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[近代史02] ゴールドマン・サックス一人勝ちの秘密教えます_1_ 勝ち組になりたかったらこれ位の努力はしようね 中川隆
13. 中川隆[-10607] koaQ7Jey 2019年10月24日 12:59:11 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2260]
藤井聡先生が 「日本人は生産性が低い」というデマを撒き散らしている元ゴールドマンサックスのデービッド・アトキンソンが完全なバカだと言い切ってくれました:


【藤井聡】最新 ニュース速報 2019年10月24日 おはよう寺ちゃん活動中 - YouTube 動画
https://www.youtube.com/watch?v=4ryMJ7H7J6A


藤井聡 - YouTube 動画
https://www.youtube.com/results?search_query=%E8%97%A4%E4%BA%95%E8%81%A1&sp=mAEB


内閣官房参与をクビにされた藤井聡先生、遂に本音を語る
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/140.html


デービッド・アトキンソン

小西美術工藝社社長

1965年イギリス生まれ。日本在住30年。オックスフォード大学「日本学」専攻。裏千家茶名「宗真」拝受。

1992年ゴールドマン・サックス入社。金融調査室長として日本の不良債権の実態を暴くレポートを発表し、注目を集める。2006年に共同出資者となるが、マネーゲームを達観するに至り2007年に退社。2009年創立300年余りの国宝・重要文化財の補修を手掛ける小西美術工藝社に入社、2011年同会長兼社長に就任。2017年から日本政府観光局特別顧問を務める。

『デービッド・アトキンソン 新・観光立国論』(山本七平賞、不動産協会賞受賞)『新・所得倍増論』『新・生産性立国論』(いずれも東洋経済新報社)など著書多数。2016年に『財界』「経営者賞」、2017年に「日英協会賞」受賞。


アトキンソン,デービッド

小西美術工藝社社長。1965年イギリス生まれ。日本在住30年。オックスフォード大学「日本学」専攻。裏千家茶名「宗真」拝受。1992年ゴールドマン・サックス入社。金融調査室長として日本の不良債権の実態を暴くレポートを発表し、注目を集める。

2006年に共同出資者となるが、マネーゲームを達観するに至り2007年に退社。2009年創立300年余りの国宝・重要文化財の補修を手掛ける小西美術工藝社に入社、2011年同社会長兼社長に就任。2017年から日本政府観光局特別顧問を務める。

『デービッド・アトキンソン新・観光立国論』(山本七平賞、不動産協会賞受賞)など著書多数。2016年に『財界』「経営者賞」、2017年に「日英協会賞」受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

▲△▽▼

日本人の勝算: 人口減少×高齢化×資本主義 – 2019/1/11
デービッド アトキンソン (著)
https://www.amazon.co.jp/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E4%BA%BA%E3%81%AE%E5%8B%9D%E7%AE%97-%E4%BA%BA%E5%8F%A3%E6%B8%9B%E5%B0%91%C3%97%E9%AB%98%E9%BD%A2%E5%8C%96%C3%97%E8%B3%87%E6%9C%AC%E4%B8%BB%E7%BE%A9-%E3%83%87%E3%83%BC%E3%83%93%E3%83%83%E3%83%89-%E3%82%A2%E3%83%88%E3%82%AD%E3%83%B3%E3%82%BD%E3%83%B3/dp/4492396462/ref=sr_1_1?qid=1571884454&refinements=p_27%3A%E3%83%87%E3%83%BC%E3%83%93%E3%83%83%E3%83%89+%E3%82%A2%E3%83%88%E3%82%AD%E3%83%B3%E3%82%BD%E3%83%B3&s=books&sr=1-1&text=%E3%83%87%E3%83%BC%E3%83%93%E3%83%83%E3%83%89+%E3%82%A2%E3%83%88%E3%82%AD%E3%83%B3%E3%82%BD%E3%83%B3

この法律が日本を「生産性が低すぎる国」にした
アトキンソン「中小企業基本法が諸悪の根源」
デービッド・アトキンソン : 小西美術工藝社社長
2019/10/03
https://toyokeizai.net/articles/-/305116A

日本経済の問題点は、突き詰めていくと「1本の法律」に行き着くといいます(撮影:梅谷秀司)

オックスフォード大学で日本学を専攻、ゴールドマン・サックスで日本経済の「伝説のアナリスト」として名をはせたデービッド・アトキンソン氏。

退職後も日本経済の研究を続け、日本を救う数々の提言を行ってきた彼が、ついにたどり着いた日本の生存戦略をまとめた『日本人の勝算』が刊行されて8カ月。生産性を高める具体的な方法を示した新著『国運の分岐点』(講談社+α新書)が刊行された。


日本に足りない「要因分析」とはどういうことか、生産性が低い現実を「要因分析」すると何がわかるのか。解説してもらった。

前回の記事(「中小企業の改革」を進めないと国が滅びるワケ)に対するコメントの中に、よくある誤解に基づいたものがありました。極めて重要なポイントですので、ご紹介したいと思います。

「町のラーメン屋が多すぎるといって10軒を1軒にまとめたところで中国には勝てません」

私の主張はまったく違います。今は10軒のラーメン店の裏に10社の企業があるので、10軒のラーメン店をそのままにして、それを所有している企業を2、3社にまとめようということです。

日本の生産性が低いのは「働き方」の問題ではない

さて、日本の生産性が一向に上がらず、デフレからも脱却できないという厳しい現実に対して、これは日本人に働き方に問題があるからだと主張する方たちが多くいらっしゃいます。


『日本人の勝算 人口減少×高齢化×資本主義』は8万部のベストセラーとなっている(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします)

日本人はすばらしい能力をもっているのに、働き方が悪いのでその実力が引き出されていない。だから働き方を変えれば景気もよくなっていく、というのが彼らの主張です。

しかし、経済分析の世界では、これは「願望」というか、まったくの見当外れな分析だと言わざるをえません。これだけ大きな国の経済が「働き方」程度の問題によって、20年も停滞することなどありえないからです。

では、何が日本の生産性を低くさせているのでしょうか。これまで30年にわたって、日本経済を分析してきた私がたどり着いた結論は、「非効率な産業構造」です。高度経済成長期から引きずっている時代錯誤な産業政策、非効率なシステム、科学的ではない考え方などが日本の生産性を著しく低下させているのです。


ただ、日本国内ではこのような意見を掲げる人はほとんどいらっしゃいません。政治家、エコノミスト、財界のリーダーたちの大多数は経済低迷の要因を、「産業構造」に結びつけず、ひたすら「労働者」へと押し付けています。

このあまりに”残念な勘違い”を象徴しているのが、「働き方改革」です。

残業を減らし、有給休暇を増やす。女性にも高齢者にも、働きやすい環境を作る。そうすれば、労働者のモチベーションが上がって、これまで以上によく働く。その結果、会社の業績も上がるので景気がよくなる。

驚くほど楽観的というか、ご都合主義な考え方です。繰り返しますが、この程度の施策で巨大国家の経済が上向くのなら、日本はとうの昔にデフレから脱却しています。20年も経済成長が滞っているという事実こそが、労働者個人の頑張りでどうにかなる問題ではないことを雄弁に物語っているのです。

日本に欠けているのは「徹底した要因分析」だ

そこで次に疑問として浮かぶのは、なぜこうなってしまうのかということでしょう。なぜ表面的な経済議論しか行われないのか。なぜ国の舵取りをするリーダーや専門家から、泥縄的な解決策しか出てこないのか。

1つには、日本では「徹底的な要因分析」をしないという事情があります。この30年、多くの日本人と議論を交わして気づいたのは、経済の専門家を名乗る人たちでさえ、起きている現象についての知識はすごいものの、その原因を徹底的に追求することはほとんどありません。原因の説明は表面的な事実をなぞるだけで、「なんとなくこういう結論になるだろう」と直感的な分析をしているのです。

どういうことかわかっていただくため、多くの識者が唱える「女性活躍で生産性向上」という主張を例に出しましょう。

生産性の高い先進国では女性活躍が進んでいるという事実があります。一方、生産性の低い日本では、女性活躍が諸外国と比較して際立って進んでいないという、これまた動かしがたい事実があります。この2つの事実をもって、専門家たちは、日本も諸外国並に女性に活躍してもらえば、諸外国並に生産性が向上するに違いない、と主張しているのです。

確かにそういう理屈も成り立つかもしれませんが、実はここには大きな落とし穴があります。「日本の女性活躍が諸外国と比較して際立って進んでいない」ということの要因を分析できておらず、「日本は伝統的に女性が蔑視されている」「働きたくても保育所が不足している」という、なんとも大雑把な話しか語られていないのです。

このあたりの要因分析を徹底的に行えば、「保育所さえあれば女性が活躍できる」という極論がいかに表面的な分析に基づく主張かということは明白です。

海外の要因分析では、女性が活躍できていない国は、労働人口の中で、規模が小さくて経済合理性の低い企業で働く労働者の比率が高いという傾向があることがわかっています。

これは冷静に考えれば当たり前の話です。小さな企業は産休や育休、時短などの環境整備が難しいので、どうしても女性が働き続けることのハードルが高くなるのです。これが一次的な問題です。女性を蔑視する価値観や保育所の数などは、あくまで二次的な問題にすぎません。


当然ながら、まずは女性が活躍できる産業構造に変革した後で、具体的な環境作りに取り組むべきです。しかし、一次的な問題を解決せずに、二次的な問題を解決するだけでは、根本的な解決にはなりません。つまり、女性活躍というのは、女性蔑視うんぬんや保育所の数という二次的な問題より、その国の産業構造によって決まるというのが世界の常識なのです。

このような要因分析をロクにしないまま「女性活躍」を叫んで、働くように女性の背中を押しても、生産性向上につながるわけがありません。

これは同じく生産性向上が期待されている「有給休暇」についてもまったく同様です。

https://toyokeizai.net/articles/-/305116?page=3

生産性が高い国では、有給休暇取得率が高い傾向があります。そして、日本は有給休暇取得率が低いということで、これを高めていけば、生産性も上がっていくだろうというわけです。しかしこれを本気で進めるのならば、そもそもなぜ日本の有給休暇取得率が低いのか徹底的に要因分析をしなくてはいけません。

日本では、「日本人の真面目な国民性が関係している」「日本は集団主義で職場に休みにくい雰囲気がある」と、これまた直感的な理由しか出てこないでしょうが、海外では「有給取得率は企業規模と関係する」という要因分析がなされています。大企業になればなるほど有給取得率が上がり、小さな会社になればなるほど下がることがわかっているのです。この傾向は万国共通で、日本も例外なく当てはまります。


つまり、アメリカの有給取得率が高いのはアメリカ人の国民性ではなく、単にアメリカの労働者の約50%が大企業で働いているから。日本の有給取得率が低いのも日本人の国民性ではなく、単に日本の労働者の中で大企業に勤めている人が約13%しかいないからなのです。

長く分析の世界にいた私からすれば、国民性うんぬん、労働文化うんぬんというのは、科学的な分析から目を背けて、自分たちの都合のいい結論へと誘導していく、卑劣な論法だと言わざるをえません。

日本の低迷の主因は伸びない中小企業

さて、このように日本の専門家があまりしてこなかった「要因分析」というものを、日本経済を低迷させている諸問題に対して行っていくと、驚くべきことがわかります。

実は日本経済の低迷も、女性活躍や有給取得率でもそうだったように、最後は必ず「小さな企業が多すぎる」という問題に突き当たるのです。低賃金、少子化、財政破綻、年金不足、最先端技術の普及の低さ、輸出小国、格差問題、貧困問題……さまざまな問題の諸悪の根源を容赦なくたどっていくと、「非効率な産業構造」という結論にいたるのです。

それはつまり、日本が他の先進国と比べて、経済効率の低い小さな企業で働く人の比率が圧倒的に多く、そのような小さな企業が国からも優遇されるということです。実は日本は、生産性の低い「中小企業天国」と呼べるような産業構造になっているのです。

このような話をすると、「小さな企業が多いのは日本の伝統で、普遍的な文化だ」とこれまた漠然とした主張をする人たちが多くいらっしゃいますが、実はこれも表面的な分析に基づく”残念な勘違い”なのです。


歴史を振り返れば、小さい企業が多いのは日本の普遍的な文化だと言えるような客観的事実はどこにも見当たりません。むしろ、ある時期を境にして、現在のような「他の先進国と比べて小さな企業で働く人の割合が多すぎる」という産業構造が出来上がっていったことがよくわかります。

では、その時期はいつかというと、「1964年」です。

この年、日本はOECD(経済協力開発機構)に加入しましたが、その条件として突きつけられたのが、かねてより要求されていた「資本の自由化」でした。当時の日本では、資本が自由化されれば外資に乗っ取られるかもしれないという脅威論が唱えられ、護送船団方式など「小さな企業」を守るシステムが続々と整備されました。つまり、1964年というのは、日本を「低生産性・低所得の国」にした「非効率な産業構造」が産声を上げたタイミングなのです。

日本を「生産性の低い国」にした中小企業基本法

そして、この「1964年体制」を法律面から支えたのが、前年に制定された中小企業基本法です。

同法は当時、「中小企業救済法」とも言われたほど、小さい企業に手厚い優遇策を示したものです。同時にその対象となる企業を絞り込むため、製造業は300人未満、小売業は50人未満とはじめて「中小企業」を定義しました。

しかし、これが逆効果となってしまいます。優遇措置を目当てに、50人未満の企業が爆発的に増えてしまったのです。

中には、企業規模を拡大できるにもかかわらず、優遇措置を受け続けたいということで、50人未満のラインを意図的に超えない中小企業まで現れてしまったのです。非効率な企業が爆発的に増え、なおかつ成長しないインセンティブまで与えてしまいました。

中小企業を応援して日本経済を元気にしようという精神からつくられた法律が、優遇に甘えられる「中小企業の壁」を築き、「他の先進国と比べて小さな企業で働く労働者の比率が多い」という非効率な産業構造を生み出してしまったという、なんとも皮肉な話なのです。

それでも1980年代までは人口が増加し続けたため、経済も成長を続けました。しかし1990年代に入り、人口増加が止まると、この生産性の低い非効率な産業構造の問題が一気に表面化してきました。

ちなみに、日本の生産性を議論する際に必ず出てくるのが、日本では製造業の生産性が高く、サービス業の生産性が低いという事実です。この現状を説明するためによく言われるのが「日本人はものづくりに向いている」「サービス産業の生産性が低いのは『おもてなし』の精神があるからだ」という”神話”のような話ですが、実はこれも非効率な産業構造ですべて説明ができます。これもまた、単に中小企業基本法の影響なのです。

この法律で、中小企業が製造業では300人未満、その他は50人未満と定義されて以降、日本ではこれに沿うような形で企業数が増えていきました。その影響もあって、製造業はどうしても他の業種よりも規模が大きくなりました。


規模が大きければ生産性が高くなるというのは、先ほども申し上げた経済学の鉄則のとおりです。一方、日本のサービス業は圧倒的に規模の小さな事業者が多く乱立しているという事実があるので、当然、生産性は顕著に低くなるというわけです。

「守りに特化」した経営は暴走していく

「1964年」と聞くと、ほとんどの日本人は東京オリンピックを連想すると思います。そしてここをきっかけに、日本人が自信を取り戻し、焼け野原から世界第2位の経済大国へと成長していく、というのが小学校の授業などでも習う「常識」です。

しかし、現実はそうではありません。

オリンピックの前年からすでに景気は減退していました。急速なインフラ投資の反動で、オリンピック後の倒産企業数は3倍にも急増しています。1964年からの「証券不況」も事態をさらに悪化させて、被害拡大防止のために日銀は公定歩合を1%以上下げました。しかしこれも焼け石に水で、1965年5月には山一證券への日銀特融を決定し、同年7月には、戦後初となる赤字国債の発行も行いました。

この不況が、「資本の自由化」が引き起こす「外資脅威論」にさらに拍車をかけます。「乗っ取り」や「植民地化」という言葉にヒステリックに反応するうち、やがて財閥系や大手銀行系が手を取り合い、買収防止策として企業同士の持ち合いも含めた安定株式比率を高めていきます。1973年度末の法人持株比率はなんと66.9%にも達しました。

この「守り」に特化した閉鎖的な経済活動が、護送船団方式や、仲間内で根回しして経営に文句を言わせない「しゃんしゃん株主総会」などを定着させて、日本企業のガバナンスを著しく低下させていったことに、異論を挟む方はいらっしゃらないのではないでしょうか。

このようにとにかく「会社を守る」ことが何をおいても優先されるようになると、経営者に必要なのは調整能力だけになっていきます。数字やサイエンスに基づく合理的な判断をしないので、他人の意見に耳を貸さず、とにかく「直感」で会社を経営するようになっていくのです。その暴走がバブルにつながります。

そんな「暴走経営」がこの20年、日本経済に与えたダメージは計り知れません。


『国運の分岐点』
https://www.amazon.co.jp/o/ASIN/4065175607/toyokeizaia-22?p=TK

ものづくりメーカーは、社会のニーズや消費者の声よりも、企業側の「技術」や「品質」という直感が正しいと考える「product out」にとらわれ衰退しました。そしてバブル崩壊後も、データに基づいた客観的な分析をせず、直感に基づく表面的な分析をして抜本的な改革ができなかった結果が、この「失われた20年」なのです。

このように日本経済の衰退を要因分析していくと、「1964年体制」に原因があることは明白です。つまり、「1964年は東京オリンピックで日本の飛躍が始まった年」というのは残念ながら間違いで、実は経済の衰退をスタートさせてしまった「国運の分岐点」なのです。

「1964年体制」がつくった産業構造を元に戻すことは容易なことではありません。その動かぬ証が、1990年代から実行されたさまざまな日本の改革がことごとく失敗してきたという事実です。その結果、国の借金は1200兆円にまで膨らみました。

人口減少などさまざまな「危機」が迫る日本には、もはや悠長なことを言っている時間はありません。日本経済を立て直すためにも、古い常識や”神話”を捨てて、数字と事実に基づく要因分析を、すべての国民が受け入れる時期にさしかかっているのです。
 

http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/364.html#c13

[近代史3] 藤井聡先生は 「日本人は生産性が低い」というデマを撒き散らしているデービッド・アトキンソンが完全なバカだと言い切ってくれ… 中川隆
1. 中川隆[-10606] koaQ7Jey 2019年10月24日 13:02:34 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2261]

デービッド・アトキンソン

小西美術工藝社社長

1965年イギリス生まれ。日本在住30年。オックスフォード大学「日本学」専攻。裏千家茶名「宗真」拝受。

1992年ゴールドマン・サックス入社。金融調査室長として日本の不良債権の実態を暴くレポートを発表し、注目を集める。2006年に共同出資者となるが、マネーゲームを達観するに至り2007年に退社。2009年創立300年余りの国宝・重要文化財の補修を手掛ける小西美術工藝社に入社、2011年同会長兼社長に就任。2017年から日本政府観光局特別顧問を務める。

『デービッド・アトキンソン 新・観光立国論』(山本七平賞、不動産協会賞受賞)『新・所得倍増論』『新・生産性立国論』(いずれも東洋経済新報社)など著書多数。2016年に『財界』「経営者賞」、2017年に「日英協会賞」受賞。

アトキンソン,デービッド

小西美術工藝社社長。1965年イギリス生まれ。日本在住30年。オックスフォード大学「日本学」専攻。裏千家茶名「宗真」拝受。1992年ゴールドマン・サックス入社。金融調査室長として日本の不良債権の実態を暴くレポートを発表し、注目を集める。

2006年に共同出資者となるが、マネーゲームを達観するに至り2007年に退社。2009年創立300年余りの国宝・重要文化財の補修を手掛ける小西美術工藝社に入社、2011年同社会長兼社長に就任。2017年から日本政府観光局特別顧問を務める。

『デービッド・アトキンソン新・観光立国論』(山本七平賞、不動産協会賞受賞)など著書多数。2016年に『財界』「経営者賞」、2017年に「日英協会賞」受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/694.html#c1

[近代史3] 藤井聡先生は 「日本人は生産性が低い」というデマを撒き散らしているデービッド・アトキンソンが完全なバカだと言い切ってくれ… 中川隆
2. 中川隆[-10605] koaQ7Jey 2019年10月24日 13:07:23 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2262]

ゴールドマン・サックスはインサイダー情報と詐欺だけで稼いでいる会社なので、社員は経済学の勉強は一切しないんでしょうね:

ゴールドマン・サックス一人勝ちの秘密教えます_1_ 勝ち組になりたかったらこれ位の努力はしようね
http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/364.html

ゴールドマン・サックス一人勝ちの秘密教えます_2_ 勝ち組になりたかったらこれ位の努力はしようね
http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/365.html

史上最強の投資銀行 ゴールドマン・サックス_その強さの秘密に迫る_1
http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/360.html

史上最強の投資銀行 ゴールドマン・サックス_その強さの秘密に迫る_2
http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/361.html

http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/694.html#c2

[近代史3] 藤井聡先生は 「日本人は生産性が低い」というデマを撒き散らしているデービッド・アトキンソンが完全なバカだと言い切ってくれ… 中川隆
3. 中川隆[-10604] koaQ7Jey 2019年10月24日 13:09:12 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2263]

投資銀行の名門であるゴールドマン・サックスは、現物株式取引部門に配属されていたトレーダー600人を、わずか2名にまで「削減」することに成功している。AI(人工知能)がトレードのほとんどを担うようになったからだ。

ここ数年でトレードにおける自動化は急激に進んでおり、2017年の時点で、すでに金融取引の45%はAIによる電子取引に置き換わっている。これからも、この比率は急激に増えていくことになる。

超高額の給料を得ていたトレーダーはみんな必要なくなる。ゴールドマン・サックスはこれにより莫大な経費が削減できる。

JPモルガン・チェースもまたAIを活用して「法律専門家や融資担当者の年間作業時間を36万時間減らすことに成功した」と発表している。

AIは、工場勤務の労働者や流通やコールセンターの人間をリストラするだけでなく、高収入ホワイトカラーをもリストラするのは日本でも銀行員が次々とリストラされているのを見ても分かるはずだ。

銀行はインターネットにおける新たな決済システム(フィンテック)の大波でビジネスの根幹が揺らいでおり、大量の行員が重荷になってしまっている。(鈴木傾城)
https://bllackz.com/?p=4773

http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/694.html#c3

[近代史02] ゴールドマン・サックス一人勝ちの秘密教えます_1_ 勝ち組になりたかったらこれ位の努力はしようね 中川隆
14. 中川隆[-10603] koaQ7Jey 2019年10月24日 13:13:42 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2264]


ゴールドマン・サックスはインサイダー情報と詐欺だけで稼いでいる会社なので、社員は経済学の勉強は一切しないんでしょうね:


▲△▽▼

投資銀行の名門であるゴールドマン・サックスは、現物株式取引部門に配属されていたトレーダー600人を、わずか2名にまで「削減」することに成功している。AI(人工知能)がトレードのほとんどを担うようになったからだ。

ここ数年でトレードにおける自動化は急激に進んでおり、2017年の時点で、すでに金融取引の45%はAIによる電子取引に置き換わっている。これからも、この比率は急激に増えていくことになる。

超高額の給料を得ていたトレーダーはみんな必要なくなる。ゴールドマン・サックスはこれにより莫大な経費が削減できる。

JPモルガン・チェースもまたAIを活用して「法律専門家や融資担当者の年間作業時間を36万時間減らすことに成功した」と発表している。

AIは、工場勤務の労働者や流通やコールセンターの人間をリストラするだけでなく、高収入ホワイトカラーをもリストラするのは日本でも銀行員が次々とリストラされているのを見ても分かるはずだ。

銀行はインターネットにおける新たな決済システム(フィンテック)の大波でビジネスの根幹が揺らいでおり、大量の行員が重荷になってしまっている。(鈴木傾城)
https://bllackz.com/?p=4773


http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/364.html#c14

[近代史02] 史上最強の投資銀行 ゴールドマン・サックス_その強さの秘密に迫る_2 中川隆
10. 中川隆[-10602] koaQ7Jey 2019年10月24日 13:14:31 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2265]

ゴールドマン・サックスはインサイダー情報と詐欺だけで稼いでいる会社なので、社員は経済学の勉強は一切しないんでしょうね:


▲△▽▼

投資銀行の名門であるゴールドマン・サックスは、現物株式取引部門に配属されていたトレーダー600人を、わずか2名にまで「削減」することに成功している。AI(人工知能)がトレードのほとんどを担うようになったからだ。

ここ数年でトレードにおける自動化は急激に進んでおり、2017年の時点で、すでに金融取引の45%はAIによる電子取引に置き換わっている。これからも、この比率は急激に増えていくことになる。

超高額の給料を得ていたトレーダーはみんな必要なくなる。ゴールドマン・サックスはこれにより莫大な経費が削減できる。

JPモルガン・チェースもまたAIを活用して「法律専門家や融資担当者の年間作業時間を36万時間減らすことに成功した」と発表している。

AIは、工場勤務の労働者や流通やコールセンターの人間をリストラするだけでなく、高収入ホワイトカラーをもリストラするのは日本でも銀行員が次々とリストラされているのを見ても分かるはずだ。

銀行はインターネットにおける新たな決済システム(フィンテック)の大波でビジネスの根幹が揺らいでおり、大量の行員が重荷になってしまっている。(鈴木傾城)
https://bllackz.com/?p=4773


http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/361.html#c10

[近代史3] 「即位の礼」の各国参列者の顔触れに見る“皇室外交” 中川隆
5. 中川隆[-10601] koaQ7Jey 2019年10月24日 13:26:42 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2266]

10. 2013年7月13日 17:47:40 : WUs3UH3xVg

天皇のルーツが渡来系である可能性は昔から指摘されています。

これは近代国家の枠組みから外れるために、社会一般にも研究者間でもある種のタブー、
として扱われていた事は、昭和の時代から存在していました。
例としては、天皇家の埋葬が土葬で、朝鮮式の埋葬法で古墳と似て山のような
盛り土である事は知られています。
古い時代の古墳が調査禁止となっているのは、そこから物的証拠が出てくるからです。

それは何を意味するかというと、大陸との繋がりを示すからですね。
終戦直後の占領軍はそうした調査を行ったようですが、現在は出来ない。
宮内庁が許可しないでしょうから、ですね。
当時の認識として、日本を象徴する人物が海外に関係していたとするならば、
それは多くの人の混乱を招いたでしょうから簡単には認められない問題でしょう。


日本という国が単一民族ではない、という点もその通りです。
日本が単一民族といった概念を採用したのは近代国家の枠組みが成立する過程で
生み出された概念に過ぎません。
現実は違い、古来から移民の国として存在する、というのが正しいです。


民俗学的考古学的に調査を行った話としては、天皇のルーツは朝鮮半島の38°線付近の
小さな集落に、風習がとても似た村があると指摘されていて、それらは紛争地帯である
ために容易に近づく事は出来ないだろう、同行した当時KCIA局員の話としては、
そうした天皇の由来について何らかの事情を知っていたらしく、意見を聞かれ
「知らない方が良いこともあるのだ」と答えたという研究者の話が伝わっています。

この話はあるメディアに流れました。

38°線付近の集落という事は、朝鮮半島の南北の中間点であるので、
仮にこの付近が関連する村であると、南だけではなく北とも天皇は接点を持つ
可能性が浮かび上がります。

(私の直感として、天皇と北の接点が存在した場合に拉致問題と関係して
いなければ良いなあ、と思うのですが、、、、、気にしすぎでしょうかね)

こうした話題はタブーに属するので、ある種のオルタナティブメディアで
爆弾発言として現れる事も当時としては多かったように思います。

天皇が戦争とどう関わったかについては、総括することは必要だという考えは
理解しますが、
戦前の体制や、戦後の状況からいっても、昭和の時代、平成一桁の時代において
戦争経験者が多く存在する時代ですし、
天皇制や天皇と戦争との関連を法的に取り扱う事は、容易ではない
といえるでしょう。

そうした意味では、棄却理由は無理があるとはいえ裁判所が天皇の戦争との関わり
以外に出自等歴史的タブーに絡み、歴史に挑戦するというのも難しいので、
棄却は無理も無いといえるでしょう。
http://www.asyura2.com/12/idletalk40/msg/523.html

▲△▽▼


昔、三宅さんから聞いた話 2012-11-16

あのころは、三宅さんに、竹村健一さん、飯島清さんが、


テレビで活躍中だった。


空港まで車で三宅さんを迎えに行った。


高速道路を走りながら車中で、


昭和天皇の話になった。


三宅さんが、日本史の江上波夫さんから聞いた話だと。


あの騎馬民族説の江上さんですね。


そう。


天皇陛下との晩餐で、歴史学者の江上波夫さんが、


昭和天皇に質問したそうだ。
陛下は、オフレコならばと前置きして答えられたそうだ。

Q:先祖は、どこから来たものだと思われますか?
A:朝鮮半島だと思う。
Q:どうしてそう思われますか?
A:皇室の重要な行事のなかで、お供えするもので、シルトックという餅がある。
これが、朝鮮半島由来のものだから、そう思います。

と答えられたと。


三宅さんは続けて、これはいまわれわれが普通に食べている、


もち米からの餅ではなくて、うるち米からつくる。


現在、文化庁は皇室の先祖の古墳を、保存という名目で閉鎖し公開してない。
古墳を公開すると、天皇家のルーツがはっきりするためだ。
と教えてくれた。


昭和天皇ゆかりの話をしたかったようだ。


いま、あのときの顔を思い出しています。


三宅さん、歯切れのいい話で、


日本の左傾化に歯止めを掛けていた。


やすらかにお眠りくださいますように。
https://blog.goo.ne.jp/akirakasan/e/a6f887959603d8e10b513314716d3643


▲△▽▼


hoh********さん 2016/2/13 01:29:09

神武東征は実際にあったとすれば、西暦何年頃の出来事だと思いますか?


pin********さん 2016/2/13 21:23:55

「日本書紀の神武紀」を見ると、彼らは、大阪湾までやってきて、「登美のナガスネヒコ」との戦闘の時に、舟で日下の蓼津(現在の東大阪市日下町付近)まで進出して来ます、そこでの戦闘で、兄の五瀬命が負傷したので、南方(現在の大阪市淀川区西中島南方付近)を舟で経由して撤退し血沼海(茅渟海、大阪湾)に出たとの記述があります。

現在の地形では、「蓼津も南方」も陸地で、舟で到達したり通過したりすることができません。

でも、250年から300年頃の弥生時代の後半には、大阪湾の奥に河内湾というのがあり、この二つの湾を分断するような半島状の地形(片町台地)の先端部分が開いていて、海水が河内湾にも流入していたのです。

その後、堆積物によりふさがって河内湖になり、ふさがったところが「南方」です。

このように、「神武」が東征してきた時の状況がリアルに伝えられていますので、時期としては、250年から300年ごろのことだと考えられます。
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q13155826588

http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/659.html#c5

[リバイバル3] 起業するより多国籍企業に投資する(現物株を買う)方がギャンブル度は遥かに低い 中川隆
23. 中川隆[-10600] koaQ7Jey 2019年10月24日 14:21:06 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2267]
セブンイレブン、業績好調なのに大量閉店の闇〜月収26万円で疲弊するオーナーたち=栫井駿介 2019年10月24日
https://www.mag2.com/p/money/798181


セブン-イレブンが約1,000店舗を閉鎖すると発表しました。さぞ業績が悪いのかと思いきや、増収増益が続いていて、業績改善のためではないことがわかります。その根本にはフランチャイズシステムの難しさがありました。

絶対に本部は損をしない? オーナーだけが苦しいコンビニ経営

業績好調なのに店舗閉鎖?問題は人手不足にあり

10月10日、セブン-イレブンは不採算店約1,000店舗を閉鎖または移転すると発表しました。


セブン&アイ・ホールディングスは10月10日、傘下のセブン-イレブン・ジャパンで不採算店の閉鎖を加速すると発表した。2019年下期以降、約1000店舗を閉鎖または移転する。

出典:セブンイレブン、1000店舗を閉鎖・移転、既存店の収益力を強化 – ダイヤモンド・チェーンストアオンライン(2019年10月11日配信)

「不採算店の閉鎖を加速」となっていることから、業績改善が図られているように思えます。

しかし、決算では必ずしも業績は悪化していません。2019年2月期の国内コンビニエンスストア事業は増収増益、直近の第2四半期も増収増益が継続しています。数字だけ見るとどちらかと言えば好調なのです。

一方で、問題となっているのが人手不足です。現場の人手不足は深刻で、本部の方針に反し24時間営業を取りやめる店舗も現れました。本部でも、24時間営業を行わない「実証実験」が行われています。

この人手不足問題こそが、店舗を閉鎖しなければならない理由になっているのです。その現実は、フランチャイズの仕組みを見るとよくわかります。


深夜におにぎり1個でも売れれば本部は儲かる

フランチャイズに加盟すると、個人事業主であるオーナーはセブン-イレブンの店舗を開くことができます。その代わりに、本部に対して「ロイヤリティ」を支払わなければなりません。

ロイヤリティは、各店舗における「売上総利益(粗利益)」に対する比率で計算されます。数字は公表されていませんが、他社の水準等から推測すると60%程度とみられます。

例えば、100円のおにぎりの原価が60円だとしたら、売上総利益は40円です。ロイヤリティはこの60%ですから、24円がロイヤリティ、残りの16円がオーナーの取り分ということになります。

ただし、問題はロイヤリティの基準が売上「総」利益であることです。ここにはバイトなどの人件費は考慮されません。おにぎりの例で言えば、オーナーは残りの16円からさらに人件費を捻出しなければならないのです。

裏を返せば、本部はいくら人件費が高騰しようと、受け取るロイヤリティに変化はありません。極端な話、深夜営業をして人件費がどれだけかかったとしても、その間におにぎり1個でも売れれば、本部としては懐をまったく痛めることなく「利益」を出すことができるのです。

フランチャイズの仕組みとは、本部が損をしないようにできているのです。


もちろん、こうなるとオーナー側は大赤字です。だからこそ、24時間営業に反対するオーナーが出てくるのです。これは間違いなく、本部とオーナーの間に生じる利益相反と言えます。


オーナーの手取りは月26万円!? フランチャイズの実情

それでは、実際に店舗の月間収支がどのようになっているか推定してみましょう。

開示資料によると、セブン-イレブンの日販(1日あたりの売上高)は平均65.6万円です。1ヶ月を30日としたときの売上高は1,968万円となります。これだけ見ると「めっちゃ儲かってるじゃん」という気になりますね。

しかし、これはあくまで売上高です。商品には原価がかかります。原価率はおよそ70%と言われ、1ヶ月の売上高を2,000万円とすると、1,400万円が原価となり、残りの600万円が「売上高総利益」です。

売上高総利益が600万円、ロイヤリティ率が60%なら、ロイヤリティが360万円、オーナーの取り分が240万円となります。

無事オーナーにも240万円が残り、めでたしめでたし……とはいきません。ここから、オーナーにとって鬼門となる人件費を支払わなければならないのです。

バイトの時給を1,000円としましょう。2人体制で24時間回したとして、1日あたりの人件費は4.8万円、30日間で144万円となります。これで、オーナーに残る金額は96万円となりました。


まだ終わりません。オーナーは売れ残って賞味期限が切れた食品などの廃棄を負担しなければなりません。これがおよそ40万円とします。さらに、24時間営業の電気代も馬鹿にならず、約30万円かかるとされます。

さて、オーナーには最終的にいくら残ったかというと、

96-40-30=26万円

何とオーナーの月収は26万円という計算になります!仮にも「経営者」とされる人が、わずかこれだけの金額で働いているのです。普通の会社員と比較してまったく割に合わないことがわかります。

https://www.mag2.com/p/money/798181/2

コンビニのフランチャイズオーナーになろうとしている人は、これを読んでじっくり考え直したほうが良いでしょう。

深夜の人手不足を担っているのは「オーナー」

都市部ではアルバイトの時給が高騰しています。

上記試算では時給を1,000円としましたが、これが1,100円になったとすれば、毎月の人件費は14.4万円上昇します。すると、オーナーの利益は11.6万円という、大卒初任給すら下回る結果となってしまいました!

この結果を見れば、人件費の高騰がいかに深刻で、オーナーがいかに苦しんでいるか、おわかりいただけるでしょう。

現実としては、バイトの時給を上げても人が集まらないので、オーナー自ら店頭に立って働いていると想定されます。

例えば、1日8時間店頭に立てば、時給1,000円換算でも月間24万円の人件費が浮きます。これはそのままオーナーの利益になるのです。

このように、多くのオーナーは自ら店頭に立って働くことによって生計を立てているのです。もっとも、それなら自らコンビニのバイトをするのと変わりません。

金額もさることながら、深夜に店頭に立つのは身体的に辛いものがあります。近所のセブン-イレブンオーナーのおじさんも、朝方口調がおぼつかない感じでレジに入っています。

だからと言って、バイトに深夜勤務を無理強いするのも時代の流れに反しています。私も大学時代にコンビニでバイトしていたときは深夜勤務を強く要望されました。結局それが嫌で辞めたということもあり、人のいいオーナーほど自ら泥をかぶることになるでしょう。


24時間営業をやめることは、何よりオーナーにとっての働き方改革に他ならないのです。

本部は「システム」を再構築しなければならない

セブン-イレブンの本部はどうすべきでしょうか。

単純に利益だけを考えれば、このまま24時間営業を何としてでも続けさせ、コンビニの数も増やし続ける必要があります。少しでも売上が増えるようならそれは全て利益に直結するからです。

しかし、あまりにオーナーをないがしろにし続けると、反旗を翻す人は日ごとに増えていくでしょう。もし裁判となり、本部に不利な判決となればビジネスモデルに穴があきかねません。

今回1,000店を閉鎖するのは、予防措置でしょう。不採算店のオーナーほど不満を抱きやすいでしょうから、これを機に「閉店」してもらえば、不満分子を取り除けるということになります。

ただし、これは対症療法にすぎないと思います。人件費高騰は全てのオーナーを苦しめていて、そこから逃れるためにはロイヤリティか人件費を下げることが最も効果的です。

ロイヤリティを下げることは、そのまま本部の減収につながりますから、簡単には受け入れられないでしょう。そうなると、人件費を削る策を考えなければなりません。


現在も実験を行っているようですが、省人化店舗の導入はその解決策になります。ユニクロで使用が始まったRFIDタグによる無人レジやAI監視カメラによって1人体制が可能になれば、人件費が相当抑えられるはずです。


※参考:ユニクロのセルフレジを体験し、その圧倒的優位性に驚く – GASKET(2019年7月1日配信)
https://gasket.bizright.co.jp/2019/07/20190701/


本部としても、これらを加盟店に売れば、自らの利益にもつながります。まさにWin-Winの関係になるのです。

フランチャイズは本来「システム」を加盟店に売ることで利益をあげる仕組みです。すなわち、本当の「顧客」は「オーナー」ということになります。今、そのシステムに大きなほころびが見えています。これを根本的に解決しない限り、次の成長に踏み出すことは難しいでしょう。


http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/826.html#c23

[昼休み53] 千葉県にだけは住んではいけない 中川隆
321. 中川隆[-10599] koaQ7Jey 2019年10月24日 15:51:05 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2268]

安全保障上の危機は外よりも先に内側から迫り来ている 永田町の裏を読む(日刊ゲンダイ)
http://www.asyura2.com/19/senkyo266/msg/695.html

を読む
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/263639
2019/10/24 日刊ゲンダイ


台風19号により、更に被害を受けた千葉県(C)共同通信社

 旧知の都市工学の教授と語る機会があった。安倍晋三首相ほど無知蒙昧、一知半解にまみれた指導者も珍しいが、その中でも彼の最大の勘違いは「日本の安全保障上の危機はどこから迫り来るか」についての認識ではないかということで、大いに意見が一致した。

 私自身が房総半島の鴨川市の山中に居住し、台風15号と19号で計13日間の停電と断水、計9日間の電話・携帯・無線ネットの断絶など散々な目に遭った。その体験から、「もちろん気候変動による災害の激甚化で今までの想定を超えたことが次々に起きるのだけれども、それよりも日本の社会生活を支える基本的なインフラがすべて劣化しつつあるために、それに耐えられなくなっていることが問題なのではないか」という感想を述べた。

 教授は「その通りだ」と言い、さらにこう指摘した。

「安倍さんは、北朝鮮のミサイルが飛んでくるとか言って、小学生に机の下に潜る訓練をさせたり、バカ高い値段のステルス戦闘機やイージス・アショアを米国から買い付けたりしているが、とんでもない。日本国民の安全保障上の危機は外から来るより先に内からすでに切迫していて、それが今回の台風被害であらわになった。戦後復興期から高度成長時代に一挙に建設したインフラが、40年から50年を経て一斉に耐用年限を迎えたり、それに近づきつつあって、いま政治が総力を挙げて取り組むべきは『戦後インフラの総決算』だ。戦後日本の総決算で『改憲』だなんて冗談を言っている場合じゃない」と。

 例えば、我が家の停電は山中の送電線の鉄塔や街道沿いの電柱がバタバタと倒れたことによるが、それらは1970年代に一斉に建設されたものが多く、その技術的基準は「風速40メートルに耐える」と経産省令で定められている。その初期のものはすでに50年を経て弱ってきているのに、9月12日付の日経によると、「東京電力は原発事故で経営が厳しくなり、1991年に送配電設備に9000億円を投じていたのに最近は8割減の2000億円」に減らしている。だから50メートルを超える風には耐えられなかった。

 このように、電気だけでなく浄水場や水道管も、道路や橋やトンネルや堤防も、放置された杉林も、何もかもがその上に成り立っている戦後の社会的遺産が失われつつあるということの自覚が求められるのである。

http://www.asyura2.com/13/lunchbreak53/msg/390.html#c321

[近代史3] 韓国への戦争賠償を優遇措置と言ったので永遠に韓国から たかられる事になった 中川隆
4. 中川隆[-10598] koaQ7Jey 2019年10月24日 16:44:32 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2269]

2019年10月24日
日韓会談は進展なし 日本は国際法遵守、韓国は制裁解除を要求


1年半ぶりのトップ級会談だが、互いに同じ要求を繰り返した


画像引用:安倍首相と韓国李首相、1年ぶり首相会談https://www.nikkansports.com/general/photonews/photonews_nsInc_201910240000271-1.html


安倍首相と韓国李首相の会談

10月24日に即位礼で来日した韓国の李首相が安倍首相と会談し、文大統領からの親書を手渡した。

会談は予定の10分より長い25分に伸びたが、これは「10分では短い」と韓国側が強く要求したからだった。

安倍首相は韓国側が国際法違反を早期に是正するよう要求し、李首相は日本側の「経済制裁」解除を要求したと見られる。




来日してからの李首相の言動からは、親書には日本側の要求に答えることは書かれていない。

日本側の要求は安倍首相によると1965年の日韓基本条約や、日韓合意を韓国側が履行することです。

韓国は「1945年以前に起因するすべての請求権を放棄する」のと引き換えに、GDPの数倍という莫大な援助を受けた。


日本側からするとこれは100%「賠償金」であり、すでに支払い済みの事を韓国は繰り返し要求してきた。

表面上の援助だけにとどまらず、現代やサムスンなど韓国財閥にトヨタ、日産、三菱、日立などあらゆる日本企業が無償で技術援助した。

韓国の巨大造船所も自動車産業もIT産業も何もかも全て、日本が作ってやったものでした。


これらも賠償金であり、さらに日本は韓国が国連の非常任理事国など重要な地位につくよう強力に後押しした。

1988年ソウル五輪も日本が強く推薦して開催させ、2002年ワールド杯も2018年平昌五輪も同じでした。

これに味をしめた韓国は日本はいくらでも金を払うのを学習し、日本が援助するたびに反日活動を活発化させました。


これは日本政府や安倍首相が悪いのであり、安倍政権になってからも何度となく謝罪を表明しては金を払っています。

韓国からすると反日活動をすると日本が謝罪して金を払うだけでなく、オリンピックでも技術でも地位でも何でも得られる事になる。


即位礼でせっせと友達外交した李首相

新天皇即位礼に出席するため来日した韓国の李洛淵首相は韓国の期待を一身に背負っている。

だがその活動内容は相変わらず日本の悪口を言いふらし、自分の事は棚に上げて要求ばかりしている。

韓国では空前の不況と失業実態から、財界や国民から強い不満が出ている。


文大統領の支持率は政権運営に必要とされる40%を割り込み、与党内からも不満が出ている。

象徴的だったのは文大統領が自らを捜査させないために法務大臣に任命したチョ・グク法相が約1か月で辞任した事でした。

グク法相は次々に不正が出てくるので玉ねぎ男と呼ばれ、法相辞任を求める反文大統領デモは多くの参加者を集めた。


文大統領は新天皇即位礼への出席を見送ったが、李首相から要請されて渋々「親書」を書いた。

親書には日本側が求めた国際法遵守、すなわち日韓基本条約の合意通り、慰安婦や徴用工の請求権を放棄するとは書いていない。

つい最近もアメリカで慰安婦像を立て、文大統領は国連総会で反日演説を行い、日本には新たな賠償基金の設立を求めている。


韓国は2019年11月で自動更新する日韓軍事情報協定GSOMIAを一方的に破棄したが、また「日本が賠償するなら更新を考えてもいい」と言っている。

日本は19年夏に半導体素材とホワイト国の優遇を撤廃したが、「GSOMIA継続の代わりに日本は優遇措置を回復しろ」とも要求している。

これまで日韓外交60年を振り返ると、日本が韓国の要求を受け入れると、韓国は必ず要求をエスカレートし新たな反日活動を行いました。

ユーラシア大陸の常識「握手したら殴る」「約束は相手側だけが守る」

もし安倍首相が韓国と取引をしたら、韓国は間違いなく慰安婦と徴用工の要求を持ち出し、新たな謝罪と賠償を求めてきます。

韓国にとって外交とは喧嘩と同じで相手が下がれば前に出て、相手が殴るのをやめたらその隙に殴るのです。

これは北朝鮮や中国やロシアも同じで、もっと言えば秦の始皇帝やジンギスカンの時代からユーラシア大陸では一般的な考え方です。


ジンギスカンにとって外交とは敵を倒す手段であり、相手が譲歩したらこちらは前に出て殴り倒します。

それがさっぱり分かっていないのが日本人で、文書に署名すれば相手は約束を守ってくれると勝手に信じている。

さて即位礼に来日した韓国の李首相は日韓議員連盟会長の額賀氏(自民)らと会談したが、新しい提案は無かった。


額賀氏は1965年の日韓基本条約の履行つまり韓国が過去の請求を持ち出さないことを求めたが、李首相は回答しなかった。

額賀氏は明らかに韓国寄りの政治家だが、そのお友達と話がかみ合わないのでは誰とも話は合わないでしょう。

李首相は韓日議員連盟に所属していた「知日派」で確かに来日回数が多く日本の国会議員にも知人が多い。


李首相は韓国に親しい公明党の山口那津男代表とも会談し、「韓国も1965年協定を尊重し守ってきた。」と驚くべき発言をした。

そのうえで「協定の一部に解釈の違いがあり、対話を通じて解決したい」として協定解釈を変更する意図を示した。

韓国は条約や協定を「解釈次第でどうにでも変更できる」と考えていて、これでは紙の上にどんな文字を書いても都合よく解釈される。


中国などユーラシア大陸では約束は破るものであり、相手にだけ守らせて自分は守らないのが常識です。
http://www.thutmosev.com/archives/81314922.html
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/639.html#c4

[昼休み52] 日本人女性2人、リゾート地・セブ島で知り合った韓国人の男2人と飲酒→集団強姦される…フィリピン 中川隆
351. 中川隆[-10597] koaQ7Jey 2019年10月24日 17:52:57 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2270]

2019年10月24日
日韓会談は進展なし 日本は国際法遵守、韓国は制裁解除を要求

1年半ぶりのトップ級会談だが、互いに同じ要求を繰り返した

画像引用:安倍首相と韓国李首相、1年ぶり首相会談https://www.nikkansports.com/general/photonews/photonews_nsInc_201910240000271-1.html

安倍首相と韓国李首相の会談

10月24日に即位礼で来日した韓国の李首相が安倍首相と会談し、文大統領からの親書を手渡した。

会談は予定の10分より長い25分に伸びたが、これは「10分では短い」と韓国側が強く要求したからだった。

安倍首相は韓国側が国際法違反を早期に是正するよう要求し、李首相は日本側の「経済制裁」解除を要求したと見られる。


来日してからの李首相の言動からは、親書には日本側の要求に答えることは書かれていない。

日本側の要求は安倍首相によると1965年の日韓基本条約や、日韓合意を韓国側が履行することです。

韓国は「1945年以前に起因するすべての請求権を放棄する」のと引き換えに、GDPの数倍という莫大な援助を受けた。


日本側からするとこれは100%「賠償金」であり、すでに支払い済みの事を韓国は繰り返し要求してきた。

表面上の援助だけにとどまらず、現代やサムスンなど韓国財閥にトヨタ、日産、三菱、日立などあらゆる日本企業が無償で技術援助した。

韓国の巨大造船所も自動車産業もIT産業も何もかも全て、日本が作ってやったものでした。


これらも賠償金であり、さらに日本は韓国が国連の非常任理事国など重要な地位につくよう強力に後押しした。

1988年ソウル五輪も日本が強く推薦して開催させ、2002年ワールド杯も2018年平昌五輪も同じでした。

これに味をしめた韓国は日本はいくらでも金を払うのを学習し、日本が援助するたびに反日活動を活発化させました。


これは日本政府や安倍首相が悪いのであり、安倍政権になってからも何度となく謝罪を表明しては金を払っています。

韓国からすると反日活動をすると日本が謝罪して金を払うだけでなく、オリンピックでも技術でも地位でも何でも得られる事になる。

即位礼でせっせと友達外交した李首相

新天皇即位礼に出席するため来日した韓国の李洛淵首相は韓国の期待を一身に背負っている。

だがその活動内容は相変わらず日本の悪口を言いふらし、自分の事は棚に上げて要求ばかりしている。

韓国では空前の不況と失業実態から、財界や国民から強い不満が出ている。


文大統領の支持率は政権運営に必要とされる40%を割り込み、与党内からも不満が出ている。

象徴的だったのは文大統領が自らを捜査させないために法務大臣に任命したチョ・グク法相が約1か月で辞任した事でした。

グク法相は次々に不正が出てくるので玉ねぎ男と呼ばれ、法相辞任を求める反文大統領デモは多くの参加者を集めた。


文大統領は新天皇即位礼への出席を見送ったが、李首相から要請されて渋々「親書」を書いた。

親書には日本側が求めた国際法遵守、すなわち日韓基本条約の合意通り、慰安婦や徴用工の請求権を放棄するとは書いていない。

つい最近もアメリカで慰安婦像を立て、文大統領は国連総会で反日演説を行い、日本には新たな賠償基金の設立を求めている。


韓国は2019年11月で自動更新する日韓軍事情報協定GSOMIAを一方的に破棄したが、また「日本が賠償するなら更新を考えてもいい」と言っている。

日本は19年夏に半導体素材とホワイト国の優遇を撤廃したが、「GSOMIA継続の代わりに日本は優遇措置を回復しろ」とも要求している。

これまで日韓外交60年を振り返ると、日本が韓国の要求を受け入れると、韓国は必ず要求をエスカレートし新たな反日活動を行いました。


ユーラシア大陸の常識「握手したら殴る」「約束は相手側だけが守る」

もし安倍首相が韓国と取引をしたら、韓国は間違いなく慰安婦と徴用工の要求を持ち出し、新たな謝罪と賠償を求めてきます。

韓国にとって外交とは喧嘩と同じで相手が下がれば前に出て、相手が殴るのをやめたらその隙に殴るのです。

これは北朝鮮や中国やロシアも同じで、もっと言えば秦の始皇帝やジンギスカンの時代からユーラシア大陸では一般的な考え方です。


ジンギスカンにとって外交とは敵を倒す手段であり、相手が譲歩したらこちらは前に出て殴り倒します。

それがさっぱり分かっていないのが日本人で、文書に署名すれば相手は約束を守ってくれると勝手に信じている。

さて即位礼に来日した韓国の李首相は日韓議員連盟会長の額賀氏(自民)らと会談したが、新しい提案は無かった。


額賀氏は1965年の日韓基本条約の履行つまり韓国が過去の請求を持ち出さないことを求めたが、李首相は回答しなかった。

額賀氏は明らかに韓国寄りの政治家だが、そのお友達と話がかみ合わないのでは誰とも話は合わないでしょう。

李首相は韓日議員連盟に所属していた「知日派」で確かに来日回数が多く日本の国会議員にも知人が多い。


李首相は韓国に親しい公明党の山口那津男代表とも会談し、「韓国も1965年協定を尊重し守ってきた。」と驚くべき発言をした。

そのうえで「協定の一部に解釈の違いがあり、対話を通じて解決したい」として協定解釈を変更する意図を示した。

韓国は条約や協定を「解釈次第でどうにでも変更できる」と考えていて、これでは紙の上にどんな文字を書いても都合よく解釈される。


中国などユーラシア大陸では約束は破るものであり、相手にだけ守らせて自分は守らないのが常識です。
http://www.thutmosev.com/archives/81314922.html


http://www.asyura2.com/12/lunchbreak52/msg/334.html#c351

[近代史3] 「即位の礼」の各国参列者の顔触れに見る“皇室外交” 中川隆
6. 中川隆[-10596] koaQ7Jey 2019年10月24日 18:39:14 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2271]

2019年10月24日
天皇はなぜ「王(キング)」ではなく「皇帝(エンペラー)」なのか


 一昨日(2019年10月22日に即位の礼が行なわれたためか、天皇への一般的関心が高まっているようで、Y染色体を根拠に男系維持を主張したり、中にはろくに理解できずに「神武天皇由来のY遺伝子」と発言したりする人もいますが(関連記事)、この問題に関しては以前述べたので繰り返しません(関連記事)。なお、皇族の天皇というか皇族のY染色体ハプログループ(YHg)について、「縄文系」のD1a2(旧D1b)とする見解がネットではそれなりに浸透しているようですが、皇族(もちろん男性限定です)がYHg- D1a2だと示す確実な証拠はまだ提示されていないと思いますし、そもそもYHg- D1a2のうち、現代日本社会において多数派のD1a2a(旧D1b1)が「縄文系」であると確定したわけではない、と私は考えています(関連記事)。

 天皇への関心が高まる中、表題の記事が公開されました。すべてに突っ込むだけの気力・見識は今の私にはありませんが、そもそも、ローマ帝国に淵源のあるヨーロッパの皇帝概念と、漢字文化圏の皇帝概念とを安易に同一視すべきではないというか、そもそも前者を漢字文化圏の概念である皇帝と訳すこと自体に問題が内包されている、と考えるべきなのでしょう。両者を同一視することで、さまざまな誤認や新たな(あるいは現代日本社会の一部でしか通用しないような)価値観が創出されているのではないか、とも思います。表題の記事も、慣習的かつ儀礼的なもので法的なものではなく、序列が公式に定められているわけでもない、と断りつつも、国際社会において、皇帝である天皇は王よりも格上と見なされる、と述べています。こうした認識と類似した、天皇が「ローマ法王やエリザベス女王より格上の位」との観念は、現代日本社会において一部?の人々の間で常識とされているようですが、現在の各国の君主は基本的に同格で、「序列」は在位年で判断されているものだと思います。異なる歴史的経緯を踏まえた各文化圏の君主号は容易に外国語に翻訳できるようなものではなく、その地位や「格」を自文化の概念で判断することは難しいでしょう。「王」が「皇帝」より格下という観念は、漢字文化圏の前近代的観念を(歪に?)継承したところが多分にあり、現代では破棄すべきと私は考えています。現代日本社会にとって、もはや保守すべきものは「西洋近代」ではないか、というのが最近の私の見解です。

 具体的に表題の記事の問題点をいくつか述べると、近世以降にヨーロッパでは天皇を「皇帝」と呼ぶことが定着した、という指摘です。確かに、『日本誌』では天皇は皇帝と紹介されていますが、一方で征夷大将軍も(世俗の)皇帝とされています。といいますか、近世ヨーロッパにおいて日本は世界7帝国の一つ(他は、ロシア、神聖ローマ、トルコ、ダイチン・グルン、ペルシア、インド)と認識されるようになりましたが(関連記事)、その前から日本の「皇帝」とみなされていたのは、おおむね征夷大将軍(天下人)だったと思います。17世紀前半、ルイス・ソテロはスペイン国王に征夷大将軍を「皇帝」と紹介しており、19世紀初頭、ロシア皇帝からの国書でも、皇帝は征夷大将軍とされていました。

 また表題の記事は、天皇は「皇帝」と名乗らず、「天皇」と名乗った、と述べていますが、天皇とは本来「もう一つの中華世界の皇帝(天子)」に他ならないと思います(関連記事)。養老令(おそらく大宝令でも)儀制令では、日本国君主の称号は場面により天子・天皇・皇帝と使い分ける、と規定されています。天皇と(中華)皇帝との同質性が軽視されているのは、近代になって日本国君主の称号の表記がほぼ天皇に一元化された一方で、中華世界では唐代半ば以降に(おそらくは)君主の称号として天皇号が用いられなかったからなのでしょうが、その近代日本においても、皇帝が用いられることもありました。これは、中世〜近世後期にかけて天皇号は公的には用いられなかったことが、一般にはあまり知られていない(だろう)こととも関連しているのでしょう。

 表題の記事は、天皇は「中国皇帝に対抗する」とも述べていますが、天皇号が正式に採用された後の遣唐使において、日本国君主は天皇とも皇帝とも天子とも名乗っていなかったようです。これは、日本が唐に冊封されていなかったとはいっても、朝貢していたので当然の話で、日本側が唐にたいして皇帝やそれに類する天皇(天武朝とかなり時代の重なる唐の高宗が天皇号を用いています)と称していたら、外交上の大問題となっていたことでしょう。当時の日本は、唐に対して「主明楽美御徳」と称していました(関連記事)。「主明楽美御徳」は「スメラミコト」で、日本国君主の称号の訓読みです。おそらく日本側は、唐にとって馴染みのない称号を用いることで、唐とは対等であるという理念と、唐の朝貢国であるという現実とが大きく齟齬をきたさないように配慮したのでしょう。唐は「主明楽美御徳」を日本国君主(天皇)の名と誤認しています。これも、日本側が意図的に唐に誤解させようとした可能性が高いとは思いますが、唐側もある程度は事情を把握しており、朝貢国の確保のためにあえて理解していないように振舞ったのかもしれません。
https://sicambre.at.webry.info/201910/article_46.html


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天皇はなぜ「王(キング)」ではなく「皇帝(エンペラー)」なのか
世界史で読み解く「天皇ブランド」の奇跡
宇山 卓栄
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/67945

10月22日、各国から要人が招かれ、天皇陛下が自らの即位を内外に示す「即位礼正殿の儀」が盛大に行われました。


来月11月10日には、台風19号の被害を踏まえ延期された祝賀パレードが、さらに11月14から15日にかけて、「大嘗祭(大嘗宮の儀)」が行われます。

この国家的な祭儀を前に、私たち日本人が最低限知っておきたい皇室の稀有なる歴史を、

『世界史で読み解く「天皇ブランド」』
https://www.amazon.co.jp/%E4%B8%96%E7%95%8C%E5%8F%B2%E3%81%A7%E8%AA%AD%E3%81%BF%E8%A7%A3%E3%81%8F%E3%80%8C%E5%A4%A9%E7%9A%87%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%89%E3%80%8D-%E5%AE%87%E5%B1%B1-%E5%8D%93%E6%A0%84/dp/4908117640/ref=as_li_ss_tl?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&keywords=%E4%B8%96%E7%95%8C%E5%8F%B2%E3%81%A7%E8%AA%AD%E3%81%BF%E8%A7%A3%E3%81%8F&qid=1571654745&sr=8-1&linkCode=sl1&tag=gendai_biz-22&linkId=73aa0fc02d85c5f4e94dcccfa6a567f0&language=ja_JP


の著者が解説します――。

大嘗祭と新嘗祭はここが違う

新嘗祭は毎年行われるのに対し、大嘗祭は天皇1代につき1度だけ行われます。新天皇が即位の礼の後に初めて行う新嘗祭を大嘗祭といいます。

一般的に大嘗祭は新嘗祭の豪華バージョンというイメージがあるかと思いますが、じつは両者はその内容が異なります。


1990年(平成2年)、天皇明仁(上皇明仁)の大嘗祭の様子〔wikipediaより〕
いずれも、稲穂を天照大御神に捧げ、五穀豊穣を祈るということでは共通していますが、新嘗祭では、皇居の御田で天皇陛下自らが育てた稲穂を神に捧げるのに対し、大嘗祭では、国民が育てた稲穂を神に捧げるという点が決定的に異なるところです。

国民が育てた稲穂をあえて使うのは、国民が神と直接に繋がることを天皇陛下が御祈りされるためです。大嘗祭は、天皇陛下が国民の安寧を祈る公的かつ国家的な祭儀です。国事行為ではありませんが、公的な性格を帯びた儀式であるために、公費が支出されます。

今回、大嘗宮の屋根は予算削減のため、萱葺(かやぶき)から板葺(いたぶき)に変更されましたが、大嘗祭のような公的な儀式を倹約するのはいいことなのかどうか、大いに議論の求められるところです。


「令和の大嘗宮」の全体模型〔wikipediaより〕
また、大嘗宮について、「仮設」の建造物とする記述もありますが、そうではありません。神と繋がる祭儀を行う大嘗宮は真新しい御殿でなければならず、1度使った御殿は使い回しません。これは清浄を重んじる精神の現れであり、「仮設」という捉え方とはまったく違うのです。

剥き出しの「黒木造」という皮つき柱が使われ、一見、粗末な柱を使っているように見えますが、これも、自然のままの真新しい木材を尊重するという視点で使われるものです。飾り気のない質素な大嘗宮には、日本独特の美学や歴史的な世界観が表れています。


「天皇」を掲げた古代日本人の国際戦略

現在、世界には27の君主国が残り、王(King)はいるものの、「皇帝(Emperor)」と呼ばれる人物は天皇陛下ただ一人です。

国際社会において、皇帝である天皇は王よりも格上と見なされます。ただし、これは慣習的かつ儀礼的なものであり、法的なものではありません。序列が公式に定められているわけでも決してありません。

「王の中の王たる存在が皇帝」であったという歴史の一般理解の上で、皇帝としての地位が尊重されるということに過ぎません。「皇帝たる天皇は他国の王の上座に座る」などという俗説が流布されていますが、そのような事実はありません。

では、なぜ、天皇はそもそも、王ではなく、皇帝なのでしょうか。「天王」ではなく、「天皇」を名乗ったのはなぜなのでしょうか。


〔PHOTO〕gettyimages
「皇」は王と同じ意味ですが、光輝くという意味の「白」が付いています。「帝」には束ねるという意味があり、統治者を指す言葉です。糸偏をつけた「締」は文字通り、糸を束ねるという意味です。従って「皇帝」とは「世界を束ねる光輝く王」という意味になります。

「皇帝」の称号を最初に使ったのが秦の始皇帝でした。

中国皇帝は各地の王を従えていました。中国の王は皇帝によって、領土を与えられた地方の諸侯に過ぎません。中国皇帝は日本の天皇に対し、そのような一地方の臣下という意味で、「倭王」の称号を授けていました。

7世紀、日本は中央集権体制を整備し、国力を急速に増大させていく状況で、中国に対する臣従を意味する「王」の称号を避け、「天皇」という新しい君主号をつくり出しました。皇国として、当時の中国に互角に対抗しようという大いなる気概が日本にはあったのです。

608年、聖徳太子が中国の隋の皇帝・煬帝に送った国書で「東天皇敬白西皇帝(東の天皇が敬いて西の皇帝に白す)」と記されていました。『日本書紀』に、この国書についての記述があり、これが主要な史書の中で、「天皇」の称号使用が確認される最初の例とされます。

天皇を「日王」と呼ぶ韓国の悲哀

遣隋使の小野妹子が遥々、海を渡り、隋の都・大興城(現在の西安)へ赴きました。その時、携えていた有名な国書があります。「日出處天子致書日沒處天子無恙云云(日出ずる処の天子、日没する処の天子に書を致す、恙無しや、云々)」の国書です。

この国書に対し、煬帝から返書があり、さらに、その煬帝の返書に対する返書として、日本から送られたのが、上記の「東天皇敬白西皇帝」の国書です。

日本は「倭王」という中国皇帝に臣従する諸侯という称号を拒否して、「天子」や「天皇」と明記して、国書を差し出したのです。

7世紀後半の第40代天武天皇の時代には、「天皇」の称号が一般的に使われるようになり、孫の文武天皇の時代の702年に公布された大宝律令で、「天皇」の称号の使用が法的に定められます。

ところで、韓国は天皇陛下を「日王」と呼びます。朝鮮時代には、「倭王」と呼んでいました。中国皇帝に服属する朝鮮王が中国皇帝と対等な「天皇」を認めてしまうと、朝鮮は日本よりも下位に置かれてしまうことになるため、「天皇」を頑なに拒み続けたのです。


〔PHOTO〕gettyimages
文喜相(ムン・ヒサン)韓国国会議長が2019年2月7日、ブルームバーグのインタビューで、従軍慰安婦問題について、天皇が謝罪すべきと発言しました。

日本のメディアでは、文議長の発言を「天皇」と訳し変えて伝えていますが、文議長は実際には、「天皇」とは言っておらず、「王」と韓国語で言い表しています。

22日の「即位礼正殿の儀」には、韓国から、李洛淵(イ・ナギョン)首相が参列しましたが、日本国の君主を侮辱する韓国は本来、このような場に来るべきではありません。


「皇帝」ではなく「天皇」と称した理由

では、なぜ、天皇は「皇帝」と名乗らず、「天皇」と名乗ったのでしょうか。中国皇帝に対抗するならば、同じ「皇帝」でよかったのではないでしょうか。

中国の神話では、「天皇(てんこう)」・「地皇(ちこう)」・「人皇(じんこう)」の3人の伝説の皇が世界を創造したとされます。その中でも「天皇(てんこう)」は最高神です。道教でも、「天皇(てんこう)」が崇められています。

7世紀半ばに君臨した唐の第三代皇帝の高宗が「天皇」を名乗ります。なぜ、そう名乗ったのかは謎とされていますが、一つの解釈として、高宗は道教に強く影響を受けており、「皇帝」を越える最高存在として、「天皇」を考えていたのではないかと見られています。

720年に完成した『日本書紀』では、聖徳太子が煬帝に送った国書(608年)で「天皇」が使われていたと書かれています。これは後追いで創作されたものとする説があります。この説では、日本が「天皇」を使う以前に、中国で既に高宗が「天皇」を使っており、これに触発され、日本も「天皇」を使いはじめたとされます。

高宗の在位期間の649〜683年と「天皇」称号の確立時期がきれいに一致することからも、この説は有力であり、『日本書紀』が後から、国書原文で使われた称号を「天皇」と書き換えたという可能性は極めて高いでしょう(「天皇」後追い説)。


〔PHOTO〕gettyimages
逆に、日本が608年の段階で「天皇」を使い、その後に高宗が「天皇」を名乗ったという可能性は極めて低いと考えられます。

「天皇」の称号が使われる以前、日本の君主は「オオキミ(またはオホキミ)」や「スメラミコト(またはスベラギ、スベロギ)」と呼ばれていました。「オオキミ」は漢字で「大王」と書き、史書にも記され、一般的に普及していた呼び方でした。

一方、「スメラミコト」は格式ばった言い方で、「オオキミ」の神性を特別に表す呼び方でした。謎めいて儀式的な響きのする「スメラミコト」が何を意味するのか、はっきりとしたことはわかっていませんが、いくつかの解釈があります。その代表的なものが、「スメラ」は「統(す)べる」、つまり統治者を意味するという説です。

この他に、神聖さを表す「澄める」が転訛したとする説もあります。「ミコト」は神聖な貴人を表します。

「スメラミコト」に匹敵する漢語表現、つまり当時の国際言語を探し求め、宗教的かつ神話的な意味を持つ「天皇」がふさわしいと選定されたのではないかと考えられます。


欧米人はいつ、天皇を「エンペラー」と呼んだか

では、世界の人々は「天皇」が中国皇帝に対抗する称号であったということを理解した上で、天皇を「キング」ではなく、「エンペラー」と呼んだのでしょうか。

結論から言って、理解していました。欧米人は天皇を17世紀末から「エンペラー」と呼んでいました。

江戸時代に来日した有名なシーボルトら三人の博物学者は長崎の出島に因んで「出島の三学者」と呼ばれます。

「出島の三学者」の一人で、シーボルトよりも約140年前に来日したドイツ人医師のエンゲルベルト・ケンペルという人物がいます。ケンペルは1690年から2年間、日本に滞在して、帰国後、『日本誌』を著します。

この『日本誌』の中で、ケンペルは天皇を「皇帝」と書いています。1693年頃に書かれたケンペルの『日本誌』が、天皇を「皇帝」とする最初の欧米文献史料と考えられています。

ケンペルは日本の事情に精通しており、「天皇」の称号が中国皇帝に匹敵するものであるということをよく理解していました。そしてケンペルの『日本誌』が普及したことで、天皇が「皇帝」と呼ばれることがヨーロッパで定着しました。

一般的な誤解として、天皇がかつての大日本帝国 (the Japanese Empire) の君主であったことから、「エンペラー」と呼ばれたと思われていますが、そうではありません。1889年(明治22年)の大日本帝国憲法発布時よりも、ずっと前に、天皇は欧米人によって、「エンペラー」と呼ばれていたのです。


〔PHOTO〕gettyimages
世界に唯一残るエンペラーとしての天皇は世界史の中で見てはじめて、その奇跡を理解することができます。

ヨーロッパでは、フランス革命などで、人々が君主を殺しました。中国でも、コロコロと王朝が変わりました。ところが日本の歴史は有史以来、天皇家の王朝一本で、変わることなく、今日まで続いています。これは世界史における奇跡です。

このような天皇を戴く我々日本人は現在、新しい御代において、大嘗祭などの重要な儀式を迎えようとしています。これを契機に、自分たちの君主やその歴史について考え、理解を深めていきたいものです。



http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/659.html#c6

[近代史3] 「即位の礼」の各国参列者の顔触れに見る“皇室外交” 中川隆
7. 中川隆[-10595] koaQ7Jey 2019年10月24日 18:51:42 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2272]

2019年08月23日
天皇のY染色体ハプログループ
https://sicambre.at.webry.info/201908/article_44.html

 天皇というか皇族のY染色体ハプログループ(YHg)について、D1bとの情報がネットで出回っており、確定したかのように喧伝されているので、以前から一度調べてみるつもりだったのですが、さほど優先順位が高いわけでもないので、後回しにしていました。

今回、少し調べてみたのですが、査読誌に掲載された論文や、信頼できる研究機関の報告では見つけることができませんでした。もちろん、そうしたものが存在する可能性はあるわけですが、私の現在の見識と気力ではこれ以上検索しても徒労に終わるだろうと判断して、打ち切りました。

 とりあえず、元ネタになりそうな有名人のYHgというサイトを見つけたのですが、そこでは、日本語ブログが典拠とされていました。


Famous people's Y-DNA listed by haplogroup - Eupedia
https://www.eupedia.com/genetics/famous_y-dna_by_haplogroup.shtml


その日本語ブログはもう閉鎖されているので、インターネットアーカイブで該当記事を検索すると、

「皇室は、第113代 東山天皇の男系子孫 複数名から採取された口腔内粘膜の解析により、縄文人のD1b(D-M64.1)に属するD1b1a2の系統と言われ」

とありました。「東山天皇の男系子孫 複数名から採取された口腔内粘膜の解析」にはリンクが貼られているのですが、インターネットアーカイブで検索しても見つかりませんでした。

 また、2016年5月8日時点での情報ですが、

『天皇家のハプログループについて「第113代 東山天皇の男系子孫 複数名から採取された口腔内粘膜の解析」とあるにもかかわらずリンク先には全くデータは示されていない』

とあります。したがって、東山天皇の男系子孫がYHg-D1b1a2とは確定できないでしょう。もちろん、そうである可能性もじゅうぶんあるとは思うので、否定もできませんが。上記サイトによると、別人の皇族子孫が検査したところ、YHg- D1b1a2b1a1だったそうで、「東山天皇の男系子孫 複数名」の事例と整合的ですが、典拠は明示されていません。

 けっきょくのところ、皇族がYHg-D1bとの情報に確たる信頼性を認めるのは難しいように思います。ただ、上述のように、その可能性は一定以上あると思います。仮に東山天皇の男系子孫がYHg-D1b1a2だとすると、同じく東山天皇の男系子孫である現在の皇族(もちろん、男性限定ですが)もYHg-D1b1a2だろう、と推定するのは合理的です。問題となるのは、「間違い」が起きていた場合です。たとえば、エドワード3世に始まる男系では、どこかで系図とは異なる父親が存在した、と明らかになっています。これは海外の事例ですが、日本でも、同様の可能性が起きていた可能性は否定できません(関連記事)。ただ、その可能性はさほど高いとも思えないので、今回は考慮しません。

 YHg-D1bは「縄文人」由来と推定されており、最近の研究でもその推定が改めて支持されています(関連記事)。したがって、皇族は縄文時代以来日本列島で継続している父系だ、と考えるのは妥当なところです。その意味で、皇族は「縄文系」と言っても、少なくとも大間違いとは言えないと思います。「縄文人」の現代日本人への遺伝的影響は、アイヌ集団では66%、「(本州・四国・九州を中心とする)本土」集団では9〜15%、琉球集団では27%と推定されています(関連記事)。これは北海道の「縄文人」の高品質なゲノムデータに基づいているので、西日本の「縄文人」のゲノムデータが得られて比較されると、「本土」集団における「縄文人」の遺伝的影響はもっと高くなるかもしれません。

 ただ、「本土」集団のYHg-D1bの割合は35.34%なので(関連記事)、父系において不自然に「縄文人」の影響が高いようにも思われます。しかし、皇族がYHg-D1bだとすると、皇族の男系子孫は武士になって日本各地に定着していき、養子も珍しくなかったとはいえ、原則として父系継承だったので、「本土」集団のゲノムでは弥生時代以降にアジア東部から日本列島へ到来した集団の影響が強くても、父系では「縄文人」の影響が強く残ったというか、中世以降に影響を高めて現代のような比率になった、と想定しやすくなります。その意味でも、皇族が父系では「縄文系」だった可能性はじゅうぶんある、と言えるでしょう。

 ただ、ここで問題となるのは、皇族がYHg-D1b1a2あるいはそのサブグループD1b1a2b1a1だとして、「縄文系」と断定できるのか、ということです。現時点では、「縄文人」のYHgはD1b2しか確認されておらず(関連記事)、現代日本人で多数派のYHg-D1b1の祖先とはなりません。もっとも、まだ東日本の「縄文人」しか解析されていないので、西日本の「縄文人」の中にはYHg-D1b1も一定以上の割合でいるかもしれませんし、東日本の「縄文人」でも今後YHg-D1b1が確認されるかもしれません。しかし、現時点で「縄文人」においてはYHg-D1b1が確認されていない、という事実は無視できないと思います。YHg-D1b1が弥生時代以降にアジア東部から到来した集団に由来する可能性も現時点では一定以上ある、と私は考えています(関連記事)。その意味で、仮に皇族がYHg-D1b1a2だったとして、父系では「縄文系」と断定するのは時期尚早だと思います。
https://sicambre.at.webry.info/201908/article_44.html  

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2019年05月12日
神武天皇のY染色体
https://sicambre.at.webry.info/201905/article_21.html


 皇位継承にさいして男系維持派がY染色体を根拠とすることについては、すでに11年半近く前(2007年11月)に当ブログで述べましたが(関連記事)、今でも男系維持派がY染色体を根拠とすることもあり、一部?の界隈ではすっかり定着したようです。この問題について当時も今も思うのは、皇位継承のような物語性の強い社会的合意事項に安易に自然科学の概念を持ち込むべきではない、ということです。重要なのは、少なくとも6世紀半ば以降、皇位(大王位)が男系で継承されてきた、という社会的合意(前近代において、その社会の範囲は広くなかったでしょうが)であり、それは自然科学の概念とは馴染まない、と思います。

 男系継承においてY染色体を根拠にしてしまうと、生物学的確実性が要求されるわけで、どこかで「間違い」が起きた場合、それ以降の天皇の正統性が損なわれることになります。もちろん、現実には宮中においてそうした「間違い」が生じる危険性はかなり低いとは思います。ただ、皇位(大王位)の男系継承が6世紀半ば以降としても、すでに1400年以上経過しているわけで、どこかで1回「間違い」が起きた可能性は無視できるほど低いものではないと思います。

 この問題でよく言及されるのは『源氏物語』でしょうが、これはあくまでも創作であり、じっさいに「間違い」が起きた根拠にはできませんし、そうした「間違い」が起きる危険性はかなり低かったのかもしれません。ただ、皇后に仕えて後宮の事情に精通していただろう紫式部が『源氏物語』でわざわざ「間違い」を取り入れたのは、ある程度以上の現実性があったからではないか、とも考えられます。もっとも、『源氏物語』での「間違い」の結果でも、「初代天皇」と生物学的に父系でつながっていない天皇が即位したわけではありませんが。具体的な「間違い」ではありませんが、状況証拠的な事例としては、江戸時代初期の猪熊事件があります。

 現実の「間違い」としては、崇光天皇の皇太子に立てられた直仁親王が、公式には花園院の息子とされていたのに、実は光厳院の息子だった、という事例があります(佐伯智広『皇位継承の中世史 血統をめぐる政治と内乱』P179〜180)。直仁親王が崇光天皇の皇太子に立てられたのは光厳院の意向で、花園院の甥の光厳院が親王時代に世話になった叔父に報いた、という美談として当時は受け取られたかもしれませんが、裏にはそうした事情があったわけです。なお、光厳院は院政を継続するために、直仁親王を皇太子に立てるさいに養子としています。もちろん、直仁親王が光厳院の実子だったのか否か、DNA鑑定がされたはずもなく断定できるわけではありませんが、少なくとも光厳院は直仁親王が実子だと確信していました。もっとも、直仁親王の事例にしても、『源氏物語』と同じく、初代天皇」と生物学的に父系でつながっていない男性が天皇に即位する予定だったわけではありませんが。なお直仁親王は、正平一統により皇太子を廃され即位できず、その子孫が即位することもありませんでした。

 持統天皇以降には火葬された天皇も多く、また飛鳥時代以前には天皇(大王)の陵墓も確実ではない場合がほとんどで、そもそも天皇陵とされている古墳の調査には制約が大きいので、天皇(大王)だったかもしれない人物のDNA解析は実質的に不可能です。また、仮にほぼ天皇と間違いない遺骸のDNA解析が技術的には可能だとしても、じっさいに解析して現代の皇族と比較するようなことを宮内庁、さらには政府が許可するとも思えません。その意味で、Y染色体を根拠とする男系維持派も、その多くは、実質的にDNA解析は不可能だと考えて、無責任にY染色体を根拠としているのでしょう。しかし上述したように、皇位の父系継承の根拠としてY染色体を持ち出せば、生物学的確実性が要求されるわけで、女系容認派や天皇制廃止派に付け入る隙を与えるだけの愚行だと思います。少なくとも6世紀以降の皇位継承が男系を大前提としていたことは明らかで、そのさいに重要なのは、あくまでも皇位継承者が「初代天皇」と男系でつながっているという社会的認知であり、Y染色体を持ち出す必要はまったくないばかりか、有害でしかありません。何よりも、Y染色体を根拠とすれば過去の女性天皇の正統性が損なわれるわけで、父系で「初代天皇」とつながっている、という社会的合意があれば充分でしょう。

 少なくとも6世紀以降の皇位継承が男系を大前提としていたことは、例外がないことからも明らかです。称徳→光仁・称光→後花園・後桃園→光格といった事例のように、前天皇とは血縁関係の遠い人物が即位したことは歴史上何度かありますが、いずれにしても男系で皇統につながっています。また、皇后の在り様からも、8世紀初頭においてすでに、皇位継承が男系に限定されていた、と窺えます。皇后の条件は令においてとくに規定されていませんが(これは、天皇について令で規定されていないことと通じると思います)、妃の条件が内親王であることと、藤原氏出身の光明子を皇后に立てるさいの聖武天皇の勅の歯切れがきわめて悪いことから、皇后には皇族(内親王)が想定されていた、と考えるのが妥当でしょう。これは、6〜7世紀には皇后(大后)の即位が珍しくなかったからだと思います。その意味で、光明子が皇后に立てられたのは画期であり、これ以降、皇后が即位することはなくなります。皇族でなくとも皇后に立てられるという先例ができた以上、皇后を即位させるという選択肢がなくなったのでしょう。

 藤原氏が皇后を次々と輩出し、天皇の外戚となることで権力を掌握したことも、男系での皇位継承を大前提とする体制に順応したと解釈すべきだと思います。藤原氏はあくまでも、娘を天皇もしくは皇位継承の有力者の「正妃」とすることで権力を掌握しようとしたのであって、自身が即位しようという具体的な動きは確認されていません。また、藤原氏出身の女性を母とする天皇は奈良時代以降多いのですが、これを母系的観点から解釈することは無理筋だと思います。藤原氏自身も父系的な氏族であり、藤原氏の娘は基本的に母系ではなく父系により高貴な出自を保証されているからです。

 もちろん、古代に限らず、日本において母方も財産やそれに基づく政治的地位に大きく貢献していますが、それは現生人類(Homo sapiens)において普遍的な、所属集団を変えても元の集団への帰属意識を持ち続ける、という特徴に由来するのだと思います。こうした特徴が人類社会を重層的に組織化した、との観点は重要だと思います(関連記事)。その意味で、古代日本社会を双系的と解釈する見解には一定以上の妥当性があると思います。しかし、少なくとも皇族(王族)や有力氏族は6世紀半ば以降に父系的構造を形成して維持しており、母方も重要だからと言って母系的とは言えないでしょう。支配層の母系継承かもしれない事例としては、9世紀〜12世紀の北アメリカ大陸のプエブロボニート(Pueblo Bonito)遺跡が挙げられていますが(関連記事)、それは古代日本の皇族・有力氏族の地位・財産継承とは大きく異なります。

 そもそも、人類は父系的な社会から現在のような多様な社会構造を築いた、と私は考えています(関連記事)。人類社会において父系的な継承が多いのは、それが長く基準だったからで、「唯物史観」での想定とはまったく異なり、農耕開始以降に初めて出現したわけではない、というわけです。現代および記録上の人類社会では、父系的とは言えないような社会構造も見られます。それはアフリカから世界中への拡散を可能とした現生人類の柔軟性に起因し、「未開社会」に父系的ではなさそうな事例があることは、人類の「原始社会」が母系的だったことの証拠にはならない、と私は考えています。そもそも、「未開社会」も「文明社会」と同じ時間を過ごしてきたのであり、過去の社会構造を維持しているとは限らない、という視点を忘れるべきではないでしょう。人類におけるこうした社会構造の柔軟性をもたらしたのは、上述したように、所属集団を変えても元の集団への帰属意識を持ち続ける、という特徴に由来すると思います。少なくとも現生人類にはこの特徴が顕著に発達していますが、それはネアンデルタール人(Homo neanderthalensis)など他系統の人類にもある程度以上共通している可能性もあるとは思います。

 最後に話を皇位継承に戻すと、現在の規定において皇位継承が危機に瀕していることは、この問題に関心のある人が等しく認めているでしょう。それでも解決策の検討が具体的に進展しないのは、悠仁親王の存在が大きいと思います。しかし、現行の規定でも数十年後の皇位継承を可能とするには、もはや悠仁親王が男子を儲けるしかなく、それに期待すると言ってしまうような政治家はあまりにも無責任で(関連記事)、政治家失格と言うべきでしょう。これも、政治家をはじめとして有力者には50代後半以上が多く、悠仁親王の結婚と子供が本格的に問題になる頃にはすでに死んでいるか、現役ではないからだと思います。これは解決困難な問題の先送りに他ならず、多くの解決困難な問題を抱える現代日本社会の弱点ですが、現代日本社会でとくに深刻というわけではなく、人類社会に普遍的な事象だと思います。とくに皇位継承問題は、政治家にとって票になりにくい上に、どのような解決策でも影響力があり声の大きな複数の著名人に批判されることになるので、政治家が先送りにしたいという心情はよく理解できます。

 正直なところ、1980年代に小学校高学年だった頃から近年までずっと天皇制廃止論者だった私としては、このまま男系維持派に大きな声を挙げ続けてもらい、天皇制が自然に消滅してほしい、とさえ考えたくなりますが、近年では天皇制廃止論にやや否定的になったので、天皇制の自然消滅を強く願っているわけではありません。なお、小学校高学年から天皇制廃止論者だった私は、当然のごとく改憲を支持しており、日本国憲法第9条も改正して軍隊の保有を明記すべきだ、とずっと考えてきました。これは今でも変わりませんが、少数派の改憲論だという自覚は小学生の頃からあったので、ネットでの匿名での発言以外では、誰かに打ち明けたことはありません。

 現状では、皇位継承の長期的な安定性を確保するには、男系維持の立場からの旧宮家の男性の皇族への復帰か、まだ若い女性皇族がいるうちに女系継承も認めるかのどちらかしかないと思います。皇位継承が長期にわたって男系を大前提としてきたことは間違いありませんが、誕生時には皇族ではなかった男性が即位した事例(醍醐天皇)もあるとはいえ、父系では600年以上さかのぼらないと天皇にたどりつかない人物が、即位はもちろん皇族に復帰することもあまりにも異例の事態で、正直なところ、国民の理解が得られるのか、はなはだ疑問です。少なくとも現時点では、女系継承の方が国民の圧倒的に多くの支持を得られそうです。しかしこれも、愛子内親王への国民の期待によるところが大きく、旧宮家の男性で、人格・知性・体力・容貌に優れた人物がいれば、旧宮家の皇族復帰が国民の圧倒的支持を得られるようになるのではないか、と思います。

 私は、男系による皇位継承は長期にわたって大前提ではあったものの、天皇(大王)の本質としては、時代の変化に柔軟に対応して存続してきたことの方が重要だと思うので、日本が今後属すべき社会の価値観という観点からも、若い女性皇族がまだ複数いるうちに女系継承を認めるべきだと思います。ただ、政府、とくに現在の安倍晋三内閣がそう決断するのは、支持基盤の問題もあって難しいでしょうから、このまま女性皇族が結婚により次々と皇族を離れていき、悠仁親王に息子が期待できないような状況になってやっと、皇室典範の改正により旧宮家の男性の皇族復帰が検討されるようになるのではないか、と予想しています。まあそれでも、天皇制廃止よりはましなのかな、と最近では考えています。
https://sicambre.at.webry.info/201905/article_21.html



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2019年09月09日
Y染色体ハプログループDの改訂

 恥ずかしながら、3ヶ月近く前(2019年6月19日)に遺伝子系譜学国際協会(ISOGG)がY染色体ハプログループ(YHg)Dの分類を改訂していた、と先週(2019年9月第2週)知りました。YHg-Dは世界でも珍しく、日本人の「特異性」の遺伝的根拠として、「愛国的な」人々がよく言及しているように思います。そのため、現代日本社会ではYHg-Dへの注目度が高いようで、このYHg-Dの改訂も「愛国的な」人々の一部の間では割と早くから知られていたようです。

 具体的な改訂点ですが、現代日本人で多数派のYHg- D1b1がD1a2aに変更されています。「縄文人」で確認されているD1b2はD1a2bに変更されています。なお「縄文人」では、現代日本人で多数派のD1a2a(旧D1b1)はまだ確認されていません(関連記事)。これは、現代日本人のD1a2aが弥生時代以降にアジア東部大陸部から到来した可能性を示唆します(関連記事)。もちろん、現時点では東日本の「縄文人」でしかYHgは確認されていないので、今後西日本の「縄文人」でD1a2aが確認される可能性は低くないでしょう。しかし現時点では、現代日本人のD1a2aが「縄文人」ではなく弥生時代以降にアジア東部大陸部から到来した集団に由来する、という想定も有力な仮説の一つとして扱われるべきだと思います。なお、チベットで多数派のD1a2はD1a1bに、フィリピンで見られるD2はD1bに変更されています。

 このように変更された理由は、今年6月10日に公開された研究(Haber et al., 2019B)で、じゅうらいはYHg-DE*とされていたナイジェリア人の系統が、YHg-D0と新たに分類されたためだと思います。新たに提唱された分類名なので、既存の分類名を優先して整合的な分類とするため、D0と提唱された系統はD2にされたのだと思います。この研究は、じゅうらいのYHg-Dの名称を変更せずにすむように、D0という分類名を提案したので、そのままにしておけばよいのではないか、とも思うのですが、門外漢の私が的外れなことを言っているだけかもしれませんので、抗議するつもりも、否定してじゅうらいの分類名を使い続けるつもりもありません。


参考文献:
Haber M. et al.(2019B): A Rare Deep-Rooting D0 African Y-Chromosomal Haplogroup and Its Implications for the Expansion of Modern Humans out of Africa. Genetics, 212, 4, 1241-1248.
https://doi.org/10.1534/genetics.119.302368

https://sicambre.at.webry.info/201909/article_24.html

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2019.5.13

 縄文人は現代の日本人と比べ肉や魚を消化しやすい遺伝子を持ち、遺伝的な多様性は低いことがゲノム(全遺伝情報)の解析で分かった。国立科学博物館などの研究チームが13日、発表した。

日本人全体ではゲノムの10%、アイヌ民族ではゲノムの70%が縄文人に由来することが分かった。

今回の解析では、国内の地域ごとに縄文人から現代人に受け継がれたゲノムの割合が大きく異なることもわかった。

東京でサンプルを取った本州の人々では縄文人のゲノムを約10%受け継ぐ一方、
北海道のアイヌの人たちでは割合が約7割、沖縄県の人たちで約3割だった。


 縄文人は現代の日本人と比べ肉や魚を消化しやすい遺伝子を持ち、
遺伝的な多様性は低いことがゲノム(全遺伝情報)の解析で分かった。
国立科学博物館などの研究チームが13日、発表した。

縄文人が狩猟や漁労を中心に小集団で生活していたことが遺伝情報からも裏付けられた。

 チームは北海道・礼文島の船泊遺跡で出土した3500〜3800年前の縄文女性の歯から採取したDNAを分析。

その結果、肉など高脂肪食の消化を効率的に助けるタンパク質を作るよう遺伝子が変異していることが分かった。
アザラシなど肉食が中心の北極圏のエスキモーに多くみられる現象で、現代の日本人にはみられないという。

 また、ゲノムの多様性が低い状態が旧石器時代から約5万年にわたり続いていたことも判明。
小集団で生活していたことを示すもので、獲物を求め移動を繰り返す縄文人の生活を反映しているらしい。

 このほか日本人全体ではゲノムの10%、アイヌ民族ではゲノムの70%が縄文人に由来することが分かった。
また、縄文人は1万8000年〜3万8000年前に大陸民族から遺伝的に分かれたことも判明した。
https://www.iza.ne.jp/kiji/life/news/190513/lif19051317590013-n1.html

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現在のアイヌ人のY-DNA出現頻度調査まとめ

D1a2* 81.25%: 縄文系
D1a2a1 6.25%: 和人系
C2 12.5%: オホーツク文化人系


現代琉球人 Y-DNAハプログループ比率

D1a2--45.1% : 縄文系
O1b2-23.3%(旧表記O2b) :長江系稲作民
O2---18.9%(旧表記O3):漢民族系
C2----1.5% :縄文系
C1----6.8% :縄文系
O1b1--0.8%(旧表記O2a) :長江系稲作民


現代日本人 Y-DNAハプログループ比率

D1a2a--32% :以前は縄文系だと言われていたが否定された、四川省の焼畑農耕民の可能性が高い
O1b2-32%(旧表記O2b) :長江系稲作民
O2---20%(旧表記O3):漢民族系
C2----6% :縄文系
C1----5% :縄文系
O1b1--1%(旧表記O2a)
O1a---1% : 長江系稲作民
N1----1%
D1a,Q1--1%未満
(2013 徳島大 佐藤等 サンプル数2390)


韓国人のY-DNAハプロタイプの出現頻度

O2: 43.3% : 漢民族系
O1:30.0% : 長江系稲作民
C2: 11.3% : モンゴル・ツングース系


現在の台湾の先住民系民族のY-DNAハプロタイプの出現頻度

O2 :11.7% : 漢民族系
O1 :80.3% : 長江系
http://garapagos.hotcom-cafe.com/1-2.htm

現在の中国の自称漢民族のY-DNAハプロタイプの出現頻度
O2 53.3% : 漢民族系
O1 24.5% : 長江系稲作民
C2 7.8% : モンゴル・ツングース系
N 6.9% : トルコ系
http://garapagos.hotcom-cafe.com/1-16.htm


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日本人のガラパゴス的民族性の起源 Y-DNAハプロタイプ 2019年6月版 ツリー
http://garapagos.hotcom-cafe.com/1-1.htm

日本人のガラパゴス的民族性の起源 mtDNAハプロタイプ 2019年5月取得ツリー増補版
http://garapagos.hotcom-cafe.com/2-1.htm

日本人のガラパゴス的民族性の起源 2018/10/18 日本人の源流考 v1.6
http://garapagos.hotcom-cafe.com/0-2,0-5,15-28,18-2.htm#0-2



http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/659.html#c7

[近代史3] 日本人は「狂ったアメリカ」を知らなすぎる 中川隆
66. 中川隆[-10594] koaQ7Jey 2019年10月24日 19:34:50 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2273]
2019.10.24
オバマ政権が始めたシリアに対する侵略戦争は失敗に終わった

 バラク・オバマ政権が始めたシリア侵略は失敗に終わったと言えそうだ。10月22日にロシアのソチで行われたウラジミル・プーチン露大統領とトルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領の会談が行われ、トルコとの国境から30キロメートルの幅でシリア領に緩衝地帯を設け、クルド軍は150時間以内にそこから撤退することが決まったのだ。

 その撤退をロシア軍とシリア政府軍が監視、その後はロシア軍とトルコ軍が合同で国境から10キロメートルの幅の地域をパトロールするのだという。ロシアのセルゲイ・ショイグ国防相によると、非武装のクルド系住民は撤退する必要はなく、安全は保証される。

 アメリカがリビアに続いてシリアへの侵略戦争を始めたのは2011年3月のこと。イスラエル、サウジアラビア、イギリス、フランス、カタール、そしてトルコが侵略に参加、その手先として使われたのがサラフィ主義者(ワッハーブ派、タクフィール主義者)やムスリム同胞団を中心とするジハード傭兵。オバマ政権はムスリム同胞団を侵略の核に据えていた。

 リビアが狙われた理由は、同国の最高権力者だったムアンマル・アル・カダフィがアフリカを経済的に独立させるためにアフリカ独自の通貨として金貨ディナールを導入しようとしたため。アフリカの富を盗めなくなれば、イギリスやフランスをはじめとする欧米の国は大きなダメージを受ける。

 シリアは1980年代から親イスラエル派のネオコンに狙われていた。中東全域を支配するため、従属度の足りないイラン、イラク、シリアが狙われたのだ。

 ネオコンの計画は、まずイラクのサダム・フセイン体制を倒し、親イスラエル派を据えてシリアとイランを分断、その上でシリア、そしてイランを破壊、中東全域を支配しようというものだった。これはエネルギー資源をイスラエルが支配することを意味する。

 この計画はフセイン体制をペルシャ湾岸産油国の防波堤と位置づけるジョージ・H・W・ブッシュやジェームズ・ベイカーたちの反発を招き、ロナルド・レーガン政権で内紛を誘発することになった。イラン・コントラ事件やイラクゲートが浮上した一因はここにある。この権力バランスが大きく変化、ネオコンが圧倒的な力を持つ切っ掛けが2001年9月11日の出来事だった。

 ジョージ・H・W・ブッシュの息子、ジョージ・W・ブッシュはネオコンに操られていた人物で、イラクを先制攻撃してフセイン体制を破壊するのだが、親イスラエル派政権の樹立には失敗し、イラクとイランの接近を招く。

 オバマ政権は侵略に自国軍ではなくジハード傭兵を使う。その中心はムスリム同胞団だった。そして「アラブの春」が引き起こされ、リビアとシリアで戦争が始まる。両国に対する侵略戦争を「内戦」と呼ぶのは正しくない。

 傭兵には雇い主がいる。最大の雇い主はアメリカ。サウジアラビアは傭兵の最大の供給元であり資金源でもあるが、そのほかイギリス、フランス、カタール、そしてトルコも傭兵を雇っている。イスラエルも将兵を戦闘に参加させ、医療部隊としての役割も果たした。

 その構図を揺るがしたのがロシア軍。2015年9月30日にシリア政府の要請で軍事介入、ジハード傭兵を敗走させた。そこでアメリカが新たな手先にしたのがクルド。イラクでは1960年代後半からイスラエルがクルドを手先に利用していた。

 ロシア軍の介入はトルコの離反を招き、アメリカ軍は離反したエルドアン政権をクーデターで倒そう目論むのだが、失敗に終わる。ロシアから事前に情報が伝えられていたと言われているのだが、その結果としてトルコとロシアは接近していく。

 クルドはネオコンの侵略に協力することで自分たちの国を持てると妄想したのだろうが、トルコとアメリカとの対立でその妄想は悪夢となった。その悪夢からクルドを救い出したのがロシアだ。

 21世紀に入ってからネオコンが行ってきた戦略はアメリカの利益に反するのだが、ネオコンの背後には西側の巨大資本が存在している。その巨大資本とは別の権力集団に担がれたドナルド・トランプは昨年12月にアメリカ軍をシリアから撤退させる方針を示した。

 しかし、トランプ政権のマイク・ペンス副大統領やマイク・ポンペオ国務長官はキリスト教系カルトで、国家安全保障補佐官になったジョン・ボルトンはシオニスト。国防長官を務めたジェームズ・マティスも好戦派だ。

 マティスは撤退への抗議で辞任、ボルトンは解任された。ペンスやポンペオは抵抗してきたが、NATO加盟国であるトルコの軍事侵攻でトランプ大統領の方針は実現することになった。現在、誰がトランプの後ろ盾になっているかは司法長官にウィリアム・バーが座ったことから推測できるだろう。

 シリアでの敗北を受け、アメリカの好戦派は今年に入ってイラクに軍事拠点を増設、ジハード傭兵を集めている。シリア東部、ユーフラテス川沿いにある油断地帯の支配を続ける一方、再びシリアとイランを攻撃するチャンスを待つつもりなのかもしれない。が、そうした行為がイラクとの関係を悪化させている。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201910230000/
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/175.html#c66

[近代史3] 日本人は「狂ったアメリカ」を知らなすぎる 中川隆
67. 中川隆[-10593] koaQ7Jey 2019年10月24日 21:09:52 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2274]
2019.10.22
シリアで敗北した米軍はシリアの石油利権確保とネオコンの戦略維持に必死

 ​アメリカ軍がダーイッシュ(イスラム国、IS、ISIS、ISILとも表記)のメンバー数百名をヘリコプターでイラクにあるアメリカ軍の基地へ輸送​しているとシリアでは報じられている。これまでもアメリカの軍や情報機関はダーイッシュやアル・カイダ系武装集団のメンバーを救出してきたが、少し前から輸送先がアフガニスタンからイラクへ変更になったようだ。

 シリア北部地域から約1000名のアメリカ軍部隊が撤退、入れ替わるようにシリア政府軍がその地域へ入っていると伝えられているが、取り残されるとまずいダーイッシュのメンバーを助け出しているのかもしれない。

 アメリカ軍の撤退はクルドへの裏切りだと叫ぶ人もいるが、アメリカ軍は勝手に他国へ入り込んだ侵略軍にほかならない。侵略軍の引き上げに異を唱える「帝国主義者」がアメリカには少なくないようだ。

 昨年12月にドナルド・トランプ米大統領は2000名のアメリカ軍をシリアから撤退させる方針を示していた。ジェームズ・マティス国防長官は抗議のために辞任、マイク・ペンス副大統領、ジョン・ボルトン国家安全保障補佐官、マイク・ポンペオ国務長官の好戦ラインのほか、シリア特使だったジェームズ・ジェフリーも撤退の問題で大統領と対立し、撤退は立ち消えになったかのように見えた。

 ところが、トルコ軍がクルド勢力を排除するためにシリアへ軍事侵攻、NATO加盟国との軍事衝突を避けたいアメリカ軍は撤退した。トルコ軍の軍事作戦の結果、トランプの方針が実現することになったとも言える。

 大統領の撤退命令を無視するかのような動きをしていたアメリカ軍だが、今年に入ってからイラクで軍事力を増強し始め他事実もある。増強の中心的な地域はイラク西部、シリア、ヨルダン、サウジアラビアに接するアル・アンバール。

 ​今年1月の段階でここにはふたつのアメリカ軍の軍事基地が建設されていた​が、その後、さらに基地の数は増えているはずだ。アメリカ軍の基地からシリア国境までダーイッシュの部隊が安全に移動できるようなルートを整備しているのだろうとも言われていた。

 イラクでの報道によると、アメリカ軍がシリアとの国境周辺を偵察して入手した情報、あるいはハシド・アル・シャービから入手した情報をシリア東部にいるダーイッシュへ渡しているとハシド・アル・シャービ(人民動員軍)の現地司令官は語っていた。

 アメリカ軍がダーイッシュのために整備しているルートは国境を越えるとシリアの油田地帯に至る。この利権をアメリカは最後まで守ろうとするだろう。2017年9月にロシア軍のバレリー・アサポフ中将がダーイッシュに砲撃で殺されたのはこの地域。中将がいる正確な場所をダーイッシュは知っていたと見られているが、その情報はアメリカ側から戦闘集団側へ伝えられていた可能性が高い。

 ダーイッシュやアル・カイダ系武装集団とは、本ブログで繰り返し書いてきたように、サラフィ主義者(ワッハーブ派、タクフィール主義者)やムスリム同胞団を中心とする傭兵。

 ​ロビン・クック元英外相が2005年7月に指摘​していたようにアル・カイダとはCIAの訓練を受けたムジャヒディンの登録リスト。そのリストに載っている戦闘員を中心に編成されるのがアル・カイダ系武装集団である。ダーイッシュも基本的に同じだ。

 この仕組みは1970年代の終盤、アフガニスタンにおける秘密工作のためにズビグネフ・ブレジンスキーが作り上げたのだが、ブレジンスキーの弟子と言われるバラク・オバマが2011年春からリビアやシリアの体制を転覆させるために復活させた。

 ただ、そうした動きはその前から指摘されている。調査ジャーナリストの​シーモア・ハーシュが2007年にニューヨーカー誌に書いた記事​によると、それまでにジョージ・W・ブッシュ政権はシリア、イラン、そしてレバノンのヒズボラを最大の敵だと定め、スンニ派の過激派と手を組むことにしたという。

 ブッシュ・ジュニアにしろ、オバマにしろ、ネオコンの戦略に基づいて動いている。その戦略とはイラクに親イスラエル態勢を築いてシリアとイランを分断、それぞれの国を壊滅させるというもの。中東からイスラエルに反抗する体制を駆逐し、エネルギー資源を支配するというわけだ。

 こうしたプランは1980年代からネオコンが主張していたものだが、1991年12月にソ連が消滅した直後、92年2月に国防総省のDPG草案という形で作成された。当時、国防次官だったポール・ウォルフォウィッツが中心になって作成されたことから、このプランはウォルフォウィッツ・ドクトリンと一般的に呼ばれている。日本の軍事戦略もこのドクトリンに基づいて決められてきた。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201910210000/
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/175.html#c67

[リバイバル3] 中川隆 _ 心理学、大脳生理学、文化人類学、文化関係投稿リンク 中川隆
83. 2019年10月24日 21:14:18 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2275]
東海アマ 「いったい、自分の人生とは何だったのか?」
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/695.html
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/807.html#c83
[リバイバル3] キタキツネ物語の世界 中川隆
18. 中川隆[-10592] koaQ7Jey 2019年10月24日 21:29:32 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2276]

フレペの滝 エゾシカ滑落<知床リポート> (2016-02-27)北海道新聞 - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=Je3SZuRkyHc


2016/03/02 に公開

 2月22日からフレペの滝遊歩道の断崖下にエゾシカが滑落している。前日に新雪が降ったため、100メートルの断崖から落下しても雪がクッションとなったのか命は取り留めたようだ。しかし、後ろ足を骨折しているため動き回ることができず、食べ物も得られず、死を待つばかりの状況だ。近くではキタキツネが丸くなっていた。エゾシカが死亡すれば冬の貴重な食べ物が手に入るからだ。エゾシカには気の毒だが、命は他の野生動物たちに受け継がれていく。(知床ネイチャーオフィス藤川友敬)

http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/609.html#c18

[リバイバル3] キタキツネ物語の世界 中川隆
19. 中川隆[-10591] koaQ7Jey 2019年10月24日 21:31:41 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2277]

<知床リポート> フレペの滝の崖下 キタキツネ取り残される - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=-Ht9Bka_ii0


2015/05/25 に公開


フレペの滝の下に3頭のキタキツネが取り残されている。冬の間、滝の下にエゾシカが滑落し、死んでしまっていたのだろう。海に流氷があったことで、このキツネたちは、流氷の上を歩いてフレペの滝の真下までやってきたと推測される。冬の貴重な食べ物にありついたところまではよかったが、流氷が去ってしまったことで、行き場を失いフレペの滝の下に取り残されてしまったようだ。(知床ネイチャーオフィス 藤川友敬)

http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/609.html#c19

[リバイバル3] キタキツネ物語の世界 中川隆
20. 中川隆[-10590] koaQ7Jey 2019年10月24日 21:32:55 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2278]

流れていくキツネ - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=L3J5uZI88nQ


2016/03/05 に公開


流氷の上に乗って流れていきました。

http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/609.html#c20

[リバイバル3] キタキツネ物語の世界 中川隆
21. 2019年10月24日 21:35:16 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2279]
キツネが流氷から足を滑らせて湖に転落 - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=TGGGtvEr7Mc


2018/12/23 に公開


キツネが流氷から足を滑らせて湖に転落

http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/609.html#c21

[近代史3] 藤井聡先生は 「日本人は生産性が低い」というデマを撒き散らしているデービッド・アトキンソンが完全なバカだと言い切ってくれ… 中川隆
4. 中川隆[-10589] koaQ7Jey 2019年10月25日 05:20:25 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2280]
[藤井聡]何言うとんねん、話したやん アトキンソン、バカか!- YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=jSfs4l5TOH4

2019/10/24 に公開
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/694.html#c4

[近代史02] ゴールドマン・サックス一人勝ちの秘密教えます_1_ 勝ち組になりたかったらこれ位の努力はしようね 中川隆
15. 中川隆[-10588] koaQ7Jey 2019年10月25日 05:20:57 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2281]
[藤井聡]何言うとんねん、話したやん アトキンソン、バカか!- YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=jSfs4l5TOH4

2019/10/24 に公開
http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/364.html#c15

[近代史02] 史上最強の投資銀行 ゴールドマン・サックス_その強さの秘密に迫る_2 中川隆
11. 中川隆[-10587] koaQ7Jey 2019年10月25日 05:21:24 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2282]
[藤井聡]何言うとんねん、話したやん アトキンソン、バカか!- YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=jSfs4l5TOH4

2019/10/24 に公開
http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/361.html#c11

[リバイバル3] 音楽はこういう部屋で聴きたい 中川隆
73. 中川隆[-10586] koaQ7Jey 2019年10月25日 05:31:03 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2283]
音場の再生について 1 GRFのある部屋 2019年 10月 24日
https://tannoy.exblog.jp/30831614/

自分の部屋に、ミニチュアでも良いからオーケストラを持って来られないだろうか、これが長年の夢でした。コンサートホールで聞くような、ダイナミックな音と、繊細で美しいサウンドが再現できたらと!

