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[近代史3] 日本人が西洋音楽をやっても物真似しかできない理由 中川隆
5. 中川隆[-10677] koaQ7Jey 2019年10月20日 09:55:43 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2180]

天才少年ヴァイオリニスト 渡辺茂夫の喜劇(悲劇?)
日本人はいくら才能が有っても気が小さいからすぐに潰される


ヴァイオリン(Vn)教師の四方山話ーヴァイオリンを教えるとは

名指導者とは

 さる音楽談話例会における話題の中で、「名選手必ずしも名指導者にあらず」と言っていたが、 同じ事が音楽にも言えるのではないかと思う。

 ヴァイオリン(以下、Vn)の世界では、レオポルド・アウアー、エネスコやエルマン等は、一世を風靡した 歴史に残る超一流のソリストであったが、その弟子も一流のソリストに育てている。

   特にレオポルド・アウアーに至っては、弟子にジンバリスト、エルマン、ミルステイン、 ハイフェッツとくれば、これはもう驚きである。・・・歴史的な名ヴァイオリニストがずらりと並んでいる。日本では江藤俊哉がその範疇に入る様に思われる。

 しかしVn界全体を通して眺めて見た場合、自分自身はソリストとして前者ほど華々しく 脚光を浴びていない人物が、指導者として、超一流のソリストを育てている場合が、意外と多い様に 思われる。

 日本では鈴木鎮一や鷲見三郎がその範疇に入るのではないだろうか!


ジュリアードのガラミアンとディレイ

 アメリカではジュリアード音楽院のイワン・ガラミアンやドロシイ・ディレイであるが、共に 素晴らしい名ソリストを数多く育てている。ざっとあげてみると次のようになる。


イワン・ガラミアン
ズーカーマン。渡辺茂人。マイケル・レビン。
パールマン。チョンキョンファ。・・・Etc


ドロシー・ディレイ
パールマン。原田孝一郎。竹澤恭子。五嶋みどり。
諏訪内晶子。ギル・シャハム。アン・アキコマイヤーズ。
シュロモ・ミンツ。漆原朝子。チョーリヤン・リン。
チー・ユン。サラチャン。神尾真由子。数住岸子。
前橋汀子。加藤知子。ナイジェル・ケネディ。奥村智弘。・・Etc

(年長の生徒はドロシーがガラミアンの助手をしていたために共通の生徒がいる。)


 このようにして、Vnの指導を受けるのはジュリアードに限る、それもガラミアンや ドロシー・ディレイの指導を受けることが、ヴァイオリニストとしてのステイタスにもなっている ばかりでなく、実際に世界を席巻するソリストが、続々と送り出されている。

 ガラミアンの教育法は古い権威主義と呼ばれていた様に独自の指導法で、誰に対しても同じ方法で 徹底して指導したが、生徒は細部まで、正確に徹底した練習を求められ、テクニックの習得に重点が 置かれていたと言う。

 先生の指示する弓使い、指使いに従わない生徒には容赦をすることがなかった。

 特にガラミアンは運弓の名手と言われたカペーの弟子であっただけに運弓にはうるさく、後に ガラミアンのトレードマークになるが、大きく弓を使いいい音を出すことを徹底して訓練した。

   後にガラミアンは石ころでも立派に磨き上げて、ヴァイオリニストを創ることが出来たと評されている。

 これに対してドロシー・ディレイには固執する教授法はない。

 機械的に反復練習ばかりをさせる事はなく、この生徒のどこに問題があるのかを並み外れた洞察力で もって見い出す事に重点を置き、その生徒に必要なものは何かを的確に指摘した。

 そして生徒と徹底的に話し合い、やがては生徒自身が問題点を見つけ出せるところまで指導すると 言ったものである。

 また生徒の良い点は徹底して褒めて褒めて伸ばしていくと言う教育法をとった。従って生徒は気が付かない間に問題点を克服し、その子が知らない間に弾けなかったところが、いつの間にか弾けている と言う具合であった。

 従ってドロシイの生徒は画一的な教育法でないため、自分に合った様に、自由に成長していった。


 話はそれるが、かつて渋谷天外が藤山寛美を育てるとき、欠点はさておき褒めて、褒めて一流の 芸人に育て上げた教育法に似た感じがするが、しかしその生徒の数、レヴェルを考えるとき、 ドロシー・ディレイは実に天才的な指導者であったと言わざるを得ない。

 ただこれだけ優れた有名な指導者になると、教えを乞う生徒も莫大な数になり、そのいずれもを 平等にレッスンをすることは難しく、やはり才能のある生徒に重点を置かざるを得ないと言う悩みは あったようである。

 そのためか、単に一度か二度レッスンを受けたとか、公開レッスンに参加をしただけで、 ドロシー・ディレイに師事をしたと言う人がいるそうである。

 これはドロシーもよく知っていたが、その生徒がマネージャーとの交渉とか、後々の仕事がうまく行くのならばと言うことで、苦笑いしながらも黙認する事があったと言う。


ヴァイオリン(Vn)教師の逸話二題

 その一つは、地下鉄の駅の入り口でいつもVnを弾く、いわばホームレスがいた。足下には 「投げ銭」をもらうためにVnのケースを開けたままで置いてある。その傍をラヴエルが 通りかかり、

「こんな下手な演奏は今まで聞いたことがない、全くひどくて話にならん」

と通り過ぎた。

 次の日またラヴェルが通りかかったら、今度はVnケースの横に「ラヴェルに師事」と 書いてあったと言う。


   もう一つは、ある時ドロシー・ディレイが飛行機に乗っているとき、Vnを抱えた学生が 乗り込んでディレイの席のそばを通った。

 「まあVnを習ってらっしゃるの、すてきね〜、先生はどなた?」

と尋ねたところ、その学生は困った顔をしてディレイ先生です、と答えたという。


 これらは笑い話であるが、事実このような話はいくらでもあるようだ。

 日本でも、よくある事と考えられる。単に一度公開講座を受けただけで、誰々先生に師事と演奏会の パンフレットに書いてある。百歩譲ってそれでもよかろうと思うが、聡明な聴衆は決して騙される事は ない。聴衆は良い演奏とそうでないものはちゃんと聞き分けているものである。  演奏家はそのことを肝に銘ずるべきである。
http://chauchaw.web.fc2.com/hafuna-48-4.html


イヴァーン・ガラミアン(Ivan Galamian, 1903年1月23日 – 1981年4月14日)

1903年1月23日アルメニア人の両親の下に、ペルシア(現イラン)のタブリッツで生まれた。

1905年2歳のとき家族でモスクワに移転。彼は早くからVnに興味を抱き、両親はそれを伸ばした。

1916年13歳のときモスクワ・フィルハーモニック・スクールに入学し、アウアーの弟子であるコンスタンティン・モストラに師事した。

1917年ロシア革命後、父が実業家として成功していたため、ガラミアンは投獄された。しかし、当時ボリショイ劇場管弦楽団の団員であったことから、釈放された。

1922年パリに移住し、運弓法の権威であったパリ・コンセルヴァトワール教授ルシアン・カペーに師事した。

1924年パリでリサイタルを開いてデビューした。

このころからパリのロシア音楽院でヴァイオリンを教え始めた。

1937年ニューヨークに移住し、ヴァイオリンを教えた。

1944年にジンバリストの招きでカーチス音楽院の教授となる。

1946年ジュリアード音楽院の教授となり、1948年からドロシー・ディレイが助手となった。

ガラミアンの指導は、技術の習得を最優先した厳しいものだった。特に「弓使い」が専門で優れていた。

1970年にはディレイと仲違いをしたと言われている。

マイケル・レビン、パールマン、チョン・キョンファ、ズッカーマン等を輩出。
http://blogs.yahoo.co.jp/senninnehan/15169841.html


ガラミアンのスケールブックについて
http://www.youtube.com/watch?v=O6r0f7_JFo4


ヴァイオリン奏法と指導の原理 イヴァン ガラミアン (著)

・真面目にヴァイオリンを習得しようとした場合
・真面目にヴァイオリンを教えなければならない場合

きちんとした理論が欲しくなりますが、この本はそうしたきちんとした理論の代表格のようなものです。

値段は大変高く、訳も古く、本の体裁もとてもお堅いですが、ヴァイオリン教育業界では知らぬ者のないイヴァン・ガラミアンの著作とあれば、当てはまる人は参照して研究するべきでしょう。
http://www.amazon.co.jp/%E3%83%B4%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%82%AA%E3%83%AA%E3%83%B3%E5%A5%8F%E6%B3%95%E3%81%A8%E6%8C%87%E5%B0%8E%E3%81%AE%E5%8E%9F%E7%90%86-%E3%82%A4%E3%83%B4%E3%82%A1%E3%83%B3-%E3%82%AC%E3%83%A9%E3%83%9F%E3%82%A2%E3%83%B3/dp/4276144523


アイザック・スターン曰く、

「ガラミアンは教師としてずば抜けた才能を持っていました。
ガラミアンは、まず初めは楽器を弾きこなすことが先決であり、そのために全てのテクニックの練習曲をさらうこと、
次に、テクニックを付けるための曲を弾くことが大切だと感じていました。」


ピーター・ウンジン曰く、

「人は、ガラミアン先生は石ころからでもヴァイオリニストを作ることが出来ると、いつも噂しました。

ガラミアン先生は右腕の移動の方法を知り尽くしていました。
ヴァイオリンの構造をよく理解していたのです。

生徒達は、数週間ごとに新しいコンチェルトを勉強するように言われました。
全ての指使いとボウイングを教え、それを生徒が間違いなく弾けば、その曲の学習が終わったことになります。もし、スピッカートが下手ならば、スピッカートのたくさん入った曲を練習させるのです。」


パールマン曰く、
「完璧に弾かねばなりませんでした。
さもなければ、先生の目がギラギラと睨みつけ、この世の終わりという感じでした。」


スタインハート曰く、
「私がもう学生ではなくなった時、先生は親しく口をきいて下さいました。
時々チェスをご一緒しました。ゲームの時はいつもウォッカのグラスを持ち、
『一杯目はおいしい。二杯目はもっとおいしい。三杯では足りないね。』
と言うのが口癖でした。」
http://blogs.yahoo.co.jp/senninnehan/15169841.html


天才少年ヴァイオリニスト 渡辺茂夫の喜劇(悲劇?)

渡辺茂夫(1941年6月26日 - 1999年8月15日)


Shigeo Watanabe plays the violin
http://www.youtube.com/watch?v=6uMdz9HeREI

Schubert's Ave Maria Violin and Piano - Shigeo Watanabe
http://www.youtube.com/watch?v=qzaQJuVmJlI

Tchaikovsky Violin Concerto in D, Op.35 - Violin: Shigeo Watanabe - Japan - Miyajima
http://www.youtube.com/watch?v=UxEuFi6RpSo

Niccolò Paganini - Le streghe Op.8, MS19 - Violin - Shigeo Watanabe
http://www.youtube.com/watch?v=9kdSBAhki40

Felix Mendelssohn - Auf Flügeln des Gesanges ( On Wings of Song ) - Violin: Shigeo Watanabe
http://www.youtube.com/watch?v=HdLo_OUj6lo

Frédéric Chopin - Nocturne No.20 in C-sharp minor - Violin: Shigeo Watanabe
http://www.youtube.com/watch?v=XbEp4W5Z-dE


戦後日本に彗星のごとく現れた天才少年ヴァイオリニスト渡辺茂夫。

4歳半よりアウアー流派の教授法を研究した父季彦氏より薫陶を受け、13歳で来日していたハイフェッツに才能を高く評価される。

その後ハイフェッツによる熱心な推薦で無試験でジュリアード音楽院へ入学し、ガラミアンに師事。

アメリカでもその才能は高く評価されるも、ガラミアンとの意見の不一致や戦後間もない日米間の微妙な空気などから精神不安となり1957年自殺未遂、演奏活動の続行は不可能となった。

この悲劇的かつ伝説的な神童の演奏は渡米前、渡米中の録音がいくつか残されており、その類稀な音楽性を窺い知ることができる。演奏活動を続けていれば間違いなく世界的なヴァイオリニストに成長したと思われ、残念この上ないことである。
http://www.fstrings.com/player/detail.asp?id=68


渡辺 茂夫は少年時代に戦後復興期の日本で活躍したヴァイオリニスト。いわゆる伝説的な音楽的神童のひとり。

音楽家一家に生まれ、茂夫の生母・鈴木満枝はヴァイオリニストだった。4歳より、母方の叔父の渡辺季彦が経営する音楽教室(渡辺ヴァイオリン・スタジオ)でヴァイオリンを学び始める。その翌年、両親の離婚にともない、そのまま渡辺家の養子となった。


天才少年の誕生
1948年(7歳)に芝白金小学校に入学するが、早くもこの年に、巌本真理より音楽的才能を絶賛され、12月に最初のリサイタルを、翌年以降も毎年1回の定例コンサートを行う。また、1949年にはヴァイオリンを弾く少年役として映画「異国の丘」に出演している。早くも創作面にも関心を示し、音楽理論を石桁真礼生に師事しながら作曲活動や詩作にも着手し、小学校の最終年次にヴァイオリン協奏曲、オペラ、ヴァイオリン・ソナタを作曲。その作品はクラウス・プリングスハイムによって高く評価された。


渡米
1954年(13歳)に暁星中学校に進学。同年、イギリスの名指揮者マルコム・サージェントの指揮により、東京交響楽団とチャイコフスキーの協奏曲を演奏。来日したダヴィッド・オイストラフを訪ねて演奏を行う。5月、渡辺季彦の奔走により、帝国ホテルにおいて、来日中のヤッシャ・ハイフェッツに面会し、演奏を披露、ハイフェッツに深い感銘を与え「百年に一人の天才」と評される。

6月にハイフェッツからの招待を得て、両親に促されて渡米が決まる。1955年3月、ジュリアード音楽院院長より、「ハイフェッツ氏の熱心な推薦により」無試験入学が許可される。各方面の支援者(アメリカ軍属、朝日新聞社、その他の個人)から経済的援助を受け、期限は2年間、演奏旅行には連れ出さないとの条件により、7月に飛行機で渡米。


輝かしい未来
(14歳)カリフォルニア州で語学研修を受けるかたわら、奨学金を得て地元の夏季音楽講習会にも参加する。早くも天才ぶりと品のよい物腰から脚光を浴び、とりわけハンガリー人ピアニストのジェルジ・シャンドールに目をかけられた。

8月末にはモーリス・アブラヴァネルの指揮でベートーヴェンの協奏曲を演奏して、サンタバーバラ市の地元紙で絶賛される。講習会の告別演奏会にも出席して、自作のヴァイオリン・ソナタを披露する。9月にニューヨークに到着し、ジュリアード音楽院でペルシャ出身のヴァイオリニストイワン・ガラミアン(アイヴァン・ガラミアン)に師事することが決定。日系人の家庭にホームステイを始めるが、後にガラミアン宅に同居する。


最後の栄光
1956年(15歳)からニューリンカーンのハイスクールに通学。この頃から日本への連絡が途絶えがちになる(一説には、日本や日本語に対する嫌悪感があらわれたと言われる)。職業音楽家を集めたプライベートの演奏会において、ハイフェッツの伴奏者として知られるエマヌエル・ベイのピアノにより、ブラームスのヴァイオリン・ソナタ、ヴィエニャエフスキの≪協奏曲 第1番≫を演奏。出席者には、レナード・バーンスタイン、ピアティゴルスキー、レナード・ローズらの顔ぶれがあり、ハイフェッツのお気に入りの指揮者アルフレッド・ウォーレンスタインからは、世界一の演奏家になるとのお墨付きを得た。

新学期の9月には、ジュリアード音楽院で史上最年少の奨学生に選ばれ、さらに半額と規定されていた奨学金も全額支給される。秋にガラミアン教授宅を出て、ホームステイ先を変更。すでにガラミアンと折り合いが合わなくなっていた。


青春の終わり・悲劇の幕切れ
1957年2月、情緒不安定を訴え精神科に通院。春にふたたびホームステイ先を変更する。4月より助手としてジュリアード音楽院に残り、研究のかたわら治療を続ける。夏のヴァカンスでカリフォルニア州に行き、恩人ハイフェッツを訪ね、激賞された。9月にジュリアード音楽院に再入学するが、乏しい報酬と心もとない支援金により耐久生活を余儀なくされており、劣悪な住環境しか見つからなかった(身元引受先のジャパン・ソサエティによる配給額が適切でなかったためとされる)。

異国の地で人間嫌いと疎外感がつのるようになり、自殺願望をほのめかすようにもなると、両親は茂夫の急変を察知。ジャパン・ソサエティに緊急帰国を要請するも、同協会は茂夫の治療優先の方針を崩さなかった。ついに11月2日、茂夫は未成年が購入禁止とされているはずの睡眠薬を大量に服用する。11月5日に日本の家族に危篤を告げる電報が届いた。一命はとりとめたものの、不幸にも脳障害が残り、意識を回復する見込みはなかった。翌年1月、家族の要請により日本に送還され、その後四十年以上に渡って在宅療養を続けた。


演奏の特徴
茂夫の演奏は、ガラミアンにつく前にすでにある程度の完成の域に入っていた、と養父・季彦はいう。アウアー奏法を基本として技術的にも優れた才を示していたにもかかわらず、ガラミアンがそれに理解を示さず、独自の厳しい指導でもって自身の奏法へ転換させようとした重圧に茂夫は苦しみ続けたといえる。

茂夫の養父、渡辺季彦 (1909年 - 2012年6月10日[2]) はヴァイオリン教師であり、門下生の多くが国内の各地や海外で、ソリストや楽団員として活動している。渡辺季彦は、カール・フレッシュの理論書やレオポルト・アウアーの著作をひも解きながら、独自のメソッドを編み出しており、小野アンナと同様、早期教育の重要性を説いていた。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B8%A1%E8%BE%BA%E8%8C%82%E5%A4%AB


渡辺茂夫は10代に満たない頃すでに国内では神童として名が通っていた。その評価が決定的になったのは、来日したハイフェッツに高く評価され、ジュリアード音楽院への留学を強く推薦されたことだった。

茂夫にヴァイオリンの手ほどきを施した父季彦氏はハイフェッツの師アウアーの教授法の熱心な研究者で、その最も偉大な門下生、ハイフェッツの推薦は決定を意味していた。しかしこのことが悲劇の幕開けとなるとはこの時、誰も思わなかった。

ジュリアードで茂夫が師事したガラミアンは、近代的合理奏法を推し進めた教育者である。そのため、アウアー流派を強く信奉し、既に完成したスタイルを確立していた茂夫とは奏法上の意見が折り合わなかった。

次第に茂夫はアメリカに来た意味を見失い始める。折りしも戦後間もない微妙な時期で、敗戦国からやってきたこの少年に対する周囲の目も相当に冷たいものであったともいう。こうして彼は演奏ができない体になって日本に戻った。時代と巡り合わせによる悲劇という他ない。

 彼は10代に満たない頃から既に深い音楽的洞察を行っている。これは残された録音からも明らかである。この天才を授かったわずか10歳そこそこの少年は、メニューインの来日時の演奏を日記中に評して「深みのない演奏だった」と述べている。実演がどうだったかはひとまずおいて、彼がこの感想を抱くだけの確立した音楽を自身の中に持っていたことは間違いない。

彼の音色は私の知るすべての日本のヴァイオリニストの中でもっとも個性的で、そして最も美しい。その上、天性に他ならない自然で優雅なフレージングを持っている。もし、演奏活動を続けていれば、と思わずにはいられない。
http://www.fstrings.com/player/


神童 渡辺茂夫

音楽の世界では、しばしば神童が現れます。古典的にはモーツァルトやメンデルスゾーン、現代では、ヴァイオリン奏者のヤッシャ・ハイフェッツや五嶋みどりが有名です。ところが、日本にもう1人まだ音楽活動を続けていたならば、演奏面のみならず作曲面でも歴史に留められたであろう神童がいました。

昭和20年代後半に若干10歳を少し越えて国内の演奏家として確固たる評価を受け、14歳で世界を睨んで、米国のジュリアード音楽院に留学した渡辺茂夫です。

残念ながら彼は留学中の昭和32年に自殺未遂をおこしその輝ける才能は16歳にして終焉をむかえます。両親をはじめ多くの関係者から世界の音楽家として一身に期待を受けていた茂夫でしたが、すでに音楽家としての「渡辺茂夫」は完成されていました。それでも彼が留学したのは、当時の日本では彼と共演できるレベルの音楽家が少なかったこと、それに最高を目指すにはやはり世界の舞台に立つ必要があったからです。

しかし、茂夫の音楽性を理解していた人たちは、それでもなぜまだ幼い時期に留学の必要があったのかと顧みます。今回は、神童の出現、渡米、そして自殺未遂まで、なぜ日本の偉大な才能が失われるに至ったかを考察します。


神童が生まれるまで

神童には2つのパターンがあります。生まれながらにしての天才、そして努力を重ねた結果の天才。モーツァルトを前者とすれば、茂夫は明らかに後者です。

養父の渡辺季彦はオーケストラのヴァイオリン奏者としても、また音楽教育者としても一流の人でした。自らの経験から音楽教育は幼いうちから徹底して行うべきだと、茂夫にも5歳のころからスパルタ式でヴァイオリンを教え込んでいきました。

毎日7〜8時間、幼い子供には地獄ともいえる特訓を施したのです。彼の完ぺきなまでのテクニックは父の指導のもと完成していき、そして彼の天賦の才能が加味して、後に「天上の音楽」とも呼ばれた、他にはまねの出来ない演奏を行うようになりました。7歳の小品の初リサイタルから、小学6年生の時にはすでにベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲の共演まで神童にふさわしい音楽活動を続けました。


神童は神童を知る

ヤッシャ・ハイフェッツ茂夫がジュリアードへ留学するきっかけとなったのは、世界的なヴァイオリニスト、ハイフェッツとの出会いでした。茂夫の才能に惚れ込んだ彼は、最年少でジュリアード音楽院のスカラシップに推薦します。

ハイフェッツ自身、15歳の時ベルリンフィルと共演して、「100年に1人の天才」と呼ばれた人物です。非常にプライドの高い彼は、茂夫をして「25年に1人の天才」と称賛しました。これはハイフェッツにとっては最大の賛辞なのです。

また一方、茂夫は作曲の方面でも非凡な才能を発揮しました。茂夫が試作するソナタやオペラを見て、彼を指導した武蔵野音大教授プリングスハイムは最大級の賛辞を惜しみませんでした。もし、彼が作曲を続けていたならば、演奏家としてだけではなく、作曲面でもクライスラー以上の成功が約束されていたでしょう。茂夫の音楽にはそれほどの美しさが宿っていたのです。


ガラミアン学校
イワン・ガラミアン教授茂夫を推薦したハイフェッツには大きな誤算がありました。

父、季彦が茂夫に伝授した奏法はかつてハイフェッツも師事したレオポルド・アウアーの流れを含むものです。一方、ハイフェッツが推薦したガラミアン(Ivan Galamian 1903-1981)は当代最高の音楽教師でしたが、茂夫の演奏法には否定的でした。

ガラミアン学校では後にパールマンやズッカーマンなど今日では巨匠と呼ばれている演奏者を輩出します。しかしながら、厳格な彼の教育法はすでに完成されたスタイルを持つ茂夫には不適切で、才能を伸ばすよりむしろ混乱を与えたようです。感受性の高い思春期の子供への教育としてよく見られる傾向ですが、褒めることよりも厳格な指示による教え方は、かえって反発を買い、本人の才能を縮める結果となります。

特に感受性の高い茂夫にとっては、ガラミアンのレッスンは、本人の人格まで否定しかねなく、彼は徐々に情緒不安定に陥っていきます。彼の変化は単に反抗的になっただけではなく、人間嫌いになり、また自分自身を否定するような日本語拒否反応を示すようになります。この結果、周りからも疎外されていき、ますます孤独に陥るようになっていきます。さらにひどいことに、本来援助されるべき茂夫の生活費が、当時身元引受先であったジャパン・ソサエティから生活に必要な半分も支給されず、生活は惨めなものでした。


神童の悲劇
茂夫は未成年者が買えない睡眠薬をどこからか買って、それを大量に飲んで、自殺を図ります。それ以前に自殺を匂わす言動がしばしば見られましたが、残念ながら誰も真摯になって彼を顧みるひとはいなかったのです。一命を取りとめましたが、彼の脳細胞は薬の影響で破壊され、音楽家としての偉大な才能も失われました。
http://www.mozartant.com/Jordan/Classic/Shigeo_watanabe.htm


渡辺茂夫(天才バイオリニスト)の晩年の40年間の介護 2012/08/27

2012年6月10日、驚異のバイオリン教師、渡辺季彦氏が103才で亡くなられた。

 昭和21年(1946年)渡辺季彦、美枝夫妻にもとに美枝の妹、鈴木満枝の妹と長男の茂夫が同居を始めた。

 茂夫の実母の満枝もバイオリニストだったため、養父の季彦は5才から茂夫にレッスンをほどこしたが、

「最初は他の生徒と比べ、ダントツの下手さで馬鹿じゃないか、と思った」

という不器用さだったが、季彦の猛特訓に耐え、

「一年ほどたって、上達してきた」。


 それが7才で交響楽団と共演のリサイタル、だから驚くしかない。

 8才での名古屋交響楽団との共演では、日記に「交響楽団が全くついてこれないので苦労した」と書くほどだった。

 渡辺茂夫はジュリアード音楽院(NY)に授業料全額免除の破格の待遇でハイフェッツの推薦で入学。

 バイオリンは人の声に最も近い音を出す楽器という。

茂夫の演奏は門外漢が聞いても、まさに天上からの情感に満ちた、もしや人の声?
ではとさえ思わせる音色、演奏。

 8歳頃か、名古屋交響楽団と共演の際、楽団メンバーだった後述の若井一朗氏は

「いざ、本番、真剣勝負となると、まるで天から神様が降り立ったようだった」

と述べている。

  渡辺茂夫の天才ぶりは米国ジュリアード音楽学院時代の在学女性(米国人)も

「シゲオは現代のモーツァルトだった」

と感歎をこめて(番組で)語っていた。


 さて、渡辺茂夫は当時としては夢のまた夢の渡米してのジュリアード音楽院入学。だが、この渡米が天才バイオリニスト渡辺茂夫を潰してしまった。

ジュリアードの帝王、イワン・ガラミアンに惚れ込まれ、ガラミアン邸(ウェストサイドのマンション)に一室に住まわされた。だが、養父の季彦に教えられて完成の域の奏法を変えられてしまい、迷路に彷徨うハメになってしまった、のが最大の不運だった。

この点について、渡辺季彦氏は

 「ガラミアンのように、全て分かっているはずの人が自分の流儀に強引に変えさせるなんて、彼は結局、本当の芸術家じゃなかったんですね」

と憤懣やるかたない、のである。

 なおジュリアードでガラミアンにバイオリン奏法を変えさせられた被害者!に桐朋学園大教授のバイオリニストの小林健次氏もいて、番組でコメントされている。

 米国留学の必要は(あの時点で)、全くなかった。
来日した(1954年)ハイフェッツとの前での演奏が結果として命を奪った。

 クラシックの留学先としてアメリカは何か不適な面がある。
ヨーロッパが当然ベストだが第二次大戦での疲弊が激しかった。

 すでに完成していた奏法を強引に変えられ、生活面でも葛藤が多かったようだ。ガラミアン亭を出て一人暮らし、を始めてからは金欠の傾向が出てきた。

それはまさに経済的な困窮だった。留学に際して渡辺家は三条件の一つに「アルバイトはしない」を挙げていた。しかしあまりの茂夫の窮状をみかねたガラミアンは「週三回のオーケストラでのバイト」を提示した。
ギャラは月収75ドルでこれは当時の水準でも安い。

 ガラミアンの紹介したオーケストラは「National Orchestra association」で全米の演奏家の登竜門だった。 同時期にジュリアードにいた小林健次もこのバイトをしていたが、この中では小林、渡辺は抜群の実力だった。

 だが、このオーケストラにJudieという茂夫より年長の可憐な白人の少女がいた。16才になっていた茂夫はジュディにぞっこんになった。 茂夫は英文日記で

 「今、ジュディに電話しようかと迷っている。彼女は忙しく、僕のことなどに構ってくれないだろう。この夏は彼女によく逢えた。そして心を乱された。ジュリアードでは同じクラスを僕は繰り返し、幸福ではなかった。言葉も十分でなく、意思の疎通の出来ず、トラブルが多かった。生活も混乱した。他人の感情に悩まされてはいけな(ジュディを除いて)」

 小林健次によれば

「確かジュディという少女はいたように記憶しています。
まだ彼女も十代でした。派手でなく可愛い人でした。オーボエだったか、バ
イオリンだったか、」

 ともあれ、この頃の多感な茂夫が他生年上の少女に恋した、のも無理からぬことだった。だがしょせん、友情としか思っていないジュディは茂夫の苦しみの原因になった。

 日記「ああ、今すぐ、ジュディに逢えたら、と思う。彼女を忘れられない。
彼女のことで頭が一杯だ。この二日間、誰とも話していない。
ジュディがいないと寂しくなる。生きる希望を失っていた僕に希望を与えてくれたのだ」

 「この夏、ジュディに逢ったとき、人生で初めての幸せを感じた。だが、今
はそうではない」

 ジュディを知って逆に週三回のバイトが楽しみになった。

米国でも「二十世紀のモーツァルト」、「比べる者もない演奏」と評されても、・・・・・16才で終わりました、では悔やんでも悔やみきれない損失と言うしかない。

 「今の僕の考えは危険なものになりつつある。誰も親身になって気づか
ってくれないのだ。
 僕は一つの結論に達した。ジュディはもう僕などに関心はない。だが僕
は変われない。ジュディに聞きたい。僕をどう思っているのか。はっきりさせ
てほしい。もう逃げるしかない。全てが終れば何も感じないだろうから」

 「ああ、僕は間違っていた。僕を助けてほしい。ジュディだけが僕を助けてくれる。僕は疲れてしまった。今の僕は何も出来ない。もう数週間したら、・・・」

 十月下旬、茂夫はジュディへの手紙をオーケストラノメンバーに託した。
だが、返事はなかった。いくら待っても返事がないことに茂夫は絶望した。

 ・・・・実は手紙を託されたメンバーが忘れてジュディに渡さなかったのだ。
これが運命を決めてしまった。

 「僕はジュディに声をかけた。だが返事はなかった。もうジュディに頼らな
いことにする。僕はもう疲れてしまった。」

 「僕を本当に思ってくれる方へ
 策や彼女に別れを言って、全てが決まった。この夏、全く希望などなか った。僕自身、すべてを忘れようとして、いろんなことをやった。ただ幸福になりたくて友人をたくさん持ちたいと思った。しかし、心の中のどこかでこの世から逃げ出すことを決めていた。(中略)
NYに戻ったとき、人生が恐ろしかった。しかし再びジュディと逢った。気持が戻った。その後、いつもジュディに惹かれていた。彼女こそ僕を幸せに出来るただ一人の存在だ。核心は、僕は全てをジュディに捧げた。が彼女は僕を見ようともしない。もう何も考えないことにしよう」

 茂夫の悲劇が起こって手紙を託されて忘れたメンバーは後悔に苛まれ
た。

 下宿先の女性には自画像「鎖でベッドに足をつながれて演奏している自らの姿」を書いて見せていた。

 1957年11月1日、茂夫は日米協会を訪れた。いあわせたオーバートン事務局長に
「僕はたいへんなご負担になっている、と思います、日本に帰ろうと思うんです」

 日ごろの茂夫の日本嫌いを知っていた事務局長は驚いた。だから
「 無理に帰国させたら自殺のおそれもある」
と精神科の医師も言っていたのだ。それが突然の翻意だ。

 「今帰国したら皆、おかしいと思うよ」

 「そうでしょうか」茂夫は首をかしげた。

 翌、二日後もまた茂夫が現れた。
「もう身許保証人になっていただかなくていいです。すぐ日本に帰らせてください」

 翌日の三日は茂夫は終日、部屋にこもっていた。

 この日の午後、2階の小林健次の部屋を米国人がノックした。

 「建次、ちょっと心配なんだ。いま廊下で茂夫は私に錠剤を見せて
『これを飲んで死んでやる』
なんて言ってるんだ。大丈夫かな。私は仕事があるので見ていてやれないが」

 小林健次は茂夫の茶目っ気と思った。本気で死ぬ人間がそんなものを人に見せるだろうか。小林は、どうすべきか、思案していた。

 その夜、12時近く、うとうとしていた小林健次は誰かが激しくノックする音で目が覚めた。

 「建次、起きろ!茂夫が大変だ!」

 「何があった?」

 「茂夫が自殺したんだ」

 小林ははねおきて4階の茂夫の部屋に走っていったがすでに茂夫は運びだされていた。

 ニューヨーク市警に報告が入ったのは午後11時45分。パトカーが到着した時は既に誰かがセント・ルークス病院に運んでいた。

 市警の報告書

 「男性、16才、黄色人種。シゲオ・ワタナベは特定できない睡眠薬を飲んで明らかに自殺を計った。個人的にセントルークス病院に運ばれた。
 ジャパンソサイアティによれば本人は重体で面会謝絶。医師はスコポラミンとメサフィリンを服用したのが原因としている。この大量摂取は危険である。失恋で精神がめいっていた、との証言もある。要望で捜査は打ち切る」

 ただちに全力を挙げての茂夫の治療が始まった。意識不明で瞳孔散大 。
自律神経失調で発汗しない。そのため体温は急上昇して40度を超えていた。全身は反り返っていた。胃の洗浄したが薬物は既に吸収されていた。
呼吸困難が始まった。痙攣が顕著。服毒から治療開始まで7時間経過。

 小林健次も病院に来たが、
「口も利けず私が誰かもわからない。言葉も話せない」


 外務省にNY総領事館からの報告

 「目下、当地でバイオリン研修中の渡辺シゲオは米国人娘に失恋し、それを苦にして、昨日3日夜m多量の睡眠薬で自殺を企て、重体になっているところを発見され、直ちにセント・ルークス病院に搬送された。あらゆる治療がなされたが、午後にいたっても危篤状態は変わらず、担当医師の話では、回復の見込みはなく、命は取りとめても脳が破壊されているため通常の生活はおろか、寝たきりになって精神機能もないであろう、ということである」

 渡辺季彦はこれを信じることはなく、終始一貫、自殺など責任逃れであって、何者かの陰謀によるものだ、と信じて疑がわなかった。

 茂夫の治療費は莫大になっていった。協会の茂夫のためのお金はすぐに枯渇した。若井一朗は米国が責任を持って面倒見るべき、と主張した。

 結局、それは無理と分かり、茂夫を帰国させる、こととしたが、この重体の半死半生の患者をどうやって遠路はるばる帰国させるか、が問題になった。

 若井は協会会長に掛け合って渡辺茂夫基金を創設することを認めさせた。茂夫が生涯に得る金額は想像を絶する大金だろう。それだけの金があれば茂夫を帰国させても療養生活を余裕を持って送れる、と踏んで若井は自ら付きそって帰国させることとした。

 日本航空は断った。ノースウェストが受諾した。コクピットの後ろの特等席にある四つのベッドの一つに茂夫を固定した。若井が付き添っていた。 鼻にはvチューブ尿を取るカテーテル、他の乗客は何事か、と怪訝な顔をしていた。

 機内で茂夫は暴れ、わめき、他の客は必死で耐えた。

 昭和33年1月16日、羽田に到着した。そして渡辺季彦などの待つ自宅に到着した。・・・・・・

 テレビ朝日の番組では

 若井氏いわく「脳の表面が壊れてしまっていて、喜怒哀楽はかろうじてあるようだったが、四肢も動かせず全く動けなくなっていた.全身は硬直し、けいれんが続いていた」

 ・・・・脳の表面が壊れていた、・・・とは開頭したのだろうか。・・・・
睡眠薬多量服用のためとされる。

 だが養父の渡辺季彦氏は生涯、その死の原因を追究し続け、
「茂夫が自殺なんかするはずないじゃないですか。NYの新聞記者によれば茂夫はギャングの陰謀に巻き込まれたんですよ.。これは、はっきりしていることなんですよ」
(89才のとき、テレビ朝日放送番組で)

 ・・・・・渡辺季彦氏は鎌倉でバイオリン教師(レッスン)の傍ら91才まで茂夫が58才で亡くなるまで40年間、必死の介護、リハビリを行い、最後は何とか支えたら歩けるていどにまで回復させた。しかし帰国後、言葉を発したことは一度もなかった。

 TV]で放送されたその時の茂夫と風呂に入れて食事もさせる季彦氏(当時89才)のそのに気丈な姿。あまりに愛情に満ちて献身的な季彦氏である。

 なおこの時、番組スタッフが茂夫氏に何度かコンタクトを計り、最初は茂夫氏も警戒心を示していたが、徐々に完全に打ち解けてくれたそうである。

テレビ朝日で放送された茂夫死去2年まえの番組のゲストとして出演されていた服部克久先生が

 「さらに経験を積んで上達し、彼が最高の名器で、そして現在の録音技術の中で演奏していたら、どれほど素晴しいものが出来ていたことか。日本はまさに宝を失った、ということなんです」

 は、まさに至言と思われます。

 それにしても半生半死の状態で帰国、動けず、言葉もなく、感情も失せた茂夫を必死の介護で支えた養父の季彦は茂夫が1999年8月15日、58才で亡くなるまで二人で41年間、肩を寄り添って鎌倉で生きたのである。
http://madonna-elegance.at.webry.info/201208/article_28.html


まあ、これだけ気が小さくて意気地無しだったら大成できる筈も無いんですけどね。

ガラミアンには何ら責任は有りません。

欧米では か弱い女性でもこの自己主張の強さですからね:


ナージャ・ソレルノ・ソネンバーグ。

Nadja Salerno-Sonnenberg Plays Mendelssohn's Violin Concerto on the Tonight Show
http://www.youtube.com/watch?v=ROWnNIVgVyA


知っている人は知っている。私と同い年らしい。

1960年生まれのアメリカのヴァイオリニストで聴いて頂きますが、この人とんでもない「じゃじゃ馬」だったようです。

ヴァイオリン教師の神様のような伝説的存在、カーティス音楽院の故・イワン・ガラミアンに習ったのですが、全然、言うことをきかなかった。ガラミアンはおっかない先生で「イワン雷帝」というニックネームで呼ばれる厳しい人でした。とにかく基礎から徹底的に絞る。おかげでパールマンとかものすごく優秀な弟子が才能を伸ばしました。

ガラミアンの

Cry now. Play later.(今、泣いて、後で弾け)

という有名な言葉があります。今はとにかくテクニックを身につけろ。上手くなれるだけ、なれ。

音楽的にどうだとか、そう言うのは後で良い。と、まあ乱暴に言うと、そのような意味です。

以前、日記に書いたので、お読み下さい。

2004年01月07日(水) Cry now. Play later."―今、泣いて、後で弾け。― イワン・ガラミアン=ヴァイオリン教師

さて、今日お聴き頂くメンデルスゾーンのソリスト、ナージャ・ソレルノ・ソネンバーグという人。前述のとおり、並の変わり者ではないようです。

イワン・ガラミアンの生徒は大抵、先生に逆らうことなど恐ろしくて出来ませんが、ナージャは、言っちゃうんですね。ガラミアンがナージャの弓の持ち方がなっていない、と指導すると、

「どうして?他の子にはそれでいいかもしれないけど、私は嫌だわ」

一時が万事で、とうとう、ガラミアンは匙を投げたそうです。


その後、我流で練習していたらしいのですが、14歳の時に、やはりヴァイオリン教師の神様みたいな、ジュリアード音楽院のドロシー・ディレイという先生の門下生となるのですが、ディレイ先生も最初はひっくり返ったそうです。

ブルッフという作曲家のヴァイオリン協奏曲の一部を弾いて見せたら、ディレイ先生、ナージャの完全に我流のボーイング、楽器の構え方を見て、

「あんな弾き方でどうしてこんな演奏ができるのか、全く信じられない」

唖然としたらしい。それでも弟子にしたのは、音楽的な才能の片鱗をナージャに見出したのでしょう。

しかしながら、ナージャはディレイ先生のレッスンでも大変だったそうで・・・。

ディレイ先生、基礎からやり直させようとしたら、ナージャは、私には前のやり方が合っているし、第一、ちゃんと弾けています。教えなきゃいけないことだけ教えて下さい!

と反論したそうな。相当なもんだね。普通破門だけど、ドロシー・ディレイ先生、辛抱強く説得したんです。すると、ナージャ・ソレルノ・ソネンバーグはもともとバカじゃないから、先生の言うことの合理性が次第に理解出来て、教えに従うようになったと。

それで落ちつくかと思ったら、また大変でした。1981年にあるコンクールに出てナージャは優勝するのですが、その前、何がどう気に入らないのか、何と7ヶ月もの間、レッスンに楽器を持たずに現れては、ディレイ先生と話をするだけ、という「レッスン」が続いたそうな。ディレイ先生、半年は何とか我慢したが、ついにキレて、

7ヶ月目、
来週楽器を持ってこなかったら、破門にする。更にジュリアードも退学にする。
と、激怒して宣言したのです。それでやっとナージャ・ソレルノ・ソネンバーグは目が覚めて、コンクールまで1日13時間練習したそうです。で二ヶ月でコンクールに優勝したのだから、やはり才能あるんでしょうね。

芸術家に変わり者が多いのは、世間にも知られていることですが、最近の音楽家でこれほど、異端児は珍しい。演奏にも現れてます。
http://www.enpitu.ne.jp/usr8/bin/day?id=89954&pg=20090313

http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/682.html#c5

[近代史3] 日本人が西洋音楽をやっても物真似しかできない理由 中川隆
6. 中川隆[-10676] koaQ7Jey 2019年10月20日 10:00:07 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2181]

日本の音楽家は気が小さくてすぐに潰される

途上国より不幸な日本人。なぜ清潔で治安が良くモノが溢れる日本が世界幸福度18位なのか=鈴木傾城 2019年10月11日
https://www.mag2.com/p/money/777946


米国の世論調査会社ギャラップ・インターナショナルとWINとの共同調査による2018年の世界幸福度調査で、日本の幸福度は「18位」だった。清潔で治安が良くモノが溢れた日本で、日本人はそれほど幸せを感じていないというのが統計データで見える。

社会に窒息感が蔓延中。日本人を縛り付ける4つのブレーキとは?

あなたは幸せを感じているだろうか?

日本は徐々に足元から崩れ去っているのだが、まだ多くの人々がきちんと生活していけている素晴らしい社会であり、さらに途上国のように社会の混乱や暴力が蔓延しているわけでもない。

日本にはまだ底力があり、それなりに国際的地位もある。頭がおかしい指導者が独裁する北朝鮮や、暴力と無法が蔓延する中東や南米の国々とは違って、秩序も保たれて人々は安心して生きている。

それで、あなたは幸せを感じているだろうか?


日本の幸福度「世界18位」

米国の世論調査会社ギャラップ・インターナショナルとWINによる共同調査による2018年の世界幸福度調査では、どのような結果が出ていたのか?

幸せを感じている人の比率として、1位から順番に、「フィジー」「コロンビア」「フィリピン」「メキシコ」「ベトナム」「カザフスタン」「パプアニューギニア」「インドネシア」「インド」「アルゼンチン」「オランダ」の順だった。

日本は「18位」だった。清潔で治安が良くモノが溢れた日本で、日本人はそれほど幸せを感じていないというのが統計データで見える(編注:国連による世界幸福度報告(2019年度版)によると、日本は過去最低の58位となっています)。

確かに、日本の社会には、秩序と安心がある。しかし、それが人々の幸せに結びついていない。それどころか、この秩序と安定が日本人を息苦しくさせていく。

秩序と安心があまりにも長く保たれていくと、人々はやがて過度に「空気を読む」ようになり、秩序と安心を乱すことができなくなる。その結果、自分の心を無意識に縛る心理的なブレーキが生まれる。

「風波を立てるようなことはしたくない」とか「現状維持したい」とか「みんながやっている通りにしたい」という空気に縛られてしまうのだ。

そうなると、環境が激変して自分も変わらなければならない時が来ても変われない。


今の日本には閉塞感、無力感、先の見えない不安感、自信喪失が蔓延しているのは、決して見過ごしていい現象ではない。


日本人を縛り付ける4つのブレーキとは?

<ブレーキその1:前例主義>

日本は「前例主義」である。それは、前例がないことをやると批判されるという意味である。

新しいことをしようとすると、前例がないので誰もが「自制」する。あるいは自制させられる。つまり、自分の行動にブレーキがかけられる。


<ブレーキその2:横並び主義>

日本は「横並び主義」である。それは、まわりを見回して、まわりと違うことはしないということだ。あるいは、敢えてまわりに合わせるということだ。

まわりに合わせるために、自分の行動を調整する。つまり、自分の行動にブレーキがかけられる。

<ブレーキその3:事なかれ主義>

日本は「事なかれ主義」である。それは、衝突が起きそうになると衝突を起こさないように我慢するということだ。正しいか間違っているかはともかく、自分が我慢して場を収める。

あえて軋轢や衝突を起こさないために、自分を抑制する。つまり、自分の行動にブレーキがかけられる。


<ブレーキその4:先延ばし主義>

日本は「先延ばし主義」である。それは、サラリーマン社長のやっていることを見てもよく分かる。自分の任期中は「つつがなく」過ごせればいいので、面倒なことやリスキーなことはすべて先に延ばしてしまう。

先に延ばすことによって自分の身分を保身する。つまり、自分の行動にブレーキがかけられる。

(1)前例主義
(2)横並び主義
(3)事なかれ主義
(4)先延ばし主義

そのどれもが、自分自身の行動を縛り付けるものであることに気付いてもいい。

日本の社会にこの4つが強固に機能しているということは、つまり日本人は強固に抑圧されているということなのである。

社会が機能していない途上国の方が幸せ

日本の社会はあまりにも、秩序を重視するあまり、それが人々を強烈に縛る「見えない鎖」と化して閉塞感や無力感に追いやっている。

どんなに才能や能力があっても、人間にブレーキをかけさせる4つの主義が働いていると、行動することができないほど縛られてしまう。これが、日本に根深い閉塞感を生み出していると言える。

自分の行動がいちいち漠とした社会の空気に抑制されるのだから、やる気が削がれて無気力になり、将来が不安になっても仕方がない。

そう考えると、なぜ経済破綻しているような南米の国家や、途上国に分類される国の国民が、逆に幸せを感じているのかも分かってくる。

途上国では、幸か不幸か国家や社会の規制力が弱い。前例があろうがなかろうが生き延びるために「何でもしなければならない」し、「何でもしろ」という行動が求められている。

他人と同じでなければならないという規制力もない。生きるのに必死だから、他人と衝突することも厭わない。先延ばしなどしていたら死んでしまうから、常にやるべきことをやる。

もともと物を持っておらず、失敗しても失うものもないので、思いきって行動ができる。

つまり、経済破綻しているような国では社会が脆弱なので、逆に国民は規制に縛られることもなく、思いきり自分を解放できているのである。

秩序もなく、物質的豊かさもなく、法的規制も弱く、治安も悪いのだが、だからこそ皮肉なことに「やりたいことを全力でできる」という社会になっている。


結果的に、彼らは愉快に、楽しく生きている。

安全のための規制が日本人を縛っている

日本は組織や国家に「何でもかんでも規制してもらう」ことによって、安全や秩序や安心を手に入れたとも言える。

しかし、その社会的秩序は、他人を法や常識で縛ると同時に、自分もまたそれに縛られる元になる。


日本の治安は素晴らしいが、その素晴らしさを維持するために、自分もまた縛られている。しかし、社会を安全に清潔に規則正しくするために、日本人は自分も縛られることを敢えて受け入れたのだ。

「本当はこんなことをしたいのだが、前例はあるのだろうか。なければやめておこう」

「こんなことをしている人はいないので、他人がしていないのならやめておこう」

「こんなことをしたら風波を立てるからやめておこう。何を言われるか分からないから先延ばしにしよう」

これらは、すべて自分を縛るものなのである。

社会全体に「窒息感」が漂っている

日本の一流企業の経営者もサラリーマン社長なので、まったく同じ発想と行動パターンをする。そのため、会社が自滅していっても現状維持する発想しか思い浮かばない。


日本国内では、あまりに社会全体がこの4つのブレーキが強く効きすぎた結果、日本人すらも社会に対して閉塞感を感じるようになり、今やそれを通り過ぎて「窒息感」にもなっているようにも見える。

「新しいタイプの日本社会」を模索する時代に

また、日本の社会は今、激変する世界の動きの中で、急激に取り残されようとしており、それが経済の衰退や日本の尊厳の低下となって現れている。

いよいよ日本の今までの社会は時代遅れになって規格に合わなくなっている。新しいタイプの日本社会を模索していかなければならない局面に来ている。


それには、日本を縛り付けている「4つのブレーキ」を大胆に取り外して、跳躍することが求められている。

幕末・明治維新の混乱期は、名もない下級武士が歴史を変えたのと同様に、新しい時代はまだ何も持っていない人間が変える。社会が激動するときは、いつも名もない人間が既存社会を打ち壊して新たな社会を作り出す。

日本の閉塞感は極まっている。いよいよ、日本を変える一群が生まれても不思議ではない。


▲△▽▼

管理が行き届くと秩序が国にみなぎるが、徹底されると不都合なことが起きる
https://blackasia.net/?p=12586

日本人は、特に国家に押さえつけられているわけではない。しかし、基本的に街にはゴミひとつ落ちていない。

人々は、たとえ車が一台も来ていなくても、ほとんど信号無視はしない。時間もきちんと守られる。人々は列を乱さない。人々は礼儀正しい。そして、街を走っている車もきれいだ。基本的に交通ルールもきちんと守られている。

いろんな面で、日本は細部まできちんと管理が行き届いている。

これが、どこかの途上国でも行こうものなら大変なことになる。「街はゴミだらけ、交通ルールは無視、列は常に割り込みされる、口論は始まる」は日常茶飯事だ。

走っている車の中には動いているのが奇跡のようなボロボロの車もあり、追い越し、割り込み、スピード違反、信号無視は当然で、人々も赤信号無視で好き勝手に横断歩道を渡って常に大混乱している。高速道路の脇で人が寝ていることもあれば、野良犬や牛がいたりすることもある。

途上国もゆっくりと変わりつつあるのだろうが、日本に比べるとまだまだ「混沌」の度合いは深い。ただ、その野放図な光景に言葉にならない魅力を感じ「人間的で、活気があっていいじゃないか」と不思議な開放感に心が打たれる人もいる。(鈴木傾城)


日本は驚異的に見える

日本の清潔・安全・秩序は、別に国家による国民監視と強圧で実現しているわけでもない。また日本人も「ルールを破ったら罰金がくる」から、しぶしぶ礼儀正しくしているわけでもない。

日本人のそれは、言ってみれば「国民気質」なのである。何事も、きちんとしていないと納得できない几帳面さが日本人にはあって、その几帳面さが日本という国の隅々に行き渡っている。

何から何まで細かい暗黙のルールがあって、日本人はそのルールを機敏に察して誰に言われるまでもなくそれを守る。たとえ、自分が損をかぶることになっても、当初の約束やルールを守ろうと思う。

これが、他国の人々から見ると、驚異的にも見えるし、恐怖にもなる。

たとえば、東南アジアやインドから来た人々は、みんな日本の感想として「あまりに秩序的、あまりの清潔さで、改めて日本はすごいと感じた」と言う。

それは、大きな称賛なのだが、「自分はこんな管理された国では息が詰まって生きていけない」と考える人もいる。日本は清潔できれいだが、そのきれいさはルーズな人間にはやっていけないほどの厳格さが求められているように彼らは思う。

大雑把な国からやってきた人たちから見ると、「敬意を表するが、自分にはやっていけないな……」という感情を呼び起こすようだ。

「東南アジアは、何事にもルーズで街も汚い」という印象を持つ日本人は今でもそれなりにいる。その裏返しで、「日本は、何事にも管理された国で住むには厳しい」という感想を彼らは持つようだ。

実はかなりエネルギーが要る

日本人の清潔好きは世界一と言ってもいい。だから、日本人から見れば、日本以外のすべての国は実際に行ってみると、「どこかルーズで汚れている」という感想になる。

先進国であるはずの、アメリカ・ロサンゼルスや、フランス・パリに行っても、やはり「思ったよりも街は汚かった」という印象を持って帰る。それは言うまでもなく、「世界で最も清潔な国、日本」に住んでいるからである。日本の基準に慣れてしまうと、とても海外で暮らせなくなってしまう。

清潔さを保つには、実はかなりエネルギーが要る。

日本は「ゴミひとつ落ちていない」というが、実際にはゴミを捨てる人はそれなりにいる。気付かなければいけないのは、それを毎日片付ける人がちゃんといるということである。

汚れたものを綺麗にするには、忍耐力と継続心がいる。どんなに街をきれいにしても、翌日にはもう汚れている。

「どうせ翌日には汚れるのだから、放っておけ」というのが大雑把な国に住んでいる人たちの考え方で、だから、行政が「仕方なく」街の片付けをする。それでも行き届かないところは、基本的に放置される。

しかし、日本人はかなりのエネルギーを使って、地域社会に住むひとりひとりが、毎日毎日、忍耐力と継続心を発揮してゴミをきちんと処理する。

実際には日本人もゴミを捨てたり汚したりしているのだが、普通の人たちが毎日家のまわりを「ゴミひとつ落ちていない」状態に仕立て上げている。ゴミの分別もまたしっかりと為される。

日本人にしてみれば、大したことをしているように見えないのかもしれないが、多くの外国人から見ると「あまりに秩序的、あまりの清潔さで、改めて日本はすごいと感じた」という話になっていく。

これが、「そこまで徹底できない自分には日本は無理かも」という気持ちを、無意識に外国人に与えている。

都合悪い存在は排除される

管理された状態というのは、美しくて、秩序だっていて、とても清潔である。日本人は非常に管理好きで、管理することやされることに対して違和感を持つことはない。

だから、管理社会が生み出す「裏側」については、無頓着な部分もあるし、気付かない人も多い。「管理が行き届くと、街は美しくなるし、秩序だって清々しいし、清潔であるし、いったい何の問題があるのか」と問う人もいるはずだ。

管理が高度に行き届くと、どうなるのか。

たとえば、タイでは野良犬がそのまま放置されている。バンコクにも、野良犬が住宅街にうようよしていて、十数匹が群れをなして闊歩していることもある。

これが日本ならば、すぐに通報されて保健所に連れて行かれて「処分」される。日本は管理された国なので、「管理に都合悪い存在は排除される」のである。「抹殺」と言ってもいいかもしれない。

存在が抹殺される。

管理が厳密になればなるほど、管理から外れた存在が生きながらえることができなくなる。

野良犬の話は一例であり、「人間自身」も管理から外れると通報されて排除・抹殺される危険性がどんどん高まっていく。

行き過ぎた管理社会の中では、「管理に都合悪い存在が排除・抹殺されている」という事実は、気付いた方がいいのかもしれない。管理される社会で得るものもあれば、失うものもある。高度に管理された社会は、管理できないものを抹殺していくという恐怖の一面も持っている。

いつしか、知らない間にいろんな存在が誰にも気付かないところで抹殺されているのである。もし、徹底した管理社会の中で、私たち自身が「管理に都合悪い存在」と認定されたら、私たちは排除・抹殺されることさえもあり得る。

良いことも行き過ぎると邪悪になるということだ。(written by 鈴木傾城)

東南アジアやインド圏ではどこでも野良犬がいて、市場や街をうろうろとさまよっている。しかし日本は野良犬をほとんど見ない。日本はなぜ野良犬がいないのか。それは「管理に都合悪い存在」なので排除・抹殺されているからである。

東南アジアはさすがに減ったが、インドでは今も路上でこのように生活している人は多い。途上国から来た人は、「日本はホームレスがいない」と言う。いないわけではない。日本はホームレスもまた「管理」されて見えなくなっているのである。
https://blackasia.net/?p=12586


http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/682.html#c6

[近代史3] 日本人が西洋音楽をやっても物真似しかできない理由 中川隆
7. 中川隆[-10675] koaQ7Jey 2019年10月20日 10:02:53 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2182]

日本の音楽家は他人の目ばかり気にして潰れて行く


日本人は些細な不正でも絶対に許さないルサンチマン人間

2019.04.16
小室母子・秋篠宮家に対する「国民の怒り」は壮絶である 皇室アンケート集計
https://rondan.net/20333


Contents

1 皇室アンケートの重要さ
2 総額43億円の“新”秋篠宮邸に納得できますか?
3 満足するだけの「手切れ金」があれば、小室圭さんは眞子さまを捨てると思いますか?
4 小室圭さんは、どうやってお金を返すべき?
5 小室親子と元婚約者、誰の品性が問題?


皇室アンケートの重要さ

皇室は「国民に寄り添う」ことを理念としてきました。ところが菊タブーなどもあり、必ずしも国民の声は皇室まで届きにくいという一面もあります。

先に行われた新潮社デモからも明らかなように、皇室の在り方に苦言を呈すると、言葉の暴力を持って攻撃されることも多々あります。皇室問題をめぐっては、このようなネット上のほうがホンネを呟きやすいのかもしれません。

当ブログでは、皇室記事を執筆した際、多く場合、それに関連するアンケートを実施してきました。しかも回答を追加可能な状態にして、自由な意見を述べられるように工夫しました。

今回は初期の頃に実施したアンケートを集計し、小室圭さんと秋篠宮家がどれほど国民感情を逆撫でてしまっているのかをまとめたいと思います。

今回はその第一弾です。

総額43億円の“新”秋篠宮邸に納得できますか?

これは秋篠宮家が新たに43億円(!)もの豪邸を建てることに対する国民の声。新天皇の「大嘗祭は簡素にすべき」という主張が国民感情を逆撫でました。

関連記事
秋篠宮殿下、10億円「仮住まい」、33億円「大豪邸」に批判の声 「大嘗祭を質素に」とのダブスタ 2019年2月19日
https://rondan.net/16228


総額43億円の“新”秋篠宮邸に納得できますか?

出来ない。勿論、一般より高額にならざるを得ないことは理解出来る。しかし、どうしてここまで高額になるのかが分からない。

大嘗祭には然るべき予算が掛かっても納得できるしするべきだと思うが秋篠宮邸こそ必要がないと思う。

秋篠宮は、皇族とは、思えない人達ばかりで、、品性がなさすぎて、恥ずかしくないのかな、だから、真子様が、あのような人間に、好意をもたれても、仕方ないかなと、思います!

なんで皇室関係にはこんなにお金かけるのか、税金使う事他にもあるでしょ!もっと弱者を救う日本で在りたい!

納得出来ない!

秋篠宮家のみならず、今上美智子のお金の使い方に疑問だらけで不愉快。自分たちさえよければ国民のことなど考えも及ばないのだろう。国民は平成四人組のお財布ではない。使途をはっきりさせるべき。立皇嗣も納得出来ない。こんな茶番はいつまで続くのか?

出来ません!増築・改築の必要性は納得しますが、金額が莫大すぎる!

それ庶民の血税ですが、貧困高齢弱者が大勢いるのに人の気持ちがまったくわかってない人だった。

できない!仮住まいに10億なんて!

納得できません。子供を勝手に国立小に入学させ定員枠を削り、優秀な生徒の進学機会を無くしても平気な人間に何を言っても無駄でしょうが。秋篠宮一家にだけは税金を使わせたくない。国民の総意で排除したい。


皇室は日本にとってとても、とても大切な存在。が、お金の使い方に関してはアンタッチャブルとはいかないのでは?私はお二人のお嬢様方が学習院大学からICUに移られた時から、おや?と違和感を覚えました。大きな進路変更ならともかく。。そしてこのお住まいの件。万民の理解を得るには少々無理があるかもしれません。

皇室を無くして欲しい。何故、あの人たちは必要なのか?

できない 高すぎる!皇族は何様のつもりだった!!

できない。一家で皇籍離脱してもらいたい。

少ない給料から強制的に税金引かれて、その使い道がこれとかないわっ!

出来ない。ご自分の身の丈を勘違いされてるのでは?まさか、身の丈って身長とか思ってないよね。

仮住まいでも十分暮らせるのでは?

できません。質素にと言う割には言葉と行動が違いすぎです。国民の税金をなんだと思っているのか。

国民に受けいられるように、税金を大事に使って頂きたい

本当に頭にくる話ですね。国民が税金で苦しんでいるのに…働く事が馬鹿らしくなりますよ。秋篠宮家は要らないです。

皇族に一般常識は当てはまらないと言いますが‥その一般の人間が汗水垂らした血税で建てるんですよね? 今の日本に、今の時代の我々に、そんな大金を皇族に使わせる価値は無いと考えてる方が大半だと思う。少なくともこの大金を使うのを良しとしたら皇族関係者は今野日本には必要ないです。

納得できるはずがない! 仮住まいが10億って!!その仮住まいは新居に引っ越したらどうするんでしょう…

狡猾であまりにも低レベルな秋篠宮夫婦にどこまで我々の血税を使わせ虚しい贅沢を許すのだろう?揃って劣悪なこの夫婦の遺伝子を継いだ劣悪な息子が将来我々の天皇?我々の象徴?これまでのように印象操作やウソでは隠し切れない日本の大恥。忌々しき大惨事が現実となる前に、今のうちに何とかしないといけないのでは??


皇族は誇りに思うけど、いくらなんでも、さすがに無いと思います。昭和天皇のお考え方が好きで皇族を尊敬してましたが、この件はそのお考え方とかけ離れ過ぎている。皇族にたいする国民の敬意が無くなっていくと思う

できない!血税をなんだと思っているのか。贅沢すぎ。

現在の一般庶民の暮らし、金銭感覚からは随分とかけ離れているように思います。大嘗祭の事に言及された時の秋篠宮様には共感できるものがありましたが、今回は如何なものか?と感じました。

許せない暴挙。天皇皇后が積み重ねて来た皇室のありかたを全て秋篠宮一家がぶちこわす。政府はなぜこんなデタラメを認めているのか。皇族はもう要らない。

納得できない!ナマズは兄宮のやる事にケチをつけ自分の立場を考えてものを言え‼

できません。どのように、税金使って、何故ここまで高額なのか、何故日本家屋風ではなく要塞風なのか納得できるように説明してもらいたい。

秋篠宮家は皇籍離脱せよ。国民が知らないうちに皇太子しか召すことができない色の装束を作っている。もう、明仁天皇と共に文仁紀子一家は皇室に残るな。皇太子一家と三笠宮一族のみが残れればいい。皇室自体が馬鹿の集合体になっているね。

絶対秋篠宮家の連中全て許せない

長い年月で他の人も使うでしょ。子供3人いるし婿取りのかたちで孫と同居するかもしれない。広くてセキュリティが良い方がいいでしょう。国の存続問題でもあるので。

出来ません。税金の使い方を見直して欲しい。

大嘗祭費にケチをつけたのは、4,300,000,000円を捻出させる為としか思えない。身の丈の本来の意味を御存知ない秋篠宮家へ一言 『♪出て行ってくれ〜!!!!!』

プレハブ小屋で十分

小室さんが批判されている学費とやらが400万円。億に直すと0.04億円。対する新宮邸造営費用は43億円。なんと1000倍の格差がありますが、皇族が庶民を会見で非難するって初めてですよ。なんか秋篠宮家だけが驕り昂ぶっているようです。驕る秋篠宮家は久しからずになりやしませんか?

税金を納めて無い人たちに巨額の税金を使う必要はない、皇室制度の根本的な改革が必要

血税を無駄な事に使うな!庶民は増税ばかりで苦しい思いをしてるんだそ!

納得出来るわけがない!秋篠宮家一家と美智子様には敬えないし、支持出来ません!日本の皇室というものを汚されてばかりです。皇太子様と雅子さま、愛子様には心から感謝し、敬っております。


今回の報道見てると今までボロ家に住んでたかのように書かせてたけど何回も改装してるだろ?特にそのうち一回は平屋の秩父宮邸を二階建てにほぼ新築。真子の公募研究員といい全てが姑息なんだよこの家は


美智子皇后と紀子さまが贅沢三昧し過ぎで皇室を我が物にしようとしているようですが川嶋家のみならず、創価学会の小和田家も皇室を乗っ取ろうとしているのではないか⁉️両家ともに昭和天皇ならきっと猛反対なさると思う。


小室圭さんが400百万で週刊誌のオモチャにされてるのに43億円?ふざけてるのか?外国の恵まれない子供に寄付してください


秋篠宮が問題なのではなく、「天皇皇后両陛下が東宮御所に入ることが、全ての原因では?」ないでしょうか?!が

国民健康保険も払えない若者がいっぱいいる!そこに回せ!


お金かけ過ぎだよね。みすぼらしい建物にも住めないし、セキュリティーの問題もあるけれども、どうしてこんなにかかるのか分からない。今の世に合わない生活していると思う。

私は小、中学生の娘を持つ自営業の者です。去年から税務調査されていて、僅かに貯めたお金を徴収されそうです。税金納めなくてはいけない国民の感情を逆撫でするような事は辞めて頂きたいですね。


消費税も上がるし、年金もどんどん遠のくのに、納得出来るわけない。もっと市民の声をちゃんと聞いて欲しい

自分ばかり贅沢。東日本大震災の慰霊によく来れたもんだ。恥知らず❗️まだ仮設住宅で暮らしている方たちに、ひどい仕打ち。

消費税アップで苦しむ国民の事が全くわかっていない 国民の象徴になっていない


皇嗣となれば、外国からの賓客などを招くこともあるだろうから、それなりの格の邸宅に住む必要性があるのは理解できる。ただそれならば、今上夫妻が東宮御所に住みたいなどと仰らずに、秋篠宮一家が東宮御所に移れば良かっただけの話ではないでしょうか?今上夫妻が他の空いている旧宮邸を増改築すれば、仮住まいに何億、皇嗣邸に43億などと多額の税金を削減できたはないかと思ってしまうのですが。


秋篠宮家には皇族をやめていただきたい

国民の血税で贅沢な

熊本地震から三年 未だに1億6千万の方々が仮住まいで、苦しい生活をされています。皇室予算を減らして被災地に税金を回して下さい


そのお金を安月給で泣いている公務員の給与に回すべき


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満足するだけの「手切れ金」があれば、小室圭さんは眞子さまを捨てると思いますか?

さて現在、秋篠宮殿下は総額43億円もの新邸を建築中です。しかしこの額が余りにも多いので、これを一部プールして小室圭さんへの「手切れ金」にするのでは? と疑念の声があがりました。

現在、純愛を貫いていると噂される二人ですが、同時にカネにあざとい小室母子。ならば「手切れ金」さえ用意されれば小室圭さんは眞子さまを捨てるのか?とアンケートしてみました。結果は恐るべき。


関連記事
秋篠宮殿下、33億円建築費「水増し」で、小室圭さん「手切れ金」を捻出 2019年2月21日
https://rondan.net/16366


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小室圭さんは、どうやってお金を返すべき?

母・佳代さんとその元婚約者との間で揉めている400万円の借金。一部評論家はYoutuberすればいいだの、クラウドファンディングすればいいだの好き放題言っていました。そこでどの様に返済すべきかアンケート。もちろん結果は瞭然です…。


関連記事
小室圭さんは、どうやってお金を返すのか? Youtuber、草むしり、有料記者会見… 2019年2月20日
https://rondan.net/16251

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小室親子と元婚約者、誰の品性が問題?

揉めに揉めている小室母子と元婚約者の金銭トラブル。多くの論者は小室母子の人間性を問題視していますが、一部の評論家はむしろ元婚約者の人間性を問題視しています。そこでどちらが問題的かアンケートを取ったところ…もちろん結果は明らかです。


関連記事
【眞子さま&小室圭さん】元婚約者の品性にも疑問の声 2019年2月20日
https://rondan.net/16257


https://rondan.net/20333


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ニーチェ『道徳の系譜』を解読する
https://www.philosophyguides.org/decoding/decoding-of-nietzsche-genealogie/


「人間は何も欲しないよりは、いっそむしろ虚無を欲する」
「この生」「この世界」をどう肯定できるか?


『道徳の系譜』(1887年)は、ドイツの哲学者フリードリヒ・ニーチェ(1844年〜1900年)による著作だ。時代的には中期から後期の作品に分類される。

本書は『善悪の彼岸』が自分の思ったように受け取られず、ニーチェが自分の思想を解説する必要にせまられて発表したものだとされている。ここでニーチェは十八番のアフォリズムを封印し、論文形式で議論を展開している。なので読むのに多少の手間は掛かるが、言いたいポイントは分かりやすくなっている。

本書のテーマは道徳だ。冒頭でニーチェは次のように述べている。

(解読)
私は本書で、人びとがそもそも善悪の価値判断を考えだした理由は何か、そしてこの価値判断それ自体にどんな価値があるかを明らかにするつもりだ。

そのために私は、道徳の価値がなぜ、そしていかにして生まれ、発展してきたかについて見ていくことで、道徳的な価値それ自体がもつ価値を批判的に考察しようと思う。

(引用)
われわれは道徳的諸価値の批判を必要とする、これら諸価値の価値そのものがまずもって問われねばならぬ、—そのためには、これら諸価値を生ぜしめ、発展させ、推移させてきたもろもろの条件と事情についての知識が必要である(結果としての、徴候としての、仮面としての、偽善としての、病気としての、誤解としての道徳。が一方また原因としての、薬剤としての、興奮剤としての、抑制剤としての、毒物としての道徳など)。

かくしてニーチェは道徳が発展してきた過程をさかのぼり、それが成立するために必要だった条件を見て取ろうとする。本書が『道徳の系譜』と名付けられているゆえんだ。


気をつけておくべきは、ニーチェは史実にもとづいて道徳の起源を取り出そうとしているわけではなく、ひとつの仮説を置こうとしているにすぎないということだ。何らかの起源を想定すること自体、ニーチェの思想の構えに反する。「ニーチェの主張する事実は歴史上存在したことがない」と反論することは、ニーチェの議論に正面から答えることにならない。

本書は3つの論文から構成されている。それぞれのタイトルは次の通りだ。

•第1論文:「善と悪」、「よい(優良)とわるい(劣悪)」
•第2論文:〈負い目〉、〈良心の疚しさ〉、およびその類いのことども
•第3論文:禁欲主義的理想は何を意味するか?

まずは第1論文について見ていく。


第1論文 … 自己肯定の道徳とルサンチマンの道徳

ニーチェの道徳論のひとつの重心は、私たちは何が道徳であるかをしばしば「ルサンチマン」によって規定してしまう、という点に置かれている。

ルサンチマンは一般に「怨恨」という訳語が当てられているが、これでは意味がよく分からない。

なので言い換えてみると、ルサンチマンとは「ちぇっ!なんだよあいつ…」と舌打ちするときの心の感じを思い浮かべると分かりやすいかもしれない。アイツばかりモテやがって…とか、アイツばかり昇進しやがって…などの「ちぇっ!」が、ニーチェのいうルサンチマンの内実だ。


ルサンチマンが私たちの道徳の根本にあると言われると、私たちはドキリとする。「これこれすることはいいことだ」という確信が、自分より優れているヤツに対する「ちぇっ!」によって支えられているならば、私たちの道徳は実はまったくの偽善であることになってしまうからだ。

ニーチェいわく、「よい」という判断のおこりは、「よい人」たち自身が彼らより劣った人たちと比べて自分の行為を「よい」と評価したことにある。つまり「よい」の判断は自己肯定の表現として現れたのだ。そうニーチェは言う。

(解読)
「よい」とは語源学的にいって、もともとどのような意味をもっていたのだろうか?

私が見るに、どの言語においても、身分的な意味での「貴族」とか「高貴」が基本概念であり、そこから派生して、貴族的とか卓越性としての「よい」が発展してきた。

しかしそれと並行してもうひとつの発展があった。つまり野暮とか低級といった概念が「わるい」schlechtの意味を持つようになってしまった。初めそれは単に素朴さ(schlechtwegsは「率直に」という意味をもつ)を指していたにすぎない。しかし次第にそれは現在の意味、つまり善と対置される「悪」das Böseへと意味を変化させていった。

(引用)
どの言語にあっても、身分上の意味での〈高貴〉・〈貴族的〉というのが基本概念であって、そこから精神的に〈高貴〉・〈貴族的〉とか、また〈精神的に高潔の資性をもつ〉・〈精神的に特権を有する〉とかいう意味での〈よい〉(優良)の概念が必然的に発展してくる。この発展とつねに平行してすすむ例のもう一つの発展があって、これは〈野卑〉とか〈賤民的〉とか〈低級〉とかいうのをついには〈わるい〉(劣悪)という概念に変えてしまう。

(解読)
身分的な意味でしか使われていなかった「よい」と「わるい」が次第にその意味を変化させる際には、「僧侶階級」が大きな役割を果たした。彼らは最初は政治的に最も高位にある階級にすぎなかった。しかし次第に精神的な面でも、最も優越していると考えられるようになった。

僧侶階級と対照的なのが「戦士階級」だ。僧侶階級が沈鬱的であり行動忌避的なのに対して、戦士階級は健康、力強さ、自由で快活であることを前提としている。

僧侶的民族であるユダヤ人は、敵対者である戦士階級に対して仕返しをするために、一切の価値の価値転換、すなわちルサンチマンによる価値創造を行った。ただし彼らは、これを現実の行為としてではなく、想像上の復讐として行ったのだ。

(引用)
道徳における奴隷一揆は、ルサンチマンそのものが創造的となり、価値を生みだすようになったときにはじめて起こる。すなわちこれは、真の反応つまり行為による反応が拒まれているために、もっぱら想像上の復讐によってだけその埋め合わせをつけるような者どものルサンチマンである。

「よい」のが悪い、「悪い」のがよい

ニーチェによれば、この過程で生み出されたのがルサンチマンの道徳だ。ニーチェはこれを奴隷道徳と呼び、それに対して、戦士階級の道徳、自己肯定の表現としての道徳を貴族道徳と呼ぶ。

(解読)
いっさいの貴族道徳は肯定から生まれてくる。これに対して奴隷道徳は否定から生まれてくる。なぜなら奴隷道徳の基礎にあるルサンチマンをもつ人間にとっては、否定そのものが価値を生む行為だからだ。自己肯定ではなく他者否定こそが、奴隷道徳の本質的な条件なのだ。

(引用)
すべての貴族道徳は自己自身にたいする勝ち誇れる肯定から生まれでるのに反し、奴隷道徳は初めからして〈外のもの〉・〈他のもの〉・〈自己ならぬもの〉にたいし否と言う。つまりこの否定こそが、それの創造的行為なのだ。価値を定める眼差しのこの逆転—自己自身に立ち戻るのでなしに外へと向かうこの必然的な方向—こそが、まさにルサンチマン特有のものである。

(解読)
ルサンチマンの人間は「悪人」を思い描き、それと対比して弱い自分を「善人」と見なす。それゆえ「善人」とはルサンチマンをもとに生み出された反動形成にすぎない。 ではルサンチマン道徳の「悪人」とは一体誰だろうか?これこそまさに貴族道徳での「よい者」、すなわち高貴な者、力強い者だ。

(引用)
ルサンチマンの人間が思い描くような〈敵〉を想像してみるがよい、—そこにこそは彼の行為があり、彼の創造がある。彼はまず〈悪い敵〉、つまり〈悪人〉を心に思い描く。しかもこれを基本概念となし、さてそこからしてさらにそれの模像かつ対照像として〈善人〉なるものを考えだす、—これこそが彼自身というわけだ!・・・

そもそもルサンチマン道徳の意味で〈悪い〉とされるのは一体誰であるか、ということが問われねばならない。これにたいし、いとも峻厳な答えをするなら、こうだ、—ほかならぬあの貴族道徳での〈よい者〉、つまり高貴な者・強力な者・支配者が、ルサンチマンの毒々しい眼差しによって変色され、意味を変えられ、逆な見方をされたにすぎないものこそが、まさにそれなのだ。

かつて「よい」は自然な自己肯定の表現だった。しかしルサンチマンは、「よい」のが悪く、「悪い」のが実はよいのだというように、価値基準をいつのまにか逆転させ、反動的に「善人」のイメージを思い描く。

「善人」は「悪人」の鏡として思い描かれたものだ。それは自然な自己肯定の現われではなく、「よい」人たちの価値基準を前提とすることで初めて成立するにすぎない。そうニーチェは言う。

ルサンチマンの人間は自分固有の価値基準をもっていない

ニーチェのいう貴族的人間とルサンチマンの人間の大きな違いは、ルサンチマンの人間が価値の基準をみずからの外部に求めるのに対して、貴族的人間はみずからのうちからそれを創りだすという点にある。

ルサンチマンの人間は、何がよく何が悪いかを判断するために、まず自分の外側へと向かっていく。その一方で貴族的人間は、自分の内面に価値尺度を備えている。彼は何がよいかを自分のうちで了解しており、他者の価値基準にビクつくことがない。こうした貴族的人間を、ニーチェは自由な人間と呼んでいる。

以上が第1論文だ。


第2論文 … 約束のできる人間に「良心」は宿る

次に第2論文について見ていく。

ニーチェによれば、「自由な人間」が登場した背景には「習俗の論理」の存在がある。習俗の論理は人間を一様に数え上げられるようにするが、最終的には、習俗の論理から再び解き放たれた個人、つまり「主権者的な個体」が現れるにいたるという。

「主権者的な個体」と言われると、王様や偉人のような人たちを思い描くかもしれないが、ニーチェのいう主権者とは、自分の意志をもち、約束をきちんと守り、相手も自分も裏切らないようなひとのことを指している。

(解読)
「主権者的な個体」は自律的で自己固有の意志をもつ人間だ。彼は自由の意識、自己と運命を支配する権力の意識に満ちあふれている。

そして大事なのは、彼は約束できる人間であることだ。 彼は責任についての強い自覚をもち、自分がしっかりと約束を守ることのできる能力があることを知っている。こうした能力がいわゆる**良心**のことだ。

(引用)
責任という格外の特権についての誇らかな自覚、この稀有な自由の意識、自己と命運とを支配するこの権力の意識は、彼の心の至深の奥底まで降り沈んでしまって、本能とまで、支配的な本能とまでなっているのだ。—もし彼にしてこれを、この支配的な本能を、一つの言葉で名づける必要に迫られるとすれば、これを彼は何と呼ぶであろうか?疑いの余地もなく、この主権者的な人間はこれを自己の良心と呼ぶ・・・

たとえば、友達と「明日10時にここで」と約束して、やっぱり面倒だなーと行きたくなくなったとき、「本当にそれでいいのか?」と引き止める感じが自分のうちからふつふつとわいてくることがあるだろう。

約束をした相手を裏切らず、しっかりと約束を守ろうとする自己確信、それがニーチェのいう良心の中身だ。この言い方は確かに納得感を与えてくれる。


ニーチェがいう権力感情とは、他人を制圧するための権力を求める欲求ではなく、むしろ相手を裏切らないだけの責任をもてるだけの自己コントロール(支配)能力のことを指している。権力感情と聞くと何だかアヤシク思えるが、その内実は「自分は責任をもってきちんと・・・ができる!」という「自負心」だと考えるとわかりやすい。

「負い目」に由来する疚しい良心

一方、ニーチェによれば、約束する能力に由来するのではない良心もある。それが疚しい(やましい)良心だ。


自負心による良心ではなく、後ろめたさや「罪障感」に支えられている良心、これがニーチェのいう疚しい良心だ。

では疚しい良心はどのようにして現れてくるのだろうか?ここで重要な役割を果たすのが「負い目」だ。なぜなら負い目をみずからの内面へと向け変えることによって疚しい良心が現れてくるからだ。そうニーチェは言う。

(解読)
「負い目」(Schuld)は物質的な意味での負債(Schulden)に由来して現れてきた。

(引用)
これら在来の道徳系譜学者らは、たとえば〈負い目〉(Schuld)というあの道徳上の主要概念が、はなはだもって物質的な概念である〈負債〉(Schulden)から由来したものだということを、おぼろげなりと夢想したことがあるだろうか?

(解読)
その一方で、刑罰が報復に由来して現れてきた。

これまでしばしば、刑罰は負い目の感情や良心のやましさ、良心の呵責を呼び起こすための道具だと見なされてきた。しかしそれはまったくの誤りだ。むしろ事実としては、刑罰によって負い目の感情が発達しないように抑制されてきたのだ。

刑罰の本来の効果は次のところにある。つまり刑罰は自己批判を改善させる効果をもつ。それは恐怖と用心深さを増し、欲望を制御させることで、ひとを馴致させる。

ここで私はひとつの仮説を提示したい。それは、ひとは社会と平和によって束縛されていることを悟ったときに良心の疚しさにとらえられたという仮説だ。疚しい良心は、社会や国家がひとびとの自由の意識、つまり自律的に約束する能力から防御するために用意した刑罰によって、私たち人間の本能が内向したこと(人間の内面化)で生まれたのだ、と。

以上が第2論文だ。


第3論文 … 禁欲主義的理想で生を肯定する

最後に、第3論文について見ていく。

ここでニーチェは、禁欲主義的理想が生まれてきた背景について論じている。

ニーチェいわく、これまでの哲学者は概して官能を拒否し、禁欲主義的理想に対して愛着を見せてきた。禁欲主義的理想は哲学者が存在するための前提であり、哲学それ自体が存続するための条件でもあったとさえいう。

(引用)
哲学者らに特有の世界否定的な、生敵視的な、官能不信の、官能棄却的な厭離的態度は、つい最近にいたるまで固持されてきたものであり、かくてこれがほとんど哲学者の態度そのものと見なされるほどになっているが、—しかし、こうした態度は何よりもまず、哲学が一般に成立し存続するための不可欠な諸条件から生じた結果なのである。つまり、禁欲主義的な外被と被服がなく、禁欲主義的な自己誤解がなかったら、いとも長きにわたって哲学がこの地上に存在することなど到底できなかったであろう。

(解読)
禁欲主義者は、この生を「あの世」までの仮の生と見なす。彼はそれを否定されるべきもの、誤り、もしくは反駁されるべきものと見なす。これは人類の歴史上どこでも見られる事実のひとつだ。

しかし、ニーチェによれば、禁欲主義的な生はそれ自体が矛盾している。そこでは生の条件を抑圧しようとするルサンチマンが支配的であり、生きんとする力を押さえ込もうとするからだ、と。

(引用)
そもそも禁欲主義的な生というのは、一つの自己矛盾である。そこには比類のないルサンチマンが支配しているが、これは生のある部分をではなく生そのものを、生の最深かつ最強のもっとも基底的な諸条件を制圧しようとする飽くなき本能と権力意志とルサンチマンである。ここでは、力の源泉を閉塞するために力を利用するという読みがなされるのである。ここでは、生理的な発達そのものにたいし、とくにその表現や美や悦びにたいして嫉妬ぶかい陰険な眼差しがそそがれる。

「禁欲主義的僧侶」が弱者の味方となる

ここでニーチェは、いわゆる「禁欲主義的僧侶」がルサンチマンの方向転換を施し、疚しい良心を生み出したという説を立てる。

禁欲主義的僧侶?

禁欲主義的僧侶と聞くと、実際にそういう人たちがいたようなイメージをもつかもしれない。しかしこれは初期キリスト教の指導者、という程度に捉えるべきだ。誰か具体的に特定の人物を指しているわけではない。

(引用)
われわれは、禁欲主義的僧侶がいかに規則的に、いかに普遍的に、いかにほとんどあらゆる時代に出現するものかを、とくと考えてみるとしよう。禁欲主義的僧侶なるものは、個々の種族のいずれにも属するものではない。彼はいたるところに生えしげり、あらゆる階級から生えでる。

いずれにしても、ここでニーチェは、キリスト教は弱者のルサンチマンに呼応して現れ、これを助長することで、内面の価値尺度で良し悪しを判断する道徳のあり方を組織的に否定しようとしている、と言おうとしているのだ。

禁欲主義的僧侶は生を肯定する

(解読)
弱者たちは自分の苦痛の原因を外部に求めようとする。「私が苦しいのは誰かのせいだ」など。しかし僧侶は弱者たちに次のように告げる。「確かにそうだ。しかしそれはお前自身だ。お前自身が自分の苦痛の原因なのだ」、と。

(引用)
もしわれわれが僧侶的実存の価値をもっとも簡単な一句に言い表わそうとするなら、端的にこう言ってよかろう、僧侶とはルサンチマンの方向転換者である、と。

「私は苦しい、これは誰かのせいにちがいないのだ」—こうすべての病める羊は考える。ところが彼の牧者である禁欲主義的僧侶は、彼にむかって言う、「そのとおりだ、私の羊よ!それは誰かのせいにちがいないのだ。が、この誰かというのは、じつはお前自身なのだ。それはただお前だけのせいなのだ、—お前がこうなっているのに責めがあるのはお前自身だけだ!」

(解読)
このように見ると、禁欲主義的僧侶は生を否定しているかのように思えるかもしれない。

外見的にはそうだ。しかし実は禁欲主義的僧侶は、生を肯定する勢力のひとつだ。なぜなら禁欲主義的僧侶は「こうではなく別にありたい」とする願望、つまり禁欲主義的理想を思い描くことで、倦怠感や「死への願望」と闘う力を得ているからだ。

(引用)
事実を簡潔に述べれば、次のごとくである、—禁欲主義的理想は頽廃しつつある生の防御本能と救治本能とから生ずる、と。かかる生は、あらゆる手段をもって自己を保持しようと努め、自己の生存のために闘う。

じつは生は、この理想において、この理想を通じて、死と格闘し、死に抗して闘っているのである。禁欲主義的理想は、生の保持をはかる一つの策略なのである。

ただし、禁欲主義的僧侶は、苦悩を治癒しても、苦悩を生み出す原因については治癒することがない。禁欲主義は慰めでこそあれ、不快のもとを取り除くことはない。ニーチェいわく、ここに宗教の本質がある。それはつまり、生理的な抑圧感、沈鬱や不快を、ただ心理的・道徳的にのみ取り除くことにあったのだ、と。

(引用)
流行病とまでなるにいたった一種の疲労と重苦しさとに打ち克つことが、すべての大宗教にとっての主要問題だったからである。地上の特定の場所で時折りほとんど必然的にある生理的抑圧感が広範囲の大衆を支配するようになるにちがいないということは、はじめからありそうなこととして推定されうるところである。しかし、この抑圧感は、生理上の知識を欠いていることからして、そうしたものとしては意識されることがなく、したがってその〈原因〉も、それの治療も、ただ心理的・道徳的にだけ求められ試みられるにすぎない(—これこそがすなわち、通例〈宗教〉と呼ばれるものにたいする私のもっとも一般的な定式なのだ)。

(解読)
ここで宗教が取る方法は、機械的な活動に従事させること、隣人愛という「小さな喜び」を処方することだ。

機械的な活動によって苦悩を打ち消すことを、ひとは「勤労の祝福」と呼んでいる。たえず同じ行為を繰り返すので、苦悩に対する余地がほとんどなくなってしまうのだ。

隣人愛は、慈善や施しを通じて、共同体、畜群生活への意志を育む。それは弱者同士の相互扶助を促進する。禁欲主義的僧侶は弱者のそうした本能を見抜き、さらにこれを助長するのだ。

そこで禁欲主義的僧侶は負い目の感情を利用した。彼は悩める人間に対して、苦悩の原因を次のように説いた。

(引用)
「おまえは、その苦悩の原因を、おまえ自身のうちに、負い目のうちに、過去の一事情のうちに求めるがよい、おまえの苦悩そのものを一つの刑罰状態と心得るがよい」、と。

(解読)
こうして彼は、罪障感に支えられた疚しい良心を抱くようになるのだ。

「人間は何も欲しないよりは、いっそむしろ虚無を欲する」

では、なぜ人びとは禁欲主義的理想を受け入れ、禁欲主義的僧侶に従うのだろうか?なぜ彼を拒否しなかったのだろうか?

これについて、ニーチェは次のように言う。

(解読)
それは、これまで唯一禁欲主義的理想のみが人間に生の意味を与えることができたからだ。

彼が禁欲主義的理想を抱くようになった理由、それは人間が本質的にいって生の意味を求める存在だからだ。彼にとっては苦悩それ自体が問題なのではない。むしろ苦悩に意味が欠けていること、これこそが問題なのだ。

禁欲主義的理想は、人びとに苦悩の意味、目的を与えた。それによって人びとは何かを意欲することができるようになったのだ。

(引用)
人間、このもっとも勇敢で苦悩に慣れた動物は、苦悩そのものを否みなどはしない。いな、苦悩の意味、苦悩の目的(Dazu)が示されたとなれば、人間は苦悩を欲し、苦悩を探し求めさえする。これまで人類の頭上に広がっていた呪いは、苦悩の無意味ということであって、苦悩そのものではなかった。—しかるに禁欲主義的理想は人類に一つの意味を供与したのだ!それがこれまで唯一の意味であった。何であれ一つの意味があるということは、何も意味がないよりはましである。

人間は一つの意味をもつにいたった。それ以来人間はもはや風にもてあそばれる一枚の木の葉のごときものではなくなった、もはや無意味の、〈没意味〉の手まりではなくなった。いまや人間は何かを意欲することができるようになった、—何処へむかって、何のために、何をもって意欲したかは、さしあたりどうでもよいことだ。要するに、意志そのものが救われたのである。

(解読)
しかし禁欲主義的理想は、人間に苦悩の意味を与えると同時に、新たな苦悩をもたらした。「虚無への意志」がそれだ。動物的なものに対する憎悪、官能に対する、また理性に対する嫌悪、美に対する恐怖—そうしたものすべてが禁欲主義的理想によって生み出されたのだ。

(引用)
さて、最初に言ったことを締めくくりにもう一度言うならば、—人間は何も欲しないよりは、いっそむしろ虚無を欲する・・・。


「この生」「この世界」をどう肯定できるか?

本書の流れを大まかにおさらいすると、次のような感じだ。


道徳、とりわけキリスト教的道徳が生まれた背景には人びとのルサンチマンがある。ルサンチマンが「よい」と「わるい」の価値秩序を逆転させてしまった。そうした人びとを導いているのが禁欲主義的僧侶だ。彼が人びとを内面化させ、疚しい良心(罪障感の良心)を生みだした。ところで人びとが禁欲主義的僧侶に従ったのは、人びとが生の意味を求めていたからだ。そこで人びとは禁欲主義的理想を手に入れ、みずからの苦悩には確かに意味があることを理解した。しかし同時に彼は「虚無への意志」に見舞われた。

ニーチェはこのように直観し、以後、生と世界を肯定するための価値を創造しようと自ら課題へとみずから取り組んでいく。しかしそれは完全な形では示されず、今日『権力への意志』として知られている草稿群のうちに断片的なアイディアとして残されるにとどまった。

道徳を「鍛え上げる」

部分部分を細かく見ると、確かに、ニーチェの議論には怪しいところもある。たとえばニーチェは国家、社会、文化を否定的に捉えすぎている向きがある。「それらは人間の自由の本能を抑制し、人びとを馴致する」という観点を前面に押し出しすぎているのは否めない。

それでもなお、ニーチェの議論は多くの納得感を与えてくれる。

私たちは油断するとついルサンチマンにやられてしまったり、ルサンチマンの力で生と世界を否定的に解釈してしまったりする。「自分の人生こんなはずじゃなかった…」とか「この世界はこうあるべきではない…」というように。

そこで反動的に「みな道徳的であるべきだ」とか「正しい生があるはずで、そこから外れた者はケシカラン」という感覚をもってしまうことがある。正しいのは自分で、間違っているのは世界の側だ、と。ニーチェを読むと、それがルサンチマンに発するねじ曲がった正義だということをズバリ指摘されたような感じを受ける。

素朴な正義はしばしば「この世界は間違っている!正しい世界を実現させるべきだ!」と主張する。しかしその理想はしっかりと確かめ直されてこそ、本当の意味で正義にかなうと言える。「その理想はルサンチマンに発していないだろうか?もしくは罪障感に支えられていたりしないだろうか?」、と吟味することによって、正義をより深く生かすことができる。ニーチェの議論はそのことを私たちに教えてくれる。
https://www.philosophyguides.org/decoding/decoding-of-nietzsche-genealogie/


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『道徳の系譜』(どうとくのけいふ、Zur Genealogie der Moral)——副題:「一つの論駁書」("Eine Streitschrift")——は、ドイツの哲学者フリードリヒ・ニーチェの著作であり、先に公にされた『善悪の彼岸』の中で略述されたいくつかの新しい見解について詳論するという意図のもとに、1887年に執筆され、公刊された。

ニーチェの著作の中では、最も直接的な叙述がなされており、形式や文体の面でアフォリズム的な要素が最も少ないことから、ニーチェ研究者からは、確固たる明敏さと力強さをそなえた作品であり、ニーチェの代表作であるとみなされている。[1]

序言と三つの論文(Abhandlung)から成り、これら一連の論述を通して、道徳的諸概念の発展に関わる挿話を追っていくことによって、「道徳上の先入見」——とりわけキリスト教の道徳——を転覆することを目指す。


ニーチェの三つの論文の主題をなすのは、「道徳上の先入見の由来」についての彼独自の思想である。この思想は、彼が長期間にわたって作り上げてきたものであり、すでに『人間的な、あまりに人間的な』において簡潔に不完全な形で表現されている。ニーチェが自らの「仮説」を公刊しようと思ったきっかけとなったのは、友人パウル・レーの小著『道徳的感情の起源』(1877年)を読み、その中で「系譜論的仮説」が不十分な仕方で展開されているのを見出したことである。

かくして、ニーチェは、「道徳的諸価値の批判」こそが理に適っており、「これらの諸価値の価値こそそれ自身まずもって問題とされるべきである」と考えるに至る。この目的を果たすためには、レーのような(ニーチェが言うところの)「イギリス流心理学者」式の仮説的な説明よりも、実際の道徳史を提示することこそが必要不可欠である。


第一論文 「善と悪」・「よいとわるい」

この論文では、ニーチェが『人間的な、あまりに人間的な』以来ほのめかしてきた君主道徳と奴隷道徳の間の区別が説明される。これら二つの相異なる道徳様式は、それぞれ一対の対立概念に対応している。

ニーチェによると、特権階級は、自分たち自身の行為を「よい」("gut")と定義した。この場合の「よい」とは、「高貴な」、「貴族の」、「強力な」、「幸福な」等々という意味である。その一方で、彼ら君主たちは、他の卑しい人々の行為を「わるい」("schlecht")とみなした。ただし、この場合の「わるい」とは、「素朴な」("schlicht")、「平凡な」、「貴族でない」という意味であって、ことさらそれらの人々に対する非難のニュアンスが込められているわけではない。

特権階級に従属する卑しく、貧しくて不健康な人々、つまり「奴隷」によって価値の序列が逆転される。彼らの感情は、ルサンチマンに基づいており、彼らはまずもって他者を「悪人」、すなわち「悪しき敵」とみなす。そして、その後ではじめて、彼らはまさしく悪人に対立する者として、自分たち自身を「善人」と定義する。換言すると、彼らは「悪」("böse")でないがゆえに、「善」("gut")である。つまり、貴族にとっての「よい」という概念が能動的であるのに対して、奴隷の「善」概念は反動的なのである。

ニーチェは、二番目の価値様式をユダヤ教とキリスト教の内に見出し、第一の価値様式をローマ帝国、ならびにルネサンスやナポレオンに割り当てる。もっとも、これら二つの道徳様式の対立は、内的葛藤を抱えた一人一人の人間の中でも依然として闘争を繰り広げることになるとされる。今日でも、比較的高邁な精神の持ち主においては、両方の価値評価様式がともに存在し、相争っている。しかしながら、全体としては奴隷道徳のほうが勝利をおさめることとなった。ニーチェ自身は——無条件に、見境なしにというわけではないが——はっきりと「貴族的」な世界観のほうに強い共感を表明しており、自らの哲学によって「賤民的」な道徳に対する闘争が再開されうることを期しているように思われる。


第二論文 「負い目」・「良心のやましさ」・その他

ここで探求の対象となるのは、人間は何かに対して「責任」を負うことができるという考え方の由来、ならびに、人間に特有で動物界ではほとんど見られない記憶力一般である。ニーチェは、「負い目」という道徳的概念は債権者に対する「負債」という物質的な概念に基づいていると考える。彼は、刑罰がさまざまな文化の歴史の中で担ってきた多岐にわたる表向きの目的と真の目的を示唆する。刑罰は、あらゆる事態がそうであるように、支配体制が新しくなる度に、新たな解釈を与えられてきた。ニーチェによると、良心のやましさは、人間の文明化に起源をもつ。人間は、組織的な社会で生きるという重圧の下で、自らの攻撃的な衝動を内向させ、自分自身に向けるようになるのである。

なお、この論文の第12節は、「力への意志」に関する教説を比較的詳しく取り上げているという点で、鋭い示唆を含んでいる。


第三論文 禁欲主義的理想は何を意味するか

この論文は、すでにニーチェが序文で自ら指摘した形式的な特徴をよく表している。というのも、結論となる見解を最初の段落で簡潔なアフォリズムの形式で呈示しておいて——仮構の読者からの抗議に従って——論文本体において、そのアフォリズムを正確に敷延して完全な形で表現しているからである。

ニーチェは、禁欲主義的理想が、歴史の中や今日の社会の中で現れる際にまとってきたさまざまな形態、並びにその多様な目的を検討する(その中には、誤認された目的も実際の目的も含まれる)。ニーチェは、さまざまな人々——芸術家(リヒャルト・ワーグナーの『パルジファル』を例に)、哲学者(とりわけ、ショーペンハウアーの意志否定)、聖職者、ニーチェ自身が評価するところの「善人や義人」、聖人、そして現代において反-理想主義者と見誤られている人々、無神論者、科学者、批判的かつ反形而上学的な哲学者——における禁欲主義的理想の追求を解釈し評価する。そして、彼らの絶対的な「真理への意志」こそが、禁欲主義的理想の最後の純粋な形態であるとされる。そして、現代および将来のヨーロッパにおけるニヒリズムに関する考察に依拠して、ニーチェは、禁欲主義的理想がほとんど唯一の理想として尊崇されてきた究極の理由を示す。それは、つまるところ、より優れた理想がなかったからである。人間は「何も欲しない」ことができない。その結果、今日までの人間はむしろニヒリズムと禁欲において「無を欲し」てきたのである。


影響

「道徳の系譜」に影響を受けた人は、オスヴァルト・シュペングラー、ジャン=ポール・サルトル、ジークムント・フロイト、フランツ・カフカなどである。

また、ミシェル・フーコーは、この作品に影響を受け、狂気・性・懲罰について研究していた。

河出書房新社からは、この作品の標題を冠した叢書として「シリーズ・道徳の系譜」(1997年-)が刊行されている。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%81%93%E5%BE%B3%E3%81%AE%E7%B3%BB%E8%AD%9C


ニーチェ『道徳の系譜』

ニーチェ全集〈11〉善悪の彼岸 道徳の系譜 (ちくま学芸文庫) – 1993/8/1
https://www.amazon.co.jp/dp/4480080813/ref=as_li_ss_il?ie=UTF8&linkCode=li3&tag=beyondthesky-22&linkId=69210c63691be6bbe991350f0c4e78d2&language=ja_JP

http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/682.html#c7

[近代史3] 左翼の本質は思想ではなく「タカリ」という生き方 中川隆
1. 中川隆[-10674] koaQ7Jey 2019年10月20日 10:52:50 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2183]

【教えて!ワタナベさん】日本も危ない?隠された「革命」の原理
〜マルクスの「資本論」と共産主義・社会主義 [桜R1-10-19] - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=CSnGMvnGHxY
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/671.html#c1
[リバイバル3] 苗場スキー場の元高級リゾートマンションが遂に10万円になった 中川隆
552. 中川隆[-10673] koaQ7Jey 2019年10月20日 11:51:17 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2184]

東海アマブログ  2019年10月19日
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 私が、中津川市の山奥の村に移住したのが2003年で、それから、すでに16年が経過した。
 最初は、土地に安物のスーパーハウスをポンと置いて、地目が山林になっている雑木林を切り開き、宅地を造って、100万円で売られていた杉間伐材の木造キットハウスを自分で組み立てた。

 ついでに書いておくが、スーパーハウスの安物は駄目だ。厳冬期マイナス10度以下になる当地では、一晩中ストーブを焚いていても、外で寝ているのと変わらず、布団にくるまっていても顔が凍って、痛くて仕方ない。。
 高級品の断熱性の良いものならいいかもしれないが、だったら、親和木材あたりのキットハウスを20万円ほど余分に出して組み立ててもらった方がマシなような気がする。
 厚手の杉材ログの断熱性は非常に良いので冬が楽だ。スーパーハウスの良さは、耐久性が抜群だし、変形が起きないということだろうか。

 トイレも浄化槽も、水回りも、何もかも自分で作らねばならなかった。ただ、井戸と電気だけは、さすがに自分では無理だったので依頼して作ってもらった。
 井戸は4mの浅井戸をユンボで掘ってもらったが費用は20万円だった。今では、倍くらいするかもしれない。
 電気は、最初は20Aだったが、溶接機が使えないので40Aの配電盤を作ってもらい、配線は自分でこなした。とりあえず、十数年使ってトラブルは起きていない。

 今では、安い年金が振り込まれるようになり、最低限、飢える心配はなくなったが、移住後、毎月、預金通帳の残高を見ながら、いつ金欠が起きるのか不安で、底が見えたらタクシーに乗務しようと思っていた。

 ところが、次々におかしな病気になってしまい、生きているのが不思議なくらいだが、周囲がすべて山や丘陵なので、毎日、植物の気を浴びながら歩き回ることで生き続けていられる。
 深い自然のなかでの静かな生活は、一度味わうと、例え布団にムカデが侵入しようとも、もう大都会に戻ることなどできない。
 それに、田舎暮らしは自炊ができないと無理なのだが、自炊はひどく安上がりなのだ。たぶん食品は、月2万円で十分お釣りがきているはずだ。

 当地は稀少鉱石を算出する花崗岩地帯なので、井戸水のスペクトルを調べると、トリウム系列のピーク(例えばトロン=Rn220)が出てしまい、飲料水は、2g50円と、ひどく安いピュアの森というペット水を使っている。
 風呂はトロン温泉だから、とても気持ちがいい。

 今、生活費で高くついているのは浄化槽である。これは、貯留槽と排水槽の二槽を、ブロアで曝気し、汚泥ポンプで循環させているので、電気代が毎月2000円くらいかかるのに加えて、EM菌のモルトが1本2000円以上、20K5000円の糖蜜を3g入れて、50g の培養液を作ると3000円程度、二ヶ月分で7000円が浄化槽維持費である。
 さらに、ユスリカ発生防止のデミリン発泡錠が、毎月300円分くらい必要になる。十日に一度は浄化槽に投入しなければユスリカが大量に出る。排水は、全部畑に流している。まったく臭いがなく実に清潔である。
 しかし、上下水道料金を考えれば、多少安くなっていると思う。

 こちらに移住して、本当に驚かされたのは、子供たちの態度の素晴らしさだった。名古屋での私の子供時代には考えられない礼儀正しさだった。
 なにせ、出会う子供、全員が必ず、見知らぬ私に「おはよう、こんにちわ」と頭を下げて挨拶するのだ。本当の山村田舎だから、みんなすれていない。年に一度は杵振り祭という無形文化財、春祭りの主役として、全員が参加するのだが、その表情が、純粋、純朴で素晴らしい。心の底から嬉しそうにしている。

 ところがだ、2007年リーマンショックの頃から、この魅力的な山村が大きく変貌を遂げ始めたのだ。
 まず、秋になってカメムシが激増し、毎冬屋内に侵入するカメムシが半端ない数になって辟易させられるようになった。ついでにいえば、屋内にムカデが侵入してくるので、使いたくなかったオルトラン農薬を床下に散布(臭いで防除)するようになり、屋内では青森ヒバ油をハッカ油に混ぜてスプレーしている。
 また、昔は「マムシ平」という地名がついていたと聞かされ、ゲゲゲと驚いたが、夏場は毎日のように庭にマムシが徘徊していた。
 これは、石灰硫黄合剤を大量に買って、庭に噴霧するようになって現れなくなった。

 2007年あたりを境にして、それまで村に防獣施設など皆無だったのが、どこの農家もメッシュ鉄筋や電柵など防獣施設を設置しなければ農業が不可能になってしまった。
 近所で、毎年カボチャを作ってきた、お婆さんは、せっかく育てたカボチャをすべてイノシシに食べられて意欲を失い、その土地は、すべて太陽光発電所に変わった。

 イノシシは、夜間徘徊していて、我が家の庭にも平然と入ってくる。秋になるとどんぐりを食べにくるのだ。カモシカがいるときもある。希には、熊が来た痕跡も見つけることがある。
 だから、慌てて、敷地周囲にメッシュ鉄筋の防護柵を設置する羽目になった。
 土地の古老に聞いても、こんなに動物が侵入してくるようになったのは、記憶にないという。

 2014年頃からだろうか、「よい子の見本」のような子供たちにも、少しずつ変化が現れはじめた。
 道で出会っても、挨拶をしない子供が出てきたのだ。とうとう、この村にも人間疎外=都会化の波が押し寄せてきたのか、と思ったが、ちょうど、この頃、中津川市防災メールを登録受信するようになり、その原因に心当たりがいった。
http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-908.html
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/565.html#c552

[リバイバル3] 苗場スキー場の元高級リゾートマンションが遂に10万円になった 中川隆
553. 中川隆[-10672] koaQ7Jey 2019年10月20日 11:56:49 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2185]

東海アマブログ 最低限、生き抜くだけのライフスタイル 2019年10月17日
http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-906.html

 
 消費増税がとうとう実施され、日本国民は、あらゆる消費に10%もの税金を搾取されることになった。

 商品の価格の一割が税金になったわけだが、これは生活に与える影響は半端ないものがある。消費税のなかった時代に比べて、可処分所得=給料が一割も剥奪されたのだ。
 誰もが、増税後、買い物に出かけてレジで料金を告げられたとき、「高い!」と違和感を感じたはずだ。

 消費税の一割は、増税前のライフスタイルを考えると、いわゆる「ちょっと贅沢」な支出に使われていた。例えば、エステに行ったり、スポーツジムに通ったり、美容整形してみたり、高級な化粧品を買ったり、車も普通車のマシなのを買ったり、ちょっと美味しいレストランで食事したり…… というわけだ。

 これらの支出に充てていた給与の一割が消えたわけだから、当然、切り詰めやすい支出から切り詰めてゆかねばならない。
 そんなわけで、これまで半月に一回の床屋や美容院が、月に一回とかニケ月に一回とかになり、エステやジムはやめておき、化粧品も安価な一般的なもので我慢する。
 レストランは金がかかりすぎるので、せめてラーメン屋に格下げだ。飲み屋通いも、高級な店はやめて、養老の滝とか鳥貴族とかに変えた。

 外に出る機会も減り、なるべく安価な弁当やインスタント食品ばかりの自炊で済ませる。毎日行ってた喫茶店も、週に一回程度にしよう。
 食品がメインのドラッグストアでも、会計カウンターに見える商品は、みんな安いものばかり。日清のラーメンは高いので、半額程度で買える二流メーカーのものばかり売れる。生活に差し迫らない高額商品は、本当に売れなくなった。

 みんな、「最低限、生き抜くためのライフスタイル」を模索するようになった。
 私も、年金が、尾畠春夫さんと同じ月5万円しかないので、毎月の食品を2万円以下にしないと食べてゆけない。贅沢なんか一切許されない。
 国民年金しかなかった人は、満期支払っても平均5.5万円しかないので、みんな私と同じで、食費を切り詰めるしかない。
 衣類なんかは、30年くらい前に買ったものを、未だに着ている。綻びも自分で針仕事をして直す。

 とにかく、最低限必要なものしか買わない。高級品には手を出さない。旅行もいかない。たまに近所のスーパー銭湯温泉に行くくらいだ。
 酒は、肝臓が悪くて飲めないはずだが、なぜか安い焼酎を湯割りで飲まないと寝られない。全身、病気のデパートみたいで、余命宣告クラスなのだが、病院は金がかかるので行かない。
 毎朝、近所の低山を歩き回っていることで、病気を治しているつもりになっている。医療にかからないおかげで命が永らえているのだ。

 「ギリギリの生活」とは、このことだ。本当は、福島に行って土壌サンプルを採取し、放射能を測定していたいのだが、旅費がかかりすぎて、生活できなくなってしまう。
 このブログも日1万アクセスに達したので、閲覧一回に1円くらいカンパいただいて、活動資金にしたいと思っているが、「そんな値打ちがあるのか?」という声が聞こえてきそうで、なかなか踏ん切りがつかない。

 まあ、日本中の非特権階級が、私と同じ生活苦を感じるようになっていると思う。バブル時代のように、思いつきで無計画に金を遣うことなど、とてもできなくなっている。
 こうなると、そうした思いつき散財、浪費趣味に依存した生計手段を作っていた人たちは窮地に追い込まれることになる。
 例えば、生活に差し迫った必要を感じない高級品だ。家具とか、医療品とか、おもちゃとか……。
 すると、そういうものを作って生計を立ててきた人が、生活がたちゆかなくなってしまう。日本中の中小零細企業が倒産の危機に直面させられるのである。

 大金持ちが儲かってるのだから、高級品がバンバン売れそうにも思うが、現実は、大金持ちだろうと、貧乏人だろうと、消費の水準に大きな差はない。
 金持ちが少しばかり余分に買っても、貧乏人が買えない方が桁違いに深刻な結果を招くのである。

 今はマイナス金利の時代だから、銀行に金を預けても、ほぼ金利はつかない。昔は利子で生活していた人が、いくらでもいたのだが、今は、タンス預金にすると泥棒に狙われるから、仕方なしに預金している人が大半だ。

 しかし、もしも今月末(2019年10月末)に副島隆彦が報告したように、ドイツ銀行の破綻が起きると、世界中がとんでもない経済的大混乱に陥るのは必至である。
  何せ、実体経済が8000兆円しかないいのに、6京円の虚構経済が大爆発を起こして、どこかに消えてしまうのである。

 例えば農林中金(農協の金融機関母体)は、世界中の理財商品(デリバティブ)のCLO・CDSを20兆円以上も買い込んでいるといわれる。みずほ銀やゆうちょ銀行も同じだ。
 CDSというのは債権保障保険のことで、会社が不渡りを出したとき、その債権を保障するもので、CLOというのは、銀行が会社に貸し付けた債権を、切り貼りにして証券化したものだが、いずれも、会社が倒産すると、泡のように消えてしまう金融商品である。

 ドイツ銀行の発行するCDSは、総額で8000兆円を超えているといわれるが、その詳細は頭取でさえ分からない。細切れの切り貼りで、一つの証券に数十ものCDSが含まれているが、そもそもCDS・CLOを契約するような企業は、業績が不安定で、信用がないため、そんな契約がないと相手にしてもらえず、仕方なしに加入させられるのである。
 この構図は、ちょうど2007年、リーマンブラザーズがサブプライム(貸し付け不適格者)への貸し付けを細切れ証券にし、それにトリプルAという評価をつけて販売した金融詐欺とまったく同じものである。

 だから、今回も、いったん破綻が始まると、次々に連鎖して、あっというまに1000兆円クラスの債権・証券が、この世から消えてしまう仕組みになっている。
 そうすると、上にあげた農林中金やゆうちょ銀は、数十兆円という損失を被り、存亡の危機に立たされる仕組みだ。
 みずほ銀は、ソフトバンクの数十兆円の負債も被るので、まず助からない。

 こうした事態が、年内に勃発する可能性が強まっている。
 今度は、リーマンショックのときのような180兆円程度の損失では絶対に済まないので、アメリカですら収拾不可能である。
 何が起きるのか? というと、日本政府は、想像を絶するような金融緩和、アホノミクス第4の矢を放ち、各銀行の負債を極端に薄めて、負担を軽減することになる。

 つまり、日本経済の資金総額を数倍に増やし、円の価値を下落させる。すると、もちろんハイパーインフレが勃発し、物価は現在の数十倍、数百倍に達することになる。
 というより、日本国民の保有している1800兆円を超える金融資産の価値が、数十分の一に下落する。
 もちろん世界同時に金融危機が起きた場合、日本の信用度が高いため、日本国債が世界に買われることなり、どの程度まで下落が起きるのかは、今のところ、起きてみなければ分からない。

 しかし、日本国民の預貯金が無事に済むことはありえない。
 というわけで、地球経済全体が未曾有の大混乱に陥り、直接の影響としては、銀行の大量倒産により為替業務に支障が出て、国際的な貿易決済が不可能になる。
 つまり輸出入が止まる。

 リーマンショックのとき、世界中で、航行中の貨物船や、航空機が、燃料代の決済ができなくなって、身動きがとれずに停止させられたニュースを思い出していただきたい。
 あのときは、数日程度で収束したので大きなニュースにもなっていないが、今回は桁が違うので、世界中で身動きが取れなくなる貿易貨物輸送が大量に出て、備蓄が切れたら石油や食料の価格が暴騰することになる。

 輸出入ばかりに依存して、自給経済を極度に軽視してきた自民党の経済政策の下では、いよいよ、本当に食糧危機が起きると、私は何度も書いてきた。
 だから、数ヶ月程度の食料備蓄はしておくべきで、今回の台風でもそうだし、来たるべき南海トラフ巨大地震の場合も、もう備蓄がなければ、どうすることもできなくなる。
 生活資材が不足したときに面倒を見てくれる友人を、どれだけ持っているか?
 いや、みんなが同じように生活資材に本当に困ることになる。

 もう一度、言うが、ドイツ銀行の破綻から、農林中金が保有しているデリバティブ証券が紙くずになってしまったとき、CDSやソフトバンクの株を持っている金融機関から現金も資本も消えてしまう。
 ゆうちょ銀行が、支払い資金を失って、預金封鎖を行ったとき、ゆうちょ銀行に頼った日銭で生活している人たちは、たちまち生活資金を失ってしまう。

 これは消費増税どころの騒ぎではない。例え、給料の額面が保証されていても、20万円の手取りで生活している人たちが買える商品は、以前の2万円分程度しかないハイパーインフレがおきるのだ。  

 だから、私は「金が通用しない社会がやってくる」と書いた。
 もう金の価値が薄まって、やがて誰からも相手にされず、生きてゆくのに最低限必要な、食料品の現物の価値が最大級に上がるのである。
 すると、食料を自分たちの手で生産するのが、もっとも理に適ったライフスタイルということになる。

 かつて、ハイパーインフレを起こした国家はたくさんあった。しかし、いずれも農業国だったので、国民に大量の餓死者が出たとの情報は聞いていない。
 とりわけソ連の場合は、民衆がダーチャと呼ばれる農園を保有していて、ここで大量のジャガイモを栽培していたから、これで数千倍ものハイパーインフレに耐え抜くことができた。

  https://togetter.com/li/1360961

 http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-110.html

 だから、私は当ブログで、これから我々が生き抜いてゆくために一番必要なものは、共同体ダーチャだと繰り返している。

 おおむね、10〜20名程度の共同体をイメージした互助会を作り、過疎地の安い農地を共同で購入し、ジャガイモやサツマイモを生産することで生き抜くことができる。

 生活拠点を都市から過疎地に移し、私有財産の価値観を否定する思想的共有が必要になると考えている。

 そんな大混乱の日が、刻一刻と迫っているように感じているのは、私だけではないと信じたい。
http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-906.html
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/565.html#c553

[リバイバル3] 孫正義の詐欺の手口 中川隆
8. 中川隆[-10671] koaQ7Jey 2019年10月20日 12:08:09 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2186]

2019年10月20日
ソフトバンク孫正義のカリスマ消滅、ウィーワークの失敗
http://www.thutmosev.com/archives/81273740.html

負けても勝ったと言い張ってきた孫正義だが、今回は100%負け


画像引用:ウィーワーク、ソフバンクGに経営権譲渡で支援受け入れ検討−関係者 - Bloomberghttps://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-10-14/PZCSB96JTSEZ01

孫正義は負けを認めない常勝将軍

孫正義は勝気な性格で、今まで一度たりとも投資で失敗したことは無いし、経営者としても100%勝ってきたと豪語している。

だがその実態は損をしても損失を認めず隠したり、経営失敗しても損失を付け替える事で、成功したかの如く見せかけている。

一方で初期のアリババに出資したのは何万回で繰り返し話し、自分がアリババを育てたと強調している。



ソフトバンクが買収した米通信会社Tモバイルは黒字化しているが、ウォールストリートジャーナルなど米経済紙によるとこれは「合法的な会計手段」によって赤字を付け替えたと書かれている。

アメリカに設備会社を創設して高額でTモバイルの設備を買い取る一方で、格安で貸し出してTモバイルの赤字を付け替えた。

最終的にTモバイルの赤字はソフトバンクに回ってきて、数兆円のTモバイル負債は日本のソフトバンク利用者が払う事になっている。


またソフトバンクは10兆円ファンドを立ち上げたが、ファンドが買収に使った金額は売り上げから差し引かれるので、法人税を支払っていない。

孫正義は株主説明会でいつも「利益1兆円!売上10兆円!」と叫んでいるが、税務署には「赤字だった」と言って税を納めていない。

法の抜け道を通るのは節税だが、度を超すと脱税になるのを孫氏は知る事になるかも知れない。


国税局はソフトバンクを悪質企業としてマークしていて、おそらく地検特捜部も密かにマークしている。

2016年にカリブ海の脱税天国で租税回避していた人達を記載したバハマ文書が発覚したが、孫正義の名前も記載されていました。

孫氏は「テレビを見て知った」と驚いて見せたが、人一倍(1万倍?)金に煩い孫氏が知らない筈がありません。

ライブドアショックとソフトバンク

2006年1月にライブドアが強制捜査され堀江社長が逮捕されてライブドアショックが起きました。

堀江氏の逮捕容疑は有価証券報告書に虚偽の内容を掲載した証券取引法等違反でした。

粉飾額はたった50億円で、赤字になりそうだったので50億円水増したら逮捕されたという、今思えば小さな事でした。


たった50億円利益を水増した容疑で東京地検特捜部が上場企業社長を逮捕し経営破綻に追い込むというのは異常さを感じさせます。

ライブドアショックによって小泉景気は終わってしまい、後を継いだ安倍首相はケツ拭き役をさせられた。

容疑そのものの小ささと東京地検の執念、社会に与えた影響が釣り合っておらず、何か特別な力が加わったように思えます。


東京地検を意のままに動かせるほどの力を持つのは誰なのか、日産のゴーン逮捕にも通じる日本の闇といえる。

ソフトバンクの有利子負債は15兆円だが、例の10兆円ファンドの投資も事実上の借金であり株主に配当しなくてはならない。

そのうえ第二弾の10兆円ファンドも立ち上げるので実質的な債務や投資は35兆円にもなります。


35兆円に対して毎年金利や配当金を支払う必要があり、ソフトバンクの経営は外面ほど健全ではない。

先日ソフトバンクファンドが投資したウィーワークが酷い経営実態だったのが判明し、最大1兆円以上の損失になる。

この失敗によって孫正義の「投資千里眼」やカリスマ性、ソフトバンクへの信頼度が傷つき、もう以前のように投資家は信用しないでしょう。


カリスマ性が傷ついた無敗将軍は退場するのか、再び大逆転を演じて復活するのかが注目されている。
http://www.thutmosev.com/archives/81273740.html.
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/965.html#c8

[近代史3] ソフトバンク 孫正義は日本人の敵 中川隆
7. 中川隆[-10670] koaQ7Jey 2019年10月20日 12:08:40 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2187]

2019年10月20日
ソフトバンク孫正義のカリスマ消滅、ウィーワークの失敗
http://www.thutmosev.com/archives/81273740.html

負けても勝ったと言い張ってきた孫正義だが、今回は100%負け


画像引用:ウィーワーク、ソフバンクGに経営権譲渡で支援受け入れ検討−関係者 - Bloomberghttps://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-10-14/PZCSB96JTSEZ01

孫正義は負けを認めない常勝将軍

孫正義は勝気な性格で、今まで一度たりとも投資で失敗したことは無いし、経営者としても100%勝ってきたと豪語している。

だがその実態は損をしても損失を認めず隠したり、経営失敗しても損失を付け替える事で、成功したかの如く見せかけている。

一方で初期のアリババに出資したのは何万回で繰り返し話し、自分がアリババを育てたと強調している。



ソフトバンクが買収した米通信会社Tモバイルは黒字化しているが、ウォールストリートジャーナルなど米経済紙によるとこれは「合法的な会計手段」によって赤字を付け替えたと書かれている。

アメリカに設備会社を創設して高額でTモバイルの設備を買い取る一方で、格安で貸し出してTモバイルの赤字を付け替えた。

最終的にTモバイルの赤字はソフトバンクに回ってきて、数兆円のTモバイル負債は日本のソフトバンク利用者が払う事になっている。


またソフトバンクは10兆円ファンドを立ち上げたが、ファンドが買収に使った金額は売り上げから差し引かれるので、法人税を支払っていない。

孫正義は株主説明会でいつも「利益1兆円!売上10兆円!」と叫んでいるが、税務署には「赤字だった」と言って税を納めていない。

法の抜け道を通るのは節税だが、度を超すと脱税になるのを孫氏は知る事になるかも知れない。


国税局はソフトバンクを悪質企業としてマークしていて、おそらく地検特捜部も密かにマークしている。

2016年にカリブ海の脱税天国で租税回避していた人達を記載したバハマ文書が発覚したが、孫正義の名前も記載されていました。

孫氏は「テレビを見て知った」と驚いて見せたが、人一倍(1万倍?)金に煩い孫氏が知らない筈がありません。

ライブドアショックとソフトバンク

2006年1月にライブドアが強制捜査され堀江社長が逮捕されてライブドアショックが起きました。

堀江氏の逮捕容疑は有価証券報告書に虚偽の内容を掲載した証券取引法等違反でした。

粉飾額はたった50億円で、赤字になりそうだったので50億円水増したら逮捕されたという、今思えば小さな事でした。


たった50億円利益を水増した容疑で東京地検特捜部が上場企業社長を逮捕し経営破綻に追い込むというのは異常さを感じさせます。

ライブドアショックによって小泉景気は終わってしまい、後を継いだ安倍首相はケツ拭き役をさせられた。

容疑そのものの小ささと東京地検の執念、社会に与えた影響が釣り合っておらず、何か特別な力が加わったように思えます。


東京地検を意のままに動かせるほどの力を持つのは誰なのか、日産のゴーン逮捕にも通じる日本の闇といえる。

ソフトバンクの有利子負債は15兆円だが、例の10兆円ファンドの投資も事実上の借金であり株主に配当しなくてはならない。

そのうえ第二弾の10兆円ファンドも立ち上げるので実質的な債務や投資は35兆円にもなります。


35兆円に対して毎年金利や配当金を支払う必要があり、ソフトバンクの経営は外面ほど健全ではない。

先日ソフトバンクファンドが投資したウィーワークが酷い経営実態だったのが判明し、最大1兆円以上の損失になる。

この失敗によって孫正義の「投資千里眼」やカリスマ性、ソフトバンクへの信頼度が傷つき、もう以前のように投資家は信用しないでしょう。


カリスマ性が傷ついた無敗将軍は退場するのか、再び大逆転を演じて復活するのかが注目されている。
http://www.thutmosev.com/archives/81273740.html.
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/549.html#c7

[リバイバル3] 中川隆 _ 音楽関係投稿リンク 中川隆
53. 2019年10月20日 13:32:26 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2188]

ブルックナーの作品は日本の男のためにある _ 日本でのブルックナー人気は宇野功芳のカリスマ評論が唯一の原因
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/684.html
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/450.html#c53
[近代史3] ブルックナーの作品は日本の男のためにある _ 日本でのブルックナー人気は宇野功芳のカリスマ評論が唯一の原因 中川隆
1. 中川隆[-10669] koaQ7Jey 2019年10月20日 13:33:52 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2189]

作曲家フルトヴェングラーとは何であったのか?_宇野功芳 樂に寄す
http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/482.html


宇野功芳 ブルーノ・ワルターと我が音楽人生
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/529.html
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/684.html#c1

[近代史3] ブルックナーの作品は日本の男のためにある _ 日本でのブルックナー人気は宇野功芳のカリスマ評論が唯一の原因 中川隆
2. 中川隆[-10668] koaQ7Jey 2019年10月20日 13:47:49 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2190]

ブルックナーが苦手な人のためのブルックナー講座【補講】
小室 敬幸 2018/08/23
https://note.mu/kota1986/n/nc220cde72dcd

アントン・ブルックナー(1824-1896)

ブルックナーの交響曲が演奏されるコンサートでは「男性トイレに長蛇の列が出来る」ことでお馴染みのアントン・ブルックナー。それゆえ、女性受けが悪いという定評もあるのですが、番組にいただいたメールでは男性でも苦手という方が多数いらっしゃったり、もちろん女性でも大好きな方もいらっしゃいました。

ですから、ブルックナーは自分には関係ないと頭ごなしに否定せず、まずは色々と聴いてみていただければと思います。とはいえ、ブルックナーが音楽史に名を刻む他の作曲家と比べても、かなり変わった存在であるということは間違いありません。その「変な部分=特異性」にまず迫ってみたいと思います。

1)時代背景にみるブルックナーの特異性を知ろう

話はまず、ベートーヴェンが亡くなった1827年に遡ります。ベートーヴェン亡き後、19世紀半ば以降のドイツでは、ベートーヴェンが築きあげたものをどう受け継いでいくかという方針の違いにより、ざっくり言うと【保守派】と【革新派】のグループに分かれてゆきます。

【保守】ヨアヒム(1831-1907)、ブラームス(1833-1897)
【革新】リスト(1811-1886)、ワーグナー(1813-1883)

この対立が、露骨に表れたのは1860年のこと。保守派から革新派に向けた声明文が雑誌に掲載されたのです。ちなみに当時既に、メンデルスゾーン(1809-1847)やシューマン(1810-1856)はこの世を去っていました。

あくまでも、音楽そのものだけで音楽を成り立たせようと考えていたブラームスと、ヴァイオリニストで作曲家のヨアヒム。それに対し、主な批判の矛先となったリストとワーグナーは、音楽に文学や物語の要素を持ち込むことで、新しい音楽の可能性を切り開こうとしていたのです。

こんな対立構図になっていた19世紀後半のドイツの音楽シーンに、遅れてきたルーキーとして登場したのが、アントン・ブルックナー(1824-1896)でした。年齢的にはワーグナーとブラームスの間ぐらいなのですが、作曲家として本格的に活動をはじめたのが40歳からと、非常に遅かったのです。

ブルックナーは作曲を習っている30代の頃に、師事していた先生からの薦めでワーグナーにハマり、後にはワーグナーに面会した上で自作を献呈しています。ところが、ブルックナーには重大な欠陥がありました。ワーグナーのオペラ(正確には楽劇)を観ても、物語をキチンと理解できなかったのです。そもそも、ブルックナーの本棚には、楽譜などを除けば、聖書ぐらいしかちゃんとしたものはなく、文学的素養が欠如していたのです。

だからこそ、ワーグナーを敬愛していてもオペラや、リストが創始した交響詩を書くわけもなく、文学・物語・歴史といった要素のない交響曲をひたすら書き続けたのでした。ですから【革新派】としても異端の存在だったのです。

そして、同じく長大な交響曲を創作の中心に置いていたマーラー(1860-1911)がよく横並びで語られますが、年齢的には36歳も年下の存在。今でいえば、マーラーがITのベンチャー企業で成り上がった社長だとすれば、ブルックナーはオタク気質の小説家もしくは漫画家みたいな感じです。女性関係をみても、社交界の花形を妻に迎えたマーラーに対し、ブルックナーは26歳の頃に16歳の少女に恋して以来、幼く純真な女性だけが恋愛対象だったといいます。そして活動期間が共通するのはマーラーではなく、どちらかといえばブラームスなのです。

ブルックナーの特異性 まとめ

@作曲家を志したのがそもそも遅い。
 ⇒後述するが「40歳でデビュー、50歳で個性確立、60歳で初成功」

Aワーグナー信奉者であったのに、一部の宗教曲を除き本腰を入れて
 作曲したのは交響曲のみ。物語的な要素がない(≒ 本当に革新派?)。

Bマーラーとセットで語られることもあるが、
 活躍した期間が重なるのは、どちらかといえばブラームス。

2)ブルックナーの人生、全体像を掴もう

今度は、具体的な作品に触れる前に、ブルックナーの人生を大雑把に把握してみましょう。72年の人生は交響曲の作曲を始める前の40年間と、始めた後の32年間に分けることが出来ます。

➡ブルックナーの人生72年概略

 【前半生】誕生から修行時代(1824〜1863)※約40年
  ⇒当初は、父親のあとをついで音楽の先生を目指した。
  ⇒当時、地方の音楽教員は、教会のオルガニストも兼任していたため、
   オルガニストとしてのスキルも身に着けた。
  ⇒32歳の頃から、作曲家になるべく本格的にレッスンを受け始める。
  ⇒1856〜63年の8年間だけが作曲家としての本格的な修行期間。

 【後半生】交響曲作家時代(1864〜96)※約32年
 ・交響曲第1番〜第5番(1864〜76)※約12年
  ⇒5番を書き上げた以降は、度々過去作の改訂に時間を費やすように。
 ・交響曲第6番〜第9番(1876〜96)※約20年
  ⇒作品の長さだけでなく、作曲期間も徐々に長大化。
  (5番は1年4ヶ月、8番は4年2ヶ月、9番は5年以上かかって未完)


そもそも、本格的に作曲の勉強をはじめたのが32歳と異様に遅かったのが特殊だといえるでしょう。晩学で知られる著名作曲家は他にもいますが、チャイコフスキーは21歳頃から、ルーセルも25歳から……と比較しても、ブルックナーの特殊性は際立ちます。

しかも、その修行期間は8年間。やっと交響曲第1番を書き上げた時には39歳になっていました。しかも、それですぐにどうにかなったわけでもありません。自分の個性がキチンと確立されたのは49歳……と修行終了から更に10年間もかかっているのです。

この期間の作風変遷を聴くのは、かなり興味深く、ブルックナーが徐々に自分なりの個性を見出していく過程がうかがえます(※厳密には初稿を並べるべきなのでしょうが、今回はそこまでしておりませんことご了承ください)。下記のプレイリストを冒頭だけでも聴き比べてみれば、ブルックナーが最初からブルックナーではなかったことが分かるはずです!

