

Marantz & Saul B.Marantz


年 記事

1951
Saul B.Marantz(ソウル・B・マランツ)氏が 36通りにイコライジングを変えられるモノラル真空管プリアンプ、Audio Consoletteを製作。これが友人達、 特にスタジオエンジニアの間で評判となる。


1952
マランツ・カンパニーを設立。

1953
Marantz model 1(Audio Consoletteにテープモニター機能を搭載)発売。
http://www.kusunoki.jp.net/audio/Marantz/Marantz1/Marantz1.html



1956
model 2:出力管 EL34。シドニー・スミス回路設計によるパワーアンプ発売。


1957
model 3:モノラル2ウェイタイプのクロスオーバー発売。

model 4:model 1 or 3 のパワーサプライを発売。



1958
model 5:マルチアンプ用に開発、高域の歪みを低減したパワーアンプ発売。
http://www.kusunoki.jp.net/audio/Marantz/Marantz5/Marantz5.html

model 6:model 1用のステレオアダプタ発売。

model 7:12月に管球式ステレオコントロールアンプ発売。12AX7を6本使用、RIAA規格の他、オールド78、オールド・コロンビアLP規格イコライジングも搭載。
http://www.kusunoki.jp.net/audio/Marantz/Marantz7/Marantz7.html


1960
model 8(A):電源部にシリコン整流器を使用。パワーサプライ付30W×2パワーアンプ発売。
http://www.kusunoki.jp.net/audio/Marantz/Marantz8/Marantz8.html

model 9:管球式モノラルパワーアンプ。出力UL接続70W×2,3極管接続35W×2発売。
http://www.kusunoki.jp.net/audio/Marantz/Marantz9/Marantz9.html


1961
model 8B:8Aのパワーサプライ部を省略、電源部を改良した35W×2パワーアンプ発売。

1963
model 10A & 10B:FMチューナー。IF回路が異なる。エンジニアはリチャード・セクエラ。

model 7T:初のソリッドステート・コントロールアンプ発売。



1967
Saul B.Marantz氏、マランツ・カンパニーをスーパースコープ社に譲渡。


1973
マランツ・カンパニー、米国内での製造を終了。当時スーパースコープ社が持ち株比率が50%だった日本の神奈川県相模原市に本拠を置くスタンダード工業株式会社 (※1)に製造ラインを移す。


1975
スタンダード工業株式会社が日本マランツ株式会社に社名変更。


1980
12月、米国スーパースコープ社がエヌ・ヴェー・フィリップス・グルーイランペンファブリーケン社(1994年5月フィリップス・エレクトロニクス・エヌ・ヴェーに社名変更)へ日本マランツ株を売却。以後、フィリップスの傘下に。



1997
Jan. 17,1997 Saul B.Marantz、永眠。享年85歳。

He was also a classical guitarist(チェリストでもあります), photographer, graphics designer, and collector of Chinese and Japanese art. だそうです。

※1
スタンダード無線工業株式会社として1953年1月東京都世田谷区に設立。携帯ラジオ受信機の製造販売を開始。北辰興行株式会社として1946年5月10日設立、1961年10月に商号変更したスタンダード工業株式会社により、1962年2月吸収合併される。

※2
日本マランツは、東証二部上場(1962年9月上場)額面50円、2000年現在、日本国内従業員は400人、平均年齢38.1歳。他に香港などにも子会社があり、50カ国、1600人以上の人間が働いている。

※その他参考資料

 プリ&メインアンプの内部構造、回路に関しては、「ステレオサウンド」別冊、「管球王国」の vol.11 & 12に「往年のマランツ管球アンプ・シリーズ」と銘打った特集があります。
 回路設計の特徴なども対談形式で説明してくれています。

http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/635.html#c30

[リバイバル3] オールド マランツ 中川隆
31. 中川隆[-7592] koaQ7Jey 2017年5月19日 19:41:00 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

セブン再生工房
http://morix-am.com/Marantz.html

〒929-0425 石川県河北郡津幡町
担当: 森川

Mail : mke_am1114@yahoo.co.jp
携帯メール: mke-am1114-jlm@ezweb.ne.jp
TEL: 080-5854-5749

セブン再生工房へようこそ 2017, 5月


こちらの工房ではMarantz #7 オリジナルを始めMarantz #8,#8B オリジナルなど Marantz のビンテージアンプを中心にレストア(修復)を行っています。

Marantz#7 は皆さん良くご存知のように1958年12月に登場し60年近くも経った今なおその美しい音色は人の心を虜にしています。

中でも10001〜17000番台の初期型は特に音質が良く現在でもプレミアが付き大変人気です。

その後 21000番台までの後期型や復刻版も出され#7の人気は高まっています。

この初期型の音質を良くする要因はカップリングコンデンサーに使用された SPRAGUE 製のバンブルビーコンデンサーの影響が大きいと言えます。

田舎ですがたくさんの方々が試聴に来て頂いています。
ヤフオクに出品の物やこちらにあるオールバンブルビーの音、秘蔵品などぜひ聴いてみて下さい。
お互いのオーディオ談義に花を咲かせるのも楽しいかと思います。

ご連絡をお待ちしています。
http://morix-am.com/Marantz.html


レストアのご案内。


★こちらの工房では Marantz#7 オリジナルのレストアで、アンプの音に最も影響のあるカップリングコンデンサーのオールバンブルビー化を行い、本来のオリジナル初期型の状態に修復します。

★これまで他のショップでレストアの際に純正のバンブルビーが無く、やむを得ずブラックビューティーやブラックキャット、ウエストキャップなどに交換された方、
或いはコンデンサーの不良でせっかくの Marantz#7 オリジナルを持っていても聴くに耐えない音でお困りの方。

そして、既に他のコンデンサーに交換済みを購入し本当の Marantz#7 の音を知らない方。

こちらの工房で良品のバンブルビーコンデンサーを使ってレストアしてみませんか?


★★ 貴方が所有されている貴重なMarantz7オリジナルが透明で臨場感溢れる「当時の音」に蘇ります。
    これまでこちらでレストアされた方々は音を聴いて感動されてます。

★バンブルビーコンデンサーは大変音の抜けが良く重低音から超高音までスカーっと出る感じです。

このため音楽の微妙な情感や音像が消されずにくっきりと臨場感溢れて出てきます。

これに対して他のコンデンサーはフィルターを通したように音がぼんやりしています。特に代替品で多いブラックビューティー(160P)はバンブルビーとは違う音です。


★これまでこちらの工房でレストアしたものはこちらです。
http://morix-am.com/Marantz-rst.html


★このバンブルビーコンデンサーはかなり以前から世界中で枯渇状態に近く、良品はなかなか手に入りません。

このため他でレストアされるところではバンブルビー以外のコンデンサーで代用しています。あなたの#7オリジナルも代品を使用されているでしょう。

また、手を加えていないオリジナル状態の#7で全てのカップリングコンデンサーがバンブルビーの場合でも、コンデンサーの寿命が早くて10年と言われる中、
もう60年近い年月が経っていますので必ずどれかのコンデンサーが不良です。

★こちらでは外国から特別なルートで良品のバンブルビーを確保できます。


[レストア料金]

★検査料:   20,000円
★レストア料: 30,000円

[ 交換予定部品と単価]

*********************************************************

フォノイコ部:
0.0056uF/400V Bumble Bee 2個 (極めて希少)       @25,000円
0.1uF/400V Bumble Bee  2個                 @10,000円
0.01uF/400V Bumble Bee  2個                 @10,000円
0.47uF/200V Bumble Bee  2個                 @15,000円
200uF/25V SPRAGUE    2個 電解チューブラ 新品   @1,500円
100uF/15V SPRAGUE    2個 電解チューブラ 新品   @1,500円


ライン部:
0.22uF/400V Bumble Bee  2個 (希少)            @30,000円
0.01uF/400V Bumble Bee  2個                 @10,000円
0.22uF/200V Bumble Bee  2個                 @25,000円
0.01uF/1000V SPRAGUE  2個 セラミック 新品      @2,000円
0.33uF/200V SPRAGUE   2個 NOS(極めて希少)     @5,000円
*********************************************************
(上記価格は単価です。1台分の金額は@単価 x 個数になります)

こちらの工房では、上記合計22個もの良品 Bumble Bee 及び純正 SPRAGUE コンデンサーを交換部品として準備しています。

状態に拠って交換する部品の種類や数量は変わり金額が異なりますが、約3〜28万円程を見て頂ければと思います。

また、バンブルビー以外のコンデンサーでも安価に行えます。(約2〜5万円程)
いずれも検査後、部品代の金額をお知らせしますので、状況によりご検討下さい。


★この他、電源回路でブロックコンデンサーの不良により電圧降下や脈流が検出された場合や過去のレストアでダイオードに換えられた方、高圧低圧ともセレン整流器への変更や電解コンデンサーの交換も追加で可能です。


ブロックコンデンサー:
   ・ φ25 20uF+20uF+20uF 450V     @13,000円
   ・ φ35 40uF+40uF+40uF 350V     @12,000円
   ・ φ35 1000uF+1500uF+1500uF 50V  @18,000円 (ただ今在庫無し)
   ・ 交換料 各6,000円


セレン整流器  ・高圧 @16,000円
          ・低圧  @17,000円
          ・交換料 各5,000円

★これ以外に、ただ今本物の純正クラロスタット製メインボリュームとバランスボリュームも保有しています。

ご希望の方はご相談ください。 但しこれはシリアル番号4桁台のものです。3桁台以前は交換できません。
http://morix-am.com/restore.html


http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/635.html#c31

[リバイバル3] オールド マランツ 中川隆
32. 中川隆[-7591] koaQ7Jey 2017年5月19日 20:08:36 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

キット屋コラム「私のオーディオ人生」第17回 by Y下
http://www.kit-ya.jp/etc/club/audio/y-017.html


第17回 コントロールアンプマランツ#7に想う


 オーディオマニア、音楽マニア、を含めて真空管のプリアンプと言えばマランツModel7 です。

マニアなら一度は手に入れたい往年の名機ですが実際にこのマランツ#7 を聴かれた方は少ないのではないか、

本当にマランツ#7 は凄いアンプなのかそれとも並のプリアンプなのかこの辺を私個人の自論を踏まえて独断と偏見で検証してみたいと思います。


マランツ ステレオコンソール Model7

 オーディオマニアならマランツ#7 を知らない方はまずいないと思います。
真空管のプリアンプの名機と言えば必ず名前の挙がる名機中の名機と呼ばれています。

発売は 1958年で 10001〜23000番台の生産で販売台数は 1万台を超えています。

マランツ#7は初期、中期、後期と3種類に分けられていますが、特に人気のあるタイプは 10001〜17000番台がマニア間では高額に取引されている。

後期の #7 はパーツの変更で人気が今一ですが初期、中期はヤフーのオークションやヴィンテージショップでの販売価格は50〜70万円、極上の初期モデルですと80万円以上で取引されていますが、果たしてそれ程までに価値のある素晴らしいアンプなのか独断と偏見で検証してみる。
 

マランツの魅力は何と言ってもこの外観ではないだろうか


マランツ#7のパネルレイアウト


 マランツの素晴らしさはパネルのレイアウトが高級感のあるイメージを感じます。
このマランツ#7 の出現で色んなメーカーのアンプパネルに多大な影響を与えました、

このパネルレイアウトを真似たアンプもあるぐらいですが、何と言ってもマランツ#7 はイコライザー回路に 3段 NFB を施した特殊な回路で、

このアンプの回路が発表されると自作マニアはこぞってマランツ#7 の回路を真似たアンプを作る方が沢山いましたが、当時はオリジナル#7の音など聴いたこともなく、実際はどんな音なのか、回路定数が同じであればこれがマランツの音ではないかと単純な憶測で誌上を賑わしていた、

 私個人もこの回路を採用して10台以上のマランツ#7 のコピーを作りましたが、正直な話マランツの音がどのような音なのか知らないのが当たり前であるから、自作のマランツのコピーが本当の音なのかわからない、
 

オリジナルマランツ#7の補足説明

 #7のオリジナルは初期、中期、後期と3つに振り分けられる。

マランツ #7 は発売から 20年後にキットモデルが登場してマニアの話題になった、

その後 1996年にレプリカモデルも発売されオリジナル、キット、レプリカと 3つのマランツ#7 がありますから、この部分を詳しく述べたいと思いますが

マランツ愛用者にとっては不愉快な思いをされる方もお見えですがこれは現実であり私のせいではありませんからあしからず、


 初期タイプはマランツカンパニーの存続をかけた製品で自らソウル・B・マランツ氏が心血を注いだステレオプリアンプであった、

仲間から好評になり自作での生産が追いつかなくなると、マランツ氏はクラフト工場を作り此処で生産を行ったと思われる。

その後にシドニー・スミスが加わり有名な#9,8Bが発売された、

 

マランツ#7の内部写真


オリジナルマランツ#7

 マランツ#7が発売されたのは先程も述べましたように1958年で、当時の価格は15〜6万円ぐらいですが、この価格は現代の貨幣価値から換算しますと約300万ぐらいの高価なプリアンプになります。(当時は1ドル、360円)

 初期モデルは50年近くの歳月が経ち人生で言うならば「70〜80歳のご老人」と同じと考えても良いのではないか、

この年齢になっても健康な方も沢山いますが、やはり何処かに持病をお持ちになっている方も多い、マランツ#7も同じことが言える。

初期動作するのはこの世に 1台も無いはず、

完璧にメンテナンスを施しても年月には勝てないし、ショップなどの工房で再調整しても100%音の復元は不可能に近い、

 ひどいショップにメンテナンス、修理依頼するととんでもないパーツを使った状態で帰ってくる場合が多い、

外観はマランツ#7でも中身は別物になっているから、マランツの音など似ても似つかない音になってしまっているのが多いのと、マランツの音を知らないことが致命傷である。

購入者はマランツの知識などは皆無だから、デタラメに調整した悪態なアンプに「メンテナンスしました」と当たり前な顔して売りつけるショップもあるのが現状だ、

 アンプ内部を見せてもらってもオリジナルパーツの状態なら良いかと言えば答えはNGである。

見た目でパーツの状態が良いか悪いかは絶対判断できません。

40〜50年も経ったアンプのパーツは100%劣化している事を忘れずに、


 マランツ#7 をほしがるマニアを騙すのは簡単である。

特にマランツ#7を愛用する方は電気知識には疎いからそこが付け根でもある。

しかもメンテナンスをショップにすべておまかせでは不安が先に来る。

マランツ#7の愛好家は音にはうるさいが電気知識は皆無だから騙しやすい、

本当に信頼できるショップでないと修理及びメンテナンス依頼すべきではない、


 では信頼できるショップとは?

オーナーが自ら半田コテを握り保守部品をいつも持っている店なら信用できるのと、

数多くのマランツを修理した実績をお持ちのショップなら問題はないが

修理、調整を他に託すショップは信頼がおけない、

このように書きますとヴィンテージショップからブーイングが出そうですが購入者の立場に立って良心的に販売してほしいものである。
 


マランツ#7の問題点

 マランツ#7に使用されているパーツとして、コンデンサーはスプラグのバンブルビーコンデンサーを使っています。

このバンブルビーコンデンサー(カラーコードタイプ)は 1950年代に製造中止になったコンデンサーですが、このコンデンサーの劣化で故障になる場合が多く見られる。

日本のような湿度の高い国ではまずこのコンデンサーがトラブルになりやすい、

 代替え品としては同じスプラグのブラックビューティーがありますが、ブラックビューティーとバンブルビーとの音の違いはあるのかは次回にてご報告させて頂きます。

 次に劣化するのは電解コンデンサーの容量抜けが生じてきます。

コンデンサーの容量抜けになりますと規定の電源電圧が維持できなくなるのと、直流分にリップルが増加しますから音に多大な影響が出てきます。

 その次にトラブルになるのはボリュームのガリが発生します。

一度ガリが出ますと修理不能に近い状態ですが、これを修理するには分解して清掃すれば使えないこともない、

マランツ#7のボリュームはクラロスタットを採用していますが、後期モデルはコスモスに変更されたのを見ると、ガリが出るので苦情が沢山あったのではないかと推測される。

 このクラロスタットを一般のボリュームに交換すると音は激変してしまい、マランツの音ではなくなってしまうから、ボリュームだけは丁重に使用してほしい、

 それ以外の問題点は整流素子のセレン、コネクター及び接点部分の接触不良も無視できない、

年数が経ち過ぎると経年変化で接点部分の酸化で接触不良が生じてくる、

時々接点やコネクターを掃除することが大事であるが、マランツ#7の場合はピンコネクター、ソケットなどは交換できないようにカシメで固定してある。

特に真空管ソケットは接触不良になりやすい、

マニアは色んなメーカーの球を好みに応じて何回も抜き差ししている方がいますが、これこそトラブルの原因にもなるから要注意である。

またタバコを吸う方はタバコの煙やヤニで接点部分が接触不良になる要因もあるから、絶対システムの前でタバコだけはやめてほしい、

これはアンプに限らずスピーカーや精密機器にも言える。

オーディオマニアこそ「ホタル族」が似合うと思いますけど、


 最後の問題点は40〜50年も経ったアンプは半田が劣化している場合が多い、
 最終的には半田を吸い取り再度半田付けをし直す必要も生じてくるがこれは素人には無理と思う、

 このような古いアンプは日々のメンテナンスが大事です。

回路図も読めない、半田付けの経験もないマニアが以外とマランツ#7のようなアンプを大事そうに持っている人を写真などでお見受けしますが、自分でメンテナンス出来なければ本当に信頼できるショップにお金を出して大切に使うしかないと思う、

同じ#7も50年以上も前の機器であるから全部音が違って当然、
最終的にはマランツに詳しいマニアか仲間に相談するか、ご自分の目と耳で判断するしか方法はないのではないか、

 例えショップに修理依頼してもオリジナルパーツがないから修理は出来ても音の復元は不可能と肝に銘じる事を忘れずに、

 以上のように書きますと、一部分だけの問題ではなくすべての問題がからんできますから、今日は良い音で鳴っても明日は良い音で鳴る保証はなく、一週間後には音も出ないお陀仏アンプになる要素もある。

 一部のマニアは #7を 2台3台と所有している方がお見えですが、私に言わせれば「アホか!」と思う、

首まで「棺桶」にどっぷりつかったマランツ#7 などにどれだけ魅力があるのか理解できないが、それでもほしい方(私も含めて)マランツの魅力は音でなくパネルデザインつまりウッドケースに入ったあのデザインが魅力かも・・・


 結論を言わせてもらうと、初期のオリジナルの音を望むのは100%無理だからマランツの音を諦めてパネルデザインの素晴らしさを見て部屋の調度品として飾って置いて楽しんだ方が利口かも知れない、
 
 

マランツ#7キット

 1970年代の終わりにスタンダード工業からマランツのキットが発売され大変な人気が出ましたが、誰でも簡単に組めるのとマランツの音を楽しめる為沢山販売された記憶があります。

 問題なのは果たしてオリジナルと同等の音で鳴ったのかであるが、残念ながらオリジナルとは似ても似つかない音、はっきり言ってひどい音、であったが

外観が同じなら満足なのか、キットだから誰でも組み立てられる利点はあるが、誰でもが問題で、メインアンプとは違いプリアンプ、特にマランツは三次元的な立体の配線技術の要素があり、いくら製作マニアルがあっても簡単には組み立てられないのと、素人的な半田付け、クモの巣配線ではオリジナルの足元にも及ばない、

 パーツに関してもロータリースイッチ、レバースイッチはアルプス製を採用、この部分からも不評を買っている、

使用するパーツが違うためオリジナル同等の音など望むのがお門違いである。

それでも一般市販の真空管プリより音は良かったと言うことは市販のプリアンプがお粗末と言える。

 キットに採用してあるカップリングコンデンサーは PLSSEYのフィルムコンを使用、

抵抗は松下のソリッド抵抗と思われるが、この部分もオリジナルとは異なる。

また、ボリュームも国産のバイオレットを使っているが、クラロとは全然音が違うのと、

整流回路がダイオードになっているためツルンとしたトランジスターぽい音になってしまい、

外観はマランツ#7でも中身が違うから異母兄弟のようなマランツ#7だ、

それでもキットアンプが中古市場やネットオークションで人気があるのは、やっぱりウッドケースに入ったデザインか!


 ※このマランツ#7キットに関しては無線と実験誌で森川忠勇氏が詳しく述べていますからそれを参照して頂きたい。

 ここまでずばりと書きましたがマランツマニアなどから文句が出てきそうですがこれは私が悪いのではない事をご了承して頂きたい
http://www.kit-ya.jp/etc/club/audio/y-017.html



http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/635.html#c32

[リバイバル3] オールド マランツ 中川隆
33. 中川隆[-7590] koaQ7Jey 2017年5月19日 20:30:37 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

キット屋コラム「私のオーディオ人生」第18回 by Y下
http://www.kit-ya.jp/etc/club/audio/y-018.html

コントロールアンプマランツ#7に想う、パートU


 マランツ#7を題材にしたパートUを書かせて頂きます。

前回はマランツ#7 及びマランツ #7 のキットを書きましたが、マランツ#7を愛するマニアは多分憤慨しているのではないかと思いますが、Y下はマランツを憎くて書いたつもりは毛頭ありません。

本来のマランツ#7 の音は失われ、マランツの音ではない音が当たり前になっているのがほとんどではないか、

では本当の音とはどのようなのか?

何故ここに至って真空管プリアンプの名器と呼ばれて現在まで君臨しているのか?

今回は面白い結幕になりそうです。


是非マランツ愛好家の方もアンチ・マランツ派の方も怒りを通り越して楽しく読んで楽しんでください。

マランツ#7レプリカモデルのフロントパネル、リアパネル

 オリジナルとの相違は、パワースイッチの違いと、

オリジナルはブッシングでの直出しが、レプリカでは3Pinコネクターに変わった、多分日本の電気保安法の安全基準のためと思われる。

マランツ#7の異母兄弟

 前回はオリジナル、キットの説明をさせて頂きましたが、オリジナルの音はもう過去の遠い伝説でしかないのか、最近のオリジナルはショップのデタラメな改造で本来のマランツ#7の良さが失われオリジナルとは程遠い音になっている、

十分にレストアしても歳月には勝てないし、本来のオリジナルの音を望むのは無理なのか、

 私個人としてマランツの魅力は勿論ウッドケースに入ったあのデザインも魅力的だが、当時のマランツの音は本当に素晴らしい音でマニアを引き付ける程の良い音で鳴っていたと思う、

そのような音なら一体どんな音でマニアを魅了したのだろうか、

遠い過去の事だからひょっとして頭の片隅に残っている方もいるかも知れませんが一般庶民では手の届かない高価なアンプだからなおさらかも・・・・


マランツ#7レプリカ

 1996年にマランツ#7 のレプリカが発売されました、

良質なオリジナルは中々見つからないのとオリジナルより価格的に安いのが魅力であったが、期待したほど短期間では売れなかったと聞いている、(最終はSEバージョンで売られた)

 このレプリカはオリジナルを忠実に再現したモデルで、当時オリジナルに採用したパーツをふんだんに使い、生産はアメリカでの手作りで製作され世界各国に販売されたらしい、

 オーディオ雑誌にもこのアンプを特集で載せている。

お偉い先生が書いた試聴レポートを読むと

「この#7レプリカはオリジナルと同じように忠実に再現され、私の持っている完璧にレストアしたオリジナル#7とは全く遜色がないぐらい素晴らしいアンプ」

と評価している。

 この記事を読むとオリジナルなんかより新しいパーツで製作されたレプリカモデルのが安心して使えるのと、オリジナルとは遜色がなければマランツマニアならどんなことがあっても手に入れたい心境になるのは誰でも同じではなかろうか、

しかもオリジナルと同等のパーツが使われているのであれば即完売するはずなのに、完売までは相当時間がかかったらしいが、どうも評論家の言っている事とは違うみたいでその辺が怪しい、
 

マランツ#7のレプリカを入手

 私の友人であるM月氏(第6回、ウェスタンサウンドの真髄を聴く)に登場、この方がレプリカを持っているとの情報を入手、このレプリカモデルを福井県まで現金を握りしめて無理を言って分けてもらった、

 その時のエピソードでM月氏に恐ろしい殺し文句を言った覚えがあるがここだけにの話にしてほしい(笑)

 「あんたの娘さんも今度大学に行くらしいね、行くとなればまとまったお金が必要じゃないの」

また

「三年以上使わないアンプなら持っていてもゴミと一緒、売るなら今しかないヨ」

 今思い出しますと半分脅しのようなセリフと(地上げ屋)がよく使うセリフに聞こえてくる。これは一種の恐喝か脅しにみえるが、
 


売られた喧嘩

 M月氏から無理を承知で分けて頂いたマランツ#7のレプリカモデルだが、果たしてどんな音をしているのか、

今まで自作のプリアンプしか知らない私だが、心の中で想像力が湧いてくるのが自分でもひしひしと感じ取れる。

 M月氏から譲って頂いた#7の情報は同じ仲間の高松爺さんの耳に入った、

翌日に高松爺さんから電話がありM月さんから買った#7を

「すぐに俺の所へ持ってこい、一度俺のプリと鳴き比べしょうじゃないか」

こんな事言われた以上こちらも引き下がる訳にはいかず、私は

「明日でも持って行く、高松さんのプリは私が製作したアンプだから自分の実力もわかる。」

面白い勝負だ、
 
 ※高松氏のアンプは私が製作したプロトタイプの真空管プリアンプとPX−25シングルアンプを使用してオートグラフを鳴らしている。
 
 私が製作したプリアンプと譲っていただいたマランツとの鳴き比べはどちらに軍配が上がっても複雑な心境で、本音は本当に比較したくはないのだが、売られた喧嘩は買わないと気持ちがおさまらない、
 


マランツ#7レプリカの音

 翌日、爺さんの所へ持ち込み、早速マランツ#7レプリカのセッティングが終わるやすぐに音出しとなった、

出てきた音は良くもなく悪くもない平均的な音で、長い時間使わなかったから多少エージングが必要と思われる。

私個人の主観としてそれなりに大変良いプリアンプと感じたが、もっと柔らかく膨らみがあればだが、これは好みの問題だと思うから一概に悪いとは言えないが、私の思っている音とは違っていた、

 これがマランツトーンなのか、多少失望感はあったが、世に言うマランツの音は飛び抜けて凄いとは感じなかった、

所詮レプリカであるからこれが普通の音なのか、

それにしてもオーディオ雑誌ではオリジナル同等の音と評価していたお偉い先生がいたが、何となく期待外れの印象は免れない、

 次に私の製作した真空管プロトタイプに接続してレプリカとの比較である。

出てきた音はレプリカとはまったく違う芳醇な響きを伴い、広がり+奥行き感と長い時間聴いていても聴き疲れしない音で、先程のマランツとは対照的な二重丸なアンプであるが、これ以上書くと自画自賛になるからやめておこう、

 高松爺さん曰く、

「マランツは皆が評価する程大したことはない、」

この前 中さんがオリジナルの#7を持ってきて、このプリと鳴き比べしたら、本人は愕然とした

「中さんはがっかりしてマランツ#7を新聞紙にくるんでシッポを巻いて帰って行ったよ、」

と高笑い、(中さんが聞いたらキレると思う)

 しかしあまりにも惨めを通り越して哀れである、

マランツを馬鹿にされた以上、考え方を変えなければあの爺さんに馬鹿にされっぱなしではないか、

心の中で「この仕返しは必ず別の機会で果たしてやる。」

再度挑戦だ!
 
 

レプリカの改造計画

 自宅にはもう一台のマランツ回路を真似たコントロールアンプがある。

このアンプはラックスのSQ−38で、大橋氏の店主日記の(第3試聴室あらわる)で写真付きで紹介されたラックスのパネルを使ったアンプで、コンデンサー類はスプラーグのブラックビューティーと抵抗はアーレンブラッドレーをふんだんに使い、6X4の整流管とチョークを使ったアンプで、自分としてはステンレスのシャーシーを採用し物量とお金をかけた最後のプリアンプである。

早速このコントロールアンプと比較試聴した、

 やはり歴然の差が出てきた、

マランツのレプリカはこの差に惨めな結果になった、

天下のマランツ#7がこんなはずではない、購入したアンプが不良品なのか、これが普通のレプリカなのか、オリジナルならもっと違った次元の音がするのではないか、自問自答しながら悩み続けた、

 オリジナルとは遜色がないと言った雑誌の評論家の先生はよほど酷いオリジナルを使っていたのだろうか、

この状態では個人的には使えないから、一度パーツ類を交換してそれでも駄目なら諦めるしかないが、問題のオリジナルパーツを探さなければ先に進まないのと、肝心なオリジナルとレプリカのパーツの違いを徹底的に調べる必要がある。

 本来なら完成品を改造するのはご法度であるが、他人に売る訳でもないし騙して譲る訳でもない、また改造すればメーカーのメンテナンスは効かなくなるがそれも承知で自分が納得すればよいではないか、勿論レプリカを使用しているマニアに勧めることはできないから自己責任での改造になる。

 頭の中で、オリジナル相当のパーツを交換すればひょっとして大化けすれば大成功となるはずだが・・・・・一度オリジナルとレプリカのパーツの違いを調べなければ先には進まない、
 
 

オリジナルとレプリカのパーツの違い

 改造するならオリジナル原機のパーツを使用して忠実に再現すれば事は簡単だが、今の時代に当時のパーツ類が手に入れる事は不可能に近いが、同等部品が入手できればそれを使うしか手はないが、オリジナルとは違うメーカーの部品を使えばオリジナルの音には近づけないしオリジナルとは違う音になってしまう、

今回はオリジナルの音の復元であるから極力同等部品を探して使うことにした、


 オリジナルの音や音色に拘らなければ他メーカーでも十分である。

今回は私個人としてのオリジナルを意識しての改造ですが、同じマランツ#7 の回路を採用したプリアンプをお持ちにあれば違うパーツを使って自分の好みに合う音作りをして楽しむのも一つの方向性としては間違いではない、

#7の3段NF回路、2段P−K帰還フラットアンプ回路、終段のカソードフォロアの組み合わせは素晴らしい音を約束させてくれるはずで、カップリングコンデンサーは現代のタイプなら良質なオイルコンに交換するのも面白い、

特に変化するのはカソードフォロアの送り出し部分を交換すると違うアンプに変貌します。(ただし回路に使われている部品の時定数は変えてはならない、)

 ようは自分の好みに合わせて楽しめればよいだけで、オリジナルパーツに拘る必要はない、

現代の電子部品は当時の部品と比べて遥かに高性能で、特性も良く簡単には劣化しにくいのが特徴である。


オリジナルとレプリカのパーツの比較

オリジナル : レプリカ

真空管 テレフンケン12AX7 : 中国製12AX7

電解コンデンサー スプラーグ  : 30D マロリー

コンデンサー ブラックビューティー : EFCフィルムコン

抵抗 アーレンブラッドレー : アーレンブラッドレー

ボリューム クラロスタット : クラロスタット

B電圧用整流器 セレン : ダイオード

ヒーター整流器 セレン : ブリッジダイオード

コネクター シンチ : 多分シンチと思う

ハーネス BELDEN : BELDEN

スイッチ類 CRL : CRL


 上記の比較を見ますと、真空管、カップリングコンデンサー、整流素子が違うぐらいで大きな差はないが、オリジナルのブラックビューティーはギターアンプに使われたレスポールコンデンサーの名称がバンブルビーである。

 ※ブラックビューティー(赤文字タイプ)とバンブルビーの音の違いは後で詳しく述べさせていただく、
 
 


マランツ#7レプリカ改造

 今回の改造は音の変わり易いパーツを重点的に交換する。
交換部分は以下のようになった。


1. 真空管をムラードの12AX7(この球は私の一番のお気に入り)

2. 整流素子をダイオードからセレンに変更する。

3. 信号系統のカップリングコンデンサーはEFCフィルムコンからすべてバンブルビーもしくはブラックビューティーに交換

4. イコライザー回路のカソードコンデンサーを電解コンデンサーから高価だが銀タンタルコンデンサーに変更

 ※この部分をタンタルに交換すると低域の分解能がアップして全体にボケた音が多少解消される。

 以上の部分を改造すれば音は激変するはずと思うがマランツのパーツ交換は簡単なようで非常に神経を使う

5. 半田付け手直しと引き回し配線のやり直し

 
 レプリカ改造でカップリングコンデンサーの交換よるブラックビューティーとバンブルビーを実装、銀色のコンデンサーは銀タンタルコンデンサー

 右側の写真はマランツの重要パーツであるクラロスタットボリューム


 レプリカモデルはダイオード1本による半波整流から高圧用セレンに交換


 トランスの下側に赤いフィンが見えるのはヒーター用セレン

レプリカの部品交換

 構想から数カ月でコンデンサー類は手に入れることができた、

またセレンも高圧用、ヒーター用も苦労せずに手に入れることができたが、パーツを購入する費用がアンプ1台分ぐらいの出費になった、

 問題は果たしてパーツを交換して半田付けを再度やり直しすれば音は変わるはずだが、まだ他に音の変わる要素が隠されている。

例えば #7 の場合は L/R 別々にアース点の取り方が違うのと、配線材に単線と撚り線をミックスして音を作っている。

単線は音が固く、撚り線は音が柔らかい傾向になる。

後は回路図と照らし合わせながら時間をかけて慎重に交換する必要がある。
 


レプリカの内部処理

 本体のケースカバーを外して中を見たら、汚い半田付けと引き回し配線には正直言ってがっかりした、(この辺が日本と欧米の考え方の相違)

オリジナルの配線とはかなり隔たりがあり、当時の引き回し配線方法と今の引き回し配線では明らかにその差歴然であるが、これは仕方がないと思う、

 マランツ#7の内部構造をよく観察すると個々にブロック毎の組立方がわかる。

 アマチュアが1台のアンプを製作する場合は、部品の取り付けから配線組立完了まで回路図を見ながら完成するが、このマランツの場合は個々にブロック毎に組み立てて最後は一つに合体して完成するシステムのやり方で、これは量産を考えた合理的な組立方式で、製品のバラツキは極力少なくなるメリットがある。

 また当時はプリント基板がない時代であるから配線の技術はそれなりに丁寧であったが、今の時代は手配線で組み上げるよりフラットケーブルでのコネクター接続が当たり前になっているのでそのような作業者は少なくなったのと、手配線の難しさも有因である。
 


改造完了とマランツの音

 約1週間かけて半田部分を吸い取り、再度半田付けをしながらコンデンサー類を交換して全てが完了した、

音出しをする前に入念に測定器を使って信号の流れと個々の電圧確認とSN比を確認後、異常が無いので現用システムに接続して初の音出しである。

 いつも聴いているリファレンス用のCDを鳴らした瞬間音の世界が激変である。

 一言でいえば独特な音作りとホールトーンの効いた奥行き感を伴っている。

音の粒立ち、雰囲気感すべてに素晴らしい音でシステムがグレードアップしたような錯覚にとらわれ、今迄の自作アンプとは音の世界が違っていた、

これが名器と言われるマランツ#7の音なのか

マニアが魅了する何かを秘めている。

 次にレコード再生を確認してみた、

私の手持ちのプレーヤーはディスクジョッキー用のお粗末なプレーヤーと付属しているMMカートリッジでも素晴らしい、

これには参った、改造前のレプリカとは歴然の差が認められる。

 再度、同じ回路で製作したラックスのパネルを使ったSQ−38型とも比較したが、正直な話 SQ−38は聴く気にならない、

折角お金をかけて製作した自作プリアンプだが、改造レプリカを聴くと嬉しいのか悲しいのか複雑な心境でもある。
 


カルチャーショック

 同じ回路と同じパーツを使って作ったSQ−38タイプなのになぜこんなに差が付くのだろう、技術的な立場から考えたら理解できない、

改造したマランツの音楽の雰囲気を醸し出す独特な音色とホールトーンの効いた響きとシルクの肌触りのような感触は自作では作ることが出来ないのか、

今まで沢山のアンプを汗水垂らして苦労して製作したのは何だったのだろうか、

ソウル・B・マランツは偉大な人物で、自らチェロを弾く演奏家でもあり音楽家でしかもオーディオマニアでもあったと聞くと、音楽を良く知ったオーディオの天才か芸術家でもあると思う、

 オーディオだけを考えると、ただ技術的に優れている技術者が設計した真空管アンプの良さは認めるが、肝心の音楽を知っていないと単なるクラフトマニアで終わってしまう、

その点キット屋さんの大橋氏は音楽と真空管アンプに精通した方でこの方がヴォッシングして世に送り出したアンプなら間違いはない、

 私のような自作マニアのアマチュアもどきでは到底立ち向かうことや乗り越えることは不可能と痛切に感じた、

 今回の改造でどれが決め手か言われても返答できないのと、またその違いを解析するだけの気力は無くなった、

 その昔瀬川冬樹氏がマランツ#7を手に入れてから自作をしなくなったと雑誌に書いてあったが、瀬川氏もマランツの音を聴いてから自作ではこの音を乗り越えることは無理と悟ったのか、

私も瀬川氏の心境と同じ気持ちなのかも?

今後メインアンプは別としてプリアンプを作る気力が失われていった、
 


オリジナル#7との鳴き比べ

 いよいよオリジナルと改造レプリカの音の違いである。

オリジナルは私の友人の中氏が自分で完璧にレストアしたマランツで、17000番台の極上品、(真空管はテレフンケンのダイヤマーク)

果たして結果はいかに、

 オリジナルを繋いで音出しすると、こちらも大変良い音でマランツ独特の響きである。

欠点と言う欠点は見当たらない、

さすがに中氏は技術もさることながら凄い耳の持ち主で、このマランツでウェスタンのスピーカーを上手く鳴らしているのもうなずける。

 さてレプリカ改造の音との比較であるが、こちらの球は名球でもあるムラード管(キット屋さんで購入)を使用、マランツトーンはそのままだが音のニュアンスが多少異なる、

オリジナルは年数の問題で少しボケた厳しい音になり、躍動感、切れ込みが不足している、

例えで言うとオリジナルは50代のおばさんの音のイメージで、改造タイプは20代の若いピチピチのギャルの音と言えばおわかりいただけると思う、

マランツも50年と考えれば仕方がないのではないか、

これは使っている中氏が悪いのではなく、50年と言う長い歳月に問題があるが、それにしても50年前のアンプを中氏の耳と技術力で完全にレストアしてまだ現役で使えるマランツ#7は凄いの一言、

 中氏は音を比較しながらぽつりと一言

「Y下さんのマランツの音は50年前は多分この様な音で鳴っていたのだろう、」

そのように褒めて頂くと今回の改造は大成功であった、

また比較試聴のためオリジナルを提供して頂いた中氏にも感謝である。
 


最後にブラックビューティーコンデンサーとバンブルビーの音の違い

 マランツ#7 やマッキントッシュのプリアンプのカップリングコンデンサーはスプラーグのバンブルビーを採用している。

このコンデンサーのお陰でマランツ、マッキンも世界のトップクラスの音作りに影響を与えているのは言い過ぎではない、

ではブラックピティーとバンブルビーとの音の違いをマランツを使って比較試聴してみた、

正直な話音は歴然と差が出たが、同じスプラーグであるから音色的には似たような感じだが、バンブルビーはもっと深く味がありコクのある音に変わる。

ワインで例えるなら安いワインと高級ワインの違いである。

この違いには私も驚いたが、もう良質なバンブルビーは手に入らないと思う、
もし手に入れる事が出来たのなら入念にチェックしてから使用してほしい、
 
 スプラーグのブラックビューティーコンデンサーとバンブルビーコンデンサーで、上の3本が160Pの赤文字タイプ、下側がカラーコードの入ったバンブルビーコンデンサー

あとがき

 今回はマランツ#7を題材にしましたが、これだけ激変するとは自分自身驚いていますが、マランツ#7の生みの親であるソウル・B・マランツこそ20世紀最高の偉人で今日のオーディオの在り方を変えた素晴らしい人と感じたしだいである。
http://www.kit-ya.jp/etc/club/audio/y-018.html
 


http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/635.html#c33

[リバイバル3] 本当のブリティッシュ・サウンドはタンノイではなくヴァイタボックス 中川隆
40. 中川隆[-7589] koaQ7Jey 2017年5月19日 22:26:00 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

VITAVOX CN-123の仕様 ヴァイタボックス
http://audio-heritage.jp/VITAVOX/speaker/cn-123.html


VITAVOX  CN123

一時、オイロダインと併用していたシステムです。

このホーンは赤穂まで購入に行って来ました。兎に角使ってみたい。でも、滅多に手に入らない。そんな時赤穂のある人が手放すとの情報。車で赤穂まで取りに行って来ました。片道800km以上。ほんと好き者。

手放した理由は、15セルが手に入ったので10セルが不要に成った為。勿論バスビンが鎮座しても平気なリスニングルームをお持ちで羨ましい。

で、其の方がバスビンを買った理由。

ある雑誌で見て興味を持った。輸入元に問い合わせて近くで聞けるところを何箇所か紹介してもらう。訪れて聞かせてもらっても満足しない(早い話が酷い音)。

で、コリャー買って使ってみなきゃ判らないな、との事で購入。

感心しましたね。よその所の音を聞いただけで、其の装置の音を判った様に吹聴する輩が多いのに、結局使わなきゃ判らないとの判断。

そうです、其の通りです。人の家で聞いたって何も判りません。精々判るとしたら、出してもらったコーヒーの味くらい。そこで鳴っている音は其の装置の使い手の音であって、装置の音では有りません。

 

ウーハーはアルテックの803Aを使い、とりあえず2ウェイで組みましたが、兎に角高域(と言うか中域以上)が出ません。マイクでデーターを取って見ると2kHz辺りからダラ下がり。出なくて当たり前。ドライバーのS2は10kHz以上、問題無く出ますから、完全にホーンの所為。

とりあえず、ツィーターを付けて、3ウェイにしましたが、其れでも無理。最終的には4ウェイまで行きました。

このホーンを下は350Hzで切って上は1,5kHzまで持たせました。この結果判ったのが38cmウーハーは500Hzクロスは苦しい。500で切った場合と350で切った場合では同じウーハーかと思うくらい表現力が上がります(上がると言う言い方はかなり控えめ)。この経験をしちゃうと500Hzまでウーハーは使いたくなくなります(で、オイロダインの4ウェイ化の計画が)。

このホーンはとても穏やかな音が出ます。おおらかででも意外と繊細。流石英国製。と書くとどこかの雑誌の評論みたい(笑)。

これで終わってしまうと、このHPらしくない。

欠点が一つ。音道が長いのです。結果音が出てくるのに時間が掛かる。管楽器の長い物は他の演奏者よりも一瞬早く音を出さなければ成ら無い。あの理屈です。

使い出した頃は、どんな音を入れても余裕綽々で出してくる。流石大型ホーンと感心していました。手放してからも暫くは、売りたくなかったなーと後悔しきり。

その後、オイロダインが段々調子を上げてくる。兎に角音のスピードが上がって来ました。で、その時気が付いた。『そうか、あの時の123の音は余裕が有るのではなく、遅かったんだ。遅いと感じさせるほど遅いのではなく、ゆとりと勘違いさせるくらい・・・。』

でも、あのユッタリと鳴る123の音。好きな人にはたまらないんでしょうね。
http://hayashilab.syuriken.jp/auvitavox01.htm
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/710.html#c40

[リバイバル3] マッキントッシュ 中川隆
13. 中川隆[-7588] koaQ7Jey 2017年5月19日 22:33:41 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

マッキントッシュ 240 275


未だに愛用者の多いアンプです。あのスタイルは素晴らしいの一語。あれだけのデザインは中々出来ません。

でも、流石に古いアンプです。寄る年波にはかないません。

今迄かなりの台数のマッキンを見ましたが、全台数失格なのは真空管ソケット。皆グラグラ。ソケットは消耗品です。でもマッキンは余程自信が有ったのか、ソケットをリベット止め。交換の労力はかなりのものが有ります。でも、必ず交換です。本来の真空管ソケットは親の仇ぐらいの気持ちで引かないと抜けません。親指と人差し指でつまんでスポン、なんてのは完全に不良。そんなのが店頭に沢山並んでいます。

中を開けますと、平ラグを立てて使い、部品が整然と並んでいます。でも、良く見ると右chと左chで抵抗やコンデンサーが違っている物がチラリホラリ。酷い業者ですと二個一、三個一は当たり前の世界ですので用心が必要です。修理で交換したとしても、年季の入っている部品ですから、僕は反対chも交換していました。こうしないと左右のバランスが取り難いのです。

で、ユーザーの方でも出来るチューン。この立てて有るラグの半田。経年変化で酷い状態です。見た目も鼠色。熱した鏝をあてて見て下さい。簡単には溶けず、グズグズに成るだけです。元々品質の低い半田を使っていたのでしょうね。其の侭では溶けませんので、其の上に良質の半田を盛ります。すると両者が混ざってトロリ。

其の半田を半田吸い取り線を使って取り除き、新たに品質の良い半田で付け直し。其の時テキパキとやらないと、熱で部品を痛めますので注意が必要です。

全部終わるのには結構な時間が掛かりますが、終わって音を出すとオッオーー。

真空管ソケットの方も交換すれば、殆どの半田が新品。古い半田がNGなのを思い知らされます。
http://hayashilab.syuriken.jp/aumcintosh01.htm

http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/627.html#c13

[昼休み52] 何も知らない普通の人をドラッグの世界に引きずり込む手口 中川隆
56. 中川隆[-7587] koaQ7Jey 2017年5月20日 06:34:44 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

日本人が阿片漬けにならなかった理由 2011-12-13


日本人が阿片漬けにされなかった理由として、よく云われてる事はお決まりのアレです。

明治維新のおかげで阿片漬けにされる運命とならなかったんだと言う嘘の情報が、気持ち良い程に氾濫してる(笑)。

薩長らが、隣国・清朝での阿片戦争を見て危機感と憤りを感じ、倒幕をし、日本を近代化する事で阿片漬けとなる運命を回避したとした宣伝によって国民を洗脳しているが、100パーセント嘘。逆です。明治以降に日本は阿片漬けの道へと自ら歩んでいく。

それでも、日本人はギリギリ阿片から守られてきた。その理由は徳川幕府の日本国民に対する最後の恩。

倒れゆく徳川が、憂いるは国家・国民だけ。

徳川幕府が外交上手であった事は当ブログにおいて以前から指摘している事ですが、その外交に対する姿勢は終始一貫して国益国民重視です。

今だに反日・売国明治朝廷が徳川幕府を陥れる事に躍起になっているネタである悪名高い安政五カ国条約、日米修好通商条約・日英修好通商条約・日仏修好通商条約・日露修好通商条約・日蘭修好通商条約

徳川幕府は、この全ての条約にアヘン貿易の禁止条項を入れさせたんです。理由は隣国・清朝で起きた阿片戦争を危惧した判断でした。

この事実を未だに明治朝廷は隠し続けて日本国民を洗脳しています。何故か?答えは簡単。

明治朝廷は、自身の浅ましく臆病な外交姿勢と徳川幕府の勇敢な外交姿勢とのすり替えを行ってるんです。で、正義のヒーローのふりをして国民を騙してる。

明治朝廷、曰わく。

日清戦争に勝利した事によって日米通商航海条約を締結し、不平等条約を破棄する事が出来た。と??阿片貿易が出来なかった事が不平等だと言うのかね(笑

日清戦争後、日本は阿片中毒者はびこる台湾を得、阿片利権に手を出す。薩長らが幕末から麻薬商人の丁稚であった事は、お見通しですよ。
http://ameblo.jp/adgjmptw-214c/entry-11103702828.html
http://www.asyura2.com/12/lunchbreak52/msg/902.html#c56

[近代史02] 昭和天皇が戦争狂になった訳 中川隆
19. 中川隆[-7586] koaQ7Jey 2017年5月20日 06:35:51 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

日本人が阿片漬けにならなかった理由 2011-12-13


日本人が阿片漬けにされなかった理由として、よく云われてる事はお決まりのアレです。

明治維新のおかげで阿片漬けにされる運命とならなかったんだと言う嘘の情報が、気持ち良い程に氾濫してる(笑)。

薩長らが、隣国・清朝での阿片戦争を見て危機感と憤りを感じ、倒幕をし、日本を近代化する事で阿片漬けとなる運命を回避したとした宣伝によって国民を洗脳しているが、100パーセント嘘。逆です。明治以降に日本は阿片漬けの道へと自ら歩んでいく。

それでも、日本人はギリギリ阿片から守られてきた。その理由は徳川幕府の日本国民に対する最後の恩。

倒れゆく徳川が、憂いるは国家・国民だけ。

徳川幕府が外交上手であった事は当ブログにおいて以前から指摘している事ですが、その外交に対する姿勢は終始一貫して国益国民重視です。

今だに反日・売国明治朝廷が徳川幕府を陥れる事に躍起になっているネタである悪名高い安政五カ国条約、日米修好通商条約・日英修好通商条約・日仏修好通商条約・日露修好通商条約・日蘭修好通商条約

徳川幕府は、この全ての条約にアヘン貿易の禁止条項を入れさせたんです。理由は隣国・清朝で起きた阿片戦争を危惧した判断でした。

この事実を未だに明治朝廷は隠し続けて日本国民を洗脳しています。何故か?答えは簡単。

明治朝廷は、自身の浅ましく臆病な外交姿勢と徳川幕府の勇敢な外交姿勢とのすり替えを行ってるんです。で、正義のヒーローのふりをして国民を騙してる。

明治朝廷、曰わく。

日清戦争に勝利した事によって日米通商航海条約を締結し、不平等条約を破棄する事が出来た。と??阿片貿易が出来なかった事が不平等だと言うのかね(笑

日清戦争後、日本は阿片中毒者はびこる台湾を得、阿片利権に手を出す。薩長らが幕末から麻薬商人の丁稚であった事は、お見通しですよ。
http://ameblo.jp/adgjmptw-214c/entry-11103702828.html

http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/321.html#c19

[近代史02] 小沢一郎先生を襲った恐怖とは 中川隆
48. 中川隆[-7585] koaQ7Jey 2017年5月20日 06:43:29 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]
2017.05.20
投票前にヒラリーを選ぶと民主党幹部が決めたことを明らかにし、殺されたスタッフの広報に疑惑


DNC(民主党全国委員会)のスタッフだったセス・リッチが殺されたのは2016年7月10日のことだった。背中を2度撃たれていたが、発見されたときには息があり、病院で死亡したという。警察は強盗にあったと発表したが、金目のものは盗まれていない。

警察の発表に納得できなかったリッチの両親はワシントンDC警察で殺人課刑事だった私立探偵リッチ・ウィーラーを雇って調査を始め、そのウィーラーはDNC幹部の間で2015年1月から16年5月までの期間に遣り取りされた4万4053通の電子メールと1万7761通の添付ファイルをセス・リッチがWikiLeaksへ渡したという情報を得た。

その話をウィーラーが公表した直後、セス・リッチの遺族からウィーラーや話を伝えたFOXニュースへ抗議があり、ウォーラーは発言を撤回する。遺族のスポークスパーソンに就任したブラッド・バウマンの発表だが、この危機コンサルタントが所属するPR会社のパストラム・グループは民主党も顧客だとWikiLeaksが指摘。民主党、あるいはその関係者がセナ・リッチに関する話を封印しようとしているように見える。

ウィーラーはセス・リッチが殺された事件で警察の幹部やFBIが捜査を打ち切らせたとしていたが、ワシントンDC警察長だったキャシー・ラニエーは8月16日、9月で辞職してナショナル・フットボール・リーグの保安責任者に就任すると発表している。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201705200000/
http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/296.html#c48

[近代史02] プーチン大統領は神の申し子_____小沢一郎先生はこういう人になって欲しかった 中川隆
68. 中川隆[-7584] koaQ7Jey 2017年5月20日 06:50:00 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

記事 後藤百合子
2017年05月19日 19:19
民主主義という究極のポピュリズムを制す「かわいさ」



■冷血な人殺しでも人気絶大なプーチン大統領

2000年3月、ボリス・エリツィン大統領の後任としてウラジミール・プーチンがロシアの第2代大統領に正式に選出されたとき、ある方が新大統領を評して「何十人も人を殺してきた目をしてる」と言われたのが今でも忘れられません。

当時、プーチン氏は政治家としても大統領候補としても世界的にはほぼノーマークで、元KGBの優秀なスパイという以外ほとんど情報がありませんでした。プーチン大統領就任により、ゴルバチョフ、エリツィンと続いた民主主義ロシアがどうなってしまうのか、という危惧を多くの人々が抱いたと思います。

しかしプーチン大統領は、現在世界を震撼させているトランプ大統領の「ロシア・ゲート」も含め、自らのスパイとしての経験と手腕を最大限活かして政権を維持。白昼堂々とホテルに核物質を送り付けたり、夜のニューヨークのビルから突き落としたりと、独創的かつ強引な手法で反対勢力陣営の人々を排除していく様子も、これまでの民主主義国家の政治家像を大きく逸脱しています。

最近では、ウクライナ問題でプーチンを説得するためにわざわざクレムリンまで出向いた独メルケル首相に会う際、メルケル首相が大嫌いな大型犬連れで登場して威嚇するなど、ある意味、トランプ大統領にも通じるパフォーマンス政治家という側面ももっているようです。

ただし、ソ連時代ならいざしらず、現在のロシアはいちおう民主主義国家で、大統領も国民選挙で選ばれます。強引かつ強圧的な手段で治世するプーチン大統領が国民に恐れられ忌み嫌われ、人気も低いかというとそれがまったくの逆で、2012年の大統領選挙時には、63.6%と約2/3の得票。現在の支持率は90%近いとも言われます。

しかも毎年、「プーチンカレンダー」なるものが発売され大人気。

Vladimir Putin's inspirational 2017 calendar - CNN.com
http://edition.cnn.com/2016/10/19/europe/vladimir-putin-calendar-2017/

上半身裸で釣りをしている写真や、映画スターさながらにサングラスにラフなジャケットで歩いている様子に混じって、花をもってポーズを決めたり、猫や犬と戯れていたり、まるでアイドルスターのようです。

このカレンダーを誰が買っているかは写真を見れば一目瞭然でしょう。ロシアの女性たちに圧倒的な人気を誇るのもまた、プーチン大統領の一面なのです。

■「かわいい」政治家に投票してしまう私たち

私たちが選挙で投票行動をする時、意識するかしないかの程度の違いはあっても、最も重点が置かれるのは「政策」ではなく、実は「政治家の人間性」であると私は思います。

比例区では政策で政党を選ぶ人も多いかもしれませんが、小選挙区で所属政党の政策に共感はできても、外見や話し方に嫌な感じをもってしまう候補者より、支持政党ではなくても好感をもてる候補者に投票した経験のある方は決して少なくないのではないでしょうか。

しかし、実際にはその候補者がどんな人間かは顔に書いてありません。もちろん本人や推薦人はいかに候補者の人間性が素晴らしいかを強調するでしょうが、その言葉が必ずしも事実とは限らないのです。

そこで私たちが人間性を判断する基準は、性別を問わず、その候補者に「かわいさ」を感じられるかどうかになります。単にハンサムであるとか美人であるとか(もちろん容姿は良いに越したことはありませんが)にとらわれず、その人を「かわいい」=「人間として好ましい」と思えるかどうか、が問題となってくるのです。

声や話し方、言葉の使い方、しぐさ、表情など、その人の内面からにじみ出てくるようなかわいらしさは、いくら頑張って作ろうと思っても決してマネできるものではありません。逆に、プーチン大統領のように実際には冷血な殺人者であっても、ふとした拍子にこぼれる笑顔などに、女性をはじめ一部の男性もかわいらしさをつい感じてしまうのです。

■「かわいい」政治家はしぶとい。

そのような視点で世界の民主主義国家の政治家たちを見てみると、興味深い事実が浮かび上がります。

つい先週の選挙でフランス大統領に選ばれたマクロン氏ですが、すでに欧州メディアが盛んに報道している情報によると、誰にでもすぐに好かれ(悪い言葉で言えば「取り入って」)相手の信頼を得ますが、それを裏切る場面も多々あったとされます。24歳年上の略奪愛妻と連れだって歩くマクロン氏の計算し尽くされた笑顔と、政党の創立者である実父を追放し、政党内で重責を担う姪との不仲も伝えられるル・ペン氏のドヤ顔とを比べたら、どちらが「かわいい」かは一目瞭然でした。

同じことは、昨年の米大統領選のクリントン氏対トランプ氏との闘いにも言えます。どこにもつけいる隙のない完璧なクリントン氏と、暴言・放言には事欠かず、何度も自爆しながらも子どもっぽい野次を飛ばすトランプ氏。憎まれガキのようなその態度は、ある意味、「かわいい」と言えないこともありません。

そして日本。

小泉純一郎元首相が大変女性に人気があったのは周知の事実ですが、現在の安倍晋三首相と麻生太郎副首相兼財務大臣のコンビが、ここまで長く政権の中心に存在している理由がわからない、という男性にはぜひもう一度きちんと研究していただきたい。

昭恵夫人も言っている通り、自民党の中には彼らより立派な経歴や学歴をもっている方々がごまんといますし、間違っても安倍総理や麻生副総理のような漢字の読み間違いはしないでしょう。しかし、この2人は、現在の自民党議員の中では際立って「かわいい」のです。恐らく小泉元首相が自分の後任に安倍首相を指名したのも、この「かわいさ」が大きな理由だったのではないかと私は推測しています。

同じことは稲田防衛大臣にも言えます。

彼女はウルトラ・ライトともいえる思想の持主ですが、まだ、当選一回目の頃の講演会で、あの舌ったらずの声で1時間以上にわたり「南京大虐殺はでっちあげ」「慰安婦の強制連行はなかった」との持論を滔々とぶつのを聞いたとき、私はただただ目が点になっていたのにもかかわらず、同じ会場で一緒に聴いていたおじ様たちは、まるで魔法にかかったようにうっとりと彼女の話に引き込まれていました。渡部昇一氏が会長を務める「ともみ組」という後援会組織もあり、まるで芸能人のファンクラブのように熱心に彼女を応援しています。

国会で涙ぐんでさんざん叩かれた稲田大臣ですが、ともみ組の支援者たちにとっては、その涙さえ好ましいものに映っているでしょう。その意味で、かわいい政治家ほど叩かれても叩かれても強力な支援者たちの支えによって蘇る、打たれ強い、しぶとい政治生命をもつのだと思います。

■政治家は自分が有権者に与える印象についてもっと研究すべき

SNS時代、「聡明な」「仕事ができる」「強い」だけの政治家がもはや大衆の共感を得ることができないのは、昨年のアメリカ大統領選、今年のフランス大統領選の結果をみても明らかです。(余談ですが、メルケル首相は恐らく再選を果たすと思います。彼女も非常に優秀な政治家ですが、難民問題にみせた情の厚さや、市井のおばさん然とした風貌がかわいらしさを醸し出しているからです)

そんな中、多くの選挙民が求めるものは、現在のさまざまな問題を解決し、将来の日本を形成していくための政策のみならず、「この人なら信頼して政治を任せたい」と思える人柄、つまり「かわいさ」です。

残念ながら、野党のみならず自民党の中にさえ、なかなかそれを真剣に考え実行している人がいないように思えます。(この点、マクロン大統領は非常に長けていると欧州マスコミは報道しています)

民主主義とは、良くも悪くもポピュリズムの政治形態です。

政策の立案は企業経営でいう「戦略」にあたりますが、それを実現させるための「戦術」の一環として、選挙ポスターのときだけ考えるのではなく、日ごろから自らの「かわいさ」をどうアピールしていくのか、真剣に研究して実践してほしいのです。それが最終的には最大の目標である政策の実現につながるのですから。
http://blogos.com/article/224069/
http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/297.html#c68

[近代史02] 君はアジアを解放する為に立ち上がった昭和天皇のあの雄姿を知っているか? 中川隆
81. 中川隆[-7583] koaQ7Jey 2017年5月20日 07:01:19 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

山崎行太郎ブログ『毒蛇山荘日記』

「昭和天皇とダレスと吉田茂」

戦後の「日米安保条約」は、どのような政治政策過程を経て決定したのか?昭和天皇と吉田茂は必ずしも同じではなかった。米軍基地の無条件延長を主張していたのは、米国側のダレスであり、日本側でそれを主張していたのは、吉田茂ではなく、昭和天皇であった。

吉田茂が、サンフランシスコ行きを逡巡していたのは、「安保条約調印式」に出たくなかったからだ。しかし、吉田茂の態度が一変する。昭和天皇との「謁見」である。昭和天皇は、吉田茂を呼びつけ、厳しく説教したと思われる。

「米軍基地無条件延長」と「沖縄切り捨て」を主張する昭和天皇の「リアリズム」を、今の時点でどう評価するか、なかなか、単純な問題ではない。大問題であろう。
http://yamazakikoutarou.hateblo.jp/
http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/312.html#c81

[近代史02] 小泉純一郎_その人気の秘密 中川隆
13. 中川隆[-7582] koaQ7Jey 2017年5月20日 07:23:22 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]
後藤百合子 2017年05月19日
民主主義という究極のポピュリズムを制す「かわいさ」

■冷血な人殺しでも人気絶大なプーチン大統領

2000年3月、ボリス・エリツィン大統領の後任としてウラジミール・プーチンがロシアの第2代大統領に正式に選出されたとき、ある方が新大統領を評して「何十人も人を殺してきた目をしてる」と言われたのが今でも忘れられません。

当時、プーチン氏は政治家としても大統領候補としても世界的にはほぼノーマークで、元KGBの優秀なスパイという以外ほとんど情報がありませんでした。プーチン大統領就任により、ゴルバチョフ、エリツィンと続いた民主主義ロシアがどうなってしまうのか、という危惧を多くの人々が抱いたと思います。

しかしプーチン大統領は、現在世界を震撼させているトランプ大統領の「ロシア・ゲート」も含め、自らのスパイとしての経験と手腕を最大限活かして政権を維持。白昼堂々とホテルに核物質を送り付けたり、夜のニューヨークのビルから突き落としたりと、独創的かつ強引な手法で反対勢力陣営の人々を排除していく様子も、これまでの民主主義国家の政治家像を大きく逸脱しています。

最近では、ウクライナ問題でプーチンを説得するためにわざわざクレムリンまで出向いた独メルケル首相に会う際、メルケル首相が大嫌いな大型犬連れで登場して威嚇するなど、ある意味、トランプ大統領にも通じるパフォーマンス政治家という側面ももっているようです。

ただし、ソ連時代ならいざしらず、現在のロシアはいちおう民主主義国家で、大統領も国民選挙で選ばれます。強引かつ強圧的な手段で治世するプーチン大統領が国民に恐れられ忌み嫌われ、人気も低いかというとそれがまったくの逆で、2012年の大統領選挙時には、63.6%と約2/3の得票。現在の支持率は90%近いとも言われます。

しかも毎年、「プーチンカレンダー」なるものが発売され大人気。

Vladimir Putin's inspirational 2017 calendar - CNN.com
http://edition.cnn.com/2016/10/19/europe/vladimir-putin-calendar-2017/

上半身裸で釣りをしている写真や、映画スターさながらにサングラスにラフなジャケットで歩いている様子に混じって、花をもってポーズを決めたり、猫や犬と戯れていたり、まるでアイドルスターのようです。

このカレンダーを誰が買っているかは写真を見れば一目瞭然でしょう。ロシアの女性たちに圧倒的な人気を誇るのもまた、プーチン大統領の一面なのです。

■「かわいい」政治家に投票してしまう私たち

私たちが選挙で投票行動をする時、意識するかしないかの程度の違いはあっても、最も重点が置かれるのは「政策」ではなく、実は「政治家の人間性」であると私は思います。

比例区では政策で政党を選ぶ人も多いかもしれませんが、小選挙区で所属政党の政策に共感はできても、外見や話し方に嫌な感じをもってしまう候補者より、支持政党ではなくても好感をもてる候補者に投票した経験のある方は決して少なくないのではないでしょうか。

しかし、実際にはその候補者がどんな人間かは顔に書いてありません。もちろん本人や推薦人はいかに候補者の人間性が素晴らしいかを強調するでしょうが、その言葉が必ずしも事実とは限らないのです。

そこで私たちが人間性を判断する基準は、性別を問わず、その候補者に「かわいさ」を感じられるかどうかになります。単にハンサムであるとか美人であるとか(もちろん容姿は良いに越したことはありませんが)にとらわれず、その人を「かわいい」=「人間として好ましい」と思えるかどうか、が問題となってくるのです。

声や話し方、言葉の使い方、しぐさ、表情など、その人の内面からにじみ出てくるようなかわいらしさは、いくら頑張って作ろうと思っても決してマネできるものではありません。逆に、プーチン大統領のように実際には冷血な殺人者であっても、ふとした拍子にこぼれる笑顔などに、女性をはじめ一部の男性もかわいらしさをつい感じてしまうのです。

■「かわいい」政治家はしぶとい。

そのような視点で世界の民主主義国家の政治家たちを見てみると、興味深い事実が浮かび上がります。

つい先週の選挙でフランス大統領に選ばれたマクロン氏ですが、すでに欧州メディアが盛んに報道している情報によると、誰にでもすぐに好かれ(悪い言葉で言えば「取り入って」)相手の信頼を得ますが、それを裏切る場面も多々あったとされます。24歳年上の略奪愛妻と連れだって歩くマクロン氏の計算し尽くされた笑顔と、政党の創立者である実父を追放し、政党内で重責を担う姪との不仲も伝えられるル・ペン氏のドヤ顔とを比べたら、どちらが「かわいい」かは一目瞭然でした。

同じことは、昨年の米大統領選のクリントン氏対トランプ氏との闘いにも言えます。どこにもつけいる隙のない完璧なクリントン氏と、暴言・放言には事欠かず、何度も自爆しながらも子どもっぽい野次を飛ばすトランプ氏。憎まれガキのようなその態度は、ある意味、「かわいい」と言えないこともありません。

そして日本。

小泉純一郎元首相が大変女性に人気があったのは周知の事実ですが、現在の安倍晋三首相と麻生太郎副首相兼財務大臣のコンビが、ここまで長く政権の中心に存在している理由がわからない、という男性にはぜひもう一度きちんと研究していただきたい。

昭恵夫人も言っている通り、自民党の中には彼らより立派な経歴や学歴をもっている方々がごまんといますし、間違っても安倍総理や麻生副総理のような漢字の読み間違いはしないでしょう。しかし、この2人は、現在の自民党議員の中では際立って「かわいい」のです。恐らく小泉元首相が自分の後任に安倍首相を指名したのも、この「かわいさ」が大きな理由だったのではないかと私は推測しています。

同じことは稲田防衛大臣にも言えます。

彼女はウルトラ・ライトともいえる思想の持主ですが、まだ、当選一回目の頃の講演会で、あの舌ったらずの声で1時間以上にわたり「南京大虐殺はでっちあげ」「慰安婦の強制連行はなかった」との持論を滔々とぶつのを聞いたとき、私はただただ目が点になっていたのにもかかわらず、同じ会場で一緒に聴いていたおじ様たちは、まるで魔法にかかったようにうっとりと彼女の話に引き込まれていました。渡部昇一氏が会長を務める「ともみ組」という後援会組織もあり、まるで芸能人のファンクラブのように熱心に彼女を応援しています。

国会で涙ぐんでさんざん叩かれた稲田大臣ですが、ともみ組の支援者たちにとっては、その涙さえ好ましいものに映っているでしょう。その意味で、かわいい政治家ほど叩かれても叩かれても強力な支援者たちの支えによって蘇る、打たれ強い、しぶとい政治生命をもつのだと思います。

■政治家は自分が有権者に与える印象についてもっと研究すべき

SNS時代、「聡明な」「仕事ができる」「強い」だけの政治家がもはや大衆の共感を得ることができないのは、昨年のアメリカ大統領選、今年のフランス大統領選の結果をみても明らかです。(余談ですが、メルケル首相は恐らく再選を果たすと思います。彼女も非常に優秀な政治家ですが、難民問題にみせた情の厚さや、市井のおばさん然とした風貌がかわいらしさを醸し出しているからです)

そんな中、多くの選挙民が求めるものは、現在のさまざまな問題を解決し、将来の日本を形成していくための政策のみならず、「この人なら信頼して政治を任せたい」と思える人柄、つまり「かわいさ」です。

残念ながら、野党のみならず自民党の中にさえ、なかなかそれを真剣に考え実行している人がいないように思えます。(この点、マクロン大統領は非常に長けていると欧州マスコミは報道しています)

民主主義とは、良くも悪くもポピュリズムの政治形態です。

政策の立案は企業経営でいう「戦略」にあたりますが、それを実現させるための「戦術」の一環として、選挙ポスターのときだけ考えるのではなく、日ごろから自らの「かわいさ」をどうアピールしていくのか、真剣に研究して実践してほしいのです。それが最終的には最大の目標である政策の実現につながるのですから。
http://blogos.com/article/224069/

http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/303.html#c13

[外国人参政権・外国人住民基本法01] トヨタの為に毒塗オレンジを食べさせられている日本人 _ 日本を農業の無い国にして良いのか? 中川隆
74. 中川隆[-7581] koaQ7Jey 2017年5月20日 08:56:06 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

売国のモンサント法 2017-05-20
http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12276257388.html


【Front Japan 桜】種子法廃止の恐怖 / 日本庭園に見るモンサント種の元[桜H29/5/19]
https://youtu.be/nzxDQzu6l3Y
http://www.nicovideo.jp/watch/1495181862


 さて、モンサント法として、種子法廃止法について取り上げてきましたが、もう一つ、決定的なモンサント法が、5月11日に成立しています。


『農業競争力強化支援法が成立
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS11H6A_S7A510C1EAF000/

 肥料や農薬などの農業資材や流通加工分野の業界再編を促す農業競争力強化支援法が12日午前の参院本会議で、与党などの賛成多数で可決、成立した。政府が昨年まとめた農業改革策の一環。資材メーカーや流通業者などの再編を金融面で支援する。政府は低価格の農業資材の供給や流通の効率化で農家の経営を後押しできると説明している。』


 上記、農業競争力強化の中に、とんでもない条文があるのです。


『農業競争力強化支援法
第八条 国は、良質かつ低廉な農業資材の供給を実現する上で必要な事業環境の整備のため、次に掲げる措置その他の措置を講ずるものとする。
(略)
四 種子その他の種苗について、民間事業者が行う技術開発及び新品種の育成その他の種苗の生産及び供給を促進するとともに、独立行政法人の試験研究機関及び都道府県が有する種苗の生産に関する知見の民間事業者への提供を促進すること。』


 はあっ!!!!!????


 過去に、種子法の下で予算がつけられ、圃場(ほじょう。すみません、桜の番組では「ほば」とて呼んでいました。間違いです)において蓄積された、様々な種子に関する知見を、民間事業者へ提供する・・・・。


 予算、ですから、日本国民の税金により作られた「種の知見」を、民間事業者に譲り渡すわけです。しかも、例により外資規制はありません。


 売国、以外に、どのように表現すればいいのでしょうか。


 種子法が廃止され、農業競争力強化支援法が成立したことで、モンサントは日本の各地域の多様性に道が種の知見を手に入れ、「ちょっと変えるだけ」で生物特許を取ることができます。公共財である日本の種が、外資を含めた「ビジネス」へと変わることになります。


 一連のモンサント法により、以下の問題や懸念が生じます。


●種子法廃止後、種子は育生者権保護を強化した種苗法で管理⇒種苗法では、登録品種を「種子として販売・無償配布しない」という誓約書にサインを求められる

●農業競争力強化支援法により、公的な種苗の生産に関する知見が民間事業者に提供される

●特定企業が、過去に日本政府や地方自治体が蓄積した遺伝子を活用し、開発した新品種の「特許」が認められる⇒本来、公共財であった種の遺伝子の権利が特定企業に移行

●低廉な種子を供給してきた制度が廃止され、種子価格が高騰する可能性が高い

●日本国内で開発された種が外国の農場に持ち込まれ、農産物が生産される⇒「安価な日本原産の農産物」が、日本に輸入される

●国内の種子の多様性が奪われ、遺伝子クライシスの恐れが発生

●モンサントなどの遺伝子組み換え作物の種子が広まり、日本固有の種子遺伝子が絶滅する(花粉の伝播は止められない)


 我が国は、いずれ新嘗祭を、モンサント(等)の遺伝子組み換えの「稲」で執り行うことになるわけです。


 ヒャッハー!!!


 それ以前に、種の多様性が失われ、かつ価格が上がることで、食料安全保障は崩壊します。


 「亡国の農協改革 」
https://www.amazon.co.jp/gp/product/4864104387/ref=as_li_ss_tl?ie=UTF8&linkCode=sl1&tag=asyuracom-22&linkId=93f620bfb956a3d19e17b20e74ffdec1

でも書きましたが、安全保障は掛け算です。足し算ではありません。


 すなわち、どれか一つでも安全保障が失われれば、我が国は「亡国」の状況に至るのです。


 今回のモンサント法成立は、日本の食料安全保障を決定的に失わせる可能性を秘めています。結果、カーギルが全農グレインを買収できなくても、日本は「亡国」の状況に至るのです。


 日本の国会議員は、早急に「公共の種」を取り戻す法律を制定しなければなりません。日本の「種」を守れないということは、日本国民を守れないと同義なのです。
http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12276257388.html
http://www.asyura2.com/09/gaikokujin01/msg/518.html#c74

[昼休み52] 尼崎ドラム缶事件 現在までに判明した事実 中川隆
105. 中川隆[-7580] koaQ7Jey 2017年5月20日 09:10:48 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

角田美代子
http://ja.yourpedia.org/wiki/%E8%A7%92%E7%94%B0%E7%BE%8E%E4%BB%A3%E5%AD%90


角田 美代子(すみだ みよこ、1948年10月12日 - 2012年12月12日)とは、25年以上にわたって、尼崎市を中心に兵庫県、高知県、香川県、岡山県、滋賀県、京都府の6府県で、数世帯の家族を長期間虐待、監禁し、10人以上を虐殺した凶悪な殺人犯である。以前の苗字は「月岡」。

2011年11月の大江和子さんドラム缶事件で発覚した。

李 正則

主犯・角田美代子(64歳・2012年)は、従犯とされる親族の在日韓国人の李38歳(2012年)やその他数名の取り巻きを従えて、標的とした複数の家族を暴力的に支配して、家庭に居座る、裸で外を歩かせる、などあらゆる虐待を繰り返し、結果死亡した女性はドラム缶に詰める、などした。角田美代子らによって暴力的・精神的に支配された被害者家族らは家ごと乗っ取られ、互いに殴打し合わされたり、監禁され暴行されたり、全財産を奪われたりしたが、角田美代子の手口は巧妙で、自ら手を出すことは控えめだった。

角田美代子らは、些細なことに難癖をつけては弱みを見せる相手を脅迫し、多数の無法者を引き連れて家庭に侵入し、金品をむしり取ることを生業としており、夜の街で獲物を探し歩いていた。角田美代子は普段から飲み仲間に、「交通事故に遭ったら金になる」など当たり屋の指導をするなどし、うっかり隙を見せて食い物になってしまった家族らのその後は凄惨で、高松市の谷本家は2003年5月頃、餓死寸前になり、服も着させて貰えず、父親の谷本誠さんが全裸で長女の茉莉子さんをおんぶして親族の元に「何か食べさせてほしい」と、助けを求めてきたこともあった。

またある時は谷本夫婦揃って全裸で泣きながら親族に金を借りに来ることもあり、やがては親族までもが呼び出され、次女・瑠衣が「お父さん、ごめんね」と泣きながら両親を顔が腫れるまで殴らせられている光景を目の当たりにし、「情けなくてつらくて、ノイローゼになるかと思った」とショックを受けた。

しかし、警察(兵庫県警尼崎東署、香川県警高松東署、高松南署)は再三親族や、谷本誠さん、近隣住民などから被害相談や通報があったにも拘らず、全く対応することはなく、「事件ではないので動けない」などと繰り返し、結果的に長年の間、被害者たちはなすすべもなく角田らの暴力、虐待の前に見殺しにされ、2011年管轄外の大阪府警が大江香愛(ドラム缶遺体の大江和子さんの長女)の駆け込みを信じて捜査を行ったことで、ようやく事態が公になった。被害者たちは、何度も逃げたが、そのたびに連れ戻されていた。

また中には、保険金目的に崖から転落を強要されて殺された橋本さんもいるが、この時も警察は現場の聞き込みや生命保険契約有無の確認さえ怠り、角田美代子達の言うがまま事故として処理していた。また、兵庫県警は角田逮捕後も角田宅の現状維持さえ怠り、競売に出されるがままになっており、逮捕一年後、2012年10月になってようやく家宅捜索を行うが、既に一味残党に証拠隠滅のため、監禁小屋を撤去されてしまうなど捜査の遅れが目立った。2012年11月7日、角田美代子や李、その内縁の夫など8人が再逮捕、または逮捕された。

2012年12月12日、角田美代子は留置所にて自殺した。64歳。重要なニュースにもかかわらず、北朝鮮のミサイル発射や衆議院選挙などのニュースもあったためあまり報道されなかった。


手口


角田美代子の手口は、被害者たちを次第に取り込んでいくことであり、まずはきっかけから(あるいは口実を作って)接点を持ち、弱みを握り、相手の些細な「落ち度」を咎めて10人近くの集団で家に押しかけ、自宅に乗り込んで事実上占領し、職場にも押しかけて、挙句に被害者たちを虐待して意のままにすることであった。


家宅占領後

そのうえで、なるだけ角田美代子自身は手を下さずに、李の他、取り巻き達を使い、あるいは恐怖によって怯えさせて家族同士を自分の指示通りに殴り合わさせることにより、家族間の信頼関係を破壊し、被害者宅の暴力支配を完成させていた。また、娘などの安全を肩にその両親を服従させることもしばしばだった。中には何年もの虐待の末に高松の谷本瑠衣などは、恐怖と安全への願いから角田美代子に洗脳されてしまうケースもあり、虐待された挙句、自ら角田美代子の養女になることを願い、次第に角田美代子の命じる犯行の実行犯となっていき、さらには角田美代子の息子(実際は義理の妹・美枝子の息子)と結婚させられていた。

集金

角田美代子の第一の目的は被害者の財産であり、集金方法には手段を選ばなかった。家含めて、被害者家庭の全資産を身ぐるみ剥いだのは言うまでもなく、「プライドを捨てさせるため」として被害者の子供に消費者金融から借りさせたり、両親、祖父母を脅迫して、親族の家までお金を借りに行かせたりした。また子供を脅して、子供の友人達からもお金を借りさせていた。

被害者の待遇


角田美代子のマンション。監禁部屋は木の塀でかこわれていた

角田美代子は名義を変更させて被害者たちのマイホームを手に入れると、被害者たちを追い出し、自宅近くのワンルームのアパートに一家を丸ごと押し込んでいた。 角田美代子は集めた金で自身の分譲マンションに別ルームを購入し、そこにも他の被害者家族を押し込み、一部はベランダの犬小屋大の隔離小屋に起居させることもあった。また、逃亡を防止するため、時に裸で暮らさせ、被害者の妻は猿轡をかませられ、それを見た親族(女)の口からはとても言えないほど、卑猥で無残な姿で暮らしていた。

ベランダのこの小屋は複数個あって、外から施錠できる仕組みになっており、そこに閉じ込められた被害者へは、主に脅迫された親族らから継続的にリンチが行われ、少なくとも4名が衰弱して死亡している。またこの小屋を外から見られるのを防ぐため、ベランダの周囲には木製のフェンスが張り巡らされていた。

また虐待の方法も凄惨、多様で、谷本隆さん(68)は、両耳をつぶされ、両手足をバーナーで焼かれていた。また監禁されていた川村博之の元妻・大江裕子は唇はえぐれて、発見時、放心状態であり、殺された仲島茉莉子さん(29)は形が分からないほどに殴られて顔が変形しており、後日リンチの最中と思われる「生きているか死んでいるか分からない」写真を見せられた父親の谷本誠さんは慟哭した。

被害者・その被害

角田らの犯行によって、数世帯が壊滅に追い込まれ、一家は離散し、多くが殺された。またここに紹介する以外にも、何軒もの家族が崩壊、虐殺、奴隷化の憂き目に遭っている。


高松市の谷本誠一家

きっかけ

拷問の末、殺された仲島茉莉子さん(旧姓・谷本 茉莉子さん)

谷本誠一家は裕福で高松で保険代理店を経営し、マイホームの他に田畑等を持ち、地元の住民の話では上昇気流に乗っており、幸せな家庭を営んでいた。家族構成は、夫婦、姉妹の4人家族で、長女・茉莉子は英国に語学留学の後、IT企業に就職、ウェブデザイナーになることを夢見ていた。また上司の言うところによると、会社では非常に優秀で、デザイナーのエースだった。また次女・瑠衣は県内有数の進学校である高松高校に通い、成績優秀で、運動神経も非常によく友達も多かった。

しかし、角田美代子達と接点を持ってから、運命は暗転する。

事の始まりは、2003年2月、かつて谷本家でも過ごしたことのある遠縁の李正則を、角田美代子に執拗に頼まれて、「更生のため」として一時預かりを引き受けたことだった。李正則は素行は不良で、常に暴力をふるい、金銭を盗むことは日常的でT家のお金を500万円も使い込んだ。また次女の瑠衣を強姦したりもしたため、業を煮やした谷本誠さんは、李正則を角田の元に返したが、それが角田が谷本家に付け入るきっかけとなった。

角田の乗り込み

拷問の末、殺された仲島茉莉子さん(旧姓・谷本 茉莉子さん)


角田は李を追い出したことに「抗議」するため、2003年4月、やくざ風の若い衆10人ばかりを引き連れて、谷本家に乗り込んできた。あまりの剣幕と気勢、そして多少の弱みもあったため、谷本誠さんは話し合いのため、角田美代子達をとりあえず家の中にあげてしまったが、あっという間に主客転倒し、角田美代子らは谷本家に以後ずっと居座り続け、暴行などあらゆる狼藉を繰り返し、谷本家を完全に支配下に置いてしまった。

家の中では、谷本家の家族が外部に角田らに勝手に助けを求めにいくことを防ぐため、家の扉には外部から暗証番号式の鍵がかけられ、また服を脱がされ全裸にされ、食事は無論、大小便の回数まで制限され(排泄は1日に2回以下)、何をするにも角田美代子の許可が要るようになった。やがて食べ物も水(水は一日500mlに制限)も満足に与えられず、谷本誠さんは裸のまま、娘を背負って昼間に親族の家に食べ物を求めに行く姿さえ、目撃されている。

また角田美代子達は自らも暴力は振るったが、事件化を恐れて控えめで、なるべく家族達を脅して相互に争わせることに注力した。

最初に取り込まれたのは、姉妹(茉莉子当時21歳、瑠衣18歳)で、彼女達を屈服させるために暴力は勿論、全裸で街中を駆け回らせるような羞恥の極み的な手法が用いられた。結果的に彼女らは本意ではなくも、角田美代子達の理不尽な言いつけを聞くようになり、ある日は次女の瑠衣が泣きながら「お父さんごめん」と言いつつ、顔が腫れ上がるまで殴り続ける光景が目撃されている。

またある日は、角田美代子の部下達何人もに、谷本夫婦が水をかけられており、こうした光景を呼び出されて見学させられた親族らは、「情けなくてつらくて、ノイローゼになるかと思った」「あの当時は地獄だった」と振り返る。時には、夫婦で共に全裸のまま親族宅まで金を借り行かせられることもあり、ある日はT夫が殴られて形も留めぬほど、耳の外観が変わってしまった姿を見られており、あまりに沢山の血を流しながら歩いていた、と近隣の者が証言している。

またある日は谷本の妻が裸で正座させられているのを近隣住民が見かけており、こうした手法で、角田美代子らは谷本家の全財産に加えて、親族らから現金2000万円を巻き上げ、当然ながら、谷本家の稼業も廃業になり、長女・谷本茉莉子は後述する尼崎移転後は大阪営業所に転勤したが、すぐに退社、次女・瑠衣も高松高校を退学した。

尼崎への連行


角田に洗脳され共犯者となった妹の角田瑠衣(旧姓・谷本 瑠衣)


殺害された谷本誠さんの兄・谷本 隆さん

こうして、すっかり取るものを取りつくしてしまった角田らは、谷本の長女・茉莉子と次女・瑠衣を連れて尼崎に引き上げたが、谷本の妻は、ショックと心労で一時和歌山まで逃亡する。程なくして高松の実家に戻ったところで、また暴行を受け、倒れて通行人に発見されるが、脳挫傷を負い入院、急性肺炎にかかり死亡する。

同じく、谷本家の妻方の祖母・皆吉ノリさん(87)とその長男である叔父、叔母も相次いで角田美代子らに襲われ、皆吉ノリさん(87)は監禁され、虐待死し、叔母も行方不明に、叔父は東京まで逃亡して病死している。この皆吉さんの家の床下から3人の遺体が発見された。

また引き揚げる際、茉莉子は「新天地で心機一転、やり直すことにしたの」と同僚に説明し、事件のことは「聞かないで」と友人にさえ隠していた。やがて、彼女は角田美代子に命令されて、「上納するから」と友達からお金を借りて回るようになり、その後職場を退社。角田美代子らと同居していた一味の仲島康司をあてがわれて結婚、入籍、改姓するが、やがて角田美代子と他の誘拐家族らから凄惨なリンチを受けるようになり、最後はベランダの犬小屋大の小屋に押し込められ、鍵を架けられて冬場でも全裸でそこで起居した。冬場に水をかけられる光景も目撃されており、最後はリンチの末に屋外の小屋に繋がれて虐待死した。

仲島茉莉子は顔面を数限りなく殴打され、また足で踏みつけられ、瞼には煙草を押し当てられ、死亡時には容貌は形が全く分からないほど変わり果て、写真を見せられた父親の谷本は慟哭した。

一方で、取り込まれてしまった次女・瑠衣は角田美代子から好かれて、「跡取りにしたい」と言われるようになり、自身も角田美代子の養女になることを希望して、改姓、さらには角田の実子の一人息子の優太郎と結婚する。角田息子と次女との間には、二人の子供が生まれている。

以後、次女・瑠衣は角田美代子の犯行の先棒を担うようになり、2012年、窃盗罪で逮捕された。他方、高松の谷本誠さんも身の危険を感じて家を出て、友人宅に一年間引きこもり、自身の受けた被害を警察に打ち明け、捜査を願うも、どの警察署からも相手にされず、「蜂の一突き」を願って偽名を使い、角田らの近所に潜伏した。また、谷本誠さんの兄・谷本隆さん(68)も「弟が心配」と40万円を持って出向いたところを、他の被害者らと同様に監禁され、殺害されて埋められており、警察はその家族の捜索願を受理しながらも、捜査をしようとはしなかった。

尼崎の大江一家

きっかけ

川村博之は大手電鉄会社に勤務しており、尼崎市内に二世帯住宅を構え、川村夫婦と妻の姉・大江香愛、妻の母・大江和子さん、子供二人の6人で幸せに暮らしていた。

角田一味との接点は、2009年4月に谷本の次女・瑠衣が引くベビーカーが電車のドアに挟まれたと、角田がクレームをつけた事に始まった。クレーム係として応対に出た川村博之だったが、オフィスに訪れた角田は李を「元ヤクザ、怒ったら手がつけられない」と紹介して脅迫する一方、川村博之の小さな長所を褒め、以後もしばしば訪れて、川村博之との関係を深めていく。やがて雑談の折に、川村博之は喫茶店経営など自分の夢やプライベートなことを話し出すが、そこに角田は付け入り始め、開店用として高価なカップを贈ったり土地を探すなど、次第に関わりは複雑化した。

一家の崩壊と家族会議

角田は、脅し、透かしで喫茶店開店を勧め、ついには川村博之も「おいしいコーヒーを入れる店を」と店の開業を決意する。

電鉄会社は反対するが、川村博之は「なんで辞めさせへんねん」と会社に怒鳴り込む始末であった。住宅ローンや娘二人も抱えていたため、同じく川村の妻・大江裕美も反対し夫婦仲は冷却、離婚話にも発展し、そこに仲裁を買って出た角田は李や瑠衣を伴い、週に一度川村博之の家族・親族を集め「家族会議」を開催する。

2011年11月についに川村夫婦は離婚するが、角田の催す「会議」はまだ終わらず、連日の招集になり食事や排泄制限、暴力までが入りはじめ、川村博之の妻の姉・大江香愛は会社を首になってしまった。

親族は、話というより拷問に遭っている感じで、毎日一日16時間延々と繰り返され、寝る間もままならなかった、と述懐する。角田らはあらかじめ大江家の子供たちを自分の家に預けさせていたため、「会議」を断ることも難しかったのである。挙句の果てには、川村の妻で大江家の次女・大江裕美を売春宿飛田新地で働くよう強要し、川村の退職金も喫茶店開業資金として借りたお金も全て巻き上げられてしまった。こうして一家は完全に崩壊した。

祖母・大江和子さんの殺害

角田の指示で、川村は家族と別れて主犯のマンションの近くのワンルームアパートに居住するが、やがて「娘の養育の責任」を口実に、大江一家全員のアパート移転を迫り、僅か一部屋に6人が雑居することになってしまう。

睡眠や食事、排泄は主犯らの許可が必要で、生活環境は劣悪だった。角田らからの暴力や虐待は常習で、時には川村の小5の娘までもが、角田の指示により、公園で大江家全員からリンチされることさえ起きていた。

家族の信頼関係は完全に崩壊し、こうした中、ついには2011年「一緒に暮らしていけない」と大江家の祖母・和子さんが脱出し、東京の親戚宅に移るが、直ちに居場所を突き止められ、連れ戻されて角田の命を受けた家族達に連日暴行、一時はそれでも脱出して通行人にと助けを求めるが最後には虐待死する。

司法解剖の結果、肋骨三本とのど骨の一部が折れており、胸や腹も強打され、喉が圧迫を受けていた。

姉・大江香愛の脱走と事件発覚


大江家の姉妹(妹の裕美が川村の妻)

続いて2011年11月、姉・香愛が脱走し、兵庫県警を避けて大阪府警に相談したところ、自身も負傷していたため、府警は事件性があると判断し、尼崎東署に連絡した。府警の要請で県警は角田らを捜査、祖母・和子さんの殺害が発覚した。和子さんはコンクリート詰めにされ、ドラム缶に密封されており、ここでようやく角田ら5人が逮捕された。

ただし、5人のうち、角田、李を除くと残りは川村夫婦、姉・香愛であり、こうして大江家の生存者全員は、全てを失ったうえに犯罪者にまでなってしまった。

大江の親族は、角田に対して「子供のショックは大きく、回復にはかなり時間がかかるようです」「正直、死刑にするくらいではまだ足りない。お母さんのような極限の空腹状態を一片味合わせてやりたい」と悔しさを吐露している。

事件発覚時、川村の妻は耳が欠け、唇がえぐれており、話しかけても放心したように無表情で、川村は、大江家祖母の殺害について「自分達がやった、資産管理は角田にお願いする」という遺書を書かされていた。角田は虐待するにあたって、通販カタログを丸く固めた「しばき棒」を使い、被害者の目や顔、唇を突き、傷ができ、かさぶたになると、その箇所をまた突いていた。

人物・角田 美代子

宅配預かると「壊した」角田はクレーマー

兵庫県尼崎市のドラム缶遺体事件で、主犯格とされる無職・角田美代子は、ささいなことに激高し、謝罪を迫る「クレーマー」として近隣住民から敬遠されていた。

子どもや身内には将来を案じる一面も見せていたが、住民らへの取材からは、執拗に他人をトラブルに巻き込んでいく姿が際立つ。

「あの人の宅配便は預かりたくなかった」。角田が7年ほど前まで住んでいた尼崎市内の賃貸マンションの住民が漏らす。

角田宛ての宅配便を預かって渡すと、「中身が壊れた」「調子が悪い」と弁償を要求され、住民らは次第に関わりを避けるようになった。角田は夫や子どもたちと同居しており、子ども同士がけんかすると、必ず相手の家にどなり込んだ。

角田の祖母宅近くに住む同市内の男性は、角田が20歳代の頃、「駐車違反を通報したやろ」と激しく詰め寄られた。角田は、祖母宅に立ち寄った際、男性宅前に車を止めていて駐車違反の取り締まりを受け、男性が通報したと因縁を付けた。男性が否定しても、自分の当時の交際相手まで呼び出し、2人がかりで何度も謝罪を求めた。男性は「若いのに暴力団かと思うぐらいの迫力でののしられ、会う度ににらまれた」と振り返る。

逮捕前には、角田が夫や妹、数人の男女など大勢を引き連れて出歩く姿も目撃されている。飲食店では、定職がないのに全員分の代金を支払っていたといい、住民らからは「どこから金が入っているのか」といぶかる声も出ていた。

難癖付けて金品要求。夜の街では「獲物」探し。角田のカツアゲ人生[編集]

3人を含め8人の死者・行方不明者と接点を持つ角田美代子は、弱みを見せる相手につけ込んではカネをむしり取る“カツアゲ”をシノギにしていた。生まれ育った尼崎のネオン街では、次の獲物を探し回るハイエナのような姿が度々目撃されていた。

「お前、この絨毯いくらする思てんねん!」

約10年前、角田は尼崎市内の自宅アパートで当時30代の主婦をこう怒鳴りつけた。同被告の背後には巨漢の男2人が後ろ手で仁王立ちし、異様な緊張感に包まれていたという。事情を知る地元の関係者が振り返る。

「(主婦が)手を滑らせて居間に敷かれていた絨毯にお茶をこぼしたのがトラブルの原因。それを材料に因縁を付け、(角田が)『弁償せえ。30万円払え』って言うてきたみたい」

結局、この主婦は角田に言われるまま、近くの金融機関で30万円を下ろして支払った。コトが終わると角田は主婦の耳元でこう囁いた。

「警察にチクったら、地の果てまで追い込んだる。わかってんなぁ。いつも見張ってるからな」

おびえきった主婦は数カ月後、住み慣れた地元を家族とともに夜逃げ同然に出ていったという。

「もともと2人は知り合いで、(主婦が角田を)相談相手として信頼しとったみたい。それが、初めて家に招かれた所でいきなり豹変した」

親身に接し、心を開いたとみるや、難癖を付けて金を搾り取る。これが角田の常套手段だ。

近所の住民らによると、同被告は建設会社を経営する父親の下で尼崎市に生まれ、地元の小中学校を卒業。高校は中退し、10代から水商売を始めた。周囲には「スナックや喫茶店を経営していた」と語っていたが、「正業を持っているようには見えなかった」(地元商店主)。

常軌を逸したクレーマーぶりで有名だったが、夜の街でも「獲物」を探し回っていた。

飲み仲間の1人は「お酒はほとんど飲みませんでしたけど、店に客が入ってくるたびにすごい目つきでにらみつけて反応をうかがっていた。相手が『何や』とやり返すと引くけど、おとなしそうな人やと、ここぞとばかりに因縁を付ける。常にターゲットを探してる感じ」と語る。

金銭への執着は非常に強く、「右手にごっつい大きな指輪を3つもはめて来てた。それを何回も見せて『えーやろー?』って聞く。『金の切れ目が縁の切れ目』とか、『世の中、銭や』ってしょっちゅう言っていた」(先の飲み仲間)。

この飲み仲間は、角田から「交通事故に遭ったらカネになる」と「当たり屋」の指南まで受けたという。なかでも印象的に残っているのがこの言葉。

「『金持ちでええなあ?』って聞いたら、ニヤリと笑って言ったんです。『一生食べていけんねん。生命保険もあるし』って。一体誰の生命保険やったんか」

角田の心を支配したどす黒い欲望。その闇は底知れない。

美代子、息子の通う中学に因縁つけ→校長、事態収拾で辞表[編集]

角田美代子の息子・角田優太郎が通っていた兵庫県尼崎市の市立中学校の元校長(63)が10月23日、取材に応じ、2002年に息子の卒業をめぐって美代子らとトラブルとなり、事態を収拾するため、教育長に辞表を提出していたことを明らかにした。

最終的には撤回されたが、「卒業させるために辞表を出した。今思えばおかしいが、それしか考えつかなかった」と当時の心境を振り返った。

関係者によると、角田優太郎は中学時代、ほとんど登校しておらず、美代子も「うちには家庭教師が3人おるからええんや」などと話していたという。

だが、突然、「学校は息子を放置していた」と因縁をつけ、留年させるよう要求。元校長は、2002年初めから美代子の自宅を数回訪れて話し合う中で、「卒業との交換条件と感じた」と辞表を提出し、美代子も同意したという。ただ、卒業式前日、角田優太郎が出席の条件とされていた金髪を黒く染め直していなかったことを、教諭らが指摘したところ、美代子が激高。数人の男を引き連れ、学校に乗り込んできたという。角田優太郎は卒業式を欠席した。

美代子をめぐってはささいなことで執拗にクレームをつけ、現金などを要求するケースが複数確認されている。


息子は溺愛…タレント養成所に。美代子の二つの顔


角田 優太郎

兵庫県警の捜査では、すでに判明している8人の死者・行方不明者と接点を持つ角田美代子が事件のカギを握るとみられている。自宅周辺では暴虐に振る舞う姿が頻繁に目撃されていた一方、限られた身内には甘い顔を見せるなど、美代子の両極端な素顔が浮かび上がっている。

美代子は尼崎市に生まれ、地元の小中学校を卒業。高校には進んだがまもなく中退した。20代前後の若さでスナックを経営し、横浜市で飲食店を開いたこともあった。

その後は地元に戻り、尼崎市内の賃貸マンションに戸籍上の義理の妹、三枝子らと居住。徐々に同居する男女が増え同じマンションの別の2部屋も借り、十数人の集団生活を送った。約10年前には近くの分譲マンションに移り住んだ。

こうした生活を送る中、自宅マンション周辺でも住民らに何かと因縁をつけ、現金を執拗に要求することもあった。同じマンションの住民女性は「屈強そうな男たちとエレベーターに乗っていた」と振り返る。別の女性も「あいさつをしても、にらまれるので怖かった」と言葉少なに話す。

美代子の息子・角田優太郎の中学時代を知る女性によると、美代子は優太郎をタレント養成所に通わせるなどし、ほとんど学校には通わせていなかったという。教諭が美代子に注意しても「うちは家庭教師が3人おるからええんや」といって無視し続けた。

また、幼いころに美代子が出入りしていたという無人の民家の近隣男性によると、住民らが庭の木を切ったところ、美代子が「無断で切った」といって数十万円を支払うよう要求したという。

一方、美代子がよく買い物に訪れていた商店街では、息子・角田優太郎と谷本家の娘、瑠衣の間にできた孫に「こうやるんやで」と金魚すくいの手本を見せ、何度も挑戦させる姿が目撃されていた。瑠衣を「私の跡取りにする」と吹聴するなど、気に入った人間には甘い顔を見せていた。

角田美代子のまわりの男達「金髪デブ軍団」と呼ばれてた[編集]

尼崎連続怪死事件の中心に位置するのが主犯とされる角田美代子(64)。
夫、長男、孫娘などの“ロイヤルファミリー”の配下となるのが角田によって崩壊させられた一家の面々。

さらに素性不明の若者も従え、外出時は最低でも5、6人を引き連れて行動。
角田は「みんな欲しいもん買えや」と声をかけながら、地元の商店街を闊歩していた。   地元スナックママがいう。   「角田のまわりの男の子たちはみんな太っていて金髪。だから近所では『金髪デブ軍団』って呼ばれていたんですよ」
  角田が住んでいたマンション近くの飲食店オーナーで、角田の家に訪れたことのある男性・Aさんは玄関口の二人の男を見たが、彼らも“金髪デブ軍団”の一員だった。


彼らはボディガードというよりもマンションのトラブルメーカーだったようだ。マンション住人がおそるおそる口にする。

  「あの男たち、本当に恐ろしいんです。赤ちゃんの泣き声がうるさいという理由で隣の住人を引っ越しさせたのは有名な話です。また、隣の家のお婆さんがベランダ越しに『お花が綺麗ねぇ』といったら、軍団の一員が『人の家を覗くな』と声を荒らげたこともあった」

  別のマンション住人の話。

  「一度、マンション住人の子がエレベータの隙間に鍵を落としてしまい、少しの間、エレベータがとまったことがあった。すると、その子のお母さんのもとに軍団の男たち5〜6人が、『土下座せえ』って凄んでいた」

  彼らがどのような経緯をもって角田のもとに集ってきたのかは不明だ。だが、その“暴力装置”の中心には角田のいとこ・李正則(38)がいたという。

  捜査関係者はこう語る。

  「連続変死事件の様々なシーンで李の名前があがっている。李は元ノンプロの球児で腕力がとても強い。角田の右腕として地元の若者をリクルートして、集団を形成していったのではないでしょうか」


角田美代子の“暴力装置”李はインシュリン打ち焼肉食う

角田美代子の「角田帝国」に組み込まれ、内部の有力な情報はほとんど明らかになっていない。

そんな中、角田ファミリーと長らく交流を持つ人物・T氏を突き止めた。T氏は角田ファミリーの“暴力装置”と呼ばれる李正則の中学時代からの友人である。

元高校球児で腕力自慢の李は地元の若者を組織し、5〜6人で商店街を闊歩していた。金髪で恰幅のいい李の風体から、近所住民は彼らを“金髪デブ軍団”と恐れた。 T氏は2年ほど前までは一団と交友関係にあり、お互いの家を行き来したりする仲だった。

過熱する報道では、主犯格の“黒い女王蜂”こと美代子は髪を巻いて宝石をつけた女性とされている。だが、週1回ぐらいの頻度で角田と会っていたT氏の抱く印象はまるで違う。

「“おばはん”(角田)は、シャネルを着た大金持ちのように報じられているでしょ。でも、髪はボサボサで化粧もしない。指輪やネックレスさえつけてなかった。ジャージ姿だった時も多いですね。いつも陰険な感じでうつむいていて前歯がないのを覚えている。今出ている和服の写真(別人のものだった)なんてぜんぜんイメージちがうね」

角田は家具や食器には異様な執着を見せる一方で、外見にはそこまで思い入れがないようだった。これは角田を取り巻く家族や仲間も同様だったそうだ。李を含めて皆ジャージ姿が多かった。

だが、角田は食については異様な関心を持っていた。

「あのグループが住んでいたマンションには、何度も行ったことがある。仲がよかったので、おばはんに『メシ食いにきいや』と呼ばれたんです。マンションで出されたのは、特上の寿司、上質の牛肉をつかった焼肉など。台所にはビールサーバーがあって生ビー

ルも出してくれる。卵も黄身が二つあるやつだったり、さくらんぼも桐箱に入った佐藤錦でした」

一団が集団生活を送っていたマンションは恐喝や殺害によって手に入れた金で購入したと報じられている。だが角田被告は「若い時に横浜に貿易会社をつくり、そのお金で買った」と吹聴していたという。

いずれにせよ、最上階の3LDKが角田の「帝国」だった。

「おばはんが絶対君主で、唯一口答えできるのが息子だった。あとはマサ(李被告)も夫も妹もみんな奴隷みたいなもんですよ。トイレへ行くにも、水を飲むのにも許可がいる。食えといわれたら何でも食わなきゃならない。マサは100kg以上あって重度の糖尿病なんですが、おばはんに勧められるままにインシュリンを打ちながら焼肉をパクパク食べまくっていて……このまま殺されるんじゃないかと思ってたね」

美代子らパチンコ三昧。高級外車で閉店まで[

橋本次郎さん(当時53歳)の死体遺棄容疑で兵庫県警に逮捕された角田美代子ら集団生活していた容疑者8人がパチンコ三昧の生活を送っていた。

頻繁に泊まりがけで遠方の店へも出かけ、高級雑貨や洋酒を買い集めるぜいたくな暮らしぶりを自慢していた。県警はこうした生活を維持するために複数の家族に介入して金を巻き上げていたとみている。

「私は玉が出なくても、一日中、同じ台を打ち続ける」。美代子は約5年前、大阪市内のパチンコ店で知り合った自営業者の男性に、懐具合を自慢するように言った。

男性によると、この店には、美代子ら今回の逮捕者全員が高級外車など2台に分乗して頻繁に来店して閉店まで遊び続け、誰も定職についている様子はなかった。一行は新装開店や新規出店の情報に詳しく、「旅行を兼ねて遊んでくるわ」と言って、関東、北陸、中国地方などへも泊まりがけでパチンコに出かけていた。

男性は、尼崎市の美代子被告の自宅マンションに何度か招かれ、霜降り牛肉のしゃぶしゃぶなどを振る舞われた。美代子は、居間のショーケースに並ぶ高級洋酒などを指さして、「倉庫にもっとあるで」と自慢。男性は美代子らを資産家一家だと思い込んでいた。


美代子、弁護士も洗脳されかけた

兵庫県尼崎市の連続変死事件で、尼崎東署捜査本部は11月7日、橋本次郎さん(当時53)の遺体を岡山県の海に遺棄したなどとして、死体遺棄容疑で、無職角田美代子、義理のいとこの李正則ら8人を逮捕した。また美代子と接見した弁護士がマインドコントロールされそうになっていた。

尼崎東署捜査本部が事件の中心とみるのが美代子と李正則だ。美代子の指示で李が暴力を振るい、狙いを付けられた家族は引き裂かれ、離散した。

「とにかく口がうまい。相手の心をすぐに引き込むことができる」とは美代子を知る弁護士。「接見した若手弁護士が長時間密室で話しているうちにマインドコントロールされかけたと聞いた」という別の弁護士の話もある。捜査関係者は「計算ではなく直感的にやっていると思う」と話す。

美代子と李は義理のいとこで血のつながりはない。周囲の証言からは、人を巧みに操り意のままに支配する美代子と、側近のように行動を共にし、暴力で信頼に応えようとした李の姿が浮かぶ。「まさ、まさ」と息子のようにかわいがる美代子を、李も「おばちゃん」と慕った。

李は甲子園を夢見た野球少年。実力を認められて進学した香川県の高校を退学、約1年後に愛知県の高校へ編入した。「監督を甲子園に連れて行く」と練習に励んだ。李は高校卒業後、尼崎市に戻って正社員として働いたが、約2年で退職。2002年ごろ、美代子と知り合い、2004年に叔父の養子になった。

角田の暮らしぶり


角田美代子のマンション

角田は豪華なマンションに住み、入口には若い衆を侍らせ、室内をアンティーク家具などで飾っていた。また、バーが設けられた部屋では自慢の2億円相当のバカラのクリスタルグラスが備えられていた。

角田の息子・優太郎は容姿に優れてたため、角田は幼少時から芸能界に進出させる夢を描いており、タレント養成所に通わせ学校にはほとんど通わせなかった。角田は孫には幼少時からシャネルを着せ、金魚に興味を示すと600匹も購入するなど身内への愛情にこと欠かなかった。冬期になると家をアンパンマンなどのキャラクターを表したイルミネーションで飾ることなどから近隣では有名な豪奢な暮らし振りであった。


尼崎事件 香川県警対応不十分認める方針(2013年4月)

兵庫県尼崎市の一連の殺人・死体遺棄事件で、香川県警察本部が、殺害された高松市出身の女性の家族への対応を検証した結果、家族などから36回にわたって通報や相談を受けていたにも関わらず、事件として捜査していなかった。香川県警は対応が不十分だったと認める方針で、検証結果を遺族に説明する。

一連の殺人・死体遺棄事件では、2012年10月、高松市出身の仲島茉莉子さん(当時26)が、尼崎市の住宅の床下から遺体で見つかり、自殺した角田美代子元被告の親族7人が殺人などの罪で起訴されている。元被告らは、平成15年に高松市の仲島さんの実家に居座り、多額の金を脅し取ったほか、家族の間で互いに暴行させるなどしていた。

香川県警察本部が内部で調査チームを作って当時の対応を検証した結果、平成15年から3年余りの間に、仲島さんの家族などから地元の警察署や警察本部への通報や相談は合わせて36回に上っていた。

このうち、平成15年9月には、110番通報を受けた警察官が、仲島さんの父親が耳や腕に殴られたようなけがをしていることに気付いていたほか、翌年の1月には父親が警察署を訪れて被害を訴えたが、事件として捜査するのは難しいとして受け付けなかった。

また、親類が、仲島さんの父親が多額の金を要求されたことなどをたびたび相談していたが、当事者どうしの話し合いや裁判所に相談することを勧めるにとどまっていたほか、近所の人や友人も、暴行を受けているようだなどと伝えていたが、警察は、直接の被害の申し出がないなどとして捜査に乗り出さなかった。

香川県警は「トラブルが起きていることがうかがえるにもかかわらず、警察の中で情報共有がうまくできず、積極的な対応が取れていなかった」として、不十分な対応だったことを認める方針で、近く検証結果を父親に説明したうえで公表する。

尼崎連続変死「娘ら捜して」と父が警察に懇願も…「まずは働いて」と職安紹介[編集]

兵庫県尼崎市の連続変死・行方不明事件で、主犯格とされる角田美代子元被告(64)=2012年12月に自殺=らに離散を強いられた高松市の一家の父親、谷本明さん(61)が2度にわたり、美代子元被告をめぐるトラブルを兵庫県警尼崎東署に相談していた。同署は捜査していなかった。

県警には美代子元被告らをめぐって約10件の相談や通報があった。県警は谷本さんらに当時の対応に関する検証結果の報告を始めており、近く公表する。

谷本さんらによると、美代子元被告らは平成15年2月ごろから半年間、谷本さん宅に居座り、家族間での暴力を強要。遺体で見つかった長女の仲島茉莉子さん=当時26歳=らを尼崎市内に連れ去った。

谷本さんは平成16年2月ごろ、尼崎東署から「谷本さん名義の車が放置されている」と連絡を受け、同署を訪問。美代子元被告の義理のいとこ、李正則(38)=殺人罪などで起訴=に盗まれたと被害を訴えたが、署員は「身内の話」と対応しなかった。

同年9月には再び同署を訪れ、美代子元被告の自宅マンション名を伝えて「娘らを捜してほしい」と訴えたが、「まず仕事が必要」と職業安定所を紹介されただけだった。

谷本さんは「茉莉ちゃんらは帰ってこない。警察が動いてくれたら2人は助かったかもしれない」と話した。谷本さん一家をめぐっては、茉莉子さんの友人が平成18年に県警明石署に相談をしていたが、対応されていなかった。


茉莉子さん救出訴えに署員「ただの友達でしょ」

兵庫県尼崎市の連続変死事件で、同市の民家から遺体で見つかった仲島茉莉子(まりこ)さん(死亡当時26歳)が角田美代子元被告(自殺、当時64歳)らに連れ戻される際、県警明石署に助けを求めた友人女性に対し、県警が「同署員が対応しなかったのは不適切だった」と認めて謝罪していた。

女性は茉莉子さんと2年余り、飲食店の同僚で、「私たちの訴えを警察が真剣に聞いてくれれば、茉莉子ちゃんを救えたかもしれない」と悔しがった。

女性によると、茉莉子さんと知り合ったのは2004年8月、大阪府内の飲食店だった。茉莉子さんは約5か月前から働いており、2人はすぐ打ち解け、一緒に買い物へ出掛けたり、神戸市の中華街・南京町などへ遊びに行ったりした。

「家族から逃げてる。連れ戻しに来るかもしれない」。2006年12月、思い詰めた表情の茉莉子さんから運転免許証の更新手続きに付き添うよう懇願された。もう一人の友人と「電車ではすぐ逃げられない」とレンタカーを借り、同月18日、兵庫県明石市の運転免許更新センターに3人で行った。

だが、講習室を出た茉莉子さんの前に美代子元被告と妹角田瑠衣被告(27)(殺人罪などで起訴)、男3人が立ちふさがった。瑠衣被告が以前、警察に「姉が来たら教えてほしい」と頼んでおり、同センター経由で連絡が入ったとみられる。

茉莉子さんは観念したように「内々の話やから帰って」と言い、瑠衣被告らと近くの喫茶店に入った。

女性ら友人2人は近くの明石署へ駆け込み、刑事課で

「家族がやくざみたいな人と友達を連れ去ろうとしている。友達はかなりおびえている。今なら間に合うから来てほしい」

と涙ながらに訴えた。だが署員は

「あなたたちはただの友達でしょ。家族が一緒だから大丈夫じゃないですか。帰ってもらえますか」

と言うだけだった。同署から戻る途中、踏切の一時不停止で取り締まられた際も警察官2人に訴えたが、「担当外なので」と対応を拒否された。

「生き残った者として話す」茉莉子・瑠衣姉妹「父」の叫び(2014年2月)[編集]

仲島茉莉子さんと妹の角田瑠衣被告の写真を前に父親の男性は悲痛な思いを語った。

兵庫県尼崎市の連続変死・行方不明事件は兵庫、香川、沖縄の各県警の合同捜査本部が解散し、捜査が終結した。8人が犠牲になり、今も3人が行方不明、逮捕者が10人に上った一連の事件は、主犯格とされる角田美代子=当時64歳=が自殺するなど異例の展開をたどり、いまだ「謎」を残したままだ。家族をバラバラにされたうえ殺され、娘2人が犠牲者と加害者に分かれるなど想像を絶する苦難を味わった男性(62)が、改めて事件への思いを語った。

男性は、犠牲となった仲島茉莉子さん=当時26歳=と、殺人罪などで起訴された角田瑠衣(28)姉妹の父親。一連の事件では、元妻の皆吉初代さん=当時59歳=と、兄の谷本隆さん=当時59歳=も亡くした。

「茉莉子さんのお父さんですか?」。男性はうなずいた。「事件のことは思い出したくない。でも、生き残ったものとして話そうと思う」。そう言って重い口を開いてくれた。

男性は以前、高松市内で保険代理店を経営し、元妻の初代さんと長女の茉莉子さん、次女の瑠衣被告の4人で平穏に暮らしていた。だが平成15年2月、男性宅に美代子らが男性のおいの李正則(39)=殺人罪などで起訴=の世話をめぐって乗り込んできて、一家の生活は崩壊した。

連日深夜3時まで「家族会議」として話し合いをさせられ、親族間の暴力を強要された。生活費などとして毎日のように数万〜数十万円ずつ要求され、所持金がなくなると、近所をかけずり回って現金を集めた。

軟禁状態の男性は仕事もできず、初代さんとの離婚を強要された。「茉莉ちゃんは暴力と空腹と恐怖で次第におかしくなっていった。幼かった瑠衣ちゃんは、次第に美代子元被告らに取り込まれていった…」

何日も続く異常な生活。「このままでは死んでしまう」。すきを見て初代さんと茉莉子さんを逃がし、自分も逃げた。15年8月のことだ。

男性は友人宅を転々としながら、1年後の16年8月に尼崎市にたどり着き、偽名で生活を始めた。尼崎に戻ってきた美代子らにいつ見つかるかという恐怖もあったが、「家族に会えるかもしれない」との思いから離れられなかった。

美代子らに見つからないよう夜にだけ行動し、茉莉子さんや瑠衣被告を捜した。美代子の自宅近くまで行くこともあったという。

「みんなどこかで生きているはず。また家族で暮らしたい」。そんな思いから2DKのマンションを借り、茉莉子さんらの部屋を用意した。

事件は平成23年11月、尼崎市でドラム缶に入った大江和子さん=当時66歳=の遺体が見つかったことで表面化した。男性は、事件を報じる新聞の切り抜きを手に検察庁に駆け込んだ。「似たような事件があったんです」。その後、美代子元被告らによる事件が次々と明らかになっていったが、まさか茉莉子さんが死んでいるとは想像もしなかった。

平成24年10月に尼崎市の民家の床下から茉莉子さんと兄の隆さんの遺体が発見され、初代さんも亡くなっていたことが判明。瑠衣被告は逮捕された。「加害者と被害者の父になってしまった…」家族や兄を助けられなかった自分を責め続けた男性だが、一方で「生き残ったものとして、やるべきことがある」とも思うようになった。

「お父さん、お誕生日おめでとう」。2014年の男性の誕生日に瑠衣被告から弁護士を通じ、祝いの言葉が伝えられたという。瑠衣被告にとって、生き残った家族は男性だけ。「瑠衣が、何があったか正直に話していると聞き、安心した」。男性はそう話す

今後、開かれる裁判員裁判で、すべてが明らかになることを願う。だが、それは、瑠衣被告が加害者である現実と正面から向き合うことでもある。「瑠衣も最初は被害者だった。でも、やったことに関してはきちんと裁判で明らかにして、罪を償ってもらわなければいけない」

高松から逃げ出した後、茉莉子さんや初代さんの行方は知らなかったが、その後の捜査で、茉莉子さんが2度、尼崎の美代子宅から逃げ出していたことが分かった。平成16年から約2年間、大阪府内でアルバイトをしながら暮らしていたことも分かり、当時の友人らに話を聞くこともできた。

一方、初代さんは和歌山県内のホテルで住み込みの仲居として4年間働いていた。「茉莉ちゃんや初代が、美代子元被告たちから逃げて、幸せに暮らした時間があったと知ってうれしかった」。男性は涙ぐんだ。

最近は、茉莉子さんの知人らから当時の話を聞く機会があるという。茉莉子さんの友人からもらった写真には、カラオケや居酒屋で楽しそうに笑う茉莉子さんの姿があった。男性は「家族の空白の時間を埋めたい」との思いが募るという。

2014年3月13日、兵庫県警などの捜査本部は解散した。これまで延べ約8万人の捜査員を投入し、犠牲者8人の事件を立件。神戸地検はこのうち茉莉子さんや初代さんら6人について、美代子の親族ら10人を殺人や傷害致死罪などで起訴した。しかし男性の義理の母、皆吉ノリさん=発見時88歳=ら2人の死亡については、時効成立などで不起訴となった。

「法律上では不起訴になっても、犠牲者は犠牲者。罪は罪だ。みんな理不尽な殺され方をして、怒りや悔しさは収まらない」。男性は強い口調で話した。

当時の警察の対応についても、不信感は消えない。兵庫県警は平成25年4月、美代子らによる暴行や監禁で離散に追い込まれた男性の一家ら3家族について、被害親族や友人らから尼崎東署など5署に計10件14回の相談・通報があったが、このうち6件10回で適切な対応をとらず、事件を把握する機会を逸していたとの検証結果を公表した。

この中には、男性や茉莉子さんの友人らが訴えた6件10回の相談・通報も含まれるが、県警は家族内でのトラブルを理由に取り合わなかった。「きちんと対応してくれたら助かったかもしれない」。男性は悔しさをにじませる。

もちろん、「ここまで事件を明らかにしてもらい、刑事さんたちにはお世話になった」と感謝の気持ちもある。だからこそ「この事件を教訓に、警察には市民の助けを求める声をきちんと拾い上げてほしい」と願う。

男性はこうも言う。「世間にとって事件は過去になるが、被害者には終わりがない。マスコミも、事件が起こったときにだけ報道するのでなく、同じような事件が起きないよう、よりよい社会をつくるための取材をしてほしい」。報道する側にとって重い言葉だ。

裁判

元被告の次男、初公判「殺人、企てていない」(2014年11月)

兵庫県尼崎市の連続変死・行方不明事件で、殺人などの罪に問われた角田美代子元被告=自殺、当時64歳=の次男、優太郎被告(27)の裁判員裁判の初公判が19日、神戸地裁(増田耕児裁判長)で開かれ、優太郎被告は「殺そうと企てていない」と述べ、被害者2人に対する殺人罪を否認した。

首謀者とされる元被告と同居していた被告の裁判員裁判は初めて。裁判員在任期間は過去最長の132日間に及ぶ見通し。

検察側は冒頭陳述で、事件に関係した人物を紹介した上で、「元被告の意向に従って殺人などを繰り返していた」と指摘。

弁護側は「元被告から暴力を振るわれ、性的虐待も受けていた」とし、虐待による心的外傷後ストレス障害(PTSD)で困難に直面すると無関心に陥る心理状態が犯行に影響を与えたとした。

起訴状によると、優太郎被告は元被告らと共謀して平成17年の沖縄旅行中に角田久芳さん=当時51歳=に崖からの飛び降り自殺を命じて死亡させ、20年に仲島茉莉子さん=同26歳=をマンションの小屋に監禁し、暴行や虐待の末に衰弱死させたなどとしている。


義理の娘に30年求刑(2015年12月)

兵庫県尼崎市の連続変死事件で、3件の殺人罪などに問われた角田美代子元被告(自殺、当時64歳)の義理の娘・瑠衣被告(30)の裁判員裁判が12月24日、神戸地裁であり、検察側は懲役30年を求刑した。

論告では「自ら暴力を振るうなど重要な役割を果たした」と主張。弁護側は最終弁論で、死亡した5人の同居人に対する九つの罪のうち、3件の殺人など八つの罪を否認し、結審した。判決は2016年2月12日。

瑠衣被告は、美代子元被告の次男・優太郎受刑者(28)の妻。一連の事件で起訴された元被告の親族ら7人の裁判員裁判では、瑠衣被告以外の6人に1審判決が出ており、うち4人は確定した。

検察側は論告で、瑠衣被告は元被告に心酔し、犯行に積極的に加担したと強調。求刑を懲役30年とした理由については、「3件の殺人罪は死刑や無期懲役相当だが、捜査段階や公判で詳細を語り、真相解明に協力した」などと説明した。

弁護側は最終弁論で、「元被告のマインドコントロール下にあり、逆らえなかった」とする心理鑑定結果から、従属的立場だったと反論した。
http://ja.yourpedia.org/wiki/%E8%A7%92%E7%94%B0%E7%BE%8E%E4%BB%A3%E5%AD%90
http://www.asyura2.com/12/lunchbreak52/msg/454.html#c105

[政治・選挙・NHK225] これが現実か、とガッカリした! 赤かぶ
1. 中川隆[-7579] koaQ7Jey 2017年5月20日 10:54:44 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]
>大人から子供までがこの調子だ。だから、まともに新聞も読まず、ましてや本など見向きもしない。


全然わかってないな

日経新聞や朝日新聞を読んでるから安部支持になるんだよ
http://www.asyura2.com/17/senkyo225/msg/889.html#c1

[政治・選挙・NHK225] これが現実か、とガッカリした! 赤かぶ
2. 中川隆[-7578] koaQ7Jey 2017年5月20日 10:57:44 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

阿修羅のアホ住人が小沢を支持したり、不正選挙で大騒ぎする理由


近年繰り返されてきた、アメリカ(グローバリスト)の戦略

この間アメリカ【グローバリスト)が他国に干渉し、支配するための戦略は

「民主化→民営化→グローバル化」

という形で総括することが出来る


一段階目の民主化とは複数政党制を実現し選挙を行わせることだ。選挙が行われた結果アメリカに都合の悪い候補者が当選したときに、選挙が不正であったと言いがかりを付け、デモを先導して好ましい候補が勝つまで選挙をやり直すことが出来る。民主化とは外部から干渉しやすくさせる制度なのである。

また選挙には金がかかる。だから民主化されれば金を貸す勢力の影響力が増すことは必然である。更にメディアを握ることにより、好ましい方向に世論を誘導することが出来る。アメリカのいう民主化とは金と情報による支配を容易にする制度なのである。

アラブの春、シリア、そしてウクライナへの介入は全てこのシナリオによって反政府勢力が組織され工作が行われてきた。

第2段階が「民営化」である。国家直轄の資源産業や、社会的インフラを司る公的サービスを民間に行わせる。「民営化」といえばマスコミの世論誘導によってプラスイメージが振りまかれているが、民営化とは「私有化」であり、市場原理に晒すということは、私益追求の場になることを意味する。従って、公共の福祉や、資源の最適配分は保証されようがない。かくして新興財閥を成長させ、政治への影響力を強めていく。

民営化のための一つの手段が、政府への融資である、「民主化」された政府は、国民の支持を集めるためばら撒きに走り、必然的に財政赤字になる。その場合金貸しや新興財閥の融資に頼らざるを得なくなるが、その際に国有企業が担保に取られる。そして、ほとんどの場合返済できず、国有企業は金貸しや新興財閥の手に落ちることになる。

最後に「グローバル化」である。この場合概ね二つの道がある。一つはヘッジファンドの介入によって通貨を不安定化させ、通貨の暴落や株価の暴落を起こす。通貨や株価の暴落によってその国の経済を破綻させ、IMF(国際通貨基金)の直接管理に置く。最近では、韓国やインドネシアがその災禍を受けた。IMFは金貸しの本丸の一つであり。国家経済は食い物にされ、主要企業は金貸し(海外資本)たちの手に分配される。

もう一つは政府や国会から金利や通貨発行量の決定権を奪い取り中央銀行にその権限を移行させることである。日本では1997年の日銀法改正がそれにあたる。通貨発行量(もしくは金利)の決定権が手に入れば、金利を上げる(もしくは通貨発行量を下げる、結果的に金利は上がる)ことで、金融市場に資本を呼び込むことや、生産拠点を海外に移転させることなど自由に操作することが容易になる。資本の大量の移動、生産拠点の国際化

これによって産業は空洞化し国民経済は弱体化する。

そして、巨大化する資本と、国際化する生産を土台にして、それを規制する機関として国家の上位に世界統一政府を構想する。これがグローバリストたちの最終的な目標である。
http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&t=6&k=2&m=326613


阿修羅も CIA直営掲示板で、一般大衆の不平不満のガス抜きが目的なんでしょうね。

阿修羅住人が大騒ぎしている不正選挙とか小沢一郎崇拝というのも CIA工作員が扇動しているのですね。

選挙が行われた結果アメリカに都合の悪い候補者が当選したときに、選挙が不正であったと言いがかりを付け、小沢一郎みたいな国際金融資本に好ましい候補が勝つまで選挙をやり直させる。

また選挙には金がかかる。だから民主化されれば国際金融資本の影響力が増すことは必然である。

更にメディアやインターネット掲示板を握ることにより、好ましい方向に世論を誘導することが出来る。

アラブの春、シリア、そしてウクライナへの介入は全てこのシナリオによって反政府勢力が組織され工作が行われてきた。


そういえば、CIA工作員の 『知る大切さ』氏も必死に『アラブの春』を称賛していましたね:

希望的観測 2017年 民主化運動 (日本の春)は訪れるか?
http://www.asyura2.com/17/senkyo222/msg/643.html
投稿者 知る大切さ 日時 2017 年 3 月 20 日


僕が『アラブの春』の正体をばらすコメントを書いたら速攻で削除されてしまいました。

http://www.asyura2.com/17/senkyo225/msg/889.html#c2

[近代史02] LPの音をSPの音に変える魔法のスピーカ タンノイ オートグラフ _ 2流オケの音もウイーン・フィルの響きに変える奇跡 中川隆
107. 中川隆[-7577] koaQ7Jey 2017年5月20日 13:33:23 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

137 名無しさん@お腹いっぱい。2011/05/04(水) 21:28:50.98ID:0lZlV25P

マランツ#7 のイミテーションは昔ラジオ技術誌で大いに流行った。

138 私の息子はEL34 2011/05/05(木) 00:58:47.93ID:WI0YDEx1

上杉氏や森忠氏もラジヲ技術で回路/部品及び構造を解説し
シンプル化に徹したイミテーション版を MJ誌や FM-fun別冊他に発表した。

上杉氏が存命なら、いずれ管球王国にシンプル化した #7 型イコライザーを発表したかも知れない。


139 名無しさん@お腹いっぱい。2011/05/05(木) 01:52:09.10ID:Liv5HTD/

上杉の技術力では無理

141 私の息子はEL34 2011/05/05(木) 20:27:40.76ID:dif4jjeS

上杉氏の自作記事は自作初級者を対象とした物が多いから
組み立て後、電圧測定のみで可変抵抗で調整する様な箇所が全く無いし
MT 管は ECC80 系で出力管も入手し易い球のみを採用していたのは
彼の見識と言うかポリシーだったんじゃねぇ〜の?。
6DJ8 や 6C33C-B 等の球には全く手を出さなかったし...