長い間、オーディオを趣味にしてきましたが、実際に目標が定まってきたのは、この部屋でGRFをSD05で鳴らした2006年からでした。今でこそ、「GRFのある部屋」と言っていますが、この部屋を作った時は、DYNAUDIOの "Consequence" を、なんとか鳴らしたいと願い、しっかりした床と、吸音に務めた天井、新建材を使わない自然な響きのする部屋を作ったのです。


このブログを立ち上げたのは、2006年からですが、その切っ掛けを作ったのはSD05で、その "Consequence"ではなく、昔から使っていた「GRF」が良い音を出し始めたからです。最新技術のデジタル変換器のSD05と40年選手だったGRFとの、余りの意外な出会いを伝えたいと思い、やったことのなかったインターネットのブログという、新しいメディアを使っての発信を始めました。

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それまでもGRFは、工藤さんが改造したCD34と、ベンツマイクロの新しい時代のカートリッジ、ルビーをSMEのシリーズ5を使い、真空管アンプで鳴らしていました。SD05にであってからは、CDプレーヤーは石田さんの手でクロックは改造されてはいましたが、その他は普通のSONYのプレーヤーMS-1をトランスポートにして、SD05、そしてGRFという、シンプルな三点セットだけで、忽然と部屋がコンサートホールになったのです。

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SD05はデジタルアンプと呼ばれていますが、アンプ(増幅器)では有りません。通常のアンプのようにプリアンプから送られた、まだ小さなアナログ信号を徐々に大きくしていく必要がなく、デジタル信号そのものを、アンプで言えば出力管にあたる最終段で、デジタルをアナログに変換している、デジタル・アナログ・コンバーター(変換器)=DACなのです。


通常のDACは電圧回路上で使いますから、その信号を出力管がドライブできるところまで、増幅・変換しなければならないのです。レコードプレーヤのイコライザー回路から送られてきた信号や、CDプレーヤーから信号は、小さいですからアンプで増幅しなければなりません。真空管でもトランジスタでも、増幅素子は、ひずみの少ないエリアを使って、その信号を増幅していくのですが、どうしても、入力された波形と出力された波形では、歪みやゆがみが発生します。その変形した波形を、位相を反対にして、大きさをそろえて入力に返し、出現する歪みの反対の入力波形を入れることで、増幅後の波形の修正を試みるのが、NFB(ネガティーブ・フィードバック)です。

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ただし、そのNFBの帰還回路には、SPがマイクになって部屋の音を拾い、その音を含めた信号が、入力に戻ることで、逆に部屋の振動モードを増幅してしまい、部屋固有の音が重畳された音が出てきてしまいます。SD05は、そのNFBを使用していませんので、音が、素直に楽々と鳴るのです。GRFをはじめてSD05で鳴らしたときの爽やかな音は、部屋の影響を受けない、今までに聞いたことのない音だったのです。


そこで、広がったコンサートホールの音が、現在に続く音場探求の始まりでした。
https://tannoy.exblog.jp/30831614/

http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/655.html#c73

[リバイバル3] 音楽はこういう部屋で聴きたい 中川隆
74. 中川隆[-10585] koaQ7Jey 2019年10月25日 05:33:17 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2284]
これがGRFの音? GRFのある部屋 2006年 07月 22日
https://tannoy.exblog.jp/2878185/


フルデジタルアンプSD05で鳴らされる、TANNOY/MONITOR-GOLD/GRFの音を、聴かれた方が異口同音に云われるのは「これがTANNOYの音!?」という言葉です。使っている本人でさえ、いまだに信じられないのに、初めて聴かされる方は、もっと驚かれるようです。皆さん、オーディオや音楽が大好きな方々で、経験を積まれておられます。その方々も驚きの変貌なのです。

曰く「タンノイ独特の高音がしない」「低音がすっきりとどこまでも伸びている」「音を上げても全く、うるさくならない」「クラシックだけでは無くどんな分野も鳴る」「音がどうのというよりも、音楽だけが鳴っている」「歪みが無いから音の大きさがわからない」等々です。私も同感です。というよりも、いまだに信じられないというのが、益々の実感です。そして、「CDの音がこれほど、いいとは思わなかった」「演奏会場の中にいるようだ」と云われます。

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CDプレーヤーと小さなアンプ一台と古くから愛用しているSPだけのとってもシンプルな構成に、オーディオの終焉だね、と云われる方も方もおられますが、私はいやいよいよ音楽を家庭で楽しめる、時代がようやく始まったと思っています。確かに、機器を取っ替え引っ替えする、従来型のオーディオは終わるかもしれませんが、部屋使いこなしや生活の中での新しい工夫が楽しみになると思います。むしろ使いこなしを問われる、本当の趣味の時代に入ってきたと思うからです。

「音は本当に聴かなければわかりませんね、GRFの部屋で云われてきた感動が、思いもしなかった遥かに高い次元に昇華されているのがわかりました。演奏者の息づかい、気合い、微妙な歌い回しなどが、手に取るように感じられます」「リヒテルの天才が、目の前に展開されて圧倒されました」というような、うれしい感想を述べていただいた方もおられました。

技術的には、どうしてこのように音が変わるのかを聴かれますが、私もそれは全ての理由は解りません。云えることは、CDに入っている音が、過不足無く再現されると、このような音に鳴るということと、SPからの起電力の影響が無いと、音がこれほどすっきりするということです。

以前も書きましたが、有限の空間である部屋では、左右のSPは同時にマイクでも有るということです。左右の別々の音がお互いに干渉し合い、音を濁らせるのと同時に、自分で出した音に自分が過剰反応をして、自己規制を掛けてしまう、音の開放感、伸びを規制しているのです。そして、何よりもステレオの基本である、左右の微妙な位相差を再現できなくなっていたと考えます。SD05が、初めてその束縛から音を解放したのではないでしょうか。そして、フルデジタルアンプ専用の、石を開発できたことが、21世紀のオーディオの扉を開けました。
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私は、省エネの観点からも、この方式が、主流になっていくのを確信しています。そして、フルデジタルアンプは、何よりも、アナログ的な音がしているのにも驚きます。いや、アナログ的デジタル的では無く、本来の音が鳴っているのでしょう。そして、SPやケーブルの音質の差をこれほどはっきり表すアンプも無いのかもしれません。だから、ご自分の好きな名器を手に入れられる、喜びもある訳です。従来では想像もしなかったような、音が出るかもしれません。
https://tannoy.exblog.jp/2878185/
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/655.html#c74

[リバイバル3] 音楽はこういう部屋で聴きたい 中川隆
75. 中川隆[-10584] koaQ7Jey 2019年10月25日 05:37:55 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2285]

無帰還へのこだわり
無帰還へのこだわりをデジタルで達成 
(JASジャーナル・2005年より)
https://sd05club.exblog.jp/7213338/

サウンドデザインでは昨年から進めておりましたデジタルアンプの設計が完了し、2005年9月より受注を開始いたしました。モデル名はSD05です。

ここではSD05の概要と特徴、無帰還にこだわった背景を簡単に解説いたします。サウンドデザインのデジタルアンプは、ソニー(株)が開発したs-masterプロセッサーをコアにした負帰還のないアンプです。技術的には増幅器の構成をとっていないので、スピーカーを駆動できるD/Aコンバーターです。一般的にスピーカーを駆動するものをパワーアンプと呼んでいることから、ここではデジタルアンプと呼ぶことにします。

技術のポイント

ここ数年のうちに、各社からデジタルアンプが発表されていますが、大きく分けて「負帰還を持つ増幅器タイプ」と「無帰還のD/Aコンバータータイプ」があります。いずれのタイプも出力段の動作はスイッチング方式で、従来からDクラスなどと呼ばれていました。

スイッチングアンプは供給される電源の質によって音質が左右されやすく、スイッチングには数ナノ秒の時間が掛かるため、この部分がデーターどおり再現できず、ひずみとしてあらわれます。製品の設計にあたっては、ここから先の考え方に 大きな違いがでています。
スイッチングアンプの良さを採りながら電源への依存度やスイッチングのひずみを改善するために総合して負帰還を用いたのが増幅器タイプです。
一方、スイッチングのひずみは残るものの、負帰還に伴うさまざまな問題を解消するため、負帰還を使わずに実用に十分な特性を得ようとしたものがD/Aコンバータータイプです。

負帰還に伴う大きな問題は、アンプが駆動する相手がスピーカーだということにあります。スピーカーはLCRの要素があり、また電気機械系なので部屋の音圧により起電力が発生し、その成分が負帰還回路を通して入力側に戻りアンプに影響を与えてしまうことです。これらのことから、スピーカーの置かれる部屋の特性や設置の仕方などを含め、大きなループが形成され結果的にそれぞれが干渉しあうことになります。

当社が採用したs-masterプロッセッサーによるアンプは負帰還をもたず、生成されたPWMデーターによりそのまま電力素子を駆動し、簡単なローパスフィルターによってアナログ信号を得ています。また、出力段の動作は最適値を確保するためにタイミング調整は一台ごとにおこないます。

構造は十分な安定度を持つ大型の電源を左右対称に配置。余分な配線材をなくした一枚基板で構成し、音質だけでなく信頼性の向上にも努めています。また、キャビネットはアルミの削りだしで密閉構造です。

無帰還へのこだわり

無帰還へのこだわりは今から40年以上前に秋葉原の電気街で部品を買い集めアンプを自作してオーディオを楽しんでいた頃まで遡ります。
特性を良くしようと負帰還を多くかけると高域まで伸びた良い音になるのですが、音楽に躍動感がなくなるような気がしていました。また、負帰還が少ないと独特の音色がして、どの程度負帰還をかけるかという点について思考錯誤していました。

その後、仕事としてテープレコーダーの開発や設計に携わるようになり、原音再生を目指した時期もありましたが。録音再生を数多く経験するうちに、録音の現場などで音色は変わっても「現場の雰囲気に近く聴こえる方が良いのでは?」とも考えるようになりました。

 そして、決定的だったのが、レコードの製作をしているレコーディングエンジニアと議論をしていたときです。エンジニアから最後に出た言葉が「レコードに原音はない。私が原音だ」だったのです。この頃からレコードは作品だと思うようになり、現在に至っています。

原音再生を目指すのは大切なことですが、サウンドデザインでは、原音再生はオーディオ音楽を楽しむための手法のひとつであると考えています。アンプのデジタル化はデジタル音源が多くなったこともありますが、無帰還アンプを達成するための手段の一つであると思っています。

生活空間の範囲でのオーディオ

デジタルアンプSD05はスピーカーや部屋の影響を受けにくいため、部屋の構造やスピーカーの置き方に対して寛容です。また、サイズもコンパクトで消費電力も普通の音量では20ワット以下ですからリスナーの生活空間を大切にしながらレコード音楽を楽しんでいただけます。

「スピーカーはミリ単位で調整しなければ良い音は出せない」と仰る方もいますが、それはそれで個人で追求していただければ良いことです。サウンドデザインはより多くの音楽愛好家の方々に、オーディオ音楽を楽しんでいただきたいと思っているのです。

有限会社サウンドデザイン
代表 石田正臣

これは、オーディオ協会機関誌 JASジャーナルに掲載された石田さんのSD05紹介記事です。
無帰還アンプを作るためにデジタルを採用されたことが説明さています。
https://sd05club.exblog.jp/7213338/
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/655.html#c75

[リバイバル3] 音楽はこういう部屋で聴きたい 中川隆
76. 中川隆[-10583] koaQ7Jey 2019年10月25日 05:44:35 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2286]
鈴木と北川の二人組 その3 2015/08/20

先の噂話の続きです。情報元から追加情報が入ってきました。以下、引用です。


あの北川、言葉巧みですから・・・。

私も1年前に伺っているのですが、

3階建ての自社ビルの中に2部屋あり、
6畳間のユニコーン(CDオンリー)、
後ろの部屋は30畳強はある部屋にあのGRFがコーナー(アナログオンリー)にT−4(平行法、CDオンリー)はリスポジソファから先1m強先に置いてあるその他いくつかのその昔のSP連が複数あります。

その30畳強の部屋、Phile-web コミュニティとか伺った時には出ませんが、なんと3千万かけて改造してるとのことです
(これは仲のいい、ジャズ好きの方がこの前教えてくれました)。

たしかに床は頑丈で壁も違う、天井も・・・ 
そういうことを言わないで、いい音でしょうを連発は、それこそ「きもい」です。

いい音どころか居心地は悪いです。北川の性格でしょう、これは。

音は出て「なんぼ」の世界ですが、このユニコーンは解像度が良過ぎて、すべての楽器が鮮明という異次元の音でもあるのです。
あの独特の無指向性のフルレンジのSPからと巧みなバックロード構造からの奏でる音と量感音域は確かにいいのですが問題は駆動する是枝パワーとサウンドパーツ社のプリがあまりにもきれいすぎて「潔癖症」の音質と重箱を突くようでなんでも、聞こえない音まで出てくる始末。

それがいいだなんて、ちょいおかしい。

美しい奏でる音なら許せるのですがきれいではだめなんです。
それとリスポジがキッチン用の椅子であることでやや見下ろす感じです(ユニコーンが低いせいもあり)。

コンサートでいう中二階から観た聴いた感じでしょうか・・・それも有りでいいのですが、問題は音源が上に伸びない、つまり途中で音が沈むという感じです。
奥行きも壁べったりのため(6畳間を横長に)奥行きが寸詰まりです。

そのためガラスのよくある家庭のやや大きい「水槽の中での演奏を」聴いている感じです。
悪く言えば箱庭。
それに輪をかけるのが、どのCDでも同じ音質、これはいただけない、最悪! 
そして、ジャズは掛けてくれない、こちら持参のCD(クラ)も掛けてくれない、
つまり悪いとこは聴かれたくないということであり、これは他の人でもそれは同じことを聞いております。

T4、GRFも有りますが、欠点を観られたくない聴かれたくないという、ほんと演技がうまい雲助ですネ! 
このような音を初めて聞く人は、言葉巧みな戦術に入り込む恐ろしさです。


ユニコーンSPはとてもいいSPなんですが、やはり駆動側の問題が多分にあるのは聴いていても大いに感じます。
それに気が付かない北川は、やはり「お山の大将」が抜けきらないのでしょう。

30畳強のタンノイ部屋、GRFは、一言でいえば、もう古い音源の鳴り方は否めません。
コーナー置きはその昔のヴアイタボックス(クリプッシュホーン)と同じですが、GRFのほうが音の古さ(古典)がありもうお役御免でしょうか。
ソースはアナログオンリーでありカスタムメイドの超高級アンプ(球)でしょうか。

彼の鳴らし方は、奏者の解釈ではなくそれこそ「蜃気楼」そのものです。
いい悪いは別にしてもリスポジからの距離6m強はあるでしょうか、
そこのオケは蜃気楼のように並びますが、ハイライトはそこまでです。
楽器類の音色、艶、音楽の力強さ等は感じ取れません・・・
そうモノクロ。
こみあげてくるオケの音圧に空気感がないので、ただ「蜃気楼」が平然と並んでいる。
やはりホールの雰囲気を取りあえず、といった感じです。

音楽を聴く、これもありですが、どちらかというと雰囲気感と各演奏楽団のくせ(性格といいましょうか)を楽しんでいるようですネ。よく会話に出てきますから・・・オケの当てっこが好きなようです。

LP扱うのもクリーニング液には2万円(5cc)もする液体を針の掃除に毎回使い、針圧も0.1刻みのセッテイングには呆れるばかりです。こういう人もいることは、それも趣味と割り切ればですが、毎回能書きがうるさいのです。つまり自慢なんでしょう。

T4の平行法、これは Phile-webコミュニティ(彼のブログでも)では結構影響受けた人が多いのも事実ですが、次第に「それはないだろう」が分かってきた人も出てきてます。
つまり、リスポジやや先に置くか、壁手前に置くかの選択肢があるのですが、彼はリスポジやや先(1m)で行っているのですが、これが飛んでもない悪であるのです。

ゲストからのCDを掛けさせないこと、彼の選択CDのみ、つまりいいとこCDのソフトしか掛けない。

これには裏があり、つまりT4の後ろは6mあまりの空間があり、ここに音の像(蜃気楼)が浮かび上がるのですが、それはそれでいいのです。
しかし問題は、そのソースはすべて音場性のあるソフトでないと後方に集まらないのです。

これが普通の録音・・・手前SPから出る音源(一部の楽器等)と奥の空間に集まる音源とでは、その距離に「間」(間が抜けた空間)が空いてまとまった音楽が構成されないのです。

例えばジャズで見れば、手前の右SPではベースが鳴り(それもあの小さい口径からですから箱全体ではないのです)、奥ではドラムが鳴るとすると、ベースとドラムの距離(数メートル)が途方もなく間があるというこの違和感が発生するというものです。

このことは北川は絶対に言わないのと、言えば商売(T4=平行法同時売り込み)にも影響が出るということが分かっているからです。

また壁にやや近い置き方(平行法)でも、同じような傾向はありますが、これなどは奥行き感が薄れ定位も良くは無いのです。


これはあの鈴木邸がそうです。

リスポジでは定位が定まらなく、音の像も小さく聴けたものではない。

いいとこは奥の隅(L型部屋の構造?)
ここは、一応ホール感(S席でも壁よりの後方)がそれなりに味わえる、という鈴木の求める音であると思います。

しかしT4の口径(14cm?)と箱の限界(奥行き稼いでいますが)があるので、量感音域等の消えるのが早いのもこの影響でしょうか。ソースはCDメインですがやはり、どのソースも同じ音質には参ります。

どちらかというと無色透明ですネー。
「静」だとか「ラダーケーブル」を使い盛んにクリアー感を目指しているようで。
でもそれらに色艶、音源の太さ感が出てくればまだ聴きやすくなるのですが。

本人はあれだけコンサートに通っているのに、再生音は正反対の音質。よくわかりません。

平行法もいいけど、もう少し内ぶりであれば濃厚な音源が出てくると思われるのですが、そこは ホール感=雰囲気 を優先する、兄貴分の北川がそうはさせないのだと思います。

以上、引用でした。いろいろありますね、この世界は。
http://27415664.at.webry.info/201508/article_15.html

http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/655.html#c76

[近代史02] 幻の柴田罫線 中川隆
123. 中川隆[-10582] koaQ7Jey 2019年10月25日 11:55:13 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2287]

「バブルかどうかの判断基準は「ミンスキーモーメント」=「民間債務」の対GDP比


2019年5月29日
「バブル」の実態は「民間負債」
From 藤井聡(京都大学大学院教授)
https://38news.jp/economy/13731

そもそも「リーマンショック」とはいわゆる「バブル崩壊」。

そして、その「バブル」の実態は「民間負債」です。

皆がカネを借りまくって投機しまくって、
地価や株価が急騰していく現象です。

で、そんな「民間負債」が超絶に拡大していった時、
何かのきっかけで「借金の焦げ付き」が
(つまり、「貸した金が返ってこなくなる」と言う現象が)
急速に連鎖し、皆が一気に“破産”していく現象が
「バブル崩壊」です。

こういった「バブル崩壊」は、
(MMTの主唱者の一人であるレイの師匠である)
経済学者のハイマン・ミンスキーがそのプロセスを理論化しており、
しばしば「ミンスキーモーメント」とも呼ばれています。

バブル崩壊=ミンスキーモーメントの
過去の代表例として挙げられるのが、

・1990年 日本のバブル崩壊
・1997年 タイや韓国等のアジア通貨危機
・2007〜9年 アメリカのリーマンショック(サブプライム住宅ローン危機)

です。

「この時、一体、何が起こったのか」
を見てみたのが、こちらのグラフ。

https://www.facebook.com/photo.php?fbid=1826739577426977&set=a.236228089811475&type=3&theater

これらのグラフは、
「民間債務」の対GDP比の推移を示しています。

まず、日本は、80年代のバブル景気の時、
民間債務が年率でGDPの9.2%ずつ拡大していき、
(つまり、年間40兆円〜50兆円程度ずつ!)
GDPの210%にまで膨らみきった1990年、
(金融引き締めや、土地取引の総量規制をきっかけとして)
その「バブル」が崩壊しました。

タイや韓国も、
民間債務がGDP比で
年率8〜10%ずつ拡大していき、
GDPの140〜160%程度にまで膨らんだ時に
(ヘッジファンドの通貨の空売り攻勢がきっかけで)
そのバブルが崩壊しました。

アメリカも、民間債務が、
GDPに対して年率4.3%ずつ拡大していき、
170%に達した時に、バブルが崩壊しました。

こう見てみますと、
バブル崩壊には次のような共通のパターンがある
ことが見えてきます。

すなわち、民間の借金が、
GDPに対して年率で5〜10%ずつ拡大していき、
GDPの150〜200%程度に至った時に、
何かのきっかけで、バブル崩壊が起こるわけです。

(※ なお、新興国は、概して、債務の拡大率が大きく、
破裂水準は低いようですね。)

こう考えると、
「民間債務の膨らみ」
は、地震の岩盤の破壊エネルギーの様なもので、
ある程度溜まると岩盤が破壊して地震が起こるように、
その内「バブル崩壊」してしまうのです。

・・・では、今の世界を見回したところ、
一番ヤバそうなのが、中国!


こちらのグラフに、今、バブル崩壊が、
ヤバそうな国を並べてみました。

https://www.facebook.com/photo.php?fbid=1826741800760088&set=a.236228089811475&type=3&theater

ご覧の様に中国は、かつての日本と同様、
対GDP比で年率10.2%もの割合で、
民間債務が拡大していき、
もはやGDPの207%にまで達しています。

もうこうなれば、何かのきっかけがあれば、
スグにでも、この中国バブルは崩壊することになるでしょう。

実際、こんな報道もなされるようになってきています。
https://www.excite.co.jp/news/article/TokyoSports_1410636/

そんな中国の中でも特にヤバイのは、香港。

債務が年率12.1%という未曾有のスピードで拡大し、
何とGDP比で300%を超えてしまっているのです!

こんな債務拡大が、いつまでも続く筈がありません。

実際、UBS証券は香港の不動産バブルが「世界最悪」だ、
という分析結果を公表しています。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-10-01/PFWA786K50XX01

中国・香港のバブル崩壊は、
もはや秒読み段階にあると見ていいでしょう。

これから始まる米中経済戦争が、
その引き金を引くことになるかもしれません。

あるいは、「日本の消費増税」に伴う日本の大不況が、
中国のバブルをはじけさせるきっかけになるかもしれません。

何と言っても、日本経済はまだまだ巨大な存在であり、
それが不況になってしまうのは、
世界に大迷惑をかけるのです。

なお、民間債務対GDP比が200%を超えたカナダや、
新興国の危険水域である140〜150%に
近づきつつあるベトナムも要注意です。

人類は、リーマンショックで
過剰なグローバル化や過剰投機が
どれだけヤバいモノなのかを学んだ筈なのですが―――
何度も何度も、過ちを繰り返すようです。
https://38news.jp/economy/13731


▲△▽▼


世界の民間債務残高対GDP比 国別ランキング・推移 – Global Note
https://www.globalnote.jp/post-15129.html

・世界の民間債務残高対GDP比 国際比較統計・ランキング。
・各国の民間部門債務残高の対GDP比率と国別順位を掲載。
・単位は%。

・当該国の民間部門総債務残高のGDP対する比率。

・民間部門は企業部門(除く金融機関)と家計部門(個人及び対家計民間非営利団体)の合計値。

・金融機関の債務残高は含まない。

・債務には金融機関、企業、政府、個人及び海外からの債務を含む。

・債務残高は各年末時点ベース。

・家計部門・企業部門別の債務残高対GDP比率は内訳データリンクより。


【内訳データ解説】
・民間債務残高対GDP比(家計部門)
 - 家計部門の総債務残高のGDPに対する比率
 - 家計部門には個人のほか対家計民間非営利団体(NPISH)を含む。
・民間債務残高対GDP比(企業部門)
 - 金融機関を除く一般企業の総債務残高のGDPに対する比率
https://www.globalnote.jp/post-15129.html


▲△▽▼

「民間債務」の対GDP比
https://www5.cao.go.jp/j-j/sekai_chouryuu/sh18-01/pdf/s1-18-1-2.pdf

https://www.google.co.jp/search?lr=lang_ja&hl=ja&rlz=1I7AWNC_jaJP826&tbs=lr%3Alang_1ja&ei=4FyyXY6gGIy4mAXaq72wDw&q=%E6%B0%91%E9%96%93%E5%82%B5%E5%8B%99+%E5%AF%BE+%EF%BC%A7%EF%BC%A4%EF%BC%B0&oq=%E6%B0%91%E9%96%93%E5%82%B5%E5%8B%99+%E5%AF%BE+%EF%BC%A7%EF%BC%A4%EF%BC%B0&gs_l=psy-ab.3...2098.10126..10319...0.0..0.106.387.2j2......0....1..gws-wiz.......0.ebvDflokUeQ&ved=0ahUKEwiOkLzNrbblAhUMHKYKHdpVD_YQ4dUDCAo&uact=5#spf=1571971849631
http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/429.html#c123

[近代史3] ソフトバンク 孫正義は日本人の敵 中川隆
9. 中川隆[-10581] koaQ7Jey 2019年10月25日 11:58:20 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2288]
2019/10/25
金融緩和最終章・・・ソフトバンクはそろそろヤバイ  
https://green.ap.teacup.com/pekepon/2422.html

 

■ ソフトバンクがWeWorkの経営権を取得 ■

先日、日本ではソフトバンクがZoZoを買収して話題になりましたが、アメリカではソフトバンクがシェアオフィスを手掛けるベンチャー企業のWeWorkの経営権を取得して話題になっています。

WeWorkは2010年に創業されたレンタルオフィス企業ですが、次々と不動産を購入してオシャレなシェアオフィスを作って生長して来ました。ナスダックに上場予定で、時価総額は一時は470億ドル(5兆円)にまで達しました。

ところが、WeWorkの経営は赤字経営が続いており、とても時価総額5兆円などという優良企業ではありません。では何故、こんなに株価が上昇してしまったのか・・・。それはソフトバンクのビジョンファンド(SVF)が多くの株を買っていたからです。

WeWorkの株は直近では下落を続け、ナスダックへの公開も延期され、運営資金にも行き詰まり不動産を売却して凌ぐ状態に。そこでソフトバンクが40億から50億ドル(約4300億円〜5400億円)を今後出資する事で経営権の8割をソフトバンクに譲り渡す事になりました。

現在の評価額は75億ドル(約8100億円)の評価額まで下落しています。


■ 典型的な不動産バブルのWeWork ■

WeWorkを創設したアダム・ニューマンはカリスマ的な経営者で、多くの資金を集めてWeWorkを急成長させましが、事業の実体は「レンタルオフィス=不動産業」ですから、それ程革新的なビジネスではありません。

そんなビジネスが急成長した背景は、世界的な金融緩和による「カネ余り」です。世界にジャブジャブ溢れる緩和マネーは金利に飢えています。しかし、金融緩和による金利低下によって、安全な投資ではまともな金利が得られなくなっています。

先日発行されたトヨタ自動車の社債は金利が0%ですが、それでも投資家が買うという異常な状態が日本のみならず世界中で発生しています。

ですから、アダム・ニューマンの様な「詐欺師」が、カッコ良いプレゼンをすると簡単に資金が集まって来る。そしてビジネスが拡大すると、さらに資金が集まる事で単なる不動産ビジネスが、何か凄いビジョンでも持っていると錯覚される様ななります。

1) カッコ良いビルを建てて注目を浴びる
2) 資金が集まって来る
3) 又、カッコ良いビルを建てる
4) さらなる資金が集まる

この循環で急成長したのがWeWorkですが・・・これ、日本の不動産バブルと同じですね。あの頃もデベロッパーが新進の建築家達に奇抜なビルを設計させて事業を急拡大させまました。
バブルが弾けた後は、「バブルの墓標」としてしばらく入居者も無いままに残っていたヘンテコなデザインのビルも、今では取り壊されたものも多く、あまり見かけなくなりました。

ソフトバンクは1兆円の追加出資でWeWorkを手に入れた訳で、一見お買い得に見えますが、WeWorkがかつての日本のバブル期のデベロッパーに等しい事を考えると、単に「ババを引かされた」事になります。WeWorkの借り入れは巨額ですから、いつまで経っても経営が黒字化する事は無いでしょう。そのうち金融緩和バブルが弾けて、オフィス需要も急激に減少するので、その先は・・・・。

■ ソフトバンクの快進撃は終わろうとしている ■

10兆円ファンドを立ち上げるなど、孫社長とソフトバンクは「投資家」として世界の注目を集めていました。

IT系のベンチャー企業を中心に巨額投資を繰り返していましたが、これらの資金が一部企業の株価を吊り上げています。これはソフトバンクのファンドに限らず、世界中の投資家が同じ様な投資行動をしているので、ダウの2万7千ドルなどというのは、まさにバブルの産物なのです。

ソフトバンクは米携帯電話会社のプリンストネクステル社の買収で失敗し、インドなどのベンチャー企業の投資で失敗し、3兆円で買収したARM社の経営も赤字。

ARM社はモバイル機器などの小型省エネCPUの設計会社でシェアも高いのですが、ソフトバンクが買収した2016年から赤字が拡大しています。表向きは「研究開発の投資を拡大しているから」となっていますが、競争の激しいこの分野で優位性を失えば経営は一気に悪化します。だから巨額投資をし続ける必要があるのですが売り上げの伸びがそれに伴っていません。

■ ZoZoなどバブルの墓標のコレクターとなりつつあるソフトバンク ■

ZOZOも典型的なバブル企業です。

ブランド品がお店よりも安く買えるから人気を集めたZOZOですが、客が実店でサイズやデザインを見た後にZOZOで購入したのでは、ブランドの収益が減少します。(ZOZOへの手数料も掛かるので)。

ファッションのネット通販で独り勝ちの状態は、そう長くは続きません。大手ブランドや、百貨店などが独自のネット通販ルートを構築すれば、ZOZOから魅力的なアイテムが減ってゆきます。気づけば安物ファッションしか残らない・・・そんな状態になるかも知れません。

AI関連の投資も非常に危ない。現在は何度目かの「AIバブル」が起きていますが、AIが人の能力を超えるまでには、まだまだ時間が掛かります。最近は色々な商品やサービスに「AI」という文字が入っていますが、「ナンチャッテAI]に過ぎません。AIが大きな利益を生み出すまでには、まだまだ巨額の投資と技術開発が必用ですが、金融バブルが崩壊すると資金調達が難しくなり、倒産するベンチャー企業が続出します。

この様にベンチャー企業への投資で成長して来たソフトバンクですが、緩和バブルが弾けて資金循環が一転すると「バブルの墓標のコレクター」になってしまいます。

いえ、ソフトバンク自体が墓標と化す可能性が高い。

■ ソフトバンクの社債はジャンク債 ■

金利の低い日本ではソフトバンクの個人向け社債が人気です。最近発行された個人向け社債は金利は1.38%で過去4年間で最低です。

ところでソフトバンクの、米格付け機関S&Pの格付けをご存じでしょうか?「BB+」です。これ「投資不適格」とか「投機的」と呼ばれる格付けです。理由は「財務状況に問題が有り、債務不履行の可能性が有る」から。(日本の格付機関はA−で投資適格。お手盛りですね)

要はソフトバンクの社債は「ジャンク債」なので、普通ならば金利は5%以上で無ければ怖くて手が出せない代物です。そんな社債を個人に1.38%の金利で売り出し、それが飛ぶように売れるのですから・・・ゼロ金利の世界って怖いんです。


■ ソフトバンクと心中するみずほ銀行 ■

日本の金融機関はソフトバンクに巨額の融資をしていますが、その筆頭がみずほ銀行です。

「自転車操業」のソフトバンクですが、自転車は走り続けていないと倒れてしまいます。ですから巨額の融資残高を抱える みずほ銀行は、何が何でもソフトバンクに走り続けていてもらわないと困る。だから巨額融資を続けています。

これ、ソフトバンクにもしもの事があれば、みずほ銀行も巨額損失を抱える事になります。ソフトバンクに何かがある時は「金融緩和バブルが弾ける」時ですから、損失はソフトバンクだけに限りません。日本のメガバンクは各社、日本の低金利によってかなり危険な海外投資を拡大して来ましたが、みずほ銀行はちょっとヤバイかも知れません。

仮にみずほ銀行が債務超過に陥らずとも、「ソフトバンクがヤバイ=みずほがヤバイ」という認識が広がると、預金などが引き出され、みずほ銀行の経営が急激に悪化する可能性は低くありません。

まあ妄想ですが。

https://green.ap.teacup.com/pekepon/2422.html
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/549.html#c9

[リバイバル3] 孫正義の詐欺の手口 中川隆
10. 中川隆[-10580] koaQ7Jey 2019年10月25日 11:58:45 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2289]
2019/10/25
金融緩和最終章・・・ソフトバンクはそろそろヤバイ  
https://green.ap.teacup.com/pekepon/2422.html

 

■ ソフトバンクがWeWorkの経営権を取得 ■

先日、日本ではソフトバンクがZoZoを買収して話題になりましたが、アメリカではソフトバンクがシェアオフィスを手掛けるベンチャー企業のWeWorkの経営権を取得して話題になっています。

WeWorkは2010年に創業されたレンタルオフィス企業ですが、次々と不動産を購入してオシャレなシェアオフィスを作って生長して来ました。ナスダックに上場予定で、時価総額は一時は470億ドル(5兆円)にまで達しました。

ところが、WeWorkの経営は赤字経営が続いており、とても時価総額5兆円などという優良企業ではありません。では何故、こんなに株価が上昇してしまったのか・・・。それはソフトバンクのビジョンファンド(SVF)が多くの株を買っていたからです。

WeWorkの株は直近では下落を続け、ナスダックへの公開も延期され、運営資金にも行き詰まり不動産を売却して凌ぐ状態に。そこでソフトバンクが40億から50億ドル(約4300億円〜5400億円)を今後出資する事で経営権の8割をソフトバンクに譲り渡す事になりました。

現在の評価額は75億ドル(約8100億円)の評価額まで下落しています。


■ 典型的な不動産バブルのWeWork ■

WeWorkを創設したアダム・ニューマンはカリスマ的な経営者で、多くの資金を集めてWeWorkを急成長させましが、事業の実体は「レンタルオフィス=不動産業」ですから、それ程革新的なビジネスではありません。

そんなビジネスが急成長した背景は、世界的な金融緩和による「カネ余り」です。世界にジャブジャブ溢れる緩和マネーは金利に飢えています。しかし、金融緩和による金利低下によって、安全な投資ではまともな金利が得られなくなっています。

先日発行されたトヨタ自動車の社債は金利が0%ですが、それでも投資家が買うという異常な状態が日本のみならず世界中で発生しています。

ですから、アダム・ニューマンの様な「詐欺師」が、カッコ良いプレゼンをすると簡単に資金が集まって来る。そしてビジネスが拡大すると、さらに資金が集まる事で単なる不動産ビジネスが、何か凄いビジョンでも持っていると錯覚される様ななります。

1) カッコ良いビルを建てて注目を浴びる
2) 資金が集まって来る
3) 又、カッコ良いビルを建てる
4) さらなる資金が集まる

この循環で急成長したのがWeWorkですが・・・これ、日本の不動産バブルと同じですね。あの頃もデベロッパーが新進の建築家達に奇抜なビルを設計させて事業を急拡大させまました。
バブルが弾けた後は、「バブルの墓標」としてしばらく入居者も無いままに残っていたヘンテコなデザインのビルも、今では取り壊されたものも多く、あまり見かけなくなりました。

ソフトバンクは1兆円の追加出資でWeWorkを手に入れた訳で、一見お買い得に見えますが、WeWorkがかつての日本のバブル期のデベロッパーに等しい事を考えると、単に「ババを引かされた」事になります。WeWorkの借り入れは巨額ですから、いつまで経っても経営が黒字化する事は無いでしょう。そのうち金融緩和バブルが弾けて、オフィス需要も急激に減少するので、その先は・・・・。

■ ソフトバンクの快進撃は終わろうとしている ■

10兆円ファンドを立ち上げるなど、孫社長とソフトバンクは「投資家」として世界の注目を集めていました。

IT系のベンチャー企業を中心に巨額投資を繰り返していましたが、これらの資金が一部企業の株価を吊り上げています。これはソフトバンクのファンドに限らず、世界中の投資家が同じ様な投資行動をしているので、ダウの2万7千ドルなどというのは、まさにバブルの産物なのです。

ソフトバンクは米携帯電話会社のプリンストネクステル社の買収で失敗し、インドなどのベンチャー企業の投資で失敗し、3兆円で買収したARM社の経営も赤字。

ARM社はモバイル機器などの小型省エネCPUの設計会社でシェアも高いのですが、ソフトバンクが買収した2016年から赤字が拡大しています。表向きは「研究開発の投資を拡大しているから」となっていますが、競争の激しいこの分野で優位性を失えば経営は一気に悪化します。だから巨額投資をし続ける必要があるのですが売り上げの伸びがそれに伴っていません。

■ ZoZoなどバブルの墓標のコレクターとなりつつあるソフトバンク ■

ZOZOも典型的なバブル企業です。

ブランド品がお店よりも安く買えるから人気を集めたZOZOですが、客が実店でサイズやデザインを見た後にZOZOで購入したのでは、ブランドの収益が減少します。(ZOZOへの手数料も掛かるので)。

ファッションのネット通販で独り勝ちの状態は、そう長くは続きません。大手ブランドや、百貨店などが独自のネット通販ルートを構築すれば、ZOZOから魅力的なアイテムが減ってゆきます。気づけば安物ファッションしか残らない・・・そんな状態になるかも知れません。

AI関連の投資も非常に危ない。現在は何度目かの「AIバブル」が起きていますが、AIが人の能力を超えるまでには、まだまだ時間が掛かります。最近は色々な商品やサービスに「AI」という文字が入っていますが、「ナンチャッテAI]に過ぎません。AIが大きな利益を生み出すまでには、まだまだ巨額の投資と技術開発が必用ですが、金融バブルが崩壊すると資金調達が難しくなり、倒産するベンチャー企業が続出します。

この様にベンチャー企業への投資で成長して来たソフトバンクですが、緩和バブルが弾けて資金循環が一転すると「バブルの墓標のコレクター」になってしまいます。

いえ、ソフトバンク自体が墓標と化す可能性が高い。

■ ソフトバンクの社債はジャンク債 ■

金利の低い日本ではソフトバンクの個人向け社債が人気です。最近発行された個人向け社債は金利は1.38%で過去4年間で最低です。

ところでソフトバンクの、米格付け機関S&Pの格付けをご存じでしょうか?「BB+」です。これ「投資不適格」とか「投機的」と呼ばれる格付けです。理由は「財務状況に問題が有り、債務不履行の可能性が有る」から。(日本の格付機関はA−で投資適格。お手盛りですね)

要はソフトバンクの社債は「ジャンク債」なので、普通ならば金利は5%以上で無ければ怖くて手が出せない代物です。そんな社債を個人に1.38%の金利で売り出し、それが飛ぶように売れるのですから・・・ゼロ金利の世界って怖いんです。


■ ソフトバンクと心中するみずほ銀行 ■

日本の金融機関はソフトバンクに巨額の融資をしていますが、その筆頭がみずほ銀行です。

「自転車操業」のソフトバンクですが、自転車は走り続けていないと倒れてしまいます。ですから巨額の融資残高を抱える みずほ銀行は、何が何でもソフトバンクに走り続けていてもらわないと困る。だから巨額融資を続けています。

これ、ソフトバンクにもしもの事があれば、みずほ銀行も巨額損失を抱える事になります。ソフトバンクに何かがある時は「金融緩和バブルが弾ける」時ですから、損失はソフトバンクだけに限りません。日本のメガバンクは各社、日本の低金利によってかなり危険な海外投資を拡大して来ましたが、みずほ銀行はちょっとヤバイかも知れません。

仮にみずほ銀行が債務超過に陥らずとも、「ソフトバンクがヤバイ=みずほがヤバイ」という認識が広がると、預金などが引き出され、みずほ銀行の経営が急激に悪化する可能性は低くありません。

まあ妄想ですが。

https://green.ap.teacup.com/pekepon/2422.html
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/965.html#c10

[近代史3] 日本や中国のバブルは簡単に崩壊するけれど、アメリカのバブルだけは絶対に崩壊しない理由 中川隆
38. 中川隆[-10579] koaQ7Jey 2019年10月25日 12:03:00 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2290]

「バブルかどうかの判断基準は「ミンスキーモーメント」=「民間債務」の対GDP比

2019年5月29日
「バブル」の実態は「民間負債」
From 藤井聡(京都大学大学院教授)
https://38news.jp/economy/13731

そもそも「リーマンショック」とはいわゆる「バブル崩壊」。

そして、その「バブル」の実態は「民間負債」です。

皆がカネを借りまくって投機しまくって、
地価や株価が急騰していく現象です。

で、そんな「民間負債」が超絶に拡大していった時、
何かのきっかけで「借金の焦げ付き」が
(つまり、「貸した金が返ってこなくなる」と言う現象が)
急速に連鎖し、皆が一気に“破産”していく現象が
「バブル崩壊」です。

こういった「バブル崩壊」は、
(MMTの主唱者の一人であるレイの師匠である)
経済学者のハイマン・ミンスキーがそのプロセスを理論化しており、
しばしば「ミンスキーモーメント」とも呼ばれています。

バブル崩壊=ミンスキーモーメントの
過去の代表例として挙げられるのが、

・1990年 日本のバブル崩壊
・1997年 タイや韓国等のアジア通貨危機
・2007〜9年 アメリカのリーマンショック(サブプライム住宅ローン危機)

です。

「この時、一体、何が起こったのか」
を見てみたのが、こちらのグラフ。

https://www.facebook.com/photo.php?fbid=1826739577426977&set=a.236228089811475&type=3&theater

これらのグラフは、
「民間債務」の対GDP比の推移を示しています。

まず、日本は、80年代のバブル景気の時、
民間債務が年率でGDPの9.2%ずつ拡大していき、
(つまり、年間40兆円〜50兆円程度ずつ!)
GDPの210%にまで膨らみきった1990年、
(金融引き締めや、土地取引の総量規制をきっかけとして)
その「バブル」が崩壊しました。

タイや韓国も、
民間債務がGDP比で
年率8〜10%ずつ拡大していき、
GDPの140〜160%程度にまで膨らんだ時に
(ヘッジファンドの通貨の空売り攻勢がきっかけで)
そのバブルが崩壊しました。

アメリカも、民間債務が、
GDPに対して年率4.3%ずつ拡大していき、
170%に達した時に、バブルが崩壊しました。

こう見てみますと、
バブル崩壊には次のような共通のパターンがある
ことが見えてきます。

すなわち、民間の借金が、
GDPに対して年率で5〜10%ずつ拡大していき、
GDPの150〜200%程度に至った時に、
何かのきっかけで、バブル崩壊が起こるわけです。

(※ なお、新興国は、概して、債務の拡大率が大きく、
破裂水準は低いようですね。)

こう考えると、
「民間債務の膨らみ」
は、地震の岩盤の破壊エネルギーの様なもので、
ある程度溜まると岩盤が破壊して地震が起こるように、
その内「バブル崩壊」してしまうのです。

・・・では、今の世界を見回したところ、
一番ヤバそうなのが、中国!


こちらのグラフに、今、バブル崩壊が、
ヤバそうな国を並べてみました。

https://www.facebook.com/photo.php?fbid=1826741800760088&set=a.236228089811475&type=3&theater

ご覧の様に中国は、かつての日本と同様、
対GDP比で年率10.2%もの割合で、
民間債務が拡大していき、
もはやGDPの207%にまで達しています。

もうこうなれば、何かのきっかけがあれば、
スグにでも、この中国バブルは崩壊することになるでしょう。

実際、こんな報道もなされるようになってきています。
https://www.excite.co.jp/news/article/TokyoSports_1410636/

そんな中国の中でも特にヤバイのは、香港。

債務が年率12.1%という未曾有のスピードで拡大し、
何とGDP比で300%を超えてしまっているのです!

こんな債務拡大が、いつまでも続く筈がありません。

実際、UBS証券は香港の不動産バブルが「世界最悪」だ、
という分析結果を公表しています。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-10-01/PFWA786K50XX01

中国・香港のバブル崩壊は、
もはや秒読み段階にあると見ていいでしょう。

これから始まる米中経済戦争が、
その引き金を引くことになるかもしれません。

あるいは、「日本の消費増税」に伴う日本の大不況が、
中国のバブルをはじけさせるきっかけになるかもしれません。

何と言っても、日本経済はまだまだ巨大な存在であり、
それが不況になってしまうのは、
世界に大迷惑をかけるのです。

なお、民間債務対GDP比が200%を超えたカナダや、
新興国の危険水域である140〜150%に
近づきつつあるベトナムも要注意です。

人類は、リーマンショックで
過剰なグローバル化や過剰投機が
どれだけヤバいモノなのかを学んだ筈なのですが―――
何度も何度も、過ちを繰り返すようです。
https://38news.jp/economy/13731


▲△▽▼


世界の民間債務残高対GDP比 国別ランキング・推移 – Global Note
https://www.globalnote.jp/post-15129.html

・世界の民間債務残高対GDP比 国際比較統計・ランキング。
・各国の民間部門債務残高の対GDP比率と国別順位を掲載。
・単位は%。

・当該国の民間部門総債務残高のGDP対する比率。

・民間部門は企業部門(除く金融機関)と家計部門(個人及び対家計民間非営利団体)の合計値。

・金融機関の債務残高は含まない。

・債務には金融機関、企業、政府、個人及び海外からの債務を含む。

・債務残高は各年末時点ベース。

・家計部門・企業部門別の債務残高対GDP比率は内訳データリンクより。


【内訳データ解説】
・民間債務残高対GDP比(家計部門)
 - 家計部門の総債務残高のGDPに対する比率
 - 家計部門には個人のほか対家計民間非営利団体(NPISH)を含む。
・民間債務残高対GDP比(企業部門)
 - 金融機関を除く一般企業の総債務残高のGDPに対する比率
https://www.globalnote.jp/post-15129.html


▲△▽▼


「民間債務」の対GDP比
https://www5.cao.go.jp/j-j/sekai_chouryuu/sh18-01/pdf/s1-18-1-2.pdf

https://www.google.co.jp/search?lr=lang_ja&hl=ja&rlz=1I7AWNC_jaJP826&tbs=lr%3Alang_1ja&ei=4FyyXY6gGIy4mAXaq72wDw&q=%E6%B0%91%E9%96%93%E5%82%B5%E5%8B%99+%E5%AF%BE+%EF%BC%A7%EF%BC%A4%EF%BC%B0&oq=%E6%B0%91%E9%96%93%E5%82%B5%E5%8B%99+%E5%AF%BE+%EF%BC%A7%EF%BC%A4%EF%BC%B0&gs_l=psy-ab.3...2098.10126..10319...0.0..0.106.387.2j2......0....1..gws-wiz.......0.ebvDflokUeQ&ved=0ahUKEwiOkLzNrbblAhUMHKYKHdpVD_YQ4dUDCAo&uact=5#spf=1571971849631

http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/121.html#c38

[リバイバル3] 株で儲ける方法教えてあげる(こっそり) 新スレ 中川隆
230. 中川隆[-10578] koaQ7Jey 2019年10月25日 12:03:33 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2291]

「バブルかどうかの判断基準は「ミンスキーモーメント」=「民間債務」の対GDP比

2019年5月29日
「バブル」の実態は「民間負債」
From 藤井聡(京都大学大学院教授)
https://38news.jp/economy/13731

そもそも「リーマンショック」とはいわゆる「バブル崩壊」。

そして、その「バブル」の実態は「民間負債」です。

皆がカネを借りまくって投機しまくって、
地価や株価が急騰していく現象です。

で、そんな「民間負債」が超絶に拡大していった時、
何かのきっかけで「借金の焦げ付き」が
(つまり、「貸した金が返ってこなくなる」と言う現象が)
急速に連鎖し、皆が一気に“破産”していく現象が
「バブル崩壊」です。

こういった「バブル崩壊」は、
(MMTの主唱者の一人であるレイの師匠である)
経済学者のハイマン・ミンスキーがそのプロセスを理論化しており、
しばしば「ミンスキーモーメント」とも呼ばれています。

バブル崩壊=ミンスキーモーメントの
過去の代表例として挙げられるのが、

・1990年 日本のバブル崩壊
・1997年 タイや韓国等のアジア通貨危機
・2007〜9年 アメリカのリーマンショック(サブプライム住宅ローン危機)

です。

「この時、一体、何が起こったのか」
を見てみたのが、こちらのグラフ。

https://www.facebook.com/photo.php?fbid=1826739577426977&set=a.236228089811475&type=3&theater

これらのグラフは、
「民間債務」の対GDP比の推移を示しています。

まず、日本は、80年代のバブル景気の時、
民間債務が年率でGDPの9.2%ずつ拡大していき、
(つまり、年間40兆円〜50兆円程度ずつ!)
GDPの210%にまで膨らみきった1990年、
(金融引き締めや、土地取引の総量規制をきっかけとして)
その「バブル」が崩壊しました。

タイや韓国も、
民間債務がGDP比で
年率8〜10%ずつ拡大していき、
GDPの140〜160%程度にまで膨らんだ時に
(ヘッジファンドの通貨の空売り攻勢がきっかけで)
そのバブルが崩壊しました。

アメリカも、民間債務が、
GDPに対して年率4.3%ずつ拡大していき、
170%に達した時に、バブルが崩壊しました。

こう見てみますと、
バブル崩壊には次のような共通のパターンがある
ことが見えてきます。

すなわち、民間の借金が、
GDPに対して年率で5〜10%ずつ拡大していき、
GDPの150〜200%程度に至った時に、
何かのきっかけで、バブル崩壊が起こるわけです。

(※ なお、新興国は、概して、債務の拡大率が大きく、
破裂水準は低いようですね。)

こう考えると、
「民間債務の膨らみ」
は、地震の岩盤の破壊エネルギーの様なもので、
ある程度溜まると岩盤が破壊して地震が起こるように、
その内「バブル崩壊」してしまうのです。

・・・では、今の世界を見回したところ、
一番ヤバそうなのが、中国!


こちらのグラフに、今、バブル崩壊が、
ヤバそうな国を並べてみました。

https://www.facebook.com/photo.php?fbid=1826741800760088&set=a.236228089811475&type=3&theater

ご覧の様に中国は、かつての日本と同様、
対GDP比で年率10.2%もの割合で、
民間債務が拡大していき、
もはやGDPの207%にまで達しています。

もうこうなれば、何かのきっかけがあれば、
スグにでも、この中国バブルは崩壊することになるでしょう。

実際、こんな報道もなされるようになってきています。
https://www.excite.co.jp/news/article/TokyoSports_1410636/

そんな中国の中でも特にヤバイのは、香港。

債務が年率12.1%という未曾有のスピードで拡大し、
何とGDP比で300%を超えてしまっているのです!

こんな債務拡大が、いつまでも続く筈がありません。

実際、UBS証券は香港の不動産バブルが「世界最悪」だ、
という分析結果を公表しています。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-10-01/PFWA786K50XX01

中国・香港のバブル崩壊は、
もはや秒読み段階にあると見ていいでしょう。

これから始まる米中経済戦争が、
その引き金を引くことになるかもしれません。

あるいは、「日本の消費増税」に伴う日本の大不況が、
中国のバブルをはじけさせるきっかけになるかもしれません。

何と言っても、日本経済はまだまだ巨大な存在であり、
それが不況になってしまうのは、
世界に大迷惑をかけるのです。

なお、民間債務対GDP比が200%を超えたカナダや、
新興国の危険水域である140〜150%に
近づきつつあるベトナムも要注意です。

人類は、リーマンショックで
過剰なグローバル化や過剰投機が
どれだけヤバいモノなのかを学んだ筈なのですが―――
何度も何度も、過ちを繰り返すようです。
https://38news.jp/economy/13731


▲△▽▼


世界の民間債務残高対GDP比 国別ランキング・推移 – Global Note
https://www.globalnote.jp/post-15129.html

・世界の民間債務残高対GDP比 国際比較統計・ランキング。
・各国の民間部門債務残高の対GDP比率と国別順位を掲載。
・単位は%。

・当該国の民間部門総債務残高のGDP対する比率。

・民間部門は企業部門(除く金融機関)と家計部門(個人及び対家計民間非営利団体)の合計値。

・金融機関の債務残高は含まない。

・債務には金融機関、企業、政府、個人及び海外からの債務を含む。

・債務残高は各年末時点ベース。

・家計部門・企業部門別の債務残高対GDP比率は内訳データリンクより。


【内訳データ解説】
・民間債務残高対GDP比(家計部門)
 - 家計部門の総債務残高のGDPに対する比率
 - 家計部門には個人のほか対家計民間非営利団体(NPISH)を含む。
・民間債務残高対GDP比(企業部門)
 - 金融機関を除く一般企業の総債務残高のGDPに対する比率
https://www.globalnote.jp/post-15129.html


▲△▽▼


「民間債務」の対GDP比
https://www5.cao.go.jp/j-j/sekai_chouryuu/sh18-01/pdf/s1-18-1-2.pdf

https://www.google.co.jp/search?lr=lang_ja&hl=ja&rlz=1I7AWNC_jaJP826&tbs=lr%3Alang_1ja&ei=4FyyXY6gGIy4mAXaq72wDw&q=%E6%B0%91%E9%96%93%E5%82%B5%E5%8B%99+%E5%AF%BE+%EF%BC%A7%EF%BC%A4%EF%BC%B0&oq=%E6%B0%91%E9%96%93%E5%82%B5%E5%8B%99+%E5%AF%BE+%EF%BC%A7%EF%BC%A4%EF%BC%B0&gs_l=psy-ab.3...2098.10126..10319...0.0..0.106.387.2j2......0....1..gws-wiz.......0.ebvDflokUeQ&ved=0ahUKEwiOkLzNrbblAhUMHKYKHdpVD_YQ4dUDCAo&uact=5#spf=1571971849631

http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/822.html#c230

[リバイバル3] 株で損した理由教えてあげる 新スレ 中川隆
210. 中川隆[-10577] koaQ7Jey 2019年10月25日 12:04:06 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2292]

「バブルかどうかの判断基準は「ミンスキーモーメント」=「民間債務」の対GDP比

2019年5月29日
「バブル」の実態は「民間負債」
From 藤井聡(京都大学大学院教授)
https://38news.jp/economy/13731

そもそも「リーマンショック」とはいわゆる「バブル崩壊」。

そして、その「バブル」の実態は「民間負債」です。

皆がカネを借りまくって投機しまくって、
地価や株価が急騰していく現象です。

で、そんな「民間負債」が超絶に拡大していった時、
何かのきっかけで「借金の焦げ付き」が
(つまり、「貸した金が返ってこなくなる」と言う現象が)
急速に連鎖し、皆が一気に“破産”していく現象が
「バブル崩壊」です。

こういった「バブル崩壊」は、
(MMTの主唱者の一人であるレイの師匠である)
経済学者のハイマン・ミンスキーがそのプロセスを理論化しており、
しばしば「ミンスキーモーメント」とも呼ばれています。

バブル崩壊=ミンスキーモーメントの
過去の代表例として挙げられるのが、

・1990年 日本のバブル崩壊
・1997年 タイや韓国等のアジア通貨危機
・2007〜9年 アメリカのリーマンショック(サブプライム住宅ローン危機)

です。

「この時、一体、何が起こったのか」
を見てみたのが、こちらのグラフ。

https://www.facebook.com/photo.php?fbid=1826739577426977&set=a.236228089811475&type=3&theater

これらのグラフは、
「民間債務」の対GDP比の推移を示しています。

まず、日本は、80年代のバブル景気の時、
民間債務が年率でGDPの9.2%ずつ拡大していき、
(つまり、年間40兆円〜50兆円程度ずつ!)
GDPの210%にまで膨らみきった1990年、
(金融引き締めや、土地取引の総量規制をきっかけとして)
その「バブル」が崩壊しました。

タイや韓国も、
民間債務がGDP比で
年率8〜10%ずつ拡大していき、
GDPの140〜160%程度にまで膨らんだ時に
(ヘッジファンドの通貨の空売り攻勢がきっかけで)
そのバブルが崩壊しました。

アメリカも、民間債務が、
GDPに対して年率4.3%ずつ拡大していき、
170%に達した時に、バブルが崩壊しました。

こう見てみますと、
バブル崩壊には次のような共通のパターンがある
ことが見えてきます。

すなわち、民間の借金が、
GDPに対して年率で5〜10%ずつ拡大していき、
GDPの150〜200%程度に至った時に、
何かのきっかけで、バブル崩壊が起こるわけです。

(※ なお、新興国は、概して、債務の拡大率が大きく、
破裂水準は低いようですね。)

こう考えると、
「民間債務の膨らみ」
は、地震の岩盤の破壊エネルギーの様なもので、
ある程度溜まると岩盤が破壊して地震が起こるように、
その内「バブル崩壊」してしまうのです。

・・・では、今の世界を見回したところ、
一番ヤバそうなのが、中国!


こちらのグラフに、今、バブル崩壊が、
ヤバそうな国を並べてみました。

https://www.facebook.com/photo.php?fbid=1826741800760088&set=a.236228089811475&type=3&theater

ご覧の様に中国は、かつての日本と同様、
対GDP比で年率10.2%もの割合で、
民間債務が拡大していき、
もはやGDPの207%にまで達しています。

もうこうなれば、何かのきっかけがあれば、
スグにでも、この中国バブルは崩壊することになるでしょう。

実際、こんな報道もなされるようになってきています。
https://www.excite.co.jp/news/article/TokyoSports_1410636/

そんな中国の中でも特にヤバイのは、香港。

債務が年率12.1%という未曾有のスピードで拡大し、
何とGDP比で300%を超えてしまっているのです!

こんな債務拡大が、いつまでも続く筈がありません。

実際、UBS証券は香港の不動産バブルが「世界最悪」だ、
という分析結果を公表しています。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-10-01/PFWA786K50XX01

中国・香港のバブル崩壊は、
もはや秒読み段階にあると見ていいでしょう。

これから始まる米中経済戦争が、
その引き金を引くことになるかもしれません。

あるいは、「日本の消費増税」に伴う日本の大不況が、
中国のバブルをはじけさせるきっかけになるかもしれません。

何と言っても、日本経済はまだまだ巨大な存在であり、
それが不況になってしまうのは、
世界に大迷惑をかけるのです。

なお、民間債務対GDP比が200%を超えたカナダや、
新興国の危険水域である140〜150%に
近づきつつあるベトナムも要注意です。

人類は、リーマンショックで
過剰なグローバル化や過剰投機が
どれだけヤバいモノなのかを学んだ筈なのですが―――
何度も何度も、過ちを繰り返すようです。
https://38news.jp/economy/13731


▲△▽▼


世界の民間債務残高対GDP比 国別ランキング・推移 – Global Note
https://www.globalnote.jp/post-15129.html

・世界の民間債務残高対GDP比 国際比較統計・ランキング。
・各国の民間部門債務残高の対GDP比率と国別順位を掲載。
・単位は%。

・当該国の民間部門総債務残高のGDP対する比率。

・民間部門は企業部門(除く金融機関)と家計部門(個人及び対家計民間非営利団体)の合計値。

・金融機関の債務残高は含まない。

・債務には金融機関、企業、政府、個人及び海外からの債務を含む。

・債務残高は各年末時点ベース。

・家計部門・企業部門別の債務残高対GDP比率は内訳データリンクより。


【内訳データ解説】
・民間債務残高対GDP比(家計部門)
 - 家計部門の総債務残高のGDPに対する比率
 - 家計部門には個人のほか対家計民間非営利団体(NPISH)を含む。
・民間債務残高対GDP比(企業部門)
 - 金融機関を除く一般企業の総債務残高のGDPに対する比率
https://www.globalnote.jp/post-15129.html


▲△▽▼


「民間債務」の対GDP比
https://www5.cao.go.jp/j-j/sekai_chouryuu/sh18-01/pdf/s1-18-1-2.pdf

https://www.google.co.jp/search?lr=lang_ja&hl=ja&rlz=1I7AWNC_jaJP826&tbs=lr%3Alang_1ja&ei=4FyyXY6gGIy4mAXaq72wDw&q=%E6%B0%91%E9%96%93%E5%82%B5%E5%8B%99+%E5%AF%BE+%EF%BC%A7%EF%BC%A4%EF%BC%B0&oq=%E6%B0%91%E9%96%93%E5%82%B5%E5%8B%99+%E5%AF%BE+%EF%BC%A7%EF%BC%A4%EF%BC%B0&gs_l=psy-ab.3...2098.10126..10319...0.0..0.106.387.2j2......0....1..gws-wiz.......0.ebvDflokUeQ&ved=0ahUKEwiOkLzNrbblAhUMHKYKHdpVD_YQ4dUDCAo&uact=5#spf=1571971849631

http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/823.html#c210

[近代史02] 鈴木傾城 _ アメリカ株で儲けるほど簡単な事は無い 中川隆
60. 中川隆[-10576] koaQ7Jey 2019年10月25日 12:09:41 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2293]
「バブルかどうかの判断基準は「ミンスキーモーメント」=「民間債務」の対GDP比

2019年5月29日
「バブル」の実態は「民間負債」
From 藤井聡(京都大学大学院教授)
https://38news.jp/economy/13731

そもそも「リーマンショック」とはいわゆる「バブル崩壊」。

そして、その「バブル」の実態は「民間負債」です。

皆がカネを借りまくって投機しまくって、
地価や株価が急騰していく現象です。

で、そんな「民間負債」が超絶に拡大していった時、
何かのきっかけで「借金の焦げ付き」が
(つまり、「貸した金が返ってこなくなる」と言う現象が)
急速に連鎖し、皆が一気に“破産”していく現象が
「バブル崩壊」です。

こういった「バブル崩壊」は、
(MMTの主唱者の一人であるレイの師匠である)
経済学者のハイマン・ミンスキーがそのプロセスを理論化しており、
しばしば「ミンスキーモーメント」とも呼ばれています。

バブル崩壊=ミンスキーモーメントの
過去の代表例として挙げられるのが、

・1990年 日本のバブル崩壊
・1997年 タイや韓国等のアジア通貨危機
・2007〜9年 アメリカのリーマンショック(サブプライム住宅ローン危機)

です。

「この時、一体、何が起こったのか」
を見てみたのが、こちらのグラフ。

https://www.facebook.com/photo.php?fbid=1826739577426977&set=a.236228089811475&type=3&theater

これらのグラフは、
「民間債務」の対GDP比の推移を示しています。

まず、日本は、80年代のバブル景気の時、
民間債務が年率でGDPの9.2%ずつ拡大していき、
(つまり、年間40兆円〜50兆円程度ずつ!)
GDPの210%にまで膨らみきった1990年、
(金融引き締めや、土地取引の総量規制をきっかけとして)
その「バブル」が崩壊しました。

タイや韓国も、
民間債務がGDP比で
年率8〜10%ずつ拡大していき、
GDPの140〜160%程度にまで膨らんだ時に
(ヘッジファンドの通貨の空売り攻勢がきっかけで)
そのバブルが崩壊しました。

アメリカも、民間債務が、
GDPに対して年率4.3%ずつ拡大していき、
170%に達した時に、バブルが崩壊しました。

こう見てみますと、
バブル崩壊には次のような共通のパターンがある
ことが見えてきます。

すなわち、民間の借金が、
GDPに対して年率で5〜10%ずつ拡大していき、
GDPの150〜200%程度に至った時に、
何かのきっかけで、バブル崩壊が起こるわけです。

(※ なお、新興国は、概して、債務の拡大率が大きく、
破裂水準は低いようですね。)

こう考えると、
「民間債務の膨らみ」
は、地震の岩盤の破壊エネルギーの様なもので、
ある程度溜まると岩盤が破壊して地震が起こるように、
その内「バブル崩壊」してしまうのです。

・・・では、今の世界を見回したところ、
一番ヤバそうなのが、中国!


こちらのグラフに、今、バブル崩壊が、
ヤバそうな国を並べてみました。

https://www.facebook.com/photo.php?fbid=1826741800760088&set=a.236228089811475&type=3&theater

ご覧の様に中国は、かつての日本と同様、
対GDP比で年率10.2%もの割合で、
民間債務が拡大していき、
もはやGDPの207%にまで達しています。

もうこうなれば、何かのきっかけがあれば、
スグにでも、この中国バブルは崩壊することになるでしょう。

実際、こんな報道もなされるようになってきています。
https://www.excite.co.jp/news/article/TokyoSports_1410636/

そんな中国の中でも特にヤバイのは、香港。

債務が年率12.1%という未曾有のスピードで拡大し、
何とGDP比で300%を超えてしまっているのです!

こんな債務拡大が、いつまでも続く筈がありません。

実際、UBS証券は香港の不動産バブルが「世界最悪」だ、
という分析結果を公表しています。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-10-01/PFWA786K50XX01

中国・香港のバブル崩壊は、
もはや秒読み段階にあると見ていいでしょう。

これから始まる米中経済戦争が、
その引き金を引くことになるかもしれません。

あるいは、「日本の消費増税」に伴う日本の大不況が、
中国のバブルをはじけさせるきっかけになるかもしれません。

何と言っても、日本経済はまだまだ巨大な存在であり、
それが不況になってしまうのは、
世界に大迷惑をかけるのです。

なお、民間債務対GDP比が200%を超えたカナダや、
新興国の危険水域である140〜150%に
近づきつつあるベトナムも要注意です。

人類は、リーマンショックで
過剰なグローバル化や過剰投機が
どれだけヤバいモノなのかを学んだ筈なのですが―――
何度も何度も、過ちを繰り返すようです。
https://38news.jp/economy/13731


▲△▽▼


世界の民間債務残高対GDP比 国別ランキング・推移 – Global Note
https://www.globalnote.jp/post-15129.html

・世界の民間債務残高対GDP比 国際比較統計・ランキング。
・各国の民間部門債務残高の対GDP比率と国別順位を掲載。
・単位は%。

・当該国の民間部門総債務残高のGDP対する比率。

・民間部門は企業部門(除く金融機関)と家計部門(個人及び対家計民間非営利団体)の合計値。

・金融機関の債務残高は含まない。

・債務には金融機関、企業、政府、個人及び海外からの債務を含む。

・債務残高は各年末時点ベース。

・家計部門・企業部門別の債務残高対GDP比率は内訳データリンクより。


【内訳データ解説】
・民間債務残高対GDP比(家計部門)
 - 家計部門の総債務残高のGDPに対する比率
 - 家計部門には個人のほか対家計民間非営利団体(NPISH)を含む。
・民間債務残高対GDP比(企業部門)
 - 金融機関を除く一般企業の総債務残高のGDPに対する比率
https://www.globalnote.jp/post-15129.html


▲△▽▼


「民間債務」の対GDP比
https://www5.cao.go.jp/j-j/sekai_chouryuu/sh18-01/pdf/s1-18-1-2.pdf

https://www.google.co.jp/search?lr=lang_ja&hl=ja&rlz=1I7AWNC_jaJP826&tbs=lr%3Alang_1ja&ei=4FyyXY6gGIy4mAXaq72wDw&q=%E6%B0%91%E9%96%93%E5%82%B5%E5%8B%99+%E5%AF%BE+%EF%BC%A7%EF%BC%A4%EF%BC%B0&oq=%E6%B0%91%E9%96%93%E5%82%B5%E5%8B%99+%E5%AF%BE+%EF%BC%A7%EF%BC%A4%EF%BC%B0&gs_l=psy-ab.3...2098.10126..10319...0.0..0.106.387.2j2......0....1..gws-wiz.......0.ebvDflokUeQ&ved=0ahUKEwiOkLzNrbblAhUMHKYKHdpVD_YQ4dUDCAo&uact=5#spf=1571971849631

http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/895.html#c60

[昼休み53] 千葉県にだけは住んではいけない 中川隆
322. 中川隆[-10575] koaQ7Jey 2019年10月25日 13:26:34 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2294]

千葉県 たった3時間で平年1か月のおよそ7割の雨
10/25(金) 12:42配信
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191025-00003232-tenki-soci



25日(金)、千葉県鴨川市ではたった3時間で10月の平年雨量のおよそ7割の雨が降りました。夕方にかけても発達した雨雲がかかるでしょう。土砂災害や河川の氾濫に厳重に警戒して下さい。
.

千葉県 記録的な大雨 迷うことなく適切な防災行動を

25日(金)、関東地方は、湿った空気が流れ込み、広く雨が降っています。特に千葉県には発達した雨雲がかかり、鴨川市では正午までの3時間に160.0ミリの雨を観測しました。観測開始以来1位の値を更新。たった3時間で、10月の平年雨量のおよそ7割の雨が降ったことになります。

午後は、日本の東を北上する台風21号周辺の非常に暖かく湿った空気が流れ込み、さらに大気の状態が不安定になる見込みです。夕方にかけて非常に激しい雨が降る所があるでしょう。土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に厳重に警戒して下さい。

気象庁は、千葉県では記録的な大雨になる可能性があるとして、迷うことなく適切な防災行動をとることが重要であると、呼びかけています。すでに河川は増水し、加茂川など氾濫危険水位を超えている所があります。インターネットなどで、河川の水位情報を確認し、適切な避難行動をとって下さい。

http://www.asyura2.com/13/lunchbreak53/msg/390.html#c322

[近代史3] 米国から購入する兵器は国債を発行して日銀が国債を買い取り、無料で購入する事になる 中川隆
3. 中川隆[-10574] koaQ7Jey 2019年10月25日 13:35:32 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2295]

防衛と供給能力〜国産戦闘機の実現を!〜 2019-10-25
三橋貴明
https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12539105146.html

 改めて、国民経済の五原則(皆さんも、しつこく、繰り返しましょう)。

◆国民経済において、最も重要なのは「需要を満たす供給能力」である。
◆国民経済において、貨幣は使っても消えない。誰かの支出は、誰かの所得である。
◆国民経済において、誰かの金融資産は必ず誰かの金融負債である。
◆国民経済において、誰かの黒字は必ず誰かの赤字である。
◆現代世界において、国家が発行する貨幣の裏づけは「供給能力」である。

 先日の三橋経済塾で、上島嘉郎先生が取り上げて下さいましたが、戦後の復興の源泉は何なのか。


 なぜ、大東亜戦争に敗北した日本が、瞬く間に「造船王国」になったのか。それはもちろん、敗戦前の戦艦大和を初めとする「造船の供給能力」の蓄積によります。
 あるいは、新幹線を作ることができたのはなぜか。
 戦争中、ゼロ戦を初めとする優秀な戦闘機を万単位で製造していたためです。


 逆に、なぜ現在の日本には強力な航空会社がないのか(三菱やホンダが頑張ってはいますが)。戦後、アメリカから航空機製造を禁じられ、供給能力を喪失したためです。(航空機の技術者が鉄道に向かい、新幹線として結実しましたが)


 なぜ、現在のアメリカから高い戦闘機を買わされているのか。もちろん、国産の戦闘機開発を、アメリカ防衛産業に妨害されまくったためです。


 惨めな「外交」や「政治」の結果として、我が国は国土を防衛する最重要兵器の一つである戦闘機について、アメリカという「外国」に依存しています。アメリカ様が「NO」といえば、我が国は防衛目的であっても戦闘行動には出れません。(スイッチ一発で「ボンッ」という感じですね)


 となると、我が国は未来永劫、アメリカの属国のままです。X-2(いわゆる心神)のプロジェクトは、我が国が最強のステルス戦闘機を造れる可能性があることを実証しました。ところが、その後はなしのつぶて。三菱や防衛省が集めた精鋭の技術者たちは、果たして維持されているのでしょうか。あるいは、維持可能なのでしょうか。


 F35について、
「値段が高い! 値段が高い!」
 と、批判する野党議員や「いわゆるリベラル」な人たちは、
「アメリカから高い買い物するくらいなら、せめて主力戦闘機の一種類でも国産にしろや! 戦闘機全てを外国に依存するって、日本はアメリカの属国なのか!」
 と、主張するべきです。


【歴史音声コンテンツ 経世史論】

http://keiseiron-kenkyujo.jp/apply/
※特別コンテンツ「MMTポリティクス 第三回」が視聴可能となりました。
※12月12−13日、邪馬台国視察ツアー「歴史に魅せられて、マイと辿る邪馬台国への道」お申込受付開始しました。

 もう一つ、我が国には「経済力」「防衛力」「供給能力」などに無理解な、亡国の集団がいます。もちろん、財務省と傘下の財政破綻論者たちです。

『財政審 防衛費 装備品調達コストの削減徹底を
 国の財政問題を話し合う「財政制度等審議会」が開かれ、財務省は拡大が続く防衛費について戦闘機などの防衛装備品の調達方法を見直すなどしてコスト削減を徹底すべきだと提言しました。
 23日開かれた財政制度等審議会では今年度まで7年連続で増加している防衛費の抑制に向けて装備品の調達コストがテーマの1つとなりました。
 この中で財務省は高額なヘリコプターや輸送機などの調達は「まとめ買い」によるコストの抑制に安易に頼るのではなく、1機当たりの価格の削減に力を入れるべきだと指摘しました。
 また外国企業から技術を導入して国内で装備品を製造するライセンス生産は同じ製品を輸入する場合の3倍程度に高くなっているケースがあることから、この方式は合理的な理由がある場合に限定すべきだとしています。
 これについて委員からは「調達に対する防衛省のコスト意識は低すぎるので、厳しく査定すべきだ」とか「民生品の活用や、戦闘機の共同開発なども検討すべきだ」といった意見が出されました。(後略)』

 いや、ライセンス生産は、日本で製造ラインを用意し、人員を要請するため、高くなるに決まっています。


 日本の防衛産業は、国産の開発を許されない状況で、何とか製造技術を維持するべく、渋々ライセンス生産をしているのです。


 ライセンス生産「すら」しないとなると、我が国の戦闘機に関する技術、供給能力は完全に消滅。全てがアメリカ依存になってしまい、さらに国産戦闘機の決断をしたとしても、「供給能力がない」ということで、不可能になってしまいます。


 ライセンス生産が嫌ならば、国産戦闘機の開発を目指すべきです。


 ところが、「左」の政治家や言論人は、それこそ「代替案」を示さず、「高い、高い」とわめきたてる。財政破綻論組も同様。


 普通に、国が亡びますわ。


 わたくしは、余計な「改革」とやらに対案を求める人には、
「現状より悪くするなら、現状維持が対案だ、アホか!」
 と、罵倒したくなる人間ですが、こと防衛省の兵器調達(自衛隊は「装備品」と呼んでいますが)については、「改革案」「対案」はコストカットでも「買わない」でもなく、
「戦闘機や艦船等について、可能な限り国産を目指し、そのための投資をする。長期的に、アメリカ依存を下げていく」
 以外にはありえません。


 それにも関わらず、「防衛」や「経済」「供給能力」について無理解な連中が跋扈し、日本国を亡国に追い込みつつある。

 狂った現状を変えるのは、現在の主権者たる我々の義務でしょう。


 防衛のための兵器については、国産を目指す。そのために、政府は投資を拡大しなければなりません。


 国民が政治家と共に、「防衛力強化のために国産の戦闘機を!」と望めば、我が国は需要を満たす高性能戦闘機を開発、製造する供給能力は「まだ」あるのです。
https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12539105146.html
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/593.html#c3

[昼休み53] 千葉県にだけは住んではいけない 中川隆
323. 中川隆[-10573] koaQ7Jey 2019年10月25日 16:36:23 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2296]

千葉県で約100ミリ 記録的短時間大雨情報
2019/10/25 13:58 y


千葉県で約100ミリ 記録的短時間大雨情報©

千葉県千葉市付近と八街市付近では、25日(金)午後1時30分までの1時間に約100ミリの猛烈な雨が降ったとみられ、「記録的短時間大雨情報」が発表されました。

●千葉市付近と八街市付近で猛烈な雨

25日(金)、千葉県には発達した雨雲がかかっています。千葉市付近と八街市付近では、午後1時30分までの1時間に約100ミリの猛烈な雨が降ったとみられ、「記録的短時間大雨情報」が発表されました。これまでの雨で、増水している川や地盤の緩んでいる所があります。河川の増水や氾濫、土砂災害や低い土地の浸水に厳重に警戒して下さい。土砂災害や浸水の危険のある場所にお住まいの方は、あらかじめ決めておいた避難場所まで移動することがかえって危険な場合もあります。そのような場合は、近隣のより安全な場所や2階以上の部屋など、少しでも安全な場所へ移動しましょう。

●記録的短時間大雨情報とは

数年に一度しか発生しないような短時間の大雨を観測・解析した時に、各地の気象台が発表します。 基準は地域ごとに異なります。 その地域にとって「災害の発生につながるような、稀にしか観測しない雨量」であることをお知らせするため発表するものです。
http://www.msn.com/ja-jp/news/national/%e5%8d%83%e8%91%89%e7%9c%8c%e3%81%a7%e7%b4%84100%e3%83%9f%e3%83%aa-%e8%a8%98%e9%8c%b2%e7%9a%84%e7%9f%ad%e6%99%82%e9%96%93%e5%a4%a7%e9%9b%a8%e6%83%85%e5%a0%b1/ar-AAJkfCX?ocid=ientp#page=2

千葉大雨、亀山ダムと高滝ダムで緊急放流へ…下流域に注意呼びかけ
読売新聞 2019/10/25 15:54 w

どしゃ降りの中、冠水した道路で動けなくなった乗用車を押す警察官(25日午後2時47分、千葉県成田市で)

 千葉県は25日、君津市の亀山ダムで16時半、市原市の高滝ダムで17時以降に緊急放流を行うと発表した。

 下流域の養老川や小櫃川で氾濫の可能性が高くなるため、市原、君津、木更津、袖ヶ浦4市では市民らに注意を呼びかけている。

http://www.asyura2.com/13/lunchbreak53/msg/390.html#c323

[近代史3] 馬渕睦夫 ウイルソン大統領とフランクリン・ルーズベルト大統領は世界を共産化しようとしていた 中川隆
26. 中川隆[-10572] koaQ7Jey 2019年10月25日 16:43:18 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2297]
2019.10.25
米支配層が嫌うモラレスが大統領に選ばれたボリビアで反モラレス派が暴徒化

 ボリビアで10月20日に大統領を決める選挙が実施され、アメリカ支配層に嫌われているエボ・モラレスが47.08%を獲得したのに対し、アメリカから支援を受ける第2位のカルロス・メサは36.51%にとどまった。

 ボリビアでは得票率が50%を上回るか、40%以上で第2位の候補者を10ポイント以上引き離せば大統領に決まる。つまりモラレスの当選が決まったのだが、メサ支持者が激しい抗議活動を開始、暴徒化していると伝えられている。

 ラテン・アメリカの富を盗んできたアメリカの支配層にとって邪魔な存在であるモラレスは2006年1月から大統領を務めてきた。今回の当選で4期目に入るのだが、憲法の規定では2期までとされていた。それが可能になったのは最高選挙裁判所の判決による。

 アメリカの支配層が再選回数を制限するようになった大きな理由は、フランクリン・ルーズベルト人気にあると言われている。彼が率いるニューディール派は巨大企業の活動を制限、労働者の権利を認め、ファシズムに反対、植民地も否定していた。議会や裁判所がブレーキ役になっていたが、それでもルーズベルトのような大統領は邪魔だった。

 本ブログでは繰り返し書いてきたが、1933年にルーズベルトが大統領に就任すると、JPモルガンを中心とするウォール街のメンバーがニューディール派を排除するためにクーデターを計画する。将校や下士官を中心に約50万人の退役軍人を動員し、「スーパー長官」が大統領を操る仕組みを築こうとしていた。

 この計画はクーデター派が抱き込もうとしたスメドリー・バトラー少将の議会証言で明らかになっている。計画を聞き出した後、バトラーはクーデター派にカウンタークーデターを宣言し、議会で記録に残したのだ。

 また、彼が親しくしていた編集者の部下だった記者はクーデター派を取材、ウォール街の住人たちがファシズム体制の樹立を目指していることをつかんだ。この記者も議会で証言している。

 そうまでして排除したかったルーズベルトは1944年の選挙でも勝利するが、45年4月に急死、ニューディール派はホワイトハウスで実権を失う。副大統領から大統領に昇格したハリー・トルーマンはルーズベルトとの関係が希薄な人物で、彼のスポンサーだったアブラハム・フェインバーグはシオニスト団体へ法律に違反して武器を提供、後にイスラエルの核兵器開発を資金面から支えることになる人物だ。このフェインバーグはリンドン・ジョンソンのスポンサーとしても知られている。

 再選回数の制限はフランクリン・ルーズベルトのような人物が政府の中心に長居できなくする。支配層には操り人形が何体でもあるので、そうした制限は問題ない。ボリビアでも制限していたが、それが外されてしまったわけだ。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201910250000/
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/145.html#c26

[経世済民133] MMTは、従来の積極財政の別表現に過ぎぬのでは? 佐藤鴻全
1. 中川隆[-10571] koaQ7Jey 2019年10月25日 18:16:36 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2298]
日本みたいな大昔から供給過剰で、終戦後に工場も建物もすべて壊滅した状況下でも大したインフレにならなかった国は国債をいくら発行しても大したインフレにはならないのですね。

国民経済の五原則

◆国民経済において、最も重要なのは「需要を満たす供給能力」である。

◆国民経済において、貨幣は使っても消えない。誰かの支出は、誰かの所得である。

◆国民経済において、誰かの金融資産は必ず誰かの金融負債である。

◆国民経済において、誰かの黒字は必ず誰かの赤字である。

◆現代世界において、国家が発行する貨幣の裏づけは「供給能力」である。


もし日本がハイパーインフレで超円安になったら日本の輸出企業の一人勝ちで、欧米とアジアの生産業は壊滅しますからね
http://www.asyura2.com/19/hasan133/msg/474.html#c1

[リバイバル3] 株で損した理由教えてあげる 新スレ 中川隆
211. 中川隆[-10573] koaQ7Jey 2019年10月25日 18:35:59 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2296]


2020年に向けての株式市場の推移予想
グローバルマクロ・リサーチ・インスティテュート2019年10月24日
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/8456


さて、2018年の世界同時株安以来上にも下にも行っていない株式市場だが、Brexitや米中貿易戦争の落とし所が見えてくるにつれて株式市場も上なのか下なのか結論を出そうとしているように見える。株式市場についてはこれまで少しずつ触れてきたが、ここで一度今後の動向について纏めてみよう。

2018年の世界同時株安

市場の本質が変わっていない以上、同じことの繰り返しになるが、2018年にアメリカの中央銀行であるFed(連邦準備制度)は利上げと量的引き締めという金融引き締め政策を行なっていた。アメリカ経済が良好だったため、量的緩和で市場に注入した資金を市場から引き揚げていたのである。

しかし当時から筆者は量的引き締めを行なって株式市場がただで済むはずがないと警告し続けてきた。それは2018年の世界同時株安という形で結論を迎える。

•世界同時株安を予想できた理由と株価下落の原因 (2018/10/28)

しかしFedのパウエル議長は株安を受けて金融引き締めを撤回した。口先では米中貿易戦争などの「将来のリスク要因」が理由だとしているが、株安に屈して引き締め出来なくなったことは明らかである。いずれにせよ、株式市場はパウエル議長の心変わりを見てとりあえずは値を戻した。ここからの問題はその措置が株安を抑えるのに充分と言えるかどうかであるとここでも何度か主張してきた。

つまり問題は市場にどれだけの資金が出入りしているかという流動性の問題だったわけである。しかし最近の株式市場はこれらの本質的な要因を無視し、短期的にはイギリスのEU離脱や米中貿易戦争の進展に反応して動いている。メディアが金融市場について適当な説明をもっともらしく嘯くのはいつものことだが、一方で投資家はそれがどれだけ妥当かを数字に基づいて考える必要がある。

Brexitと米中貿易戦争

先ずはイギリスのEU離脱だが、はっきり言ってこの問題が市場に影響を与えるという論理は論外である。この話はイギリスというローカルな国の経済の貿易に関する部分にいくらか影響を与える事柄である。

ところで読者は世界のGDPの内、イギリス経済の占める割合をご存知だろうか? およそ0.8%である。その内3割ほどが輸出なので、イギリスのEU離脱とは世界経済の0.24%ほどが影響を受けるかもしれないというだけの話なのである。それが仮に2割減ったとしても世界経済への影響は0.05%である。しかも貿易が減った分のある程度は国内の生産物を消費することで補われるだろう。実際の影響は0.05%にも満たないのである。この話が株式市場を動かしているという事実がどれだけ奇妙か、お分かり頂けただろうか? しかし株式市場は短期的にはそう動いている。

米中貿易戦争については最初からトランプ大統領のショーであること、そしてトランプ氏の大統領就任以来、貿易の影響によるアメリカのGDP減は0.3%に留まっていることを挙げておこう。いずれにしても世界の株式市場を脅かすような問題ではない。

今後の株式相場の動向見通し

これを踏まえた上で、投資家は今後の株式市場がどうなるかを考える必要がある。Brexitも米中貿易戦争も遠からず何らかの着地点に着地するだろう。そうなれば、短期的にはこれらの事柄に反応している市場は新高値を迎えるかもしれない。わたしが言いたいのは、そこが恐らく天井だということである。

その兆候はいくつかある。例えば、ここ何日か米国株が上がっていないのに日本株だけ上昇している。これは、2018年の世界同時株安直前に見られた傾向である。

•バブルの頂点で日経平均は上昇、空売りを淡々と継続 (2018/9/20)

また、指数に選ばれた株で構成される日経平均と、市場全体を表すTOPIXとの比率を表したNT倍率が急上昇している。つまり日経平均だけが無理矢理押し上げられている。これも暴落の直前に見られた傾向と一致している。

そして最期に挙げたいのは、米国市場でも指数株が上がっている一方で小型株は振るっていないということである。先ずは代表的な指数であるS&P 500のチャートを挙げたい。

https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/8456

以下は小型株指数のRUSSELL 2000である。

去年の株安以後、明らかにS&P 500ほど回復していない。つまり、市場全体に資金が行き渡っているわけではない、資金が足りていないのである。

結論

この資金不足の事実は、本当の問題ではないBrexitや米中貿易戦争に市場が気を取られている間は露呈しないかもしれない。しかしそれらが解決してしまうと、市場は本当の問題に直面せざるを得なくなる。つまり、これらの政治問題の解決は実際には市場にとって死の接吻になるだろう。

あるいは、それを待たずに市場には問題が生じるかもしれない。いずれにせよもう少し眺めてみよう。何が起こるか楽しみである。
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/8456
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/823.html#c211

[近代史3] 日本人はこうやって千島アイヌを民族浄化した _ とこしえに地上から消えた千島アイヌとその文化 中川隆
1. 中川隆[-10572] koaQ7Jey 2019年10月25日 21:51:10 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2297]
千島アイヌの強制移住

1884年(明治17年)に占守島や幌筵島、及び中部千島の羅処和島に居住していた千島アイヌの人々が色丹島に強制移住させられた。

これは根室から遠く離れた絶海の孤島では監督も行き届かず、当時、盛んに千島に出没する外国の密猟船に対して便宜を与える恐れがあったことと、千島アイヌは風俗・習慣共に著しくロシア化していて、殆どロシア人と変わることなく、こうした者を国境近くに置くことは、日本の領域を確定するにおいて危険な障害と感じられたためである。

移住した千島アイヌに対しては農地が与えられ、また牧畜や漁業も奨励されたが、元々が漁撈民であった彼らは慣れぬ農耕に疲弊し、多くが病に倒れ命を失った。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%89%B2%E4%B8%B9%E5%B3%B6
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/231.html#c1

[近代史3] 日本人はこうやって千島アイヌを民族浄化した _ とこしえに地上から消えた千島アイヌとその文化 中川隆
2. 中川隆[-10571] koaQ7Jey 2019年10月25日 21:58:11 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2298]
アイヌの歴史
https://www.ff-ainu.or.jp/web/learn/culture/together/details/post_5.html

アイヌ文化の成立は12〜13世紀ころといわれていますが、私たちがアイヌの人たちを史料のうえで確認できるのはおおよそ15世紀ころからです。そのころ、アイヌの人たちは漁狩猟や植物採取を主な生業にしてくらし、また他地域の人たちと交易を行っていました。

和人(注)がこの島に住み始めた時期は定かではありませんが、15世紀ころにはその居住地は東は鵡川(むかわ)、西は余市(よいち)まで広がり、現在の函館付近には若狭(わかさ−福井県南西部)から商船が来航し、問屋や鍛冶屋も設けられていました。蝦夷地(えぞち=北海道)からは蝦夷三品(えぞさんぴん)と呼ばれていた昆布、干サケ、ニシンや北蝦夷地(樺太(からふと)、現サハリン)を経由した中国産品などが移出され、本州からは鉄製品、漆器、酒などがもたらされました。アイヌの人たちは本州へ移出される品物の直接、間接の生産者であり、交易者でした。

注)和人:明治以前においては、本州から渡来してきた人たちをいい、現在は、日本のなかで一番人数の多い人たちを、アイヌの人たちと並べて呼ぶときの呼び名です。


アイヌの人たちとの妥協
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 康正(こうせい)2年(1456年)、アイヌの若者が注文した小刀をめぐって志苔(しのり−現在の函館)の鍛冶屋と口論となり、鍛冶屋がその小刀で若者を刺し殺したことをきっかけに、翌年にはコシャマイン親子が立ち上がりました。

 和人の増加に伴い、そのうちの有力者は領主化し、その拠点は舘(たて)と呼ばれています。渡島(おしま)半島南端部には12の舘が点在していました。コシャマイン親子はこれらの舘を次々に破り、2つの舘を残すだけになりました。残った舘の一つ花沢舘(はなざわたて−舘主 蠣崎季繁(かきざきすえしげ))の客将であった武田信広はだまし討ちでコシャマイン親子を破り、全滅の危機を脱しました。この功績で武田信広は蠣崎家を継ぎ、後の松前家の祖になります。しかし、アイヌの人たちと和人の戦いは、その後、約100年にわたって断続的に行われました。これらの戦いのいくつかは蠣崎氏がその統率者をだまし討つことによって終わらせたものもあります。長期に及ぶ戦いの起因はアイヌの人たちと和人の間の政治的あるいは経済的な不和にあったと考えられています。蠣崎氏は和人に対する支配者としての地位を固め、本州からやって来る商船からの徴税権を確保していきましたが、政治的そして軍事的に安定したものではありませんでした。天文(てんぶん)19年(1550年)、「夷狄の商舶往還の法度(いてきのしょうはくおうかんのはっと)」を定め、アイヌの人たちの懐柔と妥協をはかりました。これによって、アイヌの人たちの長(おさ)2人をそれぞれ現在の上ノ国と知内(しりうち)に住まわせ、両地をもって以北をアイヌの人たち、以南を和人の居住域とし、本州商船から徴収した税の一部をそれぞれの長に分配しました。また、海上を航行するアイヌの人たちの船は、西は上ノ国沖、東は知内沖で、帆を下ろして一礼し、往来するようになりました。
12舘の一つ志苔館。東西152.7m、南北112.7mと長方形をしている(函館市教育委員会蔵 史跡志苔館保存会提供)
12舘(たて)の一つ志苔館(しのりだて)。東西152.7m、南北112.7mと長方形をしている
(函館市教育委員会蔵 史跡志苔館保存会提供)


生産者から漁場労働者(ぎょじょうろうどうしゃ)へ
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 文禄2(1593)年、蠣崎慶広(よしひろ−武田信広から5代目)は名護屋で豊臣秀吉、慶長4(1599)年に大阪で徳川家康に会いました。この時姓を蠣崎から松前に改めます。その後、慶長9(1604)年には家康から黒印状が与えられ、蝦夷地における交易の独占を認められました。幕藩体制下に入った松前藩は本州他藩と異なり、藩士への禄(ろく)に米を用いることができず、主だった家臣には徳川幕府に承認されたアイヌの人たちとの交易権を地域を限って分与しました。これを商場(あきないば)あるいは場所と呼びました。知行主(ちぎょうぬし−商場を給された藩士)は、年に1度自らの商場へ船を出し、その地域のアイヌの人たちと交易を行い、そこで得た品物を松前で本州商人に売却し、その収益でくらしをたてました。その後、知行主はアイヌの人たちとの交易に要する経費、さらに生活費までを商人から借用し、交易によって得た品物を商人に渡して借金の返済にあてました。しかし、商人への借金が増えると、知行主は一定の金額をとって、商場を商人に請負わせるようになりました。これを場所請負制(ばしょうけおいせい)といいます。場所を請負った商人は知行主と同じように商場でアイヌの人たちと交易を行っていました。しかし、元文5(1740)年ころから始まったといわれる長崎俵物(ながさきたわらもの−煎海鼠(いりなまこ)、白干鮑(しらほしあわび)、昆布など)、本州における藍などの換金作物の肥料となる〆粕(しめかす)などの漁獲物の需要が高まると、商人自らが漁業を行うようになります。漁業に進出した商人は漁具の改良、新技術の導入によって、漁獲の増大をはかるとともに、アイヌの人たちを漁場の労働力として使役するようになりました。ここにおいて、これまで生産者・交易者であったアイヌの人たちは漁場に隷属させられた労働者としてくらすことになります。 徳川家康が松前慶広に与えた黒印状
徳川家康が松前慶広(よしひろ)に与えた黒印状。
これにより松前藩は、蝦夷地における交易の独占を認められた
(北海道開拓記念館蔵)


シャクシャインの戦いと国後島(くなしりとう)における挙兵
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シャクシャインの戦いは日高地方に生活圏をもつアイヌの人たち2グループの漁猟権をめぐる争いから始まりました。しかし、寛文9(1669)年には一方の統率者シャクシャインの呼びかけに呼応した蝦夷地のアイヌの人たちと松前藩の全面戦争に発展しました。戦いはほぼ互角に推移し、和睦を結ぶことになりました。和睦の酒宴の席でシャクシャインはだまし討ちによって殺害され、アイヌの人たちの戦いは終息しました。これによって、アイヌの人たちは松前藩に従うことを認めなければなりませんでした。

 これまでも、松前藩はアイヌの人たちとの戦いにおいて形勢が不利とみると、だまし討ちによって戦いを終わらせたことが何度かありました。アイヌの人たちが容易にだまし討ちにあった背景には、アイヌの人たちの交易者としての側面があったことが指摘されています。アイヌの人たちにとって、くらしを営むうえで欠くことができない交易は単なる品物の交換ではなく、交易相手との無沙汰を丁重に述べるなどの厳粛な儀礼を伴ったものです。したがって、和人側から言葉を尽くした和睦を持ちかけられると、それを一蹴せずにアイヌの人たち、とりわけその統率者は威儀(いぎ)を正して、その場に臨みます。戦い相手との再会儀礼などが滞りなくすみ、緊張がほぐれたところをだまし討ちにされました。

 シャクシャインの戦い以後、和人の優位がゆるぎないものになります。多くのアイヌの人たちは漁場労働を強いられ、場所請負人そしてその配下の者たちの酷使や交易の不正に耐えなければなりませんでした。松前藩による場所の開設とアイヌの人たちの使役は松前の遠隔地へと広がっていきました。このような状況のもとで、未だアイヌの人たちの自主性が残されていた国後島のアイヌの人たちは、国後場所請負人飛騨屋久兵衛(ひだやきゅうべえ)の運上屋による酷使や不正に立ちあがり、さらに対岸の目梨(めなし)地方(現在の標津(しべつ)地方)に戦いは広がりましたが、国後と厚岸(あっけし)の首長の説得によって、戦いは収まりました。しかし、松前藩が派遣した討伐隊は主だった人たちを死刑に、他の人たちも処罰しました。この戦いよって、松前藩は国後島や道東部のアイヌの人たちを制圧し、その支配に組み込んでしまいました。この戦いがアイヌの人たちの和人に対する戦いの最後となりました。
シャクシャインの戦いのころのアイヌの人たちの地域的統一(『蝦夷地のころ』北海道開拓記念館より転載)
シャクシャインの戦いのころのアイヌの人たちの地域的統一
(『蝦夷地のころ』北海道開拓記念館より転載)
 シャクシャインの戦い以後、和人の優位(ゆうい)がゆるぎないものになります。多くのアイヌの人たちは漁場労働(ぎょじょうろうどう)を強(し)いられ、場所請負人(ばしょうけおいにん)そしてその配下(はいか)の者たちの酷使(こくし)や交易(こうえき)の不正に耐(た)えなければなりませんでした。松前藩による場所の開設(かいせつ)とアイヌの人たちの使役(しえき)は松前の遠隔地(えんかくち)へと広がっていきました。このような状況のもとで、未だアイヌの人たちの自主性が残されていた国後(くなしり)島のアイヌの人たちは、国後場所請負人(くなしりばしょうけおいにん)飛騨屋(ひだや)久兵衛(きゅうべえ)の運上屋(うんじょうや)による酷使(こくし)や不正に立ちあがり、さらに対岸の目梨(めなし)地方(現在の標津地方(しべつちほう))に戦いは広がりましたが、国後と厚岸の首長の説得(せっとく)によって、戦いは収まりました。しかし、松前藩が派遣(はけん)した討伐隊(とうばつたい)は主だった人たちを死刑に、他の人たちも処罰(しょばつ)しました。この戦いよって、松前藩(まつまえはん)は国後島(くなしりとう)や道東部のアイヌの人たちを制圧(せいあつ)し、その支配(しはい)に組み込んでしまいました。この戦いがアイヌの人たちの和人に対する戦いの最後となりました。


政治のはざまで
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徳川幕府は国後(くなしり)・目梨(めなし)の戦いの10年後、アイヌの人たちの苛酷な漁場労働と不正による場所経営と、ロシアの南下に対する警戒から、寛政11(1799)年に蝦夷地の南半分-東(ひがし)蝦夷地、そして文化4(1807)年からは松前藩を梁川(やながわ−現在の福島県)に移し、蝦夷地の北半分-西(にし)蝦夷地と北(きた)蝦夷地を直接治めました。アイヌの人たちがロシアの懐柔策にのせられないように、幕府はアイヌの人たちと公正な交易を行うとともに、本州他藩に蝦夷地防備の兵を派遣させました。交易による収益は蝦夷地経営に使いましたが、道路開削、防備体制の拡大などは交易の収益を上回るものになりました。ロシアに対する警戒心も薄れ、松前藩の復領運動もあって、文政4 (1821)年には蝦夷地は松前藩に戻されます。
 安政2(1855)年、函館へ外国船の寄港が認められると、その周辺を幕府が直接治めるようになり、翌年には幕府の統治は蝦夷地とその周辺の島々に及びます。だだし、渡島半島南西部は松前藩領のまま残されました。その目的はロシアに対する防備の強化のほか、蝦夷地開拓や殖産興業にありました。 和風化したアイヌの人たち
和風化したアイヌの人たち
(『箱館より宗谷までの絵図』北海道開拓記念館蔵)
  徳川幕府は、アイヌの人たちが日本に帰属すること、そしてその居住地が日本領であることをロシアに主張するために、交易や保護をとおしてアイヌの人たちを懐柔し、さらに松前藩が禁じていた笠、簑(みの)、草履(ぞうり)の着用を解禁し、さらに髪形、着衣、名前なども本州風に改めることを強要し、耳飾り、入れずみ、クマの霊送りなどアイヌの人たちの古来からの風俗、習慣を禁じようとしました。とりわけ、2度目の統治の際には、その政策はさらに強化されましたが、アイヌの人たちの反感をかってしまいました。アイヌの人たちが培ってきた風俗や習慣はそのくらしに深く根をおろしており、力をもってしても簡単に変えることができないことをものがたっています。


日本国家への編入(へんにゅう)と北海道開拓
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 明治2(1869)年、明治新政府は蝦夷地を北海道と呼び改め、一方的に日本の一部としました。そして、アイヌの人たちを「平民」として戸籍を作成し国家に編入しましたが、そうする一方で、「旧土人」と呼び表して差別し続けました。

 同じ年、北海道を治めるために置かれた開拓使は、アイヌ民族の言語や生活習慣を事実上禁じ、和風化を強制する政策をとりました。また、アイヌの人たちが利用してきた土地や資源を取り上げて国の財産だとしたうえで民間に売り払うことにし、サケ漁やシカ猟を禁止したりもしました。脱亜入欧・富国強兵をめざす国家体制の改編とともに、生業と生活の転換を強いる社会的圧力が急速に大きくなっていったのです。

 こうした和人本位の開拓優先政策の結果、アイヌの人たちは食べるものにも困るようになりました。農業を勧奨する事業が行われたりもしましたが、急に暮らしのしかたを変えるのは多くの場合難しいことでした。そして、アイヌの人たちは財産の管理能力がないと決めつけられ、土地私有や各種資産にたいする権利が制限されました。
 政府は、明治8(1875)年にロシアとのあいだで樺太・千島交換条約を結ぶと、サハリン(樺太)や千島に住んでいたアイヌの人たちを無理やり北海道や色丹島(しこたんとう)に移住させました。しかし、移り住んだ人たちは急な生活の変化や病気の流行などに苦しみ、多くの人が亡くなってしまいました。このようなアイヌの人たちの強制的な移住は、その後も各地で行われました。


「北海道旧土人保護法(ほっかいどうきゅうどじんほごほう)」の制定(せいてい)
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明治19(1886)年には北海道庁が置かれました。道庁は土地と資源の民間への引き渡しと開拓をさらに進め、アイヌの人たちの住む場所を狭めていきました。

 こうした政策の中でアイヌの人たちの困窮がいっそう甚だしくなると、明治32(1899)年に「北海道旧土人保護法(きゅうどじんほごほう)」が作られました。この法律は、農業のための土地を「下付(しもつけ)」し、日本語や和人風の習慣による教育を行うことで、アイヌ民族を和人に同化するためのものでした。

 土地を与えられたアイヌの人の中には農業経営に成功した人もいましたが、農地にすることに失敗して土地を取り上げられたり、はじめから農業に向かない土地を与えられた人が多かったのです。また、アイヌ民族への下付地(しもつけち)は、和人、とりわけ大きな資本を持つ者などに与えられた土地に比べはるかに狭いものでした。「北海道旧土人保護法」によるアイヌ民族への下付地は一戸あたり1万5千坪が上限でしたが、明治5(1872)年の「北海道土地売貸規則(とちばいたいきそく)」では和人一人あたりに10万坪、明治30(1897)年の「北海道国有未開地処分法」では150万坪を限度に開墾した土地を無償で払い下げるとしたことと比較するならば明らかな民族差別でした。
 学校の設置にあたっては、子どもに教育を受けさせようと、土地や資金を寄付するアイヌの人たちもいました。しかし学校では、アイヌ語をはじめ独自の文化は否定され、日本語や和人風の生活のしかたを覚えなければなりませんでした。また「北海道旧土人保護法」による教育の重要な特徴は、和人児童との別学を原則とし、教育内容にも不当な格差を設けていたことでした。 対雁に強制移住させられたサハリンアイヌの人たち(北海道大学附属図書館蔵)
対雁(ついしかり)に強制移住させられたサハリンアイヌの人たち
(北海道大学附属図書館蔵)


大正期から15年戦争の時代
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 1910年代から1920年代にかけては、「大正デモクラシー」ということばに表されるように社会に自由な雰囲気が広がり、アイヌの人たちの活動も活発に行われるようになりました。差別に対する抗議、アイヌ民族が「昔ながら」の暮らしをしているという偏見と無理解への批判、自立して生きる道を探ることへの呼びかけなどが、アイヌ自身によって行われ、民族的な組織を結成する動きもありました。町や村の議会議員選挙で当選する人もいました。
 昭和9(1934)年に「旭川市旧土人保護地処分法」が制定されましたが、これは今の旭川市近文でアイヌの人たちが住んでいた土地を追い出されそうになった問題に対応してとられた措置でした。アイヌの人たちは、代表が東京で陳情運動をするなどして、土地が取り上げられるのを防ぎましたが、本来下付されるべき土地を共有財産として北海道長官の管理下におくなど、後に問題を残す形で収束が図られました。


第2次大戦後のアイヌ民族の活動
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 第2次世界大戦における日本国の敗戦後、アイヌの人たちが社会的地位を高めて誇りある民族となることなどを目ざして、社団法人北海道アイヌ協会(1961年に社団法人北海道ウタリ協会と改称)が設立されました。そのころ地主から土地を取り上げて小作農に安く売り渡す農地改革が進められましたが、「北海道旧土人保護法」でアイヌの人たちに下付された土地もこの政策により少なからず失われてしまいました。北海道アイヌ協会はこれに反対しましたが、アイヌ民族の土地が不当に収奪されてきた歴史的事情を考慮した措置はなされませんでした。明治期からの一連の施策と経済的事由に起因する不法な権利移転などの結果、アイヌのものとして残っている下付地は、今では当初の15%未満にすぎません。

 1960年代になると、生活上の格差や困窮の解消のために、アイヌの人たちが多く暮らす地域で集会施設(生活館)や共同作業所などを設置する環境整備事業が開始されました。また、昭和49(1974)年からは、住居・就労・修学などの面での個人対策も盛り込んだ「北海道ウタリ福祉対策」が開始されました。これは7ヵ年の計画でしたが、その後も施策の重点や名称を変えながら現在まで継続されています。また、1970年代には独自の文化を保存、継承するための活動も広がり始めます。

 昭和59(1984)年に北海道ウタリ協会は、アイヌ民族の基本的人権を回復し差別をなくすこと、政治にアイヌ民族代表の意見を直接反映できるようにする特別議席、教育・文化面における総合的な施策実施、経済的自立のための農業、漁業、林業、商工業等の諸条件整備などを求めた「アイヌ民族に関する法律」案を作り、提案しました。そして、この新しい法律の制定を北海道や政府、国会などに働きかけていきました。とくに昭和61(1986)年、当時の中曽根康弘総理大臣が「日本は単一民族国家」「日本国籍をもつ方々で、差別を受けている少数民族はいない」と発言した問題などを契機としてアイヌ民族をめぐる議論や運動が活発になっていきました。また、先住民族の権利をめぐる世界の動向に関心が払われるようになり、海外との交流も積極的に行われるようになりました。さらに、こうした動きを背景にアイヌ民族として初めての国会議員が生まれました。


「アイヌ文化振興法」の制定
−民族としての誇りが尊重される社会の実現(じつげん)をめざして−
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 新しい法律を求めるアイヌの人たちを中心とした幅広い運動に応じて、平成9(1997)年、国会は「北海道旧土人保護法」を廃止し、新しく「アイヌ文化の振興並びにアイヌの伝統等に関する知識の普及及び啓発に関する法律」を制定しました。これは、北海道ウタリ協会が要求していた項目の内で主に文化に関わる面だけを反映したものです。しかし、目的を「アイヌの人々の民族としての誇りが尊重される社会の実現を図り、あわせて我が国の多様な文化の発展に寄与すること」(第1条)としているように、国家の政策がアイヌの人たちの民族性を否認し同化を是としてきた従来の姿勢から転換することを促し、アイヌ文化の振興等を図るための施策を推進することを国及び地方公共団体の責務と位置づけたものとなっています。


国内外の社会の動き
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 先住民族は、その土地に古くから原住していながら、今日の国家、社会の中で支配・圧迫を受け不利な立場におかれているという境遇において共通性を有しています。

 近代・現代における世界の激しい動きを振り返るならば、どんな地域のどんな民族も旧来の主要な生業や生活、それらを基礎とした「伝統的」文化になんの変容もないということはありえないと言えるでしょう。しかし、ある民族が自ら志向し選択したのではない変わり方を他から一方的に強いられ、その状態が長い間是正されなかったために、おおきな喪失感や不信感、否定的影響などが幾世代にもわたって継続するという現象は、残念ながら世界各地で見受けられることです。アイヌの人たちの場合も、民族としての集団的な権利が保証されず自主的で多様な発展の可能性が制限された状態が長く続いてきました。

 国連では、世界の先住民族が失った権利をどのようにして回復するかについて、長年、検討が進められてきました。そして、平成19(2007)年9月、国連総会において「先住民族の権利に関する国際連合宣言」が採択されました。この宣言には民族の自決権や土地・資源の権利、知的財産権など、各国が達成すべき基準が明記されています。

 また、国内では、この国連宣言を踏まえて、平成20(2008)年6月、国会において「アイヌ民族を先住民族とすることを求める決議」が全会一致で採択され、この決議を受け、内閣官房長官は、アイヌの人々が「先住民族であるとの認識の下に」アイヌ政策に取り組む旨の政府見解を表明しました。そして、同年7月、政府は「アイヌ政策のあり方に関する有識者懇談会」を設置、平成21(2009)年7月に報告書の提出を受けました。

 こうした社会の動きとともに、アイヌの人たちやアイヌ文化に対する一般社会の関心がより一層高まっています。しかし、アイヌの人たちにとって、差別の解消や生活の安定など、解決されていない課題がまだ残されており、このような状態を改めるためにも、これまでのアイヌ政策が更に推進されるとともに、新たな総合的施策の確立が望まれるところです。

https://www.ff-ainu.or.jp/web/learn/culture/together/details/post_5.html
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/231.html#c2

[近代史3] 日本人はこうやって千島アイヌを民族浄化した _ とこしえに地上から消えた千島アイヌとその文化 中川隆
3. 中川隆[-10570] koaQ7Jey 2019年10月25日 22:42:40 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2299]


第一章 ロシアの東方進出と千島アイヌ
http://www.orthodox-jp.com/kushiro/bef/1_1.htm


第1節 クリル列島とクリル人


 露領時代の千島列島はクリル列島と呼ばれ、カムチャツカの南端から蝦夷(北海道)の北岬に延長約1200q、小島を除いて弓状に22の島からなっている。クリルの語源は露語のクーリイチ(燻る)からなまったもので、これは露人が初めてカムチャツカの南端から遙かに千島最北のアライト島を望んだとき、その山頂から火焔が上がるのを見て名付けたためと言われている。しかし、クリルの名称はアイヌ語のクル(人間)に由来する説が今日有力である。日本でも古くは千島のことを「くるみせ」と呼んでいたと言うが、名称については、その地に住んでいた先住民をクリル人、または千島アイヌと呼ぶことにする。

 カムチャツカ・千島が露人の版図となる以前のクリル人については『千島アイヌ』の著者鳥居龍蔵氏、自ら占守島へ渡って千島アイヌを調査した我が正教会の伝教者フェオドル斎藤東吉師によれば次の通りである。

 クリル人は、露人が北千島へ進入する相当以前から首長制の一大部族(一時は300名以上もいた)を形成し、各島を移動する活動的な狩猟民族であった。占守(シュムシュ)・幌莚(パラムシル)・羅處和(ラショワ。現地ではラサワ)島を定住地としながらも、北千島列島間を南は新知(シンシリ)島辺まで移転往来して狩猟をしていたが、古くはカムチャツカ東岸ではほぼアワチンスカヤ湾、西岸ボルシャヤ河を結ぶ一線より南の地帯まで拡がっていたと言われる。

 クリル人は古くから蝦夷アイヌと交易して木綿・鍋釜・刀剣等の鉄器も手に入れて交易的な経済生活をしていた。松前から蝦夷アイヌを通して日本文化の片鱗に触れていたわけである。即ち、蝦夷のアイヌは日本人と交易したこれらの品物をラサワ島まで運び、クリル人の捕獲した物資である鷲の羽やラッコの毛皮などと交換していた。

 『新羅の記録』には、1615年(元和元年)にメナシ地方(今日の根室・目梨地方を中心とする道東の広い地域を指す)からアイヌが数十艘の舟で松前に来てラッコの皮を松前藩主に貢物として持参し、藩主はこれを徳川家康に献上したという記録もある。

 また、1623年(元和9年)、江戸で他の切支丹信徒とともに火刑にされたイエズス会のデ・アンジェリス(イタリア人で再度蝦夷に渡っている)神父の書いた『蝦夷国報告書』(千島列島に関する文献の最古のものである)について、北大教授児玉作左衛門氏は千島先住民に触れて興味ある解説をしている。

 「その当時の藩主は松前志摩守公廣であるが、デ・アンジェリスに語ったことは次のことであった。即ち<ラッコ>は蝦夷地には産しないので、先住民はその皮を買うために、蝦夷の近くにある三つの島へ行く。これらの島の先住民には髭が無く蝦夷人とは全く異なった言語を持っている《 中略 》蝦夷の近くにある三つの島とは、さしあたり国後(クナシリ)・択捉(エトロフ)・得撫(ウルップ)の三島が考えられるが、或いは国後・択捉は蝦夷地の一部と見なし、その先にある得撫・新知及び他の一島の三つを意味したのであるかも知れない《 後略 》」

氏が述べているように、蝦夷アイヌと異なった民族が既に千島列島の中・南部に進出し、それらの地が彼らの生活圏となっていたのであろう。

 クリル人はいずれの地方から渡来したか、その起源については、アイヌ民族の系統に属することは間違いないが、蝦夷アイヌとは形質上やや異なる千島独特の民族が古くから蝦夷アイヌと交易し、独自な生活環境を築いていたことがうかがわれる。

   


第2節 露人のカムチャツカ進出


 ロシア人の東方進出は天正9年(西暦1581年、以下西暦とする)イェルマークに率いられたコサック兵800人がウラル山脈を越えてシベリアに進出し、1632年にはヤクーツクに城塞を築き、政庁を置き、1646年にはオホーツク海に達し、僅々60余年間でシベリアの大平原を大西洋岸まで横断したのである。また、カムチャツカは1697年から99年にかけてアトラソフ(シベリア大陸の東端ベーリング海のアナジリ湾頭のアナジリ城塞の司令官)によって征服されている。

 当時、この地方には、千島から渡ってきた人々とカムチャダール(カムチャツカの先住民・イテルメン)が混血・雑居していた。アトラソフ自身はカムチャツカ半島の南端をきわめなかったが、南の遠くない会場に島々があることを先住民から聞いている。

 アトラソフは、この地で先住民の捕虜になっている一人の日本人を保護した。この男はアトラソフやコサックと2年間カムチャツカで生活を共にした後、ペテルブルク(現サンクト・ペテルブルク)に送られ、ピョートル大帝の命令でロシア語を習得すると共にロシア人の若者に日本語を教えることになった。彼の名は伝兵衛で、ロシア国籍を取得し、ガウリイルの聖名で洗礼を受け、帰国することなく彼の地で永眠している。彼こそ日本人として最初のハリストス正教信徒であろう。ピョートル大帝は伝兵衛を招いて自ら彼の話を聞いている。大帝は1702年、勅令を発して日本との通商の可能性を探ることを命じている。その後、ロシア人によりカムチャツカへの航路が開拓され、北千島への進出、更に日本への接近となる。

  


第3節 露人の千島進出


 ロシア人が最初に千島列島に進出したのは、1711年(正徳元年)のことであると言われている。この年、ロシア人のアンツィフョーロフ、コズィレフスキーの両人が反乱を起こし上官を殺害した。彼らはその罪を償うために多くのコサック兵を率い、千島列島伝いに日本に接近することを計画した。カムチャツカのロバトカ岬からカムチャダールの首長を案内役として、小舟と革舟に乗って遂に危険な海峡を突破し、千島第一島の占守島に上陸、有力な火器によって千島アイヌを制圧し、次いで1712年、第二回探検で幌莚島も支配下においた。茲に、これらの島を根拠地として、北はカムチャダール、南方択捉、国後の蝦夷アイヌを制圧した千島アイヌは露国政府の支配下に置かれることになったのである。だが、首長制度は存続し、後には正教会の司祭によってその就任式が挙げられるようになった。

 この時、先にカムチャツカに漂着した日本人捕虜のなかの「サニマ」(三右衛門の訛りか)と名乗る若者を、案内兼通訳として連れてきている。たまたまこの島には、シャタノイという名のアイヌが択捉島から日本の物品を持って交易に来ており、彼からマツマエ島(北海道)に至る14の島とその順番を知ることが出来た。

 サニマはその後、ペテルブルクに送られ、この地で帰化し、ロシア婦人と結婚して男子をもうけた。彼は伝兵衛の助手として日本語を教えたと言われるが、これには確たる証拠がない。ロシア婦人と結婚した事は、当時のロシアでは敬虔な正教徒になった事になる。

 その後、第二次ベーリングの北方大探検隊で日本沿岸の調査を命じられたシュパンベルグは、1738年(元文3年)千島列島を南下し、得撫島まで31の島を数えてこれを海図に記入したが、これは霧のため実際より多い島数であった。この航海では一人の日本人にも出会わなかった。更に、彼は先住民から日本の支配はマツマエ島(北海道)だけであって、他の島々は日本に従属していない事も聞いている。また、彼は1739年の探検では日本の安房、伊豆下田附近にまで入っている。

 ロシアの東方経略の目的は、国家組織による貴重海獣猟であり、また先住民と獣皮等を交易することを基盤として殖民地を獲得することにあった。一方、日本は徳川幕府の鎖国政策下にあり、当時、未開の北の宝庫、蝦夷も南端の小藩松前に委ねられていたに過ぎない。

 ベーリングやシュパンベルグの探検が行なわれていた頃、特にシュパンベルグの第一回探検で、千島列島に日本の主権が及んでいない事実を知ったロシア人は、占守島を根拠地として幌莚島以南、中千島から南千島にも進出した。コサックの百人長イワン・チョールヌイはヤサーク(毛皮貢税)徴収のため1768年に択捉島まで南下した記録がある。

 当時、ロシア人の多くは目前の利益のみ追い、永遠の大計をはからず先住民を虐待し、ために先住民の反感を高め、1770年、1772年、得撫島に出稼したロシア人が千島アイヌや蝦夷アイヌの襲撃を受けて、一時一掃されるような事件も起きている。

 その後、ロシア側は態度を改め、再び来航した時以来、千島アイヌに物品を与えて隔意のないことを示し、ロシア人と彼らとの間に交易が開始され、着々と経営を進め、得撫島に基地の建設を始めた。1820年から30年にかけて露米会社(産業家シェリコフが1798年にロシア=アメリカ会社をシットカを根拠地として設立し、毛皮貿易に大きな役割を果たし、1830年には北・中千島の権益をロシア政府が露米会社に渡した)が新知島と得撫島にアレウト人(アリューシャン列島先住民)を送り込んでラッコの狩猟に当たらせた。

 その後、この北辺で日本とロシア両国間に種々と紆余曲折が生じたが、1855年(安政元年)に伊豆下田に於いて日露通好条約が締結され、択捉・得撫間を両国の国境と定めた。得撫島に露米会社が進出する以前は、古くから得撫島が千島・蝦夷アイヌの自然の境界地であり、共通の狩猟場であったようである。

  


第4節 クリル人と正教


 1747年、カムチャツカの掌院ホコウンチェウスキー師は、修道司祭イオアサフを千島に派遣し、先住民教化に当たらせたと、鳥居龍蔵氏の『千島アイヌ』にある。それによると当時、占守・幌莚島に住んでいた千島アイヌは253名であり、その内、56人に洗礼を授けている。その時、イオアサフ師の持参した金装の聖書は、後の斜古丹聖三者教会の宝物として保管されたと伝えられている。その後、少年子女の為に学校を開設して彼らを教化し、正教の布教も着々と進められていく。
 イオアサフ師はその後、1794年、シノド(聖務会院)からアラスカ正教団の責任者として派遣され、大いに布教効果をあげ、カジャク島(アラスカ、アリューシャンの布教基地)の主教に叙聖されたが(1799年4月、於イルクーツク)、同年5月帰任のためオホーツク海を航行中、その乗船フエニクス号と共に行方不明になった。イオアサフ主教はロシア領時代のアラスカの初代主教となったが、現在、アメリカ正教会ではアメリカの初代主教として記憶されている。

 古来、千島アイヌは各島を移動する活動的な狩猟民族であり、占守・幌莚・羅處和の三島を定住地としていたのであるが、彼らは、この島より彼の島へと妻子と共に海獣を求めて移り歩いていたので、神父もまた彼らの後を追って転々として散在する島々を巡回しなければならず、決して容易な事ではなかったであろう。初期の伝道では言葉の違いをどう克服したのであろうか。神父達が千島アイヌの教化に努力した熱心さには驚かざるを得ない。『千島アイヌ』より引用すると
「1766年(明和3年)ツヱイ氏の調査によれば、一番島(占守)・二番島(幌莚)・十四番島(宇志知。ウシシリ)には男子(男女の誤りであろう)262人の千島アイヌが居り(内121名は貢納す)、1800年には正教を信仰する者は男77名、女87名、合計164人を数えた」

とあり、1800年代には千島アイヌ全員が正教徒となり、尚、択捉島の蝦夷アイヌにも正教を信仰する者が出たと思われる。それは、幕府が1799年、北辺の防備を痛感して千島の直轄に着手した時、島民の持っていた聖像を取り上げ、蝦夷地に施行された最初の成文である三条の法の第一に、

「一 邪宗門にしたがうもの、外国人にしたがうもの、其の罪重かるべし」
と規定したことを見ても、その辺の事情を窺い知る事が出来る。
 かくして、千島アイヌ固有の風俗が失われて、言語・姓名・生活様式も著しくスラブニック化し、深く正教を信仰する北辺の「ハリスティアニン」と変貌していく。1801年、占守島のモヨロップ(片岡)湾頭のコタンヌイの丘に正教の聖堂が完成する。

 明治27年の『正教新報』に1867年、大主教に昇叙され、モスクワの府主教に選立されたインノケンティ師が主教に叙聖される以前、司祭イオアン・ヴェニアミンノフとしてアリューシャン列島・アラスカ・カムチャツカを巡回していた頃、幌莚・占守島に千島アイヌを訪ねた記事が載っている。北川氏寄稿となっている。1830年前後の事であろうが、千島アイヌの性格、篤い信仰をよく表しているので紹介する。

 「イ師が、シベリヤ、アリューシャン列島、アラスカの地方を管轄していた頃、しばしば千島を巡回されたことがあった。《 中略 》千島の土民は夏期に至れば海辺に繁茂する青草の上に天幕を張って住居とし、冬期になれば其の天幕は不潔悪臭に満たされ、イ師が大祭日に諸部落を巡回した時、その悪臭不潔には大いに閉口なさったそうである。島民は殊に信仰厚く、会堂(祈祷所)に参拝して欠席すること無く、又よく家業に励んでいる。土民は一般に外国人に対して何事も隠し立てする。これは生まれつきの卑怯によるものか、また野蛮的な恐怖心によるものか、また狡猾心より出ているものか分からぬが、イ師の語るところによると、生まれつきの臆病から生ずるものであると言う。そのために彼らは痛悔の時にも罪を打ち明けず、神父らもこれにはほとほと困り果てたようである。しかしながら、彼らは朝夕の祈祷・スボタ(土曜日)・日曜日・大祭日の祈祷は欠かしたことが無い。大斎の初週及び終週には魚油を使用しないで、ただ海草或は野菜のみを食べて精進し、仕事に出る時は必ず祝福を受け、また夏期は毎朝夕一箇所に集まって祝福を受け《 中略 》。イ師は或る年に幌莚に行った際、冬期を其処で過ごした。大祭日には雪と雪との中間の凹所に布を張って、雪の上で潔白なツェレラ(千島に産する草の名)及び柏の枝を敷いて奉神礼を執行した。ハリストス復活祭後の一週間は、島民は順番に各自の家に他人を招いて供応するのであった。《 中略 》イ師はその年の5月中旬、土人用のバイダルカ(海獣の皮で作った舟)に乗って占守島へ渡った。この島の土民は巧みに露語を語り、露語を読み、彼らは魚の多く繁殖する川辺に住み、夏期になると隣邦のカムチャツカに行き交易を行なっていた。」

鋳銅製十字架

これは、斜古丹聖三者教会秘蔵の縦26.5p、横12pの鋳銅製の聖十字架である。イグナティ加藤神父がそれに次のような注釈を加えている。

「今を去ること凡そ250年前、現首長ヤコフ師の祖先イオアン・ストロゾフ氏の妻ペラギヤ姉が、偶々ラサワ島山中で発見したもので、累代相伝え秘蔵してきたが、会堂新築の際に聖三者教会に献納し、永く救贖を祈願するものである」

イグナティ加藤神父が根室に在住したのは、西暦1897年(明治30年)から1901年までである。鋳銅製十字架が発見されたのは、1898年を起点とするとそれより250年前、即ち1630年頃となるが、露人の北千島進出は18世紀初期である。正教の弘布の年代から推測すれば、聖十字架は18世紀中期以後のものであろう。聖十字架は推測の域を出ないが、奉神礼用の神父の携帯品でなかろうか。神父がそれを落とすとは考えられない。或は、神父が巡回中に不慮の災難に遭い、十字架を手放す羽目に遭遇したのかも知れない。とすれば、それ自体に宣教の苦闘の汗と血が滲み出ていると思われる。

 近世の植民史上、その初期には目先の利益のみに走り、先住民を酷使虐待し、彼らからすべてを収奪してやまなかった山師や、いかがわしい者が出没、暗躍したことは明らかである。そのために、大きな人類愛によって彼らを庇い、神の恩寵に浴させて彼らを抱擁し、それが為、身の危険を顧みず、殉教致命さえ厭わなかったハリストス正教の神父達の存在も忘れることは出来ない。

 かの鋳銅製の十字架には、これら正教の神父らの熾烈なまでの宣教の歴史が秘められているのではなかろうか。

 これらの正教の神父は、フェオドル、ロマン、アレクセイ、イーゴリ、フィルス、ニコライ、グリゴリイ、セルギイ、マクシム、チレフワシリイ、フェオクティリスト、パウエル、ハララムピイ等の諸神父の方々である。

 以上の神父名は、明治18年にティト小松神父に随行して先住民との通訳に当たったアレクセイ澤邊師の記録で、氏名でなく聖名の呼称である。明治17年にヤコフ首長の住宅(仮会堂であった)が焼失しているので、おそらく先住民からの口碑によるものであろう。

 これらの神父名は、明治39年、40年に色丹に在島した我が正教会の伝教者である斎藤東吉師著の『日本最古の正教島』に詳細に記されているが、前記の神父名とは大分異なっている。


  


第5節 クリル人の色丹島移住


 1875年(明治8年)日本とロシア間に樺太・千島交換条約が締結された。この条約によって日本が樺太の領有権をロシアに譲る代わりに、ロシアは占守島から得撫島に至る18の島を日本に引き渡すことが明記され、日露の国境をカムチャツカのロバトカ岬と占守島間の海峡に画定された。この条約の附属公文には、この地域に住む先住民は、三カ年以内に日露何れかの“臣民”になることを選定しなければならぬと規定されている。そこで、条約の結ばれた年の8月、明治政府は五等出仕時任為基を北千島へ派遣し、この旨を先住民に伝えた。