ブルックナー入門講座【補講】, a playlist by Takayuki Komuro on SpotifyA playlist featuring Anton Bruckneropen.spotify.com

※第1楽章だけを抜粋

🎵1862年/38歳頃 弦楽四重奏曲 ハ短調
🎵1863年/39歳頃 交響曲第00番 ヘ短調《習作交響曲》
 シモーネ・ヤング指揮 ハンブルク・フィル
🎵1966年/42歳頃 交響曲第1番 ハ短調
 クラウディオ・アバド指揮 ルツェルン祝祭管
🎵1869年/45歳頃 交響曲第0番 ニ短調《無効》
 ゲオルグ・ショルティ指揮 シカゴ響
🎵1872年/48歳頃 交響曲第2番 ハ短調
 リッカルド・ムーティ指揮 ウィーン・フィル
🎵1873年/49歳頃 交響曲第3番 ニ短調
 ノジャー・ノリントン指揮 シュトゥットガルト放送響

いかがでしたか? 現在、実際のところコンサートで通常のレパートリーとして演奏されているのは(後に改訂されたバージョンとはいえ)、第3番以降の作品となります。こうして、続いて人気作の第4番《ロマンティック》、作曲家としての最初のピークともいえる第5番の2作を続けて書き上げてゆきます。

🎵1874年/50歳頃 交響曲第4番 変ホ長調《ロマンティック》
 ギュンター・ヴァント指揮 ベルリン・フィル

Anton Bruckner: Symphonie Nr. 4Anton Bruckner: Symphonie Nr. 4, an album by Anton Bruckner,open.spotify.com

🎵1876年/52歳頃 交響曲第5番 変ロ長調
 オイゲン・ヨッフム指揮 コンセルトヘボウ管@オットーボイレン

Bruckner: Symphony No.5Bruckner: Symphony No.5, an album by Anton Bruckner, Royal Coopen.spotify.com

そして第5番まで書き上げたところで、ブルックナーのその後の作曲家人生に大きな影響を及ぼす事柄が始まります。それは過去作の大改訂です。新作を書く時間を削ってまで、過去作を改訂することで演奏され、評価されることを望んでいたのです。

♬1876〜1880年 改訂期(第1〜4番)

この改訂で得た経験を踏まえて、6番以降の作品は書かれていきます。ただし質の向上と引き換えに作品完成までにかかる時間がこれ以後、益々長くなっていってしまうのです。

続いての第6番は、3番以降の作品のなかでは残念ながら演奏機会の少ない作品。そのため、熱心なブルックナー・ファンになってからでも触れるのは遅くないでしょう。

🎵1881年/57歳頃 交響曲第6番 イ長調
 ベルナルド・ハイティンク指揮 シュターツカペレ・ドレスデン

Bruckner, A.: Symphony No. 6 (Staatskapelle Dresden Edition, Vol. 14)Bruckner, A.: Symphony No. 6 (Staatskapelle Dresden Edition,open.spotify.com

交響曲第1番から20年後に完成した第7番は、ブルックナーに最初の成功をもたらします。作品の素晴らしさ、美しさもありますが、初演の指揮を務めたのが大指揮者アルトゥール・ニキシュだったことも大きな要因だと思われます。いずれにせよ60歳(初演時)にして、やっと作曲家として認められたといって過言ではありませんでした。

🎵1883年/59歳頃 交響曲第7番 ホ長調
 オイゲン・ヨッフム指揮 コンセルトヘボウ管@人見記念講堂
https://www.youtube.com/watch?v=VuMef33J6aA

成功を収め、第3番以来久々に短調の交響曲として書き進めたのが第8番でした(ただし、第5番も短調が主調のように機能しているのですが)。この第8番は、今日では一般的にブルックナーの最高傑作に位置付けられています。

🎵1887年/63歳頃 交響曲第8番 ハ短調
 セルジュ・チェリビダッケ指揮 ミュンヘン・フィル@サントリーホール
https://www.youtube.com/watch?v=elVHvTrEM34


♬1887〜1891年 改訂期(第4番、第3番、第8番、第1番)

第8番を書き上げた後、再度集中的に過去作の改訂に取り組みます。その結果、第9番の作曲開始が遅れ、更には作曲自体の速度も以前にも増して遅くなったため、最後の第4楽章を完成させることなく他界。72年の生涯を閉じます。

🎵1891年4月/66歳 交響曲第9番 ニ短調を本格的に作曲開始
    94年11月/70歳 第3楽章まで完成
    95年5月/70歳 第4楽章を作曲開始
    96年10月/72歳 死去。亡くなる当日も作曲を続けていた。

現在では、第3楽章までを(シューベルトの未完成交響曲のように)演奏することが一般的ですが、たまに学者らによる補筆完成版を演奏するケースもあります。研究が進んだこともあり、近年の補筆はかなり鑑賞に耐えうるものとなっています。

🎵カール・シューリヒト指揮 ウィーン・フィル(※第3楽章まで)

Bruckner: Symphonie No. 9 (Stereo Version)Bruckner: Symphonie No. 9 (Stereo Version), an album by Antonopen.spotify.com

🎵サイモン・ラトル指揮 ベルリン・フィル(※補筆された第4楽章付き/SMPC補筆完成 2011年改訂版)

Bruckner: Symphony No.9 - Four Movement VersionBruckner: Symphony No.9 - Four Movement Version, an album byopen.spotify.com

ブルックナーの人生 まとめ
@第3番以降が、作曲家として成熟した作品(と一般にみなされている)
A前半…第3〜5番/過渡期…第6番/後半…第7〜9番
Bブルックナーと一言でいっても、雰囲気は作品によって全然違う。
 自分好みの作品を見つけよう。


3)1曲まるごとでなく、まずは楽章ごとに聴こう!

さて、ここからは、もう少し細かく作品をお聴きいただきましょう。ただ、いきなり1つの交響曲をまるごと聴くのではなく、各楽章ごとに特徴を掴むことをオススメします。そうすることで、迷子になることが減り、「長すぎる!」という不満が解消しやすくなるからです。聴きやすい楽章順に説明していきましょう。具体例に挙げたのは、交響曲第7番です。

🎵スケルツォ
 ⇒基本は第3楽章、交響曲第8〜9番だけ第2楽章

 👉お薦めポイント:キャッチーなフレーズが繰り返され、
  ブルックナーの中では短い楽章となるため聴きやすい。

 👉迷子にならないために:
  三部形式が組み合わされた複合三部形式
  [A-B-A] [C-D-C] [A-B-A]というシンメトリックな単純構成。
  ⇒ただし[A-B-A]と[C-D-C]が、それぞれソナタ形式になっており、
   BとDの部分が、それぞれAとCの展開部になっている。


https://www.youtube.com/watch?v=FFQ00FHVSGg


実際に確認しながら聴いてみよう!
[A 39:27  B 40:36  A 41:47]
[C 42:53  D 43:41  C 44:27]
[A 45:22  B 46:31  A 47:42]

🎵第1楽章[と第4楽章]
 👉お薦めポイント:ブルックナーらしい金管楽器を中心とした
  重厚なサウンドをたっぷりと楽しめる。

 👉迷子にならないために:
  第1部分と第2部分で構成されており、
  楽譜ではこの間に、複縦線(二重の小節線)が書かれている。

  第1部分=提示部は、
  「主要主題」「歌謡主題」「終結主題」の3つの部分から構成

  第2部分=展開部+再現部+コーダ
  ここで軸となるのは……
  @再現部へ向かって第1のクライマックス
  Aコーダでは終止線に向かって第2のクライマックス
  ⇒もちろん、他にも盛り上がりは作られるが、これらが核になる。

  第4楽章はこの考え方を基準にしつつ、変形させている。


https://www.youtube.com/watch?v=FFQ00FHVSGg


実際に確認しながら聴いてみよう!
第1部分
[提示部]00:06〜06:30
 主要主題 00:06〜/歌謡主題 02:06〜/終結主題 04:42〜
第2部分
[展開部]06:30〜11:21
[再現部]11:21〜15:35
[コーダ]15:35〜18:13

🎵緩徐楽章
 ⇒基本は第2楽章、交響曲第8〜9番だけ第3楽章

 👉お薦めポイント:
  ブルックナーの真髄ともいえる、内面を掘り下げるような音楽に
  触れることが出来る。金管の大音量が苦手な人は、
  第1・4楽章よりも、こちらから入るのがお薦め。

 👉迷子にならないために:
  [A-B-A-B-A-コーダ]
  ⇒主となるAの部分の間に、コントラストを作るためのBが挟まれる。
  ⇒AもBも繰り返されるごとに変奏され、盛り上がっていく。

https://www.youtube.com/watch?v=FFQ00FHVSGg


実際に確認しながら聴いてみよう!
A   18:23(約4分)
B   22:20(約2分半)
A   24:48(約5分半)
B   30:29(約1分半)
A   32:07(約3分半)
コーダ 35:28(約4分)

ブルックナーの交響曲は、基本的な形が同じであるため、傾向を掴むのは他の作曲家よりも簡単。そうすれば、長さは怖くありません!


4)もっと知りたい人のために、お薦めブルックナー関連本

最後に、もっと深めて知りたいという方のために、お薦めの書籍をご紹介。タイプの異なる4冊を揃えました。

📖田代 櫂『アントン・ブルックナー―魂の山嶺』(春秋社, 2005) ※絶版
 ⇒読み物として楽しみながら、知りたい方向け

📖根岸 一美『作曲家 人と作品 ブルックナー』(音楽之友社, 2006)
 ⇒日本を代表するブルックナー研究者によるコンパクトにまとまった著作

📖レオポルト・ノヴァーク/樋口 隆一訳『ブルックナー研究』(音楽之友社, 2018)
 ⇒あのノヴァーク版のノヴァークさんが、どんな研究をしていたのか読めます。

📖ハンス=ヨアヒム・ヒンリヒセン/松 佑介訳『ブルックナー 交響曲』(春秋社, 2018)
 ⇒最新の研究成果を踏まえつつ、専門家じゃなくてもブルックナーの全体像を掴めるようにまとめられたもの
https://note.mu/kota1986/n/nc220cde72dcd

http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/684.html#c2

[近代史3] ブルックナーの作品は日本の男のためにある _ 日本でのブルックナー人気は宇野功芳のカリスマ評論が唯一の原因 中川隆
3. 中川隆[-10667] koaQ7Jey 2019年10月20日 14:29:41 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2191]

欧米でブルックナーの音楽が敬遠された理由

宗教的な音楽を書く作曲家は必ず脳のどこかに欠陥が有るんですね。

クルクルパーの天才の代表は勿論この人:

1824年。楽聖ベートーヴェンの第九が初演されたこの年に、この大交響曲の発展継承者として交響曲史上に残る巨大作を次々と完成させた”大建築家”ブルックナーは生まれた。今では彼の作品で名演を聴かせる事が出来れば、その指揮者は大指揮者の列に加えられる位、巨大な存在を誇る彼の作品群だが、逆にそれ故に生前に成功を収めた例は少ない。

音楽史上に聳え立つ巨大な作品群を遺したこの大建築家、間違いなく”奇人変人”に分類される。

少女に異常な迄の興味を示し求婚迄してしまう、今で言うところの”ロリコン”。

人間の死に異常な迄の関心を示し、死傷事故が発生する度、遺体を観察しにいった今で言うところの”死体マニア”。

何かにつけて、他愛がない事でも一々証明書の発行を要求した”証明書マニア”。

敬虔なクリスチャンとしても知られながら、高潔というよりは如何にも世慣れぬ不器用な小市民的性格。その彼が一度オルガンに向えば、古今無双の圧倒的感銘を与え、楽譜に向えば、空前絶後の大建築群を打建てる。正に「天才と気狂いは紙一重」を地でいった人物だったと言えよう。

この大建築家が楽聖の到達した境地を発展継承せんと交響曲を初めて書き上げたのは1863年、39歳の時の事だとされる。この年齢には神童モーツァルトや歌曲王シューベルトは既に世を去っている。

大建築家は前年に初めてソナタや管弦楽作品に進出したのだった。それ迄の彼は教会でオルガン奏者や合唱指揮者を務めつつ、作曲を行っていた。その殆どは教会音楽であり、”修業時代”の物として認識されている。

というのも、彼はゼヒターら著名な音楽教育者の許でひたすら様々な作曲技法を習得中だったからである。しかも、例の”証明書マニア”ぶりは此処でも発揮され、大建築家は一つの技巧をマスターする度に師から証明書を発行して貰っている。

この時期生み出された作品としては『アヴェ・マリア』等がある。


さて、「こうして私の作曲家としての時代が始まった」と大建築家自身が公言した1863年に書かれた2曲の交響曲。1曲は交響曲ヘ短調だが、これは後にブルックナー自身によって破棄された。

もう1曲は”第0番”という交響曲史上類を見ない番号が与えられたニ短調の交響曲である。この第0番は大建築家の史料的存在として今でも時折録音されているものの、大建築家自身もあまり評価していない。

また、この年大建築家にとって非常に重要な転換点となる作品と出会っている。

怪物ワーグナーである。

この時期まだ大建築家の作風はベルリオーズやメンデルスゾーン、リスト、シューマンら初期ロマン派の影響が濃かったとされている。造型においてはゼヒターと並ぶ重要な模範、キッツラーの理論を独自に発展させようとしたブルックナーだが、ワーグナーの和声や対位法、管弦楽は正にその後の大建築家に絶大な影響を及ぼしていく。

翌1864年は再び”修業時代”の集大成的大作、ミサ曲1番ニ短調を完成。
大建築家は先ずは宗教曲の大家として認知される事になる。

翌1865年には2人の人物と会見している。

一人は言う間でもなく尊敬するワーグナーであり、もう一人は評論家のハンスリックである。

後にはブルックナーにとって最大の仇敵となり、時のオーストリア=ハンガリー二重帝国皇帝フランツ・ヨーゼフに何か要望はあるかと訊かれ、

「陛下、ハンスリックに私の事を悪く言うのを止めさせて下さい」

と大建築家に懇願させる事になるハンスリックだが、この時はまだブルックナーをバッハ以来の宗教曲の大家として絶賛していた。

彼が”敵”に回るのは、大建築家が親ワーグナーの姿勢を全面的に打ち出したからだとも、大批評家の娘との縁談を大建築家が断ったからだとも言われている。

因みに、ワーグナーとの会見時、既に大建築家は交響曲第1番を作曲中で、ハンス・フォン・ビューローはこれを賞賛したというが、神格化する怪物ワーグナーを前にしたブルックナーは、気後れして結局スコアを見せる事が出来なかったらしい。

1866年、交響曲1番、完成。同じ年にミサ曲2番ホ短調も書かれている。

そして、この大作2曲を書き上げた翌1867年、ブルックナーは極度のノイローゼに陥り、静養を余儀なくされる。

窓や紙、星、砂粒等視界に入る物の数を数えなければ気が済まないという病癖もこの頃から始まったとされる。

因みに、第一は大建築家自身が後に「小生意気な娘」と呼び、愛した様に、後年の巨大なスケールは持たないものの、快活でワーグナーの管弦楽の影響も随所に採り入れた意欲作である。

ミサ曲2番はア・カペラの多い難曲だが、傑作として知られている。

1868年、完治はしなかったが、復帰した大建築家はミサ曲3番ヘ短調を完成させる。

また、ウィーン音楽院からの和声法、対位法の教授として赴任する事を受諾。
住み慣れたリンツの地から愈々”音楽の都”ウィーンを主戦場にする事になる。

それから暫くはミサ曲2番や3番の初演準備、ロンドン公演、交響曲0番の改訂等を行い、大作らしい大作は書かれなかった。

彼が交響曲の世界に戻ったのは1872年。第二番ハ短調である。

第一より熟達した内容を具え、ブルックナー特有の休止符の多さや緩徐楽章の美しさで知られるこの交響曲の完成の年、ミサ曲3番が初演され、成功を収めている。


翌1873年、大建築家は怪物の許を訪れている。

第二か、作曲中だった第三の献呈を申し入れる為である。

怪物は第三を選んだ。実はこの時期バイロイト祝祭劇場建設で多忙だった怪物は、最初時間がないからと献呈を断ったらしい。しかし、大建築家の熱意に負け、取敢えず2つの交響曲の総譜を預かり、検討する事にしたのである。

ハンス・リヒターらとブルックナーの作品を検討したワーグナーが、第三の冒頭のトランペットに特に強い興味を示しているという事を伝え聞いた大建築家は、怪物に献呈の返答を貰う際、

「トランペットの方ですか?」

と訊いた。怪物は

「その通りです」

と応え、かくして第三が献呈される事になった。同じ年、大建築家はウィーンのワーグナー協会に入会している。また、デソフによって第二の初演も行われたが、これは成功とは言えず、後に改訂する事になる。

翌1874年、大建築家は前年暮れに完成した第三を”神”ワーグナーに献呈する。
この交響曲が『ワーグナー』の通称で知られるのもそれ故だ。

しかし、初演はデソフらの拒否に遭い、中々実現しなかった。

その為ブルックナーはこの年に第四『ロマンティック』の初稿を完成。

1875年は第二の改訂。1876年、第五初稿完成。

そして、1877年。一部手直しした第三の第二稿が漸く初演の運びとなる。

指揮は大建築家の佳き理解者とされるヘルベックだったが、彼は急逝。

誰もこの大作の指揮を引き受けようとしなかった為、ブルックナー自身がこれを振る事になる。

初演は音楽史上に残る大失敗だった。ブルックナーは指揮者としても優秀であったが、栄光のウィーン・フィルを前に、思う所を中々伝える事は出来ず、オーケストラの連中はこの大建築家を馬鹿にしていた。そうした状態で立派な演奏が行える筈もなく、聴衆達は次々に帰り始め、終楽章が終わった時には僅か20数人しか残っていなかったという。

その殆どは音楽院における大建築家の熱心な信奉者達で、マーラーやクルジジャノスキー、デチェイ、ヨーゼフ・シャルクらだった。彼らは師を慰めようと、月桂冠を渡そうとしたが、気落ちした大建築家にそれを受け取る気力はなかった。しかし、それでも出版業者、レティヒの好意的な申し出があり、総譜とピアノ譜が出版の運びとなった。

因みに、この時ピアノ譜を担当したのはマーラーだったが、大建築家はその出来を気に入り、大事な初稿を彼に献呈したという。

その為、後にヒトラーがこの初稿を入手せんとマーラー未亡人アルマらに圧力をかけたのは有名な話だ。


第三の歴史的失敗は、大建築家に類を見ない”改訂癖”を身に付けさせる。

1888年、大建築家は第三の改訂を行う事を決意する。

それを知ったマーラーの説得で、一度は改訂を中止しようと考えた大建築家だったが、シャルク兄弟らの説得で、結局それは敢行された。

現在演奏されるのは、この最終稿による物が多い。
http://homepage3.nifty.com/mahdes/myckb8a.htm

http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/684.html#c3

[近代史3] ブルックナーの作品は日本の男のためにある _ 日本でのブルックナー人気は宇野功芳のカリスマ評論が唯一の原因 中川隆
4. 中川隆[-10666] koaQ7Jey 2019年10月20日 14:31:08 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2192]

欧米でブルックナーの音楽が敬遠された理由 _ 2


ブルックナーの遺言(前編)

ブルックナーの全交響曲の中で1曲だけ選ぶとしたら、何といっても『第9番』である。 これまでブルックナーのさまざまな作品を聴いて、それぞれに深い感銘を受けているのだが、やはり『第9番』の魅力には敵わないと思う。

今回は、ブルックナーの死によって絶筆となった第4楽章フィナーレについて取り上げてみたい。

長らくこの第4楽章は、スケッチのみが現存すると伝えられてきた。

事実、『クラシック音楽作品名辞典』(三省堂刊)には、昨年発売の改訂版にも、そう記載されている。要するに「取るに足りないもの」というわけだ。ブルックナーを愛好する人でさえ、かつては、その程度の認識だったと思う。事実は、大きく違っていたのだが…。

また、残された3つの楽章の出来が素晴らしいことも、続く第4楽章に対して興味が向かない要因だったとも考えられる。緊張度が高く悪魔的な第1、第2楽章。ようやく第3楽章の終盤になって、その緊張から開放され、彼岸のような穏やかな調べとなる。

事実、第3楽章の最後の部分では、これまでの自作の旋律が次々と回想され、いかにも全曲の締めくくりのようにも聴こえる。そこには3楽章で終わることによる不足感や疎外感はなく、シューベルトの『未完成交響曲』と同様、「残された楽章だけで完結している」と思えても不思議ではない。現在でも、そう考える人は少なくないのではないか。だがそれは、決してブルックナーの意思ではない。彼は、あくまでも4つの楽章から成る交響曲を意図していたのである。死が訪れるその日まで…。

1980年代になって、アメリカの音楽学者ウィリアム・キャラガン校訂に基づくヨアフ・タルミ指揮&オスロ・フィルによるCD(シャンドス)が発売され、そうした認識に風穴が空いた。このフィナーレが取るに足らないスケッチなどではなく、実は復元が可能なくらい相当数の総譜や草稿が残されていることが、一般にも知られることになったからだ。

その後も、『第3番』や『第8番』などのオリジナル第1稿の録音で評判が高かったエリアフ・インバルによる録音が現れたりしたが、何といっても決定的な評価を得ることになったのは、1993年に発売されたクルト・アイヒホルン指揮、リンツ・ブルックナー管弦楽団による2枚組みのCDであろう。※現在は、「交響曲選集」に含まれる。

この演奏は、音楽学者・指揮者・作曲家のニコーラ・サマーレ、ジョン・A・フィリップス、ジュゼッペ・マッツーカの3人にベンジャミン=グンナル・コールスが協力し、現存する手稿に基づいて行われた自筆スコア復元の試みで、1992年12月に発表された。彼らの頭文字を取り、通称「SPCM版」と呼ばれる演奏会ヴァージョンである。

この版に基づき、いち早く録音されたアイヒホルン盤の演奏が、フィナーレ付き『第9番』の普及に果たした功績は大きい。それ以前の復元版は、CDで聴く限り、あの偉大な3つの楽章に続く役割を担うには全くの役不足で、それに相応しい規模と内容を備えているとはいえないものだった。また、復元版が複数出回り、その違いの大きさやブルックナーらしくない展開に、失望と諦めが広まっていたのも事実であろう。

しかし、ブルックナーの演奏に定評のあるアイヒホルンによる渾身の演奏は、前半の3つの楽章ともども大変素晴らしいもので、決定版とは断言できないかもしれないが、高い評価を得ることになったことは間違いない。また、80ページにわたる付属の解説書も、たいへん読み応えのあるものだった。

その後も改訂が加わり、CD録音がいくつも発売されたが、取り立てて大きな違いは感じられなかった。ただ、アーノンクールが、2002年にウィーン・フィルと録音したCDは、第4楽章の断片資料に関する詳しい説明と演奏がワークショップ形式で収められていて、興味をそそられた。

僕自身、2010年1月9日に、愛知県芸術劇場コンサートホールで開催されたオストメール・フィルハーモニカーの演奏会で、このSPCM版に接するなど、ブルックナーの「4楽章完成版」は、すっかり日常?の作品になっていた。だが今回、サイモン・ラトルが今年2月のベルリン・フィルの定期で、この4楽章版を指揮すると知って、久しぶりに心を揺り動かされた。それは、来日時のインタビューの中で述べた「これまでの復元版とは大きく異なる」「これこそが決定版」という発言を聞いたからだ。

その後、今回、ラトルが取り上げるのは、新たに校訂されたSPCM版と知り、上記の発言は、あまりに大げさではないかとも思ったが、近年、研究が進み、新たに発見された草稿も取り入れながら、どのような姿に変わったのか興味があった。CDも発売されるとアナウンスされていたが、待ちきれず、ベルリン・フィルの定期演奏会のライブ中継を見るために、今まで躊躇していたデジタル・コンサートホールに入会することにした。

2月9日、日本時間の早朝4時ころから始まる演奏を見るために、眠い目をこすりながらパソコンのモニターに向かう。地球の反対側で行われている演奏会のライブが、インターネットを通してリアルタイムで鑑賞できるという事実に、改めて感動をおぼえた。

演奏会は、大成功のうちに終了。聴衆の大歓声に、満足そうに応える指揮者や団員の姿が印象的だった。2012年校訂版は、ラトルがアナウンスしたような「これまでとは大きく異なる」というほどの違いもなく、いささか拍子抜けしたが、それは、今までの校訂作業が、確かなものであったという証拠であろう。

ただ一点驚いたのは、コーダの最後の箇所だ。アイヒホルン盤など、これまでの演奏では、4つの楽章の主要主題が積み重なって壮大なクライマックスが築かれた後、いったん全部の楽器が静まり返り(ブルックナー休止)、弦楽器が静かにトレモロのパッセージを奏でる中、金管楽器による「ハレルヤ」の主題が登場し、それが繰り返されながらクレッシェンドしていく流れだった。

しかし、今回の演奏では、クライマックスの後、間髪を入れずに全楽器がフォルティッシモでニ長調の主和音を鳴らし、一気に終結に向かうという点だ。
弦楽器の刻みも、『テ・デウム』の動機に変えられている。

今までの演奏に馴染んできた者としては、かなり戸惑ったが、そのアーカイブ放送を聴き込むにつれて、新しい版の方が曲の説得力が増し、より効果的だと思えるようになったし、アイヒホルン盤など既存の版で唯一不満な点だった「終結部の印象の弱さ」が大きく改善される結果となった。

今回、ラトルとベルリン・フィルが取り上げたことで、この「4楽章完成版」に対する認知度は、いっそう増すことだろう。

思い起こしてもらいたい。1980年、サイモン・ラトルのデビューアルバム(LPレコード)が、ボーンマス交響楽団と録音したマーラーの『交響曲第10番嬰ヘ長調(デリック・クックによる全曲版)』だったことを…。


マーラー 交響曲第10番[クック全曲版](EMI)
From the grave to Farewell to Life.
Simon Rattle, Berliner PhilarmonikerMahler - Symphony No. 10 i. Adagio
http://www.youtube.com/watch?v=7P8POin5prE

Mahler, 10. Symphonie, II. Satz
http://www.youtube.com/watch?v=ZxSHPufzi10

Mahler, 10. Symphonie, III. Satz
http://www.youtube.com/watch?v=w-r9lwom1Uk

Mahler, 10. Symphonie, IV. Satz
http://www.youtube.com/watch?v=HYMcIrF9wJ4

Mahler, 10. Symphonie, V. Satz: Finale
http://www.youtube.com/watch?v=sQwe6FX_9BM


それ以前は、数えるほどしか録音がなく珍しい存在だったこのクック全曲版が、この録音を前後して一気に広まっていった。そして2002年、クラウディオ・アバドの後任としてベルリン・フィルの首席指揮者兼芸術監督に就任したラトルが、真っ先に取り上げたマーラー作品が、この「クック全曲版」だった。これがマーラーの『交響曲第10番』を、全5楽章の作品として当たり前のように聴かれることとなる決定的出来事となった。もちろん今でも、かたくなに「第1楽章のアダージョしか認めない」という指揮者や評論家がいることを知っているが、このクック全曲版を「キワモノ」とみなす人は、さすがにいないであろう。

そして今回、ラトルはベルリン・フィルとともに、このブルックナーの未完の交響曲の補筆完成版を取り上げた。状況は、まさに10年前のマーラーの「それ」を思い起こさせる。

ラトルは、かねてよりこの4楽章版に興味を示しながらも、その完成度に疑問を持っていたと伝えられるが、幾度かの校訂を経て、ようやく納得のいくものになったと思われる。昨年、ベルリン・フィルのシンガポールや日本における公演では、今までどおり3楽章形式で演奏していたが、来日時の記者会見で、次のシーズン・プログラムとともに、この計画を発表したときの彼は、きわめて饒舌であったという。そして、満を持して披露される運びとなった今回の演奏…。

定期演奏会に合わせて録音されたCDも、5月に発売が控えている。これを契機に、この「4楽章完成版」が多くの人の耳に届き、やがては「全曲版」と呼ばれるようになり、広く普及していくことを、心から願っている。


【参考映像】
サイモン・ラトル来日記者会見『ブルックナーの交響曲第9番について』
http://www.youtube.com/watch?v=omv8_EqtK9c&feature=player_embedded

http://mydisc.cocolog-nifty.com/favorite/2012/04/

ブルックナーの遺言(後編)

まもなく私は神様の前に立つことになるが、一生懸命やらなければ神様の前に行けないだろう。
年老いたブルックナーは、マーラーにこう語ったという。

ブルックナーの『交響曲第9番ニ短調』は、「神に捧げるため」に作曲された。信仰心の篤(あつ)かった彼にとって、作曲した作品全てが愛すべき神のためのものだったともいえるが、この交響曲の完成にかける想いはひとしおだったようだ。だが結局、それを遂げることなくブルックナーは生涯を終える。

前回でも述べたとおり、この『第9番』の第4楽章は、一般には少しのスケッチしか残されていないと伝えられてきた。しかし、関係者による研究が進むにつれ、実際は多くの総譜や略譜等がつくられ、すでに全体の構成は出来上がっていたことが明らかになる。

※かつては、フィナーレにとりかかった時期は死の前年(1895年)とされ、「わずかなスケッチしか残されていない」という説の根拠となった。

ブルックナーが亡くなった時、彼の部屋には通し番号が記された「ボーゲン」と呼ばれる2つ折り4面の五線譜が約40枚残されていたが、その半分近くが散逸し、いくつかは現在も失われたままである。

ブルックナーの遺産管理人であったフランツ・シャルクやフェルディナンド・レーヴェ(この交響曲の初版を作成、初演した人物)らの故意あるいは不注意によって多くの自筆譜が売却されたり、友人たちが記念品として持ち帰ったという。その結果、フィナーレの貴重な楽譜も、世界中に散らばってしまった。

レーヴェは、フィナーレに関して口を閉ざしているが、こうした不手際が世間に広まり、非難を受けることを避けたかったためと思われる。

1887年8月、『交響曲第8番ハ短調』作曲中に『第9番』のスケッチが開始されるが、『第8番』の初演をめぐるトラブルが発生し作曲が中断。その影響で、初期の交響曲やミサ曲など大幅な改訂作業に追われることになる。1891年、ようやく作曲が再開されたが、同年11月のウィーン大学における最終講義では、

「もしこの交響曲が未完に終わった場合は、フィナーレのかわりに自作の『テ・デウム』を演奏してほしい」

と語った。前年、激しい呼吸困難の発作を起こし、健康上の不安を抱えていたため、こうした発言が出たのであろう。

当時のブルックナーは、ウィーン大学を辞め、ウィーン音楽院からの年金に加え、オーストリア皇帝フランツ・ヨーゼフ1世の計らいで名誉年金が支給されることになり、十分に作曲に集中できる環境が整っていたはずで、全ドイツ音楽連盟の音楽祭の委嘱を受けて『詩篇第150番』を作曲したり、ウィーン男声合唱協会のために『ヘルゴラント』を作曲したりという日々が続く。

そして1894年末の段階で、第1楽章から第3楽章が「ひとまず」完成され、フィナーレについても「大部分」を書き終えていたといわれている。

その後もフィナーレの作曲は断続的に続けられたが、健康状態は悪化の一途を辿り、ついには自力で階段を上り下りできなくなってしまう。それを知った皇帝の計らいで、1895年7月、ベルヴェデーレ宮殿内の管理人用住居を間借りし移り住む。弟のイグナーツや妹のカティらは、身体の不自由な兄を献身的に支えた。

1996年10月11日。この日は朝から、爽やかな秋晴れだった。ブルックナーは体調も良かったため、朝食を取り、ピアノに向かってフィナーレの楽譜に手を入れていたところ午後3時ころ容態が急変、そのまま静かに息を引き取った。そしてこの交響曲は、未完のまま残されることになった。

誠に残念なことといわざるを得ないが、しかし、少々腑(ふ)に落ちない点もある…。

『交響曲第7番ホ長調』は完成まで約2年、続く『第8番』は(初稿の完成まで)約3年である。

一方、『第9番』は、作曲に着手してから彼の死まで約10年。

次々と問題が彼の身に降りかかり、作曲の筆が遅々として進まなかったとはいえ、残りの人生をかけて完成に力を注いできたという割には、いささか作曲の筆が遅すぎはしないか…。

こんなに時間をかけても最後まで書き終えられることができなかったのはなぜか。ブルックナーの演奏に定評のある大指揮者ギュンター・ヴァントは、

「ブルックナーは、フィナーレを完成させる自信がなかったのだ」

と語っているが、今となっては真相は闇の中だ。

さて、今回の本題である未完の第4楽章に話を移そう。
このフィナーレについては、残された草稿を基に、今までいくつかの補筆完成版が登場している。代表的なものは「キャラガン版」と「SPCM版」の2つ。

前者は、ブルックナー研究家のウィリアム・キャラガンによる補筆完成版で、これまで東京ニューシティ管弦楽団をはじめ、いくつかの演奏がCD化されていて、先ごろもゲルト・シャラー指揮&フィルハーモニー・フェスティヴァによる2010年改訂版のCDが発売されたばかりである。

それらの演奏を聴いた限りでは、楽想の性急な展開や深みのないオーケストレーションなど、ブルックナーらしからぬ箇所が多いと感じた。純粋に補筆者の創作となる終結部は、『第8番』のフィナーレに倣ってアダージョ楽章の主題を引用するアイデアは良いとしても、あまりにも楽天的な楽想(たとえばトランペット)には、強い違和感を覚えざるを得ない。僕は、キャラガンのアメリカ人気質が裏目に出てしまった結果だと考えている。

その点、今回、サイモン・ラトルが取り上げたSPCM版は、4人の音楽家、研究者によって、ブルックナーが残した資料を最大限に尊重した改訂が進められたプロジェクトで、ラトルによると、

このフィナーレの奇妙な箇所は全てブルックナー自身の手によるものだという。

多用される不協和音は、作曲当時、彼を取り巻いていた様々な出来事が反映されていて、いかにもブルックナーの心の葛藤を表しているように聞こえる。

この版は、オーケストレーションをはじめ、補筆の割合が増える展開部以降の音楽の流れも違和感が少ない。全くの創作となる終結部については、どの補筆版においても、いかに完結させるかが大きな問題となる。「愛すべき神に捧げる」この交響曲をニ長調(神を表すDeus)で終えることは、おそらく作曲者も望んでいたことだろうが、この版では、なかなか説得力のある手法が採られている。

第2楽章の…ハレルヤをフィナーレにも力強く持ってくる。そうすれば、この交響曲は愛する神さまをほめたたえる賛歌で終わることになる。

ブルックナー最晩年の医師リヒャルト・ヘラーが語ったところによると、ブルックナーはフィナーレの終結部をピアノで演奏して、そう語ったとされる。
では、この「第2楽章のハレルヤ」とはいったい何を指すのか? 

ヘラーの回想だけでは特定できないが、SPCM版の校訂者の一人であるジョン・アラン・フィリップスは、それを『第8番』の第2楽章トリオ部の25小節目で登場するパッセージであると解釈した。

それは、この『第9番』の第3楽章アダージョの主要主題の5小節目にも(ニ長調で!)登場する。

この旋律に含まれる「Fis→A→D→E→Fis(ニ長調のミ・ソ・ド・レ・ミ)」という音型は『ミサ曲第1番』や『テ・デウム』に現れるし、『第9番』と同時期に作曲された『詩篇第150番』でも「ハレルヤ」の歌詞に乗って歌われる。

いわばブルックナーが神をたたえる場面で象徴的に登場する旋律であり、この壮大な交響曲の締めくくりにふさわしいものとして用いられることになった。

SPCM版2012年改訂稿の終結部では、前3楽章の主題が積み重なるように再現(かなり衝撃的!)され、ドミナント和音(11の和音)により究極の緊張がもたらされた後、弦楽器群で奏される『テ・デウム』の4音動機に乗って、金管楽器の「ハレルヤ」が高らかに鳴り響く。

最後は『ヘルゴラント』の終結部を応用し、神をたたえながら曲が閉じられる。(ただし、ようやくニ長調に転調して輝かしい響きに包まれたと思った途端、あっけなく曲が終わってしまう点は少々物足りないが…) 

もちろん、ブルックナー自身の手によって完成されていたならば、より緻密で説得力のある作品になったに違いないという思いは残るが、1984年の初刊以来26年、幾度もの改訂を経て「最終完成版」として発表された今回のSPCM版のフィナーレは、演奏の素晴らしさと相まって、前の3つの楽章と遜色のない作品に仕上がっていると感じた。

【参考映像】
サイモン・ラトル『ブルックナー:交響曲第9番(第4楽章­付)』特別映像
http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=3p7H2sHMXmw

http://mydisc.cocolog-nifty.com/favorite/2012/06/post-388d.html


ブルックナー 交響曲第9番(SPCM完成版)
ダニエル・ハーディング指揮スウェーデン放送交響楽団
http://www.youtube.com/watch?v=9sbonyfZcHQ

http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/684.html#c4

[近代史3] ブルックナーの作品は日本の男のためにある _ 日本でのブルックナー人気は宇野功芳のカリスマ評論が唯一の原因 中川隆
5. 中川隆[-10665] koaQ7Jey 2019年10月20日 14:32:49 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2193]

欧米でブルックナーの音楽が敬遠された理由 _ 3


「神が現れる」と感じる音楽はそう多くない。

作曲者を感じたり、音楽に感動することはあっても、「そこに神がいる」と感じることは、ベートーヴェンでもブラームスでも、あれほど神々しいマーラーの音楽でも、まったくと言っていいほどない。

バッハやヘンデルやハイドンも同様で、たとえ宗教曲であってもそれは「神をたたえる人間の音楽」なのだ。

そこには神は現れない。

しかし、ブルックナーの交響曲には、ウソではなく、神が現れる瞬間がある。

7番までは1度現れるかどうかだが、最晩年の大作8番と未完に終わった9番には、しばしばと言っていいくらい現れる。

ブルックナーの演奏は、彼の交響曲の細部に宿っている神を、どれだけ現前させうるかで決まる。

交響曲第8番アダージョの第3楽章は、時間がとまり永遠が現出する奇跡の音楽。天国というものがあるとしたら、それはこういう世界ではないだろうか。

交響曲第8番フィナーレのラスト3分を聴くと、いつも臨死体験とはこういうものではないかと思う。

人が死ぬとき、一瞬のうちに人生のすべてを回顧するという。

無限に続くと思われる宇宙の断崖がこの曲の最後の1小節であり、その響きの余韻の中に神が現れる。
http://plaza.rakuten.co.jp/rzanpaku/diary/200502260000/

ブルックナーとマーラー

ちょっとブルックナーとマーラーの、主に人間像について書いてみたくなった。
よく並べて書かれることが多い二人だが、そもそも彼らは音楽面でも人間面でもまったく違う人間である。

ブルックナーの音楽はひたすら美しいものを追求し続け、結果、誰をも寄せ付けない最高の交響曲を創り上げた。自己満足の極致とでも言おうか。したがってそこには人生の苦しみなどは感じられない。ひたすら自然への賞賛、美しいものへの賛美・感動が続く。

マーラーの音楽はまったく違う。常に「人生」というものが彼の大きなテーマであったに違いない。マーラーの人生は苦労に満ちた波乱のものであった。そういった日常生活が彼の作品に多大な影響を及ぼしている。

彼の作品の中には、不安・絶望・怒り、そして歓喜や安らぎ、あらゆる人間感情が渦巻いている。しかし最後には人間の生命力が打ち勝ち、肯定的に終わるのが彼の交響曲だ(6番を除く)。


一般に思われているような師弟関係は二人の間にはなかった。

ブルックナーがウィーン大学で講義を開講していたとき、登録学生の中にマーラーがいた、というのがそもそものキッカケであったらしい。それでどういうイキサツでか、ブルックナーが自作の第3交響曲のピアノ編曲をマーラーに頼み、その出来に非常に満足したので、以来師弟関係というよりは親しい友人関係のようなものが続いたらしかった。


ブルックナーの人柄は?? 

写真を見るとよぼよぼの爺さんのようなイメージを受けるが、数少ないアップの写真を見ると、意外とやさしい目をしているのが分かる。小心者であったとはよく言われるが、講義でユーモアを交えて学生を笑わせたり、子供にお菓子を配ったりと、意外とけっこう気さくな人であったらしい。パーティーに出席するのも大好きだったようだ。

ブルックナーで気の毒であったのは、72歳で没するまで結局良い女性にめぐり合えなかったことだ。結婚の直前までいった女性は何人かいたようだが、いずれも実現しなかった。

しかしブルックナーが身近な女性に想いを馳せながら作曲したことは間違いないことのようだ。

よく「ブルックナーはロリコン」とか言われるが、60ぐらいのオッサンが、本当にロリコンでは困るが、20歳ぐらいの女性に真剣に恋しているって私はとてもカッコイイと思うのだが。


一方のマーラーは相当気難しい人であったようだ。

本当にささいなことやわけの分からないことで不機嫌になっていたらしい。
そのため、常に周りと衝突し続けていた。家族に対しても同様である。

マーラーが家で作曲するときは、妻も娘も身動きできないぐらいほどビクついていないといけないらしかった。まあ、それも無理はない。あれほどの曲を作曲する人だ。ただの「いい人」であるわけないじゃないか。。。。 

正直ブルックナーとは友達になれてもマーラーとはなれそうにない。
妻アルマはなんとかいう画家と不倫してマーラーを苦しめたが(マーラーの死後彼と再婚したが、また離婚した)、まあマーラーにも責任は大いにあるという気がした。

あんな旦那じゃたまりませんでー。

グスタフ・マーラー―愛と苦悩の回想 アルマ マーラー (著)
http://www.amazon.co.jp/%E3%82%B0%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%95%E3%83%BB%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%83%A9%E3%83%BC%E2%80%95%E6%84%9B%E3%81%A8%E8%8B%A6%E6%82%A9%E3%81%AE%E5%9B%9E%E6%83%B3-%E4%B8%AD%E5%85%AC%E6%96%87%E5%BA%AB-%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%9E-%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%83%A9%E3%83%BC/dp/4122014484


は彼女の文才も手伝って大変面白い読み物になっている。マーラー好きな方には是非読んでもらいたい本だ。
http://music-piano.cocolog-nifty.com/blog/2006/04/post_0cdb.html


以下の作曲家たちは強迫性障害に罹患していたと推察されている。


 ■ベートーヴェン
   強迫行為が多く、それを妨げられたりしての癇癪も多かったようだ。
   ベートーヴェンの音楽は荘厳で迫力があるものも多いが、執拗に主題を何度も何度も繰り返すソナタ形式など、作曲面でも強迫性障害が影響を与えた可能性はある。

   難聴の進行と老化が、元からの性格に更に影響を与え、オーケストラ曲に関しては晩年は寡作になる。交響曲第8番以後、10年近くオーケストラ曲は作曲せず、のちにミサ・ソレニムス(作品123)と第九(作品125)を続けざまに発表してオーケストラよりも弦楽四重奏曲の大曲にのみ没頭する。それらの弦楽四重奏曲は晦渋である面は否めない。(それ故に後期弦楽四重奏曲群のファンも多い)


 ■ヤクプ・シモン・ヤン・リバ
   教会で働く傍ら作曲をしていた。物事を難解に、または悲観的に捉えて離れないような性格だったようだ。うつ病を患っていたが、強迫性障害による二次障害でのうつ病なのかもしれない。几帳面。のちに森林で自殺している。
   強迫性障害からうつ病を発症なのか、うつ病が先なのか……。


 ■ブラームス
   徹底的な強迫的完璧主義者。自己批判的であり、自分に厳しい。完璧を求めるあまりに遅筆になり、そして寡作になった。一旦ペンを折る。


 ■ブルックナー
  行動様式も音楽も強迫観念が強かったようだ。ジンクスなどを異様に拘る面も。

  作風でも強迫的な面はあり、巨大で自由なソナタ形式などが多く、幾つもの主題が何度も繰り返されたりする。それ故に荘厳さが増したり、ドイツの黒い森のような深さを表現も出来ている。出版した作品は殆どが改訂を何度も繰り返し、作品そのものを大規模に変更するほどの改訂をしたこともある。

  交響曲と幾つかの宗教曲以外は目立つ作品は少ないが、9曲の交響曲(さらに若い頃の習作の0番と00番もある)の熱烈なファンは多い。

  ブルックナーの音楽は、ブルックナー開始、ブルックナー休止、コーダと休止など幾つかの際だった特徴があり、ブルックナー開始は第1楽章が弦楽器のトレモロで開始され、これを多くの曲で採用している。

  ブルックナー休止は楽想が変わるときに、オーケストラの演奏を一時的に全休止させてしまうこと。殆ど全ての曲で採用している。

  コーダと休止は、コーダの前にタメの休止があり、そこから新しい動機などが出現して徹底的に、扇動的にさえ思えるほどに上昇させ頂上に到達させる。
  これらの他にも幾つかの特徴を殆ど全ての音楽で踏襲させている。

  ちなみにブルックナーはロリコンでもある。

  
 ■マーラー
  妻に対する確認強迫が激しかった。また、作曲中に閃いた秀逸な旋律が、俗っぽい旋律で頭の中を埋められてしまって、作曲に度々支障を来していた。

  音楽自体も異様に騒々しい演奏部分がしばしば登場する。長大な作品が多い。
  フロイトの診察により改善したが、直後に敗血症で死亡している。
  

 ■サティ
  外見は身だしなみがしっかりしており、清潔感がある人物であったが、自宅が汚部屋だった。綺麗にしなければいけないという強迫観念が強すぎて疲れてしまい自宅では掃除が出来なかったようだ。

  また、潔癖性の強迫観念が強すぎて、掃除そのものが手が汚れるとして出来なかった。
  潔癖性の人も度が過ぎれば、反対に汚部屋の住人になることもある。


 ■シベリウス
  早くから才能を開花させ、様々なジャンルの曲を数多く作曲したが、長命だったにも関わらず、管弦楽曲のタピオラを作曲以後は人生の半分が一気に寡作になった。
  途中から強迫性障害になった作曲家であり、ブラームスのような徹底的すぎる完璧主義者になってしまい、何度も書いては訂正を繰り返し、自ら衰弱して作品を仕上げられなくなっていった。交響曲第7番が最後であるが、交響曲第8番は何度何度も取りかかってはボツにしたり、訂正に訂正を繰り返してダメにしていた。

  完成させたものの、交響曲第8番は厳しく管理されていて、結局は燃やしてしまって世に出なかった。

ブルックナー、マーラー、ショスタコーヴィチなどは、その執拗さや独自の規則性、独特の際だつ様式、長大作品が多いことなどから、作曲家を神格化するコアなファンが多い。そしてファンもそういう傾向がある人が相対的に多い気はする。
純粋に音楽として考えた場合、エポックメイキングだったり衝撃的な新しい解釈を導入したり、音楽性は高い。この3人は男性の熱烈なファンが多いのも有名。


芸術家の例に漏れず、作曲家も強迫性障害だけでなく、気分障害や統合失調症がわりといる。創作と障害の親和性ってなんだろうね……。
http://www7a.biglobe.ne.jp/~greenclover/Nikki/Diary2012_04/D2012_04_16_3.html

ブルックナーという男は実に地味ーな男である。コリンウイルソン氏はブルックナーに関して面白いことを云っている

「彼は不思議なほど不幸な男で、いわゆるチャーリーチャップリン的人間であったことがわかる。大工が椅子の上から落とすペンキ缶は決まってこういう男にふりかかるのだ」

何かわかるような気がする(^^;)

  実はブルックナーは自分に極めて自信がない男だった。

彼の交響曲は当時の観客の好みに合わず初演が不評に終わることが多かった。
そのため彼は曲を発表する度に書き直している。
それも手直し程度のものではない。殆ど全く作り直しといってよい。

かくして同じ曲でありながら複数の楽譜が存在するというややこしい事態が生じる。

それをさらにややこしくしたのは、ブルックナーの熱烈な支持者だった指揮者、ヨーセフ・シャルク、フェルデイナンド・レーヴェ等が作品を「わかりやすく」するために更に楽譜に手を加えたためにブルックナーの演奏をするのにどの楽譜を使って良いのかわからないということになってしまった。

これも自分の作風、音楽そのものに自信をもつことができなかったブルックナーの性格が原因である。

ブルックナーの自信のなさは私生活でも出ている。
彼は女性遍歴らしいものが殆どなく女性とまともに会話することすらできなかったようである。(72才まで生きたが一生童貞だったという話もある)

心理学者の富田隆氏によればこういう自分に自信のない男はロリコンになりやすいと云っていたが、果たせるかなブルックナーは初めて会った十代の女性に結婚を申し込んだりといった常軌を逸したことをしている。

非常に不幸でアブないオッサンである。
http://homepage1.nifty.com/hyb-music/composer.htm


ブルックナーの音楽関係以外の愛読書はごくわずかで、

「メキシコ戦史」、
「北極探検の世界」、
「ハイドン・モーツァルト・ベートーヴェンの絵入り伝記」

の3冊だけらしい。他に仮綴じ本「ルルドのマリアの奇跡論」。

愛用していたピアノはベーゼンドルファー。
まじめ一徹な田舎の教会学校の先生、
オルガンの名手でかつ即興演奏の達人で、オルガンで音楽を考えるタイプの作曲家だった。
頭の中は教会音楽の古典的知識で占められていながら、ベトーヴェンやワグナーの当時の現代音楽をとらえ込んだ感性とは一体何だったのだろう。
http://www007.upp.so-net.ne.jp/bru-page413/bruckner_page.htm


 ブルックナーは敬虔なカトリック信者であり、オルガン奏者で即興演奏の天才であり、大酒飲みであった。

服装にはまったく無頓着で、左足は尖がった靴で右足は先の丸い靴を履いていたという。

学校で音楽を教えていた時、授業中でも教会の鐘が鳴ると授業を中断し、その鐘がキンコンと鳴る方向にひざまずいて、お辞儀を始めるのだった。あまりにそれがひどいものだから、評判が悪くなって、女学校をクビになってしまった。

 ブルックナーは自分に極めて自信がない男だった。彼の交響曲は当時の観客の好みに合わず初演が不評に終わることが多かった。そのため彼は曲を発表する度に書き直している。それも手直し程度のものではない。殆ど全く作り直しといってよい。かくして同じ曲でありながら複数の楽譜が存在するというややこしい事態が生じる。これも自分の作風、音楽そのものに自信をもつことができなかったブルックナーの性格が原因である。

 ブルックナーの自信のなさは私生活でも出ている。
彼は女性遍歴らしいものが殆どなく女性とまともに会話することすらできなかったようである。いわゆるロリコンであったといわれている。

ブルックナーは生涯に何度も十代後半から二十代初めの女性に求婚しているが、1886年には21歳のマリー・デマールに求婚して断られている。この後も若い娘に求婚しては断られるということを晩年の1894年まで繰り返していた。

学校で生徒の女の子に「あたしの大好きなかわいこちゃん」と気軽に呼びかけたのを、隣の女教員に告発されて大騒ぎになったこともある。演奏会で気に入った女性を見つけると必ず声をかけてしつこく住所を尋ねたり、教会の前を若い女性が通るとこれまた必ず声をかけたりした。結局彼は生涯独身を通した(独身に終わった)。
   
 1867年に数字に対するこだわりが増えて、集合したものや並んでいるものの数を数えずにはおられないという強迫症状が生じている。真珠のネックレスをした婦人が近づいてきた際に

「これ以上あなたが近づくと私はその真珠の数を数えなければならない」

と警告を発した。

 1881年にブルックナーの住まいの向こう側にあったリング劇場が火災にあった。この時から火災への恐怖も目立つようになったが、同時にブルックナーは、

死体を見に行くという、死への異常な関心を示す行動もとっていた。

ウィーンの中央墓地の移転に際してベートーヴェンの墓が掘り起こされる時、死体を一目見ようと作業に立ち会った。

死刑囚の裁判をみるのが大好きで、飽きずにずっと見に行っていた。
しかし、ついに最後死刑判決が出てしまうと、死刑囚のために一晩中お祈りをひたすら続けたのである。

 ブルックナーは深い信仰、謙虚さと、官能という相容れないものが同居した野人、「才能のない天才」といわれている。
http://tockng.blogspot.jp/2007/08/blog-post_14.html

大作曲家・ブルックナーはロリコンだったのか

 ブルックナーのエピソードとしては、ロリコン疑惑がよく取り上げられる。

 27歳の時、ルイーゼという16歳の少女に一目惚れしてただちにプロポーズし、断られたという逸話が残っている。そして、20代から壮年まで浮いた話も見かけない。ところが、地位も名声も得た67歳の時、19歳とか18歳といった、孫ほども年の離れた少女に立て続けにアプローチしている。これでは「ロリコンのブルックナー」と思われてもまったく根拠のない話とはいえないかもしれない。

 しかし、年下の少女に求愛したからといって、ただちにロリコンと決めつけるのは短絡的すぎよう。

 最初のケースのように、27歳の青年が10歳ほど年下の少女に告白するようなことは珍しくない。年の差もさほど気にするほどではない。

 問題の壮年になってからのケースだが、本当に気合の入ったロリコンが、18歳とか19歳といった、かなり成熟度が進んだ女性に向かうかという疑問がわく。その少女たちがどんな外見と体型だったのかは不明だが、18歳といえば、欧米ならすでに成人女性の体格になっていてもおかしくはないし、その年齢で結婚するケースも稀ではない。

 本当にブルックナーは、ロリータ・コンプレックスだったのだろうか。

 彼に関する数々の資料を読んでみると、彼の性格や行動についての興味深い記述がいくつも見つかる。たとえば、

ブルックナーは物に対する関心が非常に強く、何事についてもいちいちメモしていたというし、
ある時には河原の小石の数が気になるあまり、自ら川岸で数えていた

というエピソードまで残っている。ほかにも、

火事などが起きると現場を確認せずにはいられず、何時間も焼け跡を見てまわったらしい。そのため「ブルックナーは死体愛好趣味」という噂まである。

 しかしその半面、彼は生身の人間はとても苦手だったらしい。たとえば、作品の評価をめぐって評論家や他の作曲家などと言い合いになるケースはよくある話だ。実際にケンカはしなくとも、反論を書いて雑誌に載せるとか、そういうやり方が正攻法である。

 ところが、ブルックナーの場合は何とも奇妙な、何より情けない自己防衛をとっている。知り合いの音楽批評家エドゥアルト・ハンスリックから作品を酷評された際など、ブルックナーは何とオーストリア皇帝に泣きついて、

「ハンスリック先生があまり激しいご意見を私に向けないよう、お願い申し上げたく存じます」

などと嘆願する始末である。ハンスリックはブルックナーの才能の理解者であり、親しい友人でもあったにもかかわらず、こういう行動に出ているのだ。こうしたケースはいくつもみられる。

 そうなると、ブルックナーはむしろ極度の対人恐怖症と考えるのが妥当ではないかと考えられる。

そんなブルックナーが、成人の女性にプロポーズするなど至難の技、いや不可能に近かったのだろう。とすれば、臆病な童貞男としては、自分よりもずっと人生経験の浅い、知識の点でも優位に立つことができるかもしれない、10代の少女にターゲットを定めたという可能性は否定できなかろう。

 だが、結果的にブルックナーは、すべてのプロポーズをことごとく断られ、ついに一度も結婚することもなく、生涯独身のまま72歳でこの世を去った。

ブルックナーの曲の演奏会では、男性の聴衆が圧倒的に多いのだという。
ブルックナーは女性には好まれないのだ。
http://www.menscyzo.com/2013/04/post_5730.html


152 :名無しの笛の踊り:2012/10/01(月) 22:15:59.10 ID:qFQcZorg

ブルックナーって生涯童貞だったんですか?


153 :名無しの笛の踊り:2012/10/02(火) 09:05:05.61 ID:9fJ3crRB
>>152
過去のブルスレで何度かあった質問ってことで、とりあえず前スレから


53 名前:名無しの笛の踊り[] 投稿日:2010/09/05(日) 01:22:48 ID:bxQpWAPs

ブルックナーってロリコンで童貞のまま死んだんですか?


54 名前:名無しの笛の踊り[sage] 投稿日:2010/09/05(日) 02:06:20 ID:wzxOZvqh
>>53
・ロリコンとは言っても、伝えられるところではその対象は10代後半(ただし、晩年までその世代に執着し続ける)。
・晩年にベルリンでホテルのメイドさんとやっちゃった噂あり
(彼女とは結婚寸前まで行くも、結局破談)。


55 名前:名無しの笛の踊り[sage] 投稿日:2010/09/05(日) 04:09:28 ID:B0hrqyJO

ブル8の成功以降は結構モテたらしいな


56 名前:名無しの笛の踊り[sage] 投稿日:2010/09/05(日) 04:10:39 ID:B0hrqyJO

あれ?7番の成功だったっけか?


57 名前:名無しの笛の踊り[sage] 投稿日:2010/09/05(日) 05:31:00 ID:nW0XPAa2
>>54
メイドも10代だったのかな?


155 :名無しの笛の踊り:2012/10/02(火) 15:43:59.55 ID:B/V9s6hU
>>152
アルマ・マーラーの自伝によると
ブルックナーが酔っ払ってメイドに手出しして結婚迫られて困ってるところをマーラーが女に金握らせてカタをつけた話が載ってるが・・・

例によってアルマのホラだろうなw


156 :名無しの笛の踊り:2012/10/03(水) 05:35:26.10 ID:RTi+FebL
>>152
そのメイド(イーダ・ブーツ)はブルックナーへの手紙で、

「結婚するとしても、それは教授や博士ではなく、ただ私の大切なブルックナーさんと結婚するということ」

と書いた

ブルックナーは1891年の「テ・デウム」ベルリン初演に出席した際に宿泊先でイーダと知り合い、 文通を始め、94年の再演時の訪問で婚約したという

「テ・デウム」の指揮者ジークフリート・オックスは、 楽屋でブルックナーから

「イーダを連れてきたい」

と言われ、 カール・ムックからブルックナーがイーダと婚約したと事情を聞かされた
この時ブルックナーは方々で婚約したことを触れ回っていたらしい
なお、そのオックスによると、ブルックナーはこの話の直後に別の女性を見初め、その両親のもとへ押しかけて求婚したとか
http://awabi.2ch.net/test/read.cgi/classical/1338095701/


作曲家 人と作品 ブルックナーの感想・レビュー

うな坊
「晩学」で「評価が遅れた」人だと思っていたが、早くから作曲をはじめ、生前にかなりの評価を得ていたことがわかった。「作品篇」の解説がありがたい。
朴訥とした人だと思っていたが、これまた、かなり、ギラギラした部分もあり、私が抱いていた人物像がかなり変わった。


antoinette
やっぱりブルックナーは天然だった。あと、20代女性に求婚したりしてたのは知ってたが、10代の少女にピアノ曲を献呈しまくったりとか、本物のロリコンだったとはw 


バカハツ五郎
ブルックナーは他人の評判を気にする気の小さい音楽家だとばかり思っていたが、実は出世欲満々の野心家だったらしい。かなり翻訳も読みやすい
http://book.akahoshitakuya.com/b/4276221838

http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/684.html#c5

[近代史3] ブルックナーの作品は日本の男のためにある _ 日本でのブルックナー人気は宇野功芳のカリスマ評論が唯一の原因 中川隆
6. 中川隆[-10664] koaQ7Jey 2019年10月20日 14:33:55 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2194]

欧米でブルックナーの音楽が敬遠された理由 _ 4


85 :名無しの笛の踊り:2001/06/05(火) 00:30

カール・リヒター
ミュンヘンの高級ホテル、フィアヤーレスツァイテンの客室で腹上死。
お相手はミュンヘン・バッハ合唱団員だったとか。
http://mimizun.com/log/2ch/classical/989994219/


要するに、殆どの人は外向的性格なので、ブルックナーの様に極端に内向的性格の人間が全く理解できないんですね。

「ユングの性格論」

まず、大きく、内向型、外向型と分けられます。
が....一般的に言う、内向型、外向型とは、これもまた違うんですね〜。

一般的なイメージでは


○外向型 =明るく正直、常に他人のことを考えていてみんなの人気者。行動的。

○内向型 =暗く引き籠もり自分中心で非協力的。他人から敬遠されがちで、ちょっと困った人


こんなイメージで捉えられてるように思うけど..これは一般的な「見た目判断」なんですね。心理学的な外向・内向は、まったく違った定義になります。

外向・内向とは、関心が外側に向くか内側に向くかということです。ユングの定義をそのまま言うと、

「もっぱら客体や客観的な既成事実を基準にして自らを方向付け、そこから、頻繁になされる重要な決断や行動が、主観的な意見ではなく、客観的な状況に左右される場合」

が外向的構え、これが習慣的になったのが外向性タイプと呼びます。

またこれの客観と主観が逆転する構えを内向的と呼びます。(林道義訳・みすず書房刊『タイプ論』より引用)


まず、外向型の困った点(悪い部分として現れた場合)は「周囲に簡単に同調してしまう」点と「自分自身で自分を確立できない」って事ですね。周囲が正しいとすることなら何も考えずに正しいと認識しがち。(一応、本人は考えてるつもりでも無意識的に流されている..という事も含まれます。)

例えば、きのうまで「戦争反対」と唱えていた人が、今日、周囲の多くの人が「この戦争は、国家を守るために、受けてたつべきだ!」なーんて言い出すと..「そうなのだ!この戦争はすべきだ!」・・・なーんて具合にすぐに思想転換してしまい、主体ってものが無いんじゃないの?って人、いますよね。。。

第二の点は、主体が地についていない為、常に他者からの保証を必要としてしまう、という事です。

誰かに褒められないと自分に自身が持てない人とか、常に、周囲の人の目や慣習を気にしてしまうタイプですね。

それ故、他人の価値観に容易に流されてしまい、結果的にまた主体を疎かにしてしまう……という悪循環を続けていくことにもなりがちです。

こういった外向型が、精神状態が乱れてきた場合、どんな病気になりやすいか?...というと、 ヒステリーなどの神経症を引き起こしやすい。

神経症、特にヒステリーの力動は「他人に対して自分をアピールする」ことを無意識に行っている故の障害なんですね。

分かり易い例として、他人の気を引きたくて注目されたくて、自殺未遂や離婚騒動を起こす落ち目の芸能人とか...かな。

こういった人々は、常に他人から注目されないと不安なので、他人を巻き込んで騒動を起こしやすいって傾向があります。

逆に、内向型は他者に、根本的に、強い関心を持たないので、もしも精神状態が乱れても、他人へ威力を発揮しようとは考えません。

しかし、その不安や攻撃は自分自身へ向けられ、自分自身が消耗してしまう..て事になりがちです。またそうなると、さらに追い打ちをかけて、客体(外界)と隔絶した方向に行ってしまうことから、ユングは神経衰弱になりやすいとしています。

ここで、ネガティブ傾向に陥ったときの、それぞれのタイプの心の動きを、まとめてみましょう。


内向型
上手く行かない出来事→なぜなんだろう?→これは自分の問題なのだ
→自分が悪いのだ...という方向で自分自身を追いつめてしまう


外向型
上手く行かない出来事→認めてくれない周囲が悪いのだ
...と他人のせい世の中のせいにする


神経衰弱 ヒステリーなどの神経症

外向型の人は他人に影響を与えなければ気が済まず、内向型の人は他人が関わってくると過干渉だと感じて居心地が悪くなる。

つまり、精神的な病に陥った場合、通常、迷惑が激しいのは当然、外向型で、内向型は、迷惑かけるのもするのも自分一人、ということですね。

こうやって説明していくと、なんだか、外向型の方が悪いじゃないか!..とも思われがちですが、良い悪い、という事ではなく、あくまでも気質の違いを述べているだけなのでお間違いなく。ただ、圧倒的に、人を巻き込んで困ったヤツになりやすいのは、確かに、外向型と言えますね。

しかし、内向型もひどくなると、サイコ犯罪に陥るし、もっと怖い事件を引き起こす可能性もあります。

通常、迷惑をかけるのは外向型、数は少ないけど怖い犯罪をおかすのは内向型。
さらに外向型と比べて、内向型は治癒はしにくい。困ったタイプです。

そりゃそうでしょう。常に世間に関心を持ち、他人の言葉に左右されやすい外向性は、立派な医者の言葉には、耳を貸す可能性は大きいですからね。治療しやすくもなりますよ。

ところで..なんで、世間一般では、内向型の方が、悪いイメージなんでしょうね?
理由のひとつに「実は外向型の情報操作」とも言われます(^o^)

他人からどう見られてもあまり気にしない内向型に対して、
外向型は自分が良く見られないと気が済まない上に、外に向かって働きかける力動が強いわけです。

外向型は自分の正当化のため世間的イメージを都合のいいように加工したがる癖があり、それが暴走すると自分を優良人種としたり人種偏見や差別に繋がり、独裁者や怪しい教祖様なんかになろうとしたり・・

ああ!思いあたる人、いそうですね〜(^o^)


さて、ここで、ちょっと「同一視」という専門的な言葉を出しますが...外向型 取り入れ的同一視
内向型 投影的同一視

外向型も内向型も、この世に生きている以上、世間一般と、それぞれ関わる必要はあるわけです。いくら、内向型でも、世捨て人や仙人にならない限り、ちゃんと世間、社会と関わらなければ生きていけませんからね〜。

簡単に言っちゃうと、同一視って事は、「関わろうとする意識そのもの」かもしれません。「世間、社会と関わる、他人と関わる」..という事は、つまりは、「人間が、まず自分自身を安定させる手段」でもあるわけです。どんなに正論を言っても、周りすべてが反対で、一人で孤立しているよりも、他人に共感してもらって認めてもらった方が、心も安らぎ、安定感を覚えることは確かでしょう。「僕らは一緒だ〜!」って思いたいのは、内向型といえど、心の奥底では望んでいるって事なんですね〜。

じゃあ、どうやって関わるのか、安定させるのか?・・その方法として、

外向型は客体を取り入れることによって自体を安定させようとし、
内向型は主体の不安を、客体に理解させ賛同してもらう、または、押し付けることによって安定を得ようとします。

つまり、外向型は「外から発せられたものを自分の中に取り込み」、
内向型は「自分の中から発せられたものを外に投影していこうとする事」で安定をはかるわけです。


当然、

流行に敏感で世の中の流れを掴んで、時流にのってビジネスを起こせるのは外向型で

研究、分析したりクリエイティブなものを作って、世に発表するのが内向型。


面白いでしょ? だからこそ、それぞれに特色があるわけです。ところが、そんな簡単には行かないのが世の常ですね〜。

外向型も内向型も、それぞれ「取り入れ的同一視」または「投影的同一視」をし続け、そこで壁にぶつかり、自分で道を開いて成長し、次の高みに登れたものだけが、本当の精神の安定をはかれるようになるわけです。 どちらの型だとしても、その試練は同じです。

内向型を例にとってみると・・自分の内部を、なんとか外部の人に押し付けようとしても、相手だって主体を持っているものでだし、いつも賛同してもらえるとは限らないし、なかなか思い通にはならない。その結果、

→「外界は自分の思い通りにならないものだ」と深く反省・認識 → 干渉を諦め、内部処理で済ますことに全力を注ぐ。

その訓練が熟達した者は、内部の不安は内部のみで処理できるようになり、さらなる不安が外部から来ないようにオンとオフを上手に使いこなせるようになる。 これは外部と同一化することによって不安を無くそうとする外向型とは全く逆の政策ですね。

熟達した内向型は「自分は自分」「他人は他人」ときっぱり割り切ることによって、かえって、時代の風潮を超えた客観的視点に立つことも可能になってきます。

逆に外向型は、流行に上手く乗ることに長けているので、現実世界で成功し易いです。確かに、成功してる実業家のタイプに多いような気がしますね。ただし、自分というものがないので常に不安に苛まれ、とくに、他人から注目されていないと気が済まないという点がウィークポイントでもあり、それによって、自分の首を絞めてしまう傾向もあります。 自分の不安の正体を認識し、他人から注目を集めなければ不安になる心の弱さを克服すると、外向型は、次のステップへ大きく飛躍できます。

そう、つまり、どちらのタイプであっても、試練を乗り越え精神的に熟達していく事は可能だって事なんですね。
http://sedona10silvermoon.web.fc2.com/jung.html


ユング性格学概説 「二つの態度と四つの機能 心理学的タイプ」

人間は、四つの心の装置・機能を持っています。
ユングはそれを、“感覚”“思考”“感情”“直観”と呼びました。

[四つの機能]

感覚:物事を(五感により)受け取る機能。
   そこに何があるのかを教えてくれる。
   外界や内界にあるものを、知覚する。


思考:物事を考える機能。
   それが何であるかを教えてくれる。
   分類し、定義づける。


感情:好き嫌い、快不快、美醜などを感じる機能。
   それが好ましいものかどうかを教えてくれる。
   感情によって、分ける。


直観:可能性を知覚する機能。
   それがどこから来てどこに行くのかを教えてくれる。
   どうなるかを知覚する。


我々は、これらの機能のどれかを用い、内外のものを知覚し、判断します。目の前の事象に対処し、方針を決定する。
http://jungknight.blog90.fc2.com/blog-entry-1874.html


ブルックナーは典型的な内向直観型

内向型はホトンドといっていいほど、他人からは理解されづらいのですが、その中でも『内向的直観タイプ』は他の内向型の中でも、もっとも他人から理解されづらいでしょう。とにかくこの『内向的直観タイプ』の言うことは他人と比べるとかなりズレているのです。

『外向的直観タイプ』がころころと追いかける対象を変えるのを『飽きっぽい』と他人が見て判断するのに対して、この『内向的直観タイプ』は未来に浮かび上がる直観がころころと変わってるのですが、これはホトンド自分の内側に起こってるので他人からは見えないし、また本人もこれを他人に言ったりはしないんです。考え方が次々と変わったり発展したりするから、今こんなことを考えているかと思うと、次はまったく違う世界に飛躍してたりもします。でもこんなに湧き上がってくる素晴らしい直観は他人からは見えないんですが・・・

だからこのタイプの人達は未来へのメッセージを伝える占い師や、シャーマン・呪術者・新しい宗教の教祖などに多いタイプです。あと、漠然とした芸術家や、詩人にも向いてます。

食事とか服装にはほとんど無関心で、発想を持っていても、それが独創的すぎてるのと、本人それを発表する気持ちもないんですね。この他人から見ると社会に適応できないような『内向的直観タイプ』ですが、彼らの直観はけっこうずば抜けてるものも持ってるんです。彼らの後押しをしてくれる正反対の『外向的感覚タイプ』の人との出会いがあったら、彼らは自分の能力をかなり発揮できるでしょう。
http://www.geocities.co.jp/Milkyway-Lynx/1401/naikotyokan.htm

直観型には、外向直観型、内向直観型の2タイプありますが、今回はその中でも特に理解されにくい「よ〜わからん性格」の内向直観型についてです。

「直観」型というのは、ひとことでいうと、原始的な太古的な「未開」の人の思惟の構造や心性に近い……ということです。

(太古性とは、ユングによると、心に太古の時代の遺物として残っている古い内容と機能のことです)

人類の長い歴史から見ると、意識優位の考えはごく最近のこと。かつて意識の領野が限られていた時代は、無意識のイメージが、心の外の宇宙空間や呪術的な力として生者に投影されていましたから、占星術や神々、妖精や魔法使いや魔女たち(日本ではおきつね様など)が次々生み出されていたんですよね。

星占いにしても、神々や妖精にしても、何もないところから人間が妄想したり考えてこねくりだしたものではなくて、

心の働きの意識の諸過程以外の部分……
つまり無意識が意識とは関係なく自律的に……

つまり心の持ち主とは関係なく自分勝手に自己活動をする様子を何らかの形で記述しようとつとめたものと思われます。

たとえば、私たちは筋肉を動かして物を動かしたりするとき、それは意識してしている活動ですが、「さあ、血液を流そう」「さあ、ホルモンの分泌を増やそう」と考えてそうした身体内の活動が起こっているわけではないですよね。自分の体内の活動であっても意識できる部分と、意識と無関係に自律的に動いている部分があるものです。

意識される部分は真実、
意識されない部分は存在しない

という考えは、慎重にしていかないとならないのです。心にしても、自分の思いとして、心として意識できる部分と、自分の預かりしらない活動を繰り広げ、夢を生み出したり、生き方を方向つけたりする無意識の領域があるということは、さまざまな分野の研究で説明されています。 ユングは、

無意識は単に個人的に願望するだけの存在ではなく、現実のかなたに意識が持つ別の目標を持ち、その実現を目指して、内容の編成と再編成に取り組んでいる存在だと捉えました。

内向直観型という性格タイプは、そうした自分の内面の得体のしれないものの目的をかぎつける能力が優れているといっていいのかもしれません。(外向直観型の方も同じように、無意識の集合的な目的を把握して、それを広める能力が優れていると思います)

無意識の目的というのは、「お金持ちになりたい」とか「成功したい」とかいう個人的な目的とは異なる社会集団とか人類とかもっと大きな枠組みの集団がより良い状態で生き残っていくことを目的としています。 集合的な無意識が夢想する世界の行く末やこれから歩むべき道は、心の底の底にある根源的な「元型」というイメージを通して、意識のもとに伝わってきます。

ちょっとわかりにくいですよね。かつてゲーテは「時代の才」という言葉で、深く隠された無意識的なものが時代とその時代を生きる人々に
およぼす作用を考察していたそうです。ゲーテは、真の芸術家の創造的能力に関して

時代がそれ自身の才を多く持つほど、(ユングの言葉を借りると、時代が元型を生起させそれを布置させるほど)芸術家の天賦の才はうながされると言いました。

心の中には、そうした諸民族、諸文化の生命をひそかに変革する心の持つ原動力が存在する。それを本能的に把握するのが「直観」といわれています。「直観」とは、状況の中に存在するなんらかの可能性を知覚する能力といっていいものだと思います。私自身は、

育った環境が家族として機能しておらず……将来にむけて、
子どもが必要な技術をバランスよく身につけさせてあげられるという家庭ではなく……サバイバル感のある毎日を過していたため、
自分のサブ機能や苦手を伸ばす間がなく、全てを得意な直観だけに頼って育ったところがあるので、かなり「内向直観型」そのもの〜という性質です。

でも、身近な内向直観型の人々の暮らしっぷりを見ていると、現代、直観を使う場があまりないので、サブ機能の感情や思考を伸ばすことばかりしてきて、優勢機能の直観の働きで神秘的なことに惹かれるものの特定の宗教には無関心という方が多いです。


内向直観型の幼児は、目覚めている時間と起きている時間の中間とも言える意識の状態でいることが多いので、ぼんやりしていて退行しているように見えるときと夢中になって激しく動いているときがとても極端です。

ADHDやADDを持っているようにも見えます。
そう誤診されるということもあるでしょうが、そうした脳を持っているからこのタイプということもありえるので、どちらかはわかりません。
創造的で物に執着せずに、外が求める決まりに従えない面白くて大人をてこずらせることも多い子どもたちです。
http://blog.goo.ne.jp/nijiirokyouiku3/e/cbfb0199f4426a41fcceb94805fb0cf6

◆「集合的無意識」
これは、ユングを有名にした研究のひとつです。 集合意識とは、無意識の中でも一番、奥底にあるもの。

たとえば、水面下から顔を出している岩が、それぞれの顕在意識(自覚している意識)だとして、水の中の岩は、「元型」と呼ばれる無意識の自分。そして、さらに下の、川底では、岩どうしが繋がってる部分がある。 人と人は無意識の奥底でつながっている部分がある。それが、集合的無意識というわけです。

遠く離れた恋人に会いたい、無事を確かめたいって強く思ってたら電話がかかってきたとか・・

10年ぶりに、ある友達を思い出して、また会いたいと思っていたら、ばったり、とんでも無いところで出会っちゃったとか、

これは怖い例だけど・・
強い憎しみのあまり、夜中に呪いの藁人形に釘を打ったら、相手が本当に病気になったとか・・・。

ええ?それじゃあ、まるでオカルトか、・・第六感とか虫の知らせって呼ぶもんじゃないの〜?と思われるかもしれませんね。(^o^)

ユングは、こういった、一見、非科学的な出来事や第六感についても、かなりの症例をもとに分析し研究し、ちゃんと結論に導いた人でした。


彼は、この集合的無意識のヒントを、ある日突然、思いついたそうです。それは、ある精神分裂症の患者と対談している時に、この「集合的無意識」のヒントが、ぴぴん!ときたようです。

精神分裂症とは、自我が極めて元型に近いコンプレックスに飲み込まれて起こる障害のこと

*ただし、ここで言う「心理学上でのコンプレックス」は、世間一般に言われるような、「私って足が太いのがコンプレックスなんだ〜。」なんて言う、劣等感意識のコンプレックスとは違いますよ。

さて、「集合的無意識」に話を戻します。これを簡単に定義をしてしまうと...「すべて、人の想念は繋がっていて互いに影響しあっている」

ということになります。 たとえば、あなたが、水面から顔を出してる1つの岩だとして、あなたの表面の強い思い(顕在意識)が、下に流れて無意識下に落ちていく(潜在意識)。そして、それは水面下を流れ出して、その強い思いが別の岩にも届く...というイメージをするとわかりやすいと思います。(強い思いってのは、もちろん、愛や信頼といったようなものだけでなく恨みや怒りといったネガティブ感情まで含みますよ!)それが、集合的無意識というものであり、また後述する、もう一つのユングの有名な研究、「シンクロニシティー(共時性)」にも発展していきます。

ここで・・ちょっと気がつく事がありませんか?

精神分析医が退行睡眠によって、患者の前世を語らせる事や、精神病患者に太古の記憶や別の記憶があったりすること。

また、テレパシーで人の思いをキャッチすること、霊能者と呼ばれる人たちが、これから起こる出来事や過去を読んでしまうこと、などなど。

潜在意識の中の集合的無意識にまで到達すれば、こういった事も可能である...とも言えそうです。
http://blog.goo.ne.jp/nijiirokyouiku3/e/cbfb0199f4426a41fcceb94805fb0cf6


つまり、ブルックナーの音楽が表現しているのは「集合的無意識」のイメージなのですね。

知恵遅れに近かったブルックナーが作った音楽が非常に精神的で奥深い世界として感じられるのは、それが集合的無意識の属性そのものだからなのです。


http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/684.html#c6

[近代史3] ブルックナーの作品は日本の男のためにある _ 日本でのブルックナー人気は宇野功芳のカリスマ評論が唯一の原因 中川隆
7. 中川隆[-10663] koaQ7Jey 2019年10月20日 14:39:35 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2195]

ブルックナー:交響曲第9番ニ短調(レーヴェ版、1903年版) WAB 109
ハンス・クナッパーツブッシュ ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
1950年1月30日、ベルリン、ティタニアパラスト
http://www.nicovideo.jp/watch/sm18335740
http://www.youtube.com/watch?v=RoSBvB0_s2E


Furtwangler - Bruckner symphony no.9
Berliner Philarmoniker Live recording 1944
http://www.youtube.com/watch?v=guYmVNRAjjI

http://www.youtube.com/watch?v=5CzCimANZKk&list=PL45B1C42487AD9185
http://www.youtube.com/watch?v=1EUU5N51LvI&list=PL45B1C42487AD9185
http://www.youtube.com/watch?v=aZ4Po6ptPng&list=PL45B1C42487AD9185
http://www.youtube.com/watch?v=RDbPcsIGkdo&list=PL45B1C42487AD9185
http://www.youtube.com/watch?v=1eWH-xzmyEE&list=PL45B1C42487AD9185
http://www.youtube.com/watch?v=BmW8TZ58iVI&list=PL45B1C42487AD9185
http://www.youtube.com/watch?v=qx8sn9sgGvg&list=PL45B1C42487AD9185

Bruckner : Symphony No.9 in D Minor
Evgeny Mravinsky Leningrad Philharmonic Orchestra
http://www.youtube.com/watch?v=9vZLRCzMHvY

http://www.youtube.com/watch?v=qPhWKo__ruk
http://www.youtube.com/watch?v=0AdprHOGxbY
http://www.youtube.com/watch?v=AX-JKolWuH4


ヴァント・ミュンヘンフィル、ブルックナー交響曲第9番
http://www.nicovideo.jp/watch/sm1277199
http://www.nicovideo.jp/watch/sm1277297
http://www.nicovideo.jp/watch/sm1277572

Bruckner: Symphony No. 9 / Gunter Wand· Berliner Philharmoniker
http://www.youtube.com/watch?v=ZV4fGBxjNK4
http://www.youtube.com/watch?v=JGO5_RmiTyg

http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/684.html#c7

[近代史3] ブルックナーの作品は日本の男のためにある _ 日本でのブルックナー人気は宇野功芳のカリスマ評論が唯一の原因 中川隆
8. 中川隆[-10662] koaQ7Jey 2019年10月20日 14:48:23 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2196]

僕はブルックナーの演奏はこれで十分ですね:


Knappertsbusch Bruckner Symphony No. 9 - YouTube
https://www.youtube.com/results?search_query=Knappertsbusch+Bruckner+Symphony+No.+9

Knappertsbusch Bruckner Symphony No. 8 - YouTube
https://www.youtube.com/results?search_query=Knappertsbusch+Bruckner+Symphony+No.+8+

Knappertsbusch Bruckner Symphony No. 7 - YouTube
https://www.youtube.com/results?search_query=Knappertsbusch+Bruckner+Symphony+No.+7

Knappertsbusch Bruckner Symphony No. 5 - YouTube
https://www.youtube.com/results?search_query=Knappertsbusch+Bruckner+Symphony+No.+5

Knappertsbusch Bruckner Symphony No. 4 - YouTube
https://www.youtube.com/results?search_query=Knappertsbusch+Bruckner+Symphony+No.+4

Knappertsbusch Bruckner Symphony No. 3 - YouTube
https://www.youtube.com/results?search_query=Knappertsbusch+Bruckner+Symphony+No.+3


http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/684.html#c8

[近代史3] ブルックナーの作品は日本の男のためにある _ 日本でのブルックナー人気は宇野功芳のカリスマ評論が唯一の原因 中川隆
9. 中川隆[-10661] koaQ7Jey 2019年10月20日 14:53:32 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2197]

追加

Jochum Bruckner Symphony No. 6 - YouTube
https://www.youtube.com/results?search_query=Jochum++Bruckner+Symphony+No.+6

Celibidache Bruckner Symphony No. 6 - YouTube
https://www.youtube.com/results?search_query=Celibidache+Bruckner+Symphony+No.+6

Celibidache Bruckner Mess no.3 - YouTube
https://www.youtube.com/results?search_query=Celibidache+Bruckner++Mess++no.3

http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/684.html#c9

[リバイバル3] 中川隆 _ オーディオ関係投稿リンク 中川隆
209. 2019年10月21日 07:09:40 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2198]
菅野沖彦先生の様なレコーディング・エンジニアがオーディオ評論家になると見当外れの判断しかできない理由
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/685.html

http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/451.html#c209
[不安と不健康15] コンビニ弁当やお握りは辞めた方がいいです。『拡散』 (カズちゃんのブログ)  赤かぶ
323. 中川隆[-10660] koaQ7Jey 2019年10月21日 07:41:34 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2199]
市販・給食パン、発がん性物質「グリホサート」検出…輸入小麦の残留基準値、国が大幅緩和
https://biz-journal.jp/2019/10/post_123106.html
2019.10.20 文=南清貴/フードプロデューサー、一般社団法人日本オーガニックレストラン協会代表理事 Business Journal


「Getty Images」より


 福岡市教育委員会は、博多の中心地・天神にある福岡市役所の中に拠点を置いています。筆者はそこで開かれた「学校給食に関する懇談会」に招かれ、フードプロデューサーとして意見を述べてきました。

 筆者は以前から、飲食業に関わるものとしての最終目標は、子供たちの食事を改革することで、具体的には給食のメニュー開発をやりたいと言ってきました。給食のかたちは時代とともに変わるだろうし、少しでも良い方向に進んでいってほしいと願っているのですが、実情はどうも、そんなふうにはなっていないようです。

 その筆者の個人的な目標をよく知っている友人が、今回の懇談会の出席者として招いてくれたわけですが、当初はオブザーバー的な立場でいようと考えて席に着きました。懇談会の途中、膠着状態になったときに筆者は意見を求められたので、あくまでも控えめに、自説を述べました。

 日本で、学校給食に使われているパンから発がん性を強く疑われているグリホサートが検出されたことはショッキングな出来事ではありますが、筆者は以前からこの危険性を指摘してきましたし、学校給食に限らず海外産の小麦を使った製品はどれも同じようなことがあると認識しなければならないと思います。

 まどろっこしい言い方になっていますが、要するに、給食で使われているパンだけじゃなく、普通に売られているパンも危ないということです。特に小麦全粒粉では、グリホサートの高い残留値が確認されています。まだ販売されているのかどうかわかりませんが、一時、大手製パンメーカーから全粒粉入りの食パンが発売され、さも健康にいいようなイメージ戦略で宣伝していましたが、とんでもない商品だったということです。食べている人は、「知らぬが仏」などと言っていられない話だと思います。

■発がん性物質「グリホサート」

 グリホサートについて簡単に説明しておくと、遺伝子組み換え農産物の生産に熱心に取り組んでいるモンサント(現バイエル)という企業が製造している農薬「ラウンドアップ」の成分のひとつで、このグリホサートに対して耐性を持つように遺伝子を組み換えられた植物は、グリホサートが撒かれても枯れませんが、そうでない自然の植物は即座に枯らしてしまうという特性を持ちます。そのため、雑草の処理に時間と手間がかからないため、散布量は大幅に増加しています。そんな製品が今や、普通のホームセンターや100円ショップでも売っているというのですから、笑えない話です。これを庭に撒くなんて、自殺行為だということを認識すべきですし、ご近所にもこれ以上の迷惑な話はありません。

 グリホサート及びラウンドアップの危険性はたびたび指摘され、2015年にはWHO(世界保健機関)の中の専門機関IARC(国際がん研究機関)によって発がん性物質に分類されました。アメリカではこのラウンドアップを使用したことで「がん」になったという男性がモンサント社を相手取って裁判を起こし、その主張が認められ、モンサント社はこの男性に320億円を支払うように命じられました。

 アメリカ産の小麦の97%からグリホサートが検出されており、カナダ産に至ってはなんと100%です。なぜそんなに多くグリホサートが検出されるのかというと、「プレハーベスト」と言って、収穫直前にラウンドアップを散布することで、ほかの植物が枯れて収穫がしやすくなるためなのです。だから時間と手間を省きたい農家は、積極的に使うようになるのです。

 しかし、よくよく考えてみると、これは本末転倒もいいところ。本来であれば、私たちの生命をつなぎ、健康を維持するために必要な食料を生産しているはずなのに、その生産物が私たちを「がん」に近づかせ、生命を奪っているという、皮肉な現象になっているのです。なぜそんなことが起こるのでしょうか。これは以前、本連載でも語りましたが、アメリカという国が食料を「戦略物資」と考えているからなのです。決して、食べた人が健康になるように、幸せでいられるように、なんてことを考えて食料の生産をしたり、輸出をしているわけではありません。日本人はここを勘違いしてはいけません。

 そのグリホサートが、子供たちが毎日食べる給食のパンから検出されたというのは、衝撃的なことです。収穫作業の効率を上げるため、つまるところ「お金」のために、収穫直前に散布された除草剤によって、損害を被るのが子供たちだなどということは、黙って見過ごすことはできません。

 輸入される小麦からは、グリホサートの定量限界(対象の濃度を決定できる最少量)である0.02ppmを超えた量が検出されています。それに対して日本の農林水産省は「小麦の残留基準(30ppm)以内」であるという理由で、安全だと言い張っています。これに対しては、「解せない」という言葉しか浮かんできません。というのは、この残留基準値は、理由も不明確なまま2017年12月に5ppmから6倍に引き上げられていたからです。しかし、この限界値は、「毎日パンを食べた場合にどうなるのか」までは示唆してはいません。しかも、体が小さい子供が毎日食べたときに、どのような影響が出るのかなど、考慮していないのではないでしょうか。

 そのような理由から、筆者は子供たちが毎日食べる給食には、もっと大人たちが配慮すべきだと考えています。農水省が残留基準値を大幅に緩めた背景には、アメリカから輸入する小麦から、いずれはグリホサートが検出されることを察知し、それに備えるための措置だったのではないか、と筆者は確信しています。日本の官僚や政治家は、アメリカの言いなりです。私たち一般庶民は、そのことを弁えて自分の思考と行動を選択しなければなりません。

■オーガニック後進国の日本

 筆者は以前、日本でも有数の大手給食会社に3年間、顧問として勤めた経験があります。そこで、一般の社員食堂などで出される給食メニューを100以上開発しました。それが好評を博し、某放送局では筆者が開発したメニューだけを出すコーナーもでき、女性アナウンサーたちがこぞって食べてくれていたこともありました。また、某大手電機メーカーや大手自動車部品会社の社員食堂にも、筆者のメニューが取り上げられていました。健康的な食事に関する講演も、各社で多数、開催させていただきました。

 それらも大事な仕事ではありましたが、その時の筆者の課題は、どうやって安全に、おいしく集団給食をつくっていけるのかというノウハウを知ることだったのです。そして一定の成果を上げることができ、筆者はその会社を辞しましたが、その時に教えていただいたノウハウは、いつの日か子供たちの給食メニューをつくるときに役立つに違いないと思っています。

 またここ数年、筆者が住んでいる岐阜県大垣市の幼稚園とタッグを組んで、園児たちが毎日食べる給食のメニュー開発を担当させていただいています。もちろん、筆者が提供できるメニュー数は限られてはいますが、積み重なって、けっこうな数になりました。このレシピも公開しており、ほかの幼稚園、保育園でも使ってくださるところが出てきていると聞いています。これもいずれ、子供たちの給食用のメニューとして、広く使われるようになってほしいと願っています。

 地味ではありますが、最終目標に向かって遅々たる歩みも止めてはいません。この連載の読者の皆さまには、ぜひとも見守っていただき、筆者が給食のメニュー開発者として名をはせる日が来ることを、祈っていただきたいと思います。

 さて、その日の教育委員会での給食に関わる話の中心は、パン食をやめて、すべて米食に切り替えられないか、ということでした。パン食を推進している教育委員会側の発言では、「国が決めた基準に則ってやっている」とのことでしたが、それはいくらなんでもおかしい。つまり、福岡市の教育委員会は、自治体としての独自の考えを持っていない、ということになります。そしてパン食を奨励しているのだとしたら、その「国としての考え自体」がたいへんおかしい。がんになった人が、320億円もの賠償金を受け取ることになった原因物質が混入している食材が使われているものを、子供たちの給食の主食にしているなんて、どう考えてもおかしい。

 実は、給食にはさまざまな利権がからんでいます。少子化とはいえ、かなりの数の食事を賄うため、個々の利益は少なくても、まとまれば大きな金額になります。それは大人たちの「お金」の論理なのですが、そのためにここでもまた、子供たちの健康が蔑ろにされていると思うと、腹立たしさを通り越して、情けない気持ちになりました。

 いつかは子供たちに、おいしくて安全な、そして健康に良い給食メニューを提供できるようになりたいと思う次第です。利権などとは無縁の、純粋に子供たちの健康と将来を考えたメニューづくりをさせていただける日が来ることを願っています。

 元農水大臣の山田正彦氏は、次のようなことを語っています。

「韓国では、ほとんどの小中学校の給食が無償、かつ有機栽培の食材である」
「有機栽培の農地面積は、日本が0.3%と低迷しているのに、韓国は5%と日本の18倍と増え続けています」
「韓国では、学校給食が有機栽培になったことで一般の流通まで変わった」
「韓国の有機栽培が学校給食によって急成長した」
「米国は年に10%、EUは年に7%の割合で有機栽培が伸びていて、ロシアも中国もGMO(遺伝子組み換え作物)を禁止して有機に大転換している」

 世界の流れは、もうすでに変わり始めました。オーガニックに目覚めていない先進国は日本だけです。それはひとえに、情報不足による自覚のなさが原因です。正しい情報を伝えようとしない大手メディアの責任は、ここでも非常に重いと感じます。
http://www.asyura2.com/09/health15/msg/764.html#c323

[不安と不健康16] “早死にする人”ランキング 短命にある共通点とは…(ZAK×SPA!)  赤かぶ
140. 中川隆[-10659] koaQ7Jey 2019年10月21日 07:41:56 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2200]
市販・給食パン、発がん性物質「グリホサート」検出…輸入小麦の残留基準値、国が大幅緩和
https://biz-journal.jp/2019/10/post_123106.html
2019.10.20 文=南清貴/フードプロデューサー、一般社団法人日本オーガニックレストラン協会代表理事 Business Journal


「Getty Images」より


 福岡市教育委員会は、博多の中心地・天神にある福岡市役所の中に拠点を置いています。筆者はそこで開かれた「学校給食に関する懇談会」に招かれ、フードプロデューサーとして意見を述べてきました。

 筆者は以前から、飲食業に関わるものとしての最終目標は、子供たちの食事を改革することで、具体的には給食のメニュー開発をやりたいと言ってきました。給食のかたちは時代とともに変わるだろうし、少しでも良い方向に進んでいってほしいと願っているのですが、実情はどうも、そんなふうにはなっていないようです。

 その筆者の個人的な目標をよく知っている友人が、今回の懇談会の出席者として招いてくれたわけですが、当初はオブザーバー的な立場でいようと考えて席に着きました。懇談会の途中、膠着状態になったときに筆者は意見を求められたので、あくまでも控えめに、自説を述べました。

 日本で、学校給食に使われているパンから発がん性を強く疑われているグリホサートが検出されたことはショッキングな出来事ではありますが、筆者は以前からこの危険性を指摘してきましたし、学校給食に限らず海外産の小麦を使った製品はどれも同じようなことがあると認識しなければならないと思います。

 まどろっこしい言い方になっていますが、要するに、給食で使われているパンだけじゃなく、普通に売られているパンも危ないということです。特に小麦全粒粉では、グリホサートの高い残留値が確認されています。まだ販売されているのかどうかわかりませんが、一時、大手製パンメーカーから全粒粉入りの食パンが発売され、さも健康にいいようなイメージ戦略で宣伝していましたが、とんでもない商品だったということです。食べている人は、「知らぬが仏」などと言っていられない話だと思います。

■発がん性物質「グリホサート」

 グリホサートについて簡単に説明しておくと、遺伝子組み換え農産物の生産に熱心に取り組んでいるモンサント(現バイエル)という企業が製造している農薬「ラウンドアップ」の成分のひとつで、このグリホサートに対して耐性を持つように遺伝子を組み換えられた植物は、グリホサートが撒かれても枯れませんが、そうでない自然の植物は即座に枯らしてしまうという特性を持ちます。そのため、雑草の処理に時間と手間がかからないため、散布量は大幅に増加しています。そんな製品が今や、普通のホームセンターや100円ショップでも売っているというのですから、笑えない話です。これを庭に撒くなんて、自殺行為だということを認識すべきですし、ご近所にもこれ以上の迷惑な話はありません。

 グリホサート及びラウンドアップの危険性はたびたび指摘され、2015年にはWHO(世界保健機関)の中の専門機関IARC(国際がん研究機関)によって発がん性物質に分類されました。アメリカではこのラウンドアップを使用したことで「がん」になったという男性がモンサント社を相手取って裁判を起こし、その主張が認められ、モンサント社はこの男性に320億円を支払うように命じられました。

 アメリカ産の小麦の97%からグリホサートが検出されており、カナダ産に至ってはなんと100%です。なぜそんなに多くグリホサートが検出されるのかというと、「プレハーベスト」と言って、収穫直前にラウンドアップを散布することで、ほかの植物が枯れて収穫がしやすくなるためなのです。だから時間と手間を省きたい農家は、積極的に使うようになるのです。

 しかし、よくよく考えてみると、これは本末転倒もいいところ。本来であれば、私たちの生命をつなぎ、健康を維持するために必要な食料を生産しているはずなのに、その生産物が私たちを「がん」に近づかせ、生命を奪っているという、皮肉な現象になっているのです。なぜそんなことが起こるのでしょうか。これは以前、本連載でも語りましたが、アメリカという国が食料を「戦略物資」と考えているからなのです。決して、食べた人が健康になるように、幸せでいられるように、なんてことを考えて食料の生産をしたり、輸出をしているわけではありません。日本人はここを勘違いしてはいけません。

 そのグリホサートが、子供たちが毎日食べる給食のパンから検出されたというのは、衝撃的なことです。収穫作業の効率を上げるため、つまるところ「お金」のために、収穫直前に散布された除草剤によって、損害を被るのが子供たちだなどということは、黙って見過ごすことはできません。

 輸入される小麦からは、グリホサートの定量限界(対象の濃度を決定できる最少量)である0.02ppmを超えた量が検出されています。それに対して日本の農林水産省は「小麦の残留基準(30ppm)以内」であるという理由で、安全だと言い張っています。これに対しては、「解せない」という言葉しか浮かんできません。というのは、この残留基準値は、理由も不明確なまま2017年12月に5ppmから6倍に引き上げられていたからです。しかし、この限界値は、「毎日パンを食べた場合にどうなるのか」までは示唆してはいません。しかも、体が小さい子供が毎日食べたときに、どのような影響が出るのかなど、考慮していないのではないでしょうか。

 そのような理由から、筆者は子供たちが毎日食べる給食には、もっと大人たちが配慮すべきだと考えています。農水省が残留基準値を大幅に緩めた背景には、アメリカから輸入する小麦から、いずれはグリホサートが検出されることを察知し、それに備えるための措置だったのではないか、と筆者は確信しています。日本の官僚や政治家は、アメリカの言いなりです。私たち一般庶民は、そのことを弁えて自分の思考と行動を選択しなければなりません。

■オーガニック後進国の日本

 筆者は以前、日本でも有数の大手給食会社に3年間、顧問として勤めた経験があります。そこで、一般の社員食堂などで出される給食メニューを100以上開発しました。それが好評を博し、某放送局では筆者が開発したメニューだけを出すコーナーもでき、女性アナウンサーたちがこぞって食べてくれていたこともありました。また、某大手電機メーカーや大手自動車部品会社の社員食堂にも、筆者のメニューが取り上げられていました。健康的な食事に関する講演も、各社で多数、開催させていただきました。

 それらも大事な仕事ではありましたが、その時の筆者の課題は、どうやって安全に、おいしく集団給食をつくっていけるのかというノウハウを知ることだったのです。そして一定の成果を上げることができ、筆者はその会社を辞しましたが、その時に教えていただいたノウハウは、いつの日か子供たちの給食メニューをつくるときに役立つに違いないと思っています。

 またここ数年、筆者が住んでいる岐阜県大垣市の幼稚園とタッグを組んで、園児たちが毎日食べる給食のメニュー開発を担当させていただいています。もちろん、筆者が提供できるメニュー数は限られてはいますが、積み重なって、けっこうな数になりました。このレシピも公開しており、ほかの幼稚園、保育園でも使ってくださるところが出てきていると聞いています。これもいずれ、子供たちの給食用のメニューとして、広く使われるようになってほしいと願っています。

 地味ではありますが、最終目標に向かって遅々たる歩みも止めてはいません。この連載の読者の皆さまには、ぜひとも見守っていただき、筆者が給食のメニュー開発者として名をはせる日が来ることを、祈っていただきたいと思います。

 さて、その日の教育委員会での給食に関わる話の中心は、パン食をやめて、すべて米食に切り替えられないか、ということでした。パン食を推進している教育委員会側の発言では、「国が決めた基準に則ってやっている」とのことでしたが、それはいくらなんでもおかしい。つまり、福岡市の教育委員会は、自治体としての独自の考えを持っていない、ということになります。そしてパン食を奨励しているのだとしたら、その「国としての考え自体」がたいへんおかしい。がんになった人が、320億円もの賠償金を受け取ることになった原因物質が混入している食材が使われているものを、子供たちの給食の主食にしているなんて、どう考えてもおかしい。

 実は、給食にはさまざまな利権がからんでいます。少子化とはいえ、かなりの数の食事を賄うため、個々の利益は少なくても、まとまれば大きな金額になります。それは大人たちの「お金」の論理なのですが、そのためにここでもまた、子供たちの健康が蔑ろにされていると思うと、腹立たしさを通り越して、情けない気持ちになりました。

 いつかは子供たちに、おいしくて安全な、そして健康に良い給食メニューを提供できるようになりたいと思う次第です。利権などとは無縁の、純粋に子供たちの健康と将来を考えたメニューづくりをさせていただける日が来ることを願っています。

 元農水大臣の山田正彦氏は、次のようなことを語っています。

「韓国では、ほとんどの小中学校の給食が無償、かつ有機栽培の食材である」
「有機栽培の農地面積は、日本が0.3%と低迷しているのに、韓国は5%と日本の18倍と増え続けています」
「韓国では、学校給食が有機栽培になったことで一般の流通まで変わった」
「韓国の有機栽培が学校給食によって急成長した」
「米国は年に10%、EUは年に7%の割合で有機栽培が伸びていて、ロシアも中国もGMO(遺伝子組み換え作物)を禁止して有機に大転換している」

 世界の流れは、もうすでに変わり始めました。オーガニックに目覚めていない先進国は日本だけです。それはひとえに、情報不足による自覚のなさが原因です。正しい情報を伝えようとしない大手メディアの責任は、ここでも非常に重いと感じます。
http://www.asyura2.com/13/health16/msg/134.html#c140

[近代史3] 菅野沖彦先生の様なレコーディング・エンジニアがオーディオ評論家になると見当外れの判断しかできない理由 中川隆
1. 中川隆[-10661] koaQ7Jey 2019年10月21日 08:16:14 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2198]

菅野沖彦先生の理想の音はモニタースピーカーの広帯域でフラットな音


プロ用と偽るモニタースピーカー
https://procable.jp/setting/06.html

ずいぶん前からのことと思います。プロが誰も使ってもいないのに、プロ用、モニタースピーカーなどと名乗る商法が、あちこちで目立ちます。下記の項目には、海外レコーディングなどでも活躍されているレコーディングエンジニアのかたからの、「生の証言」を掲載させていただきました。

我々は「音」から、それがプロ用のモニタースピーカーとしては、それらのスピーカーが役に立たないことは知っています。また国内のどのプロスタジオもその種のスピーカーは使っていないことは、レコーディングエンジニアのかたから聞いて知っていましたが、世界の事までは分かりません。世界単位で実際に活躍されているプロのかたの証言を読まれなければ、それが真実であることは、誰にも分からないことと思います。私がいくら違います、プロ用ではありませんと言っても、継続的になされているウソの宣伝効果は、あまりにも深く、皆さんを洗脳しています。

なお、放送局で使われているプロ用スピーカーなどという宣伝は、そのスピーカーが良いことの何の証明にもなりませんので、その種の宣伝も見限ってください。放送局のレベルというのは、放送さえしていればいいところであって、音の良さについての知識など、我々オーディオマニアのレベルと似たようなものです。それが信頼できるプロのレベルのものであるか否かは、プロのレコーディングエンジニアのレベルから見てどうかという問題に絞りませんと、問題の本質は見えてきません。


■レコーディングエンジニアのかたのプロ用モニタースピーカーについての証言

「9.11(注:アメリカテロ攻撃の日)以降、保険料の増加にともない、(本当の理由はさだかではありませんが)海外RECが激減しましたので、私もしばらく行ってませんが、B&W は見た事ないですね。

当時、メジャーだったA&M、ウエストレイク、レコードプラント、等(注:米国のメジャースタジオの名前です)、スタジオでもスモールはほとんど NS10M だった記憶が、、、日本のスタジオでもお目にかかったことはないと思います。」

以上、その証言です。

■レコーディングエンジニアのかたが、なぜ、「スモールモニター、NS10M」と、証言されているのか

現代プロスタジオは、YAMAHA NS10M を代表とする、スモールモニタースピーカー全盛の時代です。それが良いからではありません。使い慣れているものが、それしかないからです。それと、もう一つの大きな理由は(こちらのほうが肝心なことですが)、優れたプロ用のラージモニタースピーカーが、世界中、皆無だからです。

したがって、プロ用とうたわれているラージモニタースピーカーがスタジオにあったとしても、レコーディングエンジニアで、それらの音を信用している人は、ただの一人もいないのだと、知ってください。

優れたプロ用モニタースピーカーが必要であれば、スタジオとて、30年以上前のものを持ってこないといけません。ところで、モニタースピーカーを選んでいるのは、現代では、レコーディングエンジニアではありません。スタジオの経営者側のほうです。

スタジオも、企業化、資本主義化、利益優先型になり、経営者側が、客が多く集まる米国スタジオの真似ばかりしているうちに、ボロいモニタースピーカーばかりになってしまったといういきさつがあります。従って、私の言う生音そうろうのスタジオの音というのは、25年から30年以上も前のことです。ただ、現代でも、それに似た音は、例えスモールでも出しているところはあります。メジャースタジオには、それは期待できません。むしろ、レコーディングエンジニアのかたが、ご自分でセッティングされている個人スタジオのほうが、圧倒的に、信頼できます。

レコーディングエンジニアという人種は、それほど音に対して厳しく、緻密で、能力の高い人たちです。彼らが本気になれば、それが自宅の一室だったとしても、メジャースタジオより音が圧倒して良くなるのは、当然のことです。

■自宅録音をされているかたが気をつけるべきこと

自宅録音をされているかたは、十分注意されてください。新品のプロ用モニタースピーカーに、百万円もかけてはなりません。それよりは、NS10M でいいのでしょう。それだけの価値のある優れたプロ用モニタースピーカーが、新品では一つも無くなってしまっています。

時代をさかのぼって中古から探せば、当然その種のものはあります。それにつきましては中古オーディオ屋さんの詳しいかた、正直なかたに、話を聞かれたうえで入手されるのが正解です。また、スモールモニターでも、YAMAHA NS10M より良いものはあります。レコーディングエンジニアのかたがたが、NS10M を使う理由は、ただ一つだけです。どこに行っても置いてあるため、使い慣れているからです。信用できるからではありません。

注意すべきは、品質低下の現象が起きているのは、スピーカーに限る(特にプロ用スピーカー)ということです。プロ用アンプは今のもののほうが昔のものより良いです(民生用アンプについては論外であり、往年の WE の真空管アンプ、プロ用アンプに、全てことごとく劣ります)。他のジャンルで、超一流品が少なくなってきているものは、小型の高級ミキサーや、チャンネルディバイダー類です。しかしそれらは、超一流でなくとも、それ相応に安価になってきていますから、問題はありませんし、プリアンプなどよりは、優れています。

なお、プロ用と名乗るプロ用でないものは、スピーカーに限らず、アンプ等にもありますので、注意が必要です。

次の項目では、なぜ録音の生命線であって、最重要であるはずのプロ用モニタースピーカー環境が、こんなに哀れな事態にまで陥っていってしまったのか、なぜ、YAMAHA NS10M しか使われないことになってしまったのか、その歴史的背景について知っている事を記述します。
https://procable.jp/setting/06.html

10倍以上の値段の民生用の B&W のスピーカーが3万円の JBL JRX115(PA用のJBL)に大幅に負けたとの報告がありました!

JBL や B&W には、モニタースピーカーという触れ込みの、民生用の商品も非常に多くありますが、真っ赤なウソであり、モニターとして使えるものなど、一つもありませんので、厳重に注意してください!


そもそもスピーカーメーカーというものは、WE、アルテック、EVのプロ用部門のスピーカー(オーディオ屋扱いのものは除外します。この点、JBLにはオーディオ店扱いのボロいものもありますので、話がややこしくなるのです。)は超一流ですから特殊な例外として・・、それ以外のメーカーにつきましては、

1)ろくなチャンネルディバイダー(クロスオーバー)を作る能力もない。

2)超一流メーカーを買収しても、それをダメにしてしまう(これははっきり書きます。JBLです。あの超一流のウーレイ社を買収して、完全にダメにしてしまいました。)

3)バイワイヤーなどという、全く根拠もないデタラメな「よたっている」スピーカーしか造れないメーカーが、ぞろぞろ存在している。


という程度です。

注:)
バイアンプ仕様のスピーカーのほうは、理にかなっていて、プロ仕様の健全なスピーカーです。プロが使う「奥の手」であるバイアンプの、格好だけを真似したものがバイワイヤーであり、「ま・ま・ご・と」です。「ままごと」なのですから、そのような「よたっているもの」ならば、数万円でいいはずです。それが百万円や二百万円なのですから、もはや「異常」としか言いようがありません。

■ダメなスピーカーの特徴を箇条書きにします。

ただ、安ければ構わないでしょう。それでも音は出ますし音楽は楽しめます。それが異常に高額であれば、不審なことではありますが、「デザイン代金」だと考えて納得するしかありません。でないと、買われてしまっていた場合、やりきれません。

1)能率が、やたらと低い(80dB代)。

2)トールボーイ(コストのかかるウーファーが小さいうえに材料も少ないゆえ、安価になるはずです)。

3)ウレタンエッジ(スピーカーの外周がゴムみたいなもの、又はウレタンであるものは、非常に安価なボロ、つまりゴミです)。

4)バイワイヤリング、又は、トライワイヤリングをうたっているもの(格好をつけているだけです)。

5)小型スピーカーで、高額なもの(ほとんどがデタラメだろうと想像します。しかし安ければ問題ないでしょう)。


さて、上記のような程度の低いスピーカーを、「プロ用モニター」などと、偽って宣伝しているのですから、悪質です。本当にタチが悪い。プロに無料でプレゼントして、たった一人でも「セミプロ程度の人」が、自宅で使っていれば、プロ用と宣伝している。レコーディングスタジオに、わざとプレゼントして、使い道もなく置いてあるだけのものを、プロ用と宣伝している。放送局に無料でプレゼントして、たった一組、放送局が使っていれば(放送局に機材の善し悪しは分かりません)、プロ用と宣伝している。この悪質な「風説の流布」、これぞ告発されるべきであり、我々が「オーディオ地獄」に叩き落とされてきた、「元凶」そのものだと言えます。


■バロメーター

カーステレオ用の、16センチウーファーとツィーターが一つになっている、ツーウェイの一発もののスピーカーユニット、能率92dB程度のものさえ、昔から、二個で1万円少々です。これを値段のバロメーターにされるといいでしょう。カーステレオ用もオーディオ用も、スピーカーなど、大差あろうはずがありません。


いづれにせよ、技術的に、スピーカーメーカーは、あまり、あてになりません。我々は入手した後、自分で上手に使う必要性があります。それでも、ここでご紹介する機種は、タフネスさ、能率の高さ、クロスオーバー周波数などから、相当に良いほうの部類のもののはずです。


民生用のスピーカーは、それが一本100万円のものですら、どれもこれも、ボロいウレタンエッジで、10年もするとボロボロになってしまって、音的にも、プロ用レベルのものに較べますと、大幅に劣っているものが大半である。

一方、プロ用スピーカーは、昔ながらのコストのかかる方法、つまり、回りがギザギザになっている、ギャザードエッジというスピーカーで、非常にタフなものです。30年でも40年でも、そのまま使えます。

往年の WE やアルテックに勝るものとは思えませんが、かなり、迫れるのではないかと想像していいます。

それほどのスピーカーが、安価なのに、ボロくて「よたっている」ようなものが100万円や200万円などと、スピーカーの世界も、一体全体どうなってしまっているのか・・・・・、

なお、高域の周波数は、16,000ヘルツまで出ていれば十分と、考えてください。1940年代のJBLの超名機、ハーツフィールドなどは、4インチのドライバーであるため、12,000ヘルツまでですが、生音を再現するに十分過ぎるほど、超高性能なものです。 ただ、モニター用途のものは、昔から20,000ヘルツまで出していますから、そのあたりは、プロのかたがたの検証が必要です。


ということは、10万ヘルツまで出ると音がいいなどというのは、真っ赤な「デ・タ・ラ・メ」だった、ということです。 我々は、コウモリではありません。 いづれにしても、10万ヘルツまで出るはずのものが、iPODに大幅に負けているという証拠が上がってしまっているのですから、その種の「能・書・き」については、相手にしないほうがいいでしょう。


三流の学者の論文を取り上げては(三流の学者はデタラメであろうがなかろうが有名になろうとします)、それが利益になるとみるやいなや、業界全体が無茶苦茶なことを始め、皆さんを、三流論文のデタラメな内容で、洗脳してしまいます。

「オーディオ業界」など、例外はあるのかもしれませんが、そのほとんどが、○○○建築事務所であり、○○○○○などと似たようなものなのかもしれないと、想像してみてください。

無茶苦茶なことばかりしていても「逮捕劇」が起きないのは、人命にかかわることではないからだというだけです。

■「スタジオモニター」という言葉

一体全体、いつからのことなのか、スピーカーメーカー側が、「スタジオモニター」というジャンルに区分けしてスピーカーを売るだけで、ボロいものでも高額に売れることに、気づいてしまった時期があったのだと、思われる節があります。

そのため、使い物にもならない高額なスタジオモニターばかりが、世に、はびこってしまう結果になっています。

さて、それでは、PA用、つまりSR用のスピーカーは、スタジオモニターとして使えるのだろうか、スタジオモニターではないのだろうと、疑問を抱かれるかたも、おられることと思います。

それは、本末転倒であり、錯覚であり、勘違いです。

日本国内で、最良の録音ができていた30年ほど過去の、二大スタジオは、日本コロムビアと、ビクタースタジオでした。これは、日本で最も良い録音がなされていた頃のことです。日本コロムビアは、PA用のアルテックA7を天吊りにして、モニターとして使っていました。ビクタースタジオは、アルテック612Aでした。結局のところ、PA用とスタジオモニターとで、どちらが優れているのか、というような疑問は、全く無意味です。

「どのスピーカーが・・・、完璧なフラットで、最も優れているのか。」

問題は、これに絞られます。というよりも、これだけであって、他に基準はありません。

スタジオモニターと名乗る、非常に高額な「悪質商法」には、重々ご注意ください。

スタジオモニターなどという「ジャンル」にとらわれていますと、スピーカーメーカーの思惑通りに踊らされ、墓穴を掘って、墜ちることになります。

モニタースピーカーの音は、生々しくなくてはなりません。生ライブのCDを再生したときには、目前でライブが行われているのと同等の音が出るくらいに、ちょうどそのくらいでなくてはなりません。目前でベースドラムを演奏しているように、目前に人がいるようにです。シミュレーションのようであって、それで妥協してはなりません。生音そのもののようでないといけません。それではじめて、そのモニターは信用できます。優れたマイクの性能は、我々の想像以上、いや、それよりも遙かに高いものです。それはあたかも、耳のごとしです。


■超重要事項 (基本中の基本事項)

これは非常に重要なことです。いくら良いアンプを使っても、いくら良いスピーカーを使っても、「音の焦点」を合わせなくては、「あてずっぽう」になってしまいます。悪いものを良い、良いものを悪いというような、グツグツの世界、混沌の世界に、彷徨い込んでしまいますし、いくら良いスピーカーを入手しても「宝の持ち腐れ」になってしまいます。音の焦点という「罠」・「縄目」を抜ける方法につきましては、次の項目、28)音の焦点(基本中の基本)のほうに、詳しく記述しております。

■追記致します。

SR用という意味についての問い合わせが多いため、記述しておきます。

Sound Reinforcementの略で、SRです。音の拡大、音の強化という意味であって、サブウーファーだの、リアスピーカーだのというような意味ではありません。

昔はPA用スピーカーと言っていました。PAとは、Public Address の略で、公衆への講演という意味です。

双方とも、同じ用途、ジャンルのもので、言い方が変わっただけです。 アルテックA7やA5は、PA用スピーカーであったわけです。その用途と同じ用途のものを、現代ではSR用スピーカーと言っています。

PA用もSR用も、双方ともコンサートホール、ライブハウス、映画館等、それにて金銭を取る場所で使うためのものですので、「プロ用」スピーカーというわけです。

■ドライバーの使い方(盲点)

重要な基本事項を書き漏らしていました 。

高域を受け持つドライバーは、自分に真正面を向けてはいけません。とかく我々は、直接音を聞いたほうがクオリティーが高いと錯覚しがちです。それは間違いです。ドライバーの場合には、指向性が強く、自分に向けると、もろに高域が襲ってきます。これにより、高域がきつ過ぎる現象が起きます。高域を受け持つドライバーの中心線は、自分の両サイド、又は上部を通過するくらいでいいくらいです。ドライバーの場合は特殊であって、「反響音」を聞かなくてはなりません。反響音のほうが、直接音を聞くよりも、クオリティーは高くなります。これは普通のスピーカーのツィーターなどとは全く違っているがゆえ、この種の強力なドライバーを備えたスピーカーの場合には、「盲点」になりがちです。

■追記いたします。

JBL JRX115もいいのなら、その上位機種の125はどうでしょうかという問い合わせが、当初は、かなりありました。125のほうは、インピーダンス4Ωで、さらに38センチウーファーが二発付いているものです。ということは、ただでさえクラウンD45なり、クラウンD75Aのダンピングファクター400という数字が、200に下がってしまうことを意味します。それで二発の38センチウーファーを駆動しなければならないということは、38センチウーファー一発につき、ダンピングファクター100しか、入れられないことにになってしまいます。400と100の違いですから、その差は、歴然としています。

何を選ぶ時でもそうですが、高いもの、上位機種のほうが良かれというような発想は、「音」に限っては、ことごとく、脳内から、捨て去ってください。

125の用途は、片チャンネルだけで、直列に二台のスピーカーを接続しておいてインピーダンス8Ωにしておいて、左右合計、四発使います。これは、映画館などの用途のものです。自宅では害になるだけだと認識ください。上記の用途は、片チャンネルだけで、1500、2000のダンピングファクターのアンプを使って鳴らすしかないのです。それは、ハイパワーのアンプになりますから、クラウンの一級品とて、よほど音量を上げないと、音質的に、D45、D75Aに、軽く、実にかんたんに、負けるのです。

インピーダンスとダンピングファクターのことにつきましては、一項目づつ設けて、詳しく説明していますので、サイトをしっかり読まれ、ご自分で、その種の判断は「抜け目なく」されてください。400÷2÷2=ダンピングファクター100というだけの計算に過ぎません。

これはどなたも自分でできるはずです。

鬼門コーナーをくまなく読まれれば、ご自分で全て判断できるようにしてあります。一字一句、漏らさず読まれてください。そしてまずは、ご自分で考えてください。

ご自分の身は、ご自分で、守りきってください。


■スーパーウーファー (サブウーファー)

ということは、スーパーウーファー(サブウーファー)も、家庭で使うには、4Ωのスピーカーでは、まったくダメだということです。パンパンに張っている46センチのプロ用スピーカーを駆動するには、ダンピングファクター400が必要です。又は、ドイツ規格による、100が必要です。8Ωのスーパーウーファー(サブウーファー)は、EV(エレクトロボイス)のものにはありますので、スーパーウーファーは、EV(エレクトロボイス)のスピーカーから選ばれてください。
JBLには、4Ωの46センチのスーパーウーファーしかありません。それではダメだということです。

下記のEVのスーパーウーファーがそれです。 能率100dBの、8Ω、46センチウーファーを備えたスピーカーです。

EV(エレクトロボイス)スーパーウーファー TX1181
https://procable.jp/products/ev_tx_1181.html

これは当店でも販売しております。スピコン、配線方法等、詳細に聞いてくださったうえで、お使い下さい。映画館で実際に使われている現物がこれです。最強のスーパーウーファーです。

私にははじめから分かっていたことです。JBLや民生用 B&W などというのは、素人相手の5流品であるということです。

一体全体、スピーカーという世界でも今までどういうことが起きてきていたのか、はじめてご覧になったかたは「ご自分の頭で」考えてみて下さい。
https://procable.jp/setting/27.html


因みに、今迄のプロ用モニタースピーカーで一番評価が高かったのは


Western Electric の映写室モニター TA7388 

でしょうか。 詳細は


Western Electric 20cm フィックスドエッジ・フィールド型フルレンジスピーカーユニット TA-4189
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/971.html


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ヤフオク スイス デュアル 楕円フルレンジ・スピーカー・システム

これ程ずば抜けた音質はそう滅多にはない!圧倒的である!
ダメダメ・スピーカー JBL4343 なんかとは比較にならないスケール 迫力 リアリティー ハイ・スピード!