142 名無しさん@お腹いっぱい。2011/05/05(木) 23:08:01.94ID:V7gUr+ek
>>141
>上杉氏の自作記事は自作初級者を対象とした物が多いから

それはもう新しい実験しなくても、それなりの音を現実に出せた人だから
冒険は、しなくなっていたと思う
五味康祐とか、すごいうるさい人も納得させていたが
管球王国の KIT は、もうそういう実験の品ではないのです

144 名無しさん@お腹いっぱい。2011/05/06(金) 00:25:13.62ID:k6FRWPQk

上杉の昔の設計は兄貴のだよ。

エロイカ当時から兄貴が全て設計し弟が造る。

兄貴が死んだら何にも難しい事は解りませんてのが上杉の実態だよ。
http://mint.2ch.net/test/read.cgi/pav/1296269023
http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/494.html#c107

[リバイバル3] 中野 ジャズ喫茶 ジニアス _ ヴァイタボックス 富山誠
1. 中川隆[-7576] koaQ7Jey 2017年5月20日 18:58:42 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

361名無しさん@お腹いっぱい。2014/10/05(日) 19:14:27.05ID:in9Qd9zI

オリジナル Marantz #7 が聞ける都内ジャズ喫茶又はBARを教えて下さい

362名無しさん@お腹いっぱい。2014/10/07(火) 21:12:12.45ID:+Pbz0476

渋谷にあった頃のジニアスは#7だった
現在は中野にあるけど、もう代わってるだろうね

363 名無しさん@お腹いっぱい。2014/10/09(木) 23:10:37.21ID:ihN293ZB

渋谷のジニアス
30年前だな


406 名無しさん@お腹いっぱい。2017/01/13(金) 20:10:48.31ID:ffQRKaRN
>>363
ジニアスって、道元坂小路のパン屋、くし助とかピンクのお店があった通りの?
http://mint.2ch.net/test/read.cgi/pav/1296269023

http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/414.html#c1

[リバイバル3] 中野 ジャズ喫茶 ジニアス _ ヴァイタボックス 富山誠
2. 中川隆[-7575] koaQ7Jey 2017年5月20日 18:59:37 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

ヴァイタボックスについては


本当のブリティッシュ・サウンドはタンノイではなくヴァイタボックス
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/710.html
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/414.html#c2

[リバイバル3] オールド マランツ 中川隆
34. 中川隆[-7574] koaQ7Jey 2017年5月20日 19:08:39 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

【マランツ】Marantz 7【セブン】
http://mint.2ch.net/test/read.cgi/pav/1296269023


1名無しさん@お腹いっぱい。2011/01/29(土) 11:43:43ID:hVT/UWzW

オリジナル、レプリカ、はたまた 7T。
ゆっくり語りましょう。

170あんちょこ ◆44iVG5nexo 2011/05/15(日) 18:42:16.27ID:orkachgx

私のオーディオの師匠(94年に亡くなられました)と最初の出会いで師宅で初めて

EMTのターンテーブル、この #7 と #9、
スピーカーが JBLハーツフィールド

でオーティス・レディングを聴いた時にオーディオはここまで心に沁みる音が出せるのかと驚いたのと同時に とめどなく涙があふれたのを思い出しました。

外観からそんな繊細なとこを見せない私を師匠は驚いてました。


173 名無しさん@お腹いっぱい。2011/05/16(月) 03:24:27.63ID:ZyJA36kA

確か初任給が 2万円強の頃に #7 は 15万円くらいの価格だった。
今だと150〜200万くらいかな。

まだ学生だった友人が #7 を所有していたことに驚いた記憶がある。


50 名無しさん@お腹いっぱい。2011/03/09(水) 13:37:36.58ID:mls4GQoZ

#7 は神格化していると思う
初めて出たのが1958年
ステレオ録音が始まった年
もっともだが配線的にステレオセパレーションの配慮が足りない
#7 を使用して一番の難点は左右バランスの調整が難しい点にある


108 名無しさん@お腹いっぱい。2011/04/30(土) 19:19:39.39ID:mnL4vq64

#7 は生産開始より 53年経過している。
半世紀前の電気製品がまともに動作しているとは到底思えない
相当劣化していると思われる
又は、大半は別部品に変更されていることだろう
実用品(音質)ではなく骨董的価値しかないと思うのは俺だけか

109 名無しさん@お腹いっぱい。2011/04/30(土) 21:03:53.00ID:FSusqiZI

店に行って自分の耳で判断すれば、

111 名無しさん@お腹いっぱい。2011/04/30(土) 21:11:01.28ID:LbwVqoUj

一度は買って自分の物にして判断しないとただの僻みかアラシだよ。
#7 通らずしてオーディオマニア足れんというとこもあるわね。


260 名無しさん@お腹いっぱい。2012/01/01(日) 22:50:04.03ID:pxRL3VfS

セブンはオリジナルもレプリカも CD の再生(ライン入力)はイマイチやね…
プリ段の真空管 V4〜V6 を替えれば何とかなるんやろか?

112 名無しさん@お腹いっぱい。2011/05/01(日) 17:39:17.75ID:4+W0svvB

#7 はフォノイコが良いだけ
ほかはたいしたこと無し
特にボリュームは現在のものに比較して精度で極めて見劣りする
と思う

133 名無しさん@お腹いっぱい。2011/05/04(水) 05:06:35.12ID:eflwAOU6
>>112
精度と音は別もんだからね。


172 名無しさん@お腹いっぱい。2011/05/16(月) 01:12:28.21ID:WkJmQ8s1>>174

フォノは素晴らしいが、ラインは真ん中寄りに音が固まる傾向にあるね。
皆さんどうでしょうか。

174 名無しさん@お腹いっぱい。2011/05/16(月) 06:19:25.30ID:C0iFVMWu
>>172
フォノ単体で使うと音が綺麗すぎる。
ライン経由してプリアンプとして使うとようやくボーカルが人間らしくなる(肉を感じる)

175 名無しさん@お腹いっぱい。2011/05/17(火) 23:47:19.32ID:rFHDSZGl

それって、20KHz 付近が落ちるからだとしたら
MCでトランスいれるみたいな物ではないかい

176 名無しさん@お腹いっぱい。2011/05/18(水) 21:52:27.59ID:akennAvr

出てくる音が気に入りゃOK


114 名無しさん@お腹いっぱい。2011/05/01(日) 21:26:13.18ID:cuEhqbr2
>>112
レプリカが出たときは
当時の現行機種でレプリカ7 に勝るプリアンプはなかったと記憶している
ただし、LP 再生に限った話です

62 名無しさん@お腹いっぱい。2011/03/26(土) 20:13:49.91ID:37LdzGdx>>64

Marantz #7 はカタチがかっこ良い。
同じカタチで最新設計で出して欲しい。


63 名無しさん@お腹いっぱい。2011/03/26(土) 20:29:35.02ID:V7fLiktr

まるで C-22 の復刻コンセプトみたいだな


42 名無しさん@お腹いっぱい。2011/03/06(日) 10:42:43.57ID:GzjP2qVf

#7は回路的に緊張感を強いる
アマが回路をまねて製作しても失敗例が多い
マッキン C22 の方がオーソドックス回路で安心して聞けると想像

354 名無しさん@お腹いっぱい。2014/04/23(水) 16:52:32.03ID:sBb5FcFs

EQ はイコライズするのが仕事
トーン回路がプリの音色
#7 は発振寸前 発振してたかも神経質な音だった
C22 の方が落ち着いて聞けると思う
C24,C26,C34 聞いた感じから

#7 をデッドコピーした経験からトーンSW の配線大変だったな
富士通の 24接点ロータリー使って

44 名無しさん@お腹いっぱい。2011/03/06(日) 13:57:50.64ID:9tlEcMKx

限定100台で出ている Mcintosh C22 の復刻、
あれはもうオリジナルとは別物だろうな…


223 名無しさん@お腹いっぱい。2011/09/23(金) 17:27:16.45ID:KWih4ypV

マッキンの C22 は度々復刻されてるけど、
#7 の復刻はキット除けば一回だけやな。

まぁ、C22 は潔いくらいにオリジナルに忠実じゃないけど(笑)


225 名無しさん@お腹いっぱい。2011/09/24(土) 03:56:42.34ID:14Zra9DV

マッキンの潔さは認めるよ。
同じ顔した別物で、マランツみたいにオリジナルに忠実にとかのキャッチコピーも一切無かったし。


237 名無しさん@お腹いっぱい。2011/09/30(金) 10:06:08.73ID:SKchnqUI

マランツ #7 って、外観で楽しむ機械なんですね、まあ、所謂、調度品という、、、。
まあ、これと家具調の巨大スピーカー(オトグラ)とかの組み合わせで、、、、、数奇者なんですねw

238 名無しさん@お腹いっぱい。2011/10/01(土) 00:10:28.15ID:bSCbGoWo

外観で楽しむだけなら #7 は(゚听)イラネ
コンディションの良い個体の音を聴いたことがないから、そんなこと言えるんだ。
ってか全く聴いたことないんだろ?ww

65 名無しさん@お腹いっぱい。2011/03/27(日) 17:43:07.43ID:2yP2NG1I

ラックスの以前の球管アンプはデザインが #7 に似てるね

66 名無しさん@お腹いっぱい。2011/03/27(日) 22:13:51.86ID:wozE+MFC

CL-35シリーズのことかな
和製セブンと呼ばれていたね、当時の LAX管球プリアンプは


56 名無しさん@お腹いっぱい。2011/03/21(月) 20:00:47.75ID:h0+a4x4J

セブンのフォノイコはどんなカートリッジでもそれなりに聴かせてくれるね

71 名無しさん@お腹いっぱい。2011/03/30(水) 00:57:09.72ID:H9AFhVZS

CDメインで聞いてる人で、#7 のイコライザ機能を使いこなしている人いるの?
フィルター類は流石に使わないと思うけど。

72 名無しさん@お腹いっぱい。2011/03/30(水) 20:47:34.55ID:msPrc7iw

CDメインで #7 を常用している人って少数派なんだろうなぁ

73 名無しさん@お腹いっぱい。2011/03/30(水) 20:50:25.31ID:aOs5AUMb

#7 はレコード聞かない方には宝の持ち腐れでしょ


10 あんちょこ ◆44iVG5nexo 2011/01/30(日) 11:30:23ID:6N5cGt/C

レコードを鳴らすコントロールアンプとしてはこれ以上求めるのは酷でしょう。
あれを引いてこれを足すというならはなしは別ですが、、、。
正に標準機だと思います。
ラドフォードのパワーアンプとも相性が良く、WE の142あたりで、ジャズも良し、兎に角どっちにも振れる柔軟性があります。
後の石の名機の LNP-2L に通ずるボーカルの口元から喉の奥が見える情報量は今のアンプも見習いたい所ですね。
あと音楽性も同じく高い次元で合わさって感服モノだと思います。
いい意味での物差しだと思います。


48 名無しさん@お腹いっぱい。2011/03/08(火) 21:56:21.40ID:78HdZB8I

どう聴いても LNP-2L より #7C の方が良い音がすると思われ。
LNP-2L は2200番台のアウトプットゲイン 10,20,30,40 最終タイプ。
#7C は14000番台のクラロスタット。
パワーは #9F で試聴。
LNP-2L の中では熟成された頃合いのシリアルで、かなり良い音がすると思うが、スピード感や生々しさしさは #7 の前では完敗してしまう。


49 私の息子はEL34 2011/03/08(火) 23:45:34.40ID:E+8n2fT8

#7C と #9F は兎も角
LNP-2L と #9F の組み合わせは如何なものか?。


53 名無しさん@お腹いっぱい。2011/03/10(木) 01:34:25.83ID:MqQgP4h/
>>48,>>49 
フォノイコは #7、ラインアンプは LNP-2 がいいです。

54 私の息子はEL34 2011/03/10(木) 01:49:46.04ID:lEcae3GZ

#7 ちゅ〜たって色んなコンデイション(部品等)の #7 が有るし
その点 LNP-2L は #7 に比べてコンデイションの差は少ないと思う。

JAPAN 初のユーザ-の評論家の岡さんがこれほど S/N の良いアンポは無いと
コメントしていたんじゃねぇ〜の?。


57 名無しさん@お腹いっぱい。2011/03/23(水) 01:06:19.74ID:Hx3tPNNp

#7 & #9 レプリカで 802D を鳴らしています。普段は goldmund ですが、使い分けています。
現代の尺度で音質評価すると高得点はあげられませんが、魅力的な音ですね。
特に低音と高音のイコライザを両方 +1 にした時の音が、非常に積極的でいいですね。
最大の問題は SP端子が前のしかも下についていてケーブルへの制約が大きすぎること。

58 名無しさん@お腹いっぱい。2011/03/23(水) 18:12:37.42ID:Yv3vF0DY

#7 & #9 レプリカは B&W に合いますか
いやな音出ませんか
#9 のスピーカー端子は確かに使いづらいね


59 名無しさん@お腹いっぱい。2011/03/24(木) 00:37:08.94ID:8Z/BIz40

# 7 単体をトランジスタのパワーアンプとつなぎ B&W を鳴らした音は、良くないと思います。
レンジの狭さやルーズさがアンプとSPで強調される感じです。
しかし #9 とセットにしたら アンプの良さを、SP が引き出してくれるように感じるから不思議ですね。


61 名無しさん@お腹いっぱい。2011/03/26(土) 14:30:11.80ID:LfK5JBHB

#7 はレコード派にとっては名機であることに間違いない
ただ #9 は EL34 のよい球が付いていることが条件となる


5 名無しさん@お腹いっぱい。2011/01/29(土) 18:50:21ID:B3rZE9/j

モデル7、但し、レプリカ使ってる。
フォノイコが素晴らしいとの評判で決めた。
約17年前。

6 名無しさん@お腹いっぱい。2011/01/29(土) 20:36:56ID:0ElZXYr7
>>5
>フォノイコが素晴らしいとの評判で決めた。

実際に聴いてみてどうですか?
評判通り素晴らしかったですか?

7 名無しさん@お腹いっぱい。2011/01/29(土) 21:32:34ID:B3rZE9/j>>8

音がぽんぽんと飛び出て飛び散る感じ。
甘いとか温かい曖昧な音が好きな人向けではない。
だが、レプリカはやや音が荒削りの面も有する。
12AX7真空管を交換すれば解決する可能性はあるが。
ちなみにメインアンプはモデル9(レプリカ)×2を使用。

8 名無しさん@お腹いっぱい。2011/01/29(土) 21:58:45ID:0ElZXYr7
>>7
#7 に #9、黄金の組み合わせですね。

私が数年前に #7 オリジナルの音を聴いた際も似たような印象(音がぽんぽんと飛び出て飛び散る感じ)を受けました。
そのときは女性ボーカルの JAZZ を聴いたのですが、切れ味とみずみずしさに溢れた音が流れていていました。

#7 をオークションやショップで見ては、あと一歩の勇気が出ずに購入できずじまいですが・・・。

9 名無しさん@お腹いっぱい。2011/01/30(日) 11:25:41ID:iH8Jnk8E>>11

ジャズ及びブルースのボーカルが特に印象的。
声を発する時の空気感がリアルに再現された時は、鳥肌もの。
但し、メインアンプにはボリューム(ゲイン)調整が出来る機器が必要となる。
プリのボリュームは昔の物で12時付近で初めてバランス等が安定するからである。
即ち、音量調整はメインアンプでおこなう。

11 名無しさん@お腹いっぱい。2011/01/30(日) 12:08:10ID:Al6rHQoC
>>9
>プリのボリュームは昔の物で12時付近で初めてバランス等が安定する

これは復刻版や7Tについても同様なのでしょうか??

入力レベルの低い LP なら特に問題にならないでしょうが、CDだと少々厄介な問題になりそうですね(12時以前の位置でVRを使う可能性が高くなるから)。

12 名無しさん@お腹いっぱい。2011/01/30(日) 12:24:04ID:iH8Jnk8E>>13

復刻版及びオリジナルはほぼ同じものを使っている。
復刻版といえども部品はオリジナルを忠実に再現している。
オリジナルも復刻版の部品があるから現在でも修理可能で、マランツで修理してくれる。
LPもCDも同じ。メインアンプで音量を調整する。これが原則。


13 112011/01/30(日) 12:29:54ID:Al6rHQoC
>>12
オリジナルもメーカー修理がきくのですね(内容にもよるでしょうが…部品改造品NG等)。

28 名無しさん@お腹いっぱい。2011/02/27(日) 00:47:59.57ID:xKDX3MLw

私のレプリカセブン、
ボリューム位置8時くらいのところから急に音がデカクなる
音量調整難しいんだよね

29 名無しさん@お腹いっぱい。2011/02/27(日) 10:37:09.35ID:Fxfh19GW>>30>>32

プリのボリュウムは 12時付近に固定
音量はメインアンプのアテネータ(ゲイン)で調整
これが #7 の基本


30 名無しさん@お腹いっぱい。2011/02/27(日) 14:51:11.93ID:xKDX3MLw
>>29
ゲイン調整可能なパワーアンプのオススメありますか?

31 名無しさん@お腹いっぱい。2011/02/27(日) 17:53:29.78ID:Fxfh19GW

#9<300Bシングルアンプ

40 名無しさん@お腹いっぱい。2011/03/05(土) 14:38:25.77ID:NXdskdl9

セブンはパワーアンプとの相性選びにあまり悩まずすむ。
汎用性高い。


37 名無しさん@お腹いっぱい。2011/03/01(火) 02:19:56.24ID:7B0rKQK8

セブンの音量調整は難しい
オーナーなら判るはず

177 名無しさん@お腹いっぱい。2011/06/04(土) 18:28:41.01ID:+KGzUMG7

リアパネルにあるトリムボリュームを調整したことありますか?
出力調整できるんですよね?
下手に触らないほうがいいのかな


179 名無しさん@お腹いっぱい。2011/06/05(日) 22:37:47.02ID:Stro/g1m
>117
>下手に触らないほうがいいのかな

そういう事ではなくて、パワーアンプとスピーカーの能率に合わせて使いやすいメインボリュームの位置で使えるようにきちんと調整してください。

180 名無しさん@お腹いっぱい。2011/06/05(日) 22:48:28.09ID:Yqkecp6h
>>179
私も触ったことないんだが、連続可変式なのかい?

181 名無しさん@お腹いっぱい。2011/06/06(月) 18:19:13.79ID:YIneoacQ

触らずにメインアンプのボリュウムで調整してる

182 名無しさん@お腹いっぱい。2011/06/06(月) 21:08:05.41ID:Bn1IWlhT

ハイゲインのパワーアンプ使ってるなら
トリム絞ってみるのもいいよ

パワーアンプにボリューム付いてないなら尚更。

183 名無しさん@お腹いっぱい。2011/06/07(火) 23:06:10.84ID:RmDg7rd2

絞りきれないレベル調整用ですよ。
球アンプだから挿す球によってゲインもばらつきます。
そのセットって意味もあるボリュームです。
どうせ付いてるんだか積極的に使わなきゃ意味無いですよ。

148 146 2011/05/07(土) 02:38:22.38ID:1/cpVIoe

おじちゃんたち、7 の組み合わせのパワーアンプ何使っているの?
ラインも結構いいと思うよ。

151あんちょこ ◆44iVG5nexo 2011/05/07(土) 12:04:13.88ID:P3sXE2Ou

パワーアンプはこれと決めず何種類か聴く音楽、気分で持っておいてベター
例えば、ミルト・ジャクソンを夜、気持ちよく聴きたいときは300Bシングル
ハードバップなら 350とか、クラを迫力でラドフォードとか
#9 があんな高価になった現在、別にこだわらなくていいと思う。

152 146 2011/05/07(土) 20:47:54.39ID:/8c69RJK

トランジスタパワーアンプとの相性はどうでょうか?

153あんちょこ ◆44iVG5nexo 2011/05/08(日) 09:42:39.27ID:XqZJS4+e

石のパワーでも #7 ならいけるよ。
但し相性的に合う合わないが出やすい傾向はあるかも。
JBL のスピーカーなら JBL のパワーとか、、TANNOY なら QUAD のパワーとか以前に聴いた時にこれはアリだなと思いました。
年代は大きく離れん方が良いとは思うよ
一種のバクチになっちゃうのと精神衛生上あまり良くない。

154あんちょこ ◆44iVG5nexo 2011/05/08(日) 09:58:12.87ID:XqZJS4+e

あと記憶をたどってみて石のパワーを使ったパターンで好印象だったものは

HARMAN KARDON
COUNTER POINT
THRESHOLD
DYNACO
近年では FIRST WATT 位

他もいいのは有るだろうけど、私の記憶の好印象はこれらです。

155 本物の146 2011/05/08(日) 14:03:26.01ID:RRgAuYsK>>156

おいらは TR のパワーアンプ使う時はマッチングトランス使うよ、

13 112011/01/30(日) 12:29:54ID:Al6rHQoC

2月の3連休中に実店舗をまわって、7C、7R、7Tを試聴してきます。
縁のある一台と出会えれば購入してしまおうと考えています。


14 名無しさん@お腹いっぱい。2011/01/30(日) 13:35:16ID:iH8Jnk8E

レプリカ用の修理部品がないものはどうしょうもないと思います。


15あんちょこ ◆44iVG5nexo 2011/01/30(日) 19:55:53ID:6N5cGt/C
>>13さん
もし買われるのでしたら必ず試聴させてもらえる信頼のあるお店で!
経年劣化もありますが、改造?改悪?個体差もかなり有ります。
またオリジナルでしたら大きく分けてシリアル17000番前後あたりで音も変わります。
(仕様の違い)詳しい店員にアドバイスもらうか、 ネットでも情報は有るでしょうから、調べて見て下さい。
ハズレを掴むと7に対する解釈に誤解を生むくらいのモノが有ります。

16 名無しさん@お腹いっぱい。2011/01/30(日) 21:43:47ID:NLxQSbKj

まあ なにしろ半世紀前のシロモノだからね
ある程度部品が交換されててあたりまえ
その点は割り切って買うしか無い
そのうち不具合も出てくるだろうから、技術のあるちゃんとした店から買う事
中古品転がして暴利むさぼってるような店もあるしね

19 名無しさん@お腹いっぱい。2011/02/06(日) 09:35:04ID:3xx9Mols

marantz#7 の様なシビアなプリは部品によって音が大きく変わるので
良くチェックして買って下さい。特にボリュームの交換品は注意

20 名無しさん@お腹いっぱい。2011/02/06(日) 13:27:29ID:Ysv7Y+Gl

50年経過すれば、まともな物はないと思ったほうが無難
但し、オリジナルね
ボリュームは買ってから交換する手もあるが
値段が約1万円するが
しかも、回路的に NFB かけまくりだから、なかなか難しい。
玄人でも難しいと思うし、素人だったらなおさら
だが魅力的

21 名無しさん@お腹いっぱい。2011/02/06(日) 19:37:37ID:S/saQ3vt

#7T だけ未だ聴いたことないなあー
遊びで買ってみるか

22 名無しさん@お腹いっぱい。2011/02/07(月) 00:18:55ID:M2NRDl1F

#7T と #7 とは別物、今買う事ないと思うが
音は角がとれ柔らかめ、#7 のボリュームは交換せず
オーバーホールするのがいいですよ

23 名無しさん@お腹いっぱい。2011/02/08(火) 19:48:51ID:c274Fhep>>24

7T だけどフォノなら 7# と変わらないけどね、AUX は多少薄いけど。
メンテ考えるとお得ダヨ。
但し逝った時を考えると、2台体制必要かな

25 名無しさん@お腹いっぱい。2011/02/12(土) 02:07:19ID:iovjwT6O>>26

#7 と #7T 両方持っていたが #7Tは必要ない。#7T は音のぬけが悪い


26 名無しさん@お腹いっぱい。2011/02/12(土) 17:12:34ID:WotqrT9m
>>25
7T の抵抗とコンデンサーを交換すると 7C そっくりの音になるらしい
マランツの当時の設計者の談

英語が得意な人は「marantz 7T」でググってみて
https://www.google.co.jp/webhp?hl=ja#hl=ja&q=marantz+7T&spf=1495234514978

該当サイトが見つかるから

27 名無しさん@お腹いっぱい。2011/02/20(日) 22:26:05.04ID:bpJ7nV9+

日本は 7T の中古価格が高すぎると思う

306 名無しさん@お腹いっぱい。2012/07/12(木) 22:40:52.81ID:ihkTtg9E

通は 7t

307 名無しさん@お腹いっぱい。2012/07/12(木) 23:41:12.80ID:MEY0D6er

↑ 7t やめとけ

308 名無しさん@お腹いっぱい。2012/07/13(金) 23:05:41.11ID:Og4EjZvp

なんで?

下手な #7 より良い音だし、#3600 なんかよりは遥かに良い音だよ。
ちなみにどっちも持ってました。

309 名無しさん@お腹いっぱい。2012/09/17(月) 23:12:32.90ID:5ognaNpn

音ぬけ悪い、ヤッパ TRプリは FET 出来てから

310 名無しさん@お腹いっぱい。2012/09/20(木) 22:25:58.87ID:16TIAMxn

音ぬけ?

本当に聴いた事あるの?
ゲルマニウムトランジスターとかもっと音良いんだよ。
パワーの終段はともかくプリ段の石で FET 優位なんて初めて聞いたよ。

7T は単純に球の 7 の回路を石に置き換えてあるだけ。
非常にシンプルで昨今の一杯石使って打消しや高 NF に頼ったアンプに無い鮮度と勢いがあるよ。
7 のレプリカ(K 含む)と切り替えて聴いたら T が良いって 8割の人は言うと思うよ。
状態の良いオリジナルの 7 だとちょっと透明感で負けるけど。

313 名無しさん@お腹いっぱい。2012/10/08(月) 20:17:58.59ID:sgY2ZQBW

ちょっとじゃなく別物です。

315 名無しさん@お腹いっぱい。2013/03/02(土) 15:55:46.04ID:iQWPG3z3

7T が最高

316 名無しさん@お腹いっぱい。2013/03/02(土) 16:26:06.36ID:6SwyMSfl

7T ですら相場上がってるから余計イラネ

317 名無しさん@お腹いっぱい。2013/03/03(日) 01:26:51.16ID:tToUoez0

俺も 7T なんてイラネ

257名無しさん@お腹いっぱい。2011/12/25(日) 11:39:49.49ID:KwPp4LC8

すれ違いかもしんないけど石アンプ ♯3600 ってどんな感じ?
7T と比べても引けをとらないような気がするんだけど。


304名無しさん@お腹いっぱい。2012/06/19(火) 13:32:07.47ID:CJjoxl0y
>>257
いいね。状態によるが。
石では model #3600が最高だと思う。

#3600 はハドレー、タシンスキー兄弟、ブランコ、ボンジョルノが全員いた時代の USA.marantz の最後の名機。
けっこう長くステサンのフラグシップ機だった。

38 名無しさん@お腹いっぱい。2011/03/04(金) 17:53:11.61ID:riAS00KK

RECOUTからフォノイコ出力のインピーダンスは どのくらいなの?
500Kオームのボリュウム後ろについてるからそれくらいなの?
オーディオカードのINにつないでもOK?

39 名無しさん@お腹いっぱい。2011/03/05(土) 10:46:08.34ID:247Gr1wi

テープアウトからの出力はボリュウムの前です。アンプアウトと変わりません
オーディオカードのINにつないでもOK

41 名無しさん@お腹いっぱい。2011/03/05(土) 22:49:06.61ID:0buXgqFk>>45

テープアウトからの出力10kオームのフェーダーつなげる?


45 名無しさん@お腹いっぱい。2011/03/06(日) 18:15:38.95ID:zIH85TPM
>>41
入力インピーダンスが10kですとチョットですね、
真空管時代のプリですから FET入力のバファーアンプが一段欲しいですね

46 私の息子はEL34 2011/03/07(月) 19:31:45.62ID:SxWyyami

是枝先生が雑誌に #7 に #9 を稼働させている時は アンポから一時も目を離しては成りませぬとカキコしていたのを思い出したけど、古いとそんなに動作が不安定なの?。

364 名無しさん@お腹いっぱい。2014/10/15(水) 20:50:35.54ID:wQv8Cds1

初心者だが
V1〜V6 の ECC83 の役割が知りたい

365 名無しさん@お腹いっぱい。2014/10/15(水) 22:20:20.11ID:NhYiSmOP
>>364
このサイト読んで
http://k-d.jpn.com/audio/howtouse.html


367 名無しさん@お腹いっぱい。2014/10/16(木) 18:40:10.26ID:MQkFemK0
>>364
回路図見れば直ぐ解ると思うよ。

V1〜V3 がイコライザー、V4〜V6 がトーンコントロールと送り出し。

中でも V3 と V6 は左右共通のカソホロ段。

3本ずつ DC 点火してるんで各3本の球の種類は揃えた方が良いよ。

大体セレン経たったり 100Vで使ったりでヒーターの電圧が全く足りてない状態で聴いてる人が殆どだよね。

#7 は 100Vじゃまともには鳴ってないよ。

1.5 ユニット直列で DC18.9V で点火なんだけど 15V 掛かってないのが殆どだよ。
100V でセレン交換してなければ 12V が関の山かな。

オリジナル以外はダイオードだから経たりは無いとは思うけど。
本当の #7 の音何人が聴いてるんだろう?

368 名無しさん@お腹いっぱい。2014/10/16(木) 20:18:29.35ID:OTpg1s4m

V1〜V3 はフォノイコ
V6 はライン出力は解った

V4 と V5 がいまいちよく解らん

V4 と V5 はトーンコントロール用かね

するとトーンコントロールを使わない場合は V4 と V5 の球はあまり気にしなくていいと考えていいのかなー
安価な現行管でよいのかなー

369 名無しさん@お腹いっぱい。2014/10/17(金) 14:30:20.91ID:8ndJzZfZ

#7 の場合、トーンコン使わなくともこの球(V4, V5)は通るんで手を抜く事は出来ないですよ。

370 名無しさん@お腹いっぱい。2014/10/17(金) 17:51:48.32ID:8ndJzZfZ

賛否両論あるだろうけど X7 の替わりに 5751(出来ればRCA)使うと太い良い音になるよ。

特に JAZZ や ROCK 系の音楽聴く人にお勧め。
勿論クラシックも良い音だよ。

X7 系の細身で神経質な音からがらっと変わるよ。

厳密に言うとヒーター電力が 0.3 と 0.35 と違いがあるんで 3本セットで交換してね。

371 名無しさん@お腹いっぱい。2014/10/17(金) 19:59:25.96ID:W6asinTa

5751 音小さくならない
CD 用に V6 には良いかもしれないが

372 名無しさん@お腹いっぱい。2014/10/18(土) 21:31:03.04ID:NsxOGiTr

ならないよ。
NF 一杯掛かってるアンプだから。

ソケットの配線変えて 5755=420A に交換した奴も居るけど内部抵抗えら高で問題ありそうなんだけど、#7で は全く問題なく使えた。
ちなみにいい音だよ。
最近足の変換アダプター込みで売ってる奴居るね。

373 名無しさん@お腹いっぱい。2014/10/19(日) 11:57:30.30ID:NaL70f/Y
>>370
球のゲインが下がると NFB 量が少なくなるから、フォノ EQ のカーブが多少狂う可能性はある。
V1 と V2 には μ=70 の球は使わないほうが無難だと思う。

374 名無しさん@お腹いっぱい。2014/10/19(日) 22:50:08.52ID:U1/RAOU0

変わんないよ。
実際に使って測定してみ。

375 名無しさん@お腹いっぱい。2014/10/20(月) 15:22:25.24ID:Zrke1dpS

ところで、レコード入力の場合 V6 も通るの(影響あるの)?
関係ないの?
初心者より

376 名無しさん@お腹いっぱい。2014/10/20(月) 18:52:27.03ID:qZSB4lFn

全部の球通ります。

377 名無しさん@お腹いっぱい。2014/10/29(水) 20:16:28.22ID:wi8Z/LTh

フォノイコだけでしたら最初の3本が影響します。


380 名無しさん@お腹いっぱい。2015/05/05(火) 22:14:04.13ID:H5bNZgez

フォノイコでノイズのるとか S/N がもうちょい良かったらなぁ
とかってのありあすか?

381 名無しさん@お腹いっぱい。2015/05/05(火) 23:55:16.48ID:ZkzriyFx

初段管ちゃんと選別した?

382 名無しさん@お腹いっぱい。2015/08/02(日) 18:07:15.51ID:VTxD3XHy

選別した

383 名無しさん@お腹いっぱい。2015/08/02(日) 18:46:55.53ID:uPLFtlBT>>395

420A はなかなか使える
音が太い太い
ちなみにレモン色のプリントの丸ゲッターじゃなくて やまぶき色のスクエアゲッターのヤツね
正直、TELEFUNKEN◇ が買えちゃう値段だから
微妙といえば微妙だけど、ジャズ聴く人には良いかも
レモン色(レイセオンの OEM?)のは音が薄い
あえて 83 から変える意味はないと思った
因みにどちらの 420A でも音が小さくなるような事はないけど S/N は少し悪くなる


384 名無しさん@お腹いっぱい。2015/08/15(土) 01:41:51.96ID:/MB3TfJZ

俺はシーメンスのロングプレート使っているが◇テレフンケンより好き

386 名無しさん@お腹いっぱい。2015/08/22(土) 01:47:34.64ID:v8mXTDOp

テレフンケン、ムラード、GE、シルバニア、バルボ、松下 、東芝 etc
色々使ったけど
今のお気に入りはタングスラム

387 名無しさん@お腹いっぱい。2015/08/23(日) 08:22:49.03ID:S1Xo4Cq2

私のお気に入りは50年代のファクトリーコード mcp がお気に入り。


401 名無しさん@お腹いっぱい。2016/02/28(日) 04:47:38.88ID:G0tbkXif
>>387
ただ mcp は一番良いが一番高い

388 名無しさん@お腹いっぱい。2015/08/25(火) 12:15:34.03ID:pELznCdN

オリジナル以外は糞

389 名無しさん@お腹いっぱい。2015/10/23(金) 10:44:53.35ID:aW8zWn6x

X7 は古い RCA がいい
プリントが白文字のやつ

390 名無しさん@お腹いっぱい。2015/10/26(月) 23:25:14.96ID:8wRmm+ud

俺はシーメンスのロングプレートがいい

391 名無しさん@お腹いっぱい。2015/10/31(土) 18:42:07.49ID:1c88uZLF

ここまで名前が出てない Brimar はどうですか?
ちょっと興味があります

銅じゃないと突っ込まれそうですが

392 名無しさん@お腹いっぱい。2015/11/07(土) 18:31:52.13ID:QCkgHJRu

ブライマーは OEM ブランド、
その他大勢の中でしょう

393 名無しさん@お腹いっぱい。2015/11/09(月) 23:54:48.38ID:+gVARJgB
>>387
これですか?
ずいぶん高いな・・

http://tctubes.com/Siemens-12AX7-ECC83-long-plates-mCP.aspx

394 名無しさん@お腹いっぱい。2015/11/10(火) 00:48:35.87ID:1ULsMiJi

そうです。写真のようにプレートのカシメが外側に付いているやつが好きです。

395 名無しさん@お腹いっぱい。2015/12/04(金) 15:24:18.64ID:zh+mF3GL
>>383
420A はノーゲッターのオールドバルブでないと宜しくないよ。
圧倒的にいい音になるよ。

TELEFUNKEN◇ とかに ¥1万 とかあほらしくなるよ。

勿論ピン節違うので一般的じゃない。

396 名無しさん@お腹いっぱい。2015/12/06(日) 23:33:36.48ID:p1sn15HQ

改造までしたくないです。


400 名無しさん@お腹いっぱい。2016/02/07(日) 15:02:05.53ID:JQKOLE9T
>>396
>>最近足の変換アダプター込みで売ってる奴居るね。
だろ

243 名無しさん@お腹いっぱい。2011/10/17(月) 00:20:37.54ID:hcUa1hn4

そろそろレプリカの真空管を交換しようと思います。
現在は純正管を使用していますが、お薦めの真空管があれば教えて下さい。
入手困難品ではなく、できれば現行品を望んでいます。

244 名無しさん@お腹いっぱい。2011/10/17(月) 09:06:18.82ID:xxlyv2eK

JJ ECC83S

245 名無しさん@お腹いっぱい。2011/10/17(月) 19:07:40.63ID:T3h27Hje

JJ ECC803S
ebayで買えば安い


267 名無しさん@お腹いっぱい。2012/02/05(日) 18:30:05.67ID:zz+Igf/j

7 レプリカだけど、好みの音がでない
特に高域
12AX7 6本交換しようと思う
現行管及びビンテージ管でいいのある
誰か教えて

268 名無しさん@お腹いっぱい。2012/02/09(木) 07:50:09.01ID:afwTnTOn
>>267
CV4004 をお勧めしておく。ちなみにオリジナル#7 はムラード ECC83 だったはず
テレフンケン◇マークが良いと言う人もいるようだけど、自分は試したことなし

272 名無しさん@お腹いっぱい。2012/02/16(木) 18:34:23.76ID:+wmdAXN1

ムラード ECC83 及び CV4004 は現在手に入るかなー
復刻版(ロシア製)なら手に入るようだが


273 名無しさん@お腹いっぱい。2012/03/02(金) 02:55:29.41ID:i3e/cDNS

そうだよね、いつから #7 にテレフンケンが良いってなったのか?
やっぱムラードだよね。

個人的には RCA の 5751 の方が好みだけどムラードが本来の音だよね。
テレフンケンとかシーメンスの挿さった #7 っていいと思った事は無いなあ。

274 名無しさん@お腹いっぱい。2012/03/04(日) 10:36:17.95ID:WYnloddj>>278

オリジナルがテレフンケンじゃないの、


275 私の息子はEL34 2012/03/04(日) 21:33:26.18ID:fHtc71W1

オリジナルがテレフンケンで、その後に出た 7K では GE の ECC83 じゃない?。


278 名無しさん@お腹いっぱい。2012/03/04(日) 23:09:05.94ID:gUWwlMWV
>>274
ムラードだよ。


281 名無しさん@お腹いっぱい。2012/03/06(火) 14:29:07.74ID:Ou9oqkY0

テレフンケンでも短いプレートと長いのがあるけど、どっちがいいのだろう?
長いと振動の影響おおきいと思うけど。


282 私の息子はEL34 2012/03/06(火) 15:28:03.66ID:nlUPqEST

テレフンケンの ECC80 番台は瞬光が禿すぃから嫌いだ。

283 名無しさん@お腹いっぱい。2012/03/06(火) 19:14:46.18ID:+CkiR5Yc

ムラードが指定席
高音のきれいな延びが他とは違う

291 私の息子はEL34 2012/03/09(金) 16:02:39.46ID:+VLZ3jQQ

ムラードの ECC83 の評価がすこぶる良いけれど
同じムラードの M8137/CV4004 はダメなのか知らん?。

292 名無しさん@お腹いっぱい。2012/03/09(金) 20:43:09.92ID:v6DO6rdP

俺はムラードのどちらもいいと思わんが


293 名無しさん@お腹いっぱい。2012/03/09(金) 23:43:04.82ID:jOqEJcfH

テレフンケンだムラードだ、なんて言ったって数に限りあるし寿命もあるもんな
現行のモノで使えるヤツ探すのも必要なこと


298名無しさん@お腹いっぱい。2012/03/10(土) 17:22:25.54ID:P0+TjLlt
>>293
有るわけ無いだろ。


299 名無しさん@お腹いっぱい。2012/03/16(金) 20:58:12.39ID:M6baY5bB
>>293
>有るわけ無いだろ。

確かにないですね

300 名無しさん@お腹いっぱい。2012/03/16(金) 22:49:13.18ID:zVWW0+Jh

プリ球ってそんなに切れるもんでもないし、寿命が短いってわけでもないので
オリジナル球探して使えばいい。
わざわざ現行球の酷い音聴かなくってもいいと思う。

#7 使おうってのに何で球をケチる必要があるんだろう?

301 名無しさん@お腹いっぱい。2012/04/12(木) 10:00:34.32ID:8DeRHYiH

うちはかれこれ 20年ほど M8137 だけど、ダメになる気配なし
普通の ECC83 より gm が高いので、ちゃんとメンテしてないと発振するかも

366 名無しさん@お腹いっぱい。2014/10/15(水) 23:42:31.54ID:9vAfBHWz

球の選択に迷いました。
最後に1950年代の球にしました。


305 名無しさん@お腹いっぱい。2012/06/23(土) 00:48:49.43ID:Hzmn0NBc

12ax7 じゃなくて 5r-hh5 が刺さっていたがちゃんと音がでてた。
ラベルが消えてて分からなかった。構造もそっくり。


74 私の息子はEL34 2011/04/02(土) 04:48:24.39ID:Ii8/ST08

レプリカの 7K の中身を覗いたら
テレフンケン♦マークでは無く GE の真空管が刺さってた。
勿論選別品だろ〜けど、音質は問題ないのかな?。


78 名無しさん@お腹いっぱい。2011/04/05(火) 17:46:25.04ID:fdNYzuFC

#7 に U7 使ってないし。
#7K は元々テレフンケンだったよね。
あの頃テレフンケンの X7 って \2000しなかったし。
レプリカって SE の事?

テレフンケンがもてはやされてるけど初期の #7 はムラードだったよね。
テレフンケンの方が安くって SN いいので変わったみたいだけど音悪くなったし。
でも GE は酷いな。
荒くって歪っぽい音だよ。

79 私の息子はEL34 2011/04/06(水) 17:00:06.99ID:HdZ1GZde

テレフンケンの♦マークと他ブランドの ECC83 は残留雑音が 10db違うと書かれた記事が有ったよ〜な。

80 名無しさん@お腹いっぱい。2011/04/09(土) 21:23:14.36ID:PlQJfzxc

俺はテレフンケンの ECC803S じゃなくシーメンスのECC803S 2マイカタイプ
が好きだね

81 名無しさん@お腹いっぱい。2011/04/13(水) 23:36:48.59ID:yL59W5s2

シーメンスの高信頼管は E83CC でしょ。
シーメンスにECC803 って何よ。

82 名無しさん@お腹いっぱい。2011/04/15(金) 02:23:48.96ID:DLPyE6+G

http://cgi.ebay.com/Genuine-Siemens-Munich-ECC803S-E83CC-Audio-Tube-/220747871239?pt=Vintage_Electronics_R2&hash=item3365993407#ht_1507wt_

83 名無しさん@お腹いっぱい。2011/04/18(月) 03:07:31.11ID:ZFG+A8ck

いつからそんな無い筈の物売ってるんだ?
ロゴ酷過ぎ。
その辺の東欧球にプリントしただけだろ。

90 80 2011/04/24(日) 04:05:32.19ID:7av6OJLz
>>82
以前クラコンで買ったのは \2000ですよ、
金額の問題ですか、

92 名無しさん@お腹いっぱい。2011/04/24(日) 18:31:52.16ID:VSj0rOtJ
>>90
売る方が偽者って分かって売ってるんでしょう。
ある意味良心的なお店ですね。
ECC803 仕入れたら偽物が着たってとこですかね。
テレフンケンの ECC803 やシーメンスの E83CC なら¥1万はするでしょ。

¥2000 なら何でもOKです。


84 名無しさん@お腹いっぱい。2011/04/18(月) 21:31:34.14ID:ZmzGad2O

俺もそう思ったんだが音きいて良かったのよ

85 名無しさん@お腹いっぱい。2011/04/21(木) 02:36:34.28ID:TLLb5931

中華の偽物だね。
奴らテレフンケンとシーメンスの型番違うなんて知らないし。
ホンコンあたりでプリントしてるんじゃないの。
でドイツに持ち込む。

86 名無しさん@お腹いっぱい。2011/04/21(木) 20:48:27.08ID:4dF/Bz75

ま、音が良ければ看板なんていらないでしょ

87 名無しさん@お腹いっぱい。2011/04/22(金) 12:56:10.82ID:qjXKEv8M

そこが変なんだよな。
まあ、元々テレフンケンもシーメンスも音的にいいとは言い難いので
AEG とかでも大して変わらんのだけどね。

総じて高信頼球の方がつまらん音するよね。
本物のシーメンスの E83cc なんてガチガチの音だし、その偽物普通の球に
高く売れるんで高信頼球の型番プリントしただけだったり。

88 名無しさん@お腹いっぱい。2011/04/23(土) 01:06:09.63ID:QfQRGP9i

ま、音が良ければプリントなんて何でもいいでしょ

89 名無しさん@お腹いっぱい。2011/04/24(日) 01:17:44.55ID:VSj0rOtJ

何でもいいんだけど、紛い品に無駄金払うのはねぇ。
そこまで人間出来てないです。


94 名無しさん@お腹いっぱい。2011/04/26(火) 02:24:23.09ID:Z5hip1ai

#7 はボリュームです。
クラロスタットです。
これが無きゃ #7 じゃないです。

それからセレン。
これが無きゃオリジナル #7 も K も R も同じです。

カラーコードの BB ばかりに目が行きますがリークしてりゃどうしようも無いです。
普通の BB でも実は音は一緒なんですがエージングと替える前が DC 漏れで次段の
バイアス浅くなって過大電流動作がいい音だったってだけです。
何でも死に掛けの目一杯動作がいい音なんです。


95 私の息子はEL34 2011/04/27(水) 12:22:05.14ID:xVriL4tq>>98

#7 のボリュームは 15000番台までは CLAROSTAT製だけど
17000番台以降では一部にコスモス製品を用いている。


98 名無しさん@お腹いっぱい。2011/04/28(木) 17:09:08.50ID:meUgqKUz
>>95
だからその東京コスモスの音が悪いんだって。

96 名無しさん@お腹いっぱい。2011/04/27(水) 16:06:20.18ID:TMFDsqzz

レプリカのボリューウムで苦労してる
なにか現在手に入る良いものないかね

97 名無しさん@お腹いっぱい。2011/04/28(木) 01:02:51.90ID:meUgqKUz

ちょっと前にヤフオクでクラロ売ってたよ。

でもレプリカならデールとかのアッテネーターで良いんじゃない。
どうせ元々音全然違うし。

99 私の息子はEL34 2011/04/28(木) 18:32:17.76ID:Ml81AfWe

例えば 100% オリジナルパーツの #7 は殆ど存在しないと言われているし
ボリュームの奥のシャシー内部は充分スペースが有るから
四角いデテント型や東京光音の P65CS型 ATT かコンダクテイブ型でも取り換え可能なんじゃねぇ?。

101 名無しさん@お腹いっぱい。2011/04/28(木) 22:48:05.71ID:jd/GC958
>>99
みんな「目」で聴いてるからなw
ブラインドしたら指摘なんてできやしないくせに

100 名無しさん@お腹いっぱい。2011/04/28(木) 20:36:29.25ID:meUgqKUz

コンダクテイブの 500KΩはないでしょ。
アルプスのデテント型や東京光音の P65CS型なら東京コスモスの方がまだましですよ。
せめてアーレンでは?

102 私の息子はEL34 2011/04/28(木) 22:58:47.01ID:Ml81AfWe
>>100
確かにw。コンダクテイブなら 1ケタ低い値だ。
#7 の固定抵抗は主に A&B のソリッドと CGW の MIL金皮だけど
ボリュームに採用されなかった理由はやはり CLAROSTAT製の方が優れていた言うことなのかな?。

103 名無しさん@お腹いっぱい。2011/04/28(木) 23:33:42.71ID:meUgqKUz

換えてみれば直ぐに解りますよ。

104 名無しさん@お腹いっぱい。2011/04/29(金) 00:30:30.09ID:cZV72zY0>>106

コスモスでもマランツが #7 用に発注した物でしたら変わりませんよ
#7T 用でもOK、何故かどのメーカーでも純正以外はダメですね。
一番いいのは取り替えずオーバーホールする事です。

106 名無しさん@お腹いっぱい。2011/04/30(土) 02:59:18.86ID:LbwVqoUj
>>104
君にはコスモスでいいよ。
リークしたコンデンサーや焼けたボリューム、電圧の出なくなったセレン、
どうやってオーバーホールするんだい?

今のマランツは日本の会社、どこに純正品が有るの?

107 名無しさん@お腹いっぱい。2011/04/30(土) 11:34:16.59ID:LbwVqoUj

#7 の SE だっけ?
3Pインレットの付いてる奴はメキシコ製のニュークラロ付いてるね。

113 私の息子はEL34 2011/05/01(日) 21:15:46.88ID:QYPmBdVA>>115

A&B を理研 RM-G に替える
セレンをショットキーバリアダイオードに替える
クラロスタットを東京光温ATT に替える
特注品の PT を TAMURA に替える
スプラグオイルコンをフイルムコンに変える

そんな #7 無い?。

115 名無しさん@お腹いっぱい。2011/05/01(日) 22:10:29.45ID:Plkbtra/
>>113
また、自分の持ち物自慢?

116 私の息子はEL34 2011/05/02(月) 00:48:45.55ID:u7CDA3aI>>117

漏れは 2段 PK-NF型と SRPP型イコライザーは自作したけど
#7 は持ってないし、マランツ型は自作したことが無いんだよね。

117 名無しさん@お腹いっぱい。2011/05/02(月) 12:24:36.60ID:tOfURFyT
>>116
やってみれば、良いのに、
部品より、電源を
オリジナルそのままの CR の電源回路は、 Cが少なすぎるから
素人がそのままコピーしても勝ち目は無いから
TR か球の定電圧電源にして
ケミコンじゃなくフィルムコンかなんかにすると最高

118 私の息子はEL34 2011/05/02(月) 19:45:56.46ID:85mcT8sn>>133

今手元に管球式プリアンポ用 PT が PM-P1、7F40、ST30-S の3種類が有るから
#7 の回路を簡略化してアクセサリーを除いた製作記事を探して最新部品で製作する予定は有るんだけどねw。

119 名無しさん@お腹いっぱい。2011/05/02(月) 20:48:11.53ID:xSnfqVLl

やめとけ
素人では発振しまくり
アマでは無理

133 名無しさん@お腹いっぱい。2011/05/04(水) 05:06:35.12ID:eflwAOU6
>>118
何故にわざわざ製作記事探すの?
オリジナルの回路解るんだから自分で省けば良いだけでしょ。

それに理研RM-G、ショットキーバリアード、東京光音、TAMURA、フイルムコン
どれ一つとしてオリジナルより音の良い物無いんだけど。
まあ好きにすれば。


120 名無しさん@お腹いっぱい。2011/05/02(月) 20:56:24.17ID:kYdBTNXH

実は 7Tは音がいい

122 名無しさん@お腹いっぱい。2011/05/02(月) 22:13:28.97ID:6qzUFw7b
>>120
有名事実でしょ

124 名無しさん@お腹いっぱい。2011/05/03(火) 00:16:44.94ID:wAqoLy+j

7T は音が良くない、有名事実です。ぬけが悪い、怒られそう


121 私の息子はEL34 2011/05/02(月) 21:59:39.51ID:85mcT8sn>>125

リーダーのオシロ、トリオの発信器、菊水のミリバル、
TDK の安定化電源、横河のテスター 2丁持ってても無理ポ?。

125 名無しさん@お腹いっぱい。2011/05/03(火) 00:34:23.52ID:wAqoLy+j
>>121
プリント基板キット買った方が早いんじゃない


123 名無しさん@お腹いっぱい。2011/05/02(月) 23:35:30.55ID:TDv0WzX/
>>120
3段 K-K で発振するなんて、RIAA の定数自体が
進相の CR定数だから、2段の P-K間に 20PF程度入れたら
安全そのもの、
Marantz オリジナルは、ロータリー SWで RIAA と TAPE 切替えるから難しすぎるだけで
それの真似をせずに RIAA だけなら EQ は、簡単にできる


126 私の息子はEL34 2011/05/03(火) 02:12:40.94ID:BkPjpOkP>>128

そ〜言えば、大昔秋葉の若松通商に #7 のキットが薄型シャーシーで 7万円位で有ったな。
今でも有るの貝?。


128 名無しさん@お腹いっぱい。2011/05/03(火) 13:32:45.77ID:wAqoLy+j
>>126
http://cgi.ebay.com/DIY-Kit-ref-Marantz-7C-Tube-Pre-Amp-Stereo-No-Tube-/220710404619?pt=LH_DefaultDomain_0&hash=item33635d820b#ht_4088wt_902
他にもたくさん、みてちょ

129 私の息子はEL34 2011/05/03(火) 19:18:45.57ID:7wBY5HIN
>>128
凄く種類が有るね。
プレート供給用高電圧の電源のキットは JAPAN には無いね。

130 私の息子はEL34 2011/05/04(水) 00:14:06.78ID:ykSJxA6A>>134

それにしても不可解なのは
JAPAN のメーカーは何故電源部を定電圧化しないのだろう?。


131 名無しさん@お腹いっぱい。2011/05/04(水) 02:28:40.91ID:eQ6Oxuyj

どこの電圧ですか?

132 名無しさん@お腹いっぱい。2011/05/04(水) 02:45:12.59ID:eQ6Oxuyj

ウェブの様な B電圧まで安定化するマニアックな人は残念ながら
今の日本には少ないですね、

134 名無しさん@お腹いっぱい。2011/05/04(水) 06:10:15.07ID:WuXJAz7V
>>130
定電圧にしていいかどうかは電源の用途によるだろ。

135 名無しさん@お腹いっぱい。2011/05/04(水) 08:43:38.27ID:MAp6p13l

昔、デンオンが出した管球プリアンプは、
3段 K-K.NF で定電圧だが、古い話し

球のヒーター電源は、大容量ケミコンより半導体で定電圧化した方が安上がり、
だけど、KIT で B電源は、使うと放熱などで壊れやすいんだろねえ
球の定電圧電源をショートさせると 6080の中のリードが溶断したりする
基板の KIT の半田付けだけの作業のレベルの人手で製作するには、
むずかしいというのは、言えている

#7 ではできない真似をするには、でかいケミコンを数千μFを投入とか
フィルムコンデンサーをいれるとか、
チョークコイルつかうとか、整流管とかやれることは、いっぱいあるし
柔軟に考えればいい


137 名無しさん@お腹いっぱい。2011/05/04(水) 21:28:50.98ID:0lZlV25P

マランツ#7 のイミテーションは昔ラジオ技術誌で大いに流行った。

138 私の息子はEL34 2011/05/05(木) 00:58:47.93ID:WI0YDEx1

上杉氏や森忠氏もラジヲ技術で回路/部品及び構造を解説し
シンプル化に徹したイミテーション版を MJ誌や FM-fun別冊他に発表した。
上杉氏が存命なら、いずれ管球王国にシンプル化した #7 型イコライザーを発表したかも知れない。


139 名無しさん@お腹いっぱい。2011/05/05(木) 01:52:09.10ID:Liv5HTD/

上杉の技術力では無理

141 私の息子はEL34 2011/05/05(木) 20:27:40.76ID:dif4jjeS>>142

上杉氏の自作記事は自作初級者を対象とした物が多いから
組み立て後、電圧測定のみで可変抵抗で調整する様な箇所が全く無いし
MT 管は ECC80 系で出力管も入手し易い球のみを採用していたのは
彼の見識と言うかポリシーだったんじゃねぇ〜の?。
6DJ8 や 6C33C-B 等の球には全く手を出さなかったし...


142 名無しさん@お腹いっぱい。2011/05/05(木) 23:08:01.94ID:V7gUr+ek
>>141
浅野勇が「魅惑の真空管アンプ」を出す前の話しで恐縮だが
今みたいなオーディオ用の大型シングルトランスは、なくてラジオ用しかなかった時代に手巻きの出力トランスで 845 の A級シングルアンプを箱崎佳一の名前で書いてた
今の時代で管球オーディオの路線の基礎になったような事をコツコツ書いていた
TR の時代に真空管で実験的なことをやっていた反骨精神の人で
200W アンプとか、それは、面白い事をやっていた時代があった。

>>上杉氏の自作記事は自作初級者を対象とした物が多いから

それはもう新しい実験しなくても、それなりの音を現実に出せた人だから
冒険は、しなくなっていたと思う
五味康祐とか、すごいうるさい人も納得させていたが
管球王国の KIT は、もうそういう実験の品ではないのです

143 私の息子はEL34 2011/05/06(金) 00:08:11.80ID:KoEaJYWG

マニアックな製品より長期安定性を重視したと言うことですね。
でも箱崎佳一名で書いた 3極管アンポの製作記事を漏れは見たけれど
電解コンにビニールテープを巻きつけて絶縁ぅPするなど結構際どいことをしていたよ〜なw。
但し後日、武末氏が送信管アンポの製作記事で箱崎佳一名で書かれたアンポを引き合いに出して、シンプルで良い回路だと誉めていた。

144 名無しさん@お腹いっぱい。2011/05/06(金) 00:25:13.62ID:k6FRWPQk

上杉の昔の設計は兄貴のだよ。
エロイカ当時から兄貴が全て設計し弟が造る。
兄貴が死んだら何にも難しい事は解りませんてのが上杉の実態だよ。

145 私の息子はEL34 2011/05/06(金) 03:03:58.59ID:KoEaJYWG

上杉兄氏は5年位前に既に死去されたと「オデヲ懐古録掲示板」に書かれ鳥ますた。


147 私の息子はEL34 2011/05/07(土) 00:42:10.48ID:x5HE3RDi

森忠氏や上杉氏のマランツ/マッキン/クオードのイミテーション版なら見た記憶が有るけど
後期の武末氏なら半導体の定電圧回路で武装していた気がする。

161 名無しさん@お腹いっぱい。2011/05/09(月) 23:13:29.14ID:xVQtyhgX

上杉も武末もどちらかというとパワーアンプが得意な人で
森川という人と武末が EL156 で論戦したのは、読んだことがあるが
プリアンプの電源で論戦したことはないよ

洗練された管球プリアンプで、どうこういう事は、なかったじゃないか

あんたのいう事には無理がある

ソウル・マランツは、プリアンプの人で
マランツは、マーク・レビンソンに近いセンスの人

人間は、得意分野は、あると思う

162 名無しさん@お腹いっぱい。2011/05/11(水) 03:11:26.32ID:Dam22t0n

上杉と武末氏を同列に並べるのはどうかと。

確かにソウル・マランツはプリしか設計してないよね。

163 私の息子はEL34 2011/05/11(水) 14:51:21.99ID:E4swjrmK

武末氏のプリアンポ製作記事は見たことがない。

189 名無しさん@お腹いっぱい。2011/07/04(月) 22:56:05.17ID:IaDponfy

#7 オリジナル イコ部の RIAA の R も A&Bカーボン抵抗なのですか、それとも他銘柄?

191 病弱ニート 2011/07/08(金) 11:59:26.40ID:5CxGdVqa

CGWのMIL金属皮膜1%


196 名無しさん@お腹いっぱい。2011/07/13(水) 23:13:21.26ID:Oe/i99xm

CGW の MIL 金属皮膜ですかー
売ってるとこないなー


197 名無しさん@お腹いっぱい。2011/07/14(木) 08:25:30.50ID:zPb9HJJU

オリジナル7に、ハンダは何使ってたの?

198 名無しさん@お腹いっぱい。2011/07/20(水) 21:13:35.48ID:LAvb/YIA

ハンダと言えばケスラー
いやケムラーだったか?

199 名無しさん@お腹いっぱい。2011/07/25(月) 12:38:54.61ID:+d4R6R8/

キースター?
http://www.soundparts.jp/solder/solder.htm


200 名無しさん@お腹いっぱい。2011/08/04(木) 00:05:52.80ID:8AI2kzYf

そもそも 12ax7 にシールド必要なのか?
音や S/N 変る?
なくてもいい?

202 名無しさん@お腹いっぱい。2011/08/21(日) 13:40:51.05ID:qkr15mIr

抵抗、コンデンサー止めてるベーク基板の厚みって何mm何ですかね?

203 名無しさん@お腹いっぱい。2011/08/21(日) 23:44:32.23ID:V5dpf1ki

2mm

204 名無しさん@お腹いっぱい。2011/08/22(月) 23:55:56.54ID:AACaL5mU

あ、ありがとう!!ベーク基板のピンのメーカーと型番ご存知ないですかね?
もしかしてUSECOってメーカー?

205 名無しさん@お腹いっぱい。2011/08/25(木) 00:14:51.24ID:2ZFZ48Al

KEYSTONE1545-1
但しディスコン

206 名無しさん@お腹いっぱい。2011/08/25(木) 23:27:06.72ID:5GRbZNgs

アリガトー為になるなー。
digikey でも手に入るようだけど高いなー最低100本だし。
allied は半額だ、でもまだ高い。
代替品ないかなー。

207 私の息子はニュービスタ 2011/08/26(金) 18:17:04.65ID:Nj3tGzA4

東芝端子じゃダメ?。

208 名無しさん@お腹いっぱい。2011/08/26(金) 22:57:19.79ID:yaIfz5XB

それも考えたけどちと高い。
同じなのが USECO でもっと安く手に入る、インシュレイテドターミナルていう名前になる。
東芝端子は下のネジまで導通あるのかいな?

209 私の息子はEL34 2011/08/27(土) 01:19:32.79ID:VXvwubOP

東芝端子は下のネジまで導通あるのかいな? →導通は無い。

秋葉のオーデイオ専科のカタログに同等品が記載されていた。

186 名無しさん@お腹いっぱい。2011/06/30(木) 21:17:11.00ID:z1Qjuxlg

#7 オリジナル イコ部の 0.47uf は何銘柄使われてますか?

187 名無しさん@お腹いっぱい。2011/07/04(月) 06:21:56.79ID:5qefbEmr

スプラグの BB ですよ。

188 名無しさん@お腹いっぱい。2011/07/04(月) 12:47:01.90ID:7JhVLijw>>210

BB ってブラックビューティ? バンブルビー?


210 名無しさん@お腹いっぱい。2011/09/08(木) 09:49:02.37ID:xju1fOBd
>>188
バンブールビーってのはカラーコード時代のブラックビューティを楽器屋が勝手に付けた呼称。
ここ10数年前から言い出したこと。
昔から正式名称はずっとブラックビューティですし構造中身一切変わってません。

301 名無しさん@お腹いっぱい。2012/04/12(木) 10:00:34.32ID:8DeRHYiH

ちなみにオリジナルのカップリングは BB じゃなくて Goodall だった
カップリング以外はカラーコード BB。
#2 はほとんど Goodall だったから、コストダウン(プリは使用数多い)で BB になったみたい。
少なくとも BB は取り替える必要があるかも


303 名無しさん@お腹いっぱい。2012/06/18(月) 13:26:22.87ID:Rvd/rtqg

#7 はカップリングも BB だよ。
#1 もね。
Goodall 使ってるのはパワーだけ。

211 名無しさん@お腹いっぱい。2011/09/08(木) 12:07:12.68ID:/xJcHcQF

ブラックビューティに赤文字と黄文字ある。
0.47uf と 0.5uf がある。
どっち使えばいいかのー。

212 名無しさん@お腹いっぱい。2011/09/08(木) 19:11:17.47ID:xju1fOBd>>213

通常品は赤文字でしょう。
黄色の奴は乱雑な文字体で剥げてるのが多いので別の国で造った奴じゃないかな?
スプラグはアジア製も有ったようですし。
それに BB も 160P と 161P も有りますね。

どっちにしても元々あまり絶縁の良いコンデンサーじゃないので
30年ほど前にアメ横に未だ有ったカラーコードの新品の在庫なんか最初から絶縁不良品ばっかりでしたね。
使ってても使って無くても不良化するコンデンサーなんで、今有り難がって使うような物じゃない気がします。

オリジナルの #7 の音って BB がリークして次段のバイアスが浅くなって
電流が多く流れて死に間際で元気が良いだけですから。
けっして初期の正常な音じゃないし。


298 名無しさん@お腹いっぱい。2012/03/10(土) 17:22:25.54ID:P0+TjLlt

BB もリークして次段が過電流、これが音良いんです。
球って電流流すほど音良く聞こえるからね。


213 名無しさん@お腹いっぱい。2011/09/17(土) 20:48:37.38ID:DozZxtmJ
>>212
レプリカはオリジナル初期の音に近い

オリジナルの音とちゃうねん!と評価してる人はおそらく死に体末期のオリジナルの音と比べているのだろう

レプリカもあと20年もすりゃ、オリジナル至上主義派の好きな音に劣化するだろよ

214 212 2011/09/18(日) 03:03:31.63ID:6jtxYHrA>>215>>217

オリジナルは確かに死にかけのが多いけどレプリカはあまりに酷いよ。
過去に一度だけ全くリークしていないフルオリジナルにお耳に掛かった事が有るが
結構太目の良い音だった。
ラスベガスの砂漠地帯にでも有ったんだろう奇跡の状態だった。
ともすれば細めで神経質な印象がある #7 が全く違う音で鳴った記憶がある。

レプリカはアンプの生命線ともいえる整流器が違う。
ボリュームが違う。
この2個を換えればオリジナルの初期の音に近くはなるとは思う。

215 名無しさん@お腹いっぱい。2011/09/18(日) 10:28:21.46ID:i8cVsIZQ
>>214
回路素子の違いが脳内フィルタ/先入観になってるようだなぁ
実際にちゃんと聞いてみようよ、おじいちゃん

216 名無しさん@お腹いっぱい。2011/09/18(日) 20:14:48.15ID:6jtxYHrA>>217

別に #7 が良い音だとは思ってないのでそんな先入観はないよ。
君こそ本当に #7 の R か K でも持ってるならセレンくらい使ってみなよ。

217 名無しさん@お腹いっぱい。2011/09/19(月) 01:58:55.28ID:v5YsHh74
>>214
> 過去に一度だけ全くリークしていないフルオリジナルにお耳に掛かった事が有るが結構太目の良い音だった。

>>216
> 別に#7が良い音だとは思ってないのでそんな先入観はないよ。

つまり、良い音なの? それとも良い音だと思ってないの?


219 216 2011/09/20(火) 17:43:46.74ID:PIuXqt6G

基本的には今の価格ほどの値打ちには程遠い物だと思う。
本当に状態の良い物を聴いたらそこそこの音はするんでオリジナルが持て囃されるのも わからんではないって事。(でも滅多に無いだろうし高過ぎる)

K や R は同じ顔した別もんだと思う。その多くの要素が整流器とボリューム。
これを換えればオリジナルのレストア品と大体同じ音になると思うよ。


220 名無しさん@お腹いっぱい。2011/09/20(火) 22:56:03.12ID:flBF7ljU
>>219
その整流器とボリュームとやらが手に入らないから困るのでござる

221 名無しさん@お腹いっぱい。2011/09/22(木) 00:07:55.02ID:DV5Zkc/l

1997年ごろに出たマランツ #7SE 復刻のボリュームはオリジナルと同じだ。
整流器は違うけどね。

222 名無しさん@お腹いっぱい。2011/09/22(木) 02:02:59.85ID:R9akzWqK

違いますよ。
新型クラロですよ。
製造国も違うし音は全く違う。

オリジナルと同じ型の旧型クラロスタットの新品少し間にヤフオクで売ってましたね。
あれ本物です。
直ぐに売れちゃってましたけど。

セレンは高圧低圧とも良く売ってますよ。


224 名無しさん@お腹いっぱい。2011/09/24(土) 02:35:16.49ID:JWudt7eF

ボリュームはオーバーホールが一番いいです。

225 名無しさん@お腹いっぱい。2011/09/24(土) 03:56:42.34ID:14Zra9DV

勿論オリジナルの18000番台以前の物ならね。
ガリなんて前のコンデンサーのリークで抵抗体が焼けてるだけだから
そっちを直して磨けば概ね直る。
でも復刻やキットは換えるしかないでしょ。
クラロでなくともせめてアーレンくらいには。
アーレンもメキシコ行ってから音悪くなったけど。

226 名無しさん@お腹いっぱい。2011/09/24(土) 17:49:20.31ID:JPiz9K+q>>227

部品厨をもう卒業したらどうですか。
回路が幹で部品は枝葉のまた枝葉です。


227 名無しさん@お腹いっぱい。2011/09/24(土) 18:09:08.30ID:HMxk7sJC
>>226
聴覚が衰えると部品厨になるんや
貴殿ももう少し歳をとると分かるで

228 名無しさん@お腹いっぱい。2011/09/24(土) 21:11:11.25ID:14Zra9DV

聴いて分からなきゃレプリカでいいよ。

と言うかレプリカも妄想の世界なんでしょうね。
普通ショップで聞いても全く違う音だって分かる筈なのに、此処ではアンプ替えても音の違いなんて無いってスレ立ってるくらいだからね。
MP3 で耳退化してるんじゃないか?

229 名無しさん@お腹いっぱい。2011/09/24(土) 21:27:08.41ID:HMxk7sJC>>231

レプリカはセブンの姿形をしたそれなりに使えるフォノイコやで


231 名無しさん@お腹いっぱい。2011/09/25(日) 05:58:57.30ID:/oytr8xT
>>229
それには同意。
オリジナルとは別物と承知で使えば値段相応。

232 名無しさん@お腹いっぱい。2011/09/25(日) 13:21:44.37ID:i9rdnNN7

レプリカは販売成功したのだろうか?

233 名無しさん@お腹いっぱい。2011/09/26(月) 00:57:38.99ID:AeDrCLgu

常に完売ですね。
やっぱ人気ありますからね。

アンプは回路と素材(パーツなど)の無限の組み合わせで音が形成されてると思います。
もしパーツ関係無しで回路のみで音が決まるなら昔秋葉で良く売ってた
#7 のコピー基板で同じ音が出せるって事になりますね。
結構安く大量に売ってたと思います。
凄く安上がりでいいですね。
レプリカなんか買う必要も無いですからね。

234 名無しさん@お腹いっぱい。2011/09/26(月) 01:35:29.47ID:us0Q7PYg

レプリカ7 はいまだにオクや中古オデオ店で いい値段で必ず買い手がつくよな。
キット7は売れ残りやすいけど。

日本マランツ、現代リファイン版7 を出してくれないかな。
オリジナルに忠実であることに拘らなくていいからさ。

最高峰のフォノイコを搭載する真空管プリアンプ、
ルックスはオリジナル7をモチーフ。
どうでしょ?

235 名無しさん@お腹いっぱい。2011/09/27(火) 01:32:49.65ID:ciZBM8tT

それが本道でしょうね。

でも今のマランツは日本の会社、スタンダード電子工業の成れの果て
しかもフィリップスの傘下です。
最高峰を期待するのはどうでしょう?

名前とデザインは使えますが、、、、故にレプリカ。

236 名無しさん@お腹いっぱい。2011/09/29(木) 05:57:52.03ID:j+jCf8gX

スタンダード「電子」工業だった事はないしフィリップスの傘下から独立してもう10年経ちますが…
まだ15.75%ぐらいは持ってたとは思うけどけど


240 名無しさん@お腹いっぱい。2011/10/01(土) 18:12:22.47ID:vTSO+g7Q

5人でブラインドテストした。オリジナル3台、レプリカ2台。
結果はレプリカ 1台とオリジナル 1台が同等で後はどんぐりの背比べ。
オリジナルすべてで音が違い、それはレプリカの比でなかった。
またどれがオリジナルか、レプリカか当てた確率はほぼ50パーセント。

241 名無しさん@お腹いっぱい。2011/10/01(土) 23:24:40.02ID:VSDtTCqW
>>240
オリジナル3台、レプリカ2台の計5台から無作為に1台を選んだ場合、
オリジナルを選ぶ確率は
3/5=0.6=60%

無作為に選んだ場合よりも、そのブラインドテストの的中率は低いのか…
レスのソースは知らないが、
オリジナルとレプリカの差なんてほとんど判らないレベルなんだろうなと推察される

242 名無しさん@お腹いっぱい。2011/10/02(日) 19:32:35.81ID:u6UamsSn

オリジナルといっても手つかずの物はまず無いのでどういった修理がされてるかでしょう。
だから音も違う。

セレンの健在とカップリングの銘柄、ボリュームの種類を確認してブラインドテストに参加させました?

フルオリジナルまたは近い状態なら直ぐに分かるくらい音は違いますよ。
それに X7 違うと全く別物になるし。

246 名無しさん@お腹いっぱい。2011/10/27(木) 23:13:50.63ID:kxtkBkO4

ところでレプリカ7 って電源電圧何ボルト?
オリジナルは 100V で使うとヒーター電圧低過ぎて音は出てもシャッキとはしないでしょ。
その上にセレン劣化して電圧低目の多いしもっと最悪。

>>240 のブラインドってこの辺に問題ありのような?
まさか100Vで使って無いでしょうね?

247 名無しさん@お腹いっぱい。2011/10/30(日) 21:08:03.36ID:Wu/9+wea

レプリカと 7k は AC100V

248 名無しさん@お腹いっぱい。2011/11/02(水) 17:51:13.98ID:o+e2e5VS

フォノイコ部のカップリングコンデンサー 0.47uf の耐圧 200v で
大丈夫ですよね?
カソードから出ていてそこに 52v って回路図に書いてあるから。

249 名無しさん@お腹いっぱい。2011/11/03(木) 16:32:36.51ID:AOLMIDva

そこは元々 200V 耐圧なのでは?
レプリカのみ ASC の品揃えの都合で 400V 品使ってるんだと思う

254 名無しさん@お腹いっぱい。2011/12/05(月) 22:12:50.73ID:dDLQvt7B

素人でもレプリカのダイオードをセレンに交換できるかな?
何か留意点あります?
知人から緑色セレンを譲ってもらえそうなんだわ

255 名無しさん@お腹いっぱい。2011/12/12(月) 20:47:50.52ID:C/1dCl+J

出来るんじゃない。
セレンて言っても #7 では高圧と低圧の 2個使ってるから間違えないように。


259 名無しさん@お腹いっぱい。2011/12/30(金) 12:00:57.64ID:UpmM9wQX
>>254
>素人でも..

エレキットが組めるならOK。
高圧だけなら相手は1個のダイオード。
留意点は無理にハンダを外そうとせずに
トランスからのリードにゆとりがあれば切り落として被服を剥くこと。
ただし、この先メーカ修理に出すつもりなら止めたほうがいいです。

>緑色セレンを譲ってもらえそう..

羨ましい。

私は #7K のダイオードを整流管に交換しました。
セレンが高価だったからで
コンデンサを Pressey を GoodALL TRW に交換した時より変化しました。
よく言われる神経質な音から落ち着いた音に。

262 名無しさん@お腹いっぱい。2012/01/23(月) 13:17:21.46ID:NVnGtSgl

セレンはswノイズが出ないんだよね
シリコン整流で自作したら 結構耳障りだった記憶


321 名無しさん@お腹いっぱい。2013/05/10(金) 15:06:21.95ID:YVav+/kp

以前 #7 借りたというか簡単な修理頼まれたんだが、
これって CD そのままつなげたらゲインが高すぎないか?
PAD 入れて CD 出力下げないと音悪いはずなんだが、
そうしてるっていう話聞いたこと無いが。


323 名無しさん@お腹いっぱい。2013/05/23(木) 21:51:08.47ID:7b5IHAWF
>>321
ATT 入れているのがピュアオーディオ的に恥ずかしくって皆黙っているんだよ。

324 名無しさん@お腹いっぱい。2013/06/08(土) 22:23:47.57ID:S88+ftml
>>321
CD 入力の後はバランス、ボリュームで問題ないんじゃないの

325 名無しさん@お腹いっぱい。2013/06/10(月) 06:13:59.73ID:fX5jPv1J>>327

#7 の時代の AUX レベルは 100mV フルパワー。
CD の OdB は 2V だっけ?
高過ぎてあたりまえ。
出力絞れる CD 使えよ。

ちなみに JBL の SG-520 ならもっと悲惨。
許容入力無いんでもろに歪むよ。
時代と仕様考えて使うのはあたりまえでしょうね。


327 名無しさん@お腹いっぱい。2013/06/15(土) 10:12:41.32ID:ff1K3k53
>>325
それは違う。#7 のフラットアンプ部の最大出力電圧は 15V〜18V。
利得は 10倍強あるので許容入力電圧は 1.5V 以上あり CDと同等。

外観はともかくオリジナルの音を保っているのは皆無と云ってよい。


329 名無しさん@お腹いっぱい。2013/07/01(月) NY:AN:NY.ANID:Y/ZOq0H0

>AUXレベルは 100mV フルパワー
って言うのはパワーアンプの最大出力に必要な入力レベルが基本 1V 位なんで
#7 のフラットの利得が 10倍あるから 100mv でフルパワーが出るって事だよ。

許容入力の話じゃない。

#7 の許容入力は 1.5V はないけど確かにそれに近いくらいはある。
使ってる球が X7 だって事忘れてない?

バイアス電圧の 7割でクリップするからせいぜい 1V だな。
それで 20dB の余裕って事になる。

でもそれに対して CDプレーヤーの出力レベルは大き過ぎる。
1/10位に絞らないと適正なボリューム位置では使えないよ。
ボリュームのギャングエラーの多い範囲でしか扱えない。

時代考証考えないと使えないだけで質的には今のハイエンドの中に入っても十分に渡り合えると思うよ。

この手の機器の中古相場って現在の製品との比較で成り立つんで
現行数十万程度の製品の音はするって事でしょう。

いや、中古なんで現行新品に換算すれば2倍くらいの百云十万になるのかな。
現行品の中古は半値で買えるからね。
それと比較して選ばれる訳だし。


331 名無しさん@お腹いっぱい。2013/09/04(水) 23:43:20.61ID:7/osQMgO

>バイアス電圧の7割でクリップするからせいぜい 1V だな。

無帰還ならそれで正しいけど、負帰還掛かってるから間違いだよ

332 名無しさん@お腹いっぱい。2013/09/08(日) 17:56:05.60ID:RRVFmLIV

しかもライン入力から球の間にバランスとボリュームがある

333 名無しさん@お腹いっぱい。2013/09/12(木) 23:07:27.60ID:OwgPjfHJ

負帰還掛かっても許容入力に大きな差はないだろね。
そのボリュームがギャングエラーの範囲程まで絞らないと CD は使えないんだよね。
CD プレーヤーに出力レベル調整がある奴ならいいけどね。

そういえば JBL の SG520 は先にアンプが入るんで普通の CD プレーヤーでは見事に歪むよね。
そんな事も解らないで中古買ってすぐに手放す馬鹿をよく見るよ。

334 名無しさん@お腹いっぱい。2013/09/13(金) 10:42:32.02ID:LjLcCLD5

>負帰還掛かっても許容入力に大きな差はないだろね。

例えばグリットに +2V を入力しても、負帰還でカソードに +1.8V が戻ってくれば
実質的には +0.2V しか掛からないからクリップするわけがない
大きな差がないというのは明らかに間違いだよ

335 名無しさん@お腹いっぱい。2013/09/14(土) 22:36:59.63ID:Gc5PIAK7

#7 はアンプの前にボリュームがあるので、ぐっと絞って電圧落とせ

336 名無しさん@お腹いっぱい。2013/09/15(日) 19:53:06.56ID:QESa83E8

ギャングエラー大きいから使いもんにならないんだって。
ギャングエラー対策で東京コスモスに替わったんだけど、音のいいのはクラロスタットの方だからね。

337 名無しさん@お腹いっぱい。2013/09/15(日) 22:53:54.61ID:UXXKyo7X>>339

確かに #7 はボリュームを交換すると音がコロット変わるからな
けど、それほど絞らないけどな


339 名無しさん@お腹いっぱい。2013/10/06(日) 15:16:29.52ID:fV2UZUXe
>>337
そりゃ SP の能率が悪いだけだろ。


338 名無しさん@お腹いっぱい。2013/09/16(月) 03:49:21.91ID:rKNFVSUX

コスモスって悪いよなwあれ使う人不思議w


340 名無しさん@お腹いっぱい。2013/10/21(月) 02:11:01.20ID:SyzHgjvr

俺のレプリカ 7se の鳴り方が艶っぽくなってきた
これは寿命が近づいている兆候か?笑

346 名無しさん@お腹いっぱい。2014/02/23(日) 00:51:09.45ID:lh9mfs7Q

レプリカで満足っす

347 名無しさん@お腹いっぱい。2014/02/23(日) 07:26:24.82ID:YO0pFAaX

#7 自体あんまりたいしたアンプじゃないけどレプリカは酷過ぎない?
比べたらオリジナルの #7 って良い音だったんだと思うもん。

クラロのボリュームとセレン、アーレンに BB は必須だね。

348 名無しさん@お腹いっぱい。2014/02/23(日) 11:46:41.30ID:lh9mfs7Q

せやろか

349 名無しさん@お腹いっぱい。2014/02/23(日) 15:53:21.80ID:LpxtM3MC>>353

レプリカだろうとフォノの力感、彫りの深さは他に代えがたいものが有るね。

350 名無しさん@お腹いっぱい。2014/02/23(日) 16:32:03.13ID:74mAjfMr

ビンテージだけに、ガラクタも多い。
現状ではオリジナル、レプリカ以前の問題だね。
まともな物は中々ないしね。

351 名無しさん@お腹いっぱい。2014/02/23(日) 23:37:50.16ID:lh9mfs7Q

まともな状態のオリジナルもどんどんこの世から消えつつある

352 名無しさん@お腹いっぱい。2014/02/25(火) 12:50:49.62ID:Nza43Lfp

イコライザーだけ、再現して売ればいいのに>>マランツ7

353 名無しさん@お腹いっぱい。2014/03/05(水) 21:11:02.78ID:J5MyuUU+
>>349
それはまともなオリジナル聴いた事が無いからだろ。
オリジナルとキット、レプリカにはどうしようもないくらいの音の違いがあるよ。
全く同じ回路のアンプとは思えないほどにね。

403 名無しさん@お腹いっぱい。2016/05/31(火) 10:47:46.05ID:DRlbhpKo

電源ケーブル、どっちがホットなのか教えてくれないか。

404 名無しさん@お腹いっぱい。2016/09/21(水) 23:56:09.20ID:sVSYScmD

触ってビリビリしたほう


407 名無しさん@お腹いっぱい。2017/01/13(金) 22:28:58.96ID:mtaUyjYX

レプリカの白いカップリング(ASC?)をスプラーグのビタQ にすればかなり化けると思う

409 名無しさん@お腹いっぱい。2017/04/02(日) 00:36:51.96ID:47j3m/jL>>410

レプリカはいらない

412 名無しさん@お腹いっぱい。2017/04/04(火) 19:26:31.17ID:QVzFPdvh

#7 ほどレプリカやキット出した機種はないね、当時のレコード聴くにはベストじゃない
http://mint.2ch.net/test/read.cgi/pav/1296269023
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/635.html#c34

[リバイバル3] マッキントッシュ 中川隆
14. 中川隆[-7573] koaQ7Jey 2017年5月20日 19:34:45 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

62 名無しさん@お腹いっぱい。2011/03/26(土) 20:13:49.91ID:37LdzGdx>>64

Marantz #7 はカタチがかっこ良い。
同じカタチで最新設計で出して欲しい。


63 名無しさん@お腹いっぱい。2011/03/26(土) 20:29:35.02ID:V7fLiktr

まるで C-22 の復刻コンセプトみたいだな


42 名無しさん@お腹いっぱい。2011/03/06(日) 10:42:43.57ID:GzjP2qVf

#7は回路的に緊張感を強いる
アマが回路をまねて製作しても失敗例が多い
マッキン C22 の方がオーソドックス回路で安心して聞けると想像


354 名無しさん@お腹いっぱい。2014/04/23(水) 16:52:32.03ID:sBb5FcFs

EQ はイコライズするのが仕事
トーン回路がプリの音色
#7 は発振寸前 発振してたかも神経質な音だった

C22 の方が落ち着いて聞けると思う
C24,C26,C34 聞いた感じから

#7 をデッドコピーした経験からトーンSW の配線大変だったな
富士通の 24接点ロータリー使って

44 名無しさん@お腹いっぱい。2011/03/06(日) 13:57:50.64ID:9tlEcMKx

限定100台で出ている Mcintosh C22 の復刻、
あれはもうオリジナルとは別物だろうな…

223 名無しさん@お腹いっぱい。2011/09/23(金) 17:27:16.45ID:KWih4ypV

マッキンの C22 は度々復刻されてるけど、
#7 の復刻はキット除けば一回だけやな。

まぁ、C22 は潔いくらいにオリジナルに忠実じゃないけど(笑)


225 名無しさん@お腹いっぱい。2011/09/24(土) 03:56:42.34ID:14Zra9DV

マッキンの潔さは認めるよ。
同じ顔した別物で、マランツみたいにオリジナルに忠実にとかのキャッチコピーも一切無かったし。
http://mint.2ch.net/test/read.cgi/pav/1296269023
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/627.html#c14

[番外地6] 米ネオコンとは? 中川隆
17. 中川隆[-7572] koaQ7Jey 2017年5月21日 07:18:51 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]
2017.05.21
有力メディアを使い、正体不明の情報源が語った真偽不明の話で大統領を攻撃するクーデター状況


アメリカの有力メディアは正体不明の情報源が語ったという真偽不明の話で世界を戦争へと導き、今はドナルド・トランプ大統領を攻撃している。デニス・クシニッチ元下院議員もFOXニュースの番組で指摘しているが、深層国家がアメリカの政治システムを攻撃している。マイケル・フリン国家安全保障担当補佐官が2月13日に辞任した直後、ジャーナリストのグレン・グリーンワルドはクーデターという表現を使っていた。

現在、トランプ攻撃の最前線にいるのがジェームズ・コミー前FBI長官だ。CNNやNBCを含むメディアによると、フリンに関する調査を中止するようにトランプ大統領が自分に言ったとコミーはメモに書いたと情報源が語っているらしい。その情報源が何者かはわからない。

これは本人が語ったわけでないのだが、コミー本人は長官だった5月3日に宣誓の上で証言した際、捜査を打ち切るように圧力を受けたことはないと述べている。その発言から5日後に彼は解任され、アンドリュー・マッカビ副長官が長官代理になった。解任されたとき、コミーは寝耳に水で驚いたようで、解任を予想させるような出来事はなかったということだろう。

その後、CNNが伝えたところによると、コミーの考えに精通している人物の話だとして、ドナルド・トランプ大統領がロシアに関する調査についてコミーの判断に影響を及ぼそうとしたと信じるようになったが、犯罪的な気持ちで手続きを妨害する意思を持っていたかどうかは証明することが難しいらしい。フリンに関する調査を中止するようにといった具体的なことを言われたようには思えない。この話を本当にコミーがしたかどうかもわからない。

ユーゴスラビアにしろ、アフガニスタンにしろ、イラクにしろ、リビアにしろ、シリアにしろ、ウクライナにしろ、アメリカをはじめとする西側の有力メディアは侵略の前に偽情報を大々的に流してきた。それほど時をおかずに嘘がばれることも珍しくないが、それでも公然と嘘をつき続け、多くの人はその嘘を事実だとして受け入れてきた。トランプ攻撃でも同じことが繰り返されている。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201705200001/
http://www.asyura2.com/13/ban6/msg/751.html#c17

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196. 中川隆[-7571] koaQ7Jey 2017年5月21日 07:21:12 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]
>>193
ユーゴスラビアにしろ、アフガニスタンにしろ、イラクにしろ、リビアにしろ、シリアにしろ、ウクライナにしろ、アメリカをはじめとする西側の有力メディアは侵略の前に偽情報を大々的に流してきた。それほど時をおかずに嘘がばれることも珍しくないが、それでも公然と嘘をつき続け、多くの人はその嘘を事実だとして受け入れてきた。トランプ攻撃でも同じことが繰り返されている。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201705200001/

要するに、俺に真実を明らかにされると困るから、アカラサーマみたいな CIA工作員を何人も使って、俺を投稿禁止にさせたのさ。


http://www.asyura2.com/13/kanri21/msg/484.html#c196

[お知らせ・管理21] 2017年5月 削除依頼・削除報告・投稿制限連絡場所。突然投稿できなくなった方は見てください。2重投稿削除依頼もこちら 管理人さん
197. 中川隆[-7570] koaQ7Jey 2017年5月21日 07:32:18 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]
>>193

リバイバル板
http://www.asyura2.com/09/revival3/index.html

を見ればわかるけど、

俺がリバイバル板以外に投稿できなくなってから、

突如としてアカラサーマがリバイバル板に現れ、

どうでもいいクズ・スレを無数に投稿して俺のスレを埋没させた

それから、アカラサーマは俺のスレすべてに、ここに残ってる様な長大なアラシを入れて読めない様にした:

アカラサーマが僕のスレすべてにコメントとして書き込んだ長大なアラシ
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/219.html#c1


http://www.asyura2.com/13/kanri21/msg/484.html#c197

[リバイバル3] セックスと暴力。このふたつが密接に結びついている理由 中川隆
4. 中川隆[-7569] koaQ7Jey 2017年5月21日 07:49:26 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]


苛めは愉しい _ 凶悪犯罪者の心理


1. 埼玉愛犬家連続殺人事件
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/640.html


2. 女子高生コンクリート詰め殺人事件
http://www.asyura2.com/13/lunchbreak53/msg/458.html

 
3. 北九州一家監禁殺人事件
http://www.asyura2.com/13/lunchbreak53/msg/478.html


4. 名張ぶどう酒毒殺事件

名張ぶどう酒毒殺事件 _ 分かっていても公表できないこともある
http://www.asyura2.com/12/lunchbreak52/msg/289.html

名張ぶどう酒毒殺事件の真犯人は?
http://www.asyura2.com/12/lunchbreak52/msg/254.html

再審を認めた裁判官は出世コースから外れてしまう
http://www.asyura2.com/12/lunchbreak52/msg/279.html


5. 尼崎ドラム缶事件
http://www.asyura2.com/12/lunchbreak52/msg/454.html

6. 山口県周南市連続放火殺人
http://www.asyura2.com/12/lunchbreak52/msg/862.html


7. 奈良県 月ヶ瀬村 女子中学生殺人事件
http://www.asyura2.com/12/lunchbreak52/msg/269.html


8. 津山30人殺し
http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/332.html


9. 狭山事件
http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/340.html



http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/709.html#c4

[リバイバル3] セックスと暴力。このふたつが密接に結びついている理由 中川隆
5. 中川隆[-7568] koaQ7Jey 2017年5月21日 07:50:10 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

10.景山民夫変死事件

景山民夫を殺した“組織”とは?
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/263.html

景山民夫は脱会して“組織”の事を暴露しようとしていた?
http://www.asyura2.com/12/lunchbreak52/msg/230.html

景山民夫を殺したのは? _ 景山民夫の人生を狂わせた幸福の科学と夫人との出合い
http://www.asyura2.com/12/lunchbreak52/msg/228.html
http://www.asyura2.com/12/lunchbreak52/msg/229.html

お金とアレにしか興味が無い大川隆法先生を背後から操っている組織とは…
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/218.html

【幸福の科学】焼死した景山民夫の人生を狂わせた幸福の科学と夫人との出合いの“不幸”
_ 景山民夫は幸福の科学を操っている組織の事に気付いて退会しようとしたので口を封じられた?
http://www.asyura2.com/09/bun2/msg/211.html#c4



http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/709.html#c5

[リバイバル3] セックスと暴力。このふたつが密接に結びついている理由 中川隆
6. 中川隆[-7567] koaQ7Jey 2017年5月21日 07:50:40 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

11. 牧野田 彩 変死事件

牧野田 彩(AYA)が AV に出演させられた理由とは
http://amezor-iv.net/shisou/160117214010.html

「覚醒剤」
http://www.asyura.com/0310/dispute13/msg/126.html


12. 松下忠洋 金融相 変死事件

松下忠洋金融・郵政民営化担当相が殺された理由
http://www.asyura2.com/12/lunchbreak52/msg/417.html

松下金融相が愛人を怒らせた理由は?
http://www.asyura2.com/12/lunchbreak52/msg/421.html

小沢一郎先生を襲った恐怖とは
http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/296.html


 

http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/709.html#c6

[リバイバル3] セックスと暴力。このふたつが密接に結びついている理由 中川隆
7. 中川隆[-7566] koaQ7Jey 2017年5月21日 07:51:30 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]


13. 創価学会関係者 空中遊泳事件

闇の組織とは? _ 創価学会は鳥人コンテストが好き?
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/270.html

カルトの世界 _ 創価学会とオウム真理教を背後から操っている組織とは…
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/215.html

14. 柏原芳恵 バイブ事件
http://www.asyura2.com/12/social9/msg/352.html

15. 植草一秀 痴漢事件

ミラーマン 植草教授にお尻を撫でられた女子高生のパンティにもウンスジが付いていたのか?
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/317.html

ミラーマンの世界 _ 植草先生は何故 ピンサロ、性感マッサージ、ヘルス、イメクラ、ソープランドの中からイメクラを選んだのか?
http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/299.html

裁判官がミラーマンを無罪にできなかった理由
http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/300.html

竹中平蔵物語 _ 検察が竹中から金を受け取って、植草を逮捕した?
http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/301.html


http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/709.html#c7

[リバイバル3] セックスと暴力。このふたつが密接に結びついている理由 中川隆
8. 中川隆[-7565] koaQ7Jey 2017年5月21日 07:52:01 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]


16. プチエンジェル事件

 中国美女も日本男性が大好き _ 皇族・政治家を中国のハニートラップにかけたプチエンジェル事件の黒幕は小沢一郎だった?
http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/290.html

プチエンジェル事件の真相 解決されることのない少女買春の闇
http://www.asyura2.com/0505/nihon17/msg/722.html

17. パソナ美女接待迎賓館”仁風林”ハニートラップ事件

「覚醒剤」_ パソナ美女接待迎賓館”仁風林”事件
http://www.asyura.com/0310/dispute13/msg/126.html  


http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/709.html#c8

[リバイバル3] セックスと暴力。このふたつが密接に結びついている理由 中川隆
9. 中川隆[-7564] koaQ7Jey 2017年5月21日 07:52:29 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]


18. 島根女子大生バラバラ殺人事件

殺人容疑で捜査継続検討 島根の女子大生遺棄事件
http://www.asyura2.com/11/nihon30/msg/541.html

ルーシー・ブラックマンさん殺害事件まとめ
http://www.asyura2.com/0601/nihon19/msg/394.html  


19. フィリピン セブ島 集団強姦事件

日本人女性2人、リゾート地・セブ島で知り合った韓国人の男2人と飲酒→集団強姦される…フィリピン
http://www.asyura2.com/12/lunchbreak52/msg/334.html

タイは天国に二番目に近い国 3 _ 鴨ネギにされる日本人
http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/379.html



http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/709.html#c9

[リバイバル3] セックスと暴力。このふたつが密接に結びついている理由 中川隆
10. 中川隆[-7563] koaQ7Jey 2017年5月21日 07:53:02 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]


20. 幼女売買

サルはなぜサルか 1 _ 白人崇拝がタイ人を猿にした _ 日本に何故タイ山岳民族の少女が輸出されるのか?
http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/396.html

中国人も日本人が大好き _ 香港での幼女の値段は5万円
http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/291.html

女子高生コンクリート詰め殺人事件 _ 幼女とかの児童買春の実態を知っているけど質問ある?
http://www.asyura2.com/13/lunchbreak53/msg/458.html

他人には絶対に知られたくない秘密って沢山あるよ _ ロリコンは正常 _ 男は放っておくと必ずこうなる
http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/418.html
 
タイは天国に二番目に近い国 2 _ 誰が私をこんな女にした _ 少女の調達先
http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/378.html

Those Were The Days _ リリアン・ギッシュが独身を通した理由 _ 欧米男性の殆どはロリコンかゲイのどちらか
http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/487.html



http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/709.html#c10

[リバイバル3] セックスと暴力。このふたつが密接に結びついている理由 中川隆
11. 中川隆[-7562] koaQ7Jey 2017年5月21日 07:53:32 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]


21. 日本軍の戦争犯罪

戦争に行ったら こんな事もしてみたい あんな事もやってみたい__わくわく どきどき
http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/313.html

ニューギニアで旧日本兵が行った残虐
http://www.asyura2.com/12/lunchbreak52/msg/799.html

日本の恥 _ 詐欺師 TORA を放置するな!!!!!
http://www.asyura2.com/11/hihyo12/msg/519.html

30万人もの南京大虐殺があったとする俗論は、歴史の真実をゆがめる歴史の改ざんであり、アメリカ政府と朝日新聞が作り上げた虚
http://www.asyura2.com/11/hihyo12/msg/518.html

悪質な嘘は止めようね _ 吉田清治の従軍慰安婦強制連行の証言は虚構じゃない
http://www.asyura2.com/09/asia13/msg/822.html

経済ジャーナリスト・今田真人「従軍慰安婦・吉田証言否定論を検証するページ」
http://www.asyura2.com/13/lunchbreak53/msg/310.html

日本人200人超虐殺の通州事件 _ アホ右翼に通州事件の真実を教えてやるよ
http://www.asyura2.com/14/china5/msg/645.html



http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/709.html#c11

[リバイバル3] セックスと暴力。このふたつが密接に結びついている理由 中川隆
12. 中川隆[-7561] koaQ7Jey 2017年5月21日 07:53:58 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

映画に表現された凶悪犯罪者の心理

白石晃士の映画 超・悪人 2011年 アートポート
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/642.html

白石晃士の映画 グロテスク UNRATED VERSION 2009年 ジョリー・ロジャー
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/641.html
 
三池崇史の映画 『オーディション』
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/638.html

三池崇史 『インプリント〜ぼっけえ、きょうてえ〜』 2006年 角川ヘラルド・ピクチャーズ
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/644.html

園子温『冷たい熱帯魚』 Cold Fish 2010年 日活
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/640.html

 
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/709.html#c12

[お知らせ・管理20] これが阿修羅に巣食う電通工作員 中川隆
88. 中川隆[-7560] koaQ7Jey 2017年5月21日 08:07:09 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

ユーゴスラビアにしろ、アフガニスタンにしろ、イラクにしろ、リビアにしろ、シリアにしろ、ウクライナにしろ、アメリカをはじめとする西側の有力メディアは侵略の前に偽情報を大々的に流してきた。

それほど時をおかずに嘘がばれることも珍しくないが、それでも公然と嘘をつき続け、多くの人はその嘘を事実だとして受け入れてきた。

トランプ攻撃でも同じことが繰り返されている。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201705200001/

阿修羅でももちろん CIA による情報操作は行われています。

リバイバル板
http://www.asyura2.com/09/revival3/index.html

を見ればわかりますが、

僕がリバイバル板以外には投稿できなくなってから、突如としてアカラサーマという CIA工作員がリバイバル板に現れ、どうでもいいクズ・スレを無数に投稿して僕のスレを埋没させた。


それから、アカラサーマは僕のスレすべてに、ここに残ってる様な長大なアラシを入れて読めない様にした:

アカラサーマが僕のスレすべてにコメントとして書き込んだ長大なアラシ
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/219.html#c1


http://www.asyura2.com/11/kanri20/msg/603.html#c88

[お知らせ・管理21] W18zBTaIM6は変態投稿者かつコメンターであり、ペンネーム中川隆、会員番号666、富山誠、矢野茂である。 アカラサーマ
35. 中川隆[-7559] koaQ7Jey 2017年5月21日 08:44:31 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

有力メディアを使い、正体不明の情報源が語った真偽不明の話で大統領を攻撃するクーデター状況

ユーゴスラビアにしろ、アフガニスタンにしろ、イラクにしろ、リビアにしろ、シリアにしろ、ウクライナにしろ、アメリカをはじめとする西側の有力メディアは侵略の前に偽情報を大々的に流してきた。

それほど時をおかずに嘘がばれることも珍しくないが、それでも公然と嘘をつき続け、多くの人はその嘘を事実だとして受け入れてきた。

トランプ攻撃でも同じことが繰り返されている。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201705200001/

阿修羅でももちろん CIA による情報操作は行われています。

リバイバル板
http://www.asyura2.com/09/revival3/index.html

を見ればわかりますが、

僕がリバイバル板以外には投稿できなくなってから、突如としてアカラサーマという CIA工作員がリバイバル板に現れ、どうでもいいクズ・スレを無数に投稿して僕のスレを埋没させた。


それから、アカラサーマは僕のスレすべてに、ここに残ってる様な長大なアラシを入れて読めない様にした:

アカラサーマが僕のスレすべてにコメントとして書き込んだ長大なアラシ
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/219.html#c1


近年繰り返されてきた、アメリカ(グローバリスト)の戦略
この間アメリカ【グローバリスト)が他国に干渉し、支配するための戦略は

「民主化→民営化→グローバル化」

という形で総括することが出来る


一段階目の民主化とは複数政党制を実現し選挙を行わせることだ。選挙が行われた結果アメリカに都合の悪い候補者が当選したときに、選挙が不正であったと言いがかりを付け、デモを先導して好ましい候補が勝つまで選挙をやり直すことが出来る。民主化とは外部から干渉しやすくさせる制度なのである。

また選挙には金がかかる。だから民主化されれば金を貸す勢力の影響力が増すことは必然である。更にメディアを握ることにより、好ましい方向に世論を誘導することが出来る。アメリカのいう民主化とは金と情報による支配を容易にする制度なのである。

アラブの春、シリア、そしてウクライナへの介入は全てこのシナリオによって反政府勢力が組織され工作が行われてきた。

第2段階が「民営化」である。国家直轄の資源産業や、社会的インフラを司る公的サービスを民間に行わせる。「民営化」といえばマスコミの世論誘導によってプラスイメージが振りまかれているが、民営化とは「私有化」であり、市場原理に晒すということは、私益追求の場になることを意味する。従って、公共の福祉や、資源の最適配分は保証されようがない。かくして新興財閥を成長させ、政治への影響力を強めていく。

民営化のための一つの手段が、政府への融資である、「民主化」された政府は、国民の支持を集めるためばら撒きに走り、必然的に財政赤字になる。その場合金貸しや新興財閥の融資に頼らざるを得なくなるが、その際に国有企業が担保に取られる。そして、ほとんどの場合返済できず、国有企業は金貸しや新興財閥の手に落ちることになる。

最後に「グローバル化」である。この場合概ね二つの道がある。一つはヘッジファンドの介入によって通貨を不安定化させ、通貨の暴落や株価の暴落を起こす。通貨や株価の暴落によってその国の経済を破綻させ、IMF(国際通貨基金)の直接管理に置く。最近では、韓国やインドネシアがその災禍を受けた。IMFは金貸しの本丸の一つであり。国家経済は食い物にされ、主要企業は金貸し(海外資本)たちの手に分配される。

もう一つは政府や国会から金利や通貨発行量の決定権を奪い取り中央銀行にその権限を移行させることである。日本では1997年の日銀法改正がそれにあたる。通貨発行量(もしくは金利)の決定権が手に入れば、金利を上げる(もしくは通貨発行量を下げる、結果的に金利は上がる)ことで、金融市場に資本を呼び込むことや、生産拠点を海外に移転させることなど自由に操作することが容易になる。資本の大量の移動、生産拠点の国際化

これによって産業は空洞化し国民経済は弱体化する。

そして、巨大化する資本と、国際化する生産を土台にして、それを規制する機関として国家の上位に世界統一政府を構想する。これがグローバリストたちの最終的な目標である。
http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&t=6&k=2&m=326613


阿修羅も CIA直営掲示板で、一般大衆の不平不満のガス抜きが目的なんでしょうね。

阿修羅住人が大騒ぎしている不正選挙とか小沢一郎崇拝というのも CIA工作員が扇動しているのですね。

選挙が行われた結果アメリカに都合の悪い候補者が当選したときに、選挙が不正であったと言いがかりを付け、小沢一郎みたいな国際金融資本に好ましい候補が勝つまで選挙をやり直させる。

また選挙には金がかかる。だから民主化されれば国際金融資本の影響力が増すことは必然である。

更にメディアやインターネット掲示板を握ることにより、好ましい方向に世論を誘導することが出来る。

アラブの春、シリア、そしてウクライナへの介入は全てこのシナリオによって反政府勢力が組織され工作が行われてきた。


そういえば、CIA工作員の 『知る大切さ』氏も必死に『アラブの春』を称賛していましたね:

希望的観測 2017年 民主化運動 (日本の春)は訪れるか?
http://www.asyura2.com/17/senkyo222/msg/643.html
投稿者 知る大切さ 日時 2017 年 3 月 20 日


僕が『アラブの春』の正体をばらすコメントを書いたら速攻で削除されてしまいました。


http://www.asyura2.com/13/kanri21/msg/173.html#c35

[お知らせ・管理21] 2017年5月 削除依頼・削除報告・投稿制限連絡場所。突然投稿できなくなった方は見てください。2重投稿削除依頼もこちら 管理人さん
198. 中川隆[-7558] koaQ7Jey 2017年5月21日 09:05:59 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

因みに、阿修羅掲示板ではスレ主の間違いを指摘したり、阿修羅の主流派に都合が悪い事を書くのをアラシと判断している様ですが、

普通の掲示板では

アカラサーマが僕のスレすべてにコメントとして書き込んだ長大なアラシ
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/219.html#c1

みたいなのをアラシと判断しています。


http://www.asyura2.com/13/kanri21/msg/484.html#c198

[昼休み52] 日本人女性2人、リゾート地・セブ島で知り合った韓国人の男2人と飲酒→集団強姦される…フィリピン 中川隆
105. 中川隆[-7557] koaQ7Jey 2017年5月21日 09:14:42 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

安部首相は韓国の手先だった


国家戦略特区とは安倍氏個人の意向を実現するための特別な制度か。


下関市のみならず、安倍氏の成果周辺の日本海側の道路標識や案内板にハングルが氾濫している現実を知るが良い。いったい誰がハングルの案内板を必要としているのか。在日韓国人は日本語を熟知している。ハングル表記の案内板が必要なのは半島から密入国した人たちだけだ。行政は密入国した朝鮮人に親切にしているだけだ、という現実も知るべきだ。

 日本国内に暮らす人たちなら、日本語表記とローマ字表記だけで十分だ。観光客もローマ字表記が読めないような人はまずいないだろう。
http://www.asyura2.com/17/senkyo226/msg/129.html
http://www.asyura2.com/12/lunchbreak52/msg/334.html#c105

[政治・選挙・NHK226] 「9条は危険」米国大手紙が日本に憲法改正を促す 日米同盟の片務性が改めて俎上に(JBpress) 赤かぶ
1. 中川隆[-7556] koaQ7Jey 2017年5月21日 09:26:26 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]
アメリカは日本がまともな軍備を持てない様に画策してるけどな:


1972年2月、当時のニクソン米大統領とキッシンジャー補佐官が北京を訪問し、
周恩来首相と会談した時に、日本に対して三つの密約が交わされた。
米中密約の内容

1.日本に核武装そして単独防衛させない
2.これを防ぐために米軍は日本に駐留する(ビンの蓋論)
3.朝鮮半島および台湾問題で日本に発言権を与えない

この密約は、2002年10月、当時の江沢民中国国家主席が、
テキサスの牧場に当時のブッシュ大統領を訪ねたときにも再確認された。


2017年05月07日
日本は攻撃用兵器を保有できるか? 巡航ミサイル導入議論


防衛だけしていても「防衛」はできないという矛盾を自衛隊は抱えている


日本がトマホーク導入希望

一部報道によると北朝鮮情勢が厳しくなる中で、日本政府が巡航ミサイル導入を希望しているとされている。

米国製「トマホーク」導入を想定し、来年度予算に調査費計上を予定していると、政府関係者が語ったという。

自民党は4月30日、北朝鮮の弾道ミサイルなどを想定し、敵基地攻撃能力の保有を政府に提言していました。

過去には日米防衛協力のための指針、日米ガイドラインで日本は敵基地を含めるよう要請したが、米側が拒否してきた。

この議論は日本国内で何度か盛り上がった事があったが、アメリカの反対などで毎回断念してきた。

アメリカは何度か日本に戦争への参加や攻撃能力取得を求めたが、日本側が要望したときには拒否してきた。


古くは1950年の朝鮮戦争時、非武装だった日本に「日本軍再結成」と朝鮮出兵を求めてきて、日本側は拒否した。

ベトナム戦争の時も協力要請があったが、やはり日本側は直接の協力を拒否し、湾岸戦争でも出兵を拒否した。

それでいて日本がF2戦闘機やF22戦闘機取得で攻撃能力を得ようとすると、アメリカは毎回拒絶してきた。


1993年に北朝鮮が核開発と弾道ミサイル開発を本格化させたとき、米クリントン政権は北朝鮮攻撃を決め、日本に協力要請してきた。

日本側はまた協力を拒絶した一方で、日本が戦闘機に攻撃能力を持たせる件を、アメリカ側が拒絶してきた。

こうした両国の食い違いによって北朝鮮は野放しになり、日本は攻撃用兵器を取得できずにいる。


日米安保の機能不全

日本が戦闘機などに敵基地攻撃能力を持たせようとすると、アメリカは必ず「極右政権」や「侵略戦争を肯定している」のような批判を浴びせた。

つまりアメリカは朝鮮戦争、ベトナム戦争、湾岸戦争などで自分が負けそうに成ると「おい日本、敵を攻撃しろ」と言ってくるが、攻撃用の兵器を持とうとすると反対している。

2013年頃にも自衛隊が独自開発する短距離弾道ミサイルを配備するという話があったが、その後情報はなく立ち消えになったかも知れない。


今回の巡航ミサイル導入も、トマホークはアメリカ製兵器であり、アメリカが許可しなければ導入できない。

一連の出来事で分かるのは、アメリカ政府は日本が攻撃用兵器を保有する事を、過去ずっと拒絶してきたという事です。

敵基地を攻撃できるという事はハワイやグアム、アメリカをも攻撃できるという事で、アメリカ軍にとって脅威となる。


生かさずころさずという言葉があるが、アメリカは日本が「過剰な軍事力」を持たないように、日米安保という枠に嵌めている。

日米安保が有る限り日本は守られるが、その一方で日本が攻撃兵器を持つことは許さない。

日本が他国を攻撃できなくすることで、アメリカは日本の軍事的主導権を握り、何でも要求を飲ませる事ができます。


早い話、日本が核ミサイルを保有してしまえば、アメリカが貿易赤字で騒いでも、日本政府は「だからなに?」と突っぱねるでしょう。

現実の日本はアメリカに安全保障を依存しているので、アメリカの要求を拒否することはできません。

アメリカの機嫌を伺っているのだが、攻撃用兵器を保有しないことで、ますます日本のアメリカへの発言力は低下している。
http://www.thutmosev.com/archives/70798368.html


航ミサイル導入議論 >


2017年05月06日
アメリカの対日貿易赤字が急増 米は再び日本だけを攻撃する


アメリカから非難されると、日本は謝罪して許しを請うしか選択肢が無い状況は、80年代と同じ。
引用:http://livedoor.blogimg.jp/tntnnk-itigiku/imgs/f/1/f1eaed8d.jpg


アメリカの日本叩き

米商務省は5月4日、ロス商務長官の「米国はもはや対日貿易赤字に耐えられない」という声明を発表しました。

この日発表された3月の米貿易協定では、対日貿易赤字が先月より65%増加し72億ドルになっていた。

輸入による対日赤字の7割を自動車が占めていて、前月より38%増加の51億ドルになった。

          

ロス商務長官の声明ではメキシコと日本を名指しして、両国との貿易赤字が1ヶ月で16億ドル増えたと強調している。

日本に対しては9年ぶりの高水準になり、日本市場開放や日本製品への輸入規制、円高圧力を強めるでしょう。

一方で米国の貿易赤字トップの中国に対してはトランプ大統領が、「北朝鮮制裁に協力すれば問題にしない」と発言している。


中国は南シナ海を占拠し、数千発の弾道ミサイルを周辺国に突きつけ、北朝鮮に強い影響力を持っている。

これらを取引材料にすれば、米国を威嚇して譲歩させたり、逆に中国が譲歩して貿易面で優遇してもらう事ができる。

日本は軍事面の取引材料を持っていないので、アメリカに非難されると総理がワシントンに行って謝罪するしかない。


軍隊には金が掛かるが、強い軍隊が強い外交力を生み、貿易交渉や経済交渉で優位に立つのも事実です。

韓国は朝鮮半島が不安定になるという脅し文句でアメリカと交渉しているし、台湾も中国危機を巧妙に利用している。

日本はアメリカから見て安全パイなので、まあ放置しても良いやという事になります。


画竜点睛を欠く安倍外交

アメリカから不公正貿易を指摘されたとき、日本には取引材料がないので一方的に攻められるだけになるのが、日本経済の弱点になっている。

歴史問題でも慰安婦でも、アメリカは1億人犠牲にした中国や、1千万人犠牲にしたロシア、民間人を無差別攻撃したイギリスなどを決して非難しない。(自分もやっている)

それらの国は核兵器とアメリカを攻撃できる軍隊を持っているからで、アメリカの安全保障上重要なので目をつぶる。


日本はアメリカを攻撃しえる軍隊を持っていないので「日本などいくら怒らせても良い」、だから日本だけを非難します。

国際政治のメカニズムとは、実はこんな下らない力学で決まっていて、「喧嘩が強い奴」が優位に立つのです。

経済や貿易も国同士の喧嘩であり、喧嘩が強い奴が貿易のルールを決めています。


安倍首相は就任以来、地球をくるくる周回して熱心に外交活動しているが、何度訪問して何千億円援助しても、「お金をくれるおじさん」以上になれないでしょう。

フィリピンが海洋領土の大半を占領されても中国の一言で従うのは、中国の軍事力を恐れ、日本の軍事力は怖くないからです。

日本外交が画竜点睛を欠くとはこの事で、様々ないい事をしても、肝心なものが無いのです。


日米経済交渉で米側は不公正貿易を厳しく追及してきますが、日本側には「奥の手」や交換条件がないので、やっぱり謝罪するしかありません。

御免なさいと謝ってもアメリカは許さず、過去の貿易摩擦と同様に、市場開放や輸入の数値目標、為替レートの円高目標を要求してくるでしょう。

日本側は抵抗しますが、結局はアメリカと取引する材料を持っていないので、言いなりに成るしかありません。


アメリカには中国韓国欧州と連携して、侵略戦争や慰安婦で日本を攻撃して屈服させる、という奥の手もある。

それも結局は外交力の裏づけになる軍事力がないので、各国から見て「日本人が怒ってもどうでも良い」からなのです。
http://www.thutmosev.com/archives/70791178.html

http://www.asyura2.com/17/senkyo226/msg/134.html#c1

[外国人参政権・外国人住民基本法01] トヨタの為に毒塗オレンジを食べさせられている日本人 _ 日本を農業の無い国にして良いのか? 中川隆
75. 中川隆[-7555] koaQ7Jey 2017年5月21日 09:36:24 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

【討論】種子法廃止は日本農業を滅ぼすのか?[桜H29/5/20]
https://www.youtube.com/watch?v=3Sn3FB_6VHA&feature=youtu.be


2017/05/20 に公開


◆種子法廃止は日本農業を滅ぼすのか?