 当時、北千島には100人を越す先住民が住んでいたが、彼らは既に一世紀以上にわたってロシアの支配下にあり、言語・衣服・宗教などの面でもかなりロシア化されており、その去就とともに数奇な運命に弄ばれることになる。

 ロシア人並びに得撫・新知島に居住していたアレウト人は、条約に定められた期間、即ち3年後の11月までには悉くロシアに引き揚げた。千島アイヌも風俗・宗教等から、ロシアにと願いながらも、丁度、明治9年に出猟した半数の者が帰島しないためその態度を決することが出来ず、やむなく我が国に属することになった。

 占守島にいた首長キプリアンは、条約成立の年、島司インノケンティ・カララウィッチと12人の同族と共に9月15日、当時、他島への出猟中であったアレキサンドル以下22人の同族を置き去りにしてカムチャツカに向かった。日本国籍に入ったのは、このアレキサンドル組と副首長ヤコフ組のラサワ島の千島アイヌである。

 奇しくも、平成4年5月21日付北海道新聞に、ポーランドに子孫がいた!!という見出しで、首長キプリアンと共にカムチャツカにわたった同族の末裔が、現在ポーランドに住んでいる事が報じられている。シャールド・クリルチク氏他三家族である。シャールド氏によると、

「祖先はシュムシュ島に住んでおり、そこが日本領になるとロシア側に行く事を選んだ。大祖父のアドルフ・クリルチクさんら12人は、カムチャツカのシエログラツキに移され《 後略 》。」

とある。アドルフ氏は数奇な運命をたどり、二代、三代目の祖父、父はそれぞれポーランド婦人と結婚し、父は第二次大戦直後、リトアニアよりポーランドに脱出、現在、ポーランドのスープスク市に在住している。

 『フェオドル斎藤東吉自伝』によれば、首長キプリアンとカムチャツカに逃れた同族12人は、ペトロパブロフスク(首都)より「ヤウイン」に移住させられている。明治10年の春、首長アレキサンドルは日用品欠乏のため、獣皮を携え、交換の目的をもって露領「ヤウイン」に渡り、偶然にも前首長キプリアン氏に奇遇し、故山を慕うキプリアン氏ら7名の同族をシュムシュ島に連れ帰っている。フェオドル師は、「キプリアン氏の組は、露領に移りてより殆ど半数は不帰の客となり、残れるは僅々7名のみ」と自伝の中で記している。ロシア国籍を選んで露領へ渡ったクリル人の数は、北海道新聞とフェオドル斎藤師の記事で共に12人と符節を合わせたように一致している。そうであれば、東吉師の言う「殆ど半数は不帰の客となり」「キプリアン氏ら7名の同族をシュムシュ島に連れ帰っている」の点については疑問が生ずる。翌日の北海道新聞には「……だが、当時の日本政府の公文書ではシュムシュ島に戻ったのは二家族だけとされており、数家族がロシア側の国籍をとり、残った可能性が大きい」という記事が載っている。

 我が国では明治9年、更に官吏を派遣してその状態を調査し、救育費として三カ年に一回、5000円の政府別途交付金を給付、食料品等の生活必需品の購入に充て、汽船に搭載、彼らにこれを提供し、生活を保障するとともに捕獲した毛皮を集めた。

 しかし、毛皮は年とともに少なくなり、したがって著しい失費を伴い、その上、根室から1200qも離れた絶海の孤島では監督も行き届かず、当時、盛んに千島に出没する外国の密猟船に対して便宜を与えるおそれもあった。また、千島アイヌは風俗・習慣共に著しくロシア化していて殆どロシア人と変わることなく、こうした者を国境近くに置くことは、同化が困難であるばかりでなく、国境を正すことにならないばかりか、むしろ危険にさえ感じられ、日本政府としてもクリル人に対して早急な処置を講じる必要があった。

 彼らをより交通の便利な箇所に移そうとする計画は、既に明治9年以来の計画であり、その度ごとに移住を勧誘してきたが、彼らは永年住み慣れた地を離れ難く、口実を作っては日本政府の勧誘に応じようともしなかった。

 明治15年に開拓使が廃止され、函館・札幌・根室に三県が置かれる。千島は根室県に属し、湯地定基が根室県令に任ぜられた。明治17年、三年ごとの撫育船を派遣する年にあたり、湯地県令は千島アイヌを色丹島に移す計画のもとに、要路の大官と共に占守島に向かい島状を調査した。丁度、その年に出稼に行っていた仲間も悉く同島に集まっていたので一同を諭し、男女97人をその船に乗せ、ただちに色丹島に移住させた。

 同道した参事院議官安場保和の『北海道巡回日記』に往時の状況が詳細に記述されている。

「五日晴。県令着島より船に還らず、懸々接待遂に全島移住の運びとなる。開拓使以来再三の説諭にも頑として服さず、今日此の挙ある時至れるものなりと雖も、県令懇諭(こんゆ)の誠(まこと)切なるを感ずる所ありと言うべし。全村移住に決し家財をまとめ、牛・犬を殺し、日没に至り全員乗船せり」

 即ち、湯地県令は7月1日の占守島に上陸してから約5日間、本船には一度も帰らず、彼らと起居を共にして懇々と移住を勧告したのである。勿論、彼らのうちには絶海の孤島とは言え、長い間住み慣れた故郷を離れ難く幾多の逡巡をみせた者もいたが、日本領になってからは、日本政府に頼るより外に生活の途がたたず、遂に意を決し、20戸97人、そろって移住することに決したのである。一行は7月6日に全員乗船して11日朝、色丹島に到着した。

 ここに、色丹島の北方オホーツク海に面した斜古丹湾頭に斜古丹村が出現し、信仰篤い彼らによって斜古丹聖三者教会が創設され、この後、永く日本正教の一肢体となるのである。首長は、斎藤東吉師によるとアレキサンドル・プリチンとなっているが、明治17年8月の旧戸籍(鳥居龍蔵氏の『千島アイヌ』)によればアレキサンドル・チェルヌイでなかろうか。副首長はヤコフ・ストロゾフである。

 色丹島は根室半島ノサップ岬より73.3qの地点に在り、東南は太平洋に面し、西北は国後島に相対し、南西より北東に至る長さ28キロメートル、幅およそ9qの長方形をなし、面積は約255平方qの島で、当時、色丹島は文化5年以来居住する者が無く、その後、しばしば出稼漁なども試みられたが長続きせず、空しく千島で活躍する外国密猟船の寄港地となっていた。


  


第6節 色丹島移住後のクリル人


 移住の年より漁船や漁網を与えて漁業に従事せしめ、また北千島時代に露人の指導に依って既に試みられていた牧牛と、新たに緬羊・豚・鶏の飼養が相当の計画のもとに始められ、農耕も指導奨励されたが、これらの組織化は彼らにとって未だ経験したことのない急速な生活上の変化であったため、適応は困難であった。農耕についてはやや望みがあるとみられたが、明治27年8月の水害による耕土の流失を機として殆ど廃止され、自家用の野菜を収穫する程度にとどまり、各種漁業も細々ながら唯一の生業として期待されたが、移住後の生活の安定した拠り所とするには至らなかった。

 この間、明治18年より27年まで10カ年間撫育費が計上され、その後も更に期間が延長されて32年まで継続された。また、同年3月より新たに保護法が制定され、その中に特別科目が設けられて救恤事業(救済)が続行された。


強制移住による人口の減少

 移住後、生活の急変に加え風土の変化の為に、彼らの着島後、僅か20日も経たぬうち、3人の死者があり、更にその後も死亡者が続出し、これには彼らも愕然たらざるを得なかった。17年には6名、18年には11名、19年・2名、20年・17名、21年・10名の死亡者があり、出生11人を差し引くも33名の減少をきたし、ついに64名を数えるに過ぎなくなった。それは生活環境の急激な変化、ことに内地風に束縛された生活、肉食より穀食を主とした食物の急変等によるものであるとみられるが、移島当時は動物性食料の欠乏を補充する食物の貯蔵が少なく、冬期野菜類が切れて壊血病にかかり死亡したものとも言われている。事実そうであるとするならば、政府の不用意な強制移住がこの結果を招いたとも言えるであろう。

 明治18年2月22日付色丹戸長役場の日記を見ると、
「此の日土人等具情云、当島は如何にして斯く悪しき地なる哉。占守より当島へ着するや病症に罹る者陸続、加之(これにくわえ)死去する者実に多し。今暫く斯くの如き形勢続かば、アイヌの種尽きること年を越えず。畢竟(ひっきょう)是等の根元は、占守において極寒に至れば氷下に種々の魚類を捕らえ食す。故に死者の無きのみならず、患者も亦年中に幾度と屈指する位なり。然るに当島には患者皆々重く、軽症の者と言えば小児に至るまでなり。見よ一ヶ月に不相成(あいならざる)に死する者3名、実に不幸の極みとす−云々」

故に故郷占守島に帰還したいが、もしそれが不可能ならば得撫島にでも移りたいと嘆願している。

 根室から指呼の間にあるこの島に閉じ込められた彼らクリル人にとって、人口の減少は、この後も重い十字架として背負い続けなければならなかった。
http://www.orthodox-jp.com/kushiro/bef/1_1.htm
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/231.html#c3

[昼休み53] 千葉県にだけは住んではいけない 中川隆
324. 中川隆[-10569] koaQ7Jey 2019年10月26日 07:41:01 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2300]

千葉県内で大雨 土砂崩れや氾濫で5人死亡
10/26(土) 2:31配信 日テレNEWS24
https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/nnn?a=20191026-00000023-nnn-soci


千葉県内では25日の大雨の影響で、住宅が土砂崩れに巻き込まれたり川の氾濫で車ごと流されたりして、5人が死亡した。

警察によると、25日午後1時過ぎ、千葉市緑区誉田町で土砂崩れがあり、住宅2軒が巻き込まれたと通報があった。このうち1軒に住んでいた女性2人と連絡が取れなくなり、60代の女性が救助されたが死亡が確認された。警察と消防は残る1人の捜索を続けている。

緑区では板倉町でも土砂崩れに住宅が巻き込まれ、男性1人が死亡した。この家に住む60代の男性とみられている。

また、長柄町では88歳の男性が川の氾濫で車ごと流され、その後、車内で死亡しているのが見つかった。

長南町では水没した軽トラックの近くで80代の男性が、茂原市では川の土手で男性1人がそれぞれ死亡しているのが見つかった。

また、千葉県によると、少なくとも7つの川で氾濫が起き、他にも氾濫したという通報が複数あり、全容は把握できていないという。

千葉県は、市原市の高滝ダムと君津市の亀山ダムで緊急放流を行う可能性があると発表したが、ダムに流れ込む水の量が想定を下回ったことから、最終的には緊急放流は行われなかった。
http://www.asyura2.com/13/lunchbreak53/msg/390.html#c324

[近代史3] チャンネル桜関係者が大好きな自称日本史研究者 長浜浩明の学説(?)の何処がおかしいのか? 中川隆
38. 中川隆[-10568] koaQ7Jey 2019年10月26日 07:51:24 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2301]

琉球人とアイヌ人は日本の先住民ではない 2014/10/25

長浜浩明氏の『韓国人は何処から来たか』(26〜28ページ)
https://www.amazon.co.jp/%E9%9F%93%E5%9B%BD%E4%BA%BA%E3%81%AF%E4%BD%95%E5%87%A6%E3%81%8B%E3%82%89%E6%9D%A5%E3%81%9F%E3%81%8B-%E9%95%B7%E6%B5%9C-%E6%B5%A9%E6%98%8E/dp/4886563961

において琉球人とアイヌ人についてその起源が記されています。

まず琉球人についてですが、地理的な関係から中国南部の広州人や台湾人と祖先を同じくしているような感じを私はこれまでもっていましたが、分子人類学のDNA研究によると南九州の縄文人が琉球人の祖先だそうです。つまり、琉球人の祖先は日本人だったということです。

次にアイヌについては次のようなことが言われています。
アイヌ人の祖先はは日本人の祖先と同じ縄文人であることや、日本の先住民であるという説には疑問があるそうです。その理由は、もし日本人の先祖である縄文人がアイヌの先祖でもあるというのなら、言語学的にアイヌ語と日本語とには類似性がなければなりません。

しかし、両者にはその関係性はありません。しかも、日本語はツングース諸語とオーストロネシア諸語との混合語なのですが、アイヌ語はツングース語とはまったく系統が異なる言語であることが判明しています。

アイヌ人は元来アムール川河口や樺太に住んでいたのであり、13世紀にモンゴル人の被征服民を頻繁に攻撃・略奪していたところ、逆にモンゴル人の怒りを買い、その地を追い出され、日本へとのがれてきたというのが真実のところのようです。

彼らは当時トリカブトをしこんだ毒矢を使用し、日本人の孫線の縄文人に恐れられたそうです。ちなみに、東北の三内丸山遺跡はアイヌ人のものではなく、縄文人のものです。今日、アイヌ人は平和主義者で近世以降に日本人に征服されたかわいそうな民族であるとの知識が流布していますが、実際のところは非常に好戦的であり、いわばいじめっ子だったのかもしれません。

ちなみに、アイヌでは熊が神格化されて信仰されていますが、このことは韓国人もその民族起源に熊との獣姦エピソードがあることと共通しており、地誌的になんとなく納得がいくような気がします。
http://232927h.blog.fc2.com/blog-entry-65.html?sp
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/498.html#c38

[近代史3] チャンネル桜関係者が大好きな自称日本史研究者 長浜浩明の学説(?)の何処がおかしいのか? 中川隆
39. 中川隆[-10567] koaQ7Jey 2019年10月26日 08:02:42 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2302]
>>38
真実は

2019年09月09日
Y染色体ハプログループDの改訂

 恥ずかしながら、3ヶ月近く前(2019年6月19日)に遺伝子系譜学国際協会(ISOGG)がY染色体ハプログループ(YHg)Dの分類を改訂していた、と先週(2019年9月第2週)知りました。YHg-Dは世界でも珍しく、日本人の「特異性」の遺伝的根拠として、「愛国的な」人々がよく言及しているように思います。そのため、現代日本社会ではYHg-Dへの注目度が高いようで、このYHg-Dの改訂も「愛国的な」人々の一部の間では割と早くから知られていたようです。

 具体的な改訂点ですが、現代日本人で多数派のYHg- D1b1がD1a2aに変更されています。「縄文人」で確認されているD1b2はD1a2bに変更されています。なお「縄文人」では、現代日本人で多数派のD1a2a(旧D1b1)はまだ確認されていません(関連記事)。これは、現代日本人のD1a2aが弥生時代以降にアジア東部大陸部から到来した可能性を示唆します(関連記事)。もちろん、現時点では東日本の「縄文人」でしかYHgは確認されていないので、今後西日本の「縄文人」でD1a2aが確認される可能性は低くないでしょう。しかし現時点では、現代日本人のD1a2aが「縄文人」ではなく弥生時代以降にアジア東部大陸部から到来した集団に由来する、という想定も有力な仮説の一つとして扱われるべきだと思います。なお、チベットで多数派のD1a2はD1a1bに、フィリピンで見られるD2はD1bに変更されています。

 このように変更された理由は、今年6月10日に公開された研究(Haber et al., 2019B)で、じゅうらいはYHg-DE*とされていたナイジェリア人の系統が、YHg-D0と新たに分類されたためだと思います。新たに提唱された分類名なので、既存の分類名を優先して整合的な分類とするため、D0と提唱された系統はD2にされたのだと思います。この研究は、じゅうらいのYHg-Dの名称を変更せずにすむように、D0という分類名を提案したので、そのままにしておけばよいのではないか、とも思うのですが、門外漢の私が的外れなことを言っているだけかもしれませんので、抗議するつもりも、否定してじゅうらいの分類名を使い続けるつもりもありません。


参考文献:
Haber M. et al.(2019B): A Rare Deep-Rooting D0 African Y-Chromosomal Haplogroup and Its Implications for the Expansion of Modern Humans out of Africa. Genetics, 212, 4, 1241-1248.
https://doi.org/10.1534/genetics.119.302368

https://sicambre.at.webry.info/201909/article_24.html


▲△▽▼


2019.5.13

 縄文人は現代の日本人と比べ肉や魚を消化しやすい遺伝子を持ち、遺伝的な多様性は低いことがゲノム(全遺伝情報)の解析で分かった。国立科学博物館などの研究チームが13日、発表した。


日本人全体ではゲノムの10%、アイヌ民族ではゲノムの70%が縄文人に由来することが分かった。

今回の解析では、国内の地域ごとに縄文人から現代人に受け継がれたゲノムの割合が大きく異なることもわかった。

東京でサンプルを取った本州の人々では縄文人のゲノムを約10%受け継ぐ一方、
北海道のアイヌの人たちでは割合が約7割、沖縄県の人たちで約3割だった。


 縄文人は現代の日本人と比べ肉や魚を消化しやすい遺伝子を持ち、
遺伝的な多様性は低いことがゲノム(全遺伝情報)の解析で分かった。
国立科学博物館などの研究チームが13日、発表した。

縄文人が狩猟や漁労を中心に小集団で生活していたことが遺伝情報からも裏付けられた。

 チームは北海道・礼文島の船泊遺跡で出土した3500〜3800年前の縄文女性の歯から採取したDNAを分析。

その結果、肉など高脂肪食の消化を効率的に助けるタンパク質を作るよう遺伝子が変異していることが分かった。
アザラシなど肉食が中心の北極圏のエスキモーに多くみられる現象で、現代の日本人にはみられないという。

 また、ゲノムの多様性が低い状態が旧石器時代から約5万年にわたり続いていたことも判明。
小集団で生活していたことを示すもので、獲物を求め移動を繰り返す縄文人の生活を反映しているらしい。

 このほか日本人全体ではゲノムの10%、アイヌ民族ではゲノムの70%が縄文人に由来することが分かった。
また、縄文人は1万8000年〜3万8000年前に大陸民族から遺伝的に分かれたことも判明した。
https://www.iza.ne.jp/kiji/life/news/190513/lif19051317590013-n1.html


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現在のアイヌ人のY-DNA出現頻度調査まとめ

D1a2* 81.25%: 縄文系
D1a2a1 6.25%: 和人系
C2 12.5%: オホーツク文化人系


現代琉球人 Y-DNAハプログループ比率

D1a2--45.1% : 縄文系
O1b2-23.3%(旧表記O2b) :長江系稲作民
O2---18.9%(旧表記O3):漢民族系
C2----1.5% :縄文系
C1----6.8% :縄文系
O1b1--0.8%(旧表記O2a) :長江系稲作民


現代日本人 Y-DNAハプログループ比率

D1a2a--32% :以前は縄文系だと言われていたが否定された、四川省の焼畑農耕民の可能性が高い
O1b2-32%(旧表記O2b) :長江系稲作民
O2---20%(旧表記O3):漢民族系
C2----6% :縄文系
C1----5% :縄文系
O1b1--1%(旧表記O2a)
O1a---1% : 長江系稲作民
N1----1%
D1a,Q1--1%未満
(2013 徳島大 佐藤等 サンプル数2390)


韓国人のY-DNAハプロタイプの出現頻度

O2: 43.3% : 漢民族系
O1:30.0% : 長江系稲作民
C2: 11.3% : モンゴル・ツングース系


現在の台湾の先住民系民族のY-DNAハプロタイプの出現頻度

O2 :11.7% : 漢民族系
O1 :80.3% : 長江系
http://garapagos.hotcom-cafe.com/1-2.htm

現在の中国の自称漢民族のY-DNAハプロタイプの出現頻度
O2 53.3% : 漢民族系
O1 24.5% : 長江系稲作民
C2 7.8% : モンゴル・ツングース系
N 6.9% : トルコ系
http://garapagos.hotcom-cafe.com/1-16.htm

▲△▽▼


日本人のガラパゴス的民族性の起源 Y-DNAハプロタイプ 2019年6月版 ツリー
http://garapagos.hotcom-cafe.com/1-1.htm

日本人のガラパゴス的民族性の起源 mtDNAハプロタイプ 2019年5月取得ツリー増補版
http://garapagos.hotcom-cafe.com/2-1.htm

日本人のガラパゴス的民族性の起源 2018/10/18 日本人の源流考 v1.6
http://garapagos.hotcom-cafe.com/0-2,0-5,15-28,18-2.htm#0-2


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アイヌ人は13世紀にシベリアから北海道に移住してきたという主張は騎馬民族説の江上波夫が昔言っていた学説なんですね。

アイヌ文化はアムール川流域の文化と酷似していて縄文文化とは違うという話です。

しかしその後、縄文人の子孫の擦文人がオホーツク人の文化を取り入れてできたのがアイヌ文化だとわかりました。


そもそも縄文晩期は小氷期で釧路周辺の縄文人以外は絶滅しているんですね。
気温がそれ程下がらない渡島半島と釧路以外の地域の住民は冬が越せなくて全滅したんです。

擦文人の生活様式では釧路と日高で生き延びるのがやっとだったので
極寒に耐えられるオホーツク文化を取り入れて混血もして生まれたのがアイヌ文化だったのです

和人の生活様式では冬に凍死するので、和人の文化ではなくオホーツク文化を選択したのです。

http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/498.html#c39

[近代史3] チャンネル桜関係者が大好きな自称日本史研究者 長浜浩明の学説(?)の何処がおかしいのか? 中川隆
40. 中川隆[-10566] koaQ7Jey 2019年10月26日 08:08:00 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2303]
因みに、北海道で和人の生活様式で暮らすとこういう結果になります:

千島アイヌの強制移住
1884年(明治17年)に占守島や幌筵島、及び中部千島の羅処和島に居住していた千島アイヌの人々が色丹島に強制移住させられた。

これは根室から遠く離れた絶海の孤島では監督も行き届かず、当時、盛んに千島に出没する外国の密猟船に対して便宜を与える恐れがあったことと、千島アイヌは風俗・習慣共に著しくロシア化していて、殆どロシア人と変わることなく、こうした者を国境近くに置くことは、日本の領域を確定するにおいて危険な障害と感じられたためである。

移住した千島アイヌに対しては農地が与えられ、また牧畜や漁業も奨励されたが、元々が漁撈民であった彼らは慣れぬ農耕に疲弊し、多くが病に倒れ命を失った。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%89%B2%E4%B8%B9%E5%B3%B6


▲△▽▼


とこしえに地上から消えた千島アイヌとその文化―日本人が自ら葬り去った異文化―
http://www.tobunken.go.jp/info/sympo02/abstract/abstract34.html

 日本列島に三つの異なった文化があることは存外知られていない。ひとつはいうまでもない、天皇を中心とした国家が育んだ「日本文化」であり、ひとつは琉球国王を中心とした琉球王国が育んだ「琉球文化」であり、いまひとつが北辺でアイヌの人びとが育んだ「アイヌ文化」である。これらは広い意味での「日本文化」ともいいうるのであるが、そうした扱いはなされてこなかったといっていい。

 それでも、狭義の「日本文化」と深くかかわる「琉球文化」については、近年、新たな視点からの研究・紹介がなされはじめている。しかるに、アイヌ文化は広義の「日本文化」の枠内には容れられないままなのである。

 アイヌ文化には三つの文化圏がある。すなわち「北海道」島に栄えた北海道アイヌ、樺太(ロシア領サハリン)島南部に栄えた樺太アイヌ、そして、中部千島・北千島(ロシア領クリール諸島)に栄えた千島アイヌである。

 このなかで、千島アイヌはそのひとを含め、文化・言語は今日にまったく伝わらないのである。国際交渉の陰で、しかもきわめて平和裡に、日本人は地上から一つの文化を葬り去ったのである。

 いまひとつの文章がある。主題とも深く関わるので一瞥してみよう。

「1884年の日露両国間の協定によって、樺太はロシアに、千島列島は日本に帰することになった。その後、日本は総人口わずか九七人のものが群島の各地点に分散している極北の新しい国民の憐れな状態に憐憫の情をもよおし、彼らを絶滅から救うことを願った。そのため、彼ら全員を、はるかに豊で気候も温暖なシコタン島へ移住させた。ここは蝦夷の根室地方とクナシリ島の間にあり、千島列島の最南端に位置する。しかし、憐れな彼らにとってそこが楽園となったであろうか。否、無益であった…」(鳥居竜蔵『千島アイヌ』序)。

 日露間で締結された「樺太千島交換条約」によって、樺太はロシアに割譲され、全千島列島が日本の版図となった。このとき、日本政府は先住民であるアイヌの人びとをも同時に自らの民に加えた。樺太アイヌは北海道に強制移住させられ、当初は樺太に程近い稚内のメグマに居住地が定められたが、じきに札幌近郊の対雁(ツイシカリ、現在の江別市内)に移された。

 シムシュ島、ホロムシリ島などに住む千島アイヌが移された先が、鳥居の序文にあるシコタン島である。

 このいずれもが、かれらがロシア人と通交をおこなって、結果的に日本に不利となる行為を働くことを危惧してのものであった。

 明治36年の戦争の結果、樺太アイヌはそれでも故郷に帰りえた。しかし千島アイヌは、そこが日本領土であったにもかかわらず、帰ることはできなかった。望郷の想いにかられながらも、かれらは北海道とその付属島嶼(島々)のなかで、みずからの文化を放棄せざるを得なかった。今日、千島アイヌの文化を伝えるひとはただのひとりも存在しない。


佐々木 利和(ささき としかず)

東京国立博物館
主著等:
『アイヌ文化誌ノート』(吉川弘文館 2001年)
『アイヌの工芸』(日本の美術354号 至文堂 1995年)
「東京国立博物館のアイヌ民族資料(上)」『北海道立アイヌ民族文化研究センター研究紀要』3号(1994年)
『アイヌ語地名資料集成』(草風館 1988年)  


▲△▽▼

クリル人の色丹島移住


 1875年(明治8年)日本とロシア間に樺太・千島交換条約が締結された。この条約によって日本が樺太の領有権をロシアに譲る代わりに、ロシアは占守島から得撫島に至る18の島を日本に引き渡すことが明記され、日露の国境をカムチャツカのロバトカ岬と占守島間の海峡に画定された。この条約の附属公文には、この地域に住む先住民は、三カ年以内に日露何れかの“臣民”になることを選定しなければならぬと規定されている。そこで、条約の結ばれた年の8月、明治政府は五等出仕時任為基を北千島へ派遣し、この旨を先住民に伝えた。

 当時、北千島には100人を越す先住民が住んでいたが、彼らは既に一世紀以上にわたってロシアの支配下にあり、言語・衣服・宗教などの面でもかなりロシア化されており、その去就とともに数奇な運命に弄ばれることになる。

 ロシア人並びに得撫・新知島に居住していたアレウト人は、条約に定められた期間、即ち3年後の11月までには悉くロシアに引き揚げた。千島アイヌも風俗・宗教等から、ロシアにと願いながらも、丁度、明治9年に出猟した半数の者が帰島しないためその態度を決することが出来ず、やむなく我が国に属することになった。

 占守島にいた首長キプリアンは、条約成立の年、島司インノケンティ・カララウィッチと12人の同族と共に9月15日、当時、他島への出猟中であったアレキサンドル以下22人の同族を置き去りにしてカムチャツカに向かった。日本国籍に入ったのは、このアレキサンドル組と副首長ヤコフ組のラサワ島の千島アイヌである。

 奇しくも、平成4年5月21日付北海道新聞に、ポーランドに子孫がいた!!という見出しで、首長キプリアンと共にカムチャツカにわたった同族の末裔が、現在ポーランドに住んでいる事が報じられている。シャールド・クリルチク氏他三家族である。シャールド氏によると、

「祖先はシュムシュ島に住んでおり、そこが日本領になるとロシア側に行く事を選んだ。大祖父のアドルフ・クリルチクさんら12人は、カムチャツカのシエログラツキに移され《 後略 》。」

とある。アドルフ氏は数奇な運命をたどり、二代、三代目の祖父、父はそれぞれポーランド婦人と結婚し、父は第二次大戦直後、リトアニアよりポーランドに脱出、現在、ポーランドのスープスク市に在住している。

 『フェオドル斎藤東吉自伝』によれば、首長キプリアンとカムチャツカに逃れた同族12人は、ペトロパブロフスク(首都)より「ヤウイン」に移住させられている。明治10年の春、首長アレキサンドルは日用品欠乏のため、獣皮を携え、交換の目的をもって露領「ヤウイン」に渡り、偶然にも前首長キプリアン氏に奇遇し、故山を慕うキプリアン氏ら7名の同族をシュムシュ島に連れ帰っている。フェオドル師は、「キプリアン氏の組は、露領に移りてより殆ど半数は不帰の客となり、残れるは僅々7名のみ」と自伝の中で記している。ロシア国籍を選んで露領へ渡ったクリル人の数は、北海道新聞とフェオドル斎藤師の記事で共に12人と符節を合わせたように一致している。そうであれば、東吉師の言う「殆ど半数は不帰の客となり」「キプリアン氏ら7名の同族をシュムシュ島に連れ帰っている」の点については疑問が生ずる。翌日の北海道新聞には「……だが、当時の日本政府の公文書ではシュムシュ島に戻ったのは二家族だけとされており、数家族がロシア側の国籍をとり、残った可能性が大きい」という記事が載っている。

 我が国では明治9年、更に官吏を派遣してその状態を調査し、救育費として三カ年に一回、5000円の政府別途交付金を給付、食料品等の生活必需品の購入に充て、汽船に搭載、彼らにこれを提供し、生活を保障するとともに捕獲した毛皮を集めた。

 しかし、毛皮は年とともに少なくなり、したがって著しい失費を伴い、その上、根室から1200qも離れた絶海の孤島では監督も行き届かず、当時、盛んに千島に出没する外国の密猟船に対して便宜を与えるおそれもあった。また、千島アイヌは風俗・習慣共に著しくロシア化していて殆どロシア人と変わることなく、こうした者を国境近くに置くことは、同化が困難であるばかりでなく、国境を正すことにならないばかりか、むしろ危険にさえ感じられ、日本政府としてもクリル人に対して早急な処置を講じる必要があった。

 彼らをより交通の便利な箇所に移そうとする計画は、既に明治9年以来の計画であり、その度ごとに移住を勧誘してきたが、彼らは永年住み慣れた地を離れ難く、口実を作っては日本政府の勧誘に応じようともしなかった。

 明治15年に開拓使が廃止され、函館・札幌・根室に三県が置かれる。千島は根室県に属し、湯地定基が根室県令に任ぜられた。明治17年、三年ごとの撫育船を派遣する年にあたり、湯地県令は千島アイヌを色丹島に移す計画のもとに、要路の大官と共に占守島に向かい島状を調査した。丁度、その年に出稼に行っていた仲間も悉く同島に集まっていたので一同を諭し、男女97人をその船に乗せ、ただちに色丹島に移住させた。

 同道した参事院議官安場保和の『北海道巡回日記』に往時の状況が詳細に記述されている。

「五日晴。県令着島より船に還らず、懸々接待遂に全島移住の運びとなる。開拓使以来再三の説諭にも頑として服さず、今日此の挙ある時至れるものなりと雖も、県令懇諭(こんゆ)の誠(まこと)切なるを感ずる所ありと言うべし。全村移住に決し家財をまとめ、牛・犬を殺し、日没に至り全員乗船せり」

 即ち、湯地県令は7月1日の占守島に上陸してから約5日間、本船には一度も帰らず、彼らと起居を共にして懇々と移住を勧告したのである。勿論、彼らのうちには絶海の孤島とは言え、長い間住み慣れた故郷を離れ難く幾多の逡巡をみせた者もいたが、日本領になってからは、日本政府に頼るより外に生活の途がたたず、遂に意を決し、20戸97人、そろって移住することに決したのである。一行は7月6日に全員乗船して11日朝、色丹島に到着した。

 ここに、色丹島の北方オホーツク海に面した斜古丹湾頭に斜古丹村が出現し、信仰篤い彼らによって斜古丹聖三者教会が創設され、この後、永く日本正教の一肢体となるのである。首長は、斎藤東吉師によるとアレキサンドル・プリチンとなっているが、明治17年8月の旧戸籍(鳥居龍蔵氏の『千島アイヌ』)によればアレキサンドル・チェルヌイでなかろうか。副首長はヤコフ・ストロゾフである。

 色丹島は根室半島ノサップ岬より73.3qの地点に在り、東南は太平洋に面し、西北は国後島に相対し、南西より北東に至る長さ28キロメートル、幅およそ9qの長方形をなし、面積は約255平方qの島で、当時、色丹島は文化5年以来居住する者が無く、その後、しばしば出稼漁なども試みられたが長続きせず、空しく千島で活躍する外国密猟船の寄港地となっていた。


  


第6節 色丹島移住後のクリル人


 移住の年より漁船や漁網を与えて漁業に従事せしめ、また北千島時代に露人の指導に依って既に試みられていた牧牛と、新たに緬羊・豚・鶏の飼養が相当の計画のもとに始められ、農耕も指導奨励されたが、これらの組織化は彼らにとって未だ経験したことのない急速な生活上の変化であったため、適応は困難であった。農耕についてはやや望みがあるとみられたが、明治27年8月の水害による耕土の流失を機として殆ど廃止され、自家用の野菜を収穫する程度にとどまり、各種漁業も細々ながら唯一の生業として期待されたが、移住後の生活の安定した拠り所とするには至らなかった。

 この間、明治18年より27年まで10カ年間撫育費が計上され、その後も更に期間が延長されて32年まで継続された。また、同年3月より新たに保護法が制定され、その中に特別科目が設けられて救恤事業(救済)が続行された。


強制移住による人口の減少

 移住後、生活の急変に加え風土の変化の為に、彼らの着島後、僅か20日も経たぬうち、3人の死者があり、更にその後も死亡者が続出し、これには彼らも愕然たらざるを得なかった。17年には6名、18年には11名、19年・2名、20年・17名、21年・10名の死亡者があり、出生11人を差し引くも33名の減少をきたし、ついに64名を数えるに過ぎなくなった。それは生活環境の急激な変化、ことに内地風に束縛された生活、肉食より穀食を主とした食物の急変等によるものであるとみられるが、移島当時は動物性食料の欠乏を補充する食物の貯蔵が少なく、冬期野菜類が切れて壊血病にかかり死亡したものとも言われている。事実そうであるとするならば、政府の不用意な強制移住がこの結果を招いたとも言えるであろう。

 明治18年2月22日付色丹戸長役場の日記を見ると、
「此の日土人等具情云、当島は如何にして斯く悪しき地なる哉。占守より当島へ着するや病症に罹る者陸続、加之(これにくわえ)死去する者実に多し。今暫く斯くの如き形勢続かば、アイヌの種尽きること年を越えず。畢竟(ひっきょう)是等の根元は、占守において極寒に至れば氷下に種々の魚類を捕らえ食す。故に死者の無きのみならず、患者も亦年中に幾度と屈指する位なり。然るに当島には患者皆々重く、軽症の者と言えば小児に至るまでなり。見よ一ヶ月に不相成(あいならざる)に死する者3名、実に不幸の極みとす−云々」

故に故郷占守島に帰還したいが、もしそれが不可能ならば得撫島にでも移りたいと嘆願している。

 根室から指呼の間にあるこの島に閉じ込められた彼らクリル人にとって、人口の減少は、この後も重い十字架として背負い続けなければならなかった。
http://www.orthodox-jp.com/kushiro/bef/1_1.htm

http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/498.html#c40

[お知らせ・管理21] 2019年10月 削除依頼・投稿制限・等管理スレ。突然投稿できなくなった方も見てください。 管理人さん
231. 中川隆[-10565] koaQ7Jey 2019年10月26日 08:43:36 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2304]
阿修羅管理板には中国工作員やCIA工作員が常駐していて

体制側に都合が悪い投稿があると、二重投稿だ、板違いだ、投稿規則違反だ等、何だかんだと理由を付けて

非表示にしろ
投稿できる板を制限しろ

と大騒ぎするのですね。

そして阿修羅管理人が工作員の指示通りに動いたので現状のどうしようもない状況になったのです。

昔のみんなが見に来た阿修羅掲示板に戻すには

工作員の指示を無視して、書きたい人には書きたい様に書かせるしかないのです。

管理人さんにもそこをわかって欲しい


http://www.asyura2.com/13/kanri21/msg/570.html#c231

[お知らせ・管理21] 赤かぶさんの投稿スタイルに疑義あり AN
14. 中川隆[-10564] koaQ7Jey 2019年10月26日 08:44:26 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2305]
阿修羅管理板には中国工作員やCIA工作員が常駐していて

体制側に都合が悪い投稿があると、二重投稿だ、板違いだ、投稿規則違反だ等、何だかんだと理由を付けて

非表示にしろ
投稿できる板を制限しろ

と大騒ぎするのですね。

そして阿修羅管理人が工作員の指示通りに動いたので現状のどうしようもない状況になったのです。

昔のみんなが見に来た阿修羅掲示板に戻すには

工作員の指示を無視して、書きたい人には書きたい様に自由に書かせるしかないのです。

管理人さんにもそこをわかって欲しい
http://www.asyura2.com/13/kanri21/msg/571.html#c14

[お知らせ・管理21] 阿修羅サイトがGoogleからとても嫌われた話 管理人さん
42. 中川隆[-10563] koaQ7Jey 2019年10月26日 08:45:27 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2306]
阿修羅管理板には中国工作員やCIA工作員が常駐していて
体制側に都合が悪い投稿があると、二重投稿だ、板違いだ、投稿規則違反だ等、何だかんだと理由を付けて

非表示にしろ
投稿できる板を制限しろ

と大騒ぎするのですね。

そして阿修羅管理人が工作員の指示通りに動いたので現状のどうしようもない状況になったのです。

昔のみんなが見に来た阿修羅掲示板に戻すには

工作員の指示を無視して、書きたい人には書きたい様に自由に書かせるしかないのです。

管理人さんにもそこをわかって欲しい

http://www.asyura2.com/13/kanri21/msg/559.html#c42

[リバイバル3] 株で儲ける方法教えてあげる(こっそり) 新スレ 中川隆
231. 中川隆[-10562] koaQ7Jey 2019年10月26日 08:53:23 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2307]
平野憲一の株のお話 2019.10.26 いよいよマイルストーン2万3000円。

 週末25日のNY株。
 ダウは152.53ドル高の2万6958.06ドルと反発、ナスダックは57.32ポイント高の8243.12ポイントと続伸。

前日引け後に発表されたインテルの決算が好調で、ダウを押し上、他の半導体株も買われました。既に日本でも半導体関連がにぎわっていました。 米中貿易協議の「部分合意」が最終段階に近づいたと伝わった事も好感されました。

 日本株。

 高値警戒感がある中で5日続伸、年初来高値を更新しました。下がらない相場が鮮明になってきました。

既に買っていると思われる皆様は、あわてて利食わず(多少の押し目は当然)ゆっくり行きましょう。

空売りだけはしないでくださいね。相場は始まったばかりですから。

「下がらない3つの理由」を昨日の「深読み先読み」のコーナーで話しました。明日その内容を詳しく書きます。最も今まで本欄で書いてきたことをまとめただけですが。
http://kasset.blog.fc2.com/
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/822.html#c231

[近代史02] タイは天国に二番目に近い国 1 中川隆
35. 中川隆[-10561] koaQ7Jey 2019年10月26日 09:49:08 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2308]

◆タイの惨劇。ドラッグ狂いの男にレイプされた27歳ドイツ女性の遺体2019.04.


タイは大勢の観光客が訪れており、安全な国であるという認識がある。しかし、レイプ被害は意外に多いというのは統計でも明らかだ。(ブラックアジア:タイは日本の28倍もレイプ事件が起きて、凶悪事件もすぐに忘れられる)

その背景は、銃の蔓延や警察のやる気のなさや身分証明の不徹底など、いくつもの理由が重なっているのだが、それと同時に見過ごせないのは、タイが東南アジアでも有数のドラッグ汚染地帯であるということである。

タイでは1970年代からラオス・ミャンマーの国境地帯で小数民族がケシ栽培をしていたという歴史もあって、マリファナとヘロインが一大流行していた。しかし時代が移り変わり、ケシ栽培の拠点はアフガニスタンに移って、今のタイを汚染しているドラッグはヤーバー(覚醒剤の一種)の独壇場となっている。

ヤーバーは人々を怖い物知らずにする。無鉄砲で暴力的にする。そして、ドラッグでハイになった男が目に付いた女をレイプする。

2019年4月7日、シラチャーの沖合シーチャン島で、「タイが好き。タイの人たちが好き」と言っていた27歳のドイツ人女性がドラッグに狂ったタイの男にレイプされて殺害されていた。現場の写真がある。タイを愛した女性はどうなっていたのか。
https://blackasia.net/?p=12507
http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/377.html#c35

[リバイバル3] 高層マンションには住んではいけない 中川隆
56. 中川隆[-10560] koaQ7Jey 2019年10月26日 09:55:15 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2309]

ものすごく「臭かった」多摩川氾濫
本質的に再検討すべき下水インフラ 2019.10.18(

単に泥水というだけではなく、猛烈に「臭かった」・・・合流式による冠水(武蔵小杉)Photo by KT&KT.

 まず最初に、私の研究室の若い仲間K君たちが、台風通過直後、自宅近くの武蔵小杉に出かけ(やめたらと言ったのですが)撮ってきた写真をご紹介しましょう。

 10月13日日曜日、午前5時過ぎの神奈川県川崎市、武蔵小杉駅近在の風景です。私がお伝えしたいのは、この写真には写ってない要素です。それは何か?

 猛烈に「臭かった」のだそうです。下水の悪臭、もっとはっきり言うならば、糞便の臭いが凄まじかったという・・・。

 ここまで書けば、今回の主題が何か、はっきりご理解いただけると思います。
 
 武蔵小杉といえば、駅の水没、改札が封鎖され大変な行列ができていること、またタワーマンションが停電・断水して「トイレが使えない」「仮設トイレが設置された」といった情報は報道でも伝えられています。

 しかし、インターネットが伝えることができない「臭気」という情報、というよりもこの場合はハッキリ「漏出物」があった。

 そういう現場の証言を期せずして直後に耳にしたことになります。

 漏出物が一体どこから来たのかは分かりません。タワーだけでも2000人ともいわれる住民がいるそうですし、増水した多摩川は、上流からも大量の漏出物が流されてきたことは間違いない。

 多摩川河口のあのあたりは、すべてが集積して大変なことになる可能性も考えられないわけではない。

 お台場トライアスロンのコラムなどご記憶の方もおありでしょう。大水が出ると「安全のため」未処理の下水、糞便なども直接川に「放流」されてしまう。

 そもそも、大変不衛生です。決壊した、しなかったというだけが災害ではありません。

 東京はもとより、日本全国の治水インフラ、本質的に検討し直すべき時期に差しかかっているのではないでしょうか?

 高度成長期や21世紀初頭に想定された「気候」からは、日本の現状はすでに外れた「変動」域にあることが、ほぼ間違いなく予想されるからにほかなりません。

 まず、そういうこととかなり距離のある「ポスト・トゥルース」から確認したいと思います。


何が「まずまず」なのか?

 台風19号の被害が続々と伝えられていますが、そんななか政治家の「まずまずに収まった」という発言が報道されていました。

 言語道断ですが、どうしてこういう発言になるかはよく分かります。より詳しく記すなら「予測されて、いろいろ言われていたことから比べると、まずまずに収まったという感じ」。

 つまり、いろいろな予測があり、そのどれをどう信用してよいか分からない。リテラシーが完全に欠如しているので、黙って静かにしているしかなかった。

 しかし、台風が過ぎてみると東京など身の回りは「大したことがない」。正確には「選挙の集票に大した影響はない」と判断された・・・という率直な感想をそのまま吐露したのだと考えれば納得できます。

 そういう政治で果たしていいのか?


 そう問われれば、全くそうは思いません。しかし、福島の復興に関わって耳にした中に、台風被害の「救済」はきりがなく、かつ票に結びつかないので、政治家はタッチしたがらないという話がありました。

 台風は毎年やって来ます。かつ、被害が出たとき救済されるのが当然と国民誰しもが考えている。当たり前です。納税者であり主権者なのですから。

 地方のインフラが破壊されているのに、ほったらかされてはたまったものではありません。

 でも、毎年やって来る台風にかけられる経費や手間暇は限られている。そこで「応援」程度にとどめておくらしい。

 真偽のほどは読者の良識に任せたいと思いますが、ともかく今回の台風19号は、日本全国のインフラが、誰の目にもすでに明らかな「気候変動」で、もう時代遅れ、使い物にならなくなりかけていることを、示唆しているのではないか?
東京の下水を考え直せ!…

少なくとも今現在、日本列島の至る所で発生している冠水、決壊、浸水、土砂災害、道路の寸断・・・例えば、東京都の秋川近在が凄まじいことになっているのは、SNS画像を見ただけですぐ分かります。

 しかし、系統だった被害状況などはほとんど報告されていないように思われます。つまり、このようなことが起きないように設計されたはずの安全対策が十分でなかったことをはっきりと示しています。

 水に浸かった新幹線車両、場合によればもう走れなくなってしまったものもある可能性もあるという。正確なところは推移を見る必要がありますが、およそ「まずまず」などではない。

 このコラムは基本的に事大主義を戒める記事が大半ですが、率直に言って「静かな国難」であることは間違いありません。

東京の下水を考え直せ!

 冒頭に示した「武蔵小杉」の写真に戻りましょう。このエリアの近くには某K大学があり、そのエリアは高台ですが、すぐ近くには日吉川などが流れており、至近の武蔵小杉駅を含む「南武線」は、多摩川に沿って走ります。

 その多摩川が今回、こういうことになった。


台風通過直後の武蔵小杉。Photo by KT&KT.

 そこで溢れた水が、大変臭かったというのは、ほかならず未処理の下水、便や尿などの汚水がそのまま流入したからだと思われます。

 私が思うのは、この汚物はいったいどの範囲からやって来たのかというポイントです。

莫大な水量に「希釈」 だから大丈夫なのか…

多摩川は武蔵小杉から遡って、溝の口、登戸、分倍河原、府中本町、私の地元である国立、立川、日野・・・と延々上流に続き、拝島で支流の秋川と合流します。本流は福生、青梅と遡行して奥多摩湖の水源に繋がっています。

 逆に言うと、青梅からも、福生の米軍基地からも、立川からも府中の競馬場からも「汚物」は溢れてくるわけです。

莫大な水量に「希釈」

だから大丈夫なのか?

「それら」の濃度分布は全く私には分かりませんが、少なくとも多摩川のどん詰まり、最下流でゼロメートル地帯にも近い武蔵小杉では、水が東京湾に流れてくれず、街に溢れ出してしまったら、それより先に水の逃げ場がありません。

 冠水もしますし、汚物もそれなりの濃度のまま、あるいは、密度によっては1か所に固まって、路面に溢れ出していた。

「お台場トライアスロン」での猛烈な悪臭で、十分予想されたことでしたが、研究室の若い仲間の決死の(?)現地確認で、少なくとももう1点、その現場を押さえることができてしまいました。

「東京の安全は守られた」と地下に掘られた宮殿のような「首都圏外郭放水路(http://www.ktr.mlit.go.jp/edogawa/gaikaku/)」の働きが報道されるのを見ます。
 これは埼玉県の春日部から小渕にかけて掘られたもので、東京都内に流れ込む水を防ぐ働きをする利根川水系の「川」の一部です。

 なるほど、都内の洪水は防ぐことができた。それはそれで価値のあることです。しかしそれで「まずまず」なのですか?
 多摩川はどうなのでしょう。秋川は東京ではないのですか?


多摩川の一部となった武蔵小杉駅近くの工事現場。.


 あるいは千曲川はどうですか。さだまさしの「防人の歌」という昔のヒットソングの節にのって、本稿を書いている私自身、自問しないわけにはいきません。
 局所的に最適でも、全体を見たとき、物事が成立していない可能性がある。

 同様の疑問は今回の台風19号豪雨に際しての、ダムの緊急放流についても山のようにあるのですが、別論としましょう。

 まずは「下水」です。何とかしないといけません。
もっと知りたい!続けて読む


「下痢」を起こす東京の下水道

8月17日、パラ・トライアスロンのワールドカップは、会場である港区お台場の海浜公園周辺スイムコースの水質が悪化したとして、トライアスロンを中止、ランとバイクだけによるデュアスロンに変更して競技が実施されました。国際トライアスロン連合からは、1年後に控える東京オリンピックに向けてリスクを減らす環境対策」の強化が求められました。いったい何が起きていたのか?
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/57949

http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/654.html#c56

[昼休み53] 千葉県にだけは住んではいけない 中川隆
325. 中川隆[-10559] koaQ7Jey 2019年10月26日 10:13:41 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2310]

グローバリズムという疫病への抗体 2019-10-26
三橋貴明
https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12539427894.html

 台風15号、台風19号に続き、またもや千葉県を中心に台風21号の影響で豪雨災害が発生。6名がお亡くなりになられ、2名が行方不明となっています。


 千葉県では何と半日で1か月分の雨が降り、七つの河川が氾濫し、土砂災害も頻発。

 鉄道も運転見合わせ、帰宅困難者も大勢出たようです。

『千葉で記録的大雨 土砂崩れで4人死亡、1人不明

 台風21号の影響で、千葉県では25日、半日で1カ月分の雨量を上回るなど記録的な大雨となった。雨で河川の氾濫(はんらん)や土砂崩れが相次ぎ、4人が死亡した。茨城県や福島県なども大雨となり、避難指示や避難勧告が相次いだ。東北では26日昼前まで大雨の恐れがあり、気象庁は注意を呼びかけている。(後略)』

 藤井先生の10月23日の記事は、10月23日に「台風19号」の被害を受けて書かれたものです。その直後に、またもや豪雨災害。恐ろしいほどの頻度です。

『【藤井聡】「2兆円」規模の治水投資拡大を「10か年」継続せよ
From 藤井聡@京都大学大学院教授

 台風19号は、東日本を中心に激しい被害をもたらしました。決壊箇所は実に71の河川、128か所。

 言うまでもなく、氾濫箇所(決壊していないが越水して洪水になった箇所)は何百か所に上りました。

 たった一つの台風でここまで多くの決壊・氾濫が生じた事例は、筆者の記憶にありません。

 そして、死者、行方不明者は100名近く・・・。
 犠牲者の冥福を祈念申し上げるとともに、被災地で苦しい避難生活を強いられている被災者の皆様にお見舞い申し上げます。(後略)』

 我々は今、抗体を持たない状況でグローバリズムという「疫病」の大流行あるいは「侵略」を受け、亡びへの道を歩んでいます。

 これだけ大災害が頻発している以上、日本国民は主権者として政治を、


● 国民が共同体意識を共有し、非常事態に助け合えるナショナリズムを醸成する
● 政府が財政支出拡大で防災、防衛力を強化し、国民の貧困化を解消し、ルサンチマンを払拭する
● 特定のビジネスの利益最大化ではなく、安全保障を中心に「規制」を整備する


 という方向に動かさなければならないのですが、現実は真逆。


 国民が分断され「個別化」され、価値基準が「カネ」に収斂され、誰がもが「今だけ、カネだけ、自分だけ(鈴木宣弘教授)」。さらには長期のデフレーション(及び緊縮財政)で防衛、防災を含む供給能力を破壊され、貧困に苦しむ国民にルサンチマンが蔓延し、

「敵は○○だ!」

 と、ヒステリックに叫ぶ政治家が支持され、災害が起きるたびに「誰々が悪い!」と責任の押し付け合いが続き、何か対策をやろうとすると、すぐに「ザイセイガー」で話が終了。


 野生の獣でも、生き延びるために「群れ」を作り、協力し合います。


 我々は、平時にはいがみ合い、ルサンチマン丸出しで「同じ国民」を攻撃し、非常事態が起きれば「誰々のせいだ!」と、責任を押し付ける相手を探し合い、罵り合う。

 我々は、獣にも劣る存在なのです。

 なぜ、こうなったのか。


 大東亜戦争敗北前は分かりませんが、少なくとも「戦後」、我々は「国家」「国民」を認めることが間違っていると無意識に刷り込まれ、刷り込まれた者が国家否定、国民否定の言論を展開しました。さらには「自由」「権利」といった綺麗ごとというか抽象用語を尊び、リアルに現場で我々を助けてくれている「同じ国民」への感謝の心も持たず、それで何となく生きてきたのです。


 三橋TVでも語りましたが、我々に生まれながらの普遍的で固有の権利なぞありません。我々は「他の人」に「○○して良い」と認めてもらっているに過ぎず、それを制度化したものが共同体であり、最大の共同体が国家です。


 我々は「社会=国家」に権利を認めてもらっているに過ぎないにも関わらず、あたかも「自分という志向の存在」が特定の権利を保持することを当然として受け止め、国家を軽視してきた。


 国家がない国民、いや「人民」は、権利などありません。ロヒンギャの人々や、クルド人を見れば分かるでしょう。精々、「国際的善意」というあやふやなものに期待するしかありません。

 我々の祖国は、少なくとも紀元前から続いている、世界最古の国です。


 それ故に、我々は「国家がない状況」を想像できず、国家や国民意識について真剣に考えることもなく、平気な顔で、
「国なんていらねえよ。自分一人で自由に生きた方が良い」
「自分は生まれ流れにして○○の権利があるんだ〜っ!」
 などと言ってのける。つまりは、グローバリズムに対する抗体が無く、綺麗ごとをそのまま受け止め、「我々に権利を認めてくれる」共同体や国家を壊していっているわけです。


 もう、やめましょう。


 相次ぐ災害は、我々が「非常事態に協力し合わなければ、生き延びられない列島」で生きているという現実を、まざまざと見せつけてくれました。


 妙な表現ですが、自然災害大国であるという「現実」が、我々が日本国民として生き延びるための「抗体」を生み出すのかも知れません。これほどまでに、

「日本国民同士は国民意識を大切にし、協力し合って生きるしかない」
 と、国土が教えてくれている状況でなお、グローバリズムへの抗体を身に着けられないとなると、我々は結局のところ、この災害列島で生き延びる資格を持たない生物という話になります。

 そうはさせません。
https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12539427894.html

http://www.asyura2.com/13/lunchbreak53/msg/390.html#c325

[近代史3] 浜崎洋介 _ 安倍「器」論 中川隆
2. 中川隆[-10558] koaQ7Jey 2019年10月26日 10:47:47 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2311]


2019年10月26日
【平松禎史】「霧につつまれたハリネズミのつぶやき」第六十二話『継承を考えない空虚な器』
https://38news.jp/economy/14814


先週は、日本文化チャンネル桜の討論番組に出演してクールジャパン戦略の議論に参加しました。

番組タイトルは「クールジャパンの空虚と日本文化の現在」です。アーカイブで視聴できますのでまだの方はご覧ください。
https://youtu.be/DmYs2K5pe8Q

さて、先月の台風15号の被害が癒えないうちに19号が近畿から東北までの広範囲に被害をもたらしました。東京都心部は江戸時代からつづけられた治水利水事業のため、大規模な停電・断水などはあまりなかったようです。しかし、大田区や都下、周辺のベッドタウンには河川の氾濫、大量の雨水を処理しきれずに浸水被害が起きた。道路や橋梁にも多くの被害が出た。もし、利根川や荒川が氾濫していたら都心近郊の東部にも大被害があったわけです。都心部で働く人は周辺の区や都下、隣県に住んでいますから、東京都そのものの活動に多大な影響が及びます。詳しい様相が見えてくるに従って、被害の大きさに驚かざるを得ません。

「八ッ場ダムや首都圏外郭放水路のおかげで助かった!」と過去のインフラを礼賛するのもよろしいが、どちらもギリギリだったことが現在までの報道でわかっている。平成以降の緊縮デフレで、新たなインフラ整備予算の削減やメンテナンスの不備が、十数都県で引き起こした多大な被害を思い知らねばなりません。
安倍政権は、民主党政権以上に公共投資を削っているのです。経済的な疲弊と災害の長期化で国民は余裕を失っている。

「悪夢の民主党政権」と言うのなら、「堕獄の安倍政権」と言わねば実態にあっていません。

なぜ、「堕獄の安倍政権」が50%前後もの高支持率を維持できるのか。7年近くも政権担当できているのか、まったく不思議でなりません。

この疑問に答える多くの示唆が、同じくチャンネル桜の10月5日の討論「安倍総理『器』論とは真実か?」にありました。
https://youtu.be/2sGeW4TXpMg

第六十二話:「継承を考えない空虚な器」

「安倍総理『器』論」の議論で特に注目したのは、この議論の火付け役にもなった浜崎洋介さんが提示した安倍長期政権像です。念のために書き添えておくと、安倍政権に限ったことではなく、橋本政権の行政改革にはじまり、小泉政権の構造改革を経て、さらに「官から民へ」の民主党政権の改革も加わって、安倍政権で集大成となっているものと言えます。自民党は30年で大きく姿を変えている。

ボクの考え方も一部入ってますが要約するとこうなるでしょう。
・トップダウンで政策決定をスピードアップするために総理の権限を強化した。
・小選挙区制への移行で党上層部へ権力が集中、派閥の解体で人気主義へ傾斜した。
・総理・内閣を中心とする規制改革や経済財政の会議体に民間ビジネスマンを投入して直結化した。
・利益の読めない公共投資は削減してビジネス目的の政策へと傾斜。
・人気が取り柄の総理によってビジネスマンの利益最大化に都合の良い政治構造ができた。
・右側の不満は、韓国や左派メディア、旧民主党政権を「敵」に設定することでかわし無効化する。
・左側の不満は、「反日勢力」のレッテル貼りでかわし無効化する。
・それぞれの不満をそれぞれの「敵」へと誘導し、「これまでの内閣より良い」幻を作り出す。
・空疎な左右対立を弾幕にした後ろで、緊縮財政・改革・グローバル化という日本破壊が確実に行われる。

まことに狡猾ですが、おそらく昭和末期〜平成の経路によって半ば偶然できあっがたのだろうと思う。無定見な宰相にとってこの枠組は権力維持に好都合となり、中心に侵入して利益を貪りたい連中にとっても好都合。双方の利益が一致したのだろう。だからこそ、転換できないのです。

ただ、
ボクは、日本社会の中心が『器』であること自体が問題とは思いません。
「〇〇の器」「器量」ということばは誰でも知っていると思いますが、「器」と表現されるのはその人の力量を、「何を入れて、何を入れないか」で計る意識があるからでしょう。「器」「器量」は、その内側の「空」をどう扱うかで良し悪しが決まるのです。

古事記に記された日本人の原初的な感覚、河合隼雄著『中空構造日本の深層』で示された日本神話と日本人の心理構造分析からも見えてくる。
つまり、日本の中心は「空」であり、その周囲を球のごとく取り囲むように神々が配置されている。中心に新しい何かがやってくると取り囲む神々は咀嚼して良いものは取り入れ、折り合わないものは取り除いていく。そうやって「空」が適切に維持継承されていくのだ、と。

なぜ日本社会あるいは日本人の心理の中心を、「空」と言えるのか。
例えば、天地開闢ののち最初にあらわれた三柱の神、アメノミナカヌシ、タカミムスヒ、カミムスヒのうち、「天御中主」と中心を示す漢字を当てられたアメノミナカヌシは生まれてからは姿を見せず語られません。さらに、イザナキから生み成された三柱の神は、アマテラス、ツクヨミ、スサノヲですが、このうち二番目(まん中)のツクヨミは生まれたのち語られません。
ヒコホノニニギとコノハナサクヤビメが生み成した子はホデリ、ホスセリ、ホヲリですが、このうち二番目(まん中)のホスセリは語られません。
タカミムスヒとカミムスヒ、アマテラスとスサノヲ、ホデリとホヲリといった対照的な神に対して、中心に何も語られない神が存在しているのです。しかも、天地開闢の直後、イザナキが黄泉国から戻って禊をした時、高天原から葦原中津国へと降りたニニギの子、という重要な場面のそれぞれに、何も語られない「空」の存在があるのは偶然とも思えない。「わからない」もの、「何か」があるのです。
神話から実体的な歴史になると、天皇があらわれます。天皇親政時代を経て象徴的な天皇(平安時代)へと移行していくなかで、天皇が「空」となったのは、日本社会の構築のされ方、日本人の心理にとって、中心が「空」であったほうが穏当に丸く収まって好都合だ、ということでしょう。
現代日本人も、何かを決める時、誰かが主導して決めるより、そこにいない何者か(空気)によって決めることを好むでしょう。
権力を集中させると、諍いを生み、和が破壊されて共同体を保てないと、古代から学んできたのです。和を維持しなければ、毎年やってくる自然災害に対処できませんし、集団作業である農耕もやっていけませんからね。

ここで浜崎さんの議論に戻りましょう。
中心が「空」、あるいは「空虚な器」だったとして、神話時代から古代政治にかけて確立された「空」が守られてきたのは、そこに「中身」があったからだ、とも言えるでしょう。しかし具体的な中身ではなく、「継承していくこと」だった。
政府が、何を継承していくべきなのか、という考えを持ちながら、周囲を囲む神々、つまり閣僚やブレーンや与野党政治家などが政策議論を戦わせているうちは、日本というものが根底から破壊されるような変革はおこらない。時代に応じて、新たなものを中心へ取り込みながら私達にあわないもの(継承を妨げるもの)は取り除かれてきたのだ。中選挙区制時代の自民党の派閥はまさに球を取り囲む神々のように機能していたのでしょう。

日本は、外国文化を大きく取り入れた時代が21世紀までに3度ありました。7世紀後半から8世紀、19世紀後半、20世紀中盤。その都度、中心を侵食させないよう、もがきながら日本流に変えていく努力をしてきました。
世界の変化がスピードを増していくなかで、日本的な「何か」を考える時間が失われてしまった。
20世紀終盤の冷戦終結後、日本への風当たりが強くなるとともに内部変革を焦り、改革のスピードアップを図り、再度アメリカ流を、4度目は無節操の自覚もなく侵食させているのではないか。

その結果、「空」が「中身」を失った。

継承すべきものを考えなくなった。

日本政治の中心は、「継承を考えない空虚な器」になってしまった。

+ + +

10月22日に行われた即位の礼では、前日から強い雨が続いていましたが、正殿の儀がおこなわれた13時直前、空が明るくなり太陽が出た。高い建物から虹が見えたことも話題になりました。
科学的にはただの偶然となるのでしょうが、そこに「何か」があるのではないか、と感じる。
神話の時代より「ことば(音声)」で伝えられてきた日本の中心にある「何か」は、科学では解明できません。「わからないこと」が人間にとって重要な意味を持つのだ、と教えてくれるのです。
印象的だった虹ですが、これには「不吉の象徴」「凶兆」の意味もあることを忘れてはならないでしょう。

…何を継承すべきなのか。これは明確にできません。一神教的な世界では、例えばキリスト教のように統合的な中心がはっきりしており、あらゆることを明確にしていくことが神(GOD)を理解することになる。わからないことを明確にしてきたのです。その意識でもって学問や技術を「作り出す」ことにつながった。
多神教的な日本人は、明確な中心をむしろ避け明確にすることを避けるため、ものごとは自然に「成る」と考える。成ることに「わからない何か」が介在することを、明確にしない。そこに祈りの文化がある。
「作り出す」と「成る」の違いはとてつもなく大きいと思います。

世界が狭くなりスピードが求められる現代、外国との違いを自覚して生きられるか。我々が継承すべき「何か」とは…と、考えつづけることが重要なのではないか。と、 一旦立ち止まることで、今回はおしまいにいたします

http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/688.html#c2

[近代史3] 平成とは何だったのか _ アメリカの属州化の完遂 中川隆
3. 中川隆[-10557] koaQ7Jey 2019年10月26日 11:09:56 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2312]
2019年10月26日
【平松禎史】「霧につつまれたハリネズミのつぶやき」第六十二話『継承を考えない空虚な器』
https://38news.jp/economy/14814


先週は、日本文化チャンネル桜の討論番組に出演してクールジャパン戦略の議論に参加しました。

番組タイトルは「クールジャパンの空虚と日本文化の現在」です。アーカイブで視聴できますのでまだの方はご覧ください。
https://youtu.be/DmYs2K5pe8Q

さて、先月の台風15号の被害が癒えないうちに19号が近畿から東北までの広範囲に被害をもたらしました。東京都心部は江戸時代からつづけられた治水利水事業のため、大規模な停電・断水などはあまりなかったようです。しかし、大田区や都下、周辺のベッドタウンには河川の氾濫、大量の雨水を処理しきれずに浸水被害が起きた。道路や橋梁にも多くの被害が出た。もし、利根川や荒川が氾濫していたら都心近郊の東部にも大被害があったわけです。都心部で働く人は周辺の区や都下、隣県に住んでいますから、東京都そのものの活動に多大な影響が及びます。詳しい様相が見えてくるに従って、被害の大きさに驚かざるを得ません。

「八ッ場ダムや首都圏外郭放水路のおかげで助かった!」と過去のインフラを礼賛するのもよろしいが、どちらもギリギリだったことが現在までの報道でわかっている。平成以降の緊縮デフレで、新たなインフラ整備予算の削減やメンテナンスの不備が、十数都県で引き起こした多大な被害を思い知らねばなりません。
安倍政権は、民主党政権以上に公共投資を削っているのです。経済的な疲弊と災害の長期化で国民は余裕を失っている。

「悪夢の民主党政権」と言うのなら、「堕獄の安倍政権」と言わねば実態にあっていません。

なぜ、「堕獄の安倍政権」が50%前後もの高支持率を維持できるのか。7年近くも政権担当できているのか、まったく不思議でなりません。

この疑問に答える多くの示唆が、同じくチャンネル桜の10月5日の討論「安倍総理『器』論とは真実か?」にありました。
https://youtu.be/2sGeW4TXpMg

第六十二話:「継承を考えない空虚な器」

「安倍総理『器』論」の議論で特に注目したのは、この議論の火付け役にもなった浜崎洋介さんが提示した安倍長期政権像です。念のために書き添えておくと、安倍政権に限ったことではなく、橋本政権の行政改革にはじまり、小泉政権の構造改革を経て、さらに「官から民へ」の民主党政権の改革も加わって、安倍政権で集大成となっているものと言えます。自民党は30年で大きく姿を変えている。


ボクの考え方も一部入ってますが要約するとこうなるでしょう。

・トップダウンで政策決定をスピードアップするために総理の権限を強化した。
・小選挙区制への移行で党上層部へ権力が集中、派閥の解体で人気主義へ傾斜した。
・総理・内閣を中心とする規制改革や経済財政の会議体に民間ビジネスマンを投入して直結化した。
・利益の読めない公共投資は削減してビジネス目的の政策へと傾斜。
・人気が取り柄の総理によってビジネスマンの利益最大化に都合の良い政治構造ができた。
・右側の不満は、韓国や左派メディア、旧民主党政権を「敵」に設定することでかわし無効化する。
・左側の不満は、「反日勢力」のレッテル貼りでかわし無効化する。
・それぞれの不満をそれぞれの「敵」へと誘導し、「これまでの内閣より良い」幻を作り出す。
・空疎な左右対立を弾幕にした後ろで、緊縮財政・改革・グローバル化という日本破壊が確実に行われる。

まことに狡猾ですが、おそらく昭和末期〜平成の経路によって半ば偶然できあっがたのだろうと思う。無定見な宰相にとってこの枠組は権力維持に好都合となり、中心に侵入して利益を貪りたい連中にとっても好都合。双方の利益が一致したのだろう。だからこそ、転換できないのです。

ただ、
ボクは、日本社会の中心が『器』であること自体が問題とは思いません。

「〇〇の器」「器量」ということばは誰でも知っていると思いますが、「器」と表現されるのはその人の力量を、「何を入れて、何を入れないか」で計る意識があるからでしょう。「器」「器量」は、その内側の「空」をどう扱うかで良し悪しが決まるのです。

古事記に記された日本人の原初的な感覚、河合隼雄著『中空構造日本の深層』で示された日本神話と日本人の心理構造分析からも見えてくる。
つまり、日本の中心は「空」であり、その周囲を球のごとく取り囲むように神々が配置されている。中心に新しい何かがやってくると取り囲む神々は咀嚼して良いものは取り入れ、折り合わないものは取り除いていく。そうやって「空」が適切に維持継承されていくのだ、と。

なぜ日本社会あるいは日本人の心理の中心を、「空」と言えるのか。

例えば、天地開闢ののち最初にあらわれた三柱の神、アメノミナカヌシ、タカミムスヒ、カミムスヒのうち、「天御中主」と中心を示す漢字を当てられたアメノミナカヌシは生まれてからは姿を見せず語られません。さらに、イザナキから生み成された三柱の神は、アマテラス、ツクヨミ、スサノヲですが、このうち二番目(まん中)のツクヨミは生まれたのち語られません。

ヒコホノニニギとコノハナサクヤビメが生み成した子はホデリ、ホスセリ、ホヲリですが、このうち二番目(まん中)のホスセリは語られません。

タカミムスヒとカミムスヒ、アマテラスとスサノヲ、ホデリとホヲリといった対照的な神に対して、中心に何も語られない神が存在しているのです。しかも、天地開闢の直後、イザナキが黄泉国から戻って禊をした時、高天原から葦原中津国へと降りたニニギの子、という重要な場面のそれぞれに、何も語られない「空」の存在があるのは偶然とも思えない。「わからない」もの、「何か」があるのです。
神話から実体的な歴史になると、天皇があらわれます。天皇親政時代を経て象徴的な天皇(平安時代)へと移行していくなかで、天皇が「空」となったのは、日本社会の構築のされ方、日本人の心理にとって、中心が「空」であったほうが穏当に丸く収まって好都合だ、ということでしょう。

現代日本人も、何かを決める時、誰かが主導して決めるより、そこにいない何者か(空気)によって決めることを好むでしょう。

権力を集中させると、諍いを生み、和が破壊されて共同体を保てないと、古代から学んできたのです。和を維持しなければ、毎年やってくる自然災害に対処できませんし、集団作業である農耕もやっていけませんからね。

ここで浜崎さんの議論に戻りましょう。

中心が「空」、あるいは「空虚な器」だったとして、神話時代から古代政治にかけて確立された「空」が守られてきたのは、そこに「中身」があったからだ、とも言えるでしょう。しかし具体的な中身ではなく、「継承していくこと」だった。
政府が、何を継承していくべきなのか、という考えを持ちながら、周囲を囲む神々、つまり閣僚やブレーンや与野党政治家などが政策議論を戦わせているうちは、日本というものが根底から破壊されるような変革はおこらない。時代に応じて、新たなものを中心へ取り込みながら私達にあわないもの(継承を妨げるもの)は取り除かれてきたのだ。中選挙区制時代の自民党の派閥はまさに球を取り囲む神々のように機能していたのでしょう。

日本は、外国文化を大きく取り入れた時代が21世紀までに3度ありました。7世紀後半から8世紀、19世紀後半、20世紀中盤。その都度、中心を侵食させないよう、もがきながら日本流に変えていく努力をしてきました。

世界の変化がスピードを増していくなかで、日本的な「何か」を考える時間が失われてしまった。

20世紀終盤の冷戦終結後、日本への風当たりが強くなるとともに内部変革を焦り、改革のスピードアップを図り、再度アメリカ流を、4度目は無節操の自覚もなく侵食させているのではないか。

その結果、「空」が「中身」を失った。

継承すべきものを考えなくなった。

日本政治の中心は、「継承を考えない空虚な器」になってしまった。

+ + +

10月22日に行われた即位の礼では、前日から強い雨が続いていましたが、正殿の儀がおこなわれた13時直前、空が明るくなり太陽が出た。高い建物から虹が見えたことも話題になりました。

科学的にはただの偶然となるのでしょうが、そこに「何か」があるのではないか、と感じる。

神話の時代より「ことば(音声)」で伝えられてきた日本の中心にある「何か」は、科学では解明できません。「わからないこと」が人間にとって重要な意味を持つのだ、と教えてくれるのです。

印象的だった虹ですが、これには「不吉の象徴」「凶兆」の意味もあることを忘れてはならないでしょう。

…何を継承すべきなのか。これは明確にできません。一神教的な世界では、例えばキリスト教のように統合的な中心がはっきりしており、あらゆることを明確にしていくことが神(GOD)を理解することになる。わからないことを明確にしてきたのです。その意識でもって学問や技術を「作り出す」ことにつながった。

多神教的な日本人は、明確な中心をむしろ避け明確にすることを避けるため、ものごとは自然に「成る」と考える。成ることに「わからない何か」が介在することを、明確にしない。そこに祈りの文化がある。

「作り出す」と「成る」の違いはとてつもなく大きいと思います。

世界が狭くなりスピードが求められる現代、外国との違いを自覚して生きられるか。我々が継承すべき「何か」とは…と、考えつづけることが重要なのではないか。と、 一旦立ち止まることで、今回はおしまいにいたします

http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/601.html#c3

[昼休み53] 千葉県にだけは住んではいけない 中川隆
326. 中川隆[-10556] koaQ7Jey 2019年10月26日 11:34:41 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2313]

千葉大雨の要因は台風21号 暖かく湿った空気流れ込み雨雲次々発生
毎日新聞 2019/10/26 10:29 ヌ

記録的な大雨により氾濫した鹿島川=千葉県佐倉市で2019年10月26日午前9時3分、本社ヘリから喜屋武真之介撮影©


 千葉県に記録的な大雨を降らせた要因は、局地的な前線と日本の東を北上していた台風21号だ。千葉県や福島県などでは25日の半日で10月の1カ月分以上の雨が降ったところがあった。

 気象庁によると、日本列島の南岸を進んだ低気圧からの暖かく湿った空気と関東内陸からの冷たい風がぶつかり合い、房総半島に局地的な前線が形成された。さらに台風21号周辺からの暖かく湿った空気が流れ込むなどして大気の状態が不安定となり、雨雲が次々と発生した。

 25日の12時間降水量は、千葉県市原市283・5ミリ▽同県佐倉市248ミリ▽福島県相馬市226・5ミリ▽同県いわき市小名浜191ミリ――など。いずれも10月の1カ月の平年降水量を上回った。【安藤いく子】
http://www.msn.com/ja-jp/news/national/%e5%8d%83%e8%91%89%e5%a4%a7%e9%9b%a8%e3%81%ae%e8%a6%81%e5%9b%a0%e3%81%af%e5%8f%b0%e9%a2%a821%e5%8f%b7-%e6%9a%96%e3%81%8b%e3%81%8f%e6%b9%bf%e3%81%a3%e3%81%9f%e7%a9%ba%e6%b0%97%e6%b5%81%e3%82%8c%e8%be%bc%e3%81%bf%e9%9b%a8%e9%9b%b2%e6%ac%a1%e3%80%85%e7%99%ba%e7%94%9f/ar-AAJn9uq?ocid=ientp#page=2
http://www.asyura2.com/13/lunchbreak53/msg/390.html#c326

[近代史3] 施 光恒 : 「グローバル化」とは「多国籍企業中心主義化」 中川隆
2. 中川隆[-10555] koaQ7Jey 2019年10月26日 11:42:11 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2314]

2019年10月25日
「グローバル化」と「国際化」の区別を
From 施 光恒(せ・てるひさ)@九州大学

少し前ですが、先日、『産経新聞』の「正論」欄に次のようなコラムを書きました。
https://special.sankei.com/f/seiron/article/20191002/0001.html

上記コラムで言いたかったことは、「グローバル化」(グローバリズム)と「国際化」(国際主義)を区別すべきだということです。

記事中にも書きましたが、「グローバル化」(グローバリズム)とは、一般的に次のように規定されます。

「国境の垣根をできる限り引き下げ、ヒト、モノ、カネ、サービスの流れを活発化させる現象、およびそうすべきだという考え方」です。国家の役割を最小限にし、各国の文化や制度の相違をなくし、画一的なルールの下、世界を統合していこうとするものです。

他方、「国際化」(国際主義)は、各国の文化や制度の相違を安易になくそうとはしません。文化や暮らしを守るために国家の役割も重視します。各国の文化を尊重し相違を認めつつ、そのうえで積極的に交流し、互いの国をよりよくしていこうとする考え方だといえるでしょう。

私がまずいと思うのは、現在、一般的には、「グローバル化」と「国際化」がごっちゃにされているということです。

日本人の多くの人々は、「国際化」や「国際交流」はいいことだと思っています(私自身もそうです)。

例えば、開催中のラグビーのワールドカップに関連して、北九州の人々が、ウェールズ語でウェールズの国歌や聖歌を歌い、ウェールズ代表のチームをもてなしたということがニュースになっていました。

「英国も注目!北九州で1万5000人の日本人がウェールズ国歌を熱唱!」
https://www.japanjournals.com/uk-today/13590-190930-3.html

「ウェールズを歓迎 北九州少女の“可愛すぎる聖歌”に英ファン感激「本当に感動的だ」」
https://the-ans.jp/rugby-world-cup/83239/3/

ウェールズのメディアも注目していました。

「日本のファンがウェールズ国歌を斉唱」“Fans in Japan sing the Welsh national anthem | Rugby World Cup 2019” 『Wales Online』
https://www.youtube.com/watch?v=M-eyTr0njmo

この動画のコメント欄には、北九州市民の歓迎ぶりに感謝し、喜ぶウェールズの人々の声があふれています。

「他の国でこんなことをするとは思えないよ。いままでで一番のワールドカップになるんじゃないか」

「すばらしい!なんで日本人は我々ウェールズ人にこんなに親切にしてくれるんだ。…」

「故郷ウェールズから5000マイルも離れたところに住んでいるので、ウェールズ国歌を耳にするとだいたい泣けてきてしまう。だけど、北九州のこれはほんと特別だよ。ディーオルク(ウェールズ語でありがとう)、アリガトウ」。

これらの動画、私も結構、じんわりきました。相手の国や文化、伝統、言語に敬意を表し、尊重する。こういう交流は、世界の人々の感動を幅広く呼ぶのだと思います。

こうした付き合い方は「グローバル化」という言葉でくくるべきではないでしょう。「グローバル化」は、個別的な文化や伝統、歴史を尊重しません。国境線や国籍、国民意識といった偏狭で時代遅れなものをなくし、世界を統合しよう。そういうものをより「合理化」し、共通化(画一化)しよう。そう考えてしまいます。

例えば、「グローバル化」という掛け声のなかで結ばれていくTPPなどの自由貿易協定では、各国の商慣習や特有の文化的ルールや言語などは尊重されません。同じく、「グローバル化」の旗印の下、日本の教育界で進められているのは「英語化」です。

産経の拙コラムのなかでも指摘しましたが、近年、欧米を中心に「グローバル化」の生み出す害悪が数多く指摘され、トランプ大統領の選出やブレグジット、欧州諸国のいわゆるポピュリスト政党の躍進など、反グローバル化の社会的動きが強くなっています。

しかし、いわゆる「知識人」やマスコミの間では、欧米でも日本でもそうですが、グローバル化を批判する言論はなかなか主流になりません。

そうならない理由の一つに、「グローバル化」と「国際化」が概念的にきちんと区別されていないことがあると思います。

「グローバル化」と「国際化」がごっちゃにされているので、「グローバル化」を否定すると「国際化」まで拒むということになります。「グローバル化」を批判すると、「鎖国主義者」「孤立主義者」などという非難を受けることになってしまいます。ひどいときは「排外主義者」「極右」扱いされます。

そう非難されるのがいやなので、なかなかグローバル化批判を口に出せないのです。

私のみるところ、欧米などで強まっている反グローバル化の動きの大半は、「鎖国主義」「孤立主義」「排外主義」ではありません。

例えば、ブレグジットを主導した英国の市民団体が望んでいたのは、自分たちのことは自分たちで決めたいということでした。つまり、国民主権(自己決定権)の復活、英国という政治的まとまりの復権ということでした。彼らは、他国と付き合うことは別に否定していません。ただ、交流(貿易、外国人労働者や移民の受け入れなど)の条件を、EUではなく、自分たち自身で決めたいということでした。

現在のところ、残念ながら、「グローバル化」の反対概念は一般に、「孤立主義」「鎖国主義」「排外主義」だと思われています。これを改めるべきです。「グローバル化」と対置されるべきは「国民主権」の復権や「国際化」であると、人々の認識を変えていく必要があるのではないでしょうか。

各国は、自分たちの文化や伝統、言語を大切にし、国をしっかり作っていく。そして、他国の文化や伝統、言語も尊重する。互いを尊重し、相互に学び合いつつ、各々の国をよりよきものにしていく。多様な文化や伝統をそれぞれ大切にする多くの国からなる世界を作る。それによって、各国の普通の人々がそれぞれ豊かに安心して暮らせる世界を作る。

ある意味、月並みですが、「グローバル化」でおかしくなった世界をまっとうにしていく。そのための第一歩として、「グローバル化」と「国際化」をまず概念的に区別していくことが必要ではないかと思います。
https://38news.jp/politics/14818
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/397.html#c2

[近代史3] 東海アマ 山の歩き方 中川隆
3. 中川隆[-10554] koaQ7Jey 2019年10月26日 11:48:00 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2315]

東海アマブログ よきかな山々 2019年10月25日
http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-915.html

 私が深田久弥の選定した「日本百名山」 を完登したのは、確か1990年頃だったと記憶していて、年齢は30歳台だったと思う。

 初めて百名山に登ったのは、まだ高校に入学したばかりの1968年頃だった。上宝村栃尾から焼岳に登ったのだが、当時は、まだ焼岳が火山活動中で、中尾峠までしか行くことができなかった。
 それでも、私は一発で登山に魅入られてしまった。
 山頂は、そこから40分近くかかるので完登ではないのが心残りだ。
 同じように、浅間山も山頂へ立入が禁止されていたし、阿蘇山も同じだったので、残念ながら、私の百名山登山には大きな瑕疵が残っている。

 そこで、2巡目を始めたのだが、それからは深刻な病気や、体調の悪化もあって、なかなか進んでいない。
 まあ、百名山だけではなく、二百名山も、三百名山も、相当の割合で登っているから、登山数だけでいえば、1000は軽く超えているはずだし、同じ山の登山も回数に含めれば、2000どころじゃないはずだ。
 おかげで、結婚もできないまま人生を終える寂しい運命に至ってしまった。

 1980年代から、山歩きを「山浮浪記」という紀行文にまとめて知人に配っていた。当時の文章は、フロッピーディスクに保管していたのだが、今は探しても出てこないし、たぶん、再生もできないだろう。
 わずかな文章だけが、残っていて、私のHPの片隅に掲載している。
 http://tokaiama.minim.ne.jp/tokaiama/omake.htm

 とくに沢登りのルート紹介の記事が残っていないのが残念だ。まだ当時は、装備もワラジくらいしかなかったし、ポピュラーな登山ではなかったので、誰も紹介していない未開の沢概念図は貴重だった。
 中央や南アルプスの沢は、ずいぶんたくさん出かけて、ときには単独行で滝から転落して、何カ所も骨折したまま這々の体で逃げ帰ってきたこともあった。帰宅して、母親が訪ねてきたとき、人相が変わってしまって私を認識できなかったほどだった。

 今、間質性肺炎を患ってしまい、もうアルプスのような激しい山行ができなくなって、当時の思い出が蘇るたびに胸を締め付けられるような郷愁を感じている。
 私の、たぶん数千回の山歩きの経験から、とりわけ心地よい思い出を振り返ることも、だんだん記憶が薄らいできて、困難になりつつあるので、少しはブログに書き留めておきたい。

 まず、最初に、鮮烈な記憶が残っている山は、なんといっても北海道だ。
 70年代初め頃、初めて北海道の百名山を訪れたとき、恵庭岳など、行く先々でヒグマの影がちらついていたのだが、十勝岳で、いきなり巨大なヒグマと至近距離での遭遇を経験させられた。
 白金温泉から、十勝岳・富良野岳の周回コースがあったのだが、ホロカメットクの手前で、バケツをひっくり返したような糞塊がたくさんあって「これは!」と思った、そのとき、目の前に巨大な漆黒のヒグマと遭遇した。

 それは、漆黒でありながら、毛皮がギラギラと輝き、まるで黄金の毛で包まれているような光り輝く印象だった。そして、出会って、私を認識したヒグマは、山頂付近の広大な笹原に消えていったのだが、このとき感心させられたのは、熊が笹原のなかを移動するとき、まったく音を立てなかったことだった。
 おそらく毛皮の表面が消音作用を持っているのだろうと思った。

 後に、この種の熊を「金熊」と読んでいることを知った。金熊は、ヒグマのなかでも、成獣を超えて老獣に達しつつある個体で、みんな大きい。牛ほどの大きさで、たぶん200キロ以上はあったはずだ。
 ヒグマは、幼獣から成獣に成長するたびに、最初は薄い赤毛で、だんだん黒さを増してゆき、最後は光り輝く金熊になるのだ。
 この種の老熊が、人間に危害を及ぼすことはないといわれる。危険性の高い熊は、老獣になる前に駆除されてしまうからだ。

 私は、生まれて初めて出会った野生のヒグマに、ひどく感動してしまった。それから、北海道で、何回もヒグマを目撃することになった。
 羅臼岳では、至る所ヒグマの痕跡だらけだが、登山道から100mくらい下で、鹿を食べているヒグマを見た。まだ赤茶の若い個体で、あまり気分は良くなかった。

 斜里岳は沢登りルートなのだが、やはり至る所に独特の獣臭いヒグマの痕跡があって怖かった。
 もっとも怖い思いをしたのはトムラウシだ。山頂付近の避難小屋で寝たのだが、朝、藪の中で用を足していると、どこからともなく「フーフー」とフイゴを吹くような大きな音がしてくる。

 瞬時に背筋が寒くなった、ヒグマがいるのだ。 立ち上がって、背の低い藪を見渡しても、ヒグマはどこにも見えない。
 私は恐怖のあまり、すぐに下山を開始した。
 そもそも、トムラウシ登山は、すでに二回もヒグマ出没によって、登山禁止令が出ていて登れなかった。三度目の正直だったのである。

 北海道の山々は、どこも、みんな若い娘が憧れのスターに出会うような心のトキメキを与えてくれる。嫌な思い出など一つもない。ヒグマの恐怖だって魅力のうちなのだ。
 何せ、大自然のスケールが大きくて、人が少なくて、みんな純朴で親切で、私は、若い頃から何度、北海道に移住したいと思ったか分からない。

 北海道の山に恐ろしいヒグマが棲んでいる=人間と共存してきたということは、北海道の本当の魅力を考える上で、とても大切なことだ。
 世界のどこにでも、猛獣や象やバッファローや毒蛇や、人食い鮫や、マラリア蚊など、恐ろしい生物と人間は共存し、人間に死のリスクとともに、共存のための知恵を授けてきたのだ。
 もし彼らがいなかったなら、社会はずいぶん無防備で、遅れていたのかもしれない。
 http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-4.html

 山の魅力としては、やはり大雪山は素晴らしい。ちょうど9月中旬ころに2回行ったが、二回とも車泊中に、車内のガラスがバリバリに凍り付き、旭岳では激しい吹雪に遭った。
 最初に単独で行ったときは、地図に温泉マークを見つけて寄ってみたら、沢に湧き出す自然温泉で、コッヘルで湯船を広げて無理やり入った。中岳温泉と名付けられているが施設はない。後に、自衛隊員が勝手に施設を作ったので検挙されたとのニュースがあった。

 大雪は、9月中旬の紅葉の景観が、この世のものとは思えない錦秋の素晴らしさである。今では簡単にロープウェイで登れるので、死ぬまでに一度は見ておきたい。
 もし、大雪の紅葉に匹敵する景観があるとすれば、たぶん、尾瀬か八甲田山だろうか?
 尾瀬は、周辺の山々、平ヶ岳や会津駒を含めて、どの山も北海道のように景観が素晴らしい。歩きやすい山ではないのだが、池塘の景観が素晴らしいのだ。

 尾瀬は東京電力が、発電ダムを造る計画で、ダムの底に沈むはずだった。
 これに対し、長蔵小屋の親父をはじめ、たくさんの自然愛好者が、必死の戦いを行って、当時の大石環境長官の判断で、尾瀬縦断作業道路計画が中止に追い込まれたが、すると、東電は、ちゃっかりと作業拠点を山小屋に改造して営業を始めた。

 尾瀬の景観の凄さは、私が初めていった1970年代初めでも、言葉で表現できないほどの絶妙な桃源郷に思えたが、ところどこと空缶が捨てられて山になっていた。
 これを老いた平野長蔵が、コツコツと持ち帰って自分の小屋の脇に埋めた。
 すると、尾瀬の大自然をこの世から消そうとした東電が、これを告発し、長蔵さんは、廃棄物法、自然公園法によって逮捕されたのである。

 この頃から、私は東電に対してなんとも重い不快感を抱いていた。そして、その強烈な違和感が、福島原発事故で鮮明に姿を現した。
 尾瀬は放射能で汚染された。平ヶ岳などは空間線量が数マイクロシーベルトに達している。

 八甲田山も尾瀬に似た景観である。2回目はロープウェイでチョンボ登山をしたのだが、終点から10分も歩いたところに、日本で一番美しいといわれる池塘の景観が待ち構えている。
 私が行ったとき、外国女性が、池の端で何時間も見つめ続けていた。
 八甲田山の稜線も、人生に一度行ってみる価値は間違いなくある。何よりも、付近の温泉が素晴らしいの一語である。

 日光周辺の山々、皇海山や武尊山は、鹿の大繁殖地になってしまった。これは、鹿やイノシシをコントロールする「山の神」=カムイを失ったからだ。
 行けば、登山道の至る所に鹿の骨が散乱していて、鹿の好まないアセビなど、毒性植物ばかりが残るようになってしまった。
 私が行った、1980年前後は、これらの山々に、田中角栄の「日本列島改造論」の触手が伸びていて、素晴らしい原生林が、もの凄い勢いで皆伐され、次々にゴルフ場や、カンポホテルなどの施設に変わっているときだった。
 私は、この頃、日本社会は必ず滅亡すると確信を抱いた。

 日本アルプスは、とりあえず、著名な高峰は、70年代に、すべて登ったつもりでいて、80年代以降は、もっぱら長大な沢を一人で歩き続けた。
 この頃は、私の人生で、体力精神力ともにピークの時期で、なにものも怖れず、一人で、どんな深い危険な山でも、確実な地図がなくとも突入し、どんな困難でも克服する自信に満ちていた。

 甲斐駒の沢では、途中に人骨を発見したこともある。当時はアマチュア無線にも凝っていて、誰も行かない深い山の彼方から、遠方と交信する楽しさを味わっていた。
 複数で行くよりも、単独で行った方が、安全な場合が多い。自分だけで歩けば、相方を気にする必要もなく、どんな危険なことも突破できたからだ。

 我が家から近い中央アルプスには、たぶん50回くらいは登ったと思う。
 自分の山歴の白眉としては、3月末くらいに、恵那山から木曽駒ヶ岳まで縦走した。完全な冬山で、荷物は40キロ以上、スノーラケットをはいて、スコップを持って雪洞を掘りながら一週間以上かかって突破した。
 このときは、凍傷と日焼けで、顔がものすごいことになった。

 この頃、人里から遠く離れた深山で、夜中に、人の声を多数聞いて驚いた。ときには汽笛の音や、車の通過音まで聞こえた。
 後に、こうした擬音が、カラスやカケスなど、鳥たちのイタズラであったことを知った。

 御嶽山も、何度も厳冬期に、濁河温泉から入って木曽側の八海山ルートに、山スキーで滑り降りた。
 嶽の湯の奥さんが、私が出発するとき「誰か、この人を止めて!」と叫んだことも懐かしい。
 実際に、凍結した斜面で転倒したままハイマツ帯に突っ込んで遭難しかけたこともあったので、まあ、命の大切な人がやる遊びではない。
 私は、ずっと独身で、死んでも困る人が少なかったので、やれただけだ。

 北アルプスの魅力としては、薬師や雲ノ平なんかは素晴らしかった。上高地、尾瀬、乗鞍五色ヶ原なんてところは素晴らしいが、誰でも簡単に行ける。
 しかし、雲ノ平は、たぶん今でも三日くらいかかる。ここで出会う人たちは、正真正銘の山好きである。
 だが、今では、ヘリの手当がつかずに、補給が途絶えて、食事が出せない小屋が多くなっているらしいので、十分な準備が必要だ。
 本来は、国立公園の維持のために国=環境省がやるべき仕事を、自然保護に無関心な安倍政権が怠慢で放置しているため、深刻な事態になっているらしい。
 https://diamond.jp/articles/-/216591

 私は、このブログで、山の歩き方について、何回か書いてきた。
 
http://blog.livedoor.jp/hirukawamura/archives/2143495.html

  http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-10.html

  http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-816.html

 私のブログは、明らかに政治的に検索から排除される傾向にあるので、題名をそのまま検索しても出てこないことが多い。だから、読者は非常に少ないので、せっかく書いても、あまり意味がないことが多いが、いずれ評価されることもあるだろうと期待している。

 私が、何度も繰り返し訪れた山としては、比較的近いので日帰りが可能な、奥遠州、台高山地や大峰山地、鈴鹿山地が多く、これらの山々については、歴史を調べた長いブログもたくさん書いている。
  http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-96.html

http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-95.html

 しかし、山の楽しみとしての高層湿原とか、爽快な稜線とかは、あまりなくて、アルプスや、東北・北海道の山々に遠く及ばないが、人間との関わりの深い歴史があって、民俗学をやっている人にとっては興味が尽きない。

 西日本で爽快な山々を挙げるとするなら、九州高地まで行かないとダメだ。
 とりわけ九重や阿蘇が素晴らしい。九重高原の坊ガツルなんかは、東北の池塘群と比べても遜色のない美しさなので、生きているうちに、一度は温泉と併せて散歩を楽しんでいただきたい。

 坊ガツル華院温泉には、一度宿泊をお勧めしておきたい。

 また九州は、鹿児島や屋久島の山々が素晴らしい。
 鹿児島は、開聞岳や高千穂、桜島と凄い山々があって、みんな素晴らしい温泉がついている。

 屋久島は、私が登った70年代には、何の制約もなかったが、今ではガイドをつけないと登れないらしい。とても残念だ。

 このブログは、「疲れない長さ」を念頭に書いているので、これ以上では長すぎてしまう。そろそろ切り上げるが、山の話を書き出すと止まらない。まだ四国や越後の山々と温泉を書きたい。

 もう大きな山には呼吸能力の問題で登れないのだが、もしも回復することがあったなら、今度は動画をYouTubeにでも挙げたいと思っている。
http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-915.html
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/556.html#c3

[リバイバル3] オールド QUAD の安物アンプは名機なのか? 中川隆
65. 中川隆[-10553] koaQ7Jey 2019年10月26日 13:19:15 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2316]


違いのわからない男 タイガー&ドラゴン編 mixiユーザー(id5343821)の日記2019年10月26日
https://open.mixi.jp/user/5343821/diary/1973442996

出力管の交換は、ハイライトというか、もっとも楽しみなところだ。

KT66だが、各社から出ているので調べまくった。
いちばん評判がいいのはGold Lion復刻だ。ロシア製。いちばん多くの店が扱ってもいる。アメリカの会社が主導しているようだ。

しかし、Golden DragonというところのKT66Retroというやつのルックスが妙に気になる。
調べると、イギリスの名機の復刻のようだ。QUADUにふさわしいのはこいつではないか。イギリスの監修で中国製。

サンバレー店主の記事でも、ライオンよりドラゴンが、客観性ハイファイ調より音楽に寄り添う感じ、的な比較試聴記があり、ますます。

で、ドラゴンのマッチドクワッド(4本の特性をマッチングしてあるもの)を買う寸前までいったのだが、最近私の定番である、ボタンポチ寸前変更。
ドラゴンは、ネット上で故障の報告がけっこうあるのだ。
写真入りのものまである。真空管が壊れるのはよいとして、機械のほうを巻き込むこともあるらしい。

調べていくと、真空管というのはもはや時代から外れたものなので、胡散臭い製造国が胡散臭い販売業者を通して流通させているイメージ。
いちばん胡散臭くないルートというと、中国製を外そうとか、保証期間が長い店を選ぼうとか。

結果として、1年保証で、店の測定値を明記しているアムトランスに落ちつく。
そこはドラゴンの扱いはなく、ライオンになった。
マッチドクワッドの扱いはなく、マッチドペアを2つ買ってくれと。
逆にポリシーを感じる。

届いたものは、測定値
Ibが77mA、Ic2が4.6mAとか、Ib78でIc2が4.0とか、
書いてあるのだが、調べてもよくわからない。

左右入れ替えて測定しても、大きな差はない。右が1デシベル近く低くなるのは部屋の特性と思われ、何で測定しても同じ。
いちおう、右に「78」のものを置くことにする。

サイズは、QUAD純正より1.3倍ぐらい体積がある感じで、大丈夫かと思う。
灯火は、純正よりかなり目立つし、少し明るくなる。経年変化もあるだろうが、真空管内部の見え方が大きい。
これはけっこうばらつきがあり、灯りが飛び出して見えすぎるものもある。これはさいわい、目立たないところに配置できた。
真空管のライトは、蝋燭みたいなアナログ感が大好きだが、変に見えすぎても困る。難しいものだ。

音はどうか。
15時間ぐらいつけっぱなしのあと聴いたのだが、いかにも明るくダイナミックな感じになり、陰影が減った。
焦点が定まらないというか、聴いていて落ち着かない。
とはいえ、これはエージングが済んでいないというのがいかにも感じられるので、我慢だ。
使い続けていると、その日のうちにけっこうなじんできた。
QUAD純正の落ち着いたブリティッシュサウンドより、フレッシュでクリアでダイナミックで透明で、という要素が加わる方向だろう。
やたら陰鬱な音を聴きたいわけでもないので、これは想定内。

確かに変化は感じたが、10年以上使われたかもしれないものと、1.3倍ぐらいでかい新品の差と考えると、そこまででもないか。

結局のところ、使ってみないとわからないなあというのが感想で、ドラゴンも聴いてみたくなった。

ここまで書いたところで、ロクマルヨンさんから、プッシュプルアンプの真空管交換は気を付けるべしとアドヴァイスいただき、気になって、まずはオリジナルに戻した。数日後、整流管もオリジナルに。

結果として、チョン・キョンファの「バッハ無伴奏」、さっそく落ち着く。自然でいいなあ。とはいえ、新品と20年使いこんだ同一スピーカーを比較すると、こういう感想になるかもしれない。
音は、GOLD LIONでこなれるまで鳴らすかなあという感じもあるのだが、トランスの発熱量があきらかに増えるのは気になる。故障の原因になりうるからだ。

QUADの代理店に「純正交換球はないか、市販のものを使って大丈夫か」メールしたが、タブーなのか、3日以上返信がないまま週末に。
まあ、ここにはお金を出してはいないので、真空管を買ったアムトランスにメール。すると、とても親切な返信で、オリジナルを測定して、近いものに交換してもよいとのこと。

申し訳ないので、オリジナルを送って測定してもらい、おすすめのものを新規購入させていただこうと思う。
そうなると、ドラゴンとは無縁で、アムトランス扱いのタングソルかJJのKT66を試すことになりそうで、まったく想定外だ(笑)
この機会に、経年変化した?オリジナルの値を知るのもよいだろう。
https://open.mixi.jp/user/5343821/diary/1973442996
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/840.html#c65

[リバイバル3] 中古オーディオ販売店 中川隆
33. 中川隆[-10552] koaQ7Jey 2019年10月26日 13:22:18 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2317]
違いのわからない男 タイガー&ドラゴン編 mixiユーザー(id5343821)の日記2019年10月26日
https://open.mixi.jp/user/5343821/diary/1973442996


出力管の交換は、ハイライトというか、もっとも楽しみなところだ。

KT66だが、各社から出ているので調べまくった。
いちばん評判がいいのはGold Lion復刻だ。ロシア製。いちばん多くの店が扱ってもいる。アメリカの会社が主導しているようだ。

しかし、Golden DragonというところのKT66Retroというやつのルックスが妙に気になる。
調べると、イギリスの名機の復刻のようだ。QUADUにふさわしいのはこいつではないか。イギリスの監修で中国製。

サンバレー店主の記事でも、ライオンよりドラゴンが、客観性ハイファイ調より音楽に寄り添う感じ、的な比較試聴記があり、ますます。

で、ドラゴンのマッチドクワッド(4本の特性をマッチングしてあるもの)を買う寸前までいったのだが、最近私の定番である、ボタンポチ寸前変更。
ドラゴンは、ネット上で故障の報告がけっこうあるのだ。
写真入りのものまである。真空管が壊れるのはよいとして、機械のほうを巻き込むこともあるらしい。

調べていくと、真空管というのはもはや時代から外れたものなので、胡散臭い製造国が胡散臭い販売業者を通して流通させているイメージ。
いちばん胡散臭くないルートというと、中国製を外そうとか、保証期間が長い店を選ぼうとか。

結果として、1年保証で、店の測定値を明記しているアムトランスに落ちつく。
そこはドラゴンの扱いはなく、ライオンになった。
マッチドクワッドの扱いはなく、マッチドペアを2つ買ってくれと。
逆にポリシーを感じる。

届いたものは、測定値
Ibが77mA、Ic2が4.6mAとか、Ib78でIc2が4.0とか、
書いてあるのだが、調べてもよくわからない。

左右入れ替えて測定しても、大きな差はない。右が1デシベル近く低くなるのは部屋の特性と思われ、何で測定しても同じ。
いちおう、右に「78」のものを置くことにする。

サイズは、QUAD純正より1.3倍ぐらい体積がある感じで、大丈夫かと思う。
灯火は、純正よりかなり目立つし、少し明るくなる。経年変化もあるだろうが、真空管内部の見え方が大きい。
これはけっこうばらつきがあり、灯りが飛び出して見えすぎるものもある。これはさいわい、目立たないところに配置できた。
真空管のライトは、蝋燭みたいなアナログ感が大好きだが、変に見えすぎても困る。難しいものだ。

音はどうか。
15時間ぐらいつけっぱなしのあと聴いたのだが、いかにも明るくダイナミックな感じになり、陰影が減った。
焦点が定まらないというか、聴いていて落ち着かない。
とはいえ、これはエージングが済んでいないというのがいかにも感じられるので、我慢だ。
使い続けていると、その日のうちにけっこうなじんできた。
QUAD純正の落ち着いたブリティッシュサウンドより、フレッシュでクリアでダイナミックで透明で、という要素が加わる方向だろう。
やたら陰鬱な音を聴きたいわけでもないので、これは想定内。

確かに変化は感じたが、10年以上使われたかもしれないものと、1.3倍ぐらいでかい新品の差と考えると、そこまででもないか。

結局のところ、使ってみないとわからないなあというのが感想で、ドラゴンも聴いてみたくなった。

ここまで書いたところで、ロクマルヨンさんから、プッシュプルアンプの真空管交換は気を付けるべしとアドヴァイスいただき、気になって、まずはオリジナルに戻した。数日後、整流管もオリジナルに。

結果として、チョン・キョンファの「バッハ無伴奏」、さっそく落ち着く。自然でいいなあ。とはいえ、新品と20年使いこんだ同一スピーカーを比較すると、こういう感想になるかもしれない。
音は、GOLD LIONでこなれるまで鳴らすかなあという感じもあるのだが、トランスの発熱量があきらかに増えるのは気になる。故障の原因になりうるからだ。

QUADの代理店に「純正交換球はないか、市販のものを使って大丈夫か」メールしたが、タブーなのか、3日以上返信がないまま週末に。
まあ、ここにはお金を出してはいないので、真空管を買ったアムトランスにメール。すると、とても親切な返信で、オリジナルを測定して、近いものに交換してもよいとのこと。

申し訳ないので、オリジナルを送って測定してもらい、おすすめのものを新規購入させていただこうと思う。
そうなると、ドラゴンとは無縁で、アムトランス扱いのタングソルかJJのKT66を試すことになりそうで、まったく想定外だ(笑)
この機会に、経年変化した?オリジナルの値を知るのもよいだろう。
https://open.mixi.jp/user/5343821/diary/1973442996

http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/834.html#c33

[近代史3] 日本共産党の(かなり危ない)アレな裏話…(おや?後ろに誰か来たようだ…(震…| 中川隆
1. 中川隆[-10551] koaQ7Jey 2019年10月26日 13:50:25 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2318]

#123 【生田×篠原】生田のいくバズ - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=fewaHjxjIEs
https://www.youtube.com/watch?v=C7QH2lpblu8


10月23日収録

【出演者】
・生田よしかつ (豊洲まぐろ仲卸三代目)
・篠原常一郎(ジャーナリスト・元日本共産党国会議員秘書)

http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/687.html#c1

[近代史3] 日本人は「狂ったアメリカ」を知らなすぎる 中川隆
68. 中川隆[-10550] koaQ7Jey 2019年10月26日 15:33:03 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2319]
2019.10.26
中南米も日本も民主的な動きは米国の影響下にある治安機関に潰されてきた

 ラテン・アメリカではウォール街からの自立を目指す政権が倒される一方、ウォール街が望む政策を進める政権に対する抗議活動が展開されている。

 スペインやポルトガルに支配された後、20世紀に入って略奪者はウォール街へ交代したが、第2次世界大戦の後に独立、民主化する国が出てくる。その民主化された政権を潰す役割を果たしてきたのがCIAであり、その手先を育成するための施設も作られた。

 その施設は1946年にパナマでSOAとして創設された。その卒業生は帰国後、アメリカの巨大資本の利権にとって邪魔な人びとを排除するために「死の部隊」を編成、民主的な政権が誕生したときは軍事クーデターで潰すことになる。

 そうした実態が知られるようになり、SOAは1984年にパナマ政府から追い出され、アメリカのジョージア州フォート・ベニングへ移動する。2001年にはWHISC(またはWHINSEC)へ名称を変更したが、行っていることに大差はない。

 その間、民主的な政権が犠牲になっている。例えば、1948年4月に暗殺されたコロンビアのホルヘ・エリエセル・ガイタン、1954年6月に軍事クーデターで潰されたグアテマラのヤコボ・アルベンス・グスマン政権、1973年9月に軍事クーデターで倒されたチリのサルバドール・アジェンデ政権は特に有名だ。

 アメリカの巨大資本、CIA、その手先になっている各国の支配層に対する批判はカトリックの世界にも広がり、ローマ教皇庁の意向に反する「解放の神学」が現れた。支配者ではなく国民の大多数を占める民に寄り添おうという考えだ。そうした聖職者も犠牲になるが、その中にはアメリカ人も含まれていたことから批判を強めることになった。

 ベトナム戦争でも「侵略者」のイメージがアメリカについたことを反省したのか、ロナルド・レーガン政権は「プロジェクト・デモクラシー」や「プロジェクト・トゥルース」と名づけられた作戦を始める。

 これを「思想戦」だと表現した人もいたが、自分たちの侵略行為に「民主」、「自由」、「人権」、「人道」といったタグをつけ、有力メディアを使って宣伝するイメージ戦略だ。1990年代に入って広告会社の役割が飛躍的に増大するが、それもこの戦略の一環である。

 しかし、1991年12月にソ連が消滅したことを受け、ネオコンをはじめとするアメリカの好戦派は自国が「唯一の超大国」になったと考え、他国へ配慮をしなくなる。国連中心主義を掲げていた細川護熙政権が潰されたのもそのため。露骨な侵略と「民主」のようなイメージを併存させるためには、それなりの仕掛けが必要だ。

 2001年からスタートしたジョージ・W・ブッシュ政権はアメリカ主導軍を使って侵略戦争を始めるが、行き詰まる。そこで2009年に大統領となったバラク・オバマはムスリム同胞団をはじめとするジハード傭兵やネオ・ナチような勢力を使うようになる。

 アメリカを崇拝する人びとはそうした幻術を受け入れるが、そうした信仰に毒されていない人は騙されない。長い間アメリカの巨大企業から富を奪われてきたラテン・アメリカでは、21世紀に入る頃から真の意味で民主化しようとする動きが活発化している。その代表格がベネズエラ、ブラジル、アルゼンチンなどだ。

 ベネズエラに対してはクーデターが何度も試みられ、ブラジルやアルゼンチンなどではCIAやNSAのようなアメリカの情報機関の支援を受けていると見られる各国の捜査機関や裁判所が使われてきた。

 日本では業務上過失致死傷罪で起訴された東京電力の旧経営陣、つまり勝俣恒久元会長、武藤栄元副社長、武黒一郎元副社長に無罪の判決を言い渡した東京地裁(永渕健一裁判長)が批判されているが、原子力発電の問題では慎重な立場の知事が東京地検特捜部に潰されている。

 この知事を潰した捜査を特捜部の副部長として指揮した佐久間達哉はその後、特捜部長として小沢一郎も葬り去っている。小沢は新自由主義に消極的な立場で、国連中心主義を掲げていた。その小沢とタッグを組み、東アジアの平和を打ち出していた鳩山由紀夫は有力メディアから攻撃を受け、排除された。

 公判が公開を原則にしているのは、裁判官が信用できないことを先人は知っていたからだろう。警察や検察が支配者の道具にすぎない。

 第2次世界大戦で日本が降伏する前、天皇を中心とするファシズム体制を支えていたのは内務官僚、思想検察、特別高等警察といった治安機関だ。

 こうした機関の幹部は戦後も支配階級のメンバーとして君臨した。裁判官も責任を問われたとは言いがたい。こうした人びとが今、戦前戦中と同じようなことをしている。

 明治維新以降、日本はイギリスやアメリカの金融資本の影響かにある。日本の治安機関もそうした支配システムの一部として機能している。ブラジルやアルゼンチン、そしてアメリカと基本的に同じだ。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201910250000/
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/175.html#c68

[近代史3] 新自由主義を放置すると中間階層が転落してマルクスの預言した階級社会になる理由 中川隆
49. 中川隆[-10549] koaQ7Jey 2019年10月26日 15:44:51 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2320]
萩生田文科相が大学入試改革の格差助長を当然視、貧乏人は「身の丈に合わせろ」と暴言! これが安倍政権の本音だ
https://lite-ra.com/2019/10/post-5048.html
2019.10.26 萩生田文科相が大学入試改革で貧乏人は「身の丈に合わせろ」と暴言! リテラ

    
    「はぎうだ光一オフィシャルwebsite」より


 センター試験を廃止して導入される「大学入学試共通テスト」(2020年度開始)の不公平性に対し、受験生となる高校2年生をはじめ学校関係者や保護者を中心に見直しと延期を求める声が高まっているが、そんななかで、萩生田光一文科相が経済格差による機会不平等は当然とするような信じがたい暴言を吐き、さらなる批判が巻き起こっている。

 まず状況を整理すると、大学入学共通テストでとりわけ批判が強まっているのが、英語民間試験の利用だ。英検やTOEFL、GTECなどの民間で実施されている7種類の資格・検定試験の成績を合否判定などに使用するというが、そもそも目的や基準の違う試験を入試に使用することの問題や、まったく使用しないとする大学は約4割にのぼっていること、その上いまだに試験会場が不確定だったりと不安要素が山積。だが、もっとも大きな問題は、受験生の経済状況や住んでいる地域によって不公平・不平等が生まれることだ。

 受験生は定められた期間内に受けた英語民間試験の2回分が採用されるが、その費用は1回で5800円から2万5000円以上かかる。民間試験の対策として参考書などの教材費や塾代などにも費用はかさみ、受験生の家庭は負担を強いられることになる。しかも、民間試験を全国で実施するようには義務付けられてはおらず、現状では都市部でしかおこなわれない試験もあるため、居住する地域によっては民間試験を受けるために交通費や宿泊費をかけねばならない。さらに受験費用が苦にならない裕福な家庭であれば、練習として何回でも受けることができる。単純に比較しても、裕福な家庭で都市部に暮らす受験生とくらべて家計が厳しく居住地域が地方である受験生は圧倒的に不利で、あまりに不公平な制度となっているのだ。

 しかし、こうした批判が当事者から高まっているのに、萩生田光一文科相は一切聞く耳を持たず、11日の衆院予算委員会でも「一つ一つ不安を払拭してきた。来年はこれで行く」と断言。

 そして、24日に生出演した『BSフジLIVE プライムニュース』(BSフジ)で、居住地域や家庭の経済状況によって不公平が生じるという批判が起こっていることについて問われると、こんなことを言い出したのだ。

「あの、そういう議論もね、正直あります。ありますけれど、じゃあそれ言ったら、『あいつ予備校通っててずるいよな』って言うのと同じだと思うんですよね。だから、裕福な家庭が回数受けて、ウォーミングアップできるみたいなことは、もしかしたらあるかもしれないけれど、そこは、自分の、あの、私は身の丈に合わせて、2回を選んで、きちんと勝負してがんばってもらえば」

「大学入学共通テスト」は政府の施策であって、入学試験制度そのものである。その不平等性を問われているのに、責任者である文科大臣が、受験準備の選択肢の一つである「予備校通い」と同じレベルの話に矮小化するとは、どういう神経をしているのか。挙げ句「身の丈に合わせろ」と言い放つとは──。

 つまり、萩生田文科相は、金のかかる民間試験対策ができる「裕福な家庭」の受験生と、経済的事情でできない家庭の受験生が出てくることを是認して、できない家庭の受験生には「身の丈に合わせろ」と迫っているのだ。よりにもよって文科大臣が、である。

 しかも、萩生田文科相はこうも発言している。

「人生のうち、自分の志で1回や2回は故郷から出てね、試験を受けるとか、そういう緊張感も大事かなと思うんで」

 受験の機会均等を担保もせず、受験生によっては民間試験を受けるために交通費や宿泊費を負担しなければならないという格差を生もうとしている張本人が、「自分の志で故郷から出てみる緊張感も大事」って……。もはや言葉を失うほかないだろう。

■安倍政権下で進む教育格差 東大学生の家庭は世帯収入950万円以上が一般の倍以上

 無論、この萩生田文科相の「身の丈にあった受験」発言にはネット上で批判が殺到。〈地方に生まれた、経済的に恵まれていない家庭に生まれた子はどれほど優れていても「自分の身の丈はこうだから」と諦めろという意味でしょうか〉〈どんな家庭に生まれ、どのような環境で育てられるかは、子供たちが選んだわけじゃない。そういった種々の条件を、たった一言「身の丈に合った」で済ませろと言ってるんだ。国の教育を司るトップの人間が言っていいことじゃない〉といった意見が溢れた。

 当然の反応としか言いようがないが、しかし問題なのは、この萩生田文科相の「身の丈」発言は、この国の教育政策の実態と軌を一にするものであり、安倍政権の本音でもあるということだ。

 事実、日本は相対的貧困率が15.6%(2016年の厚労省「国民生活基礎調査」)にのぼっており、日本の貧困率は経済協力開発機構(OECD)に加盟する先進国のなかでも高い水準となっている。また、17歳以下の子どもにかんしてはじつに7人に1人が貧困の状態にあると言われている。

 こうした貧困は、子どもの学力にも影響をおよぼす。教育統計学者の舞田敏彦氏が2015年に発表した「東京大学生の家庭の年収分布」では、世帯収入950万円以上が一般世帯の倍以上の57%を占め「教育格差は収入格差」と話題になったが、お茶の水大学が調査・発表した「平成25年度全国学力学習状況調査(きめ細かい調査)の結果を活用した学力に影響を与える要因分析に関する調査研究」でも、世帯収入が低い子どもより世帯収入の高い子どものほうが学力テストの正解率が高いことがわかっている。しかも、世帯所得と父母の学歴を合成した指数と学習時間、そして国語の平均正解率を掛け合わせたデータによると、同じ所得層のなかでは長時間勉強する子どものほうが学力は高いが、最高所得層で「全く勉強しない」子どもの正解率は60.5%であるのに対し、最低所得層で「3時間以上勉強する」子どもの正解率は58.9%となっている。この結果は、親の収入と学歴の効果が、勉強時間という努力の効果よりはるかに大きいことを意味している。

 経済的に恵まれない家庭の子どもが勉強しようとも、裕福な家庭でまったく勉強しない子どもに学力が劣る。つまり、日本の教育は子どもの努力などといった精神論ではどうにもならないところまできているのだ。

 一体、この状況をどう変えればいいのか。この調査を中心的におこなった一人であるお茶の水大学元副学長の耳塚寛明氏は「中央公論」(中央公論新社)2015年6月号で、「これは教育問題というより社会問題」と指摘し、「自由な競争社会の前提条件を調えるという意味で、教育費負担の軽減と教育の質の向上の両方に投資し、学力格差をなくしていくことが重要だと思います」と述べているが、依然、日本は教育への公的支出が圧倒的に少ないままだ。

 実際、昨年9月にOECDが発表した「図表でみる教育2018年版」では、日本の小学校〜大学の公的支出のGDP比は比較可能な34カ国のなかで最下位。OECDが国ごとの教育制度の構造、財政、成果をまとめた日本のカントリーノートでは〈各家庭に極めて重い経済的負担を強いている〉とまとめられているように、教育への公的支出が少なく家計負担を強いている状況が、親の所得格差が子どもの教育格差につながるという「貧困の連鎖」を生み出しつづけているのだ。

 また、萩生田文科相は、前出の番組で「『あいつ予備校通っててずるいよな』って言うのと同じ」などとうそぶいていたが、そもそも実際に予備校に通えるか通えないかも経済格差によるところが大きい。教育費用が公的にまかなわれる割合が低く、予備校や塾・課外活動などによる格差を公教育が解消できていない現状も、重大な教育格差拡大要因のひとつであることを、萩生田文科相はまったく認識できていないということだ。

■安倍政権の金持ち優遇 幼児教育・保育無償化も約半分が年収640万円以上の世帯に

 しかも、安倍政権にこうした現状を改善しようという姿勢はない。現に、麻生太郎財務相は昨年、福岡市長選の街頭演説で北橋健治・北九州市長を俎上に載せ、「(北橋市長は)学歴はいいよ、人の税金を使って学校へ行ったんだから。東京大学出てるだろ」などと発言、教育への公的支出を批判してみせたことは記憶に新しい。

 だいたい、来年4月からの高等教育無償化も、授業料が事実上無償化される対象は住民税非課税世帯(年収約270万円未満)でしかなく、「高等教育は無償教育の漸進的な導入によってすべての者に対して均等に機会が与えられるものとすること」という国連人権規約からかけ離れている。その上、高等教育無償化の実施によって、国立大ではこれまで授業料減免や減額の対象になっていた中所得世帯が外れるため、学部生の半数以上にあたる2万4000人が支援を受けられなくなる、あるいは支援額が減少することになる。

 また、消費税率10%への引き上げと同時に実施された「幼児教育・保育の無償化」にしても、認可保育所では無償化に必要な費用4650億円のうち約半分が年収640万円以上の世帯に使われ、住民税非課税世帯に使われるのはたったの1%程度。つまり、高所得層優遇の政策になっているのだ。

 家庭の経済状況による教育格差を是正するために必要な教育への公的支出もケチる上に、財務大臣が公的支出を公然と批判し、教育への投資としながら高所得層を優遇する──。今回、萩生田文科相が地域格差や経済的格差により著しい差が生まれる入試制度を推進し、経済的に苦しい家庭の受験生に「身の丈にあった受験を」と言い放ったことも、安倍政権の弱者に冷酷な姿勢を考えれば当然の出来事だったのだろう。つまり、年金老後2000万円問題と同じで、「国に頼るな。自助努力・自己責任でどうにかしろ」ということだ。

 だが、家庭の経済状況という自分ではどうにもできない問題を高校生に押し付ける無責任な萩生田氏こそ、大臣が「身の丈」に合っていないのだ。菅原一秀氏が経産相を辞任したばかりだが、この暴言によって大臣としての資質がカケラもないことが萩生田氏もはっきりした。萩生田文科相の辞任要求、そして「大学入学共通テスト」の導入を即刻中止させなければいけない。
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/350.html#c49

[昼休み53] 千葉県にだけは住んではいけない 中川隆
327. 中川隆[-10548] koaQ7Jey 2019年10月26日 17:29:09 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2321]

被災地に「台風よりすごい」豪雨 避難続く住民に疲労感
10/26(土) 5:00配信 朝日新聞デジタル
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191026-00000008-asahi-soci&pos=3


住宅が巻き込まれた土砂崩れ現場=2019年10月25日午後7時50分、千葉市緑区、田辺拓也撮影


 台風の爪痕が残る被災地を猛烈な雨が襲った。25日、千葉県を中心に関東から東北地方は激しい雨に見舞われた。「もう、こりごり」。水につかった自宅の片付けを中断して避難してきた人たちから、悲痛な声が漏れた。

【写真】大雨で増水した養老川。畑が茶色い水で覆われた=2019年10月25日午後4時、千葉県市原市藪、今泉奏撮影


 「ドンという音で外に出たら、隣の家が横倒しになっていた。台風15号では被害がなかったので、びっくりした」

 千葉市緑区誉田町に住む大松崎賢次さん(63)は、途方に暮れた様子で話した。25日午後1時15分ごろ、土砂崩れで近くの住宅2棟が倒壊、1人が死亡した。現場は山あいにある住宅地。大松崎さんが娘と孫と3人で暮らす自宅も土砂で半壊したという。

 午後1時35分ごろには同区の別の場所でも土砂崩れが起き、住宅1棟が巻き込まれ、住人とみられる60代男性が死亡した。

 千葉県などによると、長南町の80代男性が車のそばの側溝で亡くなっているのが見つかった。長柄町では、80代男性が冠水したとみられる車の中で見つかり死亡を確認。ほかに男性1人の行方も分かっていないという。

 市原市では養老川が氾濫(はんらん)し、道路や畑が冠水。折れた木々が大量に流され、川岸の竹林とぶつかり「バキバキッ」という音が周囲に響いた。

 畑が水につかった同市下矢田の林俊光さん(84)は「台風15号、19号のときよりもすごい。ダムができてから、こんなに水かさが増すことはなかった。いつもは静かな川なのに」。畑では大根やニンジン、サツマイモなどを育ててきた。「自分たちで食べたり、近所の人にあげたり。ようやく収穫になる野菜もあった。早く水が引いてくれないと、だめになってしまう」

 市原市内の交差点では、ひざ丈ほどまで冠水し、車が数台立ち往生したところもあった。近くの自動車整備会社に勤める加藤喜成さん(49)は「バケツをひっくり返したような雨で、一気に水があふれ出した」と語った。

 千葉県内では、25日夕方までに48市町で土砂災害警戒情報が発表された。市原、佐倉など11市で避難指示、39市町で避難勧告が出された。午後8時時点で、47市町の336カ所に避難所が設置された。家に帰れず、生徒たちが宿泊する高校もあった。

 水戸市の市立飯富中学校には、台風19号で浸水した自宅の片付けを切り上げた人たちが不安そうに身を寄せていた。中学校は、台風19号の被害で避難所となっている。同市岩根町の主婦小圷(こあくつ)秀子さん(67)は、床上浸水した自宅に片付けに行っていたが、雨がひどくなり、午後3時半ごろ避難所に戻ってきた。「片付けは終わりが見えない。また浸水したら一からやり直しになることが、一番怖い」

 台風19号で9人が犠牲になった福島県いわき市。同市好間町の主婦(54)は昼過ぎ、高台にある中学校に長女(18)と避難した。自宅近くの好間川の堤防は、決壊した後本格復旧していない。「避難所が満杯で断られる人もいたので、早めにと思った」と話した。

http://www.asyura2.com/13/lunchbreak53/msg/390.html#c327

[近代史3] 伊藤貫氏に聞く _ 日本人は何故アメリカの犬になりたがるのか 中川隆
16. 中川隆[-10547] koaQ7Jey 2019年10月27日 06:42:25 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2322]

【令和元年秋 特別対談】伊藤貫氏の警告、
パックス・アメリカーナと中華思想の間で摩滅する「商人国家日本」[桜R1-10-26] - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=wxQ7ZQtTSxs


ゲスト:伊藤貫(国際政治アナリスト)
聞き手:水島総
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/125.html#c16

[近代史02] 白人はなぜ白人か _ 白人が人間性を失っていった過程 中川隆
203. 中川隆[-10546] koaQ7Jey 2019年10月27日 06:55:01 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2323]

【令和元年秋 特別対談】伊藤貫氏の警告、
パックス・アメリカーナと中華思想の間で摩滅する「商人国家日本」[桜R1-10-26] - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=wxQ7ZQtTSxs


ゲスト:伊藤貫(国際政治アナリスト)
聞き手:水島総

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[近代史02] アメリカ・アングロサクソンの凶暴性・アメリカインディアンが絶滅寸前に追い込まれた仮説 sagakara
65. 中川隆[-10545] koaQ7Jey 2019年10月27日 06:55:55 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2324]

【令和元年秋 特別対談】伊藤貫氏の警告、
パックス・アメリカーナと中華思想の間で摩滅する「商人国家日本」[桜R1-10-26] - YouTube
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[昼休み53] 西部邁ゼミナール 「アメリカ文明は欠陥品である」 伊藤貫 中川隆
14. 中川隆[-10544] koaQ7Jey 2019年10月27日 06:57:37 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2325]

【令和元年秋 特別対談】伊藤貫氏の警告、
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[近代史3] 日本人は「狂ったアメリカ」を知らなすぎる 中川隆
69. 中川隆[-10543] koaQ7Jey 2019年10月27日 06:59:13 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2326]

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[近代史3] ネットでアメリカの悪口を書いただけでアメリカは入国禁止 中川隆
1. 中川隆[-10542] koaQ7Jey 2019年10月27日 07:00:32 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2327]

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[昼休み52] 意図的な世論誘導報道で悪魔呼ばわりされているシリア アサド大統領 富山誠
103. 中川隆[-10541] koaQ7Jey 2019年10月27日 07:07:39 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2328]

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[近代史02] プーチン大統領は神の申し子_____小沢一郎先生はこういう人になって欲しかった 中川隆
161. 中川隆[-10540] koaQ7Jey 2019年10月27日 07:08:00 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2329]

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[近代史02] 命を賭して悪の帝国と闘ったサダム・フセイン (小沢先生もこれ位カッコ良ければなあ) 中川隆
90. 中川隆[-10539] koaQ7Jey 2019年10月27日 07:08:42 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2330]

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[近代史3] 世界を反米にした殺人鬼ヒラリー・クリントン 中川隆
4. 中川隆[-10538] koaQ7Jey 2019年10月27日 07:09:19 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2331]

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[リバイバル3] 中川隆 _ 欧米文化関係投稿リンク 中川隆
113. 2019年10月27日 07:25:30 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2332]
Terror Tuesday _ オバマ大統領は火曜日夕方に必ず CIA のブレナンに暗殺指令を出した
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/696.html
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/464.html#c113
[近代史02] 小沢一郎先生を襲った恐怖とは 中川隆
97. 中川隆[-10537] koaQ7Jey 2019年10月27日 07:36:18 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2333]

Terror Tuesday _ オバマ大統領は火曜日夕方に必ず CIA のブレナンに暗殺指令を出した
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/696.html
http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/296.html#c97
[リバイバル3] 日本を売った小沢一郎 中川隆
27. 中川隆[-10536] koaQ7Jey 2019年10月27日 07:37:48 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2334]

Terror Tuesday _ オバマ大統領は火曜日夕方に必ず CIA のブレナンに暗殺指令を出した

【令和元年秋 特別対談】伊藤貫氏の警告、
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[近代史02] 小沢一郎先生を襲った恐怖とは 中川隆
98. 中川隆[-10535] koaQ7Jey 2019年10月27日 07:38:12 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2335]

Terror Tuesday _ オバマ大統領は火曜日夕方に必ず CIA のブレナンに暗殺指令を出した

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ゲスト:伊藤貫(国際政治アナリスト)
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[近代史3] 安倍晋三は会う人ごとに「相手が望むこと」を言っている 中川隆
4. 中川隆[-10534] koaQ7Jey 2019年10月27日 07:39:58 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2336]

安倍先生がアメリカに絶対に逆らわない理由


Terror Tuesday _ オバマ大統領は火曜日夕方に必ず CIA のブレナンに暗殺指令を出した

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ゲスト:伊藤貫(国際政治アナリスト)
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/629.html#c4

[近代史3] 安倍政権下で自殺・不審死した人物 中川隆
18. 中川隆[-10533] koaQ7Jey 2019年10月27日 07:40:41 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2337]

安倍先生がアメリカに絶対に逆らわない理由


Terror Tuesday _ オバマ大統領は火曜日夕方に必ず CIA のブレナンに暗殺指令を出した

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パックス・アメリカーナと中華思想の間で摩滅する「商人国家日本」[桜R1-10-26] - YouTube
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ゲスト:伊藤貫(国際政治アナリスト)
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/542.html#c18

[近代史3] 浜崎洋介 _ 安倍「器」論 中川隆
3. 中川隆[-10532] koaQ7Jey 2019年10月27日 07:41:34 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2338]

安倍先生がアメリカに絶対に逆らわない理由


Terror Tuesday _ オバマ大統領は火曜日夕方に必ず CIA のブレナンに暗殺指令を出した

【令和元年秋 特別対談】伊藤貫氏の警告、
パックス・アメリカーナと中華思想の間で摩滅する「商人国家日本」[桜R1-10-26] - YouTube
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ゲスト:伊藤貫(国際政治アナリスト)
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/688.html#c3

[近代史3] バーナンキが2016年に来日し安倍首相と会談した時、永久国債で借金を踏み倒せばいいと提案した 中川隆
1. 中川隆[-10531] koaQ7Jey 2019年10月27日 09:21:01 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2339]

2019年10月27日07:00


日本政府が検討する超長期国債 100年債で国の借金はチャラになる?