『これほど抜群の音質はそう滅多にはない!圧倒的である!』


スイス DUAL/デュアル 西ドイツ工場製 完全オリジナル 楕円フルレンジ・スピーカー・システムの完動中古品のペアです


スピーカー・ユニット:

最大の特徴はエッジがコーン紙の延長でできているフィックスド・エッジである
エッジの材質が音質の大半を決めてしまう非常に重要な要素である

極めて大事なことなので再度言います

「エッジが音を決める!」

このフィックスド・エッジならウレタンやゴム系のように経年変化でボロボロに朽ち果てることは無い

それだけではない

ウレタンやゴム・エッジより能率が高く、最も重要な過渡特性(音の立ち上がりと立ち下がりのこと)が抜群によい

これが最強無敵で抜群の音質の根拠である

製造後およそ40年以上が経過しているというのにエッジ、コーン紙、フレーム、マグネットすべて新品のようにとてもきれい

昔使用していた 38cm・4wayの JBL4343 はわずか10年でエッジはボロボロに朽ち果ててしまった
今となっては ただの箱であり下駄箱にもならない
これは本当にスピーカーであったのであろうかと思う

プロ用と称していたこのスピーカーは評論家の瀬川冬樹氏がステレオ・サウンド誌で べた褒めしたため一世を風靡したものである

この JBL4343 はほとんどの大小メーカー及びほぼ100%の全国の販売店に採用され、考えられないほど多くのマニアが購入した
オーディオ界始まって以来の極めて異常な現象が全国で起きたのである
エッジがボロボロに朽ち果てるものでこの評論家と雑誌社は大儲けしたという話は有名だ。
ところが、瀬川冬樹氏はある問題で資産のすべてを失い、ガンでアッという間に旅立ってしまった
46歳という若さであった


スイス デュアル 西ドイツ工場製 完全オリジナル 楕円フルレンジ・スピーカー・システム

音質:

極めて質の高い本格的な音を聴くことができる
この音質こそが本物の真の音楽を聴くことができる音である
ずば抜けた音楽表現力がある
これは薄っぺらい安物の音ではない
例えると、特上の にぎりやサーロイン・ステーキである
並みとは旨さや旨味の密度がまるで違うのである
旨いものを食べたとき 旨味が口いぱいに広がるような
そういう音である
クラシックだろうがジャズだろうがボーカルであろうが抜群によく鳴ります
なぜならフィックスド・エッジだからである

ライブ盤では部屋いっぱいに音が広がり あたかもその会場にいるようだ
演奏者の息使い、ライブ会場の空気感まで明瞭に再生でき、実に楽しく音楽が聴ける
ヴォーカル、ピアノ、ベース、ヴァイオリン はあまりにも生々しい真実音である
シンバルはツイーターがついているかのような鳴り方である
バスドラやベース、チェロは踊るようによく弾み、ふくよかでありながらよく締まって、ボケずに音の輪郭や音程が明瞭に聴き取れて気持ちがよい
低音の量感は申し分なく、質も極上である

目の前で自分のために唱ってくれているような、そして、演奏をしてくれているかのようで手を伸ばすと届きそうな感じさえする
この盤はどう鳴るだろう、あの盤はどうだろうと、次々音楽が聴きたくなる音です
音の品位がよく、格調高く、彫りの深い音です
音楽の歓びや哀しみ、心を熱くする音楽表現力が抜群に優れている
ときには あたかも美しい女性の瞳が潤んでいるかのような表現力にウットリする
愛を燃やし、心を溶かし、綿みたいな雲の乗って深い感動の世界で時を忘れて朝まで聴いてしまう
心に染み入り夢心地の幸せに満たされる
とくにジャズはノリノリとなり、跳ね、踊り スイングし、エネルギーが爆発する
声は張りがあってよく通り生のような真実音
オーケストラは立体感があり、トゥッティにも優れていて生を彷彿とさせる 堂々たる鳴りっぷりである

フィックスド・エッジのため音量を絞ってもつまらない音にならず いい音で鳴る

これが最も大事なことである


そして、「音が矢のように飛ぶ!」

フィックスド・エッジの音の特徴は超ハイ・スピードに音が飛ぶことである

こうゆう音は聴いていて気持がよい

それだけではない

微弱信号が楽々再生できることである

これが最も重要であり大事なことである

では「飛ぶ音」 とは一体どんな音なのか。言葉で正しく伝えるのは難しく
これは体験してみないと分からない音かもしれない

WE(Western Electric) や Siemens の劇場用スピーカーは まず音が矢のように飛ばなければ使い物にならない
なぜなら、最後部の客席まで 例えば大地を揺るがす大砲のとどろきから 恋人のささやきや 虫の音(ね)まで かすかな音も明瞭に届けなければならない

1982年 当時大流行していた JBL 4343 (38cm・4way 60万円した) を使用していたが
これがまったく音が飛ばない

プロ用であると宣伝していたが 官僚の国会答弁と同じ「ウソ」であることが後に分かったのである

当時日本中の中〜上級者が瀬川冬樹という一人の評論家とステレオサウンドという雑誌社の「ウソ」に引っかかったのである
JBL4343 を購入した多くのマニアが騙されたのである
日本オーディオ史上初のマニア、販売店、多くの業界関係者、多くの大小メーカーを巻き込んだ大事件に発展していった

瀬川冬樹氏の急死と共に JBL4343 への熱病は急速にしぼんだ

Accuphase の M100 500W×2 で鳴らしていたが これまた、まったく音が飛ばないアンプであった
この飛ばない柔なアンプが100万円したのである

この時「音が飛ばない」スピーカーとアンプがあることが分かった
60万円のスピーカーも100万円のアンプもまったく飛ばなかったのである
飛ばない同士の組み合わせは最悪であった
あゝ160万円の授業料である
この当時のコンポーネントとしては最高級の組み合わせであったが、バカなことをしていたものである

では一体「飛ばない音」とはどんな音なのか

それは、スピーカーのまわりに音がまとわりつき 、聴き手に音が矢のように飛んでこない
そして、たいてい低音が引きずるように重く、特にドスン ドスンというような質のよくない低音は気分が悪くなり 聴くに耐えない。JBL4343 がこのような低音であった
こんな低音ならないほうがましだ

いくらボリュームを上げても飛ばない音は絶対に飛ぶことはない
ボリュウームの問題ではないからだ
例え小さな部屋で小音量で聴く場合であっても この「飛ぶ音」はがぜん威力を発揮する

優れた 「音が飛ぶ」スピーカーは音量を絞っても「つまらない音」とはならない
なぜなら、音楽の旨味成分である微細なニュアンスや倍音等の微弱信号も楽々再生できるからである

単なる大音量なら大抵のスピーカーは鳴る
ところが、微弱信号はどんなスピーカーでも再生できる訳ではない。ここが一番重要なところである

出来のよくないスピーカーほど微弱信号の再生が不可能となるため「つまらない おおざっぱな音」となり
大事なニュアンスが伝わらなく音楽にならないため面白くも何ともない

『スピーカーの優劣を判定するには音量を絞って微弱信号の再生ができるかどうかを聴くとすぐ分かる』

一度「飛ぶ音」を経験すると飛ばない音はもう聴く気がしないであろう

それにしても、JBL4343 も Accuphase も高価なだけに あゝ本当に「罪深い」と思う


例えばこの盤では:

ジャズ・ヴォーカルの名盤「ヘレン・メリル ウイズ クリフォード・ブラウン」(米Emarcy)
ヘレン・メリルのハスキーで洗練されたセンスとしっとりした情感やデリケートな表現が心に伝わって
自分のために唱ってくれているようで、手を伸ばすと届きそうな感じさえする
昔小さなライブ・ハウスでまじかで聴いたことがあるが、そのときを彷彿とさせるリアルさである

フィックスド・エッジによりずば抜けた美しい音質となっているのが大きな歓びである
あゝ深い感動の世界だ!
https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/o237764088


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ヤフオク 独 SIEMENS COAXIAL

過去3ヶ月の「 COAXIAL 」の統計データ情報
「COAXIAL」 に関する落札商品は全部で 98 件あります。

平均落札価格 9,532 円
最高落札価格 146,000 円
最低落札価格 100 円

独 SIEMENS COAXIAL/シーメンス コアキシャル 25cm 同軸2ウエイ・スピーカー・システム 平面バッフルの完動中古品のペアです。

コアキシャルは上級者の間で あまりにも有名である。
この音を聴くと他のスピーカーは雑魚(ざこ)同然に思うであろう。
コアキシャルは終生の伴侶≠ニなりうるスピーカーである。
コアキシャルはオイロダインと同じフィックスド・エッジである。
このエッジならウレタンやゴム系のように経年変化でボロボロに朽ち果てることは無い
これが本物のプロ用である

昔使用していた 38cm・4way の JBL 4343 はわずか10数年でエッジはボロボロに朽ち果ててしまった
今となっては ただの箱であり下駄箱にもならない
これは本当にスピーカーであったのであろうかと思う。

プロ用と称していたこのスピーカーは評論家の瀬川冬樹氏がステレオ・サウンド誌で べた褒めしたため一世を風靡したものである。
エッジがボロボロに朽ち果てるものでこの評論家と雑誌社は大儲けしたという話は有名だ
ところが、瀬川冬樹氏はある問題で資産のすべてを失い、ガンで46歳という若さでアッという間に旅立ってしまった
あゝ無常 哀れなり

SIEMENS COAXIAL の音質:

まるで次元の違う別世界の音である
この劇場用の音はいくら言葉で説明しても実際に聴かないと分からないかもしれない
この音を聴くと他はあまりにも柔(やわ)で聴くに耐えないであろう
生々しい真実音、圧倒的リアリティー、高解像力、高音楽表現力、超ハイ・スピードである
抜群の高音楽表現力により、実に楽しく音楽が聴ける
聴き手の心を揺さぶり感動の世界で幸福感に満たされる
これらは他のいかなるスピーカーとも大きく異なっている
クラシックだろうがジャズだろうがボーカルであろうが抜群によく鳴ります
なぜなら、音の立ち上がりや立ち下がり のことを過渡特性というが これが抜群によいからです
過渡特性のよくないスピーカーからいい音を引き出すことは不可能と言ってもよい

ライブ盤では部屋いっぱいに音が広がり あたかもその会場にいるようだ
演奏者の息使い、ライブ会場の空気感まで明瞭に再生できる
ヴォーカル、ピアノ、ベース、ヴァイオリン は生々しくあまりのリアルさにゾクッとする
バスドラやベース、チェロは踊るようによく弾み、ふくよかでありながらよく締まって、ボケずに音の輪郭や音程が明瞭に聴き取れて気持ちがよい
ヴォーカルは目の前で自分のために唱ってくれているようで手を伸ばすと届きそうな感じさえする
声は張りがあってよく通り生のような真実音
この盤はどう鳴るだろう、あの盤はどうだろうと、次々音楽が聴きたくなる音です
音の品位がよく、格調高く、彫りの深い美しい音です
音楽の歓びや哀しみ、心を熱くする音楽表現力に極めて優れている
音楽の感情表現力が凄いのである 他のスピーカーではこうはとても行くまい
ヴァイオリンもピアノも響きがキリッとしていて、しなやかでリアリティがある
ジャズは「水を得た魚」のようであり、エネルギーが爆発する すさまじさがある
オーケストラは立体感があり、トゥッティにも優れていて生を彷彿とさせる 堂々たる鳴りっぷりである
フォルティッシモでは部屋の空気を揺るがす強烈なパワーに本当に鳥肌が立つ

最も大事なことは、

本当にいいスピーカーは必ずかすかな音や演奏者の息使い、会場の空気感まで明瞭に再生できる
音量を絞ってもつまらない音にならず いい音で鳴るのが本当に優れたいいスピーカーである
そして、「音が矢のように飛ぶ!」

こうゆう音は聴いていて気持がよい。

では「飛ぶ音」 とは一体どんな音なのか。
言葉で正しく伝えるのは難しく、これは体験してみないと分からない音かもしれない。

ウエスタンやシーメンスの劇場用スピーカーは まず音が矢のように飛ばなければ使い物にならない。
なぜなら、最後部の客席まで 例えば大地を揺るがす大砲のとどろきから 恋人のささやきや 虫の音(ね)まで かすかな音も明瞭に届けなければならない。

1982年 当時大流行していた JBL 4343 (38cm・4way 60万円した) を使用していたが、これがまったく音が飛ばない。
プロ用と称しながら玩具同然である。

Accuphase の M100 500W×2(この超弩級ハイパワー・アンプは100万円した)で鳴らしていたが これまた、まったく音が飛ばないアンプであった。
玩具同然のアンプであったと言わざるを得ない。 100万円の玩具である。

この時「音が飛ばない」スピーカーとアンプがあることが分かった。
飛ばない同士の組み合わせは最悪であった。
この当時のコンポーネントとしては最高級の組み合わせであったが、バカなことをしていたものである。

では一体「飛ばない音」とはどんな音なのか。
それは、スピーカーのまわりに音がまとわりつき 、聴き手に音が矢のように飛んでこない。
そして、たいてい低音が引きずるように重く、特にドスン ドスンというような質のよくない低音は気分が悪くなり 聴くに耐えない。JBL4343 がこのような低音であった。
こんな低音ならないほうがましだ。

いくらボリュームを上げても飛ばない音は絶対に飛ぶことはない。
ボリュウームの問題ではないからだ。
例え小さな部屋で小音量で聴く場合であっても この「飛ぶ音」はがぜん威力を発揮する。
優れた 「音が飛ぶ」スピーカーは音量を絞っても「つまらない音」とはならない。
なぜなら、音楽の旨味成分である微細なニュアンスや倍音等の微弱信号も楽々再生できるからである。

単なる大音量なら大抵のスピーカーは鳴る。
ところが、微弱信号はどんなスピーカーでも再生できる訳ではない。ここが一番重要なところである。
出来のよくないスピーカーほど微弱信号の再生が不可能となるため「つまらない おおざっぱな音」となり、大事なニュアンスが伝わらなく音楽にならないため面白くも何ともない。

『スピーカーの優劣を判定するには音量を絞って微弱信号の再生ができるかどうかを聴くとすぐ分かる。』

一度「飛ぶ音」を経験すると飛ばない音はもう聴く気がしないであろう。
それにしても、JBL4343 も Accuphase も高価なだけに あゝ本当に「罪深い」と思う。
https://aucfree.com/items/u190943639


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JBLは4341をやや大きくした、後継機種4343を発売した。
4343の用途は何であったのか?いまだによく分からない。
4343はプレイバック・モニター用途と言うが、スタジオで4343を見たこともないし、使った話も聴かなかった。
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イシノラボ/マスターズ店長の連載
JBLを愛した男たち 2010年1月2日掲載
https://www.ishinolab.com/modules/doc_serial/audio_history_japan/serial001_040.html


JBLの設立は1946年に遡る。創業者、ジェームス・バロー・ランシングは1949年9月24日、自ら、命を断ってしまった。以後、共同経営者だったビル・トーマスが社長となって、JBLは次第にスピーカ会社として発展していく。日本への輸入は、当初、河村研究所であった。1965年、サンスイはJBLと輸入総代理店契約を結び輸入を開始する。

1952年にはホーンレンズを取りつけた175DLHが誕生している。1954年には傑作“ハーツ・フィールド”が製品化されている。そして、1957年には、今なおあこがれの“レンジャー・パラゴン”が登場し、1988年までの31年間生産が継続された。(1971年、私がJBLを訪問したときも、パラゴンはハンドメードに近いかたちで日系アメリカ人の方がリーダーとなって、キャビネットの製作、スピーカユニットの組み込みがおこなわれていた。)そこに働く方達の誇らしげな顔を、いまなお思い出す。1960年には、最高級家庭用スピーカとして“オリンパス”が製品化されている。私が、JBLをオーディオ誌で知ったのはこの頃であったが、超高価で、夢のまた夢、そのまた夢の存在であった。

私が入社した1969年からオリンパスを聴いたが、サウンドが硬く、大した感動はなかった。ただ、大変美しい仕上げで、組格子のカバーがユニークであった。また、新宿、三幸町のショールームには、JBLのひととおりの高級スピーカシステム、ユニットが展示されていた。

評論家の皆さんも、この頃、ショールームで眺め、聴いて、特に、その素晴らしさに惚れて、無理してお金を算段して、購入したとの昔話を聞く。故、瀬川さん、山中さん、そして、オーディオ評論界の第一人者、菅野さん達であったと思う。

そうこうしているうちに、私は、スピーカ設計課に配属されて、さっそく、SP150の設計担当をやらせてもらうことになった。そのとき、傍らで、先輩エンジニアが薄型スピーカ(ドロンコーン付き)を設計していた。SL−5,7の2機種であった。とても格好が良く、大したものだと思ったが、それの元ネタはJBLのトリムラインであった。期待に反して、SLシリーズは大して売れなかった。

SP−150の設計過程において、ランサー77も聴いたが、能率が悪いスピーカだ、というくらいで、これも、感動は無かった。

しばらくして、SP LE8Tを比較試聴する機会があった。これも、能率の悪いスピーカだな!と言うのが第一印象であった。けれども、コーン紙に吹き付けてある白い物質は何だろう?ということになったが、取引のあるユニットメーカー(松下,フォスター,昭電)に聞いてみたが、分からないということであった。

このダンプ材がLE8Tのサウンドの秘密のひとつでもあった。また、ボイスコイル径は2インチあって、フルレンジ、8インチスピーカユニットにしては、非常識に大きかった。大きくなると、ボイスコイルのインダクタンスが大きくなって、高域になると、インピーダンスが上昇して、高域が出にくくなるのだ。また、コーン紙の中心には、大きなアルミダイアフラムをコーン紙に貼り付けてあった。ダイアフラムの裏には、ウレタン系のダンプ材が貼り付けてあり、共振防止を図って、なかなか配慮されていると感じた。

さすがに、LE8Tだけでは超高域が足りず、LE25のようなコーンツイータ(JBLではダイレクトラジェータと呼ぶ)を付加して2ウエイ構成にすると、バランスが取れてきた。

SP150の設計、アメリカ向けスピーカの設計を完了したあと、スピーカ関係の研究開発に携わることになった。そこで、再び、LE8Tにめぐり合った。

すなわち、フルレンジユニットはどのようにすればうまく設計出来るかのテーマであった。LE8Tのコーン紙を外してみると、まず、ボイスコイルは、他のように2重巻きではなく、占積率が100%と言えるエッジワイズ線を採用していた。従って、巻数はやや少なめであるので、巻線によりインダクタンスは少なく、従って、高域におけるインピーダンス上昇は、ボイスコイル径が大きいにも関わらず、かなり抑えられていた。

さらに、磁気回路を外してみると、ポールピースにはメッキが施されていて、磁気的にショートリングが施され、高域におけるインピーダンス上昇が抑えられるようになっていて、なるほど、JBLは凄いと感じた。実際、当時JBLの工場見学では、ボイスコイルはボイスコイルだけを独立して巻いて、筒状になったコイルを輪切りにして、それをボイスコイルボビンに装着していた。

これをもってして、フルレンジユニットとして、卓越した技術力であった。コーン紙エッジは当時、ホワイト系ラバーエッジで、共振周波数は充分下げられていたが、この重さで、効率は88dB程度に下がってしまったのは仕方ないことであった。そのサウンドはやや、JBLとしては大人しいもので、当時、若かった私には物足りなく感じた。

何とか、まずは真似をしてLE8Tレベルに到達しようと頑張ってみたが、当時ではとても部品メーカーがついてこれず、試作は勘弁して下さい!と言う始末であった。

さて、当時のサンスイ社内でのJBL販売体制は、JBL販売課があり、そのスタッフはJBLに心酔している男たちで締められていた。例えば、サンスイのショールームでJBLを聴いた社員が、どうしてもJBLの販売に関係したいと志願した男が主体であった。極端に言えば、JBLに命をささげた男もいた。

JBL販売課長であったS氏はチェロを弾く音楽、オーディオ大好き人間であった。オーディオフェアの前夜のJBLブース作成で徹夜して、会場で、くも膜下出血で倒れ、帰らぬ人となった。また、JBLのプロモーションを担当したM氏は北海道出張中、千歳空港内で脳出血に倒れ、帰らぬ人となった。お2人ともお酒が好きで、飲みだすとJBLの話が止まらない男であった。

私は、JBLは凄いと思ったが自分で使う気にはなれなかった。自宅では、自作3WAYシステムで頑張っていた。

1972年になって、私はスピーカ設計を離れて、今度は、当時サンスイが創りだした4chシステム開発促進部に携わることになり、ここで4chサウンドを聴くことになったのであったが、そこで衝撃的出会いがあった。アメリカでのサウンドプロモーションで、発売されたばかりの4320を使ったのであった。その場に立ち会った上司は、帰国して、我々に“JBL4320を4台、部で買うことにした。凄くエキサイティングなサウンドだ!”と興奮して語った。

しばらくして、4320が4台届いた。早速開けて見ると、何と、1台、ツイータの穴を塞ぐ板がついていない、穴があいたままになっていた。仕方なく板で穴を塞ぐことにした。アメリカの製造センスはラフだな!と嘆いたが、音が出て、腰を抜かした。

当時は、ここの部署はプロ用エンコーダの開発をしていたので、試聴用にレコード会社のマスターコピー、放送局の音楽ソーステープがたくさんあったし、オープンデッキはAMPEX AG440の4ch、2chの2台、プロ用マシンが揃っていた。

このような高品位の音源に対し、JBL4320の再現性がすばらしく、軽々とした中低音、立ち上がり抜群のホーンによる中域、高域と素晴らしかった。

しばらくして、各レコード会社のモニタースピーカは一時期、JBL4320が独占していた時期があった。ここにいたって、私はどうしても欲しくなった。お金がないから仕方なく国産イミテーションキャビネットにJBLユニットを取り付けて楽しんでみたものの、やはり、違うサウンドであった。これを諦めて、弟に譲って、今度は本物の入手に奔走した。やはり新品は買えず、何とかして知り合いのスタジオ技術者から中古JBL4320をやっとの思いで入手。ようやく満足を得て、その後、コーン紙の張替をしながら、今なお私の工房で稼動している。

社外では、POPS録音にかけては第一人者の当時東芝EMIミクサー、行方洋一さんも大のJBLファンであったし、JBL4320には惚れていた。行方さんはJBL4320を購入されて土浦の自宅に設置し、スーパーツイータ、JBL2405に1μのフィルムコンを付けて、3WAY構成にして楽しまれていた。私はご自宅に何度も伺って、その素晴らしいサウンドを聴かせていただいた。POPS、ジャズ、SOUL、SL、花火音などを心行くまで聴かせてくれた。

行方さんは当時、渚ゆう子のレコーディングを担当されていたので、渚ゆう子の情報は何かと入った。(私は渚ゆう子の大ファンで長女には“ゆう子”と名付けたほどである!)そうして、渚ゆう子がリサイタルをおこなうことになり、そのPA(SR)エンジニアは行方さんが担当することになった。行方さんから、“PA機材をどうしよう!”という相談があった。お話を伺うと、会場は新宿、厚生年金会館大ホールとのことであった。

PAスピーカーはJBL4320を特別に使いたい、アンプはタフなサンスイ BA5000が安心と言う。そこで、上司にお願いして、JBL、サンスイのPRになるからと言うことで許可を貰った。勿論、運搬、据付までは社員を動員するわけにいかず、私が担当することにした。当日は、休日、18:30開演であったから、14時頃から搬入、セッティングをスタートした。4320は縦置きに2台を積み重ねで、L/Rで4台使うことにし、BA5000もブリッジ接続で、1200W、の2台で4320をドライブすることになった。4320は本来、レコーディング・モニター用であったから、SRに使うことはまずない。渚ゆう子の透き通ったボーカルがホールに満ちたとき、渚ゆう子はいいなあ!と思うと同時に、4320は何て素晴らしいと惚れ直してしまった。

私のこのお手伝いのお礼に渚ゆう子からのサイン入りのレコードをいただいた。それにしても、4320のパフォーマンスは今聴いても凄い。

オーディオ評論家では菅野沖彦さんが一時期、4320を自宅試聴室で使っていた。私が伺ったとき、菅野さんがご自身で録音した宮沢明子、名古屋フィルのピアノコンチェルトを聴かされた。私は4320に惚れていたので感激して聴いていた。菅野さんはそれほど4320にはご執心ではなかった。その次に伺ったときは、4320は設置されていなかった。

さて、どうして、4320は程なくしてレコーディング会社で使われなくなったか?それはJBL側にあったように思う。4320のあとに4325を発売して、レコーデイング現場をやや混乱させてしまった。その後、4333Aが出てきたりして、JBL内部で技術的に葛藤してたのではないかと思う。

4320の強いて言う物足りなさは、重低音の不足にあった。重低音を出そうとすると、振動系を重くしなければならない。そうすると、軽々とした中低域が薄れてきてしまう。

結局、JBLは重低音優先の道を選択した。4333Aのウーファはボイスコイルボビンにアルミリングウエイトをつけたのであった。(このことは、サンスイのSP100/200でやっていたし、SP150でも数グラムのリングウエイトを付加している。)

このお話は、JBL4341につながっていく。

故、瀬川冬樹さんのお宅では、当時、日本に1台しかなかった4341をメインに使っていた。このサウンドを聴かせていただいて、それほど大きくないキャビネットに38cmウーファを入れて、よくまあこれだけの低音がでるなあ、さすがに使い方がうまいと感心したが、振動系を重くしたウーファを採用し、重くなった中低域を避ける意味で、ミッドバス・ユニット追加して、4WAY構成にしたことに秘密があったように思う。

しばらくして、JBLは4341をやや大きくした、後継機種4343を発売した。4343の用途は何であったのか?いまだによく分からない。4343はプレイバック・モニター用途と言うが、スタジオで4343を見たこともないし、使った話も聴かなかった。

瀬川さんはすぐ、4343に買い換えた。ちょうど自宅を新築されて、広い試聴室に置いてあった。パワーアンプはA級25Wのマークレビンソンをブリッジ接続で2台使っていた。さすがの瀬川さんも4343には苦労したと思う。まず、低音がゴロンとしたサウンドでまとまらない。これは水平使用出来るように、ウーファ位置がキャビネットの下端、ギリギリについていたので、低音が床に反射しておかしくなってしまうのであった。スピーカスタンドを使うと、響きが薄くなってしまう。瀬川さんがさんざんトライして、試聴室の長辺側に4343を設置して、壁との距離を微妙に調整して、ついに最適なサウンドバランスを獲得した。その苦闘記をオーディオ誌に切々と書いた。

その効果が大きかったせいもあろう。4343は高額であったにも関わらず、物凄い量で全国的に売れ始めた。4畳半に住む若者が4343を買って、寝るスペースを狭くして4343にかじりついて聴いている話は、営業からよく聞いた。とてもバランスの取れたサウンドではなかったであろうが、所有する喜びが大きかったのであろう。

そうそう、あまりにも4343が有名になったので、あやかって、HPのオーディオアナライザーのモデル名は4343にしたとの話を聞いたことがある。

4343を平行輸入した会社は大儲けをしたと言う話は本当であったらしい。サンスイの国内販売部門はJBLがないと赤字であったが、JBLのおかげで元気であった。

オーディオ誌各社の試聴室でのスピーカは4343で占められた。また、オーディオメーカーの試聴用スピーカは4343が多かった。さらに、部品会社にも4343が置いてあることが多かった。サンスイでは社内では1台使われていたが、アンプの音質決定には4343ではなく、ずっと4320であった。(私がサンスイを退いて、そして上司もサンスイを退いてから、B&W 803に代わったらしい)

私が聴いた中では、1990代、LUX社試聴室設置の4343は極めて反応の良いサウンドを発揮していて、後続のJBLエレベスト9500をはるかに凌駕していた。これは主に使っていた優秀エンジニアのO氏(後にブリッジオーディオを主宰)の使いこなし上手だと思う。

アルニコ・マグネットの枯渇、そして、フェライトマグネットの採用

1970年代、アフリカ、ザイール内戦が勃発して、コバルトの供給が極端に逼迫した。それ以前からアルニコマグネットの価格はじりじりと上がって、価格の安いフェライトへの移行がスピーカ各社進行していた。そんなわけで、TANNOY、ALTECなどのメーカーもフェライトマグネットに切り替えざるを得なくなってきた。

それでは、アルニコマグネットとフェライト系マグネットはどう違うのだろう。簡単に言うと、磁気抵抗が小さいのがアルニコ、大きいのがフェライトである。(ちなみに、最近、強力マグネット材料と言われているネオジウムもフェライト系の性質を示す。)

現在の学術レベルでも、スピーカにおいて、フェライトとアルニコとのサウンドの差異はうまく説明できていない。でも、オーディオに少し興味があれば、聴いてみれば、好みは別として、差異は指摘できるはずである。切れ味良く、ひずみ少なく聴こえるのがアルニコと言われているし、私もそう思う。

JBL技術陣は、アルニコマグネットの入手難、音質とのはざまで、ついにフェライトマグネットへの切換を決断する。切換えるからには、フェライトマグネットに最適な磁気回路があるべきと、研究・検討を重ねた結果、ついにSFGと称する新開発磁気回路を開発した。その主な特徴はポールピース、ヨーク形状を微妙に変更し、磁気回路によるひずみの改善を実現した。(近年、一部に電流ドライブアンプなるものが評価されているが、電流ドライブアンプを用いると、磁気回路によるボイスコイル電流ひずみが非常に改善(一桁以上)されるメリットがあると言われている。)

JBLは次々と磁気回路をフェライトに切り替えていった。4343は4343Bとなった。JBL技術陣も相当、気になっていたと思われ、わざわざ都内のホテルで発表会を兼ねた技術講演会を開いたほどであった。

ちなみに、当時のサンスイスピーカはすべてフェライトに切り替わっていたし、他社も、YL、ゴトー、エール音響とかのホーンドライバーを作っている会社以外は切り替わったと言って良かった。

JBL技術陣の最大目的は、JBL4343の最大評価者である瀬川冬樹さんに納得してもらうことであった。ゲイリー・マルゴリスをチーフとする説得チームは、瀬川さん宅に夜間訪問して、瀬川さんお使いの4343のウーファユニットを外し、新型フェライトマグネット採用のユニットを取りつけて、瀬川さんに聴いて貰った。そのトライアルは深夜にも及び、瀬川さんはOKを出した。彼等はほっとしたことであろう。

でも、サウンドが変わったことは否定できなかった。フェライトマグネットを採用した4343Bは売れには売れたが、以前よりも売れなくなってきたのは仕方がないように思えた。 そうなると、JBLにとって4343は売上に大きな部分を占めるから、このままで良いはずはなかった。彼等はそれならば、フェライトマグネットを採用することによってユニットコストが下がるから、コストダウンした4343を作ろうということになった。

それは仮称4343CLASSICと呼んでいた機種であった。これなら定価は¥10万以上安くできそうであった。それが、4344であった。

一方、ホーン・ドライバのフェライト化も進めざるを得なかった。これはユーザであった評論家Oさんにテストして貰い、OKをいただいたが、後になって元のアルニコに戻されて、今なお健在に動作している。

このころになって、JBLは買収されたシドニー・ハーマン(元、商務長官)の影響が大きくなってきていた。また、サンスイのほうも、アルニコからフェライトに移行して思うように売れなくなってきて、友好関係が少しほころんできたような状況でもあった。

そして、ついにハーマンはすでに設立済みの日本法人、ハーマン・インターナショナルに販売権を移行することを決定、サンスイに通告した。

サンスイは、くるべきものが来たということであったが、非常な痛手であった。具体的には、社内のJBL販売課のスタッフの落胆ぶりは深刻であった。

過半数のスタッフはハーマンインターナショナルに転職したかたちでサンスイを去ることになってしまった。それ以降のJBLの動きは私が説明することもなく、JBLに関する書籍を読めば詳細に述べられている。ハーマン・インターナショナルに移った男たちも定年を迎える年齢になった。世は無常なりの言葉をかみ締めたい。

以上の文章のなかで私は渦中の当事者ではなかったので、憶測、間違いもあるかも知れないが、オーディオファンとして、JBLファンとして、書いたつもりである。

JBLは、今なお有力なスピーカブランドであることには間違いないが、ともすれば、ヨーロッパ勢の攻勢を受けている感がある。攻勢とは、技術的には、音場研究とかユニット開発において、他社はJBLとは異なった道を歩んで、異なったすばらしさを発揮しているような気がする。


次回は、またアンプ開発の話に戻りながら、オーディオ評論とその流れ、影響について記してみたい。ここまで読んでいただき、感謝に耐えません。
https://www.ishinolab.com/modules/doc_serial/audio_history_japan/serial001_040.html


▲△▽▼

- モニタースピーカーの堕落-
https://procable.jp/setting/07.html


■モニタースピーカーは、いつのまにやら、堕落してしまいました。

優れたモニタースピーカーが製造されなくなって、その代わりが出来るほどの優秀なモニタースピーカーが、その後、たったの一つも出てこなかったというのが、その原因です。

1950年代から60年代の、マイルス・デイビスの時代までさかのぼってみます。マイルス・デイビスやジョン・コルトレーンが、レコーディング・スタジオでプレイバックされる音を聞いていた、そのモニタースピーカーは、アルテック(altec)612A(通称、銀箱)です。38センチ口径の604という型番のアルテックの同軸ユニットが入ったモニタースピーカーです。その612Aモニタースピーカーを設計開発したチームの中には、誰もが知る人物がいました。当時、アルテック(altec)社に勤めていた、JBLさん、James B.Lancingさんです。

アルテック社は、WE社、つまり、ウェスタン・エレクトリック社の技術部門が独立して出来たメーカーです。アルテック社内で往年のウェスタンエレクトリックの技術を勉強したJBLさんが、その後アルテック社を退職してから作ったメーカーがJBL社ですが、この話は本論からはずれます。

アルテックのチームとその一員だったJBLさんは、そのとき一点の曇りもない、完璧なスタジオモニタースピーカーを設計することに成功しました。それが、アルテック612Aという604という型番のユニットの入ったモニタースピーカーです。604ユニットは、38センチ口径です。モニタースピーカーには、38センチ口径のユニットが必要不可欠であったということです。

38センチというと、低音を思い浮かべるかたが多いと思います。それは大きな間違いであって、当時のモニタースピーカー用途の38センチという口径のユニットは、中域をしっかり出して、「生音と等身大の音」を出し、間違いのないミックスダウンをするためのモニタースピーカー、つまりそれが、38センチ口径のモニタースピーカーです。勿論、低周波も出す能力もありますので、低域以下の低周波数帯域のミックスダウンにも失敗はあり得ませんが、中域はそれ以上に重要です。中域再生のため、ウーファー部は1500ヘルツ、ボーカル帯域までをも、しっかり出す能力を持っています。

上記のアルテック612Aスタジオモニタースピーカー(銀箱)は、1940年代から使われはじめ、その後長年に渡って米国スタジオの標準となり、その後、日本国内も、それに習って、アルテック612A(銀箱)が標準となりました。米国のジャズのほとんど、その後のロックなども、アルテック612A(銀箱)をモニタースピーカーにしており、それが基準です。1970年代頃までは、米国では、それが続いていたものと思われます。

日本の音楽の黎明期は、それよりずっと遅れてスタートしています。アルテック612Aとそのユニット604のモニタースピーカーが標準になったのは、1960年代後半くらいからでしょうか。604Eか、604-8Gユニットくらいの時代からでしょう。アルテック612Aモニタースピーカーが使われていたのは、1980年代くらいまででしょう。

実は今でもマスタリングスタジオが使っているモニタースピーカーは、アルテック604ユニットであったりします。最終的には、今でもアルテック604をモニタースピーカーにして音を聞いて、マスターを作る段階で、スタジオの間違ったミックスを修正しているというのは、本当のことです。これはマスタリングスタジオにもよるものと思われますが、東京四ツ谷にある、多くのレコード会社が信頼しているマスタリングスタジオは、今もアルテック604がモニタースピーカーに入っていると、そのオーナーさんと仲の良いエンジニアのかたから聞いています。

その後のスタジオモニタースピーカーは、おそらくJBLに移行したものと思われます。別のメーカーも入っていたのかもしれませんが、そのあたりは、詳しくありません。

重要なことは、メインモニタースピーカーの信頼性が、アルテック612Aに比較して、低くなっていったのと併行して、YAMAHA NS10Mがスタジオに入っていったということです。当時、「ラジカセ」というものが、非常に多く使われるようになり、非常に多くの若者はじめ米国国民がラジカセで音楽を聴くようになっていました。NS10Mの役割は、当時、二つありました。

■YAMAHA NS10Mがモニタースピーカーとして使われた本当の理由

1)ラジカセで聞く人たちがいかなる音で聞くのかを、チェックするためです。

つまり、ラジカセの代表、それに近いものとして、割と素直な性質のYAMAHA NS10Mが、それ専用のモニタースピーカーとして選ばれたということです。これがNS10Mがスタジオに入っていった最たる理由です。

2)おおざっぱな音決めのためです。

卓の上に置いて、至近距離でミックスダウンするわけですから、今では二亜フィールドのモニタースピーカーと言われている、この手の使い方は、使いやすいのです。おおざっぱな定位などを最初に決めるため、NS10Mは「簡・易・的・な」モニタースピーカーとして使われました。もちろんNS10Mくらいのモニタースピーカーでは、信頼性が全くありませんので、最後には、ラージモニタースピーカー、ミドルモニタースピーカーなど、いろいろな種類のモニタースピーカーで検証して、音決めしていたものと思われます。

このあたりの時代で、モニタースピーカーを取り巻く環境が、すでに何かがおかしくなってきていることが分かります。というのは、1959年のマイルスやコルトレーンのジャズが、つまり、アルテック612Aモニタースピーカーでミックスダウンされた完璧な録音が、ラジカセでしっかり鳴らないなどということは、あり得ないことだからです。それが鳴らないのであれば、それはラジカセメーカーの責任なのですから、そんなことを、NS10Mなどをモニタースピーカーにしてまでチェックしていること自体、時間の無駄でしかなかったはずです。

モニタースピーカーの品質が落ちていき、メインモニタースピーカーを全面的に信頼できなくなってきていたからこそ、無意味なことでも、せざるを得なかったと言えます。

その後、さらにメインモニタースピーカーの信頼性は、時代とともに低くなっていき、ミドルモニタースピーカーにもろくなものがなくなってしまいました。というより、ミドルサイズには、最初からろくなモニタースピーカーは、一つたりとも、歴史上、登場していないのが実態です。

そして現代に至って、YAMAHA NS10Mだけが、無惨にもスタジオに取り残されてしまいました。役に立というが立つまいが、取り残されてしまった。だからNS10Mなどが(民生用のスピーカーに過ぎないものが)、モニタースピーカーなどと呼ばれていたのです。

■ミックスダウンの課程

自宅録音のかたも、プロのかたも、NS10Mをモニタースピーカーにしてのミックスダウン時には、次の課程を経ているはずです。

1)非常に録音の良い、優れたミックスダウンのイメージ、数枚のリファレンスCDの音が、頭の中にあります。理想とする録音です。それはおそらく数枚のCDでしょう。

2)そのリファレンスCDの音に近くなるように、モニタースピーカーの音を「目を凝らすように神経質に聞いて」、ミックスダウンしていきます。

3)プレイバックして、何度も聞き直し、良く分からなくなった時には、リファレンスCDを、そこでプレイバックしてみて、1枚で分からなければ、二枚のCDをプレイバックしてみて、ボロであろうがなかろうが、とにかくそこにあるモニタースピーカーを通して、どこがそれと違うのかを確認して、リファレンスCDの音に、時間をかけて似せていきます。

上記の方法を、NS10Mをモニタースピーカーに使う場合のミックスダウン時には、100%の確率で、取られていることと思います。頭の中は、音の足し算と引き算で埋め尽くされているはずで、そこにエネルギーの大半が吸い取られていきます。

その作業をしていること、しなければならないことこそ、そのモニタースピーカーが信頼できない品質のものである証拠です。

優れた本物のラージモニタースピーカーは、聞いた通りの音に録音されます。最も音楽が素晴らしく聞こえるようになる、まさにそのポイントに向かって録音するだけで、リファレンスの必要などありません。モニタースピーカーで聞いた通りの音が、マスターに刻まれていくからに他なりません。

また、NS10Mのように、爆音でミックスダウンする必要もありません。普通の音でプレイバックしたときにこそ、生音に近い等身大の音が出てきますから、全く無理がありません。等身大の生音という概念は、ミックスダウンには、非常に重要です。モニタースピーカーから「生音」が出ていれば、それイコール、完全に信用できるという、誰にでも分かる非常に単純なことです。ということは、NS10Mくらいのものではモニタースピーカーとは言えないということです。

そこにある音、人の存在、又は楽器の存在、音楽全体の存在が、よりいっそう気持ち悪いほどに生々しくなるように、さらに音楽が最も魅力的になるように、イコライジングしながらミックスダウンしていくだけです。

そして、その通りの生々しい信号が、マスターに刻まれていきます。それを再現しきれるオーディオ装置の有無などは、関係のないことで、間違いのないミックスダウンこそが最重要です。プロはどなたも最良のミックスダウンを望んでおられます。

ミックスダウン時の失敗や後悔、あそこはこうしておいたほうが良かったかな、というような、あとから来る迷いも、優れたモニタースピーカーさえあれば、一カ所もあり得ないミックスダウンになるであろうことは、プロのレコーディングエンジニアのかたならば、即座に理解されますでしょうし、作業が非常に早く、まったく合理的であることも、理解されますでしょう。

優れたラージモニタースピーカーが、早く出現することを願って止みません。プロのレコーディングエンジニアのかたは、集中力、気力等、並はずれて非常に優秀なかたがたばかりなのですが(今まで出会ってきたプロのかたは例外なくそうでした)、いかんせん、モニタースピーカーの環境が悪すぎます。一億五千万円もするニーブやスチューダーの卓(ミキサー)に、YAMAHA NS10Mしか接続されていないなどということは、異常事態です。

例えスタジオの経営側が、ラージモニタースピーカーは、これこれの46センチウーファーのものを壁に埋め込んで、背後からの反射をも防いでいる、これは米国のどこそこのメジャースタジオと同じであるなどと宣伝していたところで、レコーディングエンジニアのかたがた本人が、それらを全く信用できないものとして見限っており、全くあてにもせず、気分転換にしか使われていないようなことでは、それらは、ろくなモニタースピーカーではなく、使い慣れたNS10Mのほうがまだましだということで、今もNS10Mだけがスタジオに取り残されているのです。

■結論

「多くの人がラジカセだから、それにミックスダウンの音を合わせておこう。」又は、「多くの若者がiPODでイヤフォンで聞いているから、それに合わせてミックスダウンの音を合わせておこう。」

それは、非常に問題のある、「ムダ」、「ムラ」、「ムリ」、トヨタ生産方式で言えば、仕事の三大悪であり、絶対に許されない考え方です。

真のプロフェッショナルのかたは、今まで書いたことから、すでに理解されていることと思います。そのような考え方は、二流の考え方です。

プロフェッショナルは、責任を持って、徹底的に正確な信号をマスターに刻み込むこと、それが最高の仕事であり、最高の結果を生みます。

皆が使う音源、風潮に合わせるなどということは、どうでも良いことです。プロのかたは、100年後にも、その音源が最高の音源であって欲しいはずです。

そのときに使われているものがラジカセなのかiPodなのか、そんなことは分かりません。完璧なフラットが出るものを誰もが使う時代が来ているのかもしれません。そのような時代は来ていないかもしれませんが、そんなことはどうでも良いことです。

最高の録音を再現できないとしたら、それはラジカセ側の責任であい、iPod側の責任、未来の再生機材の責任であるということです。

レコード会社側の、二流の考え方に、プロのかたは妥協してはなりません。それでは二流の録音しかできません。

■さらに、上記の二流録音がもたらす結論を明確にしておきます。

徹底的に正確な信号を録音した一流の音源があるとします。かたや、iPodやラジカセに合わせた録音があるとします。両者をiPod、ラジカセで聞くとします。いづれが良い録音に聞こえるかは、明白なことです。

誰が聞いても前者を選びます。

これで、十分でしょう。

■注意点

アルテック612A(銀箱)というモニタースピーカーの名前、アルテック604ユニットというモニタースピーカー用のユニットの名前を出さざるを得ませんでした。素人のかた、オーディオのかたは、WEのフィールドスピーカーと同様、これにも近寄らないでください。これによって、いかに多くの熟練したオーディオマニアのかたが泥沼に陥ってしまわれたことか、それはまさしく吸血鬼のごとしです。一生涯かけてもセッティングできないかもしれない、非常に危険なプロの道具です。

セッティングしきれるのはプロだけと想像します。アルテック612Aというモニタースピーカーは、セッティングしきってこそ、はじめて上記のような、聞いた通りの録音がしていけるものであり、セッティングが不完全ですとかえって混乱してしまうことになります。あまりにも正確に信号を増幅してくるからこそ、一個のXLRプラグ、一本のケーブル、一個の電源プラグ、アンプ、卓などの選択ミス等、一つも許されません。もろにその間違いを出してきますので、その原因はプロのかたにしか皆目分からないはずですし、オーディオ用のプリアンプやパワーアンプくらいのものでは、とうてい鳴るものではありません。したがって、アルテック612A(銀箱)の本当の音、本当の能力は、オーディオ界では、オーナーであれオーディオ店であれ、ただの一人も知らないはずです。

趣味に使うには、あまりにも過酷で、かつ、デリケート過ぎる、本物中の本物のモニタースピーカーなのです。

オーディオは、プロのレコーディングとは違います。趣味です。趣味として割り切って、誰にでもお勧めできるモニタースピーカーは、能率90dBから93dBほどの、30センチか、38センチのウーファーのPA用スピーカーです。(EV(エレクトロボイス)のTX1152レベルになりますと、性能も高く信頼性も高いPA用スピーカーが、モニタースピーカーとして使える最高のものになります。)

低域のチェックには、38センチウーファーのスピーカーが必要不可欠なのですが、TX1152は、38センチウーファーものです。あら探しには、現代の小型のスモールスピーカーが必要です。それは、プロのスタジオさんなどに、どれがいいかを聞いて下さい。

アルテックは、A7、又はA5のほうが、よほどに安全な部類のものですが、アルテックA7にしたところで、過酷なことになるのは当然だという認識と覚悟がいります。これらもモニタースピーカーとして使えないことはありませんが、EV(エレクトロボイス)SX300や、TX1152などに比べますとモニタースピーカーとしては、クロスオーバー周波数の問題を抱えていますから、モニタースピーカーとしては、電源を良くした場合には、音の焦点の調整が難しいですから、非常に使いにくいです。アルテックA7につきましては、スピーカーの能率という項目でも、触れています。


プロケーブル注:)現代のモニタースピーカーにつきまして(2014/12/29記述)

★現代は、デジタルレコーディング全盛の時代になりました。そして、アナログ時代より音
が良いのではないかというほどのデジタルレコーディングすら可能になってまいりました。

それとともに、モニタースピーカーの環境も、やっと変わってきましたので、追加して、修
正すべきところは、修正します。先の記述と合わせて読まれますと、「モニタースピーカー」
の役割というものが、より理解出来るだろうと考えております。

ラジカセの全盛期の頃のスモールモニターというのは、ラジカセの音をスタジオで確認する
為のものであった事は、前述した通りです。
しかし、現代のスモールモニターは、用途が全く違ってきています。現代のラージモニター
では、優れたものも出て来ております(目から火が出るほど高額ですが)が、そのような
高額なものを買うまでもなく、用途は同じなのですから、EVのTX1152を、低域専用のモニ
タースピーカーにしたほうが十二分どころか、そちらのほうが用途に向いているくらいです。

しかし、TX1152も含めまして、それらのラージモニターで音楽を聞きますと、どれもこれも、
欠点が隠れて、良く聞こえてしまうという、ラージモニターは、ほぼ例外なく、モニターと
しては致命的な欠陥も、同時に持っています。スモールモニターも、プロが使えるレベルの
ものとなりますと、非常に高額です。
信頼性の高い、「パワードモニター」ですと、安いものでも、16センチウーファーもので、
一個7万円、二個で、14万円から、15万円します。これで一番安価なものです。が、安
価でも非常に高性能です。

それらの役割は以前の小型モニタースピーカーとは全く違っており、しかも、皆さんに縁の
あるオーディオ用のものとは種類が全く違うものですので、決してオーディオ用のスピーカー
をモニタースピーカーとしては、使わないで下さい。

(気を付けて下さい!!、オーディオ用と私が書いているスピーカーというのは、JBL のモニタースピーカーという名前で売っているもの、一つ残らず、全てを含みます。
B&Wもそうです。

それらは、単なるオーディオ用に過ぎません。モニターとウソをついているのは、
より多く、販売したいだけの事です。)

何というおそろしいことを彼らはしているのでしょうか!

さて、話題を元に戻します。現代の、本物の、小型のモニタースピーカー(パワードモニター)、
それらは、現代のデジタルレコーディングの「あら探し」に向いているものになります。

勿論、セッティングはきちんと出しておかなくてはなりません。完璧なフラットでないと、
意味が無いのです。

そうしますと、それらのモニタースピーカー(パワードモニター)は、あらを探すのに、適切
なものへと変貌します。そして、よりフラットなレコーディングが可能になるのです。

★このあたり、10Mの時代とは、全く意味が違ってきていますので、注意してください。

そして、超低域だけは、ラージモニターで確認するという、いわば、分担作業です。そうい
う方向へと、レコーディング環境も変化してきております。

あら探しも出来て、超低域の確認も同時に出来る38センチもののウーファーを備えたものが
現代にもあれば一番いいのですが、その種のものは、残念ながら、一本だけで、200万円
前後もします。二本で、消費税も込みで、ざっと400万円でしょう。その価格帯のもので
は、採算の取れるプロのスタジオしか導入出来ないでしょう。


最大注意事項:)パワードモニター(アンプ内蔵のモニタースピーカー)
が、おそらく、共通して持っている特徴につきまして。

現代のモニタースピーカー(パワードモニター)は、あら探しに向いていると書きました。そ
れは、壁コンセントに来ている、通常100Vで接続しておいて、おおむね、フラットにセッティ
ング出来た場合です。

現代のスモールモニタースピーカーの9割までが、アンプ内蔵型、つまりは、パワードモニター
と呼ばれるものであり、音の焦点のセッティングは、一見不可能に見えます。

ただ、抜け道があります。それらのスピーカーを使われる時には、他の
機材には、ダウントランスやダウン&アイソレーションなど、優れた電
源を出来るだけ使っておいて、パワードモニターだけを、壁コンセント
に来ている、通常100Vから取ってあげて下さい。

それで、最善の録音環境が整うと思います。


が、おおむね!、おおむねではありますが、どのみちミックスダウンやマスタリングの作業
というのは、メジャーレコード会社(ソニーミュージックや、エイベックスや、ヤマハなど)
の仕事を請け負っているレベルのプロのエンジニアの力を借りなくては、うまくいく筈が無
いほど、レベルの高い作業です。

ただレコーディングエンジニアというだけではダメです。現役で、ソニーやエイベックスなど
の、メジャーレコード会社の仕事を請け負っているレベルのエンジニアか、専門の会社でない
と、依頼しても満足するものは出来上がりません。

さてその際、出来るだけプロのエンジニアに任せる以前の段階で、優れた音源を作っておい
たほうがいいのは、言うまでもありません。そのほうが、短い時間で、音楽が完成する、す
なわち、コストが安くつくのです。

そして、音の濃さ、デジタルの濃さというのは、自宅でレコーディン
グする時にこそ、決まってしまうのです。

その時には、200Vからの、又はアイソレーション系の、良い電源を使
い、デジタルロスを最小限にしなければ、音を濃くするチャンスは、
いくらプロにその後任せても、もうやって来ないのです。

さらには、意外にも、プロのエンジニアは、音の濃さには全く無関心
なケースが多いのです。ミックスダウン、マスタリングにおいてはプロ
ですが、音の濃さや、音の焦点については、素人さんなんです。

ということは、絶対に(絶対に!!)、録音ルートだけは、パワード
モニターを使ったとしても(パワードモニターは壁コンセントの100V
から取ってください)、他の録音機材全て(録音ルート)には、200V
からのダウン&アイソレーション級の、非常に良い電源を使ってあげ
て下さい。

つまり、ラージもスモールも、最善の「濃い音」の録音には、
「録音ルート」だけは、必ず最善の電源を使って下さい、とい
うことです。


注:)パワードモニターの場合には、モニタールートには、そこまで良い電源を使ってはいけ
ません。録音結果の音の濃さには、関係の無い部分でもあります。

録音ルートと、モニタールート、この違いは、素人さんでも理解出来る筈の事ですので、決し
て混同しないで下さい。そして、理論を、理解してください。この程度の事が理解出来ないの
であれば、自宅レコーディングは最初から無理です。

モニターしている音が薄いからといって、録音されている音が薄いとは限らないでしょう。こ
の基本だけは、必ず理解してください。そして、あら探しの出来るパワードモニターを使って
下さい。

ダウン&アイソレーション級の電源は、あくまでも、録音ルート、そして、モニタールートに
は、通常100V。それで、完璧です。音も非常に濃い音で録音されます。

でないと音の焦点が、キンキンになってしまって、せっかくの良質なパワードモニターが、使
えなくなります。


★その際、モニタールートへの電源は、何でもいい、というよりは、
壁コンセントから取った100Vのほうが、パワードモニターには向い
ている、と、しておきます。

パワードモニターは、アンプ内蔵です。要するに、わざと、内蔵アン
プには、100V電源を、送ってやって、音の焦点が普通になるように、
取りはからって下さい、ということです。

そうするだけで、音の焦点が一発で決まりますし、音源が濃いので、
モニター環境に狂いが生じる事もあり得ません。目的が録音だから、
これは成立することです。

オーディオの場合には、すべての電源を、ダウン&アイソレーション
から取るのが理想ですが、これはレコーディングです。

オーディオとレコーディングは別物です。ただし、録音ルートは、
何度も書きますが、デジタルが欠落してはいけませんので、すべて、
ダウン&アイソレーション級の電源から取ってあげてください。


★要点をまとめます。

自宅録音のかたは注意してください。本当に良いレコーディングをしようと思っ
たら・・・、

最後は凄くハイレベルなプロの力が必要であるということと、モニター
スピーカーには、プロ用、つまり、あら探しに向いている、プロ用のパワードモニターを、
壁コンセントの通常100Vから取っていただくということ、他の機材は、予算が許す限り、
最高の電源(理想は、200Vのダウン&アイソレーション級のトランスなど)から電気を取
るということ、そのあたりが、濃密な音で録音出来て、さらには、モニターで躓かないコツ
です。

そして間違ってもオーディオ用のスピーカーだけは、モニター用として
使ってはならないことだけは、しっかりと、記憶しておいて下さい。

特に、JBL や、B&W などのモニター(と名乗っているスピーカー)
では、全くダメですので、その点は注意してください。

現代の本物のプロ用のパワードモニターは、非常にマニアック
なものです。


プロケーブル注:)ただし、これは録音用、マスタリング用ですので、
オーディオのかたが入手しても、つまらない音だと思うだけでしょう。
オーディオのかたは、安易に、入手しないで下さい。
https://procable.jp/setting/07.html


http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/685.html#c1

[近代史3] 米国から購入する兵器は国債を発行して日銀が国債を買い取り、無料で購入する事になる 中川隆
2. 中川隆[-10660] koaQ7Jey 2019年10月21日 11:59:02 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2199]

2019年10月21日
まかり通るウソ「日本は米国製兵器を高く買わされている」の真相


アメリカ政府はF35の為に1機90億円の他に開発費200億円を払っています

本来は1機300億円の戦闘機を日本は長期保証付きで半額以下で買っています


画像引用:https://cdn.cnn.com/cnnnext/dam/assets/181120183114-f-35-elephant-walk-super-169.jpg

日本は高く買わされているか?

実際にはウソなのに真実であるかのように流布されている通説の一つに、日本は米国製兵器を高い値段で買っているというものがあります。

これはもう常識のようにあらゆる人がそう言っていて、自衛隊や政府を擁護する人でさえそう言っています。

この間違いは兵器の値段を電気製品と同じように考えていて、ヤマダ電機やアマゾンで売っている値段と同じように考える事から起きている。



日本が米国から購入する兵器は高価で特殊なものが多く、一機あたり数百億円するものが多い。

戦闘機は100数十億円、AWACSは1機600億円、オスプレイや無人偵察機なども一機数百億円と飛びぬけて高い。

こんな高い兵器を完成品で毎年ポンポン買うのは世界で日本くらいなので、米防衛産業の一番のお得意様になっている。


これだけ高価な兵器はアメリカ本国でも大量生産している訳ではなく、一機づつ特注品が多い。

アメリカで使用されているものであっても日本仕様を新たに開発する事が多く、既に存在する市販品ではない。

また日本は製造技術や少なくとも整備技術など、何らかの技術込みで購入する場合が多い。


1981年導入の航空自衛隊F15Jは1機125億円(その後安くなった)で世界で最も高価な戦闘機として話題になった。

アメリカで使用するF15は1機30億円程度で、しかも日本のF15Jがわざと性能を落とした輸出仕様なのは周知の事実でした。

F15Jは国内でライセンス生産したので125億円は技術移転費用込みで、導入後の整備やアップデート費用込みになっている。

日本は開発費を1円も払っていない

F15Jの125億円にはパイロットを米国で受け入れて操縦訓練する費用なども含まれている。

米空軍F15の30億円は生産価格のみで、導入後のアフターーサービス一切なしのドンガラだけの値段です。

日本も国内生産せず購入後の整備や導入前の訓練なしで自分でマクダネル・ダグラス社の工場まで取りに行けば30億円で売ってくれたでしょう。


これに近い形で購入しているのが韓国で、同じ米国製兵器でも韓国の購入価格は日本より大幅に安いことが多い。

この理由は韓国は導入後の整備費用やアップデート費用などを含まない値段で購入しいるからで、後先考えない国民性が理由でしょう。

日本人は戦闘機を買った後数十年間の保障や整備込みで購入し、韓国はドンガラだけ買って、後の事は故障してから考える。


韓国は日本と同じF35を40機輸入するが一機1211億ウォン(約106億円)、日本は1417億ウォン(約124億円)で購入する。(中央日報の記事より)

日本の会計検査院によると日本が製造に参加するF35の購入価格は1.2億ドル(約130億円)で米空軍より40億円高く買っている。

日本は米空軍より1機あたり40億円、韓国空軍より25億円多く買わされていると指摘し、「高すぎる」と毎回不満を表明している。


米空軍と韓国と日本は同じF35でも中身が違い、韓国は将来の保証なし、日本は技術移転とアップデート費用と整備費用込みです。

さらに重要なのはアメリカはF35開発費用のほぼ全額を負担していることで、総額50兆円に達している。

アメリカ軍はF-35を約2500機配備予定なので、1機あたり200億円を負担する事になります。


F35は全世界で約5000機配備される予定だが、仮に全世界が均等に開発費を負担しても1機100億円です。

日本や韓国はF35の開発費を負担しないので、実際には「アメリカの半額以下」でF35を購入します。

日本人は「高く買わされている」と言っているが、アメリカの納税者からは「日本は開発費を負担せず半額以下で買っている」事になります。


財務省やマスコミの「日本は米国製兵器を高く買わされている」がいかに的外れなウソか、口にするのが恥ずかしいほどです。


日本が購入する米国製兵器はアメリカが開発した兵器を、開発費を払わず安く買っているのです。


アメリカが50兆円かけて開発したF35と同等の戦闘機を、日本が開発費込み一機130億円以下で作れるかといえば、その可能性はゼロでしょう。
http://www.thutmosev.com/archives/81282118.html
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/593.html#c2

[近代史3] 今、大人気の小泉進次郎は場の親密性を優先し、揉め事を嫌い、誰の意見に対してもにこやかに応接する非常にできた人物 中川隆
19. 中川隆[-10659] koaQ7Jey 2019年10月21日 15:00:09 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2200]

小泉進次郎。爽やかな笑顔の下にある「アメリカの代弁者」という素顔<菊池英博氏>
ハーバー・ビジネス・オンライン 2019/10/21


 第4次安倍再改造内閣でついに入閣を果たした「自民党のプリンス」、小泉進次郎氏。

 内閣人事発表前からの官邸での異例な「結婚会見」など、当人のキャリアや実績以上のプッシュもあり、出世街道を驀進中だが、環境大臣就任後は意味不明な答弁やコメントなどを揶揄され、馬脚を露わしたという見方もある。

 しかし、そんな小泉進次郎だが、日本にとっては極めて「危険」な存在である可能性もある。『月刊日本 11月号』では、第三特集として「アメリカの代弁者・小泉進次郎」と題した特集を打ち出している。

 今回は、その中から日本金融財政研究所の所長である経済学者の菊池英博氏の論考を転載、紹介しよう。

農協マネー380兆円の略奪

── 環境大臣として初入閣した小泉進次郎氏をどう見ていますか。

菊池英博氏(以下、菊池):小泉進次郎氏はアメリカの代弁者だと思います。彼の発言は、在日米国商工会議所(ACCJ)やアメリカのシンクタンクの方針に沿ったものばかりです。

 最も象徴的だったのは、自民党農林部会長時代の発言です。ACCJは2014年に、日本政府に対して「JAバンクとJA共済を現在の農水省の管轄下から金融庁の監督下に移し、他の金融機関と平等な競争環境(民間と同じ法人税を課すなど)を確立すべきである」とする意見書を突き付けてきました。彼らの狙いは、JAバンクとJA共済を民営化させ、「農協マネー」で米国債を購入させることです。

 このACCJの要求に呼応するように、進次郎氏は2016年1月に「農林中金(農中)の融資のうち農業に回っている金額は0・1%しかない。農家のためにならない」と述べ、「農中不要論」をぶちあげたのです。

 農中は、地域のJAバンクや各都道府県にあるJA信連から資金を預かり、その運用益を組合員に還元しています。また、農中は農協の事業の赤字を補って日本の農業を支えています。フランスのクレディ・アグリコルやアメリカのクレジット・ユニオンなど、どの主要国にも農中のような農業金融の中核機関が存在しています。農家に直接融資するのはJAバンクの役割であり、農中の融資が少ないのは当然のことです。

 ACCJが狙っていた農協マネー380兆円の略奪は、進次郎氏の父・純一郎氏が年次改革要望書の指令に沿って郵政民営化を断行し、郵政マネーを略奪しようとした構図と同じです。

 また、「日本の農業は過保護だ」という進次郎氏の主張も事実に反するものです。日本の農業は過小保護なのです。欧米主要国は、食糧安全保障の観点から、農業に多額の国家予算を投じています。農業所得に占める直接支払い(財政負担)の割合を見ると、日本はわずか15.6%です。フランス、イギリス、スイスはいずれも90%を超えています。農業算出額に対する農業予算の割合を見ても、日本が27%なのに対し、アメリカは65%、スイスが62%、フランスは44%となっています。

グローバル企業の代弁者

── 進次郎氏は、日本をコントロールするジャパン・ハンドラーから直接手ほどきを受けてきました。

菊池:彼は2004年3月に関東学院大学を卒業した後、コロンビア大学に留学しています。そこで指導を受けたのが、ジャパン・ハンドラーの代表的人物であるジェラルド・カーティス氏です。カーティス氏はコロンビア大学東アジア研究所所長などを歴任した日本政治研究者ですが、CIAの情報提供者(インフォーマント)として名前が上っています。現在も、竹中平蔵氏が所長を務めるパソナ総合研究所のアドバイザリーボードに名を連ねています。ジャパン・ハンドラーたちは、日本の留学生たちを手懐け、アメリカの代弁者として育成しているのです。その尖兵が進次郎氏です。

 進次郎氏はCSIS(戦略国際問題研究所)の研究員も務めていました。まさに、CSISは、日本に対する司令塔の一つであり、ジョセフ・ナイ、リチャード・アーミテージ、マイケル・グリーンといったジャパン・ハンドラーの巣窟です。

── 進次郎氏は菅義偉官房長官と歩調を合わせています。

菊池:二人はともに神奈川県選出であり、規制改革論者として知られています。もともと菅氏は、小泉純一郎政権時代に竹中総務大臣の下で副大臣を務め、小泉流の規制改革路線を信奉してきました。

 2009年の民主党政権誕生後、一旦郵政民営化路線は修正されました。2012年4月には郵政民営化法改正案が衆院を通過しました。民営化法は、「ゆうちょ銀行」と「かんぽ生命保険」の金融2子会社の株式について、完全売却を義務付けていましたが、それが努力目標に改められたのです。この法案に中川秀直氏とともに反対したのが、進次郎氏と菅氏でした。

 8月7日、進次郎氏は滝川クリステルさんとともに菅氏を訪ねて結婚を報告し、そのまま首相官邸で記者たちを前に結婚を公表しました。今回の進次郎氏入閣を推進したのも菅氏だったと見られています。8月10日に発売された『文藝春秋』9月号に掲載された菅氏と進次郎氏との対談でも、司会者から「進次郎さんはもう閣僚になってもいいか」と振られて、菅氏は「私はいいと思います」と発言していました。菅氏は、安倍総理が9月6日にウラジオストクから帰国すると、「今回、進次郎は入閣を受けるのでは。言ってみたらどうですか」と進言したとも報じられています。今後、進次郎氏は菅氏と連携しながら、アメリカの要求に呼応した規制改革路線を推進していくことになるでしょう。

健康ゴールド免許は金持ち優遇策だ

── 進次郎氏は2018年10月に党の厚生労働部会長に就きましたが、それ以前にも農協改革の旗を振ると同時に、社会保障改革で独自の主張を展開してきました。

菊池:進次郎氏が主導した「2020年以降の経済財政構想小委員会」(通称:小泉小委員会)は、2016年10月に「人生100年時代の社会保障へ」と題した提言をまとめました。提言の目玉は「健康ゴールド免許」の導入です。運転免許証で優良運転者に「ゴールド免許」が与えられるように、健康診断を受け、健康管理に努めた人には、医療保険の自己負担を3割から2割に引き下げる「ゴールド免許」を与えるという構想です。

 高齢化の進展に伴って拡大し続ける社会保障費を抑制するために、国民が自己責任で健康管理に努め、できるだけ長く仕事を続けることを奨励するという発想です。

 大企業の株主たちは配当の拡大のために、企業の従業員の健康保険料負担の縮小を求めています。そのために、予防医療の考え方に基づいて、健康管理は自己責任であるという考え方を浸透させようとしています。

 しかし、健康管理に努め、健康でいられる人を優遇するという発想は、弱肉強食の論理です。健康の維持管理にカネをかけられない貧乏人は切り捨てるということです。

 人間ドックや高級ジムに通えるのも、優良食材でデトックスに励められるのも、豊富な財力がある人だけです。逆に雇用の不安定な人は、年に一度の健康診断さえ受けられないのが現実です。所得の格差が疾病リスクに大きな影響を与えているのにもかかわらず、健康管理に努められる恵まれた人々の自己負担を低くするのは、露骨な金持ち優遇策です。

「守旧派に挑む改革者」のイメージに騙されるな

── 小泉小委員会は、2017年3月には「こども保険」創設を提言しました。

菊池:進次郎氏は、「子どもが必要な保育や教育を受けられないリスクを社会全体で支える」などと耳障りのいいことを言っていますが、「保険」の名のもとに、国民に新たな負担を押し付けるのが狙いです。実際、提言は現在の社会保険料に0・1%を上乗せし、新たに3400億円の財源を捻出すると述べています。その実体は、「こども増税」だとも指摘されています。

── マスコミは進次郎氏の発言を持て囃してきました。

菊池:彼の発言の仕方は、典型的なショック・ドクトリンの手法です。ショック・ドクトリンとは、災害、政変、戦争などによる混乱に乗じて一気に変革を進める新自由主義者の手法です。

 進次郎氏は通説とは異なる主張を、突然ぶち上げて、まずショックを与えるのです。その混乱に乗じて、世論を味方につけるのです。その手法は父純一郎氏の手法でもあります。純一郎氏は「官から民へ」「改革なくして成長なし」をスローガンとして、郵政民営化賛成派を改革派、反対派を守旧派・抵抗勢力と位置づけて世論を味方につけました。

 純一郎氏が郵政を悪玉に仕立てたのと同様に、進次郎氏も農協を悪玉に仕立てようとしました。マスコミは、彼らを悪玉に挑む改革派だと錯覚して、彼らをヒーロー扱いしてきたのです。

 しかし、進次郎氏はアメリカの代弁者として利用されているに過ぎず、自ら築き上げた確固たる思想などないのです。彼には、入れ知恵された政策を巧みに宣伝することしかできません。入れ知恵されなければ、何も語れないのです。実際彼は9月22日にニューヨークの国連本部で行われた気候行動サミットで外交デビューしましたが、記者からの質問にまともに答えられませんでした。「石炭は温暖化の大きな原因だが、脱石炭火力に向けて今後どうする?」と質問された進次郎氏は、「減らす」と答えましたが、記者から「どのように?」と尋ねられると、答えに詰まって6秒も沈黙してしまいました。自分の考えは全くないのです。

 進次郎氏は、私的とはいえ靖国神社を参拝しています。靖国参拝は、中国、韓国はもちろん、アメリカも反対しています。アジア諸国との和解の精神を持たない政治家に、日本の指導者になる資格はありません。

 進次郎氏の化けの皮は剥がれつつあります。しかし、日本の規制改革をさらに進めたいアメリカやグローバル企業は、今後も進次郎氏を利用しようとするでしょう。かつて、純一郎氏の郵政民営化に多くの国民が騙されました。進次郎氏の巧みなワンフレーズとショック・ドクトリンに、再び騙されてはなりません。

(聞き手・構成 坪内隆彦)
http://www.msn.com/ja-jp/news/national/%e5%b0%8f%e6%b3%89%e9%80%b2%e6%ac%a1%e9%83%8e%e3%80%82%e7%88%bd%e3%82%84%e3%81%8b%e3%81%aa%e7%ac%91%e9%a1%94%e3%81%ae%e4%b8%8b%e3%81%ab%e3%81%82%e3%82%8b%e3%80%8c%e3%82%a2%e3%83%a1%e3%83%aa%e3%82%ab%e3%81%ae%e4%bb%a3%e5%bc%81%e8%80%85%e3%80%8d%e3%81%a8%e3%81%84%e3%81%86%e7%b4%a0%e9%a1%94-%e8%8f%8a%e6%b1%a0%e8%8b%b1%e5%8d%9a%e6%b0%8f/ar-AAJ5enV?ocid=ientp#page=2
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/627.html#c19

[リバイバル3] オールド QUAD の安物アンプは名機なのか? 中川隆
61. 中川隆[-10658] koaQ7Jey 2019年10月21日 16:37:09 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2201]

ソフトとハードの相性 mixiユーザー(id5343821)の日記 2019年10月20日
https://open.mixi.jp/user/5343821/diary/1973380950


真空管アンプ QUADUを買って、音楽の楽しみが戻ってきた感じがする。
DAC64と並び、愛機といってよいだろう。

イギリスのクラシック音楽再生の伝統に感服する。中低音がふくよかで、高域に陰影とみずみずしい艶があり、絶叫しない。

ロイヤルアルバートホールで、安価にやたらとクラシックコンサートがあることと関係しているのかもしれない。

プロムス創始のロバート・ニューマンに感謝を。

オーディオは正解が一種類ではないので、現代最先端は、QUADUやDAC64のような音とは違うようにも思う。

要は、好きな音だったということだが、これは、好きなソフトとの相性ということも大きい感じがする。

それと関係して、「オーディオアクセサリー」誌の2012年で、私の気分にピッタリの評論文をたまたま読んだ。

石原俊氏による、ラックスマンのプリメインアンプ、1970年代の復刻機L-305についてだ。これはトランジスタだが。

「クラシックは録音年代によって印象が異なる。現代の音場優先型の録音を聴くと、まあそれなりにいいな、と感じるのだが、1980年代以前の音像型の録音を聴くと、めちゃくちゃにイイではないか(!)と叫びたくなるのだ。たまたま編集部にあったバーンスタイン&ニューヨークフィルによるマーラーの6番を聴いたのだが、音にコクがあって、切れ味が良く、エネルギー感と繊細さが両立した素晴らしい演奏だと思った。これを先端機で聴くと、アラの目立つやっつけ仕事のように感じるのだが・・・」

これを読んで、ついバーンスタインのマーラー旧全集を買ってしまったほどだ(1500円程度だが)。
それはまだリッピングして真空管アンプで聴いていない。

ワルターのSP時代のウィーンフィルとの「田園」も、立派に聴ける。
こういう感じは、AUDAXのユニットを使っているときも感じた。
古い録音がやっつけ仕事のようなカスな演奏に聞こえるのは、再生機器と傾向がかけ離れてしまっているからなのだろう。

フルトヴェングラーのLP起こしを、無料で大量にダウンロード可能なサイトがあった。FLACファイルで、あまり期待せず10ぐらい落としておいたのだが、あまり聴かないまま10年近く経っただろうか。

これの、HMVの最後のベートーヴェン全集で、英雄や田園を聴いたが、実にユニークなよい演奏に聴こえた。これは初めてぐらいの経験で、実はフルトヴェングラーはよくわからないし、特に晩年のスタジオ録音はイマイチという評価だったのだ。
さっそく上記サイトに行ってみたが、なくなっていた。。
しかし、いま検索すると、無料で著作権切れのクラシック音源をアップしているサイトが複数ある。
試しぎきにはよいだろう。
こういう機会でもなければ一生聴かなかったような、ケンペンの英雄などをダウンロードしてみたが、また後日。

フルトヴェングラーというと、「バイロイト第九」を、演奏が凄いとも思っておらず、ほとんど3楽章しか聞かないのに、意地で20種類ぐらい復刻を聴き比べている。

だいぶ昔に聴き比べ記を執筆したが、その後も、

・グランドスラム オープンリール復刻
・オタケン 予備マスター(?)起こし
・ハイレゾMQAファイル
・超高騰するエソテリックSACDで有名な、杉本一家DSDリマスター

を入れている。

先日中崎町のディスクユニオンで、オタケンの「フラットプレスミント盤復刻」という、フルトヴェングラー復刻ブームの先駆けのような、昔から気になっていたものを買ってしまった。LPジャケの完全盗用がすがすがしい。
オタケンは、「疑似ガラスCD方式」といか、宣伝文句の怪しさがプロケーブルと似たにおいがする。

同じ650円で、引退するハイティンクのマラ9が買えたのに、アホである。
まだヘッドフォンで聴いているだけだが、無修整の素直な音でよい感じ。いずれQUADUで聴いてみたい。
https://open.mixi.jp/user/5343821/diary/1973380950
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/840.html#c61

[近代史02] 白人はなぜ白人か _ 白人が人間性を失っていった過程 中川隆
202. 中川隆[-10657] koaQ7Jey 2019年10月21日 19:43:34 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2202]
恨むなら「気候」を恨め。鼻が低いのは高温多湿な土地で育ったから 2016/09/04
https://tabi-labo.com/277304/humannoses

クレオパトラの鼻がもう少し低かったら歴史は変わっていた──。とは、フランスの哲学者ブレーズ・パスカルの有名な言葉。けれど、実際のところ彼女の鼻の高さで歴史が変わることは、どのみちなかったようだ。

というのも鼻の形状(高い低い)は、暮らしている地域の気候ごとに進化したものなんだとか。

鼻の形状は、
緯度によって変化する


欧米人の鼻の高さに比べてアフリカ系の人々、さらには我々日本人も含むアジア人の鼻が低い。ほとんど万人が抱いている共通認識。これには、ちゃんとした裏付けがあった。

人間の鼻の形は、それぞれの地域で自然環境に順応するために、最適な形状へと進化したもの。

2016年6月「American Journal of Physical Anthropology」に掲載された、ノーステキサス大学ヘルスセンターの研究者らによる論文によると、北欧など高緯度の地域に暮らす人ほど、高くすらっと細い鼻の持ち主。これに対し、赤道に近い場所で生活している人の鼻は平たく幅が広いことが結論付けられた。

この鼻の形状を定義するのが、地域ごとの温度や湿度、つまりは自然環境が大きく影響を与えているということだ。


温度、湿度に適応する

重要な役割が鼻腔にあり


ではなぜ、地域によって鼻の高低差がついたのだろうか?この研究の詳細を報じた「Mental Floss」は、寒冷の北欧に暮らすヨーロッパ人の細い鼻は、低温で乾燥した空気を加熱、加湿する役割があるとする専門家の意見を紹介している。

曰く、吸い込んだ冷たい空気が鼻腔(鼻の穴)を通るとき、鼻粘膜によって湿気が加えられ、粘膜へ流れてくる血液により温められているそう。これは、冷たい空気が直接肺に入ることを避けるための機能。鼻腔が狭くなれば、その分鼻も大きくなることから、緯度の高い(寒冷地)の人の鼻ほど細く高くなるというロジック。

いっぽう、熱帯地域の人々は高温多湿なため、すでに周りの空気が十分に湿気を含んでいる。暖かく湿った空気は、直接鼻腔の奥へととどくため、鼻の果たす役割も少なくて済む訳だ。


113年分の気候データから検証

幅広の鼻は体温を下げる役割


ところが、今回の研究において指揮をとった人類学者のスコット・マダックス博士は、低く幅広な鼻も北欧ヨーロッパの人々と同じように、「多湿に耐えうる進化だ」と主張する。

同博士らは、1901年から2013年までの世界の年間平均気温、相対湿度、絶対湿度をベースに、膨大な気候データを分析しビッグデータを再構築。その後、世界147カ国、15,000人以上の鼻を計測した1923年のデータと比較することで、熱帯地域に暮らす人々の鼻も、高温多湿に合わせて進化を続けてきたことを証明してみせた。


高温多湿になればなるほど

日本人の鼻は低くなる!?


「2016年7月は観測史上最も暑かった」とNASAが発表したように、世界の平均気温は20世紀より1.57℃上昇しているという。それは日本でも。長期的には100年あたり1.16℃の割合で上昇しており、1990年以降、高温の年が頻発している、ことが気象庁のデータからも見てとれる。

このまま高温多湿が襲うようだと、未来の日本人の鼻は必然的に低く幅広になるということか。これはもう、気候を恨むほかない。

温度、湿度と鼻の進化の関係性。クレオパトラが仮に北欧生まれでもない限り、彼女の鼻の高さも、歴史も、やっぱり変わることはなかったのでは。

https://tabi-labo.com/277304/humannoses
http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/390.html#c202

[近代史3] コーカソイドだった黄河文明人が他民族の女をレイプしまくって生まれた子供の子孫が漢民族 中川隆
18. 中川隆[-10656] koaQ7Jey 2019年10月21日 19:44:09 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2203]

恨むなら「気候」を恨め。鼻が低いのは高温多湿な土地で育ったから 2016/09/04
https://tabi-labo.com/277304/humannoses

クレオパトラの鼻がもう少し低かったら歴史は変わっていた──。とは、フランスの哲学者ブレーズ・パスカルの有名な言葉。けれど、実際のところ彼女の鼻の高さで歴史が変わることは、どのみちなかったようだ。

というのも鼻の形状(高い低い)は、暮らしている地域の気候ごとに進化したものなんだとか。

鼻の形状は、
緯度によって変化する


欧米人の鼻の高さに比べてアフリカ系の人々、さらには我々日本人も含むアジア人の鼻が低い。ほとんど万人が抱いている共通認識。これには、ちゃんとした裏付けがあった。

人間の鼻の形は、それぞれの地域で自然環境に順応するために、最適な形状へと進化したもの。

2016年6月「American Journal of Physical Anthropology」に掲載された、ノーステキサス大学ヘルスセンターの研究者らによる論文によると、北欧など高緯度の地域に暮らす人ほど、高くすらっと細い鼻の持ち主。これに対し、赤道に近い場所で生活している人の鼻は平たく幅が広いことが結論付けられた。

この鼻の形状を定義するのが、地域ごとの温度や湿度、つまりは自然環境が大きく影響を与えているということだ。


温度、湿度に適応する

重要な役割が鼻腔にあり


ではなぜ、地域によって鼻の高低差がついたのだろうか?この研究の詳細を報じた「Mental Floss」は、寒冷の北欧に暮らすヨーロッパ人の細い鼻は、低温で乾燥した空気を加熱、加湿する役割があるとする専門家の意見を紹介している。

曰く、吸い込んだ冷たい空気が鼻腔(鼻の穴)を通るとき、鼻粘膜によって湿気が加えられ、粘膜へ流れてくる血液により温められているそう。これは、冷たい空気が直接肺に入ることを避けるための機能。鼻腔が狭くなれば、その分鼻も大きくなることから、緯度の高い(寒冷地)の人の鼻ほど細く高くなるというロジック。

いっぽう、熱帯地域の人々は高温多湿なため、すでに周りの空気が十分に湿気を含んでいる。暖かく湿った空気は、直接鼻腔の奥へととどくため、鼻の果たす役割も少なくて済む訳だ。


113年分の気候データから検証

幅広の鼻は体温を下げる役割


ところが、今回の研究において指揮をとった人類学者のスコット・マダックス博士は、低く幅広な鼻も北欧ヨーロッパの人々と同じように、「多湿に耐えうる進化だ」と主張する。

同博士らは、1901年から2013年までの世界の年間平均気温、相対湿度、絶対湿度をベースに、膨大な気候データを分析しビッグデータを再構築。その後、世界147カ国、15,000人以上の鼻を計測した1923年のデータと比較することで、熱帯地域に暮らす人々の鼻も、高温多湿に合わせて進化を続けてきたことを証明してみせた。


高温多湿になればなるほど

日本人の鼻は低くなる!?


「2016年7月は観測史上最も暑かった」とNASAが発表したように、世界の平均気温は20世紀より1.57℃上昇しているという。それは日本でも。長期的には100年あたり1.16℃の割合で上昇しており、1990年以降、高温の年が頻発している、ことが気象庁のデータからも見てとれる。

このまま高温多湿が襲うようだと、未来の日本人の鼻は必然的に低く幅広になるということか。これはもう、気候を恨むほかない。

温度、湿度と鼻の進化の関係性。クレオパトラが仮に北欧生まれでもない限り、彼女の鼻の高さも、歴史も、やっぱり変わることはなかったのでは。

https://tabi-labo.com/277304/humannoses
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/306.html#c18

[近代史3] アイヌ人は先住民ではない、日本人は単一民族だというデマを撒き散らすチャンネル桜 中川隆
18. 中川隆[-10655] koaQ7Jey 2019年10月21日 19:45:08 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2204]

恨むなら「気候」を恨め。鼻が低いのは高温多湿な土地で育ったから 2016/09/04
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クレオパトラの鼻がもう少し低かったら歴史は変わっていた──。とは、フランスの哲学者ブレーズ・パスカルの有名な言葉。けれど、実際のところ彼女の鼻の高さで歴史が変わることは、どのみちなかったようだ。

というのも鼻の形状(高い低い)は、暮らしている地域の気候ごとに進化したものなんだとか。

鼻の形状は、
緯度によって変化する


欧米人の鼻の高さに比べてアフリカ系の人々、さらには我々日本人も含むアジア人の鼻が低い。ほとんど万人が抱いている共通認識。これには、ちゃんとした裏付けがあった。

人間の鼻の形は、それぞれの地域で自然環境に順応するために、最適な形状へと進化したもの。

2016年6月「American Journal of Physical Anthropology」に掲載された、ノーステキサス大学ヘルスセンターの研究者らによる論文によると、北欧など高緯度の地域に暮らす人ほど、高くすらっと細い鼻の持ち主。これに対し、赤道に近い場所で生活している人の鼻は平たく幅が広いことが結論付けられた。

この鼻の形状を定義するのが、地域ごとの温度や湿度、つまりは自然環境が大きく影響を与えているということだ。


温度、湿度に適応する

重要な役割が鼻腔にあり


ではなぜ、地域によって鼻の高低差がついたのだろうか?この研究の詳細を報じた「Mental Floss」は、寒冷の北欧に暮らすヨーロッパ人の細い鼻は、低温で乾燥した空気を加熱、加湿する役割があるとする専門家の意見を紹介している。

曰く、吸い込んだ冷たい空気が鼻腔(鼻の穴)を通るとき、鼻粘膜によって湿気が加えられ、粘膜へ流れてくる血液により温められているそう。これは、冷たい空気が直接肺に入ることを避けるための機能。鼻腔が狭くなれば、その分鼻も大きくなることから、緯度の高い(寒冷地)の人の鼻ほど細く高くなるというロジック。

いっぽう、熱帯地域の人々は高温多湿なため、すでに周りの空気が十分に湿気を含んでいる。暖かく湿った空気は、直接鼻腔の奥へととどくため、鼻の果たす役割も少なくて済む訳だ。


113年分の気候データから検証

幅広の鼻は体温を下げる役割


ところが、今回の研究において指揮をとった人類学者のスコット・マダックス博士は、低く幅広な鼻も北欧ヨーロッパの人々と同じように、「多湿に耐えうる進化だ」と主張する。

同博士らは、1901年から2013年までの世界の年間平均気温、相対湿度、絶対湿度をベースに、膨大な気候データを分析しビッグデータを再構築。その後、世界147カ国、15,000人以上の鼻を計測した1923年のデータと比較することで、熱帯地域に暮らす人々の鼻も、高温多湿に合わせて進化を続けてきたことを証明してみせた。


高温多湿になればなるほど

日本人の鼻は低くなる!?


「2016年7月は観測史上最も暑かった」とNASAが発表したように、世界の平均気温は20世紀より1.57℃上昇しているという。それは日本でも。長期的には100年あたり1.16℃の割合で上昇しており、1990年以降、高温の年が頻発している、ことが気象庁のデータからも見てとれる。

このまま高温多湿が襲うようだと、未来の日本人の鼻は必然的に低く幅広になるということか。これはもう、気候を恨むほかない。

温度、湿度と鼻の進化の関係性。クレオパトラが仮に北欧生まれでもない限り、彼女の鼻の高さも、歴史も、やっぱり変わることはなかったのでは。

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http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/323.html#c18

[近代史3] アイヌ民族は12世紀ごろ樺太から北海道に渡来した? 中川隆
3. 中川隆[-10654] koaQ7Jey 2019年10月21日 19:45:43 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2205]

恨むなら「気候」を恨め。鼻が低いのは高温多湿な土地で育ったから 2016/09/04
https://tabi-labo.com/277304/humannoses

クレオパトラの鼻がもう少し低かったら歴史は変わっていた──。とは、フランスの哲学者ブレーズ・パスカルの有名な言葉。けれど、実際のところ彼女の鼻の高さで歴史が変わることは、どのみちなかったようだ。

というのも鼻の形状(高い低い)は、暮らしている地域の気候ごとに進化したものなんだとか。

鼻の形状は、
緯度によって変化する


欧米人の鼻の高さに比べてアフリカ系の人々、さらには我々日本人も含むアジア人の鼻が低い。ほとんど万人が抱いている共通認識。これには、ちゃんとした裏付けがあった。

人間の鼻の形は、それぞれの地域で自然環境に順応するために、最適な形状へと進化したもの。

2016年6月「American Journal of Physical Anthropology」に掲載された、ノーステキサス大学ヘルスセンターの研究者らによる論文によると、北欧など高緯度の地域に暮らす人ほど、高くすらっと細い鼻の持ち主。これに対し、赤道に近い場所で生活している人の鼻は平たく幅が広いことが結論付けられた。

この鼻の形状を定義するのが、地域ごとの温度や湿度、つまりは自然環境が大きく影響を与えているということだ。


温度、湿度に適応する

重要な役割が鼻腔にあり


ではなぜ、地域によって鼻の高低差がついたのだろうか?この研究の詳細を報じた「Mental Floss」は、寒冷の北欧に暮らすヨーロッパ人の細い鼻は、低温で乾燥した空気を加熱、加湿する役割があるとする専門家の意見を紹介している。

曰く、吸い込んだ冷たい空気が鼻腔(鼻の穴)を通るとき、鼻粘膜によって湿気が加えられ、粘膜へ流れてくる血液により温められているそう。これは、冷たい空気が直接肺に入ることを避けるための機能。鼻腔が狭くなれば、その分鼻も大きくなることから、緯度の高い(寒冷地)の人の鼻ほど細く高くなるというロジック。

いっぽう、熱帯地域の人々は高温多湿なため、すでに周りの空気が十分に湿気を含んでいる。暖かく湿った空気は、直接鼻腔の奥へととどくため、鼻の果たす役割も少なくて済む訳だ。


113年分の気候データから検証

幅広の鼻は体温を下げる役割


ところが、今回の研究において指揮をとった人類学者のスコット・マダックス博士は、低く幅広な鼻も北欧ヨーロッパの人々と同じように、「多湿に耐えうる進化だ」と主張する。

同博士らは、1901年から2013年までの世界の年間平均気温、相対湿度、絶対湿度をベースに、膨大な気候データを分析しビッグデータを再構築。その後、世界147カ国、15,000人以上の鼻を計測した1923年のデータと比較することで、熱帯地域に暮らす人々の鼻も、高温多湿に合わせて進化を続けてきたことを証明してみせた。


高温多湿になればなるほど

日本人の鼻は低くなる!?


「2016年7月は観測史上最も暑かった」とNASAが発表したように、世界の平均気温は20世紀より1.57℃上昇しているという。それは日本でも。長期的には100年あたり1.16℃の割合で上昇しており、1990年以降、高温の年が頻発している、ことが気象庁のデータからも見てとれる。

このまま高温多湿が襲うようだと、未来の日本人の鼻は必然的に低く幅広になるということか。これはもう、気候を恨むほかない。

温度、湿度と鼻の進化の関係性。クレオパトラが仮に北欧生まれでもない限り、彼女の鼻の高さも、歴史も、やっぱり変わることはなかったのでは。

https://tabi-labo.com/277304/humannoses
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/538.html#c3

[リバイバル3] 中川隆 _ 美術・文芸関係投稿リンク 中川隆
174. 2019年10月21日 21:16:56 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2206]

実録犯罪史シリーズ『最期のドライブ』 (フジテレビ 1992年)
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/686.html
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/452.html#c174
[近代史3] 社会主義マジック _ 中共が GDP 世界第二位の超大国になれた理由 中川隆
25. 中川隆[-10653] koaQ7Jey 2019年10月22日 00:30:10 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2207]

2019年10月21日
中国経済は3%以下成長が当たり前になる

中国は前年に建てた目標を達成したと発表しているだけで、GDP調査をしていない。

この方式では低成長になると誤差が2倍以上に拡大する


画像引用:中国GDP:28年ぶり低成長 18年6.6% 貿易摩擦重し - 毎日新聞https://mainichi.jp/articles/20190122/ddm/001/020/077000c

実態は発表より低い、中国GDPの法則

中国が発表したGDPを巡って世界の経済専門家が異を唱え、嘘を発表していると指摘したのは2015年の事でした。

この年1月から6月の上半期GDP成長率を年率換算7%と発表しました。

2015年はチャイナショックの年で人民元と中国株が暴落し、中国経済崩壊危機すら噂されていました。



多くの専門家は年3%以下の成長率を予想したが、発表は前年の目標通り7%だったのでGDPねつ造疑惑が起きた。

イギリスの調査会社は独自に計算し、2015年通期の成長率は2.8%と試算していた。

中国経済は消費低迷や生産減少、輸出入も減少し全ての数字がマイナスなのにGDPだけが7%増えました。


中国は人口14億人なのに2週間でGDPが発表されるが、アメリカは2ヶ月掛け日本は3ヶ月掛けています。

しかも日米が最初に発表するのは速報値だけで、数か月後に修正値で確定します。

中国のGDPは前年にGDP目標が発表されるが、目標は驚くほど高精度で達成される。


しかも期日が過ぎてから2週間で日本の10倍の人数を調査し、1発発表で修正や確定値はない。

常識的に考えて中国は建国以来一度もGDP調査をしたことがなく、目標値を建てて1年後に「達成した」と発表しているだけです。

そんな中国は2019年6月から9月のGDPを6%と発表し、これは2019年の目標6.0〜6.5%にピタリと収まっている。

中国発表のGDPは誤差が拡大している

おそらく19年10月から12月GDPは6.0から5.8%の間になり、通年で少しだけ目標を下回るが、大筋で達成した事にするでしょう。

あまり知られていないが共産主義の中国では「生産目標を達成しない」のは犯罪であり、ソ連では収容所送りか極刑でした。

このような制度では目標を達成していなくても、誰もが「達成した」と報告するに違いなく、水増しが横行します。


実際地方政府の経済報告は実態とかけ離れていて、通常時でさえ最大2割ほど多く報告しています。

すると地方の報告を集計した中国のGDPも最大2割多い事になり、国全体で水増しを疑う必要がある。

中国GDPが前年に発表した目標を下回るのは相当悪いということで、発表の半分と見なくてはならない。


例えばチャイナショックの2015年は発表7%だったが実際は3%以下、リーマンショックの2009年は9.5%と発表していました。

2009年頃の中国もあらゆる経済指標全てマイナスだったのに9.5%成長は荒唐無稽で、マイナス成長だった疑いがあります。

例えば日本で輸出入と工業生産と小売り消費とエネルギー消費がマイナスだが7%成長したと政府が発表したら、誰か信じるんでしょうか?


中国が6%の目標を下回るGDPを発表せざるを得ないのは、本当の成長率はマイナスから3%以下というのを示唆しています。

西側メディアによる19年の中国成長率予想は6%だが、20年は5.7%程度に下落すると見られている。

これもそれだけ公式発表が低下するという事は、3%以下成長に陥っている。


今まではある年に目標値を下回っても後で目標値を上回る成長をして取り戻したが、3%以下が常態化すると誤差が大きくなる。

実際の成長率は2%前後なのに5%成長などと毎年言っていたら、最終的に中国のGDPは実際の2倍以上に水増しされます。

IMFや世界銀行や国際社会は今までは騙されている振りをしてきたが、そろそろ我慢も限界を迎える。
http://www.thutmosev.com/archives/81273437.html
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/203.html#c25

[近代史3] アイヌ人は先住民ではない、日本人は単一民族だというデマを撒き散らすチャンネル桜 中川隆
19. 中川隆[-10652] koaQ7Jey 2019年10月22日 08:26:46 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2208]

江戸時代のアイヌの人口は、記録上最大26800人であったが、
天領とされて以降は感染症の流行などもあって減少した。

2006年の北海道庁の調査によると、北海道内のアイヌ民族は23,782人となっており、支庁(現在の振興局)別にみた場合、胆振・日高支庁に多い。

なお、この調査における北海道庁による「アイヌ」の定義は、
「アイヌの血を受け継いでいると思われる」人か、
または「婚姻・養子縁組等によりそれらの方と同一の生計を営んでいる」人
というように定義している。

また、相手がアイヌであることを否定している場合は調査の対象とはしていない。

1971年調査で道内に77,000人という調査結果もある。
日本全国に住むアイヌは総計20万人に上るという調査もある。


要するに、日本人や朝鮮人と結婚して日本人になりすましているアイヌ人は20万人いるけど、アイヌとしてはカウントされていない。
自称アイヌ人は 23,782人で、遺伝子調査では縄文人の直系の子孫だと確認されている。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%82%A4%E3%83%8C

▲△▽▼

現在のアイヌ人のY-DNA出現頻度調査まとめ

D1a2* 81.25%: 縄文系
D1a2a1 6.25%: 和人系
C2 12.5%: オホーツク文化人系

現代琉球人 Y-DNAハプログループ比率

D1a2--45.1% : 縄文系
O1b2-23.3%(旧表記O2b) :長江系稲作民
O2---18.9%(旧表記O3):漢民族系
C2----1.5% :縄文系
C1----6.8% :縄文系
O1b1--0.8%(旧表記O2a) :長江系稲作民


現代日本人 Y-DNAハプログループ比率

D1a2a--32% :以前は縄文系だと言われていたが否定された、四川省の焼畑農耕民の可能性が高い
O1b2-32%(旧表記O2b) :長江系稲作民
O2---20%(旧表記O3):漢民族系
C2----6% :縄文系
C1----5% :縄文系
O1b1--1%(旧表記O2a)
O1a---1% : 長江系稲作民
N1----1%
D1a,Q1--1%未満
(2013 徳島大 佐藤等 サンプル数2390)

韓国人のY-DNAハプロタイプの出現頻度

O2: 43.3% : 漢民族系
O1:30.0% : 長江系稲作民
C2: 11.3% : モンゴル・ツングース系

現在の台湾の先住民系民族のY-DNAハプロタイプの出現頻度

O2 11.7% : 漢民族系
O1 :80.3% : 長江系
http://garapagos.hotcom-cafe.com/1-2.htm
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/323.html#c19

[近代史3] アイヌ人は先住民ではない、日本人は単一民族だというデマを撒き散らすチャンネル桜 中川隆
20. 中川隆[-10651] koaQ7Jey 2019年10月22日 08:37:53 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2209]

現在の中国の自称漢民族のY-DNAハプロタイプの出現頻度

O2 53.3% : 漢民族系
O1 24.5% : 長江系稲作民
C2 7.8% : モンゴル・ツングース系
N 6.9% : トルコ系
http://garapagos.hotcom-cafe.com/1-16.htm
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/323.html#c20

[近代史3] 高橋洋一 _ 年金は大丈夫!消費増税は必要ない!! 中川隆
4. 中川隆[-10650] koaQ7Jey 2019年10月22日 09:24:08 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2210]

2019年10月22日
金持ちが国民年金を支払う理由 年金は多く払うほど得だから


年金は長生きするだけでお金が増える投資

これが分かっている人は喜んで払う


画像引用:朝日新聞記事の「赤紙」に対抗する方法。増える健保滞納による差押 - 葉山町インサイダーhttps://blog.goo.ne.jp/hayama_001/e/29d8a15520122bc750d66e15782b70e4

国民年金の実態

デフレ不況の頃に年金破綻論が流行し、年金を払うと損だという説がもっともらしく広まりました。

中にはマスコミの煽りを真に受けて公的年金を不払いしたり非加入状態にした人もいたそうです。

国民年金の財政収支は保険料収入はたったの34%、その他収入(運用益など)21%、45%は日本政府が支払っています。



少子高齢化が進んだ結果、払う人より受け取る人が多くなり、国が半額を支出しています。

そのかわり過去には年金収入が余っていた時代もあり、今後も高齢者が減って子供が増えるとそうなるかも知れません。

今年度予算で国は社会保障費として35兆円を支出し、その一部は年金に使われています。


平成30年度の国民年金歳出は3.8兆円で歳入は約4兆円弱、半分の2兆円を国が補助していると考えられます。

厚生年金は桁が違い歳入48兆円で歳出は47兆円、厚生年金は黒字なので国は補助していないと考えられます。

国民年金と厚生年金の積立金総額は約160兆円、GPIFが運用し2001年以降で約65兆円の運用益を挙げている。


厚生年金については現役労働者の加入者が多いので、今後も赤字転落はしないでしょう。

国民年金は赤字だが赤字補填額は年2兆円程度であり、今後増えたとしても日本のGDP500兆円からは大きな金額ではない。

要は個人個人が一人づつ年金を払うか、国がまとめて払うのかの違いしかありません。

年金は多く払うほど得である

いっそ国民年金はすべて国が払うという考え方もあり、私はそうした方が良いと思います。

国民年金は引退した高齢者や非正規など収入が低い人の割合が多く、黒字になりにくい構造になっています。

2016年に国民年金滞納が問題になったが、国会答弁などによると滞納のほとんどは免除対象者で、事実上存在しなかった。


16年12月6日の厚生大臣国会答弁によると、2年間以上滞納している人は約206万人だが、年間所得300万円未満が94%に達している。

国民年金は所得335万円以下で4分の1免除、282万円以下で半額免除、162万円以下だと全額免除され、生活保護者や障害者も免除されている。

年間所得350万円未満の人はなんらかの免除対象になっているが、厚生省などは告知していないため、申請すれば免除される人にも「督促状」を出しています。


金持ちの滞納者から強制徴収するべきだとされているが、実際にはそうした人は多くありません。

資産家や高収入の人も国民年金を支払っているが、その理由は「年金は儲かるから」です。

年金は平均寿命まで生きれば確実に納付した以上の給付金が受け取れ、長生きするほど儲かる仕組みです。

金持ちが年金を滞納しない理由

赤字になっても日本政府が損失補填してくれるので、国民年金以上に儲かる投資は滅多にありません。

国民年金の納付額は現在月1万6千円程度だが、それで65歳から永久に月5万円以上を受け取れます。

資産家や高収入な人はこれが「有利な投資だ」と分かっているので、滞納する人は意外に少ないです。


資産家は年金などなくても老後の生活には困らないが、もっとお金があった方が良いので年金を滞納しません。

滞納するのは低収入で月1.6万円を払えない人だが、当然ながら滞納した分は受給額から減額される。

厚生大臣が答弁したように国民年金滞納者とは、減免資格があるのに申請していない人で、権利を放棄していると言える。


収入が少ない人は納付額を半額や全額免除されるが、おそらく制度を知らないので手続きしていない。

手続きさえすれば納付額を支払わずに(給付額は少し減るが)、将来国民年金を受給することが出来る。


年金は払えば払うほど得であり、減免資格があるなら申請して受給資格を得た方が良い。
http://www.thutmosev.com/archives/81282588.html
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/476.html#c4

[近代史3] 日本人を憎む被差別同和部落出身者 2 _ 竹中平蔵 中川隆
12. 中川隆[-10649] koaQ7Jey 2019年10月22日 09:29:21 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2211]


東海アマブログ どこまでも労働者大衆を小馬鹿にする竹中平蔵 2019年10月21日
http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-910.html


 竹中平蔵よ、お前は、日本国民を奴隷にすると宣言しているのか?

 竹中平蔵「現代人は90歳まで働くことになる」
自分の10年〜20年後の履歴書を書け
  https://president.jp/articles/-/30182

 以下引用

  学歴よりもコンパスを持つ
意外と意識している人はまだ多くないのですが、私たちはこれからすごく長寿の時代を生きることになります。たとえば100歳まで生きるとすると、90歳くらいまでは働くことになるでしょう。でも、約70年間1つの会社で働くなんてありえないですから、どこかで転職をすることになる。そうしたときに、専門性が身に付いていない人は生き残れないわけですね。

 MITのメディアラボの標語に、“Compasses over Maps”という言葉があります。昔だったら、偏差値の高い大学を出て、大企業に就職して、そこで管理職になればそこそこ生きていけた。それが人生の「地図」だったわけですね。でも今の時代、地図はどんどん変わっていく。昨日までそこにあった橋が急になくなったりするわけですよ。コンパス、つまり進むべき方向を見定めて前に進む力が必要になってくる。それが専門性です。

しかし、日本はみんなジェネラリストになるための教育を受けるので、ものすごく専門家が少ない社会です。ただ、ジェネラリストにも二通りのパターンがある。何でもできるジェネラリストと、何にもできないジェネラリストです。

専門性を身に付けるにはどうすればいいか
変化の激しいこれからの時代、前者が生き残り後者は淘汰されていくのは言うまでもありません。では、何でもできるジェネラリストになる、つまり、専門性を身に付けるにはどうすればいいか。私はこの本の中で、次のようなことを書いています。


竹中平蔵 著●竹中平蔵が語る、グローバルな基準で生涯挑戦しつづけるための、12の革新的ヒント。自分をプロデュースする力を身に付けよ。(幻冬舎)
“いちばん重要なのはまず「自分をプロデュースする」ことではないでしょうか。

それはつまり、自分自身が何をしたいかをまず明確にすることです。それをあえて「プロデュース力」という言葉に言い換えたいと思います。このようなプロデュース力を持てば、あなたの人生にあなた自身がもっと関心と目的意識を持ち、真剣に取り組めるのではないですか”

その具体的な方法として、私は自分の10年後、20年後の履歴書を書くことを勧めています。具体的に未来の夢を形にし、実現するには今何をすべきかを逆算するのです。

この逆算方式は人生を充実させる重要なツールです。私も大学を卒業して日本開発銀行に就職した頃、「自分の本を出す」という夢を逆算方式で叶えたことがあります。

一冊の本を出すには、400字詰めの原稿用紙で300枚ほど書けば達成します。そうすると、1日3枚書けば100日で本が書けると逆算した。それからは、毎日家に帰ってから1日3枚とにかく書き、当初の予定通り100日で自著を完成させました。

昔は上司に付き合って意味のない残業をしたり、付き合いで飲みに行って上司の自慢話を聞かされたりする時代だった。でも、今は働き方改革でそういったことから解放され、恵まれた環境になりつつありますね。ただ逆に言うと、会社が今までのように100%面倒見てくれないから、自分で専門性を身に付けていかないとサバイブできないという苦しい時代でもある。だから、早いうちから自分の「コンパス」を持つことが必須となってくるのです。

*****************************************************************************

引用以上

 竹中平蔵とは、どんな人物なのか?
 私は、何回も書いてきたが、その悪事の多様性とスケールの大きさに、とうてい何回かの小さなブログでは情報が追いつかない。おそらく竹中の極悪ぶりを文章にしたなら、分厚い単行本が数冊必要になるだろう。

 竹中平蔵の犯罪
 http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-326.html

 権力犯罪者 竹中平蔵
 http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-754.html

 竹中平蔵の「犯罪」を追及する山本太郎!
 http://www.asyura2.com/19/senkyo259/msg/655.html

 竹中平蔵は「有言実行」の男だ。彼が口に出したことは、実際に実現してしまう。
 竹中が小泉政権時代に政治の表舞台に登場してから、彼が口に出したことで、実現しなかったものはない。
 それは、彼がユダヤ金融を代表するハーバード大の新自由主義経済学者として、自民党議員の圧倒的支持を受けてきたからだ。
 竹中経済学講座は、自民党議員の必修単位だったといってもいい。

 その基本姿勢は、徹底的なアメリカ追従であり、まるでゴールドマンサックスをはじめとするアメリカ金融資本の代理人であるかのようで、彼の一挙手一投足は、すべてアメリカ金融界=ユダヤ資本に奉仕するためのように思える。

 郵政民営化の立役者が竹中なのだが、民営化成功後、
 「民営化された日本郵政はアメリカに出資せよ」
 と発言し、GPIFとともに、「五頭の鯨」の一翼として、安倍政権維持のための株価買い支えを指示したのも竹中といわれる。

 非常に有名な言葉として「若者には貧しくなる自由がある、そのときに頑張って成功した人の足を引っ張るな」と述べたのは、2012年のことだ。
 https://toyokeizai.net/articles/-/11927

 小泉政権以降も、麻生・安倍政権の背後霊として自民党政策に関与し続ける実力者であった竹中は、日本の若者たちから労働者としての基本的な権利を奪い、賃金を大きく低下させ、我々の若い頃のように車を買うことさえできなくし、本当に若者を貧しくしてしまった。
 http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-747.html

 竹中の犯罪パターンとして知られているのは、「国家特区戦略」という名前で、旧来の国家的基準や制限を政治的目的で自由に逸脱できる特別政策を勝手に作り出し、官僚や政治家が自由に汚職を満喫できる「特区」を生み出したことだ。
 後の世まで語り継がれるであろう「首相の犯罪」である森友事件・加計事件は、まさに竹中が用意した「戦略特区」を利用して行われた。
 また、自身が、労働者を自由に解雇できるよう労働条件を著しく悪化させ、不安定な派遣や臨時労働者に変えた挙げ句、自分が、派遣企業最大手のパソナ会長に納まってみせた。

 竹中が小泉政権時代から安倍政権にまたがって、どれほど労働者の権利を剥奪してきたか、あまりに凄まじく、この短いブログには書き切れない。
 ただ、子供たちの貧困率を、先進国最悪クラスに貶めたのも、間違いなく竹中平蔵である。
 日本中の水道を外資に売り渡し、日本の豊かな森林を金儲けのために、大企業や外資に売り渡しているのも竹中平蔵の悪知恵の一つだろう。

 この人物が、 無事に安穏として自民党政権の影に君臨していることは許されない。まさに地獄の使者であり、何十回ギロチンや絞首刑にかけられても、被害者は納得しないだろう。
 今回の台風19号大水害も、元を正せば、竹中平蔵の影が見えていることに誰が気づいているだろう?

 さて、今回、竹中平蔵は、人々を「90歳まで働かせる」と断じたのである。
 「働くことになる」という言い方は、そのように変えて見せるとの竹中の自信満々の宣言である。
 彼が、この種の人権破壊を口に出して、それが実現しなかったことはない。

 私は、人間の老化現象について、いくつかのブログを書いた。
 
http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-662.html

 定年という制度はダテに設けられてきたわけではない。たくさんの社会現象の累積から、労働者が仕事をする限界して設定された基準であり、安倍政権は、それを70歳に延伸しようとし、竹中は90歳と言いだしているわけだが、誰もが知っている通り、我々は60歳の声を聞けば、間違いなく誰でも記憶障害やボケが出てきて、確実な仕事ができにくくなる。

 私自身のことは上のリンクに書いてあるが、とにかく目が悪くなって、大型二種免許を持っていたって、若い頃に比べて、道路ラインや標識や、遠景の誤認がもの凄く増えて、自分でも危険を感じることが多くなっている。
 何よりも、即時記憶の減退が著しくなり、何か買うつもりでコンビニに立ち寄っても、何を買うんだったか思い出せなくなることもある。
 古い記憶は割合鮮明なのだが、覚えたての、たった今の記憶が悪化している。
 これでは、経験が長いながら、観光バスを運転して、深夜に狭い田舎道を走行して無事故でいられる自信が失われたので、安易に応募することもできない。

 竹中平蔵は、本気で「90歳が働ける」とでも思っているのだろうか?
 だとすれば、私より二つ上の竹中自身が、すでに重篤な認知症になっていると考えざるをえない。
 この発言を聞いて、異様さを感じない人はいないだろう。人間が安全に仕事をできる年齢は、おそらく60歳であり、70歳までは欺し欺し続けられたとしても、もう50歳前の溌剌とした能力は存在しない。必ず、たくさんのトラブルを生んでしまう。
 2011年の放射能事故が、それを加速させた。これからは、被曝胎児が成長して、老化してゆく過程に、これまでより桁違いに早い劣化社会がやってくるはずだ。

 90歳まで働かせると本気で思っているとしたら、正真正銘の馬鹿であり、完全な精神異常者であり、重度の認知症患者である。
 こんな男が安倍政権の黒幕として、統一教会とともに、安倍自民党を操っていたとするなら、まさに日本の不幸というしかない。
 私のホンネをいえば、竹中平蔵は日本人民を極度に窮乏させ、無数の不幸を生んだ張本人犯罪者として終身刑でマイナス30度の網走刑務所に服役してもらいたい。
 そこで、自分で本当に90歳まで仕事できるのか、確かめたらいいではないか?

 「専門性を身につけよ」 という竹中指南も、実に不愉快だ。
 専門性というのは、企業が効率的に労働者を搾取するための方便であり、我々は、一つの人生のなかで、できる限り多様な、知識と経験を身につけ、世の中のすべての原理を体感的に知って死んでゆくことで、次の人生、豊かな来生に結びつけることができる。
 「専門家になれ」というのは、竹中の思想のなかでは「企業奴隷になれ」という意味しかありえない。

 竹中の「90歳まで働かせる」という宣言は、日本国民をアメリカ金融資本の奴隷として死ぬまでこき使うという意味なのである。
 もう竹中の新自由主義に欺される人も少ないと思うが、あの男には、人情とか人間性は存在しない。私にいわせれば「地獄界の使者であり、悪魔の代理人」である。

 これ以上、竹中によって不幸にされる人々が増えないよう祈るとともに、一刻も早くパソナという非人間的な詐欺企業を、この世から追放しなければならない。
 http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-910.html
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/115.html#c12

[近代史02] 竹中平蔵物語 中川隆
99. 中川隆[-10648] koaQ7Jey 2019年10月22日 09:29:46 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2212]


東海アマブログ どこまでも労働者大衆を小馬鹿にする竹中平蔵 2019年10月21日
http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-910.html


 竹中平蔵よ、お前は、日本国民を奴隷にすると宣言しているのか?

 竹中平蔵「現代人は90歳まで働くことになる」
自分の10年〜20年後の履歴書を書け
  https://president.jp/articles/-/30182

 以下引用

  学歴よりもコンパスを持つ
意外と意識している人はまだ多くないのですが、私たちはこれからすごく長寿の時代を生きることになります。たとえば100歳まで生きるとすると、90歳くらいまでは働くことになるでしょう。でも、約70年間1つの会社で働くなんてありえないですから、どこかで転職をすることになる。そうしたときに、専門性が身に付いていない人は生き残れないわけですね。

 MITのメディアラボの標語に、“Compasses over Maps”という言葉があります。昔だったら、偏差値の高い大学を出て、大企業に就職して、そこで管理職になればそこそこ生きていけた。それが人生の「地図」だったわけですね。でも今の時代、地図はどんどん変わっていく。昨日までそこにあった橋が急になくなったりするわけですよ。コンパス、つまり進むべき方向を見定めて前に進む力が必要になってくる。それが専門性です。

しかし、日本はみんなジェネラリストになるための教育を受けるので、ものすごく専門家が少ない社会です。ただ、ジェネラリストにも二通りのパターンがある。何でもできるジェネラリストと、何にもできないジェネラリストです。

専門性を身に付けるにはどうすればいいか
変化の激しいこれからの時代、前者が生き残り後者は淘汰されていくのは言うまでもありません。では、何でもできるジェネラリストになる、つまり、専門性を身に付けるにはどうすればいいか。私はこの本の中で、次のようなことを書いています。


竹中平蔵 著●竹中平蔵が語る、グローバルな基準で生涯挑戦しつづけるための、12の革新的ヒント。自分をプロデュースする力を身に付けよ。(幻冬舎)
“いちばん重要なのはまず「自分をプロデュースする」ことではないでしょうか。

それはつまり、自分自身が何をしたいかをまず明確にすることです。それをあえて「プロデュース力」という言葉に言い換えたいと思います。このようなプロデュース力を持てば、あなたの人生にあなた自身がもっと関心と目的意識を持ち、真剣に取り組めるのではないですか”

その具体的な方法として、私は自分の10年後、20年後の履歴書を書くことを勧めています。具体的に未来の夢を形にし、実現するには今何をすべきかを逆算するのです。

この逆算方式は人生を充実させる重要なツールです。私も大学を卒業して日本開発銀行に就職した頃、「自分の本を出す」という夢を逆算方式で叶えたことがあります。

一冊の本を出すには、400字詰めの原稿用紙で300枚ほど書けば達成します。そうすると、1日3枚書けば100日で本が書けると逆算した。それからは、毎日家に帰ってから1日3枚とにかく書き、当初の予定通り100日で自著を完成させました。

昔は上司に付き合って意味のない残業をしたり、付き合いで飲みに行って上司の自慢話を聞かされたりする時代だった。でも、今は働き方改革でそういったことから解放され、恵まれた環境になりつつありますね。ただ逆に言うと、会社が今までのように100%面倒見てくれないから、自分で専門性を身に付けていかないとサバイブできないという苦しい時代でもある。だから、早いうちから自分の「コンパス」を持つことが必須となってくるのです。

*****************************************************************************

引用以上

 竹中平蔵とは、どんな人物なのか?
 私は、何回も書いてきたが、その悪事の多様性とスケールの大きさに、とうてい何回かの小さなブログでは情報が追いつかない。おそらく竹中の極悪ぶりを文章にしたなら、分厚い単行本が数冊必要になるだろう。

 竹中平蔵の犯罪
 http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-326.html

 権力犯罪者 竹中平蔵
 http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-754.html

 竹中平蔵の「犯罪」を追及する山本太郎!
 http://www.asyura2.com/19/senkyo259/msg/655.html

 竹中平蔵は「有言実行」の男だ。彼が口に出したことは、実際に実現してしまう。
 竹中が小泉政権時代に政治の表舞台に登場してから、彼が口に出したことで、実現しなかったものはない。
 それは、彼がユダヤ金融を代表するハーバード大の新自由主義経済学者として、自民党議員の圧倒的支持を受けてきたからだ。
 竹中経済学講座は、自民党議員の必修単位だったといってもいい。

 その基本姿勢は、徹底的なアメリカ追従であり、まるでゴールドマンサックスをはじめとするアメリカ金融資本の代理人であるかのようで、彼の一挙手一投足は、すべてアメリカ金融界=ユダヤ資本に奉仕するためのように思える。

 郵政民営化の立役者が竹中なのだが、民営化成功後、
 「民営化された日本郵政はアメリカに出資せよ」
 と発言し、GPIFとともに、「五頭の鯨」の一翼として、安倍政権維持のための株価買い支えを指示したのも竹中といわれる。

 非常に有名な言葉として「若者には貧しくなる自由がある、そのときに頑張って成功した人の足を引っ張るな」と述べたのは、2012年のことだ。
 https://toyokeizai.net/articles/-/11927

 小泉政権以降も、麻生・安倍政権の背後霊として自民党政策に関与し続ける実力者であった竹中は、日本の若者たちから労働者としての基本的な権利を奪い、賃金を大きく低下させ、我々の若い頃のように車を買うことさえできなくし、本当に若者を貧しくしてしまった。
 http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-747.html

 竹中の犯罪パターンとして知られているのは、「国家特区戦略」という名前で、旧来の国家的基準や制限を政治的目的で自由に逸脱できる特別政策を勝手に作り出し、官僚や政治家が自由に汚職を満喫できる「特区」を生み出したことだ。
 後の世まで語り継がれるであろう「首相の犯罪」である森友事件・加計事件は、まさに竹中が用意した「戦略特区」を利用して行われた。
 また、自身が、労働者を自由に解雇できるよう労働条件を著しく悪化させ、不安定な派遣や臨時労働者に変えた挙げ句、自分が、派遣企業最大手のパソナ会長に納まってみせた。

 竹中が小泉政権時代から安倍政権にまたがって、どれほど労働者の権利を剥奪してきたか、あまりに凄まじく、この短いブログには書き切れない。
 ただ、子供たちの貧困率を、先進国最悪クラスに貶めたのも、間違いなく竹中平蔵である。
 日本中の水道を外資に売り渡し、日本の豊かな森林を金儲けのために、大企業や外資に売り渡しているのも竹中平蔵の悪知恵の一つだろう。

 この人物が、 無事に安穏として自民党政権の影に君臨していることは許されない。まさに地獄の使者であり、何十回ギロチンや絞首刑にかけられても、被害者は納得しないだろう。
 今回の台風19号大水害も、元を正せば、竹中平蔵の影が見えていることに誰が気づいているだろう?