パネリスト:
 入澤肇(公益財団法人すかいらーくフードサイエンス研究所理事長)
 河添恵子(ノンフィクション作家)
 篠原孝(衆議院議員)
 三橋貴明(経世論研究所所長)
 安田節子(「食政策センター ビジョン21」代表)
 山田正彦(元農林水産大臣・弁護士)
司会:水島総

http://www.asyura2.com/09/gaikokujin01/msg/518.html#c75

[政治・選挙・NHK226] 「天皇は祈っているだけでよい」と極右! 赤かぶ
1. 中川隆[-7554] koaQ7Jey 2017年5月21日 11:48:30 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

天皇一族は全員クリスチャンで、反神道なんだけどね
http://www.asyura2.com/17/senkyo226/msg/144.html#c1
[政治・選挙・NHK226] 「天皇は祈っているだけで良い」天皇を蔑ろにする自称保守の人でなし(まるこ姫の独り言) かさっこ地蔵
1. 中川隆[-7553] koaQ7Jey 2017年5月21日 22:32:02 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

>安倍政権は、沖縄の人に対して必要以上に軽んじているとこ
ろがあるのは分かっていたが、あれは行き過ぎだ。


沖縄の敵 天皇一族に鉄槌を!!


「昭和天皇とダレスと吉田茂」

戦後の「日米安保条約」は、どのような政治政策過程を経て決定したのか?昭和天皇と吉田茂は必ずしも同じではなかった。米軍基地の無条件延長を主張していたのは、米国側のダレスであり、日本側でそれを主張していたのは、吉田茂ではなく、昭和天皇であった。

吉田茂が、サンフランシスコ行きを逡巡していたのは、「安保条約調印式」に出たくなかったからだ。しかし、吉田茂の態度が一変する。昭和天皇との「謁見」である。昭和天皇は、吉田茂を呼びつけ、厳しく説教したと思われる。

「米軍基地無条件延長」と「沖縄切り捨て」を主張する昭和天皇の「リアリズム」を、今の時点でどう評価するか、なかなか、単純な問題ではない。大問題であろう。
http://yamazakikoutarou.hateblo.jp/


April 29, 2017

天皇メッセージ発見者・進藤栄一氏に聞く 「苛烈な現実 今も」 – 琉球新報 – 沖縄の新聞、地域のニュース

http://ift.tt/2oRPQmn

「天皇メッセージは、1947年9月に宮内庁御用掛の寺崎英成が米国側に伝えたものを米本国に送った報告電文で、昭和天皇がすすんで沖縄を米国に差し出すという内容だった。昭和天皇の侍従長を務めた入江相政の日記でも裏付けられた。昭和天皇実録でも確認されている」

―当時の背景は。

「まだ占領軍内で沖縄をどうするか意見が分かれていた。軍事化を進めて共産主義の対抗基地に使うというタカ派と、日本の民主化を進めることが平和構築につながるとするハト派が拮抗(きっこう)していた。そこへ天皇メッセージが出て来て、それを軸に占領軍内での沖縄の位置付けが反共拠点として要塞(ようさい)化すべきだというものへと明確化していった。それが天皇メッセージの歴史的意義だ」

「さらに翌48年2月に寺崎が2度目の天皇メッセージを届ける。その中で『南朝鮮、日本、琉球、フィリピン、それに可能なら台湾を含め』て反共防衛線をつくるべきだと提言する。最も恐るべきは日本の共産主義化だと。これは戦前以来の発想だった」

―沖縄は日本から切り離され米施政権下を経て72年に日本に復帰した。だが米軍基地の集中は変わらず、基地の自由使用など“軍事占領”ともいえる実態は今も続いている。

「沖縄が日本に復帰した後も米軍基地は残り、逆に強化されている。これは天皇メッセージに始まる沖縄の苛烈な現実の帰結だ」
https://kuantan.me/2017/04/29/april-29-2017-at-0501am/


http://www.asyura2.com/17/senkyo226/msg/164.html#c1

[政治・選挙・NHK226] 「天皇は祈っているだけで良い」天皇を蔑ろにする自称保守の人でなし(まるこ姫の独り言) かさっこ地蔵
2. 中川隆[-7552] koaQ7Jey 2017年5月21日 22:38:34 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

(通称)沖縄メッセージ

(昭和天皇がマッカーサー元帥に宛てた「米軍による長期沖縄占領継続を依頼するメッセージ」)

 ■ (参考) (通称)沖縄メッセージ(昭和天皇のマッカーサー元帥に宛てた「米軍による沖縄占領状態を長期間継続させることを依頼するメッセージ」)


 1947年9月に、昭和天皇は米軍が沖縄や琉球列島のその他の島に米軍が占領状態を50年間より更にもっと長期間継続させることを希望する天皇の考えを示し、当時、天皇の御用掛であった寺崎英成が占領軍の政治顧問のシーボルトの事務所を訪れて考えを伝え、ワシントンのマッカーサー元帥にその内容を送ってもらうように依頼したものである。  その文章の記録が残されている。


 しかし、1946年11月には日本国憲法が公布され、既に象徴天皇が確定し、天皇は政治的な権力を行使できない立場になっていたのであるが、それにも拘わらず、政府を通さずに、個人の利益のために直接アメリカ側に政策要望を出していたことになる。


 ワシントンで公文章の公開となったものが沖縄県の公文書館にコピーとして保存されている。(注)  その内容は次のようなものである。

 筆者の意訳で概要説明する。
 1947年9月20付けのシーボルトからマッカーサー元帥宛の文章を、シーボルトがワシントンの国務長官宛に「将来の琉球列島に関する天皇の考え」と題して、1947年9月22日付けで至急の封書に同封して送っている。

 尚、この後に寺崎が10月3日にシーボルトに会った際に、シーボルトは、陸軍省の意見として、沖縄をアメリカが自由にするとし、国務省の意見は定まっていないことを伝えている内容が書かれている。 (「寺崎御用掛日記」(寺崎英成、マリコ・テラサキ・ミラー著)文藝春秋 )


(シーボルトがワシントンの国務長官に宛てた手紙の内容)
                                              1947年9月22日

標題:将来の琉球列島に関する天皇の考え


  国務長官宛

  拝啓

   私は、1947年9月20日付けのマッカーサー元帥に宛てた私の説明のコピーを同封致しております。そのコピーの内容は、
  天皇のアドバイザーである寺崎が、彼の要望で私のオフィスを訪れてきて、彼と話した内容の要旨を記録したものです。
   その内容は、日本の天皇は、沖縄や琉球列島のその他の島々へのアメリカ合衆国による軍事的占領を継続することを
  希望しており、その要望は、疑うべくもなく、天皇自身にとって大いに利することになることに基づくものであるという
  ことがわかるのである。天皇は、また、これらの島々の米軍による占領の継続が、長期間の賃借契約の方式によること
  を思い描いている。天皇の意見によると、それによって、日本国民は、きっと、アメリカ合衆国には下心がないと納得
  するようになり、アメリカ合衆国が軍事の目的のために占領することを喜んで受け容れることになるであろう。という
  ことである。
  
                                                     敬具


                                                W.J.シーボルト

(シーボルトがワシントンの国務長官に宛てた手紙に同封したメモ内容)
                                              1947年9月20日

  マッカーサー元帥宛のメモ

   天皇の顧問の寺崎英成が、将来の沖縄に関しての天皇の構想を私(シーボルト)に伝えるため訪れた。
   寺崎は、天皇が米国が沖縄や琉球列島の島に軍事占領を継続することを希望していると述べた。 
   天皇の考えは、そのような占領は、米国にとっても有益であり、日本にも防護をもたらすことになるだろうというもの。 
   天皇は、そのような行動は、広く日本国民に受け入れられると感じている。国民の間では、ロシアの脅威があり、また、
  占領が終わった後に、左翼や右翼のグループの台頭もあり、かれらが事変を起こしかねないし、それをロシアが日本の
  内政干渉のために利用する可能性もある。 
   天皇が更に考えるには、沖縄の占領(他の島の占領も必要かもしれない)が、日本の主権は残した状態で、25年や50年間、
  いや、更に長期間の賃借の形態に基づくものになるであろうということである。
   天皇は、このような占領政策によって、日本人にアメリカが琉球列島に関して恒久的な意図が無いように思わせるので
  あり、他の国、例えば、特にソ連や中国が同様な権利を要求することをそれによって止めさせることになるという。
   手続きに関して寺崎が思うには、沖縄や琉球列島内の他の島における軍事基地の権利獲得については、日本と連合国の
  講和条約の一部にする方法よりも、むしろ日米間の二国間の条約によるべきであるとする。
   寺崎が思うには、連合国との講和条約の一部にする場合は、かなり強制的な平和条約の様相になることが察しられ、将来、
  日本人のことを同情的に解するなど危機的になるだろうと。

                                                W.J.シーボルト



http://www.asyura2.com/17/senkyo226/msg/164.html#c2

[近代史02] 君はアジアを解放する為に立ち上がった昭和天皇のあの雄姿を知っているか? 中川隆
82. 中川隆[-7551] koaQ7Jey 2017年5月21日 22:39:41 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]


(通称)沖縄メッセージ

(昭和天皇がマッカーサー元帥に宛てた「米軍による長期沖縄占領継続を依頼するメッセージ」)
http://www.geocities.jp/warera_tikyujin/law_war/okinawa_message.html


 ■ (参考) (通称)沖縄メッセージ(昭和天皇のマッカーサー元帥に宛てた「米軍による沖縄占領状態を長期間継続させることを依頼するメッセージ」)


 1947年9月に、昭和天皇は米軍が沖縄や琉球列島のその他の島に米軍が占領状態を50年間より更にもっと長期間継続させることを希望する天皇の考えを示し、当時、天皇の御用掛であった寺崎英成が占領軍の政治顧問のシーボルトの事務所を訪れて考えを伝え、ワシントンのマッカーサー元帥にその内容を送ってもらうように依頼したものである。  その文章の記録が残されている。


 しかし、1946年11月には日本国憲法が公布され、既に象徴天皇が確定し、天皇は政治的な権力を行使できない立場になっていたのであるが、それにも拘わらず、政府を通さずに、個人の利益のために直接アメリカ側に政策要望を出していたことになる。


 ワシントンで公文章の公開となったものが沖縄県の公文書館にコピーとして保存されている。(注)  その内容は次のようなものである。

 筆者の意訳で概要説明する。
 1947年9月20付けのシーボルトからマッカーサー元帥宛の文章を、シーボルトがワシントンの国務長官宛に「将来の琉球列島に関する天皇の考え」と題して、1947年9月22日付けで至急の封書に同封して送っている。

 尚、この後に寺崎が10月3日にシーボルトに会った際に、シーボルトは、陸軍省の意見として、沖縄をアメリカが自由にするとし、国務省の意見は定まっていないことを伝えている内容が書かれている。 (「寺崎御用掛日記」(寺崎英成、マリコ・テラサキ・ミラー著)文藝春秋 )


(シーボルトがワシントンの国務長官に宛てた手紙の内容)
                                              1947年9月22日

標題:将来の琉球列島に関する天皇の考え


  国務長官宛

  拝啓

   私は、1947年9月20日付けのマッカーサー元帥に宛てた私の説明のコピーを同封致しております。そのコピーの内容は、
  天皇のアドバイザーである寺崎が、彼の要望で私のオフィスを訪れてきて、彼と話した内容の要旨を記録したものです。
   その内容は、日本の天皇は、沖縄や琉球列島のその他の島々へのアメリカ合衆国による軍事的占領を継続することを
  希望しており、その要望は、疑うべくもなく、天皇自身にとって大いに利することになることに基づくものであるという
  ことがわかるのである。天皇は、また、これらの島々の米軍による占領の継続が、長期間の賃借契約の方式によること
  を思い描いている。天皇の意見によると、それによって、日本国民は、きっと、アメリカ合衆国には下心がないと納得
  するようになり、アメリカ合衆国が軍事の目的のために占領することを喜んで受け容れることになるであろう。という
  ことである。
  
                                                     敬具


                                                W.J.シーボルト

(シーボルトがワシントンの国務長官に宛てた手紙に同封したメモ内容)
                                              1947年9月20日

  マッカーサー元帥宛のメモ

   天皇の顧問の寺崎英成が、将来の沖縄に関しての天皇の構想を私(シーボルト)に伝えるため訪れた。
   寺崎は、天皇が米国が沖縄や琉球列島の島に軍事占領を継続することを希望していると述べた。 
   天皇の考えは、そのような占領は、米国にとっても有益であり、日本にも防護をもたらすことになるだろうというもの。 
   天皇は、そのような行動は、広く日本国民に受け入れられると感じている。国民の間では、ロシアの脅威があり、また、
  占領が終わった後に、左翼や右翼のグループの台頭もあり、かれらが事変を起こしかねないし、それをロシアが日本の
  内政干渉のために利用する可能性もある。 
   天皇が更に考えるには、沖縄の占領(他の島の占領も必要かもしれない)が、日本の主権は残した状態で、25年や50年間、
  いや、更に長期間の賃借の形態に基づくものになるであろうということである。
   天皇は、このような占領政策によって、日本人にアメリカが琉球列島に関して恒久的な意図が無いように思わせるので
  あり、他の国、例えば、特にソ連や中国が同様な権利を要求することをそれによって止めさせることになるという。
   手続きに関して寺崎が思うには、沖縄や琉球列島内の他の島における軍事基地の権利獲得については、日本と連合国の
  講和条約の一部にする方法よりも、むしろ日米間の二国間の条約によるべきであるとする。
   寺崎が思うには、連合国との講和条約の一部にする場合は、かなり強制的な平和条約の様相になることが察しられ、将来、
  日本人のことを同情的に解するなど危機的になるだろうと。

                                                W.J.シーボルト



http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/312.html#c82

[近代史02] 君はアジアを解放する為に立ち上がった昭和天皇のあの雄姿を知っているか? 中川隆
83. 中川隆[-7550] koaQ7Jey 2017年5月21日 22:42:00 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

《 昭和天皇とマッカーサーと日米安全保障条約 》

講和条約後の日米同盟という名の巧妙な占領政策の継続。日本全国基地化とアメリカの治外法権、米軍優先の軍事訓練と日本国民への人権侵害が現在も強硬に実施される日米の取極め。昭和天皇が天皇制の護持を目論んだ所産であると言えよう。アメリカの奴隷であり続ける日本の防衛・外務官僚、それを国民に押し付ける自民党政権。

原因となった日米戦争。連合国の勝利、敗戦後の日本における連合国による占領。アメリカを除く連合国は、日本の政治及び軍事の最高総覧者である昭和天皇を裁判において責任を問うべきであると主張。 その流れを、連合国占領軍の最高司令官であるダグラス・マッカーサー元帥及びワシントンは天皇制の存続を目論み、その絶対的な権力者である昭和天皇の戦争責任の訴追免除を取り計らい、日本の軍備の解体を行い、天皇制を維持するために象徴天皇を確定させる日本国憲法を早急に策定させた。

アメリカは、日本をソ連や中華の共産圏勢力の思想が太平洋の諸島への感化するのを防止するため、及び武力により太平洋の島々やアメリカへの攻撃を防御するための西太平洋の最前線の砦とし、極東からフィリピン、オーストラリアに至る軍事面の防衛ラインを構想していて、戦後の武器の機動性と破壊力を総合的に捉えて、日本全土にわたって機動的な米軍基地化が必要であるとした。

マッカーサーと連合国による占領体制から日米安全保障条約による米国単独の占領下へ移行させ、先に記述した日本全土の米軍基地化及び治外法権、自由な軍事活動と米軍の優先を確立させ、日本が米国に協力と服従することとの引き換えに、天皇の戦争責任の免責や講和条約締結後も内外からの天皇の排斥に繋がりかねない天皇が脅威と感じる勢力から昭和天皇及び天皇制を米軍が守ることを利用して、かけがえの無い日本を、日本が永続的に米国の奴隷となるように両者で協議し決定したものであることは疑いの無い事実であろう。 但し、日本国民には表面的には疑問を抱かせないように細心の注意を日米が策を講じることになる。

昭和天皇が己を守るために当時の天皇大権を行使して米国と協議するように吉田総理に命じたであろう。

昭和天皇と天皇制護持、戦争責任免除と引き換えに日本国の米軍基地化を日米安全保障条約本体とは別の取極めや覚書での調印であったのだろうと推測される。1951年9月及び1952年2月の調印など。

戦後すぐに、昭和天皇や側近とアメリカ側との間で、これらの対応や戦後の占領統治などに関して画策がなされたと推察される。

昭和天皇は、マッカーサー元帥に対し、日本の独立後に連合国が占領の駐留を解除して退去した後に、別途にアメリカとの二国間協定による米軍のほぼ無期限の日本駐留(日本占領の誤魔化し)を日本から申し出たことを米国が了承して日本全国に米軍基地を継続させて軍隊を駐留させる仕組みを構築し、外部からの共産勢力のみならず、周辺国に刺激された日本国民が目覚めて天皇制を排除する勢が勃興しないようにして昭和天皇を護持する保障を与えたのである。旧日米安保条約の内乱条項であることは想像に難くない。

旧日米安保条約や日米間の行政協定や種々の覚書、交換文章などによる取極めを初めとして、その後の新たな協定や条約への改定においても、米軍が必要な取極めは、表立って載せない事項としていつでも自由に定めて調印することができる。

この日米安保条約は、アメリカ政府が日本の内政に関与・影響を行使できる保障を与えたと言ってもよい。

戦後60年以上経過しており、東西ベルリンの壁も崩壊し、ソ連も崩壊している現在において、21世紀においてもアメリカは日本の巧妙に単独占領体制を継続させているのです。更に、一般的に政治に無関心な日本国民からアメリカを敵対視されないように狡猾に、巧妙に、アメリカの軍事体制に組み込まれた日本軍の人的兵力規模の拡大や武器装備の配備を増加することを求めてきているのです。

アメリカの言いなりに、日本の一般国民の人的・物的なアメリカ軍への協力体制について、既に法制化されている。 後は、憲法改正を行い、現日本国憲法の9条の戦争放棄を削除すること及び日本軍の保有を位置づければ、国連の集団的自衛権というものを行使することが実現可能となり、日米安保条約、周辺事態法、日米物品供与などの取極めによって、アメリカが周辺事態と判断すれば、日本は中南米や中東、アフリカなどの国々でのアメリカと共同で戦争を行うことを拒否できないことになる。日・米共同軍は、アメリカ合衆国の最高司令官の指揮統率下に入ることになる。

おめでとう日本国民の諸君。新日本国憲法がアメリカのために機能することになったから、これで、安全保障面、米軍に関わる周辺事態のときは、現在の米軍の基地以外に、日本のどこでも基地を設定できる根拠に基づき軍事活動の制限なき自由が保障されているのです。アメリカが非常事態だと宣言すれば、この場合には、民間の日本人でも、私有の物資や土地、建物、必要な機械・部品・装置などの軍による徴用や一般人の人的協力についても要求に絶対応じなければならないことが既に法的に定まっています。それに反対の人は、アラブの春の如く、実力で徹底抗戦するしかないでしょう。この場合には、日本軍が国民を弾圧する事態に発展することでしょう。独裁政治への変貌が完成した記念となる瞬間です。

日本は本当の民主主義の国家にはなっておらず、アメリカの圧力には逆らえないで逆に国民を無視し、且つ官僚利権を奪われることに対しては狡猾に術策を講じて利権を守り通し、国民はその官僚に支配される構造の社会から脱出できない。

そのうち日本は、一握りのアメリカに隷属し権力を行使できる立場の族が、軍事大国として積極的に平和目的と称して武力行使に及ぶ道に故意に日本を誘導し、天皇大権からアメリカ国大統領大権のもと、この国家の政策に逆らう国民思想はすべて取り締まれる法律を制定し、また憲法解釈とやらを悪用して、北朝鮮と同じ国民総動員をかけて強い日本を世界に訴える未来になるであろう。 国民が官僚・政府・日本軍の暴走を止めない限りは。

かつて、国連決議による承認を得ることが出来ずにアメリカがイラクを攻撃する戦争を、小泉元総理が日本国として根拠を調べずにアメリカの言いなりに応じて2003年3月20日に支持を表明した。また、その後イラクへの自衛隊派遣を断行しても誰も止めなかった事実からして、日本は第二次世界大戦の教訓を直ぐに忘れ去り、容易に過去の同じ過ちを繰り返し、集団的自衛権を行使した戦争に加担することがほぼ確実視される中で権力を有する政権・軍隊を誰が止めることができるであろうか?

日本国の天皇制や日米安全保障条約、政治制度などについて、日本国民は、それらを国民自身によって改革することが求められているのである。
http://www.geocities.jp/warera_tikyujin/emperor/japan_emperor.html
http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/312.html#c83

[政治・選挙・NHK226] 「天皇は祈っているだけで良い」天皇を蔑ろにする自称保守の人でなし(まるこ姫の独り言) かさっこ地蔵
3. 中川隆[-7549] koaQ7Jey 2017年5月21日 22:44:56 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

《 昭和天皇とマッカーサーと日米安全保障条約 》
講和条約後の日米同盟という名の巧妙な占領政策の継続。日本全国基地化とアメリカの治外法権、米軍優先の軍事訓練と日本国民への人権侵害が現在も強硬に実施される日米の取極め。昭和天皇が天皇制の護持を目論んだ所産であると言えよう。アメリカの奴隷であり続ける日本の防衛・外務官僚、それを国民に押し付ける自民党政権。

原因となった日米戦争。連合国の勝利、敗戦後の日本における連合国による占領。アメリカを除く連合国は、日本の政治及び軍事の最高総覧者である昭和天皇を裁判において責任を問うべきであると主張。 その流れを、連合国占領軍の最高司令官であるダグラス・マッカーサー元帥及びワシントンは天皇制の存続を目論み、その絶対的な権力者である昭和天皇の戦争責任の訴追免除を取り計らい、日本の軍備の解体を行い、天皇制を維持するために象徴天皇を確定させる日本国憲法を早急に策定させた。

アメリカは、日本をソ連や中華の共産圏勢力の思想が太平洋の諸島への感化するのを防止するため、及び武力により太平洋の島々やアメリカへの攻撃を防御するための西太平洋の最前線の砦とし、極東からフィリピン、オーストラリアに至る軍事面の防衛ラインを構想していて、戦後の武器の機動性と破壊力を総合的に捉えて、日本全土にわたって機動的な米軍基地化が必要であるとした。

マッカーサーと連合国による占領体制から日米安全保障条約による米国単独の占領下へ移行させ、先に記述した日本全土の米軍基地化及び治外法権、自由な軍事活動と米軍の優先を確立させ、日本が米国に協力と服従することとの引き換えに、天皇の戦争責任の免責や講和条約締結後も内外からの天皇の排斥に繋がりかねない天皇が脅威と感じる勢力から昭和天皇及び天皇制を米軍が守ることを利用して、かけがえの無い日本を、日本が永続的に米国の奴隷となるように両者で協議し決定したものであることは疑いの無い事実であろう。 但し、日本国民には表面的には疑問を抱かせないように細心の注意を日米が策を講じることになる。

昭和天皇が己を守るために当時の天皇大権を行使して米国と協議するように吉田総理に命じたであろう。

昭和天皇と天皇制護持、戦争責任免除と引き換えに日本国の米軍基地化を日米安全保障条約本体とは別の取極めや覚書での調印であったのだろうと推測される。1951年9月及び1952年2月の調印など。

戦後すぐに、昭和天皇や側近とアメリカ側との間で、これらの対応や戦後の占領統治などに関して画策がなされたと推察される。

昭和天皇は、マッカーサー元帥に対し、日本の独立後に連合国が占領の駐留を解除して退去した後に、別途にアメリカとの二国間協定による米軍のほぼ無期限の日本駐留(日本占領の誤魔化し)を日本から申し出たことを米国が了承して日本全国に米軍基地を継続させて軍隊を駐留させる仕組みを構築し、外部からの共産勢力のみならず、周辺国に刺激された日本国民が目覚めて天皇制を排除する勢が勃興しないようにして昭和天皇を護持する保障を与えたのである。旧日米安保条約の内乱条項であることは想像に難くない。

旧日米安保条約や日米間の行政協定や種々の覚書、交換文章などによる取極めを初めとして、その後の新たな協定や条約への改定においても、米軍が必要な取極めは、表立って載せない事項としていつでも自由に定めて調印することができる。

この日米安保条約は、アメリカ政府が日本の内政に関与・影響を行使できる保障を与えたと言ってもよい。

戦後60年以上経過しており、東西ベルリンの壁も崩壊し、ソ連も崩壊している現在において、21世紀においてもアメリカは日本の巧妙に単独占領体制を継続させているのです。更に、一般的に政治に無関心な日本国民からアメリカを敵対視されないように狡猾に、巧妙に、アメリカの軍事体制に組み込まれた日本軍の人的兵力規模の拡大や武器装備の配備を増加することを求めてきているのです。

アメリカの言いなりに、日本の一般国民の人的・物的なアメリカ軍への協力体制について、既に法制化されている。 後は、憲法改正を行い、現日本国憲法の9条の戦争放棄を削除すること及び日本軍の保有を位置づければ、国連の集団的自衛権というものを行使することが実現可能となり、日米安保条約、周辺事態法、日米物品供与などの取極めによって、アメリカが周辺事態と判断すれば、日本は中南米や中東、アフリカなどの国々でのアメリカと共同で戦争を行うことを拒否できないことになる。日・米共同軍は、アメリカ合衆国の最高司令官の指揮統率下に入ることになる。

おめでとう日本国民の諸君。新日本国憲法がアメリカのために機能することになったから、これで、安全保障面、米軍に関わる周辺事態のときは、現在の米軍の基地以外に、日本のどこでも基地を設定できる根拠に基づき軍事活動の制限なき自由が保障されているのです。アメリカが非常事態だと宣言すれば、この場合には、民間の日本人でも、私有の物資や土地、建物、必要な機械・部品・装置などの軍による徴用や一般人の人的協力についても要求に絶対応じなければならないことが既に法的に定まっています。それに反対の人は、アラブの春の如く、実力で徹底抗戦するしかないでしょう。この場合には、日本軍が国民を弾圧する事態に発展することでしょう。独裁政治への変貌が完成した記念となる瞬間です。

日本は本当の民主主義の国家にはなっておらず、アメリカの圧力には逆らえないで逆に国民を無視し、且つ官僚利権を奪われることに対しては狡猾に術策を講じて利権を守り通し、国民はその官僚に支配される構造の社会から脱出できない。

そのうち日本は、一握りのアメリカに隷属し権力を行使できる立場の族が、軍事大国として積極的に平和目的と称して武力行使に及ぶ道に故意に日本を誘導し、天皇大権からアメリカ国大統領大権のもと、この国家の政策に逆らう国民思想はすべて取り締まれる法律を制定し、また憲法解釈とやらを悪用して、北朝鮮と同じ国民総動員をかけて強い日本を世界に訴える未来になるであろう。 国民が官僚・政府・日本軍の暴走を止めない限りは。

かつて、国連決議による承認を得ることが出来ずにアメリカがイラクを攻撃する戦争を、小泉元総理が日本国として根拠を調べずにアメリカの言いなりに応じて2003年3月20日に支持を表明した。また、その後イラクへの自衛隊派遣を断行しても誰も止めなかった事実からして、日本は第二次世界大戦の教訓を直ぐに忘れ去り、容易に過去の同じ過ちを繰り返し、集団的自衛権を行使した戦争に加担することがほぼ確実視される中で権力を有する政権・軍隊を誰が止めることができるであろうか?

日本国の天皇制や日米安全保障条約、政治制度などについて、日本国民は、それらを国民自身によって改革することが求められているのである。
http://www.geocities.jp/warera_tikyujin/emperor/japan_emperor.html

http://www.asyura2.com/17/senkyo226/msg/164.html#c3

[近代史02] 君はアジアを解放する為に立ち上がった昭和天皇のあの雄姿を知っているか? 中川隆
84. 中川隆[-7548] koaQ7Jey 2017年5月21日 23:05:59 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

■ 第二次世界大戦で敗戦の日本 昭和天皇の君臨 戦後のアメリカ従属への道
http://www.geocities.jp/warera_tikyujin/emperor/japan_emperor.html

■ 靖国神社の特殊性。国家を代表する立場を理解できていない閣僚の靖国神社への強硬な参拝。
  その果敢なる挑戦行為、それが、第二次世界大戦の天皇の戦争責任問題を再燃させる。

  


 日本国政府の大臣級の役職のものが毎年、憲法で禁止されている政教分離の基本理念に果敢に挑戦し靖国神社に参拝する状態が恒常化している。 靖国神社は、かつて、宗教性が国家・軍の政治に利用された歴史的に繊細な問題を抱える存在であって、現在の憲法における国家と政教分離の原則を厳しく律した正にその神社にあたる。 国を代表する大臣が職位にある場合は、公私の別に関わらず、発言や行動自体が一般の日本国民のみならず、メディアを通して諸外国に与える影響力が非常に大きく、また、職務の責任の重さや職務柄により、公私の区別を有した2重性の使い分けを容認されない案件が存在すると筆者は考える。 つまり、私的であっても現職の地位にある大臣であるから、一般国民から見ると、常に警護が居る特別な存在であること、更に、戦時中に天皇命で戦場に兵を送り出す際に、戦死して神になることは日本国民の誉れなりという思想のもと、天皇への絶対的な忠誠心を強要する存在そのものの象徴になっていたその神社に、この特別な存在の高官が参拝すること自体が、必然的に特別な暗示を国民に与える影響・効果を発揮するのです。

 国民にとっては国家の策謀を想起させ、国家への不信感を抱かせることになることになるのです。 彼らはこのことに何等特別な配慮を為さず、逆に国民に不信感情と不安感情を主体的に故意に煽っているとしか思えないのです。 そして、このような鈍い愚か者が政治家をやっていることに対して、国民は不満と不信を抱き、このような人間が政治家に選ばれる選挙制度を恨む。 その先にあるものは、彼らに日本の将来に繋がる日本の現状の改革は望めないことだ。
 このようなことが認識できない現職の政府高官は、その立場の適格性に欠ける。

 大日本帝国は、軍部が特別に管理する神社として位置づけ靖国神社と名を改め、国・天皇が認めたもののみを選定して、戦争で戦死した者を神として祀ることにした。 これは、国民を戦争に関して、戦死者の英霊を神とすることによって、戦死する兵士本人と共に遺族になるであろう家族や親族に対して、戦死することを国民の美徳と賞賛し靖国神社で神として奉られると意識に刷り込み、死への恐れを緩和して戦争で無駄死にさせる国家戦略であった。 更に、遺族が抱く絶望感による国への恨みに対しては、殺し合って戦死することを誉り・美意識にすり替えるように洗脳するための重要な役割を担うことになったのです。 戦後は、政教分離が憲法などで規制されたため、この施設は、政治と神道との分離が厳しく律しられ、民間神社となる。

 かつて、ナチズムが戦争への猛進を扇動させたドイツでは、現在、その反省から徹底して同じ轍を踏まないように高官及び一般国民が注意を払う意識が高い。 しかし、日本においては大違いで、政治家の自制の観念が低いようだ。 国家の代表である総理、その他高位の現職の大臣などが役職を辞さずに、洗脳的役割の象徴であった神社に強硬に参拝する態度を示し、まるで、日本国民への洗脳・先導的役割を強調して、強い自衛隊が海外で戦争することに繋がることに対する危機感を抱く日本人の精神を麻痺させ、また、戦死した兵は神になるとの神社の教えを一身にまとい、天皇陛下に万歳し、政府に逆らわずに従う風潮を現在に再燃させる思惑があると筆者は見るのである。 

それは、単なる愚かな政治家が行う些細な参拝行動としては済ますことができない事案になってきているのです。 なぜなら、それは、政治家が国政を預かり、政策を決定する特権を有しており、危険を含む政策をも現実化させることができるからです。 国政を預かるものは最大限の配慮が求められるのです。 → 国民が抱く、靖国神社を参拝する大臣に政治を委ねられない危機意識


 いつまで経っても改めないのであるから、第二次世界大戦の日本の戦争責任について、連合国では裁かれなかった昭和天皇の戦争責任を日本国民は明確にせざるを得ない。

 太平洋戦争における日本の敗戦で、戦後の日本の占領政策が占領国のアメリカによって定められた。 しかし、連合国は正式に占領政策の終わりを承認し、日本との講和条約を結び、日本の主権が条約上成立したのであり、占領政策終了後には日本国民が望む政治を築くことを占領軍の基本にしていたのであるから、日本国民自身で政治や安全保障を日本国民に適した形に修正しなければならないのです。

 よって、不条理なアメリカの条約は打破しなければなりません。 戦後の占領政策による現在の異常性を改革しなければなりません。 これは、そのための準備資料として、歴史の流れを筆者の視点でまとめたものです。

■ 1894年の日清戦争の頃からの歴史年表

  (日本が第二次世界大戦と進んでいく中での日本、中国、ドイツ、ソ連、アメリカなどの事柄)

 


 日本は太平洋戦争でアメリカによる2都市への原爆投下という国民が殺戮される惨劇を経験した。 また、終戦直前に領土拡張を狙ったソ連の参戦により、千島列島の日本の択捉島、国後島、色丹島、歯舞列島が奪い取られた状態だ。 また、竹島は韓国に奪い取られた状態だ。 日本は、神格化された天皇と軍部の暴走により、戦勝への策も無いまま中国、南インドシナやアメリカなどとの戦争を始め、当初から物資補給計画が困難になると見込まれていたが、戦没者310万人のうち100万人以上は飢餓や病気その他、直接的な戦闘以外で無駄死にさせられたと推算される現実の中で、結局無条件降伏することになる。 戦後は占領軍による占領統治下におかれて占領政策が実施されたのである。

 アメリカは、戦争中から戦後を通じて、日本の占領に関して厄介な問題は天皇及び周辺の共産国と捉えていて、戦後すぐに効率的に日本を統治でき、且つ、アメリカへの抵抗が起きない方策を実行したのである。 そこには、絶対的な権威と大権が保障されていた天皇の存在があり、戦争責任を裁く訴追を免除を与えることへの思惑が伺えるのです。 

その後日本は戦勝国との間で講和条約を結ぶが、講和後は日本に対するアメリカの基地政策が内密に施されることになったのです。 日本は民主主義国家と名を背負っているにも拘らず、安全保障であれば何でも国民に秘匿できると考える愚かな政府・官僚が、身勝手な独裁化的な手口で、アメリカとの同盟という名の下に自主的にアメリカに従属する日本の体制の構築に協力し、今日まで強化されてきている。  ここでは、そのすべてを明らかにするものではない。 また、明らかにしようとしても、秘匿されている資料は、裁判を行っても政府の方針で公表されるわけではないし、また、仮に検察が権限を行使して証拠調べを行うとして、すべての秘密資料を調査して目を通すことをすれば、何が正しいかが明白になるであろうが、検察は公表出来ないのであるから証拠にならないのであり、無理でしょう。

 このWEBサイトでは、日米安保に起因する現状の日本社会に横たわるわだかまりの原点、それは、第二次世界大戦の終盤から戦後にかけて、日本の軍部の問題もあるが、天皇が要であったことより、太平洋戦争にむかう歴史の流れの中でそれに関する事柄を時系列に整理することにし、それ以前の1894年頃からの歴史年表として主な項目を私的に表-1に作成した。

表-1  1894年の日清戦争の頃からの歴史年表  主な事柄の流れ 

             (【注】* 印について、表末に説明)


年 月日 天皇・マッカーサー/天皇・リッジウェイ会見 事項

1894〜'95年(明治27〜28年) '94/8月〜'95/2月 日清戦争

1900年(明治33年) 6月〜8月 義和団が北京に入城公使館地区封鎖、清朝が8カ国連合に宣戦布告、連合部隊が義和団を制圧する

1902年(明治35年) 1月 日英同盟締結

1904〜'05年(明治37〜38年) '04/2月〜'05/9月 日露戦争

1905年(明治38年) 9月?日 ポーツマス条約締結

1910年(明治43年) 8月29日 大日本帝国が韓国併合条約で朝鮮半島を領有する

1912年(大正 2年) 1月 1日 孫文 中華民国建国 臨時大総統就任

1912年(大正 2年) 2月12日 清帝溥儀退位

1912年(大正 2年) 2月15日 袁世凱 中華民国2代目臨時大総統就任

1912年(大正 2年) 8月25日 孫文 国民党を創立

1915年(大正 5年) 1月 袁世凱は日本が中国に21か条の要求を行ったことを公表。しかし、受け入れざるを得なかった。

1917年(大正 7年) 11月 ロシア革命

1921年(大正10年) 7月 陳独秀、毛沢東等中国共産党創立

1922年(大正11年) 2月 6日 1921/11/11からワシントンで第一次世界大戦の戦勝国5カ国による軍拡の負担をとめるためのワシントン軍縮会議開催。海軍については米・英・日・仏・伊国間の艦船の保有割合などが決められ、日本は米英国の60%の総排水量と決まった。

1928年(昭和 3年) 6月 4日 張作霖爆殺事件

1929年(昭和 4年) 10月24日 ニューヨーク株式市場の株価大暴落。世界大恐慌ニ発展する。

1930年(昭和 5年) 4月22日 ロンドン海軍軍縮条約締結 日本は補助艦船や大型巡洋艦が米国の70%の総トン数を受け入れ調印

1931年(昭和 6年) 9月18日 満州事変勃発。1931年9月18日夜、関東軍は参謀石原莞爾中佐らの謀略計画により柳条湖で満鉄線路を爆破し、中国軍のしわざと偽り、攻撃を開始した柳条湖事件を契機とした日本の中国東北侵略戦争で、1932年には満州国を樹立。 清朝の退位した溥儀を日本の傀儡政権の満州国の皇帝に据える

1933年(昭和 8年) 3月27日 日本が国際連盟から脱退

1935年(昭和10年) 3月16日 ドイツがヴェルサイユ条約を破棄

1936年(昭和11年) 1月15日 ロンドン海軍軍縮会議から日本が脱退。1934年12月にワシントン海軍軍縮条約破棄を通告し、2年後1936年に失効。

1936年(昭和11年) 11月25日 日独防共協定締結

1936年(昭和11年) 12月 張学良による蒋介石を拉致した西安事件。 蒋介石は、内戦停止と国民党・共産党の共党体制で対日抗戦を行うことを受諾させられ、その後、両党とも抗日を表明

1937年(昭和12年) 7月 7日 盧溝橋事件起こる。日中の全面戦争に発展。

1937年(昭和12年) 8月21日 中ソ不可侵条約締結

1938年(昭和13年) 11月 3日 近衛が東亜新秩序建設の声明を出す

1939年(昭和14年) 5月12日 ノモンハン事件。日本が支配する満州国とモンゴル国の国境ノモンハンでの警備の武力衝突。これから、日本の関東軍がモンゴルを支援するソ連の領域に侵攻する戦争に発展する。日本は壊滅的被害を受け停戦。

1939年(昭和14年) 6月14日 日本軍が中国天津の英仏の租界を封鎖する

1939年(昭和14年) 7月26日 米国が日米通商条約破棄宣言、1940/1/26執行

1939年(昭和14年) 8月23日 独ソ不可侵条約締結

1939年(昭和14年) 9月 1日 ドイツ軍がポーランドに侵攻

1940年(昭和15年) 9月23日 日本軍が北部仏印進駐

1940年(昭和15年) 9月27日 日独伊三国同盟条約調印

1940年(昭和15年) 3月11日 アメリカが武器貸与法を成立させる。蒋介石政府に軍需物資の提供など実施。

1941年(昭和16年) 1月 8日 東条英機陸相が戦陣訓を示達

1941年(昭和16年) 4月13日 日ソ中立条約調印(5年間有効)

1941年(昭和16年) 6月 ドイツが独ソ不可侵条約を破りソ連に侵攻する

1941年(昭和16年) 7月21日 日本が仏印支那に対して日本軍が仏印内での軍事任務を行う便宜供与を要求し、仏印が已む無く受諾

1941年(昭和16年) 7月25日 米国が在米内の日本資産の凍結令を公布

1941年(昭和16年) 7月28日 日本軍が南部仏印進駐

1941年(昭和16年) 8月 1日 米国が対日石油の輸出を禁止

1941年(昭和16年) 8月 1日 米ソ経済協定調印。ソ連に対しても軍需物資の提供など実施。

1941年(昭和16年) 10月18日 近衛内閣から東條内閣へ

1941年(昭和16年) 11月26日 ハルノートを提示

1941年(昭和16年) 12月 8日 日本海軍がハワイのオアフ島の真珠湾の米軍の軍艦などを攻撃(現地時間12/7)及び日本軍がマレー半島に上陸

1941年(昭和16年) 12月11日 日独伊三国不講和協定調印

1943年(昭和18年) 9月 8日 イタリア無条件降伏

1943年(昭和18年) 10月30日 汪兆銘の中華民国南京国民政府との日華同盟条約調印

1943年(昭和18年) 12月 1日 アメリカ、イギリス、中華民国の首脳によるカイロ宣言

1945年(昭和20年) 2月 4〜11日 ルーズヴェルト、チャーチル、スターリンがヤルタで会談

1945年(昭和20年) 4月 アメリカのルーズベルト大統領が死亡。副大統領のトルーマンが大統領になる

1945年(昭和20年) 5月 7日 ドイツ無条件降伏

1945年(昭和20年) 6月 6日 御前会議で本土決戦方針採択

1945年(昭和20年) 6月23日 沖縄戦終結

1945年(昭和20年) 7月 6〜9日頃 サイパン島が全滅。

1945年(昭和20年) 7月12日 米・英・ソ連 ポツダムで首脳会談

1945年(昭和20年) 7月26日 連合国 ポツダム宣言発表

1945年(昭和20年) 7月29日 日本政府は、ポツダム宣言について価値あるものとは認めないとして、戦争の継続について言及。これをロイターは日本が拒否したとして報道した。

1945年(昭和20年) 8月 6日 広島に原爆が投下される

1945年(昭和20年) 8月 8日 ソ連が対日戦争布告

1945年(昭和20年) 8月 9日 長崎に原爆が投下される

1945年(昭和20年) 8月 9日 ソ連軍の対日戦闘開始

1945年(昭和20年) 8月10日 帝国政府はスウェーデン及びスイス経由の電報で連合国に天皇体制の不変の確認の申し入れを送る

1945年(昭和20年) 8月12日 皇族会議 皇族を参集して天皇のポツダム宣言受諾の聖断の意見を述べ大体賛成を得る。但し、朝香宮が国体護持が出来なければ戦争を継続するかを質問した。天皇は勿論だと答えたと記されている。

1945年(昭和20年) 8月14日 日本がポツダム宣言を受諾

1945年(昭和20年) 8月15日 終戦の詔勅ラジオ放送 マッカーサー元帥が連合国最高司令官に就任

1945年(昭和20年) 8月28日 連合国総司令部を横浜に設置。その後東京に移設。

1945年(昭和20年) 8月30日 the General Headquarters of the Allied Powers (GHQ) の最高司令官マッカーサー元帥が厚木飛行場に到着

1945年(昭和20年) 9月 2日 ミズリー号にて日本が降伏文章に調印

1945年(昭和20年) 9月25日 天皇がニューヨークタイムズ記者とUP通信社社長の記者会見を受ける。

【2002年7月26日朝日新聞の天皇会見の特集の記事によると、事前提出した質問とその回答。質問:「真珠湾攻撃にについて、宣戦の詔書は、東條大将が使ったように使う意図はあったのでしょうか。」 回答:「東條大将が使ったように使われることは意図していなかった。」

1945年(昭和20年) 9月27日 第1回天皇・マッカーサー
会見 奥村勝蔵通訳

1945年(昭和20年) 10月 3日 東久邇宮内閣が既に作成していた「戦争責任に関する応答問答」を11月5日に一部手直しして幣原内閣で閣議決定。

1945年(昭和20年) 10月 6日 合衆国の最高政策調整機関(SWNCC)は、天皇の処置について、戦犯として逮捕されるものとする。その時期は、その必要性を判断して行うとする。 天皇制について別案を起草することを提案。 その後、昭和天皇に関しての提案の種々の報告書が示されている

1945年(昭和20年) 10月19?日 SWNCC 天皇の戦犯検討を中止する方針を明らかにする。

1945年(昭和20年) 10月24日 国際連合発足

1945年(昭和20年) 12月15日 GHQが国家と神道の分離令

1945年(昭和20年) *12月22日 アチソン 天皇制と(寺崎)日記に記載。

1946年(昭和21年) 1月 1日 天皇の人間宣言

1946年(昭和21年) 1月19日 極東国際軍事裁判所条例制定 天皇も戦犯リスト入り
(このときマッカーサーは天皇を法廷に出さないことを決めていた;ウィロビー少将の回顧録)

1946年(昭和21年) 2月20日 (寺崎英成がこの日に宮内省の御用掛になると、半藤一利氏が注釈説明している。)

1946年(昭和21年) 2月26日 ワシントンに11カ国からなる極東委員会が設置される。

1946年(昭和21年) 3月 6日 GHQの憲法草案発表
この日付において、次の資料が存在する:

(注)『フェラーズ准将が米内大将に対する話(昭和21年3月6日)』

フェラーズが「自分は天皇崇拝者ではない。したがって、15年先、20年先、日本に天皇制があろうがあるまいが、又天皇個人としてどうなって居られようが、関心はもたない。しかし、連合軍の占領にについて、天皇が最善の協力者であることを認めておる。現状において占領が継続する間は天皇制も引き続き存続すべきであると思う。所が困ったことには、連合国側の或る国においては、天皇でも戦犯者として処罰すべしとの主張非常に強く、特に「ソ」(ソ連)はその国策たる全世界の共産主義化の完遂を企図しておる。

したがって、日本の天皇制と「MC」(マッカーサー)の存在とが大きな邪魔者になっている。 加えるに米においても、非アメリカ式思想が当局の相当上の方にも勢力を持つに至って、天皇を戦犯者として挙げるべきだととの主張が相当強い。 右に対する対象としては、天皇が何らの罪のないことを日本人側から立証してくれることが、最も好都合である。その為には近々開始される裁判において東條に全責任を負担せしめる様にすることだ。すなわち東條につぎのことを言わせてもらいたい。 「開戦前の御前会議において、たとえ陛下が対米戦争に反対せられても、自分は強引に戦争までもって行く腹を既に決めていた」と

1946年(昭和21年) 3月18日 昭和天皇の独白録のための聞き取り 1回目

1946年(昭和21年) 3月20日 昭和天皇の独白録のための聞き取り 2回目

1946年(昭和21年) 3月22日 昭和天皇の独白録のための聞き取り 3回目

1946年(昭和21年) 4月 8日 昭和天皇の独白録のための聞き取り 4回目、5回目

1946年(昭和21年) *4月19日 (寺崎)大臣と共に陛下の腹案を聞く 夜リスト作成

1946年(昭和21年) *4月20日 (寺崎)リストを外務省に提出 大臣の意向を伝える

1946年(昭和21年) 4月22日 ソ連が東京裁判の起訴状の変更を要求 フェラーズに3度会う。 23日に吉田わからずという フェラーズに話してよしという 夜フェラーズに会う

1946年(昭和21年) 5月 3日 フェラーズに話す 陛下の了解済み。(東京裁判開廷)

1946年(昭和21年) *5月31日 第2回天皇・マッカーサー
会見 寺崎英成通訳 (寺崎)記録を作る

1946年(昭和21年) 6月 4日 極東委員会 天皇制廃止の問題を討議に付することを発表(衆議院の日本国憲法制定経過年表の資料)

1946年(昭和21年) 6月 日 中国で、国民党軍と共産党軍との内戦が再開する

1946年(昭和21年) *6月 6日 (寺崎)会見録原稿を仕上げる

1946年(昭和21年) 6月18日 キーナン極東国際軍事裁判首席検事がワシントンで天皇の不訴追を言明(国立国会図書館資料 年表 詳細年表4)

1946年(昭和21年) 6月26日 吉田首相が戦争放棄について、自衛のための戦争も交戦権も放棄したものであると言明

1946年(昭和21年) *8月20日 (寺崎)侍従長と話す 三種の神器問題と記載あり

1946年(昭和21年) *9月 9日 降下問題 侍従長と話す バンカーに会う話と記載あり

1946年(昭和21年) *10月14日 (寺崎)お言葉案を書き上げる 御前会議

1946年(昭和21年) 10月16日 第3回天皇・マッカーサー
会見 寺崎通訳

1946年(昭和21年) *10月18日 (寺崎)会見録書く

1946年(昭和21年) *10月22日 (寺崎)会見録中野に渡す

1946年(昭和21年) *10月26日 (寺崎)会見録次官に渡す

1946年(昭和21年) 11月 3日 日本国憲法公布
1947年(昭和22年) *3月21日 (寺崎)バンカーと話しをする。1.元帥のプレインタビューの経緯。 2.元帥が早く日本を去っては朝鮮人にもやられる始末だが如何。 元帥は後々のことはよく考えている。 UNO国連に力が出来るか又は日本に再軍備をしてからかどちらか。〔責任ある人から再軍備云々は初めて聞く〕 3.元帥の大統領説について〔米大統領選に出馬の噂〕と記載あり

1947年(昭和22年) 5月 6日 第4回天皇・マッカーサー
会見 奥村通訳  

1947年(昭和22年) *9月19日 拝謁 沖縄の話 元帥に話すべしという  平和条約にいれず 日米間の条約にすべし

1947年(昭和22年) 9月20日 寺崎からマッカーサーへのメモ 寺崎→シーボルト、シーボルト→ワシントンの国務長官宛に同封してマッカーサーに送る(ワシントンの公文書公開)
 (所謂、沖縄メッセージを指す)

1947年(昭和22年) *10月3日 (寺崎)シーボルトに会う 陸軍省の意見:沖縄はアメリカが自由にする 信託かリースかは決まっていない 国務省の意見:定まっていない

1947年(昭和22年) 11月14日 第5回天皇・マッカーサー
会見 寺崎通訳

1947年(昭和22年) *12月31日 陛下マ元帥ご会見(注1) (注1)寺崎の日記には、陛下「マ」元帥と御会見と記載あり

1947年(昭和22年) 12月31日   東京裁判でローガン弁護人の「天皇が平和を希望していることに対し、木戸幸一が何か進言したり、行動したことがあるのか」という尋問に、被告東條が「そういうことはない。日本国の臣民が陛下のご意思に反してあれこれすることはない。いわんや、文官においてをや」と発言。審理を中止し翌年に持越しされる。

このとき検察官のキーナンは自宅に松平や高松宮を呼び、暗に説得を仄めかせた。結果的に天皇は無罪で東條が罪を被ったのである。

1948年(昭和23年) 5月 6日 第6回天皇・マッカーサー
会見 GHQの通訳か?

1948年(昭和23年) 11月12日 東京裁判で東条英機に死刑判決。12月23日に処刑。

1949年(昭和24年) 1月10日 第7回天皇・マッカーサー
会見 GHQの通訳か?

1949年(昭和24年) 7月8日 第8回天皇・マッカーサー
会見 松井通訳

1949年(昭和24年) 8月   ソ連が原爆実験

1949年(昭和24年) 10月 1日   中華人民共和国成立

1949年(昭和24年) 11月26日 第9回天皇・マッカーサー

会見 松井通訳 講和問題

1949年(昭和24年) 12月11日   蒋介石が台北で国民党の執務を始める

1950年(昭和25年) 4月18日 第10回天皇・マッカーサー
会見 松井通訳

1950年(昭和25年) 6月25日   日本の降伏後、ソ連の朝鮮半島の侵攻により米ソで朝鮮半島を分割統治し、それぞれの政権が樹立していた。北朝鮮軍が北緯38度線を越えて南下侵攻に対して、国連軍による北朝鮮攻撃。朝鮮戦争勃発

1951年(昭和26年) 4月15日 第11回天皇・マッカーサー
会見 松井通訳 マッカーサーが解任されアメリカに戻る前日

1951年(昭和26年) 4月18日   ダレスと吉田首相会談:英国の厳しい対日和平条約内容を知らされる

1951年(昭和26年) 5月 1日 第1回天皇・リッジウェイ
会見 松井通訳

1951年(昭和26年) 8月27日 第2回天皇・リッジウェイ
会見 松井通訳

1951年(昭和26年) 9月 8日   サンフランシスコ講和条約、日米安全保障条約調印

1951年(昭和26年) 9月18日 第3回天皇・リッジウェイ
会見 松井通訳

1952年(昭和27年) 2月28日 日米安全保障条約第3条に基づく行政協定を結ぶ

1952年(昭和27年) 3月27日 第4回天皇・リッジウェイ
会見 松井通訳

1952年(昭和27年) 4月26日 第5、6回天皇・リッジウェイ
会見 松井通訳 講和条約発効

1952年(昭和27年) 5月 2日

1952年(昭和27年) 5月10日 第7回天皇・リッジウェイ
会見 松井通訳

1953年(昭和28年) 7月27日 朝鮮休戦協定調印

1954年(昭和28年) 6月 9日 自衛隊法公布

1954年(昭和29年) 12月 2日 米華相互防衛条約締結、その後1972年に米中国国交樹立後、必然的に効力を有さないことになるが、アメリカは台湾への武器の輸出を可能になるようにしている

1956年(昭和31年) 12月18日 日本の国連加盟承認

1960年(昭和35年) 1月19日 岸首相が強硬に日米安全保障条約改定締結(10年間有効)及び日米地協定調印

1965年(昭和40年) 2月 7日 アメリカによる北ベトナムへの攻撃開始

1969年(昭和44年) 11月21日 ニクソン米合衆国大統領と佐藤日本国総理大臣との間の共同声明についての極秘の合意議事録(密約)が交わされる。概要内容:『極秘:米合衆国大統領 ・・・米国政府は、日本国政府と事前協議を行った上で、核兵器を沖縄に再び持ち込むこと、及び沖縄を通過する権利が認められることを必要とするであろう。  かかる事前協議においては、米国政府は好意的回答を期待するものである。 

さらに、米国政府は、沖縄に現存する核兵器の貯蔵地、すなわち、嘉手納、那覇、辺野古並びにナイキ・ハーキュリーズ基地を、何時でも使用できる状態に維持しておき、重大な緊急事態が生じた時には活用できることを必要とする。 日本国総理大臣 日本国政府は、大統領が述べた前記の重大な緊急事態が生じた際における米国政府の必要を理解して、かかる事前協議が行われた場合には、遅滞なくそれらの必要をみたすであろう。・・・』

(注意)【重要】しかし、筆者から見れば、日米安保条約に関わる安全保障の取極めで、独裁政治的に、核兵器の持込などの了解事項ほか何でも極秘に平然と決めることができ、法律でない非核三原則など意味無いことがわかった。極秘であれば公に出ることは無いから政府のやり放題である。

1970年(昭和45年) 6月23日 日米安全保障条約調印。以降自動継続(1年ごと)

1971年(昭和46年) 10月25日 国連 中国の正式な政府を中華人民共和国とすることが可決

1972年(昭和47年) 5月15日 沖縄の施政権日本に返還

1975年(昭和50年) 4月 3日 ベトナム戦争終結

1978年(昭和53年) 8月12日 日中平和友好条約締結

1978年(昭和53年) 11月27日 日米安全保障協議委員会で日米防衛協力のための指針を了承

2013年時点の日米防衛協力のための指針

1990年(平成 2年) 10月 3日 東西ドイツ統一

1991年(平成 3年) 4月24日 自衛隊の海外派遣が明確になっていないにも拘らず、自衛隊をペルシャ湾の機雷掃海作業のために派遣決定

1996年(平成 8年) 4月15日 日本国の自衛隊とアメリカ合衆国軍隊との間における後方支援、物品又は役務の相互の提供に関する日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の協定調印

1999年(平成11年) 8月18日 周辺事態に際して我が国の平和及び安全を確保するための措置に関する法律制定

2001年(平成13年) 9月11日 アメリカが同時多発テロ攻撃を受ける

2003年(平成15年) 3月20日 米英などの有志連合国が、大量破壊兵器の所有その他を理由としてイラクへの攻撃を開始する

2003年(平成15年) 6月13日 武力攻撃事態等における我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全の確保に関する法律制定

2003年(平成15年) 7月25日 イラクにおける人道復興支援活動及び安全確保支援活動の実施に関する特別措置法制定。当時のイラクでの航空自衛隊の活動の中に、イラク特措法違反及び日本の刑法に抵触する命令を総理・防衛の閣僚が航空自衛隊に下した事実が存在する。 法治国家日本として、イラクに派遣された航空自衛隊及び小泉、安倍、麻生、福田元総理、額賀元防衛庁長官、久間、石破、高村、浜田元防衛大臣などの刑法に抵触する命令に対する処罰(殺人ほう助相当??の刑罰)が求められる

2009年(平成21年) 12月22日 元総理の佐藤栄作氏の親族が日米両首脳の署名入り核持ち込みに関する極秘合意書を新聞記者を通じて公表した。

2010年(平成22年) 3月 9日 外務省の密約に関する有識者委員会が調査報告書を提出し密約としての合意事実の存在を確認した。今回対象の密約4項目:

”日米安保条約改訂時の核持ち込みに関する項目”、”朝鮮半島有事の際の戦闘行動に関する項目”、”沖縄返還時の有事の際の核持ち込みに関する項目”、”沖縄返還時の原状回復補償費の肩代わりに関する項目”

2011年(平成23年) 3月11日 東日本大震災発生。東京電力福島第一原発事故発生。飛散した放射性物質を放置したままである。原子炉施設から放射性物質を含んだ汚染水が直接海洋へ流出していると共に、飛散した放射性物質が堆積したものが循環を通じて、降雨により流下し海に流出していると推測される。

2011年(平成23年) 12月14日 オバマ大統領がイラク戦争終結宣言

【注】 * 印は、「寺崎御用掛日記」(寺崎英成、マリコ・テラサキ・ミラー著)に記載の項目から示した日付と内容。寺崎の日記は1948年2月15日で終わっている。 マッカーサー及びリッジウェイと昭和天皇との会見の月日は、2002年8月5日の朝日新聞の記事による。


■ 日清戦争頃から連合国による日本の占領統治と連合国の占領統治終了後の米軍による狡猾な占領
  (同盟という名の占領体制)までの歴史の事柄

  


 中国の清朝末期にイギリスと清との間でイギリスによる清へのアヘンの密貿易を清が阻止することに起因したアヘン戦争が起こる(1840-1842年)。 敗戦した清は南京条約を結ぶ(1842/8/29)ことになって、イギリスに上海など5港を開港、九龍半島南部などを割譲した。 その後、(1860)に英仏軍が北京に進撃し、清は北京条約を結び、イギリスには九龍半島を割譲など行った。 また、ロシアはウイグル自治区のイリ地方に進撃し一部の領土を獲得した(イリ占領1871、イリ条約1881)。

 清と日本とは朝鮮問題で日清戦争(1894)となり、日本が勝利し、清は下関条約で遼東半島、台湾及び澎湖列島を割譲、賠償金を支払うことになった。 (1900)に義和団の乱が起こり、清がこの機を利用して義和団の排外運動を支持するが、北京の在中公館の要請を受けた8カ国連合が義和団を鎮圧し北京を占領。 戦後処理として北京議定書を結び(1901/9/7)、戦勝国は清朝に多額の賠償を請求するほか、清国内の駐兵や国土の分割的権益を獲得した。 しかし、日本は三国干渉を受け、遼東半島を清に返還。 ロシアがその後遼東半島を租借ロシア軍は中国東北部を占領、後に日本がロシアの勢力の南下を危ぶみ、日露の戦争へと向かうことになる。

 中国での権益を守り第三国の介入を牽制するために、(1902)に日本は日英同盟締結ぶ。 (1904)に日本はロシアと国交を断絶し、日露戦争開戦に至る。 日本は日露戦争の勝利でポーツマス条約締結(1905)。

 日露戦争に合わせて、朝鮮半島では日韓協約を結び朝鮮半島を日本の保護下におき、(1910)には大日本帝国が大韓帝国を併合した。 日露戦争後、日露間で4回の協約を結びつつ協調政策を進めたが、(1917)のロシア革命により協約関係は終焉する。 日本が支配する満州国とモンゴル国の国境ノモンハンでの警備の武力衝突から、日本の関東軍がソ連の領域に侵攻する戦争に発展し、日本が敗戦した(1939/5)。

 (1911/5)に四川暴動が起き、(1911/10)に武昌で革命派が挙兵し湖北省独立を宣言。 これを機に新軍が各地で独立、革命派は南京で孫文を臨時大統領に選出、(1912/1)に孫文が共和制を宣言、中華民国の臨時政府が誕生。 しかし革命勢力は弱く、間もなく北洋軍閥の袁世凱が北京で臨時大統領と成り、(1912/2)に清朝の皇帝溥儀を退位させ清朝は終焉し、王朝体制は滅びた。

 (1912/3)に袁世凱が臨時大統領に就任。 その後議院内閣制が採用されることになり、袁世凱は国民党の宋を暗殺、孫文らは亡命、袁世凱は帝政を復活させようとするが反対勢力の武装蜂起により断念を余儀なくされる。 (1916/6)に袁世凱が死亡後は軍閥間の争いに発展した。 この後、国民党勢力に対抗する勢力や共産党勢力との間の内乱が生じた。

 この頃、 第一次世界大戦でドイツの敗戦により、中国内のドイツ権益を日本が引き継ぐことを日本が中国に要求する問題など起きる。 (1931/9)に満州の柳条湖での満鉄線路爆破事件に端を発して、日本の関東軍が中央政府の制御を外れて行動し満州へ侵攻(満州事変)。 このとき、朝鮮へ派兵されていた日本兵の部隊も中央政府の統制外で満州に進軍した。 傀儡政権の満州国を樹立(1932)。

 中国国内では国民党勢力と共産勢力などとの内乱のため、日本の満州国を樹立することに対しては放任。 この満州事変に対しては、国際連盟がリットン調査団を派遣し日本軍の行動について調査をおこない、報告書を基に国連で日本がとった行動についての処理が討議され、その議決結果を不服として日本は(1933/3/27)に国際連盟を脱退した。

 張学良が内戦を中止して蒋介石に国共の共闘を求める西安事件を起こし、日本が満州から更に軍事侵攻することに対処するための国民党と共産党が抗日に共闘する国共合作が成立することになった。 その後、盧溝橋での軍事衝突(1937)から日本と中国との全面的な日中戦争に発展。 アメリカには当時、戦争や内乱状態の国には軍需物資の輸出を禁じている中立法が存在していたが、この日中戦争において、ルーズベルト大統領はこの適用を除外して中国の国民政府を支援する。

 日本軍は満州国から領土拡大を図ること及び日本軍に対抗する蒋介石の中華民国政府を諸外国が支援するルートを断つことを開始し、中国南部域の(1938)に広東を爆撃し、広東が陥落(1938/10)。 日本軍が海南島を占領(1939/2)。 (1939/6)に日本軍が中国天津の英仏の租界を封鎖する。 (1939/7)にアメリカは日米通商条約の破棄宣言を行った。  

蒋介石政府を支援する武器等の供与は、仏領印度支那(仏印)及びビルマ(現在のミャンマー連邦)からの輸送ルートなどでも行われており、日本軍はこれの阻止に躍起になっていた。 日本は仏印及びビルマに圧力を掛け、日本軍が活動できるように交渉するが、交渉は纏まらなかった。 日本軍は強硬に仏印ルートの中国領土内の雲南鉄道を爆撃(1939/12)。 日本が北部仏印に進駐(1940/9)。 仏印は本国フランスがドイツに占領されたことにより、仏印に対する日本軍の軍事面の任務の便宜供与の要請を受諾せざるを得なくなった。 日独伊三国同盟を結ぶ(1940/9)。

 中国では、国民党の蒋介石に対抗して国民党の汪精衛(汪兆銘)が(1940/3)に南京国民政府を樹立するが、蒋介石側からの脱落者が続かず支持が得られず日本に組し、日本は、日本の傀儡的な汪精衛政権を中国の正式な政権として認める(1940/11)。


 イギリスはビルマから輸送を再開することを日本に通告。 日本軍がビルマ上空からビルマルートの輸送路を爆撃(1940/10)。  日本は(1941/4)にソ連と日ソ中立条約を結び北方からのソ連の進攻を抑制を図りつつ、日本は南部仏印に進駐(1941/7)。 

アメリカは、日本が東亜の新秩序(大東亜共栄圏)建設と称して仏印侵攻や三国同盟締結したことを懸念して、日本に対して、中国における権益放棄、市場の機会均等や満州を日本が統括する以前の状態に戻すことなどを含め、領土保全、主権不可侵、インドシナからの撤兵、中国の政権はアメリカが認める蒋介石政権とし、日本に他の対立政権の支援を認めない、また、太平洋地域の平和の確立に関して一方的に第三国と協定することが平和維持に矛盾すると認めることなどを要求するが、日本は拒否した。 これを受けて日米間の関係が悪化してゆき、日本に対して制裁として米国内の日本の資産を凍結した(1941/7/25)。 (7/26)に英国が凍結。 (7/27)に蘭印が凍結。 アメリカは(1940/9)に既に鉄屑などについて対日輸出を禁止していたが、(1941/8/1)には対日石油の輸出を全面禁止した。 これらの経済制裁を受けて、日本は米国との外交交渉による解決の余地を残しつつ、南方方面への侵攻作戦(対米・英・蘭との戦争)の準備を始めた。

 (1929/10/24)のニューヨーク株式市場の株価大暴落に端を発した世界恐慌による経済の混乱期に入る。 ヨーロッパにおいては、既に世界の各地に植民地を有している列国は、植民地間のグループの経済圏で排他的貿易により恐慌に対処する、いわゆるブロック経済政策により恐慌を乗り切るが、一方、第一次世界大戦の敗戦国であるドイツなどの敗戦国は多額の賠償費などを課せられ、経済の行き詰まりに対する活路として、講和条約ヴェルサイユ条約を破棄して(1935/3/16)軍備拡大、領土獲得に進んだ。 当時のソ連は計画経済を行っており、世界恐慌の影響を受けなかった。 アメリカはニューディール政策を実施した。


 ヨーロッパではドイツがポーランドに侵攻して第二次世界大戦が始まる(1939/9)。 ソ連のスターリンはドイツと不可侵条約を締結(1939/8)し、戦争回避をはかった。 アメリカは武器貸与法を成立させてイギリスなどへの必要な支援を可能とする(1941/3)。 ドイツは不可侵条約を2年足らずで破りソ連への攻撃を開始(1941/6)。


 日本では(1940/7/27)に宮中で大本営・政府連絡会議を開き、「世界情勢の推移に伴う時局処理要綱」を決定した。 これは大日本帝国の対外政策の方向を概定するもので、武力行使の方向性と準備の基本が示されている。 その主な内容は概ね次の通り。


■支那事変の解決を促進する。 

■第三国による蒋介石への援助を断つ様手段を尽くして、重慶政権を屈服させる。 
■独伊との結束を強化し、対ソ連とは国交調整を行う。 

■米国に対しては儼然たる態度で日本の主張を通して施策を実行する。 自然的悪化は止むなしとするが、求めて摩擦を増やすことを避ける。 

■仏印に対しては蒋介石支援行為を遮断する。 必要な資源を獲得する。 状況に拠り武力の行使。 

■香港に対しては強力に敵性を排除する工作を推進する。 

■租界に対して敵性を排除する。 

■蘭印にたいしては暫く外交的に重要資源の確保に努める。 

■対南方については好機を捕捉し武力を行使する。 

■戦争対手は極力英国のみとするが、対米開戦が避けざる事態に至ることがあるので、この準備に遺憾なきを期す。 

■国内について、総動員法の発動。 戦時経済態勢の確立。 戦争資材の集積、船腹の拡充。

 帝国日本は、ドイツがノルウェー、デンマーク、オランダ、ベルギー、フランスを相次いで征服する快進撃に目を見張り、ドイツとの同盟に慎重な日本内部の意見が同盟賛成派の主張に押されて日独伊の三国軍事同盟を結ぶ。 帝国日本は、アメリカに依存する鉄鋼・石油の供給が止まる中で、アメリカに最後の平和的な外交交渉を行う一方で戦争の準備を始めた。

 帝国日本は、独ソ戦を好機に捉え、ソ連には介入せず、中国の作戦強化、対仏印・タイへの施策事項を実施、対英米作戦の準備を始めた。


 近衛内閣時の御前会議で既にアメリカとの開戦を念頭に入れた方針を決定させていた。

《{(1941/7/2)の御前会議では、”南方要域に対する必要な外交交渉を続行しその他諸般の施策を促進する。 このため、対英米戦の準備を整え、「対仏印泰施策要綱」、「南方施策促進に関する件」に拠り、仏印及び泰に対する諸方策を完遂し南方進出の態勢を強化する。 本目的を達成するため、対英米戦を辞せず。” と決定。} 、{(1941/9/5)に天皇に議案を内奏し、翌日9月6日の御前会議では、”自存自衛を全うする為、対米(英、蘭)戦争を辞せざる決意の下に概ね10月下旬を目途として戦争準備を完整する。 外交交渉によって10月上旬頃に至るも尚我が要求を貫徹し得る目途なき場合に於いては直ちに対米(英、蘭)開戦を決意する。 特に米ソの対日連合戦線を結成せしめざるに勉む。” と決定。}》


 対米交渉は進展せずに交渉期限の10月上旬を過ぎて、新秩序建設や御前会議での開戦が決定している状態で打開できずに近衛は辞職する。 その後に、この難局に軍部を抑えることが可能な人物であろうと総理に御下命されたのが戦争容認の主戦派である東條英機であった。 しかし、結局交渉は決裂し、東條なら一旦決定した御前会議の決議を翻してくれることを最高指導者会議のメンバーらは期待するが、東條は天皇の裁断を従順に実行したのである。

 日本は思慮された戦術も無く、日本の石油の備蓄が枯渇する前にアメリカとの開戦に及んだ。 1940年代、日本は米英圏からの輸入に多くを依存しており、軍需生産を拡大するためには米英圏からの原材料の輸入が必須であったが、それらの国との摩擦が生じたことで物資の確保が困難となり、日本軍は米国と半年か1年間しか戦えないことを想定しており、戦争会議では希望的条件における見込みの作文に基づく主張によるものであって、米国との持久戦をどう戦うかの戦術検討は無かったのである。

 ハワイ攻撃は日本の不手際からワシントンへの通告(実際は単なる交渉打ち切りの通告内容:”・・・帝国政府の希望は遂に失われたり。よって、・・・今後交渉を継続するも妥結に達するを得ずと認むる外なき旨を、合衆国政府に通告するを遺憾とするものなり。”)の前に日本海軍がハワイを奇襲した(1941/12/8 日本時間:午前3時20分)。{(参考)コタバルへの攻撃部隊は、12/8 日本時間:御前1時30分東岸へ上陸とマレー沖から軍機電報で報じた。}

 帝国日本の海軍力は太平洋方面ではアメリカと同等であったとしても、ワシントン海軍軍縮会議、ロンドン海軍軍縮会議で国力を基にして規定されているように、日本の海軍規模がアメリカより小さい。 ただ、この時は、大西洋に40%、太平洋に60%の割合の配分と見込んでいた。 しかし、当時、大国アメリカの農業・工業・産業、資源、経済力などは日本の数十倍以上も上回り、戦時中には軍備・武器装備の生産増大を図り (「細川日記」には1943年11月に中将が細川に対し、1943年の日・米英の戦力差約3倍以上では戦争継続がかなわない資料を示し、御上に状況を認識していただき国家の前途を誤らないように行動為されるように奉る旨を申し上げている。 

「太平洋戦争への道」記載の資料では航空機は10倍以上の建造規模を有す。 1944年時点では日本の船舶などの消失による戦力減とアメリカやオーストラリアでの戦力増より更に戦力差が明白であった)、アメリカが本格的に太平洋に戦力を投入すると、圧倒的な軍事力を有するアメリカに圧倒されて、日本軍は太平洋でアメリカの攻撃に撃破される一方であった。 南太平洋の占領諸島の日本軍は補給路を断たれ、食料の供給も無く、武器らしい武器を有さずに、日本兵は戦陣訓で敵に投降することは恥ずべきことで死を持って天皇に尽くせと命じられており、占領諸島で日本人の玉砕に発展した。


 日米開戦については、アメリカは太平洋の艦隊の一部を大西洋に回していたが、帝国日本がハワイを奇襲した(1941/12/7 ワシントン時間)までには太平洋に帰還させていなかった。 アメリカは日本の野村駐米大使と日本本国との電信の秘密暗号電の解読を行い前もって情報(マジック情報と呼ばれる)を探知し、日本が12月初旬の攻撃に向けて準備を行っていることなどを入手しており、この情報に基づいて(1941/11/27)にハワイなどに戦争警告の電報を送っていたが、マジック情報はハワイ方面の陸海軍には有効に活用されていなかったとされている。 この戦争警報の内容は(須藤眞志著「日米開戦と山本五十六」)によると、

「本電報をもって戦争警告とみなすべし。 太平洋における事態の安定を目ざした日米交渉は既に終わり、日本の侵略的行動がこの数日以内に予期される。 日本陸軍部隊の人員並びに装備と海軍機動部隊の編成から判断すれば、日本軍はフィリピン、タイ国、またはクラ地峡あるいはボルネオに対して水陸両用遠征作戦を行う意図を有するものの如し。 戦争計画第46号によって与えられたる任務を遂行するために、適切なる防衛展開行動を実施すべし。 地区当局並びに軍当局に右の情報を伝達すべし。 陸軍省も同様の警告を発令しつつあり。 海軍省は英国にも通報せり。 本土各地区、グアム、サモアは妨害行動に対する必要措置を取れり。」

と記述されている。

 この日本軍のハワイ奇襲攻撃への米政府やハワイの軍司令官の間の軍事に関わる対応問題については戦後アメリカで種々の調査が行われ、相対立する主張もあるが、アメリカは日本に対して何等挑発しておらず、日本が奇襲による侵略攻撃を行い、遠距離であるハワイまで強力な戦力で巧みに攻撃したものであるが、ハワイの軍の司令官は過失ではなく、判断の錯誤があったとされた。 又、政府首脳に責任は無く、ハワイに十分な警告を送らなかった陸海軍省担当部の責任とされた。

 このハワイ攻撃を受けてアメリカは、経済援助や武器供与の支援のみ戦争協力し、あくまで中立主義を通していた政策を世論の絶対的な開戦支持のもと覆し、軍備装備の大規模生産を押し進めて対日戦へ発進するのであった。 そして、予想以上に早く、帝国日本は対米開戦の失敗とアメリカの工業力の格段の生産能力を思い知らされることになる。


 イタリアが無条件降伏(1943/9)。 アメリカ、イギリス、中華民国の首脳がカイロで会談を行い、同盟国の目的は、日本の侵略を阻止するもので自国の利得を要求せず、領土を拡張する意図を持たないとする決意を示す ”カイロ宣言” を調印(1943/12)。 この後、連合国の四首脳は戦勝後のドイツの占領統治問題、解放された国の問題、賠償問題、国連問題、アメリカがソ連に対日戦への参戦の確約を得ること及び日本への無条件降伏の勧告案などについて協議する ”ヤルタ会談” を行った(1945/2)。 このヤルタ会談で、ソ連は参戦の条件に日本の領土である千島列島の戦勝利得を要求し、協定を結んだ。 この後、ドイツが無条件降伏(1945/5)。


 大日本帝国においては、アメリカとの太平洋戦争突入前(1941/9)に近衛首相から対米戦に対する海軍の見通しを聞かれ、日米戦争の回避を求めていた山本五十六連合艦隊司令長官が、「是非やれと言われれば、初め半年や1年は随分と暴れてご覧に入れる。 しかし、2年、3年となれば確信は持てません。・・・」と答えていたように、ミッドウェー海戦(1942年6月5〜7日)頃以降、日本はアメリカ軍に圧倒されて敗退し続ける。 日本軍はジリ貧で戦っていて、戦争が不利になると東條が失脚(1944/7)。 日本軍はフィリピン戦で破れる{(1944/10)レイテ沖海戦敗北。(1945/3)マニラ戦敗北}。 沖縄方面に向かう戦艦大和などの艦船が撃沈される(1945/4)。 (5/13)に近衛がソ連の軍事干渉と共産主義政府樹立の危険性を上奏したとされる。 

昭和天皇は日独伊三国不講和協定を破って日本が単独講和を行えぬとし、更に天皇は、アメリカ軍に総力を結集して最後の抵抗を行ってそれなりの打撃を与えてから、天皇にとってよい条件での停戦協定を結ばせたいと希望したと見られる。 その後アメリカ軍は沖縄に上陸し、住民を巻き込んでの戦闘となって沖縄戦でも日本は敗北(1945/6)。 長谷川海軍大将が、国内の兵器廠や部隊を視察(1945/6/12)して、武器の不足や兵員の訓練不足を天皇に報告した。 この後、天皇は一撃和平を断念したと見られる。 その後日本の終戦工作が開始された。 この時期に東大教授南原ほか5人の教授は、アメリカとの直接交渉で皇室の維持のみを条件に無条件降伏を受け終戦後天皇が退位することを提案。 木戸内大臣は本土決戦で三種の神器が奪われるならば国体護持は出来なくなるとして、本土決戦せずに9月末までに戦争を終結するように7月末までにソ連の斡旋を要請することを(1945/6/18)の最高戦争指導会議で決定。 サイパンが全滅(1945/7)。


 日本は日独伊の三国同盟を結んだが(1940/9)、アメリカや中国との関係でソ連の介入を抑制する目的で、日本はソ連と日ソ不可侵中立条約を締結した(1941/4)(条約は5年間有効、条約を継続しない場合は有効期間の終了する1年前に通告、通告が無い場合は自動継続)。 ドイツがソ連に侵攻したときには、日本はソ連への攻撃に対しては中立を維持させていた。 しかし、ソ連は(1945/4)に日本に中立条約を継続しないことを通告。 

このとき、日本は、日ソ中立条約の残存有効期間の1年間はソ連との中立関係は維持されると楽観的に捉えていた。 日本は米英とソ連とを引き離すことを考えるが、駐露佐藤日本大使は米英ソの三巨頭がヤルタ会談を開催しようとしている折、極東のソ連の兵力増強もみられる情勢であり、中立といっても日本のかつての敵国で日本への準敵視が見られるソ連に仲裁を依頼することはもはや問題外と反対したが、これを無視して日本政府はソ連頼みに固執した。 一方、ソ連は、攻撃準備を日本に悟られないように、中立はまだ有効として日本を欺くのであった。 日本はソ連の陰謀に疑いを持たずに、天皇の護持を確保した条件でのアメリカとの和平交渉の斡旋をソ連に依頼するのであった。 

 ソ連はアメリカに日本が戦争終結を模索している情報をポツダムでの会談で伝えていたが、米ソは今すぐ日本が降伏されると思惑通りにならないので、米ソは共同で日本の降伏時期を7月中に行われないように引き伸ばす作戦を取る。 アメリカはソ連に日本への回答については意図がわからない旨を回答して延ばす様に求めた。

 ソ連は、佐藤大使への回答書簡に、ソ連は日本からの仲介の斡旋依頼に対して、特命近衛特使を派遣する使命が不明であるから派遣を断り、ソ連政府は如何なる回答をなす事も不可能であると回答。 

佐藤大使は、ヤルタ会談後の回答であるから米英に伝わっている可能性を政府に伝えたが、廟議で決定しているとして日本政府はソ連に和平の斡旋を継続するのであった。 アメリカでは原子爆弾の作成と爆破実験を計画。 その実験の成功の報がポツダム会談直前のトルーマン大統領に伝えられた。 アメリカは原爆実験の成功後から原爆の製造に要する日数を考慮した8月初旬の完成を目指していたので、アメリカは日本が(1945/8)以前に降伏してしまわないようにする必要があった。 ソ連も当初ドイツ戦が終了してから準備が3ヶ月必要で、参戦が早くとも(1945/8/15)になると見込み、それまでに日本が降伏してしまうことを懸念していた。 アメリカは天候条件を考慮して(8/10)までに日本に投下することを目論んだ。 アメリカは、ソ連の参戦前に原爆を投下することが作戦上必定と捉えていたと推測される。(「暗闘 スターリン、トルーマンと日本降伏」長谷川毅著を参考とした)


 この頃日本では最高指導者会議を開催し、降伏の際の条件項目を議論していた。 連合国から日本の降伏を促し、日本向けに降伏条件を示すポツダム宣言を発表(1945/7/26)したことに対しては、日本はポツダム宣言を価値あるものと認めないとし、戦争の継続に言及。 これをロイター通信社が日本が拒否したと発表。 アメリカは日本に無条件降伏を要求。 日本は天皇護持を要求。 それに対し、アメリカは通告文章に天皇護持については含めずに、あくまでも無条件降伏を主張した。

 元駐日米国大使のグルーや当時陸軍長官のスティムソンが天皇制を残す余地が含まれている旨を降伏条件に入れるべきであると主張したが、強硬派の国務長官バーンズやトルーマン大統領は、アメリカの世論は天皇に対する処罰を求めていること、日本軍のハワイへの卑怯な攻撃などに対して抱く嫌悪などや個人的な感情、新たな原爆という兵器の威力を実証する機会と捉えていたことなどが原因していると筆者は想像するが、無条件降伏表現とし、天皇についてはいかなる約束をしないことを決定していた。

(参考): 長谷川毅著「暗闘 スターリン、トルーマンと日本降伏」より引用)
7月24日付けのウォルターブラウン(1945年当時の国務長官 ジェームズ・F・バーンズのアシスタント)の日記に、
 「バーンズは、ジャップのソ連を介しての和平工作について更に語った。 日本の中ソ大使は本国の政府に、もし戦争を継続すればドイツに起こったことが日本にも起こると警告した。 しかし、天皇は無条件降伏に何らかの修正がなされなければ日本は最後の一人になるまで戦うといった」(7/21)の東郷発佐藤宛の電報の暗号解読(Walter Brown Diary, Tuesday 24 July 1945 Folder 54 (1) Folder 602, Byrnes Papers. Magic Intercepts in Folder 571, Byrnes Papers.) 

 そうすれば、日本は拒否するであろうと予見した。 その後、想定どおりにことが運び日本が拒絶した。 アメリカは、日本の拒絶を戦争貫徹の証であり、原爆投下を正当化する根拠が得られたとした。

 アメリカは、日本への原爆使用については、日本の本土での戦闘を回避し、戦争を早期に終結してアメリカ兵の犠牲を減らすためであったというのを公式表明としている。 この原爆使用に関して、後にウィロビー准将は、戦場にいる者からの視点として、更に戦闘の月日は要するが、原爆を使用しなくとも日本を降伏させることは出来たであろうと述べている。

 アメリカは、原爆投下の標的都市を京都、広島、小倉、長崎、新潟の順番とすることを採用した。 しかし、ヘンリー・スティムソンは、京都は歴史的な遺産のみであり、軍需的な要素がないことより、若し京都を破壊した場合には、世界からの非難は必定。 更に、占領後、日本国民が占領国としてアメリカよりソ連を希望することに繋がることへの危険性を懸念したのである。 結局、標的として京都は原爆投下の直前に外されることになった。

 アメリカは(1945/8/6)に広島に原爆を投下した。 ソ連はアメリカが原爆とは言及せずに新型爆弾の投入を予定していることなどを既に聞かされていたので、新型爆弾は原爆と推測される情報を探っていて、ソ連は参戦を当初の予定(1945/8/15)より急ぎ準備を早めた。 (8/8)にソ連は日本に宣戦布告した。 アメリカは(8/9)に小倉に原爆投下を予定していたが、天候の悪化により長崎に変更して投下した。 この凄まじい被害を受けても、まだ日本の最高指導者会議ではポツダム宣言を受諾せず、国民より天皇の護持に固執した。 (8/9)にソ連が満州国や樺太や北部千島列島から侵攻した。 日本は、(1945/8/9)のソ連参戦を受けて、(8/9)の夜から翌朝まで継続して最高指導者会議を開き、直ちにポツダム宣言を受諾するより道は無いとして受諾することを表明したが、条件として、「ポツダム宣言を受諾するも天皇の国家統治の大権を変更するの要求を包含し居らざることを了解す・・・」という意味のものであった。 これをスイスやスウェーデンを通じて電報を米支、英ソに送った(「細川日記」より)。 

この最高指導者会議が開かれていた最中に長崎の原爆投下の報が入った。 この時でさえも皇室の安泰が議論の中心であった。 重光はソ連が樺太、千島、北海道に侵攻する可能性があるとし、ソ連が日本を占領した場合に皇室維持に対して否定的であることを木戸に話し、天皇に拝謁した。 (8/9)夜から翌(8/10)午前2時20分まで御前会議を開き、天皇の統治大権の確認のみを条件としてポツダム宣言受諾を決定した。 

この後閣議を経て、外相が、「天皇の国家統治の大権を変更するの要求を包含居らざることの了解の下に帝国政府は右宣言を受諾す。 帝国政府は右の了解に誤なく貴国政府がその旨明確なる意思を速やかに表明せられんことを切望す」と発電した。 (8/10)の朝に通信社が短波放送でポツダム宣言受諾を報じたとされる。 また、アメリカの通信社が日本からの降伏受諾の発信を傍受したことをアメリカ政府に確認したが、政府は正式な情報は届いていないと回答したとされる。 アメリカは日本からの降伏受諾の報を待っていたが回答が無いとして、(8/14)までアメリカは爆撃機による日本への集中爆撃を強めた。 結局(8/14)に再度15回目の御前会議が開催され、いわゆる”聖断”により、連合国が主張する天皇や政府の権力がアメリカに従属する条件を日本が受諾することを宣言した。 (8/15)に敗戦による天皇の終戦の詔勅の玉音放送を行った。 

日本の軍部は天皇護持を求めることに支障が出ることを恐れ、アメリカやソ連との交戦を行わないように国内外の各部隊に命令したが、ソ連軍が攻撃を止めないため、日本兵は戸惑うことになり更に殺されることになった。 ソ連は、満州北部から進撃し日本人の一般入植者も殺戮し、千島列島北部から進撃し千島列島の日本兵や日本人の住人をも殺戮した。 ソ連兵による暴行、強姦なども行われたことが伝えられており、ソ連兵に捕らえられた日本人の捕虜は、終戦後に長期間日本への帰還措置がとられずに極寒のシベリアに抑留されて強制労働につかされ、また多くの命が失われた。 ソ連は、マッカーサーの指揮下には入らず、その後、ソ連が占領した領土についてはソ連軍の総司令官が決定する事項であると主張してソ連単独の占領統治を実行した。

 ■ 終戦直後のアメリカと昭和天皇のしたたかさ。

 マッカーサー元帥が停戦後の日本の厚木に降り立った(1945/8/30)。 連合国は最高司令官総司令部を神奈川から東京の米国大使館に移し、その後、(1945/10/2)に第一生命相互ビルに移設した。 マッカーサーは、日本の天皇大権の廃止、軍隊の武装解除、軍事機構を解体して非軍事化、戦争犯罪人を裁判で処罰、政治犯の釈放、民主化、民主憲法制定、農地解放、財閥解体、軍国主義者の公職追放、国家が神道の支援などを行うことを禁止する神道指令を発令、天皇の神格性を否定、また、皇室資産の凍結などを実行した。

 ( (注意) 終戦直前に皇室の不明の金塊や海外に振り替えられた預金があったとされる。 その資産の目録情報は消失したとされ、海外へ移送された全容は英米によっては解明されなかったようだ。 (1945/8)に昭和天皇の皇后名義で国際赤十字(ICRC)に巨額の寄付を行った記録がある。 この口座を英米が凍結したが、イギリスはこの資金の元は、日本領のイギリスの捕虜の救援のためにイギリスが過去に日本に送金した金をスイス銀行で換金処理したものであると主張。 (ジャーナリスト徳本栄一郎「1945日本占領 フリーメイスン機密文章が明かす対日戦略」) この著書には、皇室の資産などについての項目の記述がある。 )


 また、極東国際軍事裁判での戦争犯罪人の裁判について、マッカーサーは、極東委員会の昭和天皇への訴追要求を拒絶し、訴追を行わないように工作を行ったと見られる。 天皇の戦争責任については、(1945/10/22)の海軍三省調整委員会(SWNCC)会議では、マッカーサーに対して天皇の戦争責任に関する証拠を収集するよう求めている。 それについてマッカーサーは、天皇が政治決断した明白な証拠は無かったと報告している。

 (1946/2)憲法改正のマッカーサー3原則を提示する。 マッカーサーは極東委員会が発足すれば憲法改正問題が取り上げられることは必至であると考え、極東委員会が機能する前に、天皇問題も含めて憲法改正による民主化を自らの権限で済ませてしまう思惑があったのであろう。 委員会の発足の日程は定まっていたため、憲法立案に掛けられる時間は限られていた。

 マッカーサー元帥は戦後の日本軍の解体を命じ、軍隊の保有を認めないとしていたが、日本が独立した後に中立国として軍隊を保有するのがよいであろうと考えていた節がある。 しかし、朝鮮戦争、共産主義の中国や社会主義のソ連などの影響への懸念、ワシントンの強力な反共思想の政策が影響した可能性があるのかわからないが、当初の考えを改めている。

 マッカーサー元帥は連合国の占領軍の最高司令官の立場であったが、その占領政策を策定する権力の範囲については明確に定まっていなかったようであり、しばらくしてから、ソ連の強い主張でソ連も含めた戦勝国が関与する極東委員会で定めることが後から確定した(12/27 英・米・ソの外相会議でのモスクワ協定)。 11カ国からなる極東委員会発足(1946/2/26)。 マッカーサーはそれまでの間、独自の政策を実現させてきていたのであろうと筆者は推測する。 憲法問題、天皇問題、反共主義の政策など。

 ルーズベルト大統領の死後(1945/4)にトルーマンが大統領に就任していたが、トルーマンとマッカーサーとは、考え方、占領政策などの姿勢が幾分相容れない様子が見られ、互いに競り合う関係であったようだ。 しかし、中国やソ連の共産・社会主義思想の勢力との対抗意識は両者同じであり、日本国民が影響されることを懸念していた。 この共産的思想を含む平等主義を追求する勢力及び日本の民主化により天皇を排除する勢力に対しては、昭和天皇が一番危惧していたことで、戦時中も、天皇の権威が失墜して皇室が解体されることになる、あるいは、万世一系の天皇、神の末裔の証である三種の神器が破壊されるようなことになる場合には、アメリカと徹底抗戦することもやむをえないと考えていたのである。 これに関しては次の内容でもわかる。

 ( (1945/8/12)の午後、天皇は皇族会議を開く。 天皇は決断の理解を皇族に要請する。 朝香宮が国体の護持が出来なければ戦争を継続するかと問うと、天皇はもちろんであると答えざるを得なかった。)(昭和天皇独白録) また、木戸は本土決戦で三種の神器が奪われるならば国体護持は出来なくなるとして、本土決戦せずに9月末までに戦争を終結するように7月末までにソ連の斡旋を要請することを(6/18)の最高戦争指導会議で決定。


 日本は連合国の占領統治下に置かれたが、連合国は日本の占領統治においては連合国最高司令官の命令を日本の代表者を通じて実行する間接統治方式をとった。 戦勝国は日本が戦争を起こさないことが見極められ、社会的な安定が築いていける土台が確定できたと判断できたときに、連合国は日本における占領統治を終了することになる。 いつになるかは確定していないが、日本の主権を回復して独立が認める時は、必然的に占領政策の解除と占領軍は漸次撤収されることになる。

 筆者は、このことを天皇の立場から捉えて考えると次のように推察する。  まず、連合国の占領が終了して連合国の占領軍が撤収すると、日本は軍隊を保有しない状況であるから、日本の国外のみならず国内の種々の勢力の動きが起きるであろう。 戦後の混乱状態はすぐに改善しない予想の中で、貧困層や戦争時に弾圧された者及び帰還兵、戦争で親族を無残に殺された遺族ら、更に新たな秩序を模索する勢力などは日本の特権階級や天皇への強い反発感情が、行動としてこれらに向けられる恐れがある。  日本社会の中で、戦前、戦後、すべての国民が天皇の無謀な判断を受け入れていたわけではない。 あるいは、世界情勢、諸外国のなかで共和制への移行などの影響を受けて同化され、今後皇室・天皇制を受け入れない観念を持つものの中から、日本にも民主化がもたらされ、皇室・天皇に対する排斥運動の大きな勢力が芽生えるであろうことが十分予見され得る。 このため天皇が恐怖を抱き、アメリカに敗戦した直後であるにも拘らず、アメリカが考える日本を太平洋諸島へ共産・社会主義的勢力の影響が波及しないようにするため防共の前線と捉え、且つ、アメリカ本土を守るための太平洋の西部の防衛前線拠点とするために日本を利用すること、その手立てを日本が、主体的に隷属して協力を申し出たことが伺える。 天皇はソ連が日本に駐留することになると、ソ連は天皇について何らかの悪影響を及ぼすと考えて、アングロサクソン族のアメリカが単独駐留を継続することを求めたのである(これについては、下記のマッカーサー元帥と昭和天皇の会見の項目に記載した)。 

 天皇は、講和条約とは別に二国間の協定とすることを提案し、アメリカ軍が日本に駐留して自由に活動が出来る便宜を図れるように、内容について両国からの専門家が協議して作成することになるとした。 これが、旧日米安全保障条約や日米行政協定に結実した。 その後、新日米安全保障条約や日米地位協定に移行したが、表に出ないところはすべて別の取極めなどとして秘密にされた可能性が伺われる。


 このような機密扱いについては、政府の勝手な判断で機密にできる。 まるで北朝鮮や中国並みである。 国家安全保障に関わる極秘事項と指定するだけですべて拒絶できるし、国民の人権など無いに等しくなる。 このような国家権力の行使が可能になってしまうと、国民の人権の扱いや憲法など政府解釈ひとつでどうにでも出来る国家日本となってしまい、民主主義といっても政府の思惑ひとつで戦争への加担も容易にできてしまう仕組みが生まれることになる。 例えば、自衛隊が海外でアメリカ軍と一緒に銃撃戦の実戦をやっていても事実は公表されないし、自衛隊が犯罪をやろうが公表されず隠蔽できてしまう。 本当に恐ろしいことだが大日本帝国時代に後退するかのような平和主義を唱える勢力が支配する国、日本が見えてくる。


 話を戦後の旧日米安全保障に戻そう。 吉田総理は当初、アメリカへの軍事基地の用地を貸すことをよしと思わなかったように筆者は見る。 この頃天皇は、アメリカに基地を提供して軍を駐留させることを画策していたようだ。 1947年9月13日に、帰国するアイケル・バーガー中将に、芦田外相が決裁した日本本土に米軍への基地の提供と日本が警察力を増強する案を手渡していた。(外務省では、鈴木九萬終戦連絡横浜事務局長を通じての事務局長の「極秘且つ個人的私見」との説明がなされている。)

 そのほか、天皇は吉田総理や白洲の態度を良いように思っていなかった断片が、寺崎日記でうかがうことが出来る(*1947年4月7日拝謁 吉田の悪口を仰せらる  *1947年4月9日侍従長 陛下は吉田と白洲のラインに疑念を持たるるなりという)。 又、天皇は所謂、「沖縄メッセージ」という米軍による無期限的な占領継続を希望する申し出を寺崎を通じ、シーボルトに託してメモをワシントンのマッカーサーに送っている。 その後、吉田総理は、講和条約時に関わる内容などについて資料を持って昭和天皇に上奏していると推測される。 この後、吉田総理は基地について天皇の考えを受け入れたように筆者には感じられる。


 1950年6月23日付けで、「日本の戦後の安全保障の概念に関する覚書」と題する極秘扱いされていたマッカーサーメモが存在する。(Top secret [TOKYO,] 23 June 1950. Memorandum on Concept Governing Security in POST-WAR JAPAN)(現在は極秘解除の公開ドキュメント) そこで彼は、次のような考え方を示している。 (筆者の意訳)


  マッカーサーメモ Memorandum on Concept Governing Security in POST-WAR JAPAN

(以下筆者の意訳による文章 的確な訳でない)
・国土防衛の概念として、地上、空域、海域に予め定められた地点のみに集中的に求める概念は、現代の戦争の加速した兵器の種類と威力によって時代遅れである。 よって、全土が潜在的用地として考えなければならない。 防衛の変化の要求にこたえられるように、戦略的、戦術的な配備計画の完全な自由が保証されねばならない。
・日本の問題に対しては特別な注釈が必要で、手法として:日本の全土は潜在的な基地とみなすべき。 防衛計画策定上、拘束されない自由が現地の指揮官を通じて米国に与えられねばならない。 そのような戦略的な配置が取れるために、外部の脅威に対して、及び戦闘時に軍隊が必要とされる情勢に適応できるように、軍のための基地として特別な地点の強調を避け、現代の防衛の要求に応える現実的な留保が為されなければならない。 そうすると、戦争による合法的獲得物の基地という嫌われる意味合いを避けることができうる。  日本人の国民感情への心理的逆効果を生じないようにする配慮が必要であり、戦闘や脅威が差し迫っている時以外は、治安部隊の配置の大きな変容は米国の軍司令官と日本の首相間での最初の協議なしには為されないとする。・・・(略)


(参考)現在も、日本全国に米軍基地が残された状態になっている。
  日米地位協定第2条に基づく 在日米軍施設、区域(平成22年1月1日時点 日本全国)

 J.F.ダレスは日本に再軍備、憲法改正などを要求する。 この後、朝鮮戦争が開始されたこともあり、アメリカの圧力に押されて吉田総理は警察予備隊令(1950/8)を発令し、その後部隊の組織化・訓練が進んでいく。 旧日米安全保障条約には、”講和条約は日本が集団的安全保障の取極めを結ぶ権利を有することを承認していること、また、国連憲章はすべての国が個別、集団的自衛の権利を有することを承認していること、この権利として、日本が暫定的 【(注意)沖縄メッセージでは、米軍基地と駐留は期間が限定されていない、無期限】 にアメリカが日本国内、周辺に軍隊を維持することを希望する”という趣旨の文章が明記されている。  更に、 ”これらの権利の行使として、日本国は、その防衛のための暫定措置として、日本国に対する武力攻撃を阻止するため日本国内及びその附近にアメリカ合衆国がその軍隊を維持することを希望するとし、米軍は極東の有事に対応できること、米軍による日本の内乱及び騒乱を鎮圧を含めて日本国の安全に寄与するために使用することができること”などを表現し、仮に日本国内での米軍の軍事行動をとる場合でも内政干渉にあたらない正当性を主張しているのです。 尚、日本の再軍備と憲法改正、軍の総指揮は米国の最高指揮官に委ねることを謳うことなど要求するが、条約から除外することになった。

 1951年9月にサンフランシスコで講和会議が開かれ、同時に日米安全保障条約を締結したのであるが、その際に、マッカーサーと天皇の会談の覚書、その他取極めなども一緒に取り交わされていたであろうと筆者は憶測する。 例によって、表に出ない取極めというものである。


 日米安全保障条約は、戦勝国との講和条約締結後に日米の二国間で締約されたのであるが、この調印に際しては、アメリカは昭和天皇の全権委任状を日本国に求め、吉田総理が種々の取極めに調印する任を担ったが、吉田総理は自らが調印すること避けて代理人をサンフランシスコに送ることを望んだと伝えられている。 しかし、結局は自らが赴くことになったのであった。 この日米間の取極めは、アメリカ軍基地が固定化する日米安全保障の基礎を築いてしまったのである。

 吉田総理は、アメリカに基地を無償でリースする案を快く思っていなかったが、サンフランシスコに赴く前に書類を携えて天皇に数回上奏していたが、何が話されていたかについては不明である。


 吉田内閣後の鳩山内閣は、憲法改正を行って自衛力の増強を進めること及び周辺国との自主外交を進めようとしていて、在日米軍基地の撤去に向けて道筋をつけようとしていたようだ。 鳩山政権の重光葵外相は日米安保条約の改定を提案し、日本の軍備増強による在日米軍基地の撤廃あるいは条件付き目的による駐留のみ容認する試案について、また、アメリカ側と防衛分担金の削減交渉を行うことで調整していたのである。 しかし、重光外相が望んだ当初の試案は訪米交渉からは取り下げられたのであった。 これは恐らく、重光氏が望んだ試案はアメリカが考える日本や極東への政策が損なわれ、在日米軍の完全撤去に繋がると米国が危惧したのみならず、昭和天皇も在日米軍基地の撤廃を拒絶したであろうと筆者は憶測する。重光が渡米する前に天皇に内奏した際の昭和30年(1955年)8月20日の重光の日記に、「陛下より日米協力反共の必要、駐屯軍の撤退は不可なり、又、自分の知人に何れも懇篤な伝言を命ぜられる。」と記されている(続重光葵手記 中央公論社 日記)。しかし、分担金削減交渉は妥結したが、日本の防衛予算の増額を約束させられる結果となった。


 1977年(昭和52年)8月23日に那須御用邸に於いて昭和天皇と宮内記者との会見が行われた。 幾つか為された質問のひとつとして、戦後のマッカーサー司令官との会見についての質問に対して次のように述べられている。

「マッカーサー司令官と当時、内容は外にもらさないと約束しました。 男子の一言でもあり、世界に信頼を失うことにもなるので言えません。」(朝日新聞 1977/8/24より) という趣旨の発言であった。

 しかし、昭和天皇ひとりの”男子の一言の約束”で済まされる問題ではないのです。 天皇の護身と引き換えに象徴天皇に納まった後も権力を行使して策謀した政策内容によって、その後の日本国民の利益を損ね、国民の人権を蹂躙する特権をアメリカに与えることになったのであるから責任を詫びることが必要であったと、筆者は人間天皇としての人柄に尊敬の念を抱くことは出来ない。


 旧日米安全保障条約は、その後改定されるが、基本は何も変わらず、新たな表現が表面に出るものがあっても、旧の安全保障条約に意図する要の内容は別途の交換文章として引き続き効力を有する形が推測できうる。


 この日米安全保障条約は1960年(岸内閣時)に更新の調印が必要となる条件であった。 岸総理は当時、自動更新となる改定新安保条約の調印に際し、国民が条約調印に反対するのをある種の族を動員して強硬に押し切ったようだ(1960/1)。 その後1970年に日米安保条約が更新年を迎えて調印され、これ以降1年ごとに自動更新されており、現在も条約は自動継続している。

 岸総理は猛烈なタカ派で改憲主張論者であり、自衛隊の戦備拡大を主張し、日米安保の改定及び積極的な米国協力の立場をとり、日本の核保有まで唱える政治家であった。 その点では、現在において、日本の核保有を唱える政治家や積極的に自衛隊をアメリカが関わる戦争に加担させる術策を企てる危険極まりない政治家の先人といえるかもしれない。

 ■ 戦前の天皇の絶対権力は剥奪されたが、現在は米国大統領大権に日本の官僚が支配され、
   その官僚に国民があしらわれるニッポン。
   米国隷属の愚かな政権が軍事力強化を謳い、積極的な平和、大東亜共栄圏の樹立・・・てなことになる。

 

 現在の日本の政治は、筆者から見ると、民主主義の観点からは、180度正反対の官僚政治の独裁化であることは間違いない。 官僚は国民の福祉向上のために働くのではなく、今も続く密約と米国支配の中で、官僚は自分たちの権益のために狡猾に働く官僚であり、政府を自由に操っているのである。

 終戦直後の占領期には天皇や政権は連合国に従属することを受け入れた。 しかし、講和条約で日本の主権が形式的にも回復されれば、政府間の密約などという国民への反逆は民主主義の政治にあってはならないのです。 政府が好き勝手に振舞うことは、政府の独裁政治化そのものであるのです。 昔はアメリカに完全に従属する日本であった。 しかし、主権が条約上で回復したなら、このような裏での工作・隠蔽は、国民への反逆と評価することができる。 現在なら、本当の民主主義の原理のもと、すべて国民的議論で決定されねばならないのです。 国の安全保障ついても例外ではありません。 法律・制度を巧妙に策定し、絶対的な国家権力を行使できる優位性を有する権限を用いて国民を抑圧することが、政府、官僚などに与えられた特権と履き違えている似非政府高官たちは、自責の念に駆られることは無いらしい。

 かつて、佐藤元総理の密使として沖縄返還時に核兵器の持込に関して、日本政府がアメリカの要請を受け入れることの内容を記した密約調印を画策した張本人である若泉氏は、自分の取った行動が国民を裏切るものであり、その事の重大さに自責の念に駆られ、事実を後世に残す必要性を覚えて記録を残した。 彼は、その責任を感じて最期は自害する覚悟までしたのです。 そこには人間性というものが存在するのです。 一方、無神経、人間性を欠く現在の政府・官僚たちとは大違いだ。


 今では現実問題として、アメリカ軍が日本国民の基本的人権を堂々と侵害でき、日本国民が人権侵害されても、主権在民の国家?? であるはずの日本は、日本国民の人権の擁護さえやらない。 日本政府はアメリカ従属の奴隷状態といっても過言ではない。 2013年現在も、実際的に主権がすべて回復していないことは明らかです。 この責任は、自己の保身のみを目論んで、新たな日本国憲法が制定された後においても吉田総理にアメリカとの取引と協定を命じた昭和天皇にあると見ることが出来るであろう。 筆者には昭和天皇は実にしたたかに現実世界を生き抜いたように受け取れる。

 その後生じる種々のこのアメリカの特権意識は、日本の防衛・外務官僚などに浸透し、その後の日本への関与が更に強化されていくのです。 日本はアメリカからの種々の圧力を受ける。 日本の軍事予算の増加、軍事装備の強化及びアメリカの軍事装備の購入要請、自衛隊の規模の拡大、アメリカの軍事活動への協力は、日本国内にとどまらずに、日本国外にまで範囲を広げることを要求する。 日本国憲法を改正して戦争放棄を撤去し、同盟国として軍事も共同で行うことまで要求する。

 日本は、アメリカの要求にこたえる根拠として、軍事協力のための種々の法律や自衛隊の法律を制定し体制を整える。 この法律の謳い文句には、日本の憲法の制限範囲においてとか、非核三原則を遵守してとかという文言が挿入されている。 しかし、この縛りは無残に既に破られてしまっているのです。(2010年3月の密約調査結果を受けて政府は密約の事実、核兵器の持込の事実を認めた。 しかし、同時に岡田外務大臣は、米軍が日本へ核兵器を持ち込むことに関連し、有事の際の核兵器持ち込みを容認する馬鹿げた発言を行った。 )

 そのうち、強い日本を取り戻す!!。 大東亜新秩序建設、そして世界の警察として”米国の子分だ”と称して、積極的平和論を掲げてその演出を実行に移すことになるのであろう・・・。

 国の憲法、法律、ルールが、それら本来の意図した規律の内容が、成文の語句が改められていないのに、かってに、時の政府によってなし崩し的に無力化されてしまうならば、最早民主的な政府でなくなった立派な証である。 国民が黙って従っていては、国民自身の人間としての人格を自らが葬り去ってしまっていることになるので、国民が民主的な国を希求するのであれば、必要なら、国民は政権の暴走行為を阻止しなければならないのです。 それが、民主主義の基本であると筆者は考える。

 ■ 日本の非核三原則は自民党政権のしたたかさ。
   アメリカ軍が日本に核兵器を持ち込んでいないことを国民に信じさせるための欺瞞の術策。

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 日本は非核三原則(核兵器を持たず、作らず、持ち込ませず)を打ち出し、日本国はこの原則を守る国とした基本政策を公言してきた。 佐藤総理が国会で表明したものであるが、原爆被爆国日本はこれを基本原則として核兵器廃絶に向けてあらゆる機会で訴えていくことが国会で決議された。 当時の時代背景の中で核兵器に対する強いメッセージやアジアの平和に関する努力などに対して評価されたかどうかはわからないが、総理退任後に、その当時に他に受賞該当者が見つからなかったかどうかも筆者の知るところではないが、日本人の外交官や関係者によるロビー活動が功を奏したのか、ノーベル財団が彼を平和賞の受賞者として決定したのであった。 しかし、佐藤総理は、あらゆる国からの核兵器を廃絶する崇高な訴えとは裏腹に、日本国民に対する裏切り行為を働いていたのです。 そのとき既に、日本の非核三原則は有名無実となっていたのです。

 日本はNPT(核拡散防止条約)を批准し、日本はNPTで核兵器を保有できない非核兵器国である。 よって、核兵器を保有できない日本であるが、アメリカに基地を提供し、軍事同盟として共同的に行動することで日本に核兵器が存在する状態を可能とし、日本は核拡散防止条約に狡猾に挑戦しているのです。 日米の悪徳官僚達は如何に悪賢いかを、国民は感心させられます。

 その後、種々のアメリカ軍への協力を目的とした法案などが策定されたが、この類に非核三原則を基本理念に掲げているものはすべて、嘘八百と言ってもよく、すべて国民だましの条約・法律であるといっても過言ではない結論が導かれることになる。


 もちろん、筆者が占領側のアメリカ軍関係の高官であって、占領国のその後の管理について効率的な占領管理を画策する立場であると仮定すると、占領国のトップをアメリカの政策・軍事作戦に従順に協力する者を据え、間接統治とし、独立性を認め国民を安心させ、同盟国という名の下に主体的に能動的に協力させる方式をとり、軍隊を強化させ、アメリカのために協力して一緒に戦争も辞さない体制を確立させるであろう。 これが、狡猾な奴隷式管理である。 しかし、筆者は、残念ながら対極にある従属側の日本人であるので、絶対的に反対するのです。
 

 戦後60年以上経過しており、東西ベルリンの壁も崩壊し、ソ連も崩壊している現在において、21世紀においてもアメリカは強い圧力をかけて種々の分野で日本を単独支配する関係を巧妙に継続させているのです。 更に、一般的に政治に無関心な日本国民からアメリカを敵対視されないように狡猾に、巧妙に、アメリカの軍事体制に組み込まれた日本軍(自衛隊)の人的兵力規模の拡大や武器装備の配備を増加することを求めてきているのです。 アメリカの言いなりに、日本の一般国民の人的・物的なアメリカ軍への協力体制については、既に法制化されている。 その日のために。 これこそ、真に日本の危機です。 日本人が無関心でいる間に、突然振って沸いたように日本が戦争の当事国になっていたということが起こってしまう、まさにその危機にあるのです。

 参考として、沖縄の施政権が日本に返還される前の時期に非核三原則に関する国会決議で政府が、核兵器の非核三原則の遵守とすべての核兵器国に核軍縮、非核化地帯構想のために努力する決議を採択している内容を次に示す。 今やこれは、役に立たない騙しの単なる気休めの暗示となっている。

 筆者は、2013年現在の日本政府の種々の政策に見る変貌振りには恐ろしさを感じるのである。

 (参考) 外務省の軍縮・不拡散のサイトより 非核三原則に関する国会決議(1971年(昭和46年)11月24日〜)

      (通称)周辺事態法、(通称)日米物品役務相互提供協定、(通称)武力攻撃事態対処法 、日米防衛協力のための指針

      日本が締約している外務省の「核兵器の不拡散条約」の説明サイトを参照


 日本は核不拡散条約を締約しているのに、アメリカの核兵器の傘で守られているという表現を好んで用いている。 それであれば、自ら核不拡散条約締約を解消すれば筋が通る。 インドやパキスタンが核兵器を保有している現実は許すことはできないが、少なくとも日本より筋は通っている。 日本は論理矛盾を来たしている。

 筆者は、アメリカの核兵器が日本の領土・領海内に貯蔵されていると疑う。 現在も日本全国、島々までアメリカ軍の基地が存在しているから場所には不自由しない。 これまでの、日本政府・官僚の嘘と秘匿及び条約や周辺情勢などを考慮すれば容易に推測できうることであるが、まぁ、有無を別にしても、核不拡散条約に加盟しているのであれば、核兵器による抑止力という観念を抱くのでなく、核兵器保有国に対して核兵器の廃絶に向けた真摯な協議を実施してもらうことを訴え、核兵器廃絶に向けた国際的な協調に主導的に取り組むことが明白に求められるのである。 21世紀はもう、核兵器による抑止力を妄信するだけで安心していられる時代ではないことを深く認識しなければなりません。 世界の国々は早く、バカから脱出しなくてはならない。 少なくとも、やり放題の独裁的な政権が牛耳る日本は、核兵器保有国と実質同じ精神異常の病んだ状態であるから危険なのだ。

 日本と同盟関係にある核保有国のアメリカが北朝鮮に圧力を掛ける中で、ロシア、中国も核兵器を保有しており、間に挟まれた小国の北朝鮮の方が周辺国に対して脅威を抱くであろうことは必至。 そして、北朝鮮が、どこの国とも組しないとするなら、そして、中国に協力を要請しても、北朝鮮のためにアメリカとの直接戦争を望まなくて拒絶されるであろう状況下、独裁国家で武器輸出国ということは別にして、自衛の安全保障の観点での北朝鮮の核兵器保有は、起こるべくして起きた状況と思えるのです。 核兵器国のむちゃくちゃな論理のみ承認される国連の秩序にも問題があることは明白である。

 単純に考えれば、北朝鮮は核兵器を所有し、日本は狡猾にアメリカの核兵器を利用し、アメリカと一緒に北朝鮮を脅している構図になっていると筆者は見る。 この現状の打開に向けて、日本自身の改革も必要であろう。

 原発事故とその後の日本政府や国民の考え方より判断すると、日本の将来を望める状況ではないが、・・・

 尚、日本は軍事面の安全保障ばかり強調するが、日本は2011年3月11日の福島第一原発事故以来、東電と政府の無責任さと怠慢のために、放射性物質の処理が全く為されていないと言っても過言でなく、被害地・被害者・避難者対策及び徹底的な放射性物質の放出・流出阻止などに全力で集中的に金を投じて当たっておらず、何等改善されずに放置されたままであり、このまま間違いなく日本は破滅に向かう道を辿っていると言えるでしょう。
 また、飛散・拡散して周辺区域に堆積している放射性物質や汚染物質による国民の被爆からの防護のために、除染により原発事故前の放射能計測値程度までの状況への原状回復作業がほとんど実施されず、原因者の責任として糾弾されないで放置されてしまっている現実が存在しており、東電と政府の許しがたい、この無責任さは犯罪に当たるといえるでしょう。

■ 連合国最高司令官のマッカーサー元帥と昭和天皇との会見、
  及び連合国最高司令官(第2代最高司令官)リッジウェイと昭和天皇との会見

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 日本が第2次世界大戦で連合国に無条件降伏した後、昭和天皇は連合国の最高司令官と会見している。

 マッカーサー元帥とは11回、リッジウェイとは7回とされている。(児島襄氏「日本占領」、朝日新聞2002年8月5日など)
しかし、「寺崎御用掛日記」には更にもう1日陛下とマッカーサーとの会見という表記が見られるため、筆者から見れば、会見という表現は12回??となると思う。 内容が不明であるため、意味ある会見かどうかは不明。(表-1による)

 会見の通訳は、外交官の奥村勝蔵がマッカーサーとの第1回、第4回を担当。 外交官の松井明がマッカーサーとの第8回〜第11回及びリッジウエィとのすべてを担当。 昭和天皇の御用掛であり顧問でもあった寺崎英成が第3回、第4回を担当。 マッカーサーとの第6回、第7回は担当者不明。


 児島襄著「日本占領」によると、奥村氏の文章を閲読できた記録内容として、日本の安全保障について元帥は日本が完全に軍備を持たないことが最大の安全保障であり、日本が生きる唯一の道であるという持論を展開する。 だが、国連にはソ連とアングロサクソンの米英と相克があるという。 ここで、天皇は「日本の安全保障を図るためには、アングロサクソンの代表者である米国がそのイニシアチブを執ることを要する。」と元帥の支援に期待を表明した。 これに対し元帥は、「米国の根本概念は、日本の安全保障を確保することである。 この点については十分ご安心ありたい」と述べ、その少し先で記述は途切れていると書かれている。

 前記の新聞記事には、松井氏が奥村氏のメモを全部転記し、記録を残さないように指示されていたが、記録を残すことを決意して隠したと書かれている。 また、奥村氏は第4回の会見内容についてAP通信の記者に内容を漏らしたとしてマッカーサーに罷免させられた。

 前記の新聞記事には、第10回 元帥は、共産党が法律に違反したらどしどし取り締まり、宣伝に対して、保守的世論は宣伝を持って応える努力が必要だという見解を示したとある。