安倍首相に永久国債発行を勧めたバーナンキ元議長

引用:http://stat.ameba.jp/user_images/20160711/22/fxshufoo/75/a7/p/o0738046013695152887.png

日本政府が検討し始めた100年債

麻生財務相は2019年9月10日の衆院予算委員会で、「ただいまの段階で、100年債の発行は考えていない」と答弁しました。

消費増税対策として100年債発行を発行すべきという野党の質問に答えたものだが、額面通りには受け取れない。

冒頭に「ただいまの段階で」と付けたように検討はしていると考えられ、欧米各国で50年債や100年債の発行が相次いでいる。



日本の政策はアメリカの真似をする事が多いが、ムニューシン米財務長官は2日後の12日に「50年国債の発行を検討する」と語った。

財務長官はさらに「成功すれば100年債も考える」と野心的な計画を語り、超長期債発行に強い意欲を持っているのを伺わせた。

米政府が現在発行している最長期債は30年だが、2017年頃にも50年債を検討した事があった。


アメリカが超長期債を検討しているのは米国の借金が多いのと現在低金利なためです。

低金利のうちに100年債を発行すれば、少ない利子を払うだけで問題を100年後に先送りできる。

米連邦政府は22兆ドル(約2300兆円)の累積債務を抱えており、数年から30年で償還しています。


アメリカは10年間続いた好景気が終わり停滞期になりつつあるが、それでも他の先進国より成長率が高い。

米国債金利も日本や欧州より高いので、投資家から見ても米国の超長期債は魅力的です。

スウェーデン、オーストリア、メキシコ、アルゼンチンが100年債を発行し、イギリス等も発行を検討している。

国の借金はなくせる

実はイギリスは第一次大戦前に発行した国債を償還しておらず、アメリカもフランス革命前のフランス国王からの借金を返済していない。

日本も敗戦前の国債を召喚しなかったので、これらは永久国債のようなものと言える。

永久債は社債として各国で発行されていて、償還しなくていい代わりに永久に金利を払うので企業にとってあまり有利ではない。


ところがGDPの2倍の国の借金(国債はその半分程度)を抱える日本では、借金減額の手段として注目された。

バーナンキ元FRB議長は2016年7月に安倍首相と歓談した時、永久国債を発行するよう勧めた。

現在日銀は400兆円以上の国債を買い取っているが、政府は毎年金利分を市場と日銀に支払っている。


もし永久国債を発行すると永久に日銀が保管するので、事実上日本政府の借金は半分になる。

この時マイナス金利で永久国債を発行して日銀が買い取れば、時間が経てば借金が減っていきます。

安倍首相はこのアイディアに乗り気でなかったが、借金を減らす魔法の手段として注目された。


これができるのは日本国債の買い手のほとんどが日本人(生保や金融機関)で、日銀が買い取る事もできるからでした。

財務省は否定しながら50年債や100年債の発行を検討している筈で、ゼロ金利やマイナス金利で日銀に買い取らせるでしょう。

ゼロ金利で日銀が買ってインフレ率が1%なら、保管するだけで日本国債が毎年1%(4兆円以上)減っていく。


4兆円は消費税を1.5%増税するのに相当し、消費税と違って景気を冷やす事もない。
http://www.thutmosev.com/archives/81325615.html
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/636.html#c1

[昼休み53] 千葉県にだけは住んではいけない 中川隆
328. 中川隆[-10530] koaQ7Jey 2019年10月27日 09:38:29 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2340]

千葉・記録的豪雨、避難勧告・指示出なかった町も
10/27(日) 7:20配信 TBS News i
https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn?a=20191027-00000011-jnn-soci


 千葉や福島で大きな被害が出た大雨で、千葉県長柄町では2人が死亡しましたが、町が大雨警戒レベル4の避難勧告や指示を出していなかったことがわかりました。

 「亡くなった男性は、車の助手席で見つかったということです」(記者)

 千葉県長柄町では、2つの地区で増水した川に車が流され、いずれも車に乗っていた88歳と54歳の男性2人が死亡しました。町は当時、大雨警戒レベル3の避難準備情報を出すにとどめ、レベル4の避難勧告や指示を出していませんでした。町は、「避難準備情報を出した後短時間で川が氾濫したため、危険な状況での外への避難呼びかけを避けた。適切な対応だった」としています。

 この長柄町を流れる一宮川の下流にある千葉県茂原市では、大規模な浸水被害に見舞われました。茂原市では過去にも水害があり様々な対策をとっていましたが、今回は被害が防げませんでした。

 「上流に降った雨が異常に多かったということが、今回の浸水・溢水の原因の一つと考えている」(茂原市都市建設部 渡辺修一部長)

 一宮川の上流・長柄町水上では、25日の24時間雨量が360ミリに。川が増水した際に水を流し込む調節池も溢れたということです。また、一宮川などの本流に流れ込む支流が溢れるのを防ぐため、ポンプで排水を行いましたが、追いつかなかったということです。茂原市は被災状況をとりまとめたうえで、今後、県などと防災対策について話し合う方針です。

 25日から26日にかけての大雨では、これまでに千葉県と福島県で10人が死亡、1人が行方不明となっています。(27日00:57)
https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn?a=20191027-00000011-jnn-soci
http://www.asyura2.com/13/lunchbreak53/msg/390.html#c328

[近代史3] 日本円と日本の物価は異常に安過ぎる _ 1ドル=50円 が適正価格 中川隆
17. 中川隆[-10529] koaQ7Jey 2019年10月27日 11:27:06 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2341]
2019年10月26日
住宅費が高すぎて都市から住民が離れていくサンフランシスコの現状とは?
https://gigazine.net/news/20191026-san-francisco-housing-crisis/

アメリカ西海岸にあるサンフランシスコや近郊の都市を含めたサンフランシスコ・ベイエリアは、世界でも有数のハイテク企業が集まる都市として知られています。そんなサンフランシスコ・ベイエリアには多くの人々が住んでいるものの、あまりにも高すぎる住宅費が生活を圧迫し、住民たちが離れていく現状があるそうです。

California housing crisis: Residents flee San Francisco because of costs
https://www.usatoday.com/story/news/nation/2019/10/19/california-housing-crisis-residents-flee-san-francisco-because-costs/3985196002/

ライフスタイルブログのSassy Red Lipstickを運営するサラ・トリップ氏と夫のロビーさんは、2016年に希望を持ってサンフランシスコに引っ越しました。「私たちはこの都市が一生懸命働いて成功をつかむチャンスとつながりにあふれていると考えていました」とサラさんは語りますが、2人の家探しは非常に難航したとのこと。

トリップ夫妻はおよそ1年以上にわたって住みやすい家を探し続けたものの、「改装が必要な狭い掘っ立て小屋なのに100万ドル(約1億1000万円)もする家」しか見つけられなかったそうです。2人は毎月の家賃が2500ドル(約27万5000円)もする寝室が1つ、バスルームが1つの賃貸物件に2年間住み続けましたが、最終的にサンフランシスコを離れることを決心しました。アリゾナ州のフェニックスで購入した新築物件は、寝室とバスルームが4つずつあり、サンフランシスコではとても手が出ない物件でした。

トリップ夫妻はベイエリアでの生活を「多くのハイテクスタートアップ企業の近くに住むことは魅力的でした。しかしベイエリアでは、自分自身がスタートアップの一部でなければすぐに追い出されてしまうでしょう。悲しいことです」と回想しました。


by Pixabay

ベイエリアは、過去20年近くにわたりテクノロジーに魅了された起業家たちにとって魅力的な場所であり続けました。その結果、アメリカ西部で最も住宅価格が高く、ガソリン代や教育費、外食費などを合わせると、アメリカ平均の2倍もの生活コストがかかる都市となってしまったそうです。

不動産仲介業者のRedfinが発表した移住レポートによると、2019年の第2四半期だけで2万8190人もの人々がサンフランシスコを離れているそうで、サンフランシスコはアメリカでも一二を争う「住民が流出している都市」だとのこと。

以下の画像は都市ごとの住宅価格の中央値を表したもの。サンフランシスコでは住宅価格の中央値が146万6900ドル(約1億6000万円)であるのに対し、ロサンゼルスは63万2500ドル(約7000万円)、シアトルは58万ドル(約6400万円)となっており、両都市とも2倍以上の開きがあることがわかります。トリップ夫妻が物件を購入したフェニックスに至っては28万ドル(約3000万円)で、5倍以上も住宅価格の中央値に差が出ています。カリフォルニア州全体としても住民の流出傾向があり、2018年には流入者より3万8000人近く多くの流出者があったそうで、住民の53%が高い生活費のために移住を検討しているという(PDFファイル)調査結果もあります。



ベイエリアを含むカリフォルニア州からの移住先として近年人気を集めている都市として、州税としての所得税がないテキサス州のオースティンなどが挙げられます。オースティンは2019年の第2四半期に5403人の新規移住者があり、その多くがサンフランシスコ出身だったとRedfinは指摘しています。

家計収入の中央値でみると、ベイエリアは10万ドル(約1100万円)という高水準にあり、ほとんどのアメリカの都市で暮らすのに十分です。しかし、連邦税と州税が引かれた上におよそ月額3600ドル(約40万円)、シリコンバレーに至ってはおよそ4600ドル(約50万円)という高額な家賃が生活を圧迫し、低所得者はホームレスになるか、車上生活者になるしかないという現実もあるとのこと。

拡大する住宅危機問題には起業家や政治家も注目しており、企業向けクラウド大手のSalesforce.comの共同CEOであるマーク・ベニオフ氏はホームレス問題解決に向け、大企業に課税することを定めた法案を強く支持しました。また、カリフォルニア州知事であるギャビン・ニューサム氏も住宅問題に取り組み、低所得者向け住宅の建築に資金を拠出したり、家賃の上昇幅に制限を設けたりする対策を打ち出しています。ニューサム氏は2019年10月、「私たちはアメリカで最も裕福であるのと同時に最も貧しい州に住んでいます。生活費こそがカリフォルニア州が抱える最も大きな問題です」と述べました。と述べました。


by Lukas

カリフォルニア州全体で危機意識の高まりもみられるものの、生活費に日々の生活が圧迫されている中流階級の人々にとって、住宅価格の上昇はのんびりと構えていられる問題ではありません。カリフォルニア州・サンノゼ出身のヘイリー&ジム・ケーシー夫妻は、2016年にサンノゼで購入した小さな家に住み、2人で幸せに暮らしていけると思っていました。ところが2人の間に子どもが生まれ、「これ以上大きな家を買うことはできない」と判断したケーシー夫妻は、サンノゼの家を手放してオースティンへの移住を決断しました。「オースティンには柔軟性に富み、家族に優しい生活があります」と、妻のヘイリーさんは述べています。

また、2006年にシリコンバレーに通じる高速道路の近くに家を購入したデボラ&ジャスティン・ネイスラー夫妻も、サンフランシスコを離れる決断をしました。2人目の子どもが生まれて家が手狭になったタイミングで、不動産仲介業者に務めるネイスラー夫妻の友人が、「購入時より66%も価格が上昇している」と教えてくれたため、夫妻は家の売却を決断。「サンフランシスコは恋しいですが、家族にとってベストな場所ではありません」と、夫妻はコメントしました。

カリフォルニア州のチャップマン大学で都市研究を行うジョエル・コトキン氏は、「カリフォルニア州には中流階級が必要です。中流階級のいない社会はいびつな社会です」と述べ、カリフォルニア州から中流階級の人々が流出する現状を危険視しています。また、カリフォルニア州の上院議員であるスコット・ウィーナー氏も、「私たちは中流階級の人々が家族を養うことができず、労働者が雇えずにレストランが閉店し、教師や警官などの公務員が職場の近くに住めない未来に直面しています」「私たちは大きな切迫感を覚えるべきです」と述べ、警鐘を鳴らしました。
https://gigazine.net/news/20191026-san-francisco-housing-crisis/
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/189.html#c17

[リバイバル3] 中川隆 _ 経済、ビジネス関係投稿リンク 中川隆
128. 2019年10月27日 12:03:51 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2342]
1票の格差は是正するな、1票の格差はむしろ必要、 アメリカは70倍の格差
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/697.html

http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/813.html#c128
[近代史3] ソフトバンク 孫正義は日本人の敵 中川隆
10. 中川隆[-10528] koaQ7Jey 2019年10月27日 13:34:56 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2343]

プロ野球「ソフトバンク」の強さの秘密 2019年10月27日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/0886bd5f8e9d9cfff7f2e0509608ea6d


大いに熱戦を期待していたプロ野球「日本シリーズ」も、あっけなくソフトバンクの圧勝(4連勝)で終わった。

大の巨人ファンである家内も口惜しさを通り越して、もはやその弱さに呆れ果てている始末(笑)。

「球界の盟主」としてのプライドを木っ端みじんに打ち砕かれた巨人は、これから1年間「俺たちは弱いんだ」と刻み込まれた十字架を背にしてプレイしなければならない。可哀そうに〜(笑)。

それにしても「ソフトバンク」の強さはいったいどこに由来しているんだろうか。

どうも選手たちの単なる「投攻守の技術」以前の基本的な問題がありそうな気がして仕方がない。

折りしも「高校の同窓生ネットクラブ」に「T君」が次のように投稿していたのでご了解のもとに紹介させてもらおう。

1 資金力

ホークスの強さを語るうえで第一に資金力は外せないポイント。親会社であるソフトバンクの経営が順調であることから選手獲得に資金を惜しまないのが特徴的です。

「いい選手を取るためには資金を惜しまない」というスタンスだからこそ、メジャー帰りの選手や外国人助っ人の獲得も積極的に行いチーム力の増加に繋がっています。

また、オーナーの孫正義氏は”金は出すが口は出さない”という完全現場主義の人間。オーナーが球団の方針を握っている他球団とは異なり、野球のことは監督・コーチを含めた専門職に一任しているため、チーム内に軋轢が生まれることもない。

選手の年棒総額は55.9億円で12球団の中で1位です。2位は巨人の51.9億円です。

2 独自のスカウティング

近年、ホークスのスカウトは独自路線を貫いています。メジャーリーグで実績のあるベテラン選手ではなく、日本野球に適応できそうな選手を多く助っ人として迎え入れているのです。

代表的な例が昨年のデヴューから14連勝を記録したバンデンハーク投手。メジャーでは 良い成績を残せなかったものの、韓国リーグで才能が開花したバンデンハークを真っ先に獲りにいったのです。

また現在セットアッパーで活躍しているスアレス投手のスカウトも驚きのものでした。2015年にメキシカン・リーグで登板するまで草野球の経験しかなかったスアレス投手に対して白羽の矢を立てたのです。

資金力だけじゃなく逸材を見抜く力が相俟ってチーム力増加に繋がっている。

3 3軍制度

選手層の厚いホークスの中で若手選手は2軍での出場すら確約されません。2015年にはウェスタンリーグで4連覇を果たすほど2軍でも圧倒的な力を誇っています。

ホークスの2軍には「他球団に行けばレギュラーを獲得できる可能性もある選手が山ほどいる」とも言われているため、完全なる育成を2軍で行うことは出来ないのです。

そんな中で導入されたのが3軍制度です。高校卒の若手や育成指名された選手が地方リーグ・社会人チームなどと試合を行い「経験を積む」ことが可能になっています。

これによって試合機会をより多く与え、結果を残せば2軍に上がれるようになります。また2軍の選手もいつ3軍と入れ替えられるかわからない緊張感の中、日々の練習に臨まなくてはならないというわけ。


新幹線の筑後船小屋駅の近くに2軍用、3軍用の設備が整っている。

4 生え抜きの育成

資金力や助っ人の活躍にスポットが当たりがちになるホークスですが、現在のスターティングメンバーのラインナップを見てみるとほとんどが生え抜きの選手であることがわかる。

これは前述した3軍制度にも関係があるでしょう。千賀、甲斐、牧原、飯田、山田、二保といった一軍に顔を見せ始めている選手も元々は育成出身。

3軍でプレーを続け、実力を付けた後に1軍入りを果たしたのです。

育成により選手層が厚くなったため、怪我などのアクシデントが起きてもすぐに代わりの選手が活躍できる体制が整っており、日替わりのヒーローが登場するのも現在ホークスが強い理由。

5 工藤監督の徹底した選手管理

現在ホークスを率いる工藤監督は選手の健康管理を徹底しています。12球団でいちばん過酷とも言われているキャンプに入るまでの自主トレ期間にも、各選手に課題を出すなどして管理しており、初日に行われる体力テストで規定の数値に達しないと即B組スタートを命じられるとのこと。

休日に関しても疲れを取ることに専念してほしいという思いから基本的に休日返上練習を認めていないそうです。

工藤監督はシーズン中も積極的に2軍施設への視察を行っており、リハビリ中の選手の状態や不調で調整中の選手に関しても自分の目で状態を把握しているとのこと。圧倒的な強さの裏にはこういった細かな選手管理も役立っている。

以上のとおり、実に微に入り細をうがったソフトバンクの強さの分析がなされており、 どれもこれも重要度の点で順番のつけようがないが、自分の推測するところ、強いて挙げればやはり「選手の年棒が手厚いこと」ではなかろうか。

選手のヤル気にもっとも直結するところといえよう。

そして、その年棒の出どころはといえば、一つには「ヤフー・オークションの手数料」ですよね。

ネット情報によると、2013年度のヤフオクの落札額は約「7300億円」で、手数料を仮に「8%」とすると、年間「584億円」もの寺銭が自動的に転がり込んでくる計算になる。

           

ヤフーは2013年に「福岡ヤフードーム」から「ヤフオクドーム」へ改名しているが、「リサイクルの活用による環境保護の促進」というもっともらしい理由があるものの、建設費から球団の運営費まで「寺銭」に「おんぶにだっこ」という事情がきっと背景にあるに違いない。

ごく、ささやかながら自分も貢献しているはずだ!(笑)。
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/0886bd5f8e9d9cfff7f2e0509608ea6d
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/549.html#c10

[リバイバル3] 株で儲ける方法教えてあげる(こっそり) 新スレ 中川隆
232. 中川隆[-10527] koaQ7Jey 2019年10月27日 13:41:10 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2344]

平野憲一の株のお話 2019.10.27 下げない訳。


 さて昨日予告しました「下げない訳」を解説します。

相場は4連騰の後、日経平均21円下げて更に5連騰となっています。一寸急ぎ過ぎなので、調整した方が良いと思っていますが、なぜ下げないのか、いくつかありますが、代表的なもので、


@ 売らない買い方の増加 : 8月現在のアメリカのアクティブ型投資信託(相場観を持った個別銘柄投資)の残高は4兆2500憶ドルですが、最近パッシブ型(指数連動)が急速に増え4兆2700億ドルと、アクティブ型を抜きました。これは、マイナス金利の債券を買っていた資金がジワリと移動したもので、債券投資(債券より有利)と同じ感覚ですから、当分の間売りません。

A 日本におけるカネ対株のアンバランスの拡大 : 売らない買い方の代表が日銀ですが、その額は年6兆円です。しかし、今年度の企業の自社株買いは10兆円で日銀を大きく上回ります。しかもその多くは自社株消却を含み、この部分は株そのものが消滅します。本欄で既に解説して来ていますのでお分かりと思いますが、カネの量は現在も多くなっていますが、11月以降更に更に拡大していきます。そこへこの株式の減少、これでは株価は下げません。

B 政策出動 : 今週米国FOMCが開かれますが、25ベーシスの利下げは確実でしょう。これで3回目の利下げとなります。良く言われますが3回目まではリセッションに対する「予防的」利下げ、4回目はリセッション突入を認めた「防衛的」利下げと言われます。恐らく米国の売り方はこの4回目を次のターゲットとして早ければ年内(12月のFOMC)に売ってくると思います。当然当局はここで強力な政策を乗せて来ると思います。


 日本においても消費税導入後の景気に黄信号が出たらすかさず補正予算を出してくると思います。またここでの災害復興が大事で、少しでもミスをしたら次の選挙で大きなマイナスになります。災害復旧を急ぐ政策出動が期待されます。

以上下げない訳です。
http://kasset.blog.fc2.com/
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/822.html#c232

[近代史3] 馬渕睦夫 : 山本太郎は反グローバリストを装って一般大衆を欺く極左の隠れグローバリスト 中川隆
62. 中川隆[-10526] koaQ7Jey 2019年10月27日 18:44:50 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2345]

山本太郎(れいわ新選組代表) 街頭記者会見 博多駅博多口 2019年10月26日 - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=8ZOkoOHrZCk
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/559.html#c62
[近代史3] 香港デモが終わらない理由 & 香港デモの正体を見極めよ 中川隆
13. 中川隆[-10525] koaQ7Jey 2019年10月27日 18:52:16 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2346]

2019年10月27日
香港に強制収容所設置 洗脳によって別な人格に作り替える施設


ウイグル強制収容所では人格を作り替え、ウイグルを否定する教育をされる


画像引用:「人類の恥だ」トルコ政府が中国を批判 - 野良猫岡山のネットニュースhttp://noranekookayama0424.blog.fc2.com/blog-entry-945.html

香港に強制収容所を設置

香港大規模デモが始まって半年以上が経つが、中国政府と香港当局は沈静化に苦戦している。

中国の成長率は実態として3%程度と考えられ、しかも富裕層になれなければ貧困層になり格差が酷い。

中国では身分制度が固定されていて、最上級は共産党幹部と富裕層、次は都市戸籍住人、次は農民工、最底辺が農村住人となっている。




産まれた場所と親の身分によって子供の身分は固定されていて、IT長者や成功者も全員が最低でも都市戸籍住人です。

香港は最初から全員が都市戸籍で中国人の中では最上位なので、わがままを言っているようにしか受け取られない。

中国政府は香港の民主化を警戒し、ついに香港に強制収容所の設置を決めたようです。


ロイターなどによると香港政府は19億香港ドル(約260億円)を掛けて対テロ教育訓練施設を建設する。

建設地は香港の拘留所「新屋嶺拘留センター」敷地内で、現在も民主活動家やデモ参加者が拘束されている。

19ヘクタールが「総合テロ対策警察訓練施設集中地域」に割り当てられ、19年11月にも建設工事に着工する。


同様の教育訓練施設は新疆ウイグル自治区に存在し、香港政府は既にウイグル施設を視察していた。

香港政府は新施設を「テロ対策などの高度戦術訓練施設」としているが、ウイグルの「再教育センター」と同じとみられている。

新疆ウイグル自治区の再教育センターは民主化や独立を求めるウイグル人を拘束し、中国人として再教育する施設です。


再教育ではイスラム教を捨て、イスラムの言葉や文化や習慣も否定され、ウイグル人として意識を消す事が要求される。

早い話再教育とは洗脳の事で、本来の人格ではない別の人格を作り上げるのを目的にしている。


再教育が終わると出所できるが、その時にはウイグル人でありながらウイグルを憎み、親族と敵対するような人格に作り替えられている。

ウイグルの「教育センター」の子供は中国人として教育され、ウイグルを憎むよう仕向けられる


FOREIGN201810231616000009525928036
画像引用:http://j.people.com.cn/NMediaFile/2018/1023/FOREIGN201810231616000009525928036.jpg


香港人が中国人になりたくない理由

香港暴動は最初は座り込みなど穏やかな民主化要求で、逃亡犯条例をきっかけに大規模デモに発展した。

逃亡犯の中国への引き渡し反対デモは、中国化反対や香港の民主化を求める暴動に変化した。

香港の富裕層はシンガポールや台湾やカナダに移住しているが、多くの香港人は香港に住み続けるしかない。


言ってみれば現代の日本人が1940年代の日本にタイムスリップするようなもので、似て非なる国になる。

中国では生まれた地域以外に移住したり職業を変えたり、結婚して子供を作るのにも政府や共産党の許可が必要です。

農村に生まれて都会で働く農民工は、黙認されているが犯罪者でありいかなる権利も身分保障もない。


政府の批判は禁止であり新聞記者やジャーナリストは国家試験が必要な国家資格、ネットでニュースを書くにも政府の許可が要る。

中国では自分のサイトを開設するのに国が指定した審査員2人の審査が必要で、むろん審査員は共産党員です。

SNSは実名登録制なので、ネット上で表示されなくても公安は誰が何を書き込んだか把握し、いつでも拘束できる。


中国人13億人は信用ランクで格付けされ、ネット上の書き込み、交通違反、ローン滞納などあらゆる行為で減点される。

信用ランクが一定以下になると運転免許を没収され、もっと下がるとバスや鉄道など公共機関に乗れなくなる。

中国の駅や街には顔認証と連動した監視カメラが配置され、全世界の半数の防犯カメラが中国にある。


香港人でなくても誰もこんな国の国民になどなりたくないので、香港人は反対している。
http://www.thutmosev.com/archives/81322185.html
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/576.html#c13

[不安と不健康16] “早死にする人”ランキング 短命にある共通点とは…(ZAK×SPA!)  赤かぶ
142. 中川隆[-10524] koaQ7Jey 2019年10月27日 19:28:24 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2347]
簡単レシピ!米粉パンの炊飯器での作り方|GF Locabo - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=S3zvJDAbF9o


2019/05/10 に公開


グルテンフリーの米粉100%パンが炊飯器でふわふわに簡単にできる作り方レシピです。
グルテンフリーなので小麦アレルギーをお持ちの方も安心して食べていただけます。
また、小麦アレルギー以外にも花粉症が改善した。体重が落ちた。体調が良くなった。頭がボーっとしていたのが改善した等の報告もあるので健康な方にも効果が期待できます。

【材料】
1) 米粉 200g
2) 砂糖 10g
3) ドライイースト 4g
4) 塩 3g
5) ぬるま湯(35℃くらい) 170g
6) 油 8g


【作り方】
A) 上記1)〜4)の材料をボウルに入れ泡だて器で充分に混ぜる。
B) 上記5),6)の材料を加え、トロトロのリボン状になるまでゴムべらでよく練る。(3分程度)
C) 炊飯釜に流し入れ、2倍に膨らむまで発酵させる。(20〜40分程度)
D) 早炊きモードで3回炊いて出来上がり。

【ワンポイントアドバイス】
・米粉は膨らみにくいため、ふっくら焼くにはミズホチカラがオススメです。
 https://amzn.to/2DX5QNn
 他の米粉をご使用の場合は、アミロース22〜24%のものが膨らみやすいです。
・その他の材料は一般的なものでOKですが、油はオリーブオイルが香り豊かで膨らみやすい感じがします。また、健康を考えると砂糖は精製された白糖ではなく、きび糖や黒糖・てんさい糖、塩も精製塩ではなく、ミネラル豊富な天然塩をオススメします。
・ぬるま湯の量は生地がリボン状になるよう加減しながら入れてください。
・発酵時間は気温によって異なってきます。また、炊飯器に発酵モードがない場合は常温で時間をかけて発酵させる方法もあります。いずれにしても目安は2倍に膨らむまで発酵させることです。
・早炊きモード2回目終了後に生地を裏返すと全面に焦げ目がつきます。
・焼き上がり後、2時間程度冷ますと包丁できれいに切れます。

http://www.asyura2.com/13/health16/msg/134.html#c142

[不安と不健康15] コンビニ弁当やお握りは辞めた方がいいです。『拡散』 (カズちゃんのブログ)  赤かぶ
325. 中川隆[-10523] koaQ7Jey 2019年10月27日 19:28:57 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2348]
簡単レシピ!米粉パンの炊飯器での作り方|GF Locabo - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=S3zvJDAbF9o


2019/05/10 に公開


グルテンフリーの米粉100%パンが炊飯器でふわふわに簡単にできる作り方レシピです。
グルテンフリーなので小麦アレルギーをお持ちの方も安心して食べていただけます。
また、小麦アレルギー以外にも花粉症が改善した。体重が落ちた。体調が良くなった。頭がボーっとしていたのが改善した等の報告もあるので健康な方にも効果が期待できます。

【材料】
1) 米粉 200g
2) 砂糖 10g
3) ドライイースト 4g
4) 塩 3g
5) ぬるま湯(35℃くらい) 170g
6) 油 8g


【作り方】
A) 上記1)〜4)の材料をボウルに入れ泡だて器で充分に混ぜる。
B) 上記5),6)の材料を加え、トロトロのリボン状になるまでゴムべらでよく練る。(3分程度)
C) 炊飯釜に流し入れ、2倍に膨らむまで発酵させる。(20〜40分程度)
D) 早炊きモードで3回炊いて出来上がり。

【ワンポイントアドバイス】
・米粉は膨らみにくいため、ふっくら焼くにはミズホチカラがオススメです。
 https://amzn.to/2DX5QNn
 他の米粉をご使用の場合は、アミロース22〜24%のものが膨らみやすいです。
・その他の材料は一般的なものでOKですが、油はオリーブオイルが香り豊かで膨らみやすい感じがします。また、健康を考えると砂糖は精製された白糖ではなく、きび糖や黒糖・てんさい糖、塩も精製塩ではなく、ミネラル豊富な天然塩をオススメします。
・ぬるま湯の量は生地がリボン状になるよう加減しながら入れてください。
・発酵時間は気温によって異なってきます。また、炊飯器に発酵モードがない場合は常温で時間をかけて発酵させる方法もあります。いずれにしても目安は2倍に膨らむまで発酵させることです。
・早炊きモード2回目終了後に生地を裏返すと全面に焦げ目がつきます。
・焼き上がり後、2時間程度冷ますと包丁できれいに切れます。

http://www.asyura2.com/09/health15/msg/764.html#c325

[不安と不健康15] コンビニ弁当やお握りは辞めた方がいいです。『拡散』 (カズちゃんのブログ)  赤かぶ
326. 中川隆[-10522] koaQ7Jey 2019年10月27日 19:31:20 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2349]
米粉通信 「米粉100%パンの作り方 Vol.1」 - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=ewlYtqDCEwA

2013/10/31 に公開

グルテンなし、米粉100%、しかも炊飯器で簡単に焼ける米粉パンの作り方です。


http://www.asyura2.com/09/health15/msg/764.html#c326

[不安と不健康16] “早死にする人”ランキング 短命にある共通点とは…(ZAK×SPA!)  赤かぶ
143. 中川隆[-10521] koaQ7Jey 2019年10月27日 19:31:43 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2350]

米粉通信 「米粉100%パンの作り方 Vol.1」 - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=ewlYtqDCEwA

2013/10/31 に公開

グルテンなし、米粉100%、しかも炊飯器で簡単に焼ける米粉パンの作り方です。

http://www.asyura2.com/13/health16/msg/134.html#c143

[不安と不健康16] “早死にする人”ランキング 短命にある共通点とは…(ZAK×SPA!)  赤かぶ
144. 中川隆[-10532] koaQ7Jey 2019年10月27日 19:34:11 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2339]

失敗しない!ふわふわ米粉100%パンの作り方
How to make gluten free rice bread - YouTube 動画
https://www.youtube.com/watch?v=TgABLIZ3chA


2018/06/01 に公開


※※!!訂正!!※※
夏場の水の温度は最低温度で15℃です。氷水です。

米粉100%、グルテンフリーのパンです。スーパーで買える米粉など、比較的どの米粉でもふわふわに焼ける工夫をしたレシピです。(動画では共立食品『米の粉』を使用)
また、誰でも失敗なくつくるためのポイントがちりばめられています。1ボウルで1回の発酵で焼けるので気軽に試してみてくださいね。

※使用する米粉によって水分量が多少変わるので、そちらは別動画を作っています。合わせてご覧ください。https://www.youtu.be/l81Bb6x822k


▼please follow me 💕If you like this video 💕Instagram▼
@morinokomepan


▼please email me if you have offers or message▼
morinokomepan@gmail.com

▼HP▼
https://imotarouashi.wixsite.com/mori...


ーーーー材料・詳細ーーーー

【材料】 ※米ペースト
・ 米粉 10g 
・ 熱湯 25g
---------------------

・ 米粉 150g
・ きび砂糖 15g
・ 塩 2.5g
・ ドライイースト 2.5g
・ なたね油 10g
・ ぬるま湯 110g~145g


【手順】
《1》ボウルに米粉10gを入れ、その上に熱湯25gを加え
   泡立て器で混ぜます。
《2》米粉、きび砂糖、塩、ドライイーストを加え、泡立て器で
   軽く混ぜます。
《3》ぬるま湯を加え、ゴムベラで粉っぽさがなくなるまで
   混ぜます。
《4》なたね油を加え、ゴムベラで約5分よく混ぜます。
《5》オーブンシートを敷いた型に流し入れ、
  爪楊枝で2倍のところに印をつけます。 型にラップをします。
《6》35℃で約25分〜40分発酵させます。
   (印の下0.5cmくらいまでが理想)
《7》型にアルミホイルをドーム状に被せ、
   150℃のオーブンで40分。アルミホイルを外して
   200℃でさらに12分焼いたら出来上がりです。


【注意点】
※比較的どの米粉にも対応できるレシピですが、
 スーパーなどで買われる場合は、
 「料理用」ではなく「製菓用」の米粉を選ぶと
 失敗が少ないです。
※米ペーストの「熱湯」は必ず沸騰してすぐの状態で入れてく
 ださい。温度が低いとペースト状にならない場合があります。
 冬場はボールを温めておいても良いです。
※ぬるま湯の量は使用する米粉によって変わります。
 別動画を参考の上、少な目から始め調節してください。
 https://www.youtu.be/l81Bb6x822k
※失敗しないために発酵は”ひかえめ”で。
 2倍の印を超えないようにしてください。
※失敗しないために生地は”固め”にしています。
※オーブンの予熱中に生地が2倍の印を超えそうになった
 場合は、予熱を中断し、
 そのまま150℃の設定で焼きに入ってください。
※ガスオーブンの場合は温度設定を10℃下げ、
 乾燥防止のため耐熱皿などに水を入れたものと一緒に
 焼いてください。
 アルミホイルを2重にするとさらに乾燥を防げます。
※焼きあがったら型から外し、粗熱がとれたらラップなどで
 乾燥を防いでください。
 焼き上がり2〜3時間後以降がカットしやすく、
 美味しくいただけます。
 

Music : Avocado Ginger Tree /THE RABBITTS
(https://www.jamendo.com/album/168269/...)


撮影:Takashi Matsushita
製作&編集:森のコメパン

〜〜この動画がアレルギーを持つ多くの方に届きますように〜〜


実際にいろんな米粉を使って焼いた時の水分量などは
「森のコメパン」ホームページに掲載中です。

Homepage https://imotarouashi.wixsite.com/mori...

Instagram http://instagram.com/morinokomepan

Facebook https://www.facebook.com/morionokomepan

blog https://ameblo.jp/morinokomepan/


--------------------- ENGLISH
---------------------

This bread is made with 100% rice flour and gluten free.
It's really easy recipe and good one for the person who have never made the rice flour breads. please enjoy making it !!

※How much warm water to add depends on the rice flour you use. please refer to the video to know how much to use.
https://www.youtube.com/watch?v=l81Bb...

【INGREDIENTS】
※rice paste
10g rice flour
25g boiling water
---------------------

150g rice flour
15g sugar
2.5g salt
2.5g dried yeast
10g oil
110g~145g warm water


【INSTRUCTION】
1.Put 10g rice flour and 25g boiling water in to a bowl and mix until  it is a bit sticky.
2.Put 150g rice flour,sugar,salt,dried yeast together and mix a little.
3.Put warm water and mix until smooth and well blend

http://www.asyura2.com/13/health16/msg/134.html#c144

[不安と不健康15] コンビニ弁当やお握りは辞めた方がいいです。『拡散』 (カズちゃんのブログ)  赤かぶ
327. 中川隆[-10531] koaQ7Jey 2019年10月27日 19:34:37 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2340]

失敗しない!ふわふわ米粉100%パンの作り方
How to make gluten free rice bread - YouTube 動画
https://www.youtube.com/watch?v=TgABLIZ3chA


2018/06/01 に公開


※※!!訂正!!※※
夏場の水の温度は最低温度で15℃です。氷水です。

米粉100%、グルテンフリーのパンです。スーパーで買える米粉など、比較的どの米粉でもふわふわに焼ける工夫をしたレシピです。(動画では共立食品『米の粉』を使用)
また、誰でも失敗なくつくるためのポイントがちりばめられています。1ボウルで1回の発酵で焼けるので気軽に試してみてくださいね。

※使用する米粉によって水分量が多少変わるので、そちらは別動画を作っています。合わせてご覧ください。https://www.youtu.be/l81Bb6x822k


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▼HP▼
https://imotarouashi.wixsite.com/mori...


ーーーー材料・詳細ーーーー

【材料】 ※米ペースト
・ 米粉 10g 
・ 熱湯 25g
---------------------

・ 米粉 150g
・ きび砂糖 15g
・ 塩 2.5g
・ ドライイースト 2.5g
・ なたね油 10g
・ ぬるま湯 110g~145g


【手順】
《1》ボウルに米粉10gを入れ、その上に熱湯25gを加え
   泡立て器で混ぜます。
《2》米粉、きび砂糖、塩、ドライイーストを加え、泡立て器で
   軽く混ぜます。
《3》ぬるま湯を加え、ゴムベラで粉っぽさがなくなるまで
   混ぜます。
《4》なたね油を加え、ゴムベラで約5分よく混ぜます。
《5》オーブンシートを敷いた型に流し入れ、
  爪楊枝で2倍のところに印をつけます。 型にラップをします。
《6》35℃で約25分〜40分発酵させます。
   (印の下0.5cmくらいまでが理想)
《7》型にアルミホイルをドーム状に被せ、
   150℃のオーブンで40分。アルミホイルを外して
   200℃でさらに12分焼いたら出来上がりです。


【注意点】
※比較的どの米粉にも対応できるレシピですが、
 スーパーなどで買われる場合は、
 「料理用」ではなく「製菓用」の米粉を選ぶと
 失敗が少ないです。
※米ペーストの「熱湯」は必ず沸騰してすぐの状態で入れてく
 ださい。温度が低いとペースト状にならない場合があります。
 冬場はボールを温めておいても良いです。
※ぬるま湯の量は使用する米粉によって変わります。
 別動画を参考の上、少な目から始め調節してください。
 https://www.youtu.be/l81Bb6x822k
※失敗しないために発酵は”ひかえめ”で。
 2倍の印を超えないようにしてください。
※失敗しないために生地は”固め”にしています。
※オーブンの予熱中に生地が2倍の印を超えそうになった
 場合は、予熱を中断し、
 そのまま150℃の設定で焼きに入ってください。
※ガスオーブンの場合は温度設定を10℃下げ、
 乾燥防止のため耐熱皿などに水を入れたものと一緒に
 焼いてください。
 アルミホイルを2重にするとさらに乾燥を防げます。
※焼きあがったら型から外し、粗熱がとれたらラップなどで
 乾燥を防いでください。
 焼き上がり2〜3時間後以降がカットしやすく、
 美味しくいただけます。
 

Music : Avocado Ginger Tree /THE RABBITTS
(https://www.jamendo.com/album/168269/...)


撮影:Takashi Matsushita
製作&編集:森のコメパン

〜〜この動画がアレルギーを持つ多くの方に届きますように〜〜


実際にいろんな米粉を使って焼いた時の水分量などは
「森のコメパン」ホームページに掲載中です。

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--------------------- ENGLISH
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This bread is made with 100% rice flour and gluten free.
It's really easy recipe and good one for the person who have never made the rice flour breads. please enjoy making it !!

※How much warm water to add depends on the rice flour you use. please refer to the video to know how much to use.
https://www.youtube.com/watch?v=l81Bb...

【INGREDIENTS】
※rice paste
10g rice flour
25g boiling water
---------------------

150g rice flour
15g sugar
2.5g salt
2.5g dried yeast
10g oil
110g~145g warm water


【INSTRUCTION】
1.Put 10g rice flour and 25g boiling water in to a bowl and mix until  it is a bit sticky.
2.Put 150g rice flour,sugar,salt,dried yeast together and mix a little.
3.Put warm water and mix until smooth and well blend


http://www.asyura2.com/09/health15/msg/764.html#c327

[不安と不健康16] “早死にする人”ランキング 短命にある共通点とは…(ZAK×SPA!)  赤かぶ
145. 中川隆[-10530] koaQ7Jey 2019年10月27日 19:36:41 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2341]

もちもち! グルテンフリーの米粉100%食パンの作り方:
How to make Gluten-Free Rice Bread Veggie Dishes by Peaceful Cuisine - YouTube 動画
https://www.youtube.com/watch?v=v-5lqWaOeMk


2015/12/27 に公開


今週のレシピは、米粉パンです。

米粉100%、小麦グルテンを加えないレシピなので、小麦アレルギーの方でも食べられるレシピです。小麦粉に比べて乾燥しやすいですので、翌日以降などに食べる場合は霧吹きなどで水を吹きかけてからオーブントースターで焼くと、焼きたてのモッチリ感が復活します。


【材料】
・ 米粉 230g
・ オイル 10g
・ きび砂糖 10g
・ ぬるま湯 180g
・ ドライイースト 3g
・ 塩 小さじ半分


【作り方】
《1》全ての材料をボウルに加え、トロっとしてくるまでよく練ります。フードプロセッサーなどを使用する場合は3分程度で大丈夫です。
《2》型に流し入れ、2倍に膨らむまで発酵させます。
《3》200℃のオーブンで30分ほど焼いたら出来上がりです。


【VEGGIE DISHES(ベジーディッシーズ)とは?】
ヴィーガン&オーガニックに拘った野菜料理を紹介する番組です。ヴィーガンとは植物性の食材のみ(穀物・野菜・果物・ナッツ・キノコ・海藻など)で料理をすることを意味し、農薬や化学肥料を使用せずに育てたオーガニックの食材を使用します。野菜だけとは思えない程の美味しさと食べ応えのあるレシピを紹介していきます!


Music : Golden Fields / Terry Devine-King, Adam Drake (http://jp.audionetwork.com/browse/m/t...)

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---------ENGLISH HERE-----------
This week's recipe is "Rice Bread". This bread is made with 100% rice flour and gluten free. This bread is easy to dry. Spray water entirely and heat it up with oven toaster when you eat this bread. it’ll be moistened again.

【INGREDIENTS】

230g rice flour
180g water
10g oil
10g sugar
180g warm water
3g dried yeast
1/2 tsp salt


【INSTRUCTION】
1. Put all the ingredients together and mix well until it is a bit sticky. You could use food processor to mix this. 3 minutes is enough.
2. Pour into loaf pan and wait until it doubles in volume.
3. Bake at 390F/200C for 30 minutes.


【INSTRUCTION】
1. Stir fry vegetables and add water, put a lid and steam until vegetables are cooked.
2. Add curry powder, salt, flour and water. Simmer until it thickens. Set aside.
3. Mix all the ingredients of the dough and knead well until smooth.
4. Let the dough ferment until it doubles in size.
5. Divide the dough into 6 equal pieces and roll out and wrap the curry.
6. Spray water and coat with bread crumbs. Put the dough on tray and make sure the closed line faces to the bottom(tray).
7. Deep fry for 2 minutes each side.


【What is VEGGIE DISHES?】
A program that shows you vegan & organic food. Vegan is cooking without any animal products uses only plant based food. I also use organic food which are grown without any pesticide, herbicide and chemical fertilizer. I will show you recipes which you can't think it's made of only plant foods and surprisingly delicious!


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http://www.asyura2.com/13/health16/msg/134.html#c145

[昼休み53] 千葉県にだけは住んではいけない 中川隆
329. 中川隆[-10538] koaQ7Jey 2019年10月27日 21:00:24 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2333]

台風21号 半数が「車中死」 「まだ大丈夫」が危険…すぐに車外へ
10/27(日) 19:30配信 産経新聞

 台風21号や低気圧の影響による関東から東北にかけての記録的な大雨で、千葉県は27日、新たに同県茂原市の50代の女性が行方不明になっていると明らかにした。死亡者は同県と福島県で計10人、行方不明者は2人になった。死者10人のうち5人は乗車中に浸水で流されるなどした「車中死」とみられる。避難に有効とみられてきた車だが、リスクも浮かび上がった。

 千葉県で亡くなった9人のうち4人が、冠水した道路で車が水没したり、車ごと川に流されたりした被害者だ。長柄町(ながらまち)では、車で避難中とみられる80代男性が川の水に車ごと流され死亡。福島県相馬市でも60代女性と30代の息子が乗った軽乗用車が流され、翌朝、市内の砂浜で女性の遺体が見つかった。息子も行方不明となっている。

 実は台風19号による大雨でも同様の被害が相次いでいた。栃木県足利市では、家族が運転する車で避難中だった女性(85)が、立ち往生していた別の車の後ろで止まっているうちに浸水し、逃げ遅れて死亡したケースもあった。

 車による避難で危険なのは「まだ、大丈夫」と思っている間に、周りの水位が上がり、車内から脱出できなくなってしまうケースだ。命を守る行動に詳しい防災アドバイザーの高荷(たかに)智也氏は「浸水が始まると車のドアが開かなくなる。エンジンが停止する前にパワーウインドーを開け、慌てずにすぐ脱出する行動を取らなければ、逃げ遅れる恐れがある」と警鐘を鳴らす。

 日本自動車連盟(JAF)によると、乗用車が冠水した道路を問題なく走行できる深さは、車の床面に水がつかない水深10センチ程度まで。30センチを超えるとエンジンが停止し車から脱出する必要がある。50センチを超えるとパワーウインドーも作動しなくなり、非常に危険な状態となるという。

 こうした事態を避けるためには、事前にハザードマップなどを把握した上で、水位が上がり始める前に避難することが重要。高荷氏は「自宅周囲で浸水が始まっている場合は2階などの高い場所に逃れる『垂直避難』が基本。土砂災害の危険で自宅から避難する必要がある場合を除き、屋外避難の方がリスクが大きいケースもある」と指摘する。

http://www.asyura2.com/13/lunchbreak53/msg/390.html#c329

[リバイバル3] 中川隆 _ 経済、ビジネス関係投稿リンク 中川隆
129. 2019年10月27日 22:29:50 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2334]

田村秀男 経済ひとりがたり
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/698.html
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/813.html#c129
[環境・自然・天文板6] 《この世で最も恐ろしい事実 👽》自然科学三大詐欺の一つ お天道様はお見通し
2. 中川隆[-10537] koaQ7Jey 2019年10月27日 22:46:15 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2335]
「認知の歪み」が諸悪の根源だった _ 医療少年院で精神科医が受けた衝撃
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/630.html

アホの考えを変えようとしたり、反論したり、話し合おうとしたりするのはすべて無意味で無駄
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/805.html

阿修羅掲示板はパラノイアや統合失調症患者の投稿が多いので、真に受けない様に気を付けて下さい
http://www.asyura2.com/13/lunchbreak53/msg/899.html


▲△▽▼


阿修羅掲示板でも「認知の歪み」が酷い投稿者が頑張っていますね:


阿修羅掲示板でデマを撒き散らしている頭がおかしい投稿者のリスト

・お天道様はお見通し
・魑魅魍魎男
・日高見連邦共和国
・けろりん
・BRIAN ENO
・櫻井ジャーナル 櫻井春彦
・てんさい(い)= 東海アマ
・小野寺光一
・仁王像
・西岡昌紀
・木村愛二
・こーるてん
・taked4700
・HAL
・ポスト米英時代=小沢内閣待望論
・佐伯まお=おおたこうじ=シノブ


阿修羅掲示板の中国工作員
・赤かぶ

http://www.asyura2.com/15/nature6/msg/786.html#c2

[環境・自然・天文板6] 支配者たちは万有引力・相対性理論など信じていない!B(抜粋) と 相対性理論は現代の天動説 お天道様はお見通し
4. 中川隆[-10536] koaQ7Jey 2019年10月27日 22:46:48 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2336]
「認知の歪み」が諸悪の根源だった _ 医療少年院で精神科医が受けた衝撃
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/630.html

アホの考えを変えようとしたり、反論したり、話し合おうとしたりするのはすべて無意味で無駄
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[環境・自然・天文板6] 分子生物学に葬られるダーウィンの進化論 お天道様はお見通し
5. 中川隆[-10535] koaQ7Jey 2019年10月27日 22:47:22 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2337]
「認知の歪み」が諸悪の根源だった _ 医療少年院で精神科医が受けた衝撃
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/630.html

アホの考えを変えようとしたり、反論したり、話し合おうとしたりするのはすべて無意味で無駄
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/805.html

阿修羅掲示板はパラノイアや統合失調症患者の投稿が多いので、真に受けない様に気を付けて下さい
http://www.asyura2.com/13/lunchbreak53/msg/899.html


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阿修羅掲示板でも「認知の歪み」が酷い投稿者が頑張っていますね:


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・けろりん
・BRIAN ENO
・櫻井ジャーナル 櫻井春彦
・てんさい(い)= 東海アマ
・小野寺光一
・仁王像
・西岡昌紀
・木村愛二
・こーるてん
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・ポスト米英時代=小沢内閣待望論
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阿修羅掲示板の中国工作員
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http://www.asyura2.com/15/nature6/msg/783.html#c5

[近代史3] GHQ とユダヤ金融資本は戦後の日本を共産化しようとして農地改革、人為的インフレ生成、預金封鎖、日本国憲法制定を行った 中川隆
20. 中川隆[-10543] koaQ7Jey 2019年10月27日 23:08:26 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2329]
戦後の日本のインフレですが、戦中は統制経済や配給制度によって、供給力が低下しても表向きのインフレは抑制されていました。しかし、実際には闇市などで品物は高い値段で売られていたり、物々交換が横行していました。

戦後、統制経済のタガが外れると高率のインフレが発生します。1945年12月に預金封鎖と新円切り替えが行われ、インフレはさらに加速し、4年弱の間に物価は100倍になりました。これは、軍債などの償還による円の過剰供給と、供給力の低下が招いたものです。

その後も高率のインフレは続き、戦後18年間で物価は300倍となります。ハイパーインフレは第一次世界大戦後のドイツの様な状況を指しますが、日本はそこまで至らずとも、庶民の生活に充分以上の影響を与えるだけのインフレ率だったと思います。

預金封鎖前後の高率のインフレは「インフレ税」によって国家が個人資産を回収したと考えられます。戦中に発行された軍債や国債の支払い負担を減らす為に、円の価値を棄損させ、預金や現金の価値を低減しました。イギリスでは同様にポンドの下落が起こりますが、10年以上掛けてゆるやかに実施されましたが、日本は預金封鎖によってハイパーインフレを抑制しながらも短期間で円の価値を棄損させました。
https://green.ap.teacup.com/pekepon/2423.html#comment
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/146.html#c20

[近代史3] チャンネル桜関係者が大好きな自称日本史研究者 長浜浩明の学説(?)の何処がおかしいのか? 中川隆
41. 中川隆[-10542] koaQ7Jey 2019年10月27日 23:28:57 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2330]

長浜浩明の悪質な嘘

>>38 長浜浩明の『韓国人は何処から来たか』(26〜28ページ)
>アイヌ人は元来アムール川河口や樺太に住んでいたのであり、13世紀にモンゴル人の被征服民を頻繁に攻撃・略奪していたところ、逆にモンゴル人の怒りを買い、その地を追い出され、日本へとのがれてきたというのが真実のところのようです。

>彼らは当時トリカブトをしこんだ毒矢を使用し、日本人の孫線の縄文人に恐れられたそうです。ちなみに、東北の三内丸山遺跡はアイヌ人のものではなく、縄文人のものです。今日、アイヌ人は平和主義者で近世以降に日本人に征服されたかわいそうな民族であるとの知識が流布していますが、実際のところは非常に好戦的であり、いわばいじめっ子だったのかもしれません。


真実は

トリカブトは古来、毒矢に塗布するなどの方法で、狩猟・軍事目的で北東アジア・シベリア文化圏を中心に利用されてきた。アメリカのエスキモーもトリカブトの毒矢を使用したことが、1763年のペテルブルクへの報告で知られる[9]。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%AA%E3%82%AB%E3%83%96%E3%83%88

漢方においてトリカブトの塊根から取り出した毒素は附子(ぶす・ぶし)と呼ばれ、強心薬として、また毒薬として使用される。

北海道のアイヌ民族は、このトリカブト、あるいは附子を「スルク」と呼び、狩猟に用いてきた[14]。矢の先に塗布するほか、獣道に仕掛けた仕掛け弓「アマッポ」でヒグマやエゾシカを捕らえる。矢の刺さった箇所の周囲の肉を握りこぶしほどの量ほどえぐり取って捨てれば、ほかは食べても問題が無かった。

東北地方では、いわゆるヤマト政権による古代の東北征討において、これに抵抗した蝦夷の人々が毒矢を用いた。関連して、東北のマタギの間では、明治時代に鉄砲が普及するまで毒矢が狩猟に用いられていた。

大和民族においては、『養老律』において附子を用いた暗殺への罰則規定が見られ、猛毒あるいは薬と理解されていた[16]ものの、武器として積極的に使用されることはなかった。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%AF%92%E7%9F%A2


アマッポは、かつてアイヌが狩猟に用いていた自動発射式の弓矢である[1][2][3][4]。 これを獣道に仕掛け、矢毒を塗った矢を発射させてヒグマやエゾシカを狩った。

「アマッポ」の語は、アイヌ語で「置くもの」を意味する。他に「アマックウ」(置く弓)、「クワリ」(弓を置く)の名称もある[5]。その名の通り人間が手に持って矢を放つものではなく、山野にあらかじめ仕掛け置き、獲物が通りかかるや毒矢が放たれる一種の罠である。 全体の構造は、クー(弓)、マカニッアイ(仕掛け矢)、ヘチャウエニ(引き金)、ノプカ(触り糸)から成る[note 1]。弓は弾力のあるクネニ(イチイ。アイヌ語で「弓の木」の意)の材にフンペ(クジラ)の筋、またはパシクルエプ(ツルウメモドキ)の弦を張ったもので、これにトプ(チシマザサ)かノリウツギで製した矢、木製の引き金、そしてモセ(イラクサ)の繊維で作った触り糸から構成され[3][4]、 外見や仕組みはクロスボウや弩に似ている。弦を張りつめ、毒矢をつがえた状態で獣道の脇に仕掛け、弦を固定する引き金には張り糸を繋いで獣道に張る。通りかかった獲物が張り糸に触れば引き金が外れ、矢が発射される[4]。

同様の狩猟具はアイヌに留まらず、サハリンのニブフ、さらに沿海州からアムール川流域に居住するナナイなどツングース系民族に広く分布している[6][7]。

設置方法

アマッポを用いた猟は、山野が植生に覆われて視界が遮られ、獲物を目視しにくい晩春〜秋に行われる。春には水浴びをするシカを狙って水場近くに仕掛け、夏には獣道を狙い、秋には冬眠に備えて食いだめをするヒグマを狙ってドングリやクルミが実る木の周辺に仕掛けた。しかし、獲物が腐敗しやすい盛夏にはアマッポでの猟は行わない[3]。

まず獣道の傍に二股になった杭を打ち込んだ上、二股の間に丈夫な腕木を矢の発射方向と平行に固定する。腕木の上に弓を横たえた状態で仕掛けて引き絞り、引き金で固定して触り糸を張る[8]。触り糸の高さは、ヒグマ猟の場合は人の膝の高さより7センチから10センチ高い位置に張る。この高さであれば、歩み来るヒグマの鼻先に糸が振れて矢が発射され、心臓付近が射抜かれる計算になる。エゾシカ猟ならば、ヒグマの場合よりさらに5センチ高い位置に糸を張る[3]。その他イソポ(ウサギ)、モユク(エゾタヌキ)、さらにエルム(ネズミ)など、狙う獲物に応じてさまざまに張り糸の高さを変える[9]。エサマン(カワウソ)猟の場合は、水際に仕掛けた触り糸の先に餌として魚を繋ぎ、魚が持ち上げられれば発射される仕掛けにした[10]。

弓の設置が終わったらスルク(トリカブトの矢毒)を塗った矢をつがえ、最後に雨除けとしてウダイカンバの樹皮を巻いて作った筒「アイチセ」(矢の家、の意)を矢に被せる[8]。

事故の防止策

毒を仕込まれたアマッポは極端に危険なものだが、山菜取りなどで山中に分け入った他者が事情を知らず近寄ってしまう可能性もある。そこで事故防止にさまざまな策を講じる。触り糸は張りつめずにある程度の「遊び」をもうけ、人が触れて矢が発射されても軌道が「太ももの後ろ側」に反れるようにする[4][8]。さらに弓を仕掛けた近隣の樹木の幹を目の高さのあたりで削り上げ、弓矢の絵を描くか、十文字に組んだ木を立ててアマッポの存在を知らせる[3]。一方で人間側も用心して、見知らぬ山野を歩く際は杖を横向きに構えた。杖を進行方向の前部に出せば、張り糸に触れる恐れがあるからである[11]。

アマッポを見回る際には、必ず人間だけで行く。猟犬を連れて行けば藪に入り込んで誤射の恐れがあるからである。しかし犬を伴わなければヒグマに襲われる危険性が増すので、護身用として穂先に毒を塗った槍・「オプクワ」を携帯した[12]。

しかしながら、アマッポによる事故はアイヌ社会でも頻々と発生した[3]。寛政年間に渡島半島から噴火湾沿岸を旅した紀行家・菅江真澄は、自著『えぞのてぶり』に「山野を案内もなく歩けばアイマップ(仕掛け弓)に撃たれて死ぬ。野に放している馬が撃たれて死ぬ数が多い」と記している[9]。旭川近文のアイヌ文化伝承者だった砂沢クラ(1897年〜1990年)は、6歳の頃の記憶として、父親の末弟をアマッポの誤射で失った顛末を自伝『ク・スクップ・オルシペ』に記している[13]。

武器としての使用法

自動発射式の弓矢であるアマッポは狩猟のための道具だが、ごく稀に人間を殺傷するための武器としても使用された。津軽藩の藩史『津軽一統志』には1669年に発生したシャクシャインの乱の最中、アイヌが和人に対して「アイマツフを用候事」との記述があるほか[14]、江別市には「性悪の爺がいて、誰彼かまわず言いがかりをつけては賠償を巻き上げて暮らしていた。そんな彼はついに水汲み場に毒矢を仕掛けられて射られたが、なかなか死なない。人に『矢が心臓に刺さっているよ』と指摘され、ようやく納得して死んでいった」との伝説が残る[15]。

矢毒の製法

矢毒の主原料は、スルク(トリカブト)である。スルクの語は毒そのものの名称でもある。まず晩秋に山野でトリカブトの根を採集し、炉の火棚の上で一か月以上乾燥させる。その後に専用の石臼で搗き砕き、水を加えてペースト状にしてから毒の強弱を確認する[16]。確認方法には「舌の上に笹の葉を敷いたうえでトリカブトを載せ、伝わる疼痛で確認する」「左手の小指と薬指の間に挟む」と極端に危険なものから、「メクラグモの口に塗りつける。毒が強烈ならば、間もなく足がもげ落ちる」というものがある[1]。ベースとなるトリカブトにテンナンショウの根、イケマの根、マツモムシ、メクラグモ、ハナヒリノキ、ニガキ、タバコ、さらには沢蟹[note 2]やキイチゴなどを練りこんで毒性を高める。これらの混ぜ物には実際の毒性生物もあるが、毒性を意図せず、呪術的な観点から加えられたものもある。無毒のメクラグモを混ぜ込む目的は、「仮に人に当たるようなことがあった場合、回復が早まるように」との配慮からである。「利口な生き物であるキツネの胆汁を混ぜれば、効果が高まる」との伝承も存在した[17]。調合に決まったレシピは存在せず、地方ごと、あるいは各人ごとに秘伝が保持されていた。

スルクは各人が一種類のみ作り出すのではなく、毒の強弱をそれぞれ分けて5、6種類ほどのものを完成させる。鏃に塗布する際は、まず緩効性で毒性が強いものを塗り、その上に即効性で毒性が弱いものを重ね、最後に松脂で固める。この際に留意すべきは「獲物を得やすく、人間が安全に利用できるだけの毒性」を守ることである。毒性が弱ければ矢が命中しても獲物に逃げられてしまう。反対に毒性が強すぎれば獲物の全身に毒が回って食用にはならない。このような獲物は毛皮に加工しても耐久性が弱く、すぐに毛が抜け落ちてしまう[17]。そのさじ加減を見極めて、毒を調合する。しかしながら人食い熊を退治する場合は、最大限に毒性を強めたものを用いる。ヒグマをカムイと崇拝するアイヌの信仰世界においても、人を殺傷した熊はウェンカムイ(悪い神、悪魔)と見なされる。その肉や毛皮は利用されることはなく、腐り果てるにまかせる。

明治中期、関場不二彦が日高・沙流川流域のアイヌから得た情報によれば、トリカブトのみの毒を受けたヒグマは当初は暴れるが徐々に静かになり、四肢を硬直させ口から泡を吹いて死に至るという。その間は、約2時間以内である。調合を重ねて毒素を強めた矢毒なら1時間以内で絶命する[17][note 3]。アマッポの設置地点から、半径20m以内に斃死しているものだという[18]。設置場所から離れた場所で斃れた獲物の所有権を示すため、矢には家紋であるアイシロシをあらかじめ刻み込んでおく。毒矢で捕った獲物は、矢を受けた個所の肉を「握りこぶしほど」あるいは「大人の両手で掬えるだけ」の肉をえぐり取って捨てれば、他は食べても問題がなかった[1]。 しかし生食はせず、必ず加熱調理したうえで口に入れる。

トリカブト毒には、有効な解毒法は存在しない。アマッポの誤射などで毒を受けた場合は、即座に矢の周辺の肉をえぐり取る以外に治療法がなかった。

歴史

アマッポの形状は中国の武器・弩に酷似し、さらに中国北方のツングース系の民族に同様の狩猟具が存在することから大林太良は「戦国時代に中国で発明された弩が、北回りでアイヌ社会に伝来した。それが改良されたものが北海道アイヌの仕掛け弓である」との説を提示した[19]。一方、宇田川洋は礼文島やオホーツク海沿岸のモヨロ貝塚やなどオホーツク文化期の遺跡から「アマッポの引き金」に酷似した骨角器が多数出土していることに着目している[20][19]。

やがて北海道に渡来した和人の勢力が強まる中、松前藩や江戸幕府はアイヌ支配の観点から銃火器の流通を厳しく制限する。その環境の中で、アイヌは矢毒と仕掛け弓を用いた猟法を発展させていた。 しかし明治初期に北海道の開拓が本格化するにつれ、奥地に分け入った和人の猟師や開拓民がアマッポに掛かる事故が続発するようになる。事態を受けた開拓使は明治9年(1876年)、北海道全域でアマッポの使用を禁止するとともに、「貸出」の形でアイヌに銃を与えた[17]。

従来旧土人共毒矢ヲ以獣類を射殺スル風習ニ候処右ハ獣類生息妨害不尠ニ付今後堅ク相禁候然ルニ旧土人ノ旧慣一時常業ヲ失ヒ目下困難ノ者可有之ニ付他ノ新業ニ移ルヘキハ之ヲ移シ又ハ猟銃ヲ換用セントスル者ハ之ヲ貸し興シ年々収穫ノ鹿皮十分ノ二ヲ以漸々猟銃代価ヲ償還為致将来生計ノ途ヲ失ハシメサル様誘導方厚ク注意可致尤弾薬購入不便ノ地ハ該分署ニ於テ適宜払下取計且銃器取り扱いノ義ハ精密教示致ヘシ

しかし古来よりアマッポや矢毒を用いた猟を旨としてきたアイヌは「毒矢から銃への転換」を即座には受け入れがたく、日高地方のアイヌから「六か月の猶予」を求める嘆願書が提出されている[21]。

実際、禁止令の施行以降も依然としてアマッポは使用され続けると同時に、アマッポの原理を応用した「自動発射式の銃」も発明され、新たに猟に導入された[22]。前述の砂沢クラの叔父がアマッポの誤射で死亡した事件は、明治9年の禁止令より20年以上後の明治30年代の出来事である。彼女の父親であるクーカルクは明治41年(1908年)、天塩川流域の士別でヒグマの襲撃を受けて死亡するが、これもアマッポを見回る最中の出来事だった[23]。十勝支庁の鹿追町でも、大正期にはアマッポが使用されている[24]。

日高支庁・平取町のアイヌ文化伝承者である萱野茂(1926年〜2006年)は、7歳ごろの記憶として「道北の遠別へ狩りに行ってきた父親の荷物から、仕掛け弓の引き金が何十個も出てきた」と語っている。昭和の初期に至るまで、アイヌは山中で密かにアマッポを使い続けていた[25]。

21世紀初頭の現在では、アマッポの使用も毒の製造技術も共に失われている。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%9D


http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/498.html#c41

[近代史3] Terror Tuesday _ オバマ大統領は火曜日夕方に必ず CIA のブレナンに暗殺指令を出した 中川隆
1. 中川隆[-10541] koaQ7Jey 2019年10月28日 07:26:38 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2331]

オバマ大統領と国務長官ヒラリー・クリントンがやった事


世界を反米にした殺人鬼ヒラリー・クリントン
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/548.html

意図的な世論誘導報道で悪魔呼ばわりされているシリア アサド大統領
http://www.asyura2.com/12/lunchbreak52/msg/816.html

ロスチャイルドの番頭で殺人鬼だったジョージ・ソロスがやった事
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/148.html
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/696.html#c1

[近代史3] Terror Tuesday _ オバマ大統領は火曜日夕方に必ず CIA のブレナンに暗殺指令を出した 中川隆
2. 中川隆[-10540] koaQ7Jey 2019年10月28日 07:30:40 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2332]

馬渕睦夫 deep state の世界を語る _ 朝鮮戦争も東西冷戦もアラブの春も対テロ戦争もすべてヤラセだった
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/105.html


キッシンジャーがやった事
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/141.html

http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/696.html#c2

[リバイバル3] 中川隆 _ 経済、ビジネス関係投稿リンク 中川隆
130. 2019年10月28日 07:37:00 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2333]
台風の大雨で「車中死」 「まだ大丈夫」が危険…すぐに車外へ
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/1011.html

 



http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/813.html#c130

[リバイバル3] 中川隆 _ 住宅関係投稿リンク 中川隆
11. 中川隆[-10539] koaQ7Jey 2019年10月28日 07:37:46 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2334]
台風の大雨で「車中死」 「まだ大丈夫」が危険…すぐに車外へ
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/1011.html

 



http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/816.html#c11

[近代史3] 高橋洋一 _ 年金は大丈夫!消費増税は必要ない!! 中川隆
5. 中川隆[-10538] koaQ7Jey 2019年10月28日 07:46:55 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2335]

2019年10月28日
年金が個人消費の18%占める「消費市場」に、盛り上がる年金支給日

年金支給日から3日間割引になるドラッグストア


画像引用:シニアご優待デー|ドラッグストア|新生堂薬局コーポレートサイトhttps://sinseido-co.jp/drug/senior.php


消費盛り上がる年金デー

多くの人は年金支給日がいつか知らないと思いますが、これからは商売をするには必須になる。

日経新聞などの報道によると日本では給料日の消費額を、年金支給日の消費額が上回りました。

年金の年間支給総額は約55兆円で、1週間あたり約1兆円の年金消費が発生する。

日本の個人消費はGDPの約60%を占める約300兆円なので、年金55兆円は個人消費の18%に相当する。




年金は偶数月の15日に前の2か月分がまとめて振り込まれ、ATMに高齢者の行列ができる。

企業の給料日の25日から3日間より偶数月15日から3日間の方が、全国平均で1%ほどスーパー売上が多かった。

東京など大都市圏より地方の方が年金消費の増加率は大きく、地方のほうが高齢者率が高いからだと考えられます。


年金受給額は全員が加入する国民年金は40年間加入として月額約5万4000円、厚生年金平均が約14万5000円となっている。

厚労省の報告書では年金受給世帯(夫婦)の平均受給額が月20万円ですが、これは優良企業に40年間務めた人です。

実際には厚生年金の月額平均は男性18万、女性9万、国民年金のみだと5万円というところです。


日本の労働人口は7000万人だが厚生年金に加入しているのは4000万人にすぎず、国民年金加入者は6700万人です。

2700万人は国民年金のみなので月5万円のみ、さらに300万人は未年金(未払い)で受給資格がない。

厚生年金に加入している4000万人も、国民年金と合計して月10万円前後の人が多い筈です。

年金マネーは全額消費される

上場企業に定年まで勤めた人は年金合計月30万円受け取る場合もあり、年金受給額は現役時代以上に格差が大きい。

従って同じようにATMに並んでいる高齢者の中でも、2か月分で60万貰う人も居るし8万円程度の人も居ます。

65歳以上で無職で年金収入月4万円しか収入がなかったら、実際の話生活することはできない。


そうした人は年金を受給しながら生活保護を受けていると思うが、年金収入の分だけ生活保護費は減らされます。

生活保護費が合計14万円で年金受給4万円だったら、生活保護では10万円だけ受け取れます。

ただし生活保護受給世帯でも、月額1万5千円以下の収入は生活保護を受給しながらでも認められ減額されない。


2か月に一度60万円ももらえればちょっとしたボーナスだが、8万円程度の人には命を繋ぐ金になる。

どちらも嬉しいのに違いは無いので、ATM近くにあるスーパーで買い物をして帰る。

年金の使い道では貯金する人はほとんどおらず、若い人と比べて教育費への支出も少ない。


ファッションや住居への支出も若い人より少ないが、保険医療費だけが飛びぬけて多い。

逆に若い世帯の支出は教育費が飛びぬけて多く、交通費や住居費やファッションにも多くを支出している。

食費や娯楽費、光熱費や家具、その他の支出は年齢にはあまり関係がありませんでした。


医療福祉や食べ物や娯楽や家具などの分野では、年金マネーでの消費を期待できるでしょう。

最近の大手スーパーは高齢者が割引になるシニア割引デーなどがあり、実際買い物をしている高齢者が多い。

少量で高齢者に食べやすくした食品が多く、年金や高齢者の消費が影響を与えているのが分かる。

http://www.thutmosev.com/archives/81333698.html
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/476.html#c5

[近代史3] 高橋洋一 _ 年金は大丈夫!消費増税は必要ない!! 中川隆
6. 中川隆[-10537] koaQ7Jey 2019年10月28日 07:57:04 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2336]

実際に支給されている国民年金の平均月額は5万5千円、厚生年金は14万7千円
[2018/12/22 00:00]
https://seniorguide.jp/article/1001439.html

●実際に年金はいくらもらえているのか

「年金支給額は、国民年金が平均月額で5万5千円、厚生年金は14万7千円」という実績が公開されています。

これは、厚生労働省が公開している「平成29年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」という報告書によるものです。

この記事では、「実際に年金はいくらもらえているのか」という点に絞って紹介しましょう。


●国民年金の平均月額は5万5千円

まず国民年金から見ていきましょう。

今回の報告書でわかった国民年金(老齢基礎年金)の平均支給額は、月額で「55,615円」でした。

国民年金の制度上の支給額は、月額で「64,941円」ですが、これは40年間保険料を支払った場合の満額です。

実際には、満額よりも1万円ほど少ない金額の人が多いことが分かります。


●厚生年金の平均月額は14万7千円

次に、厚生年金を見てみましょう。

今回の調査では、厚生年金の月額の平均支給額は「147,051円」でした。

しかし、厚生年金は加入期間や報酬によって、支給される金額に差があります。

そのため、男女差が大きく、男性が「166,668円」、女性が「103,026円」となっています。

今回の報告書に書かれた年金の月額は、実際に支給されている金額なので、自分の年金を考える際にも、ある程度の目安となります。今後の生活設計を考える際の参考としてください。


●目安として覚えておきたい金額

今回の平均月額から計算した、家族構成別の1月当たりの支給額をまとめてみましょう。

繰り返しになりますが、厚生年金については個人差が大きいので、ざっくりした目安と考えてください。
国民年金 単身者 55,615円国民年金 夫婦2人分 111,230円厚生年金 男性 166,668円厚生年金 女性 103,026円厚生年金(夫)+国民年金(妻) 222,283円厚生年金 夫婦共稼ぎ 269,694円

●モデル年金とも合致

なお、厚生年金について厚労省では夫婦二人のモデルの想定支給額を公開しています。

これは、40年間サラリーマンとして働いた夫と、専業主婦の組み合わせが想定されています。

つまり、厚生年金が貰える男性と、国民年金だけの女性という組み合わせです。

その金額は「221,277円」です。

今回、計算した金額も、ほぼ同じになります。だいたい、このあたりを一つの目安として考えれば良いでしょう。

【追記】この記事は、2018年12月22日付でデータを更新しました。
https://seniorguide.jp/article/1001439.html
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/476.html#c6

[昼休み53] 千葉県にだけは住んではいけない 中川隆
330. 中川隆[-10536] koaQ7Jey 2019年10月28日 08:00:35 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2337]

大雨で88歳男性死亡 車中から電話「首まで水が…」
10/28(月) 1:13配信 テレ朝 news
https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/ann?a=20191028-00000002-ann-soci


 25日の大雨で、千葉県長柄町で水没した車に取り残されて死亡した88歳の男性が車の中から家族に電話を掛けて助けを求めていたことが分かりました。

 長柄町の岩瀬長寿さんは午後7時前、自宅近くの軽自動車の中から見つかり、病院で死亡が確認されました。岩瀬さんはこの日、町内の高台に暮らす次男の家に避難するため向かっていましたが、氾濫した一宮川の水流にのみ込まれて立ち往生したとみられます。

 岩瀬さんの次男:「『水につかってエンジンが止まった』と。『窓も開かない』と。『椅子まで水が入って来ちゃった』と。最後の会話が『首まで水がつかった』」

 電話を受けた岩瀬さんの次男は助けに向かおうとしましたが、途中の道路が冠水や土砂崩れで通行止めになっていて、たどり着けなかったということです。長柄町ではこの他にも川に転落した軽自動車の中から54歳の男性が見つかり、死亡が確認されました。
https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/ann?a=20191028-00000002-ann-soci
http://www.asyura2.com/13/lunchbreak53/msg/390.html#c330

[リバイバル3] 台風の大雨で「車中死」 「まだ大丈夫」が危険…すぐに車外へ 中川隆
1. 中川隆[-10535] koaQ7Jey 2019年10月28日 08:01:20 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2338]

大雨で88歳男性死亡 車中から電話「首まで水が…」
10/28(月) 1:13配信 テレ朝 news
https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/ann?a=20191028-00000002-ann-soci


 25日の大雨で、千葉県長柄町で水没した車に取り残されて死亡した88歳の男性が車の中から家族に電話を掛けて助けを求めていたことが分かりました。

 長柄町の岩瀬長寿さんは午後7時前、自宅近くの軽自動車の中から見つかり、病院で死亡が確認されました。岩瀬さんはこの日、町内の高台に暮らす次男の家に避難するため向かっていましたが、氾濫した一宮川の水流にのみ込まれて立ち往生したとみられます。

 岩瀬さんの次男:「『水につかってエンジンが止まった』と。『窓も開かない』と。『椅子まで水が入って来ちゃった』と。最後の会話が『首まで水がつかった』」

 電話を受けた岩瀬さんの次男は助けに向かおうとしましたが、途中の道路が冠水や土砂崩れで通行止めになっていて、たどり着けなかったということです。長柄町ではこの他にも川に転落した軽自動車の中から54歳の男性が見つかり、死亡が確認されました。
https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/ann?a=20191028-00000002-ann-soci
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/1011.html#c1

[近代史3] チャンネル桜の常連の三橋貴明はチャンネル桜関係者の受け売りしかできないアホだった 中川隆
22. 中川隆[-10534] koaQ7Jey 2019年10月28日 08:25:04 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2339]


2019年10月28日
【三橋貴明】数千年前から我々の先祖が戦った相手
https://38news.jp/%e6%ad%b4%e5%8f%b2/14829#comment-27316

我が国の古代史では、以前は、

「日本列島で縄文人が狩猟や採取で
 暮らしていたところに、
 紀元前200年頃に大陸から
 膨大な渡来人が押し寄せ、
 稲作や弥生式土器、金属器を伝え、
 弥生時代が始まった」

という「常識」があったわけですが、
現在は完全に覆され、否定されています。

そもそも、多数の渡来人が来たという
事実がありません(精々、年に数家族程度)。

さらには、縄文時代から「稲作」は
行われていました
(水田ではありませんでしたが)。

水田方式の稲作にしても、
紀元前900年前後に北部九州
(菜畑遺跡など)で始まっていたことが
明らかになっています。

しかも、
水田跡が発掘されている遺跡であっても、
普通に縄文式の器物が見つかります。

つまりは、縄文人⇒弥生人という区分自体が
間違っており、我々の先祖は
紀元前1000年頃から、水田稲作を
少しずつ、地域ごとに異なるタイミングで
受け入れていった、というのが真実です。

ちなみに、関東で水田稲作を初めとする
弥生文化が浸透するまで、菜畑の時代から
700年〜800年もかかっています。

縄文式の熱帯ジャポニカ米を畑に撒く
方式よりも、水田で温帯ジャポニカ米を
育てる方が、圧倒的に生産性が高い。

それにも関わらず、なぜ我々の先祖
(縄文人)は、なかなか水田稲作を
受け入れようとしなかったのでしょうか。

一つの仮説ですが、水田稲作は
「灌漑設備」が必要になります。
灌漑設備は個人や家族単位では
建設できませんので、どうしても
「大組織」が必要になります。

また、水田稲作で生産性が高まると、
次第に「農業に従事しない階級」が
生まれます。灌漑建設などを組織する
「指導者階級」ですね。

さらには、組織をもって土地を開墾し、
水田施設を建設すると、「我々の田んぼ」
という意識が強まり、人間は土地に
執着しがちになります(当然ですね)。

そして、水田稲作に必須の「水」という
リソースをめぐり、「勢力」と
「別の勢力」との間に「権益」争いが
発生します。

結果的に、何が始まるのか。
そう、戦争です。
日本を代表する考古学者である
故・佐原真氏は、日本では弥生時代から
組織的戦争が始まったと主張されて
いましたが、正しいと思います。

つまりは、縄文時代の先祖にとって、
大陸由来の「水田稲作」「人々の組織化」
「水利権」「土地の私有」といった
弥生文化は、現在の我々にとっての
「グローバリズム」と同じだったのでは
ないかと思うのです。
だからこそ、できるだけ忌避しようとした。

結果、各地で縄文文化の人々の抵抗が続き、
全国的に水田稲作が広まるまで1000年
近い歳月が必要だったのではないかと。

三橋は、1543年のポルトガル人の
種子島漂着を、
「日本にグローバリズムが押し寄せた瞬間」
と定義していますが、実際にはそれ以前から、
日本人は「外国」からの文化的な影響を
受け続け、可能な限り取捨選択し、
足掻き続けてきたのでしょう。
それこそ、縄文時代から。

無論、争いが少ない代わりに、
生産性が低い縄文時代に戻るべきだと
言いたいわけではありません。

単に、現在の我々が「グローバリズム」
という疫病に苦しめられているのは、
数千年前の先祖と同じと主張したいだけです。

我々の先祖も、大陸から次々に押し寄せる
「文化的な疫病」に苦しみつつ、
何とか生き延びる道を探り、
結果的に現在の日本国民がいるのです。

上記を理解すると、今の我々が「子孫」の
ために何をしなければならないのかが、
はっきりと見えてくるはずです。
日本的な要素を守りつつ、
文明を「生存」のために進化させ、
国民が幸福に暮らせる道を探る。
それこそが、我々の御先祖様が
苦心しつつも辿り続けた道なのです。

◆【歴史音声コンテンツ 経世史論】
http://keiseiron-kenkyujo.jp/apply/
※長浜浩明先生の特別コンテンツ
 「日本人はどこから来たのか?」が、
 10月31日をもちまして
 視聴終了となります。
 ご注意ください。

嘘は良くないよ より
2019年10月28日 8:17 AM


縄文人直系でなかった西北九州弥生人 ゲノム解析で判明
米山正寛 2019年7月23日

写真・図版
下本山岩陰遺跡から出土した人骨の一つ。臼歯を用いてDNAを抽出した(国立科学博物館提供)

 弥生時代に現在の長崎県周辺にいた「西北九州弥生人」は、縄文人直系と考えられていたが、実は渡来系弥生人との間でかなり混血が進んでいたことを、国立科学博物館などのグループが人骨に残された遺伝情報(核ゲノム)を解析して明らかにした。日本人類学会の機関誌Anthropological Science(日本語版)に発表した。

 九州の弥生人は三つに大別される。大陸から北部九州にやって来た渡来系弥生人、鹿児島県付近に住んでいた、頭の前後が極度に短いなどの特徴を持つ南九州弥生人、そして、西北九州弥生人だ。渡来系弥生人が在来の縄文人と交じり合う形で、現代の日本人につながる人々が生じていったとされるが、西北九州弥生人は影響をほとんど受けず、顔の彫りの深さや腕の太さなどに縄文人と共通する特徴を残していたと考えられてきた。

 今回、下本山岩陰遺跡(長崎県佐世保市)から1970年に発掘された約2千年前の西北九州弥生人の男女各1体の人骨を対象に、核ゲノムを構成するDNAの変異に注目して遺伝的特徴を解析した。2体はともに縄文人と現代日本人との中間に位置付けられた。縄文人直系と考えられてきた西北九州弥生人も、渡来系弥生人との間で混血が進行していた可能性が高まった。

嘘は良くないよ より
2019年10月28日 8:19 AM


現在のアイヌ人のY-DNA出現頻度調査まとめ

D1a2* 81.25%: 縄文系
D1a2a1 6.25%: 和人系
C2 12.5%: オホーツク文化人系

現代琉球人 Y-DNAハプログループ比率

D1a2–45.1% : 縄文系
O1b2-23.3%(旧表記O2b) :長江系稲作民
O2—18.9%(旧表記O3):漢民族系
C2—-1.5% :縄文系
C1—-6.8% :縄文系
O1b1–0.8%(旧表記O2a) :長江系稲作民

現代日本人 Y-DNAハプログループ比率

D1a2a–32% :以前は縄文系だと言われていたが否定された、四川省の焼畑農耕民の可能性が高い
O1b2-32%(旧表記O2b) :長江系稲作民
O2—20%(旧表記O3):漢民族系
C2—-6% :縄文系
C1—-5% :縄文系
O1b1–1%(旧表記O2a)
O1a—1% : 長江系稲作民
N1—-1%
D1a,Q1–1%未満
(2013 徳島大 佐藤等 サンプル数2390)

嘘は良くないよ より
2019年10月28日 8:20 AM


2019.5.13

 縄文人は現代の日本人と比べ肉や魚を消化しやすい遺伝子を持ち、遺伝的な多様性は低いことがゲノム(全遺伝情報)の解析で分かった。国立科学博物館などの研究チームが13日、発表した。

日本人全体ではゲノムの10%、アイヌ民族ではゲノムの70%が縄文人に由来することが分かった。

今回の解析では、国内の地域ごとに縄文人から現代人に受け継がれたゲノムの割合が大きく異なることもわかった。

東京でサンプルを取った本州の人々では縄文人のゲノムを約10%受け継ぐ一方、
北海道のアイヌの人たちでは割合が約7割、沖縄県の人たちで約3割だった。

 縄文人は現代の日本人と比べ肉や魚を消化しやすい遺伝子を持ち、
遺伝的な多様性は低いことがゲノム(全遺伝情報)の解析で分かった。
国立科学博物館などの研究チームが13日、発表した。

縄文人が狩猟や漁労を中心に小集団で生活していたことが遺伝情報からも裏付けられた。

 チームは北海道・礼文島の船泊遺跡で出土した3500〜3800年前の縄文女性の歯から採取したDNAを分析。

その結果、肉など高脂肪食の消化を効率的に助けるタンパク質を作るよう遺伝子が変異していることが分かった。
アザラシなど肉食が中心の北極圏のエスキモーに多くみられる現象で、現代の日本人にはみられないという。

 また、ゲノムの多様性が低い状態が旧石器時代から約5万年にわたり続いていたことも判明。
小集団で生活していたことを示すもので、獲物を求め移動を繰り返す縄文人の生活を反映しているらしい。

 このほか日本人全体ではゲノムの10%、アイヌ民族ではゲノムの70%が縄文人に由来することが分かった。
また、縄文人は1万8000年〜3万8000年前に大陸民族から遺伝的に分かれたことも判明した。

https://38news.jp/%e6%ad%b4%e5%8f%b2/14829#comment-27316
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/374.html#c22

[近代史3] チャンネル桜の常連の三橋貴明はチャンネル桜関係者の受け売りしかできないアホだった 中川隆
23. 中川隆[-10533] koaQ7Jey 2019年10月28日 08:54:57 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2340]

嘘は良くないよ より
あなたのコメントは承認待ちです。
2019年10月28日 8:34 AM


2019年6月19日に遺伝子系譜学国際協会(ISOGG)がY染色体ハプログループ(YHg)Dの分類を改訂しました。YHg-Dは世界でも珍しく、日本人の「特異性」の遺伝的根拠として、「愛国的な」人々がよく言及しているように思います。そのため、現代日本社会ではYHg-Dへの注目度が高いようで、このYHg-Dの改訂も「愛国的な」人々の一部の間では割と早くから知られていたようです。

 具体的な改訂点ですが、現代日本人で多数派のYHg- D1b1がD1a2aに変更されています。「縄文人」で確認されているD1b2はD1a2bに変更されています。

なお「縄文人」では、現代日本人で多数派のD1a2a(旧D1b1)はまだ確認されていません。

これは、現代日本人のD1a2aが弥生時代以降にアジア東部大陸部から到来した可能性を示唆します。

現代日本人のD1a2aが「縄文人」ではなく弥生時代以降にアジア東部大陸部から到来した集団に由来する可能性が高いと思います。

なお、チベットで多数派のD1a2はD1a1bに、フィリピンで見られるD2はD1bに変更されています。
https://sicambre.at.webry.info/201909/article_24.html

http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/374.html#c23

[近代史3] チャンネル桜の常連の三橋貴明はチャンネル桜関係者の受け売りしかできないアホだった 中川隆
24. 中川隆[-10532] koaQ7Jey 2019年10月28日 09:51:49 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2341]

2019年10月27日
【三橋貴明】記紀を全否定しつつ、記紀を悪用する歴史学者
https://38news.jp/%e6%ad%b4%e5%8f%b2/14822#comment-27323


月刊三橋で「日本文明の研究 古代編」の
収録が始まったのですが、冒頭から
「邪馬台国畿内説」「邪馬台国東遷説」
「騎馬民族征服王朝説」など、
日本書紀や古事記を無視した「説」を
叩き割っています。

なぜ、ここまで「邪馬台国○○説」や
江上波夫の「騎馬民族征服王朝説」を
批判するかといえば、双方ともに、

「神武天皇から開化天皇まではいなかった」

という、根拠がない天皇化空論という仮説を
「穴埋め」する主張になっているためです。

邪馬台国○○説では、
奈良の纏向が邪馬台国だの、
卑弥呼と天照大神が同一人物だの、
荒唐無稽な説が展開されています。

江上の「騎馬民族征服王朝説」に至っては、
日本は朝鮮半島から「崇神天皇」率いる
騎馬民族が襲来し、建国された国であり、
応神天皇の御世に大和に遷都したことに
なっています。

この種の奇想天外な出鱈目を主張する
連中の特徴は、主に三つ。

1. 神武天皇はいなかった、あるいは
 開化天皇までは「架空の天皇」と断定する
 にも関わらず、根拠を一切示さない。
 ただ、断定する。

2.「綏靖天皇から開化天皇までは
 事績がないため、存在しなかった」と
 説明する割に、事績の記載が多々ある
 神武天皇までをも否定する
 ダブルスタンダード。

3. 記紀について、初期の天皇について
 事績が記載された箇所は全否定する割に、
 自説を補強するために記紀から
 「つまみ食い」する。

何かに似ていません?

そう、日本国を衰退途上国に追いやっている
「財政破綻論」とそっくりなのです。

財政破綻論も、「財政は破綻する!」と断定し、
根拠について間違いを指摘されると
別の根拠を持ち出す。
バランスシートの「政府の負債」のみを
クローズアップ、つまりはつまみ食いし、
財政破綻の根拠に持ってこようとする。

財政破綻論者や、自虐歴史学者と「言論闘争」
を繰り広げて、つくづく三橋は分かりました。
三橋は「嘘」が嫌いなんですね。

もちろん、財政破綻論はともかく、
古代史についてはタイムマシンでも
発明しない限り、正確な事実は分かりません。

それにしても、
我々の祖先が数十年の歳月を費やし、
子孫のために残した古事記や日本書紀を
全否定するなど、「頭がいかれている」
以外の表現を思いつきません。

しかも、江上のように、自らの
「奇想天外な思い付き」を補強するため
であれば、適当に古事記や日本書紀の
記述をピックアップし、さらに曲解して
それらしく説明するわけですから、
厄介極まりないのです。

というわけで、
三橋の歴史音声コンテンツ「経世史論」や
月刊三橋「日本文明の研究 古代編」は、
古事記や日本書紀、さらには魏志倭人伝や
三国史記といった外国の史書も含めて
「まずは、素直に読みましょう」が
基本コンセプトになっているのでございます。

◆【歴史音声コンテンツ 経世史論】
http://keiseiron-kenkyujo.jp/apply/
※長浜浩明先生の特別コンテンツ
 「日本人はどこから来たのか?」が、
 10月31日をもちまして
 視聴終了となります。
 ご注意ください。


【三橋貴明】記紀を全否定しつつ、記紀を悪用する歴史学者への6件のコメント


記紀自体が朝鮮人編集者が改竄・捏造したインチキ歴史書なんだよ より
2019年10月28日 8:59 AM


天皇のルーツが渡来系である可能性は昔から指摘されています。

これは近代国家の枠組みから外れるために、社会一般にも研究者間でもある種のタブーとして扱われていた事は、昭和の時代から存在していました。

例としては、天皇家の埋葬が土葬で、朝鮮式の埋葬法で古墳と似て山のような盛り土である事は知られています。

古い時代の古墳が調査禁止となっているのは、そこから物的証拠が出てくるからです。

それは何を意味するかというと、大陸との繋がりを示すからですね。
終戦直後の占領軍はそうした調査を行ったようですが、現在は出来ない。
宮内庁が許可しないでしょうから、ですね。
当時の認識として、日本を象徴する人物が海外に関係していたとするならば、それは多くの人の混乱を招いたでしょうから簡単には認められない問題でしょう。

日本が単一民族といった概念を採用したのは近代国家の枠組みが成立する過程で生み出された概念に過ぎません。
現実は違い、古来から移民の国として存在する、というのが正しいです。

民俗学的考古学的に調査を行った話としては、天皇のルーツは朝鮮半島の38°線付近の小さな集落に、風習がとても似た村があると指摘されていて、それらは紛争地帯であるために容易に近づく事は出来ないだろう、

同行した当時KCIA局員の話としては、そうした天皇の由来について何らかの事情を知っていたらしく、意見を聞かれ
「知らない方が良いこともあるのだ」と答えたという研究者の話が伝わっています。

この話はあるメディアに流れました。

こうした話題はタブーに属するので、ある種のオルタナティブメディアで
爆弾発言として現れる事も当時としては多かったように思います。


記紀自体が朝鮮人編集者が改竄・捏造したインチキ歴史書なんだよ より
2019年10月28日 9:00 AM


昔、三宅さんから聞いた話 2012-11-16

あのころは、三宅さんに、竹村健一さん、飯島清さんが、

テレビで活躍中だった。

空港まで車で三宅さんを迎えに行った。

高速道路を走りながら車中で、

昭和天皇の話になった。

三宅さんが、日本史の江上波夫さんから聞いた話だと。

あの騎馬民族説の江上さんですね。

そう。

天皇陛下との晩餐で、歴史学者の江上波夫さんが、

昭和天皇に質問したそうだ。
陛下は、オフレコならばと前置きして答えられたそうだ。

Q:先祖は、どこから来たものだと思われますか?
A:朝鮮半島だと思う。
Q:どうしてそう思われますか?
A:皇室の重要な行事のなかで、お供えするもので、シルトックという餅がある。
これが、朝鮮半島由来のものだから、そう思います。

と答えられたと。

三宅さんは続けて、これはいまわれわれが普通に食べている、

もち米からの餅ではなくて、うるち米からつくる。

現在、文化庁は皇室の先祖の古墳を、保存という名目で閉鎖し公開してない。
古墳を公開すると、天皇家のルーツがはっきりするためだ。
と教えてくれた。


記紀自体が朝鮮人編集者が改竄・捏造したインチキ歴史書なんだよ より
2019年10月28日 9:06 AM


記紀神話は朝鮮に伝わっていた古伝承を焼き直してでっち上げたもの

「朝鮮と日本の神話を考える」 上田正昭 京都大学名誉教授

百済の故都はソウルです。百済の古い歴史を調べようとするとソウルの周辺を調査しないとわからない。

百済の建国の始祖は高句麗の神話と同じで、新笠の伝記の最後に都慕王(朱蒙)の子孫でお母さんは河の神の娘であると書いてあります。

新笠の伝記の中に書いてある神話は高句麗の朱蒙の神話なのです。

 共和国と韓国が分かれるのは北方は狩猟民が多くて、南方は農耕民族だと。そもそも民族が違うのだという南北分断を合理化するような説がありますが、それは大きな間違いです。

同じ神話を持っているわけです、南の百済と北の高句麗は。

伽耶という国、慶尚南道の方です。釜山から大邱にあった国です。始祖は首露という。

 「三国遺事」。13世紀の半ばに編まれた史書です。

そこに「駕洛国記」という伽耶の国の歴史を書いた文章が引用してあります。

伽耶の国の建国神話があります。[史料4]

「後漢世祖光武帝」「建武十八年」は紀元36年。「壬寅三月禊浴之日」。

禊ぎを3月にやっている。雛祭りの日です、3月の節句。中国の春禊の風習は朝鮮半島にも入っています。禊ぎの日に神様が降臨してくる。

「所居北亀旨(クシ)」。

今も首露を祀っている廟があります。

「有殊常聲気呼喚。衆庶二三百人集会於此」。

変な声が聞こえてきたので村人が峰に二、三百人集まった。人の声のようなものがするけれども、形は見えない。ここに人ありや否や。

「九干等云 吾徒在 又日 吾所在為何 對云亀旨」

と言ってお降りになった。これは伽耶の国の降臨神話です。

 天降りの神話です。そこで『古事記』(上巻)に[史料1]

「故爾に天津日子番能邇邇藝命に詔りたまひて、天の石位を離れ、天の八重多那雲を押し分けて伊都能知岐知和岐弓、天の浮橋に宇岐土摩理、蘇理多多斯弖、竺紫の日向の高千穂の久士布流多気に天降りまさしめき」。

高千穂の峰と書けばいいのにわざわざ古事記は「久士布流」という形容をしている。亀旨と同じです。高千穂の峰にクシという言葉がついている。

 「此地は韓國に向ひ、笠沙の御前を眞来通りて、朝日の直刺す國、夕日の日照る國なり。故、此地は甚吉き地。」

という言葉があります。

 高千穂伝承には[史料2]

「筑紫の日向の高千穂の槵觸峰」

「日向の槵日の高千穂の峰」

「日向の襲の高千穂の槵日の二上峰」。

いずれもクシという字があります。

朝鮮の神話と日本の神話に類似性があることを教えてくれます。

それだけではなく

「日向の襲の高千穂の添山峰」。

それを『日本書紀』(巻第二)[史料3]では「曾褒理能耶麻」と云ふ。
わざわざ「そほりの山」と読むと書いてある。

朝鮮半島では聖なる場所のことを「ソホリ」と言う。
韓国の都をソウルというのは聖なる場所という意味なんです。

『三国史記』には百済の最後の都・泗沘(シヒ)のことを所夫里(ソホリ)といっています。
高千穂の聖なる山ということが朝鮮の言葉のソフルと記されています。

天から神が降りてくる、その場所をクシとかソホリという言葉を使っていることに注目して下さい。


記紀自体が朝鮮人編集者が改竄・捏造したインチキ歴史書なんだよ より
2019年10月28日 9:22 AM


記紀の系譜は改竄・捏造したインチキ系譜だった

神武天皇から崇神天皇までの天皇は父子相続していた事になっていますが、それは天武天皇以降に古来からの伝統だった兄弟相続を父子相続に変えた事を正当化する為に行った悪質な改竄・捏造です:

7世紀末までの皇位継承を《古事記》《日本書紀》によってみると,

16代の仁徳天皇まではほとんどが父子間の直系相続であり,

仁徳以後持統までは,父子間相続6,母子間1,兄弟間10,姉弟間2,叔父・甥間1,夫婦間2,三親等以上をへだてた相続3の計25例で,兄弟相続が多い。

応神・仁徳を境として,皇位継承の原則に大きな変化が起こっているように見える。
しかし,父子直系相続は7世紀末以降の天皇の目ざした皇位継承法であり,兄弟相続は日本固有の継承法であることからすると,応神以前の直系相続は記紀編纂の過程で作為された可能性が強い。

また,記紀にみえる天皇の名称をみると,

7,8,9代の孝霊,孝元,開化と41,42,43,44代の持統,文武,元明,元正はヤマトネコ,

10,11代の崇神,垂仁はイリヒコ,

12,13,14代の景行,成務,仲哀と34,35代の舒明,皇極はタラシヒコ(メ),

15,17,18代の応神,履中,反正と38代の天智はワケ,

27,28,29代の安閑,宣化,欽明はクニオシ

という称をもつというように時期により特色があり,それらを検討すると

7〜9代の名称は持統以下の名称を手本に,
12〜14代の名称は舒明,皇極の名称を手本にして作られた

と推定される。

これに加えて記紀には9代までの天皇の事績については神武以外ほとんど所伝がないこと,10代の崇神が初代の天皇を意味する所知初国(はつくにしらす)天皇の称号をもつことなどから,9代までの天皇の実在性は疑われている。

10代以後も,皇居や陵墓の所在地や称号の変化などから,10〜12代の天皇は大和を根拠としていたが,15〜25代の天皇は河内平野を主要な根拠地とする別系統の天皇ではないかとして,前者を三輪政権(初期大和政権),後者を河内政権と呼ぶ説もある。

同様に26代の継体以後の天皇もそれまでとは別系統の天皇とする説もある。

これらの説に従えば,古代の皇位継承は,10代の崇神以後2度断絶したが,6世紀中葉以降に,万世一系の思想により崇神からはじまる一系統の系譜にまとめ,さらに崇神以前の系譜をつぎ足したということになる。


記紀自体が朝鮮人編集者が改竄・捏造したインチキ歴史書なんだよ より
2019年10月28日 9:26 AM


記紀の系譜は改竄・捏造したインチキ系譜だった

天皇は兄弟相続するのが古くからの伝統

「古事記」で、2代の妻は、磯城の県主・ハエの妹、3代の妻は、ハエの娘なので、ここは、父子間での皇位継承ですが、「日本書紀」の一書で、3〜6代の妻は、いずれもハエの娘世代なので、ここは、兄弟間での皇位継承とみられます。

 つまり、「日本書紀」の本文が、本当であれば、一書をわざわざ、記載する必要がないので、一書での3〜6代の妻は、史実だとみられ、本文の父子間の皇位継承は、捏造でしょう。

 1〜13代の父子間での皇位継承は、天武天皇(40代)以前まで、兄弟間での皇位継承が主流だったのを、天武天皇以後から、父子間での皇位継承に改変するための前例を、国史の中に、あらかじめ紛れ込ませておいたと推測できます。

闕史八代の天皇2〜7代の妻は、「古事記」「日本書紀」の本文と、一書にも記載があるので、そこに注目すべきで、第1に、2〜7代の妻が、磯城・春日・大和・葛城(高尾張邑=葛城邑としました)・十市と、奈良盆地内の出身で、8〜10代の妻も、盆地内の出身と、河内・丹波・紀伊の出身もいることです。

 これは、初期の大和政権が、まず、地元豪族と結び付くことで、奈良盆地内を確実な勢力基盤にすると、つぎに、河内の瀬戸内海方面・丹波の日本海方面・紀伊の太平洋方面と、大和の周辺地域のうち、輸入用の交易ルートを開拓したとも読み取れます。
 ちなみに、崇神天皇(10代)は、四道将軍を派遣・平定したとありますが、わずか半年で帰還したので、実際には、4世紀初めから、西海(吉備)・丹波に輸入用の交易ルートと、東海・北陸に輸出用の交易ルートの、4方向を開拓し、流通ネットワークを広域整備、統治範囲は、大和一帯とみられます。

 第2に、「古事記」で、2代の妻は、磯城の県主・ハエの妹、3代の妻は、ハエの娘なので、ここは、父子間での皇位継承ですが、「日本書紀」の一書で、3〜6代の妻は、いずれもハエの娘世代なので、ここは、兄弟間での皇位継承とみられます。

 つまり、「日本書紀」の本文が、本当であれば、一書をわざわざ、記載する必要がないので、一書での3〜6代の妻は、史実だとみられ、本文の父子間の皇位継承は、捏造でしょう。

 1〜13代の父子間での皇位継承は、天武天皇(40代)以前まで、兄弟間での皇位継承が主流だったのを、天武天皇以後から、父子間での皇位継承に改変するための前例を、国史の中に、あらかじめ紛れ込ませておいたと推測できます。

 第3に、皇后は、皇族が通例ですが、5代は、尾張の連の遠祖の妹、7代は、磯城の県主の娘、8代は、穂積の臣等の祖の妹、9代は、物部氏の遠祖の娘が、皇后で、その息子が皇太子→天皇になっているので、もし、それらが非実在なら、豪族(非皇族)を皇后にしなくてもよいのではないでしょうか。

 しかも、尾張の連・磯城の県主・穂積の臣は、後世に有力豪族になっていないので、偽装する理由がなく、特に、7代は、皇族妻2人(姉妹)に、息子が4人(姉に2人・妹に2人)もいるのに、非皇族妻の1人息子が、天皇に即位しており、最も捏造したい所が露見しているので、史実が濃厚です。

 第4に、物部氏の祖の娘・イカガシコメは、8代の妻になり、[武内(たけのうち)宿禰の祖父(紀)・建内(たけしうち)宿禰の父(記)]を出産後、9代の妻にもなり、のちの崇神天皇も出産しているので、もし、8・9代が非実在なら、そのような境遇にしなくてもよいのではないでしょうか。

 したがって、2〜9代が、もし、非実在なら、その妻達を、もっとすっきりした系譜や、後世の政権にとって都合のいいように、捏造することもできるのに、そうしておらず、一書を併記する等、苦心もみられるのは、実在したからだとも説明できます。

返信


記紀自体が朝鮮人編集者が改竄・捏造したインチキ歴史書なんだよ より


2019年10月28日 9:32 AM


神武東征は三世紀代の可能性が高い

長浜浩明の神武東征紀元前70年説は間違い

日本書紀によると神武の即位は紀元前 660年であるが、長浜は当時の暦は現在の半年が1年だったとし、再計算した結果 紀元前70年を割り出した。しかし書紀の紀年は ずれのあることがつとに指摘されているうえ、暦の長さが違っていたというのも確たる証拠があるわけではない。この説もにわかには信じがたい。

本書は言及していないが、古代天皇の在位年代に関して評者が注目するのは安本美典説である。

安本は記紀の伝える古代天皇の系譜は正しいと仮定したうえで、在位年代の確かな歴代天皇の在位期間を調べたところ、天皇の在位期間は古代になるほど短くなることがわかった。

その短くなり方は直線的である。その直線の傾きを最小二乗法によって決定する。すると古代天皇の在位期間が一定の確率のもとに推定できる。

この方法によると例えば神功皇后の在位期間が広開土王の在位と重なることがわかり、神功皇后の三韓征伐伝承の史実性を証明できる。

ちなみに神武天皇の即位は三世紀後半になる。

実測値を統計的に処理した安本説は説得力が高い.