 さて、今回、竹中平蔵は、人々を「90歳まで働かせる」と断じたのである。
 「働くことになる」という言い方は、そのように変えて見せるとの竹中の自信満々の宣言である。
 彼が、この種の人権破壊を口に出して、それが実現しなかったことはない。

 私は、人間の老化現象について、いくつかのブログを書いた。
 
http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-662.html

 定年という制度はダテに設けられてきたわけではない。たくさんの社会現象の累積から、労働者が仕事をする限界して設定された基準であり、安倍政権は、それを70歳に延伸しようとし、竹中は90歳と言いだしているわけだが、誰もが知っている通り、我々は60歳の声を聞けば、間違いなく誰でも記憶障害やボケが出てきて、確実な仕事ができにくくなる。

 私自身のことは上のリンクに書いてあるが、とにかく目が悪くなって、大型二種免許を持っていたって、若い頃に比べて、道路ラインや標識や、遠景の誤認がもの凄く増えて、自分でも危険を感じることが多くなっている。
 何よりも、即時記憶の減退が著しくなり、何か買うつもりでコンビニに立ち寄っても、何を買うんだったか思い出せなくなることもある。
 古い記憶は割合鮮明なのだが、覚えたての、たった今の記憶が悪化している。
 これでは、経験が長いながら、観光バスを運転して、深夜に狭い田舎道を走行して無事故でいられる自信が失われたので、安易に応募することもできない。

 竹中平蔵は、本気で「90歳が働ける」とでも思っているのだろうか?
 だとすれば、私より二つ上の竹中自身が、すでに重篤な認知症になっていると考えざるをえない。
 この発言を聞いて、異様さを感じない人はいないだろう。人間が安全に仕事をできる年齢は、おそらく60歳であり、70歳までは欺し欺し続けられたとしても、もう50歳前の溌剌とした能力は存在しない。必ず、たくさんのトラブルを生んでしまう。
 2011年の放射能事故が、それを加速させた。これからは、被曝胎児が成長して、老化してゆく過程に、これまでより桁違いに早い劣化社会がやってくるはずだ。

 90歳まで働かせると本気で思っているとしたら、正真正銘の馬鹿であり、完全な精神異常者であり、重度の認知症患者である。
 こんな男が安倍政権の黒幕として、統一教会とともに、安倍自民党を操っていたとするなら、まさに日本の不幸というしかない。
 私のホンネをいえば、竹中平蔵は日本人民を極度に窮乏させ、無数の不幸を生んだ張本人犯罪者として終身刑でマイナス30度の網走刑務所に服役してもらいたい。
 そこで、自分で本当に90歳まで仕事できるのか、確かめたらいいではないか?

 「専門性を身につけよ」 という竹中指南も、実に不愉快だ。
 専門性というのは、企業が効率的に労働者を搾取するための方便であり、我々は、一つの人生のなかで、できる限り多様な、知識と経験を身につけ、世の中のすべての原理を体感的に知って死んでゆくことで、次の人生、豊かな来生に結びつけることができる。
 「専門家になれ」というのは、竹中の思想のなかでは「企業奴隷になれ」という意味しかありえない。

 竹中の「90歳まで働かせる」という宣言は、日本国民をアメリカ金融資本の奴隷として死ぬまでこき使うという意味なのである。
 もう竹中の新自由主義に欺される人も少ないと思うが、あの男には、人情とか人間性は存在しない。私にいわせれば「地獄界の使者であり、悪魔の代理人」である。

 これ以上、竹中によって不幸にされる人々が増えないよう祈るとともに、一刻も早くパソナという非人間的な詐欺企業を、この世から追放しなければならない。
 http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-910.html
http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/301.html#c99

[近代史3] ソフトバンク 孫正義は日本人の敵 中川隆
8. 中川隆[-10647] koaQ7Jey 2019年10月22日 09:53:36 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2213]
【Front Japan 桜】第3次ITバブル崩壊?[桜R1-10-21] - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=mm1T59_4a54
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/549.html#c8
[近代史3] 孫正義が大袈裟に騒いでいる近未来技術 5G、自動運転、AIなどはすべて使い物にならない 中川隆
2. 中川隆[-10646] koaQ7Jey 2019年10月22日 09:53:57 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2214]

【Front Japan 桜】第3次ITバブル崩壊?[桜R1-10-21] - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=mm1T59_4a54
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/607.html#c2
[リバイバル3] 孫正義の詐欺の手口 中川隆
9. 中川隆[-10645] koaQ7Jey 2019年10月22日 09:57:19 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2215]
【Front Japan 桜】第3次ITバブル崩壊?[桜R1-10-21] - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=mm1T59_4a54
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/965.html#c9
[リバイバル3] 中川隆 _ 経済、ビジネス関係投稿リンク 中川隆
124. 中川隆[-10644] koaQ7Jey 2019年10月22日 10:21:35 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2216]

日本共産党の(かなり危ない)アレな裏話…(おや?後ろに誰か来たようだ…(震…|
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/687.html
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/813.html#c124
[リバイバル3] OPPO Sonica DAC _ 音楽がわからないアホ・オーディオマニアが絶賛する超お買い得品(?)だけど… 中川隆
61. 中川隆[-10643] koaQ7Jey 2019年10月22日 10:51:55 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2217]
TOPPING D10の実機レビュー&オペアンプの交換方法:2019年8月5日
https://lantern.blog/topping-d10


この記事では USB-DAC として評価の高い、TOPPING「D10」の使用感や音質についてレビューしています。

また、高音質化のためにオペアンプを交換しています。オペアンプの交換についての手順や注意点について、画像付きで紹介しているので、オペアンプの交換に興味がある方は参考にしてください。


TOPPING・中華DACについて

「D10」は、TOPPINGという中国メーカーが作っているUSB-DACです。中国製品というとその品質について不安を抱く人もいると思いますが、デジタルアンプ・DACの分野に関してはとても高い品質を保っています。

中華DACはオーディオ好きの中でも評価が高く、実際に使っているユーザーはとても多くいます。信頼できるメーカーを選べば、安価で高品質なアンプやDACを手に入れることができるので、オーディオ初心者に最適といえるでしょう。

USB-DAC「D10」のスペック

「D10」のスペックは以下の通りです。


TOPPING D10

•PCM再生:最大32bit/384kHz
•DSD再生:最大1bit/11.2MHz(DSD256)
•出力端子:同軸デジタル、光デジタル、RCA
•入力端子:USB Type-B
•電源:USB
•寸法:103×146×37mm
•実勢価格:1万円未満

ハイレゾ再生に関してはPCMが32bit/384kHz、DSDが11.2MHzに対応しているのでスペック的には全く問題がないでしょう。

出力端子は同軸デジタル、光デジタル、RCAの3つに対応しているのでこちらも必要十分です。入力端子は光などの端子はなく、USBのみのシンプルな仕様です。エントリーモデルのDACですので、複数の機器に接続して入力ソースを切り替える、というようなことはできません。

電源はUSBバスパワーです。PCの電源を消せば自動的に電源がOFFになります。USBバスパワーで問題なく駆動するのですが、音質を追求する人のなかには、ACアダプタからUSBに電源供給をする外部機器を接続する人もいます。

「D10」はアンプ機能は付いていないので、パワードスピーカーと組み合わせて使いましょう。パッシブスピーカーを使用している場合は、別途アンプを購入する必要があります。

TOPPING D10 USB DAC XMOS(XU208) ES9018K2M OPA2134オーディオ・デコーダ
https://www.amazon.co.jp/product-reviews/B079HRGN5B?tag=fog0c-22

「D10」の音とオペアンプ

下調べして音質が良いことは知っていての購入でしたが、1万円ほどの安価なDACでここまで音が変わるとは思っていませんでした。

全体的な音の傾向は明るくて力強い印象です。解像度はとても高く、DACを通さない時は聞こえなかった音が聞こえるようになり、聞き慣れた曲も色々と新しい発見があります。定位が良くパンを左右に振った時も、どこからどこまで動いたかがはっきりとわかります。

そのままでも十分に鑑賞に耐えうるクオリティなので、音質に満足する人も多いと思いますが、オペアンプの交換をすることで高級機にも匹敵するほどの音質に化けるとの話も聞いていたので、今回はオペアンプの交換に挑戦してみました。

オペアンプとは

オペアンプはオーディオ機器に搭載されている回路ですが、交換することによって音質を簡単に変えることができます。メーカーや型番によってそれぞれ音に個性があり、価格も数百円から千円程度のものが大半なので、楽しみながら自分好みの音を探すことができます。

DACによってはオペアンプの交換がしづらいものもあるのですが、「D10」はメーカーがオペアンプの交換を想定しており、簡単に作業を行うことができます。

オペアンプ「OPA2134PA」

「D10」に元から搭載されているオペアンプは「OPA2134PA」です。オペアンプの中では安価ながら音質はとてもクリアで、今までDACを使ったことがない方などは、ピュアオーディオで良く使われる、”解像度の高さ”、”音場感の良さ”という言葉の意味を体感して理解できると思います。

ただし、「OPA2134PA」は余計な味付けがされてない、原音に忠実な音が再生されますが、悪くいえばモニターライクでもあり若干無機質な印象も受けました。

オペアンプを「OPA627」に交換

新しく取り付けるオペアンプはオペアンプの中でも、とりわけ評価が高い「OPA627」を選びました。価格が1,000円未満のものがほとんどのオペアンプですが、「OPA627」は3,000円以上する高級品になります。

「OPA627」はいくつか販売しているショップがありますが、人気のオペアンプなので、なかには偽物を販売している悪質業者もあるようです。今回は評判がよく、偽物を掴まされる心配のないであろう「しろくま製作所」で購入しました。

OPA627AU デュアル 8Pin DIP変換基板実装済み
https://www.amazon.co.jp/product-reviews/B079HRGN5B?tag=fog0c-22

オペアンプ交換の手順

オペアンプの交換手順を解説していきます。とても簡単なので、画像を見ながら進めていけば誰にでもできると思います。


step
1
DACケースの蓋を開ける

六角レンチを使用してケースを開けます。六角穴のサイズは前面が2.5mm、背面が2.0mmです。ドライバーなどで、無理やり開けようとするとネジ穴が潰れてしまうのでやめておきましょう。

D10 前面
前面


D10 背面
背面

E-Value 六角棒レンチセット ミリ 1.5・2・2.5・3・4・5・6・8・10mm 9本組 ELHW09NL
https://www.amazon.co.jp/product-reviews/B00CRUU0VK?tag=fog0c-22


step 2

オペアンプの取り外し

赤で囲った部分がオペアンプです。オペアンプはピンセットなどを使って引き抜くこともできますが、基板コネクター抜きがあると余計な力を加えずに垂直に引き抜けるので、基板を傷つけることもありません。

TOPPING D10
蓋を開けた状態


TOPPING D10 オペアンプ
オペアンプ部分

エンジニア 基板コネクター抜き SS-10
https://www.amazon.co.jp/product-reviews/B000TGJSTO?tag=fog0c-22

step3


オペアンプの取り付け

オペアンプのピンには番号があります。ピンの番号とソケットの方向を確認し、間違わないように気を付けてください。

ソケットは切り欠き加工や印が付いていて、方向が確認できるようになっています。

オペアンプ ピン番号

ソケットの切れ欠けと番号


「D10」に「OPA627AU」を差し込むと以下の画像のようになります。ピンが曲がらないように気を付けて垂直に差し込みます。

D10 とOPA627AU
D10にOPA627AUを差し込んだところ


step 4

蓋を閉じる

六角レンチで蓋を閉じて完了です。

「OPA627AU」換装後の音

オペアンプを「OPA627AU」に交換して、いくつか曲を再生した時の感想です。

全体的な変化としては、音に艶と暖かみが加わったと感じました。オペアンプ交換前は耳に刺さりがちだった高音も、解像度の高さはそのままに、上質な音に変化してとても聞きやすくなります。

高音がきつすぎて声質が自分には合わないと思っていた歌手も、硬質さがなくなり暖かみが増した音のおかげで気持ちよく曲を楽しめるケースもあり、これにはとても驚きました。

中音域から高音域にかけての響きがとても豊かで、音場感も良くストリングスの響きが壮大に感じます。またアコースティックギターなども箱鳴りが感じ取れ、目の前で演奏されているような気分になりました。

まとめ

結論として「D10」は、買って大正解の費用対効果抜群のUSB-DACでした。確実に音質の向上を体感することができるので、DACを通した音を聞いたことのない方は、ぜひ一度試してみてください。

また、スピーカーやアンプなどの機材を買い換えるのは金銭的な負担が大きいですが、オペアンプの交換であれば、安価で気軽に色々な音を楽しむことができます。

音質の向上や気分を変えたい時は、一度オペアンプの交換に挑戦してみて欲しいと思います。
https://lantern.blog/topping-d10

USB-DACのおすすめ13選 選び方のポイントと基礎知識を解説
https://lantern.blog/usb-dac
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/852.html#c61

[リバイバル3] OPPO Sonica DAC _ 音楽がわからないアホ・オーディオマニアが絶賛する超お買い得品(?)だけど… 中川隆
62. 中川隆[-10642] koaQ7Jey 2019年10月22日 10:55:02 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2218]


DAコンバーターに思う - 「音楽&オーディオ」の小部屋 2019年10月22日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/7edfe576746f80d7446a0fde9b6f1d92


レコード愛好家はこの世にまだたくさんいらっしゃるが、我が家のようにCD派にとっては、システムのサウンドを大きく左右するのが「DAコンバーター」になる。

あらゆるデジタルの音声信号がここを通ってアナログ信号に変換されたうえでアンプに届けられるのだから、その精度が大切なのは当然ですよね。

ご承知のとおり頭文字を取って別名「DAC」(Digital to Analog Converter)ともいう。

それこそピンからキリの世界なので様々な機種が溢れかえっているが、自分のように10年以上も前のDAC「エルガープラス」(イギリス:dCS)を使っていると、現在ではもはや時代遅れの感は否めない。

なにしろデジタル技術は日進月歩だし、最新鋭の機種はいったいどういう音を出すんだろうといつも気になっている。

そういう状況の中、つい先日オークションに出品されていたのが「ORCLE」(オラクル)のDACだった。

    

定価で121万円(サンプリング周波数192KHz)の高級機種だが、昔の機種だし10万円以内なら「買い」だなと眺めていたらあっという間にオーバーしたのであっさり諦めた。最終的な落札価格は23万円だった。

高っ!(笑)。

なぜ「高っ!」というと、実は今や中国製のDACの優れものが安価でゾクゾクと登場してきているのである。中国のデジタル技術は「5G」の開発に象徴されるように凄い段階に来ているそうだ。

ただ中国製と言ってもやはりピンからキリの世界でしっかりしたメーカーとそうでないメーカーとの差が極端だそうだが、前者に当たると、最新鋭の安くて高性能のDACが手に入るのだから注目に値する市場である。

そこで、その辺にお詳しい「北国の真空管博士」にご登場していただき、解説をお願いしてみた。

それでは以下のとおり。

「DACのサンプリング周波数についての私見」

ToppingのD10はコストパフォーマンスで群を抜いているようですね!
https://lantern.blog/topping-d10

デジタルオーディオにおけるサンプリング周波数の上昇は目覚ましく普及価格帯のものでも384Khzが当たり前の時代となりました。

DAC自体の集積率も加速度的に上昇しています。 今まで外付けであったものがDAC中に集積されたために小規模のガレージメーカーであっても最小限の外付けパーツで高品位な製品が製造可能となったのです。

そんな中サンプリング周波数の上昇が再生品質に及ぼす影響を考察してみました。

一般にサンプリング周波数の上昇は再生可能周波数の上昇を意味するものととして捉えられがちです。 理論的にはサンプリング周波数の半分の周波数まで再生可能となります。

たとえば384Khzのサンプリング周波数であれば192Khzまで再生可能です。 真空管アンプマニアとしては無用の長物ともいえる再生限界です。

では、384Khzのサンプリング周波数が真空管アンプにとって何のメリットも無いかと言えばそうではありません。 たとえば1Khzの信号に対して48Khzでサンプリングするのと384Khzでサンプリングするのとでは大きな違いがあります。

384Khzでサンプリングする方が8倍細かくサンプリングすることになりフィルターを通す前の波形の再現制度が向上します。 DA変換直後の波形は階段状の歪なものでありフィルターで滑らかにして出力されますからきめ細かな階段の方が有利なのです。

複雑な波形であればあるほどサンプリング周波数が高い方がより正確に原波形を再現できるといえます。

今度はCD再生に384Khzのサンプリング周波数が有効なのか考えてみます。 ご存じのとおりCDのサンプリング周波数は44.1Khzです。

384KhzのDACへの入力を考えると44.1Khzのまま入力するか384Khzにアップサンプリングして入力することになります。

44.1Khzで入力してそのままDA変換する場合は通常のCD再生そのものです。 384Khzにアップサンプリングする場合はどうでしょう。

この場合はどこでアップサンプリングするかによって微妙に異なります。 パソコン等でアップサンプリングする場合にはアップサンプリングするソフトウエアのアルゴリズムに依存します。

DAコンバーターにアップサンプリング機能が内包されている場合はその性能に依存します。 色々と調べてみるとDAコンバーターでアップサンプリングする方が有利な場合が多いようです。

DAコンバーター側でアップサンプリングする場合には一緒に強力なジッター除去が行われるからです。 CD音源であってもDAコンバーター側でアップサンプリングすればジッター除去の恩恵が得られます。 (ジッターはノイズやデータ欠落の原因となり音質を阻害する)

(ToppingのD10はアップサンプリング機能とジッター除去機能を持っています。)

現在のDAコンバーターの殆どはレシーバー+DACIC+オペアンプICの構成で成り立っています。 DACICとオペアンプICに評価の高いものが使ってあれば製品の評価が高いようです。

DAコンバーターの中にはオペアンプICの交換を前提としてICソケットタイプの製品がありますから注目です。

真空管の差し替えのように評価の高いオペアンプICに差し替えできるのです。

ただしオペアンプICは偽物が多く出回っているので信頼のおける販売店から購入しましょう。 アマゾンでは偽物が横行しています。 国内では秋月電子がお勧めです。

もっと技術的な部分に踏み込んだ解説もできますがかえって分かりづらくなるので今回はこの辺で。

以上のとおりだが、サンプリング周波数については今や「384KHz」を軽く通り越して「768KHz」(192KHzの4倍!)の代物が桁違いの安価で手に入る時代になっているそうで、これを簡単に見逃す手はないと思いますよ(笑)。
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/7edfe576746f80d7446a0fde9b6f1d92
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/852.html#c62

[リバイバル3] オールド QUAD の安物アンプは名機なのか? 中川隆
62. 中川隆[-10641] koaQ7Jey 2019年10月22日 11:04:50 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2219]

違いのわからない男 整流管編 mixiユーザー(id5343821)の日記 2019年10月21日
https://open.mixi.jp/user/5343821/diary/1973389953

フォステクスのFE103Aを遊びで買って、ポチの夢さんに繋ごうかと考えていたのだが、上記のこまごました買い物が多すぎて撤退した。
ポチの夢さんごめんなさい。

それでも、ギリギリのところでの会心の買い物が多くて、物欲について考えさせられることも多かった。

人生で、もう一度ぐらいは根本的な変更があってもよいが、QUADUと高能率フルレンジを基本として組むシステムで終わったとしても、そこまでの悔いはない、という感じがする。

そういう規模での買い物をする時期になってきた。
これからゆっくり書いていきたい。

さて、ポストモダンの時代には「差異の感覚」が大事だという。
学生時代に思想書にかぶれていたが、若いのもあり、難しいところ(キモ?)は理解してはいない(笑) 私のようなアバウトな人間には哲学は向いてなかったと、客観的になって気づく。

オーディオは違いを知ってチューニングしていく趣味だが、細かすぎてわからないことも多い。
わかったような気にはなる。
最近は、ケーブル等であまり大きな金額はやめている。

今回は、QUADUの整流管交換について。

真空管アンプの中古を買う良さは、真空管交換前提で違いを楽しめることだ。

真空管アンプは、プリ管とパワー管は普通あって、パワー管は「300B」「KT88」とか、スターが存在する。
整流管は交流と直流をうんぬんとか、電源系の話のようだ。他で代用できるようで、ないことも多いが、真空管アンプらしい音にさらに近づくなら、もちろん代用しないほうが良い。
3種のうちでは、もっとも消耗が早いということで、ここから交換するのは決めていた。

QUADUは整流管方式なので、ここの違いを楽しむこともできるわけだ。
もともとついていたのは、ロシア製Sovtekの5AR4というもの。
これはメジャーなようで、同じものを各所で買うことができる。
初心者なので、同じもののほうが安全だろうということで、これを買うことは一貫して決めていた。

問題は、買う場所で値段が違う。
ヴィンテージサウンドというショップでは、整流管ではこの店だけ、2本特性をマッチングしてくれるし、72時間特別エージングという。双極マッチとかいうのもある。
その分高いのは数千円なので、この場合いいかなと思っていたが、これだけだと1万円を超えないので、送料が発生してアホらしい。
かといってパワー管を上記条件で買うと、4本で2万3000円ぐらいが倍に跳ね上がる。こういうのを批判する人もいる。

悩んだ結果、アムトランスという1年保証の店でまとめて買うことにしたのだが、最後の最後に、この店がJJというメーカーの正規取扱店と気づいた。
Sovtekより安くて2本4600円。
ほとんどの店でJJのほうが安いが、上記ヴィンテージサウンドではなぜかJJのほうが高価。

わけわからんなら安いほうがいいかということで、JJにした。

届いてみると、Sovtekよりやや太く背が高くて驚いた。
付けてみると、オレンジの灯火が上下よく見える。逆に言えば、Sovtekは下が隠れてしまう。
これは他社と比べても、ノッポのJJの特技と言えそうだ。真空管の灯りのルックスは好きなので、予想外のメリット。

光自体明るくなったように感じるが、見える部分が増えただけでなく、経年によるものもありそうだ。
QUADU復刻の発売は2005年なので、10年以上なんらか使われているはずだ。
あとでみると、
Sovtekの1本は、内部が垂直に収まっていない。

これにしてとてもよかったが、音はというと、そこまでわからない。少し元気良くなった気はする。悪くはなっていないのでOK。

エージングは一晩11時間ぐらいつけっぱなしにしておいた。
左右付け替えて周波数特性と出力㏈を比較したが、変わらない。
今度買うときも、ペアマッチやエージングは要らないかなと思う。


コメント


mixiユーザー2019年10月21日 23:01

真空管の値段で中華のデジアンが買えます(笑)。50Wx2は当たり前で80W,100Wクラスが1万円代でゴロゴロあります(笑)。デザイン・オンリーで、よく調べもせず買ったらそのレンジの広いことにたまげました(汗)!。これからは中華アンプのつまみ食いに走ろうかと考えています(笑)。これからのシーズンは真空管ですけどね(笑)。ただし火事にだけはなりたくないです。なんせ電源ケーブルを挿すと火花が出るのもあるそうですから。。(笑)


mixiユーザー2019年10月21日 23:16

> mixiユーザー 

一晩エージングしてたんですが、真空管差し替えで抜いたときのにおいにビビりました。昔の機器は野蛮です。
中華デジアンも野蛮でしょうか(笑)
中華真空管アンプを京都人さんのとこでみましたが、トランスが要塞のようでした。

マルチでポチの夢宅の低域強化はいかがでしょうか。


mixiユーザー2019年10月21日 23:59

JJの整流管GZ34S(=5AR4)は私も使っています。4〜5年前にこれに交換して以来故障知らずですので丈夫な球だと思います。アムトランスから購入したような記憶があります。


mixiユーザー2019年10月22日 00:10

> mixiユーザー
 
これをアムトランスでというのは正解ですね。いろいろ使ってみたいのですが、次もこれでいいかなと思います。

mixiユーザー2019年10月22日 05:48
整流管は左右で多少の特性の差があってもそれほど問題にならないでしょう。
気を付けなくてはならないのは、プッシュプル回路で使われている出力管です。
シングル回路なら左右チャンネルの偏差くらいで済みますが、プッシュプルでの特性の違いは明らかな歪になります。

整流管の音の違いを云々するようになると、真空管フリークの仲間入りですね。
と言っても、違いは歴然としてありますが・・・贅沢をいうときりがありません。
https://open.mixi.jp/user/5343821/diary/1973389953
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/840.html#c62

[リバイバル3] 中古オーディオ販売店 中川隆
29. 中川隆[-10640] koaQ7Jey 2019年10月22日 11:25:22 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2220]

真空管専門のヴィンテージサウンド
http://vintagesound.jp/

〒198-0032 東京都青梅市野上町三丁目7番地28

電話 0428-20-5174

メール jp-sale@vintagesound.jp

営業時間 10:00〜17:00
定休日 土・日曜日・祝日


真空管の商品一覧
http://vintagesound.jp/index.php?main_page=page&id=898&chapter=0

運営会社名 株式会社クリエイティブファクトリー

主な業務
電子部品の輸出入、音響コンサルティング、古物営業法に基づく古物売買、質屋営業法に基づく融資

運営サイト ヴィンテージサウンド(登録商標) /にじや質店

代表取締役 佐々木 英明

保有資格 第1級陸上無線技術士、電気通信主任技術者、電気主任技術者


http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/834.html#c29

[リバイバル3] オールド QUAD の安物アンプは名機なのか? 中川隆
63. 中川隆[-10639] koaQ7Jey 2019年10月22日 11:25:59 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2221]

真空管専門のヴィンテージサウンド
http://vintagesound.jp/


〒198-0032 東京都青梅市野上町三丁目7番地28

電話 0428-20-5174

メール jp-sale@vintagesound.jp

営業時間 10:00〜17:00
定休日 土・日曜日・祝日


真空管の商品一覧
http://vintagesound.jp/index.php?main_page=page&id=898&chapter=0

運営会社名 株式会社クリエイティブファクトリー

主な業務
電子部品の輸出入、音響コンサルティング、古物営業法に基づく古物売買、質屋営業法に基づく融資

運営サイト ヴィンテージサウンド(登録商標) /にじや質店

代表取締役 佐々木 英明

保有資格 第1級陸上無線技術士、電気通信主任技術者、電気主任技術者


http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/840.html#c63

[リバイバル3] 中古オーディオ販売店 中川隆
30. 中川隆[-10638] koaQ7Jey 2019年10月22日 11:32:34 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2222]

真空管と高音質部品のアムトランス
https://www.amtrans.co.jp/


本社:東京都千代田区神田淡路町 2-10-14 ばんだいビル2F

アムトランス神田淡路町店:東京都千代田区神田淡路町 2-10-14 ばんだいビル1F

伊那事業所:長野県上伊那郡南箕輪村284-2


Tel:03-5294-0301
Fax:03-5294-0302
audio@amtrans.co.jp


アムトランス・オンラインショップ
https://www.amtrans.jp/

社 名 アムトランス株式会社
設 立  平成3年(1991年)
資本金  1000万円
従業員  19人
所在地  〒101-0063
東京都千代田区神田淡路町 2-10-14 ばんだいビル2F


役 員
代表取締役社長  草薙 正朗
常務取締役    草薙 明子


事業内容

電子部品(抵抗・コンデンサー)の開発製造・販売
真空管(業務用、民生用)の輸入・販売
オーディオ用部品の輸出入・販売
オーディオ機器の開発・製造・販売
業務用高音質マイクロフォンの輸入・販売・レンタル
各種音源ソフトの販売

http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/834.html#c30

[リバイバル3] オールド QUAD の安物アンプは名機なのか? 中川隆
64. 中川隆[-10637] koaQ7Jey 2019年10月22日 11:33:04 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2223]

真空管と高音質部品のアムトランス
https://www.amtrans.co.jp/


本社:東京都千代田区神田淡路町 2-10-14 ばんだいビル2F

アムトランス神田淡路町店:東京都千代田区神田淡路町 2-10-14 ばんだいビル1F

伊那事業所:長野県上伊那郡南箕輪村284-2


Tel:03-5294-0301
Fax:03-5294-0302
audio@amtrans.co.jp


アムトランス・オンラインショップ
https://www.amtrans.jp/

社 名 アムトランス株式会社
設 立  平成3年(1991年)
資本金  1000万円
従業員  19人
所在地  〒101-0063
東京都千代田区神田淡路町 2-10-14 ばんだいビル2F


役 員
代表取締役社長  草薙 正朗
常務取締役    草薙 明子


事業内容

電子部品(抵抗・コンデンサー)の開発製造・販売
真空管(業務用、民生用)の輸入・販売
オーディオ用部品の輸出入・販売
オーディオ機器の開発・製造・販売
業務用高音質マイクロフォンの輸入・販売・レンタル
各種音源ソフトの販売

http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/840.html#c64

[リバイバル3] 中古オーディオ販売店 中川隆
31. 中川隆[-10636] koaQ7Jey 2019年10月22日 11:34:01 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2224]

違いのわからない男 整流管編 mixiユーザー(id5343821)の日記 2019年10月21日
https://open.mixi.jp/user/5343821/diary/1973389953

フォステクスのFE103Aを遊びで買って、ポチの夢さんに繋ごうかと考えていたのだが、上記のこまごました買い物が多すぎて撤退した。
ポチの夢さんごめんなさい。

それでも、ギリギリのところでの会心の買い物が多くて、物欲について考えさせられることも多かった。

人生で、もう一度ぐらいは根本的な変更があってもよいが、QUADUと高能率フルレンジを基本として組むシステムで終わったとしても、そこまでの悔いはない、という感じがする。

そういう規模での買い物をする時期になってきた。
これからゆっくり書いていきたい。

さて、ポストモダンの時代には「差異の感覚」が大事だという。
学生時代に思想書にかぶれていたが、若いのもあり、難しいところ(キモ?)は理解してはいない(笑) 私のようなアバウトな人間には哲学は向いてなかったと、客観的になって気づく。

オーディオは違いを知ってチューニングしていく趣味だが、細かすぎてわからないことも多い。
わかったような気にはなる。
最近は、ケーブル等であまり大きな金額はやめている。


今回は、QUADUの整流管交換について。

真空管アンプの中古を買う良さは、真空管交換前提で違いを楽しめることだ。

真空管アンプは、プリ管とパワー管は普通あって、パワー管は「300B」「KT88」とか、スターが存在する。
整流管は交流と直流をうんぬんとか、電源系の話のようだ。他で代用できるようで、ないことも多いが、真空管アンプらしい音にさらに近づくなら、もちろん代用しないほうが良い。
3種のうちでは、もっとも消耗が早いということで、ここから交換するのは決めていた。

QUADUは整流管方式なので、ここの違いを楽しむこともできるわけだ。
もともとついていたのは、ロシア製Sovtekの5AR4というもの。
これはメジャーなようで、同じものを各所で買うことができる。
初心者なので、同じもののほうが安全だろうということで、これを買うことは一貫して決めていた。

問題は、買う場所で値段が違う。
ヴィンテージサウンドというショップでは、整流管ではこの店だけ、2本特性をマッチングしてくれるし、72時間特別エージングという。双極マッチとかいうのもある。
その分高いのは数千円なので、この場合いいかなと思っていたが、これだけだと1万円を超えないので、送料が発生してアホらしい。
かといってパワー管を上記条件で買うと、4本で2万3000円ぐらいが倍に跳ね上がる。こういうのを批判する人もいる。

悩んだ結果、アムトランスという1年保証の店でまとめて買うことにしたのだが、最後の最後に、この店がJJというメーカーの正規取扱店と気づいた。
Sovtekより安くて2本4600円。
ほとんどの店でJJのほうが安いが、上記ヴィンテージサウンドではなぜかJJのほうが高価。

わけわからんなら安いほうがいいかということで、JJにした。

届いてみると、Sovtekよりやや太く背が高くて驚いた。
付けてみると、オレンジの灯火が上下よく見える。逆に言えば、Sovtekは下が隠れてしまう。
これは他社と比べても、ノッポのJJの特技と言えそうだ。真空管の灯りのルックスは好きなので、予想外のメリット。

光自体明るくなったように感じるが、見える部分が増えただけでなく、経年によるものもありそうだ。
QUADU復刻の発売は2005年なので、10年以上なんらか使われているはずだ。
あとでみると、
Sovtekの1本は、内部が垂直に収まっていない。

これにしてとてもよかったが、音はというと、そこまでわからない。少し元気良くなった気はする。悪くはなっていないのでOK。

エージングは一晩11時間ぐらいつけっぱなしにしておいた。
左右付け替えて周波数特性と出力㏈を比較したが、変わらない。
今度買うときも、ペアマッチやエージングは要らないかなと思う。

コメント


mixiユーザー2019年10月21日 23:01

真空管の値段で中華のデジアンが買えます(笑)。50Wx2は当たり前で80W,100Wクラスが1万円代でゴロゴロあります(笑)。デザイン・オンリーで、よく調べもせず買ったらそのレンジの広いことにたまげました(汗)!。これからは中華アンプのつまみ食いに走ろうかと考えています(笑)。これからのシーズンは真空管ですけどね(笑)。ただし火事にだけはなりたくないです。なんせ電源ケーブルを挿すと火花が出るのもあるそうですから。。(笑)

mixiユーザー2019年10月21日 23:16

> mixiユーザー 

一晩エージングしてたんですが、真空管差し替えで抜いたときのにおいにビビりました。昔の機器は野蛮です。
中華デジアンも野蛮でしょうか(笑)
中華真空管アンプを京都人さんのとこでみましたが、トランスが要塞のようでした。

マルチでポチの夢宅の低域強化はいかがでしょうか。

mixiユーザー2019年10月21日 23:59

JJの整流管GZ34S(=5AR4)は私も使っています。4〜5年前にこれに交換して以来故障知らずですので丈夫な球だと思います。アムトランスから購入したような記憶があります。

mixiユーザー2019年10月22日 00:10

> mixiユーザー
 
これをアムトランスでというのは正解ですね。いろいろ使ってみたいのですが、次もこれでいいかなと思います。


mixiユーザー2019年10月22日 05:48
整流管は左右で多少の特性の差があってもそれほど問題にならないでしょう。
気を付けなくてはならないのは、プッシュプル回路で使われている出力管です。
シングル回路なら左右チャンネルの偏差くらいで済みますが、プッシュプルでの特性の違いは明らかな歪になります。

整流管の音の違いを云々するようになると、真空管フリークの仲間入りですね。
と言っても、違いは歴然としてありますが・・・贅沢をいうときりがありません。
https://open.mixi.jp/user/5343821/diary/1973389953

http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/834.html#c31

[リバイバル3] 中古オーディオ販売店 中川隆
32. 中川隆[-10635] koaQ7Jey 2019年10月22日 11:37:36 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2225]
球コロガシ mixiユーザー(id5343821)の日記 2019年09月16日00:34

ところで、真空管アンプの記事を熱心にみていると、真空管の交換がとにかく楽しい印象を受ける。

特に、14年も前の中古品なので、購入後しばらくで交換をと考え、Aオーディオの人についでに電話できいてみた。

答えとしては、「真空管はトランジスタアンプと同じ感じで、そんなに劣化しないので、トラブルが出るまで使ったらよい」「真空管交換はバイアス調整とかで修理扱いになってしまうので、それなりに金額がかかる」というやる気のない感じ。担当者というのが帰ってきて代わったが、その人も「真空管交換とかマニアなこというなよ」という雰囲気だった。

発送がんばってくれたのに悪口言いたくはないが、あんまり接客感がなかった。LA1を買った頃は、いかにもショップだったのだが。高級オーディオ販売の衰退をみるような。。

そうゆうものなのか〜
真空管は数年で劣化みたいな記事もあったのだが。

調べてみると、プリ管と整流管はバイアス調整がいらないという。
となると、交換して新品にできるじゃないか。
ただ、QUAD2のプリ管はEF86といって、わりとマイナーなので、わざわざ交換したいようなものがない。
整流管は、GZ34だが、sovtekのものがもともとついており、これのマッチドペアが売っていたからそれでよいだろう。

KT66はGold Lionがカッコイイので決まりかなと思ったが、バイアス調整でどこかに送るなら大作業なので、無理か。

が、調べていると、QUAD2は自己バイアス方式だという記事を発見。
じゃあGold Lionいけるのか・・・!?

音が気に入ったら、プリ管以外は奮発してやってもよいかなと。

あとは、300Bシングルの幻影があって、これはいつか聴いてみたいものだ。

コメント

mixiユーザー2019年09月16日 07:26

小生、『末期ん』のMA2275を2年ほど使っていたことがあります。C22とMC275をプリメイン化したという触れ込みで、ルックスは最高でしたが、出力75W×2と球に負担かけすぎで何度も故障し、ついにMA7000に無償で交換してもらった経緯があります。真空管はいろいろ手間ががかかりましたが、そこにいくと石は気楽なのものです。

mixiユーザー2019年09月16日 10:56
> mixiユーザー 

オリタアンプも、マトリックスサラウンドしたなどもあるでしょうが、何度か壊れ、修理先もなくなったので手放しました。しかし、音は最高まではいきませんが、他にない、なんともいえず印象に残るものでした。
MA2275検索しましたが、最強のルックスですね。同時にYoshiさんの記事も出てきました。人生で終着点にでも使いたいアンプですが、こんなことになるとは・・・ 共感して拝読しました。うちではレヴィンソンの334Lが似た例となるので、超大型で複雑なアンプの宿命の可能性も。

重量級アンプとは決別したのですが、重量級+真空管というのは死のコラボですね。これを読んで、6カ月の保証期間中はいったん何もさわらずいくかという気になりました。

mixiユーザー2019年09月16日 11:16

MA2275は京都のジャズ喫茶「ヤマト」でも使っていて、店主にメンテナンスとか大変じゃないですか、と言ってみたところ、そんなことないとのこと。なら小生がよっぽど割食ったことになります。しかし、そうとも言えない。後継のMA7000は一度電源部の電解コンデンサーから火を噴きました。こちらは10kgも重い45kgもあり、死ぬ思いで修理に出したのですが、後日また終段パワートランジスタが故障しました。『末期ん』は合計7年ほどお付き合いし、何度も故障してついに訣別しましたが、音はなかなかよかったです。一番よかったのはリモコンの一押しでパネルが点灯するところ。高級外車に乗るとはこういうことだろうかと、その贅沢感に酔ったものです(笑)


mixiユーザー2019年09月17日 02:08

> mixiユーザー 

故障しやすいほど設計がギリギリで音が良いといいますが、海外製超重量物を修理センターと行ったり来たりはたいへん困りますね。まして、保証期間を過ぎると、アンプ1台買えるだろうという修理代金で・・・

よほど金持ちでなければ、近寄らないのがよいと結論がでました。QUADも箱2つで届きましたが、1台8.3キロなので許しましょう。箱は場所を食うので処分します。


mixiユーザー2019年09月17日 06:17
> mixiユーザー
 
軽いアンプは正解です。QUADなら当方も欲しいです!!!

mixiユーザー2019年09月18日 01:18
> mixiユーザー 

とはいえ、マッキンの7年は人生の糧ですよね。それなしで真空管や海外批判をしたとしたら、それこそ悲しいです。
私も人生に余裕があればマッキンが欲しいものです。
https://open.mixi.jp/user/5343821/diary/1972984608

http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/834.html#c32

[文化2] ゆとり教育を推進した三浦朱門の妻 曽野綾子がした事 _ これがクリスチャン 中川隆
207. 中川隆[-10634] koaQ7Jey 2019年10月22日 12:14:17 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2226]

[2019.10.21放送]週刊クライテリオン 藤井聡のあるがままラジオ(KBS京都ラジオ) - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=SwhnH9hERsY

ゲスト 浜崎洋介

今週のテーマは『教育改革という名の病』です。
http://www.asyura2.com/09/bun2/msg/492.html#c207

[リバイバル3] 中川隆 _ 日本文化関係投稿リンク 中川隆
111. 2019年10月22日 12:41:20 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2224]
浜崎洋介 _ 安倍「器」論
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/688.html
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/466.html#c111
[近代史3] 浜崎洋介 _ 安倍「器」論 中川隆
1. 中川隆[-10636] koaQ7Jey 2019年10月22日 12:44:46 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2225]

【討論】表現者クライテリオン・スペシャル:
安倍総理『器』論とは真実か?[桜R1-10-5] - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=2sGeW4TXpMg


◆表現者クライテリオン・スペシャル:安倍総理『器』論とは真実か?

パネリスト:
 川端祐一郎(京都大学大学院助教)
 小浜逸郎(評論家)
 田村秀男(産経新聞特別記者・編集委員兼論説委員)
 西尾幹二(評論家)
 浜崎洋介(文芸批評家)
 藤井聡(京都大学大学院教授)
 室伏謙一(室伏政策研究室代表・政策コンサルタント)
 富岡幸一郎(文芸評論家・関東学院大学教授)
司会:水島総

http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/688.html#c1

[政治・選挙・NHK266] 即位礼「政教分離に違反」と主張 日本の皇室、命運は13歳少年の肩に ライブ映像:きょう即位礼正殿の儀、天皇陛下が即位を内… 鰤
3. 中川隆[-10635] koaQ7Jey 2019年10月22日 14:52:26 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2226]
賛成

ついでに伊勢神宮の遷宮建て替えも廃止

三輪神社、石上神社、籠神社、出雲大社、法隆寺、東大寺、興福寺、東寺等の皇室に関係する寺もすべて取り壊して日本を宗教の無い国にして欲しい
http://www.asyura2.com/19/senkyo266/msg/643.html#c3

[政治・選挙・NHK266] 即位礼「政教分離に違反」と主張 日本の皇室、命運は13歳少年の肩に ライブ映像:きょう即位礼正殿の儀、天皇陛下が即位を内… 鰤
4. 中川隆[-10634] koaQ7Jey 2019年10月22日 14:54:32 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2227]
バチカンも潰した方がいいね
http://www.asyura2.com/19/senkyo266/msg/643.html#c4
[政治・選挙・NHK266] 即位の礼に際しての雑感 天皇制、皇位継承問題について 佐藤鴻全
1. 中川隆[-10639] koaQ7Jey 2019年10月22日 17:35:12 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2222]
旧宮家は間男の血筋なんだよな
http://www.asyura2.com/19/senkyo266/msg/649.html#c1
[政治・選挙・NHK266] 台風被害のさなかに「天皇の即位礼」を大々的に開催する必要はあったのか? 式典関連予算は平成よりはるかに多い160億円(リテ… 赤かぶ
20. 中川隆[-10641] koaQ7Jey 2019年10月22日 19:02:36 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2220]
賛成
ついでに伊勢神宮の遷宮建て替えも廃止

三輪神社、石上神社、籠神社、出雲大社、法隆寺、東大寺、興福寺、東寺等の皇室に関係する寺もすべて取り壊して日本を宗教の無い国にして欲しい



http://www.asyura2.com/19/senkyo266/msg/647.html#c20

[政治・選挙・NHK266] 10・22天地大荒れ!<本澤二郎の「日本の風景」(3473)<安倍ならではの、とことん政治利用の天皇交代劇> 笑坊
1. 中川隆[-10640] koaQ7Jey 2019年10月22日 19:04:05 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2221]
賛成
ついでに伊勢神宮の遷宮建て替えも廃止

三輪神社、石上神社、籠神社、出雲大社、法隆寺、東大寺、興福寺、東寺等の皇室に関係する寺もすべて取り壊して日本を宗教の無い国にして欲しい

http://www.asyura2.com/19/senkyo266/msg/650.html#c1

[昼休み53] 千葉県にだけは住んではいけない 中川隆
320. 中川隆[-10645] koaQ7Jey 2019年10月22日 20:18:51 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2216]

千葉県の建物被害5万棟超 台風15号に19号追い打ち
10/22(火) 18:54配信 テレ朝 news
https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/ann?a=20191022-00000052-ann-soci


 台風15号と19号による千葉県の建物被害が5万棟を超えました。

 千葉県によりますと、台風15号による住宅や倉庫などへの被害は約4万9000棟で、台風19号で被害を受けた約1000棟と合わせると5万棟を超えました。最も被害が多かったのは木更津市の約5000棟で、鋸南町など房総半島南部や旭市、匝瑳市など外房でも多くの被害が確認されました。市町村による調査はまだ続いていて、今後さらに被害が増える可能性もあるということです。
https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/ann?a=20191022-00000052-ann-soci
http://www.asyura2.com/13/lunchbreak53/msg/390.html#c320

[リバイバル3] 中川隆 _ 経済、ビジネス関係投稿リンク 中川隆
125. 2019年10月22日 21:50:18 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2217]
上級国民/下級国民 _ 『持てる者』は“事実上の一夫多妻”、『持たざる者』は生涯独身
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/689.html
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/813.html#c125
[リバイバル3] 中川隆 _ 美術・文芸関係投稿リンク 中川隆
175. 2019年10月22日 23:18:31 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2218]
実録犯罪史シリーズ『子供たちの復讐』 (テレビ朝日 1983年)
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/690.html
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/452.html#c175
[近代史3] 上級国民/下級国民 _ 『持てる者』は“事実上の一夫多妻”、『持たざる者』は生涯独身 中川隆
1. 中川隆[-10644] koaQ7Jey 2019年10月23日 06:15:12 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2219]

中間層が下流へ転落!? 日本を襲う新格差社会の闇(週刊SPA!)
http://www.asyura2.com/19/hasan133/msg/450.html
https://nikkan-spa.jp/1606334?cx_clicks_ranking=4_title

2019年10月16日 週刊SPA!編集部

―[新格差社会の闇]―

 一部の富める者だけが甘い汁にありつき、その他大勢が負け組と化す――。作家・橘玲氏が新刊「上級国民/下級国民」で描いた現実は、日常のあらゆる場面を侵食している。日本を覆う「新型格差社会」のリアルを追った。

これまで日本で常識だった一億総中流社会が消滅する!

『言ってはいけない』シリーズで知られる作家・橘玲氏の新著『上級国民/下級国民』が発売から1か月で10万部を突破。社会現象と呼べるほどの話題になっている。

「これだけ売れるのは、多くの人の不安の表れでしょう」そう語るのは橘氏。執筆の着想を得たのは3年ほど前だった。

「欧米社会で起きた変化は、必ず数年後に日本でも同じことが起きる。私はこれまでそう提唱してきました。’16年にアメリカでトランプ政権が誕生し、イギリスでEU離脱を提唱するいわゆるブレグジットが起きた。

 これらは今まで社会の中流を担ってきた白人労働者というマジョリティが、テクノロジーの進化やグローバル化で仕事を奪われ、プアホワイトと呼ばれる下流に落ちたから。いったん下級国民になると、革命や核戦争でも起きない限り這い上がるのは困難です。

 日本でも今年4月、87歳の元官僚が引き起こした交通事故をきっかけに、上級国民/下級国民というネットスラングが拡散しました。高度化した知識社会が生む強烈な格差に、ネットの住民はいち早く気づいていたのです」

 中国やインドといったかつての貧困国の躍進を見るまでもなく、世界規模で見れば人類は豊かになっている。しかし、そのしわ寄せが先進国のマジョリティを直撃。上級/下級国民に分断される不幸を生み出しているというのだ。

「日本をはじめ多くの先進国で富と人口の分布を調べると、これまでは平均付近に最も多くの人が集まり、極端に豊かな人や、貧しい人は少ないベルカーブを描いていました。

 まさに、昭和の日本が実現した“一億総中流”社会です。偏差値で言えば40〜60の範囲に全体の約7割が収まっていた。それが、平成時代の30年間で両極端に開いていく世界に変質したのです」


富と人口分布を表した図。大多数を占めていた中間層の富が富裕層に接収され、中間層はいや応なしに下級国民になる。グラフは橘氏のブログをもとに編集部が作成

『持たざる男』は生涯独身か

 富の分布の幅が裕福層側に伸びれば伸びるほど、あらゆる場面で極端な事例が頻発するようになる。顕著なのはやはり資産だ。

「現在、アメリカではおよそ10世帯に1世帯がミリオネア(金融資産100万ドル以上)、日本でもおよそ20世帯に1世帯が億万長者だとされています。残念ながらこの格差は今後広がることはあっても、縮まることはないでしょう。

 これは現代人にとってもっとも重要な性愛に関しても言えます。経済力のある男はフィットネスにも十分な投資ができるため、肉体的にも魅力があり、妻以外の女性からも求められる。

 一方、かい性のない『持たざる男』は、生涯独身で終わるしかない。非モテは社会からも性愛からも排除された存在として著しく幸福度の低い人生を送らざるを得ないのです」

 一億総中流社会が崩壊した後に待っているのは、とてつもない新型格差社会だ。医療、働き方、教育、住宅、性愛……さまざまな分野で引き起こされている格差の現実。日本国民を分断する「上級/下級」の流れはもはや誰にも止められない。

【橘 玲氏】
作家。’59年生まれ。出版社を経て国際金融小説『マネーロンダリング』でデビュー。『新版 お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』『事実vs本能』など、著書多数

http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/689.html#c1

[昼休み52] 日本人女性2人、リゾート地・セブ島で知り合った韓国人の男2人と飲酒→集団強姦される…フィリピン 中川隆
350. 中川隆[-10643] koaQ7Jey 2019年10月23日 06:29:07 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2220]

2019年10月22日
文在演の親書は「韓国は反日を続けるが日本は韓国を優遇しろ」



1年前にも李首相は来日し「未来志向で日韓友好」と言って握手し、その後徴用工で日本叩きを始めた。

まさに息を吐くようにウソをつく男


画像引用:日韓宣言20周年で未来志向に 安倍晋三首相、韓国の李洛淵首相と会談 - 産経ニュースhttps://www.sankei.com/world/news/180911/wor1809110016-n1.html

日本にすり寄るが反日を続ける韓国

新天皇即位礼に際して行われる「即位礼正殿の儀」に出席するイ・ナギョン(李洛淵)首相が文在演からの親書を持参するのが分かった。

即位礼正殿の儀は10月22日に行われ李首相と安倍首相の会談が24日に行われる予定になっている。

徴用工騒動以降では最も格上の日韓会談となり、何らかの進展が見られる可能性が指摘されている。



今回の親書は文在演大統領が望んだものではなく、大統領は最初拒否したが首相や周囲に要請されしかたなく書いたと伝えられている。

文在演大統領の支持率は任命した法相が不祥事ですぐ辞任した事などで低下し、基準の4割前後で推移している。

韓国では「どちらでもいい」「わからない」がほとんど居ないので、支持率が4割なら6割は反対派という事になる。


朴槿恵前大統領の場合、就任直後は7割以上だったが3年後時点で26%、罷免前は5%になっていた。

これを見ると支持率30%割れは日本でいえば辞任ラインで、韓国大統領に辞任はないので「逮捕ライン」になる。

韓国検察は大統領支持率が辞任ラインに近づくと周辺捜査を始め、逮捕起訴できる環境を整える。


まず知人を逮捕し大統領の子供や兄弟を逮捕し、いつでもお前を逮捕できるぞという実力を見せつける。

通常は任期の5年を待って逮捕か起訴するが、朴槿恵前大統領のように任期中に逮捕する場合も在る。

また韓国では80年代までクーデターや市民暴動などが普通であり、騒乱による政権交代の可能性もある。

韓国検察は文在演逮捕に動き出している

こうした状況が徐々に迫ってきていて、文大統領は自らの保身のために安倍首相との関係改善に同意した。

ただ文在演が考えている日韓関係改善は相変わらず「日本が謝罪して韓国がふんぞり返る」ものでしかない。

日本側は2019年夏以降に韓国を半導体3品目の優遇措置撤廃やホワイト国除外を行ったが、理由は韓国が北朝鮮や中東の独裁国家に横流ししたからでした。


韓国は日本から輸入した軍事転用可能な素材を無断で北朝鮮や独裁国家に輸出したのを、今も認めず再発防止を約束してもいません。

2018年末に起きた韓国軍艦による自衛隊哨戒機へのミサイル誘導レーダー照射による威嚇も、レーダー照射の事実を認めず再発防止も約束していません。

GSOMIA破棄は韓国が勝手にやったことだが、ホワイト国や輸出優遇措置を回復するならGSOMIA破棄を取りやめてもいいと言っています。


GSOMIAに関しては2019年10月に北朝鮮がミサイル発射した時、韓国は日本にGSOMIAに基づく情報提供を要請してきた。

日韓GSOMIAが失効するのは2019年11月23日なので、それまで韓国は日本に情報提供を求めることが出来る。

日本は既にミサイル発射を探知できる早期警戒衛星開発を決めたり、日米でより高精度のレーダーや探知システム開発を進めている。


韓国は情報提供と言って日本にウソの情報を伝えるかも知れないので、GSOMIAがあっても信用できない。

その前に麻生元首相が拡大した日韓通貨スワップも韓国側から破棄していて、これは朴大統領時代に慰安婦問題と絡めて破棄した。

なんでも日本が謝罪と賠償するなら通貨スワップを継続しても良いと言っていたが、日韓通貨スワップとは韓国だけが利益を得て日本にメリットのない協定でした。

親書という名の侮辱文書

韓国が外貨不足で国家破産しそうになった時、日本が余っているドルを貸しますよというのが日韓通貨スワップです。

見返りに多少の金利を受け取るが、韓国はああいう国なので踏み倒す可能性があり、日本にとってハイリスクでした。

安倍政権が関係改善の条件として求めているのが、韓国が徴用工に関する要求を引っ込め日韓基本条約を守る事です。


韓国は慰安婦や徴用工で日本に謝罪と賠償を求めているが、1965年締結の日韓基本条約で「戦前の請求権すべてを放棄する」と約束しています。

日韓基本条約に基づいて日本は韓国のGDPを上回る無償援助をし、日本企業に命令してサムスンや現代などに無償技術援助をさせました。

また在日韓国人数十万人の日本居住を認めているのも日韓基本条約に基づいてであり、韓国側が条約を守らないなら強制退去させるしかありません。


文在演が書いて李首相が持参する親書には、日本側の要求に答える内容は書かれていないと予想されています。

つまり「日本は制裁を解除しろ」「韓国は反日政策を続ける」という内容で、これは親書ではなく侮辱文書というものです。

過去の日韓外交では日本が譲歩すると韓国はより反日政策を強化させてきたので、もし安倍首相が譲歩したら韓国はここぞとばかり「慰安婦、徴用工」で責めるでしょう・


「日本が譲歩したのは罪を認めた証拠だ」などと国連総会で騒ぎ、うろたえた日本に謝罪要求するというのが今までの日韓関係でした。
http://www.thutmosev.com/archives/81298125.html
http://www.asyura2.com/12/lunchbreak52/msg/334.html#c350

[近代史3] 韓国への戦争賠償を優遇措置と言ったので永遠に韓国から たかられる事になった 中川隆
3. 中川隆[-10642] koaQ7Jey 2019年10月23日 06:29:55 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2221]

2019年10月22日
文在演の親書は「韓国は反日を続けるが日本は韓国を優遇しろ」



1年前にも李首相は来日し「未来志向で日韓友好」と言って握手し、その後徴用工で日本叩きを始めた。

まさに息を吐くようにウソをつく男


画像引用:日韓宣言20周年で未来志向に 安倍晋三首相、韓国の李洛淵首相と会談 - 産経ニュースhttps://www.sankei.com/world/news/180911/wor1809110016-n1.html

日本にすり寄るが反日を続ける韓国

新天皇即位礼に際して行われる「即位礼正殿の儀」に出席するイ・ナギョン(李洛淵)首相が文在演からの親書を持参するのが分かった。

即位礼正殿の儀は10月22日に行われ李首相と安倍首相の会談が24日に行われる予定になっている。

徴用工騒動以降では最も格上の日韓会談となり、何らかの進展が見られる可能性が指摘されている。



今回の親書は文在演大統領が望んだものではなく、大統領は最初拒否したが首相や周囲に要請されしかたなく書いたと伝えられている。

文在演大統領の支持率は任命した法相が不祥事ですぐ辞任した事などで低下し、基準の4割前後で推移している。

韓国では「どちらでもいい」「わからない」がほとんど居ないので、支持率が4割なら6割は反対派という事になる。


朴槿恵前大統領の場合、就任直後は7割以上だったが3年後時点で26%、罷免前は5%になっていた。

これを見ると支持率30%割れは日本でいえば辞任ラインで、韓国大統領に辞任はないので「逮捕ライン」になる。

韓国検察は大統領支持率が辞任ラインに近づくと周辺捜査を始め、逮捕起訴できる環境を整える。


まず知人を逮捕し大統領の子供や兄弟を逮捕し、いつでもお前を逮捕できるぞという実力を見せつける。

通常は任期の5年を待って逮捕か起訴するが、朴槿恵前大統領のように任期中に逮捕する場合も在る。

また韓国では80年代までクーデターや市民暴動などが普通であり、騒乱による政権交代の可能性もある。

韓国検察は文在演逮捕に動き出している

こうした状況が徐々に迫ってきていて、文大統領は自らの保身のために安倍首相との関係改善に同意した。

ただ文在演が考えている日韓関係改善は相変わらず「日本が謝罪して韓国がふんぞり返る」ものでしかない。

日本側は2019年夏以降に韓国を半導体3品目の優遇措置撤廃やホワイト国除外を行ったが、理由は韓国が北朝鮮や中東の独裁国家に横流ししたからでした。


韓国は日本から輸入した軍事転用可能な素材を無断で北朝鮮や独裁国家に輸出したのを、今も認めず再発防止を約束してもいません。

2018年末に起きた韓国軍艦による自衛隊哨戒機へのミサイル誘導レーダー照射による威嚇も、レーダー照射の事実を認めず再発防止も約束していません。

GSOMIA破棄は韓国が勝手にやったことだが、ホワイト国や輸出優遇措置を回復するならGSOMIA破棄を取りやめてもいいと言っています。


GSOMIAに関しては2019年10月に北朝鮮がミサイル発射した時、韓国は日本にGSOMIAに基づく情報提供を要請してきた。

日韓GSOMIAが失効するのは2019年11月23日なので、それまで韓国は日本に情報提供を求めることが出来る。

日本は既にミサイル発射を探知できる早期警戒衛星開発を決めたり、日米でより高精度のレーダーや探知システム開発を進めている。


韓国は情報提供と言って日本にウソの情報を伝えるかも知れないので、GSOMIAがあっても信用できない。

その前に麻生元首相が拡大した日韓通貨スワップも韓国側から破棄していて、これは朴大統領時代に慰安婦問題と絡めて破棄した。

なんでも日本が謝罪と賠償するなら通貨スワップを継続しても良いと言っていたが、日韓通貨スワップとは韓国だけが利益を得て日本にメリットのない協定でした。

親書という名の侮辱文書

韓国が外貨不足で国家破産しそうになった時、日本が余っているドルを貸しますよというのが日韓通貨スワップです。

見返りに多少の金利を受け取るが、韓国はああいう国なので踏み倒す可能性があり、日本にとってハイリスクでした。

安倍政権が関係改善の条件として求めているのが、韓国が徴用工に関する要求を引っ込め日韓基本条約を守る事です。


韓国は慰安婦や徴用工で日本に謝罪と賠償を求めているが、1965年締結の日韓基本条約で「戦前の請求権すべてを放棄する」と約束しています。

日韓基本条約に基づいて日本は韓国のGDPを上回る無償援助をし、日本企業に命令してサムスンや現代などに無償技術援助をさせました。

また在日韓国人数十万人の日本居住を認めているのも日韓基本条約に基づいてであり、韓国側が条約を守らないなら強制退去させるしかありません。


文在演が書いて李首相が持参する親書には、日本側の要求に答える内容は書かれていないと予想されています。

つまり「日本は制裁を解除しろ」「韓国は反日政策を続ける」という内容で、これは親書ではなく侮辱文書というものです。

過去の日韓外交では日本が譲歩すると韓国はより反日政策を強化させてきたので、もし安倍首相が譲歩したら韓国はここぞとばかり「慰安婦、徴用工」で責めるでしょう・


「日本が譲歩したのは罪を認めた証拠だ」などと国連総会で騒ぎ、うろたえた日本に謝罪要求するというのが今までの日韓関係でした。
http://www.thutmosev.com/archives/81298125.html
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/639.html#c3

[近代史02] 弥生人の起源 _ 自称専門家の嘘に騙されない為に これ位は知っておこう 中川隆
269. 中川隆[-10641] koaQ7Jey 2019年10月23日 06:55:00 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2222]

2019年10月23日
縄文人と弥生人の顔と性格の違いまとめ


 3年ほど前(2016年6月11日)に表題の記事が公開されましたが、性格云々の話はともかく、外見の記述に関しては、現代日本社会における一般的な認識に近いと思います。こうした認識は近年になって主流になったというよりは、かなり以前から存在したのではないか、と思います。すでに1980年代に、子供向けの雑誌で、「縄文人」と「弥生人」の典型として有名人が挙げられていて、「縄文人」は吉永小百合氏、「弥生人」は岩下志麻氏でした。なお、「弥生人」で最も有名な卑弥呼は、宮殿に籠って運動不足だっただろうから、淡谷のり子氏のような外見だっただろう、という失礼な一文があったことも記憶しています。

 上記の記事のような「縄文人」と「弥生人」に関する認識は現代日本社会においてかなり浸透していると思われますが、まず問題となるのは、この場合の「弥生人」が「渡来系弥生人」、つまり弥生時代にアジア東部から到来した人々およびその子孫と想定されていることです。そうした「弥生人」の定義は現代日本社会において一般的なので、現代日本人は「縄文人」と「弥生人」の混合で、後者の方が遺伝的影響はずっと高い、といった言説も珍しくないわけですが、やはり、「弥生人」と言う時は弥生文化の担い手と定義するのが妥当なところで、「渡来系弥生人」に限定するのは問題だと思います。

 それは、弥生時代にも「渡来系弥生人」がまず到来したであろう九州において、北西部で「縄文人」的な形態の人類遺骸が発見されており、遺伝的には「縄文人」と現代日本人の中間に位置づけられ、東北地方の弥生時代の男性は遺伝的に「縄文人」の範疇に収まるからです(関連記事)。「弥生人」は形態的にも遺伝的にも多様で、現代日本人の形成過程として、「縄文人」と「弥生人」を対比させ、両者の混合および後者のずっと強い遺伝的影響と説明するのは妥当ではない、と私は考えています。これは「縄文人」についても言えることで、「縄文人」をあまりにも均質な集団として把握することは問題だと思います。

 ただ、あくまでもまだ東日本限定ですし、年代による違いも考慮しなければなりませんが、「縄文人」は「弥生人」よりもずっと遺伝的に均質である可能性が高い、と私は考えています(関連記事)。現代日本人の形成過程に関しては、「縄文人」でもどの地域集団がより大きな影響を残しているのか、弥生時代以降にアジア東部から到来した集団の遺伝的影響の拡大においてどのような地域差と年代差があるのか(現時点では東日本の「縄文人」のゲノムデータしか得られていないので、今後、西日本の「縄文人」のゲノムデータが得られれば、現代日本人における「縄文人」の遺伝的影響の推定値は上方修正される可能性が高い、と私は考えています)、またアジア東部から到来した集団の起源地はある程度限定的なのか、それともかなり多様なのか、大きな移住の波は1回なのか複数回なのか、などといった観点から検証されていくのだと思います。

 ある文化集団を遺伝的に均一と考える傾向については、最近も懸念が呈されています(関連記事)。古代DNA研究の進展により、民族的アイデンティティなどの社会文化的分類は遺伝的特徴と一致する、というような19世紀〜20世紀前半にかけての潮流に逆戻りしているのではないか、というわけです。こうした潮流を強く推し進めていったのがナチスでした。しかし、古代DNA研究でも、ある文化集団における遺伝的多様性が指摘されるようになっており、日本列島でも縄文時代〜弥生時代の古代DNA研究が進めば、既知の集団との比較でとても特有の1集団にまとめられないような、「弥生人」の遺伝的多様性が明らかになっていくのではないか、と予想しています。
https://sicambre.at.webry.info/201910/article_44.html
http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/547.html#c269

[近代史02] 弥生人の起源 _ 自称専門家の嘘に騙されない為に これ位は知っておこう 中川隆
270. 中川隆[-10640] koaQ7Jey 2019年10月23日 06:57:07 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2223]

【あなたはどっち?】縄文人と弥生人の顔と性格の違いまとめ
歴人マガジン編集部歴人マガジン編集部
https://rekijin.com/?p=13837


大陸と陸続きだった頃に日本列島に渡った人達が縄文文化を育み、後にやってきた渡来人によって本州では弥生文化が花開く。・・・というのが筆者が学校で習った先史時代ですが、今はどんなふうに教えられているのでしょうか。

最新の研究によると、縄文人は現在で言うバイカル湖、弥生人は長江を起源とする人種なのだとか。
地域が違えば風土が違う。風土が違えば生活が違う。生活の違いは人の姿を変えます。縄文人と弥生人は、対照的な姿をしていたようです。

現在の日本人は75%が縄文人と弥生人の混血と言われていますが、パーツごとにどちらかの特徴が色濃く出ることもあるのだとか。そこで今回は、縄文人と弥生人の特徴をまとめてみました。



目次 [閉じる]
1縄文人の顔の特徴は?
2弥生人の顔の特徴は?
3縄文系と弥生系の違いは性格にも表れる?

縄文人の顔の特徴は?

縄文人男性の復顔図
縄文人男性の復顔図


縄文人は全体的に大ぶりの造形。背は高く四肢や指が長く、体毛が濃いのが特徴です。
顔は輪郭が四角形、眉が太くて目はぱっちりとした二重まぶた。耳たぶが大きくて鼻は広く、唇が厚いとのことです。

弥生人との混血が進まなかった北海道のアイヌや沖縄の琉球人、また九州地方では縄文人の特徴を色濃く残している人が多いようです。
ちなみにこの特徴は西洋人と重なるところが多く、初めてアイヌと出会った西洋人の中には自分たちと同じコーカソイドと思い込んで親近感を寄せた人もいると伝わっています。

弥生人の顔の特徴は?

弥生人男性の復顔図
弥生人男性の復顔図


弥生人は全体的に細く薄く、縄文人と正反対の特徴です。背は低く四肢や指は短く、体毛は薄いとのこと。
顔は輪郭が丸く、眉は細くて目は切れ長の一重まぶた。耳たぶは小さく鼻は細く、唇も薄いとのことです。

長らくこちらが日本人の典型的な姿とされ、美人の基準も弥生人の特徴の方が優勢だったようです。現代でも「塩顔系」と呼ばれる男性が人気だったりしますもんね。

縄文系と弥生系の違いは性格にも表れる?

縄文人と縄文犬の復元模型(国立科学博物館の展示)
縄文人と縄文犬の復元模型(国立科学博物館の展示)

縄文人の祖先は狩猟採集を生業とし、弥生人の祖先は農耕生活を営んできました。こうした生活形態の違いが、現代では性格の違いとして受け継がれている、とする向きもあるようです。

たとえば、農耕にあたっては指導者と人出があるほうが楽になるため、弥生人は秩序だった集団行動を好む。
対して狩猟を基本とした縄文人は少数精鋭かつ対等な関係を好みます。

また、狩猟では基本的に必要な分をその時に手に入れる生活になりがちです。だから縄文人は場当たり的で行動的、かつ失敗してもなんとかなるという大らかな性格が多いのだとか。

対して農耕では長期計画が基本の生活になります。そのため弥生人は計画的で慎重、そして一度の失敗が収穫に直結するため失敗に厳しい性格になるのだとか。
また、世界的に見ると狩猟民はO型、農耕民はA型が多いとか。
上記の特徴の違い、何となく血液型診断と重なるところがありそうです。

以上、縄文人と弥生人の特徴の違いをみてみました。自分や知り合いを当てはめて、縄文系と弥生系どちらになるか考えてみると面白そうですね。
あくまでレッテル貼りやモラハラにならない範囲で楽しみましょう(笑)
https://rekijin.com/?p=13837

http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/547.html#c270

[リバイバル3] YouTube で聴くシャコンヌの名盤 中川隆
6. 中川隆[-10639] koaQ7Jey 2019年10月23日 10:36:56 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2224]

KRYSTIAN ZIMERMAN plays BACH Chaconne Transcription by BRAHMS (1982) - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=91KBiPlit-Y


▲△▽▼


ブラームス :ピアノのための5つの練習曲 Anh. Ia/1
作曲年:1852年 


フレデリック・ショパンによる練習曲(ショパンのop.25 No.2を編曲)
調:ヘ短調 総演奏時間:2分40秒


C. M. von ウェーバーによるロンド(ウェーバーのop.24のフィナーレを編曲)
調:ハ長調 総演奏時間:4分40秒


J. S. バッハによるプレスト 第1稿 (BWV1001のフィナーレを編曲)
調:ト短調 総演奏時間:4分00秒

J. S. バッハによるプレスト 第2稿 (BWV1001のフィナーレを編曲)
調:ト短調 総演奏時間:4分10秒


J.S.バッハのシャコンヌ(シャコンヌBWV1004を編曲) Anh. Ia/1
調:ニ短調 総演奏時間:17分40秒
https://enc.piano.or.jp/musics/5727



http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/439.html#c6

[お知らせ・管理21] 2019年10月 削除依頼・投稿制限・等管理スレ。突然投稿できなくなった方も見てください。 管理人さん
225. 中川隆[-10638] koaQ7Jey 2019年10月23日 13:50:32 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2225]
赤かぶと魑魅魍魎がデマ投稿を書きまくる様になってから阿修羅の評価が下がったんだよ
http://www.asyura2.com/13/kanri21/msg/570.html#c225
[昼休み53] 日本は現在でも米国の軍事占領下にある _ 日本の政治を決定している日米合同委員会とは 中川隆
30. 中川隆[-10637] koaQ7Jey 2019年10月23日 15:54:50 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2226]
追跡!謎の日米合同委員会 独立国家の名が泣く! 米軍に支配された日本の情報公開
https://mainichi.jp/sunday/articles/20191015/org/00m/010/001000d
2019年10月16日 03時00分(最終更新 10月16日 03時00分) スクープ&スコープ サンデー毎日 2019年10月27号


国会議事堂=川田雅浩撮影

見えない政府

 従米構造を固定化し運用するための秘密機関、日米合同委員会。日本の高級官僚と米軍高官からなるこの組織の議事録は、「日米双方の合意がない限り」不開示とされてきた。だが、情報公開の原則に則って、この秘密体制に風穴を開けようとする画期的な訴訟があった―。

▼日米密約に挑む訴訟

 安倍長期政権の下で、特定秘密保護法の制定強行、「森友・加計(かけ)」文書隠蔽(いんぺい)・改竄(かいざん)、「自衛隊日報」隠蔽など、民主主義にとって極めて重要な情報公開がないがしろにされ続けている。

 政府機関が保有する公文書は、政府・官僚機構の所有物ではない。公文書管理法第1条には、こうある。

「健全な民主主義の根幹を支える国民共有の知的資源として、主権者である国民が主体的に利用し得るもの」

 情報公開法第1条でも、情報公開の意義が次のように説かれている。

 情報公開により、政府の活動を「国民に説明する責務」が全うされ、「国民の的確な理解と批判の下にある公正で民主的な行政」が推進される。

 つまり政府機関の情報が十分公開され、公文書を国民・市民が主体的に利用して行政をチェックできなければ、「公正で民主的な行政」にはなりえないのだ。

 しかし、情報公開と説明責任に後ろ向きなのは、安倍政権はじめ歴代自民党政権の悪弊でもある。例えば「核密約」など日米密約に関しても、時の政権と官僚機構は存在する文書をないと偽り、隠し続けてきた。政府の秘密主義体質は根深い。

 そのような秘密主義の深奥に位置し、情報隠蔽の象徴ともいえる組織がある。日米合同委員会だ。日本の高級官僚と在日米軍の高級軍人から成り、米軍の基地使用と軍事活動の権利、米軍関係者の法的地位などを定めた日米地位協定の運用に関する密室の協議機関で、米軍に有利な秘密合意=密約を結んできた。

例えば、首都圏の上空を覆う横田空域の航空管制を法的根拠もなく米軍に事実上委任する「航空管制委任密約」、米軍機墜落事故などの被害者が損害賠償を求める裁判に米軍側は米国の利益を害する情報などは提供しなくてもいい「民事裁判権密約」、米軍人・軍属の犯罪で日本にとって著しく重要な事件以外は日本側が裁判権を行使しない「裁判権放棄密約」などである。

 日米合同委員会の合意の要旨は一部、公開されている。しかし、議事録や合意文書は原則非公開で、国会議員にも公開されない。外務省などに情報公開法による文書開示請求をしても不開示とされる。理由は、「日米双方の合意がない限り公表されない」と日米合同委員会で合意したからだという。

 だが、そのような規定は日米地位協定にはない。ただ一方的に日米合同委員会の密室で取り決めただけなのだ。しかも、その合意自体を記した文書の開示さえも政府は拒んできた。これでは本当にそうした合意が存在するのかどうかも確認できない。全くのブラックボックスと化している。

日米合同委の不透明さ、密室性

 この日米合同委員会の秘密体制に風穴を開けようとしたのが、「知る権利」と情報公開の推進に取り組むNPO法人「情報公開クリアリングハウス」(以下、クリアリングハウス)の「日米合同委員会議事録情報公開訴訟」である。

 発端は、クリアリングハウスが2015年4月、情報公開法に基づき外務省に、日米合同委員会の議事録が日米双方の合意がない限り公表されないと、両政府間で明確に合意したことがわかる文書の開示請求をしたことだ。

 具体的には、1960年6月の日米地位協定下(日米行政協定から改称後)の第1回日米合同委員会の議事録の一部だが、不開示となった。理由はやはり「日米双方の合意がない限り公表できず、公にすると米国との信頼関係を損なう」からだった。クリアリングハウスは2015年12月、国(日本政府)に対し、不開示決定の取り消しを求めて東京地裁に提訴した。

「日米双方の合意がない限り公表されないとの合意自体は、単なる会議のルールで、安全保障や外交政策とは無関係です。こんな情報まで固定的に非公開とするのは、明らかに拡大解釈であり、看過できません」と、クリアリングハウス理事長の三木由希子氏は指摘する。

 日米合同委員会の不透明さ・密室性を浮き彫りにし、情報公開の必要性を訴えるこの訴訟は、序盤で意外な展開を見せた。国側が自ら不開示としてきた第1回日米合同委員会の議事録中の、「日米双方の合意がない限り公表されない」と書かれた部分を、なんと全く別の裁判では自説の根拠として証拠提出していたことがわかったのだ。

 それは、沖縄の米軍北部訓練場を通る県道70号の日米共同使用に関する文書(米軍と那覇防衛施設局と沖縄県の間の協定書など)を、沖縄県が情報公開条例に基づく住民の開示請求に応じて開示しようとしたのに対し、国が県の開示決定の取り消しを求めて那覇地裁に提訴(15年3月)した裁判でのことだ。

 沖縄県の「(文書は)日米合同委員会の議事録ではなく三者間の協定書で開示は妥当」との説明に対し、国側は「議事録の一部で、日米両政府の合意がない限り公表されない」と主張し、前出の議事録中の該当部分を証拠提出した。つまり政府は自らが起こした裁判では、自らの主張に有利なように、非公開としてきた議事録の一部を恣意(しい)的に公開したのである。ご都合主義のダブルスタンダードだ。

 この事実をクリアリングハウス側が指摘したため、国側は方針を一転、16年10月に問題の議事録の一部を開示せざるをえなくなった。これで「日米双方の合意がない限り公表されない」との合意の存在は確認できた。しかし、そもそもそれ自体が非公開に値する情報ではないことも露呈した。日米合同委員会の文書を、政府がいかに固定的・独善的に不開示としているかも浮き彫りになった。

 それを受けてクリアリングハウス側は、外務省の当初の不開示決定に違法性があったとして、同年11月に国家賠償請求へと訴えを変更した。その国賠訴訟の裁判で、国側(実質は外務省)はさらにおかしな行動に出る。

外務省と在日米軍の緊密な連携

 国側は初め、次のように主張した。

 当初の不開示決定は、外務省の北米局日米地位協定室の事務官と在日米軍の日米合同委員会事務局長とのメールや電話で、米国側から「開示に同意しない旨の立場が示された」からで妥当であり、違法性もない。日米合同委員会の文書の開示請求がある度に、米国側の立場を確認して不開示決定をしている。

 そこで、クリアリングハウス側はそのメールの証拠提出を求めた。国側の主張を検証するためだ。ところが国側は、日米合同委員会の米国側代表の同意が得られないなどの理由で、提出を拒否。そのため、強制力のある文書提出命令の申し立てを東京地裁にした。

 すると国側は、裁判所の提出命令が出るのを回避するため、なんと初めの主張を撤回し、前出の米国側の立場はメールではなく電話で確認したと言い出した。だが、メール自体はあるわけで、裁判所からは「電話よりメールの方が証拠性は高い」と指摘される。

 対応に窮した国側は、メールは公務員の職務上の秘密に関する文書で、文書提出命令の適用除外に当たると主張し、あくまでも提出を拒もうとした。クリアリングハウス側は、本当に適用除外の対象かどうか、裁判官だけが文書の提示を受けて実見し判断する「インカメラ審理」を求める。裁判所はそれを認め、今年3月25日、国側に6月3日までにメールを提示するよう命じた。

 しかし、外務省は期限が過ぎても応じなかった。そして6月27日に突如、国側は理由も明かさずに認諾という手続きをとった。原告の訴えを全面的に認めて賠償金(110万円)を払い、訴訟そのものを一方的に終了させてしまったのである。

 実に不可解な対応だが、認諾は外務省の当初の不開示決定に違法性があったと認めることを意味する。国が自ら違法性を認めて賠償する道を選ぶとは、異例きわまりない。いったい国側すなわち外務省はなぜそこまでして裁判を打ち切りたかったのか。

「よほど米軍側とのメールのやり取りの内容を知られたくなかったのでしょう。認諾の場合、判決は出ません。外務省は、日米合同委員会の密室性に“蟻(あり)の一穴”を開ける、インカメラ審理や文書提出命令が実施された情報公開訴訟の判例が残るのを、どうしても避けたかったのだと思われます」(三木氏)

 今回の訴訟で、外務省と在日米軍が日米合同委員会の秘密体制維持のため、メールなどのやり取りで緊密に連携し、文書をことごとく不開示決定で封印している様が浮かび上がった。それは情報公開制度を空洞化させ、市民の「知る権利」を侵害するものだ。

 同様の連携について、私は本誌今年9月1日号の記事「外務省は米軍と一心同体か!」でも述べた。前出の「民事裁判権密約」文書を含む日米合同委員会議事録の一部を開示すべきとした、総務省管轄の情報公開審査会(政府機関の不開示決定が妥当かどうかを審査)の答申をめぐり、16年3月、在日米軍の日米合同委員会事務局長から外務省北米局の日米地位協定室担当者あてに、次のような要旨のメールが送られていたのだ。

「日米間での議論」に基づき米国は開示に同意せず、日本政府(具体的には外務省)から情報公開審査会に対して「開示の撤回を求め、必要な説明を行うよう」要請する。

 これは日本の情報公開制度への内政干渉ともいえる行為だ。その後、外務省はこのメールを情報公開審査会に提示し、必要な説明を行った。そして、日米合同委員会議事録を全面不開示とする外務省の決定は妥当とする新たな答申が出された。結果的に前出の答申は覆されたのである。

 クリアリングハウスによる訴訟で問題となった外務省と在日米軍のメールのやり取りにも、似たような生々しい連携ぶりが書かれていたのかもしれない。

日本国民の「知る権利」を侵害する米軍

 このように外務省と在日米軍が結託して、秘密の厚い壁を築く日米合同委員会。

 そこでは、外国軍隊への基地提供すなわち国の主権に関わる重大事項が協議され、決定されている。米軍機の騒音被害や事故、米兵犯罪の被害、基地の環境汚染など、米軍駐留による市民生活への影響は広く及ぶ。基地の提供が妥当なものか、使用条件や周辺住民への影響はどうかなど、協議内容は当然公開されるべきだ。日米地位協定をめぐる行政は公正かつ民主的なのか、日米関係はどうあるべきかなどを人々が考え、議論し、判断するためにも、日米合同委員会の情報公開は必要である。

 ところが、日米双方の合意がない限り公表しなくてもいい仕組みが、日米合同委員会の密室で作られた。米軍が明らかにしたくない、外務省などが知られたくない情報は、ブラックボックスに秘められたままだ。

 前出の在日米軍の日米合同委員会事務局長から外務省北米局の日米地位協定室担当者あてメールには、「合同委員会の議事録及び関連文書を開示する権限は、ただ唯一合同委員会のみに属している」との記述もある。

 つまり開示の権限を独占しているというのだ。これでは、日米合同委員会が情報公開制度に対し、縛りをかけていることになる。米国側の同意、実質的には米軍の同意なしには開示されないのだから、日本の情報公開の主権が制約・侵害されているといえる。

 情報公開訴訟を振り返って三木氏は、こう総括する。

「日米双方の合意がない限り公表されないとの1960年の合意は、まだ情報公開制度がなかった60年前のものです。時代はすでに大きく変わり、政府には情報公開と説明責任が求められるようになっています。安全保障や外交は国民の理解と信頼なしには成り立ちません。外務省は60年も前の合意に固執して形式的に不開示決定をするのではなく、説明責任が果たせるよう、一件一件の開示請求について熟慮し、開示に向けて最大限の努力をする方向で米国側と協議していくよう姿勢を改めるべきです」

 前出の那覇地裁の裁判では2017年3月、国側の主張を認めて沖縄県の開示決定を取り消す判決が出た。まるで政府の情報隠蔽に加担するかのような判決だった。県側は直ちに控訴。「情報公開という国民の権利に関して司法は主体的判断を放棄」したと批判し、開示決定の正当性を訴えた。県道の日米共同使用の条件など、住民の生活に直結する問題について、県民には当然「知る権利」がある。

 しかし2018年4月、福岡高裁那覇支部は地裁と同様の判断で控訴を棄却。県は最高裁に上告したが、今年1月棄却とされた。一連の経過の背後には、日米合同委員会の秘密体制が冷然とそびえ立っている。
http://www.asyura2.com/13/lunchbreak53/msg/532.html#c30

[リバイバル3] 中川隆 _ 経済、ビジネス関係投稿リンク 中川隆
126. 2019年10月23日 16:23:59 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2227]
経営不振企業が女性社長やCEOを任命するのは、男たちの責任逃れが目的
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/691.html
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/813.html#c126
[近代史3] 「即位の礼」の各国参列者の顔触れに見る“皇室外交” 中川隆
1. 中川隆[-10636] koaQ7Jey 2019年10月23日 16:33:17 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2228]

2019.10.23
即位の礼に参列した王族いろいろ 国体と政体
https://golden-tamatama.com/blog-entry-world-royals.html


さて、昨日は即位の礼ですたね。

このようなツィートも。

さて、ワタスが注目したのは各国から来た要人の方々いろいろです。

政体じゃなくて国体の方ですね。

前から書いてる通り、政体とは表の政府。
国体というのは原田武夫さんが言うところの根源的階層。
要するに王室、皇室のことです。

お店で言えば、店のオーナーが国体で、
あれこれ表に立って店を切り盛りしてる番頭さんが政体です。

だから日本の場合。
政体が安倍ちゃんで、
国体が天皇家なのですた。

で、こういう儀式は各国の国体。
王室が来るのでひじょーに面白い。

まず、もちろんイギリスのチャールズ皇太子来ますたね。
右はデンマークのメアリ王妃。

デンマークのフレデリック皇太子とメアリ皇太子妃。
チャールズ皇太子さんのお父さんはフィリップ殿下ですから。
デンマーク王家出身ですよね。

なのでチャールズ皇太子とデンマーク王家は、まぁ、親戚ですよね。
仲良く並んで座ってます。


で、これは前からメルマガの方で前から詳しく書いてますが。
なぜかEUの重要機関とかNATOの重要機関はベルギーにある。

ベルギーのフィリップ国王(右)と王妃来た〜。
やはり格上感が違う。

オランダ ウィレム・アレクサンダー国王、マキシマ王妃も来た〜。
こちらも漂う格上感。


オランダとベルギーは元は同じ国ですた。
ベルギー、オランダ王家というのは、日本の南朝北朝で言うならヨーロッパの南朝なのです。

で、スペイン王家も来た〜。

フェリペ6世、レティシア王妃。
こちらもハプスブルグの流れ。

こちらはヨーロッパの北朝なのですね。


他気になったところで、
スウェーデン グスタフ国王、ヴィクトリア王女。

ノルウェー ホーコン皇太子、ニーハマル大使。

これはモナコのアルベール2世公(左)。


つぉぉ。
バチカンも来た〜。

バチカンのモンテリーズィ枢機卿。
バチカンも信者10億人いる強大な国家です。


そして、政体の方。
以下を見ると今後が分かる。


中国は王岐山クラスが来ますた。
王岐山さんは中国政界では6番目ぐらいの序列です。

アメリカはチャオ運輸長官ですた。
政界では14番目ぐらいの序列と言われてます。

これで分かるのはやっぱり、最前列に座ってたチャールズ皇太子とデンマーク皇太子夫妻。
やっぱり新日英同盟の路線なのか。
今後は日本は、英国シフトするように見える。

そしてアメリカは日本から撤退する。
中国は敵対するでもなし親密になるでもなし。
付かず離れず。

とかなんとか。
そんな感じでしょうか。
https://golden-tamatama.com/blog-entry-world-royals.html
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/659.html#c1

[近代史3] 平成とは何だったのか _ アメリカの属州化の完遂 中川隆
1. 中川隆[-10635] koaQ7Jey 2019年10月23日 16:38:39 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2229]
なぜ、日本では国会議員が地方議員の仕事をしているのか 2015年6月15日
http://www.yamamotomasaki.com/archives/1991

日本政治を図らずも30年近く見てきて、いつも不思議に感じてきたことがある。

それは、「地方分権」と言われながら、いまだにすべての情報は中央、東京に集中し、内政における大枠の情報がほとんど東京に集中していることである。しかも国家主権にわたる外交、安全保障、国の経済政策、教育政策、福祉政策、医療政策、その他の分野でも大きな方針、政策は、すべて霞ヶ関から、国会議員に「勉強会」という形で官僚から卸されてくるのである。

そこで国会議員になった人間は、その中の一つか二つの分野に精通し、期数を重ねることによっていわゆる族議員というものになって、その内政の利権のお裾分けに預かる。この仕組みが、今も続く戦後の日本政治である。

さらに不思議なことは、その霞ヶ関に大きな政策を棚卸ししてくるのが、戦勝国であるアメリカなのである。

今回は、その大きな役割の一つを担っている「日米合同委員会」なるものを改めて紹介したい。不勉強の小生はこの組織のことを知ったのが、十年ちょっと前である。2011年の311以降、ネットや一部の本でもやっと言及されるようになったが、多くの日本人はマスコミがほとんど報道しないので全く知らないのではないだろうか。

そのためにいまだに一般の日本人には、認識されていないが、「日米合同委員会」というものが、戦後日本政治をコントロールしてきた最重要会議であることは間違いないのである。憲法で規定された国権の最高機関である国会を現実には超越していると言っても過言ではない。今回の安保法制を巡ってもテレビのニュース等で、あたかも日本が独立国としてこの法制を審議しているかのような報道がなされているが、残念ながら、このような報道は戦後に創られた共同幻想を維持するためものでしかない。

ところで、話題の書である矢部宏治氏は『日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか』で、矢部宏治氏は、「日米合同委員会」についてこう書いている。

日本はなぜ帰途と原発を止められないか

「官僚というのは法律が存在基盤ですから、下位の法体系(日本の国内法)より、上位の法体系(安保法体系)を優先して動くのは当然です。裁判で負ける側には絶対に立たないというのが官僚ですから、それは責められない。

しかも、この日米合同委員会のメンバーがその後どうなっているかを調べてみると、このインナー・サークルに所属した官僚は、みなそのあと、めざましく出世している。

とくに顕著なのが法務省で、省のトップである事務次官のなかに、日米合同委員会の元メンバー(大臣官房長経験者)が占める割合は、過去17人中12人。そのうち9人は、さらに次官より格上とされる検事総長になっているのです」


日米合同委員会の構成メンバーを見ると、米側がほとんど軍人である。

米側代表は在日米軍司令部副司令官である。

代表代理として在日米大使館公使、在日米軍司令部第五部長、在日米陸軍司令部参謀長、在日米空軍司令部副司令官、在日米海軍司令部参謀長、在日米海兵隊基地司令部参謀長である。在日米軍の軍人が威嚇するかのごとく居並んでいる。


日米合同委員会の日本側代表は外務省北米局長である

代表代理は、法務省大臣官房長、農林水産省経営局長、防衛省地方協力局長、外務省北米局参事官、財務省大臣官房審議官である。選挙で選ばれた政治家は一人も入っていない。


これは極めて象徴的な演出で、米国側は意識的に軍人を出している。現在も日本が米国の軍事占領下にあることの象徴なのだろう。わかりやすく言えば、日本官僚はネイティブの日本支配者であり、在日米軍の意向を受けて官僚の利権を維持拡大しているというわけである。

そして、日米合同委員会から多くの検事総長を出す。そして日本の対米隷属に異を唱え、真の独立を目指す人間を裁判にかけて攻撃する。その対象になったのが、最近では小沢一郎氏であった。

また、日米合同委員会で決まったことが公表されることはない。記録として残されることもない。いわば密約である。それが日本官僚を通じて政権与党である自民党に降ろされている。前回のレポートでも指摘した覇権国である米国経済の実情を考えると、もっと多くの日本人がこのことを知るべき時を迎えている。


日米合同委員会1日米合同委員会2

下記の参考資料を読んでいただければ、総理になった人間ですら、日米合同委員会のことを知らなかったことがわかる。日本の政治は見事なまでに空洞化しているのである。

<参考資料>

(*週プレNews 2014年12月16日より)

「日本はなぜ基地と原発を止められないのか」で話題の矢部宏治が鳩山友紀夫と“日本の真の支配者”を語った!


矢部宏治

鳩山友紀夫元首相(右)と矢部宏治氏が日本が「真の独立国」として新しい戦後を歩むための方法を議論

<民主党・鳩山政権の崩壊と沖縄の基地問題を出発点に、日本の戦後史を振り返った話題の新刊

『日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか』(集英社インターナショナル)
https://www.amazon.co.jp/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AF%E3%81%AA%E3%81%9C%E3%80%81%E3%80%8C%E5%9F%BA%E5%9C%B0%E3%80%8D%E3%81%A8%E3%80%8C%E5%8E%9F%E7%99%BA%E3%80%8D%E3%82%92%E6%AD%A2%E3%82%81%E3%82%89%E3%82%8C%E3%81%AA%E3%81%84%E3%81%AE%E3%81%8B-%E7%9F%A2%E9%83%A8-%E5%AE%8F%E6%B2%BB/dp/4797672897

の著者・矢部宏治(やべ・こうじ)氏。
そして、まさにこの本を執筆するきっかけとなった鳩山友紀夫元首相。

このふたりが、辺野古移設反対派の圧勝に終わった11月の沖縄県知事選や総選挙を踏まえ、事実上、今も米軍の占領状態が続いているこの国の姿と、日本が「真の独立国」として新しい戦後を歩んでいくためにはどうすればいいのか、その方法を考えた!>


首相の時はわからなかった「見えない敵」の正体

―まずは鳩山さんに、矢部さんの本を読まれた率直な感想から伺いたいのですが?

鳩山  正直申し上げて“ぶったまげた”というか、矢部さんがここまで勇気を持って取材され、この本を書かれたことに敬服しました。先にこの本を読んでいれば、私も総理を辞めずに済んだかもしれない、と(笑)。

もちろん、私は自分の非力について言い訳する気はありません。総理として一度は沖縄県民に期待感を与えながら(県外移設を)実現できなかったのは私に大きな責任があります。

ただ、この本を読んで、当時、自分がもっと政治の裏側にある仕組みを深く理解していれば、結果が違っていた部分もあるのかなとは思いました。それだけに、自分が総理という立場にありながら、この本に書かれているような現実を知らなかったことを恥じなきゃいかんと感じるわけです。

矢部  鳩山さんは以前、インタビューで「官僚たちは総理である自分ではなく『何か別のもの』に忠誠を誓っているように感じた」と言われていましたが、その正体がなんであるか、当時はわからなかったのでしょうか?

鳩山  物事が自分の思いどおりに進まないのは、自分自身の力不足という程度にしか思っていませんでした。本来ならば協力してくれるはずの官僚の皆さんには、自分の提案を「米軍側との協議の結果」と言って、すべてはね返されてしまって。分厚い壁の存在は感じながらも「やっぱりアメリカはキツイんだなぁ」ぐらいにしか思っていなかった。その裏側、深淵の部分まで自分の考えは届いていなかったのです。

 しかし、矢部さんのこの本はもっと深いところで米軍と官僚組織、さらには司法やメディアまでがすべてつながって一体となった姿を見事に解き明かしてくれて、いろんなことが腑(ふ)に落ちました。この本を読んで、目からうろこが何枚落ちたかわからないくらい落ちましたね。

矢部  在日米軍と日本のエリート官僚で組織された「日米合同委員会」の存在は、当時ご存じなかったということでしょうか?

鳩山  お恥ずかしい話ですが、わかりませんでした。日米で月に2度も、それも米軍と外務省や法務省、財務省などのトップクラスの官僚たちが、政府の中の議論以上に密な議論をしていたとは! しかもその内容は基本的には表に出ない。

 私が総理の時にアメリカから「規制改革をやれ」という話があって、向こうからの要望書に従って郵政の民営化とかがドンドンと押しつけられた。そこで「この規制改革委員会はおかしいぞ」というところまでは当時もわかっていたのですが。

矢部  日米合同委員会は基本的に占領以来続く在日米軍の特権、つまり「米軍は日本の国土全体を自由に使える」という権利を行使するための協議機関なのですが、この組織が60年間続いていくうちに、そこで決まったことには、もう誰も口出しできないという状況になってしまった。

 なかでも一番の問題は、日米合同委員会のメンバーである法務官僚が、法務省のトップである事務次官に占める割合は過去17人中12人、そのうち9人が検事総長にまで上り詰めている。つまり、米軍と日本の高級官僚をメンバーとするこの共同体が、検察権力を事実上握っているということなんです。

 しかも、在日米軍基地の違憲性をめぐって争われた1959年の砂川裁判で、当時の駐日米国大使だったダグラス・マッカーサー2世が裁判に不当な形で介入し、「日米安保条約のような高度な政治性を持つ問題については、最高裁は憲法判断をしない」という判例を残してしまった。ですから日米合同委員会の合意事項が仮に憲法違反であっても、日本国民にはそれを覆(くつがえ)す法的手段がない。

鳩山  それはつまり日米合同委員会の決定事項が、憲法も含めた日本の法律よりも優先されるということですよね。そのことを総理大臣の私は知らなかったのに、検事総長は知っていたし役人も知っていたわけだ。

矢部  ですから、鳩山さんの言う「官僚たちが忠誠を誓っていた何か別のもの」、つまり鳩山政権を潰(つぶ)したのは、この60年続く日米合同委員会という米軍と官僚の共同体であり、そこで決められた安保法体系だというのが現時点での私の結論ですね。

―そうした仕組みの存在を知った今、鳩山さんはどのような思いなのでしょうか。

鳩山  日米合同委員会に乗り込んでいきたいぐらいだね。「何をやってるんだ、おまえら!」みたいな感じで。

 ただ、そういうものが舞台裏で、しかも、憲法以上の力を持った存在として成り立っていたとしても、決してメディアで報道されることもないし、このメンバー以外にはほとんど知られないような仕組みになっているわけですよね。


矢部  このような「見えない力」の存在は、政権内にいないと、野党の立場ではまったく知り得ないものなのでしょうか?

鳩山  私も自民党時代がありましたので、8年は政権党にいたわけですが、当選1回や2回の新人議員の間は、官邸内部で何が動いているか知りようもありませんでした。でも与党の一員としては扱ってもらっていたと思います。

 それが野党となると、与党、特に与党の中枢の方々とは情報量が圧倒的に違う。官僚も野党に話す場合と与党に説明に行く場合では、丁寧さも説明に来る人の役職も全然違う。そのぐらい野党に対しては、官僚は区別し、冷たい対応をしていました。

 つまり、自民党政権と官僚機構が完全に一体化していたということです。野党は圧倒的に情報過疎に置かれているのは事実で、国民はその野党よりも情報が少ない。

 この先、特定秘密保護法によって、ますます国民には何も知らせない国になるわけで、非常に恐ろしいことだと思います。

日本全土が「米軍の基地」という現実

矢部  「横田空域」という、1都8県の上に米軍が管理している広大な空域がありまして、日本の飛行機はここを飛べない。これなんか典型的な「米軍が自由に日本の国土を使える」事例ですね。

鳩山  私も横田空域のせいで、日本の航空会社が非常に不自然な飛行ルートで飛ばされていることは知っていましたが、「沖縄と同じように、米軍の優位性というのが東京や関東周辺にもあるんだな」という程度にしか理解していなかった。

 しかし、具体的に図を見ると、関東上空がこれほど広範囲に米軍に「占領」されているという事実に仰天しますよね。沖縄だけではなくて、実は日本全体がアメリカに今でも支配されているも同然ですから。

矢部  飛行ルートの阻害もありますが、それより問題なのは、米軍やCIAの関係者が日本の国境に関係なく、この空域から自由に出入りできる、入国の「裏口(バックドア)」が存在することです。これはどう考えてもおかしな話で、こんなことは普通の主権国家ではあり得ません。

 この問題なんて国際社会にアピールしたら、みんなすごく驚くと思うんです。これは今、日本で起きているほかの問題、特に原発の問題にも絡んでくる話ですが、日本という国が置かれている状況の歪(ゆが)みやおかしさを伝えるいい事例になると思っています。

 結局、日米安保条約とは、米軍が「日本の基地」を使う権利ではなく、「日本全土」を基地として使う権利を定めたものなのです。

 旧安保条約の第1条で米軍にその権利が認められ、60年の安保条約で文言は変わっていますが、その権利は残されている。これを「全土基地方式」というのですが、これはなんとしても国際社会にアピールして変えていかないといけない

鳩山  矢部さんの本だと、米軍がそんなことをできる根拠は、敗戦国である日本を今でも「敵国」と見なした、国連憲章の「敵国条項」があるから、という話でしたが。

矢部  そこの説明は少し複雑で、旧安保条約第1条には、そうしたメチャクチャな軍事利用のあり方は、日本側が望み、アメリカ側がそれに応えたものだということが書かれている。そうした戦後処理を日本が望んだ以上、日本の主権や国民の人権がいくら侵害されていても、国連は口を出せないというロジックになっているんです。一種の法的トリックと言ってもいい。

 ですから、日本にちゃんとした政権が誕生して、国際社会で堂々と議論し、「全土基地方式はやめてくれ」と言ったら「それは敵国条項があるから無理だ」とは絶対ならないと思います。


米軍の占領状況を米国民に訴えろ!

鳩山  矢部さんのような方の努力もあって、私もようやく目隠しが外れて真実が見えてきたわけですが、問題はそこから先をどうするかです。やはり一部の人たちだけが目隠しを外すんじゃなくて、日本の国民の多くに触れられるPR戦術というか、日本の戦後の背後には何があるのかをきちんと解き明かす手段が必要だと思いますね。

 それと、日米関係に関わっている米軍関係者を除けば、アメリカの議会や国民は日米合同委員会なるものがどういう役割を果たしてきたのか、それが今も日本の主権をさまざまな形で侵害している事実も知らないと思います。しかし、こうした状況はアメリカの国民から見ても「異常なこと」だと映るはずですから、われわれが海外、特にアメリカの議会や国民に対して「日本は今も事実上、米軍に占領されているけれど、本当にこれでいいのか?」と訴えることが重要です。

矢部  情報発信という意味では、今、ドイツなど多くの国が日本の原発汚染に対して「何を考えてるんだ!」って相当に怒っている。基地の問題だけだと「勝手にやっててくれ」となるかもしれないけれど、原発の問題はそうはいかない。全地球的な問題です。

 あれだけ深刻な原発事故を起こした日本がなぜ、今再び原発推進への道を進もうとしているのか? その背景には「日米原子力協定」という、自国のエネルギー政策すらアメリカの同意なしには決められないという、客観的に見ても非常に歪(いびつ)な構造がある。それをうまく国際社会にアピールできたら、こうした日本の歪んだシステムに世界の光が当たる可能性はあります。


鳩山  そうですね、日本のメディアも完全に取り込まれてしまっているのであれば、基地の問題だけではなく、原発も併せて海外に訴えるほうが、圧倒的に意義があると思います。

ただし、そうした「外圧」に頼るだけでなく、結局はこの国の政治を変えない限り、そして多数派にならない限り、こうした流れは大きく変えられません。

*2015.03.16 NEWSポストセブンより

「米軍幹部と日本の官僚が進路決める「日米合同委員会」の存在」

東京都港区南麻布。都内屈指の閑静な高級住宅地も、そこだけは異空間が広がる。

入り口には屈強なガードマンが立ち、脇には「100%、IDチェック」と書かれた案内書きがある。米軍施設の「ニューサンノーホテル」である。


 在日米軍関係者は、

「ここは赤坂の米国大使館以上に、米国にとって重要な施設。表向きは来日した米軍関係者の宿泊施設ですが、米海軍情報部や CIA の拠点が置かれていて、日米のインテリジェンスの集積地です」

と説明する。

 日本のメディアどころか、政治家も立ち入れない。そんな場所で、日本の高級官僚と在日米軍関係者は、定期的に会合を重ねていた。それが日米合同委員会後述するが1960年に締結された日米地位協定(※注1)をどう運用するかを協議する実務者会議だ。

※注1/1952年に旧安保条約と同時に発効した「日米行政協定」が前身。1960年に日米安全保障条約を締結した際に改めて交わされた。 

そこでは、日本の安全保障の根幹に直接かかわる問題から、米軍基地と周辺住民の諍いまで協議される。 前者は在日米軍基地の移転・縮小、米海兵隊の新型輸送機オスプレイの配備といった問題、後者は基地内のゴミ処理、航空機の騒音問題などだ。

かつては、米兵の犯罪並びにその処遇も、開かれた法廷ではなく、密室の話し合いによって、解決がなされたこともあった。 

日米合同委の組織は、米国側は在日米軍司令部副司令官、在日米大使館公使など、日本側は外務省北米局長を代表として法務省大臣官房長、防衛省地方協力局長といった面子だ。

 日本側の代表者及び代表代理は、将来的に事務次官を狙えるポストにある。そんな高級官僚が、在日米軍や米大使館の有力者と密議を交わすことから、日米合同委は「影の政府」との異名もつく。

 ただし、彼らが一堂に会するわけではない。同委員会は、基地問題、刑事、環境など35の分科会や部会に分かれ、担当ごとに参加者が決まる。実際に出席したことのある官僚が明かしてくれた。

「日米の責任者(担当者)が最低一人、書記および通訳などの職員が最低二人は出席する。対話は基本的には日本語で行なわれますが、日本側も英語の話せる通訳を連れているため、微妙なニュアンスで日米の解釈が異なるという事態は生じない」

 関係者らの話をまとめると、毎月2回ほど開かれ、開催場所は米国と日本で持ち回りとなる。米国ならニューサンノーホテル、日本の場合は外務省を中心に、分科会や部会ごとに代表者の所属する官庁内で開催されているという。

 だが、会合の中身は一切明かされない。合意の一部は外務省、防衛省のホームページに公表されているが、それも簡潔に記されているだけだ。

 同委員会を所管する外務省北米局に日米合同委の詳細を問い合わせても、「回答できるのは、既に公表しているものだけ」の一点ばりで、防衛省広報課に問い合わせても、「外務省が所管なので、外務省に聞いてください」という堂々巡りだった。

 元琉球新報論説委員で、在日米軍基地問題に詳しい沖縄国際大学大学院教授・前泊博盛氏は語る。

「日米合同委に合意内容を公表する義務はない。日米双方の合意がない限り公表しない取り決め(※注2)になっているからです。」

※注2/1996年2月に、日米両政府は日米地位協定の9項目についての運用改善で合意。「日米合同委員会の公表」もそこに含まれた。しかし、結果的に「合意内容」の公表こそ一部改善はされたものの、会合内容が公表されることはなかった。

 「基本的に軍事関係の取り決めなので米軍側は、情報を出したくない。また、米軍に有利に推移した合意内容を表に出して、日本人の神経を逆なでしたくないという思いもある。日本側としても、米国との交渉に負けた、との誹りを避けるために、できるだけ隠密に事を収めたい」

 必然的に日米合同委は「密約の温床」になってしまう。(終わり)
http://www.yamamotomasaki.com/archives/1991  




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「「日米合同委員会」「国会を関与させないための仕掛けだったんです」吉田敏浩氏インタビュー:岩上安身氏」
http://sun.ap.teacup.com/souun/21239.html
2016/12/6 晴耕雨読

https://twitter.com/iwakamiyasumi

12月2日(金)「岩上安身による『日米合同委員会の研究』著者・吉田敏浩氏インタビュー」の実況を行います。

戦後日本社会における最大のタブーとも言える「日米合同委員会」の実態について、岩上安身が吉田氏にお話をお聞きします。

岩上「吉田さんは今はフリーのジャーナリストですけれど、どういった所から取材を始めましたんですか?」

吉田氏「大学在学中からビルマ(現・ミャンマー)のことを取材を始めました。これまでに新聞社などの社員になったことはなく、ずっとフリーです」

岩上「まず、そもそも日米合同委員会とはいったい何か?といったところから入っていきたいと思います。日米合同委員会は、港区南麻布のニューサンノー米軍センターというところで開催されているんですね」

吉田氏「最寄り駅では地下鉄広尾駅です」

吉田氏「日米合同委員会について本格的に調査した記事や本はほとんどありません。ここで密約を作り、国会での審議を通すことなく、米軍に有利な取り決めが次々と作られているのです」

吉田氏「ニューサンノー米軍センターには、銃を持った日本人警備員がいます。本来は日本人は銃刀法違反になるので銃を持ってはいけないんです。しかし、日米合同委員会での密約で持ってよいことになっているんですね」

岩上「米国と日本の関係というよりも、在日米軍と日本の関係になっているんですね。日本は米軍の下部組織にすぎないと」

吉田氏「日米合同委員会で話し合われている内容は、在日米軍から本国の統合参謀本部まで上がっています」

岩上「基本的には、在日米軍の利益を図ることが最優先になっているんですね」

吉田氏「辺野古新基地建設について、キャンプ・シュワブの水域を立ち入り禁止にしたのも、日米合同委員会での決定によります。しかし、どう話しあわれたかは分からないのです」

吉田氏「既存大手メディアの中でこの日米合同委員会について報じたのは、1957年の読売新聞の記事くらいです。やはり文書が出てこないということと、メディアまでもが日米同盟を神聖不可侵なものと捉えているからではないでしょうか」

岩上「この、黒塗りになっている『日米合同委員会議事録インデックス』とは何ですか?」

吉田氏「私の開示請求に対して、表紙だけが出されました。つまり表紙があるということは、中身があるということですよね。しかし、肝心のその中身はすべて不開示です」

岩上「さて、次のチャプターに移りたいと思います。なぜ、在日米軍兵士は正当に裁かれないのか。その背景には、日米合同委員会で合意された『裁判権放棄密約』『身柄引き渡し密約』『民事裁判権密約』がある、と」

吉田氏「『裁判権放棄密約』とは、米軍兵士の公務外の犯罪を日本が裁くな、というものです。その理由は『兵士の士気の維持』と『部隊の人員充足』というもの」

岩上「ちょっと、呆れ返るような理由なんですけど」

吉田氏「米兵犯罪者は、不起訴が多いんです。その一件一件の報告書が存在するはずです。しかしこれを法務省に情報開示請求をしても、文書が出てこないし、出てきたとしても黒く塗りつぶされているんです。これでは、検証のしようがありません」

吉田氏「民主党政権の時、岡田克也外相のもとで外務省の密約調査が行われました。その時に、この『裁判権放棄密約』に関する文書が部分的に出てきたんですね」

岩上「しかしこういうことがあったため、民主党政権はつぶされたのだとも言えるでしょう」

吉田氏「この『裁判権放棄密約』に関しては、法務省から『米軍関係者を特別扱いしますよ』という通達が出されています」

岩上「日本の司法が在日米軍に完全に従属してしまっている、ということですね」

岩上「その結果、日本の裁判が今どうなっているか、ということです。この密約は今も生き続けている、と」

吉田氏「公務外の米軍人・軍属の刑法犯は起訴率17.4%。一方で、全国の一般刑法犯は起訴率45.4%です。明らかな違いがあるのです」

岩上「さらなる驚きの事実です!なんと最高裁にも在日米軍のための裏マニュアルがあったと」

吉田氏「これは、最高裁判所の事務総局が作成したものです。民事裁判で、米軍は証拠提出も証人出頭もしなくてもよい、という内容です」

吉田氏「日米合同委員会での密約文書には、『合衆国の利益を害すると認められる場合には、かかる情報を公表し、又は使用に供することができない』と書かれています。これが、最高裁判所の裏マニュアルに書かれているのです」

岩上「これはショックです」

岩上「この『民事裁判権密約』が事件の真相解明を阻んだ事例が、1977年9月27日の横浜米軍機墜落事件なんですね」

吉田氏「この裁判では、米軍関係者は最後まで出廷せず、事故調査報告書の提供も行われませんでした」

岩上「さて、次のチャプターが米軍による航空管制の問題です。米軍の横田基地上空は『横田ラプコン』と呼ばれ、日本の民間航空機が入れないようになっていますね」

吉田氏「はい、これもまた日米合同委員会での密約にもとづいています」

吉田氏「これも密約文書そのものは不開示なのですが、外務省の裏マニュアル『日米地位協定の考え方』からその内容は分かります。それによると横田空域について『合同委員会の合意のみしかなく、航空法上積極的な根拠規定はない』などと書いてあります」

吉田氏「日米合同委員会の密約文書では『事実上の問題として委任した』となっています。つまり法的根拠はなにもないけれど、既成事実を合同委員会が追認する、ということなんです」

岩上「つまり占領体制が、今も既成事実として今も続いているということですね」

岩上「こうした空域は、横田だけではなく沖縄にもありますね。それが嘉手納ラプコンです。これは一応、2010年に日本側に移管されました。しかし実態は、新たに『アライバル・セクター』というものが設置されていたと」

岩上「密約というものは、1950年代に生まれたものだと思われてきました。ところがこの嘉手納ラプコンの問題でも分かるように、今も日米合同委員会の中でドンドン密約が生まれているんですね!? これは本当に驚きです」

岩上「ここまでは沖縄の空域に関する話だったんですけど、実はこうした空域制限は全国に拡大されていると。それが『アルトラブ』ということだというのですが」

吉田氏「移動型と固定型がありますが、日本列島を縦断するかたちで米軍専用に設定されています」

岩上「さて、最後のチャプターです。いったい、この日米合同委員会はそもそも何のために作られたのか、という点です」

吉田氏「日米合同委員会の前身に予備作業班というものがありました。これが、国会を関与させないための仕掛けだったんです」

吉田氏「そしてその上で、米軍の特権を保障するための国内立法措置が次々と講じられていくことになります。例えば国有財産管理法では、米軍基地のために国有地を無償で提供できることになっています。他にも土地等使用特別措置法では、民有地の強制収用も」

吉田氏「なんでこんなことになってしまっているかというと、日本には『安保法体系』と『憲法体系』の2つが存在しているからだと思います。そして、前者が後者を侵食している。そのことを可能にする装置として機能しているのが日米合同委員会なのです」

岩上「そしてこの、『安保法体系』の前身が『占領管理法体系』であると。天皇による勅令のうえに、連合国最高司令官(マッカーサー)の指令や覚書が位置していたと」

岩上「長時間となりましたが、最後にまとめをお願いします」

吉田氏「戦後の日本には、『憲法体系』の外に『安保法体系』と日米合同委員会の『密約体系』がある。そしてそれが、今も米軍の占領体制を継続させているのではないでしょうか」

以上で「岩上安身による『日米合同委員会の研究』著者・吉田敏浩氏インタビュー」

の実況を終了します。動画アーカイブは準備が整い次第、IWJのホームページ(http://iwj.co.jp/ )にアップいたします。




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「米側の代表者が軍人であることは、現在も日本がGHQの占領継続下にあることの象徴です:兵頭正俊氏」
http://sun.ap.teacup.com/souun/21257.html
2016/12/9 晴耕雨読

https://twitter.com/hyodo_masatoshi

日米合同委員会。


米側の代表者が軍人であることは、現在も日本がGHQの占領継続下にあることの象徴です。


日本もいずれ「制服組」がこの場に出席することになるでしょう。


日本には、すでに文官統制も文民統制(シビリアンコントロール)も、ありません。


観念の「制服組」(安倍晋三)が、武器輸出を可能にしました。


集団的自衛権行使を可能にし、これからアフリカ・中東に参戦し、改憲もやるでしょう。


制服を着ているか否かの違いだけであって、この国の軍事は「背広を着た制服組」(安倍政権)にすでにとって代わられています。


日米合同委員会。


米日1%は、植民地を永続化するために、日本を軍事国家に変えます。


軍人の権力を拡大し、最終的には日米合同委員会を、宗主国の軍人と植民地の軍人とで仕切ることになるでしょうね。


>矢部宏治日米合同委員会を特集した報道ステーションに拍手。こうした形でジワジワと事実が国民に広まっていく。しかしなぜメイン・コメンテーターに、安保村代表の後藤謙次などを使っているのか。「日米合同委員会は単なる手続き機関」というコメントは全くの虚偽。それなら協議内容を完全非公開にする筈がない 


日米合同委員会。


米側代表は在日米軍司令部副司令官。


これは戦勝国にして宗主国の軍人が、まだ占領の延長上であることを威圧的に示していますね。


同時に、実際の政治的な権力者が出席しているのだと思います。


軍人の位置づけが米国は高いですからね。


>Tad #報ステ 日米合同委員会 鳩山元総理「日本側は高級官僚が出席しても、アメリカ側は高級官僚ではなく軍人が出席する。まさに占領されているのに等しいと思います」

日米合同委員会からは多くの検事総長を出しています。


つまり、日米合同委員会には官僚の最高のエリートが出席しています。


実質的な日本の重要な政策はここで決められます。


ここで決められたことが官僚によって法案化され、政府に降ろされるのです。


>萩原 一彦 見てない人は見たほうがいい。今の日米政府がとっても不均衡な力関係にあることがわかる。国民の代表ではない日本の高級官僚と、米国民の代表ではなく高級官僚ですらない米軍人が日本の運命を決める。→報ステ特集「日米合同委員会と日米地位協定」憲法を越える存在!?非公開の日米合同委員会20161206houdoustation @gomizeromirai より - http://www.dailymotion.com/video/x54jwia_%E6%86%B2%E6%B3%95%E3%82%92%E8%B6%8A%E3%81

日本の現実は、上位法として、日米合同委員会で作る不可視の「密約法体系」があります。


続いて安保法体系が存在しています。


その後に下位法として憲法が存在しているのです。


これが植民地日本の現実です。


>徳永みちお 官僚が服従を誓う相手は国民でもなく、政治家でもなく、日米合同委員会だ。日本の政治、行政、司法の歪さの原因の一端は日米合同委員会という存在にある。


実は、自民党がいくら気張って新しい憲法を作ったとしてもあまり意味はないのです。


憲法の上に安保法体系が存在し、さらにその上位に日米合同委員会などの不可視の密約法体系が存在するからです。


日本は大きな虚妄の上に成り立った国家なのです。


>よーすけ 鳩山由紀夫のこの証言により日本の基本政策が、日米合同委員会で決められてる事が明らかになったと言える。いわばGHQの延長がこれである。これに逆らったために鳩山氏も嘗ての田中角栄も総理の座を追われたとも言える。許しがたい仕組みである。


安倍晋三が、極端なまでに軍事国家建設に走っています。


これは、背広を着た制服組(安倍晋三)が、背広組のトップに立っているのと同じです。


すでに文民統制(シビリアンコントロール)は、実質的な制服組(安倍晋三)に奪われているのです。


いずれ日米合同委員会に、自衛隊の幹部が出席するようになるでしょうね。


つまり植民地を永続化するために、日本を軍事国家に変える。


軍人の権力を拡大し、日米合同委員会を、宗主国の軍人と植民地の軍人とで仕切る。


その可能性が強くなっています。


安倍晋三は、12月の26、27両日、ハワイでオバマに会うが、プレゼントに「カジノ法案」を強行採決する。


宗主国でのカジノが斜陽になった現在、自国にうじゃうじゃといるギャンブル依存症には目をつぶり、わずか6時間の審議で衆議院可決させた。


安倍晋三が真珠湾を訪れる。


保守の反発を恐れて、首相周辺は、首相は訪問に際して謝罪は予定していない、と必死だ。


「犠牲者の慰霊のための訪問だ」。


バカである。


戦争のできる国へと日本を堕落させ、軍拡に努め、南スーダンにも派兵している。


矛盾したその場しのぎを平気で口にする。


安倍晋三がハワイの米国記者たちに「謝罪はしない」といえるかといえば、とてもおぼつかない。


しかし、こういうことは明確にいわねば、米国では一方的に謝罪にきた、と喧伝され、その見方が定着するだろう。


相手がどう受け取るか。


これが、かれの世界では一貫して欠如している。


「主観の嘘」ばかりだ。


太平洋戦争は、米国に開戦へと追い込まれた、強いられた戦争であった。


真珠湾攻撃も、事前に米国は知っており、参戦の大義を得るために、あえて日本に奇襲させたのである。


このことは米国ばかりか、すでに世界の共通理解になっている。


日本国民だけが米日1%に都合の悪い歴史を知らされていないのだ。


@米国の言い分は、太平洋戦争は日本の宣戦布告なしのパールハーバー急襲から始まり、広島・長崎への原爆投下によって終わった、というものだ。


原爆投下は、戦争を終わらせるためにやむを得ないものであった、とする。


オバマの広島見物はこのストーリー強化の第一幕だった。


A卑怯な真珠湾奇襲、のストーリーを完成させるためには、第二幕として日本の首相にパールハーバーを訪問させ謝罪させなければならない。


そこで初めて米国は太平洋戦争の贖罪意識を払拭できるのだ。


パールハーバーによって広島・長崎を相対化するのだ。


広島とパールハーバーを両国の首脳が相互訪問する戦略は、 1 米国の広島・長崎への贖罪意識の払拭 2 米日軍事同盟の強化 の2点から成っている。


行き着く果ては米日軍事同盟の強化なのだ。


第一幕はすでに上がった。


オバマの広島見物で日本が失ったものは大きい。


相当に国民の暮らしが苦しくなり、生活保護の受給者が増えてきています。


「死ね死ね団」安倍晋三の悪政が、追い詰めているのです。


結局は社会コストの増大になって跳ね返っています。


安倍には自分のやっていることの意味がわかっていませんね。




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なぜ日本はアメリカの「いいなり」なのか?知ってはいけないウラの掟 内閣改造でも絶対に変わらないこと
2017.08.05 矢部 宏治  現代ビジネス
http://www.asyura2.com/17/senkyo230/msg/292.html

私たちが暮らす「戦後日本」という国には、国民はもちろん、首相でさえもよくわかっていない「ウラの掟」が数多く存在し、社会全体の構造を大きく歪めてしまっているという。

たとえば2016年、安倍晋三首相による「北方領土返還交渉」が、大きな注目を集めたが、日本での首脳会談が近づくにつれて事前交渉は停滞し、結局なんの成果もあげられなかった。なぜ、いつまでたっても北方領土問題は解決しないのか。はたして、この国を動かしている「本当のルール」、私たちの未来を危うくする「9つの掟」とは?