 これらの会見記録は、外務省も宮内庁も公開しない。 但し、マッカーサーとの第1回会見録については外務省が公開したとして、2002年10月17日の朝日新聞にそのことを載せていたが、天皇の戦争責任をめぐり発言は無かったとのこと。


 天皇との会見が幾度も継続されていたが、その途中で新たな日本国憲法が制定され、天皇は単なる象徴的存在になっていた。 この日本国憲法が制定される際に、日本国民が議論する前に、マッカーサーから憲法原案に天皇制を排除せずに象徴として残存させる内容の条件を規定されていたのであり、また、極東国際軍事裁判での天皇の戦争責任の訴追は行われないことが決定していた。 新たな民主政府が樹立していた段階で、連合国の最高司令官は総理とも会見するが、天皇大権が剥奪されたはずの天皇との会見によって、講和条約、旧日米安全保障条約、その他取極めなどの基本事項が話されたと筆者は憶測する。 この時点では天皇の政治上の権威は継続していたことになる。


 1950年6月25日に朝鮮戦争が勃発する。 1951年4月には大統領によってマッカーサーは解任され、アメリカに戻る。 その後の占領政策、条約などの交渉はダレス氏に委ねられることになる。 そして講和後も全基地方式で米軍が駐留する日米安保条約の交渉が進められたのである。


 リッジウェイとの会談内容について、豊下楢彦著「昭和天皇・マッカーサー会見」によると、第1回は朝鮮戦争問題に終始した。 第2回はリッジウェイが言及した第3次世界大戦の可能性に対する危惧を表明。 国が独立したからには防衛を考えることは当然の責務である。 問題はいつ、どのように実行するかということを表明されている。 第3回は講和条約締結を喜び、安保条約締約も日本の防衛上慶賀すべきことであると発言されている。 第4回は朝鮮戦争にソ連が介入する兆候や米軍が原爆兵器を使用する考えがあるのかについて問うておられる。 第5回は日米安保条約に基づき米軍が条約に規定された防護義務を担当される訳でありますと発言されている。

■ 大日本帝国憲法と昭和天皇

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 大日本帝国憲法(明治憲法)は1890年(明治22年)11月に施行された欽定憲法である。 第二次世界大戦直後まで効力を有した。 しかし、第二次世界大戦後、新たな民主的な日本国憲法に全面的に改定され、GHQの承認後、日本の国会において議論、承認の手続きを経て1946年5月3日に発布され、平成25年現在に至る。

 この大日本帝国憲法は天皇を次のように定めていた。


・第1条大日本帝国ハ万世一系ノ天皇之ヲ統治ス。 ・第2条皇位ハ皇室典範ノ定ムル所ニ依リ皇男子孫之ヲ継承。 ・第3条天皇ハ神聖ニシテ侵スヘカラス。 ・第4条天皇ハ国ノ元首ニシテ統治権ヲ総攬シ此ノ憲法ノ条規ニ依リ之ヲ行フ。 ・・・(中略)・・・  ・第11条天皇ハ陸海軍ヲ統帥ス。・・・(中略)・・・  ・第55条国務各大臣ハ天皇ヲ輔弼シ其ノ責ニ任ス。(以下略)


 昭和天皇の戦前における在位の時代には、日本の臣民は、神の末裔に崇められた万世一系の天皇の命に背くことが出来ない状況におかれていた。 現人神であって誰も裁けない絶対的な権威が存在したのです。 もし背くなら、不敬罪で処罰されたのです。 この件に関しては日本は北朝鮮などの独裁国家と同じであったと言ってもよいでしょう。

 政治面では、国務大臣が最高権力者の天皇を輔弼し、憲法の定めに基づきその責任を負うのであるが、軍事面では、国務大臣ではなく、軍の参謀総長や軍令部総長が天皇に代わって軍を統帥する。 しかし、軍の最高権力者は天皇であるが責任は無い。 それで、戦争の責任者は実際のところ曖昧になっているのである。

■ 極東国際軍事裁判に備えた昭和天皇の戦争責任訴追免除に向けた側近らの動き

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 日本の太平洋戦争の敗戦、その戦争責任を裁く極東国際軍事法廷が開かれ、天皇が訴追されることへの備えとして側近による種々の対策が画策されていた。 それらを列挙する。


 開戦の詔勅については、総理大臣の開戦の決定に対して天皇としての承認は、国家元首の立憲君主として政府で決定したものは覆さないとし、形式的な承認であるとする。 また、天皇は戦争には反対で、最後まで平和的な交渉による解決を望んでいたとする。 日本海軍が日本の軍部と外交部の手はずの悪さが原因して、日本から中米日本大使館への電信の暗号解読と通告内容のタイプ作成が予定より2時間も遅れて、アメリカのワシントンに宣戦布告(但し、実際は交渉打ち切りを意味する内容の文面)を伝える前にハワイを攻撃し、攻撃を開始して1時間後に既にワシントンは攻撃を受けたことを知りながら日本の宣戦布告通知書を受けとった。 このハワイ奇襲による卑怯ものの日本というレッテルを貼られ、中立であったアメリカの世論は一気に日本攻撃と日本が敗戦した後に天皇の厳罰を求める方向に傾くのであるが、この日本時間12月8日のハワイ攻撃の具体的な詳細については前もって昭和天皇に知らされておらず、攻撃の報告が攻撃完後更に時間が経過してから伝えられたという。


 ニューヨーク・タイムズのクルックホーンが昭和天皇に謁見したとき、昭和天皇は、「宣戦の詔勅を東條大将が使用した如くに使用する意図は無かった」と質問に対して答えている。 戦争犯罪に関して、裁判で天皇が訴追されないように宮内省の側近たちは戦争責任が無いことを示すように理由書を作成していた。 側近らによって纏められた天皇独白録は、事情聴取のために基礎資料として準備のために整理された意味合いのものである。

 1945年10月3日に東久邇宮内閣が既に作成していた「戦争責任に関する応答問答」を11月5日に一部手直しして幣原内閣で閣議決定。 昭和天皇はあくまで日米交渉円満妥結方を政府にご命令あらせられ、最後の段階に至るまでこれをご断念あらせられざりこと。 昭和天皇の開戦の裁断は憲法上棄却あそばされざりしもの。 真珠湾攻撃に関しては、初期作戦の大綱につきては聞き及ばれたるも、実施細目に関しては報告を受け居られざりしこと。・・・


 また、昭和天皇の出家引退による幕引きと筆者には思われるが、1945年1月 高松宮が内密に天皇が敗戦後に退位・出家し上皇となり、仁和寺あるいは大覚寺に入り英霊を供養なさるのも一法であり、あるいは近衛の別邸に移られるのも一法と考えておられ、密かに京都の近衛に会いに行き、近衛の別邸の様子を確認し、天皇や皇族の将来について懸念されていたことが知られている。


 また、1945年12月22日に天皇御用掛がアティソンに会って天皇制について話した模様。 次のような内容が書かれている。( アティソン 天皇制、食物、内閣・吉田・・・「寺崎御用掛日記」より)。 但し、詳細な記載なし。


 木戸は、A級戦犯に糾弾されることを危惧して、天皇に絶対に自ら退位しないように忠告している。

 極東軍事裁判が開始されている頃に天皇の退位についての東大総長南原繁の談話などもあり、報道で退位の話を取り上げるようになった。

 芦田と田島は天皇は退位しないことを1946年9月27日に話している。 GHQの政治顧問であるシーボルトと会い、この件を話し、シーボルトはマッカーサーと会って話している。 マッカーサーは天皇に退位の考えをおこさないようにしなければならない趣旨のことを発言しているようだ。 アメリカの国務・陸軍・海軍三省調整委員会(The State-War-Navy Coordinating Committee)では種々の検討がなされており、裕仁昭和天皇の処分に関する案のひとつとして、天皇が退位する場合の訴追案などの報告書もまとめられていたようだ。


 当時の宮内次官関屋貞三郎の日記によると、1946年2月3日フェラーズが米国大使館でアメリカでの知り合いである河井、一色と会って食事をする。 その際に一色が天皇が裁かれたり、天皇制が廃止された場合の大変さを話したとされる。


 フェラーズ准将が米内大将に話したとされる(1946年3月6日)その内容は、次のようなものである。 フェラーズが「自分は天皇崇拝者ではない。 したがって、15年先、20年先、日本に天皇制があろうがあるまいが、又天皇個人としてどうなって居られようが、関心はもたない。 しかし、連合軍の占領にについて、天皇が最善の協力者であることを認めておる。現状において占領が継続する間は天皇制も引き続き存続すべきであると思う。 所が困ったことには、連合国側の或る国においては、天皇でも戦犯者として処罰すべしとの主張非常に強く、特にソ連はその国策たる全世界の共産主義化の完遂を企図している。 したがって、日本の天皇制とマッカーサーの存在とが大きな邪魔ものになっている。 加えるに米においても、非アメリカ式思想が当局の相当上の方にも勢力を持つに至って、天皇を戦犯者として挙げるべきだととの主張が相当強い。 右に対する対象としては、天皇が何らの罪のないことを日本人側から立証してくれることが、最も好都合である。 その為には近々開始される裁判において東條に全責任を負担せしめる様にすることだ。 すなわち東條につぎのことを言わせてもらいたい。 「開戦前の御前会議において、たとえ陛下が対米戦争に反対せられても、自分は強引に戦争までもって行く腹を既に決めていた」と 。


 戦犯を裁く極東軍事裁判が1946年5月3日から開廷したが、この時点でマッカーサーは天皇を訴追するつもりではなく、裁判での主席検事のキーナンはマッカーサーの指示の下、裁判前から天皇の訴追免除を決定していたのであるが、「天皇家の密使たち」高橋紘・鈴木邦彦著によると、被告の東条英機に対してローガン弁護人が、「天皇が平和を希望していることに対し、木戸幸一が何か進言したり、行動したことがあるのか」という尋問に、被告東条英機は、「そんなことは全くあり得ないことです。 日本国の臣民が、陛下の御意志に反してあれこれすることなどあり得ません。 まして高官においておや、であります。」と答えて、キーナン検事は裁判を休廷せざるを得なくなって、翌年の1月6日に再開させざるを余儀なくされた。 そして、このとき検察官のキーナンは自宅に松平や高松宮を呼び、暗に説得を仄めかせた。  東京裁判当時の宮内省内記部長であった松平康昌は東京裁判の真っ最中に東條の発言を改めるように説得する役割を担った。 その後の説得で、東條は渋々承諾し、その後再開された裁判で東條が罪を被る証言を行ったのであった。

 1946年6月4日に極東委員会が天皇制存続に関して討議する(国立国会図書館詳細年表より)。 1946年6月18日にキーナン主席検事がワシントンで天皇の戦争犯罪人として訴追しないと発言する(前記年表より)。

 マッカーサーの当時の見方についての発言:
 寺崎は日米開戦当時、在米日本大使館の一等書記官であった。 開戦直前まで対米交渉に当たっていて、夫人のグエンは「太陽にかける橋」の著者である。 フェラーズはグエンの遠縁にあたる。 寺崎御用掛日記によると、1946年3月20日寺崎とフェラーズの食事の席で寺崎の天皇への処遇について尋ねたことへの返答として、「マッカーサーは自分の友達であり、天皇を戦犯とする考えに対しては元帥は反対の意見を表明し、天皇をして戦犯と指名せられんか日本は混乱に陥り、占領軍の数は多量に増強せらるるを要すべしとワシントンに報告したることあるを自分は承知す」と伝えている。 尚、作家の半藤一利氏の注釈によると、マッカーサーが1946年(昭和21年)1月25日にワシントンに当てた電報をさすものであり、調査結果として、天皇の戦争犯罪の明白な証拠はないと報告し、もし仮に、天皇を裁いた場合の米軍の占領統治の人数が莫大になるであろうことを伝えたものである。 しかし、この時点でワシントンがどのように判断し、既に処遇を決定していたのかどうかは記されていない。

■ フランス、イタリア、ドイツの王制廃止、中国の皇帝廃止、
  戦後ドイツの連合国による領土分割統治、イタリアの占領方式


 イタリアは連合国に敗戦したが、連合国のうち、イギリスとアメリカが軍事作戦を担った。 戦時中の占領行政管理においてはイギリスとアメリカが排他的占領管理方式を獲得した。 イタリアは第二次世界大戦時には王制国家であったが、戦後に国民投票により国民は王制を廃止することを選択した。


 ドイツの場合は1918年の革命で王制から共和国になっていた。 ドイツは第二次大戦の敗戦で、ドイツが獲得した占領地を返還し、ドイツ領土とされた領土(第一次世界大戦後に締結されたヴェルサイユ条約で規定された領土区域か??筆者は理解できていない)は連合国のアメリカ、イギリス、フランス、ソ連により分割統治が実施され、ソ連管理領域に含まれる首都ベルリンの中もこの4カ国に分割統治されることになった(1949年5月)。 自由主義国の占領統治区域は西ドイツとなり、ソ連管理区域は、社会主義の東ドイツとなり、この分断状態は1990年10月3日のドイツ統一まで続く。


 ドイツと同盟を結んでいた東欧諸国については、ソ連の進駐後の政権は共産主義思想の勢力が中心となるように、他の勢力が徐々に中枢部から排除されていき、ソ連の政治・経済圏に組み込まれることになる。 それ以外の東欧国も共産党体制の社会主義に取り込まれ、チェコスロバキアのように”プラハの春”で自ら改革を模索することに対しては、ソ連は他国への影響を懸念して、国の主権に軍事介入して制圧し(1968)、ソ連の政治的影響力を持続させることになった。 その後ソ連の崩壊で解放されるが、更に(1993/1)に、チェコとスロバキアに平和的に分離独立する。
 

 中国については、清朝の最後の皇帝溥儀が中華民国を建国した孫文や袁世凱によって退位させられ、共和制になった。 この溥儀は、その後、日本が中国に侵攻して(満州事変)、満州国を建国して溥儀を皇帝に据え、日本の傀儡国家となったが、1945年の日本の降伏で退位し、拘束された。 日本の敗戦後、大陸では国民党と共産党の内戦が起こる。 共産党勢力が勝利し、1949年10月に中華人民共和国を樹立。 台湾は日本から開放され大陸に復帰するが、大陸出身の外省人と日本統治以前からの台湾の住人である本省人との間で抗争が起こる。 蒋介石は1949年に台湾に移り、その後台湾では大陸からの人間が政権の中枢を占めるようになる。 中華民国は、国連において中国を代表する政府としての議席をもっていたが、周恩来時に国連において「中華人民共和国を中国を代表とする案」が採択された。


 フランスの場合は、フランス王国は1789年のフランス革命で王制が倒れ、その後ナポレオンが帝政の皇帝となるが、失脚後に王政復古、その後共和制、帝政、共和制・・・と移行して現在は共和国である。


 戦後の日本については、ソ連がアメリカは日本の排他的管理を行っていると非難したが、戦時中に行われた ”カイロ宣言” では領土の戦勝取得を欲せずと決議したが、その後の ”ヤルタ会談” においてアメリカ、イギリスが、ソ連に対してドイツ戦が終了した後にソ連に日本との参戦を打診した際に、このときソ連が参戦の対価として掲げた戦勝獲得条件のひとつである内容項目として、過去にソ連が日本との戦闘で失った領土の返還の他に日本の千島列島が引き渡されることが決められたが、実際の戦争の進行時及び戦後、アメリカが千島列島の獲得を拒絶しなかったこと及びソ連は日本の抵抗をほとんど受けずに極めて最小の戦闘で戦勝の獲得物を得られたことなどから反抗せず、実質アメリカの排他的管理が実現した。 このときイギリスは、日本については連合国としての占領統治のみ関与するという態度を示していた。 また、アメリカは、他の戦勝国に戦後に太平洋戦争の数々の諸島を信託統治する権利及びアメリカの軍事活動の権利をも認めさせ、その後、ここがアメリカの水爆実験場に使われることになった。

 日本においては、大日本帝国が戦争を始めた張本人である天皇を占領時に象徴天皇としてアメリカによって強制的に憲法に規定され、この件は国民自身による取捨選択の自由度を与えられず、日本の国会は絶対的に承認させられたのであった。 連合国による日本の占領統治が長期間に及ぶ場合には、ソ連や中国などの主張が政策に影響を与えることに繋がるため、アメリカは比較的短期間で連合国による日本の占領統治を終了させ、戦勝国との講和条約の締結に拠り日本の独立を成し遂げることにした。 そして、アメリカは日米の2国間のみの安全保障条約を締結させ、講和条約後の日本における実質的な占領政策を継続させてきているといってもよい。

■ 大日本帝国憲法の意味の無い天皇大権。天皇は陸海軍を統帥するが、軍の暴走を止めない。
  天皇は侵すべからずとする憲法のもと天皇に逆らえない。誰が軍の暴走を止められるのか?
  昭和天皇は連合国による戦争犯罪の訴追免除を受けた。
  これは、昭和天皇に戦争責任が無いということではない。昭和天皇には戦争責任は存在する。
  現在でも継続する日本人の人権が侵害される半永久的な日本の隷属状態を定めた取極め等を画策した昭和天皇

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▼昭和天皇の責任について


 日本の第二次世界大戦は、攻撃をされていないにも拘わらず、自存自衛という標語を掲げた”侵略戦争”に過ぎなかった。 戦略は単なる急襲作戦であり、開戦当初の打撃を与えて決戦する能力しか有していなかった。 長期戦の可能性を想定すると、戦力負けすることが想定されているにも拘らず、その対策の手立てを講じることが不可能であることは明らかであったが、単に対処については作文で説明するのみであって解決策は有耶無耶にされた。 また、輸送船、油槽船の損耗情況の見通しを少なく見込み、新船建造規模に見合う程度に数値を見込むことによって、単に計画が成立するようなつじつま合わせであったと思える。 この物資補給計画の杜撰さから、戦地及び日本本土への輸送が滞ることは当初から明らかであったが、戦死することが一種の目的のように、戦死するまで戦えという戒めの精神力頼みの戦闘を兵士に迫ったのであった。 昭和天皇は、政府と軍部の統帥部や部下が一丸となることを望んでいたとしているが、政府や部下が、明確に3,4年先の戦闘は不可能であると認めていることに対して、重要となる天皇の最終的な聖断を下すに際して、徹底的に疑問を質すことを天皇は怠っているのであった。 また、日本の戦争は、ドイツが負けていないことを前提条件とした戦争であり、三国同盟はアメリカを牽制するために機能すると予測したが、日本はドイツとの同盟を受け入れてソ連への攻撃を行う訳でもなく、日本が中国や仏印に進駐することによって、中立主義のアメリカを戦争準備へと誘引したのである。

 国民は天皇に逆らえないのであるから、天皇が国民を守らないで誰が国民の無駄死にを止めることができるのか。 国家元首の立憲君主なら、憲法の規定は別として国家元首として正しい日本の舵取りが必要であったが、総合的に判断してその機能が働いておらず、諸事情を鑑みて不適切であったことは否めない。


 昭和天皇は戦後に、記者から広島や長崎への原爆投下についての感想を尋ねられて、戦争であるから仕方が無いという趣旨の返答をされている。

 天皇は側近の忠告に従い行動するのであるが、終戦間際には、政府、統帥部、天皇は、日本のためというのではなく、”三種の神器の安泰”や”天皇制の護持”について懸念してこれが聖断の判断であった。 広島に原爆が投下されて惨害が国民に及んだにも拘らず、統帥部や天皇は天皇の存続のために戦闘を継続させていたのであった。 アメリカは、日本が無条件降伏を受諾しないので更なる無差別爆撃を重ね、この結果更に多くの被害者が出ることになった。 統帥部、天皇は、ソ連が攻撃してこないことを一方的に楽観的な期待を抱いていたが、8月9日に長崎に原爆が投下された同日にソ連が対日攻撃を開始した事態に接して、楽観的な想定が覆されたことによって初めてポツダム宣言の無条件降伏を受諾したのであった。
 しかし、昭和天皇は、敗戦後は、アメリカ軍との交渉で天皇制を残存させることを巧妙に、したたかに成し遂げたのであった。 それは、無期限の日本の米軍従属体制の足がかりを築いたことになる。 これらの一連の経過こそが元首としての責任に当たると筆者は考える。


 愚かな指導者たちによって開始された無謀で戦略的勝算無き対米戦争であった。 資源が乏しく、産業力がまだ伴わなかった状態での日本の自存自衛ということに対して、戦わずともジリ貧になるのなら、戦って負けても同じだという論拠で戦争を開始して、結局敗戦に至り、日本国民を無駄死に追いやったのである。

 (1940/9/6)の御前会議の前日の5日に、天皇が陸海の両総長を呼び近衛陪席の下で天皇の疑問に答えることになった。 その席で天皇が、「日米で事起こらば陸軍はどれくらいの期間に片付ける確信があるか」と杉山に問うと、杉山が南洋方面だけは3ヶ月で片付けるつもりであると答え、それに対して天皇は、「汝は支那事変勃発当時の陸相であるが、当時「事変は1ヶ月位で片付く」と申したことを記憶している。然るに4ヵ年の永きに亘って未だに片付かぬではないか」 と質問し、支那は奥地が開けていて予定通り作戦で着ませんでしたと杉山が答えると、更に天皇は「支那の奥地が広いというなら、太平洋はもっと広いではないか、如何なる確信があって3ヶ月と申すか」と声高に質問されたのに対して、杉山は低頭して奉答し得なかった((参考)「近衛手記」にもとづく。「杉山メモ」の記述内容は表現が異なり、また5ヶ月と書かれている) 。 このやりとりは有名であるが、天皇が不安・不信を感じられていたことを受けて統帥部が再考することは無く、一応は平和的な外交交渉の形は作るが、天皇の覇権は軍部には及ばなかった所に問題があったことも明らかである。

 大日本帝国では、天皇が国家の元首として統治するのであるが、一般政務は国務大臣が輔弼しその責を担い、天皇は政務に関わる責任がないとする。 また、軍事面では、総理に統帥権は無く、陸海軍の参謀総長、軍令部総長がそれぞれ権力を有し、天皇の軍の統帥を代理して輔弼し天皇に責務がないとする。 即ち、戦争の場合、国家の責任者が不在で曖昧であり、失策が生じた場合には、下士官のみが国民に対してではなく、天皇に対して責めを負わされることになる。 この悪しき戦争の最高指導体制による楽観的な無責任さが、日中戦争、インドシナ半島への南方攻略及び必然的に発生する対米戦争の開戦へと向かわせ、当初の攻撃計画しか持たない日本は結局撃破され続けるようになる。 補給船が断たれる様になって占領地の兵士は応援部隊が来ない中で、死ぬまで戦わされたのであった。 一方国内の最高戦争指導部は、日本の敗戦が確実視される状態に至っても、終戦の交渉は、最後は天皇護持が無ければ総国民玉砕してまでも戦うことを議論するなどの馬鹿げた発想をしだすのである。 結局は最悪の無条件降伏を受諾し敗戦を迎える。 敗戦後は連合国による占領統治が講和条約締約まで行われた。

 サンフランシスコでの戦勝国の大多数の国との講和条約締結後、日本の主権が認められたとされて表面的には主権国家となるが、連合国によって裁かれた裁判での戦争責任の訴追を免除された昭和天皇は、講和条約締結後のアメリカとの2国間の占領統治政策に全面的に自発的に協力し、日本全土に亘るアメリカの軍事政策を自由に行うことを承認したのであった。 その後の日本は、この政策が基本的に有効であり、そのため、日本国民の人権重視より対米従属を優先させ、アメリカの言いなりに動く政府・官僚に支配されるる国家・日本を形成させることになった。

 連合国として昭和天皇の戦争犯罪に関して訴追免除が与えられたが、日本人として、ここで、昭和天皇の敗戦に関わる責任について考えることにする。

 既述したが、昭和天皇は明治天皇以来の欽定憲法で定められた国家元首であって、帝国憲法では政治や軍事に関して責任を負わないとされているが、天皇は最終的な裁可を判断する立場にあって、立憲君主なら立憲君主として国政・軍事に真剣に正しい判断で裁可を与えることがなければ立憲君主として命名されている意味が無い。 かつて、絶対的な権力を有する軍部が天皇を神として有無を言わせずに崇めて従うことを国民に強制したことに対して、少なくとも国民は処罰を恐れて従わざるを得ず、そのような強制力を行使する立場の天皇が、国民各自の生命を粗末に扱うことに対して、戦時統制下にあっても立憲君主として冷静な総合的判断が必要であったのです。 これに関して、必要な総合的な判断が為されなかったことについて考えてみる。


 日清戦争及び日露戦争で日本は幸運にも勝利した。 これに気をよくして、ロシアに対峙しながら帝国日本の中央政府の統制や天皇の裁断を得ずに関東軍が満州を占領し、更に日本軍の朝鮮派遣軍も中央政府の統制外で満州に合流する。 これらは言ってみれば謀反以外の何物でもないが、帝国日本政府及び昭和天皇は、兎に角関東軍が勝利したために、統制の秩序についての面子を損なわないように、関東軍の行為を後追いで承認したのである。

 その後の日中戦争で帝国日本は更に占領地の拡大に軍を進める。 帝国日本は日中戦争に確たる目的も無く戦争を行っていたのである。 このとき、近衛内閣は東亜新秩序の建設を掲げるが、これは東南アジアに帝国日本の覇権を拡大させる以外の何ものでもない。 東南アジア諸国も日本の戦争で輸入に頼っている物資が得られなくなり困窮することが明らかであるが、何等対処せずに、帝国日本も物資がないので東南アジアの諸国から”略奪することが戦争の大儀”であったことは明白である。 帝国日本が中国に対して拡大させた戦争状況が、アメリカとの輸出・輸入に頼るアメリカの対日姿勢を悪化させ、アメリカは、日本がアメリカの提案を受け入れないことに対する更なる制裁として在米の日本資産凍結や屑鉄・石油の輸出禁止などの経済制裁を課した。 米国による鉄その他鉱物類、石油類、その他原材料などの禁輸及び米国以外の西洋列国が管理する領地からの資源の入手が困難になることで、日本の産業・経済が直ぐに困窮状態に陥ったのである。

 帝国日本は、インドシナに侵攻するとアメリカとの太平洋戦争が回避不可能になることを覚悟していた。 しかし、この南方域侵攻については、主役となる海軍が対米戦への勝算が見込めないと戦争の回避を希望する一方、中国から北方方面の対ソ連戦のみを守備範囲に捉えていた陸軍は中国からの撤兵を考えない。 そして、陸・海軍の統帥部が一致して戦争を回避する決断を行えば戦争は回避できたのであったが、陸軍の手前、海軍のみが自ら戦争回避を持ち出すことを憚り、結局戦争指導部は本意で無い戦争開始を決断し、それを昭和天皇が裁可してしまう愚かなことをやる。 帝国日本では、御前会議で決定されてしまうと自動的に天皇が裁可されたことになり、大権を有する天皇が異議を挟まない限り、抑制することができない体制であった。 そして、南方域侵攻の開戦は、単純に言ってしまえば、帝国日本の石油の備蓄量と蘭印占領による石油の獲得量によって戦争が継続できる間に、対米戦をやってしまうという決定を行ったに過ぎなかった。


 アメリカが帝国日本に対して外圧を掛ける要求内容を帝国日本は到底受諾できないとしているが、帝国日本の条件を容認願うように外交交渉は継続するとしていた。 (1941/9/6)の御前会議で近衛内閣が交渉期限までに打開できない場合には、対米(英、蘭)開戦を決するとされていたので、交渉期限までに打開できずに決定されてしまい、近衛内閣は総辞職した。 その後、この方針に沿って東條内閣が引き継いだ。 しかし、日米の外交交渉の期限について譲歩することになり、(1941/11/1)の連絡会議で結論を出すことになっていて日米交渉の期限を(12/1)午前零時までと決定し、(1941/11/5)の御前会議では(9/6)の御前会議の再検討との題目で為され、日米交渉その他経緯を説明するも軍備の準備や戦況見込みは何も変わらずに原案が可決され、(12/1)までに日米交渉が妥結しなければ米英蘭に対して開戦することが確定した。 尚、(11/3)に統帥部が天皇に作戦計画を上奏し、天皇の下問があり、海軍の日付けを尋ねられたことに対して、永野軍令部総長が8日を予定していることを答えている(杉山メモ)が、(11/26)の大本営会議において、外相が開戦日がわからないと外交交渉が出来ないとして永野に執拗に開戦の日を教えるように迫ったために永野が開戦日の情報が漏洩しないようにしていた予定日を已む無く教えることになったようだ。 杉山メモには情報が漏れないようにかどうか不明であるが、記録として「○日だ。」という表現の記述になっている。

 (1945/12/1)の御前会議で南方攻略作戦の開戦の聖断が下った。 その直後、杉山、永野両総長が参内、上奏して侵攻作戦開始日の日時については更に慎重を期し、翌(12/2)に再び上奏して8日と決定された。 この日大本営が連合艦隊、南方軍、南海支隊、支那派遣軍に対して侵攻開始命令を発令する。 開戦日を示達し8日午前零時をもって作戦発動が可能となった。(杉山メモ)

 日本が物理的に戦争を可能とするための以下に記す条件についても合わせて見てみる必要があろう。 それらを総合して最後に再度記すことにする。 

▼帝国日本の船舶や物資輸送に関して


 当初の帝国日本の石油量の見込みでは、戦争前に石油の備蓄を拡大させていたので、戦争を継続させても軍・民間の需要量をまかなえるとしたが、実際は、戦闘による軍・民間の船舶の消滅数が当初予測数と比較して1年目で1.5倍、2年目で4倍、3年目で5倍も大きくなり(「太平洋戦争への道開戦外交史7日米開戦」三 国策再検討の盲点 海軍の勝算の問題の項掲載数値をもとに算出)、あるいは(五味川著「御前会議」55 掲載数値では)、第一次世界大戦の実態より推測した1年で80〜100万トンの船舶損耗予測に対し、連絡会議での新造船可能予測は年間40〜80万トンとし((注)年間平均60万トンの建造補充については、過去の戦例での600万トンの船腹の10%の戦時損失率をもとに60万トンの補充(杉山メモより)を見込んでいたものである。 よって、80〜100万トンの損失を想定する場合には、60万トンでは不足していることになると筆者は考える。)、3年目生産実施は160万トンに急増できたが、同書には米国戦略爆撃調査団の資料による日本船舶の損失数をもとにして、3年間で約386万トンの損耗超過となる数値が示されているように、開戦後4年目には運搬船が無く、石油の確保や物資の補給はほとんどできていなかった。 更に、日米の産業力の差は著しく、日本が開戦と共に増産するが、例えばアメリカの航空機の増産量はその日本の10倍も大きかったのである(前掲書 海軍の勝算の問題の掲載数値をもとに算出)。 戦争指導部の会議では戦争の国策遂行に関して詳細な検討が為されておらず、作文のみによる説明に終始して開戦に及んだようであるが、失敗は明らかである。 総合力で捉えれば、戦前からアメリカとの取引を行って事情通であった商社や工場関係者などからすれば、鉱物資源量と工場規模・設備の当時の状況から、日本の戦況が不利に陥るであろうことは明らかであったろう。

 これとは別に、”現情勢下に於いて帝国海軍の執るべき態度”(1941/6/5)の”物資に関する情況判断(四)燃料”の項に、戦争中の油槽船の減耗に関して、1年目、2年目は外地よりの輸送量が少なく死活問題とはならないが、3年目は大量に輸送を要するを以って相当問題なりと言及している。 また、”重要戦用資材”の項目において、特殊戦用資材の国内産出及び貯蔵額は到底予定の生産拡充及び国防計画を充足し得ず。 帝国自存の見地に於いて武力的把握をも断行せざるべからず(杉山メモをもとにした内容)。

 つまり、戦争指導部と昭和天皇の先の見通しが甘いにも拘らず容易にことを進めようとした愚かさ、国民を扇動した責任は免れない。


 (11/26)に天皇が広く重臣を会して意見を聞くことは如何かと木戸に話し、木戸が東條に伝えると、東條は責任がない者が意見を言うのは意味を有さないと反対であったが考えますと返答し、結局は(11/29)に政府と重臣(かつての総理などのポスト経験者及び枢密議長)との懇談会が開催されることになり、天皇の同席を得て重臣が意見を述べた。 このとき岡田と若槻が、造船力に限りがあって物資輸送が窮屈になるため3年後の生産は考えられない意見を述べ、また、若槻が大東亜共栄圏の確立の理想にとらわれて国力を行使することは危険であるからお考え願わ無ければなりませんと・・と話を続けようとしている折、東條が、若槻に了解してもらうためには3,4時間は要ると口を挟み、このため若槻は陳述を断念したのであった。 昭和天皇はすべての出席者の意見を述べさせた後、懸念について何等発言せずに入御なされた。 そして、船舶や航空機の生産、損耗や物資の輸送実態が計画通り実現しない場合についての対策など一切検討為されずに、作文による希望論に終始した結論のまま戦争開始に向かうのであった。 昭和天皇は自らが政府・重臣などが一致して作戦を行う必要性を強く希望していたにも拘らず、全部無視してしまったのです。


▼天皇は果たして開戦の決議を決して拒否できない立場であったのだろうか


 昭和天皇は「独白録」(終戦直後昭和21年3月〜4月に極東国際軍事裁判に備えて側近5人が聴取して整理した内容の記録)の中で、天皇は立憲君主として政府と統帥部の一致して決定した意見は、天皇として拒否はできずに認めなければならないとのことを表明されている。 次の例である。

 開戦の際東条内閣の決定を私が裁可したのは立憲政治下に於る立憲君主として已むを得ぬ事である。 若し已が好む所は裁可し、好まざる所は裁可しないとすれば、之は専織君主と何等異る所はないとする趣旨を表明されていることになっている。 また、陸海軍の兵力の極度に弱った終戦の時に於てすら無条件降伏に対し「クーデター」様のもの {(注)終戦の玉音放送を阻止しようとした兵士の事件やその他兵士の事件など} が起った位だから、若し開戦の閣議決定に対し私が「ベトー」を行ったとしたらば、一体どうなったであらうか。・・・(中略)・・・私が若し開戦の決定に対して「ベト一」したとしよう。 国内は必ず大内乱となり、私の信頼する周囲の者は殺され、私の生命も保証出来ない、それは良いとして結局狂暴な戦争が展開され、今次の戦争に数倍する悲惨事が行はれ、果ては終戦も出来兼ねる始末となり、日本は亡びる事になつたであらうと思ふ。


 しかし、ここで仮定として、開戦の決定に天皇が裁可しなかったとしよう。 その場合、当初から開戦に消極的であった海軍は総合的に判断して天皇の戦争反対の決断に従うであろう。 当時の陸軍相兼総理であった東條英機は天皇に従順であった性格からして、当時の陸軍参謀総長を説得するであろうと推測できる。 仮に陸軍の一部の部隊が参謀総長に反するとしても、援軍の輸送が無くなれば、関東軍による占領地拡大はある程度収まることになったであろうと考える。

 昭和天皇が恐れたのは、もし陸軍が天皇の命に明らかに背くことに至れば、帝国日本を統帥する天皇大権の明らかな失墜を国民に暴露してしまうことになることではないだろうか、と筆者は考える。 その結果、昭和天皇は満州への軍の独断の侵略行為を後追いで承認し、インドシナへの軍の侵略行為の決定を裁可し、アメリカへの攻撃の決定を裁可した。


 日米戦以前における内閣の組閣に関しては次のような経緯があった。 昭和天皇は日独の同盟を敬遠していたので、当時、海軍の反対派であった米内を内閣総理大臣に任命したが、陸相には畑氏に待命を授け米内を援けることにした。 しかし、畑陸相は軍部の策謀に協力して辞任することとなり、皇族の閑院宮参謀総長が畑陸相辞職勧告に捺印したとされている。 陸軍が次の陸相を選任することを拒否することによって、結局内閣が組閣できなくなり内閣総辞職に追い込まれ、日独同盟推進派の近衛文麿が次の内閣総理大臣に就任することになって天皇の意図する方向から進路がそれることになった。

 先の戦争、中国・インドシナ・南方戦線においての戦没者は約310万人、そのうちの軍人軍属などの戦没者230万人で換算した餓死者(栄養失調による死)・病死者数は140万人以上推測され(「餓死の実態」よりの数値)、また、荷役のために1941年に動員された馬の頭数は約39万頭という数値があり、1945年までの補給頭数は不明であるがこれを考慮すると更に上回る馬の犠牲があった。


 昭和天皇は自らが開戦を拒否したと仮定したら、これよりも悲惨な内戦が生じていたであろうと回想しているが、このような無駄死に以上の悲惨さは回避できたであろうと筆者は思う。 筆者には到底信じられないことである。 ここでも単純には昭和天皇に従順でない勢力の実態が明らかになって、天皇の絶対的権威が失墜するだけであったと考える。

 そのときに必要なのは、天皇の拒否権云々ではなく、御前会議前の奏上及び御前会議において、上奏内容について、軍部の思慮不足に疑問に感じていたなら、再検討や研究の追加要求を徹底させることではなかっただろうか。 戦争という国民の命を考えるとき、最早、閣議による開戦の決定に対しては天皇の手続き上、天皇の裁決において拒否権が無いとする、手続き面のことを、無謀な戦争に突き進ませて無意味な人為的な惨害を蒙った言い逃れの理由にすることはできないと言及したい。


▼昭和天皇は天皇の護持に固執して頑なにポツダム宣言の受諾を拒否し続けた。
  これにより、更なる悲劇・日本人の無駄死にを生じさせることになった


 1945年8月9日に長崎への米軍による原爆投下が実行された数日後に連合国に降伏するのであるが、その際にも、日本は、「ポツダム宣言を受諾するも天皇の国家統治の大権を変更するの要求を包含し居らざることを了解す・・・」と第三国を経由して連合国に電信文を送っているように、8月14日にそれを受諾するまで、あくまで国体護持を固執し、その受諾を拒否し続けたのであった。

 本来、天皇は国民の人命救済を考えなければならない立場であるが、国民の人命を重んじるのであれば、自らの護持に固執するのではなく、戦況その他諸状況から判断して日本が米国に対戦不可能な状況に陥っていた実態は明らかになっており、ほぼ確定的に敗戦の事実が拒否できないと理解できたこの時点で早急に連合国からの通告の受諾を表明し、連合国と停戦に向けた手続きを進めるべきであった。


 大日本帝国憲法施行の下、敗戦までの昭和天皇は絶対的な権威を有しており、国民は厳格に天皇に従順でなければならないと命令され、天皇を尊敬しない言動を発すること、あるいはそのように受け取られる等だけで、国民は有無を言わされずに処罰されたのであった。 誰も逆らえない、政府閣僚や軍部でさえも逆らえない地位にあったのである。 国民は強制的に天皇を神として崇めるように洗脳され、天皇から見れば、国民は天皇のために命を捧げるべき単なる ”物” のような存在と扱われていたのであろう。 即ち、歴史的な特権階級としての天皇に驕り以上の精神構造の何かが構築されていることは否定できないであろう。

 天皇が8月まで敗戦の受諾を拒み続けることをしなければ、米軍による日本への原爆の投下が可能でなく、原爆による惨害が回避されたのみならず、ソ連による極東地域での日本との対戦への参加ができずに、北方四島の択捉島、国後島、色丹島、歯舞群島がソ連に占領されることが回避されたであろう。 この結果、大多数の日本兵士がソ連に捕虜にされてシベリアに抑留され、過酷な労役で死亡することが発生しないことになる。 また、8月の敗戦間際の無駄死になど回避できたのである。

 これらを回避できなかったのは、全て天皇の日本国民の命の救済に対する配慮が欠けた結果によるものであり、国民の人命救済の観点より見て天皇の責任が問われることになると筆者は考える。


▼憲法改正による天皇大権の剥奪後の昭和天皇の越権行為に関して

 現在でも継続する日本人の人権が侵害される半永久的な日本の隷属を定めた取極め等を画策した昭和天皇


 日本が敗戦を迎えるに及んで、昭和天皇を取り巻く人物たちは、国民よりも天皇護持を掲げた終戦工作を行ったのである。 広島に原爆が投下された報を受けても、昭和天皇は国民についての心配より、取り巻きが国体護持に固執してポツダム宣言を受諾しないとする決定に口出ししない。 ソ連が参戦した事実を知って、この時にやっと終戦のポツダム宣言を受諾することを決断し、終戦を迎えることになった。

 その後、日本は連合国の占領下に置かれ、マッカーサー元帥は真っ先に戦争犯罪者の選出と裁判を実施すること及び日本軍の解体と新たな憲法の制定を命じ、憲法での天皇の位置づけを”天皇大権を剥奪して象徴とする”指示を与えて極東委員会が機能する前に草案の骨格及び原案内容を策定させ、日本の国会で審議させ成立させた。 日本政府は、”象徴天皇制”及び”戦争放棄”・”国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する”との内容の成分憲法を1946年11月3日に公布した。

 終戦直後においては、憲法改正前の元首の昭和天皇とアメリカが占領統治の政策などについて協議していたことは理解できる。 しかし、既に新たな日本国憲法が機能した時点からは、この時点で昭和天皇は国政に携わらないことになっているのであるから、連合国の占領国のひとつであるアメリカは、日本国政府と協議すべきである。 しかし、これを両者が無視をしているのである。 そして、昭和天皇は、もし連合国の占領統治が終焉するときが来れば、日本国の天皇に反対する勢力によって天皇制や皇族の存続が危ぶまれる事態が起きることを懸念していたと推測される中で、アメリカからイギリスやソ連が天皇について厳しい評価をしている情報が日本に与えられていたので、天皇自身を日本国民から守ってもらって天皇の存続を確立させるために昭和天皇が選択した方法は、アングロサクソン族のアメリカに無期限に日本全国に基地を設けて駐留を自主的に願い出ることであったという結論が導かれる。 そして、この巧妙なカラクリは講和条約とは別の日米2国間の協定とし、国連の集団的自衛権に基づくアメリカが日本が要請する駐留を受諾する形式をとった。 そして、この集団的自衛権の下、アメリカ軍が日本国内で軍事活動を行っても内政干渉には当たらないという根拠作りを行い正当化したのであった。 (旧日米安全保障条約 参照)

 天皇の全権の委任状を持って日米安全保障条約に調印したのは吉田総理であるが、この後、行政協定に詳細を定めたのは官僚である。 そして、日本の無期限のアメリカへの隷属化が開始されるようになったのです。 これらの大元の責任は昭和天皇であることはまず間違いないでしょう。


 吉田総理の後の総理として就任した鳩山総理は、”終戦直後のアメリカと昭和天皇のしたたかさ”の所で記したように、憲法改正を行って自衛力の増強を進めること及び周辺国との自主外交を進めようとしていて、在日米軍基地の撤去に向けて道筋をつけようとし、重光葵外相は日米安保条約の改定を提案し、日本の軍備増強による在日米軍基地の撤廃あるいは条件付き目的による駐留のみ容認する試案について調整していたのであるが、上奏の後に重光外相が望んだ当初の試案は訪米交渉からは取り下げられたのであった。 これは恐らく、重光氏が望んだ試案は、在日米軍の完全撤去に繋がるとの米国の危惧や昭和天皇による在日米軍基地の撤廃の拒絶という昭和天皇の剥奪された大権の越権行為が存在していたことはほぼ間違いないであろうと筆者は憶測する。

(2015年1月追記) 

 戦後70年が経過した2015年に於いても、アメリカ軍の日本における活動によって、日本人の基本的人権が侵害・無視され、日本の司法権がその人権侵害に対して何等関与できず、最高裁は既にアメリカ政府の意向によって左右される存在であり、日本政府は日本国民の民意に基づかず、アメリカ政府の意向に準じた政策を立案するのである。 ここには、国民主権の姿は見られない。

 2015年現在、日本の真の独立は未だに確立しておらず、民主主義政治は似非民主主義政治である。 日本国民全てが、実質的には巧妙に仕組まれたアメリカの占領政策下の隷属状態と言っても過言で無い。 これの元凶は、敗戦直後に昭和天皇が自らの護身と引き換えに互いの利益のために、昭和天皇とアメリカ軍の関係者が狡猾に画策した取引を行い、日本はアメリカが望む限り半永久的な隷属関係を守り、日本全域における占領者であるアメリカ軍による自由な基地の構築及び自由な軍事活動・訓練などが実施できる権利を定めた取極めを結んだと推測されるところにある。


 アメリカ軍は、占領政策が継続する限り、天皇制の継続を希望するのであるから、日本国民が天皇に対して万歳と言って天皇を認めている間は、アメリカ軍の日本における軍事活動が保証されていることを意味するのであると容易に推察されよう。

 2014、2015年の安倍総理は明らかに犯罪者であるが、日本の警察権をコントロール下に置き、昭和天皇が戦争責任の訴追を免れたと同じ構図が、アメリカに協力する安倍総理にも同様に働いているので訴追逃れが罷り通っているのである。

 日本の政財界の面々は、この国家権力による訴追免除などそっちのけで、経済界は金儲けに徹し、政界は政治献金を支援してくれる企業の利益のための政策を制定することに徹しているのである。 また、関係する外務・防衛官僚は、アメリカの支配体制を解消する努力をするわけでもなく、戦争と武器関連、その他これに携わることに拠り得られる恩恵に溺れて、犯罪者を擁護する方向に共謀するのである。

 彼らが日本を牛耳り、国民は愚か者であることを否定せずに、彼らが目論む金儲けの風潮に乗せられ、また、彼らは、政治家に都合よい政治がやり易くなるので、国民が政治から離れてアミューズメントなどに興じることを歓迎する。 これが日本の現状である。


 司法がアメリカに協力する自民党の政治家に対して機能していない現状、憲法無視を実行できる政治の現状から判断して、この事実は明らかに安倍独裁政治が実行されているのである。 日本は安倍総理によって種々の暴挙が実行されているが、意図的に現在の高尚な日本国憲法を無効にする暴挙であり、警察はこの件には関与できないようであるから、誰も止められない。 そして、日本国民の人格が否定された状態が正に進行中である。 

このまま放置すると、必然的に向かう未来は、アメリカの利益のために日本が貢献すること・・・アメリカの要求どおりにアメリカの戦争に協力してアメリカの戦争経費や兵士の戦死者を削減させる目的で、アメリカ兵の身代わりとなって戦場で貢献することである。 これが、今後の日本の合言葉となり、これに反対行動を起こす者は、自民党の憲法改正草案の内容に記述されている ”公益及び公の秩序”に反する者として政府からレッテルを貼られて圧力が加えられることになるであろう。


 今や独裁政治家そのものである安倍総理の姿は、かつてのナチスのヒトラー総統の独裁を想起させる。 政治家ヒトラーは民主主義政治で選出された首相であるが、その後独裁政権を掌握して対外的な強行策を実施、及びユダヤ人の大量虐殺を実行した。 一方安倍独裁総理は、アメリカ軍の飛行場建設のために、沖縄の住民の民意を無視し、住民への強圧的な”いじめ”を実行して ”嗜虐的”な快感を楽しんでいるようだ。


 この現在進行中の原因についても、昭和天皇が画策した日米安保条約及び取極めに原因があるのであり、これについても昭和天皇の責任に帰することが言及できるであろう。     (ここまで 2015年1月追記)

■ 日本軍の第二次世界大戦における戦争時の基本方針:

  陸軍兵が捕虜になる勿れ、死ぬまで戦うことを訓令し、
  中国・南方戦の戦地では兵士に物資の現地調達で極力自製自活を行うことを命じ、
  中国人捕虜の扱いについては、逃がしても、殺しても良いとの方針であった

  


▼日本兵は捕虜になることを戒め、南方作戦の兵站は現地にて調達を旨とする


 日本軍の第二次世界大戦における戦争時の基本方針のひとつに、陸軍の戦陣訓があり、捕虜になることは恥じであると戒めている。

陸軍の戦陣訓から ”第八 名を惜しむ ”
 「・・・恥(はじ)を知る者は強し。常に郷党(きょうとう)家門(かもん)の面目(めんぼく)を思ひ、愈々(いよいよ)奮励(ふんれい)して其の期待に答ふべし。生きて虜囚(りょしゅう)の辱(はずかしめ)を受けず、死して罪禍(ざいか)の汚名(おめい)を残すこと勿(なか)れ。」


 日本軍の補給計画は、中国やインドシナの陸上では、ほとんど馬によるものであった。 人間の食料計画がままならぬ状態であったときに、大量の馬への給餌及び馬の扱いに不慣れな兵士が戦闘に携わりながら馬の世話を行うことはぞんざいにならざるを得ず、馬の損失が必然的に増加する。 

 南方作戦のための兵站部隊の数は少なく、開戦時の南方参謀兵站主任は、南方作戦の兵站の基本方針を示し、”・・・現地ニ於イテ創意自製自活シ得ルモノハ原則トシテ之ニ據ルヲ旨トセリ”と、戦争しながら、食料を現地で作るあるいは調達するなど、自活しろという戦争を強いているのであった。 すなわち、戦争を継続するためには、現地の住民の物資を奪っても止むを得なくなるのです。 外地での物資の調達は極力自製自活を基本方針として命じられていたので、食料入手が困難になると、兵士は栄養不足による栄養失調やこれに付随した病気に罹患、南洋特有のマラリヤなどに罹患して死に至り、戦闘行為で死ぬのではなく、国の安易で無謀な戦争計画によって兵士を飢餓での無駄死にさせたのである。

▼中国兵の捕虜の取り扱い


 日本は、西洋人に対する戦争では比較的ジュネーブ条約に拠り戦争捕虜の扱いについては表だっては厄介な問題に発展させることは少ないと思われる。 しかし、日本は、中国戦については、あくまでも事変の延長ということにして、戦争捕虜としての扱いをとる必要性を否定しているのである。 以下の尋問調書で明らかである。

 東京裁判に提出された武藤章(支那事変発生当時、参謀本部第1部第3課長) の尋問調書(1946 年4 月16 日付)「極東国際軍事裁判速記記録第1巻」より、ハイダー氏の尋問対して武藤章被告が答えている内容のポイントを次に示す。
→ 1938 年に中国の戦争は公に”事変”として知られていますので、”中国人の捕えられたる者は俘虜として取扱われないということが決定しました。”・・・捕虜収容所はありませんでした。彼らは捕虜とはみなされず、・・・一度彼らが武器を捨て降伏すれば普通の市民として扱われ、中国軍に引き渡されると感じました。・・・彼らを北中国仮政府に引き渡す・・・その政府は蒋介石に反対・・・日本政府に好意あるもの・・
 
 つまり、陸軍は、戦争という名称を使わない支那事変では捕虜としない方針を採用。

 しかし、中国でも捕虜収容施設や捕虜の取り扱いを取り決めていた例がある。北支那方面軍の「北支那方面軍俘虜取扱ニ關スル規程」〔1941/11/20〕の例はある。 しかし、筆者はこの実施状況について把握できていない。


 藤原彰著「餓死した英霊たち」に”氷見大佐「対支那軍戦闘法ノ研究」陸軍歩兵学校1933年”から引用して、中国戦の中国兵捕虜について、ジュネーブ協定の捕虜として取り扱うことを否定している内容を書いている。

 「捕虜ハ他列国人ニ対スル如ク必ズシモ之レヲ後送監禁シテ戦局ヲ待ツヲ要セズ、特別ノ場合ノ外之ヲ現地又ハ地方ニ移シ釈放シテ可ナリ。 支那人ハ戸籍法完全ナラザルノミナラズ特ニ兵員ハ浮浪者多ク其ノ存在ヲ確認セラレアルモノ少ナキヲ以ッテ假ニ之ヲ殺害又ハ他ノ地方ニ放ツモ世間的ニ問題ナシトナルコト無シ」

 つまり、中国において、捕虜を地方に移して自由に逃げて良いといって放つことができるとしている。 しかし、再度戦線に復帰できてしまうことを許すわけでもないのであるから、捕虜の取り扱いを現地の指揮官任せにすると、中国人捕虜を殺戮することを罪とは日本軍は認定しないのであるから、自ずと手っ取り早く殺戮してしまうことになるであろうと推測できる。

 日本兵には捕虜になるなと訓示していること、及び日本兵自身の食糧事情が悪いことより、仮に中国兵を捕虜としたと仮定して、仮に捕虜集所を設けて収容して捕虜に食事を与える場合でも、日本兵より良い食事や同じ程度の食事を与えることは無いと思われる現地の情況であったから、捕虜たちを殺戮したも同然になったであろう。

 日中戦争時に中国での中国兵の捕虜についての資料が整理されていない現状から想像できることは、日本軍は、本来捕虜として人道的に対応すべきことを行わず、中国捕虜を殺戮てきたのであろう。 日本軍は中国兵を捕虜にする必要を認めていなかった。 仮に存在していたとしても、中国での捕虜収容所は非公式であって、赤十字との関連かどうか不明だが、極わずかに収容された程度と見られる。 日本の赤十字関係については軍の関与が大きく支配し、中国兵の負傷者などの救済は見捨てられていたようだ。 また、戦いながら現地での物資調達を余儀なくされているために、一般住民からの略奪など横行したことが伺え、日本兵による暴行、強姦、殺戮などが常習的に行われていたことも伺える。

■ 第二次世界大戦での日本兵の無駄死に者数:
  総数および餓死者・病死者などの数


 日中戦争の大儀が明確でなく戦地に送られた兵士たちは、兵站の十分な策が為されておらず、当初から十分な物資の補給の実施が不可能な状態が続き、物資の略奪のための戦争以外の何物でもなかった。 陸軍は対ソ戦を想定して、そのための物資を満州に搬入していたが、南方戦は海軍が担うものであると対立意識をもち、戦後まで満州に軍需物資が残された状態となったのである。

 日本人の第二次世界大戦時の戦没者は、310万人、そのうち海外での戦没者240万人、軍人・軍属・準軍属合わせた戦没者は約230万人が公表されている。(厚生労働省遺骨収集事業の説明資料(H25/8/13)並びに藤原彰著「餓死した英霊たち」* の記載資料の引用「引き上げと援護30年の歩み1967」より)。 また、シベリア抑留死亡者数は53,000人(厚生労働省推計)(平成22年版厚生労働白書)。 (下記参考比較* 参照)

 この大戦時の餓死病死者を記録した資料はほとんどない。 「餓死した英霊たち」に太平洋諸島での値の比率より推測・換算した病死・栄養失調による死者の数値として140万人程度を見積もっている。 (参考比較 「餓死した英霊たち」* :この資料ではシベリア抑留での死者はすべて、栄養失調・極寒による衰弱死・病死などとして約21,000人が見積もられている。)


■ (参考)GHQ/SCAP(General Headquarters Supreme Commander for the Allied Powers)
  連合国最高司令官総司令部 組織概要


極東委員会とGHQについて

 終戦直後は連合国最高司令官のマッカーサー元帥及び米国が日本を占領統治していた。 占領政策の取り扱い方が明確でなかったために、当初はマッカーサーが主体的に関与していたと推測される。 しかし、ソ連の強い主張により、1945(昭和20)年12月のモスクワ外相会議で、日本占領管理機構としてワシントンに極東委員会が設置され、また、東京には対日理事会が設置されることとなった。

 「・・・極東委員会は日本占領管理に関する連合国の最高政策決定機関となり、GHQもその決定に従うことになった。 とくに憲法改正問題に関して米国政府は、極東委員会の合意なくしてGHQに対する指令を発することができなくなった。 

翌年1月17日、来日中の極東委員会調査団(来日中は、前身である極東諮問委員会として活動した)はGHQ民政局との会談の席で、憲法問題についての質問を行ったが、民政局側は憲法改正についての検討は行っていないと応じた。 同月29日、マッカーサーは同調査団に対し、憲法改正については日本側に示唆を与えたものの、モスクワ宣言によりこの問題は自分の手を離れたと述べた。」

{国会図書館 日本国憲法の誕生 資料と解説 ”3-4 極東委員会の設置とGHQの会談” の中の Incoming Message to CINCAFPAC [MacArthur] from Washington (War), nr WCL 32355 [Communiqué of Moscow Conference, December 27, 1945 }より引用 


 (参考)連合国最高司令官総司令部の組織図(1946年及び1947年)を参照。

■ イラク戦争に関わる航空自衛隊のイラク派遣、日本の刑法に抵触する政府の命令の問題(再掲)

 


 イラク戦争に関わる航空自衛隊のイラク派遣、日本の刑法に抵触する政府の命令の問題


■ 法治国家日本として、イラクに派遣された航空自衛隊及び小泉、安倍、麻生、福田元総理、額賀元防衛庁長官、久間、石破、高村、浜田元防衛大臣などの刑法に抵触する命令に対する処罰(殺人ほう助相当??の刑罰)が求められる(再掲)

 


 法治国家日本として、イラクに派遣された航空自衛隊及び小泉、安倍、麻生、福田元総理、額賀元防衛庁長官、久間、石破、高村、浜田元防衛大臣などの刑法に抵触する命令に対する処罰(殺人ほう助相当??の刑罰)が求められる

 イラクに派遣された航空自衛隊員は殺人幇助の犯罪者、及び小泉、安倍、福田、麻生元総理、額賀元防衛庁長官、久間、石破、高村、浜田元防衛大臣、防衛省の担当官僚、外務その他関係者などすべて、その犯罪に関与した者は犯罪者である。 これは、名古屋高裁(民事訴訟時)における裁判において、航空自衛隊や政府が、法律違反、憲法違反の行為を行ったことを明言し、自衛隊員による有志連合国の戦闘員(当時、戦場で殺人行為を実施)を戦場に輸送しており、航空自衛隊員が有志連合国の戦闘員の行動と一体的に行動している旨を言及しており (自衛隊のイラク派兵差止等請求控訴事件:名古屋高裁(民事)判決 2008年4月17日、確定 2008年5月2日)、即ち、自衛隊員と関係者が直接的に殺人幇助の関与であることが既に証明されているのである。 政府がこのときの証拠資料を隠蔽しようが、あるいは特定秘密事項に指定して証拠の開示を拒否しようとも、裁判所によって既に証明された事実である。 よって、これに対しては日本の刑法に基づいて犯罪者として罰する手続きが開始されなければならない。 もし、これが損ねられた場合には、日本の法の支配は瓦解して存在していないことになる。 果たして状況はどうなっているのだろうか?
 
  彼ら犯罪者を罰する職務に携わる警察・検察は、政府のコントロール下に置かれて骨抜き状態であり、また、最高裁は戦後からアメリカとの隷属関係に縛られたアメリカ寄りの評定を下す旧態依然とした裁判所の体質が存続しており、三権分立の独立した権限の行使を行うことが出来る司法ではなく、機能不全を起こしており、アメリカが関わる日本国民への人権蹂躙の行政訴訟の事案に対しては、最高裁は日本国民の立場に立っていないから、日本人が提起する裁判など無意味である。

 更に、日本政府の犯罪者たちが独立国家日本、主権国家日本を放棄してアメリカ軍の占領政策を未だに継続させているように振る舞い、アメリカ従属主義に基づき、アメリカの占領政策によって日本国民の基本的人権を蹂躙している状態を継続させ、改善する努力さえ行わず、日本国民がこれに反対する行動を起こすと、弾圧してアメリカのご機嫌をとるバカを演じるのである。


  日本政府は国の安全保障に関しては、今度は、日本国民が反対行動を起こさないようにするため治安維持の関連法を強化したのである。 また、政府は、民主主義政治・法治国家の法の支配を完全に無視した態度をとり、国会の関与を経ずに、ちょうど北朝鮮や中国の採っているような独裁的な手法を用いて、まるで昭和天皇が護身と引き換えに日本がアメリカの自由になる奴隷へと変身させる約束をしたことを暴露していると言及できるとおりの行動をとって、アメリカへの隷属の忠誠心を示して機嫌をとっているのが2014年の安倍総理である。

 このことは、2014年の日米防衛協力の指針で決定しようとしている内容に明らかなとおり、将来、日本の自衛隊がアメリカ大統領の命令でアメリカの戦闘に参加する道を開くことを、2014年の安倍総理、防衛・外務省の官僚が策謀したのである。


 2014年の安倍総理を筆頭に犯罪者の集団で構成される政府が、民主的な議論と国民総体の民意を無視して独裁的に暴挙を働き、次々に発する憲法違反の軍事関連政策を決定し、その犯罪者たちを幇助する自民党議員らも共謀して、日本の民主主義政治を崩壊させた。 また、日本の正義の司法制度を失墜させてしまったのである。 日本国民は、このことを認識・理解し、対処しなければならないのです。
 


■ 2014年の一政権の政府の解釈によって、日本国憲法に書かれていない日本の限定的な集団的自衛権の行使を可能とすることを容認する閣議決定に向けて謀略を図る動き。つまり、作為的に現在の日本国憲法を無効化する謀略。 民主主義の法治国家を瓦解させず、憲法の改正という、法の支配のもと論理性と倫理性と国民の権利の尊重及び民主主義の精神の筋が通る厳正な手続きに基づかなければならない。


 「自衛隊不要」の内容に書かれた、日本国憲法の戦争放棄(戦力を保持せず・武力の行使は放棄する)と個別的自衛権及び(限定的を含む)集団的自衛権についての関連内容を参照。


日米安保条約 : 日本政府・官僚はアメリカの言いなり。日本国民の基本的人権は無視される。アメリカでは市民の権利によって阻止される飛行訓練やオスプレイの訓練なども、日本ではやり放題。日本はアメリカの奴隷。日本全国にある米軍基地、米空軍は日本の空域を最優先使用。オスプレイが日本全国を自由に飛び、又、米軍兵士の犯罪は現行犯でなければ治外法権。そのうち、日本国憲法を改悪して、戦争放棄を取り除き、日本はアメリカの戦争の子分として戦線に加わる日が来る。その結果、防衛費増大、経済悪化、国債の信用力低下、歳入の増加より国債の利払い費の増加が上回ることによる更なる負債の増加、国会議員の利権や官僚体制は温存され、そのため、国民の社会保障費の大幅削減、国民生活の荒廃、日本沈没への道筋は見えている。

日本が奴隷状態から解放されてはじめて主権国家になりえる : 日米安保条約を解約。日本の真の独立。世界の国々と独自な種々の安全保障条約の締約を目指す。
憲法で保障された日本国民の基本的人権が確実に保障されるためには、また、日本の主権国家を確立するためには、現在の日米安保条約の解約は絶対条件である。
http://www.geocities.jp/warera_tikyujin/emperor/japan_emperor.html

http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/312.html#c84

[近代史02] 中国最後の皇帝 毛沢東 _ 共産革命とは一体何であったのか? 中川隆
8. 中川隆[-7547] koaQ7Jey 2017年5月22日 06:49:32 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

あさま山荘事件 立てこもり犯の告白 〜連合赤軍45年目の新証言〜
https://www.youtube.com/watch?v=B_CfPI8ujdY
http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/537.html#c8
[近代史02] 中国最後の皇帝 毛沢東 _ 共産革命とは一体何であったのか? 中川隆
9. 中川隆[-7546] koaQ7Jey 2017年5月22日 06:53:15 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

妄想はすぐに伝染する


感応精神病とは

@ 精神病の感染

 果たして、精神病というのは伝染するものなのだろうか。
 人の心を操る寄生虫が出てくる小説(ネタバレになるのでタイトルは言えない)を読んだことがあるが、実際に見つかったという話は聞かないし、たとえ存在したとしてもそれはあくまで寄生虫病であって、「伝染性の精神病」とは言いがたいような気がする。

 実際には、たとえば梅毒のように伝染性の病気で精神症状を引き起こすものはあるけれど、純粋な精神病で細菌やウィルスによって感染する病気は存在しない。精神病者に接触しても、感染を心配する必要はないわけだ。

 しかし、だからといって精神病は伝染しない、とはいえないのである。
 精神病は確かに伝染するのである。細菌ではない。ウィルスでもない。それならなんなのか、というと「ミームによって」ということになるだろうか。

 妄想を持った精神病者Aと、親密な結びつきのある正常者Bが、あまり外界から影響を受けずに共同生活をしている場合、AからBへと妄想が感染することがあるのだ。もちろんBはまず抵抗するが、徐々に妄想を受け入れ、2人で妄想を共有することになる。これを感応精神病、またはフォリアドゥ(folie a deux)という。Folie a deuxというのはフランス語で「ふたり狂い」という意味。最初に言い出したのがフランス人なので、日本でもフランス語で「フォリアドゥ」ということが多い。もちろん妄想を共有するのは2人には限らないので、3人、4人となれば"folie a trois"、"folie a quatre"と呼ばれることになる。なんとなく気取った感じがしてイヤですね。

 AとBの間には親密な結びつきがなければならないわけで、当然ながらフォリアドゥは家族内で発生することが多いのだけど、オウム真理教などのカルト宗教の場合も、教祖を発端として多数の人に感染した感応精神病と考えることもできるし、以前書いたことのあるこっくりさんによる集団ヒステリーも広義の感応精神病に含めることもある。

この感応精神病、それほどよくあるものでもないが、昔から精神科では知られた現象で、森田療法で知られる森田正馬も1904年に「精神病の感染」という講演をしている(この講演録が日本での最初の文献)し、その後も今に至るまでいくつもの論文が発表されている。


A 宇宙語で会話する夫婦

 まずは精神医学1995年3月号に掲載されている堀端廣直らによる「Folie a deuxを呈し“宇宙語”で交話する一夫婦例」というものすごいタイトルの論文から紹介してみよう。

 鍼治療の仕事を営む夫婦の話である。

 夫婦は「温和で物静かな夫婦」とみられていたが、1986年8月中旬から、妻の方が「宇宙からの通信」を受け始めた。その内容は「病気はこうしたら治る」「宇宙から素晴らしい人がやってくる」といったものだった。また、それと同時に近所の人々によって嫌がらせをされるといった被害妄想も感じるようになった。

そして約1ヶ月後には夫も同様の被害妄想をもつようになり、宇宙からの通信を受け始めたのだという。妄想が感染したのだ。二人は治療を求める客に対して「あなたは価値のない人間だから」などといって断るようになる。昼間から戸を締め切り夜は部屋の電灯を一晩中ともして「宇宙からの使者を待つ」生活をして周囲から孤立していった。

 そして約二年後のこと。今度は夫の方から「宇宙語」と称する言葉をしゃべりはじめ、半年後には妻も同調して二人は「宇宙語」で会話するようになったのだという。近所に抗議に行ったり通行人を怒鳴り追いかけるときにも「宇宙語」を発して近所の人々を驚かすこともあった。

宇宙語は中国語やスペイン語に似た言葉のように聞こえたとのこと。子供が3人いたが、感化されることもなく宇宙語も理解できなかった。

1991年、妻が通行人に暴力をふるう行為があったので妻のみが入院。妻は、医師に対して「宇宙語を喋るのがなぜいけないのか。人間のレベルが高くなったからしゃべるのだ」と反論し、同席した夫と宇宙語で会話。しかし入院翌日からは落ち着きが見られ話も通じるようになった。

入院3週間後より夫との面会を許可したが、笑顔で落ち着いた様子で宇宙語は話さなかったという。退院してからは「あのときは自分は一生懸命だったのです。今となっては過去のことです。通らねばならない過程だったと思います」と冷静に振り返ることができたという。

 これは春日武彦『屋根裏に誰かいるんですよ。』にも紹介されている症例だが、おそらくこれは「愛」の物語だ。フォリアドゥの成立条件に「2人の親密な結びつき」がある以上、フォリアドゥの物語は、多くの場合、愛についての物語なのである。

 この症例で興味深いのは、もともとの妄想の発端は妻だったのにも関わらず、「宇宙語」を話し始めたのは夫の方からだというところ。最初妻が妄想を語り出したとき、当然夫はとまどったことだろう。その時点で病院に連れて行ったり誰かに相談したりすることもできたに違いない。しかし、結局夫はそれをせず、妻の妄想世界を受け入れる。それはつまり、二人の間にはそれほどまでに深い結びつきがあったということだ。それから二年後、夫は、世界を与えてくれた妻に対し「宇宙語」を伝え、さらに二人の世界を広げるのである。

 「宇宙語」はつまり、夫から妻へのプレゼントだったのかもしれない。


B 行者と女工

 もうひとつ、篠原大典「二人での精神病について」(1959)という古い文献に載っている事例も紹介してみよう。72歳の女行者と25歳の女工の話だ。

 まずは行者の方である。老婆は若い頃から信心に凝り、夫や子を捨てて住みこみ奉公をし、金がたまると神社仏閣を遍路するという生活を繰り返していた。いつのころからか病人をまじないし、狸がついているなどというので、昭和31年夏、I病院に入院させられた。病室の隅にお札やお守りで祭壇をつくり大声で祈り、ときどき気合いをかけたりしていた。

医師には「お稲荷さんもこの病院は嫌だといっておりますわ。いろんなことがありますが、いうと気狂いだといわれますさかい」と言っていた。

 一方、女工は18歳で母を亡くし、継母とはうまくいかず、郷里を出て工場を転々とし、苦労を重ねていた。入院1ヶ月前、3年間つきあっていた男性から別れ話を持ち出された。

その後、ほかの人が彼女には無断で男から手切れ金を取ったり、すぐあとで別の男から結婚を申し込まれるなどの事件が重なり、発病。「不動さんの滝に打たれていると自然に首が振れだし、止まらなくなりました。不動さんが私に乗り移り問答できるようになりました。故郷に帰れとお告げがあったので荷物をまとめていると、手切れ金の噂をする声が聞こえてきました」。彼女は昭和31年秋に入院した。

 1年後にこのふたりは同じ病棟で移る。すると2人はすぐさま一日中話し込み、ともに祭壇を拝み、女工は行者のお経を写すようになる。

このころ、女工は「私の病気の原因を知っていて治してくれたのです」「不思議な風が私をおさえつけもがいているときに○○さん(行者の名前)のお守りで楽になりました」と話している。

女工は、男に裏切られて以来始めて、信頼できる人に出会ったのである。このころの2人はまさに教祖と信者の関係であった。

しかしその関係は長くは続かなかった。いったんは救われたものの、行者の方が「腹の中にいる生き物がはらわたを全部食ったらおまえは死ぬ」「人を犯す霊がお前についている」などと女工を脅すようなことをいうようになり、女工は行者に不信を抱くようになる。

彼女は行者とは別に祈るようになったが、するとますます行者は怒る。結局3週間で2人は争い分かれてしまった。女工は言う。「○○さんは私を計略にかけたのです。○○さんは身寄りがないから私を治して退院させ、退院した私に引き取ってもらおうとしたのです」

 その後1ヶ月して面会させたが、語り合わずまた争うこともなかった。行者はその後も変化はなく、女工は症状が消え3ヶ月して退院、故郷に帰っていった。

 孤独な2人の、出会いと別れの物語である。


Cフォリアドゥの治療

 この例でもわかるように、実はフォリアドゥには、鉄則といってもいい非常に簡単な治療法がある。それは、2人を引き離すこと。

もちろん最初に妄想を抱いた人物(発端者)は、多くの場合入院させて薬物などによって治療する必要があるが、影響を受けて妄想を抱くようになった人物(継発者)は、発端者から引き離されただけで治ってしまうことが多いのだ。

 ただし、引き離す、という治療法は多くの場合有効だが、そうすれば絶対に治るとはいえない。

 私がまだ研修医だったころのことだ。隣の家の朝鮮人が機械で電波を送ってくる、という妄想を抱いて入院しているおばあさんの治療を先輩医師から引き継いだことがある。

「自分が治してやろう」という意気込みは精神科ではむしろ有害なことも多い、ということくらいは知っていたが、まだ駆け出しだった私には、どこかに気負いがあったのだと思う。必死に薬剤を調整してみてもいっこうに妄想は改善しない。

万策尽き果てた私が、永年同居生活を送っている兄を呼んで話をきいてみると、なんと、彼の方も「隣の家の朝鮮人からの電波」について語り出したではないか。2人は同じ妄想を共有していたのだった。

 これはフォリアドゥだ! 私は、珍しい症例に出会ったことと、そして先輩医師が気づかなかった真実にたどりついたことに興奮し、さっそく「鉄則」の治療法を試みた。兄の面会を禁止したのである。

しかしこれは逆効果だった。面会を禁止してもおばあさんの妄想はまったく改善せず、それどころか2人とも私の治療方針に不信を抱くようになり、治療はまったくうまくいかなくなってしまったのだ。

私は2人を一緒に住まわせるのはまずいと考え、兄のところ以外に退院させようと努力したのだが、2人とも態度を硬化させるばかりであった。
1.
今考えれば私の方針の間違いは明らかである。私は、妄想が残ったままであろうと、彼女を兄のところに退院させるべきであった。それが彼女の幸せであるのならば。私は「鉄則」にこだわるあまり、老人の住居侵入妄想はなかなか修正しにくいことを忘れてしまい、そして何よりも、永年2人だけで暮らしてきた兄に突然会えなくなった彼女のつらさに考えが及ばなかったのであった。


D古いタイプの感応精神病 ← 幸福の科学信者はこのケース

 続いて、古いタイプの感応精神病の例を紹介してみよう。最近の感応精神病は「宇宙語」の例のように、都会の中で孤立した家族で発生することも多いのだが、かつては圧倒的に迷信的な風土の村落で発生することが多かった。例えばこんな例がある。

 昭和29年、四国の迷信ぶかい土地の農家での話である。あるとき、父親が幻覚妄想が出現し興奮状態になった。そのさまを熱心にそばで見ていた長男は2日後、父親に盛んに話しかけていたかと思うと、次第に宗教的誇大的内容のまとまりのない興奮状態に発展し、互いに語り合い感応し合いながら原始的憑依状態を呈するに至った。

父親は妻、娘など一家のもの6人を裏山に登らせ裸にさせて祈らせ、大神の入来を待った。長男は家に残り夢幻様となって家に放火。一同は燃え崩れる我が家を見ながら一心に祈りつづけた。父親、長男以外も一種の精神病状態にあった。

悲惨な話だが、どこかゴシック・ホラーの世界を思わせないでもない。
 これがさらに拡大すると、村落全体が感染するということもある。

青木敬喜「感応現象に関する研究(第1報)」(1970)という論文に載っている例だが、これはフォリアドゥというよりむしろ、以前書いたこっくりさんの例のようなヒステリー反応とみなすのが適当かもしれない。

 昭和11年、岩手県北部にある戸数40程度の集落での話である。
 発端となったのは35歳の農家の妻Aである。昭和11年5月、夫の出稼ぎ留守中、頭痛や喉頭部の違和感を感じるようになり、また身体の方々を廻り歩くものがあるような感じがするようになった。あちこちの医者を回ったがなんともないといわれるのみで一向によくならない。

どうも変だと家人がいぶかしんでいる間に、患者はときどき「鳥が来る。白いネズミのようなものが見える」などといったり、泣いたり騒いだりするようになった。家人はこれは変だと患者の着物を見ると、動物のものらしい毛がついている。これはイズナに違いない、と12キロほと離れた町の祈祷師Kに祈祷してもらったところ、たちまち発作状態となり、さらに発作中に自分は集落の祈祷師Tのもとから来たイズナであると言い出したのである。

その後もこの患者は発作を繰り返すようになり、多いときには一日のうちに数回起こすようになった。

 さてAの近所に住む農家の妻BとCも、昭和11年5月頃から喉の違和感を覚えるようになる。12月にはBの夫がBに毛が付着しているのを発見している。BとCは例の祈祷師Kのもとを訪れ祈祷してもらったところ、祈祷中に2人は急に騒ぎ出し、「Tから来たイズナだ。Tで育ったものだ」と言い出す。

こうして昭和12年4月までの間に続々と同様の患者がこの集落に発生、ついにその数は10名にのぼった。事件は集落をあげての大騒ぎとなり、「集落は悪魔の祟りを受けた。なんとかして悪魔を滅ぼさねば集落は滅んでしまう」と不安と緊張が集落にみなぎるにいたる。

 こうしたなか、本当にTの祈祷のせいなのか確かめようじゃないか、という動きになり、昭和12年8月20日午後3時ごろ、集落の共同作業所に患者10名を集め、集落の各戸から1名ずつ、合計四十数名の男たちの立ち会いのもと、TとKのふたりの祈祷師の祈祷合戦が繰り広げられることになった。

まず疑いをかけられているTが祈祷をするが患者は何の変化も示さない。次にKが祈祷すると、約10分くらいして患者たちはほぼ一斉に異常状態となり、「Tから来たTから来た」と叫ぶもの、「お前がよこした」と激昂してつかみかかるもの、「命をとれといわれたが恨みのないものの命をとることができないからこうして苦しむのだ。苦しい苦しい」と泣き喚くもの、ものもいえず苦しげにもがいているものなど憑依状態となり、まったく収拾のつかない大騒ぎとなった。

このため、これは確かにTの仕業に違いないと集落のものは確信を抱き、Tに暴行を加え、T宅を襲って家屋を破壊した上、村八分を宣言したのである。

 さらにその約1ヶ月後のことである。集落の各戸から1人ずつ男たちが出揃ったところで副区長が「イズナが出ないようにするにはイズナ使いの家に糞便をふりかければイズナは憑くことができないという話をきいた。どうであろう」と提案した。

すると、一同は一も二もなく賛成し、そのまま四十数名が暴徒と化し、大挙してT宅に押しかけ、雨戸を叩き壊して座敷になだれ込み、糞便をかけ、Tをはじめ家族の者を殴打、重傷をおわせてしまった。
これまたものすごい事件である。ただ、「宇宙語」の家族は隣にいてもおかしくないように思えるが、こちらはわずか60年前の事件とは思えないくらい、私には縁遠く思える。

集落全体が外部から遮断された緊密な共同体だった時代だからこそ起こった事件なのだろう。こうした共同体が減ってきた今では、このような憑依型の感応精神病はほとんど見られなくなっている。


E 家庭内幻魔大戦

 さて今度はまた篠原大典「二人での精神病について」(1959)から。家庭内の騒動が、宇宙的規模での善悪の戦いにまで発展していってしまうという、興味深い物語である。

 昭和31年5月、Kという呉服商が相談のため京大精神科を訪れた。

 彼の話によれば、昭和23年に妻と長女、三女が彼と口論をしたあと家出。しばらくして帰宅したが帰宅後はことごとく彼と対立、離婚訴訟を起こした上、妻と長女は前年から二階の一室にこもり、ときどき外出して彼の悪口を言い歩くが、一見正常に見えるから始末に困るという。なお、別居中の義母も妻とは別に彼を悪者扱いしているという。

 そこでこの論文の著者らはただちに母と娘を閉鎖病棟に収容した。現在の常識からすればこれくらいのことでなぜ、と思えるが、当時はそういう時代だったのだろう。入院後も2人が協力して反抗してくるのでただちに分離したという(「鉄則」の通りである)。

 さて母子の入院後、2人の部屋からは数十冊にも及ぶ膨大なノートが発見される。そのノートには、驚くべき母子共通の妄想体系が詳細に記されていたという。その記述によればこうだ。

 宇宙外にある「大いなるもの」から一分子が月に舞い降り、さらに地球に来て母の肉体に宿った。太陽を経て地球にきた分子は長女に、ある星を経て来た分子は三女に宿った。彼女らは肉体は人間の形をしているが、魂は大いなるものの一部であり、月や太陽の守護のもとに人類を救済する使命をもち、「宇宙外魔」の援助を受けて彼女らをおびやかす悪の根源である夫Kを撃滅せねばならない!

 家庭内幻魔大戦というか、家庭内セーラームーンというか、とにかくそういう状態なのである。ここで、仮に母を月子、長女を陽子、三女を星子と呼ぶことにし(実際、論文にそう書いてあるのだ)、2人が書いた手記をもとに、この妄想体系が完成されるまでの経過をたどってみる(以下斜体の部分は手記の記述による)。
Kは苦労人で丁稚奉公のあと、月子と見合い結婚すると暖簾をわけてもらい東京で呉服店を開いた。一方月子は貿易商の長女で甘やかされて育ったせいもあり、派手でだらしなく浪費癖があり、夫とは常に対立していた。2人の間には4人の子どもが生まれる。長女陽子、長男、次女、三女星子の4人である。

 長女陽子は自然が好きな子どもだったが、人間は嫌いで、幼稚園の頃は太陽の絵ばかり描いていた。「父は些細なことで怒り赤鬼のようになって母を叩き、耐えている母をみて母の尊いこと」を知った。

父と母の争いにまきこまれ、成績があがらず落胆し、学校も家庭も憎み、「よく裏庭に出て月や星を仰いで」いた。5年生のときにH市に疎開、終戦までの1年間は父のいない楽しい生活を送ったが、終戦後父もH市で商売を始め、再び母との争いに巻き込まれることになった。

 しかも、中学から高校にかけては父の命令で、妹たちとは別に祖母のいる離れで寝なければならなかった。祖母は向かい合っていても何を考えているかわからない人で、「父が悪事を企んでいる」と真剣な顔で陽子に告げるのであった。

この祖母も分裂病だったと思われる。陽子の手記によれば「父から物質的恩恵を受けながら父を愛せませんでした。そのことを深刻に苦しみましたが、誰も理解してくれませんでした。知らず知らず孤独を好み、しかし一方では自分が頼りなく誰かに頼らねば生きていられませんでした」。そして高校1年のときある事件が起き、それ以来彼女ははっきりと父を敵とみなすようになるのである。

 その事件については陽子の母月子の手記をもとに見ていこう。

 昭和25年、月子と陽子はKの弟の家で軽い食中毒を起こす。このとき月子の心に最初の疑惑が生じる。

昭和27年、月子は夫の甥が陽子の部屋に無断ではいるのを発見し、夫に告げるが「夫は全然取り合わないのである。私は夫の仮面を見たような気がした」。
昭和28年1月、陽子は腎臓疾患にかかり、月子は離れで陽子を看病するが、Kが離れに出入りしたあとは必ず容態が悪化することに気づいた。

「ここに至っては夫が陽子に危害を加えていることは明らかである。私は夫と甥に警戒の目を向けた。家の中は自ら疑心暗鬼、一家をなさず私と陽子対夫と甥の目に見えない対立が生じ、間に入ったほかの子どもたちはおろおろするばかりである」。

長男は中毒事件までは母についていたが以後父に従い、次女は最初から父の側、三女星子はほとんど母についていたが、終始母に批判的であったという。

 28年3月、月子は飼い犬のえさのことで夫とひどい口論をしたときに夫に「何か一種の妖気を感じた。私は今までの夫にないものを見たのだ。以後奇怪な事件は連続して起こっていった。私たちは身体に異常を感ずるが、くやしいことにその根源を科学的に実証できなかった。しかし害を加えられるところにとどまることはできない」

 彼女たち3人は家を出て警察などに訴えまわり、3ヶ月後に帰宅した。

「家に帰ると陽子は身体がしびれて動けぬという。奇怪だ。しかしある夜、私はその正体の一部を見た。私が陽子を看病していると、といっても病気ではない。見守っていると、はなれとの境目の板塀の節穴からさっと私たちに向かって青白い閃光が走った。私も陽子もしびれるような異常を感じた。相手は見えざる敵である。あるときは右隣、あるときは左隣から来た」

 やがて29年になる。「私は陽子を連れて二階に引きこもることにした。疑いを持った人とともに生活することは無意味だからである。そしてこの不可解な事件をどう解決するかということに専念した」

 家出前後の事情は娘陽子の手記にも書かれている。

「腎臓炎になってから不思議なことが次々と起こり、布団が非常に重く感じられ、時計の音が大きく響きました」

「父が薬を飲ませたとき、味が妙だと思いましたが、あとで毒を入れられたのでそれで病気が治らなかったのだとわかりました」

「父に殺されるといったのは私で、家を出ようといったのは母です」
「隣の家から光線が出て2人とも気持ちが悪くなったこともあります」

「H先生(遠縁にあたる絵の先生で、彼女の片想いの対象)に何度も危険を訴え、殺されたら裁判所に訴えてくれと頼みました」。

笑っちゃいけないのだが、月子の手記がなんだか妙にB級ホラーサスペンスタッチなのがおかしい。母子と父の戦いはいったいどうなるのか。

 昭和29年になると、母月子と長女陽子は2人で2階で暮らすようになる。陽子の手記によるとこうだ。

「母と2階で生活し、父が来ると追い返し塩を撒きました」

「私が買い物に出て家の周りのことを母に伝え、対策を考えてはノートで敵を攻撃しました」

 「ノートで敵を攻撃」というのがどういうことかというと、つまり呪文による攻撃なのである。母のノートには「神不可抗、我等と敵魔外魔との反発源を白光通像の中へ密着入せよ」などとあり、娘のノートには

「さしもかたき暗黒の魔星、四方に砕けて、たちまち無くなれり。彼方より尊き神の御光、仰げ白光たえなる神を」とあった。

また、「敵撃滅敵撃滅敵撃滅……」という呪術的文句も延々と繰り返されていたという。ここにきて、事態は家庭内呪術戦争の様相を呈する。

 昭和30年、ついに2人は「大いなるもの」と接触する。

「『ご自身の世界に一度顔を出してください』と太陽から聞こえたり、大いなるものから『来たければおいで』と知らせてくれました。

体がしびれたとき、目を閉じるとダイヤモンドのようにきらきら光るものが見え、母に話したら大いなるものだといいました」。
きのう書いたとおり、困り果てた父親が精神科を訪れたのが昭和31年5月。そして2人は入院することになる。

入院3日目より陽子は「壁の後ろから父に命令されたものが電波をかける」と訴え、母の名を叫びながらノートにも

「お母さんお月さんはありますね」

「お母さんを離れては私はありません」

「お母さんの心は私の心、一心同体とお母さんは言いましたね」

などと書いた。母と会わせると抱き合って

「月と太陽が……あいつと宇宙外魔が……」と語り合っていた。

 入院第1週から月子は「私の伝記」を書き始める。これが今まで引用してきた手記である。

 第2週、娘は

「新しい素晴らしい世界ができる。その主となるのは私」

「地球も宇宙も月も捨ててしまう」

「月も太陽も出ない。宇宙を逆転させて、しめたといったのは誰だ」

と緊張病性興奮をきたし、父と面会させると

「あれは亡霊です人間ではありません」と逃げ出した。

主治医はつとめて妄想を肯定するように対応したが、すると彼女は主治医とH先生(きのうの記述にも出てきた、陽子が片想いしている絵の先生である)を人物誤認し、
「太陽は自由だった。太陽に飛んでいきたい。しかし地上にも幸福はある。それはH先生」

と書いている。この頃から興奮は鎮まり、第3週から手記を書き始めている。

 母の症状はなかなか改善しなかったが、第6週には娘は父の住む家に外泊、父は案外やさしい人だといい、逆に母を説得さえするようになった。「入院はいやだったが、病気が治りかえって自由になった」と書いている。第8週に母はなんら改善されずに退院。第10週に娘も母と別居し父と暮らす約束で退院した。

 しかし、話はここでは終わらない。陽子は1ヶ月ほど父と生活したが、H市の母のもとに手伝いに行ったのをきっかけに、ふたたび母と二階の一室で暮らすようになる。ときどき帰る父と母の緊張、H先生への恋を母に禁止されたことなどが誘引となり、10ヶ月後、再び陽子の症状は悪化してしまう。

 昭和32年4月、陽子は京都にH先生に似ているというある俳優の撮影を見に来ていたが、その俳優が殺されるシーンになると不安になり、ハンドバッグから持ち物を出し、次々と太陽にすかし池に投げ込んだ。かけつけた父を罵りますます興奮するので、主治医が呼ばれて行った。

「よい月が出ているから安心しなさい」と主治医が言うと一応鎮まり、

「二次元と三次元の世界のどちらを選ぶべきですか」と質問したという。

 かくして陽子は再入院。第1週には

「人間なんか信用できないから地球に未練はない。あの汚らわしいやつ。人間のできそこない、あいつは絶対に許されない。神でもないのに神のつもりでいるのだ。あいつは物質的恩恵を与えたつもりでいるけれど、太陽によって成り立った物質はあいつのものとはいわせぬ」

「私の元の世界は宇宙の外にある。お母さんが帰らなければ私だけH先生を連れて帰ってしまう」

などと話していたが、2週目以降はやや現実的になり、母親と離れることの不安やH先生への思いを語るようになっていった。
入院2ヶ月後にLSDを服用させて妄想を発現させたところ(驚くべきことに、昔はそういう治療法があったのである)、1時間後強迫的に笑い出し、
「ケセラ・セラの歌は私がお母さんに頼っていたことに対する警告だと思います。お母さんを捨ててH先生と結婚します」

といい、2、3時間後には「先生! オールマイティになってください」と主治医に寄りかかる。一人で立たないといけないと突き放すと不安がつのり

「空に飛びたい。元の世界に帰る」と机の上に乗って飛ぼうとする。

しかし飛べずに興奮し始め、

「過去も現在もなくなってしまえ」

と叫びながら主治医にH先生になってくれと懇願する。主治医がうなずくと次第に静まっていったという。

 念のため言っておくが、これは今じゃとても考えられない荒っぽい治療法である。 ともかく、入院4ヶ月目に陽子は退院。以来京都で父と暮らし洋裁学校に通うようになったという。

 論文の著者はこう結んでいる。「母からH先生へ、そして主治医へ、退院の頃には主治医から父へと陽子の依存性は次々と移され、その程度も弱まり遂には精神的独立を決意するに至っている。かくて主治医を通じて父との新しい人間的結合を生じ、母から分離したのである」。

 つまり主治医は、陽子の分離不安をいったん自分で引き受けることによって治療を成功させたわけなのだけど、これも下手をすれば主治医が妄想に取りこまれないとも限らないわけで、けっこう危険を伴なう治療法だと思うんだけどなあ。ま、結果よければすべてよしですが。


F フォリアドゥと家族


 さて最後にちょっと違った視点からフォリアドゥを見てみよう。共同生活をしている家族などの中で狂気が伝染していくというのは、確かに気味の悪い現象ではあるのだけれど、ある意味、感染して同じ狂気を共有するようになった人は幸せといえよう。

抵抗をやめて吸血鬼(or屍鬼orボディスナッチャーorボーグ)になってしまえば楽になるのと同じようなものだ。

 それでは、狂うことができなかった家族はどうなるのだろう。
 家族を正気に戻すために戦う? 家族を捨てて逃げる? 

映画ならともかく、現実にはどちらもよほどの覚悟がないとできそうにない。それに、もし、戦うことも逃げることもできない無力な子どもだとしたら? 

家族は狂気を共有することを強要するだろう。暴力も振るうかもしれない。狂うこともできない子どもは家族からの虐待に耐えつつ、ただひとり孤立するほかあるまい。狂気に陥っている集団の中では、正気を保っている人物こそが狂人なのである。

 これは、狂気に感染した家族よりもはるかに悲惨なんじゃないだろうか。しかし、どういうわけか、これまでの文献は、感染した家族には興味を示すのに、狂気に陥らなかった家族についてはほとんど触れていない。「宇宙語」の論文でも、感染しなかった子どものことはほとんど書かれていないし、「家庭内幻魔大戦」の論文でもそうだ。無視しているといってもいいくらいである。

 このへん、精神医学という学問の偏りがよく現れていますね。派手な精神病症状には興味を示すくせに、狂気を耐え忍んできた人の心にはまったく無関心。今でこそPTSDなどが話題になってきているけれど、つい最近までの精神医学はこんな具合だったのだ。
フォリアドゥそのものではなく「狂えなかった家族」に焦点をあてた文献はあまりないのだが、それでも皆無というわけではない。酒井充らによる『いわゆる被虐待児症候群の事例化』(社会精神医学1987年12月)という論文から事例を引いてみる。

発端者は母親であったらしく、結婚前の18歳ごろから

「近所の人たちが自分のことをバカにして笑っている」

とくってかかるなどの行動があったという。21歳で結婚するが、しだいに夫も妄想を共有するようになり、次男Kが生まれた頃には、夫婦そろって近隣といざこざを起こし転居を繰り返していた。

 次男のKは4歳のときに幼稚園に入園したが、両親はKが保母に不当にいじめられているという被害妄想を抱き、中途退園させてしまう。またその頃父から「家族は家族だけでやっていくから、もう二度と外の人とは遊ぶな」と言われ、子どもたちは外出を禁じられるようになる。

 6歳でKは小学校に入学するが、やはり父は担任の家に電話してどなりつけたり、教育委員会に抗議に行ったりしていた。まもなく両親はKの登校を禁止。Kが登校しようとすると、両親、ときには兄も加わってベルトで鞭打つ、金槌で殴りつける、煙草の火を押しつける、鉄パイプで眼を突くなどの身体的虐待が加えられた。そのため、小学3年生以降はほとんど学校に出席できなくなった。

 他の兄弟は親に従ったがKだけは抵抗したため、Kは親の言うことを聞かない子として、兄に行動を監視され、他の家族員から仲間はずれにされていた。Kは自宅内で一人で教科書や本を読みながら過ごすようになる。

12歳、中学校に進学したが一日も出席できず、学校から自宅に届けられた教科書で勉強し、父に命じられて自宅の敷地内の草取りをしたり、自宅内で飼っている豚の世話をしたりしていた。

この頃から、両親の近隣に対する被害妄想はますます強くなり、両親は自宅周囲をトタン板で囲い、月に一、二度のリアカーでの買い出し以外外出をしなくなる。

外出のときには両親はカメラやテープレコーダーを持ち歩き、「いやがらせの証拠」を探していたという。その際にもKは外出を許されず、父から訪問者の声の録音を命じられていた。

 15歳ごろより、Kはマンガ家になりたいと思うようになり、マンガの添削教育を受け始める。しかし両親は「マンガなど描くのはやめろ。豚の世話をしろ」と反対し、Kの描いたマンガを破き、届いた郵便物を焼き捨てる。反抗すると、両親はKに暴力を加えた。

Kは両親の妨害を避けるため、自宅の隅に家具やガラクタを積み上げて「バリケード」を築き、その中に閉じこもってマンガを描くようになった。Kの態度に父は逆上、バリケードに灯油をぶちまけて火をつけ、自宅は全焼、Kは右半身に火傷を負い、翌日外科病院に入院した。

 入院したKは病院で植皮術を受ける。しかし、手術痕の回復に従い、問題行動が始まった。看護婦の体に触る、夜間徘徊して眠らない、注射・服薬を拒否するなどの行動を繰り返し、病院側から治療半ばにして退院させられてしまう。

病院は通院治療を勧めたが、父は「一旦家から離れた者は家族ではない」といって、Kを父の信奉する宗教施設に預けた。

しかしKはそこでも問題行動を起こし、自宅に帰された。両親はやむなくKを家に置くことを許したが、やはり自宅外への外出を禁じたため、Kは再びバリケード内にこもった生活を続けることになった。

痛ましい話である。Kにとってはまさに地獄のような家だったに違いない。15歳で入院し、家から離れたときになぜきちんと助けを求めなかったのかと不思議に思う人もいるかもしれないが、それは無理な話だろう。

それまで家族以外との接触がほとんどなかったKには、他者とうまくコミュニケーションをとることができなかったのだろう。

 さてこのあと、Kは意外な方法で地獄からの脱出を図る。

17歳頃になると、Kは両親が話しかけても「あなたは誰でしゅか」などと幼児語しか話さなくなり、昼夜かまわず奇声を発するようになった。

また布団の上や鍋の中に大小便をしたり、糞尿を身体をなすりつけて転げまわるなどの異常行動が徐々に激しくなり、両親も対応に困り、翌年11月、救急車で精神病院に入院することになった。

 入院したKは、主治医の質問も待たず一方的に喋りだし、

「親から離れて入院できたのは本当にラッキーでした。でも僕は本当のことは言いません。狂気を装っているんです。催眠療法してもだめでしょう」

とうれしそうな表情で話した。入院前の異常行動については

「親が鉄パイプで殴ったり、僕のものを燃やしたりするのが鬱積して、精神病の方へ出ちゃったんです」

「虐待ばかりで学校へも行かせてくれず、訴訟ばかりしている親に反抗して、家から脱出したいと思って、親の方から僕を嫌いにさせようとして狂うふりをしたんです」という。

また「これは父にやられた、ここは母にやられた」と体中の傷痕や火傷痕についてしきりに説明した。
病棟では他の患者や看護婦に一方的に話しかけ、苦情が出るほどだった。また自分の要求が通らないと大声でわめきちらし、逆に強く注意されるとその場で土下座して謝ったりと、周囲の人たちとどのように接したらよいのかわからない様子だった。

 両親への憎悪は強く、「もう自宅には戻りたくない。親戚に連絡して引き取ってもらいたい」と要求。入院が長引くにつれ、

「自分の親は被害妄想狂です。だから僕ではなく親のほうを入院させて下さい」と攻撃的な口調で退院を要求した。

 一方両親は、入院時「一生退院させない」と言って面会にも現れなかったが、月に2、3回の手紙は必ず送って来た。

Kは両親が「被害妄想狂」である証拠として、主治医に手紙の一部を見せた。手紙は、警察や近隣、福祉事務所などへの被害的内容が主で、当初は病院に対して好意的だったが、徐々に

「病院も警察とグルになって一家をバラバラにしようとしている」

と被害妄想の対象になっていった。そして、それとともにしだいにKの退院を認めてもいいとも書くようになっていった。

 翌年7月、突然父が病院を訪れ、Kを自宅に引き取りたいと申し入れ、即日退院となった。その後もKは以前のように自宅に閉じこもった生活を続けているようだが詳細は不明だという。
こうして、Kは結局地獄の家に帰ってしまうのである。おいおい、そりゃないだろ、と思うのは私だけではないはずだ。

 Kが本当に狂気に陥っていたのか、それとも本人の言う通り狂気を演じていたのか、この論文でははっきりとした結論は出していない。

それでも、Kは、両親の狂気に対して、それを上回る狂気という奇策によって脱出を図り、必死に助けを求めてきたわけだ。そんなKを、父親に言われるままにあっけなく自宅に引き取らせてしまっていいんだろうか。いくらなんでもこの結末はないだろう。

 確かにこの患者は未成年でもあることだし、普通は親が退院させたいと言えば、法的には退院させるほかはない。たとえ親の方がおかしいと思おうが、この両親を無理矢理入院させるわけにはいかない。でも、このような場合には何かほかの方法があったんじゃないかなあ(例えば親戚に介入してもらうとか)。

 この論文は、「今後はさらに、本事例児のみならず、他の兄弟の発育についても、慎重に経過を追う必要があると思われる」と結ばれているのだが、本当にそれだけでいいのか?
 その後この家族がどうなったのか、気になって仕方がないのだが、残念ながら続報は発表されていない。
http://homepage3.nifty.com/kazano/folie.html

http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/537.html#c9

[リバイバル3] 「住宅は資産」という幻想で誰があなたをカモにするのか? 中川隆
90. 中川隆[-7545] koaQ7Jey 2017年5月22日 07:12:43 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

【実践大家コラム】得意満面の自称“勝ち組大家”が消えた理由

勝っているつもりが大間違い キャッシュフローのからくりにだまされるな
ものぐさ大家|2017.5.21|

不動産投資が難しいなと感じる要因の一つが、「勝ち負けがわかりにくい」という部分です

物件を購入後、毎月の家賃収入と納税を含めた経費支出を経て、最終的に売却するまで、儲かったのか損をしたのかは確定できません

損益確定のキーとなる売却にしても、売れるまでに相当の時間がかかったり、押したり引いたりの交渉が入ったりすることは珍しくなく、そもそも条件によっては「売れない」ということすらありえます

株式投資であれば、激しい値動きはあるものの、「今売ればいくらになるか」ということははっきりしています

そして、よほど流動性の小さな小型株でない限り、すぐに売却することが可能です(暴落してストップ安になった場合などは別ですが)

そんな不動産投資の難しさを改めて痛感させられたのが、前回書いたある不動産投資家(Aさん)の退場劇でした

事業資金捻出のために不動産売却→不動産投資撤退へ

前回書いた通り、Aさんは、本業の事業資金を捻出するため、急遽所有不動産を売却することになり、結果的にすべての所有物件を売却したといいます

それまでの所有棟数自慢、勝ち組発言にもかかわらず、「もう不動産に手を出さない」といった無念のコメントを残しての不動産投資撤退でした

「儲かって仕方ない」と豪語していたAさんが撤退するはめになった背景には、本当の意味での儲けがわかりにくい不動産投資の怖さがありました

キャッシュフロー重視の投資手法

以前、Aさんから聞いた自慢話を思い返してみると、収益不動産への融資に積極的な一部の地銀やノンバンクなどから35年や30年といった長期融資をオーバーローンやフルローンで受け、次々に物件を買い増していくというのがその投資手法でした

当時、懇親会の席で得々と語っておられたのを私も隅っこで聞いていたことを覚えています

融資期間を長期間とれば、毎月の返済額は少なくなるため、キャッシュフローは増加し、毎月の手残りは潤沢になります

オーバーローンやフルローンの融資を受けることができれば、手元の現金を温存することができ、次の投資がやりやすくなります

規模拡大には王道的な投資方法ですが、大きな欠点があります

それは、元本がなかなか減らないことです

長期だけど高金利な融資

簡単にオーバーローンやフルローンを長期で出してくれるというからには、金利面ではあまり良い条件が得られないのが普通です

元利金等で融資を受け、かつ金利が高い場合、返済初期段階では元本はなかなか減りません

長期間保有するのであれば、それほど大きな問題にならず、むしろ、経費として処理できる金利充当分が多いほうが税引き後の手残りは有利になるとも言えます(後々、デッドクロスが生じる恐れと言った話は、とりあえずおいておきます)

しかし、予定外に早期売却を迫られた場合、元本が減っていないことは大きな足かせとなります

売却価格よりも残債のほうが多く、買い手から受け取ったお金に追加して支払わなければ、返済しきらない=ローンが残るために売却自体ができない、という事態になりかねません

さらに、売却益が出たかどうかは、減価償却分を差し引いた「簿価」と、「売却価格」の差で計算することも、状況によってはマイナスに働きかねません

たとえば、耐用年数22年の木造物件を35年ローンで入手している場合には、売却価格が残債より安い(=手元に現金は残らない)のに、簿価よりは高いということになりかねません

残債は35年かけて減るのに、簿価は22年で減るからです(元値は当然違いますが)

簿価より売却価格が高ければ、譲渡益が発生したとみなされて、納税(個人であれば譲渡税、法人であれば利益に対する法人税等)が必要となります

泣き面に蜂です

キャッシュフローを重視した元本の減らない投資は、想定外の短期売却で大損しかねない

Aさんのやっていたキャッシュフロー重視の投資は、長期間続けるのであればリスクも低く、安定的な手法といえます

私自身、現金投資や、短期融資での高利回り物件投資などと組み合わせつつも、このキャッシュフロー重視の「長期、低金利、低利回り投資」を中心に据えています

しかし、長期投資のつもりだったのが、なんらかの理由でごく短期で手仕舞いをするはめになると、悲劇的な結果となりかねません

具体的理由までは知りませんが、本業で急きょ資金が必要になり、不動産の売却を迫られたというAさんは、まさにその悲劇にはまったと言えます

積み上げたキャッシュフロー+売却額が、残債を大幅に上回ることが確信できるまでは、いくら毎月、毎年のキャッシュフローが多額に得られようとも、安全とは言えません

キャッシュフローを儲けだと思って使うと後でしっぺ返しが・・・

今、手にした現金は本当の意味での儲けと言えるのか、それとも借金が形を変えたものだったり、それまで投下した自己資金が形を変えて戻ってきているだけなのかを見極め、使って良い金なのかどうかをしっかり考える必要があります

借りた金が形を変えて手元に来ているだけなのに、それを純粋な儲けと勘違いして散財していれば、より危険度は増します
http://www.rakumachi.jp/news/practical/205434
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/615.html#c90

[リバイバル3] 「住宅は資産」という幻想で誰があなたをカモにするのか? 中川隆
91. 中川隆[-7544] koaQ7Jey 2017年5月22日 07:15:46 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

【実践大家コラム】あんなに自慢してたのに退場した投資家さん

勝っているつもりが、実はそうではなかった? 自称”勝ち組投資家”の末路
ものぐさ大家|2017.5.20|


大家の会といった集まりで懇親会となった時、ちょくちょくいらっしゃるのが「自慢好き」な方です

所有する物件数の自慢や、オーバーローン自慢などがよくあるパターンです

自慢するほど成功しているということなので、勉強になる部分があればと耳を傾けるようにしているのですが、いつのまにかご子息の通っている学校の自慢なんかになってくると、「これっていったい何の会だったっけ?」と思うことがあります

先日、とある大家さんの集まりで耳にしたのが、その種の自慢好きな方の話でした

といっても、何度も聞いたその方の自慢話ではなく、「あの人、最近見ないよね」という話です

いつの間にそんなことに?

とある話から、その方(仮にAさんとします)について「最近顔を見ないなぁ」「どうしてるんでしょうね」といった話になったところ、参加者の一人(Bさん)が苦笑いしながら教えてくれました

「たぶん、Aさんはこの会にはもう来ないと思いますよ。不動産投資やめちゃったらしいから」

それを聞いた一同はビックリ

なぜなら、「不動産投資なんて、こんなに簡単で、しかも手間いらずなのに、なぜみんなやらないのかわからない」「家賃が毎月ドンドン入ってくるので、2ヶ月に1度は海外へ買い物旅行に行っている」などと言っていたのを、それぞれが様々な場で聞いていたからです

「やめちゃったって、もう十分儲かったのでやめたということ?それとも・・・」

そんな質問にBさんは「いや、かなり痛い目に遭ったみたい。『もう不動産になんて手を出さない』と言っていたから」と言います

一同、さらにビックリです

本業をカバーするつもりが、本末転倒した結果・・・

Bさんから話を聞くうちに、どうしてそうなったのかがおぼろげながらわかってきました

Aさんは、ご商売をされながら不動産投資に取り組んでおられました

もともとは、収入を複数化することで安定性を高めようと、不動産投資を始めたとか

しかし、やっていくうちに不動産投資ののめりこみ、次々と物件を手に入れていきました

いつの間にか、本業だったはずの商売での収入よりも、家賃収入のほうが多くなり、冒頭に書いたような、得意満面の発言につながったようです

しかし、その後、本業のほうで資金が必要となったことで、歯車が狂っていきます

急な売却打診

あるとき、Bさんは、Aさんから突然電話をもらいました

用件は、「私の所有する物件を買わないか」でした

メールで物件資料を送ってもらい、あれこれと検討したBさんは、「それほど安くもない値段での打診だったため、言葉を濁してはぐらかした」と言います

その頃、Aさんは所有物件のいくつかを売ろうと、Bさんも含めて大家仲間に連絡をとっていたようで、資産が潤沢な一部の大家さんの間では「Aさん物件」はうわさになっていたといいます

購入に乗り気ではないことをやんわりとにおわせたBさんでしたが、しばらくして再びAさんから連絡が入ります

詳細は省きますが、「本業でどうしても現金が必要なため、安くするので急いで買ってほしい」といった趣旨で、かなり焦っているようだったといいます

難航した売却

Bさんも含めて、何人もの投資家に話をもっていったものの、なかなか買い手が見つからなかったAさんの物件

いつの間にか、レインズにも掲載されていました

広範囲に買い手を探さないと売れない状況になったことを示しています

売れない理由は単純

“高いから”でした

「Aさんは『安くするから』と言いつつ、普通にネットに掲載されている物件とほとんど変わらない値段までしか指値に応じてくれない。よくよく聞くと、売却額からローン残債を支払い、調達すべき金額を乗っけるとその値段になるとかで『この値段じゃないと意味がないんだ』と泣き落としに近い説得を受けた」とBさんは振り返ります

泣き落としに訴えられたからと言っても、Bさんも他の大家さんも投資家ですから、そう簡単に応じるわけがありません

最終的に安値で売却するはめに

Bさんが後で聞いた話では、Aさんは結局、最初に言っていた値段よりもかなり安い額で複数の物件を売却し(それでも、Bさんの購入目線には届かない値段だったため、Bさんは見送ったそうですが)、その後、時間をかけて所有不動産をほぼすべて処分したそうです

すべて売った後、仲介業者さんに「もう不動産には手を出さない」とこぼしたいたといいます

自慢するほど儲かっていたはずなのに、なぜそんなことに?

以前、「儲かって仕方がない」といった趣旨の自慢話を聞かされていた側からすると、なぜそんなことになったのか首をひねってしまいます

なにしろAさんが口癖のように言っていたせりふが「俺たち(大家)は勝ち組だ」というものでした

当時、不動産投資を始めたばかりだった私は、自慢話を素直に受け止めて「すごい人なんだなぁ」などと無邪気に思っていました(苦笑)

今から考えると、「儲かっている。勝っている」というのはAさんの錯覚で、融資で得た資金を儲けと勘違いしていたのではないかと思います
http://www.rakumachi.jp/news/practical/205373
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/615.html#c91

[リバイバル3] 「住宅は資産」という幻想で誰があなたをカモにするのか? 中川隆
92. 中川隆[-7543] koaQ7Jey 2017年5月22日 07:20:29 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

【実践大家コラム】ひっそりと退場していく“自称・成功大家さん” 自慢話だけを残して消えていく人たち

だから不動産投資は怖い 成功話ばかりが流布する原因はこれです
ものぐさ大家|2017.2.21|

不動産投資ではみんな成功している?!

書店に平積みされている不動産投資のハウツー本や、不動産投資ブログを読むと、不動産を巡る様々なパターンの成功話に触れることができます

・ほとんど資産がない状態からフルローンを組み、比較的短期間で多数の収益物件を手に入れて、大きなキャッシュフローを手にした人

・コツコツ貯めたお金を頭金に入れ、政府系金融機関などから融資を受けることで、高利回りの築古アパートを手に入れ、管理に苦労しながらも高い利回りを維持している人

・数十万円から100万円前後のボロ戸建てを手に入れ、残置物を自分で撤去したり、DIYで再生したりして低コストで入居者付け、高利回りのお宝物件に生まれ変わらせて高値で売却した人

などなど。。。

ぱっと思いつくだけでもそれぐらいはありますし、目の付け所や細かな工夫まで入れると、千差万別でしょう

こんなやり方、あんなやり方と、手法も考え方も様々です

それほど、今の不動産投資は、チャンスがあると言えます

成功話がこれほど並ぶ理由

これらの成功例は枚挙にいとまがありませんが、失敗例というのは、なかなか具体的には出てきません

体験談として「最初に買った物件は失敗だった」といった記述はありますが、その後、別物件でリカバリーを果たしたという話がほとんどです

あたりまえのことですが、失敗した人は本を出したりブログを書いたりしません

取り引き業者や大家仲間にも、積極的には失敗したことを伝えず、そっと立ち去ることがほとんどです

その結果、「成功している話」、いや、正確に言うと「成功していると本人が思っている話」が、情報として世間にばらまかれているのが現状です

成功していたはずのあの人が・・・

大家の会といったものに出ていると、「最近、●●さん見ないね」という会話が時折交わされます

以前、ある大家の会の懇親会でそんな話になったことがあります

その場では、それ以上話題にならなかったのですが、帰りの電車でその方と親しかった人がぼそっと「●●さんは手痛い失敗して今必死で所有物件売っているらしい。そっとしとくほうがよさそう」と漏らし、一同黙り込んだことがあります

社交的で明るく、羽振りもよかった●●さんは、いつも場の中心となっているような人だっただけに、大好きだった懇親会の席にも顔を出さないということは、かなり大きな失敗なのでしょう

それからずいぶんたちますが、いまだ●●さんは姿を見せませんし、その後の話も聞こえてきません

親しい人は知っているのかもしれませんが、もちろん、漏らす話でもありません

不動産投資は成功者ばかりという幻想をもたないよう、お気を付けください
http://www.rakumachi.jp/news/practical/186673?uiaid=kanren
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/615.html#c92

[リバイバル3] 「住宅は資産」という幻想で誰があなたをカモにするのか? 中川隆
93. 中川隆[-7542] koaQ7Jey 2017年5月22日 07:24:06 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

【実践大家コラム】不動産投資を軽いノリで始めた末路とは(番外編) 考察 嵌められる初心者大家が後を絶たない理由

あいたっ、やらかしたぁ‼ 退場のピンチです・・・  そんな失敗譚が表に出ない理由 
ものぐさ大家|2017.1.18|


こんなネタを書こうと思ったのは、不動産投資にからむ失敗話というのがなかなか表に出てこないからです

なぜ失敗話は闇に葬られ、初心者大家の失敗が絶えないのか

今日はシリーズ番外編として、そのあたりを掘り下げたいと思います

意外と不動産投資の失敗は多い?