___

「日本書紀の神武紀」を見ると、神武一行は、大阪湾までやってきて、「登美のナガスネヒコ」との戦闘の時に、舟で日下の蓼津(現在の東大阪市日下町付近)まで進出して来ます、そこでの戦闘で、兄の五瀬命が負傷したので、南方(現在の大阪市淀川区西中島南方付近)を舟で経由して撤退し血沼海(茅渟海、大阪湾)に出たとの記述があります。

現在の地形では、「蓼津も南方」も陸地で、舟で到達したり通過したりすることができません。

でも、250年から300年頃の弥生時代の後半には、大阪湾の奥に河内湾というのがあり、この二つの湾を分断するような半島状の地形(片町台地)の先端部分が開いていて、海水が河内湾にも流入していたのです。

その後、堆積物によりふさがって河内湖になり、ふさがったところが「南方」です。

このように、「神武」が東征してきた時の状況がリアルに伝えられていますので、時期としては、250年から300年ごろのことだと考えられます。

https://38news.jp/%e6%ad%b4%e5%8f%b2/14822#comment-27323
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/374.html#c24

[近代史3] 犯罪者は刑務所に入れるより生活保護費を与えて自活させた方が安くつく 中川隆
3. 中川隆[-10531] koaQ7Jey 2019年10月28日 10:13:21 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2342]


2019年10月28日
生活保護の現物支給を考える
塚崎公義(久留米大学商学部教授)
https://wedge.ismedia.jp/articles/-/17732


 生活保護を現物支給にして、専門の福祉施設を作れば良い、と久留米大学商学部の塚崎公義教授は説きます。


生活保護には両サイドからの批判あり

 健康で文化的な最低限度の生活を送る権利は、すべての国民に憲法が保証しています。したがって、生活保護の制度を政府が設けることは、当然の事です。しかし、この制度には両サイドからの批判があります。

 一つは、受給者に甘すぎる、というものです。40年間国民年金保険料を払い続けて来た高齢者が受け取る老齢年金よりも、年金保険料を一度も払わなかった高齢者が受け取る生活保護の方が多いのは、明らかに不公平である、等々の批判です。

 最低賃金で毎日しっかり働いている人よりも、生活保護を受けている人の方が良い生活をしている、という批判もあるようです。

 一方で、申請者に対する認定が厳しすぎるため、本当に支援が必要なのに受けられていない人がいる、という批判もあるようです。

 これは制度への批判ではないのでしょうが、制度の存在を知らない「情報弱者」を食い物にする「貧困ビジネス」の存在も問題とされています。ホームレスの生活保護申請を手伝ってやり、ホームレスに法外な家賃でボロ家を貸して儲ける、といったビジネスのようです。

刑務所に入りたい人がいる

 ホームレスが、冬になるとわざと犯罪を犯して刑務所にはいり、冬の寒さを凌いでいる、という話を耳にします。家族がいれば「彼らを犯罪者の家族にしたくない」、ということで犯罪を自粛する人は多いでしょうが、身寄りのないホームレスにとっては、合理的な行動なのかもしれませんね。

 しかし、これは政府にとってみれば大きなコストです。犯罪者を捕らえて裁判をし、刑務所を建て、看守を雇い、といったコストがかかるわけです。

 それならばいっそのこと、刑務所の独房と同じ広さの公営住宅を建て、刑務所の食事と同じものを無料で提供すれば良いのです。そうすれば、彼らが犯罪を犯す必要がなくなり、冬の間はそこで暮らすようになるはずです。

 その方が、政府にとっては遥かに安上がりです。警察官も裁判官も関与せずに済み、鉄格子も看守も不要なわけですから。

諸問題を一気に解決するのが「現物支給」

 こうした問題を一気に解決する妙案として、筆者は「生活保護の現物支給」を提唱しています。「健康で文化的な最低限度の生活」を保障するだけの狭い部屋と美味しくない食事を用意し、希望者に無料で提供するのです。

 まず、不正受給がなくなります。金持ちにとっては、財産を隠して不正受給するインセンティブがないからです。広い家で美味しい食事をする金があるなら、わざわざ申し込まないでしょう。これは素晴らしいことです。

 一方で、厳しすぎる認定によって支援されるべき人に支援が行き届かない、ということもなくなります。必要な人に必要な支援が行き渡るわけです。

 貧困ビジネスも、成立しにくくなります。ホームレスには、貧困ビジネスが声をかけるより先に行政が声をかけて生活保護住宅に住まわせれば良いからです。

 最低賃金でしっかり働いている人でも、希望すれば住めるわけですから、「働かずに生活保護を受けている人の方が良い生活をしている」ということにはなりません。

 年金生活者も希望すれば住めるわけですから、「若い時に年金保険料を払わなかった人の方が良い生活をしている」ということにもなりません。

 働いて得た賃金や受け取った年金は、時々美味しいものを食べたりする「ささやかな贅沢」に使えば良いのです。もちろん、孫への小遣いにしても良いでしょう。

 誰でも希望者が住めるようにすると、生活保護の受給者が今より増えてしまい、財政が圧迫される可能性もあります。しかし、その多くは本来権利がある人が権利を行使していなかった分でしょうから、問題視すべきではないのかもしれません。

 むしろ、それによって「満足に食事も食べられていない母子家庭の子が食事にありつける」「金がないので自殺したり犯罪に走ったりする人が減る」といったことが見込まれるのであれば、財政支出の用途としては望ましいものだと言えるのではないでしょうか。

 以下は細かいことですが、わざわざ家を建てなくても、空き家が多くありますから、それを譲り受けて使えば良いでしょう。監獄を作って犯罪者を住まわせるわけではないので、周辺住民の抵抗も大きくないはずです。

 国境付近の離島に生活保護住宅を建てて、日本がその島を実効支配しているということを国際社会にアピールする、という手もありますね。その場合は、「僻地手当」として、美味しい食事をドローンで配達する必要があるかもしれませんが。

 ハローワーク等と連携して、住民には適当な仕事を紹介するようなシステムも設けると、一層良いですね。少子高齢化による労働力不足が深刻化して行けば、彼等も貴重な労働力として大事にされるようになるかもしれませんから。



http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/464.html#c3

[昼休み53] 千葉県にだけは住んではいけない 中川隆
331. 中川隆[-10530] koaQ7Jey 2019年10月28日 10:17:20 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2343]

台風と大雨、死者の半数は車中で 「災害発生前に移動を」
共同通信社 2019/10/28 09:34
http://www.msn.com/ja-jp/news/national/%e5%8f%b0%e9%a2%a8%e3%81%a8%e5%a4%a7%e9%9b%a8%e3%80%81%e6%ad%bb%e8%80%85%e3%81%ae%e5%8d%8a%e6%95%b0%e3%81%af%e8%bb%8a%e4%b8%ad%e3%81%a7-%e3%80%8c%e7%81%bd%e5%ae%b3%e7%99%ba%e7%94%9f%e5%89%8d%e3%81%ab%e7%a7%bb%e5%8b%95%e3%82%92%e3%80%8d/ar-AAJrR7n?ocid=ientp

記録的な大雨で、水に漬かった車=26日、千葉県佐倉市© KYODONEWS


 台風21号と低気圧の影響による大雨で、福島、千葉両県で死亡した10人のうち5人は車で移動中に被害に遭っていたことが28日、両県などへの取材で分かった。

車が水没したり流されたりした。行方不明となっている2人のうち1人も同乗者だった。

台風19号でも死者の約3割に上っており、専門家は「災害発生前に移動を終えることが重要だ」と指摘している。

 千葉県では道路の冠水で水没した車の中や、その近くで男性3人の遺体が見つかった。車ごと川に流され死亡した男性もいた。福島県相馬市では母親と息子が乗った軽乗用車が流されたとみられ、母親が遺体で見つかり息子は行方不明になっている。

http://www.asyura2.com/13/lunchbreak53/msg/390.html#c331

[リバイバル3] 台風の大雨で「車中死」 「まだ大丈夫」が危険…すぐに車外へ 中川隆
2. 中川隆[-10529] koaQ7Jey 2019年10月28日 10:17:50 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2344]

台風と大雨、死者の半数は車中で 「災害発生前に移動を」
共同通信社 2019/10/28 09:34
http://www.msn.com/ja-jp/news/national/%e5%8f%b0%e9%a2%a8%e3%81%a8%e5%a4%a7%e9%9b%a8%e3%80%81%e6%ad%bb%e8%80%85%e3%81%ae%e5%8d%8a%e6%95%b0%e3%81%af%e8%bb%8a%e4%b8%ad%e3%81%a7-%e3%80%8c%e7%81%bd%e5%ae%b3%e7%99%ba%e7%94%9f%e5%89%8d%e3%81%ab%e7%a7%bb%e5%8b%95%e3%82%92%e3%80%8d/ar-AAJrR7n?ocid=ientp

記録的な大雨で、水に漬かった車=26日、千葉県佐倉市© KYODONEWS


 台風21号と低気圧の影響による大雨で、福島、千葉両県で死亡した10人のうち5人は車で移動中に被害に遭っていたことが28日、両県などへの取材で分かった。

車が水没したり流されたりした。行方不明となっている2人のうち1人も同乗者だった。

台風19号でも死者の約3割に上っており、専門家は「災害発生前に移動を終えることが重要だ」と指摘している。

 千葉県では道路の冠水で水没した車の中や、その近くで男性3人の遺体が見つかった。車ごと川に流され死亡した男性もいた。福島県相馬市では母親と息子が乗った軽乗用車が流されたとみられ、母親が遺体で見つかり息子は行方不明になっている。

http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/1011.html#c2

[昼休み53] 千葉県にだけは住んではいけない 中川隆
332. 中川隆[-10528] koaQ7Jey 2019年10月28日 10:47:03 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2345]
2019/10/28
千葉県の豪雨被害・・・MTBで行く  
https://green.ap.teacup.com/pekepon/


■ 千葉県豪雨の実態調査 ■
https://green.ap.teacup.com/pekepon/img/1572207290.jpg


2019年10月25日は千葉県に記録的な大雨が降りました。

台風20号から勢力の衰えた熱帯低気圧が日本列島を北上し、さらに東海上を、強い勢力の台風21号が並走した為に、大量の湿った空気が関東地方から東北地方に流れ込みました。

千葉県の多くの場所で、観測史上初となる記録的な大雨となり、場所によっては1時間の雨量が100mmを越え、3時間雨量が300mmを越えた所も有ります。

ちなみに、降水量を言葉で表現すると下記の様になります。

1ミリ    → 小雨。地面がかすかに湿る。傘はいらない。

3ミリまで  → 弱い雨。地面がすっかり湿る。

8ミリまで → 雨。地面に水たまりができる。

15ミリまで → やや強い雨。雨が降る音が聞こえる。

20ミリまで → 強い雨。雨音で話しが聞き取りにくい。
        地面一面に水たまり。
        寝ている人でも目を覚ます場合がある。

30ミリまで → 激しい雨。傘をさしていても濡れるどしゃぶり。
        道端の排水溝があふれはじめる。

50ミリまで → 非常に激しい雨。まさにバケツをひっくり返したような雨。
        下水はあふれ、崖くずれなどが起こりやすい。
        道路交通規制などが行われる。

50ミリ以上 → 非猛烈な雨。滝のように降り、雨しぶきで辺りは白っぽくなる。
        土砂災害や中小河川の氾濫が起こり、水害が急速に広がる。


1時間に100mmの降水量は、1か月分の雨が1時間で降るのに等しく、そんな中に屋外に居れば「滝行」状態間違い無し。

■ 「養老川がマジヤバイ!!」 ■

昨日、普段は穏やかな養老川は2か所で氾濫し、中流にある高滝ダムは、上流域の水位が上昇した為に緊急放流一歩手前まで行きました。

https://green.ap.teacup.com/pekepon/img/1572208725.jpg

ネットでは「こんな養老川見た事無い」や「高滝ダム、普段でも放流すると水位一気の上昇するのに、今放流したらマジヤバイ」などという書き込みが溢れました。

下の写真はネットから拝借しましたが、下流域でも、あと数十センチで越水という状態。


ネットから

■ 豪雨の翌日、千葉県を横断してみる ■

私は自分の目で見たものしか信用しない性格なので、豪雨の翌日、被害の状況を直接見に行ってみました。もちろん自転車で。いつもの上総牛久から養老渓谷経由で鴨川を目指します。道は相当に荒れているでしょうから、ブロックタイヤのMTBの出番です。

豪雨の翌日の土曜日は、朝から晴れ間が広がりました。路面も既に乾いていて、所々に水たまりが残る程度。但し、国道の路肩は水で流された枯れ枝が排水溝の周辺の溜まっているなど、非常に走り難い状態。ロードではパンク覚悟ですが、MTBなので枯れ枝を踏み越えても平気です。

八幡宿から大多喜街道に入り、上総牛久を目指します。上総牛久の周辺でも養老川が氾濫した様ですが、今は川の水位は下がっています。路肩に溜まる砂が、道路の冠水の名残。

養老清澄ラインに入ると、読売カントリークラブの手前で「土砂崩れ通行止め」の看板。農道に迂回してCC前の坂道を登って行くと、なんと坂の頂上手前が土砂崩れ現場でした。既に、パワーシャベルが土砂の撤去作業を始めています。

規模は大した事が無かったので、作業員の方に自転車で越えて良いか聞くと「無理だっぺ、ズブズブで潜っちゃうよ」と笑っています。「大丈夫、いつもの事です」と答えて数歩進むも、ズブズブ・・・。これ膝まで潜っちゃうヤツだ・・・。「やっぱ無理っす!!」っと撤退表明。「そうだっぺ、迂回するのが正解だよ」と、皆さんに笑われました。


ドロドロになった靴と、ドロドロになったタイヤで、なかなかMTBらしい感じにった所で、適当に迂回して、養老清澄ラインに復帰。高滝ダム(高滝湖)の到着します。

高滝湖は茶色く濁り、流木が多く浮かんでいますが、水位は普段よりも1m程度高い感じ。湖畔の管理用の通路が一部水に浸かっています。
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その先、橋から見下ろす養老川の水位は下がっていました。枝に引っかかっているゴミなどから判断して、今より3m程は増水していたと思われます。千葉県の河川は、長さが短いので、水位いが下がるのが早いのでしょう。
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■ 土砂崩れのオンパレード ■

上総大久保まで来ると、大規模な土砂崩れで電柱が倒壊して通行止め。この先に洞門(シェルター)があるので、崩れやすい場所なのでしょう。
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適当に川の対岸で迂回路を捜します。対岸から土砂崩れ箇所が見えます。この周辺は砂層と粘土層の互層で形成されているので、砂層部分は崩れやすい。
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迂回路はバイク乗りが素掘りトンネル目当てで良く通る林道ですが、追い抜いていった乗用車が何台か戻って来ました。「通行止めですか」と聞くと「トンネルの出口で倒木で通れない。人は歩いて通れそうだから、自転車も行けるかも知れません」との事。

トンネルを抜けると、そこは「倒木だらけ」だった・・・。


枝の下を、自転車を寝かせて、どうにか突破に成功し先に進むと、30m置きに倒木や、小規模な土砂崩れに行き合たります。粘度層も柔らかいので、ゴロゴロと崩れて道に転がっています。

土砂崩れ箇所の泥の上に足跡が無いので、私が最初の通行者の様です。倒木の枝が密集している所では、太い枝をバキバキ追って通れる場所を確保します。そんな場所が何か所かあったので、ちょっとしたボランティアをやった気分になります。


小さな沢を跨ぐ橋の路肩が崩落していました。普段はほとんど水流が無いのですが、昨日は濁流だったのでしょう。しばらくは自動車は通れないでしょう。

山の反対側に出ると道幅が広くなりますが、やはり所々で斜面が崩落しています。途中から車のタイヤの跡があり、その下に「通行止め」の看板が立っていたので、地元の方が様子を見にいらしたのでしょう。


ようやく集落に出ました。養老渓谷駅裏の端から谷を見下ろします。下に見える橋の川岸部分が相当に侵食されています。この辺りも地層が柔らかいので、川のカーブの外側は、簡単に削り取られてしまいます。

■ ラーメン屋さんが情報基地? ■

自転車を担いだので、お腹が空きました。養老渓谷駅裏の以前から気になっていたラーメン屋さんに入ります。地元の方相手のお店なので、色々とお話が伺えそうです。

お店には先客でオバサンが一人。携帯電話で店の外で誰かとお話されていますが、「どこそこが道が川の様だった」とか「どこそこは通れない」などとの情報を交換しています。

私はミネラル補給で味噌ラーメンを注文して、お店のオバサンとひとしきり雑談。

「どこからいらしたの?」
「浦安から」

「自転車ですか?どこ通って来たの?」
「上総大久保から小学校の脇を登って来ました。」

「あら、崩れて通れなかったんじゃない?」
「倒木の枝を折って突破して来ました。」

「どこまでいらっしゃるの?」
「鴨川に抜けようとおもうのですが、通れますかね?」

「筒森を抜けて鴨川有料なら大丈夫だと思うけど、スマホで調べられない?」
「あ、鴨川有料、大丈夫みたいですね。」

「養老渓谷へは、今、大多喜回りじゃないと来れないのよ、後はどこも通行止め」
「山の中は相当に酷いですね」
「今朝、皆で道を全部見て回ったけど、通れる道は大多喜に抜ける道だけだって」
「林道は全滅ですね」

その後、何故か、電話を終えたオバサンも一緒に、「電位治療器具」のセールスの話で盛り上がっちゃいました。「ヘル〇トロ〇」ってヤツだと思うのですが・・・どうやら近くで人を集めているみたいで勧誘が煩いらしい。「・・・・あ、それなら実家にありますよ」と思わず会話に参加すると、「エー、本当。で、どうなの、効くの?」。「僕は全く分からないんですけど、母は夜中に脚が攣った時に座ると治るって言ってますね。」「あら、そう。でも脚が攣るのてそのままにしていても治るわよね」「そうそう、親指立てると治るよね・・・」っとこんな会話。

そうこうしている内に、市役所の職員の方が被害状況の調査にみえました。

「どうです、今回は何か被害ありましたか?」
「ウチは大丈夫ですね。電話も通じるし」
「ちょっと見させてもらいますね」
「お願いします。」

「どこ通って来たの?」
「大多喜」
「それはご苦労様、1時間掛かったでしょう」
「だいたい1時間」
「ここの所、いつもご苦労様」
「いつも土日なんだよね、台風」

9月以降、千葉県の自治体の職員の方は休まる事が無いでしょう。本当にご苦労様です。

ところで、味噌ラーメン。おおきな器で出て来たので、食べきれるか心配でしたが、美味しくて汁まで完食してしまいました。今度から養老渓谷で昼食を食べる時には、こちらのお店に決めました。

■ 水は引いたけれど、遊歩道の被害が・・・ ■

腹も満たしたのでラーメン屋さんを後にして、鴨川を目指します。

養老渓谷温泉郷の赤い太鼓橋ですが、いつもは6mくらい下を流れる川が、岸の上近くまで増水した写真がネットにアップされていました。本日は、水位は下がっていましたが、木の枝に引っ掛かったゴミが、増水の跡。


川岸の遊歩道の手摺が無残にも破壊されています。遊歩道も無事では無いでしょう。これから紅葉シーズンで一年で一番賑わう養老渓谷ですが、観光への影響が心配です。

鴨川へは老川十字路を右折して筒森経由で亀山湖から鴨川有料を目指しますが、筒森の先の土砂崩れが心配です。君津と大多喜の市境付近は、土砂崩れや路肩の崩落が多い場所です。そこで折り返すのもショックが大きいので、老川十字路を直進して粟又の滝から、会所のトンネル経由を選びます。


普段は水量が少なくて、滝というより、巨大なウォータースライダーの様な粟又の滝ですが、今日は「どこの名瀑だよ!!」という程の迫力です。


日光の「湯の滝」の様になった「粟又の滝」

いつもは水量が多い時でも、この程度。夏の渇水時はチョロチョロ・・。


会所トンネルからは下り坂になります。道端の斜面から道路に水が流れ出て、舗装の上を小川の様に流れていますが、わざと自転車を突入させて、タイヤや車体の泥を洗い落とします。(頭から水を被る事にもなりますが・・・)


安房小湊への分岐で、迷いましたが、鴨川へは向かわず、勝浦から輪行する事に決めます。「鳴海」を一本買いたくなったからです。


9月の台風15号以来、千葉県は台風や豪雨被害に度々見舞われています。今回の豪雨の被害も復旧まで時間が掛かりそうですが、地方の人達は「災害慣れ」しているというか、逞しい。コミュニテーがしっかりしているので、自分達で被害地域を特定して、口コミで被害状況が広がて行きます。近所の一人暮らしの老人の安否確認も迅速です。都会では行政任せの防災ですが、地方では地域ぐるみで対応している事を、自分の目と耳で感じ取った一日でした。
https://green.ap.teacup.com/pekepon/
http://www.asyura2.com/13/lunchbreak53/msg/390.html#c332

[リバイバル3] ジャズ喫茶「ベイシー」の選択 _ JBLの本当の音とは 富山誠
152. 中川隆[-10527] koaQ7Jey 2019年10月28日 13:16:09 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2346]


ジャズ「You Must Berieve In Spring」を聴く
- 「音楽&オーディオ」の小部屋 2019年10月28日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/052d69aac0e6fd88341c8b91b4357ae0


我が家のシステムの中で「ビル・エヴァンス」と一番相性が良かったのはJBLの「LE8T」(16Ω:初期版)だった。    

ピアノの一音一音が綺麗に磨き抜かれて聴こえ、もうめったやたらに美しい。むやみに低音域が膨らまないのもたいへん好ましい。

「ビル・エヴァンス」専用のSPとして、これで「LE8T」の居場所がやっと見つかったかな(笑)。


県内在住のKさんから寄稿していただいたジャズの4枚の名盤解説も名残惜しいがとうとう最後の1枚になった。

それはビル・エヴァンスの「ユー マスト ビリーブ イン スプリング」。

直訳すると「春が来ることを信じなければいけない」だが、ゆっくり噛み砕くと「冬来たりなば春遠からじ」(今は不幸な状況であっても、じっと耐え忍んでいれば、いずれ幸せが巡ってくるというたとえ)ということかな(笑)。

      

1973年の1月、私は芝の郵便貯金ホールにいた。初めて来日するビル・エヴァンス・トリオを聴く為だ。

残念ながら、エヴァンスの真価が解るにはJAZZを聴き始めて4年ばかりの経験の未熟さでは、太刀打ち出来なかったと言っていい。

事ほど左様に、黒人の明るく弾けたハッピーなピアノ演奏ではなかったので、コンサート栄えしなかったのだ。そして、月日が過ぎて50年人生の明暗や喜怒哀楽の経験を積み重ねて、ようやくビル・エヴァンスの醸すハーモニーや冷やかなスィングが心に沁みてくるようになって来た。

この1977年のアルバムは、巷間言われている初期の黄金トリオ(エヴァンス〜ラファロ〜モチアン)ではなく、一番長く続いたゴメスとの最終作でしかもエヴァンスの死後発表されたもの。

この素晴らしいアルバムが何故すぐリリースされなかったか、不思議でならない。最初の1曲目「Bマイナー・ワルツ」は、エレンの為に書かれた曲。エヴァンスと共に初来日したのに、帰国後地下鉄のホームに身を投げたと報じられた。

2曲目「ユー・マスト・ビリーブ・イン・スプリング」は、数々の有名な映画音楽を作曲しJAZZ好きなミッシェル・ルグランの、『ロシュフールの恋人たち』からの曲。

4曲目「ウィー・ウィル・ミート・アゲイン」は、自殺した兄ハリーに捧げた曲である。全ての曲があたかも組曲であるかのように連なり、亡き人に対する抑制の効いた哀悼、後悔、優しさを感じる。

それから、奇しくも追加されたボーナストラックの1曲が、「フレディ・フリーローダー」だ。あの『Kind Of Blue』でウィントン・ケリーが唯一弾いた曲で、故人となったケリーを偲んだのだろうか。

ちなみにこのアルバム・プロデューサーは、JAZZのみならずポピューラー全般で名盤を送り出してきたトミー・リピューマ。

ジョージ・ベンソンの『Breezin’』、ナタリー・コールの『Unforgettable』、ダイアナ・クラールの『Live In Paris』と3度のグラミー賞を獲得した名プロデューサーである。そして、録音エンジニアは名手アル・シュミットで音も不満はない。

            

以上のとおりだが、ネット情報によるとエヴァンスは1929年ニュージャージー州の生まれ。

マイルス・デイヴィスなどとの共演を経て(ジャズ史上最高の名盤の一つとされることも多い、マイルスの「カインド・オブ・ブルー」に参加)、1960年代に自己のトリオを結成。

その初代のトリオによる「ワルツ・フォー・デビー」などの一連の作品は、ジャズのピアノ・トリオにおける究極とする人も少なくない。


麻薬の常用で身体を蝕まれ、1980年にわずか51歳で死去。直接の死因は肝硬変、出血性潰瘍にともなう失血性のショック死ということのようだ。

というわけで、ジャズマンと麻薬は切っても切れない環境にあるようで、プレイに陶酔できれば命なんてどうだっていい「太くて短い人生」の典型例といえる。

それにしても、「K」さんが選ばれたジャズの名盤4曲は結局「マイルス・デイヴィス」と「ビル・エヴァンス」に尽きるようだ。

ジャズには門外漢の自分でもビル・エヴァンスは随分親しみやすさを覚えていて、これまでもちょくちょく聴いている。クラシックにジャズのリズム感を取り入れて、まるで両者の橋渡しみたいな印象がある。

そして、改めて聴いてみて我が家のシステムの中で「ビル・エヴァンス」と一番相性が良かったのはJBLの「LE8T」(16Ω:初期版)だった。

    

ピアノの一音一音が綺麗に磨き抜かれて聴こえ、もうめったやたらに美しい。むやみに低音域が膨らまないのもたいへん好ましい。

ビル・エヴァンスが演奏したCDはほかにも、

「ワルツ・フォー・デビー」「ポートレイト・イン・ジャズ」「ムーン・ビームス」「モントゥルー・ジャズ・フェスティバル」「ヴァーブ時代 T&U」を持っている。

「ビル・エヴァンス」専用のSPとして、これで「LE8T」の居場所がやっと見つかったかな(笑)。
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/052d69aac0e6fd88341c8b91b4357ae0
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/402.html#c152

[リバイバル3] オールド QUAD の安物アンプは名機なのか? 中川隆
66. 中川隆[-10526] koaQ7Jey 2019年10月28日 13:36:57 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2347]


2019年10月28日 出力管のエージング mixiユーザー(id5343821)の日記
https://open.mixi.jp/user/5343821/diary/1973463613

真空管交換は、想定外の連続だ。
先達のアドヴァイスがあり、なんとか前進している。
事故なく音が出ているだけでも感謝という感じ。

真空管オーディオアンプの文化は、なんとか守りたいものだ。私が使ってきた、どんな高価な石のアンプより、ちょっと次元の違うヴァイオリンの音がでるのだから。

また、1980年代以前のクラシック録音を聴くときにも、マッチングが良いのだ。
発熱の問題はあるが、冬はよいだろう。

疑心暗鬼になってきて、整流管も、オリジナルのSovtekに戻して、数日後にJJで聴いてみたが、それほど違いは感じない。経年劣化から解放されてよくなってもいいところだが、そこまで勢いよくはないし、かといってオリジナルの味が失われるかというと、そうでもない。

気のせいか、クリアでフレッシュになり、オールドな中低音が良くも悪くも整理される気はする。
そんなに高価でもないので、Sovtekも余裕があれば買ってみようか。

出力管は、オリジナルと、GOLD LIONを差し替えてみた。
これは、意外とというべきか、ライオンにはなんらかの付帯音があって、素直に音楽に入りにくい。オリジナルに戻すと大丈夫。

パワー感の差もあるのだが、付帯音の問題が大きい。
これは「こなれていない」、いわゆるエージングの問題な気もするし、それでおさまらない気もする。

ルックスは、灯火がよくみえるようになって、理論的には好みになったはずだが、実際は微妙にうるさい感じというか。上記付帯音も、脳内で作り出している部分もあるかも。高級ケーブルの派手なケーブル被膜みたいな。

う〜ん、出力管4本だと2万円を超えているし、処分もそれなりに難しいだろうし、困ったな。
もともとがすごく気に入った音だったので、交換するとバランスが崩れる問題がある。
オリジナルを、アムトランスで測定分析してもらい、その間ライオンのエージングに期待するか・・・

今日はプリ管も交換。
サビサビからゴールドの脚へ。
これは違いがわかるかも??

コメント

mixiユーザー2019年10月28日 06:30

一番は真空管黄金期のオリジナルの右に出るものはないと推測します。


mixiユーザー2019年10月28日 13:18

> mixiユーザー 

そこは禁断の世界なので・・・
いろいろ考えているのですが、縁の世界だなと感じます。
https://open.mixi.jp/user/5343821/diary/1973463613
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/840.html#c66

[リバイバル3] 中古オーディオ販売店 中川隆
34. 中川隆[-10525] koaQ7Jey 2019年10月28日 13:37:26 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2348]


2019年10月28日 出力管のエージング mixiユーザー(id5343821)の日記
https://open.mixi.jp/user/5343821/diary/1973463613

真空管交換は、想定外の連続だ。
先達のアドヴァイスがあり、なんとか前進している。
事故なく音が出ているだけでも感謝という感じ。

真空管オーディオアンプの文化は、なんとか守りたいものだ。私が使ってきた、どんな高価な石のアンプより、ちょっと次元の違うヴァイオリンの音がでるのだから。

また、1980年代以前のクラシック録音を聴くときにも、マッチングが良いのだ。
発熱の問題はあるが、冬はよいだろう。

疑心暗鬼になってきて、整流管も、オリジナルのSovtekに戻して、数日後にJJで聴いてみたが、それほど違いは感じない。経年劣化から解放されてよくなってもいいところだが、そこまで勢いよくはないし、かといってオリジナルの味が失われるかというと、そうでもない。

気のせいか、クリアでフレッシュになり、オールドな中低音が良くも悪くも整理される気はする。
そんなに高価でもないので、Sovtekも余裕があれば買ってみようか。

出力管は、オリジナルと、GOLD LIONを差し替えてみた。
これは、意外とというべきか、ライオンにはなんらかの付帯音があって、素直に音楽に入りにくい。オリジナルに戻すと大丈夫。

パワー感の差もあるのだが、付帯音の問題が大きい。
これは「こなれていない」、いわゆるエージングの問題な気もするし、それでおさまらない気もする。

ルックスは、灯火がよくみえるようになって、理論的には好みになったはずだが、実際は微妙にうるさい感じというか。上記付帯音も、脳内で作り出している部分もあるかも。高級ケーブルの派手なケーブル被膜みたいな。

う〜ん、出力管4本だと2万円を超えているし、処分もそれなりに難しいだろうし、困ったな。
もともとがすごく気に入った音だったので、交換するとバランスが崩れる問題がある。
オリジナルを、アムトランスで測定分析してもらい、その間ライオンのエージングに期待するか・・・

今日はプリ管も交換。
サビサビからゴールドの脚へ。
これは違いがわかるかも??

コメント

mixiユーザー2019年10月28日 06:30

一番は真空管黄金期のオリジナルの右に出るものはないと推測します。


mixiユーザー2019年10月28日 13:18

> mixiユーザー 

そこは禁断の世界なので・・・
いろいろ考えているのですが、縁の世界だなと感じます。
https://open.mixi.jp/user/5343821/diary/1973463613
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/834.html#c34

[近代史3] 日本の闇。日本社会に浸透していたチュチェ思想 中川隆
6. 中川隆[-10524] koaQ7Jey 2019年10月28日 15:43:02 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2349]
【緊急特番!「おおきなわ」#93】
脱北青年が出演!韓国で反文在寅デモに立ち上がった理由を激白[桜R1-10-27] - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=2_yuyBAZQDE


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 篠原常一郎(ジャーナリスト)
 サイ・ランケン(脱北者)
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/648.html#c6

[近代史3] 「よど号事件」犯人たちの洗脳と日本人拉致 中川隆
2. 中川隆[-10523] koaQ7Jey 2019年10月28日 15:43:49 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2350]
【緊急特番!「おおきなわ」#93】
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http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/651.html#c2

[近代史3] チュチェ革命成就目前の韓国 中川隆
1. 中川隆[-10522] koaQ7Jey 2019年10月28日 15:44:33 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2351]
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[近代史3] 重信房子、北朝鮮、オウム真理教の深い関係 中川隆
10. 中川隆[-10521] koaQ7Jey 2019年10月28日 15:45:19 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2352]

【緊急特番!「おおきなわ」#93】
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[近代史3] 若松孝二 実録・連合赤軍 あさま山荘への道程 (2007年) _ 1970年代はこういう時代だった 中川隆
138. 中川隆[-10520] koaQ7Jey 2019年10月28日 15:46:18 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2353]

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[昼休み52] "新喜び組"は23歳以下の美女たち! 中川隆
139. 中川隆[-10519] koaQ7Jey 2019年10月28日 15:46:45 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2354]
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[昼休み52] 日本人女性2人、リゾート地・セブ島で知り合った韓国人の男2人と飲酒→集団強姦される…フィリピン 中川隆
352. 中川隆[-10518] koaQ7Jey 2019年10月28日 15:47:26 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2355]
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[近代史3] 独裁者の登場と行く末 中川隆
2. 中川隆[-10517] koaQ7Jey 2019年10月28日 15:52:30 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2356]
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[近代史3] 平和よりも、もっと大切なものがある 中川隆
12. 中川隆[-10516] koaQ7Jey 2019年10月28日 15:53:04 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2357]
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[リバイバル3] カルトの世界 中川隆
31. 中川隆[-10515] koaQ7Jey 2019年10月28日 15:53:54 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2358]
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http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/215.html#c31

[近代史3] 朝鮮人は頭がおかしい _ あるのはウソだけのめんどくさい国 中川隆
21. 中川隆[-10514] koaQ7Jey 2019年10月28日 15:54:31 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2359]
【緊急特番!「おおきなわ」#93】
脱北青年が出演!韓国で反文在寅デモに立ち上がった理由を激白[桜R1-10-27] - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=2_yuyBAZQDE


司会:我那覇真子(「琉球新報、沖縄タイムスを正す県民・国民の会」代表運営委員・チャンネル桜沖縄支局キャスター)

ゲスト:
 篠原常一郎(ジャーナリスト)
 サイ・ランケン(脱北者)
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/193.html#c21

[] 在日朝鮮人タレント
103. 中川隆[-10513] koaQ7Jey 2019年10月28日 15:55:20 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2360]
【緊急特番!「おおきなわ」#93】
脱北青年が出演!韓国で反文在寅デモに立ち上がった理由を激白[桜R1-10-27] - YouTube
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司会:我那覇真子(「琉球新報、沖縄タイムスを正す県民・国民の会」代表運営委員・チャンネル桜沖縄支局キャスター)

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 篠原常一郎(ジャーナリスト)
 サイ・ランケン(脱北者)
http://www.asyura2.com/2002/dispute2/msg/515.html#c103

[近代史3] Terror Tuesday _ オバマ大統領は火曜日夕方に必ず CIA のブレナンに暗殺指令を出した 中川隆
3. 中川隆[-10515] koaQ7Jey 2019年10月28日 16:37:43 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2358]


2019.10.28
米軍が手先の戦闘集団を替えるタイミングでバグダディ殺害の話が浮上

 アメリカの特殊部隊がダーイッシュ(IS、ISIS、ISIL、イスラム国とも表記)を率いてきたとされている​アブ・バクル・アル・バグダディを殺害した​と宣伝している。

 このアル・バグダディが何者かは明かでない。イスラエルのスパイだという噂もあるが、ムスリム同胞団の出身だという説もある。ムスリム同胞団はバラク・オバマ大統領が2010年8月に出したPSD-11で手駒として使うことにした歴史的にイギリスと関係の深い団体だ。

 ダーイッシュは2004年にAQI(イラクのアル・カイダ)として組織され、06年にISI(イラクのイスラム首長国)が編成された際の中核になったと言われている。

 2010年にISIのリーダーになったのがアブ・バクル・アル・バグダディ。2013年に活動範囲がシリアへ拡大、ダーイッシュと呼ばれるようになった。2014年に売り出された当時のダーイッシュは残虐性を演出、アメリカ軍のシリア空爆の口実に使われる。

 実のところ、戦闘集団の名称は曖昧だ。2005年7月に​ロビン・クック​元英外相が指摘したように、アル・カイダとはCIAの訓練を受けたムジャヒディンの登録リスト。つまり傭兵の名簿だ。何かプロジェクトが決まると、そのリストに載っている傭兵が集められる。そしてタグがつく。

 2011年春にオバマ政権はそうした傭兵を使い、リビアやシリアへの侵略戦争を始めた。これを内戦と呼ぶことはできない。

 この侵略戦争にはアメリカのほか、サウジアラビア、イスラエル、イギリス、フランス、カタール、トルコなどが参加、特殊部隊を潜入させたり、傭兵を雇っている。つまり、傭兵グループにはいくつかの系統がある。

 リビアのムアンマル・アル・カダフィ体制は2011年10月に倒された。侵略軍は空軍としてのNATO軍と地上軍としてのアル・カイダ系のLIFGが中心で、その後、戦闘員は武器と一緒にシリアへ移動する。

 この段階でアメリカ/NATOがアル・カイダ系武装集団を手先として使っていることが隠せなくなるが、その前にオバマ政権はアル・カイダのトップだとされていたオサマ・ビン・ラディン殺害を演出している。

 リビアやシリアで戦争が始まって間もない2011年5月、パキスタンでアメリカ海軍の特殊部隊NSWDG(通称DEVGRUまたはSEALチーム6)がオサマ・ビン・ラディンを殺害、死体は空母カールビンソンから海に葬られたということになっているのだが、科学的な人物の特定作業も行われていない。

 ビン・ラディンが隠れていたという住居の近くに住む人びとは、銃撃戦を見ていない。埋葬を目撃したというカールビンソンの乗組員も見当たらない。しかもビン・ラディンを襲撃したとされる特殊部隊メンバーはその3カ月後、ヘリコプターが墜落して死亡したという。

 重度の腎臓病を患っていたビン・ラディンはその前に死んでいるという情報もある。例えば、エジプトで出されているアル・ワフド紙は2011年12月26日付け紙面でオサマ・ビン・ラディンの死亡を伝えている。

 アメリカの特殊部隊がオサマ・ビン・ラディンを殺害したという話は怪しいのだが、それでも「テロリストの象徴」をアメリカが殺したということで、それまでのテロリスト話は一区切りついた。リビアでアル・カイダ系武装集団の話が出てきても西側の有力メディアは大きく取り上げず、オバマは「穏健派」を支援していると宣伝していた。それが間違いだと警告したのがアメリカ軍の情報機関​DIA​だ。

 2014年に売り出されたダーイッシュもほかのアル・カイダ系武装集団と同じようにイスラエルを攻撃しない。​エルサレム・ポスト紙​によると、2013年3月から16年5月までイスラエルの国防大臣を務めたモシェ・ヤーロンは在任期間中、そうした武装集団と会っている。

 本ブログでは何度も書いたように、ダーイッシュとアメリカとの関係は深い。例えば、アメリカ空軍の​トーマス・マッキナニー​中将は2014年9月、アメリカがダーイッシュを作る手助けしたとテレビで語っている。

 また​マーティン・デンプシー​統合参謀本部議長(当時)はアラブの主要同盟国がダーイッシュに資金を提供していると議会で発言、10月には​ジョー・バイデン​米副大統領がハーバーバード大学で中東におけるアメリカの主要な同盟国がダーイッシュの背後にいると語っている。2015年には​ウェズリー・クラーク​元欧州連合軍最高司令官もアメリカの友好国と同盟国がダーイッシュを作り上げたと述べた。

 そして2015年8月、アル・ジャジーラの番組でダーイッシュの勢力を拡大させた責任を問われた​マイケル・フリン元DIA局長​は自分たちの任務について、情報の正確さをできるだけ高めることにあると反論。その情報に基づいて政策を決定するのはバラク・オバマ大統領の役目だと指摘している。

 アル・カイダなる武装集団は存在せず、オサマ・ビン・ラディンは戦闘集団を指揮していなかったが、アル・バグダディも戦闘を指揮していないとする話がある。

 例えば、ドイツの​シュピーゲル誌によると​、ダーイッシュを操っていたのは2014年1月に死亡した元イラク空軍大佐のサミル・アブド・ムハンマド・アル・フリファウィ、通称ハジ・バクルで、この人物が残した文書にはシリア北部で「カリフ制国家」を樹立する詳細な計画が書かれ、情報活動、殺人、拉致などの手法も記され、虐殺は「狂信者」の行為ではなく、元情報将校による冷徹な計算の元で行われていたのだという。

 また、イランの義勇兵組織バスィージのモハマド・レザ・ナクディ准将に言わせると、​ダーイッシュの司令部はイラクのアメリカ大使館​。イラクのアリ・アクバル大隊の司令官は​ダーイッシュとアメリカ軍が定期的に連絡を取り合っていることを通信傍受で確認​したとも伝えられていた。

 現在、アメリカ軍はイラクの西部で軍事力を増強、ジハード傭兵を集め、シリア東部の油田地帯を占領し続ける意思を示している。クルドを手先として使えなくなりつつある現在、再びダーイッシュやアル・カイダ系武装集団で戦った人びとを使う必要が生じ、その準備としてアル・バグダディの殺害を演出した可能性もある。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201910280001/


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侵略に失敗、シリアからの撤退に追い込まれたアメリカ軍
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201812220000/
2018.12.22 櫻井ジャーナル

 アメリカ軍のシリアからの撤退は事実のようだ。2010年8月にバラク・オバマ大統領がPSD-11を出して始まった中東から北アフリカにおける体制転覆作戦。シリアの場合、2011年3月からサラフィ主義者(ワッハーブ派、タクフィール主義者)やムスリム同胞団を傭兵として使った侵略戦争という形だった。

 2011年2月に始まったリビアにおける侵略戦争ではNATO軍とアル・カイダ系武装集団のLIFGが連携してムアンマル・アル・カダフィ体制を倒し、カダフィ自身は惨殺、現在のリビアは暴力が支配する破綻国家だ。

 アメリカはリビアと同じようにシリアも破壊しようとしたが、その前に立ちはだかったのがロシア。

 オバマ政権はDIA局長としてダーイッシュ(IS、ISIS、ISIL、イスラム国とも表記)の出現を警告していたマイケル・フリン中将が2014年8月に、戦争に消極的だったチャック・ヘイゲル国防長官が2015年2月に、オバマ政権が支援していたアル・カイダ系武装集団を危険だと認識していたマーチン・デンプシー統合参謀本部議長が2015年9月にそれぞれ解任され、アメリカは戦争体制に入った。NATO/アメリカ軍の直接的な軍事介入への道が敷かれたと見られたのだが、デンプシー解任の5日後にシリア政府の要請を受けたロシアが軍事介入、アメリカなどが送り込んだ傭兵を敗走させる。

 この軍事介入で戦況は一変し、ダーイッシュやアル・カイダ系武装集団の支配地域は急速に縮小していった。そこでアメリカはクルドを懐柔し、新たな傭兵にしたのだが、トルコがアメリカから離反したこともあり、アメリカの好戦派が思い描くようには進んでいなかった。

 そうした中、イスラエル軍はシリアに対する空爆を続けてきたが、今年(2018年)9月にシリア沖でロシア軍の電子情報支援機Il-20が撃墜され、その責任はイスラエルにあるとしてロシア政府は防空システムのS-300 PMU-2をシリア政府軍へ引き渡した。それ以来、イスラエル軍機はシリアを攻撃していない。領空外からミサイルを発射する戦闘機の撃墜をシリア軍にロシア政府は認めたと言われている。

 シリア軍は6基から8基のS-300を受け取り、そのうち2基はユーフラテス川沿いのデリゾールに配備されたと言われている。アメリカはこの地域にジハード傭兵を集め、ロシア軍事顧問団の幹部、バレリー・アサポフ中将が戦死している。アメリカ軍機による空爆で少なからぬシリア軍兵士も殺された。

 今後、アメリカ軍機から攻撃を受けたならシリア軍はS-300で反撃する可能性が高く、そうなるとアメリカ側に犠牲が出る可能性が高い。イスラエル軍と同じで、アメリカ軍は軽々しく動けなくなった。これもアメリカ軍が撤退する一因だと見られている。

 ただ、アメリカ軍は中東全域から撤退するわけでなく、再派兵もあり得るのだが、とりあえず撤兵は良いニュース。ロシアや中国に対する好戦的な姿勢を隠そうとしないジェームズ・マティス国防長官が来年(2019年)2月一杯で辞任するという話もとりあえず悪くない。

 




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2018.12.24
シリアの体制転覆に固執する侵略勢力は米軍の撤退に反発する

 ダーイッシュ(IS、ISIS、ISILとも表記)問題に関するアメリカ大統領特使のブレット・マクガークが辞任を表明した。ドナルド・トランプ大統領がアメリカ軍を撤退させると表明したことへの抗議だという。シリアへの侵略を継続するべきだとマクガークは主張しているわけだ。


 ダーイッシュが売り出されたのは2014年。1月にイラクのファルージャで「イスラム首長国」の建国を宣言、6月にモスルを制圧、その際にトヨタ製小型トラック「ハイラックス」の新車を連ねた「パレード」を行い、その様子を撮影した写真が世界に伝えられ、広く知られるようになった。


 アメリカの軍や情報機関は偵察衛星、無人機、通信傍受、人間による情報活動などで武装集団の動きを知っていたはずだが、何もしていない。また、このトヨタ車はアメリカ政府がFSA(自由シリア軍)、つまりシリア侵略のために送り込まれた傭兵部隊へ提供したものだと言われている。


 ダーイッシュは2004年にAQI(イラクのアル・カイダ)として組織され、06年にISI(イラクのイスラム首長国)が編成された際の中核になったと言われている。2010年にISIのリーダーになったのがアブ・バクル・アル・バグダディ。2013年に活動範囲がシリアへ拡大、ダーイッシュ(IS、ISIS、ISIL、イスラム国とも表記)と呼ばれるようになった。2014年に売り出された当時のダーイッシュは残虐性を演出、アメリカ軍のシリア空爆の口実に使われる。


 シリアではアル・カイダ系武装集団としてタハリール・アル・シャームが知られている。以前はアル・ヌスラと呼ばれていたが、2012年8月にアメリカ軍の情報機関DIA(国防情報局)がバラク・オバマ政権へ提出した報告書によると、アル・ヌスラはAQIと実態は同じ。シリアで活動する場合、名前を変えているだけだという。


 2011年10月にムアンマル・アル・カダフィ体制をNATO軍とアル・カイダ系のLIFGが倒した後、リビアからアル・カイダ系の戦闘員がシリアへ移動していることを西側のメディアも報道していた。


 そこでオバマ大統領はシリアで支援しているのは「穏健派」だと弁明するが、DIAはそうした集団の存在を否定する。反シリア政府軍の主力はサラフィ主義者やムスリム同胞団で、戦闘集団としてアル・ヌスラ(AQI)の名前を挙げている。つまり、組織の流れを見るとタハリール・アル・シャームもダーイッシュも同じということになる。


 しかし、2005年7月に​ロビン・クック元英外相が指摘​したように、アル・カイダとはCIAの訓練を受けたムジャヒディンの登録リストにすぎない。プロジェクトが計画されるとそのリストから傭兵が集められ、さまざまなタグがつけられるということだ。タグは簡単に付け替えることができる。ちなみに、アラビア語でアル・カイダは「ベース」を意味、「データベース」の訳語としても使われる。


 こうした傭兵をシリアへ送り込んだ国にはアメリカのほか、サウジアラビア、イスラエル、イギリス、フランス、カタール、トルコなどが含まれる。その傭兵を倒すという口実でシリアを侵略したのだが、2015年9月30日にシリア政府の要請で軍事介入したロシア軍によって傭兵部隊はほぼ壊滅、その過程でカタールとトルコは離脱、必然的に傭兵間での戦闘も引き起こされた。


 そこでアメリカ、イギリス、フランスはシリアへ地上部隊を侵攻させ、クルドを利用してユーフラテス川の北側を占領してきた。これはイスラエルやサウジアラビアの意向でもある。そうした侵略勢力やその手先はアメリカ軍をシリアから撤退させるというトランプ大統領の決定に反発している。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201812240000/


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2018.12.30
米好戦派は傭兵の再派兵を望み、イスラエルは米軍の引き戻しを図る(1/2)

 ドナルド・トランプ米大統領がアメリカ軍の撤退を決めてからアメリカをはじめとする西側の政府や有力メディアから批判の声が上がっている。理由のひとつとされているのはダーイッシュ(IS、ISIS、ISIL、イスラム国とも表記)の復活だが、この武装勢力を出現させた責任はアメリカ政府にある。

 ダーイッシュはジョージ・W・ブッシュ政権がイラクを先制攻撃した翌年、2004年にAQI(イラクのアル・カイダ)として組織された。2006年にISI(イラクのイスラム首長国)が編成された際の中核になったと言われている。


 この戦闘グループは2013年に活動範囲をシリアへ拡大、シリアのSやレバント(地中海の東部沿岸地方)のLを加えてISISやISILと表記されるようになった。ただ、これは英語式の表記。アラビア語風に表現するとダーイッシュになる。


 その翌年、ダーイッシュは売り出された。まず1月にイラクのファルージャで「イスラム首長国」の建国を宣言、6月にモスルを制圧、その際にトヨタ製小型トラック「ハイラックス」の新車を連ねた「パレード」を行い、その様子を撮影した写真が世界に伝えられて広く知られるようになった。


 アメリカの軍や情報機関は偵察衛星、無人機、通信傍受、人間による情報活動などで武装集団の動きを知っていたはずだが、何もしていない。また、このトヨタ車はアメリカ政府がFSA(自由シリア軍)、つまりシリア侵略のために送り込まれた傭兵部隊へ提供したものだと言われている。


 ダーイッシュの売り出しにアメリカやその同盟国が関与していることはアメリカの軍人も認めている。例えば、2014年9月に​トーマス・マッキナニー​空軍中将はアメリカがダーイッシュを組織する手助けをしたと発言した。


 その当時、アメリカ軍のトップである統合参謀本部の議長を務めていた​マーティン・デンプシー​大将はアラブの主要同盟国がダーイッシュに資金を提供していると議会で語り、同じ年の10月には​ジョー・バイデン​米副大統領がハーバーバード大学で中東におけるアメリカの主要な同盟国がダーイッシュの背後にいると述べた。2015年には​ウェズリー・クラーク​元欧州連合軍最高司令官もアメリカの友好国と同盟国がダーイッシュを作り上げたと語っている。


 また、2012年7月から14年8月までアメリカ軍の情報機関DIAの局長を務めていたマイケル・フリン中将は退役後の15年8月、アル・ジャジーラの番組へ出演した際に​ダーイッシュが勢力を拡大できたのはバラク・オバマ政権の政策があったから​だと指摘している。その発言はフリンがDIA局長だった時代、2012年8月にDIAがバラク・オバマ政権へ出した報告書に絡む質問を受けて出てきた。(つづく)
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201812300000/

米好戦派は傭兵の再派兵を望み、イスラエルは米軍の引き戻しを図る(2/2)

 マイケル・フリン中将が局長になった翌月の​2012年8月、DIAはホワイトハウスへシリア情勢に関する報告書を提出​している。その中でDIAは穏健派の存在を事実上、否定した。


 つまり、シリアで政府軍と戦っているのはサラフィ主義者、ムスリム同胞団、アル・カイダ系のアル・ヌスラ(報告書はAQIと同じと指摘している)だというのだ。


 報告書はさらに、オバマ政権が反政府軍を支援し続けるなら、東部シリア(ハサカやデリゾール)にサラフィ主義者の支配国が作られる可能性があると警告していた。この警告はダーイッシュという形で2014年に現実となり、それが理由でフリンは解任された。


 売り出された直後のダーイッシュは残虐さをアピール、それを根拠にしてオバマ政権はシリアに対する一方的な空爆を始めた。侵略行為以外の何物でもない。


 リビアでは地上のアル・カイダ系武装集団LIFGとNATO軍の空爆でムアンマル・アル・カダフィ体制を崩壊させた。オバマ政権はシリアも同じパターンに持ち込もうとしたのだろう。その前にアメリカ政府は化学兵器話をでっち上げて空爆を始めようとしたが、これは失敗している。


 アメリカ軍は空爆でシリアのインフラを破壊、市民を殺害する一方、ダーイッシュなどの武装勢力へは物資を「誤投下」。サラフィ主義者の支配地域は拡大、シリアのバシャール・アル・アサド政権は追い詰められている。


 オバマ政権はそうした中、2015年に政府を戦争体制へシフトしていく。2月に国防長官を戦争に慎重なチャック・ヘイゲルから好戦的なアシュトン・カーターへ、9月に統合参謀本部議長をマーティン・デンプシーからジョセフ・ダンフォードへ交代させた。デンプシーはサラフィ主義者やムスリム同胞団を危険だと考えていたが、ダンフォードは違った。


 ロシア政府がシリア政府の要請を受けて軍事介入したのは統合参謀本部議長が交代になった5日後の9月30日のことだ。ロシア軍はアメリカ軍と違ってダーイッシュやアル・カイダ系武装集団を本当に攻撃しはじめ、そうした勢力の支配地域は急速に縮小していく。トルコ軍機を使ってロシア軍機を11月24日に撃墜、ロシア側を脅したが、逆効果だった。


 オバマ大統領がムスリム同胞団を使い、中東や北アフリカで体制転覆プロジェクトを始めるように命令したのは2010年8月のこと。PSD-11を出したのだ。


 しかし、ジハード傭兵を使った侵略の計画は正規軍による軍事侵攻が生きず待っていた2007年当時から作成されている。同年3月5日付けニューヨーカー誌で調査ジャーナリストのシーモア・ハーシュは、​アメリカ、サウジアラビア、そしてイスラエルがシリア、イラン、そしてレバノンのヒズボラに対する秘密工作​を始めたと書いている。


 その記事の中で引用されたジョンズホプキンス大学高等国際関係大学院のバリ・ナスルの説明によると、資金力のあるサウジアラビアは「ムスリム同胞団やサラフ主義者と深い関係」があり、そうしたイスラム過激派を動員することができるとしている。「一旦その箱を開けて彼らを外へ出したなら、2度と戻すことはできない。」とも警告している。


 アメリカの議員や有力メディアはアメリカ軍の撤退でダーイッシュが復活すると主張しているが、アメリカ軍の代わりにジハード傭兵を再び送り込むべきだと言っているに等しい。


 イスラエル軍はそうした中、12月25日にシリアの首都ダマスカス周辺へミサイルを撃ち込んだ。ロシア政府によると16機が発射され、そのうち14機はシリア軍に撃ち落とされたという。


 そうした攻撃に対し、イスラエルでの報道によると、​ロシア政府は12月26日、これ以上空爆を続けるとシリア軍はS-200をイスラエルに向けて発射すると警告した​という。25日にイスラエル領内の人がいない地域にミサイルが撃ち込まれているが、これは意図的なものだとロシア側は言っているようだ。


 イスラエル軍がシリアへの攻撃を再開した場合、ミサイルや航空機の撃墜だけでなくイスラエル領内を攻撃するという警告だが、もしこれが現実になった場合、アメリカ国内ではアメリカ軍をシリアへ再侵略させ、あるいは攻撃を始めるように求める扇動が展開される可能性がある。(了)
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201812300000/



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[馬渕睦夫さん][今一度歴史を学び直す] 6-7-
石油目的のイラク戦争と東欧のカラー革命「アラブの春」の実態 - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=9ayQK3ht6yM&list=PLSdGrK6XTr5iYvuiF_2TQaKUPeOMoJiPT&index=7&app=desktop


http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/696.html#c3

[近代史3] 「即位の礼」の各国参列者の顔触れに見る“皇室外交” 中川隆
8. 中川隆[-10514] koaQ7Jey 2019年10月28日 17:08:38 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2359]
天皇即位を祝う「饗宴の儀」晩餐会のメニューが、29年前の「即位の礼」と全く同じだった理由 2019年10月28日掲載
https://www.dailyshincho.jp/article/2019/10280558/?all=1

 天皇の即位を祝う「饗宴の儀」初日の晩餐会が22日、各国の元首や首脳、国際機関の代表など計約300人を招いて華やかに開かれた。興味深かったのは、料理が前回(1990年11月12日)の即位の礼の初日晩餐会と寸分違わぬ内容だったことだ。まったく同じ内容の料理を2度出すことはふつうあり得ない。なぜだったのだろうか。

 ***

前菜の9品は名前もすべて同じ

 午後7時20分に始まった儀式では、外国の賓客は天皇、皇后両陛下の前に一人一人進み出て、あいさつを交わした。皇后は親しい欧州の女性王族とは頬ずりで親愛の情を表わし、特に懇意にしているオランダのマクシマ王妃とは3、4回頬ずりを交わした。

 挨拶を終えた外国の賓客は「松の間」に移動し、広間に置かれた高御座と御帳台を見学。次いで「春秋の間」で食前の飲み物を振る舞われ、ホスト役の皇族方のもてなしを受けながら宮内庁楽部による舞楽の一演目「太平楽」を鑑賞した。

 晩餐会が始まったのは午後9時前。天皇の右隣の最上席にはブルネイのボルキア国王、雅子皇后の左隣の、最上席に次ぐ上席にはスウェーデンのカール16世グスタフ国王が座った。同じ元首でも国王(女王)と大統領では外交儀礼上、国王が上位にくる。国王の中では在位の長いもの順に上席となる。ボルキア国王は在位52年、カール16世グスタフ国王は在位46年と、来日した国王の中で在位期間は1、2位だ。

 メニューは次のような内容だった。

前菜 かすご鯛姿焼、海老鉄扇、鮑塩蒸、百合根、鴨錦焼、黄柚子釜、篠鮟肝、栗、胡瓜
酢の物 魚介酢漬(スモークサーモン、帆立貝、鮃、公魚(わかさぎ))
焼物 牛肉アスパラガス巻、ブロッコリー、生椎茸、小玉葱、小トマト
温物 茶碗蒸(鱶鰭、舞茸、三つ葉)
揚物 三色揚(蟹、鱚、若鶏) 紅葉麩、慈姑、銀杏、松葉そば
加薬飯 鯛曽保呂、筍、椎茸、干瓢、錦糸玉子、紅生姜
吸い物 伊勢海老葛打、松茸、つる菜
果物 メロン、苺、パパイヤ
菓子 和菓子2種

飲み物 日本酒、ワイン(白=コルトン・シャルルマーニュ2011、赤=シャトー・マルゴー2007)、ミネラルウオーター、日本茶、フレッシュオレンジジュース

「饗宴の儀」の晩餐会
「饗宴の儀」の晩餐会(他の写真を見る)

 私の手元に前回のメニューがあるが、まったく同じで、なぞって作ったことが明らかだ。前菜の9品は名前もすべて同じ。ちなみに〈海老鉄扇〉は竹の串で海老を挟んだもの。〈黄柚子釜〉は柚子をくり抜き、中にイクラなどを入れた。酢の物の4種のネタ(スモークサーモン、帆立貝、鮃、公魚)も前回と変わらない。本来だとここはお造りだろうが、生魚が苦手な賓客を考えて、マリネ風に酢の物にしたのだろう。温物の茶碗蒸しの中身(鱶鰭、舞茸、三つ葉)も変わらず、焼物の〈牛肉アスパラガス巻〉もそうだし、添えたブロッコリー、生椎茸、小玉葱、小トマトの4種の野菜も見事に同じ。揚物しかり、加薬飯しかり。

 肉料理は牛肉アスパラガス巻が出ているが、全体としては魚介と野菜が中心だ。ちなみに事前に食べられない食材は聞いており、菜食主義者やイスラム教徒には、相手に応じた料理も用意された。外国人用にフォーク、スプーンも添えられた。

 和食になったのはサービスの関係だ。フランス料理だと前菜から主菜、デザートまで、コースごとに上げ下げしなければならない。しかし和食だとお盆に幾つもお皿を載せてサービスできる。

 ただ29年前とはいえ、ふつう饗宴でまったく同じ料理を出すことはあり得ない。しかも前回に続いて今回も列席した外国の賓客が結構いる。最上席とそれに次ぐ席を与えられたボルキア国王とカール16世グスタフ国王、それにチャールズ英皇太子の3人は29年前も同じ肩書きで列席した。オランダ、スペイン、モナコの国王は、前回は皇太子として出席している。何を食べたか覚えていないだろうが、たとえそうだとしても同じ料理は出さないものだ。

料理を担当したのはプリンスホテル

 想像するに、「前回を超える料理は作れない」との思いがあったがゆえに、同じメニューになったのではないだろうか。慶賀の料理としてよく考えられているのは確かだ。鯛、海老、鮑など、日本人にとってめでたい食材、それも季節の食材を多用し、三色揚や紅葉、銀杏、紅生姜など彩りも鮮やかだ。「目で楽しみ、舌で楽しみ、季節を愛でる」という和食のひとつの典型を見せている。

 以上のこととも関連するが、同じものを出したもうひとつの理由は、料理を一から練り上げるだけの時間的余裕がなかったことだ。料理を担当したのはプリンスホテルで、今年4月、宮内庁の一般入札で落札した。本番まで半年しかない中で、祝宴のメニューを新たに創案するのは不可能だ。考えようによっては数品、別のものにする手はあったかもしれない。しかし所詮、小手先にならざるを得ないし、全体のバランスも崩れる。そうであれば同じものを堂々と出そうということになったのではないか。2回続けて出席した外国の賓客は「祝典における和食の正餐とはこういうもの」と、料理を口に運びながら思ったかも知れない。

 飲み物は日本酒も出されているが、メインはフランスワインだ。白の〈コルトン・シャルルマーニュ〉はフランス・ブルゴーニュ地方の最高級、赤の〈シャトー・マルゴー)も仏ボルドー地方の最高級。白の年代は2011年。東日本大震災の年が選ばれているのは偶然なのか、それとも考えられたものなのだろうか。約300人の招待客に振る舞うため、白、赤それぞれ50本以上は用意されたはずだ。ちなみに前回、白は今回と同じ〈コルトン・シャルルマーニュ 1985〉、赤は〈シャトー・ラフィット・ロートシルト1978〉。この赤もボルドー地方の最高級だ。

 前回はシャンパンのポメリー(銘柄はブリュット・ロワイアル)が出されているが、今回は食事の時には出されてない。食前酒の時に出されたのかも知れないが、食事の時にシャンパンが出なかったのは珍しい。サービスの関係なのか、「両陛下の負担軽減」のため時間短縮を考えてのことなのかは、それ以外の理由があったのかは不明だ。


現在、世界にある君主国は28。その中で最古の歴史を誇る皇室は、他の王室、そしてすでに王室を失ってしまった国々からも、深い敬意を向けられている。それは長い歴史に加え、先の天皇をはじめとする皇族の人間力によるものであり、日本外交にも大きく寄与してきた

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皇室はいかなる国も差別しない

 参考までに、昭和天皇の即位を祝う「大饗の儀」の料理を見てみよう。大正天皇が逝去されたのは1926年12月。喪が明けた28年11月10日、昭和天皇は京都御所で即位礼を挙げた。この1週間後の11月16日・17日、「大饗の儀」がもたれた。

 東郷平八郎元帥、田中義一首相をはじめとする枢密院、貴族院、衆議院の各議長のほか、日本駐在の各国大使、公使夫妻が招待された。計186人と記録にある。

 メニューはフランス料理だった。

スッポン清羹
鱒蒸煮
鶉煮冷
牛肉焙焼
凍酒
蔬菜
七面鳥炙焼
温果

 メニューはフランス語でも併記されていた。訳は次のようになる。

すっぽんのコンソメスープ
鱒の料理、外交官風のソースで
ウズラの冷製、ベルビュー風
牛フィレ肉の庭園風
シャンパンのソルベ
セロリのサラダ
七面鳥のロティ、トリュフと
デザート

 男性は大礼服に白ズボン、婦人は袿(うちき)袴かローブ・デコルテの正装だった。「式部職員が奏楽する調べが流れる。出席者の人々には銀製の記念御菓子器ボンボニエールが贈られた」とある。前回と今回もボンボニエールが引き出物として贈られている。

 フランス料理の正餐でのもてなしで、七面鳥やトリュフなどの食材からは、当時の上流階級の食文化の一端を窺わせる。ちなみにシャンパンのソルベは口直し。昭和天皇の「大饗の儀」がフランス料理で、明仁天皇と徳仁天皇の「饗宴の儀」が和食というのも面白い。

 さて22日の晩餐会が終わったのは午後10時前。両陛下は招待者と共に「春秋の間」に移り、食後酒を手にしばらく歓談された。この後、外国の賓客だけ「松の間」に移り、両陛下がお礼を述べ、賓客からは日本の伝統文化を知る貴重な機会となったことなどに感謝の言葉があった。「皇室はいかなる国も差別することなく、全使節と言葉を交わし、感謝の意を表する」との意味合いがここにはある。

 前回はすべて終わったのは午後11時半だったが、「両陛下の負担軽減」を念頭においた今回の「饗宴の儀」は予定通り午後11時前に終了した。

「饗宴の儀」は25日(午餐会)、29日(立食)、31日(立食)も開催される。計4回の開催で招かれる内外の賓客は約2千人。前回は4日間で計7回(すべて着席)、約3400人を招いた。

西川恵
https://www.dailyshincho.jp/article/2019/10280558/?all=1
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/659.html#c8

[近代史3] ソフトバンク 孫正義は日本人の敵 中川隆
11. 中川隆[-10513] koaQ7Jey 2019年10月28日 17:15:01 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2360]
ソフトバンクが死ぬ日〜孫正義氏、投資で大失敗。次のリーマン級危機が起きたら崩壊へ=鈴木傾城 2019年10月28日
https://www.mag2.com/p/money/802891

ソフトバンク・グループの孫正義が、米企業ウィーワークへの投資の失敗で追い込まれている。「次のリーマンショック級の経済ショックが起きたらソフトバンクは死ぬ」とまで言われている。どういうことか?

株式公開という出口を見据えた壮大なババ抜き、負けたのは…

孫正義、投資で大失敗

最近、ソフトバンク・グループの孫正義が、オフィスシェアの企業「ウィーワーク(WeWork)」での投資の失敗で追い込まれている。

孫正義は今、ビジョン・ファンドという投資ファンドを立ち上げて、世界中のあちこちの企業に投資しているのだが、ウィーワークもその一環として1.1兆円も投資した企業だった。

孫正義はこのウィーワークを5兆円と評価していたのだが、本当にそう思っていたのか、市場へのポジショントークだったのかは分からない。


いずれにせよ、孫正義の今までのやり方は、「まだ未上場の企業に出資して上場したら売り逃げする」というものなので、ウィーワークもそのつもりで1.1兆円を投資してIPOに向けて準備していた。

ところが、ウィーワークはIPO前に「見てくれだけは立派」だが、中身は借金転がしのただの不動産屋で、借金まみれで潰れかけの企業であることが判明した。ただの不動産屋に5兆円の価値はない。またシェアオフィスには将来性もない。

それが上場前にすべてバレてウィーワークは経営危機に陥り、孫正義の売り逃げの目論みはものの見事に失敗してしまった。それが今の状況だ。

ウィーワークが潰れたらソフトバンクも潰れる?

ひとまず、口先だけで経営能力のないアダム・ニューマン(※編注:WeWorkの共同創立者)をそのままにしておくわけにはいかないので、孫正義は約1,800億円もの退職金を払って創業者とその仲間を経営から放逐したのはいいが、1.1兆円も投資した孫正義はババをつかんだような状況になってしまった。

問題は、いくらウィーワークが無価値な会社であるとしても、孫正義は絶対にこの会社を潰すわけにはいかないということである。

ウィーワークを潰したら、ビジョンファンドそのものが崩壊してしまうからだ。


ウィーワークはすでに資金がショートしているので、孫正義は追加で1兆円を再び出資せざるを得ない状況に陥ってしまった。

投資家たちはアダム・ニューマンの夢に賭けた?

ウィーワークというのは、カリスマ的な雰囲気を持つアダム・ニューマンという創業者が立ち上げた会社だ。

アダム・ニューマンは、「世界の意識を引き上げる」「我々が世界を変える」みたいなビジョンを大袈裟に語り、大風呂敷を広げながら投資家を引き込んで、借金の規模を膨らませながら会社の規模を大きくしていった。

その調達金は凄まじいものがあった。2014年には300億円、2015年には1,000億円、2016年には430億円、2017年には760億円と、次々と投資家からカネを引き出していたのである。

投資家は本当にウィーワークがそんなに価値があると思っていたのか。いや、彼らは財務諸表を見てウィーワークの簿価を算出したのではなく、アダム・ニューマンの勢いを見てカネを出資していただけだ。

アダム・ニューマンと一緒になって「ウィーワークはすごい価値がある」と世間を煽り、最終的には「IPOで売り逃げ」するつもりでそれを行っていた。

つまり、IPO(株式公開)という出口を見据えた壮大なババ抜きゲームだったのである。


そこに最後にやってきたのが、孫正義だった。

ウィーワークの目論見書はボロボロ

孫正義は、ヤフーやアリババでこの手法を成功させた経営者でもある。

そこでこの手法をより大規模にするために、ビジョン・ファンドという投資ファンドを立ち上げて、どんどん新しい会社を買っていった。ウィーワークもまたそうした企業のひとつとして孫正義は目を付けたのだった。

孫正義もまたウィーワークのIPOでがっぽりと儲けられると皮算用して出資しているので、ウィーワークの「実際」の企業価値など目もくれなかった。

しかし、ナスダックに上場するためには、ごまかしのない目論見書や決算書を提出しなければならない。

ウィーワークの目論見書はボロボロだった。

化けの皮が剥がれたアダム・ニューマン

さらに、アダム・ニューマンは自分個人の不動産をウィーワークに買わせて自分だけに利益を得たりするような背信行為を裏で行っていたり、スピリチュアルみたいなものにハマっている妻に経営や人事に口出しさせたり、自家用ジェット機で世界中を飛び回って酒とパーティーに明け暮れたりして遊び回っていた。

そうしたものがすべて発覚して、IPOは失敗し、ウィーワークは一気に経営危機に陥り、こんな会社に1.1兆円も払った孫正義が窮地に陥った。


そして、ウィーワークを支えるためにさらに1兆円も突っ込んで、今度はソフトバンクの経営は大丈夫なのかと、投資家に疑念を抱かせる状態になっている。

ソフトバンクはまだ地獄の一丁目

孫正義は今まで数々の窮地をくぐり抜けてきた経営者なのだが、ここ最近はスプリントの買収の失敗や、ウーバーやスラックやアームの不振、さらにウィーワークでの泥沼の救済劇、その上に膨れ上がっていくソフトバンク・グループの有利子負債などでアラが目立つようになっている。

おまけに、懸念材料が他にも次々と沸いて出てきている。

「純利益1兆円のソフトバンクが法人税ゼロ」というからくりが不正なものであることを財務省が指摘していることだ。ソフトバンクは、グループ内で赤字を振り分けて「巨額の赤字が出ている」ことにして法人税を払ってこなかった。

法の抜け穴をついて税金を払わないソフトバンクを見る目が世間的にも厳しくなってきている。

国民はみんな消費税を10%に引き上げられて無理やり政府に毟り取られているのに、ソフトバンクは巧みに法人税を逃れて税金を払わない。孫正義を見る世間の目は冷たいものになっていく。

アメリカでは、トランプ大統領が「中国企業はアメリカで上場させないようにしろ」「アメリカに上場している中国企業は上場廃止にしろ」「アメリカの投資家は中国に投資するな」と言い出しているのだが、そうなるとアリババなどは一気に時価総額を喪失する。


このアリババの実質的な支配者はソフトバンクなので、そうした話が進めば進むほどアリババと共にソフトバンクもまた窮地に落ちる。

ソフトバンクを取り巻く環境は「悪化」している。

ソフトバンクの環境が悪化して実際に投資先の企業の赤字や株価下落などによる含み損がソフトバンクの決算に反映されていくようになると、ソフトバンクの受難はここからが本格化していくことになる。

言って見れば、ソフトバンクはまだ地獄の一丁目に辿り着いたばかりである。

今の株式市場は割高に評価されている

ところで、現在の世界は米中新冷戦の真っ只中にある。

巨大な経済大国であるアメリカと中国が激しく互いに報復関税をかけ合って対立している。中国の経済成長は鈍化し、状況は想像以上に悪化している。

グローバル経済は、「成長」に向かっているのではなく、「後退」に向かっているのである。

そうであれば、世界の株式の総本山であるアメリカの株式市場はそれを織り込んで「下がっていなければならない」のだが、下がるどころか上がっている。

つまり、今の株式市場は実体経済と乖離して割高に評価されている。

株式市場が割高かどうかを評価する指標で最も分かりやすいのはバフェット指数である。バフェット指数というのは、稀代の投資家であるウォーレン・バフェットが指し示した指数なのだが、「株式時価総額 ÷ 名目GDP × 100」で算出される数字だ。

バフェット指数は「株式時価総額と名目GDPは、本来であればだいたい一致する」という点を利用した指数である。要するに実体経済(名目GDP)に対して株価は高いのか安いのかを評価しているものだ。

そのため、100%を超えてくるようであれば「株価は実体経済よりも高く評価されているので下落しても不思議ではない」という考え方ができるし、実体経済よりも株価が低いと「売られすぎ」という考え方もできる。

今はどうなのか。今のバフェット指数は140%台にある。つまり、株価は実体経済よりも高いということが分かる。

さらにシラーPEレシオ(CAPEレシオ)というものもある。通常のPERは現在の株価を1株あたりの純利益で割って計算するのだが、シラーPERは現在の株価を「過去10年間の1株あたり純利益の平均値」で割る。それによって「長期的に見て現在の株価が割高か割安か」が分かる。


それを見ても、現在のアメリカの株式(S&P500)はシラーPEレシオで「ほぼ30ポイント」になっているので、やはり「割高」であると判断できる。15ポイントあたりがシラーPEレシオの心地良い数字ではあるが、30ポイントと言えば「ほぼ2倍」である。


大暴落で追い込まれるのは「借金をして株を買っている人」

もちろん、株価が高いからと言って「ただちに暴落する」とは誰にも言えない。

実体経済が停滞しており、株価が割高に評価されているのであれば、いずれは株価の下落が来るのは間違いないのだが、それは「いつ来るのか」「どれくらいの規模でくるのか」は誰にも分からないところである。

しかし、それは必ずやってくる。

実は、ソフトバンクを破産寸前にまで追い込むかもしれない最も大きな懸念がここにある。いつの時代にも「経済的ショック」によって追い込まれるのは、「借金をして株を買っている人間」である。

借金をして株を買うと株が下落して評価損が出た時、追証を求められることになる。追証が払えないと、損失覚悟で次々と株は売り払われる上に、足りない分を補填しなければならない。

借金をして株を買っている投資家は、株をじっと保有するということが許されない。そして、一番カネに困っている時にもっとカネが必要になる。さらに「安い時に仕込む」ということすらもできなくなるのである。


次の経済ショックでソフトバンクは死ぬ?

「ソフトバンクはいまや投資企業である」とよく言われている。

そのソフトバンクの有利子負債を見て欲しい。約17兆円である。

孫正義は「ソフトバンクグループが保有する株式だけで26兆円の価値を持つ」と言うのだが、そうであれば保有する株価が35%以上の下落を見ると、保有する株式以上の有利子負債を抱える会社になるということでもある。

株式市場全体が暴落すると、ソフトバンクグループは一気に資金にショートをきたす危うい経営に追い込まれているのが今の状況だ。

「次のリーマンショック級の経済ショックが起きたらソフトバンクは死ぬ」と言われているのはそういうことでもある。



http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/549.html#c11

[リバイバル3] 孫正義の詐欺の手口 中川隆
11. 中川隆[-10512] koaQ7Jey 2019年10月28日 17:16:32 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2361]
ソフトバンクが死ぬ日〜孫正義氏、投資で大失敗。次のリーマン級危機が起きたら崩壊へ=鈴木傾城 2019年10月28日
https://www.mag2.com/p/money/802891

ソフトバンク・グループの孫正義が、米企業ウィーワークへの投資の失敗で追い込まれている。「次のリーマンショック級の経済ショックが起きたらソフトバンクは死ぬ」とまで言われている。どういうことか?

株式公開という出口を見据えた壮大なババ抜き、負けたのは…

孫正義、投資で大失敗

最近、ソフトバンク・グループの孫正義が、オフィスシェアの企業「ウィーワーク(WeWork)」での投資の失敗で追い込まれている。

孫正義は今、ビジョン・ファンドという投資ファンドを立ち上げて、世界中のあちこちの企業に投資しているのだが、ウィーワークもその一環として1.1兆円も投資した企業だった。

孫正義はこのウィーワークを5兆円と評価していたのだが、本当にそう思っていたのか、市場へのポジショントークだったのかは分からない。


いずれにせよ、孫正義の今までのやり方は、「まだ未上場の企業に出資して上場したら売り逃げする」というものなので、ウィーワークもそのつもりで1.1兆円を投資してIPOに向けて準備していた。

ところが、ウィーワークはIPO前に「見てくれだけは立派」だが、中身は借金転がしのただの不動産屋で、借金まみれで潰れかけの企業であることが判明した。ただの不動産屋に5兆円の価値はない。またシェアオフィスには将来性もない。

それが上場前にすべてバレてウィーワークは経営危機に陥り、孫正義の売り逃げの目論みはものの見事に失敗してしまった。それが今の状況だ。

ウィーワークが潰れたらソフトバンクも潰れる?

ひとまず、口先だけで経営能力のないアダム・ニューマン(※編注:WeWorkの共同創立者)をそのままにしておくわけにはいかないので、孫正義は約1,800億円もの退職金を払って創業者とその仲間を経営から放逐したのはいいが、1.1兆円も投資した孫正義はババをつかんだような状況になってしまった。

問題は、いくらウィーワークが無価値な会社であるとしても、孫正義は絶対にこの会社を潰すわけにはいかないということである。

ウィーワークを潰したら、ビジョンファンドそのものが崩壊してしまうからだ。


ウィーワークはすでに資金がショートしているので、孫正義は追加で1兆円を再び出資せざるを得ない状況に陥ってしまった。

投資家たちはアダム・ニューマンの夢に賭けた?

ウィーワークというのは、カリスマ的な雰囲気を持つアダム・ニューマンという創業者が立ち上げた会社だ。

アダム・ニューマンは、「世界の意識を引き上げる」「我々が世界を変える」みたいなビジョンを大袈裟に語り、大風呂敷を広げながら投資家を引き込んで、借金の規模を膨らませながら会社の規模を大きくしていった。


その調達金は凄まじいものがあった。2014年には300億円、2015年には1,000億円、2016年には430億円、2017年には760億円と、次々と投資家からカネを引き出していたのである。

投資家は本当にウィーワークがそんなに価値があると思っていたのか。いや、彼らは財務諸表を見てウィーワークの簿価を算出したのではなく、アダム・ニューマンの勢いを見てカネを出資していただけだ。

アダム・ニューマンと一緒になって「ウィーワークはすごい価値がある」と世間を煽り、最終的には「IPOで売り逃げ」するつもりでそれを行っていた。

つまり、IPO(株式公開)という出口を見据えた壮大なババ抜きゲームだったのである。


そこに最後にやってきたのが、孫正義だった。

ウィーワークの目論見書はボロボロ

孫正義は、ヤフーやアリババでこの手法を成功させた経営者でもある。

そこでこの手法をより大規模にするために、ビジョン・ファンドという投資ファンドを立ち上げて、どんどん新しい会社を買っていった。ウィーワークもまたそうした企業のひとつとして孫正義は目を付けたのだった。

孫正義もまたウィーワークのIPOでがっぽりと儲けられると皮算用して出資しているので、ウィーワークの「実際」の企業価値など目もくれなかった。

しかし、ナスダックに上場するためには、ごまかしのない目論見書や決算書を提出しなければならない。

ウィーワークの目論見書はボロボロだった。

化けの皮が剥がれたアダム・ニューマン

さらに、アダム・ニューマンは自分個人の不動産をウィーワークに買わせて自分だけに利益を得たりするような背信行為を裏で行っていたり、スピリチュアルみたいなものにハマっている妻に経営や人事に口出しさせたり、自家用ジェット機で世界中を飛び回って酒とパーティーに明け暮れたりして遊び回っていた。

そうしたものがすべて発覚して、IPOは失敗し、ウィーワークは一気に経営危機に陥り、こんな会社に1.1兆円も払った孫正義が窮地に陥った。


そして、ウィーワークを支えるためにさらに1兆円も突っ込んで、今度はソフトバンクの経営は大丈夫なのかと、投資家に疑念を抱かせる状態になっている。

ソフトバンクはまだ地獄の一丁目

孫正義は今まで数々の窮地をくぐり抜けてきた経営者なのだが、ここ最近はスプリントの買収の失敗や、ウーバーやスラックやアームの不振、さらにウィーワークでの泥沼の救済劇、その上に膨れ上がっていくソフトバンク・グループの有利子負債などでアラが目立つようになっている。

おまけに、懸念材料が他にも次々と沸いて出てきている。


「純利益1兆円のソフトバンクが法人税ゼロ」というからくりが不正なものであることを財務省が指摘していることだ。ソフトバンクは、グループ内で赤字を振り分けて「巨額の赤字が出ている」ことにして法人税を払ってこなかった。

法の抜け穴をついて税金を払わないソフトバンクを見る目が世間的にも厳しくなってきている。

国民はみんな消費税を10%に引き上げられて無理やり政府に毟り取られているのに、ソフトバンクは巧みに法人税を逃れて税金を払わない。孫正義を見る世間の目は冷たいものになっていく。

アメリカでは、トランプ大統領が「中国企業はアメリカで上場させないようにしろ」「アメリカに上場している中国企業は上場廃止にしろ」「アメリカの投資家は中国に投資するな」と言い出しているのだが、そうなるとアリババなどは一気に時価総額を喪失する。


このアリババの実質的な支配者はソフトバンクなので、そうした話が進めば進むほどアリババと共にソフトバンクもまた窮地に落ちる。

ソフトバンクを取り巻く環境は「悪化」している。

ソフトバンクの環境が悪化して実際に投資先の企業の赤字や株価下落などによる含み損がソフトバンクの決算に反映されていくようになると、ソフトバンクの受難はここからが本格化していくことになる。

言って見れば、ソフトバンクはまだ地獄の一丁目に辿り着いたばかりである。

今の株式市場は割高に評価されている

ところで、現在の世界は米中新冷戦の真っ只中にある。

巨大な経済大国であるアメリカと中国が激しく互いに報復関税をかけ合って対立している。中国の経済成長は鈍化し、状況は想像以上に悪化している。

グローバル経済は、「成長」に向かっているのではなく、「後退」に向かっているのである。

そうであれば、世界の株式の総本山であるアメリカの株式市場はそれを織り込んで「下がっていなければならない」のだが、下がるどころか上がっている。

つまり、今の株式市場は実体経済と乖離して割高に評価されている。

株式市場が割高かどうかを評価する指標で最も分かりやすいのはバフェット指数である。バフェット指数というのは、稀代の投資家であるウォーレン・バフェットが指し示した指数なのだが、「株式時価総額 ÷ 名目GDP × 100」で算出される数字だ。

バフェット指数は「株式時価総額と名目GDPは、本来であればだいたい一致する」という点を利用した指数である。要するに実体経済(名目GDP)に対して株価は高いのか安いのかを評価しているものだ。

そのため、100%を超えてくるようであれば「株価は実体経済よりも高く評価されているので下落しても不思議ではない」という考え方ができるし、実体経済よりも株価が低いと「売られすぎ」という考え方もできる。

今はどうなのか。今のバフェット指数は140%台にある。つまり、株価は実体経済よりも高いということが分かる。

さらにシラーPEレシオ(CAPEレシオ)というものもある。通常のPERは現在の株価を1株あたりの純利益で割って計算するのだが、シラーPERは現在の株価を「過去10年間の1株あたり純利益の平均値」で割る。それによって「長期的に見て現在の株価が割高か割安か」が分かる。


それを見ても、現在のアメリカの株式(S&P500)はシラーPEレシオで「ほぼ30ポイント」になっているので、やはり「割高」であると判断できる。15ポイントあたりがシラーPEレシオの心地良い数字ではあるが、30ポイントと言えば「ほぼ2倍」である。


大暴落で追い込まれるのは「借金をして株を買っている人」

もちろん、株価が高いからと言って「ただちに暴落する」とは誰にも言えない。

実体経済が停滞しており、株価が割高に評価されているのであれば、いずれは株価の下落が来るのは間違いないのだが、それは「いつ来るのか」「どれくらいの規模でくるのか」は誰にも分からないところである。


しかし、それは必ずやってくる。

実は、ソフトバンクを破産寸前にまで追い込むかもしれない最も大きな懸念がここにある。いつの時代にも「経済的ショック」によって追い込まれるのは、「借金をして株を買っている人間」である。

借金をして株を買うと株が下落して評価損が出た時、追証を求められることになる。追証が払えないと、損失覚悟で次々と株は売り払われる上に、足りない分を補填しなければならない。

借金をして株を買っている投資家は、株をじっと保有するということが許されない。そして、一番カネに困っている時にもっとカネが必要になる。さらに「安い時に仕込む」ということすらもできなくなるのである。


次の経済ショックでソフトバンクは死ぬ?

「ソフトバンクはいまや投資企業である」とよく言われている。

そのソフトバンクの有利子負債を見て欲しい。約17兆円である。

孫正義は「ソフトバンクグループが保有する株式だけで26兆円の価値を持つ」と言うのだが、そうであれば保有する株価が35%以上の下落を見ると、保有する株式以上の有利子負債を抱える会社になるということでもある。

株式市場全体が暴落すると、ソフトバンクグループは一気に資金にショートをきたす危うい経営に追い込まれているのが今の状況だ。

「次のリーマンショック級の経済ショックが起きたらソフトバンクは死ぬ」と言われているのはそういうことでもある。

http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/965.html#c11

[昼休み53] 千葉県にだけは住んではいけない 中川隆
333. 中川隆[-10511] koaQ7Jey 2019年10月28日 18:34:45 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2362]
森田千葉県知事に危機意識ゼロ 災害対策10年ホッタラカシ
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/263854
2019/10/28 日刊ゲンダイ


それでも知事か?(C)共同通信社

 台風15号、19号、21号と立て続けに記録的な豪雨に見舞われた千葉県。複数の河川が氾濫し、浸水や土砂崩れなどによる死者が続出する中、県民の間からは森田県知事の危機管理能力を問う声が相次いでいる。

「土地の脆弱さを目の当たりにした。国には根本的な対策を考えてもらいたいし、県も全力で頑張りたい」

 26日、長南町や茂原市などをヘリコプターで視察した後、国に対応を迫る考えを示していた森田県知事。だが、この発言に対し、県民は「おまえは傍観者か」「人任せにするな」とカンカンだ。そりゃあそうだろう。先週末に千葉を直撃した台風21号による大雨は、早い段階で予測されていた。それまでの台風被害の状況を考えれば、一刻も早く県が司令塔になり、森田県知事が先頭に立って避難や警戒を呼び掛けるべきだったのは言うまでもない。ところが、森田県知事は県庁を表敬訪問した山下泰裕JOC会長と東京五輪の成功を祈ってガッチリと握手。「千葉県らしい心のこもったおもてなし」なんてニヤついていたのだ。

 大体、森田県知事は「土地の脆弱さ」に今頃気付いたかのような口ぶりだったが、2009年から10年間も知事のイスに座りながら、今まで何をやっていたのか。災害対策の必要性についても議会では以前から指摘されていたこと。今年6月の県議会定例会でも、立憲民主の矢崎堅太郎議員がこう質問しているのだ。

〈大雨や台風に備えた水害・土砂災害対策が求められています。(略)千葉県に目を向けてみると、(略)梅雨や台風など、これから出水期を迎えるに当たり、万が一に備えて地域住民の生命や身体を守るために、県や市町村が中心となって減災に向けた対策を実施していかなければならないと考えます。土砂災害時の住民避難に関し、県ではどのように取り組んでいるのか〉

■さらば知事のイスと言おう

 まさに議員が懸念していた事態が今回、起きたワケだが、アングリするのは森田県知事の答弁だ。

〈平常時から消防団、自主防災組織などと情報を共有するとともに、個々の要支援者ごとに支援を行う者や避難経路などを定めた個別計画を作成しておくことが重要。(略)個別計画については、作成方法を盛り込んだ手引を市町村に示し、ヒアリングを通じて早期の作成を促すとともに、地域防災力向上総合支援補助金の活用についても照会しているところ〉

 県の主体的かつ、具体的な取り組みを問われているのに、「市町村に作成を促す」「照会している」というのだから、当事者意識も危機意識もゼロと明かしたに等しい。要するに県も森田県知事も災害対策を本気で考えていなかったのではないか。

 振り返れば「自民党支部長」の肩書がありながら、「完全無所属」と有権者をだまして知事のイスを分捕った森田県知事。千葉県民もそろそろ、この男の「無能」に気付くべきだ。


http://www.asyura2.com/13/lunchbreak53/msg/390.html#c333

[近代史3] 馬渕睦夫 : 山本太郎は反グローバリストを装って一般大衆を欺く極左の隠れグローバリスト 中川隆
63. 中川隆[-10510] koaQ7Jey 2019年10月28日 18:37:22 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2363]
山本太郎(れいわ新選組代表)おしゃべり会 佐賀市 2019年10月25日 - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=--yUnOdlqKc
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/559.html#c63
[リバイバル3] 株で儲ける方法教えてあげる(こっそり) 新スレ 中川隆
233. 中川隆[-10509] koaQ7Jey 2019年10月28日 18:49:21 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2364]

鈴木傾城 2019年10月28日
今の株式市場は割高に評価されている

ところで、現在の世界は米中新冷戦の真っ只中にある。

巨大な経済大国であるアメリカと中国が激しく互いに報復関税をかけ合って対立している。中国の経済成長は鈍化し、状況は想像以上に悪化している。

グローバル経済は、「成長」に向かっているのではなく、「後退」に向かっているのである。

そうであれば、世界の株式の総本山であるアメリカの株式市場はそれを織り込んで「下がっていなければならない」のだが、下がるどころか上がっている。

つまり、今の株式市場は実体経済と乖離して割高に評価されている。

株式市場が割高かどうかを評価する指標で最も分かりやすいのはバフェット指数である。バフェット指数というのは、稀代の投資家であるウォーレン・バフェットが指し示した指数なのだが、「株式時価総額 ÷ 名目GDP × 100」で算出される数字だ。

バフェット指数は「株式時価総額と名目GDPは、本来であればだいたい一致する」という点を利用した指数である。要するに実体経済(名目GDP)に対して株価は高いのか安いのかを評価しているものだ。

そのため、100%を超えてくるようであれば「株価は実体経済よりも高く評価されているので下落しても不思議ではない」という考え方ができるし、実体経済よりも株価が低いと「売られすぎ」という考え方もできる。

今はどうなのか。今のバフェット指数は140%台にある。つまり、株価は実体経済よりも高いということが分かる。

さらにシラーPEレシオ(CAPEレシオ)というものもある。通常のPERは現在の株価を1株あたりの純利益で割って計算するのだが、シラーPERは現在の株価を「過去10年間の1株あたり純利益の平均値」で割る。それによって「長期的に見て現在の株価が割高か割安か」が分かる。


それを見ても、現在のアメリカの株式(S&P500)はシラーPEレシオで「ほぼ30ポイント」になっているので、やはり「割高」であると判断できる。15ポイントあたりがシラーPEレシオの心地良い数字ではあるが、30ポイントと言えば「ほぼ2倍」である。


大暴落で追い込まれるのは「借金をして株を買っている人」

もちろん、株価が高いからと言って「ただちに暴落する」とは誰にも言えない。

実体経済が停滞しており、株価が割高に評価されているのであれば、いずれは株価の下落が来るのは間違いないのだが、それは「いつ来るのか」「どれくらいの規模でくるのか」は誰にも分からないところである。


しかし、それは必ずやってくる。

いつの時代にも「経済的ショック」によって追い込まれるのは、「借金をして株を買っている人間」である。

借金をして株を買うと株が下落して評価損が出た時、追証を求められることになる。追証が払えないと、損失覚悟で次々と株は売り払われる上に、足りない分を補填しなければならない。

借金をして株を買っている投資家は、株をじっと保有するということが許されない。そして、一番カネに困っている時にもっとカネが必要になる。さらに「安い時に仕込む」ということすらもできなくなるのである。
https://www.mag2.com/p/money/802891
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/822.html#c233

[近代史02] 幻の柴田罫線 中川隆
124. 中川隆[-10508] koaQ7Jey 2019年10月28日 19:00:30 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2365]
エリオット波動マーケット分析 宮田 直彦 2019 年10 月28 日


【ダウ工業株平均・S&P500】
(S&P500 は第(iii)波上昇トレンド)

S&P500 は09 年安値(666)以来、サイクル第T波の上昇局面にあるとみている。第T波はプライマリー級の5波構成─(1)-(2)-(3)-(4)-(5)─となる。

18 年12 月26 日安値(2346)以来プライマリー第(5)波が進行中。

(NY ダウは順当なら3 万ドルへ)
NY ダウは6 月3 日安値(24680 ドル)以来、プライマリー第(5)波における第(iii)波の上昇トレンドが進行中である。順当なら第(iii)波は3 万ドルを目指すことになるだろう。

S&P500 は2822(8/5 安値)から、ダウ平均は25339 ドル(8/15 安値)から、各々第iii 波の第3 波「サード・オブ・サード」の上昇トレンドに入った可能性が高いとみている。


【日経平均・TOPIX】

(18 年12 月安値から「サード・オブ・サード」の強気相場が進行中)

日経平均、TOPIX など日本株主要インデックスは2018 年12 月安値以来、(3)-3 波「サード・オブ・サード」という長期強気相場が進行中である(現在はその初期段階に当たる)。日経平均が今年度中に、18 年高値(24,448円)を上回る可能性は引き続きあるとみている。

▲△▽▼


鈴木傾城 2019年10月28日
今の株式市場は割高に評価されている


ところで、現在の世界は米中新冷戦の真っ只中にある。

巨大な経済大国であるアメリカと中国が激しく互いに報復関税をかけ合って対立している。中国の経済成長は鈍化し、状況は想像以上に悪化している。

グローバル経済は、「成長」に向かっているのではなく、「後退」に向かっているのである。

そうであれば、世界の株式の総本山であるアメリカの株式市場はそれを織り込んで「下がっていなければならない」のだが、下がるどころか上がっている。

つまり、今の株式市場は実体経済と乖離して割高に評価されている。

株式市場が割高かどうかを評価する指標で最も分かりやすいのはバフェット指数である。バフェット指数というのは、稀代の投資家であるウォーレン・バフェットが指し示した指数なのだが、「株式時価総額 ÷ 名目GDP × 100」で算出される数字だ。

バフェット指数は「株式時価総額と名目GDPは、本来であればだいたい一致する」という点を利用した指数である。要するに実体経済(名目GDP)に対して株価は高いのか安いのかを評価しているものだ。

そのため、100%を超えてくるようであれば「株価は実体経済よりも高く評価されているので下落しても不思議ではない」という考え方ができるし、実体経済よりも株価が低いと「売られすぎ」という考え方もできる。

今はどうなのか。今のバフェット指数は140%台にある。つまり、株価は実体経済よりも高いということが分かる。

さらにシラーPEレシオ(CAPEレシオ)というものもある。通常のPERは現在の株価を1株あたりの純利益で割って計算するのだが、シラーPERは現在の株価を「過去10年間の1株あたり純利益の平均値」で割る。それによって「長期的に見て現在の株価が割高か割安か」が分かる。


それを見ても、現在のアメリカの株式(S&P500)はシラーPEレシオで「ほぼ30ポイント」になっているので、やはり「割高」であると判断できる。15ポイントあたりがシラーPEレシオの心地良い数字ではあるが、30ポイントと言えば「ほぼ2倍」である。


大暴落で追い込まれるのは「借金をして株を買っている人」

もちろん、株価が高いからと言って「ただちに暴落する」とは誰にも言えない。

実体経済が停滞しており、株価が割高に評価されているのであれば、いずれは株価の下落が来るのは間違いないのだが、それは「いつ来るのか」「どれくらいの規模でくるのか」は誰にも分からないところである。


しかし、それは必ずやってくる。

いつの時代にも「経済的ショック」によって追い込まれるのは、「借金をして株を買っている人間」である。

借金をして株を買うと株が下落して評価損が出た時、追証を求められることになる。追証が払えないと、損失覚悟で次々と株は売り払われる上に、足りない分を補填しなければならない。

借金をして株を買っている投資家は、株をじっと保有するということが許されない。そして、一番カネに困っている時にもっとカネが必要になる。さらに「安い時に仕込む」ということすらもできなくなるのである。
https://www.mag2.com/p/money/802891


先行き不透明な時には信用買いも空売りも損切も大量買いもすべて NG

というより、柴田罫線みたいな丁半バクチ投資法は絶対にやってはいけないのですね。


http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/429.html#c124

[リバイバル3] 株で儲ける方法教えてあげる(こっそり) 新スレ 中川隆
234. 中川隆[-10507] koaQ7Jey 2019年10月28日 19:04:27 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2366]
エリオット波動マーケット分析 宮田 直彦 2019 年10 月28 日

【ダウ工業株平均・S&P500】
(S&P500 は第(iii)波上昇トレンド)

S&P500 は09 年安値(666)以来、サイクル第T波の上昇局面にあるとみている。第T波はプライマリー級の5波構成─(1)-(2)-(3)-(4)-(5)─となる。

18 年12 月26 日安値(2346)以来プライマリー第(5)波が進行中。

(NY ダウは順当なら3 万ドルへ)
NY ダウは6 月3 日安値(24680 ドル)以来、プライマリー第(5)波における第(iii)波の上昇トレンドが進行中である。順当なら第(iii)波は3 万ドルを目指すことになるだろう。

S&P500 は2822(8/5 安値)から、ダウ平均は25339 ドル(8/15 安値)から、各々第iii 波の第3 波「サード・オブ・サード」の上昇トレンドに入った可能性が高いとみている。

【日経平均・TOPIX】

(18 年12 月安値から「サード・オブ・サード」の強気相場が進行中)

日経平均、TOPIX など日本株主要インデックスは2018 年12 月安値以来、(3)-3 波「サード・オブ・サード」という長期強気相場が進行中である(現在はその初期段階に当たる)。日経平均が今年度中に、18 年高値(24,448円)を上回る可能性は引き続きあるとみている。


▲△▽▼


先行き不透明な時には信用買いも空売りも損切も大量買いもすべて NG

というより、チャート分析に基いたドテン売買法みたいな丁半バクチ投資法は絶対にやってはいけないのですね。

http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/822.html#c234

[近代史3] 犯罪者は刑務所に入れるより生活保護費を与えて自活させた方が安くつく 中川隆
4. 中川隆[-10506] koaQ7Jey 2019年10月28日 19:09:04 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2367]
>>3
生活保護の現物支給をすると生活保護者は全員でっぷりと太って糖尿病になる

日本の貧困層は飢えずに太る。糖尿病患者の半数以上が年収200万円未満の衝撃=鈴木傾城 2019年9月18日
https://www.mag2.com/p/money/770836

現代は、貧困が増えれば増えるほど「飢える」のではなく、「炭水化物漬け」になっていき、結果的に糖尿病を引き寄せる時代になっているのだ。認識を改めなければならない。「貧困=栄養失調」ではなく「貧困=糖尿病」なのである。

全日本民主医療機関連合会は、全国の医療機関96施設で40歳以下の「2型糖尿病患者」の実態調査をした結果として、患者世帯の年収分布から年収200万円未満が57.4%を占めていると報告している。


健康にまで格差が現れた日本、もはや糖尿病は貧困層の持病に

誰でも炭水化物は好きだが……

誰でも炭水化物は好きだ。セレブもアメリカ大統領も炭水化物漬けだ。炭水化物は「うまい」のだ。

しかし、富裕層は肉や魚や野菜をたっぷりと取る余地があり、さらに健康に気を使ったり高額な医療にかかることもできる。炭水化物まみれであっても、きちんと他の栄養素が取れていて健康のアドバイスが受けられる。


しかし、貧困層はそうではない。

厚生労働省の調査では、所得が低い層であればあるほど米やパンなどの炭水化物を主体とした食事になり、野菜や肉類をとらなくなっていくという結果を出している。

その理由は明白だ。炭水化物は安いからだ。

たとえば、低所得層の多くはインスタントラーメンを好んで食べるのだが、その麺はもちろん炭水化物でできている。カロリーは意外に高いのだが、1袋100円以下で買えるのでかなり安い。

食べにいくとどんな安い食事でも300円以上になるし、まともなレストランで食べると1,000円以上するのは当たり前だ。もし金がなければ、1,000円も出して1食しか食べられないのであれば、インスタントラーメンで10回くらい食べた方が断然お得だと思う。

炭水化物まみれの食品

インスタントラーメンが主体であったとしても、そこに野菜や肉をたっぷりと合わせればいいのだが、どちらも高いので、節約するのであれば素のままのインスタントラーメンを食べるのが一番安い。

すると、必然的に炭水化物を主体とした食事になっていき、野菜も肉類も食べていないので栄養が極度に偏っていく。

コンビニで売られている弁当も炭水化物の塊であり、菓子パンに至っては炭水化物と糖分がびっしりと混ぜられている。300円台で食べられる各種ジャンクフードも、やはり炭水化物主体である。

低所得者はでっぷりと太っている

アメリカやメキシコでも低所得層がでっぷりと太っているのは、炭水化物の塊であるピザやタコスが安く大量に買えるからだ。そのため、アメリカでは今やピザが国民食と言えるほど食べられている。

炭水化物に砂糖をまぶしたスナック菓子も安く、炭水化物に脂肪をたっぷりまぶしたジャンクフードも安い。そこに砂糖まみれの炭酸飲料をガブ飲みしている。


そうすれば、安くて確実に腹が膨れる。だから、炭水化物食ばかりを低所得層が食べるようになり、どんどん太っていく。


低所得層になればなるほど炭水化物過剰で肥満になる

途上国でも、インドなどは極貧の環境なのに、でっぷりと太った人たちが大量にいる。スラムに住んでいるのにみんな腹が突き出て肥満が顕著に見て取れる。

このインドも米や小麦が大量に安く流通していて、低所得層が炭水化物を流し込むようにして食べている。おまけにどこの店でも小分けにしたスナックを安く売っており、子供たちが朝から晩までそれを口にしている。

炭水化物は日持ちがしやすく、工場での大量生産に向いており、消費されやすい。

そのために企業は炭水化物まみれの食品やスナックを大量生産するようになり、大量に溢れたものがどんどん出回って価格も安くなっていく。

極度の低所得層は飢えていくが、そこまで至らない低所得層は炭水化物漬けになるのだ。

今の世の中は世界中で低所得層が炭水化物を大量に食べる時代であり、低所得層になればなるほど炭水化物が過剰になり、肥満になっていく仕組みになっている。


2型糖尿病患者の57.4%が年収200万円未満

全日本民主医療機関連合会は、全国の医療機関96施設で40歳以下の「2型糖尿病患者」の実態調査をした結果として、患者世帯の年収分布から年収200万円未満が57.4%を占めていると報告している。
※参考:放置されてきた若年2型糖尿病(PDFファイル) – 全日本民医連

この「2型糖尿病」というのは、インスリンの作用不足で起きる糖尿病だが、その原因は体質以外には「肥満・運動不足・食べすぎといった生活習慣の乱れ」が引き起こしていることが分かっている。

つまり、年収200万円以下の低所得層が、肥満や運動不足や食べすぎといった生活習慣の乱れで2型糖尿病になっている。

アメリカでもメキシコでもインドでも「糖尿病」が深刻な国民病となっているのだが、低所得層が炭水化物の過剰摂取で肥満となり、その肥満が糖尿病を引き起こしているのが実態だ。


その「低所得層が炭水化物過剰によって糖尿病の発病」という流れがいよいよ日本にも現れているのが分かる。


低所得層の糖尿病は重症化する

しかも、低所得層の糖尿病は重度で深刻なものになっていることが多いのだが、そこにも低所得層特有の理由があることが分かっている。

低所得層の糖尿病が重度になりやすいのは、健康診断を受ける余裕がないからである。また、健康診断を受けて異常が発覚しても病院に行く金や時間がない。

そして、医者に生活改善を求められても、やはり経済的な理由で対処できないからだ。生活改善どころか、その後の通院すらもできない。

低所得層の多くは非正規雇用者なのだが、彼らは企業にとっては使い捨て要員である。だから、彼らに健康診断を受けさせてケアさせてその費用を負担して長く働いてもらうという発想にならない。

安い賃金でギリギリまで働かせ、壊れたら使い捨てて新しい人員に入れ替える方がコスト削減になる。逆に言えば、企業に捨てられたくない非正規雇用者はなかなか休めないし、健康診断も受ける精神的余裕も経済的余裕もない。

だから、体調が悪化しても動けるのであれば無理して働き、どうしようもならなくなって医者に行くと、すでに手遅れになっている現状がある。


重篤な病気にかかって自滅していく

低所得層は満足な賃金を得られていない上に、何年働いても賃金が上がる見込みもない。長く勤めれば評価されて賃金が上がっていくというのは正社員の話であって、非正規雇用者は長く勤めても契約更新でリスタートされて終わりだ。

賃金を上げられないのであれば、仕事を掛け持ちして賃金を上げる方策がある。

しかし、そうして時間的な余裕も体力的な余裕もなくなると、食事はより簡素で適当なものになり、炭水化物漬けとならざるを得ない。そして、疲労が溜まって病気になりやすくなるのに、逆に医者に行く時間がなくなる。

医者にかからないで無理をする環境と偏った食生活が長年続くことによって、最後に自滅するかのように重篤な病気になっていくのである。

健康にも「格差」が現れてきた

厚生労働省の国民健康・栄養調査では、低所得層は高所得の人に比べて肥満や脳卒中でおよそ1.5倍発症のリスクがあるというのは、こうした複合的な理由がすべて積み重なるからだ。健康にも明確に格差が現れてきているのだ。

低所得層は病気になりやすく、病気が重篤化しやすく、経済的な理由で病気が治りにくい。


しかし、皮肉なことに、重篤化して手遅れに近い状態でも今の医学はかなり発達しているので、人間を簡単に死なせないで重篤化したまま中途半端に生きながらえさせる。


飢えるのではなく、炭水化物漬けに

ところで、これは驚きの事実だったのだろうか。

いや、こうしたことは貧困が蔓延すると起こり得ることであると誰もが指摘していることだった。低所得層が追い込まれると、もはや健康すらも維持できなくなると、誰もが知っていたと言っても過言ではない。

低所得層がいよいよ健康の面でも破滅的になっているのは、起こるべきものが起こっているということなのである。

現代は、貧困が増えれば増えるほど「飢える」のではなく、「炭水化物漬け」になっていき、結果的に糖尿病を引き寄せる時代になっているのだ。認識を改めなければならない。

「貧困=栄養失調」ではなく「貧困=糖尿病」なのである。

炭水化物は異様に安い。だから、炭水化物まみれの食生活が糖尿病を呼び寄せる。低所得層が次々と健康を害する時代の幕開けになっている。

http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/464.html#c4

[外国人参政権・外国人住民基本法01] トヨタの為に毒塗オレンジを食べさせられている日本人 _ 日本を農業の無い国にして良いのか? 中川隆
119. 中川隆[-10505] koaQ7Jey 2019年10月28日 19:17:55 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2368]
種子法廃止とこれからの日本の農業について 元農林水産大臣・山田正彦 2019年10月26日
https://www.chosyu-journal.jp/seijikeizai/13829

 福岡県糟屋郡宇美町立中央公民館で20日、「種子法廃止と、これからの日本の農業について―食と農 命と暮らしを守るために福岡県独自の種子条例を制定しよう」と題して、地元有志でつくる「糟屋地区の未来を考える会」の第2回シンポジウムが開催された。山田正彦元農林水産大臣の基調講演を受けて、「グローバル化が進展する日本において国民の生活をどう守るか」をテーマに、山田正彦(元農林水産大臣)、野田国義(参議院議員)、原竹岩海(福岡県議会議員)、原田和明(北九州市立大学)、時任裕史(宇美町議会議員)の五氏によるパネルディスカッションがおこなわれた。種子法の廃止、種苗法改定、水道民営化や漁業法改定など、公共の分野が多国籍企業に明け渡されていく現状に警鐘を鳴らすと同時に、真実を知り、地方から変えていく道筋について熱のこもった議論が、農家や種子を守る市民運動をしている参加者をまじえておこなわれた。山田正彦元農林水産大臣の講演を紹介したい。記事は基調講演の内容に質疑応答のなかでの発言を加えたものである。なお、文中の表・写真は山田氏が示した資料を参考に本紙が作成した。

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 私は五島列島出身で、29歳のときに400頭くらい牛を飼っていた。豚も年間8000頭くらい出荷していたので、相当な規模だった。うまくいかず自分で肉屋もやり、最後は県庁前で牛丼屋までやったが、さんざん失敗した。当時4億円くらい借金を抱えた。忘れられないのは当時の農水省の勧めで大型畜産をやった仲間が2人自殺したことだ。私は破産状態だったが、弁護士の資格だけは持っていたので、弁護士をして借金の支払いをしながら、なんとも悔しかったので衆議院に出た。3回敗れて4回目に通り、5期衆議院議員をさせていただき、運良く農林水産大臣にさせていただいた。そのときに、戸別所得補償や飼料米制度、林業再生プラン、漁業の所得保障などいろいろやらせてもらった。そのときちょうどTPP交渉に参加したいという話があり、閣議で大げんかして大臣を辞め、今日までTPP反対運動を続けてきた。

 ところがTPPは昨年12月30日に発効した。たった5日間で牛肉の輸入量は半月分になるほど急増した。今年2月1日に日欧EPAも発効し、なんとEU産豚肉は五割増になった。チーズやバター、乳製品、果物類も今だいたい昨年に比べて3割増だ。そんななか日米FTAがいよいよ来年1月には発効する。一番恐れていたことだ。

 アメリカは農産物しか売る物がない。日本を見るとトヨタ自動車一社の売上だけで30兆円だ。農林水産物はあわせても8兆円しかない。2年前に「トヨタ自動車その他日本の自動車に25%の報復関税をかける」とトランプからいわれ、霞が関の官邸や農林水産省、経産省から聞こえて来るのは、「このさい、報復関税25%をなんとか延期してもらうために、農林水産物は譲るだけ譲る」ということだった。そしてアメリカの農務省長官も、はっきり「もう日本とは話がついた」と、今年5月からツイッターでいっている。今後大変なことになっていくのではないかと思う。

 今、アメリカもオーストラリアもどんどんコシヒカリをつくっている。これが60`4000円で入ってくる。私が農林水産大臣のときにおこなった試算では、今日本のコメの生産原価は60`当り1万5000円だ。昨年の農家の手取りが1万3300円だった。試算ではTPPに参加すると日本の食料自給率は14%まで落ち込むという結果になった。韓国ですら今、食料自給率は48%だ。日本は本当にどうなるのかと心配している。

 TPP協定は条約であり、憲法の下で、国内法の上になる。米韓FTAを結んだ韓国が200本の法律を変えたように、日本もTPP協定(8000ページ・30章)に従って、この2年間、次次に法律を変えている。一番最初に変えたのが主要農産物種子法の廃止だ。これについて私は5年前から、「明らかに国の主権を損なうものだ」としてTPP違憲訴訟をしている。その判決が昨年10月31日にあったが、判決のなかで種子法廃止について「背景事情の一つにTPP協定に関する動向があったことは否定できない」と、TPP協定と種子法廃止の関連を最高裁判所は認めた。水道法改定、漁業法の改定、市場法の事実上の廃止、森林管理法の改定など、すべてこれはTPP協定によるものなのだ。

種子法で日本のコメ、麦、大豆は守られてきた

 今私たちはおいしいお米を当たり前のように食べている。これは全部、伝統的な固定種だ。種子法のおかげで私たちの主食であるコメ、麦、大豆など、それぞれおいしいものを食べることができた。これがどうなるか。

 野菜で考えていただくとわかりやすい。野菜は30年前、みんな伝統的な固定種だった。ところが野菜の種子はF1に変わり、今、90%を海外で生産している。2年前にモンサントの遺伝子組み換え農産物の見学会に行ったとき、思いがけないことを聞いた。「日本の野菜の種子はモンサントでつくっています」といわれたのだ。そんなことはパッケージに書いていない。「委託生産し、委託販売している」という。調べてみるとモンサントは野菜の種子だけで800億つくっている。世界の種子は今、モンサント(バイエル)、ダウ・デュポン、シンジェンダ(中国化工集団傘下)の3社で世界の種の7割を握っている。同時にこの3社で世界の農薬の7割、世界の化学肥料の7割を握っている。

 こうして野菜の種子はF1になり、ニンジンでいえばカロチンなど栄養価は3分の1に減っている。F1は科学的にそこまで問題になるとはいわれていないものの、主食のコメ、麦、大豆の公共の種子がなくなると、民間の種子を使わざるを得なくなる。すでにコメ、麦、大豆の民間の種子ができている。

種子法とは

 種子法ではコメ、麦、大豆の伝統的な日本の在来種を国が管理し、各都道府県に原種・原原種の維持、優良品種の選定、奨励、審査を制度として義務づけてきた。そのもとで、各地の農業試験場で雑種の混入や不良な種を取り除き、厳格に監査した優良な品種を公共品種として安く安定して提供してきた。

 原原種の栽培では、コシヒカリやヒノヒカリなどを1本ずつ植え、毎年つくっている原種を純粋なコシヒカリに合わせて開花時期、丈の高さを揃えていく。四割くらいは黒米や赤米になったりするので、それをとり除いていくと、そこで6割くらいしか残らない。農業試験場に見学に行くと、穂先が1aくらい伸びているなかから、1_か2_違えばとり除いていた。その後も10回前後の抜きとり作業をおこなうなど、「異株」に対して細心の注意を払い、発芽率90%の種をつくり、その後に原種をつくる。3年目にようやく県が種子栽培農家を選定し、圃場を選定して、福岡県であれば「ヒノヒカリ」「発芽率90%以上」と、県として責任を持って保証書を出し、だいたい1`500円ほどでコメ農家に提供してきた。それをコメ農家は4年目につくり、われわれは5年目に食べることができる。そうやって純粋な伝統的な品種をしっかり守っている。麦も大豆も同じだ。

 ところが、種子法を廃止するとき政府は「種子法があることで民間の優秀な品種が普及できない」「なかなか売れない」といった。民間の優秀な品種(三井化学の「みつひかり」など)があるではないかと説明して回った。「みつひかり」は野菜と同じようにF1の種子で、伝統的な固定種ではない。価格を見ると、「みつひかり」の種子は4000円なので、公共の種子と比較すると8〜10倍する高い物だ。野菜の種子もF1になって多国籍企業がつくるようになってからは、イチゴやトマトなど1粒1〜2円だったものが、今は40〜50円だ。いずれコメ、麦、大豆の種子も40〜50倍になっていくことは間違いないと思っている。

農家を大企業に隷属させる

 私は三井化学の「みつひかり」や住友化学の「つくばSD」の生産者、日本モンサントの「とねのめぐみ」の生産者など、さまざまな方に会ってきた。話を聞くと、民間の種子には必ず、収量がコシヒカリの1・2倍〜4倍、味はヒノヒカリ以上、コシヒカリ以上という内容が書いてある。そしてつくりやすく倒伏しない。しかし実際は必ずしもそうではない。最初の年は化学肥料をやるのでいくらか収量があるが、土壌が追いつかず、だんだん収量が減ってくるのでやめた農家もけっこういた。

 実際の契約書を見ると、モンサントの契約書は有名で、何十ページもあって肝心な部分は英語で書かれているのだが、これがたった1枚だった。そのなかに「指示されたことに従わない場合はモンサントに生産者は責任を負う」と書かれている。農薬や化学肥料の指示はなかったのかと聞くと、その方は「そういう指示はなかった」といっていた。

 しかし、「つくばSD」の契約書は10ページあり、指定された農薬と化学肥料を必ず使わなければならない、反すると損害賠償責任を負うと書かれていた。そして「収穫されたものはすべて住友化学の指定するところに納めなければならない」となっている。価格については住友化学と生産者とで、「収穫後にそのときの相場を見て決める」となっている。今回の台風のときのように全滅する場合はどうかというと、「災害時の責任はすべて生産者が負う」となっている。これは非常に一方的な契約だ。

 「みつひかり」の生産者の話では、最初の年は60`1万2000円で全量引き取りだったからつくったが、翌年は60`1万円、その次の年は9000円になったのでやめたという。私は「よくやめられましたね」といった。この「みつひかり」の契約書だと、正当な理由がなければ、やめるにしても莫大な損害賠償を請求される恐れがある。

 これから、地方自治体が公共の種子をつくらなくなると、モンサントなど民間との契約の下、農家はまさにがんじがらめに縛られて、アメリカの農家のように奴隷農場に、借金漬けになっていく。

日本のコメ農家がモンサントへロイヤリティを支払う

 もう一つ、「農業競争力強化支援法」の八条三項のなかで、「銘柄が多すぎる」といっている。日本には各県の奨励品種だけで約300品種ある。天皇家の古代米だけで17種類だから、全国でだいたい1000種類のコメがつくられている。そのコメを数種類に集約するという。「民間の種子に」という意味だ。農協潰しの法案といわれた「農業競争力強化支援法」だが、八条四項では、日本(国の農研機構や各都道府県)が蓄積してきた育種知見をすべて民間に提供するとされている。国会で「海外のモンサントなどにも提供するのか」と聞くと、当時の斉藤農水大臣は「TPP協定は内外無差別だから、当然そうなる」と答えている。

 そうなるとどうなるか。メキシコはトウモロコシの原産国だが、今、メキシコの農家はモンサントなどにロイヤリティを払わなければトウモロコシをつくることができない。フィリピンもそうなった。日本のコメ農家もそうなっていくということだ。

 たとえば福岡県でやっとできたおいしいコメの品種も、提供するとロイヤリティを払わなければならない。国民の税金、県民の税金でつくった新しい品種だ。この育種知見がTPP協定によって多国籍企業に出て行くことになる。

 じつは農水省の事務次官が平成29年11月15日付で、「都道府県に一律の制度を義務付けていた種子法及び関連通知は廃止するものの、都道府県が、これまで実施してきた稲、麦類及び大豆の種子に関する業務のすべてを、直ちに取りやめることを求めているわけではない」という通知を出した。「いずれやめなさい」「予算をつけませんよ」という意味だ。さらに、「民間事業者による稲、麦類及び大豆の種子生産への参入が進むまでの間、種子の増殖に必要な栽培技術等の種子の生産に係る知見を維持し、それを民間事業者に対して提供する役割を担う」とある。

 三井化学の「みつひかり」や日本モンサントの「とねのめぐみ」などのように、麦でもすでにF1の麦もできている。そういった民間のものが普及するまでの間だけ、各都道府県は育種知見を維持し、その間に民間にそれらの知見をすべて提供する義務があるという通知だ。実際に種子法が廃止になった昨年四月に奈良県、和歌山県、大阪府は県が責任を持ってつくるのをやめ、民間に委託した。県の保証するコメ、麦、大豆の種子は三府県ではなくなった。福岡県も条例をつくらなければそうなっていく。

日本も遺伝子組換えのコメ、麦、大豆を作付けするようになる?