『知ってはいけない――隠された日本支配の構造』の著者・矢部宏治氏が、「戦後史の闇」を解き明かす。

■事実か、それとも「特大の妄想」か

それほどしょっちゅうではないのですが、私がテレビやラジオに出演して話をすると、すぐにネット上で、「また陰謀論か」「妄想もいいかげんにしろ」「どうしてそんな偏った物の見方しかできないんだ」などと批判されることが、よくあります。

あまりいい気持ちはしませんが、だからといって腹は立ちません。自分が調べて本に書いている内容について、いちばん「本当か?」と驚いているのは、じつは私自身だからです。「これが自分の妄想なら、どんなに幸せだろう」いつもそう思っているのです。

けれども、8月17日発売の新刊『知ってはいけない――隠された日本支配の構造』をお読みになればわかるとおり、残念ながらそれらはすべて、複数の公文書によって裏付けられた、疑いようのない事実ばかりなのです。

ひとつ、簡単な例をあげましょう。

以前、田原総一朗さんのラジオ番組(文化放送「田原総一朗 オフレコ!」)に出演し、米軍基地問題について話したとき、こんなことがありました。ラジオを聞いていたリスナーのひとりから、放送終了後すぐ、大手ネット書店の「読者投稿欄」に次のような書き込みがされたのです。

<★☆☆☆☆〔星1つ〕 UFO博士か?
なんだか、UFOを見たとか言って騒いでいる妄想ですね。先ほど、ご本人が出演したラジオ番組を聞きましたが(略)なぜ、米軍に〔日本から〕出て行って欲しいというのかも全く理解できないし、〔米軍〕基地を勝手にどこでも作れるという特大の妄想が正しいのなら、(略)東京のど真ん中に米軍基地がないのが不思議〔なのでは〕?>

もし私の本を読まずにラジオだけを聞いていたら、こう思われるのは、まったく当然の話だと思います。私自身、たった7年前にはこのリスナーとほとんど同じようなことを考えていたので、こうして文句をいいたくなる人の気持ちはとてもよくわかるのです。

けれども、私がこれまでに書いた本を1冊でも読んだことのある人なら、東京のまさしく「ど真ん中」である六本木と南麻布に、それぞれ非常に重要な米軍基地(「六本木ヘリポート」と「ニューサンノー米軍センター」)があることをみなさんよくご存じだと思います。

そしてこのあと詳しく見ていくように、日本の首都・東京が、じつは沖縄と並ぶほど米軍支配の激しい、世界でも例のない場所だということも。

さらにもうひとつ、アメリカが米軍基地を日本じゅう「どこにでも作れる」というのも、残念ながら私の脳が生みだした「特大の妄想」などではありません。

なぜなら、外務省がつくった高級官僚向けの極秘マニュアル(「日米地位協定の考え方 増補版」1983年12月)のなかに、

○ アメリカは日本国内のどんな場所でも基地にしたいと要求することができる。
○ 日本は合理的な理由なしにその要求を拒否することはできず、現実に提供が困難な場合以外、アメリカの要求に同意しないケースは想定されていない。

という見解が、明確に書かれているからです。

つまり、日米安全保障条約を結んでいる以上、日本政府の独自の政策判断で、アメリカ側の基地提供要求に「NO」ということはできない。そう日本の外務省がはっきりと認めているのです。


六本木ヘリポート(googlemapより)

■北方領土問題が解決できない理由

さらにこの話にはもっとひどい続きがあって、この極秘マニュアルによれば、そうした法的権利をアメリカが持っている以上、たとえば日本とロシア(当時ソ連)との外交交渉には、次のような大原則が存在するというのです。

○ だから北方領土の交渉をするときも、返還された島に米軍基地を置かないというような約束をしてはならない。*註1

こんな条件をロシアが呑むはずないことは、小学生でもわかるでしょう。

そしてこの極秘マニュアルにこうした具体的な記述があるということは、ほぼ間違いなく日米のあいだに、この問題について文書で合意した非公開議事録(事実上の密約)があることを意味しています。

したがって、現在の日米間の軍事的関係が根本的に変化しない限り、ロシアとの領土問題が解決する可能性は、じつはゼロ。ロシアとの平和条約が結ばれる可能性もまた、ゼロなのです。

たとえ日本の首相が何か大きな決断をし、担当部局が頑張って素晴らしい条約案をつくったとしても、最終的にはこの日米合意を根拠として、その案が外務省主流派の手で握り潰されてしまうことは確実です。

2016年、安倍晋三首相による「北方領土返還交渉」は、大きな注目を集めました。なにしろ、長年の懸案である北方領土問題が、ついに解決に向けて大きく動き出すのではないかと報道されたのですから、人々が期待を抱いたのも当然でしょう。

ところが、日本での首脳会談(同年12月15日・16日)が近づくにつれ、事前交渉は停滞し、結局なんの成果もあげられませんでした。

その理由は、まさに先の大原則にあったのです。

官邸のなかには一時、この北方領土と米軍基地の問題について、アメリカ側と改めて交渉する道を検討した人たちもいたようですが、やはり実現せず、結局11月上旬、モスクワを訪れた元外務次官の谷内正太郎国家安全保障局長から、「返還された島に米軍基地を置かないという約束はできない」という基本方針が、ロシア側に伝えられることになったのです。

その報告を聞いたプーチン大統領は、11月19日、ペルー・リマでの日ロ首脳会談の席上で、安倍首相に対し、「君の側近が『島に米軍基地が置かれる可能性はある』と言ったそうだが、それでは交渉は終わる」と述べたことがわかっています(「朝日新聞」2016年12月26日)。

ほとんどの日本人は知らなかったわけですが、この時点ですでに、1ヵ月後の日本での領土返還交渉がゼロ回答に終わることは、完全に確定していたのです。

もしもこのとき、安倍首相が従来の日米合意に逆らって、「いや、それは違う。私は今回の日ロ首脳会談で、返還された島には米軍基地を置かないと約束するつもりだ」などと返答していたら、彼は、2010年に普天間基地の沖縄県外移設を唱えて失脚した鳩山由紀夫首相(当時)と同じく、すぐに政権の座を追われることになったでしょう。

■「戦後日本」に存在する「ウラの掟」

私たちが暮らす「戦後日本」という国には、国民はもちろん、首相でさえもよくわかっていないそうした「ウラの掟」が数多く存在し、社会全体の構造を大きく歪めてしまっています。

そして残念なことに、そういう掟のほとんどは、じつは日米両政府のあいだではなく、米軍と日本のエリート官僚のあいだで直接結ばれた、占領期以来の軍事上の密約を起源としているのです。


日米安全保障条約:外務省外交史料館で展示されている署名(1960年1月19日・Photo by World Imaging creativecommons)

私が『知ってはいけない――隠された日本支配の構造』を執筆したのは、そうした「ウラの掟」の全体像を、「高校生にもわかるように、また外国の人にもわかるように、短く簡単に書いてほしい」という依頼を出版社から受けたからでした。

また、『知ってはいけない』というタイトルをつけたのは、おそらくほとんどの読者にとって、そうした事実を知らないほうが、あと10年ほどは心穏やかに暮らしていけるはずだと思ったからです。

なので大変失礼ですが、もうかなりご高齢で、しかもご自分の人生と日本の現状にほぼ満足しているという方は、この本を読まないほうがいいかもしれません。

けれども若い学生のみなさんや、現役世代の社会人の方々は、そうはいきません。みなさんが生きている間に、日本は必ず大きな社会変動を経験することになるからです。

私がこの本で明らかにするような9つのウラの掟(全9章)と、その歪みがもたらす日本の「法治国家崩壊状態」は、いま沖縄から本土へ、そして行政の末端から政権の中枢へと、猛烈な勢いで広がり始めています。

今後、その被害にあう人の数が次第に増え、国民の間に大きな不満が蓄積された結果、「戦後日本」というこれまで長くつづいた国のかたちを、否応なく変えざるをえない日が必ずやってきます。

そのとき、自分と家族を守るため、また混乱のなか、それでも価値ある人生を生きるため、さらには無用な争いを避け、多くの人と協力して新しくフェアな社会をいちからつくっていくために、ぜひこの本を読んでみてください。

そしてこれまで明らかにされてこなかった「日米間の隠された法的関係」についての、全体像に触れていただければと思います。


本書の内容をひとりでも多くの方に知っていただくため、漫画家の、ぼうごなつこさんにお願いして、各章のまとめを扉ページのウラに四コマ・マンガとして描いてもらいました。全部読んでも3分しかかかりませんので、まずは下に掲げたマンガを読んでみてください。
http://www.asyura2.com/17/senkyo230/msg/292.html






▲△▽▼

安倍総理が憲法改正を言い出した途端にモリカケ問題で振り回されるようになった。
「株式日記」では、霞ヶ関が国政の実権を握っており、その権力の源泉は米軍にあると以前に書いたことがありますが、沖縄の問題ひとつとっても密約だらけであり、そのことは日本の政治家も国民も知らないことが多いようだ。密約を結ぶのは政治家であっても、総理も大臣もコロコロ代わっていくうちに密約のことを知らない政治家ばかりになる。

しかし霞ヶ関には密約の番人がおり、密約を破ろうとすると官僚が動いてスキャンダルを暴露されて失脚するか、不慮の病死で葬り去られる。安倍総理もプーチンとの会談を重ねて北方領土返還に動こうとしたのに、待ったをかけたのは外務官僚であり、米軍との密約で日本のどこにでも米軍基地を作れるという文言があるらしい。

だからプーチンが北方領土には米軍基地を作らせないという約束ができるのかと聞かれて、安倍総理はその密約を知らなかったらしい。でなければ安倍総理が北方領土返還交渉をするわけがない。プーチンの方が日米間の密約のことはよく知っており、そこをプーチンは突いてきたのだ。

安倍総理が憲法改正を言い出した途端にモリカケ問題で振り回されるようになったのも、日米間には日米安保と現行憲法とはセットであるという密約のことを知らなかったのかもしれない。安倍総理の祖父は岸元総理だから誰よりも密約のことは知っているはずですが、密約は密約であり公式の外交条約ではないから守る必要はない。

最近では日韓合意がありますが、これも密約のようなものですが正式な外交条約ではない。だから守らなくてもいいのですが紳士協定のようなものであり、日本は密約を守る国であり韓国は密約を守らないというだけの事だ。外交的に難しい交渉をする時には表向きの条約と裏側の密約とに分かれていることが多く、国民には密約は公開されない。

外務官僚が日本の内閣内部の動きを逐一アメリカに報告しているのは、明らかにスパイ行為ですがウィキリークスでこのような行為が行われていることが暴露された。それに対して日本はアメリカの政府内部の動きを何も掴むことができない。日本にスパイ防止法ができないのもこのような密約があるからだろう。

日本は在日米軍が存在する限りはアメリカの植民地であり、日本の独自外交など存在はしない。逐一外務省がアメリカに日本政府部内の動きを報告しているからだ。そのようなスパイ行為が正々堂々と出来て、日本の政治家がどうすることもできないのは在日米軍が目を光らせているからだ。

だから安倍総理がいくら頑張っても、外交は元外務次官の谷内正太郎国家安全保障局長が行っており、岸田外務大臣は蚊帳の外だった。このように政治家と官僚とのずれが生じるのは、政治家が通訳を介さないと交渉ができないのに対して、官僚は通訳を通さずに交渉ができるから、アメリカは密約を官僚に持ちかけてくる。

矢部氏によれば、「そして残念なことに、そういう掟のほとんどは、じつは日米両政府のあいだではなく、米軍と日本のエリート官僚のあいだで直接結ばれた、占領期以来の軍事上の密約を起源としているのです。」と書いているように、日本の日米交渉は密約だらけで伏魔殿のようになってしまっている。

率直に言えば日本国憲法も占領期間中に作られたものであり、だから無効だと宣言できるのでしょうが、日米安保とセットだからどうすることもできないのは密約によるものだ。日米地位協定も密約の塊であり、日本の政治家は誰も改正を持ち出せない。日本は法治国家ではなく米治国家であり、憲法以上の日米間の「掟」が存在している。
http://2013tora.jp/kabu390.html




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現在も日本は米軍支配の下にある。
 
これは、実質上アメリカ支配の下にあるという比喩的な意味ではない。

今なお日本は米軍の直接支配の下にあるという衝撃的内容である。そのことを明らかにした

矢部宏治氏の著書『「知ってはいけない」〜隠された日本支配の構造〜』
https://www.amazon.co.jp/o/ASIN/4062884399/asyuracom-22


から要約引用したい。


@日本の空は米軍に支配されている。

横田空域(東京都西部から伊豆半島に及ぶ)、岩国空域(山口、島根、広島、愛媛の4県にまたがり、日本海から四国北部に及ぶ、嘉手納空域(沖縄全域に及ぶ)。これらの上空は米軍が定めた空域(高さ以外)、日本の旅客機は飛行することは許されない。またこの空域では米軍はいかなる軍事演習を行うことが出来、日本政府の許可を得る必要もない。2020年には横田空域に墜落事故の多い悪名高きオスプレイの配備が決定されており、沖縄と同様、低空飛行による演習も可能になる。

特定空域だけではない米軍はこのような優先空域を日本全土の上空にいつでも設定できる権利を持っている。事実、航空法(飛行機の安全な運行のための43条に及ぶ規制)は、航空法特例法によって全て米軍機には適用されない。


A米軍は日本全域において治外法権

大使館の敷地や、米軍基地の敷地内は勿論のこと、日本の全域において米軍には日本の警察の捜査は及ばない。

「日本国の当局は、所在地のいかんを問わず、米軍の財産について、捜索、差し押さえまたは検証を行う権利を行使しない」
(「日米合同委員会=日米安保や在日米軍の運用について決定する委員会」議事録より)
といった合意に基づく。

従って墜落事故はもとより交通事故に至るまで一切日本警察は捜査出来ない。


B米軍は日本全土(及びその周辺)に軍を配備できる

「アメリカ合衆国は、その陸軍、空軍及び海軍が日本国において施設及び区域を使用することを許される。」(日米安全保障条約6条)

「日本は安保条約の遂行に必要な基地を提供する。具体的内容は日米合同委員会で定める」(地位協定2条)「アメリカは米軍基地の中で絶対的な権限を持つ。米軍基地の外でも必要な権力を持つ。具体的には日米合同委員会で協議する」(地位協定3条)

「合同委員会の議事録や合意文書は原則として公開しない「合同委員会にて決定した日米合意は、日本の国会の承認を必要としない」(日米合同委員会での合意


C自衛隊は米軍の指揮下にある。

「吉田氏はすぐに、有事の際に単一の司令官は不可欠であり、現状ではその司令官は合衆国によって任命されるべきであることに合意した。」(占領終了後の1952年7月、吉田茂首相とクラーク大将が合意した密約の統合参謀本部への機密報告書)
現在に至るもこの合意を覆す日米間の合意事項はない。

これらの事項は、いまだに米軍の占領下にあるということを超えて、占領下における戦争協力体制といえる。
これほど米軍に従属的な協定は日本と韓国の安全保障条約及び地位協定だけである。
http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&t=6&k=2&m=329076




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知らなきゃよかった…日本の空は「実はアメリカのもの」だった エリート官僚も見て見ぬふりの真実
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/52721
2017.09.06 矢部 宏治 現代ビジネス

みなさんは、東京都の西部――たとえば世田谷区や中野区、杉並区、練馬区、武蔵野市などの上空が、「日本のものではない」ということをご存じですか?  「なにをバカなことを……」と思われる方がいらっしゃるかもしれません。 しかし、これらは複数の公文書によって裏付けられた、疑いようのない事実なのです。

北朝鮮ミサイルの脅威が迫るいまこそ、考えておきたい「日本の空」の真実とは?


『知ってはいけない――隠された日本支配の構造』
https://www.amazon.co.jp/%E7%9F%A5%E3%81%A3%E3%81%A6%E3%81%AF%E3%81%84%E3%81%91%E3%81%AA%E3%81%84-%E9%9A%A0%E3%81%95%E3%82%8C%E3%81%9F%E6%97%A5%E6%9C%AC%E6%94%AF%E9%85%8D%E3%81%AE%E6%A7%8B%E9%80%A0-%E8%AC%9B%E8%AB%87%E7%A4%BE%E7%8F%BE%E4%BB%A3%E6%96%B0%E6%9B%B8-%E7%9F%A2%E9%83%A8-%E5%AE%8F%E6%B2%BB/dp/4062884399/ref=as_li_ss_tl?_encoding=UTF8&qid=&sr=&linkCode=sl1&tag=gendai_asyuracom-22&linkId=7b93ea9ab99059f0c7be060bcf86fb04


の著者・矢部宏治氏による論考。

■とんでもない歪みの正体

おかしい。不思議だ。どう考えても普通の国ではない。みなさんは、ご自分が暮らす「戦後日本」という国について、そう思ったことはないでしょうか。

おそらくどんな人でも、一度はそう思ったことがあるはずです。アメリカ、中国に次ぐ世界第3位の経済大国であり、治安のよさや文化水準の高さなど、誇るべき点もたしかに多い私たちの国、日本。しかしその根っこには、どう隠そうとしても隠しきれない、とんでもない歪みが存在しています。

たとえば私が本を書くたびに触れている「横田空域」の問題です。下の図1のように、じつは日本の首都圏の上空は米軍に支配されていて、日本の航空機は米軍の許可がないとそこを飛ぶことができません。いちいち許可をとるわけにはいかないので、JALやANAの定期便はこの巨大な山脈のような空域を避けて、非常に不自然なルートを飛ぶことを強いられているのです。


図1 首都圏の上空に広がる「横田空域」

図を見るとわかるように、とくに空域の南側は羽田空港や成田空港に着陸する航空機が密集し、非常に危険な状態になっています。また緊急時、たとえば前方に落雷や雹の危険がある積乱雲があって、そこを避けて飛びたいときでも、管制官から、「横田空域には入らず、そのまま飛べ」と指示されてしまう。

6年前に、はじめてこの問題を本で紹介したときは、信じてくれない人も多かったのですが、その後、新聞やテレビでも取り上げられるようになり、「横田空域」について知る人の数もかなり増えてきました。それでもくどいようですが、私は今回もまた、この問題から話を始めることにします。

なぜならそれは、数十万人程度の人たちが知っていればそれでいい、という問題ではない。少なくとも数千万単位の日本人が、常識として知っていなければならないことだと思うからです。

■エリート官僚もよくわかっていない「横田空域」

もちろんこの「横田空域」のような奇怪なものが存在するのは、世界を見まわしてみても日本だけです。では、どうして日本だけがそんなことになっているのでしょう。

私が7年前にこの事実を知ったときに驚いたのは、日本のエリート官僚と呼ばれる人たちがこの問題について、ほとんど何も知識を持っていないということでした。

まず、多くの官僚たちが「横田空域」の存在そのものを知らない。ごくまれに知っている人がいても、なぜそんなものが首都圏上空に存在するかについては、もちろんまったくわかっていない。これほど巨大な存在について、国家の中枢にいる人たちが何も知らないのです。日本を普通の独立国と呼ぶことは、とてもできないでしょう。

「いったい、いつからこんなものがあるのか」「いったい、なぜ、こんなものがあるのか」

その答えを本当の意味で知るためには、今回上梓した『知ってはいけない――隠された日本支配の構造』を最後まで読んでいただく必要があります。じつは私自身、上のふたつの疑問について、歴史的背景も含めて完全に理解できたのは、わずか1年前のことなのです。

■世田谷区、中野区、杉並区の上空も「横田空域」

まず、たしかな事実からご紹介しましょう。横田空域は、東京都の西部(福生市ほか)にある米軍・横田基地が管理する空域です。

もう一度、図1を見てください。大きいですね。いちばん高いところで7000メートル、まさにヒマラヤ山脈のような巨大な米軍専用空域が、日本の空を東西まっぷたつに分断しているのです。

ここで「米軍基地は沖縄だけの問題でしょう?」と思っている首都圏のみなさんに、少し当事者意識をもっていただくため、横田空域の詳しい境界線を載せておきます(図2)。


図2 東京都心部(23 区内)の「横田空域」の境界線

東京の場合、横田空域の境界は駅でいうと、上板橋駅、江古田駅、沼袋駅、中野駅、代田橋駅、等々力駅のほぼ上空を南北に走っています。高級住宅地といわれる世田谷区、杉並区、練馬区、武蔵野市などは、ほぼ全域がこの横田空域内にあるのです。

この境界線の内側上空でなら、米軍はどんな軍事演習をすることも可能ですし、日本政府からその許可を得る必要もありません。2020年(米会計年度)から横田基地に配備されることが決まっているオスプレイは、すでにこの空域内で頻繁に低空飛行訓練を行っているのです(富士演習場〜厚木基地ルートなど/オスプレイの危険性については『知ってはいけない――隠された日本支配の構造』第2章で詳述しています)。

むやみに驚かすつもりはありませんが、もしこの空域内でオスプレイが墜落して死者が出ても、事故の原因が日本側に公表されることはありませんし、正当な補償がなされることもありません。

そのことは、いまから40年前(1977年9月27日)に同じ横田空域内で起きた、横浜市緑区(現・青葉区)での米軍ファントム機・墜落事件の例を見れば、明らかです。

このときは「死者2名、重軽傷者6名、家屋全焼1棟、損壊3棟」という大事故だったにもかかわらず、パラシュートで脱出した米兵2名は、現場へ急行した自衛隊機によって厚木基地に運ばれ、その後、いつのまにかアメリカへ帰国。裁判で事故の調査報告書の公表を求めた被害者たちには、「日付も作成者の名前もない報告書の要旨」が示されただけでした。

■いまも中国・四国地方を覆う岩国空域

こうした米軍が支配する空域の例は、日本国内にあとふたつあります。中国・四国地方にある「岩国空域」と、2010年まで沖縄にあった「嘉手納空域」です。


図3 「岩国空域」

上の図が、これまであまり取り上げられることのなかった「岩国空域」です。「横田空域」と同じくこの「岩国空域」もまた、山口県、愛媛県、広島県、島根県の4県にまたがり、日本海上空から四国上空までを覆う、巨大な米軍管理空域です。

この空域内の松山空港に向かう民間機は、米軍・岩国基地の管制官の指示どおり飛ばなければなりませんし、空域のすぐ西側にある大分空港へ向かう民間機も、高度制限など大きな制約を受けています。

岩国空域に関して印象に残っているのは、2016年にオバマ大統領(当時)が広島を訪問したときのワンシーンです。アメリカ大統領による初めての「歴史的な」広島訪問に際して、オバマ大統領は中部国際空港から大統領専用機で米軍・岩国基地に移動したあと、この岩国空域を通って、海兵隊の軍用ヘリで原爆ドームへ向かったのです。

車で行けばわずか40キロ、たった1時間で行ける距離をわざわざ軍用機で、しかも4機のオスプレイに先導されるかたちで移動した。さらに同行する大統領付きの武官は「フットボール」と呼ばれる核兵器の「発射キット」を携行していました。

アメリカ大統領とは、すなわち核兵器を世界戦略の中心に据えた世界最強の米軍の最高司令官であり、彼は日本の上空を事実上自由に、自国の軍用機を引き連れて移動することができる──皮肉にも、そうした歪んだ現実世界の姿をまざまざと見せつけた、ノーベル平和賞受賞大統領の広島訪問となりました。

■見せかけにすぎない「独立」と「安保改定」

「日本の空」がすべて戦後70年以上経ったいまでも、完全に米軍に支配されているということは、じつは日本の法律の条文に、はっきり書かれている「事実」です。

下は1952年、占領終結と同時に、新たに制定された日本の国内法(航空法特例法)の条文です。そこにはまさに、身もフタもない真実が書かれているのです。

航空法特例法 第3項
「前項の航空機〔=米軍機と国連軍機〕(略)については、航空法第6章の規定は(略)適用しない」

ここで重要なのは、右の条文で「適用しない」とされている「航空法第6章」とは、航空機の安全な運行について定めた法律だということです。つまり、「離着陸する場所」「飛行禁止区域」「最低高度」「制限速度」「飛行計画の通報と承認」など、航空機が安全に運行するための43ヵ条(第57〜99条)もの条文が、すべて米軍機には適用されないことになっているのです。

要するに、もともと米軍機は日本の上空において、どれだけ危険な飛行をしてもいい、それは合法だということなのです。この条文のもとで米軍は、1952年に占領が終わったあとも変わらず日本の上空で、なんの制約も受けずに飛ぶ権利を持ち続けました。

そして、それから60年以上たった現在に至るまで、この条文はひと文字も変更されていません。そのことだけを見ても1952年の「独立」や、1960年の「安保改定」が、いかに見せかけだけのものだったかがわかるのです。


             

                 ***

本稿は、『知ってはいけない――隠された日本支配の構造』の第1章を再構成したものです。同書の特設サイトでは、第1章のほか、「はじめに」「あとがき」「追記」、各章のまとめとしてのわかりやすい四コマまんが(計9本/商業目的以外であればマンガの使用・拡散は自由です)を無料で公開していますので、ぜひご覧ください。





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55年体制崩壊後の変化

 E 政治が国民の手から離れて遊離していると先程から論議になっているが、55年体制のもとで自民党VS社会党だった時期とも様変わりしている。あの時期は、財界が自由経済への保険などといって自民党にテコ入れし、それに対して社会党側に労働組合などがつくという構造だった。支配の枠組みとしては右と左の二刀流だ。しかし、1989年に冷戦が終結し、91年にソ連が解体するというなかで55年体制も必然的に崩壊していった。労働運動も下火になり、連合は労資協調路線で企業の利益を代弁する装置に成り下がった。いまや見る影もない。下関の連合などまるで安倍派の別働隊だ。自民党も組織崩壊は著しいが、これに対決していた格好の野党側も変質して、有権者に見捨てられた。従って、圧倒的な国民は依存したり支持する政党がなくなった。それが国内で大半を占める「支持政党なし」の無党派層として存在している。


 B ただ、実はこの無党派層が選挙において決定的な力を握るようにもなった。政党組織の固定票だけでは勝てないし支持基盤は乏しいので、選挙で人為的に風を作り出すようになった。メディア依存の劇場型が多様されるのはそのためだ。


 A 90年代初頭といえばバブル崩壊の時期にも重なるが、米ソ二極構造が崩壊して、財界としては何が何でも自民党を政権与党にし続けなければならない理由もなくなった。そのなかで、利益誘導の族議員がいたり、旧い自民党体質は経団連にとって商売の邪魔にもなった。そして財界が「政権交代のある民主主義」とか「政治改革」を求め始めた。転機になったのは1988年のリクルート事件だ。佐川急便事件もあった。そうした混乱のなかで、93年には自民党を飛び出した小沢一郎らが新生党や新党さきがけを結成し、非自民連立政府で細川が首相になった。しかしこれも佐川急便に1億円借金していたことが発覚して総辞職に追い込まれ、その後は自民党が社会党をとり込んで自社さ政権が成立した。そして村山富市が首相になった。


 かつて55年体制で非和解的な政党のように見なされていた自民党と社会党が連立政権をつくるのだから、世間を大いに驚かせたし、社会党の裏切りに批判世論は高まった。そして、社会党は今日の社民党を見ればわかるように泡沫政党になっていった。ちょうど与党願望でとり込まれていく、今の民進党みたいなものだ。土井たか子といっても議長ポストを持ってこられたら飛びついていった。支配の枠組みのなかで立ち回っていたに過ぎないことを自己暴露した。いわゆる左とかいうものが自民党批判勢力のガス抜き装置みたいな役割を果たしていたわけだ。55年体制はある意味、冷戦構造のもとでの二刀流だった。支配の側にとっては、それが都合よく機能して政治の安定を保っていた関係だ。


 B これは世界的にも共通している。ソ連や中国の変質とともに左翼も変質してしまい、「労働党」などと名乗りながら支配層の代弁者となったり、政権を持たされると裏切ったりして、大衆から見限られている。その結果、新自由主義による強欲な搾取に対して、まるで対抗する力を持ち合わせていない。大衆が困難に見舞われているのに、現実の外側に机を置いて評論したり、眺めている傾向も強い。観念の世界を彷徨っているのもいる。しかし大衆的な反抗もすごいから、イギリスでコービンが熱烈に支持されたり、アメリカでサンダースが脚光を浴びたりという動きにつながっている。


 D 55年体制は保守VS革新といわれたが、元をたどれば総評も占領軍がつくったものだ。共産党や社会党の存在を合法化したのもGHQで、意図をもってしたことだ。GHQは意識的に労働組合をつくらせ、左翼も台頭させて、今につながる支配の枠組みをつくった。戦後の政治を見るときに、決して財界の意向だけで事は動いていないこと、対米従属構造のもとで、その支配を犯さない限りにおいて、自民党であれ革新であれ飼い慣らされてきたことを見ないわけにはいかない。


 そして結局のところ、政党政治の劣化とか腐敗堕落というけれど、政治家や官僚が実行しているのはアーミテージレポートなり年次改革要望書というだけではないか。自分で何かを考えて実行しているわけではない。
https://www.chosyu-journal.jp/seijikeizai/4953




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二刀流で改憲めざす詐欺のような選挙  民進党解体でリベラル殲滅 2017年9月29日
支配の安定求め小池新党を演出する背後勢力


 衆議院が解散し、10月10日公示、22日投開票の解散総選挙に向けて政局がめまぐるしく動いている。今回の解散はモリ&カケ隠しといわれるように、目に余る私物化政治が暴露されて身動きがとれなくなった安倍政府が、その自己都合から突破をはかって仕掛けたものだ。ところが、目下、安倍晋三の意図やコントロールを離れたところで「安倍政府VS小池新党」であるかのような装いで批判世論や争点をそらした劇場型選挙が動き始め、何が何だか分からないうちに野党を解体し、選挙後はより右傾化した総翼賛体制にもっていく動きがあらわれている。米日支配層にとって、総理大臣が安倍晋三であるか否かなどどうでもよい問題で、支配の枠組みを維持し安定させるために、自民党とガス抜き装置としての小池新党その他を両天秤にかけながら、彼らを転がして総選挙後はいかようにも体制を確保していく狙いを暴露している。記者座談会をもって情勢を論議した。


 A 今回の解散劇は、第一に安倍政府がにっちもさっちもいかなくなったことを暴露している。国会の3分の2の議席を持っていながら解散せざるを得ないほど、世論から総スカンをくらって追い込まれている。モリ&カケではぐらかしや誤魔化しを続ければ続けるほど無様な状態に追い込まれ、安倍自民の「一強」では政治を安定化させることができない。これは単純に国会の頭数の問題ではない。あまりにも程度が悪すぎるというかポンコツ過ぎて、世論を欺瞞することができなくなったという支配側の判断が動いている。腐敗堕落が知れ渡ってしまった政治構造に対して、国民的な憤激が盛り上がればどうなるものかわかったものではない。忖度官僚やメディアをもってしても守り切れず、保たないわけだ。


 だから、安倍自民の議席数が減ったとしても、政策的にはさほど違いのない別の勢力を作り出して、無難に着地していくことを求めている。小池百合子をことのほか持ち上げ、ジャンヌダルクのような扱いをして有権者をたぶらかしているが、要するに二刀流で切り抜けようとしている。これを察知した民進党の右派をはじめとした勘のいい与党願望勢力が、我先にと「希望の党」の門戸を叩いている。自民党がダメになった時は、第2自民、第3自民という形で新党結成に発展する動きはこれまでにもあったが、その二番煎じ、三番煎じをまるで一番煎じのように作り上げている。安倍晋三の脳味噌の力量をはるかに超えた力が動いていると見るのが妥当だ。というか、解散を仕掛けた安倍本人を置き去りにして一気に事が動いている。


 B 何が何だか分からないうちに総選挙にもつれ込もうとしている。既存の野党や与党の枠組みをいっきに破壊して、大胆な政界再編をしている。一種のショック・ドクトリンだし、有権者の頭を引っかき回している。いったい何が動いているのかを凝視しないといけない。目下、目立っているのは野党解体が急速に進んでいることだ。自民党が空中分解するならまだしも、「小池新党」を一つの軸にして、もっぱら手を突っ込まれているのは野党の側で、この解体が進んでいることに特徴がある。民進党は党首の前原がみずから解党を牽引し、小池百合子率いる「希望の党」に合流する動きを見せている。この間の離党ドミノは泥船からネズミが逃げ出すような光景でもあったが、そうして先行して離党した長島昭久とか細野豪志などと同じさやにおさまる。連合もその選挙応援をする勢力として糾合されるという。これは党内議論を経た解党ではなく、党員の頭越しに進んでいることだ。民主主義的な意思形成によってそうなったのではなく、上から大きな力が加わっている。そして、党首の前原自身が無所属で出馬するし、民進党のカネや組織力を「希望の党」に注ぎ込み、候補者公認まで委ねるという不可解さだ。野田が安倍自民に大政奉還して自爆解散したが、これも嬉嬉として自爆解党を仕掛けている。なぜか? だ。


 C 民進党の中では旧社会党出身とかリベラル派といわれる部分が踏み絵を迫られている。「希望の党」に参加するには安保関連法や憲法改定、小池百合子と同じ歴史認識に同意しなければ認めないという形で、これらの「左」がかった残存物を一挙に路頭に放り出す戦略だ。そして、前原をはじめとした根っからの民主党右派が「希望の党」に合流していくというものだ。これらの新自由主義政治の申し子といってもいい政治家たちは、民主党時代から憲法改定であるとか、消費税増税、法人税減税、日米同盟等等で自民党と大して変わらないことを主張して支配層の代弁者を務めていた。アメリカやネオコンとの関係も切り結んできた部分といっていい。バカなことばかりくり返している安倍晋三や自民党に変わって、「それなら私たちが!」と番頭争いに名乗りを上げている。有権者に見限られて日の目を見ることがないだろう民進党を投げ捨て、新しい投機先を見つけて野党解体に乗り出したわけだ。躊躇がなく嬉嬉としているのはそのためだ。むしろ、今がチャンスと見なして政治生命をかけた大立ち回りをやっている。その「希望の党」に、長年冷遇されてきた小沢一郎も加わるような報道だ。


 D 選挙に勝てば主導権を握れると見込んだ離合集散だ。しかし、離党ドミノを見ていて節操のなさを感じている人人も多い。通常、いかなる政党であっても、党員ならば党内で侃侃諤諤(かんかんがくがく)の争いをして、みずからの結集した党を建設し、政治理念を実現するために尽くすものだろう。それが古巣を簡単に見限ってプイッと出て行く。ヤドカリみたいに新しい宿探しをしている。つまり、政治家でありながら政治理念などまるでないわけだ。選挙に当選してバッチをつけることが最大の目標で、そのためには政策も所属政党もどうでもよいという性根を暴露している。
小池新党がどのような政策や綱領を掲げるのかすらあやふやな段階で「小池新党との合流」「極秘裏に接触」等等がニュースを賑わせていた。小池百合子にどのような背後勢力がついているのか、奥の院の政界再編も含めたプログラムがどう動いていくのかを敏感に捉えて投機している。その意味で嗅覚だけは発達しているといえる。


右派二大政党制の企み


 A 支配層は明らかに二刀流で乗り切ろうとしている。それが安倍自民と小池新党だ。小池新党は無党派層をとり込むために反原発を掲げたり、安倍自民との違いを出そうと苦心もしている。しかし小池百合子は自身の公式サイトでも「日本も核武装の選択肢は充分ある」と明記していたくらいで、原発再稼働や原発輸出にも賛成していた。防衛大臣をしていたが、日米安保とか安保関連法案についても自民党員として賛成してきたし、その政治スタンスは安倍自民と何ら変わりがない。それがいかにも救世主であるかのような持ち上げられ方をして、無党派層をとり込んでいくシンボルに祭り上げられている。


 D 都知事選や都議会選挙で都民ファーストが大勝したが、自民党をなぎ倒していく痛快さに有権者が雪崩を打ち、その反自民票を自民党と何ら変わりない者がきっちり回収していく構造だ。小泉の郵政選挙と似ている。一種の詐欺みたいなものだが、他に受け皿がない状況のもとで目くらましをしつつ、すべてをとり込んでいく装置になっている。都知事選では石原慎太郎と喧嘩するようなポーズを見せていたが、選挙が終わればノーサイドで責任追及などしていない。


 B 支配層からすれば自民党がダメになった後のリリーフ役は維新の橋下でも良かったかも知れない。しかし所属議員はデタラメなのばかりで、維新が賞味期限切れになって芽がなくなった。既に化けの皮が剥がれて、「自民党の補完勢力じゃないか」という見方が浸透してしまっている。そこで小池百合子に白羽の矢が立ったような印象だ。小池は日本新党→新進党→自由党→保守党→保守クラブ→自民党→都民ファーストの会→希望の党と政党を渡り歩いてきた。小泉政府の時期に防衛大臣も務めていたが、散散政界渡り鳥をした挙げ句に今の地位まで登り詰めた。都知事選以後のうなぎ登りは、本人の実力というよりはメディアや背後勢力の力によるところが大きい。政治が腐敗堕落している状況との対比で、女性リーダーという斬新さを売りにして人為的に「期待」をつくり出している。今回の解散でも、テレビやメディアが「小池劇場」をお膳立てしている。あまりにもあからさまだ。電波を惜しげもなく使って、「希望の党」をプロモーションしているし、空気をつくり出して瞬間風速で持っていく戦法だ。


 D 2月には特許庁に「希望の党」の商標を出願し、9月1日に登録されていたこともわかっている。相当に早い段階から準備している。「小池新党」に政界を再編していく構想が早くからあったことをあらわしている。安倍自民党が倒れた後のバトンリレーみたいなものだ。このプログラムを察知している人間がいなかったというものではない。自民党のなかでも民進党のなかでも「安倍がボロボロになった後」を先回りしている人間はいたわけだ。


 C 「希望の党」には「日本のこころ」の中山恭子・成彬とか、日本会議の現会長である田久保忠衛なども加わっている。安倍自民とどちらが右かを張り合うようなメンバー構成だ。これらはみんな改憲勢力だ。選挙がどっちに転んでも改憲に持っていく布陣といっていい。右派政党が二大政党制を敷くための選挙が仕組まれている。


 A 安倍晋三は過半数が目標なのだといっている。自民党の議席が3分の2から2分の1に減っても構わないと見なしている。結果如何によってはボロ負けの責任をとって退陣すべき状況に追い込まれるわけだが、それで安倍晋三が袋叩きにされようが支配層には関係のないことだ。安倍が持ち堪えるもよし、自爆するもよし。選挙がどっちに転んでも右派二大政党制という保険をかけて、安倍が仮に退場に追い込まれたとしても、これで改憲と増税、戦争の道へと突き進んでいく仕組みだ。民進党解党を通じて残存していたリベラルとか左派といった勢力が壊滅に追い込まれて、「野党共闘」も崩壊させた。選挙後に安倍自民と小池新党のどちらが主導権を握ろうが、背後勢力にとっては都合よくコントロールでき、野党としては「日本共産党」がガス抜き担当という配置だ。世論を欺瞞しつつ民主党に任せてみた2009年段階とも様相は異なる。


 B ただ、選挙は始まったわけでも終わったわけでもない。最終的に判断するのは有権者だ。とはいえ、いまのところ支配側の願望が選挙構図として投げ与えられ、それに対して下から候補者を押し立てたり、有権者の受け皿となり得るような政党が台頭したりする時間的余裕などない。そうした条件のもとで、どのように有権者が判断を下すかにかかっている。反自民を小池新党が吸い上げて、どちらに転んでも同じ政治を実行していくというふざけた構造のなかで、どう民意を表現していくかが問われている。


 A 低投票率によって自民党の「一強」は担保されてきたが、そもそも政党政治が有権者から浮き上がって今に至っている。国会という小さなコップのなかでの「一強」は現実を反映していない。それなのに調子に乗るから安倍晋三は浅薄なのだ。今回の解散にともなう政界再編もいわば「コップのなかの大騒ぎ」であって、1億2000万人の国民の意思とは別世界でくり広げられているものだ。仮に自民と小池新党の右派二大政党制を敷いたとして、一時しのぎにしかなり得ないのは目に見えている。しかし、支配の側はこれで改憲と増税、戦争の道に踏み込もうとしている。アメリカなり独占企業からすれば、対米従属構造のもとで引き続き安定した支配を求めているし、その統治を司るトップが誰であるかなど二の次なのだ。国民の憤激が過剰に高まらない程度に政治を安定させ、支配側の意図を代弁する限りにおいては誰でも良い関係だ。


 D 「反安倍」のなかに安倍憎しで「小池新党」に希望を抱く流れもある。安倍自民を懲らしめろ! という思いを否定するものではない。しかし、考えなければならない。「あれ」がダメだから「これ」が良いというような代物ではない。現実にはどうにもならないほど政党政治が腐敗堕落し、有権者としては票の持って行き場がない。それは如何ともし難いものがある。民主主義的に下からボトムアップする形で政党政治が機能しているわけではなく、現状では上からコントロールされて政党が解体したり離合集散し、有権者としては選択肢が限られてしまう。


 B 資本の剥き出しの支配が貫かれている社会にあって、労働者なり民衆の願いを束ねて立ち向かう政党など見当たらない。スペインでポデモスが台頭したり、アメリカ大統領選で社会主義者を標榜するサンダースが旋風を巻き起こしたが、「まともな政治家(政党)が出てこないものか」という思いは鬱積している。しかし、悲しいかな受け皿として台頭するまでに至っていない。個人的には山本太郎あたりが何かやらかさないものかと期待もしているのだが…。野党殲滅といっても、小池新党に振るいにかけられて泣きべそをかいているようでは政治家失格だ。むしろこの選挙を裏返すと野党こそが目立つチャンスなのに、何を湿気ているのかと思わせる。反対のための反対というか、支配の枠内に安住して、飯の種にしているからだらしがないのだ。野党がなぜ足腰立たないまでになったのかという問題についても、歴史的に振り返ってみる必要がある。なぜ大衆から相手にされなくなったのか、遊離したのかだ。自民党が強いというより、野党が弱すぎる。だから、1人であっても山本太郎の方が目立つ。国会の質問でも面白いから毎回チェックしているんだが、当たり前のことを言っているだけで、突飛なことを主張しているわけでもない。


 C 過渡期でもある。政党政治が腐敗堕落してどうしようもなくなっているが、ある意味で弱体化していることの反映でもある。人人を率いて、その支持を基盤にして社会を運営していくというものではなく、如何に低投票率にして自公が勝ち抜けるかという選挙をくり返してきた。この低俗極まる政治が最終的に行き着いた先が安倍政治といえる。ここからどう次の安定につなげていくか、支配の側も四苦八苦だ。


 A 日本社会にとって議会制民主主義といっても、明治維新から150年しかたっていない。しかも維新後は絶対主義天皇制のもとで戦争に次ぐ戦争をくり返し、第2次大戦後は対米従属構造につながれて「アメリカ民主主義」の真似事をしてきただけだ。その歴史だけ見ても僅か72年に過ぎない。「民主主義の歴史が浅い」というが、いつ民主主義を経験したといえるのかも疑問だ。しかし、戦後長らく続いた自民党でも、全有権者のうちの支持率17%で公明党に支えてもらわなければ選挙に勝てないというような低レベルではなかった。一定の基盤をもって成り立っていた。何度もいうように、安倍自民などというものは小選挙区のテクニックで国会の議席は占めているが、国民のなかでの基盤は乏しいわけだ。まさに弱体化だ。そこで、劇場型のテクニックによって切り抜ける戦法がはびこり始めた。いまさら「小池新党」というが、「みんなの党」「維新の党」と大差ない。


 B 民主党が政権与党になっても自民党と同じことを始めるし、その昔は社会党も村山が首相になったら自民党と同じことをやって自爆した。対米従属構造を犯しさえしなければ、支配の側にとって誰が首相であるかなどどうでもよいし、そんなものなのだ。狡い争点のすり替えがやられているが、総選挙という目先だけでなく、その先の展望を持って大衆的な動きを作り出さなければならない。それこそ、アメリカ大統領選すらエスタブリッシュメント(既存の権威)が震撼するような大衆行動が盛り上がったが、日本でも社会の根底に蓄積された大衆の怒りは半端ではないものがある。真に国民の受け皿となり得る新しい政治勢力を登場させることが避けがたい課題になっていることを痛感させる。すぐに幻滅したり絶望するのではなく、総選挙後の政局の変化も含めて過渡期を客観的に見据え、よりよい日本社会にしていくための努力をしなければならない。どの党に投票したら良くなるか、ましかというだけでなく、視野を広げて考えることが重要ではないか。小手先ではどうにもならないほど政治が行き詰まっているのだ。


 C とはいえ、安倍自民を叩き潰すことが第一だ。その力をもって次に主導権を握る連中も縛り上げることが重要だ。国民を舐めきっている者を退場に追い込み、泣くような目にあわせなければ痛みにならない。前回選挙の自民党の支持率が17%なら、10%以下くらいまで叩き落として二度と起き上がれない状態に追い込んだ方がよい。泡沫政党になった途端、「一強」は崩壊する。その後のことはその後のことだ。きりがないかもしれないが、一つずつ物事に落とし前をつけていく作業も必要だ。国民と政党との力関係を思い知らせるような選挙にしなければならない。
https://www.chosyu-journal.jp/seijikeizai/4901





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希望の党ではなく、デフレ化党 2017-10-05

 希望の党の公約が明らかになりました。


 これ、書いたのは恐らく竹中さんではないでしょうか。2014年の第47回衆議院議員総選挙の際の日本維新の会(石原さんと橋下さんが共同代表だった時期の)の公約にソックリです。


 つまりは、デフレ化政策のオンパレードです。


『希望、消費増税「反対」…「30年に原発ゼロ」

 希望の党(代表・小池百合子東京都知事)の衆院選公約の原案が4日、判明した。

 2019年10月に予定されている消費税率10%への引き上げに関しては、これまで「凍結」としていた表現を強め、「反対」とする方向で最終調整している。「2030年までの原発ゼロ」も明記した。憲法では、地方自治部分の改正を明記し、9条についても「自衛隊の存在を含め、現実に即したあり方を議論する」と検討する考えを示した。(後略)』

 例えば、2019年10月の消費税増税反対はいいとして、
「企業の内部留保への課税で財源を確保」
 って、共産主義国か! 明らかに私有財産権の侵害です。


 フロー(所得)ではなく、ストック(資産)に課税するという考え方自体が、わたくしに言わせれば「邪道」なのです。


 財源の確保を書きたいならば、普通に所得税累進強化や法人税課税にすればいいものを、富裕層やグローバル投資家に不利になるため、書かないわけです(そして、トリクルダウンを叫ぶ)。


「生活に最低限必要なお金を支給する「ベーシック・インカム」導入」
 日本維新の会の際には「負の所得税」と表現されていましたが、ベーシック・インカム。


 何回か書いていますが、ベーシック・インカムを言い出したのは、彼のミルトン・フリードマンです。


 ベーシック・インカムは「社会保障費を削減」し、小さな政府を実現することが狙いのデフレ化政策になります。


「金融緩和と財政出動に過度に依存しない」「コイケノミクス」推進」
 金融緩和と財政拡大というデフレ対策のパッケージを、いきなり否定ですか・・・。デフレを全く問題視していないことが分かります。


「国会議員の定数と報酬削減」
「道州制を実現」

 もはや何というべきか、思いっきりグローバリズム路線です。というか、日本維新の会の公約の焼き直しです。


 グローバリズム路線にも関わらず、憲法改正を訴え、いわゆる保守層を取り込み、同時に「原発ゼロ」で左翼も取り込む。


「憲法9条は、自衛隊の存在を含め、現実に即したあり方を議論」
 と、一見、安全保障を重視する姿勢を見せつつ、安全保障を破壊し、国民を貧困化させるデフレ化政策を推進する。


 デフレ化政策の推進では、自民党も同じではないか、と思われたかも知れませんが、その通りです。安倍政権も半端ないリーダーシップで、安全保障を破壊し、デフレを促進する政策を実施してきました。


 右を見ても、デフレ化党。左を見ても、デフレ化党。


 これが、日本の現実です。


 改めて書きますが、今回の総選挙は本当に「希望なき選択」になりそうです。


 この現実を受け入れた上で、「さあ、どうするか?」について考えなければなりません。 


 さあ、どうしましょう?
https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12316784703.html


2017-10-01
 希望の党の公約が明らかになりつつあります。
 
『希望、公約素案に消費増税凍結 夫婦別姓の容認も検討

 希望の党(代表=小池百合子・東京都知事)が衆院選で掲げる公約の素案に、憲法改正や消費増税の凍結が盛り込まれていることがわかった。特定業種に限った法人減税、「原発ゼロ」、情報公開、地方分権の推進なども打ち出す方針。自民党と異なる「寛容な改革保守」を強調するため、夫婦別姓の容認を加えることも検討している。希望は詳細を詰めた上で近く公約として公表する。(後略)』


 憲法改正、消費税増税凍結、特定企業(フィンテックなど)を対象に法人税減税、原発ゼロ、公共事業削減、夫婦別姓容認・・・・・。


 まさに、「それっぽい政策」を全てぶち込んでみました、という味は激まずの「全部乗せラーメン」という感じになっています。


 何というか、個人的には「小泉純一郎」の影響をひしひしと感じるわけでございます。


 自民党に票を投じると、19年10月の消費税増税は確定。希望の党に票を投じると、公共事業削減をはじめとした緊縮財政が推進される。


 右も左も、前も後ろも、上も下も、出口がない。という感じでございますね。


 そもそも、「寛容な保守改革」が、もはや何を言っているのかさっぱりわからない、としか表現のしようがない抽象性に満ちています。しかも、寛容な保守改革と言いながら、民進党のリベラル派を排除しようとしているところなど、現代日本の政治の欺瞞性が表れていて、ヒャッハーッ!という印象です。


 さらに、リベラル派を排除しつつ、公約には原発ゼロや夫婦別姓など、リベラルな政策を掲げ、リベラル勢力からの票を獲得することも狙う。


 結局、大東亜戦争に敗北し、72年間間違い続け、政治的混迷が深まり、日本国民がいよいよ「逃げられない」袋小路に追い込まれた証として登場したのが「希望の党」なのだと思います。


 この種の出鱈目な政党であっても、「風」をつかむことで圧倒的な支持を得るというのが、現在の日本国の現状です。


 思い出すのは、フランスの国民議会選挙です。


 6月のフランスの国民議会選挙では、既成政党が軒並み支持を減らし、マクロン新大統領率いる「共和国前進」が308議席を獲り、大勝しました。過去、フランスの「二大政党」であった共和党は113議席、社会党は何と29議席という惨敗でした。

 一つ、仮説を書いておきたいと思います。


 グローバリズムのトリニティ(緊縮財政、規制緩和、自由貿易)が推進されることで、国民がグローバル化「疲れ」に陥り、グローバル化を推進してきた既成政党が信用を失う。国民の間に「閉塞感」が満ち溢れ、
「とにかく、○○や●●でなければ何でもいい!」
 といった気分が蔓延。


 そこに「新しい勢力です!」と、颯爽と登場した新政党は、政策の中身はどうでもよく、表向きは、
「中道です。右でも左でも保守でもリベラルでもありません。でも政策は右も左も保守もリベラルもあります。グローバリズムももちろんあります」
 といった感じの公約を掲げ、「新鮮さ」を売りに選挙戦を戦うと、大勝してしまう。


 とはいえ、そもそもが「中の人」がバリバリの「グローバリスト」であるため、国民はより悲惨な目に会い、瞬く間に支持を取り下げていき、政治がさらなる混迷に陥る。


(1) 既成政党により、グローバル化疲れや政治不信が蔓延
(2) 既成政党とは違うんです!という新党が颯爽と登場 <<<日本、今ここ
(3) 新党が大勝する
(4) グローバリズムのトリニティがより強硬に推進される
(5) 新党が支持を失う <<<フランス、今ここ
(6) (1)に戻る


 ↑フランスや日本では、こんな恐ろしい循環構造が出来上がっているように思えてならないのです。


 改めて思い返すと、2009年の「自民党→民主党」の政権交代が、まさにこんな感じだったように思えます(民主党がグローバリズムを推進し、瞬く間に支持を失いました。政権を奪い返したのが既成政党の自民党だったことが、少し違いますが)


 この救いのない循環構造から逃げ出すには、各種の政策の「中身」について、正しく国民が理解する必要があります。


 デフレ期の消費税増税は、デフレを深刻化させる悪政である。
同時に、デフレ期の公共事業削減も、これまたデフレを深刻化させる悪政である。


 政策の中身について国民が正しく理解し、整合性のある形で「経世済民」を政治家に要求しなければ、上記のループは終わりません。
https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12315574027.html

日本の闇の縮図がここにある! 2017-10-02
http://www.asyura2.com/17/senkyo233/msg/361.html  
https://ameblo.jp/usinawaretatoki/entry-12316049346.html


どうやら今回の政変劇の裏で指揮を取っていたのは竹中平蔵
のようですね。


小池氏&日本維新・松井氏、衆院解散前に会談していた 橋下徹氏も同席
http://www.sanspo.com/geino/news/20171001/pol17100121280011-n1.html
2017.10.1 21:28 サンスポ

 東京、大阪での衆院選候補者すみ分けに合意した希望の党代表の小池百合子東京都知事と日本維新の会代表の松井一郎大阪府知事が、橋下徹前大阪市長も同席し、衆院解散前の9月20日に東京都内で会談していたことが1日、関係者への取材で分かった。

 小泉内閣で小池氏とともに閣僚を務め、橋下氏らのブレーンでもあった竹中平蔵東洋大教授が設定し、会談には竹中氏も居合わせた。両党の連携のきっかけになったとみられる。松井氏は1日、大阪市内で記者団の取材に「竹中先生のアドバイスがあり、小池都知事と話したのは事実」と認めた。ただ橋下氏の同席については「私人だからコメントは避ける」とした。

 松井氏によると、この会談後、小池氏と連絡を取り合い、衆院選を巡る対応協議を続けた。選挙協力に踏み切った理由については「大阪の民進党をズバッと切った時点で信頼できる。小池さんは腹が固まったと思った」と語った。


この時、小池百合子、橋下徹、松井一郎、竹中平蔵たち、闇の雁首が
揃ったのです。

恐ろしい顔ぶれと言わざるを得ません。

もちろん、こうなる前には安倍晋三がブレーンの竹中平蔵に相談し、
竹中の指示で小池百合子と松井一郎を融合させたわけですが、

ただ、馬鹿な安倍晋三に比べ、竹中平蔵は何枚も悪知恵に長けた
男です。

自民が勝つ→竹中大勝利
小池が勝つ→竹中大勝利

という、どちらが勝っても竹中の思惑通りに事が進みます。

前原の動きに注目が集まってる裏での動きですね。

そうなると前原も竹中の指示で動いていたことになります。

数年前、落選した前原グループ議員の面倒を見てたのがパソナ
(竹中)という記事がありますね。

パソナ南部代表が養う民主・前原グループ「落選10人組」
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/150524


パソナ南部代表が養う民主・前原グループ「落選10人組」
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/150524
2014年5月27日 日刊ゲンダイ


パソナの南部代表(左)/(C)日刊ゲンダイ

 ASKA騒動が民主党にも飛び火している。ASKA(56)のスポンサーだったパソナグループの南部靖之代表(62)が、民主党の前原誠司元代表(52)から頼まれ、十数人の「民主党落選議員」を社員として雇い、大金を渡しているという話が一斉に広まっているのだ。

 パソナと民主党議員との“癒着”を糾弾する文書もバラまかれている。
<パソナでは、南部会長(代表)が応援している前原誠司民主党元代表から頼まれて、会社の特別顧問として、民主党落選組10人ほど養っている><月50万円ももらっている><社内でこの落選組の評判が悪い。仕事ができないばかりか、会社に出ても来ない>などと書かれているのだ。

■「守秘義務がある」

 文書で名指しされたうちのひとり、元衆議院議員の神山洋介氏(39=神奈川17区)は日刊ゲンダイの問い合わせにこう答えた。

「今月末で契約は終わりますが、たしかに業務委託という形でパソナに携わっていました。健康保険等は入っていませんから社員ではないです。月50万円? いやいや、半分にも満たないですよ。出勤は週2回。守秘義務がありますから詳しくは言えませんが、パソナさんが淡路島で新事業を立ち上げるということで、企画立案をしていました」

 やはり、前原の口利きがあったのか。
「昨年7月に直接、人事部だったかな、連絡をいただきました。南部代表とは前原さんを通じて、前から接点はありました。そういう意味で、関係あったのでしょうか」(神山氏)

 他にも名前が挙がった山尾志桜里(39=愛知7区)は、期限までに回答がなかった。匿名を条件に民主党元議員のひとりはこう言う。
「私のようにパソナに世話になっている落選組は10人程度います」

 パソナに事実関係を確認すると、「この件については、当社としてはお答えできません」(広報室)と言う。パソナ側はどこまでもダンマリを決め込むが、まだまだ“新事実”が出てきそうだ。


また、前原誠司の嫁が創価学会信者で、パソナ南部靖之の
元秘書という情報もあります。

芸能人の嫁特集
http://芸能人の嫁特集.com/2017/06/23/%E5%89%8D%E5%8E%9F%E8%AA%A0%E5%8F%B8%E3%81%AF%E5%AB%81%E3%81%AF%E5%89%B5%E4%BE%A1%E5%AD%A6%E4%BC%9A%E4%BF%A1%E8%80%85%E3%81%A7%E3%83%91%E3%82%BD%E3%83%8A%E5%8D%97%E9%83%A8%E9%9D%96%E4%B9%8B%E3%81%AE/

小池と談合した維新の松井一郎大阪府知事も前に書いたように、
とんだ悪党です。

大阪府内の高校在学中に傷害事件を起こし、本来なら退学処分
になるところを大阪府議会議長だった父親の力で自主退学に
してもらい、

笹川良一が理事をしていた福岡工業大学附属高校に特別枠で
編入し福岡工大(偏差値39)を卒業したという経緯があります。

松井一郎は、競艇場の照明など電気設備の利権を一手に握って
いる笹川グループの一員で、競艇利権も松井知事の父親である
元府議会議長の松井良夫元府議から引きついだものです。

そのくせに、いつも既得権益と戦っているなどと嘘を吐きます。

森友学園の件で松井を逃したのは本当に痛いことです。

さらに小物の松井一郎の上には竹中平蔵が位置します。

笹川良一(日本財団 会長)が、

1997年(平成09年)に東京財団を設立

その東京財団には、

1997年(平成09年) 理事    竹中平蔵     
1998年(平成10年) 常務理事 竹中平蔵    
1999年(平成11年) 理事長   竹中平蔵     

こうした悪の勢力が目指すのは憲法改正なのは間違いありません。

自民は憲法にはきっちり自衛隊を明記すると言っています。

しかし日本の自衛隊はすでにアメリカのものなのです。

現在の自衛隊は、

・航空自衛隊の司令部 → 米軍の横田基地の中
・海上自衛隊の司令部 → 米軍の横須賀基地の中
・陸上自衛隊の司令部 → 米軍の座間基地の中

という状況なのです。

これから竹中平蔵、橋下徹、小池百合子、松井一郎が、

全てが行き詰って転覆しかかっている日本というボートから
上級国民以外、どんどん突き落としていくつもりなのに、

そのボートに自分も乗せてもらえてると勘違いしている、大多数の
国民がいるのが日本の現状です。


_____

アルルの男・ヒロシ@蘇る立憲民主党‏ @bilderberg54 · 10月1日

小池百合子というのはこういう交友関係。
竹中平蔵、マイケル・グリーン、リチャード・アーミテージ、そして、国際金融の黒幕、ジョージ・ソロス。
なんだ、グローバリストですね。
18:16 - 2017年9月30日


安倍晋三というのはこういう交友関係
竹中平蔵、マイケル・グリーン、リチャード・アーミテージ、そして、ジョージ・ソロス

一緒やないか!
なんだ安倍と小池は竹中とジャパンハンドラーズに操られていたんですね。
https://twitter.com/bilderberg54/status/914297965862297600?ref_src=twsrc%5Etfw&ref_url=http%3A%2F%2Fwww.asyura2.com%2F17%2Fsenkyo233%2Fmsg%2F355.html


2nd Oct 2017 市村 悦延 · @hellotomhanks

1:共同通信は次の報道をした。(10月2日東京新聞)

希望の党(代表・小池百合子東京都知事)の規約案全文が1日、判明した。

・代表の任期は2期6年までで「1名以上」と規定し、複数の代表をおける。

結党時を除き、党所属国会議員による選挙で選ぶ。

・ガバナンス長は役員として、コンプライアンス(法令順守)や

ガバナンス(組織統治)の構築を統括。国会議員でなくても就任できる。


2:「希望の党」の中心人物は極めて強い結びつきを米国と持って居る。

それを示唆する写真がある。

2016年6月、富士山会合訪米団と会談したダニエル・ラッセル国務次官補、
前原誠司、細野豪志、長島昭久氏がいる。(https://twitter.com/HEAT2009/status/738263670627569664


3:「ガバナンス長」という言葉を聞いたことがあるか。

 「ガバナンス長はCEO(最高経営責任者)に報告する副執行役員。

この役割は企業において企業ガバナンスの問題が大きくなるとともに、

このポストの重要性も増している」

 「ガバナンス長」や、その役割、コンプライアンス(法令順守)や

ガバナンス(組織統治)はまさに英語そのものである。


4:この組織のあり様は、日本人が書いたとは思えない。

これまで言われている「希望の党」の主要構成メンバー。

そんな企業の英文がどんどん飛び出してくるような人々の集まりではない。


5:「希望の党」は出発点からして、米国に指導されて作られる党のようである。
http://www.asyura2.com/17/senkyo233/msg/356.html







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「小池百合子がCIAエージェントかもしれない“4つの疑惑”」を政府関係者が暴露! 都民ファーストの真の目的とは? 2017.07.14.
http://tocana.jp/2017/07/post_13838_entry.html


 先日の都議選で自民党を圧倒した「都民ファーストの会」の創設者、小池百合子東京都知事に不穏な噂が流れ始めている。ネット上でまことしやかに囁かれていた「小池百合子CIA説」が、実は“陰謀論では片付けられないレベル”だと永田町界隈でも噂になっているというのだ。その根拠は何なのか? 政府関係者が「4つの疑惑」を教えてくれた。


第1の疑惑:大物フィクサー・朝堂院大覚(松浦良右)との接点

51puxvQEkxL._SX339_BO1,204,203,200_.jpg怪物フィクサーに学ぶ「人を動かす」(サイゾー)

「田中角栄、石原慎太郎、PLOアラファト議長など国の内外を問わず海外から日本の政財界、果ては芸能界までも裏から操縦していた“最後の黒幕”と呼ばれる男で、当然CIAなどの情報も握る立場にある大物、朝堂院大覚(本名・松浦良右)との接点が大きい。彼は、小池百合子の父親・小池勇二郎が政界進出に失敗して借金まみれになった際にそれを肩代わりしたり、エジプトでの日本食レストランの開業資金など総額2億5千万円を支援したといわれている。また、カイロ大学に留学していた小池百合子をいたくかわいがり、大学卒業後に、彼女の悲願であったカイロでの空手雑誌の出版でも金を出している。この時期に、朝堂院を通じて小池がCIAのエージェントにリクルートされていた可能性があるとみる者は多い。その後、小池は朝堂院と親交のあったアラファト議長やリビアのカダフィ大佐の会見でインタビュアーも務めており、着々と世界の大物たちとの繋がりを築いた。ちなみに、朝堂院のフィクサーとしての能力は評価されているものの、黒い噂が絶えないのも事実で、現在は「松浦グループ」の代表である松浦正親にマザーズ上場ストリーム株を巡る相場操縦の容疑がかかり事務所に強制捜査が入っている」

第2の疑惑:ニュースキャスターの仕事の裏で

「小池百合子がニュースキャスターになったのは、メディアコントロールを実践で学ぶためだったからではないだろうか。アラファト議長など大物相手に通訳やインタビューで実践を積み重ねたのも、まずはキャスターとしての地位を確立するという目的があったからだろう。表に出ることのないメディア情報をCIAに横流ししながら、情報コントロールの技を学んでいた可能性はある」

第3の疑惑:時の権力者に寄り添った本当の理由

「小池といえば、92年7月の参議院選挙で、日本新党からの出馬以来、日本新党(細川護熙)→新進党→自由党(小沢一郎)→保守党→自民党(小泉純一郎と安倍晋三と石破茂)と渡り歩き、常に時の権力者の側でキャリアを築いた。そのため、小池は『旬の権力者の思想に染まりやすい女』と評されたが、それは違う。小池はCIAの戦術に沿って、戦略的にその時々の権力者から国の機密情報を抜いていたのではないか。そう考えた方が、自然だ」

第4の疑惑:小泉純一郎との蜜月関係、進次郎を総理大臣に?

51c6fwyqTRL._SX334_BO1,204,203,200_.jpg画像は、『小泉純一郎独白』(文藝春秋)

「小泉純一郎と小池は結婚寸前だったという話が浮上するほど、その関係は深いといわれているが、実は“極親米”つながりで2人が親密な関係になっていた可能性はある。現在小池は息子の進次郎が大のお気に入りで、よく一緒にいるところが報告されているが、恐らく彼女には、これから『国民ファースト』党を設立してそこで進次郎を担ぎ上げるシナリオがあるはずだ。ここにきて自民党が進次郎を内閣の重要ポストに起用することを検討しているといった話も浮上しているが、確実にそれを受けるとは思えない。進次郎にとって“政界の母”である小池との絆を選ぶ可能性はある。小池は進次郎を総理大臣にした後、キングメーカーとなって国を動かすつもりだ。しかしそれはCIAエージェントが作り上げた『まやかしの国民ファースト』である」

 この政府関係者によると、「ひとくちにCIAといってもさまざまなグループが存在し、安倍を支えるグループもある」ということだが、小池氏ほど見事にエージェントであることを隠し通して出世した者は少ないという。大躍進を続ける小池氏だが、彼女が目指す理想の日本は“CIAの傀儡国家”なのかもしれない。






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日本共産党はマッカーサーが創設した
http://www.thutmosev.com/archives/71957109.html#more

マッカーサーのこうした写真は全部ヤラセで、俳優のように何度もポーズを取っては撮り直した
引用:http://learnlearn.net/Historie,religion,kunst/res/Default/ESS_PasteBitmap02329.png


マッカーサーの歪んだ人格

連合軍総司令官として日本に乗り込んできたダグラス・マッカーサーには多くの知られていない逸話があり、その一つは事実上「日本共産党」の創設者だという事です。

日本共産党と名乗る団体は戦前から存在し、日本をソ連の植民地にするため活動していたが、非合法テロ組織という位置づけでした。

日本の統治者として君臨したマッカーサーには人格上の欠陥があり、『ニセ写真』作りを趣味にしていた。

         

硫黄島に米国旗を立てる写真とか、マッカーサーがフィリピンの海岸に上陸した写真などは全部”やらせ写真”でした。

マッカーサーは映画監督のように戦場で写真や動画撮影を指示し、気に入った構図で自分がヒーローに見えるように報道させていました。

厚木飛行場の輸送機からコーンパイプを咥えて降りてくる写真も、専属カメラマンに映画撮影のように撮影させました。


この時日本軍は武装解除されていたが、襲われるのではないかという恐怖心から、マッカーサーは小便を漏らしていました。

日本に到着してからも彼は、あらゆる写真で自分が格好良く見えるように撮影するため、専属の撮影スタッフを周囲に置いていました。

昭和天皇とマッカーサーが面会した有名な写真があり、マッカーサーは作業服のような軍服のズボンに手を突っ込んでいます。


正装ではなく平服で、胸のボタンを全部止めず、身体を斜めにして立っていたのも計算しつくした『構図』でした。

昭和天皇が自分よりかなり背が低いのが目立つように、昭和天皇を直立不動にさせ、自分がくつろいでいるように撮らせました。

当時新聞を統制していたのはGHQなので、新聞に掲載する写真も記事も、GHQが決めていました。


「マッカーサーが日本の支配者であって、天皇はこれほどみすぼらしい」と日本人に見せ付けて天皇を貶める目的でした。


GHQは何の根拠で日本を占領していたのか

マッカーサーについて70年間一度も議論されず、タブーになっている事は、実は正式な資格が無いのに日本を統治していたという事実です。

マッカーサーは連合軍司令長官だったが、一体何ゆえに日本の支配者となったのか、この根拠が曖昧なままなのです。

日本が1945年8月15日に停戦したとき「ポツダム宣言を受諾し、占領地を放棄する」と言いましたが、アメリカが日本本土を占領して良いとは誰も言っていません。


アメリカ大統領や国連事務総長、あるいは国連安保理が任命したからと言って「だから何?」という事です。

降伏したら占領されるのが当たり前という主張もあるが、それなら日本はロシアを占領できるし、朝鮮や中国の占領は正しかった事になります。

1945年9月2日に東京湾の米戦艦ミズーリ上で、連合国各国と日本代表団が日本の降伏文書に署名調印しました。


文書には連合国軍最高司令官の指示に基づき、日本政府は日本軍と日本国民を従わせると書かれているが日本占領には触れていない。

8月15日の玉音放送でも、9月2日の降伏文書でも連合軍が日本を占領できるとは書かれていない。

日本軍の武装解除については書かれているが、連合軍の日本占領には、天皇や他の誰も合意していない。


マッカーサーが小便を漏らしながら厚木飛行場に降りたのは8月30日、連合軍先遣隊が厚木に到着し武装解除したのは8月28日だった。

9月2日に降伏文書に調印し、9月15日にGHQ本部が日比谷に設置され、GHQによる日本統治が始まった。

だがマッカーサーは武装解除までは良いとして、一体どのような条約や合意に基づいて「日本占領」をしたのだろうか。


この写真も自分は立派に見え、天皇は「みすぼらしい小男」に見えるよう計算されている
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日本国憲法はアルバイトに書かせ脅迫して成立させた

法的根拠がないのに一介の軍人が日本を占領して独裁者になった事が、その後の日本の70年に大きな悪影響を与えた。

例えばマッカーサーは日本政府に憲法改正を命令し、政府が帝国憲法の改正案を示すと、これを拒絶して独自の憲法を創作させました。

マッカーサーはGHQのアルバイト職員に命じて適当な憲法草案を書かせて、日本政府に無断で新聞に発表しました。


東久邇宮(ひがしくにのみや)内閣は新憲法が非民主的だとして辞職し、マッカーサーは「もう一度東京を空襲してやろうか」と言って議会を脅迫しました。

日本人は新聞に書いてあるからには日本政府が作ったのだろうと思い込んだが、実際にはマッカーサーがアルバイトに書かせた落書きでした。

東京大学などの法学者もこのやり方に怒り、新憲法反対の立場を取ったが、GHQは反対するものを「戦争犯罪人」として逮捕していきました。


新憲法に反対するものは戦犯になり処刑されるか刑務所に入れられると分かり、反対する人間は居なくなりました。

こうしてできたのが現在の「日本国憲法」であり、日本人は一切関わっていないし、民主主義とは正反対の経緯で成立しました。

マッカーサーが日本を統治するために優遇したのが共産主義者で、特に逮捕歴がある共産主義者を好んで重用しました。


GHQを創設するとすぐに、共産主義者や反政府主義者を釈放させ、労働組合や政党を結成させました。

こうして誕生したのが日本共産党と日本社会党で、事実上GHQが合法化し創設したのです。

マッカーサーの意図は日本の「犯罪者」である天皇や旧時代の権力者に対抗させるため、反政府主義者に力を持たせる事でした。


マッカーサーの共産党優遇

マッカーサー自身は共産主義者ではなかったが、それ以上に日本の「右翼」を嫌っていたので、共産主義者を重用しました。

GHQは主要な新聞社に共産主義者を雇用するよう圧力を掛け、応じなければ事実上活動できなくしました。

こうして日本の新聞社やNHKの上層部は共産主義者や戦前の逮捕者、反政府主義者になり、今日まで続いています。


マスコミだけではなく銀行や企業にもこうした圧力が掛けられ、自動車で有名な「日産」などは特に酷かったとされている。

日産は戦前には三菱や三井以上の最大の財閥だったが、戦争に協力したとしてほとんど解体されました。

自動車生産も認められなかったが、朝鮮戦争勃発で軍事生産が必要になり、共産主義者を経営に参加させる条件でようやく認められました。


こうしたGHQの共産党優遇は1948年まで続いたが、1949年になると米ソ冷戦が始まり、米本国は日本を再軍備させる方針に突然変わりました。

その変化は急激なもので、それまで日本人をわざと飢えさせては笑いものにして楽しんだり、なるべく日本経済が破綻するように仕向けていました。

ところが1949年のある日から、本国は「日本軍を再結成させろ」「日本の産業を立て直せ」と命令してきました。


マッカーサーは最初本国からの指示を無視していたが結局従わざるを得なくなり、1950年には朝鮮戦争が勃発しました。

マッカーサーの間違いは誰の目にも明らかになり、その後アメリカは何度も日本軍を再建しようとしては、日本政府と対立する事になります。

この後日本ではマッカーサーの後遺症で反日カルト政党が大ブームになり、今も日本を破壊するために”日々努力”しているようです。


マッカーサーの占領下では日本を貶めたり日本を破壊する事が正しいとされ、日本の為に貢献する人は戦犯や右翼と決め付けられました。

マスコミは全てGHQの統制下にあったので「日本国民はマッカーサー様を心から慕っています」などの気持ち悪い記事が量産された。

北朝鮮の新聞が金正恩を褒めるのと同じで、これほど気持ち悪い事はない。


そして当時GHQの為に報道していた新聞やテレビは、当時の本当の事を決して話そうとしない。

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醜い戦後 終戦後とはどんな世界だった?

空襲でホームレスになり上野駅に避難した人達
引用:http://livedoor.blogimg.jp/abechan_matome/imgs/3/d/3df4faa4-s.jpg


アメリカはわざと日本人を飢えさせた

テレビや映画や小説では「戦後」は美しいものの同義語で語られていて、まるで理想郷のように描かれている。

そこでは貧しいながらも人々は協力して生き、戦後の復興をなしとげたとされている。

またGHQは困窮した日本人に食料を支給して助け、民主主義を与えたとも言われている。

          
こうした物語は映画やドラマの中だけで十分であり、事実とは程遠いか、正反対だった。

GHQは日本人に食料を与えるどころか奪い取ってわざと飢えさせて、日本人を従わせる手段に用いていた。

戦争前後は食糧難だったのはよく知られているが、戦時中に日本国内で(朝鮮台湾でも)飢えて亡くなった人や、その危険はなかった。


都会の人は空襲で疎開したが、農村には食べるものがあり、十分ではなかったが飢餓状態などではなかった。

それが戦争が終わって平和になり、アメリカ軍が占領したら食料が足りなくなり、「来年は1000万人が食糧不足で亡くなる」と総理大臣が警告する事態になった。

多くの要因があるが最大のものはアメリカ合衆国自体で、戦争の報復としてわざと日本人を飢えさせていました。


占領軍による妨害で日本は食糧の輸入ができなくさせられ、生産活動も制限され、経済破綻しました。

農業も経済の一部なので、国が経済破綻すると農業生産が停止して、食糧不足に陥ります。

終戦の昭和20年から昭和25年まで、日本はほとんどの工業生産を禁止され、前近代社会になりました。


経済破綻するように仕向けた

戦前から存在する設備を更新することは出来ず、農業生産に支障を来たし、外地に出兵した男達は中々帰ってきませんでした。

「戦争が終わって平和になった」と書いたが、そのこと自体が日本経済を破綻させる原因を作り出しました。

戦争中はあらゆる兵器をフル生産していたが、それが8月15日を境に全面停止になり、一切の生産活動が停止した。


困った日本政府は紙幣を印刷して「金融緩和」したが、激しいインフレを引き起こしました。

物を生産していないのにお金だけばらまいたからだが、当時の日本政府は他にどうする事もできなかった。

あらゆる工場が全て操業停止、鉄道は空襲で破壊しつくされ交通網が分断され、労働者たる男達は外地に居るか戦犯として逮捕されていた。


空襲によって東京など都市部の多くの人は家を失ってホームレスになっていて、路上や公園などで生活していました。

この頃アメリカ本国では、日本人のこうした窮状を伝えては「楽しんでいた」のが分かっています。

自分たちが倒した敵が飢えて苦しんでいるのを見て面白がっていたのが、本当の戦後の世界でした。


一例として占領軍は広島や長崎の被爆者を診療したが、治療をせずに「治療するふり」をして、どのように悪化するか観察しました。

生産活動が禁止され輸入も禁止されているので、復興が進まずホームレスが溢れているのも、無論そうなるように仕向けていました。

さらに占領軍は日本人同士が憎み会うように、心を破壊する政策を実行していました。


アメリカは日本人の食料を絞り上げた上で、自分の手で少し援助した。
援助を受け取った人達はアメリカに感謝し日本を憎むよう仕向けられた。
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引用:http://blog.nihon-syakai.net/blog/wp-content/uploads/img2011/enjo.jpg


美しくない戦後

NHKというラジオ放送局(当時唯一のラジオ)で「真相はこうだ」という日本軍や戦前の日本の暴露番組を放送させました。

内容は日本軍がいかにアジア人や欧米人に酷い事をしたかという物だったが、内容は全て嘘だったのが分かっています。

だが当時の日本人はこうした「真相」を信じ、日本人同士で憎みあったり攻撃するようになりました。


愚かなことに「こんな酷い日本を倒してくれて有難う」「原爆を投下してくれて感謝します」とアメリカ軍に感謝する連中すら大勢居た。

人々は最初アメリカ軍を鬼畜だと思っていたが、食料を恵んでくれるので、感謝するようになっていった。

実は占領軍はわざと食料を絞り、日本人を飢えさせてから、犬を手なずけるように「餌」を与えていきました。


学校では子供たちに「日本は悪の国」「アメリカは正義の国」と教え込み、拒否する教師は戦犯として逮捕しました。

じゅうたん爆撃や原爆で数百万人が犠牲になり、本来なら犯人であるアメリカ人を憎むべき所なのだが、次第に日本のせいだと思い込むようになった。

終戦時に外地には日本軍数百万人が存在したが、ソ連や中華民国の捕虜になった日本兵は、洗脳した順番から帰国を許された。


集団学習や反省、謝罪(今日使われるような軽い意味ではない)などで日本は悪の国と教え込み、拒否したものは永遠に帰国できなかった。

アメリカ軍の捕虜になると多少ましだったが、戦犯として裁かれ、やはり徹底して「日本は悪の国」と教え込んだ。

こうして「日本に原爆を落としてくれて有難う」などと言う日本人が大量生産され、この人達が現在の左翼になっていきます。


この状況が1948年まで続き、1950年に朝鮮戦争が勃発して、急にアメリカは日本の工業力や日本軍の軍事力を必要とするようになります。

ここから日本側の発言力が強まって復興へと繋がっていくのだが、戦後数年間の占領が長く日本を蝕むことになります。
http://www.thutmosev.com/archives/72011631.html


2017年05月04日
安倍首相、2020年まで憲法改正表明 日本国憲法の暗黒面

マッカーサーは尿漏れしながらタラップを降り、独裁者になった
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引用:http://blogs.c.yimg.jp/res/blog-fa-95/naojyi/folder/1134515/20/15427020/img_0


憲法改正の日程

安倍首相は憲法記念日の5月3日、憲法改正推進のフォーラムにビデオメッセージを寄せて改憲を訴えました。

首相はメッセージで、新憲法が2020年に施行されるようにしたいと具体的な年限を示した。

また憲法9条について、自衛隊の存在が明記されるように追加し、位置づけを明確にしたいと語った。


自民党総裁の任期は3年で2回まで続けて就任できるので2018年までだったが、3回に延長されたので2021年9月まで可能になった。

日本国総理大臣には期限がないので、理論上は自民党の総裁でなくなっても、総理を続けることは出来る。

改正には衆議院参議院が別々に3分の2以上の賛成を得た上で、国民投票で過半数の賛成を得る必要がある。


国民投票の過半数は憲法の日本語で定義されておらず、護憲派は有権者の過半数だと主張していたが、これだと絶対に憲法改正はできない。

日本国憲法は英語で書いた文章を日本語に翻訳したので英語の原文が存在し、一応「日本語から翻訳した」事にしている。

GHQの原文では「投票者の過半数」と書かれているので、日本人の半分しか投票に行かなくても改正可能だという解釈になった。


2020年に改正憲法施行とすると1年前には国民投票が必要で、その1年前には衆参両院の法案審議を始める必要がある。

その前に改正憲法の条文を明確に決定して国民に示す必要があり、2017年か遅くとも2018年には示されなくてはならない。

2012年に自民党から示された憲法改正案は、はっきり言えば稚拙の印象があり、架空戦記小説に似ている。


日本国憲法の根本的矛盾

2012年自民党案は改正内容が多岐に渡っていて、個別の議論だけで数年を要し、その間に政権が交代したら白紙になってしまう。

緊急に必要なのは「戦争の権利」あるいはもっと穏やかに「自衛権の明記」、それと憲法改正手続きの簡素化の2点だけです。

衆参両院でそれぞれ3分の2が必要なのは、当時のアメリカ軍が日本を敵国と見なしていたため、憲法を改正できないようにしたのです。


世界のどの国でも多数決の原則に基づいて議会の過半数で改正できるのが当たり前で、両院それぞれの3分の2としているのは全世界で日本だけです。

この制度では衆議院で100%の議員が改正賛成でも、参議院の3分の1の議員が反対したら憲法改正はできません。

少数意見が通り多数意見が排除される仕組みで、こういう制度を「独裁政治」と言います。


なぜ独裁を奨励するのかといえば、日本国憲法が成立した1946年の日本は、1人の軍人が全ての権限を握る「独裁国家」だったからです。

この軍人とは東条英機ではなく米軍人のダグラス・マッカーサーで、公式な資格がないのに勝手に憲法を作って議会に承認させました。

誰もこれを指摘しないので自分で書くが、マッカーサーは連合軍総司令官で、トルーマン大統領から日本占領を命じられた。


だが一体何故、「ただのアメリカ軍人」が日本を占領して議会や政府に命令し、憲法を勝手に作り変える権限を。アメリカ大統領が与えるのだろうか?

連合国(=国連)が任命したというが、日本は国連加盟国ではないので、そいつらに指図される筋合いがない。

1945年8月に日本が受け入れたのはポツダム宣言だけであって、米軍の日本占領に合意しても居ない。

トルーマン大統領は「天皇の処遇」「憲法を自由に作る」「戦争裁判を開く」などの権限を与えたが、なぜアメリカ大統領にこうした権利があると考えるのかも謎です。


独裁者になった尿漏れ男

1945年8月28日、帝国海軍厚木飛行場に米軍第一陣が到着し、8月30日にマッカーサーがパイプを咥えて降り立った。

マッカーサーは写真にはこだわりがあり、硫黄島の有名な写真や、厚木に降り立った写真など、すべて演出させた「やらせ写真」でした。

厚木の輸送機から降りるマッカーサーは、日本軍人から襲撃される恐怖から、尿を漏らしながらタラップを降りました。


マッカーサーは開戦時にフィリピンにいたが、部下を置き去りに逃げ出し、沖縄や本土では民間人への空襲を命令した、そんな人間でした。

マッカーサーは軍事法廷や天皇の処罰などをチラつかせながら憲法(帝国憲法)改正を命じ、帝国議会は現行憲法(帝国憲法)の改正案を示した。

1945年(昭和20年)10月4日、マッカーサーは日本政府に憲法改正を命令したが、日本側はマッカーサーの命令を拒否し、時間を掛けて改正すると回答しました。


1946年1月、日本政府はGHQに憲法改正案を提出したが、GHQは却下し独自の憲法を作成する事にした。

特にマッカーサーを激怒させたのが天皇の身分を存続させる点で、彼は天皇を「犯罪者」として定義させたがった。

イラクやアルカイダの首謀者をアメリカは犯罪者と定義したが、あれと同じ事を日本でもやりたかったようです。


脅迫で可決した日本国憲法

マッカーサーはGHQのアルバイト職員に、7日間でで英語の憲法草案を書かせ、日本語に翻訳して新聞社に直接掲載させた。

GHQによる憲法発表が先であって、国会議員や総理大臣は新聞を読んで初めて「GHQ憲法」の存在を知らされた。

ここで駆け引きに使われたのが「昭和天皇処遇と戦争再開」で、GHQ側は公然と、「議会が承認しないならもう一度空襲してやる」と言ったそうです。


ここで日本の国会議員らは、もう一度アメリカと玉砕戦争をするか、それともGHQ憲法を承認するかの二者択一を迫られました、

GHQ憲法は3月7日に発表され、1946年8月24日に衆議院可決、10月6日に貴族院(後の参議院)でも圧倒的多数で可決成立した。

若干の審議と修正がおこなわれたものの、1946年の時点では昭和天皇を初めとして大半の政治家や有力者が、戦犯として裁判に掛けられる恐れがあった。

東京裁判はアメリカ軍側の証拠や証人だけが採用され、被告側の証人や証拠は一切認めないので、最初から有罪が確定していたイカサマ裁判でした。


例えば東京大学(当時唯一の最高学府で最高権威)はGHQ憲法は違法だと主張していたが、GHQは教授らを連行して戦争裁判に掛けると脅迫した。

東大は新憲法容認に立場を変えて「憲法学」という珍妙な学問を考案し、以来日本国憲法を擁護している。

日本国憲法はその成立過程において、民主的な手続きを一切経ておらず、憲法自体が無効だと考えられるが、安倍首相はあくまで正式な改正手続きを踏みたいようです。

リサイクルも良いが、ゴミはゴミ箱に捨てるべきでは無いだろうか。
http://www.thutmosev.com/archives/70762817.html

2016年08月19日
日本国憲法を作ったのは軍隊のアルバイト
http://thutmose.blog.jp/archives/65117879.html

マッカーサーはやらせ写真を作るのが大好きで、こういう写真を撮らせてはマスコミに掲載させた。

http://livedoor.blogimg.jp/aps5232/imgs/c/8/c8d8b55f.jpg


日米両国の高官が「日本国憲法を作ったのは我が国だ」と主張している。


日本国憲法の珍論争

日本国憲法を作ったのは誰かという珍論争が日米の政府当局者で勃発し、互いに牽制している。

8月15日に大統領候補ヒラリークリントンの応援演説をした、副大統領のバイデンが次のように発言した。

「日本が核兵器を持てないように、我々が日本の憲法を書いたのを、トランプ候補は知らないのではないか」


この前に対立候補のトランプは様々なヒラリー批判や民主党批判をしていて、その中に次のような演説があった。

「日本には米軍駐留陽を負担してもらう。あるいは米軍に頼らず核武装して自分で守ってもらう」という趣旨の発言だった。

バイデンはトランプへの反論として、日本が核武装出来ないことを指摘し、そうなるように我々が憲法を作ったと話した。


実際はどうかというと、日本国憲法に核武装を禁止した条文はないし、軍隊の保有も軍事行動も禁止するとは書かれていない。

「国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。」

「前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。」


「陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。」と憲法に書いてあるのに陸海空軍が存在するのは周知の事実で、これは次の理由による。

『国権の発動たる戦争』は先制攻撃『武力による威嚇又は武力の行使』は侵略戦争という意味で書かれていた英語の日本語訳だとされている。

国の主権者による戦争の禁止、恫喝行為と武力行使禁止、それらを行うための軍事力禁止と書かれています。


終戦後に軍事政権樹立した日本

ひっくり返すと侵略戦争や先制攻撃以外の戦争は認められているし、軍事力による反撃も、核保有も禁止していません。

集団的自衛権もミサイル防衛も、安保法制も、もちろんどこにも禁止とは書いてありません。

バイデン副大統領の発言の半分は誤解ですが、もう半分の「我々が憲法を作った」の部分はどうでしょうか。


英語の原文があり、それを日本語に訳したから「変な日本語」になっているのですが、そもそも英語の原文が存在するのが奇妙です。

時間を追って経緯を見るために1945年(昭和20年)8月15日に戻ってみます。

8月30日に帝国海軍厚木飛行場にマッカーサーが降り立って、パイプを咥えた有名な写真を撮ったが、このポーズはやらせだった。


マッカーサーという男はこういう記念写真が大好きで、硫黄島に旗を立てる写真などを作っては見せびらかしていた。

それはともかく10月4日、マッカーサーは日本政府に憲法改正を命令したが、軍による独裁には従わないとして東久邇宮内閣は総辞職しました。

マッカーサーは連合軍という軍隊の司令官にすぎず、日本政府や議会に命令する立場に無いのに、勝手に軍事政権を作った事になる。


日本側はマッカーサーの命令を拒否し、憲法調査会を組織して、時間を掛けて改正すると回答しました。

1945年11月に憲法改正のための委員会が発足し、1946年1月にGHQに提出しました。

日本側の案は現行憲法(帝国憲法)に米国の要望を取り入れて改正する案だったが、マッカーサーは拒絶しました。


アルバイトに適当な憲法を書かせて「拒否するなら何発でも原爆を落す」と議員らを脅迫した。


軍事政権が作った憲法

マッカーサーは民政局長のコートニー・ホイットニーに憲法作成を命令し、ホイットニーはアルバイト職員らに草案を書かせた。

こうして約7日間で書き上げたのが「日本国憲法」の原文の英語版でした。

当時日本の新聞はGHQの支配下にあったので、マッカーサーは日本政府に伝える前に、勝手に新聞で発表してしまいました。


先に日本政府に伝えるとまたゴネだして、内容を変更したり無効になると考えたからでした。

日本の国会議員らは新聞を読んで初めて憲法の内容を知り、激怒して絶対反対の態度を取りました。

するとマッカーサーは「新憲法を承認しなければもう一度戦争だ、原爆をまた落す」と言って脅迫しました。


東京大学などの法学者は新憲法を違法だと言い、反対の態度を取ったが、これも「認めなければ戦犯にしてやる」と脅迫して認めさせました。

当時マッカーサーはA級戦犯、B級戦犯などランク付けし、連合軍に反抗的な公務員や学者らを逮捕しては処刑していました。

GHQを恐れた東京大学は「憲法学」という学問を作り、日本国憲法は日本国民が作ったと言い出しました。


これが今日に残っている「憲法学」で、マッカーサーが「戦犯になるか憲法を認めるか」と脅迫して作らせた学問です。

GHQ支配下の新聞、NHKはこぞって「国民が新憲法を作った」という嘘の報道を繰り返し、やがて嘘の方が事実として広まりました。

帝国議会は「もういちど原爆を落とされたいか」と脅迫され、ほとんど審議せず新憲法を承認しました。


新憲法は「国民が作った」という宣伝の後で、1947年(昭和22年)5月3日に施行され、今日に至っている。

これを誰が作ったと考えるかはその人の考え次第だが、少なくとも日本の総理大臣や国会議員はまったく関与していない
http://thutmose.blog.jp/archives/65117879.html





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2017年07月30日
GHQが日産にしかけた時限爆弾


戦前の日産は日本最大の自動車メーカーだったが、その事でGHQの攻撃対象になった
引用:http://www.tanken.com/nissan1.jpg


日産の創業者

先日ルノー日産は買収した三菱自動車を含めて、2017年上半期の世界販売が世界一になったと発表しました。

2位VWは伸び率が低いうえに新たな排ガス不正が発覚し、下半期も苦戦が予想されています。

3位のトヨタはEVなど次世代技術開発に注力したいとして、早々に世界一レースから棄権を申し出ている。

          

日産は創業以来始めて、年間を通じて世界一になるのが確実だが、知ってのとおり90年代に経営破たんしルノーに買収されている。

事実上日本に本社を置くフランス企業だが、日産が経営破たんした経緯はすでに忘れ去られている。

日産の破綻は日本の終戦前後から周到に用意され、なるべくして破綻した時限爆弾のようなものだった。


戦前の日産はトヨタは言うに及ばず、三菱や三井、住友などを押しのけて日本最大の財閥だったが、どうしてこうなったのか。

まず話は日産の創業に遡り、創業者の鮎川義介は明治13年生まれと明治維新後に生まれ、財閥創業者としては非常に遅い。

旧長州藩士の出身で、外務大臣や大蔵大臣を勤めた井上馨の親戚筋で、東京帝国大学卒というエリートだった。


日本で就職した後、アメリカの鋳鉄工場で技術を会得し明治43年、30歳の時に現在の戸畑鋳物(現在の日立金属)を創設した。

日立と日産はどちらも井上馨が主導して創設した長州系財閥で、いずれも久原鉱業の鉱山を基盤に発展した。

日立は鉱山で使用する機材、日産は鋳鉄業を中心に事業を拡大し、大正期に日産は各種エンジンを製作する機械メーカーになっていた。


軍需で急成長

日産の鮎川義介は既存の財閥創業者と違い、機を見るに敏であり、次々に新たな事業に進出していった。

第一次大戦後の不況で久原鉱業を吸収し、日本産業と改名し、日産コンツェルンを形成しました。

鮎川義介はさらに勢いに乗って、当時最先端の産業だった自動車生産に乗り出し、1931年にダットサンを傘下に収めた。


ダットサンは大正3年(1914年)には脱兎号を開発していて、当時としては進んだ国産技術を持っていました。

日産という巨大財閥の傘下に入ったダットサンはまたたくまに日本最大の自動車会社になったが、需要の大半は軍部だった。

当時の日本は朝鮮、清国、ロシアを次々に倒し、満州国を建国し大陸を開発しようとしていました。


大陸には膨大な輸送需要があり、民間経済は未発達だったので軍部が鉄道や道路を建設し、トラック輸送をしていた。

1945年までに大陸で使われていたトラックのほとんどを日産が製造したが、これが敗戦後に仇となった。

軍事企業としては三菱の方が有名だが、どうしたことかあまりお咎めを受けず、GHQの批判の矛先は日産に向けられた。


日産と日立は井上馨という同じ親をもつ長州藩の兄弟会社ですが、長州藩は戊辰戦争に勝った事で帝国陸軍に支配力を持っていました。

軍と一体になって侵略戦争を行ったとして、久原財閥(日産、日立の母体)の久原房之助はA級戦犯として公職追放された。

鮎川義介も戦犯として逮捕され公民権停止され、以降日産と関わるのを一切禁止されたが、後に参議院議員になっている。


自称”労働者の代表”達は働きもせず暴動に明け暮れた。
このような活動を背後で操り、支援していたのはGHQだった。
1953_Nissan_Labor_Dispute
引用:http://agora-web.jp/cms/wp-content/uploads/2017/07/1953_Nissan_Labor_Dispute.jpg


GHQによる日産虐め

日産はGHQによって戦後の自動車生産が制限されたが、GHQは日産をこのまま滅ぼそうと考えていた。

生産制限と同時に刑務所から出所した反政府活動家を日産工場に送り込み、労働争議を起こさせてこれを「民主化」と称していた。

民主化の実態は酷いもので、暴力を振るったり打ち壊したり、物を盗んだりして操業を妨害したのが実態だった。


工場労働者は仕事をせず、上司を監禁して「裁判」と称して大勢で丸一昼夜責め続け、精神を破壊していった。

工場にいる一番偉いのは課長だったので、日産の課長の多くが精神に異常をきたしたり、自分も「民主活動」に加わった。

労働者側の仲間になれば裁判の標的にならず、監禁されたり暴力を振るわれずに済むからだった。

こうした出来事をGHQは「日本でも民主化が根付き始めた」と称賛し、暴動を奨励しては、面白おかしく眺めていた。


GHQは「民主化」を支援したので日産工場の混乱は続き、この間に自動車産業のトップに躍り出たのがトヨタだった。

トヨタは戦前には小規模な自動車生産を行っていたが、軍部との関係は限られていたので、GHQのお気に入りになった。

1950年に朝鮮戦争が始まると日産、トヨタとも突然フル生産を命じられ、以降は急激に成長しアメリカのビッグ3も倒してしまった。


だがGHQによって日産に送り込まれた民主活動家達は、60年間日産の活動を妨害し続け、ついに会社を事実上倒産させてしまいルノーに買収された。

日産の末期がいかに酷かったを物語る伝説として、経営会議でモデルチェンジが決まると、工場長に伺いを立てる。

工場長は労働組合の幹部で、組合は事実上の日産の「本当の経営権」を握っていたとされている。


日産の時限爆弾

組合が同意しないとモデルチェンジできず、日産のモデルチェンジはどんどん遅くなり、内容も陳腐になった。

特にエンジンやシャシーなどを含むフルモデルチェンジは、労働者を酷使するとして一切認めなかった。

こうしてスカイラインもサニーもマーチもブルーバードも、同じエンジンの使いまわし、モデルチェンジ期間の長期化が進行した。


初代マーチが好評だったのに10年間モデルチェンジされなかったのはこれが理由で、2代目も10年、3代目も8年間モデルチェンジしなかった。

日産の労働組合は「労働貴族」という小説にもなったほど有名で、日産社内は社会主義国ソ連のようだったと言われている。

日産の労使協定では「日産車は労組の合意なしにいかなる改良もできない」と書かれていて、モデルチェンジを決めるのは組合長なのだった。


もちろんトヨタやホンダは社長がモデルチェンジを決めていたので、日産がホンダに抜かれたのは当たり前でした。

連合会長の塩路一郎は塩路天皇と呼ばれ、日産の重役人事や経営方針も事実上労組が決めていました。

こうした種を撒いたのはGHQで、種は大きく育って日産を乗っ取り、ついには経営破たんさせてフランス企業になりました。


敗戦前後の混乱期については日産の社史や公式な自動車史でも、知られたくないのかあまり書かれていない。

GHQは戦後すぐ日産を解体倒産させようとしたが、吉田茂首相や池田勇人首相らの抵抗によって、中途半端な虐めに留まったとされている。
http://www.thutmosev.com/archives/71982031.html



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2017.11.01
米軍の動き 横田基地ー六本木ヘリポートーニューサンノー米軍センター @
http://golden-tamatama.com/blog-entry-america-army-roppongi-newsanno.html


さて、選挙というのは単なるショー。
自民が勝っただの、立憲君主が躍進しただの。

選挙とは、ちゃんと国民主権でやってますよ〜
国民様の意見を聞いてますよ〜というポーズ。
プロレス中継とほぼ変わらないのです。

でも、バカな一般市民はプロレスの方に一喜一憂して、その裏のプロモーターについてはスルーしてるのです。

まぁ、良く言うことですが、
真実の動きを知りたければ、ヒト、モノ、カネの動きを追え。

例えばカネについては巨額の年金ファンドがどこを買ってるのか。
そこに着目すれば、だいたい未来が予測できてしまう。
先日ブラックロックが軍需産業株をしこたま買ってると書きました。

では一方、例えばヒト、モノはどうでしょう。
例えば軍隊。
多くのヒト、物資が動くのは軍隊でしょう。

どこかの国の政治を理解するのにはテレビの政治ショーではなく、軍隊の動きを見る。
それでその国の政治が分かってしまうのです。

以下の本は最近ベストセラーになってる本でした。

在日米軍の動きを書いてる本です。


知ってはいけない 隠された日本支配の構造 (講談社現代新書)
矢部 宏治 講談社 2017-08-17
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/asin/4062884399/asyuracom-22/


読んだ人も多いのじゃないでしょうか。

著者がこう言ってます。

今、日本に住んである程度生活に満足してる高齢者はこの本は読まない方が良いでしょう。
なぜならこの国に対する幻想が根底から崩れ絶望してしまうからだ。

日本の未来を知る必要のある若者だけが読んだ方が良い。
そう言ってます。

ワタスもそう思います。

この本の書評欄には、著者の命が心配と書いてありましたが、確かに結構危ない線まで書いてます。

まぁ、とにかく、元も子もないことが書いてあるのです。

日本は独立国だって?
ブハハハハ! アホか!
あんた、まだそんなこと信じてるの?

そんなことは幻想だよ。


日本の国会も単なるお飾り単なる政治ショーだよ。
在日米軍の動きを見たらわかるでしょ。

本当にこの日本を治めてるのは月2回開かれる米国軍人会議だよ。

毎月横田基地からヘリが飛んで来る。
そこにアメリが軍人が7名乗って来る。
そして日本の官僚が6名が呼び出されて、これからこの国をどう動かすかが決定されてるんだよ。

それを日米合同委員会と言うんだよ。
その仕組みは戦後70年間変わってないよ。

それなのに政治がどうのこうの。何党が勝っただの。バカなの?

と言ってる本でした。

うーん。。なんとも。。これは。。

ワタスが面白いと思ったのは横田基地からのルートですね。

毎月2回、横田基地から7名のアメリカ軍人が軍用機で六本木ヘリポートに降り立つ。

そこからニューサンノー米軍センターというところに移動するそうです。
車で5分だそうです。

六本木ヘリポートとは、六本木トンネルの上にあるヘリポートですね。
一度に2台もヘリが飛んで来ることもあるようです。

六本木ヒルズの横。ちゃんと米軍基地という立て看板があります。

うーん。こんなとこに米軍基地があったのか。


六本木トンネルは青山一丁目の交差点から青山霊園の脇を抜けて六本木六丁目の交差点に行くトンネルです。
この上にヘリポートがあるようです。

これは動画。こんな感じでヘリが六本木と、横田基地を行き来しています。


東京桜散歩 六本木に米軍基地が 米軍ヘリコプターが飛び立つ 2014.4.5 Roppongi - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=q-dXO6WAJ5o

20120322ヘリ23区唯一の米軍施設麻布米軍基地.3GP - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=A8ejBfzC0dI


ヘリが低空を飛ぶので住民たちがうるさい!返還デモが起きてるようでした。
ここは別名赤坂プレスセンターと呼ぶようです。

で、ヘリで降り立ったアメリカ軍人たち。
ニューサンノー米軍センターというところに向かいます。

ニューサンノー米軍センターとはこんな場所。別名ニューサンノーホテルです。


こんな感じで会議が開かれるようです。

隔週木曜日の午前11時前、横田基地から米軍軍人7名が、軍用ヘリで六本木にある米軍基地六本木ヘリポートに降り立つ。

そこから会議室がある南麻布の米軍施設ニューサンノー米軍センターに到着する。

そこには日本側6人の各省庁の官僚が呼ばれている。
アメリカ側は全員軍人。中に1人だけアメリカ大使館公使がいる。

この秘密会議で決められた内容は国会に報告する義務も外部に公表する義務もまったくない。
事実上ノーチェックで実行できる。

その秘密会議は、日本の国会や憲法より上位の存在なのです。

これが日米合同委員会と呼ばれる会議です。

以下は組織図。
http://golden-tamatama.com/blog-entry-america-army-roppongi-newsanno.html

ここに出席する日本側6名は、外務省なら北米局長、法務省なら大臣官房長、農林水産省経営局長、財務相大臣官房審議官・・等々のトップ官僚たち。

で、この組織図の上司が米軍になるのです。
つまり日本の官僚達のトップが忠誠を誓ってるのは米軍ということです。

安倍ちゃんや政治家などお飾りということです。

以下は、この本に載ってた漫画。

http://book-sp.kodansha.co.jp/topics/japan-taboo/ より

この漫画でも描いてるように。
実は、今までこの日米合同委員会についてはアメリカ側からもたびたび批判が来ていた。
米軍の軍人たちが日本の官僚に直接指示を与えるなんておかしい。
駐日公使が駐日大使に報告しているのです。
公使とは大使のすぐ下の立場の人です。

というわけで、日本政府は毎月2回、横田幕府からお使いが来て、
下々が命令をきく仕組みで動いていた。
それは戦後もずーっと変わってなかった。

ちゃんちゃん。

元も子もないお話ですね。

この本は、他に日本の空域が完全、日本人のものではなく在日米軍で使われてるとも書いてます。
http://golden-tamatama.com/blog-entry-america-army-roppongi-newsanno.html





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知ってはいけない 隠された日本支配の構造 (講談社現代新書) 矢部 宏治 本
カスタマーレビュー
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/asin/4062884399/asyuracom-22/


ここに書かれている内容については薄々感づいてはいた。全ては日米安保条約である。この条約が曲者。通常の条約とは異なり法的拘束力は日本国憲法よりも上位に位置する。何故そうなったかは最高裁の砂川判決による。それは米軍基地の違法性を憲法で判断する事ができないという特殊性を認めたからである。つまり日本国憲法で安保条約を裁く事はできない。これはアメリカの圧力が掛かった判決である事が判明している。

この最高裁判決により今日まで安全保障に関連した問題には憲法が正常に作用しない。その安保条約に付随させた様々な案件が法律や憲法の適用除外項目とされ、日本に措けるアメリカの軍事行動を有利に導く形で機能している。それを執り仕切っているのが日米合同委員会という秘密会議である。基本は密約であり国会承認は不要。その主導権はアメリカが握り、その判断はアメリカ軍人に任されている。これにより日本は軍事的にアメリカに支配される。

だが時の政府もこの秘密会議を利用して安保条約を拡大解釈する傾向が強まった。つまり軍事面以外でも様々な適用除外項目を設けて法律や憲法に制限を加え、これを安全保障としての名目で括れば砂川裁判と同じで違憲判決できない。原発も実は電力ではなく核兵器技術開発の一環と見做した安全保障分野となりアメリカが決定権を握る。従って日本は口出しできない。

最近では放射性廃棄物の扱いである。これは環境汚染に関する様々な法律からは全て適用除外とされている。その結果、福島県住民の被害の訴えは悉く却下される。その土台となる原子力基本法には安全保障という文言が入っている。

【雑感】
戦後から今日に至るまで日本は軍事的安全保障という側面から見るとアメリカの51番目の州であるという捉え方は正しい。 

@裁判権(治外法権) 
A基地権(米軍基地を自由に作れる) 
B指揮権(有事の際、自衛隊は米軍指揮下に入る) 

という日米合同委員会の密約が存在する限り日本は米軍の支配下にある。そういう意味でこの秘密会議は安保条約を利用したWGIPのようにも見えてくる。

また基地権に関していえば北方領土問題は解決できない。ロシアが北方領土を返還しても、そこに米軍基地ができる可能性を排除しない限り返還には応じない。それはTHAAD配備に反対する立場を見ただけで解る。つまり領土問題は少なくとも日米露の3カ国首脳会議で軍事的利害関係を調整できない限り無理である。



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知ってはいけない 隠された日本支配の構造 (講談社現代新書) 矢部 宏治 本
カスタマーレビュー
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/asin/4062884399/asyuracom-22/

日米安保体制の産みの親、ジョン・フォスター・ダレスの呪い。(基地権・指揮権の密約)
投稿者M まさベスト500レビュアー2017年10月4日


いつも矢部氏の著書を読んで感心しているが、膨大な資料から難題課題を我々に解りやすく纏めあげ提供してくれるのは非情に有難い、今回もメジャーメディアでは、タブーされている課題に切り込み、現在の日本国民に相当重要な内容がある。簡単に纏めて起きます。

外務省がつくった高級官僚向けの極秘マニュアル(「日米地位協定の考え方増補版)の中に、○アメリカは日本国内のどんな場所でも基地にしたいと要求することができる。○日本は合理的なしにその要求を拒否することはできず、現在に提供が困難な場合以外、アメリカの要求に同意しないケースは想定されていない。日米安全保障条約を結んでいる以上、日本政府の独自の政策判断で、アメリカ側の地位協定に「NO」ということはできない。

2016年、安倍晋三首相による「北方領土変換交渉」は、「変換された島に米軍基地を置かないという約束は出来ない」という方針が、ロシア側に伝えられ、プーチン大統領は、11月19日、ペルー・リマ日露首脳会議の席上で、「島に米軍基地が置かれる可能性がある」それでは交渉は終わると述べている。もし、安倍晋三が「返還された島には米軍基地を置かないという約束」をしていたら、2010年に普天間県外移設を唱えて失脚した鳩山由紀夫首相(当時)と同じになっただろう。

「戦後日本」には、首相ですらよくわからない「ウラの掟」が数多く存在し、社会全体の構造を大きく歪めて、残念なことに、そういう掟の殆どは、日米両政府のあいだではなく、米軍と日本のエリート官僚のあいだで直接結ばれた、占領期以来の軍事上の密約を起源としている。

1977年9月27日に、横浜市緑区(現・青葉区)でのファントム機・墜落事件は、「死者2人、重軽傷6人、家屋全焼1棟、損壊3棟」という大事故だったが、パラシュートで脱出した米兵2名は、自衛隊機によって厚木基地に運ばれ、その後、いつのまにかアメリカへ帰国、裁判で事故の調査報告書には、「日付も作成者の名前もない報告書の要旨」が示されただけだった。

実は、「横田空域」「岩国空域」「嘉手納空域」米軍が管理する巨大な空域があり、「日米合同委員会」という密室で合意されたことから、空域については、いまだに何の国内法の根拠もない、ただ占領時代から続く米軍支配の状態がそのまま継続している。米軍は上空に設定したような優先空域を日本全土の上空にいつでもどこでも設定できる権利を持っていて、米軍機は日本の上空において、どれだけ危険な飛行をしても合法なのである。

アフガニスタンで実践に使われた海兵隊の航空機は、全体平均飛行時間3,747時間(約5ヶ月相当)に1度事故をおこしたのに対して、オスプレー(MV22)はなんと、90時間(約4日相当)に1度事故を起こした事が報告されていて、2020年からは、よりいっそう危険とされる空軍仕様のオスプレー(CV22)も、横田基地に10機配備される。すでに、オスプレーは、10月には横田基地、11月には東富士演習場(静岡県)、12月には岩国基地(山口県)に飛んでいて、12月13日の夜、沖縄で空中給油訓練中に墜落した。米軍ヘリやオスプレーの墜落事故のケースを見てもわかるように、敗戦後70年以上たってもなお、事実上、国土全体が米軍に対して治外法権下にある。

日本国内で米軍の飛行機が墜落して市民が命を落としても、交通事故でけが人が出ても、日本の警察は米軍が勝手に張った規制ロープの中に入れず、証拠物件を捜索したり事故の原因を調べる法的な権利がない。こんな奇妙な国は、世界中どこにも存在しない。

サンフランシスコ講和条約(平和条約)と旧安保条約は、どちらも1951年9月に調印され、翌1952年4月に発効し、旧安保条約第1条には、「平和条約および安保条約の効力が発生すると同時に、米軍を日本国内およびその周辺に配備する権利を、日本は認め、アメリカは受け入れる」その時から日本はアメリカに対して、非常に大きな軍事上の特権を与えることになる。

アメリカとイラクがむすんだ「イラク・アメリカ地位協定」イラクがアメリカが提案してきた地位協定の草案に、110ヶ所の訂正を求め、中でも、「イラクに駐留する米軍が、イラクの国境を超えて周辺国を攻撃することを禁じる」という条文を加えている。

日本人は、世界一戦争をよくする米軍に対して、「国内に自由に基地を置く権利」と、「そこから飛びたって、自由に国境を超えて他国を攻撃する権利」を両方与えてしまい、これは明らかな「主権喪失条項」この協定を結んでいる国は、世界中の中に、日本と韓国、台湾で、台湾は、1979年に米中が国交を樹立したときにアメリカとの国交が断絶し条約も同じ年に失効している。

日米合同委員会は、「米軍が『戦後日本』において、占領期の特権をそのまま持ち続けるためのリモコン装置」であり、この本会議には、日本側六人、アメリカ側七人が出席し、月にだいたい二回、隔週木曜日の午前中の11時前に、横田基地から、軍用ヘリで六本木にある米軍基地から、南麻布にある米軍施設「ニューサンノー米軍センター」の会議室で開かれている。日本側メンバーがすべて各省のエリート官僚であるのに対して、アメリカ側メンバーは、たった一人をのぞいて全員が軍人である。ようするに日本では、アメリカ大使館がまだ存在しない占領中にできあがった、米軍と日本の官僚とのあいだの異常な直接関係が、いまだに続いているということてある。

つまり、「戦後日本」という国は、「在日米軍の法的地位は変えず」「軍事面での占領体制がそのまま継続した」「半分主権国家」として国際社会に復帰したということである。

私たち日本人がこれから克服しなければならない最大の課題である「対米従属」の根幹には、軍事面での法的な従属関係がある。つまり、「アメリカの従属」というよりも、それは「米軍への従属」であり、しかもその本質は精神的なものではなく、法的にガッチリと押さえこまれているものである。

鳩山首相時代、普天間基地の移設問題で、外務省、防衛省から幹部を二人ずつ首相官邸に呼んで秘密の会合をもち、以前から温めていた「徳之島移設案」という最後のカードを示して、協力を求めた、このメンバーが互いに情報交換しながら、それを外部に漏らさない、漏れた瞬間、この話は潰されてしまう恐れがあった、この連中はやってくれるんじゃないか、期待していたが、4月7日、朝日新聞の夕刊一面に、その機密会合の内容がそのままリークされた。当時の鳩山首相の精神的なダメージは大きかった。

日米合同委員会の実態がわかってくるにつれて、背景が徐々に明らかになり、協議といっても、最終決定権は米軍側が握っていて、「それはすでに米軍の上級司令官[大平洋軍司令官]が決定したことなので、日本政府が承認するかどうかは問題でない」などとスレートに発言しているケースもある。

法務省から合同委員会のメンバーとなる大臣官房長は、その後、かなりの確率で検事総長に就任している。検事総長を出す権利を握っているわけだから、日本の法的な権力構造のトップには、この日米合同委員会が位置している。

1957年群馬県で、21歳の米兵が、41歳の日本人農婦を基地の中で遊び半分に射殺した「ジラード事件」では、秘密合意事項として、日本の検察がジラードを殺人罪ではなく、傷害罪で起訴すること、日本の裁判所に対して可能なかぎり軽くするように勧告することが合意されていた。それを受けて前橋地方裁判所は、「懲役三年、執行猶予4年」という、判決を出す、判決の2週間後には、ジラードはアメリカへの帰国が認められてしまった。

「米軍関係者が日本の法によって裁かれない権利」(裁判権)も、「米軍が日本の国土全体を自由に使用できる権利」(基地権)も、最初は旧安保条約と行政協定の中に書かれていた。

米軍関係者の犯罪について、なぜ行政協定の条文が改善されても実態が変わらなかったかというと、その裏側で、日米合同委員会の秘密協議によって、
○「裁判権放棄密約」〈日本側はいちじるしく重要な事件以外は、裁判権を行使しない〉○「身柄引き渡し密約」〈米軍関係者による犯罪が、公務中に行われたものかどうかわからないときは、容疑者の身柄を米軍に引き渡す〉このふたつの密約が日米合同委員会で結ばれていた。「いちじるしく重要か」、「重要でないか」は、米軍側が決定権を持つ日米合同委員会である。

日本の裁判権を事実上放棄するこの密約について、外務省が真正面からそれを認めるコメント(報道ステーション)をだしている。

「行政協定」=「地位協定」+「密約」という非常に大きな基地権密約について、「公式」が生まれ、そこから無数の密約が生み出されていくことになった。

とてつもない歪みを隠すために、この国は、国家のもっとも重要なセクションにそれぞれ裏マニュアルを必要とするようになった。@最高裁の「部外秘資料」A検察の「実務資料」B外務省の「日米地位協定の考え方」@とAどちらも、米軍関係者に「治外法権」を与え、Bは「裁判権」と「基地権」のあり方について、方針をまとめた、それぞれの裏マニュアルである。

戦後を考える上で、1954年の造船疑獄事件で、当時与党自民党の幹事長だった佐藤栄作の逮捕を、犬養健法務大臣が検事総長に対して指揮権を発動し、止めさせた、犬養はその後責任をとり辞任し、結局、吉田茂内閣の退陣までつながった。

検察裏マニュアルには、米軍関係者の犯罪については、「全ての起訴と起訴猶予について、必ず法務大臣が指揮する」と、「部外秘の通達」が、前年に、法務省検事局から全国の検察庁にあてて通達されていた。たった1度、実行されただけで、法務大臣を失脚させ、内閣を崩壊させ、その後も長く「戦後政治における最大の汚点」と目されて指揮権の発動。それが米兵犯罪については日々つねに「発動」されているという、いかにそれが深刻な状態で有るか、わかると思う。

なぜ福島で原発被害にあったみなさんが、正当な補償を受けられなかったか、法的な構造問題が沖縄基地問題と同じだった。日本には環境汚染を防止する立派な法律はあるが、放射性物質はその「適用除外」条項があり、大気汚染防止法、土壌汚染対策法、水質汚濁防止法、それぞれ、放射性物質を適用しないまたは、除くと、ある。

1959年「砂川裁判」は、東京都・立川にあった米軍基地拡張工事をめぐる裁判で、東京地裁の伊達秋雄裁判長が、「憲法9条2項に違反」として、旧安保条約を違憲とする判決を下すが、翌日、マッカーサー駐日大使が日本の藤山外務大臣を呼び出し、指示を与えた経緯から、マッカーサー在日大使が最高裁の長官(田中耕太郎)と密会して、日本の司法の歴史における最大の汚点、「司法破壊」を行った。

「安保条約は日本国憲法の上位にある」ことが最高裁の判例として、事実上、確定してしまった。

「安保条約のような重大で高度な政治性を持つ問題については、最高裁は憲法判断をしなくていい」まさに、「法治国家崩壊」をもたらした大事件が、最高裁の法廷で起きてしまった。

ほとんどの人が、1945年8月15日に「第二次大戦を終えた」(終戦記念日)は、世界の常識とは違い、米国や英国の外交官は、必ず9月2日と答えが返ってくる。「降伏」ではなく「終戦」という言葉を使うことで、戦争に負けた日本のきびしい状況について、目をつぶりつづけてきた、日本の戦後だった。

ミズーリ号の調印式(9月2日)には、重光葵、梅津美治郎(よしじろう)が二人が出席し、天皇の姿は意図的に隠されることになった。

この降伏文章の受け入れから、7年後の1952年4月に独立回復するまで、日本政府や昭和天皇が自分だけの判断にもとづいて、何か重要な文章を作成したり、発表したりすることなど全くなかった。

日本人をうまく誘導するためにつくられる、イメージ操作用のオモテのストーリー(絵本のような歴史)の裏側には、すべて分厚い研究の裏付けがある。もともと、「占領」とは、戦闘行為は、終わっているが、平和条約を結んで国と国の関係が法的に決着するまでには、法的にも政治的にもまだ
「武器を使わない戦争」が続いていて、日本に決定権がないのは当然のことなわけである。

「降伏文書」→「人間宣言」→「戦争放棄」と重大な政策はすべて、まず、天皇自身に宣言させ、それから日本人に受け入れさせるという基本方針があった。

国連憲章のどの条文にルーツがあるのか、さらにその国連憲章の条文はそれぞれどこにルーツをもっているかについて、調べる必要がある。

@大西洋憲章(米英で基本文書作成・1941年4月) A連合国共同宣言(26ヵ国参加・1942年1月) Bダンバートン・オークス提案(米英ソ中で基本文書作成・1944年10月) C国連憲章(50ヵ国参加作成・1945年6月)
非常に理論的かつ戦略的なやり方で、米英は第二次大戦に勝利し、そのまま「戦後世界」を支配し続けた。

憲法9条とは、完全に国連軍の存在を前提として書かれたもので、自国の武力も交戦も放棄したということである。

指揮権密約「戦争になったら、自衛隊は米軍の指揮のもとで戦う」という密約が、1981年に、「朝日ジャーナル」がアメリカの公文書から発見して、発表している。

戦争になったら、誰かが最高指令官になるのは、現状ではその人物が米軍司令官で有ることに異議はない。という表現で、吉田茂は日本の軍隊に対する米軍の指揮権を認め、「指揮権密約」が成立することになる。軍隊の指揮権をあらかじめ他国が持っているとなると、これはなんの言い訳もできない完全な「属国」であり、絶対に公表は出来なかった。

1951年9月8日、「吉田・アチソン交換公文」という条約は、朝鮮戦争の開始以来、占領軍からの指示によって行っていた米軍への 兵站(へいたん)活動(後方支援)を独立後も続ける。という意味だった。

日米の間には「日本占領下で行っていた米軍への戦争協力」を今後もずっと継続するという法的な関係が21世紀のいまもなお存在している。日本の歪みの根っこにあったのは、「占領体制の継続」ではなく、「占領下の戦争協力体制の継続」であった。

1950年6月に朝鮮戦争が始まり、劣勢を強いられ、米軍はどうしても日本の軍事力を利用しなければならなくなり、憲法9条2項の破壊が、日本国民にその実態を完全に隠したまま行われた再軍備への道であった。朝鮮半島に出撃した米軍部隊のかわりに、からになった米軍基地に配備するために、「軍隊そのもの」だったが、「警察予備軍」が発足された。

対米従属の正体に、旧安保条約があり、「戦後日本」という国がもつ大きな歪みの正体が、すべて条文に収縮されている。

「自衛隊と米軍基地は合憲で、海外派兵は違憲」という憲法解釈が続いてきた。

米軍が書いたこの旧安保条約の原案には、指揮権・基地権について、非常にリアルな日米安保の本質が記されていて、軍事面からみた「戦後日本」の歴史とは、つまりは米軍が朝鮮戦争のさなかに書いた安保条約の原案が、多くの密約によって少しずつ実現されていく、長い一本のプロセスだった。

安保条約での集団的自衛権を拒否し続けていたのがアメリカ側で、基本的に個別的自衛権にもとづいて協力しあう関係「相互防衛条約」とはいいながら、相手国への最終的な防衛義務は負わない条文を、意図的に安保改定交渉の真っ最中に意図的に考え出していた。

安保関連法を強引に可決させた安部首相は、日本が集団的自衛権を行使できれば、アメリカと「互いに血を流して守りあう」対等な関係になれると幻想を抱いているが、日米安保条約が、集団的自衛権にもとづく対等な相互防衛条約となることは、今後も絶対にありえなく、指揮権密約を見れば解る。つまり集団自衛権というのは、現在の日米安保条約とは基本的に関係ない概念である。

「戦後世界の歴史は、法的支配の歴史」であり、「国際法→条約→国内法」という法体系でしばっておけば、自分たちは何もしないで、その国の警察や検察が、都合の悪い人間を勝手に逮捕し、アメリカはコストゼロで他国を支配出来る。戦後世界においては、軍事力ではなく、国際法こそが最大の武器になる。詐欺同然のダレスのグランドデザインが、70年近くの時を経て、すべて現実のものになろうとしている。

公平な目で世界を見わたせば、世界大戦の可能性がほぼ消滅した地球上において、国民の平和の配当を還元することなく、突出した軍事力を維持し続け、国連憲章を無視した他国への軍事介入を繰り返しているのは、ただ一カ国アメリカだけである。

「戦後の日本」という国は、アメリカ政府ではなく、アメリカ軍部(日本を占領した米極東軍を編入した米大平洋軍)によって植民地支配されている。
そしてアメリカ外交のトップである国務長官でさえ、日本がなぜそんな状態になっているのか、その歴史的経緯や法的構造がさっぱりわかっていない。

サンフランシスコ・システムの法的構造は、安保法体系→日米合同委員会→基地権密約・裁判密約・指揮権密約となっている。これから、「解決策を探す旅」のヒントに、○大国と従属関係に合った国が、どうやって不平等条約を解消したのか、○アメリカの軍事支配を受けていた国が、どうやって脱却したのか、○自国の独裁政権を倒した人たちは、どのような戦略を立てていたのか、を、急いで調べる必要があると、締めている。

素晴らしい、ここまでよく調べあげている、私は改憲や集団的自衛権等の論争で、何時も欠けている論点が有ると感じていて、国連の集団的自衛権の行使の議決権を取り戻さなければ、只、利用される自衛隊になるだけで、ここの問題は大きいと、しかし、矢部氏が指摘している様に、最も重要な論点、「指揮権密約」の問題は深刻で、日本国民の為の自衛隊なら歓迎だか、訳の解らない組織に利用される自衛隊には勘弁してもらいたい。正直、改憲や憲法解釈等の著書を幾つか読んだか、この著書は郡を抜いて素晴らしい内容になっている今後の矢部氏の活動に注目したい。
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知ってはいけない 隠された日本支配の構造 (講談社現代新書) 矢部 宏治 本
カスタマーレビュー
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米軍に支配された真の日本の姿をあぶり出す全国民の必読書
投稿者本格派ベスト500レビュアー2017年8月23日


本書は、著者が『日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか』などの自著、または企画編集した「知の再発見」シリーズ等の、米軍による日本支配の構造を知るために極めて重要な本で紹介してきた内容を簡潔にまとめて読みやすい新書版にしたものである。著者の7年間に渡る研究成果の集大成である。

初めてこれらの情報に触れる人にとって、本書はまさに衝撃以外の何物でもないだろう。なおかつ堪らなく面白い。

帯に「9つの掟」とある。その9つとは恐らく9つの章を指しており、それぞれの章で取り上げられているのは以下の内容である。


1.日本上空に設定された飛行禁止区域

2.日本の全国土は米軍の治外法権下にある

3.米軍にとって日本との境界はない

4.米軍幹部と日本の官僚が月2回話し合う日米合同委員会が在日米軍の在り方を決めている、

5.日本国民に示せない内容は密約にし、それを実行するための裏マニュアルを作成し運営する

6.日米安保条約は憲法の上位にある

7.降伏文書、憲法など重要な文書の原案はアメリカが英語で作る

8.自衛隊の指揮権は米軍にある

9.在日米軍は「国連軍の代わり」という詐欺的論理で駐留し続ける


いずれも大多数の国民にとっては初耳の驚くべき内容であろう。しかし、これまでの在日米軍と日本政府との異常な関係性を見聞きして感じてきたであろう様々な疑問にものの見事に応えてくれる内容でもあるはずだ。

ここで詳細を語るには「話せば長い」内容なので、ごく簡単にエッセンスだけ書き出す。詳細については本書をぜひ読んで欲しい。


・日本の上空には、未だに米軍が制空権を握る空域が首都圏を含めていくつかある

・米軍は日本のどこにでも好き勝手に基地を置ける

・「砂川裁判」により、最高裁は在日米軍や原発などの「高度に政治的な内容」に関しては判断をできなくなっている。つまり日米安保条約は憲法の上にある。

・自衛隊の指揮権は米軍が握っている

・憲法9条の戦力放棄は、実現しなかった国連軍が世界の警察として機能することを前提として書かれた

・在日米軍に関する取り決めはすべて、日米安保条約などの「表の取り決め+密約」で構成されている

・軍事に関しては、未だに米軍が日本の官僚に直接指示を出す「日米合同委員会」という仕組みを通じ、占領下そのものの仕組みが続いている


この本を読むと、昨年制定されて国民の大きな反発を受けた安保法案とはどのような意味合いを持つものだったのかがはっきりと理解できるようになっているはずだ。

本書は、公開されたアメリカの公文書を元に構築された紛れもない事実によって構成されている。これが日本の真の姿である。

従って本書は国政を率いて行く政治家及び官僚には必須の知識である。日米関係に関する密約の中身を知らずに在日米軍に関する対米交渉を行なったり憲法改正を行おうとするのは、著者の言う通り極めて危険であり、無益なことである。

我々国民も、この本の内容を知った上で、憲法改正の是非、沖縄基地問題、選挙の投票先などを判断するようになれば、時間は掛かるだろうが、日本も本来あるべき姿へと近づいて行くことができるのではないかと思う。



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元防衛大臣石破さんと著者矢部宏治さんがBS番組で討論、事情通の田原総一朗も知らない情報だらけでした。
投稿者1967ADJ2017年9月23日

2017年9月23日のBS激論クロスファイヤーで、番組司会の田原総一朗さん、知ってはいけない 隠された日本支配の構造作者矢部宏治氏と「戦後日本は在日米軍に事実上支配され続けている…!? 知られざる驚愕実態の真偽を元防衛大臣の石破茂衆院議員に直撃! 」

こんな討論番組がありました。

こんな検索で見つかるかもしれません。孫コピーで未来に残したい動画です。
「激論クロスファイア最新 2017年9月23日 石破茂に直撃」
流石に重要情報なので、2日後の9月25日(月)には消されています。

大抵は「君の言ってる事は、事実や資料は一切無い」とか対立しますが・・・
今回は違いますね。

元防衛大臣で軍事オタク、慶応法学部卒の石破さんは流石に戦後の政治家、米側のバックボーンまで知っています。
実際政治の現場では、大臣が、「日米地位協定はどうなっている?」とか言い出すと、防衛庁、省庁の役人、側近などに「そこは語ってはいけない」と圧力が掛かります。
と石破さんが話しています。
田原総一朗さんもこの本まで知らなかった日米合同委員会。この裏側もかなり語っています。

必見でしょう。陰謀論とか思う人は実態を知らないだけです。
陰謀論と馬鹿にしているありえない様な状態が日本では現実だって事ですね。

番組中に「この手の話は驚くほど議員や役人を含みこの話は知らない」と石破さんは番組で言っています。

著者のツイート
矢部宏治‏ @yabekoji 9月20日
田原総一郎さんの「激論!クロスファイア」(BS朝日/23日10時予定)で、元防衛大臣の石破茂さんと対談しました。次期首相の呼び声も高い石破さんですが、密約や地位協定、日米合同委員会について驚くほど率直に内情を語って頂きました。必見です

そうそう、番組司会の田原総一朗さんが石原慎太郎さん都知事時代に横田基地の空港、横田空域を日米で民間機乗り入れ空港。
横田空域返還しようとしましたが・・・・
圧力で結局実現しなかったと言っていましたね。

2017年9月には、NHKスペシャル「スクープドキュメント沖縄と核」
これも密約の話です。1959年米国統治下の沖縄で米軍が那覇空港付近に配備した広島と同等の威力の20キロトンの核兵器を装着した地対空ミサイル、ナイキを核兵器装着のまま点検していると、整備ミスで発射され点検した兵士死亡。水平発射され那覇の海に落ちました。これがもし爆発していたら那覇が吹き飛んでいた。
このレベルの事件は隠されます。

以前ですが・・・・
政界の暴れん坊と言われた喧嘩ハマコー、浜田 幸一さん(元衆議院予算委員長、自由民主党広報委員長、自由民主党副幹事長、2012年没)国会で椅子を投げて暴れてる動画がよく出る人。バラエティにもよく出ていた。
若い頃は「千葉でヤクザをしていた」と本人が語り「木更津のダニ」と言われ、相手を差し懲役刑になる。
尊敬する人は関東の大物組長。
その後、議員になるが、ラスベガスでバカラ賭博をして1晩に4億5000万円負け、ロッキード事件絡みの大物右翼が肩代わりした。

そんな浜田 幸一さんは「アメリカは怖いですか?」と番組で質問を受けました。
回答は、「何言ってんだ、アメリカは怖いに決まってる」「アメリカ様様だ・・・・」と回答していましたが・・・

私は当時やばい事言ってると思いましたが・・・
本当の意味を解る人は殆どいなかったでしょう。

もし、石破さんがこの先スキャンダルや自殺、急病で亡くなる。
こんな場合は、今回の件が引き金で諜報機関関与を疑うべきでしょう。

因みに、私が子供の頃から住んでいたエリアはこの本の舞台です。
地元ネタ含みで・・・
東京タワーから六本木方面に歩いて行くと・・・
坂がある途中の飯倉に戦前、水交社のビルがありました。
ここは帝国海軍の将校専用クラブで、山本五十六海軍元帥が戦死した時の国葬時このビルから出発しています。
戦後にアメリカ軍が占拠し当時からフリーメーソンのグランドロッジになっています。(ここに引っ掛かる人もいるかもしれませんが・・)
マッカーサー元帥は、フィリピンのメイソンの最高位と言われています。
不法占拠で裁判にもなったそうですが・・・現在もメソニックビルとしてあります。

鳩山由紀夫総理の弟の鳩山 邦夫さん(元大臣、自民党議員、東大法学部を首席で卒業、2016年没)は・・・
戦後に首相になった祖父、鳩山一郎(政治家、弁護士。1954年(昭和29年)-1956年(昭和31年)第52・53・54代内閣総理大臣)。
鳩山一郎総理本人を含め大臣の半分がメーソン会員だったとテレビ番組で答えています。

坂を下りると機動隊バスが待機しています。

左側に会員制のアメリカンクラブ(世界の諜報機関が集まると言われている)

その先には、ソビエト大使館(現在はロシア大使館)ここは諜報機関関係者が当然います。
監視もするでしょう。

ポルシェがあるミツワモータース。
ここの交差点にも機動隊バスが待機し、右翼の街宣車が来ると道路を封鎖します。

六本木交差点近くにあった国際歯科に通っていましたが・・・
実はここにソビエト大使館関係者がよく治療に来ていました。
一緒になる事が小学生時代にありましたし・・・
ここの待合室には、防衛関係の日本語の兵器専門書が沢山置かれていました。
SDI関連とか・・・かなり勉強させてもらいました。

現在のミッドタウンには、防衛庁、防衛施設庁がありました。
この周りには、地元の小学生なら誰でも知っている刑事が常駐していました。
特徴があり、コートを着た刑事はイヤフォンを付けているので、即判ります。

当時は、防衛庁外部をテレビカメラで監視していて、中では派手な外人の女性等が防衛庁周囲を歩いていると、練習としてテレビカメラで追っかけ続けたなんて話を、現場の関係者から聞いています。

ミッドタウンから星条旗通り方面に進んでいくと・・・
右手にアメリカ軍施設が六本木にあります。
星条旗新聞(米軍向け新聞社)やヘリポートが入っていたので、有名ですが・・
ここにスノーデンがいた諜報機関もあるそうです。

これ以外にも氷川神社の横にはアメリカ大使館の職員施設があり、かなり広いエリアですね。
昔はハロウィン時は入れましたので、地元の子供は入った事があります。

今回の本に出てくる広尾駅から歩いて5分程の山王ホテルは、親戚が米国軍人の家族だった為に、90年代に何度か訪れたことがあります。ここは、六本木で飲んでいる米軍関係者の定宿です。

「どこに泊まっているの?」「ニュー山王だよ」なんて話はよくある話。
当時から日米合同委員会の事は知っていましたが・・・


追記
2017年10月に沖縄の高江でヘリコプターが炎上、落下場所は自宅から300mの農家の私有地。

ここで警察も沖縄県、沖縄県知事も手を出せない。
理由はこの本を読んでる人はすぐ理解できますが・・・
地上波では、現在までこの裏側、理由を取り上げていません。
マスコミの忖度、圧力がありますね。



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「戦後日本」に存在する「ウラの掟」を明らかにする―アメリカとの異常な「基地権密約」「指揮権密約」「裁判権密約」
投稿者仮面ライターVINEメンバー2017年9月4日
  
 私の住む北海道では、2016年9月1日付けの日米合同委員会合意(沖縄の訓練負担の軽減等)に基づき、8月10日から28日まで日米共同訓練(ノーザンヴァイパー)が実施され、8月5日にオーストラリアで事故を起こしたMV−22オスプレイなども飛来した。ティルトローター機であるオスプレイの安全性等については、以前から様々な場面で指摘されているところであり、実際、道(庁)や関係自治体などが懸念を示したが、米側は意に介さず強行参加させた(そして8月29日、またもや大分空港に緊急着陸している!)。こうした在日米軍の傍若無人ぶりに、私たち道民や国民は“ごまめの歯ぎしり”状態にある訳だけれども、「なぜ、こうした状況が続いているのか?」を簡潔明瞭に解き明かしているのが、この矢部宏治さん(書籍情報社代表)の著述である。当書は、一人でも多くの日本国民が目を通した方が良いと思われる一冊だ。

 矢部さんは既に

『日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか』(集英社インターナショナル 2014年)
https://www.amazon.co.jp/日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか/dp/4797672897/ref=cm_cr_getr_d_rvw_txt?ie=UTF8


『日本はなぜ、「戦争ができる国」になったのか』(同 2016年)
https://www.amazon.co.jp/日本はなぜ、「戦争ができる国」になったのか/dp/4797673281/ref=cm_cr_arp_d_rvw_txt?ie=UTF8


などの著書を世に出し、前者では主にアメリカとの「基地権密約」を、後者では主に「指揮権密約」を、それぞれ公開された既存の文書等を読み解く中で明らかにしてきた。本書は、これらの書物の、いわば要約版(ダイジェスト版)と言える内容であるけれども、私自身改めて知った事実もあった。それは後者で存在を指摘した「横田空域」のほか、「岩国空域」もある、ということであった。まさに「「横田空域」と同じくこの「岩国空域」もまた、山口県、愛媛県、広島県、島根県の四県にまたがり、日本海上空から四国上空までを覆う、巨大な米軍管理空域」(pp.23~24)であるのだ(あと一つが2010年に返還されたが、未だ事実上米軍管理下にある「嘉手納空域」である)。

 さて、日本の「戦後論」について、例えば政治思想史を考究する白井聡さん(京都精華大学専任講師)は「敗戦の帰結としての政治・経済・軍事的な意味での直接的な対米従属構造が永続化」などされている状況を「永続敗戦論」と論結している。確かに、戦後の日本人の「歴史認識(歴史的意識)」は、まさしくその通りであろう。だが、最も肝要なことは、矢部さんが摘示しているように「「戦後日本」とは、そのスタート時点から現在までずっと、米軍の戦争を支援する法的な義務を負った国なのだということ」(p.205)である。つまり「日本の歪みの根っこにあったのは、「占領体制の継続」ではなく、それよりもっと悪い、「占領下の戦争協力体制の継続」だった」(p.206)という事実である。その文脈に沿いつつ、アメリカとの異常な「基地権(全土基地方式)密約」「(統一)指揮権密約」そして「裁判権(放棄)密約」が導き出されるのである。

 本書では、各章扉ページの裏に漫画家ぼうごなつこさんの四コママンガが配され、上述した「密約群」=「日米間の隠された法的関係」がかなり分かり易く解説されている。冒頭に「日米合同委員会」の名を出したが、この在日米軍と各省にまたがる文官で構成され、「密約」等を処理する機関の存在も尋常ではない(実際、アメリカの外交官も「きわめて異常なもの」と指摘しているらしい!(p.90))。同じくオスプレイの事例を挙げたけれど、米軍機(国連軍機)に関しても、日本の国内法(航空法)は原則適用されない。それらは「占領下の戦争協力体制の継続」という視点から見るとスッキリするのである。「永続敗戦論」とは「アメリカへの従属」と言うより「米軍への従属」がより本質的であり、「「対米従属」の根幹には、軍事面での法的な従属がある」(p.94)という点を、私たち日本人はしっかり押さえ、見据えなければならないだろう。

 終わりに、安倍晋三らは2012年の第46回衆議院議員総選挙や2013年の第23回参議院議員通常選挙などにおいて「日本を、取り戻す。」などと喚いていた。ならばまず、安倍の選挙区のある山口県の一部を覆う前出の「岩国空域」や、首都東京を南北に走る「横田空域」を“取り戻す”ことから始めるべきではないのか?そして次に、憲法9条の“加憲”を目指すならば、第3項に「国内に外国軍基地を置かないこと」を明記するのが先決ではないのか?これこそ「日本を、取り戻す」ということであろう。ただし、9条改正によらずとも米軍基地問題解決の手法がある。それは木村草太さん(首都大学東京教授)の『憲法という希望』(講談社現代新書 2016年)の中で述べられており、具体的には憲法41条、92条及び95条の適用だ。米軍基地の設置を内閣の判断のみで決めること(閣議決定)には疑義があり、それを「法律事項」に改めるのである。





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なぜ日本はアメリカの「いいなり」なのか?知ってはいけないウラの掟
内閣改造でも絶対に変わらないこと
矢部 宏治
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/52466


私たちが暮らす「戦後日本」という国には、国民はもちろん、首相でさえもよくわかっていない「ウラの掟」が数多く存在し、社会全体の構造を大きく歪めてしまっているという。

たとえば2016年、安倍晋三首相による「北方領土返還交渉」が、大きな注目を集めたが、日本での首脳会談が近づくにつれて事前交渉は停滞し、結局なんの成果もあげられなかった。なぜ、いつまでたっても北方領土問題は解決しないのか。はたして、この国を動かしている「本当のルール」、私たちの未来を危うくする「9つの掟」とは?