人に話を聞くことが好きなので、業者さんを回ったり、大家の会に行ったりすると、ついつい「おもろい話」を聞き出そうとしてしまいます

そうすると、予想以上に不動産投資を失敗した人というのはいるんだなと感じます

旧知の大手不動産仲介業者さんによると、サブタイトルにしたような悲痛な叫びは、初心者大家さんたちからちょくちょく上がっているそうです

しかし、これほどまでに不動産投資に関するブログ発信もハウツー本の出版も盛んなのに、そんな話はとんと聞こえてきません

成功話ばかりが目に付く不動産投資

不動産投資を始めようと思い、ハウツー本や大家ブログなどを読み進めていくと、「不動産投資って夢のように素晴らしい」「これをやらないなんて絶対に損してる」といった気持ちになりがちです

そうなるように作っているのだから当然ですよね

タイトルや帯を見たり、中身をパラパラとめくってそんな気持ちにならないようならば、なかなか売れる本とはなりませんから

「手持ち100万円から資産●億円」といった本の帯に引き寄せられ、アーリーリタイヤした優雅な暮らしぶりを発信するブログを羨望の思いで読み・・・

ブログや本を読み漁り、貪欲に知識を吸収しようとしていましたが、その中で失敗談とといものには、あまりお目にかかりませんでした

せいぜい、現在は成功している大家さんが「始めたころには、こんな失敗をしてしまって」と振り返るのを見かける程度でした

「やはり成功確率の高いものなんだな〜」とおバカな私は思い込みかけていました

しかし、実際に業者さんを回ったり、大家の会に入ってベテラン大家さんの話を聞いたりすると、そうでもないことが見えてきたのは前述のとおりです

失敗談は語りたくない

語弊を恐れずに言うと、不動産投資について発信しているものは、ほとんどが「自慢話」か「飯のタネ」です

「わずか●年で●億円」などと、いかに自分が成功したかをアピールしたい、「すごいですね」と言ってもらいたいという欲求で発信する人(不動産投資の会で熱弁をふるう人やブログ執筆者に多い気がします)

不動産投資コンサルタントを気取るかのように投資についての知識やティップスを披露し、「儲かる方法を伝授します」と余計なお世話をやきたがる人(派手なタイトルのハウツー本を出版する人や、情報商材や不動産業者のリンクがペタペタ貼られたブログに多い気がします)

自慢したいだけの人や、業者とつるんで初心者投資家をはめこんでバックマージンを得たり、自称コンサルタントとして高い金を巻き上げたりする人が、自身の失敗話を漏らすはずがありません

たとえ失敗していても、そのことは隠し通すでしょう

ブログや本以外でもなかなか出てこない失敗談

たとえ、自慢や金儲けがブログを書くことの目的ではないにしても、自身の辛い体験をつらつらと綴るのは、苦しく、プライドの傷つく行為です

そんなことができる人は、それほど多くはありません

そして、失敗して投資から退場した人は、大家の会といった集まりにも出てこなくなります

つまり、不動産投資の失敗話というものは、構造的に表に出にくいものなんです

失敗談は表に出にくいのに、成功した話は大声で触れ回りたがる人が多い

これが初心者が「不動産投資って簡単」「儲けやすい」と勘違いする理由の一つだと思います(私自身そうでしたし)

発信している人の狙いを見極める

巷にあふれる情報を取捨選択するには、発信者が何を目的に発信しているかを見極める必要があります

単に自慢したいだけならば、かわいいものです

しかし、なんらかの意図が背景にある場合、慎重に情報の意味を考える必要があります

よくあるのが、どこか特定の業者さんの売り上げアップにつなげるためにセミナー講師をしたり、本を出したりといったものは、まともに情報を受け止めるとやけどをする可能性があります

情報はあふれているのに、本当に知りたい反面教師となりうる例はなかなか出てこない

これをよく理解した上で、成功談を鵜呑みにしないことが大切だと思います
http://www.rakumachi.jp/news/practical/181307?uiaid=kanren
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/615.html#c93

[リバイバル3] 「住宅は資産」という幻想で誰があなたをカモにするのか? 中川隆
94. 中川隆[-7541] koaQ7Jey 2017年5月22日 07:29:25 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

【実践大家コラム】雑誌やブログの成功談ばかりを真に受けてはダメ‼ 失敗した人は絶対に書いていません

楽待コラムも例外ではありません たとえ嘘を書いていなくても、それを再現できるとは限りません

ものぐさ大家|2016.10.10|


不動産投資バブルがはじけそうな気配をひしひしと感じているものぐさ大家です

今月に入ってから、本業で耳にする不動産業界を巡る各種情報に、そんな思いを強くしています(ちょっとまだ書けない話ばかりなので、書ける時期がくればお伝えします)

ただ、バブル末期の気配が漂う中でも、不動産投資熱は冷めやらないらしく、各業者さんの開く不動産投資セミナーは盛況だといいます

成功談を聞きかじっただけで飛び込む人が絶えません

そんな初心者向けセミナーを開いている業者の営業マンさんが漏らしたのが、「雑誌やネットで見聞きした不動産投資の話をもとに、あまり勉強せずに飛び込んでくる人が多くて怖い」という感想でした

まだ若く、ビジネスのために非情になりきれないこの営業さん曰く

「そもそも、勉強してもらうためのセミナーなのですし、我々としては知識や先入観を持たれていない方のほうが、お買い上げいただきやすいのでありがたいです。ただ、同じ一投資家の立場としては・・・。正直言って、複雑ですね」

要するに、「この人、うちから物件買うのはいいけど、失敗する確率が結構あるんじゃね?」と内心思っているわけです(プロとしては決して口にしはならない本音を思わず吐露してしまう素直なところがこの営業マンさんの良いところで、私は好きなんですが)

成功談しか巷に出回らない単純な理由

本屋に並ぶハウツー本にも、ネットをにぎわすブログなどでも、その内容は不動産投資でうまくいった話がほとんどです

たまに失敗談も出てきますが、致命的な失敗談はほとんどなく、たまに出ても伝聞ばかり

それが悪いと言いたいのではなく、私の書いているコラムも含めて、そうなってしまうのは当たり前なんです

だって、投資に失敗して退場してしまった人が、自らの傷に塩を塗るかのように、本やブログで発信し続けることはまずありません

発信し続けようにも、失敗した後の立ち直りフェーズがあるならともかく、失敗した段階で「ジ・エンド」となった場合、その後、話を展開しようがありません

好調に毎日綴られていたブログが、いつのまにかフッと更新が止まっていたり、大家の集まりで嬉しそうに自慢話をしていた人が、気付くと来なくなっていたりということはちょくちょくあります

そんな時、周りの大家仲間は、なんとなく事情を察するものですが、投資本や雑誌、ネットを見ているだけの投資家の卵には、そんな機微が伝わるわけもありません

そのため、迫真性に満ちたネガティブ情報はほとんど出回らず、ディテールまでしっかり書き込まれた成功体験談に基づいて「不動産投資はボロ儲け」「年収●万円からでもできる資産形成」といった見出しが刷り込まれていきます

たしかに、「ボロ儲け」した人もいますし、「低所得から資産形成に成功」した人も多数います

しかし、その一方で「不動産投資でボロ負け」した人も、「高所得だったのに資産を失った」人も、確実にいます

ただ、それらの話は、なかなか表面に出てこないだけです

こういった耳障りの良い情報は、決して嘘ではないのですが、一面の見方のみを伝えるものなので注意が必要です

「成功談ばかりが流布し、失敗談はさほど出回らない」という現実を理解し、出回る情報を斟酌することが大切です

競争にさらされている媒体の情報は特に危険

あれこれ見ていて、特に怖いなと思うのが投資系の雑誌です

楽待コラムのルールで、どの雑誌と明示はできませんが、副収入の大切さを強調して年収アップを呼び掛けたり、40歳台あたりをターゲットに、やたらと「セミリタイヤ」「アーリーリタイヤ」をあおったりするような投資系雑誌を見ていると、だれでも皆、お金持ちになれるんじゃないかと錯覚してしまいます

不動産投資の成功談もしばしばのっていますが、だれでもマネできる手法かどうかという部分を検証せずに掲載されているため、そのまま信じて、真似をしてドツボを踏む人が続出していると思われます(現実に、そんな人が身近にいます・・・)

なぜ、雑誌が特に危険なのか

それは、掲載内容、特に見出しの内容が、売り上げに直結するからです

定期購読が大半の新聞であれば、見出しがセンセーショナルであろうと、地味で堅実であろうと、それほど売れ行きは変わりません(もちろん、長期的には優劣はあるでしょうけれど)

しかし、手に取ってもらってナンボの雑誌の場合、「年収●百万円が、●●で1000万円に!」とか、「●万円を貯めるすごい方法」「アーリーリタイヤした人の超絶手法」といった気を引く見出しが必要となり、必然的に、そんな見出しを導き出せるような内容の記事を求められます

「不動産投資って、実は苦労ばかり」「なかなか儲からない不動産投資の現実」なんて見出しは、無料のネットブログであれば多少ニーズはあるでしょうが、お金を払ってまで読みたいと思う人はそれほど多くないでしょう

金銭にシビアな人たちが手に取る投資系雑誌であれば、なおさらです

このため、耳障りの良いことを言ってくれる投資家さんを探し、成功した体験談を少し(少しじゃないかも?)大げさに取り上げることで、魅力的な記事に仕上げることになりがちです

掲載を拒否した投資家さんも

関西のあるメガ大家さんは、ずいぶん前に一度この雑誌に頼まれて取材を受けたものの、ゲラになる前の原稿を見せられて、あまりの脚色ぶりに驚き、掲載を断ったそうです

その際、担当したライターからは「細部は事実と若干ずれがあるかもしれませんが、読者に夢を与えたいんです!」と力説されたとか

このメガ大家さんは「なんか、『大げさすぎる表現はやめてくれ』と言うこっちが悪いみたいな感じがした」と苦笑していました

この人のように、良心に従って掲載を断る人ばかりならばよいですが、自分の成功話を自慢したい、雑誌に載りたいといった欲にかられると、少々の誇張はOKとする投資家も少なくはないでしょう

「エンターテイメント誌」として読者に夢を与えるのならば結構ですが、仮にも「情報誌」なのであれば、夢と現実との境目をわからなくして、みすみす崖下に転落していくような状況を作るのは、本当にやめてほしいものです

時には「手を出さない勇気」を

情報として出回る成功手法を安易に真似ることは危険です

自分にあったやり方なのか、そこまでのリスクをとれるのかを冷静に考え、判断がつかないのであれば、まだその時ではないと思って、手を出さないことです

投資には、「手を出さない勇気」「撤退する勇気」も大切です

私も不動産投資についての一文を書いている身ですから、自己否定になってしまうことは重々承知の上ですが、出回る情報は多少疑ってかかるぐらいでちょうどよいと思います
http://www.rakumachi.jp/news/practical/165417?uiaid=kanren
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/615.html#c94

[近代史02] 株で儲ける方法教えてあげる(こっそり) 中川隆
388. 中川隆[-7540] koaQ7Jey 2017年5月22日 08:10:39 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

2017-05-21
投資家は協調性を捨て他人の意見を聞かずにその真逆をいけ


別に驚くべきことではないかもしれないが、株式市場で成功する人は基本的に「変人」か「自己中心」か「頑固な人間」が多い。その理由は簡単だ。

株式市場で利益を得る基本形は「相場が安い時に買って高い時に売る」というものだ。これはどういうことなのかというと、「誰も評価していない時に買って、誰もが欲しがっている時に売る」ということに他ならない。

あるいは「他人が恐怖で売り飛ばしている時に買い集め、株が上がって他人が幸せな気分に浸っている時に自分だけイチ抜けする」ということでもある。

これは口で言うほど簡単なことではない。人は他人と同調すると安心する心理がある。同調と反する行為はなかなか普通の人にはできない。

その上「買いたくない時に買って、売りたくない時に売らなければならない」わけで、ますます人間心理に反する行為を強いられることになる。

同調や心理的抵抗を乗り越えることができるのは、「変人」か「自己中心」か「頑固な人間」くらいなものだ。生まれつきそういった気質を持った人もいれば、訓練してそのような行動パターンを身につける人もいる。普通の心理のままでは危険なだけだ。

多くの成功した投資家は、他人の真逆を平然といく

成功した投資家を見ていると、だいたいは他人と逆の考え方や行動をしている。

世界最大の投資家であるウォーレン・バフェットや、投機家であるジョージ・ソロスも、基本的に他人に迎合せず、むしろ他人と逆の行動をあえてしている「変人」である。

中国の時代が来ると言ってシンガポールに住み着いてしまったジム・ロジャーズも変人だし、メキシコがデフォルトして株式市場が大暴落したときに全財産を賭けて株を買ったカルロス・スリムも変人だ。

あるいはシティバンクが破綻しかけた時や、アップルが破綻寸前だった時に、大量に株式を購入したアラビアの大富豪であるアルワリード・ビンタラール王子も変人だ。

アルワリード王子は投資で何度も他人の逆をいく賭けを行っているが、アップルへの投資は当時は「気が狂ったのか?」とも評されていた取引だった。

この当時のことを私は今でもよく覚えている。1996年にスティーブ・ジョブズが戻った頃のアップル社はもはや破綻寸前になっていて普通ではとても買えない株式だった。

アップルはGUI(グラフィカル・ユーザインタフェース)の先駆者であったにも関わらず、マイクロソフトのウィンドウズに市場を奪われた。

OSはバグだらけで改善できず、マッキントッシュは競争力を失い、社内は混乱し、会社は現金を失い、いつ倒産してもおかしくなかった。

ジョブスが復活して3年経っても市場は懐疑的なままだった。財務諸表を見ても、市場競争力を見ても、将来性を見ても、買える要素はどこにもなかった。

確かにスティーブ・ジョブズがアップルに復帰したというのは朗報だったが、それでもアップルを立て直せるかどうかは完全に未知数だったのだ。

だから当時は誰もアップルの株を買わなかったし、アップルは見捨てられていた。誰もアップルの株を欲しくなかったし、持っている人は処分したがった。

アルワリード王子がアップルに大量投資したのはそんな時だ。ちなみにこのアルワリード王子は、リーマン・ショックでアメリカの金融機関がボロボロになった頃、シティーグループに大量投資を行っている。

いかに成功している投資家が「筋金入りの変人」か分かるはずだ。多くの成功した投資家は他人の真逆を平然といく。そのような気質がある。ということは、どういうことなのか。
https://darkness-tiga.blogspot.jp/2017/05/20170521T1448090900.html


この度、アメリカで行われた調査によると、優れた投資家は精神異常者であると発表され物議をかもしている。

すぐれた投資家とは米国の科学者のチームによると、正常なIQをもっている41人(感情影響する脳の領域に障害がある15人を含む)に簡単な投資ゲームをするように依頼。

実験の結果は脳障害をもっているグループの方が投資家として優れていた。

科学者によると脳に障害のない被験者は感情が作用し、リスク回避行動を取るのが、脳傷害をもっているグループと違うところ。

よって研究者の 1人、アイオワ大学神経学助教授 Antione Bechara は優れたトレーダーは「機能的な精神病質者(サイコパス)」と呼ばれるかもしれないと発言。

またスタンフォード大学の Shiv 氏によると、多くの企業幹部や一流弁護士も、同じ特色を共有するかもしれないと語っている。
http://psychological-jp.com/column/p3.html
http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/430.html#c388

[番外地6] グローバリズムの世界 中川隆
61. 中川隆[-7539] koaQ7Jey 2017年5月22日 17:04:24 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

初めて実行員が暴露した、アメリカの国際陰謀・工作秘史 2012-06-03

初めて実行員が暴露した、アメリカの国際陰謀・工作秘史 - YouTube 動画
https://www.youtube.com/watch?v=BhfCgO0ItY8


「国家を征服しその国民を例俗化するためには、二つの方法がある。
 一つは武力であり、もう一つは負債である。」

◇途上国を食い物にするアメリカ◇


歴史上で初めての、真にグローバルなこの帝国を築いてきたのは、私たちエコノミック・ヒットマンです。・・・

・・・そして、私たちはそのために、あらゆる手段を講じているのです・・・
しかし多分、もっとも一般的な方法は、まず原油のように米国企業が携わる資源を膨大に保有する国を見出す方法だと思います。そして、世界銀行かその関連機関から、膨大なローンをその国のためにアレンジするのです。

しかしその資金が、実際にその国に行くことはありません。かわりに、電力施設、工業団地、港など、インフラ整備と言う名目で我々の大企業に行き着くのです。その国の本の一部の富裕層と、アメリカのいくつかの大企業を潤すプロジェクトにです・・そして大多数の国民は無視されながらです。

しかし、国民とこれらの国には、莫大な債務が残るのです・・・それも絶対に完済できない額の債務です。でも支払いが行き詰まるのは、この計画の一部分なのです。
そして時を見計らって、エコノミック・ヒットマンが再び伝えに行くわけです。しかし今度は、貴方の国は多額の債務を負っていますね・・・このままでは、完済は不可能ですから原油を売りませんか?我々の企業に超特価でね、とです。

ほかにも、アメリカの軍事基地を作らせてくれとか、軍隊をイラクのような戦争地域に送って一緒に戦ってくれとか、国連の決議でアメリカ側についてくれとか、電力会社や水道や下水システムを民営化して米国企業や国際企業に売却してくれとか・・・ですから本当にマッシュルームのように出来ることがひろがっていって、これが世銀やIMFの典型的なやり方なんです。


可哀想な話ですが、貧しい国はこうして借金漬けにされ、返済することも出来なくなる・・・
そして次には借金のリファイナンスを持ちかけられて、さらに大きな金利を要求される。

そして次には融資条件や良いガバナンスという名のもとに、公益事業会社を含むさまざまな社会サービス、時として教育制度、刑罰制度、保険制度などを外国企業に売却することを要求されるのです。ですからもう2重、3重、4重のぼったくりの仕組みなのです。


・・・・・
イラン 1953


エコノミック・ヒットマンの先駆けは、イランのモサッデクが、民主的な選挙によって大統領に就任した1950年代前半に始まりました。
モサッデクは、民主主義の希望として中東や世界中から期待され、タイム誌の「Man of the Year」にも選ばれていました。

しかし、彼が選挙戦で公約し実行に移しだした政策の一つは、イランの原油が寄りイラン国民の利益になるように、外国企業により大きな対価を払わせるというものでした。変った政策ですけどね・・・。
アメリカは勿論、その政策を好んでいませんでした。
でもそれまでにしてきたように、軍隊を送り出すまでの勇気もなかった・・・だから代わりに一人のCIAエージェントを送り込んだのです。
カーミット・ルーズベルト、ルーズベルト元大統領の親戚です。

すると彼はとても効率的、効果的に動き、たった2、3百万ドルの資金で、しかも数ヶ月の短期間のうちに、モサッデク政権の転覆に成功したのです。そして、アメリカの原油事業にとって都合がいいシャーを政権につけました。非常に効果的でした。


・・・・・
イランでの反乱

溢れるほどの人々がテヘランに集結しています。陸軍将校、モサッデクは降参し、独裁政権は終焉を迎えました。人々は明るく、市民は歓喜の声を上げ、シャーの写真を高く掲げながらパレードをしています。シャーは本国に温かく迎え受けられました。

これを見て、アメリカのワシントンでみんなが顔を合わせて言ったのは「ウワォ・なんた簡単なんだ・・しかもこんな安く!」。そして、これがまったく新しい手法が確立された瞬間でした。他国を操作し、アメリカ帝国を築くためのです。

しかしこの時の一つの問題は、カーミット・ルーズベルトがIDカードも携帯している公式のCIAエージェントだったということです。もし彼が捉えられていたら、ことの成り行きはかなり深刻なものとなっていた可能性があったからです。
そしてすぐに決定されたことは、これ以降は、世銀やIMFなどの金融機関との資金のやりとりをしたり、他の協力者を募ったりするのは、全て民間コンサルタントを通して行うということです。たとえ捕まっても、アメリカ政府に悪影響を及ぼさないためです。


・・・・・・
グアテマラ 1954

アーベンツがグァテマラ大統領に就任した時、グァテマラは巨大な国際企業、湯ないデット・フルーツ・カンパニー社に完全に牛耳られていました。
アーベンツ(大統領)は、自分達の土地をグァテマラ人のもとに取り戻したいと決めていました。大統領就任後、彼はこうした政策を着実に講じていったので、ユナイテッド・フルーツ・カンパニー社は嫌っていました。

そして彼らはPR会社を雇い、アメリカ国内で膨大なキャンペーンを行いました。アメリカの国民、メディア、政治家に「アーベンツはソビエトのあやつり人形だ」ということを信じ込ませようとしたのです。
さらに、「このままアーベンツ政権が続けば、ソビエトのこの地域での足がかりを確実なものとしてしまうだろう」とも脅しました。米国民は赤色テロルの恐怖のおののきました。

長い話を短くすれば、このキャンペーンの結果、CIAと軍とにより、この政権を崩壊させるための計画が策定されました。そして私たちは、それを実行したんです。私たちは、宗教関係者や兵士やジャッカルなどいろいろ送り込み、彼を引き摺り下ろしました。そして、新政権が発足すると、新大統領はユナイテッド・フルーツ・カンパニー社など国際企業に対する政策をすべて変更したのです。


・・・・・・・
エクアドル 1981

エクアドルではとても長い間、新米国政権による専制政治が行われていました。そのほとんどが比較的残忍な政権でした。しかしある時、真に民主的な選挙が行われることが決定され、ハイメ・ロルドスが立候補しました。

ロルドスが掲げた最重要政策は、エクアドルの資源はエクアドルの国民のために使うというものでした。そして彼は、それまでエクアドルの誰もが得たことのない多数の支持を得ました。圧倒的な勝利でした。
彼は公約の「エクアドルの資源からの利益がエクアドル国民のためになる政策」を着実に実行していきました。しかし、それをアメリカは嫌っていました。

そして私がエコノミック・ヒットマンの一人としてエクアドルに送り込まれたのです。
ロルドスに政策転換を迫り、買収し、彼をアメリカ側に取り込むように・・・「もし貴方が私たちのゲームに参加してくれるなら貴方と家族は大金持ちになれます。しかし、選挙公約を守ろうとするのなら、消え去ることになりますよ」と脅してです。

彼はアメリカの要求を受け入れませんでした。
そして彼は暗殺されました。

飛行機が墜落するとただちにいったいは封鎖され、近隣基地からの米軍の軍隊とエクアドル軍の数名だけが立ち入ることを許可されました。
そして操作が開始されると、最も重要な二人の承認が法廷で証言をする前に交通事故で死んだのです。こんな奇妙なことが起こり続けました。
この事件を調べたほとんどの人たちと私は、これが暗殺だったことに微塵の疑いも感じていません。エコノミック・ヒットマンとしての私の立場からも、何かが起こると当然予想していました。クーデターか暗殺か何か分かりませんでしたが、彼が引きずりおろされることを・・アメリカの言い分を受け入れなかったし、買収にも応じなかったからです。

・・・・・
パナマ 1981

パナマの大統領、オーマー・トリホスは私が真に好感を抱いた人間の一人でした。とてもカリスマ的で、国の参上を何とか改善しようと、心の底から考えていました。


私が彼の買収を試みたとき、彼はいいました。「なぁ・・ジョン・・」、実際、彼は私のことをワニートと読んでいて、「なぁ、ワニート・・私がほしいのはお金ではないんだよ。私が本当に欲しているのは、我々の国が公平に扱われることなんだ・・・そのためには、アメリカには我々の国々で行った全ての破壊に対する償いを国民に対して清算して欲しい・・・そして私は、他のラテンアメリカ諸国が、独立を果たした時、北アメリカによる、このひどい搾取からの自由を勝ち得たとき、彼らを助けてあげたいんだよ・・・
・・・だからパナマ運河を取り戻すことが必要なんだ・・・パナマ国民の手の元に・・・、これが私の望んでいることだ。だから放っておいてくれ、買収しようとしないでくれ、試みないでくれ・・」


1981年のことでした。そして5月、エクアドルのハイメ・ロルドス大統領が暗殺されました。
オーマー・トリホスはいったい何が起こっているか、ちゃんと知っていました。
そしてトリホスは家族を集め伝えました。「次は多分私の番だろう、、でも、それはそれでいい。私は私がすべきことをやり遂げた・・・運河の交渉を再開させ、パナマ人の手に取り戻したからだ」彼はジミーカーターと、運河変換の条約を締結させたところでした。

それから2ヶ月たったその年の6月、彼が乗った飛行機が墜落し、彼は暗殺されました。CIAが手を回した、ジャッカルが殺害したことは間違いありません。証拠も沢山あります。トリホスのセキュリティガードが、トリホスが飛行機に乗る直前に小さなテープレコーダーを私、それに爆弾が仕掛けられていたのです。


・・・・
ベネズエラ 2002

ある意味では、このようなシステムがたいした変化もなく、長年存続し続けたことは興味深いことです。エコノミック・ヒットマンの能力はこの間どんどん上がり続けましたがね・・・。

ごく最近では1998年、ベネズエラでチャべスが大統領選に勝利しました。
長期間にわたるいくつもの腐敗政権のために、国内経済は崩壊状態に追い込まれていました。そんななかで大統領に就任したのがチャべスだったのです。

チャべスはアメリカに立ち向かい、言い放ちました「ベネズエラの原油はベネズエラの国民のために使う」と。アメリカはそれを嫌いました。そして2002年クーデターが起こりました。このクーデターはCIAが引き起こしたものであることを、私や私の周りのほとんどの人は疑いを持っていません。

このクーデターの起こし方は、カーミット・ルーズベルトがイランで行ったやり方と同じものです。民衆をお金で買収してデモ行進をさせ、暴動を起こさせます。チャベスに対する反対運動を「チャベスがとても不人気だ」と思わせるようなことを言わせながら起こすのです。

2、3千人の人をテレビの前に集めれば、国中が反対していると思わせることが可能です。
そしてそこからは、マッシュルームのように増加してくのです。
しかしチャベスは頭が良く、民衆の支持もとても強固であったため、これを乗り切ることに成功しました。そしてそれはラテンアメリカの歴史にとって、驚異的な出来事だったのです。


・・・・
イラク 2003

イラクは、このシステムがどのように機能するかを説明するためには最もよい事例です。
最初に私のようなエコノミック・ヒットマンが先人として政府を買収するために送り込まれ、巨大な負債を負わせ、これをレバレッジにして国全体乗っ取る計画を実行します。しかし、もし私たちがパナマのオーマー・トリホスやエクアドルのハイメ・ロルドスのケースで失敗したように買収に失敗すれば、次のステップとしてジャッカルが送り込まれます。

ジャッカルは政権を転覆させるか暗殺を実行し、新政権を打ち立てます。新政権は、刃向かえば何が起こるか知っているので、政策はすべて変更されるのです。
イラクの場合、この二つのステップで失敗してしまいました。エコノミック・ヒットマンはサダム・フセインを買収することが出来なかったのです。
私たちは何とかフセインを買収しようと、あらゆる手を尽くしました・・・サウジアラビアのお受けが受け入れたディールと同じようなディールをもちかけましたが、フセインは拒否しました。

すると次にジャッカルが送り込まれました。しかし、フセインの警備隊はとても優秀で、暗殺も失敗に終わりました。
何といっても、フセインは以前、CIAのエージェントでしたからね・・前イラク大統領の暗殺のために雇われていたのです。失敗しましたが。だから彼は私たちのやり方を熟知していたのです。


それで1991年、アメリカは軍隊を送り込みました。そしてイラク軍を破壊しました。この時点で、私たちはフセインが擦り寄ってくると考えていました。
抹殺することも可能でしたが、私たちはそれを望んでいませんでした。フセインは言うなれば私たちにとって都合のいい「強い男」のタイプで、国民やクルド人をうまくコントロールし、イラン人を国境内に封じ込め、アメリカのために原油を掘り続けてくれると考えていたからです。

そして、フセインの軍隊を破壊したので、今度は交渉にのってくると思ったのです・・・。
そして90年代、再びエコノミック・ヒットマンが送り込まれた。しかし成功することはありませんでした。もし成功していたなら、フセインはまだ大統領だったでしょう。彼が欲しただけジェット戦闘機もアメリカは売っていたでしょうし、その他にも何でもです。しかし失敗に終わりました。

そしてジャッカルもまたフセイン暗殺に失敗したのです。すると再び軍隊が送り込まれました。しかし今回は、計画の全工程を完全執行するために、フセインを葬り去り、この過程で、さまざまな利益の厚い建設案件を得てです。
私たちが破壊した国を、私たちが再建する事業を得たのです。大きな建設会社の所有者にとってはこの上ない話でした。

このようにイラクでは三つのステージがありました。エコノミック・ヒットマンが失敗し、ジャッカルが失敗し、そして最終手段として軍隊が送り込まれたのです。

このように、我々は帝国を築いていきました。とても巧妙に、秘密裏にです。
過去における定刻はすべて武力によって築かれました。


そして人々は皆、自分たちが帝国を築いていることを知っていました。イギリス人、フランス人、ドイツ人、ローマ人、ギリシャ人、そして彼らはみんな誇りを持っていた。
文明や宗教などを広めるなどのエクスキュースが何かしらあったからです。そして彼らは意識的に行っていたのです。


でも、我々は知りません。アメリカにいるほとんどの人は、この禁秘のアメリカ帝国が他国からの搾取によって得た利益で生きていることを全く知りません。
しかし以前にも増して、今日に至ってはとくにそうなのです。

帝国があるのなら、誰がその皇帝なのかということになります。それはアメリカ大統領ではありません。皇帝は選挙によって選出されるのではなく、人気もなく報告もしないのです。
だから大統領ではありません。


しかし、皇帝と同じ役割を果たしているものがあります。私はそれをCorporatocracyと呼んでいます。Corporatocracyとは大企業を動かしている個人の集団で、実質的にこの帝国を動かしている人たちです。


メディア企業を直接保有したり、広告主として圧力をかけることにより、メディアをコントロールし、企業献金や、企業収益を原始とした個人献金を通してアメリカのほとんどの政治家をも支配しています。

彼らは選挙によって選ばれるわけではなく、人気もなく、誰かに報告するわけでもありません。しかも、このピラミッドの頂点の人たちは、あるときは企業で働いていたり、あるときは政治家になったりして、外からではいったい誰のために働いているか判断できません。

ですから、例えばある時はハリバートンのような巨大建設会社の社長だった人が、次の瞬間アメリカの副大統領になったりします。そしてその政権の大統領が石油関連事業に携わったりして、これは民主党でも共和党でもまったく同じことなんです。
まるで回転ドアで前に言ったり後ろに行ったり・・・。

そしてある意味では、政府の政策は企業によって実行されることもあるため、私たちの政府が何をやっているかが見えないこともあるのです。しかも、その政策とは、もともとこのCorporatocracyによって策定され、政府によって提案されて政府の政策となったものなので、この関係は非常に心地いいものもあるのです。

これは陰謀論の類のものではありません。
集結して陰謀を企てる必要はないのです。彼らはただ、同一の前提の元に行動しているだけです。

そしてその前提とは、企業は、社会、環境コストを顧みることなく、その利益の最大化を最優先に追求しなくてはならないということなのです。

-----------------------

  ↑
(これがいつもやっている米の常套手段ですね・・。自分たちの都合のためなら飛行機を爆発させてでも、一般市民を巻き込んで多くの人の命を奪うことなど平気で屋ってのけるのです。これが米がやってきたことです。
この日本でもこの脅迫めいた脅しにより政治家らが多く米側の都合の良いような発言や行動をしているのは間違いないといえます。彼らは米に脅迫されているのだと思います。)


こういった米の裏のやり方,この闇の金で悪魔に魂を売った支配層らのやり方が、どこまでサイコパスとしかいいようのない魔人らであることはもう言うまでもないと思いますが、、しかしこのようなことをネットに開示し、顔を出してしまったこのエコノミックヒットマンは?
大丈夫なんでしょうかね??それがとても疑問??

現在、日本政府の無理やりな原発稼動や放射能拡散政策がありますが、、
橋下市長が脱原発から、大飯原発稼動について期間限定で容認という姿勢になってきたとか、私たち日本人はこの政府役人らの信じられないような棄民政策に怒り心頭、必死の攻防が(マスコミでは報道されないけれど)行われています。

実際にはやはり裏側にあるのは、やはりこの動画でも分かるように、米が自国では危険なため、植民地であり属国である敗戦国=「日本」と「日本国民」に押し付けてきたウラン燃料の有効利用=原子力産業を今後もしっかり推進してアメリカに金を注いでもらいたいという、米の思惑が確実にあるのが見えます。
http://ameblo.jp/135215/entry-11267992911.html
http://www.asyura2.com/13/ban6/msg/711.html#c61

[近代史02] 小沢一郎先生を襲った恐怖とは 中川隆
49. 中川隆[-7538] koaQ7Jey 2017年5月22日 17:28:12 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

初めて実行員が暴露した、アメリカの国際陰謀・工作秘史 - YouTube 動画
https://www.youtube.com/watch?v=BhfCgO0ItY8


初めて実行員が暴露した、アメリカの国際陰謀・工作秘史 2012-06-03


「国家を征服しその国民を例俗化するためには、二つの方法がある。
 一つは武力であり、もう一つは負債である。」


◇途上国を食い物にするアメリカ◇


歴史上で初めての、真にグローバルなこの帝国を築いてきたのは、私たちエコノミック・ヒットマンです。・・・

・・・そして、私たちはそのために、あらゆる手段を講じているのです・・・

しかし多分、もっとも一般的な方法は、まず原油のように米国企業が携わる資源を膨大に保有する国を見出す方法だと思います。そして、世界銀行かその関連機関から、膨大なローンをその国のためにアレンジするのです。

しかしその資金が、実際にその国に行くことはありません。かわりに、電力施設、工業団地、港など、インフラ整備と言う名目で我々の大企業に行き着くのです。その国の本の一部の富裕層と、アメリカのいくつかの大企業を潤すプロジェクトにです・・そして大多数の国民は無視されながらです。

しかし、国民とこれらの国には、莫大な債務が残るのです・・・それも絶対に完済できない額の債務です。でも支払いが行き詰まるのは、この計画の一部分なのです。
そして時を見計らって、エコノミック・ヒットマンが再び伝えに行くわけです。しかし今度は、貴方の国は多額の債務を負っていますね・・・このままでは、完済は不可能ですから原油を売りませんか?我々の企業に超特価でね、とです。

ほかにも、アメリカの軍事基地を作らせてくれとか、軍隊をイラクのような戦争地域に送って一緒に戦ってくれとか、国連の決議でアメリカ側についてくれとか、電力会社や水道や下水システムを民営化して米国企業や国際企業に売却してくれとか・・・ですから本当にマッシュルームのように出来ることがひろがっていって、これが世銀やIMFの典型的なやり方なんです。


可哀想な話ですが、貧しい国はこうして借金漬けにされ、返済することも出来なくなる・・・

そして次には借金のリファイナンスを持ちかけられて、さらに大きな金利を要求される。

そして次には融資条件や良いガバナンスという名のもとに、公益事業会社を含むさまざまな社会サービス、時として教育制度、刑罰制度、保険制度などを外国企業に売却することを要求されるのです。ですからもう2重、3重、4重のぼったくりの仕組みなのです。

・・・・・
イラン 1953


エコノミック・ヒットマンの先駆けは、イランのモサッデクが、民主的な選挙によって大統領に就任した1950年代前半に始まりました。
モサッデクは、民主主義の希望として中東や世界中から期待され、タイム誌の「Man of the Year」にも選ばれていました。

しかし、彼が選挙戦で公約し実行に移しだした政策の一つは、イランの原油が寄りイラン国民の利益になるように、外国企業により大きな対価を払わせるというものでした。変った政策ですけどね・・・。

アメリカは勿論、その政策を好んでいませんでした。
でもそれまでにしてきたように、軍隊を送り出すまでの勇気もなかった・・・だから代わりに一人のCIAエージェントを送り込んだのです。
カーミット・ルーズベルト、ルーズベルト元大統領の親戚です。

すると彼はとても効率的、効果的に動き、たった2、3百万ドルの資金で、しかも数ヶ月の短期間のうちに、モサッデク政権の転覆に成功したのです。そして、アメリカの原油事業にとって都合がいいシャーを政権につけました。非常に効果的でした。

・・・・・
イランでの反乱

溢れるほどの人々がテヘランに集結しています。陸軍将校、モサッデクは降参し、独裁政権は終焉を迎えました。人々は明るく、市民は歓喜の声を上げ、シャーの写真を高く掲げながらパレードをしています。シャーは本国に温かく迎え受けられました。

これを見て、アメリカのワシントンでみんなが顔を合わせて言ったのは「ウワォ・なんた簡単なんだ・・しかもこんな安く!」。そして、これがまったく新しい手法が確立された瞬間でした。他国を操作し、アメリカ帝国を築くためのです。

しかしこの時の一つの問題は、カーミット・ルーズベルトがIDカードも携帯している公式のCIAエージェントだったということです。もし彼が捉えられていたら、ことの成り行きはかなり深刻なものとなっていた可能性があったからです。
そしてすぐに決定されたことは、これ以降は、世銀やIMFなどの金融機関との資金のやりとりをしたり、他の協力者を募ったりするのは、全て民間コンサルタントを通して行うということです。たとえ捕まっても、アメリカ政府に悪影響を及ぼさないためです。

・・・・・・
グアテマラ 1954

アーベンツがグァテマラ大統領に就任した時、グァテマラは巨大な国際企業、ユナイデット・フルーツ・カンパニー社に完全に牛耳られていました。

アーベンツ(大統領)は、自分達の土地をグァテマラ人のもとに取り戻したいと決めていました。大統領就任後、彼はこうした政策を着実に講じていったので、ユナイテッド・フルーツ・カンパニー社は嫌っていました。

そして彼らはPR会社を雇い、アメリカ国内で膨大なキャンペーンを行いました。アメリカの国民、メディア、政治家に「アーベンツはソビエトのあやつり人形だ」ということを信じ込ませようとしたのです。

さらに、「このままアーベンツ政権が続けば、ソビエトのこの地域での足がかりを確実なものとしてしまうだろう」とも脅しました。米国民は赤色テロルの恐怖のおののきました。

長い話を短くすれば、このキャンペーンの結果、CIAと軍とにより、この政権を崩壊させるための計画が策定されました。そして私たちは、それを実行したんです。私たちは、宗教関係者や兵士やジャッカルなどいろいろ送り込み、彼を引き摺り下ろしました。そして、新政権が発足すると、新大統領はユナイテッド・フルーツ・カンパニー社など国際企業に対する政策をすべて変更したのです。

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エクアドル 1981

エクアドルではとても長い間、新米国政権による専制政治が行われていました。そのほとんどが比較的残忍な政権でした。しかしある時、真に民主的な選挙が行われることが決定され、ハイメ・ロルドスが立候補しました。

ロルドスが掲げた最重要政策は、エクアドルの資源はエクアドルの国民のために使うというものでした。そして彼は、それまでエクアドルの誰もが得たことのない多数の支持を得ました。圧倒的な勝利でした。

彼は公約の「エクアドルの資源からの利益がエクアドル国民のためになる政策」を着実に実行していきました。しかし、それをアメリカは嫌っていました。

そして私がエコノミック・ヒットマンの一人としてエクアドルに送り込まれたのです。

ロルドスに政策転換を迫り、買収し、彼をアメリカ側に取り込むように・・・「もし貴方が私たちのゲームに参加してくれるなら貴方と家族は大金持ちになれます。しかし、選挙公約を守ろうとするのなら、消え去ることになりますよ」と脅してです。

彼はアメリカの要求を受け入れませんでした。
そして彼は暗殺されました。

飛行機が墜落するとただちにいったいは封鎖され、近隣基地からの米軍の軍隊とエクアドル軍の数名だけが立ち入ることを許可されました。

そして操作が開始されると、最も重要な二人の承認が法廷で証言をする前に交通事故で死んだのです。こんな奇妙なことが起こり続けました。

この事件を調べたほとんどの人たちと私は、これが暗殺だったことに微塵の疑いも感じていません。エコノミック・ヒットマンとしての私の立場からも、何かが起こると当然予想していました。クーデターか暗殺か何か分かりませんでしたが、彼が引きずりおろされることを・・アメリカの言い分を受け入れなかったし、買収にも応じなかったからです。

・・・・・
パナマ 1981

パナマの大統領、オーマー・トリホスは私が真に好感を抱いた人間の一人でした。とてもカリスマ的で、国の惨状を何とか改善しようと、心の底から考えていました。


私が彼の買収を試みたとき、彼はいいました。「なぁ・・ジョン・・」、実際、彼は私のことをワニートと読んでいて、「なぁ、ワニート・・私がほしいのはお金ではないんだよ。私が本当に欲しているのは、我々の国が公平に扱われることなんだ・・・そのためには、アメリカには我々の国々で行った全ての破壊に対する償いを国民に対して清算して欲しい・・・そして私は、他のラテンアメリカ諸国が、独立を果たした時、北アメリカによる、このひどい搾取からの自由を勝ち得たとき、彼らを助けてあげたいんだよ・・・

・・・だからパナマ運河を取り戻すことが必要なんだ・・・パナマ国民の手の元に・・・、これが私の望んでいることだ。だから放っておいてくれ、買収しようとしないでくれ、試みないでくれ・・」


1981年のことでした。そして5月、エクアドルのハイメ・ロルドス大統領が暗殺されました。

オーマー・トリホスはいったい何が起こっているか、ちゃんと知っていました。
そしてトリホスは家族を集め伝えました。「次は多分私の番だろう、、でも、それはそれでいい。私は私がすべきことをやり遂げた・・・運河の交渉を再開させ、パナマ人の手に取り戻したからだ」彼はジミーカーターと、運河変換の条約を締結させたところでした。

それから2ヶ月たったその年の6月、彼が乗った飛行機が墜落し、彼は暗殺されました。CIAが手を回した、ジャッカルが殺害したことは間違いありません。証拠も沢山あります。トリホスのセキュリティガードが、トリホスが飛行機に乗る直前に小さなテープレコーダーを私、それに爆弾が仕掛けられていたのです。


・・・・
ベネズエラ 2002

ある意味では、このようなシステムがたいした変化もなく、長年存続し続けたことは興味深いことです。エコノミック・ヒットマンの能力はこの間どんどん上がり続けましたがね・・・。

ごく最近では1998年、ベネズエラでチャべスが大統領選に勝利しました。
長期間にわたるいくつもの腐敗政権のために、国内経済は崩壊状態に追い込まれていました。そんななかで大統領に就任したのがチャべスだったのです。

チャべスはアメリカに立ち向かい、言い放ちました「ベネズエラの原油はベネズエラの国民のために使う」と。アメリカはそれを嫌いました。そして2002年クーデターが起こりました。このクーデターはCIAが引き起こしたものであることを、私や私の周りのほとんどの人は疑いを持っていません。

このクーデターの起こし方は、カーミット・ルーズベルトがイランで行ったやり方と同じものです。民衆をお金で買収してデモ行進をさせ、暴動を起こさせます。チャベスに対する反対運動を「チャベスがとても不人気だ」と思わせるようなことを言わせながら起こすのです。

2、3千人の人をテレビの前に集めれば、国中が反対していると思わせることが可能です。

そしてそこからは、マッシュルームのように増加してくのです。
しかしチャベスは頭が良く、民衆の支持もとても強固であったため、これを乗り切ることに成功しました。そしてそれはラテンアメリカの歴史にとって、驚異的な出来事だったのです。


・・・・
イラク 2003

イラクは、このシステムがどのように機能するかを説明するためには最もよい事例です。

最初に私のようなエコノミック・ヒットマンが先人として政府を買収するために送り込まれ、巨大な負債を負わせ、これをレバレッジにして国全体乗っ取る計画を実行します。しかし、もし私たちがパナマのオーマー・トリホスやエクアドルのハイメ・ロルドスのケースで失敗したように買収に失敗すれば、次のステップとしてジャッカルが送り込まれます。

ジャッカルは政権を転覆させるか暗殺を実行し、新政権を打ち立てます。新政権は、刃向かえば何が起こるか知っているので、政策はすべて変更されるのです。
イラクの場合、この二つのステップで失敗してしまいました。エコノミック・ヒットマンはサダム・フセインを買収することが出来なかったのです。

私たちは何とかフセインを買収しようと、あらゆる手を尽くしました・・・サウジアラビアのお受けが受け入れたディールと同じようなディールをもちかけましたが、フセインは拒否しました。

すると次にジャッカルが送り込まれました。しかし、フセインの警備隊はとても優秀で、暗殺も失敗に終わりました。

何といっても、フセインは以前、CIAのエージェントでしたからね・・前イラク大統領の暗殺のために雇われていたのです。失敗しましたが。だから彼は私たちのやり方を熟知していたのです。


それで1991年、アメリカは軍隊を送り込みました。そしてイラク軍を破壊しました。この時点で、私たちはフセインが擦り寄ってくると考えていました。

抹殺することも可能でしたが、私たちはそれを望んでいませんでした。フセインは言うなれば私たちにとって都合のいい「強い男」のタイプで、国民やクルド人をうまくコントロールし、イラン人を国境内に封じ込め、アメリカのために原油を掘り続けてくれると考えていたからです。

そして、フセインの軍隊を破壊したので、今度は交渉にのってくると思ったのです・・・。

そして90年代、再びエコノミック・ヒットマンが送り込まれた。しかし成功することはありませんでした。もし成功していたなら、フセインはまだ大統領だったでしょう。彼が欲しただけジェット戦闘機もアメリカは売っていたでしょうし、その他にも何でもです。しかし失敗に終わりました。

そしてジャッカルもまたフセイン暗殺に失敗したのです。すると再び軍隊が送り込まれました。しかし今回は、計画の全工程を完全執行するために、フセインを葬り去り、この過程で、さまざまな利益の厚い建設案件を得てです。

私たちが破壊した国を、私たちが再建する事業を得たのです。大きな建設会社の所有者にとってはこの上ない話でした。

このようにイラクでは三つのステージがありました。エコノミック・ヒットマンが失敗し、ジャッカルが失敗し、そして最終手段として軍隊が送り込まれたのです。


このように、我々は帝国を築いていきました。とても巧妙に、秘密裏にです。
過去における定刻はすべて武力によって築かれました。


そして人々は皆、自分たちが帝国を築いていることを知っていました。イギリス人、フランス人、ドイツ人、ローマ人、ギリシャ人、そして彼らはみんな誇りを持っていた。

文明や宗教などを広めるなどのエクスキュースが何かしらあったからです。そして彼らは意識的に行っていたのです。


でも、我々は知りません。アメリカにいるほとんどの人は、この禁秘のアメリカ帝国が他国からの搾取によって得た利益で生きていることを全く知りません。
しかし以前にも増して、今日に至ってはとくにそうなのです。


帝国があるのなら、誰がその皇帝なのかということになります。それはアメリカ大統領ではありません。皇帝は選挙によって選出されるのではなく、人気もなく報告もしないのです。

だから大統領ではありません。


しかし、皇帝と同じ役割を果たしているものがあります。私はそれをCorporatocracy と呼んでいます。Corporatocracyとは大企業を動かしている個人の集団で、実質的にこの帝国を動かしている人たちです。


メディア企業を直接保有したり、広告主として圧力をかけることにより、メディアをコントロールし、企業献金や、企業収益を原始とした個人献金を通してアメリカのほとんどの政治家をも支配しています。


彼らは選挙によって選ばれるわけではなく、人気もなく、誰かに報告するわけでもありません。しかも、このピラミッドの頂点の人たちは、あるときは企業で働いていたり、あるときは政治家になったりして、外からではいったい誰のために働いているか判断できません。

ですから、例えばある時はハリバートンのような巨大建設会社の社長だった人が、次の瞬間アメリカの副大統領になったりします。そしてその政権の大統領が石油関連事業に携わったりして、これは民主党でも共和党でもまったく同じことなんです。

まるで回転ドアで前に言ったり後ろに行ったり・・・。

そしてある意味では、政府の政策は企業によって実行されることもあるため、私たちの政府が何をやっているかが見えないこともあるのです。しかも、その政策とは、もともとこのCorporatocracyによって策定され、政府によって提案されて政府の政策となったものなので、この関係は非常に心地いいものもあるのです。

これは陰謀論の類のものではありません。

集結して陰謀を企てる必要はないのです。彼らはただ、同一の前提の元に行動しているだけです。

そしてその前提とは、企業は、社会、環境コストを顧みることなく、その利益の最大化を最優先に追求しなくてはならないということなのです。


-----------------------

  ↑
(これがいつもやっている米の常套手段ですね・・。自分たちの都合のためなら飛行機を爆発させてでも、一般市民を巻き込んで多くの人の命を奪うことなど平気で屋ってのけるのです。これが米がやってきたことです。

この日本でもこの脅迫めいた脅しにより政治家らが多く米側の都合の良いような発言や行動をしているのは間違いないといえます。彼らは米に脅迫されているのだと思います。)


こういった米の裏のやり方,この闇の金で悪魔に魂を売った支配層らのやり方が、どこまでサイコパスとしかいいようのない魔人らであることはもう言うまでもないと思いますが、、しかしこのようなことをネットに開示し、顔を出してしまったこのエコノミックヒットマンは?
大丈夫なんでしょうかね??それがとても疑問??

現在、日本政府の無理やりな原発稼動や放射能拡散政策がありますが、、
橋下市長が脱原発から、大飯原発稼動について期間限定で容認という姿勢になってきたとか、私たち日本人はこの政府役人らの信じられないような棄民政策に怒り心頭、必死の攻防が(マスコミでは報道されないけれど)行われています。

実際にはやはり裏側にあるのは、やはりこの動画でも分かるように、米が自国では危険なため、植民地であり属国である敗戦国=「日本」と「日本国民」に押し付けてきたウラン燃料の有効利用=原子力産業を今後もしっかり推進してアメリカに金を注いでもらいたいという、米の思惑が確実にあるのが見えます。
http://ameblo.jp/135215/entry-11267992911.html

http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/296.html#c49

[近代史02] 命を賭して悪の帝国と闘ったサダム・フセイン (小沢先生もこれ位カッコ良ければなあ) 中川隆
65. 中川隆[-7537] koaQ7Jey 2017年5月22日 17:32:01 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

初めて実行員が暴露した、アメリカの国際陰謀・工作秘史 - YouTube 動画
https://www.youtube.com/watch?v=BhfCgO0ItY8


初めて実行員が暴露した、アメリカの国際陰謀・工作秘史 2012-06-03
http://ameblo.jp/135215/entry-11267992911.html


「国家を征服しその国民を例俗化するためには、二つの方法がある。
 一つは武力であり、もう一つは負債である。」


◇途上国を食い物にするアメリカ◇


歴史上で初めての、真にグローバルなこの帝国を築いてきたのは、私たちエコノミック・ヒットマンです。・・・

・・・そして、私たちはそのために、あらゆる手段を講じているのです・・・

しかし多分、もっとも一般的な方法は、まず原油のように米国企業が携わる資源を膨大に保有する国を見出す方法だと思います。そして、世界銀行かその関連機関から、膨大なローンをその国のためにアレンジするのです。

しかしその資金が、実際にその国に行くことはありません。かわりに、電力施設、工業団地、港など、インフラ整備と言う名目で我々の大企業に行き着くのです。その国の本の一部の富裕層と、アメリカのいくつかの大企業を潤すプロジェクトにです・・そして大多数の国民は無視されながらです。

しかし、国民とこれらの国には、莫大な債務が残るのです・・・それも絶対に完済できない額の債務です。でも支払いが行き詰まるのは、この計画の一部分なのです。
そして時を見計らって、エコノミック・ヒットマンが再び伝えに行くわけです。しかし今度は、貴方の国は多額の債務を負っていますね・・・このままでは、完済は不可能ですから原油を売りませんか?我々の企業に超特価でね、とです。

ほかにも、アメリカの軍事基地を作らせてくれとか、軍隊をイラクのような戦争地域に送って一緒に戦ってくれとか、国連の決議でアメリカ側についてくれとか、電力会社や水道や下水システムを民営化して米国企業や国際企業に売却してくれとか・・・ですから本当にマッシュルームのように出来ることがひろがっていって、これが世銀やIMFの典型的なやり方なんです。


可哀想な話ですが、貧しい国はこうして借金漬けにされ、返済することも出来なくなる・・・

そして次には借金のリファイナンスを持ちかけられて、さらに大きな金利を要求される。

そして次には融資条件や良いガバナンスという名のもとに、公益事業会社を含むさまざまな社会サービス、時として教育制度、刑罰制度、保険制度などを外国企業に売却することを要求されるのです。ですからもう2重、3重、4重のぼったくりの仕組みなのです。


イラク 2003

イラクは、このシステムがどのように機能するかを説明するためには最もよい事例です。

最初に私のようなエコノミック・ヒットマンが先人として政府を買収するために送り込まれ、巨大な負債を負わせ、これをレバレッジにして国全体乗っ取る計画を実行します。しかし、もし私たちがパナマのオーマー・トリホスやエクアドルのハイメ・ロルドスのケースで失敗したように買収に失敗すれば、次のステップとしてジャッカルが送り込まれます。

ジャッカルは政権を転覆させるか暗殺を実行し、新政権を打ち立てます。新政権は、刃向かえば何が起こるか知っているので、政策はすべて変更されるのです。
イラクの場合、この二つのステップで失敗してしまいました。エコノミック・ヒットマンはサダム・フセインを買収することが出来なかったのです。

私たちは何とかフセインを買収しようと、あらゆる手を尽くしました・・・サウジアラビアのお受けが受け入れたディールと同じようなディールをもちかけましたが、フセインは拒否しました。

すると次にジャッカルが送り込まれました。しかし、フセインの警備隊はとても優秀で、暗殺も失敗に終わりました。

何といっても、フセインは以前、CIAのエージェントでしたからね・・前イラク大統領の暗殺のために雇われていたのです。失敗しましたが。だから彼は私たちのやり方を熟知していたのです。


それで1991年、アメリカは軍隊を送り込みました。そしてイラク軍を破壊しました。この時点で、私たちはフセインが擦り寄ってくると考えていました。

抹殺することも可能でしたが、私たちはそれを望んでいませんでした。フセインは言うなれば私たちにとって都合のいい「強い男」のタイプで、国民やクルド人をうまくコントロールし、イラン人を国境内に封じ込め、アメリカのために原油を掘り続けてくれると考えていたからです。

そして、フセインの軍隊を破壊したので、今度は交渉にのってくると思ったのです・・・。

そして90年代、再びエコノミック・ヒットマンが送り込まれた。しかし成功することはありませんでした。もし成功していたなら、フセインはまだ大統領だったでしょう。彼が欲しただけジェット戦闘機もアメリカは売っていたでしょうし、その他にも何でもです。しかし失敗に終わりました。

そしてジャッカルもまたフセイン暗殺に失敗したのです。すると再び軍隊が送り込まれました。しかし今回は、計画の全工程を完全執行するために、フセインを葬り去り、この過程で、さまざまな利益の厚い建設案件を得てです。

私たちが破壊した国を、私たちが再建する事業を得たのです。大きな建設会社の所有者にとってはこの上ない話でした。

このようにイラクでは三つのステージがありました。エコノミック・ヒットマンが失敗し、ジャッカルが失敗し、そして最終手段として軍隊が送り込まれたのです。


このように、我々は帝国を築いていきました。とても巧妙に、秘密裏にです。
過去における定刻はすべて武力によって築かれました。


そして人々は皆、自分たちが帝国を築いていることを知っていました。イギリス人、フランス人、ドイツ人、ローマ人、ギリシャ人、そして彼らはみんな誇りを持っていた。

文明や宗教などを広めるなどのエクスキュースが何かしらあったからです。そして彼らは意識的に行っていたのです。


でも、我々は知りません。アメリカにいるほとんどの人は、この禁秘のアメリカ帝国が他国からの搾取によって得た利益で生きていることを全く知りません。
しかし以前にも増して、今日に至ってはとくにそうなのです。


帝国があるのなら、誰がその皇帝なのかということになります。それはアメリカ大統領ではありません。皇帝は選挙によって選出されるのではなく、人気もなく報告もしないのです。

だから大統領ではありません。


しかし、皇帝と同じ役割を果たしているものがあります。私はそれをCorporatocracy と呼んでいます。Corporatocracyとは大企業を動かしている個人の集団で、実質的にこの帝国を動かしている人たちです。


メディア企業を直接保有したり、広告主として圧力をかけることにより、メディアをコントロールし、企業献金や、企業収益を原始とした個人献金を通してアメリカのほとんどの政治家をも支配しています。


彼らは選挙によって選ばれるわけではなく、人気もなく、誰かに報告するわけでもありません。しかも、このピラミッドの頂点の人たちは、あるときは企業で働いていたり、あるときは政治家になったりして、外からではいったい誰のために働いているか判断できません。

ですから、例えばある時はハリバートンのような巨大建設会社の社長だった人が、次の瞬間アメリカの副大統領になったりします。そしてその政権の大統領が石油関連事業に携わったりして、これは民主党でも共和党でもまったく同じことなんです。

まるで回転ドアで前に言ったり後ろに行ったり・・・。

そしてある意味では、政府の政策は企業によって実行されることもあるため、私たちの政府が何をやっているかが見えないこともあるのです。しかも、その政策とは、もともとこのCorporatocracyによって策定され、政府によって提案されて政府の政策となったものなので、この関係は非常に心地いいものもあるのです。

これは陰謀論の類のものではありません。

集結して陰謀を企てる必要はないのです。彼らはただ、同一の前提の元に行動しているだけです。

そしてその前提とは、企業は、社会、環境コストを顧みることなく、その利益の最大化を最優先に追求しなくてはならないということなのです。
http://ameblo.jp/135215/entry-11267992911.html

http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/298.html#c65

[お知らせ・管理20] これが阿修羅に巣食う電通工作員 中川隆
89. 中川隆[-7536] koaQ7Jey 2017年5月22日 19:07:19 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

初めて実行員が暴露した、アメリカの国際陰謀・工作秘史 - YouTube 動画
https://www.youtube.com/watch?v=BhfCgO0ItY8


初めて実行員が暴露した、アメリカの国際陰謀・工作秘史 2012-06-03


「国家を征服しその国民を例俗化するためには、二つの方法がある。
 一つは武力であり、もう一つは負債である。」


◇途上国を食い物にするアメリカ◇


歴史上で初めての、真にグローバルなこの帝国を築いてきたのは、私たちエコノミック・ヒットマンです。・・・

・・・そして、私たちはそのために、あらゆる手段を講じているのです・・・

しかし多分、もっとも一般的な方法は、まず原油のように米国企業が携わる資源を膨大に保有する国を見出す方法だと思います。そして、世界銀行かその関連機関から、膨大なローンをその国のためにアレンジするのです。

しかしその資金が、実際にその国に行くことはありません。かわりに、電力施設、工業団地、港など、インフラ整備と言う名目で我々の大企業に行き着くのです。その国の本の一部の富裕層と、アメリカのいくつかの大企業を潤すプロジェクトにです・・そして大多数の国民は無視されながらです。

しかし、国民とこれらの国には、莫大な債務が残るのです・・・それも絶対に完済できない額の債務です。でも支払いが行き詰まるのは、この計画の一部分なのです。
そして時を見計らって、エコノミック・ヒットマンが再び伝えに行くわけです。しかし今度は、貴方の国は多額の債務を負っていますね・・・このままでは、完済は不可能ですから原油を売りませんか?我々の企業に超特価でね、とです。

ほかにも、アメリカの軍事基地を作らせてくれとか、軍隊をイラクのような戦争地域に送って一緒に戦ってくれとか、国連の決議でアメリカ側についてくれとか、電力会社や水道や下水システムを民営化して米国企業や国際企業に売却してくれとか・・・ですから本当にマッシュルームのように出来ることがひろがっていって、これが世銀やIMFの典型的なやり方なんです。


可哀想な話ですが、貧しい国はこうして借金漬けにされ、返済することも出来なくなる・・・

そして次には借金のリファイナンスを持ちかけられて、さらに大きな金利を要求される。

そして次には融資条件や良いガバナンスという名のもとに、公益事業会社を含むさまざまな社会サービス、時として教育制度、刑罰制度、保険制度などを外国企業に売却することを要求されるのです。ですからもう2重、3重、4重のぼったくりの仕組みなのです。


・・・・・
イラン 1953


エコノミック・ヒットマンの先駆けは、イランのモサッデクが、民主的な選挙によって大統領に就任した1950年代前半に始まりました。
モサッデクは、民主主義の希望として中東や世界中から期待され、タイム誌の「Man of the Year」にも選ばれていました。

しかし、彼が選挙戦で公約し実行に移しだした政策の一つは、イランの原油が寄りイラン国民の利益になるように、外国企業により大きな対価を払わせるというものでした。変った政策ですけどね・・・。

アメリカは勿論、その政策を好んでいませんでした。
でもそれまでにしてきたように、軍隊を送り出すまでの勇気もなかった・・・だから代わりに一人のCIAエージェントを送り込んだのです。
カーミット・ルーズベルト、ルーズベルト元大統領の親戚です。

すると彼はとても効率的、効果的に動き、たった2、3百万ドルの資金で、しかも数ヶ月の短期間のうちに、モサッデク政権の転覆に成功したのです。そして、アメリカの原油事業にとって都合がいいシャーを政権につけました。非常に効果的でした。


・・・・・
イランでの反乱

溢れるほどの人々がテヘランに集結しています。陸軍将校、モサッデクは降参し、独裁政権は終焉を迎えました。人々は明るく、市民は歓喜の声を上げ、シャーの写真を高く掲げながらパレードをしています。シャーは本国に温かく迎え受けられました。

これを見て、アメリカのワシントンでみんなが顔を合わせて言ったのは「ウワォ・なんた簡単なんだ・・しかもこんな安く!」。そして、これがまったく新しい手法が確立された瞬間でした。他国を操作し、アメリカ帝国を築くためのです。

しかしこの時の一つの問題は、カーミット・ルーズベルトがIDカードも携帯している公式のCIAエージェントだったということです。もし彼が捉えられていたら、ことの成り行きはかなり深刻なものとなっていた可能性があったからです。
そしてすぐに決定されたことは、これ以降は、世銀やIMFなどの金融機関との資金のやりとりをしたり、他の協力者を募ったりするのは、全て民間コンサルタントを通して行うということです。たとえ捕まっても、アメリカ政府に悪影響を及ぼさないためです。


・・・・・・
グアテマラ 1954

アーベンツがグァテマラ大統領に就任した時、グァテマラは巨大な国際企業、ユナイデット・フルーツ・カンパニー社に完全に牛耳られていました。

アーベンツ(大統領)は、自分達の土地をグァテマラ人のもとに取り戻したいと決めていました。大統領就任後、彼はこうした政策を着実に講じていったので、ユナイテッド・フルーツ・カンパニー社は嫌っていました。

そして彼らはPR会社を雇い、アメリカ国内で膨大なキャンペーンを行いました。アメリカの国民、メディア、政治家に「アーベンツはソビエトのあやつり人形だ」ということを信じ込ませようとしたのです。

さらに、「このままアーベンツ政権が続けば、ソビエトのこの地域での足がかりを確実なものとしてしまうだろう」とも脅しました。米国民は赤色テロルの恐怖のおののきました。

長い話を短くすれば、このキャンペーンの結果、CIAと軍とにより、この政権を崩壊させるための計画が策定されました。そして私たちは、それを実行したんです。私たちは、宗教関係者や兵士やジャッカルなどいろいろ送り込み、彼を引き摺り下ろしました。そして、新政権が発足すると、新大統領はユナイテッド・フルーツ・カンパニー社など国際企業に対する政策をすべて変更したのです。


・・・・・・・
エクアドル 1981

エクアドルではとても長い間、新米国政権による専制政治が行われていました。そのほとんどが比較的残忍な政権でした。しかしある時、真に民主的な選挙が行われることが決定され、ハイメ・ロルドスが立候補しました。

ロルドスが掲げた最重要政策は、エクアドルの資源はエクアドルの国民のために使うというものでした。そして彼は、それまでエクアドルの誰もが得たことのない多数の支持を得ました。圧倒的な勝利でした。

彼は公約の「エクアドルの資源からの利益がエクアドル国民のためになる政策」を着実に実行していきました。しかし、それをアメリカは嫌っていました。

そして私がエコノミック・ヒットマンの一人としてエクアドルに送り込まれたのです。

ロルドスに政策転換を迫り、買収し、彼をアメリカ側に取り込むように・・・「もし貴方が私たちのゲームに参加してくれるなら貴方と家族は大金持ちになれます。しかし、選挙公約を守ろうとするのなら、消え去ることになりますよ」と脅してです。

彼はアメリカの要求を受け入れませんでした。
そして彼は暗殺されました。

飛行機が墜落するとただちにいったいは封鎖され、近隣基地からの米軍の軍隊とエクアドル軍の数名だけが立ち入ることを許可されました。

そして操作が開始されると、最も重要な二人の承認が法廷で証言をする前に交通事故で死んだのです。こんな奇妙なことが起こり続けました。

この事件を調べたほとんどの人たちと私は、これが暗殺だったことに微塵の疑いも感じていません。エコノミック・ヒットマンとしての私の立場からも、何かが起こると当然予想していました。クーデターか暗殺か何か分かりませんでしたが、彼が引きずりおろされることを・・アメリカの言い分を受け入れなかったし、買収にも応じなかったからです。


・・・・・
パナマ 1981

パナマの大統領、オーマー・トリホスは私が真に好感を抱いた人間の一人でした。とてもカリスマ的で、国の惨状を何とか改善しようと、心の底から考えていました。


私が彼の買収を試みたとき、彼はいいました。「なぁ・・ジョン・・」、実際、彼は私のことをワニートと読んでいて、「なぁ、ワニート・・私がほしいのはお金ではないんだよ。私が本当に欲しているのは、我々の国が公平に扱われることなんだ・・・そのためには、アメリカには我々の国々で行った全ての破壊に対する償いを国民に対して清算して欲しい・・・そして私は、他のラテンアメリカ諸国が、独立を果たした時、北アメリカによる、このひどい搾取からの自由を勝ち得たとき、彼らを助けてあげたいんだよ・・・

・・・だからパナマ運河を取り戻すことが必要なんだ・・・パナマ国民の手の元に・・・、これが私の望んでいることだ。だから放っておいてくれ、買収しようとしないでくれ、試みないでくれ・・」


1981年のことでした。そして5月、エクアドルのハイメ・ロルドス大統領が暗殺されました。

オーマー・トリホスはいったい何が起こっているか、ちゃんと知っていました。
そしてトリホスは家族を集め伝えました。「次は多分私の番だろう、、でも、それはそれでいい。私は私がすべきことをやり遂げた・・・運河の交渉を再開させ、パナマ人の手に取り戻したからだ」彼はジミーカーターと、運河変換の条約を締結させたところでした。

それから2ヶ月たったその年の6月、彼が乗った飛行機が墜落し、彼は暗殺されました。CIAが手を回した、ジャッカルが殺害したことは間違いありません。証拠も沢山あります。トリホスのセキュリティガードが、トリホスが飛行機に乗る直前に小さなテープレコーダーを私、それに爆弾が仕掛けられていたのです。


・・・・
ベネズエラ 2002

ある意味では、このようなシステムがたいした変化もなく、長年存続し続けたことは興味深いことです。エコノミック・ヒットマンの能力はこの間どんどん上がり続けましたがね・・・。

ごく最近では1998年、ベネズエラでチャべスが大統領選に勝利しました。
長期間にわたるいくつもの腐敗政権のために、国内経済は崩壊状態に追い込まれていました。そんななかで大統領に就任したのがチャべスだったのです。

チャべスはアメリカに立ち向かい、言い放ちました「ベネズエラの原油はベネズエラの国民のために使う」と。アメリカはそれを嫌いました。そして2002年クーデターが起こりました。このクーデターはCIAが引き起こしたものであることを、私や私の周りのほとんどの人は疑いを持っていません。

このクーデターの起こし方は、カーミット・ルーズベルトがイランで行ったやり方と同じものです。民衆をお金で買収してデモ行進をさせ、暴動を起こさせます。チャベスに対する反対運動を「チャベスがとても不人気だ」と思わせるようなことを言わせながら起こすのです。

2、3千人の人をテレビの前に集めれば、国中が反対していると思わせることが可能です。

そしてそこからは、マッシュルームのように増加してくのです。
しかしチャベスは頭が良く、民衆の支持もとても強固であったため、これを乗り切ることに成功しました。そしてそれはラテンアメリカの歴史にとって、驚異的な出来事だったのです。


・・・・
イラク 2003

イラクは、このシステムがどのように機能するかを説明するためには最もよい事例です。

最初に私のようなエコノミック・ヒットマンが先人として政府を買収するために送り込まれ、巨大な負債を負わせ、これをレバレッジにして国全体乗っ取る計画を実行します。しかし、もし私たちがパナマのオーマー・トリホスやエクアドルのハイメ・ロルドスのケースで失敗したように買収に失敗すれば、次のステップとしてジャッカルが送り込まれます。

ジャッカルは政権を転覆させるか暗殺を実行し、新政権を打ち立てます。新政権は、刃向かえば何が起こるか知っているので、政策はすべて変更されるのです。
イラクの場合、この二つのステップで失敗してしまいました。エコノミック・ヒットマンはサダム・フセインを買収することが出来なかったのです。

私たちは何とかフセインを買収しようと、あらゆる手を尽くしました・・・サウジアラビアのお受けが受け入れたディールと同じようなディールをもちかけましたが、フセインは拒否しました。

すると次にジャッカルが送り込まれました。しかし、フセインの警備隊はとても優秀で、暗殺も失敗に終わりました。

何といっても、フセインは以前、CIAのエージェントでしたからね・・前イラク大統領の暗殺のために雇われていたのです。失敗しましたが。だから彼は私たちのやり方を熟知していたのです。


それで1991年、アメリカは軍隊を送り込みました。そしてイラク軍を破壊しました。この時点で、私たちはフセインが擦り寄ってくると考えていました。

抹殺することも可能でしたが、私たちはそれを望んでいませんでした。フセインは言うなれば私たちにとって都合のいい「強い男」のタイプで、国民やクルド人をうまくコントロールし、イラン人を国境内に封じ込め、アメリカのために原油を掘り続けてくれると考えていたからです。

そして、フセインの軍隊を破壊したので、今度は交渉にのってくると思ったのです・・・。

そして90年代、再びエコノミック・ヒットマンが送り込まれた。しかし成功することはありませんでした。もし成功していたなら、フセインはまだ大統領だったでしょう。彼が欲しただけジェット戦闘機もアメリカは売っていたでしょうし、その他にも何でもです。しかし失敗に終わりました。

そしてジャッカルもまたフセイン暗殺に失敗したのです。すると再び軍隊が送り込まれました。しかし今回は、計画の全工程を完全執行するために、フセインを葬り去り、この過程で、さまざまな利益の厚い建設案件を得てです。

私たちが破壊した国を、私たちが再建する事業を得たのです。大きな建設会社の所有者にとってはこの上ない話でした。

このようにイラクでは三つのステージがありました。エコノミック・ヒットマンが失敗し、ジャッカルが失敗し、そして最終手段として軍隊が送り込まれたのです。


このように、我々は帝国を築いていきました。とても巧妙に、秘密裏にです。
過去における定刻はすべて武力によって築かれました。


そして人々は皆、自分たちが帝国を築いていることを知っていました。イギリス人、フランス人、ドイツ人、ローマ人、ギリシャ人、そして彼らはみんな誇りを持っていた。

文明や宗教などを広めるなどのエクスキュースが何かしらあったからです。そして彼らは意識的に行っていたのです。


でも、我々は知りません。アメリカにいるほとんどの人は、この禁秘のアメリカ帝国が他国からの搾取によって得た利益で生きていることを全く知りません。
しかし以前にも増して、今日に至ってはとくにそうなのです。


帝国があるのなら、誰がその皇帝なのかということになります。それはアメリカ大統領ではありません。皇帝は選挙によって選出されるのではなく、人気もなく報告もしないのです。

だから大統領ではありません。


しかし、皇帝と同じ役割を果たしているものがあります。私はそれをCorporatocracy と呼んでいます。Corporatocracyとは大企業を動かしている個人の集団で、実質的にこの帝国を動かしている人たちです。


メディア企業を直接保有したり、広告主として圧力をかけることにより、メディアをコントロールし、企業献金や、企業収益を原始とした個人献金を通してアメリカのほとんどの政治家をも支配しています。


彼らは選挙によって選ばれるわけではなく、人気もなく、誰かに報告するわけでもありません。しかも、このピラミッドの頂点の人たちは、あるときは企業で働いていたり、あるときは政治家になったりして、外からではいったい誰のために働いているか判断できません。

ですから、例えばある時はハリバートンのような巨大建設会社の社長だった人が、次の瞬間アメリカの副大統領になったりします。そしてその政権の大統領が石油関連事業に携わったりして、これは民主党でも共和党でもまったく同じことなんです。

まるで回転ドアで前に言ったり後ろに行ったり・・・。

そしてある意味では、政府の政策は企業によって実行されることもあるため、私たちの政府が何をやっているかが見えないこともあるのです。しかも、その政策とは、もともとこのCorporatocracyによって策定され、政府によって提案されて政府の政策となったものなので、この関係は非常に心地いいものもあるのです。

これは陰謀論の類のものではありません。

集結して陰謀を企てる必要はないのです。彼らはただ、同一の前提の元に行動しているだけです。

そしてその前提とは、企業は、社会、環境コストを顧みることなく、その利益の最大化を最優先に追求しなくてはならないということなのです。
http://ameblo.jp/135215/entry-11267992911.html

阿修羅の原発板・政治板でも多数の CIA工作員が活動しているので気を付けて下さい

特に原発板には反原発派を装ってデタラメ情報を拡散して阿修羅の信用を落とそうと画策している工作員が多いですね

反論できない相手にネットウヨというレッテル貼りをするのも CIA工作員の特徴ですね
http://www.asyura2.com/11/kanri20/msg/603.html#c89

[リバイバル3] 新潟のリゾートマンション「ツインタワー石打」 管理組合前理事長が11億円着服 中川隆
5. 中川隆[-7535] koaQ7Jey 2017年5月22日 20:13:10 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

被害2億円も!修繕積立金トラブルの実際 悪質コンサルに巻き上げられる〈AERA〉
http://www.asyura2.com/17/hasan121/msg/742.html


 結局、管理組合は高い買い物になる…(AERA 2017年5月29日号より)


被害2億円も!修繕積立金トラブルの実際 悪質コンサルに巻き上げられる〈AERA〉
AERA 2017年5月29日号


 住民でつくる管理組合は、専門知識を持たない。大規模修繕の際は、設計事務所などコンサルタントに頼る。ところが悪質コンサルが跋扈している。

*  *  *

 マンション改修の悪質コンサルタントは、深く、静かに侵入する。住民が気づいたときには、コツコツ貯めた修繕積立金がごっそり巻き上げられている。

 京都市右京区の団地型分譲マンションは、3年前に実施した大規模修繕をめぐって激しく揺れている。当時の管理組合理事長は、引っ越してきたばかりだった。管理会社の紹介で大手設計事務所をコンサルに選び、大規模修繕への手続きを進めた。マンションの戸数は400、築後40年で3度目の大規模修繕だった。理事長はコンサルから「3億円程度で可能」と聞き、施工会社4社を集めて修繕工事の入札を行った。

 そして、住民環視の集会で、公正を期して同時に入札書を開き、理事長は動転する。最低の工事費でさえ「5億2千万円」だったのだ。理事長は、話が違う、とコンサルに書簡を出すが、3億円と確約した覚えはない、とはね返された。着工間近、時間がないと押し切られる。修繕積立金だけでは足りず、管理組合は何と1億5千万円の借金をして大規模修繕を行った。

 この間、多数の住民は「専門家に任せておけばいい」と看過した。昨年、管理組合の理事が一新され、40代の女性新理事がNPO法人京滋マンション管理対策協議会(京滋管対協)に相談を寄せ、コンサルの悪質さが再確認された。女性理事が言う。

「事前に他のマンションと情報交換をしていたら、2億円もドブに捨てはしなかった。悔しい。理事長のなり手がなくて、事情にうとい人に任せた結果です。管理組合が目覚めないと何も変わりません」。新理事10人のうち9人が女性になった。

 工事費は、どう流れたのか。京滋管対協の谷垣千秋代表幹事が推測する。

「その設計事務所は京都の一等地に会社を構えていますが、過去にトラブルを起こしています。設計や監理(チェック)のコンサル料を安くして管理組合に近づき、施工会社に高い工事費で請け負わせ、リベートを取る。結局、管理組合には高い買い物になるのです。あの設計事務所の仕事はしないと宣言した業者もいます」

 昨夏、管理組合と施工会社は共同で大規模修繕後の建物点検をした。すると、あちこちで不具合が見つかる。とくに屋上の防水がずさんで、施工者はすべてやり直した。費用は業者持ちだ。これでコンサルが監理をしたといえるのか。

 目覚めた管理組合は再調査を進め、コンサルの設計事務所、日常管理を委ねる管理会社と、責任を問う交渉を重ねている。

●改修分野になだれ込む

 いま、マンションの改修分野でコンサルを務める設計事務所は「野放し」状態だ。本来なら修繕工事の適正な仕様書を作り、それに基づいて管理組合が施工者を選ぶ支援をしなくてはならない。工事中は現場で検査などを通して施工者を指導し、竣工図書類を確認する。

 まっとうなコンサルもいるが、改修に携わる設計事務所の職能団体はなく、業務の質はバラバラ、倫理規定もない。

 そもそもマンション改修は、新築しか関心のない建設業界のニッチ産業だった。1980年代に外壁の大規模修繕が始まったころは管理組合が施工業者を決めていた。バブル崩壊後、新築の着工が激減し、1級建築士がコンサルとして改修分野になだれ込んだ。

●管理組合の理事と結託

 問題はコンサルだけではない。首都圏でも「場所代」と称して管理会社が大規模修繕に関わる業者の上前をはねているという。一般社団法人マンション計画修繕施工協会(MKS)の中野谷昌司常務理事が施工業者の心情を代弁する。

「リベートを払わなかったら、今後、うちの管理物件で仕事させないと言われたら、業者は泣く泣く払います。ひと口に管理会社といっても、さまざま。会社ぐるみ、支店単位、あるいはフロントマンや技術系社員が個人で要求するケースもあります」

 リベート問題でやっかいなのは、コンサルが管理組合の理事と結託した場合だ。密室でことは進み、修繕積立金が吸い取られる。リベートはコンサル経由で理事にも……と疑念が生じる。

 京都市左京区の90戸・築後40年のマンションが、このケースに当てはまる。もともと自治意識が高く管理会社を置かず、住民が「自主管理」を続けてきた。

 ところが、3年前に1級建築士がコンサルに選ばれて事態は悪化する。営々と積み立てた修繕資金が、必要性の乏しい塗装工事で食いつぶされた。地震に備えて耐震補強に使うはずの費用が消し飛んだ。

 不審に思った住民のAさんが誰の紹介でコンサルが入ったのかと理事長にただすと「京滋管対協です」。Aさんが京滋管対協に確認をとると「そんな人は紹介していません」と返答された。じつは、ある理事の親族がこの1級建築士と仕事上の関係があり、引き入れたのだった。Aさんが言う。

「嘘はいけない。考えたくないけど裏があるのでは、と。うちは新耐震基準を満たしていないので耐震補強をしないと資産価値も下がる。ことの重大さにやっと理事会も気づきました」

●国土交通省が動く

 悪質コンサルのリベート問題は根が深い。改修業界の競争の激しさとマンション住民の関心の薄さとのギャップが、根底に横たわる。リベートが住民に損失を与えるのは明らかだが、業界のグレーゾーン、ときには「共存共栄の必要悪」と言われて長年、放置されてきた。

 流れが変わったのは昨年11月、一般社団法人マンションリフォーム技術協会が「不適切コンサルタント問題への提言」を会員誌に掲載してからだ。この提言は、悪質コンサルが通常の半額から3分の1の委託料で請け負っても「工事費の3%のバックマージンがあれば十分おつりが来る」と記す。このままでは「マンション改修業界全体の信用が失われる」と警鐘を鳴らした。

 提言の後、国土交通省は前例がないほどすばやく動いた。今年の1月27日、関係団体へ「設計コンサルタントを活用した大規模修繕工事の発注」に関する通達を出す。国交省は悪質コンサルの事例を明記し、管理組合に公的な相談窓口(公益財団法人マンション管理センターなど)を活用するよう呼びかけた。

 関係諸団体もMKSに事務局を置き、横断的な協議会を発足させ、4月25日に第1回の会合を開いた。MKSの中野谷常務理事は、こう述べる。

「大規模修繕に関する業務と報酬の適正な基準が必要でしょう。基準を示せば、管理組合の方々も発注しやすくなる。改修分野の設計事務所には団体を設立して襟を正していただきたい」

 現状でリベートの発生を防ぐ手立てについて、マンション問題に詳しい松田弘弁護士は、法的にこう指摘する。

「コンサルは管理組合の側に立って、誠実に委託契約の内容を履行する義務を負っている。それなのに、管理組合に内緒で施工会社を決めてリベートを取れば、民法上の委託契約の債務不履行に当たる。管理組合は損害賠償を請求できます」

 コンサルのなかには、業者のリベートに「保証料」や「営業委託料」の名目で堂々と領収書を出しているところもある。

「どんな領収書を出そうが、管理組合と結んだ契約で認めていなければ債務不履行です」

●情報の透明性を保つ

 大規模修繕を控えた管理組合がリベートを排除する策はないか。松田弁護士が私見を語る。

「契約書で『リベートは取らない』と約定すべき。リベートを取ったら、その2倍の違約金を払うなど特約条項を入れればいい。まじめなコンサルは痛くもかゆくもない。怒るコンサルはやましいからでしょう」

 リベートを根本から断つには、管理組合が情報の透明性を保ったうえで施工業者に直接、発注すればいい。「自分の財産は自分で守る」原点回帰である。

 大阪府枚方市の「労住まきのハイツ」(380戸)は、築後41年が過ぎた。現在、3度目の大規模修繕を、1戸当たり70万円の低コストで行っている。管理組合が工事仕様書の作成をリードし、コンサルを入れず、施工会社に発注しているからだ。修繕委員の尾崎孝光さんは言う。

「2回目の大規模修繕の際、コンサルがゼロから素人の私らにも教えてくれた。メーカーや資材の選定、現場対応など徹底的に勉強しました。そのときの仕様書がベースにある。もちろん、プラスアルファの工事も必要。だから施工会社には現場代理人(監督)の他に1級建築士のアドバイザーも派遣してもらっています。決してうぬぼれているわけではありません。信頼できるプロと二人三脚でやっています」

 尾崎さんは「ここを終のすみかにしたいから」と言い添えた。

 ニッチ産業で出発したマンション改修も、大規模修繕の市場規模が6千億円に達した。この10年で1.5倍の伸びである。市場はさらに広がる見通しだ。悪質コンサルの跋扈を防ぐことが、マンションの明日を決める。

http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/611.html#c5

[近代史02] 小沢一郎先生を襲った恐怖とは 中川隆
50. 中川隆[-7534] koaQ7Jey 2017年5月22日 20:28:52 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

2017-05-22
日本にも大量の中国人工作員がなだれ込んでいる事実を知れ


アメリカと中国の「裏側」で何が起きているのかを示す興味深い報道が為されている。

2017年5月20日、ニューヨーク・タイムズは、中国でスパイ活動をしていたCIA(米中央情報局)の情報提供者12人以上が2010年以降、中国当局によって殺害されたと報じた。

CIAという組織は、言うまでもなくアメリカの国際情勢の分析や決断の要となる重要な一次情報を掻き集め、さらに国際情勢に影響を与える事案を実行する世界最強の諜報組織である。

南米でも政府転覆の実行部隊として動いてきたというのはベネズエラの癌で死去したウゴ・チャベス元大統領もしばしば証言してきた。

CIAは、アフリカでもアフガニスタンでも東南アジアでも暗殺やドラッグ密売に絡んで裏金を作って工作活動をしていたし、今でも全世界に情報網を敷いて暗躍している。

2011年5月2日にパキスタンで殺害されたウサマ・ビンラディンの隠れ家を情報提供者の情報から割り出して追い込んでいったのもCIAだった。

その過程は映画『ゼロ・ダーク・サーティー』でも微細に描かれた。

(映画『ゼロ・ダーク・サーティー』とオサマ・ビンラディン)
https://www.bllackz.net/blackasia.php/content/20160311T2256130900.html

ターゲットに迫れる情報提供者が処刑されていく

この映画を観ても分かる通り、CIAは現地の「情報提供者」から重要人物やターゲットの行動パターンや接触者や重要機密を取得し、裏取りをしている。

現地の情報は現地の土地勘に優れ、現地の言葉を話し、より深くターゲットに迫れる「情報提供者」の存在がないと成り立たない。

CIAはもちろん中国本土でもこうした情報網を張り巡らせている。

ところが、2017年5月20日に明らかになったのは中国政府がアメリカに協力する「情報提供者」をことごとく処刑してCIAの情報網を無力化しているということだ。同僚の目前で銃殺された情報提供者もいるという。

中国もまたアメリカを監視する大量の工作員を放って中国国内のアメリカ人を監視し、アメリカにもまた工作員を放って機密情報を得ている。

互いに相手を監視し、相手の機密情報を盗もうと画策しているということになる。

しかし、こと工作活動に関しては中国の方が圧倒的な人員とネットワークを持っている。中国の公安組織(中華人民共和国公安部)はインターネットから職場から家庭まで、中国人民のすべてを監視できる体制ができている。

反体制派からカルト組織、犯罪組織、市民団体、人権派弁護士、少数民族のグループ、事業経営者まで、政府の転覆を画策する人間は私生活のすべてを監視し、わずかでも疑いがあれば突如として拉致してしまう。

そのため、CIAは「情報提供者」を中国国内で見つけることができず、苦境に追い込まれているというのがニューヨーク・タイムズの報道で分かる。

「情報提供者」がことごとく処刑されるということは、CIA内の情報が漏れているということであり、それはすなわちCIA内部に中国の二重スパイが紛れ込んでいるということでもある。

CIAは「CIAの中国を管轄する部門で働いていた元要員が二重スパイだった疑いを強めた」とあるのだが、断定することができないでいる。今も誰がCIAの情報を漏らしているのか分からないという深刻な事態だ。


ニューヨーク・タイムス自身も中国の工作員の巣

中国でCIAに情報提供をして処刑された人物もいれば拘束された人物もいる。こうした人たちを含めると計18人から20人の情報提供者が「消された」とされている。

もっとも「誰がCIA内部の二重スパイなのか分からない」という情報がマスコミにリークされるということ事態が、CIAの仕掛けたワナであると見ることができる。

考えて欲しい。世界最強の諜報組織が「誰がスパイか分からない」「CIAのスパイ網は壊滅状態になった」と正直に言うと思うだろうか。

本当に分からなければ、逆に「分からない」とは言わない。誰が二重スパイなのか分かった時点で「分からない」とリークしてスパイを泳がす。CIAはこのリークでワナを仕掛けていると見る関係者も多い。

そもそも、このニューヨーク・タイムス自身も中国の工作員が潜り込んでいるのはよく知られている。ドナルド・トランプ批判の急先鋒もこの報道機関だ。完全に中国寄りの左翼プロパガンダ紙である。

ニューヨーク・タイムスは陳光標という中国人の胡散臭い金持ちが買収しようとしていたこともある。

この人物は中国の元公安部副部長の李東生や元統一戦線工作部の令計劃(リン・ジーフア)といった人間とつながっていたのは2016年に中国のメディアによって暴露されている。

なぜそれが暴露されたのかというと、令計劃(リン・ジーフア)が習近平を裏切ってアメリカに情報を流していた二重スパイだったからだ。

中国がニューヨーク・タイムスを欲しがっているのは、この報道機関のブランドで中国を礼賛させ、逆に反米反日の記事を世界に垂れ流して自分たちの都合の良いように国際世論を操作できるからだ。

ちなみにニューヨーク・タイムスの東京支社は「東京都中央区築地5-3-2」で、朝日新聞社の本社内にある。

(日本を大批判するNYタイムズの東京支社は朝日新聞本社だ)
https://darkness-tiga.blogspot.jp/2014/12/20141205T1539540900.html


朝日新聞も反日記事を量産する売国プロパガンダ紙であると知らない日本人はいなくなりつつあるが、中国の公安がその裏に存在するということを日本人はもっと深刻に考えた方がいい。


日本にも大量の工作員がなだれ込んでいる事実

今や中国の工作員は中国人の監視だけでなく、全世界に散らばって中国政府に機密情報を上げており、中国政府はそれを元にして国際政治に臨んでいる。

工作員は中華人民共和国公安部や中国軍に所属している人間だけが行っているわけではない。世界各国に散らばる中国商人、中国富豪、留学生、労働者、旅行者、犯罪者のすべてが工作員となり得る。

中国本土に家族を残して外国に働きに出ている人間たちは、言ってみれば中国政府に家族を人質に取られているようなものだから中国政府から工作活動の強要があれば逆らえない。

もちろん、日本にも大量の工作員がなだれ込んでいる。

それは2008年4月26日の北京オリンピックの長野聖火リレーで、突如として5000人もの中国人が集まって狼藉を働いていた事件でも分かるはずだ。

(「長野聖火リレー、中国」で検索)

工作員は女性もいる。自民党の元首相である橋本龍太郎は中国人の工作員を愛人にして中国に大金を垂れ流していた売国奴だったのはもっと知られてもいい。

(焼き討ちされているのに、せっせと金をばらまいていた日本)
https://darkness-tiga.blogspot.jp/2015/03/20150314T1511580900.html

中国女性は自衛隊の基地周辺のバーに潜り込み、そこで自衛隊員と知り合って結婚する。

2010年の調査では、自衛隊員の800名は外国人女性と結婚しており、そのうち中国女性が占める割合は500名を超えていたという調査結果が出されたこともある。工作員はどこにでも潜り込み、機密情報を盗んでいく。

(機密情報を扱う自衛隊員の身上調査は強化するのが当たり前)
https://darkness-tiga.blogspot.jp/2013/11/20131113T1645000900.html


中国人の社員が日本企業の機密情報を盗んで重要技術を中国に移転しているという事実もある。

最近も中国のサイトに日本企業の社外秘文書が大量に漏れていることも発覚した。

(中国サイトに日本企業の社外秘文書が大量に漏れている事実)
https://darkness-tiga.blogspot.jp/2017/04/20170426T1657020900.html


日本人はいつになったら、自分の身のまわりに中国人の工作員がうじゃうじゃと蠢いているということに気付くのだろうか。あまりにも危機意識がなさ過ぎるのではないか?


長野聖火リレーで突如として日本国内で旗を振って暴力の限りを尽くした中国人たちの姿。日本人はいつになったら、自分の身のまわりに中国人の工作員がうじゃうじゃと蠢いているということに気付くのだろうか。
https://darkness-tiga.blogspot.jp/2017/05/20170522T1534090900.html
http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/296.html#c50

[お知らせ・管理20] これが阿修羅に巣食う電通工作員 中川隆
90. 中川隆[-7533] koaQ7Jey 2017年5月22日 20:30:25 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

2017-05-22
日本にも大量の中国人工作員がなだれ込んでいる事実を知れ


アメリカと中国の「裏側」で何が起きているのかを示す興味深い報道が為されている。

2017年5月20日、ニューヨーク・タイムズは、中国でスパイ活動をしていたCIA(米中央情報局)の情報提供者12人以上が2010年以降、中国当局によって殺害されたと報じた。

CIAという組織は、言うまでもなくアメリカの国際情勢の分析や決断の要となる重要な一次情報を掻き集め、さらに国際情勢に影響を与える事案を実行する世界最強の諜報組織である。

南米でも政府転覆の実行部隊として動いてきたというのはベネズエラの癌で死去したウゴ・チャベス元大統領もしばしば証言してきた。

CIAは、アフリカでもアフガニスタンでも東南アジアでも暗殺やドラッグ密売に絡んで裏金を作って工作活動をしていたし、今でも全世界に情報網を敷いて暗躍している。

2011年5月2日にパキスタンで殺害されたウサマ・ビンラディンの隠れ家を情報提供者の情報から割り出して追い込んでいったのもCIAだった。

その過程は映画『ゼロ・ダーク・サーティー』でも微細に描かれた。

(映画『ゼロ・ダーク・サーティー』とオサマ・ビンラディン)
https://www.bllackz.net/blackasia.php/content/20160311T2256130900.html


ターゲットに迫れる情報提供者が処刑されていく

この映画を観ても分かる通り、CIAは現地の「情報提供者」から重要人物やターゲットの行動パターンや接触者や重要機密を取得し、裏取りをしている。

現地の情報は現地の土地勘に優れ、現地の言葉を話し、より深くターゲットに迫れる「情報提供者」の存在がないと成り立たない。

CIAはもちろん中国本土でもこうした情報網を張り巡らせている。

ところが、2017年5月20日に明らかになったのは中国政府がアメリカに協力する「情報提供者」をことごとく処刑してCIAの情報網を無力化しているということだ。同僚の目前で銃殺された情報提供者もいるという。

中国もまたアメリカを監視する大量の工作員を放って中国国内のアメリカ人を監視し、アメリカにもまた工作員を放って機密情報を得ている。

互いに相手を監視し、相手の機密情報を盗もうと画策しているということになる。

しかし、こと工作活動に関しては中国の方が圧倒的な人員とネットワークを持っている。中国の公安組織(中華人民共和国公安部)はインターネットから職場から家庭まで、中国人民のすべてを監視できる体制ができている。

反体制派からカルト組織、犯罪組織、市民団体、人権派弁護士、少数民族のグループ、事業経営者まで、政府の転覆を画策する人間は私生活のすべてを監視し、わずかでも疑いがあれば突如として拉致してしまう。

そのため、CIAは「情報提供者」を中国国内で見つけることができず、苦境に追い込まれているというのがニューヨーク・タイムズの報道で分かる。

「情報提供者」がことごとく処刑されるということは、CIA内の情報が漏れているということであり、それはすなわちCIA内部に中国の二重スパイが紛れ込んでいるということでもある。

CIAは「CIAの中国を管轄する部門で働いていた元要員が二重スパイだった疑いを強めた」とあるのだが、断定することができないでいる。今も誰がCIAの情報を漏らしているのか分からないという深刻な事態だ。


ニューヨーク・タイムス自身も中国の工作員の巣

中国でCIAに情報提供をして処刑された人物もいれば拘束された人物もいる。こうした人たちを含めると計18人から20人の情報提供者が「消された」とされている。

もっとも「誰がCIA内部の二重スパイなのか分からない」という情報がマスコミにリークされるということ事態が、CIAの仕掛けたワナであると見ることができる。

考えて欲しい。世界最強の諜報組織が「誰がスパイか分からない」「CIAのスパイ網は壊滅状態になった」と正直に言うと思うだろうか。

本当に分からなければ、逆に「分からない」とは言わない。誰が二重スパイなのか分かった時点で「分からない」とリークしてスパイを泳がす。CIAはこのリークでワナを仕掛けていると見る関係者も多い。

そもそも、このニューヨーク・タイムス自身も中国の工作員が潜り込んでいるのはよく知られている。ドナルド・トランプ批判の急先鋒もこの報道機関だ。完全に中国寄りの左翼プロパガンダ紙である。

ニューヨーク・タイムスは陳光標という中国人の胡散臭い金持ちが買収しようとしていたこともある。

この人物は中国の元公安部副部長の李東生や元統一戦線工作部の令計劃(リン・ジーフア)といった人間とつながっていたのは2016年に中国のメディアによって暴露されている。

なぜそれが暴露されたのかというと、令計劃(リン・ジーフア)が習近平を裏切ってアメリカに情報を流していた二重スパイだったからだ。

中国がニューヨーク・タイムスを欲しがっているのは、この報道機関のブランドで中国を礼賛させ、逆に反米反日の記事を世界に垂れ流して自分たちの都合の良いように国際世論を操作できるからだ。

ちなみにニューヨーク・タイムスの東京支社は「東京都中央区築地5-3-2」で、朝日新聞社の本社内にある。

(日本を大批判するNYタイムズの東京支社は朝日新聞本社だ)
https://darkness-tiga.blogspot.jp/2014/12/20141205T1539540900.html


朝日新聞も反日記事を量産する売国プロパガンダ紙であると知らない日本人はいなくなりつつあるが、中国の公安がその裏に存在するということを日本人はもっと深刻に考えた方がいい。


日本にも大量の工作員がなだれ込んでいる事実

今や中国の工作員は中国人の監視だけでなく、全世界に散らばって中国政府に機密情報を上げており、中国政府はそれを元にして国際政治に臨んでいる。

工作員は中華人民共和国公安部や中国軍に所属している人間だけが行っているわけではない。世界各国に散らばる中国商人、中国富豪、留学生、労働者、旅行者、犯罪者のすべてが工作員となり得る。

中国本土に家族を残して外国に働きに出ている人間たちは、言ってみれば中国政府に家族を人質に取られているようなものだから中国政府から工作活動の強要があれば逆らえない。

もちろん、日本にも大量の工作員がなだれ込んでいる。

それは2008年4月26日の北京オリンピックの長野聖火リレーで、突如として5000人もの中国人が集まって狼藉を働いていた事件でも分かるはずだ。

(「長野聖火リレー、中国」で検索)


工作員は女性もいる。自民党の元首相である橋本龍太郎は中国人の工作員を愛人にして中国に大金を垂れ流していた売国奴だったのはもっと知られてもいい。

(焼き討ちされているのに、せっせと金をばらまいていた日本)
https://darkness-tiga.blogspot.jp/2015/03/20150314T1511580900.html


中国女性は自衛隊の基地周辺のバーに潜り込み、そこで自衛隊員と知り合って結婚する。

2010年の調査では、自衛隊員の800名は外国人女性と結婚しており、そのうち中国女性が占める割合は500名を超えていたという調査結果が出されたこともある。工作員はどこにでも潜り込み、機密情報を盗んでいく。

(機密情報を扱う自衛隊員の身上調査は強化するのが当たり前)
https://darkness-tiga.blogspot.jp/2013/11/20131113T1645000900.html


中国人の社員が日本企業の機密情報を盗んで重要技術を中国に移転しているという事実もある。

最近も中国のサイトに日本企業の社外秘文書が大量に漏れていることも発覚した。

(中国サイトに日本企業の社外秘文書が大量に漏れている事実)
https://darkness-tiga.blogspot.jp/2017/04/20170426T1657020900.html


日本人はいつになったら、自分の身のまわりに中国人の工作員がうじゃうじゃと蠢いているということに気付くのだろうか。あまりにも危機意識がなさ過ぎるのではないか?

長野聖火リレーで突如として日本国内で旗を振って暴力の限りを尽くした中国人たちの姿。日本人はいつになったら、自分の身のまわりに中国人の工作員がうじゃうじゃと蠢いているということに気付くのだろうか。
https://darkness-tiga.blogspot.jp/2017/05/20170522T1534090900.html


阿修羅で反原発、護憲を扇動しているのは中国工作員なんですね

http://www.asyura2.com/11/kanri20/msg/603.html#c90

[リバイバル3] 反原発運動は中国・朝鮮工作員が扇動していた 中川隆
3. 中川隆[-7532] koaQ7Jey 2017年5月22日 20:36:36 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

2017-05-22
日本にも大量の中国人工作員がなだれ込んでいる事実を知れ


アメリカと中国の「裏側」で何が起きているのかを示す興味深い報道が為されている。

2017年5月20日、ニューヨーク・タイムズは、中国でスパイ活動をしていたCIA(米中央情報局)の情報提供者12人以上が2010年以降、中国当局によって殺害されたと報じた。

CIAという組織は、言うまでもなくアメリカの国際情勢の分析や決断の要となる重要な一次情報を掻き集め、さらに国際情勢に影響を与える事案を実行する世界最強の諜報組織である。

南米でも政府転覆の実行部隊として動いてきたというのはベネズエラの癌で死去したウゴ・チャベス元大統領もしばしば証言してきた。

CIAは、アフリカでもアフガニスタンでも東南アジアでも暗殺やドラッグ密売に絡んで裏金を作って工作活動をしていたし、今でも全世界に情報網を敷いて暗躍している。

2011年5月2日にパキスタンで殺害されたウサマ・ビンラディンの隠れ家を情報提供者の情報から割り出して追い込んでいったのもCIAだった。

その過程は映画『ゼロ・ダーク・サーティー』でも微細に描かれた。

(映画『ゼロ・ダーク・サーティー』とオサマ・ビンラディン)
https://www.bllackz.net/blackasia.php/content/20160311T2256130900.html


ターゲットに迫れる情報提供者が処刑されていく

この映画を観ても分かる通り、CIAは現地の「情報提供者」から重要人物やターゲットの行動パターンや接触者や重要機密を取得し、裏取りをしている。

現地の情報は現地の土地勘に優れ、現地の言葉を話し、より深くターゲットに迫れる「情報提供者」の存在がないと成り立たない。

CIAはもちろん中国本土でもこうした情報網を張り巡らせている。

ところが、2017年5月20日に明らかになったのは中国政府がアメリカに協力する「情報提供者」をことごとく処刑してCIAの情報網を無力化しているということだ。同僚の目前で銃殺された情報提供者もいるという。

中国もまたアメリカを監視する大量の工作員を放って中国国内のアメリカ人を監視し、アメリカにもまた工作員を放って機密情報を得ている。

互いに相手を監視し、相手の機密情報を盗もうと画策しているということになる。

しかし、こと工作活動に関しては中国の方が圧倒的な人員とネットワークを持っている。中国の公安組織(中華人民共和国公安部)はインターネットから職場から家庭まで、中国人民のすべてを監視できる体制ができている。

反体制派からカルト組織、犯罪組織、市民団体、人権派弁護士、少数民族のグループ、事業経営者まで、政府の転覆を画策する人間は私生活のすべてを監視し、わずかでも疑いがあれば突如として拉致してしまう。

そのため、CIAは「情報提供者」を中国国内で見つけることができず、苦境に追い込まれているというのがニューヨーク・タイムズの報道で分かる。

「情報提供者」がことごとく処刑されるということは、CIA内の情報が漏れているということであり、それはすなわちCIA内部に中国の二重スパイが紛れ込んでいるということでもある。

CIAは「CIAの中国を管轄する部門で働いていた元要員が二重スパイだった疑いを強めた」とあるのだが、断定することができないでいる。今も誰がCIAの情報を漏らしているのか分からないという深刻な事態だ。


ニューヨーク・タイムス自身も中国の工作員の巣

中国でCIAに情報提供をして処刑された人物もいれば拘束された人物もいる。こうした人たちを含めると計18人から20人の情報提供者が「消された」とされている。

もっとも「誰がCIA内部の二重スパイなのか分からない」という情報がマスコミにリークされるということ事態が、CIAの仕掛けたワナであると見ることができる。

考えて欲しい。世界最強の諜報組織が「誰がスパイか分からない」「CIAのスパイ網は壊滅状態になった」と正直に言うと思うだろうか。

本当に分からなければ、逆に「分からない」とは言わない。誰が二重スパイなのか分かった時点で「分からない」とリークしてスパイを泳がす。CIAはこのリークでワナを仕掛けていると見る関係者も多い。

そもそも、このニューヨーク・タイムス自身も中国の工作員が潜り込んでいるのはよく知られている。ドナルド・トランプ批判の急先鋒もこの報道機関だ。完全に中国寄りの左翼プロパガンダ紙である。

ニューヨーク・タイムスは陳光標という中国人の胡散臭い金持ちが買収しようとしていたこともある。

この人物は中国の元公安部副部長の李東生や元統一戦線工作部の令計劃(リン・ジーフア)といった人間とつながっていたのは2016年に中国のメディアによって暴露されている。

なぜそれが暴露されたのかというと、令計劃(リン・ジーフア)が習近平を裏切ってアメリカに情報を流していた二重スパイだったからだ。

中国がニューヨーク・タイムスを欲しがっているのは、この報道機関のブランドで中国を礼賛させ、逆に反米反日の記事を世界に垂れ流して自分たちの都合の良いように国際世論を操作できるからだ。

ちなみにニューヨーク・タイムスの東京支社は「東京都中央区築地5-3-2」で、朝日新聞社の本社内にある。

(日本を大批判するNYタイムズの東京支社は朝日新聞本社だ)
https://darkness-tiga.blogspot.jp/2014/12/20141205T1539540900.html


朝日新聞も反日記事を量産する売国プロパガンダ紙であると知らない日本人はいなくなりつつあるが、中国の公安がその裏に存在するということを日本人はもっと深刻に考えた方がいい。


日本にも大量の工作員がなだれ込んでいる事実

今や中国の工作員は中国人の監視だけでなく、全世界に散らばって中国政府に機密情報を上げており、中国政府はそれを元にして国際政治に臨んでいる。

工作員は中華人民共和国公安部や中国軍に所属している人間だけが行っているわけではない。世界各国に散らばる中国商人、中国富豪、留学生、労働者、旅行者、犯罪者のすべてが工作員となり得る。

中国本土に家族を残して外国に働きに出ている人間たちは、言ってみれば中国政府に家族を人質に取られているようなものだから中国政府から工作活動の強要があれば逆らえない。

もちろん、日本にも大量の工作員がなだれ込んでいる。

それは2008年4月26日の北京オリンピックの長野聖火リレーで、突如として5000人もの中国人が集まって狼藉を働いていた事件でも分かるはずだ。

(「長野聖火リレー、中国」で検索)


工作員は女性もいる。自民党の元首相である橋本龍太郎は中国人の工作員を愛人にして中国に大金を垂れ流していた売国奴だったのはもっと知られてもいい。

(焼き討ちされているのに、せっせと金をばらまいていた日本)
https://darkness-tiga.blogspot.jp/2015/03/20150314T1511580900.html


中国女性は自衛隊の基地周辺のバーに潜り込み、そこで自衛隊員と知り合って結婚する。

2010年の調査では、自衛隊員の800名は外国人女性と結婚しており、そのうち中国女性が占める割合は500名を超えていたという調査結果が出されたこともある。工作員はどこにでも潜り込み、機密情報を盗んでいく。

(機密情報を扱う自衛隊員の身上調査は強化するのが当たり前)
https://darkness-tiga.blogspot.jp/2013/11/20131113T1645000900.html


中国人の社員が日本企業の機密情報を盗んで重要技術を中国に移転しているという事実もある。

最近も中国のサイトに日本企業の社外秘文書が大量に漏れていることも発覚した。

(中国サイトに日本企業の社外秘文書が大量に漏れている事実)
https://darkness-tiga.blogspot.jp/2017/04/20170426T1657020900.html


日本人はいつになったら、自分の身のまわりに中国人の工作員がうじゃうじゃと蠢いているということに気付くのだろうか。あまりにも危機意識がなさ過ぎるのではないか?

長野聖火リレーで突如として日本国内で旗を振って暴力の限りを尽くした中国人たちの姿。日本人はいつになったら、自分の身のまわりに中国人の工作員がうじゃうじゃと蠢いているということに気付くのだろうか。
https://darkness-tiga.blogspot.jp/2017/05/20170522T1534090900.html

http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/702.html#c3

[リバイバル3] マルクスはやはり正しかった _ もうすぐ共産革命の嵐が吹き荒れる時代がやって来る 中川隆
17. 中川隆[-7531] koaQ7Jey 2017年5月22日 21:43:08 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

初めて実行員が暴露した、アメリカの国際陰謀・工作秘史 - YouTube 動画
https://www.youtube.com/watch?v=BhfCgO0ItY8


初めて実行員が暴露した、アメリカの国際陰謀・工作秘史 2012-06-03


「国家を征服しその国民を例俗化するためには、二つの方法がある。
 一つは武力であり、もう一つは負債である。」


◇途上国を食い物にするアメリカ◇


歴史上で初めての、真にグローバルなこの帝国を築いてきたのは、私たちエコノミック・ヒットマンです。・・・

・・・そして、私たちはそのために、あらゆる手段を講じているのです・・・

しかし多分、もっとも一般的な方法は、まず原油のように米国企業が携わる資源を膨大に保有する国を見出す方法だと思います。そして、世界銀行かその関連機関から、膨大なローンをその国のためにアレンジするのです。

しかしその資金が、実際にその国に行くことはありません。かわりに、電力施設、工業団地、港など、インフラ整備と言う名目で我々の大企業に行き着くのです。その国の本の一部の富裕層と、アメリカのいくつかの大企業を潤すプロジェクトにです・・そして大多数の国民は無視されながらです。

しかし、国民とこれらの国には、莫大な債務が残るのです・・・それも絶対に完済できない額の債務です。でも支払いが行き詰まるのは、この計画の一部分なのです。
そして時を見計らって、エコノミック・ヒットマンが再び伝えに行くわけです。しかし今度は、貴方の国は多額の債務を負っていますね・・・このままでは、完済は不可能ですから原油を売りませんか?我々の企業に超特価でね、とです。

ほかにも、アメリカの軍事基地を作らせてくれとか、軍隊をイラクのような戦争地域に送って一緒に戦ってくれとか、国連の決議でアメリカ側についてくれとか、電力会社や水道や下水システムを民営化して米国企業や国際企業に売却してくれとか・・・ですから本当にマッシュルームのように出来ることがひろがっていって、これが世銀やIMFの典型的なやり方なんです。


可哀想な話ですが、貧しい国はこうして借金漬けにされ、返済することも出来なくなる・・・

そして次には借金のリファイナンスを持ちかけられて、さらに大きな金利を要求される。

そして次には融資条件や良いガバナンスという名のもとに、公益事業会社を含むさまざまな社会サービス、時として教育制度、刑罰制度、保険制度などを外国企業に売却することを要求されるのです。ですからもう2重、3重、4重のぼったくりの仕組みなのです。


・・・・・
イラン 1953


エコノミック・ヒットマンの先駆けは、イランのモサッデクが、民主的な選挙によって大統領に就任した1950年代前半に始まりました。
モサッデクは、民主主義の希望として中東や世界中から期待され、タイム誌の「Man of the Year」にも選ばれていました。

しかし、彼が選挙戦で公約し実行に移しだした政策の一つは、イランの原油が寄りイラン国民の利益になるように、外国企業により大きな対価を払わせるというものでした。変った政策ですけどね・・・。

アメリカは勿論、その政策を好んでいませんでした。
でもそれまでにしてきたように、軍隊を送り出すまでの勇気もなかった・・・だから代わりに一人のCIAエージェントを送り込んだのです。
カーミット・ルーズベルト、ルーズベルト元大統領の親戚です。

すると彼はとても効率的、効果的に動き、たった2、3百万ドルの資金で、しかも数ヶ月の短期間のうちに、モサッデク政権の転覆に成功したのです。そして、アメリカの原油事業にとって都合がいいシャーを政権につけました。非常に効果的でした。


・・・・・
イランでの反乱

溢れるほどの人々がテヘランに集結しています。陸軍将校、モサッデクは降参し、独裁政権は終焉を迎えました。人々は明るく、市民は歓喜の声を上げ、シャーの写真を高く掲げながらパレードをしています。シャーは本国に温かく迎え受けられました。

これを見て、アメリカのワシントンでみんなが顔を合わせて言ったのは「ウワォ・なんた簡単なんだ・・しかもこんな安く!」。そして、これがまったく新しい手法が確立された瞬間でした。他国を操作し、アメリカ帝国を築くためのです。

しかしこの時の一つの問題は、カーミット・ルーズベルトがIDカードも携帯している公式のCIAエージェントだったということです。もし彼が捉えられていたら、ことの成り行きはかなり深刻なものとなっていた可能性があったからです。
そしてすぐに決定されたことは、これ以降は、世銀やIMFなどの金融機関との資金のやりとりをしたり、他の協力者を募ったりするのは、全て民間コンサルタントを通して行うということです。たとえ捕まっても、アメリカ政府に悪影響を及ぼさないためです。


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グアテマラ 1954

アーベンツがグァテマラ大統領に就任した時、グァテマラは巨大な国際企業、ユナイデット・フルーツ・カンパニー社に完全に牛耳られていました。

アーベンツ(大統領)は、自分達の土地をグァテマラ人のもとに取り戻したいと決めていました。大統領就任後、彼はこうした政策を着実に講じていったので、ユナイテッド・フルーツ・カンパニー社は嫌っていました。

そして彼らはPR会社を雇い、アメリカ国内で膨大なキャンペーンを行いました。アメリカの国民、メディア、政治家に「アーベンツはソビエトのあやつり人形だ」ということを信じ込ませようとしたのです。

さらに、「このままアーベンツ政権が続けば、ソビエトのこの地域での足がかりを確実なものとしてしまうだろう」とも脅しました。米国民は赤色テロルの恐怖のおののきました。

長い話を短くすれば、このキャンペーンの結果、CIAと軍とにより、この政権を崩壊させるための計画が策定されました。そして私たちは、それを実行したんです。私たちは、宗教関係者や兵士やジャッカルなどいろいろ送り込み、彼を引き摺り下ろしました。そして、新政権が発足すると、新大統領はユナイテッド・フルーツ・カンパニー社など国際企業に対する政策をすべて変更したのです。


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エクアドル 1981

エクアドルではとても長い間、新米国政権による専制政治が行われていました。そのほとんどが比較的残忍な政権でした。しかしある時、真に民主的な選挙が行われることが決定され、ハイメ・ロルドスが立候補しました。

ロルドスが掲げた最重要政策は、エクアドルの資源はエクアドルの国民のために使うというものでした。そして彼は、それまでエクアドルの誰もが得たことのない多数の支持を得ました。圧倒的な勝利でした。

彼は公約の「エクアドルの資源からの利益がエクアドル国民のためになる政策」を着実に実行していきました。しかし、それをアメリカは嫌っていました。

そして私がエコノミック・ヒットマンの一人としてエクアドルに送り込まれたのです。

ロルドスに政策転換を迫り、買収し、彼をアメリカ側に取り込むように・・・「もし貴方が私たちのゲームに参加してくれるなら貴方と家族は大金持ちになれます。しかし、選挙公約を守ろうとするのなら、消え去ることになりますよ」と脅してです。

彼はアメリカの要求を受け入れませんでした。
そして彼は暗殺されました。

飛行機が墜落するとただちにいったいは封鎖され、近隣基地からの米軍の軍隊とエクアドル軍の数名だけが立ち入ることを許可されました。

そして操作が開始されると、最も重要な二人の承認が法廷で証言をする前に交通事故で死んだのです。こんな奇妙なことが起こり続けました。

この事件を調べたほとんどの人たちと私は、これが暗殺だったことに微塵の疑いも感じていません。エコノミック・ヒットマンとしての私の立場からも、何かが起こると当然予想していました。クーデターか暗殺か何か分かりませんでしたが、彼が引きずりおろされることを・・アメリカの言い分を受け入れなかったし、買収にも応じなかったからです。


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パナマ 1981

パナマの大統領、オーマー・トリホスは私が真に好感を抱いた人間の一人でした。とてもカリスマ的で、国の惨状を何とか改善しようと、心の底から考えていました。


私が彼の買収を試みたとき、彼はいいました。「なぁ・・ジョン・・」、実際、彼は私のことをワニートと読んでいて、「なぁ、ワニート・・私がほしいのはお金ではないんだよ。私が本当に欲しているのは、我々の国が公平に扱われることなんだ・・・そのためには、アメリカには我々の国々で行った全ての破壊に対する償いを国民に対して清算して欲しい・・・そして私は、他のラテンアメリカ諸国が、独立を果たした時、北アメリカによる、このひどい搾取からの自由を勝ち得たとき、彼らを助けてあげたいんだよ・・・

・・・だからパナマ運河を取り戻すことが必要なんだ・・・パナマ国民の手の元に・・・、これが私の望んでいることだ。だから放っておいてくれ、買収しようとしないでくれ、試みないでくれ・・」


1981年のことでした。そして5月、エクアドルのハイメ・ロルドス大統領が暗殺されました。

オーマー・トリホスはいったい何が起こっているか、ちゃんと知っていました。
そしてトリホスは家族を集め伝えました。「次は多分私の番だろう、、でも、それはそれでいい。私は私がすべきことをやり遂げた・・・運河の交渉を再開させ、パナマ人の手に取り戻したからだ」彼はジミーカーターと、運河変換の条約を締結させたところでした。

それから2ヶ月たったその年の6月、彼が乗った飛行機が墜落し、彼は暗殺されました。CIAが手を回した、ジャッカルが殺害したことは間違いありません。証拠も沢山あります。トリホスのセキュリティガードが、トリホスが飛行機に乗る直前に小さなテープレコーダーを私、それに爆弾が仕掛けられていたのです。


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ベネズエラ 2002

ある意味では、このようなシステムがたいした変化もなく、長年存続し続けたことは興味深いことです。エコノミック・ヒットマンの能力はこの間どんどん上がり続けましたがね・・・。

ごく最近では1998年、ベネズエラでチャべスが大統領選に勝利しました。
長期間にわたるいくつもの腐敗政権のために、国内経済は崩壊状態に追い込まれていました。そんななかで大統領に就任したのがチャべスだったのです。

チャべスはアメリカに立ち向かい、言い放ちました「ベネズエラの原油はベネズエラの国民のために使う」と。アメリカはそれを嫌いました。そして2002年クーデターが起こりました。このクーデターはCIAが引き起こしたものであることを、私や私の周りのほとんどの人は疑いを持っていません。

このクーデターの起こし方は、カーミット・ルーズベルトがイランで行ったやり方と同じものです。民衆をお金で買収してデモ行進をさせ、暴動を起こさせます。チャベスに対する反対運動を「チャベスがとても不人気だ」と思わせるようなことを言わせながら起こすのです。

2、3千人の人をテレビの前に集めれば、国中が反対していると思わせることが可能です。

そしてそこからは、マッシュルームのように増加してくのです。
しかしチャベスは頭が良く、民衆の支持もとても強固であったため、これを乗り切ることに成功しました。そしてそれはラテンアメリカの歴史にとって、驚異的な出来事だったのです。


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イラク 2003

イラクは、このシステムがどのように機能するかを説明するためには最もよい事例です。

最初に私のようなエコノミック・ヒットマンが先人として政府を買収するために送り込まれ、巨大な負債を負わせ、これをレバレッジにして国全体乗っ取る計画を実行します。しかし、もし私たちがパナマのオーマー・トリホスやエクアドルのハイメ・ロルドスのケースで失敗したように買収に失敗すれば、次のステップとしてジャッカルが送り込まれます。

ジャッカルは政権を転覆させるか暗殺を実行し、新政権を打ち立てます。新政権は、刃向かえば何が起こるか知っているので、政策はすべて変更されるのです。
イラクの場合、この二つのステップで失敗してしまいました。エコノミック・ヒットマンはサダム・フセインを買収することが出来なかったのです。

私たちは何とかフセインを買収しようと、あらゆる手を尽くしました・・・サウジアラビアのお受けが受け入れたディールと同じようなディールをもちかけましたが、フセインは拒否しました。

すると次にジャッカルが送り込まれました。しかし、フセインの警備隊はとても優秀で、暗殺も失敗に終わりました。

何といっても、フセインは以前、CIAのエージェントでしたからね・・前イラク大統領の暗殺のために雇われていたのです。失敗しましたが。だから彼は私たちのやり方を熟知していたのです。


それで1991年、アメリカは軍隊を送り込みました。そしてイラク軍を破壊しました。この時点で、私たちはフセインが擦り寄ってくると考えていました。

抹殺することも可能でしたが、私たちはそれを望んでいませんでした。フセインは言うなれば私たちにとって都合のいい「強い男」のタイプで、国民やクルド人をうまくコントロールし、イラン人を国境内に封じ込め、アメリカのために原油を掘り続けてくれると考えていたからです。

そして、フセインの軍隊を破壊したので、今度は交渉にのってくると思ったのです・・・。

そして90年代、再びエコノミック・ヒットマンが送り込まれた。しかし成功することはありませんでした。もし成功していたなら、フセインはまだ大統領だったでしょう。彼が欲しただけジェット戦闘機もアメリカは売っていたでしょうし、その他にも何でもです。しかし失敗に終わりました。

そしてジャッカルもまたフセイン暗殺に失敗したのです。すると再び軍隊が送り込まれました。しかし今回は、計画の全工程を完全執行するために、フセインを葬り去り、この過程で、さまざまな利益の厚い建設案件を得てです。

私たちが破壊した国を、私たちが再建する事業を得たのです。大きな建設会社の所有者にとってはこの上ない話でした。

このようにイラクでは三つのステージがありました。エコノミック・ヒットマンが失敗し、ジャッカルが失敗し、そして最終手段として軍隊が送り込まれたのです。


このように、我々は帝国を築いていきました。とても巧妙に、秘密裏にです。
過去における定刻はすべて武力によって築かれました。


そして人々は皆、自分たちが帝国を築いていることを知っていました。イギリス人、フランス人、ドイツ人、ローマ人、ギリシャ人、そして彼らはみんな誇りを持っていた。

文明や宗教などを広めるなどのエクスキュースが何かしらあったからです。そして彼らは意識的に行っていたのです。


でも、我々は知りません。アメリカにいるほとんどの人は、この禁秘のアメリカ帝国が他国からの搾取によって得た利益で生きていることを全く知りません。
しかし以前にも増して、今日に至ってはとくにそうなのです。


帝国があるのなら、誰がその皇帝なのかということになります。それはアメリカ大統領ではありません。皇帝は選挙によって選出されるのではなく、人気もなく報告もしないのです。

だから大統領ではありません。


しかし、皇帝と同じ役割を果たしているものがあります。私はそれをCorporatocracy と呼んでいます。Corporatocracyとは大企業を動かしている個人の集団で、実質的にこの帝国を動かしている人たちです。


メディア企業を直接保有したり、広告主として圧力をかけることにより、メディアをコントロールし、企業献金や、企業収益を原始とした個人献金を通してアメリカのほとんどの政治家をも支配しています。


彼らは選挙によって選ばれるわけではなく、人気もなく、誰かに報告するわけでもありません。しかも、このピラミッドの頂点の人たちは、あるときは企業で働いていたり、あるときは政治家になったりして、外からではいったい誰のために働いているか判断できません。

ですから、例えばある時はハリバートンのような巨大建設会社の社長だった人が、次の瞬間アメリカの副大統領になったりします。そしてその政権の大統領が石油関連事業に携わったりして、これは民主党でも共和党でもまったく同じことなんです。

まるで回転ドアで前に言ったり後ろに行ったり・・・。

そしてある意味では、政府の政策は企業によって実行されることもあるため、私たちの政府が何をやっているかが見えないこともあるのです。しかも、その政策とは、もともとこのCorporatocracyによって策定され、政府によって提案されて政府の政策となったものなので、この関係は非常に心地いいものもあるのです。

これは陰謀論の類のものではありません。

集結して陰謀を企てる必要はないのです。彼らはただ、同一の前提の元に行動しているだけです。

そしてその前提とは、企業は、社会、環境コストを顧みることなく、その利益の最大化を最優先に追求しなくてはならないということなのです。

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  ↑
(これがいつもやっている米の常套手段ですね・・。自分たちの都合のためなら飛行機を爆発させてでも、一般市民を巻き込んで多くの人の命を奪うことなど平気で屋ってのけるのです。これが米がやってきたことです。

この日本でもこの脅迫めいた脅しにより政治家らが多く米側の都合の良いような発言や行動をしているのは間違いないといえます。彼らは米に脅迫されているのだと思います。)


こういった米の裏のやり方,この闇の金で悪魔に魂を売った支配層らのやり方が、どこまでサイコパスとしかいいようのない魔人らであることはもう言うまでもないと思いますが、、しかしこのようなことをネットに開示し、顔を出してしまったこのエコノミックヒットマンは?
大丈夫なんでしょうかね??それがとても疑問??

現在、日本政府の無理やりな原発稼動や放射能拡散政策がありますが、、
橋下市長が脱原発から、大飯原発稼動について期間限定で容認という姿勢になってきたとか、私たち日本人はこの政府役人らの信じられないような棄民政策に怒り心頭、必死の攻防が(マスコミでは報道されないけれど)行われています。

実際にはやはり裏側にあるのは、やはりこの動画でも分かるように、米が自国では危険なため、植民地であり属国である敗戦国=「日本」と「日本国民」に押し付けてきたウラン燃料の有効利用=原子力産業を今後もしっかり推進してアメリカに金を注いでもらいたいという、米の思惑が確実にあるのが見えます。
http://ameblo.jp/135215/entry-11267992911.html

http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/704.html#c17

[リバイバル3] マルクスはやはり正しかった _ もうすぐ共産革命の嵐が吹き荒れる時代がやって来る 中川隆
18. 中川隆[-7530] koaQ7Jey 2017年5月22日 22:40:58 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

モンサント社: 世界的恐怖のインパクトー真実がわかる裁判判決 環境に重大な悪影響を及ぼす行為に関与しており、
http://www.asyura2.com/17/hasan121/msg/682.html
https://twitter.com/tokaiama/status/864947505275953152
http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&t=6&k=2&m=326583
http://shinhakken-blog.seesaa.net/article/449857882.html

昨年バイエルン社と合併し、モンスター多国籍企業となったモンサント社。

世界の中でも南米は、モンサント社に侵食され、多くの被害を被っている筆頭と言ってもよい地域です。なかなか我々日本人が目にする機会の少ない南米からの記事をお届けします。

モンサントビジネスの侵食がされている国からの情報は、日本でも無縁と言い切れない状況になっている中で恐怖の真実を知るよい機会と言えそうです。
(Source:Monsanto, hallado culpable por daños a la salud y el ambiente, crímenes de guerra y ecocidio)

モンサントは世界が恐れる大規模生態系破壊者なのか?

この程、国際人民裁判は、モンサント社の大規模生態系破壊、戦争犯罪、健康環境への権利侵害、科学的自由の侵害などの歴史を分析しました。

モンサント社は、20世紀初頭以来、PCB (ポリ塩化ビフェニル)、2,4,5-T、ラッソ除草剤、グリホサートで作られた有名な除草剤「ラウンドアップ」など生体への毒性が高い製品を販売しています。

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↑遺伝子組み換えだけに注目されがちなモンサントですが、実はこうした有害製品こそ直接的な生態系破壊活動をしています。

この裁判で評判の高い5人の裁判官のひとりアルゼンチン人のエレノラ・ラム メンドーサ最高裁判所人権副部長は、裁判を行うためにハーグの国際刑事裁判所によってとられた同じ手続きが行われましたが、同社は参加を拒否しました。

そして裁判官たちの結論は、

❝ 大規模生態系破壊の犯罪が国際的な刑法で認められれば、モンサントの活動は生物多様性と生態系への実質的かつ永続的な損害を引き起こし、健康に影響を及ぼす限り、大規模生態系破壊の犯罪扱いとなる可能性がある❝

と、判決で疑いの余地がない結果が世界に警告されたことになりました。.