 飼料米制度は私が大臣のときにつくったものだ。今コメでは農家は赤字だが、飼料米制度で何とか食べてきている。その飼料米農家に先日、農政局から説明があり、「反当り11俵以上とれないと補助金を出さない」という話が出てきたという。調べて見ると、すでにゲノム編集の飼料米の種子が用意されていた。その農家が「これからはF1か遺伝子組み換えの飼料米をつくらなければいけないのではないか」と心配していたが、まさにそうだった。そして「WRKY45(ワーキー45)」というゲノム編集のコシヒカリの種子も用意されていた。

 ゲノム編集について、昨年8月7日の『日本農業新聞』の1面に「GM技術該当せず」とある。ゲノム編集は遺伝子組み換えの一つだが、「遺伝子組み換え技術に該当せず、安全だ」といい始めたのだ。『日本経済新聞』(今年3月19日付)には「ゲノム編集食品、夏にも」とある。実際にはこの10月1日にゲノム編集食品は解禁された。任意の届け出のみで表示もないまま、いよいよ流通し始める。

 ゲノム編集とはなにか。例えばトマトの熟成する遺伝子だけを粉砕すると、熟成せず腐らなくなる。3年間、青青としているトマトができている。それを収穫して倉庫に入れておき、出荷のさいにエチレンガスをかけると真っ赤になる。それが本当に安全なものなのだろうか。

 EUでは、遺伝子組み換えは原則禁止しており、ゲノム編集は遺伝子組み換えであるとして使わないようにしている。ところが日本は、「ゲノム編集は遺伝子組み換えと違い、新しい別の種類の遺伝子を組み換えて入れるわけではない。アミノ酸に変わりないから安全だ」といっている。ところがアメリカもそうではない。先日訪米し、遺伝子組み換えの分野では右に出る人はいないというチャペラ教授に話を聞いたが、最初「ゲノム編集」といっても伝わらなかった。そして「そうか、山田さんがいっているのはNEW GMOのことだな」といわれた。アメリカでもみな、遺伝子組み換えの延長線上の話だという認識だ。しかし日本だけはゲノム編集は遺伝子組み換えと違うといい出した。

 今、ネイチャー誌に論文が載っているように、「ネズミ1匹の遺伝子を粉砕すると1600」の副作用がある。

 たとえば、中国でゲノム編集によって双子の赤ちゃんが生まれた。父親がエイズだったので、生まれてくる子どもがエイズにならないよう、ウイルスにかかっている遺伝子だけを壊した。すると思いがけず双子が生まれた。しかし、2人はエイズにはかからないが、西ナイル熱ウイルスにはかかる、インフルエンザにかかると重症化する、免疫疾患になる、短命であるなど、さまざまな影響があることがわかってきた。

 ゲノム編集食品で最初に、もうすでに日本に入ってきているのは高オレイン酸大豆だ。アメリカでは「ゲノム編集の大豆」「遺伝子組み換え大豆」というと、今ほとんど売れない。それで安倍総理は日米FTA交渉のなかで受け入れた。何の表示もないまま、食用油としてすぐに店頭に並ぶと思う。これがどういう作用があるのかはまったくわからない。

 ゲノム編集の高オレイン酸大豆や、カーギルが関与している除草剤耐性のあるナタネなどが日本に入ってきたところだと思うが、さらに政府はそれについて「有機(JAS)」の認証をできないか検討を始めた。9月30日に第1回の検討会があり、第2回が近く予定されている。アメリカですでに用意されている遺伝子組み換えのコメの種子、ゲノム編集のコメの種子、麦、大豆、ジャガイモなどについて、「有機」の認証をしたいというのだ。話を聞き、資料を読んでみると、認証することが前提の検討会になっている。今、遺伝子組み換え食品について、日本は政府が318種類も承認している。アメリカですら197種類だから日本はダントツだ。

 遺伝子組み換え農作物は、すべて除草剤・ラウンドアップ耐性だ。ラウンドアップをまくと植物は枯れる。主成分のグリホサートはベトナム戦争の枯れ葉剤と考えればよい。植物がアミノ酸をつくるシキミ酸経路を破壊するので、植物はアミノ酸をつくれず枯れる。ところがグリホサート耐性を持たせた農作物は、いくらグリホサートをまいても死なず、すくすくと生きている。ところが、そのラウンドアップで今大変なことが起きている。

ラウンドアップ裁判

 アメリカで昨年8月10日、歴史的な裁判があった。

 学校の用務員ジョンソンさんが、校庭の除草のために20〜30回ラウンドアップをまくと、腕に腫瘍ができ、末期ガンであることがわかった。モンサントのラウンドアップ以外に考えられないと、モンサントを訴えた裁判だが、モンサントに320億円支払えという評決が出た。判決は86億円に訂正されたが、これは世界のトップニュースになり、世界中に激震が走った。

 世界各国でじつは今、グリホサート、ラウンドアップの規制が広がっている。ラウンドアップをやめた国は24カ国、規制している国は33カ国にのぼっている。隣の韓国もラウンドアップの使用をやめ、ネオニコチノイドの空中散布や屋外の使用を一切禁止している。

 ラウンドアップをめぐる裁判は次次に起きており、ジョンソンさんの次には88億円、3例目の夫婦のガン患者には2200億円支払えという評決が出た。サンフランシスコでジョンソンさんに会い、インタビューをすることができたが、腕はケロイド状で肉が出ていた。彼は、「妻がハグすると皮がずりっと落ちて大変なので、今優しく抱いてもらっているだけだ。子どもはどうやらあきらめがついたようだが、妻はまだあきらめがついていないようだ」と話していた。日本に対するメッセージを求めると、「ラウンドアップの使用をできるだけ早くやめてほしい。日本だけでなく世界の人にそういいたい」といわれていた。

 その後、この訴訟にかかわったロバート・ケネディ・ジュニア弁護士にもインタビューした。彼は叔父のジョン・F・ケネディがホワイトハウスにいるときに、レイチェル・カーソン女史に会ったという。当時、モンサントはDDTを世界中で売りまくっていて、レイチェル・カーソン女史は「鳥も鳴かない春が来る」といい、モンサントから徹底的に糾弾されていたそうだ。そのときからロバート・ケネディ・ジュニア弁護士は30年間モンサントとたたかってきたという。

 裁判で勝利できたのは、モンサントが所有している最高の内部機密資料を裁判に出すことができたからだという。その内部機密資料によって、モンサントは19年前から、遺伝子組み換え作物やグリホサートでガンになることを認識していたことが明らかになった。実証の結果わかっていたのに悪質な隠蔽工作を続け、今日まで売り続けてきていたのだ。ロバート・ケネディ・ジュニア弁護士の話では、例えばニューヨークでは「ラウンドアップはコーヒーやピクルスと同じように飲んでも健康な大丈夫なものです」と宣伝していた。これは明らかな間違いなので、モンサントは莫大な罰金を払わされることになったという。

 日本では、「すぐに生分解されて自然に戻るから害がないとコマーシャルしている」と話すと、明らかに虚偽の事実で、公共放送でやるなど考えられないといわれていた。TPP違憲訴訟をするうえで裁判資料の提供を依頼すると、喜んで承諾して下さり、「日米で一緒にたたかいましょう」という話になった。

 今回、劇的な裁判となったが、すでにアメリカで5万件、同様の裁判が起こされており、カナダやオーストラリアでもモンサントに対する同様の裁判がなされている。モンサントを昨年6月に買収したバイエルは今、株価が5割下がっている。そしてついに正社員の1割に当たる1万2000人のリストラを発表し、動物医薬品を売るドル箱だった会社を売却した。アメリカでもEUでも「モンサントは終わった」といわれ、バイエルも危ないといわれているほどだ。

オーガニック食品の広がり

 今、アメリカのスーパーはどこに行ってもオーガニック、「NON GMO」があふれている。アメリカを変えた女性といわれているゼン・ハニーカットさんにもお会いした。彼女はロバート・ケネディ・ジュニア弁護士やジョンソンさんと一緒になって裁判をひっ張って来た人だ。

 彼女の子どもは3人ともアレルギーで、そのうち次男のボダイ君は小麦アレルギーがなかったのでパンやパスタをたくさん食べさせた。するとある日突然、理由もないのに怒り出し、暴れ出して自閉症の症状を起こした。驚いて病院に連れて行き、腸内細菌を調べると、クロストリジウムという脳神経を直接おかしくする細菌が、ヨーロッパの環境基準の四倍見つかった。このせいではないかと彼女は考えた。

 アメリカでは10年前から小麦の収穫前にラウンドアップをまいていた。ラウンドアップをまくと小麦が枯れるため、コンバインで刈る手間がなくなる。主成分・グリホサートは小麦の芯まで浸透し、水分が一滴もなくなるため、日本に運んで来るまでにカビが生えたり細菌が発生することもない。彼女はこのグリホサートのせいではないかと考え、小麦粉製品を食べさせるのをやめ、有機の物と発酵食品にするとボダイ君の症状は劇的に改善された。

 それまで、「グリホサートは食べ物から体内に入ってもすぐに分解されて尿として排出され、体内に残ることはない」という研究論文の下で、アメリカ環境保護局(EPA)も認めて来た。しかし、体内にグリホサートがあるかもしれないと考えた彼女が、母親たちの協力を得て母乳中のグリホサートの検査をすると、9割以上の母親からグリホサートが検出された。

 私はそれを聞いて日本で何とか調べたいと思い、フランスのクズサイエンスというところに髪の毛を送って調べてもらった。1キット5万円したが、30キット購入し、国会議員23人や私も含め総勢30人を調べると30人中21人からグリホサートが検出された。これを黒田純子博士が聞いて驚いた。「尿で検査すると日本人みんなから検出されるのではないか」と。

 今の医学では1個の細胞が生きるのに10個の腸内細菌の力を借りなければいけないといわれている。私たちは腸内細菌で生かされている。グリホサートはその腸内細菌のうち善玉菌をほとんど殺してしまう。そうなるとガンになったり、切迫流産や生殖系の機能を阻害したり、自閉症になることなどが明らかになってきている。黒田純子博士は、「じつはグリホサートは遺伝子を傷つけるのではなく、メチル化するのだ」といわれた。メチル化とは、遺伝子のオン・オフを人によって突然切り替えるのだそうだ。そうなるとこの遺伝子がそのままゲノム編集と同じ効果になる。

 ネズミの実験ではF0(大人の世代)、F1(子どもたちの世代)にはほとんど影響はないという。ただF3(孫)、F4(ひ孫)の時代に異常が出てくるという。遺伝子そのものが変わるため、最初の角度が一度違っても、遠くに行くほど角度が開くそうだ。

ラウンドアップにかわる除草剤

 ラウンドアップは今のJAでもどこでも売っている。しかし、お母さんたちが反対運動をしてダイソーは8月8日から販売をやめた。ラウンドアップにかわる天然素材の除草剤はないか調べていると、オーストラリアでオーガニック・コンタクト社の除草剤を、昨年暮れ近くになって政府が有効な除草剤としたことがわかった。この話を聞いてすぐにサンプルを輸入してもらい、試験してみた。すると1時間で雑草に黒く斑点ができてひっくり返っていき、4時間後には一部だが茶色く枯れた。これを、アメリカのEPAが除草剤として承認した。EUも審議中で、スリランカ、ニュージーランドも承認し、4カ国が承認したところだ。何とかしてラウンドアップをやめたい。

世界に逆行する日本―世界の流れは有機・自然栽培、非遺伝子組み換え作物に

 アメリカのダイソーで販売しているポテトチップには警告として「揚げたジャガイモ(ポテトチップスなどの)には、発がん性や、先天性血管、そのほかの生殖系への悪影響を引き起こすことが知られている、アクリルアミドという化学物質が含まれています」という表示がされている。日本では普通に食べている。カラムーチョもそうだ。世界は食品表示が厳しいのに、これから日本で売られるゲノム編集の大豆やナタネでつくられる食用油は、何の表示もないまま合法的に売られる。しかも政府はこれを「有機(JAS)」で売りたいという検討会まで始めている。まさに世界の流れと逆行している。

 韓国のスーパーでもオーガニックコーナーができ、オルゴク小学校(清州市・500人)では、有機・無償で学校給食を提供している。パンやサンドイッチは輸入小麦に頼らざるを得ないのではないかと思ったが、パンやパスタは一切使わず、うどんは全部国産の小麦粉だという。日本の大手3社の小麦粉を調べてみると、グリホサートがたくさん含まれている。もっとも入っているのが日清製粉の「全粒粉強力粉」だ。オルゴク小学校はアレルギーの子どもが七人しかいなかった。

 韓国の農水省の課長に全国の状況を聞くと、ほぼ小・中学校は有機・無償でやっており、高校はもう少しかかるということだった。保育園・幼稚園でも始め、何年か後には妊婦にも有機の物を食べさせたいと思っているという話だった。

 韓国も台湾も、食の安全に対する取り組みを始めている。日本は農薬や食品添加物の基準でいうと台湾の400倍も緩い。小麦粉のグリホサート残留農薬基準は中国の150倍緩い。そして世界各国がグリホサート、ラウンドアップを規制しようとしているなかで、こともあろうに日本だけがグリホサートの残留農薬基準を、物によっては400倍にまで緩めた。そば粉やナタネなどは75倍、100倍、テンサイは75倍だ。今、世界で一番農薬の残留基準が緩いのが日本だ。

 ロシアも2016年に遺伝子組み換え農産物はつくらせない、輸入させないという法律を上院下院で通した。中国も2017年から同じように輸入も国内栽培も禁止している。いずれも国を挙げて有機栽培に力を入れている。アメリカも、じつは遺伝子組み換え農産物は2016年から頭打ちで、今オーガニックの生産がなんと年に10%の割合で伸びている。

 先月アメリカに行き、モンタナ州(小麦の大産地)を訪れた。そこで10年前までケミカル農業(農薬や化学肥料を使う農業)をしてきたが、オーガニックに変えたという農家に会った。やめた理由を聞くと、「ケミカル農業をしている農家は家に帰るとすぐに服を脱ぎ捨ててシャワーを浴びないと子どもをハグできなかった。今は子どもたちと一緒に畑の中に入ることができる」という話だった。今、彼のつくった小麦は1ポンド14jだが、ケミカル農業の小麦は1ポンド3・7jだという。農薬や化学肥料にも金がかかる。「彼らは赤字だ。私は早く切り替えてよかった。アメリカでももう有機にしないと農業はやっていけない」と話していた。

自家採種の禁止

 政府が自家採種を原則禁止するという種苗法の改定案を、いよいよ来年の通常国会で提出することがはっきりした。今年3月から9月25日まで5回にわたって検討会を開いてきたものだ。

 自家採種(自家増殖)というのは、たとえばイチゴの場合は苗を10本とか15本購入し、ランナーで芽出しして次の年に植えたりすることだ。イモやサトウキビ、ジャガイモも同じだ。木の場合は接ぎ木する。そのような自家増殖を現行の種苗法では、二一条にあるように、モンサントなどが登録した品種でも、農家は種を買ったら自由に自家採種し、次の年に植えたり、加工することができる。原則自家採種自由だ。

 ただし、第三項に「農林水産省が特例でもっていわば適用しない品目を定めることができる」となっていた。じつは自家採種の禁止は始まっていた。最初はバラ、カーネーションなどの花、その次はキノコ、TPPを批准してからはキャベツ、ブロッコリー、ナス、トマト、スイカ、メロン、キュウリ、ダイコン、ニンジンなど、あらゆるメジャーな野菜や果樹をはじめとする357種類もの植物が指定され、今年新たに野菜のみで31種類指定され、400種類近くになっている。この登録品種を勝手に自家採種したら懲役10年、1000万円以下の罰金で、しかも共謀罪の対象だ。

 ところが、アメリカでも主要農産物の小麦は自家採種が3分の2で、3分の1が公共の種子、カナダは8割が自家採種、2割が公共の種子だ。オーストラリアは95%が自家採種で5%が公共の種子だ。それなのに日本はいよいよ自家採種禁止法案を出してきた。農水省の課長に「コメも麦も大豆も自家採種禁止にするのか。それが本当の狙いで、邪魔だったから公共の種子法を先に廃止したのか」と聞くと黙っていた。ところが検討会のとりまとめ(9月25日)には、わざわざ「これまで種苗法では非常に例外が多くて複雑だったから、シンプルなものにして、一律、自家増殖禁止の条文にしたい」と書いてある。そうすると「あまおう」をつくっているイチゴ農家もこれまでのように増殖できない。苗を1本250円ほどで6000本買わなければいけなくなる。

 検討会でプレゼンをした茨城県の横田農場は、過疎地のため、人に頼まれて耕作面積が増え、今150fでコメをつくっている。8品種のコメを作付けしているが、そのうち登録品種だけで7dくらい自家採種しているという。コシヒカリなど育種期間(25年)が切れている品種もあるが、まだ切れていない新しい品種(「ゆめぴりか」など)の自家採種をやめて種子を購入すると500万円ほどかかり、「われわれはやっていけない」とプレゼンした。これが民間の種子になるとその10倍=5000万円かかる。ところがこれに一切コメントなしで、自家採種一律禁止という方向で条文にし、来年の通常国会で審議が始まることになった。自民党はどんなことがあってもこの法案を通すとはりきっているという話を耳にし、大変心配しているところだ。

 なぜ自家採種を禁止するのか、その理由として農水省は「シャインマスカットなど日本の優秀な育種知見がそのまま中国や韓国に流れた。これを取り締まらなければならない」という。そのために種苗法を改正して、許諾・承認を得るか、新しく買うかしなければいけないのだという。しかし、海外流出を食い止めるのであれば、宮崎県が種牛の精液が海外流出するのを刑事告訴したように、現行法で刑事告訴すれば足りることだ。海外に出たものを取り締まるには、農水省が海外でシャインマスカットの育種登録もしくは商標登録などをすべきではなかったか。それを怠っていて、政府は「種苗法を改正しなければ海外流出を食い止めることができない」といういい方をしている。

 1週間ほど前に「日本の種を守る会」は農水省の知財課長を呼んで話を聞いた。そこで農水省は「育種権者が第三者、企業にかわった場合、育種権はどうなるか」を説明した。思い出してほしい。農業競争力強化支援法で、例えばマスカットは農研機構の育種知見だが、それらをモンサントなどの民間企業に譲渡するようになっている。譲渡されて育種権者がかわった場合、そこから許諾を得るか、種苗を買わなければいけなくなるのではないか。県民や国民の税金で開発した育種知見を民間企業に譲渡しておいて、農家(国民・県民)が使うときには民間企業にロイヤリティを払わなければ許諾するわけはないだろう。県や国であれば許諾するであろうし、研究者はみんな使ってほしいと思っている。しかし、民間企業は当然、許諾料をとるか、1本ずつ買えとなるのではないか。

 もう一つ、農水省は「これまでの伝統的な固定種をつくっている有機栽培の農家は大丈夫だ。安全だ」と説明している。家庭菜園は私も大丈夫だと思っているが、有機栽培の農家は安心ではない。種苗法二一条では、「登録された品種」と「特性により登録された品種と明確に区別されない品種」も自由に自家採種できるようになっている。野菜は土地と風土、栽培する人や年によって少しずつ変化していくものだ。登録品種であっても変化していくので、今モンサントは子会社を使ってナスやブロッコリー、トマトなど、さまざまな野菜をどんどん登録品種にしている。これらの登録品種と、有機栽培で農家がつくっている野菜のどこが違うのか区別はしにくい。こうして新規の育種登録を次次にした民間企業が、野菜農家などに育種権の侵害として賠償金を求めるようなことになりはしないかと心配している。

 すでに企業から生産者が訴えられる裁判が6件起こっている。モンサントの裁判は有名だが、カナダでは有機栽培の伝統的なナタネ農家がモンサントから訴えられて裁判で負けた。日本で有機栽培をしている農家も、ある日突然、モンサントから20億、30億円の賠償金を請求されることもあり得る。実際、今度の種苗法の検討会でリードしたのは知的財産権ネットワークの弁護士だ。日弁連の雑誌にも、「これからは育種権の争いが論点になってくるだろう」と書かれている。

 農水省の知財課長の説明では、こうした争いになった場合、裁判所は育種登録した品種の現物と、農家がつくっている作物の違いを求めようとするという。しかし、実際には登録したモンサントの野菜の品種も変化してくるから、その特性を6項目くらい法制化し、それに反したら育種権違反だとやれるよう改正案を準備しているという。これはモンサントなど種子企業が裁判で争えるように改正する内容だ。

 アメリカで10年ほど前に自家採種禁止法案が通ったときも、「伝統的な固定種を栽培している有機栽培農家は安全だ」と説明していたが、今は本当に伝統的な有機栽培農家も種子を買わなければならなくなり、事実上、自家採種禁止になってしまった。このことはエップ・レイモンドさんの米国からの報告に詳しく書かれている。決して有機栽培農家、自分で種とりをして伝統的な固定種を栽培している農家も安心ではない。今度の種苗法改定案はどのようなことがあっても反対しなければならない。

 種子法が廃止されたとき、農水省は自民党議員のところを「種苗法で守る」といって回った。ところが種苗法改定で自家採種を禁止し、コメも麦も大豆も、すべての種を買わせるのが狙いだった。アメリカもそうだったが、国家は嘘をつくものだ。

 私たちは裁判でも争っているが、今後は広島県のジーンバンクのように伝統的な固定種を県が発掘し、それを保存・管理することが大事になってくる。広島県はそれを農家に無償で貸し出している。福岡県でもそのような条例をつくって、企業や民間や県も出資して公社をつくり、守ることが必要になってくる。

日本の経済、地域の経済を発展させていく施策

 種子条例は、九州では宮崎県が1番につくり、今、熊本県が種子条例のパブコメで骨子案を発表した。鹿児島県知事もつくることを表明した。この前の議会までに11の道県でできたが、新しく栃木が先日採決し、宮城県の種子条例もパブコメをした。島根県も種子条例をつくることを発表し、岩手県は議員提案でやることが決まった。滋賀県もやる。年内にだいたい16の道県で種子条例ができそうだ。秋田、青森なども動き出しているし、福島も動き出した。来年度までに26の道県で種子条例ができるのではないかと思っている。

 種子条例ができる一つのきっかけは、市町村のみなさんが動き出したということだ。1番最初につくった新潟県では、柏崎市が日本で1番最初に種子条例の制定を求める意見書を出した。県内各市町村で動き出し、それをもとに新潟県がつくり、兵庫県、埼玉県、山形県というようにどんどん動いてきた。

 地方分権一括法では、国が地方自治体に指揮命令することは一切禁止している。国が地方にいえるのは単なる通知だけだ。通知は法律的にいうと「技術的助言」に過ぎない。法律に反しない限り地方自治体は何でもできるのだ。今治市は食と農の条例をつくった。「遺伝子組み換え農産物はつくらせない」という条例だ。もし市長の承認なくつくれば、2年間の懲役、500万円以下の罰金など、非常に厳しい内容だ。この町で「ゲノム編集のものは表示なくして流通させない」といった条例に刑罰まで定めてつくることができる。韓国は学校給食を条例で全部無償でやっているが、おそらく日本でも学校給食を有機でやる市町村が出てくる。世田谷の区長は無償で学校給食を始めた。同時に今、有機でやろうと真剣に考えているところだ。千葉県いすみ市の学校給食はコメは有機100%だ。普通入札で60`1万3000円くらいだが、2万円で買い、差額を市が補填している。

 じつは安倍官邸が悪いといっている時期ではない。農薬から自家採種禁止まで大変なことになろうとしているが、私たちの暮らしは自分で守るしかない。そして自分で守ることができる。住民には請願権が認められている。知っている市会議員や町会議員を通じて、この町で学校給食を有機農産物でやるという条例案を審議してくれという請願を出すと市町村議会はそれを審議しなければいけない。次次にそういったものを出していくことによって地方から変えていくことができる。今、自分が動けば何でもできる。私たちが主役だ。
https://www.chosyu-journal.jp/seijikeizai/13829
http://www.asyura2.com/09/gaikokujin01/msg/518.html#c119

[不安と不健康16] “早死にする人”ランキング 短命にある共通点とは…(ZAK×SPA!)  赤かぶ
146. 中川隆[-10504] koaQ7Jey 2019年10月28日 19:18:21 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2369]
種子法廃止とこれからの日本の農業について 元農林水産大臣・山田正彦 2019年10月26日
https://www.chosyu-journal.jp/seijikeizai/13829

 福岡県糟屋郡宇美町立中央公民館で20日、「種子法廃止と、これからの日本の農業について―食と農 命と暮らしを守るために福岡県独自の種子条例を制定しよう」と題して、地元有志でつくる「糟屋地区の未来を考える会」の第2回シンポジウムが開催された。山田正彦元農林水産大臣の基調講演を受けて、「グローバル化が進展する日本において国民の生活をどう守るか」をテーマに、山田正彦(元農林水産大臣)、野田国義(参議院議員)、原竹岩海(福岡県議会議員)、原田和明(北九州市立大学)、時任裕史(宇美町議会議員)の五氏によるパネルディスカッションがおこなわれた。種子法の廃止、種苗法改定、水道民営化や漁業法改定など、公共の分野が多国籍企業に明け渡されていく現状に警鐘を鳴らすと同時に、真実を知り、地方から変えていく道筋について熱のこもった議論が、農家や種子を守る市民運動をしている参加者をまじえておこなわれた。山田正彦元農林水産大臣の講演を紹介したい。記事は基調講演の内容に質疑応答のなかでの発言を加えたものである。なお、文中の表・写真は山田氏が示した資料を参考に本紙が作成した。

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 私は五島列島出身で、29歳のときに400頭くらい牛を飼っていた。豚も年間8000頭くらい出荷していたので、相当な規模だった。うまくいかず自分で肉屋もやり、最後は県庁前で牛丼屋までやったが、さんざん失敗した。当時4億円くらい借金を抱えた。忘れられないのは当時の農水省の勧めで大型畜産をやった仲間が2人自殺したことだ。私は破産状態だったが、弁護士の資格だけは持っていたので、弁護士をして借金の支払いをしながら、なんとも悔しかったので衆議院に出た。3回敗れて4回目に通り、5期衆議院議員をさせていただき、運良く農林水産大臣にさせていただいた。そのときに、戸別所得補償や飼料米制度、林業再生プラン、漁業の所得保障などいろいろやらせてもらった。そのときちょうどTPP交渉に参加したいという話があり、閣議で大げんかして大臣を辞め、今日までTPP反対運動を続けてきた。

 ところがTPPは昨年12月30日に発効した。たった5日間で牛肉の輸入量は半月分になるほど急増した。今年2月1日に日欧EPAも発効し、なんとEU産豚肉は五割増になった。チーズやバター、乳製品、果物類も今だいたい昨年に比べて3割増だ。そんななか日米FTAがいよいよ来年1月には発効する。一番恐れていたことだ。

 アメリカは農産物しか売る物がない。日本を見るとトヨタ自動車一社の売上だけで30兆円だ。農林水産物はあわせても8兆円しかない。2年前に「トヨタ自動車その他日本の自動車に25%の報復関税をかける」とトランプからいわれ、霞が関の官邸や農林水産省、経産省から聞こえて来るのは、「このさい、報復関税25%をなんとか延期してもらうために、農林水産物は譲るだけ譲る」ということだった。そしてアメリカの農務省長官も、はっきり「もう日本とは話がついた」と、今年5月からツイッターでいっている。今後大変なことになっていくのではないかと思う。

 今、アメリカもオーストラリアもどんどんコシヒカリをつくっている。これが60`4000円で入ってくる。私が農林水産大臣のときにおこなった試算では、今日本のコメの生産原価は60`当り1万5000円だ。昨年の農家の手取りが1万3300円だった。試算ではTPPに参加すると日本の食料自給率は14%まで落ち込むという結果になった。韓国ですら今、食料自給率は48%だ。日本は本当にどうなるのかと心配している。

 TPP協定は条約であり、憲法の下で、国内法の上になる。米韓FTAを結んだ韓国が200本の法律を変えたように、日本もTPP協定(8000ページ・30章)に従って、この2年間、次次に法律を変えている。一番最初に変えたのが主要農産物種子法の廃止だ。これについて私は5年前から、「明らかに国の主権を損なうものだ」としてTPP違憲訴訟をしている。その判決が昨年10月31日にあったが、判決のなかで種子法廃止について「背景事情の一つにTPP協定に関する動向があったことは否定できない」と、TPP協定と種子法廃止の関連を最高裁判所は認めた。水道法改定、漁業法の改定、市場法の事実上の廃止、森林管理法の改定など、すべてこれはTPP協定によるものなのだ。

種子法で日本のコメ、麦、大豆は守られてきた

 今私たちはおいしいお米を当たり前のように食べている。これは全部、伝統的な固定種だ。種子法のおかげで私たちの主食であるコメ、麦、大豆など、それぞれおいしいものを食べることができた。これがどうなるか。

 野菜で考えていただくとわかりやすい。野菜は30年前、みんな伝統的な固定種だった。ところが野菜の種子はF1に変わり、今、90%を海外で生産している。2年前にモンサントの遺伝子組み換え農産物の見学会に行ったとき、思いがけないことを聞いた。「日本の野菜の種子はモンサントでつくっています」といわれたのだ。そんなことはパッケージに書いていない。「委託生産し、委託販売している」という。調べてみるとモンサントは野菜の種子だけで800億つくっている。世界の種子は今、モンサント(バイエル)、ダウ・デュポン、シンジェンダ(中国化工集団傘下)の3社で世界の種の7割を握っている。同時にこの3社で世界の農薬の7割、世界の化学肥料の7割を握っている。

 こうして野菜の種子はF1になり、ニンジンでいえばカロチンなど栄養価は3分の1に減っている。F1は科学的にそこまで問題になるとはいわれていないものの、主食のコメ、麦、大豆の公共の種子がなくなると、民間の種子を使わざるを得なくなる。すでにコメ、麦、大豆の民間の種子ができている。

種子法とは

 種子法ではコメ、麦、大豆の伝統的な日本の在来種を国が管理し、各都道府県に原種・原原種の維持、優良品種の選定、奨励、審査を制度として義務づけてきた。そのもとで、各地の農業試験場で雑種の混入や不良な種を取り除き、厳格に監査した優良な品種を公共品種として安く安定して提供してきた。

 原原種の栽培では、コシヒカリやヒノヒカリなどを1本ずつ植え、毎年つくっている原種を純粋なコシヒカリに合わせて開花時期、丈の高さを揃えていく。四割くらいは黒米や赤米になったりするので、それをとり除いていくと、そこで6割くらいしか残らない。農業試験場に見学に行くと、穂先が1aくらい伸びているなかから、1_か2_違えばとり除いていた。その後も10回前後の抜きとり作業をおこなうなど、「異株」に対して細心の注意を払い、発芽率90%の種をつくり、その後に原種をつくる。3年目にようやく県が種子栽培農家を選定し、圃場を選定して、福岡県であれば「ヒノヒカリ」「発芽率90%以上」と、県として責任を持って保証書を出し、だいたい1`500円ほどでコメ農家に提供してきた。それをコメ農家は4年目につくり、われわれは5年目に食べることができる。そうやって純粋な伝統的な品種をしっかり守っている。麦も大豆も同じだ。

 ところが、種子法を廃止するとき政府は「種子法があることで民間の優秀な品種が普及できない」「なかなか売れない」といった。民間の優秀な品種(三井化学の「みつひかり」など)があるではないかと説明して回った。「みつひかり」は野菜と同じようにF1の種子で、伝統的な固定種ではない。価格を見ると、「みつひかり」の種子は4000円なので、公共の種子と比較すると8〜10倍する高い物だ。野菜の種子もF1になって多国籍企業がつくるようになってからは、イチゴやトマトなど1粒1〜2円だったものが、今は40〜50円だ。いずれコメ、麦、大豆の種子も40〜50倍になっていくことは間違いないと思っている。

農家を大企業に隷属させる

 私は三井化学の「みつひかり」や住友化学の「つくばSD」の生産者、日本モンサントの「とねのめぐみ」の生産者など、さまざまな方に会ってきた。話を聞くと、民間の種子には必ず、収量がコシヒカリの1・2倍〜4倍、味はヒノヒカリ以上、コシヒカリ以上という内容が書いてある。そしてつくりやすく倒伏しない。しかし実際は必ずしもそうではない。最初の年は化学肥料をやるのでいくらか収量があるが、土壌が追いつかず、だんだん収量が減ってくるのでやめた農家もけっこういた。

 実際の契約書を見ると、モンサントの契約書は有名で、何十ページもあって肝心な部分は英語で書かれているのだが、これがたった1枚だった。そのなかに「指示されたことに従わない場合はモンサントに生産者は責任を負う」と書かれている。農薬や化学肥料の指示はなかったのかと聞くと、その方は「そういう指示はなかった」といっていた。

 しかし、「つくばSD」の契約書は10ページあり、指定された農薬と化学肥料を必ず使わなければならない、反すると損害賠償責任を負うと書かれていた。そして「収穫されたものはすべて住友化学の指定するところに納めなければならない」となっている。価格については住友化学と生産者とで、「収穫後にそのときの相場を見て決める」となっている。今回の台風のときのように全滅する場合はどうかというと、「災害時の責任はすべて生産者が負う」となっている。これは非常に一方的な契約だ。

 「みつひかり」の生産者の話では、最初の年は60`1万2000円で全量引き取りだったからつくったが、翌年は60`1万円、その次の年は9000円になったのでやめたという。私は「よくやめられましたね」といった。この「みつひかり」の契約書だと、正当な理由がなければ、やめるにしても莫大な損害賠償を請求される恐れがある。

 これから、地方自治体が公共の種子をつくらなくなると、モンサントなど民間との契約の下、農家はまさにがんじがらめに縛られて、アメリカの農家のように奴隷農場に、借金漬けになっていく。

日本のコメ農家がモンサントへロイヤリティを支払う

 もう一つ、「農業競争力強化支援法」の八条三項のなかで、「銘柄が多すぎる」といっている。日本には各県の奨励品種だけで約300品種ある。天皇家の古代米だけで17種類だから、全国でだいたい1000種類のコメがつくられている。そのコメを数種類に集約するという。「民間の種子に」という意味だ。農協潰しの法案といわれた「農業競争力強化支援法」だが、八条四項では、日本(国の農研機構や各都道府県)が蓄積してきた育種知見をすべて民間に提供するとされている。国会で「海外のモンサントなどにも提供するのか」と聞くと、当時の斉藤農水大臣は「TPP協定は内外無差別だから、当然そうなる」と答えている。

 そうなるとどうなるか。メキシコはトウモロコシの原産国だが、今、メキシコの農家はモンサントなどにロイヤリティを払わなければトウモロコシをつくることができない。フィリピンもそうなった。日本のコメ農家もそうなっていくということだ。

 たとえば福岡県でやっとできたおいしいコメの品種も、提供するとロイヤリティを払わなければならない。国民の税金、県民の税金でつくった新しい品種だ。この育種知見がTPP協定によって多国籍企業に出て行くことになる。

 じつは農水省の事務次官が平成29年11月15日付で、「都道府県に一律の制度を義務付けていた種子法及び関連通知は廃止するものの、都道府県が、これまで実施してきた稲、麦類及び大豆の種子に関する業務のすべてを、直ちに取りやめることを求めているわけではない」という通知を出した。「いずれやめなさい」「予算をつけませんよ」という意味だ。さらに、「民間事業者による稲、麦類及び大豆の種子生産への参入が進むまでの間、種子の増殖に必要な栽培技術等の種子の生産に係る知見を維持し、それを民間事業者に対して提供する役割を担う」とある。

 三井化学の「みつひかり」や日本モンサントの「とねのめぐみ」などのように、麦でもすでにF1の麦もできている。そういった民間のものが普及するまでの間だけ、各都道府県は育種知見を維持し、その間に民間にそれらの知見をすべて提供する義務があるという通知だ。実際に種子法が廃止になった昨年四月に奈良県、和歌山県、大阪府は県が責任を持ってつくるのをやめ、民間に委託した。県の保証するコメ、麦、大豆の種子は三府県ではなくなった。福岡県も条例をつくらなければそうなっていく。

日本も遺伝子組換えのコメ、麦、大豆を作付けするようになる?

 飼料米制度は私が大臣のときにつくったものだ。今コメでは農家は赤字だが、飼料米制度で何とか食べてきている。その飼料米農家に先日、農政局から説明があり、「反当り11俵以上とれないと補助金を出さない」という話が出てきたという。調べて見ると、すでにゲノム編集の飼料米の種子が用意されていた。その農家が「これからはF1か遺伝子組み換えの飼料米をつくらなければいけないのではないか」と心配していたが、まさにそうだった。そして「WRKY45(ワーキー45)」というゲノム編集のコシヒカリの種子も用意されていた。

 ゲノム編集について、昨年8月7日の『日本農業新聞』の1面に「GM技術該当せず」とある。ゲノム編集は遺伝子組み換えの一つだが、「遺伝子組み換え技術に該当せず、安全だ」といい始めたのだ。『日本経済新聞』(今年3月19日付)には「ゲノム編集食品、夏にも」とある。実際にはこの10月1日にゲノム編集食品は解禁された。任意の届け出のみで表示もないまま、いよいよ流通し始める。

 ゲノム編集とはなにか。例えばトマトの熟成する遺伝子だけを粉砕すると、熟成せず腐らなくなる。3年間、青青としているトマトができている。それを収穫して倉庫に入れておき、出荷のさいにエチレンガスをかけると真っ赤になる。それが本当に安全なものなのだろうか。

 EUでは、遺伝子組み換えは原則禁止しており、ゲノム編集は遺伝子組み換えであるとして使わないようにしている。ところが日本は、「ゲノム編集は遺伝子組み換えと違い、新しい別の種類の遺伝子を組み換えて入れるわけではない。アミノ酸に変わりないから安全だ」といっている。ところがアメリカもそうではない。先日訪米し、遺伝子組み換えの分野では右に出る人はいないというチャペラ教授に話を聞いたが、最初「ゲノム編集」といっても伝わらなかった。そして「そうか、山田さんがいっているのはNEW GMOのことだな」といわれた。アメリカでもみな、遺伝子組み換えの延長線上の話だという認識だ。しかし日本だけはゲノム編集は遺伝子組み換えと違うといい出した。

 今、ネイチャー誌に論文が載っているように、「ネズミ1匹の遺伝子を粉砕すると1600」の副作用がある。

 たとえば、中国でゲノム編集によって双子の赤ちゃんが生まれた。父親がエイズだったので、生まれてくる子どもがエイズにならないよう、ウイルスにかかっている遺伝子だけを壊した。すると思いがけず双子が生まれた。しかし、2人はエイズにはかからないが、西ナイル熱ウイルスにはかかる、インフルエンザにかかると重症化する、免疫疾患になる、短命であるなど、さまざまな影響があることがわかってきた。

 ゲノム編集食品で最初に、もうすでに日本に入ってきているのは高オレイン酸大豆だ。アメリカでは「ゲノム編集の大豆」「遺伝子組み換え大豆」というと、今ほとんど売れない。それで安倍総理は日米FTA交渉のなかで受け入れた。何の表示もないまま、食用油としてすぐに店頭に並ぶと思う。これがどういう作用があるのかはまったくわからない。

 ゲノム編集の高オレイン酸大豆や、カーギルが関与している除草剤耐性のあるナタネなどが日本に入ってきたところだと思うが、さらに政府はそれについて「有機(JAS)」の認証をできないか検討を始めた。9月30日に第1回の検討会があり、第2回が近く予定されている。アメリカですでに用意されている遺伝子組み換えのコメの種子、ゲノム編集のコメの種子、麦、大豆、ジャガイモなどについて、「有機」の認証をしたいというのだ。話を聞き、資料を読んでみると、認証することが前提の検討会になっている。今、遺伝子組み換え食品について、日本は政府が318種類も承認している。アメリカですら197種類だから日本はダントツだ。

 遺伝子組み換え農作物は、すべて除草剤・ラウンドアップ耐性だ。ラウンドアップをまくと植物は枯れる。主成分のグリホサートはベトナム戦争の枯れ葉剤と考えればよい。植物がアミノ酸をつくるシキミ酸経路を破壊するので、植物はアミノ酸をつくれず枯れる。ところがグリホサート耐性を持たせた農作物は、いくらグリホサートをまいても死なず、すくすくと生きている。ところが、そのラウンドアップで今大変なことが起きている。

ラウンドアップ裁判

 アメリカで昨年8月10日、歴史的な裁判があった。

 学校の用務員ジョンソンさんが、校庭の除草のために20〜30回ラウンドアップをまくと、腕に腫瘍ができ、末期ガンであることがわかった。モンサントのラウンドアップ以外に考えられないと、モンサントを訴えた裁判だが、モンサントに320億円支払えという評決が出た。判決は86億円に訂正されたが、これは世界のトップニュースになり、世界中に激震が走った。

 世界各国でじつは今、グリホサート、ラウンドアップの規制が広がっている。ラウンドアップをやめた国は24カ国、規制している国は33カ国にのぼっている。隣の韓国もラウンドアップの使用をやめ、ネオニコチノイドの空中散布や屋外の使用を一切禁止している。

 ラウンドアップをめぐる裁判は次次に起きており、ジョンソンさんの次には88億円、3例目の夫婦のガン患者には2200億円支払えという評決が出た。サンフランシスコでジョンソンさんに会い、インタビューをすることができたが、腕はケロイド状で肉が出ていた。彼は、「妻がハグすると皮がずりっと落ちて大変なので、今優しく抱いてもらっているだけだ。子どもはどうやらあきらめがついたようだが、妻はまだあきらめがついていないようだ」と話していた。日本に対するメッセージを求めると、「ラウンドアップの使用をできるだけ早くやめてほしい。日本だけでなく世界の人にそういいたい」といわれていた。

 その後、この訴訟にかかわったロバート・ケネディ・ジュニア弁護士にもインタビューした。彼は叔父のジョン・F・ケネディがホワイトハウスにいるときに、レイチェル・カーソン女史に会ったという。当時、モンサントはDDTを世界中で売りまくっていて、レイチェル・カーソン女史は「鳥も鳴かない春が来る」といい、モンサントから徹底的に糾弾されていたそうだ。そのときからロバート・ケネディ・ジュニア弁護士は30年間モンサントとたたかってきたという。

 裁判で勝利できたのは、モンサントが所有している最高の内部機密資料を裁判に出すことができたからだという。その内部機密資料によって、モンサントは19年前から、遺伝子組み換え作物やグリホサートでガンになることを認識していたことが明らかになった。実証の結果わかっていたのに悪質な隠蔽工作を続け、今日まで売り続けてきていたのだ。ロバート・ケネディ・ジュニア弁護士の話では、例えばニューヨークでは「ラウンドアップはコーヒーやピクルスと同じように飲んでも健康な大丈夫なものです」と宣伝していた。これは明らかな間違いなので、モンサントは莫大な罰金を払わされることになったという。

 日本では、「すぐに生分解されて自然に戻るから害がないとコマーシャルしている」と話すと、明らかに虚偽の事実で、公共放送でやるなど考えられないといわれていた。TPP違憲訴訟をするうえで裁判資料の提供を依頼すると、喜んで承諾して下さり、「日米で一緒にたたかいましょう」という話になった。

 今回、劇的な裁判となったが、すでにアメリカで5万件、同様の裁判が起こされており、カナダやオーストラリアでもモンサントに対する同様の裁判がなされている。モンサントを昨年6月に買収したバイエルは今、株価が5割下がっている。そしてついに正社員の1割に当たる1万2000人のリストラを発表し、動物医薬品を売るドル箱だった会社を売却した。アメリカでもEUでも「モンサントは終わった」といわれ、バイエルも危ないといわれているほどだ。

オーガニック食品の広がり

 今、アメリカのスーパーはどこに行ってもオーガニック、「NON GMO」があふれている。アメリカを変えた女性といわれているゼン・ハニーカットさんにもお会いした。彼女はロバート・ケネディ・ジュニア弁護士やジョンソンさんと一緒になって裁判をひっ張って来た人だ。

 彼女の子どもは3人ともアレルギーで、そのうち次男のボダイ君は小麦アレルギーがなかったのでパンやパスタをたくさん食べさせた。するとある日突然、理由もないのに怒り出し、暴れ出して自閉症の症状を起こした。驚いて病院に連れて行き、腸内細菌を調べると、クロストリジウムという脳神経を直接おかしくする細菌が、ヨーロッパの環境基準の四倍見つかった。このせいではないかと彼女は考えた。

 アメリカでは10年前から小麦の収穫前にラウンドアップをまいていた。ラウンドアップをまくと小麦が枯れるため、コンバインで刈る手間がなくなる。主成分・グリホサートは小麦の芯まで浸透し、水分が一滴もなくなるため、日本に運んで来るまでにカビが生えたり細菌が発生することもない。彼女はこのグリホサートのせいではないかと考え、小麦粉製品を食べさせるのをやめ、有機の物と発酵食品にするとボダイ君の症状は劇的に改善された。

 それまで、「グリホサートは食べ物から体内に入ってもすぐに分解されて尿として排出され、体内に残ることはない」という研究論文の下で、アメリカ環境保護局(EPA)も認めて来た。しかし、体内にグリホサートがあるかもしれないと考えた彼女が、母親たちの協力を得て母乳中のグリホサートの検査をすると、9割以上の母親からグリホサートが検出された。

 私はそれを聞いて日本で何とか調べたいと思い、フランスのクズサイエンスというところに髪の毛を送って調べてもらった。1キット5万円したが、30キット購入し、国会議員23人や私も含め総勢30人を調べると30人中21人からグリホサートが検出された。これを黒田純子博士が聞いて驚いた。「尿で検査すると日本人みんなから検出されるのではないか」と。

 今の医学では1個の細胞が生きるのに10個の腸内細菌の力を借りなければいけないといわれている。私たちは腸内細菌で生かされている。グリホサートはその腸内細菌のうち善玉菌をほとんど殺してしまう。そうなるとガンになったり、切迫流産や生殖系の機能を阻害したり、自閉症になることなどが明らかになってきている。黒田純子博士は、「じつはグリホサートは遺伝子を傷つけるのではなく、メチル化するのだ」といわれた。メチル化とは、遺伝子のオン・オフを人によって突然切り替えるのだそうだ。そうなるとこの遺伝子がそのままゲノム編集と同じ効果になる。

 ネズミの実験ではF0(大人の世代)、F1(子どもたちの世代)にはほとんど影響はないという。ただF3(孫)、F4(ひ孫)の時代に異常が出てくるという。遺伝子そのものが変わるため、最初の角度が一度違っても、遠くに行くほど角度が開くそうだ。

ラウンドアップにかわる除草剤

 ラウンドアップは今のJAでもどこでも売っている。しかし、お母さんたちが反対運動をしてダイソーは8月8日から販売をやめた。ラウンドアップにかわる天然素材の除草剤はないか調べていると、オーストラリアでオーガニック・コンタクト社の除草剤を、昨年暮れ近くになって政府が有効な除草剤としたことがわかった。この話を聞いてすぐにサンプルを輸入してもらい、試験してみた。すると1時間で雑草に黒く斑点ができてひっくり返っていき、4時間後には一部だが茶色く枯れた。これを、アメリカのEPAが除草剤として承認した。EUも審議中で、スリランカ、ニュージーランドも承認し、4カ国が承認したところだ。何とかしてラウンドアップをやめたい。

世界に逆行する日本―世界の流れは有機・自然栽培、非遺伝子組み換え作物に

 アメリカのダイソーで販売しているポテトチップには警告として「揚げたジャガイモ(ポテトチップスなどの)には、発がん性や、先天性血管、そのほかの生殖系への悪影響を引き起こすことが知られている、アクリルアミドという化学物質が含まれています」という表示がされている。日本では普通に食べている。カラムーチョもそうだ。世界は食品表示が厳しいのに、これから日本で売られるゲノム編集の大豆やナタネでつくられる食用油は、何の表示もないまま合法的に売られる。しかも政府はこれを「有機(JAS)」で売りたいという検討会まで始めている。まさに世界の流れと逆行している。

 韓国のスーパーでもオーガニックコーナーができ、オルゴク小学校(清州市・500人)では、有機・無償で学校給食を提供している。パンやサンドイッチは輸入小麦に頼らざるを得ないのではないかと思ったが、パンやパスタは一切使わず、うどんは全部国産の小麦粉だという。日本の大手3社の小麦粉を調べてみると、グリホサートがたくさん含まれている。もっとも入っているのが日清製粉の「全粒粉強力粉」だ。オルゴク小学校はアレルギーの子どもが七人しかいなかった。

 韓国の農水省の課長に全国の状況を聞くと、ほぼ小・中学校は有機・無償でやっており、高校はもう少しかかるということだった。保育園・幼稚園でも始め、何年か後には妊婦にも有機の物を食べさせたいと思っているという話だった。

 韓国も台湾も、食の安全に対する取り組みを始めている。日本は農薬や食品添加物の基準でいうと台湾の400倍も緩い。小麦粉のグリホサート残留農薬基準は中国の150倍緩い。そして世界各国がグリホサート、ラウンドアップを規制しようとしているなかで、こともあろうに日本だけがグリホサートの残留農薬基準を、物によっては400倍にまで緩めた。そば粉やナタネなどは75倍、100倍、テンサイは75倍だ。今、世界で一番農薬の残留基準が緩いのが日本だ。

 ロシアも2016年に遺伝子組み換え農産物はつくらせない、輸入させないという法律を上院下院で通した。中国も2017年から同じように輸入も国内栽培も禁止している。いずれも国を挙げて有機栽培に力を入れている。アメリカも、じつは遺伝子組み換え農産物は2016年から頭打ちで、今オーガニックの生産がなんと年に10%の割合で伸びている。

 先月アメリカに行き、モンタナ州(小麦の大産地)を訪れた。そこで10年前までケミカル農業(農薬や化学肥料を使う農業)をしてきたが、オーガニックに変えたという農家に会った。やめた理由を聞くと、「ケミカル農業をしている農家は家に帰るとすぐに服を脱ぎ捨ててシャワーを浴びないと子どもをハグできなかった。今は子どもたちと一緒に畑の中に入ることができる」という話だった。今、彼のつくった小麦は1ポンド14jだが、ケミカル農業の小麦は1ポンド3・7jだという。農薬や化学肥料にも金がかかる。「彼らは赤字だ。私は早く切り替えてよかった。アメリカでももう有機にしないと農業はやっていけない」と話していた。

自家採種の禁止

 政府が自家採種を原則禁止するという種苗法の改定案を、いよいよ来年の通常国会で提出することがはっきりした。今年3月から9月25日まで5回にわたって検討会を開いてきたものだ。

 自家採種(自家増殖)というのは、たとえばイチゴの場合は苗を10本とか15本購入し、ランナーで芽出しして次の年に植えたりすることだ。イモやサトウキビ、ジャガイモも同じだ。木の場合は接ぎ木する。そのような自家増殖を現行の種苗法では、二一条にあるように、モンサントなどが登録した品種でも、農家は種を買ったら自由に自家採種し、次の年に植えたり、加工することができる。原則自家採種自由だ。

 ただし、第三項に「農林水産省が特例でもっていわば適用しない品目を定めることができる」となっていた。じつは自家採種の禁止は始まっていた。最初はバラ、カーネーションなどの花、その次はキノコ、TPPを批准してからはキャベツ、ブロッコリー、ナス、トマト、スイカ、メロン、キュウリ、ダイコン、ニンジンなど、あらゆるメジャーな野菜や果樹をはじめとする357種類もの植物が指定され、今年新たに野菜のみで31種類指定され、400種類近くになっている。この登録品種を勝手に自家採種したら懲役10年、1000万円以下の罰金で、しかも共謀罪の対象だ。

 ところが、アメリカでも主要農産物の小麦は自家採種が3分の2で、3分の1が公共の種子、カナダは8割が自家採種、2割が公共の種子だ。オーストラリアは95%が自家採種で5%が公共の種子だ。それなのに日本はいよいよ自家採種禁止法案を出してきた。農水省の課長に「コメも麦も大豆も自家採種禁止にするのか。それが本当の狙いで、邪魔だったから公共の種子法を先に廃止したのか」と聞くと黙っていた。ところが検討会のとりまとめ(9月25日)には、わざわざ「これまで種苗法では非常に例外が多くて複雑だったから、シンプルなものにして、一律、自家増殖禁止の条文にしたい」と書いてある。そうすると「あまおう」をつくっているイチゴ農家もこれまでのように増殖できない。苗を1本250円ほどで6000本買わなければいけなくなる。

 検討会でプレゼンをした茨城県の横田農場は、過疎地のため、人に頼まれて耕作面積が増え、今150fでコメをつくっている。8品種のコメを作付けしているが、そのうち登録品種だけで7dくらい自家採種しているという。コシヒカリなど育種期間(25年)が切れている品種もあるが、まだ切れていない新しい品種(「ゆめぴりか」など)の自家採種をやめて種子を購入すると500万円ほどかかり、「われわれはやっていけない」とプレゼンした。これが民間の種子になるとその10倍=5000万円かかる。ところがこれに一切コメントなしで、自家採種一律禁止という方向で条文にし、来年の通常国会で審議が始まることになった。自民党はどんなことがあってもこの法案を通すとはりきっているという話を耳にし、大変心配しているところだ。

 なぜ自家採種を禁止するのか、その理由として農水省は「シャインマスカットなど日本の優秀な育種知見がそのまま中国や韓国に流れた。これを取り締まらなければならない」という。そのために種苗法を改正して、許諾・承認を得るか、新しく買うかしなければいけないのだという。しかし、海外流出を食い止めるのであれば、宮崎県が種牛の精液が海外流出するのを刑事告訴したように、現行法で刑事告訴すれば足りることだ。海外に出たものを取り締まるには、農水省が海外でシャインマスカットの育種登録もしくは商標登録などをすべきではなかったか。それを怠っていて、政府は「種苗法を改正しなければ海外流出を食い止めることができない」といういい方をしている。

 1週間ほど前に「日本の種を守る会」は農水省の知財課長を呼んで話を聞いた。そこで農水省は「育種権者が第三者、企業にかわった場合、育種権はどうなるか」を説明した。思い出してほしい。農業競争力強化支援法で、例えばマスカットは農研機構の育種知見だが、それらをモンサントなどの民間企業に譲渡するようになっている。譲渡されて育種権者がかわった場合、そこから許諾を得るか、種苗を買わなければいけなくなるのではないか。県民や国民の税金で開発した育種知見を民間企業に譲渡しておいて、農家(国民・県民)が使うときには民間企業にロイヤリティを払わなければ許諾するわけはないだろう。県や国であれば許諾するであろうし、研究者はみんな使ってほしいと思っている。しかし、民間企業は当然、許諾料をとるか、1本ずつ買えとなるのではないか。

 もう一つ、農水省は「これまでの伝統的な固定種をつくっている有機栽培の農家は大丈夫だ。安全だ」と説明している。家庭菜園は私も大丈夫だと思っているが、有機栽培の農家は安心ではない。種苗法二一条では、「登録された品種」と「特性により登録された品種と明確に区別されない品種」も自由に自家採種できるようになっている。野菜は土地と風土、栽培する人や年によって少しずつ変化していくものだ。登録品種であっても変化していくので、今モンサントは子会社を使ってナスやブロッコリー、トマトなど、さまざまな野菜をどんどん登録品種にしている。これらの登録品種と、有機栽培で農家がつくっている野菜のどこが違うのか区別はしにくい。こうして新規の育種登録を次次にした民間企業が、野菜農家などに育種権の侵害として賠償金を求めるようなことになりはしないかと心配している。

 すでに企業から生産者が訴えられる裁判が6件起こっている。モンサントの裁判は有名だが、カナダでは有機栽培の伝統的なナタネ農家がモンサントから訴えられて裁判で負けた。日本で有機栽培をしている農家も、ある日突然、モンサントから20億、30億円の賠償金を請求されることもあり得る。実際、今度の種苗法の検討会でリードしたのは知的財産権ネットワークの弁護士だ。日弁連の雑誌にも、「これからは育種権の争いが論点になってくるだろう」と書かれている。

 農水省の知財課長の説明では、こうした争いになった場合、裁判所は育種登録した品種の現物と、農家がつくっている作物の違いを求めようとするという。しかし、実際には登録したモンサントの野菜の品種も変化してくるから、その特性を6項目くらい法制化し、それに反したら育種権違反だとやれるよう改正案を準備しているという。これはモンサントなど種子企業が裁判で争えるように改正する内容だ。

 アメリカで10年ほど前に自家採種禁止法案が通ったときも、「伝統的な固定種を栽培している有機栽培農家は安全だ」と説明していたが、今は本当に伝統的な有機栽培農家も種子を買わなければならなくなり、事実上、自家採種禁止になってしまった。このことはエップ・レイモンドさんの米国からの報告に詳しく書かれている。決して有機栽培農家、自分で種とりをして伝統的な固定種を栽培している農家も安心ではない。今度の種苗法改定案はどのようなことがあっても反対しなければならない。

 種子法が廃止されたとき、農水省は自民党議員のところを「種苗法で守る」といって回った。ところが種苗法改定で自家採種を禁止し、コメも麦も大豆も、すべての種を買わせるのが狙いだった。アメリカもそうだったが、国家は嘘をつくものだ。

 私たちは裁判でも争っているが、今後は広島県のジーンバンクのように伝統的な固定種を県が発掘し、それを保存・管理することが大事になってくる。広島県はそれを農家に無償で貸し出している。福岡県でもそのような条例をつくって、企業や民間や県も出資して公社をつくり、守ることが必要になってくる。

日本の経済、地域の経済を発展させていく施策

 種子条例は、九州では宮崎県が1番につくり、今、熊本県が種子条例のパブコメで骨子案を発表した。鹿児島県知事もつくることを表明した。この前の議会までに11の道県でできたが、新しく栃木が先日採決し、宮城県の種子条例もパブコメをした。島根県も種子条例をつくることを発表し、岩手県は議員提案でやることが決まった。滋賀県もやる。年内にだいたい16の道県で種子条例ができそうだ。秋田、青森なども動き出しているし、福島も動き出した。来年度までに26の道県で種子条例ができるのではないかと思っている。

 種子条例ができる一つのきっかけは、市町村のみなさんが動き出したということだ。1番最初につくった新潟県では、柏崎市が日本で1番最初に種子条例の制定を求める意見書を出した。県内各市町村で動き出し、それをもとに新潟県がつくり、兵庫県、埼玉県、山形県というようにどんどん動いてきた。

 地方分権一括法では、国が地方自治体に指揮命令することは一切禁止している。国が地方にいえるのは単なる通知だけだ。通知は法律的にいうと「技術的助言」に過ぎない。法律に反しない限り地方自治体は何でもできるのだ。今治市は食と農の条例をつくった。「遺伝子組み換え農産物はつくらせない」という条例だ。もし市長の承認なくつくれば、2年間の懲役、500万円以下の罰金など、非常に厳しい内容だ。この町で「ゲノム編集のものは表示なくして流通させない」といった条例に刑罰まで定めてつくることができる。韓国は学校給食を条例で全部無償でやっているが、おそらく日本でも学校給食を有機でやる市町村が出てくる。世田谷の区長は無償で学校給食を始めた。同時に今、有機でやろうと真剣に考えているところだ。千葉県いすみ市の学校給食はコメは有機100%だ。普通入札で60`1万3000円くらいだが、2万円で買い、差額を市が補填している。

 じつは安倍官邸が悪いといっている時期ではない。農薬から自家採種禁止まで大変なことになろうとしているが、私たちの暮らしは自分で守るしかない。そして自分で守ることができる。住民には請願権が認められている。知っている市会議員や町会議員を通じて、この町で学校給食を有機農産物でやるという条例案を審議してくれという請願を出すと市町村議会はそれを審議しなければいけない。次次にそういったものを出していくことによって地方から変えていくことができる。今、自分が動けば何でもできる。私たちが主役だ。
https://www.chosyu-journal.jp/seijikeizai/13829
http://www.asyura2.com/13/health16/msg/134.html#c146

[不安と不健康15] コンビニ弁当やお握りは辞めた方がいいです。『拡散』 (カズちゃんのブログ)  赤かぶ
328. 中川隆[-10503] koaQ7Jey 2019年10月28日 19:18:41 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2370]
種子法廃止とこれからの日本の農業について 元農林水産大臣・山田正彦 2019年10月26日
https://www.chosyu-journal.jp/seijikeizai/13829

 福岡県糟屋郡宇美町立中央公民館で20日、「種子法廃止と、これからの日本の農業について―食と農 命と暮らしを守るために福岡県独自の種子条例を制定しよう」と題して、地元有志でつくる「糟屋地区の未来を考える会」の第2回シンポジウムが開催された。山田正彦元農林水産大臣の基調講演を受けて、「グローバル化が進展する日本において国民の生活をどう守るか」をテーマに、山田正彦(元農林水産大臣)、野田国義(参議院議員)、原竹岩海(福岡県議会議員)、原田和明(北九州市立大学)、時任裕史(宇美町議会議員)の五氏によるパネルディスカッションがおこなわれた。種子法の廃止、種苗法改定、水道民営化や漁業法改定など、公共の分野が多国籍企業に明け渡されていく現状に警鐘を鳴らすと同時に、真実を知り、地方から変えていく道筋について熱のこもった議論が、農家や種子を守る市民運動をしている参加者をまじえておこなわれた。山田正彦元農林水産大臣の講演を紹介したい。記事は基調講演の内容に質疑応答のなかでの発言を加えたものである。なお、文中の表・写真は山田氏が示した資料を参考に本紙が作成した。

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 私は五島列島出身で、29歳のときに400頭くらい牛を飼っていた。豚も年間8000頭くらい出荷していたので、相当な規模だった。うまくいかず自分で肉屋もやり、最後は県庁前で牛丼屋までやったが、さんざん失敗した。当時4億円くらい借金を抱えた。忘れられないのは当時の農水省の勧めで大型畜産をやった仲間が2人自殺したことだ。私は破産状態だったが、弁護士の資格だけは持っていたので、弁護士をして借金の支払いをしながら、なんとも悔しかったので衆議院に出た。3回敗れて4回目に通り、5期衆議院議員をさせていただき、運良く農林水産大臣にさせていただいた。そのときに、戸別所得補償や飼料米制度、林業再生プラン、漁業の所得保障などいろいろやらせてもらった。そのときちょうどTPP交渉に参加したいという話があり、閣議で大げんかして大臣を辞め、今日までTPP反対運動を続けてきた。

 ところがTPPは昨年12月30日に発効した。たった5日間で牛肉の輸入量は半月分になるほど急増した。今年2月1日に日欧EPAも発効し、なんとEU産豚肉は五割増になった。チーズやバター、乳製品、果物類も今だいたい昨年に比べて3割増だ。そんななか日米FTAがいよいよ来年1月には発効する。一番恐れていたことだ。

 アメリカは農産物しか売る物がない。日本を見るとトヨタ自動車一社の売上だけで30兆円だ。農林水産物はあわせても8兆円しかない。2年前に「トヨタ自動車その他日本の自動車に25%の報復関税をかける」とトランプからいわれ、霞が関の官邸や農林水産省、経産省から聞こえて来るのは、「このさい、報復関税25%をなんとか延期してもらうために、農林水産物は譲るだけ譲る」ということだった。そしてアメリカの農務省長官も、はっきり「もう日本とは話がついた」と、今年5月からツイッターでいっている。今後大変なことになっていくのではないかと思う。

 今、アメリカもオーストラリアもどんどんコシヒカリをつくっている。これが60`4000円で入ってくる。私が農林水産大臣のときにおこなった試算では、今日本のコメの生産原価は60`当り1万5000円だ。昨年の農家の手取りが1万3300円だった。試算ではTPPに参加すると日本の食料自給率は14%まで落ち込むという結果になった。韓国ですら今、食料自給率は48%だ。日本は本当にどうなるのかと心配している。

 TPP協定は条約であり、憲法の下で、国内法の上になる。米韓FTAを結んだ韓国が200本の法律を変えたように、日本もTPP協定(8000ページ・30章)に従って、この2年間、次次に法律を変えている。一番最初に変えたのが主要農産物種子法の廃止だ。これについて私は5年前から、「明らかに国の主権を損なうものだ」としてTPP違憲訴訟をしている。その判決が昨年10月31日にあったが、判決のなかで種子法廃止について「背景事情の一つにTPP協定に関する動向があったことは否定できない」と、TPP協定と種子法廃止の関連を最高裁判所は認めた。水道法改定、漁業法の改定、市場法の事実上の廃止、森林管理法の改定など、すべてこれはTPP協定によるものなのだ。

種子法で日本のコメ、麦、大豆は守られてきた

 今私たちはおいしいお米を当たり前のように食べている。これは全部、伝統的な固定種だ。種子法のおかげで私たちの主食であるコメ、麦、大豆など、それぞれおいしいものを食べることができた。これがどうなるか。

 野菜で考えていただくとわかりやすい。野菜は30年前、みんな伝統的な固定種だった。ところが野菜の種子はF1に変わり、今、90%を海外で生産している。2年前にモンサントの遺伝子組み換え農産物の見学会に行ったとき、思いがけないことを聞いた。「日本の野菜の種子はモンサントでつくっています」といわれたのだ。そんなことはパッケージに書いていない。「委託生産し、委託販売している」という。調べてみるとモンサントは野菜の種子だけで800億つくっている。世界の種子は今、モンサント(バイエル)、ダウ・デュポン、シンジェンダ(中国化工集団傘下)の3社で世界の種の7割を握っている。同時にこの3社で世界の農薬の7割、世界の化学肥料の7割を握っている。

 こうして野菜の種子はF1になり、ニンジンでいえばカロチンなど栄養価は3分の1に減っている。F1は科学的にそこまで問題になるとはいわれていないものの、主食のコメ、麦、大豆の公共の種子がなくなると、民間の種子を使わざるを得なくなる。すでにコメ、麦、大豆の民間の種子ができている。

種子法とは

 種子法ではコメ、麦、大豆の伝統的な日本の在来種を国が管理し、各都道府県に原種・原原種の維持、優良品種の選定、奨励、審査を制度として義務づけてきた。そのもとで、各地の農業試験場で雑種の混入や不良な種を取り除き、厳格に監査した優良な品種を公共品種として安く安定して提供してきた。

 原原種の栽培では、コシヒカリやヒノヒカリなどを1本ずつ植え、毎年つくっている原種を純粋なコシヒカリに合わせて開花時期、丈の高さを揃えていく。四割くらいは黒米や赤米になったりするので、それをとり除いていくと、そこで6割くらいしか残らない。農業試験場に見学に行くと、穂先が1aくらい伸びているなかから、1_か2_違えばとり除いていた。その後も10回前後の抜きとり作業をおこなうなど、「異株」に対して細心の注意を払い、発芽率90%の種をつくり、その後に原種をつくる。3年目にようやく県が種子栽培農家を選定し、圃場を選定して、福岡県であれば「ヒノヒカリ」「発芽率90%以上」と、県として責任を持って保証書を出し、だいたい1`500円ほどでコメ農家に提供してきた。それをコメ農家は4年目につくり、われわれは5年目に食べることができる。そうやって純粋な伝統的な品種をしっかり守っている。麦も大豆も同じだ。

 ところが、種子法を廃止するとき政府は「種子法があることで民間の優秀な品種が普及できない」「なかなか売れない」といった。民間の優秀な品種(三井化学の「みつひかり」など)があるではないかと説明して回った。「みつひかり」は野菜と同じようにF1の種子で、伝統的な固定種ではない。価格を見ると、「みつひかり」の種子は4000円なので、公共の種子と比較すると8〜10倍する高い物だ。野菜の種子もF1になって多国籍企業がつくるようになってからは、イチゴやトマトなど1粒1〜2円だったものが、今は40〜50円だ。いずれコメ、麦、大豆の種子も40〜50倍になっていくことは間違いないと思っている。

農家を大企業に隷属させる

 私は三井化学の「みつひかり」や住友化学の「つくばSD」の生産者、日本モンサントの「とねのめぐみ」の生産者など、さまざまな方に会ってきた。話を聞くと、民間の種子には必ず、収量がコシヒカリの1・2倍〜4倍、味はヒノヒカリ以上、コシヒカリ以上という内容が書いてある。そしてつくりやすく倒伏しない。しかし実際は必ずしもそうではない。最初の年は化学肥料をやるのでいくらか収量があるが、土壌が追いつかず、だんだん収量が減ってくるのでやめた農家もけっこういた。

 実際の契約書を見ると、モンサントの契約書は有名で、何十ページもあって肝心な部分は英語で書かれているのだが、これがたった1枚だった。そのなかに「指示されたことに従わない場合はモンサントに生産者は責任を負う」と書かれている。農薬や化学肥料の指示はなかったのかと聞くと、その方は「そういう指示はなかった」といっていた。

 しかし、「つくばSD」の契約書は10ページあり、指定された農薬と化学肥料を必ず使わなければならない、反すると損害賠償責任を負うと書かれていた。そして「収穫されたものはすべて住友化学の指定するところに納めなければならない」となっている。価格については住友化学と生産者とで、「収穫後にそのときの相場を見て決める」となっている。今回の台風のときのように全滅する場合はどうかというと、「災害時の責任はすべて生産者が負う」となっている。これは非常に一方的な契約だ。

 「みつひかり」の生産者の話では、最初の年は60`1万2000円で全量引き取りだったからつくったが、翌年は60`1万円、その次の年は9000円になったのでやめたという。私は「よくやめられましたね」といった。この「みつひかり」の契約書だと、正当な理由がなければ、やめるにしても莫大な損害賠償を請求される恐れがある。

 これから、地方自治体が公共の種子をつくらなくなると、モンサントなど民間との契約の下、農家はまさにがんじがらめに縛られて、アメリカの農家のように奴隷農場に、借金漬けになっていく。

日本のコメ農家がモンサントへロイヤリティを支払う

 もう一つ、「農業競争力強化支援法」の八条三項のなかで、「銘柄が多すぎる」といっている。日本には各県の奨励品種だけで約300品種ある。天皇家の古代米だけで17種類だから、全国でだいたい1000種類のコメがつくられている。そのコメを数種類に集約するという。「民間の種子に」という意味だ。農協潰しの法案といわれた「農業競争力強化支援法」だが、八条四項では、日本(国の農研機構や各都道府県)が蓄積してきた育種知見をすべて民間に提供するとされている。国会で「海外のモンサントなどにも提供するのか」と聞くと、当時の斉藤農水大臣は「TPP協定は内外無差別だから、当然そうなる」と答えている。

 そうなるとどうなるか。メキシコはトウモロコシの原産国だが、今、メキシコの農家はモンサントなどにロイヤリティを払わなければトウモロコシをつくることができない。フィリピンもそうなった。日本のコメ農家もそうなっていくということだ。

 たとえば福岡県でやっとできたおいしいコメの品種も、提供するとロイヤリティを払わなければならない。国民の税金、県民の税金でつくった新しい品種だ。この育種知見がTPP協定によって多国籍企業に出て行くことになる。

 じつは農水省の事務次官が平成29年11月15日付で、「都道府県に一律の制度を義務付けていた種子法及び関連通知は廃止するものの、都道府県が、これまで実施してきた稲、麦類及び大豆の種子に関する業務のすべてを、直ちに取りやめることを求めているわけではない」という通知を出した。「いずれやめなさい」「予算をつけませんよ」という意味だ。さらに、「民間事業者による稲、麦類及び大豆の種子生産への参入が進むまでの間、種子の増殖に必要な栽培技術等の種子の生産に係る知見を維持し、それを民間事業者に対して提供する役割を担う」とある。

 三井化学の「みつひかり」や日本モンサントの「とねのめぐみ」などのように、麦でもすでにF1の麦もできている。そういった民間のものが普及するまでの間だけ、各都道府県は育種知見を維持し、その間に民間にそれらの知見をすべて提供する義務があるという通知だ。実際に種子法が廃止になった昨年四月に奈良県、和歌山県、大阪府は県が責任を持ってつくるのをやめ、民間に委託した。県の保証するコメ、麦、大豆の種子は三府県ではなくなった。福岡県も条例をつくらなければそうなっていく。

日本も遺伝子組換えのコメ、麦、大豆を作付けするようになる?

 飼料米制度は私が大臣のときにつくったものだ。今コメでは農家は赤字だが、飼料米制度で何とか食べてきている。その飼料米農家に先日、農政局から説明があり、「反当り11俵以上とれないと補助金を出さない」という話が出てきたという。調べて見ると、すでにゲノム編集の飼料米の種子が用意されていた。その農家が「これからはF1か遺伝子組み換えの飼料米をつくらなければいけないのではないか」と心配していたが、まさにそうだった。そして「WRKY45(ワーキー45)」というゲノム編集のコシヒカリの種子も用意されていた。

 ゲノム編集について、昨年8月7日の『日本農業新聞』の1面に「GM技術該当せず」とある。ゲノム編集は遺伝子組み換えの一つだが、「遺伝子組み換え技術に該当せず、安全だ」といい始めたのだ。『日本経済新聞』(今年3月19日付)には「ゲノム編集食品、夏にも」とある。実際にはこの10月1日にゲノム編集食品は解禁された。任意の届け出のみで表示もないまま、いよいよ流通し始める。

 ゲノム編集とはなにか。例えばトマトの熟成する遺伝子だけを粉砕すると、熟成せず腐らなくなる。3年間、青青としているトマトができている。それを収穫して倉庫に入れておき、出荷のさいにエチレンガスをかけると真っ赤になる。それが本当に安全なものなのだろうか。

 EUでは、遺伝子組み換えは原則禁止しており、ゲノム編集は遺伝子組み換えであるとして使わないようにしている。ところが日本は、「ゲノム編集は遺伝子組み換えと違い、新しい別の種類の遺伝子を組み換えて入れるわけではない。アミノ酸に変わりないから安全だ」といっている。ところがアメリカもそうではない。先日訪米し、遺伝子組み換えの分野では右に出る人はいないというチャペラ教授に話を聞いたが、最初「ゲノム編集」といっても伝わらなかった。そして「そうか、山田さんがいっているのはNEW GMOのことだな」といわれた。アメリカでもみな、遺伝子組み換えの延長線上の話だという認識だ。しかし日本だけはゲノム編集は遺伝子組み換えと違うといい出した。

 今、ネイチャー誌に論文が載っているように、「ネズミ1匹の遺伝子を粉砕すると1600」の副作用がある。

 たとえば、中国でゲノム編集によって双子の赤ちゃんが生まれた。父親がエイズだったので、生まれてくる子どもがエイズにならないよう、ウイルスにかかっている遺伝子だけを壊した。すると思いがけず双子が生まれた。しかし、2人はエイズにはかからないが、西ナイル熱ウイルスにはかかる、インフルエンザにかかると重症化する、免疫疾患になる、短命であるなど、さまざまな影響があることがわかってきた。

 ゲノム編集食品で最初に、もうすでに日本に入ってきているのは高オレイン酸大豆だ。アメリカでは「ゲノム編集の大豆」「遺伝子組み換え大豆」というと、今ほとんど売れない。それで安倍総理は日米FTA交渉のなかで受け入れた。何の表示もないまま、食用油としてすぐに店頭に並ぶと思う。これがどういう作用があるのかはまったくわからない。

 ゲノム編集の高オレイン酸大豆や、カーギルが関与している除草剤耐性のあるナタネなどが日本に入ってきたところだと思うが、さらに政府はそれについて「有機(JAS)」の認証をできないか検討を始めた。9月30日に第1回の検討会があり、第2回が近く予定されている。アメリカですでに用意されている遺伝子組み換えのコメの種子、ゲノム編集のコメの種子、麦、大豆、ジャガイモなどについて、「有機」の認証をしたいというのだ。話を聞き、資料を読んでみると、認証することが前提の検討会になっている。今、遺伝子組み換え食品について、日本は政府が318種類も承認している。アメリカですら197種類だから日本はダントツだ。

 遺伝子組み換え農作物は、すべて除草剤・ラウンドアップ耐性だ。ラウンドアップをまくと植物は枯れる。主成分のグリホサートはベトナム戦争の枯れ葉剤と考えればよい。植物がアミノ酸をつくるシキミ酸経路を破壊するので、植物はアミノ酸をつくれず枯れる。ところがグリホサート耐性を持たせた農作物は、いくらグリホサートをまいても死なず、すくすくと生きている。ところが、そのラウンドアップで今大変なことが起きている。

ラウンドアップ裁判

 アメリカで昨年8月10日、歴史的な裁判があった。

 学校の用務員ジョンソンさんが、校庭の除草のために20〜30回ラウンドアップをまくと、腕に腫瘍ができ、末期ガンであることがわかった。モンサントのラウンドアップ以外に考えられないと、モンサントを訴えた裁判だが、モンサントに320億円支払えという評決が出た。判決は86億円に訂正されたが、これは世界のトップニュースになり、世界中に激震が走った。

 世界各国でじつは今、グリホサート、ラウンドアップの規制が広がっている。ラウンドアップをやめた国は24カ国、規制している国は33カ国にのぼっている。隣の韓国もラウンドアップの使用をやめ、ネオニコチノイドの空中散布や屋外の使用を一切禁止している。

 ラウンドアップをめぐる裁判は次次に起きており、ジョンソンさんの次には88億円、3例目の夫婦のガン患者には2200億円支払えという評決が出た。サンフランシスコでジョンソンさんに会い、インタビューをすることができたが、腕はケロイド状で肉が出ていた。彼は、「妻がハグすると皮がずりっと落ちて大変なので、今優しく抱いてもらっているだけだ。子どもはどうやらあきらめがついたようだが、妻はまだあきらめがついていないようだ」と話していた。日本に対するメッセージを求めると、「ラウンドアップの使用をできるだけ早くやめてほしい。日本だけでなく世界の人にそういいたい」といわれていた。

 その後、この訴訟にかかわったロバート・ケネディ・ジュニア弁護士にもインタビューした。彼は叔父のジョン・F・ケネディがホワイトハウスにいるときに、レイチェル・カーソン女史に会ったという。当時、モンサントはDDTを世界中で売りまくっていて、レイチェル・カーソン女史は「鳥も鳴かない春が来る」といい、モンサントから徹底的に糾弾されていたそうだ。そのときからロバート・ケネディ・ジュニア弁護士は30年間モンサントとたたかってきたという。

 裁判で勝利できたのは、モンサントが所有している最高の内部機密資料を裁判に出すことができたからだという。その内部機密資料によって、モンサントは19年前から、遺伝子組み換え作物やグリホサートでガンになることを認識していたことが明らかになった。実証の結果わかっていたのに悪質な隠蔽工作を続け、今日まで売り続けてきていたのだ。ロバート・ケネディ・ジュニア弁護士の話では、例えばニューヨークでは「ラウンドアップはコーヒーやピクルスと同じように飲んでも健康な大丈夫なものです」と宣伝していた。これは明らかな間違いなので、モンサントは莫大な罰金を払わされることになったという。

 日本では、「すぐに生分解されて自然に戻るから害がないとコマーシャルしている」と話すと、明らかに虚偽の事実で、公共放送でやるなど考えられないといわれていた。TPP違憲訴訟をするうえで裁判資料の提供を依頼すると、喜んで承諾して下さり、「日米で一緒にたたかいましょう」という話になった。

 今回、劇的な裁判となったが、すでにアメリカで5万件、同様の裁判が起こされており、カナダやオーストラリアでもモンサントに対する同様の裁判がなされている。モンサントを昨年6月に買収したバイエルは今、株価が5割下がっている。そしてついに正社員の1割に当たる1万2000人のリストラを発表し、動物医薬品を売るドル箱だった会社を売却した。アメリカでもEUでも「モンサントは終わった」といわれ、バイエルも危ないといわれているほどだ。

オーガニック食品の広がり

 今、アメリカのスーパーはどこに行ってもオーガニック、「NON GMO」があふれている。アメリカを変えた女性といわれているゼン・ハニーカットさんにもお会いした。彼女はロバート・ケネディ・ジュニア弁護士やジョンソンさんと一緒になって裁判をひっ張って来た人だ。

 彼女の子どもは3人ともアレルギーで、そのうち次男のボダイ君は小麦アレルギーがなかったのでパンやパスタをたくさん食べさせた。するとある日突然、理由もないのに怒り出し、暴れ出して自閉症の症状を起こした。驚いて病院に連れて行き、腸内細菌を調べると、クロストリジウムという脳神経を直接おかしくする細菌が、ヨーロッパの環境基準の四倍見つかった。このせいではないかと彼女は考えた。

 アメリカでは10年前から小麦の収穫前にラウンドアップをまいていた。ラウンドアップをまくと小麦が枯れるため、コンバインで刈る手間がなくなる。主成分・グリホサートは小麦の芯まで浸透し、水分が一滴もなくなるため、日本に運んで来るまでにカビが生えたり細菌が発生することもない。彼女はこのグリホサートのせいではないかと考え、小麦粉製品を食べさせるのをやめ、有機の物と発酵食品にするとボダイ君の症状は劇的に改善された。

 それまで、「グリホサートは食べ物から体内に入ってもすぐに分解されて尿として排出され、体内に残ることはない」という研究論文の下で、アメリカ環境保護局(EPA)も認めて来た。しかし、体内にグリホサートがあるかもしれないと考えた彼女が、母親たちの協力を得て母乳中のグリホサートの検査をすると、9割以上の母親からグリホサートが検出された。

 私はそれを聞いて日本で何とか調べたいと思い、フランスのクズサイエンスというところに髪の毛を送って調べてもらった。1キット5万円したが、30キット購入し、国会議員23人や私も含め総勢30人を調べると30人中21人からグリホサートが検出された。これを黒田純子博士が聞いて驚いた。「尿で検査すると日本人みんなから検出されるのではないか」と。

 今の医学では1個の細胞が生きるのに10個の腸内細菌の力を借りなければいけないといわれている。私たちは腸内細菌で生かされている。グリホサートはその腸内細菌のうち善玉菌をほとんど殺してしまう。そうなるとガンになったり、切迫流産や生殖系の機能を阻害したり、自閉症になることなどが明らかになってきている。黒田純子博士は、「じつはグリホサートは遺伝子を傷つけるのではなく、メチル化するのだ」といわれた。メチル化とは、遺伝子のオン・オフを人によって突然切り替えるのだそうだ。そうなるとこの遺伝子がそのままゲノム編集と同じ効果になる。

 ネズミの実験ではF0(大人の世代)、F1(子どもたちの世代)にはほとんど影響はないという。ただF3(孫)、F4(ひ孫)の時代に異常が出てくるという。遺伝子そのものが変わるため、最初の角度が一度違っても、遠くに行くほど角度が開くそうだ。

ラウンドアップにかわる除草剤

 ラウンドアップは今のJAでもどこでも売っている。しかし、お母さんたちが反対運動をしてダイソーは8月8日から販売をやめた。ラウンドアップにかわる天然素材の除草剤はないか調べていると、オーストラリアでオーガニック・コンタクト社の除草剤を、昨年暮れ近くになって政府が有効な除草剤としたことがわかった。この話を聞いてすぐにサンプルを輸入してもらい、試験してみた。すると1時間で雑草に黒く斑点ができてひっくり返っていき、4時間後には一部だが茶色く枯れた。これを、アメリカのEPAが除草剤として承認した。EUも審議中で、スリランカ、ニュージーランドも承認し、4カ国が承認したところだ。何とかしてラウンドアップをやめたい。

世界に逆行する日本―世界の流れは有機・自然栽培、非遺伝子組み換え作物に

 アメリカのダイソーで販売しているポテトチップには警告として「揚げたジャガイモ(ポテトチップスなどの)には、発がん性や、先天性血管、そのほかの生殖系への悪影響を引き起こすことが知られている、アクリルアミドという化学物質が含まれています」という表示がされている。日本では普通に食べている。カラムーチョもそうだ。世界は食品表示が厳しいのに、これから日本で売られるゲノム編集の大豆やナタネでつくられる食用油は、何の表示もないまま合法的に売られる。しかも政府はこれを「有機(JAS)」で売りたいという検討会まで始めている。まさに世界の流れと逆行している。

 韓国のスーパーでもオーガニックコーナーができ、オルゴク小学校(清州市・500人)では、有機・無償で学校給食を提供している。パンやサンドイッチは輸入小麦に頼らざるを得ないのではないかと思ったが、パンやパスタは一切使わず、うどんは全部国産の小麦粉だという。日本の大手3社の小麦粉を調べてみると、グリホサートがたくさん含まれている。もっとも入っているのが日清製粉の「全粒粉強力粉」だ。オルゴク小学校はアレルギーの子どもが七人しかいなかった。

 韓国の農水省の課長に全国の状況を聞くと、ほぼ小・中学校は有機・無償でやっており、高校はもう少しかかるということだった。保育園・幼稚園でも始め、何年か後には妊婦にも有機の物を食べさせたいと思っているという話だった。

 韓国も台湾も、食の安全に対する取り組みを始めている。日本は農薬や食品添加物の基準でいうと台湾の400倍も緩い。小麦粉のグリホサート残留農薬基準は中国の150倍緩い。そして世界各国がグリホサート、ラウンドアップを規制しようとしているなかで、こともあろうに日本だけがグリホサートの残留農薬基準を、物によっては400倍にまで緩めた。そば粉やナタネなどは75倍、100倍、テンサイは75倍だ。今、世界で一番農薬の残留基準が緩いのが日本だ。

 ロシアも2016年に遺伝子組み換え農産物はつくらせない、輸入させないという法律を上院下院で通した。中国も2017年から同じように輸入も国内栽培も禁止している。いずれも国を挙げて有機栽培に力を入れている。アメリカも、じつは遺伝子組み換え農産物は2016年から頭打ちで、今オーガニックの生産がなんと年に10%の割合で伸びている。

 先月アメリカに行き、モンタナ州(小麦の大産地)を訪れた。そこで10年前までケミカル農業(農薬や化学肥料を使う農業)をしてきたが、オーガニックに変えたという農家に会った。やめた理由を聞くと、「ケミカル農業をしている農家は家に帰るとすぐに服を脱ぎ捨ててシャワーを浴びないと子どもをハグできなかった。今は子どもたちと一緒に畑の中に入ることができる」という話だった。今、彼のつくった小麦は1ポンド14jだが、ケミカル農業の小麦は1ポンド3・7jだという。農薬や化学肥料にも金がかかる。「彼らは赤字だ。私は早く切り替えてよかった。アメリカでももう有機にしないと農業はやっていけない」と話していた。

自家採種の禁止

 政府が自家採種を原則禁止するという種苗法の改定案を、いよいよ来年の通常国会で提出することがはっきりした。今年3月から9月25日まで5回にわたって検討会を開いてきたものだ。

 自家採種(自家増殖)というのは、たとえばイチゴの場合は苗を10本とか15本購入し、ランナーで芽出しして次の年に植えたりすることだ。イモやサトウキビ、ジャガイモも同じだ。木の場合は接ぎ木する。そのような自家増殖を現行の種苗法では、二一条にあるように、モンサントなどが登録した品種でも、農家は種を買ったら自由に自家採種し、次の年に植えたり、加工することができる。原則自家採種自由だ。

 ただし、第三項に「農林水産省が特例でもっていわば適用しない品目を定めることができる」となっていた。じつは自家採種の禁止は始まっていた。最初はバラ、カーネーションなどの花、その次はキノコ、TPPを批准してからはキャベツ、ブロッコリー、ナス、トマト、スイカ、メロン、キュウリ、ダイコン、ニンジンなど、あらゆるメジャーな野菜や果樹をはじめとする357種類もの植物が指定され、今年新たに野菜のみで31種類指定され、400種類近くになっている。この登録品種を勝手に自家採種したら懲役10年、1000万円以下の罰金で、しかも共謀罪の対象だ。

 ところが、アメリカでも主要農産物の小麦は自家採種が3分の2で、3分の1が公共の種子、カナダは8割が自家採種、2割が公共の種子だ。オーストラリアは95%が自家採種で5%が公共の種子だ。それなのに日本はいよいよ自家採種禁止法案を出してきた。農水省の課長に「コメも麦も大豆も自家採種禁止にするのか。それが本当の狙いで、邪魔だったから公共の種子法を先に廃止したのか」と聞くと黙っていた。ところが検討会のとりまとめ(9月25日)には、わざわざ「これまで種苗法では非常に例外が多くて複雑だったから、シンプルなものにして、一律、自家増殖禁止の条文にしたい」と書いてある。そうすると「あまおう」をつくっているイチゴ農家もこれまでのように増殖できない。苗を1本250円ほどで6000本買わなければいけなくなる。

 検討会でプレゼンをした茨城県の横田農場は、過疎地のため、人に頼まれて耕作面積が増え、今150fでコメをつくっている。8品種のコメを作付けしているが、そのうち登録品種だけで7dくらい自家採種しているという。コシヒカリなど育種期間(25年)が切れている品種もあるが、まだ切れていない新しい品種(「ゆめぴりか」など)の自家採種をやめて種子を購入すると500万円ほどかかり、「われわれはやっていけない」とプレゼンした。これが民間の種子になるとその10倍=5000万円かかる。ところがこれに一切コメントなしで、自家採種一律禁止という方向で条文にし、来年の通常国会で審議が始まることになった。自民党はどんなことがあってもこの法案を通すとはりきっているという話を耳にし、大変心配しているところだ。

 なぜ自家採種を禁止するのか、その理由として農水省は「シャインマスカットなど日本の優秀な育種知見がそのまま中国や韓国に流れた。これを取り締まらなければならない」という。そのために種苗法を改正して、許諾・承認を得るか、新しく買うかしなければいけないのだという。しかし、海外流出を食い止めるのであれば、宮崎県が種牛の精液が海外流出するのを刑事告訴したように、現行法で刑事告訴すれば足りることだ。海外に出たものを取り締まるには、農水省が海外でシャインマスカットの育種登録もしくは商標登録などをすべきではなかったか。それを怠っていて、政府は「種苗法を改正しなければ海外流出を食い止めることができない」といういい方をしている。

 1週間ほど前に「日本の種を守る会」は農水省の知財課長を呼んで話を聞いた。そこで農水省は「育種権者が第三者、企業にかわった場合、育種権はどうなるか」を説明した。思い出してほしい。農業競争力強化支援法で、例えばマスカットは農研機構の育種知見だが、それらをモンサントなどの民間企業に譲渡するようになっている。譲渡されて育種権者がかわった場合、そこから許諾を得るか、種苗を買わなければいけなくなるのではないか。県民や国民の税金で開発した育種知見を民間企業に譲渡しておいて、農家(国民・県民)が使うときには民間企業にロイヤリティを払わなければ許諾するわけはないだろう。県や国であれば許諾するであろうし、研究者はみんな使ってほしいと思っている。しかし、民間企業は当然、許諾料をとるか、1本ずつ買えとなるのではないか。

 もう一つ、農水省は「これまでの伝統的な固定種をつくっている有機栽培の農家は大丈夫だ。安全だ」と説明している。家庭菜園は私も大丈夫だと思っているが、有機栽培の農家は安心ではない。種苗法二一条では、「登録された品種」と「特性により登録された品種と明確に区別されない品種」も自由に自家採種できるようになっている。野菜は土地と風土、栽培する人や年によって少しずつ変化していくものだ。登録品種であっても変化していくので、今モンサントは子会社を使ってナスやブロッコリー、トマトなど、さまざまな野菜をどんどん登録品種にしている。これらの登録品種と、有機栽培で農家がつくっている野菜のどこが違うのか区別はしにくい。こうして新規の育種登録を次次にした民間企業が、野菜農家などに育種権の侵害として賠償金を求めるようなことになりはしないかと心配している。

 すでに企業から生産者が訴えられる裁判が6件起こっている。モンサントの裁判は有名だが、カナダでは有機栽培の伝統的なナタネ農家がモンサントから訴えられて裁判で負けた。日本で有機栽培をしている農家も、ある日突然、モンサントから20億、30億円の賠償金を請求されることもあり得る。実際、今度の種苗法の検討会でリードしたのは知的財産権ネットワークの弁護士だ。日弁連の雑誌にも、「これからは育種権の争いが論点になってくるだろう」と書かれている。

 農水省の知財課長の説明では、こうした争いになった場合、裁判所は育種登録した品種の現物と、農家がつくっている作物の違いを求めようとするという。しかし、実際には登録したモンサントの野菜の品種も変化してくるから、その特性を6項目くらい法制化し、それに反したら育種権違反だとやれるよう改正案を準備しているという。これはモンサントなど種子企業が裁判で争えるように改正する内容だ。

 アメリカで10年ほど前に自家採種禁止法案が通ったときも、「伝統的な固定種を栽培している有機栽培農家は安全だ」と説明していたが、今は本当に伝統的な有機栽培農家も種子を買わなければならなくなり、事実上、自家採種禁止になってしまった。このことはエップ・レイモンドさんの米国からの報告に詳しく書かれている。決して有機栽培農家、自分で種とりをして伝統的な固定種を栽培している農家も安心ではない。今度の種苗法改定案はどのようなことがあっても反対しなければならない。

 種子法が廃止されたとき、農水省は自民党議員のところを「種苗法で守る」といって回った。ところが種苗法改定で自家採種を禁止し、コメも麦も大豆も、すべての種を買わせるのが狙いだった。アメリカもそうだったが、国家は嘘をつくものだ。

 私たちは裁判でも争っているが、今後は広島県のジーンバンクのように伝統的な固定種を県が発掘し、それを保存・管理することが大事になってくる。広島県はそれを農家に無償で貸し出している。福岡県でもそのような条例をつくって、企業や民間や県も出資して公社をつくり、守ることが必要になってくる。

日本の経済、地域の経済を発展させていく施策

 種子条例は、九州では宮崎県が1番につくり、今、熊本県が種子条例のパブコメで骨子案を発表した。鹿児島県知事もつくることを表明した。この前の議会までに11の道県でできたが、新しく栃木が先日採決し、宮城県の種子条例もパブコメをした。島根県も種子条例をつくることを発表し、岩手県は議員提案でやることが決まった。滋賀県もやる。年内にだいたい16の道県で種子条例ができそうだ。秋田、青森なども動き出しているし、福島も動き出した。来年度までに26の道県で種子条例ができるのではないかと思っている。

 種子条例ができる一つのきっかけは、市町村のみなさんが動き出したということだ。1番最初につくった新潟県では、柏崎市が日本で1番最初に種子条例の制定を求める意見書を出した。県内各市町村で動き出し、それをもとに新潟県がつくり、兵庫県、埼玉県、山形県というようにどんどん動いてきた。

 地方分権一括法では、国が地方自治体に指揮命令することは一切禁止している。国が地方にいえるのは単なる通知だけだ。通知は法律的にいうと「技術的助言」に過ぎない。法律に反しない限り地方自治体は何でもできるのだ。今治市は食と農の条例をつくった。「遺伝子組み換え農産物はつくらせない」という条例だ。もし市長の承認なくつくれば、2年間の懲役、500万円以下の罰金など、非常に厳しい内容だ。この町で「ゲノム編集のものは表示なくして流通させない」といった条例に刑罰まで定めてつくることができる。韓国は学校給食を条例で全部無償でやっているが、おそらく日本でも学校給食を有機でやる市町村が出てくる。世田谷の区長は無償で学校給食を始めた。同時に今、有機でやろうと真剣に考えているところだ。千葉県いすみ市の学校給食はコメは有機100%だ。普通入札で60`1万3000円くらいだが、2万円で買い、差額を市が補填している。

 じつは安倍官邸が悪いといっている時期ではない。農薬から自家採種禁止まで大変なことになろうとしているが、私たちの暮らしは自分で守るしかない。そして自分で守ることができる。住民には請願権が認められている。知っている市会議員や町会議員を通じて、この町で学校給食を有機農産物でやるという条例案を審議してくれという請願を出すと市町村議会はそれを審議しなければいけない。次次にそういったものを出していくことによって地方から変えていくことができる。今、自分が動けば何でもできる。私たちが主役だ。
https://www.chosyu-journal.jp/seijikeizai/13829
http://www.asyura2.com/09/health15/msg/764.html#c328

[近代史02] アタマに効く温泉 中川隆
34. 中川隆[-10508] koaQ7Jey 2019年10月29日 11:55:59 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2365]
今、アメリカのスーパーはどこに行ってもオーガニック、「NON GMO」があふれている。アメリカを変えた女性といわれているゼン・ハニーカットさんにもお会いした。彼女はロバート・ケネディ・ジュニア弁護士やジョンソンさんと一緒になって裁判をひっ張って来た人だ。

 彼女の子どもは3人ともアレルギーで、そのうち次男のボダイ君は小麦アレルギーがなかったのでパンやパスタをたくさん食べさせた。するとある日突然、理由もないのに怒り出し、暴れ出して自閉症の症状を起こした。驚いて病院に連れて行き、腸内細菌を調べると、クロストリジウムという脳神経を直接おかしくする細菌が、ヨーロッパの環境基準の四倍見つかった。このせいではないかと彼女は考えた。

 アメリカでは10年前から小麦の収穫前にラウンドアップをまいていた。ラウンドアップをまくと小麦が枯れるため、コンバインで刈る手間がなくなる。主成分・グリホサートは小麦の芯まで浸透し、水分が一滴もなくなるため、日本に運んで来るまでにカビが生えたり細菌が発生することもない。彼女はこのグリホサートのせいではないかと考え、小麦粉製品を食べさせるのをやめ、有機の物と発酵食品にするとボダイ君の症状は劇的に改善された。

 それまで、「グリホサートは食べ物から体内に入ってもすぐに分解されて尿として排出され、体内に残ることはない」という研究論文の下で、アメリカ環境保護局(EPA)も認めて来た。しかし、体内にグリホサートがあるかもしれないと考えた彼女が、母親たちの協力を得て母乳中のグリホサートの検査をすると、9割以上の母親からグリホサートが検出された。


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種子法廃止とこれからの日本の農業について 元農林水産大臣・山田正彦 2019年10月26日
https://www.chosyu-journal.jp/seijikeizai/13829


 私は五島列島出身で、29歳のときに400頭くらい牛を飼っていた。豚も年間8000頭くらい出荷していたので、相当な規模だった。うまくいかず自分で肉屋もやり、最後は県庁前で牛丼屋までやったが、さんざん失敗した。当時4億円くらい借金を抱えた。忘れられないのは当時の農水省の勧めで大型畜産をやった仲間が2人自殺したことだ。私は破産状態だったが、弁護士の資格だけは持っていたので、弁護士をして借金の支払いをしながら、なんとも悔しかったので衆議院に出た。3回敗れて4回目に通り、5期衆議院議員をさせていただき、運良く農林水産大臣にさせていただいた。そのときに、戸別所得補償や飼料米制度、林業再生プラン、漁業の所得保障などいろいろやらせてもらった。そのときちょうどTPP交渉に参加したいという話があり、閣議で大げんかして大臣を辞め、今日までTPP反対運動を続けてきた。

 ところがTPPは昨年12月30日に発効した。たった5日間で牛肉の輸入量は半月分になるほど急増した。今年2月1日に日欧EPAも発効し、なんとEU産豚肉は五割増になった。チーズやバター、乳製品、果物類も今だいたい昨年に比べて3割増だ。そんななか日米FTAがいよいよ来年1月には発効する。一番恐れていたことだ。

 アメリカは農産物しか売る物がない。日本を見るとトヨタ自動車一社の売上だけで30兆円だ。農林水産物はあわせても8兆円しかない。2年前に「トヨタ自動車その他日本の自動車に25%の報復関税をかける」とトランプからいわれ、霞が関の官邸や農林水産省、経産省から聞こえて来るのは、「このさい、報復関税25%をなんとか延期してもらうために、農林水産物は譲るだけ譲る」ということだった。そしてアメリカの農務省長官も、はっきり「もう日本とは話がついた」と、今年5月からツイッターでいっている。今後大変なことになっていくのではないかと思う。

 今、アメリカもオーストラリアもどんどんコシヒカリをつくっている。これが60`4000円で入ってくる。私が農林水産大臣のときにおこなった試算では、今日本のコメの生産原価は60`当り1万5000円だ。昨年の農家の手取りが1万3300円だった。試算ではTPPに参加すると日本の食料自給率は14%まで落ち込むという結果になった。韓国ですら今、食料自給率は48%だ。日本は本当にどうなるのかと心配している。

 TPP協定は条約であり、憲法の下で、国内法の上になる。米韓FTAを結んだ韓国が200本の法律を変えたように、日本もTPP協定(8000ページ・30章)に従って、この2年間、次次に法律を変えている。一番最初に変えたのが主要農産物種子法の廃止だ。これについて私は5年前から、「明らかに国の主権を損なうものだ」としてTPP違憲訴訟をしている。その判決が昨年10月31日にあったが、判決のなかで種子法廃止について「背景事情の一つにTPP協定に関する動向があったことは否定できない」と、TPP協定と種子法廃止の関連を最高裁判所は認めた。水道法改定、漁業法の改定、市場法の事実上の廃止、森林管理法の改定など、すべてこれはTPP協定によるものなのだ。

種子法で日本のコメ、麦、大豆は守られてきた

 今私たちはおいしいお米を当たり前のように食べている。これは全部、伝統的な固定種だ。種子法のおかげで私たちの主食であるコメ、麦、大豆など、それぞれおいしいものを食べることができた。これがどうなるか。

 野菜で考えていただくとわかりやすい。野菜は30年前、みんな伝統的な固定種だった。ところが野菜の種子はF1に変わり、今、90%を海外で生産している。2年前にモンサントの遺伝子組み換え農産物の見学会に行ったとき、思いがけないことを聞いた。「日本の野菜の種子はモンサントでつくっています」といわれたのだ。そんなことはパッケージに書いていない。「委託生産し、委託販売している」という。調べてみるとモンサントは野菜の種子だけで800億つくっている。世界の種子は今、モンサント(バイエル)、ダウ・デュポン、シンジェンダ(中国化工集団傘下)の3社で世界の種の7割を握っている。同時にこの3社で世界の農薬の7割、世界の化学肥料の7割を握っている。

 こうして野菜の種子はF1になり、ニンジンでいえばカロチンなど栄養価は3分の1に減っている。F1は科学的にそこまで問題になるとはいわれていないものの、主食のコメ、麦、大豆の公共の種子がなくなると、民間の種子を使わざるを得なくなる。すでにコメ、麦、大豆の民間の種子ができている。

種子法とは

 種子法ではコメ、麦、大豆の伝統的な日本の在来種を国が管理し、各都道府県に原種・原原種の維持、優良品種の選定、奨励、審査を制度として義務づけてきた。そのもとで、各地の農業試験場で雑種の混入や不良な種を取り除き、厳格に監査した優良な品種を公共品種として安く安定して提供してきた。

 原原種の栽培では、コシヒカリやヒノヒカリなどを1本ずつ植え、毎年つくっている原種を純粋なコシヒカリに合わせて開花時期、丈の高さを揃えていく。四割くらいは黒米や赤米になったりするので、それをとり除いていくと、そこで6割くらいしか残らない。農業試験場に見学に行くと、穂先が1aくらい伸びているなかから、1_か2_違えばとり除いていた。その後も10回前後の抜きとり作業をおこなうなど、「異株」に対して細心の注意を払い、発芽率90%の種をつくり、その後に原種をつくる。3年目にようやく県が種子栽培農家を選定し、圃場を選定して、福岡県であれば「ヒノヒカリ」「発芽率90%以上」と、県として責任を持って保証書を出し、だいたい1`500円ほどでコメ農家に提供してきた。それをコメ農家は4年目につくり、われわれは5年目に食べることができる。そうやって純粋な伝統的な品種をしっかり守っている。麦も大豆も同じだ。

 ところが、種子法を廃止するとき政府は「種子法があることで民間の優秀な品種が普及できない」「なかなか売れない」といった。民間の優秀な品種(三井化学の「みつひかり」など)があるではないかと説明して回った。「みつひかり」は野菜と同じようにF1の種子で、伝統的な固定種ではない。価格を見ると、「みつひかり」の種子は4000円なので、公共の種子と比較すると8〜10倍する高い物だ。野菜の種子もF1になって多国籍企業がつくるようになってからは、イチゴやトマトなど1粒1〜2円だったものが、今は40〜50円だ。いずれコメ、麦、大豆の種子も40〜50倍になっていくことは間違いないと思っている。

農家を大企業に隷属させる

 私は三井化学の「みつひかり」や住友化学の「つくばSD」の生産者、日本モンサントの「とねのめぐみ」の生産者など、さまざまな方に会ってきた。話を聞くと、民間の種子には必ず、収量がコシヒカリの1・2倍〜4倍、味はヒノヒカリ以上、コシヒカリ以上という内容が書いてある。そしてつくりやすく倒伏しない。しかし実際は必ずしもそうではない。最初の年は化学肥料をやるのでいくらか収量があるが、土壌が追いつかず、だんだん収量が減ってくるのでやめた農家もけっこういた。

 実際の契約書を見ると、モンサントの契約書は有名で、何十ページもあって肝心な部分は英語で書かれているのだが、これがたった1枚だった。そのなかに「指示されたことに従わない場合はモンサントに生産者は責任を負う」と書かれている。農薬や化学肥料の指示はなかったのかと聞くと、その方は「そういう指示はなかった」といっていた。

 しかし、「つくばSD」の契約書は10ページあり、指定された農薬と化学肥料を必ず使わなければならない、反すると損害賠償責任を負うと書かれていた。そして「収穫されたものはすべて住友化学の指定するところに納めなければならない」となっている。価格については住友化学と生産者とで、「収穫後にそのときの相場を見て決める」となっている。今回の台風のときのように全滅する場合はどうかというと、「災害時の責任はすべて生産者が負う」となっている。これは非常に一方的な契約だ。

 「みつひかり」の生産者の話では、最初の年は60`1万2000円で全量引き取りだったからつくったが、翌年は60`1万円、その次の年は9000円になったのでやめたという。私は「よくやめられましたね」といった。この「みつひかり」の契約書だと、正当な理由がなければ、やめるにしても莫大な損害賠償を請求される恐れがある。

 これから、地方自治体が公共の種子をつくらなくなると、モンサントなど民間との契約の下、農家はまさにがんじがらめに縛られて、アメリカの農家のように奴隷農場に、借金漬けになっていく。

日本のコメ農家がモンサントへロイヤリティを支払う

 もう一つ、「農業競争力強化支援法」の八条三項のなかで、「銘柄が多すぎる」といっている。日本には各県の奨励品種だけで約300品種ある。天皇家の古代米だけで17種類だから、全国でだいたい1000種類のコメがつくられている。そのコメを数種類に集約するという。「民間の種子に」という意味だ。農協潰しの法案といわれた「農業競争力強化支援法」だが、八条四項では、日本(国の農研機構や各都道府県)が蓄積してきた育種知見をすべて民間に提供するとされている。国会で「海外のモンサントなどにも提供するのか」と聞くと、当時の斉藤農水大臣は「TPP協定は内外無差別だから、当然そうなる」と答えている。

 そうなるとどうなるか。メキシコはトウモロコシの原産国だが、今、メキシコの農家はモンサントなどにロイヤリティを払わなければトウモロコシをつくることができない。フィリピンもそうなった。日本のコメ農家もそうなっていくということだ。

 たとえば福岡県でやっとできたおいしいコメの品種も、提供するとロイヤリティを払わなければならない。国民の税金、県民の税金でつくった新しい品種だ。この育種知見がTPP協定によって多国籍企業に出て行くことになる。

 じつは農水省の事務次官が平成29年11月15日付で、「都道府県に一律の制度を義務付けていた種子法及び関連通知は廃止するものの、都道府県が、これまで実施してきた稲、麦類及び大豆の種子に関する業務のすべてを、直ちに取りやめることを求めているわけではない」という通知を出した。「いずれやめなさい」「予算をつけませんよ」という意味だ。さらに、「民間事業者による稲、麦類及び大豆の種子生産への参入が進むまでの間、種子の増殖に必要な栽培技術等の種子の生産に係る知見を維持し、それを民間事業者に対して提供する役割を担う」とある。

 三井化学の「みつひかり」や日本モンサントの「とねのめぐみ」などのように、麦でもすでにF1の麦もできている。そういった民間のものが普及するまでの間だけ、各都道府県は育種知見を維持し、その間に民間にそれらの知見をすべて提供する義務があるという通知だ。実際に種子法が廃止になった昨年四月に奈良県、和歌山県、大阪府は県が責任を持ってつくるのをやめ、民間に委託した。県の保証するコメ、麦、大豆の種子は三府県ではなくなった。福岡県も条例をつくらなければそうなっていく。

日本も遺伝子組換えのコメ、麦、大豆を作付けするようになる?