『知ってはいけない――隠された日本支配の構造』
https://www.amazon.co.jp/gp/product/4062884399/ref=as_li_ss_tl?ie=UTF8&linkCode=sl1&tag=gendai_asyuracom-22&linkId=2abaf902da235672989d2af729b5a43a


の著者・矢部宏治氏が、「戦後史の闇」を解き明かす。

事実か、それとも「特大の妄想」か

それほどしょっちゅうではないのですが、私がテレビやラジオに出演して話をすると、すぐにネット上で、「また陰謀論か」「妄想もいいかげんにしろ」「どうしてそんな偏った物の見方しかできないんだ」などと批判されることが、よくあります。

あまりいい気持ちはしませんが、だからといって腹は立ちません。自分が調べて本に書いている内容について、いちばん「本当か?」と驚いているのは、じつは私自身だからです。「これが自分の妄想なら、どんなに幸せだろう」いつもそう思っているのです。

けれども、8月17日発売の新刊『知ってはいけない――隠された日本支配の構造』をお読みになればわかるとおり、残念ながらそれらはすべて、複数の公文書によって裏付けられた、疑いようのない事実ばかりなのです。

ひとつ、簡単な例をあげましょう。

以前、田原総一朗さんのラジオ番組(文化放送「田原総一朗 オフレコ!」)に出演し、米軍基地問題について話したとき、こんなことがありました。ラジオを聞いていたリスナーのひとりから、放送終了後すぐ、大手ネット書店の「読者投稿欄」に次のような書き込みがされたのです。


<★☆☆☆☆〔星1つ〕 UFO博士か?
なんだか、UFOを見たとか言って騒いでいる妄想ですね。先ほど、ご本人が出演したラジオ番組を聞きましたが(略)なぜ、米軍に〔日本から〕出て行って欲しいというのかも全く理解できないし、〔米軍〕基地を勝手にどこでも作れるという特大の妄想が正しいのなら、(略)東京のど真ん中に米軍基地がないのが不思議〔なのでは〕?>

もし私の本を読まずにラジオだけを聞いていたら、こう思われるのは、まったく当然の話だと思います。私自身、たった7年前にはこのリスナーとほとんど同じようなことを考えていたので、こうして文句をいいたくなる人の気持ちはとてもよくわかるのです。

けれども、私がこれまでに書いた本を1冊でも読んだことのある人なら、東京のまさしく「ど真ん中」である六本木と南麻布に、それぞれ非常に重要な米軍基地(「六本木ヘリポート」と「ニューサンノー米軍センター」)があることをみなさんよくご存じだと思います。

そしてこのあと詳しく見ていくように、日本の首都・東京が、じつは沖縄と並ぶほど米軍支配の激しい、世界でも例のない場所だということも。

さらにもうひとつ、アメリカが米軍基地を日本じゅう「どこにでも作れる」というのも、残念ながら私の脳が生みだした「特大の妄想」などではありません。

なぜなら、外務省がつくった高級官僚向けの極秘マニュアル(「日米地位協定の考え方 増補版」1983年12月)のなかに、

○ アメリカは日本国内のどんな場所でも基地にしたいと要求することができる。
○ 日本は合理的な理由なしにその要求を拒否することはできず、現実に提供が困難な場合以外、アメリカの要求に同意しないケースは想定されていない。

という見解が、明確に書かれているからです。

つまり、日米安全保障条約を結んでいる以上、日本政府の独自の政策判断で、アメリカ側の基地提供要求に「NO」ということはできない。そう日本の外務省がはっきりと認めているのです。


六本木ヘリポート(googlemapより)

北方領土問題が解決できない理由

さらにこの話にはもっとひどい続きがあって、この極秘マニュアルによれば、そうした法的権利をアメリカが持っている以上、たとえば日本とロシア(当時ソ連)との外交交渉には、次のような大原則が存在するというのです。

○ だから北方領土の交渉をするときも、返還された島に米軍基地を置かないというような約束をしてはならない。*註1

こんな条件をロシアが呑むはずないことは、小学生でもわかるでしょう。


そしてこの極秘マニュアルにこうした具体的な記述があるということは、ほぼ間違いなく日米のあいだに、この問題について文書で合意した非公開議事録(事実上の密約)があることを意味しています。

したがって、現在の日米間の軍事的関係が根本的に変化しない限り、ロシアとの領土問題が解決する可能性は、じつはゼロ。ロシアとの平和条約が結ばれる可能性もまた、ゼロなのです。

たとえ日本の首相が何か大きな決断をし、担当部局が頑張って素晴らしい条約案をつくったとしても、最終的にはこの日米合意を根拠として、その案が外務省主流派の手で握り潰されてしまうことは確実です。

2016年、安倍晋三首相による「北方領土返還交渉」は、大きな注目を集めました。なにしろ、長年の懸案である北方領土問題が、ついに解決に向けて大きく動き出すのではないかと報道されたのですから、人々が期待を抱いたのも当然でしょう。

ところが、日本での首脳会談(同年12月15日・16日)が近づくにつれ、事前交渉は停滞し、結局なんの成果もあげられませんでした。

その理由は、まさに先の大原則にあったのです。

官邸のなかには一時、この北方領土と米軍基地の問題について、アメリカ側と改めて交渉する道を検討した人たちもいたようですが、やはり実現せず、結局11月上旬、モスクワを訪れた元外務次官の谷内正太郎国家安全保障局長から、「返還された島に米軍基地を置かないという約束はできない」という基本方針が、ロシア側に伝えられることになったのです。

その報告を聞いたプーチン大統領は、11月19日、ペルー・リマでの日ロ首脳会談の席上で、安倍首相に対し、「君の側近が『島に米軍基地が置かれる可能性はある』と言ったそうだが、それでは交渉は終わる」と述べたことがわかっています(「朝日新聞」2016年12月26日)。

ほとんどの日本人は知らなかったわけですが、この時点ですでに、1ヵ月後の日本での領土返還交渉がゼロ回答に終わることは、完全に確定していたのです。

もしもこのとき、安倍首相が従来の日米合意に逆らって、「いや、それは違う。私は今回の日ロ首脳会談で、返還された島には米軍基地を置かないと約束するつもりだ」などと返答していたら、彼は、2010年に普天間基地の沖縄県外移設を唱えて失脚した鳩山由紀夫首相(当時)と同じく、すぐに政権の座を追われることになったでしょう。


「戦後日本」に存在する「ウラの掟」

私たちが暮らす「戦後日本」という国には、国民はもちろん、首相でさえもよくわかっていないそうした「ウラの掟」が数多く存在し、社会全体の構造を大きく歪めてしまっています。

そして残念なことに、そういう掟のほとんどは、じつは日米両政府のあいだではなく、米軍と日本のエリート官僚のあいだで直接結ばれた、占領期以来の軍事上の密約を起源としているのです。


日米安全保障条約:外務省外交史料館で展示されている署名(1960年1月19日・Photo by World Imaging creativecommons)

私が『知ってはいけない――隠された日本支配の構造』を執筆したのは、そうした「ウラの掟」の全体像を、「高校生にもわかるように、また外国の人にもわかるように、短く簡単に書いてほしい」という依頼を出版社から受けたからでした。

また、『知ってはいけない』というタイトルをつけたのは、おそらくほとんどの読者にとって、そうした事実を知らないほうが、あと10年ほどは心穏やかに暮らしていけるはずだと思ったからです。

なので大変失礼ですが、もうかなりご高齢で、しかもご自分の人生と日本の現状にほぼ満足しているという方は、この本を読まないほうがいいかもしれません。

けれども若い学生のみなさんや、現役世代の社会人の方々は、そうはいきません。みなさんが生きている間に、日本は必ず大きな社会変動を経験することになるからです。


私がこの本で明らかにするような9つのウラの掟(全9章)と、その歪みがもたらす日本の「法治国家崩壊状態」は、いま沖縄から本土へ、そして行政の末端から政権の中枢へと、猛烈な勢いで広がり始めています。

今後、その被害にあう人の数が次第に増え、国民の間に大きな不満が蓄積された結果、「戦後日本」というこれまで長くつづいた国のかたちを、否応なく変えざるをえない日が必ずやってきます。

そのとき、自分と家族を守るため、また混乱のなか、それでも価値ある人生を生きるため、さらには無用な争いを避け、多くの人と協力して新しくフェアな社会をいちからつくっていくために、ぜひこの本を読んでみてください。

そしてこれまで明らかにされてこなかった「日米間の隠された法的関係」についての、全体像に触れていただければと思います。

本書の内容をひとりでも多くの方に知っていただくため、漫画家の、ぼうごなつこさんにお願いして、各章のまとめを扉ページのウラに四コマ・マンガとして描いてもらいました。全部読んでも3分しかかかりませんので、まずは下に掲げたマンガを読んでみてください。

http://gendai.ismedia.jp/articles/-/52466?page=4


*註1 原文は次の通り。「このような考え方からすれば、例えば北方領土の返還の条件として「返還後の北方領土には施設・区域〔=米軍基地〕を設けない」との法的義務をあらかじめ一般的に日本側が負うようなことをソ連側と約することは、安保条約・地位協定上問題があるということになる」(「日米地位協定の考え方 増補版」1983年12月/『日米地位協定の考え方・増補版──外務省機密文書』所収 2004年 高文研)






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日本国民の利益損なう対米隷属安倍外交ー(植草一秀氏)
http://www.asyura2.com/17/senkyo235/msg/325.html
http://www.twitlonger.com/show/n_1sqa7jq

トランプ大統領が来日した。

トランプ大統領が降り立ったのは羽田でも成田でもない。

横田基地である。

日本を統治しているのは日本政府ではなく、横田政府だと言われる。

トランプ大統領は来日して最初の演説を横田基地で行った。

演説の背景は巨大な星条旗で覆い尽くされた。

日米の国旗を並べて掲げているのではない。

星条旗だけが一面に張り巡らされて、その前でトランプ大統領が演説した。

演説は日本の主権者に対するものではない。

日本に駐留する米軍兵士に向けての演説であった。

「終わらない占領」

日本はいまなお米軍によって占領され続けている。

米軍が日本を支配している。

米国人は横田基地を通過して、いつでも自由に日本に出入りすることができる。

東京六本木には米軍施設があり、

横田基地に飛来した米軍要人は日本政府の管理の外側で日本に飛来して

六本木の米軍ベースを経由して日本で活動し、

そして、何事もなかったかのように米国に帰国する。

日本はいまなお、米国の支配下に置かれている。

そのことを改めて見せつけるための演出が繰り広げられたことになる。

日本で米軍が事故や事件を引き起こしても、日本は現場検証することすらできない。

日本国憲法の上に日米地位協定が存在する。

日本の空を飛ぶ権利は米軍によって制限されている。

米軍は日本政府のいかなる許可をも必要とせず、日本の空を勝手に飛行できる。

ポツダム宣言も、サンフランシスコ講和条約も、

占領軍の日本からの撤退を明記しているが、例外を定める条項が付記されて、

戦後72年を経過したいまも、米軍が日本駐留を続け、日本を支配し続けている。

この米国による日本占領、米国による日本支配に、

一切の抵抗、反抗を示していないのが安倍晋三首相である。

安倍首相の祖父である岸信介氏は米国により助命され、

爾来、米国のエージェントとして活動し続けた。

この経緯をそのまま引き継いでいるのが安倍晋三氏である。

米国にモノを言わず、米国に隷従する。

これが「安倍流」であるが、多くの日本国民が米国への隷従に異論を唱えない。

安倍首相が唱えた「日本を取り戻す」の主語は「米国」だった。

「米国が日本を取り戻す」が安倍首相の基本スタンスなのである。

この意味で安倍首相はトランプ大統領の「アメリカファースト」の主張の信奉者

であるが、「アメリカファースト」は日本の主権者の利益を最優先しないことをも

意味している。

トランプ大統領が大統領選に当選したのは昨年の11月8日だ。

トランプが勝利すればドルと米国株価は暴落、

クリントンが勝利すればドルと米国株価は急騰と言われていた。

そして、クリントンが勝利することは確実だと言われた。

しかし、結果はトランプの勝利になった。

そして、これ以降、米国株価は急騰に次ぐ急騰を続けてきた。

昨年11月4日のNYダウ安値は17883ドルだった。

本年11月3日高値は23557ドルである。

この1年間にNYダウは5674ドル、31.7%の上昇を示した。

トランプ当選でドル暴落、株価暴落を予測してきた専門家は、

完全な見通し失敗になった。

メディアは大統領選のさなかも、大統領選後も、大統領就任後も

トランプ攻撃をし続けてきた。

日本のメディアもNHKを筆頭にトランプ攻撃を展開し続けた。

しかし、トランプ政権は崩壊していない。

そして、トランプ来日となると、手のひらを返して、

今度はトランプを持ち上げる報道に転じている。

トランプ長女のイバンカ訪日は、トップスター訪日の扱いである。

日本のメディアの軽薄さ、NHKの層の薄さが改めて鮮明になっている。

トランプ大統領に対する批判は多いが、

トランプ氏の現実対応能力は決して低いものでない。

この本質を見誤ると、現実を洞察することはできない。

このことを改めて認識し直すべきである。

トランプ大統領がメディアの激しい攻撃を受け続けてきた理由は、

トランプ氏が米国を支配する支配勢力の直接支配下の人物ではないからである。

通常、米国の大統領候補になる者は、米国を支配する巨大資本の支配下の人物である。

巨大資本の支配下に入らない限り、大統領選を戦い抜く資金を確保できないからだ。

しかし、昨年の大統領選では、二人の例外候補が健闘した。

その一人がトランプであり、いま一人は民主党候補を争ったバーニー・サンダース

上院議員である。

トランプは自前資金で選挙を戦い、サンダース氏は民衆のカンパによって選挙を

戦ったのである。

トランプ氏は巨大資本が推進してきたTPPからの離脱を公約に掲げ、

大統領に就任すると、公約どおりにTPPからの離脱を決定した。

トランプは米国を支配する巨大資本の支配下にないことが改めて確認された。

しかしながら、米国大統領が大統領職を遂行するには、どうしても必要な事項がある。

それは議会との融和である。

大統領には強大な権限が与えられるが、

大統領提案を無条件に実行できるわけではない。

主要な提案は、議会の同意を得て、初めて実現できる。

したがって、大統領が自身の提案を実現してゆくためには、

議会との融和が必要不可欠な条件になる。

トランプ大統領は独自の主張を維持しつつも、他方で議会との融和を図っている。

この点を見落とすわけにはいかない。

これまでの議会対応で見落とせない重要なポイントが二つあった。

一つは、最高裁判事人事を、上院共和党の協力を得て、

トランプ大統領の意向どおりに実現したことだ。

最高裁判事の構成は共和党系4名、民主党系4名の拮抗した状況にあった。

9人目の判事を承認させることは難航したが、

トランプ大統領は上院共和党の協力を得て、最高裁判事人事を決着させた。

入国審査強化などの大統領令に対して違憲訴訟が各地で提訴されているが、

最終的な決定権限は最高裁にある。

最高裁の判事構成で共和党系判事が過半数を制することの意味は圧倒的に大きい。

この人事をトランプ大統領が成立させた。

いまひとつの事案は、政府債務上限引き上げ、暫定予算制定について、

トランプ大統領が議会民主党の協力を得て、これを円滑にクリアしたことだ。

これまで、債務上限引き上げ、暫定予算に関する議会審議が難航して、

大きな混乱が何度も繰り返されてきた。

この問題もトランプ大統領は混乱を引き起こすことなくクリアした。

メディアによるトランプ批判をよそに、

トランプ大統領は要所を要領よくクリアしていることが分かる。

人事では大統領選勝利の立役者であったスティーブン・バノン氏を解任した。

トランプ大統領は米国の軍産複合体との衝突を避けているのだ。

トランプ氏は米国を支配する巨大資本の支配下の人物ではないが、

この巨大資本勢力と正面からぶつかることも巧みに避けている。

トランプ大統領の現実主義が垣間見える。


問題は日本の対応である。

安倍首相はただひたすら、米国の指令、命令に隷従しているだけである。

「米国のポチ」に徹すれば、たしかに米国と衝突することはないだろう。

しかし、そのことが、日本の主権者の利益を損なっていることが問題なのだ。

安倍首相はTPPを推進してきたが、

TPPはグローバルな巨大資本の利益を極大化することを目的とする枠組みであって、

日本の主権者にとっては「百害あって一利のない」枠組みだ。

安倍首相はグローバルな巨大資本の命令に従って、これを推進している。

トランプ大統領がTPP離脱を決めたのは、

TPPが米国民に不利益を与える部分があるからだ。

しかし、その米国は日本に対しては米日FTAを求める可能性が高い。

トランプ大統領も、日本から奪えるものは奪おうとの考えを有している。

巨大資本の言いなりになり、米国政府の言いなりになっていれば、

日本は奪われるだけになる。

日本の主権者の利益は損なわれるだけなのだ。

日本の首相として必要な行動は、日本の主権者の利益を守るために、

グローバル巨大資本に対しても、米国大統領に対しても、

言うべきは言う、日本の主権者利益を守るべきは守る、という姿勢である。

安倍首相はこの点を完全に欠いている。

ゴルフに興じ、米国や巨大資本の言いなりになっているだけでは、

日本の主権者の利益は守られない。

対米従属、対米隷属の外交姿勢から脱却することが、いま何よりも求められている。






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『スラムに消えた情けない男の話』。

【親分に媚びて生きている男】
むかしある街に、情けないひ弱な男が一人住んでいた。

この男、小金だけは貯め込んでいるようだが、自分一人ではケンカもできないし、まともに他人と交渉することもできない。できることと言えば「親分」に媚びて親分に面倒をみてもらうことくらいだった。

その「親分」、大金持ちで腕っ節の強く、街でいつも一番デカイ顔をしていた。

ひ弱な男はそんな親分の周りをいつも、まるで子犬のようにまとわりついていた。小金を使ってあの手この手で媚びながら、何かあったら親分に泣きついてやっかい事を処理してもらっていた。

その媚びっぷりはまさに街一番。だから町の中ではいつも、侮蔑の目で見られ、どこにいっても何をやってもいつも、軽く小馬鹿にされながら生きているーーー彼は正真正銘、小金もちなことだけが唯一の取り柄の街一番の情けない小物だった。

【凶暴な隣人】
そんな彼の家の隣には、すこぶる凶暴な質の悪いチンピラが住んでいた。

この凶暴なチンピラ、時折、ひ弱な男の家にやってきてモノを盗んでいったり、気に入らない事があればすぐに暴力で威嚇してくる困った奴だった。

そんなある日、このチンピラがなにやら怪しげな「武器」をいくつもいくつも作っていることが分かった。まだ全て完成しないようだが、隣の男を半殺しにできる程度の力はもう身につけているようだった。

だからそのひ弱な男はもう、恐ろしくて凶暴な隣人に何の手出しも出来ないーーそんな状況となってしまっているのだった。

【凶暴なチンピラが「親分」に一か八かのケンカを売る】
ところがそのチンピラ、今度は「親分」にケンカを売ろうとしていることが分かってきた。

このチンピラ、この街で生きて行こうとすれば、この親分の言いなりになっていてはそのうち殺される、だったら、一か八かこの親分にケンカを売って、もう自分には手出しできない様な「凄い武器」をつくっておこう、と考えたようだ。

つまりこのチンピラ、自分の生き残りをかけて親分に手出しさせない凄い武器を作り上げてしまおう、という博打に打って出たわけだ。

とはいえ今の所、その凄い武器はまだ完成していないようだ。が、その凄い武器の完成も時間の問題のようだった。

【親分、チンピラを潰す事を決める】
そんな話を耳に為た「親分」はもちろん、黙っちゃいない。

「今のところあのチンピラの武器は、あの情けない俺の子分を半殺しにできるようだが、俺の身はまだ安全なようだ。だったら、まだ俺のところまであいつの武器が届かないうちに、潰しておかないと、俺の身がヤバくなる。今潰しておかなきゃいかん。」

そう考えた親分は、今のうちにそのチンピラをぶっ潰しておこうと決めた。

とは言え、一つだけやっかいな事がある。

「おそらく俺があのチンピラに攻撃を仕掛けたら、おそらくあいつはすぐに反撃に打って出て、俺の子分のあの情けない男をすぐに半殺しにしてしまうだろう。」

この親分にしてみれば、あの子分はまずまず使い勝手もよく、小金も持っているから重宝していたのだから、半殺しにされて、もう使い物にならなくなるのは少々もったいない──とはいえ背に腹は代えられない──自分が将来やられちまう事を考えればあの少々便利な子分ごとき、半殺しの目に遭おうが消えて無くなろうがまぁ、たいした事じゃない──そう考えた親分は、かの「情けない男」を呼びつけてこう言った。

親分 「おい、あのヤバイおまえの隣人、あいつは俺を攻撃する武器を作ってるようだ。それが完成すりゃ、俺は何をされる分かんねぇ。だから俺はもう、あいつをぶっ潰すことにした。お前も俺に協力しろ。分かったな。」

子分 「はい、親分がそうおっしゃるなら、分かりました。喜んで協力します!」

親分 「もちろん、あいつは反撃してくるだろうけど、大丈夫だ。俺がおまえを守ってやるから。心配するな。安心しろ。」

子分 「なんとお優しいお言葉! 分かりました、ありがとうございます!」

【媚びてばかりで、完全な馬鹿になっていた子分】
もちろん、「大丈夫だ、安心しろ」という「親分」の言葉はウソだ。そんな保証なんてどこにもない。もうその凶暴なチンピラは、情けない子分を半殺しにできる力を身につけてるんだから、攻撃を仕掛けりゃ、その子分は半殺しにされるに決まっている。

だけど子分は、「はい、分かりました」しか言いようがない。ここで親分に盾をついたら、何をされるか分からないからだ。今までずっとイエスマンとして親分の言いなりになってきたその情けない男にはもう、他に残された道などどこにもないのだ。

というよりも、自分で考える力も気力もなくなっているから、親分が大丈夫だって言ってるんだから、大丈夫なんだろう──と馬鹿丸出しで思っているようだった。

その馬鹿っぷりに、町中の人々が唖然とした。半殺しにされるのに、何が「なんとお優しいお言葉!」だ。こいつは馬鹿か──? 皆そう思った。

ただし一番びっくりしているのが、その親分自身だった。

「こいつ、ホント馬鹿だなぁ。半殺しにされるのは俺じゃ無くてお前なんだぞ? なのに、やけに素直に俺の協力するって、しかも『なんとお優しいお言葉! ありがとうございます!』ってまでいってやがる。

とはいえまぁ、こんな都合のいいこたぁねぇ。たっぷりと自ら進んで必死に協力してもらって、半殺しになってもらって全部こいつの自己責任、ってことにしておきゃぁ、それでいいだろう。ほんと馬鹿だなぁこいつ。」

【情けない男、案の定、半殺しにされ、スラムに消える】
──かくして、「親分」は、子分の全面協力を得ながら飛び道具で攻撃をしかけた。

そして案の定、その凶暴なチンピラは反撃をしかける。無論その反撃は「親分」に対してではない。我らが「情けない男」に対してだった。結果、情けない男は誠に情けない事に半殺しの目にあわされ、もう再起できないほどの深手を負うこととなった。

しかしこのケンカそのものは、圧倒的に力の強い親分が勝ち、最後にはチンピラは完全に潰されてしまった。その後、そのチンピラの家は、この親分と、隣町の親分とでうまく相談しながら、運営していく事になったようだ。

その後、その哀れな情けない男がどうなったかと言えば──当然誰からも同情されはしなかった。馬鹿丸出しで親分にひっついていって、誰もが予想したとおりに半殺しにされたんだから、誰の目から見てもはっきりとしたいわゆる自己責任、ってやつだ。

もちろん、もうどうしようもないから誠に情けない事に「助けてださい」と親分や周りの人々に泣きついて回ったようで、ちょっとした小銭を何人かから恵んでもらったりはしたようだが、それでは焼け石に水。

結局この情けない男、ちゃんとした病院に行くこともできず、半身不随になって自分でカネが稼げない体になってしまったようだった。だからこの男が生きて行くためにどうしても必要だった「カネ」まで全て失うことになった。

どうしようも情けない男だが、ちょっと前なら「小金」を持っていたから少々ちやほやされることもあった。親分にかわいがられていたのも、そんな「小金」があったからだ。だけど、その頼みの綱の「金」すらなければ、一体誰が彼に見向きするというのか。そんな媚びる以外に何の才能も無いような男に──。

だから今や、その男がどこで何をしているのかを知る人など、もう誰もいない。最近聞いた風の便りでは、隣町のスラム街で、その地区のボスになけなしの金を使って媚びながら生き続けているという事だが──それが本当かどうかも、もう誰にも分からない。
https://38news.jp/politics/11290






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日本が囚われ続ける「米国占領下の戦争協力体制」の正体 
矢部宏治氏 注目の人 直撃インタビュー(日刊ゲンダイ) 2017年11月20日 日刊ゲンダイ
http://www.asyura2.com/17/senkyo236/msg/117.html
  
   著書で日本の歪んだ現実を指摘した矢部宏治氏/(C)日刊ゲンダイ
 敗戦後70年以上経ってもなお、日本は米軍の治外法権下にある「半分主権国家」だ――。歴代政権が米軍と交わした密約の数々から、国民にひた隠す「ウラの掟」を告発したベストセラー「知ってはいけない 隠された日本支配の構造」の著者でノンフィクション作家の矢部宏治氏は、この国の行く末を憂える。これからも極めて異常な対米隷属関係を続けるのか、と。

■トランプ来日が見せつけた屈辱的取り決め

  ――先週来日したトランプ米大統領が、矢部さんが最新刊で指摘していた「日本の歪んだ現実」をまざまざと見せつけましたね。

 トランプ氏は訪日の初日、東京都下の米軍・横田基地から「入国」し、その後も埼玉県のゴルフ場、六本木にある軍事へリポートと、米軍専用の「横田空域」内を中心に各地を飛び回りました。その間、日本の法的コントロールはいっさい受けていない。ただ、多くの識者がその様子を見て、「主権国家に対して失礼じゃないか」と激怒していましたが、そこには根本的な認識不足がある。実は軍部だけでなく、米政府関係者は日米地位協定(第5条1項)によって、ノーチェックで日本に入国できる法的権利を持っているのです。だから日本人はトランプ氏に対してではなく、そうした屈辱的取り決めを結んでいる自国の政府と、その現状に対して激怒すべきなのです。

  ――大統領選中は在日米軍撤退をほのめかしていたトランプが、来日時には日米同盟を「宝」と持ち上げました。

 就任後、現在の日米の軍事的な取り決めが、いかに並外れて自国に有利なものか、よく理解したのでしょう。米軍は事実上、日本全土を基地として使える条約上の権利(基地権)を持っています。

 一方、例えば、かつてアメリカの本当の植民地だったフィリピンは、戦後独立した際に、米軍が基地を置けるのはこの23カ所に限ると、具体名を基地協定に明記しています。また、2003年にたった1カ月で米軍に完敗したイラクでさえ、駐留米軍に対し、イラク国境を越えて他国を攻撃することを禁じるという地位協定を結んでいます。他国の軍隊に対して「国内に自由に基地を置く権利」と、「そこから自由に国境を越えて他国を攻撃する権利」の両方を与えているのは、世界で日本だけなのです。

  ――米軍にすれば、まさに「宝」の関係です。

 そうした状況について、よく「戦争に負けたから仕方がない」と言う人がいますが、それは完全な間違いです。先ほどの、イラクが敗戦後に米国と結んだ地位協定の内容を見れば、そのことがよく分かります。

 ではなぜ日本だけが、そんなおかしな状態になってしまったのか。私もそれが疑問でずっと調べてきたのですが、最近ようやく理由が分かりました。最大の原因は朝鮮戦争(1950〜53年)にあったのです。52年の日本の独立を挟んだ3年間、すぐ隣の朝鮮半島で起きていたこの激しい戦争が、その後の日米の軍事的関係や、ひいては「戦後日本」の在り方に、決定的な影響を及ぼすことになったのです。

  ――最悪な時期に、独立の交渉をしていたのですね。

 旧安保条約や行政協定(現・地位協定)は、朝鮮戦争で苦境に立ったアメリカの軍部が、日本に独立後も全面的な戦争協力をさせるため、自分で条文を書いた取り決めなのです。たとえば旧安保条約の原案には、「日本軍が創設された場合、国外で戦争はできない。ただし米軍の司令官の指揮による場合はその例外とする」と書かれています。

  ――今の自衛隊の立場が、その米軍の原案通りになりつつあることに驚きます。

 旧安保条約についての日米交渉が行われたのは、憲法9条ができてから、まだ4年しか経っていない時期です。だからさすがに国民に見える形では条文化できず、当時の吉田茂首相が米軍司令官との間で、「戦争になったら自衛隊は米軍の指揮下で戦う」という「指揮権密約」を口頭で結ぶことになったのです。

  ――これほど重要な取り決めを国民に60年以上も隠してきたのですね。

 加えて問題だったのは1960年の安保改定です。「対等な日米関係を」というスローガンの下、米国との交渉にあたった岸信介首相がウラ側の「基地権密約」で、朝鮮戦争勃発時に生まれた「占領下の戦争協力体制」を法的に固定してしまった。ですから私たちが今生きているのは、安倍首相がよく口にする「戦後レジーム」ではなく、祖父である岸首相が固定した「朝鮮戦争レジーム」の中なのです。

  
   危険な関係はいつまで続くのか(C)AP


戦後初めて対米隷属が生命の危機を生む

  ――こんなおかしな体制が、どうして60年以上も続いてきたのですか。

 日本は戦後、数多くの米軍の戦争を支援してきましたが、そのことで日本国民が生命や財産を脅かされる心配はなかった。いくら米軍の爆撃機が日本から飛び立って北朝鮮やベトナム、イラクを攻撃しても、相手国には日本を攻撃する能力がなかったからです。しかも、米軍の戦争に全面協力することで日本が手にした経済的な見返りは、非常に大きかった。

  ――今は金正恩委員長とトランプとの挑発合戦が過熱する中、北朝鮮は日本に200発の中距離弾道ミサイルを向けています。

 だから今、戦後初めて日本人は、米国への軍事的隷属体制によって、自らの生命が危険にさらされるという全く新しい現実を生きているのです。なのに安倍首相にはその自覚がなく、北朝鮮に対する強硬姿勢を崩さない。極めて危うい状況にあります。

  ――とくに自衛隊の「指揮権」の問題については、ほとんどの国民が知らないと思います。

 この問題で日本と全く同じ状況にあるのが韓国です。でも韓国の人々は皆、米軍が韓国軍の指揮権を持っていることを知っている。朝鮮戦争が開戦した翌月、李承晩大統領がマッカーサー元帥に対して、公式に指揮権を移譲したという歴史的経緯があるからです。だから大統領選の時には、この指揮権の問題が必ず争点になるのです。

  ――日本は密約でその権利を認めてきたため、国民はカヤの外です。

 最大の問題は、米軍が「戦時における指揮権」だけでなく、事実上の「開戦の決定権」も握っているということ。韓国の例を見ると、実際に戦争が始まるはるか以前の段階で、韓国軍は米軍の指揮下に入ることになっています。もちろん日本も同じ状況にある。ただ違うのは、韓国では国民がその問題をよく理解しているために、文在寅大統領も国民の危機感を背景に、「韓国の了承なしに朝鮮半島で戦争を始めることは許さない」と、米国に対して意思表明をすることができた。

 ところが安倍首相は、世界中の指導者が韓国と日本で起きる巨大な被害を懸念して、「北朝鮮問題に軍事的解決などあり得ない」と述べる中、「異次元の圧力が必要だ」などと言っている。自国が攻撃される可能性を全く考えていない、恐ろしい状態にあるのです。

■朝鮮戦争の終焉こそ真の独立の始まり

  ――日本がこれから、特に注意すべきことはなんでしょうか。

 北朝鮮の大陸間弾道ミサイル(ICBM)が、遠からず米本土を射程内に収めることは既定事実となっています。そうした状況の中、米軍は日韓両国に「核兵器の地上配備」を強烈に求めてくると思う。1980年代に米国がソ連の中距離核ミサイルに対抗して、欧州の同盟国に中距離核ミサイルを持たせたのと同じ。日韓を前面に立たせ、自分たちは核の撃ち合いの外側にいて危険を避けるという状況をつくろうとするはずです。しかし、北朝鮮に対する日韓の核配備は自動的に、中国との間でも核を撃ち合いかねない「恐怖の均衡」を成立させてしまう。超大国・中国との間で、永遠に続く軍事的緊張が待ち受けています。

  ――自民党防衛族の石破茂元幹事長が「非核三原則」見直しに言及しているだけに不気味です。

 それを防ぐためにも、日本はいまだに休戦中の朝鮮戦争の平和裏な終結に協力すべきです。朝鮮半島で平和条約が結ばれれば、「朝鮮戦争レジーム」に基づいた日本のおかしな対米隷属状況も、終息へ向かう可能性があるのですから。

 (聞き手=本紙・今泉恵孝)

▽やべ・こうじ 1960年、兵庫県生まれ。慶大文学部卒。株歯堂マーケティング部を経て、87年から書籍情報社代表。2010年の鳩山政権の崩壊を機に日本戦後史の共同研究を始める。「日本はなぜ、『戦争ができる国』になったのか」など著書多数。




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記事 田原総一朗 2017年12月23日 相次ぐ米軍の落下物問題、その元凶は何か?

沖縄のアメリカ軍普天間基地は、住宅密集地に隣接している。「世界一危険」ともいわれている。そんな基地に隣接する小学校の校庭に、米軍のヘリコプターから窓のような部品が落下したのだ。沖縄の人たちからは、当然、不安と憤りの声があがり、大きな問題になっている。

なぜ、このような事故が起きたのか。最大の原因は「日米地位協定」にある、と僕は思っている。たとえば東京の上空を見てみよう。実は、首都圏の空のほとんどは米軍に占用されているのだ。

羽田空港に発着する民間の航空機は、米軍管理下の空域を避けて、大きく迂回しなければならない。だから、狭いルートに航空機が集中する。そのため航空機同士がニアミスを起こす危険な要因のひとつとなっている。日本の航空機は日本の空を自由に飛ぶことができないのだ。

だが、沖縄の空はさらにひどい。たとえば、羽田から那覇へ向かう場合だ。那覇空港の30キロほど前から、航空機は高度約300メートルまで下がる。乗客の実感としては海面スレスレだ。高度600メートル以上の空域は、米軍に占用されているからだ。

もっと納得いかないことがある。米国本土では、一般の民家の上を米軍機が低空飛行することが禁じられているのだ。それなのに、沖縄では米軍機が低空飛行をし続けている。罰せられることはない。

加えて、公務中の米軍兵士が犯罪を犯しても、日本に裁判権はない。治外法権だからだ。そのため、これまで米軍兵士が起こした、いくつもの悲惨な事件があった。

そのなかでも、1995年に起きた、少女暴行事件は記憶に新しい。米軍兵士3名が、12歳の女子小学生を拉致した上、集団で強姦したのだ。強姦致傷および逮捕監禁事件である。ところが犯人である米軍兵士3名は、当初、日本側に引き渡されなかった。そのことが、沖縄県民の怒りに火をつけた。沖縄県民の間にくすぶっていた反基地感情や反米感情が一気に爆発、大問題になった。このような状況になった元凶が、「日米地位協定」なのだ。

この協定は、アメリカが日本を占領していた時代に作られたものだ。それが、そのまま、いまも続いている。ところが、歴代の日本の首相は、協定の改正をしようとしてこなかった。なぜか。

ひとつは、アメリカが断固として反対しているからだ。そして2つめは、この協定による被害が、ほとんど沖縄県内に限られているからだ。「本土には関係ない」ということだ。

沖縄の面積は、日本の国土の約6%だ。ところが、日本にある米軍基地の、実に約70%が、沖縄に集中している。太平洋戦争において、日本で唯一、地上戦があった場所が沖縄であり、多くの民間人の犠牲者を出したきた。その沖縄に、である。沖縄県民の怒りが収まらないのは、当然のことだろう。

2カ月ほど前の10月11日にも、沖縄本島北部にある東村高江に米軍の大型ヘリコプターが墜落している。現場は民間の空き地だが、幸いケガ人はいなかった。

この事故に対して日本政府は、原因究明を徹底的に行うことを米軍に求めた。解明されるまでは再飛行しない、という約束も取りつけた。ところが米軍は、その4日後、日本側に何の連絡もないまま、再びヘリ飛行を再開したのだ。

その際の、日本政府の対応も問題だった。日本の防衛大臣は、「遺憾に思う」と発言したきりだったのだ。具体的な抗議は何もしていない。

相次ぐ落下物問題では、住宅密集地にある普天間から、辺野古への基地移転問題が浮かび上がってくる。だが、たとえ辺野古へ移転したとしても、それは沖縄の負担を県内でたらい回しにしただけだ。県知事はじめ、県民の多くが大反対なのも当然だろう。

そのような状況のなかで、日本政府は基地移転の工事を続けている。まるで、沖縄という地方自治体を無視にしているかのようだ。これでは、沖縄県民にしてみれば、対米従属の典型にしか思えないだろう。

かつての自民党に野中広務さんという政治家がいた。彼は、沖縄に何度も足を運び、沖縄の問題に真剣に向き合った。そんな「真の政治家」がたくさんいたのだ。いま、自民党にそんな政治家はいるのか。日本政府と沖縄県が、これ以上、断絶した状況にならないためにも、真の政治家が必要とされている。
http://blogos.com/article/267083/

[32初期非表示理由]:担当:混乱したコメント多数、規定違反多数により全部処理



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首都圏を自由に飛べない国 コラム狙撃兵2018年10月5日
https://www.chosyu-journal.jp/column/9485

 東京五輪に向けて外国人観光客4000万人を受け入れる策として、羽田空港の国際便の発着便を増やし、新宿や渋谷といった東京都心の上空を通過する新たな飛行ルートを設けようと日本政府が実現に向けて動いていた。ところがこの飛行ルートが首都圏上空に設定されている在日米軍横田基地を中心とした航空管制空域・横田ラプコンに接触することから、アメリカ側が「上空通過も日本側が航空管制をおこなうことも認められない」と拒絶していることが明るみに出ている。

 西日本から飛行機で東京に出かけると、着陸に向けて高度を下げ始めた機体は伊豆半島を越えて、相模灘を行き交う船舶が目視できるほどの高さを飛行して進んでいく。しかし、そこから首都圏上空に進入していくのではなく、一旦千葉県の房総半島側に抜けて眼下にゴルフ場だらけの景色を眺めながらグルッと左旋回し、羽田空港目指して引き返していくのが常だ。わざわざ大回りするのは横田ラプコンがあるためだ。

 この高度7000bに及ぶ米軍占有空域は一都八県にまたがった広大なもので、厚木や座間、横田基地所属の米軍機が飛び交うために、日本の航空機を排除して設定している。おかげで羽田空港に着陸する航空機は大回りを余儀なくされ、離陸する機体も一気に高度5000b以上に上昇するか、太平洋側に逸れて飛行しなければならない。横田ラプコンを避けて飛ばなければならないからだ。

 首都圏上空を他国の軍隊に握られ、自由に利用できない国など日本をおいてほかにはない。沖縄で嘉手納ラプコンが機能しているのと同じく、東京の空もまた占領軍が引き続き支配しているのである。

 東京都内には7つの米軍基地があり、その総面積は東京ドーム340個分にも及ぶという。首都圏は沖縄につぐ米軍施設の密集地帯でもある。トランプや米政府高官、CIAや軍人・軍属が成田空港ではなく横田基地に我が物顔で乗り付け、そこから六本木ヘリポートに移動したり勝手に出入りするのも、日米地位協定でその出入国手続きを必要としないと定めているからだ。犯罪米兵が日本の法律で裁かれることなく本国へ送還されるのもそのためだ。

 沖縄県知事選に際して、「沖縄県民、頑張れ!」の連帯の声は本土側でも熱いものがあった。その思いに対して、沖縄の人人は島ぐるみの力で勝ちとった選挙結果を持って「本土も頑張れ!」「否、本土が頑張れ!」と返しているように思えてならない。対米従属の鎖に縛られ、横田ラプコンに限らず日本列島が丸ごと不沈空母として占領されている現実から目をそらして、基地問題を沖縄問題に切り縮めたり、本土は独立しているかのように思い込むのは錯覚である。    武蔵坊五郎


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【藤井聡】「日米地位協定」問題について、日本人は無知すぎます。2018.09.17
From 藤井 聡(表現者criterion編集長・京都大学教授)
https://the-criterion.jp/mail-magazine/m20180917/

この週末、当方がコメンテーターで登壇しました
東京MXTVの激論サンデークロスという番組で、
「日米地位協定」問題が取り上げられました。
http://urx2.nu/M0sb

ちょうど、先月沖縄でのシンポジウムでも、
日米地位協定問題が取り上げられており、
日本の「自主独立」を考える上で、
避けては通れない問題だと考えていましたから、
個人的にはとてもタイムリーな番組となりました。

この問題を考える上で改めて感じたのが、
この問題の基本構造を、
大半の国民が認識していない―――
という事実。

ついてはこの番組でも、
賛否以前の問題として、
「基本事実」を伝えることに注力しました。

当方が申し上げたポイントは、以下の3点です。

(1)日米地位協定があるのは、世界の常識である。

日米地位協定とは、
『日本に駐留する米軍に、どのような特権を与えるのか』
という事の取り決めで、日米政府間で取り結ぶものです。

そもそも、米軍とは「米政府」の組織。

だから、外国に駐留する際、
その活動が全て、当該国の法律に制約されていては、
「米軍」活動ができなくなります。

だから、「軍隊が、外国に駐留する」状況では、
「地位協定」を取り結ぶのは、世界の常識です。

だから、世界に展開する米軍は、
欧州各国や韓国、アフガニスタンなど、
あらゆる国家と「地位協定」を結んでいます。

ですから、日米地位協定があることそれ自身は、
(米軍が駐留することを前提とする限り)
批判の対象ではありません。

(2)他国の地位協定に比べて、日本だけ過剰に不利な点が散見される。
今、日本で問題となっているのは、
「日本だけ過剰に不利な点が散見される」
という点です。

この認識は、今の総裁選で
「改定」を主張している石破氏だけでなく、
「運用改善」を主張している安倍氏(総理)においても、
共有されているもの。

例えば、「敗戦国」であったドイツですら、
米兵が「レイプや殺人」を犯した場合、
ドイツ政府が裁判を行えるということが
(補足)協定に「明記」されていますが、
日本ではされていません。
(例えば、https://synodos.jp/politics/17510

結果、12歳の少女が米兵に集団レイプされても
その犯人が日本側に引き渡されなかった事件などが
起こっています(1995年 沖縄米兵少女暴行事件)

同じく、「敗戦国」だったイタリアの地位協定では、
基地が作られる地⽅公共団体と、
オフィシャルなチャンネルを持たないといけない、
という事が明記されていますが、
日本にはそういう記載はありません。

あるいは、NATOでは、
米軍関連の「民間業者」の者は、
米軍人等と異なり、犯罪をすれば、
「受け入れ国の法律で裁かれる」
ことが明記されていますし、

アフガニスタンでも、
国内登録することが義務づけ有られていますが、

我が国の協定にはそうした規定はありません。

結果、「民間業者」が犯した犯罪も、
日本で裁けない、という事態が過去において
生じています。

そして何より、ドイツやイタリアでは、
施設の管理権は受け入れ国側にあると
明記されていますが、
日本ではそうではありません。

つまり、日本の地位協定は、
他の国比べて「不平等感」が強いと
判断せざるを得ないケースが散見されるのです。

(3)外国では、地位協定は改定されているが、日本はされていない

 政府は、こうした「不平等」の解消に対して、
日米で協議を重ね、「運用の改善」を図ってきました。
https://www.nikkei.com/article/DGXLASFS05H02_V00C16A7MM0000/

しかし、「条文改定」は一度も行われていない、
というのが、実態です。

言うまでも無く、制度上、条文改定は可能であり、
事実、諸外国では条文が繰り返し改定されてきました。

例えば、韓国は、
不平等の改善を果たすために二度改定しています。

同じく敗戦国だったイタリアやドイツも、
冷戦終結と共に大きく改定されました。

フィリピンに至っては、
米軍に対する反発する世論を背景に、
米軍撤退と共に、協定が「撤廃」されています。

こうした「改善」はいずれも、
受け入れ国の「世論」からの反発があった
という背景を受けてのもの。

ところが我が国は、冒頭でも指摘した様に、
「地位協定問題」がほとんど世論に認識されておらず、
国民からの反発もさしてなく、
戦後直後の状況が
「放置」されているのが実態なのです。

・・・

以上が、日米地位協定を考える上での、
「基礎的認識」です。

纏めて言うなら、

「地位協定があること自体は普通だが(1)、
日本だけ不平等性が高く(2)、
にも関わらず、日本だけ、改定されていない(3)。」

わけであり、かつ、

「これらの事実を多くの国民が認識していない」

という次第です。

したがってこの地位協定の問題は要するに、

「日本の対米従属度の高さと、
独立しようとする努力の低さ」

を象徴しているわけです。

いわば、日本の「植民地根性」の濃密さを
証明するかのような問題が、
この日米地位協定問題なわけです。

・・・ちなみに、
そもそも、NATO各国の地位協定が、
欧州各国にとって不利ではないのは、
互恵性(つまり、欧州各国の軍隊が米国に駐留する可能性)
があることが、強烈な理由になっています。

もしも互恵性があれば、
米国政府自身がそんな「不平等」を撤廃するべく、
努力するに違いありません。

ところが日本は「互恵性」が無く
日米間の関係は「片務的」なわけで、
これが、不平等の解消を阻害する主要因なのです。

ですから、日米地位協定の改定の議論は本来、
「日本の真の独立」=「対米従属の脱却」を目指した
「憲法九条と日米安保条約の改定・解消」
とセットで進めなければならぬものです。

ただし、それらの中でも、
諸外国が皆改定している地位協定問題は、
最も取り組みやすい「レッスン1」に
位置づけられ得るものでしょう。

折りしも本誌「表現者クライテリオン」では、
この問題に取り組むべく、
「対米従属文学論」をシリーズ展開
しています。

ついては、少なくとも本メルマガ読者だけでも、
こうした最低限の「事実認識」を
共有頂きたいと思います。

追伸:この問題は、「週刊ラジオ表現者」にて沖縄を論じた際にも様々にお話しています。是非、お聴き下さい!
https://the-criterion.jp/radio/r20180903/

https://the-criterion.jp/mail-magazine/m20180917/  




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森永卓郎の「経済“千夜一夜"物語」 ★改憲案がもたらすもの
https://wjn.jp/article/detail/8638391/

2018年10月11日号 週刊実話
 安倍総理が憲法改正に強い意欲をみせている。自民党総裁選に向けて9月10日に行った所信表明演説で次のように語った。

「合憲性について議論がある旨、ほとんどの教科書に記述があります。自衛官たちの子供たちもこの教科書で学ばなければならないんです。皆さん、このままでいいんでしょうか。彼らが誇りを持って任務を全うできる、そういう環境を作っていくことが今を生きる政治家の、私たちの使命ではないでしょうか。憲法にしっかりと日本の平和と独立を守ること、“自衛隊”と書き込んで私たちの使命を果たしていこうではありませんか」

 巧みな論理だ。災害復旧などで、自衛隊員が奮闘努力する姿を国民は見ている。だから、彼らを憲法上きちんと位置付けようという主張に、ついついうなずいてしまう。

 実際、今年4月に読売新聞が行った世論調査では、憲法9条の条文は変えずに、自衛隊の存在を明記する条文を追加することに「賛成」は55%、「反対」は42%と過半数の国民が改正を支持しているのだ。

 戦力の不保持という規定は残すのだから、自衛隊は軍隊ではない。だから日本独自の判断で、戦争はできない。それでは、自衛隊は何をするのか。

 ここで考えなければならないのは、3年前に成立した安全保障関連法案だ。この法案では自衛隊の派遣が可能となる条件を細かく規定している。例えば存立危機事態の際、集団的自衛権の行使が可能となり、自衛隊の武力行使も認められることになっている。もっと分かりやすく言うと、アメリカが戦争を始めて、日本に自衛隊を出せと要請したときに、米軍の指揮下で自衛隊が一緒になって戦争をすることが可能になった。新しい憲法の規定では、自衛隊は軍隊ではないため、独自判断で戦争はできないが、米軍の付属部隊として戦争をするようになる。

 そう考えると、今回の憲法改正は、アメリカにとって、きわめて都合のよいものだと分かる。米国は戦後一貫して、日本の再軍備、軍事力強化を警戒してきた。しかし、その一方で、軍事負担を日本にも持たせようとも考えている。その二つのニーズを同時に満たせる最良の憲法が、戦力の不保持と自衛隊の明記という今回の自民党改正案なのだ。

 だが、私はいま議論しなければならないのは、日米地位協定の方だと思う。

 日米地位協定によって、米国軍人や米軍基地内での犯罪は、米国が一次的裁判権を持つ。また、米国軍人は出入国管理の対象ではなく、外国人登録の必要もない。米軍機は航空法の適用を受けないため、米軍基地を経由すれば、米国人は出入国がフリーパスで、国内のどこでも活動できる。まさに、日本は植民地のままになっているのだ。

 実は、日本と同じ太平洋戦争の敗戦国であるドイツやイタリアも、かつて同じような状況下に置かれていた。しかし、冷戦終結後の1990年代に見直しを行い、基地内での米兵にも警察権が及ぶようになり、米軍機は国内の航空法に従って飛ぶなど、駐留米軍の活動は、自国の国内法が適用されるようになっている。

 いまだに駐留米軍が特権を行使しているのは、世界の中で日本だけだ。憲法改正よりも、地位協定の改定が先ではないだろうか。
http://www.asyura2.com/18/senkyo251/msg/814.html




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知ってはいけない2 日本の主権はこうして失われた (講談社現代新書) – 2018/11/14
矢部 宏治 (著)
https://www.amazon.co.jp/gp/product/406513949X/ref=as_li_qf_asin_il_tl?ie=UTF8&tag=gendai_biz-22&creative=1211&linkCode=as2&creativeASIN=406513949X&linkId=4b028c28dde8be90c104ecbc2ba452e0

えっ!? いまのままでは日本が世界平和に「貢献できない」ワケ アメリカに支配されたこの国の宿命
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/58289
2018.11.09 矢部 宏治 現代ビジネス


軍拡を要求されている日本

いまから3年前の2015年8月、「平和学の父」と呼ばれ、その最高権威とされるヨハン・ガルトゥング博士(ノルウェー出身)が来日し、横浜で講演会を行った。ちょうど国会前では、安保法制反対のデモが連日、多くの参加者を集めていた時期のことである。

日本は今後、どうやって世界の平和に貢献していくべきなのか。2組の若者代表が、博士の講演に先がけて真摯な思いをスピーチし、会場からは大きな拍手がわきおこった。しかしそのあと、ガルトゥング博士が口を開いて最初に語ったのは、次のような、聴衆全員を凍りつかせるような言葉だったのである。

「現在の日本は、世界平和に貢献することはできません。その理由は、外交政策がアメリカの意向で決まり、自分で決定できないからです。アメリカが関心のあるのは、自国の〔軍事的〕勝利であって、平和ではありません。彼らはNATOについては思い通りに動かせないので、なんでも言うことを聞く日本に、いま〔安保法制で〕軍拡を求めているのです」

ガルトゥング博士は、書斎型の学者ではなく、紛争の最前線で問題解決にあたる現場の人≠セ。「横田空域」や「六本木ヘリポート」など、日本における異常な米軍支配の実態にも詳しい。いつも思うのだが、本当に分厚い現場の知識を持った人は、実に簡単な言葉で問題の本質を語ることができる。

その意味では、日本という国家と米軍の関係について、その本質をもっともストレートに語れる人物は、歴代の沖縄県知事をおいて他にないだろう。たとえば今年の8月に亡くなった翁長雄志前知事は、最後の記者会見でこう語っている。

「いまの日本のアメリカに対する従属は、日本国憲法の上に日米地位協定があって、国会の上に日米合同委員会がある。その2つの〔基本的な構造の〕なかで、日本はアメリカに何も言えない状況にあります。(略)いまアジアは大きくかわりつつあり、世界のどの地域よりも経済発展しているが、いまのままでは、〔やがて〕日本はアジアから閉め出されてしまうんじゃないか」

2018年現在の日本のおかれた状況と課題を、短い言葉で語って余すところがない。今回当選した玉城デニー新知事も、もちろんその一人だが、沖縄はその政治的苦難の中から、こうした優れた政治的リーダーを何人も生み出し続けているのである。

そんなバカな約束があるか!?

ふり返ってみると翁長前知事は、4年前の就任直後から、「戦後史の謎」を解くための非常に重要な手がかりを私たちに伝えてくれていた。(以下、TBSラジオ『荻上チキ・Session-22』2014年11月18日からの要約)

〈沖縄の基地の返還協定には、よく読むと「〇〇年に返還する」という言葉に加えて、すべて「またはその後」という言葉が書かれている。たとえば那覇軍港なら「2028年またはその後」に返還すると書かれている。ほかの基地も全部同じ。そんな約束がありますか。「結婚しましょう」と言って、「来年またはその後にね」と言ったら、約束にならないでしょう〉

〈危険なオスプレイの飛行にしても、沖縄防衛局(防衛省の担当部局)は、「市街地は飛びません。夜10時以降は飛びません。そう〔米軍側と〕決めたから安心ですよ」と言ってくるが、よく取り決めを読んでみると、市街地や夜10時以降は「できる限り(飛ばない)」と書いてある。「ふざけんじゃないよ、そんな馬鹿な約束あるか」と思うけど、これが本土の方々にはなかなか伝わらない〉

まったくその通りなのだ。私もかつて沖縄で米軍基地を取材していたとき、一番不思議だったのがこのことだった。危険な低空飛行や騒音について、米軍は住民の抗議に応じてよく取り決めを結ぶ。しかし守らない。翌日から守らないことさえある。いったいなぜ、そんなことが許されるのか。

今回、『知ってはいけない2ーー日本の主権はこうして失われた』(講談社現代新書)を書くことで、その理由がはっきりわかった。

まずそもそもの原因は、現在の安倍晋三首相の祖父である岸信介首相が、安保改定に先駆けてアメリカと発表した共同声明(1957年6月21日)にある。そこには、

〈米軍の日本における軍事行動については、(協議が)実行可能なときはいつでも協議する〉

という合意内容が、はっきり書かれているのだ。

つまり、米軍が「協議したくない」ときは、日本政府に相談しなくていい。だから、大規模な住民の抵抗運動さえ起こらなければ、米軍は日本の国内でなんだってできるということなのだ。

これが、安保改定の大前提となった日米合意であり、現在の日本における米軍の法的権利の本質である。その後、数多く結ばれた条約や協定、取り決め、密約の数々は、すべてこの1行を細かく具体的にのべたものにすぎない(本書の特設サイト〈ウェブ立ち読み〉で無料公開している第3章を参照)。

日米安保の本質

たとえば、新安保条約・第6条を見てほしい。そこには日本における米軍の軍事行動は、

〈日米地位協定と、その他の合意される取り決め〉(英文からの筆者訳)

によって運用すると書かれている。さきほどの翁長前知事の言葉にある「またはその後」と、まったく同じ形のトリックだ。くわしくは本書を読んでいただきたいが、この〈その他の合意される取り決め〉のなかに、いまではすっかり有名になった米軍と日本の官僚の密室の協議機関、「日米合同委員会」で毎月2度結ばれる秘密合意が、旧安保時代のものもあわせてすべて含まれているのである。だから米軍は、地位協定の条文を、まったく守らず行動することができるのだ。

これが翁長前知事の言葉にある通り、国会も最高裁も米軍にはいっさいタッチすることができないという、旧安保条約時代から受け継がれる日米安保の本質なのである。

翁長前知事の命をかけた政治活動によって、今年の7月、全国知事会で「日米地位協定の抜本的見直し」が採択され、同知事の死去後、8月14日に日米両政府に提言された。

しかしここまで説明してきた通り、それが「日米地位協定の条文の改定」にとどまっては、ほとんど意味がない。最低でも「日米合同委員会」と「砂川裁判・最高裁判決」という2つの大問題の解決を視野に入れつつ、新安保条約・第6条から〈その他の合意される取り決め〉という文言を削除する必要がある。

その意味で、私たち日本人がこれから本格的に議論すべき問題は、「憲法の改正」でも「地位協定の改定」でもなく、「安保再改定」にほかならないのである。




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憲法を超える存在とされる「日米合同会議」・・・「日本は本当に主権国家なのか?」とプーチンに皮肉られるわけだ!! 
http://www.asyura2.com/18/senkyo255/msg/372.html
2018年12月23日 くろねこの短語


 辺野古埋め立てに抗議するホワイトハウス署名は17万筆を超える勢いだそうで、いかにたまりにたまった怒りが渦巻いているかということだ。でも、そのはけ口がこの国にはない。どんなに民意が「NON」を叫んでも、ペテン政権は聞く耳持ちませんから。それどころか、「全力で埋め立てを進める」なんて官房長官が国民に宣戦布告しちまうんですから、暴動が起きないのが不思議なくらいだ。

 だからこそのホワイトハウス署名なんだろうけど、でもよく考えてみるとこれって結局のところ日本に主権はないってことを暗に証明しているようなものなのかもね。見方によっては宗主国のアメリカに直訴しているようなものだと言えなくもない。

 実際、憲法を超える存在と言われる非公開の「日米合同会議」なんてのがありますからね。月2回開かれているとされるこの会議は鳩山ポッポもその存在を知らされず、結局は煮え湯を飲まされたとも噂されている。そりゃあ、プーチンに「日本は本当に主権国家なのか?」と皮肉られるわけだ。

・【痛烈】露プーチン氏が「辺野古基地建設強行」に触れ、安倍政権に苦言!「日本は本当に主権国家なのか?」…領土交渉のマズさに日本政府は”完全沈黙”!
※下段に全文転載

 いわばタブーとも言える「日米合同会議」について、なんとテレビ朝日『報道ステーション』がリポートしている。

 1日早いクリスマスプレゼントということで、見逃した方は是非ご視聴ください。自民党政権の歴史はアメリカの傀儡政権の歴史でもあることがよくわかる。


憲法を越える存在!?非公開の日米合同委員会 20161206 houdoustation

【痛烈】露プーチン氏が「辺野古基地建設強行」に触れ、安倍政権に苦言!「日本は本当に主権国家なのか?」…領土交渉のマズさに日本政府は”完全沈黙”!
https://yuruneto.com/putin-henoko/?fbclid=IwAR1P-PUlVVOsuwOxvJLna2Fcwc7Uk5ouDwySCXTjCVdUqcQxa9t_ruoTfgE
2018年12月22日 ゆるねとにゅーす

※キャプチャー


プーチン大統領「在日米軍問題抜きに最終決定難しい」

【モスクワ大前仁】プーチン露大統領は20日の記者会見で、日本との平和条約と在日米軍の問題について「平和条約を結んだ後にどうなるのかは分からないが、この問題を抜きにして最終的な決定を下すことは非常に難しい」と述べた。ロシアは日ソ共同宣言(1956年)に基づき歯舞群島や色丹島を日本に引き渡す場合でも、米軍が両島に展開しないという保証を求めており、プーチン氏がこの点を改めて強調した形だ。

プーチン氏は対日問題に関する発言の最後に「日本との平和条約を結べるよう真摯(しんし)な努力を続けていく」との原則も繰り返した。

日本が配備する米国製のミサイル防衛(MD)システムに関し、プーチン氏は「防衛目的だと(いう日本の説明)は信じていない。システムは攻撃能力を備えている」と語った。ロシアは、日本が配備予定の陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」にも懸念を表明している。

また、沖縄県の玉城デニー知事や住民の反対にもかかわらず、米軍普天間飛行場の移設計画に伴い同県名護市辺野古沿岸への土砂投入が始まったことについて「日本の主権のレベルを疑ってしまう」と批判的な見解を示した。

【Yahoo!ニュース(毎日新聞) 2018.12.20.】


安倍政権の急所突く プーチン「辺野古問題」に言及の衝撃

「日本は本当に主権国家なのか」――。

ロシアのプーチン大統領から仰天発言が飛び出した。20日に開いた年末恒例の大規模記者会見で、北方領土を日本に返した場合に米軍基地が置かれる可能性について、「日本が決められるのか、日本がどの程度主権を持っているのか分からない」と指摘したのだ。

驚いたのはその先で、基地問題で主権を行使できていない実例として、ナント、米軍普天間飛行場の辺野古移設についてこう言及した。

「知事が基地拡大に反対しているが、(日本政府は)何もできない。人々が撤去を求めているのに、基地は強化される。みんなが反対しているのに計画が進んでいる」

〜省略〜

21日の会見でプーチン発言について聞かれた菅官房長官は「コメントは控える」と逃げた。情けないことに、日本政府は反論もできず、ダンマリを決め込んでいる。

「1月に日ロ首脳会談を控え、下手に反論してロシア側を刺激したくないのでしょう。北方領土問題を抱える一方で日米同盟は崩せず、立ち往生している。しかし、本当にトランプ大統領と世界一仲がいいのなら、『武器をたくさん買うのだから、辺野古基地建設はやめよう』と言えば済む話です。それで、北方領土には米軍基地を置かないと明言してもらえば、ロシアとの交渉も進められます。ロシア疑惑で急所を握られているトランプ大統領は乗ってくる可能性がある。それができないのなら、首相が誇る米ロ首脳との信頼関係はマヤカシということです」(天木直人氏)

〜省略〜

【日刊ゲンダイ 2018.12.20.】


北方領土交渉方針 明らかにしない考え 菅官房長官

北方領土交渉をめぐりロシアのプーチン大統領が日本はアメリカの意向を考慮せざるをえないのではないかという認識を示したことに関連し、菅官房長官は記者会見で、日本政府の方針を交渉の場以外で発言すれば悪影響が懸念されるとして、明らかにしない考えを示しました。

〜省略〜

そのうえで、菅官房長官は、「わが国の交渉方針や考え方について、交渉の場以外で発言することは交渉に悪影響を与えるおそれがあるので、お答えすることは差し控えたい」と述べました。

【NHK NEWS WEB 2018.12.21.】




29. 中川隆[-12020] koaQ7Jey 2019年2月20日 17:15:44: b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-22249] 報告
▲△▽▼

岸信介の陰謀 日米同盟から抜け出せない日本と日本人
https://blog.goo.ne.jp/aibatatuya/e/83be8da162f92289451371d42f3c231f
2019年02月20日 世相を斬る あいば達也

以下は、朝日新聞の沖縄県民投票に関する世論調査だ。まず読む前に、最低限の話をしておこう。

日米安保条約が永続的に日本を植民地化する条約であることを、岸信介が知りながら、締結した条約であり、不可逆的に日本の世界における地位を決定づけたものである。

日米安保条約、地位協定、合同委員会等々は表向きの条約について知り得るが、行政官僚と米軍との密約、行政官僚とCIAとの密約などは、我々が知ることは出来ない。

しかし、ここでは多くを語らないが、明らかに、ダレスの魔術に惑わされた、自民党が、日本で厳然たる地位を約束される代りに、植民地化を自ら望んだ関係にあるので、この闇は深い。

最終的には、あっては困るが、現実に、米中戦争などが起きない限り、日本が植民地であったと気づくことがないのが、この日米安保条約の肝である。

しかし、沖縄の、いま置かれている地位を見ることで、一定範囲の想像や推理は可能と考える。

残念なことは、「普天間基地返還のための辺野古基地」と云う、約束事も、本当に明文化しているとは言えず、最終的に、沖縄県民が、また、トテツモナイ騙し討ち遭うことは、なんとしても避けて貰いたいの考える。


≪基地負担「大きすぎる」沖縄県民88% 朝日新聞調査

 沖縄県民を対象にした朝日新聞社の電話による世論調査で、沖縄に在日米軍専用基地・施設の約7割が集中している状態について尋ねたところ、本土と比べて「負担が大きすぎる」が88%に上り、「そうは思わない」の9%を大きく上回った。多くの県民が過重な負担を感じている実態が改めて浮き彫りになった。 調査は、24日に投開票される県民投票を前に、16、17両日に実施した。

 沖縄の負担軽減をめぐり、安倍内閣が沖縄の意見をどの程度聞いていると思うかも尋ねた。「十分聞いている」(4%)、「ある程度聞いている」(17%)が合わせて21%だったのに対し、「あまり聞いていない」(37%)、「まったく聞いていない」(39%)が計76%を占めた。過剰な基地負担が軽減されていないと多くの県民が感じている実情がうかがえる。

 本土との温度差も浮かび上がった。米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古への移設について、沖縄では賛成が21%、反対が68%、「その他・答えない」が11%だったのに対し、全国では16、17両日に実施した世論調査(電話)でそれぞれ34%、37%、29%と割れた。

 昨年9月の知事選で初当選した玉城デニー知事の支持率は75%で、不支持の15%を大きく上回った。女性の支持は79%だった。自民支持層でも支持が44%と不支持の42%と拮抗(きっこう)し、無党派層は79%が支持した。辺野古移設に「賛成」と答えた層の28%も支持した。前任の故翁長雄志氏が知事就任後、最初となる2015年4月調査では70%だった。

 玉城氏は辺野古移設反対を掲げて知事選で大勝。しかし、安倍内閣は昨年12月14日から辺野古の海に土砂を投入し、埋め立てを進めている。これに異議を唱え続ける玉城知事の姿勢が支持を集めているとみられる。(伊東聖)
    
 ◇  

〈調査方法〉 16、17の両日、コンピューターで無作為に作成した固定電話番号に調査員が電話をかけるRDD方式で、沖縄県内の有権者を対象に調査した。有権者がいる世帯と判明した番号は2138件、有効回答は1125人。回答率は53%。
 ≫(朝日新聞デジタル)


≪世論調査―質問と回答〈沖縄県、2月16、17日実施〉

◆アメリカ軍普天間飛行場の、名護市辺野古への移設をめぐって、今月24日に県民投票が実施されます。あなたは、この県民投票にどの程度関心がありますか。(選択肢から一つ選ぶ=択一)
大いに関心がある 51  
ある程度関心がある 33  
あまり関心はない 12  
まったく関心はない 2  
その他・答えない 2

◆あなたは、こんどの県民投票では、投票に行くと思いますか。(択一)  
必ず行く 71  
行くと思う 14  
できれば行きたい 9  
行かない 5  
その他・答えない 1

◆こんどの県民投票では、普天間飛行場の代替施設として国が名護市辺野古に計画している米軍基地建設のための埋め立てについて投票します。あなたは、仮にいま投票するとしたら、賛成、反対、どちらでもない、のうち、どれに投票しますか。  
賛成 16  
反対 59  
どちらでもない 21  
その他・答えない 4

◇(「どちらでもない」と答えた人に)あえて賛成か反対かを選ぶとすれば、どちらに気持ちは近いですか。賛成ですか。反対ですか。  
賛成 31〈6〉  
反対 45〈9〉  
その他・答えない 24〈6〉

◆今回の県民投票の結果を、政府は尊重すべきだと思いますか。その必要はないと思いますか。  
尊重すべきだ 80  
その必要はない 11  
その他・答えない 9

◆アメリカ軍基地が集中する沖縄の負担軽減について、あなたは、安倍内閣が沖縄の意見をどの程度聞いていると思いますか。(択一)  
十分聞いている 4  
ある程度聞いている 17  
あまり聞いていない 37  
まったく聞いていない 39  
その他・答えない 3

◆あなたは、アメリカ軍の普天間飛行場を、名護市辺野古に移設することに賛成ですか。反対ですか。
賛成 21  
反対 68  
その他・答えない 11

◆あなたは、沖縄の米軍基地は日本の安全保障にとって、どの程度必要だと思いますか。(択一)  
大いに必要だ 11  
ある程度必要だ 42  
あまり必要ではない 25  
まったく必要ではない 18  
その他・答えない 4

◆沖縄には、在日米軍専用の基地や施設の約7割が集中しています。あなたは、この状態は本土と比べて、負担が大きすぎると思いますか。そうは思いませんか。  
負担が大きすぎる 88  
そうは思わない 9  
その他・答えない 3

◆ところで、あなたは、沖縄県の玉城デニー知事を支持しますか。支持しませんか。  
支持する 75  
支持しない 15  
その他・答えない 10

◆あなたは、安倍内閣を支持しますか。支持しませんか。  
支持する 24  
支持しない 60  
その他・答えない 16

◆あなたは、いま、どの政党を支持していますか。政党名でお答えください。  
自民党 17  
立憲民主党 5  
国民民主党 1  
公明党 2  
共産党 4  
日本維新の会 1  
自由党 1  
希望の党 0  
社民党 3  
沖縄社大党 1  
その他の政党 2  
支持する政党はない 43  
答えない・分からない 20   

  ◇  

〈調査方法〉 16、17の両日、コンピューターで無作為に作成した固定電話番号に調査員が電話をかけるRDD方式で、沖縄県内の有権者を対象に調査した。有権者がいる世帯と判明した番号は2138件、有効回答は1125人。回答率は53%。
 ≫(朝日新聞デジタル)


初めのまとめ的記事の中で、≪辺野古への移設について、沖縄では賛成が21%、反対が68%、「その他・答えない」が11%だったのに対し、全国では16、17両日に実施した世論調査(電話)でそれぞれ34%、37%、29%と割れた≫と云う調査結果について言及しているが、つい笑ってしまった。

まさに、昨日の拙コラムで日本人の劣化を見出しにしたが、この調査結果部分が、真の日本人の精神構造なのだろう。

下世話な言い方だが、他人の不幸は蜜の味、例えとしては適当ではないのだが、少なくとも、他人の痛みは一切感じない人々が大多数を占める日本人と云う、姿の一部に触れた感がある。

本土から、見た目だけ米軍基地がなくなったので、スッキリした気分の多くの日本人だが、何とも情けないのひと言だ。

簡単に言えば、日本全体が、何時でも何処でも、日本領土も日本人も、米軍の好きに扱える存在だと云う「日米同盟」が存在していることを失念している。

おそらく、自民党の安倍を含む幹部にせよ、経済界や学会などの既得権益層の人々も、米国の大きな陰謀的力が頭の上に圧し掛かっていることを忘れて過ごしているのだろう。

そして、ある日、猛烈な腕力で、日本社会を支配してくる日があることを、忘れようと努め、日々を、自己都合のご都合主義で生きている。

そして、いっぱしの独立国だと思い込もうとしているのだが、心の奥底では、ある日が起きる恐怖を感じている人々もいる。

ただ、その声は大きくないし、それを思っている人の数は、圧倒的に少なくなっている。

正直、日米同盟の隷属性が、安倍晋三の嘲笑だけで終わるのであれば、それは日本にとって幸運だ。

ただ、それは幸運なだけで、危機が去ったわけではない。自民党の歴史を眺め、その時系列の一部分を切り取って、戦後の日本史を、もう一度検証する必要がある。

無論、公式的なものだけがすべてではないが、そこは、それなりの推理を働かせ、戦後のドサクサの日本と米国が、どのような関係で、どのような約束をしてきたのか、もう一度考える必要があるだろう。

団塊世代が死に絶えた頃には、米国の占領地域と云う、拭いがたい屈辱の中に住んでいることを顧みる人すらいなくなるのだ。

以下は、自民党のHPから抜き出した「保守合同前史」と歴代総裁の名前だ。


≪ 保守合同前史

わが国の戦後民主政治は、昭和二十年八月十五日の太平洋戦争の終結と、連合軍による占領政治の開始とともに、その幕をあけました。

しかし、それから「保守合同」による自由民主党の結党までの十年間は、終戦後の社会的・経済的混乱、急激な民主的改革、占領政策の変化等によって、文字どおり激動と混乱を続け、平和条約締結後も占領政治の後遺症からぬけだすことに精一杯で、いわば戦後民主政治確立への、生みの苦しみを続けた「準備期」であったといえましょう。

終戦直後の十一月、鳩山一郎氏を中心とする「日本自由党」の結成を皮切りに、「日本社会党」「日本進歩党」「日本協同党」「日本共産党」などの各政党が旗揚げし、それぞれ多彩な政策、綱領を掲げて出発したのでした。

だが、その後、連合軍総司令部の指令による公職追放や政治介入が進むにつれて、戦後政治はめまぐるしく揺れ動いたばかりでなく、選挙による各党の消長とともに、政界分布図もまた、激しく流動を続けました。

自由民主主義政党の各派についてみると、まず「日本協同党」が二十一年五月、他の少数党と合同して「協同民主党」となり、さらに翌二十二年三月には、国民党といっしょになって「国民協同党」を結成しました。また「日本進歩党」は、二十二年三月には「日本民主党」となり、のちに「国民協同党」と合同して「国民民主党」に変わり、独立回復直前の二十七年二月には、解党して「改進党」を結成し、二十九年十一月に「日本民主党」に発展したのです。

他方、「日本自由党」は、二十三年三月、民主クラブと統合して「民主自由党」となり、二十五年二月には、民主党連立派と合流して「自由党」を名乗るにいたり、ようやく自由民主勢力は、自由党と民主党との二大潮流に整理、再編成されたのでした。

また革新陣営では、「日本社会党」は結党以後、長い間左派と右派の対立を続けていましたが、二十六年十月、平和条約と日米安保条約に対する去就をめぐって意見が対立、ついに左右両派に分裂したのです。

この間、内閣のほうも、終戦直後の東久邇、幣原両内閣に続き、第一次吉田内閣、片山内閣、芦田内閣、第二次から五次までの吉田内閣、鳩山内閣と変転しました。しかし、昭和二十二年六月から翌二十三年二月までのわずか八カ月間、片山哲氏を首相とする社会党内閣が存在したのを除けば、終始一貫、自由民主主義内閣による政治が続いたのでした。

しかもその間、連合軍による占領行政は、形の上では日本政府を表に立てた「間接統治」ではあっても、実質的には、連合軍総司令部の指示と意向によって左右される「直接統治」に等しいものでしたから、歴代内閣がその行きすぎや、国情無視の占領政治を是正するために払った苦労は、筆舌に尽くせないものであったのです。それでも歴代の自由民主主義内閣は、敗戦直後の廃墟の中からの日本の建て直し、空前の食糧難の打開、行きすぎた労働争議など社会的混乱の克服、現行憲法の制定、農地改革、教育改革、一ドル三百六十円の固定相場制への移行、財政の確立をはじめ、新憲法制定にともなう内閣法、国会法、裁判所法、地方自治法、財政法、労働関係法、教育基本法、学校教育法、独占禁止法等の憲法関連諸立法を重ねて、今日にみるわが国民主社会の基本制度を固めたのでした。

こうして、激動と混乱に明け暮れた占領下の政治も、二十三年十月、民主自由党総裁の吉田茂氏が第二次吉田内閣を組閣し、翌二十四年一月の総選挙で圧倒的勝利をおさめるにおよんで、ようやく長期安定政権の基礎が固められたのです。以後吉田内閣は、二十九年十二月の退陣まで、足かけ六年にわたって政権を担当し、日本経済の再建、平和条約締結による独立の回復と国際社会への復帰等、歴史に残る偉業を達成したのでした。

吉田内閣時代の不滅の功績は、何といっても、二十六年九月八日、サンフランシスコで調印された平和条約による独立の回復と、日米安全保障条約によるわが国の平和と安全の確保でありましょう。

当時、その前年に突発した朝鮮動乱と、冷戦時代の深刻な東西対立という国際情勢を背景に、共産党、社会党左派、左翼的文化人の間には、「全面講和・安保阻止」の主張が異常な高まりを示していたのです。しかし吉田首相は、毅然として所信を貫き、これらの反対論を押しきって「多数講和・安保締結」に踏み切ったのでした。

その後の歴史にてらして、この両条約の締結が、わが国の平和と安全を守り、国民の自由を取り戻し、やがて世界の歴史に類をみない経済的繁栄をもたらす前提となったことは、あまりにも明らかであり、その意味で、吉田首相および自由民主主義政党の決断は、歴史的な選択として、長く後世に残る偉業だったというべきでしょう。

独立回復後、吉田内閣はさらに、(1)自由国家群との提携、(2)国力の充実と民生の安定および自衛力の漸増的強化、(3)国土開発、生産増強、貿易振興による経済自立などの「独立新政策」を打ち出し、独立体制の整備と民生安定、経済再建をめざす諸施策に意欲的に取り組みました。

すなわち、二十六年から翌二十七年にかけて制定された「破壊活動防止法」「義務教育費国庫負担法」「電源開発促進法」「新警察法」「防衛庁設置法および自衛隊法」「義務教育諸学校の教育の政治的中立の確保に関する臨時特例法」「電気事業、石炭鉱業におけるスト規制法」「厚生年金保険法」「学校給食法」「硫安需給安定法」等の重要立法がそれです。

しかし、さすがの吉田安定政権も、長期の政権担当による人心の倦怠には勝てず、二十七年四月の平和条約・日米安保条約の発効と独立回復を境に、人心は次第に吉田内閣を離れ、これを背景に政界は不安定化していきました。こうした情勢が、「保守合同」による政局転換をめざす気運を急速に高め、吉田首相もついに二十九年十一月、政局打開のため進退を党の会議に一任する旨の書簡を自由党幹部に送りましたが、続いて改進党と、自由党から離脱して結成した日本自由党が合体して、「日本民主党」が結成されるにおよんで、その直後の十二月七日、総辞職を決意するにいたりました。

このあとをうけて、日本民主党総裁の鳩山一郎氏が、同年十二月十日、首相に指名されて、第一次鳩山内閣が成立しました。 :鳩山内閣は、(1)住宅問題の解決、(2)中小企業対策の充実、(3)失業対策の強化、(4)税制改革、(5)輸出の振興等を重点政策に掲げて、翌三十年一月の総選挙に臨みましたが、開票の結果は、日本民主党百八十五、自由党百十二、日本社会党左派八十九、同右派六十七、その他十四議席という勢力分野となり、小党分立の状態となったのです。 :このため第二次鳩山内閣が発足したものの、政局不安が続いたため、民主、自由両党の合同による政局安定を求める動きが、ますます強まっていったのでした。

いよいよ戦後民主政治も、十年間にわたる「準備期」を終えて、新しい「興隆期」に向かって、大きく飛躍すべき転換期にさしかかっていたのです。

■自由民主党歴代総裁

鳩山一郎
石橋湛山
岸信介
池田勇人
佐藤栄作
田中角栄
三木武夫
福田赳夫
大平正芳
鈴木善幸
中曽根康弘
竹下登
宇野宗佑
海部俊樹
宮沢喜一
河野洋平
橋本龍太郎
小渕恵三
森喜朗
小泉純一郎
安倍晋三
福田康夫
麻生太郎
谷垣禎一
安倍晋三  
≫(自民党HPより)





30. 中川隆[-10637] koaQ7Jey 2019年10月23日 15:54:50: b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2226] 報告
▲△▽▼

追跡!謎の日米合同委員会 独立国家の名が泣く! 米軍に支配された日本の情報公開
https://mainichi.jp/sunday/articles/20191015/org/00m/010/001000d
2019年10月16日 03時00分(最終更新 10月16日 03時00分) スクープ&スコープ サンデー毎日 2019年10月27号

国会議事堂=川田雅浩撮影

見えない政府

 従米構造を固定化し運用するための秘密機関、日米合同委員会。日本の高級官僚と米軍高官からなるこの組織の議事録は、「日米双方の合意がない限り」不開示とされてきた。だが、情報公開の原則に則って、この秘密体制に風穴を開けようとする画期的な訴訟があった―。

▼日米密約に挑む訴訟

 安倍長期政権の下で、特定秘密保護法の制定強行、「森友・加計(かけ)」文書隠蔽(いんぺい)・改竄(かいざん)、「自衛隊日報」隠蔽など、民主主義にとって極めて重要な情報公開がないがしろにされ続けている。

 政府機関が保有する公文書は、政府・官僚機構の所有物ではない。公文書管理法第1条には、こうある。

「健全な民主主義の根幹を支える国民共有の知的資源として、主権者である国民が主体的に利用し得るもの」

 情報公開法第1条でも、情報公開の意義が次のように説かれている。

 情報公開により、政府の活動を「国民に説明する責務」が全うされ、「国民の的確な理解と批判の下にある公正で民主的な行政」が推進される。

 つまり政府機関の情報が十分公開され、公文書を国民・市民が主体的に利用して行政をチェックできなければ、「公正で民主的な行政」にはなりえないのだ。

 しかし、情報公開と説明責任に後ろ向きなのは、安倍政権はじめ歴代自民党政権の悪弊でもある。例えば「核密約」など日米密約に関しても、時の政権と官僚機構は存在する文書をないと偽り、隠し続けてきた。政府の秘密主義体質は根深い。

 そのような秘密主義の深奥に位置し、情報隠蔽の象徴ともいえる組織がある。日米合同委員会だ。日本の高級官僚と在日米軍の高級軍人から成り、米軍の基地使用と軍事活動の権利、米軍関係者の法的地位などを定めた日米地位協定の運用に関する密室の協議機関で、米軍に有利な秘密合意=密約を結んできた。

例えば、首都圏の上空を覆う横田空域の航空管制を法的根拠もなく米軍に事実上委任する「航空管制委任密約」、米軍機墜落事故などの被害者が損害賠償を求める裁判に米軍側は米国の利益を害する情報などは提供しなくてもいい「民事裁判権密約」、米軍人・軍属の犯罪で日本にとって著しく重要な事件以外は日本側が裁判権を行使しない「裁判権放棄密約」などである。

 日米合同委員会の合意の要旨は一部、公開されている。しかし、議事録や合意文書は原則非公開で、国会議員にも公開されない。外務省などに情報公開法による文書開示請求をしても不開示とされる。理由は、「日米双方の合意がない限り公表されない」と日米合同委員会で合意したからだという。

 だが、そのような規定は日米地位協定にはない。ただ一方的に日米合同委員会の密室で取り決めただけなのだ。しかも、その合意自体を記した文書の開示さえも政府は拒んできた。これでは本当にそうした合意が存在するのかどうかも確認できない。全くのブラックボックスと化している。

日米合同委の不透明さ、密室性

 この日米合同委員会の秘密体制に風穴を開けようとしたのが、「知る権利」と情報公開の推進に取り組むNPO法人「情報公開クリアリングハウス」(以下、クリアリングハウス)の「日米合同委員会議事録情報公開訴訟」である。

 発端は、クリアリングハウスが2015年4月、情報公開法に基づき外務省に、日米合同委員会の議事録が日米双方の合意がない限り公表されないと、両政府間で明確に合意したことがわかる文書の開示請求をしたことだ。

 具体的には、1960年6月の日米地位協定下(日米行政協定から改称後)の第1回日米合同委員会の議事録の一部だが、不開示となった。理由はやはり「日米双方の合意がない限り公表できず、公にすると米国との信頼関係を損なう」からだった。クリアリングハウスは2015年12月、国(日本政府)に対し、不開示決定の取り消しを求めて東京地裁に提訴した。

「日米双方の合意がない限り公表されないとの合意自体は、単なる会議のルールで、安全保障や外交政策とは無関係です。こんな情報まで固定的に非公開とするのは、明らかに拡大解釈であり、看過できません」と、クリアリングハウス理事長の三木由希子氏は指摘する。

 日米合同委員会の不透明さ・密室性を浮き彫りにし、情報公開の必要性を訴えるこの訴訟は、序盤で意外な展開を見せた。国側が自ら不開示としてきた第1回日米合同委員会の議事録中の、「日米双方の合意がない限り公表されない」と書かれた部分を、なんと全く別の裁判では自説の根拠として証拠提出していたことがわかったのだ。

 それは、沖縄の米軍北部訓練場を通る県道70号の日米共同使用に関する文書(米軍と那覇防衛施設局と沖縄県の間の協定書など)を、沖縄県が情報公開条例に基づく住民の開示請求に応じて開示しようとしたのに対し、国が県の開示決定の取り消しを求めて那覇地裁に提訴(15年3月)した裁判でのことだ。

 沖縄県の「(文書は)日米合同委員会の議事録ではなく三者間の協定書で開示は妥当」との説明に対し、国側は「議事録の一部で、日米両政府の合意がない限り公表されない」と主張し、前出の議事録中の該当部分を証拠提出した。つまり政府は自らが起こした裁判では、自らの主張に有利なように、非公開としてきた議事録の一部を恣意(しい)的に公開したのである。ご都合主義のダブルスタンダードだ。

 この事実をクリアリングハウス側が指摘したため、国側は方針を一転、16年10月に問題の議事録の一部を開示せざるをえなくなった。これで「日米双方の合意がない限り公表されない」との合意の存在は確認できた。しかし、そもそもそれ自体が非公開に値する情報ではないことも露呈した。日米合同委員会の文書を、政府がいかに固定的・独善的に不開示としているかも浮き彫りになった。

 それを受けてクリアリングハウス側は、外務省の当初の不開示決定に違法性があったとして、同年11月に国家賠償請求へと訴えを変更した。その国賠訴訟の裁判で、国側(実質は外務省)はさらにおかしな行動に出る。

外務省と在日米軍の緊密な連携

 国側は初め、次のように主張した。

 当初の不開示決定は、外務省の北米局日米地位協定室の事務官と在日米軍の日米合同委員会事務局長とのメールや電話で、米国側から「開示に同意しない旨の立場が示された」からで妥当であり、違法性もない。日米合同委員会の文書の開示請求がある度に、米国側の立場を確認して不開示決定をしている。

 そこで、クリアリングハウス側はそのメールの証拠提出を求めた。国側の主張を検証するためだ。ところが国側は、日米合同委員会の米国側代表の同意が得られないなどの理由で、提出を拒否。そのため、強制力のある文書提出命令の申し立てを東京地裁にした。

 すると国側は、裁判所の提出命令が出るのを回避するため、なんと初めの主張を撤回し、前出の米国側の立場はメールではなく電話で確認したと言い出した。だが、メール自体はあるわけで、裁判所からは「電話よりメールの方が証拠性は高い」と指摘される。

 対応に窮した国側は、メールは公務員の職務上の秘密に関する文書で、文書提出命令の適用除外に当たると主張し、あくまでも提出を拒もうとした。クリアリングハウス側は、本当に適用除外の対象かどうか、裁判官だけが文書の提示を受けて実見し判断する「インカメラ審理」を求める。裁判所はそれを認め、今年3月25日、国側に6月3日までにメールを提示するよう命じた。

 しかし、外務省は期限が過ぎても応じなかった。そして6月27日に突如、国側は理由も明かさずに認諾という手続きをとった。原告の訴えを全面的に認めて賠償金(110万円)を払い、訴訟そのものを一方的に終了させてしまったのである。

 実に不可解な対応だが、認諾は外務省の当初の不開示決定に違法性があったと認めることを意味する。国が自ら違法性を認めて賠償する道を選ぶとは、異例きわまりない。いったい国側すなわち外務省はなぜそこまでして裁判を打ち切りたかったのか。

「よほど米軍側とのメールのやり取りの内容を知られたくなかったのでしょう。認諾の場合、判決は出ません。外務省は、日米合同委員会の密室性に“蟻(あり)の一穴”を開ける、インカメラ審理や文書提出命令が実施された情報公開訴訟の判例が残るのを、どうしても避けたかったのだと思われます」(三木氏)

 今回の訴訟で、外務省と在日米軍が日米合同委員会の秘密体制維持のため、メールなどのやり取りで緊密に連携し、文書をことごとく不開示決定で封印している様が浮かび上がった。それは情報公開制度を空洞化させ、市民の「知る権利」を侵害するものだ。

 同様の連携について、私は本誌今年9月1日号の記事「外務省は米軍と一心同体か!」でも述べた。前出の「民事裁判権密約」文書を含む日米合同委員会議事録の一部を開示すべきとした、総務省管轄の情報公開審査会(政府機関の不開示決定が妥当かどうかを審査)の答申をめぐり、16年3月、在日米軍の日米合同委員会事務局長から外務省北米局の日米地位協定室担当者あてに、次のような要旨のメールが送られていたのだ。

「日米間での議論」に基づき米国は開示に同意せず、日本政府(具体的には外務省)から情報公開審査会に対して「開示の撤回を求め、必要な説明を行うよう」要請する。

 これは日本の情報公開制度への内政干渉ともいえる行為だ。その後、外務省はこのメールを情報公開審査会に提示し、必要な説明を行った。そして、日米合同委員会議事録を全面不開示とする外務省の決定は妥当とする新たな答申が出された。結果的に前出の答申は覆されたのである。

 クリアリングハウスによる訴訟で問題となった外務省と在日米軍のメールのやり取りにも、似たような生々しい連携ぶりが書かれていたのかもしれない。

日本国民の「知る権利」を侵害する米軍

 このように外務省と在日米軍が結託して、秘密の厚い壁を築く日米合同委員会。

 そこでは、外国軍隊への基地提供すなわち国の主権に関わる重大事項が協議され、決定されている。米軍機の騒音被害や事故、米兵犯罪の被害、基地の環境汚染など、米軍駐留による市民生活への影響は広く及ぶ。基地の提供が妥当なものか、使用条件や周辺住民への影響はどうかなど、協議内容は当然公開されるべきだ。日米地位協定をめぐる行政は公正かつ民主的なのか、日米関係はどうあるべきかなどを人々が考え、議論し、判断するためにも、日米合同委員会の情報公開は必要である。

 ところが、日米双方の合意がない限り公表しなくてもいい仕組みが、日米合同委員会の密室で作られた。米軍が明らかにしたくない、外務省などが知られたくない情報は、ブラックボックスに秘められたままだ。

 前出の在日米軍の日米合同委員会事務局長から外務省北米局の日米地位協定室担当者あてメールには、「合同委員会の議事録及び関連文書を開示する権限は、ただ唯一合同委員会のみに属している」との記述もある。

 つまり開示の権限を独占しているというのだ。これでは、日米合同委員会が情報公開制度に対し、縛りをかけていることになる。米国側の同意、実質的には米軍の同意なしには開示されないのだから、日本の情報公開の主権が制約・侵害されているといえる。

 情報公開訴訟を振り返って三木氏は、こう総括する。

「日米双方の合意がない限り公表されないとの1960年の合意は、まだ情報公開制度がなかった60年前のものです。時代はすでに大きく変わり、政府には情報公開と説明責任が求められるようになっています。安全保障や外交は国民の理解と信頼なしには成り立ちません。外務省は60年も前の合意に固執して形式的に不開示決定をするのではなく、説明責任が果たせるよう、一件一件の開示請求について熟慮し、開示に向けて最大限の努力をする方向で米国側と協議していくよう姿勢を改めるべきです」

 前出の那覇地裁の裁判では2017年3月、国側の主張を認めて沖縄県の開示決定を取り消す判決が出た。まるで政府の情報隠蔽に加担するかのような判決だった。県側は直ちに控訴。「情報公開という国民の権利に関して司法は主体的判断を放棄」したと批判し、開示決定の正当性を訴えた。県道の日米共同使用の条件など、住民の生活に直結する問題について、県民には当然「知る権利」がある。

 しかし2018年4月、福岡高裁那覇支部は地裁と同様の判断で控訴を棄却。県は最高裁に上告したが、今年1月棄却とされた。一連の経過の背後には、日米合同委員会の秘密体制が冷然とそびえ立っている。


http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/601.html#c1

[近代史3] 平成とは何だったのか _ アメリカの属州化の完遂 中川隆
2. 中川隆[-10634] koaQ7Jey 2019年10月23日 16:40:46 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2230]
食料の9割輸入に頼る危険な道 GM・ゲノム食品の投棄場と化す日本列島 2019年10月12日
https://www.chosyu-journal.jp/shakai/13571

 環太平洋経済連携協定(TPP)11が昨年12月発効し、日欧経済連携協定(EPA)が今年2月発効したのに続いて今月7日、日本政府は日米FTAの一部としての日米貿易交渉協定に正式署名した。いずれも自動車やITなど独占企業の市場拡大のために農業分野を犠牲にして決着をはかったものだ。政府は今回の日米貿易協定署名で国内の農業分野にどれほどの影響が出るかの試算を出していない。トランプが要求する来年1月1日の発効に向けて国会承認を強行しようと必死だ。TPPが問題になった時点で当時の農水省はTPP発効によって日本の食料自給率は14%まで低下するとの試算を出している。特産物以外の農業生産がほぼ壊滅するという水準であり、国民への食料供給は危機的になり、飢餓や餓死の蔓延も懸念される。輸入依存の食料の安全性も問題になってくる。さらに食料の90%近くを輸入に依存する国が独立国といえるのかという食料安保の問題も大きい。農産物の関税撤廃や削減による市場開放によって日本の食料はどうなっていくのか、座談会をもって論議した。

稲刈りをする農家(北海道)

 司会 TPP11や日欧EPA、日米FTAで農業はどうなっていくのか。


 A 日本の農産物市場は戦後、1960年代から輸入自由化が推進されてきた。政府は自動車やテレビなど工業製品のアメリカへの輸出拡大のために農業生産を犠牲にし、米国産農産物の輸入を拡大してきた。米国産レモンを皮切りに70年代のグレープフルーツ、90年代の牛肉、オレンジなどの輸入自由化で国内の酪農・畜産、ミカン農家などは離農や倒産など悲惨な事態を経験した。


 B 食料自給率は1960年に79%だったが、70年に60%、80年に53%になり、90年には40%に、97年には戦後最低の37%に落ちた。この年はコメの不作で緊急輸入をした年だ。その後2000年に40%、15年に39%、17年に38%、18年にはふたたび戦後最低の37%に落ちている。これは先進国のなかで最低で、韓国(39%)よりも低い。ちなみにアメリカは130%、フランス127%、ドイツ95%、スペイン93%、イギリス63%、イタリア60%だ。


 C 日本の農業分野はすでに十分に市場開放されており、これ以上の市場開放は国内の農業生産の壊滅、すなわち国民への食料供給の危機であることを、TPP参加をめぐって生産者は強く訴えていた。


 A TPPは「例外なき関税撤廃」を原則とするものだ。日本は最低限の食料供給を守るために、コメ、麦、牛肉・豚肉、乳製品、甘味資源作物などに最後の砦として高関税をかけてきた。ところがTPPではこの主要品目も関税削減の対象とし、大幅な関税削減や無関税枠をもうけた。TPPが18年12月に発効するとその後5日間で半月分の牛肉輸入が増え、さらに2月にTPP水準を上回って日欧EPAが発効すると豚肉は輸入が5割増、チーズなど乳製品は輸入が3割増えた。これに加えて日米FTAで農業分野のさらなる市場開放を約束した。国内の農家への打撃は重大だ。


 農水省はTPP発効で食料自給率は14%まで下がると試算した。18年の食料自給率37%の半分以下で、約90%の食料を輸入に頼るということになる。


 D ほとんどの食料を輸入に頼るということはさまざまな危険がともなう。農水省は不測の事態に備える食料の安全保障というマニュアルをつくっている。想定される事態として、国内の大不作やおもな輸出国での大不作。おもな輸出国での事件、事故による貿易の混乱。おもな輸出国による輸出規制などをあげている。


 最悪のケースとして穀物、大豆やその関連製品の輸入の大幅な減少をあげ、日本国内の生産だけでどんな食生活ができるか具体的なメニューも示している。


 〈朝食〉御飯一杯、蒸かし芋二個、ぬか漬け一皿 〈昼食〉焼き芋二本、蒸かし芋一個、果物五〇c 〈夕食〉御飯一杯、焼き芋一本、焼き魚一切れ


 これは2010年に出したもので、食料自給率は約40%だ。食料自給率が14%になれば、不測の事態が起こった場合これほどの食事もできなくなる。というよりほとんど国内に食べ物はないという事態だ。


侵される食品の安全性 GM作物消費は世界一

 A 食料を輸入に頼る危険性はほかにもある。食品の安全性だ。アメリカは牛肉の輸入増大を狙っているが、米国産の牛肉には成長ホルモン(エストロゲンなど)が使用されている。発がん性リスクがあるとして日本では使用が認可されていない。アメリカの牛肉には国産牛に比べて600倍のエストロゲンが入っていたとの医師の報告もある。日本での使用は認められていないが、アメリカの圧力で成長ホルモンを使用した牛肉の輸入は認めている。EUは国内での使用も禁止し、成長ホルモンが入っているアメリカ産牛肉の輸入も拒否している。


 B EUはオーストラリア産牛肉の輸入は拒否しない。それはオーストラリアがEU向けには成長ホルモンを使用していないことを証明しているからだ。EU向け以外は、日本に輸入されるオーストラリア産牛肉にも成長ホルモンを使っている。


 A EUでは、1989年に成長ホルモンを使用しているアメリカ産牛肉の輸入を禁止したが、その後2006年までに乳がん死亡率がアイルランドで44・5%、イギリスで34・9%、スペインで26・8%減少したとの調査結果もある。


 牛や豚など家畜の成長促進剤ラクトパミンも人体に悪影響があるとして、EU・中国・ロシアなどでは使用を禁止し、輸入も厳しく規制している。とくに心臓病や高血圧の患者に影響が大きい。長期に接種すると染色体の変異や悪性腫瘍を誘発するとされている。


 日本でも国内の使用は認めていない。輸入肉については残留基準値を設定しているが、その検査はおこなわれておらず、実質的にはフリーパスだ。牛肉・豚肉の自給率はすでに40〜50%であり、今後10〜20%になってから安全な国産をといっても手に入らなくなる。


 B アメリカでは乳牛の乳量増加効果がある遺伝子組み換え成長ホルモンも乳牛に注射している。この成長ホルモンを注射された牛から搾った牛乳・乳製品を大量摂取することで、前立腺がんや乳がんの発症率が高まるという論文も発表されている。この成長ホルモンは日本、EU、カナダ、オーストラリアなどでは認可されていない。日本ではこの成長ホルモンの使用を認可していないが、アメリカからの輸入は認めている。


 C BSEの問題もある。2003年にアメリカでBSEが発生し、日本は米国産牛肉の輸入を禁止した。その後小泉政府のもとで20カ月齢以下の輸入を認め、TPP参加を前に20カ月齢以下を30カ月齢以下に緩和した。そして今回日米貿易協定の交渉に入る前に規制を全面撤廃した。24カ月齢の牛からもBSEの発症例はある。アメリカでのBSE検査率は1%未満で、検査にひっかからないだけともいえる。

牛舎でエサを食べる乳牛(北海道)

 D 遺伝子組み換え(GM)食品も大きな問題だ。モンサントが除草剤・ラウンドアップに耐性を持つGM大豆をつくり出し、ラウンドアップとセットで販売を開始したのは1996年だ。アメリカは世界最大のGM作物栽培国だが、販売段階での表示義務はない。日本にはGM食品に表示義務があるが、EUなどに比べると格段に基準がゆるい。


 C EUではGM作物の表示には厳しい。スペインではスーパーで販売している食品だけでなく、レストランで提供するメニューにも義務づけている。国内で流通・販売していくことが難しいということで、ドイツ、スウェーデン、ポーランドは2011年にGM作物の栽培を中止した。14年にはEU最大の穀物生産国フランスがGMトウモロコシの栽培を全面中止。さらに15年にはルーマニアが、16年にはスロバキアもGM作物の栽培から撤退した。


 D ロシアでは16年に上院でGM作物の生産および輸入を全面的に禁止する法案が可決・成立した。ロシアは12年に世界貿易機関(WTO)に加盟したさいに、アメリカに押し切られてGM作物の栽培や輸入を解禁・容認した。だが、国民の圧倒的多数がGM食品を拒否したため、ロシア国会は生産・輸入禁止に動いた。


 A 日本はGM作物を年間数千d輸入する、世界で有数のGM作物消費国だ。食品用大豆の国内自給率はわずか7%だ。残りは輸入に頼っている。輸入先はアメリカ、ブラジル、カナダなどだ。16年度のGM大豆の作付け面積は順に94%、97%、94%だ。


 日本への輸入が許可され、販売・流通が認められているGM作物は八種類ある。大豆、トウモロコシ、ナタネ、綿、ジャガイモ、甜菜、アルファルファ、パパイヤだ。このうち大豆、トウモロコシ、ナタネ、綿がおもに流通している。これら8種類のGM作物を主な原材料とする加工食品のなかで、食品衛生法の安全審査をクリアしたのは19年5月に320種類にのぼる。15年の214種類から急増している。


 だが、320種類のうち表示を義務付けられているのは33種類しかない。大豆では豆腐や納豆、豆乳類、味噌などは表示義務があるが、醤油、コーン油、大豆油、菜種油、液糖、GM飼料で飼育された肉など、タンパク質が分解されているとされる食品には表示義務はない。たとえば醤油になにも表示がない場合は、通常はGM大豆が原料であることを意味する。豆腐には表示義務があり、表示がない場合はGM大豆不使用ということになる。


 C 消費者はGM食品とは知らずに口にしている場合が多いということだ。アメリカの政府関係者が「日本人は一人当り世界でもっとも多くのGM作物を消費している」と発言している。日本はトウモロコシの100%、大豆の93%を輸入に依存しているが、アメリカなど輸入先国のGM比率はトウモロコシも大豆も90%前後だ。日本で消費されるトウモロコシ、大豆の80%前後がすでにGM作物ということになる。


 B アメリカやEUなどではGM作物の栽培や流通・販売を消費者が拒否する運動が広がっており、GM食品は行き場を失っている。そうしたなかで内閣府の消費者委員会は今年四月、GM食品ではないと表示できる条件を厳格化する表示基準の改定案を政府に答申した。この狙いは「遺伝子組み換えでない」という表示を事実上不可能にすることだ。山田正彦氏は「市場をオーガニック食品に奪われたモンサント(現バイエル)は、またとないチャンスを日本で得る」とし、行き場を失った世界中の遺伝子組み換え作物が大量に日本に流入し、「多国籍アグリ企業が扱いに困った作物の最終的な廃棄場」になると指摘している。


 D 鈴木宣弘氏はアメリカはまるで「GMトウモロコシや小麦は牛・豚・日本人に食わせておけ」といった対応だと話している。


世界の動きと逆行 ゲノム食品も規制緩和


 A GM作物の健康破壊と同時に除草剤ラウンドアップの主成分であるグリホサートに発がん性が確認され、世界各国で販売が禁止されているが、日本政府は逆に残留規制を緩和して世界中で売れ残ったラウンドアップを流入させている。


 C グリホサートは収穫直前の小麦を早く乾燥させる効果があり、直前にラウンドアップを噴霧するプレハーベストという方法が導入されている。収穫時の手間が省け、グリホサートが芯にまで浸透して余分な水が抜かれるので、輸送するさいにカビや細菌が発生するリスクが抑えられる。アメリカやカナダ、オーストラリアでもラウンドアップを使ったプレハーベストをおこなっている。


 日本の消費者団体などが輸入小麦やそれを原料にしたパンを検査したところ、グリホサートが検出された。国産小麦を使ったパンからは検出されなかった。政府は「基準値以下だから問題ない」との態度をとっているが、その基準値が大幅に緩和されたものだから問題だ。そのうえ小麦はパンや麺類など毎日口にする主食であり、積み重なっていけば健康を害する危険性は高い。


 輸入農産物に使用される防腐剤や防カビ剤など、ポストハーベスト(収穫後)農薬についてもアメリカは日本の残留基準を緩めるよう要求してきている。


 B GM食品と同様にゲノム編集食品に対しても規制を強化する諸外国の動きと逆行して日本はフリーパスの姿勢だ。EUの司法裁判所は18年7月に「ゲノム編集は遺伝子組み換えと変わらない」との判断を出した。アメリカの農務省は18年3月に「ゲノム編集は遺伝子組み換えに該当しない」との声明を出したが、改変の仕方によっては遺伝子組み換えであるとした。日本の環境省は18年8月、アメリカに追随して「ゲノム編集は遺伝子組み換えではない」との見解を発表し、同9月に厚労省は「従来の品種改良と同じ、安全だ」とする報告書をまとめ、厚労省への届出だけで市場への流通を認める方針だ。表示も必要ない。


 D 種子大手の米コルテバ・アグリサイエンス(元ダウ・デュポン)は年内にもゲノム編集トウモロコシ販売を厚労省に届け出る動きを見せている。ゲノム編集技術はモンサント・バイエル連合とダウ・デュポンの二強が独占する状態だ。日本が先頭に立ってゲノム編集食品の本格的な流通を開始することは、米バイオメジャーの実験場となる危険性が高い。GM種子の販売もモンサント社など数社で世界中のシェアを独占している。


モンサント法の日本版 種子法廃止・種苗法改定


 A 農産物市場の開放と同時進行で進んでいるのは、種子法(正式名称=主要農産物種子法)の廃止や種苗法の改定だ。種子法が誕生したのは敗戦間もない1952年で、「二度と日本の国民を飢えさせてはならない」という精神にもとづくものだった。日本人の主食である「コメ・麦・大豆」の安定供給のために、それらの種子の生産と普及を国の責任として位置づけ、「種子の開発予算」は都道府県の負担とした。種子は「日本人の公共財産」として扱われ、一般農家は安定した価格で種子を買うことができた。


 ところが2017年2月、安倍政府は種子法を廃止し、かわって「農業競争力強化支援法」を制定することを閣議決定し、4月14日衆議院と参議院でわずかな審議で採択された。種子法が民間の参入を阻害しているとし、これまで税金で開発・改良してきた種子の知見を民間業者に渡すことを目的としていた。これを山田正彦氏は「モンサント法案の日本版」と見ている。


 B 1994年に北米自由貿易協定(NAFTA)が発効すると、モンサントやデュポンなどの多国籍アグリ企業は、メキシコで栽培されていたあらゆるトウモロコシを輸入し、種子をゲノム解析したうえで育種登録や応用特許を次次と申請した。メキシコの農家がトウモロコシを栽培するには、モンサントやデュポンに使用料を払わなければならなくなった。


 さらに2012年にはメキシコ政府は、種子の一部を保存して次の年の栽培に備える自家採種を犯罪行為として原則禁止にした。そのうえで政府に登録された種子を毎年購入することを義務づける法案制定へと動いた。こうした一連の農家の自主性を奪う法案は「モンサント法案」と呼ばれ、農民を中心とする国民の猛反発を受けて廃案となった。


 D モンサント法案はユポフ条約=「植物の新品種に関する国際条約」をよりどころとしている。91年に改定し、新しい種子を開発した民間企業の知的財産権を守り、同時に農家から自家採種の権利を奪うなど、新品種を開発した育種者の権限が大幅に拡大された。主導したのは国際種子連盟で、モンサントをはじめ多国籍アグリ企業がメンバーに名を連ねている。しかも91年の条約を批准した国は新品種を育てた者の権利を守る国内法を整備する義務を負う。さらにTPPの合意文書には91年ユポフ条約の批准を義務づけている。


 日本はユポフ条約を82年にアジアで初めて批准し、98年に91年条約を批准しており、国内法の整備が義務づけられる。これに従って日本では種苗法改定に着手した。日本では種苗法によって、種苗の自家採種が容認されてきた。ところが2018年5月、農水省は自家採種を原則禁止する方向での種苗法改定の検討に入った。


 山田氏は「種子法廃止で公的な予算措置を廃止し、農業競争力強化支援法でコメの300近い品種数を民間の数種類に集約させ、外資を含めた民間企業へ長く蓄積されてきた種子の育種知見を提供させる。そして種苗法改正で自家採種を全面禁止することで農家は多国籍アグリ企業から高価格の種子を買わざるをえない状況をつくりだしていく」と指摘し、これが「日本版のモンサント法」であり、その総仕上げが種苗法の改正だとしている。


 A 90年代なかばアルゼンチン政府は、農地規制を緩和して外資の土地所有を認めた。外資が土地を買い占め、巨大な遺伝子組み換え大豆畑がつくられ、その大豆だけに耐性を持つ除草剤の空中散布によって周辺農家の作物は枯れた。国内の畑が遺伝子組み換え大豆一色になり、経済不況時に餓死する国民が続出した。イラクでも多国籍アグリ企業が在来種の種子を品種登録し、農民は主食の種子まで企業から高い値段で買うしかなくなり、食の主権を失った。