判決で取り上げられた最初の点は、モンサントが健康で公平な環境への権利を侵害したかどうかであり、これはすべての人権の行使の前提条件となっています。

この判決の裏付けに専門家たちは、スリランカで除草剤ラウンドアップ使用による慢性腎臓病、ブラジルでのがん患者の上昇、毒性成分グリホサートによるアルゼンチンとフランスの奇形の症例を発見した研究者の証言を分析してきました。

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↑(参考)米国のラウンドアップ(グリホサート)とGMOの使用量と腎臓がん発症率グラフ

さらに、土壌汚染による繁殖力の喪失、遺伝子組換え農作物による農場汚染、遺伝子組み換え作物入リ飼料を与えられたブタの健康問題も取り上げられました。.

さらには、オーストラリアやカナダの遺伝子組み換え菜種油の大量生産による環境汚染、インドでの種子市場の独占やアルゼンチンの水源、多くはパラナ川の調査によるグリホサートの混入などもあげられています。.

このようなレベルの証拠に対して裁判では以下の結論に達しています。

❝ モンサントは、環境に重大な悪影響を及ぼす行為に関与しており、多くの国の無数の個人および地域社会、ならびにその環境の健康に影響を与え、結果として動植物および生物多様性に影響を与えている ❞

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↑第2のポイントは、世界の飢餓を終わらせる為として大量生産によるアグリビジネスのための「遺伝子組み換え(GMO)種子+農薬」というコンボ販売を行い、ゼロベースの農業を始めていることです。(写真はGMOコーン種子とセットのブランド「ラウンドアップレディー」)

判決によると、"そのようなコンボ販売に頼らずとも世界は常に伝統的な農業を追求することによってすべての人々の食糧を生産することができた" と結論付けています。

実際、スリランカの一部の地域ではキビ、ゴマ、野菜、果物、穀類の伝統的な品種で良い収穫が得られており、農薬被害を原因とするラウンドアップと他の5つの製品は2015年に禁止しています。

裁判所はまた、"農作物が必要とする栄養素の条件に悪影響を及ぼした土壌被害と、その同じ農業に使用される水路" の問題を指摘しました。

サンタフェで150ヘクタールを所有し、1996年以来遺伝子組み換え大豆の生産するディエゴ・フェルナンデス氏は、ラウンドアップの使用増加が必要になっていったことで、どのような影響を受けたのかを伝えています。

土壌凝固.jpg
“ 初めは毎年1ヘクタール当たり1リットルのRoundup使用でしたが、耐性のある枯れない雑草が増えてからは、10〜12リットルを使用するようになり、結果、土壌凝固、根の死滅、微生物活動の減少が生じました。そして土壌凝固により、水の土壌浸水ができなくなった為、洪水が発生しました "

こうした事象は、メキシコ、インド、ブルキナファソ、バングラデシュの農民から同様の証言がありました。

❝ これらの証言で健康で公平な環境への権利を侵害したことが明らかになった ❞

と裁判官は述べています。

また、ロザリオ国立大学医学部の社会環境保健研究所を率いる医師専門家たちは、アルゼンチンの4つの州、27の場所で調査が行われている「衛生キャンプ」と名づけられたプロジェクトを率いています。

これらの地域からの96,874人のデータを収集した後、遺伝子組み換え作物の使用およびモンサントが製造販売したグリホサートに関連した疾患者の割合が非常に高いことが指摘されています。

❝ モンサント社は、遺伝子組み換え作物およびそれに関連する除草剤の承認を得るために、不正かつ欺瞞的で不透明な方策や活動を日常的にしている❞

といういくつかの証言を裁判所は取り上げています。

パラグアイのフェルナンド・ルゴ元大統領は、「遺伝子組換え作物や除草剤の効果的な規制は存在しなくなり、モンサント州は遺伝子組換え綿、トウモロコシ、小麦を自由に導入することができ、地元の農家に悲惨な結果をもたらした。」と述べています。

こうした深刻なリスクに関して、フランス、カナダ、ドイツなどからも同様の証人がいました。

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↑最後の問題は、ベトナム戦争中に米国が使用したエージェントオレンジ(枯葉剤)を製造・供給していたモンサント社が戦争犯罪の共犯者であったかどうかでした。

❝ ベトナム戦争での枯葉剤の必要性を示し、かつ、その製品がどのように健康と環境に対して有害な影響を与えるか情報を持っていた ❞

と裁判所は述べ、結論付けています。

そして、現在モンサント社は製造者の過失は一切無いという主張で一貫しています。

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1. 2017年5月18日 09:00:37 : Epg1FwOdux : GDQEAQyOX_U[1]

モンサント問題を提起するなら、

PCBなら三菱化成(現在の三菱化学)との合弁子会社だった三菱モンサント化成も製造メーカーであったことと、遺伝子組み換えなら住友化学モンサントの名前も出さないと駄目でしょ。

そして、ベトナム戦争で使用された枯葉剤は日本モンサント製なので日本国内で製造されたと言われてます。

遠い国である米国のモンサントに日本の庶民は抗議する術を持たないので、身近な三菱財閥と住友財閥の悪行を白日の元に晒したほうが良いのだろうが、この記事もそうだが両財閥にマスコミを含めて日本は牛耳られているので、日本がモンサントに加担していたことは2CHネタにしかなりませんね。
http://www.asyura2.com/17/hasan121/msg/682.html

モンサントは、いかにして政府規制当局に侵略し、占領し、今や支配しているのか
Ethan A. Huff Natural News 2016年7月12日
http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2016/07/post-a635.html


一体なぜ大企業が、アメリカ政府に対し、これほどの支配力をふるっているように見えるのか、不思議に思われた際、アメリカ政府で、一体誰があらゆる決定をしているのか以上のことはお考えにならなかったのではあるまいか?

より重要なのは、こうした連中の多くが、最高政府機関で、居心地良い幹部の地位を与えられる前に、一体どこで働いていたのかだ。

司法省(DoJ)、食品医薬品局(FDA)や、環境保護庁(EPA) などの各機関の、多数の上級顧問、局長、裁判官、理事など、幹部をつとめる人々、全員にある共通点があることを知れば、皆様驚かれるかも知れない。

モンサントなどの多国籍企業で重役をつとめていたことだ。

下図は、何十年も昔に遡る、モンサントと連邦政府との間で自由に行き来する回転ドア関係を示している。

皆様は、おそらくリスト上の多くの名前はご存じだろうが、納税者の税金で食べる重要な権限の役職につく前に、こうした連中がモンサントで働いていたり、同社の権益を擁護したりしたことについては、全くご存じない可能性がある。

保守派政治家もリベラル政治家も、モンサントとの協力という実績を共有している。

ドナルド・ラムズフェルドは、たぶん、すぐにお気づきになる最も著名な名で、このジェラルド・フォードと、ジョージ・W・ブッシュの下で国防長官をつとめた人物は、9/11の後“対テロ戦争推進で活躍した”ブッシュ政権の主要な戦争屋の一人として記憶されている。

ラムズフェルドも、やはり、後にモンサントと合併した医薬品会社G.D. Searleの元CEOだった。

リストにあるもう一人の有名な、おそらく皆様が驚かれる名前は、大半の物事に対する極右姿勢とされているもので、多くの保守派の尊敬を得ている元アメリカ最高裁判所判事クラレンス・トーマスだ。トーマスは、元モンサント弁護士で、負けた側のアル・ゴアから異議申し立てがあった2000年大統領選挙の票の数え直し要求を却下し、ジョージ・W・ブッシュを有利にする決定的投票をした人物だ。

FDA副長官の職を最近辞任したマイケル・テイラーも、同社の権益のために、7年間奮闘したモンサントの元弁護士だ。テイラーも、モンサントのワシントンD.C.事務所長をつとめたが、モンサントのような企業の活動を規制するFDAの業務を考えれば、明らかな利益相反だ。

EPA初代長官ウィリアム・D・ラックルサウスも、同社重役をつとめたモンサントの手先だ。ラックルサウス、1970年に長官に任命され、後には、連邦捜査局 (FBI)長官代行に出世し、更には司法省副長官の地位にのぼりつめた。

EPAは、おそらく皆様もご存じの通り、大企業が製造した化学物質の規制に甘いという評判だが、理由はご存じだろうか?

この機関は、最初から、モンサント工作員連中によって、環境保護ではない、全く別の狙いを推進するよう誘導されてきたのだ。


他の重要な連中には、下記の人々がいる。

•モンサント弁護士で、モンサント役員をつとめ、1992年には、クリントン-ゴア選対委員長をつとめた、マイケル・カンターは、1993年から1996年まで、アメリカ通商代表をつとめ、1996年から、1997年まで商務長官をつとめた。

•安全性を保証する証拠が欠如していたにもかかわらず、遺伝子操作された成長ホルモンrBGHを商業的に認可させるのを監督していたモンサントの首席科学者、マーガレット・ミラーは、1991年に、FDA副長官に任命された。

•モンサント子会社のクロップライフ・アメリカ元副社長のイスラム・サディキは、後にアメリカ通商代表部の首席農業交渉官に任命された。

•モンサント・バイオテクノロジー子会社カルジーン元重役、アン・ヴェネマンは、2001年に、アメリカ農務長官に任命された。

•元モンサント主席法律顧問、ルーファス・ヨークサは、1993年に、世界貿易機関のアメリカ副本部長任命された。

•14年間、モンサントCEOを勤めた、リチャード・J・マホニは、アメリカ・ソ連・日本韓国の貿易協議会の議長と、アメリカ政府貿易政策委員会メンバーとして働いた。

記事原文のurl:
http://www.naturalnews.com/054636_Monsanto_federal_regulators_corporate_collusion.html


日本の食と農業がモンサントに支配されます 安田節子
http://gekkan-nippon.com/?p=5356
http://www.asyura2.com/16/kokusai14/msg/604.html


種子を独占するモンサント  安田節子 2013/7/2


モンサント社員が食べないGM食品


―― 安田さんは『自殺する種子』(平凡社)で、遺伝子組み換え(GM)食品の安全性と米モンサント社による食の支配に警鐘を鳴らしています。


安田 GM食品は安全性が確認されていないにもかかわらず、世界中で食べられているのが現状です。GM食品が人体にどのような影響を及ぽすかは明らかになっていません。

 GM食品が登場したのは1996年です。同年11月から、アメリカは世界中にGM大豆の輸出をはじめました。アメリカはバイオテクノロジーによる生物特許を背景に、世界の農業や食を支配するという国家戦略に基づいて、GM作物を広めています。

 その中心はモンサントという企業です。モンサントはかつてベトナム戦争において、ベトナムを汚染した枯葉剤を開発した化学メーカーだったのですが、その後農業バイオテクノロジー分野に進出してGM作物の開発を展開。さらに種子会社の買収を繰り返し、現在では世界の種子市場でシエア1位を誇る独占的企業です。

 モンサントは(パパ)ブッシュ大統領のバイオテクノロジー産業をバックアップする規制緩和、すなわち GM食品は規制しないという方針のもと、無規制同様の形だけの安全性評価を採用させました。こうして非常に杜撰な安全基準を元に、GM大豆が輸出されていったのです。

 しかし、GM食品の危険性を誰よりもよく知っているのは他ならぬモンサント社員です。驚くべきことに、 英国モンサント社の社員食堂ではGM食品不使用が掲げられているそうです[注1]。彼らは世界中に「GM食品は安全だ」と言っておきながら、自分たちは食べたくないのです。

 それなのに第三者によるGM作物の安全性の研究には、実験用のGM種子の提供を拒むことはもとより数々の妨害を行っています。以下、モンサント社の圧力に 屈しなかった科学者の研究成果を紹介します[注2]。

 1998年、英ローウエット研究所のアーパッド・プシュタイ博士は、GMジャガイモの商品化を計画する英国政府の要請によりマウスへGMジャガイモを与える実験を行いました。その結果は、予想外の結果で、マウスの免疫力低下、脳・肝臓・睾丸の発育不全、胃腸の構造変化と細胞増殖が確認されたのです。

 ローウェット研究所はイギリス政府とモンサント社から研究資金が入っています。推進派に不都合なこの結果が握り潰されるまえに、プシュタイ博士は急きょ、テレビ番組に生出演して実験結果を明らかにし、「自分は絶対に食べない」「国民をモルモットにしてはならない」と警鐘を鳴らしました。その2日後、彼は研究所を解雇されました。

 2005年、ロシア科学アカデミーのエルマコヴァ博士は、メスのマウスに、妊娠中も出産後もGM大豆(モンサント社製)を給餌する実験をしました。

すると、仔マウスの生後3週間以内の死亡率は50%以上(通常の5〜6倍)という驚くべき結果が出ました。生き残った仔マウスには奇形・成長不全・凶暴性などが多く確認されました。さらに母マウスは妊娠する子どもの数が減り、産後の育児放棄が見られました。この研究はGM大豆を大量に食べている日本人に強く警鐘を鳴らすものです。

 2012年、仏カーン大学のセラリーニ博士を中心とする研究チームがGMトウモロコシ(モンサント社製)を与えた結果、高い発がん率や巨大な腫瘍が確認されました(次頁図[注3])。

さらに平均寿命前の死亡率はオス60%(通常の2倍)、メス80%(通常の4倍)という信じられない数値だったのです。

―― そもそもGM作物とは何なのですか。

安田 商品化されたもので最も多いのが、モンサントの除草剤「ラウンドアップ」に耐性がある「ラウンドアップレディ」(大豆、トウモロコシ、菜種、綿など)という作物です。

ラウンドアップは強力な除草剤で、雑草だけではなく作物まで枯れてしまうので、作物が生産されている時は使用できませんでした。しかしラウンドアップを浴びても枯れないように遺伝子操作を施されたラウンドアップレディならば育てられます。モンサントは「これなら除草の手間が省けますよ」という触れ込みで、ラウンドアップとラウンドアップレディをセットで販売しています。

 しかしラウンドアップは健康被害・環境破壊の危険性が指摘されています。GM作物の野外試験栽培が広い面積で行われているハワイ州では、大量の除草剤・殺虫剤を空中散布する農場の周囲で健康被害が多発しています。症状は白血病・皮膚障害・先天異常などです。農薬散布が始まると子どもたちが鼻血を出したり頭痛や目の痛みを訴えたりするので、小学校が休校になることも珍しくはありません。

 世界第3位のGM作物栽培国アルゼンチンでは、ラウンドアップの空中散布によって白血病・皮膚潰瘍・遺伝障害が多発し、住民に避難勧告が出されています。またラウンドアップ散布が盛んなサンタフェ州を調査したところ、同州では全国平均に比べ10倍の肝臓がん、3倍の胃がん・精巣がんの発生率が確認されました。2003年にはデンマークの研究所が、ラウンドアップは地下水汚染を引き起こすと発表しました。

 GM作物にはGM作物を食べることの危険性だけではなく、GM作物を作ることの危険性もあるのです。

種を支配するモンサント


―― モンサントはGM作物を通じて、どのようなビジネスをしているのですか。

安田 モンサントは種子を支配することで、莫大な利益を上げています。モンサントはGM作物の種子に特許権を持っています。種子を使用するためにはモンサントに特許料を支払う必要があり、無断で使用すれば罰せられます。種取りが特許権侵害という犯罪になってしまうのです。

 また特許権のついたGM種子は種子価格に特許料を上乗せしていますが、それに加えて特許種子から得た収穫物の売上に対して特許実施料(ライセンス料)も取り立てているのです。ブラジルでは500万軒もの農家が特許料の二重取りとして料金の返還を求めてモンサントを提訴しています。

 さらにモンサントらは農家に毎年種子を買わせるために、種取りを無意味にしてしまう「種子を自殺させる」技術を開発しました。作物に実った2代目の種子に毒を発生させ、自殺させる技術はターミネーター技術と呼ばれています。種子にターミネーター技術をプログラミングしてしまえば、農家の種取りは物理的に不可能になります。この悪魔の技術開発をしたことで、 モンサントは自らの正体が利益のためなら何でもする反社会的強欲企業であると世界に晒したのです。

 当然、世界中から強い反対の声が沸き起こり、モンサントらは「ターミネーター技術は応用化しない」と宣言しました。しかし、その後「食用では応用化しない」と言い変え、GM綿花での応用化を申請し、米農務省はGM綿花でのターミネーター技術の利用を認可しています。

―― モンサントは主に特許権でGM種子を管理している。

安田 それが損害賠償ビジネスに繋がります。モンサントは特許があるGM作物が無断で栽培されているとして農家に損害賠償を求める訴訟を起こすのです。

 その代表例がカナダの農家シュマイザー氏のケースです。1998年、モンサントは

「あなたの農場にわが社の特許作物が生えているのを確認した。特許侵害の賠償金を支払わなければ提訴する」

と通告しました。 シュマイザー氏は「身に覚えがない」と言って裁判を受けて立ちましたが、最高裁まで戦って敗訴しました。

この判例は、特許作物の種子が輸送中のこぼれ種によるものであろうと、鳥や虫、風に運ばれて自生したとしても、特許作物が生えていたら特許侵害にあたるという恐るべきものです[注4]。

 米食品安全センターの2007年の調査によれば、モンサントは特許侵害の和解で1億7000万〜1億8600万ドルを集めています。最高額はノースカロライナ州の農家から305万ドル。モンサントは損害賠償ビジネスを強化するために、年間1000万ドル・人員75名の訴訟部門を設置しています。

 さらにモンサントポリスと呼ばれる人員が、農家が特許を侵害していないかを監視しています。モンサントは探偵を雇うだけではなく、農家間の密告も奨励しています。その結果、地域共同体の人間関係がボロボロにされています。

 モンサントの種子を独占するビジネス手法は、もはやビジネスの域を超えています。これは農家を支配し、世界の食料を支配しようとしていると非難されても仕方ありません。

―― GM作物を栽培している農家は豊かになっているのですか。

安田 そうとは言えません。たとえばインドにはモンサント傘下のマヒコ社という種子企業があります。インドの農民は「害虫に強く、収穫量が増える」という触れ込みでマヒコ社のGM綿花を一斉に導入しました。 貧しいインドの綿花農民は借金をして高い特許料のかかったGM綿花の種子や肥料、農薬を購入しましたが、 結果は不作や値下がりに見舞われ、想定の利益が得られないことがしばしば起きました。

 その結果、インドでは負債は一代限りという法律があることもあり、多くの農民が自殺したのです。インド国家犯罪記録局の調査では、自殺した農家は 2002年から10年間で17万人に上っています。中にはラウンドアップを飲んで自殺するケースも少なくありません。

日本人はGM食品を避けられなくなる


―― TPPでGM食品はどうなるのですか。

安田 まずGM作物・GM食品によって食の安全・安心は崩壊するでしょう。現在、日本では大豆、トウモロコシ、ばれいしょ、菜種、綿実、アルファルファ、 てん菜、パパイヤの8種類でGM品種が認可されていますが、一応GMの表示義務があります。

 日本政府は、「GM食品表示を含め、食品の表示要件に関する日本の制度の変更が必要となる規定は設けられていない」と説明しています。しかし企業が政府を訴えることができるISDS条項によって、非GM食品の表示が訴訟の対象になる可能性があります。モンサントらが、「『遺伝子組み換え不使用』という表示は、 GM食品は良くないというイメージを消費者に植え付けている。不当な差別的貿易障壁だ」という理屈で日本政府を訴え、賠償金をとった上で表示規制を撤廃させる恐れがあります。

 また、TPPには「TBT(貿易の技術的障害)」という条項があります。ァメリカではGMの表示は不要ですから、日本の表示義務は「技術的障害」として撤廃を迫られる可能性があります。

 TPPが発効すれば、GMの表示規制は緩和・撤廃されるでしょう。消費者はどの食品がGMなのか判断できず、日本人はGM作物を避けることができなくなります。

―― 政府はTPP大筋合意の一部を「概要」として発表しました[注5]。

安田 市民グループが訳してくれた協定書を読みますと、多くの問題があります[注6]。たとえば、違法混入があってもGM作物貿易の中断を回避し、新規承認を促進するとされています。

 さらにGM作物に関する安全審査やGM表示の審議会にモンサントなど開発企業を参加させることになっているのです。安全規制や表示規制は骨抜きにされ、GM食品の流通が一気に拡大することは目に見えています。GM作物の輸出国であるアメリカの手前勝手なルールであり、GM食品の輸出拡大を狙うものです。

 しかし、何か問題があったとしても、国民は真実を知らされません。現在でもGM食品に関する審議会は「企業特許の秘密を守るため」という口実で非公開になっています。私たちは日本食品衛生協会で認可後に閲覧できる申請資料を見て、初めて詳細を知ることができるのですが、閲覧のみで複写も撮影も禁じられています。しかも資料には黒塗りの個所もあります。TPPが発効すれば、「知的所有権強化」を盾に閲覧資料は真っ黒になるのではないかと危倶します。

 「概要」は、利害関係者に審議会への参加を認めるのは、企業に対して「透明性」を確保するためだと謳っています。ですが、本当の利害関係者である国民に対する「透明性」は一顧だにされていません。審議会は企業には透明性があっても、国民にはブラックボックスです。この一事を以てしても、TPPの正体が企業の利益のために国民を犠牲にするものだということは明らかです。

―― その上で、どのようなGM食品が入ってくるのですか。

安田 いまモンサントは日本の関税撤廃・規制撤廃を視野に入れて、アメリカ国内でGM小麦やGM米の商業栽培を狙っていると思われます。すでにGM小麦は商品化が申請されています。

ただ、日本の小麦バイヤーは、アメリカでGM小麦の生産が始まれば、混入は避けられないので、GM・非GMを問わずアメリカの小麦は買わないという意思を示したため、アメリカの小麦生産者はGM小麦に反対し、アメリカ政府は認可していませんでした。しかし、日本でGM規制が緩和されれば、アメリカでGM小麦やGM米の生産が始まり、日本に輸出されることになるでしょう。

 モンサントは穀類だけではなく、GM野菜にも着手しています。また、モンサントではありませんが、GM果物の開発も加速しています。切っても茶色にならないリンゴやビタミンAを強化したバナナ、病気になりにくいオレンジなどです。

さらにGM動物まで開発されています。米アクアバウンティ・テクノロジーズ社は、なんとGMサケを開発したのです。これは成長ホルモンが出続けるように遺伝子操作したサケで、普通のサケの2倍の速度で成長します。出荷サイズになる飼育期間が半分で済むわけですが、出荷しないでいれば25倍の大きさにまで成長するそうです。

 ただ成長ホルモンが常時分泌し、細胞分裂が盛んなためがんのリスクに繋がるのではないかと指摘されています。GMサケはカナダとパナマの陸上に設置したコンクリートのプールで養殖されていますが、環境学者たちは、「万が一海に放流された場合、天然のサケが絶滅してしまうのではないか」と強く危慎しています。

 GMサケは2015年11月、米食品医薬品局(FDA) によって表示なしで食品として販売することが認められたのですが、同年12月、連邦議会上院はGMサケの表示を義務化し、表示制度がスタートするまで販売はしてはならないと決定しました。アメリカからの輸出は当面なさそうですが、カナダやパナマなどの他国を迂回して日本へ輸出される可能性は否定できません。

―― GM食品以外にも問題はあります。

安田 日本政府はTPP交渉と並行して、日米二国間協議を義務付けられ、こちらは合意済みです。その交換文書の「衛生植物検疫(SPS)」という項目には、「収穫前及び収穫後に使用される防カビ剤、食品添加物、ゼラチン、コラーゲンで合意した」と書かれています。

 つまり、「日本は国内で禁止している収穫後農薬(ポストハーベスト)を認めます。アメリカ並みに食品添加物を増やします。狂牛病の危険性がある牛由来のゼラチン、コラーゲンを認めます」ということです。安全性に疑問の残る食品がアメリカから日本へ雪崩れ込むことになると思います。


日本農業はモンサントに乗っ取られる


―― TPPで食の安心・安全は壊滅してしまいます。

安田 TPPは食の安全・安心だけではなく、日本の食料の安全保障そのものを崩壊させます。いま最も警戒すべきは、日本国内でのGM作物の生産開始です。今でも日本で流通を認められたGM作物は法的には生産できます。これまでも十勝など数か所で農家によるGM大豆の生産が試みられましたが、周辺農家や市民、県の農政課などの抵抗によって、何とかそれを阻止してきました。

 しかし現在、安倍政権の下で規制改革会議が企業の農地所有の規制緩和を進めています。国の後押しを背景に、企業が本気でGM作物の生産に乗り出せば、それを阻止することは困難になります。

 すでに国家戦略特区の「農業特区」に指定された兵庫県養父市では、外資系企業の農地所有まで認めています。モンサントが日本国内でGM作物を生産する日は、すぐそこまで来ているのです。GMの心配がないなど安全性が売りである「国産」のブランドも失われます。

 日本の農家は窮地に立たされます。関税撤廃で安く入ってくる輸人農産物だけではなく、国内の企業農業との競争に晒され、モンサントによる特許侵害の訴訟リスクも抱えます。たとえGM作物に乗り換えても、毎年種を買わされ、その度に特許料と特許実施料を払わされます。日本農家は破産するリスクが高い。

 そうなれば、モンサントを始めとする企業が廃業した農家の耕作放棄地を所有して、GM作物の栽培を加速させかねません。日本はハワイ同様、農地の回りに住居、学校、病院などが隣接しているため、近隣住民はラウンドアップなど農薬の多量の空中散布によって健康被害を受けることになります。空気、土や水、生物への環境汚染も進みます。こういう悪循環に陥る危険性は非常に高いと思います。

 日本企業も無事では済みません。モンサントが種子産業に乗り出したときは、1995〜2000年までのわずか5年間で、世界の50社以上の種子会社を買収しました。TPPによって外資によるM&Aの規制が緩和されれば、サカタやトキタなど馴染みのある日本の種企業が丸ごと呑みこまれてしまう危険性があります。

 TPPに参加すれば、日本は遅かれ早かれ、モンサントの種子支配体制に組み込まれるでしょう。ただでさえ日本は世界一の食料輸入国であり、アメリカは世界一の食料輸出国です。

そしてアメリカは食料を戦略物資と見なし、「食料はアメリカにとって最終兵器である」(1974年、CIAレポート)と考えています。

さらにモンサント社は日本の農業の種子を管理下に置こうとするでしょう。USTR(米通商代表部)のTPP農業主席交渉官には、元モンサントのロビイストが就任しているのです。

 日本政府は日本国内の食料を管理する権限、つまり「食料主権」をアメリカ政府・モンサントに差し出すことになります。

日本だけがGM食品を推進している


―― モンサントは恐ろしい企業です。

安田 実際、モンサントは「モン・サタン」と揶揄され、世界中から批判されています。2011年には、健康情報サイト「ナチュラル・ソサイエティー」から「人間の健康および環境の両方に脅威を与えている」として、「ワースト1企業」の熔印を押されています。2013年におこなわれた「反モンサント行進」には、世界中で200万人以上が参加しました。

 反モンサントの動きは民間に留まりません。EUは2014年にGM作物の栽培に関する判断を加盟各国に委ね、28か国中19か国が非GMを選択しました。ロシアもGM作物の栽培を禁止しています。また中国はアメリカ産トウモロコシの一部にGMトウモロコシが混入していたとして輸入拒否に踏み切り、アメリカにとって30億ドルの損害となりました。毎年230万トンの大豆を輸入している台湾政府はこのたび、学校給食全てにGM作物の使用を禁止しました。

 当のアメリカでさえ、GM食品に反対する機運が高まっています。アメリカ環境医学会は2010年に、GM食品のモラトリアムと安全性試験の実施、GM食品の表示義務化を求めるとともに、妊婦や幼児にGM食品を食べないように指導する必要があると指摘しています。また2013年にはハワイ州、バーモント州、メーン州など13州がGM食品の表示を義務づける州法を成立させています。

 世界的にGM作物に対する国家の規制が強まっているにもかかわらず、日本だけは世界の潮流に逆行する形で、モンサントの意向に沿ったアメリカの要求を唯々諾々と受け入れているのです。私たちはTPPに反対し、アメリカに「NO!」と言える政権を一日も早く作らなければなりません。

―― GMはTPPだけではなく世界全体の問題です。

安田 その通りです。そもそもGM作物を中心とする農業そのものが限界になりつつあります。

現在、ラウンドアップでも枯れない雑草が何十種類も生まれています。同じ薬剤を撤き続けるうち、雑草が耐性を獲得してしまうのです。そこでモンサントらはラウンドアップより強力な除草剤、それこそベトナム戦争で使われた発がん性の高い枯葉剤の使用を進めています。すでにこれらを浴びても枯れないGM大豆は日本で認可されています。

 強力な枯葉剤はしばらくは効きますが、やがて枯葉剤でも枯れない雑草が出てくるでしょう。こうして自然とのいたちごつこを繰り返している間に健康被害・環境汚染が進み、人間が住めなくなってしまう土地が増えるだけではないでしょうか。
 彼らには自然への畏れがありません。そもそも生命に特許を認めるという発想自体がおかしいのです。

 生命や遺伝子は神の領域です。科学者はヒトの遺伝子の配列を明らかにしましたが、何のためにあるのか分からない遺伝子が沢山ありました。その後、それら無用の長物だと思われていた遺伝子は、実は眠っているだけで、複雑な相互のネットワークのなかで必要な時に目を覚まして働くということがわかってきました。このことからも、モンサントらの「有用な遺伝子」を見つけて利用するという発想が、いかに薄っぺらな科学であるかが分かると思います。

 確かに生命の神秘を解き明かすために、人類は研究を続けるべきだという考えもあると思います。しかし現時点では人間に分からないことが多すぎます。そうである以上、GM食品を応用化し、生産したり、食べたりすることはあまりに時期尚早ですから、厳重に規制すべきです。

 遺伝子組み換え技術は原子力と同じように取り返しのつかない問題を引き起こします。人によって改変された遺伝子はその生物の次世代に伝わります。これから生まれてくる生命は永遠に穢されてしまうのです。 自然界を狂わせ、地球の生態系を歪めてしまうのです。だからこそ世界中の人々が反対しているのです。

大自然や生物の命に神聖な存在を感じ、これを畏れ尊んで共に生きてきた私たちの祖先たち。その感性を呼び覚まし、生命をモノのように私物化することは間違っていると反対の声を上げるべきです。

安田節子(やすだ・せつこ)
食政策センター「ビジョン21」代表。著書に『自殺する種子』(平凡社)など。
2016年3月25日取材


投稿者注

注1 「英国モンサント社の社員食堂ではGM食品不使用が掲げられているそうです」


これは1999年に報じられた件を指すか。
GM food banned in Monsanto canteen (1999/12/22 INDEPENDENT)
モンサント社は、社員食堂にGM食品不使用が掲げられていた事実を認めながらも、解釈については誤りだとしている。
Myth: Monsanto Only Serves Non-GMO and Organic Foods in Its Cafeterias


注2 「モンサント社の圧力に 屈しなかった科学者の研究成果を紹介します」

ここで紹介されているプシュタイ、エルマコヴァおよびセラリーニの研究チームによる研究については、実験方法やデータ解釈をめぐって、専門家からの批判が殺到したらしい。

しかし、ある農学者による2007年の草稿によれば、それに代って長期飼養試験や疫学的調査をしようとする動きはほとんど見られなかったという。その後の研究動向についてはわからないが、現在ではノーベル賞を受賞した科学者たち(現時点で110名)が遺伝子組換え作物および食品の安全性に太鼓判を押す公開書簡を発表するにいたっている。安全性の根拠としては、世界中の研究・規制機関が繰り返し確認して何も問題がなかったから大丈夫だとしている。

Scientific and regulatory agencies around the world have repeatedly and consistently found crops and foods improved through biotechnology to be as safe as, if not safer than those derived from any other method of production.

There has never been a single confirmed case of a negative health outcome for humans or animals from their consumption. Their environmental impacts have been shown repeatedly to be less damaging to the environment, and a boon to global biodiversity.

Laureates Letter Supporting Precision Agriculture (GMOs)


注3 「次頁図」

ここには、セラリーニらの論文中の画像(Figure 5)のうち、A、B、C(3体のラットの写真)が付されている。
Republished study: long-term toxicity of a Roundup herbicide and a Roundup-tolerantgenetically modified maize (Published: 24 June 2014)/Figure 5

なお、このセラリーニらの研究については、たとえば次のように酷評されている。
よみがえったセラリーニの「組換えトウモロコシでラットに発がん性」論文をどう読むか(2014/7/9 白井洋一)

注4 「この判例は、特許作物の種子が輸送中のこぼれ種によるものであろうと、鳥や虫、風に運ばれて自生したとしても、特許作物が生えていたら特許侵害にあたるという恐るべきものです」

これについてもモンサント社は反論している。シュマイザー氏は、自分のナタネ畑に混入していたGMナタネをラウンドアップ除草剤を使用した際に分別して収穫したことで、意図的に特許侵害をしている。

また同氏のナタネ畑に育っていたGMナタネが自然に混入したものとは考えられない。意図的でないGM作物の混入について、モンサント社が農家を訴えることはしないと。

パーシー・シュマイザー氏について(Percy Schmeiser)
Percy Schmeiser
Myth: Monsanto Sues Farmers When GMOs or GM Seed is Accidentally in Their Fields


注5 「政府はTPP大筋合意の一部を「概要」として発表しました」

この「概要」をはじめとする関連文書が首相官邸サイトで公開されている。
TPP(環太平洋パートナーシップ)協定

注6 「市民グループが訳してくれた協定書を読みますと、多くの問題があります」

どの市民グループを指すのかはっきりしないが、たとえば山田正彦、内田聖子らによる「TPP協定分析レポート」を参照。

TPP協定の全体像と問題点―市民団体による分析報告―Ver.4(2016/4/3)

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2016-09-19
遺伝子を改悪された種子が世界を制覇して多国籍企業が嗤う

2016年9月14日、ドイツを代表する医薬品企業バイエルは、アメリカの化学企業モンサントを買収することで合意した。

これは、2015年に発表されたダウ・ケミカルとデュポンの合併によって遺伝子組み換え種子の事業に遅れを取ることに危機感を感じたバイエル側の動きでもあった。

今、遺伝子組み換え種子の分野で非常に激しい勢力争いが起きており、アメリカ、スイス、ドイツ、中国が激しく買収攻勢をかけて規模の拡大を狙っている。

すでに遺伝子組み換え種子の分野は、モンサント、シンジェンタ、バイエル、デュポン、BASF、ダウ・ケミカルの6社による寡占となっており、この6つの企業で種子業界の7割を独占していた。

2016年12月にはこの中で、デュポンとダウ・ケミカルが合併して世界最大の遺伝子組み換え種子の企業となるのだが、これはつまりアメリカが全世界の農業を制覇し、独占するということを意味している。

そのため、IT分野以外だけでなく農業分野でもアメリカに支配されることになるのを恐れたEUと中国は、必死で巻き返そうとしており、それがバイエルによるモンサントの買収、中国によるシンジェンタの買収という流れにつながっている。


種子を常に買わせる仕組みが遺伝子組み換え種子

農業(アグリ)の分野で激しい勢力争いが起きているのは、言うまでもなく人口の爆発的増加によって穀物が不足し、その穀物を提供する企業が莫大な富を得ることになるからだ。

すでに世界人口は73億人を突破していると言われているが、これからも人口は増え続ける。このままでは2065年には人口100億人を突破することになる。

ところが、農地は減る一方だ。さらに昨今の巨大化する自然災害で農地は被害を受けており、世界の穀倉地帯は地下水不足で荒廃しつつある。

食べる人は増えるが、農作物は減る。
需要が増えるが、供給は減る。

現在すでに飢餓人口は10億人もいると言われているが、将来は供給が増えるというよりも逆に減るとも言われている。

当たり前だが、どこの国でも「食料問題」は死活問題である。国民が食えなくなると、国は成り立たない。

アメリカの政策に大きな影響を及ぼすヘンリー・キッシンジャーは、こうした状況を踏まえて「武器としての食料」の概念を提案した。

種子を独占し、「アメリカに逆らう者は種子を売らず、アメリカに追従する者は種子を与える」という支配を考え出したのである。

そのためには、常に種子をアメリカから買わせる仕組みを考え出さなければならない。それはどうするのか。その答えが「遺伝子組み換え種子」だった。

遺伝子組み換えで種子を改変し、その種子から育った種は芽を出さないように改変された。そうすると、農家は毎年毎年、これらの企業から種子を買わなければならなくなる。

それによって遺伝子組み換え種子を扱う企業は莫大に儲かると共に、その販売権を手にすることで、その国の国民の生殺与奪の権利すらも手に入れることになる。


わずか数社が全世界の食料を掌握し、支配する

アメリカは早くから「穀物」を他国に影響を及ぼす戦略物資として捕らえていたのは、農家の間ではよく知られている事実である。

この独占を強化するため、遺伝子組み換え種子を支配する多国籍企業は、在来種を駆逐して遺伝子組み換え種子に置き換えようとしている。

大穀倉地帯であるアメリカ、ブラジル、ロシア、オーストラリア、インド等、全世界の農地が今や超巨大なアグリ多国籍企業に支配されてしまっている。

誰も興味を持たない間に、各国の重要な種子企業を次々に買収していき、アグリビジネス(農業ビジネス)を独占していたのが今までの動きだ。

ここからさらに、この6大企業が合併することによって、ほんの3社4社に絞られていくのがこれからの動きだ。わずか数社が全世界の食料を掌握し、支配する。

そうなると種子はさらに「戦略物資」の側面が強く現れるようになっていくだろう。「GM=遺伝子組み換え作物」が彼らの「戦略物資」である。

そして、考えなければならないのは、彼らはただ種子を売るだけでなく、さらにあこぎなビジネスをするためにも遺伝子組み換え技術を利用していることだ。

ある除草剤だけに耐性のある種子を作り、その種子と一緒に除草剤をセットで買わないと農業ができないようにした。

農家は手間を省きたい。そのためには雑草むしりをしたくない。そこに除草剤が登場するのだが、普通に除草剤を撒くと雑草も死ぬが作物も死ぬ。

そこで、除草剤を撒いても死なない種を遺伝子を改変して作り出して、除草剤を撒けば雑草だけが枯れるようにする。

その除草剤は何でもいいわけではない。その除草剤とは「彼らが売る除草剤」だけしか効果がない。他のメーカーの除草剤を使うとやはり作物も雑草と一緒に死ぬ。彼らの売っている除草剤でしか効果がない。

彼らは種と除草剤をセットにして売り、それが独占販売になっているのである。


種子を売ってもらえなければ自給率ゼロ

今後、世界は間違いなく人口爆発と食料不足が重なる。このまま人口爆発が止められないと、そうなるのは必然なのである。そうするとどうなるのか。

今は「遺伝子組み換え作物など要らない、育てたくない、食べたくない」と言えても、国民が飢えれば背に腹はかえられない事態と化す。

世界中が遺伝子組み換え作物でも何でも独占企業から買って作ろうとする。自給率が悪化し、必然的にそうせざるを得ない状況に追い込まれる。今のままでは遅かれ早かれそうなってしまうのだ。

そうなった瞬間に生殺与奪の権利は、たった数社の独占企業を有する国に世界は支配される。

たとえば、今後登場するダウ・デュポンという巨大アグリ企業はアメリカ企業だが、仮にアメリカが国策として「お前の国には種子を売らない」と決めたらどうなるのか。

種子がないと翌年は農地があっても何も作れない。種子を売らないと決めるだけで、アメリカは特定の国に対して自由自在に状況をコントロールすることができる。

その国の自給率がいくら高くても意味がない。遺伝子を改悪された種子が使われているのであれば、種子が手に入らない限り、翌年は「自給率ゼロ」になるのである。

アメリカは、敵対国が従わなければ、単に「種子を売らない」と言えばいいだけなのである。あるいは、種子の価格を思い切り釣り上げればいい。

まさかそんなことになるはずがないと思うかもしれないが、穀物が貴重品になっていくのであれば、逆にそれが起こらないほうが不思議だ。それが「アグリ・ビジネス」の正体だ。

毎年、種子を買わなければならない。しかも、言い値で買わなければならない。反抗すれば売ってもらえない。除草剤もセットで買わなければならない。

これではまさに奴隷そのものである。地球上から穀物の在来種が駆逐されてしまったら、私たちは彼らの奴隷になるということだ。

しかし、着々と巨大化するアグリ企業に危機感を持つ人はほとんどいない。気付いた頃にはアグリ企業による支配は完成し、手遅れになっているはずだ。遺伝子を改悪された種子が世界を制覇して多国籍企業が嗤(わら)う時代が来る。

毎年、種子を買わなければならない。しかも、言い値で買わなければならない。反抗すれば売ってもらえない。除草剤もセットで買わなければならない。私たちは彼らの奴隷になる。
http://www.bllackz.com/?m=c&c=20160919T1758430900

2017-02-27
問題なかったはずの小麦でさえも、危険なものになった理由


人類が生み出した最悪の企業と言われているのが「モンサント」である。モンサントは1901年に創業された歴史の古い企業なのだが、この企業の始まりは「サッカリン」である。

サッカリンは人口甘味料のひとつなのだが、当初これは「砂糖よりも甘い魔法の物質」と喧伝されて人々はサッカリンに惚れ込んだ。

モンサントはこれをコカコーラ社に売って莫大な利益を出し、会社の基盤を作り上げていく。

しかし、後にこの「サッカリン」は発癌物質であるとして世間の批判を浴びることになるのだが、こうした事実が分かるまで、人々はこの人工甘味料を何の疑問もなく飲んでいた。

モンサントは殺虫剤としての「DDT」も製造していた。当初これは「ノミやシラミを効果的に駆除する魔法の殺虫剤」と喧伝されて人々はDDTに惚れ込んだ。

日本でもDDTの大量散布によってノミ・シラミを駆除してきたという歴史がある。

しかし、後にこの「DDT」は発癌物質であるとして、世間の批判を浴びることになる。こうした事実が分かるまで人々はDDTを疑問もなく「浴びて」いたのだった。


モンサントがやってきた危険なビジネスとは?

モンサントは変圧器や蓄電器に使われる「PCB」も製造している。当初これは「絶縁性や不燃性に優れた魔法の素材」として喧伝されて幅広く使われるようになっていた。

しかし、後にこの「PCB」は人体や環境に強い毒性を持つことが分かり、環境破壊の元凶とまで言われるようになって使用が中止された。こうした事実が分かるまで人々はPCBを疑問もなく使用していた。

モンサントは1970年に強力な除草剤を開発しているのだが、当時ベトナムでジャングルのゲリラ戦に悩んでいたアメリカ軍がモンサントに作らせたのが「枯葉剤」だった。

当初これは「効果的にジャングルを消滅させることができて軍事的に非常に有効だ」とアメリカ軍は惚れ込んだ。

しかし、後にこの「枯葉剤」は人間や動物に凄まじい奇形を発生させる猛毒であることが判明し、枯葉剤を使用したアメリカ軍は全世界から批判されることになった。

その後、モンサントは再び人工甘味料の世界に舞い戻ったのだがそこで発売するようになったのが、「アスパルテーム」だった。このアスパルテームは「健康被害はない」として製造され続けて現在に至っている。

科学者は「このアスパルテームが腎臓機能障害、腫瘍、脳障害、頭痛に深く関わっている」として、「これは一種の神経毒である」とも評した。

しかし、モンサントも政府も「問題はないと認識している」という見解なので、アスパルテームを使うかどうかは個人の判断に任されている。

さらに1990年代に入ってからモンサントが力に入れるようになったのは、「遺伝子組換え」の分野である。

モンサントは2000年代に入ってから遺伝子組換え作物を販売するようになっていったのだが、それは「1年しか育たず、モンサントが発売する除草剤しか効かない」というものだった。

そのため、農家は「毎年モンサントから種子を買い、毎年モンサントの除草剤を使う」ことを強いられるようになっていったのである。


飢餓を解消するために品種改良された小麦の問題

ところで、このモンサントがロックフェラー財団と共同で行っていたのが「小麦」の改良であった。

ロックフェラー財団は人類の飢餓を消滅させるという目標を掲げて、それを「グリーン・レボリューション」と名付けた。

そしてその一貫として、効果的に育つ小麦の「品種改良」に力を入れていたのだが、その「品種改良」をモンサントと組んでやっていたのだ。

なぜモンサントだったのか。モンサントが除草剤という「毒薬」の第一人者だったからである。

大量に作物を作るためには人間が手で雑草を抜いていたのでは間に合わない。雑草だけを殺す除草剤の研究が必要だった。そして、その除草剤に強い品種改良が求められた。

それができるのがモンサントだった。

本来であれば、小麦も一気に遺伝子組換えで作り変えるのがモンサントのやり方だが、小麦だけは強い反対に見舞われて導入に挫折したようだ。だから小麦は「遺伝子組換え」ではなく「品種改良」だったのだ。

実は欧米では「小麦だけは絶対に遺伝子組換えの対象にしない」と言われている。それはなぜか。小麦は自分たちの主食であり、米やトウモロコシと違うからだ。

米やトウモロコシを遺伝子組換えして問題が出ても、困るのはアジア人や動物である。小麦を主食としている欧米人は直接的には困らない。だから、積極的に遺伝子組換えの対象となる。

しかし、小麦を遺伝子組換えして問題が起きると自分たちに跳ね返る。だからしない。単純な問題だった。

それで欧米人も多くが「小麦だけは安全だ」と思っていたのだが、最近「実はそうではない」という現実が静かに広がるようになっているという。

モンサントは導入に挫折した後も秘かに小麦の遺伝子組換えの研究を行っていたのだが、それが問題だったのではない。「品種改良なら問題ないだろう」という発想で行われた、普通に出回っている小麦が問題なのである。

品種改良が繰り返された結果、現在の小麦はもう過去の天然の小麦とは遺伝子的にも「まったく別物」になってしまったと言われている。日本に入ってきている小麦も例外ではない。


「自分たちが儲かるための改変」をして食の危機に

これを発見したのは、アメリカの医師ウィリアム・デイビス氏だった。

今まで人類にまったく無害であったはずの小麦が、アメリカ人を悩ます数々の疾患の原因になっているのではないかと疑われるようになっているという。

心臓疾患、高血圧、脳疾患、免疫性疾患、生活習慣、アトピー等の皮膚疾患、セリアック病をはじめとする各種アレルギー、リウマチ、肥満……。ありとあらゆる疾病が、小麦によって引き起こされていた。

今まで問題なかったはずの小麦が人類に問題を引き起こすようになっているというのは、それを主食にする欧米人にとっては衝撃的な事実でもある。

ウィリアム・デイビス氏は、それがロックフェラー財団とモンサントが組んでやった品種改良された小麦から始まっていることを発見したのだった。

しかし、この説は証拠がないとされ、学会からも黙殺され、大規模な研究機関もなぜか「研究を避ける」状態である。

もうアメリカでは古来種の小麦はない。口に入る小麦のほぼすべては品種改良されたものである。そうであれば、なおさら研究が必要なのだが誰も事実を追及しない。

最近は徐々に「現代の小麦」は全粒粉であっても危険だと認識されるようになり、小麦を避ける人も増えているという。

しかし、細心の注意で避ける努力をすれば成し遂げられるかもしれないが、「小麦を食べない」というのは、普通に生活していると食べない選択は不可能に近い。

つまり現代人は、ロックフェラー財団やモンサントによって改変された「小麦もどき」を食べるしかない。そのために病気になっても、それが「運命だ」とあきらめるしかない状態になっている。

もともと小麦の品種改良は「増え続ける人類に対する食料不足の対応策」であった。それは人類の救世主になるはずだった。

しかし、その対応策に金儲けと支配欲が絡むと、モンサントのように「自分たちが儲かるための改変」をするようになる。そして、安全や健康が危機に晒される。

ところで、人類最悪の企業として人々から蛇蝎のごとく嫌われるようになったモンサントだったが、もう私たちはこの企業の名前を目にすることはない。

2016年になってドイツのバイエルが買収したからである。ドイツのバイエルが欲しかったのはモンサントの遺伝子組換えの技術と特許であると言われている。

「モンサント」という悪名高いブランドは逆に必要ないので、抹消していく方向にあるという。

小麦と言えばパン、パスタ、ラーメン、ピザから、多くの加工食品に使われており、今や日本人にも欠かせない食材となっている。小麦が安全ではないと言われても、もはや為す術がない。
https://darkness-tiga.blogspot.jp/2017/02/20170227T1927010900.html

米・麦・水 〜外国が日本人の命を握るカウントダウンが始まった


米、麦、大豆、水。日本人が日々の食生活で当たり前のように口にしているものが、ある日を境に水道代や米が高騰し、買えるものはほぼ遺伝子組み換えの食材しかない、という世の中になったらどうしますか?

今まで国(行政)がコントロールしてきた国民のライフラインである水と種子が、今まさに国の手を離れ、民間によるビジネスが始まろうとしています。

メディアは全くスルーし、国民の認知のないまま進行している「農作物種子法廃止案」「水道法改正案」。多くの国民は何も知らぬまま、この国が進めている日本の食の大転換期はもうそこまできています。

『農作物種子法廃止案』の驚きの実態とは?

よく民間にできるものは、民営化バンザイとか、グローバリズム歓迎とかアンチ行政の風潮がありますね。

とんでもない!

国の1番大事な仕事は自国民の安全を守ることです。だから、常に安全と安定が保証されてなくてはならない水や食のライフライン分野は国が管理しなくてはいけないんです。

知ってましたか?農林水産省はしれっと「主要農作物種子法を廃止する法案」を国会に提出し、3月に衆議院農林水産委員会が可決しちゃいました。

メディアがくだらない政治の金の問題に集中し、頼りにならない野党もその土俵に上がって次元の低いやりとりに明け暮れている中、大事なこの法案のことは与野党でほぼスルーする今の政治の現状を深刻に受け止めないと本当にマズイ、危機的状況まで来ているのです。

この流れで近いうちに廃止法案化され、いよいよ始まってしまいす。民間任せによる恐怖の種子ビジネスが。

整理しますと、そもそもこの「主要農作物種子法」というのは、戦後間もない昭和27年に国・都道府県が主導して、優良な種子の生産・普及を目指し、行政による稲、麦、大豆の国民への安全・安定供給を目的として種子のコントロールをしてきました。

この法によって都道府県は、原種の生産や種子生産工場の指定、種子の審査制度などの安全・安定と価格管理システムの役割を担って今に至っているのです。

しかし、国は「民間による競争力をあげるため、この法を廃止する」と方向転換をしたのです。

種子の不足や新種子の品種参入が競争の妨げになっているという説明は農林水産省からはないままです。なぜか?

この方向転換の意味は簡単です。外資のビジネス参入障壁が実質なくなるための法案作りです。特に種子ビジネスは、世界的に農業への遺伝子組み換え(GM)作物を推し進めているシェアNO.1のモンサント社の出番になる準備が整ってきたと言えるでしょう。

多くの人は認識していませんが、大豆の70%は米国輸入に頼っており、主に遺伝子組み換え(GM)大豆が油などに形を変え、もう既に大量に日本人の口に入っています。

それが今後は堂々と食用大豆に加え 、稲や麦などにも広がってくる可能性があるんです。毒素成分いっぱいの除草剤ラウンドアップとセット販売されるモンサント種子。自然界では存在しない植物遺伝子を操作されて誕生した不自然な食物たち。

価格競争力で勝る大量生産体制の安いモンサント種子が市場に出回り、安全安心で価格の安定した食材が減ることを示唆しています。


『水道法改正案』で日本の水の供給が外国の手に!?


そして次には「水道法改正案」です。これもしれっと3月に閣議決定がなされてしまいましたね。

日本のように水道水を全国どこでも飲むことができる国は世界中で11カ国しかないといわれています。

その水道法の民営化は、外国企業の参入を可能にするのです。水道事業のメジャーであるヴェオリア(仏)では、ヴェオリア・ジャパン株式会社が水道事業に民間参入できるよう準備を進めているでしょう。

では実際、水道事業が民営化された海外では何が起きたのでしょうか?

「ブルーゴールド(著:モード・バーロー)」より一部抜粋    
・フランス
利用者の負担が150%増加。政府発表では民営化以後に500万人以上の飲み水が汚染されたという。

同国の大手水資源企業2社に関し、経営者が汚職に関与しているとの告発があり、裁判所が過去10年にわたり調査を行っている。

・英イングランド地方
水が民営化されてから6年間で水供給会社の利益が692%増加している一方、利用者の料金は109%値上がりした。例として、ノースウエスト・ウォーター社の最高金額の重役の給与は708%上がった。

値上がりの結果、上水道を解約した利用者の数は民営化以後50%増加、イギリス医療協会は人々の健康を脅かしていると警告している。
          
・シドニー
水道料金は4年間で2倍に上がった。高レベルのジアルディア属とクリプトスポリジウム属の寄生虫が含まれていたが、住民側には知らされなかった。

・フィリピン マニラ
世界銀行によって、ベクテル社とスエズ・リヨネーズ・デゾー社の地域に分けられ、低料金を維持すると公言していたが、数ヶ月後アジア通貨危機による減収を補うため大幅値上げされた。


さてさて、国は、本当に日本国民の事を考えてこうした法案を通していると思いますか?
なぜこんな大事なことをメディアは大きく取り上げないのでしょうか。
これこそ、内閣総辞職をして国民の審判を仰ぐ選挙をすべきレベルの大事な問題です。

水も種子も人間が生きてく上で、最も大事なライフラインなのに国が管理せずに自国民の安全と安定供給を一体誰が保証できるのでしょうか。

もしあなたが村生活をしているところに、いきなり外国の人たちがやってきて「これから我々が水の管理と稲や作物などの種子管理をします。」と言われたら、村を乗っ取られたと思いませんか?

日本は一体どこに向かおうとしているんでしょうか…。
http://shinhakken-blog.seesaa.net/article/448817821.html

TPP以上の青天井の譲歩
日米経済対話の初会合
前のめりの米多国籍企業
                        2017年4月21日付


主食のコメ自給まで脅かす

 アメリカのトランプ大統領は就任当日に「環太平洋経済連携協定(TPP)からの永久離脱」を表明し、それにかわって2国間の自由貿易協定を各国に迫っていくことをうち出している。安倍政府は「トランプ大統領を翻意させる」などとうそぶきながらTPP参加12カ国の先頭を切ってTPP批准を強行し、TPP水準以上の譲歩のかまえがあることをアメリカに示した。さらにはあくまで2国間交渉を追求するトランプの意向が明確になるなかで「日米FTAを恐れてはいけない」と前言を翻し、アメリカにどこまでも国益を売り渡す姿勢を見せている。そうした安倍政府の対米従属姿勢を見て、トランプ政府はTPP以上の市場開放圧力を強めている。18日にはペンス副大統領が来日して日米経済対話の初回会合を開催したが、そのなかで日米FTA交渉に乗り出すことを表明した。


牛・豚肉や自動車、食の安全も

 日米両政府は18日、麻生太郎副総理とペンス副大統領をトップとする日米経済対話の初回会合を首相官邸で開いた。共同声明では「貿易・投資に関する高い基準の2国間枠組み」を協議すると確認した。ペンスは終了後の会見で「経済対話が日米自由貿易協定(FTA)に行きつく可能性がある」と踏み込んだ。次回の会合は年内にも開く予定である。

 対話では「貿易・投資ルール」「マクロ経済政策」「インフラやエネルギーなどでの協力」の3分野を今後の議題とすることを確認した。共同声明では、貿易に関する「2国間枠組み」を議題とするほか、「近いうちに具体的な成果」をうち出したい考えも示した。2国間枠組みにはルール分野だけでなく、関税など市場アクセス(参入)も含む。アメリカが日本に対し、2国間FTAでTPP以上の譲歩を迫ってくることは必至である。ペンスは会見で「TPPは米国にとって過去のものだ」とし、「二国間交渉はアメリカにとって国益になる」とのべ、今後の経済対話で日本にFTAを求めることを示唆するとともに貿易障壁をとり除いて米国産品の輸出拡大につなげる意向を示した。秋以降協議が加速する可能性が高い。

 日米FTA交渉を急ぐトランプ政府の政策の背後には、アメリカの農業関連の多国籍企業の要求がある。


日米FTAで譲歩迫る 際限ない要求

 初回の日米経済対話が開催された18日には、米国食肉輸出連合会(USMEF)のフィリップ・セング会長が東京都内で会見し、日米FTA交渉を早期に立ち上げるよう求める考えを表明した。同氏は「日本が米国産の牛、豚肉に課す関税率が高く、日本市場での販売を阻害している」と批判したうえで、「FTA交渉入りした場合は、TPPで合意した関税削減をスタートラインに、さらに引き下げを迫る」考えを強調した。さらに短期間の期限をもうけ、早期に成果を上げる必要性も訴えた。

 同氏はまた、米国抜きでTPP発効を目指す動きなどを警戒し、「FTAなど(日米の)2国間貿易をできるだけ早く締結すべき」と求めた。また、オーストラリア産牛肉が日豪経済連携協定(EPA)で米国より関税削減で優位に立っていることへの危機感もにじませた。日本に求める関税は「具体的な数字についてのべられない」としながらも、「TPPで合意した水準がスタートになる」とし、さらに大幅な譲歩を日本に迫る可能性を示した。TPPでは現行38・5%の牛肉関税を、最終的に9%に引き下げることで決着している。それを上回る厳しい水準を突き付けてくることは明白である。

 米国内では牛肉の供給が需要を上回っており、「はけ口」として日本への輸出拡大を急ぐ事情がある。日本の関税率が主要市場のなかで最も高いことを槍玉にあげ、「現状の牛、豚肉の輸入制度が、長年変わらず維持されている」と非難し、「再検討するべきだ」と迫った。

 牛肉輸入に関しては、安倍政府はTPP交渉の入場料として、アメリカ産牛肉の輸入条件を20カ月齢未満から30カ月齢未満に譲歩している。さらに米通商代表部(USTR)は3月に公表した外国貿易障壁報告書で、牛海綿状脳症(BSE)による輸入牛肉の月齢制限の撤廃を求めてきている。

 アメリカでと畜された肉牛の9割超が30カ月齢未満で、現在でも多くが対日輸出可能となっている。米国でのBSE発生で日本は米国産牛肉の輸入を停止したが、安全性を無視した政治決着で全頭検査なしで2006年に解禁した。その後米国産牛肉の輸入は増え続けている。17年2月の貿易統計では、関税率で優位に立つオーストラリア産の輸入量を米国産が抜いた。30カ月齢以上の老廃牛など価格帯の安い牛肉が増えれば、国産牛肉が買いたたかれることは明らかで、国内の畜産農家への打撃は大きい。

 さらに米国産牛肉の安全性の問題は無視されている。アメリカは自国が「BSEが出ていない清浄国だ」と主張し、「清浄国には輸入制限をもうけてはならない」という「国際基準」をでっちあげ、「科学的根拠がない」として30カ月齢制限を撤廃せよと圧力をかけてきている。これにも安倍政府は屈服して、すでに食品安全委員会が撤廃の準備を終えており、撤廃は時間の問題となっている。

 アメリカの牛肉や豚肉関係の団体は2月にもトランプ大統領に日本とのFTA交渉に早期に踏み出すように共同書簡を提出している。

 また、コメ生産者の団体であるUSAライス連合会もトランプ政府に日米FTA交渉入りを促す要望を表明し、日本に対してTPP以上の市場開放を迫っている。

 日本は現在77万dをミニマムアクセス(MA=最低限輸入機会)として外米を輸入しているが、その約半分の36万dがアメリカ枠になっている。TPP交渉では、77万dの枠内でプラスして業務用米枠として6万dを上乗せした。実質はアメリカ枠である。さらに77万dの枠外で約8万dのアメリカ枠をつくり、合計で50万dのアメリカのコメを買わなければならないことになっている。アメリカはこうしてTPP枠をも上回るコメを日本に買うことを迫ってきている。

 農産物の輸入においては食の安全検査が重要になるが、TPP交渉でも日米2国間の平行協議で問題になってきた。日本は収獲した農産物には農薬をかけることは禁止している。だがアメリカからの長距離の農産物輸送においては防カビ剤をかけないとカビが生えてしまうため、かけることは禁止だが、収穫前にかけると農薬、収穫後にかけると食品添加物として抜け道をつくって認めている。このため日本では農薬と食品添加物の2回の安全性検査をすることになっているが、アメリカはこれに難癖をつけ、安倍政府はこれを一本化する譲歩を約束した。

 だが、そのほかにも食品添加物には表示義務があり、アメリカはこれも撤廃することを要求してきている。今後、日米FTA交渉では強力に譲歩を迫ってくる可能性が高い。

国会で種子法廃止強行 国民の目を盗み

 さらに安倍政府はTPP批准強行と並行して、関連法案11本を成立させている。今国会では主要農作物種子法(種子法。稲や麦、大豆の種子の生産、普及を都道府県に義務付ける)の廃止法案を14日、参院本会議で可決、成立させた。

 種子法は主要作物である「稲、大麦、はだか麦、小麦及び大豆」の種子について、各都道府県が奨励品種を決め、原種と原原種の生産を確保することなどを定め、それに国が予算をつけてきた。コメをつくる農家は安く優れた稲の苗を手に入れることができた。種子法の存在はコメだけは食料自給率を達成できた大きな要因であった。

 種子法が廃止されると、公共財として守られてきた公共種子を守る制度がなくなり、農家は現在より5〜10倍も高額な種子を買わざるをえなくなる。さらにより重大な問題は、モンサントなどの米国企業に種子が独占される危険性をはらんでいることである。日本のコメが民間企業や外資に握られ、食料自給が脅かされることになる。

 種子法の廃止は2013年にTPP交渉に参加したさいに安倍首相が訪米して日米並行協議がもうけられ、その協議で米国企業の意向を汲み、規制改革会議に付託されたものである。

 TPP批准強行は、TPPが頓挫しても、合意内容を国内法を成立させることで実際上推進することになっている。

 また、トランプ政府の閣僚にはゴールドマン・サックスの関係者が3人も登用されており、世界中からマネーをかき集める陣容になっている。その一角に「JAマネー」が入っている。年次改革要望書のなかで、JA共済については「KYOSAI」という項目があり、「イコールフッティングにせよ」と指示している。イコールフッティングとは、商品やサービスの販売において、双方が対等の立場で競争がおこなえるよう、基盤・条件を同一に揃えることを指す。それはウォール街の金融保険業界の長年の要求であり、郵貯マネ1350兆円を収奪した次のターゲットとしてJAマネーの150兆円が狙われている。

 農産物以外では自動車の基準や保険、政府調達、などに対してアメリカの要求が強まっている。とくに自動車の市場開放に対する圧力が強まっている。アメリカの車は性能が悪いために日本市場ではゼロ関税でも売れないが、トランプはコメと同様にミニマムアクセスで10万台などの枠をつくり、無理矢理日本に押しつけている。とても自由貿易とはいえない強引なやり方である。

 このミニマム・カーの要求はTPP交渉に日本が参加することが決まる2年前からの事前交渉で、アメリカが交渉参加の前払い金、入場料として要求した一つであった。安倍政府はこれを丸呑みしたが、トランプはさらに要求を上げてきている。

 TPPは破棄されても、TPPをスタートラインとしてそれ以上の要求に安倍政府は次次に応えるという尋常でない事態が生じている。安倍首相の対米従属外交につけこんで、トランプ政府は「アメリカファースト」で青天井の要求を日本につきつけてきており、日本の国益が根こそぎ奪われかねない事態となっている。
http://www.h5.dion.ne.jp/~chosyu/TPPijounoaotenjounojoho.html

2016年09月19日
日本政府の農業虐待 就業人口、5年で2割減
http://thutmose.blog.jp/archives/65972544.html


アメリカの農業が効率的で低コストというのは真っ赤な嘘、ほとんどの農作物で日本よりコストが高い。
引用:http://bcgneeds.com/wp-content/uploads/2014/03/AirTractor_402.jpg


アメリカやフランスの農業が近代的で効率が良いという都市伝説は、いい加減終わりにしたい。

実際には欧米の農業には50%から90%の補助金が出ていて、補助金無しだとどんな農作物でも日本より高い。


欧米の補助金で圧迫される日本農業

2015年11月の農業人口調査で、前回の2010年と比較して、51万6000人減少し209万人となり、19・8%減少しました。

離職者が多かったのと、高齢のため跡継ぎがないまま他界したりしたと考えられる。

残った大半も兼業農家であり、農業では生活出来ない、子供を養えないので減少しています。

ところで日本の食料自給率は39%で世界最低水準、金額ベースでは66%なのだが、減少しているのは間違いない。

食料が輸入出来ない有事の際に、お金を食べることはできないので、農水省が主張する「カロリーベース」はある意味では正しい。

カロリーベースは戦前の日本軍や戦後の食糧危機で重視された数値で、国民や兵士を飢えさせないためにカロリーが重要だった。


食料自給率が低い理由は日本の農作物の価格が高く競争力がないからで、アメリカや外国の農作物は安い。

アメリカでは飛行場くらいの広大な田んぼに、飛行機でバラバラっと苗や種を撒いて、秋まで放置して収穫しています。

「アメリカの米は日本の10分の1のコスト」とコメ市場議論で散々テレビ放送されましたが、あれは全部テレビ局の捏造です。


空から種を撒いて放置して10分の1の値段で売っているのは「家畜米」や「工業米」で人間は食べていません。

カリフォルニア米などの人間用の米は、アメリカの価格で、日本で売られている北海道米とかと同じくらいです。

アメリカでは米など多くの農作物に50%以上の補助金を出しているが、日本は補助金ゼロで日米ほぼ同じ価格という事は、実はカリフォルニア米の元々の値段は、北海道米の2倍なのです。


それが米政府が50%の補助金を出し、さらに為替レートが円高になると、カリフォルニア米が国産米より何割か安くなります。

米国は米の国と書くだけあって、米以外の小麦やらトウモロコシやらジャガイモ、牛肉豚肉など、ほとんどの農作物に50%の補助金を出しています。

それでいて「日本は保護貿易で不公正だ」と言って市場解放を迫り、自分は農業補助金で市場を保護しているのです。


安倍晋三はアメリカの工作員か

間抜けなことに日本政府と日本マスコミは米政府の言い分を鵜呑みにして、調査もせずに「日本の農産物は高い」と認めてしまいました。

アメリカは酷い国だと思いますが、欧州はもっと酷くて、日本人が好きなフランスのブドウは90%以上が補助金で生産されています。

テレビでよく「南仏やイタリアの農業は人間的で素晴らしい」と褒めているが、それは収入の9割が補助金だからです。


年収50万円しかない農家でもフランスやイタリアでは500万円の補助金が出るので、遊んでいても暮らしていけるのが「南仏プロバンスの農業」なのです。

日本では農家がどんなに必死に働いても政府は補助金を出さず、それどころが欧米の補助金つき農作物を大量に輸入しています。

これはもはや農業政策ではなく、農業虐待だと言えます。


「日本の農業は生産性が低い」「日本の農作物は価格が高く競争力が無い」というのは常識として学者や政治家まで言っています。

だが「価格」に補助金を足して「本当の価格」を比較すると、実は日本の農作物は先進国で最も安く、最も生産性が高いのです。

カリフォルニア米は補助金なしだと魚沼産コシヒカリより高くて不味いので、競争力なんか全くありません。


小麦やトウモロコシやじゃガイモも同様で、補助金を取っ払うと日本の国産品の方が安い場合が多いのです。

さらに日本政府は自由貿易だと言ってTPPなどで「関税を撤廃しよう」と言っています。

安倍晋三はアメリカやフランスの工作員なんじゃないか、と思うほど農業政策が酷いです。


マスコミが絶賛する南仏プロヴァンスの農家、赤字で農業をやって生活費全額を国が支給している「準公務員」です。
引用:http://userdisk.webry.biglobe.ne.jp/005/612/91/N000/000/000/120203902023616305062.JPG


用水路より補助金を出す必要

アメリカが50%補助金を出すなら、アメリカと競合する農作物では日本も50%補助金を出すのが当然です。

そのための予算は不要な用水路を作りまくっている農水省の予算から引っ張れば良いのです。

アメリカの農業予算は年間10兆円以上だが、アメリカの農業生産額は17兆円に過ぎないので、産業として完全に赤字です。


日本は農業生産額約7兆円で農業予算3兆円なので比率としてはそれほど変わらないが、農水省が予算を使うのは「用水路」だけなのです。

日本中に用水路を作りまくって子供や老人を転落させているくせに、農家への補助金は1円も出していない。

これが日本では農業で食えない原因で、アメリカの農家が大儲けしている理由です。

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2016年10月03日
農業でも外国人労働者 農業特区で解禁へ
http://thutmose.blog.jp/archives/66298795.html

アメリカの農家は全部赤字だが、国からの補助金で生産している
http://agrinasia.com/wp-content/uploads/2016/01/blue_river_tech_robot.png


外国人労働者に農業をやらせる政策

報道によると政府は農業に外国人労働者を、特区で解禁する方向で検討を始めています。

いわゆる単純労働者ではなく、高度な技能を持つ技術者に限定し、日本人と同等以上の賃金を条件にする。

農業を巡っては過去30年間で農業従事者が50%減少し200万人を割り込み、しかも兼業農家が増えています。


  


また外国人実習生を低賃金労働者として雇用し、給料をほとんど払っていないなどの問題も発覚した。

日本の食料時牛率はカロリーベースでは先進国中最下位で、欧米の輸出農作物にすら国内市場で負けている。

国は外国人労働者によって農業を活性化しようと目論むが、この政策は正しいのだろうか。


まず日本の農業が後進国はおろか人件費が高い先進工業国にも負けている原因は、農業自体にはない。

欧米先進国はいずれも、農家に50%から90%もの補助金を給付していて、赤字で生産しても国が給料を払っています。

一方日本は建物や用水路や農道は建設するが、補助金は出していないので農家は価格転嫁せざるを得ず、日本の農作物は高い。


日本の自給率が低い原因は農業補助金が少なすぎるからで、農家自体に問題はない。

むしろ日本の農業は「農業先進国」とされるアメリカや欧州より生産性が高く、同じ競争条件なら価格でも品質でも勝っています。

するとこれは日本政府に問題があるので、農家をどういじくっても解決しません。


日本政府の農奴政策

政府はどうしても農家への補助金を出そうとせず、関税だけ減らしてさらに生産量を減らそうとしています。

とどめはTPPで、関税を撤廃してアメリカの農作物を自由に輸入しようと言っています。

アメリカの農家が米を生産すると政府から50%の補助金を貰えるので、半分の値段で販売しています。


日本の農家は補助金なしなので、アメリカの半分のコストで生産しても、同じ販売価格になるのです。

欧米諸国が事実上のダンピングをやっているのに、日本政府は抗議すらせず「日本の農家は怠け者」などと罵っています。

話を戻して外国人労働者を受け入れて日本の農業は改善されるかというと、される筈がありません。


日本の農業は既に生産性が高く、品質は世界一であり、改善すべき点がなにもないからです。

トヨタの工場に外国人労働者を入れるようなもので、それで生産性が上がったりはしません。

農業人口の減少を外国人で補うという意見があるが、原因と結果を履き違えています。


農業が儲からない、農業では食えないから農業をやらないのであって、今の若者だって年収1千万円稼げるなら農業をやります。

農業では生活できないから、外国人実習生をタダ働きさせようというのは、南北戦争以前のアメリカ農場の考え方です。

安倍首相はアフリカから農奴でも連れて来たいのでしょうか?


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食料安保に大きな禍根 日本農業 外資が支配 経済評論家 三橋貴明 2016年11月18日

政府の規制改革推進会議が提言としてまとめた「農協改革に関する意見」について17日、経済評論家の三橋貴明氏に聞いた。

 規制改革推進会議の提言は、JA全農を解体し、切り売りするものだ。外国の穀物メジャーなどが全農の購買事業の関連部門を買うことが想定される。日本農業は外資に支配され、食料安全保障は脅かされる。これは亡国の規制改革だ。中国も狙ってくると思う。

 議論の在り方もおかしい。全農が肥料などの生産資材の売買で手数料を取るのは当たり前。手数料を取るのがおかしいと言うのなら、商社などの企業のビジネス自体を否定することになる。他の商社に同じ提言をするだろうか。絶対に言えないだろう。それほど理屈のない内容だ。

 提言の背景には、企業が全農のビジネスをつぶして新規参入したいという意図がある。政府官庁に働き掛けて法律や政策を自分に都合よくねじ曲げる典型的な「レントシーキング」だ。

 「農家の所得増大が実現できないのはJAや全農が原因だ」といえば分かりやすく、受ける。だからJAが敵対視される。だが、全農の弱体化は、農家から選択肢を奪い、結果的に農家が割を食うことになる。

 世界の潮流は、いつも英国から生まれている。産業革命、金を通貨価値の基準とする金本位制、社会保障制度を充実させた福祉国家、そしてサッチャーによる新自由主義。いずれも英国が最初に始めた。

 その英国が欧州連合(EU)離脱を決定し反グローバル化に転じた。そして米国は環太平洋連携協定(TPP)反対を唱えたトランプ氏が大統領選で勝利した。世界は今、グローバル化を制限する道を歩み始めている。それなのに日本はTPPに固執し、TPPとセットで浮上した農協改革を進める。日本は世界の潮流に逆行し、周回遅れのグローバル化に向かっている。

 政府が針路を誤った時、それをただすのが議会制民主主義だ。だが、与党の自民党の国会議員が執行部に物申せなくなっている。小選挙区中心の選挙制度となり、党の公認を得ることにきゅうきゅうとしているためだ。何のために政治家になったのか、議員はもう一度、よく考えてもらいたい。

 経済団体などが政府に政策を働き掛けるロビー活動は各国がやっている。JAグループは、農林議員に働き掛けて農家の声を伝え、間違ったことには対峙(たいじ)していく必要がある。大手テレビ局を買収するくらいの意気込みで、自分たちの主張を発信してほしい。このまま「農家の所得が上がらないのはJAのせいだ」と、レッテルを貼られたままで良いのか。

 まだ、間に合う。農協改革をつぶさないと日本がおかしくなる。農家は大資本に立ち向かうために協同組合を設立したことを思い出してほしい。
https://www.agrinews.co.jp/p39476.html

亡国の全農解体を阻止せよ! 前編 2016-11-19


安倍政権や規制改革推進会議が、日本の食糧安全保障を決定的に破壊する「亡国の全農解体」に乗り出そうとしています。しかも、日本国民のほとんどが知らないうちに。

 皆様、日本の食糧安全保障の根幹である全農、厳密には「全農グレイン」をカーギルに差し出すため(としか思えない)の全農解体が推進されているという事実を、どうか拡散して下さい。


政府の規制改革推進会議は、全国農業協同組合連合会(全農)に対し、
「農産物の委託販売をやめ、全量買い取りをせよ」
「購買事業について、手数料を取る方式をやめよ(=商社の機能を廃止せよ、ということ)」
 と、事実上「破綻」を求める「改革」を要求しています。

 実際に、全量買い取りを強いられ、商社の機能を廃止された場合、全農の経営は急激に悪化し、日本の食糧安全保障の「要中の要(かなめ)」である全農グレインを手放さざるを得なくなるでしょう。


 すると、アメリカから日本への配合飼料の輸出において、全農グレインを目の敵にしている世界最大の穀物会社カーギルが狂喜して株式を買い取ることになるでしょう。全農は株式会社であるため、買収はできませんが、全農グレインは株式会社なのです。


 全農グレインは、全農の子会社としてアメリカにおいて「IPハンドリング」を実施しています。つまりは、アメリカの生産者と直接契約し、

「これは、遺伝子組み換え作物」
「これは、遺伝子組み換えを使っていない」
「これは、ポストハーベスト」

 と、穀物の「一粒単位」で、実態を管理しているのです。


 全農や全農グレインがIPハンドリングを実施するため、カーギルもやらなければなりません(一応、「競争」はあるのです)。カーギルが強いられるIPハンドリングは、もちろんコスト高要因で、利益を圧迫します。


 さらに、全農は株式会社ではなく、協同組合連合会です。もちろん「適正利益」は取りますが、阿漕な利益は乗せません。すると、カーギルもまた、「適正利益」しか乗せられないということになっています。


 現在、カーギルを代表とする穀物メジャーの「利益最大化」路線に立ち塞がっているのは、もはや全農と全農グレイン以外には存在しないも同然なのです。最後の砦たる全農グレインをカーギルが手に入れれば、日本の食糧安全保障の根幹を「外資系」に握られることになり、世界の食料は「利益最大化」を狙う穀物メジャーの完全支配下に落ちることになります。
http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12220858347.html

亡国の全農解体を阻止せよ! 中編 2016-11-20

 さて、昨日に続き「亡国の全農解体」でございます。
 
『全農会長、規制改革会議の提言「承服できない」

 全国農業協同組合連合会(JA全農)の中野吉実会長は17日、政府の規制改革推進会議が出した全農改革の提言について「決して承服できない」と受け入れを拒否した。規制改革会議は11日、JAグループの農業商社である全農に対し、1年以内に農業資材を扱う購買部門の縮小を求める提言を公表していた。

 全農の中野会長が17日、自民党の会議で語った。提言の中でJAグループの反発が強かったのが組織改編の実行期間を1年と区切った点。グループの司令塔を務める全国農業協同組合中央会(全中)の奥野長衛会長も「無理な話だ」と語った。

 出席した議員からも「地元の農協から『だますのか』と言われた」(笹川博義衆院議員)、「大変な不信感を覚える」(二之湯武史参院議員)との反発が相次いだ。』

 今回の全農「改革」の提言の肝は、以下の二つになります(ソースは「平成28年11月11日 規制改革推進会議 農業ワーキング・グループ」)

『(1)生産資材

 @全農が行う生産資材の購買事業については、生産資材の農業者への取次規模に応じて手数料を得る仕組みとなっており、生産資材メーカー側に立って手数料収入の拡大を目指しているのではないかとの批判がある。今後は、真に、農業者の立場から、共同購入の窓口に徹する組織に転換するべく、以下の改革を実行すべきである。


〇生産資材に関するあらゆる情報に精通するために、製造業における購買の達人と呼ばれるような外部のプロフェッショナルを登用し、生産資材メーカーと的確に交渉できる少数精鋭の情報・ノウハウ提供型サービス事業へと生まれ変わる。


〇新たな事業においては、全農は、仕入れ販売契約の当事者にならない。また、全農は、農業者に対し、情報・ノウハウ提供に要する実費のみを請求することとする。

(2)農産物販売

 @農産物の様々な価値を市場に届けるための販売体制強化(中略)


〇全農は、農業者のために、自らリスクをとって農産物販売に真剣に取り組むことを明確にするため、1年以内に、委託販売を廃止し、全量を買取販売に転換すべきである。』


 まず、大前提ですが、農協や農家は、生産資材(農薬、肥料など)について、全国農業協同組合連合会(全農)から購入する義務はありません。


 たとえば、肥料。国内のJAが、全農・経済連から購入している肥料のシェアは59%。農協の時点で、全農・経済連のシェアは六割に満たないのです。残り四割は、普通にほかの卸業者から入れています。


 さらに、生産者(農家)が使用する肥料1400万トンのうち、JAのシェアは71%。残り三割は、小売業者からの購入です。


 農薬は、JAの段階で、全農・経済連のシェアは40%。農家が使用する農薬を見ると、JAのシェアは60%です。残り四割は、小売業者からの購入になります。


 別に、全農は「独占的事業者」でもなんでもないのです。


 全農の生産資材が高いというならば、農協も農家も、別の卸売業者、小売業者から買えば済む話で、実際にそうなっています。


 全農の生産資材には、営農指導のコストが含まれているため、他の業者より高くなるケースがあるのは確かです。とはいえ、農協や農家側には、全農から生産資材を購入する義務はありません。


 それにも関わらず、規制改革推進会議は、全農に対し、生産資材の商社ビジネスからの「撤退」を求めているのです。


 そもそも、全農の生産資材が「高い」と批判されるのは奇妙な話です。むしろ、全農が体力があることにかこつけ、ダンピング(廉価販売)を繰り返し、競合の卸売業者や小売業者を潰していくほうが問題だと思います。


 繰り返しますが、農家や農協は全農から生産資材を買う義務はありません。それにも関わらず、なぜ「全農の生産資材が高い」ことが批判されなければならないのか、意味不明です。


 いや、百歩譲って、高いことが批判されるだけならともかく、それを理由に、

「商社ビジネスから撤退せよ!」

 と言ってきているわけですから、もはや「狂気」だと思います。


 言葉を選ばずに書きますが、規制改革推進会議の連中は頭がおかしいか、もしくは何らかの邪な目的があるのでしょう。


 また、農産物販売において「全量買取」を強制するというのも、頭がおかしいとしか表現できません。ビジネスにおいて、委託販売を選択するか、全量買取を選択するかは、事業体の勝手です。


 要するに、全農の商社ビジネスを廃止し、農産物について全量買取を強制することで、全農の経営を悪化させ、

「全農グレインを手放さざるを得ないようにする」

 ことが、今回の規制改革推進会議に目的であるとしか思えないのです。


 全農グレインを全農が売りに出せば、その日のうちにカーギルの手に落ちるでしょう。
http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12221149890.html

亡国の全農解体を阻止せよ! 後編 2016-11-21


 大手マスコミはあまり報道していませんが、現在、全農「改革」をめぐり、永田町が大荒れになっています。


 自民党の自民党農林合同会議では、

「農家の所得向上でなく、農協潰しが目的になっている」
「農協の評価をするべきなのは農家だ」

 などと反発の声が相次ぎ、さらに公明党でも規制改革推進会議のやり方に批判殺到という状況です。


『全農改革案に議員も農協も猛反発

 全国農業協同組合連合会(全農)改革に向け、政府の規制改革推進会議が11日にまとめた提言を巡り、東北の農業団体や自民党国会議員に反発が広がっている。提言は、生産資材を仕入れて農家に販売する「購買事業」からの撤退などを求め、改革が進まなければ「第二全農」の設立まで突き付けた。「急進的」との声が強く、党が今月中にも取りまとめる農業構造改革の方針に、会議の意見がどの程度反映されるかに注目が集まる。(後略)』

 
 日本の食糧輸入は民間の商社や全農により担われています。すでにして、商社の多くには「外国資本」が入ってしまっている状況です。


 例えば、2013年末時点の外国資本比率は、三菱商事が30.1%、三井物産が32.9%、住友商事が33.9%、丸紅が30.6%、伊藤忠商事が43.2%。


 全農は、日本食糧輸入の25.9%を担っていますが、唯一の民族資本です。


 厳密には、日本国内の農協が組合員である「協同組合連合会」なのですが、外国資本の影響を全く受けない食糧輸入組織は、日本では全農のみとなってしまっています。


 だからこそ、邪魔、という話なのでしょう。


 昨年の農協改革で、全農の株式会社化が可能になりました。株式会社になり、株式譲渡制限という「規制」が緩和されたとき、カーギルによる全農買収を阻む術はありません(外為法の届け出だけ)。


 とはいえ、全農の組合員である農協が株式会社化に反対する限り、上記スキームは実現しないのです。もちろん、農協改革では農協の理事の過半数を経営者、認定農業者にすることが決定されるなど、着々と「布石」は打たれているのですが、短期で全農を株式会社化することは困難です。


 ならば、というわけで、今回の全農潰しが始まったとしか思えないのです。


 特に、規制改革推進会議の日付に注目で、問題の「改革案」が離されたのは、11月11日です。すなわち、ドナルド・トランプが大統領になることが決まった直後に、狂気の改革案を出してきたのです。


 トランプ当選を受け、カーギルに代表されるグローバル資本側が「焦っているのではないか?」というのが、わたくしの推測でございます。(あくまで「推測」)


 改めて書きますが、今回の全農潰しは、

「生産資材に関し、全農が商社機能を提供することを禁止」
「農産物について、全量買取を強制」

 という、民間のビジネスに対する狂気の介入であり、さらに「改革」が進まない場合、「第二全農」を作るという構想までもがあるのです。


 要するに、全農にさっさと潰れろ、という内容が、国会議員ではない民間人による規制改革推進会議で話され、実行に移されようとしているのです。規制改革推進会議の民間人たちは、一体全体、何の権利があり、日本の食糧安全保障を崩壊させる「全農潰し」を進めているのでしょうか。


 「カーギル様」の意向に沿っている、以外の理由があるならば教えてほしいものです。


 自民党の農林関係合同会議では、

「これを実行させたら自由主義の死。いつから日本は統制経済になった」

 という反発の声が上がったそうですが、同時に今回の話が通った日には、日本の「民主主義の死」でもあるという事実を、是非とも多くの日本国民に拡散して欲しいのです。
http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12221446200.html

続 亡国の全農解体を阻止せよ! 2016-11-30

『首相「全農刷新を断行」 政府、農業改革方針を決定

 政府は29日午前、農林水産業・地域の活力創造本部を首相官邸で開き、全国農業協同組合連合会(JA全農)の組織刷新などを盛り込んだ農業改革方針を決めた。全農に改革の自主計画を作ることを求め、国が進捗状況を確認する。安倍晋三首相は「全農は新たな組織に生まれ変わるつもりで、抜本的な改革を断行していただきたい」と語り、来年の通常国会に関連法案を提出する方針を示した。

 改革案は、肥料や農薬をメーカーから仕入れて農家に販売する全農の購買部門の縮小を提言。農産品を買い取って消費者に売る販売部門の機能を強化し、農家の手取り増につながる事業への見直しを促す。強制力はないが、全農自ら数値目標を入れた改革の年次計画を作り、国が進行度合いを確認することで実効性を担保する。(後略)』

 最終的な規制改革推進会議の提言は、以下になります。

【第6回規制改革推進会議  農協改革に関する意見 】
http://www8.cao.go.jp/kisei-kaikaku/suishin/meeting/committee/20161128/agenda.html

 生産資材について、元々の提言は、

「全農は、仕入れ販売契約の当事者にならない。また、全農は、農業者に対し、情報・ノウハウ提供に要する実費のみを請求することとする。」

 と、民間事業者に商社ビジネスを禁止するという、信じがたい行政介入(しかも、規制改革推進会議には何の権限もないにも関わらず)が書かれていたのですが、今回は、

「全農は、農業者・農協の代理人として共同購入の機能を十分に発揮する。また、全農は、農業者・農協に対し、価格と諸経費を区別して請求する」

 という表現に改められていました。


 また、農産物販売については、

「1年以内に、委託販売を廃止し、全量を買取販売に転換すべきである」

 と、これまた極めて乱暴な介入になっていたのが、、

「全農は、農業者のために、自らリスクを取って農産物販売に真剣に取り組むことを明確にするため、農協改革集中推進期間内に十分な成果がでるように年次計画を立てて、安定的な取引先の確保を通じた委託販売から買取販売への転換に取り組むべきである」

 となりました。


 骨抜きと言えば、そう表現できないこともないのですが、そもそも論として、

「なぜ、農協が組合員であり、組合員の総会が【意思決定機関】であるはずの全国農業協同組合連合会(全農)のビジネスに、政府がくちばしを挟んでいるのか?」

 という、根本的な疑念をぬぐい去ることはできません。しかも、国会議員ですらない、規制改革推進会議が、なぜ全農を潰そうとするのか。


 日本の食料安全保障の根幹を担う全農グレインを、カーギル(様)に献上するため、以外に説得力がある理由を聞いたことがありません。


 全農は子会社の全農グレインから、配合飼料の原料となる穀物(とうもろこし、大豆、こうりゃん、小麦など)を数百万トン輸入しています。しかも、コスト高になるIPハンドリングを継続しつつ。


 全農や全農グレインが外資系穀物メジャーの手に落ちると、我が国は最終的に「遺伝子組み換え作物の巨大市場」と化してしまうでしょう。日本の消費者は「食の安全」について選択肢を奪われるのです。


 嫌な話ですが、日本国民のほとんどが遺伝子組み換え作物を(事実上)強制されたとしても、お金持ち層は「自分及び家族」のために、安全で健康的な食料を手に入れるルートを確保します。といいますか、お金持ち層向けに、非・遺伝子組み換え作物を提供する「ビジネス」が生まれるわけです。


 こうして、我が国は遺伝子組み換え作物を食べないお金持ち層と、「食べないという選択肢」を持たないマジョリティの国民に二分化されていくことになります。


 ちなみに、中国には「中国共産党官僚ご用達」の農場があり、美味しく、安全な農産物が「共産党官僚」には提供される仕組みになっています。


 我が国は、世界屈指の自然災害大国です。大地震が頻発する日本国において、国民を「少数の上位階層」と「多数の下位階層」に分けることが、どれほど危険か。少しでも想像力を持っているならば、理解できるはずです。


 日本国が「日本国民のための日本国」であるためにも、全農解体に代表される、安倍政権の「日本の安全保障を壊す構造改革」に反対しなければならないのです。
http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12224233488.html


種子法廃止が導く危険な未来 国民の胃袋握るモンサント
世界で破産農家が続出    2017年5月10日付

 北朝鮮へのアメリカの軍事挑発や森友学園騒動の陰に隠れるようにして、安倍政府は国民が納得のいく論議もしないまま密かに今国会で「主要農作物種子法」(種子法)の廃止を強行した。コメ農家のなかでは「種子」でもうけようとする企業のためであり、農家にとっては高い金を払ってコメの種子を毎年買わされることになると警戒する声が上がっている。同時に中南米など世界各国でモンサント社が開発した遺伝子組み換え(GM)種子を買わされる仕掛けのなかで、借金地獄による農家の集団自殺など悲惨な事態が頻発していることが伝わっている。日本でも同様の事態が引き起こされる可能性が高く、「食料自給」どころでない危険性が迫っていることに専門家は警鐘を鳴らしている。


 
 自然の摂理に反する遺伝子組み換え

 「種子法」は1952年に制定された。都道府県にコメ、麦、大豆など主要な穀物の原種の生産と普及を義務づけ、優良な種子の品質を確保し安定供給する役割をはたすことを目的とした。これにもとづいて、都道府県が基礎的食料のコメなどについて地域的特性に優れた品質を奨励品種に指定し、種子を生産してきた。

 戦後の食料難のなかから立ち上がり国民の食料自給に向けた農業者らの奮闘努力もあり、60年代には食料の約70〜80%を自給することができるようになった。とくに主食であるコメは100%の国内自給を達成したが、これも「種子法」の存在が大きな役割をはたした。

 ところが、種子法制定以来半世紀以上を経過した今国会で、安倍政府はこの法律が「民間の品種開発意欲を阻害している」との理由で廃止した。現行制度下でも民間企業も品種開発や育種、原種生産事業に参入できるが、安倍政府はとくに「法律で都道府県に原種生産の義務を明記している」ことを槍玉にあげ、「種子法が阻害し、民間の参入が進んでいない」として同法律を廃止した。

 現場は、同法律にもとづいて育種をし、種子の価格や品質を維持してきた。ところが法律の廃止で公的機関が優良品種を生産者に届ける責任がなくなる。農家に対しての種子の安定供給や安い価格での提供に支障が出る恐れは高い。また、公的機関による育種や種子の研究、品種開発が停滞する可能性も高い。

 それ以上に懸念されているのは、コメや大豆の種子ビジネスには資本力のある大手企業しか事実上参入は不可能であり、「外資系企業から種子を買うことになりかねない」ことである。

 安倍政府が突如として種子法の廃止に動きだしたことにも疑問の声が出ている。種子法の廃止は昨年九月に規制改革推進会議が提起したことが契機だった。規制改革推進会議では、種子法の役割や廃止の理由などの議論をほとんどしないまま、提起から半年もたたないうちに今国会に廃止法案を提出し、これまたまったくといっていいほど論議もなしに廃止を強行した。

 これに対して専門家は「あまりにも乱暴」と警鐘を鳴らしている。それは、種子はもっとも基礎的な農業資材であり、種子のあり方は農業や食料供給のあり方と直結するからである。日本ではコメ・麦・大豆は種子法によって安定供給が担保・維持され、生産、普及されてきた。

 専門家はコメなど主要農作物の種子は野菜や花きの種苗とはまったく異なると指摘する。コメなどは基本食料であり、種の増殖率が野菜などと比べて低く短期間には栽培できないという特性がある。安定的に供給し品質を厳格に管理する必要がある。そのためには必要な条件を備えた原原種圃、原種圃での生産と管理が不可欠である。安倍政府は種子法廃止ありきで突き進み、廃止後のコメなどの種子開発や生産、管理についてどうするのかの論議も検討もなく、むろん現場への説明もしていないという無謀さである。

 その背景として、専門家はアメリカのモンサント社の狙いを指摘している。アメリカでは近年モンサント社が小麦種子業者を買収するなど、巨大企業のターゲットが小麦に向かっている。大豆では1980年時点で公共品種が7割を占めていたが、1998年までに1割に減少し、現在はモンサント社など4社で70%超を支配している。しかもそのほとんどが遺伝子組み換え種子である。

 種子法の廃止で、専門家は日本もアメリカのように「公的育種、種子事業が将来的に国内大手、巨大多国籍企業の種子ビジネスに置きかわる恐れがある。種子をモンサントなど多国籍企業が狙っている」と指摘している。

 すでにモンサント社は2011年に日本政府に対して同社の一代限りの種子を使って、日本の農場でも遺伝子組み換え作物を栽培させろ、という要望をつきつけてきている。


 遺伝子組み換え作物 予測のつかない危険性

 モンサント社はベトナム戦争のときに米軍の爆撃機がジャングルに撒いた枯葉剤を開発した化学会社である。ラウンドアップという強力な除草剤も枯葉剤の研究から生まれたものであり、遺伝子組み換え種子と抱き合わせでこうした除草剤を買わせようとしている。

 世界で栽培される遺伝子組み換え作物の9割は、モンサント社の技術によるものだといわれている。そもそも遺伝子組み換え作物とはなにか。専門家の知見によれば以下のようなものである。

 遺伝子組み換えとは、遺伝子暗号を解析してどんな働きをしているかを調べ、特定の遺伝子の働きを押さえたり、またはこれを切りとって、別の生物の遺伝子配列のなかに入れこみ、新しい性質を持った生物をつくり出す技術である。この遺伝子組み換え技術によってつくられた食品が遺伝子組み換え食品であり、代表的なものとして、大豆やトウモロコシやナタネ、ジャガイモやワタ(綿)などがある。

 これらの遺伝子組み換え食品の特徴は除草剤耐性(全体の71%)、そして殺虫性(28%)である。モンサント社が開発した遺伝子組み換え作物に、ラウンドアップ耐性という性質のあるものがある。これは、ラウンドアップというモンサント社の農薬(除草剤)に抵抗力を持たせたものである。また、殺虫性とは作物自体に殺虫能力をもたせたもので、その作物を害虫がかじると死んでしまう。

 モンサントのいい分は、使用する農薬(除草剤)の種類と回数を減らすことができ、人件費等のコストダウンが可能になるというものであった。しかし、実際には除草剤の使用量は逆に増えた。それは除草剤をかけてもなかなか枯れない雑草が新たに出現して、年年急速に広まっているからである。その結果、除草剤使用量が急速に増え、しかも一つの除草剤では対応できなくなり、複数の除草剤に耐性を持たせた遺伝子組み換えが開発され、複数の除草剤を混ぜてまかなければならないなど悪循環に陥っている。除草剤耐性の遺伝子組み換えで雑草にも除草剤耐性がついてしまい、除草剤が効かなくなったように、害虫抵抗性遺伝子組み換えの場合でも効かない害虫が出現している。

 しかも、除草剤耐性にしろ殺虫性にしろ、アメリカなどの広大な土地での農業でないと農家にとってのメリットは出てこない。アメリカで生産されている大豆の約八五%は、モンサント社の除草剤「ラウンドアップ」に耐えられるよう遺伝子操作を施したものである。モンサント社が遺伝子操作して開発した遺伝子組み換え食品は、モンサント社がつくる除草剤にだけ効果があるので農家はモンサント社の除草剤を使う以外に選択肢はない。ラウンドアップは、モンサント社がつくった遺伝子組み換え農作物以外の草をすべて枯らしてしまう強力な除草剤=農薬である。その強力な農薬が散布された農作物の安全性についても世界的な問題になっている。

 そして農薬という毒性とともに、遺伝子組み換えという未知のリスクが問題になっている。遺伝子組み換えとは遺伝子操作であり、人為的・強制的に遺伝子操作をおこなうものである。たとえばクモの遺伝子をヤギにとか、魚の遺伝子をトマトにとか、バクテリアの遺伝子を大豆になど、自然界で起こらない操作をおこなう。遺伝子が親から子へと受け継がれる縦の遺伝子の継承・変容と、遺伝子組み換え企業がおこなう異なる生物間の遺伝子操作とは明らかに異なるものであり、予想不可能な大きな問題が起きる可能性が指摘されている。

 最近、遺伝子のDNAの構造の解析が進み、遺伝子そのものの構造を人類は突き止めるまでに至っているが、それでもまだまだ解明されていないものが大部分である。解明が十分進まないまま、人為的にバクテリアの遺伝子をトウモロコシに組み込むことなどにより、自然界にはない遺伝子をつくり出している。操作された遺伝子が何をもたらすか不明なまま、その遺伝子が自然の中で広まっているのが現状である。

 いったんつくられてしまった遺伝子組み換え作物は自然界の中で従来の作物とも交配をくり返していく。もし、いったん遺伝子組み換えトウモロコシを植えてしまえば、従来のトウモロコシにもその遺伝子組み換えのDNAを持った花粉がついて、交配していき、それ以前のトウモロコシとは違ったものになり、自然の生態系を破壊していく危険性が高い。

 自然がくり返す親から子への遺伝子の受け継ぎと異なり、人工的に無理矢理ある生物から別の生物への遺伝子操作をやることには予測のつかない危険があると、研究者は遺伝子組み換えの危険性に警鐘を鳴らしている。


 GM作物栽培を要求 種子買わなければ提訴

 日本は大豆の約95%を輸入しており、その約70%を米国に依存しているので、流通している大豆の65%程度は遺伝子組み換えのものと思われている。だが、分別生産流通管理された非遺伝子組み換え農作物が原料の場合は、表示不要または「遺伝子組み換えでない」と表示できる。また、大豆油や醤油などは、「加工後に組み換えられたDNA及びこれによって生じたタンパク質が残存しない加工食品」であるとして、表示は不要(任意表示)となっている。さらに遺伝子組み換えでない農産物に流通の過程で五%以下の遺伝子組み換えのものが混入しても、「意図せざる混入」として「遺伝子組み換えでない農産物」として扱われている。TPPや日米FTA交渉では遺伝子組み換え食品の表示自体をなくすことをアメリカの多国籍企業が押しつけてきている。

 さらに、日本国内では、遺伝子組み換え生物の使用等について規制をし、遺伝子組み換え生物が生物多様性へ影響を及ぼさないかどうか事前に審査することが定められている。モンサント社は日本政府に対してその規制を緩和するよう要求を出し日本国内においても遺伝子組み換え農作物を栽培せよと迫ってきている。

 種子の発芽を一代限りにしてしまうターミネーターテクノロジーという技術がある。この技術は企業による種子の独占を可能にするといわれている。種子に致死性タンパク質をつくる遺伝子を組み込み、一世代目はまくと成長して採種できるが、二世代目になるとこの遺伝子が特定の環境条件で発現し致死性タンパク質を生成することによって、種子が成長するのを阻止する技術である。この技術により遺伝子組み換え作物の種子の自家採種ができないようになる。

 倫理性の問題で、この技術による種子の流通はまだおこなわれていないが、モンサント社は契約によってターミネーター種子と同様の制約を農家に課している。モンサント社と農家が交わす契約の規定によると、同社が販売する種から採れた遺伝子組み換え作物の種を、農家が翌シーズン用に保存することは契約違反にあたる。だから農家は、毎年毎年モンサント社から種子を買わなければならない。昔から続いてきた伝統的な農業の慣行は許されない。

 アメリカでは実際に、モンサント社が遺伝子組み換え作物「不正使用」で農家を次次に提訴している。モンサント社は1999年一軒の大豆農家を訴えたが、それは同社の技術を不当に使用したとして、多額の支払いを求めるものであった。この農家は、収穫した大豆の一部をとっておき、次のシーズンに種として植えただけであった。モンサント社と契約していない農家の畑にモンサント社の種が風で飛んできただけで、特許侵害で訴えられるという事態も起きている。

 すでに世界の6大遺伝子組み換え多国籍企業は世界の種子市場の約70%を握っている。同時に自由貿易交渉などを通じて、農民が種子を保存して、翌年にそれで耕作する長年おこなってきた伝統的農業を禁止し、種子企業から種子を買わなければならないとする法律の制定を多くの国に強いている。古来から続く農の営みを断ち切り、一部の多国籍企業の利益に変えていくことで社会全体が根底から変えられていくことに警鐘が鳴らされている。

 遺伝子組み換え企業は、遺伝子組み換え作物こそが世界の飢餓を救うものだと宣伝している。だが現実には、遺伝子組み換え作物では飢餓を救うことはできない。遺伝子組み換えは高額な農薬や化学肥料を必要とする農業であるため、世界のすべての農民が実施することは不可能だからである。

 実際に遺伝子組み換えが導入された地域では、土地の集中が生まれ、多くの小農民が土地を失い、飢餓人口がつくり出されている。遺伝子組み換えの導入により、大型機械を使って大規模農業ができる農業になる。小数の資本力を持った農家は利益を得るが、多くの農民は土地を失い、失業者の群れに投げ込まれる。


 自殺する農民が急増 メキシコやインドでは

 TPP(環太平洋経済連携協定)の批准を日本の安倍政府は12カ国中唯一強行したが、TPPをめぐる論議のなかで、アメリカのモンサント社など多国籍企業の狙いはすでにNAFTA(北米自由貿易協定、1991年締結、94年発効)で実証されていると指摘されてきた。

 NAFTAはメキシコの農業に巨大な影響を与え、メキシコのいわば命の食とでもいうべきトウモロコシ生産を壊滅的に破壊した。メキシコ人にとってトウモロコシはありとあらゆる食に登場する日本のコメと同様の位置を占めている。それはマヤ文明から続く連綿とした食の歴史であり、伝統であった。

 アメリカからの輸入トウモロコシは、1991年のNAFTA締結時が131万dであったものが、2005年には580万dと4・4倍に膨れ上がった。米国はまったく輸入枠制限を順守せず、輸入制限枠をこえて輸出を増加し続けた。そのために、1991年のNAFTA締結前には100%の自給率を誇っていたメキシコ国産トウモロコシは、2005年には67%にまで落ち込んだ。

 アメリカからの輸入トウモロコシが激増し、さらにトルティーヤを加工・販売するアメリカ資本の食品企業が参入した。地域に密着していた従来の中小のトルティーヤの店はことごとく潰れ、メキシコのトウモロコシ農家は壊滅した。

 NAFTA発効前は年間約20万dに過ぎなかったメキシコのトウモロコシ輸入量は、20年後には約950万dに増加。その9割近くが米国産の遺伝子組み換えトウモロコシである。米国でこれによって潤ったのはモンサント社のようなグローバル大企業のみだった。
 
 モンサント社はトウモロコシにたかるシンクイムシを殺すために、あらかじめ植物細胞内に殺虫成分を遺伝子組み換えで組み込んだ。また作物はなんともないのに雑草だけを枯らす、除草剤耐性を持つGM種もつくった。このGM種には同じモンサント社の除草剤にしか効かないというものだった。GM種を導入すれば、ほぼ永遠にモンサントのGM種の種と除草剤を使い続けねばならなくなる。農家はまるで麻薬中毒状態におかれ、借金地獄に陥った。

 また、綿花の一大産地のインドでは2000年代初頭に「遺伝子組み換えワタ」の栽培が始まった。「害虫に強く収量が増える」として、今やインドのワタの栽培面積の九割を占めている。ところが、この種子や農薬の購入に多額の借金を抱えた農民があいついで自殺している。遺伝子組み換えワタは、殺虫タンパク質を生成する遺伝子が組み込まれており、ワタを食べた害虫が死ぬ仕組みである。遺伝子組み換えワタ種子の供給元はモンサント社である。

 モンサント社は種子とそれに合わせた農薬を販売する。最初は高い害虫抵抗性を示すため、農薬を使う量や回数が劇的に減り、コストダウンとなるが、やがて殺虫タンパク質への耐性を獲得した害虫が増え、その効果が薄れていく。そのために使う農薬が再び増えるので、結局は負担が増えることになってしまう。また、農薬の吸引による被害も広がっている。

 01年ごろからインドで爆発的に作付面積を増やした遺伝子組み換えワタは、05年ごろから徐徐に収穫量が減少していった。しかも、いったん遺伝子組み換えワタの栽培が定着すると、農家は在来種の栽培に戻ることが極めて困難になる。それは、遺伝子組み換えワタ種子の供給元が現地の種苗会社を買収して、遺伝子組み換えワタとそれに適した農薬だけを扱うようになったからだ。以前まではあった在来種の種子や農薬を、農家が手に入れることはできなくなる。また、遺伝子組み換えワタが普及するあいだに、在来種の栽培をサポートできる人材がいなくなるという問題も生じている。

 しかも、農家は遺伝子組み換え作物から種子をとって次のシーズンの栽培ができない。供給元が特許を設定しているためだ。遺伝子組み換え作物を栽培する農家は毎年、種子と農薬をセットで供給元から買わなければならない。そのため貧しい農民は借金をする。

 モンサント社の関連会社が販売する遺伝子組み換えワタの種子の価格は、在来種よりも25%高い。しかも州によっては遺伝子組み換えワタの種子しか買うことができない。干ばつや耐性害虫の出現、収量の低下も起こり、収量が伸びずに販売価格も低迷するなか、農家は借金の返済ができなくなっていく。インド国家犯罪記録局の調査では、自殺する農家は02年から10年間で17万人にのぼるとされている。借金の帳消し目的が大半と見られている。

 モンサント社は米国市場を席巻した後、隣国のメキシコを次の標的とし、その後中南米をはじめアジアなど世界各国に拡大していった。そしてTPPによってEUとともに最後の閉鎖市場となっている日本を狙ってきた。ちなみに、米国の「TPP推進のための米国企業連合」の農業部門の顔ぶれは、カーギル、モンサント、アメリカ大豆協会、トウモロコシ精製協会、全米豚肉生産者協議会などである。

 モンサント社のGMO種子は巨大アグリビジネスのカーギルと組むことで国際シェアの、実に90%を占めるモンスター企業となっている。2010年10月には、日本企業である住友化学が、モンサント社と遺伝子組み換え製品において強い提携関係に入った。このGMO種子の世界支配が完了すれば、種子と農薬という農業の必須資材はモンサント社とカーギルによって事実上握られることになってしまう。わずか1社、ないしはそれと強い提携関係にある数社が世界農業を裏で支配することになる。遺伝子組み換え作物を生産する生産者たちは、もし彼らが翌年の栽培のために種子を保存したり、あるいは特定企業以外の除草剤を使用した場合は起訴されるという内容の契約書に署名しなければならない。種の特許により、これらの企業は農産物の市場を独占しようとしている。

 安倍政府の種子法廃止は、こうした一握りの巨大多国籍企業が日本の農業、とくに主食であるコメや麦、大豆など主要穀物をも牛耳ることを容認するものである。食料生産は危機に瀕し、食料自給は崩壊し、胃袋を丸ごとアメリカの多国籍企業に差し出す売国政策にほかならない。
http://www.h5.dion.ne.jp/~chosyu/syusihouhaisigamitibikukikennamirai.html

売国のモンサント法 2017-05-20
http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12276257388.html


【Front Japan 桜】種子法廃止の恐怖 / 日本庭園に見るモンサント種の元[桜H29/5/19]
https://youtu.be/nzxDQzu6l3Y
http://www.nicovideo.jp/watch/1495181862

 さて、モンサント法として、種子法廃止法について取り上げてきましたが、もう一つ、決定的なモンサント法が、5月11日に成立しています。

『農業競争力強化支援法が成立
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS11H6A_S7A510C1EAF000/

 肥料や農薬などの農業資材や流通加工分野の業界再編を促す農業競争力強化支援法が12日午前の参院本会議で、与党などの賛成多数で可決、成立した。政府が昨年まとめた農業改革策の一環。資材メーカーや流通業者などの再編を金融面で支援する。政府は低価格の農業資材の供給や流通の効率化で農家の経営を後押しできると説明している。』

 上記、農業競争力強化の中に、とんでもない条文があるのです。

『農業競争力強化支援法
第八条 国は、良質かつ低廉な農業資材の供給を実現する上で必要な事業環境の整備のため、次に掲げる措置その他の措置を講ずるものとする。
(略)
四 種子その他の種苗について、民間事業者が行う技術開発及び新品種の育成その他の種苗の生産及び供給を促進するとともに、独立行政法人の試験研究機関及び都道府県が有する種苗の生産に関する知見の民間事業者への提供を促進すること。』

 はあっ!!!!!????


 過去に、種子法の下で予算がつけられ、圃場(ほじょう。すみません、桜の番組では「ほば」とて呼んでいました。間違いです)において蓄積された、様々な種子に関する知見を、民間事業者へ提供する・・・・。


 予算、ですから、日本国民の税金により作られた「種の知見」を、民間事業者に譲り渡すわけです。しかも、例により外資規制はありません。


 売国、以外に、どのように表現すればいいのでしょうか。


 種子法が廃止され、農業競争力強化支援法が成立したことで、モンサントは日本の各地域の多様性に道が種の知見を手に入れ、「ちょっと変えるだけ」で生物特許を取ることができます。公共財である日本の種が、外資を含めた「ビジネス」へと変わることになります。


 一連のモンサント法により、以下の問題や懸念が生じます。

●種子法廃止後、種子は育生者権保護を強化した種苗法で管理⇒種苗法では、登録品種を「種子として販売・無償配布しない」という誓約書にサインを求められる

●農業競争力強化支援法により、公的な種苗の生産に関する知見が民間事業者に提供される

●特定企業が、過去に日本政府や地方自治体が蓄積した遺伝子を活用し、開発した新品種の「特許」が認められる⇒本来、公共財であった種の遺伝子の権利が特定企業に移行

●低廉な種子を供給してきた制度が廃止され、種子価格が高騰する可能性が高い

●日本国内で開発された種が外国の農場に持ち込まれ、農産物が生産される⇒「安価な日本原産の農産物」が、日本に輸入される

●国内の種子の多様性が奪われ、遺伝子クライシスの恐れが発生

●モンサントなどの遺伝子組み換え作物の種子が広まり、日本固有の種子遺伝子が絶滅する(花粉の伝播は止められない)

 我が国は、いずれ新嘗祭を、モンサント(等)の遺伝子組み換えの「稲」で執り行うことになるわけです。

 ヒャッハー!!!


 それ以前に、種の多様性が失われ、かつ価格が上がることで、食料安全保障は崩壊します。


 「亡国の農協改革 」
https://www.amazon.co.jp/gp/product/4864104387/ref=as_li_ss_tl?ie=UTF8&linkCode=sl1&tag=asyuracom-22&linkId=93f620bfb956a3d19e17b20e74ffdec1

でも書きましたが、安全保障は掛け算です。足し算ではありません。


 すなわち、どれか一つでも安全保障が失われれば、我が国は「亡国」の状況に至るのです。


 今回のモンサント法成立は、日本の食料安全保障を決定的に失わせる可能性を秘めています。結果、カーギルが全農グレインを買収できなくても、日本は「亡国」の状況に至るのです。


 日本の国会議員は、早急に「公共の種」を取り戻す法律を制定しなければなりません。日本の「種」を守れないということは、日本国民を守れないと同義なのです。
http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12276257388.html


【討論】種子法廃止は日本農業を滅ぼすのか?[桜H29/5/20]
https://www.youtube.com/watch?v=3Sn3FB_6VHA&feature=youtu.be

2017/05/20 に公開


◆種子法廃止は日本農業を滅ぼすのか?

パネリスト:
 入澤肇(公益財団法人すかいらーくフードサイエンス研究所理事長)
 河添恵子(ノンフィクション作家)
 篠原孝(衆議院議員)
 三橋貴明(経世論研究所所長)
 安田節子(「食政策センター ビジョン21」代表)
 山田正彦(元農林水産大臣・弁護士)
司会:水島総


食糧安保とグローバルビジネス


現在の日本の状況をおおづかみに表現すれば、「過経済化」という言葉で形容することができる。

すべての政策や制度の適否が「収益」や「効率」や「費用対効果」という経済用語で論じられている事態のことである。

経済を語るための語彙を経済以外の事象、例えば政治や教育や医療のありかたについて用いるのは、用語の「過剰適用」である。

むろん、ある領域の術語やロジックがそれを適用すべきでない分野にまで過剰適用されることは、歴史的には珍しいことではない。過去には宗教の用語がそれを適用すべきではない分野(例えば外交や軍事)に適用されたことがあった(十字軍がそうだ)。政治の用語がそれを適用すべきではない分野(例えば文学)に適用されたことがあった(プロレタリア文学論というのがそうだ)。

人間はそういうことをすぐにしてしまう。それは人間の本性であるから防ぎようがない。私たちにできるのはせいぜい「あまりやりすぎないように」とたしなめるくらいのことでだけある。

「神を顕彰するための建築を建てよう」というのは宗教の過剰適用ではあるが、まずは常識的な企てである。「神を顕彰するために、異教徒を皆殺しにしよう」というのは常識の範囲を逸脱している。どちらも過剰適用であることに変わりはないのだが、一方は常識の範囲で、他方は常識の範囲外である。

どこに常識と非常識を隔てる線があるのか、いかなる原理に基づいて適否を判断しているのか。そういうことを強面で詰め寄られても、私に確たる答えの用意があるわけではない。

常識と非常識の間にデジタルな境界線は存在しない。にもかかわらず、私は神殿の建築には反対しないが、異教徒の殲滅には反対する。

これを「五十歩百歩」と切り捨てることは私にはできない。この五十歩と百歩の間に、人間が超えてはならない、超えることのできない隔絶があるからである。私はそう感じる。そして、その隔絶を感知するセンサーが「常識」と呼ばれているのだと思う。私たちはこの隔絶を感じ取る皮膚感覚を備えている。

その話を聞いて「鳥肌が立つ」ようなら、それは非常識な話なのだ。

今日本社会で起きている「過経済化」趨勢はすでに常識の範囲を大きく逸脱している。それは見ている私の鳥肌が立つからわかる。そういう場合には「もういい加減にしたらどうか」と声を上げることにしている。

すでに経済はそれが踏み込むべきではない領域に土足で踏み込んでいる。大阪の市長は「地方自治体も民間企業のように経営されなければならない」と主張してメディアと市民から喝采を浴びた。

だが、よく考えて欲しい。行政の仕事は金儲けではない。集めた税金を使うことである。もし採算不芳部門を「民間ではありえない」という理由で廃絶するなら、学校もゴミ処理も消防も警察も民営化するしかない。防災や治安を必要とする市民は金を払ってそれらのサービスを商品として購入すればいい(アメリカにはそういう自治体がもう存在している)。そういう仕組みにすれば行政はみごとにスリム化するだろう。でも、それは金のない市民は行政サービスにもう与ることができないという意味である。

学校教育も経済が踏み込んではならない分野である。だが、「教育コンテンツは商品であり、教員はサービスの売り手であり、子供や保護者は消費者である、だから、消費者に選好される商品展開ができない学校は市場から淘汰されて当然だ」と考える人たちが教育についての言説を独占して久しい。彼らにとって学校は教育商品が売り買いされる市場以外の何ものでもない。学校教育の目的は「集団の次世代を担うことのできる若い同胞の成熟を支援すること」であるという常識を日本人はもうだいぶ前に捨ててしまった。

医療もそうである。金になるから医者になる、金になるから病院を経営する、金になるから薬品を開発する。そういうことを平然と言い放つ人たちがいる。傷ついた人、病んだ人を癒やすことは共同体の義務であり、そのための癒しの専門職を集団成員のうちの誰かが分担しなければならないという常識はここでももう忘れ去られつつある。


農業も「過経済化」に吹き荒らされている。

最初に確認しておきたいが、食糧自給と食文化の維持は「生き延びるための人類の知恵」であって経済とは原理的に無関係である。

農業が経済と無関係だというと驚く人がいるだろう。これは驚く方がおかしい。農業は「金儲け」のためにあるのではない、「生き延びる」ためにある。今の農政をめぐる議論を見ていると、誰もがもう農業の本質について考えるのを止めてしまったようなので、その話をしたい。

人類史を遡ればわかるが、人類が農業生産を始めたのは、「限りある資源を競合的に奪い合う事態を回避するためにはどうすればいいのか」という問いへの一つの解としてであった。

農業はなによりもまず食資源の確保のために開発されたのである。

食糧を集団的に確保し、生き延びること。それが農業生産のアルファでありオメガであり、自余のことはすべて副次的なものに過ぎない。

食糧を、他者と競合的な奪い合いをせずに、安定的に供給できるために最も有効な方法は何か?