 飼料米制度は私が大臣のときにつくったものだ。今コメでは農家は赤字だが、飼料米制度で何とか食べてきている。その飼料米農家に先日、農政局から説明があり、「反当り11俵以上とれないと補助金を出さない」という話が出てきたという。調べて見ると、すでにゲノム編集の飼料米の種子が用意されていた。その農家が「これからはF1か遺伝子組み換えの飼料米をつくらなければいけないのではないか」と心配していたが、まさにそうだった。そして「WRKY45(ワーキー45)」というゲノム編集のコシヒカリの種子も用意されていた。

 ゲノム編集について、昨年8月7日の『日本農業新聞』の1面に「GM技術該当せず」とある。ゲノム編集は遺伝子組み換えの一つだが、「遺伝子組み換え技術に該当せず、安全だ」といい始めたのだ。『日本経済新聞』(今年3月19日付)には「ゲノム編集食品、夏にも」とある。実際にはこの10月1日にゲノム編集食品は解禁された。任意の届け出のみで表示もないまま、いよいよ流通し始める。

 ゲノム編集とはなにか。例えばトマトの熟成する遺伝子だけを粉砕すると、熟成せず腐らなくなる。3年間、青青としているトマトができている。それを収穫して倉庫に入れておき、出荷のさいにエチレンガスをかけると真っ赤になる。それが本当に安全なものなのだろうか。

 EUでは、遺伝子組み換えは原則禁止しており、ゲノム編集は遺伝子組み換えであるとして使わないようにしている。ところが日本は、「ゲノム編集は遺伝子組み換えと違い、新しい別の種類の遺伝子を組み換えて入れるわけではない。アミノ酸に変わりないから安全だ」といっている。ところがアメリカもそうではない。先日訪米し、遺伝子組み換えの分野では右に出る人はいないというチャペラ教授に話を聞いたが、最初「ゲノム編集」といっても伝わらなかった。そして「そうか、山田さんがいっているのはNEW GMOのことだな」といわれた。アメリカでもみな、遺伝子組み換えの延長線上の話だという認識だ。しかし日本だけはゲノム編集は遺伝子組み換えと違うといい出した。

 今、ネイチャー誌に論文が載っているように、「ネズミ1匹の遺伝子を粉砕すると1600」の副作用がある。

 たとえば、中国でゲノム編集によって双子の赤ちゃんが生まれた。父親がエイズだったので、生まれてくる子どもがエイズにならないよう、ウイルスにかかっている遺伝子だけを壊した。すると思いがけず双子が生まれた。しかし、2人はエイズにはかからないが、西ナイル熱ウイルスにはかかる、インフルエンザにかかると重症化する、免疫疾患になる、短命であるなど、さまざまな影響があることがわかってきた。

 ゲノム編集食品で最初に、もうすでに日本に入ってきているのは高オレイン酸大豆だ。アメリカでは「ゲノム編集の大豆」「遺伝子組み換え大豆」というと、今ほとんど売れない。それで安倍総理は日米FTA交渉のなかで受け入れた。何の表示もないまま、食用油としてすぐに店頭に並ぶと思う。これがどういう作用があるのかはまったくわからない。

 ゲノム編集の高オレイン酸大豆や、カーギルが関与している除草剤耐性のあるナタネなどが日本に入ってきたところだと思うが、さらに政府はそれについて「有機(JAS)」の認証をできないか検討を始めた。9月30日に第1回の検討会があり、第2回が近く予定されている。アメリカですでに用意されている遺伝子組み換えのコメの種子、ゲノム編集のコメの種子、麦、大豆、ジャガイモなどについて、「有機」の認証をしたいというのだ。話を聞き、資料を読んでみると、認証することが前提の検討会になっている。今、遺伝子組み換え食品について、日本は政府が318種類も承認している。アメリカですら197種類だから日本はダントツだ。

 遺伝子組み換え農作物は、すべて除草剤・ラウンドアップ耐性だ。ラウンドアップをまくと植物は枯れる。主成分のグリホサートはベトナム戦争の枯れ葉剤と考えればよい。植物がアミノ酸をつくるシキミ酸経路を破壊するので、植物はアミノ酸をつくれず枯れる。ところがグリホサート耐性を持たせた農作物は、いくらグリホサートをまいても死なず、すくすくと生きている。ところが、そのラウンドアップで今大変なことが起きている。

ラウンドアップ裁判

 アメリカで昨年8月10日、歴史的な裁判があった。

 学校の用務員ジョンソンさんが、校庭の除草のために20〜30回ラウンドアップをまくと、腕に腫瘍ができ、末期ガンであることがわかった。モンサントのラウンドアップ以外に考えられないと、モンサントを訴えた裁判だが、モンサントに320億円支払えという評決が出た。判決は86億円に訂正されたが、これは世界のトップニュースになり、世界中に激震が走った。

 世界各国でじつは今、グリホサート、ラウンドアップの規制が広がっている。ラウンドアップをやめた国は24カ国、規制している国は33カ国にのぼっている。隣の韓国もラウンドアップの使用をやめ、ネオニコチノイドの空中散布や屋外の使用を一切禁止している。


 ラウンドアップをめぐる裁判は次次に起きており、ジョンソンさんの次には88億円、3例目の夫婦のガン患者には2200億円支払えという評決が出た。サンフランシスコでジョンソンさんに会い、インタビューをすることができたが、腕はケロイド状で肉が出ていた。彼は、「妻がハグすると皮がずりっと落ちて大変なので、今優しく抱いてもらっているだけだ。子どもはどうやらあきらめがついたようだが、妻はまだあきらめがついていないようだ」と話していた。日本に対するメッセージを求めると、「ラウンドアップの使用をできるだけ早くやめてほしい。日本だけでなく世界の人にそういいたい」といわれていた。

 その後、この訴訟にかかわったロバート・ケネディ・ジュニア弁護士にもインタビューした。彼は叔父のジョン・F・ケネディがホワイトハウスにいるときに、レイチェル・カーソン女史に会ったという。当時、モンサントはDDTを世界中で売りまくっていて、レイチェル・カーソン女史は「鳥も鳴かない春が来る」といい、モンサントから徹底的に糾弾されていたそうだ。そのときからロバート・ケネディ・ジュニア弁護士は30年間モンサントとたたかってきたという。

 裁判で勝利できたのは、モンサントが所有している最高の内部機密資料を裁判に出すことができたからだという。その内部機密資料によって、モンサントは19年前から、遺伝子組み換え作物やグリホサートでガンになることを認識していたことが明らかになった。実証の結果わかっていたのに悪質な隠蔽工作を続け、今日まで売り続けてきていたのだ。ロバート・ケネディ・ジュニア弁護士の話では、例えばニューヨークでは「ラウンドアップはコーヒーやピクルスと同じように飲んでも健康な大丈夫なものです」と宣伝していた。これは明らかな間違いなので、モンサントは莫大な罰金を払わされることになったという。

 日本では、「すぐに生分解されて自然に戻るから害がないとコマーシャルしている」と話すと、明らかに虚偽の事実で、公共放送でやるなど考えられないといわれていた。TPP違憲訴訟をするうえで裁判資料の提供を依頼すると、喜んで承諾して下さり、「日米で一緒にたたかいましょう」という話になった。

 今回、劇的な裁判となったが、すでにアメリカで5万件、同様の裁判が起こされており、カナダやオーストラリアでもモンサントに対する同様の裁判がなされている。モンサントを昨年6月に買収したバイエルは今、株価が5割下がっている。そしてついに正社員の1割に当たる1万2000人のリストラを発表し、動物医薬品を売るドル箱だった会社を売却した。アメリカでもEUでも「モンサントは終わった」といわれ、バイエルも危ないといわれているほどだ。

オーガニック食品の広がり

 今、アメリカのスーパーはどこに行ってもオーガニック、「NON GMO」があふれている。アメリカを変えた女性といわれているゼン・ハニーカットさんにもお会いした。彼女はロバート・ケネディ・ジュニア弁護士やジョンソンさんと一緒になって裁判をひっ張って来た人だ。

 彼女の子どもは3人ともアレルギーで、そのうち次男のボダイ君は小麦アレルギーがなかったのでパンやパスタをたくさん食べさせた。するとある日突然、理由もないのに怒り出し、暴れ出して自閉症の症状を起こした。驚いて病院に連れて行き、腸内細菌を調べると、クロストリジウムという脳神経を直接おかしくする細菌が、ヨーロッパの環境基準の四倍見つかった。このせいではないかと彼女は考えた。

 アメリカでは10年前から小麦の収穫前にラウンドアップをまいていた。ラウンドアップをまくと小麦が枯れるため、コンバインで刈る手間がなくなる。主成分・グリホサートは小麦の芯まで浸透し、水分が一滴もなくなるため、日本に運んで来るまでにカビが生えたり細菌が発生することもない。彼女はこのグリホサートのせいではないかと考え、小麦粉製品を食べさせるのをやめ、有機の物と発酵食品にするとボダイ君の症状は劇的に改善された。

 それまで、「グリホサートは食べ物から体内に入ってもすぐに分解されて尿として排出され、体内に残ることはない」という研究論文の下で、アメリカ環境保護局(EPA)も認めて来た。しかし、体内にグリホサートがあるかもしれないと考えた彼女が、母親たちの協力を得て母乳中のグリホサートの検査をすると、9割以上の母親からグリホサートが検出された。

 私はそれを聞いて日本で何とか調べたいと思い、フランスのクズサイエンスというところに髪の毛を送って調べてもらった。1キット5万円したが、30キット購入し、国会議員23人や私も含め総勢30人を調べると30人中21人からグリホサートが検出された。これを黒田純子博士が聞いて驚いた。「尿で検査すると日本人みんなから検出されるのではないか」と。

 今の医学では1個の細胞が生きるのに10個の腸内細菌の力を借りなければいけないといわれている。私たちは腸内細菌で生かされている。グリホサートはその腸内細菌のうち善玉菌をほとんど殺してしまう。そうなるとガンになったり、切迫流産や生殖系の機能を阻害したり、自閉症になることなどが明らかになってきている。黒田純子博士は、「じつはグリホサートは遺伝子を傷つけるのではなく、メチル化するのだ」といわれた。メチル化とは、遺伝子のオン・オフを人によって突然切り替えるのだそうだ。そうなるとこの遺伝子がそのままゲノム編集と同じ効果になる。

 ネズミの実験ではF0(大人の世代)、F1(子どもたちの世代)にはほとんど影響はないという。ただF3(孫)、F4(ひ孫)の時代に異常が出てくるという。遺伝子そのものが変わるため、最初の角度が一度違っても、遠くに行くほど角度が開くそうだ。

ラウンドアップにかわる除草剤

 ラウンドアップは今のJAでもどこでも売っている。しかし、お母さんたちが反対運動をしてダイソーは8月8日から販売をやめた。ラウンドアップにかわる天然素材の除草剤はないか調べていると、オーストラリアでオーガニック・コンタクト社の除草剤を、昨年暮れ近くになって政府が有効な除草剤としたことがわかった。この話を聞いてすぐにサンプルを輸入してもらい、試験してみた。すると1時間で雑草に黒く斑点ができてひっくり返っていき、4時間後には一部だが茶色く枯れた。これを、アメリカのEPAが除草剤として承認した。EUも審議中で、スリランカ、ニュージーランドも承認し、4カ国が承認したところだ。何とかしてラウンドアップをやめたい。

世界に逆行する日本―世界の流れは有機・自然栽培、非遺伝子組み換え作物に

 アメリカのダイソーで販売しているポテトチップには警告として「揚げたジャガイモ(ポテトチップスなどの)には、発がん性や、先天性血管、そのほかの生殖系への悪影響を引き起こすことが知られている、アクリルアミドという化学物質が含まれています」という表示がされている。日本では普通に食べている。カラムーチョもそうだ。世界は食品表示が厳しいのに、これから日本で売られるゲノム編集の大豆やナタネでつくられる食用油は、何の表示もないまま合法的に売られる。しかも政府はこれを「有機(JAS)」で売りたいという検討会まで始めている。まさに世界の流れと逆行している。

 韓国のスーパーでもオーガニックコーナーができ、オルゴク小学校(清州市・500人)では、有機・無償で学校給食を提供している。パンやサンドイッチは輸入小麦に頼らざるを得ないのではないかと思ったが、パンやパスタは一切使わず、うどんは全部国産の小麦粉だという。日本の大手3社の小麦粉を調べてみると、グリホサートがたくさん含まれている。もっとも入っているのが日清製粉の「全粒粉強力粉」だ。オルゴク小学校はアレルギーの子どもが七人しかいなかった。

 韓国の農水省の課長に全国の状況を聞くと、ほぼ小・中学校は有機・無償でやっており、高校はもう少しかかるということだった。保育園・幼稚園でも始め、何年か後には妊婦にも有機の物を食べさせたいと思っているという話だった。

 韓国も台湾も、食の安全に対する取り組みを始めている。日本は農薬や食品添加物の基準でいうと台湾の400倍も緩い。小麦粉のグリホサート残留農薬基準は中国の150倍緩い。そして世界各国がグリホサート、ラウンドアップを規制しようとしているなかで、こともあろうに日本だけがグリホサートの残留農薬基準を、物によっては400倍にまで緩めた。そば粉やナタネなどは75倍、100倍、テンサイは75倍だ。今、世界で一番農薬の残留基準が緩いのが日本だ。

 ロシアも2016年に遺伝子組み換え農産物はつくらせない、輸入させないという法律を上院下院で通した。中国も2017年から同じように輸入も国内栽培も禁止している。いずれも国を挙げて有機栽培に力を入れている。アメリカも、じつは遺伝子組み換え農産物は2016年から頭打ちで、今オーガニックの生産がなんと年に10%の割合で伸びている。

 先月アメリカに行き、モンタナ州(小麦の大産地)を訪れた。そこで10年前までケミカル農業(農薬や化学肥料を使う農業)をしてきたが、オーガニックに変えたという農家に会った。やめた理由を聞くと、「ケミカル農業をしている農家は家に帰るとすぐに服を脱ぎ捨ててシャワーを浴びないと子どもをハグできなかった。今は子どもたちと一緒に畑の中に入ることができる」という話だった。今、彼のつくった小麦は1ポンド14jだが、ケミカル農業の小麦は1ポンド3・7jだという。農薬や化学肥料にも金がかかる。「彼らは赤字だ。私は早く切り替えてよかった。アメリカでももう有機にしないと農業はやっていけない」と話していた。

自家採種の禁止

 政府が自家採種を原則禁止するという種苗法の改定案を、いよいよ来年の通常国会で提出することがはっきりした。今年3月から9月25日まで5回にわたって検討会を開いてきたものだ。

 自家採種(自家増殖)というのは、たとえばイチゴの場合は苗を10本とか15本購入し、ランナーで芽出しして次の年に植えたりすることだ。イモやサトウキビ、ジャガイモも同じだ。木の場合は接ぎ木する。そのような自家増殖を現行の種苗法では、二一条にあるように、モンサントなどが登録した品種でも、農家は種を買ったら自由に自家採種し、次の年に植えたり、加工することができる。原則自家採種自由だ。

 ただし、第三項に「農林水産省が特例でもっていわば適用しない品目を定めることができる」となっていた。じつは自家採種の禁止は始まっていた。最初はバラ、カーネーションなどの花、その次はキノコ、TPPを批准してからはキャベツ、ブロッコリー、ナス、トマト、スイカ、メロン、キュウリ、ダイコン、ニンジンなど、あらゆるメジャーな野菜や果樹をはじめとする357種類もの植物が指定され、今年新たに野菜のみで31種類指定され、400種類近くになっている。この登録品種を勝手に自家採種したら懲役10年、1000万円以下の罰金で、しかも共謀罪の対象だ。

 ところが、アメリカでも主要農産物の小麦は自家採種が3分の2で、3分の1が公共の種子、カナダは8割が自家採種、2割が公共の種子だ。オーストラリアは95%が自家採種で5%が公共の種子だ。それなのに日本はいよいよ自家採種禁止法案を出してきた。農水省の課長に「コメも麦も大豆も自家採種禁止にするのか。それが本当の狙いで、邪魔だったから公共の種子法を先に廃止したのか」と聞くと黙っていた。ところが検討会のとりまとめ(9月25日)には、わざわざ「これまで種苗法では非常に例外が多くて複雑だったから、シンプルなものにして、一律、自家増殖禁止の条文にしたい」と書いてある。そうすると「あまおう」をつくっているイチゴ農家もこれまでのように増殖できない。苗を1本250円ほどで6000本買わなければいけなくなる。

 検討会でプレゼンをした茨城県の横田農場は、過疎地のため、人に頼まれて耕作面積が増え、今150fでコメをつくっている。8品種のコメを作付けしているが、そのうち登録品種だけで7dくらい自家採種しているという。コシヒカリなど育種期間(25年)が切れている品種もあるが、まだ切れていない新しい品種(「ゆめぴりか」など)の自家採種をやめて種子を購入すると500万円ほどかかり、「われわれはやっていけない」とプレゼンした。これが民間の種子になるとその10倍=5000万円かかる。ところがこれに一切コメントなしで、自家採種一律禁止という方向で条文にし、来年の通常国会で審議が始まることになった。自民党はどんなことがあってもこの法案を通すとはりきっているという話を耳にし、大変心配しているところだ。

 なぜ自家採種を禁止するのか、その理由として農水省は「シャインマスカットなど日本の優秀な育種知見がそのまま中国や韓国に流れた。これを取り締まらなければならない」という。そのために種苗法を改正して、許諾・承認を得るか、新しく買うかしなければいけないのだという。しかし、海外流出を食い止めるのであれば、宮崎県が種牛の精液が海外流出するのを刑事告訴したように、現行法で刑事告訴すれば足りることだ。海外に出たものを取り締まるには、農水省が海外でシャインマスカットの育種登録もしくは商標登録などをすべきではなかったか。それを怠っていて、政府は「種苗法を改正しなければ海外流出を食い止めることができない」といういい方をしている。

 1週間ほど前に「日本の種を守る会」は農水省の知財課長を呼んで話を聞いた。そこで農水省は「育種権者が第三者、企業にかわった場合、育種権はどうなるか」を説明した。思い出してほしい。農業競争力強化支援法で、例えばマスカットは農研機構の育種知見だが、それらをモンサントなどの民間企業に譲渡するようになっている。譲渡されて育種権者がかわった場合、そこから許諾を得るか、種苗を買わなければいけなくなるのではないか。県民や国民の税金で開発した育種知見を民間企業に譲渡しておいて、農家(国民・県民)が使うときには民間企業にロイヤリティを払わなければ許諾するわけはないだろう。県や国であれば許諾するであろうし、研究者はみんな使ってほしいと思っている。しかし、民間企業は当然、許諾料をとるか、1本ずつ買えとなるのではないか。

 もう一つ、農水省は「これまでの伝統的な固定種をつくっている有機栽培の農家は大丈夫だ。安全だ」と説明している。家庭菜園は私も大丈夫だと思っているが、有機栽培の農家は安心ではない。種苗法二一条では、「登録された品種」と「特性により登録された品種と明確に区別されない品種」も自由に自家採種できるようになっている。野菜は土地と風土、栽培する人や年によって少しずつ変化していくものだ。登録品種であっても変化していくので、今モンサントは子会社を使ってナスやブロッコリー、トマトなど、さまざまな野菜をどんどん登録品種にしている。これらの登録品種と、有機栽培で農家がつくっている野菜のどこが違うのか区別はしにくい。こうして新規の育種登録を次次にした民間企業が、野菜農家などに育種権の侵害として賠償金を求めるようなことになりはしないかと心配している。

 すでに企業から生産者が訴えられる裁判が6件起こっている。モンサントの裁判は有名だが、カナダでは有機栽培の伝統的なナタネ農家がモンサントから訴えられて裁判で負けた。日本で有機栽培をしている農家も、ある日突然、モンサントから20億、30億円の賠償金を請求されることもあり得る。実際、今度の種苗法の検討会でリードしたのは知的財産権ネットワークの弁護士だ。日弁連の雑誌にも、「これからは育種権の争いが論点になってくるだろう」と書かれている。

 農水省の知財課長の説明では、こうした争いになった場合、裁判所は育種登録した品種の現物と、農家がつくっている作物の違いを求めようとするという。しかし、実際には登録したモンサントの野菜の品種も変化してくるから、その特性を6項目くらい法制化し、それに反したら育種権違反だとやれるよう改正案を準備しているという。これはモンサントなど種子企業が裁判で争えるように改正する内容だ。

 アメリカで10年ほど前に自家採種禁止法案が通ったときも、「伝統的な固定種を栽培している有機栽培農家は安全だ」と説明していたが、今は本当に伝統的な有機栽培農家も種子を買わなければならなくなり、事実上、自家採種禁止になってしまった。このことはエップ・レイモンドさんの米国からの報告に詳しく書かれている。決して有機栽培農家、自分で種とりをして伝統的な固定種を栽培している農家も安心ではない。今度の種苗法改定案はどのようなことがあっても反対しなければならない。

 種子法が廃止されたとき、農水省は自民党議員のところを「種苗法で守る」といって回った。ところが種苗法改定で自家採種を禁止し、コメも麦も大豆も、すべての種を買わせるのが狙いだった。アメリカもそうだったが、国家は嘘をつくものだ。

 私たちは裁判でも争っているが、今後は広島県のジーンバンクのように伝統的な固定種を県が発掘し、それを保存・管理することが大事になってくる。広島県はそれを農家に無償で貸し出している。福岡県でもそのような条例をつくって、企業や民間や県も出資して公社をつくり、守ることが必要になってくる。

日本の経済、地域の経済を発展させていく施策

 種子条例は、九州では宮崎県が1番につくり、今、熊本県が種子条例のパブコメで骨子案を発表した。鹿児島県知事もつくることを表明した。この前の議会までに11の道県でできたが、新しく栃木が先日採決し、宮城県の種子条例もパブコメをした。島根県も種子条例をつくることを発表し、岩手県は議員提案でやることが決まった。滋賀県もやる。年内にだいたい16の道県で種子条例ができそうだ。秋田、青森なども動き出しているし、福島も動き出した。来年度までに26の道県で種子条例ができるのではないかと思っている。

 種子条例ができる一つのきっかけは、市町村のみなさんが動き出したということだ。1番最初につくった新潟県では、柏崎市が日本で1番最初に種子条例の制定を求める意見書を出した。県内各市町村で動き出し、それをもとに新潟県がつくり、兵庫県、埼玉県、山形県というようにどんどん動いてきた。


 地方分権一括法では、国が地方自治体に指揮命令することは一切禁止している。国が地方にいえるのは単なる通知だけだ。通知は法律的にいうと「技術的助言」に過ぎない。法律に反しない限り地方自治体は何でもできるのだ。今治市は食と農の条例をつくった。「遺伝子組み換え農産物はつくらせない」という条例だ。もし市長の承認なくつくれば、2年間の懲役、500万円以下の罰金など、非常に厳しい内容だ。この町で「ゲノム編集のものは表示なくして流通させない」といった条例に刑罰まで定めてつくることができる。韓国は学校給食を条例で全部無償でやっているが、おそらく日本でも学校給食を有機でやる市町村が出てくる。世田谷の区長は無償で学校給食を始めた。同時に今、有機でやろうと真剣に考えているところだ。千葉県いすみ市の学校給食はコメは有機100%だ。普通入札で60`1万3000円くらいだが、2万円で買い、差額を市が補填している。

 じつは安倍官邸が悪いといっている時期ではない。農薬から自家採種禁止まで大変なことになろうとしているが、私たちの暮らしは自分で守るしかない。そして自分で守ることができる。住民には請願権が認められている。知っている市会議員や町会議員を通じて、この町で学校給食を有機農産物でやるという条例案を審議してくれという請願を出すと市町村議会はそれを審議しなければいけない。次次にそういったものを出していくことによって地方から変えていくことができる。今、自分が動けば何でもできる。私たちが主役だ。
https://www.chosyu-journal.jp/seijikeizai/13829


http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/345.html#c34

[近代史3] ジャンクフードを食べると超絶肥満、うつ病、癌、アトピー、花粉症になる 中川隆
27. 中川隆[-10507] koaQ7Jey 2019年10月29日 11:57:12 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2366]
今、アメリカのスーパーはどこに行ってもオーガニック、「NON GMO」があふれている。アメリカを変えた女性といわれているゼン・ハニーカットさんにもお会いした。彼女はロバート・ケネディ・ジュニア弁護士やジョンソンさんと一緒になって裁判をひっ張って来た人だ。

 彼女の子どもは3人ともアレルギーで、そのうち次男のボダイ君は小麦アレルギーがなかったのでパンやパスタをたくさん食べさせた。するとある日突然、理由もないのに怒り出し、暴れ出して自閉症の症状を起こした。驚いて病院に連れて行き、腸内細菌を調べると、クロストリジウムという脳神経を直接おかしくする細菌が、ヨーロッパの環境基準の四倍見つかった。このせいではないかと彼女は考えた。

 アメリカでは10年前から小麦の収穫前にラウンドアップをまいていた。ラウンドアップをまくと小麦が枯れるため、コンバインで刈る手間がなくなる。主成分・グリホサートは小麦の芯まで浸透し、水分が一滴もなくなるため、日本に運んで来るまでにカビが生えたり細菌が発生することもない。彼女はこのグリホサートのせいではないかと考え、小麦粉製品を食べさせるのをやめ、有機の物と発酵食品にするとボダイ君の症状は劇的に改善された。

 それまで、「グリホサートは食べ物から体内に入ってもすぐに分解されて尿として排出され、体内に残ることはない」という研究論文の下で、アメリカ環境保護局(EPA)も認めて来た。しかし、体内にグリホサートがあるかもしれないと考えた彼女が、母親たちの協力を得て母乳中のグリホサートの検査をすると、9割以上の母親からグリホサートが検出された。


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種子法廃止とこれからの日本の農業について 元農林水産大臣・山田正彦 2019年10月26日
https://www.chosyu-journal.jp/seijikeizai/13829


 私は五島列島出身で、29歳のときに400頭くらい牛を飼っていた。豚も年間8000頭くらい出荷していたので、相当な規模だった。うまくいかず自分で肉屋もやり、最後は県庁前で牛丼屋までやったが、さんざん失敗した。当時4億円くらい借金を抱えた。忘れられないのは当時の農水省の勧めで大型畜産をやった仲間が2人自殺したことだ。私は破産状態だったが、弁護士の資格だけは持っていたので、弁護士をして借金の支払いをしながら、なんとも悔しかったので衆議院に出た。3回敗れて4回目に通り、5期衆議院議員をさせていただき、運良く農林水産大臣にさせていただいた。そのときに、戸別所得補償や飼料米制度、林業再生プラン、漁業の所得保障などいろいろやらせてもらった。そのときちょうどTPP交渉に参加したいという話があり、閣議で大げんかして大臣を辞め、今日までTPP反対運動を続けてきた。

 ところがTPPは昨年12月30日に発効した。たった5日間で牛肉の輸入量は半月分になるほど急増した。今年2月1日に日欧EPAも発効し、なんとEU産豚肉は五割増になった。チーズやバター、乳製品、果物類も今だいたい昨年に比べて3割増だ。そんななか日米FTAがいよいよ来年1月には発効する。一番恐れていたことだ。

 アメリカは農産物しか売る物がない。日本を見るとトヨタ自動車一社の売上だけで30兆円だ。農林水産物はあわせても8兆円しかない。2年前に「トヨタ自動車その他日本の自動車に25%の報復関税をかける」とトランプからいわれ、霞が関の官邸や農林水産省、経産省から聞こえて来るのは、「このさい、報復関税25%をなんとか延期してもらうために、農林水産物は譲るだけ譲る」ということだった。そしてアメリカの農務省長官も、はっきり「もう日本とは話がついた」と、今年5月からツイッターでいっている。今後大変なことになっていくのではないかと思う。

 今、アメリカもオーストラリアもどんどんコシヒカリをつくっている。これが60`4000円で入ってくる。私が農林水産大臣のときにおこなった試算では、今日本のコメの生産原価は60`当り1万5000円だ。昨年の農家の手取りが1万3300円だった。試算ではTPPに参加すると日本の食料自給率は14%まで落ち込むという結果になった。韓国ですら今、食料自給率は48%だ。日本は本当にどうなるのかと心配している。

 TPP協定は条約であり、憲法の下で、国内法の上になる。米韓FTAを結んだ韓国が200本の法律を変えたように、日本もTPP協定(8000ページ・30章)に従って、この2年間、次次に法律を変えている。一番最初に変えたのが主要農産物種子法の廃止だ。これについて私は5年前から、「明らかに国の主権を損なうものだ」としてTPP違憲訴訟をしている。その判決が昨年10月31日にあったが、判決のなかで種子法廃止について「背景事情の一つにTPP協定に関する動向があったことは否定できない」と、TPP協定と種子法廃止の関連を最高裁判所は認めた。水道法改定、漁業法の改定、市場法の事実上の廃止、森林管理法の改定など、すべてこれはTPP協定によるものなのだ。

種子法で日本のコメ、麦、大豆は守られてきた

 今私たちはおいしいお米を当たり前のように食べている。これは全部、伝統的な固定種だ。種子法のおかげで私たちの主食であるコメ、麦、大豆など、それぞれおいしいものを食べることができた。これがどうなるか。

 野菜で考えていただくとわかりやすい。野菜は30年前、みんな伝統的な固定種だった。ところが野菜の種子はF1に変わり、今、90%を海外で生産している。2年前にモンサントの遺伝子組み換え農産物の見学会に行ったとき、思いがけないことを聞いた。「日本の野菜の種子はモンサントでつくっています」といわれたのだ。そんなことはパッケージに書いていない。「委託生産し、委託販売している」という。調べてみるとモンサントは野菜の種子だけで800億つくっている。世界の種子は今、モンサント(バイエル)、ダウ・デュポン、シンジェンダ(中国化工集団傘下)の3社で世界の種の7割を握っている。同時にこの3社で世界の農薬の7割、世界の化学肥料の7割を握っている。

 こうして野菜の種子はF1になり、ニンジンでいえばカロチンなど栄養価は3分の1に減っている。F1は科学的にそこまで問題になるとはいわれていないものの、主食のコメ、麦、大豆の公共の種子がなくなると、民間の種子を使わざるを得なくなる。すでにコメ、麦、大豆の民間の種子ができている。

種子法とは

 種子法ではコメ、麦、大豆の伝統的な日本の在来種を国が管理し、各都道府県に原種・原原種の維持、優良品種の選定、奨励、審査を制度として義務づけてきた。そのもとで、各地の農業試験場で雑種の混入や不良な種を取り除き、厳格に監査した優良な品種を公共品種として安く安定して提供してきた。

 原原種の栽培では、コシヒカリやヒノヒカリなどを1本ずつ植え、毎年つくっている原種を純粋なコシヒカリに合わせて開花時期、丈の高さを揃えていく。四割くらいは黒米や赤米になったりするので、それをとり除いていくと、そこで6割くらいしか残らない。農業試験場に見学に行くと、穂先が1aくらい伸びているなかから、1_か2_違えばとり除いていた。その後も10回前後の抜きとり作業をおこなうなど、「異株」に対して細心の注意を払い、発芽率90%の種をつくり、その後に原種をつくる。3年目にようやく県が種子栽培農家を選定し、圃場を選定して、福岡県であれば「ヒノヒカリ」「発芽率90%以上」と、県として責任を持って保証書を出し、だいたい1`500円ほどでコメ農家に提供してきた。それをコメ農家は4年目につくり、われわれは5年目に食べることができる。そうやって純粋な伝統的な品種をしっかり守っている。麦も大豆も同じだ。

 ところが、種子法を廃止するとき政府は「種子法があることで民間の優秀な品種が普及できない」「なかなか売れない」といった。民間の優秀な品種(三井化学の「みつひかり」など)があるではないかと説明して回った。「みつひかり」は野菜と同じようにF1の種子で、伝統的な固定種ではない。価格を見ると、「みつひかり」の種子は4000円なので、公共の種子と比較すると8〜10倍する高い物だ。野菜の種子もF1になって多国籍企業がつくるようになってからは、イチゴやトマトなど1粒1〜2円だったものが、今は40〜50円だ。いずれコメ、麦、大豆の種子も40〜50倍になっていくことは間違いないと思っている。

農家を大企業に隷属させる

 私は三井化学の「みつひかり」や住友化学の「つくばSD」の生産者、日本モンサントの「とねのめぐみ」の生産者など、さまざまな方に会ってきた。話を聞くと、民間の種子には必ず、収量がコシヒカリの1・2倍〜4倍、味はヒノヒカリ以上、コシヒカリ以上という内容が書いてある。そしてつくりやすく倒伏しない。しかし実際は必ずしもそうではない。最初の年は化学肥料をやるのでいくらか収量があるが、土壌が追いつかず、だんだん収量が減ってくるのでやめた農家もけっこういた。

 実際の契約書を見ると、モンサントの契約書は有名で、何十ページもあって肝心な部分は英語で書かれているのだが、これがたった1枚だった。そのなかに「指示されたことに従わない場合はモンサントに生産者は責任を負う」と書かれている。農薬や化学肥料の指示はなかったのかと聞くと、その方は「そういう指示はなかった」といっていた。

 しかし、「つくばSD」の契約書は10ページあり、指定された農薬と化学肥料を必ず使わなければならない、反すると損害賠償責任を負うと書かれていた。そして「収穫されたものはすべて住友化学の指定するところに納めなければならない」となっている。価格については住友化学と生産者とで、「収穫後にそのときの相場を見て決める」となっている。今回の台風のときのように全滅する場合はどうかというと、「災害時の責任はすべて生産者が負う」となっている。これは非常に一方的な契約だ。

 「みつひかり」の生産者の話では、最初の年は60`1万2000円で全量引き取りだったからつくったが、翌年は60`1万円、その次の年は9000円になったのでやめたという。私は「よくやめられましたね」といった。この「みつひかり」の契約書だと、正当な理由がなければ、やめるにしても莫大な損害賠償を請求される恐れがある。

 これから、地方自治体が公共の種子をつくらなくなると、モンサントなど民間との契約の下、農家はまさにがんじがらめに縛られて、アメリカの農家のように奴隷農場に、借金漬けになっていく。

日本のコメ農家がモンサントへロイヤリティを支払う

 もう一つ、「農業競争力強化支援法」の八条三項のなかで、「銘柄が多すぎる」といっている。日本には各県の奨励品種だけで約300品種ある。天皇家の古代米だけで17種類だから、全国でだいたい1000種類のコメがつくられている。そのコメを数種類に集約するという。「民間の種子に」という意味だ。農協潰しの法案といわれた「農業競争力強化支援法」だが、八条四項では、日本(国の農研機構や各都道府県)が蓄積してきた育種知見をすべて民間に提供するとされている。国会で「海外のモンサントなどにも提供するのか」と聞くと、当時の斉藤農水大臣は「TPP協定は内外無差別だから、当然そうなる」と答えている。

 そうなるとどうなるか。メキシコはトウモロコシの原産国だが、今、メキシコの農家はモンサントなどにロイヤリティを払わなければトウモロコシをつくることができない。フィリピンもそうなった。日本のコメ農家もそうなっていくということだ。

 たとえば福岡県でやっとできたおいしいコメの品種も、提供するとロイヤリティを払わなければならない。国民の税金、県民の税金でつくった新しい品種だ。この育種知見がTPP協定によって多国籍企業に出て行くことになる。

 じつは農水省の事務次官が平成29年11月15日付で、「都道府県に一律の制度を義務付けていた種子法及び関連通知は廃止するものの、都道府県が、これまで実施してきた稲、麦類及び大豆の種子に関する業務のすべてを、直ちに取りやめることを求めているわけではない」という通知を出した。「いずれやめなさい」「予算をつけませんよ」という意味だ。さらに、「民間事業者による稲、麦類及び大豆の種子生産への参入が進むまでの間、種子の増殖に必要な栽培技術等の種子の生産に係る知見を維持し、それを民間事業者に対して提供する役割を担う」とある。

 三井化学の「みつひかり」や日本モンサントの「とねのめぐみ」などのように、麦でもすでにF1の麦もできている。そういった民間のものが普及するまでの間だけ、各都道府県は育種知見を維持し、その間に民間にそれらの知見をすべて提供する義務があるという通知だ。実際に種子法が廃止になった昨年四月に奈良県、和歌山県、大阪府は県が責任を持ってつくるのをやめ、民間に委託した。県の保証するコメ、麦、大豆の種子は三府県ではなくなった。福岡県も条例をつくらなければそうなっていく。

日本も遺伝子組換えのコメ、麦、大豆を作付けするようになる?

 飼料米制度は私が大臣のときにつくったものだ。今コメでは農家は赤字だが、飼料米制度で何とか食べてきている。その飼料米農家に先日、農政局から説明があり、「反当り11俵以上とれないと補助金を出さない」という話が出てきたという。調べて見ると、すでにゲノム編集の飼料米の種子が用意されていた。その農家が「これからはF1か遺伝子組み換えの飼料米をつくらなければいけないのではないか」と心配していたが、まさにそうだった。そして「WRKY45(ワーキー45)」というゲノム編集のコシヒカリの種子も用意されていた。

 ゲノム編集について、昨年8月7日の『日本農業新聞』の1面に「GM技術該当せず」とある。ゲノム編集は遺伝子組み換えの一つだが、「遺伝子組み換え技術に該当せず、安全だ」といい始めたのだ。『日本経済新聞』(今年3月19日付)には「ゲノム編集食品、夏にも」とある。実際にはこの10月1日にゲノム編集食品は解禁された。任意の届け出のみで表示もないまま、いよいよ流通し始める。

 ゲノム編集とはなにか。例えばトマトの熟成する遺伝子だけを粉砕すると、熟成せず腐らなくなる。3年間、青青としているトマトができている。それを収穫して倉庫に入れておき、出荷のさいにエチレンガスをかけると真っ赤になる。それが本当に安全なものなのだろうか。

 EUでは、遺伝子組み換えは原則禁止しており、ゲノム編集は遺伝子組み換えであるとして使わないようにしている。ところが日本は、「ゲノム編集は遺伝子組み換えと違い、新しい別の種類の遺伝子を組み換えて入れるわけではない。アミノ酸に変わりないから安全だ」といっている。ところがアメリカもそうではない。先日訪米し、遺伝子組み換えの分野では右に出る人はいないというチャペラ教授に話を聞いたが、最初「ゲノム編集」といっても伝わらなかった。そして「そうか、山田さんがいっているのはNEW GMOのことだな」といわれた。アメリカでもみな、遺伝子組み換えの延長線上の話だという認識だ。しかし日本だけはゲノム編集は遺伝子組み換えと違うといい出した。

 今、ネイチャー誌に論文が載っているように、「ネズミ1匹の遺伝子を粉砕すると1600」の副作用がある。

 たとえば、中国でゲノム編集によって双子の赤ちゃんが生まれた。父親がエイズだったので、生まれてくる子どもがエイズにならないよう、ウイルスにかかっている遺伝子だけを壊した。すると思いがけず双子が生まれた。しかし、2人はエイズにはかからないが、西ナイル熱ウイルスにはかかる、インフルエンザにかかると重症化する、免疫疾患になる、短命であるなど、さまざまな影響があることがわかってきた。

 ゲノム編集食品で最初に、もうすでに日本に入ってきているのは高オレイン酸大豆だ。アメリカでは「ゲノム編集の大豆」「遺伝子組み換え大豆」というと、今ほとんど売れない。それで安倍総理は日米FTA交渉のなかで受け入れた。何の表示もないまま、食用油としてすぐに店頭に並ぶと思う。これがどういう作用があるのかはまったくわからない。

 ゲノム編集の高オレイン酸大豆や、カーギルが関与している除草剤耐性のあるナタネなどが日本に入ってきたところだと思うが、さらに政府はそれについて「有機(JAS)」の認証をできないか検討を始めた。9月30日に第1回の検討会があり、第2回が近く予定されている。アメリカですでに用意されている遺伝子組み換えのコメの種子、ゲノム編集のコメの種子、麦、大豆、ジャガイモなどについて、「有機」の認証をしたいというのだ。話を聞き、資料を読んでみると、認証することが前提の検討会になっている。今、遺伝子組み換え食品について、日本は政府が318種類も承認している。アメリカですら197種類だから日本はダントツだ。

 遺伝子組み換え農作物は、すべて除草剤・ラウンドアップ耐性だ。ラウンドアップをまくと植物は枯れる。主成分のグリホサートはベトナム戦争の枯れ葉剤と考えればよい。植物がアミノ酸をつくるシキミ酸経路を破壊するので、植物はアミノ酸をつくれず枯れる。ところがグリホサート耐性を持たせた農作物は、いくらグリホサートをまいても死なず、すくすくと生きている。ところが、そのラウンドアップで今大変なことが起きている。

ラウンドアップ裁判

 アメリカで昨年8月10日、歴史的な裁判があった。

 学校の用務員ジョンソンさんが、校庭の除草のために20〜30回ラウンドアップをまくと、腕に腫瘍ができ、末期ガンであることがわかった。モンサントのラウンドアップ以外に考えられないと、モンサントを訴えた裁判だが、モンサントに320億円支払えという評決が出た。判決は86億円に訂正されたが、これは世界のトップニュースになり、世界中に激震が走った。

 世界各国でじつは今、グリホサート、ラウンドアップの規制が広がっている。ラウンドアップをやめた国は24カ国、規制している国は33カ国にのぼっている。隣の韓国もラウンドアップの使用をやめ、ネオニコチノイドの空中散布や屋外の使用を一切禁止している。


 ラウンドアップをめぐる裁判は次次に起きており、ジョンソンさんの次には88億円、3例目の夫婦のガン患者には2200億円支払えという評決が出た。サンフランシスコでジョンソンさんに会い、インタビューをすることができたが、腕はケロイド状で肉が出ていた。彼は、「妻がハグすると皮がずりっと落ちて大変なので、今優しく抱いてもらっているだけだ。子どもはどうやらあきらめがついたようだが、妻はまだあきらめがついていないようだ」と話していた。日本に対するメッセージを求めると、「ラウンドアップの使用をできるだけ早くやめてほしい。日本だけでなく世界の人にそういいたい」といわれていた。

 その後、この訴訟にかかわったロバート・ケネディ・ジュニア弁護士にもインタビューした。彼は叔父のジョン・F・ケネディがホワイトハウスにいるときに、レイチェル・カーソン女史に会ったという。当時、モンサントはDDTを世界中で売りまくっていて、レイチェル・カーソン女史は「鳥も鳴かない春が来る」といい、モンサントから徹底的に糾弾されていたそうだ。そのときからロバート・ケネディ・ジュニア弁護士は30年間モンサントとたたかってきたという。

 裁判で勝利できたのは、モンサントが所有している最高の内部機密資料を裁判に出すことができたからだという。その内部機密資料によって、モンサントは19年前から、遺伝子組み換え作物やグリホサートでガンになることを認識していたことが明らかになった。実証の結果わかっていたのに悪質な隠蔽工作を続け、今日まで売り続けてきていたのだ。ロバート・ケネディ・ジュニア弁護士の話では、例えばニューヨークでは「ラウンドアップはコーヒーやピクルスと同じように飲んでも健康な大丈夫なものです」と宣伝していた。これは明らかな間違いなので、モンサントは莫大な罰金を払わされることになったという。

 日本では、「すぐに生分解されて自然に戻るから害がないとコマーシャルしている」と話すと、明らかに虚偽の事実で、公共放送でやるなど考えられないといわれていた。TPP違憲訴訟をするうえで裁判資料の提供を依頼すると、喜んで承諾して下さり、「日米で一緒にたたかいましょう」という話になった。

 今回、劇的な裁判となったが、すでにアメリカで5万件、同様の裁判が起こされており、カナダやオーストラリアでもモンサントに対する同様の裁判がなされている。モンサントを昨年6月に買収したバイエルは今、株価が5割下がっている。そしてついに正社員の1割に当たる1万2000人のリストラを発表し、動物医薬品を売るドル箱だった会社を売却した。アメリカでもEUでも「モンサントは終わった」といわれ、バイエルも危ないといわれているほどだ。

オーガニック食品の広がり

 今、アメリカのスーパーはどこに行ってもオーガニック、「NON GMO」があふれている。アメリカを変えた女性といわれているゼン・ハニーカットさんにもお会いした。彼女はロバート・ケネディ・ジュニア弁護士やジョンソンさんと一緒になって裁判をひっ張って来た人だ。

 彼女の子どもは3人ともアレルギーで、そのうち次男のボダイ君は小麦アレルギーがなかったのでパンやパスタをたくさん食べさせた。するとある日突然、理由もないのに怒り出し、暴れ出して自閉症の症状を起こした。驚いて病院に連れて行き、腸内細菌を調べると、クロストリジウムという脳神経を直接おかしくする細菌が、ヨーロッパの環境基準の四倍見つかった。このせいではないかと彼女は考えた。

 アメリカでは10年前から小麦の収穫前にラウンドアップをまいていた。ラウンドアップをまくと小麦が枯れるため、コンバインで刈る手間がなくなる。主成分・グリホサートは小麦の芯まで浸透し、水分が一滴もなくなるため、日本に運んで来るまでにカビが生えたり細菌が発生することもない。彼女はこのグリホサートのせいではないかと考え、小麦粉製品を食べさせるのをやめ、有機の物と発酵食品にするとボダイ君の症状は劇的に改善された。

 それまで、「グリホサートは食べ物から体内に入ってもすぐに分解されて尿として排出され、体内に残ることはない」という研究論文の下で、アメリカ環境保護局(EPA)も認めて来た。しかし、体内にグリホサートがあるかもしれないと考えた彼女が、母親たちの協力を得て母乳中のグリホサートの検査をすると、9割以上の母親からグリホサートが検出された。

 私はそれを聞いて日本で何とか調べたいと思い、フランスのクズサイエンスというところに髪の毛を送って調べてもらった。1キット5万円したが、30キット購入し、国会議員23人や私も含め総勢30人を調べると30人中21人からグリホサートが検出された。これを黒田純子博士が聞いて驚いた。「尿で検査すると日本人みんなから検出されるのではないか」と。

 今の医学では1個の細胞が生きるのに10個の腸内細菌の力を借りなければいけないといわれている。私たちは腸内細菌で生かされている。グリホサートはその腸内細菌のうち善玉菌をほとんど殺してしまう。そうなるとガンになったり、切迫流産や生殖系の機能を阻害したり、自閉症になることなどが明らかになってきている。黒田純子博士は、「じつはグリホサートは遺伝子を傷つけるのではなく、メチル化するのだ」といわれた。メチル化とは、遺伝子のオン・オフを人によって突然切り替えるのだそうだ。そうなるとこの遺伝子がそのままゲノム編集と同じ効果になる。

 ネズミの実験ではF0(大人の世代)、F1(子どもたちの世代)にはほとんど影響はないという。ただF3(孫)、F4(ひ孫)の時代に異常が出てくるという。遺伝子そのものが変わるため、最初の角度が一度違っても、遠くに行くほど角度が開くそうだ。

ラウンドアップにかわる除草剤

 ラウンドアップは今のJAでもどこでも売っている。しかし、お母さんたちが反対運動をしてダイソーは8月8日から販売をやめた。ラウンドアップにかわる天然素材の除草剤はないか調べていると、オーストラリアでオーガニック・コンタクト社の除草剤を、昨年暮れ近くになって政府が有効な除草剤としたことがわかった。この話を聞いてすぐにサンプルを輸入してもらい、試験してみた。すると1時間で雑草に黒く斑点ができてひっくり返っていき、4時間後には一部だが茶色く枯れた。これを、アメリカのEPAが除草剤として承認した。EUも審議中で、スリランカ、ニュージーランドも承認し、4カ国が承認したところだ。何とかしてラウンドアップをやめたい。

世界に逆行する日本―世界の流れは有機・自然栽培、非遺伝子組み換え作物に

 アメリカのダイソーで販売しているポテトチップには警告として「揚げたジャガイモ(ポテトチップスなどの)には、発がん性や、先天性血管、そのほかの生殖系への悪影響を引き起こすことが知られている、アクリルアミドという化学物質が含まれています」という表示がされている。日本では普通に食べている。カラムーチョもそうだ。世界は食品表示が厳しいのに、これから日本で売られるゲノム編集の大豆やナタネでつくられる食用油は、何の表示もないまま合法的に売られる。しかも政府はこれを「有機(JAS)」で売りたいという検討会まで始めている。まさに世界の流れと逆行している。

 韓国のスーパーでもオーガニックコーナーができ、オルゴク小学校(清州市・500人)では、有機・無償で学校給食を提供している。パンやサンドイッチは輸入小麦に頼らざるを得ないのではないかと思ったが、パンやパスタは一切使わず、うどんは全部国産の小麦粉だという。日本の大手3社の小麦粉を調べてみると、グリホサートがたくさん含まれている。もっとも入っているのが日清製粉の「全粒粉強力粉」だ。オルゴク小学校はアレルギーの子どもが七人しかいなかった。

 韓国の農水省の課長に全国の状況を聞くと、ほぼ小・中学校は有機・無償でやっており、高校はもう少しかかるということだった。保育園・幼稚園でも始め、何年か後には妊婦にも有機の物を食べさせたいと思っているという話だった。

 韓国も台湾も、食の安全に対する取り組みを始めている。日本は農薬や食品添加物の基準でいうと台湾の400倍も緩い。小麦粉のグリホサート残留農薬基準は中国の150倍緩い。そして世界各国がグリホサート、ラウンドアップを規制しようとしているなかで、こともあろうに日本だけがグリホサートの残留農薬基準を、物によっては400倍にまで緩めた。そば粉やナタネなどは75倍、100倍、テンサイは75倍だ。今、世界で一番農薬の残留基準が緩いのが日本だ。

 ロシアも2016年に遺伝子組み換え農産物はつくらせない、輸入させないという法律を上院下院で通した。中国も2017年から同じように輸入も国内栽培も禁止している。いずれも国を挙げて有機栽培に力を入れている。アメリカも、じつは遺伝子組み換え農産物は2016年から頭打ちで、今オーガニックの生産がなんと年に10%の割合で伸びている。

 先月アメリカに行き、モンタナ州(小麦の大産地)を訪れた。そこで10年前までケミカル農業(農薬や化学肥料を使う農業)をしてきたが、オーガニックに変えたという農家に会った。やめた理由を聞くと、「ケミカル農業をしている農家は家に帰るとすぐに服を脱ぎ捨ててシャワーを浴びないと子どもをハグできなかった。今は子どもたちと一緒に畑の中に入ることができる」という話だった。今、彼のつくった小麦は1ポンド14jだが、ケミカル農業の小麦は1ポンド3・7jだという。農薬や化学肥料にも金がかかる。「彼らは赤字だ。私は早く切り替えてよかった。アメリカでももう有機にしないと農業はやっていけない」と話していた。

自家採種の禁止

 政府が自家採種を原則禁止するという種苗法の改定案を、いよいよ来年の通常国会で提出することがはっきりした。今年3月から9月25日まで5回にわたって検討会を開いてきたものだ。

 自家採種(自家増殖)というのは、たとえばイチゴの場合は苗を10本とか15本購入し、ランナーで芽出しして次の年に植えたりすることだ。イモやサトウキビ、ジャガイモも同じだ。木の場合は接ぎ木する。そのような自家増殖を現行の種苗法では、二一条にあるように、モンサントなどが登録した品種でも、農家は種を買ったら自由に自家採種し、次の年に植えたり、加工することができる。原則自家採種自由だ。

 ただし、第三項に「農林水産省が特例でもっていわば適用しない品目を定めることができる」となっていた。じつは自家採種の禁止は始まっていた。最初はバラ、カーネーションなどの花、その次はキノコ、TPPを批准してからはキャベツ、ブロッコリー、ナス、トマト、スイカ、メロン、キュウリ、ダイコン、ニンジンなど、あらゆるメジャーな野菜や果樹をはじめとする357種類もの植物が指定され、今年新たに野菜のみで31種類指定され、400種類近くになっている。この登録品種を勝手に自家採種したら懲役10年、1000万円以下の罰金で、しかも共謀罪の対象だ。

 ところが、アメリカでも主要農産物の小麦は自家採種が3分の2で、3分の1が公共の種子、カナダは8割が自家採種、2割が公共の種子だ。オーストラリアは95%が自家採種で5%が公共の種子だ。それなのに日本はいよいよ自家採種禁止法案を出してきた。農水省の課長に「コメも麦も大豆も自家採種禁止にするのか。それが本当の狙いで、邪魔だったから公共の種子法を先に廃止したのか」と聞くと黙っていた。ところが検討会のとりまとめ(9月25日)には、わざわざ「これまで種苗法では非常に例外が多くて複雑だったから、シンプルなものにして、一律、自家増殖禁止の条文にしたい」と書いてある。そうすると「あまおう」をつくっているイチゴ農家もこれまでのように増殖できない。苗を1本250円ほどで6000本買わなければいけなくなる。

 検討会でプレゼンをした茨城県の横田農場は、過疎地のため、人に頼まれて耕作面積が増え、今150fでコメをつくっている。8品種のコメを作付けしているが、そのうち登録品種だけで7dくらい自家採種しているという。コシヒカリなど育種期間(25年)が切れている品種もあるが、まだ切れていない新しい品種(「ゆめぴりか」など)の自家採種をやめて種子を購入すると500万円ほどかかり、「われわれはやっていけない」とプレゼンした。これが民間の種子になるとその10倍=5000万円かかる。ところがこれに一切コメントなしで、自家採種一律禁止という方向で条文にし、来年の通常国会で審議が始まることになった。自民党はどんなことがあってもこの法案を通すとはりきっているという話を耳にし、大変心配しているところだ。

 なぜ自家採種を禁止するのか、その理由として農水省は「シャインマスカットなど日本の優秀な育種知見がそのまま中国や韓国に流れた。これを取り締まらなければならない」という。そのために種苗法を改正して、許諾・承認を得るか、新しく買うかしなければいけないのだという。しかし、海外流出を食い止めるのであれば、宮崎県が種牛の精液が海外流出するのを刑事告訴したように、現行法で刑事告訴すれば足りることだ。海外に出たものを取り締まるには、農水省が海外でシャインマスカットの育種登録もしくは商標登録などをすべきではなかったか。それを怠っていて、政府は「種苗法を改正しなければ海外流出を食い止めることができない」といういい方をしている。

 1週間ほど前に「日本の種を守る会」は農水省の知財課長を呼んで話を聞いた。そこで農水省は「育種権者が第三者、企業にかわった場合、育種権はどうなるか」を説明した。思い出してほしい。農業競争力強化支援法で、例えばマスカットは農研機構の育種知見だが、それらをモンサントなどの民間企業に譲渡するようになっている。譲渡されて育種権者がかわった場合、そこから許諾を得るか、種苗を買わなければいけなくなるのではないか。県民や国民の税金で開発した育種知見を民間企業に譲渡しておいて、農家(国民・県民)が使うときには民間企業にロイヤリティを払わなければ許諾するわけはないだろう。県や国であれば許諾するであろうし、研究者はみんな使ってほしいと思っている。しかし、民間企業は当然、許諾料をとるか、1本ずつ買えとなるのではないか。

 もう一つ、農水省は「これまでの伝統的な固定種をつくっている有機栽培の農家は大丈夫だ。安全だ」と説明している。家庭菜園は私も大丈夫だと思っているが、有機栽培の農家は安心ではない。種苗法二一条では、「登録された品種」と「特性により登録された品種と明確に区別されない品種」も自由に自家採種できるようになっている。野菜は土地と風土、栽培する人や年によって少しずつ変化していくものだ。登録品種であっても変化していくので、今モンサントは子会社を使ってナスやブロッコリー、トマトなど、さまざまな野菜をどんどん登録品種にしている。これらの登録品種と、有機栽培で農家がつくっている野菜のどこが違うのか区別はしにくい。こうして新規の育種登録を次次にした民間企業が、野菜農家などに育種権の侵害として賠償金を求めるようなことになりはしないかと心配している。

 すでに企業から生産者が訴えられる裁判が6件起こっている。モンサントの裁判は有名だが、カナダでは有機栽培の伝統的なナタネ農家がモンサントから訴えられて裁判で負けた。日本で有機栽培をしている農家も、ある日突然、モンサントから20億、30億円の賠償金を請求されることもあり得る。実際、今度の種苗法の検討会でリードしたのは知的財産権ネットワークの弁護士だ。日弁連の雑誌にも、「これからは育種権の争いが論点になってくるだろう」と書かれている。

 農水省の知財課長の説明では、こうした争いになった場合、裁判所は育種登録した品種の現物と、農家がつくっている作物の違いを求めようとするという。しかし、実際には登録したモンサントの野菜の品種も変化してくるから、その特性を6項目くらい法制化し、それに反したら育種権違反だとやれるよう改正案を準備しているという。これはモンサントなど種子企業が裁判で争えるように改正する内容だ。

 アメリカで10年ほど前に自家採種禁止法案が通ったときも、「伝統的な固定種を栽培している有機栽培農家は安全だ」と説明していたが、今は本当に伝統的な有機栽培農家も種子を買わなければならなくなり、事実上、自家採種禁止になってしまった。このことはエップ・レイモンドさんの米国からの報告に詳しく書かれている。決して有機栽培農家、自分で種とりをして伝統的な固定種を栽培している農家も安心ではない。今度の種苗法改定案はどのようなことがあっても反対しなければならない。

 種子法が廃止されたとき、農水省は自民党議員のところを「種苗法で守る」といって回った。ところが種苗法改定で自家採種を禁止し、コメも麦も大豆も、すべての種を買わせるのが狙いだった。アメリカもそうだったが、国家は嘘をつくものだ。

 私たちは裁判でも争っているが、今後は広島県のジーンバンクのように伝統的な固定種を県が発掘し、それを保存・管理することが大事になってくる。広島県はそれを農家に無償で貸し出している。福岡県でもそのような条例をつくって、企業や民間や県も出資して公社をつくり、守ることが必要になってくる。

日本の経済、地域の経済を発展させていく施策

 種子条例は、九州では宮崎県が1番につくり、今、熊本県が種子条例のパブコメで骨子案を発表した。鹿児島県知事もつくることを表明した。この前の議会までに11の道県でできたが、新しく栃木が先日採決し、宮城県の種子条例もパブコメをした。島根県も種子条例をつくることを発表し、岩手県は議員提案でやることが決まった。滋賀県もやる。年内にだいたい16の道県で種子条例ができそうだ。秋田、青森なども動き出しているし、福島も動き出した。来年度までに26の道県で種子条例ができるのではないかと思っている。

 種子条例ができる一つのきっかけは、市町村のみなさんが動き出したということだ。1番最初につくった新潟県では、柏崎市が日本で1番最初に種子条例の制定を求める意見書を出した。県内各市町村で動き出し、それをもとに新潟県がつくり、兵庫県、埼玉県、山形県というようにどんどん動いてきた。


 地方分権一括法では、国が地方自治体に指揮命令することは一切禁止している。国が地方にいえるのは単なる通知だけだ。通知は法律的にいうと「技術的助言」に過ぎない。法律に反しない限り地方自治体は何でもできるのだ。今治市は食と農の条例をつくった。「遺伝子組み換え農産物はつくらせない」という条例だ。もし市長の承認なくつくれば、2年間の懲役、500万円以下の罰金など、非常に厳しい内容だ。この町で「ゲノム編集のものは表示なくして流通させない」といった条例に刑罰まで定めてつくることができる。韓国は学校給食を条例で全部無償でやっているが、おそらく日本でも学校給食を有機でやる市町村が出てくる。世田谷の区長は無償で学校給食を始めた。同時に今、有機でやろうと真剣に考えているところだ。千葉県いすみ市の学校給食はコメは有機100%だ。普通入札で60`1万3000円くらいだが、2万円で買い、差額を市が補填している。

 じつは安倍官邸が悪いといっている時期ではない。農薬から自家採種禁止まで大変なことになろうとしているが、私たちの暮らしは自分で守るしかない。そして自分で守ることができる。住民には請願権が認められている。知っている市会議員や町会議員を通じて、この町で学校給食を有機農産物でやるという条例案を審議してくれという請願を出すと市町村議会はそれを審議しなければいけない。次次にそういったものを出していくことによって地方から変えていくことができる。今、自分が動けば何でもできる。私たちが主役だ。
https://www.chosyu-journal.jp/seijikeizai/13829


http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/337.html#c27

[近代史3] 長生きしたけりゃパンは食べるな 中川隆
31. 中川隆[-10506] koaQ7Jey 2019年10月29日 11:57:38 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2367]
今、アメリカのスーパーはどこに行ってもオーガニック、「NON GMO」があふれている。アメリカを変えた女性といわれているゼン・ハニーカットさんにもお会いした。彼女はロバート・ケネディ・ジュニア弁護士やジョンソンさんと一緒になって裁判をひっ張って来た人だ。

 彼女の子どもは3人ともアレルギーで、そのうち次男のボダイ君は小麦アレルギーがなかったのでパンやパスタをたくさん食べさせた。するとある日突然、理由もないのに怒り出し、暴れ出して自閉症の症状を起こした。驚いて病院に連れて行き、腸内細菌を調べると、クロストリジウムという脳神経を直接おかしくする細菌が、ヨーロッパの環境基準の四倍見つかった。このせいではないかと彼女は考えた。

 アメリカでは10年前から小麦の収穫前にラウンドアップをまいていた。ラウンドアップをまくと小麦が枯れるため、コンバインで刈る手間がなくなる。主成分・グリホサートは小麦の芯まで浸透し、水分が一滴もなくなるため、日本に運んで来るまでにカビが生えたり細菌が発生することもない。彼女はこのグリホサートのせいではないかと考え、小麦粉製品を食べさせるのをやめ、有機の物と発酵食品にするとボダイ君の症状は劇的に改善された。

 それまで、「グリホサートは食べ物から体内に入ってもすぐに分解されて尿として排出され、体内に残ることはない」という研究論文の下で、アメリカ環境保護局(EPA)も認めて来た。しかし、体内にグリホサートがあるかもしれないと考えた彼女が、母親たちの協力を得て母乳中のグリホサートの検査をすると、9割以上の母親からグリホサートが検出された。


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種子法廃止とこれからの日本の農業について 元農林水産大臣・山田正彦 2019年10月26日
https://www.chosyu-journal.jp/seijikeizai/13829


 私は五島列島出身で、29歳のときに400頭くらい牛を飼っていた。豚も年間8000頭くらい出荷していたので、相当な規模だった。うまくいかず自分で肉屋もやり、最後は県庁前で牛丼屋までやったが、さんざん失敗した。当時4億円くらい借金を抱えた。忘れられないのは当時の農水省の勧めで大型畜産をやった仲間が2人自殺したことだ。私は破産状態だったが、弁護士の資格だけは持っていたので、弁護士をして借金の支払いをしながら、なんとも悔しかったので衆議院に出た。3回敗れて4回目に通り、5期衆議院議員をさせていただき、運良く農林水産大臣にさせていただいた。そのときに、戸別所得補償や飼料米制度、林業再生プラン、漁業の所得保障などいろいろやらせてもらった。そのときちょうどTPP交渉に参加したいという話があり、閣議で大げんかして大臣を辞め、今日までTPP反対運動を続けてきた。

 ところがTPPは昨年12月30日に発効した。たった5日間で牛肉の輸入量は半月分になるほど急増した。今年2月1日に日欧EPAも発効し、なんとEU産豚肉は五割増になった。チーズやバター、乳製品、果物類も今だいたい昨年に比べて3割増だ。そんななか日米FTAがいよいよ来年1月には発効する。一番恐れていたことだ。

 アメリカは農産物しか売る物がない。日本を見るとトヨタ自動車一社の売上だけで30兆円だ。農林水産物はあわせても8兆円しかない。2年前に「トヨタ自動車その他日本の自動車に25%の報復関税をかける」とトランプからいわれ、霞が関の官邸や農林水産省、経産省から聞こえて来るのは、「このさい、報復関税25%をなんとか延期してもらうために、農林水産物は譲るだけ譲る」ということだった。そしてアメリカの農務省長官も、はっきり「もう日本とは話がついた」と、今年5月からツイッターでいっている。今後大変なことになっていくのではないかと思う。

 今、アメリカもオーストラリアもどんどんコシヒカリをつくっている。これが60`4000円で入ってくる。私が農林水産大臣のときにおこなった試算では、今日本のコメの生産原価は60`当り1万5000円だ。昨年の農家の手取りが1万3300円だった。試算ではTPPに参加すると日本の食料自給率は14%まで落ち込むという結果になった。韓国ですら今、食料自給率は48%だ。日本は本当にどうなるのかと心配している。

 TPP協定は条約であり、憲法の下で、国内法の上になる。米韓FTAを結んだ韓国が200本の法律を変えたように、日本もTPP協定(8000ページ・30章)に従って、この2年間、次次に法律を変えている。一番最初に変えたのが主要農産物種子法の廃止だ。これについて私は5年前から、「明らかに国の主権を損なうものだ」としてTPP違憲訴訟をしている。その判決が昨年10月31日にあったが、判決のなかで種子法廃止について「背景事情の一つにTPP協定に関する動向があったことは否定できない」と、TPP協定と種子法廃止の関連を最高裁判所は認めた。水道法改定、漁業法の改定、市場法の事実上の廃止、森林管理法の改定など、すべてこれはTPP協定によるものなのだ。

種子法で日本のコメ、麦、大豆は守られてきた

 今私たちはおいしいお米を当たり前のように食べている。これは全部、伝統的な固定種だ。種子法のおかげで私たちの主食であるコメ、麦、大豆など、それぞれおいしいものを食べることができた。これがどうなるか。

 野菜で考えていただくとわかりやすい。野菜は30年前、みんな伝統的な固定種だった。ところが野菜の種子はF1に変わり、今、90%を海外で生産している。2年前にモンサントの遺伝子組み換え農産物の見学会に行ったとき、思いがけないことを聞いた。「日本の野菜の種子はモンサントでつくっています」といわれたのだ。そんなことはパッケージに書いていない。「委託生産し、委託販売している」という。調べてみるとモンサントは野菜の種子だけで800億つくっている。世界の種子は今、モンサント(バイエル)、ダウ・デュポン、シンジェンダ(中国化工集団傘下)の3社で世界の種の7割を握っている。同時にこの3社で世界の農薬の7割、世界の化学肥料の7割を握っている。

 こうして野菜の種子はF1になり、ニンジンでいえばカロチンなど栄養価は3分の1に減っている。F1は科学的にそこまで問題になるとはいわれていないものの、主食のコメ、麦、大豆の公共の種子がなくなると、民間の種子を使わざるを得なくなる。すでにコメ、麦、大豆の民間の種子ができている。

種子法とは

 種子法ではコメ、麦、大豆の伝統的な日本の在来種を国が管理し、各都道府県に原種・原原種の維持、優良品種の選定、奨励、審査を制度として義務づけてきた。そのもとで、各地の農業試験場で雑種の混入や不良な種を取り除き、厳格に監査した優良な品種を公共品種として安く安定して提供してきた。

 原原種の栽培では、コシヒカリやヒノヒカリなどを1本ずつ植え、毎年つくっている原種を純粋なコシヒカリに合わせて開花時期、丈の高さを揃えていく。四割くらいは黒米や赤米になったりするので、それをとり除いていくと、そこで6割くらいしか残らない。農業試験場に見学に行くと、穂先が1aくらい伸びているなかから、1_か2_違えばとり除いていた。その後も10回前後の抜きとり作業をおこなうなど、「異株」に対して細心の注意を払い、発芽率90%の種をつくり、その後に原種をつくる。3年目にようやく県が種子栽培農家を選定し、圃場を選定して、福岡県であれば「ヒノヒカリ」「発芽率90%以上」と、県として責任を持って保証書を出し、だいたい1`500円ほどでコメ農家に提供してきた。それをコメ農家は4年目につくり、われわれは5年目に食べることができる。そうやって純粋な伝統的な品種をしっかり守っている。麦も大豆も同じだ。

 ところが、種子法を廃止するとき政府は「種子法があることで民間の優秀な品種が普及できない」「なかなか売れない」といった。民間の優秀な品種(三井化学の「みつひかり」など)があるではないかと説明して回った。「みつひかり」は野菜と同じようにF1の種子で、伝統的な固定種ではない。価格を見ると、「みつひかり」の種子は4000円なので、公共の種子と比較すると8〜10倍する高い物だ。野菜の種子もF1になって多国籍企業がつくるようになってからは、イチゴやトマトなど1粒1〜2円だったものが、今は40〜50円だ。いずれコメ、麦、大豆の種子も40〜50倍になっていくことは間違いないと思っている。

農家を大企業に隷属させる

 私は三井化学の「みつひかり」や住友化学の「つくばSD」の生産者、日本モンサントの「とねのめぐみ」の生産者など、さまざまな方に会ってきた。話を聞くと、民間の種子には必ず、収量がコシヒカリの1・2倍〜4倍、味はヒノヒカリ以上、コシヒカリ以上という内容が書いてある。そしてつくりやすく倒伏しない。しかし実際は必ずしもそうではない。最初の年は化学肥料をやるのでいくらか収量があるが、土壌が追いつかず、だんだん収量が減ってくるのでやめた農家もけっこういた。

 実際の契約書を見ると、モンサントの契約書は有名で、何十ページもあって肝心な部分は英語で書かれているのだが、これがたった1枚だった。そのなかに「指示されたことに従わない場合はモンサントに生産者は責任を負う」と書かれている。農薬や化学肥料の指示はなかったのかと聞くと、その方は「そういう指示はなかった」といっていた。

 しかし、「つくばSD」の契約書は10ページあり、指定された農薬と化学肥料を必ず使わなければならない、反すると損害賠償責任を負うと書かれていた。そして「収穫されたものはすべて住友化学の指定するところに納めなければならない」となっている。価格については住友化学と生産者とで、「収穫後にそのときの相場を見て決める」となっている。今回の台風のときのように全滅する場合はどうかというと、「災害時の責任はすべて生産者が負う」となっている。これは非常に一方的な契約だ。

 「みつひかり」の生産者の話では、最初の年は60`1万2000円で全量引き取りだったからつくったが、翌年は60`1万円、その次の年は9000円になったのでやめたという。私は「よくやめられましたね」といった。この「みつひかり」の契約書だと、正当な理由がなければ、やめるにしても莫大な損害賠償を請求される恐れがある。

 これから、地方自治体が公共の種子をつくらなくなると、モンサントなど民間との契約の下、農家はまさにがんじがらめに縛られて、アメリカの農家のように奴隷農場に、借金漬けになっていく。

日本のコメ農家がモンサントへロイヤリティを支払う

 もう一つ、「農業競争力強化支援法」の八条三項のなかで、「銘柄が多すぎる」といっている。日本には各県の奨励品種だけで約300品種ある。天皇家の古代米だけで17種類だから、全国でだいたい1000種類のコメがつくられている。そのコメを数種類に集約するという。「民間の種子に」という意味だ。農協潰しの法案といわれた「農業競争力強化支援法」だが、八条四項では、日本(国の農研機構や各都道府県)が蓄積してきた育種知見をすべて民間に提供するとされている。国会で「海外のモンサントなどにも提供するのか」と聞くと、当時の斉藤農水大臣は「TPP協定は内外無差別だから、当然そうなる」と答えている。

 そうなるとどうなるか。メキシコはトウモロコシの原産国だが、今、メキシコの農家はモンサントなどにロイヤリティを払わなければトウモロコシをつくることができない。フィリピンもそうなった。日本のコメ農家もそうなっていくということだ。

 たとえば福岡県でやっとできたおいしいコメの品種も、提供するとロイヤリティを払わなければならない。国民の税金、県民の税金でつくった新しい品種だ。この育種知見がTPP協定によって多国籍企業に出て行くことになる。

 じつは農水省の事務次官が平成29年11月15日付で、「都道府県に一律の制度を義務付けていた種子法及び関連通知は廃止するものの、都道府県が、これまで実施してきた稲、麦類及び大豆の種子に関する業務のすべてを、直ちに取りやめることを求めているわけではない」という通知を出した。「いずれやめなさい」「予算をつけませんよ」という意味だ。さらに、「民間事業者による稲、麦類及び大豆の種子生産への参入が進むまでの間、種子の増殖に必要な栽培技術等の種子の生産に係る知見を維持し、それを民間事業者に対して提供する役割を担う」とある。

 三井化学の「みつひかり」や日本モンサントの「とねのめぐみ」などのように、麦でもすでにF1の麦もできている。そういった民間のものが普及するまでの間だけ、各都道府県は育種知見を維持し、その間に民間にそれらの知見をすべて提供する義務があるという通知だ。実際に種子法が廃止になった昨年四月に奈良県、和歌山県、大阪府は県が責任を持ってつくるのをやめ、民間に委託した。県の保証するコメ、麦、大豆の種子は三府県ではなくなった。福岡県も条例をつくらなければそうなっていく。

日本も遺伝子組換えのコメ、麦、大豆を作付けするようになる?

 飼料米制度は私が大臣のときにつくったものだ。今コメでは農家は赤字だが、飼料米制度で何とか食べてきている。その飼料米農家に先日、農政局から説明があり、「反当り11俵以上とれないと補助金を出さない」という話が出てきたという。調べて見ると、すでにゲノム編集の飼料米の種子が用意されていた。その農家が「これからはF1か遺伝子組み換えの飼料米をつくらなければいけないのではないか」と心配していたが、まさにそうだった。そして「WRKY45(ワーキー45)」というゲノム編集のコシヒカリの種子も用意されていた。

 ゲノム編集について、昨年8月7日の『日本農業新聞』の1面に「GM技術該当せず」とある。ゲノム編集は遺伝子組み換えの一つだが、「遺伝子組み換え技術に該当せず、安全だ」といい始めたのだ。『日本経済新聞』(今年3月19日付)には「ゲノム編集食品、夏にも」とある。実際にはこの10月1日にゲノム編集食品は解禁された。任意の届け出のみで表示もないまま、いよいよ流通し始める。

 ゲノム編集とはなにか。例えばトマトの熟成する遺伝子だけを粉砕すると、熟成せず腐らなくなる。3年間、青青としているトマトができている。それを収穫して倉庫に入れておき、出荷のさいにエチレンガスをかけると真っ赤になる。それが本当に安全なものなのだろうか。

 EUでは、遺伝子組み換えは原則禁止しており、ゲノム編集は遺伝子組み換えであるとして使わないようにしている。ところが日本は、「ゲノム編集は遺伝子組み換えと違い、新しい別の種類の遺伝子を組み換えて入れるわけではない。アミノ酸に変わりないから安全だ」といっている。ところがアメリカもそうではない。先日訪米し、遺伝子組み換えの分野では右に出る人はいないというチャペラ教授に話を聞いたが、最初「ゲノム編集」といっても伝わらなかった。そして「そうか、山田さんがいっているのはNEW GMOのことだな」といわれた。アメリカでもみな、遺伝子組み換えの延長線上の話だという認識だ。しかし日本だけはゲノム編集は遺伝子組み換えと違うといい出した。

 今、ネイチャー誌に論文が載っているように、「ネズミ1匹の遺伝子を粉砕すると1600」の副作用がある。

 たとえば、中国でゲノム編集によって双子の赤ちゃんが生まれた。父親がエイズだったので、生まれてくる子どもがエイズにならないよう、ウイルスにかかっている遺伝子だけを壊した。すると思いがけず双子が生まれた。しかし、2人はエイズにはかからないが、西ナイル熱ウイルスにはかかる、インフルエンザにかかると重症化する、免疫疾患になる、短命であるなど、さまざまな影響があることがわかってきた。

 ゲノム編集食品で最初に、もうすでに日本に入ってきているのは高オレイン酸大豆だ。アメリカでは「ゲノム編集の大豆」「遺伝子組み換え大豆」というと、今ほとんど売れない。それで安倍総理は日米FTA交渉のなかで受け入れた。何の表示もないまま、食用油としてすぐに店頭に並ぶと思う。これがどういう作用があるのかはまったくわからない。

 ゲノム編集の高オレイン酸大豆や、カーギルが関与している除草剤耐性のあるナタネなどが日本に入ってきたところだと思うが、さらに政府はそれについて「有機(JAS)」の認証をできないか検討を始めた。9月30日に第1回の検討会があり、第2回が近く予定されている。アメリカですでに用意されている遺伝子組み換えのコメの種子、ゲノム編集のコメの種子、麦、大豆、ジャガイモなどについて、「有機」の認証をしたいというのだ。話を聞き、資料を読んでみると、認証することが前提の検討会になっている。今、遺伝子組み換え食品について、日本は政府が318種類も承認している。アメリカですら197種類だから日本はダントツだ。

 遺伝子組み換え農作物は、すべて除草剤・ラウンドアップ耐性だ。ラウンドアップをまくと植物は枯れる。主成分のグリホサートはベトナム戦争の枯れ葉剤と考えればよい。植物がアミノ酸をつくるシキミ酸経路を破壊するので、植物はアミノ酸をつくれず枯れる。ところがグリホサート耐性を持たせた農作物は、いくらグリホサートをまいても死なず、すくすくと生きている。ところが、そのラウンドアップで今大変なことが起きている。

ラウンドアップ裁判

 アメリカで昨年8月10日、歴史的な裁判があった。

 学校の用務員ジョンソンさんが、校庭の除草のために20〜30回ラウンドアップをまくと、腕に腫瘍ができ、末期ガンであることがわかった。モンサントのラウンドアップ以外に考えられないと、モンサントを訴えた裁判だが、モンサントに320億円支払えという評決が出た。判決は86億円に訂正されたが、これは世界のトップニュースになり、世界中に激震が走った。

 世界各国でじつは今、グリホサート、ラウンドアップの規制が広がっている。ラウンドアップをやめた国は24カ国、規制している国は33カ国にのぼっている。隣の韓国もラウンドアップの使用をやめ、ネオニコチノイドの空中散布や屋外の使用を一切禁止している。


 ラウンドアップをめぐる裁判は次次に起きており、ジョンソンさんの次には88億円、3例目の夫婦のガン患者には2200億円支払えという評決が出た。サンフランシスコでジョンソンさんに会い、インタビューをすることができたが、腕はケロイド状で肉が出ていた。彼は、「妻がハグすると皮がずりっと落ちて大変なので、今優しく抱いてもらっているだけだ。子どもはどうやらあきらめがついたようだが、妻はまだあきらめがついていないようだ」と話していた。日本に対するメッセージを求めると、「ラウンドアップの使用をできるだけ早くやめてほしい。日本だけでなく世界の人にそういいたい」といわれていた。

 その後、この訴訟にかかわったロバート・ケネディ・ジュニア弁護士にもインタビューした。彼は叔父のジョン・F・ケネディがホワイトハウスにいるときに、レイチェル・カーソン女史に会ったという。当時、モンサントはDDTを世界中で売りまくっていて、レイチェル・カーソン女史は「鳥も鳴かない春が来る」といい、モンサントから徹底的に糾弾されていたそうだ。そのときからロバート・ケネディ・ジュニア弁護士は30年間モンサントとたたかってきたという。

 裁判で勝利できたのは、モンサントが所有している最高の内部機密資料を裁判に出すことができたからだという。その内部機密資料によって、モンサントは19年前から、遺伝子組み換え作物やグリホサートでガンになることを認識していたことが明らかになった。実証の結果わかっていたのに悪質な隠蔽工作を続け、今日まで売り続けてきていたのだ。ロバート・ケネディ・ジュニア弁護士の話では、例えばニューヨークでは「ラウンドアップはコーヒーやピクルスと同じように飲んでも健康な大丈夫なものです」と宣伝していた。これは明らかな間違いなので、モンサントは莫大な罰金を払わされることになったという。

 日本では、「すぐに生分解されて自然に戻るから害がないとコマーシャルしている」と話すと、明らかに虚偽の事実で、公共放送でやるなど考えられないといわれていた。TPP違憲訴訟をするうえで裁判資料の提供を依頼すると、喜んで承諾して下さり、「日米で一緒にたたかいましょう」という話になった。

 今回、劇的な裁判となったが、すでにアメリカで5万件、同様の裁判が起こされており、カナダやオーストラリアでもモンサントに対する同様の裁判がなされている。モンサントを昨年6月に買収したバイエルは今、株価が5割下がっている。そしてついに正社員の1割に当たる1万2000人のリストラを発表し、動物医薬品を売るドル箱だった会社を売却した。アメリカでもEUでも「モンサントは終わった」といわれ、バイエルも危ないといわれているほどだ。

オーガニック食品の広がり

 今、アメリカのスーパーはどこに行ってもオーガニック、「NON GMO」があふれている。アメリカを変えた女性といわれているゼン・ハニーカットさんにもお会いした。彼女はロバート・ケネディ・ジュニア弁護士やジョンソンさんと一緒になって裁判をひっ張って来た人だ。

 彼女の子どもは3人ともアレルギーで、そのうち次男のボダイ君は小麦アレルギーがなかったのでパンやパスタをたくさん食べさせた。するとある日突然、理由もないのに怒り出し、暴れ出して自閉症の症状を起こした。驚いて病院に連れて行き、腸内細菌を調べると、クロストリジウムという脳神経を直接おかしくする細菌が、ヨーロッパの環境基準の四倍見つかった。このせいではないかと彼女は考えた。

 アメリカでは10年前から小麦の収穫前にラウンドアップをまいていた。ラウンドアップをまくと小麦が枯れるため、コンバインで刈る手間がなくなる。主成分・グリホサートは小麦の芯まで浸透し、水分が一滴もなくなるため、日本に運んで来るまでにカビが生えたり細菌が発生することもない。彼女はこのグリホサートのせいではないかと考え、小麦粉製品を食べさせるのをやめ、有機の物と発酵食品にするとボダイ君の症状は劇的に改善された。

 それまで、「グリホサートは食べ物から体内に入ってもすぐに分解されて尿として排出され、体内に残ることはない」という研究論文の下で、アメリカ環境保護局(EPA)も認めて来た。しかし、体内にグリホサートがあるかもしれないと考えた彼女が、母親たちの協力を得て母乳中のグリホサートの検査をすると、9割以上の母親からグリホサートが検出された。

 私はそれを聞いて日本で何とか調べたいと思い、フランスのクズサイエンスというところに髪の毛を送って調べてもらった。1キット5万円したが、30キット購入し、国会議員23人や私も含め総勢30人を調べると30人中21人からグリホサートが検出された。これを黒田純子博士が聞いて驚いた。「尿で検査すると日本人みんなから検出されるのではないか」と。

 今の医学では1個の細胞が生きるのに10個の腸内細菌の力を借りなければいけないといわれている。私たちは腸内細菌で生かされている。グリホサートはその腸内細菌のうち善玉菌をほとんど殺してしまう。そうなるとガンになったり、切迫流産や生殖系の機能を阻害したり、自閉症になることなどが明らかになってきている。黒田純子博士は、「じつはグリホサートは遺伝子を傷つけるのではなく、メチル化するのだ」といわれた。メチル化とは、遺伝子のオン・オフを人によって突然切り替えるのだそうだ。そうなるとこの遺伝子がそのままゲノム編集と同じ効果になる。

 ネズミの実験ではF0(大人の世代)、F1(子どもたちの世代)にはほとんど影響はないという。ただF3(孫)、F4(ひ孫)の時代に異常が出てくるという。遺伝子そのものが変わるため、最初の角度が一度違っても、遠くに行くほど角度が開くそうだ。

ラウンドアップにかわる除草剤

 ラウンドアップは今のJAでもどこでも売っている。しかし、お母さんたちが反対運動をしてダイソーは8月8日から販売をやめた。ラウンドアップにかわる天然素材の除草剤はないか調べていると、オーストラリアでオーガニック・コンタクト社の除草剤を、昨年暮れ近くになって政府が有効な除草剤としたことがわかった。この話を聞いてすぐにサンプルを輸入してもらい、試験してみた。すると1時間で雑草に黒く斑点ができてひっくり返っていき、4時間後には一部だが茶色く枯れた。これを、アメリカのEPAが除草剤として承認した。EUも審議中で、スリランカ、ニュージーランドも承認し、4カ国が承認したところだ。何とかしてラウンドアップをやめたい。

世界に逆行する日本―世界の流れは有機・自然栽培、非遺伝子組み換え作物に

 アメリカのダイソーで販売しているポテトチップには警告として「揚げたジャガイモ(ポテトチップスなどの)には、発がん性や、先天性血管、そのほかの生殖系への悪影響を引き起こすことが知られている、アクリルアミドという化学物質が含まれています」という表示がされている。日本では普通に食べている。カラムーチョもそうだ。世界は食品表示が厳しいのに、これから日本で売られるゲノム編集の大豆やナタネでつくられる食用油は、何の表示もないまま合法的に売られる。しかも政府はこれを「有機(JAS)」で売りたいという検討会まで始めている。まさに世界の流れと逆行している。

 韓国のスーパーでもオーガニックコーナーができ、オルゴク小学校(清州市・500人)では、有機・無償で学校給食を提供している。パンやサンドイッチは輸入小麦に頼らざるを得ないのではないかと思ったが、パンやパスタは一切使わず、うどんは全部国産の小麦粉だという。日本の大手3社の小麦粉を調べてみると、グリホサートがたくさん含まれている。もっとも入っているのが日清製粉の「全粒粉強力粉」だ。オルゴク小学校はアレルギーの子どもが七人しかいなかった。

 韓国の農水省の課長に全国の状況を聞くと、ほぼ小・中学校は有機・無償でやっており、高校はもう少しかかるということだった。保育園・幼稚園でも始め、何年か後には妊婦にも有機の物を食べさせたいと思っているという話だった。

 韓国も台湾も、食の安全に対する取り組みを始めている。日本は農薬や食品添加物の基準でいうと台湾の400倍も緩い。小麦粉のグリホサート残留農薬基準は中国の150倍緩い。そして世界各国がグリホサート、ラウンドアップを規制しようとしているなかで、こともあろうに日本だけがグリホサートの残留農薬基準を、物によっては400倍にまで緩めた。そば粉やナタネなどは75倍、100倍、テンサイは75倍だ。今、世界で一番農薬の残留基準が緩いのが日本だ。

 ロシアも2016年に遺伝子組み換え農産物はつくらせない、輸入させないという法律を上院下院で通した。中国も2017年から同じように輸入も国内栽培も禁止している。いずれも国を挙げて有機栽培に力を入れている。アメリカも、じつは遺伝子組み換え農産物は2016年から頭打ちで、今オーガニックの生産がなんと年に10%の割合で伸びている。

 先月アメリカに行き、モンタナ州(小麦の大産地)を訪れた。そこで10年前までケミカル農業(農薬や化学肥料を使う農業)をしてきたが、オーガニックに変えたという農家に会った。やめた理由を聞くと、「ケミカル農業をしている農家は家に帰るとすぐに服を脱ぎ捨ててシャワーを浴びないと子どもをハグできなかった。今は子どもたちと一緒に畑の中に入ることができる」という話だった。今、彼のつくった小麦は1ポンド14jだが、ケミカル農業の小麦は1ポンド3・7jだという。農薬や化学肥料にも金がかかる。「彼らは赤字だ。私は早く切り替えてよかった。アメリカでももう有機にしないと農業はやっていけない」と話していた。

自家採種の禁止

 政府が自家採種を原則禁止するという種苗法の改定案を、いよいよ来年の通常国会で提出することがはっきりした。今年3月から9月25日まで5回にわたって検討会を開いてきたものだ。

 自家採種(自家増殖)というのは、たとえばイチゴの場合は苗を10本とか15本購入し、ランナーで芽出しして次の年に植えたりすることだ。イモやサトウキビ、ジャガイモも同じだ。木の場合は接ぎ木する。そのような自家増殖を現行の種苗法では、二一条にあるように、モンサントなどが登録した品種でも、農家は種を買ったら自由に自家採種し、次の年に植えたり、加工することができる。原則自家採種自由だ。

 ただし、第三項に「農林水産省が特例でもっていわば適用しない品目を定めることができる」となっていた。じつは自家採種の禁止は始まっていた。最初はバラ、カーネーションなどの花、その次はキノコ、TPPを批准してからはキャベツ、ブロッコリー、ナス、トマト、スイカ、メロン、キュウリ、ダイコン、ニンジンなど、あらゆるメジャーな野菜や果樹をはじめとする357種類もの植物が指定され、今年新たに野菜のみで31種類指定され、400種類近くになっている。この登録品種を勝手に自家採種したら懲役10年、1000万円以下の罰金で、しかも共謀罪の対象だ。

 ところが、アメリカでも主要農産物の小麦は自家採種が3分の2で、3分の1が公共の種子、カナダは8割が自家採種、2割が公共の種子だ。オーストラリアは95%が自家採種で5%が公共の種子だ。それなのに日本はいよいよ自家採種禁止法案を出してきた。農水省の課長に「コメも麦も大豆も自家採種禁止にするのか。それが本当の狙いで、邪魔だったから公共の種子法を先に廃止したのか」と聞くと黙っていた。ところが検討会のとりまとめ(9月25日)には、わざわざ「これまで種苗法では非常に例外が多くて複雑だったから、シンプルなものにして、一律、自家増殖禁止の条文にしたい」と書いてある。そうすると「あまおう」をつくっているイチゴ農家もこれまでのように増殖できない。苗を1本250円ほどで6000本買わなければいけなくなる。

 検討会でプレゼンをした茨城県の横田農場は、過疎地のため、人に頼まれて耕作面積が増え、今150fでコメをつくっている。8品種のコメを作付けしているが、そのうち登録品種だけで7dくらい自家採種しているという。コシヒカリなど育種期間(25年)が切れている品種もあるが、まだ切れていない新しい品種(「ゆめぴりか」など)の自家採種をやめて種子を購入すると500万円ほどかかり、「われわれはやっていけない」とプレゼンした。これが民間の種子になるとその10倍=5000万円かかる。ところがこれに一切コメントなしで、自家採種一律禁止という方向で条文にし、来年の通常国会で審議が始まることになった。自民党はどんなことがあってもこの法案を通すとはりきっているという話を耳にし、大変心配しているところだ。

 なぜ自家採種を禁止するのか、その理由として農水省は「シャインマスカットなど日本の優秀な育種知見がそのまま中国や韓国に流れた。これを取り締まらなければならない」という。そのために種苗法を改正して、許諾・承認を得るか、新しく買うかしなければいけないのだという。しかし、海外流出を食い止めるのであれば、宮崎県が種牛の精液が海外流出するのを刑事告訴したように、現行法で刑事告訴すれば足りることだ。海外に出たものを取り締まるには、農水省が海外でシャインマスカットの育種登録もしくは商標登録などをすべきではなかったか。それを怠っていて、政府は「種苗法を改正しなければ海外流出を食い止めることができない」といういい方をしている。

 1週間ほど前に「日本の種を守る会」は農水省の知財課長を呼んで話を聞いた。そこで農水省は「育種権者が第三者、企業にかわった場合、育種権はどうなるか」を説明した。思い出してほしい。農業競争力強化支援法で、例えばマスカットは農研機構の育種知見だが、それらをモンサントなどの民間企業に譲渡するようになっている。譲渡されて育種権者がかわった場合、そこから許諾を得るか、種苗を買わなければいけなくなるのではないか。県民や国民の税金で開発した育種知見を民間企業に譲渡しておいて、農家(国民・県民)が使うときには民間企業にロイヤリティを払わなければ許諾するわけはないだろう。県や国であれば許諾するであろうし、研究者はみんな使ってほしいと思っている。しかし、民間企業は当然、許諾料をとるか、1本ずつ買えとなるのではないか。

 もう一つ、農水省は「これまでの伝統的な固定種をつくっている有機栽培の農家は大丈夫だ。安全だ」と説明している。家庭菜園は私も大丈夫だと思っているが、有機栽培の農家は安心ではない。種苗法二一条では、「登録された品種」と「特性により登録された品種と明確に区別されない品種」も自由に自家採種できるようになっている。野菜は土地と風土、栽培する人や年によって少しずつ変化していくものだ。登録品種であっても変化していくので、今モンサントは子会社を使ってナスやブロッコリー、トマトなど、さまざまな野菜をどんどん登録品種にしている。これらの登録品種と、有機栽培で農家がつくっている野菜のどこが違うのか区別はしにくい。こうして新規の育種登録を次次にした民間企業が、野菜農家などに育種権の侵害として賠償金を求めるようなことになりはしないかと心配している。

 すでに企業から生産者が訴えられる裁判が6件起こっている。モンサントの裁判は有名だが、カナダでは有機栽培の伝統的なナタネ農家がモンサントから訴えられて裁判で負けた。日本で有機栽培をしている農家も、ある日突然、モンサントから20億、30億円の賠償金を請求されることもあり得る。実際、今度の種苗法の検討会でリードしたのは知的財産権ネットワークの弁護士だ。日弁連の雑誌にも、「これからは育種権の争いが論点になってくるだろう」と書かれている。

 農水省の知財課長の説明では、こうした争いになった場合、裁判所は育種登録した品種の現物と、農家がつくっている作物の違いを求めようとするという。しかし、実際には登録したモンサントの野菜の品種も変化してくるから、その特性を6項目くらい法制化し、それに反したら育種権違反だとやれるよう改正案を準備しているという。これはモンサントなど種子企業が裁判で争えるように改正する内容だ。

 アメリカで10年ほど前に自家採種禁止法案が通ったときも、「伝統的な固定種を栽培している有機栽培農家は安全だ」と説明していたが、今は本当に伝統的な有機栽培農家も種子を買わなければならなくなり、事実上、自家採種禁止になってしまった。このことはエップ・レイモンドさんの米国からの報告に詳しく書かれている。決して有機栽培農家、自分で種とりをして伝統的な固定種を栽培している農家も安心ではない。今度の種苗法改定案はどのようなことがあっても反対しなければならない。

 種子法が廃止されたとき、農水省は自民党議員のところを「種苗法で守る」といって回った。ところが種苗法改定で自家採種を禁止し、コメも麦も大豆も、すべての種を買わせるのが狙いだった。アメリカもそうだったが、国家は嘘をつくものだ。

 私たちは裁判でも争っているが、今後は広島県のジーンバンクのように伝統的な固定種を県が発掘し、それを保存・管理することが大事になってくる。広島県はそれを農家に無償で貸し出している。福岡県でもそのような条例をつくって、企業や民間や県も出資して公社をつくり、守ることが必要になってくる。

日本の経済、地域の経済を発展させていく施策

 種子条例は、九州では宮崎県が1番につくり、今、熊本県が種子条例のパブコメで骨子案を発表した。鹿児島県知事もつくることを表明した。この前の議会までに11の道県でできたが、新しく栃木が先日採決し、宮城県の種子条例もパブコメをした。島根県も種子条例をつくることを発表し、岩手県は議員提案でやることが決まった。滋賀県もやる。年内にだいたい16の道県で種子条例ができそうだ。秋田、青森なども動き出しているし、福島も動き出した。来年度までに26の道県で種子条例ができるのではないかと思っている。

 種子条例ができる一つのきっかけは、市町村のみなさんが動き出したということだ。1番最初につくった新潟県では、柏崎市が日本で1番最初に種子条例の制定を求める意見書を出した。県内各市町村で動き出し、それをもとに新潟県がつくり、兵庫県、埼玉県、山形県というようにどんどん動いてきた。


 地方分権一括法では、国が地方自治体に指揮命令することは一切禁止している。国が地方にいえるのは単なる通知だけだ。通知は法律的にいうと「技術的助言」に過ぎない。法律に反しない限り地方自治体は何でもできるのだ。今治市は食と農の条例をつくった。「遺伝子組み換え農産物はつくらせない」という条例だ。もし市長の承認なくつくれば、2年間の懲役、500万円以下の罰金など、非常に厳しい内容だ。この町で「ゲノム編集のものは表示なくして流通させない」といった条例に刑罰まで定めてつくることができる。韓国は学校給食を条例で全部無償でやっているが、おそらく日本でも学校給食を有機でやる市町村が出てくる。世田谷の区長は無償で学校給食を始めた。同時に今、有機でやろうと真剣に考えているところだ。千葉県いすみ市の学校給食はコメは有機100%だ。普通入札で60`1万3000円くらいだが、2万円で買い、差額を市が補填している。

 じつは安倍官邸が悪いといっている時期ではない。農薬から自家採種禁止まで大変なことになろうとしているが、私たちの暮らしは自分で守るしかない。そして自分で守ることができる。住民には請願権が認められている。知っている市会議員や町会議員を通じて、この町で学校給食を有機農産物でやるという条例案を審議してくれという請願を出すと市町村議会はそれを審議しなければいけない。次次にそういったものを出していくことによって地方から変えていくことができる。今、自分が動けば何でもできる。私たちが主役だ。
https://www.chosyu-journal.jp/seijikeizai/13829


http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/327.html#c31

[リバイバル3] 世界中の飢餓に苦しむ貧困者を救ったインスタントラーメンだけど… 中川隆
6. 中川隆[-10505] koaQ7Jey 2019年10月29日 11:58:20 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2368]
今、アメリカのスーパーはどこに行ってもオーガニック、「NON GMO」があふれている。アメリカを変えた女性といわれているゼン・ハニーカットさんにもお会いした。彼女はロバート・ケネディ・ジュニア弁護士やジョンソンさんと一緒になって裁判をひっ張って来た人だ。

 彼女の子どもは3人ともアレルギーで、そのうち次男のボダイ君は小麦アレルギーがなかったのでパンやパスタをたくさん食べさせた。するとある日突然、理由もないのに怒り出し、暴れ出して自閉症の症状を起こした。驚いて病院に連れて行き、腸内細菌を調べると、クロストリジウムという脳神経を直接おかしくする細菌が、ヨーロッパの環境基準の四倍見つかった。このせいではないかと彼女は考えた。

 アメリカでは10年前から小麦の収穫前にラウンドアップをまいていた。ラウンドアップをまくと小麦が枯れるため、コンバインで刈る手間がなくなる。主成分・グリホサートは小麦の芯まで浸透し、水分が一滴もなくなるため、日本に運んで来るまでにカビが生えたり細菌が発生することもない。彼女はこのグリホサートのせいではないかと考え、小麦粉製品を食べさせるのをやめ、有機の物と発酵食品にするとボダイ君の症状は劇的に改善された。

 それまで、「グリホサートは食べ物から体内に入ってもすぐに分解されて尿として排出され、体内に残ることはない」という研究論文の下で、アメリカ環境保護局(EPA)も認めて来た。しかし、体内にグリホサートがあるかもしれないと考えた彼女が、母親たちの協力を得て母乳中のグリホサートの検査をすると、9割以上の母親からグリホサートが検出された。


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種子法廃止とこれからの日本の農業について 元農林水産大臣・山田正彦 2019年10月26日
https://www.chosyu-journal.jp/seijikeizai/13829


 私は五島列島出身で、29歳のときに400頭くらい牛を飼っていた。豚も年間8000頭くらい出荷していたので、相当な規模だった。うまくいかず自分で肉屋もやり、最後は県庁前で牛丼屋までやったが、さんざん失敗した。当時4億円くらい借金を抱えた。忘れられないのは当時の農水省の勧めで大型畜産をやった仲間が2人自殺したことだ。私は破産状態だったが、弁護士の資格だけは持っていたので、弁護士をして借金の支払いをしながら、なんとも悔しかったので衆議院に出た。3回敗れて4回目に通り、5期衆議院議員をさせていただき、運良く農林水産大臣にさせていただいた。そのときに、戸別所得補償や飼料米制度、林業再生プラン、漁業の所得保障などいろいろやらせてもらった。そのときちょうどTPP交渉に参加したいという話があり、閣議で大げんかして大臣を辞め、今日までTPP反対運動を続けてきた。

 ところがTPPは昨年12月30日に発効した。たった5日間で牛肉の輸入量は半月分になるほど急増した。今年2月1日に日欧EPAも発効し、なんとEU産豚肉は五割増になった。チーズやバター、乳製品、果物類も今だいたい昨年に比べて3割増だ。そんななか日米FTAがいよいよ来年1月には発効する。一番恐れていたことだ。

 アメリカは農産物しか売る物がない。日本を見るとトヨタ自動車一社の売上だけで30兆円だ。農林水産物はあわせても8兆円しかない。2年前に「トヨタ自動車その他日本の自動車に25%の報復関税をかける」とトランプからいわれ、霞が関の官邸や農林水産省、経産省から聞こえて来るのは、「このさい、報復関税25%をなんとか延期してもらうために、農林水産物は譲るだけ譲る」ということだった。そしてアメリカの農務省長官も、はっきり「もう日本とは話がついた」と、今年5月からツイッターでいっている。今後大変なことになっていくのではないかと思う。

 今、アメリカもオーストラリアもどんどんコシヒカリをつくっている。これが60`4000円で入ってくる。私が農林水産大臣のときにおこなった試算では、今日本のコメの生産原価は60`当り1万5000円だ。昨年の農家の手取りが1万3300円だった。試算ではTPPに参加すると日本の食料自給率は14%まで落ち込むという結果になった。韓国ですら今、食料自給率は48%だ。日本は本当にどうなるのかと心配している。

 TPP協定は条約であり、憲法の下で、国内法の上になる。米韓FTAを結んだ韓国が200本の法律を変えたように、日本もTPP協定(8000ページ・30章)に従って、この2年間、次次に法律を変えている。一番最初に変えたのが主要農産物種子法の廃止だ。これについて私は5年前から、「明らかに国の主権を損なうものだ」としてTPP違憲訴訟をしている。その判決が昨年10月31日にあったが、判決のなかで種子法廃止について「背景事情の一つにTPP協定に関する動向があったことは否定できない」と、TPP協定と種子法廃止の関連を最高裁判所は認めた。水道法改定、漁業法の改定、市場法の事実上の廃止、森林管理法の改定など、すべてこれはTPP協定によるものなのだ。

種子法で日本のコメ、麦、大豆は守られてきた

 今私たちはおいしいお米を当たり前のように食べている。これは全部、伝統的な固定種だ。種子法のおかげで私たちの主食であるコメ、麦、大豆など、それぞれおいしいものを食べることができた。これがどうなるか。

 野菜で考えていただくとわかりやすい。野菜は30年前、みんな伝統的な固定種だった。ところが野菜の種子はF1に変わり、今、90%を海外で生産している。2年前にモンサントの遺伝子組み換え農産物の見学会に行ったとき、思いがけないことを聞いた。「日本の野菜の種子はモンサントでつくっています」といわれたのだ。そんなことはパッケージに書いていない。「委託生産し、委託販売している」という。調べてみるとモンサントは野菜の種子だけで800億つくっている。世界の種子は今、モンサント(バイエル)、ダウ・デュポン、シンジェンダ(中国化工集団傘下)の3社で世界の種の7割を握っている。同時にこの3社で世界の農薬の7割、世界の化学肥料の7割を握っている。

 こうして野菜の種子はF1になり、ニンジンでいえばカロチンなど栄養価は3分の1に減っている。F1は科学的にそこまで問題になるとはいわれていないものの、主食のコメ、麦、大豆の公共の種子がなくなると、民間の種子を使わざるを得なくなる。すでにコメ、麦、大豆の民間の種子ができている。

種子法とは

 種子法ではコメ、麦、大豆の伝統的な日本の在来種を国が管理し、各都道府県に原種・原原種の維持、優良品種の選定、奨励、審査を制度として義務づけてきた。そのもとで、各地の農業試験場で雑種の混入や不良な種を取り除き、厳格に監査した優良な品種を公共品種として安く安定して提供してきた。

 原原種の栽培では、コシヒカリやヒノヒカリなどを1本ずつ植え、毎年つくっている原種を純粋なコシヒカリに合わせて開花時期、丈の高さを揃えていく。四割くらいは黒米や赤米になったりするので、それをとり除いていくと、そこで6割くらいしか残らない。農業試験場に見学に行くと、穂先が1aくらい伸びているなかから、1_か2_違えばとり除いていた。その後も10回前後の抜きとり作業をおこなうなど、「異株」に対して細心の注意を払い、発芽率90%の種をつくり、その後に原種をつくる。3年目にようやく県が種子栽培農家を選定し、圃場を選定して、福岡県であれば「ヒノヒカリ」「発芽率90%以上」と、県として責任を持って保証書を出し、だいたい1`500円ほどでコメ農家に提供してきた。それをコメ農家は4年目につくり、われわれは5年目に食べることができる。そうやって純粋な伝統的な品種をしっかり守っている。麦も大豆も同じだ。

 ところが、種子法を廃止するとき政府は「種子法があることで民間の優秀な品種が普及できない」「なかなか売れない」といった。民間の優秀な品種(三井化学の「みつひかり」など)があるではないかと説明して回った。「みつひかり」は野菜と同じようにF1の種子で、伝統的な固定種ではない。価格を見ると、「みつひかり」の種子は4000円なので、公共の種子と比較すると8〜10倍する高い物だ。野菜の種子もF1になって多国籍企業がつくるようになってからは、イチゴやトマトなど1粒1〜2円だったものが、今は40〜50円だ。いずれコメ、麦、大豆の種子も40〜50倍になっていくことは間違いないと思っている。

農家を大企業に隷属させる

 私は三井化学の「みつひかり」や住友化学の「つくばSD」の生産者、日本モンサントの「とねのめぐみ」の生産者など、さまざまな方に会ってきた。話を聞くと、民間の種子には必ず、収量がコシヒカリの1・2倍〜4倍、味はヒノヒカリ以上、コシヒカリ以上という内容が書いてある。そしてつくりやすく倒伏しない。しかし実際は必ずしもそうではない。最初の年は化学肥料をやるのでいくらか収量があるが、土壌が追いつかず、だんだん収量が減ってくるのでやめた農家もけっこういた。

 実際の契約書を見ると、モンサントの契約書は有名で、何十ページもあって肝心な部分は英語で書かれているのだが、これがたった1枚だった。そのなかに「指示されたことに従わない場合はモンサントに生産者は責任を負う」と書かれている。農薬や化学肥料の指示はなかったのかと聞くと、その方は「そういう指示はなかった」といっていた。

 しかし、「つくばSD」の契約書は10ページあり、指定された農薬と化学肥料を必ず使わなければならない、反すると損害賠償責任を負うと書かれていた。そして「収穫されたものはすべて住友化学の指定するところに納めなければならない」となっている。価格については住友化学と生産者とで、「収穫後にそのときの相場を見て決める」となっている。今回の台風のときのように全滅する場合はどうかというと、「災害時の責任はすべて生産者が負う」となっている。これは非常に一方的な契約だ。

 「みつひかり」の生産者の話では、最初の年は60`1万2000円で全量引き取りだったからつくったが、翌年は60`1万円、その次の年は9000円になったのでやめたという。私は「よくやめられましたね」といった。この「みつひかり」の契約書だと、正当な理由がなければ、やめるにしても莫大な損害賠償を請求される恐れがある。

 これから、地方自治体が公共の種子をつくらなくなると、モンサントなど民間との契約の下、農家はまさにがんじがらめに縛られて、アメリカの農家のように奴隷農場に、借金漬けになっていく。

日本のコメ農家がモンサントへロイヤリティを支払う

 もう一つ、「農業競争力強化支援法」の八条三項のなかで、「銘柄が多すぎる」といっている。日本には各県の奨励品種だけで約300品種ある。天皇家の古代米だけで17種類だから、全国でだいたい1000種類のコメがつくられている。そのコメを数種類に集約するという。「民間の種子に」という意味だ。農協潰しの法案といわれた「農業競争力強化支援法」だが、八条四項では、日本(国の農研機構や各都道府県)が蓄積してきた育種知見をすべて民間に提供するとされている。国会で「海外のモンサントなどにも提供するのか」と聞くと、当時の斉藤農水大臣は「TPP協定は内外無差別だから、当然そうなる」と答えている。

 そうなるとどうなるか。メキシコはトウモロコシの原産国だが、今、メキシコの農家はモンサントなどにロイヤリティを払わなければトウモロコシをつくることができない。フィリピンもそうなった。日本のコメ農家もそうなっていくということだ。

 たとえば福岡県でやっとできたおいしいコメの品種も、提供するとロイヤリティを払わなければならない。国民の税金、県民の税金でつくった新しい品種だ。この育種知見がTPP協定によって多国籍企業に出て行くことになる。

 じつは農水省の事務次官が平成29年11月15日付で、「都道府県に一律の制度を義務付けていた種子法及び関連通知は廃止するものの、都道府県が、これまで実施してきた稲、麦類及び大豆の種子に関する業務のすべてを、直ちに取りやめることを求めているわけではない」という通知を出した。「いずれやめなさい」「予算をつけませんよ」という意味だ。さらに、「民間事業者による稲、麦類及び大豆の種子生産への参入が進むまでの間、種子の増殖に必要な栽培技術等の種子の生産に係る知見を維持し、それを民間事業者に対して提供する役割を担う」とある。

 三井化学の「みつひかり」や日本モンサントの「とねのめぐみ」などのように、麦でもすでにF1の麦もできている。そういった民間のものが普及するまでの間だけ、各都道府県は育種知見を維持し、その間に民間にそれらの知見をすべて提供する義務があるという通知だ。実際に種子法が廃止になった昨年四月に奈良県、和歌山県、大阪府は県が責任を持ってつくるのをやめ、民間に委託した。県の保証するコメ、麦、大豆の種子は三府県ではなくなった。福岡県も条例をつくらなければそうなっていく。

日本も遺伝子組換えのコメ、麦、大豆を作付けするようになる?