 B 種子を外資に支配され食料を輸入に依存する国は主権国家、独立国家とはいえない。アメリカは食料を戦略物資と位置づけている。ブッシュ大統領はかつて「食料自給はナショナル・セキュリティの問題だ。それにひきかえ、(どこの国のことかわかると思うけれども)食料自給できない国を想像できるか。それは国際的圧力と危険にさらされている国だ」と語った。アメリカは戦後一貫して日本国民の胃袋を牛耳るために画策してきた。安倍政府は米国産農産物の輸入を増大させるだけでなく、主食であるコメや麦、大豆の種子も含めてアメリカの多国籍アグリ企業に差し出す構えだ。TPP、日欧EPA、日米FTAまできて日本の食料をめぐる事態の激変に専門家は警鐘を鳴らしている。生産者と消費者をはじめ広範な国民が連帯して根本的な問題の解決に向けて進む必要がある。
https://www.chosyu-journal.jp/shakai/13571


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食の安全保障を放棄する日米FTA 東京大学教授・鈴木宣弘 2019年10月15日
https://www.chosyu-journal.jp/seijikeizai/13592

 すずき・のぶひろ 1958年三重県生まれ。東京大学農学部卒業。農学博士。農林水産省、九州大学教授を経て、2006年より東京大学教授。専門は農業経済学。日韓、日チリ、日モンゴル、日中韓、日コロンビアFTA産官学共同研究会委員などを歴任。『岩盤規制の大義』(農文協)、『悪夢の食卓 TPP批准・農協解体がもたらす未来』(KADOKAWA)、『亡国の漁業権開放 資源・地域・国境の崩壊』(筑波書房ブックレット・暮らしのなかの食と農)など著書多数。

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これ以上国民の命と暮らしを生贄にしてよいか

 日米貿易協定(FTA)の第一弾が決まった。まさに「失うだけの日米FTA」だったことが明らかになっている。まず貿易自由化をめぐる現在地を確認したい。

 12カ国によるTPPは、「国論を二分」といわれる反対運動の成果が米国であらわれ、8割近い米国民の反対世論が大統領選の全候補にTPP離脱表明をさせ、最も強硬だったトランプ大統領がこれを破棄した。これでTPPは終わったはずだったが、日本は米国抜きの11カ国で昨年12月30日にTPP11を発効した。ここで日本は、米国が抜けたにもかかわらず米国を含めた12カ国に譲った枠をそのまま盛り込んでいる。米国のかわりにオーストラリアやニュージーランドが大喜びで日本にさらに安い農産物を送り込んでくる状況になっている。

 そうなれば当然、米国は「俺の分はどうしてくれる?」と黙っていない。だからTPP11と日米2国間貿易交渉(FTA)は最初からセットだった。日本政府は「TPP11発効は日米FTAを避けるためだ」と嘘を言ったが、実際には避けられないので早急に交渉を開始。そこで国民をごまかすためにFTAを「TAG(物品貿易協定)」という言葉に換え、日米共同声明の日本語訳やペンス副大統領の演説内容まで改ざんして「日米交渉はFTAでなくTAGだ」と言い張った。

 ところが日米貿易交渉がまとまった今、誰もTAGなどといわない。その場しのぎのごまかしのために適当につくった言葉だったということの証だ。「浅知恵、極まれり」である。

 TPP11で米国分も譲っているのだから、日米FTAでさらに米国に譲れば簡単に「TPP超え」になる。しかも今回は巨大なお土産つきだ。米中貿易摩擦の尻ぬぐいのために300万dもの飼料用トウモロコシを米国から買えと言われ、これを約束した。「トランプ親分が粗相をしたので、お尻を拭くのは日本でございます」という露骨な話だ。こんな恥ずかしいことは国民に説明できないので「虫のせい(害虫被害)」だといった。すぐバレるような幼稚な嘘で塗り固めて次に進めていく。

 さらに今年2月1日、EUとの自由貿易協定(EPA)を発効した。これはTPPが頓挫して格好がつかない官邸が「EUにはTPP以上に譲歩していいから早く進めろ」と成果を急がせ、喜んだEUの「チーズは全面関税撤廃で」という要求に「はい、わかりました」と答えた。欧州に対してもTPP以上の譲歩だ。TPP11と日米FTA、日欧EPAの三つを揃えたら、TPPをはるかに超える規模になっている。


日米貿易協定を合意した日米首脳会談(9月25日)

片務的な「つまみ食い」協定

 今回の日米FTA第一弾はどのように決まったのか? まさにトランプ大統領の選挙対策だ。自分がほしい牛肉、豚肉は「早く譲れ」といい、TPPで撤廃する約束だった自動車の関税撤廃はやらない。

 日本側は米国の合意内容の文書(譲許表)を隠して「自動車関税の撤廃は決まったが、そのスケジュールは明記されていない」と説明したが、署名後に出てきた米国側文書(和訳はせずに今も目に触れにくくしている)には関税撤廃そのものが「今後の交渉次第」としか書かれておらず、日本側の説明は完全な虚偽で、それを隠ぺいして国民をだまして署名してしまったことが明るみになった。このような虚偽と隠ぺいが許されてよいのであろうか。

 TPPで撤廃する約束だった牛肉の関税撤廃も米国はやらない。これも、日本からの和牛肉のわずか200dの輸出枠が拡大したかのように説明して、日本側はTPPよりも多くを勝ち得たと虚偽の説明をした。

 日本の輸入牛肉については、TPPで米国も含めて61万dという低関税の輸入枠を決めたが、FTAで米国に新たに24万dの枠をつけた。この「二重」のサービスでTPP超えになっている。しかも、枠を超えて高関税への切換え(セーフガード)が発動されたら、それに合わせて枠を増やして発動されないようにしていく約束もしていることが判明した。

 米国は、自国に有利なものはTPP基準以上でやらせ、都合の悪い約束はTPPでの約束を反故(ほご)にした。米国だけに都合のいい「つまみ食い協定」である。

 ただし、牛肉と同じように「二重の枠」が設定されるとみられていた乳製品(バター、脱脂粉乳)など33品目については今回米国にはなにもつけていない。「日本も頑張ったじゃないか」という評価があるが、ここにはちゃんと再協議規定がある。米国が自分がTPPで得るはずだったものを手放すわけがなく、とりあえずトランプ氏が関心のあるものだけを発表し、後は先送りにしているだけだ。

 そもそもTPP水準が大問題なのだが、これをもって「TPP水準でおさめた」と書く新聞も大間違いである。

 記者会見で日本の交渉責任者は、自動車関税撤廃の日米交渉について「日本は農産物のカードをすべて切ったので、もう交渉カードがないのでは?」との問いに、「カードはある。TPPでの農産品の関税撤廃率は82%だったが、まだ米国には40%も出していない」と答えた。つまり自動車輸出を守るために農業を差し出していくことを認めた。TPPで米国の量も含めて輸入枠を差し出しているわけだから、さらに今後33品目にも米国のために「二重」の枠をつくるということだ。

 今回、米国からのコメの追加輸入枠(7万d)がとりあえず回避されたのは、コメの主産州であるカリフォルニアが民主党の支持基盤だから、トランプ氏の関心外というだけの話だ。米国のコメ団体は15万dにしろと要求しており、再協議することになるだろう。コメについてはWTO枠77万dの輸入枠のうち「密約」枠36万dが米国にすでに毎年供与されており、そこに7万dを追加する新「密約」がおこなわれることも十分あり得る。

 日本が求めていた自動車や部品の関税は撤廃せず、協議の時期も明示していない。日本の対米輸出の四割が自動車と自動車部品だ。国際法では一方的に不利な状況をつくる差別的なFTAを原則禁じており、全品目を含めるのなら許すというのが国際ルールだ。だからいままでの貿易協定は9割の品目を含めるようにやってきたが、今回は自動車と部品を入れないことで6割を切っている。政府は「自動車と部品も関税撤廃された」とウソをついて米国の関税撤廃率を92%と発表したが、ここから自動車関連のシェア41%を引くと、実際は51%でしかない。これは過去に例のない低いレベルで、前代未聞の国際法違反にあたり、国会承認はできない。

 歴史的にふり返れば、WTOの前身であるGATTは、1929年の米国の大恐慌を発端として世界のブロック経済化と関税引き上げの報復合戦などの保護主義化が最終的に第二次世界大戦につながった反省を踏まえて1947年に締結された。つまりWTOの基本精神は、戦争の反省から生まれた無差別的原則にある。日米FTAは、戦争を防ぐために戦後の世界が築き上げてきた国際ルールを壊すことになる。

 そもそも米国が自動車に25%の追加関税をかけることが国際法違反であり、EUは「犯罪行為は許さない。WTOに訴える」と対抗しているが、日本は「犯罪者にお金をあげて許しを請う」てしまった。その結果、米国と一緒にさらなるWTO違反の犯罪行為に手を染めてしまった。これは国際貿易秩序を無茶苦茶にしていくことになる。

米国の余剰食糧の廃棄場に

 8月25日の日米首脳会談後の記者会見で、トランプ大統領からうれしそうに「米国の余剰トウモロコシ数百億円分を買う約束について話してくれ」と促された安倍首相は「害虫被害があるので前倒し購入する」と応じた。年間輸入量(1000d)の3カ月分、275万d(約550億円)という膨大な量の購入が突然決まった。苦し紛れに「害虫被害があるから必要」といったが、農水省は「食害はほとんど起きていない」と認めた。その後「被害は確認できていない」と表現を変えたが意味は同じである。

 しかも、食害を懸念している日本の飼料用トウモロコシは葉や茎を青刈りして牧草のように家畜に与える粗飼料であるのに対し、米国から輸入するトウモロコシは実(粒状)の濃厚飼料だ。両者は用途が違うため単純に代替できない。

 8月8日に虫の食害が確認できたから25日に輸入を決めたというが、5月にトランプ氏が「参院選までは黙っておくが、選挙後の8月には大きな数字を発表する」とツイートしていたのだから、その時点で輸入が決まっていたと考えるのが自然だ。日本側は一生懸命その理由を探していたのだ。ところが後付けだからつじつまがあわない。

 「安い餌が入って畜産農家は助かるのでは?」という意見もある。だが、米国が日本にトウモロコシを売りつけるのは米国のシカゴ相場が下がっているからだ。日本に輸出することで米国のトウモロコシ価格を上げて米国の農家を救うのが目的だ。シカゴ相場が上がれば飼料コストも上がるから日本の農家はいい迷惑でしかない。

 民間が輸入するにしても一般の商社が対応できないとなると、今「潰すぞ」といわれている全農などが無理矢理に購入することになる。「日本に置いておく場所がない」となると、ニューオーリンズの全農グレインの施設にしばらく置いて、米国から直接アフリカなどの第三国に二束三文で売り払い、代金決済だけ全農でやる可能性もある。これは当事者にとっては大変な損失になる。

 それならトウモロコシからバイオエタノールを作るか、いっそのこと「米国からエタノールを買ったらどうか?」というのが有力案として浮上している。だがエタノールを買うのなら、あの虫は本当になんだったのか? という話になる。こういう幼稚な理屈がくり返されている。

 トランプ氏は「自動車25%関税」で脅せば日本が譲歩することに味をしめ、当面引っ込めても、また要求があればこれをちらつかせてくるだろう。日本側は「自動車25%関税」は回避できたというが、協定本文に「協定のいかなる規定も安全保障上の措置をとることを妨げない」と明記されている。これは、安全保障を理由にした自動車への25%の追加関税はいつでも実施できることを意味し、「追加関税は阻止できた」というのも虚偽である。逆に、「安全保障のために食料の国境措置は守る」とわが国も主張する気概が必要だ。

 8月25日の早い段階ではある新聞社の記者は「日本が約束したトウモロコシ輸入量は(300万dではなく)1000万dだ。政府高官の話だから間違いない」といっていた。「自動車25%関税」で何度も脅されて300万dを3年買えば、本当に1000万dになりかねない。まさに「底なし沼」だ。

 「前倒し購入」であって年間輸入量は変わらないという日本側の説明もあり得ない。それならトランプ氏と米国農家があれほど喜ぶわけがない。国内向けの稚拙なごまかしで平気でやり過ごそうとする姿勢が度を過ぎてきている。

 しかし、過去に日本が「勝ち取った」といえる日米交渉が存在したのかといえば、そもそも米国の占領政策として「コメを食べるとバカになる。小麦を食え」といわれ、「大豆、小麦、トウモロコシも全部米国から輸入して、人間も牛も豚もそれを食べて生きていけ。日本人は農業などするな。米国の余剰食糧の廃棄処分地なのだ」という政策の下で、小麦もトウモロコシも自給率がほぼゼロ%に近づくまで輸入している。

 人間も牛も「満杯」なのにさらに300万dねじ込まれる。戦後の占領政策の総仕上げといえる段階にある。

「とどめ刺せ」人事の農水省

 現在、経産省は独裁といっていいほど官邸で力を持っている。私が知る彼らの行動パターンは、自分たちの天下り先である自動車や鉄鋼、電力、石油業界の利益拡大のために食料と農業を差し出していく交渉スタイルでずっとやっている。だから国内では農業がいかに悪いかを徹底的に宣伝する。

 彼らにとって自動車への高関税や数量制限はこれ以上にない人質を取られたようなものであり、こうなったら国民の命を守る食料・農業を生け贄にして根こそぎ差し出そうという段階だ。


 一番影響が出ているのが酪農だ。前述三つの貿易協定による打撃のうえに、国内では生産者の共同販売が「不当な利益を得ている」といってやり玉にあげ、酪農協による生乳の共販を弱体化させる法改正をした。これは大手による買い叩きをしやすくするために農家をバラバラにするのが目的だ。中小零細の酪農家がまとまって大手と交渉するのは国際的な独占禁止法のカルテルからも除外される正当な権利なのに、日本だけがそれをやめさせる法律を作った。

 当然、牛乳の減産が加速し、一昨年の北海道のブラックアウトでは東京でも牛乳が消えた。これは一過性の出来事ではない。もう何かのきっかけで牛乳が店頭から消える段階にまで日本の食が蝕まれている。「安くなったから自由貿易バンザイ」という話ではなく、いざとなったら食べるものがないという状態をつくることを認識しなければならない。

 「これはやり過ぎだ」と官邸に進言した事務次官候補の農水省生産局長はクビになった。逆らう者はその場で処分される。人事権を握っている官房長官、副官房長官はやりたい放題なので農水省は身動きが取れなくなる。それを逆手にとり、起死回生をかけて官邸(経産省)への忠誠を誓った人物が事務次官になった。

 単純な「論功行賞」ではなく、農業を命や環境、地域、国土を守る特別な産業という扱いをやめて、官邸の「お友だち」にとって損か得かを基準にする。つまり日本の家族農業経営や農業関連組織に「とどめを刺せ」という人事だ。果ては農水省を経産省に吸収することまで考え始めている。だから彼は職員への就任の挨拶で「農水省を葬式に出すために事務次官になった」という信じがたい発言までしている。

 そして種子法廃止をはじめ、海や山を含めて地域で頑張っている人たちを潰して、そのビジネスとお金をむしり取るために法律を撤廃、改定し、新法まで作るという恐るべきことが進行している。

 その後、新事務次官にかわって変化が期待されたが、頑張ろうとする姿勢を示したとたん、10年以上前に握られていた2003年のセクハラ問題が週刊誌で報じられ、NHKはじめ全メディアの総攻撃にあって黙らされた。世の中は人事とカネと恫喝だ。それを天才的に使いこなすのが官房長官で、国会でウソの答弁をさせられた某財務省官僚には官邸機密費から2億円が流れたという話もある。ちなみに原子力の教授が6億円もらって福島原発事故のときにテレビで「大丈夫」発言をくり返し、大学の研究室に戻ると学生に「窓を閉めろ、東京も危ないんだ」といったという話もある。これが6億円の効果だ。

自由化で進む輸入食料依存

 地域農業は全国的にみると「限界集落」といわれるような農村地域が増えて農業が疲弊している。さらに5年、10年で高齢化が進み、後継者が育たなければどうなるか。この脆弱化した農業構造に自由化が加わる。この二つを加えた複合的影響が本当の影響だ。

 これらを考慮して計算すると、例えば牛肉の自給率は2035年には16%、豚肉は11%だ【表参照】。国産が1割台の時代になる。こうなると消費者は選ぶことさえできなくなる。国産を選ぶことができないことがなぜ深刻なのか。


 まず食の安全基準のさらなる緩和が進む。日米交渉でまず決まるのが、BSE(牛海綿状脳症)対策としての輸入条件の撤廃だ。米国産牛の月齢制限を20カ月齢としていたものを、TPPへの「入場料」交渉で30カ月齢にまで緩めた。今度は30カ月齢もやめなければならない。

 食品安全委員会の幹部によると「国会ではこれ以上緩めないといっているが、あれは本当ではない。本当は米国に今日やめろといわれたら今日にでも緩めないといけないので準備万端整えてタイミングを待っている」という。なぜ緩めなければならないのかといえば、米国はBSE清浄国だからだ。米国内ではどんなに感染していても検査自体をほとんどやっていないのだ。そして、ついに日米FTA交渉過程の5月17日に月齢制限を撤廃してしまった。

 もう一つは、禁止農薬の防カビ剤「イマザリル」など。その根は深く、1970年の「日米レモン戦争」に遡る。日本では収穫後に禁止農薬をかけることはできないが、米国は収穫物に防カビ剤を大量にかけて輸送してくる。禁止農薬がかかっていたレモンを日本側が「不合格」として海洋投棄すると、怒った米国に「自動車輸出を止めるぞ」と恫喝されて震え上がった。そして、防カビ剤イマザリルは収穫前にかけると農薬だが、収穫後にかけたら食品添加物であるとしてこれを認めた。いまでもそれがどんどん入ってきている。

 食品添加物に分類されると食品への表示が義務づけられる。禁止農薬が入っていることがバレるから「これは不当な米国差別だ。表示するな」とまた米国が怒り出した。それでTPPの裏交渉で改善を約束し、今回のFTAでは表示の撤廃が待ち受けている。

 イマザリルのような防カビ剤は浸透するので皮を剥いて食べても体内に入る。このような自由貿易協定は「農家には申し訳ないけど、消費者は安くなっていいな」という話ではない。いざというときに食べられないばかりか、とんでもないものを食べざるを得ず、命の危険にさらされる。農家の問題ではなく、国民の命の問題であることを認識しなければならない。

輸入農産物に潜む危険

 安全基準の問題だけでなく、現在すでに入ってきている輸入農産物がいかに危ないか。検疫結果を見ると、米国の農産物からはあれだけ防カビ剤をかけても「アフラトキシン」という発がん性の猛毒のカビがたくさん見つかり、ベトナムからの食品にはあり得ない化学薬品やE-coli(大腸菌)がたくさん見つかっている。港で防疫されているのかと思ったら大間違いで、輸入品の検査率はいまや7%だ。あとの93%は素通りでみんな食べている。手遅れなのだ。

 心配になった知人が現地の工場を視察にいくと、肉や魚が工場に着いた時点でかなりの異臭を放っているという。つまり腐っている。それをうまく切り刻んで、串刺しにして日本の居酒屋さんで「おいしいね」「安いね」と食べている。賞味期限なんてあってないようなものなのだ。日本の業者は「安いものを」と要求するので、どんどん安くなるがどんどん危なくなる。安いものには必ずワケがある。

 牛肉でいえば、米国だけでなくカナダ、オーストラリア、ニュージーランド、メキシコも使っているのが成長ホルモン「エストロゲン」。牛に耳ピアスで人口的に注入する薬だが、米国の牛肉からは、日本の牛に自然にあるエストロゲンの600倍も検出されている。

 エストロゲンがすごいのは、例えばウナギの餌にポツンと一滴垂らすとオスのウナギがあっという間にメスになる。ものすごい作用があり、成長も促進する。乳がんや前立腺がんを引き起こす可能性が高いといわれる。

 EUは国内使用を禁止し、輸入も止めている。だが日本では国内使用は禁止していても、輸入については米国を恐れてザル(素通り)になっている。

 すでに自給率は牛肉は4割を切り、豚肉も5割を切る。消費者のために国内生産で禁止しているのに、輸入で6、7割も入っていれば消費者は食べるから禁止する意味がない。検査機関に確認すると「検出されないので検査をやめた」という。よく聞けば40年前の機械を使っているので精度が悪くて検出されないという。

 牛や豚の餌に混ぜる成長促進剤「ラクトパミン」は、長期の発がん性だけでなく、人間に直接中毒症状を起こすということでEU、中国、ロシアでも輸入が禁止されているが、日本は例によって国内使用は禁止だが輸入はザルだ。

 EUは米国産牛を全部ストップしている。オーストラリアはEU向けの牛に成長ホルモンが入ると売れないので使わないが、検査しない日本向けの牛には投入している。EU33カ国では米国産牛の輸入を止めてから17年(1989〜2006年)で、乳がんの死亡率が顕著に減った(アイスランドは45%減)という学会誌データさえ出てきている。

 これから日本では米国の乳製品がさらに増える。米国は600億円分ほどの乳製品をまた日本に売れると喜んでいる。米国のホルスタインには、M社が開発した遺伝子組み換え牛成長ホルモン(注射1本で乳量が2〜3割増える)が注入されている。米国はこれを「絶対安全」といって1994年に認可したが、その4年後に勇気ある研究者が「乳がん7倍、前立腺がん4倍」という学会誌論文を書いたので消費者が動き出した。

 そこでM社と食品医薬品局が組んで「成長ホルモン不使用」の表示をやめさせようとしたり、「表示する場合には成分は変わらないと書け」と圧力を掛けた。だが米国の消費者は譲らず、スターバックスやウォルマートに店としての「不使用」を宣言させた。商品に表示できなくても流通ルートで「不使用」を示すことは違法ではないからだ。これほど米国で問題になった成長ホルモンが、認可もされていない日本には素通りで入ってきてみんなが食べている。

 私も農水省入りした40年前からこの成長ホルモンについて調べるために米国に行き、M社、認可官庁、実験した世界的権威の大学教授の三者にインタビューした。三者とも口を揃えて「安全」といい、理由までまったく同じことをいう。それもそのはずで、M社の社長が認可官庁の長官に天上がり、長官がM社の社長に天下る。上と下がグルグル回る「回転ドア」といわれる図式【図参照】になっている。

 そして、M社から巨額の研究資金をもらって世界的権威の教授が実験して「大丈夫だ」とお墨付きを与える。企業からの巨額の研究資金で金の扉のような研究室にいる教授が「本当は危ないんだ」などといえば、研究室から追い出されて教授職を剥奪されるだけならまだしも、命も危なくなるという噂さえあるのがこの世界だ。

郵政の次に狙われる「JAマネー」

 米国の政権と結びついている「オトモダチ」は日本で優遇しなければいけない。米政権のいうことを聞かなければ日本のリーダーは潰されるからだ。

 典型的なのが、米がん保険のA社だ。最近、かんぽ生命が不正契約問題で叩かれているが、社内文書で「かんぽの商品は営業自粛だが、A社の商品を3倍売れ」という指令が出ているという話もある。日本郵政の本社は2700億円をかけてA社に出資し、果てはA社を買収する案まで出ている。単なる買収ではなく、「寄生虫に母屋を乗っ取られる」ような買収だ。

 なぜ郵政を民営化するかといえば、ウォール街がゆうちょマネー350兆円を「喉から手が出る」ほどほしいから、これを「対等な競争条件」の名目で解体しろと米国にいわれ、当時の小泉首相が実行した。それだけでは済まず、A社がかんぽ生命を見て「かんぽは大きすぎるから競争したくない」というので、「日本はTPP交渉の入場料として“かんぽ生命はがん保険に参入しない”と宣言しろ」と米国に迫られ、所管大臣がしぶしぶ「自主的に」宣言した。日本の政治家が「自主的に」といったときは、「米国の言うとおりに」と置き換えると意味が通る。

 さらに、その半年後には全国2万局の郵便局の窓口でA社のがん保険を売るところまで来た。「市場を全部差し出せ」というのが米国のいう「対等な競争条件」なのだ。そのうえでの今回の事件であり、徹底的にむしり取られる。

 郵政の次に狙われているのが「JAマネー」だ。JAの貯金と共済の155兆円もの資金が東京に集まっている。これも米国が喉から手が出るほどほしいから「農協には悪いけど潰れてもらいます」ということになった。「農業所得向上のための農協改革」などウソで、すべて引き剥がすためだ。

 @信用・共済マネーの分離、A共販を崩して農産物をもっと買い叩く、B共同購入を崩して生産資材価格をつり上げる、CそれでJAと既存農家が潰れたら「オトモダチ企業」が農業参入する。規制改革推進会議の答申の行間はそのように読める。地方ではビジネスとお金が農業協同組合を中心に回っている地域も多い。これを潰して全部自分たちのものにしようという話だ。

米国で決まる日本の食品安全基準

 さらに米グローバル種子企業M社のために6連発で法改定などをしている。まず、豆腐に書いてあるような「遺伝子組み換え(GM)でない」の食品表示をなくす。微量の混入が見つかったら業者を摘発して公表することになっている。これも米国が要求してきたことだ。

 「日本のGMの義務表示は世界でもっとも緩いから許してやる。だが『遺伝子組み換えでない』という任意表示は、米国が安全といっているGMへの不安を煽る誤認表示だ」と米国にいわれ、消費者庁が動いた。「消費者のためにGM食品の表示を厳格化する」というので、毅然と立ち向かうのかと思いきや、出てきた答申は「緩い義務表示は緩いままでいい」「遺伝子組み換えでないという表示はできなくなりました(微量混入でも摘発するという脅しで怖くてやれなくしてしまう)」である。これも米国の要求通りになった。

 M社のトウモロコシをネズミに食べさせる安全性検査の期間は3カ月と決まっている。なぜか?4カ月目からがんが出るからだ。それを調べたのがフランスのカーン大学だ。GM食品を2年間ネズミに食べさせたところ、ネズミはがんだらけになった。除草剤「グリホサート」の発がん性も確認され、これは世界保険機関も認めている。米カリフォルニアでは裁判でM社に多額の損害賠償の判決も下っている。

 日本は米国の穀物の世界一の消費国だ。米国では小麦もトウモロコシも大豆もすべてグリホサートを直接かけている。遺伝子組み換えへの不安に加えて発がん性のある除草剤の残留した穀物を日本人が世界で一番食べているという深刻な問題がある。

 日本では農家が雑草にかけるが、米国では遺伝子組み換えでトウモロコシも大豆も枯れないように変えているので、草も作物も一緒に除草剤をぶっかける。小麦は遺伝子組み換えになっていないが、雨に降られる前に急いで収穫するためグリホサート入りのラウンドアップをかけて意図的に枯らしている。

 なぜ小麦だけは遺伝子組み換えにしていないのか? それは「大豆やトウモロコシは日本人とメキシコ人と家畜が食べるものだが、小麦は直接米国人がたくさん食べるからとりあえずやらない」というのが米農務省幹部の説明だ。

 グリホサートは小麦にもかかっているので、国産小麦でない日本の食パンからも0・2ppm前後が検出されている【表参照】。国会議員30人の髪の毛をフランスに送って検査すると7割の人からグリホサートが出てきた。それだけ日本人は輸入穀物からグリホサートを吸収し、それは子や孫の代まで影響を及ぼす可能性がある。だが世界各国が厳格化しはじめて市場を失いつつある米国は「日本だけはいうことを聞け」と指令を出した。

 しかも米国ではグリホサートに耐性をもった草が増えてきたので散布量を増やさなければならなくなり、日本の安全基準をそれにあわせて変えさせた。小麦は6倍、トウモロコシは5倍、そばは150倍にも緩めることを決め、日本は2017年12月25日に「クリスマスプレゼント」といって差し出した。日本の食品安全基準値はわれわれの命を基準にするのではなく、米国が必要とする農薬の量で決まっているのだ。

 自給率の高いコメのグリホサートの基準値は0・01ppmなのに、小麦の基準値は30ppmと恐ろしく高い。食パンに含まれる0・2ppmもコメを基準に考えれば大幅な違反だ。

種もグローバル企業に献上

 いま日本向けにGM小麦を導入しようとしている米国にとって邪魔なのは、全農の傘下にある株式会社・全農グレインの存在だ。全農グレインがニューオーリンズに保有する世界最大級の穀物船積施設では非GM穀物を分別して管理、輸送している。これが米グローバル種子企業M社にとっては不愉快で仕方がない。そこでM社やカーギルが全農グレインを買収しようとしたが、親会社の全農は協同組合だから組合への参入資格がなければ手も足も出ない。だから、いま日米合同委員会で「全農を丸ごと株式会社化しろ」といわれている。


全農グレイン穀物倉庫

 オーストラリアでは、同じ手口で協同組合系のAWB(小麦独占組織)がカーギルになった。はじめは「株式会社化しても譲渡不可の農家株式を作るから大丈夫」といっていたが、あっという間に譲渡可能になり、カムフラージュでカナダの肥料会社が買収し、1カ月後にはカーギルに買収された。

 日本でも政府は「農家株式をつくれば大丈夫」とまったく同じことを言っている。つまり政府が「大丈夫」といったときは「一番危ない」ということだ。どこかに必ず実例がある。

 そして種子法の廃止だ。グローバル種子企業にとって公共の種は邪魔であるから「種子法はやめろ」、さらに「優良なコメの種は全部差し出せ」と要求され、日本はそのまま法律にしてしまった。平昌五輪のときに、韓国でイチゴの苗が勝手に使われたと日本は怒っていたのに、コメの種はグローバル企業に差し出す法律まで作った。

 そして差し出した種の権利を高めてあげるために種苗法を改定して農家の自家採取を禁止し、種は毎年企業から買わなければいけないものとした。全部つながっている。

 「陰謀論をいうな」という人もいるが、これも中南米でM社がさんざんやってきたことだ。そこで猛反発を受けて追い出されたから日本にやってきた。M社は製薬会社のB社と合併しているので、食品のGM化と種の独占で日本人が病気になっても、その病気の治療にB社の薬を使えば二度おいしいということで「これが新しいビジネスモデル」とまでいっているそうだ。

 種子法廃止、種の譲渡、種の自家採取禁止、非GM表示の実質禁止、全農の株式会社化、グリホサートの残留基準値の大幅緩和ときて、七連発目はゲノム編集食品の野放しだ。「遺伝子を切り取るだけで組み換えていないから安全だ」といって、世界中で異変が起きているという論文がたくさんあるのに米国の指令で日本だけ野放しにした。消費者庁が「せめて表示だけはしないとたいへんなことになる」と抵抗したが圧力で潰され、まったくわからないままわれわれはもう食べることになってしまった。なぜ病気になったのかもわからないという恐るべき状況になっている。

規制改革で私腹肥やす「オトモダチ」

 日本国内でもきわめて少数の「有能」で巨万の富を得ている人たちが、貿易自由化を積極的に推進し、露骨に私腹を肥やすために政府の会議を利用して地域を苦しめている。代表的なのは、O社のM元会長、人材派遣会社大手P社のT会長(K大学の名誉教授)、Lファームも展開しているL社の社長を務めたN氏。M氏の会社の社外取締役がT氏とN氏であり、このMTN3人セットで地域を食い物にしている。

 T氏はK県の中山間地で「なんでこんな所に人が住むのか。早く引っ越せ。こんな所に人が住んで無理して農業をするから、税金使って行政もやらなければならない。これを非効率という。原野に戻せ」といった。農家が潰れても、農業参入を求めているA、P、L、Oなどの企業が条件のいい所で農業をやって利益が上がれば農業所得倍増政策は達成できたようなものだ、ということを平気でいう。

 T氏は人材派遣会社会長として1億2000万円の年収があり、大学でも給料があり、講演料は1時間あたり150万円だ。それでもまだ足りない。「今だけ、カネだけ、自分だけ」の「三だけ主義」の権化として政治を利用していく。国家戦略会議の委員として首切り自由特区と短期雇用で人間を雑巾のようにグルグル回す雇用改革法案を成立させ、もうけるのはT氏の人材派遣会社、家事支援外国人受入事業特区を決めて受注するのは自分の会社なのだから非常に露骨な「利益相反」だ。「今だけ、カネだけ、自分だけ」の正反対のとりくみで地域を守ってきた人たちが、彼らのもうけのために潰される。

 2016年、私は山本太郎氏と一緒にこれを追及するため参考人として内閣委員会に行き「これは国家戦略特区ではなく、国家私物化特区だ」といったが、最初から決まった人のためにルールに穴を開けるのだ。その後に問題になったナントカ学園と同じ構造が農業でもたくさんおこなわれている。

 農地を管理する市町村の農業委員会が任命制になったので、もうかりそうな市町村の委員にMTNがセットで入ろうかという噂さえある。

 漁業調整委員会も任命制になった。「鈴木さんがノリ養殖をやっても500万円にしかならないが、M社がマグロ養殖をすれば1億になる。これが成長産業化だ」というもので、江戸時代から沿岸で頑張ってきた漁師たちは非効率であり「いらない人たち」だという発想だ。だからタダで財産権を巨大企業に渡せという法律までつくった。空港を造るための強制収用でもたいへんなことだが、公共目的ではなく、オトモダチ企業のもうけのために補償もせずに無理矢理ひきはがしていく。憲法違反だ。

 山でも同じ。O社がバイオマス発電をやるために国有林の皆伐を認めた。丸ごと燃やしてハゲ山にしても、あとの植樹は住民が国民の税金でやるからやらなくていい。森林環境税などを使えばいいのだという。水道と同じコンセッション方式だ。食べるだけ食べて、食い逃げしても後始末は住民、国民が払う。企業にとってこんなおいしい話はない。

 MTNは洋上風力発電でも千葉の銚子沖にも入ってきている。このようにかなり特定の人たちが農林水すべてに入ってきている。米グローバル企業も含めて日米のごく少数の「オトモダチ」のために、われわれの生活や命が差し出されようとしているということだ。こんなもののために潰されるわけにはいかず、実力で跳ね返さなければいけない。

生産者と消費者の強力なネットワークを

 日本の流通構造は歪(いびつ)であり、スーパーが強すぎる。スーパー対メーカーが7:3、メーカー対酪農家が9:1という力関係だ。酪農家が協同組合で頑張っていても、しわ寄せは生産者にくるという世界で最も問題のある構造だ。

 08年の餌危機のときも、餌代がキロあたり20円も30円も上がって生産者が「何とかしてくれ」といったが、大手スーパーA社の「牛乳は安売り商品だ」という一言でメーカーも値段を上げられず、バタバタと農家が倒れた。これは日本が一番多かった。「今だけ、カネだけ、自分だけ」。スーパーは買い叩いてビジネスできればいいし、消費者も安ければいいじゃないかで、みんなで自分の首を絞めている。作ってくれる人がいなくなったらビジネスもできないし、食べることもできない。

 カナダでは牛乳1g300円。それでもカナダ人は「米国の成長ホルモン入り牛乳は飲みたくないから支えますよ」という。それで生産者も、流通も、加工も、小売りも適正なマージンをとってみんなで幸せなんだから、これこそが持続できる適正なビジネスのあり方だ。買い叩きビジネスは誰も幸せにしない。このことをもっとしっかりと浸透させていかないと危うい。

 スイスの国産卵は1個80円。輸入するフランス産の6倍もするが、国産のほうが売れている。小学生の女の子に聞くと「これを買うことで生産者のみなさんも支えられるが、そのおかげで私たちの生活が成り立つのだから当たり前でしょ」といとも簡単に答えたという。

 スイス人は「生産者の皆さんも本物を作ってください。そのかわり、われわれは農産物に込められた価値をみんなで分担していきますよ」という。これによって生産から消費までの強力なネットワークができ、その流通シェアがスイス全体の5割を超えてきた。だから既存のスーパーの流通も安売りがなかなかできない状態になっている。つまり自分たちの安心・安全な食は、自分たちの手で守る。国の方向性がどうあれ、私たちの力でその流れを作っていくことができる。生産から消費までのネットワークを強化することで、自由化で安くてもいかがわしいモノが入ってきても、いかがわしい連中が地域に入ってこようとしても、排除できる。

 イタリアの住民はロンバルディア平原の田んぼを見てこういった。「田にはおたまじゃくしも住める。洪水を止め、水もろ過してきれいにしてくれる。みんな世話になっているのにお米の値段に反映できていない」。そして米の値段と別に、税金から個別具体的なコメに込められた多様な価値への対価を支払う壮大な直接支払いシステムをEU全体で作り上げた。わかりやすいから国民も納得して払えるし、生産者も誇りに思って作れる。こういうものは日本の政策にはない。

 米国はコメ1俵4000円と安く売っているが、農家の必要最低限な所得として1俵1万2000円を固定して、その差額を100%政府が保障している。最低価格が確保されるから、それを目安に農家は経営ができる。コメも、バターも脱脂粉乳も大豆も同じだ。それが世界の常識だ。農業政策とは、国が国民の命を守るための安全保障の要としてやるものだ。


 ところが日本では「過保護な農業」は「競争にさらせば輸出産業になる」などという。「こんにゃくの関税1700%」というきわめて特殊な事例をとりあげるが、日本の農産物関税は平均11・7%で、EU(19・5%)の半分しかない【グラフ参照】。野菜のほとんどは3%だ。それが農産物品目の9割を占めている。そもそも過保護で国境が閉鎖されていたら自給率が37%まで下がるだろうか? それだけ考えても嘘だとわかる。

 「政府が価格を決めて作物を買い取る遅れた農業保護国」というのも大嘘だ。日本はそのような政策をほぼすべて廃止した世界で唯一の国だ。米国もカナダもEUも、農畜産物の価格低下を防ぐために、価格を設定して無制限に政府が買い取る。その仕組みがないのは日本だけだ。

 「日本の農業所得は補助金漬け」というが、日本はやや増えてきても3割だ。フランスもイギリスも90%を越え、スイスは100%だ。「収入の9割以上が補助金というのが産業なのか」と思われるかもしれないが、国民の命を守り、環境を守り、地域、国土を守っている産業は国として支えるのが世界の常識なのだ。

 それに逆行する日本では自給率が死語になり、かわりに「自給力」という言葉が使われるようになってきた。その定義をよく見てみると「いざというときには校庭にイモを植えて数年しのげる」と書かれている。これが農業政策であっていいのか深刻に考えなければならない。

総仕上げを許してはならない

 武器ばかりに何兆円もかけても台風など全国で多発する災害から国民を守ることはできない。筆者のところにも、台風15号に見舞われた南房総の現地から「牛乳工場が動いていない。搾乳できない農家、搾乳しても行き先のない牛乳、牛舎倒壊、牛の死亡、廃業する農家。かなり悲惨だが国の対策室がいまだにない」「現在も停電が続いていて、満足に水が飲めない家畜の世話に奔走している農家が数多くいる。自家発電を手配した農家も、せっかく搾乳した牛乳が集乳されず、廃棄している。憤りと不安を禁じ得ない」という切実な声が寄せられている。

 このような深刻な事態に食料、水、電気、その他のライフラインを確保してみんなの生活が元に戻るように普段から備えておくのが安全保障だ。いざというときに食料がなくて、自動車や戦車の鉄板をかじるとでもいうのだろうか。国のリーダーが国民の命を犠牲にして我が身を守り、国民をごまかすために労力を使っている場合ではない。

 かつてブッシュ米大統領は、自国農家に向かって「食料自給はナショナル・セキュリティ(国の安全保障)の問題だ。みなさんのおかげでそれが常に保たれている米国はなんと恵まれていることか。それに引き換え、食料自給できない国を想像できるか? それは国際的圧力と危険にさらされている国だ」といった。その国とは日本のことであり、「そうしたのはわれわれであり、もっともっと徹底しよう」という意味である。

 農業地域にある米ウィスコンシン大学の教授は「食料は武器であって標的は日本だ。直接食べる食料だけでなく、日本の畜産のエサ穀物を米国が全部供給すれば日本を完全にコントロールできる。これを世界に広げていくのが米国の食料戦略だ」という趣旨の発言をしている。日米FTAは、こうした戦後の米国の占領政策の総仕上げといえる。

 食を握られることは国民の命を握られ、国の独立を失うことである。日本の資源・環境、地域社会、そして日本国民の主権と命が奪われていくという取り返しのつかない愚かな政策に対し、「運命共同体」である生産者と消費者、国民一人一人が事態の本質を正しく認識し、覚悟を新たに自分たちの力で命と暮らしを守るための強力なネットワークを築いて行動を起こしていくことが必要である。
https://www.chosyu-journal.jp/seijikeizai/13592

[18初期非表示理由]:担当:混乱したコメント多数により全部処理



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市販・給食パン、発がん性物質「グリホサート」検出…輸入小麦の残留基準値、国が大幅緩和
https://biz-journal.jp/2019/10/post_123106.html
2019.10.20 文=南清貴/フードプロデューサー、一般社団法人日本オーガニックレストラン協会代表理事 Business Journal

「Getty Images」より


 福岡市教育委員会は、博多の中心地・天神にある福岡市役所の中に拠点を置いています。筆者はそこで開かれた「学校給食に関する懇談会」に招かれ、フードプロデューサーとして意見を述べてきました。

 筆者は以前から、飲食業に関わるものとしての最終目標は、子供たちの食事を改革することで、具体的には給食のメニュー開発をやりたいと言ってきました。給食のかたちは時代とともに変わるだろうし、少しでも良い方向に進んでいってほしいと願っているのですが、実情はどうも、そんなふうにはなっていないようです。

 その筆者の個人的な目標をよく知っている友人が、今回の懇談会の出席者として招いてくれたわけですが、当初はオブザーバー的な立場でいようと考えて席に着きました。懇談会の途中、膠着状態になったときに筆者は意見を求められたので、あくまでも控えめに、自説を述べました。

 日本で、学校給食に使われているパンから発がん性を強く疑われているグリホサートが検出されたことはショッキングな出来事ではありますが、筆者は以前からこの危険性を指摘してきましたし、学校給食に限らず海外産の小麦を使った製品はどれも同じようなことがあると認識しなければならないと思います。

 まどろっこしい言い方になっていますが、要するに、給食で使われているパンだけじゃなく、普通に売られているパンも危ないということです。特に小麦全粒粉では、グリホサートの高い残留値が確認されています。まだ販売されているのかどうかわかりませんが、一時、大手製パンメーカーから全粒粉入りの食パンが発売され、さも健康にいいようなイメージ戦略で宣伝していましたが、とんでもない商品だったということです。食べている人は、「知らぬが仏」などと言っていられない話だと思います。

■発がん性物質「グリホサート」

 グリホサートについて簡単に説明しておくと、遺伝子組み換え農産物の生産に熱心に取り組んでいるモンサント(現バイエル)という企業が製造している農薬「ラウンドアップ」の成分のひとつで、このグリホサートに対して耐性を持つように遺伝子を組み換えられた植物は、グリホサートが撒かれても枯れませんが、そうでない自然の植物は即座に枯らしてしまうという特性を持ちます。そのため、雑草の処理に時間と手間がかからないため、散布量は大幅に増加しています。そんな製品が今や、普通のホームセンターや100円ショップでも売っているというのですから、笑えない話です。これを庭に撒くなんて、自殺行為だということを認識すべきですし、ご近所にもこれ以上の迷惑な話はありません。

 グリホサート及びラウンドアップの危険性はたびたび指摘され、2015年にはWHO(世界保健機関)の中の専門機関IARC(国際がん研究機関)によって発がん性物質に分類されました。アメリカではこのラウンドアップを使用したことで「がん」になったという男性がモンサント社を相手取って裁判を起こし、その主張が認められ、モンサント社はこの男性に320億円を支払うように命じられました。

 アメリカ産の小麦の97%からグリホサートが検出されており、カナダ産に至ってはなんと100%です。なぜそんなに多くグリホサートが検出されるのかというと、「プレハーベスト」と言って、収穫直前にラウンドアップを散布することで、ほかの植物が枯れて収穫がしやすくなるためなのです。だから時間と手間を省きたい農家は、積極的に使うようになるのです。

 しかし、よくよく考えてみると、これは本末転倒もいいところ。本来であれば、私たちの生命をつなぎ、健康を維持するために必要な食料を生産しているはずなのに、その生産物が私たちを「がん」に近づかせ、生命を奪っているという、皮肉な現象になっているのです。なぜそんなことが起こるのでしょうか。これは以前、本連載でも語りましたが、アメリカという国が食料を「戦略物資」と考えているからなのです。決して、食べた人が健康になるように、幸せでいられるように、なんてことを考えて食料の生産をしたり、輸出をしているわけではありません。日本人はここを勘違いしてはいけません。

 そのグリホサートが、子供たちが毎日食べる給食のパンから検出されたというのは、衝撃的なことです。収穫作業の効率を上げるため、つまるところ「お金」のために、収穫直前に散布された除草剤によって、損害を被るのが子供たちだなどということは、黙って見過ごすことはできません。

 輸入される小麦からは、グリホサートの定量限界(対象の濃度を決定できる最少量)である0.02ppmを超えた量が検出されています。それに対して日本の農林水産省は「小麦の残留基準(30ppm)以内」であるという理由で、安全だと言い張っています。これに対しては、「解せない」という言葉しか浮かんできません。というのは、この残留基準値は、理由も不明確なまま2017年12月に5ppmから6倍に引き上げられていたからです。しかし、この限界値は、「毎日パンを食べた場合にどうなるのか」までは示唆してはいません。しかも、体が小さい子供が毎日食べたときに、どのような影響が出るのかなど、考慮していないのではないでしょうか。

 そのような理由から、筆者は子供たちが毎日食べる給食には、もっと大人たちが配慮すべきだと考えています。農水省が残留基準値を大幅に緩めた背景には、アメリカから輸入する小麦から、いずれはグリホサートが検出されることを察知し、それに備えるための措置だったのではないか、と筆者は確信しています。日本の官僚や政治家は、アメリカの言いなりです。私たち一般庶民は、そのことを弁えて自分の思考と行動を選択しなければなりません。

■オーガニック後進国の日本

 筆者は以前、日本でも有数の大手給食会社に3年間、顧問として勤めた経験があります。そこで、一般の社員食堂などで出される給食メニューを100以上開発しました。それが好評を博し、某放送局では筆者が開発したメニューだけを出すコーナーもでき、女性アナウンサーたちがこぞって食べてくれていたこともありました。また、某大手電機メーカーや大手自動車部品会社の社員食堂にも、筆者のメニューが取り上げられていました。健康的な食事に関する講演も、各社で多数、開催させていただきました。

 それらも大事な仕事ではありましたが、その時の筆者の課題は、どうやって安全に、おいしく集団給食をつくっていけるのかというノウハウを知ることだったのです。そして一定の成果を上げることができ、筆者はその会社を辞しましたが、その時に教えていただいたノウハウは、いつの日か子供たちの給食メニューをつくるときに役立つに違いないと思っています。

 またここ数年、筆者が住んでいる岐阜県大垣市の幼稚園とタッグを組んで、園児たちが毎日食べる給食のメニュー開発を担当させていただいています。もちろん、筆者が提供できるメニュー数は限られてはいますが、積み重なって、けっこうな数になりました。このレシピも公開しており、ほかの幼稚園、保育園でも使ってくださるところが出てきていると聞いています。これもいずれ、子供たちの給食用のメニューとして、広く使われるようになってほしいと願っています。

 地味ではありますが、最終目標に向かって遅々たる歩みも止めてはいません。この連載の読者の皆さまには、ぜひとも見守っていただき、筆者が給食のメニュー開発者として名をはせる日が来ることを、祈っていただきたいと思います。

 さて、その日の教育委員会での給食に関わる話の中心は、パン食をやめて、すべて米食に切り替えられないか、ということでした。パン食を推進している教育委員会側の発言では、「国が決めた基準に則ってやっている」とのことでしたが、それはいくらなんでもおかしい。つまり、福岡市の教育委員会は、自治体としての独自の考えを持っていない、ということになります。そしてパン食を奨励しているのだとしたら、その「国としての考え自体」がたいへんおかしい。がんになった人が、320億円もの賠償金を受け取ることになった原因物質が混入している食材が使われているものを、子供たちの給食の主食にしているなんて、どう考えてもおかしい。

 実は、給食にはさまざまな利権がからんでいます。少子化とはいえ、かなりの数の食事を賄うため、個々の利益は少なくても、まとまれば大きな金額になります。それは大人たちの「お金」の論理なのですが、そのためにここでもまた、子供たちの健康が蔑ろにされていると思うと、腹立たしさを通り越して、情けない気持ちになりました。

 いつかは子供たちに、おいしくて安全な、そして健康に良い給食メニューを提供できるようになりたいと思う次第です。利権などとは無縁の、純粋に子供たちの健康と将来を考えたメニューづくりをさせていただける日が来ることを願っています。

 元農水大臣の山田正彦氏は、次のようなことを語っています。

「韓国では、ほとんどの小中学校の給食が無償、かつ有機栽培の食材である」
「有機栽培の農地面積は、日本が0.3%と低迷しているのに、韓国は5%と日本の18倍と増え続けています」
「韓国では、学校給食が有機栽培になったことで一般の流通まで変わった」
「韓国の有機栽培が学校給食によって急成長した」
「米国は年に10%、EUは年に7%の割合で有機栽培が伸びていて、ロシアも中国もGMO(遺伝子組み換え作物)を禁止して有機に大転換している」

 世界の流れは、もうすでに変わり始めました。オーガニックに目覚めていない先進国は日本だけです。それはひとえに、情報不足による自覚のなさが原因です。正しい情報を伝えようとしない大手メディアの責任は、ここでも非常に重いと感じます。


http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/601.html#c2

[近代史3] 日本人は「狂ったアメリカ」を知らなすぎる 中川隆
65. 中川隆[-10633] koaQ7Jey 2019年10月23日 23:30:01 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2231]
2019.10.23
ラテン・アメリカで新自由主義的な政策に抗議する活動

 ラテン・アメリカが揺れている。ベネズエラのニコラス・マドゥロ政権はアメリカの支配層が倒そうとして混乱を演出して失敗したのだが、エクアドル、チリ、ブラジル、ハイチなどではアメリカの傀儡体制に対する抗議活動が展開されている。

 エクアドルのケースは本ブログでも最近取り上げたが、レニン・モレノ政権による燃料補助の打ち切りが引き金。10月3日から中旬までに8名の死者が出ているという。

 この政策をモレノは取り消したようだが、それで問題が解決されるわけではない。補助の打ち切りはIMFの命令に基づく新自由主義的な政策の一環だからだ。

 モレノが大統領に就任したのは2017年のことだが、今年3月11日にIMFはエクアドルに対して42億ドルの融資を実施すると発表、いつものように、その条件として緊縮財政を強要してきたのである。欧米の巨大資本やその手先を富ませるため、庶民に緊縮財政を押しつけて貧困化させるわけだ。

 モレノの前任者であるラファエル・コレアはIMFを動かしている欧米支配層にとって都合の悪い情報を公表してきたウィキリークスのジュリアン・アッサンジの亡命を認めていたが、その決定をモレノは取り消し、アッサンジは4月11日にロンドンにあるエクアドル大使館でイギリス警察に逮捕された。

 モレノは汚職で受け取ったカネのロンダリングを行うためにINA投資という名前のペーパーカンパニーを2012年にベリーズで作ったという話が伝えられているが、その情報が漏れた責任はウィキリークスにあるという理由でアッサンジの亡命を取り消したのだという。

 ​チリでも激しい反政府活動​が行われ、すでに15名が死亡したと言われている。この国では1973年9月11日にオーグスト・ピノチェトの軍事クーデターがあった。アメリカの巨大資本の利権を守るため、アメリカの国家安全保障補佐官だったヘンリー・キッシンジャーがCIAの破壊工作部門を使い、実行させたのだ。

 民主的に選ばれたサルバドール・アジェンデ政権は倒され、巨大資本のカネ儲けに邪魔な人びとは拉致、拘束され、少なからぬ人が殺された。サンチアゴの国立競技場は「拷問キャンプ」と化したと言われている。

 邪魔者が消えた後、アメリカ政府はシカゴ大学のミルトン・フリードマン教授のマネタリズムに基づいて大企業/富裕層を優遇する政策を実施、つまり世界で初めて新自由主義が導入されたのだ。この政策で貧富の差が拡大、いまも貧困問題は深刻。今回の抗議活動の原因もそこにある。

 ブラジルではアマゾンの森林火災が問題になったが、その背景も新自由主義にある。2003年1月から16年5月までは新自由主義に反対する労働者党のルイス・シルバとジルマ・ルセフが大統領だったが、このふたりは疑惑攻勢で潰された。

 ルセフを失脚させて大統領に就任したミシェル・テメルはアメリカ巨大資本の手先として知られ、彼を含むクーデター派の中心グループは犯罪捜査の対象になっていた人物。そのテメルは今年3月に逮捕されたが、新自由主義の体制は維持されている。

 ハイチでも2018年から反政府運動が激しくなっているが、その原因も新自由主義にある。この国は資源が豊かで、昔から金の産出で有名。石油資源も注目されている。

 資源国のハイチだが、貧困国としても知られ、失業率は70%を超すという。ヒラリー・クリントンの弟、トニー・ローダムは金の利権に食い込んでいるようだが、大多数の庶民はその恩恵に浴していない。

 2010年にハイチでは大きな地震があったのだが、その原因は油田開発ではないかという疑惑もある。この地震の対策を指揮したのは国務長官だったヒラリー・クリントン。国連特使には夫のビル・クリントンが就任する。ビルはクリントン-ブッシュ基金やクリントン財団の理事長で、ハイチ再建暫定委員会の共同委員長でもあった。

 クリントン財団は「慈善事業」を名目にして多額の寄付を集め、ハイチでは60億ドルから140億ドルを集めたと見られているが、その内容は明らかにされていない。しかも、国際規模でチャリティーを行うために必要な正規の手続きを踏んでいないという。法律的に問題を抱えているわけだ。

 クリントン夫妻のハイチ利権には犯罪の臭いがするのだが、もし2016年の大統領選挙でヒラリー・クリントンが勝てば、バラク・オバマが大統領の間に恩赦を与える手はずになっていたと言われている。ところがドナルド・トランプが勝ってしまい、シナリオが狂ったようだ。

 こうしたラテン・アメリカの国々と違い、ベネズエラや香港の反政府運動は新自由主義の信奉者が行っている。その違いは有力メディアの報道に反映されているようだ。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201910230000/
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/175.html#c65

[近代史3] スマホを使うとバカになる 中川隆
3. 中川隆[-10632] koaQ7Jey 2019年10月23日 23:48:59 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2232]
スマートフォンの過度な使用により若者の40%の頭蓋骨で骨が異常形成され、まさに「角が生えている」ことがオーストラリアの大学の研究で判明 2019年10月20日
https://indeep.jp/horns-of-human-now-growing-by-smartphones/


スマートフォンと頭蓋骨の異常形成の関係を報じる記事

人間に新たに生じた「角」

数日前に、ロシアの報道で、

「スマートフォンの過度の使用の影響で、若い人々の頭蓋骨に《角》が生えてきている」

というタイトルの報道を見ました。

普通に考えてみても、「どういう内容の報道なんだよ」と思わざるを得なかったですが、その報道を読みまして、それから、少し欧米などの報道を調べてみますと、これは今年の夏に欧米で大きく報じられていた「事実」なのでした。

研究は、オーストラリアのサンシャインコースト大学の研究者たちによっておこなわれたもので、もともとは、「現代の生活が人間の骨格をどのように変えているか」ということを調べるための真摯な調査で、それが英国 BBC によって報じられたのですが、その中から、以下のことがクローズアップされて報じられたということのようです。

人間に新しく発生した「角」の概要

以下の写真は、通常の人の頭部のレントゲン写真です。

サンシャインコースト大学の研究の論文にある写真は、上の写真の白で囲んだ部分に、多くの若者たちに、以下のような「異変」が起きていることが見出されたのでした。

若い人たちの頭部後方に見られるようになった「突起」

・nature

拡大しますと、以下のようなものです。

頭蓋骨後部の突起

・nature

この「角」が実に、18歳から 30歳までの被験者の 41%に生じていたのだそうです。

そして、研究者たちは、推論として、これはスマートフォンの使用によって生じた変化ではないかと結論付けています。

研究は2度行われまして、その内容と結果は次のようなものでした。


サンシャインコースト大学の研究と結果

・1度の目の研究では、被験者のうち、10ミリ以上の長さの突起がある人たちの割合を調査し、18歳から 30歳まで 41%が該当した。

・2度目の研究では、18歳から86歳までの 1200人に被験者を拡大。その中で、全被験者の 33%が頭部後方の突起の骨が成長していることが判明。

このようなものでした。

この結果について、研究チームは、スマートフォンを含む、携帯デバイスの過度の使用により、後頭部の筋肉や骨などにかかる力が従来とは変化したことによるものではないかと推定したのでした。

とはいえ、このネイチャーに掲載された論文は、非常に多くの反論も呼んでいまして、これらの骨の形成とスマートフォンの使用には関係がないとする意見や、研究で提示されているデータに矛盾があるなど、議論を呼んでいるようです。

アメリカのタイム誌などは、「これは角ではない」というような反論記事を発表したりもしていましたけれど、まあ、原因がスマートフォンによるものなのか、そうではないのかはともかく、

「奇妙な骨格の変化が人間に生じている」

というようなことは起きているのかもしれません。

それにしても「人間に角が生じる」という響きにはちょっと悪魔的な部分もあり、そこも気になるところではあります。

しかし、やはり若い人だけではなく、今は世界中の多くの人たちが、ちょっとスマホに依存し過ぎなのでは? という気はしないでもないです。

いずれにしましても、今の若い人たちの 40%などに、そして、全体でも 30%などの人々には「角」が生えてきているようです。

今回は、このことを知りましたロシアの報道をご紹介して締めさせていただこうと思います。スマートフォンの害について明らかになっているものをまとめたものです。


Рога на голове, смерть сетчатки и другие болезни, вызываемые смартфонами
ria.ru 2019/10/16

頭の角、そして網膜の死をはじめとする、スマートフォンに起因するさまざまな弊害

スマートフォンの過度な使用による恒常的な視力喪失が初めて診断されたのは 2016年のイギリスにおいてだった。その後、専門家たちは、失明を引き起こす可能性があるメカニズムを正確に説明した。このようなデバイスの過度の使用は、身体にさまざまな影響を与えることが明らかになっている。

片目が見えなくなる

2016年の冬、イギリスで、2人の女性が恒常的な視力低下の訴えで医師の診察を受けた。患者は別の場所に住んでいたが、症状は同じだった。どちらの女性も、視力は片目の視力だけが最大 15分間消えるという。これはほぼ毎日起きた。

網膜の光干渉断層法、頭部 MRI、ビタミンAレベルの血液検査などの眼の検査では何の病態も得られなかった。すべての指標で、患者は完全に健康だった。

その後、聞き取りで、どちらの女性も、毎晩、暗闇の中でベッドに横になって、スマートフォンの画面を長時間見ていることが判明した。この場合、片目は枕で隠れており、片目だけでスマートフォンの画面を見ていた。

このことから、ロンドン市立大学の研究者は、非対称な光順応が失明の原因であることを示唆した。言い換えれば、片方の目は暗から明への急激な移行に適応しているが、もう一方の目はそうではなかったことが原因だった。

その後、ボランティアにより、長い時間、「片目だけでスマートフォンを見る」という実験が行われたが、科学者たちの推測を確認することになった。電話画面に向けられた網膜の感度が大幅に低下し、復元に数分かかることが判明したのだ。

片側の失明は影響も大きく、スマートフォンを使用するときには両目でディスプレイを見ることを強く勧める。

網膜の細胞死

米トレド大学の研究者たちによると、スマートフォンやコンピューターの画面から出る典型的なブルーライトは、視覚に悪影響を及ぼす。長時間の曝露では、可視スペクトルの範囲の残りの部分よりも網膜にとって数倍危険だ。

特に暗闇の中で長時間スマートフォンを使用していいると、年齢と関係なく、加齢性黄斑変性症を発症する可能性がある。この病気は、網膜の黄斑部の視細胞がダメージを受けるもので、視覚の異常が現れ、放置すると視力が消えてしまう可能性のある疾患だ。

網膜に存在する細胞は、光受容細胞が光を感じて脳に信号を送るのを助けることであり、それにより視覚を得るが、網膜などそれらの一部は、ブルーライトの放射線にさらされると、周囲の組織や細胞に対して毒性が生じることがわかっている。実験室では、さまざまな種類のヒト細胞にブルーライトの光を照射すると、これらの細胞が死滅する。

頭の後ろの角

オーストラリアの科学者たちによるいくつかの研究によると、スマートフォンは特定の頭蓋骨の部位の成長を刺激していることが判明した。正確には、後頭部に「角」のような異常な骨が成長し続けるのだ。

実際、スマートフォンを使用しているほとんどの人たちは、ディスプレスに近づくために、意識せずに頭を前に傾けている。この場合、体重は背骨から後頭部の筋肉に伝達される。

その結果として、骨が腱と靭帯で成長し始めると見られている。調査では、30歳未満の被験者のほぼ 41パーセントに、この「角のような骨」が見られ、そのサイズは 10〜31ミリメートルだった。さらに、これらの「角」は、男性に多く見られた。

追加の研究では、この角状の突起は、頸部頭蓋領域の筋肉への負荷の増加の結果であり、遺伝病や負傷の結果ではないことが示された。

スマートフォンを使用する場合は、なるべく頭を前に傾けないことが望ましいかもしれない。

疲れる脳

米ラトガー大学による調査では、スマートフォンは脳の活動に悪影響を及ぼすことがわかっている。本来は、仕事や作業の休憩として使われる時間に、モバイルデバイスを使用して過ごしてしまうと、脳が休めなくなり、その後の仕事や作業の生産性が悪化することがわかった。

研究者たちは、414人の学生たちに 20の問題を解決するように依頼した。これには数時間かかり、その間に1回の休憩を取ることができた。休憩の間は、スマートフォン、コンピュータ、あるいはノートブックを使って自由に過ごして良いことになっていた。

その中で、スマートフォンを手に持って休んだボランティアたちが、休憩前に解決されなかったタスクに対処するために、平均して、休憩前より 19パーセント余分に時間が必要だった。同時に、彼らは休憩時にスマートフォンを使わなかった他の参加者より、問題の解答数が 20%以上低かった。
https://indeep.jp/horns-of-human-now-growing-by-smartphones/
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/341.html#c3

[リバイバル3] スマホを使っていると記憶力が無くなる 中川隆
15. 中川隆[-10631] koaQ7Jey 2019年10月23日 23:49:29 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2233]
スマートフォンの過度な使用により若者の40%の頭蓋骨で骨が異常形成され、まさに「角が生えている」ことがオーストラリアの大学の研究で判明 2019年10月20日
https://indeep.jp/horns-of-human-now-growing-by-smartphones/


スマートフォンと頭蓋骨の異常形成の関係を報じる記事

人間に新たに生じた「角」

数日前に、ロシアの報道で、

「スマートフォンの過度の使用の影響で、若い人々の頭蓋骨に《角》が生えてきている」

というタイトルの報道を見ました。

普通に考えてみても、「どういう内容の報道なんだよ」と思わざるを得なかったですが、その報道を読みまして、それから、少し欧米などの報道を調べてみますと、これは今年の夏に欧米で大きく報じられていた「事実」なのでした。

研究は、オーストラリアのサンシャインコースト大学の研究者たちによっておこなわれたもので、もともとは、「現代の生活が人間の骨格をどのように変えているか」ということを調べるための真摯な調査で、それが英国 BBC によって報じられたのですが、その中から、以下のことがクローズアップされて報じられたということのようです。

人間に新しく発生した「角」の概要

以下の写真は、通常の人の頭部のレントゲン写真です。

サンシャインコースト大学の研究の論文にある写真は、上の写真の白で囲んだ部分に、多くの若者たちに、以下のような「異変」が起きていることが見出されたのでした。

若い人たちの頭部後方に見られるようになった「突起」

・nature

拡大しますと、以下のようなものです。

頭蓋骨後部の突起

・nature

この「角」が実に、18歳から 30歳までの被験者の 41%に生じていたのだそうです。

そして、研究者たちは、推論として、これはスマートフォンの使用によって生じた変化ではないかと結論付けています。

研究は2度行われまして、その内容と結果は次のようなものでした。


サンシャインコースト大学の研究と結果

・1度の目の研究では、被験者のうち、10ミリ以上の長さの突起がある人たちの割合を調査し、18歳から 30歳まで 41%が該当した。

・2度目の研究では、18歳から86歳までの 1200人に被験者を拡大。その中で、全被験者の 33%が頭部後方の突起の骨が成長していることが判明。

このようなものでした。

この結果について、研究チームは、スマートフォンを含む、携帯デバイスの過度の使用により、後頭部の筋肉や骨などにかかる力が従来とは変化したことによるものではないかと推定したのでした。

とはいえ、このネイチャーに掲載された論文は、非常に多くの反論も呼んでいまして、これらの骨の形成とスマートフォンの使用には関係がないとする意見や、研究で提示されているデータに矛盾があるなど、議論を呼んでいるようです。

アメリカのタイム誌などは、「これは角ではない」というような反論記事を発表したりもしていましたけれど、まあ、原因がスマートフォンによるものなのか、そうではないのかはともかく、

「奇妙な骨格の変化が人間に生じている」

というようなことは起きているのかもしれません。

それにしても「人間に角が生じる」という響きにはちょっと悪魔的な部分もあり、そこも気になるところではあります。

しかし、やはり若い人だけではなく、今は世界中の多くの人たちが、ちょっとスマホに依存し過ぎなのでは? という気はしないでもないです。

いずれにしましても、今の若い人たちの 40%などに、そして、全体でも 30%などの人々には「角」が生えてきているようです。

今回は、このことを知りましたロシアの報道をご紹介して締めさせていただこうと思います。スマートフォンの害について明らかになっているものをまとめたものです。


Рога на голове, смерть сетчатки и другие болезни, вызываемые смартфонами
ria.ru 2019/10/16

頭の角、そして網膜の死をはじめとする、スマートフォンに起因するさまざまな弊害

スマートフォンの過度な使用による恒常的な視力喪失が初めて診断されたのは 2016年のイギリスにおいてだった。その後、専門家たちは、失明を引き起こす可能性があるメカニズムを正確に説明した。このようなデバイスの過度の使用は、身体にさまざまな影響を与えることが明らかになっている。

片目が見えなくなる

2016年の冬、イギリスで、2人の女性が恒常的な視力低下の訴えで医師の診察を受けた。患者は別の場所に住んでいたが、症状は同じだった。どちらの女性も、視力は片目の視力だけが最大 15分間消えるという。これはほぼ毎日起きた。

網膜の光干渉断層法、頭部 MRI、ビタミンAレベルの血液検査などの眼の検査では何の病態も得られなかった。すべての指標で、患者は完全に健康だった。

その後、聞き取りで、どちらの女性も、毎晩、暗闇の中でベッドに横になって、スマートフォンの画面を長時間見ていることが判明した。この場合、片目は枕で隠れており、片目だけでスマートフォンの画面を見ていた。

このことから、ロンドン市立大学の研究者は、非対称な光順応が失明の原因であることを示唆した。言い換えれば、片方の目は暗から明への急激な移行に適応しているが、もう一方の目はそうではなかったことが原因だった。

その後、ボランティアにより、長い時間、「片目だけでスマートフォンを見る」という実験が行われたが、科学者たちの推測を確認することになった。電話画面に向けられた網膜の感度が大幅に低下し、復元に数分かかることが判明したのだ。

片側の失明は影響も大きく、スマートフォンを使用するときには両目でディスプレイを見ることを強く勧める。

網膜の細胞死

米トレド大学の研究者たちによると、スマートフォンやコンピューターの画面から出る典型的なブルーライトは、視覚に悪影響を及ぼす。長時間の曝露では、可視スペクトルの範囲の残りの部分よりも網膜にとって数倍危険だ。

特に暗闇の中で長時間スマートフォンを使用していいると、年齢と関係なく、加齢性黄斑変性症を発症する可能性がある。この病気は、網膜の黄斑部の視細胞がダメージを受けるもので、視覚の異常が現れ、放置すると視力が消えてしまう可能性のある疾患だ。

網膜に存在する細胞は、光受容細胞が光を感じて脳に信号を送るのを助けることであり、それにより視覚を得るが、網膜などそれらの一部は、ブルーライトの放射線にさらされると、周囲の組織や細胞に対して毒性が生じることがわかっている。実験室では、さまざまな種類のヒト細胞にブルーライトの光を照射すると、これらの細胞が死滅する。

頭の後ろの角

オーストラリアの科学者たちによるいくつかの研究によると、スマートフォンは特定の頭蓋骨の部位の成長を刺激していることが判明した。正確には、後頭部に「角」のような異常な骨が成長し続けるのだ。

実際、スマートフォンを使用しているほとんどの人たちは、ディスプレスに近づくために、意識せずに頭を前に傾けている。この場合、体重は背骨から後頭部の筋肉に伝達される。

その結果として、骨が腱と靭帯で成長し始めると見られている。調査では、30歳未満の被験者のほぼ 41パーセントに、この「角のような骨」が見られ、そのサイズは 10〜31ミリメートルだった。さらに、これらの「角」は、男性に多く見られた。

追加の研究では、この角状の突起は、頸部頭蓋領域の筋肉への負荷の増加の結果であり、遺伝病や負傷の結果ではないことが示された。

スマートフォンを使用する場合は、なるべく頭を前に傾けないことが望ましいかもしれない。

疲れる脳

米ラトガー大学による調査では、スマートフォンは脳の活動に悪影響を及ぼすことがわかっている。本来は、仕事や作業の休憩として使われる時間に、モバイルデバイスを使用して過ごしてしまうと、脳が休めなくなり、その後の仕事や作業の生産性が悪化することがわかった。

研究者たちは、414人の学生たちに 20の問題を解決するように依頼した。これには数時間かかり、その間に1回の休憩を取ることができた。休憩の間は、スマートフォン、コンピュータ、あるいはノートブックを使って自由に過ごして良いことになっていた。

その中で、スマートフォンを手に持って休んだボランティアたちが、休憩前に解決されなかったタスクに対処するために、平均して、休憩前より 19パーセント余分に時間が必要だった。同時に、彼らは休憩時にスマートフォンを使わなかった他の参加者より、問題の解答数が 20%以上低かった。
https://indeep.jp/horns-of-human-now-growing-by-smartphones/
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/771.html#c15

[お知らせ・管理21] 2019年10月 削除依頼・投稿制限・等管理スレ。突然投稿できなくなった方も見てください。 管理人さん
227. 中川隆[-10630] koaQ7Jey 2019年10月24日 06:55:19 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2234]

昔は阿修羅は大人気だったんだよ
しかし、デマ投稿が増えてから誰も寄り付かなくなった:


4. 2019年10月19日 07:35:55 : syoID3ywmo : ei90ZldySjdXbi4=[178]

阿修羅掲示板の投稿みてみなさい。
ほとんどまともなものありません、キチガイの集まりになりつある。

ストレスの発散場所、便所みたいなもんですげんじょうは、どうしようもない。

イカれポンチのあつまりですよ。
http://www.asyura2.com/19/senkyo266/msg/554.html#c4


▲△▽▼

「認知の歪み」が諸悪の根源だった _ 医療少年院で精神科医が受けた衝撃
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/630.html

アホの考えを変えようとしたり、反論したり、話し合おうとしたりするのはすべて無意味で無駄
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/805.html

阿修羅掲示板はパラノイアや統合失調症患者の投稿が多いので、真に受けない様に気を付けて下さい
http://www.asyura2.com/13/lunchbreak53/msg/899.html


▲△▽▼


阿修羅掲示板でも「認知の歪み」が酷い投稿者が頑張っていますね:


阿修羅掲示板でデマを撒き散らしている頭がおかしい投稿者のリスト

・お天道様はお見通し
・魑魅魍魎男
・日高見連邦共和国
・けろりん
・BRIAN ENO
・櫻井ジャーナル 櫻井春彦
・てんさい(い)= 東海アマ
・小野寺光一
・仁王像
・西岡昌紀
・木村愛二
・こーるてん
・taked4700
・HAL
・ポスト米英時代=小沢内閣待望論
・佐伯まお=おおたこうじ=シノブ


阿修羅掲示板の中国工作員
・赤かぶ


http://www.asyura2.com/13/kanri21/msg/570.html#c227

[政治・選挙・NHK266] 天皇の国事行為を批判するとは何事だ。(日々雑感) 笑坊
6. 中川隆[-10629] koaQ7Jey 2019年10月24日 07:02:48 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2235]
回心者ブッシュの演説に聞き入る「十字軍」兵士達


アメリカには「ポーン・アゲン」を なのり、そう呼ばれる人びとがいる。 人生の道半ばで、神に、キリスト に、聖書に出会い、キリスト教徒として新しく生まれ変わった人びとであ る。改宗ではなくて、回心と再生を誓う、プロテスタント教会のなかの行動的な一派である。

◆40歳にして「回心再生」

ブッシュニ世はボーン・アゲンのひ とりになった。飲酒にふけって、安易な生活を送っていたのが、名高い伝道師の説教を聞いてからは、四十歳にして酒を断ち、回心再生の人となった。

朝は祈りと聖書の読誦にはじまり、閣議も祈りではじまる。

演説には聖書 のことばがちりばめられている。

「アメリカに昧方しないやつは敵だ」というブッシュニ世の人物を特色づける発言も聖書からでている。

「わたしの側に立たない者はわたしに逆らう者、わたしと共に集めない者は散らす者である」

神仏の信仰を問わず、ボーン・アゲ ンの宗教体験をもつ人びとのおおく は、個人の内面の間題として回心をうけとめている。

ところが、アメリカの 「生まれ変わり」は異様に猛烈である。かれらは公の場で回心の体験を声高 に語って、人間は罪を負って生まれた存在であるから回心しなさい、改俊しなさいと、説得と折伏の活動に訴えることを神に奉仕する使命と信じている。

その特徴は徹底した二元論である。人間は神に選ばれて救われる者と、救われない者に分かれている。回心者に は永遠の平和、福音に耳ふさぐ者は悪魔の子で永遠の地獄が待っている。

善と悪、神と悪魔、味方と敵、白と黒、光と闇が現世を二分して戦っているという論理を用いて、迷える小羊に選択をせまるのである。

原理主義(ファンダメンタリズム) はイスラムの 「専売」のように思われているが、この 言葉と運動は はじめて一九 二〇年代アメ リカの白人プロテスタントの環境からうまれた。

ボーン・アゲンは原理主義の三つの 教条を継承している。

聖書に書かれてあることはすべて神の言葉であって、解釈や考証はゆるされない。

人間は神によってつくられた被造物で、サルから進化したなどという「妄説」はゆるされない。

やがてキ リストがこの世に再臨して至福の千年 が始まるから、神への奉仕にいそしまなければならない。

◆悪魔うけいれる土壌

最近のギャラップ世論調査による と、アメリカ人の48%は神が人間をつ くったと信じ、28%が進化論に傾いている。そして、悪魔の存在を68%が信 じている。

テロリズムも「九・一一」の悲劇も、バグダッドに巣食う悪魔の仕業だ という圧倒的な政治宣伝がたやすくう けいれられる精神的土壌がそろっている。 プロテスタント教会の少数派であっ たボーン・アゲン原理主義と、帝国を夢みる新保守覇権主義の二つの特殊な 潮流と人脈が、アメリカ政治の中枢を乗とってしまった。

神の下なる道義の国アメリカの指揮 官ブッシュニ世は、「万軍の王の王、主の主」(ヨハネ黙示録)として、神の御業を実践する十字軍に立つのであ る。

しかし、利得の追求を宗教的熱狂で紛飾した十字軍は、中東のみならず、 世界の現状にひそむ限りない複雑さ と、そして、人間の惨害を無視して強行されるのだから、前途には、とほうもない魔の陥弊が待っている。

現在の狂ったアメリカ人の精神構造を探るには、アメリカを覆っているキリスト教原理主義的教義が分からないと理解できない。

回心再生と言ったって何のことか分からない。

回心再生して神に仕え、そうでない福音に耳を塞ぐ者たちを、悪魔の子として永遠の地獄に突き落とすことが、彼らの使命なのだ。

このようなキリスト教原理主義の教義が分かっていれば、ラムズフェルドの冷酷さも理解できる。

彼はアフガニスタンの戦場における、タリバン兵の捕虜達をクンドゥスに集め、爆撃して皆殺しにした。悪魔の子として地獄に突き落としたわけだ。

彼らにとっては異教徒は人間とはみなさないのだ。
http://www.asyura2.com/0304/bd25/msg/114.html

▲△▽▼

キリスト教原理主義

キリスト教原理主義の本質は、主に米国が過去に行った過失を正当化できるからこそ普及しているのであり、キリスト教よりもユダヤ教の亜種に近い性質を帯びている。

プロテスタントといえば、多くの日本人はルター派とカルバン派しか思いつかないだろうが、英米のプロテスタントの多くは、英国国教会の亜種である。

英国国教会は、設立当初から血塗られている。
ローマ教会が離婚を許さないのを理由に、ローマ教会を離脱して英国王が首長となる教会を設立したのであるが、そのヘンリー8世は6人の妻を持ち、2番目の妻アン・ブーリンと5番目の妻キャサリン・ハワードを姦通罪で処刑している。6人のうち死別は3番目の妻ジェーン・シーモアのみである。
英国国教会の成立には、ローマ教会を通して仏の影響力を廃したかったのもあるだろう。アビニョン捕囚(1309〜77)の影響でフランスはローマ教会への影響力を強化していた。

また、ローマ教会自体が各国の王の上に己の存在を置く状態であり、英国内の反発があるからこそ、英国国教会は存続したのだろう。
つまり、設立自体が、エゴイズムとナショナリズムが動機である。
そのため、エリザベス一世時代に英国国教会から清教徒が反発して分離するのだが、彼らがローマ教会へ戻らずに新しい諸派を建てていった理由も、ナショナリズムによるローマ教会への反発があった。

もちろん、当時のローマ教会は相当腐敗していたのも事実だ。
つまり、英米のプロテスタントの場合、ルター派とカルバン派ほど純粋な動機とは言い難い部分が元来強かったのである。

ローマ教会を離れた時に、教皇に替わる宗教的権威は、何になるか。

自派内のヒエラルキーの頂点である。
古い宗派の中で頂点を極めることは難しいが、新派を建てれば己自身が頂点になりうる可能性がある。

「英国人は六十の宗派を抱えているが、料理のソースは一つだ」というイタリアの諺があるほど、英米のプロテスタントは多数の派がある。
己が宗教的権威になりたいという我欲こそが、多数の派が存在する理由の最大の要因ではないかと憶測している。

一番の問題は、聖書無謬性という偏向なのだが、これはルター派が聖書中心主義を唱えた影響から英米のキリスト教原理主義に多い。
キリスト教において本来一番大切なのは、イエス=キリストの言葉であった筈だが、イエス=キリストの言葉と矛盾する見解を米国人が頻繁に出すのは、聖書無謬性の影響ではないかと思う。

聖書無謬性、というよりも、旧約聖書無謬性こそが、キリスト教原理主義の中心に存在するのではないか。

旧約聖書は、無謬どころか矛盾だらけだが、キリスト教原理主義で重要視されているのは、旧約聖書の内容とヨハネの黙示録なのである。
ヨハネの黙示録の諸派にとって都合の良い解釈することと、旧約の内容が、キリスト教原理主義の根本のようだ。
これでは、キリスト教というよりも、選民思想が極端に強いユダヤ教の亜種である。

まず、北米インディアンの土地を奪ったことについては、「アメリカは約束の地である」と説明する。

鉄砲隊に向かって「特攻」を続けた北米インディアンを、虐殺し続けるのに当たって、「北米インディアンは聖書に書かれていない。だから、あれらは人間ではない」と説明する。

奴隷貿易の中心は実は英国だったが、「黒人は聖書に書かれていない。だから、あれらは人間ではない」と同様に説明している。

聖書の無謬性という信仰を利用することによって、自分達のエゴイズムや貪欲な物欲、選民思想を合理化できるのだ。

どんな人間だとて、異民族でも多数の人間を無差別虐殺すれば、潜在的に罪悪感を感じるものである。
もちろん、本物の「見せかけだけの善人」ならば、潜在的にも罪悪感を感じないだろうが。
米国人の心に在った潜在的罪悪感や不安感を薄れさせ、自らの虐殺・軍事的及び経済的侵略を正当化するために、聖書無謬性は、実に利用価値の高い説なのである。

聖書無謬性は、選民思想を強化し、エゴイズムの発現と経済侵略を正当化する。
だから、英国は「死の商人」として長年成功できたのだろう。日本で有名なグラバーも、英国の武器商人である。

第二次世界大戦後、英国の国土は荒廃していた。
戦争の被害のない米国が「世界の中心」となったのは必然であるが、その世界の中心とは、「世界の武器工場」なのである。この情けない地位は、この先当分揺るぎそうにない。

人殺しで儲ける「商売」は、私は世界中で最も卑しい職業だと思う。
殺傷兵器を多数生産することにも、自己正当化と合理化が必ず必要になる。
「我々は、民主主義を世界に普及するために武器を製造しているのである」とか工場で合理化の言葉を言わなければ、現場の労働意欲が必ず低下していく筈だからだ。

米国で武器を多数製造しなくても、たくさんある別の産業に大半を転換すればいいだけの筈だ。日本は、戦後ちゃんとできたのだから。
だが、恐らく、最早不可能だろう。

なぜなら、米国は「民主的な豊かな社会」から「憎悪と恐怖の対象」「言論を弾圧する強国」へと変質して行っているからである。
報復を恐れて先制攻撃し、無差別攻撃するために、他国民の憎悪と怒りが増し、死を賭しても抵抗を表したいという人々をどんどん増やしているという、ごく当たり前の論理が、米国人には理解できないようだ。

恐らく、欧米人以外の人々を、無意識下で「人間」と認めていないからである。

世界中から恨まれ憎まれていることを、米国人の大半が9.11まで気づかずに済めたのは、エバンジェリカルが米国民が潜在的に持つ罪悪感や不安感を合理化し、選民思想を強化してくれているためである。

戦争があるたびに、米国内のエバンジェリカルは信者数を増していく。
今や、聖書無謬性を信じる米国人が半数以上なのではないか。

【福音派】聖書の外典・偽書と「聖書の絶対不可謬性」

キリスト教史の中で、旧約聖書が正式に聖典の扱いを受けるようになった歴史は意外に浅く、トリエント公会議(1545)の時である。
2世紀には既に旧約聖書を認めない派が存在し、それに反対するためにも4世紀に聖書のラテン語訳が始まり、397年「正典」が一応決まった。

特に、ヨハネの黙示録を新約に残すかどうかで、随分揉めたらしい。
東方正教会は、長く認めていなかったという。

1世紀末に書かれたもので、「ヨハネによる福音書」「ヨハネの手紙」の著者とは別人が書いているが、今でも諸説あり、作者が福音書作者でないと文献学等で否定されていることを聞くと激怒する宗派もあるらしい。

どの文書が聖書として認められるべきか否かで、長く揉めて来た歴史というのは、大抵の宗教にあることだ。例えば、「北伝仏教の経典の多数は偽書である」という研究もある(「梅原猛の授業 仏教」をご参照下さい)

そんな歴史があるのに、特に、キリスト教原理主義者達を中心に「聖書の絶対不可謬性」を固く信じているキリスト教徒が結構いるのだそうだ。

聖書の中には、これを聖書に含めるかで揉めた文書があるという歴史等を、清教徒は全く知らなかったらしい。そのため、アメリカを中心に「聖書の絶対不可謬性」という、珍奇な教義をもつ教団が多いのだそうだ。

しかも、彼らが「間違いがない」と主張するのは、大抵、本来は聖典ではなかった旧約聖書のほうで、新約と違って間違いだらけの書物だ。

旧約聖書は盲信されると、世界の迷惑になる話が多すぎるのだ。

聖書と言っても旧約聖書は、基本的に泊付けのために導入されたものであり、どう考えても新約聖書の「神」と矛盾している。
旧約聖書の「神」は、所詮民族宗教の神なので、イエスと違い、人を幸福にすることのない神なのだ。

その「神」とイエスが三位一体であると言ったものだから、それから、キリスト教の神は相当残虐な「神」に変化し、教会の教えも残虐なものに変質してしまったのかもしれない。

ローマカトリックが新教の発生と共に今までの教会のあり方を見直して現在に至るのと対照的に、「自分達こそ、(旧教の輩と違って)汚れなき者である」と主張し続けて来た人々は、随分人殺しが好きな人々になっていき、全く自分達の行動を振り返ろうとはしない。

「神に選ばれた」とか「(自分達だけは)清浄なるものである」とか、「アメリカは『神の国』である」とか言うのは、明らかな(誇大)妄想である。
民族宗教の神ならともかく、キリスト教の神が、そんなに驕り高ぶり尊大で、「自分達は選ばれているから何をやっても許される」といった論理で他国民を無差別虐殺するような信者を、そんなに高く評価するだろうか。

「汝の敵のために祈れ」と言った神がだ。

聖書を書き記したのは所詮古代ユダヤ人であり、聖書の中にサハラ以南の黒人、インド以東のアジア人、北米南米・オーストラリア・ミクロネシアの現地人の存在が書かれていないのは、単に、当時の古代ユダヤ人の知識が足らなかっただけである。

ところが、「聖書の絶対不可謬性」を盲信する人々は、聖書に出て来ない人々を「人間として認めてはならない」という、見解になりがちだ。

清教徒が最初にこの考え方を米国に伝え、英国の清教徒が奴隷貿易を擁護した。自分達は清い名を名乗り、その行動は実に血なまぐさい。

聖書が誤っていることを認めぬ代わりに、世界や現実のほうを自分達の信念に合わせようとすると、随分多数の人々の人権を侵害し、戦争を次々起こし、多数の国を弱体化させ、...たくさんの異教徒をアジア・アフリカ・南北アメリカで殺さなければならない。
実際に、合わせようと今まで努力してきたのが、アメリカ合衆国という国の「裏の歴史」ではないのだろうか。

「キリスト教原理主義のアメリカ」(p.94)では、「聖書の絶対不可謬性」を信じる信者の割合を表示している。

 ユニタリアン・ユニバーサリスト        6%
 統一キリスト教会              12%
 アメリカン・福音ルーテル教会        21%
 エビスコーパル・チャーチ(聖公会)     22%
 統一長老派教会               25%
 統一メソディスト教会            34%
 エホヴァの証人               51%
 チャーチ・オブ・クライスト         55%
 サザン・バプティスト会議          58%
 チャーチ・オブ・ナザレン          58%
 アセンプリーズ・オブ・ゴッド        65%
 ユナイテッド・ペンテコスタイル・チャーチ  69%
 チャーチ・オブ・ゴッド           80%
http://hoffnungenlied.cocolog-nifty.com/kaizen/cat1966234/index.html


▲△▽▼
▲△▽▼


帝国主義や他民族の支配・搾取は、農耕民だったユダヤ人ではなく、遊牧民だったゲルマン人の考え方 _ 2

RK: 彼らのやり方は、少数によって大多数の人々を管理して富を独占する。
  そのやり口を見ていると、まるで人間を家畜と考えていて、
  ある意味非常に効率的に管理支配していますね。

BEN:ここが農耕民族である日本人には理解しにくいところで、
  彼らの発想は非常に遊牧民的というか、非常に残酷なのです。

  乳牛でもちょっとでも乳の出が悪いとすぐ殺処分するし、
  主人の言うことを聞かない暴れるオスだと、すぐに断種して
  睾丸を抜いてしまうんです。

  だけどこれが農耕民族だと、牛や馬は家族扱いにして大切にする。
  彼ら動物は田畑を耕したり、荷物を運んだりする使役動物だから、
  日本の昭和初期頃までは家の中で大切に飼って、
  潰して食用にすることもあまりなかった。それだけ感覚がまったく違うわけです。

  事実、遊牧民たちは農耕民族のことを、草を食べる
  あるいは穀物と言い換えてもいいのですが、
  羊人(Sheeple シープル)と呼んでいます。

  その羊人である農耕民族を管理するために「羊飼い」としての一神教
  (キリスト教やユダヤ教)があり、その神を動かすことで
  全体を支配するという考えです。

  これまでもその発想でずっと世界を支配してきたのです。

  ですから支配者たちから見ればその他大勢の庶民は同じ人間ではなく、
  「羊人」という家畜にすぎません。

  だから増えて管理が面倒になれば「間引こう」となるし、
  劣等な種族は断種して子孫を作らせないようにする。

  家畜を使って利益を得れば、当然のように牧場主がすべてを奪い取る。

  文句を言えば餌を減らし、ムチで叩いて大人しくさせる。

  このようにして食料と軍事力で世界を管理・コントロールしている連中が
  存在しているのです。
http://8729-13.cocolog-nifty.com/blog/2016/06/post-a3d1.html

▲△▽▼

世界を操るグローバリズム-6〜「敵を妥協せず徹底的に叩く」というアメリカの精神的背景〜
http://www.kanekashi.com/blog/2017/10/5503.html

今回は、「敵を妥協せず徹底的に叩く」というアメリカの精神的背景について。

アメリカに移住したピューリタンは、「キリスト教原理主義」を貫いて、「エルサレムの建国」を「マニフェスト・デスティニー(明白なる使命)」として、西部開拓(実際は先住民殺戮)を推し進めた。

この「キリスト教原理主義」の精神性が連綿と続いているという。

「キリスト教原理主義」は聖書(:福音)絶対であるのと同時に、選民思想であるという。これが他部族みな殺しを正当化させているとのこと。

元々、ヨーロッパ自体が

「古代・地中海周辺における皆殺し戦争の結果としての共同体の徹底破壊」
http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&m=330205

により、選民思想も登場してきているという背景があります。


ヨーロッパは、17世紀中頃に徹底殺戮の宗教戦争(:「神」と「悪魔」の戦い)をやめる条約を取り交わしました。しかし、アメリカ(に渡った移民)はその後も長きにわたって、みな殺しの殺戮を繰り広げてきたことが、今尚「敵を妥協せず徹底的に叩く」という精神性に繋がっているのだと思います。


以下、

世界を操るグローバリズムの洗脳を解く – 2015/11/27
馬渕睦夫 (著)
https://www.amazon.co.jp/%E4%B8%96%E7%95%8C%E3%82%92%E6%93%8D%E3%82%8B%E3%82%B0%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%90%E3%83%AA%E3%82%BA%E3%83%A0%E3%81%AE%E6%B4%97%E8%84%B3%E3%82%92%E8%A7%A3%E3%81%8F-%E9%A6%AC%E6%B8%95%E7%9D%A6%E5%A4%AB/dp/4908117144

からの紹介です。

****************************

■アメリカを新しいエルサレムの地にする

イギリスでピューリタン革命が起こる前、宗教的な迫害を受けたピューリタンの一部の人たちは、新天地を求めてイギリスからアメリカ大陸に向いました。1620年にピルグルム・ファーザーズがメイフラワー号でアメリカに渡ったのです。

ピューリタン(清教徒)というのは、purity(純水、清浄)という言葉から来たものですが、文字通り、宗教的な純粋、純化を求めていた人たちです。

彼らは、当時のカソリックの腐敗した状況を見て、ルターの宗教改革をさらに徹底してやらなければいけないと考えました。

ある意味で、キリスト教の原理主義であり、相当極端な過激な思想であったと思われます。それゆえに、イギリス国内での迫害も強かったのでしょう。ピューリタンたちはイギリスで食い詰めた最下層の人たちだったという説もあります。

いずれにせよ、彼らの一部はイギリスを逃れてアメリカに移住しました。

彼らピューリタンは、司祭の言葉ではなく、聖書の言葉こそ神の言葉と考えて、聖書の言葉を忠実に実践しようとしました。そして「この地に自分たちにとってのエルサレムを建国しよう」と考えたのです。

ピューリタンたちは旧約聖書を重視しましたが、旧約聖書に忠実に従ったという点ではユダヤ人たちと考え方は同じです。

ユダヤ人は自分達を選民と考えていましたが、ピューリタンも自分達を現代の選民と考えて、アメリカという地をエルサレムにして、神の福音を世界に伝えようと考えました。これが「マニフェスト・デスティニー(明白なる使命)」と呼ばれるものです。建国の精神に立ち戻って考えれば、アメリカと言うのは宗教国家であることが分かります。

彼らは、神の福音を伝えることを使命と考えていましたから、それを妨害する勢力は皆敵と見なしました。その観点に立てば、先住民の殺戮も正当化されました。

そして神の福音を妨害する勢力を西へ、西へとなぎ倒していったのがフロンティア・スピリットです。フロンティア・スピリットは、ピューリタニズムと表裏一体です。

西へ、西へと進んでいって最終的にたどり着いたのがカリフォルニア。そこから先は海に遮られています。しかし、太平洋を越えて福音を伝えようと考え、アメリカはハワイ、フィリピンに進出し、さらに日本、中国にも福音を伝えようと考えました。

このように、アメリカのたどってきた歴史は、マニフェスト・デスティニーの歴史と考えると筋が通ります。

■宗教国家のアメリカには「妥協」がない

現代のアメリカには、ピューリタニズムの精神はもうほとんど残っていません。アメリカの国体はすっかり変わってしまいました。国体は変質してしまいましたが、彼らのマニフェスト・デスティニーの考え方は変わっていません。アメリカ的な発想を世界に普及させる、あるいは押し付けるというやり方を続けています。つまり、「アメリカン・ウェイ・オブ・ライフ」を世界に広げることが、一貫したアメリカの世界戦略です。

彼らは、「自分達は植民地主義者ではない。帝国主義者ではない」とずっと主張し続けていますが、実際の現象を見れば、遅れてきた帝国主義者の様相を呈しています。彼らは「門戸開放」という言葉を使いましたが、言い方を変えれば、「オレたちにも分け前をよこせ」という意味です。

神の福音を伝えることが目的であったにせよ」、「アメリカン・ウェイ・オブ・ライフ」を広げることが目的であったにせよ、実質的には帝国主義と同じです。

建国の経緯を見れば、アメリカと言う国の本質は宗教国家であることが見えてきます。宗教を広げることを理念としている以上、彼らに妥協というものはありません。その点を理解しておくことが重要です。宗教国家の側面は、アメリカの戦争のやり方にも影響しています。

ヨーロッパにおける戦争というのは、妥協が成立することがよくあります。17世紀に宗教戦争によって疲弊しきったヨーロッパ諸国は、1648年にウェストファリア条約を結んで宗教戦争を止めることを決めました。

宗教戦争というのは、「神」と「悪魔」の戦いですから、悪魔は徹底的に叩くほかなく、どちらかが破滅するまで行われます。続けていけば際限が無くなり、ヨーロッパ全体が破壊されてしまうため、宗教を理由とした戦争を止めるウェストファリア条約が結ばれました。

ウェストファリア条約以降は、ヨーロッパでは戦わずして対立が終わることもありましたし、話し合いによって妥協が成立することもありました。

アメリカの場合は、選民思想によるマニフェスト・デスティニーが根本にあるため、アメリカにとっての戦争は、いずれも宗教戦争的意味合いが濃く、彼らには妥協というものがありません。

第二次世界大戦においては、アメリカは日本を徹底的に攻撃して壊滅状態に追い込みました。その後の占領政策では日本の国体を徹底的に潰そうとしました。一切の妥協はありませんでした。それが宗教国家のやり方です。

今は、ピューリタニズムのアメリカ的な精神を持った人たちは、ほとんどいなくなりました。アメリカの国体が変質して、宗教国家の要素はなくなっていますが、妥協しないやり方は変わっていません。
http://www.kanekashi.com/blog/2017/10/5503.html

http://www.asyura2.com/19/senkyo266/msg/689.html#c6

[近代史3] 日本人を憎む被差別同和部落出身者 2 _ 竹中平蔵 中川隆
13. 中川隆[-10628] koaQ7Jey 2019年10月24日 08:03:00 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2236]

"The政商"竹中平蔵のビジネス 2019-10-24 三橋貴明
https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12538788650.html

日本の政商の第一人者たる、代表的レント・シーカー、竹中平蔵氏が、いきなり、

「日本の1000兆円の借金は問題ない」

 と言い出し、話題になっています。


 竹中氏は、上記を高橋洋一氏の「正しい「未来予測」のための武器になる数学アタマ」の宣伝インタビューで語っています。さすが、元上司と部下。相変わらず、仲がよろしいようで。

『竹中平蔵「日本の1000兆円の借金は問題ない」 重要なのは資産と負債のバランス
(前略)これをふまえて政府の貸借対照表(BS)を見てみると、財務省(旧大蔵省)が1980年代から主張している「日本は今1000兆円の借金がある」という論もいたずらに不安を煽るための話だということが見抜けます。

2017年度の政府のBSでは、負債の部の「公債」が約966兆円。「政府短期証券」の約76兆円と合わせて、「借金1000兆円」と言っているのです。

 しかし、先ほど述べた通り重要なのは資産と負債のバランスです。資産から負債を引いた純資産は、約マイナス568兆円になります。この数字は政府の話として見れば問題のないレベル。借金額だけを強調し、増税を推し進めることがいかにばかげているかがわかるのです。』

 グローバリズムのトリニティは、緊縮財政+規制緩和+自由貿易という三つの政策パッケージになっています。

 うち、直接的に竹中氏ら「政商」「レント・シーカー」にとって美味しいのは、規制緩和と自由貿易です。


 緊縮財政自体は、どうでもいいというか、むしろ「自分のビジネスのためには財政支出しろ」てなもんです。氷河期世代をトレーニングするから、一人当たり20万円寄越せ(byパソナ)というわけですね。


 とはいえ、緊縮財政が推進され「基盤」とならない限り、規制緩和や自由貿易は推進できません。


「もはや国も自治体も、水道サービスを維持するためにカネを出せない。水道民営化!」

「もはや国民皆保険の維持はできない。このままでは破綻する。自由診療拡大、民間医療保険を認める。アメリカの民間医療保険株式会社さん、いらっしゃい」

「もはや国は国民の生命の源たるタネの維持にカネは使えない。種子法廃止」

「もはや国はデフレ脱却のためにカネは使えない。民間投資でデフレ脱却。そのためには、カジノ解禁」


 ね?
 見事なまでに、緊縮財政の「思想」の上で、規制緩和と自由貿易が進められているのが分かるでしょ?


 もっとも、藤井聡先生らのご活躍や、MMTという黒船の襲来もあり、「国の借金で破綻する」系の財政破綻論は次第に追い詰められつつあります。


 竹中氏的には、財務省式破綻論がどうなろうとどうでもいいのですが(ちなみに、この人は以前、某TV番組で、わたくしに財政破綻論を熱弁していた)、正しい財政拡大で日本がデフレ脱却し、国民経済が成長し、自治体にも余裕ができ、規制緩和や自由貿易を推進できなくなるのは困る。


 だからこその、「資産と負債のバランス」論というわけです。

「日本は財政破綻しない。なぜなら、政府は負債も多いけど、資産もたくさんあるから」

 という財政破綻否定論の場合、行き着く先は、

「じゃあ、国の借金を『返済』するために、国の資産を売り飛ばそう」

 と、レント・シーキングが進められることになります、確実に。


 重要なのは、政府の資産と負債のバランスではありません。というか、資産なんかどうでもいい。何しろ、政府の負債とは「貨幣」なのですから。


 政府の負債を返済するということは、「政府貨幣発行残高」を減らせ、という意味になります。


 実際に、政府がインフラ等の資産を売り飛ばすと、

「インフラを安く買い叩いたレント・シーカーがぼろ儲け」
「政府貨幣発行残高が減り、その分、国民が貧しくなる」

 という、二重の国民貧困化効果が発生します。


 とはいえ、モノを考えない国民の多くは、財政破綻論の否定に行き着いたとしても、むしろ竹中氏のレトリックに納得し、虎の子の「国民資産(政府の資産ではない)」を叩き売る政策に賛同することでしょう。


 自分で考えましょう。全ては、難しい話ではないのです。日本人であれば、誰にでも「絡繰り」が分かる程度の話です。


 別に、わたくしが常に正しいと主張する気はありませんが、申し訳ないですが「言論の動機」は竹中氏らよりは相当に健全だと思いますよ。(※みんなが豊かになって、自分の市場を広げたい。赤ちゃんのために、繁栄した日本を残したい。それ以前に「嘘」が嫌い。潔癖症で日本以外で暮らせない、などなど)


 自分で考える。マスコミに氾濫する「ビジネス目的の綺麗ごと」を打ち破るには、思考停止からの飛躍が必要なのです。
https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12538788650.html
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/115.html#c13

[近代史02] 竹中平蔵物語 中川隆
100. 中川隆[-10627] koaQ7Jey 2019年10月24日 08:03:26 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2237]

"The政商"竹中平蔵のビジネス 2019-10-24 三橋貴明
https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12538788650.html

日本の政商の第一人者たる、代表的レント・シーカー、竹中平蔵氏が、いきなり、

「日本の1000兆円の借金は問題ない」

 と言い出し、話題になっています。


 竹中氏は、上記を高橋洋一氏の「正しい「未来予測」のための武器になる数学アタマ」の宣伝インタビューで語っています。さすが、元上司と部下。相変わらず、仲がよろしいようで。

『竹中平蔵「日本の1000兆円の借金は問題ない」 重要なのは資産と負債のバランス
(前略)これをふまえて政府の貸借対照表(BS)を見てみると、財務省(旧大蔵省)が1980年代から主張している「日本は今1000兆円の借金がある」という論もいたずらに不安を煽るための話だということが見抜けます。

2017年度の政府のBSでは、負債の部の「公債」が約966兆円。「政府短期証券」の約76兆円と合わせて、「借金1000兆円」と言っているのです。

 しかし、先ほど述べた通り重要なのは資産と負債のバランスです。資産から負債を引いた純資産は、約マイナス568兆円になります。この数字は政府の話として見れば問題のないレベル。借金額だけを強調し、増税を推し進めることがいかにばかげているかがわかるのです。』

 グローバリズムのトリニティは、緊縮財政+規制緩和+自由貿易という三つの政策パッケージになっています。

 うち、直接的に竹中氏ら「政商」「レント・シーカー」にとって美味しいのは、規制緩和と自由貿易です。


 緊縮財政自体は、どうでもいいというか、むしろ「自分のビジネスのためには財政支出しろ」てなもんです。氷河期世代をトレーニングするから、一人当たり20万円寄越せ(byパソナ)というわけですね。


 とはいえ、緊縮財政が推進され「基盤」とならない限り、規制緩和や自由貿易は推進できません。


「もはや国も自治体も、水道サービスを維持するためにカネを出せない。水道民営化!」

「もはや国民皆保険の維持はできない。このままでは破綻する。自由診療拡大、民間医療保険を認める。アメリカの民間医療保険株式会社さん、いらっしゃい」

「もはや国は国民の生命の源たるタネの維持にカネは使えない。種子法廃止」

「もはや国はデフレ脱却のためにカネは使えない。民間投資でデフレ脱却。そのためには、カジノ解禁」


 ね?
 見事なまでに、緊縮財政の「思想」の上で、規制緩和と自由貿易が進められているのが分かるでしょ?


 もっとも、藤井聡先生らのご活躍や、MMTという黒船の襲来もあり、「国の借金で破綻する」系の財政破綻論は次第に追い詰められつつあります。


 竹中氏的には、財務省式破綻論がどうなろうとどうでもいいのですが(ちなみに、この人は以前、某TV番組で、わたくしに財政破綻論を熱弁していた)、正しい財政拡大で日本がデフレ脱却し、国民経済が成長し、自治体にも余裕ができ、規制緩和や自由貿易を推進できなくなるのは困る。


 だからこその、「資産と負債のバランス」論というわけです。

「日本は財政破綻しない。なぜなら、政府は負債も多いけど、資産もたくさんあるから」

 という財政破綻否定論の場合、行き着く先は、

「じゃあ、国の借金を『返済』するために、国の資産を売り飛ばそう」

 と、レント・シーキングが進められることになります、確実に。


 重要なのは、政府の資産と負債のバランスではありません。というか、資産なんかどうでもいい。何しろ、政府の負債とは「貨幣」なのですから。


 政府の負債を返済するということは、「政府貨幣発行残高」を減らせ、という意味になります。


 実際に、政府がインフラ等の資産を売り飛ばすと、

「インフラを安く買い叩いたレント・シーカーがぼろ儲け」
「政府貨幣発行残高が減り、その分、国民が貧しくなる」

 という、二重の国民貧困化効果が発生します。


 とはいえ、モノを考えない国民の多くは、財政破綻論の否定に行き着いたとしても、むしろ竹中氏のレトリックに納得し、虎の子の「国民資産(政府の資産ではない)」を叩き売る政策に賛同することでしょう。


 自分で考えましょう。全ては、難しい話ではないのです。日本人であれば、誰にでも「絡繰り」が分かる程度の話です。


 別に、わたくしが常に正しいと主張する気はありませんが、申し訳ないですが「言論の動機」は竹中氏らよりは相当に健全だと思いますよ。(※みんなが豊かになって、自分の市場を広げたい。赤ちゃんのために、繁栄した日本を残したい。それ以前に「嘘」が嫌い。潔癖症で日本以外で暮らせない、などなど)


 自分で考える。マスコミに氾濫する「ビジネス目的の綺麗ごと」を打ち破るには、思考停止からの飛躍が必要なのです。
https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12538788650.html
http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/301.html#c100

[お知らせ・管理21] 赤かぶさんの投稿スタイルに疑義あり AN
13. 中川隆[-10626] koaQ7Jey 2019年10月24日 09:20:48 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2238]
2011-12-09
まともな人は阿◎羅を逃げ出した
http://journalism-blog.cocolog-nifty.com/blog/2011/12/post.html


まともな人は、阿修羅を逃げ出した

阿修羅を逃げ出した人たちは、別のサイトに向かったようだ

阿修羅のアクセス数は、激減

そして、他のサイトのアクセス数、人気が上昇している

阿修羅は、CIA>Google>稲◎会(韓国人会長)
に管理されている可能性がある

そして、拍手、アクセス数 も、米国で、管理されているようだ

サーバーが、ashura.us である

一日一回、夜中に、米国で、調整されているようだ

米国で管理されているのか、

米国に都合の悪い記事は、拍手をしても、英語で、米国から、拍手ができない、とメッセージがでてきたり、拍手数が、まったく反映されなかったり、
アクセス数も、まったく反映されなかったり、

彼らに都合のいい記事は、2万とアクセス数になったり
それを指摘した人がいて、それに対する今の管理人の回答は
システムに少し異常があったかもしれません、と説明した。

かつての、元々、阿修羅を代表していた人たち、米国、CIAの真実を、暴露してきた人たちは、米国組織によって、阿修羅を追い出されてしまったようだ

今の、阿修羅の人気は、がた落ちである

もはや、まったく、精彩のない、つまらないサイトに化した
どこかからの、雇われチンピラと管理人が、たむろしている米国阿修羅か

元のまともな人たちは、別のサイトに移動したようだ

最近知ったのが、「るいネット」 

このサイトにも、元阿修羅の読者や投稿者が、移っているかもしれない

このサイトに、私の記事を、誰かが転載して投稿したようだ

それで、知ったのですが、アクセスしてみて、わかった。

元阿修羅の、まともな読者、投稿者が、こちらに移動してきているのかも

現在の、米国阿修羅が、追い出した、元阿修羅で、人気だった

リチャードコシミズ、小野寺光一、森田実、
副島氏、などが、

外部のサイトでは、やはり、もっとも、人気である

現在の阿修羅に変わって、こちらの人気が急上昇しているようである

今の阿修羅は、韓国系日本人が多いようだ 
また、品格のない言動が、飛び交うサイトになり下がってしまった。

雇われチンピラたちが、たむろしているようである。
まともな人は誰も、相手にしないだろう

(関連記事)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
明日に向かって 
政治経済ブログランキングについて 2011-06-26

ブログランキングだけではなく掲示板もおかしくなっています。
昔、情報の宝庫だった掲示板「阿修羅」がリチャード氏や飯山一郎氏を排斥しました。
「植草事件の真相掲示板」もキーワード「人工地震」を排除した。
これらは金融ユダヤ人の魔手がのびたのではないかと考えています。
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阿修羅掲示板の謀略性について
>

阿修羅掲示板の謀略性について

リチャード・コシミズです。阿修羅掲示板は、長い間、真実を発信する希有なメディアと認識し、私自身も多々投稿をしてきたし、多くの有用な情報を手に入れることのできる場所として評価してきました。

だが、裏社会はこう言った影響力のある媒体を野放しにはしておかなかったようです。
ーーーーーーーーーーーーー
!!重要!!阿修羅は裏社会に乗っ取られた謀略掲示板
http://www.asyura2.com/11/genpatu10/msg/724.html
GP 724 2011/5/09 18:04:09
投稿者: makabe
------------------------------------
ハゲタカの戦略 第4部 −ネット社会を支配する エセ小沢支持の工作員ー
http://journalism-blog.cocolog-nifty.com/blog/2011/07/post-d355.html

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コメント


阿修羅コメントより

02. 管理人さん 2011年3月25日 23:31:03: Master
稲垣勘尚 さん、再度板違い投稿がありました。一週間政治板への投稿を自粛してくださいませ。
http://www.asyura2.com/10/kanri19/msg/675.html


03. 日高見連邦共和国 2011年3月25日 23:42:27: ZtjAE5Qu8buIw : QU6BwGaBvk
管理人さん。
あなたのジャッジ見てると、なんか不公平ぽっくね?


04. 2011年3月26日 07:08:22: PBQk5bB9CI
管理人のジャッジは絶対におかしい。
マスゴミのただの貼り付けで、真実を隠す目的の投稿をする「赤かぶ」は放置で、何とか自分の考えを必至で書こうとすると板違い投稿数0だものね。
管理人さんは、日本の特権階級の一味だよ、きっと。
ガス抜きをやらせているだけでは。


04. Ryukyuan.isao-pw 2011年3月24日 23:48:16: YrP2vZDuHZBQs : mNv6RyKDfM
少し忙しくて返信が遅れて申し訳ありません。
管理人様へ、板違いとの御指摘で削除されましたが私には些か心外です。
小沢一郎氏は政治とは生活である。として国民の生活第一の政治を平成維新の目的に掲げました。
未曾有の大災害で被災した上に東京電力と政府の無知無能無責任で更なる苦境に追い込まれている国民には医療、水、食料、厳しい寒さを凌ぐ燃料さえ行き渡らず情報からも遮断された方々も数多く日々に身体も心も苦痛に耐えています。
私には全ての原因が政治の責任だとしか思えません。この様な状況の元では杓子定規に政治とは板違いとして削除される事には違和感を禁じ得ません。


06. 2011年4月04日 15:10:46: MamwayMExm
管理人さんは、どういうつもりなんだろうか?
副島隆彦は他のジャーナリストが絶対出来ない事をやっているのだが。
貴重な人物だと思わないのか。
http://www.snsi.jp/tops/kouhou/1492


08. 2011年4月04日 16:36:52: vpkfANnUBc
流石に副島さんの投稿まで規制となると疑問感じるね。
言論に対しての賛否は議論すればいい訳で、
言論そのものを排除するのはいかがなものか?
阿修羅らしくないな・・。

というか阿修羅管理人さんらしくない?

そもそも拍手件数の激減からして阿修羅の中核を担っていた層が
阿修羅の情報をあまり見に来ていない印象があるけど、
過度の排除姿勢が原因なのではないかと危惧してます。


09. 2011年4月04日 18:41:19: upvW4h3A5g

これじゃ、菅直人政権と、同じレベル。


10. 2011年4月04日 19:46:49: c1tOJ44rYA
阿修羅よおまえもか!
がっかりですね


11. 2011年4月04日 20:04:18: oxbx0EGx4Q
★阿修羅♪
ここは掲示板がメインの
本当の事を一緒に探していくサイトです。
情報解析
・その情報が誰によって流されているか?
・その情報がなぜ今流されているか?

事象解析
・その事象でだれが利益を得るか ?
・歴史上、その事象の時何があったか?

管理人と工作員くさい人が共同して動いてるっぽく感じますね。


28. 2011年4月08日 02:29:55: iLANTKGUFs
阿修羅が変わってきたように思う
リチャードコシミズ氏、副島隆彦氏、どちらも、勇気のある、非常にいい記事を書いていると思いますが、

どうして、排除されるのか、理解できないですね

このような記事を排除していては、阿修羅は、まったく、なんら、意味のないサイトになってしまう

みんなおとなしい、つまらない記事ばかりが掲載されるだけになる

管理人さんは、これまでと同じ人だろうか?

別人に代わってしまったのではないだろうか?

不思議である。


31. 2011年4月08日 06:50:37: TkHoQNUJ5g
おい、アシュラ管理人お前 ほんとに管理人本人??
アシュラってのは自由な意見の交換ができる板だと思ってたが
違うみたいだな。

リチャードも副島も賛否はあるにしろちゃんとした意見をもった
論客だ。(ちなみに俺も管理人の同じく2人ともクレイジーだと思うが
意見は排除しない。)

2人とも言うことが過激ではあるが。

「あしゅら掲示板は意見の偏向がある」とネット上で拡散させてもらうよ。

民主主義においては様々な意見がある。
それこそ「UFOはあるんだ!」レベルの意見もあるだろうが、
少なくともそういったすべての意見も排除せず
それぞれのものが意見を挙げて
それが妥当なものか論議するべきである。

管理人の気分で意見を排除するならばまったくあしゅら掲示板の意味は
ないな。結局あしゅら掲示板は色々な力が恣意的に働いているのだな。
見損なった&もしマジでこういう傾向があるならばあしゅら掲示板の本性を
拡散せねばいかんな。マジよ。

ーーーーーーーーーー

Re: 記事の規制について
http://www.asyura2.com/10/kanri19/msg/713.html
投稿者 kanon 日時 2011 年 4 月 08 日 13:48:51: FUgy0.1v81/ao

(回答先: 副島隆彦さん関連のすべての投稿・コメントはカルト板か昼休み板限定で投稿可能です。 投稿者 管理人さん 日時 2011 年 4 月 04 日 00:39:31)


阿修羅管理人さまの判断によって、副島氏関連の記事が、昼休み版、カルト版にしか書き込んではいけないということになりました。
ところで、管理人さまはその理由として『政治板とか地震板とか原発板にそぐわないと私が考えるため。』と、上の元文(お知らせ・管理版)の中で述べておられます。


もちろん、こうした規制が妥当か否かは、サイトを運営する管理人さまのご判断でなされるべきであるというのは特に異論を差し挟むつもりはございません。ですから、管理人さま自らが運営する掲示板の書き込みに対して、投稿に際しての留意事項を提示すれば、それが掲示板のルールにもなり得ますから、投稿者はそれを無視して書き込みを続けるのであれば、管理人さまから、削除の対象記事と見做されても然りということになるかと存じます。


さて、阿修羅掲示板のトップに、『阿修羅掲示板 すべての虚構を暴き、真実に到達しようとしている』と記載されているように、そうした思いを抱いた多くの方々が、ここの掲示板で書き込みをなさっていることでしょう。
管理人さまは、副島氏関連の記事を、『政治版、地震版、原発版にそぐわない』とお考えのようですが、「虚構を暴いて、真実に到達する」には、ある程度の推論を駆使し、過去の事象を検証した上で、物事の客観性を証明しながら自説を展開する必要があるかと思われますし、したがって、真実を探るためには、そうした作業を伴うのは論を待つまでもないことではないでしょうか。
例えば、9.11テロの問題では、アメリカの自作自演というのが一部でささやかれていますが、当初、アメリカから首謀者と名指しされたアルカイダの関与。あるいは、ロッキード事件では、裁判で田中角栄が有罪とされましたが、これも陰謀説が根強く残っていて、こうしたことは枚挙に暇がございませんね。

ここで、管理人さまにひとつだけ簡単な質問をさせてください。

今回の規制は、単純に管理人さまご自分の主観を優先しただけであって、ご自分の好き嫌いの基準を適用して、記事の規制を行使なさったのでしょうか?


最後にですが、これからも、他サイトでは見ることのできない良質な書き込みが集まる場所として、かつ「言論の自由」が守られることを願っております。  

  拍手はせず、拍手一覧を見る


コメント
01. 2011年4月08日 17:52:39: iLANTKGUFs
リチャードコシミズ氏、それから、副島隆彦氏を排除
少し、変だと思います

この2人は、阿修羅を象徴するような人たちであったため
マスコミの嘘を暴き、真実を、教えてくれていたものです

政治関連の記事です 区分は、はっきりと分けられるものではないと思いますよ

原発といっても、政治にも関連しているし、NHKにも、関連しています

それを、違反とかといわれるのは、どうかと思いますが

それから、

管理人が、前とは、別人になったと思いますが、

まったく、変わりました

細かいことに、気を取られて、まるで、役人みたいだ

内容を重視せず、前の管理人とは、別人になったと思われるのですが

小泉、稲川会、に脅迫されたのでしょうか

それとも、巨額の寄付金でももらったのでしょうか

あるいは、管理人が、別人に代わったのか

投稿: AP | 2011-12-11 03:09

http://www.asyura2.com/13/kanri21/msg/571.html#c13

[お知らせ・管理21] 2019年10月 削除依頼・投稿制限・等管理スレ。突然投稿できなくなった方も見てください。 管理人さん
228. 中川隆[-10625] koaQ7Jey 2019年10月24日 09:22:56 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2239]

みんな、赤かぶ氏の登場と阿修羅の凋落に強い相関が有ると指摘していますね:


まともな人は阿◎羅を逃げ出した
http://journalism-blog.cocolog-nifty.com/blog/2011/12/post.html



http://www.asyura2.com/13/kanri21/msg/570.html#c228

[お知らせ・管理21] 阿修羅サイトがGoogleからとても嫌われた話 管理人さん
41. 中川隆[-10624] koaQ7Jey 2019年10月24日 09:29:56 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2240]
2011-12-09
まともな人は阿◎羅を逃げ出した
http://journalism-blog.cocolog-nifty.com/blog/2011/12/post.html


まともな人は、阿修羅を逃げ出した

阿修羅を逃げ出した人たちは、別のサイトに向かったようだ

阿修羅のアクセス数は、激減

そして、他のサイトのアクセス数、人気が上昇している

阿修羅は、CIA>Google>稲◎会(韓国人会長)
に管理されている可能性がある

そして、拍手、アクセス数 も、米国で、管理されているようだ

サーバーが、ashura.us である

一日一回、夜中に、米国で、調整されているようだ

米国で管理されているのか、

米国に都合の悪い記事は、拍手をしても、英語で、米国から、拍手ができない、とメッセージがでてきたり、拍手数が、まったく反映されなかったり、
アクセス数も、まったく反映されなかったり、

彼らに都合のいい記事は、2万とアクセス数になったり
それを指摘した人がいて、それに対する今の管理人の回答は
システムに少し異常があったかもしれません、と説明した。

かつての、元々、阿修羅を代表していた人たち、米国、CIAの真実を、暴露してきた人たちは、米国組織によって、阿修羅を追い出されてしまったようだ

今の、阿修羅の人気は、がた落ちである

もはや、まったく、精彩のない、つまらないサイトに化した
どこかからの、雇われチンピラと管理人が、たむろしている米国阿修羅か

元のまともな人たちは、別のサイトに移動したようだ

最近知ったのが、「るいネット」 

このサイトにも、元阿修羅の読者や投稿者が、移っているかもしれない

このサイトに、私の記事を、誰かが転載して投稿したようだ

それで、知ったのですが、アクセスしてみて、わかった。

元阿修羅の、まともな読者、投稿者が、こちらに移動してきているのかも

現在の、米国阿修羅が、追い出した、元阿修羅で、人気だった

リチャードコシミズ、小野寺光一、森田実、
副島氏、などが、

外部のサイトでは、やはり、もっとも、人気である

現在の阿修羅に変わって、こちらの人気が急上昇しているようである

今の阿修羅は、韓国系日本人が多いようだ 
また、品格のない言動が、飛び交うサイトになり下がってしまった。

雇われチンピラたちが、たむろしているようである。
まともな人は誰も、相手にしないだろう

(関連記事)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
明日に向かって 
政治経済ブログランキングについて 2011-06-26

ブログランキングだけではなく掲示板もおかしくなっています。
昔、情報の宝庫だった掲示板「阿修羅」がリチャード氏や飯山一郎氏を排斥しました。
「植草事件の真相掲示板」もキーワード「人工地震」を排除した。
これらは金融ユダヤ人の魔手がのびたのではないかと考えています。
-----------------------------
阿修羅掲示板の謀略性について
>

阿修羅掲示板の謀略性について

リチャード・コシミズです。阿修羅掲示板は、長い間、真実を発信する希有なメディアと認識し、私自身も多々投稿をしてきたし、多くの有用な情報を手に入れることのできる場所として評価してきました。

だが、裏社会はこう言った影響力のある媒体を野放しにはしておかなかったようです。
ーーーーーーーーーーーーー
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投稿者: makabe
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阿修羅コメントより

02. 管理人さん 2011年3月25日 23:31:03: Master
稲垣勘尚 さん、再度板違い投稿がありました。一週間政治板への投稿を自粛してくださいませ。
http://www.asyura2.com/10/kanri19/msg/675.html


03. 日高見連邦共和国 2011年3月25日 23:42:27: ZtjAE5Qu8buIw : QU6BwGaBvk
管理人さん。
あなたのジャッジ見てると、なんか不公平ぽっくね?


04. 2011年3月26日 07:08:22: PBQk5bB9CI
管理人のジャッジは絶対におかしい。
マスゴミのただの貼り付けで、真実を隠す目的の投稿をする「赤かぶ」は放置で、何とか自分の考えを必至で書こうとすると板違い投稿数0だものね。
管理人さんは、日本の特権階級の一味だよ、きっと。
ガス抜きをやらせているだけでは。


04. Ryukyuan.isao-pw 2011年3月24日 23:48:16: YrP2vZDuHZBQs : mNv6RyKDfM
少し忙しくて返信が遅れて申し訳ありません。
管理人様へ、板違いとの御指摘で削除されましたが私には些か心外です。
小沢一郎氏は政治とは生活である。として国民の生活第一の政治を平成維新の目的に掲げました。
未曾有の大災害で被災した上に東京電力と政府の無知無能無責任で更なる苦境に追い込まれている国民には医療、水、食料、厳しい寒さを凌ぐ燃料さえ行き渡らず情報からも遮断された方々も数多く日々に身体も心も苦痛に耐えています。
私には全ての原因が政治の責任だとしか思えません。この様な状況の元では杓子定規に政治とは板違いとして削除される事には違和感を禁じ得ません。


06. 2011年4月04日 15:10:46: MamwayMExm
管理人さんは、どういうつもりなんだろうか?
副島隆彦は他のジャーナリストが絶対出来ない事をやっているのだが。
貴重な人物だと思わないのか。
http://www.snsi.jp/tops/kouhou/1492


08. 2011年4月04日 16:36:52: vpkfANnUBc
流石に副島さんの投稿まで規制となると疑問感じるね。
言論に対しての賛否は議論すればいい訳で、
言論そのものを排除するのはいかがなものか?
阿修羅らしくないな・・。

というか阿修羅管理人さんらしくない?