人類の始祖たちはそこから発想した。

最初に思いついた答えはまず食資源をできるだけ「散らす」ということだった。小麦を主食とする集団、イモを主食とする集団、トウモロコシを主食とする集団、バナナを主食とする集団・・・食資源が重複しなければ、それだけ飢餓のリスクは減る。

他人から見ると「食糧」のカテゴリーに入らないものを食べることは食資源の確保にとって死活的に重要なことである。自分たちが食べるものが他集団の人々からは「ジャンク」にしか見えないようであれば、食物の確保はそれだけ容易になる。お互いに相手の食べ物を見て「よくあんなものが食える」と吐き気を催すようであれば、食糧の奪い合いは起こらない。他者の欲望を喚起しないこと、これが食資源確保のための第一原則である。

食資源確保のための次の工夫は「食えないものを食えるようにすること」であった。不可食物を可食的なものに変換すること。水にさらす、火で焼く、お湯で煮る、煙で燻す・・・さまざまな方法を人間は開発した。

それでも同じような生態系のうちに居住していれば食資源はいやでも重複する。その場合には競合を回避するために、人々は「固有の調理法」というものを作り出した。調理はもともとは「不可食物の可食化」のための化学的操作として発達した。だから、「できるだけ手間を掛けずに可食化する」ことがめざされたわけであるが、人々はすぐにできるだけ手間を掛ける方が調理法としてはすぐれているということに気づいた。「ジャンク化」と同じアイディアである。特殊な道具を用いて、特殊な製法で行わない限り、可食化できない植物(例えば、とちの実)は、その技術を持たない集団からみれば「ただのゴミ」である。「ただのゴミ」には誰も手を出さない。

主食の調味料に特殊な発酵物を用いる食習慣も同じ理由で説明できる。発酵物とはまさに「それを食用にしない集団から見れば腐敗物にしか見えない」もののことだからである。

食文化が多様であるのは、グルメ雑誌のライターたちが信じているように「世界中の美食」に対する欲望を駆動するためではない。まったく逆である。他集団の人からは「よくあんなものが食える(気持ち悪くてゲロ吐きそう)」と思われるようなものを食べることで他者の欲望を鎮め、食糧を安定的に確保するために食文化は多様化したのである。

農業について考えるとき、私たちはつねに「何のために先人たちはこのような農作物を選択し、このような耕作形態を採用したのか」という原点の問いに戻る必要がある。

原点において、農業生産の目的はただひとつしかない。それは食資源の確保である。それだけである。そして、人類の経験が教えてくれたのは、食資源の確保のためにもっとも有効な手立ては「手元に潤沢にある(そのままでは食べられない)自然物」を可食化する調理技術を発達させることと、「他集団の人間が食べないもの」を食べること、この二つであった。


現在の日本の農政はこの原点から隔たること遠い。

TPPが目指すのは「手元にない食資源」を商品として購入すること、食文化を均質化することだからである。

世界中の70億人が同じものを、同じ調理法で食べる。そういう食のかたちを実現することが自由貿易論者の理想である。そうすれば市場需要の多い商品作物だけを、生産コストが安い地域で大量生産して、莫大な収益を上げることができる。

原理的には、世界中の人がそれぞれ違う主食を食べ、調理法を異にし、他文化圏から輸出されてくる食物を「こんなもの食えるか」と吐き出すというありようが食の安全保障(つまり70億人の延命)という点からは最適解なのだが、グローバル経済はそれを許さない。「全員が同じ食物を競合的に欲望する」というありようがコストを最小化し、利益を最大化するための最適解だからである。

例えば、世界中の人間が米を食うようになれば、最低の生産コストで米を生産できるアグリビジネスは、競合相手を蹴散らして、世界市場を独占できるし、独占したあとは価格をいくらでも自由にコントロールできる。自前の食文化を失い、「市場で商品として売られているものしか食えない」という規格的な食生活にまず人類全体を追い込んでおいて、それからその商品の供給をコントロールする。人々が希少な単一食資源を奪い合い、「食物を手に入れるためには金に糸目をつけない」という世界こそ、アグリビジネスにとっては理想的な市場のかたちなのである。

だから、グローバル経済はその必然として、世界中の食生活の標準化と、固有の食文化の廃絶という方向に向かう。これを「非人間的だ」とか「反文明的だ」批判しても始まらない。ビジネスというのはそういうものなのだからしかたがない。アグリビジネスは目先の金に用事があるだけで、人類の存続には特別な関心がないのである。

私が農業について言っていることはたいへんシンプルである。それは、人間たちは「金儲け」よりもまず「生き延びること」を優先的に配慮しなければならないということである。生き物として当たり前のことである。その「生き物として当たり前のこと」を声を大にして言わないといけないほど、私たちの社会の過経済化は進行しているのである。

これまで人類史のほぼ全時期において、食糧生産は金儲けのためではなく、食資源を確保するために行われてきた。でも、今は違う。人々はこんなふうに考えている。食糧の確保のことは考えなくてもいい(金を出せばいつでも市場で買えるのだから)。それよりも、どういうふうに食糧を作れば金になるのかをまず考えよう。だから、「食糧を作っても金にならないのなら、もう作らない」というのが正しい経営判断になる。

だが、これは国内市場には未来永劫、安定的に食糧が備給され続けるという予測に基づいた議論である。こんな気楽な議論ができる国が世界にいくつあるか、自由貿易論者たちは数えたことがあるのだろうか。

21世紀の今なお世界では8億人が飢餓状態にある。「費用対効果が悪いから」という理由で食糧自給を放棄し、製造業や金融業に特化して、それで稼いだ金で安い農作物を中国や南米から買えばいいというようなことを考えられる人は「自分の食べるもの」の供給が停止するという事態をたぶん一度も想像したことがない。日本の国債が紙くずになったときも、円が暴落したときも、戦争が起きてシーレーンが航行不能になったときも、原発がまた事故を起こして海外の艦船が日本に寄港することを拒否したときも、食糧はもう海外からは供給されない。数週間から数ヶ月で日本人は飢え始める。それがどのような凄惨な光景をもたらすか、自由貿易論者たちは想像したことがあるのだろうか。たぶんないだろう。

彼らにとって食糧は自動車やコンピュータと同じような商品の一種に過ぎない。そういうものならたとえ輸入が止っても、それはむしろ在庫を高値で売り抜けるチャンスである。でも、食糧はそうではない。供給量があるラインを割った瞬間に、それは商品であることを止めて、人々がそれなしでは生きてゆけない「糧」というものに変容する。

たいせつなことなので、もう一度書く。食糧は供給量があるラインより上にあるときは商品としてふるまうが、ある供給量を切ったときから商品ではなくなる。そういう特殊なありようをする。だから、食糧は何があっても安定的に供給できる手立てを講じておかなければならないのである。食糧を、他の商品と同じように、収益や効率や費用対効果といった用語で語ることは不適切であり、それに気づかずビジネスの用語で農業を語る風儀を私は「過経済化」と呼んでいるのである。

同胞が飢えても、それで金儲けができるなら大歓迎だと思うことをグローバルビジネスマンに向かって「止めろ」とは言わない(言っても無駄だ)。でも、お願いだから「日本の農業はかくあらねばならぬ」というようなことを言うのだけは止めて欲しい。他は何をしてもいいから、農業と医療と教育についてだけは何も言わないで欲しい。
http://blog.tatsuru.com/2013/12/30_1249.php


http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/704.html#c18

[経世済民121] 超金融緩和続けばハイパーインフレの恐れ、「出口戦略」検討を―石破元自民党幹事長がアベノミクスを批判 赤かぶ
1. 中川隆[-7529] koaQ7Jey 2017年5月22日 23:41:56 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]
こいつ、知恵遅れだろ

終戦直後で焼け野原になった時でもハイパーインフレなんか起きなかった
http://www.asyura2.com/17/hasan121/msg/745.html#c1

[お知らせ・管理21] 2017年5月 削除依頼・削除報告・投稿制限連絡場所。突然投稿できなくなった方は見てください。2重投稿削除依頼もこちら 管理人さん
211. 中川隆[-7545] koaQ7Jey 2017年5月23日 05:40:42 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]
>>207, >>208 は CIA工作員だよ

体制側に都合の悪いコメントを削除したいんだな
http://www.asyura2.com/13/kanri21/msg/484.html#c211

[リバイバル3] マルクスはやはり正しかった _ もうすぐ共産革命の嵐が吹き荒れる時代がやって来る 中川隆
19. 中川隆[-7544] koaQ7Jey 2017年5月23日 06:16:20 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

サイコパスとその理念が世界を動かしている「悪意の時代」の中で

今回ご紹介するプラウダに載っていた記事の内容は、要するに、

「アメリカから始まり西洋(および多くの西洋の影響を受けている国)全体に広がっている現在の社会は、全体が《サイコパス的》価値観に支配されている」

(略)

ちなみに、「サイコパス」という言葉は、精神病質者をサイコパスと呼ぶ。

ひとことで言えば、サイコパスというのは、

「自分のナルシズムを満足させるためには他人をどれだけ傷つけても構わないし、無慈悲で冷酷で共感の気持ちもない。しかし、人をコントロールする魅力と能力を兼ね備えている人物」というような感じでしょうか。

こういうものは昔は「不思議で特殊だった品性」ですが、今の社会では不思議でも何でもなく、むしろ「憧れの対象」になったりしています。

普通は周囲から見て困るこのような品性が「企業理念から見れば最適」だと考えられる場合が今は多いようです。


【わずらわしいサイコパスたちがこの世界を動かしている】

アップルの創業者であるスティーブ・ジョブズ氏は、成功者の偶像であり、若手起業家の理想的なモデルとして挙げられることが多いが、彼と共に働いた従業員の多くは、彼の抑止できない怒り、人への侮辱、人のやる気をくじくことなどについて、「彼と働くことは地獄だった」と認めている。

ある人物は、ジョブズ氏の事務所に呼び出された時に「ギロチン台に登るかのようだった」と飛べる。

ジョブズ氏を知る人々は、彼を「嫌な男」、「失礼な人間」、「耐えられない人間」と話す。

ジョブズ氏の最高の友人の1人であるジョナサン・アイブ氏(アップルの最高デザイン責任者)は、ビジネス・インサイダー誌に次のように語っている。

「彼が不満を感じた時に、彼がそこから解放されるカタルシスを得る方法は誰かを傷つけることだった。あたかも社会的規範というものが彼には当てはまらないかのようだった」

これから述べようとしていることは、サイコパス、つまり「反社会的人格障害」または「自己愛的人格障害」を持つ人間のことだ。

平気で人を傷つけ、他者に冷淡で、良心が欠如し、そして、自己中心的で、他人を侮蔑することなどがこのタイプの主な特徴の一部だ。共感と思いやりが完全に欠如しており、他人に害を与える行動をまったく反省することもない人たちのことだ。

そこに共通するのは、他人との共感の欠如、あるいは思いやりの欠如、不十分な社会的スキル、また、道徳的概念や、法的な規範を軽視する態度などだ。

しかし、それらの負の面が弱く出ている場合、特定のサイコパスたちは、そのサイコパス本人から影響を受ける人々を高度に「機能的」にし、そして、逆説的に、彼本人を多国籍企業や国家、あるいは教会のトップとしての成功に導く。

犯罪心理学の研究者ロバート・ヘア(Robert Hare)氏は、囚人などのサイコパスと、企業トップや政治家などとの関連についての数少ない研究を指導した一人だ。
それによれば、大企業や金融企業のトップにいる人たちの中のサイコパスの割合は 20人に 1人、あるいは全体の 4%だった。少ないように見えるかもしれないが、これは、一般の社会のサイコパスの割合の4倍高いのだ。

ヘア氏によると、「ウォールストリートでは、その割合は 10人に 1人」だという。


【共感心と罪悪感の欠如】

「組織や大企業の中で、サイコパスは、権??力と影響力を持ち、そして絶対的な権力を上位に昇格させる機能を作動させることができる」

(中略)

アメリカのシンクタンク「ブルッキングス研究所」のダレル・ウェスト(Darrell West)氏は、たとえば、企業の法および経営管理に原因があると強調する。

完全自由主義のエコノミストで、彼の教え子たちの考えを釘付けにしたミルトン・フリードマン(Milton Friedman)氏は 1970年に以下のように記している。

「株主価値の最大化こそが企業の唯一の責務であり、つまり、企業の唯一の社会的責任は、利益を最大化することなのだ」

これは複合化されており、また、最も権威のある学校だけが、ビジネス管理のための経済学と貿易の最高の権威を与えられる独自のコースを持っているという事実により認識される。

(略)

フリードマンのイデオロギーは、多国籍企業の役員やオピニオンリーダーを形成し、他者に対しての協調と責任の欠如の勧め、つまり、経営技術と会社の利益のことだけを考えさせるということを教育している。

サイコパスたちは「他人を操作するツールとしてそれを使うために、道徳的な行為をしているふりをする」が、同様に、ビジネスで成功する「連中(bastard)」は、利益を上げるためなら何でも行い、そして、それは彼らの文化と環境が利益を供給しなければならないという「道徳的な正当性」によって動機づけられている。
彼らは、彼らのサイコパスとして定義される行動や言動が(企業利益の増加に伴い)現実として評価されるので、社会で「成功」していく。

ヘア氏たちのチームの研究では、このサイコパス的な精神性がビジネス・キャリアとしての頂点に位置しているという不吉な証拠を挙げている。

彼ら(サイコパス的な精神性を持つ人たち)は、チームをまとめる協調の精神性を持たず、従業員たちからの評価も悪いという、客観的には実力のない管理者であるにも関わらず、彼らは、「創造的かつ革新的で、素晴らしい戦略的思考を持つ者」と上司によって評価されることが多い。

歴史を見てみると、有名な石油界の大物ジョン・D・ロックフェラーは、競争相手を躊躇なく台無しにするような、「私のお金は神によって与えられた」というようなことを宣言したことが思い出される。ロックフェラーはサイコパスの気質を持っていた。

これらの精神性は、アメリカ合衆国の環境に見出される。すなわち、その「自由」と「個人主義」においてだ。

経済的に繁栄する理想的な場所であるアメリカは、同時にこの(利益第一主義の)考え方を形作った。

つまり、自由の国アメリカの理念は、「貧しい人たちは彼らの過ちにより貧しいのだ」ということであり、そんな人たちを支援する価値はないという理念だ。

このアメリカの「邪悪な主義(evilism)」は、大西洋を越えてヨーロッパに渡っている。

イタリアの銀行家トマッソ・パドア=シオッパ(Tommaso Padoa-Schioppa)による「改革」の真の意味に関する言葉は以下のようなものだ。

「ヨーロッパ大陸においては、構造改革の包括的なプログラム、年金、健康、労働市場、教育は、単一の原則によって導かれる必要がある。20世紀の中で、それらは単一ではなく仕切られたが、それにより、人々は直接苛酷さと接触することがなくなった。それにより、挫折や制裁をなくしてしまい、彼ら自身の品性の欠陥を賞賛することがなくなってしまった」

つまりは今、西洋「文明」全体が、米国のエッセイストであるマイケル・エナーによって記述された点に達しているのだと思わざるを得ない。それは以下の記述だ。

「見るといい。何もかも逆さまだ。医師は健康を破壊し、弁護士は正義を破壊し、大学は知識を破壊し、政府は自由を破壊し、主要メディアは情報を破壊し、宗教は精神性を破壊しているばかりだ」

現在のこの世には「社会に隠された全身全霊の悪意」が存在する。

その悪意は、力の頂点であるサイコパスを選択しているということだろうか。

そして、「サイコパスがシステムの不可欠な部分として機能する」今の社会では、サイコパスたちが、その業績により、大衆から崇拝され、彼らの生き方が模倣されているということになるのだろうか。
http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&t=6&k=2&m=325238
http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&m=325239

「アラブの春」とは何であったのか


1980年代からネオコン/シオニストやイスラエルはイラクのサダム・フセイン体制を倒すべきだと主張していた。

イラクに傀儡政権を樹立させれば、ヨルダン、イラク、トルコの親イスラエル国でイランとシリアを分断することができると考えたからである。

すでにイラクを破壊、今はシリアを侵略している。

 欧州連合軍(現在のNATO作戦連合軍)の最高司令官を務めたことのあるウェズリー・クラークによると、1991年に国防次官だったポール・ウォルフォウィッツがシリア、イラン、イラクを殲滅すると口にしていたという。そうした発言の背景には、そうしたネオコンの戦略があったということだ。

「アラブの春」、「民主化」、「人権」などは侵略を正当化するために掲げた中身のない看板にすぎない。

イラクを攻撃する際にはアメリカ軍が乗り出しているが、その後、傭兵を使い始める。1970年代の終盤、ズビグネフ・ブレジンスキー国家安全保障担当補佐官が考えた作戦に基づいて編成されたサラフ主義者/ワッハーブ派やムスリム同胞団を中心とする武装勢力をソ連軍と戦う傭兵部隊として使い始める。

 イラクでの戦乱が続く中、2007年にシーモア・ハーシュはニューヨーカー誌で、アメリカ(ネオコン)、イスラエル、サウジアラビアは手を組み、シリアやイランをターゲットにした秘密工作を開始、ヒズボラが拠点にしているレバノンを攻撃すると書いている。さらに、イランにもアメリカの特殊部隊JSOCが潜入して活動中だとされている。

 その秘密工作が顕在化したのが2011年春。北アフリカで発火した「アラブの春」だ。

おそらく「プラハの春」をイメージとして取り入れたのだろうが、リビアやシリアではサラフ主義者/ワッハーブ派やムスリム同胞団、つまりアル・カイダ系武装集団を使った軍事侵略にほかならなかった。侵略の主体はアメリカ、イスラエル、サウジアラビアだが、さらにフランス、イギリス、カタールといった国々が加わる。シリアではトルコやヨルダンも参加した。
http://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201608170000/


クリントン国務長官は、後に“アラブの春”と呼ばれるようになった、イラク占領後、2003年に、ブッシュ政権によって明らかにされた大中東プロジェクトの一環として、アラブ中東の至る所で、アメリカが資金提供した政権転覆の波を解き放つ陰謀にもどっぷり浸かっていた。

2011年、アメリカ政府が、フリーダム・ハウスや全米民主主義基金などの“人権”NGOを、いつも通り、億万長者の投機家ジョージ・ソロスのオープン・ソサエティー財団や、アメリカ国務省やCIA工作員と共謀して利用する、アメリカによる“アラブの春”の最初の標的となった三国は、ベン・アリのチュニジア、ムバラクのエジプトと、カダフィのリビアだった。

アメリカ政府による、2011年“アラブの春”による特定中東国家の不安定化の時期と標的が、公表されたばかりの機密解除されたクリントンから、私的なリビア“顧問”で友人のシド・ブルーメンソール宛の電子メールとの関係で、今や新たな意味が浮かび上がっている。ブルーメンソールは 当時のビル・クリントン大統領を、モニカ・ルインスキーや他の性的スキャンダル問題で、弾劾されることから守った一流弁護士だ。


カダフィのディナール金貨

一体なぜアメリカ政府が、ムバラクのように亡命だけで済ませず、カダフィを個人的に破壊し、殺害しなければならないと決めたのかは、多くの人々にとって謎のままだ。カダフィが、アメリカが資金提供しているアルカイダ“民主的反政府”テロリストによって、残虐に殺害されたと知らされると、クリントンは、CBSニュースで、ユリウス・シーザーの有名な言葉を、むかつくような、ふざけた言い換えをし“来た、見た、彼は死んだ”と言い放った。彼女は心から気味悪い笑いをしながら、この言葉を言ったのだ。

リビアにおける、いや、それを言うなら、アフリカとアラブ世界におけるムアマル・カダフィの業績については、欧米ではほとんど知られていない。今、国務長官として、オバマ政権の対カダフィ戦争を指揮していた時期のヒラリー・クリントン電子メールの新たな部分が公表されて、戦争の背景に、劇的な新たな光が当てられることになった。

カダフィを抹殺し、リビアの国家としての全てのインフラを破壊するというのは、ヒラリー・クリントンの個人的判断ではなかった。判断は、アメリカ金融オリガーキーの極めて高位の集団が下したものであることは今や明らかだ。彼女はこうしたオリガーキーの命令を実行する、ワシントンの政治道具の単なる一人に過ぎない。介入は、石油貿易で、ドルに置き換わる金本位制のアフリカ・アラブ通貨を創設するというカダフィの良く練られた計画をつぶすのが目的だったのだ。1971年に、アメリカ・ドルが、ドルの金兌換を放棄して以来、ドルは劇的に価値を失った。アラブとアフリカのOPEC加盟産油諸国は、1970年以来、アメリカ政府によって、アメリカ・ドルでのみ支払うよう命じられているドルのインフレが、2001年までには、2000%以上にまで跳ね上がり、石油販売で得た購買力の消滅に長いこと反対してきた。

新たに機密解除されたクリントンの電子メール中の、2011年4月2日付けのシド・ブルーメンソールから、ヒラリー・クリントン国務長官宛のメールで、ブルーメンソールは、カダフィを排除すべき理由をあかしている。不明の“高位の情報筋”の話を引用するという口実で、ブルーメンソールは、クリントンにこう書いていた。“この情報筋が入手した機微情報によれば、カダフィ政府は143トンの金と、同様な量の銀を保有している… この金は、現在の反乱以前に蓄えられたもので、リビアのディナール金貨に基づく汎アフリカ通貨創設のために使用する予定だった。この計画はフランス語圏アフリカ諸国に、フランス・フラン(CFA)に対する代替を提供するべく設計されていた” このフランス関連の部分も、カダフィ・ディナール金貨の氷山の一角にすぎない。

ディナール金貨、そして更に

今世紀の最初の十年間、サウジアラビア、カタールなどを含むアラブ湾岸OPEC諸国は、ノルウェーの石油ファンドの成功を元に、膨大な石油やガス販売による収入のかなりの部分を本格的に国家のソブリン・フアンドに向けはじめた。

アメリカの対テロ戦争、イラクとアフガニスタンでの戦争や、2001年9月以降のアメリカによる中東政策全体への不満の高まりから、大半のOPEC加盟アラブ産油諸国は、1971年8月15日に、アメリカ政府が投げ捨てた金兌換のドルの代わりに、石油価格天井知らずに上がり、ヘンリー・キッシンジャーが好んで“オイル-ダラー”と呼んだものを作り出した1970年代以来、習慣になっている、手癖が悪いニューヨークとロンドンの銀行家に任せるのではなく、石油収入の益々多くを、国が管理するファンドに振り向けるようになっている。現在のスンナ派-シーア派戦争、あるいは文明の衝突は、実際は、2003年以降の、地域における“分割して、統治せよ”というアメリカによる操作の結果だ。

2008年、益々多くのアフリカとアラブの産油諸国が国家の石油とガス収入を、国が管理するファンドに向けていることが、ウオール街とシティー・オブ・ロンドンにとって大きな懸念となった。何兆ドルもの莫大な流動性を、彼らがもはや支配できなくなる可能性があるのだ。

今にして思えば、アラブの春のタイミングは、膨大なアラブ中東の石油の流れだけではないものを支配しようとする、アメリカ政府とウオール街の取り組みと緊密に繋がっていたことが益々見えてくる。新たな主権国家資産ファンドに集積された、彼らの何兆ドルものお金を支配することも、お同じ位重要な狙いだったのだ。

ところが、最新の2011年4月2日のクリントン-ブルーメンソール電子メールで、今や確認された通り、ウオール街とシティー・オブ・ロンドンの“お金の神様”に対し、アフリカとアラブ産油国世界から、質的に新たな脅威が出現しつつあったのだ。リビアのカダフィ、チュニジアのベン・アリと、エジプトのムバラクは、アメリカ・ドルから独立した金に裏付けられたイスラム通貨を立ち上げようとしていた。私は、2012年始めに、スイス金融・地政学会議で、このプロジェクトに関する豊富な知識をもったアルジェリア人から、この計画の話を初めて聞いた。文書は当時ほとんどなく、この話は私の記憶の中で棚上げになっていた。今や、アメリカ政府によるアラブの春の凶暴性と、リビアの場合の切迫感を総体的に把握できる、遥かに興味深い構図が現れたのだ。


‘アフリカ合州国’

2009年、当時、アフリカ連合議長だったカダフィは、経済的に窮乏したアフリカ大陸に“ディナール金貨”を採用するよう提案した。

イギリスとフランスの支援を得て、NATOによるカダフィ政権破壊の法的隠れ蓑を与えてくれる国連安全保障理事会決議を得ようというアメリカの決断に先立つ数ヶ月間、ムアマル・カダフィは、アフリカの産油諸国とアラブのOPEC加盟諸国が、世界市場において、彼らの石油販売に使用するはずの、金に裏付けられたディナール創設を組織していた。

ウオール街とシティ・オブ・ロンドンが、2007年-2008年金融危機で、ひどく厄介な状態にあった時に、もしもそういうことが起きていれば、ドルの準備通貨としての役割に対する影響は、深刻というだけでは済まされなかったはずだ。アメリカ金融覇権とドル体制にとって、弔いの鐘となっていたはずだ。膨大な未探査の金や鉱物資源を誇る世界で最も豊かな大陸の一つアフリカは、何世紀にもわたり、意図的に、低開発のまま留め置かれたり、発展を阻止するための戦争にさらされたりしてきた。国際通貨基金と世界銀行は、ここ数十年、アフリカの本当の発展を抑圧するための、アメリカ政府の道具だ。

カダフィは、アフリカ連合のアフリカ産油諸国や、イスラム教諸国に、ディナール金貨を主要通貨と為替手段とする同盟に参加するよう呼びかけていた。各国は、石油や他の資源を、アメリカや他の国々に、ディナール金貨でのみ販売することになるのだ。2009年、アフリカ連合の理事長だったカダフィは、アフリカ連合加盟諸国の会議で、リビア・ディナールと、ディルハム銀貨を、アフリカの石油を世界が購入できる唯一の通貨として使用するというカダフィ提案をした。

彼らの石油に対する、アラブOPEC諸国の主権国家資産ファンドと共に、他のアフリカ産油諸国、特にアンゴラとナイジェリアは、2011年のNATOによるリビア爆撃の当時、自分自身の国有石油の主権国家資産ファンドを作る方向で動いていた。カダフィのディナール金貨という考え方と結びついた、こうした主権国家資産ファンドは、イギリス・ポンド、フランス・フラン、ユーロ、あるいはアメリカ・ドルであれ、植民地的な通貨支配からの独立というアフリカの長年の夢を、現実のものにしていたはずなのだ。

彼が暗殺された当時、アフリカ連合の議長として、カダフィは、共通の金貨を持った、主権あるアフリカの諸国の連合、アフリカ合州国計画を推進していた。2004年、53カ国が参加する汎アフリカ議会は、2023年までに単一の金貨を持ったアフリカ経済共同体計画を立てていた。

アフリカの産油諸国は、オイル-ダラーを破棄し、彼らの石油とガスに対する、金による支払いを要求することを計画していた。参加国としては、エジプト、スーダン、南スーダン、赤道ギニア、コンゴ、コンゴ民主共和国、チュニジア、ガボン、南アフリカ、ウガンダ、チャド、スリナム、カメルーン、モーリタニア、モロッコ、ザンビア、ソマリア、ガーナ、エチオピア、ケニヤ、タンザニア、モザンビーク、コートジボワール、更に、新たな大規模石油埋蔵を発見したばかりのイエメンがあった。アフリカのOPEC加盟諸国、四カ国-アルジェリア、アンゴラ、ナイジェリア、巨大産油国で膨大な天然ガス埋蔵量を誇るアフリカ最大の天然ガス生産国と、最大の埋蔵量を持つリビアも-新たなディナール金貨制度に参加する予定だった。

カダフィに対する戦争で、アメリカ政府から前衛役を振り付けられていたフランスのニコラ・サルコジ大統領が、リビアは世界の金融の安全に対する“脅威”とまで呼んだのも何ら不思議ではない。

ヒラリーの‘反政府派’中央銀行を創設

カダフィを破壊するためのヒラリー・クリントンの戦争の最も奇妙な特徴の一つは、石油豊富なリビア東部のベンガジでアメリカが支援した“反政府派”、戦闘のさなか、彼らがカダフィ政権を打倒できるどうかはっきりするずっと前に、“亡命中の”欧米式中央銀行を設立したと宣言した事実だ。

反乱が始まってわずか数週の内に、反乱指導部は、カダフィの国営通貨庁を置き換える中央銀行を設立したと宣言した。反政府派委員会は、捕獲した石油を売るための彼ら自身の石油会社の創設に加え、“ベンガジ中央銀行を、リビア通貨政策を行う資格を有する通貨当局として認め、リビア中央銀行総裁を任命し、ベンガジに暫定本部を設置する”と発表した。

戦闘の結果が明らかになる前に、金に裏付けされたディナールを発行していたカダフィの主権ある国立銀行におきかわる欧米風中央銀行創設という奇妙な決定について発言して、ロバート・ウェンツェルは、経済政策ジャーナル誌で“民衆蜂起から、わずか数週間で作られた中央銀行など聞いたことがない。これは単なる寄せ集めの反政府派連中が走り回っているだけでなく、かなり高度な影響力が働いていることを示唆している”と言っている

今やクリントン-ブルーメンソール電子メールのおかげで、こうした“かなり高度な影響力”は、ウオール街と、シティー・オブ・ロンドンとつながっていたことが明らかになった。2011年3月に、アメリカ政府によって、反政府派を率いるべく送り込まれた人物ハリファ・ヒフテルは、カダフィの主要な軍司令官をつとめていたリビアを去った後、それまで20年間の人生を、CIA本部からほど遠からぬバージニア州の郊外で暮らしていた。

もしカダフィが、エジプトやチュニジアや他のアラブのOPECと、アフリカ連合加盟諸国とともに- ドルではなく、金による石油販売の導入を推進することが許されていれば、世界準備通貨としてのアメリカ・ドルの未来にとってのリスクは、明らかに金融上の津波に匹敵していただろう。


新たな黄金のシルク・ロード

ドルから自立したアラブ・アフリカ金本位制度というカダフィの夢は、不幸にして彼の死と共に消えた。ヒラリー・クリントンの身勝手な“保護する責任”論によるリビア破壊の後、現在あるのは、部族戦争、経済的混乱、アルカイダやダーイシュやISISテロリストによって引き裂かれた修羅場だ。カダフィの100%国有の国家通貨庁が持っていた通貨主権と、それによるディナール金貨発行はなくなり、ドルに結びつけられた“自立した”中央銀行に置き換えられた。

こうした挫折にもかかわらず、今や同様な金に裏付けされた通貨制度を構築すべくまとまっている国家の全く新たな集団は実に注目に値する。それぞれ世界第三位と、第一位の産金国であるロシアと 中国が率いる集団だ。

この集団は中国の一帯一路・新シルク・ロード・ユーラシア・インフラストラクチャー大プロジェクト建設と結びついている。これには、世界の金取引の中心として、シティー・オブ・ロンドンと、ニューヨークに置き換わるための中国による極めて確固たる措置である中国の160億ドルのゴールド開発基金も関わっている。出現しつつあくユーラシア金本位制度は、今やアメリカ金融覇権に対する、全く新たな質の挑戦になっている。このユーラシアの挑戦、その成功あるいは失敗が、我々の文明が生き残り、全く異なる条件のもとで繁栄できるようにするのか、あるいは破綻したドル体制と共に沈むのかを決定する可能性が高い。
http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2016/11/post-cc58.html

巨悪の根源、アメリカにノーを突き付けたフセイン 2002年 7月


こんなことを書いても、「独裁者の下、秘密警察だらけのイラクで、まさか?」と思う人も多いと思うけれど、イラクに行く度に、世界の中で、こんな平和で美しい都市があり、苛酷な条件下でも、こんなに優しい人々がいるのだ、「生きていてよかった」と逆にこちらが励まされることが多い。

六月十七日の朝日朝刊に「米大統領、フセイン大統領暗殺容認」の記事が出ていた。声高にテロ撲滅を叫び、テロ支援国とかってに決めた国々を核攻撃で脅している本人が他国の指導者の暗殺を命じている。まるでブラックジョークであるが、そんな大統領に忠誠を誓い、共同軍事行動に踏み込もうという首相がいるなら、その顔を見たいものだ。

 筆者の考えでは、アメリカはフセイン大統領を亡き者にしようと焦っていることは間違いないが、アメリカに楯突くイラク国民をジェノサイドしてしまおうと目論んでいることもまた事実である。

今、週刊『金曜日』に本多勝一氏が連載で書いているように、あの湾岸戦争で、アメリカは、電力や貯水場などの生活に重要なインフラの破壊に重点におき、非戦闘員、とりわけ、女性や子供を標的にした学校、病院、シェルターなどをピンポイント爆撃したのも、地球の寿命ほど長く放射能の被害をもたらす劣化ウラン弾を投下したのも、そうしたフセイン大統領と一体となってアメリカに反抗するイラク国民自体の絶滅を目指してためであろう。

第二次大戦中の沖縄戦や、東京大空襲はじめ日本本土の焦土化作戦、広島、長崎への原爆の投下もさらに、ベトナム戦争、アフガン空爆その他の第三世界への干渉戦争は、兵器産業や巨大石油資本の営業部のブッシュ政権が受け継いでいる伝統的覇権主義の発露であろう。


筆者がバグダードの国際連帯会議に出席していた五月一日には、フセイン大統領が昨年出版し、ベストセラーとなった小説『ザビーバと王』が、パレスチナ生まれの詩人アディーブ・ナシールにより戯曲として脚色され、ラシード劇場で上演されていた。フセイン大統領はさらに小説を二つ、『難攻不落の砦』と『男たちと都会』も発表している。

 何はともあれ、西欧のメディアで描かれているサダム・フセイン像と大分違う。

 大統領の誕生祝いに参加した青年男女、市民の表情は、複雑な国内の宗派、民族の相違を克服して、幼稚園から大学まで無料、医療費もほとんど国庫負担、住居その他民生の向上に力をそそぎ、今日、アメリカに膝を屈しない国にまで育て上げたことへの感謝の気持ちを伝えようという熱気がうかがわれていた。そして、イラクに対するアメリカの不当な抑圧政策のへの怒りがその心の底にマグマのように燃えているからであろう。

 筆者が感銘しているのは、発展途上国では類のない児童文化の育成に力を尽したり、識字運動への熱意で、ユネスコから過去に二回も表彰されている。

 実は、この先頭に立ったのは外ならぬサダム・フセイン大統領である。それは何故か。それは、生まれた時にすでに父親は他界しており、はじめ小学校にも満足に入れなかった幼い日の悔しさがあるようだ。その背景に苛酷なイギリスの植民地政策があった。彼の貪欲な読書欲、そして祖国再興への使命感は、イラク人に共通する国民性であろう。
http://www.kokuminrengo.net/old/2002/200207-inter-ab.htm

2011年10月1日 米国にとって鳩山由紀夫とフセインとカダフィは同じ極悪人


アメリカにとって、イラクのサダム・フセインとリビアのカダフィ大佐はアメリカに敵対する極悪人のような存在だった。そして、実はアメリカの目で見ると日本の鳩山由紀夫氏もまったく同列の極悪人に見えていた可能性がある。

確かに強面(こわもて)のフセインとカダフィに比べて、我らが鳩山由紀夫氏はどこか頼りない印象でもあるが、アメリカは外見で彼らを見ているのではない。思想と行動で彼らを見ている。

そして、アメリカは彼らに共通項を見出し、明確に敵として認識した可能性が高い。


白アリに国家を食い荒らされているアメリカ

「強いドル」とはアメリカの政治家がよく口にするセリフである。アメリカにとっては世界を支配している象徴が基軸通貨としてのドルであり、決済手段としてのドルである。

ところが、2008年9月15日のリーマン・ショック以降、アメリカは目に見えるほどのスピードで急激に衰退が顕著になってきていて、それと平行して基軸通貨としてのドルの信認が揺らいでいる。

アメリカは、本当ならば2008年のリーマン・ショックでグローバル経済は破綻してもおかしくないような崖っぷちにまで追い込まれた。必死に破綻を回避して現在に至っているが、世界がアメリカを見る目がどんどん厳しくなってきている。

アメリカは2011年7月に累積債務の上限引き上げ問題に紛糾して、危うく国家破綻(デフォルト)する寸前にまで追い込まれた。

オバマ政権はタイムリミットぎりぎりの段階で何とかそれを回避したが、赤字削減学が低いとして今度は米国債の格下げで市場を動揺させることになった。

家の中で白アリが見つかると、その家の柱は食い荒らされて脆弱になっている可能性がある。

今のアメリカは莫大な負債という白アリに国家を食い荒らされている。

その結果、州財政が破綻していく問題であったり、失業率が高止まりしている問題であったり、FRBが莫大な不良債権を抱えて身動きできなくなっている問題であったり、米国債が格下げされる問題が、次から次へと噴出しているのである。

それぞれの問題を応急処置のように対処しても、もう間に合わないところにまで来ている。

そして、これらの出来事のひとつひとつが、ドルの衰退を示唆するものになってしまっている。

アメリカが覇権国家でいられたのは、世界で唯一ドルを印刷できる国だからである。ドルが信用されなくなってしまうと、アメリカは死ぬ。

だから、必死になってドルの価値を守るしかアメリカは生き残れない。

ドルを守る=ドル防衛のために、アメリカは何だってするだろう。死に物狂いになって、ドル離れを食い止め、ドルの前に立ちふさがる敵は徹底的に破壊しようとするはずだ。

「基軸通貨としてのドルを守るためにアメリカは死に物狂いである」という姿をまず、私たちは切実に意識しないとならない。


ドル防衛のために何でもするアメリカ


通貨基軸としてのドルの信頼低下

アメリカは大きな問題を抱えており、世界中がそれを認識している。その結果起きているのが米国債とドルの信頼低下である。

特に、通貨基軸であるドルはここ数年でどんどん価値を減退させており、それが日本では円高ドル安として認識されている。

実は、このドルの信頼低下がすべての問題を引き起こしているのである。

今までドルに変わる通貨基軸などないと世界は認識していた。しかし、今では世界中が「アメリカが国家破綻したらドルが紙切れになってしまう」という危惧を持っている。

国連までもが、米ドルが通貨基軸としての信認を失ってグローバル経済そのものがリクスにさらされているという見方を表明している。2011年5月25日のことだった。


国連が米ドル信頼の危機を警告、今年の日本の成長率予測を引き下げ

国連は25日、昨年12月に出した「世界経済情勢と見通し2011」の中間見直しを発表し、米ドルの主要通貨に対する価値が下がり続ければ、米ドルに対する信頼の危機、さらには米ドルの「崩壊」が起こりかねないと警告した。

中間報告は、主要通貨バスケットに対するドル相場が1970年代以来の水準に低下したことを挙げ、このトレンドの一因に、米国とその他主要国との金利差、米の公的債務の維持可能性に関する懸念の高まりがあると指摘。

「(予想される)外貨準備の一段の価値低下が起これば、それをきっかけに準備通貨としての信頼の危機が生じ、国際金融システム全体がリスクにさらされる」とした。

IMFと言えば、2009年3月25日、ドミニク・ストロスカーン(Dominique Strauss-Kahn)専務理事はこのようなことを言っていた。

「米ドルに代わる新たな基軸通貨の創設に関する議論は合理的であり、今後数か月以内に実施される可能性がある」「新たな基軸通貨について議論することは全く道理にかなっており、数か月以内に協議が行われるだろう」

2008年 リーマン・ショック、アメリカ経済崩壊
2009年 ストロスカーン、米ドル以外の基軸通貨示唆
2010年 ギリシャ危機、勃発
2011年 5月、ストロスカーン、レイプ疑惑で逮捕

ここで覚えておきたいのは、ドミニク・ストロスカーン氏は明確に米ドルに変わる基軸通貨が必要だと主張していたことだ。アメリカにとってストロスカーンは、「とんでもない男」に見えていたに違いない。

アメリカの見方は2011年5月に世界が共通認識することになった。ストロスカーンは「レイプ魔だった」のである。


レイプで逮捕されたドミニク・ストロスカーンIMF専務理事


アメリカの決死のドル防衛

ドルの通貨基軸としての地位が揺らいでいるのが今のアメリカの状況である。

アメリカの当面のライバルになるのはユーロだが、このユーロは実は2006年には紙幣供給量がドルを超えており、アメリカにとっては非常に危険なライバルになった。

ユーロ紙幣は2002年に紙幣の流通を開始しているのだが、イラクのサダム・フセイン政権は石油の決済をドルからユーロへ変更すると言い始めてアメリカと鋭く対立するようになり、崩壊していった。

1999年 決済用仮想通貨としてユーロ導入
2000年 フセイン、石油の通貨をユーロに変更
2001年 アメリカ9.11同時多発テロ事件
2002年 1月1日ユーロ紙幣流通開始
2003年 フセイン政権、崩壊


アメリカの敵として葬られていったサダム・フセイン

中東GCC(湾岸協力会議)でも、原油のドル決済をやめて、中東独自の通貨「カリージ」を作って、それで決済をする方向が2008年あたりに決定した。

しかし、そのあとにアメリカと鋭く対立するようになり、2009年にはドバイ・ショックで中東湾岸諸国が危機に陥っていった。そして今、湾岸諸国は通貨どころか、国家存続の危機に立たされている。

2008年 リーマン・ショック
2008年 GCCによる中東独自通貨の導入決定
2009年 ドバイ・ショック
2010年 アメリカによるカリージ延期要請
2011年 中東諸国、暴動・デモで全面崩壊

アフリカでもドルに変わる通貨としてアフリカ共同体の共通通貨をアフリカ連合が画策していた。特に中心となったのがリビアのカダフィ政権である。

しかし、これもカダフィ政権が崩壊したことによって恐らく延期、もしくは中止になっていく可能性もある。

2002年 アフリカ連合(AU)発足
2008年 リーマン・ショック
2009年 AU総会議長にカダフィ大佐就任
2010年 アフリカ共通通貨構想の現実化
2011年 1月、北アフリカ諸国、次々と崩壊
2011年 8月、リビアのカダフィ政権、瓦解


アフリカ共通通貨を主張していたカダフィ大佐


イランは2007年にやはりフセイン政権と同じく石油の決済をドルからユーロへと変更している。

しかし、アメリカはイランを厳しい経済制裁を2007年に課して、事実上、イランの石油が国際市場で販売できないようにしてしまっている。

ユーロ決済云々の前にイランは石油販売ができないのである。イラン攻撃についてはずっとアメリカで検討されていたが、いまだそれは行われていない。

イランは強国であり、いったん攻撃となるとアフガンやイラクのようにすぐに終わらない可能性がある。しかし、アメリカはそれをする計画を立てていた。

ところが、2008年9月にリーマン・ショックが起きて、もうアメリカはそれどころではなくなった。

2005年 アフマディ・ネジャド政権発足
2007年 石油決済をドルからユーロへ変更
2007年 アメリカによるイラン経済制裁
2007年 イランの石油は国際市場では販売禁止
2008年 アメリカ、イラク攻撃を計画
2008年 リーマン・ショック。アメリカ経済危機

イランは首の皮一枚で生きながらえている。偶然にそうなったのか、それとも最後の手段で残しているのかは分からない。


アメリカにとって非常に危険な男、イラン・アフマディネジャド大統領


日本が沈んで行った理由

ちなみに、共通通貨についてはアジアでも検討されていて、これを強力に推進しようとしていたのが鳩山由紀夫氏だった。


鳩山代表、「アジア共通通貨」を提唱

次期首相候補の鳩山由紀夫(Yukio Hatoyama)民主党(DPJ)代表が、10日発売予定の月刊誌「Voice」で、アジア地域の経済的および政治的な連携強化に向けた、アジア共通通貨の創設を提唱した。

出版社から入手した論文によると、鳩山氏はアジア共通通貨について、世界的な金融危機が将来起きた場合の衝撃を回避し、地域の政治的対立を軽減することに役立つと述べた。さらに、鳩山氏は、アジア地域において経済協力と安全保障のルールをつくりあげていくべきだと述べた。

もし、アジアに共通通貨ができあがったら、アジアの経済規模からしてドルの通貨基軸としての地位は完全に崩壊してしまうのは間違いない。

これはアメリカにとっては非常に危険な動きだった。端的に言うと、アメリカにとって、鳩山由紀夫はフセインやカダフィと同じくらいの極悪人だったことになる。


アジア共通通貨を提唱した鳩山由紀夫

そのせいなのかどうかは知らないが、結果的に言うと、アジア共通通貨を提唱した日本は現在、崩壊の危機に瀕している。

2008年 リーマン・ショック、アメリカ経済危機
2009年 鳩山氏、アジア共通通貨創設を提唱
2009年 民主党政権発足
2010年 鳩山由紀夫氏、失脚
2011年 東日本大震災、福島原発爆発

もちろん、2011年の東日本大震災、福島原発爆発は「偶然」起きた災害なのでアメリカが関係しているわけではない。アメリカは「トモダチ」作戦で助けてくれたではないか。

しかし、この震災によって、もはや日本はアジア共通通貨どころではなくなってしまったのは確かだ。

ちなみに、「ドル基軸通貨見直し論」は中国からも出てきている。これは周小川人民銀行(中央銀行)行長が2009年3月23日に「国際通貨システムに関する考察」と題する論文を発表したものが下敷きになっている。


周小川論文の波紋、中国から「ドル基軸通貨見直し論」
周小川人民銀行(中央銀行)行長は、3月23日、人民銀行のホームページに「国際通貨システムに関する考察」と題する論文を発表した。この内容は、ドルを国際基軸通貨とする現行の国際通貨システムには欠陥があり、ドルの代わりに国家主権を超越した新基軸通貨を創造すべきであり、当面はIMFの特別引出権(SDR)を活用すべきというものであった。

この論文に対し、英国タイムズは、「中国のドルに対する挑戦である」と論評し、米国オバマ大統領は、「私は(新たな)基軸通貨を創造する必要があるとは考えない」と反発した。しかし、国連の専門家チームのリーダーでノーベル経済学賞の受賞者でもあるスティグリッツは、これを支持している。

何度も言うが、ドルが基軸通貨でなくなった瞬間にアメリカは崩壊する。したがって、中国が「敵」になるのであれば、アメリカは容赦なく中国を破壊して回るだろう。


中国の将来にとても危険な発言をしていた周小川氏

アメリカが最終的に中国を破壊するのは、可能性としてゼロではない。中国がどのように破壊されるのかは、日本にとっては他人事ではないのは言うまでもない。(日本が完全に破壊され、二度と復活できない暗黒時代が来る)

アメリカが必死になってドル防衛をしている姿が世界中のあちこちで見て取れる。

ドル通貨基軸を揺るがす最大のライバルがユーロなのだとすると、当然今回のユーロ崩壊劇もアメリカの謀略が裏にあると考えていいだろう。

ギリシャの累積債務問題は、元はと言えばゴールドマン・サックスがギリシャ政府にアドバイザーとして入り込んでから始まったとも言われている。

ユーロが安定すると常にギリシャ危機が再燃する仕掛けになっていく。格下げのタイミングも絶妙だ。

最終的にユーロはどうなっていくのか。ユーロがドルを揺さぶる潜在的な危険性を持つ限り、ユーロの将来は極めて暗いと言ってもいいのではないだろうか。

なぜか。アメリカがそれを許さないからである。
http://www.bllackz.com/2011/10/blog-post.html


2011年10月24日月曜日


カダフィが死んで高笑いするヒラリーと八方美人外交の日本


欧米はアジア・アフリカを侵略し、植民地支配し、その富を奪うことで豊かになったという歴史がある。つまり、暴力で豊かになってきたという歴史が刻まれている。

暴力と成功体験がリンクしているのである。だから、根本的なところで暴力的であることが悪いとは思っていない。特にアメリカは建国史から暴力にまみれているのでそういう傾向が強い。

もちろん、暴力的であることが世界に支持されるとはアメリカも思っていないので、そこでアメリカが取ってつけた錦の御旗が「正義」である。どこかの国を「悪」に仕立て上げて、「悪を倒す」という名目で暴力を振るいに行くのである。


来た、見た、死んだ

なぜ暴力を振るうのかというと、そこの土地の指導者をいいように操ってその国の国富を収奪するためだ。だから、アメリカは「いざとなったら暴力がモノを言う」ことを否定していない。

その体質は、今回のリビアのカダフィ大佐が血まみれになって引きずり回されて殺されたのを見て、ヒラリー・クリントンがカエサル気取りで大喜びするのを見ても分かる。


"We came, we saw, he died"
(アメリカは来た、見た、カダフィは死んだ)

そういって、ヒラリー・クリントンは自分がプロポーズされたかのように屈託なく喜び、心から笑っているのが分かるはずだ。

別に私もカダフィが死んで悲しいとも思っていないが、これほどまで単純に喜べるわけでもない。

むしろ、これからリビアは収拾がつかない混乱に陥ることになるのは分かっている。喜ぶべきものではないはずだが、アメリカの戦略が一歩進んだことに、ヒラリーも喜びを隠せなかったのだろう。


捕獲され、死にゆくカダフィ大佐の最期の姿


カダフィが死んだと聞いて、心から喜ぶヒラリー・クリントン

何度も書いているが、アメリカは国家戦略の中に暴力を埋め込んでおり、世界中のどこの国も、アメリカの暴力から逃れられない。

言うことを聞かない国は叩きつぶせ(米軍)
相手が悪ならば、自分はそれ以上の悪になれ(CIA)
叩きつぶせないなら手を結べ(米政権)


アメリカの暴力哲学

アメリカの暴力哲学は歴史上、ほぼ一貫して行われていることは誰でも知っている。そもそも世界最大の軍需産業はすべてアメリカに集中している。

ロッキード・マーチン、ボーイング、レイセオンを筆頭として、そこにぶら下がる無数の企業がアメリカを支えている。

ノースロップ・グラマン、ユナイテッド・テクノロジー、ゼネラル・ダイナミックス、ハネウェル、アライアント、ロックウェル・コリンズ、L3コミュニケーションズ。

これらの企業はアメリカの雇用を支えると同時に、多くの政治家を排出して、アメリカの暴力を支えている。だから、アメリカの政治が暴力と縁が切れないのは当然のことである。

雇用を支える必要があるから、暴力は正当化される。その暴力正当化の歴史が長かったので、それがアメリカのDNAになっているとも言える。

だから、アングロサクソンがアメリカ大陸に「侵略」して、ネイティブ・アメリカン(インディアン)を根絶やしに侵略し、虐殺し、絶滅品種に追いやったのは「正当化」される。

また、日本に原爆を落として一瞬にして20万人の人々を焼き殺したのも「正当化」されている。

ベトナムではナパーム弾、絨毯爆撃、枯葉剤と、おおよそ考えられる非人道的な皆殺し作戦を実行していた。

湾岸戦争では劣化ウラン弾を使用して現地を放射能まみれにした。すべて「正当化」されていて謝罪の言葉は聞いたことがない。

また、イラク・アフガン・パキスタンで、大量虐殺が発生していても、それが正義のためであると喧伝された上に「正当化」されている。これらの国の市民が誤爆や誤射で何人死のうが同じだ。

ヨーロッパのほうも南米やアフリカを激しく収奪してきた。現在のアフリカの問題、中東の問題、イスラエルの問題は、すべてイギリスやフランス等が種をまいたと言っても過言ではない。

リビアの空爆はNATO軍が行った。多くの市民が死んでいったが、ここでの暴力は「正当化」されている。カダフィの死も、アメリカの正義戦略の中で行われて目的が達成された。

ヒラリー・クリントンの高笑いは、アメリカの暴力がまたひとつの国を崩壊させたという満足感の現れである。


リビアの反政府軍はアメリカのカダフィ排除戦略に乗っている。
http://www.bllackz.com/2011/10/blog-post_24.html

2016年11月4日
今回は、ヒラリー・クリントンなる人物が、アメリカの国務長官として何をしてきたかを、まず調べてみることにします。
    *

 さて「国務長官」というと、まるでアメリカの国内行政における最高責任者のように聞こえてきますが、実は日本の「外務大臣」にあたる外交政策の責任者です。
 アメリカの「防衛省」は、今は「防衛総省」(別名ペンタゴン)と言っていますが、かつては「戦争省」と言っていました。

 日本では「陸軍省」と誤訳(意図的?)されていますが、第2次大戦が終わる前までの正式名称は、「United States Department of War」すなわち「アメリカ戦争省」でした。

 まるで外国にたいして侵略戦争をし続けてきたアメリカの歴史を象徴するような名称ですが、アメリカにとって軍事力による外交=戦争は、内政よりも重要な「国務」であったからこそ、「外務省」を「国務省」(United States Department of State)と名付けたのかも知れません。

 アメリカ軍人として伝説的な英雄スメドレー・バトラー将軍は、退職したあと自分が軍人として果たしてきた役割を振り返って『戦争はペテンだ』という著書を著し、そのなかで、右のような事情を、次のように述べています。

 「私は、大企業、ウォール街、銀行、お偉方の用心棒として時を過ごした。
要するに私は資本主義に奉仕する恐喝者でありギャングの一員だった」

「私はウォール街の利益のために中米の六つの共和国の略奪を手伝った。恐喝の記録は長い」

「ギャングの親玉アル・カポネがやれたのは、せいぜい三つの地区のボロ儲けの口を操っただけのことだ。私なんか3大陸を操ったんだ」
(『肉声でつづる民衆のアメリカ史』上巻442頁)


 このスメドレー将軍のことばは、アメリカ外交の本質を赤裸々に暴露しているのではないでしょうか。

    *

 それはともかく、ブッシュ氏が大統領になったとき、「9・11事件」を口実にアフガニスタンを爆撃し、それをイラクへの侵略戦争に拡大したのですが、それでもアメリカによる戦争は中東の小さな範囲にとどまっていました。ところがオバマ大統領とヒラリー国務長官のもとで、戦火は一気に地中海沿岸の北アフリカ(リビアの内戦)や東ヨーロッパ近辺(ウクライナやシリアの内戦)にまで拡大しました。

 それどころか、今まではブッシュ大統領が表立って手出しをしなかった中南米にまで手を出してクーデター工作をおこなうようになりました。このような戦争やクーデターの拡大に深く関わってきたのが、ヒラリー国務長官でした。

 いま深刻な人道危機をもたらしているシリアの内戦について、ヒラリー女史が「リビアと同じような飛行禁止区域をもうけるべき」だと強く主張していることは前回の拙稿で紹介したとおりです。

 アサド政権の要請でロシアが本格的にイスラム原理主義集団の掃討作戦に乗りだし、彼らの拠点を空爆し始めてからは、ダーイッシュ(今まではISISとかイスラム国と呼ばれていた)などのイスラム原理主義集団諸派は、負け戦です。

 サウジを中心とする湾岸諸国が資金と人員を供給し、アメリカやNATO諸国が(さらにイスラエルも)裏で、武器や特殊部隊を派遣して軍事訓練をしてきたにもかかわらず、この状態なのです。

 アメリカの基本戦略は、あくまでアサド政権の転覆です。そのためにはロシア軍の空爆をやめさせる必要があります。ロシア軍の空爆はアサド政権の正式な要請によるものですから、国際法に則った行為ですが、イスラエルやNATO諸国(トルコも含む)のシリア領内における空爆は領空侵犯になりますから、どうしてもリビアの時と同じような「飛行禁止区域」の設定が必要になります。

 これを強く主張しているのが、先述のとおり、ヒラリー女史です。

 しかし、ロシアは安全保障理事国ですから今のままでは国連の許可を得ることができません。残された道は、偽の人道危機をつくりだして、「ロシア軍やアサド軍は民間人を無差別に殺傷している」とか、「彼らは化学兵器を使っている」とかの口実で、世論を喚起して彼らを押さえ込む以外にありません。

 他方、ロシアの主張は次のとおりです。

 「リビアでは『独裁者カダフィが自国の民衆を無差別に爆撃して大量の死傷者を出している。だから飛行禁止区域を』という口実で、カダフィはイスラム原理主義集団と戦う手段を奪われてしまった。その結果、何が生まれたか。国土の荒廃と大量の難民だった。同じことをシリアでも繰りかえすつもりか」
    *
 シリアになだれ込んでいるイスラム原理主義集団は、サウジを中心とした湾岸諸国からだけでなく、ロシアのチェチェンや中国の新疆ウイグル地区といったイスラム教徒が多い地域からも流入してきています。彼らはロシアや中国を不安定化させる勢力としてCIAが以前から訓練してきた勢力だと言われています。

 ですから、シリアが内戦で崩壊した場合、そこで勝利したイスラム原理主義集団は、次の攻撃目標として、ロシアや中国に還流し、ロシアや中国を不安定化させることに最大の精力を注ぎ込むことになるでしょう。

 今やEUとアメリカに対抗する勢力として経済的にも軍事的にも対抗する大国になりつつある動きを、アメリカとしては何としても阻止しなければなりません。

 BRICsという興隆しつつある経済共同体の中心がロシアと中国だから、これはなおさら、アメリカにとっては放置できない事態です。

 だからこそ、ロシアと中国を不安定化させることが必要なのです。

 かつて中東一円からイスラム原理主義集団(ビンラディンもその中の一人でした)をかき集めてソ連をアフガニスタンに引きずり込み不安定化し崩壊させた方法を、シリアでもやろうというわけでしょう。

    *

 しかし、これはロシアや中国にとっても座視できない重大事です。

 ロシアと違って、中国は表立ってシリアに味方しては来ませんでしたが、最近、中国も、アサド政権を支えるために、裏で大きく動きはじめていると言われるのも、このような情勢から見ると当然のこととも言えます。

 ですから、ヒラリー女史が「シリアに飛行禁止区域を!」と大声で叫び、「ロシアやシリアが言うことをきかないのであれば軍事力の行使もいとわない」と主張することは、世界大戦になることを意味します。

 この戦いは、NATO諸国やサウジなどの湾岸諸国と一緒になって、アメリカが、ロシア=シリア=イラン=中国といった勢力と、軍事力で戦うことになるからです。

 前回の論考で述べたことですが、イギリスの高級紙インデペンデントだけでなく、ヒラリー女史の自叙伝を書いたディアナ・ジョンストンなどが、イタリアの新聞インタビューで

「クリントン氏の大統領選の勝利は、第3次世界大戦の勃発も含め予想外の結果をもたらす可能性がある」

と語っているのも、このような背景をふまえてのことだと、私は理解しています。

    *

 ここで、もうひとつ考えておかねばならないことは、ロシアの軍事力はシリアにおける原理主義集団との戦いで明らかになったように、通常兵器ではアメリカ軍をはるかに凌駕しているということです。

 ですから、アメリカ軍がロシア軍や中国軍と戦って本気で勝つつもりならば、残されている手段は核兵器による先制攻撃しかありません。

 しかも集団的自衛権でアメリカに縛られることになった日本も、否応なしに、この核戦争に巻き込まれるかも知れません。

 しかし、いったん核戦争が起きれば、生き残れる国はほとんどないでしょう。今は、それほど深刻な事態なのです。

    *

 話が少し横道にそれたので、クリントン女史に話を戻します。

 ロシアはヒラリーの主張する「飛行禁止区域の設定」について、「シリアをリビアのように破壊して、再び大量の死傷者を出し、EU全土を更なる難民であふれさせようとするのか」と怒っているわけですが、このリビア内戦にヒラリーは、どのようにかかわっていたのでしょうか。

 2016年10月20日は、リビアの元首だったカダフィ大佐が、アルカイダの一派に惨殺されて5周年になる日でした。

 カダフィが殺されたとき、ヒラリー女史は国務長官として、NATO軍のリビア攻撃を指揮・監督する立場にいたのですが、カダフィ惨殺の報が届いたときCBSのインタビューの中で

「来た・見た・死んだ」"We came, We saw, He died"

と、身振り手振りをまじえて、嬉しげに言っています。

 この言葉は、共和制ローマの将軍カエサル(日本ではシーザーとして知られている)が言ったとされることば「来た・見た・勝った」をもじったものですが、その嬉しげに語っている映像がユーチューブに流れ、ヒラリー女史の冷酷さ・好戦性を浮き彫りにするものとなりました。

    *

 では、リビアとはどのような国で、カダフィとはどのような人物だったのでしょうか。

 元財務省高官(財務次官補)で、かつウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者だったポール・グレイグ・ロバーツ氏は、このカダフィ惨殺五周年の日に、自分のブログで、それを次のように書いています。

 「ムアマル・カダフィは、世界で最も進歩的な指導者だった。カダフィはリビアの石油の富をリビア国民のために使っていた。

 彼は宮殿ではなく、立派なテントではあるが、テントで暮らしており、アメリカ政府の中東同盟国であるサウジアラビアや産油首長国支配者一族につきものの、ヨーロッパ高級車や他のあらゆる身の回り品のコレクションを持っていなかった。

 リビアでは、教育・医療・電力は無料だった。ガソリンは事実上無料で、1リットル14セントで売られていた。子どもを産んだ女性は現金の助成金を貰い、カップルが結婚すると現金の助成金が貰えた。リビアの国営銀行は無利子で融資し、農民には無償で開業資金を供与した。」


*Hillary's War Crime
「ヒラリーの戦争犯罪」

    *

 ロバーツ氏はこれらの事実を、グローバル・リサーチという独立メディアに載せられた「リビア:知られては困る、カダフィに関する10の事実」という小論に依拠しながら書いているのですが、日本では全く紹介されていない事実ばかりです。

 このロバーツ氏が依拠した小論には、カダフィが計画していた世界最大の灌漑施設の地図も載せられていて、驚かされました。カダフィの言う「緑の革命」は単なる夢想ではなかったのです。

 しかし日本で紹介されているカダフィ像は、アメリカ政府から流れてきた情報にもとづいた「自分の国民を冷酷に支配する独裁者」という悪魔化されたものばかりでした。


*Global Research
"Libya: Ten Things About Gaddafi They Don't Want You to Know"
「リビア:知られては困るカダフィ10の事実」

    *

 では、上記のような理想国家をつくろうとしていたカダフィ政権を、なぜアメリカとNATOは倒そうとしたのでしょうか。それをロバーツ氏は、先の引用に続けて次のように書いています。

 「カダフィがアメリカ政府から自立していたことが彼の没落をもたらしたのだ。若い頃のカダフィの目標は、アラブを欧米の略奪に抵抗できる一つの連合に組織することだった。

 それが思うように進展しないことにいらだった彼は、汎アフリカ主義に向かい、アメリカのアフリカ軍に参加するのを拒否した。また彼は、ドルではなく金をもとにしたアフリカ統一通貨を導入ようとした。そうすればアフリカをアメリカの金融覇権から解放できるからだ。

 カダフィは、中国のエネルギー企業にリビアのエネルギー資源を開発させた。以前から地中海におけるロシアの存在に腹を立てていたアメリカ政府は、今や中国の存在にも向き合わねばならなくなった。だからアメリカ政府は結論を出した。カダフィは悪い連中と付き合っているので退陣させるべきだと。」

    *

 私は今まで、アメリカとNATO軍によるカダフィの追放は、リビアの石油が目当てだとばかり思ってきたのですが、実はもっと深い理由があったのです。「ドルによる世界支配」を維持し、「中国のアフリカ進出」を阻止することが、カダフィ追放の真の理由だったのです。

 では、何を口実に、どのような手段で、カダフィを追放するか。それがアメリカにとって次の問題になります。米軍が直接、アフリカに乗りだしてリビアを破壊するのでは、世界の世論はもちろんのこと、アフガン戦争やイラク戦争に嫌悪感が強くなっているアメリカの世論も賛成しないでしょう。ではどうするか。それをロバーツ氏は先のブログで次のように説明しています。

 「アメリカ政府はイスラム原理主義者を使って傭兵を編成し、シリアと同様、連中を『反政府派』と名付け、リビア政府にけしかけた。

 カダフィ軍が勝っていることが明らかになると、アメリカ政府は、初心(うぶ)で騙(だま)されやすいロシアと中国の政府を罠(わな)にかけ、国連でリビア領空に飛行禁止空域を設定することを認めさせた。それを実行するのはNATO軍だ。

 飛行禁止空域の口実は、カダフィによる民間人攻撃を防ぐためということだった。しかしそれは嘘だった。本当の理由は、主権国家のリビアが自分の領空を使えないようにして、傭兵と戦っている地上軍をリビア空軍が支援できないようにするためだった。

 ロシアと中国がこれに騙されて、安全保障理事会の議決で拒否権を行使しそこねると、今度はアメリカとNATO自身が、決議に違反してNATOの空軍力を用いてカダフィ軍を攻撃した。こうして戦局はCIAが組織した傭兵に有利になった。

 カダフィは捕らわれ惨殺された。それ以来、かつて繁栄し成功していた国家リビアは混乱・混沌の極みだ。それは、オバマ政権が望んでいたものだ。」

    *

 ところが今やイギリスでは議会による調査報告書が、「カダフィが欧米の覇権にとっての障害と見なされていたがゆえにリビアは破壊された」と明白に結論づけているのです。だからこそ、ロバーツ氏は上記のブログを次のように締めくくっているのでしょう。

 「注目すべきなのは、ニュルンベルク裁判をもとにした国際法では、彼女が有罪であることは明らかなのに、この戦争犯罪について、この「殺人婆」(killer bitch)に質問したマスコミは皆無だということだ。

 なぜなら、この戦争はヒラリーが国務長官の職に就いているときに、彼女の監督下で準備されたものだからだ。

 もうひとつ注目すべきなのは、この「殺人婆」を所有している巨大な政治力を持ったひと握りの集団オリガーキーと、連中の手先である「売女マスコミ」 (presstitute=press+prostitute)は、この戦犯を次期アメリカ大統領にするつもりだということだ。

 この「殺人婆」や「売女マスコミ」という言葉づかいのなかに、元アメリカ財務省高官だったロバーツ氏の憤りが伝わってくるような気がします。

 ヒラリー女史にたいする怒りもさることながら、ロバーツ氏の大きな怒りは、トランプ叩きに終始しているアメリカの大手マスコミにも向けられているのです。

 それにしても、実名で公けにしているブログなのに、よくぞここまで大胆に言い切れるものだと、その勇気に感心・感動しました。日本の元政府高官に、このようなひとはいるのでしょうか。私は寡聞にして知りません。

    *

 以上で「シリアに飛行禁止区域を!」と主張するヒラリー女史の冷酷さ・好戦性が少しは分かっていただけたかと思いますが、これだけでは、リビア空爆の残酷さや戦犯性が今少し伝わりにくいように思いますので、そのようすを物理化学者・藤永茂氏のブログ「私の闇の奥」から引用して紹介したいと思います。

 このブログの日付は「2011年8月31日」となっています。カダフィが惨殺されたのは10月20日ですから、そのことを念頭において読んでいただければと思います。

 「いま、リビアについての我々の関心は(好奇心は)、カダフィが何処でどのようにして捕まり、どのように処分されるかに釘付けにされているようですが、我々の本当の関心は、今回のリビア内戦でNATOが何をしたか、何をしているかに集中されるべきだと私は考えます。

カダフィの政府軍による大虐殺からリビア国民を守るという名目の下に開始されたNATOによるリビア空爆は、想像を絶する物凄さで行なわれました。8月23日のNATOの公式発表によると、過去5ヶ月間にNATO空軍機の出撃回数は2万回を超えました。1日あたり130回の物凄さです。

 対地攻撃を行なった戦闘爆撃機が1機に複数の爆弾や誘導ミサイルを搭載しているとすると、正確激烈な破壊力を持った数万の爆弾やミサイルがリビアの人々の上に降り注いだことになります。

 リビアの人口約650万人、人口的には福岡県と佐賀県を合わせた位の小国です。ミサイルの標的が戦車であれ、輸送車両、船舶であれ、カダフィの住宅であれ、放送局、大学であれ、無人ではない場合が普通でしょうから、多数の人間が殺傷されたに違いありません。8月上旬に、NATO空爆による死者2万という報道がちらりと流れたことがありましたが、あり得ない数字ではありません。

 しかも、NATOの反政府軍支援は空爆に限られたわけではありません。大型ヘリコプターなどによる兵器、弾薬、物資の補給も行なわれ、地上でも多数のNATOやCIAの要員が間接的に参戦した模様です。しかし、こうしたNATOの活動の具体的報道は殆ど完全な管制下にあります。

 これだけの規模の軍事暴力が、国際法的には全く合法性のないままで(UNの決議内容をはるかに超えて)、人口数百万の小独立国に襲いかかったのです。まことに言語道断の恐るべき前例が確立されました。カダフィと息子たちの今後の命運など、この暴虐行為の歴史的意義に較べれば、3面記事の値打ちしかありません。」

    *

 これを読んでいただければ、ロバーツ氏が先に、「注目すべきなのは、ニュルンベルク裁判をもとにした国際法では彼女が有罪であることは明らかなのに、この戦争犯罪について殺人婆(killer bitch)に質問したマスコミは皆無だということだ」と言っていたことの意味が、改めてよく理解できるのではないでしょうか。

 そして、満面に笑みを浮かべて「来た・見た・死んだ」と言ったヒラリー女史にたいして、ロバーツ氏が悪罵を投げつけたくなった理由も。

    *

 それにしても、藤永氏は1926年生まれですから、2016年11月の現在で、氏は90歳前後のはずです。

 九州大学やカナダのアルバータ大学で教鞭を執っていた一流の物理化学者でありながら、老体にむち打ちつつ、NHKや朝日新聞などの大手メディアが目をつむって通り過ぎている事実を掘り起こし、上記ブログを通じてそれを私たちに伝える仕事を続けておられます。

 唯々(ただただ)、頭が下がります。

    *

 ところでリビアの事態は、単にカダフィの惨殺に終わったわけではありませんでした。

 前述のとおり、この戦争は全土を瓦礫に変え、「リビアの民主化」どころか大量の死者と難民をうみだしただけでした。そしてリビアはいまだに混沌の極致にあります。

 そのうえ今度は、このような惨劇をシリアに輸出しようとしているのがヒラリー女史なのです。

 それは単に彼女が「シリアにも飛行禁止区域を!」と叫んでいるからだけではありません。リビアで使ったイスラム原理主義集団を、実際にシリアに輸出しようとしてきたのが、ヒラリー女史を外交政策の責任者とするアメリカだったからです。

 この間の事情を櫻井ジャーナル(2016年8月20日)は次のように伝えています。

 「カダフィ体制が倒された直後、リビアのベンガジでは裁判所の建物にアル・カイダの旗が掲げられ、その映像がユーチューブにアップロードされた。その事実をイギリスのデイリー・メイル紙でさえ、伝えている。リビアを侵略した軍隊は空がNATO軍、地上はアル・カイダ系のLIFG(リビア・イスラム戦闘団)だった。

 リビアを破壊した後、侵略軍はリビア軍の倉庫から武器/兵器を持ち出してトルコへ運んでいる。勿論、戦闘員も同じように移動した。調査ジャーナリストのシーモア・ハーシュによると、輸送の拠点になったのはベンガジにあるCIAの施設。輸送にはマークを消したNATOの輸送機が使われたとも伝えられている。

 運び出された武器/兵器の中に化学兵器も含まれ、これをシリアで使い、政府軍に責任をなすりつけてNATO軍が直接、シリアへ軍事介入する口実にしようとしたと言われている。」

    *

 これを読むと、リビアから傭兵集団が兵器もろともトルコを経由してシリアに輸送されていることが分かります。しかも輸送の拠点になったのはベンガジにあるCIAの施設で、輸送にはマークを消したNATOの輸送機が使われたというのですから、二重の驚きです。というよりも二重の犯罪と言うべきかも知れません。それはともかく、櫻井ジャーナルの説明は次のように続いています。

 「そうした武器や戦闘員の輸送をアメリカ国務省は黙認した。2009年1月から13年2月まで国務長官を務めたヒラリー・クリントンもこの工作を知っていたはず。

 しかも、クリントンの部下にあたるクリストファー・スティーブンス大使は2012年9月10日、CIAの武器輸送担当者と会談、その翌日には武器を輸送する海運会社の人間と会っている。勿論、武器はトルコ経由でシリアの侵略軍へ渡される手はずになっていた。

 その9月11日にベンガジのアメリカ領事館が襲撃されてスティーブンス大使が殺されている。リビア議会が首相を指名する前日だ。その2カ月後にCIA長官を辞めたデイビッド・ペトレイアスはヒラリーと緊密な関係にあることで知られ、このルートからもシリアでの工作を知らされていたはずだ。」

    *

 これを読むと、アメリカ大使館や領事館はCIAの拠点になっていることがよく分かります。日本のアメリカ大使館や領事館も同じ機能を果たしているのでしょうか。

 しかし、ここでもっと重大なのは、その領事館が襲撃されてスティーブンス大使が殺されていることです。ヒラリー国務長官が公的なメールサーバーを使わずハッカー攻撃に弱い私的メールを使ったことが、大使殺害につながったかもしれないのです。

 あるいは、うがった見方をすればこのような極秘事項を手配した人物だけに、それを外部に知られては困るから、密かにテロリスト=傭兵集団に頼んで大使を消してもらったのでしょうか。

 櫻井ジャーナルはこれについては何も述べていないのですが、この私の仮説が正しければ、これほど身の毛のよだつ話はないでしょう。櫻井氏は、これに続けて次のように述べているだけです。

 「クリントンは戦争犯罪人と言われても仕方のないようなことをしてきたわけだが、欧米の支配層はクリントンを支持してきた。投機家で体制転覆に多額の資金を提供してきたジョージ・ソロスも支援者のひとり。

 この支配層は軍事的に世界制覇を進めるだけでなく、巨大資本が国や国際機関を支配する仕組みを作り上げようとしている。それがTPP(環太平洋連携協定)、TTIP(環大西洋貿易投資協定)、そしてTiSA(新サービス貿易協定)の3点セットだ。」

    *

 ヒラリー女史の好戦性、あるいはヒラリー女史が大統領になると、なぜ第3次世界大戦になる危険性があるかは、以上の説明で、かなり分かっていただけたのではないかと思います。

 しかし彼女の好戦的履歴は、このリビア爆撃にとどまるものではありません。

 とはいえ本稿もすでにかなり長くなってきていますので、以下ではその略歴だけを紹介して、この論考を閉じたいと思います。以下の引用は先の櫻井ジャーナル(同日付け)からのものです。

 「ウィキリークスによる電子メールのハッキング情報が続いている。今回は投機家で体制転覆に多額の資金を提供してきたジョージ・ソロスだ。

 彼がターゲット国の体制を転覆させるために使っているオープン・ソサエティ基金もハッキングされたという。そうした電子メールの中には、ソロスがヒラリー・クリントンに対してユーゴスラビア=アルバニア情勢に対する対処の仕方をアドバイスするものがある。そのメールが書かれたのは2011年1月24日で、国務長官だったクリントンはソロスのアドバイスに従って動いたようだ。

 ヒラリー・クリントンは夫が大統領だった1990年代、マデリーン・オルブライト(国連大使から国務長官)やビクトリア・ヌランド(国務副長官の首席補佐官)と連携して政権をユーゴスラビアに対する先制攻撃へと導いているが、その背後にソロスがいたということだろう。国務長官に就任したオルブライトが主導する形で1999年3月にNATO軍は偽情報で環境作りをしながらユーゴスラビアを先制攻撃、ひとつの国を破壊した。」

    *

 上記に登場するマデリーン・オルブライトとビクトリア・ヌランドという二人の女性は好戦的人物として有名ですが、この2人を、戦争にあまり乗り気ではなかった夫のビル・クリントンに紹介し強引に新しい国務長官や国務副長官の首席補佐官に据え付けたのも、ファーストレディだったヒラリー女史だったと言われています。

 ですから、彼女のタカ派ぶりは、ここでみごとに発揮されていると言えます。

 櫻井ジャーナルの叙述は、さらに次のように続いています。

 「2003年11月にはジョージア(グルジア)で「バラ革命」、04年から05年にかけてはウクライナで「オレンジ革命」があり、新自由主義体制になった。

当然、一部のグループが不正な手段で国民の財産を奪って莫大な富を築き、その後ろ盾になっていた西側の巨大資本も利益や利権を手にした。こうした「革命」でもソロスはスポンサーとしての役割を果たしていた。

 言うまでもなく両国の庶民は貧困化、そうした状況への怒りからソロスたち西側の富豪や巨大資本にとって好ましくない方向へ動いた。そこで仕掛けられたのがウクライナ首都キエフのクーデター。

2014年2月22日、ネオ・ナチ(ステファン・バンデラ派)を主力とするグループがビクトル・ヤヌコビッチ大統領を暴力的に排除している。そのクーデターを現場で指揮していたのがヌランド国務次官補だった。クリントンは2013年2月に国務長官を辞めているが、ヌランドは彼女の同志だ。」

    *

 私は「バラ革命」や「オレンジ革命」のニュースを聞いたとき、旧ソ連圏の東ヨーロッパで、新しい民衆運動が起きているものと信じていました。

 しかし今から考えると、実に巧妙に仕組まれた「偽の民衆革命」だったのです。これは一種のクーデターでした。

 しかも、このクーデターは東欧だけにとどまりませんでした。ヒラリー国務長官のもとで、クーデターは中米にまで飛び火していました。あの悪名高いブッシュ大統領ですら、やらなかったことです。以下の櫻井氏による説明は次のようになっています。

 「クリントンが長官に就任したのはバラク・オバマが大統領に就任した2009年1月のことだが、その年の6月にホンジュラスで実行されたクーデターでクリントンは黒幕的な役割を果たしたと言われている。約100名の兵士が大統領官邸を襲い、マヌエル・セラヤ大統領を拉致し、コスタ・リカへ連れ去っている。

 現地のアメリカ大使館は国務省に対し、クーデターは軍、最高裁、そして国会が仕組んだ陰謀であり、違法で憲法にも違反していると報告している。つまり、クーデター政権には正当性がないと明言した。

 このクーデター政権は翌2010年、最初の半年だけで約3000名を殺害したとも報告されている。そのクーデターの背後にクリントン長官がいたということだ。」

    *

 以上で櫻井ジャーナルからの引用を終えます。まだまだヒラリー女史の好戦性・冷酷さを示す事例に事欠かないのですが、長くなりすぎていますので、ひとまずここで筆をおきます。今のアメリカ情勢を理解する一助にしていただければ幸いです。

 ただ一つだけ付け加えておきたいことがあります。それはアメリカの民衆が、知れば知るほどヒラリー女史に嫌気がさしているのに、他方の大手メディアがトランプ叩きに終始しているという事実です。

 これでは、アメリカ民衆は「どちらがワルとして我慢できるか」という選択肢しか残されていないことになります。これはアメリカ史上、最悪の大統領選挙と言えるでしょう。

 ただ私たち日本人に一つだけメリットがあるとすれば、今までアメリカは理想の国、民主主義のモデル国だと思われていたのに、それは虚像に過ぎなかったことが、この選挙戦を通じて見えてきたことではないでしょうか。
http://www.h5.dion.ne.jp/~chosyu/hirarikurintontohadarekage.html


2017.03.02
世界制覇を今でも目指す米国の勢力はウクライナで攻勢を強め、シリアでの巻き返し図る(その1)

ロシアのビタリー・チュルキン国連大使が急死して8日後の2月28日、国際連合ではシリアに対する制裁を強化するように求める決議がロシアと中国の拒否権で阻止された。勿論、大使の死でびびるような2カ国ではない。この決議はアメリカ、イギリス、フランスが提出したもので、これらの国々はOPCW-UNの報告書を根拠に、2014年と15年にシリア政府軍が塩素を使用したと主張している。

 しかし、この報告書が示している根拠、証拠は信頼度の低いもの。その根拠薄弱な話を西側支配層の配下にある有力メディアがその中から都合の良い部分を都合良く解釈し、大声で叫んでいる。つまり、いつものパターンだ。

 シリアのバシャール・アル・アサド政権を倒すためにアル・カイダ系武装集団やそこから派生したダーイッシュ(IS、ISIS、ISILとも表記)をシリアへ侵入させ、破壊と殺戮を繰り広げてきた国はアメリカ、イギリス、フランス、トルコ、サウジアラビア、カタール、イスラエルなど。今回、決議を提出した3カ国も含まれている。

 1991年にポール・ウォルフォウィッツ国防次官(当時)はシリア、イラン、イラクを5年から10年で殲滅すると口にしたと欧州連合軍(現在のNATO作戦連合軍)の元最高司令官、ウェズリー・クラークは語っているが、その中で最初に破壊されたのはイラク。大量破壊兵器という偽情報を有力メディアに広めさせ、2003年3月に配下の国々を従えて軍事侵略したのである。

 シリアでの戦闘は2011年3月に始まっている。リビアで似たことが始まった翌月のことだ。両国でも侵略勢力は偽情報の流布に力を入れてきた。そうした偽情報を発信していたひとつが2006年にイギリスで設立された「SOHR(シリア人権監視所)」。そこから出てくる話を西側のメディアや「人権擁護団体」は垂れ流してきた。

 SOHRは設立当時からCIAやイギリスの情報機関MI6が背後にいると指摘されていた。アメリカの反民主主義的な情報活動を内部告発したエドワード・スノーデンが所属していたブーズ・アレン・ハミルトン、プロパガンダ機関のラジオ・リバティが存在しているとも言われている。

 内部告発を支援しているWikiLeaksが公表した文書によると、SOHRが創設された頃からアメリカ国務省の「中東共同構想」はロサンゼルスを拠点とするNPOの「民主主義会議」を通じてシリアの反政府派へ資金を提供している。2005年から10年にかけて1200万ドルに達したようだ。

 こうした工作が始まった直後、調査ジャーナリストのシーモア・ハーシュは2007年3月5日付けニューヨーカー誌で、アメリカ、イスラエル、サウジアラビアの「三国同盟」がシリア、イラン、そしてレバノンのヒズボラに対する秘密工作を開始した書き、その中心にはリチャード・チェイニー米副大統領、ネオコン/シオニストのエリオット・エイブラムズ国家安全保障問題担当次席補佐官、ザルメイ・ハリルザド、そしてバンダル・ビン・スルタンがいると書いている。

 ハーシュの記事に登場するバリ・ナスルはサウジアラビアについて「相当な金融資産があり、ムスリム同胞団やサラフ主義者と深い関係がある」としたうえで、「サウジは最悪のイスラム過激派を動員することができた。一旦、その箱を開けて彼らを外へ出したなら、2度と戻すことはできない。」と語っている。

 このナスルはジョンズホプキンス大学高等国際関係大学院のディーンで、CFR(外交問題評議会)の終身メンバー、つまりアメリカ支配層の一員だ。そのナスルもムスリム同胞団やサラフ主義者、つまりアル・カイダ系武装集団を使う危険性を警告していた。

 2011年10月にリビアのムアンマル・アル・カダフィ体制は倒され、カダフィ自身は惨殺された。NATOの航空兵力とアル・カイダ系のLIFGの地上部隊が連携しての攻撃だった。政権が崩壊した直後にベンガジでは裁判所の建物にアル・カイダの旗が掲げられたている。その映像はYouTubeにアップロードされ、デイリー・メイル紙も伝えていた。リビアでの任務が終わったアル・カイダ系武装集団の戦闘員は武器と一緒にシリアへ移動していく。

 その後のシリア情勢に関するホワイトハウス向けの報告書をアメリカ軍の情報機関DIAは2012年8月に作成している。その中で反シリア政府軍の主力はサラフ主義者、ムスリム同胞団、そしてアル・カイダ系武装集団のAQIであり、そうした勢力を西側、ペルシャ湾岸諸国、そしてトルコの支援を受けているしていた。バラク・オバマ政権が主張するところの「穏健派」は事実上、存在しないとしているわけだ。

 また、オバマ政権が政策を変更しなかったならば、シリアの東部(ハサカやデリゾール)にはサラフ主義者の支配国が作られる可能性があるとも警告、それはダーイッシュという形で現実のものになった。この報告書が書かれた当時のDIA局長がトランプ政権で安全保障担当補佐官に就任する予定のマイケル・フリン中将だ。
http://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201703010000/


2016.12.13
シリアで政府軍と戦っているのはアル・カイダ系武装集団やダーイッシュであり、反体制派はいない

 シリアで政府軍が戦っている相手に「反体制派」というタグをつけているマスコミが存在する。かつて、日本のアジア侵略を「大東亜共栄圏」を建設するためだと主張した人たちがいるが、それと同じようなものだ。

 リビアやシリアで体制転覆を目指して戦っている集団が「反体制派」でないことは戦闘が始まった2011年春の段階で指摘されていた。シーモア・ハーシュなどが何年も前から予告していたことが引き起こされたのだ。

 2012年8月にはアメリカ軍の情報機関DIAが反シリア政府軍の主力がサラフ主義者、ムスリム同胞団、そしてアル・カイダ系武装集団のAQIであり、そうした勢力を西側、ペルシャ湾岸諸国、そしてトルコの支援を受けているとバラク・オバマ政権に報告している。その結果として、シリアの東部分にサラフ主義に支配された地域が作られるとも警告、それはダーイッシュ(IS、ISIS、ISILとも表記)という形で現実のものになった。この報告書が書かれた当時のDIA局長がトランプ政権で安全保障担当補佐官に就任する予定のマイケル・フリン中将だ。

 こうした武装勢力の戦闘員は武器/兵器と同じようにシリアの外から入った。リビアのムハンマド・アル・カダフィ体制が倒された後、戦闘員や武器/兵器をアメリカなどはシリアへ移動させたが、その拠点になったのがベンガジのアメリカ領事館だったことは本ブログでも紹介した。そこが2012年9月11日に襲撃され、クリストファー・スティーブンス大使も殺された。領事館が襲撃される前日、大使は武器輸送の責任者だったCIAの人間と会談、襲撃の当日には武器を輸送する海運会社の人間と会っている。

 サラフ主義から現在のタクフィール主義者は生まれた。この人びとはタクフィール(背教徒宣告)して人を殺す。2012年6月にエジプト大統領となったモハメド・モルシはシーア派へのタクフィールを許可、シリア侵略を後押しした。この許可はイラン侵略も視野に入っているのだろう。

 こうした侵略の背後にはネオコンの世界制覇戦略がある。ソ連消滅後、アメリカが唯一の超大国の超大国になり、その超大国を自分たちが支配していると認識した彼らは世界制覇プランを描き上げたのだ。1992年2月にポール・ウォルフォウィッツ国防次官(当時)たちが作成したDPGの草稿がそのプラン。「ウォルフォウィッツ・ドクトリン」とも呼ばれている。

 ソ連の消滅は西側支配層の傀儡だったボリス・エリツィンたちが仕掛けた。この事実は本ブログでも何度か指摘している。2度とソ連のようなライバルが出現しないように、彼らは旧ソ連圏のほか西ヨーロッパ、東アジアなどが成長しないような方策をとろうとし、力の基盤になるエネルギー源が地下に存在する西南アジアを支配しようと考えた。

 ウェズリー・クラーク元欧州連合軍最高司令官によると、DPGが作成される前の年にウォルフォウィッツはイラク、シリア、イランを殲滅すると口にしていている。ソ連が消滅する前から彼らは世界制覇の野望を持っていたわけで、ソ連消滅はそうした野望を顕在化させることになった。

 しかし、このプランはジョージ・H・W・ブッシュ大統領が再選に失敗、ビル・クリントンが大統領に就任したことでお蔵入りになる。それを蔵から引きずり出したのがファースト・レディーだったヒラリー・クリントン。彼女と親しいマデリーン・オルブライトが国連大使から国務長官へ異動した1997年1月のことだ。そして1999年3月、NATOはユーゴスラビアを先制攻撃した。ちなみに、オルブライトはズビグネフ・ブレジンスキーの教え子。ヒラリーのもうひとりの友人、ビクトリア・ヌランドは当時、国務副長官の首席補佐官を務めていた。

 本ブログではすでに書いたことだが、ウォルフォウィッツをはじめとする好戦派はユーゴスラビアを破壊、解体するため、ウォルフォウィッツ・ドクトリンが作成された直後からプロパガンダを始めている。例えば、ニューズデイのボン支局長だったロイ・ガットマンは1992年8月、ボスニアで16歳の女性が3名のセルビア兵にレイプされたと書いているのだが、これは嘘だった。この嘘を広めた功績で、後に彼はピューリッツァー賞を受賞している。

 2003年3月にアメリカ政府が始めたイラクへ侵略戦争も嘘を広めることから始めた。この時は偽情報を発信する目的で国防総省の内部にOSP(特殊計画室)が作られた。その室長に選ばれたエイブラム・シュルスキーはシカゴ大学でウォルフォウィッツと同じ教授について博士号を取得している。ふたりはネオコン仲間だ。

 1990年代からアメリカの侵略戦争に広告会社が深く関与してくるようになったことも本ブログで書いてきた。偽情報の作成と流布は彼らにとって御手の物だ。そうした偽情報をアメリカなど西側の有力メディアは垂れ流し、アメリカの政府や議会はそうした嘘を暴くメディアやサイトに「偽報道」というタグをつけ、検閲しようとしている。
http://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201612130001/

2015-09-05
ユーロの大量難民受け入れを促進するグローバリストの裏側
http://www.bllackz.com/?m=c&c=20150905T1620500900


ユーロの為政者たちは「多文化主義」を強力に推進しており、移民を大量に自国に入れ、難民を大量に受け入れている。

ユーロという枠組みで国境をなくし、人の出入りを容易にして人種を混合して「世界はひとつ」を実現しようとしている。

この動きを「グローバリズム」という。

グローバリズムが推進され、それに反対する保守的な政党はすべて「極右」というレッテルを貼られてメディアで叩かれるのは、現在の支配階級(エスタブリッシュメント)がグローバル化によって莫大な利益を得るからである。

なぜ、現在の支配階級はグローバル化によって利益が得られるのか。

それは支配階級の資金源のほぼすべてが「多国籍企業」から来ているからだ。

彼らのほとんどは多国籍企業の所有者なのである。だから多国籍企業が求めるものが、彼らの基本政策となる。

その多国籍企業こそがグローバル化を求めているので、現在の強大な影響力を持った支配階級は、迷うことなくグローバル化に向かって突き進む。


100%の確率で「巨大多国籍企業」の所有者

フォーブスの億万長者ランキングをひとつひとつ見れば、そのすべてが「多国籍企業」の所有者であることが分かるはずだ。

(1)ビル・ゲイツ(マイクロソフト社)
(2)カルロス・スリム(テレフォノス・デ・メヒコ)
(3)ウォーレン・バフェット(バークシャー・ハサウェイ)
(4)アマンシオ・オルテガ(ザラ)
(5)ラリー・エリソン(オラクル)
(6)チャールズ・コーク(コーク・インダストリーズ)
(7)デイヴィッド・コーク(コーク・インダストリーズ)
(8)クリスティ・ウォルトン(ウォルマート)
(9)ジム・ウォルトン(ウォルマート)
(10)リリアンヌ・ベッタンクール(ロレアル)

上位10位の億万長者を見ても、100%の確率で「巨大多国籍企業」の所有者である。それに続く億万長者もまた然り。

ロスチャイルド一族、ロックフェラー一族、デュポン一族、ヴァンダービルト一族、メロン一族等は、こうした億万長者のリストに入っていない。

しかし、こうした旧財閥一族がもう億万長者ではないのかというとそうではない。

彼らはそれぞれ自分たちの財団を所有しているが、その財団が多国籍企業の株式を大量に所有している。旧財閥一族は今でも財団を通して巨万の富を得ているのだが、ただリストに載らないように振る舞っているだけである。

つまり、すべての支配層は多国籍企業に通じている。

そのため、多国籍企業にとって素晴らしいことは、支配階級にとっても無条件に素晴らしいことでもある。

その多国籍企業がグローバル化を求めているのであれば、すべての支配階級がグローバル化を一心不乱に推進するのは当然のことである。


なぜ多国籍企業にグローバル化は重要なのか?

では、なぜ多国籍企業にグローバル化は重要なのか。もちろん、「市場」が全世界に広がれば広がるほど成長と利益が手に入るからだ。

そして、全世界の人間が「共通の文化」を持っていればいるほど、同一製品を大量生産することができて低コストで利潤を追求できるからだ。

さらに、全世界に進出できるようになると、賃金の安いところで工場を作り、賃金の高いところで商品を売るという芸当も可能になる。

多国籍企業にとってグローバル化は自分たちが「より儲ける」ために必要不可欠のものなのである。だからこそ、多国籍企業の所有者である支配階級は、全力でグローバル化を推し進めることに余念がない。

その国の文化や伝統など、そんなものはグローバリストにとっては邪魔な存在でしかない。

文化や伝統のような独自のものが強く残っていると、その文化や伝統に商品をローカライズしなければならないのでよけいなコストがかかる。

コストを消すためにはグローバル化を推進して、価値感も文化も「同じ」にするのが一番だ。

国家の力が強大であると、国が地場産業を守るために関税をかけたり保護貿易を進めたり多国籍企業に寄生をかけたりするので、国家も邪魔になる。

多国籍企業にとって、すでに「国家」という概念は自分たちの邪魔なものになっている。だから国家を弱体化させ、ブロック化させ、最終的に国家を単に地域の役場レベルにまで弱体化した方が良いとグローバリストは考える。

こうした多国籍企業の圧倒的な影響力を背景に選ばれたのが先進国の政治家たちである。

先進国の政治家たちが揃いも揃ってグローバリズムを推し進め、それに対して何の疑問も抱かないのは、そういう人間だけを支配階級が「選択」しているからである。


難民受け入れに反発する国民をどう押さえるか?

そういった目で、現在のヨーロッパで起きている移民や難民の大量流入を見ると、こうした難民を受け入れるというのはグローバリストにとっては「素晴らしいこと」であることであると気付くはずだ。

大量の「安い賃金で働く人間」がなだれ込み、大量の「消費者」が生まれる。

しかも難民が増えれば増えるほど、ヨーロッパが持っていた伝統や文化というものは破壊され、難民たちが持っていた文化もヨーロッパの文化に触れて薄められていく。つまり、両方が同時に画一的な文化に染まっていく。

これは、多国籍企業にとって都合が良い展開だ。

もちろん、30万人も難民が一気になだれ込んで来るのだから、ただでは済まない。

現在のヨーロッパは大混乱に見舞われており、難民が増えるに比して難民排除の動きもまた活発化してヨーロッパ圏は「難民崩壊」する可能性がある。

それでもヨーロッパの政治家たちが大量難民を受け入れるのは、そうすることによって国が混乱しても「多国籍企業は儲かる」からである。

しかし、大量の難民が押し寄せてしわ寄せを受け、難民の受け入れに反発する国民をどのように押さえるか……。

最近、グローバル・メディアは、トルコ海岸で死んだシリア難民の三歳児の死をクローズアップして、「難民を受け入れないと悲劇が繰り返される」「難民を助けなければならない」という洗脳工作を一挙に繰り広げている。

そして、難民の流入に反対する人間は「かわいそうな三歳児を見なかったのか。人間としての感情がないのか」と吊し上げて非難する世論形成を作り上げている。

かくしてユーロ圏には大量の難民が押し寄せても、それに反対することはできなくなっていく。そして、多国籍企業はモノを売る人間が数十万人も増えて歓喜に湧く。

世の中は多国籍企業が儲かる方向で動いている。資本主義社会の支配者は、多国籍企業だからである。


今後、難民の受け入れに反対する人間は、この写真を突きつけられ「かわいそうな三歳児を見なかったのか。人間としての感情がないのか」と吊し上げられることになる。
http://www.bllackz.com/?m=c&c=20150905T1620500900


アフリカ女性を略奪・奴隷にした白人たちの現代の罪意識


『地獄の季節』で有名な詩人アルチュール・ランボーはフランス人だが詩人を辞めた後はいろんな職業を転々としながらさまよい歩き、やがてアフリカで武器商人となっていた。

なぜアフリカだったのか。フランスもかつては「帝国」であり、東南アジアのカンボジアだけでなく、アフリカの北西部に植民地を持ち、そこでは多くのフランス人が進出してビジネスをしていたのだ。

当時のヨーロッパが競って世界の未開国に突き進んで植民地にしていったのは、言うまでもなく「略奪」で国家発展をするためだった。

ヨーロッパはいろんなものを略奪した。金・銀・宝石から、珍しい文化遺産、毛皮、植物、食物。植民地にした地域から「何を奪えるか」が帝国の重要課題であり、奪えるものが多ければ多いほど帝国は繁栄した。

最も徹底的に、かつ収奪的に奪っていったのはイギリスだが、フランスも後を追ってアフリカを次々と植民地化していき、そこから手に入れた略奪物資で国全体が豊かになっていった。

「植民地から奪えるだけ奪え」というのは国策だった。だから植民地には政府の統制の取れた軍隊とは別にランボーのような山師的な人間も大量に入り込んで現地に蠢いていた。そして、山師はアンダーグラウンドで手に入れていたものがあった。それは何だったのか。
http://www.bllackz.net/blackasia/content/20160714T0220080900.html


RK: 彼らのやり方は、少数によって大多数の人々を管理して富を独占する。
  そのやり口を見ていると、まるで人間を家畜と考えていて、
  ある意味非常に効率的に管理支配していますね。

BEN:ここが農耕民族である日本人には理解しにくいところで、
  彼らの発想は非常に遊牧民的というか、非常に残酷なのです。

  それはユダヤ人の割礼なんかもそうですが、
  乳牛でもちょっとでも乳の出が悪いとすぐ殺処分するし、
  主人の言うことを聞かない暴れるオスだと、すぐに断種して
  睾丸を抜いてしまうんです。

  だけどこれが農耕民族だと、牛や馬は家族扱いにして大切にする。
  彼ら動物は田畑を耕したり、荷物を運んだりする使役動物だから、
  日本の昭和初期頃までは家の中で大切に飼って、
  潰して食用にすることもあまりなかった。それだけ感覚がまったく違うわけです。

  事実、遊牧民たちは農耕民族のことを、草を食べる
  あるいは穀物と言い換えてもいいのですが、
  羊人(Sheeple シープル)と呼んでいます。

  その羊人である農耕民族を管理するために「羊飼い」としての一神教
  (キリスト教やユダヤ教)があり、その神を動かすことで
  全体を支配するという考えです。

  これまでもその発想でずっと世界を支配してきたのです。

  ですから支配者たちから見ればその他大勢の庶民は同じ人間ではなく、
  「羊人」という家畜にすぎません。

  だから増えて管理が面倒になれば「間引こう」となるし、
  劣等な種族は断種して子孫を作らせないようにする。

  家畜を使って利益を得れば、当然のように牧場主がすべてを奪い取る。

  文句を言えば餌を減らし、ムチで叩いて大人しくさせる。

  このようにして食料と軍事力で世界を管理・コントロールしている連中が
  存在しているのです。
http://8729-13.cocolog-nifty.com/blog/2016/06/post-a3d1.html


【噴水台】強者にだけ謝罪するドイツ 2016年01月11日
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]


アドルフ・ヒトラーの著書『わが闘争』が絶版から70年ぶりの今月8日、ドイツで再出版された。

この本は1925年に36歳のヒトラーがミュンヘン暴動で投獄された当時、ナチズムの思想的土台を整理した自叙伝だ。

ナチ崩壊後に版権を得た独バイエルン州が出版せず、事実上の禁書だった。
しかし昨年末に70年の著作権が消滅すると、ドイツ研究所が激しい反対を押し切って「極右人種主義を防ぐにはナチズムの正確な理解が必要」として再出版したのだ。

その間、国内外を問わず、『わが闘争』出版禁止は反省するドイツの良心の象徴のように描写されてきた。

反省をしない日本とは違い、ドイツはナチズムなら接触さえできないようにこの本を禁止したという論理だった。

ところがこの悪名高い本が出てくると、世界メディアは「ナチズムを批判するための措置」という形で再出版も美化している。出版を禁止しても解除してもドイツはいつも模範的な国と見なされているのだ。


しかし本当にそうだろうか。隠れている歴史を見てみよう。
ドイツの醜悪な顔が一つ一つ見えてくる。

1904年、ドイツは植民地のナミビアから土地を奪うためにヘレロ族・ナマ族を無惨に殺害した。

井戸に毒をまいたという話もある。

20世紀初めの人種虐殺だった。

ヘレロ族8万人のうち6万5000人、ナマ族2万人の半分の1万人が死亡した。

これだけでなくドイツは生存者2000人を強制収容所に入れて人体実験もした。その後、ドイツは遺体を本国で運んで研究用として使用し、2011年に20人の遺骨を本国に返した。

ドイツ人はあまりにも純真であるためヒトラーという狂った人物にだまされ、悪行を犯したようになっている。しかしドイツ人はヒトラーの登場前から悪魔の人体実験をしていた。

ドイツは繰り返されるナミビア政府の謝罪要求にもかかわらず、100年が過ぎた2004年に虐殺の事実を認めた。それも首相ではなく経済開発相が演説して一言述べたのがすべてだ。しかし経済的賠償は拒否し続けている。

日本の否定的なイメージを強化するため、我々は「誠実なドイツ」という虚像を築いて見たいものだけを見ている。

もう一つ。それではドイツはなぜユダヤ人だけに頭を下げるか。
専門家らの答えはこうだ。

「米国内のユダヤ人の影響力が強く、ナミビア人は弱いから」。

悲しくもこれが国際社会であり、これが「不都合な真実」だ。

日本からきちんと謝罪を受けようとするのなら、我々から強くならなければいけない。

ナム・ジョンホ論説委員
http://japanese.joins.com/article/627/210627.html

ドイツは1884年から1915年にかけて南西アフリカを植民地にしていました。

そこでドイツは先住民であるヘレロ族・ナマクア族を反乱に対する報復として虐殺しました。

20世紀最初のジェノサイドといわれている1904年から1907年にかけてのヘレロ・ナマクア虐殺である。

ヘレロ族の80%、ナマクア族の50%が虐殺されたといわれています。

南西アフリカはドイツが第一次世界大戦に敗北し国際連盟の委任統治領となりました。


ホッテントット蜂起

ドイツ本国にもこの無残な植民地統治についてある程度報告された。しかし国民の大多数はこの強制収容所での残虐行為を容認したようだ

1906年、議会で社会民主党がホッテントットへの弾圧があまりにも過酷だとして政府を追求した。

これに対し、首相ビューロウは社会民主党を追い落とす絶好の機会ととらえ、議会を解散し総選挙に訴えた。当然争点はこの蜂起事件についてだった。

国民はホッテントットへの過酷な弾圧を支持し、社会民主党の議席数は急落した。後世になりこの選挙はホッテントット選挙と呼ばれた。


首相ビューロウとはベルンハルト・フォン・ビューローのことで1900年から1909年の間、ドイツ皇帝ヴィルヘルム2世の下、帝国主義政策を推進したプロイセンの貴族です。

異教徒・異民族に対する宗教的偏見・人種的偏見はドイツ人の血であり本性です。

日本人はドイツの歴史を知らなさ過ぎる。ドイツ人の本性を知らなさ過ぎる。


国家社会主義ドイツ労働者党はヒトラーが入党する前から公然とユダヤ人弾圧を綱領に掲げていました。

ユダヤ人だけが例外とされる理由は存在しません。

ヘレロ族・ナマクア族と同様にユダヤ人も虐殺された。
それは疑いようが無い事実です。

ただし600万という数字は疑わしい。とはいえ犠牲者の数がどうであろうと虐殺があったことには変わりありません。
http://qa.life.auone.jp/qa6948335.html


「アメリカは正気を取り戻せるか」と「アメリカン・ジハード」が指し示すもの 2009-11-26


アメリカは正気を取り戻せるか―リベラルとラドコンの戦い 2004/10
ロバート・B. ライシュ (著), Robert B. Reich (原著)
https://www.amazon.co.jp/%E3%82%A2%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%82%AB%E3%81%AF%E6%AD%A3%E6%B0%97%E3%82%92%E5%8F%96%E3%82%8A%E6%88%BB%E3%81%9B%E3%82%8B%E3%81%8B%E2%80%95%E3%83%AA%E3%83%99%E3%83%A9%E3%83%AB%E3%81%A8%E3%83%A9%E3%83%89%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%81%AE%E6%88%A6%E3%81%84-%E3%83%AD%E3%83%90%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%BBB-%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%82%B7%E3%83%A5/dp/4492222545


の感想から連想したことなどを。


 さて、以下、「ラドコン(Radcon)」というのは「ラディカル・コンサバティブ(radical conservatives)」の略称で、よく言われるネオコンとほぼ同じ人々のことを指している。

「ラドコンにとって規律を行き渡らせる究極の道具は市場である」(150ページ)

「当時、フリードマンの提案をまともに受け取った人はほとんどいなかったが、ラドコンが支配するようになった今、その考えが主流となった」(152ページ)

「ラドコン社会学者のチャールズ・マレーは次のように言う。『今日のアメリカで、あなたが本当に頭がよければ、おそらく本当によい学校に入ることになり、収入のよい仕事に就くことになり、給料も上がり続けるだろう』」( 157ページ )


→では、右翼であるラドコン(ネオコン)と市場原理主義者の共通の「根」は何か。  


「当時(南北戦争後の好景気時代『金メッキ時代』の支配的な経済理論は自由放任であり、その哲学的ルーツは社会ダーウィニズムとして知られるようになった。

 今生きているアメリカ人でハーバード・スペンサーの著述をなにがしかでも読んだことのある人はほとんどいないだろうが、彼の著作は19世紀の最後の30 年間、アメリカに強烈な影響を与えた。・・・

(ハーバード)スペンサーと彼の信奉者にとっては、市場は人格を発展させる場であった。勤労は人々に生き残るために決定的に重要な道徳的規律をもたらした。

生きることは、最も強い道徳的素質を持っている者だけが生存できる競争的闘争であった。・・・

「適者生存」という言葉をつくったのはチャールズ・ダーウィンではなくスペンサーだった。・・・

スペンサーの熱心な信奉者だったイェール大学の政治・社会学教授ウィリアム・グラハム・サムナーはこれを簡潔に説明した。

『金持ちは生き残り繁栄するに値するが、貧者はそれに値しないだけの話だ。』」(159〜160ページ)


→強い者が勝つ、あるいは勝った者が強いのであり祝福されるべきである、と考えるところが、そのまま市場原理主義の考え方に当てはまるということなのだろう。


 一方、ラドコンが積極的に他国・他民族を侵略してよしとするのもまた、

勝てば良い、負けた者は劣っているのだから虐殺されても文句は言えない

との考えが根にあるということになる。


「強い者が勝つ」

あるいはさらに進んで

「どんな手を使っても勝てばいい、勝った者が強い者であり、祝福されるべきである」

という弱肉強食の論理は、市場原理主義の典型的なたとえだが、実はこれは侵略戦争の論理でもあるのではないか。


 市場原理主義とラドコンの共通性を論じるのに、ハーバート・スペンサーのことが取り上げられたが、彼の文章はマフムード・マムダーニ著「アメリカン・ジハード」でも

「付随的な損害を斟酌せず、完璧な幸福という大計画を実行に移しつつある勢力は、邪魔になる部族の人類は絶滅に追い込む」(注の1ページ)

と紹介され、この時代の思想傾向がどのようなものであったかが次のように記されている。


「『帝国主義が劣等人種を地上から排除することによって文明に貢献した』」

とする考え方は、自然科学、哲学から人類学や政治学に至る、十九世紀のヨーロッパ思潮の中に広く表明されている。

イギリス首相、ソールズベリ卿が一八九八年五月四日、アルバート・ホールで行った有名な演説で、

「大雑把に言って、世界の民族は生き延びていく民族と滅びていく民族の二つに分けられる」

と述べたとき、ヒトラーはわずか九歳、

ヨーロッパの空気は

『帝国主義こそ、自然の掟によれば、劣等人種の必然的破滅に通じている生物学的に必然のプロセスなのだ』

という確信が瀰漫していた」


→マムダーニは、こうした時代思潮を背景にニュージーランドのマオリ族やドイツ領南西アフリカのヘレロ族などが絶滅させられていったとし、

ヘレロ族についてはドイツの遺伝学者オイゲン・フィッシャーがその強制収容所で人種混淆の実験を行い、

「ヘレロ女性とドイツ男性の混血児は心身ともにドイツ人の父親に劣っていた」

などといった結論を引き出して「人間の遺伝原理と人種的予防措置」を著したとする。

さらに、それをヒトラーが読み、フィッシャーをベルリン大学の学長に任命し、その教え子の1人が、アウシュビッツで人体実験を行ったヨーゼフ・メンゲレだったという関連性を指摘して、19世紀後半の「適者生存」—社会ダーウィニズムが20世紀前半のナチズムを人脈的にも思想的にも支えたことを明らかにしている。


 もちろん「ラドコン・イコール・ナチズム」と短絡的に考えてはならないが、「強者の論理」であったり「人種差別的」であったりする点には、両者に共通性を感じないわけにはいかない。

世界の「衆人環視」の中、あの時代もこの時代も「大虐殺」が公然と行われたことも、両者の同質性を疑わさせるに十分ではないだろうか。
http://d.hatena.ne.jp/takamm/20091126/1259251365

弱い民族に襲いかかる弱肉強食の歴史はまだ終わっていない


動物界では弱肉強食の世界だが、人間もまたその弱肉強食のルールに支配されている。人間の歴史を紐解くと、弱い民族は常に侵略され、弱い民族の文化・言語は消し去られている。

弱い民族は、大事に保護されるのではない。侵略され、大虐殺され、結果として淘汰されるのだ。

それを一番よく知っているのは、アメリカ人だ。なぜなら、彼らはネイティブ・アメリカンの土地を侵略して国を作ったという歴史から始まったからだ。

アメリカ大陸は本来はネイティブ・アメリカンのものだったが、白人たちはこの先住民を徹底的に殺し続け、結局は彼らの95%を虐殺したと言われている。

人類史上でも類を見ない「大量虐殺の歴史」がそこにあったと言うしかない。イギリスから移住したアングロサクソンが、先住民族を淘汰して今のアメリカにしたのである。

そして、かろうじて生き残った先住民族(ネイティブ・アメリカン)は、今や天然記念物のように指定地区に押し込まれて貧困の中で細々と生きている。


大虐殺は200年ほど前まで世界中で普通に起きていた

アメリカ人は、弱い民族を大虐殺して、自分たちがそこに居座った。だから、「自分たちが弱ければ淘汰される」という本能的な恐怖を持っている。自分たちがそうしたのだから、そうされるという意識を忘れない。

オーストラリアもまた白人の国ではなかった。

しかし、イギリスから島流しにされたアングロサクソンが先住民族だったアボリジニを大量虐殺して、白人の国「オーストラリア」になった。アボリジニはその90%を虐殺されたと言われている。

その頃のアボリジニは、スポーツとして狩りの対象にされていた。信じられないかもしれないが、白人たちは先住民を「獲物」にしていたのである。

また、害虫の駆除のつもりだったのか、井戸に毒を入れたり、孤島に置き去りして餓死させたりしていた。

ラテン・アメリカでは、先住民だったインカ帝国の末裔はことごとく皆殺しにされて、残った女性はほとんどがレイプされて混血児を産むようになった。

今やラテン・アメリカは混血国家として知られているが、それは大虐殺とレイプの結果であることを日本人はもっとよく知っておいたほうがいい。

南米の混血は美しい。その美しさには血の歴史がある。(南米の混血女性が美しいのは、美しい女性だけを選別したから)

この大量虐殺は古代史ではない。つい200年ほど前まで人類が行っていた所業である。


鎖につながれたアボリジニ。アボリジニは、スポーツとして狩りの対象にされていた。信じられないかもしれないが、白人たちは先住民を「獲物」にしていたのである。


言葉も消され、伝統も、文化も、すべて根絶やし

弱い民族は一方的に駆逐され、歴史から抹殺される。そんな民族が生きていたという痕跡すらも消し去られる。そうやって歴史は無数の弱小民族を消してきた。

近年においてもこのような状況である。人類の歴史を長いスパンで見ると、淘汰された民族は夥しいリストになる。言葉も消され、伝統も、文化も、すべて根絶やしにされる。

衰退した民族が、そのまま「保存」されるのはあり得ない。

衰退した国家には強大な国家が入り込み、強大な国家が衰退した民族を駆逐していく。非常に荒々しい手段で、強制的に歴史から消していく。

現在、中東で大虐殺が繰り広げられているが、こうした大虐殺が続けば続くほど、シリア・イラクは疲弊していき、国家的にも民族的に衰退していくことになる。

いったん衰退が確実となると、それが故に他民族がその真空を埋めていく。長期化する内戦は、その民族に大きな危機をもたらすのである。もしかしたら、それが絶滅のきっかけになる可能性もある。

弱体化した民族は、他民族にとっては「獲物」なのである。

現代文明の下で、私たちはすでに人類が石器時代のような弱肉強食の社会ではなくなったと考えている。

しかし、依然として兵力という名の「暴力」が国家の基盤となっているのを見ても分かる通り、いつでも弱肉強食の社会に戻る危うさを秘めている。

そうであるならば、自分たちの民族が衰退しつつあるのか、それとも強大になりつつあるのかを見極めるのは、非常に重要なことであるのは間違いない。

弱体化しているのであれば、未来に淘汰が待っているからだ。


現在、中東で大虐殺が繰り広げられているが、こうした大虐殺が続けば続くほど、シリア・イラクは疲弊していき、国家的にも民族的にも衰退していくことになる。
http://www.bllackz.net/blackasia/content/20150529T0236190900.html


セオドア・ルーズベルト (1858年10月27日 - 1919年1月6日)

アメリカ合衆国の軍人、政治家であり、第25代副大統領および第26代大統領。

彼はその精力的な個性、成し遂げた業績と合衆国の利益、国の発展期に示したリーダーシップと、「カウボーイ」的な男性らしさでよく知られる。

彼はノーベル賞を受賞した初のアメリカ人であった

彼はアウトドアスポーツ愛好家および自然主義者として、自然保護運動を支援した。

ルーズベルトは歴代アメリカ合衆国大統領のランキングで現在でも偉大な大統領の一人として格付けされる。


ルーズベルトとインディアン

ルーズベルトが大統領職に就いた時代は、すでにインディアン民族が保留地(resavation)に強制移住させられ、表立った軍事衝突は終わった後だった。1901年の大統領就任祝賀パレードにはアパッチ族のジェロニモが見世物として連れてこられ、コマンチ族のクアナが騎馬参列している。クアナとは、二人でコマンチ族の土地で狩りをする仲だった。

一方で、故郷アイダホからワシントン州に強制連行されたままのネ・ペルセ族の窮状について、世論の批判が高まっていたのに対してまったく放置した。ギボン将軍が後押ししたジョセフ酋長の嘆願も、まったく無視し、死ぬにまかせた。「ノーベル平和賞」を受賞したルーズベルトだが、インディアン民族に対しては歴代大統領の絶滅政策を支持していた。


彼はマニフェスト・デスティニーのなかの「インディアンに対する虐殺と土地の略奪」について、次のように述べている。


それ(インディアンに対する虐殺と土地の強奪)は回避不能だったし、最終的には有益なことでした。

女・子供を含む無抵抗のシャイアン族のバンドが米軍によって徹底虐殺された「サンドクリークの虐殺」については、次のように賛辞を送っている。


これほどまでに、まさしく正当で、有益な行いが、フロンティアで起こったのです。

また、こうも発言している。


私は、「死んだインディアンだけが良いインディアンである」とまでは言いませんよ。しかし、私は10人インディアンがいたとして、そのうち、9人まではそうじゃないかと思っています。それと、私はあまり10人目については真剣に考える気になれませんね。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BB%E3%82%AA%E3%83%89%E3%82%A2%E3%83%BB%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%82%BA%E3%83%99%E3%83%AB%E3%83%88

『月刊日本』10月号
施光恒「国民生活の根幹が破壊されている」より

厚労副大臣が外資系製薬会社の御用聞きをする異常さ


── 安倍政権は、対日直接投資推進会議の枠組みを利用して、規制改革を加速させようとしています。

【施】 投資拡大の名のもとに、あからさまにグローバル投資家や企業にすり寄る姿勢を見せています。日本国民ではなく、グローバルな資本が、日本の政策を決めてしまう事態が進行しているのです。

 対日直接投資推進会議が昨年3月に発表した「外国企業の日本への誘致に向けた5つの約束」には、重大な問題点が含まれています。「一番ビジネスしやすい環境を整えますから、日本にぜひ投資してください」と、グローバル投資家、企業に露骨に阿る内容です。

 どの「約束」にも疑問を感じるのですが、特にひどいのは五つ目の約束です。そこには、「日本に大きな投資を実施した企業が政府と相談しやすい体制を整えます」と書かれています。この約束にしたがって設けられた制度が「企業担当制」です。多額の投資をする外資系企業の相談相手として各省庁のナンバー2クラス、つまり副大臣や政務官をつけるのです。まさにこれは、日本の政権幹部と海外の大企業との結託です。「外資系企業サマに様々な便宜を図れるように御用聞きをさせていただきます」ということです。

 そして、外資系企業の要望に沿って規制改革を断行しようとしています。すでに今年5月には、規制・行政手続の簡素化について検討するための「規制・行政手続見直しワーキング・グループ」の設置が決まり、8月17日にその第1回会合が開かれました。

 しかも、規制改革について、早期に結論が得られるものについては先行的な取り組みとして年内に具体策を決定し、速やかに着手するとしています。

 すでに、副大臣を担当者、つまり相談窓口としてつける外資系企業として、IBM、ジョンソン・エンド・ジョンソン、デュポン、ファイザー、フィリップス、マイクロンテクノロジー、メルクなどが選定されました。このうち、ファイザーとメルクが製薬会社、ジョンソン・エンド・ジョンソンとフィリップスが医療機器メーカーで、厚生労働省の副大臣が担当者になることが決まっています。

 外資系企業は、日本でビジネスがしやすいように、日本の規制やルールを撤廃するよう、担当者である副大臣に対して要求することになるでしょう。担当者が経産省の副大臣ならばまだ理解できますが、製薬会社や医療機器メーカーの担当者に厚労省の副大臣が就くのは問題でしょう。医療や労働など国民の健康や生活に直結する問題を扱い、国民生活を守る役割を担うはずの厚労省が、国民一般ではなく、外資系企業の要望を直接聞く立場に転落してしまっているのですから。

 子宮頸がんワクチン「ガーダシル」を製造しているメルクは、厚労省の副大臣に対し直接、ワクチン接種を推進してほしいという要望を突きつけてくるかもしれません。あるいは、外資系企業が一斉に、解雇規制の緩和など労働法制の変更を厚労副大臣に迫ってくるのではないでしょうか。

 四つ目の約束にある「海外から来た子弟の充実した教育環境の整備を図る」という政策も大きな問題を含んでいます。すでに、国家戦略特区では公設民営学校の設置が認められており、日本の公立学校の校舎を利用して、アメリカなどの団体が英語で教育を行う学校を作ることが可能となっています。日本の税金を使って外国人が望む教育環境を整えようとしているのです。

 例えば、対日直接投資推進会議には、日本貿易振興機構が4月に、在日外資系企業・外国人材の要望をまとめた文書が提出されており、その冒頭に「インターナショナルスクールは学費が高すぎるので、日本の公立学校を国際化するほうが良いのではないか」という意見が挙げられています。

 本来、外国人子弟の教育は、外国人自身、あるいは彼らを雇用している外資系企業が負担すべきものです。それを日本の税金で賄おうとしているのです。日本の公立学校の在り方を外国人に合わせる必要などありません。(以下略)  
http://gekkan-nippon.com/?p=9484

【施 光恒】「国民」軽視が招くもの 2016/09/30


今回の蓮舫氏の二重国籍問題で明らかになったように、野党の政治家の多くは、国家への帰属意識や愛国心といったものをあまり重視してきませんでした。

そのことが、国民一般のもつ野党への信頼性を損ねてきたのではないか。
また、国民に信頼されうる有力野党がほとんど存在してこなかったことが、日本の民主政治の質を低下させているのではないか。

しかし、最近は、問題なのは、民進党などの野党陣営だけでもないようです。

残念ながら、与党である自民党のほうにも、日本という国家・国民の将来を真剣に考えて政治をしているのかどうか疑わしく感じることが少なからずあります。
(´・ω・`)

本メルマガでもたびたび指摘していますが、最近の自民党の政治は、「グローバル化」信仰に取りつかれ、米国をはじめとするグローバルな投資家や企業の影響を強く受けすぎているのではないかという点です。


(【施 光恒】「『企業担当制』という約束」(『三橋貴明の新日本経済新聞』2015年4月3日)
http://www.mitsuhashitakaaki.net/2015/04/03/se-56/


「企業担当制」とは、多額の投資をする外資系企業の相談相手として各省庁のナンバー2クラス、つまり副大臣や政務官をつけるという制度です。

グローバル企業からさまざまな要望を直接聞き、日本に進出しやすいように規制緩和など各種の便宜をはかろうとするものです。

この「企業担当制」という制度、経世済民の観点からすれば、やはり奇妙だと言わざるを得ません。外資系企業の意思によって、日本の国民一般の生活に悪影響が及ぼされる可能性は否定できません。

当然ながら、外国の企業や投資家は、日本国民の生活の安定や安全、日本経済の長期的発展などに特段の関心を持ちません。

例えば、外国企業からすれば、日本に進出する際、各種の安全基準は、できるだけ緩いほうがいいわけです。

労働法制も、なるべく厳しくなければ助かります。

従業員の解雇はしやすいほうがいいですし、残業代もできれば払いたくないでしょう。

法人税は安いほうが助かりますし、企業の社会保障費の負担も少ないにこしたことはありません。

上記のリンク先の文章でも触れていますが、「企業担当制」の制度の下で、特に、グローバルな製薬会社や医療機器メーカーの相談相手として、厚労省の副大臣がつくのはかなり問題ではないかと思います。

医療や労働など国民の健康や生活に直結する問題を扱い、国民生活を守る役割を担うはずの厚労省が、国民一般ではなく、巨大外資の要望を直接聞く立場になってしまうのは、さすがにまずいでしょう。

人々の生活の安心や安全を脅かすような過度の規制緩和が行われてしまう恐れは残念ながら否定しがたいのではないでしょうか。
(´・ω・`)

このように、最近では、与党も「グローバル化」に踊らされてしまっており、政治を通じて国民生活を何としても守るという気概が薄れてしまってきているように思います。

国民一般が、野党だけでなく、与党も信頼できなくなってしまえば、深刻な政治不信、ひいては国民の連帯意識の弱体化は避けられません。

そうなれば結果的に、新自由主義者というか、グローバルな投資家や企業の思うつぼです。人々の暮らしが、ますます食い物にされてしまいかねません。

与党も野党もしっかりしてもらいたいものです。
http://www.mitsuhashitakaaki.net/2016/09/30/se-83/


【施 光恒】「企業担当制」という約束 2015/04/03


少し前の話になりますが、3月17日に政府の審議会「対日直接投資推進会議」は、海外から日本への投資拡大のための「5つの約束」というものを発表しました。

海外からの投資を呼び込むため日本は下記の5点について努力しますと、外国政府や外国企業に対して約束したのです。

「海外企業の対日直接投資加速へ 政府が5つの約束を決定」(FNNニュース 2015年3月18日配信)
http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00288394.html


5つの約束とは、次のものです。(政府発表の文章、そのままです)。


(1)百貨店・スーパーマーケット・コンビニエンスストア等で外国語で商品を選んで買い物をいただけるよう、病気になったときも外国語で安心して病院で診療いただけるよう、車や電車・バスで移動する際も外国語表記で移動いただけるようにします。

(2)訪日外国人が、街中のいろいろな場所で、我が国通信キャリアとの契約無しに、無料公衆無線LANを簡単に利用することができるようにします。

(3)外国企業のビジネス拠点や研究開発拠点の日本への立地を容易にするため、すべての地方空港において、短期間の事前連絡の下、ビジネスジェットを受け入れる環境を整備します。

(4)海外から来た子弟の充実した教育環境の整備を図るとともに、日本で教育を受けた者が英語で円滑にコミュニケーションが取れるようにします。

(5)日本に大きな投資を実施した企業が政府と相談しやすい体制を整えます。また、日本政府と全国の地方自治体が一体となって、対日投資誘致を行うネットワークを形成します。

(上記の「5つの約束」の詳細については下記のサイトをご覧ください)。
「内閣府 対日直接投資推進会議」HP
http://www.invest-japan.go.jp/promotion/

いかがでしょうか。

まあ、なんか情けないですよね。最初の(1)の「買い物をいただけるよう…」とか「外国語表記で移動できるよう…」なんて日本語の文章自体がどこかヘンになっていますし…。
(・_・;)

それに、こういう「国際公約」を作る最近の政治のやりかた、私は、気に入りません。

日本国民に周知する前に、「5つの約束」を外国や外国企業に対して発表し、既成事実を作っていくというのは、言うまでもなく、民主政治に反しています。

「5つの約束」について問題にしたい点は多々あるのですが、今回は、「企業担当制」の創設についてです。上記の約束(5)の一環として作られる制度です

(「企業担当制」については、先月、産経新聞の九州・山口版の拙コラムでも扱いました。そちらもご覧ください。)
「企業担当制 自国民保護へ十分な監視を」『産経新聞』(九州・山口版)(平成27年3月12日付)
http://www.sankei.com/region/news/150312/rgn1503120044-n1.html


この「企業担当制」とは、「海外から日本に重要な投資をする企業には、安倍内閣の副大臣や政務官を相談相手につける」という構想です。外国企業からさまざまな要望を直接聞き、進出しやすいように各種の便宜をはかるというのです。

この構想、ちょっとヘンだと思いませんか。

あからさまに、日本の政権の高級幹部と海外の大企業が結託し、企業に様々な便宜をはかるよう御用聞きしますよ、ということですので。

普通、政治と企業とが近い関係にあれば、注意が必要です。一般国民の利益ではなく企業の利益が優先されるのではないかと、マスコミなどは警戒します。

また、外国勢力が、日本の政治に影響を及ぼすことにも、通常は注意が促されます。

実際、日本の政治が、外国の政府、企業、個人からの影響のため、国民本位でなくなってしまうことを恐れ、そうならないように各種の規制がかけられています。

外国人の政治献金が禁じられているのも、放送局に外資規制がかけられているのも、また、外国人の参政権を認めるべきでないのも、政策が外国の影響を受け、国民本位でなくなってしまう事態を避けるためにほかなりません。

「政府と企業の癒着の恐れ」、「外国勢力から影響を受ける恐れ」という二つの懸念があるのに、「企業担当制」については、マスコミは、ほとんど批判していないように思います。なんか不思議です。もうちょっと警戒心をもって報じてもいいのではないでしょうか。

「グローバル化」の一環だから、ということで、批判の矛先が鈍っているのではないかと懸念します。

確かに、海外からの投資は、株価を引き上げたり、雇用を生み出したりするプラスの効果もあります。

しかし、グローバル化の進む現代の経済においては、グローバルな投資家や企業の利益と日本の一般国民の利益が必ずしも一致するとは限りません。

周知の通り、現在の日本はデフレ継続中です。したがって、国内市場ではモノが売れません。日本企業でさえ、投資を手控えて、内部留保をため込んでいるのが現状です。

日本企業でさえ投資を手控えるほど日本市場は稼ぎにくい状況にあるのに、「海外企業を呼び込んできたい、そのための口利きを政府の高級幹部が直接行おう」ということですから、「企業担当制」では、おそらくいろいろな「サービス」が行われるはずです。

グローバル企業に有利で、たいていの場合、日本の一般国民には不利な「サービス」です。

おなじみのものとしては、例えば、法人税の減税でしょう。

グローバル化時代の税制の基本原則は、「国境を超えて移動できる企業や投資家、富裕層には甘く、国境を移動できない一般庶民には厳しく」です。この基本原則に忠実な税制が「海外企業からの要望」、「投資を呼び込むために必要」という言い訳のもと、ますます整備されていきそうです。

他の「サービス」としては、「岩盤規制の打破」です。周知の通り、政府は、「エネルギー、医療、農業、雇用、教育」などを「規制産業」と称して、これらの分野の規制緩和を行うと繰り返し強調しています。

しかし、これ、日本の一般国民の生活という観点からすれば、結構恐ろしい話です。

これらの分野は、いうまでもなく国民生活の根幹です。「人々の生活の基盤となるので、あまり直接的に市場原理を導入してはならない」ということで、これまで政府や自治体が監督してきた部分が大きいわけです。

それなのに、そういう経緯をきれいさっぱり忘れ、最近は「既得権益」をぶっ壊して、市場原理にさらすぞ! それこそ前向きな改革なんだ!!と、安倍政権は、躍起になっています。

企業からすれば、国民生活の根幹に関わる「エネルギー、医療、農業、雇用、教育」などは、デフレでもとても「稼ぎやすい」領域です。

人々は生活が苦しいときでも、電気やガス、水道などのインフラは使いますし、医療も受けます。食品も買わなければなりません。教育についても、不況下でも、なるべくよい教育を子供に受けさせたいというのが人情です。

デフレの渦中にあっても、この領域であれば、企業は、安定したビジネスが期待できるわけです。

市場として国際的にみても非常に大きく、またデフレだろうがなんだろうが安定的に稼げる日本のこの種の領域に、グローバル企業は、参入したくてたまらなかったわけです。

「企業担当制」では、これらの領域のいっそうの規制緩和も海外企業から要望されるでしょうし、政府のほうも、「海外企業や投資家の皆様にご満足いただけるよう」それに応えていくのでしょう。

昨日(4月2日付)の日経新聞の第一面は、「裁量労働制の対象拡大──金融やIT、専門知識持つ法人営業職に」という労働規制緩和に関する記事でした。
http://www.nikkei.com/article/DGKKASFS01H51_R00C15A4MM8000/

これも、「岩盤規制の打破」の一環です。「雇用」分野の規制緩和です。

「企業担当制」ができた暁には、グローバル企業と日本政府高官との間にホットラインが敷かれるわけですから、この種の変革がさらにどんどん進められるようになるはずです。

日本人は、「外国人からこれこれの要望がある」という議論に大変弱いですからね。国内の議論ではなかなか進まなかった各種「改革」も、「企業担当制」という御用聞き制度からあがってきた要望と絡めることによって、結構簡単に実現するようになっていくのではないでしょうか。

また、「企業担当制」では、グローバル企業と政府高官や中央省庁とのホットラインだけではなく、事実上、各地の自治体とのホットラインも作られます。

政府は、各自治体間で、海外から投資や企業を引き込んでくるための競争をさせたいのでしょう。一種の「御用聞き競争」になりそうです。「法人税引き下げ競争」とか「規制緩和競争」、「補助金あげる競争」、「外国人向けの病院や学校などの施設を日本の税金で作る競争」など、グローバル企業やその従業員に便宜をはかる競争が行われそうです。
(+_+)

ホント、現在の日本では、「グローバル化」というのは、我々の通常の感覚を麻痺させる一種の「マジック・ワード」として機能しているように思います。

企業と政府が直結してしまう危険性がマスコミなどにほとんど指摘されず、スルーされてしまっているわけです。

「グローバル化」の名のもとに進められる各種「改革」提案に、もう少し警戒心をもってもいいのではないでしょうか。
http://www.mitsuhashitakaaki.net/2015/04/03/se-56/

ニコライ・ニキフォロフ通信情報大臣によれば、ロシアは外国ソフトに、毎年約 200億ルーブル(3億ドル以上)費やしているが、ロシア企業は同様な IT ソリューションを政府に提供する用意ができているという。

検索してみると、New Cloud Technologies というのは英語訳社名で、元のロシア語名があり、MyOffice も、元のロシア語名称がある。
http://ncloudtech.com/

主権国家としては、ごもっともな選択肢。

一方、TPP を推進しているこの属国では、こうした選択肢は完全に排除される。ISDS 条項。大本営広報部、別名、マスコミは、TPP のおそろしさには絶対に触れない。

冷静に考えれば、主権喪失の危険性、豊洲の土壌の危険さより、遥かに深刻、かつ明白と思うのだが。

電車の中で、隣の男性が読んでいた経済紙、シンガポール首相が来日して、TPP 批准を進めるようせっついているという記事をちらりとみた。

この人物、アメリカにもとんで、大統領と早く批准しましょうと宣伝している。

TPP 加盟で、日本も、シンガポール同様全員が英語しか話さない国になることだけは確実。


大本営広報部の漱石ドラマ、第二回、精神のおかしくなった漱石、

「イギリス人の母国語を勉強して何になる」

と叫んだ。

史実かどうかは別として、漱石は、日本で大学教育が、日本語でできることこそ、日本文化向上の結果の素晴らしいことで、大学教育が英語で行われたのを懐かしく思う精神を批判している。

英語の達人の賢明な洞察。今頃、漱石は、歯ぎしりしているだろう。
http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2016/10/microsoft-outlo.html


グローバリスト官僚 2015-11-20


『グローバリズムは国民経済を弱体化させるのみならず、国民を、

「国境を越えた移動が困難で、母国語(日本の場合は日本語)を話し、労働と対価としての所得で生活する国民」

 と、

「国境を越えて移動が可能で、母国語ではなくグローバル言語(現在は英語)を話し、労働の対価としての所得ではなく、資本利益(配当など)で生きていくグローバリスト」

 に二分化する。国民が英語を話す「少数派グローバリスト」と「それ以外の多数派の国民」に分断され、各国の安全保障や社会保障が揺らいでいくのだ。安全保障や社会保障は、国民の「共同体意識」なしでは成立しない。すなわち、ナショナリズムが重要なのだが、グローバリズムは国民の連帯感を破壊する。』


 
 11月20日の日本農業新聞の「小話往来」に、信じがたい記事が載っていました。

『小話往来「日本語軽視が露呈」

 政府が「日本と米国がリードした」(安倍晋三首相)と誇るTPP交渉。実際、日米で参加12カ国の国内総生産(GDP)合計の8割近くを占め、日米の批准がなければ発行しない。しかし、大筋合意した協定文には「英語、スペイン語 およびフランス語をひとしく正文とする」と定め、日本語は入っていない。

 19日の民主党経済連携調査会。篠原孝氏(衆・長野)が「(日本語を)要求してけられたのか」とただすと、外務省の担当者は「日本語を正文にしろと提起したことはない」と認めた。

 同省は以前、日本が遅れて参加したことを理由に挙げていた。だが、同様に後から参加したカナダは一部地域でしか使われないフランス語も正文に認めさせた。矛盾をつかれても同省は「カナダには政治的に非常に重要な課題だ。日本語をどうするかという問題とは文脈が違う」と言ってのけた。

 政府自ら自国の言語を軽視しているともとれる発言に岸本周平・同調査会事務局長は「今のは聞かなかったことにする。議事録から削除」と切り捨てた。(東)』

 いかがですか?