 飼料米制度は私が大臣のときにつくったものだ。今コメでは農家は赤字だが、飼料米制度で何とか食べてきている。その飼料米農家に先日、農政局から説明があり、「反当り11俵以上とれないと補助金を出さない」という話が出てきたという。調べて見ると、すでにゲノム編集の飼料米の種子が用意されていた。その農家が「これからはF1か遺伝子組み換えの飼料米をつくらなければいけないのではないか」と心配していたが、まさにそうだった。そして「WRKY45(ワーキー45)」というゲノム編集のコシヒカリの種子も用意されていた。

 ゲノム編集について、昨年8月7日の『日本農業新聞』の1面に「GM技術該当せず」とある。ゲノム編集は遺伝子組み換えの一つだが、「遺伝子組み換え技術に該当せず、安全だ」といい始めたのだ。『日本経済新聞』(今年3月19日付)には「ゲノム編集食品、夏にも」とある。実際にはこの10月1日にゲノム編集食品は解禁された。任意の届け出のみで表示もないまま、いよいよ流通し始める。

 ゲノム編集とはなにか。例えばトマトの熟成する遺伝子だけを粉砕すると、熟成せず腐らなくなる。3年間、青青としているトマトができている。それを収穫して倉庫に入れておき、出荷のさいにエチレンガスをかけると真っ赤になる。それが本当に安全なものなのだろうか。

 EUでは、遺伝子組み換えは原則禁止しており、ゲノム編集は遺伝子組み換えであるとして使わないようにしている。ところが日本は、「ゲノム編集は遺伝子組み換えと違い、新しい別の種類の遺伝子を組み換えて入れるわけではない。アミノ酸に変わりないから安全だ」といっている。ところがアメリカもそうではない。先日訪米し、遺伝子組み換えの分野では右に出る人はいないというチャペラ教授に話を聞いたが、最初「ゲノム編集」といっても伝わらなかった。そして「そうか、山田さんがいっているのはNEW GMOのことだな」といわれた。アメリカでもみな、遺伝子組み換えの延長線上の話だという認識だ。しかし日本だけはゲノム編集は遺伝子組み換えと違うといい出した。

 今、ネイチャー誌に論文が載っているように、「ネズミ1匹の遺伝子を粉砕すると1600」の副作用がある。

 たとえば、中国でゲノム編集によって双子の赤ちゃんが生まれた。父親がエイズだったので、生まれてくる子どもがエイズにならないよう、ウイルスにかかっている遺伝子だけを壊した。すると思いがけず双子が生まれた。しかし、2人はエイズにはかからないが、西ナイル熱ウイルスにはかかる、インフルエンザにかかると重症化する、免疫疾患になる、短命であるなど、さまざまな影響があることがわかってきた。

 ゲノム編集食品で最初に、もうすでに日本に入ってきているのは高オレイン酸大豆だ。アメリカでは「ゲノム編集の大豆」「遺伝子組み換え大豆」というと、今ほとんど売れない。それで安倍総理は日米FTA交渉のなかで受け入れた。何の表示もないまま、食用油としてすぐに店頭に並ぶと思う。これがどういう作用があるのかはまったくわからない。

 ゲノム編集の高オレイン酸大豆や、カーギルが関与している除草剤耐性のあるナタネなどが日本に入ってきたところだと思うが、さらに政府はそれについて「有機(JAS)」の認証をできないか検討を始めた。9月30日に第1回の検討会があり、第2回が近く予定されている。アメリカですでに用意されている遺伝子組み換えのコメの種子、ゲノム編集のコメの種子、麦、大豆、ジャガイモなどについて、「有機」の認証をしたいというのだ。話を聞き、資料を読んでみると、認証することが前提の検討会になっている。今、遺伝子組み換え食品について、日本は政府が318種類も承認している。アメリカですら197種類だから日本はダントツだ。

 遺伝子組み換え農作物は、すべて除草剤・ラウンドアップ耐性だ。ラウンドアップをまくと植物は枯れる。主成分のグリホサートはベトナム戦争の枯れ葉剤と考えればよい。植物がアミノ酸をつくるシキミ酸経路を破壊するので、植物はアミノ酸をつくれず枯れる。ところがグリホサート耐性を持たせた農作物は、いくらグリホサートをまいても死なず、すくすくと生きている。ところが、そのラウンドアップで今大変なことが起きている。

ラウンドアップ裁判

 アメリカで昨年8月10日、歴史的な裁判があった。

 学校の用務員ジョンソンさんが、校庭の除草のために20〜30回ラウンドアップをまくと、腕に腫瘍ができ、末期ガンであることがわかった。モンサントのラウンドアップ以外に考えられないと、モンサントを訴えた裁判だが、モンサントに320億円支払えという評決が出た。判決は86億円に訂正されたが、これは世界のトップニュースになり、世界中に激震が走った。

 世界各国でじつは今、グリホサート、ラウンドアップの規制が広がっている。ラウンドアップをやめた国は24カ国、規制している国は33カ国にのぼっている。隣の韓国もラウンドアップの使用をやめ、ネオニコチノイドの空中散布や屋外の使用を一切禁止している。


 ラウンドアップをめぐる裁判は次次に起きており、ジョンソンさんの次には88億円、3例目の夫婦のガン患者には2200億円支払えという評決が出た。サンフランシスコでジョンソンさんに会い、インタビューをすることができたが、腕はケロイド状で肉が出ていた。彼は、「妻がハグすると皮がずりっと落ちて大変なので、今優しく抱いてもらっているだけだ。子どもはどうやらあきらめがついたようだが、妻はまだあきらめがついていないようだ」と話していた。日本に対するメッセージを求めると、「ラウンドアップの使用をできるだけ早くやめてほしい。日本だけでなく世界の人にそういいたい」といわれていた。

 その後、この訴訟にかかわったロバート・ケネディ・ジュニア弁護士にもインタビューした。彼は叔父のジョン・F・ケネディがホワイトハウスにいるときに、レイチェル・カーソン女史に会ったという。当時、モンサントはDDTを世界中で売りまくっていて、レイチェル・カーソン女史は「鳥も鳴かない春が来る」といい、モンサントから徹底的に糾弾されていたそうだ。そのときからロバート・ケネディ・ジュニア弁護士は30年間モンサントとたたかってきたという。

 裁判で勝利できたのは、モンサントが所有している最高の内部機密資料を裁判に出すことができたからだという。その内部機密資料によって、モンサントは19年前から、遺伝子組み換え作物やグリホサートでガンになることを認識していたことが明らかになった。実証の結果わかっていたのに悪質な隠蔽工作を続け、今日まで売り続けてきていたのだ。ロバート・ケネディ・ジュニア弁護士の話では、例えばニューヨークでは「ラウンドアップはコーヒーやピクルスと同じように飲んでも健康な大丈夫なものです」と宣伝していた。これは明らかな間違いなので、モンサントは莫大な罰金を払わされることになったという。

 日本では、「すぐに生分解されて自然に戻るから害がないとコマーシャルしている」と話すと、明らかに虚偽の事実で、公共放送でやるなど考えられないといわれていた。TPP違憲訴訟をするうえで裁判資料の提供を依頼すると、喜んで承諾して下さり、「日米で一緒にたたかいましょう」という話になった。

 今回、劇的な裁判となったが、すでにアメリカで5万件、同様の裁判が起こされており、カナダやオーストラリアでもモンサントに対する同様の裁判がなされている。モンサントを昨年6月に買収したバイエルは今、株価が5割下がっている。そしてついに正社員の1割に当たる1万2000人のリストラを発表し、動物医薬品を売るドル箱だった会社を売却した。アメリカでもEUでも「モンサントは終わった」といわれ、バイエルも危ないといわれているほどだ。

オーガニック食品の広がり

 今、アメリカのスーパーはどこに行ってもオーガニック、「NON GMO」があふれている。アメリカを変えた女性といわれているゼン・ハニーカットさんにもお会いした。彼女はロバート・ケネディ・ジュニア弁護士やジョンソンさんと一緒になって裁判をひっ張って来た人だ。

 彼女の子どもは3人ともアレルギーで、そのうち次男のボダイ君は小麦アレルギーがなかったのでパンやパスタをたくさん食べさせた。するとある日突然、理由もないのに怒り出し、暴れ出して自閉症の症状を起こした。驚いて病院に連れて行き、腸内細菌を調べると、クロストリジウムという脳神経を直接おかしくする細菌が、ヨーロッパの環境基準の四倍見つかった。このせいではないかと彼女は考えた。

 アメリカでは10年前から小麦の収穫前にラウンドアップをまいていた。ラウンドアップをまくと小麦が枯れるため、コンバインで刈る手間がなくなる。主成分・グリホサートは小麦の芯まで浸透し、水分が一滴もなくなるため、日本に運んで来るまでにカビが生えたり細菌が発生することもない。彼女はこのグリホサートのせいではないかと考え、小麦粉製品を食べさせるのをやめ、有機の物と発酵食品にするとボダイ君の症状は劇的に改善された。

 それまで、「グリホサートは食べ物から体内に入ってもすぐに分解されて尿として排出され、体内に残ることはない」という研究論文の下で、アメリカ環境保護局(EPA)も認めて来た。しかし、体内にグリホサートがあるかもしれないと考えた彼女が、母親たちの協力を得て母乳中のグリホサートの検査をすると、9割以上の母親からグリホサートが検出された。

 私はそれを聞いて日本で何とか調べたいと思い、フランスのクズサイエンスというところに髪の毛を送って調べてもらった。1キット5万円したが、30キット購入し、国会議員23人や私も含め総勢30人を調べると30人中21人からグリホサートが検出された。これを黒田純子博士が聞いて驚いた。「尿で検査すると日本人みんなから検出されるのではないか」と。

 今の医学では1個の細胞が生きるのに10個の腸内細菌の力を借りなければいけないといわれている。私たちは腸内細菌で生かされている。グリホサートはその腸内細菌のうち善玉菌をほとんど殺してしまう。そうなるとガンになったり、切迫流産や生殖系の機能を阻害したり、自閉症になることなどが明らかになってきている。黒田純子博士は、「じつはグリホサートは遺伝子を傷つけるのではなく、メチル化するのだ」といわれた。メチル化とは、遺伝子のオン・オフを人によって突然切り替えるのだそうだ。そうなるとこの遺伝子がそのままゲノム編集と同じ効果になる。

 ネズミの実験ではF0(大人の世代)、F1(子どもたちの世代)にはほとんど影響はないという。ただF3(孫)、F4(ひ孫)の時代に異常が出てくるという。遺伝子そのものが変わるため、最初の角度が一度違っても、遠くに行くほど角度が開くそうだ。

ラウンドアップにかわる除草剤

 ラウンドアップは今のJAでもどこでも売っている。しかし、お母さんたちが反対運動をしてダイソーは8月8日から販売をやめた。ラウンドアップにかわる天然素材の除草剤はないか調べていると、オーストラリアでオーガニック・コンタクト社の除草剤を、昨年暮れ近くになって政府が有効な除草剤としたことがわかった。この話を聞いてすぐにサンプルを輸入してもらい、試験してみた。すると1時間で雑草に黒く斑点ができてひっくり返っていき、4時間後には一部だが茶色く枯れた。これを、アメリカのEPAが除草剤として承認した。EUも審議中で、スリランカ、ニュージーランドも承認し、4カ国が承認したところだ。何とかしてラウンドアップをやめたい。

世界に逆行する日本―世界の流れは有機・自然栽培、非遺伝子組み換え作物に

 アメリカのダイソーで販売しているポテトチップには警告として「揚げたジャガイモ(ポテトチップスなどの)には、発がん性や、先天性血管、そのほかの生殖系への悪影響を引き起こすことが知られている、アクリルアミドという化学物質が含まれています」という表示がされている。日本では普通に食べている。カラムーチョもそうだ。世界は食品表示が厳しいのに、これから日本で売られるゲノム編集の大豆やナタネでつくられる食用油は、何の表示もないまま合法的に売られる。しかも政府はこれを「有機(JAS)」で売りたいという検討会まで始めている。まさに世界の流れと逆行している。

 韓国のスーパーでもオーガニックコーナーができ、オルゴク小学校(清州市・500人)では、有機・無償で学校給食を提供している。パンやサンドイッチは輸入小麦に頼らざるを得ないのではないかと思ったが、パンやパスタは一切使わず、うどんは全部国産の小麦粉だという。日本の大手3社の小麦粉を調べてみると、グリホサートがたくさん含まれている。もっとも入っているのが日清製粉の「全粒粉強力粉」だ。オルゴク小学校はアレルギーの子どもが七人しかいなかった。

 韓国の農水省の課長に全国の状況を聞くと、ほぼ小・中学校は有機・無償でやっており、高校はもう少しかかるということだった。保育園・幼稚園でも始め、何年か後には妊婦にも有機の物を食べさせたいと思っているという話だった。

 韓国も台湾も、食の安全に対する取り組みを始めている。日本は農薬や食品添加物の基準でいうと台湾の400倍も緩い。小麦粉のグリホサート残留農薬基準は中国の150倍緩い。そして世界各国がグリホサート、ラウンドアップを規制しようとしているなかで、こともあろうに日本だけがグリホサートの残留農薬基準を、物によっては400倍にまで緩めた。そば粉やナタネなどは75倍、100倍、テンサイは75倍だ。今、世界で一番農薬の残留基準が緩いのが日本だ。

 ロシアも2016年に遺伝子組み換え農産物はつくらせない、輸入させないという法律を上院下院で通した。中国も2017年から同じように輸入も国内栽培も禁止している。いずれも国を挙げて有機栽培に力を入れている。アメリカも、じつは遺伝子組み換え農産物は2016年から頭打ちで、今オーガニックの生産がなんと年に10%の割合で伸びている。

 先月アメリカに行き、モンタナ州(小麦の大産地)を訪れた。そこで10年前までケミカル農業(農薬や化学肥料を使う農業)をしてきたが、オーガニックに変えたという農家に会った。やめた理由を聞くと、「ケミカル農業をしている農家は家に帰るとすぐに服を脱ぎ捨ててシャワーを浴びないと子どもをハグできなかった。今は子どもたちと一緒に畑の中に入ることができる」という話だった。今、彼のつくった小麦は1ポンド14jだが、ケミカル農業の小麦は1ポンド3・7jだという。農薬や化学肥料にも金がかかる。「彼らは赤字だ。私は早く切り替えてよかった。アメリカでももう有機にしないと農業はやっていけない」と話していた。

自家採種の禁止

 政府が自家採種を原則禁止するという種苗法の改定案を、いよいよ来年の通常国会で提出することがはっきりした。今年3月から9月25日まで5回にわたって検討会を開いてきたものだ。

 自家採種(自家増殖)というのは、たとえばイチゴの場合は苗を10本とか15本購入し、ランナーで芽出しして次の年に植えたりすることだ。イモやサトウキビ、ジャガイモも同じだ。木の場合は接ぎ木する。そのような自家増殖を現行の種苗法では、二一条にあるように、モンサントなどが登録した品種でも、農家は種を買ったら自由に自家採種し、次の年に植えたり、加工することができる。原則自家採種自由だ。

 ただし、第三項に「農林水産省が特例でもっていわば適用しない品目を定めることができる」となっていた。じつは自家採種の禁止は始まっていた。最初はバラ、カーネーションなどの花、その次はキノコ、TPPを批准してからはキャベツ、ブロッコリー、ナス、トマト、スイカ、メロン、キュウリ、ダイコン、ニンジンなど、あらゆるメジャーな野菜や果樹をはじめとする357種類もの植物が指定され、今年新たに野菜のみで31種類指定され、400種類近くになっている。この登録品種を勝手に自家採種したら懲役10年、1000万円以下の罰金で、しかも共謀罪の対象だ。

 ところが、アメリカでも主要農産物の小麦は自家採種が3分の2で、3分の1が公共の種子、カナダは8割が自家採種、2割が公共の種子だ。オーストラリアは95%が自家採種で5%が公共の種子だ。それなのに日本はいよいよ自家採種禁止法案を出してきた。農水省の課長に「コメも麦も大豆も自家採種禁止にするのか。それが本当の狙いで、邪魔だったから公共の種子法を先に廃止したのか」と聞くと黙っていた。ところが検討会のとりまとめ(9月25日)には、わざわざ「これまで種苗法では非常に例外が多くて複雑だったから、シンプルなものにして、一律、自家増殖禁止の条文にしたい」と書いてある。そうすると「あまおう」をつくっているイチゴ農家もこれまでのように増殖できない。苗を1本250円ほどで6000本買わなければいけなくなる。

 検討会でプレゼンをした茨城県の横田農場は、過疎地のため、人に頼まれて耕作面積が増え、今150fでコメをつくっている。8品種のコメを作付けしているが、そのうち登録品種だけで7dくらい自家採種しているという。コシヒカリなど育種期間(25年)が切れている品種もあるが、まだ切れていない新しい品種(「ゆめぴりか」など)の自家採種をやめて種子を購入すると500万円ほどかかり、「われわれはやっていけない」とプレゼンした。これが民間の種子になるとその10倍=5000万円かかる。ところがこれに一切コメントなしで、自家採種一律禁止という方向で条文にし、来年の通常国会で審議が始まることになった。自民党はどんなことがあってもこの法案を通すとはりきっているという話を耳にし、大変心配しているところだ。

 なぜ自家採種を禁止するのか、その理由として農水省は「シャインマスカットなど日本の優秀な育種知見がそのまま中国や韓国に流れた。これを取り締まらなければならない」という。そのために種苗法を改正して、許諾・承認を得るか、新しく買うかしなければいけないのだという。しかし、海外流出を食い止めるのであれば、宮崎県が種牛の精液が海外流出するのを刑事告訴したように、現行法で刑事告訴すれば足りることだ。海外に出たものを取り締まるには、農水省が海外でシャインマスカットの育種登録もしくは商標登録などをすべきではなかったか。それを怠っていて、政府は「種苗法を改正しなければ海外流出を食い止めることができない」といういい方をしている。

 1週間ほど前に「日本の種を守る会」は農水省の知財課長を呼んで話を聞いた。そこで農水省は「育種権者が第三者、企業にかわった場合、育種権はどうなるか」を説明した。思い出してほしい。農業競争力強化支援法で、例えばマスカットは農研機構の育種知見だが、それらをモンサントなどの民間企業に譲渡するようになっている。譲渡されて育種権者がかわった場合、そこから許諾を得るか、種苗を買わなければいけなくなるのではないか。県民や国民の税金で開発した育種知見を民間企業に譲渡しておいて、農家(国民・県民)が使うときには民間企業にロイヤリティを払わなければ許諾するわけはないだろう。県や国であれば許諾するであろうし、研究者はみんな使ってほしいと思っている。しかし、民間企業は当然、許諾料をとるか、1本ずつ買えとなるのではないか。

 もう一つ、農水省は「これまでの伝統的な固定種をつくっている有機栽培の農家は大丈夫だ。安全だ」と説明している。家庭菜園は私も大丈夫だと思っているが、有機栽培の農家は安心ではない。種苗法二一条では、「登録された品種」と「特性により登録された品種と明確に区別されない品種」も自由に自家採種できるようになっている。野菜は土地と風土、栽培する人や年によって少しずつ変化していくものだ。登録品種であっても変化していくので、今モンサントは子会社を使ってナスやブロッコリー、トマトなど、さまざまな野菜をどんどん登録品種にしている。これらの登録品種と、有機栽培で農家がつくっている野菜のどこが違うのか区別はしにくい。こうして新規の育種登録を次次にした民間企業が、野菜農家などに育種権の侵害として賠償金を求めるようなことになりはしないかと心配している。

 すでに企業から生産者が訴えられる裁判が6件起こっている。モンサントの裁判は有名だが、カナダでは有機栽培の伝統的なナタネ農家がモンサントから訴えられて裁判で負けた。日本で有機栽培をしている農家も、ある日突然、モンサントから20億、30億円の賠償金を請求されることもあり得る。実際、今度の種苗法の検討会でリードしたのは知的財産権ネットワークの弁護士だ。日弁連の雑誌にも、「これからは育種権の争いが論点になってくるだろう」と書かれている。

 農水省の知財課長の説明では、こうした争いになった場合、裁判所は育種登録した品種の現物と、農家がつくっている作物の違いを求めようとするという。しかし、実際には登録したモンサントの野菜の品種も変化してくるから、その特性を6項目くらい法制化し、それに反したら育種権違反だとやれるよう改正案を準備しているという。これはモンサントなど種子企業が裁判で争えるように改正する内容だ。

 アメリカで10年ほど前に自家採種禁止法案が通ったときも、「伝統的な固定種を栽培している有機栽培農家は安全だ」と説明していたが、今は本当に伝統的な有機栽培農家も種子を買わなければならなくなり、事実上、自家採種禁止になってしまった。このことはエップ・レイモンドさんの米国からの報告に詳しく書かれている。決して有機栽培農家、自分で種とりをして伝統的な固定種を栽培している農家も安心ではない。今度の種苗法改定案はどのようなことがあっても反対しなければならない。

 種子法が廃止されたとき、農水省は自民党議員のところを「種苗法で守る」といって回った。ところが種苗法改定で自家採種を禁止し、コメも麦も大豆も、すべての種を買わせるのが狙いだった。アメリカもそうだったが、国家は嘘をつくものだ。

 私たちは裁判でも争っているが、今後は広島県のジーンバンクのように伝統的な固定種を県が発掘し、それを保存・管理することが大事になってくる。広島県はそれを農家に無償で貸し出している。福岡県でもそのような条例をつくって、企業や民間や県も出資して公社をつくり、守ることが必要になってくる。

日本の経済、地域の経済を発展させていく施策

 種子条例は、九州では宮崎県が1番につくり、今、熊本県が種子条例のパブコメで骨子案を発表した。鹿児島県知事もつくることを表明した。この前の議会までに11の道県でできたが、新しく栃木が先日採決し、宮城県の種子条例もパブコメをした。島根県も種子条例をつくることを発表し、岩手県は議員提案でやることが決まった。滋賀県もやる。年内にだいたい16の道県で種子条例ができそうだ。秋田、青森なども動き出しているし、福島も動き出した。来年度までに26の道県で種子条例ができるのではないかと思っている。

 種子条例ができる一つのきっかけは、市町村のみなさんが動き出したということだ。1番最初につくった新潟県では、柏崎市が日本で1番最初に種子条例の制定を求める意見書を出した。県内各市町村で動き出し、それをもとに新潟県がつくり、兵庫県、埼玉県、山形県というようにどんどん動いてきた。


 地方分権一括法では、国が地方自治体に指揮命令することは一切禁止している。国が地方にいえるのは単なる通知だけだ。通知は法律的にいうと「技術的助言」に過ぎない。法律に反しない限り地方自治体は何でもできるのだ。今治市は食と農の条例をつくった。「遺伝子組み換え農産物はつくらせない」という条例だ。もし市長の承認なくつくれば、2年間の懲役、500万円以下の罰金など、非常に厳しい内容だ。この町で「ゲノム編集のものは表示なくして流通させない」といった条例に刑罰まで定めてつくることができる。韓国は学校給食を条例で全部無償でやっているが、おそらく日本でも学校給食を有機でやる市町村が出てくる。世田谷の区長は無償で学校給食を始めた。同時に今、有機でやろうと真剣に考えているところだ。千葉県いすみ市の学校給食はコメは有機100%だ。普通入札で60`1万3000円くらいだが、2万円で買い、差額を市が補填している。

 じつは安倍官邸が悪いといっている時期ではない。農薬から自家採種禁止まで大変なことになろうとしているが、私たちの暮らしは自分で守るしかない。そして自分で守ることができる。住民には請願権が認められている。知っている市会議員や町会議員を通じて、この町で学校給食を有機農産物でやるという条例案を審議してくれという請願を出すと市町村議会はそれを審議しなければいけない。次次にそういったものを出していくことによって地方から変えていくことができる。今、自分が動けば何でもできる。私たちが主役だ。
https://www.chosyu-journal.jp/seijikeizai/13829


http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/999.html#c6

[リバイバル3] パンやラーメンを食べるとハゲになる 中川隆
29. 中川隆[-10504] koaQ7Jey 2019年10月29日 11:58:46 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2369]
今、アメリカのスーパーはどこに行ってもオーガニック、「NON GMO」があふれている。アメリカを変えた女性といわれているゼン・ハニーカットさんにもお会いした。彼女はロバート・ケネディ・ジュニア弁護士やジョンソンさんと一緒になって裁判をひっ張って来た人だ。

 彼女の子どもは3人ともアレルギーで、そのうち次男のボダイ君は小麦アレルギーがなかったのでパンやパスタをたくさん食べさせた。するとある日突然、理由もないのに怒り出し、暴れ出して自閉症の症状を起こした。驚いて病院に連れて行き、腸内細菌を調べると、クロストリジウムという脳神経を直接おかしくする細菌が、ヨーロッパの環境基準の四倍見つかった。このせいではないかと彼女は考えた。

 アメリカでは10年前から小麦の収穫前にラウンドアップをまいていた。ラウンドアップをまくと小麦が枯れるため、コンバインで刈る手間がなくなる。主成分・グリホサートは小麦の芯まで浸透し、水分が一滴もなくなるため、日本に運んで来るまでにカビが生えたり細菌が発生することもない。彼女はこのグリホサートのせいではないかと考え、小麦粉製品を食べさせるのをやめ、有機の物と発酵食品にするとボダイ君の症状は劇的に改善された。

 それまで、「グリホサートは食べ物から体内に入ってもすぐに分解されて尿として排出され、体内に残ることはない」という研究論文の下で、アメリカ環境保護局(EPA)も認めて来た。しかし、体内にグリホサートがあるかもしれないと考えた彼女が、母親たちの協力を得て母乳中のグリホサートの検査をすると、9割以上の母親からグリホサートが検出された。


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種子法廃止とこれからの日本の農業について 元農林水産大臣・山田正彦 2019年10月26日
https://www.chosyu-journal.jp/seijikeizai/13829


 私は五島列島出身で、29歳のときに400頭くらい牛を飼っていた。豚も年間8000頭くらい出荷していたので、相当な規模だった。うまくいかず自分で肉屋もやり、最後は県庁前で牛丼屋までやったが、さんざん失敗した。当時4億円くらい借金を抱えた。忘れられないのは当時の農水省の勧めで大型畜産をやった仲間が2人自殺したことだ。私は破産状態だったが、弁護士の資格だけは持っていたので、弁護士をして借金の支払いをしながら、なんとも悔しかったので衆議院に出た。3回敗れて4回目に通り、5期衆議院議員をさせていただき、運良く農林水産大臣にさせていただいた。そのときに、戸別所得補償や飼料米制度、林業再生プラン、漁業の所得保障などいろいろやらせてもらった。そのときちょうどTPP交渉に参加したいという話があり、閣議で大げんかして大臣を辞め、今日までTPP反対運動を続けてきた。

 ところがTPPは昨年12月30日に発効した。たった5日間で牛肉の輸入量は半月分になるほど急増した。今年2月1日に日欧EPAも発効し、なんとEU産豚肉は五割増になった。チーズやバター、乳製品、果物類も今だいたい昨年に比べて3割増だ。そんななか日米FTAがいよいよ来年1月には発効する。一番恐れていたことだ。

 アメリカは農産物しか売る物がない。日本を見るとトヨタ自動車一社の売上だけで30兆円だ。農林水産物はあわせても8兆円しかない。2年前に「トヨタ自動車その他日本の自動車に25%の報復関税をかける」とトランプからいわれ、霞が関の官邸や農林水産省、経産省から聞こえて来るのは、「このさい、報復関税25%をなんとか延期してもらうために、農林水産物は譲るだけ譲る」ということだった。そしてアメリカの農務省長官も、はっきり「もう日本とは話がついた」と、今年5月からツイッターでいっている。今後大変なことになっていくのではないかと思う。

 今、アメリカもオーストラリアもどんどんコシヒカリをつくっている。これが60`4000円で入ってくる。私が農林水産大臣のときにおこなった試算では、今日本のコメの生産原価は60`当り1万5000円だ。昨年の農家の手取りが1万3300円だった。試算ではTPPに参加すると日本の食料自給率は14%まで落ち込むという結果になった。韓国ですら今、食料自給率は48%だ。日本は本当にどうなるのかと心配している。

 TPP協定は条約であり、憲法の下で、国内法の上になる。米韓FTAを結んだ韓国が200本の法律を変えたように、日本もTPP協定(8000ページ・30章)に従って、この2年間、次次に法律を変えている。一番最初に変えたのが主要農産物種子法の廃止だ。これについて私は5年前から、「明らかに国の主権を損なうものだ」としてTPP違憲訴訟をしている。その判決が昨年10月31日にあったが、判決のなかで種子法廃止について「背景事情の一つにTPP協定に関する動向があったことは否定できない」と、TPP協定と種子法廃止の関連を最高裁判所は認めた。水道法改定、漁業法の改定、市場法の事実上の廃止、森林管理法の改定など、すべてこれはTPP協定によるものなのだ。

種子法で日本のコメ、麦、大豆は守られてきた

 今私たちはおいしいお米を当たり前のように食べている。これは全部、伝統的な固定種だ。種子法のおかげで私たちの主食であるコメ、麦、大豆など、それぞれおいしいものを食べることができた。これがどうなるか。

 野菜で考えていただくとわかりやすい。野菜は30年前、みんな伝統的な固定種だった。ところが野菜の種子はF1に変わり、今、90%を海外で生産している。2年前にモンサントの遺伝子組み換え農産物の見学会に行ったとき、思いがけないことを聞いた。「日本の野菜の種子はモンサントでつくっています」といわれたのだ。そんなことはパッケージに書いていない。「委託生産し、委託販売している」という。調べてみるとモンサントは野菜の種子だけで800億つくっている。世界の種子は今、モンサント(バイエル)、ダウ・デュポン、シンジェンダ(中国化工集団傘下)の3社で世界の種の7割を握っている。同時にこの3社で世界の農薬の7割、世界の化学肥料の7割を握っている。

 こうして野菜の種子はF1になり、ニンジンでいえばカロチンなど栄養価は3分の1に減っている。F1は科学的にそこまで問題になるとはいわれていないものの、主食のコメ、麦、大豆の公共の種子がなくなると、民間の種子を使わざるを得なくなる。すでにコメ、麦、大豆の民間の種子ができている。

種子法とは

 種子法ではコメ、麦、大豆の伝統的な日本の在来種を国が管理し、各都道府県に原種・原原種の維持、優良品種の選定、奨励、審査を制度として義務づけてきた。そのもとで、各地の農業試験場で雑種の混入や不良な種を取り除き、厳格に監査した優良な品種を公共品種として安く安定して提供してきた。

 原原種の栽培では、コシヒカリやヒノヒカリなどを1本ずつ植え、毎年つくっている原種を純粋なコシヒカリに合わせて開花時期、丈の高さを揃えていく。四割くらいは黒米や赤米になったりするので、それをとり除いていくと、そこで6割くらいしか残らない。農業試験場に見学に行くと、穂先が1aくらい伸びているなかから、1_か2_違えばとり除いていた。その後も10回前後の抜きとり作業をおこなうなど、「異株」に対して細心の注意を払い、発芽率90%の種をつくり、その後に原種をつくる。3年目にようやく県が種子栽培農家を選定し、圃場を選定して、福岡県であれば「ヒノヒカリ」「発芽率90%以上」と、県として責任を持って保証書を出し、だいたい1`500円ほどでコメ農家に提供してきた。それをコメ農家は4年目につくり、われわれは5年目に食べることができる。そうやって純粋な伝統的な品種をしっかり守っている。麦も大豆も同じだ。

 ところが、種子法を廃止するとき政府は「種子法があることで民間の優秀な品種が普及できない」「なかなか売れない」といった。民間の優秀な品種(三井化学の「みつひかり」など)があるではないかと説明して回った。「みつひかり」は野菜と同じようにF1の種子で、伝統的な固定種ではない。価格を見ると、「みつひかり」の種子は4000円なので、公共の種子と比較すると8〜10倍する高い物だ。野菜の種子もF1になって多国籍企業がつくるようになってからは、イチゴやトマトなど1粒1〜2円だったものが、今は40〜50円だ。いずれコメ、麦、大豆の種子も40〜50倍になっていくことは間違いないと思っている。

農家を大企業に隷属させる

 私は三井化学の「みつひかり」や住友化学の「つくばSD」の生産者、日本モンサントの「とねのめぐみ」の生産者など、さまざまな方に会ってきた。話を聞くと、民間の種子には必ず、収量がコシヒカリの1・2倍〜4倍、味はヒノヒカリ以上、コシヒカリ以上という内容が書いてある。そしてつくりやすく倒伏しない。しかし実際は必ずしもそうではない。最初の年は化学肥料をやるのでいくらか収量があるが、土壌が追いつかず、だんだん収量が減ってくるのでやめた農家もけっこういた。

 実際の契約書を見ると、モンサントの契約書は有名で、何十ページもあって肝心な部分は英語で書かれているのだが、これがたった1枚だった。そのなかに「指示されたことに従わない場合はモンサントに生産者は責任を負う」と書かれている。農薬や化学肥料の指示はなかったのかと聞くと、その方は「そういう指示はなかった」といっていた。

 しかし、「つくばSD」の契約書は10ページあり、指定された農薬と化学肥料を必ず使わなければならない、反すると損害賠償責任を負うと書かれていた。そして「収穫されたものはすべて住友化学の指定するところに納めなければならない」となっている。価格については住友化学と生産者とで、「収穫後にそのときの相場を見て決める」となっている。今回の台風のときのように全滅する場合はどうかというと、「災害時の責任はすべて生産者が負う」となっている。これは非常に一方的な契約だ。

 「みつひかり」の生産者の話では、最初の年は60`1万2000円で全量引き取りだったからつくったが、翌年は60`1万円、その次の年は9000円になったのでやめたという。私は「よくやめられましたね」といった。この「みつひかり」の契約書だと、正当な理由がなければ、やめるにしても莫大な損害賠償を請求される恐れがある。

 これから、地方自治体が公共の種子をつくらなくなると、モンサントなど民間との契約の下、農家はまさにがんじがらめに縛られて、アメリカの農家のように奴隷農場に、借金漬けになっていく。

日本のコメ農家がモンサントへロイヤリティを支払う

 もう一つ、「農業競争力強化支援法」の八条三項のなかで、「銘柄が多すぎる」といっている。日本には各県の奨励品種だけで約300品種ある。天皇家の古代米だけで17種類だから、全国でだいたい1000種類のコメがつくられている。そのコメを数種類に集約するという。「民間の種子に」という意味だ。農協潰しの法案といわれた「農業競争力強化支援法」だが、八条四項では、日本(国の農研機構や各都道府県)が蓄積してきた育種知見をすべて民間に提供するとされている。国会で「海外のモンサントなどにも提供するのか」と聞くと、当時の斉藤農水大臣は「TPP協定は内外無差別だから、当然そうなる」と答えている。

 そうなるとどうなるか。メキシコはトウモロコシの原産国だが、今、メキシコの農家はモンサントなどにロイヤリティを払わなければトウモロコシをつくることができない。フィリピンもそうなった。日本のコメ農家もそうなっていくということだ。

 たとえば福岡県でやっとできたおいしいコメの品種も、提供するとロイヤリティを払わなければならない。国民の税金、県民の税金でつくった新しい品種だ。この育種知見がTPP協定によって多国籍企業に出て行くことになる。

 じつは農水省の事務次官が平成29年11月15日付で、「都道府県に一律の制度を義務付けていた種子法及び関連通知は廃止するものの、都道府県が、これまで実施してきた稲、麦類及び大豆の種子に関する業務のすべてを、直ちに取りやめることを求めているわけではない」という通知を出した。「いずれやめなさい」「予算をつけませんよ」という意味だ。さらに、「民間事業者による稲、麦類及び大豆の種子生産への参入が進むまでの間、種子の増殖に必要な栽培技術等の種子の生産に係る知見を維持し、それを民間事業者に対して提供する役割を担う」とある。

 三井化学の「みつひかり」や日本モンサントの「とねのめぐみ」などのように、麦でもすでにF1の麦もできている。そういった民間のものが普及するまでの間だけ、各都道府県は育種知見を維持し、その間に民間にそれらの知見をすべて提供する義務があるという通知だ。実際に種子法が廃止になった昨年四月に奈良県、和歌山県、大阪府は県が責任を持ってつくるのをやめ、民間に委託した。県の保証するコメ、麦、大豆の種子は三府県ではなくなった。福岡県も条例をつくらなければそうなっていく。

日本も遺伝子組換えのコメ、麦、大豆を作付けするようになる?

 飼料米制度は私が大臣のときにつくったものだ。今コメでは農家は赤字だが、飼料米制度で何とか食べてきている。その飼料米農家に先日、農政局から説明があり、「反当り11俵以上とれないと補助金を出さない」という話が出てきたという。調べて見ると、すでにゲノム編集の飼料米の種子が用意されていた。その農家が「これからはF1か遺伝子組み換えの飼料米をつくらなければいけないのではないか」と心配していたが、まさにそうだった。そして「WRKY45(ワーキー45)」というゲノム編集のコシヒカリの種子も用意されていた。

 ゲノム編集について、昨年8月7日の『日本農業新聞』の1面に「GM技術該当せず」とある。ゲノム編集は遺伝子組み換えの一つだが、「遺伝子組み換え技術に該当せず、安全だ」といい始めたのだ。『日本経済新聞』(今年3月19日付)には「ゲノム編集食品、夏にも」とある。実際にはこの10月1日にゲノム編集食品は解禁された。任意の届け出のみで表示もないまま、いよいよ流通し始める。

 ゲノム編集とはなにか。例えばトマトの熟成する遺伝子だけを粉砕すると、熟成せず腐らなくなる。3年間、青青としているトマトができている。それを収穫して倉庫に入れておき、出荷のさいにエチレンガスをかけると真っ赤になる。それが本当に安全なものなのだろうか。

 EUでは、遺伝子組み換えは原則禁止しており、ゲノム編集は遺伝子組み換えであるとして使わないようにしている。ところが日本は、「ゲノム編集は遺伝子組み換えと違い、新しい別の種類の遺伝子を組み換えて入れるわけではない。アミノ酸に変わりないから安全だ」といっている。ところがアメリカもそうではない。先日訪米し、遺伝子組み換えの分野では右に出る人はいないというチャペラ教授に話を聞いたが、最初「ゲノム編集」といっても伝わらなかった。そして「そうか、山田さんがいっているのはNEW GMOのことだな」といわれた。アメリカでもみな、遺伝子組み換えの延長線上の話だという認識だ。しかし日本だけはゲノム編集は遺伝子組み換えと違うといい出した。

 今、ネイチャー誌に論文が載っているように、「ネズミ1匹の遺伝子を粉砕すると1600」の副作用がある。

 たとえば、中国でゲノム編集によって双子の赤ちゃんが生まれた。父親がエイズだったので、生まれてくる子どもがエイズにならないよう、ウイルスにかかっている遺伝子だけを壊した。すると思いがけず双子が生まれた。しかし、2人はエイズにはかからないが、西ナイル熱ウイルスにはかかる、インフルエンザにかかると重症化する、免疫疾患になる、短命であるなど、さまざまな影響があることがわかってきた。

 ゲノム編集食品で最初に、もうすでに日本に入ってきているのは高オレイン酸大豆だ。アメリカでは「ゲノム編集の大豆」「遺伝子組み換え大豆」というと、今ほとんど売れない。それで安倍総理は日米FTA交渉のなかで受け入れた。何の表示もないまま、食用油としてすぐに店頭に並ぶと思う。これがどういう作用があるのかはまったくわからない。

 ゲノム編集の高オレイン酸大豆や、カーギルが関与している除草剤耐性のあるナタネなどが日本に入ってきたところだと思うが、さらに政府はそれについて「有機(JAS)」の認証をできないか検討を始めた。9月30日に第1回の検討会があり、第2回が近く予定されている。アメリカですでに用意されている遺伝子組み換えのコメの種子、ゲノム編集のコメの種子、麦、大豆、ジャガイモなどについて、「有機」の認証をしたいというのだ。話を聞き、資料を読んでみると、認証することが前提の検討会になっている。今、遺伝子組み換え食品について、日本は政府が318種類も承認している。アメリカですら197種類だから日本はダントツだ。

 遺伝子組み換え農作物は、すべて除草剤・ラウンドアップ耐性だ。ラウンドアップをまくと植物は枯れる。主成分のグリホサートはベトナム戦争の枯れ葉剤と考えればよい。植物がアミノ酸をつくるシキミ酸経路を破壊するので、植物はアミノ酸をつくれず枯れる。ところがグリホサート耐性を持たせた農作物は、いくらグリホサートをまいても死なず、すくすくと生きている。ところが、そのラウンドアップで今大変なことが起きている。

ラウンドアップ裁判

 アメリカで昨年8月10日、歴史的な裁判があった。

 学校の用務員ジョンソンさんが、校庭の除草のために20〜30回ラウンドアップをまくと、腕に腫瘍ができ、末期ガンであることがわかった。モンサントのラウンドアップ以外に考えられないと、モンサントを訴えた裁判だが、モンサントに320億円支払えという評決が出た。判決は86億円に訂正されたが、これは世界のトップニュースになり、世界中に激震が走った。

 世界各国でじつは今、グリホサート、ラウンドアップの規制が広がっている。ラウンドアップをやめた国は24カ国、規制している国は33カ国にのぼっている。隣の韓国もラウンドアップの使用をやめ、ネオニコチノイドの空中散布や屋外の使用を一切禁止している。


 ラウンドアップをめぐる裁判は次次に起きており、ジョンソンさんの次には88億円、3例目の夫婦のガン患者には2200億円支払えという評決が出た。サンフランシスコでジョンソンさんに会い、インタビューをすることができたが、腕はケロイド状で肉が出ていた。彼は、「妻がハグすると皮がずりっと落ちて大変なので、今優しく抱いてもらっているだけだ。子どもはどうやらあきらめがついたようだが、妻はまだあきらめがついていないようだ」と話していた。日本に対するメッセージを求めると、「ラウンドアップの使用をできるだけ早くやめてほしい。日本だけでなく世界の人にそういいたい」といわれていた。

 その後、この訴訟にかかわったロバート・ケネディ・ジュニア弁護士にもインタビューした。彼は叔父のジョン・F・ケネディがホワイトハウスにいるときに、レイチェル・カーソン女史に会ったという。当時、モンサントはDDTを世界中で売りまくっていて、レイチェル・カーソン女史は「鳥も鳴かない春が来る」といい、モンサントから徹底的に糾弾されていたそうだ。そのときからロバート・ケネディ・ジュニア弁護士は30年間モンサントとたたかってきたという。

 裁判で勝利できたのは、モンサントが所有している最高の内部機密資料を裁判に出すことができたからだという。その内部機密資料によって、モンサントは19年前から、遺伝子組み換え作物やグリホサートでガンになることを認識していたことが明らかになった。実証の結果わかっていたのに悪質な隠蔽工作を続け、今日まで売り続けてきていたのだ。ロバート・ケネディ・ジュニア弁護士の話では、例えばニューヨークでは「ラウンドアップはコーヒーやピクルスと同じように飲んでも健康な大丈夫なものです」と宣伝していた。これは明らかな間違いなので、モンサントは莫大な罰金を払わされることになったという。

 日本では、「すぐに生分解されて自然に戻るから害がないとコマーシャルしている」と話すと、明らかに虚偽の事実で、公共放送でやるなど考えられないといわれていた。TPP違憲訴訟をするうえで裁判資料の提供を依頼すると、喜んで承諾して下さり、「日米で一緒にたたかいましょう」という話になった。

 今回、劇的な裁判となったが、すでにアメリカで5万件、同様の裁判が起こされており、カナダやオーストラリアでもモンサントに対する同様の裁判がなされている。モンサントを昨年6月に買収したバイエルは今、株価が5割下がっている。そしてついに正社員の1割に当たる1万2000人のリストラを発表し、動物医薬品を売るドル箱だった会社を売却した。アメリカでもEUでも「モンサントは終わった」といわれ、バイエルも危ないといわれているほどだ。

オーガニック食品の広がり

 今、アメリカのスーパーはどこに行ってもオーガニック、「NON GMO」があふれている。アメリカを変えた女性といわれているゼン・ハニーカットさんにもお会いした。彼女はロバート・ケネディ・ジュニア弁護士やジョンソンさんと一緒になって裁判をひっ張って来た人だ。

 彼女の子どもは3人ともアレルギーで、そのうち次男のボダイ君は小麦アレルギーがなかったのでパンやパスタをたくさん食べさせた。するとある日突然、理由もないのに怒り出し、暴れ出して自閉症の症状を起こした。驚いて病院に連れて行き、腸内細菌を調べると、クロストリジウムという脳神経を直接おかしくする細菌が、ヨーロッパの環境基準の四倍見つかった。このせいではないかと彼女は考えた。

 アメリカでは10年前から小麦の収穫前にラウンドアップをまいていた。ラウンドアップをまくと小麦が枯れるため、コンバインで刈る手間がなくなる。主成分・グリホサートは小麦の芯まで浸透し、水分が一滴もなくなるため、日本に運んで来るまでにカビが生えたり細菌が発生することもない。彼女はこのグリホサートのせいではないかと考え、小麦粉製品を食べさせるのをやめ、有機の物と発酵食品にするとボダイ君の症状は劇的に改善された。

 それまで、「グリホサートは食べ物から体内に入ってもすぐに分解されて尿として排出され、体内に残ることはない」という研究論文の下で、アメリカ環境保護局(EPA)も認めて来た。しかし、体内にグリホサートがあるかもしれないと考えた彼女が、母親たちの協力を得て母乳中のグリホサートの検査をすると、9割以上の母親からグリホサートが検出された。

 私はそれを聞いて日本で何とか調べたいと思い、フランスのクズサイエンスというところに髪の毛を送って調べてもらった。1キット5万円したが、30キット購入し、国会議員23人や私も含め総勢30人を調べると30人中21人からグリホサートが検出された。これを黒田純子博士が聞いて驚いた。「尿で検査すると日本人みんなから検出されるのではないか」と。

 今の医学では1個の細胞が生きるのに10個の腸内細菌の力を借りなければいけないといわれている。私たちは腸内細菌で生かされている。グリホサートはその腸内細菌のうち善玉菌をほとんど殺してしまう。そうなるとガンになったり、切迫流産や生殖系の機能を阻害したり、自閉症になることなどが明らかになってきている。黒田純子博士は、「じつはグリホサートは遺伝子を傷つけるのではなく、メチル化するのだ」といわれた。メチル化とは、遺伝子のオン・オフを人によって突然切り替えるのだそうだ。そうなるとこの遺伝子がそのままゲノム編集と同じ効果になる。

 ネズミの実験ではF0(大人の世代)、F1(子どもたちの世代)にはほとんど影響はないという。ただF3(孫)、F4(ひ孫)の時代に異常が出てくるという。遺伝子そのものが変わるため、最初の角度が一度違っても、遠くに行くほど角度が開くそうだ。

ラウンドアップにかわる除草剤

 ラウンドアップは今のJAでもどこでも売っている。しかし、お母さんたちが反対運動をしてダイソーは8月8日から販売をやめた。ラウンドアップにかわる天然素材の除草剤はないか調べていると、オーストラリアでオーガニック・コンタクト社の除草剤を、昨年暮れ近くになって政府が有効な除草剤としたことがわかった。この話を聞いてすぐにサンプルを輸入してもらい、試験してみた。すると1時間で雑草に黒く斑点ができてひっくり返っていき、4時間後には一部だが茶色く枯れた。これを、アメリカのEPAが除草剤として承認した。EUも審議中で、スリランカ、ニュージーランドも承認し、4カ国が承認したところだ。何とかしてラウンドアップをやめたい。

世界に逆行する日本―世界の流れは有機・自然栽培、非遺伝子組み換え作物に

 アメリカのダイソーで販売しているポテトチップには警告として「揚げたジャガイモ(ポテトチップスなどの)には、発がん性や、先天性血管、そのほかの生殖系への悪影響を引き起こすことが知られている、アクリルアミドという化学物質が含まれています」という表示がされている。日本では普通に食べている。カラムーチョもそうだ。世界は食品表示が厳しいのに、これから日本で売られるゲノム編集の大豆やナタネでつくられる食用油は、何の表示もないまま合法的に売られる。しかも政府はこれを「有機(JAS)」で売りたいという検討会まで始めている。まさに世界の流れと逆行している。

 韓国のスーパーでもオーガニックコーナーができ、オルゴク小学校(清州市・500人)では、有機・無償で学校給食を提供している。パンやサンドイッチは輸入小麦に頼らざるを得ないのではないかと思ったが、パンやパスタは一切使わず、うどんは全部国産の小麦粉だという。日本の大手3社の小麦粉を調べてみると、グリホサートがたくさん含まれている。もっとも入っているのが日清製粉の「全粒粉強力粉」だ。オルゴク小学校はアレルギーの子どもが七人しかいなかった。

 韓国の農水省の課長に全国の状況を聞くと、ほぼ小・中学校は有機・無償でやっており、高校はもう少しかかるということだった。保育園・幼稚園でも始め、何年か後には妊婦にも有機の物を食べさせたいと思っているという話だった。

 韓国も台湾も、食の安全に対する取り組みを始めている。日本は農薬や食品添加物の基準でいうと台湾の400倍も緩い。小麦粉のグリホサート残留農薬基準は中国の150倍緩い。そして世界各国がグリホサート、ラウンドアップを規制しようとしているなかで、こともあろうに日本だけがグリホサートの残留農薬基準を、物によっては400倍にまで緩めた。そば粉やナタネなどは75倍、100倍、テンサイは75倍だ。今、世界で一番農薬の残留基準が緩いのが日本だ。

 ロシアも2016年に遺伝子組み換え農産物はつくらせない、輸入させないという法律を上院下院で通した。中国も2017年から同じように輸入も国内栽培も禁止している。いずれも国を挙げて有機栽培に力を入れている。アメリカも、じつは遺伝子組み換え農産物は2016年から頭打ちで、今オーガニックの生産がなんと年に10%の割合で伸びている。

 先月アメリカに行き、モンタナ州(小麦の大産地)を訪れた。そこで10年前までケミカル農業(農薬や化学肥料を使う農業)をしてきたが、オーガニックに変えたという農家に会った。やめた理由を聞くと、「ケミカル農業をしている農家は家に帰るとすぐに服を脱ぎ捨ててシャワーを浴びないと子どもをハグできなかった。今は子どもたちと一緒に畑の中に入ることができる」という話だった。今、彼のつくった小麦は1ポンド14jだが、ケミカル農業の小麦は1ポンド3・7jだという。農薬や化学肥料にも金がかかる。「彼らは赤字だ。私は早く切り替えてよかった。アメリカでももう有機にしないと農業はやっていけない」と話していた。

自家採種の禁止

 政府が自家採種を原則禁止するという種苗法の改定案を、いよいよ来年の通常国会で提出することがはっきりした。今年3月から9月25日まで5回にわたって検討会を開いてきたものだ。

 自家採種(自家増殖)というのは、たとえばイチゴの場合は苗を10本とか15本購入し、ランナーで芽出しして次の年に植えたりすることだ。イモやサトウキビ、ジャガイモも同じだ。木の場合は接ぎ木する。そのような自家増殖を現行の種苗法では、二一条にあるように、モンサントなどが登録した品種でも、農家は種を買ったら自由に自家採種し、次の年に植えたり、加工することができる。原則自家採種自由だ。

 ただし、第三項に「農林水産省が特例でもっていわば適用しない品目を定めることができる」となっていた。じつは自家採種の禁止は始まっていた。最初はバラ、カーネーションなどの花、その次はキノコ、TPPを批准してからはキャベツ、ブロッコリー、ナス、トマト、スイカ、メロン、キュウリ、ダイコン、ニンジンなど、あらゆるメジャーな野菜や果樹をはじめとする357種類もの植物が指定され、今年新たに野菜のみで31種類指定され、400種類近くになっている。この登録品種を勝手に自家採種したら懲役10年、1000万円以下の罰金で、しかも共謀罪の対象だ。

 ところが、アメリカでも主要農産物の小麦は自家採種が3分の2で、3分の1が公共の種子、カナダは8割が自家採種、2割が公共の種子だ。オーストラリアは95%が自家採種で5%が公共の種子だ。それなのに日本はいよいよ自家採種禁止法案を出してきた。農水省の課長に「コメも麦も大豆も自家採種禁止にするのか。それが本当の狙いで、邪魔だったから公共の種子法を先に廃止したのか」と聞くと黙っていた。ところが検討会のとりまとめ(9月25日)には、わざわざ「これまで種苗法では非常に例外が多くて複雑だったから、シンプルなものにして、一律、自家増殖禁止の条文にしたい」と書いてある。そうすると「あまおう」をつくっているイチゴ農家もこれまでのように増殖できない。苗を1本250円ほどで6000本買わなければいけなくなる。

 検討会でプレゼンをした茨城県の横田農場は、過疎地のため、人に頼まれて耕作面積が増え、今150fでコメをつくっている。8品種のコメを作付けしているが、そのうち登録品種だけで7dくらい自家採種しているという。コシヒカリなど育種期間(25年)が切れている品種もあるが、まだ切れていない新しい品種(「ゆめぴりか」など)の自家採種をやめて種子を購入すると500万円ほどかかり、「われわれはやっていけない」とプレゼンした。これが民間の種子になるとその10倍=5000万円かかる。ところがこれに一切コメントなしで、自家採種一律禁止という方向で条文にし、来年の通常国会で審議が始まることになった。自民党はどんなことがあってもこの法案を通すとはりきっているという話を耳にし、大変心配しているところだ。

 なぜ自家採種を禁止するのか、その理由として農水省は「シャインマスカットなど日本の優秀な育種知見がそのまま中国や韓国に流れた。これを取り締まらなければならない」という。そのために種苗法を改正して、許諾・承認を得るか、新しく買うかしなければいけないのだという。しかし、海外流出を食い止めるのであれば、宮崎県が種牛の精液が海外流出するのを刑事告訴したように、現行法で刑事告訴すれば足りることだ。海外に出たものを取り締まるには、農水省が海外でシャインマスカットの育種登録もしくは商標登録などをすべきではなかったか。それを怠っていて、政府は「種苗法を改正しなければ海外流出を食い止めることができない」といういい方をしている。

 1週間ほど前に「日本の種を守る会」は農水省の知財課長を呼んで話を聞いた。そこで農水省は「育種権者が第三者、企業にかわった場合、育種権はどうなるか」を説明した。思い出してほしい。農業競争力強化支援法で、例えばマスカットは農研機構の育種知見だが、それらをモンサントなどの民間企業に譲渡するようになっている。譲渡されて育種権者がかわった場合、そこから許諾を得るか、種苗を買わなければいけなくなるのではないか。県民や国民の税金で開発した育種知見を民間企業に譲渡しておいて、農家(国民・県民)が使うときには民間企業にロイヤリティを払わなければ許諾するわけはないだろう。県や国であれば許諾するであろうし、研究者はみんな使ってほしいと思っている。しかし、民間企業は当然、許諾料をとるか、1本ずつ買えとなるのではないか。

 もう一つ、農水省は「これまでの伝統的な固定種をつくっている有機栽培の農家は大丈夫だ。安全だ」と説明している。家庭菜園は私も大丈夫だと思っているが、有機栽培の農家は安心ではない。種苗法二一条では、「登録された品種」と「特性により登録された品種と明確に区別されない品種」も自由に自家採種できるようになっている。野菜は土地と風土、栽培する人や年によって少しずつ変化していくものだ。登録品種であっても変化していくので、今モンサントは子会社を使ってナスやブロッコリー、トマトなど、さまざまな野菜をどんどん登録品種にしている。これらの登録品種と、有機栽培で農家がつくっている野菜のどこが違うのか区別はしにくい。こうして新規の育種登録を次次にした民間企業が、野菜農家などに育種権の侵害として賠償金を求めるようなことになりはしないかと心配している。

 すでに企業から生産者が訴えられる裁判が6件起こっている。モンサントの裁判は有名だが、カナダでは有機栽培の伝統的なナタネ農家がモンサントから訴えられて裁判で負けた。日本で有機栽培をしている農家も、ある日突然、モンサントから20億、30億円の賠償金を請求されることもあり得る。実際、今度の種苗法の検討会でリードしたのは知的財産権ネットワークの弁護士だ。日弁連の雑誌にも、「これからは育種権の争いが論点になってくるだろう」と書かれている。

 農水省の知財課長の説明では、こうした争いになった場合、裁判所は育種登録した品種の現物と、農家がつくっている作物の違いを求めようとするという。しかし、実際には登録したモンサントの野菜の品種も変化してくるから、その特性を6項目くらい法制化し、それに反したら育種権違反だとやれるよう改正案を準備しているという。これはモンサントなど種子企業が裁判で争えるように改正する内容だ。

 アメリカで10年ほど前に自家採種禁止法案が通ったときも、「伝統的な固定種を栽培している有機栽培農家は安全だ」と説明していたが、今は本当に伝統的な有機栽培農家も種子を買わなければならなくなり、事実上、自家採種禁止になってしまった。このことはエップ・レイモンドさんの米国からの報告に詳しく書かれている。決して有機栽培農家、自分で種とりをして伝統的な固定種を栽培している農家も安心ではない。今度の種苗法改定案はどのようなことがあっても反対しなければならない。

 種子法が廃止されたとき、農水省は自民党議員のところを「種苗法で守る」といって回った。ところが種苗法改定で自家採種を禁止し、コメも麦も大豆も、すべての種を買わせるのが狙いだった。アメリカもそうだったが、国家は嘘をつくものだ。

 私たちは裁判でも争っているが、今後は広島県のジーンバンクのように伝統的な固定種を県が発掘し、それを保存・管理することが大事になってくる。広島県はそれを農家に無償で貸し出している。福岡県でもそのような条例をつくって、企業や民間や県も出資して公社をつくり、守ることが必要になってくる。

日本の経済、地域の経済を発展させていく施策

 種子条例は、九州では宮崎県が1番につくり、今、熊本県が種子条例のパブコメで骨子案を発表した。鹿児島県知事もつくることを表明した。この前の議会までに11の道県でできたが、新しく栃木が先日採決し、宮城県の種子条例もパブコメをした。島根県も種子条例をつくることを発表し、岩手県は議員提案でやることが決まった。滋賀県もやる。年内にだいたい16の道県で種子条例ができそうだ。秋田、青森なども動き出しているし、福島も動き出した。来年度までに26の道県で種子条例ができるのではないかと思っている。

 種子条例ができる一つのきっかけは、市町村のみなさんが動き出したということだ。1番最初につくった新潟県では、柏崎市が日本で1番最初に種子条例の制定を求める意見書を出した。県内各市町村で動き出し、それをもとに新潟県がつくり、兵庫県、埼玉県、山形県というようにどんどん動いてきた。


 地方分権一括法では、国が地方自治体に指揮命令することは一切禁止している。国が地方にいえるのは単なる通知だけだ。通知は法律的にいうと「技術的助言」に過ぎない。法律に反しない限り地方自治体は何でもできるのだ。今治市は食と農の条例をつくった。「遺伝子組み換え農産物はつくらせない」という条例だ。もし市長の承認なくつくれば、2年間の懲役、500万円以下の罰金など、非常に厳しい内容だ。この町で「ゲノム編集のものは表示なくして流通させない」といった条例に刑罰まで定めてつくることができる。韓国は学校給食を条例で全部無償でやっているが、おそらく日本でも学校給食を有機でやる市町村が出てくる。世田谷の区長は無償で学校給食を始めた。同時に今、有機でやろうと真剣に考えているところだ。千葉県いすみ市の学校給食はコメは有機100%だ。普通入札で60`1万3000円くらいだが、2万円で買い、差額を市が補填している。

 じつは安倍官邸が悪いといっている時期ではない。農薬から自家採種禁止まで大変なことになろうとしているが、私たちの暮らしは自分で守るしかない。そして自分で守ることができる。住民には請願権が認められている。知っている市会議員や町会議員を通じて、この町で学校給食を有機農産物でやるという条例案を審議してくれという請願を出すと市町村議会はそれを審議しなければいけない。次次にそういったものを出していくことによって地方から変えていくことができる。今、自分が動けば何でもできる。私たちが主役だ。
https://www.chosyu-journal.jp/seijikeizai/13829


http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/724.html#c29

[不安と不健康15] 山崎製パン ためらわずに添加物をガンガン使う会社 ココで働け取材班 てんさい(い)
98. 中川隆[-10503] koaQ7Jey 2019年10月29日 11:59:39 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2370]
今、アメリカのスーパーはどこに行ってもオーガニック、「NON GMO」があふれている。アメリカを変えた女性といわれているゼン・ハニーカットさんにもお会いした。彼女はロバート・ケネディ・ジュニア弁護士やジョンソンさんと一緒になって裁判をひっ張って来た人だ。

 彼女の子どもは3人ともアレルギーで、そのうち次男のボダイ君は小麦アレルギーがなかったのでパンやパスタをたくさん食べさせた。するとある日突然、理由もないのに怒り出し、暴れ出して自閉症の症状を起こした。驚いて病院に連れて行き、腸内細菌を調べると、クロストリジウムという脳神経を直接おかしくする細菌が、ヨーロッパの環境基準の四倍見つかった。このせいではないかと彼女は考えた。

 アメリカでは10年前から小麦の収穫前にラウンドアップをまいていた。ラウンドアップをまくと小麦が枯れるため、コンバインで刈る手間がなくなる。主成分・グリホサートは小麦の芯まで浸透し、水分が一滴もなくなるため、日本に運んで来るまでにカビが生えたり細菌が発生することもない。彼女はこのグリホサートのせいではないかと考え、小麦粉製品を食べさせるのをやめ、有機の物と発酵食品にするとボダイ君の症状は劇的に改善された。

 それまで、「グリホサートは食べ物から体内に入ってもすぐに分解されて尿として排出され、体内に残ることはない」という研究論文の下で、アメリカ環境保護局(EPA)も認めて来た。しかし、体内にグリホサートがあるかもしれないと考えた彼女が、母親たちの協力を得て母乳中のグリホサートの検査をすると、9割以上の母親からグリホサートが検出された。


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種子法廃止とこれからの日本の農業について 元農林水産大臣・山田正彦 2019年10月26日
https://www.chosyu-journal.jp/seijikeizai/13829


 私は五島列島出身で、29歳のときに400頭くらい牛を飼っていた。豚も年間8000頭くらい出荷していたので、相当な規模だった。うまくいかず自分で肉屋もやり、最後は県庁前で牛丼屋までやったが、さんざん失敗した。当時4億円くらい借金を抱えた。忘れられないのは当時の農水省の勧めで大型畜産をやった仲間が2人自殺したことだ。私は破産状態だったが、弁護士の資格だけは持っていたので、弁護士をして借金の支払いをしながら、なんとも悔しかったので衆議院に出た。3回敗れて4回目に通り、5期衆議院議員をさせていただき、運良く農林水産大臣にさせていただいた。そのときに、戸別所得補償や飼料米制度、林業再生プラン、漁業の所得保障などいろいろやらせてもらった。そのときちょうどTPP交渉に参加したいという話があり、閣議で大げんかして大臣を辞め、今日までTPP反対運動を続けてきた。

 ところがTPPは昨年12月30日に発効した。たった5日間で牛肉の輸入量は半月分になるほど急増した。今年2月1日に日欧EPAも発効し、なんとEU産豚肉は五割増になった。チーズやバター、乳製品、果物類も今だいたい昨年に比べて3割増だ。そんななか日米FTAがいよいよ来年1月には発効する。一番恐れていたことだ。

 アメリカは農産物しか売る物がない。日本を見るとトヨタ自動車一社の売上だけで30兆円だ。農林水産物はあわせても8兆円しかない。2年前に「トヨタ自動車その他日本の自動車に25%の報復関税をかける」とトランプからいわれ、霞が関の官邸や農林水産省、経産省から聞こえて来るのは、「このさい、報復関税25%をなんとか延期してもらうために、農林水産物は譲るだけ譲る」ということだった。そしてアメリカの農務省長官も、はっきり「もう日本とは話がついた」と、今年5月からツイッターでいっている。今後大変なことになっていくのではないかと思う。

 今、アメリカもオーストラリアもどんどんコシヒカリをつくっている。これが60`4000円で入ってくる。私が農林水産大臣のときにおこなった試算では、今日本のコメの生産原価は60`当り1万5000円だ。昨年の農家の手取りが1万3300円だった。試算ではTPPに参加すると日本の食料自給率は14%まで落ち込むという結果になった。韓国ですら今、食料自給率は48%だ。日本は本当にどうなるのかと心配している。

 TPP協定は条約であり、憲法の下で、国内法の上になる。米韓FTAを結んだ韓国が200本の法律を変えたように、日本もTPP協定(8000ページ・30章)に従って、この2年間、次次に法律を変えている。一番最初に変えたのが主要農産物種子法の廃止だ。これについて私は5年前から、「明らかに国の主権を損なうものだ」としてTPP違憲訴訟をしている。その判決が昨年10月31日にあったが、判決のなかで種子法廃止について「背景事情の一つにTPP協定に関する動向があったことは否定できない」と、TPP協定と種子法廃止の関連を最高裁判所は認めた。水道法改定、漁業法の改定、市場法の事実上の廃止、森林管理法の改定など、すべてこれはTPP協定によるものなのだ。

種子法で日本のコメ、麦、大豆は守られてきた

 今私たちはおいしいお米を当たり前のように食べている。これは全部、伝統的な固定種だ。種子法のおかげで私たちの主食であるコメ、麦、大豆など、それぞれおいしいものを食べることができた。これがどうなるか。

 野菜で考えていただくとわかりやすい。野菜は30年前、みんな伝統的な固定種だった。ところが野菜の種子はF1に変わり、今、90%を海外で生産している。2年前にモンサントの遺伝子組み換え農産物の見学会に行ったとき、思いがけないことを聞いた。「日本の野菜の種子はモンサントでつくっています」といわれたのだ。そんなことはパッケージに書いていない。「委託生産し、委託販売している」という。調べてみるとモンサントは野菜の種子だけで800億つくっている。世界の種子は今、モンサント(バイエル)、ダウ・デュポン、シンジェンダ(中国化工集団傘下)の3社で世界の種の7割を握っている。同時にこの3社で世界の農薬の7割、世界の化学肥料の7割を握っている。

 こうして野菜の種子はF1になり、ニンジンでいえばカロチンなど栄養価は3分の1に減っている。F1は科学的にそこまで問題になるとはいわれていないものの、主食のコメ、麦、大豆の公共の種子がなくなると、民間の種子を使わざるを得なくなる。すでにコメ、麦、大豆の民間の種子ができている。

種子法とは

 種子法ではコメ、麦、大豆の伝統的な日本の在来種を国が管理し、各都道府県に原種・原原種の維持、優良品種の選定、奨励、審査を制度として義務づけてきた。そのもとで、各地の農業試験場で雑種の混入や不良な種を取り除き、厳格に監査した優良な品種を公共品種として安く安定して提供してきた。

 原原種の栽培では、コシヒカリやヒノヒカリなどを1本ずつ植え、毎年つくっている原種を純粋なコシヒカリに合わせて開花時期、丈の高さを揃えていく。四割くらいは黒米や赤米になったりするので、それをとり除いていくと、そこで6割くらいしか残らない。農業試験場に見学に行くと、穂先が1aくらい伸びているなかから、1_か2_違えばとり除いていた。その後も10回前後の抜きとり作業をおこなうなど、「異株」に対して細心の注意を払い、発芽率90%の種をつくり、その後に原種をつくる。3年目にようやく県が種子栽培農家を選定し、圃場を選定して、福岡県であれば「ヒノヒカリ」「発芽率90%以上」と、県として責任を持って保証書を出し、だいたい1`500円ほどでコメ農家に提供してきた。それをコメ農家は4年目につくり、われわれは5年目に食べることができる。そうやって純粋な伝統的な品種をしっかり守っている。麦も大豆も同じだ。

 ところが、種子法を廃止するとき政府は「種子法があることで民間の優秀な品種が普及できない」「なかなか売れない」といった。民間の優秀な品種(三井化学の「みつひかり」など)があるではないかと説明して回った。「みつひかり」は野菜と同じようにF1の種子で、伝統的な固定種ではない。価格を見ると、「みつひかり」の種子は4000円なので、公共の種子と比較すると8〜10倍する高い物だ。野菜の種子もF1になって多国籍企業がつくるようになってからは、イチゴやトマトなど1粒1〜2円だったものが、今は40〜50円だ。いずれコメ、麦、大豆の種子も40〜50倍になっていくことは間違いないと思っている。

農家を大企業に隷属させる

 私は三井化学の「みつひかり」や住友化学の「つくばSD」の生産者、日本モンサントの「とねのめぐみ」の生産者など、さまざまな方に会ってきた。話を聞くと、民間の種子には必ず、収量がコシヒカリの1・2倍〜4倍、味はヒノヒカリ以上、コシヒカリ以上という内容が書いてある。そしてつくりやすく倒伏しない。しかし実際は必ずしもそうではない。最初の年は化学肥料をやるのでいくらか収量があるが、土壌が追いつかず、だんだん収量が減ってくるのでやめた農家もけっこういた。

 実際の契約書を見ると、モンサントの契約書は有名で、何十ページもあって肝心な部分は英語で書かれているのだが、これがたった1枚だった。そのなかに「指示されたことに従わない場合はモンサントに生産者は責任を負う」と書かれている。農薬や化学肥料の指示はなかったのかと聞くと、その方は「そういう指示はなかった」といっていた。

 しかし、「つくばSD」の契約書は10ページあり、指定された農薬と化学肥料を必ず使わなければならない、反すると損害賠償責任を負うと書かれていた。そして「収穫されたものはすべて住友化学の指定するところに納めなければならない」となっている。価格については住友化学と生産者とで、「収穫後にそのときの相場を見て決める」となっている。今回の台風のときのように全滅する場合はどうかというと、「災害時の責任はすべて生産者が負う」となっている。これは非常に一方的な契約だ。

 「みつひかり」の生産者の話では、最初の年は60`1万2000円で全量引き取りだったからつくったが、翌年は60`1万円、その次の年は9000円になったのでやめたという。私は「よくやめられましたね」といった。この「みつひかり」の契約書だと、正当な理由がなければ、やめるにしても莫大な損害賠償を請求される恐れがある。

 これから、地方自治体が公共の種子をつくらなくなると、モンサントなど民間との契約の下、農家はまさにがんじがらめに縛られて、アメリカの農家のように奴隷農場に、借金漬けになっていく。

日本のコメ農家がモンサントへロイヤリティを支払う

 もう一つ、「農業競争力強化支援法」の八条三項のなかで、「銘柄が多すぎる」といっている。日本には各県の奨励品種だけで約300品種ある。天皇家の古代米だけで17種類だから、全国でだいたい1000種類のコメがつくられている。そのコメを数種類に集約するという。「民間の種子に」という意味だ。農協潰しの法案といわれた「農業競争力強化支援法」だが、八条四項では、日本(国の農研機構や各都道府県)が蓄積してきた育種知見をすべて民間に提供するとされている。国会で「海外のモンサントなどにも提供するのか」と聞くと、当時の斉藤農水大臣は「TPP協定は内外無差別だから、当然そうなる」と答えている。

 そうなるとどうなるか。メキシコはトウモロコシの原産国だが、今、メキシコの農家はモンサントなどにロイヤリティを払わなければトウモロコシをつくることができない。フィリピンもそうなった。日本のコメ農家もそうなっていくということだ。

 たとえば福岡県でやっとできたおいしいコメの品種も、提供するとロイヤリティを払わなければならない。国民の税金、県民の税金でつくった新しい品種だ。この育種知見がTPP協定によって多国籍企業に出て行くことになる。

 じつは農水省の事務次官が平成29年11月15日付で、「都道府県に一律の制度を義務付けていた種子法及び関連通知は廃止するものの、都道府県が、これまで実施してきた稲、麦類及び大豆の種子に関する業務のすべてを、直ちに取りやめることを求めているわけではない」という通知を出した。「いずれやめなさい」「予算をつけませんよ」という意味だ。さらに、「民間事業者による稲、麦類及び大豆の種子生産への参入が進むまでの間、種子の増殖に必要な栽培技術等の種子の生産に係る知見を維持し、それを民間事業者に対して提供する役割を担う」とある。

 三井化学の「みつひかり」や日本モンサントの「とねのめぐみ」などのように、麦でもすでにF1の麦もできている。そういった民間のものが普及するまでの間だけ、各都道府県は育種知見を維持し、その間に民間にそれらの知見をすべて提供する義務があるという通知だ。実際に種子法が廃止になった昨年四月に奈良県、和歌山県、大阪府は県が責任を持ってつくるのをやめ、民間に委託した。県の保証するコメ、麦、大豆の種子は三府県ではなくなった。福岡県も条例をつくらなければそうなっていく。

日本も遺伝子組換えのコメ、麦、大豆を作付けするようになる?

 飼料米制度は私が大臣のときにつくったものだ。今コメでは農家は赤字だが、飼料米制度で何とか食べてきている。その飼料米農家に先日、農政局から説明があり、「反当り11俵以上とれないと補助金を出さない」という話が出てきたという。調べて見ると、すでにゲノム編集の飼料米の種子が用意されていた。その農家が「これからはF1か遺伝子組み換えの飼料米をつくらなければいけないのではないか」と心配していたが、まさにそうだった。そして「WRKY45(ワーキー45)」というゲノム編集のコシヒカリの種子も用意されていた。

 ゲノム編集について、昨年8月7日の『日本農業新聞』の1面に「GM技術該当せず」とある。ゲノム編集は遺伝子組み換えの一つだが、「遺伝子組み換え技術に該当せず、安全だ」といい始めたのだ。『日本経済新聞』(今年3月19日付)には「ゲノム編集食品、夏にも」とある。実際にはこの10月1日にゲノム編集食品は解禁された。任意の届け出のみで表示もないまま、いよいよ流通し始める。

 ゲノム編集とはなにか。例えばトマトの熟成する遺伝子だけを粉砕すると、熟成せず腐らなくなる。3年間、青青としているトマトができている。それを収穫して倉庫に入れておき、出荷のさいにエチレンガスをかけると真っ赤になる。それが本当に安全なものなのだろうか。

 EUでは、遺伝子組み換えは原則禁止しており、ゲノム編集は遺伝子組み換えであるとして使わないようにしている。ところが日本は、「ゲノム編集は遺伝子組み換えと違い、新しい別の種類の遺伝子を組み換えて入れるわけではない。アミノ酸に変わりないから安全だ」といっている。ところがアメリカもそうではない。先日訪米し、遺伝子組み換えの分野では右に出る人はいないというチャペラ教授に話を聞いたが、最初「ゲノム編集」といっても伝わらなかった。そして「そうか、山田さんがいっているのはNEW GMOのことだな」といわれた。アメリカでもみな、遺伝子組み換えの延長線上の話だという認識だ。しかし日本だけはゲノム編集は遺伝子組み換えと違うといい出した。

 今、ネイチャー誌に論文が載っているように、「ネズミ1匹の遺伝子を粉砕すると1600」の副作用がある。

 たとえば、中国でゲノム編集によって双子の赤ちゃんが生まれた。父親がエイズだったので、生まれてくる子どもがエイズにならないよう、ウイルスにかかっている遺伝子だけを壊した。すると思いがけず双子が生まれた。しかし、2人はエイズにはかからないが、西ナイル熱ウイルスにはかかる、インフルエンザにかかると重症化する、免疫疾患になる、短命であるなど、さまざまな影響があることがわかってきた。

 ゲノム編集食品で最初に、もうすでに日本に入ってきているのは高オレイン酸大豆だ。アメリカでは「ゲノム編集の大豆」「遺伝子組み換え大豆」というと、今ほとんど売れない。それで安倍総理は日米FTA交渉のなかで受け入れた。何の表示もないまま、食用油としてすぐに店頭に並ぶと思う。これがどういう作用があるのかはまったくわからない。

 ゲノム編集の高オレイン酸大豆や、カーギルが関与している除草剤耐性のあるナタネなどが日本に入ってきたところだと思うが、さらに政府はそれについて「有機(JAS)」の認証をできないか検討を始めた。9月30日に第1回の検討会があり、第2回が近く予定されている。アメリカですでに用意されている遺伝子組み換えのコメの種子、ゲノム編集のコメの種子、麦、大豆、ジャガイモなどについて、「有機」の認証をしたいというのだ。話を聞き、資料を読んでみると、認証することが前提の検討会になっている。今、遺伝子組み換え食品について、日本は政府が318種類も承認している。アメリカですら197種類だから日本はダントツだ。

 遺伝子組み換え農作物は、すべて除草剤・ラウンドアップ耐性だ。ラウンドアップをまくと植物は枯れる。主成分のグリホサートはベトナム戦争の枯れ葉剤と考えればよい。植物がアミノ酸をつくるシキミ酸経路を破壊するので、植物はアミノ酸をつくれず枯れる。ところがグリホサート耐性を持たせた農作物は、いくらグリホサートをまいても死なず、すくすくと生きている。ところが、そのラウンドアップで今大変なことが起きている。

ラウンドアップ裁判

 アメリカで昨年8月10日、歴史的な裁判があった。

 学校の用務員ジョンソンさんが、校庭の除草のために20〜30回ラウンドアップをまくと、腕に腫瘍ができ、末期ガンであることがわかった。モンサントのラウンドアップ以外に考えられないと、モンサントを訴えた裁判だが、モンサントに320億円支払えという評決が出た。判決は86億円に訂正されたが、これは世界のトップニュースになり、世界中に激震が走った。

 世界各国でじつは今、グリホサート、ラウンドアップの規制が広がっている。ラウンドアップをやめた国は24カ国、規制している国は33カ国にのぼっている。隣の韓国もラウンドアップの使用をやめ、ネオニコチノイドの空中散布や屋外の使用を一切禁止している。


 ラウンドアップをめぐる裁判は次次に起きており、ジョンソンさんの次には88億円、3例目の夫婦のガン患者には2200億円支払えという評決が出た。サンフランシスコでジョンソンさんに会い、インタビューをすることができたが、腕はケロイド状で肉が出ていた。彼は、「妻がハグすると皮がずりっと落ちて大変なので、今優しく抱いてもらっているだけだ。子どもはどうやらあきらめがついたようだが、妻はまだあきらめがついていないようだ」と話していた。日本に対するメッセージを求めると、「ラウンドアップの使用をできるだけ早くやめてほしい。日本だけでなく世界の人にそういいたい」といわれていた。

 その後、この訴訟にかかわったロバート・ケネディ・ジュニア弁護士にもインタビューした。彼は叔父のジョン・F・ケネディがホワイトハウスにいるときに、レイチェル・カーソン女史に会ったという。当時、モンサントはDDTを世界中で売りまくっていて、レイチェル・カーソン女史は「鳥も鳴かない春が来る」といい、モンサントから徹底的に糾弾されていたそうだ。そのときからロバート・ケネディ・ジュニア弁護士は30年間モンサントとたたかってきたという。

 裁判で勝利できたのは、モンサントが所有している最高の内部機密資料を裁判に出すことができたからだという。その内部機密資料によって、モンサントは19年前から、遺伝子組み換え作物やグリホサートでガンになることを認識していたことが明らかになった。実証の結果わかっていたのに悪質な隠蔽工作を続け、今日まで売り続けてきていたのだ。ロバート・ケネディ・ジュニア弁護士の話では、例えばニューヨークでは「ラウンドアップはコーヒーやピクルスと同じように飲んでも健康な大丈夫なものです」と宣伝していた。これは明らかな間違いなので、モンサントは莫大な罰金を払わされることになったという。

 日本では、「すぐに生分解されて自然に戻るから害がないとコマーシャルしている」と話すと、明らかに虚偽の事実で、公共放送でやるなど考えられないといわれていた。TPP違憲訴訟をするうえで裁判資料の提供を依頼すると、喜んで承諾して下さり、「日米で一緒にたたかいましょう」という話になった。

 今回、劇的な裁判となったが、すでにアメリカで5万件、同様の裁判が起こされており、カナダやオーストラリアでもモンサントに対する同様の裁判がなされている。モンサントを昨年6月に買収したバイエルは今、株価が5割下がっている。そしてついに正社員の1割に当たる1万2000人のリストラを発表し、動物医薬品を売るドル箱だった会社を売却した。アメリカでもEUでも「モンサントは終わった」といわれ、バイエルも危ないといわれているほどだ。

オーガニック食品の広がり

 今、アメリカのスーパーはどこに行ってもオーガニック、「NON GMO」があふれている。アメリカを変えた女性といわれているゼン・ハニーカットさんにもお会いした。彼女はロバート・ケネディ・ジュニア弁護士やジョンソンさんと一緒になって裁判をひっ張って来た人だ。

 彼女の子どもは3人ともアレルギーで、そのうち次男のボダイ君は小麦アレルギーがなかったのでパンやパスタをたくさん食べさせた。するとある日突然、理由もないのに怒り出し、暴れ出して自閉症の症状を起こした。驚いて病院に連れて行き、腸内細菌を調べると、クロストリジウムという脳神経を直接おかしくする細菌が、ヨーロッパの環境基準の四倍見つかった。このせいではないかと彼女は考えた。

 アメリカでは10年前から小麦の収穫前にラウンドアップをまいていた。ラウンドアップをまくと小麦が枯れるため、コンバインで刈る手間がなくなる。主成分・グリホサートは小麦の芯まで浸透し、水分が一滴もなくなるため、日本に運んで来るまでにカビが生えたり細菌が発生することもない。彼女はこのグリホサートのせいではないかと考え、小麦粉製品を食べさせるのをやめ、有機の物と発酵食品にするとボダイ君の症状は劇的に改善された。

 それまで、「グリホサートは食べ物から体内に入ってもすぐに分解されて尿として排出され、体内に残ることはない」という研究論文の下で、アメリカ環境保護局(EPA)も認めて来た。しかし、体内にグリホサートがあるかもしれないと考えた彼女が、母親たちの協力を得て母乳中のグリホサートの検査をすると、9割以上の母親からグリホサートが検出された。

 私はそれを聞いて日本で何とか調べたいと思い、フランスのクズサイエンスというところに髪の毛を送って調べてもらった。1キット5万円したが、30キット購入し、国会議員23人や私も含め総勢30人を調べると30人中21人からグリホサートが検出された。これを黒田純子博士が聞いて驚いた。「尿で検査すると日本人みんなから検出されるのではないか」と。

 今の医学では1個の細胞が生きるのに10個の腸内細菌の力を借りなければいけないといわれている。私たちは腸内細菌で生かされている。グリホサートはその腸内細菌のうち善玉菌をほとんど殺してしまう。そうなるとガンになったり、切迫流産や生殖系の機能を阻害したり、自閉症になることなどが明らかになってきている。黒田純子博士は、「じつはグリホサートは遺伝子を傷つけるのではなく、メチル化するのだ」といわれた。メチル化とは、遺伝子のオン・オフを人によって突然切り替えるのだそうだ。そうなるとこの遺伝子がそのままゲノム編集と同じ効果になる。

 ネズミの実験ではF0(大人の世代)、F1(子どもたちの世代)にはほとんど影響はないという。ただF3(孫)、F4(ひ孫)の時代に異常が出てくるという。遺伝子そのものが変わるため、最初の角度が一度違っても、遠くに行くほど角度が開くそうだ。

ラウンドアップにかわる除草剤

 ラウンドアップは今のJAでもどこでも売っている。しかし、お母さんたちが反対運動をしてダイソーは8月8日から販売をやめた。ラウンドアップにかわる天然素材の除草剤はないか調べていると、オーストラリアでオーガニック・コンタクト社の除草剤を、昨年暮れ近くになって政府が有効な除草剤としたことがわかった。この話を聞いてすぐにサンプルを輸入してもらい、試験してみた。すると1時間で雑草に黒く斑点ができてひっくり返っていき、4時間後には一部だが茶色く枯れた。これを、アメリカのEPAが除草剤として承認した。EUも審議中で、スリランカ、ニュージーランドも承認し、4カ国が承認したところだ。何とかしてラウンドアップをやめたい。

世界に逆行する日本―世界の流れは有機・自然栽培、非遺伝子組み換え作物に

 アメリカのダイソーで販売しているポテトチップには警告として「揚げたジャガイモ(ポテトチップスなどの)には、発がん性や、先天性血管、そのほかの生殖系への悪影響を引き起こすことが知られている、アクリルアミドという化学物質が含まれています」という表示がされている。日本では普通に食べている。カラムーチョもそうだ。世界は食品表示が厳しいのに、これから日本で売られるゲノム編集の大豆やナタネでつくられる食用油は、何の表示もないまま合法的に売られる。しかも政府はこれを「有機(JAS)」で売りたいという検討会まで始めている。まさに世界の流れと逆行している。

 韓国のスーパーでもオーガニックコーナーができ、オルゴク小学校(清州市・500人)では、有機・無償で学校給食を提供している。パンやサンドイッチは輸入小麦に頼らざるを得ないのではないかと思ったが、パンやパスタは一切使わず、うどんは全部国産の小麦粉だという。日本の大手3社の小麦粉を調べてみると、グリホサートがたくさん含まれている。もっとも入っているのが日清製粉の「全粒粉強力粉」だ。オルゴク小学校はアレルギーの子どもが七人しかいなかった。

 韓国の農水省の課長に全国の状況を聞くと、ほぼ小・中学校は有機・無償でやっており、高校はもう少しかかるということだった。保育園・幼稚園でも始め、何年か後には妊婦にも有機の物を食べさせたいと思っているという話だった。

 韓国も台湾も、食の安全に対する取り組みを始めている。日本は農薬や食品添加物の基準でいうと台湾の400倍も緩い。小麦粉のグリホサート残留農薬基準は中国の150倍緩い。そして世界各国がグリホサート、ラウンドアップを規制しようとしているなかで、こともあろうに日本だけがグリホサートの残留農薬基準を、物によっては400倍にまで緩めた。そば粉やナタネなどは75倍、100倍、テンサイは75倍だ。今、世界で一番農薬の残留基準が緩いのが日本だ。

 ロシアも2016年に遺伝子組み換え農産物はつくらせない、輸入させないという法律を上院下院で通した。中国も2017年から同じように輸入も国内栽培も禁止している。いずれも国を挙げて有機栽培に力を入れている。アメリカも、じつは遺伝子組み換え農産物は2016年から頭打ちで、今オーガニックの生産がなんと年に10%の割合で伸びている。

 先月アメリカに行き、モンタナ州(小麦の大産地)を訪れた。そこで10年前までケミカル農業(農薬や化学肥料を使う農業)をしてきたが、オーガニックに変えたという農家に会った。やめた理由を聞くと、「ケミカル農業をしている農家は家に帰るとすぐに服を脱ぎ捨ててシャワーを浴びないと子どもをハグできなかった。今は子どもたちと一緒に畑の中に入ることができる」という話だった。今、彼のつくった小麦は1ポンド14jだが、ケミカル農業の小麦は1ポンド3・7jだという。農薬や化学肥料にも金がかかる。「彼らは赤字だ。私は早く切り替えてよかった。アメリカでももう有機にしないと農業はやっていけない」と話していた。

自家採種の禁止

 政府が自家採種を原則禁止するという種苗法の改定案を、いよいよ来年の通常国会で提出することがはっきりした。今年3月から9月25日まで5回にわたって検討会を開いてきたものだ。

 自家採種(自家増殖)というのは、たとえばイチゴの場合は苗を10本とか15本購入し、ランナーで芽出しして次の年に植えたりすることだ。イモやサトウキビ、ジャガイモも同じだ。木の場合は接ぎ木する。そのような自家増殖を現行の種苗法では、二一条にあるように、モンサントなどが登録した品種でも、農家は種を買ったら自由に自家採種し、次の年に植えたり、加工することができる。原則自家採種自由だ。

 ただし、第三項に「農林水産省が特例でもっていわば適用しない品目を定めることができる」となっていた。じつは自家採種の禁止は始まっていた。最初はバラ、カーネーションなどの花、その次はキノコ、TPPを批准してからはキャベツ、ブロッコリー、ナス、トマト、スイカ、メロン、キュウリ、ダイコン、ニンジンなど、あらゆるメジャーな野菜や果樹をはじめとする357種類もの植物が指定され、今年新たに野菜のみで31種類指定され、400種類近くになっている。この登録品種を勝手に自家採種したら懲役10年、1000万円以下の罰金で、しかも共謀罪の対象だ。

 ところが、アメリカでも主要農産物の小麦は自家採種が3分の2で、3分の1が公共の種子、カナダは8割が自家採種、2割が公共の種子だ。オーストラリアは95%が自家採種で5%が公共の種子だ。それなのに日本はいよいよ自家採種禁止法案を出してきた。農水省の課長に「コメも麦も大豆も自家採種禁止にするのか。それが本当の狙いで、邪魔だったから公共の種子法を先に廃止したのか」と聞くと黙っていた。ところが検討会のとりまとめ(9月25日)には、わざわざ「これまで種苗法では非常に例外が多くて複雑だったから、シンプルなものにして、一律、自家増殖禁止の条文にしたい」と書いてある。そうすると「あまおう」をつくっているイチゴ農家もこれまでのように増殖できない。苗を1本250円ほどで6000本買わなければいけなくなる。

 検討会でプレゼンをした茨城県の横田農場は、過疎地のため、人に頼まれて耕作面積が増え、今150fでコメをつくっている。8品種のコメを作付けしているが、そのうち登録品種だけで7dくらい自家採種しているという。コシヒカリなど育種期間(25年)が切れている品種もあるが、まだ切れていない新しい品種(「ゆめぴりか」など)の自家採種をやめて種子を購入すると500万円ほどかかり、「われわれはやっていけない」とプレゼンした。これが民間の種子になるとその10倍=5000万円かかる。ところがこれに一切コメントなしで、自家採種一律禁止という方向で条文にし、来年の通常国会で審議が始まることになった。自民党はどんなことがあってもこの法案を通すとはりきっているという話を耳にし、大変心配しているところだ。

 なぜ自家採種を禁止するのか、その理由として農水省は「シャインマスカットなど日本の優秀な育種知見がそのまま中国や韓国に流れた。これを取り締まらなければならない」という。そのために種苗法を改正して、許諾・承認を得るか、新しく買うかしなければいけないのだという。しかし、海外流出を食い止めるのであれば、宮崎県が種牛の精液が海外流出するのを刑事告訴したように、現行法で刑事告訴すれば足りることだ。海外に出たものを取り締まるには、農水省が海外でシャインマスカットの育種登録もしくは商標登録などをすべきではなかったか。それを怠っていて、政府は「種苗法を改正しなければ海外流出を食い止めることができない」といういい方をしている。

 1週間ほど前に「日本の種を守る会」は農水省の知財課長を呼んで話を聞いた。そこで農水省は「育種権者が第三者、企業にかわった場合、育種権はどうなるか」を説明した。思い出してほしい。農業競争力強化支援法で、例えばマスカットは農研機構の育種知見だが、それらをモンサントなどの民間企業に譲渡するようになっている。譲渡されて育種権者がかわった場合、そこから許諾を得るか、種苗を買わなければいけなくなるのではないか。県民や国民の税金で開発した育種知見を民間企業に譲渡しておいて、農家(国民・県民)が使うときには民間企業にロイヤリティを払わなければ許諾するわけはないだろう。県や国であれば許諾するであろうし、研究者はみんな使ってほしいと思っている。しかし、民間企業は当然、許諾料をとるか、1本ずつ買えとなるのではないか。

 もう一つ、農水省は「これまでの伝統的な固定種をつくっている有機栽培の農家は大丈夫だ。安全だ」と説明している。家庭菜園は私も大丈夫だと思っているが、有機栽培の農家は安心ではない。種苗法二一条では、「登録された品種」と「特性により登録された品種と明確に区別されない品種」も自由に自家採種できるようになっている。野菜は土地と風土、栽培する人や年によって少しずつ変化していくものだ。登録品種であっても変化していくので、今モンサントは子会社を使ってナスやブロッコリー、トマトなど、さまざまな野菜をどんどん登録品種にしている。これらの登録品種と、有機栽培で農家がつくっている野菜のどこが違うのか区別はしにくい。こうして新規の育種登録を次次にした民間企業が、野菜農家などに育種権の侵害として賠償金を求めるようなことになりはしないかと心配している。

 すでに企業から生産者が訴えられる裁判が6件起こっている。モンサントの裁判は有名だが、カナダでは有機栽培の伝統的なナタネ農家がモンサントから訴えられて裁判で負けた。日本で有機栽培をしている農家も、ある日突然、モンサントから20億、30億円の賠償金を請求されることもあり得る。実際、今度の種苗法の検討会でリードしたのは知的財産権ネットワークの弁護士だ。日弁連の雑誌にも、「これからは育種権の争いが論点になってくるだろう」と書かれている。

 農水省の知財課長の説明では、こうした争いになった場合、裁判所は育種登録した品種の現物と、農家がつくっている作物の違いを求めようとするという。しかし、実際には登録したモンサントの野菜の品種も変化してくるから、その特性を6項目くらい法制化し、それに反したら育種権違反だとやれるよう改正案を準備しているという。これはモンサントなど種子企業が裁判で争えるように改正する内容だ。

 アメリカで10年ほど前に自家採種禁止法案が通ったときも、「伝統的な固定種を栽培している有機栽培農家は安全だ」と説明していたが、今は本当に伝統的な有機栽培農家も種子を買わなければならなくなり、事実上、自家採種禁止になってしまった。このことはエップ・レイモンドさんの米国からの報告に詳しく書かれている。決して有機栽培農家、自分で種とりをして伝統的な固定種を栽培している農家も安心ではない。今度の種苗法改定案はどのようなことがあっても反対しなければならない。

 種子法が廃止されたとき、農水省は自民党議員のところを「種苗法で守る」といって回った。ところが種苗法改定で自家採種を禁止し、コメも麦も大豆も、すべての種を買わせるのが狙いだった。アメリカもそうだったが、国家は嘘をつくものだ。

 私たちは裁判でも争っているが、今後は広島県のジーンバンクのように伝統的な固定種を県が発掘し、それを保存・管理することが大事になってくる。広島県はそれを農家に無償で貸し出している。福岡県でもそのような条例をつくって、企業や民間や県も出資して公社をつくり、守ることが必要になってくる。

日本の経済、地域の経済を発展させていく施策

 種子条例は、九州では宮崎県が1番につくり、今、熊本県が種子条例のパブコメで骨子案を発表した。鹿児島県知事もつくることを表明した。この前の議会までに11の道県でできたが、新しく栃木が先日採決し、宮城県の種子条例もパブコメをした。島根県も種子条例をつくることを発表し、岩手県は議員提案でやることが決まった。滋賀県もやる。年内にだいたい16の道県で種子条例ができそうだ。秋田、青森なども動き出しているし、福島も動き出した。来年度までに26の道県で種子条例ができるのではないかと思っている。

 種子条例ができる一つのきっかけは、市町村のみなさんが動き出したということだ。1番最初につくった新潟県では、柏崎市が日本で1番最初に種子条例の制定を求める意見書を出した。県内各市町村で動き出し、それをもとに新潟県がつくり、兵庫県、埼玉県、山形県というようにどんどん動いてきた。


 地方分権一括法では、国が地方自治体に指揮命令することは一切禁止している。国が地方にいえるのは単なる通知だけだ。通知は法律的にいうと「技術的助言」に過ぎない。法律に反しない限り地方自治体は何でもできるのだ。今治市は食と農の条例をつくった。「遺伝子組み換え農産物はつくらせない」という条例だ。もし市長の承認なくつくれば、2年間の懲役、500万円以下の罰金など、非常に厳しい内容だ。この町で「ゲノム編集のものは表示なくして流通させない」といった条例に刑罰まで定めてつくることができる。韓国は学校給食を条例で全部無償でやっているが、おそらく日本でも学校給食を有機でやる市町村が出てくる。世田谷の区長は無償で学校給食を始めた。同時に今、有機でやろうと真剣に考えているところだ。千葉県いすみ市の学校給食はコメは有機100%だ。普通入札で60`1万3000円くらいだが、2万円で買い、差額を市が補填している。

 じつは安倍官邸が悪いといっている時期ではない。農薬から自家採種禁止まで大変なことになろうとしているが、私たちの暮らしは自分で守るしかない。そして自分で守ることができる。住民には請願権が認められている。知っている市会議員や町会議員を通じて、この町で学校給食を有機農産物でやるという条例案を審議してくれという請願を出すと市町村議会はそれを審議しなければいけない。次次にそういったものを出していくことによって地方から変えていくことができる。今、自分が動けば何でもできる。私たちが主役だ。
https://www.chosyu-journal.jp/seijikeizai/13829


http://www.asyura2.com/09/health15/msg/423.html#c98

[不安と不健康16] 小麦は食べるな すべて小麦が原因だった! てんさい(い)
38. 中川隆[-10505] koaQ7Jey 2019年10月29日 12:00:41 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2368]
今、アメリカのスーパーはどこに行ってもオーガニック、「NON GMO」があふれている。アメリカを変えた女性といわれているゼン・ハニーカットさんにもお会いした。彼女はロバート・ケネディ・ジュニア弁護士やジョンソンさんと一緒になって裁判をひっ張って来た人だ。

 彼女の子どもは3人ともアレルギーで、そのうち次男のボダイ君は小麦アレルギーがなかったのでパンやパスタをたくさん食べさせた。するとある日突然、理由もないのに怒り出し、暴れ出して自閉症の症状を起こした。驚いて病院に連れて行き、腸内細菌を調べると、クロストリジウムという脳神経を直接おかしくする細菌が、ヨーロッパの環境基準の四倍見つかった。このせいではないかと彼女は考えた。

 アメリカでは10年前から小麦の収穫前にラウンドアップをまいていた。ラウンドアップをまくと小麦が枯れるため、コンバインで刈る手間がなくなる。主成分・グリホサートは小麦の芯まで浸透し、水分が一滴もなくなるため、日本に運んで来るまでにカビが生えたり細菌が発生することもない。彼女はこのグリホサートのせいではないかと考え、小麦粉製品を食べさせるのをやめ、有機の物と発酵食品にするとボダイ君の症状は劇的に改善された。

 それまで、「グリホサートは食べ物から体内に入ってもすぐに分解されて尿として排出され、体内に残ることはない」という研究論文の下で、アメリカ環境保護局(EPA)も認めて来た。しかし、体内にグリホサートがあるかもしれないと考えた彼女が、母親たちの協力を得て母乳中のグリホサートの検査をすると、9割以上の母親からグリホサートが検出された。


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種子法廃止とこれからの日本の農業について 元農林水産大臣・山田正彦 2019年10月26日
https://www.chosyu-journal.jp/seijikeizai/13829


 私は五島列島出身で、29歳のときに400頭くらい牛を飼っていた。豚も年間8000頭くらい出荷していたので、相当な規模だった。うまくいかず自分で肉屋もやり、最後は県庁前で牛丼屋までやったが、さんざん失敗した。当時4億円くらい借金を抱えた。忘れられないのは当時の農水省の勧めで大型畜産をやった仲間が2人自殺したことだ。私は破産状態だったが、弁護士の資格だけは持っていたので、弁護士をして借金の支払いをしながら、なんとも悔しかったので衆議院に出た。3回敗れて4回目に通り、5期衆議院議員をさせていただき、運良く農林水産大臣にさせていただいた。そのときに、戸別所得補償や飼料米制度、林業再生プラン、漁業の所得保障などいろいろやらせてもらった。そのときちょうどTPP交渉に参加したいという話があり、閣議で大げんかして大臣を辞め、今日までTPP反対運動を続けてきた。

 ところがTPPは昨年12月30日に発効した。たった5日間で牛肉の輸入量は半月分になるほど急増した。今年2月1日に日欧EPAも発効し、なんとEU産豚肉は五割増になった。チーズやバター、乳製品、果物類も今だいたい昨年に比べて3割増だ。そんななか日米FTAがいよいよ来年1月には発効する。一番恐れていたことだ。

 アメリカは農産物しか売る物がない。日本を見るとトヨタ自動車一社の売上だけで30兆円だ。農林水産物はあわせても8兆円しかない。2年前に「トヨタ自動車その他日本の自動車に25%の報復関税をかける」とトランプからいわれ、霞が関の官邸や農林水産省、経産省から聞こえて来るのは、「このさい、報復関税25%をなんとか延期してもらうために、農林水産物は譲るだけ譲る」ということだった。そしてアメリカの農務省長官も、はっきり「もう日本とは話がついた」と、今年5月からツイッターでいっている。今後大変なことになっていくのではないかと思う。

 今、アメリカもオーストラリアもどんどんコシヒカリをつくっている。これが60`4000円で入ってくる。私が農林水産大臣のときにおこなった試算では、今日本のコメの生産原価は60`当り1万5000円だ。昨年の農家の手取りが1万3300円だった。試算ではTPPに参加すると日本の食料自給率は14%まで落ち込むという結果になった。韓国ですら今、食料自給率は48%だ。日本は本当にどうなるのかと心配している。

 TPP協定は条約であり、憲法の下で、国内法の上になる。米韓FTAを結んだ韓国が200本の法律を変えたように、日本もTPP協定(8000ページ・30章)に従って、この2年間、次次に法律を変えている。一番最初に変えたのが主要農産物種子法の廃止だ。これについて私は5年前から、「明らかに国の主権を損なうものだ」としてTPP違憲訴訟をしている。その判決が昨年10月31日にあったが、判決のなかで種子法廃止について「背景事情の一つにTPP協定に関する動向があったことは否定できない」と、TPP協定と種子法廃止の関連を最高裁判所は認めた。水道法改定、漁業法の改定、市場法の事実上の廃止、森林管理法の改定など、すべてこれはTPP協定によるものなのだ。

種子法で日本のコメ、麦、大豆は守られてきた

 今私たちはおいしいお米を当たり前のように食べている。これは全部、伝統的な固定種だ。種子法のおかげで私たちの主食であるコメ、麦、大豆など、それぞれおいしいものを食べることができた。これがどうなるか。

 野菜で考えていただくとわかりやすい。野菜は30年前、みんな伝統的な固定種だった。ところが野菜の種子はF1に変わり、今、90%を海外で生産している。2年前にモンサントの遺伝子組み換え農産物の見学会に行ったとき、思いがけないことを聞いた。「日本の野菜の種子はモンサントでつくっています」といわれたのだ。そんなことはパッケージに書いていない。「委託生産し、委託販売している」という。調べてみるとモンサントは野菜の種子だけで800億つくっている。世界の種子は今、モンサント(バイエル)、ダウ・デュポン、シンジェンダ(中国化工集団傘下)の3社で世界の種の7割を握っている。同時にこの3社で世界の農薬の7割、世界の化学肥料の7割を握っている。

 こうして野菜の種子はF1になり、ニンジンでいえばカロチンなど栄養価は3分の1に減っている。F1は科学的にそこまで問題になるとはいわれていないものの、主食のコメ、麦、大豆の公共の種子がなくなると、民間の種子を使わざるを得なくなる。すでにコメ、麦、大豆の民間の種子ができている。

種子法とは

 種子法ではコメ、麦、大豆の伝統的な日本の在来種を国が管理し、各都道府県に原種・原原種の維持、優良品種の選定、奨励、審査を制度として義務づけてきた。そのもとで、各地の農業試験場で雑種の混入や不良な種を取り除き、厳格に監査した優良な品種を公共品種として安く安定して提供してきた。

 原原種の栽培では、コシヒカリやヒノヒカリなどを1本ずつ植え、毎年つくっている原種を純粋なコシヒカリに合わせて開花時期、丈の高さを揃えていく。四割くらいは黒米や赤米になったりするので、それをとり除いていくと、そこで6割くらいしか残らない。農業試験場に見学に行くと、穂先が1aくらい伸びているなかから、1_か2_違えばとり除いていた。その後も10回前後の抜きとり作業をおこなうなど、「異株」に対して細心の注意を払い、発芽率90%の種をつくり、その後に原種をつくる。3年目にようやく県が種子栽培農家を選定し、圃場を選定して、福岡県であれば「ヒノヒカリ」「発芽率90%以上」と、県として責任を持って保証書を出し、だいたい1`500円ほどでコメ農家に提供してきた。それをコメ農家は4年目につくり、われわれは5年目に食べることができる。そうやって純粋な伝統的な品種をしっかり守っている。麦も大豆も同じだ。

 ところが、種子法を廃止するとき政府は「種子法があることで民間の優秀な品種が普及できない」「なかなか売れない」といった。民間の優秀な品種(三井化学の「みつひかり」など)があるではないかと説明して回った。「みつひかり」は野菜と同じようにF1の種子で、伝統的な固定種ではない。価格を見ると、「みつひかり」の種子は4000円なので、公共の種子と比較すると8〜10倍する高い物だ。野菜の種子もF1になって多国籍企業がつくるようになってからは、イチゴやトマトなど1粒1〜2円だったものが、今は40〜50円だ。いずれコメ、麦、大豆の種子も40〜50倍になっていくことは間違いないと思っている。

農家を大企業に隷属させる

 私は三井化学の「みつひかり」や住友化学の「つくばSD」の生産者、日本モンサントの「とねのめぐみ」の生産者など、さまざまな方に会ってきた。話を聞くと、民間の種子には必ず、収量がコシヒカリの1・2倍〜4倍、味はヒノヒカリ以上、コシヒカリ以上という内容が書いてある。そしてつくりやすく倒伏しない。しかし実際は必ずしもそうではない。最初の年は化学肥料をやるのでいくらか収量があるが、土壌が追いつかず、だんだん収量が減ってくるのでやめた農家もけっこういた。

 実際の契約書を見ると、モンサントの契約書は有名で、何十ページもあって肝心な部分は英語で書かれているのだが、これがたった1枚だった。そのなかに「指示されたことに従わない場合はモンサントに生産者は責任を負う」と書かれている。農薬や化学肥料の指示はなかったのかと聞くと、その方は「そういう指示はなかった」といっていた。

 しかし、「つくばSD」の契約書は10ページあり、指定された農薬と化学肥料を必ず使わなければならない、反すると損害賠償責任を負うと書かれていた。そして「収穫されたものはすべて住友化学の指定するところに納めなければならない」となっている。価格については住友化学と生産者とで、「収穫後にそのときの相場を見て決める」となっている。今回の台風のときのように全滅する場合はどうかというと、「災害時の責任はすべて生産者が負う」となっている。これは非常に一方的な契約だ。

 「みつひかり」の生産者の話では、最初の年は60`1万2000円で全量引き取りだったからつくったが、翌年は60`1万円、その次の年は9000円になったのでやめたという。私は「よくやめられましたね」といった。この「みつひかり」の契約書だと、正当な理由がなければ、やめるにしても莫大な損害賠償を請求される恐れがある。

 これから、地方自治体が公共の種子をつくらなくなると、モンサントなど民間との契約の下、農家はまさにがんじがらめに縛られて、アメリカの農家のように奴隷農場に、借金漬けになっていく。

日本のコメ農家がモンサントへロイヤリティを支払う

 もう一つ、「農業競争力強化支援法」の八条三項のなかで、「銘柄が多すぎる」といっている。日本には各県の奨励品種だけで約300品種ある。天皇家の古代米だけで17種類だから、全国でだいたい1000種類のコメがつくられている。そのコメを数種類に集約するという。「民間の種子に」という意味だ。農協潰しの法案といわれた「農業競争力強化支援法」だが、八条四項では、日本(国の農研機構や各都道府県)が蓄積してきた育種知見をすべて民間に提供するとされている。国会で「海外のモンサントなどにも提供するのか」と聞くと、当時の斉藤農水大臣は「TPP協定は内外無差別だから、当然そうなる」と答えている。

 そうなるとどうなるか。メキシコはトウモロコシの原産国だが、今、メキシコの農家はモンサントなどにロイヤリティを払わなければトウモロコシをつくることができない。フィリピンもそうなった。日本のコメ農家もそうなっていくということだ。

 たとえば福岡県でやっとできたおいしいコメの品種も、提供するとロイヤリティを払わなければならない。国民の税金、県民の税金でつくった新しい品種だ。この育種知見がTPP協定によって多国籍企業に出て行くことになる。

 じつは農水省の事務次官が平成29年11月15日付で、「都道府県に一律の制度を義務付けていた種子法及び関連通知は廃止するものの、都道府県が、これまで実施してきた稲、麦類及び大豆の種子に関する業務のすべてを、直ちに取りやめることを求めているわけではない」という通知を出した。「いずれやめなさい」「予算をつけませんよ」という意味だ。さらに、「民間事業者による稲、麦類及び大豆の種子生産への参入が進むまでの間、種子の増殖に必要な栽培技術等の種子の生産に係る知見を維持し、それを民間事業者に対して提供する役割を担う」とある。

 三井化学の「みつひかり」や日本モンサントの「とねのめぐみ」などのように、麦でもすでにF1の麦もできている。そういった民間のものが普及するまでの間だけ、各都道府県は育種知見を維持し、その間に民間にそれらの知見をすべて提供する義務があるという通知だ。実際に種子法が廃止になった昨年四月に奈良県、和歌山県、大阪府は県が責任を持ってつくるのをやめ、民間に委託した。県の保証するコメ、麦、大豆の種子は三府県ではなくなった。福岡県も条例をつくらなければそうなっていく。

日本も遺伝子組換えのコメ、麦、大豆を作付けするようになる?

 飼料米制度は私が大臣のときにつくったものだ。今コメでは農家は赤字だが、飼料米制度で何とか食べてきている。その飼料米農家に先日、農政局から説明があり、「反当り11俵以上とれないと補助金を出さない」という話が出てきたという。調べて見ると、すでにゲノム編集の飼料米の種子が用意されていた。その農家が「これからはF1か遺伝子組み換えの飼料米をつくらなければいけないのではないか」と心配していたが、まさにそうだった。そして「WRKY45(ワーキー45)」というゲノム編集のコシヒカリの種子も用意されていた。

 ゲノム編集について、昨年8月7日の『日本農業新聞』の1面に「GM技術該当せず」とある。ゲノム編集は遺伝子組み換えの一つだが、「遺伝子組み換え技術に該当せず、安全だ」といい始めたのだ。『日本経済新聞』(今年3月19日付)には「ゲノム編集食品、夏にも」とある。実際にはこの10月1日にゲノム編集食品は解禁された。任意の届け出のみで表示もないまま、いよいよ流通し始める。

 ゲノム編集とはなにか。例えばトマトの熟成する遺伝子だけを粉砕すると、熟成せず腐らなくなる。3年間、青青としているトマトができている。それを収穫して倉庫に入れておき、出荷のさいにエチレンガスをかけると真っ赤になる。それが本当に安全なものなのだろうか。

 EUでは、遺伝子組み換えは原則禁止しており、ゲノム編集は遺伝子組み換えであるとして使わないようにしている。ところが日本は、「ゲノム編集は遺伝子組み換えと違い、新しい別の種類の遺伝子を組み換えて入れるわけではない。アミノ酸に変わりないから安全だ」といっている。ところがアメリカもそうではない。先日訪米し、遺伝子組み換えの分野では右に出る人はいないというチャペラ教授に話を聞いたが、最初「ゲノム編集」といっても伝わらなかった。そして「そうか、山田さんがいっているのはNEW GMOのことだな」といわれた。アメリカでもみな、遺伝子組み換えの延長線上の話だという認識だ。しかし日本だけはゲノム編集は遺伝子組み換えと違うといい出した。

 今、ネイチャー誌に論文が載っているように、「ネズミ1匹の遺伝子を粉砕すると1600」の副作用がある。

 たとえば、中国でゲノム編集によって双子の赤ちゃんが生まれた。父親がエイズだったので、生まれてくる子どもがエイズにならないよう、ウイルスにかかっている遺伝子だけを壊した。すると思いがけず双子が生まれた。しかし、2人はエイズにはかからないが、西ナイル熱ウイルスにはかかる、インフルエンザにかかると重症化する、免疫疾患になる、短命であるなど、さまざまな影響があることがわかってきた。

 ゲノム編集食品で最初に、もうすでに日本に入ってきているのは高オレイン酸大豆だ。アメリカでは「ゲノム編集の大豆」「遺伝子組み換え大豆」というと、今ほとんど売れない。それで安倍総理は日米FTA交渉のなかで受け入れた。何の表示もないまま、食用油としてすぐに店頭に並ぶと思う。これがどういう作用があるのかはまったくわからない。

 ゲノム編集の高オレイン酸大豆や、カーギルが関与している除草剤耐性のあるナタネなどが日本に入ってきたところだと思うが、さらに政府はそれについて「有機(JAS)」の認証をできないか検討を始めた。9月30日に第1回の検討会があり、第2回が近く予定されている。アメリカですでに用意されている遺伝子組み換えのコメの種子、ゲノム編集のコメの種子、麦、大豆、ジャガイモなどについて、「有機」の認証をしたいというのだ。話を聞き、資料を読んでみると、認証することが前提の検討会になっている。今、遺伝子組み換え食品について、日本は政府が318種類も承認している。アメリカですら197種類だから日本はダントツだ。

 遺伝子組み換え農作物は、すべて除草剤・ラウンドアップ耐性だ。ラウンドアップをまくと植物は枯れる。主成分のグリホサートはベトナム戦争の枯れ葉剤と考えればよい。植物がアミノ酸をつくるシキミ酸経路を破壊するので、植物はアミノ酸をつくれず枯れる。ところがグリホサート耐性を持たせた農作物は、いくらグリホサートをまいても死なず、すくすくと生きている。ところが、そのラウンドアップで今大変なことが起きている。

ラウンドアップ裁判

 アメリカで昨年8月10日、歴史的な裁判があった。

 学校の用務員ジョンソンさんが、校庭の除草のために20〜30回ラウンドアップをまくと、腕に腫瘍ができ、末期ガンであることがわかった。モンサントのラウンドアップ以外に考えられないと、モンサントを訴えた裁判だが、モンサントに320億円支払えという評決が出た。判決は86億円に訂正されたが、これは世界のトップニュースになり、世界中に激震が走った。

 世界各国でじつは今、グリホサート、ラウンドアップの規制が広がっている。ラウンドアップをやめた国は24カ国、規制している国は33カ国にのぼっている。隣の韓国もラウンドアップの使用をやめ、ネオニコチノイドの空中散布や屋外の使用を一切禁止している。


 ラウンドアップをめぐる裁判は次次に起きており、ジョンソンさんの次には88億円、3例目の夫婦のガン患者には2200億円支払えという評決が出た。サンフランシスコでジョンソンさんに会い、インタビューをすることができたが、腕はケロイド状で肉が出ていた。彼は、「妻がハグすると皮がずりっと落ちて大変なので、今優しく抱いてもらっているだけだ。子どもはどうやらあきらめがついたようだが、妻はまだあきらめがついていないようだ」と話していた。日本に対するメッセージを求めると、「ラウンドアップの使用をできるだけ早くやめてほしい。日本だけでなく世界の人にそういいたい」といわれていた。

 その後、この訴訟にかかわったロバート・ケネディ・ジュニア弁護士にもインタビューした。彼は叔父のジョン・F・ケネディがホワイトハウスにいるときに、レイチェル・カーソン女史に会ったという。当時、モンサントはDDTを世界中で売りまくっていて、レイチェル・カーソン女史は「鳥も鳴かない春が来る」といい、モンサントから徹底的に糾弾されていたそうだ。そのときからロバート・ケネディ・ジュニア弁護士は30年間モンサントとたたかってきたという。

 裁判で勝利できたのは、モンサントが所有している最高の内部機密資料を裁判に出すことができたからだという。その内部機密資料によって、モンサントは19年前から、遺伝子組み換え作物やグリホサートでガンになることを認識していたことが明らかになった。実証の結果わかっていたのに悪質な隠蔽工作を続け、今日まで売り続けてきていたのだ。ロバート・ケネディ・ジュニア弁護士の話では、例えばニューヨークでは「ラウンドアップはコーヒーやピクルスと同じように飲んでも健康な大丈夫なものです」と宣伝していた。これは明らかな間違いなので、モンサントは莫大な罰金を払わされることになったという。

 日本では、「すぐに生分解されて自然に戻るから害がないとコマーシャルしている」と話すと、明らかに虚偽の事実で、公共放送でやるなど考えられないといわれていた。TPP違憲訴訟をするうえで裁判資料の提供を依頼すると、喜んで承諾して下さり、「日米で一緒にたたかいましょう」という話になった。

 今回、劇的な裁判となったが、すでにアメリカで5万件、同様の裁判が起こされており、カナダやオーストラリアでもモンサントに対する同様の裁判がなされている。モンサントを昨年6月に買収したバイエルは今、株価が5割下がっている。そしてついに正社員の1割に当たる1万2000人のリストラを発表し、動物医薬品を売るドル箱だった会社を売却した。アメリカでもEUでも「モンサントは終わった」といわれ、バイエルも危ないといわれているほどだ。

オーガニック食品の広がり

 今、アメリカのスーパーはどこに行ってもオーガニック、「NON GMO」があふれている。アメリカを変えた女性といわれているゼン・ハニーカットさんにもお会いした。彼女はロバート・ケネディ・ジュニア弁護士やジョンソンさんと一緒になって裁判をひっ張って来た人だ。

 彼女の子どもは3人ともアレルギーで、そのうち次男のボダイ君は小麦アレルギーがなかったのでパンやパスタをたくさん食べさせた。するとある日突然、理由もないのに怒り出し、暴れ出して自閉症の症状を起こした。驚いて病院に連れて行き、腸内細菌を調べると、クロストリジウムという脳神経を直接おかしくする細菌が、ヨーロッパの環境基準の四倍見つかった。このせいではないかと彼女は考えた。

 アメリカでは10年前から小麦の収穫前にラウンドアップをまいていた。ラウンドアップをまくと小麦が枯れるため、コンバインで刈る手間がなくなる。主成分・グリホサートは小麦の芯まで浸透し、水分が一滴もなくなるため、日本に運んで来るまでにカビが生えたり細菌が発生することもない。彼女はこのグリホサートのせいではないかと考え、小麦粉製品を食べさせるのをやめ、有機の物と発酵食品にするとボダイ君の症状は劇的に改善された。

 それまで、「グリホサートは食べ物から体内に入ってもすぐに分解されて尿として排出され、体内に残ることはない」という研究論文の下で、アメリカ環境保護局(EPA)も認めて来た。しかし、体内にグリホサートがあるかもしれないと考えた彼女が、母親たちの協力を得て母乳中のグリホサートの検査をすると、9割以上の母親からグリホサートが検出された。

 私はそれを聞いて日本で何とか調べたいと思い、フランスのクズサイエンスというところに髪の毛を送って調べてもらった。1キット5万円したが、30キット購入し、国会議員23人や私も含め総勢30人を調べると30人中21人からグリホサートが検出された。これを黒田純子博士が聞いて驚いた。「尿で検査すると日本人みんなから検出されるのではないか」と。

 今の医学では1個の細胞が生きるのに10個の腸内細菌の力を借りなければいけないといわれている。私たちは腸内細菌で生かされている。グリホサートはその腸内細菌のうち善玉菌をほとんど殺してしまう。そうなるとガンになったり、切迫流産や生殖系の機能を阻害したり、自閉症になることなどが明らかになってきている。黒田純子博士は、「じつはグリホサートは遺伝子を傷つけるのではなく、メチル化するのだ」といわれた。メチル化とは、遺伝子のオン・オフを人によって突然切り替えるのだそうだ。そうなるとこの遺伝子がそのままゲノム編集と同じ効果になる。

 ネズミの実験ではF0(大人の世代)、F1(子どもたちの世代)にはほとんど影響はないという。ただF3(孫)、F4(ひ孫)の時代に異常が出てくるという。遺伝子そのものが変わるため、最初の角度が一度違っても、遠くに行くほど角度が開くそうだ。

ラウンドアップにかわる除草剤

 ラウンドアップは今のJAでもどこでも売っている。しかし、お母さんたちが反対運動をしてダイソーは8月8日から販売をやめた。ラウンドアップにかわる天然素材の除草剤はないか調べていると、オーストラリアでオーガニック・コンタクト社の除草剤を、昨年暮れ近くになって政府が有効な除草剤としたことがわかった。この話を聞いてすぐにサンプルを輸入してもらい、試験してみた。すると1時間で雑草に黒く斑点ができてひっくり返っていき、4時間後には一部だが茶色く枯れた。これを、アメリカのEPAが除草剤として承認した。EUも審議中で、スリランカ、ニュージーランドも承認し、4カ国が承認したところだ。何とかしてラウンドアップをやめたい。

世界に逆行する日本―世界の流れは有機・自然栽培、非遺伝子組み換え作物に

 アメリカのダイソーで販売しているポテトチップには警告として「揚げたジャガイモ(ポテトチップスなどの)には、発がん性や、先天性血管、そのほかの生殖系への悪影響を引き起こすことが知られている、アクリルアミドという化学物質が含まれています」という表示がされている。日本では普通に食べている。カラムーチョもそうだ。世界は食品表示が厳しいのに、これから日本で売られるゲノム編集の大豆やナタネでつくられる食用油は、何の表示もないまま合法的に売られる。しかも政府はこれを「有機(JAS)」で売りたいという検討会まで始めている。まさに世界の流れと逆行している。

 韓国のスーパーでもオーガニックコーナーができ、オルゴク小学校(清州市・500人)では、有機・無償で学校給食を提供している。パンやサンドイッチは輸入小麦に頼らざるを得ないのではないかと思ったが、パンやパスタは一切使わず、うどんは全部国産の小麦粉だという。日本の大手3社の小麦粉を調べてみると、グリホサートがたくさん含まれている。もっとも入っているのが日清製粉の「全粒粉強力粉」だ。オルゴク小学校はアレルギーの子どもが七人しかいなかった。

 韓国の農水省の課長に全国の状況を聞くと、ほぼ小・中学校は有機・無償でやっており、高校はもう少しかかるということだった。保育園・幼稚園でも始め、何年か後には妊婦にも有機の物を食べさせたいと思っているという話だった。

 韓国も台湾も、食の安全に対する取り組みを始めている。日本は農薬や食品添加物の基準でいうと台湾の400倍も緩い。小麦粉のグリホサート残留農薬基準は中国の150倍緩い。そして世界各国がグリホサート、ラウンドアップを規制しようとしているなかで、こともあろうに日本だけがグリホサートの残留農薬基準を、物によっては400倍にまで緩めた。そば粉やナタネなどは75倍、100倍、テンサイは75倍だ。今、世界で一番農薬の残留基準が緩いのが日本だ。

 ロシアも2016年に遺伝子組み換え農産物はつくらせない、輸入させないという法律を上院下院で通した。中国も2017年から同じように輸入も国内栽培も禁止している。いずれも国を挙げて有機栽培に力を入れている。アメリカも、じつは遺伝子組み換え農産物は2016年から頭打ちで、今オーガニックの生産がなんと年に10%の割合で伸びている。

 先月アメリカに行き、モンタナ州(小麦の大産地)を訪れた。そこで10年前までケミカル農業(農薬や化学肥料を使う農業)をしてきたが、オーガニックに変えたという農家に会った。やめた理由を聞くと、「ケミカル農業をしている農家は家に帰るとすぐに服を脱ぎ捨ててシャワーを浴びないと子どもをハグできなかった。今は子どもたちと一緒に畑の中に入ることができる」という話だった。今、彼のつくった小麦は1ポンド14jだが、ケミカル農業の小麦は1ポンド3・7jだという。農薬や化学肥料にも金がかかる。「彼らは赤字だ。私は早く切り替えてよかった。アメリカでももう有機にしないと農業はやっていけない」と話していた。

自家採種の禁止

 政府が自家採種を原則禁止するという種苗法の改定案を、いよいよ来年の通常国会で提出することがはっきりした。今年3月から9月25日まで5回にわたって検討会を開いてきたものだ。

 自家採種(自家増殖)というのは、たとえばイチゴの場合は苗を10本とか15本購入し、ランナーで芽出しして次の年に植えたりすることだ。イモやサトウキビ、ジャガイモも同じだ。木の場合は接ぎ木する。そのような自家増殖を現行の種苗法では、二一条にあるように、モンサントなどが登録した品種でも、農家は種を買ったら自由に自家採種し、次の年に植えたり、加工することができる。原則自家採種自由だ。

 ただし、第三項に「農林水産省が特例でもっていわば適用しない品目を定めることができる」となっていた。じつは自家採種の禁止は始まっていた。最初はバラ、カーネーションなどの花、その次はキノコ、TPPを批准してからはキャベツ、ブロッコリー、ナス、トマト、スイカ、メロン、キュウリ、ダイコン、ニンジンなど、あらゆるメジャーな野菜や果樹をはじめとする357種類もの植物が指定され、今年新たに野菜のみで31種類指定され、400種類近くになっている。この登録品種を勝手に自家採種したら懲役10年、1000万円以下の罰金で、しかも共謀罪の対象だ。

 ところが、アメリカでも主要農産物の小麦は自家採種が3分の2で、3分の1が公共の種子、カナダは8割が自家採種、2割が公共の種子だ。オーストラリアは95%が自家採種で5%が公共の種子だ。それなのに日本はいよいよ自家採種禁止法案を出してきた。農水省の課長に「コメも麦も大豆も自家採種禁止にするのか。それが本当の狙いで、邪魔だったから公共の種子法を先に廃止したのか」と聞くと黙っていた。ところが検討会のとりまとめ(9月25日)には、わざわざ「これまで種苗法では非常に例外が多くて複雑だったから、シンプルなものにして、一律、自家増殖禁止の条文にしたい」と書いてある。そうすると「あまおう」をつくっているイチゴ農家もこれまでのように増殖できない。苗を1本250円ほどで6000本買わなければいけなくなる。

 検討会でプレゼンをした茨城県の横田農場は、過疎地のため、人に頼まれて耕作面積が増え、今150fでコメをつくっている。8品種のコメを作付けしているが、そのうち登録品種だけで7dくらい自家採種しているという。コシヒカリなど育種期間(25年)が切れている品種もあるが、まだ切れていない新しい品種(「ゆめぴりか」など)の自家採種をやめて種子を購入すると500万円ほどかかり、「われわれはやっていけない」とプレゼンした。これが民間の種子になるとその10倍=5000万円かかる。ところがこれに一切コメントなしで、自家採種一律禁止という方向で条文にし、来年の通常国会で審議が始まることになった。自民党はどんなことがあってもこの法案を通すとはりきっているという話を耳にし、大変心配しているところだ。

 なぜ自家採種を禁止するのか、その理由として農水省は「シャインマスカットなど日本の優秀な育種知見がそのまま中国や韓国に流れた。これを取り締まらなければならない」という。そのために種苗法を改正して、許諾・承認を得るか、新しく買うかしなければいけないのだという。しかし、海外流出を食い止めるのであれば、宮崎県が種牛の精液が海外流出するのを刑事告訴したように、現行法で刑事告訴すれば足りることだ。海外に出たものを取り締まるには、農水省が海外でシャインマスカットの育種登録もしくは商標登録などをすべきではなかったか。それを怠っていて、政府は「種苗法を改正しなければ海外流出を食い止めることができない」といういい方をしている。

 1週間ほど前に「日本の種を守る会」は農水省の知財課長を呼んで話を聞いた。そこで農水省は「育種権者が第三者、企業にかわった場合、育種権はどうなるか」を説明した。思い出してほしい。農業競争力強化支援法で、例えばマスカットは農研機構の育種知見だが、それらをモンサントなどの民間企業に譲渡するようになっている。譲渡されて育種権者がかわった場合、そこから許諾を得るか、種苗を買わなければいけなくなるのではないか。県民や国民の税金で開発した育種知見を民間企業に譲渡しておいて、農家(国民・県民)が使うときには民間企業にロイヤリティを払わなければ許諾するわけはないだろう。県や国であれば許諾するであろうし、研究者はみんな使ってほしいと思っている。しかし、民間企業は当然、許諾料をとるか、1本ずつ買えとなるのではないか。

 もう一つ、農水省は「これまでの伝統的な固定種をつくっている有機栽培の農家は大丈夫だ。安全だ」と説明している。家庭菜園は私も大丈夫だと思っているが、有機栽培の農家は安心ではない。種苗法二一条では、「登録された品種」と「特性により登録された品種と明確に区別されない品種」も自由に自家採種できるようになっている。野菜は土地と風土、栽培する人や年によって少しずつ変化していくものだ。登録品種であっても変化していくので、今モンサントは子会社を使ってナスやブロッコリー、トマトなど、さまざまな野菜をどんどん登録品種にしている。これらの登録品種と、有機栽培で農家がつくっている野菜のどこが違うのか区別はしにくい。こうして新規の育種登録を次次にした民間企業が、野菜農家などに育種権の侵害として賠償金を求めるようなことになりはしないかと心配している。

 すでに企業から生産者が訴えられる裁判が6件起こっている。モンサントの裁判は有名だが、カナダでは有機栽培の伝統的なナタネ農家がモンサントから訴えられて裁判で負けた。日本で有機栽培をしている農家も、ある日突然、モンサントから20億、30億円の賠償金を請求されることもあり得る。実際、今度の種苗法の検討会でリードしたのは知的財産権ネットワークの弁護士だ。日弁連の雑誌にも、「これからは育種権の争いが論点になってくるだろう」と書かれている。

 農水省の知財課長の説明では、こうした争いになった場合、裁判所は育種登録した品種の現物と、農家がつくっている作物の違いを求めようとするという。しかし、実際には登録したモンサントの野菜の品種も変化してくるから、その特性を6項目くらい法制化し、それに反したら育種権違反だとやれるよう改正案を準備しているという。これはモンサントなど種子企業が裁判で争えるように改正する内容だ。

 アメリカで10年ほど前に自家採種禁止法案が通ったときも、「伝統的な固定種を栽培している有機栽培農家は安全だ」と説明していたが、今は本当に伝統的な有機栽培農家も種子を買わなければならなくなり、事実上、自家採種禁止になってしまった。このことはエップ・レイモンドさんの米国からの報告に詳しく書かれている。決して有機栽培農家、自分で種とりをして伝統的な固定種を栽培している農家も安心ではない。今度の種苗法改定案はどのようなことがあっても反対しなければならない。

 種子法が廃止されたとき、農水省は自民党議員のところを「種苗法で守る」といって回った。ところが種苗法改定で自家採種を禁止し、コメも麦も大豆も、すべての種を買わせるのが狙いだった。アメリカもそうだったが、国家は嘘をつくものだ。

 私たちは裁判でも争っているが、今後は広島県のジーンバンクのように伝統的な固定種を県が発掘し、それを保存・管理することが大事になってくる。広島県はそれを農家に無償で貸し出している。福岡県でもそのような条例をつくって、企業や民間や県も出資して公社をつくり、守ることが必要になってくる。

日本の経済、地域の経済を発展させていく施策

 種子条例は、九州では宮崎県が1番につくり、今、熊本県が種子条例のパブコメで骨子案を発表した。鹿児島県知事もつくることを表明した。この前の議会までに11の道県でできたが、新しく栃木が先日採決し、宮城県の種子条例もパブコメをした。島根県も種子条例をつくることを発表し、岩手県は議員提案でやることが決まった。滋賀県もやる。年内にだいたい16の道県で種子条例ができそうだ。秋田、青森なども動き出しているし、福島も動き出した。来年度までに26の道県で種子条例ができるのではないかと思っている。

 種子条例ができる一つのきっかけは、市町村のみなさんが動き出したということだ。1番最初につくった新潟県では、柏崎市が日本で1番最初に種子条例の制定を求める意見書を出した。県内各市町村で動き出し、それをもとに新潟県がつくり、兵庫県、埼玉県、山形県というようにどんどん動いてきた。


 地方分権一括法では、国が地方自治体に指揮命令することは一切禁止している。国が地方にいえるのは単なる通知だけだ。通知は法律的にいうと「技術的助言」に過ぎない。法律に反しない限り地方自治体は何でもできるのだ。今治市は食と農の条例をつくった。「遺伝子組み換え農産物はつくらせない」という条例だ。もし市長の承認なくつくれば、2年間の懲役、500万円以下の罰金など、非常に厳しい内容だ。この町で「ゲノム編集のものは表示なくして流通させない」といった条例に刑罰まで定めてつくることができる。韓国は学校給食を条例で全部無償でやっているが、おそらく日本でも学校給食を有機でやる市町村が出てくる。世田谷の区長は無償で学校給食を始めた。同時に今、有機でやろうと真剣に考えているところだ。千葉県いすみ市の学校給食はコメは有機100%だ。普通入札で60`1万3000円くらいだが、2万円で買い、差額を市が補填している。

 じつは安倍官邸が悪いといっている時期ではない。農薬から自家採種禁止まで大変なことになろうとしているが、私たちの暮らしは自分で守るしかない。そして自分で守ることができる。住民には請願権が認められている。知っている市会議員や町会議員を通じて、この町で学校給食を有機農産物でやるという条例案を審議してくれという請願を出すと市町村議会はそれを審議しなければいけない。次次にそういったものを出していくことによって地方から変えていくことができる。今、自分が動けば何でもできる。私たちが主役だ。
https://www.chosyu-journal.jp/seijikeizai/13829


http://www.asyura2.com/13/health16/msg/137.html#c38

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