そもそも拍手件数の激減からして阿修羅の中核を担っていた層が
阿修羅の情報をあまり見に来ていない印象があるけど、
過度の排除姿勢が原因なのではないかと危惧してます。


09. 2011年4月04日 18:41:19: upvW4h3A5g

これじゃ、菅直人政権と、同じレベル。


10. 2011年4月04日 19:46:49: c1tOJ44rYA
阿修羅よおまえもか!
がっかりですね


11. 2011年4月04日 20:04:18: oxbx0EGx4Q
★阿修羅♪
ここは掲示板がメインの
本当の事を一緒に探していくサイトです。
情報解析
・その情報が誰によって流されているか?
・その情報がなぜ今流されているか?

事象解析
・その事象でだれが利益を得るか ?
・歴史上、その事象の時何があったか?

管理人と工作員くさい人が共同して動いてるっぽく感じますね。


28. 2011年4月08日 02:29:55: iLANTKGUFs
阿修羅が変わってきたように思う
リチャードコシミズ氏、副島隆彦氏、どちらも、勇気のある、非常にいい記事を書いていると思いますが、

どうして、排除されるのか、理解できないですね

このような記事を排除していては、阿修羅は、まったく、なんら、意味のないサイトになってしまう

みんなおとなしい、つまらない記事ばかりが掲載されるだけになる

管理人さんは、これまでと同じ人だろうか?

別人に代わってしまったのではないだろうか?

不思議である。


31. 2011年4月08日 06:50:37: TkHoQNUJ5g
おい、アシュラ管理人お前 ほんとに管理人本人??
アシュラってのは自由な意見の交換ができる板だと思ってたが
違うみたいだな。

リチャードも副島も賛否はあるにしろちゃんとした意見をもった
論客だ。(ちなみに俺も管理人の同じく2人ともクレイジーだと思うが
意見は排除しない。)

2人とも言うことが過激ではあるが。

「あしゅら掲示板は意見の偏向がある」とネット上で拡散させてもらうよ。

民主主義においては様々な意見がある。
それこそ「UFOはあるんだ!」レベルの意見もあるだろうが、
少なくともそういったすべての意見も排除せず
それぞれのものが意見を挙げて
それが妥当なものか論議するべきである。

管理人の気分で意見を排除するならばまったくあしゅら掲示板の意味は
ないな。結局あしゅら掲示板は色々な力が恣意的に働いているのだな。
見損なった&もしマジでこういう傾向があるならばあしゅら掲示板の本性を
拡散せねばいかんな。マジよ。

ーーーーーーーーーー

Re: 記事の規制について
http://www.asyura2.com/10/kanri19/msg/713.html
投稿者 kanon 日時 2011 年 4 月 08 日 13:48:51: FUgy0.1v81/ao

(回答先: 副島隆彦さん関連のすべての投稿・コメントはカルト板か昼休み板限定で投稿可能です。 投稿者 管理人さん 日時 2011 年 4 月 04 日 00:39:31)


阿修羅管理人さまの判断によって、副島氏関連の記事が、昼休み版、カルト版にしか書き込んではいけないということになりました。
ところで、管理人さまはその理由として『政治板とか地震板とか原発板にそぐわないと私が考えるため。』と、上の元文(お知らせ・管理版)の中で述べておられます。


もちろん、こうした規制が妥当か否かは、サイトを運営する管理人さまのご判断でなされるべきであるというのは特に異論を差し挟むつもりはございません。ですから、管理人さま自らが運営する掲示板の書き込みに対して、投稿に際しての留意事項を提示すれば、それが掲示板のルールにもなり得ますから、投稿者はそれを無視して書き込みを続けるのであれば、管理人さまから、削除の対象記事と見做されても然りということになるかと存じます。


さて、阿修羅掲示板のトップに、『阿修羅掲示板 すべての虚構を暴き、真実に到達しようとしている』と記載されているように、そうした思いを抱いた多くの方々が、ここの掲示板で書き込みをなさっていることでしょう。
管理人さまは、副島氏関連の記事を、『政治版、地震版、原発版にそぐわない』とお考えのようですが、「虚構を暴いて、真実に到達する」には、ある程度の推論を駆使し、過去の事象を検証した上で、物事の客観性を証明しながら自説を展開する必要があるかと思われますし、したがって、真実を探るためには、そうした作業を伴うのは論を待つまでもないことではないでしょうか。
例えば、9.11テロの問題では、アメリカの自作自演というのが一部でささやかれていますが、当初、アメリカから首謀者と名指しされたアルカイダの関与。あるいは、ロッキード事件では、裁判で田中角栄が有罪とされましたが、これも陰謀説が根強く残っていて、こうしたことは枚挙に暇がございませんね。

ここで、管理人さまにひとつだけ簡単な質問をさせてください。

今回の規制は、単純に管理人さまご自分の主観を優先しただけであって、ご自分の好き嫌いの基準を適用して、記事の規制を行使なさったのでしょうか?


最後にですが、これからも、他サイトでは見ることのできない良質な書き込みが集まる場所として、かつ「言論の自由」が守られることを願っております。  

  拍手はせず、拍手一覧を見る


コメント
01. 2011年4月08日 17:52:39: iLANTKGUFs
リチャードコシミズ氏、それから、副島隆彦氏を排除
少し、変だと思います

この2人は、阿修羅を象徴するような人たちであったため
マスコミの嘘を暴き、真実を、教えてくれていたものです

政治関連の記事です 区分は、はっきりと分けられるものではないと思いますよ

原発といっても、政治にも関連しているし、NHKにも、関連しています

それを、違反とかといわれるのは、どうかと思いますが

それから、

管理人が、前とは、別人になったと思いますが、

まったく、変わりました

細かいことに、気を取られて、まるで、役人みたいだ

内容を重視せず、前の管理人とは、別人になったと思われるのですが

小泉、稲川会、に脅迫されたのでしょうか

それとも、巨額の寄付金でももらったのでしょうか

あるいは、管理人が、別人に代わったのか

投稿: AP | 2011-12-11 03:09

http://www.asyura2.com/13/kanri21/msg/559.html#c41

[近代史3] AIやインターネットは経済に貢献しない 中川隆
1. 中川隆[-10623] koaQ7Jey 2019年10月24日 09:33:17 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2241]
『第三次ITバブル崩壊か(前半)』渡邉哲也 AJER2019.10.24(7) - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=hWK2L3PWZiY
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/622.html#c1
[近代史3] 孫正義が大袈裟に騒いでいる近未来技術 5G、自動運転、AIなどはすべて使い物にならない 中川隆
3. 中川隆[-10622] koaQ7Jey 2019年10月24日 09:34:04 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2242]

『第三次ITバブル崩壊か(前半)』渡邉哲也 AJER2019.10.24(7) - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=hWK2L3PWZiY
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/607.html#c3
[近代史3] AIやインターネットは経済に貢献しない 中川隆
2. 中川隆[-10621] koaQ7Jey 2019年10月24日 09:34:36 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2243]

【Front Japan 桜】第3次ITバブル崩壊?[桜R1-10-21] - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=mm1T59_4a54
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/622.html#c2

[リバイバル3] 中川隆 _ 心理学、大脳生理学、文化人類学、文化関係投稿リンク 中川隆
82. 2019年10月24日 09:48:57 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2244]
犬猫をたくさん飼った末に起きた「惨状」の数々
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/692.html
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/807.html#c82
[近代史3] 犬猫をたくさん飼った末に起きた「惨状」の数々 中川隆
1. 中川隆[-10620] koaQ7Jey 2019年10月24日 09:59:01 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2245]

フジコ・ヘミング パリでは猫5匹に犬が2匹。東京の家は猫30匹に犬が1匹……でも昨日、うちに入りたそうにしている野良猫がいたから、また増えるかもしれない。


フジコ・ヘミング(Georgii-Hemming Ingrid Fuzjko)
Born on December 5, 1932 in Berlin, Germany to a Japanese mother and a Swedish father of Russian descent.
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%B8%E5%AD%90%E3%83%BB%E3%83%98%E3%83%9F%E3%83%B3%E3%82%B0


ラ・カンパネラ / フジコ・ヘミング - YouTube 動画
https://www.youtube.com/watch?v=i1eGhpN1Zgk

フジ子・ヘミング - YouTube 動画
https://www.youtube.com/results?search_query=Fujiko+Hemming+
https://www.youtube.com/results?search_query=%E3%83%95%E3%82%B8%E5%AD%90%E3%83%BB%E3%83%98%E3%83%9F%E3%83%B3%E3%82%B0

ふじこヘミング あるピアニストの軌跡 - YouTube 動画
https://www.youtube.com/watch?v=gLnoUKAeJkU
https://www.youtube.com/watch?v=3VYEz3b3_mE

ドラマ「フジ子・へミングの軌跡」- YouTube
https://www.youtube.com/results?search_query=%E3%83%89%E3%83%A9%E3%83%9E%E3%80%8C%E3%83%95%E3%82%B8%E5%AD%90%E3%83%BB%E3%81%B8%E3%83%9F%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%81%AE%E8%BB%8C%E8%B7%A1%E3%80%8D


▲△▽▼

ピアニスト フジコ・ヘミング 滝川クリステル いま、一番気になる仕事
https://goethe.nikkei.co.jp/serialization/takigawa/130829/

ピアノを弾くことは凸凹の難しい道を歩くのと同じ。常に必死だから 数奇な運命を乗り越えて、遅咲きのピアニストとして世界中でコンサート活動を行うフジコ・ヘミングさん。聴く人の魂をゆさぶるピアノの音色は、どう奏でられているのでしょうか。その人生観、仕事観について話をうかがいました。

ピアノに興味を持ったのは40歳を過ぎてから

滝川 そういう気持ちがすべてピアノの音に込められているんですね。私たち聴く側にとっては、夢のような時間だけれども、フジコさんはやるせない現実を思いながら弾いている……。

フジコ 恋をしているとお酒に酔ったみたいで楽しいけれど、ピアノで恋のように酔うことはできません。弾いている時は必死。難しい凸凹道を歩いているのと同じで、ちょっとでもぼやっとしたら違う道にそれてしまう。弾きながら「神様どうか、うまく弾けるように見守っていてください」と拝みどおしです。

滝川 緊張されるんですね。

フジコ 恐怖に近いほど。間違えたらどうしよう、他の人は間違えないのにどうして私は間違えるの、という恐怖心にとらわれてしまうと失敗します。あなたはそういうことない?

滝川 怖いというほどではないけれど、やはり緊張はします。カメラの前なら大丈夫なんですが、人がたくさんいるところは少し苦手かもしれません。

フジコ うちは母親がとても厳しくて、子供の頃にピアノを弾いて間違えるとヒステリックに怒鳴られたの。おまえはバカだ、ダメだ、と。そのうえ、難しい曲や、つまらない曲ばかり弾かされていたから、40歳くらいになるまでは全然ピアノに興味が湧かなかった。聴くのは好きだったけれど。絵やデザインのほうが好きでした。

滝川 40歳くらいの頃に何か転機があったんですか?

フジコ 耳が聴こえなくなって、ピアノ教師の資格をとるために知能テストをしたら、とても成績がよかったのよ。そこで、自分はバカじゃないと思えるようになって、だんだん、ピアノの才能も信じられるようになった。

滝川 今、ご自身にとってピアノはどのような存在ですか?

フジコ 私のすべてといってもいいでしょうね。でもお金をいただく仕事だという感覚はちゃんとありますよ。演奏して得たお金はほとんど恵まれない子供や動物愛護のボランティアに寄付しているから、もしピアノで生活できなくなったら、家を売らなくちゃ。そうならないためにも、最善を尽くして演奏会に臨んでいるつもり。

滝川 フジコさんは普段のお食事もベジタリアンですが、演奏の前にはカフェインやスパイスも控えるのだと聞きました。

フジコ そう、コンサート前は大好きなコーヒーをやめて、コショウもとらないの。ミルク多めのココアや、お餅をふたつ入れたお雑煮を食べることが多いかな。タバコももうほとんど吸わない。普段からよく歩くんですけど、演奏前には楽屋のなかで20分くらい靴を脱いで歩くようにしているんです。足の裏は脳につながっているから。

滝川 やはり、ご自身の体調に責任を持つことを徹底されているのですね。

フジコ それをせずにピアノに向かうと、なんだかモヤモヤして、“思い”が出てこないのよ。都合よく神様に祈ってもダメ。毎日、努力を続けていないと。

愛するものに囲まれたパリと東京の暮らし

滝川 フジコさんは動物愛護家としても知られています。今も、とてもたくさんの子たちと暮らしているんですよね。

フジコ パリでは猫5匹に犬が2匹。東京の家は猫30匹に犬が1匹……でも昨日、うちに入りたそうにしている野良猫がいたから、また増えるかもしれない。皆、気持ちよさそうにピアノを聴いているけれど、練習で同じところを繰り返しているとフイッといなくなっちゃう。

滝川 うちも犬と小鳥がいるんですけど、ギターを弾いていると、鳥は一緒に鳴いてくれます。犬は心地よいのか、寝ちゃいます。人間と一緒ですよね。今は、パリと東京にいらっしゃる割合はどれくらいですか?

フジコ だいたい半分か、パリのほうが少し長いくらい。パリの家のそばには、ショパンが毎週通っていたという、ランベール館があるんです。1750年ぐらいに建った建物で一般には非公開なのだけれど、以前、ご招待いただいてショパンの演奏会をしました。もう夢のようで……、最高の気分だったわ。20代の頃から憧れていたパリは期待以上の素晴らしい街。犬を連れて散歩していると、みんな話しかけてくれるしね。

滝川 私もいつか、お邪魔させていただけませんか?

フジコ ええ、どうぞ。古いアパートだけど、暖炉や彫刻の鏡があって気に入っているの。

滝川 犬や猫たちと一緒にフジコさんのピアノを聴けたら、最高ですね。心地よすぎて、うたた寝してしまうかも(笑)。


フジコ・ヘミング 滝川クリステル
やるせない思いがピアノの音になっていく


フジコ 私はね、ゲーテを少し、疑っているんです。

滝川 えっ。

フジコ 雑誌ではなくて、文豪のほうね。

滝川 ドキッとしました(笑)。

フジコ 70歳の時に16歳の少女に求婚してフラれているでしょう。教養のない女性を好む男性は、自分の思いどおりに騙(だま)そうとする悪いやつが多いのよ。

滝川 それは困りますね。フジコさんがお好きな男性は、どんなタイプですか?

フジコ リストは素晴らしい人だったと思いますよ。初恋の人を大切に思い続けたり、別れた女性とも生涯の友情を育んだり。とても温かい人。ラベルもドビュッシーもシューマンも好きです。みんな私の永遠の恋人。でも今、人間として惹かれるのはショパンですね。唯一無二の才能を持った人だから。

滝川 以前インタビューで、「愛情の豊かな人でなければ美しい仕事はできない」とおっしゃっていましたね。

フジコ 素晴らしい仕事をする悪魔のような人もいるけど、私の好きな音楽は愛情豊かで、“してやられた人”の作品ばかり。

滝川 してやられた人(笑)。

フジコ そう(笑)。あるいは、この世の中でうまく立ち回ることのできないくらい繊細な人。でもゲーテも「アリが必死に築いた住処を人間が簡単に踏み壊してしまうことは悲劇だ」と書いているでしょう。そんな繊細な感性を持っているなら、冷酷な男ではないんでしょうね。

滝川 そうですね。どんな仕事にも、人格って表れると思います。フジコさんのピアノを聴いていると、さまざまな感情の渦のようなものを感じるんです。先日の演奏会でも、皆涙を流しながら聴いていました。私も「トロイメライ」で泣いてしまいました。それって何の涙なのか、ずっと考えているんです。

フジコ 以前、私の弾き方は「やるせない」と言った人がいました。ショパンの「木枯らし」は、残酷に速く冷たく弾く人が多いけれど、私の場合はやるせない、どうにも行き場のないような弾き方で共感した、と。してやられた経験がある人は、共感してくれるのかもしれないですね。

滝川 フジコさん自身、やるせない気持ちを持ちながら、演奏していらっしゃるのですか?

フジコ ええ、何を見てもやるせないですよ。世界には10歳くらいで娼婦に売られる少女や、虐待される命があって……ひどい話ばかり。なんでこんな世界に生きているのだろうと毎日思います。ショパンは「この世に生まれてくるべきじゃなかった」ということを遺しているけれど、私もその気持ちがわかる。自分が槍で刺される代わりに、この世の中の恵まれない人や、かわいそうな犬や猫がみんな救われるなら、私はそちらを選ぼうと、時々考えることがあります。

2015年03月5日 原点はパリにある

フジコさんは、日本人の母とスウェーデン人の父を持ち、ドイツで生を受けた。30歳まで日本で過ごした後、ドイツへピアノ留学、以降、ヨーロッパ各地で音楽活動を行うようになる。母の死後、日本に帰国。その後は日本のみならず、世界を舞台に活躍している彼女にとって、「国」とは何を意味するのだろうか。

ヨーロッパ各地で生活されてきたフジコさんが、現在、パリに居を構えていらっしゃる理由は何でしょうか。

20代の頃からパリに住むことを夢見ていました。たくさんの天才画家、そしてショパンやドビュッシー、ラベル、フォーレなど、私の最も好きな芸術家たちの集っていた所ですから。でもパリは物価が高く、ベルリンの音楽大学からスカラシップが出たので、仕方なくベルリンに行きました。1999年2月にテレビを通して一夜で有名になり、天からお金も降ってくるようになったので、パリに住むことができたわけです。

パリの好きな場所とその理由をお聞かせいただけますか。

私の住んでいるパリのアパートの辺りは、夜更けまで遊びの天才と言われるフランス人のざわめきでにぎやかです。私も夜遅くまでピアノを弾きますが、窓を開けっ放しでも音が聞こえないほどアパートの壁も厚く、動物も犬2匹、猫5匹を飼っていますが、うるさいと迷惑がる人間は1人もいません。日ごとの犬との散歩道は、どの角もユトリロやゴッホの画のようで、住んで良かったとため息のつきっぱなしです。

ご自身の原点はどの国にあるとお考えですか。またそのことが音楽活動にどのような影響を及ぼしていると思われますか。

私にとっては、ショパンやドビュッシー、ラベル、そしてユトリロやロートレックの国、パリ・フランスです。ショパンが毎週訪れて作曲をしたり、時々サロン・コンサートをしたと言われる、一般には非公開のランベール(LAMBERT)館が私の家の近くにあります。今年9月にフランス人からそこでサロン・コンサートをするよう頼まれました。客は招待されたVIP(ほとんどがフランス人とポーランド人)のみ。ショパンのみのプログラムを1人で組み、大成功しました。フランスに来て良かったとつくづく思いました。フランスのVIPが私のことを「3本の指に入るピアニスト」と評してくれたのもうれしい限りです。フランスならでは、とつくづく思います。

コンサートなどでは着物を着られることも多いです。フジコさんにとって、日本という国はどのような存在でしょうか。

日本人は自分たちの古い文化をもっとアピールするべきだと思います。戦争中、アメリカ軍が爆弾を1個も落とさず、わざわざ残そうとした素晴らしい京都の町も、日本人の手で次々に壊されていっています。とんでもないところのある国民ではないでしょうか。私のコンサートに何度も来てくださる人々は素晴らしい方たちだと思います。つまり、私の芸術、私の思い、動物や弱い者に対しての哀れみなどを心で感じてくださる日本人たちで、心からありがたいと感謝しています。


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2015年03月8日 人生の達人


何十匹もの猫を飼っていたこともある動物愛護家で、絵画の腕前は個展を開くなど玄人はだし。西洋と日本のファッションを融合させた独特のファッション・センスも注目されているフジコさん。幼い頃からピアノ以外の生活を知らず、「人生=ピアノ」となってしまいがちな多くのプロのピアニストに比べ、ピアノを含めた人生そのものを謳歌しているように感じられる。

いつも個性的なファッションに身を包まれています。フジコさんにとってファッションとはどのような意味を持つものですか。

ファッションなしに私は生きていけないでしょう。高いお金を出すのとは関係なしに、裸足で歩いても粋な人々が私は好きです。ダンディーにすぐ恋をしたりしますが、中身が悪い人も多く、がっかりして冷めることもあります。でも、うわべだけの格好良さも悪くはないでしょう。みんな美しくあるべきと思います。鳥や犬、猫などは服など着なくとも美しいですが、裸の人間をビルの上から見たら、ウジ虫と同じくらいにしか見えないのではないでしょうか。

過去のインタビューで、「恋は大切」と語られています。恋することはなぜ大切なのでしょうか。またそれは、ピアノにとって大切、ということでしょうか。

恋をしているとピアノはあまり良く弾けません。でも、恋はお酒に酔っ払っているようにすてきではありませんか。若さを保つのにも良いでしょう。

恋愛対象となる男性は、音楽に対し理解のある方が良いですか。

恋の相手はやはり音楽をやっている人の方が良いです。

これまでの人生で「これは失敗だった」という恋愛はありましたか。逆に、「この恋は人生においてかけがえのないものだった」と思えた恋愛はありましたか。

ほとんどが「この人とではダメ」というシロモノばかり。結婚してくれとでも言われれば、「待てよ? もう少しマシなのが出てくるはず」と考えていっぺんに冷めてしまうものがほとんど。「1年でも結婚したら最高だろうに」と思えた相手は2人ぐらいです。

動物愛護家としても知られています。中でも猫に関しては、深い愛情を捧げられています。なぜ、猫が特にお好きなのでしょうか。

忙しい者にとって犬はちょっとやっかい。1日に2度も外へ連れていかなければなりません。猫はその点、楽です。世界的オルガニストで医者でもあるアルベルト・シュバイツァーは、「人生の艱難辛苦(かんなんしんく)から逃れる道は2つある。音楽と猫である」と言っています。

日常的な1日の過ごし方を教えていただけますか。ピアノには毎日、どのくらいの時間を費やしているのでしょうか。

毎日4時間、練習できれば良い方ですが、客が来たりするとできなくなることもたびたびです。画を描くと、次の日は手も痛く、疲れはひどいです。

ピアノ以外にもさまざまな分野で活躍されています。これらは皆、「ピアノにとってプラスになる」との思いから始められたのでしょうか。

ピアノにとってプラスになるからやっているわけではありません。人生にはやりたいこと、読みたい本、見に行ってみたいバレエ公演、他にもいっぱいありますよね。結婚していなくて良かったと思います。人は前世でやったことを天国(悪者のいない完全な場所)へすべて持って行けるそうです(物質ではなく才能など)。

波乱万丈の人生を「祈りがあったからやってこられた」とおっしゃっています。いつから信仰を持たれるようになったのですか。また信仰を持たれる前と後で、フジコさんのピアノや人生全体に大きな変化はありましたか。

信仰は子供の頃から自然についていました。青山学院でクリスチャンの教育を受け、教会の日曜学校でも子供ながらに牧師の話と姿に心打たれたものです。もちろん、芸術家は信仰と宗教なしにはうつろなものです。

フジコさんにとって、人生で最も大切なものは何ですか。

人生で最も大切なのは信仰と祈り、それに愛です。私は波乱万丈の人生の終わりに幸運を勝ち得ました。「遅くなっても待っておれ。それは必ず来る」という聖書の言葉は、私に訪れたのです。神のおきてはどんな宗教でも同じようなものです。どんな荒波の時でも神の言葉を守り通した人に、神は必ず救いを与えて下さいます。

2015年03月11日 一番大切なのは「音色」


「ミスタッチを直そうとは思わない」と発言し、同じ曲でも時に全く異なる演奏をする彼女に対し、否定的な見方をする向きもある。その一方で、どんなピアニストの演奏よりも、彼女の音色こそが心に響くと深く共鳴する人も数多い。テクニック偏重の傾向にある現代の音楽界において、フジコさんは何を考えて、ピアノと向かい合っているのだろうか。

好きな作曲家、好きな曲とその理由を教えていただけますか。

特に人間として好きなのはラベルです。パリ近郊にある彼の家を訪れた時は感激しました。猫を好きな、結婚しなかった男性ですね。

ピアノの演奏には、テクニックよりも大切なものがあるとおっしゃっています。そうした中であえて超絶技巧曲を好んで演奏されるのはなぜでしょう。

超絶技巧に中身(人間的、愛、頭)がなければ、うつろな響きしか出ません。そんなものは機械でやった方が良いでしょう。演奏家の人格と頭脳は、必ず演奏に表れます。たくさんの国際コンクール優勝者たちの人気が薄れ、演奏者から指揮者に変わっていくのは、彼らの人格が薄っぺらいからです。

ピアノを弾いている最中は、どんなことを考えていますか。

1人で弾いている時はとんでもないことを考えていることが多いですが(例えば今夜何を食べようとか)、コンサートの時は次の音を間違えなく弾くことのみ考えています。情感は作ったものでなく、人格と才能から自然に湧き出てくるものですから。

フジコさんにとって、ピアノを演奏する上で一番大切なものは何ですか。

作曲家の意思は霊感で自然に伝わるものです。一番大切と思うのは、私にとって音色です。

かつての名作曲家たちは、人生において貧困や革命など数々の辛酸を舐め、その時の思いを曲に投影することで自らの存在理由を示していたように思います。現代を生きる音楽家の多くは、経済的には恵まれ、英才教育を施されています。フジコさんは、人生においてさまざまな経験をすることはピアニストにとって重要だと思われますか。

運命を変えることはできないと思います。すべて神に任せ、祈り続けるより仕方ありません。経済的に恵まれて育っても、人格の気高い人は悪者がはびこるこの世の中で、辛酸を舐めなければならないでしょう。お金のみで通らないこともたくさんありますから。

ご自身のピアノの魅力、個性はどこにあると思われますか。

音です。

フジコさんにとって、ただピアノを演奏することと、「プロ」として聴衆の前でピアノを演奏することは違うのでしょうか。

R. シューマンが本に書いてあることがあります。「よく有名アーティストの受ける大々的拍手喝采(かっさい)に惑わされるな。真の芸術家、大家から受ける賛辞こそ信じるべき」。私は、ウィルヘルム・バックハウス*1、サンソン・フランソワ*2、ブルーノ・マデルナ*3、シューラ・チェルカスキー*4、ミーシャ・マイスキー*5、マキシム・ヴェンゲーロフ*6から最高の賛辞を受けています。心ない評論家の言葉など、もうへっちゃらです。
http://yuumeifujikosan.blog.jp/archives/2015-03.html


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<音楽と猫が人生を救った>

 失意のどん底を救ってくれたのは音楽と猫だった。ヨーロッパではいつも数匹の猫と一緒だった。

『「人生の艱難辛苦から逃れる道はふたつある。音楽と猫だ」 これはドイツの偉人アルベルト・シュバイツアーの言葉。・・・私も人間関係のもつれや不運など、つらいことが多かったけれど、それを乗り越えられてきたのは、猫と音楽があったから。招き猫っていうでしょ。ほんとうにそう。彼らに幸せを招いてもらった。』(参考文献3:35ページ)



2009/07/27 フジ子・ヘミング:世界稀有のピアノ音色と著書「運命の力」が語る真実に惹かれる
http://www.bi-p.co.jp/essay/195/

 フジ子・ヘミング(フジ子と略称する)のピアノ演奏を書斎で聴くことが多い。皆様も良くご存知のピアニストである。書架にCD、本、DVDが増えている。いつの間にか好きなピアニスト、フジ子・ヘミングファンになったようだ。絵画力も素晴らしい筆致である。

 人間の心に触れあう独特の音色に生まれて初めて出会ったような気がした。その時の心の震え、日本人ピアニスト?への驚きは今も忘れない。神様は、世界稀有なピアニストをこの地球に使わしたのだと思う。

 音痴気味でありながら音楽愛好者の私が、珍しくCD・本・DVDを購入し、聴き、読み、見た。あの人間の色をした音色の秘密を知りたくて。フジ子・ヘミングのピアノが伝える人生の音色に私は取り込まれたのかもしれない。

 親しい友人からフジ子・ヘミングのCDを貸して欲しいという話があり、喜んですぐ貸すことを承諾した。ところがいざ渡す段になって、改めてすべてのCDを聴き、本も読み直した。それがBIエッセイ作成につながる機縁となった。友人に感謝したい。


(1)心に響く独特の音色〜リスト、ショパンのために生まれたピアニスト 
参考資料CD 参考資料CD
 1999年2月、NHK教育テレビのETV特集『フジコ〜あるピアニストの軌跡〜』で紹介されて、フジ子ブームが起き、コンサートは常にソールドアウト、CDも大ブレイクした。2001年には、ミュンヘン交響楽団との共演、カーネギー・ホールへのデビューコンサート、以後世界的に音楽活動を続けている。皆様、よくご存知の通りである。2003年10月には、フジテレビ系ドラマ『フジ子・ヘミングの軌跡』が放映された。

 私だけでなく多くの方が魅力を感じるフジ子ヘミングいう表現は当然であるが、音痴気味の私にさえ感動を与えるピアニストが現れ、出会ったという表現がより適切であろう。

 私も、CD『奇蹟のカンパネラ』、『永久への響き』を早速買い、何回も聴いた。心に響く独特の音色に聴き入る。初めて聴いた時は感動に震えた。聴衆に詩情を語りかけるような日本人?しかも高齢で無名のピアニストの存在に驚いた。それから10年経ったが、日頃書斎で聞く一番のピアニストはやはりフジ子・ヘミングである。既に1968年当時ドイツの新聞で「リストとショパンを弾くために生まれてきたフジ子・ヘミング!!」と大絶賛されたピアニストである。

 彼女の演奏する曲はすぐ私にも聞きわけられる。脳科学的に言うと、あの音色は、音符にフジ子独特のアルゴリズムが付加されて私の大脳皮質に格納され、演奏と共に再現するのであろうか。では音楽論としては、どういう意味があるのだろうか知りたかった。

 音楽ジャーナリスト伊熊よし子氏は、こう語っている。

『音楽家はしばしば、究極の夢というのは「1小節を聴いたら、すぐに自分の音だとわかる音楽を奏でること」と口にする。それは歌手にとっては可能なことであっても、器楽奏者にとってはかなり難しいことである。ひとつのフレーズを聴いてすぐに演奏家の名が浮かぶという演奏は、そうそう生まれるものではないからだ。しかしながら、ここに出だしを聴いただけでその人が弾いていることがすぐにわかるというピアニストが現れた。・・(略)・・フジ子・ヘミングである。』(参考資料5)


 音楽評論家の林田直樹氏は、「フジ子・ヘミングの演奏について」と題してこう述べる。
ちょっと長くなるが、芸術論としても重要なことのようなので紹介する。

『フジ子・ヘミングの弾くピアノ−それは、間違いなく、彼女だけにしか出せない特別な色を持っている。いわゆるクラシック音楽の世界では、「より早く」「より激しく」「より新しく」といったことが優遇されてきた。しかし、フジ子の音楽は違う。

「物思いにふけながら弾ける曲が好き」。

そんな言葉が証明するように、フジ子の音楽には。どんな曲を弾いている時でも、ひとつひとつの音の意味を考えているフシがある。1回1回がまるで違う演奏なのではないかと思われるほど、「物思い」の痕跡を音楽にとどめている。

それは、いわゆる規格品としての商業音楽には元来ふさわしくない、もっとも個人的な贈り物のような性格をもつものだ。そうした音楽がいま社会現象的に売れているということの皮肉を思わずにはいられない。・・(略)・・

「より速く」の世界からは、すっかり背を向けている。奇をてらうというのとは違う。やはり、どん底を見たことのある人間にしかできない、ある種の“強さ”が、そうさせるのだろうか?芸術とは確かにそのようなことかもしれない。芸術に触れようとする人は、純粋な美を堪能するというよりも、結局、人間的な贈り物を受け取りたいものなのだ。』(参考資料6)


 指揮者で作曲家である山本直純氏は、「心で歌うピアニズム」というテーマで以下のように讃えている。

『我国では、昨今、若いピアニストたちが、テクニックを競う時代となりましたが、フジコさんの様に、心で歌うピアノは、誠に貴重な存在と云えましょう。ショパン、リスト、ラフマニノフなど、いわゆるヴィルティオーゾたちの作品に於

いては、絢爛豪華なテクニックに耳を奪われがちですが、演奏家にとって、一番大切なことは、心に訴える芸術性であることは云う迄もありません。フジコさんの音楽を愛する心が、そのまま鍵盤を通じて、聴衆に感銘を与え、魅力あるピアニズムを感じさせるのでしょう。』(参考文献1:12ページ)


(2)フジ子・ヘミングが語る『運命の力』
参考文献「フジ子・ヘミング 運命の力」 参考文献

 フジ子・ヘミング自身の著『フジ子・ヘミング 運命の力』で語られた真実に胸を激しく打たれた。こんな人生は本当に実存するのか?フジ子・ヘミングは、運命の力を信じて生きたという。颯爽として、平然とした雰囲気で語る思い。何という強さ、気高さなのか!


<ピアノがあって・・・>

 フジ子は幼少時代、日本人であった母がよく弾くショパンの曲を聴きながら眠った。母は、東京音楽学校(現在の東京芸術大学)出身のピアニストだった。ピアノは身近な生活の一部であったという。5歳の頃から、母の指導でピアノを弾く毎日となった。

 青山学院、東京芸術大学、ベルリン音楽学校、そしてウイーンへ。やっと、一流のピアニストとして認められるリサイタルの直前に風邪を引き、中耳炎になり聴力を失った。演奏会はキャンセルとなり、それからは絶望の日々が本当に長く続いたのである。永遠に続くと思ったに違いない。

 フジ子自身は、「もう、私の出番は天国にしかないだろう、と長いこと思っていた。」(参考文献3:14ページ)という。


<音楽はみんなのためにある>

 お客様を大事にするフジ子の音楽観を聞いてうれしくなった。聴力を失った長期不遇のピアニストの再起を実現したものもお客様であった。フジ子のピアノとその音楽観が彼女を救ったのだ。

『演奏会のプログラムは誰にでも親しみがあって、観客が喜ぶような曲を選んでいる。それは、私が好きな曲でもある。・・(略)・・クラシックの世界で間違っていると思うのは、なぜ誰も知らないような曲をならべたがるのか。・・(略)・・

音楽は批評家のためにあるものではないのだから。リストやブラームスの『ハンガリー狂詩曲』は、家のないような貧しい人たちの音楽を書いた曲。

ドイツにいるときから私はよく弾いた。そしたらある教授が怒った。「そんな曲を弾くな!」と。

私は怒った。「じゃ、なんでそんな変な曲を、リストは作曲したのか」って。

リストは、貧しい人たちに心があったから、そこに耳を傾けて作ったのだ。日本の『会津磐梯山』『木曽節』とかは、庶民のために作られた曲でしょ。そういう人たちに耳を傾けて、温かい心で唄を作った人が日本にもいっぱいいる。・・(略)・・音楽はみんなのためにあるのよ。』(参考文献3:18ページ)

 1995年、母の死を契機に日本に戻り、日本のお客様に知られたフジ子・ヘミングは不死鳥のように蘇った。フジ子は、晩年の運を切り開いてくれたのは母であり、今日の自分があるのはなんといっても母のおかげだと感謝の言葉を述べている。


<壊れそうな『カンパネラ』があったっていいじゃない。まちがったっていいのよ>
 フジ子は、ファンからの手紙に応えて、自らのピアノについてこう語る。

『私のピアノはテクニックで弾くというものではない。音のひとつひとつに色をつけるように弾くのだ。・・(略)・・私は自分の弾くリストの「ラ・カンパネラ」がいちばん好き。鳴り響く鐘の音を模した曲。ぶっ壊れそうなピアノの演奏があってもいいじゃない?

私は機械じゃないんだから、いつも同じような気持ちでピアノを弾くことなんてできない。小さなミスを問題にするより、どういう音で私らしく弾くか、それが問題。・・(略)・・

耳が聞こえなくなってピアニストになる夢をあきらめかけ、ドイツの町々を音楽教師を続けながら移り住んだ。そうしながらも少しずつリサイタルを開けるようになり、毎回盛況だったから自分でも驚いた。

無名だったけれど、不思議にファンは多く、私はこのドイツの聴衆にいつのまにか支えられているのを感じた。報われなかったことや辛かったことに耐えた経験が、音の響きや音色に表われ、プラスになっている。』(参考文献3:23ページ)


<音楽と猫が人生を救った>

 失意のどん底を救ってくれたのは音楽と猫だった。ヨーロッパではいつも数匹の猫と一緒だった。

『「人生の艱難辛苦から逃れる道はふたつある。音楽と猫だ」 これはドイツの偉人アルベルト・シュバイツアーの言葉。・・・私も人間関係のもつれや不運など、つらいことが多かったけれど、それを乗り越えられてきたのは、猫と音楽があったから。招き猫っていうでしょ。ほんとうにそう。彼らに幸せを招いてもらった。』(参考文献3:35ページ) 


<画家フジ子・ヘミング>

 フジ子の絵が、プロ並だと私は思う。本やCDの絵から画家フジ子・ヘミングの片鱗が窺える。
 
 父は、ロシア系スウェーデン人で画家だった。素敵な漫画を書き、後に建築家となった。フジ子はナチス体制化のベルリンで生まれた。5歳の時、一家は東京に戻るが開戦の気配を嫌って父は日本を去り、以来再び父と会うことはなかったという。以後彼女は母の手一つで育てられる。

 小さい頃、叔母によく預けられた。その叔母は日本画の画家だったから、預けられると絵なんかを好き勝手に描いていたという。

 映画が好きな母は、よく映画館に連れていってくれた。フジ子も青山学院時代は、学校をさぼって映画を観に行くこともあった。

『ヨーロッパに渡ってから、まったく何も聞こえてこない状態が2年間続いた。音を失ってからのなぐさめは、絵を描くことだった。・・(略)・・私は、ロートレックや竹下夢二の描き方を参考にすることが多い。線が力強くて、職人芸的でないところに惹かれている。』(参考文献3:70〜72ページ)


<住みたかったフランスで暮らすフジ子>

 今、フジ子は、フランスに家を持ち暮らしながら、音楽活動を続けている。パリは憧れの地であるという。2001年以下のように述べていたことが実現できたようだ。きっと笑顔の中にいると信じている。

『年をとってピアノが弾けなくなったら、1年の半分くらいはパリに住みたいと思っている。ヨーロッパは、物価も安くて暮らしやすい。それに有名な人が住んでいた家が今でもちゃんと残されている。それを見るのに一日や二日では、到底まわりきれない。パリに住むようになったら、そんなことをして過ごすのもいいかなあと思う。それに美術館や教会、いろいろなところをじっくりと見て歩きたい。』(参考文献3:111ページ)


(参考文献・資料)

1.本 『フジ子・ヘミングT:奇蹟のカンパネラ』((株)ショパン1999年10月初版)
2.本 『フジ子・ヘミングU:ピアノがあって、猫がいて』((株)ショパン2000年4月初版)
3.本 フジ子・ヘミング『フジ子・ヘミング 運命の力』((株)ティビーエス・ブリタニカ  2001年6月初版)
4.CD フジ子・ヘミング『奇蹟のカンパネラ』(ビクターエンタテインメント(株) 1999年8月)
5.CD フジ子・ヘミング『永久への響き』(ビクターエンタテインメント(株) 2000年4月)
6.CD フジ子・ヘミング『トロイメライ』(ビクターエンタテインメント(株) 2003年1月)
7.CD フジ子・ヘミング『雨だれ』(ビクターエンタテインメント(株) 2003年11月)
8.CD フジ子・ヘミング『Melodies of Remembrance』(ビクターエンタテインメント(株) 2003年12月)
9.CD フジ子・ヘミング『こころの軌跡』(ビクターエンタテインメント(株) 2004年3月)
10.DVD NHKソフトウェア 『フジコ:あるピアニストの軌跡』(ビクターエンタテインメント(株) 2000年4月)
http://www.bi-p.co.jp/essay/195/

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フジ子・ヘミングさん|グランドメゾン|gmインタビュー
https://www.sekisuihouse.co.jp/gm/inter/10/
スウェーデン人の建築家を父に、日本人ピアニストを母にベルリンで生まれる。
幼い頃から才能を認められていたが、留学先で患った耳の不調のため演奏活動を休止。1999年に放映されたドキュメンタリー番組を機に一大ブームが起こり、デビューCD『奇跡のカンパネラ』はクラッシックでは異例の100万枚を越えるヒットに。


ヨーロッパ。さまよ彷徨いの日々


 ヨーロッパでは、ベルリン、ウィーン、ストックホルム、ハンブルグ、ハイデルベルグ…いろんな町に住んだわね。どこも思い出があるわ。

 30歳で留学したベルリンでは郊外に住んでいたから、緑が多くて、まるでおとぎばなしの国のようでした。春、森のなかに座って鳥たちの歌をじーっと聴いている幸福。部屋に戻れば、私を待っているピアノ。ほかの誰にも出せない自分だけの「音」、その音色こそがいつか私の財産になってくれると信じていたから…。

 4年後。なんとか演奏家として一人立ちしていた頃、指揮者のレナード・バーンスタインに手紙を書いたの。彼は私の演奏を褒めてくれ、リサイタルの後援まで約束してくれました。ところが本番一週間前に、風邪をこじらせて両耳が全く聴こえなくなってしまって…。

 哀しかった。私は耳の治療を受けながらストックホルムでピアノ教師の勉強を始めました。そして5年後にハイデルベルグで音楽学校の教師になったの。心が後ろばかりを向いた日々だったわね。

 ここは、ストックホルムにある思い出の“ホテル・ディプロマット”。20年前に母との最後の旅行で泊まったの。ほんとうに素敵だった。部屋ごとに内装がぜんぶ違っていて、北欧調のあんなきれいな色合いって、他のどこの国にも無いと思うわ。

 私の父は、このホテルのそばで育ちました。若いころは芝居関係の仕事をしていて、その劇場もまだ残ってる。私にとってストックホルムの街は、父とのつながりを感じることができる大切な場所なのです。

 猫を飼いだしてからよ、人生が変わったのは。ハイデルベルグ郊外の、百何十年もたった古い家。そこで毎日、猫にピアノを聴かせて。私の人生で、一番幸せな時。ええ、今より幸せだったかもしれない(笑)。


パリで過ごす“宝石”の時間

写真 ほっとするのは、やっぱり自分の家に帰ったときね。今はパリのモンマルトルとサン・ルイ島、ベルリン、そして東京の下北沢に自宅があります。
 パリの家は、私にとって”宝石“のようなもの。好きなパリで、ピアノに集中できる素敵な部屋を持つということにこだわって。それがサン・ルイ島にある、築400年のもと貴族の館にある稽古場なの。そこで猫と語らい、好きな絵を描いて。そうした宝石のような時間が気持ちを豊かにしてくれて、いっそうよい演奏ができるんじゃないかしら。

 下北沢の家は築60年を超えて多少ガタガタしてきたけれど、母が亡くなるまで過ごした家だから壊したくない。いつの間にか20匹に増えてしまった猫と、犬一匹とで暮らしています。裏手にある教会に平日の昼間、ふらりと入って一人で祈っているの。

 祈ること?どうか世界から、飢えで苦しむ子どもや動物がいなくなりますように。そして、私のピアノで救われる人がいるのなら、どうぞよりよい演奏ができますようにって。

 だから、立ち止まれない。進みつづけるだけ。私だけの音、私だけのピアノを、これからもっともっと高めていきたいと願っています。
https://www.sekisuihouse.co.jp/gm/inter/10/


詳細は

「フジ子・ヘミング現象」の何が問題なのか?
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/772.html


http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/692.html#c1

[リバイバル3] 中川隆 _ 動物関係投稿リンク 中川隆
6. 中川隆[-10619] koaQ7Jey 2019年10月24日 10:00:05 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2246]
犬猫をたくさん飼った末に起きた「惨状」の数々
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/692.html
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/815.html#c6
[近代史3] 「他人の得が許せない」人々が増加中 心に潜む「苦しみ」を読み解く 中川隆
2. 中川隆[-10618] koaQ7Jey 2019年10月24日 10:03:17 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2247]
「ルールを脱したひとを罰する」ことが大好きな「正義依存症」

世の中の仕組みと人生のデザイン

 平和な日本を象徴するように「不倫」騒動の話題が相変わらずに賑やかです。

 単純な疑問として、女性タレントや女性政治家の不倫は「ぜったいに許されない」ことで、男性ミュージシャンの不倫は「報道してはいけない」のはなぜでしょう。「妻の介護で苦労していた」というかもしれませんが、だとすれば、夫の介護を美談にしていた女性タレントが不倫していたら同じように「かわいそう」と大合唱するのでしょうか。

 ここには明らかに男女の非対称性がありますが、「女性差別はけしからん」という話をしたいわけではありません。ワイドショーや女性週刊誌が有名人の不倫を大きく扱うのは、女性の視聴者・読者が求めているからでしょう。「女が(不倫をした)女をバッシングする」現象をフェミニズムは「女性差別が内面化されている」と解釈するかもしれませんが、これはもっとシンプルな説明が可能です。男であれ女であれ、ルールに違反した者を罰することは快感なのです。

 脳科学の実験では、裏切り者や嘘つきへの処罰が脳の快楽中枢を刺激し、ドーパミンなどの神経伝達物質が放出されることがわかっています。ドーパミンは「快楽ホルモン」と呼ばれていましたが、いまではその機能は「もっと欲しくなる」焦燥感を煽ることだとされています。アルコール依存症のひとは、ひと口の酒で大量のドーパミンが放出され、意識を失うまで泥酔してしまいます。ギャンブル依存症のひとは、「今日は1万円まで」と決めていても止められなくなり、消費者金融に多額の借金をつくってしまいます。「バッシング」でも同じことが起きているなら、これは「正義依存症」という病理です。

 正義になぜ“中毒性”があるかは、人類がその大半を生きてきた狩猟採集時代の濃密な共同体から説明できます。ひとは誰でもエゴイストで、放っておけば殺し合いになるほかありません。それでも共同生活を成り立たせようとすれば、ルールに従うことと、ルールに違反した者を罰することを(自然選択によって)脳に組み込んでおくのがもっとも効果的です。「現代の進化論」では、これが道徳の起源だとされています。

 不道徳な人間を罰すると、脳はドーパミンという報酬を与えます。ただし、相手を殴ったり直に文句をいったのでは逆恨みされるかもしれません。だとしたら、自分は安全な場所から噂によって相手の評判を落とし、共同体のなかでの序列を下げる(村八分にする)ことに習熟していくのは当然でしょう。匿名で不愉快な相手を叩くのは「道徳(正義)」の一部で、それがどれほどグロテスクでも、私たちの社会は市井の「道徳警察」によって支えられているのです。

 現代社会の大きな問題は、インターネットやSNSといったテクノロジーが匿名でのバッシングをきわめて容易に、かつ効率的にしたことです。その結果、洋の東西を問わず、ネット上には“正義という快楽”を求めて徘徊するひとが溢れ、あちこちで炎上を起こしています。そんな「中毒患者」たちにとって、バッシングの対象は芸能人でも政治家でも週刊誌でも、理由さえつけばなんでもかまわないのでしょう。

『週刊プレイボーイ』2018年2月26日発売号に掲載
http://diamond.jp/articles/-/162316

http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/669.html#c2

[近代史3] 犬猫をたくさん飼った末に起きた「惨状」の数々 中川隆
2. 中川隆[-10617] koaQ7Jey 2019年10月24日 10:04:50 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2248]

猫 多頭飼育崩壊 - YouTube動画
https://www.youtube.com/results?search_query=%E7%8C%AB%E3%81%AE%E5%A4%9A%E9%A0%AD%E9%A3%BC%E8%82%B2+




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猫の多頭飼育崩壊、相次ぐ 中濃の20代女性、知識不足で一時70匹に
http://www.chunichi.co.jp/article/gifu/20180209/CK2018020902000036.html

仕事終わりに猫40匹の世話をする女性=中濃地方のアパートの一室で

 日本は今、空前の猫ブームを迎えていると言われる。だがその陰で、飼い主の知識不足で近親交配を招き、急激に増えすぎた多頭飼育崩壊が各地で起きている。ピーク時に70匹の猫を飼い、譲渡で40匹まで減らした中濃地方の20代の女性は「こんなに早く産むと思わなかった」と飼い主としての責任を感じている。


 アパートの一室のドアを開けると猫特有のふん尿の臭いが鼻を突いた。いすや壁は爪研ぎでボロボロだ。似たような毛色をした猫が、部屋中を動き回っている。


 女性がかつて住んでいた部屋だが、今は、猫だけの住まいだ。女性は昨年から別のアパートで寝泊まりしている。猫の部屋代とえさ代だけで月に数万円かかるため、昼間と夜の仕事を掛け持ちし、毎日少なくとも二回、仕事の合間に訪れて世話をしている。


 飼い始めたのは七年前のこと。動物愛護ボランティアから、雄の子猫を引き取った。「かわいくて、ひと目で気に入った」。その後、弟が雌猫二匹を近所で拾ってきた。不妊去勢手術をしていなかったため近親交配などで爆発的に増え、四年後に七十匹に激増した。


 日本動物愛護協会(東京)はホームページで「人間の都合で不幸な犬や猫を増やさないために不妊去勢手術は必要」などと呼び掛けている。女性は「知っていたが、忘れていた。自分のせいで猫に申し訳ない」とため息をついた。


 二〇一五年ごろ、行政を通じて事態を把握した動物愛護ボランティアなどの協力を得て全頭の不妊去勢手術を終え、譲渡を始めたが、もらい手は少ない。


 それでも、保健所には連れて行かないという。「かわいそうだから」。関わるボランティア女性は「多頭崩壊の飼い主の中でもかなり責任感を持っている方だが、猫が大きくなってしまうともらい手は見つかりにくい」と肩を落とす。


 十二日午前十一時から、女性の飼う猫を中心に、病気やハンディキャップを抱えた猫や犬の譲渡会が、岐阜市岩地の犬のしつけ教室「ONELife(ワンライフ)」で開かれる。(問)ボランティアの天谷さん=090(4851)3313


 (篠塚辰徳)

◆地域が協力し防いで


 一九九四年から全国のペット推定飼育数を調べているペットフード協会(東京)によると、二〇一七年に猫が初めて犬を上回った(猫九百五十万匹、犬八百九十万匹)。一方で、猫の繁殖力の強さは忘れられがちだ。種類によっては生後半年から妊娠可能になり、条件さえ合えば年中、繁殖する。


 多頭飼いは、不妊去勢手術をせず何匹も飼ううち、近親交配などで増えてしまうことがきっかけになる。日本動物愛護協会元理事の各務能正さん(68)=多治見市=は「近所に知られずに五十匹、百匹と飼っている人は至る所にいる」と指摘する。


 県内だけでも、一人暮らしの高齢者や精神的にペットを手放せなくなった飼い主らが、追い詰められて行政やボランティアに助けを求めるケースが近年、増え続けているという。


 個人所有のペット相手では行政は指導以上の介入はできず、ボランティアによる譲渡活動も追い付かないのが現状だ。本来は飼い主の責任だが、各務さんは「高齢者を地域で見守るのと同じように、周囲が手遅れにならないうちに気づき、手を差し伸べる必要が生じている」と話している。

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ネコの共食いが起きて「ホッとした」 多頭飼育崩壊の壮絶現場
3/29(木) 9:41配信 弁護士ドットコム

乳飲み子も含めて24匹の猫が「救出」された


埼玉県にある一軒家から、このほど計24匹の猫が「救出」された。玄関に足を踏み入れると、猫のフン尿による強烈な悪臭がたちこめ、キャットフードが部屋のいたるところに散乱し、猫の抜け毛も舞いあがる。世話をしきれないほどペットが増えて、劣悪な環境になってしまう「多頭飼育崩壊」だ。この家では、猫同士が「共食い」をすることもあったという。救出の現場に立ち会った。(弁護士ドットコムニュース・山下真史)

保護されたネコたちの写真

●エサをやりはじめた猫が爆発的に増えていった

「きっかけは、子猫を産んだばかりの野良猫にエサをやりはじめたことでした」

この家の主婦、A子さんが振り返る。彼女によると、猫のエサやりをはじめたのは、数年前のことだ。やせ細ったトラ模様のメス猫が、小さな庭の片隅にあるブルーシートの下で数匹の子猫を産んだ。不憫に思って、エサをやっているうちに、猫たちはやがて網戸を破って、家に自由に出入りするようになったという。

はじめのうちは、親子3人で猫をかわいがっていたようだ。A子さんも、子どものころ実家で飼っていた猫と重ねていたという。だが、そうこうするうちに、メス猫のお腹がまた大きくなった。ある日、家のタンスの裏で、メス猫は出産していた。一般的に、メス猫の妊娠期間は約60日、さらに1度の出産で5匹程度産むといわれる。その後、猫は爆発的に増えていった。

●猫の「共食い」を見て、ホッとした

猫を救出したこの日、一家は引越しの当日だった。本来なら食事をつくる台所のシンクや戸棚にも猫のフンが落ち、猫の毛が雪のように降りつもっていた。あまりの不衛生さに、思わず「ここって、もう人は住んでいないですよね?」と聞いてしまったが、そうではなかった。床に撒き散らされた猫の尿が、不快感とともに靴下に染みわたる。

「今から思えば、ちゃんと不妊・去勢をしておけばよかったと思います」(A子さん)

猫の捕獲を手伝いながら、A子さんは後悔を口にした。猫の不妊・去勢手術には、1匹あたり1万2000円〜2万円の費用が必要だ。だが、猫は数え切れないくらい増えてしまっていた。近所は犬を飼っている家が多く、「引き取ってもらえなかった」という。猫を救出したNPO法人「にゃいるどはーと」代表の東江ルミ子さんは「状況から考えて、24匹は少ない。もっといたはず」と話す。

「ある日、生まれたばかりの子猫の頭が床にポロッと落ちていました。びっくりしましたけど、猫も動物だから、子猫を食べると聞きました。そのあと、実際に食べている瞬間も見かけました。もちろん、かわいそうと思いましたが、ホッとしました。私たちが飼い切れないから、代わりに殺してくれたんだって」(A子さん)

頭数が多くて不衛生な環境のもと、ストレスが溜まってしまったのか、猫たちは「共食い」による「間引き」をしていたのだ。近所の人によると、A子さん夫婦について「やさしい性格だ」「あまりご近所付き合いをしていなかった」という。ただ、近所の道路に車にひかれた猫の死骸も見かけたこともあったそうだ。

●一家の食費よりもネコ代はかかっていたが・・・

猫のエサ代とトイレの砂代は、合わせて月6万円くらい。一家の食費よりもかかっていたが、頭数のわりにトイレは2つと少ない。だから、家全体がトイレとなったのだ。A子さんの夫は「猫のことは、家内にすべてまかせていた」「猫が死のうがどうも思わない。手術しようとも思わなかった。動物は共食いをするものだ。どうとも思わない」と強気の口調だったが、立ち去り際に「(猫を飼うのは)もうコリゴリ。二度とゴメンだ」とぼやいた。

実は、一家の引越しには、夫の事業がうまくいかなくなったという背景がある。自宅を売り払うことになり、次のアパートはペット禁止のため、「にゃいるどはーと」に助けをもとめたというわけだ。業者がやってくるまでの約1時間半、放し飼いの猫たちはパニックになって家の中を逃げたが、東江さんたちは一匹一匹、慎重にネットと素手でつかまえて、ケージに入れていった。

●「子どもがかわいがっていた猫を連れていけなかった」

こうした多頭飼育崩壊は、表面化している事例も少なくなくない。NHK「クローズアップ現代+」(2016年11月)によると、多頭飼育について全国で年約1800件の苦情があるという。そして、今回のように、猫たちによる「共食い」まで起きるような、劣悪な環境を強いられてしまうケースも存在する。だが、行政やNPOにも限界はある。

次のアパートでは、屋外でのエサやりも禁止されている。A子さんは最後に「子どもがかわいがっていた猫を連れていけなかった」と涙をこぼした。二度と飼えることはないかもしれないが、もし猫を飼える家に戻ることができたら、やり直したいということか。だが、夫の事業の失敗がなければ、今回の救出にもつながらなかっただろう。それでも、東江さんは「流した涙にウソはないと信じたい」という。

たしかに猫はかわいい。しかし、正しい知識を持たないまま、増やしてしまうと、飼い主の生活も崩壊させてしまう。東江さんは「猫たちの行く末を最後の最後に案じてくれたのは、せめてもの救いだった」と話す。野に放たれるという最悪の事態は避けられたからだ。いったん引き取られた24匹はこのあと避妊・去勢手術を受けて、新しい里親をさがすことになる。

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猫の多頭飼育崩壊、苫小牧市内でも相次ぐ 飼い主の生活に支障
4/7(土) 16:18配信 苫小牧民報


猫の多頭飼育崩壊を起こしてしまった家庭=2017年12月


 家庭内で飼育している猫が過剰に繁殖し、適切に飼育できなくなる多頭飼育崩壊が苫小牧市内で相次いでいる。昨年12月には高齢女性宅で猫が50匹以上に増え、世話ができなくなっている事案が判明。市内のボランティア団体「猫の隠れ里」が緊急的に保護した。3月には17匹を飼う市民が同団体に保護を求めるケースも起きている。千歳市では飼い主側の生活に多大な影響が出ているため福祉の観点から、多頭飼育崩壊を防ぐ取り組みが進んでおり、苫小牧市でも同様の対策が急がれている。

 昨年12月、猫の隠れ里メンバーが訪れた多頭飼育崩壊が起きたアパートの一室。部屋に入ると激しい異臭が鼻をつき、足の踏み場がないほどの乱雑な環境の中に50匹を超える猫がいた。ふん尿や死骸もある中で60代女性が一人暮らし。日常生活を送ることができる環境にはなく、生活も破綻に近い状態だった。

 女性が猫を飼い始めたのは7年前。餌を与えていた野良猫が女性宅に居着き、そのまま交配を繰り返して自然に増えた。餌代などで生活は厳しく光熱費などを滞納し、電気やガス供給が止められることも頻繁にあるという。

 多頭飼育崩壊の現場を数多く見てきた猫の隠れ里の藤田藍代表(37)は「現場は地獄のよう」と厳しい表情で語る。過去には飼い主に捨てられ、置き去りになった猫たちが共食いしながら生き延びている場面にも遭遇。「生態や飼育方法などを知らずに、ただ頭数が増えたから飼えなくなるというのは無責任極まりない」と怒りをぶつける。「手に負えなくなる前の段階で猫も人も救える場面がある。それを見過ごしてしまう社会にも問題がある」と訴える。

 同団体には毎日のように保護依頼が寄せられ、最近は高齢者からの依頼が急増。高齢の飼い主が亡くなり、引き取り先のない多くの猫を保護するケースも出始めている。保護猫のほとんどは避妊手術をしておらず「多頭飼育崩壊になってもおかしくない状況」という。

 他の自治体でも同様の事態が起きている。千歳市では昨年、15匹の猫を飼う高齢男性宅で多頭飼育崩壊が発生。男性は介護サービスや福祉的支援が必要な状態で、地域包括支援センターの職員や訪問介護のヘルパーが頻繁に訪ねていたが、未然に防ぐことはできなかった。

 こうした事態を受け、市内の支援センターが福祉専門職のスタッフを対象に多頭飼育崩壊の予防対策セミナーを3月下旬に初開催。担当者は「これまでは目立った問題が起きるまでは本人任せだった」と説明。「福祉専門職がペットの飼育状況に着目することで早期発見につながり、多頭飼育崩壊を防ぐことにもなる」と述べ、福祉的な観点でも対策を講じる必要性を訴えている。


http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/692.html#c2

[近代史3] 犬猫をたくさん飼った末に起きた「惨状」の数々 中川隆
3. 中川隆[-10616] koaQ7Jey 2019年10月24日 10:05:22 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2249]

大矢誠が猫グロ虐待で逮捕! 2ちゃん生き物苦手板のカールおじさん
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/751.html
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/692.html#c3
[近代史3] 「即位の礼」の各国参列者の顔触れに見る“皇室外交” 中川隆
2. 中川隆[-10615] koaQ7Jey 2019年10月24日 10:08:47 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2250]

2019-10-24

 昨日の、

「ヨーロッパの王室では、男系女系の区別がなく、外国の王室から婿を迎えることもあるのに、日本は〜」

「知るか! というか、そんなアホな権威継承しているから、欧州人は殺し合いばかりやっていたんだろが! 一緒にすんな!」

 の補足ですが、男系女系の区別なく、国境を越えて婚姻を繰り返し、王家が「親戚同士」になった欧州では、それを「口実」に戦争が繰り返されました。


 最も有名なケースは、ノルマンディー公ギヨームのイングランド征服です。ギヨームは、イングランド王エドワード懺悔王の母親が大叔母という、懺悔王と親戚関係にありました。


 懺悔王が崩御すると、ギヨームは縁戚関係を盾にイングランド王位を要求。軍を率いてブリテン島に侵攻。ヘイスティングズの戦いに勝利し、イングランド国王の座に就きます。


 この人物こそが、連合王国(イギリス)初代国王、ウィリアム一世。現在のイギリス女王エリザベス二世の遠い先祖になります。


 上記の事例以外にも、欧州は縁戚関係を口実に他国に侵略する「史実」で溢れています。
 実際には、単に外国を侵略したい状況で、王家の縁戚関係を利用しただけなのでしょう。欧州史を学ぶと、やたら「継承戦争」がついた戦争があることに気が付きません?


 いずれにせよ、「外国の王室と縁戚関係を持てば、平和になる」と思っていたら、大間違い。人間を舐めてはいけません。


 むしろ話は逆で、縁戚関係を口実に「侵略」されるという事例で、人類史は満ち溢れています。


 というわけで、日本の「男系による皇位継承」は、外部の「男」を排除し、外戚や、親戚の王族を作らないため、「皇位」を巡る戦争が起きにくい。もちろん、皇族同士の闘争はありましたが、これは仕方がありません。人間ですから。


 権威と権力を引き離し、かつ外の人間に「皇位」を要求させない。モンゴルのクビライ・カーンにしても、元寇の理由に、

「正当なる日本国の王を玉座に就ける」

 とか何とかいった、ありがちな大義名分は使えなかったわけですね。というか、クビライ以外の誰も使えない。


 日本の男系の皇統は、こう言っては何ですが、本当によくできたシステムです。
https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12538788650.html
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/659.html#c2

[近代史3] 「即位の礼」の各国参列者の顔触れに見る“皇室外交” 中川隆
3. 中川隆[-10614] koaQ7Jey 2019年10月24日 10:14:19 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2251]


2019-10-23 三橋貴明

 昨日、「即位礼正殿の儀」が執り行われ、陛下が即位を内外に宣言されました。


 我が国の皇室は、「少なくとも」二千年以上の長期に渡り、天照大神、瓊瓊杵尊、神倭伊波礼比古命(神武天皇)と神話から繋がり、神武天皇以降は男系の皇統を繋いできた、世界に例を見ない「貴重」な存在です。(「存在」としか言いようがない)

(中川隆註 : 神武東征は 3世紀初頭、天皇一族はソウル出身の漢民族系朝鮮人だというのが歴史学の定説です)


 なぜ、皇統は男系なのか。
 いくつか理由があるとは思います。

 男系の皇統の維持とは、女性排除云々ではありません。これを口にする人は、相当に頭が悪い。
 皇統から排除されてきたのは、むしろ我々日本人の男性です。日本の女性は皇族になる可能性がありますが、男性にはありません。


 結果、日本は歴史的に「権威」と「権力」が分離され、「権威を帯びた権力者」はついに出現しませんでした。


 平安時代に権勢を誇った藤原道長といえども、自分の娘を皇室に嫁がせることはできたものの、そこまで。天皇の祖父になることはできても、父親にはなれませんでした。まして、自ら皇位を襲うことも不可能。
 豊臣秀吉も、戦国時代を統一するという偉業を成し遂げたにも関わらず、関白どまり。

 歴史上、皇位を簒奪しようとした「日本人男性」は何人もいます。蘇我入鹿、道鏡、足利義満などになりますが、なぜかことごとく失敗。

 というわけで、権威を権力から切り離す「男系の皇統」が、日本国にとってベター(ベストじゃないでしょうが)な政体あるいは国体であることが、二千年を超す検証により証明されているのです。


 過去、二千年を超す検証に耐えた「伝統」に、我々、精々が百年しか生きない一人間の脳みそが立ち向かえるはずがないでしょうに。


 NHKの調査では、「女系天皇の意味を知っているか」という調査に対し、「よく知っている」と「ある程度知っている」を合わせた「知っている」は42%にとどまり、「あまり知らない」と「全く知らない」を合わせた「知らない」が52%と多数派を占めました。

 我々は、戦後の愚劣な歴史教育により、日本国民として最も重要な存在について、知識を身に着ける機会を奪われてきた。


 それ以前に「女系天皇」という言葉が間違っています。女系天皇ではなく、「男系ではない天皇」が正しいのです。

 女性宮家にせよ、非・男系天皇にせよ、「外の男」を皇族に迎え入れることになります。日本国は、未だかつて「外の男」を皇族としたことはありません。
 どなたでもいいですが、内親王殿下が一般男性(例えば「三橋」という名字の男)と結婚し、二人の子が次の天皇になると、神武天皇以来の皇統は断絶し、新たに「三橋朝」が始まることになってしまいます。


 さらに言えば、何しろ「グローバリズム」の時代でございますので、内親王殿下が中国人、韓国人と結婚したら・・・? アメリカ人、イギリス人でも同じことですが、我が国の皇統が「外国」に奪われることになります。


 その時点で、日本国のナショナリズムの最強の柱である皇統はおしまいです。

 日本「人民」、つまりは旧・日本国民は「人間」に個別化され、互いに協力することもなく、万人の万人に対する闘争(ホッブス)の世界が始まります。
 分かりやすく書くと、北斗の拳、の「ヒャッハー!」の世界でございますね。



【歴史音声コンテンツ 経世史論】

http://keiseiron-kenkyujo.jp/apply/
※※特別コンテンツ「MMTポリティクス 第三回」が視聴可能となりました。
※12月12−13日、邪馬台国視察ツアー「歴史に魅せられて、マイと辿る邪馬台国への道」開催決定!(三橋貴明、長浜浩明先生、高家望愛さんも同行します)取材の光景は、映像で記録し、特別コンテンツとして配信したいと思います。

 そもそも、皇嗣殿下、悠仁親王殿下という正当な皇統の継承者がいらっしゃるにも関わらず、現時点で女性宮家だ、非・男系天皇だのと言い出す時点で不遜なのです。


 とはいえ、女性宮家やら非・男系天皇やらを主張する、「伝統に逆らう傲慢な勢力」を黙らせるために、現時点で「旧・宮家復活」を検討することは価値があると思います。

『旧宮家男子の皇族復帰を可能に 自民有志の提言案
 安定的な皇位継承に向け、自民党の保守系有志議員による「日本の尊厳と国益を護(まも)る会」(代表幹事・青山繁晴参院議員)がまとめた提言案が20日、分かった。例外なく父方に天皇がいる男系の継承を堅持し、旧宮家の男子の皇族復帰を可能とする皇室典範の改正か特例法の制定が柱。23日に正式決定後、安倍晋三首相や自民党幹部に直接手渡す方針だ。
 提言案では、女性皇族が結婚後も皇室にとどまる「女性宮家」の創設について、婚姻した民間人男性が皇族となり、男系継承の伝統が途切れる女系天皇の呼び水になりかねないことから、否定的な見解を示す。(後略)』

 皇室典範の改正は、やめた方が良いです。一度、皇室典範を改正したという「実績」が出てしまうと、最も重要な、
「第一条 皇位は、皇統に属する男系の男子が、これを継承する。」
 の改訂に繋がる可能性が生じます。特例法の制定を検討するべきです。


 いずれにせよ、我々日本国民は、皇統に対する攻撃(女性宮家、非・男系天皇等)について、「グローバリズムという疫病の侵略」であると認識するべきです。マスコミやら「識者」やらは、
「外国では〜」
「グローバルでは〜」
 と、「抗体」を持たない日本国民を騙し、グローバリズムという疫病を蔓延させ、我々が日本列島で生きていく上で必須のナショナリズムを破壊しようとしてきます。


「ヨーロッパの王室では、男系女系の区別がなく、外国の王室から婿を迎えることもあるのに、日本は〜」
 といったレトリックには、
「知るか! というか、そんなアホな権威継承しているから、欧州人は殺し合いばかりやっていたんだろが! 一緒にすんな!」
 と、史実に基づき、反論しなければならないのです。「歴史的な知識」もまた、我々が早急に身につけなければならない「抗体」の一つです。


 というわけで、経世史論では「皇統論」に加え、世界各国の歴史を(ランダムに)辿る「歴史時事」と、二つのコースがあるのです。


 我々は歴史を学び、グローバリズムという疫病に対する「抗体」を身に着ける必要があるのです。早急に。
https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12538513150.html
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/659.html#c3

[近代史3] 「即位の礼」の各国参列者の顔触れに見る“皇室外交” 中川隆
4. 中川隆[-10613] koaQ7Jey 2019年10月24日 10:22:40 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2252]

因みに、チャンネル桜に出ている自称専門家は全員完全なアホですね:


神武天皇「以前」 縄文中期に天皇制の原型が誕生した – 2019/9/1
宮崎 正弘 (著)
https://www.amazon.co.jp/%E7%A5%9E%E6%AD%A6%E5%A4%A9%E7%9A%87%E3%80%8C%E4%BB%A5%E5%89%8D%E3%80%8D-%E7%B8%84%E6%96%87%E4%B8%AD%E6%9C%9F%E3%81%AB%E5%A4%A9%E7%9A%87%E5%88%B6%E3%81%AE%E5%8E%9F%E5%9E%8B%E3%81%8C%E8%AA%95%E7%94%9F%E3%81%97%E3%81%9F-%E5%AE%AE%E5%B4%8E-%E6%AD%A3%E5%BC%98/dp/459408270X/ref=sr_1_2?qid=1571879749&s=books&sr=1-2

宮崎正弘(みやざき・まさひろ)
昭和21(1946)年石川県金沢市生まれ。評論家。

著書に『世界は金本位制に向かっている』(扶桑社新書)、『金正恩の核ミサイル』『習近平の死角独裁皇帝は間違いなく中国を自滅させる』(育鵬社)、『余命半年の中国・韓国経済』(ビジネス社)、『地図にない国を行く』(海竜社)、『明智光秀 五百年の孤独』(徳間書店)など多数。


カスタマーレビュー

hij
5つ星のうち3.0
縄文は世界最古の独自文明であることは分かったが... 2019年9月2日

本書は縄文文化に関する体系的な解説書ではなく、各地で発掘された縄文遺跡の探
訪記である。いろいろな学者の説が紹介されているが、著者独自の見解が披歴され
ていないのは物足りない。たとえば神武天皇の即位の年代について、林房雄の縄文
中期説が紹介されている。それによると、天神 7代、地神 5代、ウガヤフキアエズ
朝51代(富士古文書)、その平均在位年数を現代風に30年とすれば 神武以前に63
代1890年あり、神武以後を 2000年あるいは 2500年とすれば天皇の発生は縄文中
期になるというが、根拠薄弱としか言いようがない。まず富士古文書なるものの信
憑性が定かでないうえ、1世代30年なんて単なるあてずっぽうにすぎない。

著者が次に紹介したのは長浜浩明の紀元前70年説である。日本書紀によると神武の
即位は紀元前 660年であるが、長浜は当時の暦は現在の半年が1年だったとし、再
計算した結果 紀元前70年を割り出した。しかし書紀の紀年は ずれのあることがつ
とに指摘されているうえ、暦の長さが違っていたというのも確たる証拠があるわけ
ではない。この説もにわかには信じがたい。

本書は言及していないが、古代天皇の在位年代に関して評者が注目するのは安本美
典説である。

安本は記紀の伝える古代天皇の系譜は正しいと仮定したうえで、在位年代の確かな歴代天皇の在位期間を調べたところ、天皇の在位期間は古代になるほど短くなることがわかった。

その短くなり方は直線的である。その直線の傾きを最小二乗法によって決定する。すると古代天皇の在位期間が一定の確率のもとに推定できる。

この方法によると例えば神功皇后の在位期間が広開土王の在位と重なることがわかり、神功皇后の三韓征伐伝承の史実性を証明できる。

ちなみに神武天皇の即位は三世紀後半になる。

実測値を統計的に処理した安本説は説得力が高い.
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/659.html#c4

[近代史3] チャンネル桜関係者が大好きな自称日本史研究者 長浜浩明の学説(?)の何処がおかしいのか? 中川隆
37. 中川隆[-10612] koaQ7Jey 2019年10月24日 10:23:19 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2253]

因みに、チャンネル桜に出ている自称専門家は全員完全なアホですね:


神武天皇「以前」 縄文中期に天皇制の原型が誕生した – 2019/9/1
宮崎 正弘 (著)
https://www.amazon.co.jp/%E7%A5%9E%E6%AD%A6%E5%A4%A9%E7%9A%87%E3%80%8C%E4%BB%A5%E5%89%8D%E3%80%8D-%E7%B8%84%E6%96%87%E4%B8%AD%E6%9C%9F%E3%81%AB%E5%A4%A9%E7%9A%87%E5%88%B6%E3%81%AE%E5%8E%9F%E5%9E%8B%E3%81%8C%E8%AA%95%E7%94%9F%E3%81%97%E3%81%9F-%E5%AE%AE%E5%B4%8E-%E6%AD%A3%E5%BC%98/dp/459408270X/ref=sr_1_2?qid=1571879749&s=books&sr=1-2

宮崎正弘(みやざき・まさひろ)
昭和21(1946)年石川県金沢市生まれ。評論家。

著書に『世界は金本位制に向かっている』(扶桑社新書)、『金正恩の核ミサイル』『習近平の死角独裁皇帝は間違いなく中国を自滅させる』(育鵬社)、『余命半年の中国・韓国経済』(ビジネス社)、『地図にない国を行く』(海竜社)、『明智光秀 五百年の孤独』(徳間書店)など多数。


カスタマーレビュー

hij
5つ星のうち3.0
縄文は世界最古の独自文明であることは分かったが... 2019年9月2日

本書は縄文文化に関する体系的な解説書ではなく、各地で発掘された縄文遺跡の探
訪記である。いろいろな学者の説が紹介されているが、著者独自の見解が披歴され
ていないのは物足りない。たとえば神武天皇の即位の年代について、林房雄の縄文
中期説が紹介されている。それによると、天神 7代、地神 5代、ウガヤフキアエズ
朝51代(富士古文書)、その平均在位年数を現代風に30年とすれば 神武以前に63
代1890年あり、神武以後を 2000年あるいは 2500年とすれば天皇の発生は縄文中
期になるというが、根拠薄弱としか言いようがない。まず富士古文書なるものの信
憑性が定かでないうえ、1世代30年なんて単なるあてずっぽうにすぎない。

著者が次に紹介したのは長浜浩明の紀元前70年説である。日本書紀によると神武の
即位は紀元前 660年であるが、長浜は当時の暦は現在の半年が1年だったとし、再
計算した結果 紀元前70年を割り出した。しかし書紀の紀年は ずれのあることがつ
とに指摘されているうえ、暦の長さが違っていたというのも確たる証拠があるわけ
ではない。この説もにわかには信じがたい。

本書は言及していないが、古代天皇の在位年代に関して評者が注目するのは安本美
典説である。

安本は記紀の伝える古代天皇の系譜は正しいと仮定したうえで、在位年代の確かな歴代天皇の在位期間を調べたところ、天皇の在位期間は古代になるほど短くなることがわかった。

その短くなり方は直線的である。その直線の傾きを最小二乗法によって決定する。すると古代天皇の在位期間が一定の確率のもとに推定できる。

この方法によると例えば神功皇后の在位期間が広開土王の在位と重なることがわかり、神功皇后の三韓征伐伝承の史実性を証明できる。

ちなみに神武天皇の即位は三世紀後半になる。

実測値を統計的に処理した安本説は説得力が高い.
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/498.html#c37

[近代史3] 犬猫をたくさん飼った末に起きた「惨状」の数々 中川隆
4. 中川隆[-10611] koaQ7Jey 2019年10月24日 10:44:32 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2254]

ごみ屋敷に子ども3人と動物245匹、ハエとノミに糞尿だらけ 米フロリダ州
2019.10.24 Thu posted at 10:35 JST
https://www.cnn.co.jp/usa/35144371.html

245匹の動物と大量のごみにまみれて生活していた女の子3人が救出された/City of Edgewater Police Department/Facebook



(CNN) 米フロリダ州の民家で幼い女の子3人が、ごみの山の中で245匹の動物と一緒に生活しているのが見つかった。

同州エッジウォーター警察によると、子どもは3人とも10歳未満。家の中には犬4匹とフクロモモンガ10匹、ヤマアラシ1匹、小鳥14羽、ネズミ83匹がいて、至る所にごみが散乱し、動物の糞尿(ふんにょう)にまみれていた。

家中どこもハエだらけで、子ども部屋は足首の高さまでごみが積もっていた。

子ども3人はこの家に、父母と父親のガールフレンドの大人3人と暮らしていたが、父親のグレッグ・ネルソン容疑者が20日、当局に通報して事態が発覚した。

グレッグ容疑者は警察の調べに対し、妻のスーザン・ネルソン容疑者と、ガールフレンドのメリッサ・ハミルトン容疑者の両方との関係を断とうと決め、子どもたちを連れて家を出たいと思ったが、母親が許さなかったと話している。

動物たちはケージに入れられたり家の中を歩き回ったりしていて、ほとんどがノミだらけだった。死んでいる動物も何匹かいた。家の中は強烈なアンモニア臭に満ちていた。

その後、子どもたちは親類に預けられ、動物たちは保護施設に移された。警察は子どもたちのために、保護施設は動物たちのために寄付を募っている。

大人は3人とも、児童虐待と動物虐待の疑いがかけられている。
https://www.cnn.co.jp/usa/35144371.html
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/692.html#c4

[リバイバル3] 中川隆 _ 古代史、人類学、ハプロタイプ、民族学関係投稿リンク 中川隆
45. 2019年10月24日 11:15:36 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2256]
日本人の海民性
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/693.html

http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/811.html#c45
[近代史3] 内閣官房参与をクビにされた藤井聡先生、遂に本音を語る 中川隆
40. 中川隆[-10609] koaQ7Jey 2019年10月24日 11:37:36 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2257]

藤井聡先生はデービッド・アトキンソンが完全なバカだと言い切ってくれました:


【藤井聡】最新 ニュース速報 2019年10月24日 おはよう寺ちゃん活動中 - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=4ryMJ7H7J6A


日本人の勝算: 人口減少×高齢化×資本主義 – 2019/1/11
デービッド アトキンソン (著)
https://www.amazon.co.jp/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E4%BA%BA%E3%81%AE%E5%8B%9D%E7%AE%97-%E4%BA%BA%E5%8F%A3%E6%B8%9B%E5%B0%91%C3%97%E9%AB%98%E9%BD%A2%E5%8C%96%C3%97%E8%B3%87%E6%9C%AC%E4%B8%BB%E7%BE%A9-%E3%83%87%E3%83%BC%E3%83%93%E3%83%83%E3%83%89-%E3%82%A2%E3%83%88%E3%82%AD%E3%83%B3%E3%82%BD%E3%83%B3/dp/4492396462/ref=sr_1_1?qid=1571884454&refinements=p_27%3A%E3%83%87%E3%83%BC%E3%83%93%E3%83%83%E3%83%89+%E3%82%A2%E3%83%88%E3%82%AD%E3%83%B3%E3%82%BD%E3%83%B3&s=books&sr=1-1&text=%E3%83%87%E3%83%BC%E3%83%93%E3%83%83%E3%83%89+%E3%82%A2%E3%83%88%E3%82%AD%E3%83%B3%E3%82%BD%E3%83%B3

この法律が日本を「生産性が低すぎる国」にした
アトキンソン「中小企業基本法が諸悪の根源」
デービッド・アトキンソン : 小西美術工藝社社長
2019/10/03
https://toyokeizai.net/articles/-/305116A



日本経済の問題点は、突き詰めていくと「1本の法律」に行き着くといいます(撮影:梅谷秀司)

オックスフォード大学で日本学を専攻、ゴールドマン・サックスで日本経済の「伝説のアナリスト」として名をはせたデービッド・アトキンソン氏。

退職後も日本経済の研究を続け、日本を救う数々の提言を行ってきた彼が、ついにたどり着いた日本の生存戦略をまとめた『日本人の勝算』が刊行されて8カ月。生産性を高める具体的な方法を示した新著『国運の分岐点』(講談社+α新書)が刊行された。

日本に足りない「要因分析」とはどういうことか、生産性が低い現実を「要因分析」すると何がわかるのか。解説してもらった。

前回の記事(「中小企業の改革」を進めないと国が滅びるワケ)に対するコメントの中に、よくある誤解に基づいたものがありました。極めて重要なポイントですので、ご紹介したいと思います。

「町のラーメン屋が多すぎるといって10軒を1軒にまとめたところで中国には勝てません」

私の主張はまったく違います。今は10軒のラーメン店の裏に10社の企業があるので、10軒のラーメン店をそのままにして、それを所有している企業を2、3社にまとめようということです。

日本の生産性が低いのは「働き方」の問題ではない

さて、日本の生産性が一向に上がらず、デフレからも脱却できないという厳しい現実に対して、これは日本人に働き方に問題があるからだと主張する方たちが多くいらっしゃいます。


『日本人の勝算 人口減少×高齢化×資本主義』は8万部のベストセラーとなっている(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします)

日本人はすばらしい能力をもっているのに、働き方が悪いのでその実力が引き出されていない。だから働き方を変えれば景気もよくなっていく、というのが彼らの主張です。

しかし、経済分析の世界では、これは「願望」というか、まったくの見当外れな分析だと言わざるをえません。これだけ大きな国の経済が「働き方」程度の問題によって、20年も停滞することなどありえないからです。

では、何が日本の生産性を低くさせているのでしょうか。これまで30年にわたって、日本経済を分析してきた私がたどり着いた結論は、「非効率な産業構造」です。高度経済成長期から引きずっている時代錯誤な産業政策、非効率なシステム、科学的ではない考え方などが日本の生産性を著しく低下させているのです。


ただ、日本国内ではこのような意見を掲げる人はほとんどいらっしゃいません。政治家、エコノミスト、財界のリーダーたちの大多数は経済低迷の要因を、「産業構造」に結びつけず、ひたすら「労働者」へと押し付けています。

このあまりに”残念な勘違い”を象徴しているのが、「働き方改革」です。

残業を減らし、有給休暇を増やす。女性にも高齢者にも、働きやすい環境を作る。そうすれば、労働者のモチベーションが上がって、これまで以上によく働く。その結果、会社の業績も上がるので景気がよくなる。

驚くほど楽観的というか、ご都合主義な考え方です。繰り返しますが、この程度の施策で巨大国家の経済が上向くのなら、日本はとうの昔にデフレから脱却しています。20年も経済成長が滞っているという事実こそが、労働者個人の頑張りでどうにかなる問題ではないことを雄弁に物語っているのです。

日本に欠けているのは「徹底した要因分析」だ

そこで次に疑問として浮かぶのは、なぜこうなってしまうのかということでしょう。なぜ表面的な経済議論しか行われないのか。なぜ国の舵取りをするリーダーや専門家から、泥縄的な解決策しか出てこないのか。

1つには、日本では「徹底的な要因分析」をしないという事情があります。この30年、多くの日本人と議論を交わして気づいたのは、経済の専門家を名乗る人たちでさえ、起きている現象についての知識はすごいものの、その原因を徹底的に追求することはほとんどありません。原因の説明は表面的な事実をなぞるだけで、「なんとなくこういう結論になるだろう」と直感的な分析をしているのです。

どういうことかわかっていただくため、多くの識者が唱える「女性活躍で生産性向上」という主張を例に出しましょう。

生産性の高い先進国では女性活躍が進んでいるという事実があります。一方、生産性の低い日本では、女性活躍が諸外国と比較して際立って進んでいないという、これまた動かしがたい事実があります。この2つの事実をもって、専門家たちは、日本も諸外国並に女性に活躍してもらえば、諸外国並に生産性が向上するに違いない、と主張しているのです。

確かにそういう理屈も成り立つかもしれませんが、実はここには大きな落とし穴があります。「日本の女性活躍が諸外国と比較して際立って進んでいない」ということの要因を分析できておらず、「日本は伝統的に女性が蔑視されている」「働きたくても保育所が不足している」という、なんとも大雑把な話しか語られていないのです。

このあたりの要因分析を徹底的に行えば、「保育所さえあれば女性が活躍できる」という極論がいかに表面的な分析に基づく主張かということは明白です。

海外の要因分析では、女性が活躍できていない国は、労働人口の中で、規模が小さくて経済合理性の低い企業で働く労働者の比率が高いという傾向があることがわかっています。

これは冷静に考えれば当たり前の話です。小さな企業は産休や育休、時短などの環境整備が難しいので、どうしても女性が働き続けることのハードルが高くなるのです。これが一次的な問題です。女性を蔑視する価値観や保育所の数などは、あくまで二次的な問題にすぎません。


当然ながら、まずは女性が活躍できる産業構造に変革した後で、具体的な環境作りに取り組むべきです。しかし、一次的な問題を解決せずに、二次的な問題を解決するだけでは、根本的な解決にはなりません。つまり、女性活躍というのは、女性蔑視うんぬんや保育所の数という二次的な問題より、その国の産業構造によって決まるというのが世界の常識なのです。

このような要因分析をロクにしないまま「女性活躍」を叫んで、働くように女性の背中を押しても、生産性向上につながるわけがありません。

これは同じく生産性向上が期待されている「有給休暇」についてもまったく同様です。

https://toyokeizai.net/articles/-/305116?page=3

生産性が高い国では、有給休暇取得率が高い傾向があります。そして、日本は有給休暇取得率が低いということで、これを高めていけば、生産性も上がっていくだろうというわけです。しかしこれを本気で進めるのならば、そもそもなぜ日本の有給休暇取得率が低いのか徹底的に要因分析をしなくてはいけません。

日本では、「日本人の真面目な国民性が関係している」「日本は集団主義で職場に休みにくい雰囲気がある」と、これまた直感的な理由しか出てこないでしょうが、海外では「有給取得率は企業規模と関係する」という要因分析がなされています。大企業になればなるほど有給取得率が上がり、小さな会社になればなるほど下がることがわかっているのです。この傾向は万国共通で、日本も例外なく当てはまります。

つまり、アメリカの有給取得率が高いのはアメリカ人の国民性ではなく、単にアメリカの労働者の約50%が大企業で働いているから。日本の有給取得率が低いのも日本人の国民性ではなく、単に日本の労働者の中で大企業に勤めている人が約13%しかいないからなのです。

長く分析の世界にいた私からすれば、国民性うんぬん、労働文化うんぬんというのは、科学的な分析から目を背けて、自分たちの都合のいい結論へと誘導していく、卑劣な論法だと言わざるをえません。

日本の低迷の主因は伸びない中小企業

さて、このように日本の専門家があまりしてこなかった「要因分析」というものを、日本経済を低迷させている諸問題に対して行っていくと、驚くべきことがわかります。

実は日本経済の低迷も、女性活躍や有給取得率でもそうだったように、最後は必ず「小さな企業が多すぎる」という問題に突き当たるのです。低賃金、少子化、財政破綻、年金不足、最先端技術の普及の低さ、輸出小国、格差問題、貧困問題……さまざまな問題の諸悪の根源を容赦なくたどっていくと、「非効率な産業構造」という結論にいたるのです。

それはつまり、日本が他の先進国と比べて、経済効率の低い小さな企業で働く人の比率が圧倒的に多く、そのような小さな企業が国からも優遇されるということです。実は日本は、生産性の低い「中小企業天国」と呼べるような産業構造になっているのです。

このような話をすると、「小さな企業が多いのは日本の伝統で、普遍的な文化だ」とこれまた漠然とした主張をする人たちが多くいらっしゃいますが、実はこれも表面的な分析に基づく”残念な勘違い”なのです。


歴史を振り返れば、小さい企業が多いのは日本の普遍的な文化だと言えるような客観的事実はどこにも見当たりません。むしろ、ある時期を境にして、現在のような「他の先進国と比べて小さな企業で働く人の割合が多すぎる」という産業構造が出来上がっていったことがよくわかります。

では、その時期はいつかというと、「1964年」です。

この年、日本はOECD(経済協力開発機構)に加入しましたが、その条件として突きつけられたのが、かねてより要求されていた「資本の自由化」でした。当時の日本では、資本が自由化されれば外資に乗っ取られるかもしれないという脅威論が唱えられ、護送船団方式など「小さな企業」を守るシステムが続々と整備されました。つまり、1964年というのは、日本を「低生産性・低所得の国」にした「非効率な産業構造」が産声を上げたタイミングなのです。

日本を「生産性の低い国」にした中小企業基本法

そして、この「1964年体制」を法律面から支えたのが、前年に制定された中小企業基本法です。

同法は当時、「中小企業救済法」とも言われたほど、小さい企業に手厚い優遇策を示したものです。同時にその対象となる企業を絞り込むため、製造業は300人未満、小売業は50人未満とはじめて「中小企業」を定義しました。

しかし、これが逆効果となってしまいます。優遇措置を目当てに、50人未満の企業が爆発的に増えてしまったのです。

中には、企業規模を拡大できるにもかかわらず、優遇措置を受け続けたいということで、50人未満のラインを意図的に超えない中小企業まで現れてしまったのです。非効率な企業が爆発的に増え、なおかつ成長しないインセンティブまで与えてしまいました。

中小企業を応援して日本経済を元気にしようという精神からつくられた法律が、優遇に甘えられる「中小企業の壁」を築き、「他の先進国と比べて小さな企業で働く労働者の比率が多い」という非効率な産業構造を生み出してしまったという、なんとも皮肉な話なのです。

それでも1980年代までは人口が増加し続けたため、経済も成長を続けました。しかし1990年代に入り、人口増加が止まると、この生産性の低い非効率な産業構造の問題が一気に表面化してきました。

ちなみに、日本の生産性を議論する際に必ず出てくるのが、日本では製造業の生産性が高く、サービス業の生産性が低いという事実です。この現状を説明するためによく言われるのが「日本人はものづくりに向いている」「サービス産業の生産性が低いのは『おもてなし』の精神があるからだ」という”神話”のような話ですが、実はこれも非効率な産業構造ですべて説明ができます。これもまた、単に中小企業基本法の影響なのです。

この法律で、中小企業が製造業では300人未満、その他は50人未満と定義されて以降、日本ではこれに沿うような形で企業数が増えていきました。その影響もあって、製造業はどうしても他の業種よりも規模が大きくなりました。


規模が大きければ生産性が高くなるというのは、先ほども申し上げた経済学の鉄則のとおりです。一方、日本のサービス業は圧倒的に規模の小さな事業者が多く乱立しているという事実があるので、当然、生産性は顕著に低くなるというわけです。

「守りに特化」した経営は暴走していく

「1964年」と聞くと、ほとんどの日本人は東京オリンピックを連想すると思います。そしてここをきっかけに、日本人が自信を取り戻し、焼け野原から世界第2位の経済大国へと成長していく、というのが小学校の授業などでも習う「常識」です。

しかし、現実はそうではありません。

オリンピックの前年からすでに景気は減退していました。急速なインフラ投資の反動で、オリンピック後の倒産企業数は3倍にも急増しています。1964年からの「証券不況」も事態をさらに悪化させて、被害拡大防止のために日銀は公定歩合を1%以上下げました。しかしこれも焼け石に水で、1965年5月には山一證券への日銀特融を決定し、同年7月には、戦後初となる赤字国債の発行も行いました。

この不況が、「資本の自由化」が引き起こす「外資脅威論」にさらに拍車をかけます。「乗っ取り」や「植民地化」という言葉にヒステリックに反応するうち、やがて財閥系や大手銀行系が手を取り合い、買収防止策として企業同士の持ち合いも含めた安定株式比率を高めていきます。1973年度末の法人持株比率はなんと66.9%にも達しました。

この「守り」に特化した閉鎖的な経済活動が、護送船団方式や、仲間内で根回しして経営に文句を言わせない「しゃんしゃん株主総会」などを定着させて、日本企業のガバナンスを著しく低下させていったことに、異論を挟む方はいらっしゃらないのではないでしょうか。

このようにとにかく「会社を守る」ことが何をおいても優先されるようになると、経営者に必要なのは調整能力だけになっていきます。数字やサイエンスに基づく合理的な判断をしないので、他人の意見に耳を貸さず、とにかく「直感」で会社を経営するようになっていくのです。その暴走がバブルにつながります。

そんな「暴走経営」がこの20年、日本経済に与えたダメージは計り知れません。


『国運の分岐点』
https://www.amazon.co.jp/o/ASIN/4065175607/toyokeizaia-22?p=TK

ものづくりメーカーは、社会のニーズや消費者の声よりも、企業側の「技術」や「品質」という直感が正しいと考える「product out」にとらわれ衰退しました。そしてバブル崩壊後も、データに基づいた客観的な分析をせず、直感に基づく表面的な分析をして抜本的な改革ができなかった結果が、この「失われた20年」なのです。

このように日本経済の衰退を要因分析していくと、「1964年体制」に原因があることは明白です。つまり、「1964年は東京オリンピックで日本の飛躍が始まった年」というのは残念ながら間違いで、実は経済の衰退をスタートさせてしまった「国運の分岐点」なのです。

「1964年体制」がつくった産業構造を元に戻すことは容易なことではありません。その動かぬ証が、1990年代から実行されたさまざまな日本の改革がことごとく失敗してきたという事実です。その結果、国の借金は1200兆円にまで膨らみました。

人口減少などさまざまな「危機」が迫る日本には、もはや悠長なことを言っている時間はありません。日本経済を立て直すためにも、古い常識や”神話”を捨てて、数字と事実に基づく要因分析を、すべての国民が受け入れる時期にさしかかっているのです。



http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/140.html#c40

[リバイバル3] 中川隆 _ 経済、ビジネス関係投稿リンク 中川隆
127. 2019年10月24日 11:44:10 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2258]
藤井聡先生は 「日本人は生産性が低い」というデマを撒き散らしているデービッド・アトキンソンが完全なバカだと言い切ってくれました
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/694.html
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/813.html#c127
[近代史3] 日本人を憎む被差別同和部落出身者 2 _ 竹中平蔵 中川隆
14. 中川隆[-10608] koaQ7Jey 2019年10月24日 11:45:48 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2259]

藤井聡、我々は!!90才まで!!働かなければ!!ならないのか!!を解説!! - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=s_Ut1GdV-Xs
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/115.html#c14
[近代史02] 竹中平蔵物語 中川隆
101. 中川隆[-10607] koaQ7Jey 2019年10月24日 11:46:14 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2260]

藤井聡、我々は!!90才まで!!働かなければ!!ならないのか!!を解説!! - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=s_Ut1GdV-Xs
http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/301.html#c101
[不安と不健康16] “早死にする人”ランキング 短命にある共通点とは…(ZAK×SPA!)  赤かぶ
141. 中川隆[-10606] koaQ7Jey 2019年10月24日 12:43:29 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2261]

アルツハイマーのリスク、トランス脂肪酸含む食品で75%増大も
2019.10.24 Thu posted at 11:55 JST
https://www.cnn.co.jp/fringe/35144380.html

揚げ物などに含まれるトランス脂肪酸、アルツハイマーの発症リスクと関連か



(CNN) 菓子パンやマーガリンなどの加工食品に含まれるトランス脂肪酸の血中濃度が高い人は、低い人に比べてアルツハイマー病や認知症を発症する確率が50〜75%高くなる可能性があるという研究結果が、23日の米神経学会誌に発表された。

アルツハイマー病に詳しい米神経学会の専門家はこの研究について、「トランス脂肪酸が多く含まれる食事に関連して、心血管系の影響に加えて脳や認知機能にも悪影響があることが裏付けられた」と評価している。

研究チームは認知症状のない日本人の男女1600人あまりを10年間にわたって追跡調査して、調査開始時の血中トランス脂肪酸濃度を調べ、食生活を分析した。

高血圧や糖尿病、喫煙など認知症リスクに影響し得る他の要因を調整した結果、トランス脂肪酸の濃度が高かったグループは、濃度が低かったグループに比べて認知症を発症する確率が52〜74%高いことが分かった。

この研究について、米ニューヨークにあるアルツハイマー予防クリニックの専門家は「これまで一般的だった食生活に関するアンケートではなく、血中濃度が使われていることから、科学的な信憑(しんぴょう)性が高い」と指摘する。

トランス脂肪酸はマーガリンやショートニングなどの加工食品に多く含まれる成分で、安上がりに生産でき、長期の保存が可能で、食品の味や食感が良くなることから食品業界が好んで使う。

揚げ物のほか、コーヒー用クリームやケーキ、パイ、冷凍ピザ、クッキーなどの加工食品にもトランス脂肪酸が多く含まれる。

日本の研究によれば、トランス脂肪酸の濃度を高める原因となった食品は菓子パン類を筆頭に、マーガリン、キャンディー、キャラメル、クロワッサン、非乳製品のクリーム、アイスクリーム、せんべい類の順だった。

米食品医薬品局(FDA)は2015年にトランス脂肪酸を禁止している。
https://www.cnn.co.jp/fringe/35144380.html


毎朝、食パンにマーガリンを付けて食べて、コーヒーにコーヒー用クリームを入れて飲んでいると60歳で認知症になるんですね。

http://www.asyura2.com/13/health16/msg/134.html#c141

[不安と不健康15] コンビニ弁当やお握りは辞めた方がいいです。『拡散』 (カズちゃんのブログ)  赤かぶ
324. 中川隆[-10605] koaQ7Jey 2019年10月24日 12:44:06 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2262]

アルツハイマーのリスク、トランス脂肪酸含む食品で75%増大も
2019.10.24 Thu posted at 11:55 JST
https://www.cnn.co.jp/fringe/35144380.html

揚げ物などに含まれるトランス脂肪酸、アルツハイマーの発症リスクと関連か



(CNN) 菓子パンやマーガリンなどの加工食品に含まれるトランス脂肪酸の血中濃度が高い人は、低い人に比べてアルツハイマー病や認知症を発症する確率が50〜75%高くなる可能性があるという研究結果が、23日の米神経学会誌に発表された。

アルツハイマー病に詳しい米神経学会の専門家はこの研究について、「トランス脂肪酸が多く含まれる食事に関連して、心血管系の影響に加えて脳や認知機能にも悪影響があることが裏付けられた」と評価している。

研究チームは認知症状のない日本人の男女1600人あまりを10年間にわたって追跡調査して、調査開始時の血中トランス脂肪酸濃度を調べ、食生活を分析した。

高血圧や糖尿病、喫煙など認知症リスクに影響し得る他の要因を調整した結果、トランス脂肪酸の濃度が高かったグループは、濃度が低かったグループに比べて認知症を発症する確率が52〜74%高いことが分かった。

この研究について、米ニューヨークにあるアルツハイマー予防クリニックの専門家は「これまで一般的だった食生活に関するアンケートではなく、血中濃度が使われていることから、科学的な信憑(しんぴょう)性が高い」と指摘する。

トランス脂肪酸はマーガリンやショートニングなどの加工食品に多く含まれる成分で、安上がりに生産でき、長期の保存が可能で、食品の味や食感が良くなることから食品業界が好んで使う。

揚げ物のほか、コーヒー用クリームやケーキ、パイ、冷凍ピザ、クッキーなどの加工食品にもトランス脂肪酸が多く含まれる。

日本の研究によれば、トランス脂肪酸の濃度を高める原因となった食品は菓子パン類を筆頭に、マーガリン、キャンディー、キャラメル、クロワッサン、非乳製品のクリーム、アイスクリーム、せんべい類の順だった。

米食品医薬品局(FDA)は2015年にトランス脂肪酸を禁止している。
https://www.cnn.co.jp/fringe/35144380.html


毎朝、食パンにマーガリンを付けて食べて、コーヒーにコーヒー用クリームを入れて飲んでいると60歳で認知症になるんですね。

http://www.asyura2.com/09/health15/msg/764.html#c324

[近代史3] 認知症と糖尿病の原因はサラダ油とパーム油だった 中川隆
23. 中川隆[-10604] koaQ7Jey 2019年10月24日 12:45:13 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2263]


アルツハイマーのリスク、トランス脂肪酸含む食品で75%増大も
2019.10.24 Thu posted at 11:55 JST
https://www.cnn.co.jp/fringe/35144380.html

揚げ物などに含まれるトランス脂肪酸、アルツハイマーの発症リスクと関連か



(CNN) 菓子パンやマーガリンなどの加工食品に含まれるトランス脂肪酸の血中濃度が高い人は、低い人に比べてアルツハイマー病や認知症を発症する確率が50〜75%高くなる可能性があるという研究結果が、23日の米神経学会誌に発表された。

アルツハイマー病に詳しい米神経学会の専門家はこの研究について、「トランス脂肪酸が多く含まれる食事に関連して、心血管系の影響に加えて脳や認知機能にも悪影響があることが裏付けられた」と評価している。

研究チームは認知症状のない日本人の男女1600人あまりを10年間にわたって追跡調査して、調査開始時の血中トランス脂肪酸濃度を調べ、食生活を分析した。

高血圧や糖尿病、喫煙など認知症リスクに影響し得る他の要因を調整した結果、トランス脂肪酸の濃度が高かったグループは、濃度が低かったグループに比べて認知症を発症する確率が52〜74%高いことが分かった。

この研究について、米ニューヨークにあるアルツハイマー予防クリニックの専門家は「これまで一般的だった食生活に関するアンケートではなく、血中濃度が使われていることから、科学的な信憑(しんぴょう)性が高い」と指摘する。

トランス脂肪酸はマーガリンやショートニングなどの加工食品に多く含まれる成分で、安上がりに生産でき、長期の保存が可能で、食品の味や食感が良くなることから食品業界が好んで使う。

揚げ物のほか、コーヒー用クリームやケーキ、パイ、冷凍ピザ、クッキーなどの加工食品にもトランス脂肪酸が多く含まれる。

日本の研究によれば、トランス脂肪酸の濃度を高める原因となった食品は菓子パン類を筆頭に、マーガリン、キャンディー、キャラメル、クロワッサン、非乳製品のクリーム、アイスクリーム、せんべい類の順だった。

米食品医薬品局(FDA)は2015年にトランス脂肪酸を禁止している。
https://www.cnn.co.jp/fringe/35144380.html


毎朝、食パンにマーガリンを付けて食べて、コーヒーにコーヒー用クリームを入れて飲んでいると60歳で認知症になるんですね。

http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/329.html#c23

[リバイバル3] サラダ油を使うと認知症になる 中川隆
14. 中川隆[-10603] koaQ7Jey 2019年10月24日 12:46:05 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2264]

アルツハイマーのリスク、トランス脂肪酸含む食品で75%増大も
2019.10.24 Thu posted at 11:55 JST
https://www.cnn.co.jp/fringe/35144380.html

揚げ物などに含まれるトランス脂肪酸、アルツハイマーの発症リスクと関連か



(CNN) 菓子パンやマーガリンなどの加工食品に含まれるトランス脂肪酸の血中濃度が高い人は、低い人に比べてアルツハイマー病や認知症を発症する確率が50〜75%高くなる可能性があるという研究結果が、23日の米神経学会誌に発表された。

アルツハイマー病に詳しい米神経学会の専門家はこの研究について、「トランス脂肪酸が多く含まれる食事に関連して、心血管系の影響に加えて脳や認知機能にも悪影響があることが裏付けられた」と評価している。

研究チームは認知症状のない日本人の男女1600人あまりを10年間にわたって追跡調査して、調査開始時の血中トランス脂肪酸濃度を調べ、食生活を分析した。

高血圧や糖尿病、喫煙など認知症リスクに影響し得る他の要因を調整した結果、トランス脂肪酸の濃度が高かったグループは、濃度が低かったグループに比べて認知症を発症する確率が52〜74%高いことが分かった。

この研究について、米ニューヨークにあるアルツハイマー予防クリニックの専門家は「これまで一般的だった食生活に関するアンケートではなく、血中濃度が使われていることから、科学的な信憑(しんぴょう)性が高い」と指摘する。

トランス脂肪酸はマーガリンやショートニングなどの加工食品に多く含まれる成分で、安上がりに生産でき、長期の保存が可能で、食品の味や食感が良くなることから食品業界が好んで使う。

揚げ物のほか、コーヒー用クリームやケーキ、パイ、冷凍ピザ、クッキーなどの加工食品にもトランス脂肪酸が多く含まれる。

日本の研究によれば、トランス脂肪酸の濃度を高める原因となった食品は菓子パン類を筆頭に、マーガリン、キャンディー、キャラメル、クロワッサン、非乳製品のクリーム、アイスクリーム、せんべい類の順だった。

米食品医薬品局(FDA)は2015年にトランス脂肪酸を禁止している。
https://www.cnn.co.jp/fringe/35144380.html


毎朝、食パンにマーガリンを付けて食べて、コーヒーにコーヒー用クリームを入れて飲んでいると60歳で認知症になるんですね。

http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/725.html#c14

[近代史02] 史上最強の投資銀行 ゴールドマン・サックス_その強さの秘密に迫る_2 中川隆
9. 中川隆[-10608] koaQ7Jey 2019年10月24日 12:58:01 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2259]
藤井聡先生は 「日本人は生産性が低い」というデマを撒き散らしている元ゴールドマンサックスのデービッド・アトキンソンが完全なバカだと言い切ってくれました:


【藤井聡】最新 ニュース速報 2019年10月24日 おはよう寺ちゃん活動中 - YouTube 動画
https://www.youtube.com/watch?v=4ryMJ7H7J6A


藤井聡 - YouTube 動画
https://www.youtube.com/results?search_query=%E8%97%A4%E4%BA%95%E8%81%A1&sp=mAEB


内閣官房参与をクビにされた藤井聡先生、遂に本音を語る
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/140.html


デービッド・アトキンソン

小西美術工藝社社長

1965年イギリス生まれ。日本在住30年。オックスフォード大学「日本学」専攻。裏千家茶名「宗真」拝受。

1992年ゴールドマン・サックス入社。金融調査室長として日本の不良債権の実態を暴くレポートを発表し、注目を集める。2006年に共同出資者となるが、マネーゲームを達観するに至り2007年に退社。2009年創立300年余りの国宝・重要文化財の補修を手掛ける小西美術工藝社に入社、2011年同会長兼社長に就任。2017年から日本政府観光局特別顧問を務める。

『デービッド・アトキンソン 新・観光立国論』(山本七平賞、不動産協会賞受賞)『新・所得倍増論』『新・生産性立国論』(いずれも東洋経済新報社)など著書多数。2016年に『財界』「経営者賞」、2017年に「日英協会賞」受賞。


アトキンソン,デービッド

小西美術工藝社社長。1965年イギリス生まれ。日本在住30年。オックスフォード大学「日本学」専攻。裏千家茶名「宗真」拝受。1992年ゴールドマン・サックス入社。金融調査室長として日本の不良債権の実態を暴くレポートを発表し、注目を集める。

2006年に共同出資者となるが、マネーゲームを達観するに至り2007年に退社。2009年創立300年余りの国宝・重要文化財の補修を手掛ける小西美術工藝社に入社、2011年同社会長兼社長に就任。2017年から日本政府観光局特別顧問を務める。

『デービッド・アトキンソン新・観光立国論』(山本七平賞、不動産協会賞受賞)など著書多数。2016年に『財界』「経営者賞」、2017年に「日英協会賞」受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

▲△▽▼

日本人の勝算: 人口減少×高齢化×資本主義 – 2019/1/11
デービッド アトキンソン (著)
https://www.amazon.co.jp/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E4%BA%BA%E3%81%AE%E5%8B%9D%E7%AE%97-%E4%BA%BA%E5%8F%A3%E6%B8%9B%E5%B0%91%C3%97%E9%AB%98%E9%BD%A2%E5%8C%96%C3%97%E8%B3%87%E6%9C%AC%E4%B8%BB%E7%BE%A9-%E3%83%87%E3%83%BC%E3%83%93%E3%83%83%E3%83%89-%E3%82%A2%E3%83%88%E3%82%AD%E3%83%B3%E3%82%BD%E3%83%B3/dp/4492396462/ref=sr_1_1?qid=1571884454&refinements=p_27%3A%E3%83%87%E3%83%BC%E3%83%93%E3%83%83%E3%83%89+%E3%82%A2%E3%83%88%E3%82%AD%E3%83%B3%E3%82%BD%E3%83%B3&s=books&sr=1-1&text=%E3%83%87%E3%83%BC%E3%83%93%E3%83%83%E3%83%89+%E3%82%A2%E3%83%88%E3%82%AD%E3%83%B3%E3%82%BD%E3%83%B3

この法律が日本を「生産性が低すぎる国」にした
アトキンソン「中小企業基本法が諸悪の根源」
デービッド・アトキンソン : 小西美術工藝社社長
2019/10/03
https://toyokeizai.net/articles/-/305116A

日本経済の問題点は、突き詰めていくと「1本の法律」に行き着くといいます(撮影:梅谷秀司)

オックスフォード大学で日本学を専攻、ゴールドマン・サックスで日本経済の「伝説のアナリスト」として名をはせたデービッド・アトキンソン氏。

退職後も日本経済の研究を続け、日本を救う数々の提言を行ってきた彼が、ついにたどり着いた日本の生存戦略をまとめた『日本人の勝算』が刊行されて8カ月。生産性を高める具体的な方法を示した新著『国運の分岐点』(講談社+α新書)が刊行された。


日本に足りない「要因分析」とはどういうことか、生産性が低い現実を「要因分析」すると何がわかるのか。解説してもらった。

前回の記事(「中小企業の改革」を進めないと国が滅びるワケ)に対するコメントの中に、よくある誤解に基づいたものがありました。極めて重要なポイントですので、ご紹介したいと思います。

「町のラーメン屋が多すぎるといって10軒を1軒にまとめたところで中国には勝てません」

私の主張はまったく違います。今は10軒のラーメン店の裏に10社の企業があるので、10軒のラーメン店をそのままにして、それを所有している企業を2、3社にまとめようということです。

日本の生産性が低いのは「働き方」の問題ではない

さて、日本の生産性が一向に上がらず、デフレからも脱却できないという厳しい現実に対して、これは日本人に働き方に問題があるからだと主張する方たちが多くいらっしゃいます。


『日本人の勝算 人口減少×高齢化×資本主義』は8万部のベストセラーとなっている(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします)

日本人はすばらしい能力をもっているのに、働き方が悪いのでその実力が引き出されていない。だから働き方を変えれば景気もよくなっていく、というのが彼らの主張です。

しかし、経済分析の世界では、これは「願望」というか、まったくの見当外れな分析だと言わざるをえません。これだけ大きな国の経済が「働き方」程度の問題によって、20年も停滞することなどありえないからです。

では、何が日本の生産性を低くさせているのでしょうか。これまで30年にわたって、日本経済を分析してきた私がたどり着いた結論は、「非効率な産業構造」です。高度経済成長期から引きずっている時代錯誤な産業政策、非効率なシステム、科学的ではない考え方などが日本の生産性を著しく低下させているのです。


ただ、日本国内ではこのような意見を掲げる人はほとんどいらっしゃいません。政治家、エコノミスト、財界のリーダーたちの大多数は経済低迷の要因を、「産業構造」に結びつけず、ひたすら「労働者」へと押し付けています。

このあまりに”残念な勘違い”を象徴しているのが、「働き方改革」です。

残業を減らし、有給休暇を増やす。女性にも高齢者にも、働きやすい環境を作る。そうすれば、労働者のモチベーションが上がって、これまで以上によく働く。その結果、会社の業績も上がるので景気がよくなる。

驚くほど楽観的というか、ご都合主義な考え方です。繰り返しますが、この程度の施策で巨大国家の経済が上向くのなら、日本はとうの昔にデフレから脱却しています。20年も経済成長が滞っているという事実こそが、労働者個人の頑張りでどうにかなる問題ではないことを雄弁に物語っているのです。

日本に欠けているのは「徹底した要因分析」だ

そこで次に疑問として浮かぶのは、なぜこうなってしまうのかということでしょう。なぜ表面的な経済議論しか行われないのか。なぜ国の舵取りをするリーダーや専門家から、泥縄的な解決策しか出てこないのか。

1つには、日本では「徹底的な要因分析」をしないという事情があります。この30年、多くの日本人と議論を交わして気づいたのは、経済の専門家を名乗る人たちでさえ、起きている現象についての知識はすごいものの、その原因を徹底的に追求することはほとんどありません。原因の説明は表面的な事実をなぞるだけで、「なんとなくこういう結論になるだろう」と直感的な分析をしているのです。

どういうことかわかっていただくため、多くの識者が唱える「女性活躍で生産性向上」という主張を例に出しましょう。

生産性の高い先進国では女性活躍が進んでいるという事実があります。一方、生産性の低い日本では、女性活躍が諸外国と比較して際立って進んでいないという、これまた動かしがたい事実があります。この2つの事実をもって、専門家たちは、日本も諸外国並に女性に活躍してもらえば、諸外国並に生産性が向上するに違いない、と主張しているのです。

確かにそういう理屈も成り立つかもしれませんが、実はここには大きな落とし穴があります。「日本の女性活躍が諸外国と比較して際立って進んでいない」ということの要因を分析できておらず、「日本は伝統的に女性が蔑視されている」「働きたくても保育所が不足している」という、なんとも大雑把な話しか語られていないのです。

このあたりの要因分析を徹底的に行えば、「保育所さえあれば女性が活躍できる」という極論がいかに表面的な分析に基づく主張かということは明白です。

海外の要因分析では、女性が活躍できていない国は、労働人口の中で、規模が小さくて経済合理性の低い企業で働く労働者の比率が高いという傾向があることがわかっています。

これは冷静に考えれば当たり前の話です。小さな企業は産休や育休、時短などの環境整備が難しいので、どうしても女性が働き続けることのハードルが高くなるのです。これが一次的な問題です。女性を蔑視する価値観や保育所の数などは、あくまで二次的な問題にすぎません。


当然ながら、まずは女性が活躍できる産業構造に変革した後で、具体的な環境作りに取り組むべきです。しかし、一次的な問題を解決せずに、二次的な問題を解決するだけでは、根本的な解決にはなりません。つまり、女性活躍というのは、女性蔑視うんぬんや保育所の数という二次的な問題より、その国の産業構造によって決まるというのが世界の常識なのです。

このような要因分析をロクにしないまま「女性活躍」を叫んで、働くように女性の背中を押しても、生産性向上につながるわけがありません。

これは同じく生産性向上が期待されている「有給休暇」についてもまったく同様です。

https://toyokeizai.net/articles/-/305116?page=3

生産性が高い国では、有給休暇取得率が高い傾向があります。そして、日本は有給休暇取得率が低いということで、これを高めていけば、生産性も上がっていくだろうというわけです。しかしこれを本気で進めるのならば、そもそもなぜ日本の有給休暇取得率が低いのか徹底的に要因分析をしなくてはいけません。

日本では、「日本人の真面目な国民性が関係している」「日本は集団主義で職場に休みにくい雰囲気がある」と、これまた直感的な理由しか出てこないでしょうが、海外では「有給取得率は企業規模と関係する」という要因分析がなされています。大企業になればなるほど有給取得率が上がり、小さな会社になればなるほど下がることがわかっているのです。この傾向は万国共通で、日本も例外なく当てはまります。


つまり、アメリカの有給取得率が高いのはアメリカ人の国民性ではなく、単にアメリカの労働者の約50%が大企業で働いているから。日本の有給取得率が低いのも日本人の国民性ではなく、単に日本の労働者の中で大企業に勤めている人が約13%しかいないからなのです。

長く分析の世界にいた私からすれば、国民性うんぬん、労働文化うんぬんというのは、科学的な分析から目を背けて、自分たちの都合のいい結論へと誘導していく、卑劣な論法だと言わざるをえません。

日本の低迷の主因は伸びない中小企業

さて、このように日本の専門家があまりしてこなかった「要因分析」というものを、日本経済を低迷させている諸問題に対して行っていくと、驚くべきことがわかります。

実は日本経済の低迷も、女性活躍や有給取得率でもそうだったように、最後は必ず「小さな企業が多すぎる」という問題に突き当たるのです。低賃金、少子化、財政破綻、年金不足、最先端技術の普及の低さ、輸出小国、格差問題、貧困問題……さまざまな問題の諸悪の根源を容赦なくたどっていくと、「非効率な産業構造」という結論にいたるのです。

それはつまり、日本が他の先進国と比べて、経済効率の低い小さな企業で働く人の比率が圧倒的に多く、そのような小さな企業が国からも優遇されるということです。実は日本は、生産性の低い「中小企業天国」と呼べるような産業構造になっているのです。

このような話をすると、「小さな企業が多いのは日本の伝統で、普遍的な文化だ」とこれまた漠然とした主張をする人たちが多くいらっしゃいますが、実はこれも表面的な分析に基づく”残念な勘違い”なのです。


歴史を振り返れば、小さい企業が多いのは日本の普遍的な文化だと言えるような客観的事実はどこにも見当たりません。むしろ、ある時期を境にして、現在のような「他の先進国と比べて小さな企業で働く人の割合が多すぎる」という産業構造が出来上がっていったことがよくわかります。

では、その時期はいつかというと、「1964年」です。

この年、日本はOECD(経済協力開発機構)に加入しましたが、その条件として突きつけられたのが、かねてより要求されていた「資本の自由化」でした。当時の日本では、資本が自由化されれば外資に乗っ取られるかもしれないという脅威論が唱えられ、護送船団方式など「小さな企業」を守るシステムが続々と整備されました。つまり、1964年というのは、日本を「低生産性・低所得の国」にした「非効率な産業構造」が産声を上げたタイミングなのです。

日本を「生産性の低い国」にした中小企業基本法

そして、この「1964年体制」を法律面から支えたのが、前年に制定された中小企業基本法です。

同法は当時、「中小企業救済法」とも言われたほど、小さい企業に手厚い優遇策を示したものです。同時にその対象となる企業を絞り込むため、製造業は300人未満、小売業は50人未満とはじめて「中小企業」を定義しました。

しかし、これが逆効果となってしまいます。優遇措置を目当てに、50人未満の企業が爆発的に増えてしまったのです。

中には、企業規模を拡大できるにもかかわらず、優遇措置を受け続けたいということで、50人未満のラインを意図的に超えない中小企業まで現れてしまったのです。非効率な企業が爆発的に増え、なおかつ成長しないインセンティブまで与えてしまいました。

中小企業を応援して日本経済を元気にしようという精神からつくられた法律が、優遇に甘えられる「中小企業の壁」を築き、「他の先進国と比べて小さな企業で働く労働者の比率が多い」という非効率な産業構造を生み出してしまったという、なんとも皮肉な話なのです。

それでも1980年代までは人口が増加し続けたため、経済も成長を続けました。しかし1990年代に入り、人口増加が止まると、この生産性の低い非効率な産業構造の問題が一気に表面化してきました。

ちなみに、日本の生産性を議論する際に必ず出てくるのが、日本では製造業の生産性が高く、サービス業の生産性が低いという事実です。この現状を説明するためによく言われるのが「日本人はものづくりに向いている」「サービス産業の生産性が低いのは『おもてなし』の精神があるからだ」という”神話”のような話ですが、実はこれも非効率な産業構造ですべて説明ができます。これもまた、単に中小企業基本法の影響なのです。

この法律で、中小企業が製造業では300人未満、その他は50人未満と定義されて以降、日本ではこれに沿うような形で企業数が増えていきました。その影響もあって、製造業はどうしても他の業種よりも規模が大きくなりました。


規模が大きければ生産性が高くなるというのは、先ほども申し上げた経済学の鉄則のとおりです。一方、日本のサービス業は圧倒的に規模の小さな事業者が多く乱立しているという事実があるので、当然、生産性は顕著に低くなるというわけです。

「守りに特化」した経営は暴走していく

「1964年」と聞くと、ほとんどの日本人は東京オリンピックを連想すると思います。そしてここをきっかけに、日本人が自信を取り戻し、焼け野原から世界第2位の経済大国へと成長していく、というのが小学校の授業などでも習う「常識」です。

しかし、現実はそうではありません。

オリンピックの前年からすでに景気は減退していました。急速なインフラ投資の反動で、オリンピック後の倒産企業数は3倍にも急増しています。1964年からの「証券不況」も事態をさらに悪化させて、被害拡大防止のために日銀は公定歩合を1%以上下げました。しかしこれも焼け石に水で、1965年5月には山一證券への日銀特融を決定し、同年7月には、戦後初となる赤字国債の発行も行いました。

この不況が、「資本の自由化」が引き起こす「外資脅威論」にさらに拍車をかけます。「乗っ取り」や「植民地化」という言葉にヒステリックに反応するうち、やがて財閥系や大手銀行系が手を取り合い、買収防止策として企業同士の持ち合いも含めた安定株式比率を高めていきます。1973年度末の法人持株比率はなんと66.9%にも達しました。

この「守り」に特化した閉鎖的な経済活動が、護送船団方式や、仲間内で根回しして経営に文句を言わせない「しゃんしゃん株主総会」などを定着させて、日本企業のガバナンスを著しく低下させていったことに、異論を挟む方はいらっしゃらないのではないでしょうか。

このようにとにかく「会社を守る」ことが何をおいても優先されるようになると、経営者に必要なのは調整能力だけになっていきます。数字やサイエンスに基づく合理的な判断をしないので、他人の意見に耳を貸さず、とにかく「直感」で会社を経営するようになっていくのです。その暴走がバブルにつながります。

そんな「暴走経営」がこの20年、日本経済に与えたダメージは計り知れません。


『国運の分岐点』
https://www.amazon.co.jp/o/ASIN/4065175607/toyokeizaia-22?p=TK

ものづくりメーカーは、社会のニーズや消費者の声よりも、企業側の「技術」や「品質」という直感が正しいと考える「product out」にとらわれ衰退しました。そしてバブル崩壊後も、データに基づいた客観的な分析をせず、直感に基づく表面的な分析をして抜本的な改革ができなかった結果が、この「失われた20年」なのです。

このように日本経済の衰退を要因分析していくと、「1964年体制」に原因があることは明白です。つまり、「1964年は東京オリンピックで日本の飛躍が始まった年」というのは残念ながら間違いで、実は経済の衰退をスタートさせてしまった「国運の分岐点」なのです。

「1964年体制」がつくった産業構造を元に戻すことは容易なことではありません。その動かぬ証が、1990年代から実行されたさまざまな日本の改革がことごとく失敗してきたという事実です。その結果、国の借金は1200兆円にまで膨らみました。

人口減少などさまざまな「危機」が迫る日本には、もはや悠長なことを言っている時間はありません。日本経済を立て直すためにも、古い常識や”神話”を捨てて、数字と事実に基づく要因分析を、すべての国民が受け入れる時期にさしかかっているのです。
 

http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/361.html#c9

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