 「2016年 」の国民の二分化。グローバル言語を話す「グローバリスト」と、日本語を使う「日本国民」とに、現実の日本で国民が二分化されていっていることが分かると思います。


 当たり前ですが、TPP交渉において、交渉に当たる外務官僚は、「日本国民」を代表する立場です。あるいは、カナダの交渉官もまた、カナダ国民を代表する立場にあります。


 カナダでは、ケベック州などがフランス語を公用語として定めています。とはいえ、メインの言語は圧倒的に英語になっています。


 そのカナダですら、国内の「一部の国民」のために、TPPの正文の言語としてフランス語を押し込んだわけです。カナダの交渉官が「カナダ国民」を代表している以上、当然だと思います。


 日本農業新聞の記事にもある通り、TPP協定はアメリカ、もしくは日本国が批准しない場合は、失効となります。それに対し、カナダは別に抜けたところで、他の国々が批准すれば、TPPは発効します。


 それにも関わらず、TPP協定の正文について、日本の外務官僚は「日本語」を要求しなかったわけです。しかも、国会で、

「カナダには政治的に非常に重要な課題だ。日本語をどうするかという問題とは文脈が違う」

 と、発言した。すなわち、外務官僚は、

「日本国民は、別にTPP正文を日本語で読む必要がない」

 と、判断したことになります。


 別に「売国奴」という話ではないと思います。むしろ、問題はより深刻で、彼ら外務官僚は、

「日本国民は英語を話し、国境にとらわれず、グローバルに生きることが正しい」

 と、勝手に思い込んでいるグローバリストなのです。彼らは、日本国民が日本語ではなく、英語で生活、ビジネスすることを「正しい」と思い込んでいるわけです。結果、国民国家としての日本国が壊れていっています。


 すでに、日本では教育分野における「英語化」が進められています。同時に、「国」を背負って外国との交渉ごとに当たる外務官僚までもが、日本語を軽視する。


 もちろん、日本国や日本語を軽視する官僚は、文部科学省や外務省にばかりいるわけではありません。と言いますか、日本を軽視するグローバリスト官僚が「いない」省庁を、わたくしは思いつくことができないでいます。


 国土交通省の官僚ですら、この自然災害大国日本の国土を守る立場にありながら、

「日本の土木・建設企業が潰れても、外国企業から土木・建築サービスを提供してもらえばいい。自然災害の発生時にどうするか? もちろん、自然災害の際には我々を助ける契約にしておけばいい」

 と、信じがたいまでに安全保障軽視なセリフを言ってのけた人物がいます。


 それにしても、日本農業新聞の外務官僚の発言を読むと、我が国が冗談抜きで「亡国の危機」に瀕していることが分かります。
http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12097581104.html


日本は現在でも米国の軍事占領下にある _ 日本の政治を決定している日米合同委員会とは

なぜ、日本では国会議員が地方議員の仕事をしているのか 2015年6月15日
http://www.yamamotomasaki.com/archives/1991


日本政治を図らずも30年近く見てきて、いつも不思議に感じてきたことがある。

それは、「地方分権」と言われながら、いまだにすべての情報は中央、東京に集中し、内政における大枠の情報がほとんど東京に集中していることである。しかも国家主権にわたる外交、安全保障、国の経済政策、教育政策、福祉政策、医療政策、その他の分野でも大きな方針、政策は、すべて霞ヶ関から、国会議員に「勉強会」という形で官僚から卸されてくるのである。

そこで国会議員になった人間は、その中の一つか二つの分野に精通し、期数を重ねることによっていわゆる族議員というものになって、その内政の利権のお裾分けに預かる。この仕組みが、今も続く戦後の日本政治である。

さらに不思議なことは、その霞ヶ関に大きな政策を棚卸ししてくるのが、戦勝国であるアメリカなのである。

今回は、その大きな役割の一つを担っている「日米合同委員会」なるものを改めて紹介したい。不勉強の小生はこの組織のことを知ったのが、十年ちょっと前である。2011年の311以降、ネットや一部の本でもやっと言及されるようになったが、多くの日本人はマスコミがほとんど報道しないので全く知らないのではないだろうか。

そのためにいまだに一般の日本人には、認識されていないが、「日米合同委員会」というものが、戦後日本政治をコントロールしてきた最重要会議であることは間違いないのである。憲法で規定された国権の最高機関である国会を現実には超越していると言っても過言ではない。今回の安保法制を巡ってもテレビのニュース等で、あたかも日本が独立国としてこの法制を審議しているかのような報道がなされているが、残念ながら、このような報道は戦後に創られた共同幻想を維持するためものでしかない。


ところで、話題の書である矢部宏治氏は『日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか』で、矢部宏治氏は、「日米合同委員会」についてこう書いている。


日本はなぜ帰途と原発を止められないか


「官僚というのは法律が存在基盤ですから、下位の法体系(日本の国内法)より、上位の法体系(安保法体系)を優先して動くのは当然です。裁判で負ける側には絶対に立たないというのが官僚ですから、それは責められない。

しかも、この日米合同委員会のメンバーがその後どうなっているかを調べてみると、このインナー・サークルに所属した官僚は、みなそのあと、めざましく出世している。

とくに顕著なのが法務省で、省のトップである事務次官のなかに、日米合同委員会の元メンバー(大臣官房長経験者)が占める割合は、過去17人中12人。そのうち9人は、さらに次官より格上とされる検事総長になっているのです」

日米合同委員会の構成メンバーを見ると、米側がほとんど軍人である。

米側代表は在日米軍司令部副司令官である。

代表代理として在日米大使館公使、在日米軍司令部第五部長、在日米陸軍司令部参謀長、在日米空軍司令部副司令官、在日米海軍司令部参謀長、在日米海兵隊基地司令部参謀長である。在日米軍の軍人が威嚇するかのごとく居並んでいる。


日米合同委員会の日本側代表は外務省北米局長である

代表代理は、法務省大臣官房長、農林水産省経営局長、防衛省地方協力局長、外務省北米局参事官、財務省大臣官房審議官である。選挙で選ばれた政治家は一人も入っていない。


これは極めて象徴的な演出で、米国側は意識的に軍人を出している。現在も日本が米国の軍事占領下にあることの象徴なのだろう。わかりやすく言えば、日本官僚はネイティブの日本支配者であり、在日米軍の意向を受けて官僚の利権を維持拡大しているというわけである。

そして、日米合同委員会から多くの検事総長を出す。そして日本の対米隷属に異を唱え、真の独立を目指す人間を裁判にかけて攻撃する。その対象になったのが、最近では小沢一郎氏であった。

また、日米合同委員会で決まったことが公表されることはない。記録として残されることもない。いわば密約である。それが日本官僚を通じて政権与党である自民党に降ろされている。前回のレポートでも指摘した覇権国である米国経済の実情を考えると、もっと多くの日本人がこのことを知るべき時を迎えている。

日米合同委員会1日米合同委員会2

下記の参考資料を読んでいただければ、総理になった人間ですら、日米合同委員会のことを知らなかったことがわかる。日本の政治は見事なまでに空洞化しているのである。


<参考資料>

(*週プレNews 2014年12月16日より)

「日本はなぜ基地と原発を止められないのか」で話題の矢部宏治が鳩山友紀夫と“日本の真の支配者”を語った!

矢部宏治

鳩山友紀夫元首相(右)と矢部宏治氏が日本が「真の独立国」として新しい戦後を歩むための方法を議論


<民主党・鳩山政権の崩壊と沖縄の基地問題を出発点に、日本の戦後史を振り返った話題の新刊

『日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか』(集英社インターナショナル)
https://www.amazon.co.jp/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AF%E3%81%AA%E3%81%9C%E3%80%81%E3%80%8C%E5%9F%BA%E5%9C%B0%E3%80%8D%E3%81%A8%E3%80%8C%E5%8E%9F%E7%99%BA%E3%80%8D%E3%82%92%E6%AD%A2%E3%82%81%E3%82%89%E3%82%8C%E3%81%AA%E3%81%84%E3%81%AE%E3%81%8B-%E7%9F%A2%E9%83%A8-%E5%AE%8F%E6%B2%BB/dp/4797672897


の著者・矢部宏治(やべ・こうじ)氏。
そして、まさにこの本を執筆するきっかけとなった鳩山友紀夫元首相。

このふたりが、辺野古移設反対派の圧勝に終わった11月の沖縄県知事選や総選挙を踏まえ、事実上、今も米軍の占領状態が続いているこの国の姿と、日本が「真の独立国」として新しい戦後を歩んでいくためにはどうすればいいのか、その方法を考えた!>


首相の時はわからなかった「見えない敵」の正体

―まずは鳩山さんに、矢部さんの本を読まれた率直な感想から伺いたいのですが?


鳩山  正直申し上げて“ぶったまげた”というか、矢部さんがここまで勇気を持って取材され、この本を書かれたことに敬服しました。先にこの本を読んでいれば、私も総理を辞めずに済んだかもしれない、と(笑)。

もちろん、私は自分の非力について言い訳する気はありません。総理として一度は沖縄県民に期待感を与えながら(県外移設を)実現できなかったのは私に大きな責任があります。

ただ、この本を読んで、当時、自分がもっと政治の裏側にある仕組みを深く理解していれば、結果が違っていた部分もあるのかなとは思いました。それだけに、自分が総理という立場にありながら、この本に書かれているような現実を知らなかったことを恥じなきゃいかんと感じるわけです。


矢部  鳩山さんは以前、インタビューで「官僚たちは総理である自分ではなく『何か別のもの』に忠誠を誓っているように感じた」と言われていましたが、その正体がなんであるか、当時はわからなかったのでしょうか?


鳩山  物事が自分の思いどおりに進まないのは、自分自身の力不足という程度にしか思っていませんでした。本来ならば協力してくれるはずの官僚の皆さんには、自分の提案を「米軍側との協議の結果」と言って、すべてはね返されてしまって。分厚い壁の存在は感じながらも「やっぱりアメリカはキツイんだなぁ」ぐらいにしか思っていなかった。その裏側、深淵の部分まで自分の考えは届いていなかったのです。

 しかし、矢部さんのこの本はもっと深いところで米軍と官僚組織、さらには司法やメディアまでがすべてつながって一体となった姿を見事に解き明かしてくれて、いろんなことが腑(ふ)に落ちました。この本を読んで、目からうろこが何枚落ちたかわからないくらい落ちましたね。


矢部  在日米軍と日本のエリート官僚で組織された「日米合同委員会」の存在は、当時ご存じなかったということでしょうか?


鳩山  お恥ずかしい話ですが、わかりませんでした。日米で月に2度も、それも米軍と外務省や法務省、財務省などのトップクラスの官僚たちが、政府の中の議論以上に密な議論をしていたとは! しかもその内容は基本的には表に出ない。

 私が総理の時にアメリカから「規制改革をやれ」という話があって、向こうからの要望書に従って郵政の民営化とかがドンドンと押しつけられた。そこで「この規制改革委員会はおかしいぞ」というところまでは当時もわかっていたのですが。


矢部  日米合同委員会は基本的に占領以来続く在日米軍の特権、つまり「米軍は日本の国土全体を自由に使える」という権利を行使するための協議機関なのですが、この組織が60年間続いていくうちに、そこで決まったことには、もう誰も口出しできないという状況になってしまった。

 なかでも一番の問題は、日米合同委員会のメンバーである法務官僚が、法務省のトップである事務次官に占める割合は過去17人中12人、そのうち9人が検事総長にまで上り詰めている。つまり、米軍と日本の高級官僚をメンバーとするこの共同体が、検察権力を事実上握っているということなんです。

 しかも、在日米軍基地の違憲性をめぐって争われた1959年の砂川裁判で、当時の駐日米国大使だったダグラス・マッカーサー2世が裁判に不当な形で介入し、「日米安保条約のような高度な政治性を持つ問題については、最高裁は憲法判断をしない」という判例を残してしまった。ですから日米合同委員会の合意事項が仮に憲法違反であっても、日本国民にはそれを覆(くつがえ)す法的手段がない。


鳩山  それはつまり日米合同委員会の決定事項が、憲法も含めた日本の法律よりも優先されるということですよね。そのことを総理大臣の私は知らなかったのに、検事総長は知っていたし役人も知っていたわけだ。


矢部  ですから、鳩山さんの言う「官僚たちが忠誠を誓っていた何か別のもの」、つまり鳩山政権を潰(つぶ)したのは、この60年続く日米合同委員会という米軍と官僚の共同体であり、そこで決められた安保法体系だというのが現時点での私の結論ですね。


―そうした仕組みの存在を知った今、鳩山さんはどのような思いなのでしょうか。

鳩山  日米合同委員会に乗り込んでいきたいぐらいだね。「何をやってるんだ、おまえら!」みたいな感じで。

 ただ、そういうものが舞台裏で、しかも、憲法以上の力を持った存在として成り立っていたとしても、決してメディアで報道されることもないし、このメンバー以外にはほとんど知られないような仕組みになっているわけですよね。

矢部  このような「見えない力」の存在は、政権内にいないと、野党の立場ではまったく知り得ないものなのでしょうか?


鳩山  私も自民党時代がありましたので、8年は政権党にいたわけですが、当選1回や2回の新人議員の間は、官邸内部で何が動いているか知りようもありませんでした。でも与党の一員としては扱ってもらっていたと思います。

 それが野党となると、与党、特に与党の中枢の方々とは情報量が圧倒的に違う。官僚も野党に話す場合と与党に説明に行く場合では、丁寧さも説明に来る人の役職も全然違う。そのぐらい野党に対しては、官僚は区別し、冷たい対応をしていました。

 つまり、自民党政権と官僚機構が完全に一体化していたということです。野党は圧倒的に情報過疎に置かれているのは事実で、国民はその野党よりも情報が少ない。

 この先、特定秘密保護法によって、ますます国民には何も知らせない国になるわけで、非常に恐ろしいことだと思います。

日本全土が「米軍の基地」という現実

矢部  「横田空域」という、1都8県の上に米軍が管理している広大な空域がありまして、日本の飛行機はここを飛べない。これなんか典型的な「米軍が自由に日本の国土を使える」事例ですね。


鳩山  私も横田空域のせいで、日本の航空会社が非常に不自然な飛行ルートで飛ばされていることは知っていましたが、「沖縄と同じように、米軍の優位性というのが東京や関東周辺にもあるんだな」という程度にしか理解していなかった。

 しかし、具体的に図を見ると、関東上空がこれほど広範囲に米軍に「占領」されているという事実に仰天しますよね。沖縄だけではなくて、実は日本全体がアメリカに今でも支配されているも同然ですから。


矢部  飛行ルートの阻害もありますが、それより問題なのは、米軍やCIAの関係者が日本の国境に関係なく、この空域から自由に出入りできる、入国の「裏口(バックドア)」が存在することです。これはどう考えてもおかしな話で、こんなことは普通の主権国家ではあり得ません。

 この問題なんて国際社会にアピールしたら、みんなすごく驚くと思うんです。これは今、日本で起きているほかの問題、特に原発の問題にも絡んでくる話ですが、日本という国が置かれている状況の歪(ゆが)みやおかしさを伝えるいい事例になると思っています。

 結局、日米安保条約とは、米軍が「日本の基地」を使う権利ではなく、「日本全土」を基地として使う権利を定めたものなのです。

 旧安保条約の第1条で米軍にその権利が認められ、60年の安保条約で文言は変わっていますが、その権利は残されている。これを「全土基地方式」というのですが、これはなんとしても国際社会にアピールして変えていかないといけない

鳩山  矢部さんの本だと、米軍がそんなことをできる根拠は、敗戦国である日本を今でも「敵国」と見なした、国連憲章の「敵国条項」があるから、という話でしたが。


矢部  そこの説明は少し複雑で、旧安保条約第1条には、そうしたメチャクチャな軍事利用のあり方は、日本側が望み、アメリカ側がそれに応えたものだということが書かれている。そうした戦後処理を日本が望んだ以上、日本の主権や国民の人権がいくら侵害されていても、国連は口を出せないというロジックになっているんです。一種の法的トリックと言ってもいい。

 ですから、日本にちゃんとした政権が誕生して、国際社会で堂々と議論し、「全土基地方式はやめてくれ」と言ったら「それは敵国条項があるから無理だ」とは絶対ならないと思います。

米軍の占領状況を米国民に訴えろ!

鳩山  矢部さんのような方の努力もあって、私もようやく目隠しが外れて真実が見えてきたわけですが、問題はそこから先をどうするかです。やはり一部の人たちだけが目隠しを外すんじゃなくて、日本の国民の多くに触れられるPR戦術というか、日本の戦後の背後には何があるのかをきちんと解き明かす手段が必要だと思いますね。

 それと、日米関係に関わっている米軍関係者を除けば、アメリカの議会や国民は日米合同委員会なるものがどういう役割を果たしてきたのか、それが今も日本の主権をさまざまな形で侵害している事実も知らないと思います。しかし、こうした状況はアメリカの国民から見ても「異常なこと」だと映るはずですから、われわれが海外、特にアメリカの議会や国民に対して「日本は今も事実上、米軍に占領されているけれど、本当にこれでいいのか?」と訴えることが重要です。


矢部  情報発信という意味では、今、ドイツなど多くの国が日本の原発汚染に対して「何を考えてるんだ!」って相当に怒っている。基地の問題だけだと「勝手にやっててくれ」となるかもしれないけれど、原発の問題はそうはいかない。全地球的な問題です。

 あれだけ深刻な原発事故を起こした日本がなぜ、今再び原発推進への道を進もうとしているのか? その背景には「日米原子力協定」という、自国のエネルギー政策すらアメリカの同意なしには決められないという、客観的に見ても非常に歪(いびつ)な構造がある。それをうまく国際社会にアピールできたら、こうした日本の歪んだシステムに世界の光が当たる可能性はあります。

鳩山  そうですね、日本のメディアも完全に取り込まれてしまっているのであれば、基地の問題だけではなく、原発も併せて海外に訴えるほうが、圧倒的に意義があると思います。

ただし、そうした「外圧」に頼るだけでなく、結局はこの国の政治を変えない限り、そして多数派にならない限り、こうした流れは大きく変えられません。

*2015.03.16 NEWSポストセブンより

「米軍幹部と日本の官僚が進路決める「日米合同委員会」の存在」


東京都港区南麻布。都内屈指の閑静な高級住宅地も、そこだけは異空間が広がる。

入り口には屈強なガードマンが立ち、脇には「100%、IDチェック」と書かれた案内書きがある。米軍施設の「ニューサンノーホテル」である。


 在日米軍関係者は、

「ここは赤坂の米国大使館以上に、米国にとって重要な施設。表向きは来日した米軍関係者の宿泊施設ですが、米海軍情報部や CIA の拠点が置かれていて、日米のインテリジェンスの集積地です」

と説明する。

 日本のメディアどころか、政治家も立ち入れない。そんな場所で、日本の高級官僚と在日米軍関係者は、定期的に会合を重ねていた。それが日米合同委員会後述するが1960年に締結された日米地位協定(※注1)をどう運用するかを協議する実務者会議だ。


※注1/1952年に旧安保条約と同時に発効した「日米行政協定」が前身。1960年に日米安全保障条約を締結した際に改めて交わされた。 

そこでは、日本の安全保障の根幹に直接かかわる問題から、米軍基地と周辺住民の諍いまで協議される。 前者は在日米軍基地の移転・縮小、米海兵隊の新型輸送機オスプレイの配備といった問題、後者は基地内のゴミ処理、航空機の騒音問題などだ。

かつては、米兵の犯罪並びにその処遇も、開かれた法廷ではなく、密室の話し合いによって、解決がなされたこともあった。 

日米合同委の組織は、米国側は在日米軍司令部副司令官、在日米大使館公使など、日本側は外務省北米局長を代表として法務省大臣官房長、防衛省地方協力局長といった面子だ。

 日本側の代表者及び代表代理は、将来的に事務次官を狙えるポストにある。そんな高級官僚が、在日米軍や米大使館の有力者と密議を交わすことから、日米合同委は「影の政府」との異名もつく。

 ただし、彼らが一堂に会するわけではない。同委員会は、基地問題、刑事、環境など35の分科会や部会に分かれ、担当ごとに参加者が決まる。実際に出席したことのある官僚が明かしてくれた。


「日米の責任者(担当者)が最低一人、書記および通訳などの職員が最低二人は出席する。対話は基本的には日本語で行なわれますが、日本側も英語の話せる通訳を連れているため、微妙なニュアンスで日米の解釈が異なるという事態は生じない」


 関係者らの話をまとめると、毎月2回ほど開かれ、開催場所は米国と日本で持ち回りとなる。米国ならニューサンノーホテル、日本の場合は外務省を中心に、分科会や部会ごとに代表者の所属する官庁内で開催されているという。

 だが、会合の中身は一切明かされない。合意の一部は外務省、防衛省のホームページに公表されているが、それも簡潔に記されているだけだ。

 同委員会を所管する外務省北米局に日米合同委の詳細を問い合わせても、「回答できるのは、既に公表しているものだけ」の一点ばりで、防衛省広報課に問い合わせても、「外務省が所管なので、外務省に聞いてください」という堂々巡りだった。


 元琉球新報論説委員で、在日米軍基地問題に詳しい沖縄国際大学大学院教授・前泊博盛氏は語る。


「日米合同委に合意内容を公表する義務はない。日米双方の合意がない限り公表しない取り決め(※注2)になっているからです。」


※注2/1996年2月に、日米両政府は日米地位協定の9項目についての運用改善で合意。「日米合同委員会の公表」もそこに含まれた。しかし、結果的に「合意内容」の公表こそ一部改善はされたものの、会合内容が公表されることはなかった。


 「基本的に軍事関係の取り決めなので米軍側は、情報を出したくない。また、米軍に有利に推移した合意内容を表に出して、日本人の神経を逆なでしたくないという思いもある。日本側としても、米国との交渉に負けた、との誹りを避けるために、できるだけ隠密に事を収めたい」


 必然的に日米合同委は「密約の温床」になってしまう。(終わり)
http://www.yamamotomasaki.com/archives/1991

日本はアメリカの仮想敵国 _ 米軍は日本が独立するのを阻止する為に日本に駐留している
http://www.asyura2.com/13/lunchbreak53/msg/528.html


私たち日本人の意識構造が英語学習によっていかに「家畜化」されてしまっているのかを検証

英米人の考え方や生活様式が合理的であり、日本人の考え方や生活様式は非合理的だという思い込みが、日本人の脳に定着していて、いまだにそこから脱却できていない。

英語教育・英語学習がこのような姿勢を助長してきた側面も否定できないと思うのです。


 明治維新で日本が新しい社会をつくろうとしたときオランダ語を勉強していた福沢諭吉が英語に切り替えたことからも分かるように、明治の日本でも英語が大流行しました。しかし英語一辺倒だったわけではありませんでした。

 二葉亭四迷によってロシア文学が翻訳されたのも明治時代でしたし、文学者としても有名だった森鴎外も実は本名は森林太郎と言い、本職は陸軍軍医(軍医総監)でした。そのため東大医学部卒業後に、陸軍省派遣留学生としてドイツに留学もしています。

 イギリス留学後に東京帝国大学で英文学を講じた夏目漱石も、長男の純一にはフランス語やドイツ語を学ばせ、英語を学ばせていません。次男の伸六が学んだ外国語もドイツ語で、慶應義塾大学文学部予科に進み、同独文科を中退しています。

 つまり「文明開化」に明け暮れた明治でさえ、英語一辺倒ではなかったのです。

 ところが日本では、アジア太平洋戦争に敗北しアメリカ軍が占領者として入り込んでくるようになってからは英語の全盛時代を迎えるようになりました。

 アメリカとしても占領期間が終わった後も日本を当時のソ連や社会主義中国にたいする防波堤として利用するために英語教育を重視しました。

 そのためにトルーマン大統領は、講和条約(1951年9月8日)が結ばれる8か月以上も前の1月22日に、ジョン・フォスター・ダレス(ロックフェラー財団理事長)を特使とする「講和使節団」を日本に派遣しました。

 このとき文化顧問として同行したロックフェラー3世は、帰国してから2か月後に(1951年4月16日)、80頁にもおよぶ日米文化関係の「機密」報告書を提出しています。

 ここで注目されるのは、この報告書が「英語教育プログラムのもつ潜在的な可能性」を強調して次のように述べていることです。

 「英語教育プログラムは表向きは英語教育法の改善を手助けすることであるが、実際には健全なアメリカの理念を日本社会に浸透させる道がこのプログラムによって約束される。」

 「資格のある英語教育専門家が日本に滞在していれば、教科書の執筆ならびにアメリカ合衆国の選定教材を日本に紹介する際に、折ある度に彼らは影響力を行使することができ、しかも長期にわたって影響を及ぼしつづけることができる。」

 「日本人は生活のあらゆる部分において英語の学習を受け入れる傾向があるので、英語教育の分野には潜在的に大きな可能性が認められる。」

(以上、拙著『英語で大学が亡びるとき』明石書店、176―178頁)
https://www.amazon.co.jp/%E8%8B%B1%E8%AA%9E%E3%81%A7%E5%A4%A7%E5%AD%A6%E3%81%8C%E4%BA%A1%E3%81%B3%E3%82%8B%E3%81%A8%E3%81%8D%E2%80%95%E3%80%8C%E8%8B%B1%E8%AA%9E%E5%8A%9B-%E3%82%B0%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%90%E3%83%AB%E4%BA%BA%E6%9D%90%E3%80%8D%E3%81%A8%E3%81%84%E3%81%86%E3%82%A4%E3%83%87%E3%82%AA%E3%83%AD%E3%82%AE%E3%83%BC-%E5%AF%BA%E5%B3%B6-%E9%9A%86%E5%90%89/dp/4750342661


 そもそもロックフェラー3世がダレス特使の文化問題顧問として日本に派遣されたのは、トルーマン大統領が1951年に 「心理戦略本部」(PSB:Psychological Strategy Board)を創設したことに由来しています。

 ですからロックフェラーの機密報告書「英語教育プログラム」も、日本にたいする心理戦すなわち「いかにして日本を『半永久的な米国依存の国』にするか」という戦略の一部として提案されたものでした。

 松田武『戦後日本におけるアメリカのソフト・パワー、半永久的依存の起源』(岩波書店)は、1951年1月に日本政府と対日講和条件を協議するために東京を訪問した時のダレス国務長官を次のように描写しています。

 「ダレスは公衆の面前では、日本のことを『戦勝国によって指図される国』ではなく『相談される当事国』と表現し、雅量のある調子で語った。しかし私的な場所では、解決すべき主たる重要な問題は『我々の好きな場所に我々の好きなだけの期間、我々の好きなだけの軍隊を駐留させる権利を手に入れることではないのかね』と側近に語った。…そして実際にアメリカ政府は、日本の領土内に合衆国の基地システムを保持することに成功した。」(126頁)

 こうして日本は、沖縄の基地問題に象徴されるように、アメリカ兵が犯罪を犯しても、垂直離着陸機オスプレイが事故を起こしても、政府が独自に調査し処罰できない軍事的従属国になっています。そして軍事的に従属しているだけでなく文化的にも従属するようになり、「アメリカのものは優れているが日本のものは劣っている」と思考形態をいつのまにか身につけてしまいました。

 というよりも軍事的従属は、英語教育などを通じた文化工作の結果として生まれた文化的従属の結果でもありました。あるいは軍事的従属は文化的従属と手を携えながら進行したと言うべきでしょう。

 その典型例がカタカナ語の氾濫です。明治の知識人は外来語を何とか日本語に移し替えようとして悪戦苦闘しながら新しい語彙・新しい日本語を創造する努力を積み重ねて来ましたが最近はそのような努力を放棄して、英語教師でさえ意味のとりづらい「コンプライアンス」などという語を、NHKでさえ平気で使うようになってきました。

 これは老人や子どもにとって生活上の障害になるだけでなく、明治の知識人が外国語と格闘するなかで日本語を磨き、それを土台にして創造力を鍛えてきた先達の遺産を放棄するという意味で、知的退廃につながっていきます。

 日本のノーベル賞受賞者の多さも、このような先達の知的努力が生み出したものの成果だとも考えられるからです。

 このような知的努力を放棄しているかぎり、小学校から英語を導入しても、そのような世代からはノーベル賞受賞者は決して生まれないでしょう。

 それどころか、日本の進路を大きく左右しかねないTPP(環太平洋経済連携協定)という協定文書は、正式な交換文書であるにもかかわらず、政府はその日本語版を要求しなかったばかりか、全文の翻訳すらもおこなおうとしませんでした。

 こうして、国会議員は内容もよく分からないままTPPへの賛成を強いられることになりました。

 カナダが、英語国であるにもかかわらず、ケベック州の公用語が仏語であるという理由だけで、協定文書の仏語版をも要求したのと、なんという大きな違いでしょう。

 これはまさに知的退廃の極みです。これでどうして国益を守ることができるのでしょうか。これでどうして安倍首相の言う「美しい国」を築くことができるのでしょうか。
http://www.h5.dion.ne.jp/~chosyu/gunjitekijuuzokutobunnkatekijuuzoku.html


「恥の文化」の力 From 施 光恒(せ・てるひさ)@九州大学


このところ特に強く感じるんですが、最近の日本人って、ホントに自信を失ってますよね。といっても、周りの大学生などと話していると、若い世代はそれほどでもないように思うのですが、50代後半〜60代ぐらいの人たちは、なんか日本は経済も文化も根本的にダメダメみたいな感情をもっているように思います。

だから、「バスに乗り遅れるな」とか「世界の孤児になってもいいのか」「これからは英語、英語、留学、留学、トーフル、トーフル」「アジアに打って出るしかない」みたいな強迫的ともいえるグローバル化衝動が生じるのかなあなどと日々感じております。

こういう日本人の自信のなさの背景には、一つは、日本の道徳に対する不信感があるようです。

たとえば、「日本人は同調主義的だ」「自律性や主体性がない」「権威に弱い」「周りの他者や世間の目ばかり気にする」ということがよく言われます。

なんでこんなイメージが広まったかといえば、一つの理由として、アメリカの文化人類学者ルース・ベネディクトが書いて終戦後、日本でベストセラーになった『菊と刀』の議論があると思います。

この本の中で、ベネディクトは、日本は「恥の文化」だといって、日本の一般的な道徳観をかなり悪く言っています。

ベネディクトの説明によると、「恥の文化」とは、「ものの良し悪しを判断する際に、他者の目や世間の評判のみを基準とする外面的な道徳が支配的な文化だ」というんですね。

要するに、周りに他者や権威者の目がなければ、日本人は悪いことしますよ〜というわけです。

逆に、ベネディクトは自分とこのアメリカの道徳は「罪の文化」であり、自律的だといっています。たとえば、「罪の文化」は、「道徳の絶対標準を説き、良心の啓発を頼みとする」と書いています。

つまり、アメリカ人は、「良心を重視するので、誰もみていなくても悪いことしませんよ、自律的ですよ」というんですね。

こういう「恥の文化=他律的、外面的」、「罪の文化=自律的、内面的」という図式を『菊と刀』で展開して、日本の道徳を否定的にみるわけです。

『菊と刀』は、終戦直後の日本でよく読まれました。戦争でみんな自信を失っていたんでしょうね。日本人は真面目だから、戦争で負けたのは、自分たちに何か欠陥があったからに違いない。アメリカ人の言うことをよく聞いて反省しなければならない、と考えたのだと思います。

それで、「日本文化 = 恥の文化 = 良心が弱く、権威にも弱く、他律的で同調主義的だ」というイメージを受け入れてしまったんだと推測します。

でも、このイメージ、正しくないですよね。
たとえば、日本は、米国に比べれば、はるかに治安が良く、犯罪も少ないと思います。
電車に財布を置き忘れても無事に届けられる確率は、日本は世界で最も高い部類に入るでしょう。
人に見られてなければ悪事を犯すなんてことは、大部分の日本人には思いもよらぬことです。
権威に弱いというのも、間違いだと思います。日本ほど、政治家の悪口をいう国民はそうそういないように思います。私も例にもれませんが(^_^)

つまり、ベネディクトは、日本の道徳をひどく矮小化し、間違って理解していたと思います。現代の日本人も、残念ながらベネディクトの理解に影響されてしまっているところ多々があるようです。

ベネディクトの「恥の文化」の理解のおかしさについて、いくつも指摘したいことがあるのですが、今回は、上の新聞記事でも書いた一点だけ触れたいと思います。

「恥の文化」で敏感に感じとるべき他者の視点として、同時代の他者や世間だけではなく、死者の視点、つまり過去の世代の人々の視点もあるということをベネディクトは見逃していたということです。

現代の日本人も忘れがちかもしれませんが、日本の伝統では、死者の視点を常に身近に感じ、死者に思いを馳せることに、とても価値が置かれていました。
(なんか五月の連休ではなく、お彼岸に書いたほうがいいような内容ですね…。スミマセン…)
f(^^;) フタタビポリポリ

私はすごく好きな文章でよくとりあげるのですが、民俗学の祖・柳田国男は、この点についてとても美しく書いています。

「私がこの本のなかで力を入れて説きたいと思う一つの点は、日本人の死後の観念、すなわち霊は永久にこの国土のうちに留まって、そう遠方へは行ってしまわないという信仰が、おそらくは世の始めから、少なくとも今日まで、かなり根強くまだ持ち続けられているということである」(『先祖の話』)

「日本を囲繞したさまざまな民族でも、死ねば途方もなく遠い遠い処へ、旅立ってしまうという思想が、精粗幾通りもの形をもって、おおよそは行きわたっている。

ひとりこういうなかにおいてこの島々にのみ、死んでも死んでも同じ国土を離れず、しかも故郷の山の高みから、永く子孫の生業を見守り、その繁栄と勤勉とを顧念しているものと考えだしたことは、いつの世の文化の所産であるかは知らず、限りもなくなつかしいことである。

それが誤りたる思想であるかどうか、信じてよいかどうかはこれからの人が決めてよい。我々の証明したいのは過去の事実、許多の歳月にわたって我々の祖先がしかく信じ、さらにまた次々に来る者に同じ信仰をもたせようとしていたということである」(「魂の行くえ」)。

つまり、柳田国男によると、日本の多くの人々は、人が死んだら故郷の山のあたりに魂は昇って行って、そこから子孫の生活をずっと見守っているというのですね。そしてお盆になると降りてきて、子孫や近所の人たちと一緒に過ごして、お盆が終わるとまた戻っていく。そういうふうに考えられてきたというわけです。

私は、この考え、すごく好きです。私も死んだら、近くの山の頂上あたりにふわふわと漂って、後の世代の人々の生活をぼーっと見ていたいなあ、なんて思います。
柳田国男が「…限りもなくなつかしいことである」といった気持ちがわかるような気がします。
(^-^ )

少し話がズレました…。
(-_-;)

柳田国男がここで述べているのは、日本人の道徳は、死者、つまり過去の世代の人々に思いを寄せ、彼らの意を汲むことを重んじてきたことだと解釈できます。

つまり「恥の文化」は、同時代の他者や世間のみではなく、今は声をあげることのない過去のさまざまな人々の思いを感受し汲みとってはじめて完成するということです。

同時代の他者の観点やその総体としての世間の観点だけでなく、過去に生きたさまざまな人々の視点やその集合体としての祖霊に思いを馳せる。
それを通じて、いわば横軸(同時代)だけでなく、縦軸(伝統)の視点を身につけ、時間のつながりのなかで自分の位置を反省し、遠い将来まで見据えたうえで自分がいま何をなすべきかを立体的かつ複眼的に考えられるようになる。

本来の「恥の文化」とは、とても奥深く、そこまで求めたものだと思います。

そこをベネディクトは見抜けなかったし、現代のわれわれ日本人も、忘れがちのような気がします。

現代では、死者とのつながりが忘れられ、縦軸が疎かになっているので、(私もえらそうなことはまったく言えませんが)ふらふらと周囲の目ばかり気になり、自分を見失い、何をなすべきか定まらない人が増えているように思います。

靖国の問題だけではないですが、現代の日本人にとって困ったことの一つは、戦前と戦後で意識の分断が生じやすくされてしまったことですよね。

それが、日本人が本来の力を発揮するのを難しくしているのではないかと思います。

逆に言えば、日本にもう少しおとなしくしていてもらいたい国々は、何かにつけてそこに付け込もうとするんですよね。

戦前と戦後の意識の分断をどう修復すれば一番いいのか私にはわからないところも多いのですが、一つ言えると思うのは、戦前の人々も、現代の我々も、根本ではあまり変わっていないと認識することなんじゃないでしょうか。国民性って、そう簡単に変わるものではありませんので。そしてもっと身近に過去の世代の人たちに思いを馳せることではないかと思います。
http://www.mitsuhashitakaaki.net/2013/05/03/se-12/

内田樹 2017.01.15 「民の原像」と「死者の国」


高橋源一郎さんと昨日『Sight』のために渋谷陽一さんをまじえて懇談した。
いろいろ話しているうちに、話題は政治と言葉(あるいは広く文学)という主題に収斂していった。

そのときに「政治について語る人」として対比的に論じられたのが「安倍首相」と「天皇陛下」だった。

この二人はある決定的な違いがある。

政策のことではない。霊的ポジションの違いである。
それについてそのときに話しそこねたことを書いておく。

なぜ、日本のリベラルや左翼は決定的な国民的エネルギーを喚起する力を持ち得ないのかというのは、久しく日本の政治思想上の課題だった。

僕はちょうど昨日渡辺京二の『維新の夢』を読み終えたところだったので、とりわけ問題意識がそういう言葉づかいで意識の前景にあった。


維新の夢 (ちくま学芸文庫) 2011/6/10 渡辺 京二 (著)
https://www.amazon.co.jp/%E7%B6%AD%E6%96%B0%E3%81%AE%E5%A4%A2-%E6%B8%A1%E8%BE%BA%E4%BA%AC%E4%BA%8C%E3%82%B3%E3%83%AC%E3%82%AF%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3-%E5%8F%B2%E8%AB%96-%E3%81%A1%E3%81%8F%E3%81%BE%E5%AD%A6%E8%8A%B8%E6%96%87%E5%BA%AB-%E6%B8%A1%E8%BE%BA-%E4%BA%AC%E4%BA%8C/dp/4480093796


渡辺は西郷隆盛を論じた「死者の国からの革命家」で国民的規模の「回天」のエネルギーの源泉として「民に頭を垂れること」と「死者をとむらうこと」の二つを挙げている。

すこし長くなるけれど、それについて書かれた部分を再録する。

渡辺によれば第二回目の流刑のときまで西郷はスケールは大きいけれど、思想的には卓越したところのない人物だった。

「政治的な見識や展望はどうか。そういうことはみな、当時の賢者たちから教えられた。教えられれば、目を丸くして感心し、それを誠心実行に移そうとして。勝海舟、横井小楠、坂本竜馬、アーネスト・サトウ、みな西郷に新生日本の行路を教えた人で、西郷自身から出た維新の政治理念は皆無に等しかった。だから、この維新回天の立役者はハリボテであった。

だが、政治能力において思想的構想力において西郷よりまさっていた人物たちは、このハリボテを中心にすえねば回天の仕事ができなかった。これは人格の力である。

この場合人格とは、度量の広さをいうのでも、衆心をとる力をいうのでも、徳性をいうのでもない。それは国家の進路、革命の進路を、つねにひとつの理想によって照らし出そうとする情熱であり誠心であった。革命はそういう熱情と誠心によってのみエトスを獲得することができる。エトスなき革命がありえない以上、西郷は衆目の一致するところ最高の指導者であった。」(『維新の夢』、ちくま学芸文庫、2011年、341頁)

彼は戊辰のいくさが終わったあと、中央政府にとどまらず、沖永良部島に戻るつもりでいた。「官にいて道心を失う」ことを嫌ったのである。

島は彼の「回心」であったというのが渡辺京二の仮説である。

島で西郷は何を経験したのか。

渡辺は「民」と「死者」とがひとつに絡み合う革命的ヴィジョンを西郷がそこで幻視したからだと推論する。

「西郷は同志を殺された人である。第一回流島のさいは月照を殺され、第二回には有馬新七を殺された。この他にも彼は、橋本左内、平野国臣という莫逆の友を喪っている。」(343頁)。

この経験は彼に革命家は殺されるものだということを教えた。革命闘争の中では革命家は敵に殺されるだけでなく、味方によっても殺される。「革命を裏切るのは政治である」。

死者はそれだけでは終わらなかった。

寺田屋の変で西郷は旧友有馬を殺された。西郷の同志たち、森山新蔵、村田新八、篠原國幹、大山巌、伊集院兼寛も藩主の命で処罰された。渡辺は「これが西郷を真の覚醒に導いた惨劇である」と書く。

事実、この直後に西郷が知人に書き送った書簡にはこうある。

「此の度は徳之島より二度出申さずとあきらめ候処、何の苦もこれなく安心なものに御座候。骨肉同様の人々をさえ、只事の真意も問わずして罪に落とし、また朋友も悉く殺され、何を頼みに致すべきや。馬鹿らしき忠義立ては取り止め申し候。お見限り下さるべく候。」

西郷は同志朋友を殺され、同志朋友と信じた人々によって罪に落とされた。もう生者たちに忠義立てなどしない。自分が忠義立てをするのは死者たちに対してだけだと西郷は言外に宣言したのである。

彼が維新回天の中心人物として縦横の活躍をするようになるのは、彼が「お見限り下さるべく候」と書いた「あと」の話なのである。同志朋友を殺した島津藩への忠義を断念し、死者のために生きると決意したときに西郷は政治家としてのブレークスルーを果した。

「いまや何を信ずればよいのか。ここで西郷の心は死者の国へととぶ。彼はもう昨日までの薩摩家臣団の一員ではない。忠義の意図は切れた。彼は大久保らの見知らぬ異界の人となったのである。彼の忠誠はただ月照以来の累々たる死者の上にのみ置かれた。」(346頁)

みずからを「死者の国の住人」と思い定めた西郷は島で「民」に出遭う。
西郷はそれまでも気質的には農本主義者であり、護民官的な気質の人であったが、民はあくまで保護し、慰撫し、支配する対象にとどまっていた。それが島で逆転する。

「彼が島の老婆から、二度も島に流されるとは何と心掛けの改まらぬことかと叱られ、涙を流してあやまったという話がある。これは従来、彼の正直で恭謙な人柄を示す挿話と受けとられたきたと思う。しかしかほど正直だからといって、事情もわきまえぬ的外れの説教になぜ涙を流さねばならぬのか。老婆の情が嬉しかったというだけでは腑に落ちない。

西郷はこの時必ずや、朋友をして死なしめて生き残っている自分のことを思ったに違いない。涙はそれだから流れたのである。しかしここで決定的に重要なのは、彼が老婆におのれを責める十全の資格を認めたことである。それは彼が老婆を民の原像といったふうに感じたということで、この民に頭を垂れることは、彼にとってそのまま死者を弔う姿勢であった。」(347頁)

「革命はまさにそのような基底のうえに立ってのみ義であると彼には感じられた。維新後の悲劇の後半生は、このような彼の覚醒のうちにはらまれたのである。」(348頁)

長い論考の一部だけ引いたので、論旨についてゆきずらいと思うけれど、僕はこの「民の原像」と「死者の国」という二つの言葉からつよいインパクトを受けた。
渡辺京二の仮説はたいへん魅力的である。歴史学者からは「思弁的」とされるかも知れないが、僕は「これで正しい」と直感的に思う。

という読後の興奮状態の中で源ちゃんと会ったら、話がいきなり「大衆の欲望」と「死者の鎮魂」から始まったので、その符合に驚いたのである。

『維新の夢』本で、渡辺京二は日本のリベラル・左翼・知識人たちがなぜ「国家の進路、革命の進路を、つねにひとつの理想によって照らし出そうとする情熱と誠心」を持ち得ないのかについてきびしい言葉を繰り返し連ねている。

それは畢竟するに、「民の原像」をつかみえていないこと、「死者の国」に踏み込みえないことに尽くされるだろう。

「大衆の原像」という言葉は吉本隆明の鍵概念だから、渡辺もそれは念頭にあるはずである。

だが、「死者の国」に軸足を置くことが革命的エトスにとって死活的に重要だという実感を日本の左翼知識人はこれまでたぶん持ったことがない。

彼らにとって政治革命はあくまで「よりよき世界を創造する。権力によって不当に奪われた資源を奪還して(少しでも暮し向きをよくする)」という未来志向の実践的・功利的な運動にとどまる。

だから、横死した死者たちの魂を鎮めるための儀礼にはあまり手間暇を割かない。
日本の(だけでなく、世界どこでもそうだけれど)、リベラル・左翼・知識人がなかなか決定的な政治的エネルギーの結集軸たりえないのは「死者からの負託」ということの意味を重くとらないからである。僕はそう感じる。

日本でもどこでも、極右の政治家の方がリベラル・左翼・知識人よりも政治的熱狂を掻き立てる能力において優越しているのは、彼らが「死者を呼び出す」ことの効果を直感的に知っているからである。

靖国神社へ参拝する日本の政治家たちは死者に対して(西郷が同志朋友に抱いたような)誠心を抱いてはいない。そうではなくて、死者を呼び出すと人々が熱狂する(賛意であれ、反感であれ)ことを知っているから、そうするのである。

どんな種類のものであれ、政治的エネルギーは資源として利用可能である。隣国国民の怒りや国際社会からの反発というようなネガティブなかたちのものさえ、当の政治家にとっては「活用可能な資源」にしか見えないのである。かつて「金に色はついていない」という名言を吐いたビジネスマンがいたが、その言い分を借りて言えば、「政治的エネルギーに色はついていない」のである。

どんな手を使っても、エネルギーを喚起し、制御しえたものの「勝ち」なのである。

世界中でリベラル・左翼・知識人が敗色濃厚なのは、掲げる政策が合理的で政治的に正しければ人々は必ずや彼らを支持し、信頼するはずだ(支持しないのは、無知だからだ、あるいはプロパガンダによって目を曇らされているからだ)という前提が間違っているからである。

政策的整合性を基準にして人々の政治的エネルギーは運動しているのではない。
政治的エネルギーの源泉は「死者たちの国」にある。

リベラル・左翼・知識人は「死者はきちんと葬式を出せばそれで片がつく」と思っている。いつまでも死人に仕事をさせるのはたぶん礼儀にはずれると思っているのだ。

極右の政治家たちはその点ではブラック企業の経営者のように仮借がない。「死者はいつまでも利用可能である」ということを政治技術として知っている。
それだけの違いである。けれども、その違いが決定的になることもある。

安倍晋三は今の日本の現役政治家の中で「死者を背負っている」という点では抜きん出た存在である。

彼はたしかに岸信介という生々しい死者を肩に担いでいる。祖父のし残した仕事を成し遂げるというような「個人的動機」で政治をするなんてけしからんと言う人がいるが、それは話の筋目が逆である。

今の日本の政治家の中で「死者に負託された仕事をしている」ことに自覚的なのは安倍晋三くらいである。だから、その政策のほとんどに対して国民は不同意であるにもかかわらず、彼の政治的「力」に対しては高い評価を与えているのである。
ただし、安倍にも限界がある。それは彼が同志でも朋友でもなく、「自分の血縁者だけを選択的に死者として背負っている」点にある。

これに対して「すべての死者を背負う」という霊的スタンスを取っているのが天皇陛下である。

首相はその点について「天皇に勝てない」ということを知っている。

だから、天皇の政治的影響力を無化することにこれほど懸命なのである。

現代日本の政治の本質的なバトルは「ある種の死者の負託を背負う首相」と「すべての死者の負託を背負う陛下」の間の「霊的レベル」で展開している。
というふうな話を源ちゃんとした。

もちろん、こんなことは新聞も書かないし、テレビでも誰も言わない。
でも、ほんとうにそうなのだ。
http://blog.tatsuru.com/

フィリピン大統領: 西洋は他国に自分たちの文化を押し付けるな2017年3月21日
http://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/5885


フィリピンのドゥテルテ大統領が吠えている。フィリピンが現在行なっている麻薬撲滅政策のもとで超法規的な殺人が行われているとしてEU議会の政治家たちがフィリピンを非難しているが、これに対してドゥテルテ大統領が答えている。Guardian(原文英語)など各紙が報じている。


西洋の介入主義

一般的に言って、日本では有り得ないことが海外では行われる。だからフィリピンで現在行われている超法規的な麻薬撲滅について、その是非を議論をするのはこの記事の目的ではない。

ここで取り上げたいのは、西洋諸国が当たり前のように行う内政干渉全般に対するドゥテルテ大統領の主張である。彼がオバマ元大統領を含む西洋の政治家を嫌っている理由はこの一点に尽きる。彼は彼の麻薬撲滅政策を批判するEU議会の政治家に対して、はっきりと次のように言った。


この地球上で各国政府がどうあるべきかということについて、自分の文化や信仰を他国に、とりわけフィリピンに押し付けるな。

何故自分のことだけ考えないのか? 何故われわれとまぐわる(原文:fuck with us)必要がある? 忌々しい。

歴史的に、西洋諸国は自分を正義と信じて他国への政治的、軍事的介入を行なってきた。その最たる例が、存在しない大量破壊兵器を理由に行われたアメリカのイラク侵略であり、しかし大抵の西洋人は一国を侵略したことさえ多少の失敗としか思っていないだろう。


反グローバリズムと介入主義

そうした介入は軍事介入の形で行われることもあれば、国連などの国際機関が平和や人権の名のもとに政治的圧力として行われることもある。介入主義はグローバリズムの本質だからである。日本人は国際機関がどういうものかをもっと知るべきである。

•イギリスのEU離脱でOECDと財務省が化けの皮を剥がされる
http://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/3687



http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/704.html#c19

[リバイバル3] マルクスはやはり正しかった _ もうすぐ共産革命の嵐が吹き荒れる時代がやって来る 中川隆
20. 中川隆[-7543] koaQ7Jey 2017年5月23日 06:17:01 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]

トリクルダウンはあり得ない


経済関連の「詭弁」の一つに、仮説を「原則」であるかのごとく扱い、結論を断定するという手法があります。

例を挙げますと、

「トリクルダウン理論により、富裕層・法人減税は正しい」

「クラウディングアウトが起きるから、国債発行はダメ」

「マンデル・フレミング・モデルにより、変動相場制の国では財政政策が無効」


などになります。

クラウディングアウトとは、政府の国債発行が「金利上昇」を招き、企業の投資が減少するため、経済成長が阻害される。というロジックなのですが、現実の日本(欧州でも)ではデフレで民間の資金需要が不足し、政府の国債金利はむしろ「下がって」います。

マンデル・フレミング・モデルはクラウディングアウトの延長で、政府の国債発行・財政政策の拡大が「金利上昇」と「通貨高」をもたらし、輸出減により財政政策によるGDP拡大分が相殺される。よって、変動相場制の国において財政政策は無効。というロジックなのですが、長期金利0.23(!)%の国で、何言っているの? という感じでございます。

しかも、第二次安倍政権発足以降、「通貨安」が大幅に進んだにも関わらず、日本の実質輸出は増えていません。純輸出で見ても、原発を稼働しないため、外国からの原油・LNGの輸入が増え、マイナス(純輸入)が拡大していきました。

さらに言えば、日本銀行が国債を買い入れている以上、「国債発行=金利上昇」などという単純なモデルが成立するはずがないのです。MFモデルにしても、財政出動が金利上昇、円高をもたらすのがそんなに怖いなら、金融政策を併用すれば済む話です。

要するに、クラウディングアウトにせよ、MFモデルにせよ、

「絶対に財政出動の拡大はダメ。国債発行もダメ」

という「結論」がまずあり、その結論に導くための詭弁として持ち出されているに過ぎないのです。


とはいえ、この種の詭弁が政界を支配し、財政政策による需要創出が実現しないため、我が国はいつまでたってもデフレ状況から抜けられないでいます。

トリクルダウンも同じです。

トリクルダウンとは「富裕層減税や法人税減税により、国内の投資が拡大し、国民が豊かになる」というロジックになっています。

減税分を「国内の投資に必ず使う」ように政府が強制できるならばともかく(できません)、資本の国境を越えた移動が実現したグローバリズムの時代に、トリクルダウンなど成立するはずがないのです。

しかも、法人税を減税し、企業の現預金を増やしたところで、デフレで投資利益が見込めない以上、国内の設備投資が拡大するはずがありません。

上記の理屈は、「常識」に基づき考えてみれば、誰でも理解できるはずです。特に、損益計算書やバランスシートに触れる機会が多い経営者であれば、一発で分かるでしょう。

ところが、現実にはトリクルダウンが成立するという「前提」に基づき、法人税減税をはじめとする構造改革が推進されています。

それどころか、もはや政府はトリクルダウンという「言い訳」をする必要すら感じていないのかも知れません。


竹中氏が今回、トリクルダウンを否定しましたが、これは別に、

「トリクルダウンがあると嘘ついていました。ごめんなさいね」

とう話ではなく、

「トリクルダウンなど、あるわけがない。政府に甘えず、各人が努力せよ。負けたら、自己責任」


と、責任を「国民」に丸投げしたに過ぎません。

それにしても、中国が改革開放を推進した際、ケ小平は「人民」に対する言い訳として、トリクルダウン仮説の一種である先富論を持ち出しました。中国のような共産党独裁国であっても、勝ち組に優しい政策をする場合は、トリクルダウン仮説で「言い訳」をする必要があるのです。

ところが、日本ではもはやトリクルダウンという「言い訳」すらなされず、格差を拡大することが明らかな構造改革が推進されていっています。

この状況を「怖い」と思うのは、三橋だけでしょうか。
http://www.mitsuhashitakaaki.net/2016/01/11/mitsuhashi-345/


「トリクルダウンあり得ない」竹中氏が手のひら返しのア然 2016-01-06    

 さて、今さらですが、トリクルダウンとは何でしょうか?


 トリクルダウンとは、

「富裕層や大企業を豊かにすると、富が国民全体にしたたり落ち(=トリクルダウン)、経済が成長する」

 という「仮説」です。トリクルダウン「理論」と主張する人がいますが、単なる仮説です。


 上記は今一つ抽象的なので、より具体的に書くと、

「富裕層減税や法人税減税をすると、国内に投資が回り、国民の雇用が創出され、皆が豊かになる(=所得が増える)」

 となります。


 要するに、グローバリズム的な、あるいは新古典派(以前は古典派)経済学的な「考え方」に基づき、所得が多い層を優遇しようとした際に、政策を「正当化」するために持ち出される屁理屈なのでございます。


 ちなみに、大恐慌期のアメリカでは、財閥出身の財務長官アンドリュー・メロンが「法人税減税」を推進した際に、まんまトリクルダウン仮説が用いられました。 


 さて、現代日本において、トリクルダウンで安倍政権の法人税減税に代表される「グローバル投資家」「グローバル企業」を富ませる政策を正当化していたのが、みんな大好き!竹中平蔵氏です。


『「トリクルダウンあり得ない」竹中氏が手のひら返しのア然
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/172701/1


 テレビ朝日系の「朝まで生テレビ!」。

「激論!安倍政治〜国民の選択と覚悟〜」と題した1日放送の番組では、大田区の自民党区議が「建築板金業」と身分を隠し、安倍政権をヨイショするサクラ疑惑が発覚。「今年初のBPO入り番組」とネットで炎上中だが、同じように炎上しているのが、元総務相の竹中平蔵・慶応大教授の仰天発言だ。


 番組では、アベノミクスの「元祖3本の矢」や「新3本の矢」について是非を評価。

冒頭、「アベノミクスは理論的には百%正しい」と太鼓判を押した竹中平蔵氏。

アベノミクスの“キモ”であるトリクルダウンの効果が出ていない状況に対して、

「滴り落ちてくるなんてないですよ。あり得ないですよ」

と平然と言い放ったのである。


 トリクルダウンは、富裕層が富めば経済活動が活発になり、その富が貧しい者にも浸透するという経済論だ。2006年9月14日の朝日新聞は〈竹中平蔵・経済財政担当相(当時)が意識したのは(略)80年代の米国の税制改革だった。

その背景には、企業や富裕層が豊かになれば、それが雨の滴が落ちるように社会全体に行きわたるとする『トリクルダウン政策』の考え方があった〉と報じているし、13年に出版された「ちょっと待って!竹中先生、アベノミクスは本当に間違ってませんね?」(ワニブックス)でも、竹中氏は

〈企業が収益を上げ、日本の経済が上向きになったら、必ず、庶民にも恩恵が来ますよ〉

と言い切っている。


 竹中平蔵氏がトリクルダウンの旗振り役を担ってきたのは、誰の目から見ても明らかだ。

その張本人が今さら、手のひら返しで「あり得ない」とは二枚舌にもホドがある。

埼玉大名誉教授で経済学博士の鎌倉孝夫氏はこう言う。


「国民の多くは『えっ?』と首をかしげたでしょう。ただ、以前から指摘している通り、トリクルダウンは幻想であり、資本は儲かる方向にしか進まない。竹中氏はそれを今になって、ズバリ突いただけ。つまり、安倍政権のブレーンが、これまで国民をゴマカし続けてきたことを認めたのも同然です」(後略)』


 そもそも、トリクルダウンが成立するためには、絶対的に必要な条件が一つあります。それは、富裕層なり大企業で「増加した所得」が、国内に再投資されることです。前述の通り、トリクルダウンとは、富裕層や大企業の所得が「国内の投資」に回り、国民が豊かになるというプロセスを「仮定」したものなのです。


 現代の説明も、かなり抽象的ですね。

「トリクルダウンは、富裕層が富めば経済活動が活発になり、その富が貧しい者にも浸透するという経済論」

 まあ、それはそうなのですが、正しくは

「富裕層が富み、国内に投資がされる」ことで経済活動が活発になる

という話なのです。


 すなわち、資本の移動が自由化されたグローバリズムの下では、トリクルダウンなど成立するはずがないのです。特に、デフレーションという需要不足に悩む我が国において。


 富裕層減税や法人税減税で、「富める者」の可処分所得を増やしたところで、「グローバリゼーションで〜す」などとやっている状況で、国内への再投資におカネが回ると誰が保証できるのでしょう。誰もできません。


 結局、企業は対外直接投資、富裕層が対外証券投資におカネを回すだけではないのでしょうか。特に、日本のように国内にめぼしい投資先がなく、国債金利が長期金利で0.26%と、異様な水準に落ち込んでしまっているデフレ国では。というか、国内における投資先がなく、民間がおカネを借りないからこそ、長期金利が0.26%に超低迷してしまっているわけですが。


 無論、国境を越えた資本移動が制限されていたとしても、トリクルダウンが成立するかどうかは分かりません。減税で利益を受けた富裕層や企業が、国内に投資せず、増加した所得を「預金」として抱え込んでしまうかも知れません。


「いやいや、貯蓄が増えれば金利が下がり、国内に投資されるので、トリクルダウンは成立する」

 などと学者は反駁するのかも知れませんが、長期金利0.26%であるにも関わらず、国内の投資が十分に増えないデフレ国で、何を言っているの? 頭、悪すぎるんじゃないの? という話でございます。現在の日本は、企業の内部留保までもが史上最大に膨れ上がっています。


 お分かりでしょう。トリクルダウンが仮に成立するとしても、その場合は、

「国境を越えた資本の移動が制限されている」

「デフレではない」

 と、最低二つの条件が必要になるのです。ところが、現実の日本はグローバル化を推し進めつつ、同時にデフレです。トリクルダウンが成立する可能性など、限りなくゼロに近いわけでございます。


 そんなことは端から分かっていたし、何度も著作等で訴えてきたわけですが、残念ながらマスコミの主流は

「トリクルダウン理論により、法人税減税は正しい」

という、「頭、悪すぎるんじゃないの?」理論が主流を占めていました。


 少なくとも、現在の日本において、トリクルダウン前提の経済政策は「間違っている」と、全ての国民が認識する必要があるのです。
http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/


続 トリクルダウンはあり得ない 2016-01-07


 昨日は、単にトリクルダウン仮説について解説しただけで、竹中氏の「真意」には踏み込みませんでした。

そもそも、竹中平蔵氏はなぜ「トリクルダウンはあり得ない」と語ったのか。


 安倍総理は、年頭の記者会見において、フジテレビの西垣記者の「選挙に向けてこの半年、国会が今日から開く中、どういった目標を掲げていかれるお考えでしょうか」という質問に対し、

「将来の老後に備えて、あるいは子育てのためにも使っていくことになるわけでありまして、これは正に成長と分配の好循環をつくっていくという新しい経済モデルを私たちは創っていく。その「挑戦」を行っていかなければいけないと思います」

 と、答えました。


 「分配」という言葉を総理が使ったのは、初めてのような気がいたします。


 わたくしは昨年末に刊行した徳間書店「2016 年 中国・ユーロ同時破綻で瓦解する世界経済 勝ち抜ける日本 」において、


『安倍総理は2015年1月28日の参院本会議で、民主党の質問に答えるかたちで、

「安倍政権としてめざすのはトリクルダウンではなく、経済の好循環の実現だ」

 と、トリクルダウンを否定した。

 だが、実際に安倍政権が推進している政策は、消費税増税をはじめとする緊縮財政にせよ、法人税の実効税率引き下げにせよ、あるいは様々な構造改革にせよ、明らかに特定のグローバル投資家を利する政策ばかりだ。

 グローバル投資家に傾注した政策を推進しつつ、トリクルダウンを否定したため、筆者はむしろ総理が国内の所得格差の拡大を歓迎しているかような印象を受けたものである。

 すなわち、富裕層やグローバル投資家、大企業を優先する政策を打つ政権は、言い訳としてトリクルダウン理論を持ち出すのだ。

法人税減税や消費増税、構造改革など、国内の所得格差を拡大する政策を繰り出しつつ、トリクルダウンすら否定するのでは、余計に問題ではないだろうか。』


 と、書きました。


 朝生のを見た限り、竹中氏は別に、 「トリクルダウンはあり得ないんです。ごめんなさい」というニュアンスで「トリクルダウンはあり得ない」と語ったわけではないわけです。


 トリクルダウンなど起きえない。
政府の政策で富が「滴り落ちる」のを待っている方が悪い、

というニュアンスでトリクルダウンを否定したのでございます。

すなわち、格差肯定論としてのトリクルダウンの否定なのです。


 そもそも、トリクルダウン仮説は民主主義国家において、一部の富裕層や法人企業に傾注した政策をする際、有権者である国民に「言い訳」をするために編み出されたレトリックなのです。


「富裕層や大手企業を富ます政策をやるけど、いずれ富は国民の皆さんに滴り落ちるので、安心してね」

 というわけでございます。


 つまりは、政治家がグローバリズム、新自由主義的な構造改革、緊縮財政を推進し、国民の多数を痛めつける際に「言い訳」として持ち出されるのがトリクルダウン仮説なのです。


 竹中氏がトリクルダウンを否定したのは、構造改革を推進するに際し、国民に言い訳をする必要性を感じなくなったのか、あるいは言い訳するのが面倒くさくなったのかのいずれかでしょう。


「面倒くせえな。トリクルダウンなんてあるわけないだろ。

政府の政策で、富める者はますます富み、貧しい者はますます貧困化し、それでいいんだよ。

どうせ、負けた奴は自己責任なんだから」


 と、一種の開き直りで「トリクルダウンはあり得ない」と竹中氏が発言したと確信しています。


 とはいえ、総理が「分配」と言い出したということは、竹中氏はともかく「政治家」にとっては、「トリクルダウンすらない構造改革、富裕層・大企業優遇政策」は、有権者に説明がつかないということなのだと思います。


「竹中氏がトリクルダウンを否定した。へ〜え。

つまり、あんた(国会議員)たちは富める者がさらに富み、貧困層はますます貧困化する政策を肯定するんだな?」

 という突っ込みを受けるのは、安倍総理とはいえどもきついでしょう。
http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12114721167.html

「真面目に働くことによって明るい未来が拓く」という今までの資本主義の基幹を為していた牧歌的な時代は、グローバル化が進めば進むほど過去のものになりつつある。
現代の資本主義は、全世界を巻き込んだ凄まじい競争を強いる弱肉強食の資本主義である。企業は競争に打ち勝つために、素早く巨大化し、素早く時代に対応し、利益を極大化させることが望まれている。

利益を極大化させるためには、余計なコストがかかる雇用を必要最小限にするのが手っ取り早い。人間を雇うというのは、企業から見ると凄まじいコストなのである。

年500万円の人間を20年雇用したら、その1人だけで1億円のコストがかかる。実際にはこれに福利厚生から事務所代から雑費等含めて、かなりの出費がある。

単純に言えば、人は雇わなければ雇わないほどコストは削減される。そのために企業は、ありとあらゆる方法で雇用を削減する方法を考え出す。

それが派遣雇用の拡充であったり、アウトソーシングであったり、途上国の工場移転であったり、IT化であったり、ロボット化であったり、人工知能であったりする。

現在はそうした「雇用を排除する動き」が同時並行で行われ、加速している時代である。

これがさらに進んでいくのが2016年以降の動きだ。「働いても働いても豊かになれない」というワーキングプア層が社会の大半を占めるほどの苛烈な社会になっていくのだ。

今起きているこの大きな動きに私たちはひとり残らず飲み込まれていることに注意しなければならない。2016年以降、この流れが変わるというのはあり得ない。

「会社に雇われて働く」というのは、ワーキングプアになるというのと同義語になる。

まだ多くの人は半信半疑かもしれないが、よほどのエリートでない限り、「会社に勤める」というのは貧困に落ちる危険な行為になりつつあるのだ。
http://www.bllackz.com/?m=c&c=20160101T1601100900


富裕層が仕掛けているのは、自分たちが100戦無敗になる方法


100戦無敗になるにはどうしたらいいのか。簡単だ。徹底的に弱い相手と戦うことだ。たとえば、大人は3歳児と戦ったら必ず勝つ。

大人が常に3歳児と戦い続ければ、常に勝ち続けることができる。それは勝負ではなく、リンチになるはずだ。大人はその気になれば、殴り殺すことさえ可能だろう。

だから、スポーツはこういった「大人vs子供」のような、最初から勝負が分かりきっているような組み合わせを禁止する。惨劇を避けるためだ。

それを不服として、大人が「自由に勝負させろ」と叫んでいたら、どうかしていると思われるはずだ。

しかし、それはスポーツの世界だからどうかしていると思われるだけで、実社会ではそのあり得ない競争が行われる世界なのである。

100万円の資産しかない人間が、100億円の資産を持つ企業と無理やり競争させられるのが資本主義の掟である。巨大な者が「もっと自由を」という時は、「弱者を叩きつぶす自由をくれ」という意味なのである。


落ちこぼれた人間には金すらも出したくない政府

「どんどん競争させろ。競争のルールは必要最小限にしろ。弱い者がどうなったところで知ったことではない」

これが資本主義を拡大解釈した「市場原理主義」の正体である。日本は2000年に入ってから、この弱肉強食の市場原理主義が小泉政権下で組み入れられた。

事実上の実行者は、当時、経済財政政策担当大臣と金融担当大臣を兼任していた竹中平蔵だった。

この男によって社会経験の浅い若年層は非正規労働者に追い込まれ、どんどん生活が不安定化しくことになる。

こういった格差が生まれるのは当然だと竹中平蔵は言っている。さらに、「日本はまだまだ格差が少ない社会だ」との認識も示している。

つまり、もっと激しい競争社会して、それによって弱者がもっと増えても別に構わないというスタンスである。さらにこの男は2016年に入ってからトリクルダウンも否定している。

トリクルダウンというのは「資産家や大企業を先に豊かにすると、富が国民全体にトリクルダウン(滴り落ちて)、経済が成長する」というものだ。

ケ小平の唱えた「先富論」に似ているものだが、竹中平蔵はそのトリクルダウンもないと言った。強い者はどんどん富むが、その富は弱者に回らない弱肉強食の社会を日本に取り入れたのがこの男である。

竹中平蔵は派遣会社の会長なのだが、派遣会社というのは労働者の稼ぎをピンハネする事業をしている。ピンハネして、要らなくなったら捨てる。

その結果、労働者が弱者になったとしても「それは、その人の自己責任だ」と言うのが竹中平蔵の理論なのである。

弱者など、どうでもいい。落ちこぼれた人間には金すらも出したくない。だから、この男が小泉政権下でしたのは、社会保障支出の大幅な削減だった。

その結果、高齢者も、障害者も、シングルマザーもみんな追い込まれて、生活保護受給者は大幅に増えることになった。


努力しても這い上がれない社会が来ている

弱肉強食の市場原理主義を取り入れればそうなることは、はじめから分かっていた。なぜなら、強欲な資本主義の総本山だったアメリカがそうなったからだ。

アメリカではレーガン政権がこの市場原理主義を推し進めた結果、1%の富裕層と99%の低賃金層という超格差社会を生み出して、今でもその格差の分離は広がっている。

アメリカでは、強者と弱者が明確に分離しており、その格差は極限にまで近づこうとしている。富める者はさらに富み、貧しき者はさらに貧しくなっている。

中流階級は激減し、2010年には貧困者が4620万人に達した。7人に1人は貧困層だ。さらに、予備軍まで入れると、3人に1人は生活に追われている状況になっている。

問題なのは、この格差が固定化しつつあるということだ。アメリカン・ドリームはすでに消失している。努力しても這い上がれない社会がやってきているのである。

当然だ。競争を開始する時点での条件に大きな格差がついている。スタートラインが富裕層と貧困層とではまったく違う。正当な競争になっていないのである。

貧困層は満足な給料がもらえない職業を転々とするしかなく、結局、働いても働いても豊かになれないワーキングプアが常態化してしまう。

貧困が固定化するのは、次の5つの要因がある。

(1)生活に追われ、疲れて何も考えられなくなる。
(2)低賃金で自分も子供も教育が受けられなくなる。
(3)金を含め、あらゆるものが不足してしまう。
(4)這い上がれない環境から自暴自棄になっていく。
(5)社会的影響力がなく、権利は保障されない。

いったん貧困に堕ちると、この5つの要因が同時並行で始まっていき、その中で押しつぶされてしまう。

これは、アメリカだけの問題ではなく、今や日本の底辺の問題でもある。すでに、日本の底辺もこの5つの要因にがんじがらめにされて、這い上がるのが絶望的に難しい社会になっているのである。


アメリカでは、強者と弱者が明確に分離しており、その格差は極限にまで近づこうとしている。富める者はさらに富み、貧しき者はさらに貧しくなっている。


貧困層は、相変わらず見捨てられていた

格差が固定化されるというのは、富裕層と貧困層の超えられない一線ができるということである。人々は分離し、この両者は次第に違う文化を生きることになる。

暮らす場所も、食べる物も、通う学校も、遊ぶ場所も、付き合う人も、すべて違っていく。そして、この両者は互いに相手に無関心になり、話す言葉すらも違っていくようになる。

日本もそうなる危険性が高い。格差は固定化して、堕ちてしまった人は、社会から見捨てられて生きるようになっていく。

2014年3月。私は10年ぶりにインドのコルカタに向かって、インドの貧困地区がどうなっているのかを確認しに行った。

その結果、どうだったのか。書籍『絶対貧困の光景』で書いたのだが、かつての貧困層はインドの経済発展からものの見事に取り残されていた。

コルカタは、確かに一部は経済発展していた。

ところが、貧困層はまったく経済発展の恩恵に浴していなかったのだ。彼らは社会から無視され、相変わらず社会から見捨てられていた。

10年前、貧困の中で生きていた女性たちは今もまだまったく同じ状態で放置されていた。彼女たちは路上で暮らし、路上で物乞いをし、スラムは相変わらずスラムのままだった。

先進国と変わらないマンション、ショッピングモールができていて、富裕層がベンツを乗り回しているその横で、10年前に貧困層だった人たちは、まだ路上を這い回って生きていた。

(堕ちたら、這い上がれないのだ……)

竹中平蔵が言った通り、「トリクルダウン」など、影も形もなかった。貧困層に富はこぼれ落ちていなかった。完全に置いてけぼりだ。

そういった状況は私もよく知っていたはずだった。しかし、実際にそんな現状を目の前に突きつけられた時に感じたショックは、決して小さなものではなかった。

格差が固定化され、弱者が見捨てられ、貧困層が大量に増え続ける社会がどんなに悲惨な社会なのか、日本人はもっと真剣に考えるべきだ。

日本はそんな道を辿ろうとしているのである。


スラムの子供たち。富める者は富み、貧しい者は奪われるのであれば、この少年と幼い妹には未来はない。
http://www.bllackz.net/blackasia/content/20160118T0438270900.html


2016-02-06
難民・移民が流入して大混乱しても、それが止まらない理由


移民問題・難民問題は、今やユーロ圏を揺るがす火薬庫と化してしまった。

排斥デモ、異民族敵視、憎悪、相互対立は、多民族国家を目指した国のほとんどが経験している。多民族共生というのは、口で言うほど簡単なものではない。

共生どころか、むしろ衝突となり暴力の応酬となってしまう。当然だ。ひとつの地域に、文化がまったく違って、考え方も根本からして異なる人たちが押し込まれる。

民族によっては、マナーも違えば、常識も違えば、言葉も違えば、人種も違う。

何もかも違った人間がどんどん増えていくと、受け入れる側からすると、自分たちの文化が侵略されていると捉えるのは、避けられない。こういった対立は、これから世界中で吹き荒れることになる


しかし、だからと言って、移民・難民の流入や、多民族国家の動きが頓挫するとは、絶対に考えない方がいい。

どんな問題が起きても、どんな激しい国民の抵抗が起きても、グローバル社会に参加した国家では、それが強引に行われていくことになる。

なぜなら、グローバル化していく社会の中で、国家という枠組みが邪魔になっており、今は「国家」という枠組みを取り壊そうとする動きが加速しているからである。

「自国文化を守ろう、自国の歴史を大切にしよう」という動きは、「保守」とは呼ばれず、「極右」とグローバル・メディアによってレッテル貼りをされている。

世界中のメディアは、保守を必ず「極右」として扱い、レイシストと断定する。それはグローバル化を後退させる動きなので、「絶対に許されない思想」と認定して、封印されていく。

グローバル化を阻止する動きは、絶対に許されない。

多国籍企業、金融市場、巨大メディアは、グローバル化する社会の中で支配権を拡大していく過程にある。

世界を動かしているのは国民ではなく、多国籍企業、金融市場、巨大メディアである。そして、これらの企業の各ステークホルダー(関係者)たちである。

全員が揃って陰謀に荷担しているという見方もあるが、実際のところは、陰謀論によって動いているというよりも、グローバル化した方が「より儲かる」というシンプルな原則によって突き動かされていると言った方がいい。

儲かるのなら、儲かる方向に向かって資本が殺到していく。それがあたかも何らかの指示があるように一方方向に動いているように見える。

事業家や金融資本は何者かに命令されて動いているわけではない。儲かる方向に向かって動いていたら、それはグローバル化の方向だったのである。


ロンドンの光景。もうすでにロンドンでは44%近くが非白人となっていると言われている。移民・難民の流入や、多民族国家の動きは止まらない。


儲かるから、グローバル化が推し進められるのだ

グローバル化したら、世界のすべてが多国籍企業にとって市場になる。そうなれば、単純に儲かる。だから、多国籍企業はぶれることなくグローバル化を推し進める。

グローバル化したら、賃金の安い国で物を製造することができるようになる。そうなれば、コスト削減できる。そして、競争力が付いて儲かる。

グローバル化したら、移民が大量に入ってきて、やはり低賃金で人が雇えるようになる。そうなれば、またもやコスト削減ができる。だから、移民政策や、多文化主義は推進されるのだ。シンプルだ。

貿易を行うに当たって、国をまたぐたびに関税を取られたら損をする。だから、国がなくなればいいと考えるのが多国籍企業でもある。儲けのためには、関税を取る国家という存在が邪魔なのだ。

販売を行うに当たって、各国の違いに合わせて商品をローカライズするのは無駄なコストである。言語が英語か何かで統一できれば、ローカライズする手間がなくなる。だから、国がなくなればいいと考えるのが多国籍企業である。コストのためには国家という存在が邪魔なのだ。

販売を行うに当たって、文化が違っているとやはりその国に合わせなければならないが、それも無駄なコストである。だから、移民を入れて、混ぜて、独自文化を薄めさせれば、文化に合わせる手間もなくなる。

だから、文化がなくなればいいと考えるのが多国籍企業でもある。移民・難民を大量に入れて「多文化共生」にするのは、その国の独自の文化を消すのに最良の方法だ。


パリの光景。41%が非白人の人口となっている。グローバル化したら、移民が大量に入ってきて、低賃金で人が雇えるようになる。そうなればコスト削減ができる。だから、移民政策や、多文化主義は推進される。


世の中は多極化しているのではない。逆だ

ありとあらゆるものが、国家の消滅、国家の役割縮小、国家の無力化を目指している。上記以外にも、そんな動きは次々と動いている。

通貨が違っていれば、為替の変動というものに注意を払わなければならず、それは多国籍企業にとっては手間である。国家をブロック化するか、もしくは国家を消滅させれば為替も統一するので便利だ。だから多国籍企業は、通貨の統一を邪魔する国家という概念を消し去りたい。

巨大メディアも、言語・文化がどんどん統一されていけば、情報収集も、情報提供も、世論誘導もやりやすい。だから、グローバル化に乗るのは「得する」動きだ。そのために、言語・文化の守り手である国家を消滅させたい。

インターネットもまた、「情報」という分野で世界を統一しようとする動きである。インターネット企業は、世界がグローバル化すればするほど儲かる仕組みになっている。だから、国家間の情報遮断は許しがたいことであり、やはり国家という概念を消し去りたいと思っている。

グローバル化は、それを突き詰めると、世界が「ひとつ」になるということだ。世界が「ひとつ」というのは、要するに国家も、文化も、言語も、通貨も、すべてが「ひとつ」になるという意味である。

現在、そのような社会に向かっている。世界は多極化しているのではない。完全にその逆だ。

グローバル化の動きは、「ひとつ」になる動きだ。国家のブロック化は、「ひとつ」になる動きだ。多文化主義の動きは、「ひとつ」になる動きだ。金融市場の国際化は、「ひとつ」になる動きだ。移民促進の動きは、「ひとつ」になる動きだ。

グローバル化によって、世界は統一化されようと動いている。多極化しているというのは、単に政治の力学の話であって、世の中全体の動きではない。

多極化していると見せかけて、世の中はグローバル化によって「ひとつ」になろうとしているのである。

絶対に移民政策が止まらないのは、世界が「ひとつ」になるためだ。本当に、単純な話だ。そうすれば多国籍企業、金融市場、巨大メディアは儲かるのである。そして今や、すべての国がグローバル化に向かって暴走している。
http://www.bllackz.net/blackasia/content/20160206T0136500900.html

サッカーとか、ワールドカップの様子を見ていると、「日本戦見てない奴は非国民」みたいな攻撃的な同調圧力が異常に高まっていましたね。全員が同じものに、同じように熱狂することを強制する。この同調圧力がこの20年くらいどんどん高まっている。
均質化圧と同調化圧。それはやはり学校教育のせいなんだと思います。

学校はどこかで子どもの成熟を支援するという本務を忘れて、子どもたちを能力別に格付けして、キャリアパスを振り分けるためのセレクション装置機関になってしまった。

子どもたちを格付けするためには、他の条件を全部同じにして、計測可能な差異だけを見る必要がある。

問題は「差異を見る」ことじゃなくて、「他の条件を全部同じにする」ことなんです。みんな叩いて曲げて同じかたちにはめ込んでしまう。そうしないと考量可能にならないから。同じ価値観を持ち、同じようなふるまい方をして、同じようなしゃべり方をする子どもをまず作り上げておいて、その上で考量可能な数値で比較する。

見落とされているのは、この均質化圧が財界からの強い要請で進められているということです。


彼らからすれば労働者も消費者もできるだけ定型的であって欲しい。

労働者は互換可能であればあるほど雇用条件を引き下げることができるからです。

「君の替えなんか他にいくらでもいるんだ」と言えれば、いくらでも賃金を下げ、労働条件を過酷なものにできる。


消費者もできるだけ欲望は均質的である方がいい。

全員が同じ欲望に駆り立てられて、同じ商品に殺到すれば、製造コストは最小化でき、収益は最大化するからです。

ですから、労働者として消費者として、子どもたちにはできるだけ均質的であって欲しいというのは市場からのストレートな要請なんです。

政治家や文科省の役人たちはその市場の意向を体して学校に向かって「子どもたちを均質化しろ」と命令してくる。


―均質化と同調圧力を押し返し、本来の「知のありよう」を取り戻すのには、やはり教育がキーワードになっているのでしょうか?

教育だとは思いますよ。でも、今の学校教育は閉ざされた集団内部での相対的な優劣を競わせているだけですから、そんなことをいくらやっても子どもは成熟しないし、集団として支え合って生きて行く共生の知恵も身につかない。

保護者も子どもたちも、どうすれば一番費用対効果の良い方法で単位や学位を手に入れるかを考える。最少の学習努力で最大のリターンを得ることが最も「クレバーな」生き方だと思い込んでいる。

でも、学校教育を受けることの目的が自己利益の増大だと考えている限り、知性も感性も育つはずがない。人間が能力を開花させるのは自己利益のためではなくて、まわりの人たちと手を携えて、集団として活動するときなんですから。

でも、今の学校教育では、自分とは異質の能力や個性を持つ子どもたちと協働して、集団的なパフォーマンスを高めるための技術というものを教えていない。

共生の作法を教えていない。それが生きてゆく上で一番たいせつなことなのに。


僕は人間の達成を集団単位でとらえています。ですから、「集団的叡智」というものがあると信じている。長期にわたって、広範囲に見てゆけば、人間たちの集団的な叡智は必ず機能している。エゴイズムや暴力や社会的不公正は長くは続かず、必ずそれを補正されるような力が働く。

ですから、長期的には適切な判断を下すことのできるこの集団的叡智をどうやって維持し、どうやって最大化するのか、それが学校でも最優先に配慮すべき教育的課題であるはずなのに、そういうふうな言葉づかいで学校教育を語る人って、今の日本に一人もいないでしょう。学校教育を通じて日本人全体としての叡智をどう高めていくのか、そんな問いかけ誰もしない。

今の学校教育が育成しようとしているのは「稼ぐ力」ですよ。

金融について教育しろとか、グローバル人材育成だとか、「英語が使える日本人」とか、言っていることはみんな同じです。

グローバル企業の収益が上がるような、低賃金・高能力の労働者を大量に作り出せということです。


文科省はもうずいぶん前から「金の話」しかしなくなりました。

経済のグローバル化に最適化した人材育成が最優先の教育課題だと堂々と言い放っている。

子どもたちの市民的成熟をどうやって支援するのかという学校教育の最大の課題については一言も語っていない。子どもたちの市民的成熟に教育行政の当局が何の関心も持っていない。ほんとうに末期的だと思います。

―モノや資源のレベルでも、教育のレベルでも、色んな意味での持続可能性というのは、一人一人がそういった知のマップを作ることだと思います。このマッピングをどうやって可能にして、共生の知恵をもった社会に作ることができると思われますか。

今の日本の制度劣化は危険水域にまで進行しています。いずれ崩壊するでしょう。ですから、目端の利いた連中はもうどんどん海外に逃げ出している。シンガポールや香港に租税回避して、子どもを中等教育から海外に留学させて、ビジネスネットワークも海外に形成して、日本列島が住めなくなっても困らないように手配している。彼らは自分たちが現にそこから受益している日本のシステムが「先がない」ということがわかっているんです。でも、「先がない」からどうやって再建するかじゃなくて、「火事場」から持ち出せるだけのものを持ち出して逃げる算段をしている。


僕は日本でしか暮らせない人間をデフォルトにして国民国家のシステムは制度設計されなければならないと思っています。

でも、日本語しか話せない、日本食しか食えない、日本の伝統文化や生活習慣の中にいないと「生きた心地がしない」という人間はグローバル化した社会では社会の最下層に格付けされます。

最高位には、英語ができて、海外に家があり、海外に知人友人がおり、海外にビジネスネットワークがあり、日本列島に住めなくなっても、日本語がなくなっても、日本文化が消えても「オレは別に困らない」人たちが格付けされている。

こういう人たちが日本人全体の集団としてのパフォーマンスを高めるためにどうしたらいいのかというようなことを考えるはずがない。どうやって日本人から収奪しようかしか考えてないんですから。
http://blog.tatsuru.com/2014/09/05_1112.php


イスラム女性が酒を飲み、ダンスをし、ランジェリーを着る 2014-01-25


女性がアルコールを飲んで酔っ払う。そして、男たちの前でダンスする。女性がフィットネスに精を出す。女性がビリヤードをする。女性がベランダに出てタバコを吸う。女性がセクシーなランジェリーを買う。

何か問題があるだろうか?

もちろん、先進国で女性がアルコールを飲んでダンスしたところで、それが問題になるわけではない。しかし、それがイランだったら?

もちろん、イランでも表立ってこのような行為をしたら、公開処刑にされる可能性がある。しかし、時代は変わりつつある。

厳しい戒律の中、黒いベールに包まれているイラン女性も、ホメイニ師が仕掛けた1979年2月のイスラム革命以前は、実は自由はファッションが許されていたイスラム戒律の緩い国でもあった。ミニスカートをはいていた女性すらもいたのだ。

そんな時代が、イランの底辺で少しずつ戻りつつあるという。もちろん大ぴらではない。ゆっくりと、である。


世界標準に相容れない価値観は消すという流れ

インターネットによる結びつきは、全人類に共通の価値観を定着させようとしつつある。

先進国も、後進国も、今では人々の着ているものは、ほぼ同じものになりつつあり、食べ物の嗜好も統合されてきた。

もちろん、国による違いや地域差も、依然として残っている。犬食が悪いとか、鯨が悪いとか、イルカ漁が残酷だとか、激しい議論がある。

実は、そういった議論は「異質を失くす方向」で統一される可能性が高い。「世界標準に相容れない価値観は消してやる」というのが現在の社会の動きなのである。

かつては、それぞれの国にはそれぞれの衣装があった。

日本でもアメリカでもイギリスでもアフリカでも中国でも、それぞれその国特有の「衣装」があった。

現在は、そういった衣装は「民族衣装」と特定カテゴリー化されて、気がつけば「普段着るものではない」ということにされている。

そして、どこの国でもプライベートはTシャツ、ビジネスではスーツというものに統一されていく。そして、世界はどこも代わり映えしない世界となった。

どのようにして、そうなるのか。

それはグローバル企業の莫大な「広告」によって為される。広告によって人々の意識は変えられて、いつしかTシャツやジーンズ等が良いという嗜好になっていくのである。

そして、それと平行して、色も質も豊富なTシャツやジーンズ等が大量に入って来る。それらは先進国の若者も着ているので、後進国の人々も嬉々としてそれを着る。


グローバル化の本質は、画一化なのである

インドの女性たちはその美しいサリーを捨て、Tシャツにジーンズを履くようになっている。

男たちはとっくの前に民族衣装など捨てていて、背広とワイシャツとネクタイに変身している。

カンボジアも10年ほど前まで誰もがクロマーと呼ばれる手ぬぐいを帽子の代わりに頭に巻いていたが、今どきそんなカンボジア人がいたら、ただの田舎者だと思われるだけだ。

カンボジア人は今や工業製品で作られた安物の帽子をかぶるか、帽子をかぶらないでヘアスタイルの方に凝るようになった。

彼らにしてみればそれは新しいものを追い求めているのかもしれない。しかし、先進国の人々が見れば、「カンボジア人がグローバル化された」ということなのである。

グローバル化の本質は、画一化だ。

グローバル化によって画一化されることで、企業は「同じ製品」をどこの国でも大量に売りつけることができる。

国ごとに好みが違っていたら、その国に合わせてローカライズしないとならない。企業にしてみれば手間がかかる。インド女性がサリーを着ていたら、多国籍企業のジーンズ会社は困るのだ。

サリーは大量生産できないし、インドにしか売れない。しかし、インド人を画一化させて全員にTシャツとジーンズを履かせることに成功すれば、グローバル化された企業はインドで大儲けすることができる。

インド人にTシャツとジーンズを履かせること、それが「画一化」させるということである。


グローバル化の中で画一化されるように洗脳された

グローバル経済は見かけだけではない。考え方も、技術も、欲しがるものも、すべて画一化する。

たとえば、インターネットを使うための技術は世界中どこでも同じものである。そして、インターネットに接続されるOSや機器も数社ほどの製品に統一されている。

パソコンならマイクロソフト、スマートフォンならアップルやグーグルが頭脳を独占している。その世界で人々は画一化されたブラウザを使い、画一化されたSNSで友達を見つける。

車を見ても、バッグを見てもそうだ。先進国の男も後進国の男も欲しがる車はメルセデス・ベンツであり、女の欲しがるバッグはルイ・ヴィトンである。

すべての国の人たちが判で押したかのようにベンツやルイ・ヴィトンを欲しがる。画一化されたのだ。グローバル化の中で画一化されるように洗脳されてしまった。

しかし、本人だけは、なぜか自分が「画一化」されたとはまったく気がついていない。気がついていないが、しっかり「画一化」されてしまっている。

味覚もそうだ。その国にどんな飲み物があったとしても、グローバル化された社会で人々はコカコーラを飲み、ペプシを飲む。ラオスで飲むコカコーラも、タヒチで飲むコカコーラも味は同じだ。画一化されてしまっている。

中国は今でもポーレイ茶を飲んでいる。中国や香港やチャイナタウンを歩くと、あの独特の香りを街中で嗅ぐことができる。

しかし、若者はコカコーラを飲み歩き、マクドナルドのハンバーガーを食べる。

こういったグローバル化はイスラムの世界をも浸食しているのである。いずれ、イスラム世界も長い時間をかけてグローバル化されて、画一化されて来るだろう。

イランの女性たちの動きは、そういった時代の最先端となっている可能性がある。


アルコールを飲んで、ダンスをして、楽しむイラン女性。ホメイニ師が見たら激怒して処刑してしまうだろう。


おしゃれを楽しむイラン女性。もともとイラン女性はとても美しいことで知られている。

ベランダで顔も髪も隠さないで喫煙するイラン女性。タバコは別に珍しくない。髪も顔も隠さないというところが珍しい。

ランジェリーに凝るイラン女性。黒いベールの下は、とてもエロチックであると言われている。

ビリヤードをするイラン女性。こうやって女性が少しずつ街に出て人生を楽しむことが、時代を変える第一歩になるが、皮肉にもそれはグローバル化の中に取り込まれる第一歩にもなる。
http://www.bllackz.net/blackasia/content/20140125T0348290900.html

そういえば、つい数年前までインドでは髪や身体を洗う時には泥を使っていたが、今では安く変える石鹸やシャンプーが浸透していっている。
これらの石鹸やシャンプーは貧しい人たちでも買えるように小分けで売られている。

メーカーはユニリーバ。イギリス企業(正確にはイギリスとオランダに経営機能を持つ多国籍企業)である。


インドに浸透していく多国籍企業ユニリーバ。男は「ユニリーバ」と聞いても知らない人も多いかも知れないが、女性はみんなこの企業を知っている。


侵略されても、それが文化侵略などとは思わない

ユニリーバはインドで確固たるブランドを築いている。これらの人たちが生活レベルを上げるたびに、ユニリーバの高級商品が彼らの手に渡っていくことになる。

グローバル化は、安い労働力と巨大な市場を求めて世界中のどこにでも浸透していくから、地元産業は衰退し、残った企業は淘汰されていく。

日本では昔、よろず屋という形態の店があったが、今ではそんな店を捜しても見つからないかもしれない。なぜならすべて淘汰されてコンビニがそれに取って変わったからだ。

フィリピンに、サリサリ・ストアという「よろず屋」「雑貨屋」形態の個人ショップが多く見かけるが、もしフィリピンの経済状況が上がっていくなら、これらのサリサリ・ストアは淘汰されて消えていくことになる。

国がグローバル化に組み込まれると、このような個人店舗から吹き飛んでいくのは定石の動きだから誰でも分かる。

すでに1985年前後からグローバル化に飲み込まれたタイでも、コンビニエンス・ストアが幅を利かすようになって個人ストアを駆逐してしまった。

コンビニで売られるものは、自国の大企業のものと、海外の多国籍企業のものに二分される。

日本でも、コカコーラやエビアンなどは普通に売っているが、これらが多国籍企業であるのは言うまでもない。

スーパーもデパートもショッピングモールも、地元のものがスケールで敗退して、莫大な資本を投下できる多国籍企業がゆっくりと確実にその地に浸透していく。

テスコ、カルフール、ウォールマートという巨大ショッピングモール店はそれぞれイギリス、フランス、アメリカの資本だが、買い物をする人間がそんなことはいちいち考えていない。

趣味が良い空間で、大量のものがあって、安く買えるのであれば、どこの国の資本でも歓迎するし、それが文化侵略などとは思わないのである。


フィリピンのサリサリ・ストア。この国もグローバル化に飲まれると、やがてこういった個人商店の店は、大資本によるコンビニやショッピングモールに駆逐されて消えていくことになる。

すべてが画一化されたようなモノクロの世界

外国資本のショッピング・モールに入っているテナントは、マクドナルドだったり、ケンタッキー・フライド・チキンだったり、あるいはスターバックスだったりする。

しかし、それらに目くじらを立てる人間もいない。これらは新興国にとって、先進国の香りがする「素晴らしい企業」であり、文化侵略どころか「憧れ」だ。

かくして、これらの多国籍企業はゆっくり、着実に、アジアに浸透していき、やがてどこの国に行っても代わり映えのしない多国籍企業の看板に埋め尽くされる。

グローバル化はアジアを激変させている。そして、文化を画一化させていく。

多様化を失っていく文化は、人間の増加によって次々と野生動物が絶滅していく姿にだぶる。

グローバル化に対応できない国は絶滅していく。グローバル化に対応した国は均質化・画一化していく。グローバル化がとことん浸透すると、賃金もやがては画一化していく。

多国籍企業は経済的な論理で激しいグローバル化を追い求めているが、その結果についてはほとんど無視されているように思える。

グローバル化の行き着く先は、すべてが画一化されたようなモノクロの世界だ。世界中、どこに行っても同じ光景、同じ商品、同じ価値観で固定化される。

多国籍企業は、その商品が全世界を覆い尽くすまで止まらないのは間違いない。この動きに歯止めはかからない。資本主義が終わるまで続く。

すでに私たちは、日本にいても、タイにいても、シンガポールにいても、コカコーラを飲み、マクドナルドを食べ、スターバックスでくつろぐことができる。

幸せだろうか?


これがどこの国か分かるだろうか。タイだ
http://www.bllackz.net/blackasia/content/20131110T2225020900.html


日本も含め、全世界は最後に同じ文化になってしまうのか?


中国やインド、そして東南アジアの各諸国が台頭してきたのは、グローバル化が加速したからだ。

グローバル化が加速するとなぜこれらの諸国が台頭することになるのかというと、簡単に言えば「人的コストが安いから」である。

では、なぜ世界はグローバル化していくのかというと、企業間の競争があって、そこでは結果的にコスト削減を徹底的に行い、利益を上げたものが勝利を手にするからである。


コストを削減するには人件費を削減するのが一番早い。

あるいは、安い労働力を使うのが良い。

当然、どこの企業もこの2つに目をつけて、この2つは同時に行われた。具体的に言うと、以下のことが、同時に行われた。

(1)賃金の高い先進国の労働者の削減
(2)賃金の安い新興国の労働者の確保

賃金の安い国はどこだったのか。それは中国であり、インドであり、東南アジア諸国であった。


残った正社員は、リストラするか賃金削減するか

先進国の失業問題は、グローバル化によって必然的に起きたことだ。

日本人の労働者がそれに巻き込まれるのは、時間の問題だったのだ。

だから、小泉政権時代からそれは加速していったが、日本はもっと早く賃金削減が起きてもおかしくなかった。

本来であれば、バブルが崩壊して企業がコスト削減に走らなければならなかった1990年代に賃金削減が起きてもおかしくなかった。

そうならなかったのは日本には終身雇用という文化があったからで、企業が無理していたという言い方もできる。日本企業にも良心があったということだ。

結局、無理に無理が重なってどうにもならなくなったので、企業側はどんどん工場を新興国に移し、本社側の人員は派遣に切り替えた。

そして、残った正社員は、リストラするか賃金削減するかの二者択一になった。

2000年代に入ってから、この両方が平行して行われたのである。

・日本の賃金はまだ高いから、正社員はもっと削られる。
・賃金はもっと削減される。


サラリーマンをやっている人間は、もはや一部分の人間しか生き残れないことになる。グローバル化の本質を考えると、どうしてもそのような動きになってしまうからだ。

すべては賃金の安い国へと仕事が流れていく。

それが中国であり、インドであり、東南アジアだったのだ。


大量のコマーシャルを流して、その文化の中に浸透

この中で、中国とインドはよく特別化されることが多いが、それは理由がある。

最も大きな理由は「人口」だ。これらの国は安い労働力を使えると同時に、支払った賃金で潤うと、人口の多さがそのまま販売の市場につながっていく。

中国とインドはこの2国だけで人口は26億くらいで地球上の人口の40%ほどを占めているから、市場としての魅力は抜群である。

そのためには、この国に巣食う貧しい人達がもう一段階豊かになる必要もある。

それで労働コストが上がったのであれば、今度はバングラやアフリカが「世界の工場」になって、そこで作ったものを中国やインドに売るという流れになる。

多国籍企業は新興国に大量のコマーシャルを流して、どんどんその文化の中に浸透している。

まさにその動きこそがグローバル化の動きであって、これがアジアを強制的に変化させている原因だ。

アジアの文化に浸ってのんびりしたいと思っていたら、アジアの姿がどんどん変わって取り残されてしまう。


その背景には、多国籍企業の顔がちらつく。

古き良きアジアは、もはや幻想の中にしか存在しない。


______


なぜ「日本文化はいずれ死ぬ」と断言することができるのか

私たちは自国を愛しており、自国の文化、自国の言語、自国の歴史を愛している。これは誰でも心に持っている気持ちであり、国を大切にする気持ちは決して消えることはない。

しかし、「自分の国を大切に思う」という気持ちは、これから次々と踏みにじられることになる。これは現代社会の大きな方向性として、知っておくべきだ。

「自分の国を大切に思う」というのは、グローバリズムに反するものだからだ。グローバリズムは、国を消失させる動きであることは、もう誰もが気付いている。

グローバル化は文化を破壊し、最終的に国を破壊する。

そうなる理由は簡単だ。文化がそれぞれの地域で違っていると、ローカライズするのにコストがかかるからだ。

文化が違っていると、文化に合わせなければならない。「合わせる」というのが多国籍企業にとってコストであり、不確定要素になる。

国家がなくなり、文化が均質化すれば、全世界で同じ物を売ることができて、全世界に支配権を得ることができる。


独自文化は破壊される方向性にあることを認識せよ

グローバル化にとって、独自文化は邪魔だ。理解できないし、ローカライズには手間がかかるし、無視すれば市場をとりこぼすことになるからだ。

だから、私たちは気が付かなければならない。

グローバル化がこれからも進むのだから、「独自文化は破壊される方向性にある」ことを。もっとはっきり言うと、こういうことになる。

「日本文化は必ず破壊される」
「日本人は日本のものではなくなる」

日本だけではなく、すべての国がそうなる。欧米ではすでに多文化主義が執拗に推進されている。

移民が続々と入り込み、人種が地域文化に馴染まないで混乱し、国内で大きな混乱が起きているにもかかわらず、それは粛々と推進されている。

ドイツでも、イギリスでも、フランスでも、オランダでも、ノルウェーでも、すべての国でまったくブレることなく多文化主義が推し進められている。

もちろん、こういった多文化主義に反対し、「独自文化を守れ」という動きは市民の間から大きな声となって湧き上がっているのは言うまでもない。

世界各国で、次々と保守政党が立ち上がって支持されている。

しかし、こういった移民排斥の運動は、世界中で「差別主義者」のレッテルを貼られる。そして、その政党は「極右団体」と称され、グローバル・メディアによって徹底的に糾弾されて、叩き潰されていく。
http://www.bllackz.com/2013/10/blog-post_20.html?utm_source=BP_recent


金持ちが長生きして貧困層が早死にする現象が鮮明化する


米ライス大学とコロラド大学ボルダー校の共同研究では、アメリカ人の寿命は1930年代は59.85歳、ざっくり言えば約60歳だったのだが、これが2000年代になると77.1歳になっており、70年で驚異的な寿命の伸びが確認されたという。

しかし、悲しいことがある。

1940年代生まれの富裕層と貧困層の寿命を分けると、貧困層の寿命は圧倒的に短くなっており、最大では富裕層よりも12年も早く亡くなるという。

同じ結論は2016年に米医学界の学会誌「ジャーナル・オブ・アメリカン・メディカル・アソシエーション」が指摘している。富裕層と貧困層の平均寿命は今も拡大し続けている。

超富裕層と絶対貧困層という風に、収入の差を広げていけばさらに寿命の差は明確になる。絶対貧困で暮らす人たちは超富裕層に比べて男性は14.6年、女性は10.1年も短かった。

アメリカの貧困層は、パキスタンやスーダンのような途上国の人たちの平均寿命と同じなのである。貧困に堕ちたら、先進国に生まれても後進国で生まれても関係ないということだ。

ただし、都会の貧困層は都会のインフラを利用できることもあって、貧困層でも若干は長生きできるようだ。もっとも、それでも富裕層の快適な環境と寿命を手に入れることができないのだから慰めにもならない。


身体の具合が悪いからと言って仕事を休めない

富裕層が貧困層よりも長生きするというのは、2つの見方があるのに気付かなければならない。「金持ちは長生きする」という見方と、「貧困層は早死にする」という見方だ。

どちらが正しいのかというのではなく、「金持ちは長生きする」という現象と「貧困層が早く死ぬ」という2つの現象が同時並行で起きているというのが正しいのだろう。

医療が充実し、早期治療や健康維持の方法が確立されていくと、富裕層も貧困層も同時に恩恵を得る。しかし、どちらかと言えば富裕層の方が受ける恩恵が大きい。

なぜなら、医療は「ただではない」からである。

病院で検査を受けるのも、高度医療を受けるのも金がいる。金がモノを言う。富裕層には問題がない金額でも、それは貧困層には大きな問題になることが多い。

金がかかると思ったら、貧困層は医者に行かない。そのため、本当であれば医者にいかなければならないような病気やケガでも放置して、それを重篤化させてしまうことが多い。

その前に、時間の余裕がたっぷりある富裕層と違い、貧困層は身体の具合が悪いからと言って仕事を休んでしまえばたちまち生活に窮するので休めない。

そのため、たとえば貧困層は歯の治療などを放置することが多いことがよく知られている。

虫歯や歯石や歯槽膿漏などは早期に治療を受けていれば完治できるものだが、放置しておくとどんどん歯が悪くなって最終的にすべてを失うこともあり得る。

そのために早い段階で治療を受ける必要があるのだが、生活に余裕がなければ、どうしても仕事よりも治療を優先してしまうことになる。

あらゆる身体の不調を放置するので、それが積もり積もって寿命に反映されていく。歯を失うと固いものなどがうまく食べられなくなり、それで栄養が偏るようになって寿命が短くなるというのはよく知られている。

歯を失うと固いものなどがうまく食べられなくなり、それで栄養が偏るようになって寿命が短くなるというのはよく知られている。


富裕層と貧困層は、食べているものも違う

富裕層と貧困層は、食べているものも違う。富裕層が少々高価でも、オーガニックで栄養価が高く、健康的で、身体に優しいものを継続的に買える収入がある。

しかし、貧困層は往々にして、カロリーが高くて身体に悪くても、安いものを選んで食べることになる。安い価格でカロリーを取ろうと思うと、砂糖と添加物と油脂と加工物でまみれたジャンクフードを食べるしかない。

それしか食べられないので、栄養のバランスなどほど遠い食生活になる。

こうした食事はたまに食べるくらいならいいのだが、それを常食するとやがて体調を悪化させ、病気やケガをしやすい体質になっていく。

富裕層は食べれば食べるほど健康になるのに、貧困層は食べれば食べるほど不健康になっていく。

グローバル経済は、食品に関してもどんどんコストを下げて安いものを大量に売るために品質を次第に劣悪化させていく。そして、消費者をリピーターにさせるために、砂糖や油脂のような常習と依存を生む物質を意図的に含有させる。

多国籍企業の作り出す食べ物というのは、そのほとんどは常軌を逸する量の砂糖をまぶし、油脂をどっぷりと含ませたものである。

そうすれば、消費者が常食し、依存し、その結果として商品が売れるのだから、批判されても絶対に止めない。

富裕層は教育の中でそうした食品が身体に悪いことを知り、避け、より良い食品を選んで食べるようになることが多い。親が子供の健康を守るためにそうする。

しかし貧困層は、教育よりもテレビに影響されて毒々しい食品を食べるように洗脳されており、自らジャンクフードに飛びついて離れられない。

後でそれが身体に悪いと言われても、もうすっかり中毒になっているので止められない。そして、身体を壊すまでそれを食べ続けて、最後には寿命に影響する。

貧困層は教育よりもテレビに影響されて毒々しい食品を食べるように洗脳され、自らジャンクフードに飛びついて離れられない。


貧困層の暮らす劣悪な環境とはどんな環境なのか?

富裕層は快適な環境の中で、ストレスなく暮らすことができる。貧困層は劣悪な環境の中で、様々なストレスを抱えながら暮らすことになる。

途上国に行って劣悪な安宿やスラムに泊まると、「劣悪な環境」というのがどんな環境なのかすぐに知ることになる。

エアコンなどないので、部屋は気が狂うほど暑い。部屋の中で蒸されて意識が朦朧とすることもある。シャワーを浴びようと思うと水が出なかったり、水が濁っていたりする。

そもそもシャワーなどなくて、雨水が溜まったバケツの濁った水を浴びるのがシャワーだというところもある。1990年代後半のカンボジアでは、ほとんどがそうだった。

(「売春地帯をさまよい歩いた日々:カンボジア編)
http://www.bllackz.net/blackasia/content/20110201T0000000000.html


食事中はハエが食べ物にたかり、夕方になったら蚊の大群が襲いかかる。中にはマラリア蚊もいたりするので、蚊に刺されてマラリアになる人も多い。

ベッドに横になると今度は南京虫が襲いかかってくる。東南アジアのスラム、あるいは南アジアのスラムは南京虫の温床になっているベッドも多い。

(トコジラミ。部屋に入ったらベッドのシーツをまくって裏を見ろ)
http://www.bllackz.net/blackasia/content/20120914T0045320900.html


飲み水はドブのような臭いがしたり、食べ物にも虫が混じっていたりするのは日常茶飯事だ。

貧困層というのは、そんな劣悪な環境の中で暮らし、劣悪な仕事に就き、劣悪な食べ物を食べるしかなく、医療の恩恵にもあずかれない。

そして、そんな環境から抜け出せない絶望感もあれば、自暴自棄もある。これで富裕層と貧困層の寿命が同じだったら、それこそ奇跡であると言わざるを得ない。

結局、貧困層はこうした劣悪な環境に追い込まれてもがくしかない人生が待っており、それが寿命に反映して「金持ちが長生きして貧困層は早死にする」という統計となって表れる。

現代の資本主義は、歯止めがきかない弱肉強食の資本主義と化している。

(204倍もの格差の中で自由競争しても、一生勝てないのが現実)
http://www.bllackz.com/?m=c&c=20130907T1628000900


今後、「金持ちが長生きして貧困層は早死にする」は、もっと鮮明になっていくはずだ。

結局、貧困層は劣悪な環境に追い込まれてもがくしかない人生が待っており、それが寿命に反映して「金持ちが長生きして貧困層は早死にする」という統計となって表れる。
http://www.bllackz.net/blackasia/content/20160711T0146060900.html



http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/704.html#c20

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